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【お前は今泣いていい!!】能力者スレ【泣いていいんだ・・・】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/08/30(火) 22:20:12.10 ID:kE8/Rp9x0
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。

無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。

【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【http://jbbs.livedoor.jp/sports/37115/】 携帯【http://jbbs.m.livedoor.jp/b/i.cgi/sports/37115/

【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・「コテハン」は禁止の方向で!
・基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)
【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。
・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。
 勝手に世界を氷河期などにはしないように。
・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
エロ描写について
 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。

前スレ【http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1313335073/l50
wiki  【http://www31.atwiki.jp/nouryoku/
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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エルヴィン「ボーナスを支給する!」 @ 2024/04/14(日) 11:41:07.59 ID:o/ZidldvO
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さくらみこ「インターネッツのピクルス百科辞典で」大空スバル「ピクシブだろ」 @ 2024/04/13(土) 20:47:58.38 ID:5L1jDbEvo
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暇人の集い @ 2024/04/12(金) 14:35:10.76 ID:lRf80QOL0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1712900110/

ミカオだよ。 @ 2024/04/11(木) 20:08:45.26 ID:E3f+23FY0
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アルミン「どうやら僕達は遭難したらしい」ミカサ「そうなんだ」 @ 2024/04/10(水) 07:39:32.62 ID:Xq6cGJEyO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1712702372/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/30(火) 22:22:34.11 ID:lWg5L7zmo
>>1
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/30(火) 22:34:08.49 ID:I4fj0hlPo
>>1乙 愛などいらぬっ
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/30(火) 22:35:03.68 ID:sVLbtSq70
>>1乙っっっ
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/30(火) 22:36:01.68 ID:V/cXKRA9o
>>1乙ゥゥゥゥウゥッ!
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/30(火) 22:55:57.08 ID:tIqEZXcmo
>>1乙です。
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/30(火) 23:03:32.48 ID:AmvzJIQLo
>>1
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/31(水) 02:23:18.19 ID:TAn3G/zbo
クス、――>>1
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/31(水) 02:25:29.80 ID:vRDEiyCAO
>>1乙!
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/08/31(水) 20:21:55.05 ID:KkqTbgIKo
>>1
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/31(水) 22:16:48.86 ID:lXD0wC7U0
>>前スレ998

…………野猿が…………!

【猛り狂う少年を、少女はどこまでも冷たく、一言で表現する】
【叫びながら一直線に巨人に向かっていく様が、少女には後先考えない獣の戦い方に見えた】
【相手の『獣性』を表現するに足りれば、言葉としては何でも良かったのだろう】

――――馬鹿言っテんジゃ無ぇヨ、気違いガ……!
こイつヲ呼び出シたノで魔力はもウ空っぽ…………言ったロウが……俺は帰ル、っテな…………!

【少女自身とは関係なく戦闘行動をとれるこの巨人を呼び出したのは、ひとえに少女自身が素早く撤退するため】
【ここで数の優位を立てに2対1の戦闘に入ったりするのであれば、何の意味もなくなってしまう】

ウぁ…………不味い、早く……治療シねぇと…………

【その腕の負傷もまた、少女を退却に向かわせようとする一因となっているが】
【出血が響いているのだろう。そのまま姿を闇にくらませる事が出来ずに、壁に寄り掛かったまま、結局二者の戦いを見守る格好になってしまっている】

「ギィィィィィオオオオオオウウウウゥゥゥゥッッッ!!」

【少年に加速をつけて殴りつけられた巨人の頬の皮膚が、更にずるりと剥がれる】
【どうやら、この巨人にも攻撃は効き、痛みと言うものも一定量感じるらしい】

「オオオオゴゥアアアアアァァァァァァ!!」

【だが、流石にこの巨大な図体が張りぼて……と言う事でも無いらしく、巨人の咆哮に怒りの色が見え隠れする】
【地面をガリガリと砕きながら、左手首が少年をなぎ払おうと繰り出される】
【その速度の乗った巨大な質量に、まともになぎ払われてしまっては、ダメージは避けられないだろう】
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/31(水) 22:20:37.67 ID:iHmW9tr3o
【路地裏――照明などなく、昏い月明かりが支配する場所】

――なんでっ……どうして……

【涙混じりの声が幽かに木霊した。今にも消え入りそうなほどに弱く、細い声】

――なんで……抑えられないの……?

【声の主は、ぺたんと足を地面につけて、悲しみに打ちひしがれているように見える】
【少なくともその言葉からは、己の無力さを嘆いていることがわかるだろう】

【絶望に沈む影は、スラリとした痩駆の長身に、真っ直ぐに下された腰に届く程長い樗色(おうちいろ)の髪】
【前髪は短く切り揃えられていて、狂気を湛えた紫色の双眸を持ち、腰には鞘に収まった刀を一本ベルトで固定させていて】
【袖のない濃紫のワンピースに紫のスニーカーを履いた少女だ】
【首元には鈍色に光るNo.696とカノッサ機関の紋章が刻まれたドッグタグが、揺れる度に無機質な音を立てている】

【魔翌力を感知できるなら、ある程度まで近づけば少女の周囲にどす黒い魔翌力が漂っているのがわかるだろう】
【そしてその中に、僅かだが含まれるのは“哲学者の卵”の黒い魔翌力――】

【暗闇に包まれたこの場所は、遠くからは非常に状況を視認し辛い】
【けれどもし、何かしらの理由でこちらへと近づけば見ることになる筈だ】

【 少女の傍らに横たわる、いくつもの死体を 】


なぜなのよ――――――――――――!!!!


【突如として感情を爆発させ、慟哭する紫の少女】
【黒い涙を流し、身体を丸め震わせながら、彼女は自分を殴りつけるように】
【何度も、路地裏のコンクリを拳で叩く】

【小さい手から血が滲もうとも――神経が通っていないかのように】
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/31(水) 22:28:30.09 ID:ZQJKweIno
>>12

【声の主の近くに横たわる大量の死体】
【その邪悪な空気とその付近から発せられる魔翌力に引き付けられて行く人物――】

こりゃ派手にやっちまってるな

【ふらっと現れたのは濃紺のバサッとしたザンギリ頭、白銀の双眸と端正な顔持ちの青年】
【赤地に金のラインが入った忍服の上から黒地に金の豪華な羽織を羽織って金の下駄を履いている。】
【背中に2つの大きめの金色と銀色の煙管(キセル)を担いでいて――――】

どうやら…ただよらねぇ予感は的中したみてぇだな
コイツぁ…おめぇさんがやったのかい?

【ふらっと現れた謎の男は少女に向かって聞こうとする】
【まるでこの惨劇は少女が引き起こしたのかと】
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/08/31(水) 22:29:19.73 ID:K7duj1jfo
>>999
【いつだって、彼女との遭遇は唐突だ】
【自分の世界に没頭するとき、物思いに耽るとき、対戦待ち…予想だにしないタイミング】
【月明かりと影が彩る世界なら、何処だって自分の居場所だと詠うような姉の登場を、猫が拒めるはずがなかった】

わっ、か、カノンねぇ!?

【驚き総毛立つ毛皮だが、腕の感触とにおいに絆され、徐々に硬直した筋肉が和らいでいく】
【まん丸見開かれたエメラルドの双眸が振り返り、カノンの紅と混ざり合うと、すっと力が抜けていった】
【ほっと一息ついたのは、それまで持っていた緊張を、虚をつくような出会い方に穿たれ、空気が抜けたかのようで】


うん、久しぶり!
ねぇも元気そうで、良かった。もぅ、いっつもいきなりなんだから…、ちょっと慣れちゃったよっ!

大丈夫だよ、足の速さは自慢なの。それにボクを誘拐できるヒトなんて、そうはいないと思うよ。
カノンねぇは……油断したら、連れて行かれそうだけどさ?


【まわされた腕に、自分の指を軽く乗せる】
【スキンシップに応じる形かもしれない、ちょっとばかり生意気な宣誓】
【口端に乗せた冗句は、あなたの実力を知る為のものでもあり、気を許している証拠でもあり】
【何をしてくるかわからないという在り方に、ちょっと釘を刺すようでもあった】
【何を思い出したのか、目を背けて少し、赤くなって見たり】

【けれど、思い出してみると】
【前回の出会いといえば、決死の覚悟で一太刀入れた試合】
【あの後彼女が本選に出ていない事は知っていたけれど、それは自分も同様で】
【考えてみると申し訳なくなって、耳が少し、落ち込むように垂れた】

…ごめん、カノンねぇ。あの後、本選に行こうと思ったんだけどさ……負け、ちゃった。
本当はもう一度、あのステージで戦ってみたかったんだけど……やっぱり、あそこまで残ってる人は、強くて、さ。

【苦笑、頬を掻きながら小さく謝罪するローズ】
【後ろから抱きつかれているので、顔を隠すように正面を見ながら、空いた左腕は、行儀よく纏めた膝の上に】
【きっと表情全ては伺えないだろうけれど、密着していれば、ふと鼓動のリズムが上昇するのを感じるやも知れない】

【もう一度、たははと苦笑しながら、暑さに耐え切れなくなったかバスケットを、引き寄せた】
【編みかご越しでも、保冷剤の冷気は感じ取れたけれど】
【それでも猫は、謝意やら何やらで混沌とする体温を、御し切れなかった】
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/08/31(水) 22:32:47.81 ID:HX7IAIg30
>>11

ッ――――――

【直撃、相手に与えたダメージは少なからず、といったところか】
【巨人の体力など、知りえるものではないのだが】

【殴りぬけたと同時に、此方に迫る相手の巨大な左手】
【その圧倒的な質量に、気押されてしまうものの】
【左手で無意識下に相手の攻撃を防ぐ】

―――――――――がッ!!!

【しかし、凄まじい威力のある一撃、速度も、重さも、申し分ない】
【全身に軋むような痛みが走り、身体がすぐ近くの壁にまで吹き飛ばされる】

【とっさに右手で受身を取るものの、全身に響く振動とダメージは軽視出来るそれではない】

ひゃッ……ひゃははは!!負けねェ負けねェ負けねェ――――――ッ!!!!!

【気力で立ち上がり、震える両足に拳を叩きつけ、押さえる】
【そのまま右手を前衛に、ファイティングポーズ、今度は受けに回るようだ】
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/31(水) 22:34:47.09 ID:lLwp/ywAO
>>1

>>1000

……他人の手を煩わせた時点でアウトだ

【そんな風に彼へと落ちる声こそは冷え冷えとしていたものの、瞳に揺らぐ感情のグラデーションは此方も微妙であった】
【おそらく、青年も線引きに迷っている。その困惑を如実に表すように一度伏せられた視線は、露店の主へと向けられ】
【そのまま後手で彼へと生存したトマトを投げるだろう――ふうわりと二次関数のグラフ曲線の弧を描いて空を舞う野菜は、】
【飛距離が上方に長いせいか、今の彼でも急げばキャッチするのは不可能でない筈だ。地面に転がるその他の嫉妬があった場合、分からないが】

【それから青年は、選んでいたらしい食材のうち茄子をひとつふたつと見繕ってから彼の言葉を無視して購入し】
【その間に嫌がらせのようにたっぷりと、ふんだんに沈黙を膨らませてから、漸く視線をもう一度、彼へと向けた】

お前、幾つだ。スキップしながらはしゃぎ廻れるような歳なのか

【疑問符もなかった。蔑むような瞳はそのまま、屈まずに片手で林檎などを拾えば】
【その色艶を観察し、お眼鏡に叶ったのか一個を拝借するだろう。勿論、返す気はないのだが】

/わぁい、宜しくお願いしますー
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/31(水) 22:35:16.35 ID:L0fOk8Dgo
【水の国・街中】

周防の奴がやられたようだな・・・
それも必然だろう、奴はノーナンバーの中でも、特に弱いやつだったからな。

【ナンバーの記載のない機関のコートの細身の男が立っている】
【右手に握られた、血濡れの剣――黒い髪、赤い目】

【周囲には無数の、手足や首がバラバラにされた屍が転がり】
【血の海と呼ぶに相応しい無残な、見るに耐えない光景が広がっていた】

しかし、納得が出来ないな――
何故、この俺が奴の代理なのだ――実力では俺の方が圧倒的に上・・・

クソ、考えただけでイラつくぜ――まだ殺し足りねえ・・・

生き残りはもう此処には居ないようだな。


――とすると、人が居るのは都市の中心部か

ククク・・・楽しみだぜェ――これだから殺しってのは止められねえよ



機関が正しいんだ、ジャマなモンは全部ぶっ殺しちまえばいい!


【カツ、カツ――音を立てて男は歩き出す】
【男が求めるのは殺戮――それはまさしく無差別、不平等な世界である】

18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/31(水) 22:43:50.54 ID:lXD0wC7U0
>>15

はあっ、はあっ…………は、あっ…………
(くそ……目ガ、霞みヤガる…………)

【左手で目頭を揉みほぐす様な仕草をしながら、荒い息を吐く少女】
【どうやら、相当に傷と魔力不足が堪えているらしい。負傷してから治療を行っていないというのも理由の一つなのだろうが】

「ウゥゥゥゥウゥウゥゥゥゥウゥゥゥゥゥゥウウウゥ!!!」

【少年を殴り飛ばした巨人は、手首を引いて自分の頭の斜め前方にそれぞれ配置する】
【恐らく、この巨人なりの『構え』なのだろう】

「フゥゥゥウゥ…………ゴォォッッ!!」

【そうして身構えたまま、巨人は一つ大きく息を吸い込むと】
【周囲に青白い火の玉――――例えて言うならば、人魂と言うべきか――――を3つ放出する】
【人魂とは言え、そのサイズは人間の頭程度の、かなり巨大な火球である】

「アアアアァァァァァァァァイ!!!」

【巨人の咆哮と共に、3発の人魂が発射される】
【その内2つは、直線的な軌道で少年を狙い、残った1つはワンテンポ遅れて、足元から抉り込むようにして少年を襲う】
【回避しようとするならば、3発目の対処を気をつけねばらならないだろう。あるいは、直接火球を迎撃するという手段もある】
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2011/08/31(水) 22:46:03.04 ID:/hb2tYexo
>>14

【その点で言えば、自由の掌の上を舞踏する野良猫よりも、彼女は自由な人物であろう
――――真紅の上に重なる、エメラルド色を、そっと指先で辿って艶やかな色を透かし取る
抜けていく緊張の音へ、耳を傾けながら、彼女は嬉しそうな表情を見せた】


そうでしたか……そうなると少し味気が無くなってしまいますね
でしたらお次はもっと、貴女がビックリするくらいの状況で貴女に逢いに行くことに致しましょう

――――そして、その言葉は私への挑戦、と受け取っても宜しいので?
生憎と腕前には少々の自信がございますので……貴女を正面きって連れて行くことも可能かと

尤も、そのような事は無意味なのですがね、貴女を連れて行きたくなりましたら、真っ直ぐ貴女にその旨をお伝えいたしましょう
存外――――……そう遠くない話かもしれませんが


【冗談の色を揺らめかして、彼女の眼前に在る貴女へと、少々のちょっかいをかける
そんな事を成しつつも、彼女の腕に触れる、貴女の指のさやかな感触に、純粋な感情を抱く
それは、赤子に指を握られる新妻のそれに似た、淡い淡い恋心よりも儚い感情】

【彼女の表情に滲む微笑は、整って大人びた顔たちに刻まれて、思わず彼女を少女へと戻していく
そんな事を感じつつも、彼女の眼前で、貴女の芳しい耳が垂れる事に気づくだろう
それが、感情のもので――――しいては、その感情の意味を知るのに、そう時間は必要なかった】


――――それは私の場合も同じでございます、やはり世界はお広いですね
自信はございました、けれども、それ以上の方々ばかりで……今思い出しても、驚くばかりです

ですが、素晴らしい体験にございました、様々な方から、様々な事を学びまして
……その中にはローズ、貴女から学んだことも、沢山あるんですよ――――?

っと……いけませんね、このままでは貴女を褒め殺してしまいそうです
時にローズ、そのバスケットは如何なるもので……?


【言葉の通り、貴女を抱き占める力にほんの少し、強さが増したかのように思えて
彼女は慌てて腕を離すと数歩歩み寄り、貴女の眼前に立つだろう
風に靡く白銀の髪には汚れ一つ無く、その柔肌にも近い瀟洒な色を瞬かせる】

【謝罪をして、微かに苦い色を滲ませる貴女を元気付けようと、彼女は再び右の手を貴女に揺らめかせる
そっと頬に触れようとして、可能ならばそのまま貴女をなぞるように、指先を這わせて
やがて、その手を貴女の頭の上に持っていくと、そのまま一流の絵画を描くように丁寧に撫でようとする】

【――――それはまるで、かつて、湯浴み後の貴女を真っ白なタオルで包み込んだが如く
小さな華奢な手ながら、そこから零れ落ちる温もりは、タオルのそれに、負けないぐらいに
そうして、貴女のバスケットへと興味を揺らしながら、貴女の体温を落ち着かせようとする】
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/31(水) 22:46:48.81 ID:iHmW9tr3o
>>13

【問いかけが耳に届くと、少女はピタリと動きを止めて顔を上げた】
【ぼんやりと焦点の定まらない虚ろな瞳で、暗闇に佇む派手な風采に眼を遣って】

【少しの間の後、止め処なく溢れる黒い涙を拭おうともせずに、こくりと頷いた】

そう、……わたしが……わたしがやったの……
この人達……みんな……殺しちゃった……

殺したくないのに……誰も……傷つけたくないのに……

【男の問いには肯定を返す。けれど、それは彼女が望んで行った殺戮ではないらしい】
【裏を返せば、彼女には人殺しをしてしまった理由≠ェ、あるはずだが――】
【男は彼女の言葉をどう捉えるのだろうか】

【言葉を紡ぎ終えるよりも早く、彼女は顔に浮かべた悲愴を一段と深めてゆく】
【溢れる涙の量はさらに増え、ぽつぽつと、地面に真っ黒な点々をいくつも作ってゆく】


――助けて……助けてよ……


【その言葉はきっと、誰に向けて発したものでもない】
【強いて言うならば世界へと。眼の前の男を含む全てに対して救いを求めるかのように発した】
【弱弱しい救難信号、だった】

【――どうやらこの有様からもわかる通り、酷く錯乱しているようで】
【まともに話ができそうかと言えば、回答に悩むほど、取り乱している】
【しかし今のところ殺意はおろか敵意すら無いので】
【時間がたてば、徐々に落ち着きを取り戻すだろう】
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/31(水) 22:54:59.61 ID:ZQJKweIno
>>20

……。
やっぱりおめぇさんがやったんだな

【推測通りと言ったところか、彼の予測は当たっていた】
【この惨劇は自分より年が低いであろう少女が起こしたものだとしって彼の表情も暗くなって】
【彼女の言葉からしてきっと殺戮をしたい訳ではないようだ。】

なぜおめぇさんは殺したくもねぇのにこんな事ができるんだ…?
誰かの命令か?それとも……―――

【彼女が本当は殺しをしたくないと言うのは彼女の態度、雰囲気からも分かっていた。】
【それなのにどうしてこんな事をした?と初対面の青年には彼女の素性も理由も分かる訳がなく】
【その答えを知ろうと彼女に聞いてみる】

とりあえず落ち着け、何かいいたい事があるなら全てオイラにぶつけて見せろ

【青年が言わなくても彼女は落ち着いていくだろう、しかし慰めの言葉なんてすぐに浮かぶ筈もなく】
【今は落ち着けと。そして言いたい事、伝えたい事があるなら隠さず言ってみろと彼女に伝える】
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/08/31(水) 22:57:41.92 ID:HX7IAIg30
>>18

ひゃはははッ!!!遠隔じゃあ俺ァ倒せねぇ…ぞッ!!!

【目の前に迫る熱気を帯びた火炎球】
【当たれば当然、火傷では済まないだろう、巨大である上に素早いのだから】

【だが、少年は何度か右手を閉じたり開いたりを繰り返し、感覚を覚えると】

圧しっ―――潰れろォォォォ!!!!!

【右手を思いっきり振りかぶり】
【拳を振り下ろして一発目の人魂を殴り抜ける】

【火傷と打撲が同時に右腕を絶え間なく襲うも、人魂を殴りかっ消すことに成功した】

【次いでもう一つ、二つ迫る人魂を正面に捕らえつつ】
【振り下ろした右腕をそのまま地面に叩きつけ、その勢いで相手の上方にまで飛び上がった】

ひゃはははははははははは―――――――――ッ!!!!!

【少年はその勢いのまま身体を乱回転し、右腕を下方の、少女の方向に狙いを定め】
【もう一度炎によって加速し、隕石が如く落下しながら殴りかかった】

【なお、攻撃の成否にかかわらず、少年は直接少女を殴る事はせず】
【ギリギリのところで寸止めを掛けるだろう、手加減とは違うが】
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/31(水) 23:03:40.05 ID:Fn2vdB5Jo

「────決めたんですか?」
「ああ、決めた」
「…そうですか」
「…」


「考えて、決めたのなら────もう何も言えませんね」
「私はもっと引き止める、と思ったんだが?」
「止めようとしたところで、貴女が止まらないのは百も承知ですよ──それに、今更貴女が戻っても混乱を引き起こすだけですし」
「…成る程、その見解は正しいな」


「────それでは、またお会いしましょう」
「──また=H私が戻るのを確信しているのか?」
「…貴女が言ったんじゃないですか、いずれ戻ると」
「…冗談だよ。しかし、冗談ではなくなるかもしれないが、な」
「うるさいです。行くなら行って下さい」


「────変わらないな」
「…変わりましたよ、貴女の御陰で」
「────そうか」

24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/31(水) 23:09:26.65 ID:K7duj1jfo
>>19
毎度毎度驚かされてたら、ボクの心臓のほうが持たないよっ!
……今度は、どうなるのかな? 空から降ってきたり振り返ってる間に正面に回りこまれてたり…?
最近ちょっと、驚かされたりするのには慣れてきてるけどね。

え、や、その…、い、一応帰らないと心配するのがいるからさ、一緒に暮らしてる、とかじゃないけど、その…、
……うん、ねぇになら、誘拐されちゃう。予告状、忘れないでね?

【ちょっと怖い姉の勢いに、益体もない想像を働かせる猫】
【現実的にありそうでなさそうの境界線を漂う猫の空想は、柔軟なのか堅実なのかよくわからない】
【ただ、猫の心臓は最近毛が生えつつある。会うたびにひどい事になる知り合いがいたりするから、なのだが】

【でも、続く熱っぽい誘いに、猫はドギマギと視線をさまよわせて、まとまらない考えを漏らしてから】
【あなたになら、そう酷い目に合わされる事もあるまいと、ついに覚悟を決めたらしく、頷いた】
【或いはそのせいで何がどうなるか、考えていないのかもしれない。単純に家に呼ばれるとか、そういう解釈】
【予告状という名前の招待状を催促するのも、純粋な心から派生する悪戯心】


そうだね、試合の中継見てたけど、皆すごかった。
途中で負けちゃった人たちも、絶対に弱くない。何かが一つ違っていれば…そういう差の連続。

…あの時は、ボクのほうこそ、カノンねぇにお世話になっちゃった。
ねぇがあんなに強かったのもびっくりだったけどさ、また一つ、成長できた気がするよ。
…言わなきゃ気がすまないから、もう一回言うね。ありがとう、カノンねぇ。

あ、これ? うん、ちょっと作ってみたの。料理のお勉強。
と、『トモダチ』がっ、入院したっていうから……お見舞いに、と思って。
初めて作ったけど、先生はいろいろあてにならないから、誰かに味見してもらおうかなって、思ってさ。


【初めての大会は、波乱万丈だった。自分がどれほど狭い世界で生きていたかを知らされる、強さをもった参加者】
【四戦中三名は知り合いだったが…彼らの誰もが、猫をストレートに勝たせてはくれなかった】
【そして本選に出た八名は、そのなかからさらに選ばれた猛者】
【あの場に自分が出ていたらどうなっていたかは、想像も及ばないほどの熾烈な争いだった】

【抱きしめられるのも、撫でられるのも未だに好きだ】
【好きな相手からならなおさらで、かけがえのない家族であるカノンの手付きは、それだけで猫を蕩けさせる】
【際限なく溶けて、甘えてしまいたくなるけれど、あの時教わったのは更に一歩先】
【甘えるだけでなく、応えるというステップ。慈愛の深さの表現…その一つ】
【だから改めて、あのときの言葉を繰り返したのだった】

【それから編みかごに話題が移ると、ちょっと硬直した。自身がないのかもしれないけれど、それ以上に】
【手作りの料理…しかも人に見せるのは初めて、のようで。更に更に、相手はカノン。給仕のプロ】
【その他諸々の感情がいろいろ逡巡させたけど、結局求められたら差し出してしまう。ほかならぬあなたの頼みだ】
【そうし言い訳の連続の後、恐る恐る開いて見せたかごの中には、小さなカップに納められたカスタードプリンが四つ入っていた】
【スプーンも四つ。デザート用の小さな銀スプーン。やはりプラスチックでは味気ないから、だろうか】
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/31(水) 23:13:52.90 ID:lXD0wC7U0
>>22

あいツ…………何を!?

【回避とも、迎撃とも言い難い奇妙な動き】
【自ら、上空に逃れるために地面を殴りつけたのだという事は理解出来るが】

――――――――ッ
(舐メてんのカ…………見えネぇと思ったカ!!)

【急加速のためのブースト。その光が見えた瞬間、少女は少年の狙いを理解した】
【眼前に巨大な敵をさておいて、それでも自分を狙い動こうと言うのだ】
【――――しかし、少女とて何も観客気分で全てを見ていた訳ではない】

――――調子に乗ンなァァァァァァ!!

【突如、少女のその長い銀髪が更に質量を増大させ、やがて巨大な一つの『右腕』を形成する】
【そしてその右腕は、カウンター気味に飛びかかってきた少年へと放たれるだろう】
【少年とは違い、この少女に『寸止め』と言う意図はない】

(――――チっ、コンディションも整わナいノに、無理に使うカら…………!)

【髪によって右腕が形成された瞬間から、少女の右肘から脈動の様に、黒い魔力が波動状に周囲に伝搬する】
【それそのものは、なんら害を及ぼす様なものではないが、何か不吉なものを感じさせるだろう】
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/08/31(水) 23:15:59.52 ID:KkqTbgIKo
>>16
【ごくり、張り付く喉で唾液を飲み下して、乾いた笑い声を漏らし】
【彼は淡く口角を上げながら肩を落として、「御免ね」等と気弱げに陳謝すると】

ですよ、ねー……。

【へら――飄然として迷いを隠す、相変わらずの見た目お気楽な笑みのまま】
【一歩二歩と大股に歩を進め、高く投げ上げられたトマトの降下ルートに左手を割り込ませんとして】

――あ、ありが……うぉっと!?

【案の定馬鈴薯を踏み付け、足を滑らせて態勢を崩しかかるも。流石に、そこまで救えない馬鹿でもなく】
【上体を大きく反らし、辛うじてその掌に目当ての野菜を受ける事には成功した】

【しかし、恥ずかしい事に変わりは無い。沈黙も相俟って、居た堪れなさは増加の一途を辿っている――】
【心の痛みでショック死できるのなら、きっとこの男はお花畑を見る羽目になった事だろう】
【――うう、と半べそ掻きつつその場に屈み、果実やら芋やらを拾い集める彼の背中が、そう雄弁に語っている】

二十四、だったと思う……もうすぐ誕生日だから、それが過ぎたら二十五かなぁ。
…………まだギリギリ大丈夫な歳だよね?……あ、拾ってくれたんだ。ありがと。

【一通り袋に納め直すと青年を見上げ、馬鹿正直にそう応じる】
【そこは謝るべき所だろうに、致命的な間の悪さである。おまけに、年齢も完全なアウトだ】
【彼は首を傾げて質問に質問で返し、礼を述べつつ歩み寄って青年へと手を伸ばし】

27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/31(水) 23:18:29.36 ID:iHmW9tr3o
>>21

誰の……命令でも……ない……
……わたしは……悪いお人形……だから……

【少女はどう答えを返せばいいのか戸惑った】
【自分の正体を言ってしまうと奇異の眼で見られるだろう】
【それどころか、この人はわたしを排除しようとさえするかもしれない】

【そうやって思考を働かせて選んだ言葉が悪いお人形=z
【その言葉から彼女がどんな存在であることかは推測し辛いかもしれない】
【人形とはだれかに使役されるもの――そう捉える事ができれば、或いは予想できるかもしれない】

……殺したくなんて……ない……
でも、……“卵”のせいで……人を……殺したくて……たまらない時が……あるの……
ダメだって……わかってるのに……抑えられないの……

【卵とは“哲学者の卵”のことで間違いないだろう】
【もっとも、男がその存在を知っていなければ理解できないであろうが】
【彼女の周囲に滲む邪悪な空気は、彼女がもともと持っている魔翌力のせいでもあるが――】
【“卵”の影響も、多分に含まれていた】


――――ぁ、………ぁ、っ―――、……


【言葉は――出ない。代わりに叫び声にならない声を、上げるだけ】
【――もう、叫ぶことすらできない程に疲弊していて、声を張り上げる力もなかった】

【流す涙は純真なそれではなく――汚染された、漆黒の雫】
【何一つ、満足に吐き出すこともできなかった】
【まるでそれが、彼女の現状だと、言わんばかりに】
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/08/31(水) 23:28:49.62 ID:HX7IAIg30
>>25

全くッ…!!楽し過ぎて狂っちまいそうだよ、ひゃはは!!!

【突然撃ち出された相手の巨大な右腕、振りかぶられ、こちらに向かってくる】
【上から見渡すと、酷くゆっくりに見えるが、それが相当に速いことは知っていた】

―――もう一丁ォォ!!!!炎剛のバーストォォォッッッ!!!!!!!!

【少年がそう叫んだ瞬間、肩から噴き出す火炎がの絶対量が、凄まじく膨れ上がり】
【少年を更にもう一段階、疾く撥ね上げる】

【当然、此方の打ち込んだ拳と、追突、衝突、激突した】

【此方のほうが速度、勢いでは勝っており】
【あちらのほうが質量、重量では上回っていた】

【鈍い破壊音のようなものが聞こえ、右腕全体に響く激痛、どうやら骨にヒビが入ったようだ】
【しかしそれよりも、少年はその場にて勢いが止められ】
【簡単に言えば打ち上げられ、そのまま地面に落下した】

がはッ―――!!!ッッ―――……!!!

【今度は上手く受身を取ることが出来ず、背中から落下する】
【肺の中の空気を全て吐き出し、それでも相手から視線を外そうとは少年はしなかった】
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/31(水) 23:28:58.39 ID:lLwp/ywAO
>>26

倒れれば、撃ち抜いてやったのに

【何処を何で、といった疑問を返してはいけない。割と瞳はマジだった】
【ただ――ジャガ芋を踏み付けてバランスを崩した彼の滑稽さに対して、】
【見間違えのようほんの一瞬だけ緩められた唇の弧は、上向きな感情を表していた】
【……コメディアンならばそれだけで最大級の報酬となる表情だったが、何でも屋である彼には愚弄の意かもしれない】

24……お前が?

【しかしそれも、彼が歳を答えるまでだった】
【割と驚いたらしく、珍しいことに感情を全面に表した彼は、小さく沈黙すると】
【何やら考え込んでいた様子だったが、やがてその瞳を僅かに上へと向けた】
【身長170後半となれば、長身に一歩及ばぬくらいだ。おそらく、此方は相手を見上げる側なのだろうが、】
【こんなに剣呑な上目遣いが存在してもいいのかと言わんばかり、有らん限りに恨みが練られたような視線で、】

……歳下で物事が許されるのは女性のみだ

【――プーシュカ・サクラメント。今年で28になります。】
【四捨五入すれば三十路。同年代かと思えば、三つほど離れていた。衝撃の事実】

【そして林檎は返さない】
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/08/31(水) 23:28:58.55 ID:/hb2tYexo
>>24

【月の傾きが濃くなっていく、頭上に輝き始める月光の煙
薄靄のような淡い灯りが二人を包んで、仄かに飾り立てて、染め上げる
きっとそれは儚い閃光のような、壊れかけのスポットライトのようで】


……これは失礼致しました、私の知らない所で、貴女もまた成長しているのですね
嬉しくもあり、また少し淋しくもありますね――――妹の成長を感じる、というのは

ええ、了承致しました、羊皮紙に銀箔を押して、金の糸紐で結んだお手紙を差し出すことにしましょう

……ただ、冗談ではなく気をつけていただきたいのは事実にございます
風の噂では機関にも何か動きがあったようでして、何でも夜の国支部≠ェ崩落した、とか

貴女に何かございましたら……私は、もう……どう感情を制御したらよいのか、と……


【冗談半分の言葉を結びながらも、思考は柔軟に働く御様子
貴女の言葉から、大きな成長を感じつつも、それを妬む感情は無く、純粋な嬉しさがあった
尤も――――そこには淋しい、といった感情があるのも正しいのだろう】

【頷く貴女が、さながら愛玩動物のように、愛しさが満ちて、貴女という小さな入れ物から零れ落ちていく
それはあまりにも甘美な誘いに近くて、まだ熟しきっていない、彼女の理性を指先で解していく
服を剥ぐような柔らかな指先が、思わず彼女の中へと入り込んできそうで……】

【こほん、と左手を口元にあて、咳払いを一つ、彼女を落ち着かせるために為す
一瞬瞼を閉じた彼女の表情には、どこか紅い色があって】


――――……此方こそですよ、本当に有難うございました
それに私が強いのは当然、といったものです

私は貴女の姉≠ノございまして同時に従者≠ナございます
……私の使命は、貴女の前に立ち、貴女を襲う悪意から庇うことでございましょう

強くなければ一体どのようにして庇う、と言うのでしょう
貴女の為でしたら……いくらでも強く在りましょう


――――……なるほど、料理にございますか
……宜しければ一口、私に味を見させては下さいませんか?
このような姉の言葉でよければ、幾らでも差し出しますが、ゆえ……


【依然として右の手で、貴女を感じつつも、言葉は様々な色を滲ませる
だからか、その手はしっとりと貴女の感情を辿って、その色の移り変わりを考えつつ――――】
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/31(水) 23:32:47.96 ID:+N5J1HGZo

【夜も更け人通りも少なくなった街の片隅、少女は自販機の前で硬直していた】
【黒いローブから少しだした、病的なまでに白い指は商品ボタンを押したまま】


………ぇ、えと……。


【背中に届くくらいの淡い蒼色の髪に隠れた顔は、戸惑い、狼狽していた】
【少女は小柄で、お世辞にも大人とは言えない童顔。こんな時間に出歩くのは褒められたものじゃない】
【ローブから覗く白と青の巫女服と、ボタンを押している手の反対側に握られたビニール傘が奇妙だった】

【別段、雨など降ってもいないし――――……】


…………飲み込まれた……。


【少女が何を狼狽していたのか、と言えば――どうやら自販機にお金を飲み込まれた様だった】
【下唇をきゅっと噛んで、少しばかり悔しそうに自販機とにらめっこを始めた少女であった】
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/31(水) 23:36:16.32 ID:ZQJKweIno
>>27

悪い…お人形…
それってぇと……おめぇさん…

【彼女のいう悪いお人形とはどういった意味を持つのだろうか】
【青年は直感だが、彼女はおそらくは普通の人間では無いだろうと言う事と】
【彼女はもしかすると創られた命かもしれない。そして誰かに操られている傀儡の可能性もあると】

卵って言うと哲学者のなんたらって奴か…?

【哲学者の卵とは前に聞いたことがあった様だ】
【ただ名前と多少の効果くらいしか詳しくは知らないようで】

……―――卵ってのぶっ潰しゃいいんだな?

【沈黙の後に彼の口から出た言葉、卵を破壊すればいいのではないかと】
【勿論青年は卵がどのような物かは詳しくは知らない。それが破壊できる物なのかもだ】

……――<<卍眼>>――!

【青年の白銀の双眸に卍の様な紋様が浮かび上がる。】
【其の技は所謂彼の眼の洞察力と動体視力を格段に向上させる事のできる特異な瞳術】

卵ってのはどれだ…

【彼は卵についての知識は少ない。彼は卵という物自体が彼女の体内にあると思っている様だ】
【青年はその瞳術で彼女にあるであろう卵≠見つけようとするが】
【彼女の体内に卵と呼ばれる物は彼に発見できるのだろうか?卵自体の概念によっては発見できない可能性も勿論あるだろう】
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/08/31(水) 23:39:51.28 ID:lXD0wC7U0
>>28

(――――まルデ悪魔ダ…………!)

【迫りくる少年の形相は、どうやらこの少女に恐怖を覚えさせるものだったらしい】
【この戦いの中で、初めて自身に危険が降りかかってくるという状況も、多分に作用していたのではあろうが】
【少女は、獣の様だと比喩した少年に、悪魔じみた物を嗅ぎ取ったのだ】

ぐ、ぅぅううぅぅ…………クそ、こいつノ魔力まデモが…………

【巨大な右腕による打撃で少年を押し返したものの、少女にとってもノーリスクと言う訳でもなかったらしい】
【髪の毛によって腕を形成させてると思しき、右肘の黒い物体から供給される魔力が、わずかな揺らぎを見せた】

――――おイ、悪ガキ…………獣かラ、テめぇはバトルマニア(戦闘狂)に格上げダ……………………
何を、考えテヤがル……?

【左腕で右腕を庇うようにしながら、少女はその場から、倒れ伏した少年に向かって問いの言葉をぶつける】
【最初は、自分の行った殺戮を口実に襲いかかってきた狂人、程度にしか考えなかったが】
【どうも、自分の行いすら少年にとってはどうでも良い事の様に思えてきたのだ】
【その真意を確かめるべく、少女は少年に向かって問う】

「…………グゥゥウゥゥゥゥウゥ…………」

【だが。その瞬間にも、地に落ちて絶息している少年の背後に、召喚された巨人は迫る】
【目立たぬようにゆっくりと、間合いに収めようと接近する】
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/08/31(水) 23:44:48.23 ID:1a4mZn6Ho
>>31

…あの、どうかされました?

【後ろから少女に話しかけたのは、小柄な少年】
【上半身をすっぽりと覆うマントにやや長めのジーンズを履き】
【濃い灰色の髪に丸眼鏡を掛け、焦げ茶のくりくりとした瞳が不思議そうな目で少女を見ていた】

こんな時間に出歩くと危ないですよ?
最近は物騒ですし…

【そう言った少年は、しかし随分と──少なくとも子供と言い切れる程度には──小さかった】
【お前が言うな、と言われても仕方が無いことを自覚しているのかいないのか】
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/08/31(水) 23:51:04.51 ID:K7duj1jfo
>>30
【廃墟の砕けたステンドグラスは、完成品とはまた違った趣を持つ】
【雲で切れた空から差し込む月光は、モノクロの記憶を再生するようでもあって】
【これもいずれ、思い出に消えてしまうのかという郷愁を駆り立てる】
【しかし、フォトフレームに飾られた景色の当事者は、いつだって鮮やかに、その心を描き出しているものだ】

ボクは…はじまりからして、ちょっとズルしてるからね。
本当は一から踏まなきゃいけないプロセスを、いくつか飛ばして…こう、なったけどさ。
でも、ねぇや出会う人たちから教えてもらう世界の景色は、とっても新鮮で、勉強になることばかりだよ。

…楽しみにしてるからね、ちゃんと届けに来てねっ!

【成長の意味を、猫は理解していた。その根源が歪であるが故に】
【当事者達が理解しなくていい…或いは、遅れてから理解する事を、少しばかり早めて自覚してしまった猫】
【ふと自分の手を見るしぐさは、見えない針を突き立てる如き暗闇が滲んだけれど】
【他者へ、貴女への気持ちで、感謝や期待やらで塗りつぶして、仕舞いこんでしまった】

―――――あ、うん、……そう、だね。
思い切った事する人たちが、いるんだね。びっくりだよ。
……戦争は、嫌い。やったことないけど、話で聞いてる限り、いいことなんてなさそうだと思ったけど、
………、何で皆、もっと仲良く出来ないのかな。

【夜の国支部、崩落。身近な話。でも、それをわざわざ喧伝する必要はないと思って、戸惑った】
【なんというか、一瞬おかしな食い違いが生じた気がした。正体まではつかめなかったけれど、言葉に混じった違和感を】
【言葉に詰まって、探して、―――――矛先をそらすように吐き出した気持ちは本物だったけれど】

【ちょっとだけ、カノンの手を握って振り返り、不安そうな上目遣い】
【会話の内容に言及する…その行為そのものに偽装した、輪郭を持たない不安の現れ】

当然、か。すごいね、ねぇは。
……でもさ、ボクもただ守られるだけは、いやだな。
頑張ってる人は、好き。一生懸命な人は大好きだけど……皆、自分で抱え込むから、傍で見てるほど、不安になる。
ボクも、力になりたい。ねぇが守ってくれた分、ボクもねぇや、皆を守りたい。
……その腕試しに、大会に参加してみた、んだけど、さ―――――

―――――え、う、うん。
はじめてだし、あんまり自信はないけど…それでもよければ、改善点とか教えてくださいっ!!

【自信に満ちた言葉は、貴女の裏づけたる覚悟なのだろう】
【でも猫も、ただ庇護下にあるという状況を、甘んじて受け入れられる性分にはなく】
【背をついていくのではなく、隣で一緒に。寂しがり屋が発展したものだけれど、大会にでて思うところがあったのだろうか】
【尻すぼみ、縮んでゆく想いの行く末はかすみ、宵闇に溶けた】

【それを誤魔化すように、スプーン一つを添えて丁寧に、カップを差し出した】

【見た目は悪くはないはずだ。初めて作ったにしては、という前置詞がつくが】
【表面の様子から弾力はあまりなく、やや固めであるのがわかるか】
【舌触りはちょっと粉っぽい、攪拌が足りず、いくつか小さな『だま』になっている】
【更に味は、甘い。目茶目茶甘い。材料を間違えるというミスこそなかったが、分量計測を誤っているらしい】
【そしてゆっくり食べてそこにたどり着けば、カラメルは水分を飛ばしすぎて粘度高め】
【ほんのりこげた匂いが漂ってくるかもしれず】

【はっきり言うと、店で売れるレベルではまったくなかった】
【頑固な職人に言わせれば、その場で廃棄されかねないほどの】
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/08/31(水) 23:52:59.23 ID:+N5J1HGZo
>>34

【どうしよう、このまま泣き寝入ってしまおうか――なんて】
【むすっとした表情になって肩を落とした所で、不意に声をかけられた】


ひぁっ……!?


【びくっ、と驚いて少年の方へと素早く向き直る―――変な声も出た】
【ビニール傘を両手で握りしめて、訝しむ様に少年の様子を伺いながら】


……人の事、言えないよね。


【くす、と握れば崩れてしまいそうな程、儚い笑顔を浮かべた】
【微笑と共に吐息混じりに吐き出された言葉は、ぽそぽそと聞き取りづらい小声】

【あまり人と話す事は慣れていない、と感じるだろうか―――……】
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/31(水) 23:53:48.77 ID:iHmW9tr3o
>>32

【――彼の予想は、概ね的中している】
【彼女は作られた命、つまり人造人間――もしくはクローン人間と呼ばれる者だった】
【ただし外見はおろか、体内の構造まで普通の人と何一つ変わらないのだが】

“卵”を……知ってるの……?

【それの存在を知る者達は皆、悲しき宿命を背負いし者か】
【あるいはその者達に関わってきた者】
【果たして彼はどちらなのか――そう彼女は問うとした時だった】

ぶっ……つぶ……す……?
そんなこと……できるの……?

【はっとした様子で、彼女は男を見つめる】
【瞳にはかすかな希望を宿したものの、過度な疲労の為かその場から動くことはなく】
【頭を上げただけであひる座りから変わることはなかった】
【故に、彼女の身体を観察しようと思えば、容易にできるだろう】

【“卵”は少女の体内――正確には心臓部分を覆うように取り込まれていた】
【彼がどのようにしてその存在に気付けるのかはわからないが】
【おそらく彼の能力は表面に現れるどんな些細な変化も見逃さないのだろう】

【その能力を駆使すれば――心臓部、つまり左の胸のあたりから】
【眼に見えるほどに高密度な魔翌力が放出されていることに気付けるかもしれない】
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/08/31(水) 23:55:56.23 ID:HX7IAIg30
>>33

俺は別に獣でも良かったがなァ…戦闘狂なことは認めざるを得ないけど…

【疲れを隠そうともせず、ひゃはは、と空笑い】
【ゆっくりと立ち上がりつつ、話を続ける】

―――俺にとっては“価値”があるものなんて…ねェンだ、そもそもなァんにも考えてねぇのさ、ひゃはは

いきなり死ねって言ってきた事を置いといてもなァ、俺ァ今“楽しんでるんだよ”凄く、凄くな!

【前言撤回、やはりこいつは狂人であると、言えるだろう】
【少なくとも自分自身、自分が“狂っている”ことぐらい、知っている】

【立ち上がると同時に、羽織の中から一つ小さな瓶を取り出し、中から一錠の薬を取り出す】
【それを、軽く放り捨てる程度の速度で、少女に向かって投げた】

そいつは鎮痛剤だ、そんな痛そうな顔してる奴とさ……
戦ってても、勝ったとしても……何か、面白くッ……ねェンだよ!!!!

【投げたと同時に、少女の方向から身体を90度捻り】
【そのまま背後の巨人に向かって、拳を振り抜いた】

俺の名はヴァーデッド、ヴァーデッド・劫火・ニコラス!!!

つまらないことは決してしないと決めた“化け物”の名前だッ!!!!

【当然先ほどよりも遥かに威力は落ちているだろう、勢いもなくダメージを負っているのだから】
【それでも、先ほどよりも遥かに“気兼ね”があり】

【弱い、と一笑に付すには、些か難しいであろう】
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/01(木) 00:04:24.63 ID:52Bj9gA7o
>>29
【ご勘弁をと言いかけて、視線が真っ正面から衝突する。自然と両手が肩の高さへ持ち上がり、無条件降伏のポーズを取った】
【それでも、瞳は逸らせない。――さながら、蛇に睨まれた蛙のような有り様だが】
【それも長くは続かなかった。青年の口端が僅かに緩んだのを認めれば、だらり、安堵したように両手が落ちる】

(……あー、助かった……。)

【――万屋と呼べば聞こえは良いが、彼の仕事は要は下請けだ。ゆえに】
【そこらのチンピラ宜しく、「面子を潰された」なんて気を悪くする事は無い】
【寧ろ、誰かに笑って貰える事が好ましいと思える程度には、この男は人が好かった】

……ん、れっきとした二十四歳だよ。
何でかな、老けて見えるって偶に言われるんだけど……。

【次に目を合わせれば、間違いなく取って喰われる。もとい、撃たれる】
【彼はふとそんな予感に襲われて、怨みの籠った視線から執拗に目を逸らしつつ述べ】
【ちらちらと、視界の端に青年を捉える――人生で初めて(多分)の、上目遣いに恐怖を感じた瞬間だった】

…………、……。………………。。。

【黙したまま、彼は何も語らない。今思っている事をそのまま口に出せば、何か酷く不吉な事が起こる気がする】
【プーシュカが自分より年上だという事はつまり、その姉である彼女はひょっとするともうみs[ピーーー]】

【因みに、手は未だに伸ばしたままである。】
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/01(木) 00:10:03.13 ID:cjg6/ENio
>>36

【少女は、酷く驚いた様子で少年の方を見て】
【やがて、「人の事、言えないよね」と、儚い笑顔とか細い声で言うのだった】

僕はここ最近、こんな時間帯にばかり行動していますし
それに、自衛の心得もありますから

【そう言って「──まあ、多少は、ですが」と最後に付け加えた】

……と、僕のことはいいんです
それで、何かあったんですか?お金が足りなかったとか?

【「何故雨も降っていないのに傘を持っているのか」とか、「巫女服の上にローブなのか」とか】
【少女に聞きたいことは色々あったが、しかしいずれもどうでもいいことだったので聞かず
【代わりに一番妥当な質問を少女にすることにしたようだ】
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 00:10:59.94 ID:Ny1XJWAEo
>>37

ああ、前に聞いた事がある。
噂を聞いたようなモンだから詳しくは知らねぇけどな

俺にも潰せるかどうかは分からねぇが、こればっかしはやってみねぇと分からねぇ

【卵の事は前に噂話程度で聞いた事がある。とだけ言って】
【卵を破壊できるかは彼には分からない。だが、やってみないと結果は分からない。と】

こ…これが卵って奴なのか…?
なんて事だよ…
(これが卵…?だが心の臓に纏わりついてやがる…破壊するのは危険か…)

【青年の双眸は彼女の体内の心臓に巣食う卵を捉えていた。】
【そしてそこから彼女の膨大な魔翌力が放出されているという事も】
【卵を攻撃するという事はその傍の心臓に危険が及ぶ可能性がある…と考えて】

どうやら卵ってのはおめぇさんの心の臓に纏わりついてるみたいだぜ
おめぇさんのそのすげぇ魔翌力って奴もコイツが原因かもな
卵をぶっ壊そうとすりゃあんたの命に関わるかもしれねぇ

【下手に卵に攻撃をすると彼女の命に関わるかもしれない】
【物理的に破壊しようとすれば勿論上記の様な危険が伴うかもしれない】
【何か物理的以外に破壊できる手立てがあれば良いのだが】


俺は無事にあんたの卵を破壊できるか分からねぇ、体の中にあるもんだしな
おめぇさんがそこまでして卵をぶっ壊してぇってならオイラは全力でやるつもりだ


―――――どうする?

【ただでさえ体の中にある物を攻撃するのは危ない事だ】
【しかし彼女はきっと卵を一日でも早く体から排除したいと思っているはずだと】
【青年は一度そ瞼を閉じて―――再びその力強い双眸で彼女の瞳を見ながら―――――】

【やるか、やらないかどうか聞くだろう。決断は彼女が決めることだ】
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/01(木) 00:12:52.10 ID:RGzZYDsJo
>>35

【悠然と輝く月明かりは、ある種添え物でしかなく、美しいモノをより美しく飾り立てるだけであろう
周囲の通りも少なくなり、雑踏の音が消えていくと、互いの言葉と、その残響だけが、残照に当てられて響く
白銀と蒼、互いに光に染め上げられて、より一層艶やかさを増して、染物のように交じり合う】


……仕方の無いこと、と片付けるのは簡単でしょうが……戦争というものは、利益を生むものにございますが……故に
その代わりに、被害を受けるのは、当事者――――しかも、そこに住む罪も無い人々ばかりです

……ですが、私がそれを責めることができないのもまた事実です
お恥ずかしい話ですが、形は違えど、以前は……戦場を仕事としておりましたので……


【風に弄ばれて、揺らぐスカートの裾、翻って、そっと彼女の左の手がそれを抑える
さながら一本の糸のように、彼女の纏う給仕の服は、彼女に溶け込んで、彼女に纏わりつく
それだけ、彼女にとっては自然な服装なのであろう――――だから、彼女の言葉が想像しづらいかもしれない】

【言葉が孕む意味はきっと、星の数ほど膨大で、汲み取るには難しいかもしれない
けれども、貴女の不安そうな上目遣いに、とくん、と、水面に波紋を起こしたかのように咽ぶ、彼女の心音
その不安を少しでもかき消そうと、彼女は貴女を撫でる手を止め、大丈夫ですよ、とその手を彼女の下へと戻す】


……それは些か語弊が生じます、私は決して護るつもりはございません
貴女が誰かを助けることのできるだけの、力を持っていることは存じております
ですから、私が貴女を全てから護ろうと尽力するのは、返って貴女に失礼になるでしょう

私は貴女を護るのではなく、その側に立ち……互いに歩んで行きたいと願っている次第でございます
きっと、それは過ぎた願いかもしれません、けれど――――私にとっては、叶えたい願いなのです

ですから貴女は、護るのではなく、自身のすべきことを……精一杯行うべきだと私は思っていますよ


【言葉を少し遮って、差し出されたカップへと視線を落とす
乳白色のスクリーンに、真紅の色を映して、彼女はその色合いを感じ取る
やがて、純白の指先がスプーンに沈み込むと、それを掴み一口、彼女の口へと流れ込ませた
潤沢に満ちた淡い色をした唇が、雫の零れるような音を立て、プリンを口元へと溶かしていく】


――――……そうですね、改善すべき点が多すぎて、良い所を述べる方が簡単そうです
それはきっと、貴女がお見舞い≠フ為に作ったから、なのでしょう

はっきり言わせていただければ、技術的な面では足りておりません
ですが、本来なら、ここには貴女の真心≠ニいうエッセンスが加わったのでしょう

残念ながら、今回のエッセンスはお見舞い=\―――といった
特定の、貴女の心にいらっしゃった、幸運などなたかへ向けたものでして
私の心に向けたものでは無かったようです

ですから、私にとっては、このプリンはあまり美味しい、とは言えないものでしょう
――――けれども、見舞い品として、これ以上のものは望めない、と思いますよ

……私ですら、この中に込められた、誰かへの真心を、微かに感じ取れたのですから


【表情に滲む微笑は、どちらかといえば、彼女の素よりは従者としてのそれに近い
けれども裏を返せば、仮面を被ったかのごとく、冷静で整ったその微笑みは、評価する者としては圧倒的に確かだ
言葉に裏も無ければ表も無く、ただ言葉の意味だけが、シンプルに踊る】
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 00:14:36.97 ID:zEpt+a/20
>>38

――――なるホど、確カに…………バトルマニアだ、お前…………

【少年の言葉は、なるほど狂人と評するにためらいを感じる必要の無いものだった】
【戦いを楽しむという感性自体が、一部の人間にしか持ち得ない、常道を外れたものなのだから】

お――――――――っ!!
…………色々、前言撤回しナきゃなラネぇな…………
節度を持っタ相手に『獣』トハ…………悪カっタぜ…………
ソコらのチンピラの性質の悪くナッたの程度に考えテた…………スまねぇ

【投げ寄こされた鎮痛剤を左手でキャッチして、少女は認識を改める必要があると感じさせられた】
【ただ殺せれば良いというのではなくて、本当の意味でのバトルマニア――――蹂躙ではなく、戦いそのものが喜びであって】
【十全に戦えない相手には手を出さないという事もしていたのだ】
【――――いくら『卵』の狂気に苛まれていて、負傷で気が立っていたとはいえ、自分のとった態度は非礼だろうと】
【少女は、バツが悪そうながらも、謝罪の言葉を口にする】

「グアアアアアアアア――――――――!!」

【接近をはばまれ、拳を受けた巨人の悲鳴が響く】
【手ごたえは、巨人の頭蓋骨を砕いた様な感覚を確かに覚えるだろう】
【その場で痙攣すると、巨人はまるで幻の様に、その場から消え去ってしまうだろう】

――――『ペガサス・ウィンド』…………
――――――――俺の名前はイマミレイ、イマミレイ=シーク…………
『卵』ノセいで、色々とおカしクナっちマって、今は機関を叩く事と、発作的な人殺シシか出来なイ、只の魔術師だ…………
ヴァーデッドって言っタな…………互いニ生きテタら、やロウぜ…………今日の続キをな…………ッッ!!

【巨人が消滅するのを見届けると、少女――――イマミレイは魔術を行使して飛翔する】
【そうして、中空から少年――――ヴァーデッドを見下ろしながら、自らの名と、簡単な境遇を口にする】
【――――殺意を隠そうともしない態度や、黒い魔力を行使していたのは、右肘の異物――――『卵』によるものであったと】
【そして、もうそれほどヴァーデッドに対して、悪い感情を抱いていないという事を、再会の願いを口にする事で表現した】

【――――呼びとめなければこのまま、帰るべき場所へと帰って、腕の治療に掛かるのだろう】
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 00:16:36.16 ID:buc0xUKpo
>>40

そ、そうなんだ……。

【感心したような。そんな表情でちらちらと辺りと少年に視線を彷徨かせる】


………お札入れたら、でてこなくて……。


【商品が、と付け加えてぽしょぽしょ話す―――相も変わらず聞き取り難い】
【自販機には確かにお金は入れられていたが、商品もお釣りも帰ってこないらしい】

【視線を地面に落としながらビニール傘を両手で抱きしめていた】
【内心は「誰かに話しかけられるなら、泣き寝いれば良かった」―――これに尽きる】

【人嫌いでは無い。だが如何せん人と話す事に長けていない】
【その所為か、良く自分は意見を言えないし、人付き合いも悪いし、相手を苛々させてしまう】

【ぐるぐる、と負の感情が疼く。どうやら少女は、ネガティブ思考の持ち主の様だった――……】
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/01(木) 00:20:33.87 ID:7IDKm0OAO
>>39

【勿論、彼は男性であるが故に年齢云々を気にしている訳ではない】
【ただこの男が自分よりも歳下のくせに、存在する視界の高低差――これが苛立ちの原因であった】
【が、そんなこと口に出せば醜態をべったべたに上塗りしてしまう。だからこそ、だからこそ、何も出来ない】
【本当ならばそのネクタイでも掴んでやりたいくらいなのだが――つらつらと心中で語られる恨み言は留まる事を知らず、】
【最終的に彼は、奪い取った林檎を自分の口に運ぶだろう。行為の理由は八つ当たりでしかなかった】


【 - - - - キリトリ - - - - 】

「――あぁ。もっちろーん僕は、今年でぇまだ19歳だよぉ?
 だぁれかなぁ、三十路越えとかロリババァとか言う奴は。ぜぇんぶ纏めて腐らせちゃうぞ★」

【 - - - - キリトリ - - - - 】


ところで、だ

【閑話休題。彼に実力公私で止められてなければ、青年は林檎を咀嚼しながら、】
【つぃ、と、今度こそ正しく感情の排斥された、海辺の群青を向けるだろう】
【薄い唇は数回だけ何かを選ぶように開閉し、舌先は乗せる言葉を悩む】
【やがて、やはりまだこの関係性が正しく把握出来ない自身に苛立ちを見せながら】

……良いこと。何が、あった

【――舌を打つのはギリギリで抑えたが、もっと他に話題はあっただろうと思った】
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/09/01(木) 00:28:20.64 ID:O3qnLgR50
>>43

イマミレイ、だな、覚えたぜ……ッ……!

【打ちつけた右拳を振り戻したと同時に、砂になるように逆鱗が剥がれ落ち、普通の腕に】
【同じくしてその場で倒れこむ、力を使い果たしたのだろう】

【それでも、握り締めた右拳は、最後の最後まで解かれることはなかったのだけれど】

『人殺ししか出来ない』…?お前は今、しっかりとやってるじゃねェか……

はっきりとした………意思表示を…ひゃはは……!

【もはや届くかどうかも分からない小さな声になってしまい】
【言い終わると同時に、少年は気を失った】

【路地裏を前で、一人の“狂人”が記憶の底に沈む】
【譬えどんなことが合っても、忘れてしまわないように、と】

【そして“卵”。彼もごく僅かにだが聞いたことのある語源、悪意の権化】
【――――――それとはまたしても出会うのだろう、運命とはそういうものなのだ】

/お疲れ様でしたー
/戦闘ロールはやっぱりいつやっても難しいです!パワーバランスが分かりづらくなっちゃう馬鹿のので……
/愉しかったです!ありがとうございましたー
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/01(木) 00:34:13.78 ID:cjg6/ENio
>>44

つまり、お金飲まれちゃったんですか

【声が微妙に小さくて聞き取り辛いが、つまりそういうことらしい】
【機械だし、たまにはそういうこともあるのだろう。しょっちゅうあっても困るだけなのだが】
【等と考えつつ、少年は自販機に相対する。そして何やら色々と調べ始めた】
【釣り銭を返却するレバーを動かしたり、正面や横から軽くコンコンと叩いてみたり】

…うーん、ひょっとしたら───ちょっと離れてください

【そう呟いたかと思うと、軽く腕を引く】
【狙いを正面、自販機の硬貨を投入するあたりに定めて────】

はっ!

【やや軽めの掌底を、躊躇無く叩き込んだ】
【動作不良を起こした機械を叩いて直すという古典的手法はさておいて】
【上手くいったなら、自販機は投入した金額を認識するはずだ────】


【もしも、少女が魔法や魔術、あるいはそれに準ずるものを扱うのなら】
【一撃を叩き込まんとする少年の手の平に、魔翌力のようなものが収束したのを感じるかもしれない】
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/01(木) 00:37:57.09 ID:oeB2gzXto
>>41

【たしかに、体内にダメージを与えることで“卵”を壊す作戦なら】
【心臓が深刻なダメージを受け、命を落とす可能性もあるだろう】
【だけど――】

お願い……

“卵”が……なくなるなら……
死ぬのは……怖い……けど……
せめて=c…誰かを……殺さなくて……すむなら……

【このまま“卵”に侵され続けるくらいならば、死んでもそれを排除する覚悟はあった】
【それによって死ぬのなら――それでもいい】
【自分がいなくなることでもう誰も傷つかないのなら、それでいいとさえ。】


  ――――― お願い、……します


【ほんの数秒、彼女は男の双眸を見つめた】
【そこには、わたしを“卵”から助け出そうという意志が確かに汲み取れた】
【その奥に宿る卍の文様と白銀の眼が、まるで透き通った石英のような神秘的な光を放っているように見えた】

【それは果たして――希望の光なのだろうか】
【それとも――彼女が見た光は、何かの兆候なのだろうか】

【結末を待ち構えて、彼女はいよいよ覚悟を決めたようで瞳を閉じた】
【準備は整った、ということだろうか】


/遅くなりました。ごめんなさい…
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 00:38:47.14 ID:zEpt+a/20
>>46

あ…………オ、おイ!!

【そのまま飛び立とうとした時に、ヴァーデッドが足元で気絶しているのが見えた】

――――最初、俺とお前ガドウいう状況で会っタノか、忘レタのかヨ…………
ソれトモ、細カい事に拘泥シナいで、忘レてイくタイプか?

【――――同じく『卵』の狂喜に苛まれた少女との戦いを経て、狂気のままにここで殺戮を行い、そうして正気を取り戻した所から今回の邂逅は始まった】
【望むと望まざるとに関わらず、一度意識を失えば、この身は悪鬼と化してしまうのだ】
【そこに、イマミレイの意志など微塵も残っておらず、気がつけば死体がそばで添い寝している】

――――薬のお返しダ…………
コンな所でくタばるなヨ……!?

【あきれ顔で、イマミレイは中空に左手をかざす】
【そこに、魔力光によって小さな魔方陣が形成され、中から赤い液体の入ったフラスコが取り出される】
【その液体は、彼女本来の生業である商売道具――――自作の魔法薬だった】
【その赤い液体を、上空から気絶したヴァーデッドの身体に振りかける。傷の治りが早くなるはずだ】

…………トもアれ、こノ腕をどウニかシナきゃな…………
(――――そウ、どウにカシなきゃならネェかモしれねェ…………)

【傷ついた右腕を押えながら、イマミレイは夜の闇へと姿を消す】
【敢えて行う事をしなかった『卵』の除去――――あるいは、その手段を持っている仲間を頼る事になるかもしれないと、先日の『同類』の邂逅を思い出しながら】

/乙でしたー!
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 00:39:30.80 ID:zgiu/YEno
>>42
【親愛の情を重ねあう、猫と従者=姉と妹】
【この姉妹にはやはり、太陽よりも月明かりがよく似合うはずだ】
【月影を纏い守護とするカノンには、なおさら。それを慕う宵闇の蒼き猫と共にあれば、なおさら】
【誰かが言った。黒過ぎて蒼く見える闇があると】

……ねぇ、が?
―――――、あの剣術や能力は……。

…でも、カノンねぇはそれを、誰かを護る為に身につけたんでしょ?
いつも自分の事を従者って呼ぶんだから…つかえてるご主人様とか、いるんじゃないの?
そのために必要なものを選んで、カノンねぇは掴み取ってきたんだ。
……それはきっと、何にも恥ずかしい事じゃない、と思う。

【戦争に加担していた事実と給仕服。確かにこれほど似合わない組み合わせはあるまい】
【けれど猫は、身をもって知っている。卓越した剣術と、巧みな能力の使い手であることを】
【一朝一夕に手に入るものじゃない、経験と鍛錬と、…想像を絶する修羅場を潜り抜けてきた証】

【例えそれが戦争に使われたのだとしても、常々彼女が口にする称号が真実であるのなら】
【確かに猫は、争いに対する嫌悪感は人並み以上にあったけれど】
【その嫌悪感を持って、カノンの積み上げてきたものを、否定する事はないだろう】
【今だって、ずっと優しいままでいてくれる。姉妹の契りを結んだあの時の約束を、『護って』くれるあなただから】

【だから言葉に合わせて、不安をかき消し笑ってみせる】
【貴女の心は伝わっているから、と】


……うん、そう、だね。ごめん、ちょっと勘違い、してた。
時々、早合点しちゃう事がある。悪い癖だよ…ボクのね。

ボクも、同じように願う。ボクはねぇと並んで闘えるよう、強くなる。
もっともっと強くなる、勉強して、修行して…一緒に闘う。


【柔らかな叱咤を受けて、困ったように顔を洗う。誤魔化すようなそれは、猫なりの羞恥表現】
【振り払って反省して、再び腹に据えた気持ち。願いを新たに浮き彫りにして誓う】
【このままじゃダメだ、もっと変わるべく、闘うのだと】

【…問題があるとすれば、彼女の所属を猫が知らない事、だろう】
【何事もなく、互いに知ることがなければよいのだが】

【プリンへの評価を、固唾を呑んで見守る】
【厳しい言葉が返ってきて眼を伏せたり、時々褒められては、次の言葉にしゅんと肩を落としたり、忙しく】
【評論が終わってついたため息は、肩の荷が下りたような微笑が添えられていた】


―――――やっぱりね。リズってば、ヘンな気の使い方しちゃってさ。
奥歯に何か挟まったように取り繕われるより、面と向かって言わるほうが、ずっと嬉しい。

わかった、もう一度作り直すよ。教えてくれてありがとう。
ヘンなもの食べさせて、ごめんね? 今度は、誰が食べてもおいしいプリン、作ってくるから。
…まだまだ、だね、やっぱり。


【猫は素直だし、感情の読み取り能力も高い。だから、『先生』がへんな取り繕い方をしたというのが、お気に召さなかったようで】
【仮面をかぶってまで、あえて率直な評価をしてくれたカノンに礼を述べると、自分も一口プリンを口に運んだ】
【甘すぎて苦いプリンだと思ったけれど、客観的批評を得られて満足したのか、結局完食した】
【まずいという表現だろう、眉を寄せ舌を出して見せた猫は、苦笑に彩られていたけれど、胸のつかえは取れたようだった】
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/01(木) 00:41:49.30 ID:RGzZYDsJo
>>50
/すいません……今日はこれ以上は無理そうです
/其方が良ければ明日にでも続きをしたいのですがどうでしょうか?
/此方は是非とも完走させたいのですが……
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 00:42:42.74 ID:buc0xUKpo
>>47

【少年の言葉に、小さく頷いた――どうしようもない、と諦めの表情だ】
【自販機に近づいて来た少年を避ける様に、拙い足取りで数歩後ろに下がる】
【じーっと自販機を弄る少年を見ていたが―――それくらい私もしたし、と心内で呟く】


えっ、あ、うん……。


【離れろという言葉に戸惑いながらも更に数歩下がる。既に1m以上ではないか】
【それはさておき、少年が自販機――硬化の投入口を”叩いた”事に少女は驚く】

【古典的だから、荒っぽいから――というのもあるのだが、ピリッと感じた魔力の気配】
【魔力の収束を少年から感じて、それに当てられたのか少女は余り良い表情では無い】


ん……あっ、す、すごい……。


【自販機が軽く揺れ、衝撃を吸収―――そして無事にお金を認識したのか】
【ぱっ、と商品ボタンが一斉に光りだした。それを見て少女は驚いた顔である】

【そうすれば良かったのか、成程。そう頷くも、非力な彼女にはどうする事も出来ないだろうが】
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 00:44:35.61 ID:zgiu/YEno
>>51
//了解しました、明日は八時からなら間違いなくいると思います
//ご都合がつき次第お呼びください
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 00:50:02.75 ID:zgiu/YEno
>>51>>53
//うおっと失礼、途中送信でした

//ご都合がつき次第、舞台裏にて呼びかけてください
//それでは一旦、お疲れ様でした!
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/01(木) 00:56:17.47 ID:cjg6/ENio
>>52

…大丈夫みたいですね

【自販機が正常に動作したのを確認し、良かった良かった、と少年は満足気に微笑む】
【────壊さなくて良かった、と内心ほっとしたのは秘密だ】
【自販機の横へと退き、少女に身振りで購入を促す】

…では、僕はこれで
帰り道には気をつけてくださいね?

【そう言い残して、少年はその場を去ろうとする】
【少女が呼び止めないのなら、そのまま何処かへと行ってしまうだろう】
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/01(木) 00:59:01.01 ID:52Bj9gA7o
>>45

【この男は基本的に、妙な所で鈍い。今回もまたその例に漏れず、何故青年が怒っているのか解っていない】
                        ・・・・・・
【皆目検討が付かないと言わんばかりに首を傾げて彼を見下ろし、むむ、と眉間に皺を寄せて思案した】
【その行為こそが益々プーシュカの不機嫌を煽っていると気付かぬまま、カイは林檎が齧られるのを只見つめる】

(……………ま、いっか。しっかし、何だろこれ……風邪かな?だとしたら、史音ちゃんに伝染さないようにしなきゃ)

【――拾得物の一割と呼ぶには過分だが、きっと謝礼としては妥当なのだろう】
【紅玉だから少し酸いよという言葉を飲み込んで、つい先程までオーブンで焼かれる運命にあった果実から視線を逸らし】
【なぜだか背を無数に伝う嫌な脂汗と、首筋に差し込むような悪寒に、両腕で自分を抱いて一つ身震い】

ん?……あぁ、仕事が上手く行ってね。報酬が上乗せして貰えたんで、ちょっと。
まあ、近頃は大体いっつもこんな感じなんだけどさー……気の持ちようが変わった、って言うのかなぁ?
同居人が増えてあんまり自堕落な生活もできなくなったから、体調が良いやら何やらで。

プーシュカは最近、どう?

【何故喜んでいたのかに話題が及べば、大した事でもないのだけど――と前置きして手短に事情を述べ】
【屈託のない笑みを浮かべて、更に付け加える。恐らくだが、彼のテンションの高さの主な原因は――】
【その同居人≠ニやらに有るのだろう。いや、元から割とこんなんだったけど】
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 01:04:06.14 ID:Ny1XJWAEo
>>48

それが、おめぇさんの答えなんだな

――――分かった

【彼女の答えはYESだった。危険が及ぼうと卵の排除を優先する事】
【そして排除することが成功したのなら人を殺めなくて済むのだと】

痛みがあるかもしれねぇが…
できるだけ動かないでくれ

じゃあ、行くぜ―――

【痛みが起こる事があるかもしれないが、なるべく動かないようにしてくれと頼んで】
【青年は彼女の体内に救う卵を破壊する為に彼女から数歩さがって準備に取り掛かる】


――――<<天津神卍眼>>――――!

【彼の瞳の卍の紋様が紅く染まっていき、紋様自体が棘々しく変化する。時間が少しかかる様だ】
【充血していき、その後彼を中心に取り込むように彼よりも一回りも二回りも大きな人型の白い簡素な布着物を纏った上半身が現れる。】
【その姿は女人の様で蒼く美しい輝きと微笑みを魅せているいて――――両手には五鈷杵の様な物を握っている】

【その女人が持っている五鈷杵から真っ白く済んだ輝く光が刃の様にでるだろう】
【その真っ白な刃を少女の心臓部分―――卵≠ェある部分に突き刺そうとする】
【真っ白の澄んだ輝きを見せる刃は肉体には損傷を一切与えない刃、少女もその刃によって体に傷を負うことは無い筈】
【その効果は単純に浄化≠フみ。敵に損傷を与える戦闘力は皆無だ。】
【その純白の刃は卵を浄化させようとするだろう。浄化に成功すれば卵やその卵によって影響されている魔翌力が金色の光となって天に舞い、消える筈である】

(行ける…か…?)

【この術で少女の卵が浄化され排除できるかは分からない】
【しかし、破壊するよりも彼女の体に与える損傷は少なくこちらの方が効果的ではないかと】

/いえいえ、お気になさらずに
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 01:04:47.02 ID:buc0xUKpo
>>55

壊れて……無い?

【おずおず、と購入を促されて自販機の前まで歩く】
【ぴっ、とボタンを押せば―――随分と時間がかかったが、漸く飲み物を手に入れた】


え、ぁ……ありがとう!


【立ち去る少年に向けて勢い良く頭を下げた。必要以上に、今度は声が大きかった】
【少年が見えなくなるまでずっと、頭を下げているのだろう―――少し、嬉しそうに】
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/01(木) 01:12:09.84 ID:cjg6/ENio
>>58
【少女の、それまでに聞いた事も無かった大きな声を背中に受けて】
【わっ、と小さな声を上げて振り返ると、少女が頭を下げているのが目に入る】
【それを見てふっ、と微笑み、そのまま何も言わず、少年は何処かへと歩いていった】



/お疲れ様でした!
/もっと長い方が良かったかな…?
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 01:15:35.68 ID:buc0xUKpo
>>59
/お疲れ様でしたーっ
/いえいえ、お気になさらず……っ!
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/01(木) 01:18:08.92 ID:7IDKm0OAO
>>56

【彼と親しい仲であったならば、鈍感さに苛立つことは多々合ったのだろうが】
【今のプーシュカにとってはむしろその鈍さに感謝したいくらいであった】
【気付かれれば言い逃れの出来ぬ事態だ。ニヤニヤと此方を見下す顔が想像できる】
【……ただ、一瞬だけ懸案事項が逸れた】

(なんだ、この寒気……なんか余計なこと考えやがったか、この炭化野郎。或いは、あの馬鹿姉の呪いか)

【林檎の酸味に何故だか、病院とか看病とか寝込むとか、そういうことを想像する】
【瞬間的に黙り込んだ彼だったが、やがて息を吐き出すと林檎の処理に戻った】


……へぇ。
同居人というのは、あれか。恋人か

【――表情は変わらず、ジャブのようにとりあえずは思った事を投げてみる】
【この時点でプーシュカの中では、その同居人が『少女』で描写されるような人物だとは思っていない】
【幼女性愛者の頭部蒐集家。解答次第では黒いのの頸が危ない、のかもしれない】

【露店の前を占領していても邪魔なだけなので、とりあえず少し歩こうとしながらも問われた言葉に沈黙する】
【此処で組織の今後を話せば、場の雰囲気は一転するだろう。目の前のにやけ面が、僅かばかりは引き締まるはずだ】
【面白い男だと笑っていた主人の色彩が、目に焼き付いて離れない。今ここで不意打ちのように始末すれば、それだけで。】

……――叔父になった

【それだけで――何だっただろうか】
【彼は、主人の利益よりも自分が優先したものが何であるか、知らない】
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/01(木) 01:39:11.58 ID:oeB2gzXto
>>57

【少女はただグッと眼を瞑ってその時を待つ】
【“卵”から解放されて、また一歩普通の女の子≠ノ近づける時を】

【眼を瞑っていてもわかる。あの男の人がなにかすごい能力を発動させた】
【具現させただけ、しかも視界に捉えていないというのに】
【周囲の大気が浄化されてゆくような清らかなイメージが脳を巡る】

【これだけすごい能力だ――きっと今度こそ成功する】
【無意識に自分にそう言い聞かせ、胸の中が期待と一握りの不安で膨らんでゆく】

【 けれど現実は、必ずしも甘いものでは――ない 】


―――――――――――!!!!!


【女人が持つ白刃は、狂いなく彼女の“卵”を捉えた――が、しかし】
【それにもかかわらず刃は“卵”を貫通することなく、衝突による黒き魔翌力の衝撃波と】
【白刃から生まれた眩い衝撃波が一瞬の内に辺りを包んでゆく】

【やがて黒と白の光が収まると―――――】


ぁ……あ、――いやあああああああああああああああああああああああ!!!!!


【身を引き裂くような絶叫が響き渡るだろう。それと同時、膨大な漆黒の魔翌力が噴出し、周囲を覆ってゆく】
【おそらくは、“卵”が拒絶反応を引き起こしたのだろう――その証拠に彼女はすでに正気を失い狂乱している】

【もう、すでに先程の彼女とは違う】
【今の彼女は――狂気に取り込まれた、純悪≠フ殺戮兵器――!】

【両の手を男の方へと突き出した】
【彼女の腕は魔翌力で黒く染まってゆき、やがて凄まじい両の魔翌力が収斂されてゆく】


――――  アーテル・テネブラエ  ――――


【そして詠唱を呟いた直後、それは爆発的な勢いの黒き奔流となり、男を襲うだろう】
【魔翌力を溜めるまでのタイムラグから、一瞬攻撃を察知することはできるかもしれない】
【彼の身体能力にも依るが、あわよくば回避することも可能だ】

【だがしかし、それを数秒浴び続けてしまえば――身体から全ての力という力を抜き取られ】
【やがて死に至るだろう―――】

アハ、――――アハハッ、ハハハハハハハハハ!!!

【その後、狂ってしまった少女は、悪鬼の如き哄笑を残し、その場を後にしようとするはずだ】

【二人に待ち受ける運命とは――まるで堕ちることのない月の嗤いだったのかもしれない】
【いくら誰かが希っても、夜空に浮かぶあの月には届かない】
【それはただ、容赦なく月光を浴びせ続ける――絶対の使徒】
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/01(木) 01:59:02.49 ID:Ny1XJWAEo
>>62

チッ―――!?

【彼の術による卵の浄化は失敗した】
【それどころか彼女の正気を失わせる結果となってしまったのだ】


こりゃ…まずいな

【だが彼女が魔翌力を溜めているのを見切って大きな攻撃がくるのは分かってはいたが】
【普段なら難なく交わせるのだが、術の反動で体が動けない様子、動けないなら防ぐしかないと】
【先ほど現れた女人の持つ五鈷杵の白き刃を黒き奔流へと振りかざして切り裂こうとし彼を守ろうとする】
【彼女の漆黒の闇の攻撃は浄化できるかは分からないが――――】
【最後の女人が消える直前の一瞬、白刃の先端から一閃の浄化の光刃が狙いは曖昧だが彼女めがけて放たれるだろう】

これじゃ…――――まだ…

【先ほどの術の反動は大きい様だ。まだ慣れていないせいもあるのだろう。彼女の攻撃が終わるころには女人の姿は消えているはずである】
【攻撃を終えた彼女の瞳に映るのは死に至る青年の姿か、息はあるが気絶して傷つき地に倒れ伏せている青年の姿なのか】
【そのどちらかだろう。気絶しているのであればしばらくすると起きてどこかへと去るだろう】


//夜遅くまでありがとうございました!また機会があればよろしくお願いします!
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/01(木) 02:05:24.23 ID:52Bj9gA7o
>>61
【話している間、にこにこという表現が似合いのお人好し然とした笑顔が始終顔に張り付いている】
【中々笑みを絶やさない彼とは言え、ここまで上機嫌に笑うのはちょっと珍しく――と、その時だ】

…………ふぇ?

【瞬間、放たれた問いへの返事は、裏返った素っ頓狂な声音だった】
【返答しようとするも、言葉に詰まり、あー、だのえー、だのと暫し逡巡する彼】

えっと、あの子は……恋人……じゃ、ないかなぁ。
いい娘ではあるんだけど、その。……何というか、妹みたいな…………

【目を白黒させて、随分な驚きようである。この様子だと、多少は意識する事もある、と言った所か――】
【だが「妹」なんて単語を口走ったのは、些か彼らしからぬ無用心かも知れなかった】
【カイ自身も恐らく、今しがた失策に気付いたのだろう。ほんの束の間、その瞳が感情の色を喪い】
【それに呼応して、ぴくり、痙攣するように僅か右手≠ェ蠢いた】

【――さておき。彼は少し遅れて青年の後に続き、ぱたぱたと小走りに追い付けば左隣に並ぶ】
【その敵同士である事を感じさせない無警戒さは、いっそ危ういとすら呼べるか】
【表情は已然、組織の話題が出て来るかも、だなんて、微塵も考えていない――】

え、ってことはお姉さんって既婚者――というか、子供が!?
そっかぁ、じゃあアレだよね。お祝いになんか送らなきゃ!えーっと、こういう時って何が良いのかなぁ……。

【少なくとも、そう見える――螺子の緩んだ笑みで、彼が叔父になった事を素直に祝福していた】
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/01(木) 02:18:49.49 ID:oeB2gzXto
>>63

【彼の努力は、決して無駄だったというわけではない】

【去り際――少女が後ろを向いて歩を進めようとした瞬間に】
【男が放った最後の一撃が、彗星の如く飛来して――】


―――ッ………


【ビキッ、――そんな音が体中を駆け巡った】
【白刃は“卵”を刺激こそしたものの、ダメージを与えていなかった訳ではない】
【男の最後の一撃は、表面に現れなかった楔を捉えた――】

【追撃の白刃は、“卵”に罅を入れることに成功していたのだ】
【除去できた訳ではない。だが、僅かな間だけ、彼女は狂気に呑まれることなく日常を過ごせるだろう】
【もっとも今ではなく翌日からではあるが――】

【駆け巡った衝撃が少女にたたらを踏ませた】
【覚束ない足取りは――た、たた、とスニーカーで不規則なリズムを奏でさせ】


アハッ、――ハ……

     ―― “ また会おうね ”


【やがて彼女が見えなくなってゆくにつれて、リズムもフェードアウトしていった――】


/お疲れ様でしたー!
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/01(木) 02:23:03.96 ID:7IDKm0OAO
>>64


【―――今思えば。失策は最初、降り落ちた赤い野菜をキャッチしたその瞬間から、始まっていた】

【先程から豪快に滑る舌は、知りたくもない筈の、相手の幸福を垣間見たがるような言葉ばかりを投げかける】
【情が移る事などはないと、互いに誓えるだろう。故に、そこを心配する気はない】
【この男の半生なぞ知らないが、最後に引金に指が掛けられないタイプならば此方の興が冷めるのだから】

――――へぇ。

【瞬間的に喪失した感情の尾を靡く種火で、引火するものがあったならば】
【それは性的範囲に入る『妹』の存在より、もっと不快で忌まわしい嗜虐が象る百万の蛇】
【笑みを浮かべた唇は、次に舌で乾きを潤してから、再び表面の彩りを消して、言葉を繋げた】

姉は面倒だから妹くらいがいいのだろう。彼女に対するお前の評価がどう上下するか、俺は知らないが
……まぁ、馬に蹴られるのは御免だと言っておけばお前は安堵するのだろう?

【――性格が悪い】
【知らない他人を“彼女”と表現したのも、或いは、嫌がらせだったのか】
【真意の出口が見えないこの青年は、もしかしたら単純にからかっているのかもしれなかった】

【二人並んで雑談する姿は、傍目から見れば友人の枠に収まるはずだ】
【全く異なるタイプだというのに根源が似通っているような相手の存在に、】
【青年は、存外――?】

今年で一年になる。種付けの早いことで
―――……じゃあ、煙草寄越せ。お前の

【贈り物との台詞に、冗談だろうと言葉を返す気にはなれなかった】
【一瞬だけ伏せられた瞳はすぐに瞬き、ひょいと差し出される右手は、】
【どうせ持ってるのだろう――そんな風に催促するよう、軽く動かされた】
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/01(木) 03:14:50.67 ID:52Bj9gA7o
>>66
【その一点のみに焦点を据えて論じるならば、恐らく青年が興醒めする事は無いのだろう】
【彼は何でも屋だ。少なくとも、その仕事に関しては真摯に取り組む】
【――それ以外に関してはてんで駄目な上に、ひどく甘い男だが】
【どれだけ迷い悩んだとしても、必要に駆られれば躊躇わない。――恐らくは、だが】

―――――――。

【曇り硝子にも似た無機質の瞳がその奥に逆巻く火焔を隠すように、すぅ――と、鋭く細められた】
【口端を上げた顔は、傍目に見れば只笑んでいる。されど、眼前の青年の目にはどう映ったか】
【当人の外は誰一人として与り知らぬ事だが、一つだけ確かな事があった。これ≠ヘもう、自罰の微温湯の中で燻る事を止めたのだ】

っ……あ、ぁあ、そうかもね。上下とかそういうのは、今はあんまり考えてないけど……。
蹴ると言うか撃つと言うか、まあ、多少はね。……少なくとも、さっきよりは。

【だが、揶揄うような態度に拍子抜けしたのか。そんな剣呑な空気も直ぐに霧散してしまい】
【後に残るのは、先程の一瞬が嘘のような和やかさ。むくれた顔で嫌味など交えつつも、悪い気はしないのか】

【また元のように、へらへらと軽い調子で笑っている。――或いはこいつも、何だかんだで。】

……っはは、こらこら。そーいう言い方しちゃ駄目だよー?
ん、解った。前と同じ安煙草だけれども、構わないでしょう?

【その言葉を聞くが早いか胸ポケットに差し込んだ右手が、ジッポーと煙草二本を摘み出す】
【彼は片一本を口に銜えると、もう一本を其方に差し出した。平行してジッポーの蓋を押し上げ、フリントに親指を掛け】
【幾度か擦って漸く火を点せば、左手を風避け代わりにしつつその火を其方に突き出して】
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 17:24:42.39 ID:S7cu7zV5o
【路地裏】

はぁー…参ったなこりゃ。
これだけの銭でどうしろと…

【室外機に凭れながら、指先で丸い金貨を弄ぶ、一つの影】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【諦めた様な溜息と共に、金貨をポケットに仕舞い込む】
【凭れていた室外機から身を離し、代わりに其処へ手を置くと――】

『能力』使っても、実際のお金として使える訳じゃないしな…

【――チャリン...ジャラジャラジャラ!という音が、路地裏に響いた】
【青年の手が置いてあった筈の室外機は消え去り、代わりに在るのは多量の金貨、紙幣】
【が、そんな大量の銭≠目の前にしても、金に困窮しているらしい青年の表情は、優れないのだった】
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/01(木) 19:50:39.59 ID:8gx9eu8C0
【街中】
【まだまだひと通りも多い道、そんな場所で】

………………。

【あちらにふらふら、こちらにふらふら。近くを歩くひとのことなど考えて居ない風に、好き勝手蛇行して歩く人物が居て】

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめ。泣き出しそうに表情を歪ませた、そんな少女】

…………、……いない、……よ、ぅ……。

【親と逸れた迷子のように、時折そんな風に呟きながら、唐突に立ち止まったり、また歩き出したり】
【今すぐにでもひととぶつかりそう、というか。今までぶつかっていなかったのが奇跡、というか】
【それとも、りぃんりぃんと鳴く鈴たちが。警報の役割でも成していたのだろう、か】
【……いや、結局誰かにぶつかりそうに歩いているのは何も変わらないのだが】
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/01(木) 20:45:04.52 ID:0Sx7e0qAO
>>69
【いつの時代にも、不注意による接触事故は後を絶たないもので】
【手のひらに乗せた数枚の金貨を、険しい顔で眺め歩く青年も、その一人】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【クラクション、或いは警戒音たる鈴の音も、今の青年には遥か彼方】
【結果として、彼と彼女は、ぶつかることになるのだろう】

小銭でもいいから何とか稼がなけりゃ、いよいよもって悪事に手を染めなk──うわぶっ?!
──!!ちょ、ちょっと待っ……!

【不意の衝突に、青年はバランスを崩し】
【手のひらで一度舞い踊った金貨達は、主君の元から転がり落ちる】
【当然、青年の意識は金貨へ行くのだが、ぶつかっておきながら相手を無視するのも、心が痛む】
【幸いにも金貨達は少しばかり転がったところで止まった為、大事には至るまい】

っと……大丈夫か?

【申し訳なさそうにそう言うと、青年は意識と顔を少女へ向けて、もし倒れていたなら手を差し出して助け起こそうとするだろう】


/まだいらっしゃいますか……ッ!?
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/01(木) 20:57:41.15 ID:8gx9eu8C0
>>70

【別に、この少女が。今まで誰ともぶつからなかったのは、例えば当たり判定が小さいとか、例えば物理攻撃無効だとか】
【そんな特殊スキルがあったわけでなく。ただたんの運と、周りのひとの回避スキル】
【故に】

――――――、ふ、きゃっ――?

【青年が接触ルートに入ってくれば、こちらから気付くということもなく。そのまま】
【ぶつかってしまう、が。この少女、非常に小柄で細身】
【きっと、青年に向かう衝撃は。モロにぶつかったにしては少ない、はずで】
【……その分、ド派手に転ぶ少女は、まあ。しょうがない、衝突事故は弱い方が大ダメージを被るのである】

――――……、……――……。

【そして、安否を尋ねる声を、差し出される手。地面と仲良しこよし、思い切り転んだままの姿勢でそれを見上げ】
【元より、泣きそうだった表情が。さらに泣きそうになっているのは、気のせい、】

…………――、ひ、ぐ……。

【……じゃなかった、よう、です?】

/まだいらっしゃいましたー
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/01(木) 20:58:43.37 ID:7IDKm0OAO
>>67

【――く。くくく。】
【喉奥で押し殺したものは、確かに笑いだった。愚弄とは形の異なる別物だが、】
【青年がこうやって、はっきりと面白がるような感情を瞳に差し込めてまで笑ってみせるのは、】
【姉などの近しい者を除けば、おそらくは初めてであろうと言い切れる。そんな、潜められてはいたが楽しそうな笑いだった】

【ただ、何が楽しかったのか。それは彼自身ですら分かっていない】
【好戦的でもなく、煽る訳でもなく。微量のくせ苛烈な温度の中で揺蕩うそれは、】
【焦がしながら燃え尽きる、煙草の火種によく似ていた】

……恋路である事は否定しない、と
警戒はしようか。名前か特徴か、あるいは自分のものだと何処かに印を描くか、
目立つ何かを教えれば、その彼女を『刈り取らない』よう注意はしてやる

【要するに、見分けを付けるだけの何かを寄越せと彼は言うのだが、】
【しかしこの内容は裏も表も相手にとって、深読みする程にギリギリのものだった】
【特徴を教えれば、彼女“だけ”を狙う事も出来る。しかし名前では問答無用で戦闘になった際、どうなるか分からない】
【教えなければ――奇跡的な確率で両者が巡り会った時の、その後の惨劇に身を汚すのはいったい誰だろうか】

【青年は、それ以上は請わない。】
【どう解答するかは、守る者を得た黒衣の心へと委ねられた】

……ふん
嗚呼、――以前、銘柄を聞き忘れたからな

【煩わしそうに瞳を下げたのは、手の届かぬ位置に消えた姉への嫉妬だろうか】
【灰色の髪も群青の瞳も、纏う香の半分も同じだというのに――その後の感情は、埋葬する】
【変わりとばかりに彼から煙草を掬い上げて唇に咥え、突き出される火に顔を近付ければ肺に紫煙を飲み込んでいく】
【そういえば、他人のしてることを真似たのはこの行為が初めてかもしれないと、今や喫煙者に変わった青年は曖昧に思った】
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 20:58:45.33 ID:LJuDImGho
【路地裏】

【雨に濡れたアスファルトの上を、重厚感のある靴音を伴って歩く一人の青年がいた】
【長い銀髪、深紅の双眸。φのペンダントが胸元で輝いている】
【黒のYシャツに黒のデニムといった、それなりにラフな出で立ちではあったのだが――】
【背に刻まれた機関の紋章と、右肩に掛けた大鎌が。彼が堅気では無い事を示していて】

【現代の死神とでも形容出来そうなその青年は、左手の端末の画面に意識を傾けている真っ最中らしく】
【少なくとも、しっかりと前方を黙視していられるような状態では無かった】

(…プロトタイプライカ=\―?)
(3年前に俺が畳んだ案件じゃねーか、何で今更…)

【難しい顔で思案しているだけなら、何の害も無いのだが】
【背負った紋章と担いだ大鎌、果たして出くわす者にはどう映るのだろうか――】
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/01(木) 21:08:52.65 ID:0Sx7e0qAO
>>71
(ちょちょちょ…!これって不味い状況じゃないの…?)

【周りに散らばった金貨が気になるが、自分より遥かに──そして恐らくは年齢も──小さな少女にぶつかり、尚且つ転ばせてしまった今は、金貨に集中することなど、出来る筈もない】
【仮にこれが少女の過失で起こったことでも、周囲から注がれる視線は些か青年に厳しいことだろう】
【まして少女が泣きそうだ、とあれば尚更だ】
【子供の扱い方など心得ていない青年は、冷や汗を垂らしながら、何とか笑顔を作り、少女を宥めようとする】

ご、ごめんよ。
えっと、何処か打ったのかな?
……そうだ、お母さんは?自分の名前とか、言えるかな?

【手を差し出したまま、矢継ぎ早に繰り出される言葉は、果たして少女にしっかりと伝わったのだろうか】
【青年は青年で、必死であった】
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 21:10:16.44 ID:ioabR9QWo
【何処かの街 寂れたスラム街】

さぁさぁ!早く運んでくれたまえ!
貴重な労働力だ、なるべく傷つけないように頼むよ!

「……」

【夜のスラム街に、まだ歳若いであろう男の声が響き渡った】
【それと同時に無数の足音や、何かを殴打し引き摺るような奇怪な音が重なり】
【異様なまでの雰囲気を醸し出している】

【声を立てている人物は、発する其れに違わぬ一人の青年であった】
【全身を真紅の甲冑で覆い、右腰には剣、左腰にはガンホルダーを備え】
【肩ほどまで伸びた金色の髪に透き通った空色の瞳をした、身長の頃170cm少々程であろう容姿をしている】

【青年は、腕を振りあげ大仰な仕草を取りながら何かに指示を送っている】
【其の視線の先には、蠢く無数の影の姿】
【ローブで身体を隠した不気味な人型が、棍棒を片手にのそり……のそり……と動き回っていた】

【そして、ローブの影たちによりスラムに住む人間が袋詰めにされ引き摺られていっている】
【ロクに栄養も取れていないであろう、貧相な身体をした路上生活者達は】
【影達から逃げることが出来ずに、棍棒で頭部を打ち据えられ次々と何処かに運ばれていた】

フフ……順調だね!
喜べよ、君達の無価値で醜い命を僕の為に使ってあげるんだ!
ハハッ!感謝の証に跪いて靴でも舐めてもらいたい気分だよ!

【不気味な空間の中で、青年は一人額に手を当てながら語る】
【気障ったらしく芝居がかった口調は自己陶酔を思わせるもので】
【声高らかに笑いながら、引き摺られる人々を愉快そうに眺めていた】

【青年の甲冑の胸の部分には「96」の数字。それの示す意味は――】
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/01(木) 21:14:03.74 ID:0Sx7e0qAO
>>71
/忘れてました…
/それではよろしくお願いします!
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 21:17:22.38 ID:4O2hXzJJo
>>75
へ‥‥っ、金金、金。
世の中結局金だわなぁ。

【そんなことを言いながら歩く、ホストっぽい格好の男が居た】
【派手すぎない程度に染められた茶髪は、ウルフカットで、しっかりとセットされていて】
【口元には、どこにでもある特別でもない銘柄のタバコが加えられていて、紫煙が浮かぶ】
【格好は、清潔感の有るスーツをだらし無くない程度に着崩し、嫌味にならない程度のアクセサリを身につける】
【何処をとっても無難≠意識した、どこにでも居るような若者≠ナあると分かるだろう】

【一つだけ目立つ点を挙げるとすれば、両手の中指と人差し指に嵌る銀色の指輪くらいなものか】
【そして、その手元には封筒が有り、札束が入っているようだった】

‥‥にひひ、いいねぇ。リッチリッチ。
今日は奮発してキャバ‥‥いや、どうすっか、居酒屋で妥協するって手も‥‥。

【と、俗にまみれた発言をしながら歩く男が、路地の影から表れて】

――――ッってなんなんだよふざけんじゃねぇぞ!?

【唐突に目の前に広がった、暴力の光景を見てしまったのだった】
【ばっ、と路地裏の影に隠れて行ったが、うっかり漏らした声はなかなかに大きく、気づくかもしれない】

(‥‥オイオイオイオイ‥‥、やっベェじゃん、やべぇよ!?いや、どうする、なんだよアレキメェし!
なに、アレか?キャトルミューティレーション?いや、違うだろ、違うよな。拉致、労働が云々とか行ってたし。
うっわ、ヤバい、絶対やばい。どうするよ、絶対声聞こえてたよ、あーくそ、やばいどうすりゃいいんだっての!?)

【そして、当の男本人は、路地裏の影に隠れるようにして、がくがくと足を震わせていた】
【ブツブツと声を零して、怯えるようにして、表の様子を伺っていて】
【誰がどう見ても、この状況を打開する正義の味方には見えず。評するとすれば、小物。その言葉が一番似合う存在であった】

【もし、相手がこの男を確認したのならば、どの様な行動をするだろうか】
【とりあえず、危険性の類などは、殆ど感じられない男だと思うかもしれなかった】
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 21:25:26.94 ID:ioabR9QWo
>>77

――ああ、なんて粗暴で汚い声なんだ
折角のいい気分が台無しじゃないか野良犬君

【口元にフッ、と微笑みを浮かべ】
【青年は声のした方向へと、爪先で華麗にターンを決めながら向き直り】
【右手をダンスにでも誘うように差し出した】

さ、出てきたまえよヒーロー君!
許せないんだろう!許容できないんだろう!
僕のような悪の存在が君の琴線に触れて、思わず声が出てしまったんだろう!

嗚呼、美しい人間賛歌じゃないか!
だがそんなところに隠れている君は美しくない!早く顔を見せておくれ!

【常識を逸脱した三流演劇染みた言葉を選び】
【気障らしい不敵な表情を浮かべながら、彼の隠れている場所へと声を放ち続ける】

【存在は――考えるまでもなくバレている】
【大人しく出てくるか、それともやり過ごす手段を考えるか】
【今のところローブの影たちを襲わせる様子はない。影たちは機械的な動きで周囲の人々を毒牙にかけ続けていた】
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/01(木) 21:26:29.86 ID:8gx9eu8C0
>>74

【……ちなみに、この少女。見た目だけで言えば、そろそろ大人の境界に足を踏み入れるような、そんな頃に見えて】
【それだというに、浮かべているのは、せいぜい六つか七つほどの子供が泣く寸前に浮かべるような表情】
【青年に違和感を抱かせるかもしれないその様子。見た目より遥かに子供っぽいのである】

……――うぅ、ぅー……。

【第一の質問。どこか打ったかどうか――それについては、少女はふるふると首を振る】
【ド派手に転んだ様子から、そんなことはきっと無いと思うのだが。それでも、本人がそう言うならば、きっとぶつけていないのである】

えぐ、……ひぐっ……――――ふ、ぇ、……えぇぇ……。

【そして、第二の質問。お母さんは――なんと言うことでしょう、本格的に泣き始めてしまって】
【ぼろぼろと涙を落として、また、ふるふると首を振る】
【その様子は、「逸れた」だとか「迷子になった」だとか。そんな風にも取れるかもしれず】

――っぐ、……っ、えぐ、…………りん、ね。

【最後の質問。自分の名前――尋ねられて、ほんの数秒ほど。嗚咽を抑えるような間が空いて】
【その後に、ぼそりと。鈴を転がしたように金属質な響きのある声が、ようやくまともに言葉を紡ぐ】
【りんね。鈴音。この少女は、鈴音と。言うらしい】

【そうして、青年の質問に全て答えきり、ほんの僅か、無言】
【それから、自分が未だ転んだ状態のままであることに気がついたらしい。差し出される手に、ようやく手を伸ばして】
【病的なほどに白くて細い、柔らかさなんて絶滅したような手。何も無ければ、ぎゅっと繋いで。支えにして、身体を起こし、地面にきちんと座って――あれ?】
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 21:34:58.51 ID:4O2hXzJJo
>>78
【路地裏に隠れたまま、青年のその言葉と所作を確認して】
【その間も、役になんて立たないのに無駄に回る思考を動かすのだった】

(‥‥ナルシストかよ、うっわ‥‥可愛い女の子なら別だけど、男は無いわー。
って、そんな事言ってる場合じゃねーよバレてるよオイ、バレてるよ!!)

だーわーぎゃー!!

【そして相手のその発言を聞き。頭を抱えて、パニックに陥っていた】
【だが、なんだかんだでこの世界で生きてきた人間である、一応のある程度の強かさは有ったようで】
【すっ、と顔だけを路地から出して、きょろきょろと警戒しながら、挙動不審な様で表に出るのだった】

(‥‥どうするよ、数が多すぎるし。‥‥あー、アレか、金か。
そうだな、金くらいしか身を守れる手段は無いな)

【おもむろに、ひゅっ、と存外素早い動きで左腕を相手の方に振るうだろう】
【そして、直後何かが投げられたのが分かるはずだ。それは相手の足元に落ちる】

【落ちたのは、札束の入った封筒であった。30〜50万くらいは入っているだろう】

【そして、男は、卑屈な笑を浮かべて、青年に向い声を発する】

‥‥こ、これで見逃せ!
そ、それにだな!俺は、別にヒーローでもなんでもないからな!?
どっちかっていうと、アンタみたいな悪‥‥つっても小悪党だけどな、そっち側だから見逃してくれ頼むッ!

【全力で土下座でもしそうな様であった】
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/01(木) 21:41:39.15 ID:0Sx7e0qAO
>>79
【焦りながらも、具に観察をしていた青年は、当然というか、納得というか、きっとこの状況に置かれた者はみな気になったであろう点に、気付く】

(……この娘、もしかしてそんな年離れてないんじゃ…いやでもなんかギャップがなあ…)

【見た目と所作のズレ、とでも言うのか、奇妙な違和感が、青年を取り巻いて】
【怪我はしていないことに胸を撫で下ろす──暇もなく、続く質問で本格的に泣き出してしまった少女の様を見て、地雷でも踏んだかと、遠目からもはっきり解るほどに、慌てる】
【そんな中、脳裏を掠めるのは「迷子」、或いはもっと悪くて「母親が居ない」、その二パターン】
【とは言え彼女はまだ此方の質問に答えてくれている途中、青年は考えを胸にしまったまま、少女が嗚咽を抑え発した名前を聞いて、口を開く】

鈴の音でりんね=cか。
なるほど、いい名前だね。
俺はオルカ、ところで君はもしかすると迷……ってあれ?

【彼女の容姿によく似合った名前だと、頷いて、自らも名乗り、か細い腕に、内心で顔を顰めるも、問題なく少女を支え、迷子≠ニ言いかたところで】
【──もう一度座った少女を見て、頓狂な声をあげたのだった】
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 21:52:16.50 ID:ioabR9QWo
>>80

――は?ああ、なるほど……なるほどね。
ああ、君の考え方は間違っていないし、やり方も恥ずべきことじゃないよ
こんな場所で一流の奏者を期待した僕が間違っていた、それだけなんだろう

関わってしまったのは気の迷い。
きっと酔った拍子に身の程を知らない正義感が溢れてしまった
だから、こうやって誠意を見せる代わりに忘れてほしいと

【青年は、足元に投げつけられた封筒と言葉で彼の意図を察し】
【聞かれてもいない事を大層憐れむような声でベラベラと喋り始めた】

でも、君は哀れなことに一つだけ、分かってないんだよなぁ?
君は僕が悪党だって理解してるんだろう?
誠意とか、謝罪とか、常識とかさぁ――そういう下らないルールを踏み倒すのが悪党だと思わない?

だ、か、ら……さぁ

【青年は言葉と共にゆっくりと足を振り上げると】
【それを――】

――悲しい、実に実に悲しいけど君を見逃す理由なんてどこにもないんだよね!
ハハッ!悲劇!悲劇だよねぇ!
でもさ、一時の気の迷いが急転落下の悲劇に繋がるなんて実に楽しいと思わないかい!
観客は拍手喝采!胸は高鳴り気分は最高潮さ!

【――足の裏で思い切り、踏みにじった】
【「悪党」は彼の懇願を否定する。見逃す理由がないと】
【青年は指を一つパチンを弾く。すると、周囲で蠢いていた影が動きを止めて】
【それらは不気味に目を光らせながら、彼の方をじっと見つめ始める】

さ、狩りをはじめようか!逃げてみるかい哀れな子羊さん!
今はこのステージは僕のテリトリーだ!
君の息がいつまで保つか……楽しませてもらうとしようかな!

【青年はくるくるとその場で回りながら、指先に何処からか出した薔薇の華を摘みながら語る】
【其れと同時に、影たちがゆっくりと動き出し、彼のもとへと向かおうとする】

【影たちの数は十数体、しかし動きは遅く武装も貧困だ】
【そして、影たちを纏める司令塔は間違いなくこの青年】
【彼はこの状況で如何なる判断をし、この窮地を脱するだろうか】
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 21:55:44.06 ID:ioabR9QWo
>>82
/【それを――】☓ 【封筒を――】◯
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/01(木) 22:02:58.89 ID:l00KxOxC0
【繁華街】

【そこにはいろんな人間がいる】
【酔いしれる人間。喧嘩をする人間。人ごみに紛れ自身の存在を隠ぺいするような人間】
【そして黒の短髪に冴えない表情とくたびれた灰色のスーツを着た男・鈴木は3つ目】
【今日も勤め先の上司に仕事を押し付けられ残業をしていた】

はぁ……社会人は辛いなぁ…
明日は金曜日か。どうせ花金なんてありえないだろうし。
どうせ残業でそんなのに浸れることは無いし。

【どうも愚痴っぽい男】
【しかしこの男、3つ目の分類に入ることは出来ないのである】
【何故なら男は帯刀しているから。負のオーラも相まって人ごみに混ざれない】
【だから男が通過する場所だけ妙に空いている】
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 22:03:22.66 ID:4O2hXzJJo
>>82
‥‥そ、そうだ、そういう事でいいからさ。
見逃してくれ、な、わかるだ――――。


【相手の態度に同調し、見逃してもらえるかどうかの一縷の望みを得ようとする、が】
【目の前の相手は、どうやら己よりもはるかに悪。慈悲の類は、期待できなかったのだった】
【相手の言葉に、頭が真っ白になり。直ぐ様再起動、振るえる体に反してよく回る口を動かす】

――――知らねぇっての!?
っつか、テメェ人の話聞いているようで聞いてねぇな!?

俺はルールを踏み倒すのとかどうでもいいから!
楽に生きれるためならモラルとか気にしない程度の小悪党にそんなご高説垂れても意味ないって!

【そして、相手が。己の大切な、金≠。金を、金を、金を金を金を金を、踏みつぶした≠フを、見た】
【ぴきり、そんな音がするような、そんな雰囲気が男から発せられただろう】
【じり、と足を後ろに動かして、すぅ、と深呼吸をする。しかし、まだ足ががくがくと震える】

‥‥腹ァ、括るしか‥‥いや、やっぱ無理‥‥。

【そう呟くと、青年はジリジリと相手から視線を離さないようにして、後ずさりしていくだろう】
【その間も、深呼吸をしていて。ごそり、ごそり、とポケットに右手を伸ばしているのが分かるかもしれなかった】

(‥‥くっそ、以て行かれるなら、まだ諦められるけど、踏みにじるってどういう事だよ。
一般的小市民敵小悪党のこの俺がなんでこんなひどい目に合わなきゃなんねぇんだよ。
たしかに盗みも殺しもしたけど、みんなやってるじゃんかよ、なんで俺なんだよ、ああくそむかついてきたぞ糞がァ!)

【きょろきょろ、と器用に片目ダケを動かしながら周囲を確認している】
【右を動かすときは、左が。左を動かすときは右が、常に相手を見据えていた】

【うっすらと、体から灰色に銀の交じる魔力が発せられているのが分かるかもしれなかった】
【しかし、魔力はあくまで平均的。それほど多い部類ではなかった】
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/01(木) 22:07:52.59 ID:8gx9eu8C0
>>81

【髪に大量に結われた鈴、外側と内側の年齢の差、この時期の長袖――は、まあ、好みの問題として】
【ほんの少し、一般人の輪から外れた外側に立つような。不思議というよりかは、変。変な、少女は】
【きっと、観察すればするほど、子供っぽい、のだろう。なんと言うか、仕草が、雰囲気が、全てが】

【そして、青年が踏んだのではと慌てる地雷は。大丈夫、まだ足をかけた程度】
【それでも、えぐえぐとしゃくり上げながら、泣く様子からして。まともに踏み抜けば、大変なことになりようだと予想が出来そうで】
【青年の脳裏に浮かぶ二つ、どちらが本当なのか、どちらも外れているのか。それは本人に尋ねるまで、分かりそうにもないけれど】

……ぐす、……そ、う。
もらったっ、……の、……ひぐ。

――――おるか、……、……しゃ、ち……?

【漢字表記は鈴の音で合っていると、頷きながら】
【いい名だと褒められれば、泣き顔に、ほんの少し。嬉しさを混ぜて、そう返す】
【そして、青年の名乗りには。そっと鸚鵡返しして、少しの間。その名から、黒白の海洋生物を連想したらしい、首を傾げて】
【疑問へと意識が向いたためか、ほんの少し。泣き方が弱くなって】

…………――――?

【転んだままの変な姿勢でなく。ぺたんと、きちんとしたあひる座り】
【それで落ち着きかけた少女は、その素っ頓狂な声にはてなを浮かべて】
【少し、考え。そのはてながびっくりに変われば、もう一度、青年の手に縋ろうとして】
【それを受け入れれば、今度こそ。もったりとした、遅めの動作で。立ち上がるはずである】
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/01(木) 22:12:03.04 ID:QWBTxk1W0
【路地裏】
【平生から異質と暗迷が漂うこの場所だが、この日ばかりは少々勝手が違っていた】
【一角に在る廃ビル……その一階の扉から、廃れ荒んだこの領域には似つかわしくない人影が現れる】

……もうもぬけの殻、か。そりゃそうだよね、そんなに簡単に捕まる奴等じゃないよね……。

【それは、ドクロの飾りがついた髪留めを付け、首にベルトチョーカーを巻いた少女だ】
【パッと見セミショートだが後ろで長い髪を一つ結びにしており】
【白いシャツにベストを羽織って、七分丈のジーンズに青いチェックのスカーフベルトを着用】
【また、左腕にもベルトタイプのレザーブレスレットを着用し】
【首から鏡映しのような逆向きの「S」を象った銀色のペンダントを下げている――】

【そして、その右手には。『蒼い色の魔力』が集束し、渦巻いていた】

……やっと安心できる生活が手に入ったんだ。
もう厄介ごとは勘弁してほしいんだけど、ね……。

……って、はやく出ないと。
路地裏って嫌いなんだよね、何もしてなくても襲ってくるヘンな人とか居るしさー……

【少女は一人で何事か、思い詰めたようにぶつぶつと呟きながら、その場から離脱しようとしている】
【ともあれ、こんな危ない場所に女の子が一人。それは格好の獲物と映るか、或いは心配の元となるか】
【善良にどうかしたのか訊ねてみても、或いは悪意を以てただただ牙を向けるも、全てこれから邂逅するかもしれない「誰か」の自由であろう】
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 22:13:17.16 ID:Aa0dMSlho
>>84
そーですね。
社会人は、辛いとかよくわかるです。

仕事とかスゲー鬱ですね。

【ふと、一見するとサラリーマンにも見えるその男に話しかける声が掛かる】
【声の方へと振り返ると、ナンバーのない機関のコートを羽織った女性が立っているのが確認できるはずだ】
【その背中に、スナイパーライフルを背負った――物静か(そうな)一人の女性】


ところで貴様、人混みから浮いてやがりますよ?
そーんな物騒なものを持って歩きますと、周囲の人間から警戒されるです。

これから私がする仕事の邪魔になるです。
さっさと消えやがれです。

【その女性は、スナイパーライフルなどという物騒なものを持ちながら、見事に人混みに紛れていた】

【それは彼女の醸し出す雰囲気の為せる技だ――周囲の人間は】
【彼女をサバゲー帰りの一般人、程度にしか見ていない】

89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 22:17:37.02 ID:ioabR9QWo
>>85

ハハハ!あんまりキャンキャン吠えないでおくれよ!
どうして僕が卑しい卑しい雄犬ちゃんの話を真面目に聴かなきゃいけないんだい!
この僕と対等に話したいなら、その見窄らしい顔を素敵な薔薇色に修正してからきたまえよ!

【男の声に、青年は心底愉快そうに笑う】
【自己陶酔者にしてもかなり重度なものだ。】
【自身の一挙手一投足に酔いしれた様子から、まともに話が通じるようには見えない】

――へぇ、君は能力者かな?それとも魔術師かな?
これは思わぬ拾い物だ、「彼」にいい御土産ができそうで何よりだよ

【男の身体から漂う魔翌力を察し、青年は興味深げに語る】
【平均的な魔翌力であろうとも、それを操る技能があれば戦闘力は路上生活者などとは比べものにならない】
【獲物が一匹増えた程度にしか考えていなかった青年は認識を改め、鋭い視線を彼に送る】

さぁ、剣を取り勇敢に立ち向かってくれたまえ!
君が僕を満足させてくれたなら、気が変わって見逃してあげるかも知れないね!

【青年は封筒を踏み潰しながら、薔薇を前方にほうり投げて語る】
【それと同時に、ローブの影たちの動きが少し早まり棍棒を振りあげて青年へと襲いかかった】

【男への攻撃――数は2体】
【攻撃方法は手に持った約90cm程の木造りの棍棒での殴打】
【其れをそれぞれ頭部への振り下ろし、右肩へとなぎ払いの動作を取り攻撃を仕掛ける】
【だが動きが早まっても影は鈍い。振りかぶって叩きつける原始的な動きは見切りやすく】
【男にある程度の技量があるならば、拍子抜けするほどの雑兵であった】

【他の影は未だ遠い。男の数m前方をズリズリとローブを引き摺りながら歩いてきている】
【青年はその奥、薔薇を片手に優雅な仕草で男を観察していた】
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/01(木) 22:22:22.30 ID:0Sx7e0qAO
>>86
(なんだか、調子が狂うねえ…とは言っても、乗り掛かった船、か)

【少々、いやかなり変わった少女だと、青年は認識して】
【ズレ≠ス感覚は、未だに安定していなかった】
【踏んだ地雷は、幸いにも起爆までは行かなかったことに、今度こそ胸を撫で下ろす】
【となれば、後は解除をすれば良いの、だが】
【少女の様子から、これは迂闊に踏み込める話題ではないのだろう、と】
【密かに、NGワードの登録をする】

そうそう、シャチ。
…正直、俺には似合わない名前だよ。

【泣き顔の中に見えた、少しの喜色を逃すまいと、青年は少女の呟きを拾って、何とか泣き顔を払拭せんと、行動する】
【そして、やっとこ立ち上がろうとする少女を見て、少しばかり苦笑しながら、再び手を差し出し、それを助けるだろう】

えっと…それで、何かあったのかな?

【少女が完全に立ち上がったところで、青年はそう問い掛ける】
【言葉を選びすぎたが故、少々要領を得ない質問だが、下手な言葉で刺激してしまうよりは、堅実か──】
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/01(木) 22:25:23.69 ID:52Bj9gA7o
>>72
【無機の笑みの奥にちらつく、名状し難き炎の残滓は直ぐに失せ――不格好なピエロめいたこの男もまた、】
【プーシュカの嗤いに釣られて、破顔する。何が何やら解らないが、快くはある。お互い様、なのかも知れなかった】
【生の感情を素直に外へと出さない同士、どこか似通いこそすれ気の合う要素はてんで見つからない。それでも】

【適度と言うには些か過ぎた緊張感を孕む、じりじりと焦げ付いてゆく火種のような関係性は】
【少なくとも、悪くは無いと思えたのだ。――酷く捩くれてはいたけれど】

え?…………あ。いや、ホント恋路とかそういうんじゃ無くって庇護欲とかそんな感じだよ?マジで。

――そうだね。小柄……なのは君を警戒する位だから当然として、目印……。
「あやね」ちゃんっていうんだ。紅い石の嵌まった指環をしてる、かな。――信じるからね?君の事。

【どうやら今の今まで、そこら辺にまで思考を廻す余裕が無かったらしい】
【指摘されれば早口気味に、何というか言い訳がましくそう溢し――】

【然して迷う様子もなく、さらり、無造作に彼女の名前と特徴とを告げてしまう】
【両者に対する信頼の顕れか、ただ単に馬鹿なだけか。彼の性分からして、両方という可能性も無くはないが】
【兎も角、それがこの何でも屋の選択だった。柔らかい笑みと共に短く付け足された言の葉は、】
【「もしも、何かしようものなら――」なんて物騒なニュアンスを含まない、至って普通の念押し】

あれ、ひょっとして気に入ってたり?そっかぁ、そうなんだー……。
うん、何となくだけど解るよ。吸い始めた最初の頃は、何れでも大差ないように思えてたけど。

【「ふふー」と何故か嬉しそうな笑みを浮かべつ、黒いのは自分のにも火を点けて】
【一服、メンソールの香りの強い煙を深く吸い込んだ】
【それから、プーシュカが拗ねるように(尤も、彼が一方的にそう感じただけだが)瞳を俯けたのを見遣って】
【他に遣り方も有ろうに、子供にするようにその頭上へと左手を伸ばす。失礼とかいう次元を通り越して、真性の馬鹿だ】
//み、見逃し……済みません、ちょっと離席してましたorz
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/01(木) 22:27:48.51 ID:l00KxOxC0
>>88

【妙に歩きやすいなと思っていたらはっきりとした、男のボヤキに同意するような女性の声が聞こえた】
【その声が体と意識を引っ張ったのか、男は緩慢な動作で女性に振り向く】
【するとスパイパーライフルを持っていて、どこか見覚えのあるコートを着用している女性が】

……す、すいません、すいませんっ!
でもこれは形見、みたいなものでして!肌身離さず持っていたいんです。
それに人よけになるから、歩きやすいし…

そ、それよりあなたも人の事いっ、言えませんよ。
そんなサバゲー好きですよみたいなアピールしてるような玩具持ち歩くなんて

【でも男は紛れていないわけで。帯刀する人種がいないのは必然で】
【此処は江戸時代ではないのだ。戦国時代ではないのだ。現代である。銃器が跋扈し】
【刀剣が排除された時代なのだ。尤も、ナイフだけは今の時代でも十分使用されているが】

ヒいッ!
ごっ、ごめんなさいっ…!
す、直ぐに消えましゅ、痛ッ!

【噛んだ。盛大に噛んだ。その所為でうずくまる男。これを見て笑う人々】
【冴えない男がさえない行動をしていれば、それは必然。もしかしたら女性の癇に障るかもしれない】
【この姿から武士だの剣士だの連想できまい。ただのおどおどした、魅力のない男である】
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/01(木) 22:34:37.94 ID:4O2hXzJJo
>>89
――――ッ、こんのナルシスト野郎がァ!
気持ちわりぃんだよ、さっきから芝居がかった口調で喋りやがってよォ!
此処は劇場じゃねぇんだ、三文役者の大根野郎はさっさと壇から降りちまいな!

(あーあー、言っちまった、言っちまったけどすっきりしたもういいや!!
仕方ねぇ、ああ、仕方ねぇなぁ。こりゃもう、ヤルっきゃねぇだろ、多分逃げれねーし!)

【売り言葉に買い言葉、この男。どんなピンチでも口だけはしっかりと回る】
【相手の琴線に僅かでも引っかからせて冷静さを失わせるのを狙っているのだった】
【基本的にこの男の戦い方は極めてセコい。そうしてこれまで生き延びてきたからだ】

‥‥さぁね。あと、拾うとかそういう事は頼むからやめてくれ、虫酸が走る。
一日三食、住む場所プラス昼寝付きで雇ってくれるなら少しだけブレてやらんこともねぇがな。
其れでも、テメェん所で俺が楽な生活ができるとはとても思えないから、お断りさせてもらうけど。

【だんだんと、震える足が落ち着いてきているのが見えるかもしれない】
【それと同時に、口元にはへらへらと軽薄そうな笑を浮かべて、口は更に軽く意味なく回りだす】
【そして、振るわれる影の動きを、両目はバラバラの動きで同時に確認して】

―――‥‥ッ、あっぶねぇなオイ。

【たんっ、と地面を強く蹴り、ぎりぎりで回避をする】
【服に掠って、皮膚が裂けて右肩から僅かに血が飛び散るが、直後】

とりあえず、様子見ってところ‥‥か。

【素早く右腕をポケットから引きぬいて、何かを投擲する】
【ひゅぅ、と甲高い音を立てて飛んでいった銀色の光、それは】
【細身の投擲用のナイフであった。手のひらに収まる小さなナイフ、しかし切れ味は極めて良さそうであった】
【二つのナイフは、灰色の魔力を纏いながら、影の胴体へと高速で飛んで行くだろう】

【もし、刺さったとしても、凄まじい切れ味を発揮するだけで、何か効果を発揮することはない筈だ】
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/01(木) 22:36:24.28 ID:8gx9eu8C0
>>90

…………しゃち、すき。
……かわいい。

【連想したものが間違えていなかったと、言葉を返されて】
【それに安堵したか、ほんの僅か、口の端が数ミリ上がる程度。笑んで】
【続いた言葉は、そんなものだった】
【かっこいいなんて発想、脳内に欠片もなく。しゃち=かわいい=俺には似合わない=男のひとだからかわいいって言われるのはいや】
【そんな連想ゲームを終わらせれば、ほんの少し「しまった」と言う風な表情をして、オルカをちらりと見やる】
【しゃちについてではあるが、かわいいと言ったことに対して。怒られるんじゃないかと、怯えたような、そんな目つきで】

【助けられて、ようやく、今度こそ。立ち上がる】
【身長は百六十センチと少し、すらりとした、というか。相当に細い身体つきは、それでも大人のものをしていて】
【やっぱり、外側は大人で、内側は子供。砂に汚れて僅かに白くなったスカートを、ぱたぱたと叩いていたが】
【問いかければ、手をぴたりと止めて、オルカへと視線を戻して】

…………、ごめんなさい、しに、いかないと、……いけない、のに……っ。
……こわ、くて、……いけない、の……。

【ころりと。機嫌を治したかにも見えていた表情は、また元通り】
【今度は涙は落とさないが、それでも。下手を踏めばまたすぐに泣き出してしまいそうな】
【……情緒不安定?】
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 22:42:02.66 ID:Aa0dMSlho
>>92
謝んじゃねーです、鬱陶しい。
刀が形見だの肩身が狭いだのウルセー男です。

誰がサバゲー好きか、コソコソ隠れながら的撃つゲームなんて好きじゃねーです。

【男に対する返答、その全てが否定――否、拒絶するようで】
【毒づくような言葉を幾つも、その女性はその口から息をするかのように吐き出した】

【そして、その場に蹲る男を見下して】
【男を見て笑う奴等を、ゴミを見るような目で一瞥する――】

――にしてもここは怖い繁華街ですねー。

冴えない男を見て、馬鹿にして笑ってやがります。

一人、二人、三人・・・
その人数は、私には数え切れないほどに沢山いるのです。

あ、申し遅れました――私カノッサ機関の音無 閑(おとなし しずか)です。
コードネームは『音信不通(ノイズ・メーカー)』――なのです。


【スッ――コートの下に手を入れる――そして取り出したのは『機関銃』】
【その時、僅かにめくれたコートの裏側がチラと見える】

【そこには無数のナイフや手榴弾、そして重火器がぶら下がっているのが確認できるだろう】



―――up your ass.

くたばりやがれ、です。


【そして、閑はその銃口を躊躇う事無く男を見て笑う人々へと向けた】
【繁華街を血の海に、屍の山に――殺戮の世界へと塗り替えんと狂気を以て】

【男が何も行動を起こさなければ、閑は引き金を引くだろう――何もジャマが入らなければ】

96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 22:52:14.29 ID:ioabR9QWo
>>93
フフ……フフフ……!ハハハハハ!
いいね、いいよ!実にいい!そうでなくっちゃいけないよ君は!
狩るべき獲物は無力な子羊じゃいけない!震えながらも噛み付いてくる気概がなくちゃ舞台は盛り上がらない!
いいよ、君は実に判っている!今の君は蛹の君よりずっと魅力的だよ……――!

【罵倒されているのに何故か喜んだような仕草を見せる青年】
【声を荒らげた男に対して、ウィンクまでしながら蠱惑的な笑みを向けてみせる】
【隙があるか――と問われれば実際のところ隙だらけに見える】
【自己陶酔と有利な状況により生まれた青年の「余裕」は、付け入る隙となりえるだろうか】

「……」

【影の胴体に、寸分違わずナイフは突き刺さる】
【避ける気配がない、というよりも避けるだけの速度を持っていないというべきか】
【ローブの影は、ナイフを胴に刺したままその場でゆらりと身体を揺らすと】
【糸が切れたように倒れ伏し、血も流さずぴくぴくと痙攣し始めた】

【影の単体性能は非常に低い】
【囲まれることがない限り大した脅威とはならないだろう】
【だが、その数が多い。一体一体丁寧に倒すには単体攻撃では相応の時間を要する】

【次の攻撃は――3体】
【左右から1.5秒ほどの時間差を置いて、胴体へのスイング攻撃】
【そして、その攻撃の後に前方から脳天に向けて棍棒が振るわれることになる】
【その動きは先程の影と同様に鈍く、ある程度の技量があれば余裕を持って対応できるものだ】

【影の残り人数――11体。】
【全てを蹴散らすか、それとも何らかの手段を考えるか】
【男の動きを見逃さぬようにと――】

(さてさて、飛び道具か……)
(なら僕の愛しい恋人を用意しておかなきゃいけないかも知れないね)

【――青年は、熱の篭った視線を男に向けていた】
【今は何かを仕掛ける様子はない。だが、このまま先頭が続けば何らかの手段で介入する可能性は高い】
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/01(木) 22:54:09.36 ID:0Sx7e0qAO
>>94
え、「かわいい」?
うん、まあ、そっか…「かわいい」のか…うん。

【捉え方とは人それぞれである】
【そう再認識する青年は、少し遠くの方を見ていて】
【「コワい」や「カッコいい」ではなく「かわいい」といった表現は、オルカにとってそれこそ不意打ちであった】
【何処か呆けたその様子から、少女が心配する様な事態にならないことは明白であった】
【好いてくれる分には損もないし、まあ別にいいか、と】
【オルカはそんな答えを出すと、再び鈴音の方に向き直る】

(座ってた時は解らなかったけど、これはやっぱり…なあ)

【肉体と、精神のズレ】
【それをありありと感じさせる、眼前の少女を見て、青年は顎に手を当てて、静かに「ふぅむ」と唸る】
【それから、問い掛けに対して再度の泣き顔見せる少女を見るも、今度は先程慌てはしない】
【何故なら、少女の言動からだいたいの事情が見えたから、である】

うーん、なるほど。
鈴音は何か悪いことをして、ごめんなさいをしないといけないけど、その人のところには怖くて行けない…ってことか。
それで、鈴音はどうしたいの?

【少女の発言を、殆どそのまま返す形になるが、青年はむしろそれが狙いであった】
【少女の精神状態を診るに、「それならば謝りにいった方が良い」と直接的に言って他人が納得させるよりも、自らの言葉を反芻させ、自ら納得させた方が、良いのではないか、と考えたからだ】
【加えて、本人に「どうしたいのか」という質問を投げた】
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 22:54:11.70 ID:zgiu/YEno
【森の中、とある湖畔】
【深夜ともあって、水を打ったような静けさ。草木が眠るような微風がそよぐ、緑と透と宵蒼の絵画】
【後は時折、小さく空を切り裂くような何かが聞こえるだけで】

二百七十、二百七十一、二百七十二っ……!!

【蒼い線状の光が六本、ちらりちらりと振り下ろされる】
【現実離れした光景だが、線はまるで物質であるかのように風を切り、熱を帯びず存在している】
【創り主たる少女の手の中で】

二百八十七、二百八十八、二百八十九っ!

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々自身の蒼を反射してきらりと輝く】

【顔は険しく、毛皮の下には汗が浮いていた】
【カウントが素振りの回数だとしても、随分息が上がっているようだ。それ以前から別の運動も重ねているのだろう】
【我武者羅、というか、無謀というか。焦燥が透けて見える表情】

二百九十五っ、二百九十六っ、二百九十、っ七っ!!!

【霧のいい数字が近づいてなお、猫はペースを緩めない。放っておけばまた百回は鍛錬を重ねるのだろう】
【足音や魔術の形跡こそ薄い猫少女だが、暗闇の森の中、青色と鬼気迫った声色は、近くを通りかかれば感知できるだろう】
【もしも何かしら茶々を入れたら…きっと怒るような泣くような顔をした緑の双眸と、眼が合うのかもしれない】
【迷いを振り払いきれず、得体の知れない悲しみに押しつぶされそうな、か弱い少女がそこにいる】
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/01(木) 22:54:52.78 ID:7IDKm0OAO
>>91

【感情を表さないという方法にも、二通りある。排斥するか、上塗りするかだ】
【両者互いにそれを行って今微かに笑みを浮かべあう様子は、あまりにも】
【理解されず、理解出来ない。特異で、複雑に交錯した感情の成れの果てであった】

そういうこととして、聞いておこう
「あやね」に「紅い石の指輪」……まぁ、死体にする前の段階で手を見るよう心掛ける

【くつくつと震わせる喉に、からかいの言葉を乗せる】
【まくし立てる姿を軽く躱してあくまでも聞き入れた訳ではないと瞬く瞳は、】
【不思議なことに、誰と会話する時よりも自然な緩みを見せていた】

【ただ、最後の「信じる」の言葉に眉が寄せられた】
【いったい何を信じるというのだろうか。自分の何処に信頼出来る要素が潜んでいるという?】
【一戦交えた相手に対して投げ掛けるにはあまりに不相応なその一言に、また、互いの足元で滲む線が見えなくなった】

今まで吸った中に好みがなかっただけだ
だいたいどれも同じに思えたが、これが一番マシに感じた――ところで、だ

お前は、此処で撃ち殺されるのが希望か?

【言い訳か真意かは不明だが、ともかく彼はカイと嗜好まで僅かに近いらしい】
【煙を吐き出す姿はほんの少しだけでも、心地良さそうに見えたのだが、】

【――キィ、と。軋む音がした】
【存外に柔らかく滑らかな髪に触れる手を、拒む様子こそなかったものの】
【底冷えする声と共に、彼の脇腹へと押し付けられるだろう彼の『義手』は、】
【もし何もしなければ、そのまま肉を鷲掴かみにせんと強く力が込められていく】
【なにゆえ歳下に頭を撫でられなければいけないのか、そんなに身長が高いのを自慢したいのか――】

【あきらかに、後半の恨みは可笑しかった。前半もおかしいのだが】

/大丈夫ですよー
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/01(木) 22:54:53.33 ID:l00KxOxC0
>>95

うぅ… そ、そんな言い方ないでしょうが
酷いです、酷いでしょうが…

【ナイーブなさえないサラリーマンは女性の毒づいた言葉に気圧されていた】
【その証左に男の声のトーンが低く、小さい。益々イラつかせるのだろう】
【反論をしようとしても、出来ない。其処までの器量が無い、度胸も無い】

いつつっ……

【蹲っていた状態から立ち直り、再び立つ】
【すると女性は自己紹介をしていた。その際にコートが揺らいだのが見えた】
【それだけでなく、その奥に下げられた殺人の為の道具達が男を威圧しているように思えた】
【事実、カノッサ機関と言うだけでも威圧されているようなものである】
【そして武器たちは真実味を増幅させ、男は震え、戦慄き、顔色が悪くなっていく】

か、か…かのっ、カノッサ、き、機関

【カノッサ機関。誰しもが知っている悪の組織】【強大な異能を誇る、悪意の強き能力者たちの集まり】
【そんな組織の人間が矮小な男に何をしようとするのか。言うまでも無いのかもしれない】

……お願いです。いっ、命だけは、お、お助けをぉ!!
ま、まっ、まだ死にたくないんです!

【震えた身体と振るえた声で土下座までして命乞い】
【とてもみっともなく、醜いその姿は曰く滑稽で。曰く喜劇】
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/01(木) 23:06:40.06 ID:8gx9eu8C0
>>97

【呆けた様子からして、怒られることはなさそうだ、と】
【そう判断をして。そうしたら、こくこくと頷くのは】
【「しゃちかわいいよ!」と言う意味で。言葉通り、しゃちは好きな動物であるらしい】

【それから、オルカのその、何かを考えるような仕草】
【それに、小さなはてなが飛んだ】
【何を考えているのか気になって、ただ、触れずに見逃して】

だって、だって……っ。
…………ごめんなさい、って、したら、できたら、……また、好きになってくれるかもって、ノラが、いうから……。

【泣きそうな目が、視線が、ぽとりと地面に落ちて。うろうろと、泳ぐ】
【胸の辺りでぎゅっと両手を握って。ぼそぼそと口にするのは、きっと、謝りに行きたい理由で】
【自分の意思の薄い動機。「どうしたいの?」と、問われれば。ほんの僅か、口を噤んで】

…………――、あいたい……。

【謝りたいだとか、謝りたくないだとか。全部どこかに置いて、ただ】
【そのひとに会いたい、と。小さな声で、紡いだ】
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 23:11:14.87 ID:Aa0dMSlho
>>100
――安心するです、貴様は最後に取っておくです。

その形見とやら、私が頂くんです。
使えそうなら、私が使ってやるです、使えなさそーなら捨てますけど

【閑は、機関銃のトリガーを迷わず引いた――男から見て左側へと、銃口を向け】
【周囲の大気を震わせながら銃弾が掃射される】

【悲鳴をあげて――中には、何が起こったのか理解出来ないまま逝った者も居るかも知れない】
【無数の銃弾は理不尽にも、男以外の周囲の人間を打ち抜き】【残酷にも、肉片を飛び散らせていく】

【周囲に漂うのは、血と硝煙の香り】【運よく――いや、運悪く一命を取り留めてしまった人々の呻き】


―――もう弾切れです。

【全ての弾を撃ちつくした機関銃を、ポイ――と投げ捨てる】
【そして今度は、その右手に一本のナイフを手にして】


刀持ってるから戦えるかと思いましたがー
どーやら見当違いみたいなんですね、見込み違いと言いましょーか?

その刀を残した人が可哀想です、こんな男に渡ってしまって
でも、それも今日までです――私がこの男を殺して刀を救ってあげるです。


あ、そうそう――お亡くなりになった皆さん

次に生まれて来る時は、人間じゃねーといいですね。
人間に生まれた運命を呪うがいーです。


(この男、探ってみるです――…)
(戦えないフリをして奇襲されたら堪ったもんじゃねーですから)


【黙って閑は、能力『音信不通(ノイズメーカー)』を発動させた――】

【それは言葉だけに留まらず、呼吸音や心音に至るまで生体が発する音(ノイズ)を拾い、聞き取るチカラだ】
【そして閑は、音と言う情報を元に対象の持つ能力や感情を探る事が出来る――】

【彼が能力者かどうか、どのような能力を持っているか――そして、どんな感情を抱いているかを彼女は探ろうと試みた】
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/01(木) 23:15:06.37 ID:QWBTxk1W0
>>98

――ゲーテ曰く。
「自分の今行っていることを、心から楽しめるものは幸福である」――

【――かさり】
【右方より、草の揺れる音。そして、風に乗って届く声――】

……「鍛錬」は如何なる場合においても必要だが――
自らの限界を見極めなくては……そして何より、精神の乱れが在っては効果の50%も発揮しない。

【やがて現れたのは、冷たい無機質な眼差しを持つ、縁無し眼鏡をかけた青年だった】
【黒いジャケットの裾は短く切り詰められており、首元からは立方体を象ったアクセサリを下げて】
【両腕と両足の側面には白いラインが描かれており、其処には菱型のデザインが幾つも施してある】
【ブーツカット・スラックスのようなボトムスに身を包み、全体的にすらりとした細身のシルエットだ】
【そして、両手首と両足首あたりには、浮遊する金色のリングが在る……】

【青年は、我武者羅に鍛錬を続ける獣人の少女を、その無機質な眼差しで捉えると】
【矢張り感情の薄いように思われる声で、続ける】

ただ闇雲に数を重ねるだけが努力ではない。
それ以上の「鍛錬」は――「鍛錬」足りえる前に「愚行」に成り得る。
わたしはこう分析するが、違うか?

【そして、そう問いかけるだろう】
【不思議な雰囲気――敵意も好意も感じない。ただただ「無」――そんな気配を引き連れながら】
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/01(木) 23:28:37.35 ID:l00KxOxC0
>>102

【土下座の最中に響き渡るけたたましい銃撃音】【土下座の最中に香る濃厚な硝煙】
【土下座の最中も土下座の終了後も残る血肉混ざる匂いと硝煙】
【まるで戦場。男はガタガタ震えるほかない。だから女性が何を言っているか聞き取りにくかった】

(嫌だいやだいやだいやだ嫌だ!!!)
(死にたくない死にたくない死にたくない!!!」
「最後の晩餐がコンビニのやっすいおにぎりだなんて嫌だ!」
「こんな人を殺すことを何とも思わない気狂いに殺される何て嫌だ!!」

【焦点の合わない眼が血走る錯乱状態の中一つだけ聞き取れた 言葉】

『その刀を残した人が可哀想です、こんな男に渡ってしまって
でも、それも今日までです――私がこの男を殺して刀を救ってあげるです』

「―――……けるな」

【正直怖い。けれどそれより許せないのは銃器を触る殺人鬼の手に男の妖刀を握らせる事】
【それになんだ。あれだけ殺しておいて、軽い口を叩いていることも許せない】

【正直ただの保身。間違いなくヒーローではない。保身に走る男の姿は恐らく下衆】
【しかし、そんな保身に走る、臆病で冴えない男は――柄を握る】

「ふざけるなッ!い、命を何だと思っていやがるッ!」
「それに、お、お前の手に握らせる刀なんてないんだよッッ!!」

【瞬間震えが消え、目つきが鋭くなる】
【変貌――正しく変貌。戦慄き震えていた男は、今、武士である。剣士である】
【正道を歩めぬ、正しき剣の道を踏み外した、邪道の武士に変貌する】
【血肉を喰らう事を良しとする。いわば人の道を踏み外した剣鬼に変貌する】

あいにくこの「蜥蜴」。うぬの手垢をつけさせることを嫌うのでな。
せめて刀の錆にでもなってもらおうか。我は剣鬼。鈴木と言う人の名は――捨てた剣鬼。

【刀を鞘から抜き】

           
                推 し て 参 る

【整う、戦闘態勢】
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/01(木) 23:30:16.40 ID:0Sx7e0qAO
>>101
【シャチって基本的に人間は襲わないそうですが、あの馬鹿デカい体に鮫以上の戦闘力とかなにそれ怖いというのは中の人のお話───】

------キリトリ線------

【なるほど、友達とちょっと喧嘩でもしたのかな、なんて、青年はそう思って】
【鈴音にとって、それがどれほどの苦痛を伴い、悩むべき案件かは、青年には完全には解らないことだろう】
【けれど、彼女の様子から、それがとても──少なくとも彼女の中では──重要であることは、言うに及ばない】
【だからこそ、青年はあっさりとした答えを出すのだった】

うんうん…なるほどね。
じゃあ、会いに行ったらいいんだよ。
会いたい≠だったら、会いに″sったらいいんだ。
鈴音はノラ≠チて人に、また好きになって貰いたいんでしょ?

【再度、確認する様な言葉】
【好きになって貰うには、どうする?≠ネんて、口には出さないけど、促す様な表情は、鈴音本人に答えを出してもらいたいから、だろうか】
【近場に落ちていた金貨を一枚、拾って、埃を叩くと、鈴音に手を出す様に言うだろう】
【そして手が差し出されたなら、その金貨を、鈴音に握らせる様に、自分の両の手で彼女の手を包み込む形で、渡すだろう】

出来れば着いて行ってあげたいけど、ごめんね、行けないから。
代わりに、御守り≠あげる。
もし怖くなったら、ギュッと握れば、怖いのなんてなくなっちゃう、魔法が掛かってる金貨だから。

【無論、金貨にはなんの魔法も、魔術的な価値もない】
【ありふれている、ただの貨幣】
【しかし、自己暗示というモノは、時に何ものにも勝る力を発揮することも、あるのだから】
【だからきっと、オルカはそんなことを言ったのだろう】
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 23:30:17.92 ID:zgiu/YEno
>>103
【右から漂ってきた警句の意味を理解する暇は、なかった】
【とっさにそちらを向いて腰を落とし、爪のような線を稼動できるように下げ、全身に警戒心をみなぎらせる】
【早合点、まず敵であるという前提で論理を組み上げようとしたらしい】
【よほど張り詰めていたのか、生唾を飲む音が静か、風に乗って】

……う、?

【――――言われてみれば、事実。その姿勢でも、敵を探るべく聴覚と思考に余裕を抉じ開ける習性が功を奏した】
【ようやく相手が、どういう意図かはさておきこちらを嗜めていることに気付いた】
【よくよく考えてみれば、素振りの前に体を温める名目で森中を駆け巡り】
【魔術的精神統一に膨大な時間を掛けてみたりしたけれど、心のざわめきが消えていないから効果はなく】
【呼吸を臨戦から平時のものへとシフトさせると、脳が意図して忘却した乳酸の反応でへたり込んでしまった】
【青い線もすべて消え、数度忘我の瞬き。口の端が吊りあがった】

……違う、よ。ボクは、鍛錬なんかしてなかった。
名目はそうだったかもしれないけど、本当は、そんなに大げさじゃない。
あなたの言うとおり、愚考のループに嵌って愚行を繰り返してただけだよ。

【自嘲。おそらく自覚はあったのだろう、額に右手を当てて首を振ると、ブループラチナのポニーテールが揺れた】
【風が水分を飛ばしたような乾いた声は、猫の言う愚考が苛む事実を浮き彫りにしている】
【でも重りを振り払うような首のスウィングがおさまると、目を細めるような微笑を青年に向けた】

ごめんなさい、かっこ悪いところ、見せたね。
でも、おかげで自分を客観視できたし、切りも良かった。ちょっと休憩してみるよ。

【好意も悪意もない青年に対し、あくまで礼を述べてみせる】
【初対面の相手に向けるには、やや軟化が過ぎる態度】
【慣れが透けるような表情は、なんというか、ほぼ反射で他者を気許す歪が混じっていた】

【そのまま放っておけば、ずりずりと地面を張って湖まで移動、淵に腰掛、脚をゆっくり浸そうとするだろう】
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 23:34:57.39 ID:buc0xUKpo

【道に迷うでもなければ、近づく事は無い廃墟街。その中の一つ、月光に照らされた廃ビルの屋上】
【夜風の囀りに乗って夜空へと鈴の音が鳴り響き、暗闇を不思議な雰囲気へと変えて行く】
【屋上では一人の少女が一心不乱に”舞”っていた。どうやら音色の出所は、彼女の手首の鈴】


―――――……っ!


【背中まで届く程度の蒼色の髪を緩やかに振り、白と青の巫女服が風に靡き静かに音を立てる】
【コンクリートの床を踏み鳴らす音は、儚く、か細く―――耳を澄まさなければ気にならない程度】
【踊りと言うには静寂、舞と言うには華やかさに欠ける。動よりも静に偏った、静かな舞だった】

【息は荒く、病的なまでに白い肌も紅潮していた。蒼の瞳が、潤みを帯びて艶を孕みきっていた】
【あまり動いている事も様子も無いのに、既に彼女は酸欠間近―――それでも尚、止める事は無かった】


ふ……ぁ……はっ……っ、はぁ、はぁ……。


【しゃん、と鈴を鳴らして両手を空に掲げて、静かに腰をコンクリートの上に落とした】
【ぐったりと前屈みになって息を整える作業に入る。それでも、少女は何処か楽しげで、愛おしげな表情】

【肩で息をする彼女の側には、丁寧に畳まれた黒いローブとビニール傘】
【それを身体をズルズルと引き摺りながら手を伸ばして、掴み―――また、止まった。屋上に倒れる様な形でだ】

【彼女の乱れた巫女服―――細身の脇腹から覗くのは、蒼い刺青。ほんの端しか見えないが、きっとそれは衣服に隠れた、身体中に……】
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 23:39:42.47 ID:Aa0dMSlho
>>104
(能力の方はワカラネーですが…)
(戦う意思は見えたです。)

【ニヤリ――僅かに閑は笑った】
【先まではただの冴えない男だったが、今はまるで違う】

【楽しくて仕方が無いのだ――むしろ、的を撃つだけのゲームほど張り合いのないものはない】

命なんて価値の一つでしかないんです。
少なければ、希少価値が付きますし、命はお金で買えるです。

――私の仕事は、この土地を制圧する事です。
だから、この土地の命はぜーんぶ等しく無価値でやがります。


【チャ――右手のナイフを胸元に構える】
【対峙するは剣士であり、剣豪であり、剣客――】

【生半可な覚悟では、死ぬのは自分だ――閑はそう理解した】


お名前は、剣鬼さんですねー
悪いけど死んで貰うです、この土地の制圧が仕事なので


【言うが早いか、右手に持ったナイフを一直線に剣鬼へと投擲する】
【まるで夜の如く、一直線にそれは剣鬼の胸――その中心を狙って飛来する】

【それと同時、次のナイフをコート下から取り出す――】

109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/01(木) 23:42:52.54 ID:QWBTxk1W0
>>106

……ほう。

【果たして、それは彼にとって「思いの外」だったのだろう】
【眼前の彼女が予想外に聞き分けがよく、そして自身を分析する力に長けていたこと】
【それに対する感嘆らしかった。青年は顎の下に手をあて、軽く息を吐く】

……ヒポクラテス曰く。
「人生は思考するものにとっては喜劇であり、感情に流されるものにとっては悲劇である」――

激情の裏に、常に冷静なる蒼い焔を宿すことが出来ているなら……
きみにとっての人生は、或いは“悪くない”ものになるのかもしれないな。

その謝罪の意図は、私にも分析できないが――

【……青年は、内心を読み取らせぬようなポーカーフェイスを貼り付けたまま、近くの樹に移動し】
【腕を組んだまま、其処にそっと凭れ掛かって。やや離れたところで湖に脚を浸す少女を見遣る】

しかし、自分自身で、己の行いが「愚」と理解していながらも、それを続けるという状況……
それは紛れも無く、己に『迷い』や『焦り』……『動揺』……或いは『不安』が内在しているからだ。
多少の別なケースはあれど、総合的・客観的・統計的に見ればこのいずれかに当て嵌まる。


森の空気はとても澄んでいて……己を磨くには持ってこいの環境ではあるが……
獣……魔物……或いは『悪意を抱く者』……何が潜んでいるか解らない『危険地帯』でもある。

迷いを自覚しているなら、そして己を省みることが出来るなら、この場をチョイスしたことが君のミスだと私は分析する。
しかし、そうまでして君が迷いを振り払わんとして、求めようとしたものが存在するであろうことも、また事実のハズ。


「それ」は『何』か?……単なる『興味』に過ぎない。語るも語らないも、君には選択する権利がある。


【そして青年は、そうやってすらすらと、やや小難しい言い回しで言葉を並べ立てるだろう】
【……何が目的なのか?何の意図があって質問するのか?それらは全く読み取れない】
【彼の言葉を借りれば、『悪意を抱く者』ではない――と信じたいだろうが、それすらも断言できないだろう】

【……月が照らす森の湖畔は、ただ静かだ】
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/01(木) 23:45:38.15 ID:Aa0dMSlho
>>108
//ごめーん、誤字

//×【まるで夜の如く〜】
//○【まるで矢の如く〜】
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/01(木) 23:47:40.47 ID:52Bj9gA7o
>>99
【縺れ絡まりともすれば些細な事で千切れる、明確な破綻の見えた駆け引き】
【ならべた肩の間に漂う、それ故のスリルを楽しむように吊られた口角が】
【疑わしいと言わんばかりの青年の台詞に、目に見えて下がる。じとり、黒い視線が僅かに湿り気を含んだ】

だから、ホントにそういう事なんだってばー……。
さておき、出来ればもう少し早いと尚の事嬉しいけど……まあ良いや。

【困った物だ。悪意ある言葉ならばそれ相応の返答をすれば良いが、生憎そんな訳でもなし】
【彼は元より自分自身もこの状況を楽しんでしまっているから、余計に性質が悪い】
【漏れかかる溜め息を苦笑に替えれば、彼は仕方ないと軽く肩を竦めた】

【――告げられた台詞は、恐らく何の気なしに口にされた物なのだろう】
【予防線の他に意味を持たない、だからこそ掛け値なしに純粋なお人好しの言葉だ】

ふぅ、ん。……え?いや、違うから。痛いって、ちょっ、ギブギブギブ!

【なら良かった――なんて満面に湛えた喜色も長くは持たず、突き付けられた右手によって急速に強張ってゆく】
【払い除けられない事に、僅かでも安堵したのがいけなかった。ぎりぎりと脇腹を抓られ、彼は】
【大人しく左手を頭上から右腕へと移し、何度か軽くタップして行為の中止を願い】
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/01(木) 23:49:14.46 ID:8gx9eu8C0
>>105

【戦闘力とか考えずに水槽の中を見つめて楽しむのが平和で楽しいというのは中の人のお話でした――ショーとか見に行きたい】


【そして、青年の思考内容は。少女には及ばないが、もしもそれを覗き見ることが出来たならば】
【違うもん、と。拗ねるのだろう、いくつか、勘違いがあった】

…………でも、でも、で、も……。
……私のことなんて、きっと嫌いなの、絶対嫌い、な、の――。
だって、だって、私のこと、二回も殺そうと、した……。
…………だから、嫌いだから、私のことなんか大嫌いだから、…………会って、くれない……。

【あっさりとした答えにも、テンションは下がる一方】
【会いに行きたいと思っても。はいじゃあ行きましょう、と。そう出来ない何かがある、らしい】
【目にいっそうに涙を溜めて、ふるふると首を振る。途中、あまりにもあっさりと何か吐き出したけれども】

【それから、オルカの言葉の。一部に、ぴくりと反応して】

…………違うもん、違うもんっ……。
……ノラは怜司じゃないもん、――ちがうもん……っ!

【きっ、と。今までより、いくらか強い視線が。オルカに向けられる】
【ぽいぽいと、躊躇いなく吐き出される人名たち。プライバシー? 何それ美味しいの?】
【……ともかくも。彼女が会いたいと思うのは、二つ目に挙げた名前の方であるらしい】

【そして、手を出すことを求められれば。少しの間の後に、ひょこりと左手を差し出す】
【甲側を上にした、ただたんに手を出しただけの姿勢】
【薬指の指輪は、よく手入れされているらしい。銀にありがちな黒ずみは一切なく、きらりと町明かりを返して】

【――金貨を握らされる。ついでに手を握られる。びっくりしたのか、いくらか目が丸くなって】

………………、……おまもり?

【きょとん。予想外に渡された金貨。お守りだといわれたそれを、オルカの手が離れているならば、じぃと見つめて】
【手が握られたままなら、ほんの少し手を傾けて。ちらりと、ほんの少し見るに留まる】

【…………金貨に向ける、その目。最初こそ、きょとんとしたものだったけれど】
【そのうちに、そのうちに。極普通に、金品へ向けるものへと変化し始めて】
【その数秒後。はっとしたように、ふるふると首を振った】
【……余談だが、この少女。今夜の宿に困って野宿することもあるくらいには、金欠だったりする】
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/01(木) 23:55:34.52 ID:l00KxOxC0
>>108

命は金で買えよう。いつの時代も金で命を買う力のある者はそうだろう。
だが、死して覚えることだ小童よ。

【此方も口元を歪ませ、せせら笑う。どこぞの誰かさんは言っていた】
【――今宵の虎鉄は、血に飢えている。正しくその通り。この剣鬼も血に飢えている】
【血を啜り、命を喰らい、魂を否定する為に磨き上げた剣技。邪道な剣技】
【全ては死合いで相手を喰らう為。快楽に浸る為。邪な剣技で王道を行く剣技を殺す為】

―――武士の魂は金では買えんぞ?
―――わが邪な剣で、貴公のそのすべてを否定しよう。同じ邪な者よ。

【剣鬼の正中線目がけて放たれたナイフ。それを視認するや否や左にサイドステップし回避】
【その際刀の腹でナイフを受け止め、刀が折れる。根元の方で折れたので長さはそれなり】

フッ、そんなものではあるまいよな?
それは小手調べにもならんだろう。

【再生し始めた刀を尻目に、折れた刀身は返す刀で女性の身体めがけて飛んでいく】
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/02(金) 00:04:01.26 ID:1w2JyGBAO
>>111

【人の恋路を邪魔する奴は――】
【それが決して、馬の形をとって現れるとは限らない。彼の場合は、煌々と輝くルビィアイを持った魔族の男だった】
【別に、それとこれとは関係ない。そう、言い切れれば良かったのだが、存外に己は引きずるタイプであったらしく】

(……くだらない)

【例えば、他人の立場となり、その感情を尊ぶこと。】
【思いやりと呼ばれるそれは、握り潰すにしてはあのトマトのように柔らかくて、躊躇いを疼かせるのだった】

……学ばないようだから教えてやるが、俺はお前よりも年上だ。
頭の位置が丁度良いとか抜かしやがったら、風穴開ける

【――眼は、マジだった】
【以前の邂逅では、慇懃無礼が頭に着くといえ敬語を保っていた彼なのだが】
【どうやらというかやはりというか、素はかなり口の悪いタイプらしい】
【服装から見ても今日はオフなのだろう、ギリギリと肉を引き千切らんばかりに圧縮してから漸く手放した】
【おそらくだが、何でも屋を職とする彼に余分な肉があるとは思えない。思いっきり、筋肉を引っ張られたはずだ】


【――やがて、歩けば二人は川に掛かる橋へと出た】
【足元に流れていく水の気配に怯えるのは、吸血鬼であっただろうか】
【燃え尽きる前の煙草を唇から離し、瞬間的な瞑目で視野を殺すと、】

……カイ
お前は、この関係になんて言葉を当て嵌める

【そう問い掛ける言葉に、それこそ意味はあったのだろうか】
【線引きの滲む境界を挟んで両者、灰色の髪を靡かせながら問う姿は、】
【はたして、期待でもしているのだろうか。――このお人よしが、なんと答えるか】
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/02(金) 00:10:00.47 ID:v4fjQ0bAO
>>112
【鈴音の、子供の様な反応のそれに、オルカは、内心で首を捻ってしまう】
【どうやら事情は想像以上に複雑であるようだ、と】
【物騒な単語が聞こえたが、こんな世界で今日まで生きているのだし、仮に二回も殺されそうになったのが事実ならば、それも潜り抜けた訳だろうし、気にはしないことにした、一応】

(…これは中々複雑な感じ、だなあ)

【鈴音の言葉に、黙って耳を傾けながら、さてどうしたものか、とオルカは思考する】
【金貨を渡した後、手を離し、急に触ったのは流石に拙かったかな、と思い口を開こうとすると】
【瞳に映るのは、金貨を見詰める──途中、明らかに貨幣を見る目をした──少女の姿】
【建前上、御守りとは言った身なのだが、何故だかその様子に笑いが込み上げてきて、同時に彼女が自分と同じ悩みを抱えているのではないか、ということを推察する】

そ、御守り=B
そうだな…もし、鈴音がまだ謝りに行くのが怖くて、今すぐは行けないなら、その金貨はベッドとご飯に変えられるよ。
……ちゃんと、お店に行けばね。

【先程込み上げて来た笑いのおかげで、自然な笑みを作り出せたオルカは、そう鈴音に言って】
【更に一枚、金貨を拾って来ると、今度は自分の手のひらに乗せた状態で、鈴音の前に出す】

これは予備≠フ御守り=B
もし、使うなら持っていきな。

【オルカ自身、現在金に困窮しているのだが】
【女の子を一人路頭に迷わせることは出来まいという、考えから、出資は惜しまなかった】
【因みにこの金貨、宿に泊まればお釣りが来る程度、の価値はある様だ】
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:10:43.70 ID:7mj3qvdxo
>>113
物分りいーですねー。
権力、財力、武力、魅力、戦力――力こそが絶対なんです。

(刀が折れたです……?)
(違う、わざと折ったように見えたです。)

【牽制目的で投擲したナイフ――それによって刀身が折れた】
【それは閑にとって予想外であり、想定外の出来事だった】

【明らかに剣鬼は自ら刀を折った――それによって思考を練り直す必要が出てきた】
【警戒するべきは、刀そのものだった――それは利刃、氷の刃】
【そう、思っていた――だが、今閑が警戒するのは折れた刃≠フ方だった】


……ッ!?


【――その直後だった、閑の視界が折れた刀身が飛来するのを捕えたのは】
【迷う事なく、閑は踏み込んだ――飛来する刀身目掛け、自ら向かっていく】

【その際、右腕を切り裂かれ、出血する――】
【半ば、彼女はわざと斬られた――下手に受ける事が出来なかったのだ】

(もし、折れた刀身全てを操れるとすればですよ――)
(安易なガードは出来ないです、数が増えるですから……)

【閑は、持っていたナイフを地面に落とした――】
【地面にぶつかり、周囲に音が響く――その反強した音を用い、周囲の物体の動きを探る】
【要は、現在閑から見て後方にあるであろう刀身の場所を探るのがその目的である】



――行くですよ、『カレイドスコープ』


【同時、背負っていたスナイパーライフルを右手に持ち、構えた――】
【そして踏み込む、剣鬼まであと三歩、と言う距離まで――】

117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 00:14:04.16 ID:87Tp6yreo
>>109
【人の話を聞く姿勢は、決して猫の耳が大きいから、なんてメルヘンな理由じゃない】
【躾が行き届いていたり、人好きする性質も原因ではあるのかもしれないけれど、この場合は少し、奇妙】
【風に吹かれて向きを変える、風見鶏のような良すぎる聞き分け】
【そして初対面の青年が向けた警句を受け入れる一方、自分をほのかに、貶めるような思考】
【自分に厳しい、といえば聞こえは良いかもしれないけれど、何かが、奇妙】

…物知りさん、だね、あなた。なんだか、先生とお話してるみたい。
学校通ったことないから想像だけど……偉い先生は、いつも難しい事をお話してるって聞いた。

……違う、思考できてるんじゃない。心の整理がつかないまま、ぱんって、空気が抜けただけ。
本当は、今もぐっちゃぐっちゃだけど……せっかくお話できるのに、ぐるぐる倒れてたら、もったいないもの。

【失礼とは知っていたけれど、水の冷たさが火照った体を冷却する感触に、身を委ねたまま】
【半身を後方にいる青年に向け、力ない笑みで答えた】
【力みすぎの反動で、反抗する気力がうせている回答は、とても消極的で】
【それでいて、他者への興味は示す。自分の事は良いから、と言わんばかり】

【辛辣な言葉は、言い換えれば的確そのもの。背を向け、反論しなかったのは、ちゃんとそれを理解する為】
【唇を噛み締める所作を隠すため湖の遠くを凝視しながら、青年の言葉を黙って聞いている】
【しなやかな尻尾の先端が、それを追うように湖面に口付けた】

………皆のことが、好きなの。

【YesとNoの二択をすっ飛ばして、語り始めるのは、質問の答え】
【何故危険な場所に現れ、愚行を繰り返していたのか。第一声としてはとても迂遠で、それだけですべてを知ることは難しいだろう】
【でも猫なりに整理をつける、いい機会だ。その好意に、ちょっとだけ甘えることにする】
【そしてその代わりとばかりに、少し俯いた】

にぃと二人のねぇがいて、おとーさん……みたいな人がいて、保護者がいて、大事な人がいて。
みんなみんな、優しい。すっごく優しくしてくれる、ボクに対して……いっぱい、いっぱい優しくしてくれる。

出会う人たちもそう、お友達になったり、こうやって同じ景色を見たりして、その人の空気が好きになる。
みんなみんな、苦労して悩んで、強くなっていって……だから、他の人に優しく、出来るんだと思う。


……だから、ボクは自分が嫌い。
他の人にしてもらったことを、お返しできない自分が嫌い。


【水鏡に映ったのは、人間とはかけ離れた猫面】
【手を見る。毛むくじゃらで肉球があって、形状や機能・意味こそ人に近いが人ではなく】
【突如水面に突き立つように出現した、一本の蒼い線が、湖面をぐるぐる掻き混ぜて景色を歪めた】


好きになるばかり、皆は答えてくれる。
でもボクは、好きになる資格がないのに一方的で、弱くて、……こんなで。

あせっちゃだめだって、以前も言われた。
この前友達にえらそうに説教した、悩むより前に行動しろって、人間のように、人間でもないくせに。

改めて思えば、こんなに滑稽な話もないよ。


【―――――、初めて吐露する、ドロドロした心の内側】
【他者を好きになればなるほど、深くなる自傷】
【誰かを憎めない性根が、それを知り合いにぶつける事を許せない。関係が深ければ深いほど、なおさら】

【見ず知らずの青年がつついたことで、その釜の蓋がいくらか開いたようだ】
【その真意はわからないが、なんとなく疲れていて、敵意を向けることが出来なかった】
【猫は敵意を向けるより、好意を寄せるほうが得意というゆがみを抱えていて】

【過剰な関心を寄せずにいてくれる青年の気遣いに、結局甘えている自分に気付いても、口は止まってくれなくて】
【見えない刃を突き立てる。今まではそれすら許せない事だった】
【月を見上げた猫。泣いてはいないが、月鏡の向こうに異種である孤独を投影する】

【…要するに、鍛錬という名目で、猫は自分をいじめに来ていたようだった】
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/02(金) 00:25:33.49 ID:SqbSIEhs0
>>115

【――なんとなく、笑われた気がした】
【子供の勘、女の勘。果たしてどちらが、この少女の中では強いのか。それはきっと、前者、なのだが】
【ともかくも。少女は、なんとなく不穏なものを感じ取って、ふわりと視線を上げれば】
【その笑顔と目があって。泣きそうだった表情が、恥ずかしそうなものへと。また変わる】
【……いくら子供っぽくても、恥ずかしいと、思うことはあるらしい。頬を赤くこそしないものの、「べ、べつに違うんだからっ!」的な視線をオルカに向けて】

…………、ありが、……と、…………ございます。

【先ほど貰った金貨を、両手で大事そうにぎゅっと持って】
【まだ恥ずかしさは引かないのか、ほんの少し視線を逸らしながらの、お礼が一つ】
【お守り、お金。そのどちらとして受け取ったのか。それは分からなかったけれど】

【そして、差し出される、さらにもう一枚】
【きょとんとした目で見つめて、見つめて、見つめて。見つめること、数秒ほど】

…………――――いい。

【小さな子供が、意地を張ったような仕草で、声で。ぷいと視線を逸らして、いらないと。そう返した】
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/02(金) 00:34:36.21 ID:SQAAguoH0
>>116

ほう…思ったより利口だな。良い判断よな。
だがしかして、接近すれば我の戦闘領域故。
生きて帰れると思わないことだ。

【狙撃銃を所持しているのにも関わらず接近する女性を歪な顔でせせら笑いながら】
【剣鬼は自身の姿勢を低くし、体を小さくするかのように丸めなが左手に鞘を握る】
【先ほどの折れた刀身は女性の右腕を斬った直後に方向転換し低空を飛ぶ】
【そして右手に握る刀は再生しきっていた。だから攻め手には事欠かない】

さて――正しき形ではないが我が剣技お見せしよう。

【剣鬼は今二振りの刀を持っている】
【一振りは右手に。二振りは左手で逆手に握って】
【二刀流とは防御に長けたカタチ。尤もそれは剣士同士の対決での話】
【今の相手は銃器を所持している。たとえ鞘を逆手に握った左で自身の頭部を防御しようとも】
【たかが知れている。だからその形に左右のサイドステップを加える】
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/02(金) 00:38:32.75 ID:v4fjQ0bAO
>>118
【肉体と精神のアンバランスさ等、関係なく】
【彼女の表情が、悲しいものでなくなっただけで、青年にとっては良いことだった】
【ちょっとした敵意、或いは好意とも取れるだろう、ツンデレ%Iな視線を受けながらも、青年の表情は変わらず笑顔で】
【お礼をいう鈴音を見て、一度、力強く頷いて】

よし、こうやってお礼が言えれば、きっと大丈夫。

【初対面の自分に言えたのだから、何度か会っている相手だったら、尚更に】
【そして、二枚目を拒否した鈴音を見て、オルカは暫し考えた後、周囲に散らばる残りの金貨を拾い集めると、全てをポケットに仕舞うだろう】
【……一瞬、風に混じって何かを弾く音が、したが】

そっか…まあ、無理矢理渡すのも、嫌だろうし、しょうがないね。
……それじゃあ、俺に出来るのは此処までかな、また会うことがあれば、よろしく。

【そう言って、オルカは鈴音の横を通って、何処かへ消えてしまうだろう】
【....チャリン】
【そう、音がしたかと思えば】
【少女の足元に、一枚の金貨が、転がっている筈だ】
【どうにも、上から降ってきたものらしいが、果たして】
【金貨のデザインは、オルカが持っていたものと一緒だが】
【答えを知る青年は、既に消えた後───】


/ここら辺…でしょうか?
/寝落ちしてしまう前に……お疲れ様でした、ありがとうございましたー!
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/02(金) 00:41:12.78 ID:Q4p/irJs0
>>117

……先生、か。初めてそう言われた。
だが思うに、ただ単に難しいことを並べ立てるだけの教師は、良い教師とは言わない。
何故なら、出来の悪い生徒を教えることが出来ないからだ。

【……これほどまでに、そう、なんというのか】
【「純粋」といえばいいのか――ただ、何もかも受け入れる大きな蓋の無い水盆】
【然し、それでいて分別が出来ている……濁ったものは捨て去り、清きものは取り入れる】
【そこに疑念や先入といったようなフィルタは無く、ただありのままを取り入れる……】
【……面白い。青年の表情には浮かばぬ思いが、胸中でぷかりと浮かんで沈んでいった】

……真に動揺に呑まれているものは……自身さえ見失う。
ましてや、己が見えないものに他者を見ることは出来ない。
君は今、私を見ている。……そして、心の整理がつかない自分を認識している。
それは思考を止めているとは言わない。思考し、迷いに立ち向かおうとしている……良い傾向だ。
曰く、「人は困難にあってこそ、真に自分自身を認識することができる」……。

【樹に凭れ掛かっていた背中が、やや浮く】
【草を踏みしめ直立し、重力と月光のカーテンを感じながら、青年は】
【硝子玉を削って嵌めこんだかのように如何な色も映さない瞳で、彼女を見据え――その独白のち、口を開く】


……そうだな……今から語ることは……この部分的なマテリアルから分析した結果であり――
到底完璧な論とは言い難いかもしれない……単なる、自らの推測推考を述べ並べ立てるだけの事実だ。
それを受け入れるも受け入れないも、君の自由であることを明言しておくが……

まず。君は『2つ』ほど、勘違いをしている……重大な勘違いを。


『第一』に……――君は、他人が君を愛してくれる理由を履き違えている。
確かに、苦悩を乗り越えた果ての強さを持たずして、他人に優しさを与えることは出来ないかもしれない。
だが、それは本質的な理由とはなり得ない……

……――セネカ曰く。
「もし君が愛されようと思うなら、先ず君が人を愛しなさい」……
……私は分析する。人が君に優しくして……愛してくれるのは、君が人を愛するからだ、と。


『第二』……私は今、君は自分自身を認識できていると述べたが……一部撤回しよう。
何故か……その答えは次の言葉に端的に記されている。

ルソー曰く……
「『人間』とは、『人間』であろうとするもの」……。

……私には、君が『人間』に見える。
他人と関わるが故に苦悩し……自らを省みて、より良くあろうとするために苦悩を重ねる……
その姿は、なんと人間的で……哲学的なのか。


以上の二つの推測を統合するに――
……君は今いちど、自分と自分の周りを深く観察するべきだ。

ドストエフスキー曰く。
「人は自分が幸福であることを知らないから不幸なのである」……。


少なくとも……君には、迷いを一人で食いつぶす以外の選択肢があるはずだ。


【……――彼は、何者なのだろうか】
【“思いやり”があるのか?いや、いかなる感情も、彼の言葉からは読み取れない】
【何を思い、何のために、彼女を導くような警句を紡ぎ、まるで励ますような言葉をかけるのか――】
【何もわからない。ただ一つ言えることは――彼がある種の『異質』を抱えている、ということのみ】
【彼女が一種の『奇妙』を抱えているように、彼もまた、平常なる空気に溶け込める人物ではないか】
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:48:35.35 ID:7mj3qvdxo
>>119
どーでしょう、近接戦が剣士だけの間合いと思わない事です。
いや、間違えました――私が狙撃、遠距離一辺倒の機関員と思わねーでください。

【スッ――閑はこの距離≠ナ狙撃銃を構える】
【そこは剣士ならば瞬時に切り込み、反撃出来るであろう間合いだ】

【――にも関わらず、閑はその間合いを選んだのは――勝算があったからだ】
【『音信普通(ノイズメーカー)』――彼女の能力は音を頼りに対象や範囲を探る力】

【後の先を取らせての回避――そして、情報戦に優れた能力である】
【その反面で攻撃能力も防御能力も皆無】

(折れた刀身、右後方です――)
(対象の状態、逆手持ち二刀流――)


【ピタ――閑は立ち止まり、狙撃銃『カレイドスコープ』を構えた】
【精神を統一し、剣鬼へと狙いを定める――彼の持つ剣、攻撃すれば折れてしまう】

(仕方ねーです、もう一本増やしますか――)


【引き金を引くと同時、銃弾が射出される――】
【左右へのサイドステップを行う――幻惑を行う剣鬼の喉を狙って一直線に弾丸が向かう】

123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/02(金) 00:49:27.80 ID:SqbSIEhs0
>>120

【「きっと大丈夫」――その言葉に、少女はなぜだか首を傾げて】
【何が大丈夫なのか、しばし。考えるようにすれば、表情が不安そうなものになる】
【ごめんなさいをしに行くということ。会話に気を取られて、すっかり忘れていたが】
【思い出せば、段々とテンションが下がりそうで。……ぎゅ、と。先ほど貰った金貨を、頼るように握り締めて】
【オルカが、金貨を拾う姿を眺め――その音には、気がつかなかったらしい】

……う、ん。だいじょう、ぶ。
…………ありがと。

【ほんの少ししょんぼりとしているのは、寸前にテンションが下がりかけたためか、実はお金が欲しかったのか】
【どちらだかは分からない、が。オルカがここから去るつもりだと気付けば】

――また、ね。

【薄いが、笑んで見せて。それを見送った、その直後に】
【――ちゃりん。自らの纏う鈴の音とは違った、金属音に。視線を地に向ければ、そこには】
【先ほど自分が渡されたものと同じデザインの金貨。きょとん、とそれをしばし見つめた後に】


【――ちなみに、今夜。少女は久しぶりに、ふかりと身体を沈められる程度のベッドで眠った、とか】

/おつかれさまでしたー!
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/02(金) 01:01:11.72 ID:bMBK0sj2o
>>114
【予想の通りに引き締まった腹筋は、手加減無しに抓られれば当然痛む】
【ぎりぎりと一際強く、肉を押し潰すように圧搾してから退けられた手。後引く痛みに眉根を寄せて患部を摩り】
【うう――と眦に涙の粒を浮かべて、鬼気迫る視線にたじろぎつつ僅かに距離を離すカイ】

えーっ、と――――失礼だったんだねー。やっぱり。
……って、え、頭ー?ああそっか、ひょっとしてプーシュカ……。

【彼は間延びした柔らかな響きの声で、涙混じりに今更な事を独りごちつつ】
【素は思ったより人間らしいんだなぁ、なんて取り留めない思索に耽っている――】

【と、此処で漸くこの男、プーシュカが度々やたら不機嫌な顔を見せていた訳に気付いて】
【――しかしそれを完全に表に出す事はせず、途中で言葉を切って口を鎖した。情けは人の為ならずだ】

【さて。気付けば、街の喧騒もだいぶ遠退いていた。聞こえるのと言えば虫の声と瀬音くらいのものか】
【先のように気不味くはない静寂の中、なんと無しに橋の欄干を撫ぜながら、彼は暫し黙り込む】

【難しい質問だった。くしゃり、手の内でフィルターを残すのみとなった燃え殻を握り潰せば】
【遠い目をして夜空を仰ぎ、少し間を置いて口を開く】

――――友達じゃ、ダメ……かなぁ?

【疑問符を添えて吐き出す言葉は、やはりお人好しらしく甘かった】
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/02(金) 01:05:26.58 ID:SQAAguoH0
>>122

クハッ 面白い。ではやって―――

【構えを見て刀を構える。狙撃だろう。そう考え回避して刀身を折らせようと考えた】

(来るぞ―――)

【そう思った瞬間銃弾が喉付近を貫く。銃弾は予想以上に速く。剣を嘲笑うかのように残酷なほど速く】
【その結果肉が抉られ、鮮血が流れ出す。これで済んだのは細かなサイドワークからか】
【だが痛みで体がくらっとした。意識が飛びかける。思わず剣を落としそうになる】
【だが――剣は落とさない。すべてはこの刀を目の前の狙撃手の手に渡らせまいとする意思がそうしたから】

―――

【此処から先は言葉が無い。言葉は無用。言葉は無価値。無意味】
【よろよろとした女性の背後の折れた刀身は再び明確な意思を以て正確な軌道をたどり】
【浮上。狙いは女性の心臓】
【そして先ほど折れた刀身はすぐに女性の腕を切り落とさんとして】
【下段から振り上げるように襲い掛かる】
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 01:13:18.78 ID:87Tp6yreo
>>121
それ、ボクの保護者が言ってた。
「本当にいい先生は、どんな難しい事でも簡単に教えられる人だ」って。
あなたが引用した人が、まさにそんな感じじゃないかな。何を言いたいか、一言でちゃんと伝わる。
それをいっぱい知ることが出来るのは、きっといい先生の条件…の一つ、だと想うよ。

【想像だけどねと、猫は結ぶ】
【このあたり、誰かの考え方に良く似ていた。模倣元なのだから当然といえば当然だが】
【彼の思考はこうだ、『戦場では汚点をつくべきだが、日常では美点を伝えるべき』】
【対話の一歩として、否定を否定する。嫌いになるより好きになるほうが、本来難しい事だ】
【だがしかし、猫の外見と実年齢の乖離を原因とした素直な性根に叩き込まれたそれは、極度の他者主義】
【生物として矛盾する思考は、それゆえに自らを圧迫する】

そのために、独りの時間があるんだって、ボクは思う。
一緒にいて、他の人を見ている時間が長すぎると、視線が釘付けられちゃうから。
こう見えても随分長々『鍛錬』してたからね、考える時間は山のようにあった。
これで少なくとも、明日は笑って、人前に出られるよ。そのほうが、心配かけなくて良い。

【でも、だからこそ今まで恐れて、口にしなかった事実を言葉にして】
【いくら初対面で―――――こういってはなんだが―――――歪みのシンパシーを感じるからといっても】
【汚く醜く、拒絶されると思っていたものを吐き出してなお、彼も受け入れて、真摯な言葉で応じてくれる】
【はっとして顔を上げて、あまり時間をおかずまた俯く】
【水鏡に映した猫面は、少しだけ和らいでいた】

【鍛錬というか、習慣だろう。人を見る傾向をいくらか認識しているからこそ、時々自分も見る】
【コンディションチェックは健康管理の第一歩であるからして、野生児のような風体の猫もまた、それを実践する】
【それらを互い違い、交互に設けるという構図は、はてさて、何処で覚えたのやら】


【整然とした分析に重ねられる、透明な意思】
【鏡にも似ていたけれど、それは他者を明瞭に移すだけではない】
【喩えるなら童話の、問えば真実をくれる鏡に似ていると、猫は感じる】
【姿を映すだけでなく、その意味を、価値を教えてくれるような】
【水面で足を揺らし、半身を捻って青年を見る】


――――――、愛、『人間であろうとする』、……。


【猫はまだ、不出来だ。これでもまだ一歳未満…思考以上に、いろんな部分に無理があって、気を抜けば綻んでしまう】
【それにまだまだ、知らないことがいっぱいある。水以上に透明な青年が教えてくれた言葉もまた、数多いそれの一つ】
【『恋』の話は聞いたし、そのときは全然実感が持てなかったけれど】
【何故だろう、青年の言う良く似た単語には、感じ入る部分があることを自覚する】
【そして自分がすべき事にも、言葉に出来ないぼんやりとした光明が見える】


……あなた、誰?
ボクは、ブルーローズ。魔法使い………見習いの、見習い。


【ようやく、本当の意味で青年に興味が持てるほど、心理状態が回復してきたらしい】
【浮世離れした異質の男は、猫もよく知る形容詞がよく似合う】
【そして兄が誇る称号でもあるそれに、末席として自分を連ねた上で】
【青年の正体について、小さく尋ねた】

【ここにきて要約、自分が刺激する側に回る猫】
【間違いなく、よい傾向。反射で向けていた好意が、少しずつ明確な意思でもって束ねられ、集束を始めた】
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/02(金) 01:18:43.54 ID:1w2JyGBAO
>>124

【能力を解いて義手が変形しなかっただけ、マシと思うべきなのかもしれない】
【名前を呼ばれて動いた瞳の色と言ったらもうそれだけで攻撃の一種に成り兼ねなかったが、】
【やがて、「チビではない、貴様が無駄に伸びているだけだ」と、付け加えられた言葉などは完全に言い訳と化していた】
【……地味に細かいことを気にする奴だ】

【きろり、瞳は水面へと戻る】
【空に掛かる雲が波紋のように広がっていくその硝子に、漣のように撫でる無言の光が灯るようだ】
【明滅する空の、其処から落ちる輝きに何かを願うほど子供ではない彼は、祈るより力付くで全て叶えてきた】
【たとえそれが自分の今後の生を売ることになろうとも、寸分違わず己の望みであると言い切れたものなら、何もかも棄てて】

(ただ、……)

【それは、そこに他者が絡まぬからこそ、成し得たものだ】
【片一方の感情など、最後まで何も生まない。紡がれなかった告白は結局のところ墓まで持っていくことになった】

【だから相手が“それ”を言ったとき、青年は言葉に迷った】
【過去の判例から、此処を逃せば最後は死地か遺言か分からなくなるだろうから】
【彼が見上げた夜空と同じ彩を湛えた瞳は、ほんの僅かだけ揺らいでから口を開く】

………――奇遇だな

【 俺も、だ。】

【見せた表情は、きっとこの一瞬にしか生まれない】
【何秒が過ぎたか。青年は、やがて何を言う様子もなく、橋を渡りはじめるだろう】
【何処かで鳴いた梟の声が――今夜の邂逅に、幕を降ろしはじめていく】
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:22:35.78 ID:7mj3qvdxo
>>125
ですね、きっと面白いことになるですよ――

【精神統一、走馬灯のように周囲の景色がゆっくりと動いて見えた】
【それは命の危機が確かにすぐそこまで迫っている】

【すぐ傍で死神が微笑んでいる、閑にはそんな風にすら思えた】
【尤も、その死神の微笑が誰に向けられたものかは定かではない――】
【自分か、彼か――あるいは自分が殺したあの人たちなのか…】


―――く…ッ!!!

【閑には全てが手に取るようにわかっていた】
【自らの死角から迫る折れた刀身も、勿論視界に入るその突きも――】

【右足を踏み出し、彼の懐へと潜り込む――】
【ステップを踏むより長く、早く――腕を切り落とさんと迫るその刄から逃れるために】

【見事に腕を狙うその刀身は回避した――だが、心の臓を狙う一撃は、彼女の胸の中央を穿孔する】
【無常に、非情に、そして理不尽に――体の中に刀が入ってくる冷ややかな感触を閑を味わうこととなった】


痛……ッ、やっぱ痛いですね…。
でも、この距離なら外さないです――。

【攻撃を受けながらも、閑は銃口を剣鬼の胸へと突きつけようとするだろう――そう】



         【  零距離射撃  】



【その距離であるなら、間に刀を割り込ませての防御は出来ない――】
【一本手数を増やさせてでも狙う価値があった――】



――とりあえず、ぶっ殺します。


【もし、銃口をピッタリと剣鬼へと突きつけることが出来たなら――】
【彼女は迷わずすぐさま引き金を引くだろう――それは殺意を以て、銃弾を撃ち放つ事を意味する】

129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/02(金) 01:35:13.47 ID:SQAAguoH0
>>128

【心の臓を貫くには至らなかった一撃。だがそれは体を貫いている】
【それだけ死に近づいたと言う事だ。だがそれで安堵できない】
【今自身の胸に銃口を宛がわれそうなのだ。これは不味い。ならば―――】

「―――ッッッ!!」

【声にならない叫びと共に左にステップを踏みながら】
【左に握った鞘を逆手から持ち替え相手の銃口に当てようとする】
【それは銃口が密着する前になされた。もし当たったのであれば】
【銃弾は胸でなく違う部分に命中するかそもそも外れるかもしれない】
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/02(金) 01:36:20.96 ID:Q4p/irJs0
>>126

……本質をよく捉えて、それを最も適切な言葉で表現している。
だからこそ、今の時代にまで伝わる先人の言葉は、また未来まで語り継がれてゆく……
だが、私がそれを多く知ろうとするのは、まして人に教えを説くためではなく、
私が、私自身の見据える先をもっとよく見通そうとするがために、収集しているのだ。

それが君にとっての光明になるか否かは、私が主導となるものではない。
君が進んで、君の松明に光として取り入れようとするから、成り立つのだ。
……「永遠に探求者であれ」。それがきっと生命を幸福へ導く

【掴み所が無い調子を継続したまま、青年は紡ぎ、そして空を見上げる】
【月――完璧な満月は、古くより完全の象徴として崇められてきたもの】
【一切の歪みも綻びもなく、完璧な状態が保たれる理想形】
【「……しかし、ほんとうの完璧はまた別にある」と、独り言をぽつりと零して】

……よく理解している。
「孤独とは、時に自らを責め立てる茨の筵(むしろ)となり、時に自らを落ち着ける羽毛のベッドとなる」……
……誰の言葉か?私が今考えたものだが……その使い方を履き違えないことだ。
君はそれを踏まえている……だからこそ、少しの外的要因で、己の不安要素を取り除けるのかもな。
それが完全な消去には至らないとしても……そう、良い傾向に違いない。
よく取り入れ……そしてよく管理できるなら……

【――ざ、と。踏み出す一歩が、草を踏み分け、土を鳴らす】
【首元の立方体のアクセサリが揺れ、両足首にある浮遊する金のリングが、その動きに追従する】
【――彼は夜を撫でるように右手を持ち上げ、黒い髪を掻きあげた】

……「答え」は見つかったか?君にとっての……君だけが見つけ得る、その安寧を打開するに至る鉄扉の鍵は。


……私の名はザペルトーゼ。
ザペルトーゼ・ピベンティス……人の感情の動きに興味を持ち、ゆえに君を捉えた。

そして……『人間』であろうとするのが『人間』であるのなら……
私はきっと、『人間』ではないのだろう。


幼き魔術師の卵よ……
君は、君の幸福を……或いは、君の友人の幸福を妨害するものが現れたなら……
その時、いかなる行動を取るのか?これを以て、最後の問いとしよう。

この極めて圧迫的な境地に陥った時……今、悩みを抱き、人に憧れ、愛を欲した君は……
その純粋なるパレットに、如何なる感情の色を落とし、描くのか……


すべての人の感情のパターンを統計し分析するのは不可能でも……繰り返すことで限りなく100%には近づける。


【――ザペルトーゼ、と名乗った青年は。彼女の背後から数歩のところまで、ゆっくりと歩いて距離を詰めると】
【出会ってから今まで全く変わらない、無機質無変化な表情と瞳で、彼女を見据えんとする】
【不可解な問いを重ね――月夜のシルエットに、四つの金輪が浮かび。彩っていた】
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:46:15.05 ID:7mj3qvdxo
>>129
ちっ……外したです。

(これ以上の戦闘は厳しいです。)
(命を大事にするです、すぐに撤退するです…)

【結論から先に言えば、その銃撃は外れた】
【いとも容易く、右腕に持った狙撃銃は弾かれ、的を外した】

【完全に腕力で力負けした――その背景には、先手で貰った右腕の傷があった】


【同時に悟った――これ以上戦闘を長引かせると、長引けば長引くほどに自分の勝機は薄くなっていくと】
【元より、今の一撃が成功して――それで初めて五分の状況だった】

【彼女はそう予測し、その前提で攻撃を行った】
【だが、その行動は失敗に終わった――それが意味するのは、閑の敗北】

どーやら私の負け、がほぼ確定したみたいですね。
悪いですけどー、勝負は此処までです。

―――その刀、諦めるです。


【同時、閑は踵を返して駆け出した】
【文字通りの逃亡――自らの命を最優先しての行動だ】

【追撃が来なければ、音無 閑はその場から撤退するだろう――】


132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/02(金) 02:00:12.82 ID:SQAAguoH0
>>131

【追撃――とはいかない】

――ッ、ガハッ…

【貰った銃弾は思ったよりも面倒な場所だったために】
【そして相手が撤退を始めているあたり自身の勝利だろう】
【だが血肉を大して啜り喰らう事こそできなかった為に勝利ではない】
【ただお互い身を引くだけの痛み分けである】

(―――次、死合う時はぜひとも決着をつけようぞ)
(だから今回は引かせてもらう。それに我の傷も浅くない故に)

【銃相手に剣でよくもここまでできたと思えば――いや思えない】
【喉付近に銃創。奥義を出す前に死に至りかけたのだから】

(――クックククク。剣士だけでなく銃使いにも対応できるようにならねばな)
(今日の死合い感謝するぞ、小童。)

【ふらふらになりながらも、剣鬼はその場を去っていくのであった】

/遅くまで乙でした!
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 02:06:12.68 ID:7mj3qvdxo
>>132


【繁華街・路地裏】

ハァ……ハァ……


【閑は、人気のない路地裏に座り込み、壁に凭れかかった】
【いっそ倒れこみ、横になりたいほどの疲労感と痛みであった】
【だが、そうすれば意識を保つ自信がなかったのである――】

(出血ヤベーです…)
(つづらに救援に来るよう頼んだから、それまで耐えるです・・・)



(次に会う時までに例の兵器≠完成させる必要があるですね。)

【閑は静かに、その場でジッと堪えた】

【簡単な応急処置を施して――】


//はーい、お疲れ様でしたー!
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 02:08:06.04 ID:87Tp6yreo
>>130
すごいよね、ボク達が生まれるよりずっと前に、同じことを考えて、ボクらより先に答えを得た人たちがいたって。
収集の目的がどうあれ、あなたが伝えてくれた言葉は、ボクに伝わった。
これでまた明日、歩いてゆける。将来のことはわからないけど…明日何かが出来るなら、今はそれでいい。

【話していて、少しずつ青年の事がわかってきた、気がする】
【感情を読むのは得意だけれど、この青年のそれは、とても薄い】
【それをこそ本を読むような、鏡のような。山彦が山を越えて届くような遠さ】
【でも、聞こえた。今ここに伝わった残響は、彼なしではありえないことだったろう】
【足を上げて立ち上がり、軽く水気を取って向き直る。拭き取ってしまわないのは、感覚とともに記憶に刻もうとするからか】

どっちもほどほどに、正確にってこと、かな。
…そうだね、なんだか一皮剥けたような気がする。これは、あのまま独りで続けてても判らなかったと思う。
大事にするよ、この感覚。

【没入ではなく、ある程度の客観視。思考はあれど感情に振り回されやすい子猫が、また何かを得た】
【焦る時こそ呼吸を落ち着けるという青年の教えは、今の猫には充分な薬となっただろう】
【少しずつ、少しずつ。かつてまた違う誰かに教わったことを反芻する】
【待つ強さと、状況を見る目と、心の在り方。すぐの習熟は難しいだろうけれど、ひとつの指針として、確かに得た】


ザピルトーゼ…ふしぎな、名前だね。珍しい響き。
あなたがどんな存在なのか、ボクには見当もつかないけれど…今日、ボクに語りかけてくれたあなたを、ボクは決して忘れない。


……ボクは、何をすればいいかなんて、わからない。
今日得た答えも、説明できないほど曖昧でおぼろげで…確かにするには、もう少し時間が掛かるけれど……。

でももし、ボクの好きな人達を傷つけようとするものがあったら……、
その願いを阻む誰かが、現れたら、

―――――撃退する。何度でも何度でも、追い払ってやる。
その誰かの願いが間違っているとしたら、何度だって圧し折ってやる。

ボクは世界を守るとか、人類を救うなんて、大層な事はできっこないけれど…、
でも、大事な人たちは…その笑顔だけは、守って見せる。
ボクが愛する、ボクが愛した人たちの為に。


【りぃん。左にはめられた腕輪が、高い音を立てる】
【問われて、いくらかの間をおいてローズが返した答えは、どこまでも明朗】
【迷いも焦りもない、憑き物が落ちたように力強い宣誓】

【頭の中でリフレインする、原始の誓い、『誰かの笑顔のために』】
【こんなところで思考に沈み、迷ってなんかいられないはずだったのに、忘れていた。そんな自分が恥ずかしい】
【両手で頬を叩き、眼を覚ます猫。拳を握って脇を閉め、ぐっと腹に力をこめた】

それはあなたも、例外じゃないよ。
あなたの願いどんなことか、わからないけれど、誰かを傷つけたりするようなことしちゃ、ダメだからね。
そのときは、ボクが止めるから。あなたが間違えたら、ボクが止めて見せるから。

……なんてねっ!

【少しだけ凄んで見せても、子供っぽさが抜けない猫。最後まで維持できず、腹の力は冗談となって消えた】
【それと一緒に何もかも、迷いもすべて、空と大地と水の中】
【生来通り感情豊かな少女が、両手を頭の後ろで組んで快活に笑っていた】
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 02:18:34.33 ID:87Tp6yreo
>>134
//あー、肝心なところで大変なミスを…
//以下の文章を訂正します

ボクが愛する、ボクが愛した人たちの為に。

ボクが愛する、ボクを愛してくれた人たちの為に。

//お眼汚し失礼しましたorz
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/02(金) 02:19:28.55 ID:bMBK0sj2o
>>127
【正しく人が殺せそうな視線を、慣れから来る幾ばくかの余裕でどうにか受け流し】
【プーシュカの身長が決して低くない物だと知りつつも、お返しだとばかり「そういう事にしておこうか」なんて】
【くすり、揶揄いめいてお道化た口調で彼の言葉を真似て微笑し】

【空を見上げたまま疑問文に対して疑問文を重ね、飽くまで決定権は青年に委ねる形で、カイは己の意見を述べた】
【それは気遣いでもあり、自分独りでこの関係性を定義する事を、恐れるが故の逃避でもある】
【何方にしろ、彼もまた決め兼ねていたのだろう。このひどく曖昧な、境界線の引き所を】

【涼やかな夜風が空を吹き抜け、夜色の天蓋に敷かれた薄雲は刻一刻と形を変える】
【霞んでは再び灯る爪ほどに欠けた月の彩は、屍体の肌めいた蒼白。――大分傾いている、そろそろ頃合いか】
【例えばこの風に頭を垂れる草のように、彼は只管、流されるまま生きてきた】
【元を糺せば青年と同じ力だが、そのスタンスは受動。だからこそ、彼が本心から誰かに歩み寄る事は無かった】

――――良かった……。

【――だが、それも今までの話だ。苦手分野ではあったし、心配も少なからず有ったが】
【ぶっきらぼうな、然しこれ以上無い肯定の意を含んだ返答は、不安を晴らすには十二分】
【彼は年甲斐もなく惚けたような笑みを満面に湛えてこくこくと幾度も頷き、】

【ひらひらと大きく手を振って、向こう岸へと歩き出した友の背を見送る】
【「また、ね」――紡ぐのは別れではなく、一方的に取り付ける再会の約束。戦場ではない何処かで、きっと】
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/02(金) 02:38:49.87 ID:Q4p/irJs0
>>134

……流転、輪廻……人の世は繋がり、紡がれ、そして積みあがってきた。
歴史を構成するのは、幾億の先人の、弛まぬ思考であり答え……繰り返しの問い。
私たちも、今抱いた悩みも、その一片に過ぎない。大いなる流れのうちの一つ、だが……

……極めて個人的な一点に主体を置いた時――その解決は、喜ばしいことだ。

チャーチル曰く。
「過去にこだわるものは未来を失う」……だが、私は分析する。
「未来ばかり見据えているものは、己そのものを失う」……と。

過去から、そして人から学べることをよく吸収し……忘れずに己の糧とする。
それでいて未来を向いている……――君は……
きっと……より良いものが、その双眸に見えてくるだろう。

【……何か、確かな答えを得たらしい彼女の様子に】
【ザペルトーゼは――(嬉しそうなのか?解らないが――)ただ事実として、ほんの小さく、緩やかに息を吐いた】
【極めて哲学的で、難儀な言い回しで、まるで会話しているのかすら怪しくなるほど感情の薄い彼だが】
【そうやって彼女に、少なくとも悪くは無いことを説く彼は】
【もしかすると、確かに「先生」のように見えるのかもしれなかった】

【――そして。その力強く、気高く、輝けるような(少なくとも、彼はそう感じた)――彼女の「誓い」】
【それを聞き届けた時、彼は。ここに来て、初めて、確かに――】

……“良し”

【――ふ、と。唇を緩め、微笑ったように見えた】

【しかし、それはほんの瞬き一刹那。吹き消された蝋燭のように掻き消え、無が舞い戻る】

……連鎖する苦悩……そして焦り……あらゆる障害を経て……なおその決意が胸に抱けるなら……
いかなる壁が君の目の前に立ちふさがろうと、きっと乗り越えられるのだろう。
……それでいい。その姿勢が誰かの刺激となり成長となりえる。私にとっても、きっと……。


……私が最も敬愛する偉人……――シェイクスピア曰く……
≪ 運命とは、もっともふさわしい場所へと貴方の魂を運ぶのだ ≫……。


……もし、再び。君と私が出会うことがあれば……
それはきっと、運命が導いた、最も相応しき再会なのだろう。たとえ、どのような状況下であっても――

【青年は――そう、意味深な調子で告げると、ゆっくりと彼女に背を向けた】
【ひゅう、と一風。揺れる草木に、静かに奏でられる夜想の樂音が響き渡る】

……――メルメニィ、ルナエッタ

【そして、青年が小さくそう呟いた時だった】
【ひゅ、と。まるで風に混じっているように――何処から現れたのか?】
【『少女』が――『2人』。黒い装いと、白い装い。まるで鏡写しのように、2人】
【ザペルトーゼの傍らに現れ、その双つの瞳で、無言のままに。ちらりとブルーローズを一瞥し――】


……これもチャーチル曰く……
「向上とは変化することである。完璧とは変化し続けることである」……
……不変である満月を、私は完璧の象徴だとは想わない。

君が今、変化を伴って向上したように……私もまた、変わり続ける。
運命によってまた見(まみ)えた時……君が如何なる変化を遂げているのか……
それはささやかな楽しみの一つとしておこう――

“また会おう” ブルーローズ。

【――そして、また風が吹いた時。ちかり、と淡い閃光の一瞬と共に、3人は彼女の目の前から消えていた――】

/申し訳ない、遅れました!
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/02(金) 02:40:30.05 ID:1w2JyGBAO
>>136

【良かったのは、いったい何だったか】
【互いの素性よりも前に血の色の方を濃く知ったような、そんな関係だ】
【腕と、性別と、重なるのは今のところ、そんなものしか知り得ていない】
【そもそも、友など口にするのも慣れぬくらいに縁や関わりのない言葉を、】
【どちらかがその心臓を握り潰すその日まで、持て余しながら過ごすのか】
【……きっと、この男に出会ってしまったことこそが――】

【背中に眼は存在せぬから、相手の行動は見えない】
【もし今、あの男が砲撃しようとすれば。――躱せる自信は自分になかった】
【だが、それは無いだろうと分かるのだ。馬鹿のようにお人好しな馬鹿のことだ、】

……、……嗚呼

【またいつか。そんなものを、叶わない約束だろうと空に放り投げる程度には】
【ただ、青年も――揺蕩う夜に流れて消える星が生存するくらい僅かな可能性に、賭けたいと思うのだ】


【やがて、互いの気配すら分からなくなるくらいに離れた頃】
【吸い終えた煙草を握り潰し、ふと拝借した果実を食べきっていないことに気付く】
【罪の果実。命を象徴するような艶やかで赤々とした血色の皮と身から滴る液体を】
【舌で舐め取り、囓ってから――小さく、瞳を伏せた】

……酸っぱ

【――嗚呼、失策だったのだ。全てが】


/二日間お疲れ様でした、ありがとうございましたー
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 03:13:02.90 ID:87Tp6yreo
>>137
過去を繋ぐために今を歩いて、未来に持っていく。それを生きるって言うらしいよ。
『過去も未来も、現在無くして存在しない』…こればっかりは、含蓄があると思ったね。
とあるアホな犬っころの言葉だよ。

そりゃそうだよ。未来は正面に広がってるんだから、そっち見てなきゃ進めないでしょ?

【哲学は世界を救わないが人を救うと、誰かが言った】
【目的も感情もよくわからないザペルトーゼだが、こうして関わろうとしてくれた姿勢には、人間味を感じた】
【それがひとつ、あればいい。少なくとも今は、恩こそ覚えど敵対する理由なんてないのだから】
【感謝を交えて、緑の双眸は揺れる。夜目の利く猫目は、穏やかに細められていた】
【現代人がただの行為へと堕落させた、授業終了後の礼を込めて】

【一瞬の変化をも、見逃さない。猫は視線をそらしていないときは、常に相手の顔を見る】
【でもわざわざ指摘しないのは…その必要を感じなかったから】
【一瞬でも目撃できたそれは、記憶力のいい猫にとって充分だった】

まあ、他にやることがわからないってのもあるけどさ。
やることがはっきりしてるなら、やるだけだよ。
それがあなたにとって意味があったなら、…胸張って、今日はいい日だったって言える。

…相応しい再開より、いい再開である事を望みたいな。
ボクも運命を感じることは時々あるけど、アレは中々悪戯っ子だし……。

【もう少し単純に、シンプルな思考へと変革する猫の脳】
【考え始めるとネガティブに沈降する傾向があり、自己を見つめる機会を設けるためにそれを自覚しているから】
【思考は捨てないにせよ単純化して、後は感覚を信じる。自らが正しいと思うことを】

【詩人の引用には、苦笑するばかり】
【運命と呼ぶに相応しい波乱万丈の人生…きっとその重みを、猫もよく知っている】

わ、双子さん? 白黒のお人形さん、みたい…?

満月は十二時、新月は六時。時計と一緒、どれだけ見た目が変わったって、月はいつもそこにあるよ。
見えなくなった時こそ、存在を感じる。…きっと皆、ずっとここにいるんだ。

【暖かさを胸に抱き、空を見上げる】
【完璧である必要なんてない、どこかに何か、大小に関わらず意味がある】
【誰かを思って脈打つ心臓は、まだ動いている。本物ではない『心臓の代わりをする何か』に過ぎなくても】
【ちゃんとある、ここにある】
【体の仕組みが人間とは違ったって、『それでも』自分は、生きている。】

…ありがとう、『先生』。
次の講義、楽しみにしてるね――――――!

【再開を約束しながら、消え行く天使を、あえて先生と呼ぶ】
【親愛と感謝の証、また等しく、彼を愛した証として】

【手を振って見送ったら、猫は急に駆け出し、湖へとダイブ】
【間をおいて抜いて浮かび上がると、空に浮かぶ銀月と向き合う】
【全身で水の冷たさを感じながら、反比例して熱を帯びる鼓動を抱きしめ、呟く】


――――――愛、か――――――。


//お疲れ様でしたー!!
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/02(金) 03:16:43.85 ID:Q4p/irJs0
>>139
/お疲れ様でした!ありがとうございましたー!
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 19:27:14.76 ID:Bk2aIMLIo
>>96
っは、おいおいおい、こんな廃劇場ですらねぇ観客も望めねぇ公演に価値が有るわきゃねぇだろうが。
悪いが虫にも五分の魂って言うだろ、屑で塵の自覚はあるが、それなりの意地がある!
黙って餌になる積りはねぇんだよオオカミさんよォ――――ッ!!

【震えは既に止まって、口元には引きつった笑が浮かぶ】
【そして、切ったのはは、実力に見合うことのない、空虚なる啖呵だ】
【しかし、己を鼓舞するという視点で見れば、その行動はある程度効果を与えるだろう】
【少しでも己の戦意を高めなければ、多対一などでは、戦うことなど先ず無理であるだろうから】

‥‥っし、ヒット。

【に、と笑を浮かべて、目の前の二体が倒れ伏すのを確認して】
【ごそり、と右腕をポケットに又突っ込み、相手の動きに対応しようとする】
【もし、相手がコチラの動きを見れば、攻撃をする際にポケットに手を淹れている≠フが分かるかもしれない】
【そして、迫る影3体の内、二体が倒れる影に近づいた瞬間、左手の指をぱちんっ、と弾き口を開く】

T&U、炸裂しろ!

【カッ、と閃光と共に爆音が広がり、倒れた影に突き刺さるナイフを中心とした灰色の魔力の爆発が起きるだろう】
【そして、引き抜いた左腕を振るうが、その腕には何も握られておらず――――】

―――さっさと通しなッ!

【全力で拳を影に叩き込みつつ、一直線に青年に向けて駈け出していく筈である】
【そして、おもむろに不敵足る笑を浮かべて、自信満々に声を発する】

おいおい、どうしたよナルシスト野郎、大言壮語を吐いたってのにそのザマは何だァオイ。
たった11体で俺を止められると思ってたのか、だったら甘く見すぎってもんだぜ。
脳ある鷹は爪を隠す、テメェは俺の実力を見誤ったのさ。さあ、今のうちに逃げるなら見逃してやるけどどうするよ?

(‥‥はいはい嘘嘘、騙されてくれねぇかねぇ。畜生、之が終わったらキャバクラにでも行ってやらァ!
豪遊だ豪遊、死にかけた日位は贅沢するのも悪くはねぇからな‥‥っ!)

【元々、闘争よりも逃走を得意とするこの男、移動速度はなかなかのものだ】
【魔力を僅かに左腕に集中させつつ、又右腕をポケットの中にしまい込んだ】
【ポケットに手を入れて行動することには、この男は慣れているようである】
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 20:06:34.09 ID:7mj3qvdxo
【水の国・闘技場】

うんっ、今日も絶好調〜っ♪
この子を使ってあげないと大会関係者にもうしわけないって、お母さん言ってたケド…

せっかくだから名前が必要だよね〜♪

【腰にまで掛かる非常に長く、さらさらと風に靡く茶髪の少女は闘技場の中心にて黄金の剣を振るう】
【白いワンピースタイプの服を着た、極めて華奢で小柄な少女】
【その右太腿部分の不自然な膨らみから、そこに銃が収められていると推測が出来るだろう】

【彼女の剣技は型に嵌まらない、悪く言えば我流のものだ】

【そして、余程の大会マニアであれば、彼女の持つ剣が――第二回大会の優勝商品のソレであることに気が付くだろう】

よしっ、決〜めたっ♪


この子は今日から『ガラティーン』――私を守る黄金の剣には相応しい名前だと思うなっ

(まぁ、私の戦闘スタイルだと剣に頼る事はあんましないんだけどね〜…)


【少女は『ガラティーン』と名付けられたばかりの剣を両手で持って構える】
【まるでその剣に呼吸を委ねるように、全身の力を抜いて――】
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 20:18:18.48 ID:taRmKaHUo
【水の国――コリエンテ刑務所】

【住宅街や繁華街からも遠ざけられた立地――ここは贖罪者達の仮宿】
【物々しい外壁に囲まれた建物の中では、未だ眠りには落ちぬ囚人たちが、日々の営みの中にあった】

【――今、その検問所内で、異変が起きていた】
【床に倒れ付した、二人の警備員の姿と、その周囲を我が者顔で歩く二つの影】

あーあー、なーんか最近、アタシばっかり働かされてないー?

【一つは、女性のもの】
【ホットパンツとタンクトップという軽装、露出した肌の眩しい少女だ】
【耳にはいくつものピアス、長い睫毛に、薄いアイシャドー。唇にはラメの入ったルージュ】
【茶色に染められたショートを揺らし、やる気のない様子で佇む姿】
【――人気のないこんな場所よりも、繁華街を歩いていたほうが、よほど馴染むだろう】

「……うるせェな、黙ってろ」

【もう一つの影は、少女と同じ年頃と見える少年の姿】
【身長は180cmほどだろうか、黒いシャツに黒のレザーボトムに、暗赤色のレザーベストを着ている】
【闇に隠れるようなその衣服とは裏腹に、銀色の短髪と真紅の瞳が、剣呑な光を放っていた】
【その右手には、長さ二メートルもあろうかという長槍を握っており】
【左の腰には、短い三本の棒が、ベルトに据え付けられたホルダーにぶら下がっている】

あー、ハイハイ。
分かってるから、黙っててくんないー?

「……黙ってろっつったぞ」

【二人は、室内をゴソゴソと物色し、また監視カメラの映像や、屋内の見取り図などを確認しているようだった】
【その様子を見て――二人がただの面会客であるなどと思う人間は、居ないだろう】

〔う……うぅ……〕

【そんな二人の視線から外れて、地面に倒れた警備員が、うめき声を上げて、のろのろと懐に手を差し入れる】
【二人は、彼の挙動に気付くことができなかった――】

【警備員の懐で、カチリ、と音が鳴った】

【中庭全域に、けたたましい警報が鳴り響く】
【その音は、刑務所の周囲にも漏れ聞こえるほどの、盛大な音量を立ててしまった】
【なかにいる二人が、ハッとした顔で部屋の中を見回す――無論、検問所内にも、その音は響いてしまっていた】

……ちょっとー、やっぱ殺しといたほうが良かったんじゃないー?

「うるせェな、一般人は殺すなっつー話だったろうが」

【その音を聞いた二人は、互いに責任を擦り付け合うように、喧嘩腰で言葉を飛ばし合った】

どーせわかりゃしないってのにねー……。
はぁ……。ま、いっかー。いこいこ。

【だが、もう起こってしまったことは覆しようがない】
【少女は、諦めたように溜息をついて、検問所から歩いて出ていく】

「チ、面倒な事にならねェと良いんだが……」

【少年の方も、ぼやきながら少女に続いて外へ出た】
【――事前の犯行予告に従い、警備を強化していた刑務所の内外】

【果たして、二人を出迎えるものとは――?】

/本日のイベント開始文になります。
/参加者の皆様は、こちらにレスをお願いします。
144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/02(金) 20:26:12.19 ID:v4fjQ0bAO
>>143
【騒々しい、危険を知らせる、その音に】
【高い金属音が、混じる】
【中庭にて待機していた、一人の男】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【右手の親指で弾いた金貨を、同じく右手でキャッチして、件の二人へ、向き直る】

おーし来た来た来た!
お前らに恨みはないけどな、俺の生活費の為に逝ね!

【金貨を指先に挟みながら、器用に右手で相手を指差して、青年は声を張り上げる】
【──能力者、なのだろう】
【立ち振る舞いには、目立った隙はみられない】
【さて、他に中庭で待機していた能力者は──】


/オルカの者です、よろしくお願いします!
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 20:28:22.05 ID:EPacuaw60
>>143

――――――――っ、警報……!

【ラベンダー色の肩ほどまで伸びた髪で、赤と青のどこか虚ろなオッドアイを持ち】
【白いワンピースの上から、明らかに身の丈に合っていないボロボロのコートを着込んだ、10歳くらいの少女が】
【けたたましく音を響かせる警報に、さっと顔を挙げる】
【看守・囚人のどちらの制服とも違う服装をしている事から、この場においては一種の部外者であると言う事が分かるだろう】
【その身からは、尋常ならざる量の魔力が感じ取れるかもしれない】

警報が先に来て、何かの動きの様な、別な騒ぎが起きないって事は…………
敵は、少ない数で密かに攻めて来てる……って事だよね

【もしも、敵が物量をかさに立てて攻め立ててくるのであれば、警報と同時に戦闘、もしくは破壊音の様な物が聞こえて来ても良いはずである】
【それが無いという事は、もとよりその様な備えをしていないという事を推論する根拠になる】

ともかく、何かが来た事は確か…………っ?
あれは…………

【あらかじめ、犯行予告に備えて刑務所の中を見学していた少女は、異変に際して素早く行動を開始していた】
【そして、この場において異質な一組の男女の前に、姿を表す】

(――――――――力はある。道は、お父さんに示された…………
なら、私のするべき事は…………)

【どこか虚ろな瞳を鈍く輝かせながら、少女はそっと身構える】

/ラベンダァイスですが、すいません。開始早々に風呂です
/なるべく早く戻ってきます
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/02(金) 20:28:38.30 ID:tta8p5Slo
>>143

【突如として中庭に響く警報の音】
【それに反応して顔を上げる少年】
【上半身をすっぽりと覆うマントにやや長めのジーンズを履き】
【濃い灰色の髪に丸眼鏡を掛け、その奥の焦げ茶の瞳が周囲を見渡していた】

…賊、かな。賊だろうなぁ
あまり面倒なことにならないといいんだけど

【他人事のように呟くと、マントの上から懐に収まっている小剣を確認する】
【左右に一本ずつ、普段通りに収まっているのを確認し、準備万端】
【改めて自分の周囲を警戒した】


/レア・ヴァルケンハイム中身です
/よろしくお願いしますー
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/02(金) 20:31:22.28 ID:Mgy27WLdo
>>143

【水の国、コリエンテ刑務所】

ほう、ここがそうか・・・・

【黒い服、漆黒のマント、フルフェイスタイプの仮面を身につけ】
【腰に一振りの刀、納められた刃が魔翌力を発し、鞘越しでも感じられる其れ、を帯びた男が】
【門の眼前、ゲートの前に立ち、見上げる】

地下にでも建設すれば壁など必要ない物を・・・・・
まぁいい・・・・

【其の仮面の所々には、金属光沢をもつ闇の色をした何か】
【其れが、侵食されたが如く不揃いに、又其れが左目部分に集中して張りついている】
【其れは時折、血の様な紅いを持った光を弱弱しく放ち
【ぎちりぎちり、と、脈動するかのように蠢く】

確か依頼は・・・・・
『その罪を真に悔いるものを解放しろ』だったか。

【刀の柄を撫でるよう触れ、警報をBGMに呟く】

解放してやろうではないか、罪の苦しみから、な。

【ほんの少しの勘違いと共に】

脱走者でも出たかは知らないが好都合、だな・・・・・

【検問所のゲートを飛び越えて、中へと歩いて、侵入する】

/ラグナロクです、宜しくお願いします
/遅れてしまってすみませんでした
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 20:41:33.94 ID:taRmKaHUo
>>144 >>145 >>146

……三人?
……思ったよりは少ない、のかなー?

【集まってきた面々を見回して、少女が余裕を伺わせる表情でそう言い放った】
【少女の身体には、その意気軒昂ぶりを示すように――バチバチと、青白い電光がまとわりつき始める】

さぁってー、アタシの相手は誰かなー?
漏れなくシビれさせてあげるよぉ?

【パシパシと、小さく放電音を弾けさせる少女は、その言の通り――雷の異能者≠ネのだろう】
【刑務所占拠のために、これから戦いを繰り広げる――そう言った気負いは、ないように思える】
【あまりにもあっけらかんとした様子は、まるで今からショッピングにでも赴くかのような、気安さがあった】

しょーじき言ってー。夜の国で機関の大群相手にしてる時の方が怖かったなー?

【少女は、機関の大群を相手取った、などという事を聞こえるような声で言う】
【はたして、脅かすためのハッタリか。あるいは――?】

じゃ、いっくよー!

【目の前で悠長にコインを投げ上げ、キャッチする姿を隙と見てとったか】
【あるいは、単純に目についたが故か】
【少女は、軽い掛け声と共に、オルカの元へと走り出す!】

>>147

【その横に立つ少年も同様で、退屈そうな表情で右手に持った槍を、門からの侵入者へと突きつける】

「こっちにも一人……」

【少女とは違い、槍を構えるその姿は――隙のない、武芸者を思わせる佇まいだ】

「ふん、事前予告があってこの程度か」
「……要するに、俺らはナメられてるって事だ」

【少女とは違い、明確な異能≠誇示する様子はない】

【――だが、その身体から放たれる殺気は、少女の比ではない】
【右手に持った長大な槍はそれのみでも、あらゆる生物を害しうる凶器なのだ】

「……まァ良いさ」
「テメェらを後腐れなくブチ殺して、それで終いだ」

【これ以上なく明確に、殺意の言葉を口にして――】
【少年は、ゲートからやってきたラグナロクの元へと走り出す!】
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/02(金) 20:53:24.07 ID:v4fjQ0bAO
>>148
ハッ、上等ォ!
行くぜ、《The Golden Goose》───!

【少女の見え透いた挑発すらも、吸い込んで】
【青年は、自らの叫びで勢いをつけると同時、右手の金貨を左手のバングル、その穴へ叩き込む】
【瞬間、肉薄する少女にはハッキリと見えるだろう】
【青年の肩辺りに、金色の鵞鳥が出現したのを】
【霊体の様な、或いは魔翌力の塊の様な、兎も角、生きては≠「まい、その鵞鳥は、フヨフヨと青年の周囲を浮翌遊して】

(雷…か。剣はマズい、盾で行くッ!)

【迫る少女、青年は素早く二枚目の金貨を取り出すと、迷いなくそれをバングルへ放り込む】

来いッ!貪食なる者の盾>氛气b!

【鵞鳥が一瞬、光を発せば、次の瞬間には、青年の手に大きな丸盾が、握られていて】
【前面に人の顔が彫られたそれは、まるで真実の口=z
【盾で身体を隠す様にして、青年も少女へ向けて突進するッ!】
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/02(金) 20:55:04.88 ID:tta8p5Slo
>>148

【パシパシ、と何かが弾けるような音───】
【場に似つかわしくない、暢気な声の主を少年の目が捕らえる】

(…あの音に青白い光。電気、あるいは雷を扱う能力?)
(───"雷になる"能力だったら、厄介かな)

【少年は言葉を発さず思考を走らせ、同時に右手を懐に突っ込む】
【しゅりん、と音がして、鈍く光を返す小剣を引き抜いた】
【左手は何も持たずフリー、小剣を少女へ向け、構える────】

(あ、ラッキー)

【───と、少女は金髪の青年目掛けて走り出した】
【少年も追って距離を詰め、しかし近づきすぎないように一定の距離を保ち、構える】
【助けにいつでも入れる距離で──しかし積極的に戦闘には参加せず、まずは死角に入って観察することにした】
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/02(金) 20:56:36.39 ID:v4fjQ0bAO
/ぬおお…!フルスピードでお風呂済ませて来ます、申し訳ない…
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 20:56:49.00 ID:EPacuaw60
>>148

(電撃…………?
魔術の類かな…………となると、遠距離にも攻撃手段が?)

【無言で、電撃をちらつかせる少女の前に立つ】
【見た目の幼さとは裏腹に、こうした荒事に慣れているかのような落ちつきを、その佇まいから感じ取る事が出来るだろう】

(っ、機関と戦ってた……!?
――――どういう事……この人達なりに、何かの目的がある……!?)

【ブラフとも取れるその言葉を聞いて、少女の顔にわずかな動揺が走る】
【機関と敵対しているからと言って、必ずしも人畜無害であるとも限らないのだが、そうした思考のストッパーが、この時は咄嗟に動かなかった】

あ――――――――!
(不味い、考え事は後!!
この人達は敵、少なくとも今は!!)

【そうして、仲間の一人に向かって駆ける敵の動きに、合わせるタイミングを逸してしまう】
【その事で、ようやく心の乱れを捩じ伏せ、少女も行動を開始する】

――――『サキュバス・フォース』!!

【少なくとも、直近では敵の狙いは自分ではない。ならば、自分は中距離以遠から援護に回るのがベター】
【そう判断した少女は、己の魔力を解放し、閃光を放ってその姿を変える】

【背中にラベンダー色の翼膜をした、悪魔の様な翼が生えた事を除けば、素体そのままの姿だが】
【見に纏う魔力は質量を増大させており】
【翼からは、光の粒の様なものが燦々とこぼれている】

【妖精とも悪魔とも取れる姿に、少女は変身した】

/ラベンダァイス、ただ今戻りました
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/02(金) 21:04:51.15 ID:fW+/WchEo
>>148
ほう、槍使い・・・か・・・・・

【彼から放たれる殺気、其れ意に介することなく】
【むしろ、心地よさそうに、其れを受け止める】

長物の使い手は久しく相手にしていないが・・・・
丁度いい、体が鈍っていたところだ。

【こちらに接近する彼を見据え】
【腰に帯びた刀に手を駆け、居合いの体勢をとる】


/すみません、返信遅くなりました
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 21:15:38.21 ID:taRmKaHUo
>>149

【オルカが召喚した鵞鳥と、巨大な丸盾を目にして、少女の目に警戒の色が浮かぶ】

ちょっ……!

【向こうからも突進してくるオルカに、焦ったような声を上げて、少女は走る軌道を変化させた】
【――少女がその足に履いているのは、ローヒールではあるが、カカトの尖ったパンプスだ】
【だというのに、その軌道はまるで、スポーツ選手の行う動作の様に機敏で、素早い】
【少女の駆けた後には、まるでそこに軌道を示すように、土煙がもうもうと立ち昇っている】

【向かってくるオルカの右脇に身体をずらして、衝突の軌道から反れると、さっと周囲に視線を走らせる――】

>>150 >>151

【少年――レアの方は、剣を構えて移動する様だったが】
【明確に危険≠ェ見えたのは、少女――ラベンダァイスだった】

(何あれ……!?)

【まるで幻想上の生き物とも思えるような、翼の生えた人の姿】
【宵闇にきらめく、光の鱗粉に、増大した魔力――】

ヴェンデッター! そいつ、お願いするねー!

【背後にいるであろう、もう一人の少年――彼がヴェンデッタという名前なのか】
【槍を持つ少年に、オルカの相手を任せる、と叫び】
【今度はラベンダァイスに向かい、尋常ならざる速度で駆け寄っていく】

>>153

(刀……!)

【腰の得物に手を掛けて、こちらを待ち受ける様子のラグナロクを見て、ヴェンデッタはその正体を予測する】
【――容易にその間合いへと身体を晒せば、次の瞬間には、自分がなます切りになることは疑いようない】

勢ッ!

【――だが、それも間合いに入ってしまえば≠フ話だ】
【ヴェンデッタは、ラグナロクに向けて、嘲笑うように笑みを浮かべると、右手に構えた長大な槍を】
【把手を石突き側にずらし、そのリーチを最大限に生かして、ラグナロクの懐へと穂先を突き込む!】

>>149

【と同時、背後から、凌花の声を受けて、目線だけを後ろに飛ばして戦況を確認】
【凌花は、どうやら正面切って突撃してくる、盾の男をこちらに任せるらしい】

凌花ァ! このクソ売女が、テメェの喧嘩ぐらいテメェで済ませろ!

【――凌花と呼ばれた少女の方へ、そんな悪意だらけの片言を投げつけて、それでもその言葉に応じる】
【左手で、左腰にぶら下がっていた棒を一本、抜き放つ】

【ホルダーからその身を晒した棒は、投擲用の短槍だった】
【鋭い穂先を覗かせるソレを、手首の力だけで、背後へと投げ飛ばす】
【狙いは、丸盾の男の機動力を担う、足元だ】
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/02(金) 21:27:36.55 ID:v4fjQ0bAO
>>154
【急速に方向を転換する少女に翻弄され、突進を外し若干バランスを崩すも、直ぐに持ち直し】
【少女の履き物を見て違和感を覚えつつも、悪態を吐きながら視線で少女を追って──】

んなろっ───!

【周囲、光に包まれたラベンダァイスを見て、続き、レアを確認した、直後】
【敵たる少女、凌花の叫び】
【仲間に向けたであろうそれに、オルカは敏感に反応する】

───チィッ!

【ヴァンデッタの投擲──体は盾で隠している、ならば──狙われるのは、足元!】
【即座に予測をつけると、オルカは盾を地面に叩くつけ、短槍を凌ぐだろう】
【更に、地面に立てた盾を引き抜くと、一回転した後に、ヴァンデッタに向けてフリスビーのごとく投げ飛ばす──!】
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 21:29:51.70 ID:EPacuaw60
>>154

速い――――ッ

【互いに突進し合う>>148>>149の速度に、思わず口から驚きの声が漏れる】
【衝突するかと思われた刹那、凌花と呼ばれた敵の少女は器用に軌道を修正して横へと抜ける】

(もしかして……お父さんの様に、電気を足に効かせてる……?)

【その速度は、或いは先ほどから見せている電撃を活かしたものであるのかもしれない】
【自身の父が、その様な技を使う能力者であった事から、その様な発想が浮かんだ】

(ッ、来る!!
けど、こっちだって迎撃出来ない訳じゃないッ!!)
――――『フェアリー・ダスト』!!

【動きが反れた凌花は、今度は自分に向かって突き進んでくる】
【先ほど目を見張ったスピードではあるが、わずかとはいえ対処の猶予はある】
【そして――――彼女も戦場で何度も戦闘を経験してきた身である。そのわずかな猶予を、確実に活かす事を忘れない】

【突進を目視すると、少女は翼を羽ばたかせて、後方へと下がる】
【その翼の生み出す動力では、迫ってくる敵の速度には程遠く、焼け石に水程度の離脱効果しか生み出さない】
【しかし、本当の目的は、翼から燦々とこぼれる光の粒――――これを敵に浴びせかける事にあった】
【只でさえ目くらましとして作用するこの光の粒を、もしまともに目に浴びてしまえば】
【しばらくの間視界がちらつき、その速度を活かしにくくなるだろう】
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/02(金) 21:31:41.23 ID:fW+/WchEo
>>154
ふ、かかったか・・・・・

【明らかに間合いに対して劣る槍相手に何故居合いをとったか、其れは】

ッは!!

【只、相手の攻撃を防ぐ、そのための完全な待ちの構え】
【相手が攻撃を放つと同時に抜刀、大きく踏みこみながら穂先を刀身に滑らせていなす】

リーチをとったのが間違いだったな!!

【そのまま踏み込んだ足を軸に一回転、迫る彼の体に向けて】

ッ疾!!

【回転の遠心力を加えた肘鉄を放った】
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/02(金) 21:31:49.89 ID:tta8p5Slo
>>154

【少女は青年の突進を見て走る軌道を変更、青年の脇へ逸れる】

(────避けた)
(少なくとも"雷になる"能力じゃない、ってことか)

【「最悪の予想」──逆に最もあり得なさそうだが──が回避され、まだ何とかなるかもしれないことを確認】
【次いで少女の機動力へと目を向ける】

(あの速度…どういう仕組みなのかは分からないけど、厄介だな)
(何とかして、せめて一瞬でも止められれば…あ、そうだ)

【何かを閃いたような表情をした直後、右手に持っていた小剣を大きく振りかぶり────】

とうっ!

【もう一人へと向かって走り出した少女へ、思いっきり投げた!】
【当たる当たらないは二の次、囮としての投擲】
【同時に標的へ接近、徒手空拳で構えを取り、相手の動きに備える】
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/02(金) 21:32:15.27 ID:fwUEYBqSo
【とある通りで無数の悲鳴があがった。どうやら、誰かが暴れているらしく】
【声と喧騒を辿って見ると、官憲の男性が背を深く斬りつけられて倒れていて】

(あぁ〜……きゃーきゃー騒いでうるせえなぁ、ホントに)
(いっそ[ピーーー]ならあの忌々しい喉を掻っ切るのが利口だったか)

………ま、どっちにしても騒ぎは広がるほうが助かるが

【下手人は銀色の髪と蒼い肌を持つ、真白な軍服を来た女性である】
【しかし、両手は黒く巨大で爪は鋭く、頭にはねじれた二本の角まで生えていて】
【その上紫のマントを風に靡かせるその姿、とてもとても真っ当な人らしくは見えず】

【更には、黒い魔翌力――人を引きつけるような凶悪な力が、その生き物からは放たれており】
【ちろ、と手爪の血を舐めながら、彼女は誰かあるいは何かが惹きつけられやしないかと周囲を見た。】
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 21:33:35.64 ID:LaJBumtTo
>>141

君の其の滑稽な姿を見れるだけで実に愉快で楽しいよ僕は!
それだけで大きな価値があると思わないかい?
この美しい僕の前で道化を演じられるなんて、なんて君は幸運なんだ!
そうだ、人形になった後も、君のことは覚えておいてあげよう!僕の温情に、歓喜に咽び泣きたまえ!遠慮はいらないよ!

【腕を天に掲げ、足で華麗にターンを決めながら】
【感極まったようなステップを踏んで世迷言を吐き続ける】
【まっこと常識的とは思えない発言だが、嘘偽りなく本気で言っている様子は彼の言うとおり正に「ナルシスト野郎」であった】

おや――……思った以上にやるものだね?
ただの庶民かと思っていたが、少しはダンスの心得があるようだ!

【影たちは、倒れた影より発生した爆風で怯み、行動がキャンセル】
【其の隙に振るわれた拳が寸分違わず叩きこまれ、影たちは数m吹き飛ばされて動かなくなった】
【その様子を見た青年は、口元を鋭く釣り上げると、右手をサッと動かして合図を送る】

【すると、残っていた影たちが動きを止め】
【彼の通る道を開けるように、棍棒を下ろし感情の篭らぬ不気味な目で其の動きを追うばかりとなった】
【先ほどの合図は攻撃中止を促すもの】
【だが、不敵に笑い続ける青年に戦闘の意志を絶やす様子はなく、この行動の意味は恐らく】

そうだね、どうやら僕は君を過小評価しすぎていたようだよ!
これ以上彼から貰った人形も無駄には出来ないし、踊らせた所で君のパートナーをするには力不足だろう!

ハハッ、喜びたまえ!この僕――薔薇の騎士カーマインが直々に君の相手をしてあげるよ!
カノッサ機関が誇るエリート――ナンバーズである僕の手にかかれる光栄を其の胸に刻みつけたまえ!

【開いていた距離を詰め、自身に向かってくる男を馬鹿にしたような目で眺めながら】
【青年――<NO.96>カーマインは、一歩ステップを踏み出し彼と対峙する】
【其の距離は後数m。このまま疾走を続けたならば数秒と経たず互いの距離は零になる位置関係だが】

【突如として男とカーマインの間、その位置の空間が僅かに歪み何かが出現した】

さあ、僕の愛しい恋人……「ラビアンローズ」!
彼に華麗なる死を!美しき終焉を与えてよう!

【「其れ」は、バスケットボール程の大きさをした、宙に浮かぶ真紅の球体であった】
【数は全部で8つ。内4つはカーマインを挟むようにして左右に浮翌遊し】
【残り4つはカーマインの前方2〜3m程の位置にバラバラに浮かび、しかしそれだけで何もアクションを起こす様子はない】

【そのまま前進を続ければ確実に接近することになる謎の球体「ラビアンローズ」】
【何らかの能力であることは明確。男はこれに対してどのようなアクションで挑むだろうか】
161 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/02(金) 21:35:22.05 ID:xAGHyaeI0
【公園】
【街灯の照らすベンチの、ど真ん中。一人でベンチを占拠して座っている小さな人影が一つ】

………………。

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女で】

…………、……お守り……。

【座りながら、じぃっと。大事そうに両手で持って、見つめているのは。一枚の金貨で】
【じぃっと眺めながら、足がぱたぱた、時折地面を蹴って】
【そんな仕草のたびに、髪に結われた鈴たちが。りぃんりぃんと、夜へ声を上げていた】
162 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 21:36:00.96 ID:LaJBumtTo
>>160
/ 与えてよう☓ 与えよう◯
163 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 21:46:51.80 ID:ebo/kxdco
【路地裏】

【雨に濡れたアスファルトの上を、重厚感のある靴音を伴って歩く一人の青年がいた】
【長い銀髪、深紅の双眸。φのペンダントが胸元で輝いている】
【黒のYシャツに黒のデニムといった、それなりにラフな出で立ちではあったのだが――】
【背に刻まれた機関の紋章と、右肩に掛けた大鎌が。彼が堅気では無い事を示していて】

【現代の死神とでも形容出来そうなその青年は、左手の端末の画面に意識を傾けている真っ最中らしく】
【少なくとも、しっかりと前方を黙視していられるような状態では無かった】

(…プロトタイプライカ=\―?)
(3年前に俺が畳んだ案件じゃねーか、何で今更…)

【難しい顔で思案しているだけなら、何の害も無いのだが】
【背負った紋章と担いだ大鎌、果たして出くわす者にはどう映るのだろうか――】
164 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 21:49:58.86 ID:taRmKaHUo
>>157

……ッ!

【ラグナロクの声と共に、己が敵の殺傷圏内に踏み込んだことを、ヴェンデッタは悟った】
【滑るような足取りで、槍の懐に潜りこんでくる敵を、しかし伸びきった両腕で捌くことは叶わない】

……ぐ、ぅはッ!!

【唾液と、呼気を苦鳴に換えて、少年の巨躯がまるでハリボテのように弾き飛ばされる】
【胸にめり込んだ肘の感触に、えづきながらも――背後から迫る殺気に、敏感に反応する】

>>155

く……ッ!

【確認できたのは、オルカの容姿と――まるで投擲武器であるかのように、華麗に飛翔する丸盾の姿】

(っ、あの鵞鳥は……?)

【肩に留まっている鵞鳥が気にならないではなかったが――ともあれ、オルカの注意は引けたらしい】
【凌花がどうなっているか、など気を配る暇もない】
【右手に持ったままだった槍を、背後の地面に突き立てる】
【腕≠ニ地面≠ニで、がっちりと固定し、飛来した盾を防ぐ】

(やべぇ……!)

【眼前の男二人は、いずれもが相当な手練であるらしかった】
【ダメージを受けて、膝を付いたままの自分に、彼らの次手が猛襲してくることは明白――】

(くそったれ……!)

【内心で毒付きながら、ヴェンデッタはレザーベストの胸ポケットから、黒い錠剤を取り出した】
【正面にいるラグナロクには、その様子がはっきりと見えるだろう――】
【オルカにも、ヴェンデッタが何か、胸元を探っているのはわかるはずだ】
165 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 21:50:52.53 ID:taRmKaHUo
>>156

おっそーい! そんなので……!

【ラベンダァイスが、翼をはためかせて下がっていくのを目にして、凌花はほくそ笑んだ】
【それしきの速度では、自分の足からは逃げられないのが目に見えていたからだ】

……うっ!?

【だが――少女の翼から溢れていた鱗粉が、視界を灼く】
【暗闇に順応していた瞳が、明順応を起こし、その能力を大きく落とした】

こんのぉ……ッ!?

【光の鱗粉を、手をばたつかせて払おうとするが、それで視力が回復する訳でもない】

>>158

ッ――!!

【その無防備な身体に、レアの投げはなった小剣が襲いかかる】
【どすん、とその左肩に容赦なく突き立った刃に、凌花は声にならぬ悲鳴をあげた】

――いったぁーいっ!!
信っじらんない! こいつら!

【初めて、その化粧っ気の濃い表情を、怒りに歪ませて――】
【――少女は、徒手空拳で向かってくるレアの方へと顔を向けた】

……お前だけは、絶対に許さないから。

【まさか視界が回復したわけでもなかろうが、レアに向けて暗い声音でそう言い放つと】
【ホットパンツのポケットから、左手のひらに収まるサイズの、石ころのようなモノを取り出した】

【それを左手にもったまま、ラベンダァイスの下がっていった方と、向かってくるレアの方を】
【交互に見やりながら、どうやら視力の回復に努めているようだ】
166 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 21:53:08.90 ID:Bk2aIMLIo
>>160
―――ああそうだな、そうだなそうだな、すごいなああ、スゲーよテメェは。
だからさっさと家に帰ってその言葉はまともにテメェの言葉を聞いてくれる誰かに話すこったな。
道化[ピエロ]を演じるのはうんざりしてんだよ、たまにのオフ位好き勝手に振舞わせろってのあーちくしょう風俗行きてぇ!

【大してこの男、果てしなく俗で現実主義で己を包み隠さない】
【話しているうちにだんだん自分のぐちになり、最後には恥ずかしい欲望を吐き出していたのだった】
【ある意味、その潔いまでのなりふりの構わなさは強さのある物だ。己を飾らずともいいのだから】

――は、夜のダンスは得意も得意。
だけど、悪いが男と踊るのは全力でお断りだね。
テメェがいくら美しかろうと俺にホモの気はねぇんだ、ナルシ臭ェその顔見てるとイラつくんだよ。

【挑発をひたすら相手に叩き込み続ける。冷静さをわずかでも失わせるがために】
【よく回る口は、ひたすら考えなしに思いつく言葉をただ吐き出す装置と化しているのだった】

【――そして、爆風は急速に消えていき、倒れている影にはしかしナイフは突き刺さったまま】
【右腕をポケットに突っ込んだまま、男はかけつづけていて】
【相手が影の動きを止めたことから、相手自身が動いてくる事と理解する】
【そして、高らかな相手の名乗りを聞き、舌打ちをする】

(‥‥ち、アイツら≠ネらまだしも。チンピラの俺じゃぁ分が悪ぃじゃねぇか。
路地裏の小悪党バーサス大悪カノッサのナンバーズ‥‥うっわ、肩書きでも俺の負けじゃん。
‥‥‥‥ま、いいか。肩書きが勝敗を決めるわけでもねぇし、それにあいつの顔はムカつくし。
とりあえず、何とか一発ぶち込んでどうするかはそっから考えるか。うっし、オーケーオーケー、大丈夫大丈夫)

―――しゃぁねぇ、名乗ってやるよ。
どこにでも居る十把一投げの職業暗殺者。
御板女 白黒[ゴバンメ オセロ]さ―――所属は秘密、因みに名前は偽名な。

【思考を回しつつ、男は己の名を名乗る。碁盤目のオセロ、わざとらしいくらいにありえない名前であった】
【そして、相手がラビアンローズと言って、球体を創りだしたのを見て。地面を強く蹴って後ろに飛び退った】
【引きつった笑を浮かべつつ、男は口を開く】

‥‥え、なに。おたく変態さんなんですか?
そんな変な珠を恋人といか言っちゃう奴って、所謂変態、変態性欲者としか思えないんですけどー。
うっわ、ぶっちゃけ引くわー、ナルシで変態とか‥‥うわー。

【文字通りの減らず口=Bどんなピンチに陥ろうとも口だけは回し続ける】
【ある意味、この軽口は、男の冷静さを産み出す糧でもある。普段どおり≠ネらば口が回る】
【逆に言えば、口が回れば&£iどおりという事でもあり】
【軽口を叩くことで、変な緊張をせずに男は戦うことが出来るのである】

‥‥‥‥さぁて、どうしよっかなー。
どういう能力か教えてくんない?ぶっちゃけ此方分が悪いし。

【そう言いながら、男は両手を<|ケットに突っ込んだ】
【大凡戦うとは思えない、そのスタイル。だが、彼は先ほど暗殺者といった】
【ならば、裏を斯く事こそが、暗殺者の本分であるということも理解できるかもしれない】
【得体のしれない構え。しかし、見せた手はあくまでまだナイフだけ。さて、相手はどう来るか。待ちを男は選んだのだった】
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 22:00:06.17 ID:EPacuaw60
>>165

(よし…………これでしばらくは、あっちはそうそうアグレッシブに動けないはず!!)

【視界が効かない中で、無理にスピードを高めて行動しようとすれば、間違いなく転倒や何かへの衝突のリスクが高まる】
【視覚以外に、周囲の状況を的確に把握できる『何か』があるなら話は別だが、これで実質的に相手の足を一時的に殺した事になる】

(なら……あとは牽制…………
この状況で、敵から迂闊な動きを引き出せれば、確実に決定打を撃ち込める…………!!)

【幸いにも、今回は>>158と言う友軍が側にいる。ならば、自分の立ち回りはそれに合わせるだけで問題はないはずだ】
【援護に回るというスタンスは崩さず、確実に敵を撃破するチャンスを作り出さんと、ラベンダァイスは動く】

…………ハァッ!!

【両手にそれぞれ、ハンドボール大の魔力弾を形成すると、それを凌花に向かって発射する】
【捻りのない、只の牽制としての射撃であるが――――回避か防御か、何らかのリアクションは起こすだろう】
【そこに、更なる隙を見いだせれば――――ラベンダァイスはチラリと、>158の少年へと視線を飛ばした】
168 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/02(金) 22:01:06.20 ID:KigzmJTSO
>>159

あーらら、こりゃ酷い……

【その騒ぎの中心の女性に、気安く声を掛ける人影があった】

【ツリ気味の糸目、まるで手入れのされていないバサバサの黒い長髪】
【夜空の闇を映したような闇色の和服に近い衣服】
【和服には無い、垂れや紐などの民族調の装飾が着けられており、それらには暗い緑色の複雑な刺繍が施されている】
【腰には緑色の宝珠が埋め込まれた剣を一本提げている】
【そんな風貌をした長身の男だ】

何があったかは知らないけど、こんな人混みのど真ん中で殺る必要は無かったんじゃない?

【ゆったりとした足どりで、女性に近づく】
【良く見れば、剣の柄に手を掛けているのが分かるだろう。戦闘になるのは覚悟している】



/まだいますか?
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/02(金) 22:01:57.71 ID:v4fjQ0bAO
>>164>>157
【凌花、と呼ばれた相手の相方は、背後の仲間に任せよう】
【それよりも、今は眼前のヴァンデッタをどうにかせねば】
【そう思考して、オルカは意識を傾ける対象を、完全に変更する】

クソッ、防がれたか!
(だが、今が好機だ…!)

【ヴァンデッタの読み通り、オルカは、ラグナロクの一撃でダメージを受けた相手に追撃を加えるつもり、だったのだろう】
【弾かれた盾は、クルクルと回りながら転がり、丁度、オルカとヴァンデッタの、直線上にパタリと倒れる】
【走り出したオルカは、何か、ヴァンデッタの挙動に、違和感を覚え──】

(なんだ…?何か、探して……)

【解らない、此方側からでは、その全貌が】
【しかし、此処で止まればチャンスを逃す、そう考えて、オルカは肉薄を続けるだろう】
【途中、盾を拾い上げ、構え直し、尚も向かい】
【ヴァンデッタは何を仕掛けてくる──?】
170 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/02(金) 22:02:29.87 ID:tta8p5Slo
>>165

【味方の少女が鱗粉を撒き、それに目を眩ませた隙に小剣が刺さる】
【囮として放った小剣だが、当たるに越したことは無い】
【相手の気を引くこともできたようだ】

…ぅひっ!?

【…ついでに怒りも買ってしまったようだが】
【少年が聞いたこともないような暗い声に、思わず背筋に悪寒が走り、変な声が出る】

【相手がポケットから何かを取り出したのを見て】
【やや腰を落とし、両腕を軽く引いて呼吸を整え、迎撃体勢を取る】

【懐にはあと一本小剣が残っているが、抜く素振りは無い】
171 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 22:05:02.24 ID:2aDGFX3do

【道に迷うでもなければ、近づく事は無い廃墟街。その中の一つ、月光に照らされた廃ビルの屋上】
【夜風の囀りに乗って夜空へと鈴の音が鳴り響き、暗闇を不思議な雰囲気へと変えて行く】
【屋上では一人の少女が一心不乱に”舞”っていた。どうやら音色の出所は、彼女の手首の鈴】


―――――……っ!


【背中まで届く程度の蒼色の髪を緩やかに振り、白と青の巫女服が風に靡き静かに音を立てる】
【コンクリートの床を踏み鳴らす音は、儚く、か細く―――耳を澄まさなければ気にならない程度】
【踊りと言うには静寂、舞と言うには華やかさに欠ける。動よりも静に偏った、静かな舞だった】

【息は荒く、病的なまでに白い肌も紅潮していた。蒼の瞳が、潤みを帯びて艶を孕みきっていた】
【あまり動いている事も様子も無いのに、既に彼女は酸欠間近―――それでも尚、止める事は無かった】


ふ……ぁ……はっ……っ、はぁ、はぁ……。


【しゃん、と鈴を鳴らして両手を空に掲げて、静かに腰をコンクリートの上に落とした】
【ぐったりと前屈みになって息を整える作業に入る。それでも、少女は何処か楽しげで、愛おしげな表情】

【肩で息をする彼女の側には、丁寧に畳まれた黒いローブとビニール傘】
【それを身体をズルズルと引き摺りながら手を伸ばして、掴み―――また、止まった。屋上に倒れる様な形でだ】

【彼女の乱れた巫女服―――細身の脇腹から覗くのは、蒼い刺青。ほんの端しか見えないが、きっとそれは衣服に隠れた、身体中に……】
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/02(金) 22:13:38.01 ID:fwUEYBqSo
>>168

路地裏でやってもなぁ、どうせ引っかかるのはチンピラが数人だ
オマケに静かすぎるから人が集まりゃしない。……で、それじゃ困る

強い奴も、特殊な奴も、どんな奴でも表通りは歩くだろう?
騒ぎがあれば尚更だ。そういう連中は首を突っ込みたがるからな
………見たところ、お前は“戦いの選択肢”かな。

【きょろっ、とそちらに目をやって、舌を朱に染めながら彼女は答える】
【まあそもそも、目的があるかも定かではないかのような回答なのだが】

【けれど、無差別殺人をしたいわけではないらしい。まずは足元の男を蹴り飛ばす】
【それから両手を腰に当てるようにして首を傾げ、『戦うんだろ?』と問いかける】
【何となくだが、所作のいずれも幼らしい。――それはともかく、接近を拒絶することは無いようで。】

/居ました〜

173 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 22:15:34.09 ID:LaJBumtTo
>>166

……フフ、君にはラビアンローズの美しさが分からないのかい?
――嗚呼、これだから下賤の生まれは嫌いなんだ!
美という概念も知らず!これほどの美を理解し愛でる事も出来ないなんて!
僕には理解に苦しむよ!いや、これも悲劇というべきか!――持たざる者白黒よ、君はなんて悲しい生き物なんだ……

【カーマインは男――白黒に心底哀れなものを見るような視線を送りながら】
【口元にバラを咥え、自身の身体をかき抱くようなポージングをしてそう言い放った】
【重症というより既に色々と手遅れな領域である】

ほう――君はラビアンローズの事を知りたいのかね?
ああ、いいだろう!君にもこの愛しき恋人のことを知る権利がある!
なんたる僥倖!なんたる幸運!君は今、世界で二番目に幸福な男だよ!

【球体はカーマインの前方をふわふわと浮かんでいる】
【其のスピードは非常に遅く、海を漂うクラゲを彷彿とさせる無気力なものであった】
【直接的な接触を避けることは恐らく難しくない。しかし、その特性は――】

このラビアンローズの<レイピア>で……世界で最も麗しい死を体感できるのだからね!

【――すぐに、明らかとなった】
【浮かぶ球体の一つが、ゆらりと白黒の方へと向かう】
【そのスピードは前述通り遅い。何もせず回遊する球体は不気味に真紅の輝きを発し続け】
【其の距離が約1.5mほどまで接近した瞬間、ラビアンローズは遂にその牙を剥く】

【刺――そう称すには其れは長く太く凶暴であった】
【球体の一部が瞬間的に隆起し、1.5m程の長さのニードルと化して白黒を襲う】
【狙いは白黒の胸部。そのスピードは、浮翌遊する速度とは比べものにならない素早いものだ】
【まるで座して獲物を待ち、近づくモノを一瞬で絡めとるカメレオンのように】
【隠された刃を以て、ラビアンローズは白黒を串刺しにしようとするだろう】

【速度自体は目で追い切れないほどではないが、対応が遅れてしまった場合危険である】
【ニードルの硬度は鉄に近く、その威力は高速で一点に突き出しているためか貫通力に優れ決して低くはない】

【ラビアンローズ……長大なニードルを自身から発生させる攻防一体の機雷】
【この特性を見切り、弱点を見出すことは出来るだろうか】
174 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/02(金) 22:16:07.13 ID:fW+/WchEo
>>164>>169

ふむ・・・・

(2対1・・・先生を決めこちらが俄然・・・有利・・・・)

【状況を確認しながらヴァンデッタからバックステップで距離をとる】

(盾を武器にしているのか?ならば多少巻きおんでもダメージを与える心配はない・・・か?)

【次の一手へ思考を張り廻らせていると、懐からなにか黒い錠剤を取り出すのを見て】

(今からでは幻影剣を使っても阻止は不可能か・・・なら)

【今の手札で相手の行動を阻止することは不可能と判断し】

はああああああああああああああああ!!!!

【刀に魔翌力を集中し、力をためる】
175 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 22:19:22.89 ID:taRmKaHUo
>>170

……何よ。
ビビっちゃって、おっかしい。

【左肩から流れる血が、タンクトップを赤く染め上げていく】
【右手で、その剣を引き抜いて、足元に投げ捨てると、奇妙な声をあげたレアを、嘲笑うようにそう言った】

……お前を殺すことはー。確定なんだけどー。

【徐々に視界が回復してきたのか、少女はおどしつけるように、少年に向かって足を一歩踏み出して】
【しかし、何をするでもなく、逆に、ラベンダァイスの方へと振り返った】

>>167

【少女の体から瞬き、ちらつく雷光が、飛来する魔力弾の方へと弾ける】
【――どうやら、雷を周囲に放射して、昆虫の触覚のように、知覚器官として機能させているらしかった】

【見えていないはずの目を、ラベンダァイスの方に向けて、凌花が動く】
【魔力弾を、一発目は身体をずらして回避】

づっ……ッ!

【――だが、もう一発は良けきれずに、その胸部を掠めていった】
【痛みに声を上げて――しかし、凌花は暗い声音で、笑う】

……そこでチョロチョロしてるヤツ、ちょーウザいんだよね。

【――凌花の左肩は、負傷しており。当然、左腕には、ロクに力が入るはずもないというのに】
【まるで地面に投げ落とすかのような、軽い動作で投げ出された、その石ころ≠ヘ――】

オービタル・ビット=I

【凌花の手を離れた途端に異様な加速を見せ――】
【重力に引かれて失速することもなく、ラベンダァイスの腹部目掛けて、空を切る!】
176 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/02(金) 22:21:03.03 ID:ycqctNz20
>>171

【かつん、かつん】
【廃ビルの屋上へと至る、緊急用の外付け階段】
【その覆膜が剥がれ落ち、酸化して錆かかった鉄床を踏みしめる音が聞こえる】
【――どうやら、此処へ上ってきているらしい】

【やがて、ひょっこりと。屋上の縁から、現れたのは――】


……んむ?なんだ、……同職の者かの?


【前頭部のみが美しい白銀色という、特徴的な短い外ハネの黒髪を持つ】
【清廉なる紅白の巫女装束を纏い、その上から白い衣を羽織った少女だった】
【凛とした銀の瞳は、世の果てまでをも見据えているな儚さを持っていて】
【背中でとても大きく結ばれた蝶々結びの飾りが、羽か尾のようにひらりと舞っている】
【そして、その首からは白い石のペンダントを下げていて――】

【――ついでに、左手には。抜き身逆手の短刀があった】

こんな廃墟の上から鈴の音がしきりに響くものだから、てっきり妖か霊魂の類かと思ったが……
……おい、大丈夫か?汝(うぬ)よ?

【巫女の少女は、やがて完全に屋上へ上り終えると】
【倒れ伏しているような相手を心配し、ゆっくりと微妙に警戒しながら歩み寄ろうとするだろう】
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/02(金) 22:25:30.94 ID:KigzmJTSO
>>172

……ふむ、つまり騒ぎを起こして強い奴をおびき寄せて、そいつと戦うのが目的、と?

【すらりと腰の剣を抜きながら、彼なりに女性の答えを要約する】

僕で良ければ、相手しよう。
僕はリューファ。君は?

【くるくると剣を回し、矢を構えるように剣を引く】
【冷たくなっちゃ名前も聞けないからね、なんて軽口を叩いてみたり】


/ではお願いします
178 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 22:26:56.74 ID:Bk2aIMLIo
>>173
‥‥はは、俺にはラビアンローズとやらの美しさが理解できねぇな。
――嗚呼、これだからナルシストの変態野郎は嫌いなんだ。
人の話も聞かずに勝手に美的感覚を押し付けやがって。
俺には理解に苦しむよ!いや、これは悲劇というべきか!――変態野郎カーマインよ、テメェはなんてムカつく野郎なんだ‥‥

【相手の放った言葉を改変しつつオウム返しをするのであった】
【カーマインのその己の体を掻き抱くポージングや動作を見て、真性だな、と小さく呟いた】
【見れば分かるだろう。白黒の眼は、果てしなく冷め切っていることを】

あー、いや、聞きたかったけど今のお前の言葉で嫌になった。
‥‥‥‥あ、話すのね、うん、どぞどぞ。

【何処かげっそりした様子で、相手の声と説明を聞く】

(‥‥レイピア。刺突攻撃ってところが、一番予想としては正しいか)

【そして、迫る相手のラビアンローズ。其れを見て、あえて逃げはしない】
【両手をポケットに突っ込んだまま、待ちの姿勢を取り、そして――――】

‥‥ぅぉ‥‥ッ!

【警戒していたため、全力で後ろに飛びすさることに成功】
【そして、その本性を発揮した所を確認し、戦略を組立てようとする】

‥‥うっわ、厄介、これだから能力者は嫌いなんだ。

【愚痴をこぼしつつ、眼を細めていく。そして、選んだ手は、一つ】
【腰を回すようにして、素早く右腕を引きぬき、ラビアンローズへナイフ≠二つ投擲した】
【そして、気がつくだろうか。影に刺さっていたナイフが、2本消えていることが】

【もしラビアンローズが反応し、刺を伸ばせば、次の瞬間】

【迎撃されかけたナイフが消えて、次の瞬間には、右腕はポケットに収まっているはずである】
【この男の使う魔術がどういうものか、何となく理解できたかもしれない、しかし、撹乱の可能性もある】

【なお、この行動の目的は、ラビアンローズが複数の攻撃に同時に対応できるかどうかの確認であった】
179 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 22:30:27.35 ID:taRmKaHUo
>>169

……。

【黒い錠剤を目の前にして、数瞬、ヴェンデッタは何かを考えたようだったが】
【やがて、何も言わずにそれを口の中に放り込んだ】

Gorem Skin=B

【――その途端に、ヴェンデッタの肌の色が、黒褐色に変化した】
【二人から受けたダメージなどなかったかのように、俊敏な動作で立ち上がると、迫ってくるオルカの方に向き直る】

フッ!

【ヴェンデッタは、空いた左手を、オルカの方に向ける】
【もし、それでも突進をやめないのであれば――】
【オルカの身体に、異様な感触が伝わるだろう】

【まるで、石像に体当たりをしたかのような、重く、硬い――】
【人間とぶつかったとは思えない、そんな手応えが返ってくる】

>>174

【オルカの方に左手を突き出した体制で、ラグナロクの方へと目を返す】
【――何か、また大技を使おうとしているらしかった】

させねぇよ!

【右手に持っていた長槍を、地面に突き立てて手放すと】
【左腰のホルダーから、二本目の短槍を抜き取って、上腕と肩の力を使い、そちらに投げ放つ】

【当たれば儲けもの】
【そうでなくても、大技のための集中を削ぐ、そのための一撃だ】
180 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 22:31:12.51 ID:2aDGFX3do
>>176

【錆びかかった鉄床を鳴らす足音には気づいていないのか】
【少女はその場に倒れたまま、呼吸を整え続けていた。相変わらず、息は荒い】


ふ、っ……はぁ、はぁ……?


【声を掛けられて、ローブと傘を掴んだまま鈍い動きで状態を起こした】
【蒸気し紅潮した顔と、艶やかな視線が紅白の巫女服を着飾る少女を捉えた】

【屋上にぺたりと座り込んだまま、首を傾げ呆然としてていたが―――直ぐに我に帰ったのか】


あ、ゃ……うるさかった、ですか……?
もし、そうなら……あ、謝ります、ごめんなさい……!


【乱れた髪を手櫛で整え、肌蹴た白青の巫女服も大急ぎで整える】
【衣服が捲れて見えていた腹部辺りに刻まれた蒼い刺青も、見えなくなった】

【手首に巻かれた鈴がしゃんしゃんと五月蝿い。慌てれば慌てるほど鳴るわけで】
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/02(金) 22:33:02.76 ID:fwUEYBqSo
>>177

半分くらいは、そうだな。他にも有るが教える必要もないだろ?

………あー、名前か……名前なぁ、名前。
無いんだよなぁこれがまた、困ったことに……好きに呼べば良いんじゃない―――

【右の――黒く大きく、爪の尖った――手で両目を押さえながら、彼女も歩く】
【ずいぶん軽い口調だが、ウソにも思えない。とすれば、名はないらしいが】
【歩みを止めず、言葉の最後が切れそうなそんな時―――足を途端に素早く動かして】

――――ッ、かぁ!?

【突如目元を押さえていた右手で、女性は相手に掴みかかるようにして正面から爪を振るう】
【その手は平から爪まで異常に固く、仮に剣と触れても競り合う事が出来るほどだ。】
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 22:34:00.40 ID:EPacuaw60
>>170

(ダメだ、この人…………動揺してる)

【共に闘うパートナーとしては、やはり即席が過ぎたかと、ラベンダァイスはわずかに落胆の表情を見せる】
【互いに力量も型も知らない者同士なのだ。共通している事は、ただ同じ敵を頂いている事だけ】
【高望みが過ぎたのかもしれないと、ラベンダァイスは考え直す】

>>175

(――――っ、なるほど…………あの電光、レーダーの役割をしてる!!)

【牽制は、思ったほどに相手のリアクションを引き出せなかったが、しかし――――収穫はあった】
【視覚以外に、明確な感知方法がある事を暴いたのだ。これで、より有効な攻撃の手段を模索する事が出来る】

あ――――――――!

【だが。凌花の放つ弾に対して、決定的に対処が遅れてしまった】
【この動きは、全くの想定外。故に、回避のために横へとステップしようとするも間に合わず】

ご――っふ、ぇ…………!!

【石に腹部を直撃され、吹き飛ばされるラベンダァイス】
【そのまま転倒したために、かろうじて貫通などされる事無く石をやり過ごす事が出来たものの】
【内蔵にダメージが入ってしまってもおかしくないクリーンヒットに、ラベンダァイスは絶息する】

はぁっ…………ご、ほっ…………
なら…………もう、チョロチョロは、しない……………………
――――ハエの様に、叩き潰す…………

【ゆるりと起き上がりながら、ラベンダァイスの瞳に怒気がふつふつとわき上がってくる】
【援護を主体として――――などと、立ち回りを意識する事はもう止めだ】
【様は、この侵入者をこの場所から叩きだせば済む話】

――――『ギガンテス・フォース』!!

【その為には、この腹部のダメージを帳消しにしてあまりある『力』を、変身によって引き出せばいいのだ】

【3m程の人形の様な巨体】
【土偶とも、石像とも表現できそうな威圧感を備えている】
【寸胴で、巨大な腕を備えており、腕の先端には、半透明のラベンダー色の爪がついている】

【先ほどとは比べ物にならない、強大かつ鈍重な姿】
【剛腕の攻撃力と、鉄壁の防御力を同時に備えた、砲台の様な姿がそこにはあった】
183 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/02(金) 22:35:39.97 ID:tta8p5Slo
>>175

【タンクトップを赤く染めた相手が、少年へと一歩を踏み出す】

(来るか……あれ?)

【迎撃しようと、少年が身構える────と、>>175>>167へと振り返る】
【てっきり襲い掛かってくるもの、と決め込んでいた少年は拍子抜けし、一瞬硬直してしまった】

【やがて、>>167が放った弾を相手が回避するのを見ると同時に】
【こちらを見ている少女の視線に気づく。その意図を一瞬測りかねて】



【弾かれたように、>>175へと走り出した】
【あと一歩で殴りかかれる、というところまで接近したところで───】

────はっ!

【掛け声と共に両手を突き出す】
【両手から放たれるのは、ただの魔翌力───何にも変化していない、純粋な魔翌力】
【それは衝撃波のように>>175を襲う】
【当たったのなら、多少の距離を吹き飛ばし、軽く痺れるようなダメージを与えるだろう】

【そして攻撃の成否に関わらず、少年は投げた小剣を回収しようと動くだろう】
184 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2011/09/02(金) 22:39:36.57 ID:ycqctNz20
>>180

鈴の音につられて、半ばビビりながら来たというのに……まぁ良い。
我が霊刀、≪裁祓三日譚(サバラミカタ)≫の力を発揮せんで済んだのだからな。

【相手と対になるような、紅白の巫女装束を纏った少女は】
【その左手に構えていた短刀を、腰にあった黒塗りの鞘に納める】
【黒漆に一点の銀装飾が施された鞘――そして見れば、もう一本】
【神聖そうな白木造りに、鈴と紅い紐が結び付けられた太刀らしい鞘も見える】
【二本の刀を帯刀した巫女――少々、見かけない光景かもしれない】

【そして彼女は、呆れたようにはぁぁ、と息を吐きながら】

まぁ、うるさかったといえばうるさかったがな?
別にンなことは最早どーでもよい、我のことを気遣う前に先ず自分の心配をしたらどうだ?
何をしておったか知らんが……ほれ、折角の装束も乱れてしまっておるではないか。
大いなる御神の系譜を汲み、その教えを説かんとする我々がそんな体たらくでは……云々……

【……と。妙に説教口調でぶつぶつ言いながら、相手に歩み寄るだろう】
【敵意のようなものは感じないが――何処か若干、ババくさいようn[禁則事項です]】


……ほれ、先ずは立つが良い。兎に角、大丈夫か?

【やがて巫女は、ゆっくりとその右手を差し出し、立つように促すだろう】
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 22:41:27.20 ID:LaJBumtTo
>>178

嗚呼、理解など最早求めることはない
君をラビアンローズの麗しの薔薇の棘にて魅了して、物言わぬ虜としてからゆっくり仕込んであげよう……。
彼の術が、君のような存在をどう作り替えるかは知らないけれど
――……きっと、この木偶人形よりは可愛らしくなるはずだよね。フフ、楽しみ――楽しみだよ僕は!ハハハハハ!

【会話が成立しない。普通の狂人とは違うベクトルで狂ったカーマインは】
【誰にも理解されない、されようと努力することもない言葉を並べ】
【実験台に乗ったカエルを見るような目で、白黒の一挙手一投足を眺めていた】

【ラビアンローズは、攻撃を終了した瞬間に棘を内部に収める】
【そして元の球体に戻ると、先ほど同様にその場に浮かび】

【飛翔するナイフに反応。「一本」のニードルを突き出しナイフを弾こうとするが】
【もう一本のナイフには反応せず、ラビアンローズの肌に接触せんとする】
【同時一本。そして、先ほどの攻撃範囲から射程距離は1.5m程と推測することも出来るだろう】

【単体ならば対処の仕様は多くある】
【ラビアンローズ自体の速度は遅く、距離を注意すれば避けることも可能だろう】
【しかし、その数が多く位置がいやらしい】

【カーマインと白黒の間に4つ。そしてカーマインの左右に常に4つ】
【カーマインの傍に控える「ラビアンローズ」は、十中八九迎撃翌用のものだろう】
【下手に攻撃すれば四本の棘に弾かれ、近づきすぎればどうなるかも想像に難くない】

【自分では攻め込まず、安全な陣地を形成し場を掌握する設置型の能力者】
【このタイプの能力者を相手取る場合、何らかの工夫や適切な立ち回りが必要となる】
【敵の手数は無限ではなく、考え操る頭はカーマインの其れ一つ。――白黒の、この後の判断は如何なるものとなるか】
186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/02(金) 22:42:32.42 ID:v4fjQ0bAO
>>174>>179
【突進の最中、見えたのは何かを口に含み立ち上がったヴァンデッタと、その後ろで大技の準備に入った、ラグナロク】
【肌の色が、明らかに変わった】
【誰が見ても明らかな変化に、思考は逡巡するも、体はそれを無理矢理抑え込んで】
【結果、オルカは盾ごとヴァンデッタに体当たりを仕掛けた──だが】

──ッ!硬ってえ…!
いや、それだけじゃねえな…!

【明らかな違和感、とても人にぶつかった様には思えない】
【僅かに聞こえたヴァンデッタの言葉を借りるなら、まさしくゴーレム=z
【恐らく、身体能力を引き上げる類の薬でも飲んだのだろう】
【そう結論付けると、ならばこのまま盾を押し付けているのはマズいと、感じて】
【急いで距離を取ろうと、バックステップを踏み──】
【前方のラグナロクに向けて、声を張り上げる】

おいアンタ!
気をつけろ、コイツめちゃくちゃ硬えぞ──!

【そう、警告】
【薬の力なら、必ず時間切れがある筈だ】
【しかし、そう悠長には構えていられない】
【ポケットの中に入っている、最後の金貨のことを考えながら、肩口に留まる鵞鳥を見て、舌を打ち鳴らした】
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/02(金) 22:44:02.26 ID:KigzmJTSO
>>181

――面白ぇ。

【女性が爪を振るうその時、リューファの目が開き緑の瞳が覗く】
【緑色の瞳は、瞬く間に狂気に染まっていく】

【くるりと剣を回し、下から剣を振り上げ逆手にして女性の爪を受け止める】
【女性の手に人並みの神経が通っていれば、触れた瞬間痺れるような感覚に襲われる筈だ】

そぅらっ!!

【そのままの姿勢で、右足を振り上げ女性の腹部に叩き込もうとする】
188 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2011/09/02(金) 22:44:57.53 ID:ycqctNz20
/っと、巫女の方、次の返事遅れます!ごめんなさい!
189 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 22:50:30.79 ID:taRmKaHUo
>>182

ふん。

【少女を撃ち抜いた石ころ、オービタル・ビット≠ェ、ブーメランのように独りでに凌花の元へと戻っていく】
【どうやら、何か細工があるらしいそのビットは、凌花の電撃を受けて、凌花の体の周りを、衛星のように周回しながら浮遊している】

>>183

……いまさらぁ?

【オービタル・ビットを纏った凌花が、近づいてくるレアに向き直る】
【視力が回復してきたのだろう、明確にレアに対して目測を立てる様子を見せた】

……へ?

【レアが、何らかの拳法を用いて殴りかかってくるものと思っていた凌花は】
【少年の両手から放たれた魔力の波動に、間の抜けた声で応じることになった】

っふ、う……!?

【全身をくまなく打たれるような衝撃に、凌花は何歩か後ろにたたらを踏んで、息を吐く】

お前っ……!

【凌花がその場所からずれたことで、少年はその地面に転がっている小剣を回収することができるだろう】
【そちらに向けて、怒りの声を放つが――】

>>182

ッ!?

【吹き飛んだはずのラベンダァイスの方から、魔力が吹き上がる】
【驚いた凌花の目に飛び込んできたのは――】

なに、よ。これ……?

【巨躯を誇る、巌の巨人】
【まさか、これが、あの翼の生えた少女だと言うのか――?】

オ、オービタル・ビット=I

【凌花の声と共に、再びビットが巨人目掛けて飛びかかっていく】
【狙いは、その大きな頭部だが――果たして、ダメージを与えうるのか】
190 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 22:51:03.86 ID:Bk2aIMLIo
>>185
悪い、花には興味ねぇんだわ。つか、薔薇とか派手すぎて嫌いなんだよ。
あーくそ、くそ、なんで今日別の道選ばなかったのかって今更ながら後悔してるぞ俺はよォ!
くそっ、本来なら既にキャバで酒池肉林の大豪遊をしている予定だったってのにっ!

【届かぬと分かってなお、回す。口をひたすら】
【己のペースを守り通し、相手の流れに飲まれないために】

【相手が己を視る眼は、己のよく知る眼である。先ず、人を見る目ではないのだ】
【理解している。己が、アイツら≠フ仲間になる前の己を視る他者の目が、それだったから】
【だからこそ、イラつくし、ついうっかり殺してしまいたく成る。小悪党とは言え、悪人≠ネのだ】
【殺しにも、どんな手にも、元々躊躇う気質は何一つなかった】

―――っし、だったら行きますか。

【そう言うと、両目に灰色の魔力を宿らせて視力を僅かに強化し、駈け出した】
【二度動きを見れば、間合いは十分に測れている。両方、観察するレベルで見ていたのだから】

【そして、先ずは第一の関門、一つ目のラビアンローズ】

【間合いの直前、1.7m位のところで、右腕からプッシュダガーを投擲する】
【そして、その瞬間に滑りこむようにして地面を蹴り、ラビアンローズの真下を潜り抜けようとする】
【もし、ラビアンローズが反応すれば、その瞬間に魔力を解き放ち、爆風を産み出し加速を産み、間に立ちふさがるラビアンローズを抜けようとする筈だ】
191 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/02(金) 22:52:54.01 ID:fwUEYBqSo
>>187

【ガギッ、というなんとも言えない音がして、爪と刀が打ち合った】
【しかし、どうにも痺れては居ない様子―――本物の手に、何かを被せる形にしているのだろう】
【狂気の緑眼と迫る右足を彼女は見ると、ニヤリと笑顔を作ってみせ】

―――まぁずは一本、お次はどこだ?

【左の、右手と同様に固く鋭い爪のある手を自らの腹部の前に据えた】
【さながら、攻撃を待ち受ける剣山だ。そのまま足を突っ込めば、当然―――。】

/始まったばかりですみません、次ちょっと遅れそうです
192 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 22:53:43.10 ID:2aDGFX3do
>>184

……冷凍、鯖の味方……? あ、剣士さんなんですか……?

【少女の言葉を復唱したが、明らかに何か間違っていた。気づくだろうか】
【そして勘違いも甚だしく、どうやら目の前の彼女を剣士と認識したらしい】

【二本の刀を帯刀――同じ巫女でも、相反しているだろう】
【こちらは刃物類など持っていないし、持ち物と言えばビニール傘一本だ】


あ……すいません、でした……え、ぁ、すいません……。


【謝罪をした後に謝罪。説教に飲まれて少女は謝罪の言葉ばかり零していた】
【反論、訂正したい箇所もあるのだが―――内気な彼女には到底不可能だったようで】

【大丈夫か、という言葉には苦笑しつつ頷いて、差し出された手をおずおずと取った】
【小さな声を吐息と共に漏らして、ふらつきながらも立ち上がり、ローブをいそいそと羽織りだした】


えっと……その、”儀式”をしていまし、た……。
毎日、絶対にやらなくちゃ……ダメ、なので……。


【説教が収まった頃合いを見て、何をしていたかボソボソと小声で呟いた】
【遠まわしに自分は不審者じゃない、妖怪じゃない―――と、主張している様だ】
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 22:54:26.87 ID:2aDGFX3do
>>188
/了解でっす!
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 23:01:18.30 ID:EPacuaw60
>>183

(――――少し遅い。そろそろさっきの目くらましが、切れる頃…………)

【もう少し早く飛びかかってくれれば――――落胆の感情は、拭えない】
【もっとも、事前に打ち合わせなど何をしていない状況下では、致し方ない面がある】
【阿吽の呼吸で動けるほどに、互いを知った仲ではないし、逆の立場に立ったとしても、チャンスを活かせた自信は無い】
【だから、>>183の行動をとがめる事も出来ない】

(でも――――もし巻き込んじゃったとしたら、謝らないと、ね…………)

【先ほどの飛礫を直撃され、痛む腹を気にしながらラベンダァイスはそっと目を伏せる】
【巨人の如き形態へと変身したのは、確実な一撃を叩きこむため】
【あるいは、>>183を巻きこんでしまいかねないリスクを思案してなお、ラベンダァイスはそうする事を決意した】

>>189

う、んぅむ…………!!

【巨大な石像の姿に変身したと言っても、先ほどのダメージは残っているらしい】
【微かに背を丸めて、腹部に負ったダメージを気にする仕草を見せるラベンダァイス】
【――――装甲の内側のダメージまでは、変身では補いきれなかったらしい】

――――――――死にたく、なかったら……………………

【ぐい、と顔を挙げる。そこに迫るのは、再び先ほどの飛礫――――オービタル・ビット=z
【それを、右腕で頭部を庇う事で受け止める。痛みが無い訳ではないが、腹部と腕ではその差は歴然としている。増して先ほどとは固さが違うのだ】

――――――――今すぐここから出ていけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッッ!!

【怒りと戦意を咆哮に変換し、ラベンダァイスの口から放たれる。同時に、左腕を真っすぐに凌花へと向けると――――――――発射】
【肘の部分で切り離された左腕が、文字通りの『ロケットパンチ』となって凌花へと迫る】
【速度は人間の全力疾走程度で、弾丸じみた高速と言う訳ではないが、先端の爪、そしてその質量そのものが、その破壊力を端的に表している】
【万一にも、喰らえばその身の保証は出来かねる。ラベンダー色の爪は、ただその事実だけを告げていた】
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/02(金) 23:01:27.53 ID:KigzmJTSO
>>191

やべっ――

【見える左手、しかし途中で足を止めるのは難しい】
【ならばどうするか】

危ねぇなこの野郎!!

【軌道を修正すれば良い】
【女性の顎に向けて足を振るう】

【しかし、急に軌道を修正したため、威力も速さも削がれている】
【一歩下がるだけでも顎を上げるだけでも回避は可能だし、食らってもさしたる威力は無い】


/了解でーす
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/02(金) 23:03:39.38 ID:tta8p5Slo
>>189

【少年の両手から放たれた魔翌力に、>>189はたたらを踏む】

…飛ばないか

【少年としては、文字通り弾き飛ばすつもりでやったのだろうが】
>>189の周囲を回る石コロに邪魔されたのか、あるいは少年の力が弱すぎたのか】
【思い通りに行かないことに歯痒い思いをしつつ、地面に落ちていた小剣を回収する】

…何だアレ
あの人…だよね?

>>182の方を見やり、その変貌に息を呑む】
【疑問を押し込め、無理やりに体を動かす】

(斬りかかるのはダメ、ならもう一度…)

>>182に気を取られているスキに、もう一度】
【回収したばかりの小剣を>>189へと投げ打った】

【ただし、先ほどの魔翌力の放出のせいか息が上がっており】
【投げられた小剣に、先ほどのような勢いは無い】
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2011/09/02(金) 23:03:57.96 ID:ycqctNz20
>>192

……?何やらお腹が減るような発音を感じたが……まぁ好い。
いや、我は剣士というわけではない。正真正銘、汝と同じであろう巫女よ。
ある社(やしろ)に祀られる神に仕えておってな……この二本は護身用を兼ねた神祀具だ。

【残念ながら、字面ではなく音だけの判断では気付けなかったらしい。少し首を捻り】
【それから、その場でふわりと舞うように一回転して自身の装いを示す】
【巫女装束の上から羽織る白い衣と、背中にある大きな蝶々結びの飾りが揺れる】


……うむー。だーから、謝らんでよいと云うておるのだっ!
まったくもー……シャキっとせぬか!なんで我が汝に説教せないかんのだ!

【その態度がなんとなく癪に障ったようで、ついつい声が大きくなる】
【それから呆れたようにがしがしと頭を掻いて。……説教は、自分で勝手にやっていることだあ】
【しかしそれらの態度に反して、相手が手を取ったなら】
【とても優しく、立ち上がるのを補助してくれるだろう。根は悪い奴ではないのかもしれない】


ふむ……“儀式”か。まぁ、それが汝にとっての規律なら何も云うまい。
我も巫女よ、その辺の込み入った事情は大体理解しておるつもりだ。

が……わざわざこんなところでやる必要があるのかー?
今日は我であったから好いとはいえ……少し危ないのではないかの?


【何をしていたか、という点に関しては、儀式という一言ですんなり了承した】
【しかし巫女にとって腑に落ちないのは、わざわざこんな偏狭で儀式を執り行っていたこと】
【危ない、というのは――無論、この廃墟街の治安の悪さを差しているのだろう】

【……何故、この巫女が此処に居るのか、という疑問も、少なからず浮かぶかもしれないが】
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 23:09:53.39 ID:LaJBumtTo
>>190

俗物だ、全く以て俗物だなぁ白黒くぅぅぅぅん!!
欲望に忠実で実に結構だよ!そんな君を苦痛で歪めて僕の駒に躾けてあげるのは実に楽しそうだ!
テーブルマナーは判るかい?僕好みの紅茶の入れ方は判るかい?
一つ一つ懇切丁寧に教えてあげるよ!後でじっくりと時間を掛けてねぇ!

【カーマインの余裕は揺るがない】
【自身を安全圏に置き、常に周囲を護らせた鉄壁の布陣】
【能力と自分に対して絶対的な自信を持っているからこそ生まれる膨れ上がった慢心】
【今カーマインは――己が傷つけられるビジョンすら、想定していなかった】

【一つ目のラビアンローズが反応する。反応したのは白黒……ではなく、ダガー】
【鋭く突き立てられた棘はダガーを弾きダメージを負うことはなかったが】
【その結果白黒の侵攻を許し、股下を潜られる形となる】

【爆風による加速は成功】
【しかし立ち塞がるは死の棘を纏う茨の道】
【進行を遮るかのように浮かぶ三つのラビアンローズ】
【それらはそれぞれ不粋な侵入者を串刺しにせんと一斉にその棘を突き出した】

【加速により反応が遅れ、手前一つのラビアンローズは突破される】
【しかし一斉に動き出したラビアンローズの内、奥に残る二つ】
【それらはそれぞれ白黒の右肩、胸部を狙ってニードルを突きささんと迫る】

【位置は白黒の頭上付近にあるものと、白黒の正面にあるもの】
【タイミングはシビアだ。しかし、これを無事突破することが出来れば一気に攻略へと近づく】
【ポイントとなる点は、予測が可能なところであろうか】
【ラビアンローズは脅威ではあるが「見えている地雷」だ。そして一直線の攻撃も予測をしやすい】
【観察し、それらを踏まえていたならば生存率は跳ね上がる事となるだろう】

【そして、一度突破してしまえば鈍足のラビアンローズが再び射程範囲に追いつくまで時間を要する】
【スピードと手段の戦いである。一つでも誤れば、一つでも怠れば死に繋がる可能性がある】
【白黒の力は、カーマインの牙城を如何にして打ち崩すだろうか――。】
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/02(金) 23:19:51.18 ID:fwUEYBqSo
>>195

【カクン、と顎が上がる。相手を見下すようにして、彼女は蹴撃を回避した】
【相手の姿勢はさぞ悪いはずだが、対して此方は手を動かせば攻撃だ】

【それをキチンと分かっていたこの化物は、防御に使った左手を動かした】
【腹部に据えた状態から、掴みへ。と言っても実際には、その動きで斬りかかるだけなのだが】
【更には右手にも力を入れて、相手に行動が出来ぬようにと―――そうした】

これで終わr……ぐ、うぅ………ッ!?

【くらり、と体が揺れて力が弱まった。先ほどの顎への蹴り、外れていたわけではなかったらしい】
【辛うじて、その先に触れていたのだろう。それがゆらりと脳に来た】

【つまり、超一時的な脳震盪―――攻撃の手は止まらないが、姿勢が崩れたのは彼女も同じ】
【まして右手も力がぬけているから、どちらかと言えば男に取ってのチャンスだろう】

/戻りましたー!
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 23:23:44.54 ID:taRmKaHUo
>>186

人の心配たァ……。

【一度激突した後、警告を与えるためにバックステップしたオルカに、ヴェンデッタの声が追いすがる】

……余裕じゃねぇか!

【今まさに短槍を放ったばかりの右手で、地面に突き刺してあった長槍を引っ掴むと】
【その石突の側で、盾の上から押し付けるような突きを放った】

【どうせ穂先を盾で防がれてしまうのならば】
【最初から、打突目的で、相手を押し込んで、あわよくば蹴倒してやろうという目論見の攻撃だ】

【――少年の動きは、先程までに比べれば、ほんのわずかに鈍くなっているが】
【それでも、常人に比べれば遜色など見当たることもない、素早い槍捌きだった】
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 23:24:17.88 ID:Bk2aIMLIo
>>198
俗で何が悪いってんだよ、金さえありゃ品性だってある程度補える。
金さえありゃ、ある程度の欲望は満たされる、綺麗な女も旨い飯も居心地のいい部屋も!
いやぁいいね、俗。俗に塗れて生きるの最高ひゃっほー!
紅茶が飲みたいならプロを金で雇いやがれ、そんなナルシストっぽくて俗とかマナーとか言うやつなら金もあるだろ?
あと、覚えとけ。俺が勝ったらテメェの物、服も何もかも全部ひっくるめて俺が以てってやるからな、そして質屋に売り払う!
パンツだけは残しといてやるから感謝しやがれこのこんちくしょうなナルシストで無機物大好きな変態野郎ッ!

【せめてもの精神的な余裕を保つために、口を踊らせる、言葉が踊る】
【攻撃というよりかは口撃という方が正しいような、意味無き音声物量による圧殺のような罵倒】
【正直いっている内容は小学生の口喧嘩の内容のようなものだ。しかし、之でも十分に男は己のペースを保てるのだ】

【そして、ダガーを弾いた隙に、白黒はラビアンローズの真下をくぐり抜けて】
【次の瞬間には、右腕は又ポケットに収められていて。そして、迫る二本のラビアンローズの棘、其れを見て】

―――へ‥‥っ。
ここからが正念場ってなぁ、来るのは予測済み、だったら対応もある程度考えておいたッ!

【そう言うと、素早い動き――普通に動くよりポケットから手を出すほうが速いのは鍛錬の結果か】
【居合が鞘と其れを活かす体捌きにより加速されるように、ポケットを鞘に見立てて左手を引き抜いた】
【その手に握られていたのは――――メリケンサック。魔力を不可できるように加工された其れが拳に握られていて】
【手のひらに入れて握り込むための広い金属面で、心臓を狙う棘を受け止め、右腕がポケットから趨る】

【そして、ダガーの刃から爆風が生まれて、白黒は空高く跳躍した】
【一瞬で、ラビアンローズの範囲から外れるように飛翔する筈である。しかしながら、鮮血が同時に飛び散ったのが見えるだろう】
【右肩に先端が突き刺さった瞬間に跳躍したため、腕の皮膚がざっくりと裂ける結果となったのだ】

【だが、ラビアンローズを飛び越えるようにして、全ての関門を抜けて、カーマインの目の前に白黒は降り立った】


‥‥‥‥んで、どうする。余裕たっぷりのカーマインさんよぉ?


【不敵な笑みを浮かべて、また両腕をポケットに突っ込んだ】
【先ほど見ただろう。ポケットから飛び出してくるのは、ダガーだけではない】
【何が出てくるか検討もつかない、その奇襲性。それこそが暗殺者たる彼の一番の強みであった】

【じりじりと距離を詰めて、ラビアンローズの範囲内に入らない2m地点に立つのだった】
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 23:25:46.47 ID:2aDGFX3do
>>197

……? あ、剣士さんじゃないんですか……。
私と同じ、ですか……私の村には、そういうモノは無かったので……。

【二本の剣を見ながら感心したように、照れながら笑う】
【ふわりと舞う仕草に小さな声を漏らしていた。聞き取れるものではないが】
【黒いローブの中身を覗いて、自分の巫女服と見比べて見たりと忙しない】


ひゃっ……ごめんなさい、ごめんなさい……ッ!
お、怒らないでください、怒らないでください……な、なんでもしますからぁ……っ!


【びくびく、と大声に驚いたのか若干涙目で震えていた。過剰に怯えすぎでもあるが】
【とはいえ相手が親切心からなのはわかっている様だ。手を取り、優しく補助してくれたことで】
【完全とまでは行かないが、少女は目の前の彼女を信用しているようであった――――】


はい、とても大事です……毎日しないと、怒られますから……。

危ない、ですか……?いえ、此処が一番良いんです……。
”今日”は”貴女”でしたから、”儀式”は此処まで、ですけど。


【違和感を覚える言い方。”危険な場所ほど良い”とも聞こえる言い方だった。治安の悪さを知らないはずもない】
【そして、”儀式”は本来ならば続きがある―――と、言いたげでもあったが。唖然とした表情で少女を伺っていた】

【”今日”は、と言うならば―――”昨日”や”一昨日”もある、のだろうか】


私、他の巫女さんと……お話した事が無いんですけど。
やっぱり、貴女も……”悪霊”に憑かれてたり、するんですか……?

あのあの、だから此処に来てるんですか……? 


【――――――……私と同じ様に】


【興奮したように、饒舌に成りつつあった。会話など苦手で、臆病で内気な彼女だというのに】
【蒼い双眸に宿る光。さながらそれは”同じ立場の者”を見つけた―――そんな時に見せる、希望の光】
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 23:31:36.49 ID:taRmKaHUo
>>196

……お前ッ、このっ……ッ!

【こちらの隙をついて、またしても小剣を投げてくる少年に、凌花が文を成さない言葉を口にする】
【怒りのためか、あるいはもはや余裕が残されていないのか】

【だが、余裕が残されていないとすれば、少年の方も、なのだろう】
【投げられた短剣には、先程のような鋭さがなかったのだから】

くっ……。

【それゆえ、どうにか彼の投剣への反応が間に合った】
【辛うじて身を捩り、小剣をやり過ごす――】

こんのぉ……っ!

【同時に、剣を投げた少年の方へと走り寄る】
【隙があれば、レアに攻撃を加える事もできるだろうが――】

>>194

【――少年に近づいていく目的は、むしろこちらが本命だった】

【ラベンダァイス――あれだけの巨体だ、その質量でもってこちらを攻撃する気ならば】
【――仮にも、同じ敵と相対する仲間≠、攻撃する危険は犯さぬであろう、と思ったのだが――】

ちょ……本気なの!?

【さしたるダメージを与えた様子もない、オービタル・ビットを再び身体に纏わせながら、確認するところによれば】
【――ラベンダァイスに、攻撃の手を止める、という選択肢はないらしかった】

【咆哮に、大気が震える】
【それに怯む間もなく、追撃してくるのは】

……漫画じゃ、あるまいしぃーっ!

【飛び出す、その巨大な左腕】
【その馬鹿げた光景に、どれだけ文句を言っても始まらない】
【凌花は一も二もなく、背を見せて回避しようとしたが――】

【ズン、とグラウンドごと揺るがすその着弾の衝撃に、凌花は弾き飛ばされてしまった】

/続きます
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 23:32:11.96 ID:taRmKaHUo
>>194 >>196

っぐ、う、っあ……う……。

【地面に叩きつけられて、口に入った土を吐きながら、凌花が呻く】
【それでも、よろよろと立ち上がり――】

く……。

【――振り返って、レアとラベンダァイスを見る】
【その目からは、未だ戦意が覗いていた】

アタシだってねぇ! このまま、なーんにもできずに……!
帰るわけに、いかないのよぉっ!

【オービタル・ビットが、凌花の身体をぐるぐると回る】
【――やがて徐々に、その速度が速くなっていく】

だからっ! せめて!

【そう言う凌花の目に、狂気のようなものがほの見える】
【その目は、巨大化した威容のラベンダァイスではなく――】

そっちのクソガキを、ぶっ殺すッ!

――オービタル・ビット<b!!!

【速度を蓄えた、オービタル・ビットが射出される】
【――狙いは、おそらくラベンダァイスの攻撃に巻き込まれたであろう、レアの方だった】
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/02(金) 23:34:39.22 ID:v4fjQ0bAO
>>200
【僅か──僅かながら、ヴェンデッタの動きが鈍ったことは、オルカにとって光明となるだろうか】
【ただ、それでも速い、その一突き】
【盾越しでも、相当の衝撃を感じたオルカは、肺に貯めていた息を吐き出す様に、呻く】

───ぐ、うッ……!!

【体が、崩れる】
【背中から倒れそうになるのを何とか逃れ、尻餅を突くように、オルカは倒れるだろう】
【無論、盾は構えたまま】
【しかし、次手を放つには、圧倒的に不利な姿勢】
【先ほど打ったばかりの舌を、今度は心の内で、盛大に打ち直し】
【片手は盾を支えたまま、もう片方の手は、ポケットへと動いていた──】
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/02(金) 23:37:13.25 ID:KigzmJTSO
>>199

チッ!
(外したか…!?)

【かくんと女性の顎が上がる。当たった感覚はあまり無い】

【迫る左手、力が込められる右手】

【絶体絶命かと思った、その時】

(……掠った、のか……?)

【ふらりと体制を崩す女性、力が抜ける右手】

(…今か!?)

【右足を引き、姿勢を安定させ、剣を回し順手に持ち替える】

ぐっ…!

【脇腹に女性の左手が掠り、僅かに肉がえぐられる】

――そこだ!!

【痛みに顔をしかめつつ、剣を女性の腹部に突き立てようとする】

【突きが当たれば、剣が触れる所が痺れるような感覚に襲われる筈】
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2011/09/02(金) 23:41:21.44 ID:ycqctNz20
>>202

ま、信仰の形体はそれぞれであろう。土地が違えばシステムも違うというものだ。
宗教というものは、その土地に根付く人々の数だけ有ると云っても過言ではないからな……。

【その笑みに、巫女も少々気が和らいだのか、やや表情を軟化させる】
【……この巫女が纏っている赤と白の巫女装束は、かなり遊びが無い、とても確りしたものだ】
【メタ的に解りやすく言えば、二次的な創作要素が介入していない、一般的な装束である】
【ただし、その背中で大きく結ばれた蝶々結びの飾りと、二本の太刀が異質だろう】
【また、この少女自身の瞳の色――月のような銀色と、
 前頭部だけが銀に染まった黒髪も、異質だろうか】

……〜〜〜〜っ、あー……わ、悪い。少し言い過ぎた。
だからそんなに怯えるでない、怒ってなどおらんから……な?

【流石のこの巫女も、ここまで怯えられては心地が悪い】
【ばつが悪そうに、そして申し訳なさそうに、彼女に対してそう述べて】


……?ふーむ、熱心なのだのう。
此処が一番良い……のか?見たところ、近くに神域のようなものも見当たらぬが……

【少女の答えに、巫女は何処か胸に引っかかるようなものを感じていた】
【言葉の端々から滲む違和感を、捉えられない彼女ではない】
【とはいえ、先ほど彼女が自分で言ったように、「宗教とはその土地に根付く人々の数だけあるもの――」】
【そういう規律もあるのだろう、と自分の中でケリをつけたようだが】

【次の言葉には、思わず相手を真っ直ぐ見返して――】


……“悪霊”?


【怪訝そうな表情を――(ともすれば、何処か“ドキっとしたような表情”を)――禁じえなかった】


……いや、我が今日此処に居るのは、別件の用だ。我が神のことはあまり関係無い……
それに、我も我以外の巫女と会話したことは殆ど在りはしない、が……。


……汝は……。
……興味が沸いた、詳しく訊ねたい、が……汝がよければ、話してくれぬか?


我もこう見えて、由緒正しき『春霞の巫女』の系譜を継ぐモノ。
汝が何かに悩んでおるなら、少ないながらも力に成れるかもしれんぞ?

【――どうやら、この巫女は相手の境遇に興味を持ったらしい】
【“悪霊に憑かれている”……或いは敵意を買うかもしれないその言葉が、逆に彼女を協力的な姿勢へ駆り立てた】
【それは果たして、同じ巫女という立場ゆえの同情なのだろうか?……――“それとも”】

【どちらにせよ、敵意は未だ感じない。この――(得たいの知れない、とも言える――)――巫女を】
【信じるも、信じないも、彼女の自由だ】
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/02(金) 23:43:02.92 ID:LaJBumtTo
>>201

フッ、美学の伴わない欲望なんて僕には理解出来ないね!
金銭など僕の心を満たしてくれない!潤してはくれないのさ!
そう、この美しい僕には其れに相応しい美しいものが宛てがわれなくてはいけない!
だからこそのカノッサ!だからこそのナンバーズ!カノッサ機関は僕の美学に最も近く!世界に近く!可能性に満ち溢れている!

僕は僕の世界を飾るためならば何でもしてやる!
君は僕の下に跪き、世界が僕色に染まる瞬間を醜い眼で見届けるがいいさ!フフ、アハハハハハ――!

【どこからか薔薇の花を出現させ周囲にキラキラと舞わせながら】
【己の思想と言葉に酔いしれたカーマインは、高笑いを浮かべて白黒と対峙する】
【ベクトルは全く違うが、言葉で己を奮い立てるという一点に於いては共通している】
【自己愛という鎧で武装したカーマインは、自分を飾ることで闘気を迸らせていた】

どうする?分からないなぁ、君には僕が追い詰められているように見えるのかい?
ラビアンローズの薔薇園から生きて出られるとは思わないことだよ!

【間を挟むラビアンローズの壁は突破された】
【だが、突破された後もラビアンローズはゆっくりと、白黒の背後に向けて距離を詰めていく】
【ラビアンローズの薔薇園――その意味は、恐らくこれだ】
【容易には破れぬであろう4つのラビアンローズによる「状況の硬直」】
【そして、攻略に手間取れば前後からラビアンローズのニードルに晒されることになる】
【2つや3つならば対処も可能なラビアンローズも、包囲殲滅の形となればその殺傷力と攻略の困難さは跳ね上がる】

【それを防ぐためには、背後のラビアンローズが追いつく前にこの状況を動かす必要がある】
【最後の関門だ。この最後の砦を攻略すればカーマインへと届く】
【真紅の甲冑を輝かせながら、カーマインは腰の剣に手を添えて……静かに、白黒の動向を窺う】
【範囲に飛び込めばすぐさま獲物を仕留められるように、牙を研ぎ澄ますのだった】
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/02(金) 23:45:56.36 ID:taRmKaHUo
>>205

【確実に押し込んだ手応えに、内心で快哉を叫ぶと】
【さらに足を進めて、倒れたオルカへの追撃へ動く】

【――ヴェンデッタは、近くで倒れたオルカに、手心を加えることはない】
【そのまま槍を回転させて、伸ばしたままだった左手を槍に添えて、両手もちに切り替えて】

……まずは一人目、だ。

【冷酷な宣告と共に、地面に向けてその穂先を振り下ろす】
【片手で動かすのとは違う、威力と速度を保った攻撃】

【――それでも、彼に近づくための時間、槍を構え直す時間】
【オルカの狙いが叶うまでの時間は、十分に与えられただろう――】
【盾から覗くその脳天を、貫かんと放たれた槍の行方は――?】
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/02(金) 23:46:19.54 ID:fwUEYBqSo
>>206

グぅ……お、ぉッ………!?

【深々と、剣が女性の腹部に突き立った。案外、あっけなくだ】
【しかし感触は奇妙であろう。肉でなく、砂の詰まった袋を突いたかのように“重い”のだから】
【当然のように、血は流れず―――けれど、ダメージは大きいらしい】

なんだッ、痺れ……?
クッ、面倒な真似を、お前っ………!!

【ふら、とたたらを踏みながら、女性はおもむろに両手で”掴みかかる/斬りかかる”】
【だがしかし腹部から走る痺れと痛み、それらもあって動きは鈍いのだ】
【脳震盪は収まったらしいが、それでも隙が多いというのは否めない一撃】

【―――速くも、だが。形勢を決する、好機である事に違いない。】

211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 23:47:57.01 ID:EPacuaw60
>>196

(あっちももう、余裕が無い…………
だけど、これで終わるなんて事は…………)

【先ほどよりも勢いに欠けた攻撃を放つ様を見て、ラベンダァイスは>>196の少年の状態を大まかに把握した】
【自分の身体にダメージが蓄積している様に、向こうも余力が失われつつあるのだろう】
【しかし、戦士として戦っている以上、ずるずると消耗して終わるという事は無いはずだと、ラベンダァイスは期待する】

>>203-204

この場から、撤収するか…………カエルの様に、叩き潰されるか…………
私は…………、っ…………どっちでも、構いませんよ…………?

【のしのしと、遅い歩調ながらもラベンダァイスは歩む】
【元々は、襲い来る相手を振り払う事に意味のある形態であり、遠方の相手には先ほどのロケットパンチしか打つ手がない】
【しかし、あまりにも離れられてしまっては、レンジと言う意味で戦闘を維持する事が出来なくなるため、多少歩みが遅くとも接近しなければならないのだ】

――――――――戻って

【地面に突き立った左腕を、自分の身体へと『引き戻す』】
【左腕は、ワープでもしたように光を放ってその場から消滅し、何事も無かった様にラベンダァイスの腕に戻っていた】

(…………これで負ける様な事があれば、私が後を叩く…………)

【最後の意地とも言うべき攻撃を>>196へと飛ばす凌花を見ながら、ラベンダァイスは冷静に状況を判断していた】
【やや非情な話になるが、>>196の少年とは、それほど深い絆があった訳でもない】
【ここから援護するにはやや距離が遠く、自分のロケットパンチとオービタル・ビット≠ナは、速さで勝負にならず、進路の妨害も出来ないだろう】
【なら――――注意が向いた瞬間を狙って、自分の一撃を確実に叩きこむ事に専念すべきと判断する】
【つまるところラベンダァイスは、凌花の動きを注意深く観察しながらも、静観に徹したのだ――――>>196の少年を見捨てて】

(――――――――次は、絶対に逃がさない…………)

【ロケットパンチの推進には、魔力を消費する】
【腕に戻って来たばかりの左腕では、次弾に用いるにはまだ魔力の補給が済んでいない】
【だから、次は右腕を使う――――右腕を、腰に溜めていつでも発射できる体勢を作った】
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/02(金) 23:49:13.79 ID:xAGHyaeI0
【路地裏】

…………もう、夜だし、夜だから、夜だから――。

【明かりもあまり無い、暗い路地裏、狭い道】
【その真ん中に、ぽつんと。小柄な人影が一つあって】


【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女は】

……夜、だから、……行ったら迷惑だから、…………夜、だから……。

【ぶつぶつぶつぶつと、ひたすらに呟きながら】
【ゆったりと足を進めるのは、街への方向とは逆。路地裏の奥へと向かっていく方向で】

…………でも、よる、でも、……見に行く、くら、い、なら――――きゃっ!

【ぴたり。急に足を止めて、ふわりと。振り返り、見やるは街のほう】
【ただ、急に振り向いたがために。少女は、足を縺れさせて】
【どてんと、ド派手に転んで。その際、パーカーのポケットから転がり出たのは、一枚の金貨】
【気付いて、咄嗟に手を伸ばすも。届かぬそれは、きっと。少しの間、ころころとノーコンで転がっていくはずである】

【転んだ瞬間に、鈴たちもいっせいに声をあげて。喧しいことこの上ないのでした】
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/02(金) 23:50:07.54 ID:tta8p5Slo
>>203>>204

…くっ!

【何とか投げ打った小剣はしかし、すんでのところで避けられる】
>>203が怒りも顕に少年へと走り寄るが────】

あれ、え、ちょっとマズいっ!?

【少年の目には、その後ろを飛んでくる左腕しか見えていなかった】
【咄嗟に構えるが、呼吸を整える暇も無い。闇雲に両手を着弾予定地点へ向け】

やあっ!

【タイミングを合わせて一声、自らの正面に魔力の壁を作りだす】
【飛んでくる石や岩などを壁で弾いて直撃を避けるが、衝撃までは殺せない】
【体内に少なくないダメージを受け、その場に両膝を着く】

…ぁ、っつー…

【緩慢に立ち上がり、>>204に顔を向けると───】
【丁度、「クソガキを、ぶっ殺すッ!」と発音しているところだった】
【少年の体を石コロが襲うが、もはや魔力を放出している余裕は無い】

あ、うあぁっ!

【味方の少女のように打撲で済めば良かったのだが、そうもいかない】
>>204の周囲を周回し、十分に速度を溜め込んだ石コロは、文字通り銃弾のように飛翔】
【右脇腹を貫通し、少年の胴体に紅い穴を穿った】

【少年はその場に倒れ伏し、動くこともできない】
【───右腕だけは、別な生き物のように時折、ぴくり、と痙攣を起こしていた】
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/02(金) 23:57:11.00 ID:Bk2aIMLIo
>>208
――っは、美学、美学、美学‥‥うるっせぇっての。
それを言うなら俺の美学は金のためなら何をするのもためらわねぇことだ。
いや、正直に言うぞ。テメェすげーわ、嫌味抜きでな。
俺、お前みたいに自分に自信とかもてねーからさ、いや、その点だけはお前凄いと思うよ、ガチでな。

だけど、正直よぉ。テメェが世界をどう染めようと、実際どうでもいいんだよね。
俺は俺として自分勝手に生きれればそれでいい訳、屑に生まれた以上、自分の分は分かってるしな。
だがよォ、テメェが俺の事を勝手にするのは頂けねぇ、それ以外はどうでもいいさ、テメェがスラムの奴ら拉致しようと俺には関係ねぇし。

俺は自分勝手なんだ、テメェの都合とか知ったこっちゃねぇ。
さっさと身ぐるみ剥がされて俺の明日の豪遊の足しになりな!

【転じて、コチラは黒とも白とも取れない、煮え切らない色の地味な灰色の魔力を纏う】
【まさに、鼠≠フ様な男だ。こんな男、路地裏を一日徘徊すれば2,3人は見つかるくらいには有り触れている】
【個性の欠片もない、量産品の様などこにでも居るただの小悪党で、恐らく映画とかなら名前も呼ばれる死ぬ役回り】
【だが、そんな男だって人間である、生きている。そして、心があり。ならば当然、意地や何かが存在するはずだ】

【――屑なのは知っているが、屑なりに強く生きる】

【誇りとも言えない、信念とも言えないそれは、しかし白黒のあり方を表すものだった】
【そして、目の前に広がるは4つの球体に依る相手の包囲網、なるほど厄介である。ならば、どうするか】
【ある意味、之こそこだわりと言える両手をポケットに突っ込んだ態勢で、思考を回していくのだった】

(‥‥さぁって、どうするかねぇ)

【結論、相手の隙が見えるまで、連続で攻撃を放ってみることにした】
【右腕を引きぬき、アンダースローで相手の胸元へダガーを飛ばし】
【もし、ラビアンローズが反応すれば、その瞬間にダガーは消える筈だ】
【その時には、右腕がポケットに収まっている】

【連続攻撃に、どういうふうに反応するかを確認するつもりであった】

【4つの球体の真ん中の地点に攻撃を放てば、同時に一点に攻撃が来るのか】
【それを確認して、もし、そうなったのを確認したとすれば、一本目のダガーが消えた瞬間に左腕が引きぬかれ、ダガーが立て続けに飛ぶだろう】

【一つ目の対応の直後の隙を狙うつもりであった】

【そして、同時に棘が来ないのならば、二本目は飛ばずに、カーマインとの距離を警戒しつつ、様子を視るはずだ】
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/02(金) 23:58:39.89 ID:KigzmJTSO
>>210

【刃は女性の腹部に深々と突き刺さった。しかし感覚がおかしい】

(なんなんだ、コイツ……?)

【彼は人を斬り慣れている。しかし、どれもこんな感覚では無かった】

くっ!

【剣を引き抜き、屈んで女性の手を回避する】

――おらぁっ!!

【再度、女性の胸の中心の辺りに刃を突き立てる】
【食らえば、先程のような痺れに襲われる筈だ】
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/03(土) 00:00:29.50 ID:q4ALXiAAO
>>209
【ポケットを探っていた右手が掴むもの】
【それは金貨であり、最後の一枚=z
【自らの貧乏さを嘆く暇もなく、オルカはそれをポケットから引き出す】
【そして、迫る死よりも早く、迫る槍より早く、盾を支える左手、その手首に巻かれたバングルへと、金貨を投入する──!】

ハッ、言ってろ……
終わりは───

【瞬間、盾の前面、そこに彫られた顔の両目が、ギラリと光り】
【半開きだった口を大きく開け、空気を、吸い込み℃nめたのだ】
【いや、空気、だけではない】
【それはまるでブラックホールの様で】
【大樹すらも吸い込んでしまえる、そう錯覚する程に、凄まじい、局地的な吸引】
【当然、オルカの頭部を狙っていた槍も、例外なく引き込まれることだろう】
【ただし、ヴァンデッタの肉体を持ってすれば、踏ん張ることは充分に可能ではある】
【口の奥は漆黒、一体どこへ続くのか、皆目見当もつかず】
【しかし──オルカの狙いは、ヴァンデッタを盾に呑み込ませること等では、決してなかった】
【なんと、盾は突然吸引を止め…たかと思えば、先ほどと負けぬ勢いで、息を吐き出した≠フだから───!】
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 00:01:48.78 ID:dsAy7PEco
>>207

そうなんですか……その辺には、私……疎いので……。

【自分の信仰している神以外はよく分からないようだ】
【閉鎖された社会で生きてきた彼女は”信仰とは一つ”と最近まで思っていたくらいだ】

【銀色の双眸、銀色の前頭部―――綺麗だな、と思いながら見つめてしまう】
【失礼かもしれないと思っても、彼女は蒼色の双眸で見つめてしまっていた】


………はい……。


【潤う瞳を手の甲で拭いながら、小さく頷いた―――基本的に、彼女はビビりです】
【ばつが悪そうな相手。申し訳なさそうな顔を見て、こちらも申し訳なくなって来たようだ】


神域……いえ、そういう訳じゃないんですよ……?
此処なら、”舞い”を終わらせてから……倒れていれば”全部終わってますから”……えへへ……。


【相手も理解しているはずだ―――その前提で話す彼女は、性質が悪かった】
【核心を言葉にせず、匂わせるだけ匂わせているだけ。狙ってやっている訳ではないのだが】

【そして”悪霊”という単語に反応した相手を見て小首をかしげた。何故、少し驚いているのだろう】
【”きっと彼女も自分と同じ”だから、”きっと彼女も同じ立場の人間”を見た事無いんだろう――そう完結させた】


別に、良いですけど……面白い、お話じゃありま、せん……よ?
私が、”水の悪霊”に取り憑かれている、だけです……から……。
えと、物心ついた頃には……取り憑かれてて、今はあんまり、害は無いんですけど……昔は……。

で、でも……こうやって毎日、”儀式”を続けてたら……身体から消えてくれる、って、皆が……。
だから……だからですね、あの、その……大丈夫ですよ?


【優しさに感極まって、涙目になりながらも簡潔に説明したが―――あくまでも、大丈夫だと言い張る】
【とはいえ、少女の双眸の中に僅かに”終わってしまった人間”の濁った輝きが見えるのは何故か】

【踏み込めば少女はケロッとした表情で語るだろう】

【それよりも、と少女は”笑って”話題を変えようとするだろう。内容は『春霞の巫女』について】
【自然に彼女はその言葉の意味を訪ねるだろう。自分には何も無い。由緒も、名称も無いから―――さも、羨ましそうにだ】
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 00:04:50.44 ID:IJLXL7eko
>>213

あはっ! あはははっ!

【右脇腹を貫かれたレアを見て、凌花は満足そうに笑声を響かせた】
【血に染まったタンクトップに、擦り傷や切り傷が痛々しく、白い肌に浮いた四肢が、帰ってその異常さを際立たせる】
【脳内麻薬に支配されたか、痛みすら忘れてしまったかの様だ】

運が悪かったねー! クソガキ!
恨むなら、そっちの化け物を恨みなよ!

【嬉しげに楽しげに、少女は倒れたレアに向けて、そんな言葉をぶつける】
【聞いているのか聞いていないのか、凌花からは判断できなかったが、自己満足のために、そんな言葉をぶつけずにはいられなかった】

【――ここで終わるのならば、凌花にとって、それ以上に望むことはない】

>>211

んで、あとはぁ、お前だけ!
さっさと死んじゃえ、この化け物ッ!

【オービタル・ビットが、少年の返り血を纏って、凌花の手元に戻ってくる】
【再び、ぐるぐると回り出したオービタル・ビットは、その速度を上げ始めて――】

心臓? 脳みそ?
どっこでも、ぶち抜いてやるんだからっ!

オービタル・ビット<H!

【レアを貫いたことで、ますます気炎をあげる凌花の声は、再びビットを繰り出す】
【――今度の狙いは、その巨体の胸部だ】
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 00:07:20.75 ID:XiVS/zRjo
>>212
【ころころころ、かつん、と。金貨は何かにぶつかって止まるだろう】

―――あら?何か転がって来たかしら

【声の主は、その場で回転するコインの上から。転んだ少女から見ても上方から声が響くことになるだろう】
【声の方向を見上げたならば―――
   そこに居るのは垂れ気味の目の中に菫色の瞳を持ち、緩く波打った灰銀の長髪を揺らせた巨乳の女性だ】
【その身に纏う、純白を貴重にして黒いフリルをあしらったワンピースドレスは、路地裏にはおよそ似つかわしくない清潔さを持っていて】

【その女性は足元に転がって来た金貨を、次にその転がってきた方向にいる鈴を鳴らした少女に視線を向けて】

……これは、金貨かしら。もしかして、あなたのもの?

【そう言って上体を下げて、丁寧に転がってきた金貨を伸ばした右手で拾い上げる】
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 00:11:39.70 ID:IJLXL7eko
>>216

な……!?

【振り下ろした槍の穂先が、急激に狙いを反れて、盾に吸い込まれる=z
【その奇妙な手応えに、ヴェンデッタは焦ったように零して、槍をどうにか手元に引き戻そうとした】

【だが、その吸引力は異常で、思うように槍を動かせず――】

テメェ……ッ!

【業を煮やしたヴェンデッタは、さらに身体を進めて。武器に頼ることなく、直接に蹴りを叩き込もうとした】

う、うおぉっ!?

【――その機を待ち構えていたかのごとく、盾が、今度は暴風がヴェンデッタの身体を煽った】
【両足を地面に付けていれば、硬化したヴェンデッタの身体は、さしたる影響にもさらされず、耐えることもできただろうが】

【先のオルカの動きの、鏡写のように、ヴェンデッタはその場に尻餅を付くように、倒れこんでしまった】

く……!

【槍を杖のようにして、立ち上がろうとするが――】
【――わずかに鈍ったヴェンデッタの動きに、オルカは付け込めるか】
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 00:14:31.01 ID:rEYR3/v40
>>213

――――っ!!

【冷徹に『駒』として意識する事に徹したが、やはり共に闘っていた仲間が倒れるのを、心穏やかには見る事は出来ない】
【無表情な石像の顔の下で、ラベンダァイスは苦々しく顔を顰めて、必死に悲鳴を噛み殺す】
【アレほどの大きさの弾が貫通しては、或いは死んでしまうかもしれない】
【今は、心の中で詫びるのみ――――ラベンダァイスは、意識を切り替えた】

>>218

(…………あんなの、そう長く持つはずもない…………
糸が切れれば、コンディションをごまかしてるこの状況も終わる…………)

【猛り狂っている敵の姿を、ラベンダァイスは冷静に捉える】
【ハイテンションがダメージを覆しているというのなら、それは一時的なものに過ぎない】
【いずれ、尻すぼみに本来の状態に落ちていくだろうと、予想はついた】

(そして…………今のあいつには、あの飛礫以外に有効な攻撃手段は無い…………!)

【三度――――いや、四度オービタル・ビット≠ェ放たれるのは、もはやそれ以外に手が無いからだ】
【でなければ、既に特性も性能も割れている攻撃を、何度も何度も繰り返す意味など無い】

(それは……私も同じかもしれないけど)

【その推論は、そのままラベンダァイスにも当てはまる】
【遠距離が苦手なこの形態では、ロケットパンチを撃ち込む以外に遠方の敵を攻撃する手段は無い】
【しかし、恐らく2発目は当たってはくれないだろう】

(なら…………!)
――――ぐ、ぅぎぅ……ッ

【放たれたオービタル・ビット≠ノ、右の拳を叩きこむ】
【先ほどよりも勢いを増した飛礫は、右腕の強固な装甲を砕き、その内部に食い込む】
【歯を食いしばってその痛みに耐えるラベンダァイスだが、苦悶の呻きは自然と漏れる】
【先ほどと同じような単なる防御だが、何か案があるらしい】

【――――化物呼ばわりについては、既に十全に自覚している事なので、別に心乱される事も無かったようだ】
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/03(土) 00:14:46.86 ID:fN7GnMKoo
>>215

【ドッ、という音と共に刃が臓腑に突き刺さる。胸への攻撃は直撃、だ】
【それでもやはり血は出ないし、痺れこそすれ死ぬ気配を見せていない】

【ただ、そのままはマズイ。だからか、後方に倒れるようにして刃を引き抜き】

チッ……やっぱりまだ、“戦いは”ダメか……!
けど、やっぱり……こうして表で暴れれば、お前みたいな奴が来る
……それが分かっただけでも、十分だな――――ッ!

【傷口を押さえる両手が、人の形をしたものに変化する】
【蒼い肌、細い指。キッ、と男を睨む女性の背には、次第しだいに“闇”で翼が作られて】

リューファとか言ったな、お前……“次”だッ、覚えていろ!
……ふん、まだ名前は無いがな―――。

【ばさ、バサ。捨て台詞を吐くと、明らかな人外は羽撃きを鳴らして夜の虚空へと逃げ去った】
【周囲の喧騒は一気に静まり、なんとか撃退―――それと、路上に目を向けると】
【恐らく女性の翼から抜け落ちたのだろう、『極闇属性の黒い羽』が数枚、落ちている】
【何らかのものに加工できるかも知れないし、売れるだろうコレは、戦利品として男が受け取れる物である。】

/と、ちょっと強引で早めですがこれにてお疲れ様でしたー!
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 00:16:04.61 ID:Y5rrr+Tro
>>214

ふぅん?……フフ、アハハハハ――!
白黒くぅんぅぅ!僕の素晴らしさにようやく気がついたのかい?
そう、僕はスペシャルだ!カノッサ機関でも屈指のエリートにして美の体現者!
この薔薇騎士カーマイン様こそ、世界を手中に収めるに相応しい!

ああ、そして君は矛盾している!君の言動はカオスを体現しているよ!
判るかい?本当に関係ないと思っているなら、最初から「何もしない」ものさ!
ここの鼠達は、隣で人が攫われようとも死んだような目をして見送るだけさ!

――だが君は、最初の一歩を踏み出し関わった!
こうして死地に追いやられる結果になると予想は出来ていただろうに
君は声を上げて僕達に関わったのだよ――!だからこそ、僕は君舞台を飾る華に相応しいと思ったのだ!

【舞台俳優のように、どこから出たのかわからないような台詞を流暢に語る】
【悪に立ち向かう勇者を称えるように。舞台を盛り上げるかのように】
【しかし、カーマインの眼に白黒を賞賛し評価するような意志は全く見えない】
【この青年は最初から最後まで、自分以外の人間が眼に入っていないのだ。言葉通り――舞台を飾る華程度にしか】

――さぁ、そろそろフィナーレだ!足掻いてくれたまえ!
君のラストステップはどうなるかな!楽しみで仕方ないよ!

【ラビアンローズの反応は、ハイテンションなカーマインと違い冷静なものであった】
【近づく物を最小限の動きで対応し弾こうとする】
【ダガーが近づけば「一本ずつ」ニードルを出現させ対処していく】

【白黒の意図は、ここで外れた】
【カーマインは時間を稼げばいいのだ。ならば無理な行動を取る理由がない】
【見下したような不敵な笑みを浮かべたナルシストは、残りの猶予を数えるように左に浮かぶラビアンローズの表面を愛おしげに撫でた】

【背後のラビアンローズが追いつくまで――残り2レス】
【最大同時4つまで出現可能なニードル。そして、其れを用いた高い防衛能力】
【だがそれは無敵の壁ではない。ニードルは一度出せば次の発生まで約1秒のタイムラグが発生する】
【そして、針という点や線に過ぎない形状ではどうしても隙間というものは生じる】
【容易ではない――しかし、攻略手段は存在する】
【残る時間は少ない。白黒はその間に、この状況をひっくり返す一手を打ち出すことが出来るだろうか――。】
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 00:17:27.87 ID:5pPnJ1Gh0
>>219

【既に手の届かぬ場所へ行ってしまった金貨を、少女は目で追っていて】
【その金貨が何かにぶつかって、止まって、倒れる。そんな場所に壁があった記憶もなく、見上げる頃に、降ってくる他人の声】

…………あ。

【漏れた声は、恥ずかしさとびっくりと、それを取られるんじゃないかと言ったものが混ぜ込まれていて】
【転んだまま、地面に寝転がったような状態から。よいしょと身体を起こして】

…………――わたしのだから、……かえして、……ください。

【……結構必死な表情。銃口のように暗くて丸い瞳が、じぃと女性の顔を見つめて】
【ただ、時折。ちらりと、金貨を拾い上げた右手へと移動する】
【言葉以上に、その雰囲気が、目線が。「かえして」と、言っていた】
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2011/09/03(土) 00:17:54.91 ID:3yN919oJ0
>>217

汝の出身が何処かは知らぬが……我らのような巫女が仕える、「神道」の宗教が盛んなのは櫻の国だろうか?
だが、櫻と大陸では信仰の形体が全く違うだろう?汝も見たことが無いか、十字架を掲げる教会をな。
我らで云うような「巫女」も、大陸だと「シスター」になるしな。少し気色が違うのかもしれんが……

【先生にでもなった気分で、巫女はやや胸を張って自慢げにそう説明する】
【……とはいえ、張る胸なんぞ持ち合わせてないのだが、そのあたりは割愛だ】

【その異色の髪と瞳を見つめられているとは思わなかったのか】
【彼女は、自分の顔に何か付いているのかと勘違いして、粗方前髪をさっと掻いたり、唇の周りを撫でたりして――】


……倒れていれば……終わっている?
ふーむ……御神に奉納するような演舞とは……また勝手が違うようだな。
我も初めて知る形式だが……こんな廃墟の一角がのう。

【巫女は首を傾げて、うーんと唸りながら周囲を見回す】
【廃ビルの屋上――天地の狭間、暗闇と光の境界】
【それから、空に浮かぶ月をちらりと見上げ。銀の丸盆に、同じ色の月が浮かぶ】


……水の悪霊……な。…………そうか。

【果たして、この巫女は何を思ったのか】
【今の話の何処か一点が、彼女の心に深く響いたのだろうか】
【とても真剣な表情で――視線を地に落とし、何かしら考えているらしかった】

……うむ……。悪霊の種類にも因るか解らぬが……
そんなに長い間憑いておるとなれば、この我にも祓えるかどうか。
しかし……汝は、物心ついたときから、ずっとその“儀式”を続けておるのか?

今日もそれをやっておるということは……まだ、消え去ってはおらんようだが……

【やがて彼女は、自身が抱いた疑念を、やや軟化させてから投げかけるだろう】
【“終わった者の輝き”に関しては、気付いているのか否か。気付いても踏み込まないか】
【ともあれ彼女は――『皆』が、その悪霊のことを恐れ、
 この少女に『無意味な儀式』を繰り返させることで、自分たちから遠ざけようとしている――】
【と、そんな仮説を打ち立てたようだ】


……ん?我か?
ああ、そういえば自己紹介が遅れてしまったな。我が名は――『イミナ』。
『春霞の社(はるがすみのやしろ)』に仕える『春霞の巫女』、『イミナ・ハルネア』だ。
春霞は小さな神社だが、とてもとても霊験あらたかな御神が祀られていてな?
我ら巫女は、代々御神と一心同体の心持で信仰と祈りを集め、神力の維持に努めておるのだ。

【そして、訊ねられたのなら、巫女――イミナは、特に出し渋ることもなく答えてくれるだろう】
【しかし、その由来を語る際、彼女の表情に一点の暗が落ちたように見えたのは、気のせいだろうか】
【説明の言葉の端々から滲むのは、「嬉しさと誇り」。その任に強い使命感を抱き、誇っているのは確かなようだが――】
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/03(土) 00:20:13.39 ID:p0jYguSqo
>>218

【浴びせかけられた罵声にも一切の反応を見せず、ただ少年は倒れ伏している】
【なるほど確かにここで終わっていれば、>>218にとっては最上だっただろう】
【────尤も、終わっていればの話、なのだが】

【少年の右腕が一際激しく痙攣したかと思うと、唐突にマントの内側へと突っ込まれる】
【取り出されたのは、睨み付けるような目つきの、白い仮面】
【それを自らの顔に取り付けると、少年はむっくりと半身を起こした】


───ふん、小僧なりに足掻いたと見える。
だが無駄な消耗が多すぎるな。それにこの程度で倒れるとは…。
やはり子供は子供、まだまだ足りぬな。

【独り言をぶつぶつと唱えながら、少年は立ち上がる】
【それまでのダメージなど一切無いかのような、ごく自然な立ち上がり方だった】

さて…随分と小僧が世話になったな?
大した礼もできぬが、遠慮なく受け取ってくれたまえ。

【そう言い放ちつつ、左手でゆっくりと小剣を抜く】
【───仮面ひとつで、こうも変わるものなのか。まるで別人のような───あるいは別人、なのかもしれない】
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/03(土) 00:22:26.26 ID:q4ALXiAAO
>>220
【お返しだ、と言わんばかりにオルカは口角を釣り上げる】
【先の自分と同じく、相手は体勢を崩した】
【今度こそ、正真正銘の好機】
【逃す手は、ない】

──ォ、おおおおおおおッ!

【立ち上がり体勢を整える時間が惜しい】
【手にした一撃のチャンスを、不意にしたくはない】
【動きの鈍い、今ぐらいしか、渾身の攻撃をぶつける機会は、ないだろうから】
【両手で盾を握ったまま、姿勢を低く、踏み出して】
【途中、体を持ち上げつつ半回転、勢いをつけて──】

幾ら硬くてもよお…頭揺らしゃちったあ効くだろ!

【少し斜め気味の、顎を狙ったアッパーカット】
【遠心力に加え、ある程度の重量と強固さを持った、盾による一撃】
【果たして、それはヴァンデッタに届くか】
【そして、何処までダメージを与えられるのか──】
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 00:27:17.06 ID:JmTCQf07o
>>223
俺が逃げようとしたのを見ただろうがよてめえはよォ!
たまたま£n雷踏んだみてぇなもんだよ、そうなると知ってたなら俺ァここ通ってなかったよ!
あーちくしょう、不幸だ不幸だ‥‥ッ、なんでオレが、オレが、オレがッ!
こんなに虐げられなきゃなんねーんだよふざけんじゃねーぞ心優しいことに定評のある白黒さんもさすがにブチ切れるぞってもう切れてるけど!

―――あぁ、もううるっせぇ、うるっせぇ、うるせェ‥‥ッ!

【俯いて、ぶつぶつと言葉をつぶやき始めた】
【本当の本当に、切れ始めた人間は、徐々に無口になっていくものである】
【顔を上げた次の瞬間には白黒の瞳は据わり暗い光が宿っているのが分かる筈だ】

(‥‥ブチ切れたは良いけど、挟まれた。‥‥奥の手≠ヘある。
さて、でも準備には時間がかかる、か。仕方ねぇ、仕方ねぇなぁ)

―――ああ畜生、詰み≠カゃねぇか。

【諦めたかのように、そう呟いて。まるで、悪あがきのように構えをしかし取る】
【そして、腕に灰色の魔力が集まっていくのが見えるだろう。残り魔力は最初の半分ほど】
【それら全てを使用しての悪あがき、そう視えるかもしれなかった、俯いて、震えている姿まで演出しているのだから】

(‥‥確実に決まるタイミング、それを見極めろ‥‥、目を凝らせ。臆病者の面目躍如の為にな‥‥ァ!)

【臆病者は、言い方を変えれば危険察知能力に長けるとも言える】
【この男、白黒は闘争よりも逃走が得意な男、何が危険かを理解する能力は普通の人間より高いのだ】
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/03(土) 00:28:13.96 ID:exf/vJkSO
>>222

(……なんで、死なない…?)

【刃は胸に直撃、しかし血は出ず、死ぬ気配は無い】

【そして、女性の手が変形する。人の手と同じ形だが、色は蒼】

――なるほど、人じゃ無い、か。

【瞳の狂気は消え、目が細くなる】

あぁ、楽しかったよ。また会おう。

【剣を鞘に戻し、呟く】


【女性が去った後、落ちて来たのは黒い羽】

――これは……?

【それを拾い上げ、懐にしまう】

っく……!こりゃ、ちょいと酷いな……

【えぐられた脇腹を抑えつつ、何処かへ歩いて行った】


/乙でしたー!
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/03(土) 00:29:22.44 ID:q4ALXiAAO
>>227
/ぬああああ名前間違えてたあああ
/申し訳ない…orz
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 00:30:55.52 ID:XiVS/zRjo
>>224
【じっと見つめる少女の視線に、女性は小さく苦笑を浮かべて答える】

そう、あなたのものなのね
……大丈夫、取ったりしないから

【柔和そうな笑みを向け返すと、女性は少女の方に歩み寄る】
【―――実際に近くで並ぶと、女性は随分上背が高い。履いた靴のヒールは低めだが、おおよそ170はありそうである】

はい、どうぞ――それにしても、どうしてこんなところに?
路地裏の奥の方に行こうとしていたみたいだけど

【右手の内の金貨を、右手のひらに乗せた状態で捧げるように差し出しながら、ふとこの場への疑問を呈する】
【…路地裏に居ることに関しては、この若干童顔気味な女性もお互い様な気もする】
【柔和な顔つきに悪意は感じられないが―――さて話すべきか否か…?】
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 00:41:38.01 ID:dsAy7PEco
>>225

え、ぁ……はぁ……凄いですね……。

【彼女の先生の様な説明にただただ感心するばかりだった】
【他の宗教なんて知らないし、シスターなるものも良く知らない】

【新鮮な話に表情を綻ばせながら、小さく頷いていて】
【勘違いして前髪を掻いたり、唇の周りを撫でる彼女を見て、少し微笑み】


……? えぇ、ここなら……あまり、人も多すぎないので。
ただ……たまに複数人、いらっしゃると……困りますけど……。


【通じていない、と少女は思ったが”勝手が違う”と聞いて深くは追求せず】
【ふぅ、と小さく溜息をついて苦笑していた――――……笑って、いた】


……大丈夫、ですか?


【何か考え込む様子の彼女を見て、心配気に表情を伺う】
【彼女もまた悪霊に取り憑かれているのだろう―――と、思っていたりする所為か】


”悪霊”は……私が、生まれた時から……いる、らしいですけど……。
儀式は、その、え、えっと……そう、ですね。記憶……の中では、9歳くらいには……もう。

村を出てから、もう大分経つんですが……まだ、消えてくれません……。
皆はもう協力できないですし、私にはこの方法しか無いですから……これから先も、しないと……。


【懐かしむ様な、使命感に追われている様な表情。”皆”とはつまり彼女の故郷の人間の事だろうか】
【彼らの為にも”悪霊を祓わなければならない”―――そんな、決意が少女に見え隠れしていた】

【仮説は果たして正解だろうか―――それは彼女本人か、あるいは”悪霊”のみが知っている】


イミナ……さんですね。格好いいですね、「春霞の巫女」って……私には、無いから。
こ、志ている事も凄いです……私は、自分の事しか……考えて無いですし……あはは。

あ、私の名前は……ユイ・シュウェ、って言います。名前も無い、小さな村の……巫女でした。


【ネガティブな思考の持ち主なのか、説明から感じる誇りを感じて少女は眩しそうに目を細めた】
【表情に見えた一点の暗―――気づいたのか、それを聞くか聞くまいか迷いながら名を名乗る】

【聞いてしまおうか、聞いてはいけないだろうか。端から見ても聞きたそうなのは、明白だが】
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 00:41:48.11 ID:5pPnJ1Gh0
>>231

…………、ありがと、う。

【「取ったりしない」、と。その言葉に、必死な表情は解れて、ぱぁと笑う】
【それから、女性がこちらにやってくるまでの間に、立ち上がり】
【ぱたぱたと、スカートや靴下の汚れを軽く叩き】
【……ちなみに、この少女は百六十センチ+靴の厚さ数センチ。女性より、少し低い目線で】

………………えっと。

【尋ねられたことに、少し言葉が詰まる】
【女性の瞳へと向けられていた視線は、女性の鎖骨の辺りほどまで落ちて】
【ただ、言葉には詰まりながらも。きちんと、差し出された金貨は回収】
【それを両手で弄ぶようにしながら、数秒。だんまりを通して】

……夜だから、……寝る場所、さがしに。

【なぜだか、子供が大人に悪戯を白状するみたいな、そんな表情で、僅かに視線を逸らして。ぼそり】
【見た目からすれば、十八かそこらの少女が。路地裏で寝る場所を探すつもり、だったらしい】
【怒られるんじゃないかと不安そうに、視線がおろおろとして。ほんの少し、身体を縮こめていた】
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 00:42:56.19 ID:IJLXL7eko
>>221

【ラベンダァイスの予測は、正しく的を射ていた】
【現に、凌花はオービタル・ビットを操り始めてから】
【雷を放つこともなければ、あの驚異的な身体能力を十分に発揮することもない】

【あの驚異的な威力・精度を誇る武器には、相応の制限が課されている様だった】

あぁっ!

【放たれたビットが、ラベンダァイスの右手を破砕し、吸い込まれ――】
【それを見た凌花は、絶望的な声を上げた】

【オービタル・ビットが――返ってこない=z

こ、この……! 離しなさいよ! アタシのビット!

【どれだけ凌花が電力を放出しても、ビットが戻ってくる様子はなく】
【ラベンダァイスの腕の中に深くめり込んでしまっていた――】

>>226

ひ……!?

【喉の奥を鳴らすようにして、突如上がった声に、凌花は飛び退いた】
【――仮面を付けた少年が、何事もなかったかのように立ち上がっているではないか】

なに……なによぉ、お礼なんていらないよぉ!
そっちの……そっちの化け物が! お前ごと攻撃したからぁ!

【頼みのビットを奪われ、倒したはずのレアに、余裕のある声を聞かされて】
【とうとう、凌花の戦意はもろくも崩れてしまったようだった】

【あまりに見当違いな責任転嫁を、レアの隣に立つラベンダァイスに擦り付けようとするが】
【――その様は、おそらくラベンダァイスにとってもレアにとっても、絶好の好機となるだろう】
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 00:45:07.88 ID:Y5rrr+Tro
>>228

諦めるのかい?君はこんなところで挫けてしまうのかい?
それはいけないね、君は最後まで勇敢に戦い抜いて
でも、僕のラビアンローズの足元にも及ばず力尽きるんだ!

嗚呼、それなのに……僕のシナリオ通りになってくれないと、つまらないじゃないか!
君みたいな汚い野良犬風情が、僕の完璧な脚本に泥を塗るのかい?
それは、許されることじゃない。ああ、許されることじゃないともさ!

【カーマインは悲しげな表情と声を演出しながら語る】
【この青年にとって、自分の思い通りにならないことは許せない事である】
【途中で勝負を投げた(ように見える)白黒に対して、カーマインは侮蔑の視線を向けながら】

――ならば、もういい!そう、期待した僕が愚かだった!
せめて最後は派手に、僕のラビアンローズで血飛沫を上げようじゃないか!
君のような人間でも血は赤いのだろう?――どんな醜い容姿でも、血の赤は美しく僕を魅了するのさ
君が役者になれないなら、僕がこの手でアートにしてあげるよ――!

【周囲に薔薇の花を散らせながら、あろうことかカーマインは白黒の方へと踏み出した】
【最後の悪足掻きなど自慢のラビアンローズで正面から崩し】
【白黒の命を華麗に刈り取ってやろうと――そんな、「ナメた」考えを胸にカーマインは攻撃範囲へと一足を投じようとする】

【もしこのまま攻撃範囲に入った場合、カーマインを守護するラビアンローズの内二つ】
【左右の1つずつが攻撃を開始するだろう】
【狙い位置は胸部と、腹部。直撃すれば相応のダメージが下ることは想像に難くなく】
【当たりどころが悪ければ非常に危険な位置でもある】

【しかし攻撃の瞬間は必ず防御が手薄となる】
【必殺のニ撃に対処することが出来たならば、カーマインは近距離で鉄壁の守りを外すことになるのだ】
【圧倒的有利な状況でのみ戦ってきたであろうカーマインの戦法と、満身に満ちた性格】
【これは恐らく、それらと白黒の演技が重なった結果生み出された致命的な失敗であった】
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 00:51:40.57 ID:IJLXL7eko
>>227

【唸りを上げて、オルカの盾が迫る】
【まさに機を見に敏、己の体勢が整わぬまでも、ヴェンデッタが、相対的に、より悪い体勢ならば】
【――オルカに利があるのは道理】

(しま……ッ)

【槍を構えようとするが、立ち上がるために槍を閊えてしまったのは失策だった】
【即座に迎撃の体勢を整えることができず】

……ガアアァァアッ!

【獣のような叫び声を上げて、ヴェンデッタが後方に吹き飛ばされる】
【首を支点に回転するように身体が浮き上がり、そのまま背中から着地する】

【――オルカの手には、重い重い手応えが残るだろうが】
【それは、ヴェンデッタの顎を確実に撃ち抜いた、その手応えだ】

く、あ……!

【どうやら、全身を強化していても、構造は人間のままであるらしかった】
【上半身を起こすものの、立ち上がれずにヴェンデッタは、顔に手を当てて、頭を振っている】

クソったれ……! フザケんじゃねぇ……!

【――口汚く、罵りの言葉を口にしながら、ヴェンデッタは、それでもどうにか地べたに座り込んだ姿勢を取り戻す】
【槍を手にして――どうやら、降伏、という事はないようだった】

>>230

/そこに気づくとは……(以下略
/どうぞお気になさらず!
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 00:54:15.35 ID:rEYR3/v40
>>226

(生きてた……!?
けど…………あれは、一体…………?)

【起き上がった姿は、かろうじて視界にとらえる事が出来た】
【その事に、まずは安堵する。死んでいなかったのであれば幸いだ】
【しかし、何かが先ほどまでと違う。その違和感についてまでは、思いを巡らせる余裕はないが――――】

(今はただ…………これを倒すだけ!!)

【目の前に敵に集中する事。それが現在最も行うべき事だ】

>>234

(獲った…………少なくとも、倒せる!
――――めり込んだままって言うのは、予想外だけど…………)

【敵の慌てようから、ラベンダァイスは勝利の確信を強める】
【オービタル・ビット≠ェ手の内で埋まったままと言うのは、ラベンダァイスにとっても想定外だったが、嬉しい誤算と言ったところか】

返してほしければ、返すよ…………
その代わり、あなたにも血に濡れてもらう!!

【久しく、明確な返事を返すラベンダァイス】
【その言葉を言い終わるや否や、ぐっと両手を引き、構える】

――――『セイバー・フォース』!!

【三度――――そして、1回の戦闘における最後の変身のために、ラベンダァイスは全身を発光させた】

【黒い身体に幾筋かの光線のラインが入った、細く歪んだ人型】
【右手は肘から先が光の剣となり、左手は肥大・硬質化し、爪のついた盾の様な形になる】
【何らかの機械の様な頭部には、ラベンダー色の髪が、束ねられたように幾筋かに分かれ、風もなくはためいている】

【めり込んだオービタル・ビット≠ェ、光の刃に焼かれながら、ボトリと地面に落ちる】
【次の瞬間、異形はそれに目もくれずに跳躍した】

――――――――喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッッ!!

【この形態の特徴は、右腕の攻撃力と左腕の防御力、そして脚部の瞬発力】
【先ほど、『ギガンテス・フォース』形態で激しい動きをしなかった事で、ある程度腹部のダメージは落ちついている】
【それらの好条件を孕んで――――ラベンダァイスは右腕の刃を突き出しながら、真っすぐに凌花へと突撃する】
【巨大な光の矢の様になったラベンダァイスの刃が狙うは――――凌花の腹部】
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 00:57:15.40 ID:XiVS/zRjo
>>233
ええ、どういたしまして

【ぺこりと頭をさげて、ニッコリと笑みを浮かべて感謝の言葉に応じる】
【それから、ここに居ることへの少女の答えを聞き―――今度は困った様子で眉尻を下げる】

こんなところで、寝る場所を……?野宿なら公園などのほうがまだ―――
じゃなくて、ここは普通の女の子がいる場所じゃないですよ!

【困惑した様子の声を出して、路地裏で寝るという少女を案じる言葉をかける】
【……というか、少女・女性と言い分けているが、実際外見年齢は大差ないのかもしれない】
【焦って大声を出した直後、不安げな仕草の少女を見て「…ごめんなさい、取り乱しちゃった」と謝ってみたり】
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/03(土) 00:57:46.86 ID:p0jYguSqo
>>234

ほう、これはこれは…随分としおらしくなったではないか。
あの射殺さんばかりの殺気は何処へ消えたやら。

【そう言って、少年は滑稽そうにくつくつ、とただ笑う】

さて、私が刻んでも良いが…っと。

【ちら、と>>221の方を見て、何かを感づいたようだ】
【左手の小剣を懐に収め、ゆったりと後ろへ────>>234から離れ始めた】

やれやれ…。
私が礼をする分まで、残っておれば良いがな。

【───何か不吉を感じさせる一言を残しつつ】
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2011/09/03(土) 01:01:32.87 ID:3yN919oJ0
>232

……そうか?そんなに珍しい知識では無いと思うが……
ま、宗教というものはある側面で閉鎖的であるからな。
己が信じるもの以外を、なかなか受け入れようとせぬ……『異端断罪』か。

だが、我には大陸の方の宗教に通ずる知人がおってな。
何やら高い地位におるようで、色々と話しが聞けるのだ。

教会¥p式解析部『枢機卿』――『メルフュレル・ファーザー』……
『メルフ導師』と呼ばれておる、変な髪形のオッサンだ。また汝が出会うことがあれば、話してみても良いかもな?

……あやつは数々の術を知っておる。汝の力にもなるかもしれん

【そうやってイミナは少女に説明する。教会≠フ『枢機卿』――かなり高い地位にあるようだ】
【加えて、少女が知っているかどうかは定かではないが、『術式解析部』とはあらゆる術式を研究する部署】
【教会式の魔術から、一般的・独自的な術の構成までを幅広く研究している……そのトップに君臨する男、メルフ導師】
【覚えておけば、いつかどこかで役立つ……かも、しれない】


…………。

【……疑念が無いわけではない。無いわけではないが……彼女は、笑っている】
【その笑顔は、自らを抑圧した上で生まれた、辛さを掻き消すための哀しい笑顔なのだろうか】
【それとも……――(いや、やめておこう。今は、其処まで踏み込むことはあるまい……)】


……へ?我がか?
問題ないぞ、ありがとうな

【が、突然そう訊ねられたことが意外だったのだろう。取り繕うように笑って、礼を告げる】
【そうだ、今は踏み込むことも考えることもあるまい……帰宅してから、少し整理するかもしれないが】


……九つの頃から、か……。……少しは、症状というか……マシになってきておるのか?
なら良いし……他人の我が、こう云うのも変かもしれぬし……礼節を欠いているが……


あまり、無理はするでないぞ……?汝は、なんというか……心配になってしまう。


【そう告げるイミナの表情から読み取れるのは、言葉どおり。裏表の無い純粋な心配だろう】
【何なのだろう、この不思議な感覚は……この目の前の少女から感じ取れるモノは】
【なぜだろう――この少女は、誰にも見えないところでひとりでに消えてしまいそうな――】
【そんな「はかなさ」のようなものを、その胸に抱いているような気がして――(そう、自分と同じように――)】


……ほう?格好良いか?そうだろう?ふふーん、なんせ宇宙を揺るがすほどの美貌を持つこの我だ。
我は我の使命に誇りを持っておる。“十三代目”春霞の巫女として、我が社を再建し、我が神の力を取り戻さねば。

……そうだ、取り戻さねばならぬ……この我が……。

【――“表層に滲んだ”――。小さく、ほんとうに小さく呟きながら、握り締めた拳】
【見えた一点の暗は杞憂などではない。握り締める拳を見つめるその銀の双眸に宿るのは、昏い決意を湛えた焔】
【……あまり他人に己の弱みを、暗闇を見せる少女ではない】
【『同じ境遇』かもしれぬ、このユイという巫女ゆえに――己を戒め抑圧するタガが少々緩くなっていたのか】

【……誇りを抱いているという、その『使命』は。どうやら、重く重く、黒い十字架となってこの少女に圧し掛かっているらしい】

……ユイ・シュウェ、か。不思議な響きだが……良い名だ。我にとってはそれが羨ましい――なんてな?
しかし……汝は、神社に……仕える御神が居らぬのか?正直、己が神社の名前を名乗ってしまえば、名乗ったモン勝ちだと思うのだが

【……と。半ば滅茶苦茶な論だが、あながち間違っていないのかもしれない】
【事実、イミナの『春霞の巫女』という言葉も、神社の名前と巫女をくっつけただけ、といえばそれまでのモノ】
【そうやって訊ねるイミナだが、……ユイが、自身の暗闇を訊ねたそうにしていることは――意図的に、スルーしているのか?】
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 01:03:59.74 ID:JmTCQf07o
>>235
――――ああ‥‥、無理だな。
くそ‥‥、どうして、どうしてこんなことに、畜生‥‥。

【相手のイラつきを更に増すように演出をしていく白黒】
【絶望感溢れる声と態度と表情。そして、カーマインがコチラに迫るたびに、じりじりと足を下げていく】
【あまりにも、その様は、わざとらしいくらいに無様≠ナあった】
【そして、相手が動き出したのを見て、にたり、といやらしく口元が歪んだ】


もう無理だ――――テメェの脚本が完結するのは。


【相手が迫ったその瞬間、両手が素早く引き抜かれた】
【両手には、五指全て≠ノ銀の指輪が装着されており、左手には2つ、右手には3つのプッシュダガーが挟まれている】
【奥の手というには、極めて地味に視えるだろう。だが、ダガーの装飾は先程のそれよりも精緻な物で、魔道具としては一級品】
【そして、相手の防護となるラビアンローズは4つ。4つ防がれても一つが襲い来る。もし、相手が5つラビアンローズを用意していたとすれば】
【または、攻撃に入らなかったのならば。コチラの攻撃は失敗していたかもしれない、だが】

T&U――――自動飛翔、防御魔法付加。

【投擲すること無く、左手の五指の人差し指と中指のリングに魔力が趨り自動で空気を裂くように移動して】
【針に割りこむように、プッシュダガーが飛翔、付加術式が指定タイミングで発動し、威力を軽減する】
【体を右側に既にひねるように動かしていた白黒の左肩と背部にその棘は威力を削りながらも突き刺さる、が】

V&W――――高速飛翔――貫通特化。

【体の捻りをもとに戻すようにして、残る二つのラビアンローズに二つのダガーを高速で投擲】
【魔力で強化された切っ先は、棘とぶつかり、鉄程度の硬度ならば互いに砕きあうだろう】

【そして、まだ魔力はMAXの3分の1残っている。その全てを、右から左に体を捻る態勢から戻しながら、最後のダガーに注ぎこむ】

X=\―――Last Spell!
全力投擲――――着弾起爆ッ!

【相手のそれとは違い、飾り気のない一撃。だが、最後の一撃は凄まじい速度で放たれた】
【もし相手の体に触れればその瞬間に、魔力の爆発が相手を飲み込もうとするだろう】

【己の持てる魔力、すべてを注ぎ込んだ、暗殺者として、魔術師として全力の一撃】
【灰色の魔力は密度を増し白銀となり、五つの流星が夜の闇を切り裂き踊り出す】

――――シューティング・スターッ!

【☆マークは5つの頂点を持つし、指の数も5本】
【星に見立てる事により、類似の法則を発動し、術式の効率化を測った魔術】

【之こそが、18歳の青年、御板女 白黒の真骨頂であった】

【さぁ――――この一撃は、通るか――――ッ!?】
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 01:04:08.39 ID:5pPnJ1Gh0
>>238

だって、……公園、は、……眩しすぎる、の。
だから……、……。

【「公園のほうが」――その意見は、少女の中ではないらしい】
【ほぼ即答で却下して。何でも、眩しすぎるから駄目らしい――……よく分からないのだけれども】
【まあ、路地裏か公園かはともかくとして。まず野宿が大前提】
【金貨に対する対応からも、あまりお金を持っていないことが分かる、かもしれず】

………………だって、わたし、普通じゃない、もん。
……普通の子じゃ、……良い子じゃない、……から……、……。

【そして、次いだ言葉に。なぜだかさらにしょんぼりと眉が下がる】
【自分は普通じゃないと呟いてから。「……だから、いいの。」と、言葉が続く】
【女性の謝罪には、無言でふるふると首を振って。「気にしないで」的な意味を返した】
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/03(土) 01:05:30.48 ID:q4ALXiAAO
/本当に申し訳ない…ッ!
>>236
【渾身の一撃を喰らわせても、尚】
【強化された肉体は、伊達ではなかった】
【両手に残る強烈な痺れと、細かく波打つ盾のせいで、素早い追撃に移れない】

頑丈な…野郎だぜ…

【さて、どうする?】
【手持ちの金貨はさっきので打ち止め、となれば何かを金貨に変えるしかない】

(…土は駄目だ。多すぎて『価値』を見いだせない)

【そう、この中庭には、何の設備もない】
【オルカの能力《The Golden Goose》を活かすには、物が少なすぎる】
【壁まで走るか?しかしヴェンデッタはそれを易々と許さないだろう】
【………少なくとも、万全の状態で、あれば】

(これしか手がねえ……!奴の脇を抜けて、後ろのゲート≠金貨に変える!)

【盾を構えて、オルカは走り出す】
【パッと見たらヴェンデッタに向かっているが、その実、盾に隠した身を少しだけズラして、擦れ違い様に盾を囮に置いて行くつもりだ──!】
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 01:10:39.75 ID:IJLXL7eko
>>239

恨むなら、そいつを……!

【どれだけ哀れに責任転嫁をしようとも、レアに取り合ってはもらえない】
【右脇に空いた穴など無いかの様に振舞う仮面の少年に、凌花は恐怖を感じずにはいられなかった】

【だが、少年はなにやら納得したように、剣を収めて下がる】
【――だが、それに安堵する暇はない】

>>237 

【三度、ラベンダァイスの身体が発光する】
【その巨躯が凝縮されるように縮んで、痩身の異形が姿を表した】

ひあ……!

【同時に、凌花の願い通りにオービタル・ビットのコントロールが戻った】
【――だが、それがなんだというのか】

【ビットを引戻し、そして迫り来るラベンダァイスを迎撃するには】
【――あまりにも、時間が足りない】

ご、ふ……!

【右手の刃が輝きを帯びて迫る】
【凌花は、まるでそれに抵抗らしい抵抗すら見せず――その腹部を、貫かれた】

【内蔵を痛めたためか、その口から血が逆流して、吐き出される】
【血泡に塗れた、不明瞭な声を出して、その場に崩折れた】

いたい……いたい、よ……。

【腹部を抑えて、地面に座り込んだ少女の口から漏れるのは、苦しみを吐露する言葉だけで】
【――凌花は、これ以上戦うことは叶わないだろう】

/この後、締めの文を投下いたします。
/申し訳ありませんが、レスはそちらが投下されるまで、しばらくお待ちくださいませ。
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 01:16:31.04 ID:XiVS/zRjo
>>242
ごめんなさい、私は明るいところでも眠れるからわからないわ……
…野宿ってどんな感じなのかしら?

【しょんぼりしてそんな事を言っているが、そういう問題でもない気がします―――】
【付け足すように言った一言は、少なくとも寝泊まりに困らない程度には女性の生活環境がいいことを暗に示していて】

そんな風に言われちゃうとなぁ……あ、そうだ

【金貨を渡して再び手持ち無沙汰になった右手を適当に自分の顔に当てながら考える様子を見せる女性だが――
     ――なにか思い付いた様子で俯き気味だった顔を上げなおして】

ねぇ、それじゃあ私の持ってる倉庫で休まないかな?
こんな所よりはずっと清潔で安全だと思うんだけど

【会心の提案だったのか、にこっといい表情をさせながらズイっとそんな事を問いかける女性】
【……実際にいきなり顔を近づけてしゃべるとと相手が驚くので注意ね】
【その上少女が自らを「良い子じゃない」と言ったことを半ばスルーしている……会話中の様子から害意は無いと判断したのだろうが】
246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 01:19:14.19 ID:IJLXL7eko
>>243

くぁ……!
(やべぇ……次≠ェ来る……!)

【ヴェンデッタの意識は朦朧としていた】
【――おそらく、オルカが考えている以上に、ヴェンデッタはマズい状況にあった】

【霞む視界に、オルカが接近する様を見つけて、しかしそれにロクに抵抗することができない】
【どうにか、這いずるようにして腰を上げて、槍を持ち上げ、迎撃の体勢を取る――その構えだけを、取る】

【どうやらハッタリは通用し、オルカがその横を通り抜けていく――】

ダメ……か……! クソ……!

【――そこが、ヴェンデッタの限界だった】
【ガクン、と膝が折れて、槍を杖のようにして、辛うじて膝立ちになって耐える】

【――そもそも、身体を覆うような巨大な盾で、全力で顎を撃ち抜かれたのだ】
【生身ならば、その首ごと持っていかれても、おかしくはなかったのだ】

【この程度の被害で済んでいること、それ自体が僥倖と言えた――】
【――だが、それがなんだというのだろう。次の瞬間にはもう、オルカはこの身体を襲うことに、なんの躊躇いも持つまいに】

/この後、締めの文を投下いたします。
/申し訳ありませんが、レスはそちらが投下されるまで、しばらくお待ちくださいませ。
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 01:26:01.94 ID:5pPnJ1Gh0
>>245

そうじゃ、……なくて。
……太陽もそう、だけど……。

…………場所が、眩しいの。こういうところと、……違う……。

……、……寝てたら、気がついたら、知らないひとに囲まれてたり、とか……。

【ふるふるふるふる。振られる首は、そうじゃないと言っていて】
【ただ、実際の明るさもいくらかは気にしていたらしい。それでも】
【重要なのは、その場の明るい感じ(?)】
【路地裏は眩しくなくて、公園は眩しい。何となく、分かる気もするような、分からない様な――】

【そして、尋ねられた言葉に。少しだけ考えるように間が空いて】
【そのうちに返されるのは。要するに危ないってことですね、野宿】

【しょんぼりと眉を下げたまま、視線も伏せたまま】
【女性のほうは見ていなかったが、「そうだ」、と。その言葉で、吊られるように視線が上がる】

…………そうこ。

【いい表情が、自分にぐっと近づけられて。驚いたのか、元より丸い瞳はさらに丸くなって】
【若干頭を引きながら、ぽそりと鸚鵡返し】
【路地裏で地面に寝るなんて、危なくて楽じゃないことに比べたら。きっと、嬉しいその提案は、ただ】

……おかね、持ってな、い……。

【現実的な理由で、断ってしまいそうである】
【しょんぼりとした表情に、じわりと泣き出しそうなものが混ざって】
【ぎゅ、と。先ほどの金貨を握り締め。ただ、この金貨は、お金としてカウントされていないようだった】
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 01:26:57.60 ID:dsAy7PEco
>>240

い、いえ……私が無知なだけですから……。
信仰とは……一度信じたら、他は信じられませんからね……。

教会、術式解析部……メルフュレル・ファーザー……メルフ導師、ですか。
あ、有難うございます……会えたら、お話してみますね……?

【知らない単語ばかり。教会、術式解析部―――『枢機卿』。どれも初耳であった】
【だが、目の前の彼女が勧めるならきっと信頼出来るものだろう、と確りと記憶した】
【これから先、何処かで会うかもしれない―――その時、自身に憑いた”悪霊”を祓われるかもしれない】

【とはいえ、彼女の信じる”やり方”は”儀式”のみ―――その点は『異端断絶』とも言えよう】


……そ、そうですか? ならいいんですけど……。


【心配気ではあるが笑顔。一人では決して生まれぬ笑顔―――誰かと話す時は、笑顔なのだ】
【意味なんてものは存在しなかった。意識してやっている訳じゃなかった。無意識に、笑顔が”貼り付けられて”】

【問題無いと言われ、自分の考えすぎだったと思い頬を掻いた。少し、照れ臭そう】


あ、いえ……最近までは、何も……起こらなかったんです。ただ、皆は取り憑いているって……。
雨乞い、っていうんですか……あれ、だけなんです。昔から出来たのは……。

でも、なんだか村を出る前……水、が一人でに動いて……”こうしたい”って思ったら動いてくれるんです……それが、”悪霊”。
だから別に、害は無いんです……”私には”。上手く抑えれなかったのも、一度だけですから……。

無理……ですか?有難うございます……でも、大丈夫ですよ。


【不思議な事に、彼女は”悪霊”から害を受けていないと言う。そして、特に困った事も無い様子だった】
【それどころか”制御”している節さえある―――が、それでも”祓わなければ”という決意は存在している】

【様々な”矛盾”が彼女の話には含まれていた。それを解く事は出来ないし、時間が足りない―――……】

【微笑。そして問題無いと言い張る彼女。信憑性なんてありはしないが】
【彼女は自分を心配してくれている相手に心底感謝していた。だから笑顔で”大丈夫”と答える】


…………頑張ってください。宇宙を揺るがすくらいなら、きっと大丈夫です。


【あまり踏み込んで聞くのはいけないと感じたのか、ただ頑張ってと告げる。それは酷く人事だから、と聞こえるだろうか】
【だが自分と違って他人に己の弱みを見せないであろう、イミナを見て―――聞かれたく無いのかもしれない、と思った】

【誰が聞けるだろうか――『もしかして廃れてしまったんですか』などと】
【それが合ってようが間違ってようが、失礼にも程がある上に―――彼女の誇りを穢してしまいそうだから】


私が仕える神……は……そう、ですね、名前……名前……困りました、ありません……。


【どうやら本当に無いらしい。村おろか、神社にも、信仰する神にさえ―――無い】
【ただ”神”と言う名前のみ。それがまかり通ったのは”他の神”を知らなかったから。知らされていなかったから】
【彼女の村は酷く閉鎖的で、文明も遅行している―――そんなイメージをもたせる事だろう】
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 01:29:18.82 ID:Y5rrr+Tro
>>241

そうだ!そうして己の身に振りかかる悲劇を噛み締めたまえ!
そして君は生まれ変わるのだ!
僕の、そして親愛なるカノッサの下僕として――

【白黒の様子を見て、カーマインは自身の勝利を確信する】
【最早勝負を諦め絶望に浸っているように見える白黒】
【カーマインはその姿に騙され、彼の無残な最期を見届けようとした瞬間――何かが砕ける音が鳴り響いた】

【反射に近い速度で機能する防衛の針、しかし間に合えど其れは意味を成さない】
【砕け散った自慢のラビアンローズの破片を顔に浴びながら】
【カーマインは、一瞬の出来事に状況を脳で処理しきれていなかった】
【そしてその思考の遅延が、決定的な隙となり白黒の前に姿を現す】

ラビアンロ――――

【爆発がカーマインを飲み込む刹那、白黒にはカーマインの前に咲き誇る巨大な薔薇の花が見えただろうか】
【実像を結ばぬ曖昧な力の形として現れた「何か」は、しかし防ぐには遅すぎて】
【魔翌力に飲み込まれたカーマインは、周囲のラビアンローズと一緒に破壊的な奔流に巻き込まれ吹き飛ばされた】

…………!…………!

【真紅の甲冑が砕け、白黒を苦しめたラビアンローズ達がゆっくりと砂のように消えていく】
【距離にして10m程だろうか……カーマインは満身創痍の様子で、地面に倒れ伏していた】
【ガリガリと地面を指で削り、ブツブツと何かを呟いている様子だ】

下賤な……犬風情が……!
美しい……この僕に……このカーマイン・セイヌ様に傷を――土を、舐めさせるなんて……!

【やがてはっきりと響く声は、先ほどまでの余裕を感じさせない怨嗟の調べ】
【カーマインは、呪いを呟きながら腰に下げていた剣を杖のようにしてふらふらと立ち上がる】
【ある種の美を誇っていた装飾は破損し土に汚れ】
【眉間に皺を寄せ、目を血走らせながら――真っ直ぐに白黒を睨みつけると】

貴様の名前……顔……絶対に忘れないぞ……!
殺してやる……考えつく限り最も惨酷に殺して……今日のことを後悔させてやる……!

白黒……!貴様は今カノッサ機関に逆らったんだ……!
これからは死神が迎えに来るその日まで……!カノッサの影に怯えて暮らすがいいさ……!

ハハ……ハハハ――ハ、ハハハハハ――!

【カーマインは、そこまで言い残すと指を一つ鳴らす】
【すると、周囲で待機していた影たちがゆっくりと動き出し】
【数体がカーマインと白黒の間に立ち塞がり、数体はカーマインの身体を支えて何処かに逃げていこうとする】
【影たちは自分から攻撃する様子はない。恐らく、カーマインが逃げるための時間稼ぎに配置されたのだろう】

【何にせよ――この勝負は白黒に軍配が上がった】
【慢心に飲まれた騎士、カーマインは優美に気取った顔を見る影もなく歪めながら】
【屈辱に塗れて逃げていく】

【脅威は去る。この先何事もなければ、元の静かなスラムに戻ることだろう】
【そして、カーマインの落し物か金色で宝石が埋め込まれた装飾銃が一つ転がっている】
【武器としては使い物にならなそうだが、売れば恐らくは最初に白黒が投げた封筒の額よりは高値になるだろう】
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 01:37:25.03 ID:XiVS/zRjo
>>247
場の空気―――と、言うのかな。そういうのが嫌なのかな
まぁ公園は開けてる空間だしね、なんとなく言いたいことはわかるかな

【少女は自分を「良い子じゃない」とも言っていたか。自分にあのような皆が仲良く使う場所は合わないと感じてるのかもしれない】
【右人差し指を自分の頬に当て、柔らかく目を閉じて「眩しい場所」を思案する】

【まぁ奥ゆかしいというか、遠慮がちな様子で断ってしまいそう(ここまで女性視点)な少女を見て――】
【そんな事は予測済みとばかりに穏やかな表情を崩さずに、こんな提案を持ちかける】

――それじゃあ私、あなたに幾つか個人的に聞いてみたいことがあるんだ
その質問に答えるのが代金がわり、というのはどうかな?


【今は空の倉庫だしそんなにかしこまらなくてもいいんだけどなー、と呟いてみたり】
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 01:39:03.85 ID:IJLXL7eko
>>237 >>239 >>243

【襲撃者――凌花とヴェンデッタは、ここに膝をついた】
【彼らの継続しての戦闘はもはや絶望的で、彼らを捕縛、あるいは殺害することも容易だ】

【だが――ようやく、暴力の旋風が収まったはずのゲート付近に、凛とした声が響いた】

――主よ、憐れみたまえ=I

【鈴のような、高い愛らしい、まだ年端もゆかぬ少女の声だった】

【ゲートの向こうから、一人の少女が姿を表す】

【白磁のように滑らかな肌に、紅を引いたような赤い口唇】
【腰ほどまでに伸びた金の髪は、柔らかく風にたなびき、その頭頂部で、白いカチューシャで留められていた】

【まだ15歳にも満たぬであろうと思われる、身長150cmほどの矮躯】
【まるで人形のように整った――どこか人工的なあざとさ≠フ見える、見目美しい少女だ】

【その全身を、金糸で刺繍の施された、黒いローブで覆う姿は、まるで裁判官か何かのようだ】

……帰りが遅いので、心配していたら……。

【その顔に憂いを見せて、少女はゲートの周囲を見渡す】
【未だ激闘の痕も激しい、防衛者や敷地に目をやり、意志を強く感じさせる声で、全員に聞こえるように声を上げた】

その二人を、どうかこちらに引き渡して頂けませんか?
……これ以上の戦闘は、そちらにとっても本位ではないはず。

【そちらの二人、と言って、膝を付くヴェンデッタと、座り込んだ凌花を指し示す】
【まるでこのような計画を推し進めているとは思えぬような、紳士的で柔らかい物腰だった】

聞き及んでいるところによれば、あなたたちの任務は、この刑務所の防衛であるとのこと。
……その二人をこちらに引き渡していただければ、私達≠ヘ、おとなしく敗北を認め、引き下がりましょう。

【憂うような表情は、まるで深窓の令嬢とでも言った風情だ】
【二人の容態を、真に気にしていることが見て取れる。少女は、そこで一旦言葉を区切ってから】

残念なことに……もし、それを良しとされぬのであれば。

【翻って――脅すように、その言葉を口にした】

【――少女の身体から、魔力が吹き上がる】
【その魔力を感知したものの背筋を、凍らせずにはいられないような――怜悧で、酷薄な】
【まるで呪力か瘴気とでも例えたほうが相応しいような、禍々しい魔力だった】

【――その魔力は膨大で、魔神か悪魔の類が、地獄のそこから這い上がってきたかのようにも、錯覚させる】

致し方ありません。……この私がお相手いたします。

【三人に向けて、少女の声が叩きつけられる】
【――果たして、三人の返答は、いかに】
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 01:41:03.97 ID:JmTCQf07o
>>249
――――ッ、‥‥は‥‥ぁッ‥‥ッ!
あーくっそ、こういう派手な所業はオレの仕事じゃねーんだよ!

【片膝を付き、荒い息を吐いて白黒はそう呟いた】
【うっすらと立ち上っていた魔力ももはや存在せず、正真正銘ギリギリであったのだ】
【背部からは血がだらだらと流れて、右腕も大きく裂けた上に無理な動きで傷口がぐちゃぐちゃで】
【舌打ちをしつつ、己の傷の具合を確認していると、相手の声が聞こえてきて】

‥‥下賎な犬風情にやられた時点でテメェはそれ以下なんじゃねーの?
少なくとも、今のこの時点じゃテメェはオレに劣っていたってことだし。

【これまで散々攻撃されたり自信満々にされた分のお返しとばかりに嫌味を返したのだった】
【此方は泥に汚れようと傷だらけだろうと、何一つ構うことはないのだ】
【屑が屑なりに食らいついた結果、だったのだろうか。今宵の勝敗は屑に決した】

【だが、それは一番望んでいなかったことをもたらしてしまい】

‥‥‥‥うっわ、‥‥‥‥。
て、ていうか、先に襲いかかってきたのはテメェの方じゃねーかふざけんじゃねーぞゴルァァッ!
し、しし、仕方ねーな、良いぜ。

此方はてめえらみたいに大きい組織じゃねぇけどなァ。
美学も何もありゃしねぇが、一人じゃねぇ=B甘く見てると痛い目見る、覚えておきな、ナルシ野郎。

【最後に、捨て台詞とばかりに去っていくカーマインに言葉を駆けた】
【一度腹をくくれば、そこからが吹っ切れるタイプが、この男だった】
【まあ、恐らく後で冷静に戻ってから一日中部屋にこもってブルブル震え出すのだろうが】

‥‥お、こりゃ良いな、売れそうじゃねーか。

【そうして、踏みにじられた札束の封筒と、装飾銃を回収して】
【ポケットから取り出した包帯を応急処置として体に巻き、歩き去っていくのであった――――】

【善ですらなく、悪だというのに悪を敵に回した男。今後、カノッサに怯えて生きて行くしか無いのか】
【―――その逃走の闘争の道は、誰にも分からない】

//乙でしたありがとうございましたー!
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 01:43:33.07 ID:Y5rrr+Tro
>>252
/長時間お疲れ様でしたー
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 01:45:08.71 ID:5pPnJ1Gh0
>>250

嫌じゃない、の。
嫌じゃない、けど……、……眩しすぎて、嫌なの。

【嫌じゃないのに嫌――、矛盾するような発言を、ぼそりと返して】
【その様子を、ちらりと伺い、視線を降ろし、また伺い】
【そんなことをしていれば、ふと。視線が留まったのは、女性のその豊かな胸元で】
【それから、視線を動かす先は。自分の大平原。断崖絶壁。なにもなかった】
【…………じとり。女性に向けるジト目は、完全なる嫉妬であったとか】

…………――しつも、ん?

【その提案に、きょとん。小さく言葉をなぞって、首を傾げて】
【悩むような間、少し。視線を少し下げてから、また上げて】

…………それでいい、なら。

【女性がそれでいいならば、と。最終的な決定を他人に任せて小さく頷いて】
【その呟きは、聞こえなかったのか聞かないふりか】
【時折廃墟に忍び込んで眠ることもあるが、まあ基本野ざらし。雨でも降ろうものなら大変なことに】
【――そんな日常からすれば、空っぽだろうと何かあろうと。屋根のある場所の提供。すばらしいのである。かしこまるのも仕方が無い(?)】
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2011/09/03(土) 01:45:50.48 ID:3yN919oJ0
>>248

うむ、何せ我はスーパーうるとら激烈超絶エクセレントえたーなる美少女巫女、イミナ・ハルネアだぞ!
ちょっとやそっとの事、全くもってへっちゃらなのだ。だから心配は無用、気持ちだけありがたく貰っておくな?

【イミナは、そうやって冗談めいたように笑顔を浮かべ、偉そうに胸を張るが】
【それは全て単なるモーションに過ぎない。自分の深い深い疑念を、ただ押し込め塗りこめるためのペルソナに過ぎない】
【彼女の笑顔の意味を深読みして――何故だろう、思考が弱っているのか――良くないイメージしか浮かばない】
【ゆえに、ただ今この時、せめて己だけは、と笑うのだ。……奇しくも今、ほんとうの「笑顔」は、此処に無かった】

……雨乞い?ほう……御神に祈りを捧げることで恵みの雨を求める儀式も、古くから存在するが……
それを汝は、汝ひとりで……正確には、汝に憑いた“悪霊”を用いて、成し遂げるというのか。

そして、水を自在に操る……と。……それだけであれば、有用にも聞こえるが……
汝が“悪霊”というのなら、好ましくないのだろう。……“抑え、切れない”……こと、も……――――

【――言葉が、止まった】
【そして、ユイは目撃することになる。このイミナという少女が、今まで一度も見せていない表情を】
【或いは、このユイという少女が出会った人々を合算しても、なかなか見ることはないであろう表情――】
【――絶対零度、凍りつくような、『無』の表情を】
【深淵にて永劫を過ごす万年氷結のような――ただ、冷たい……何も浮かんでいない――『虚無』】
【……イミナという少女の真底に、何かが触れていた】

【しかしそれは、瞬きの一刹那にも満たない出来事】
【次の瞬間には、イミナは平生の――ただ単に考え込んでいるような表情を浮かべ】


――抑えきれないこともあったのなら、矢張り好ましくないだろうしな……


【と。何事もなかったかのように、言葉の続きを連ねるのだった】


……ふむ、名前が無い……か。名の無い神、というものも無くはないが……
しかし、汝のような境遇だと……それでは何かと不便そうにも感じる。
それに、社にすら名が無いとなると……うーん。

別に、このままでも良さそうだが……汝が『何何の巫女』というものを羨ましいと思うなら……
……ユイよ。いっそ、汝が自分自身で名乗ってしまえばどうだ?

【……と、イミナは。笑顔でそう投げかける】
【その提案は、或いはとても傲慢不遜なものかもしれない。一介の巫女が、自分自身でそれを決めるなど】
【だが――このイミナという巫女は、案外そういうところがユルかったりするし】
【それに、ユイが(これは想像だが)全く一人で旅をしていて――色々と大変な辛い思いをしているのであれば】

【少しは自分自身を誇り、自信を持てるように――『名』を作ってしまってもよいのではないか、と】
【それは、イミナなりの思いやりのカタチであったのかもしれず】
【イミナ自身、腕を組んで「何が良いかのー……」と、悩みはじめるだろう。制すれば当然止めるだろうが】
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 01:49:42.97 ID:rEYR3/v40
>>244>>251

――――観念しなさい
このまま官憲に引き渡して、あなたの企みを洗いざらい――――ッ!?

【蹲った凌花のすぐそばに、ラベンダァイスは立っている】
【その首筋に右腕の剣を突き付けて、事態の収束を看守の増援に期待していたのだが】

…………あなたが、リーダーですか

【やってきたのは第三者。凌花の首筋に、油断なく刃を突き付けながら、ラベンダァイスは乱入者と対峙する】
【敵の増援と言う事であれば、油断してはならない――――戦闘兵器であるラベンダァイスは、凛とした態度を崩さずにいたのだが】

(――――――――っ!!
この魔力…………ケツァル・コアトルの仲間の人たちでも、ここまでの魔力は…………!!)

【肌で感じ取れる、おぞましいまでの魔力――――異形である事が幸いして、表情を歪めると言う事は無かったが】
【それでも、思わず気後れするほどに、その膨大かつ禍々しい魔力に危機感を抱いた】

――――素性と目的。それを話してもらいます…………
人質の解放は、最低でもそれが条件です…………!

【それでいてなお、ラベンダァイスは冷徹な態度を崩さない】
【ハッキリ言ってしまえば、その態度はハッタリだ。既に戦闘の限界に近い事は誰よりもラベンダァイスが分かっている】
【しかし、このままハイそうですかと引き渡してしまったら、ただ刑務所を荒らされただけで、全てが終わってしまう】

【凌花の首筋に光の刃をあてがったまま、ラベンダァイスは相手の返答を待つ】
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/03(土) 01:51:37.53 ID:p0jYguSqo
>>251

【現れた少女に目をやり、膝を付く少年を見て、座り込む少女を一瞥し】
【少女の体から吹き上がる魔力を感じているのかいないのか、素知らぬ風に顎に手を当て】

このまま"遊ぶ"のも構わんが───ふむ。
それは私の決めることでは無いな。
他の二人の意見に従うとしよう。

【"遊ぶ"とは、言わずもがな戦いのことだろう】
【この状況下において戦闘を選ぶ…戦闘狂か、ただの阿呆か】
【だが、それを自分が決定を下すことではない、として】
【あくまで部外者として振舞おうとする分には分別があるのかもしれない】

【ただ、と前置きして】

目的くらいは聞いてもいいだろう?
答えてもらえるかね、お嬢さん?

【若い声と、それに不釣合いなまでに落ち着いた口調で、質問した】
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/03(土) 01:53:53.86 ID:q4ALXiAAO
>>251
【擦れ違い様、気付く】
【最早戦えぬ状態にある、ヴェンデッタに】
【オルカとしても、本来の目的は防衛、何も命まで奪おうとは、思っていない】
【精々自警団にでも引き渡して、後は任せよう】
【そう思いヴェンデッタの傍で動きを止めた、矢先】

……なんだ、ありゃ。

【第一声もさることながら、目を見張るのは、その容姿】
【違和感をありありと感じさせる、綺麗すぎる=A少女の姿】

ハッ、親玉って訳かよ…確かに防衛って任務だったがな、だからって「ハイそーですか」とはいくかってんだ。

【盾を拾い、構えて】
【未だに、闘志は衰えてはおらず】

(が、金貨がないのは些かマズい。味方も居ることだし先ずは金貨を───ッ?!)

【背筋に、氷柱でもぶち込まれた様な、そんな感覚】
【盾越しに伝わる魔力に気圧されるも、>>256ラベンダァイス、>>257レアに続いて、オルカも似たような意見を述べる】

全くだぜ、目的も解らないテロリストをこのまま引き渡せるかっつーんだ……!

【盾でヴェンデッタを隠す様にして、相手へ言葉を投げつけた】
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 02:00:57.84 ID:XiVS/zRjo
>>254
なんだか色々思うところがあるみたいね、助けになれればいいんだけど
……?

【矛盾を帯びた妙な発言をざっくりとまとめて、しかし心配する様子は其程投げやりにも見えないだろう】
【少女が自分の胸周りに視線をやったのに釣られて自分の、次に少女の胸に視線をやり―――
  ―――そして不思議そうに首を傾げたGカップは、詰まるところ嫉妬の視線の意味を解し損ねた様子】
【……持てるものに持たざる者の気持ちなどわからんということか】

そう、質問。―――それでいいなら、とりあえず倉庫に行きながら話そうか

【逡巡する様子を見せながらも提案に乗っかった少女の様子によかった、と内心安堵して】
【倉庫に向かう過程は大雑把にキングクリムゾンするとして―――その過程で、提案通り質問をすることにする、のだが】

そういえば、まだお互い自己紹介をしてなかったわね
私は フリューメルテ・ヒエラクス・コーディエライト。知り合いからはよく ヒエラ、とだけ呼ばれているわ
よければ、あなたの名前も教えてくれないかしら


【名前なげえ】
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 02:03:50.24 ID:dsAy7PEco
>>255

すーぱーうるとらげきれつ……な、なら大丈夫ですね。

【途中までは覚えられたが、激烈から先は分からなかったらしく言い淀んだ】
【ユイはイミナの言葉を信じる事にした。大丈夫だと、言うのだからきっと大丈夫】
【そもそも、自分の様な無力な人間が―――自分の事で精一杯な自分が……】

【端から見ればこの場は笑顔に溢れているかもしれない。だが、それは偽り】
【ユイは無自覚の偽りの笑顔。イミナは自覚した偽りの笑顔―――と言った所か。なんにせよ、贋作だ】


降って欲しいなぁ、と思うと降っちゃいます……”悪霊”さんの所為でしょうか。
えぇ、皆が”悪霊”と言うのだから……間違いありません―――……っ!


【ユイの身体が強張った。目に映る、一瞬のイミナの表情は―――酷く、凍てついていた】
【何も無い。彼女の表情は何も無かった。感じる虚無に、ユイは身を竦ませてしまった】
【イミナに何が合ったか、何がそんな表情にさせたのか―――気になるも、口に出せず】

【瞬きした次の瞬間には、何事も無かった。それがとても怖くて、ユイの笑顔は無かった】
【困惑したような、怯えた様な―――何をどうしていいか、分からない表情だった】


そう、ですね……世の中に、こんなにたくさん神様がいるなんて……知りませんでしたから……。
わ、私には、故郷だけが……世界でしたから……この数ヶ月は、驚きの連続です……。

え、えぇ!?私が……勝手にですか…・?ど、どうしましょう……。


【投げかけらた無茶な振りに珍しく声を大にして戸惑ってしまう。名前なんて、今まで考えた事も無かった】
【自分の名前だけで十分だったし、今や世界中で信仰する者は自分一人しかいないであろう、名も無い神の名前なんて】

【やはり自分では思い浮かぶ事は無いのか、数瞬考えこんではいたが―――結局、イミナへと期待してしまう】
【ちらちら、と腕を組み考えるイミナを両手でビニール傘を抱きしめながら伺っている】

261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 02:12:24.07 ID:5pPnJ1Gh0
>>259

うう、ん。……いい、の。
……私が、頑張らないと、いけないの。
私がいっぱい頑張って、そうじゃない、と――。

………………。

【「助けになれればいいんだけど」。その言葉を、少女は緩く拒否して】
【次いだ言葉は、どこか、自分を崖の淵まで追い詰めるような、そんな雰囲気と共に紡がれて】
【ぎゅ、と。握ったままの金貨を、さらに強く握る。縋るように】

【そして、分かっていない風の女性に。その嫉妬はいっそう強く燃えて】
【じとじと。睨めば女性の胸が減らせると思っているのでは、というほどに。女性の胸元を睨みつけて、睨みつけて、睨みつけて】

…………。

【「倉庫に行きながら話そうか」――その提案には、こくりと頷く】
【質問に答えれば無料で屋根のある場所を提供してくれるなら。もう乗り気である】
【……テンションが高いようにもあまり見えないのだが。とりあえず、乗り気なのである】

フリューメルテ・ヒエラクス・…………、……、……ヒエラ。

…………、白い神の鈴の音。……しらかみ、りんね。

【長い名前は、唐突だったからか。全て覚えられなかったらしい】
【復唱しようとして、くじけて、ばつの悪そうな表情で、最後に呟く】
【覚えたという風に頷いて、それから。名を問われれば、ほんの少しの間】
【そして告げるのは、漢字の説明と、名前。いい終われば、僅かに首を傾けた】
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 02:12:45.04 ID:IJLXL7eko
>>256

【ラベンダァイスのその異形を見てとって、クルスは少し驚いたような顔をした】
【――だが、別にその容貌に驚いたのでは、ないらしかった】

……聞いていないのですか?
私達の声明文に、私の名前と、私達の事はきちんと書き連ねておいたのですが。

【依頼に則って動いている人物たちが、自分たちの声明文を把握していないとは、考えていなかったらしい】

>>257

【仮面を付け、年齢にそぐわぬ落ち着いた調子のレアに、奇異の視線を向けて】

……貴方の言葉には、腑に落ちぬものがありますが……。
今は、置いておきましょう。

>>257

【最後に、ヴェンデッタの前に立つオルカに視線を投げて――】
【――少女は、静かに目を伏せた】

テロリスト、ですか。
……そうですね。

【どうやら、テロリスト呼ばわりに傷ついたのだろうか――?】
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 02:13:25.90 ID:IJLXL7eko
>>256 >>257 >>258

私の名前はクルス。
性もミドルネームもなく、単にクルスです。

【静かに、まるで講義でも始めるかのような様子で、クルスは言葉を紡ぎ始めた】

……私たちの組織の名前は救いの御手=B

この世には、罪を犯した人々がいます。それも……この乱れた世では、とみに多い。
私達は、そう言った人間の中から……真に罪を悔いるものに、その機会と場所を与えるために、行動しています。

……そこにいる凌花さん。そして、ヴェンデッタさん。
そして、この私も。

過去に人を殺め、罪を犯し……しかしそれを悔いて、世に償いを求めている人間なのです。

しかし、今の法体制では、そう言った意志を持っていても、国に追われ、人に追われ。
結局、檻の中でつまらぬ仕事を繰り返すことでしか、その償いを認められていません。

【クルスは、すっと、そこで息を吐いた】

私たちには、能力があります。
もっと多く、人のため、世の為……それらに役立つことができる。

私はそう言った人々を集めて……罪人のための、贖いの地を作りたいのです。

【――クルスの言葉は、一度そこで途切れた】
【演説のような調子が消えて、わずかに微笑みを見せて、今度はそれぞれ三者を見回す】

……貴方がたはどうですか?
消せぬ罪に怯え、惑い、苦しんでは、いませんか?

【――それぞれの異能をおもんぱかってのことだろう】
【人ならぬ力が備わった人間は、それだけで争いの種となる――】
【――少女は、三人に、そんな事を問いかけた】

……私の話は以上です。
この水の国には、声明文を出して、真に悔いるものを解放し、私達の下にあずけてくれるように頼んだのですが……。

……テロリストとして、まともに取り合っては貰えませんでした。
ですから、私達は交渉のテーブルに付くために、力を見せる必要があった。

……この刑務所を占拠することは、どうやら叶いませんが……。
……凌花さんに、ヴェンデッタさん。どちらもが、力を示してくれたことを、私は信じています。

【――クルスの話は、そこで終のようだった】
【ふぅ、と肩の荷を下ろすように溜息をついて、三人を見渡す】

私の目的と、素性はこれが全てです。
……ヴェンデッタさんと、凌花さんを、離してはいただけませんか。
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 02:28:27.98 ID:XiVS/zRjo
>>261
私はあなたじゃないし、あなたのことを詳しく知らないから具体的な事は言えないけど―――
そうね、自分の事なら自分が頑張らないとね

―――でも、無理はしないで

【緩い協力の言葉に、緩い拒絶の言葉―――再びもっともな、ある意味で無責任な応援をして】
【しかし少女の言葉の端に『危うさ』を感じたからだろうか、付け加えた一言は少しだけ鋭い調子だった】

【そして世の中、言葉にしないと伝わらないものもあるんだよ。ヒエラはやはり具体的なものに辿りつけなかった。残念】


【復唱し損ねた少女を見て、案の定と言わんばかりに予定調和な緩い笑み。刺が見え無いのは単に気にしてないと捉えていいだろう】
【そしてヒエラも名乗った少女―――鈴音の名前を復唱する。えらく流暢に復唱したかと思えば―――】

「すずね」じゃなくて「りんね」なのね……

【結構言葉は使えるらしい―――実はこれ中の人のちょっとした疑問だったりもして】
【メタな疑問をぶつけた後、ヒエラは本題の質問をすることにする】


そうね、じゃあ二つほど質問させてもらおうかしら
早速一つ目―――さっき落としてた金貨が鈴音さんにとって「どんな価値があるのか」、話せる範囲で話してくれる?

【おっとりした調子を保っている少女の気配が、質問に入ったところで僅かに緊張を帯びる――
     ――それくらいには、真剣に質問しようとしているらしい】
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/03(土) 02:30:11.31 ID:p0jYguSqo
>>262>>263

【腑に落ちない、というクルスの言葉を無視】
【たった今、彼女が一通り語った理由を聞いて、考え込む…ような素振りを一瞬でも見せれば良いのだが】

言い分は把握した。
贖罪なり何なり、何処かで勝手にするが良い。
私と小僧は世話になる必要も無い。

【即答で、にべもなくそう言い放ってしまうのであった】

人質の判断は、他の二人に任せる。
傷が痛むのでな、失礼だが応急処置をさせてもらう。

【それだけ言って数歩後ろへ下がり、傷の手当てを始める】
【先程の言動以上に失礼なものがあるのか疑問だが…ともかく、少年は彼らにもはや興味も無いらしい】
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/03(土) 02:31:08.94 ID:3yN919oJ0
>>260

うむ、だいじょーぶなのだ!それに、我はこー見えても強いのだぞ?
汝は、この夏の……8月のはじめに催された『夏祭り』と『大会』を知らぬか?
我が社で催された祭りだが……大会とコラボレートしておってな。
『エキシビション・マッチ』にこの我直々に出場したのだが……ふふん、我ながら勇猛なる戦いぶりであったはずよ

【……考えないことにしよう。そう決意してから、事を運ぶのに迷いは無く】
【元々自尊心の強いイミナだ。自身の自慢話に持っていけば、裏表も無くするすると語ることが出来る】
【恐らくこのユイという少女も、聞き手に回れば割としっかり聞いてくれるタイプと見受けた】
【この一点においては、相性が良かったろうか……話題を転換し、適当に展開して】


ほう……相当な力を備えた悪霊のよう、だが……


……本当に『悪霊』なのかのう……?
何やら聞いていると……≪神霊≫と言い換えても問題ないくらい、こと水に関しての力は強いように思える。


力を用いる汝が、過ちさえ犯さねば……その≪能力≫は、誰かにとっての『救いや幸せ』さえ、齎すことが出来そうだが……。


【しかし、心に浮かんだこの純粋な疑問だけは、思わず投げかけずにはいれなかった】
【思い浮かべるだけで雨を降らせる……太古よりの「雨乞いの儀式」を鑑みれば、相当なパワーだと考えられる】
【故にイミナは一つの仮説に行き着いたのだ。悪霊、というのは周囲がその力の強大さだけを捉えて言っているだけで、
 本当はユイに宿るものは神霊と表しても問題ないほどに、格としては高く、また神聖なものなのではないか……?と】
【――己が無意識のうちに、虚無にも繋がる無の表情を浮かべていたことには、気付かなかったらしい】
【だから、ユイが困惑したような表情を浮かべていることも――“悪霊”に対しての悩みなのだろう、と結論付けてしまった】

うむ!だってその方が、ユイも己自身に『誇り』を持ちやすくなるのではないか、と思ってな!
それに、その方が格好も付く。我ら巫女、外面などよりもその本質を重要視するほうが多いとはいえ……
古くからの儀式にあるように、敢えて一見すれば無意味な動きや飾り立てでも、脈々受け継がれて重大な意味を担っていることもある。

それに、『名は体を表す』とはひとつの真理よ。『名付ける』ことにより、
より一層、『概念』としての汝の力を捉えやすくなるかもしれんだろ?

【……流れるようなマシンガントーク。しかし、なんだか筋が通っているような気がしなくもない】
【余談だが、このイミナ。神社ではとんでもない守銭奴であり、よく参拝客に御賽銭を要求しているのだが】
【ただ要求するだけでは当然ダメなため、様々な理由付けをして丸め込み、納得させる技に長けている】
【そのスキルが、こんなところで役立つ結果となってしまったか】

うむー、うむむー……こういうとき、我のセンスの無さを怨む……って、誰がセンス無いか!んなことはないわ!
というノリツッコミは置いといてだ……うーん、そうだなー……


汝が気に入るどうかは解らんが……≪水奏の巫女(みかなでのみこ)≫なんていうのはどーだ?


汝が操れる『水』は、古来より生命の象徴。
天水(雨)は作物や人を育む恵みとして、古くより祈り願われ、時として儀式を以て欲された。
そして、汝が先刻の儀式のような舞いで奏でた鈴の音は、悪しきものを祓う聖なる音色……
神へ呼びかけられる時にも用いられる、紛うとなく由緒正しき神具。


そんな双つの聖なるものを内包すると共に、水を奏でるように舞い操るであろう汝のことを表す言葉なのだが……どうかの?


【(……――そして、生命の象徴を操り邪を祓う音を奏でることによって、誰かに『救い』を与えるような……
  そんな巫女になってほしい、という……自分勝手な願いも、込めておるのだがな――)】


【……我は、誰にも救いなど、与えられないから】

【――その想いは、深淵に沈められた】

/ごめんなさい、遅れました!
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 02:31:24.34 ID:rEYR3/v40
>>262-263

――――概要しか、私は聞かされていません…………

【少なくとも、全くの問答無用と言う訳でもないようだ】
【内蔵にダメージの及んだ限界の近い身体、そして先ほどから感ぜられるプレッシャーに震える身体を強引に押さえつけ、ラベンダァイスは答える】

救いの御手=c………

【その名前を反芻する】
【組織だって行動していた事を考えると、あるいはここに居る3人だけでなく、それ以外にも構成員がいるかもしれない】

――――――――残念ですけど、こっちの…………凌花、と言いましたか?
私が見る限り、この人が真に『罪を悔いる人』には見えません…………人柄云々の問題ではなく、義務感じゃない積極的な殺意を露わにしていましたから…………

【ふと、視線を足元で傷に喘いでいる凌花へと向けながら、ラベンダァイスはそう反論する】
【『報復』と言うには異常なまでの興奮で、この人物は荒ぶっていた。自分の行いに負い目を感じている人間には、とても見えない】
【――――以前に、そうした贖罪を行っていた友人を知っているラベンダァイスの目には、そう映ったのだ】

――――――――確かに、闘争の果てに、何人かの人を殺しもしました
しかし、それに後悔はしていません。思う所があり、互いに対立するのであれば、人死には避けられませんから

【クルスの言葉に、凛とした態度を崩さないラベンダァイス】
【思い出すのは、かつて父と共に赴いた≪ネル・ナハト≫の戦場】
【今でも幼い自分だが、あのころはもっと幼かった。それでも、互いに譲れぬものがあるという事ぐらいは、ぼんやりと分かっていた】
【それを今になって振り返ってみれば――――戦いで人が死ぬ事など、当たり前の事として受け止められた】
【敵を殺す事に罪悪感を感じるようでは、生き残る事も、自分の信じる正義や守りたい物も失う。何より、戦闘兵器として失格だ】

……………………そうした活動を行うなら、国に直接物言いをするのは間違ってるとは思いますが……………………
この場でこれ以上争う気はないのは、こちらとしても同じです…………

【法を犯したのだから、罪人は法の元に裁かれる。そして、悔い改めたかどうかなど、そう容易に判断できるものではない】
【そうしたニュアンスを言葉の中に含めながらも、クルスの要求はラベンダァイスには容れられた様で】
【ラベンダァイスは、変身を解き、元の小さな子供の様な姿へと戻り――――凌花のそばから離れた】
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/03(土) 02:36:14.34 ID:q4ALXiAAO
>>262>>263
【オルカは、黙って耳を傾けていた】
【クルスと名乗った少女の、高説を】
【綺麗な綺麗な、言葉の羅列を】
【しかし、その話の矛先が、自分達に向けられた途端、ピクリと、反応して】

───っけんじゃねえぞ。

【俯いてから、小さく呟いて】
【次に顔を上げた時、その表情には明らかな怒りが、現れて】

ふざけてんじゃねえぞ、アンタ。
アンタの思ってるほど、能力者≠チて連中は弱くねえ。
アンタが思ってるほど、無能力者≠燻繧ュねえ。

自分を救えるのは自分だけだ=I
幾ら他人から手を差し伸べられても、それを掴む意志がないと意味なんかない。

【盾を、ヴェンデッタの前からどかして、反対側の地面に突き立てる】

やるならアンタらで勝手にやりやがれ。
ただし、覚えとけよ。

【そうして、体もどかし、完全にヴェンデッタの傍から離れるだろう】

アンタらが今日の様に力を見せる≠アとを止めないなら、何度だって止めてやる。

【クルスに突き付けた指】
【それに伴う表情は、強く決意されたものだった】
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 02:43:57.19 ID:5pPnJ1Gh0
>>264

……間違えたら、頑張らなかったら、……誰も、だれも、だれも。
…………褒めてくれない、私なんか、見てくれない、……。

………………足りない、の。もっと、もっと、もっと、もっと――がんばら、ないと……。

【鋭い調子は、届いたのか、届いていないのか】
【金貨の変わりに、今度は自分を抱きしめて。もっともっとと、自分を追い込んで】
【このままでは、いつか。そう遠くもないいつかに、崖から落ちてしまいそうで】

【……言葉にせぬのが美学――というわけでもない、乙女の意地か、何なのか。その胸なんなのどうやって生きてきたらそんなになるの――なんて、問えずに】
【じとーっとした目を向けたまま、最終的に諦める。世界は不公平だと誰かを祟りながら】

………………、……だめ?

【ちなみに、この少女。何度かすずねと呼ばれたこともあって】
【そのたびに違うもんと拗ねた様子を見せていたという】
【まあ、単純に中の人の好みであるのでした。どうでもいいけど、このパソコンはすずねと鈴音と変換しないという】

…………えっと、……あの、……。
……昨日、もらった、の。怖いのなくなるお守りだって、……オルカ、が。

【そして問われる金貨の価値】
【ほんの少し考えるようにしてから、返すのは。それをお金と見た言葉ではなくて】
【お守りとして、誰かに渡されたものであるらしい。ぽろりと、そのひとの名前を漏らしてしまうのが、どこか子供っぽくて】
【……ちなみに、そのときに渡された金貨は二枚。……一枚は渡されたわけでもないのだが。遠慮なくご飯とベッドのために使ったとかで】
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 02:54:16.10 ID:IJLXL7eko
>>265

……。

【レアが、あっさりとその身を翻してその場を立ち去るのを見て】
【クルスは、どこか危ぶむような眼差しで、その後ろ姿を追った】

(……あの人……)

【自分の脳裏に浮かんだ考えを、振り払って打ち消す】

>>267

あなたにどう映ったかはわかりませんが……。
彼女は私の、掛け替えのない友達です。

【――だから、目の前で貶めるな、とでも言うつもりだろうか】
【寂しげにそう言って、しかしいくつかの言葉を残して、道を譲ってくれたラベンダァイスに小さく礼をした】

……ありがとうございます。

【すぐさま、凌花に駆け寄って、その容態を調べて始める】

>>268

【凌花に寄り添いながら、最後に残ったオルカの声に、耳を傾ける】

誰もが、貴方のように強く在れれば……。
……いえ。言っても、詮無いことですね。

……その言葉、覚えておきます。

【オルカに対し、こちらも強い意志を感じさせる瞳を返して、頷く】
【彼には彼の――そして、彼女には彼女の立場があって】
【そして、それが相容れなかった――言ってしまえば、それだけのこと】
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 02:54:21.78 ID:dsAy7PEco
>>266

あ、知ってます……みんなすごく、騒いでましたから……。
イミナさんは、強いんですね……凄いですね。

【ふふ、と微笑み話を確りと聞いていた。踏み込んだ事は聞かなかった】
【イミナの思い通り、ユイは聞き手に回り話題に乗った―――それが、良い事かは別として】


―――――……”悪霊”ですよ?


さっき、最近までは、雨乞いしか出来なかったと言ったじゃないですか……?
水を操作出来る様になったのは、少し前で……”何故か動かせる様になった”んですよ。

一度だけ、制御出来なかった事があって……それは、皆―――あぁ、村の人達です。
えと、皆に……”儀式”のお手伝いをしてもらってた時に……皆、”悪霊”に殺されちゃったんです。


……ね、”悪霊”以外の何者でも……無いよね?


【ただの一回、抑えきれなかった事――は、それだった。だから頑なに彼女は悪霊であると主張する】
【きゅっと両手でローブの端を握り、下唇を噛んで。”悪霊である事が正しいと信じた表情で――――……】

【殺したのは”悪霊”―――……抑えきれなかったから。様々な矛盾が見え隠れするも、すべてが真実】

【笑顔、笑顔笑顔笑顔―――何処までも、笑顔で彼女は”悪霊”と言う】
【イミナの虚無さえ、隅に置いた。結局、ユイという少女は自分の事で精一杯な人間なんだろう】


誇り、ですか……考えた事も、ありません。でも、確かにそうかもしれませんね……。


【誇りなんて持っていなかった。自分の力は悪霊の賜物だし、その悪霊を祓う為にまだ生きている様なもの】
【祓えばどうせ力は消える―――無意味な事。だからユイは内心ではイミナの言葉に肯けないでいた】

【しかしながら、彼女のマシンガントークに飲まれて。彼女を立てようと思い、言葉は肯く】


……えぇ、素晴らしいと思います。有難うございます、私じゃ……思い浮かばなかった……。
じゃ、じゃぁ……《水奏の巫女》の名前、頂きますね……えへへ……。


【正直に彼女に感心しながら、ありがたく受け取った。誇りとなるかは別として、名前を貰ったのは嬉しい】
【悪霊が消えれば意味のなくなる名前でも―――その時まで、名乗り続ける事だろう】

【イミナの願いを受け止めた訳ではない。察する事もなかった―――が、ユイもまた同じような事を考えていて】
【生命の象徴、邪を祓う音を奏で、”救済”を―――なんて、名前負けしているじゃないか、と】
【彼女の性格上仕方がないが、あまりにも後ろ向きで。奇しくもイミナ同様、誰にも救いなど与えられないと卑下していた】
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga !蒼_res]:2011/09/03(土) 02:55:15.92 ID:IJLXL7eko
……。

【三者が三様に、各々の言葉でクルスに反論して――道を開けた後】
【クルスは、ただ黙って、比較的傷の浅いヴェンデッタの近くに、凌花を寄せた】

……私は、あなたたちの事を信じています。

【それを口にせねばならぬということは、わずかなりとも、彼女の心に疑念があるということかもしれなかったが】
【――クルスは、それ以上を口にすることなく、二人から離れて立つ】

父よ、子らをその懐に迎え入れ給え=c…!

【青白い魔力が蠕動する】
【――二人の影を、光が包んだかと思えば――】

【――次の瞬間には、凌花も、ヴェンデッタも、その場から消えてしまっていた――】

【一人、荒れたゲート前に佇んで、クルスはぽつり、と呟いた】

どうか……どうか、私達の先を照らす道が、明るいものでありますように……。

【――かくて、戦いの幕は下ろされた】


【――コリエンテ刑務所の戦い】

【ヴェンデッタ――戦闘不能】
【葛城 凌花――戦闘不能】

【コリエンテ刑務所――損害軽微】
【――完全防衛達成】

/イベントはこれで終了になります!
/遅くまで皆様、おつかれさまでした!
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/03(土) 03:02:30.19 ID:q4ALXiAAO
>>270>>272
【とにもかくにも、戦いは終わり、防衛、依頼は達成した】
【本来ならば、喜ぶところだが、今のオルカの表情は、とても喜んでいるものとは、呼べなかった】
【消えて行く刺客達には、眼もくれず】
【オルカもまた、刑務所から離れて行くのだろう】
【心に、複雑な感情を宿らせたまま───】




【依頼:達成】
【オルカ:残金0───】




/お疲れ様でしたー!
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 03:05:58.79 ID:XiVS/zRjo
>>269
【鈴音の言葉に、次は言葉を返さなかった―――無言という肯定、何か思うところがあるのだろう】
【否定できないから、言葉をかけられない。少しばかり歯がゆいものを感じながら、倉庫の前に到着する】

お守り、ね……そういうのは形じゃないものね
大事な人から貰ったものなら、無くさないように、ね?

【『金貨』にこめられた『お守り』としての願いを聞いて、穏やかそうな表情を浮かべる】
【「もうなくしちゃだめよ」、と会った時の出来事をからかうようにたしなめてみたり】

【話を倉庫に戻して。ヒエラは自らが倉庫と称した施設に歩み寄って行く】

……さて、品物を置いていない所があったはずですけど―――

【淡泊だが、それ故に清潔感のある白い建造物。ヒエラ達はその入口の電子ロックをカードキーで解錠して悠々と…ん?】
【電子ロックの入り口を開けると、今度は電子ロックの扉が幾つか並んだ通路が顔を出す……倉庫、ですよ?】

よし、ここ。ここなら空調もちゃんとしてるから快適に休めるはずよ
美術品用のクッション材や覆い布があるはずだから、布団替わりに適当に使って
あと、電子ロックは出るときは自由だけど入るときは認証が必要になるから、出るときに忘れ物が無いようにね?

【その内の一つのロックを解除しながら倉庫の中について流暢に説明を始める――
   ――言葉からするに、おそらくここは美術品を一時保管する場所のようだが……そんなところに部外者を入れていいんだろうか】
【とりあえず説明しながらにっこりと笑みを浮かべているところからすると、ヒエラ自身にとっては其程問題でも無いらしい】


―――さて、寝る前にもう一つ質問を
 私としては、これが他の人に対して一番興味があることなのだけれど―――

【息を吸って吐いて、また吸って。呼吸を整えるという前振りの後、
     今まで通りの柔和な表情で、しかし「笑ってない」とすら言えるほどの強さを持った視線を向けてこう問いかけた】



―――あなたが思う、この世界で一番美しいものって何かしら?
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 03:07:18.50 ID:rEYR3/v40
>>271-272

……………………

【クルスと凌花の間に、どんな絆があるのかは分からない】
【ましてや、部外者にしか過ぎない自分に、首を突っ込めるものでもない】
【矛を収めたラベンダァイスは、ただ黙ってクルスの行いを見届けていた】

――――その思いが、身を結ぶ事を、祈ってます…………
行いが、私たちと対立するなら……また、戦う事になると思いますけど…………

【最後に一言、ポツリとつぶやくラベンダァイス】
【クルスの言っていた事そのものは、確かに素晴らしいものだ】
【真に罪を悔いた者が、それを認められもせず、意志や機会、力を活かす事も出来ないという状況を変えられるのなら】
【それは確かに、賞賛されて然るべき行いだろう】
【無論、その理想論の前にはいくつもの現実が立ちはだかっている】
【その現実を超克出来ない限りは、自分たちは敵として戦うしかないと、ラベンダァイスは控えめながらも宣言したのだ】

――――うッ…………ぐ、ぼふぅあぁぁっっ…………!?

【戦いの構えを解いたラベンダァイスは、突如その場に、大量の吐血をする】
【――――凌花によって与えられたダメージは、確実にラベンダァイスの内蔵を痛めつけていたのだ】
【そのダメージが、緊張の糸が切れた事で表出した――――吐血はその一つの表れだった】

びょ、病院…………に――――――――!!

【これは、すぐさま治療しないと命に関わる】
【それを悟ったラベンダァイスは、フラフラと病院へと向かおうとするが】
【真っすぐ歩くことすらできずに、その場をぐるぐるとふらついて、ばったりと倒れてしまう】
【以上な発汗と痙攣がそこに加わり、彼女のダメージの大きさを物語っていた】

【――――結局、刑務所側の手によって、ラベンダァイスは病院へと搬送される事になる】

/乙でしたー!
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/03(土) 03:09:15.49 ID:p0jYguSqo
>>272

【──やがて、応急処置を終えた少年が立ち上がる】

よし。
後は適当な病院にでも行けば良かろう。

【そう言って地面に転がった小剣を回収すると、ゲートの前に佇むクルスを一瞥する】

────ふん。

【そして、気に入らなさそうに鼻を鳴らすと】
【闇に溶け入るように、姿を消した】




【ちなみにしばらく入院してしまったので報酬の受け取りが期日ギリギリになってしまい】
【更に入院費を差し引くとむしろマイナスになってしまうのだが、それはまた別の話】


/お疲れ様でした!
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/03(土) 03:16:35.62 ID:3yN919oJ0
>>271
ふふーん、そのとーりだ!我は強いのだぞっ!
……まぁ、エキシビションでは負けてしまったのだが……な
【ふ、ふふ、と苦笑しながら、視線をあさっての方へ投げかけながら呟くイミナ】
【だが、それは哀しそうだったりするものではなく、何処までも冗談めいたもので――】
【――しかし、次にユイの口から告げられた言葉で。そんな空気は瓦解してしまうだろう】

……な、…………。
【――告げられた衝撃的な事実に、思わず笑顔も、思考も霧散する】
【微かに指先が震えているのは――その事実が、あまりにも残虐で、救いの無いものだったからか?】
【……“それもある。だが、それだけではない”  “何故なら――”】

……そう、か……――汝 も ……そう、なのか……――
だが……それでも、それでも……――――、…………。


どんなに邪悪な力であっても……『使い方』さえ間違えなければ――
それは、『誰かを救う力』に成りえる……はずだ……

【……――――?】

たとえそれが忌まれしモノでも、それを確(しっか)と使いこなし……
また、力に呑まれるようなことが無ければ……それは、虐殺の刃から守護の盾へと化けることが出来る――!
何故なら、何故なら……『力』を持たずしては、『志』だけでは――何も、護ることなど出来ないからだ……!

その力によって何か――何か大切なモノを失った過去があるからといって、それに縛られておるからといって――
そんなモノっ、全て『過去』に過ぎぬッ!ただただ存在しているだけ、それが今や未来に影響を及ぼすことなど……無い!
過去ばかりに目を向けていても、未来は掴めぬ……決して……――

『過去』から脱却し、有り触れた幸せを……平穏を、幸福を、安寧を!掴み取るためには――『無力』ではいかぬ……
『強さ』が必要なのだ!いかなる障害も逆境も打ち破るに足る『力』が……!劍(ツルギ)が、盾が!鎧が、矛がッ!
何も持たずしては……ただ無様なままに朽ち果て、死んでゆくのみ……ただただ、死んでゆくのみだ……!

ならば……『力』が必要ならば――
その『力』がどんなに邪悪であれ――幾ら過去に凄惨な爪あとを残したものであれ――それは『力』には代わり無いッ!!
無力なままに、涙を噛み締めて何も救えないよりは……絶対に、幾倍も良いに決まっておるッ――!!
『未来』を掴み取るためにッ――!!『力』が、どうしても必要なのだッ――!!!


――だからッ!!、だから“我は――――    ――――、…………ぁ、……。


【――気付けば。拳を握り締め、必死の形相で、力の限り言葉を連ねている自分が居た】
【さぁ、と熱が引いてゆく――瞬きを数度。銀の瞳が、揺れる】
【……何か、取り返しの付かないことをしてしまったような】
【そんな、漆黒の色が、イミナの体内を蝕んで――】

……済まん、……少し……熱く、なった……。

【――イミナ・ハルネア】

兎に角……使い道さえ間違えなければ、きっとその力は誰かを救うことが出来るはずだ……
それに、幾ら『神霊』であっても、器が未熟であれば暴走することもある。
水を操作できるようになったのは……汝が、成長してきたから。そう捉えることも、出来るだろう?

【この少女が、その胸中に秘めたるものは――】

……気に入ってくれて嬉しいぞ、≪水奏の巫女≫……ユイ。


……ではの。我は、そろそろ往かねばならんのでな

【やがて彼女は、まるでその場から逃げるように、ユイに背を向け、最初に来た階段から降りていこうとする】
【明らかに――今しがたの『暴走』から目を背けたいがためだ、ということは安易に解る】
【だが――呼び止めれば、今はまだ届く。しかし、呼び止めたところで――どうするのか?】
【……月夜。境界。廃墟の天皿にて、ただただ、ドールは踊る】
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 03:25:53.46 ID:5pPnJ1Gh0
>>274

【ぎゅうと自分を抱きしめて。言葉が返されぬなら、しばらくそのまま】
【ただ、そのうちに。自分の身体を解放して、ほんの少し、目を細める】
【誰かを、ここに居ない誰かを。殺してしまえるくらいに呪うようなその瞳は。たったの数秒だけ。すぐに失せて】

……あれは、……事故、だか、ら……。
…………なくさない、の。

【……まあ、確かに事故ではあったけれども】
【思い出して恥ずかしいのか、視線を伏せて。声は段々と小さくなっていき】
【無くさない。そこはしっかりと返す。……お守りである以前に、現金ですから。大事。超大事】

【たどり着いた倉庫は、ゆったりと見上げて。白い壁に、ほんの少し眉を顰める】
【――病院嫌い。病院のどこが嫌いって、白いところ】
【……まあ、好き嫌いはどうであれ。屋根がある場所で、泊めてくれるというのだから。無理矢理に飲み込んで】

【電子ロックに関しては、まあそんなもんなのかなぁ的に軽く流す】
【倉庫なんて、特に興味も無かったのでどうでもいいのである】
【ただ、ぼんやりと。壁破ったら面倒臭いのかな、とか思ったのは。悪い子だから、か】

…………、美術品?

【そして、流暢に語られる説明に。分かったという意味で時折相槌を入れながら】
【その中で、そこが気になったらしい。聞き返し、首を傾げる】
【絵とか、何か古い土器だとか……なんか刀だとか。そんなものを何となく頭に浮かべて】

…………――。

【向けられる、笑ったようで、笑っていないような、その視線】
【目が僅かに丸くなって、身体を少し、硬くする】
【蛇に睨まれた蛙のよう。ほんの数秒そうしてから、投げられた質問に首をかしげて】

――きれいなもの。

【僅かに言葉を簡略化しながら、鸚鵡返し。それから、数十秒ほど。考え込むように黙りこんで】

…………、……白(しら)い、蛇の、神様――。

【ようやく返す答えは、なぜだか、ひどく悲しげに寂しげに、口に乗せられて】
【泣き出しそうに歪められた表情。潤んだ瞳を、両腕でぐしぐしと拭って】

……ほかにあったかもしれないけど、……わたしのものじゃ、……なかった。

【そんな、付け足し、ひとつ】

【そういえば。彼女の名前には、白い神と。そう入っていて】
【一番美しいと思うものは、白い(蛇の)神様――、関連があるような、無いような、曖昧なライン】
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 03:42:01.49 ID:dsAy7PEco
>>277

【………………悪霊の所為だったから、悪霊の所為だから】


皆を殺した、悪霊の力なんて……いらない……。


【皆が幸せそうだから、私は満足だった”はず”だから】
【笑って『       』と呟いていれば”儀式”は直ぐに終わる】

【”儀式”は私のこの”悪霊”を消してくれる”はず”―――皆は優しかった】
【だから”優しかった皆”を殺した”悪霊”を私は許さない、から――――……】

【全部、悪霊の所為だ。私が皆を『    』なんて思うはずないから、抑えきれなかったから】


……欲しいなら、上げてもいい……それで、それで……っ。


【私を―――――、してください】


【誰にも聞き取れない。自分でも分からない―――抑えてた、呪文の様な言葉】
【声にならない声はパクパクと口を小さく動かすだけとなった】

【今はイミナが酷く滑稽に見えた。力が欲しい、と叫ぶ彼女を見て―――自分は、どうしようもなく否定的だった】
【矮躯を小さく抱きしめて、顔を俯かせて。どう答えていいのかも分からず、沈黙に落ちた】


あ、ぁ……だ、大丈夫です……私も、変な事……言って……。


【熱くなった、と聞いて慌てて顔を上げて笑顔を浮かべた。気にしていない、と取り繕う様に】
【同時に彼女を熱くさせる程、駆り立てているものはなんだろう―――そう、思いながらも訊ねられない】


そうですね……私が未熟だから、暴走したんですよね……そうですよね……?


【そうですよね、と聞き返した、というよりも自分に言い聞かせるような】


えぇ……また、来てくださいね……イミナさん。


【逃げ出す様に立ち去る彼女を引き止める事は無い。逃げる事は何も悪くないのだから】
【自分はいつも逃げている。だからその分、なんだか彼女と通じ会えた気がして―――それは、一方的な片思いだが】

【イミナの背中に軽く頭を下げて、そのまま静止していた。ビニール傘を両手で抱きしめ、笑顔は無表情へと戻って行く――――……】
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 03:42:32.07 ID:XiVS/zRjo
>>278
【あと防犯セキュリティがあるので暴れないでね、とはヒエラの補足した言葉】
【電子ロックの中は、まぁ倉庫だけあってこざっぱりしている。路地裏とは違う意味で寝づらい、かもしれない】
【床と天井は黒で、壁は白―――まぁ、このへんの説明は割愛】

ええ、美術品倉庫なの。といっても一時置き場みたいなものだからここみたいに空いてることも多いのだけど
空調と電気は中から操作出来るから鈴音さんの好きな設定にしていいわ


【―――さて。質問への答え、「白い蛇の神」……蛇とは何だろうと、今一度鈴音の全身を見回して】

(―――指輪、ね。名前もなんとなくそれっぽいとなると、生まれに関わるものかな?)

別に今あなたが持っているものじゃなくてもいいのよ?
―――でも、自分の知っているものの方がイメージがしっかりしてるから、そう意味ではいい答えね


【こほん、と。どこか可愛らしく、とてもわざとらしく小さく咳き込むと苦笑ながらに別れを切り出す】

さて、私の質問も終わったし、鈴音さんから何も無ければ、今日はこれでお別れかしら。私は別の場所で仕事があるから
おやすみなさい、良い明日を―――

【最後にはにっこりと笑みを浮かべて。言葉通り、引き止めることをしなければヒエラは倉庫を後にして、鈴音は倉庫で一晩過ごすことになるだろう】
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/03(土) 03:53:07.52 ID:3yN919oJ0
>>279

……――ああ、またな……ユイ

【――半分だけ振り向いて。何処か疲れたような調子で、そう紡ぐ】
【独り言のような、呪文のような――彼女の独白は、届いていたのだろうか】
【それは解らないが、ただ事実として存在しているのは】
【……ひゅぅ、と。風が。風が吹いて。その銀と黒の髪を、白い羽織を、結び飾りを撫でて揺らして】
【――その瞳に映るものだけが、ただ揺れずに浮かんでいた】


【とんとんとん、と。階段を降りる音が遠ざかってゆく】
【春霞の巫女――イミナ・ハルネア――遠ざかってゆく――】


……そうだ、力が必要なのだ……誰が、なんと言おうと……。

たとえ、人を殺めた力であっても……何も持たずば、無様に死に果てるしか無い……


無様に、地を這い、虫の息で、血塗れで、痛みと、苦しみと、吐気と、何も見えず、己に何が起きたかも理解できず、
何も知らぬまま、何も救えぬまま、愚かに、運命の、操り人形の様に、――ただ死ぬのみ、ただただ死ぬのみ――
そんな、そんな……そんなもの……――――“あんな、もの”……。…………。


これは……我のためではない……――我のためではない……



…………“皆”と・……“社”と……――――  ≪ ハルネア・イミナ“たち” ≫のため……――




だから……だから、我は……――“ ”は……――――  …………“迷わない”……――




【――それが昏闇だと、分かっていても】



――――  Next...>>



/お疲れ様でした、有難う御座いました!
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 03:58:21.81 ID:5pPnJ1Gh0
>>280

【「暴れないでね」といわれれば、わかった、と頷く】
【暴れるつもりは特に無く、暴れる必要も特に無かった、のだけれども】
【こざっぱりした空間をきょろきょろと見渡して、黒い天井を見上げて、床を見下ろして、壁を見つめて】
【しばらくそんな風にしていたが、そのうちに飽きたのか、満足したのか。それもやめて】

……そっ、か。

…………うん、わかった。

【空き部屋多めの美術品置き場。把握して、一つ頷いて】
【空調と電気はフリーダムに。それもまた、把握したと一度頷く】
【それから、特に意味も無く、床を足でたしたしして、感触を確かめてみたりして――】

【そして、見渡される全身――ポニーテールが何となく、蛇に見えないこともない。丸い瞳が、何となく蛇の瞳を連想させるかもしれない、細くて起伏の無い身体が、蛇の体を連想させるかもしれない――】
【――正直、こじ付け程度でしかないそれら。まともに蛇らしきものは、指輪だけ】

私もそれを見ていたの。
私もそれを聞いていたの。
私もそれを知っているの。
覚えてるし、分かるし、全部全部思い出せるけど――……、でも。

……それ、私のものじゃないの。
だから、……言えない。

【自分はそれを持っている、ただ、自分はそれを持っていない】
【曖昧な境界線で、困ったように、少女は一度笑んでみせて、首を傾ける】

【そして、咳払いと、切り出される別れの時間】
【「何も無ければ」――、その言葉に、ふるふると首を振ってから】

あの、……あの。
……えっと、……ありが、とう。

【そんなお礼の言葉は、何に宛てられたものなのか】
【細かくは言わなかったけれど、ありがとうと、ヒエラに投げて】
【それで、言うことも無くなったのか。それ以上に引き止めることはない、はずである】
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 04:09:38.00 ID:dsAy7PEco
>>281
/寝てた……お疲れ様でしたっ!
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/03(土) 04:15:21.58 ID:XiVS/zRjo
>>282
【去り際に鈴音が呟いた言葉は―――片手間に考えるには難しそうだったので、宿題として頭の片隅に留めておいた】

―――どういたしまして

…いつか。あなたが『取り戻せること』を願っているわ

【振り返ってみせた表情も、やはり優しい笑みで。小さく頭を下げた後、ヒエラはその場を後にした】


/お疲れ様でしたー!ゆっくりし過ぎて申し訳ない





【―――数刻後、『美術館』の関係施設の一つにて】

只今帰りました―――紅葉さん、芋羊羹はあるかしら?

「すっかり嵌ってるなぁ……巫女のスポンサーだったかなんだかが喜びそうだ
     給湯室に常備してるから自分で用意しろ―――そうだ、ヒエラ――いや、『菫』」

だって和菓子はおいしいから……あら、どうかしたの?『そっちの名前』で呼んで

「いや、輝夜がお前を呼んでたことを思い出してな。時間があるときに相手しに行ってくれ」


―――ええ、わかってますよ
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/03(土) 04:27:37.87 ID:5pPnJ1Gh0
>>284

――――ううん、最初から私のものじゃないから。
――だから、私のものには、ならないの。

【僅かの間。その間に、ヒエラは居なくなってしまって】
【ただ、それでも。ぽつりと、言葉を返す】


【最初の数分は、辺りをを歩いてみたりして、何となく時間が潰れて】
【十分ほど経った辺りで、ふと。気がついたのは、路地裏で眠るより何より、ずっと孤独であることで】
【三十分ほど経った頃には、ほとんど耐え切れず。部屋の隅っこに、使っていいといわれたクッション材や薄い布】
【それと、どこから取り出したのか、大量の薄汚れたテディベアや縫い痕のあるぬいぐるみで巣をこしらえて】
【一時間ほど経った頃には、独りで泣きじゃくりながら。一番大きな熊のぬいぐるみを抱きしめて、巣の中で無理矢理に眠った、とか】

【ただ、なんだかんだ。そんな風にして寝入っても、眠ってしまえば。完全に熟睡】
【起きたのは、午後を回って数時間経った頃で。起こしに来たりすれば、もっと早くもなるのだが】

【そして、少女が立ち去った後には。一つ、忘れ物】
【両掌を開いた上にちょこんと乗せられる程度の、腕足耳尻尾、至る場所に縫い合わせた痕のある、テディベア】
【「またね。」と言う意味合いで置いていったのだが。まあなんと伝わりにくい。要するに、次会うときに返してねということで】
【……ちなみに、起こしに来たりしたならば。普通に、またねと言ってどこかへ去ったはず、である】

/おつかれさまでしたー!
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 20:21:54.36 ID:WGW6lAP4o
        【大会会場】



【受付前に以下のような内容の張り紙がされている】


 『はじめに』

  初めての方もそうでない方もコロシアム≠ヨようこそ
  ここでは、最新鋭のバーチャル技術を使った
  仮想世界での、現実と何も変わらないリアリティの戦闘を行う事が出来ます

  見事戦いに勝利された方には、賞金と賞品が支給されます。



『討伐対象』

・聖騎士の卵≠ウん


『クリア報酬』
・25000(クレジット)
・ビームサーベル




【受付の奥に、頭に装着するタイプの機器が幾つか見える】
【その機器を頭に装着する事で、ゲームが開始される仕組みだ――】

287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 20:27:53.56 ID:WGW6lAP4o
/っと、飯行ってきます
/念のため…
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/03(土) 20:51:19.46 ID:7JeOMnHno
正直わからない。
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/03(土) 20:51:42.59 ID:7JeOMnHno
/誤爆しました
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/09/03(土) 20:55:38.65 ID:R3b34iQAO
>>286

なんだコレ

【小さく髭が生え始めた顎をポリポリと掻きつつ、広告を眺める一人の青年】

【前開きにされた茶色の軍服から覗く、赤と黄色のアロハシャツ】
【茶色の革靴を隠さんばかりの黒のニッカボッカを履いた茶髪の男】
【背中にはボロ布に包まれた細長い何かを背負っていて、】
【そのベルトは、大量のポーチが所狭しと支配されている】

25000ってーと……あれがこうで……

【張り紙を見て何か悩んでいるのか、暫くブツブツと計算するようにしていたのだが、】

とりあえずやってみるか

【物は試し、と受け付けをさっさと済ませに行く】
【参加料、名前、連絡先以外の細かい記述が要らないならば、そのまま機械を頭に付けて電脳空間に飛ぶだろう】

【名前:ハーフマン 連絡先:[禁則事項です]】
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 21:02:32.92 ID:WGW6lAP4o
>>290


  【仮想空間】

【そこには直径50mほどの球状の広場があった】
【その周囲は高さ3mほどの壁に囲われていて、上へ視線を遣れば、確かに蒼い空が広がっていた】


ようこそ、始めまして……かな?

コロシアムにようこそ――♪

【そして目の前には、軽く挨拶をする人物の姿がある】
【ワンピースタイプの服を着た、長い茶髪の小柄な少女】
【スカートの右太腿部分の不自然な膨らみから、そこに銃を携えている事が推測出来る 】
【そして、黄金の剣をその背に背負って――】


私が聖騎士の卵≠アと、小鳥遊 愛だよー。


戦闘の詳しい説明は要るかなっ?

292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [sage]:2011/09/03(土) 21:07:05.98 ID:cFjEAw9ho
【路地裏】

無能力者の割には、なかなか強かったよ。
でもね、相手が悪かった。

【朱色の機関制服を身に纏う、赤髪青眼の女性が佇んでいて】
【その足元には、体の随所に火傷を負った男が仰向けに転がっている】

致命的なのは、アタシの所属が分かっていて戦いを挑んだその頭なのさ。

【女性は左眼に眼帯をし、首のペンダントには『40』と刻印がある】

【見た目が悲惨なので死体と見間違えるかもしれないが、男は未だ生きている】
【このまま放置していれば死んでしまうかもしれないし、今ならば助けられるかもしれない】
【しかし男の生死などにかかわらず、この女性が悪であるのは変わらぬ事実である】
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/03(土) 21:11:35.49 ID:R3b34iQAO
>>291

【ズズッ ズッ  ザザザ】

【ノイズが走る様な電子音をかき鳴らし、電脳空間に降り立つ青年】
【少し辺りを見回したが、それは少女の声に耳を傾けた事で中断された】

んー……ああ、初めましてだな。うん

【初見かどうか少々頭を回してみるが、該当する人物像も無く、軽い返事を返した】

聖騎士……ねぇ……
そうだな、夢はでっかくだな。うん

俺は……もう名乗っても誰も知らんだろうから名前は伏せるが……ハーフマンって呼んでくれ

いやいや説明がいるような奴がくるとこじゃないだろ此処
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/03(土) 21:18:02.10 ID:fN7GnMKoo
>>292

―――カノッサ機関、まぁだ有ったんだな。

もう天然記念物か何かにすればいいと思わないか?
歴史も権威もたっぷりだ、珍妙だからきっと受けるだろ

【と、登場は挑発の言葉から。ふらりと路地から、その生き物は姿を表した】
【銀色の髪と蒼い肌、ねじれた二本の角に、鋭い爪を持つ黒くて巨大な両手】

【明らかに人ではない、何か。それは白い軍服を着込み、女性の姿をしていて】
【紫のマントを歩く風で靡かせながら、ニヤリと笑って相手に視線を向け】

あぁところで、そこのヤツは殺してやらないのか?
それとも餌か、そっちの趣味でも?前者なら釣れたのは善人じゃないよ
後者だったら邪魔はしないが、事が終わったら少し話、というか質問が―――。

【ある程度の距離でその女性は足を止めて、両手を腰にやり】
【それから首を傾げるようにして、『それでOK?』と尋ねかける。】
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 21:19:38.48 ID:WGW6lAP4o
>>293
そうそう、夢はでっかく――

私は来年あたりには聖騎士(パラディン)として
世界征服を企む悪の魔王をこの黄金の剣『ガラティーン』で切り裂き
縦に真っ二つにして倒した伝説の勇者のうちの一人として水の国…

いやいや、むしろこの世界中で名を語られるような存在になるんだよ!

【愛は早口でそんな事を言いながら、背負った剣を両手で持つ】
【そして、静かに胸元に構えるのだった――】

【型に嵌まらない、我流の構え――今一度、愛は口を開く】

説明不要、って感じだね。
それでこそ、ここに来た意味があるってものだよ――♪

ハーフマンさん――突然だけど、今から仕合開始だよ
殺されても、現実世界に戻されるだけだから安心してね?


【愛の背に計6枚の光の翼が生える――】


【それは愛自身の臨戦態勢が整った事を意味する――】
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/03(土) 21:30:56.53 ID:R3b34iQAO
>>295

オゥケィ「ガラティーン」でサッカーボールを止めるとこから始めよう

とりあえずデカ過ぎる夢は身を滅ぼすと教えとこう
お兄さんの体験談だ

【お前は何を言ってるんだ状態だが、今はそんな事ぁどうでもいい】

【スッ、と右足を少し下げ、右手を左腰、軍服に隠された部分のポーチを探る】

構わねぇさ。――――元々殺されても仕方ない仕事してたんでねッ!

【戦闘体勢に入るや否や、大きく軍服を翻しながら時計回りに回転】
【半回転後、左膝をついてしゃがみ、右手を突き出す】
【恐らくポーチから出したであろう、黒光りする大きめのハンドガン握られている】
【Mk.23。.45ACPと呼ばれる強力な弾が発射される銃だ】
【その体勢から、胴体を狙って二発、発砲する】
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/03(土) 21:41:50.02 ID:cFjEAw9ho
>>294

まだまだあり続けるさ、カノッサ機関は。
逆に質問するけど、機関が潰れると思うかい?

【この口ぶりからすると、機関への忠誠心は薄い様子】
【今の機関に強い忠誠心を持っているのは、恐らくほんの一握りしかいないだろうが】

別に、わざわざ殺す必要もないからさ。
なら殺しておけよ、と善人じゃない君は思うかもしれない。
でも死の淵で能力が目覚めて、復讐でもしてきてくれれば面白いだろう?

【浮かべている笑顔は戦闘狂の其れで、台詞もそういうことなのだろう】

質問は構わないよ。プライベートな質問はご遠慮願うけどね。

【黒くて巨大な両手に視線が止まると、口元が更に吊り上がる。どうやら興味津々なようだ】
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 21:42:25.71 ID:WGW6lAP4o
>>296
だね――、まずは弾を止めるトコからっ!

夢を追うことと、現実が見えなくなる事は違うもんね…。

【彼がハンドガンを取り出すと同時、そう言って銃口――そして引き金を注視する】
【どのタイミングで、どこを狙って弾が飛んでくるのかを見極める必要があった】

【キンッ――金属同士が衝突する音が響く】
【直後、愛の右脇腹から少量ではあるが血が吹き出る――】

痛った……

【一発目は確かに防御した、そして二発目も剣で受けることには成功した】
【だが、それは起動を逸らすだけに終わり、右腹部を掠めたのだ】


それじゃあ、遠慮なく攻撃させて貰うからねっ!!


【ヒュッ――愛が剣を袈裟懸けに振るう】

【それと同時、振るわれた剣先から真っ直ぐに音の刄≠ェ放たれる】
【音そのものを飛ばす見えない#び道具――しかし、この間合いから剣を振るった不自然さから】
【そして、愛の視線から――音の刄そのものは視認出来ずとも愛の狙いが推測出来るはずだ】


【目にも留まらぬ超高速の剣閃がハーフマンの右肩から左脇腹へと掛けて切り裂かんと飛来する――!!】

299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 21:51:06.32 ID:kDe/5Crjo
【路地裏、その奥部】
【例に倣えば、そこは今日も誰かが誰かに甚振られていたはずだ】
【殴打音が響き渡り、斬閃が閃く。闘争の染み付いた暗い場所】
【今のように静かであっても、常人は好んで近づこうとはしない。どうやったって、こんな場所に来る前に何かと遭遇し、無事ではすまないから】
【ではそこにいる人物は、なんなのだろうか】

【袋小路の壁面を背に胡坐をかいて座り、両脇には膨れ上がったコンビニ袋が鎮座】
【膝の上に乗せたパックの中身は、未だ湯気を立てる焼き鳥――――すべてが鳥皮の塩――――がぎっしり】
【健康によくなさそうだが、人影は気にせず黙々と口に運び、その味を堪能しているようだ】

【暗がりに隠れて姿はよく見えず、目撃したとしても、その荒っぽい振る舞いや干渉を拒絶する風貌だけで、常人を遠ざけてしまうだろう】
【そこに潜む主であるかのような振る舞いは、しかし実のところ、たまたま一時占有しているだけに過ぎず】
【壁を背に鳥皮の味に没頭する、暗色系不良な人物は、よほど接近されない限り他者に関心を向けないだろう】

【――――――或いは食事が一段落ついて、不意にあげた二つの瞳】
【琥珀を黒曜でコーティングしたような、獣染みた輝きを帯びる目と、出会うかも知れない】
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/03(土) 21:52:20.27 ID:fN7GnMKoo
>>297

いやぁ全然。有名所の支部とナンバーズを全部潰せば行けそうだが
場所も名前も顔もわからんモノを虱潰しって、面倒で誰もやらないだろ
私もそうだし、結果的に機関は潰れない。……まあ、動き鈍めにはなるが

んー……いやしかし予想よりも趣味悪いんだな
選りに選って私と一緒だ。まあ、男は外れで残念ってことで―――

【腰に当てていた右手を男にかざして、少しの間】
【それが過ぎると、凶悪なまでの闇の魔翌力がその手から男の頭部へと撃ち放たれる】
【誰かが止めるか何かしなければ、その魔翌力は鋭く彼の頭蓋を貫くだろう】

プライベートぉ?スリーサイズだの好きな物だのは聞く気、無いな
で機関員だから尋ねるんだが、“哲学者の卵”を打ち込まれたヤツとか、知ってる?

……なんだよ、『握手』でもご所望?

【手を下ろして、視線に気付きながらも質問を。】
【ただ、続けて尋ねる内容――『握手』とは、“手合わせ”という意味があるが、それだろう】
【それに同じ趣味、とも言っていた。求めれば、応じそうだが。】
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/03(土) 21:53:15.26 ID:chghFxu7o
【路地裏】


 【 ―― ひゅん=@】


 【 ―― ひゅん=@】



【…、…――響くのは、何かを『振る』様な音】
【同時に、僅かな「血臭」。 ……“此処”では、対して珍しくも無い出来事なのかも知れない】
【だが、押し殺したような女性の叫び声≠ニ、僅かな名状し難い魔翌力≠ェ、興味を惹かせるかも知れず――】


【――、路地裏の広場。 其処に展開されていたのは、異様な光景】




 ――、『STEP1、肉を斬る』




【――、両肩を木製の釘で貫かれ、壁に磔とされた女性】
【其の眼前に立つのは――、コミカルな髑髏≠フ面を着けた、薔薇色の紳士服の人物】
【同色の長外套に、黒色の道化靴。頭には魔女が被る様な、大きな三角帽子を載せていた】



…、…『先ず、叩いて骨を潰しておこう!』 ――ふむふむ、成る程。
馬鹿正直に斬り始めるよりも、時間と労力の節約が出来る訳だね。



【…、…異常なのは、その『持ち物』】
【右手には、身の丈ほども有ろうかと言うほどの『包丁』。それを、片手だけで素振りし】
【左手には、アニメチックなキャラクターが表紙に描かれた『料理本』を持っていた】



『三分調理狂想曲』…、…随分と楽しそうな歌じゃないか。
帰ったら、ピアノで弾いてみよう。バイオリンでもいい。
歌に上下は無い、と思わないかい。――クラシックからロック、童謡まで、皆、英知の結晶……




……、……あぁ、いけない。早くしないと鮮度が落ちる。 ――さ、始めようか♪





【――老若男女≠フ区別がつかない、目まぐるしく変わる声色を響かせて】
【不気味に笑う髑髏面と共に人物は、包丁の『峰』を、恐怖に震える女性へ向けて――】


/途中で眠気に襲われるかもですが、それでも宜しければー
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/03(土) 21:56:37.64 ID:R3b34iQAO
>>298

そうさ。俺みたいに落ちぶれんなよー?

【弾丸のスピードは中々早い。それは最早言うことも無い】
【それを防御した。それだけで十二分の実力が有ることが見てとれる】

【だが、完全では無い。口角が上がりそうになるが、今は抑える】
【腹部の傷は剣士にとってかなりの痛手だからだ】

剣なら真面目に近付いて斬りな!
騎士が剣圧波に頼ってどうするよ!

【愛の狙いは直ぐに読み取れたようだった。が、】
【“見えない”驚異とは時に如何なる場面よりも凶悪な物になる】
【視覚に頼らず、耳で聞き、攻撃を掴む。文としては簡単だが、それは生まれつき全盲でも無いと身につかない技術だ】

――――ッ!

【ハーフマンは咄嗟に左に駆ける。しかし音の刄のスピードは異常なものだ】
【それは音の刄を避けきる事は叶わず、皮肉にも同じ場所にダメージを負う羽目になる】

【しかし攻撃を止める理由にはならない。またMk23を向け、二発発砲する】
【狙いは、左肩だ】
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 22:07:09.19 ID:WGW6lAP4o
>>302
だいじょーぶだいじょーぶ!
私はやれば出来る子だからさ♪

【今一度、剣を胸元に身構える――】
【銃使いとの戦闘はこれで何度目だろうか――愛はその若さながら、数え切れないほどの経験を積んだ】

【そして、ハーフマンの剣士≠ニ言う言葉に反応したようで、口を開く】

残念だけど私は剣士じゃないんだなー、コレがー♪
魔術師とか、そっちの方が近いかもね――。

でも剣使えるし、魔法剣士って感じ…?


(次は左肩――)
(このタイミングなら、回避できる――っ!)

【タンッ――地を蹴ると同時、光の翼で一気に加速】
【右斜め後方へとステップを踏むことで、銃弾の回避を行う――】

【それと同時愛は剣から離した左手から、光の球を射出する】
【真っ直ぐにハーフマンの一歩手前≠フ地面へと向かう光の球】

【それは着弾と同時に眩い閃光と衝撃を伴って炸裂するだろう】
【目暗まし――そしてあわよくば炸裂に巻き込もうと言う狙いの一撃だ】

304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/03(土) 22:12:27.54 ID:cFjEAw9ho
>>300

……っと、強烈ぅ!
人の気持ちを聞いておきながら潰そうとするなんて、アンタこそ趣味悪いんだねえ。

【左手を振るうと、掌から火炎弾が放たれ闇の魔力を相殺する】
【男が火傷を負っていることからも察せたかもしれないが、この女の属性は炎のようだ】

氷の国支部に卵持ち機関員がいる、って事くらいしか知らないよ。
アレ好きじゃないから、使ってないしさ。

……質問は、それだけかい?
正直言って、あたしは早くやり合いたいんだけどさ。

【グッと右手を握りしめて、好戦的な視線を相手に送る】
【この分だと、例え拒否したとしても襲いかかってくるだろう。悪人である以上、其れくらい当然のことかもしれないが】
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/03(土) 22:18:40.69 ID:exf/vJkSO
>>301

――うっわぁ、趣味悪りぃ……

【今にも惨劇が起こりそうなその広場に、もう一つ人影が追加される】

【黒い瞳、赤い組紐で一つに束ねた黒髪】
【返り血を浴びてそのままにしたような赤黒い和服】
【腰には白い鉤手甲がぶら下がり】
【両腕には黒い鉤手甲を装備】
【黒い方は、鉤爪の代わりに長さ20cm程の刃が付いている】
【そんな男だ】

こりゃ何だ?コスプレなら余所でやった方が良いと思うんだが……

【つかつかと髑髏の面の人物に近づく】
【少なくとも敵意を持っているのは確かだ】
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/03(土) 22:21:42.36 ID:R3b34iQAO
>>303

―――悪運に付け上がられるぜ?

【自信満々な発言を聞いたハーフマンの顔が、一瞬歪む】
【だがそれも一瞬、直ぐに表情を戻す】

なら器用貧乏じゃなくて万能になれる様に、
二兎どころか三兎捕まえる位に頑張んなっ

【銃弾の回避】
【それは並外れた判断力と、それに伴うスペックがあればこそ叶う事】
【ハーフマンは愛の評価を改める。訓練や学習では身に付かない、経験を積んだ戦士である、と】
【決して評価していなかった訳ではない】

【ならば同じぐらいの経験とやらを見せてやろうではないか】
【ハーフマンは一旦Mk23を捨て、バックステップを取る】
【光球からの予想出来る攻撃は、閃光、爆発、それらを兼ねた物と、設置型の補助か罠】
【これは閃光と爆発を兼ねた物と判断し、目を閉じてポーチから二丁の拳銃を取り出す】

【十七型拳銃。発砲時に真上へのジャンプが特徴の銃だ】
【それを両手で水平に構え、横に流すように、腕をクロスさせながら発砲、】
【10×2。計20の銃弾が横一閃。扇状に愛に迫る】
【それは、閃光をバックに飛ぶため、視認しにくいかもしれない】
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/03(土) 22:22:43.18 ID:fN7GnMKoo
>>304

そうか?どっちかていうと、私はそいつを憐れんでだな
…………いや柄でもないな、悪趣味で結構だよ

(――ってか、赤い髪で炎使いか……分かりやすくて良いなぁ―――。)

【なんだ止めるのか、と言うように相殺された魔翌力を眺め、顔を上げ】
【やがて質問の答を聞くと、さも面倒だというような表情を作ってみせる】
【寒そうだの、曖昧だの、ブツブツと文句が聞こえるが――それはどうでも良い】

ったくもう……ん?あぁなんだ、来たいなら来いよ
一々お伺い立てる辺り、アンタ意外と礼儀はありそうだよな―――ッ!

【黒く、巨大で、爪はさながら短剣のよう。そんな両手を、不意に構え】
【言葉が切れるその辺りで、視線と期待に答えるかのように女性は突撃を開始した】
【邪魔さえなければ直ぐ様接近戦へと持込み、彼女は両手の十爪で正面から斬りかかろうとするだろう。】
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/03(土) 22:29:58.53 ID:chghFxu7o
>>305

【――、ぴたり、と。 振り被った『包丁』が停止】
【女性の方は恐怖から気絶しているのか、…、…彼に反応は見せなかった】



 ……、見て判るだろう。 『料理』さ。



【――髑髏の面を其方に向け、返されたのは異常な言葉】



所で君は誰だろう。 ――、櫻の服を着ているね。櫻、櫻、ふはははは。
…、…あぁ、もしかして君も『食べたい』のかな。
良いよ。私は食べる気は無いから、調理が終われば全て進呈して差し上げよう。



 ――悪いが、『三分』。 『三分』だ! …、…座りでもして待って呉れ給え♪



【――、まるで、相手の話を聞くことも無く、勝手に決め付けると】
【再び軽々と、片手で『包丁』を振り被って――】



【…、…何らかの妨害が無ければ、今度は確実に「振り下ろされる」】
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/03(土) 22:33:08.14 ID:WGW6lAP4o
>>306
どうだろ、力と技の三号にはなれてないんだよね…
せいぜい技の二号って感じ――?

【眩い閃光が周囲を包む――】
【これは、愛の主力牽制の要となる技】

【有利を作り出すための技――だからこそ、油断していた】


……っ、く…!?


【愛は突如、腹部を走る激痛により自らが被弾してる事に気が付いた】
【銃弾そのものを視認するだけの動体視力は、愛にはない】


不意打ちなんてひっどーい…
痛たた、思ったより痛いかも、これ……


【幸いだったのは、それが致命傷にはならなかった事】
【そして、被弾したのがその一発だけだった事】

【――なにより、愛自身に大きなまだ大きな余裕≠ェあったことだ】



思ったよりやるみたいだね…
だから魅せてあげる、ここからが私の本領発揮――!


【スッ――静かに瞳を閉じると、愛は左手をその両目に翳した】
【そして、手を下ろし、瞳を開く――】

【すると、先までは黒かったその瞳が真紅に染まる――】
【ドッと、周囲に膨大な量の魔翌力が溢れる――純粋な、魔翌力の波】

【魔翌力を感じ取る技術があれば、その圧倒的な量を、無尽蔵とも呼べる愛の魔翌力を感じ取れるだろう】
【愛はその身に嵌められた枷を外した――まさにその表現が正しい】

310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/03(土) 22:42:44.60 ID:cFjEAw9ho
>>307

何言ってるんだい、命あってこその人間だろう?
憐れんでる時点で、アンタは悪趣味なのさ。

(受け止める……いや、二つは無理か。)

【バックステップを取るが、回避しきれず二筋の浅い傷が胸部に出来る】
【ギリ、と歯を食いしばって痛みを堪え】

いいねえ、中々楽しめそうだッ!!

【女の左手からサーベルの如く炎が噴き出すと、右脇腹を狙って横に振るう】
【サーベルのような、と描写したが当然剣とは全くの別物であるため、刃で直接打ち合ったりなどはできない】
【相手の右側から炎が襲いかかってくる、との表現が適切だろうか。つまりはただの炎である】
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/03(土) 22:42:47.46 ID:exf/vJkSO
>>308

……マジで趣味悪りぃ……

【異常な台詞を吐く髑髏の面の人物】
【近くに唾を吐き捨て、嫌悪感をあらわにする】


【振り上げられた包丁、それが振り下ろされるその時】
【がきぃん!と金属同士がぶつかり合う音が響く】
【見れば、男の右腕が包丁を受け止めたと分かるだろう】


――生憎、俺にそんな趣味は無いんでね。

【そう言いながら、女性に突き刺さる釘を引き抜こうとする】
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 22:45:10.78 ID:NqEH6z5r0
【砂浜】

【太陽の季節は、暦と言う時の円環の中を過ぎ】
【今はその尾鰭を、黒に揺らぐ水面の表層に残すのみ】
【吹き抜ける風には、シーズン特有のとろみの様な物はもうなかった】
【郷愁を誘う匂いも、不快な生温さも、失せかけていて】

………、忌々しい季節も、もう終わりか

【風のせいか心なしか時化た波音に、耳を傾ける影がそこに有る】

「夏」の『夕暮れ』――とでも、言うべきところだな

【齢にして14ほどと見える、155センチ前後の体躯】
【降り積もった雪にも似た真白な長髪を三つに編んで、一房ずつ両サイドに垂らし】
【赤縁のアンダーリム越しの眸は淡い緑、紅のリボンを黒いワンピースの胸に】
【そんな風采の少女が――裸足で、無明の海と向かい合っていた】

【漁火も街灯も、それとわかる程近くには存在せず】
【ただ細い月影と遠くの灯台というべらぼうに高い光源が照らすばかり】
【そんな宵闇を断つような白い煙を、全身にまとう姿は】

【――もしかしたら、目立ってしまっていたかも知れず】
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/03(土) 22:46:51.79 ID:R3b34iQAO
>>309

成る程、三号にもたどり着けない訳だ

【冷ややかなハーフマンの声が響く】
【閃光を生み出すとは、閃光弾を撃ち込むが如く敵に隙を作らせる】
【至近距離では煙幕を凌ぐ】

【だが、隙を作らせる技で隙を見せては元も子もないのだ】

バカデカイ剣を持っていきなり剣圧波を飛ばしといて不意打ちが酷いって……お前が油断したのが悪いんだろ?
第一、

【そして、眉を動かし】

“思ったより”って相手の力量読み間違えてんじゃねぇか
なあ未来の大英雄さんよー?

【その言葉は愛には届かないかもしれない。リミッターをはずしている真っ最中の事だからだ】
【仮に聞かれていて、憤慨されても文句は言えないが】

【魔力を感じる技術自体はハーフマンにはある。微量にだが】
【しかし、その微量のセンサーがアラートを上げている。危険だ、と】

【とっとと二丁の拳銃に弾を込め、右足を下げて体勢を低くした】
【近距離、遠距離、中距離。全てに対応する為の、自分流の構えだ】
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/03(土) 22:53:28.79 ID:fN7GnMKoo
>>310

【爪を血で染め、やがて迫る炎を見ると、両手を引いてソレの前に】
【すると、黒い両手は腹部を捉えるはずだった炎のサーベルを受け止めて】
【まあつまりは防いで、やがて何事もなかったかのように女性は爪の血を舐める】

……ちぇ、大事な大事なお洋服が少し燃えたか
後で直せるからいいけど、炎使いってそういう迷惑考えてるのか?

【どうやら、この黒い両手は武器ともなれば盾にもなると、そういうことらしい】
【ただし全てを防げたわけではなく、手の隙間から漏れた炎の一部は服と肉を焼いていた】

【けれど、反応が薄い。浅手だったのもあるが、どうにもにぶいように感じられ】

ま、そんなのどうでもいいけど……ちょぉっと、お返しだな―――ッ!

【不意にヴン、と黒い右手に黒い霧のような、闇で出来た剣が掴まれる】
【それは先程受けた炎のサーベルと特性が酷似していて、相手の左肩から袈裟に振るわれた】
【ただ、もし直撃すると―――不快感。吐き気から憎悪まで、何らかの負の感情が嵐のように巻き起こるというオマケ付きだ。】
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/03(土) 22:55:10.05 ID:chghFxu7o
>>311


【 ――、カキン<b!!】


【受け止められた包丁に右手で力を篭めたまま、視線は依然として『料理本』】
【……、分かるだろうが、相当の『剛力』だ。 早めに女性を解放しなければ危ないか】


…、…『趣味が悪い』と定義するのは、君の感性だろう?
君は豚の屠殺に嫌悪感を感じるのか? 私は感じない。
屠殺場の人々は今日も頑張って、人々の為に豚を殺している。
私に至っては、[ピーーー]気も無い。 『料理』がしたいだけなのだから。ははははは。


【…、…くるり、と。 独りでに、『髑髏の面』が一周回って、笑みを強める】
【疑問を表す動作なのだろうが、それよりも「気味の悪さ」が勝る様な其れ】




――、『全ての生命は平等』、と、何処かの偉い人が言っていた様な気がするよ?




【―、―『詭弁』に他ならないが、否定したとして無駄だろう】
【それで行動を止める様な人物ならば、そもそも、“こんな事”はしない】


【……、ぱたり、と本が閉じられる。 同時に、路地に広がる闇へと其れを投げ捨てて】
【左手はまるで、遊んでいるかのように緩慢な速度で、『包丁の柄』へと向かう――】
【左手の力が加えられれば、単純に考えても、力は「倍増」だ】
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 23:03:14.21 ID:WGW6lAP4o
>>313
そうだね、この傷は――私の慢心、油断が招いたもの…
だから仕方が無いんだよ…

【腹部の傷を手で押さえ、愛は言った】
【イヤに生暖かく、嫌な感触が手のひらに伝わる】

【だが、枷を外した愛にとって――この程度≠フ傷はどうでも良かった】
【全力を出すには、枷を外す必要がある――言い換えればスロースターター】
【重大なのは、この傷ではない――ここから挽回するべき手段こそが愛にとって重大だった】





【ガラティーンに無数の光の粒が集まり、収束していく――】
【やがてそれは集まり、一つの形を成す】




      《AngelSaber=t



【出来上がったのは、圧倒的な巨大さを誇る光の剣=\―】
【右手一本で愛はそれを構える――そこから、剣自体に質量はなく、高熱で焼き切るものだと推測出来る】


悪いけど、これで終わりにしよっか――♪

(ハーフマンさんはきっとこれだけじゃ死なない――)
(だから本当の勝負はこの次の一手――それで、消し飛ばす)


【刹那、巨大な剣は振るわれた――狙うは体勢を低くした彼の肩】
【超速、そして凄まじい威力の一閃は――衝撃波を巻き起こし、地面を抉りながらハーフマンへと迫る!!】




【愛の左手に魔力が集中していく――膨大な量の魔力がその一本に集まっていく】
【愛の誇る、最大出力の一撃――その準備を愛は、この大技と平行して進めた】

317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/03(土) 23:17:23.36 ID:exf/vJkSO
>>315

「人殺しはいけません」って、親から教わらなかったか?
料理だったらもっと真っ当な材料を使うんだな。

【髑髏の人物の詭弁を適当にいなし、釘を引き抜く】

――そりゃ、「命は大切に」って事だろ?
誰も喰わない料理のために人を殺すなんて、命を大切にしてるとは思えないね。


【髑髏の人物の持つ包丁に力が加わる】
【左腕も使い、力の均衡を保ちつつ】

足元がお留守だぜっ!?

【左足で髑髏の人物の足をはらおうとする】
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/03(土) 23:19:04.93 ID:R3b34iQAO
>>316

じゃあ良かったな。ただの血糊じゃなくてつける薬になってよ

【多分褒めてる。多分】

【ではハーフマンの特徴を言おう(キリッ】
【ハーフマンの兵装は銃がほとんどを占める。使い手の技術だけが反映されるだけの武器だ】
【つまり、威力は上下しない。強い技が無いのだ】

【大技はあるにはある。だがそれは使わないと決めているのだ】
【絶対に外部に漏れない為に――――必ず相手の息の根を止めるか、記憶を消す必要があり、】
【その両者が出来ない今、いつか来る“使うべき時”まで牙を向くわけにはいかないのだ】

ああ、そろそろ銀行が閉まるからなッ!

【ハーフマンは左肩を前に突き出し、なんと衝撃波に体当たりをぶつけたのだ】

【無論、そんな攻撃で相殺される訳もない。それを左肩を犠牲に突破しようと言うのだ】
【衝撃波は左肩を、腕ごともぎ取る。これも電脳空間だから出来る事だろう】

【衝撃波を耐えたハーフマンは、その場で止まり、膝を微妙に曲げてわざとらしい程に息を荒げている……】
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/03(土) 23:24:54.09 ID:cFjEAw9ho
>>314

人の迷惑を考えて戦闘できるほど、あたしは器用じゃないよ。
アンタの言うとおり、服なんてどうにでもなるだろう?

……や、ソレはヤバそうだねえっ!

【何か本能的に嫌な気配を感じ取ったのか】
【炎のサーベルを闇の剣に向けて振るい、二つが接触した瞬間其れを爆発させる】
【その爆風を以てして振るわれた剣を押し戻し、また爆風の勢いを利用して一旦相手から距離を取る】

ちぃ……。

【ただ、接近戦で爆発を用いるのは些かリスキーだったようで】
【女の腹部辺りが自身の爆発に巻き込まれ、僅かながら焼け焦げている】
【まあ、これも浅手なのであるが、先ほどの傷と組みあわさって痛みが酷いらしく、女は顔をしかめた】
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/03(土) 23:33:39.71 ID:FnBzh6AIo
【路地裏】
【では、有る筈だ。少なくとも両サイドに建物がそびえ立ち、暗い】
【パっと見た所では、ここが路地裏では無いなどと、勘違いする人間はいない筈だが】
【少しばかり広くなっている場所が、路地裏に似つかわしくない程明るくなっている】


【其処には、大量の金属が並べられていた】
【教会から引きはがしてきたのか、大量の十字架】
【寺から奪い取ってきたのだろうか、頭の欠けた仏像が幾つか】
【神社から盗んだものだろうか、じゃらじゃらと鈴が転がって】

ひーふーみーよーいつむーななやー……おお、大量大量
やっぱ寺は楽でええなー、抵抗せんもん坊主連中。業ばっかり纏いよってからに

【複数の宗教に、同時に喧嘩を売る様なこの光景の中心には、1人の少女がいた】
【赤い着物、右目に眼帯。髪や目、肌の色は、櫻の国の人間のそれだ】
【右手で短刀を弄びながら、その切っ先で、地面に転がる十字架やら仏像やらの数を数えている】

……駄目や、あんなちゃちな連中やと何処にも足らん
やっぱりこう……もっと、殺してる奴や無いとなあ……

【突如、少女の右手の中に、血濡れた短刀が一本出現する】
【赤く染まった一本と、綺麗なままの一本。二本を片手でジャグリングしながら】
【何かに期待をする様に、少女は、通りの方角に視線を向けた】
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/03(土) 23:36:19.43 ID:fN7GnMKoo
>>319

だよなぁ、戦い大好きな奴なんてみんな不器用だ
けど、楽しいから服なんてどうでもいい……そういうのも分かるな

おぉ解る?……って、爆発は少し―――!!

【紫のマントが爆風に揺れる。小規模でこそ有るが、距離が近い】
【煙が失せると、そこには蒼い正規の右手を晒す女性が見えるだろう】
【どうやら拳も手も、作り物は全て吹き飛んだらしく手は半ばまで火傷していて】

っ〜……痛いな、流石に。やってくれるな、機関員だけあって
どうせだから聞いとく、名前は?……こっちは、訳ありで絶賛名無し中な

【それでも、話が出来る程度には精神が強靭に出来ているらしい】
【スッと背を伸ばして立ち直ると、笑みと歯を見せながら名を問うて。】
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/03(土) 23:36:45.51 ID:chghFxu7o
>>317


【左手の力を加え――、それでも、体勢は前のめりにしない】
【恐らく、『本気』を出してはいないのだろう。 …、…面の笑みが、大きく変化し】

【…、…『顔』だけを、彼へと接近させると】



  『 目 的 』 と 『 結 果 』 を 混 同 し て は い け な い 。



【―― 次の瞬間、跳躍=z

【…、…足払いを見切り、まるで『空中浮翌遊』でもするかの様に、体勢を崩さず】
【それでいて、空中で“前に一回転”しながら――、後方へと距離を空ける】
【明らかに、『重力法則』を無視した動き。 能力者か】



――、――ははははは。



…、…君は威勢が良いな。 嫌いではないし好きでもないけど。
『加える』のも悪くは無いが――、まだ、様子見、様子見。
……それよりも、『ゲーム』をしよう。 何、君にとっても悪い話では無い。



【――、背後を見たならば、判るだろうか】
【女性は気絶し続けている物の、釘を抜いたせいで両肩からは夥しい出血】
【このままでは永くは持たない…、…その彼女を、左手で指差すと】



……、『鬼ごっこ』だ。
今から十秒待ってあげよう。 君はその『食材』を連れて逃げ給え。
この路地から出れれば、君の勝ち。 殺されたなら、君の負け。




【「スタート」――、一方的に開始を宣告すると、包丁を素振りし始め】
【いーち、にーい、と、風呂にでも入っているかのような暢気なカウントダウンを開始した】


【…、…乗る、乗らない、は別にして、の話だが】
【この広場を出たならば、先ず見えるのはそれ程長くは無い路地】
【其の先には、右へと曲がり角が続いており――50m程其処を行けば、出口だ】
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/03(土) 23:39:42.67 ID:WGW6lAP4o
>>318
痛みは、何よりの薬だね♪
痛いのはイヤだから、そうならないように成長できるんだよ――

【愛の大技である『A.S.』――巨大な光の剣で周囲一帯を薙ぎ払う一撃】
【それを身に受けてなお、彼は生きている――】

(やっぱり、予想通りだったね☆)
(準備を整えておいてよかったよ…)

【予想通り――】
【果たしてそれは本当だろうか?】

【愛は半分、この技には一刀両断出来る可能性があることも知っていた】
【だからこそ、言いようのない不安が愛を襲う――】

【それは焦燥と言う形で、愛の意識を支配した――】



出力最大、オーバーリミットで行くから覚悟して――…


【左手一本に集中された魔力は眩い光を周囲へと撒き散らす――】
【大地が揺れる――体中を痺れさせるような振動、凄まじい轟音を響かせて】

【愛は左手を前方へと――ハーフマンへと真っ直ぐに翳す】
【すると空が、世界全てが、血を流すかのように紅く染まる――】
【それは、愛の左手に収束された膨大なエネルギーによって引き起こす現象だ――】


《VanishingWorld=t――――ッッ!!!!!!!!!!



【直後、左手一本に収束した全ての魔力を一直線に解き放つ――!!!】
【莫大な量の高熱――超高熱を帯びた光の奔流だ――】
【大地を溶かし、空を焼き、一直線にハーフマンへと襲い掛かる――!!】


324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/03(土) 23:49:35.78 ID:cFjEAw9ho
>>321

それ、作り物だったのか。
壊すつもりはなかったんだけど……、結果オーライかね。

あたしはヤシロ。火之鳥 八代だ!

【能力は炎属性。髪は赤色。名前の中に「火」の文字。】
【名は体を表すとは、まさにこの事だろうか】

さあ、片手は壊れたけどまだやるかい?

【獰猛な笑みを浮かべながら、名無しに問いかける。その背に、一対の炎の翼を顕現させて】
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/03(土) 23:54:38.08 ID:R3b34iQAO
>>323

違うな
痛いのがイヤだから成長するんじゃない

大切などっかの誰かに同じ目に合わせねぇ為に成長するんだろうが

【激痛が頭を支配する】
【滴る血液が地面に消えていく】

【それでも尚、ハーフマンは反論を止めない】
【まるで、自分に言い聞かせる様にもだ】
覚悟ね―――どうせ死なねぇよ

【そしてハーフマンは、跳ねた】
【至極当然の様に、しかし大技への対処とは思えない程素っ気なく】
【まるで解っていた様に当たり前に、それでも体を使い必死に】
【右に大きく回避したのだ】

【曲がった膝は?――直ぐにバネとして機能させるため】
【荒げた息は?――無酸素で跳ねる為】
【足を止めたのは?】
             【――止めの攻撃を“集中”させるため】
【もし愛の意識が、焦燥に飲まれて無ければ、】
【もし攻撃を拡散させていれば、】
【ハーフマンの様子をもう少し眺める余裕があったなら、今は無かったろう】

【そしてハーフマンは回避しつつ、右手で拳銃を放った】
【自動拳銃のそれは、愛に向かって10の弾丸を吐き出した】
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/04(日) 00:02:18.87 ID:Y8YZydtAO
【廃寺】

【――奉る仏も、消えたのか】
【管理されずに時間の運ぶ風化だけが住み着いた其処は、寂れ、朽ちていた】
【瞳を懲らせば遠くざわめく誦経の音が、草の隙間から響く虫の鳴き声に紛れ込む】
【( そんな、幻覚。)】

【そんな中、ところどころから月光を透かしながらも能舞台はまだしっかりと原形を保って存在していた】
【遠く見える本殿は、壁があるからこそ家無し人でも住み着いていたのか、明滅する過去の栄華が虚しく映る】
【そういった意味では誰にも興味を向けられず、有るがまま滅びていく木の舞台の方がマシだったのかもしれない】

【赤い布を緩めに頭に巻いて癖の強い黒髪を軽く纏めた青年が其処に寝転んでいた】
【黒のポンチョで体型を隠し、その下に黒のワイシャツと薄い白のベストを着用】
【ポンチョには1から12までの数字が暗い灰色で刻まれているが確認しにくく、】
【ベルト変わりに使用された細い鎖からぶら下がった砂時計が、さらりと時を刻んで流れていく】
【時計が埋め込まれた八端十字架を提げており、教会¥椛ョの神父なのだろう】

――…………

【薄く開かれた藍色の瞳は、何を見る訳でもなく虚空を彷徨っていた】
【能舞台の傍に捨て置かれるように落ちた花束の残骸は、どの感情の墓碑なのか】
【手の中に納められた懐中時計の刻まれて、沈んでいく物が其処にある】
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/04(日) 00:03:01.52 ID:SpDjOiFno
>>324

ふん、どうせ自前さ。闇を凝縮させればいくらでも出来る
お前も、炎を極端なまでに扱えるならやってみたらどうだ?
……あぁでもあの様子じゃ火傷するかな、八代は

【ふふんと鼻でせせら笑うように名を復唱し、両手を下ろす】
【すると左手の黒はふわりと消え、右手と同じように蒼い拳が現れて】

さあて、作れば良いが面倒だし……今日はもう結構かな
それになぁ微妙に間が開くと冷めるんだ、私は

……だから、決着はまた今度。あぁその男、やっぱり覚醒しなかったな――――?

【両手を降参だー、と言うように適当に上げてみせ、それから背に黒い翼を創りだす】
【そして、飛ぶ。いとも容易くそして気軽に、名もない人外は戦場を離脱していった】
【あとに残るのは女性と、その被害者と、好敵手の羽撃きに紛れて落ちてきた数枚の黒い羽】
【尚、羽は極度の闇属性―――何かの素材にもなり、売ることも出来る。戦利品として拾うのが良いかも知れなかった。】

/こんな感じでしょうかっ、お疲れ様でしたー!
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/04(日) 00:05:13.86 ID:d2hreWYSO
>>322

――何言いてぇのか分かんねぇ。

【ずい、と近づく髑髏の面。少々たじろぎながら応える】

【その直後の、重力を無視した妙な跳躍。僅かに眉を潜める】


――は?ゲーム?

望む所だ、と言いてぇが――

【地を蹴り、相手の右側に回り込み】

――ちっと、黙ってろ。

【相手の右肩に鉤爪を叩き込む。包丁を振れなくするのが目的だ】
【もし余裕があれば、その包丁を奪う筈】
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:07:57.78 ID:IbcAPvMLo
>>325

―――なッ!!?

【予想外――そう言う他になかった】
【愛は勝負を急きすぎた、もう一つ、するべき準備が愛にはあったのだ】

【それは、そう――一撃必殺≠フこの技を確実に当てるための準備】
【愛はそれを怠った――そして、巨大な熱線を放出する大技の反動で行動が取れない】



―――ッ!!!!!


【十発の弾丸は、愛に瞬くほどの間も――叫ぶ暇すら与えずに撃ち抜いた】
【一瞬、愛の身が跳ねると、そのまま仰向けに倒れる】

【周囲に血が流れ、真っ赤な水溜りを作り出す】
【そして、自分の敗北を悟った愛は口を開く――想いを短い、言葉に乗せて】


大事な誰か――ね。
うん、こんな痛い思い……舞ちゃんにはしてほしくないなぁ……

(私は舞ちゃんに守られてばっかだからなぁ…)
(そこの所、ちゃんと考え直さないと…)

【舞――というのは、彼女の双子の姉の名前である】
【大事な誰か――愛が真っ先に浮かぶのは他でもない、家族だった】




【愛の体が眩い光に包まれる――】
【そして、無数の粒となって泡沫の夢だったかのように、愛はこの仮想世界から消えた――】




【直後、ハーフマンの目の前に一つの扉が現れるだろう】
【そこを潜り抜ければ、現実世界に戻ることが出来る――】

330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/04(日) 00:10:14.64 ID:qMW5oCDRo
>>327

なるほどね。
……なんだ、まだまだやる気かい?

【言い種がなんだかムカッときたようで、仏頂面になる】
【火力はあるが精密動作性に難がある。名無しが感じたとおりの能力だ】

そうか。残念だけど、次の機会を待ってるよ。
なあに……、こっちも気長に待つさ、あたしはね。

【戦闘が終わりと知ると、炎の翼を消し去る】
【そして確りと黒い羽を1枚拾い上げ、女は去っていった】

/乙でした! 遅レスですみません
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/04(日) 00:18:40.74 ID:I0lxfXXSo
>>328


【…、…鉤爪は、何の邪魔をされる事も無くクリーンヒット】
【其の拍子に人物の体は後方へと倒れ、其の拍子に包丁を奪う事も可能だろう】
【――包丁は、身の丈ほども有る金属の塊。 重量は相当の物だ】



 【 ――、 だが、彼も違和感を感じるか 】



【――、『反応出来なかった』筈は無い】
【足払いを咄嗟に回避したほどの反射神経だ、今回も対応は出来たと推測される】
【…、…ならば、『何故』。 ――そうしなかった≠フだろうか】





 …、… ごーぉ、   ―― 、 ろーく、




【何の事は無い――、『ルール』を守っているだけだ】





【――、『四秒で殺し切る』か、或いは、『逃げる』か】
【女性を守る気ならば、其のどちらかを選ばねば、遂行は難しいかも知れない】
【…、…そう思わせるほどに、何処か人物は狂気染みて≠「た】



/レスの速度が落ち気味ですが、眠気とか大丈夫でしょうか?
/何でしたら次のレス位で切っても、此方は大丈夫ですよー。
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/04(日) 00:21:55.20 ID:VYZaGi5AO
>>329

【ドシャァッ】

【まさしくこの擬音がお似合いだろう。大きく跳んだ体勢で、尚且つ銃を乱射、】
【正常に着地出来る訳もなく、ヘッドスライディングの様に倒れ込む】
【直ぐに体を起こして回りを見渡す】

あり……

【しかし其処には倒れた愛が一人。いや元から一人だが、その愛は倒れていたのだ】
【誰かに届くとも解らぬ囁きを残して】

いや……届かなくても伝われば良いんだよな……

【力が抜けた体を右手で起こし、左肩をチラッと見る】

アイツ等に笑われちまうな

【そして自嘲気味に呟きながら、吹き飛んだ左肩を抑え、ハーフマンは扉を潜った】
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:27:58.48 ID:IbcAPvMLo
>>332


【現実世界――水の国・闘技場】

【扉を潜ると、ゲームを始めたその場所に戻るだろう――】
【機器がならぶその場所に、愛の姿があるだろう――】


ふぅ…負けちゃった…
少しは自信あったんだけどなー

(まぁ、次に勝てるように頑張ればいっか♪)


【愛には最後に一つだけ、仕事が残っている】
【彼に、今回の賞金と賞品を手渡す仕事だ――】

334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/04(日) 00:35:47.27 ID:VYZaGi5AO
>>333

――うおっ

【先ずは一回】

―――おおっ!

【そして二回】

――――オォイッ!?

【止めに三回、驚いたハーフマン】

【順に説明すると、現実に戻ってきて一回、吹き飛んだ左肩が戻ってて二回、】
【先程まで戦ってた相手が現れて三回だ】
【決してわざとではない】

……まあ自信があるのは良いけど、あんま気張るなよ?

んで、金は?

【まるでこの為に生きていた、と言わんばかりに催促するハーフマン】
【金には執着があるようです】
【……失礼極まりないとは我ながらに思う】
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/04(日) 00:38:43.31 ID:d2hreWYSO
>>331

【攻撃はクリーンヒット、髑髏の人物は包丁を落とし倒れる】

ぃよしっ!!

【軽くガッツポーズをし、急いで女性を抱き上げる】
【普段なら違和感も感じたかも知れないが、今は一種の興奮状態】
【なぜ避けなかったかなど考える暇は無かった】

【しかし、続く秒読み】

(――うわぁ、何だよコイツ気持ち悪りぃ……)

【心の中で毒づき、そのまま外に向かって走り出す】

【逃げ切れたなら、女性を病院に運ぶだろう】


/ではお言葉に甘えさせて頂きます、すみません…
/お疲れ様でした!
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:42:19.43 ID:IbcAPvMLo
>>334
なんで私の顔を見た途端おどろくのさ…

【ジト目でハーフマンを見つめる】
【正直、不快そうだ――】


まぁ、そんな事はどうでもいいとして…
ある程度は自信がないとやってらんないからねー。

【愛のそれは、明らかに過信とも言えるレベルだ――】
【本気を出せば強い、確かにその一面はあるのだが】
【イマイチ、スロースターターと云う弱点を履き違えている】

はいはい、今渡すから――


【そして、愛は何処かから25000と剣の柄を取り出すと、彼へと差し出した】

お金が25000と…
この剣の柄みたいのはビームサーベルね。

スイッチONにすると使えるから――

337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/04(日) 00:52:41.33 ID:VYZaGi5AO
>>336

いやいやいやいや、普通驚くだろ

【首を左右に振りながら、答える】
【先程まで殺気立って殺り合ってた相手が現れれば仕方もないだろう】

……自信と慢心は違うぞ餓鬼

【しかし愛が強いのは事実。経験、技量、能力、どれをとっても恥ずかしくない、立派なスペックがある】
【にも関わらず、ここまで愛を陥れるのは――幼さゆえの未完成の精神だろうか――】

自分が理解出来ん奴が英雄視などされるものか
慕う輩は、狂信者と変態ぐらいだ

【だから、多少厳しく言ってみた】

おーサンキュー

……ビームサーベルはあんまり使う機会が少なそうだけどな……
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/04(日) 00:52:45.74 ID:/w+HGn/F0
【噴水のある公園】
【明かりはあるが、公園全体を照らすほどは無く】
【ところどころに薄暗い、そんな公園。中央付近に設置された、噴水の淵に。小柄な人影が一つあって】

…………、……。

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女は】

【ライトアップなにそれおいしいの――時間も時間、水を噴き上げることも何も無い、そんな噴水の淵、組んだような腕の上に頭を乗せて、地べたに座っていて】

…………蛇神様ぁ、……、……なにがたのしいの……。

【時折覗き込んで、ぽつぽつと声をかける暗い水の中。……淡く発光する、白くて細長いものが。泳いでいるらしい】
【ゆらりゆらりと動く白い影を目で追いながら。少女はひどく退屈そうに】

【ひょい、と。拾い上げた飴玉程度の石ころを、周りに誰かいるかも、なんて考えた風もなく、放り投げた】
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [saga]:2011/09/04(日) 00:55:33.44 ID:I0lxfXXSo
>>335



――、……じゅう。



【――、逃走する足音を耳にしつつ、人物は立ち上がる】
【…、…足音の聞こえ方からして、角を曲がった辺りか】
【『建物をブチ抜いて』追いかければ、十分に追いつくだろう、と考え――】



 目的と結果を、混同してはいけない 



…、…今から君が死んでも、それは『鬼ごっこ』の『結果』。
『殺す』事を目的として『殺す』なんて、非生産的な事を私は行わない。
今夜はとってもエキサイティングなゲームに参加する代価として、『命』を賭けるんだ☆



【――血液の漏れ出す肩を動かして、拾い上げるのは『包丁』】
【片手で軽く、素振りをして――】





       …、…… 残念♪


      【 ――どさり=z




【…、…包丁を握ったまま、飛んで行った自分の『右腕』】
【髑髏の面は、自らの肩から噴き出す返り血を浴びつつ。 不気味に笑んでいた】


/はい、それではお疲れ様でしたー!
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:03:02.49 ID:IbcAPvMLo
>>337
こんな天使のような美少女(自称)を見て驚くなんて…
ハーフマンさんってば酷い…

【冗談めいた言葉と口調、そして仕種で言い放つ】
【殺気、戦い――今の愛は、そんなものとはまったく無縁の少女だ】

一応、忠告として受け取っておくね♪
あまりヘンタイさんに付き纏われるのも、イヤだしさ…

ビームサーベルは念のためもっておく、くらいでいいんじゃないかな?
ないよりは、あった方が役立つ場面はあるだろーし


【そして静かに、愛はくるりと身を翻すように彼に背を向けた――】
【ゆっくりと歩を進めながら、言葉にする】


とりあえず、私の仕事はコレでお終い――。
また次に戦う機会があれば、その時は私が絶っ対に勝つからね?


341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/04(日) 01:11:32.69 ID:VYZaGi5AO
>>340

凄い自信だなオイ……

【若干引き気味のハーフマン】
【恐らくさっきの愛とのギャップに苦しんでいるんだろう】

ま、着いてきてくれる奴等が狂信者か民衆かはお前次第だな

だなぁ、無いに越した事は無いしな
とりあえず貰っとくよ

【受け取ったビームサーベル(柄)を手のひらで数回回し、ポーチの中に収納する】
【受け取った金は、軍服の内ポケットに入れ】

おう、楽しみにしてるよ

【同じく大会会場から離れる様に、宛も無くフラフラと歩き出した】

/お疲れさまでした!
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:13:36.64 ID:IbcAPvMLo
>>341
//はーい、お疲れ様でしたー!!
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/04(日) 01:27:30.51 ID:aBfPWNWho
【森林地帯、湖岸】

【四方を森に囲まれたこの湖に、月を背にして揺蕩う城の門前。畔に架けられた跳ね橋の上】
【森の暗闇に慣れた目には、少々酷な程に鮮やかな銀光が躍っている――夢幻めいた風景だった】

【それこそ総てがまやかしで、あすこで煌めくのは旅人を死の淵に誘う人魂(ウィルオウィスプ)なのだ、と】
【訳知り顔の識者にでも吹き込まれれば、十人のうち八人程度は疑いもしないだろうと思える程だ】
【――だが、この光景はれっきとした実像だ。眉に唾を塗ろうが目許を擦ろうが、消えず霞まず、其処に在る】

……眠いのに眠れないってのも、随分難儀なことだな。
オレにはとんと縁の無い話だと思っていたけど……目が冴えちまって寝付けやしない。
如何せんする事も無いし、もう暫く……。

【見ればきらきらと照り輝くのは、月明かりを抜き身に映した刀のようだった】
【それを執るのは、真白い小袖に身を包んだ人影。一心不乱とは往かないが、身に染み着く程に繰り返した動作なのだろう】
【舌を動かしながらでも、太刀筋に乱れはない。緩急を付けながら、凪ぎ切った微温い夜気を冴えた刃で刻んでゆく】

【虫の声はおろか、葉擦れの一つさえ聞こえない――薮に潜んだ獣の息遣いも聞き取れそうな程、静かな夜更けだ】
【独り語散る声は、きっと存外遠くまで届いたろうか。胡乱な頭でふとそんな事を思い、人影は周囲に視線を投げた】

344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/04(日) 02:11:47.25 ID:mRGntMxto
>>343


【周囲に、誰かが居るという気配は感じられない。特に何かが起こる、という事もなく、時が過ぎ去っていく────かと思われた。】


────。

【が、当然のように────そこには別の人影があった。】
【闇と完全に同化し、一切の気配を発する事の無いそれは、悪巧みを思い付いたかのように桃色の唇を歪ませて────】



【────刀を振るっていたその人影に向かう、桜色の針=B】
【着弾した瞬間に針自体が軽い炸裂を引き起こす、冗談では済まない程度の殺傷道具。】

【人影────緋色の髪を持つ女は、投擲された方向に当然とばかりに佇んでいた。】
【評価でもするかのように、淡々と状況を眺めて────やがてゆったりとした速度でこちらへの接近を開始する。】
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/04(日) 02:54:10.78 ID:aBfPWNWho
>>344
【希薄に過ぎる――と言うより、完全に抜け落ちた存在感】
【人影の鋭利に研ぎ上がった五感をして、その姿を捉えるには数瞬の刻を要した】

(――ヒトと言うより、その形をした空白だ。あんな気配の殺し方、真っ当な人種に出来るものじゃない)

【迷い込んだだけの素人ならば、こうも見事に気配を消せない。関係者には、そもそうする理由が無い】
【――何よりまともな人間は、あんな風に嗤わない。そう考えて即座に警戒態勢を取れば】
【その通りだと言わんばかり、愉しげに歪められた唇と似た色の針が飛来する】

【対する反応は速い。刀から右手を放し、後ろ腰から一挙動で抜き撃つのはスローイング・ダガー】
【擲たれた刃は針と真っ向衝突し、炸裂の威力に無数の破片と砕けて散るも】
【人影から三間ばかりの所で、針の進行を見事に食い止めて見せた――】

【ふわり。爆風に撫でられ、夜空の色合いを持った髪が僅かに靡く】

//気付くの遅れました、まだいらっしゃいますか?
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/04(日) 03:25:33.39 ID:mRGntMxto
>>345

驚きはしない、か────成る程。私の存在に此処まで早く気付いたのは意外だった。

【ふう、とわざとらしく溜め息を吐いて、歩みを進める。】

───思い当たる節=Aは幾らでもあるからか?
…個人としても、団体としても────。

尤も、おねーさん≠ヘその手の目的とは違うんだがな。

【くすくすくす。密やかな笑いの混じる、彼女の声。隠蔽の魔術の作用か、集中しなければ意識する事すら出来ないであろう稀薄≠ネ声。】

────ああ、何者と問われたところで答えはない。
答えられない=Aではなく答えがない≠ニいうのが答えだ。

【────と、正体を問われれば冗談めかした口調でそう答えるであろう。す、と掌で微かに髪に手を触れて、軽く流す。】
【それと同時に、触れた数本の緋色≠ェ桜色≠ノ変化。数瞬の変化であったが、先程の針≠ニ同様の物であると認識するには十分であろう。】

…目的は────そうだな、この場所を見ておきたかった、とでも──

【言葉を途中で切って、辺りの光景を眺め始める。相手の事をあまり気にしていないようにも感じられる。】
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/04(日) 04:04:51.76 ID:aBfPWNWho
>>346
【ぱしゃ、ぱしゃ。降り注ぐ鉄屑の雨が、停まった湖面に幾つもの波紋を散らす】
【――戯れにしては過ぎた火力。弾道から鑑みて、狙いは自分で間違いない】
          ・・・・・・・・・・・・
驚きはしたよ。何せ、今の今まで気づけなかったんだ。この状況にも関わらず。
…………ただ、悠長にリアクションを取る暇が在ったか?

【弁解する様子も無し。敵対者だと半ば断定して、人影――よく見れば、女性のようだ――は】
【それ相応の、冷ややかな対応で以て相手に応じる。平淡な声音、無感情な視線――】
【礼は愚か片手を挙げる事さえ無く、隔意を込めた嫌味が刺すように吐き捨てられた】

何も不寝番って訳じゃないが、そっちも概ね間違っちゃいないよ。
しかし、誰でも無い――か。巫山戯た事を言う。

――……此処が何処だか、識っている≠だな。おまえは。

【薄く霞んだ声を確りと鼓膜で捉え、双眸に相手を捉えて】
【誰何も無駄に終わるのならばと、ただそれだけを念を押すように訊ねる】

どうだか。……観光にしちゃ物騒が過ぎるよ、斥候だってんなら未だ解るが。

【相手の曖昧な――冗談めかした――言の葉には、総じて懐疑的だった】
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/04(日) 04:44:40.90 ID:mRGntMxto
>>347

【────無言。それが答えだ、とでも言いたげな様子を見せてから、微かに笑んで立ち止まると────】

────この世界≠、見に来た。

【不意に片腕を真横に伸ばし、そう言い放った。】
【それと同時に、彼女の周囲は流動するかのように吹き荒れる。何かの兆候であるかのように────】

…魔術ネットワーク≠ェ構築され、多くの情報が行き来するようになってからこの世界は大きく揺らぎ始めている。
身近な例で言えば────そうだな、超近代的兵器の製法≠、とある#ス政府組織が手にしようとしていた事等、か。


【───淡々と、知り得ないであろう事実を相手に語る。過去形であるのは、既に失敗した事までを知っている為、なのだろうか。】

…魔術という物の特性上、知ってしまえば誰にでも行えてしまう────無論、代償を選ばなければ、だが。
特定の目的を果たそうとする集団が、なりふり構わないのは知っての通りだろう──


──まあ、わざわざ言ったところで止められる物では無いが、な。
幾ら危険の可能性があっても、使うのを止めろ%凾ニ言い出す程、お前達も愚かではないだろう。
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/04(日) 12:35:51.71 ID:I0lxfXXSo
【 水の国 / 病院前 】


【――、日曜日の昼下がり。 病院前の広場は、見舞い客と患者で賑わっていた】
【親子連れ、友人同士、恋人。その他諸々…、…其の片隅に、一人の『車椅子』の人物】



 ……、……ふぁ。



【青淡色の入院着を身に付けた、何処か貧乏そうな雰囲気の青年である】
【耳が隠れる程度の長さに切り揃えられた黒髪の下には、同色の双眸】
【――、手にした新聞をパラパラと捲りつつ、軽く欠伸をして】



…、…『路地裏で殺人未遂』――、 物騒だな。



【……眠気覚ましにそんな独り言を呟いてみるも、眠気は去らず】
【恐らくは『退屈』で仕方が無いのだろう、車椅子の手摺に肘を突いて、うつらうつらとし始めていた】
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/04(日) 12:40:39.27 ID:aBfPWNWho
>>348
【まるで別世界からの来訪者であるかのような言い種に、ふむ、と軽く鼻を鳴らして】
【吹き荒ぶ風に目を細めつ乱れた髪を掻き上げれば、傲然と其方を見据え】

――今更さ。何時だって嵐の中だ。揺らいでいるのは、何も今に始まった事じゃない。

【語られる事柄に耳を傾けつつも、返す言葉は否定的だ】
【確かに以前と比べて格段に容易く情報が入手できる様にはなったが、それでも――】

誰にでもとは言うが、魔術だって其処までお手軽じゃないぜ。
全くの門外漢が幾ら生贄を詰んだって、神秘になんざ到底辿り着けるもんか。
兵器の製法だけ盗めても、それを可能にする設備が無ければ意味がないのと同じ事だ。

何より……それだけの技術を有する団体が、セキュリティを疎かにしよう筈が無い。

【ミサイルの設計図が、昼夜を問わずネット上を飛び交うような事は無い】
【優れた技術は須らく秘匿されているし、護られてもいる】
【こと重要機密に限れば、敷居の高さは然して変わらない。そう述べて、彼女は更に言葉を接ぐ】

――……話が見えないな。結局何が言いたいんだ、おまえは。

//あばばばば、寝落ちてしまいましたすみません……!
//一応レス置いておきますね
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/04(日) 13:57:16.36 ID:/w+HGn/F0
【路地裏】
【街からは多少離れた、少し開けて光の入る場所】

………………、ぁ、ふ。

【壁に寄りかかってちょこんと座り、日向ぼっこか、弱めの光を浴びて。平和ちっくに欠伸なんか漏らしている人影があって】

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女は】

ねむ……、……い。

【言葉通り眠そうに、欠伸を数度繰り返して。溜まった涙をパーカーの袖で拭い】
【ぱたぱたと、無意味に足で地面を叩いて】

【そんな、無防備さを。危ないと見るか、獲物と見るかは。比較的ご自由のはず、である】
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/04(日) 14:53:31.14 ID:mRGntMxto
>>350

────もし、その集団というものが国家という存在であるとするなら?
今まで文明が低いと見做され、見向きもされなかった小国が、技術を以て他国の侵略を画策するのならば?

【国家が、資源を用いて魔術師、そして技術者を様々な地から呼び寄せ───それらの者が持つ技術を自国の中に取り入れ、強化。】
【国家間での立場を、戦争≠ニいう立場を用いて改善を試みる。】
【単に、喩え話であるとは考えにくい。寧ろ────】

魔術という物に頼って来なかった者達は、魔術────そして魔術師という存在に極めて懐疑的だ。
魔術師という存在を自らの集団に引き入れず、荒削りな方法での魔術≠試みようとする────肝心な部分は未対策≠フままの、な。

【────まるで、見て来たかのような口ぶりで、彼女は話し続ける。彼女自身が高位の魔術師である事は、つい先程証明して見せた。】

──ああ、その点については先程言った通りだ。
私は現状、止めようとは思っていないし止めて貰いたいとも思ってはいない。
世界≠フ成り行きを、傍観しに来た。私の作った小さな火種が、何処まで燃え盛るかを────な。

…カノッサ機関、元≪No.1≫として。

【────】
【カノッサ機関のナンバーズは、基本的に実力と番号は関係しない、とされている。】
【しかし、以前の機関の体制から、上位ナンバー程特別視────端的に言えば実力を持っているとも言われている───】

【────つまりは、最強の一人。】
【否が応でも警戒をさせられる肩書きであるが、元=Aとも言った。この言葉が意味するところは────】
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/04(日) 15:41:19.61 ID:e6EckCZSO
>>349
/まだいらっしゃるでしょーかっ
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/04(日) 15:50:51.99 ID:qMW5oCDRo
【街中】

【真昼間。普段ならば人通りが多いはずの大通り】
【その道のど真ん中を、赤髪青眼の眼帯女性が我が物顔で歩いている】

……さて、と。
誰か話しかけてきてくれると、嬉しいねえ。

【身につけたペンダントにある『40』の刻印は、女性がナンバーズである事の証で】
【危険にわざわざ近寄るほどこの町の住人は馬鹿ではなく、女性の周りだけ人がぽっかりといない】
【しかしこの女性は、機関員にわざわざ近寄ってくるような、普通じゃない存在を待ち受けている】
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 16:01:09.72 ID:e6EckCZSO
>>349
/いらっしゃらないようなので、引きますー
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 20:14:24.53 ID:OrHoq+Ylo
【大通り、ビル群】
【一口にビルディングといっても、大きさや外装もピンきりである】
【しかしその高低差を物ともせず、疾風の如く次から次へと渡ってみせる姿が一つ】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々街灯を反射してきらりと輝く】

……ここは異常なし、と。

【忍者というより、文字通りの獣】
【時折立ち止まっては、ビルの隙間=路地を覗いて異常がないかチェックしている】
【変わった巡回者もいたものであるが、街灯の届かない高所でもなお、異能の証か時々青い線状の光が灯る】
【宝石のようにきらめく緑の双眸は、夜目が利くらしい、油断なく警戒心が漲っている】

【その視界に異常が映れば、見逃しそうにない】
【逆に蒼い光も目立つ。何らかの拍子に上を見たら、即座に感づかれるだろう】


【一方、少し離れた町の路地裏】

えっと、赤木とツァーリ、だったか。
あの場じゃ聞きそびれたが、特長とか心当たりとか聞いておくべきだったかな。

【宵が耽れば耽るほど賑わう路地だが、今のところはひたすらの静寂】
【そこに靴音でもって割ってはいる人物は、裏の住人としては平均的な姿】

【ウルフカットの黒髪に、焦げ茶色のジト目、への字口、右頬に火傷の跡】
【ノースリーブの上着から伸びた腕は、良く観察すれば分かる程度に鍛えられている】
【左腕の肘から指先まできつめに巻かれた包帯は、その人物の性質を雄弁に物語る】
【タイトなジーンズに、腰周りまで隠すほど裾が長いシャツ。全体的に暗色系】
【武闘派にして肉体派の彼女は、単純に少女と呼ぶことを憚られる獣性を身にまとっている、ようだった】

……氷の支部にも進展がないようだが、あいつは無事かな……。

【十字路に差し掛かったところで立ち止まり、一息ついて物思いに耽る】
【裏世界の住人にあるまじき、隙が見える停止】
【ここぞとばかりに襲い掛かられても文句は言えないが、忘れてはならない】

【その不良少女は、どう控えめに見ても『慣れた』振る舞いをしている事を】


【さて、そんな二者だが、一人が出会えるのは当然一人】
【どちらが選ばれるかは、きっと夜だけが知っている―――――】
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 20:28:16.16 ID:Y1W49FVD0
>>356

【――――――――闇夜を駆ける蒼の猫の目に、ほどなく『異変』と呼べる光景が飛び込んでくる】

――――うむっッッ!!

【ごつごつした顔つきの、短く角刈りにした水色の髪をした、2m半はあろうかと言う巨体を誇る大男が】
【特注サイズと思われる、シャツとジーパンと言う何ともラフな服装で、その場に仁王立ちしていた】

【気合を掛ける様な一声と同時に、大男は眼前の壁に向かって正拳を放つ】
【そのままなら、男の拳の方が砕けてしまわないかと思われる光景だが】
【――――現実は、むしろ逆。突きを喰らった壁の方が、ギシリとヒビを走らせる】

…………鈍っておるが、それでもこんなものか…………
いつまでも、引きずってはおられんな

【拳を引き戻し、まじまじと見つめる大男。その面持ちは、どこか陰が差している】
【――――人目を避けた訓練、と言ったところだろうか】
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/04(日) 20:36:11.87 ID:zW6atu060
【街中】

…周りの視線が…困るんだが…

【この時間だ、何人もの人が様々な用事を抱えて西へ東へ忙しく動き回る】
【性質の違った足音――軽い音、高い音、重い音…色々な音が人々の忙しさを助長させるようであるが】

【ザッ ザッ ザッ ザッ】

【一人、その中でも異質な足音を響かせる人物がいた】【普通の靴では鳴らない様な音が速いテンポを刻む】

…。

(…早く大通りを抜けよう…この武器もあってか丸解りらしい…指を刺すのは勘弁してくれ)

【周りはその異質な音に反応して彼に目を向けているわけではない――『草履』を履き、藍色の単着物姿の彼の足音に】
【単着物姿の彼の腰につけた――2mの刀に集中している】【そしてその後、多くの人はこう呟くのである】

【『あの人、この国(水の国)の大会で優勝した人だよね?』――と。名前まではもう時が忘れさせたようで出てこないらしいが】
【キョロキョロと周囲の目を気にし、黒の長髪を靡かせながら足の動きを速める侍風のこの男――何日か前の大会を制した男で】

…。

(…あと30mでこの視線達から逃れられる…!! 大丈夫だ後何日かすれば私の事もみんな忘れる…空気に戻れる)

【少しでもばれない様に、下を向いて視線を石畳に送りながら足を大股で進める】【草履から『異質』な足音を奏でながら】
【そのお陰か前方は不注意――人通りの多いこの道ではぶつかる可能性も少なくは無いか――】
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 20:38:57.10 ID:OrHoq+Ylo
>>357
【ひょいと覗き込むと、どん、と足場に衝撃】
【運が悪かった、彼が殴りつけた壁の真上に猫がいたのだ】

え、ちょっ、わわわーーーっ!?

【タイミングも最悪、ちょうど腰をくの字に折る形で、まさか衝撃が下から襲ってくるなんて思ってなかったらしい】
【必死にバランスを取ろうとして、掛け声まで発したが、結局猫は大男のいる路地に落下を始めてしまった】
【重力に従い下へ下へと移動する猫だが、どういうわけか途中で減速が始まる】
【落下の瞬間、咄嗟に手の中に線を作り出し、壁につきたてたのだ】
【がりがりと削れるコンクリート、とにかくスピードは相殺されるが、抵抗が生じてがくがくと上下への振動を浴びる】

【まあそれが功を奏して、着地のタイミングには完全に減速して、なんとも柔軟な尻餅をつくけれど】

あばば……ひ、ひたかんら……。

【口を押さえて涙目になる猫少女は、どうも途中で痛い目を見たらしい】
【あまりにも、あまりにも隙だらけ。とてもじゃないが戦場のにおいを感じ取りにくい、子猫のような少女が、大男の左方に落下した形か】
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 20:46:08.53 ID:PCMUcjZdo
>>358

――――あー、くそ、くそ‥‥ッ。
み、見つかってねぇよな‥‥、あー畜生‥‥、慣れないことするんじゃなかった。

【周りを挙動不審に見回しながら、近づいてくる人影が一つ有った】
【頭や体の一部に包帯が見えて、怪我をしているようであり、僅かに注意散漫な様子だ】
【その、人影の姿を描写するとすれば、以下の通りになるだろうか】

【派手すぎない程度に染められた茶髪は、ウルフカットで、しっかりとセットされていて】
【口元には、どこにでもある特別でもない銘柄のタバコが加えられていて、紫煙が浮かぶ】
【格好は、清潔感の有るスーツをだらし無くない程度に着崩し、嫌味にならない程度のアクセサリを身につける】
【何処をとっても無難≠意識した、どこにでも居るような若者≠ナあると分かるだろう】

【両手をポケットに収めるという無作法極まりない動きで歩く男は、ちょうど貴方に気づくことはなく】
【このままであれば、貴方にぶつかることとなるだろう】
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 20:49:44.40 ID:Y1W49FVD0
>>359

…………長らく、長らく荒事から遠ざかっておったが、わしも程なく帰るのだ…………
あまり無様を晒している事も出来ん…………のぅ、兄者――――…………ッ!?

【己の拳を睨みながら、ぶつぶつと何かを呟いている大男】
【何やら追憶に耽っているようだが、言葉と共にふと上を見上げ――――落下してくる影に、その時初めて気がついた】

――――むおっ…………!!

【咄嗟に、巻き込まれない様に地面に身を投げ出してその場から離脱】
【受け身を取りつつ体勢を立て直し、落下してきたものを注視する】

な…………何事じゃ!?
人が、空から落ちてくるなど…………

【それなりに大きな影である事は分かっていたが、それが人の物であるとは考えが及ばなかったらしい】
【何故、上から人が落ちてくるのか――――大男は先ほどの陰のある表情から一転、呆然とする】

――――…………こ、これお主…………大丈夫か?

【数瞬の沈黙の後、大男はゆっくりと落下してきた人物へと歩み寄り、声を掛ける】
【なにやら減速のための手を打っていたようだし、気を失ってもいないのではあるが、なにしろ落差が大きいのだ。どこかに負傷していないとも限らない】
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 21:00:20.24 ID:OrHoq+Ylo
>>361
うー…ぅ?

【口の中に広がる血の味に呻き、線を消しながら、口に出さないまでも状況への恨みつらみをぶつける】
【でも目の前に巨漢がいて、いきなり声をかけてきたとなると、一瞬血の気が引いた】

【まして自分は地面に尻餅をつき、上体だけ起こしている】
【150弱の身長がさらに半分、二メートル越えの男は迫力が強すぎる】
【ただでさえ蒼い毛皮がさらに青ざめ、ずりずりと後ずさった】
【わざわざ歩み寄ってくれる男から遠ざかるように、である】

え、その……いやー、大丈夫、うん。ちょっとした噛んだだけ。
と、特に問題ないよ、うん、だいじょぶ……う? あれ…おかしい、立てない……?

【 超 絶 怖 い 】
【覗き込むタイミングが衝撃と重なったため、男の姿を確認できておらず】
【そうだとしても、上から。正確な身長はどうにもわかりにくい】
【(非常に申し訳ないのだが)猫にとってその巨躯は、夜の闇や路地裏という環境が重なってひたすら恐怖をあおる】

【だから腰が抜けたらしく、その姿勢から立ち上がることが出来ない】

え、やだ、どうしよう、だ、大丈夫、ボクは、全然……うん、怪我して、ないのに…?
う? あれ? ん?

【毎秒ごとに加速する動揺、男に対して感じる恐怖が膨れ上がる】
【冷静に言い聞かせようとしても、それをも塗りつぶす勢いで冷静さが抉り取られてゆき】

【痛みとは別の要因で、猫の目はどんどん潤んでゆく】
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/04(日) 21:07:16.78 ID:zW6atu060
>>360

【 ドンッ 】

ッと…!

【案の定である】
【漆黒の双眸でぶつかった相手を捉える―――視線はまず、包帯に集められ】

あー、すまぬ。
色々怪我持ちに見えるが…大丈夫か君…?

【この侍の左腰につけた獲物―――重量は100sもあり】
【それにこの侍の体重が加わって約170s位の物質と衝突した彼を気にするのは当然であるか】
【幸い、歩行速度が大したことがなかったので怪我は無いであろうが、見た目にも傷ついた彼なので内心少しだけハラハラしている】

【ちなみに侍は100sの獲物を腰にしている故、その衝撃でのけぞったりすることは全く無かった】
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 21:14:31.58 ID:PCMUcjZdo
>>363
――痛っ‥‥。

【顔をしかめて、舌打ちをする。どう見ても態度としては宜しく無い物だ】
【というか、全体的な雰囲気はどこにでも居る一般人だというのに、きな臭さを感じさせる妙な気配を持っていた】
【そして、顔を上げて、目の前に居る侍、貴方の姿を目に入れると】

‥‥おい、テメェ、ふざ――――やっべ。

【詰め寄りながら、恐らく怪我が悪化したからなどといちゃもんを付けようとしたのだろう】
【だがしかし、目の前の相手の姿に見覚えがあった、大会優勝者の男である】
【其れも、その時に聞いた話であれば、青義同盟であると言う話だ】
【己が御世辞にも善人と呼べる人種ではない事を青年は良く理解していたため、じりじり、と逆に距離を離して行った】


‥‥あ‥‥、えー、おう、気にすんな、大した怪我じゃねーから。


【そう言い残すと、青年はポケットに手を突っ込んだまま侍から逃げるように動き出そうとした】
【そこで、何もなければ、この青年はぎりぎり何も怒らずに澄んだのかもしれなかった、が】
【運が悪いのだ、この青年は決定的に。その、不運は本日は、このような形で青年に降りかかった】

【――ポケットから、どう見ても盗品の類であるような、女性物のネックレスや指輪、宝石類が幾つかこぼれ落ちたのだ】

【じゃら、じゃら、と幾つかの宝飾品が地面に落ちて、すぐさま背を向け用とした青年の顔が蒼白となり】
【拾うこともせず、無言で青年は駆け出そうとするだろう。しかし、手負い。それ程動きは素早くはない】
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 21:15:44.21 ID:Y1W49FVD0
>>362

(ぬ…………獣人?
――――珍しいの、こうした人間の街の中では…………)

【顔を挙げた少女の姿に、ふと奇異な物を感じる】
【人間が主体となっている『街』の中で、獣人に会うのはそれほど多くなかったからだ】

なに…………立てぬと?
(受け答えに問題はない。しかし……痛みを感じずに、しかも立てないとなると…………
落下のショックそのものが、身体に響いておるのやもしれんな……)

【状態を起こしたまま、立てないという獣の少女に、大男はかすかに心配げな声を挙げる】
【神経の一部が麻痺するほどに、身体にダメージが入ったのではないか、と言う事を心配したのだ】
【――――相手が怯えているという事には全く気付いておらず、その心配の声も、焦りの具合から声を荒げた様にも聞こえるのかもしれないが――――】

…………大事を取り、病院で診療を受けた方が良いだろう
どれ、わしが運んでやろう…………――――

【恐怖と言う感想を持たれている事など露知らず、大男はそう口にすると、無造作に獣の少女へと近づいて】
【有無を言わさずその太く逞しい腕で、ダンボール入りの荷物でも持ち上げる様に、軽々と少女を抱えあげてしまった】
【――――――――俗に言う『お姫様だっこ』である】

…………軽いのぉ。思っていたよりもなお軽い
すぐに知り合いの病院へと運んでやるから、安心するのだ…………

【人間離れした体躯に違わず、大男の筋力は異常なレベルにあるらしく、仮にも人一人を抱えながら、涼しい顔をしている】
【そのまま、のっしのっしと路地裏から外へと出ようとする】
【安心させるような言葉など、男の言動そのものには思いやりの様な物が込められている事に、ここら辺になれば勘づく事も出来るかもしれないが】
【なにしろその体躯と、顔までも筋肉質な風貌に、必要以上の迫力が込められている】

/すいません、次ちょっと遅れます
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 21:30:53.40 ID:OrHoq+Ylo
>>365
ひゃぁあ!?

【状況の変化についてゆけないまま、抱えあげられてしまった】
【恐怖のためかおかしな声が出たが、じたばた暴れたりはしない】
【獣人を珍しがっている男同様、猫も男ほどの巨体は珍しく、なんとなく効し難い】

わ、だ、だいじょぶっ、大丈夫っ!!
身体の丈夫さには定評あるのっ、だ、だから下ろしてっ、大丈夫だからっ!

【恐慌一歩手前に震えて、身体に異常があるわけじゃないと主張する】
【でも、震えは少しずつ落ち着いてゆく。体温やら息遣いやら、徐々にその人柄が伝わってくる】
【そのまま見上げてみると、体格に似合わない温和そうな表情】
【そりゃ、顔つきには風格が漂っていたが、猫には表情を読む特技があって】
【悪い人じゃなさそう、と。徐々に身体が理解してゆく】

…あの、本当に、もう大丈夫。
あなたみたいな大きな人、初めてだから、怖くなっちゃって……ごめんなさい。

【恐怖の消えて行く身体が続けて覚えたのは、申し訳なさだった】
【冷静な思考を取り戻すにつれ、自分が今まで失礼な態度を取っていた実感が強くなってゆく】
【でもおかげで、足に力が入るようになってくる。真実心拍数も落ちついてきて、涙もゆっくり引いてゆく】

【ただ、それでも厚意は伝わる。勝手に抜け出すこともまた礼を失している気がした】
【だから、彼が解放してくれなければ、そのまま病院に直行することになるのかもしれない】
【大男が猫娘をお姫様抱っこで抱えているという構図は、そりゃ目立つこと請け合いだろうけれど】

【ただ、自分の状態は一応伝える】
【呼吸を整え、偽りない気持ちでまっすぐ、男の顔を見上げながら】

【…本当は、人肌恋しさも、ちょっとあったりする】
【そのたくましい腕の持つ熱は、確かに心解きほぐす何かがあって】
【本質、寂しがり屋の一面がある猫は、それに居心地のよさも感じていたのだけれど】

//了解しました、ごゆっくりー
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/04(日) 21:37:00.06 ID:zW6atu060
>>364

…む。そうか。大した怪我じゃないなら良かっ――――

【『良かった』――――そう言いかけた時、宝石、貴金属類が石畳と共に甲高い音を鳴らし】

…いや、良くない…?

【視線はその音の方向へ送られた】
【くすんだ色の石畳に無造作に散りばめられた宝石やネックレス。どう見てもこの男の物では無い――――】

ちょっと待ってもらえるか――――って逃げるのかッ!?

【逃げようとする男がそれ程動きは素早くは無いとしてもあくまで『それ程』】
【100sの刀を腰につけた彼が『鈍足』の部類に入ることは仕方ないことだが――――遅いのは足だけである】

止まって貰おうッ!!

【しゃがみながら左に腰を捻る――――すると左腰につけた2mの刀が自然と腰の回転に合わせて回り】
【駆け出した少年の足首を2mの刀に引っ掛けて転倒させようと試みる】

【その刀のリーチ故、可能な技である――まあ、技と言っても使いどころの少ない大道芸的な要素を含んではいるが】
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 21:43:36.33 ID:PCMUcjZdo
>>367
―――やっぱ厄日だー!
畜生、今日こそはキャバクラかバーにでも繰り出すつもりだったのにッ!

【よく回る口で愚痴をガトリングの様に吐き出しながら、駈け出したが】
【直後、襲いかかる刀による足払いが、青年に迫っていって】

――だらばわだぁっ!?

【なんとも形容しがたい情けない声を上げつつ、青年は地面をゴロゴロと転がっていった】
【そして、その時に咄嗟にポケットから手を引きぬき、前面をかばったが、その際に色々な物が飛び出してくる】
【色々な名刺や、さらなる宝飾品、ナイフや爆薬の類。明らかに、ポケットの容量を越えている量だ】
【もし、名刺を拾い上げれば、それらの殆どが路地裏の闇に関わるマフィアなどのものばかりであることが分かるだろう】
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 21:43:43.56 ID:Y1W49FVD0
>>366

……っ、うむ…………?

【抱えあげて気づく、獣の少女の震え】
【そして帰ってくる、どうにも要領を得ない言葉の羅列】

……もしや、わしを恐れているのか、少女よ……?

【流石にここまでの材料がそろえば、大男も少女の本当の状態に気づく】
【元々、自分の体躯が特別なものであると言う理解は、男の中にあった】
【さっきは、本当に身体に異常が発生している可能性もあった以上、そこまで気が回らなかったが――――】

むぅ…………まぁ無理もない
確かにわしは、見ての通りの巨体だからの。むしろこちらこそ、怖がらせて申し訳なかった
なら…………もう立てるかの?

【そして、少女の言葉を聞いて確信を得た大男は、苦笑しながらも謝罪の言葉を口にして】
【ゆっくりとその場に少女を降ろそうとする】
【もし、単に驚きで腰が抜けてしまっていただけながら、もう自力で立つ事も出来るだろうと判断したのだ】

……せっかくじゃ、何か飲むか?
わしが奢ってやろう…………これも何かの炎邪

【ふと、すぐそばに自販機がある事に気付いた大男は、そのそばへと歩み寄りながら、声だけで少女に問う】
【金を投入するにも、わざわざ背を丸めて下に手を伸ばしている辺り、改めて男の体格の凄さを感じさせるだろう】

/ただ今戻りましたー
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 21:44:58.15 ID:Y1W49FVD0
>>369ミス
/何かの炎邪→何かの縁じゃ
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/09/04(日) 21:48:13.35 ID:Y8YZydtAO
【廃寺】

【――奉る仏も、消えたのか】
【管理されずに時間の運ぶ風化だけが住み着いた其処は、寂れ、朽ちていた】
【瞳を懲らせば遠くざわめく誦経の音が、草の隙間から響く虫の鳴き声に紛れ込む】
【( 幻覚か、或いは錯覚か。)】

【そんな中、ところどころから月光を透かしながらも能舞台はまだしっかりと原形を保って存在していた】
【遠く見える本殿は、壁があるからこそ家無し人でも住み着いていたのか、明滅する過去の栄華が虚しく映る】
【そういった意味では誰にも興味を向けられず、有るがまま滅びていく木の舞台の方がマシだったのかもしれない】

【赤い布を緩めに頭に巻いて癖の強い黒髪を軽く纏めた青年が其処に寝転んでいた】
【黒のポンチョで体型を隠し、その下に黒のワイシャツと薄い白のベストを着用】
【ポンチョには1から12までの数字が暗い灰色で刻まれているが確認しにくく、】
【ベルト変わりに使用された細い鎖からぶら下がった砂時計が、さらりと時を刻んで流れていく】
【時計が埋め込まれた八端十字架を提げており、教会¥椛ョの神父なのだろう】

――…………

【薄く開かれた藍色の瞳は、何を見る訳でもなく虚空を彷徨っていた】
【能舞台の傍に捨て置かれるように落ちた花束の残骸は、どの感情の墓碑なのか】
【手の中に納められた懐中時計の刻まれて、沈んでいく物が其処にある】
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/04(日) 21:58:18.95 ID:zW6atu060
>>368

…ナイフに爆薬…宝石、ネックレス…賞金首になっている連中の名刺…か
運の悪さは気の毒な程のモノだが…色々聞かなければならぬな。

【左手で名刺を拾い上げて、声色が少し威嚇したようなものへと変化する】
【右手は既に刀の柄に】【ナイフ、爆薬を持っているという事が彼を警戒させたのだろう】

取り敢えず…名前、年齢…そしてなぜこのようなモノを持っているか…言って貰おう

【この侍、色々聞き出してから自警団に差し出そうとするのか――?】
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 22:01:58.61 ID:OrHoq+Ylo
>>369
…びっくり、してた。
お尻打ってたし、姿勢低くて…あなたの大きさに、驚いた。
おまけに暗いし路地裏だし、いろいろ思い込んじゃってさ。
冷静に考えれば、そういう人がいたっておかしくないのにね……。

【恐れているのか、という質問に、驚いていたと過去形の回答】
【出会い方からして、ちょっとした偶然が重なったものだ。もう少しロケーションが違えば、また別の状況になっていたかもしれない】
【男と同じように苦笑して見せて、猫はその腕から降りる】
【猫らしい軽やかな身のこなしは健在。カットジーンズについた誇りを払い後ろに腕を組んで屹立してみせる】
【問題なしの意思表示だろう】

お互いだよ、ボクも不注意だったんだ。路地裏にいる人は危ない人って、先入観がちょっとあった。
…そういう人ばかりじゃないことは知ってたけど……うん、ありがとう。
お言葉に甘えて、一本もらおうかな。…じゃあ、これで。

【体格のすさまじさは、改めて並んでみると実感する】
【縦だけでなく幅もあり、何処にも無駄がない筋肉の鎧】
【大胸筋で銃弾を反射した肉だるまの話を聞いたことがあったが、この男は実際それをやりかねないと、失礼な想像を繰り広げていた】

【お金を投入するシーンを見る限り、自販機の扱いに苦労していそう】
【ただ厚意を受けるだけでなく、受けるなりの作法として、飲み物は自分で選びスイッチを押した】
【果汁90パーセント超の、ペットボトルジュース。子供っぽいチョイス】

いただきます。…なんか、悪いけどさ。
そういえばあなた、お名前は? いつまでもあなたじゃ、ちょっと味気ないからね。
ボクは、ブルーローズ。ちょっと夜のじゅn……お散歩してたの。
普通に歩くだけじゃ物足りないから、ビルの上とかね。

【受け取り口に落ちてきた飲み物を取り出すと、律儀に礼を述べてから開封した】
【それに口をつける前、ここまでしてもらったのにいつまでも二人称なのが気に入らないのか、名前を尋ねる】
【自分も名乗り、みょうな訂正を行って、冗談めかした笑みを浮かべた】

【気を許したようなそれに、遠慮はない。人好きする、自然な微笑み】


//おかえりなさいましー
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 22:07:32.37 ID:PCMUcjZdo
>>372
―――くっそ‥‥、一昨日はカノッサと喧嘩で今日は正義ヅラした糞野郎かよ‥‥ッ!

【すっ、と青年は立ち上がって、両手をポケットに収めた】
【その姿はあまりにも無造作で、戦えるようにはとても見えないだろう】
【そして、侍が、刀に手を掛けたのを見て、青年は舌打ちをする】

‥‥言ったところで俺をサツにでも突き出すつもりだろうが。
青義同盟とか言うみてえだけど、俺は関係ねぇから。
俺みたいな小悪党を相手するより、カノッサとかそういうの相手にしてろよ、そして俺を見逃しやがれ。

(‥‥落としたの武器は、予備か。‥‥名刺が問題だな、やべぇ。
宝石は目をつぶるとして、そっちはできるだけ回収しねーと責任問題だ。
ち‥‥ぃ、信頼される裏稼業を意識してこれまで頑張ってきたのに、畜生)

【そうして、軽口を叩きつつも思考を回していく】
【相手は、歴戦の剣士、それも大会に入賞するレベルの】
【逃亡の隙を見つけるのは、至難の業かもしれない。だが、其れでも逃亡しようとしていることが気配から分かるかもしれない】
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 22:18:19.45 ID:Y1W49FVD0
>>373

…………なるほど、のぉ…………
確かに、暗がりで低い姿勢からわしの姿を見れば、驚くのも分かる…………
……認識としては、だがの?

【降り立った姿を見て、問題ない事を確認しながら、事情を把握する】
【大きいという事は、それだけで恐怖を演出する。それが暗がりで相手の姿を把握しにくい状況であったとしたら――――言うまでもないだろう】
【――――最後に「自分で実感する事は出来ない」と言う意味のジョークを口にする辺り、自分の体格にコンプレックスの様なものは感じていないらしい】

(――――――――危ない人、か…………
わしは、必ずしもそうではない、とは言い切れんのじゃな…………)

【自販機に向かって顔を伏せていた為、その表情を読み取る事は出来ないだろうが、少女の言葉を聞いて、大男の顔に一瞬苦いものが走った】
【――――自分がこれまでしてきた事を少女が知れば、確実に恐れ、あるいは怒りを向けられるだろう】
【その後ろめたさにわずかに心苦しいものを感じながら、男は黙って売られている商品のバリエーションに目を向ける】

うむ、遠慮せずにやってくれ
では…………わしはこれでも頂くとするか…………

【男が選んだのは、ごく普通のスポーツドリンク】
【だが――――その体躯に500mlは足りないのか、500mlペットボトルを二本購入した】

わしか?
わしの名前はグルゴン=イクシール。まぁ見ての通り、ちと身体を慣らしておったところだ
なるべく人目につかぬ様に、あの場にいたのだ…………下手に人目のある所でコンクリに拳など叩きこんでは、騒ぎになるからの

【少女――――ブルーローズに名を問われるままに答える大男――――グルゴン】
【最早確認するまでもないその筋肉質な巨体に、先ほどコンクリート製の壁に拳一発でヒビを叩きこんだ姿などから見るに、非常に強大な膂力を誇っているのだろう】
【恐らくは、路地裏にいても命の危険を感じる必要のない類の人物である事は、想像に難くない】
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/04(日) 22:20:24.06 ID:zW6atu060
>>374

…カノッサへの敵対だけがウチの仕事では無いのでね…
で、だ。そのカノッサの事と君のした事を聞かせてくれるのと、そしてもうやらないと言う強い意志さえ見せてくれれば――

見逃してあげよう。…まぁその盗品?を店に返すことも条件の一つだが

【『カノッサ』】
【そのワードを聞いた瞬間、ピクリと眉が動く】

【確かにこの侍と戦うとなれば――一筋縄ではいかないだろう】
【しかし、逃げるとならば】
【この剣の間合い2mから出さえすれば、後は脚力の勝負となり――案外あっさり逃げられるのだ】
【100sの重りを背負った彼は走ると言う行為そのもので精一杯なのである】
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 22:31:28.81 ID:OrHoq+Ylo
>>375
さっき、あなたの目線で下を見たりもしたけど、すごかったねー!
普段からあの高さを見てるって、なんだかちょっと羨ましいな。
見ての通り、ちっこいからね?

【それでも、一度打ち解けてしまえば、もう恐怖は感じない】
【相手はこちらに敵意を持っていない。力はあるが、無闇にばら撒くほど無分別でもないらしい】
【先ほどからの対応で人柄を掴みつつあるローズは、冗句に冗句で応じる】
【少しばかり拗ねた様な文言も、ウィンクが添えられると途端に印象が変わるからわからない】
【こちらも自分の背に関して、悲観することはない】

【―――――きっとそれも、偶然の産物】
【男がその力をどう使っているかは、確かに知らない。そういう人柄だからこそ、よい人ではないかと思うほど】
【ただ、男が想像した猫の、反応はあくまで推測、想像でしかない】
【実際打ち明けてみるまでどういうことになるかは、きっとわからない。それが生き物である】
【いくら表情を読める猫といえど、ジュースにかかずらっていたその瞬間は、顔を見ることが出来ず】

グルゴン、だね。よろしくーっ
…正直ここでコンクリぶち抜いてもよくはないと思うよ? なんだかんだでビルの持ち主とかいるはずだから。
……まあ、路地裏に法も何もないだろうけどさ。

その調子だと、近々体を動かす可能性がある、ってな風だね?
もしかしたらトレーニングかもしれないけど……あ、わかった。

【ならす必要がある出来事といえば、ひょっとしたら大事かもしれない】
【そういう想像から何かを連想したか、唐突に手を叩く】
【貴様の正体なぞばっちりお見通しだぞ、とにんまりした笑みを浮かべて少し貯め、】


風の噂で聞いた壁殴り代行って奴かな?!


【―――――とっても的外れっぽい事を堂々と、仰ったのだった】
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 22:32:54.58 ID:PCMUcjZdo
>>376
路地裏に十把一投げで転がってるような俺みたいな屑に態々関わらずとも良いだろっての。
別にテメェに直接迷惑掛けたわけでも何でもねぇし、其れにその盗品は俺の正当な報酬だからな。
仕事の後についでに持ってったし、その持ち主はもうこの世には居ねぇ、だったら俺のもんにしてもいいだろう。
持ち主が死んだ物を俺が以てって何が悪ィんだよ、死人に金は使えねぇんだ、俺が変わりに使っても問題ない!

【屁理屈を全力でこの青年は並べ立て始めた、そして、カノッサに着いては隠すつもりは無いようで】
【というか、むしろカノッサについては潰してくれたほうがいいのか、凄く口が回り始めて】

‥‥そうそう、カノッサに着いてだな、話すから見逃せ、時代錯誤な侍野郎。
一昨日の話だが、カノッサのナンバーズ、96番だったかな。
クソみてぇにムカつくスカしたナルシスト野郎の屑みてぇな奴だったんだが。
そいつが、スラムで影みたいなのを操って人を拉致してた。

んで、たまたま仕事≠フ帰りにそこにバッタリ遭遇しちまったわけ。
で、そいつが俺も拉致しようとしたから、金で解決しようとしたら、俺の金が‥‥ッ!
くそッ!50万は入ってたのに踏み潰しやがってちくしょうッ!慌てて仕事入れなきゃなんなく成ったじゃねーか!

と、とりあえず俺よりもそいつが危ないから、そっちに気をつけろというか、情報提供したから見逃せ。
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 22:44:01.62 ID:Y1W49FVD0
>>377

ん、まぁ生まれ持ったものじゃからの
確かに不便もあるが、普通の人間には出来ない事も出来る
そなたを先ほどの様に抱えあげたり、と言った事などな…………と言っても、ほとんどが筋力に関する事ばかりだが…………

【照れくさそうに笑いながら、そう答えるグルゴン】
【『普通』から逸脱してしまうと、それだけで世の中と言うのは不便を強いられる。世の中は『普通』に合わせているからだ】
【しかし、彼の場合はそれも不便ばかりではないと言う。内容は単純なので、誇って言うほどの事でも無いという事だが】

まぁ…………それは確かにそうであろうな

【自分のした事は、確かに厳密に言えば違法行為であるが】
【その事に関しては言葉を濁して、それ以上の言及は避けた】

うむ…………最近少しばかり仕事から遠ざかっておっての
近々復帰するので、最近になって慣らしを始めたんじゃが…………む?

【グルゴンの言う『慣らし』と言うのも大概だろう。コンクリートを素手でぶち抜く様な人間にも関わらず、まだ本調子ではないというのだから】
【逆に言うならば、それでもなお、本人としては不満が残る結果と言う事になるが】
【ブルーローズの何かを閃いたという様な姿に、訝しげな表情を浮かべ】

む、ぅ…………?
――――すまんが、なんなのだ……その、『壁殴り代行』と言うのは?

【ブルーローズの続く言葉に、困惑気味な返事を返すグルゴン】
【――――どうも彼は、その言葉の意味する所を理解していない様だった】
【しかし、先ほどの仕草を考えれば、むしろ適任であるかもしれないというのが、何とも皮肉な話ではあるが――――】
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/04(日) 22:53:09.12 ID:zW6atu060
>>378

…屁理屈もいいとこだな。

【ポケットから零れ落ちた何枚かの名刺を眺めながら、溜息と共にそう言葉を漏らす】

後、2つ質問いいか…その『持ち主』は君が殺したのか…? 君の『仕事』は何だ…?
出来るだけ言いたくはないが…今の立場を考えた故で質問に答えてくれ

【自分の質問に答えてくれない為か、少しばかりの威圧を言葉に込める】
【柄を少しばかり強く握りしめだし、更に威圧にリアル感を出す】

…その96番、影を操る…という事か… 
後、見た目…衣服などは覚えていないか? 残念だがまだ見逃すわけにはいかない。
見逃してほしいならまず態度で示そうとは思わないのかね…

【戦力、人数では正義組織全体でもカノッサにはかなわない…其の為、少しでもこちらに有利な情報は集めておきたいのだ】


381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 23:04:14.04 ID:OrHoq+Ylo
>>379
あー、ボクもそういうの覚えあるよ。
あんまり力仕事は得意じゃないけど、速さには自信あり!
瞬間最高速度は……はかったことないけど、眼で追えないくらい、らしい。

一つでも取り得があれば、意外と何とかなるもんだよ。役割がはっきりしてるからね。
…だから、かな。時々無い物が欲しいって思うこともあるけど…こればっかりはね。

【力強さを標榜するグルゴンと、対になるような猫の主張】
【足りないところを補うことが出来れば、二人で一セット、充分強者足りうるのだと、知らぬままに突きつける】
【でもやっぱり、ローズの一面というか、それを理解し体得してなお、納得しきれない部分があるらしい】
【人間のさがともいえるが…背けた苦笑は、泣きだしそうな冷温を伴った】

なんかねー、不満を感じたときに壁を殴って、代わりにストレス解消すんだって。
それで商売になるのかなって、すっごい疑問なんだけど、意外と需要があるらしいよ。
ためしにボクも注文してみようかと思ったんだけど、君には縁のない話だよって保護者が。

【すぐにかき消し、天真爛漫の振舞って見せる】
【まあ世の中、何かに当たりたくなる事もある。グルゴンのように自力でぶち貫く事ができる人間は少ない】
【ストレス社会と呼ばれる世の中だ、売れる理由にも含蓄はあるのだが】

【そしてさらに皮肉なことに、一般常識に照らした場合ローズはされる側である】
【互いに認識が足りないというすれ違いは……まあ、この一時が和やかに進んでいるという象徴だろう】

それにしても仕事、か。遠ざかってたって事は、お休みでももらってたの?
なんか、ゆーきゅーってのがあるとか聞いてるんだけど、それがちゃんともらえるのはいい職場だって。
そういう福利厚生がしっかりしたところなら、働いてて安心なんだろうなぁ…。

…ねぇ、グルゴンのお仕事って、楽しい?
でなきゃ、やりがいってある?

【子猫らしく移り気で、想像力ゆたかなローズは、ふと尋ねてみる】
【就労経験はなさそうで、でも未体験なりに興味津々】
【彼が先ほどから浮かべていた影を見逃していた猫は、改めて顔を覗き込むようにして、ちょっとつついてしまう】
【まっすぐな瞳は、彼が元気いっぱいに、喜々として語ってくれることを期待しているようでもあるが―――――】
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 23:05:55.43 ID:PCMUcjZdo
>>380
おいおい、素人さん相手に何本気になってんだよ。
‥‥見りゃ分かるだろうに、俺弱いぞ。

【ポケットに手を入れているその態勢は、普通戦闘には向かない物】
【そして、その立ち姿もあまりに無造作に過ぎるのが分かるだろう】
【だが、もし貴方が重心などの類に敏感であれば、其れは無力を装う擬態であると判断できるかもしれない】
【足の重心の配分などが、無手だというのに、居合の其れに酷似しているのだ】
【そこから導きだされる答えは、このポケットに手を入れた態勢こそが、青年の戦闘態勢であるということである】

‥‥‥‥うっわー、口が軽いって困るわー。
ストップ、分かったから話していいところとダメな所考えさせてくれ。

【屁理屈を並べ立てることのみを考えていたのか、ちょっと立場が悪くなることを言ってしまっていた】
【そうして、暫く沈黙した後に、ゆっくりと口を開く】

‥‥えーと、便利屋≠竄チてる。
それこそ盗みも殺しも何でも頼まれればやるけど、殺しは基本的に悪人しか殺さない。
善人殺すと、後々報復怖いし後味悪いからな。それに悪人の方が殺して欲しいって依頼は多いし。
んで、それはそういう奴殺した後に家探ししてゲットした物。

要するに、俺の標的はアンタラみたいな平和ボケした善人共じゃないってわけ。
テメェらに迷惑はかけねぇんだからそれで別にいいだろ、名刺とか返してくれ。

【嘘をついてもどう仕様も無いし、攻撃されれば防御出来るか分からない】
【そう考えてためらわずに、青年は己の稼業を語ったのだった】
【まあ、所属≠ノついては一言も語っていないのだが】

‥‥あー、いや違う。
なんか、そっちは誰かからもらった使い魔っぽい。

本当の能力は、ラビアンローズとかいう赤い珠を作る奴だな。
大体1,5m位近づくと反応して棘伸ばして串刺しにしてこようとしてくる感じ。

‥‥格好は赤い鎧着てた位だな。
後はめっちゃナルシスト、キモイくらいにな。


おら、云うこと言ったから見逃せ、之でも大分しおらしくしてんだよ。

【態度は一貫して、善人に対する嫌悪の態度】
【己を警察などに突き出そうとする相手だから当然でもある】
【しかし、この男を見れば分かるだろう。凄まじい悪人というよりは、小悪党≠ニいう言葉がよく似合うと】
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 23:21:06.52 ID:Y1W49FVD0
>>381

…………眼で追えぬほどの、速さ…………か

【ふと、グルゴンの表情に陰が差す】
【それは、自分にないものに対する羨望、といった趣とは違う、何か思い出したくないものを思い出す様な表情だった】

うむ…………そなたの言うとおりだ
人間、己の持てる性質を磨き、光らせれば…………それを取り柄にして生きていける
わしも、そうして生きている様なものだからの

【その事はグルゴン自身、痛いほどに痛感している】
【人並み外れたその筋力は、実際に『仕事』として活かそうとすれば、活躍の場はいくらでも求める事が出来るだろう】
【ブルーローズの自嘲的な笑みには、気付く事は無かった】

む…………良く分からん話であるな
自分自身で当たれないものを、他者に任せてストレス解消になるのだろうか…………?
ましてや、相手はリアクションなど期待できぬ、壁…………なのだろう?

【説明を聞いても、いまいち納得できないものがあるらしく、グルゴンは難しそうな顔をする】
【あまり良い趣味ではないが、人や動物に当たってストレスを解消するのであればまだ分かる。自分のアクションが何かに作用する事を確認できれば良いのだ】
【苛立った時に瀬戸物を叩き割るのも、そうした行動の現われの一種である】
【しかし、相手が壁となると――――話は難しい。先ほどのグルゴンなど、正に例外中の例外だろう】

うむ…………わしの主は、下々の者にはしっかりと目を向けてくれておるよ
わしも…………優秀だと、特別に目を掛けて下さってな。今回は我儘を言ってしまったが、この5ヶ月間、わしの思うままに過ごさせてもらった…………

【グルゴンの職場は、人員に対する福利厚生は非常に手厚いものであるらしい】
【5ヶ月間も仕事から遠ざかっても、その事自体に対する不安などは、グルゴンから感じられない】
【また、その事自体で金に困っている様子も見受けられない事から、普段からそれなり以上の給与を与えられているのだろう】
【――――――――だが、一般人なら十分以上に幸せであるはずの境遇を語るグルゴンの顔は、どうも今一つ晴れなかった】

――――ローズ殿。どのような仕事にも言えるが、辛くない仕事などこの世には無いものだぞ?
まぁ、わしは…………職場に一人、お慕い申し上げる方がいるので、それが励みにはなっておるが…………

【覗きこんできたローズに、しみじみと言った様子で諭すグルゴン】
【――――世の中には、食品のランク付けなどのために、ただひたすらに1つの食べ物だけを食べ続ける、などと言う仕事まである】
【疲れる訳でもなく、変に気を尖らせる訳でもないが、それが辛くないというのは嘘だろう】
【そうした仕事が無数にある以上、仕事と言うのはいずれも辛いものだと、どこか幼さを感じさせるブルーローズに答えた】
【――――だが、どこか照れくさそうに続く言葉は、グルゴンにも『好きな女性』がいる事を、暗に仄めかしていた】
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/04(日) 23:32:35.84 ID:zW6atu060
>>382

…見れば解るのだよ…君が素人では無いことぐらい解る
…特に姿勢には敏感なんでね

【2m100sの刀を振り回すのに重要なのは単純な力では無く、姿勢であり】
【この男が得意とする『居合』に重要なのは体重移動である】
【其の為か目の前の彼の隠された強さは程度は解らないにしろ、そこら辺の小悪党とは違う――そう感じたらしかった】

どちらにしろ殺しをしている、と言う訳か…しかしjusticeに通じるところがあるな、その『悪人しか殺さない』という所…
本当は『そんな仕事辞めろ』と言いたい所だが、其れで飯を食っているなら仕方ない…のだろうな
…まぁその後盗むのはやはり感心しないが

【青義ができたころの彼なら、此処で『どんな理由であろうと殺しなど許せん』と逆上していただろう】
【しかし、今は少し変わった。どちらが正しいかはわからないが、いや、どちらも正しくない、寧ろ正しさなんてないのかもしれない】
【少なくとも青義のリーダー、そして同じ正義組織のjusticeの影響を受けているのだろう】
【justiceと通ずる所――『悪ならば殺してもかまわない』という所が彼の『悪人しか殺さない』と似ている、という事である】

…なるほど、逃がしてやってもいいが…その代わりにこの名刺…貰っていくぞ…後日、ひっ捕らえるつもりだ
青義としてではなく賞金稼ぎとして…だ
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/04(日) 23:45:03.31 ID:PCMUcjZdo
>>384
あー、バレたか。
流石大会優勝者さん、ってところかい?

【バレたところで、それ程慌てる様子はなかったようであった】
【最初から大会優勝クラスの相手ならばバレることも考慮の内に有ったようだ】
【両手をポケットに入れるという絶対的な不利を構えとする戦闘。それはなかなか予想しづらい物】
【その予測の難しさと、意表の付きやすさ故にこそ、青年は之を研鑽しているのだった】

別に正義のつもりじゃねーけどな。長く仕事続ける為の効率のためだし。
‥‥それによ、沢山人殺ししたりしている奴と、人助けしたり寄付するような善人。
殺すとしたらどっちが恨み買いにくいかって考えりゃ、どうするかは自ずと出てくるだろ。

【此処が、青年の徹底して悪に徹しきれない所以、小悪党の理由だ】
【善も悪も関係なくぶち殺したり出来るのであれば、己はもう少し路地裏でのし上がるとか】
【または、天下のカノッサ機関にも入れるのだろうが、いかんせん己はその器ではなかった】

―――世の中、バランスなわけよ。
あんたらだって、捉える悪党がなけりゃ飯が食えねー。
俺らはそういう裏稼業に手を出さなけりゃ生きていけねぇ。
ほら、上手くバランス取れてるだろ?


人間社会がある限りは、俺らみたいな悪党は決していなくなりゃしねーさ。


【その言葉は、悪を撲滅しようとする正義組織の考えを真向から潰すような思考】
【しかし、ある程度その理論には筋が通っているとも言えるだろう】
【光が有れば影が有るように、善人が居れば悪人が居るのだ】
【そして、逃がしてくれるとの言葉に、口元をにたり、と歪ませて】

‥‥ま、いいや。
そこら辺は最近金払いが良くない奴らだしな、俺の身柄と引換なら安い安い。

【そんなふうに、依頼者の一部の載る名刺を放置して、背を向け歩き出して】
【おもむろに振り返って、口を開く】

あー、俺の事は内緒にしとけよー、じゃねーと食いっぱぐれて善人にも手ェ出す嵌めになるから。

つーわけで、正義の味方サン、お仕事がんばってー♪

【最後の一言は、少々馬鹿にした様子を含んで、青年は路地裏の闇に消えて行くのであった】

//乙でしたー!
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 23:52:24.00 ID:OrHoq+Ylo
>>383
【『速さ』に刺した影には、気付いた。それが何か良くない類であることも】
【自分を通して、別の誰かを見るような。それでいて酷く辛そうな眼】
【口には出さないが、知らぬ間に地雷を踏んだようだと自覚した】
【そのせいだろうか、少しの間表情に気丈が混じる。懸命に笑って見せようというような】
【―――――そういう顔は、みたくないというような】

うん、人にないものをもっている、で満足しちゃダメだよね。
この前思い知ったよ、そのままじゃダメだって。ちゃんと鍛えて、さび付かせないようにしないとね。
…行き過ぎると、帰ってこられなくなるけど。

【満足で止まるより、渇望を続けて進むほうがよい】
【ローズのいうことは正しいのだろうけれど、少しだけ言外に別の意味が含まれていて】
【自分の口にした事もまた、そのままではいけないという響きは、おそらく】
【渇きの果てにある一つの終局が見えていたから――――かもしれない】

それがさぁ、よくわからないんだよね。それもこれも聞いた話だから。
仮説だけど、砕くんじゃなくて殴ることそのものに意味がある…っぽい?
その反動で拳が痛くなって我に返る…ここまでを一セットにして今までは成立してたんだよね。

でもだんだん、それじゃ物足りなくなって、ぶっ壊したくなってきた。
だからって普通の人がやろうとすると壁なんか壊せない。お金も掛かる。
…そこで代わりに格安で壊してもらって、一時的にでも達成した気持ちになる…んじゃ、ないかな?

……『知り合い』はすっごい実も蓋もない言い方をしてた。
『銭と引き換えに夢を売るビジネス』とかなんとか……本当に世の中よくわからないよね。

【いろんな意味で利用する機会がないローズも、聞きかじりの話からそこまでを類推する】
【グルゴン同様納得はしていないようだが、それで成立しているのだからという時点で思考は停止している】
【壁を壊すという比ゆ表現を、他者に委ねる。ストレス社会と他力本願主義が生んだ歪み…かもしれない】


…そっか、いい上司さんなんだね。それじゃ頑張らないわけにはいかないよね。

それもわかってる、楽しいだけじゃないってことくらい。
いっつも『仕事』に殉じて、へとへとのボロボロになって帰って来る人を知ってるから、楽で楽しいだけじゃない、と思う。
ボクも外にお勤めに行ったことはないけど、真似事はいまそれなりにしてるし。

……あー、そっかー……、そういう人と一緒にお仕事できたら、きっと楽しいよね。
それさえあればなんとかなりそうって思うもの。……ボクも、わからなくもない。

【上司の厚遇を得られる環境に、悲喜交々な環境。納得は出来る、楽ありゃ苦もあると、猫だって学習している】
【最後、付け足された想い人の件もまた、深い同意。ついと視線をそらして、唇を尖らせもごもご肯定する】
【なんだかんだで年頃、といった様子。その果てに一瞬、ふと緑色に深い暖かさを宿して眼を瞑り】


でも、それならグルゴンは、……なんでさっきから妙に辛そうなの?
普通の人が言う『仕事が辛い』ってレベルじゃない…そういうのがあるなら、誰かに相談してみたらいいんじゃないかな?


【―――――これほどばら撒かれて、見逃せるものでもなく】
【再び開いた緑の双眸でまっすぐ見上げると、ちょっとだけ踏み込んで、ついにその影に言及した】

//遅れて申し訳ありません!
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/05(月) 00:03:30.54 ID:KKIcgQHKo
>>352
【広く門戸を開いて他国より技師や学者を招聘し、軍事力の増強を計る】
【俄かには信じ難いが、あり得ない話では無い、と彼女は首肯を返した】
【国という後ろ楯は大きい。予算や資源もさる事ながら】

つまりは……近く戦争が起こるかも知れない、と?
成る程。如何に小さくとも一国が力を尽くせば、確かに酔狂の千や二千は集まりそうな物だが……。

【切迫詰まった小国は、きっと手段を選ばない。それが例え人道に悖る禁忌の研究だったとしても】
【国策の名の許に、権力を隠れ蓑にして、何を恐れる事もなく行えるだろう】
【――とすれば、食指を動かされる者も少なくはあるまい】

【だが、それにしても腑に落ちなかった。目の前の女は一体何者で、何の為にこんな話を――】

…………だったら、態々此処に来る必要も無いだろう。
邪魔翌立てされるのが本意じゃないんなら、黙って居ればそれで済む筈だ。
それとも、フェアプレイの精神だとでも言う心算(つもり)か?

【しかしそんな疑問の片一方は、相手の言い種を耳にすれば瞬時に氷解する事となった】

(……敵意は無いと言っていたが、もしもの事も有り得る……か?)

【代わって沸き起こるのは、並々ならぬ危機感。無理からぬ事だろう、何せ相手は悪名高きナンバーズ】
【――それも、元とは言えNo.1を担う程の者なのだ。食えない言動を話半分に聞きながら、彼女は静かに構えを固める】
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(石川県) [saga]:2011/09/05(月) 00:07:07.12 ID:R6hIIXkV0
>>385

む…名前が知れるというのは正直困るものだな

【名前が知れる嬉しさ反面、仕事には不利益をもたらすのだ、其の為か姿を見られただけで賞金首の大半は逃走してしまうらしい】

バランス…か。確かに…一理あるが、それでも尚…だ。
とにかく私は青義の理念を貫き…そのリーダーについていくだけ…
そしてカノッサを殲滅し…『青い理想』を実現してみせるッ…!!

【カノッサの殲滅――今の戦力差を考えると、まさに『青い理想』】
【しかし彼の漆黒の双眸には迷いも何もかも無い意志がはっきりと表れていた】

…フッ。なんとなくだが…君に善人を殺せるとは思えん――

【少しだけ顔の筋肉を緩めてから、その名刺を懐にしまったのである】

/ありがとうございました!
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/05(月) 00:13:52.70 ID:CkET3EPY0
>>386

ん…………あぁ、すまない
何でも無いのだ…………

【ふと、ブルーローズの表情がこわばっている様に見えて、何が理由かと考えた時、ふと自分が表情を暗くしていた事に気づく】
【慌てて取り繕う様に笑い飛ばして、広がりかけたおかしな空気を打ち消そうとする】
【そして、間を持たせるためか、手に持っていたペットボトルのうちの片方を空けて、一息に飲み干してしまう】
【――――やはりこの体躯では、500mlは少ない部類な様だ】

…………む?
――――まぁ、あまり深く考えても仕方の無い事と思うぞ?
思いつめる事も、それが度を越せば、空回りへと転ずると言うものだからな

【ブルーローズの言葉に、微妙に引っ掛かるものを覚える】
【何か、鬼気迫る様に力を渇望している様に、その言葉が聞こえたからだ】
【そこまでして、ブルーローズの様な者に『力』を必要とされる事などあるのだろうかと不審に思いながら、宥めるような言葉を掛ける】

むぅ…………世の中と言うものは、良く分からんものだ…………その様にして、一つの商売が成り立つとはの…………いや、これも時の流れか……?
他者に仮託する、と言う時点で、一時的な逃避に過ぎないとも思えるのだが…………そうでもしないと今の世の中、生きていけぬという者も多いのかもしれんな

【結局、グルゴンの感想はここに落ち着いた】
【自分自身で実情を分かっていない以上、ブルーローズの言葉から推察するしか無く】
【生産性の無い発散を人に代行してもらうという事に、あまり良い感情は抱かなかったようだが、とりあえず「そういうものだ」と思う事にしたようだ】

うむ…………わしの様な者を認め、使ってくださるのだ…………最後まで、尽力せねばならぬ…………

【グルゴン自身、その上司の事を尊敬しているらしく、深く頷いた】
【堅苦しい言葉づかいにも、そうした彼の意気込みが良く表れている】

世の中、皆が苦労して努力するからこそ…………世界と言うのは回っていくものなのじゃろう…………
だからこそ、皆生きていけるのだ…………

【大人たちはみな、それぞれに苦労を重ねて生きている】
【浮世を離れて悠々と……そうした人生を最初から最後まで過ごせる人間など、恐らくこの世にはいない】
【何某かの形で苦労を負うからこそ、世界は破綻する事無く動いていくのだと】

…………その人の姿を見るだけで、言葉を交わすだけで、心は癒される…………
そしてそれだけ、その人の力になりたい…………っと、何を言っておるのだ、わしは…………

【ついつい、自分の中の思いをつらつらと述べてしまったと、自分の顔を張ってブルブルと顔を振るう】
【思わず口から漏れ出た言葉達を恥じる様に、グルゴンの顔まで赤くなっていた。あるいは、顔を張ったのはそれをごまかすためだったのかもしれない】

――――――――ッ
…………常に、死と隣り合わせの仕事…………そういう事じゃ
わしの兄も、この仕事で命を落とした…………それをふと、思い出しただけじゃよ…………

【――――ブルーローズの踏み込んだ言葉は、確かにグルゴンの胸に響く物があった】
【ブルーローズの言うとおり、グルゴンの『仕事』は普通のそれとは違うらしく】
【しかも、それで肉親を一人失っているらしい。普通の感性を持った人間なら、なるほど悩みとして抱えてしまう事情だろう】
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/05(月) 00:14:45.93 ID:CkET3EPY0
>>389追記
/お気になさらずー
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 00:36:06.64 ID:kiPYwjYgo
>>389
【何かが違う事は読み取れるが、それだけだ】
【心が読めるわけでもないし、それを可能とする腕輪は、あまり乱発しようとは思わない】
【だから打ち消されると、何もいえない。「ならいいんだけど」と短く返して、自分に口をつけた】
【果肉入りオレンジジュースは、思いのほかすっぱかったらしく、眼をぎゅっと瞑って耐えた】
【一口で三分の一も飲み干せず、体の構造が違うことを思い知らせれて――――ちょっと表情が和らいだ】

―――――え? ああ、大丈夫だよ、この前もそれ言われたから、気をつけてる。
どんなことでも、焦っちゃダメ、なんだよね。

【人に指摘されて、悩む事はある。減速の手段を目撃されていたら、能力者だとばれるだろう】
【壁に刻み込まれた縦一文字は消えない。……そしてローズは、それでも足りないと思う】
【―――――特に、正面の男の闇も消せない以上、より強く】
【最初の接触なのだから、高望みしてはいけないと思うけれど―――――グルゴンの傷だらけの笑みが、悲しくて】
【理解と納得は、必ずしも同居しない。でも目の前の男に心配掛けたくなくて、歪みそうになる表情筋を緩めた】

あなたなら、何処でも使ってもらえると思うよ。
ボクがあなたの上司でも絶対採用した。
見た目はちょっと怖いかも知れないけれど、話していれば優しい人だってわかるもの。
…むしろ、グルゴンと話してて落とす人がわかんないなぁ。

【職場がどんなところか想像がつかないから、一般論の範囲で大男を評する猫】
【彼の一面しか知らないが、美点が見えていればそれでいいという主義なので中々あっさりしていたが】
【見た目が怖いせいで一般社会に馴染めていないと思い込んでいる節はあれど、本心からの言葉だった】

あー……うん、そーいうの、あるよね。
なんだか話してて安心するし、もっと声が聴きたいし頑張れるし……、っ!

………―――――――そーいうのって、さ。結局、言わなきゃ伝わらないよ?
……このままでいいと思う?

【乙女な猫少女は、同意に乗じてつい惚気そうになってしまい、男と同じように、邪念を払うように首を振った】
【後は、やっぱり追撃。一方的なままでいいのかと、ふと零す】
【―――――この前とある先生に教えてもらった概念を、少し考えて、解析した末の問いかけだった】

……その、ごめん、なさい。辛い事を思い出させた、かな。

【肉親の喪失を言われてしまうと、仕事への言及は断念せざるを得ない】
【しかも相談してどうこうできる類ではない気がする】
【眼をそらして、表情を曇らせる。彼の痛みは、痛いほど伝わる】
【想像力豊かなのが仇になって、時間がたてば浮上する顔面の闇】
【唇を真一文字に結んで、小さく噛み締めていた。グルゴン同様、死や家族に対し思うところがあるらしい】
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/05(月) 00:55:30.53 ID:CkET3EPY0
>>391

……はは

【自分の真似でもしようとしていたのだろうか――――目をつぶりながらペットボトルを呷るブルーローズの姿を見て】
【かすかに、グルゴンは微笑む。小さい子供の無邪気を見ている様な微笑ましさを感じたのだ】

うむぅ…………なら、尚更肝に銘じておいた方が良いやもしれぬな
違う人に同じ事を言われるという事は、それだけそうした性質が強いという事だ
ローズ殿、そなたは入れ込み過ぎて熱くなるタイプと見た…………ブレーキのかけ方は、良く考えるようにの?

【自分と同じ諫言をした人物が他にもいたという事は、それだけブルーローズにはそうした面が顕著に表れると言う事でもある】
【それは長所にもなり得るが、同時に短所にもなり得る。特に、短所として現われた時は致命的だ】
【やや老婆心ながら、グルゴンは重ねてブルーローズにそう告げる】

う、む…………そういう、ものか……?

【やや買い被り過ぎではないのかと感じながらも、グルゴンは返事を返す】
【少なくともブルーローズには、それなり以上の好意を持たれた事は、なんとなく分かる】
【そうした思いを無下にしたくなくて、やや口ごもるような返事になってしまっていた】

うむ…………そういうものだ
――――ローズ殿。わしはその方をお慕い申し上げている。なればこそ、分かるのだ…………
…………その方が、どなたを好いておられるか…………と言う事は、な
…………わしはただ、あの方が幸せになってくれれば良い。そして、あの方を幸せにしてあげられれば、それで良い…………

【恐らく、ブルーローズにも思い人の一人は居るのだろうと、グルゴンには察しがついた】
【しかし、それを茶化す様な事はしない。そうした恋心は、むしろ応援してやるべきだというのがグルゴンの考えだ】
【いささか、真面目くさった価値観かもしれないが、それもまた彼の美点の一つでもある】
【――――そして、ブルーローズに向けられた水については、達眼した様な穏やかな笑みで、伝える気はないと返す】
【グルゴンには、その思い人には別に思い人がいると言う事が、既に分かっているのだ】

…………いや、そなたが気に病む事ではない…………いずれこうなるかもしれないという事は、分かっていた事だ
流石に、あの時は取り乱したし、ここ数ヶ月は気持ちも沈んでおったが…………今は一区切りついた

【表情を曇らせたブルーローズに、静かにそう語りかけるグルゴン】
【命に関わる仕事をしている以上、いつか死ぬかもしれないという覚悟は、グルゴンにもあった】
【それでも、見送る側の辛さまでは流石に堪え切れなかったようだが、今はそれも落ち着きつつあるらしい】
【むしろ、気持ちが沈んでしまったらしいブルーローズの事を、グルゴンは気にしていた】
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 01:15:16.47 ID:kiPYwjYgo
>>392
………、うん、気をつける。ブレーキ、ブレーキだね…

【自問自答の果て、同じことを何度も何度も繰り返す】
【負い目があるのだ、きっと自分が、人と違うことへの】
【純粋な人間でないことは逃げ道に使えない、釘を刺された。そしてそれは、他の出来事でも須らく同等】
【行き着いた先は、……。】
【早速実践してみようとしたのか、数度深呼吸して、気持ちを整えた。急いては仕損じるのだからと】

【いつもと同じように】

そうだよ、きっとそう。やろうと思えば、なんだって出来るよ。
あなたが本当にやりたいことも、きっと。

【風貌に気圧され、恐れてしまった自分。でも言葉を重ねると、その情の深さが浮き彫りになる】
【目の前の人を想い、恩と義理を忘れず、肉親を敬愛し、】

――――――、

【―――――自分の愛し方を貫ける、強さ】
【考えたこともなかった、一番大事な、傍にいて欲しい人が他の人を視ているなんて】
【自分は彼のように、それを知ってなお穏やかでいられるのか】
【自分は、そのとき自分は、】
【逡巡でさまよう視線は、僅かな時間に思考を重ね、想定した末―――――――、】


……、後悔だけはしないでね。


【答えは既に決まっていたかのように、短く、ただまっすぐ】
【元々似たようなものだ、そうでなければならない。だからこそ自分は、その傍にいたいと思ったのだ】
【これ以上語るとノイズになるから、それ以外の何もいえなかったけれど】
【目の前にいる愛しき隣人を、小さく確かに応援した】

グルゴンは、強いね。ボクはそうなったら、立ち直れるかどうかわかんないよ。
顔見知りになった人が、そんな目にあうなんてさ……。

……グルゴン、あなたは、死なないでね。

【想像したくない、考えるだけで暗澹とする想像だがしかし、いずれ向き合わなければなるまい】
【何度も何度も、あのときのような、そしていつか、あのときを越えるような悲しみがやってくる】
【亡くした兄と同じ職場にいる大男に向けて、ローズはただ、その身を案じる言葉をかける】

【彼の職種を知らないまま、ただ『グルゴン=イクシール』という個人には生きて欲しい、と】

【祈るように組まれた手と、巨人を見上げる緑色は、ひたすらまっすぐに】
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/05(月) 01:27:56.68 ID:6wTh3Sn5o
>>387


───別に私が黙っていた所で、何かが変わる訳でもないだろう。
一度起きてしまえば、必ず情報は伝達される。
…だが、お前達が先に知っていたところで、具体的な情報が無ければその時になるまで動く事は出来ない。


例え、どちらかの陣営に機関が手を貸していたとしても──────…な。


【ふう、とわざとらしく溜め息を吐いて微かに笑む。】
【ゆったりとした動作で腕を戻し、再び髪を弄ぶと──】

──ここを見に来たついで、だ。私と遊んでみるか?
…もしかしたら、私を此処で消せるかもしれないぞ?

【────唐突に、そんな問い掛けをする。】
【冗談なのかどうかはさておき、受ければ恐らく、挑む℃魔ニなる────】

【────が、答えを聞く事も無く背を向け、闇の中にへと去っていく。】
【現在も働いている筈の防護陣の影響を全く受ける事無く、真っ直ぐに真っ直ぐに────融ける。】
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/05(月) 01:37:14.33 ID:CkET3EPY0
>>393

うむ
いきなりは難しかろう…………少しづつで良いのじゃ
あるいは、無理かもしれないと思うのなら、無理をする必要はない…………忘れなければ、それで良い

【自分を変える事など、そうそう易々と出来る事ではない】
【恐らく、危急の時となれば、再びブルーローズのそうした面が出てくるのだろう】
【時間を掛けて、ゆっくりと、無理をせずに――――ただ、そのアドバイスそのものを忘れなければ、いずれ上手くこなせるようになるだろうと】
【グルゴンは、ささやかながらアドバイスの付けたしをした】

…………励みになる言葉だ
ありがとう。ローズ殿

【ブルーローズの言葉は、自分の道を行こうとする者にとって、そっと背中を押す様な思いやりを感じる事が出来るだろう】
【それがグルゴンの抱いた感想だった】
【自分の本当にやりたい事――――それがなんなのか、グルゴンは自分に確かめる様にして、ブルーローズに礼を告げる】

――――それは…………流石に、こう言う事には疎くての
確実に、とは言えんな…………その時の事は、なって見なければ分からぬ

【人並み以上に、様々な経験も積んできた。自分の道くらいは自分で切り開けるだけの力も、恐らく持っているだろう】
【しかしグルゴンには、恋愛経験と言うものはほとんどなく、何が最善の道かを見極めるだけの経験も、積んでいなかった】
【あるいは、この恋も悔いを残したままで終わるかもしれないと、ブルーローズの言葉で実感しながらも】
【それでも、その穏やかさだけは消えない――――それだけ、相手への恋慕が純粋で、強い――――】
【原義の意味での『実在しえない理想形』――――プラトニックなものなのだろう】

強くなど、ないさ…………本当に強かったのなら、そなたにこうして弱気を口にしてしまう事も無かった…………
真の強者は、全てを己のうちに解決させて…………人知れず、消えてゆくものだ

【ブルーローズに、自分の心の弱さを悟られた。その事を取り上げ、グルゴンは自分は強くなど無いと口にする】
【だが、人と言うものは本質的に、良くも悪くも『心』には逆らえない存在だ】
【心を塗り替える様な強さを持った時、人はどこか本来の在り方から逸脱しなければならなくなる】
【そうした強さを手に入れた人間は――――いずれ「強いせいで消えなければならない」のだと、グルゴンは考えていた】

――――ありがとう、ローズ殿
そうして、身を案じてもらえるという事は…………とても、心を慰められるものだよ

【初めて会ったばかりの間柄であるブルーローズから、こうして身を案じてもらえるという事は、グルゴンにとっては意外だったが】
【そうした優しさが、ブルーローズの自然な感情なのだと考えれば、納得のいくものだった】
【そして、死に赴く事を心配してくれる人がいると言う事は、死と隣り合わせの人間にとっては、とてもありがたい事だとグルゴンは感謝の言葉を告げた】



【ブルーローズの友人と、自身の兄とが、相討ちの末に命を落としたという事実を、互いに知らないままに】



――――さて、もう夜も更けた
ローズ殿も、そろそろ帰られた方が良いのではないか?

【ふと、グルゴンが空を見上げてみると、既に夜は深くなっていた】
【ブルーローズの身を案じて、帰宅を促すような言葉を掛ける】
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 01:59:36.78 ID:kiPYwjYgo
>>395
【ひょっとしたら、一生直らないかもしれない】
【その都度こうして慌てるのか、或いは別の手を見つけるのか、それはまだわからないけれど】
【確かに一度、ローズは頷いた。悩むよりもまず、すべきことがある。それだけはわかっているから】
【思いやりに応えるのに、もはや余計な言葉は不要と】

【仕事の事はわからないけれど、いずれ自分も選択するときが来るのだろう。それだけはわかる】
【何が正しいのかなんて、今もわからない。でもその気持ちだけは、絶対に忘れまいと思った】
【自分の本当にしたいこと…改めて言葉にしてみて、また一つ形を得たから】

そりゃ、ボクだってそんなに経験があるわけじゃないけどさ……。
―――――でも、グルゴンの気持ちは、ちゃんとボクが聞いた。
ひょっとしたら、あなたの行動の結果を知る日が来るかもしれない。それだけは肝に銘じておいてね?

【先ほどから大人の念押しをもらってばかりのローズは、それに関しては、ちょっとばかり強気】
【大男の胸を指差しながら笑ってみせる表情は、本気なのか冗談なのかわかりにくい】

…弱音を吐くことがあったっていいじゃない。それは人間の証だよ。
最初から強いだけの人なんていない、少しずつ成長して、強くなれたんだと思う。
…あなたが言ったとおり、焦らず、時間をかけて少しずつ。

グルゴンが重ねた年月の重みは、ちゃんと感じる。
―――――その強さに出会ったことを、ボクは絶対に忘れない。

【強者など、本当は何処にもいない。人類すべてが弱者だった】
【全能という言葉は幻想で、強ければ弱みもある。ローズも、きっとあなたも】
【強者であることを、ローズは決して求めない。たった一つ胸に抱いた…その『強さ』を忘れないで欲しい】
【子猫の願いは、たったそれだけ。グルゴンはそれでいいと思った】

またこうして、お話したいからね。
あなたとお話してると、見た目とは全然違う優しさを感じるから。
…あれだね、森の熊さん、みたいな?

【感覚器に優れたローズですら、悲劇の足音は聞こえない】
【クスクスと楽しげに笑うと、ペットボトルの中身を一気に飲み干そうとする】
【途中半分ほどで一度勢いが止まり、鼻から呼吸して、また再開】
【ぷっはぁと吐いた息は、少しオレンジの香りが。口の端から漏れたジュースを手の甲で拭い、唇をすぼめた】


…うん、もう帰るね。
じゃあ、またあおうグルゴン。次はもっと明るい場所でさ!


【おごってもらったペットボトルを握り締め、猫はその場から駆け出した】
【常時は抑えているのだろう、いくらか俊敏というレベルで収まっている速度】
【角を曲がるまで、時々後ろを振り返りつつ手を振って、最後まで別れを惜しみ】
【曲がってすぐ、暗闇を青い光がちらと照らした】

【猫が壁に線をつきたて、足場として屋上へ上ったのだ】

【――――――次の出会いを告げる鐘が、黄昏色に染まらぬ事を願う】

//お疲れ様でしたー!!
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/05(月) 02:12:44.45 ID:KKIcgQHKo
>>394

……ああ。とすれば只の挑発か――毎度の事ながら趣味が悪いな。

けれども、予め知っているのならそれなりに遣り様はあるよ。
代理戦争を未然に防ぐとは往かずとも、その時が来るまでに敵の尻尾を掴めば……。

【余裕綽々といった調子の、嘲るような女の言い種に――ぎり、と、知らず強く食い縛った歯が微かに軋る】
【苦々しげに毒吐けば鋭く目を細めて相手を見据え、その一挙一動に警戒を向けつつ】

(遊び、か。――随分な嘗められようだな、オレも)

…………良いよ、乗った。お前に闘る気があるのなら、今直ぐにでも構わない。

【暫しの逡巡の後、再び後ろ手にダガーを引き抜いて去り行く背中へと擲つと】
【鋭く圧し殺した声で、女へと挑戦状を叩き付けた。不意討ち気味の投擲は、先の針への意趣返しか】
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/05(月) 02:19:24.86 ID:CkET3EPY0
>>396

む、むぅ……脅かしおる…………
(セシリア殿みたいな事を…………女性と言うのは、こう言う時に強いものだ…………)

【まるで、自分の恋愛への姿勢が試されているみたいだと、グルゴンは呻く】
【そしてふと、以前にもこうして深く突っ込まれて聞かれた事があった事を思い出す】

……そうかな…………そうかもしれんの…………

【グルゴンもまた、己の苦しみは内に秘めて、自己消化を図るようなタイプの存在だった】
【そして、そうする事が当然であるという様な、超然とした生き方をしてきたのだが】
【ブルーローズの言葉に、微かに感じる所があったのか、考え込むように頷いて】

――――わしも、忘れはしない…………
そなたの思いやり、そして優しさ…………それに会った事はの

【ブルーローズの言葉に答える様に、グルゴンもまたそう告げる】
【グルゴンから見れば、ブルーローズの何よりの『良さ』は、その優しさにこそある】
【それを、いつまでも自分は忘れないと。そしてブルーローズにも忘れないでほしいと、言外に思いを込めて】

熊さん……か
…………いや、悪くもないかも、しれんの?

【『森の熊さん』と言う例えに、何とも言えない苦笑を見せるグルゴンだが、それも悪くないと思った】
【そうして、自分の周りにささやかな思いやりを発揮する事が、思えば自分には多かった】
【ならば、自分にはそうした在り方が正しいのではないかと、思い直す】
【――――しかし、その優しさの裏には、鋭い牙と爪を備えている事も、また然り――――】

うむ!
気をつけて帰るのだぞ!!

【さっと右手をあげて、後ろ姿を見送るグルゴン】
【ブルーローズが角をまがったところで、挙げていた手を降ろして】

…………すまない。ローズ殿…………
許してくれなどとは言えん…………わしは、いずれそなたの大事な物を、壊してしまうかもしれん…………
セシリア殿、ローズ殿…………すまない……………………だが、わしは……………………

【――――口をついて溢れてきたのは、謝罪の言葉】
【最後まで明かせなかった正体。否――――例えブルーローズでなくても『裏の顔』について口にする事はタブーなのだが、それと後ろめたさは別である】
【生真面目な故に、その行いから手を引く事が出来ず、また生真面目な故に、その行いによって生じる損失に心を痛める】
【いたたまれなくなったグルゴンは、手元に残ったもう1本のペットボトルを空けて、それを自分の身体へと浴びせかける】
【――――強さと優しさを兼ねた大男は、己の弱さと罪のために、心の奥で泣いていた】

/遅くまで乙でした―!
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/05(月) 02:27:38.86 ID:CkET3EPY0
>>381

…………眼で追えぬほどの、速さ…………か

【ふと、グルゴンの表情に陰が差す】
【それは、自分にないものに対する羨望、といった趣とは違う、何か思い出したくないものを思い出す様な表情だった】

うむ…………そなたの言うとおりだ
人間、己の持てる性質を磨き、光らせれば…………それを取り柄にして生きていける
わしも、そうして生きている様なものだからの

【その事はグルゴン自身、痛いほどに痛感している】
【人並み外れたその筋力は、実際に『仕事』として活かそうとすれば、活躍の場はいくらでも求める事が出来るだろう】
【ブルーローズの自嘲的な笑みには、気付く事は無かった】

む…………良く分からん話であるな
自分自身で当たれないものを、他者に任せてストレス解消になるのだろうか…………?
ましてや、相手はリアクションなど期待できぬ、壁…………なのだろう?

【説明を聞いても、いまいち納得できないものがあるらしく、グルゴンは難しそうな顔をする】
【あまり良い趣味ではないが、人や動物に当たってストレスを解消するのであればまだ分かる。自分のアクションが何かに作用する事を確認できれば良いのだ】
【苛立った時に瀬戸物を叩き割るのも、そうした行動の現われの一種である】
【しかし、相手が壁となると――――話は難しい。先ほどのグルゴンなど、正に例外中の例外だろう】

うむ…………わしの主は、下々の者にはしっかりと目を向けてくれておるよ
わしも…………優秀だと、特別に目を掛けて下さってな。今回は我儘を言ってしまったが、この5ヶ月間、わしの思うままに過ごさせてもらった…………

【グルゴンの職場は、人員に対する福利厚生は非常に手厚いものであるらしい】
【5ヶ月間も仕事から遠ざかっても、その事自体に対する不安などは、グルゴンから感じられない】
【また、その事自体で金に困っている様子も見受けられない事から、普段からそれなり以上の給与を与えられているのだろう】
【――――――――だが、一般人なら十分以上に幸せであるはずの境遇を語るグルゴンの顔は、どうも今一つ晴れなかった】

――――ローズ殿。どのような仕事にも言えるが、辛くない仕事などこの世には無いものだぞ?
まぁ、わしは…………職場に一人、お慕い申し上げる方がいるので、それが励みにはなっておるが…………

【覗きこんできたローズに、しみじみと言った様子で諭すグルゴン】
【――――世の中には、食品のランク付けなどのために、ただひたすらに1つの食べ物だけを食べ続ける、などと言う仕事まである】
【疲れる訳でもなく、変に気を尖らせる訳でもないが、それが辛くないというのは嘘だろう】
【そうした仕事が無数にある以上、仕事と言うのはいずれも辛いものだと、どこか幼さを感じさせるブルーローズに答えた】
【――――だが、どこか照れくさそうに続く言葉は、グルゴンにも『好きな女性』がいる事を、暗に仄めかしていた】
400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/05(月) 03:20:53.84 ID:6wTh3Sn5o
>>397

【────パキィンッ!】

【何かが砕け散るような音が連続的に響くと共に、彼女の手前で宙にダガーが突き刺さる=B】

────2枚、だ。

【足を止めて、一言。】
【隠蔽。防御。その二つの術式を同時展開させていながら、彼女は平然とした様子で佇む。】
【多重結界術式、『十二単』。その内容は、薄い魔翌力による壁を、衣のようにして纏う≠ニいう物。】
【────先程の投擲は、2枚分の障壁を突き破った所で止まってしまっていたのだった。】

───ああ、まさか乗って来るとは思っていなかった…とは言え、折角だ。

──私の力≠、見せておこう────


【──先程まで機能させていた術式を解放。隠蔽効果が解かれた瞬間に、彼女を中心として風≠ェ巻き起こる────】
【壮絶なまでの力の波動を辺りに撒き散らしながら、片腕を天に向ける事でそれを一つの術≠ニして構成。】



──────桜花



【彼女の術が、花が──────真っ白に、裂き乱れる=z
【空気中に放出された魔翌力が形状を変化。小さな魔刃≠フ嵐となったそれを、腕を振り下ろすと同時に対象に向けて射出。】
【軌道は単純であり、数が多くとも回避自体はそう難しくない────が、この攻撃の本質はその後にある。】

【それは、魔翌力を刃≠ニいう物に変化させる事で直接的な攻撃手段としながら、魔術という物を組み込む事で着実に相手に損傷を与えるというもの────】


【一斉に落ちた花弁は、一瞬光輝くと同時にその魔翌力を以て炸裂。辺りを纏めて────吹き飛ばす。】


【────手加減など無い、本物の一撃。】
【それの発現を────結果≠見届けた彼女は、用済みとばかりに去って行く。】
401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2011/09/05(月) 06:02:04.29 ID:KKIcgQHKo
>>425
【この程度≠ヘ、攻撃の内にも入らないという事か、と――】
【擲ったダガーが空に――視えざる魔導障壁に――突き立つのを目にして、彼女は内心で舌を巻く】

【――隠蔽術式に加えて、移動式の多重結界を常時並列展開しているにも関わらず、この女は余裕の笑みを崩していない】
【そればかりか先程は涼しい顔で攻性魔術さえ放って見せたのだから、成る程、トップナンバーは伊達ではないのだろう】

――……呆れた魔力量だな。本当に人間かよ、おまえ。
それだけ使えば――並の魔術師なら、当に干涸びてても可笑しくない筈だってのに。

【のみならず駄目押しの高位魔術を発動されれば、無感情に保たれた仏頂面も流石に揺らごうと言う物か】
【ほんの僅かな変化――寄せられた柳眉から滲むのは、紛れもない驚嘆と僅かな焦りだった】

【――だが、それでも。掛け値なしに圧倒的な力の顕現を前にして尚、彼女は微塵も恐れない】
【選択は迎撃、真っ向勝負。腰を据え、呼吸を練り、如何な敵をも切り伏せんと心身を研ぎ澄ます】
【自分の後ろには城門がある――避ければ、甚大な被害が及ぶ事は明白。逃げの選択肢は端から棄てている】


だが、まあ――――――――


【そして――――刹那。白く舞い散る花に応じて、夜闇に蒼い閃光が奔った】
【怒濤の如くに押し寄せる魔刃の群れを、鮮やかに断ち斬るのはただ四つの煌めき】
【四より転じて死≠フ名を戴く、絶速を誇る連撃だ。それに追随する不可視の力場が、打ち漏らした刃を弾いて逸らす】
【軌道を大きく逸らされた刃は次々に湖面へと着水し、勢いよく爆ぜて水柱を上げるも】

【刃の総数は万にも迫る。全て打ち墜とすには、時間も火力も到底足りない】
【降り注ぐ魔刃は次々に炸裂し、周囲は真昼のような光と、耳を劈く爆音に包む】

――――――――常識外れは御互い様、だ。

【――――しかし、死には至らない。ややあって水煙の中から、ぽつり】
【か細くも玲瓏とした、刃の如く鋭い声が、凛と響いて夜気を揺らす】
【霧を纏って傲然と佇む人影は、あれだけの一撃を受けて尚無事と見えた】

【やがて彼女は、痛む身体を引き擦りながら城の中へと姿を眩ます。そして、誰も居なくなり】
【後に残るのはただ、湖岸を見下ろす傾きかけの月だけだった】

【「驕るのは結構だ。けれども、あまりJustice≠甘く見ない方が良い――」】
【最後に告げた警句は、果たして去り行く背中に届いただろうか。今となっては、彼女には知る術はない】
//ね、寝てた……済みませんお疲れ様でした……。
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/05(月) 10:25:43.55 ID:6wTh3Sn5o

「────何故お前が、此処に居る?」
「…先程の気配は、お前だったか」


「構えていたところで、私に敵うとはお前も思ってはいないだろう」
「──ああ、そうだな。だが、万が一の事があったなら、そんな事は関係無い…
  今はそれよりも────だ。以前機関員と戦闘した際に、お前が死んだという情報を聞い──」
「────あっさりと、信じたか」
「まさか……死を、偽装したのか…?」
「私がフラフラと歩き回れるような状況ではなかったので、な────それに、見極めたい事が在った」
「…お前が、何を────…先程の話の事か?」
「────わざわざ話す必要は無い」

「──」


「────それは、お前がわざわざ離れたことに値する事か?」
「話す必要は無い、と言ったよ、おねーさん≠ヘ────そろそろ解放して欲しいところだが」

「お前が掲げるもの────それも正義≠セったな」

「…」

「…まあ、いい」


「──では、行かせて貰おうか」
「…ああ」
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/05(月) 17:53:38.35 ID:rtaSB8DEo
【風の国・街中】

【街中には不気味に、赤い霧がかかり、仄暗い】
【その霧が発するのは、厭な鉄臭さ】

【商店が並ぶ、その景色に人の気配がなく――より一層の不気味さを醸し出す】


この体は馴染む、いい感じだ――…
だが、人格は相変わらず安定する事がない。

私が誰なのか、私がスワンプマンでない確証は?

【自らの両手を、その体をマジマジと見つめつつその人物は言葉にする】
【ロングの薄紫の髪、紫の瞳、白い肌】
【そして左の鎖骨――そこに刻まれた《No.13》の文字】

そうだ、私は死んだ――。
今此処に居るのは私と同じ記憶、精神、肉体を持ったスワンプマン・・・



この土地に、もう用はない・・・

私が求めるのは殺戮ではなく死≠サのもの・・・。
次に行く場所は、人が多ければ多いほどいい・・・

そうだ、水の国にしよう――この世界でも、最も人口の多い国

大勢の死≠ェ生まれる国・・・

404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/05(月) 19:38:27.34 ID:JBKAqJQWo
【 水の国 / 病院前 】


【――、時刻としては、入院患者は中に居るべき其れなのだろう】
【偶に車が来ては去り、病院に勤める者が出たり入ったりだけ、と云う、物寂しい此処】



 …、…っと。


【病院側からは見え辛いが、通りの方からはよく見える地点】
【……其処に、一人の人物が居た】

【車椅子に腰掛けた、入院着の、何処か貧乏そうな青年だ】
【黒髪は耳を隠す程度で切り揃えられ――、同色の双眸は、微かに光を反射していた】


――、もう、こんな時間か。
そろそろ戻らないと、怒られ…、… って、動かない。


【――、見れば、車椅子の車輪が溝に嵌まってしまったようで】
【車輪を回してみたり、逆回転させてみたり。 何とか抜け出そうと苦心していた】


/余り遅くまでは居れませんが、宜しければー
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/05(月) 20:56:45.25 ID:LaI/mRWa0
【噴水のある公園】
【申し訳程度にライトアップされて、時折水をこれまた申し訳程度に噴出す、そんな噴水の淵に腰掛けている、人影が一つ】

…………む、ぅ……。

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女で】

………………蛇神様ぁ……、……まだぁ?

【真っ黒の髪に、噴水による水滴を光らせながら。時折視線を落とす、噴水の池の中】
【ライトアップの光で水面をきらきらさせているために見えにくい、が】
【中を見れば、なんだか細長くて薄らと発光した、白いものが。身体をくねらせながら泳いでいるかのようで】

【その細長いものに待たされているらしい少女は、ひどく退屈げに。足元に落ちていた石ころを拾い上げて】

…………もうっ!

【適当な方向に投擲。当たったりすれば、そこまで痛くはないものの、まあ痛い、程度のはずで】
【その動作に合わせて鈴たちも大声をあげて。夜に少し喧しかった】
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 21:20:58.20 ID:kiPYwjYgo
【公園】
【住宅密集地にいくつか設置された、広めの公園】
【それなり以上の遊具を保有してなお、運動するのに充分な広さを持つ、小学校の運動場に近い雰囲気】
【一応控えめにライトアップはされているものの、時刻が遅いため、ほとんど人気はなく】

よっとっと、ほいっ、それっ!

【ただ一つ踊る影だけが、面積の広い公園を占拠していた】
【ジャングルジムの上を片足でバランス取ったり、逆立ちしたりと、軽業師の如き身のこなし】
【人間にあるまじき尻尾と、頭頂部についた二等辺三角形のシルエットは、確かに少々奇異だったけれど】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々街灯を反射してきらりと輝く】

【表情、所作ともに快活。風貌は15,6程度に見えるが、コミカルな振る舞いのせいかいくらか幼く補正される】
【こんな時間にこんな場所で、ジャングルジムにて一人で戯れる少女】
【通りがかれば、大なり小なり興味を引かれたりするのではなかろうか】
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 21:33:21.76 ID:14kJ1zB6o
>>406

眼が痛む………―――まだまだ力が足りないってのかよ

【ふらっと現れたのは濃紺のバサッとしたザンギリ頭、白銀の双眸と端正な顔持ちの男】
【赤地に金のラインが入った忍服の上から黒地に金の豪華な羽織を羽織って金の下駄を履いた青年】
【背中に2つの大きめの金色と銀色の煙管(キセル)を担いでいて――――】


【公園のベンチに座り込んで考え事ついでに気分転換にでもと周りを見て】
【ジャングルジムでトリッキーな動きをしている獣人少女が目に入る】

ありゃ…この前の……

【奇抜な服装でベンチに座っているその姿】
【人の少ない夜の公園では目立つに違いなく】
【ジャングルジムの方向をじーっと見ている。見ている】
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 21:47:04.87 ID:kiPYwjYgo
>>407
【片手立ちの後、鉄棒の如く一編を握って一度体を下ろし、反動をつけながら足場にして宙へ体を投げ出す】
【新体操の選手のような、密林の獣のような身のこなしで数度回転をつけ、体を捻りつつかっこつけて着地した】
【ドヤッと誇らしげな顔色をしていたが、ふと正面に見覚えのある人物がいて】

輝天…?
わっ、なんでこんなところにいるのさっ!?

【誰もいないからと調子に乗っていたようで、状況を認識して急に立ち上がると、取り繕うようにあたふたし始めた】
【いきなり接近する、ということはない。若干退いているような】
【羞恥に顔を赤らめて視線を彷徨わせていたが、少しすると何事もなかったように接近を始めた】

や、やぁ輝天、元気だった?
ボクは元気だよ、うん! そりゃーもう毎日快調で―――――

【聞かれてもいないのにぺらぺらとしゃべる猫少女。どうみてもなかったことに出来ていない】
【近づきながらも視線があちらへ行ったりこちらへ飛んだり忙しない。阿呆め】

【ところで、運動中はともかく。話す様子や接近する姿を見ていたら、少しずつ以前とちがう点が浮き彫りになるだろう】
【髪の長さや質の変化といい、口調は以前の、舌足らずな片言からはきはきしたものへと変わり】
【時々あなたの視線と交錯する眼の色が緑、になるというのまた、非常に大きな異変】

【幼さが抜け切ったわけではないにせよ、短い間に急激というしかない変化を遂げていて―――――】

…あれ、どうかしたの?
なんだか疲れてる、感じだけど。

【同時に、他者への気配りを覚えたのかもしれない】
【青年が眼に気遣っている様子が見えて、今までの動揺を打ち消しながら尋ねた】
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 21:59:20.47 ID:14kJ1zB6o
>>408

(やっぱり体裁きは…鍛えたら一流の忍以上になるなありゃ…羨ましいぜ)

【獣特有の柔軟な身のこなしは一流の忍であっても難しい物がある。人間には構造上できない体位があるからだ】
【まだまだ伸びるであろう少女の時点でこのレベルなのだから尚更で】
【以前とは違う彼女のしっかりとした口調や体の成長を見て若いっていいなと哀愁に浸る……?】

久しぶりだな。元気してたか?

ああ、ちょっと通りかかってな
快調―――か…。羨ましいぜまったく

【猫少女との久しぶりの再会。猫少女も元気だったようで本来ならば再会の出会いを喜ぶべきなのだが】
【彼女の推測通り青年は疲労している。眼を痛がっている他に精神的な疲れ――――】

俺は自分の力に過信してたんだ
だからあんな事になっちまった。クソッ!

【猫少女の問い。それに直接答える事はなかった】
【自分は未熟である――と。それ故に彼自身疲れているようにも見える】
【何やら少し前に何か重大なミスを起こしたらしい】
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 22:09:58.77 ID:kiPYwjYgo
>>409
【骨格は、ほぼ人間と同一といっていい。その動きを可能とするのはやはり、本能レベルで刻まれた動作への順応】
【猫特有のしなやかな筋肉への信号伝達は、才能といっても過言であるまい】
【しかし猫達も、それを一朝一夕で会得できるものではなく】
【遊び混じりの訓練で知らないうちに体得しているというのだから、やはり訓練の賜物、という奴であろう。先ほどの運動しかり】

……? なにか、あったの?
輝天がそんな風に言うなんて、よほどのことなんだろうけど…。

【以前の遭遇時、青年の振る舞いは大人の貫禄があって】
【それに導かれるまま、待つ強さというものを会得したローズ。少しずつだが、確かなものを青年からもらったわけで】
【その輝天が、こうまで悪態をつく姿というのは、想像しにくかった】

【しかし、人間である以上無理もない話】
【何か大事を抱え込んでいると思われたが、立ち話は良くないとも判断】

とりあえず、あっちにベンチあるから座ろう?
なんだかフラフラしてる…根を詰めすぎてたら、いくらあなたでも壊れちゃうよ。
まず落ち着いて、一息つこう。

【すぐ近くに設置してある長椅子を指し、彼が承諾したなら手を引いて、ゆっくりと導こうとするだろう】
【隣にある自販機も絶賛稼働中。犯罪率が大きい割に設置率も高いのは、やはりその防犯性故だろうか】
【…とにかく、飲料水の種類はピンきり。導かれるままあなたが椅子に座れば、続けて何か飲むかと尋ねるはずで】
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 22:21:21.97 ID:14kJ1zB6o
>>410

ああ、済まなかったな
あとから後悔なんざ俺には合わねぇよな

【彼は以前、待ちの心得をいうものを教えた。】
【だが彼は自分の力を過信し、待つことができず未熟なレベルのまま―――】

すまねぇ……

【彼は少女に手を引かれてゆっくりと長椅子の方へ導かれていく】
【絶賛稼働中である自販機の存在も気づかないようで】
【彼女から何か飲みたいかと尋ねられると】

酒……はさすがにねぇよな
なんかこう、キツい一杯が飲みたいぜ

ほら、これでおめぇさんの分もかいな

【酒は自販機に普通は無い筈、ならばキツい飲み物がいいといって。強炭酸系の飲み物か――あるいは奇想天外な飲み物か】
【二人分おごるぞと彼女に櫻の国の通貨であろう小判を一枚手渡すだろう。そこの自販機に使えるかは分からない。】
【小判に対応している自販機ならばジュースを二本かってもお釣りがたくさん出てくるかもしれないのだが】
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/05(月) 22:31:54.77 ID:IAENh81P0
【水の国―――近代都市部】
【繁華街】

【日が落ちて大分時がたつにも関わらず人で賑わう街並み】
【煌びやかなネオンや街灯が人々を照らして、活気を彩っている】

【そんな街中を歩いている目立つ人物=z

あぁ、そうですか、あの鉄の女王とまで言われた方がねぇ……クックック
まぁ回収失敗はともかくご苦労さまでした、また別の要件でまたご連絡するでしょう

【タッチ式携帯を片手で持ちながらどこかへと通話している男】
【電話が終わったのか、携帯をスーツに仕舞い込み、歩みを進める】


さて、ここ数日、世界に対して大きな動きは少ないですね……
平穏、平行、平和、………全く反吐が出る、そんなものすべてなくなれば良い

こんなゴミのように人が増え続けるから世界が腐るんですかねぇ

【前髪に金色のメッシュが入った肩ほどまでのワインレッドの髪】
【表情が読めない蛇のような℃目に赤いハーフフレームの眼鏡を付けている】
【深紅にストライプの柄が入ったスーツに、赤のネクタイ、その下に黒いシャツ】
【高級そうな黒い革靴を履いて、左手の甲には蛇の紋章の中に逆さ十字≠ェ入っている刺青をした180cm程の長身の青年】

【つまらなそうにそう呟きながら人ごみを真っ直ぐに突っ切って進んでいる】
【周りの人々は無意識に男を避けて、道を開けている、だがあくまで無意識だ、気づいてはいない】

【そのまま人がいない闇―――すなわち路地裏へと躊躇なく足を踏み入れていく】
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 22:35:28.11 ID:kiPYwjYgo
>>411
気にしないで、以前輝天にはお世話になったし、これくらい!

それに、一度失敗したからってめげちゃダメだよ。
本当に取り返しがつかなくなる瞬間まで、粘ってみるべきなんだから。

【忍びの手を引く猫の手は、体温が高い】
【手のひらは毛皮が薄まっていて、指の第一関節から先と掌に肉球がついている以外人間と変わらず】
【そのままちらと振り返り、弱気になった青年を励ますように微笑む】
【確かな成長が透ける言動。忍耐を習得した猫は、それだけを短く】

え、いいの? ……う、うん、ありがとう……。

(小判、は初めて触るなぁ…? えっと、普通の通貨だといくらくらいになるのかな?)
(それからきついのって言われても…炭酸が強い奴かな?)

【厚意とともに手渡された小判の価値が、猫にはよくわからない】
【市販レートもちんぷんかんぷんだが、とりあえず二人のジュース分になるとは理解しているらしい】
【小判に対応していなかったのでそれを胸元に仕舞い、引き換えに取り出したがま口からペットボトルを二本】

【自分は、林檎果汁90パーセントのジュース】
【輝天のリクエストはよくわからなかったので、とりあえずそれっぽいのをチョイス】

【題して『狂炭酸! メルティングピーチ!』人類に対応しているかも怪しいキツそうな商品名だった】
【猫も知らなかったが、その強すぎる炭酸に舌が破壊されるとか、一部ではそれこそジャンキーのような人気があるとか】
【いろいろアレだったのだが、フィーリングで持ってきたそれを、何も知らない顔で手渡そうとするだろう】
【あいにく、自販機に返品機能はない。猫にも悪気はまったくない。嗚呼無情】

…それで、どうしたの?

【自身もベンチに腰掛け、ボトルを開封。糖度の高いジュースを一口あおり、喉を潤す】
【互いに人心地がつけば、きっとそのまま重そうな話が展開されてゆくだろうけれど―――――】
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 22:51:07.22 ID:14kJ1zB6o
>>413

【暖かい彼女の手に導かれ、ジュースを頼んで】
【彼女が彼に買ったのは怪しげなジュースだった】

ありがてぇ。―――狂炭酸…めるてぃんぐ…
まぁ喉も渇いてたんだ

【怪しげな名前を見て怪しい表情もするも】
【疲労と喉を潤したい一心もあってか彼はすぐにペットボトルのフタをあけゴクゴク飲み始めた】
【よほど喉が渇いていたのだろう。ものの数秒でなくなってしまった】

くはーっ!
なかなか旨い感じだったぜ!なんつーか桃をすりつぶしたみてぇな味だ!

【怪しげな炭酸飲料。それは彼にとって好評だった】
【数秒で飲み干すほどゴクゴクといい飲みっぷりだった――】

ちょっと前にな…
路地裏で哲学者の卵って奴を破壊してくれって頼まれたんだ
オイラなんかより幼い少女だった。ドス黒い膨大な魔翌力を持ってる奴でな
名前は…聞き忘れたぜ…

【路地裏でその少女とやらに哲学者の卵の除去を頼まれた様だ】
【路地裏、卵、漆黒の大魔翌力、幼い少女。このキーワードに認識があれば誰かの予測はつくだろう】

最後見たときは罅は入っていたんだがな…

結果は…失敗さ
俺の新しい力を過信したせいであいつは余計混乱させちまった
そのせいであいつは俺にドス黒い魔翌力っつうのを大量に浴びせられてな
情けねぇよな、少女相手に最後はオイラは気絶しちまったんだよ

【卵のにヒビをひれる事には成功したらしいが、結果的には失敗に終わったらしい】
【しかも自分より年が低い少女を混乱させその代償に彼女の大技で気絶までさせられたとの事】
【大技を食らってなぜ生きているのかは定かではないが、気絶に至る程度に防いだのだろう】
【その後の彼女が混乱しているのか、混乱は解けたのか青年は気絶したのだから知る余地もない―――】
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/05(月) 22:59:42.31 ID:QVeiMd4yo
>>412

【彼が足を踏み入れた場所――何の変哲もない路地裏】
【だが運悪く暗がりに、壁に背を預けて佇む青年が一人、待ち受けていた】
【その青年は貴方に気が付くと、目線をそちらへと遣って】

やぁ、こんな時間にどうしたのかなー?
こっちには何にもないよー?

【汚れ一つない白いタキシードの下に赤いワイシャツをきっちりと着こなして、金色の双眸を持ち】
【同色のウェーブがかかった、所謂ソバージュの長髪。邪魔くさいのか後部はそれを一つに括っていて】
【首からは鏡で出来た十字架のネックレスを着用している、そんな目立つ優男は】

【へらりと軽薄な笑みを向けて、手に持ったウィスキーボトルをクイ、と煽る】
【軽くついた息から、かすかにアルコールの匂いが滲んでいて】
【ふわりと宙を漂い、広がればやがて消えゆくだろう】

あれあれ? キミ――もしかしてどこかであったことある、かなー?

【貴方の記憶の片隅に少しでも残っていれば――】
【かつてミールシュタインで死闘を繰り広げた青年の姿が蘇るかもしれない】
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 23:08:28.62 ID:kiPYwjYgo
>>414
うわぁ、気持ちいい飲みっぷりだね? 昨日あった人もそうやって一気飲みしてた。
…男の人って、一気飲みが得意なのかな?
まあいいや、美味しかったならよかった!

【眼を丸くして驚嘆しつつ、何かおかしなことを覚えてしまうローズ】
【でもとりあえず、自分のチョイスが当たっていたのなら幸いと、ほにゃっと頬を緩めた】
【その姿を見ていると、後で自分も飲んでみようかとも思ったけれど、それは別の話】

……卵、黒い魔力……、っ

【話し終わるまで、口を挟むつもりはない。固唾を呑んで真剣に、輝天の言葉を聞き届ける】
【それでも縁深い兵器に関しては思うところがあるのか、小さく短く呟いた】
【―――――魔力に関しては、卵を裏付ける一要素としか思い浮かばなかったらしい】
【何より彼女を象徴するのはそれ以上に、…。】

―――――輝天は、悪くないよ。哲学者の卵は、ボクもよく知ってる。
そういうものだ、効果が大きいし、暴走すれば爆弾よりも悪質。
…知り合いが研究してたけど、魔力を圧縮して密度を高めれば、それだけでビル解体にも応用できるって。

その直撃を貰って気絶で済んだだけでも、あなたの実力を証明してる。
ちゃんと生きてる。生きてるなら、次がある。まだあきらめちゃダメ。

それに相手の女の子だって、どうなったかわからないなら…何かが少しでも、変わっているかもしれない。
確かめてみるまで、あんまり思い込んじゃいけないと思う。

【青年を慰めながら、猫の右手は無意識、自分の胸に添えられて、きゅっとインナー越しに抑える】
【象徴的な黒の魔力はないが、自分の根源であるその力強さは、否応なく強い実感を伴っている】

【むしろローズは、輝天が生きていた事そのものが喜ばしかった】
【待つことの大切さを教えてくれた青年に、同じ意味の言葉を届けたのは、きっと】
【あなたなら出来るという信頼、確かに教えが息づいているという返礼】
【そしてただ、それを見失う青年に思い出して欲しいという、願いが込められていた】

【件の少女の事も気になる。卵の被害を直接的に被っている、救われるべきヒト】
【でも、きっと無駄ではなかった。輝天が講じた手段は、何らかの形で報われているはずだと信じる】
【自分の恩人である、たった一人の忍びを信じるからこそ】

……他に、その子の特徴はなかった?
ひょっとしたら、ボクも会うことがあるかもしれない。
あなたがしたことが無駄じゃなかったって、ボクも確かめるから。

【それをより確かな確信としたくて、追撃に少女について問う】
【本心からだ、同じ被害者として放っては置けず、とても気になる】
【気持ちが浮いた緑色の双眸が、青年にまっすぐと向かった】
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/05(月) 23:15:54.47 ID:IAENh81P0
>>415

やぁこれはどうもこんばんは、いえいえ別に用があるわけではないので
私人ごみとか嫌いでしてねぇ…少し人がいない場所に行きたかったんですよー。

【声をかけられ、視線を向け、柔和な笑みを作って当たり障りのない言葉を紡ぐ】
【両手は肩の位置まで上げられて、些か控えめな雰囲気を醸し出している=z

【“どこかであったか”という質問に対して、笑みは崩さず、そのまま口を動かす】

さぁ……――私仕事柄色々な方とお会いしますので……もしかしたらどかかで会ったかも知れませんし
会ってないかもしれない―――曖昧な記憶という事はあまり大した出来事はなかったという事では…?

それはそうと、貴方はどうしてこんな所≠ナお酒を飲んでいらしているのですか?

【すっと柔和な笑みが張り付いた顔に暗い影が降りかかる、月光を受けて金が輝く】
【瞳を開き、煌く黄金の瞳が言葉と共に相手へと向かっていく】

【と、次の瞬間には影は消え失せ、にこやかな笑みが戻っている】
【そして、放置されたゴミ袋や不快な臭いを放つ何か≠フ肉片を横目で見ながらそう問いかける】
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/05(月) 23:15:55.82 ID:KKIcgQHKo
【Bar】

【――掠れたジャズが、酔いの回った胡乱な頭に滲み渡る。うとうとと心地好く、足先から暖かな微睡みに沈んでゆく】
【今眠りこけるのは、一寸どころでなく不味いような――そんな思考が脳裡に浮かぶも】
【睡魔の誘惑に負けて、意識が闇に落ちかけたその時だった。幸か不幸か――】

【――から、と氷がグラスに擦れて、透き通った音を響かせた】


――――、……ぁ、うぇ!?

【薄明かりの店内。カウンターに突っ伏していた長躯が、弾かれたように飛び起きる】
【使い込まれた黒のジャケットとスラックス、ノーネクタイで着崩した白いドレスシャツ】
【あまり風采の上がらない装いをした黒髪の青年は、寝惚け眼を擦り擦り、慌てて辺りを見回した】

【何も変わった所は無い。壁掛け時計を見れば、長針はそう進んでいない】
【――彼はほっと安堵の息を吐き、胸ポケットからジッポーと煙草を取り出して一服着ける】

あー、危なかった。店番が熟睡とか、洒落になりませんよっての……。
……しっかし、俺が言うのも何だけど……ほんと良く保ってるよねー、この店。

【因みにこの店内、彼を除けば客はおろか、店員一人居やしない。現在進行形で響く、閑古鳥の大合唱】
【もしも重厚な木造のドアを潜って、新たに客が顔を出したなら】
【十人が十人、この青年と同じような疑問を胸中に抱くことだろう――客が来ればの、話だが】
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 23:26:41.55 ID:14kJ1zB6o
>>416

オイラの場合は一気飲みはクセって奴だな
旨かったぜ!ありがとな!

【彼の場合、一気飲みは癖らしい】
【怪しげなジュースも彼にとっては美味な味で】

知っているのか?
ビル解体…半端ねぇなそりゃ……

ありがとな、まだまだあきらめねぇさ

そうだな、もし次があるのなら……
それまでに術を磨くぜ

【爆弾以上の恐怖、ビル解体までいくのだから凄まじい威力なのだろう】
【彼女の励ましに少しだけ元気を出したようで、あったときよりも口調が明るくなっている】


特徴か…、髪は紫っぽい色で長かった、あと眼も紫色をしていたな……
それとたしか……自分を悪い人形だと言っていたな……

あとは……―――――!?
機関のヤローが身に着ける奴ってのに696≠チて数字が彫られてあったな
すまねぇ、これくらいしか思い出せねぇ

【青年の言った特徴。紫色の長髪と双眸。そして機関を示す696の刻印】
【これらの特徴を持つ少女に彼女は会ったかかどうかは青年は知らないが】
【後々会うことになるかもしれないために思い出せるだけ伝えて】
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/05(月) 23:33:32.71 ID:QVeiMd4yo
>>417

そ。静かな場所もたまには悪くないよねー

【青年の言葉を一言で肯定する】
【共感できる、ということは、彼とこの男は同じ気質を持ち合わせている】
【ということなのだろうか。それとも、単に話を合わせているだけか】

【続く問いかけの答えには】

ふーん……とぼけちゃうんだー

【と、聞こえない程度の小さ無音量で呟きはしたものの、これといった反応は見せない】
【戦闘を繰り広げたときとは大きく違い、丸くなった――というよりは冷めたに近いか】

クス、――退屈≠セからだよー
ただ物音ひとつないところよりも、無音と騒音の境目が好きだから、ここで飲んでただけ、かなー
ほら、こっちに耳を傾ければ無音で、あっちなら騒がしい、一粒で二度おいしい
ドゥーユーアンダースタン?

【ボトルのキャップを閉めると、ポケットを探り始める。取り出したのは、全く同じボトル】
【「キミも飲むかい?」と見せつけるように掲げて、そう尋ねるだろう】

【こちらは変わらず笑みを張り付けたままで――】
【下手を打つと無表情よりも感情を読み取り辛い表情のままで】

【ちらり、と相手の目線が向かった先を、無意識に追いかけた】
【異臭にこそ気付かなかったが】

――何か、あったのかなー?

【わかりにくい問いかけは、一瞬だけ視えた曇った表情の原因か】
【はたまた単純に目線の先に何かを見つけたのかを問うているように思える】
【眼の前の青年は、どちらに聞こえるのだろうか――】
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/05(月) 23:39:58.96 ID:LaI/mRWa0
【街中、道に面した廃ビルの、その屋上】
【りんりんと鳴き響く鈴の音に釣られて上を見たりすれば、きっと見える人影が一つ】

…………。

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女で】

【既に古ぼけてなんら意味を成さない落下防止フェンスの、さらに外】
【狭い狭い隙間に腰掛けて、ぶらりと。オーバーニーの足を宙に投げ出していて】

【下手すれば投身自殺者に見えなくもない、というか比較的見える、その少女は】
【暢気に星や雲を見上げているようで。時折下界の人々を見下ろしはするが、メインは基本空である】

【……ちなみに廃ビルの入り口。誰も入れないようにと巻かれた錆びたチェーンは、当然のように引きちぎられていたとか】
【もしかして:不法侵入】
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 23:42:19.06 ID:kiPYwjYgo
>>419
紫の髪で、紫の眼で、……まっくろな、魔力…?

【696は、よくわからない。ローズ達はそうなってしまった彼女とは、未だに遭遇したことがないから】
【以前であった時は、卵をその身に受ける前。輝天が知る以上に幼い風貌をしていて】

【…でも、嗚呼、でも。】

【そこまで言われてしまったら、心当たりが出来てしまう】

【戸惑うように、視線が彷徨った。何かの間違いじゃないかと思いたかったが、確証も何もない】
【以後の照合時、696が該当してしまえば…アウト。それだけのこと】

―――――――、わ、わかった。
そういう子に会ったら、確かめる。
……ボクは、輝天を信じる。何も意味がないなんてこと、絶対ないって。

【内々に広がってゆく冷たさは、獣の感覚が捉えた真実から、目をそらした後ろめたさか】
【でも、『それでも』、彼に向けた信頼だけは真実で】
【彼女を思ってあらぬ場所へと逸らされた視線と、恐れに篭った口調】
【続けられた目の前の男への言葉は、数瞬前のそれとは違う、一本の芯が通っている】

【もし本当に、彼がしたことがまったくの無駄でなかったのなら】
【彼はまた、ローズに一つ恩を作ったことになる】

【親友を…そしてその姉=また別の友を救ったという、列記とした事実を】

【偉大なことだ、そして思えば、彼女にはずっとあっていない】
【『彼』も、こうなってからの自分も。大事な用事があるのに】

【僅かな間忘我し、空に向けて重苦しいため息を吐くローズ】
【ここにきてようやく、猫にも疲れが浮いたよう。だらりと体を投げ出して、投げやりに空を見上げながら】

―――――ねぇ、輝天。
卵を破壊してくれ、って、その子は言ったんだよね?

【言葉だけは確かめるように、明朗な発音で】
【そして確認するように―――――頷いて欲しいという、少しばかりの我侭が混じる口調で問うた】
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 23:48:42.40 ID:lHh7bssmo
>>418
/ま、まだいますかねぇ
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/05(月) 23:50:23.11 ID:14kJ1zB6o
>>696

頼む。そして気をつけてくれ
魔翌力ってのがこう、とにかく凄まじかったんだ

【少女にもし彼女が会った時に確認しておいてほしいと】
【しかし暴走しているなら少女にも危険が及ぶだろうと注意をして】

ああ、破壊してくれとオイラは頼まれた
これ以上人を殺めたくねぇってな

自分の命を落とすかもしれないのにあいつはオイラに頼んだ
オイラの新しくこの眼に宿った術で浄化しようとしたんだけどな
まだまだ術が未完成だったみてぇだ

【卵の除去を頼まれたのは事実。】
【それも無理に除去をすれば命を落とすかもしれない。それ故彼は破壊ではなく浄化しようと試みたのだと】
【だが彼の秘術はまだまだ未熟な未完成形で卵にヒビを入れるだけに終わったらしいのだ】
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/05(月) 23:51:37.03 ID:IAENh81P0
>>420

私はお酒を飲むならもっと衛生環境の整ったところがいいですがねぇ……―
まぁそこは個人の自由という事で、深くは追及するつもりも毛頭ありません

【軽い笑みを浮かべつつ眼鏡の位置を正しながらそう話題を区切る】
【差し出されたボトルには首を軽く振り「結構」とだけ言う】
【何か≠ったかという質問に対して眼鏡に片手を置いたまま深く笑い】

何―――何も変哲のないものですよ、“ここ”にある分にはね…――

ですが、この境界≠超えればそれ≠ヘあってはならないモノになる…―
何故―?たった数m違うだけなのにここ≠ノあるのとあちら≠ノあるのでは定義が異なるのか

これは世界の綻びの証明ですよ、明確に枠組み、淘汰された残骸―――美しいですね…

【繁華街の光≠サして路地裏の闇≠フ中間に立ってその境界線のような光と影を靴裏で叩く】
【確かに、路地裏に肉塊があろうが死体があろうが誰も気にしない、そういう場所なのだから】

【だが街中にポンとそれがあれば大騒ぎだ、この違いはなんだろうか―――】
【社会で生きていく上で必要のないモノ≠サして害をなすモノ≠ヘ人が無意識に路地裏に詰め込んでいるのか】

さて、あまり当たり障りのない世間話をしてもアレですし―――…何か御用ですかね―?
私残念ながら貴方のように気ままにお酒を飲んでいる暇もないのでね

別にお話を続けるというのなら構いません、それもまぁ要件ではある
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 00:01:34.55 ID:Iso3yctwo
>>424
…そっか。

【予想通り、期待に答えた輝天の言葉に、ローズはうっすらと笑った】

【何故って、自意識の発露があったからだ】
【その場の流れで、輝天から卵に干渉を仕掛けたというのであれば、彼女は狂気に囚われている事になる】
【『彼』が危惧した魔力の暴走は、話に聞く限りでも予兆が数多見られて】
【でも、まだきっと、彼女はそれと戦っている】

【その事実が在るなら、闘える】

―――――状況は詳しくわからないけど、話を聞く限り輝天に落ち度はないよ。
アレを浄化するなんて、並大抵の事じゃ無理。

もし次があったら、精密に卵だけを破壊するべきだよ。
破片を体内に残してでも、そのままの形を保たせちゃいけない。
小粒なら、後で何とかできるかもしれないからね。

【新しい術が未完成、と言った青年に、ローズはまじめな補足】
【術が原因ではない、卵とはそれほど厄介なものなのだと、訳知り顔で】
【重ねて告げるは無理難題。…しかし同時に、それ以外の手は考えられないという、深い実感が込められていて】
【改めて行儀よく座り、青年と向き合う猫は、真剣そのものだった】
【ひょっとしたら、以前からそれと関わり続けてきたのかもしれないと思わせるほど】

他の手は、今考えてる。知り合いも協力してくれてるから、何かあったら連絡しあおう。
これ、ボクの……、

【名刺でも渡そうとしたのか、インナーに手を突っ込んだ姿勢で、猫はふと動きを止めた】
【何か大変な事を忘れていたかのような顔色】


………輝天、携帯電話とか、持ってる?

427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/06(火) 00:08:55.54 ID:wwhJy4jOo
>>425

つれないねー。ま、いいけどさー

【しぶしぶボトルを仕舞い、最初から持っていた方をまた開けて】
【僅かに含む程度に煽る。軽く息を吐くと、中身が無くなったのか、静かにボトルを地面に置いた】

クス、――そうだねー

こっちと向こうは同じ空の下にあるのに違う
なぜかこっちは秩序がなくて、向こうにはある
それ≠ェ処理されてないのが、それのいい証拠になってるよねー

【それ≠ェ意味するもの――人によっては嫌という程に嗅ぎ慣れた臭いを発するそれ】
【男は彼が示唆しているものを理解したのか、言葉を紡いでゆく】


何故?=\―それに答えをくれてやるとしたら、そうだねー……
人目につくか、否か――じゃあないかなー?
結局皆、見て見ぬふり。見えちゃったものしか、関わらないんだ

キミの言うとおり、綻びなんだろうねー
美しいかどうかはわからないけれど――もしもここを一言で表すとしたら――

ここはきっと<混沌/カオス>と呼ぶに相応しい場所じゃないのかなー?

【――それは、答え合わせのように】
【彼は光がある場所を人の眼につくところ=z
【闇が支配する場所を人の眼の届かないところ≠セと、言ってみせた】

【闇が支配する場所は、混沌の地であるとも】

せっかく会ったんだから、もう少し話そうよ。退屈&エれに、さー

【「――初めての邂逅なんだから」】
【そう言わんばかりに、張り付けた笑みを一層深くして】
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/06(火) 00:17:39.25 ID:nPE/e0z8o
>>423
//わ、わー!見逃し失礼!
//います、後ろにいますよーっ
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 00:19:02.36 ID:ODWgvwjRo
>>426

浄化は無理…か
卵だけを破壊……そんなことがオイラに……

【彼女によると卵は浄化する事は不可能。卵のみを破壊するしかないと】
【かなりの難易度ではあるがそれしかないのだと】
【そして果たして自分にできるのかという不安。普段は前向きな彼がここまで落ち込んでいるのも珍しい】

ああ、携帯電話…は持ってねぇな…
こんなのしかオイラにゃ……

【携帯電話そのものは持っていないらしい】
【しかし以前グレアムという男からもらった<<E・Noir>>の通信機を取り出した】
【この通信機は仲間以外の外部に連絡できる機能はないようだが―――】

430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 00:26:01.88 ID:QoKdGJdQo
>>418

【かちゃり、と小さな音を立ててBARの扉が開いた――直後、鳴るのは鈴の音】
【店内に足を踏み入れたのは到底こんな場所には寄り付かないであろう、少女】

【年はどうみても成人はしていない、17歳程度だろうか―――華奢な身体と童顔がより幼く見せる】
【白青の巫女服の上から黒いローブを羽織り、ビニール傘を片手を胸前に両手で抱きしめていて】


あ、あの……その、まだ……空いてますか……?


【おずおず、と店内に入った所で身体を竦ませて青年に問いかけていた】
【蒼いハーフアップの長髪と、蒼い双眸。病的なまでに白い肌は、至る所が僅かに赤く腫れていた】

【黒いローブから覗く巫女服は、見える箇所だけでも少々破けて―――否、破かれていた】
【りぃん、と彼女の両手首に巻かれた鈴が僅かに揺れて音色を奏でる。なんとも、BARには不相応な音色か】


/良かった、消さなくて良かった……って後ろ見たよ!怖い!お願いします!
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 00:30:47.10 ID:HDwbmeCM0
>>427

【目につく、すなわち認識されるのかされないのか、そこが問題】
【だから路地裏のような人気のない場所は荒事等に使われやすい―――それはやはり淘汰されたからか】
【相手の言葉に納得したように頷いたが―――混沌≠ニいう言葉に】

ここが混沌だと―――フ、フフフフフフフ

違いますよ、鏡の妖精さん―――先ほどは境界≠ニいう表現をしましたが―この世界に境界はない
ここ≠セけじゃない善人たちの清き白の世界も、悪意の闊歩する黒の世界もない………――二つが混ざり合う混沌

カオスとはこの世界そのものであり、ここは一部≠ナしかない
全てが一体となっているのがこの世界という箱庭だ、貴方は生まれ落ちたその時から混沌の住人だ
白でもなく、黒でもない、灰色がこの世界を全て彩っている、そこに境目などない

混沌とは生≠サのものだ、もしそれを白と黒、善と悪に区別するなら
この世界で殺し合い、水も飲めず、寝る事もままならず死んでいく生命が存在する

その事実に我関せず、平和な環境、変わらぬ日常を謳歌し下らない道徳や常識を振りかざすゴミ
そうですあそこに犇めく小賢しいゴミの山こそドス黒い悪ですね

まっようは混沌とは世界そのもの―――ここだけを表すには足らずという事ですよ

【月光が反射してレンズが白く光る、男の口元は今までにないほど愉しげだ】
【侮蔑を含んだ瞳で、変わらぬ日常、平穏を謳歌する人々を横目で眺めながら話を切る】


ではどんなお話がいいでしょう―――?路地裏で殺人が起きるお話とか―?
なんでもご期待にお答えしますよ、なんなりとどうぞ
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 00:33:00.45 ID:Iso3yctwo
>>429
どうしてもダメそうなら、卵を破壊する手段を探してみたらどうかな?
あなたにダメでも、同じことを考えてる人はいっぱい、いると思うんだ。
研究してる人も、もしかしたら何処かにいるんじゃないかな。

出来ない事を出来ないって知ったら、出来ることを探す。
…この前あなたが教えてくれた事の、逆だけど。
待つ強さがあるなら、進む強さもきっと、何処かにあるんじゃないかな。

【あせるなと、立て続けに言われた。ゆっくり進んでゆけばいいと】
【でも急を要するときは、そうも言っていられない】
【だから、出来る事をしようと。受身ではなく、たまには攻めてみないかと、あえて青年に発破をかける】
【以前の意趣返し。その言葉に感銘を受け、変わる事ができたからこそ】
【自分の考えが、何かの役に立てばと思って】

【さて、連絡手段の途絶は想定外だった】
【彼が横文字に弱そうなのは、先ほどのメルティングピーチの心許ない発音からなんとなく読めていて】
【自販機に入れるお金を小判で差し出されたあたりから、現代社会へのなじみが薄いことも透けて見えた】
【こうなると、機会オンチとはいえ現代っ子のローズにはお手上げだ】
【差し出された通信機も、どうにも埒外。他所への連絡がしにくいといった様子だが、さてさて】

……あ、そうだ。
連絡する事があったら、掲示板に張り出すことにしよう。
ボクから連絡するときは「蒼バラ売ります」、輝天から連絡するときは「蒼バラ買います」、みたいな暗号で。
後は適当な連絡先書いて手紙でやり取りすればいいと思う。

これなら時間は掛かるかもしれないけど、お互いには伝わるんじゃないかな?
手紙の内容も暗号や印で識別すれば、間違いないと思うけど……?

【機械がダメならと、ローズなりに頭を絞った末の結論がそれで】
【なんだか漫画みたいだねと苦笑しながら、とりあえず輝天の顔を見て反応をうかがう】
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 00:45:49.60 ID:ODWgvwjRo
>>432

できることを…か―――
オイラは進んでやるさ―――こんなとこで止まるわけにはいかねぇ

【独り言にも聞こえる彼の決心。今回は彼女から進むことを教えられた】
【今後、その教えが彼に大きな変化をもたらすだろう】
【彼の双眸が力強く輝きだして―――男の顔に戻った】

掲示板だな。
オイラから書くときは「蒼バラ買います」だな
それまでにはオイラも連絡先もちゃんとした場所を決めておこう

――――それで、その掲示板とやらはどこにある?

【機会に乏しい彼への案は掲示板であった。苦笑いしながら提案をしてくれた彼女の意見を最後まで聞き】
【彼女の掲示板とのやりとりに賛成して、しかし掲示板とはどこにあるのか】
【そこらの掲示板を使うのか、それともある特定の場所のものを使うのか聞く】

434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/06(火) 00:49:24.31 ID:nPE/e0z8o
>>430
【予想外の来客。ドアベルと重なって響く鈴の音に振り返れば、青年は柔らかい笑みを浮かべ】
【反射的に「いらっしゃいませー!」と折り目正しくお辞儀を一つ、少女を迎える言葉を口にして】

(……あ、ミスった。今日は一応お客さんだってのに、つい……。)

うん、開いてるよ。マスターは今ちょっと外してるけど……。

【少しだけ奇妙な間を挟んでから、彼女の問い掛けに答えた】
【どう見ても未成年な背格好には首を傾げるものの、追い出しに掛かるような事は、今の所ない】

さ、どうぞ。何だったら、俺が何か作ろっか?

(……未成年、か……服装からして、襲われて逃げて来たって事も無くはないよね)

【彼は席を立って彼女を奥へと促しつつ、半開きにしたドアの隙間から顔を出して】
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 00:53:39.63 ID:Iso3yctwo
>>433
待つことも大事だけどさ、ちゃんと期を見て走らなきゃね。
ボクも頑張るよ、やれることは全部やりたいからね。

【誰かに教えられてばかりだったけれど、今回ばかりは自分の思考だった】
【性分と言い換えてもいい。能動を求める本能】
【それが彼の活力となれたら幸いと、猫はまた微笑んだ。また少し、恩返しが出来たと】

水の国の広場にある奴だよ、よくクエスト募集とかしてる奴。
ボクはあそこよく通るし、公共施設や国からの情報も、アナログで時々張り出されるしね。
広告主として管理者さんに連絡すれば使わせてもらえると思うよ。

【デジタル化著しい現代だが、それでも風習や先人が作り上げた英知を捨て去ることは出来ない】
【櫻という文化を重んじる土地出身の輝天なら、きっと理解できるはずだ】
【人目につく場所にあるその掲示板は、冒険者達のチェック率は高い】
【輝天も例外ではあるまいと思った】
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 00:57:12.46 ID:/gkAq+KN0
【砂浜】

【太陽の季節は、暦と言う時の円環の中を過ぎ】
【今はその尾鰭を、黒に揺らぐ水面の表層に残すのみ】
【吹き抜ける風には、シーズン特有のとろみの様な物はもうなかった】
【郷愁を誘う匂いも、不快な生温さも、失せかけていて】

………、忌々しい季節も、もう終わりか

【風のせいか心なしか荒れた波音に、耳を傾ける影がそこに有る】

「夏」の『夕暮れ』――とでも、言うべきところだな

【齢にして14ほどと見える、155センチ前後の体躯】
【降り積もった雪にも似た真白な長髪を三つに編んで、一房ずつ両サイドに垂らし】
【赤縁のアンダーリム越しの眸は淡い緑、紅のリボンを黒いワンピースの胸に】
【そんな風采の少女が――裸足で、無明の海と向かい合っていた】

【漁火も街灯も、それとわかる程近くには存在せず】
【ただ細い月影と遠くの灯台というべらぼうに高い光源が照らすばかり】

【だが。そんな宵闇を断つような白い煙を、全身にまとう姿は】
こなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいでは済まされぬ様な、奇妙な冷気の波を局所的に帯びた彼女は】

【――もしかしたら、目立ってしまっていたかも知れず】

//1時間程度で持ち越しになってしまいそうですが、チャンスがなかなかないので投下!
437 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 00:58:20.55 ID:QoKdGJdQo
>>434

【開いてる、と聞いて安堵した様な表情を浮かべた】
【物珍しげに店内と青年へおどおどと視線を交互に移しながら】


あ、はい……よ、よろしくお願いします……。


【てくてく、と覚束ない足取りで青年に言われるがままに奥の席へと向かう】
【少女はこの店が”どういう店”か分かっていない――そもそも、都会的な事は知らない】

【というわけで此処がBAR、つまりお酒を飲む所とは知らず。出されるのはお茶と思っている様だ】


あの、これで足りますか……?
あとあと、お腹空いちゃって……ここしか、開いてなくて……。


【きゅるる、と可愛らしい音がローブの下から聞こえた―――顔真っ赤。タイミングが良すぎる】
【顔を俯けながらローブの中から取り出したのは、札束。分厚いそれはまぁ、中古車くらいなら買えそう】
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/06(火) 01:01:22.74 ID:wwhJy4jOo
>>431

【 クス、―― 】
【幾度目かの渇いた微笑を零す。それは何に向けてなのか】
【生と世界と混沌とがイコールで結ばれているとするのならば】
【それを何故愉しそうに卑下できるのか】

【何故その残骸を美しい≠ネどと宣ったのか――】
【顔の向きは地面へと――しかし目線はそちらを向いて】
【氷点下の温度を纏わせた微笑が、零される】

――生まれ落ちたその時から混沌の住人、ねー

そりゃ、そうだよねー
でなけりゃ、俺はあの時、あんな光景を見なくてよかったんだ
一面の紅に染まった、あの光景を――

【――今度は彼の表情が曇った。伏せられた瞳に映るものは煉獄の風景】
【決して戻ってはこない過去を、断ち切るように眼を閉じて、そして開く】

秩序がなければ、それを乱す混沌は存在しない
ケシゴムで文字を消さなきゃ、消しカスは出ないんだよー?

【元々あったものを消そうとしなければ、乱そうとしなければ】
【白と黒が混じり合った混沌は生まれない】

【ならば――もし自分達が秩序というものに触れることなき生命だとすれば】


クス、――
“鏡よ鏡よ鏡さん――秩序とは一体なーんだ?”

この答えはキミが探してよ。次に会ったときに、答えを聞かせてもらうから、さー

悪いけどお話はこれでお仕舞いだ。十分暇つぶしにはなったよー


【秩序とは――存在し得た物なのか】
【世界が混沌だとするならば、秩序とは一体何だ】
【その問いかけを最後に残して、彼は繁華街へと足を進めようとする】
【最後まで笑みを消すことなく――】

【クス、―― 渇いた微笑を反響させて】
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 01:02:46.75 ID:ODWgvwjRo
>>435

あそこか、オイラも行った事がある。
近いうちに管理者とやらに話をつけてくるぜ
「蒼バラ買います」…――よし覚えた!

【彼はその水の国の広場の掲示板を知っていた】
【近日中にでも利用できるようにしておくと】
【掲示板なら彼にでも十分使える代物だ。最後に合言葉の復習】

そういや前におめぇさんに会った時は爪みてぇなの出してたよな?
それ以外に何ができるんだ?

【彼は以前会ったときに彼女の身体能力の高さ以外の能力は魔翌力の六爪しか知らないようだ】
【他にどんな事ができるのだろうと聞いたのは彼の探究心かもしれない】
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 01:14:27.23 ID:HDwbmeCM0
>>438

と、まぁこんな事を言いましたがあくまで私個人の価値観ですのであまり深く考えないで下さい
まぁ良いんじゃあないですか―――理解している分だけ、まだ救いはある

いや―――…何も知らずの生きていける事が一番の幸せなのでしょうか……クク

【ヘラヘラした顔でそう言うと、再び眼鏡を上へ移動させて肩を竦める】
【知らぬが仏、この矛盾と綻びだらけの世界で何が正しく何が間違っているのか】

【その答えを決めるのは所詮は自分という個体のみである】

この世界の秩序とやらはとうの昔に疲れ果ててご隠居なされましたよ……クック
今は空席、その座を目指そうと思えばだれだって向かえる、自身を絶対の秩序へと

それは良かった、私としてはもう貴方とは会いたくないですが―――そう上手くいかないのが世界ですから

それでは良い夜を、腐った世界でまた会いましょう

【繁華街とは逆―――男はさらなる闇へと足を踏み入れていき、そして暗黒に呑まれていく】
【最後に振り向いた顔―――藪から獲物を狙う狩人のように黄金の瞳だけが輝き、相手をじっと見つめていた―――】

//お疲れ様でしたー!
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/06(火) 01:15:48.76 ID:wwhJy4jOo
>>440
/お疲れ様でしたー!
442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 01:20:15.36 ID:Iso3yctwo
>>439
へへっ、いい名前でしょ?
哲学者の卵について何かわかったら、よろしくね!

【蒼いバラという自分の名前を、猫はとても気に入っているらしく】
【連呼されると、文脈に関係ないのにはにかんだ】
【少しばかり沈んだまじめな空気が、ポヤポヤと明度をあげたようなものに変わる】


ボクの、能力?
んーとね、アレから少し変わったの。成長した、というか。
最大六本線が出せるんだけど、二本まで遠隔操作できる。

【問われると唇に指を当て、思い出すように首を捻った後】
【見たほうが速いよねと立ち上がり、実践して見せた】

【両手の指の間から二本ずつ、今回は四爪】
【猫の上半身ほどの長さを持つ線が、その両隣に一本ずつ浮遊している】
【要約すると、『線の操作』が猫の能力になるらしい】

【浮いた二本の線が急に動き始め、猫の背後に段を作るように倒れて固定される】
【ローズは軽く跳躍し、手前の線を足場にして蹴りだし、後ろ宙返りを決めながら奥の線に乗っかった】
【両足と手の四点で体を支え、浮遊する線の上に乗っている。身軽なローズの動作を補助するような異能】

こー言うこと。あんまり複雑な動きをさせると頭が痛くなるんだけどね。
後は速さ、かな。以前見せた『雨斬』は、ちょっと無茶が過ぎるから封印中。
全体的に言うと、攻撃力の低さを手数でカバーするタイプ、ってことかな。

【求められたことに律儀な説明をすると、線を握りこんだまま前へと倒れこむ】
【体が反転するけれど、あわせて体を伸ばしてみせるローズ】
【線は片手で握ったまま、遠心力が発生して鉄棒のようにぐるりと回転】
【後方に流される位置で手を放して、大きな跳躍を見せた後、なだらかな曲線を描いて着地し、】
【その距離を、俊足の約三歩で詰める。軽いデモンストレーションといった調子だが、毛皮の下にはうっすら汗が浮いている】
【能力研究中で、どこかに無理があったのかもしれない】


そういえばさ、輝天の能力ってどんなの?
体術以外…さっきの術がどうとかって言ってたから、その眼が何か関係してるんじゃないかな?

【以前披露してもらったのは、瞬発力が向上したようなものだが】
【先ほどの発言を拾う限り根源が眼にある気がして、指摘してみる。好奇心からのものだ】
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/06(火) 01:33:10.04 ID:nPE/e0z8o
>>437
【双眸を細めて外を鋭く一瞥し、怪しい人影が無い事を確認出来たなら、青年はドアを締め】
【微笑を浮かべ直してから、遅れて彼女の後に続き】

……お酒は飲めないだろうし、ミルクセーキで良いかな?

【そんな問いを発しつつ、店の奥へと引っ込んだ】

【内装は、無理なく櫻の様式を取り入れたシックなもの。和洋折衷、といった所か】
【隅々まで手入れが行き届いている所を見るに、客の入りが悪いのは偏に立地が問題らしい】
【――彼が先程まで掛けていたカウンターの片隅には、琥珀色の液体が注がれたグラス。傍らの灰皿では、煙草の燃え殻が燻っていた】

うん、一枚で大丈夫だよー。……会計は後で良いから、取り敢えず座ってて?

【ややあってカウンターの反対側に顔を出した彼は、札束を見れば困ったように苦笑を浮かべ】
【右の掌を押し出して彼女を制しつつ、腹の虫の鳴き声に思わずくすりと喉奥で笑った】
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 01:36:16.77 ID:ODWgvwjRo
>>442

おう、そっちも何か分かったら教えてくれよっ!

へぇ…成長したんだ―――っ!?

こりゃまたおどろいたぜ…

【彼女の成長した能力を見てただ驚いた】
【攻撃だけではなく補助にまで使う事を見出した事に】

――――<<卍眼>>――――!

【彼の瞳に卍の様な文様が浮かび上がる】
【その瞳で彼女のデモンストレーションを見ているようだ】

あれは使わないほうがいい。
その技はまだ未完成かい?
なんにせよその技に磨きをかけたほうがいい

【以前見せた俊足の技はすごいものだが、元より身体能力の高い彼女にとって】
【彼女の毛皮に隠れた汗を彼の瞳は見逃さなかった。彼はまだこの技に彼女が慣れていないのだろうと思った】
【今青年に見せた技のほうが実践ではいいのだと言って】


ああ、オイラかい?ちょっと待ってな。

【彼は数歩下がって】

――――<<天津神卍眼>>――――!

【彼の瞳の卍の紋様が紅く染まっていき、紋様自体が棘々しく変化する。】
【充血していき、その後彼を中心に取り込むように彼よりも一回りも二回りも大きな人型の白い簡素な布着物を纏った上半身が現れる。】
【その姿は女人菩薩の様で蒼く光り、美しい輝きと微笑みを魅せており――――両手には五鈷杵の様な物を握っている】
【周囲の物が浄化されていく雰囲気になるだろう。彼の新しい能力は具現化の術らしい】

(反動が…キツすぎるか)

【彼の瞳から血が涙のように垂れてきている】
【どうやら相当な負荷がかかってきている様子だが―――】
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 01:46:59.13 ID:QoKdGJdQo
>>443

【席に座り、カウンターにビニール傘を引っ掛けて一息ついた】
【不思議な雰囲気の店、と初めて見る様な目で相も変わらず店内を見回していた】


……え、えと……それでいいです。


【みるくせーき、とはなんだろう。飲んだ事無いなぁ、なんて思いながら頷いて答える】
【奥へ引っ込んだ青年を見てから、カウンターの上のグラスと灰皿に目が移る】

【喉が乾いていた―――が、流石に人が手をつけていたものは、と押し留まった】
【微かに香る煙草の匂いに、なんとなくぼーっとしながら吸殻を眺めていた】


えっ、あ……そう、なんですか……?


【手に持った札束から一枚だけ抜き取り、カウンターの隅に置いておく。残りはローブの中へ収納】
【ローブの内側にポケットがあるのか、そこに仕舞い込んでいる様だ――なんとも、無用心】

【腹の虫の鳴き声を笑われて、顔はより朱に染まる。お昼から何も食べていないから仕方ない、と言い聞かせ】
【顔を俯かせながら、床に届かない足を椅子の上でぶらぶらさせていた―――時折、興味深そうにカウンターの向こう側を覗いたり】
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 01:51:23.30 ID:Iso3yctwo
>>444
それもあるんだけど、あんまりあの速度出し続けても、意味がないって勉強したんだ。
撹乱が利かない相手がいるからね。
でも、ちゃんとお勉強した。他にもいろんな使い方があるんだって。

【最大の勉強とは、身をもって失敗すること】
【成功よりも確かに刻まれる経験は、ローズの思考を豊かにしてゆく】
【歪に生まれた命はしかし、人との関わりの中で加速度的に変革している。力の有り様も、心の輪郭も】
【それを証明するように、また新しい使い道を閃いてゆく】
【生まれて一年足らずだというのに、貪欲に吸収し、成長しているローズ】
【生まれてこの方、実入りがなかった出会いのほうが少ない】

未完成って言うより、慣れてないだけ。訓練はやってるけど実戦経験が少なくてさ。
……あちこち、いやーな感じがするから、首でも突っ込んでみようかなって考えてるとこ。

【今だってそう、位置固定の操作選びを間違えて、リアルタイムで座標を維持してしまった】
【一段目を蹴った後消すのを忘れたのも痛手だ。不要な線は、即座に帰還すべきで】
【遅れを取り戻すかのように、空中の二本線が同時に消えた。首を振って負荷を誤魔化す】
【研究の余地がある自分の失敗を刻むべく、その痛みを記憶した】
【痛いほうが、よく覚える。癒しを与えてもらう機会は多いから―――――自分の痛みは、強く刻む】

【…他者には優しくするローズだが、その反動か自分に厳しいところがあるらしく】
【少し俯いた表情は、自分に向けた薄い刃が忍んでいた】


おー…風が……?

【目の前に現れた姿もさることながら、力の流れが気質を変化させてゆく】
【五感に加え異能検知にも秀でるローズは、劇的な変化を示す力に感心するも、】


――――っ、輝天、もういい! わかったから、止まって! 血が出てるよっ!!


【―――――自分以外の隣人が傷つくのは、耐え難く】
【彼の反動を見て取ると、必死の形相で叫んだ。最悪の場合、能力を使って突撃してでもと身構えながら】
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 02:04:31.55 ID:ODWgvwjRo
>>446

お互いまだまだってとこなのかもしれねぇな
でも今だって十分複雑に動いてたんだ!
もっと複雑に動けるようになればこの眼でも追いきれないかもな!

【お互いまだまだ上を目指そうと激励して】
【今のままでも十分なくらいの動き、いずれは彼の眼で見切るのは不可能になるかもしれないと】


くっ……

さすがに痛むか……
修行しようにもすぐに体のほうが来ちまうってのは困りもんだよな

【あの術は体にかかる負担がかなり大きいのだと見ていいだろう】
【異能検知に優れるのならば、先ほどの具現化された者はまだ未発達】
【それ故に体にかかる負担も大きい。そして具現化された者の胸の奥底には深い闇が感じられたかもしれない】
【その闇がおそらく彼の体を蝕んでいる大きな原因―――】
【彼女の目の前で彼は眼を押さえ痛みに必死に耐えている。その上では女人の姿の者が動かず静止して―――】
【しばらくしたらその具現化は消える。もし少女が女人像に向かって行動するなら、行動をおこす時間はあるだろう】

448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 02:17:57.01 ID:Iso3yctwo
>>447
…輝天にお墨付きがもらえたなら、自信もっちゃうからね?
よぉし、次会うときまでに、たくさん練習しちゃうもんねーっ!!
今度はどっちが早いか、競争してみよっか?

【褒められて有頂天。知り合いに賞賛をもらえるのは、やっぱり子猫だけあって、喜色を隠せず】
【調子に乗った宣言。売り言葉に買い言葉】
【潜む闇が気配すら残さないほど、その名の如く輝いた笑顔】
【率直な言葉こそ、やはりいつだって効果は強い】

め、目から血はまずいよっ! 流石に見てて困る!

【この状況、ローズは影の闇には気付いたけれど】
【影にかかずらうことなく真っ先に青年へと駆け寄り、その身を支えようと両手を差し出す】
【抵抗がなければ、肩を抱えようとする姿勢。そのまま椅子に座らせようとするかもしれない】

……でも、よっぽど強力な能力なんだね、こんなに大掛かりな……。

……ねぇ、もう帰って、休んだほうがいいんじゃないかな。
さっきの女の子の事もあるし、ちょっと無茶しすぎだよ。
今はとにかく……、ね?

【一度ちらりと影を見て、何事か思いを馳せる】
【これだけの力をもちながら、結局卵を浄化できなかったというのだから、やはり一筋縄ではいかないだろう】
【―――――もしくは、卵が癒着している『原因』が、別にある可能性もあったけれど】
【そこは直接、本人を見なければ猫にはわからない】

【気遣わしげな視線を輝天に向けながら、あくまで青年を労わるローズ】
【身体の損傷とはまた違う、疲労というダメージに、自己回復強化は通用しにくいけれど】
【先ほど座らせることに成功していれば、ローズは接触面を通して、うっすら魔術を施そうとするだろう】
【じんわりと染み出すように、細胞の回復を促進する能力。気休めだが、ないよりはマシかと】
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/06(火) 02:20:07.60 ID:nPE/e0z8o
>>445
【調理速度から鑑みて、パスタ辺りが妥当だろうと内心で判断し】
【牛乳を片手鍋に注いで火に掛けつつ平行してもう一つ鍋を用意すると】
【水を張って塩を少々振り、やはり此方も熱しておく】
【乾麺を出し封を切って、一先ず此方は一段落。業務用の冷蔵庫から、適当に卵を見繕い】

……ん、解った。ミルクセーキだけ先に作っちゃうから、飲んで待っててね?
そうそう。お金の事なんだけど、そうやって束で出すのは危ないよ。
此処じゃ兎も角裏通りとかだと、ヘンな気起こしちゃう人も居るし……。

【少女に応じつつボウルに割り入れて卵白を除き、軽くかき混ぜる】
【牛乳は煮立つ前に火を止めて、卵黄と共に取り出したシェイカーに】
【砂糖を適量、バニラエッセンスを少々加えて暫く攪拌。大きめのグラスに注いで】
【残した卵白にも砂糖を少々加えて泡立て、メレンゲに。バーナーで軽く焦がしてその上に浮かべ】


はい、どうぞ……っと。
……あ、煙草駄目だった?嫌なら消すけど、それ。

【完成品をコースターに乗せて、彼女へと差し出す。少し遅れて、煙草を見つめる視線に気づき】
【申し訳なさそうにふにゃりと眉尻を落として、青年はそんな事を訊ねた】

【鍋の湯が沸騰を始めると、乾麺を目測で計って湯の中へ】
【片手鍋を流しに突っ込み、取り出したフライパンを熱し始める】
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 02:23:57.88 ID:kQOR1b/AO
【水の国:路地裏】
【月明かりを頼りに、静かな路地裏を歩く、一人の青年】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【少し前、ギルドからの依頼で刑務所の警備を行い、結果として大きな収入があったのだが、青年の表情は、何故か優れてはいなかった】

救い=cか。

【ポツリと、そんなことを呟けば】
【青年は近場の壁に凭れかかり、身を沈める】
【ポケットに手を入れ、数度チャリチャリと音を立て、一枚の金貨を取り出す】
【それを右手の親指で弾いて、落ちてくる金貨をキャッチして──】
【癖なのか、何度も、それを繰り返すのだった】
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 02:31:00.24 ID:ODWgvwjRo
>>448

おう!オイラも負けてらんねーぜ!

【彼女からの申し込まれた瞬身移動の競争】
【彼も身体能力と速さには自信があったので潔く受けた】


くっ…まだ痛みがっ

【具現化されたものが消え彼女に連れられてベンチの方へと歩んでいき座るだろう】
【これは慣れていない証拠かそれとも別の何かが理由としてるのかは定かではない】

そ、そうだな……

【少女による回復能力により彼は少しづつだが元気を取り戻していく】
【双眸の痛みもずいぶん引いたようで彼女がやめない限りしばらく受け続けるだろう】


(痛みが…引いていく―――)
それもそうだな――よっと

今日は色々と世話になった。ありがとな
これ以上迷惑をかける訳にゃいかねぇ、また――――

【治癒により青年の痛みと疲労は回復していっている。口も開ける程度に回復もし今日は帰って休んだ方がいいと言う彼女の言葉に従う】
【彼女の回復させる術によって立ち上がり歩けるまでに回復する。彼は迷惑をかけて悪かったと彼女に謝罪】
【また―――という中途半端な別れの言葉で背をむけてそこから立ち去るだろう】


/夜遅くまでありがとうございましたー!
/楽しかったです、お疲れ様でしたっ!
452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 02:33:29.61 ID:QoKdGJdQo
>>449

【青年の一挙一動に目を見開いたり、細めたり――猫っぽい】
【興味津々とばかりに矮躯を伸び縮みさせて、何処か楽しそうに青年を見ていた】


あ、はい……わかりました。飲んで待って……ます。
そ、そうなんですか?あまり、このお金の価値が分かりませんから……。


【ローブの上から札束をぽん、と撫でる。こんな紙の束でヘンな気を起こす人間がいるのか】
【お金ってすごいな、とかなんとか。ほわほわと感心したように青年の言葉に受け答えした】

【手際の良さに思わず驚き。ミルクセーキなるもの―――知らないから、余計に感心】
【差し出されたミルクセーキを受け取りながら、青年の言葉に小さく首を振る】


ありがとうございます……いえ、大丈夫ですから。慣れて、ますから。


【くす、と薄く笑ってミルクセーキに口を付ける。ぴん、と来たのか一口飲んでじっと中身を見て】
【美味しい、と消え入りそうな小声で呟きながら、二口目へと―――大満足の様であった】


………あの、針と糸、あったりしますか……?


【申し訳なさそうに、ミルクセーキを飲みながら訊ねた】
【片手がローブの下の腹部を触っていた―――どうやら、破れた所を縫いたい様で】
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 02:38:44.39 ID:Iso3yctwo
>>451
うん、またね、輝天。
…無茶しない程度に、頑張ってね!

【別れ際、手を放す瞬間までずっと術は掛け続けていて】
【彼が立ち上がる気力を取り戻して歩き出したら、その場に留まり手を振った】
【そのまま姿が見えなくなる程度まで見送ると、ぱたりと手を落として、…笑う】

………皆、バカばっかり。
きっと輝天も、無茶するなって言っても、聞かないんだろうな―――――。

【能力者という人種は、揃いも揃ってこうなのかと、ため息が出たけれど】
【自分がそういう環境で育ったためか、でなければ性分か】
【そういう無茶を――――誰かのために無茶をする類の人間は、猫にとって、ひたすらに好ましい存在であったそうな】



【後日談というか、余談だが】
【あのメルティングピーチを買ってきた猫だが、ラベルとにらめっこしていると何か不安に駆られたそうで】
【ぞんざいに扱っている保護者に、毒見させたそうな】

【彼は一口で七転八倒転げ周り数日寝込んでしまい、挙句味覚がその間戻らなかった】
【味に強いこだわりを持つ料理人である彼は、割とマジでローズを叱ったとか、叱らなかったとか】

【どっとはらい】


//はーい、お疲れ様でしたー!!
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 03:11:23.88 ID:QoKdGJdQo
>>449
/申し訳ない、眠気がオーバーランでございます
/このままだと確実に寝落ちしますので、今日の22時くらいまで一度停止を提案したいですの
455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/06(火) 03:22:59.37 ID:nPE/e0z8o
>>449
【鷹の爪と潰した大蒜を、オリーブ油と共に熱したパンへ。平行して先程使ったボウルに、卵をもう二三個ばかり割って溶くと】
【冷蔵庫からチーズを取り出して擦り下ろし、粗挽き胡椒と共に中へ。さっとかき混ぜ、ソースを作っておく】

紙幣って、言わば引換券がルーツなんだよねー。昔は大きい銀行に行けば、同額の金(きん)に替えて貰えた、とか。
それで段々信用が移っちゃって、今ではこっちが主流になったらしいよ。……まぁ、良くは知らないんだけどね。

因みに、今でも金貨やら銀貨やらは広く受け入れられてるよ。多分、結構な数のお店で普通に使える。
何かあった時はその方が確実だからって、態々そっちに替えて溜め込んでるお偉方も居る位で――――

【興味津々、と言った風な視線に下手なウインクを一つ返して、つらつらと蘊蓄を並べつつ】
【香りが立ったら大蒜と鷹の爪を取り除き、ベーコンを刻んでパンに加えると】

……おっと、話が逸れた。さておき、ミルクセーキの後に卵料理ってのもしつこいかな?
まあ、良いよね。少し重いかもだけど、寧ろその方がお腹に溜まるし……。

気にならない、か。……なら良かった。けど、気は遣わなくていいからね?

【口を動かしながらも手は休めず、目に付いた白ワインを棚から一本引っ張り出し――――】

――――シャトー・ルビーシャの86年か……調理酒には勿体無い、別のにしよう。

【少し迷って他のと入れ換え、コルクを抜いてパンに注ぐと】
【パスタを鍋から引き上げ、パンに移した。茹で具合は出来上がりに丁度アルデンテになるよう、少し固めに】
【少しの間炒めてから先程のソースと素早く絡め、カルボナーラの完成――】

お気に召されましたか、お嬢様?……なぁんて。
…………どうだろう、有ったかなぁ。

【ミルクセーキに満足してくれた様子に、此方も頬を緩ませて軽口を叩き】
【カルボナーラを皿に取り分けてカウンターに出しながら、少女の問いに、小さく首を傾げて思案する】
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/06(火) 03:30:09.16 ID:nPE/e0z8o
>>454
//あわわ、亀レス済みません了解しました。
//此方もそろそろ限界っぽい感じですし、今日の所はこれにて……。
//返して頂けたら次のレスは頑張って落としておきますが、キツいようなら構わずお休み下さい。
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [saga]:2011/09/06(火) 20:01:05.03 ID:7lXxNrhAO
【路地裏】
【……というよりその入り口】
【街道方面入ってから一、二メートル程度の位置に】

……参ったなぁ
まっさかもう塞がれてたとぁ……

【壁に持たれてヤンキー座りで座り込む青年がいる】

【前開きにされた茶色の軍服から覗く、赤と黄色のアロハシャツ】
【茶色の革靴を隠さんばかりの黒のニッカボッカを履いた茶髪の男】
【背中にはボロ布に包まれた細長い何かを背負っていて、】
【そのベルトは、大量のポーチに所狭しと支配されている】

【特に何か飲み食いする訳でなく、タバコを吸うわけでもなく、】
【ナンパしようと牙を向いている訳でも、喧嘩をしようと爪を磨いてる訳でもなく、】

ここなら一人ぐらい通るよな……

……機関員……

【ただ偶然の遭遇を待っていた】
458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/06(火) 20:01:18.76 ID:F4Fk31aSO
【森】
【そのほぼ中心にある、一際大きい樹の枝に腰掛ける人影があった】

【紅い瞳、ボサボサの黒い短髪】
【砂埃で薄汚れたクリーム色のコートを羽織り】
【同じ様に薄汚れた黒い長ズボンを穿いている】
【右腕には、ウロボロスを象った白い腕輪と、五指の付け根にダイヤモンドが付いた黒い指貫タイプの手袋を付けている】
【コートの背中には二つ穴が空いており】
【そこからは『竜の翼』としか言えない物が生えている】
【よく見ると、両手の爪は全て5cm程の長さに伸びている】
【そんな格好をした、14〜5歳程に見える少年だ】

【空を仰ぎ、息を吸う音】

――ゥゥウオオオオオ――――オオォォォンン……

【響くのは竜の咆哮】
【威嚇するような雰囲気では無く、狼の遠吠えのような雰囲気を纏っている】


――月が、綺麗だ……

【満足げに目を細め、呟く】

【ちなみにこの咆哮、そこまで声量が大きくはないが、よく通る】
【たまたま森を歩いていた者が居たならば、おそらく聞こえた筈だ】
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/06(火) 20:33:53.65 ID:eY6G8gxQo
【地の国、街中――――その中心地に、畏寒を覚えるような静けさが有った】

【広い街道に、林立するビル。まだ閉店する時間でもないのに、何処を見ても人が居ない】
【それが何故かと云うと、皆が命を絶たれているからに他ならなかった】

ん……もう少し丸い方が良いのか、それとも描き直しは禁止か?
あんまり書き直すのイヤなんだよなぁ、インクの量だって無限じゃないワケだし……
……あぁったく、有能な魔術師か誰かノコノコ歩いてこないかね。

【“インク”――分かりやすく言うと血なのだが、ただ一人だけそれで巨大な魔方陣を書いている者が居た】
【銀色の髪にはねじれた二本の角が覗き、肌は蒼く、両手は黒く歪で爪の鋭さが尋常でない】
【また服は白い軍服を着込んで、紫のマントを靡かせる。あからさまなまでの人外が、そこに居るのだ】

【更に陣の後ろ、そこには命を亡くした人々の小山がある。誰も彼も、体のどこかしらを貫かれて死んでおり】
【そこから漏れ出る血液を材料に書く魔方陣は、既に半分ほどまで完成を見――治安維持の者ですら、その異様さに近づけないでいる】


【―――さて、血臭・死臭がまことに酷い。空から見ても目立つだろうし、地中にさえも臭うだろう】
【この人外――女性の姿だが――はどうにも、それを止める様子も臆面も無く『誰か来ないか』などと呟いていて。】
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 21:02:59.74 ID:7lXxNrhAO
>>457
/一時間経ちましたがまだヤンキー座りしてます
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/06(火) 21:07:44.84 ID:FW9e9A27o
>>459

…どこの店も開いてないし、街中にしてはいやに血生臭いとは思ったら
成程、単に全員死んでるだけだったんですねーいや納得納得あははー

【変に上ずった声で独り言を言いながら、陣の横を通りすがる人影】
【上半身をすっぽりと覆うマントにやや長いジーンズを穿いた少年、いや子供がそこにいた】
【焦げ茶の瞳を挙動不審にきょろきょろさせ、濃い灰色の髪を指先で弄りつつ────】

この分じゃ宿屋も空いてないだろうしなー
どこか適当に野宿する場所でも探さないとなー

あ、どうもこんばんは

【人外の女性へ何故か夜の挨拶をしつつ】
【物凄い勢いの早歩きでその場を離れようとしていた】

【身長の低さ故、そんなに速くはないのが残念である】



/ノックしてもしもーし
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 21:09:26.59 ID:kQOR1b/AO
>>457
【キィン、と高い音が響く】
【金貨を指先で弾き、上方へ飛んだそれを、弾いた手でキャッチする】
【そんな動作を繰り返しながら路地裏へ入って来るのは、一人の青年】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【どうやら、機関員ではない様だが】

……ん?

【ヤンキー座りを決め込む青年の、『機関員』という言葉が聴こえたのか、金貨を弾く青年は、明らかに動きを一度止めて】
【しかし道を塞がれている訳でもなかったので、我関せずと先へ進もうと、再び歩き出し──】
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 21:17:05.43 ID:7lXxNrhAO
>>462

【待機時間実に一時間】
【壁の補助こそあれどヤンキー座りは幾分か足に極端な負荷がかかる】
【既に足はプルプルしてきているが、その目は通りかかる男の僅かな挙動を見逃さなかった】

ちょっと待て兄ちゃん

【プルプル震える足でゆっくり立ち上がり、立っている青年と目線を合わせる】
【男の視線が頭から足先を走り、また頭へ逆登る】
【機関に所属する人間がつけているであろう“何か”が足りないと見ると、幾分か体から力を抜き、】

“機関”について何か知ってるのか?

【問うた】
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 21:21:38.97 ID:F4Fk31aSO
/>>458ですがまだ絡み待ちしてます
465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/06(火) 21:22:12.94 ID:eY6G8gxQo
>>461

【黒く巨大な、作り物にも見える鋭い両手が血に濡れて、陣を描き】
【そして時折彼女は、それを舐める。指先の朱を、羽ペンの先でも弄るように】
【少年は運が悪いと言えるだろう、挨拶とその動作が重なって、視線と意識がそちらに向いたのだから】

【にたり、と人外の女性は笑う。それからわずかに駆けて、飛び上がり】
【―――――――すとん。素早く進む彼の、右隣へと着地して】

おぉこんばんは〜、良い夜だな?オマケに静かで夜景を独占できるときているぞ
………どうだ、野宿の場所なんぞ後にして、少し楽しんでいけよ。

【するりと彼の左肩に左手を回す。いや、回そうと――爪で傷付けぬようにしながら――試みる】
【それは動きを封じるものであり、誘いであり、脅しであり、ともかく緩やかな害意】
【抵抗しなければ、何をサせられるか分かったものではないが――――?】

/ははいはいはい、居りましたですよっ
466 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 21:25:13.75 ID:kQOR1b/AO
>>463
【弾いた金貨が落下を始め、相手が此方へ話し掛けて来たのに反応し、金貨を掴み、そのまま相手の方を向く】
【ぷるぷるしていた下半身を見て、「あー、随分と長い時間座ってたんだなー」なんて脳天気なことを考えていたのは、別のお話】

……一般人程度には。
詳しいことは解らんね。

【どうやら、本当に、ただ単純に相手の言葉に反応し、動きを止めただけらしい】
【『機関員』という、ある種不穏な発言に、体が反応したのだろうか】

機関≠ノ因縁でもあるのか、アンタ?
……いや、そんな人間腐るほど居る、か。

【右手に握り締めていた金貨を、ポケットにしまうと、青年はそんな自答をした】
【ポケットから引き抜いた手を適当にぶらつかせ、相手の反応を待つ】
467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 21:34:02.81 ID:7lXxNrhAO
>>466

【その頃青年はトントン、と二、三度軽く腿を叩き、プルプルを解消しようと奮闘していた】

そっかー、詳しい事は知らんか

【特別、“機関員”の言葉への反応を追求する気は無いようだ】
【その言葉がどんな意味を孕んでいるのか、重々承知しているからだ】

まぁあるっちゃあるんだな
ちょいと訪問したいんだが、何時もの通用口が使えなくなっててさあ
困った困った

【両腕をウンウンとうなずくモーションを取りながらそう答える青年】
【まるで知人にでも話すように、至極当たり前の様に爆弾を爆発させた】
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/06(火) 21:35:09.89 ID:FW9e9A27o
>>465

ぅひっ!?

【自分が今まさに逃げんとした相手が右隣へと着地したことに、少年は少なからず動揺した】
【夜の挨拶→つい普通に挨拶を返す→なんとなく襲い辛くなる→完 全 逃 走】
【という中々無茶のあるプランの崩壊を実感しつつ、何か言葉を返そうとするが…】

ああ、あああああのっ…!!

【ぽん、と】
【いやに爪の長い左手が肩に置かれたことによって、その気も萎えてしまうのだった】

あ、はは……そう、でひゅ、ね…
ほれじゃあ、お言葉に甘へて、ちょっとだけ…

【噛みながら答えつつ、少年の思考が切り替わる──逃亡から、生存へと】
【とにかく相手を刺激せず、何とか無事に、いや既にダメな気もするが、とにかく事を済ませ、無傷で帰ろうと】
【引き攣った笑顔とズレる丸眼鏡の裏で、そう考えるのだった】

【───人外の女性は、少年からほんのりと魔力のようなものを感じるかもしれない】


/よろしくお願いします!
469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 21:42:54.85 ID:kQOR1b/AO
>>467
【青年は相手の助力になれなかったことを悔いた訳でもないが、まあ悪い奴ではなさそうだから出来うる限りの力は貸そうかと、思った矢先】
【ポロポロと零れる言葉の爆弾に、青年は表情を驚きに変えて、相手から距離を取ろうと、素早く後方へ下がるだろう】

──ッ、アンタ、まさかとは思うが……

【訪問=A♂ス時もの通用口、そんな言葉を聴かされれば、嫌でも取る反応か】
【青年は後退と同時にポケットから先程の金貨を取り出し、構えを取る為、胸の前に突き出した左手のバングル、その投入口に金貨をあてがったまま、一見すると奇妙な姿勢のまま、相手の様子を窺っていた】
【確認≠フ意味を込めた言葉を、呟いて──】
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 21:49:02.23 ID:Iso3yctwo
【町外れの展望台】

…そういえば、ゼーロって火憐の妹、だったよね。
レイドもアストラの妹で、ボクもにぃとベルねぇとカノンねぇの妹で……。

【小高い丘の上、柵で仕切られた公園のような場所】
【柵を乗り越えたら急に崖のようになっているけれど、お構いなしに腰掛けて足をぶらつかせる人物がいた】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々うっすらとした街灯すら反射してきらりと輝く】

……ねぇになる気分って、どんな風なんだろ?
ボクもちょっと、やってみたいな…でもボクより年下って……?

【物思いに耽っていて、知らず漏れているのは、思春期の妹が考えそうなことだ】
【鮮やかで静かな夜景を眼下に納めつつ、猫少女はひたすら思考の海で泳ぐ】

【そりゃあもう、背中はとっても無防備だったそうで】
【カットジーンズの入り口から垂れ下がる尻尾なんて、地面すれすれを右へ左へ】
【油断塗れ、隙だらけ。いくら人が少ないからって、あまりにも…ねぇ?】
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [saga]:2011/09/06(火) 21:49:42.54 ID:eY6G8gxQo
>>468

【少年の言葉に、この女性はまた笑んだ。“わらった”のではなく、“えんだ”のがミソである】
【その様相は『妙な真似したらブチ殺すぞ☆ミ』、とでも言い出しそうなのもまた気のせいではなく】

おーおー、素直で結構……茶もなきゃ上がる家も無いがな
適当にその辺で寛いだらどうだ、どのベンチもどの道路もスカスカだから、さぁ
あぁでもやっぱりベンチにしとけ。道はほら、汚れてるだろ―――?

………、……お前能力者?

【肩にかけた手を、またその爪を少年の胸元だとか首だとか、そういった所に伸ばしつつ】
【ゆっくりと確りと、誘導するかのように女性は魔方陣の方へと彼を連れて行く――その時】

【おそらく、少年の魔力らしいものを感じ取ったのだろう。不思議に思ってか、単刀直入な質問をした】
【その際不意に顔が近づけられるが血の匂いはせず、普通の女性のような香りが鼻腔をくすぐるだろう】

/はいっ、よろしくしくお願いしますです〜
472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 21:52:03.51 ID:7lXxNrhAO
>>469

ん?

【青年の行動を止める要素は何もない】
【そもそもこの街、世界では目の前の人間が突然爆散しても、良くある事で済むレベルだ】
【目の前の相手がいきなり距離を取ってもおかしくはない】
【とはいえ、咄嗟の判断で距離を取る行動を起こせた事は賞賛に値する】

まさかも何も、本部……支部でもいいや、とにかくどっかに訪問したいだけ何だが……
そんなにおかしいか?

【組んでいた腕を解き、右手を下げ、左手を腰に添える】
【こちらは身構える様子は無いが、もしかしたら今のこれが戦闘出来る姿勢なのかもしれない】
【というかこの青年、雰囲気そっちのけで相手のポーズに形容出来ないデジャヴを感じていた】
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 22:01:06.69 ID:kQOR1b/AO
>>472
【構えを保ったまま、青年は相手の態度に納得しつつも、同時に苛立ちを覚え】
【表情は、疑念と怒りが混じった、苛立ち≠、綺麗に映し出す】

ああ確かに、可笑しくはないな。
俺はアンタに機関員か?≠チて聞いてんだ。
機関員なら本部や支部を訪問するのは当然だしな。

【相手の構え──一見すれば、とても臨戦態勢には見えない、が…】
【構えが変わった=Aたったそれだけで、青年は戦える構え≠ネのだろうと、当たりを付ける】

兎も角、機関≠チて言葉にはそれだけ人を警戒させる力があるって訳だ。
初対面で悪いが、近くに寄りたくなくなる要因にはなるね。

【相手を注視したまま、その行動の変化を、見過ごさぬ様に、注意を払い】
【青年は、相手が感じるデジャヴ等、知る由もなかった】
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/06(火) 22:10:00.54 ID:FW9e9A27o
>>471

【その辺で寛いだらどうだ、という声に、ひょっとしたら何とかなるかも?という考えが脳裏をよぎる】
【が、同時に魔方陣の方へとゆっくり誘導されているのに気づき、それが楽観的すぎる考えであると脳内で棄却した】

(れれれれれれれ冷静になれ僕!円周率を数えて落ち着くんだ!)

【女性の爪が喉を掠める度にくすぐったさに身悶えしつつ円周率を数え】
【いつの間にか循環小数にすり替わっているのに気づいて愕然とした頃、唐突に質問を投げかけられた】

ひゃいっ!?

【うっかり素っ頓狂な声で返事をしてしまう】

…え、いやまあ、確かに妙なことはできます。手を触れずに物を動かしたりとかなら
でも能力者という程強くはないとおもいましゅ、…思います

【急に顔が近づけられ、無意識に頬が赤くなる】
【皮肉なことに、明らかに普通ではない相手から普通の女性のような香りが漂い、少し落ち着いてきた】

【少年も能力者のことを知らないわけではない。つい最近も、脇腹に風穴をブチ空けられたところだ】
【自分も能力者かもしれない、とは露ほども考えたことなど無かったのだった】
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 22:10:10.73 ID:7lXxNrhAO
>>473

ちょ、怖いって。悪気は無いんだ

【表情の変化を読み取ったか、両手を前に出して弁解する】
【端からみたら構えを崩した様にしか見えない】

……別に正義のヒーローでも機関に訪問する用ぐらいあるだろ
訪問するってだけで決めつけるのは良くないぜ?

【顔を後ろに引いて、軽く横を向く。視線は青年を捉え、同時に困った、と言った目をしている】
【アニメとかでも良くある、困った時の動きだ】

あーいや、悪かった。そりゃいきなり私は機関員ですー、なんて言われて良い印象湧かないよな
悪かった。ゴメン

【そして上記の動作をリセットし、頭を下げて頭上で手を合わせる】
【つまる所の平謝りという奴であろう】


【……ん?】
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 22:18:55.53 ID:kQOR1b/AO
>>475
【自らの知る機関員のイメージとは、あまりにかけ離れた、その光景】
【苛立ちよりも呆れが勝る様な心境だが、それでも気を抜くことだけは、絶対にしない】
【相も変わらず、構えは解かぬまま、青年は相手の弁解に応答する】

さーて…な。
騙し討ち≠チて奴も警戒しないといけないんでね。
ハイそーですか≠チて信用する訳にいくかっての。

【機関員≠ニいう言質が取れた今、それは尚更に】
【とは言え、相手の話を聞こうとする意思は生まれたのか、先手をかけることはしない】

で、アンタは俺のイメージする機関員とは随分…離れているんだが…
──だいたい、何だって締め出し喰らってんだ?アンタ。

【機関員でありながら、何故?そんな疑問を、そのままぶつけるのだった】
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 22:19:50.23 ID:CrNkDGlSO
>>470
/未だおりますか?
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 22:20:59.13 ID:Iso3yctwo
>>477
//パターン青、あなたの直下です!
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/06(火) 22:25:17.70 ID:eY6G8gxQo
>>474

【陣に近付けば、当然死体の山も近くなる。臭いも、存在感も、酷く増すのだ】
【ただ救いなのは今、この人外の女性から死臭がしないこと。その程度】
【少年の状態は本当に悪い所にあることがよく分かるが―――[ピーーー]つもりは、今のところ無いように思える】

【女性は少年の『手を触れずに〜』という下りを聞いてから、顔を近付けたままなのだ】
【近付けたまま、彼の目や顔付きを眺める。そんな行為、殺そうという相手にはしないだろうから、である】

……念動力か?いやまあ、そういう能力だって有るだろうさ
光を操るものからカードの状態を変えるってのまで、能力は千差万別だろ?

でもなあ……普通の面構えだよなあ、お前。見るからに害、無さそうだ。
あぁ、で、名前は?私は無いから後にも先にも言わないけどな

【少年からは、女性の蒼い肌と銀の髪と、それから二本の角がよく見える事だろう】
【名を尋ねた辺りでようやく両者は――ほぼ一方的に――離れ、陣の外円にたどり着くのだが】
【そこで彼女は、少年の方から手を離す。近くにベンチがあるが、『それにでも座ってろ』と言うことだろうか】

【ちなみに、魔方陣は血糊で描かれているから近くで見ると尚更圧倒される感があるだろう】
【魔術の知識でもあれば召喚に使用するものだと解るだろうが、そうでなければ気触れの象徴としか思えない。】
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 22:28:05.36 ID:7lXxNrhAO
>>476

【パッと顔を上げ、手を前に出してまた顔を引く】
【「待て待て」と言いたげな動きだ】

まっさか闇討ち追い討ちかけた事はあっても騙し討ちなんて……
あれ、したことある……いやいやいやでもしないから、うん

【…………】
【大丈夫なのだろうかコイツ(主に頭)】

いや……色々あって一年位離れててなぁ……
ちょくちょく上には連絡入れたんだが、いざ行こうとしたら勝手口が締まってたんだ
連絡ぐらい寄越せっての。アンタも思うだろ?

【本当にコイツ機関員か。実はハッタリなんじゃないか】
【色々思うことはあるだろうが、信じる信じないは青年次第だ】

【というか青年の言う通り、コイツはあまりにも機関員のイメージとはかけ離れている】
【その理由は別にあるが、それはまた別の話】
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 22:32:37.03 ID:CrNkDGlSO
>>470

………――いやいや、姉ってのは結構大変なモンだよ。

【それは突然、その少女の独り言に紛れ混む。】
【少女の独り言に“誰か”が混じって、会話となったのだ。】
【声は背後から………もし猫の少女が振り返ってその“誰か”の姿を見たならば】

【元々何色の物だったのか分からなくなってしまう程に汚れたローブを身に纏い】
【顔中には包帯を巻いた少女がそこに居た。】
【その蒼いボサボサ髪には氷で出来た花の髪飾りをつけている。】

/かなり久しぶりのロールですから至らない所だらけになるでしょうが
/よろしくお願いいたします。
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 22:37:13.84 ID:kQOR1b/AO
>>480
大丈夫かコイツ……(そこは否定しとけよ……)

【心の声が 漏れてます】
【が、別に反対でも問題はなかった様な気がするのだった、まる】
【兎にも角にも、青年はゆっくりと、その動作を完遂する前に相手が襲いかかってこないか、細心の注意を払って、投入口から金貨を離して、ポケットへしまうだろう】

色々、ねえ。
まあ此処で俺に嘘を吐くメリットなんかないだろうし、一応は信じるとするか…
それにしたって、連絡入れてたのに締め出されるのはおかしいだろうに。

【相手が自分に嘘を吐く理由がない】
【そう言って、青年は臨戦態勢を解いた──様に見えるが、実際は見て解るほどには、警戒を表しており、構えも完全には解いていなかった】
【ただ、普通に話をする分には、なんの問題もないだろう】
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/06(火) 22:39:48.75 ID:FW9e9A27o
>>479

【魔方陣に近づく程に濃くなる血の臭いに、少年は少々気分が悪くなってきたようだ】
【だが顔色が優れないのは、女性が顔を近づけっ放しなのも一因だろう】

千差万別、ですか…

【オウムのように言葉を返しながら、少年は複雑な表情をしていた】
【腑に落ちない点があるのか、単に実感が沸いていないだけなのか】

それはそうですよ、ただの通りすがりの一般人なんですから
名前ですか?…レアです、レア・ヴァルケンハイムと言います

【名前を問われ、渋々、といった風に答える】
【無論、ただの一般人であるハズが無い。そうであるなら、今頃積み上がっている死体の仲間入りをしているだろう】

【魔方陣の外円辺りでようやく解放され、密かに胸を撫で下ろし】
【しかし逃げるわけにもいかないので、近くのベンチに腰掛けた】

…それで、これで何をしようとしてるんですか?

【そう言いながら魔方陣を眺める】
【少年は魔法の類を修めた事は無い。陣を見たところで、何がしたいのかなどさっぱり分からなかった】
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 22:40:18.90 ID:Iso3yctwo
>>480
それもそうだよね、ボクもあうなり頼ったり甘えてばっかりだし。
自分はちゃんと受け止められるか、確かに心配…ってわぁっ!?

【会話が成立してしまう事実に疑問を抱かず、そのままキャッチボールを行おうとした猫】
【だが疑問を知覚した瞬間思考が消し飛び、軽いパニックを起こしてバランスを崩した】
【腕を振ったりよろめいたり忙しく姿勢を制御していたが、膝で挟んだ木の柵に従い半回転】
【逆さまになりながら後方に視線が行き、誰が自分に声をかけたのかを天地逆転状態で思い知った】

【氷の花飾りと、蒼い髪】
【ボサボサの髪やその色に親近感を覚えつつ、色の判別がしにくいローブ】

【こんな状態にも関わらず、猫は数度ぱちくりと瞬きをしてから】

……あなた、誰? いつからそこにいたの?

【まったく警戒心を見せず、そのまま相手の素性を問うた】
【いきなりでびっくりした、以上の感情はなさそうで】

//了解しました、おかまいなく
//それではよろしくお願いします
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 22:42:29.16 ID:Iso3yctwo
>>484
//いきなりお目汚し失礼しました
//>>480ではなく>>481への安価です
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/06(火) 22:46:08.12 ID:5fCb85Mfo
【路地裏】

おいおい。幾らなんでも弱すぎるよ、アンタ。
その歳でこんな所を歩くからにはスキルの一つ二つあると思ったけど。
……まさか、本当にただのガキなのかい?

【朱色の機関制服を身に纏う、赤髪青眼の女性】
【女性は左眼に眼帯をし、首のペンダントには『40』と刻印がある】

まっ、いいや。
どこぞの性悪が言ってたように、ここは餌にでもするかな。

【火傷を負い、気絶した少女を担ぐと、暗い暗い路地裏を歩き出す】
【胸のナンバーも併せてその姿は、とても善人には見えないだろう】
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 22:46:45.80 ID:7lXxNrhAO
>>482

何だとッ!?
本気だせば凄いんだぞ!

【「!」を付けてはいるが、怒っている様子は無く、どちらかと言えば親しい仲と話すような口振りだ】
【驚く事にこの男。警戒こそあれど敵意を発してはいないのだ】

そうだろ?だからどうにかして入る方法を考えてるんだが……何か無い?

【それを聞くか。よりにもよって機関を敵視する人間に】
【自分で言うのもアレだが、道化にも程がある】

いや多分警備の為に通用口の場所を変えて、それが俺に伝わって来なかっただけだろう
連絡っても生存報告みたいな一方的な奴だったし

【また左手を腰に添え、今度は右手を顎に添えている】
【警戒も構えも何のその、と、あくまでも自分のペースで話している】
488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 22:47:45.80 ID:HDwbmeCM0
【廃墟―――屋上】
【夜の街並みの明かりから少し離れた位置にある廃墟】
【随分前に人が寄り付かなくなったのか、内部は荒れ果てて、ガラスや瓦礫が床に散乱している】
【その屋上、破れたフェンスがぶらりと垂れ下がり、大通りが望めるその場所にいる人物が―――…】

いやー相も変わらず街はゴミで溢れてますねぇ、嫌だ嫌だ
そろそろウザったいので都市ごと地図から消しましょうかねェ…なんて

使徒の召集も大分進みましたがまだまだ………何かいい玩具はないものか


【壊れたフェンスに腰かけ、眼下の街並みを眺めては物騒な発言をする男】

【前髪に金色のメッシュが入った肩ほどまでのワインレッドの髪】
【表情が読めない蛇のような℃目に赤いハーフフレームの眼鏡を付けている】
【深紅にストライプの柄が入ったスーツに、赤のネクタイ、その下に黒いシャツ】
【高級そうな黒い革靴を履いて、左手の甲には蛇の紋章の中に逆さ十字≠ェ入っている刺青をした180cm程の長身の青年だ】

【凛々と輝く街の明かりを蔑むように眺め、自分を愉しませるモノを探している】

489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/06(火) 22:53:33.51 ID:eY6G8gxQo
>>483

ですとも。私自身、何人も能力者と……あぁいや、“私”じゃないが
まあとにかく、能力なんて強から弱までなんでも有るんだよ

……って言っても、実際何が能力だなんで言い切れないけどな

【と、なんだか不思議な言い回し。見た目も不思議だから、気にならないかも知れないが】
【それから名前を聞いては『ふうん』という適当で存在な返答をし】
【地表の血をべっとりと黒い手に付着させて、未完のそれを高みに導かんと動き出し】

あぁなんだ質問か?一般人なのにレアなヴァルケンハイム。

……冗談だ、答えてやるからそんな面倒そうな顔するなよ
簡単に言うとな、これは地の国にゾンビだマミーがグールだ、って連中を満たす魔方陣だよ
最近退屈だろ?戦いと平和でハイ終わり、だろ?あの大会なんぞも所詮見世物だろ?

そんなの真っ平御免だから、じゃあこっちから動いてやるよってワケだ
それに、探し人を引っ張り出せるかも知れないしな……ま、今のが答えだが満足したか?

【あっけらかんと彼女は言った。さもそれが当然であるかのように、けろりと】
【見た目も人外なら、考え方もただの人間とは底から違う。平和の謳歌なんぞ、クソ食らえだと言うのである。】
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 22:57:37.38 ID:kQOR1b/AO
>>487
【そのフレンドリーさは、警戒を抱く者に取っては、湿気を多量に含んだ、空気の様に】
【纏わりつく様な不快感を、運ぶことだろう】
【同時に、青年には多大な動揺と、疑問を抱かせてもいる】
【もしかすると、相手は単なるマイペース≠ネ男ではないか、と】

……ハァ、成る程ね。
それでこんな場所で他の機関員を待っていた=cってとこか。

【初めに相手が呟いていたこと、座って何かを待っていたことも、これで説明がつく】
【確かに機関員であるなら、大っぴらに人捜し≠ネんて、出来るものでもあるまい】

それじゃ困る訳だ。
とは言え、俺は機関員じゃあないんでね、悪いが良い案も浮かばないし、助けようがないな…

【しかし、相手の持つ、カノッサにしては異質な雰囲気なら、或いは──】
【お手上げだ、とばかりに両手を横合いに投げ出して、青年はある程度オーバーなリアクションを取るのだった】
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 23:03:24.59 ID:bPwecWsH0
>>488

――――都市ごと消し去るのも悪くはないかもしれませんが、その前に一つ、頼みたい事があります…………

【背後から、小さい子供の声が聞こえてくる】
【こうした廃墟に出入りしている以上、その人物も尋常であるはずが無く】

恐らくは、そちらも『愉しめる』事のはずですが

【黒のボディースーツを着込み、目元をバイザーで覆っている、小学生ほどの3人の少女が】
【横一列に整列したように、その場に佇んでいた】

【少女達の額には、それぞれδ、η、σという文字が刻まれており】
【δの少女は黄色の、ηの少女は銀色の、σの少女は紅色のショートカットをしている】
【なにより、髪の色と額の文字を除けば、彼女らの容姿は瓜二つである】

【δの少女には、見覚えがあるだろう】
【そして、その鏡映しの様な姿から、他の2人の正体もすぐに分かるはずだ】
492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/06(火) 23:03:44.31 ID:CrNkDGlSO
>>484

そうそう、
まぁ、『姉なのが嫌だっ』て言ったらそれは嘘になるけどどさ、

【包帯の少女は自分の方から始めた言葉のキャッチボールをそう自己完結させてから】



私はちょっと前から居たよ。
って、あれ?
覚えてない?私はアンタに何となく覚えがあるんだけどさ、

【猫少女の質問に質問で問い返すのだった。】
【青色の毛並み、中肉中背の身体、その見た目には彼女にも見覚えがある。】
【今目の前にいるのは、いつぞや少年に大人げなく切れた時に、その場にいたあの少女だ。】
【覚えられてないのか?……そう思ったのだろう包帯少女は少し不機嫌そうな顔をするのだった。】
493 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 23:06:10.65 ID:QoKdGJdQo
>>455

【じーっと料理中の姿を見つめていた――羨望の眼差しである】
【料理は超弩級に下手くそ。鍋が火を吹くレベルな可哀想な子だから…】


は、はぁ……金貨、銀貨……。


【難しい話は苦手、と言わんばかりに頭に疑問符を浮かべながら眉間に皺を寄せて】
【ちびちび、とミルクセーキを飲みながら一生懸命理解しようとしていた――無論、理解できていない】
【唯一浮かんだ感想は「硬貨だと嵩張るから面倒臭いなぁ」というもの。家が無いので、困り顔】


あ、大丈夫です……お腹、空いてるので……。

えぇ、本当に大丈夫ですから。私は、吸いませんけど……最近はお煙草を吸う方が多いので。


【そういう連中に出くわしていれば、必然的に慣れるものである。そう言わんばかりに微笑】
【営業スマイルだろうか。あまり本心から笑っている気はしないが――まあ、それはさておき】

【青年の言う”シャトー・ルビーシャの86年”は知らないものの、高価である事は察したらしく】
【お金大丈夫かな、とカウンターの隅に置いた紙幣に少しばかり視線をやった】

【丁度、ミルクセーキを飲み干した所で――カルボナーラの完成】
【思わず少女も小声で”わぁ”と言うレベルの手際の良さ。死んでも出来ない気がする、と羨ましげ】


お、おじょ……ん、満足です……。
あ、あの、無かったらだいじょぶですから……!


【カルボナーラが取り分けられる。少女は食べても良い、と言われるまでは待機する様です。犬みたい】
【針と糸が有ったかな、と思案する青年を見て申し訳なさそうに両手を前に小さく出して断る―――おどおど、おどおど】


/遅くなりました……続き、お願いしますです
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 23:09:03.51 ID:7lXxNrhAO
>>490

【……と、思っただろう】
【しかしそれは全て計算の内】
【これは全て相手にギャップによる不安を与える作戦……】

【んなわきゃない。青年の思う通り、本当にマイペースなのだ】

そういう事だ
「悪い事すると路地裏から機関員が来るよ」なんて言われたみたいに良くいるから待ってた訳

【男の行動理由はそれで正解である】
【だが、人探しを出来ないのではなく、待ちに回っていたという点だけは訂正しておく】

んー、そうか。付き合わせて悪か…ん?

【顎に添えてた手を頭に乗せ、謝罪を口にしかけた時、】
【突如弾くように頭を上げ、】

いや、正 面 か ら 入 れ ば い い ん じ ゃ ね ?

【……抜けた答えを出した】
【てか正面って何処なんだろうか】
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/06(火) 23:10:07.22 ID:FW9e9A27o
>>489

…それもそうですね
そう考えると、僕も能力者になるのか…

【なんだか妙な言い回しだが、しかし言っていることに少年は納得する】
【言われてみれば、能力の正確な定義なぞ無いのだ。力が使えれば能力者、でも何の問題も無い】
【でもいくら力が強くても腹に穴は空けたくないなぁ、と微妙に場違いなことを思う少年なのだった】

わーいそれは楽しくてイイデスネー

【内容を聞いた途端に頭が真っ白になり、カタコトな言葉しか出てこなかった】
【ロクでもないんだろうなぁという予想を遥かに超えたロクでもなさである】
【しかし止める気にはならなかった。今は国より己の命である】

────…あれ?

【ふと、魔方陣の一部が目に留まる】
【無論、意味は分からない。何だかよく分からない図形の集合体があるだけだ。しかし、それがいやに目につく】
【やがて訝しげな少年の目つきが段々と緩くなっていき、陶酔しているような表情になった、かと思うと急に立ち上がる】
【ふらふらとそこに───陣の密度が一段と濃くなっている位置───近づくと、しゅりん、とおもむろに懐から小剣を抜き、左手に刃を押し当てて─────】
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 23:10:48.50 ID:HDwbmeCM0
>>491

やーだな冗談に決まっているじゃあないですかぁ〜ハハハハハハハハっと

おやおや、私の方からももう少したったらお話に行こうと思っていたのですが―――…
まぁその件は今回はおいておくとして………どうしたんですか改まって…えーと

【するりと身体を動かしてフェンスから降り、眼鏡の位置を正しながら笑みを作る】
【少女達の所属は理解していたが、肝心の少女たちの素性はイマイチ把握していなかったのか肩を竦める】

創造主@lは息災ですか……?お互いにバタバタしてましたから連絡も滞ってましたしねぇ
まぁそんな毎晩連絡を取り合うような中でもないですけど…クク

【芝居じみた口調でスラスラと言葉を紡ぐとフェンスに背中をそっと預ける】
【夜風に吹かれ、鮮血の髪が揺れながら、相手の要件を待っている】
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 23:13:56.37 ID:Iso3yctwo
>>492
【指摘されて、どきりとした】
【いやまて、覚えはある。その特徴をもつ人物は、確か『あの直前』に、】
【ひょいと手をつき、ビデオの逆再生の如く柵の上に戻る】
【それから体の向きを180度反転させると、ようやく得心が行った】

ご、ごめんリコリス、逆向きだからわかんなかった……。
久しぶり、元気そうだね。
間違いじゃないよ、ボクはブルーローズ、間違いなく、うん、……本当にごめんね、えへへ……。

【後頭部を描きながら、照れた様子の猫】
【誤魔化し混じりに笑って見せる。申し訳なさは本物だったが、どうにもいろいろ怪しい】

【…それに本来、彼女のほうが識別しにくかったかもしれない】
【大部分は同じなのだが、髪質や口調、目の色といった細かい部分が以前とは異なっている】
【ただの幼女から少女への成長を遂げている。僅か二ヶ月の間に】

…それで、リコリスもおねえちゃんだったんだ?
もっと話を聞かせてもらえると、嬉しいなっ!

【追求を封ずるかのごとく、先に手を売ったのはローズ】
【前回に引き続き失礼な態度を取ってしまったいたたまれなさを、誤魔化す意図もあるのだろうけれど】
【きらめく瞳は宝石のよう。好奇心も真である】
【以前と異なり、他に連れがいる様子もないし、今まで一人だった反動なのだろうか】
【いきなり親しげに、楽しげに話しの続きをせがむ姿は、まだまだ子供だった】
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 23:17:40.79 ID:kQOR1b/AO
>>494
【相手の待って居た理由を聞いていた辺りまでは、「まあ確かにな」と、同意して相槌を打つことも叶ったのだが】
【問題は、最後の言葉】
【多分、相手が突拍子もない発言をした瞬間、青年の表情は何とも形容し難いものになっていたことだろう】
【それと共に確信するのは、「コイツ、マジ≠セ」である】

いやいやいや。
そもそもそれが解らないから苦労してるんじゃ…まあいいや。

【うん、相手が自力で答えを導きだしたなら、うん、良いことなんじゃないかな、うん】
【半ば真面目に考えることを放棄した青年は、投げやりなアドバイスを一つ、相手へ投げかけて】

あー、それか周りでどんちゃんやってりゃ向こうからコンタクト取って来るんじゃね?
俺に言えるのはこんくらいだな。

【それによって相手がどうなるかは、神のみぞ知る、だが】
【もう用事は済んだろう?とばかりに、青年は踵を返して、その場を後にしようとする】
【何も声を掛けなければ、そのまま通りへ消えて行くのだろう】
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 23:17:45.86 ID:Eul8C63SO
>>488
【かん、かん――かつん、】

【廃墟の屋上に続く階段を昇ってくる足音が響く――が、その音はやけに不規則で】
【途中で立ち止まってみたりよろめいたりしているらしい、とそれだけで察しがつく程。】
【時折、若い女の声で「ばかやろぉー」なんて荒声のオマケもついている】

【そして足音はようやっと最上階まで辿り着いて――がちゃり、と屋上のドアが開くと】

ぅう、何なのよぉ、もうやだ大ッ嫌いっ
あったま来るわぁ…あたしが何したってのよぉ
男なんて、男なんてねぇ――っ、ぅう…何だっけ

【現れたのは一人の女性。サイドでまとめて花を挿した長髪と、手にはめた指貫グローブが特徴的】
【その他に目立つ特徴は無い――が。多分、青年よりは年上かも、知れない。そんな感じの女性である】
【足取りは覚束無い上に、酷く酒臭い。きっと離れた位置にいる青年にも届くであろう程だ】

【この酔いどれ女の方は未だ青年に気付いていないようだが――果たして、青年の方はどうだろう、か】
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/06(火) 23:19:31.83 ID:eY6G8gxQo
>>495

さあな、ジャグリング程度でもうまけりゃ能力かも知れない
それにお前は他人が感じられる程度に魔翌力もあるんだから、素質有りだろ
ってことで、能力者デビューおめでとーレアなんとか君。

……お、分かるか?一般人とか言ってた割にはいい考え方してるなぁ
流石に魔方陣一つじゃ達成出来ないし、いっそお前今後も手伝って……ん?

【するする、と頭の中に完成図があるかのように名無しだという女性は陣を書き進める】
【話しながらでも手を止めない辺り、やはりきっとそうなのだろう、が】

っ……“お前”、なにしてる――――?

【聞こえた疑問符、目付きの変化、表情の移り変わり、そして小剣】
【何もかもが先ほどまでの少年とは違って見えて、さすがにコレには作業が止まった】
【そして、初めて物を見るかのような真っ直ぐな瞳で―――人外は、何が起こるのかと彼を見つめ――――。】
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 23:20:14.69 ID:Iso3yctwo
>>492
//たびたびすみませんちょっと訂正しますorz
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/06(火) 23:20:49.38 ID:Eul8C63SO
>>499
/うわーいやっちまった。お気になさらず
/>>499は無かった事にー
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 23:22:12.90 ID:/gkAq+KN0
【路地裏】

(ようやっと、体の調子が持ちなおして来た)
(改めて不便だよ、休んでる間もみんなは戦ってるのに――)

【ふんわりウェーブした桜色の髪は、赤いリボンで花束のような短いツインテに】
【薄紫色の瞳は射抜くような意志の強さを感じさせるのに、垂れ目】
【桃色の地に青帯の『ミニスカ着物』に、華奢な身を包む】
【そんな風采の中高生ほどの少女が―――どこか、焦燥感を湛えた面持ちでそこに居た】

【昏い空間のあちこちに対して、異常を探そうと眼を光らせ】
【手の内には、少し乱暴に丸めた新聞紙らしい印刷物】

(『実験』には成功した、同じ手は通じるだろう)
(僕の能力は外部から止められた事がない。奇襲なら。だけど――)

……、…、こんなもんじゃ、名は売れないんだよねぇ

【言葉の延長線上で、はぁと溜息を吐き出し、左手をその受け皿にしながら】
【少女は路地裏の壁に背を預けて、少しばかり休もうとするだろう】
【ふと。見上げるのは――どんより。のしかかる様な、夜天で】

【奇矯な服装、好みは有るけれどもいちおうは淡麗の部類に入る容姿】
【そして彼女が握っている、内容の定かでは無い新聞】
【もしかしたら、周囲の興味を誘ったり、何か矛先が向かうかも知れなかった】
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 23:22:31.43 ID:bPwecWsH0
>>496

話…………とは?

【何か、少女たちにも青年――――レギンに話すべき事があったようなのだが】
【それを口にする前に思わせぶりに出た言葉に、わずかに反応する】

…………リイロクローンδ、ライトニングブレイダー
「同じくη、ロンリームーンライト」
<……同σ、キャピタルフィーバー>
…………シュバルツ様の子息であるリイロ=M=ヴェイス様から生み出されたクローン兵士です

【呼び名に困っているらしいレギンの様子を見てとり、それぞれに名前を口にするリイロクローン達】
【以前の遭遇の時には話していなかった自分たちのカテゴリーに関しても言及して】

……以前の『Justice』の『風霊統主の城』襲撃の際に、能力者を一人失われてしまいましたが、シュバルツ様は健在です
――――現在、新たに行動の計画を興しておいでで…………今回は、そちらに共同戦線の申し出を持ってきました

【暴蜂側には、どうやら何某かの痛手があったようで、一人、死者が出てしまったという】
【しかし、彼女たちにその事に関する感傷の様なものは読みとる事は出来ず、そのまま淡々と用向きを口にする】
【――――再び、蜂は巣から飛び立とうとしている】

――――水の国『ホウオウシティ』のオフィス街…………近々、シュバルツ様は襲撃の計画を立てている
これに向けた人員を、そちらで用意してもらいたい……

【事の概要を口にするライトニングブレイダー】
【無論、その中身も突き詰めれば何らかの含みを持たせているのだろうが――――】
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 23:22:36.66 ID:HDwbmeCM0
>>502
//申し訳ないまたの機会に…!
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/06(火) 23:29:47.63 ID:7lXxNrhAO
>>498

【一方男は何故複雑な顔をされたか】
【何故その様な事を思われたか解っていない様で、】
【それ故に何が問題かも解っていない様に見える】

……あ゛……

【どうやら今その問題に気付いた様で、つまり振り出しに戻った状態だ】
【割と自信満々だったらしい】

あ、そうか。何か起こせば何人か釣れるか
まあ他に手がなきゃやってみるよ。ありがとうな

【同様に足を路地裏の奥に向け、後ろ手に礼を言う男】
【それ以上は声をかけることは無く、男は路地裏の奥に消える】

【……】

……部下に電話かけるか……出るかな……
……おう、そう俺俺。いや詐欺じゃなくて…………

【路地裏の奥。とりあえずドンパチする前に電話越しにドンパチする男がいたらしい】

/お疲れさまでした!
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 23:34:12.20 ID:HDwbmeCM0
>>504

いえ、まぁそちらのお話はもう少し後にしておきましょう
まずはそちらの案件を処理する事から始めましょうか―――。

【トントンとこめかみを叩きながら返答する】
【あまり急ぎの要件ではないのだろうか―――取りあえず話題を流す】

へぇ、全く同じに見える貴女方でもしっかりとカテゴライズされているのですか
まぁなんにせよ名前は良いものです、その者の価値と概念が決定する―――。

【柔和な笑みで頷きながら、三人の容姿と名前を合致させていく】

成程、機は熟した―――という訳ですね、それは大変結構
こちらの都合が付けば共同戦線も喜んでお受けいたしましょう、フフーフ

【再び眼鏡を正しながら頷く、レンズの向こうで黄金の瞳がギラギラと輝いている】
【まるで獲物を前にした獣のような―――狂喜の輝きだ】

はっホウオウシティのオフィス街ですか、それは最高だ、あそこもゴミが多い
人員の容易とは如何様なモノを…?兵器から兵隊まで何なりとお申し付けを―――。

508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/06(火) 23:34:16.92 ID:FW9e9A27o
>>500

【────左手を、勢いよく引いた】
【手の平に線が紅く刻まれた光景に、すぱっ、という擬音がよく似合う】
【一瞬の後、ぶしゅ、と勢いよく出血するが、少年は眉一つ動かさない】
【その場に膝を着いてしゃがみ込むと、左手の指先から血を垂らし───】

─…が歪だな媒介の劣化かとにかく最適化が必要だ形式は汎用式を用いて収束する魔力を───

【凄まじい速さでぶつぶつと呟きながら、陣へと書き込み始めた】
【目が素早く動き、左手が目まぐるしい速さで動いて加筆していく】

【その光景を見ているなら、人外の女性は気づくだろう】
【少年の左手、流れ出る血液が薄く輝き】
【加筆された陣のその部分にだけ、段々と魔力が、あるいは別の「何か」が集まってきている】
【このまま放っておけば、何が起きるか分かったものではないが…?】
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/06(火) 23:34:26.41 ID:kQOR1b/AO
>>506
【一方、金髪碧眼の青年オルカは、カノッサ機関≠ニいう組織に若干の同情、または疑問を抱いたそうな】

そういえば、名乗ってないし、名前も聞いてなかったな。
………まあ、それが普通か。

【ともあれ、相手がカノッサ≠ナあれば、必要以上に近付くのは愚行であると、自分を戒めて】
【夜の街へ、青年は溶け消える───】


/お疲れ様でした!
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/06(火) 23:47:11.97 ID:Iso3yctwo
>>492
うぅ、油断してたよ…こんなんじゃ、まだまだだねー。

【たははと笑って見せる猫。その声は、以前の従者めいたものとは違う、外見相応少女のもの】
【逆さになった状態で反転した髪の毛や服装、腕輪や瞳の色、仕草…良く似ているけれど、違う】
【足で柵を挟んだまま地面を押し、ビデオの逆回しのように座りなおすと、改めて横方向180度反転して向き直る】

…? ………えーっと…、

【猫、未だに思い出せない様子】
【暫し首を捻り、返す刀で反対側へ深く捻ると、何か閃く光景があったらしい】
【―――――両者の『最初の記憶』だ】

あ、あのときの人か!

【―――――そして記憶の再生と同時に、猫は墓穴を掘る】
【別人だと誤魔化しきれなくなってしまったのだ。この失敗は、実のところ二度目】
【特殊なケースと油断していたために起こった失敗だけど】
【緑の目をした猫は、それに気付くとしゅんと落ち込み、うなだれた】

……えっと、その……ごめんなさい。
ボクは、あの時の人とは違うの。記憶は、訳あって共有してるから知ってるんだけど…
そういえばあの時は名乗ってなかったね。
あの人はブルーラインで、ボクはブルーローズ。…よく似てるでしょ?
妹、のようなもの、だよ。

【こうなるともう、正直に話すしかない】
【観念して事情を語り始めると、膝を揃えてその上に手を載せるしおらしい格好】
【妙に律儀。子供っぽいが礼儀はいくらか知っているらしい】
【それが終わってから、自己紹介。やりそびれた名前の交換】
【記憶に引っかかっていたささくれを取り除き、改めて知り合う姿勢を見せた】

//土下座orz
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/06(火) 23:47:59.18 ID:eY6G8gxQo
>>508

………へぇ?

【疑問でなく、感嘆。恐怖のせいだろうがよく噛んで、奥手に見えたあの少年】
【それが今自身の目の前で手を切って、血で陣に加筆して、しかもどうやら別のことをしている】

【楽しい、というのが人外の思いである。良いショーを見ている気分だ】
【魔方陣はそもそも完成に近付いていたこともあって、速筆であればそろそろ終わりも視えるだろう】
【そして、そもそもの効力は『屍体の恒久的な召喚』だが―――邪魔は入らない訳で】

(二重人格……いや、本格的に能力に目覚めた、ってこともあるか……?)
(どっちにしたって、今なら私より知識がありそうだ……どうなるのか、見せてもらうぞ。)

【一体どういった結果になるのか、陣が何になるのか、全ての決裁は少年が出来る】
【女性はただ見ているだけ。邪魔も手助けもせずに陣から少しだけ離れて、不器用に腕を組むのみである。】
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/06(火) 23:55:04.18 ID:bPwecWsH0
>>507

……了解しました

【後で良いというのなら、その言葉に従うまで】
【自己の意識と言うものが、どちらかと言うと希薄なクローン達は、特に拘るでもなくレギンの言葉に従った】

…………我々は、プロダクトモデルではなく、あくまでも試作体、及び試験体に過ぎないので……
個々の機能の違います――――――――失礼

【単なる量産兵器と言う訳ではない――――と言うより、未だ量産化には至っていないのだろう】
【すっと頭を下げると、3人の少女たちはその場で兵装を展開する】

【δは、背中から剣を取り出して構え――――その剣がバチバチと帯電する】
【ηは、何らかの機構を作動させたらしく――――その姿が闇に溶ける様に、視覚から消えていく】
【σは、左手首を手の平側へと折り畳み――――そこに、何かの発射口らしきものが備え付けられている】

【――――同じ素体を用いたクローンとは言え、内部を見てみるとその作りは意外に差別化されているのだろう】

――――ホウオウシティに、我々にとり都合の悪い存在がいる
それを殲滅するために、近々テロを起こす予定ですが…………それは我々だけでも、工面できない事もありません
そちらには、前回『Justice』の『風霊統主の城』を攻撃した時の様に、能力者などの、粒ぞろいの戦闘員を用意してもらいたい

【武装を仕舞いながら、δは説明の詳細に入っていく】
【自前でも準備は出来ると言いながら、更なる増員を求める理由は何なのか――――答えは、すぐさまδの口から告げられた】

――――テロを起こせば、『Justice』も動かざるを得ないだろう…………ならば、その隙を再び衝こう
…………これが、シュバルツ様の考えです

【前回、進行に失敗した『Justice』の拠点『風霊統主の城』への侵攻計画】
【ホウオウシティへのテロ計画と同時に、再び『風霊統主の城』を叩こうと言うのだ】

陽動作戦と言う訳ではありません…………少なくとも、両方共に本丸なのですから…………
我々にとり、ホウオウシティを叩く事は利益になり……『機関』にとっても、『Justice』を攻撃する事は利益になるはずです
――――――――違いますか?

【おびき出して手薄になった所を叩く、と言う意味では正しく『陽動作戦』だが、その場合片方は単なる『囮』でしかない】
【しかし、彼らが提案するのは、『陽動作戦』の形をとった『二正面作戦』】
【上手くすれば、両方ともに落とす事が出来ると言う、何とも腹黒い企みだ】

ホウオウシティの、『本当の標的』を叩くのは、我々の本隊……
そちらには、ホウオウシティの混乱を目的とした遊撃隊、あるいは、『風霊統主の城』を直接侵攻する別働隊を用意してもらいたい…………
こちらの要求は、以上です

【一通り、伝えるべきと判断した事は伝え終わったのだろう】
【機械的に、δは言葉を結ぶ】
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 00:06:43.52 ID:UTZFSh2lo
>>511

【───やがて、異変は現れる】
【ずるう、と、少年の傍らで「何か」が緩慢な動きで立ち上がる】
【目は無い鼻も無い口も当然のように無い、半透明の人の形をした「何か」】
【最初の一体を皮切りに、波紋が広がるように、次々と「何か」が立ち上がる。異変はそれだけではなかった】

【最初に立ち上がった「何か」が、ぶる、と震える。と同時にその形を崩し】
【後に残った無形の霧が、惹かれるように陣──もはやそこが中心になっていた──へと集まる】
【他の「何か」もそれに倣うよう、震えて崩れ、残る残滓が陣の中央で渦を巻く】

【立ち上がった全てが霧となった頃、膨大な量の残滓がぎゅる、とその動きを早め】
【濃度を高めるように絡み合い溶け合い、やがて何かを──「人間の頭部のようなもの」を模り始める】
【どんどんと、制止する間もなく、あっという間に肩までが完成する】
【ぴしり、と電流が走ったかのように「それ」は震え、その眼を薄く開いた────】


【がぢん、と。硬い物同士がぶつかる音】
【────少年が、少年の「右腕」が、持っていた小剣を陣へ突き立てた音だった】


【堰き止められていた水が流れ出るように、「それ」は形を崩し】
【周囲を暴風のように荒れ狂い、気を違えるような叫び声が辺りを満たすだろう】

【そしてしばらくの喧騒の後、少年が立ち上がっていて】
【その顔に、睨み付けるような目つきの仮面が収まっているのを、人外の女性は見るだろう】
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/07(水) 00:07:57.65 ID:BgOXg1jAo
>>493
【料理にしろ何にしろ、一旦始めると割りと拘る質らしい。「単品ってのも、なぁ――」と呟いて】
【青年が次に冷蔵庫から取り出したるは、トマトとレタスとアンチョビの缶詰】
【野菜を洗って水を切り、レタスを千切って皿に盛り付け、切ったトマトと刻んだアンチョビをその上に】

…………まあ要するに紙幣なんて、信用で保ってるだけの不確かなものだってコト。国が潰れりゃ只の紙切れさ。
でも、大事にしなきゃ駄目だからね?たかが紙切れ、然れど紙切れ。それが有れば大抵の事はどうにかなる。

何せ、地獄の沙汰も金次第なんて言葉もある位だし――。

【缶の中に残ったオイルをボウルに空け、酢と塩胡椒、マスタードと合わせてドレッシングにし】
【サラダに回し掛けながら、苦笑を浮かべる。場を繋ぐにしても、もう少し上手い話があったろうと内心で反省しつつ】
【お節介を述べて強制的に話題を打ち切り、此方もカウンターに突き出した】

ここのマスターと知り合いでね。不定期にバイトさせて貰ってるから、まあ、これ位は出来て当然さ。
一人暮らしも長かったから、嫌でも覚える必要があった……ってのもあるけど。

【彼女の顔色から、少なくともこの匂いが好きでは無いのだろう――と推測し、翻す手で煙草の火を揉み消して】
【羨むほどの事でもない、慣れれば君にも出来るよとばかり、照れ笑いを浮かべて頻りに謙遜】

――ふふ……さあ、召し上がれ?

【待てと言われた訳でも無しに、空腹を堪える少女の姿が微笑ましく思えて】
【思わず笑い声が漏れるのを抑えつつ、喜色の滲んだ声で許可を出せば】
【青年は「ちょっと捜してくる」と、またもや奥へ引っ込んだ】
//只今です、それでは宜しくお願いしまーす!
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 00:08:49.97 ID:IO+HKkbSO
>>510

そうか、あっちの娘はブルー“ライン”って言うのか…

で、こっちの方は妹のブルー“ローズ”ね。そうかそうか、

【あの時、名前を聞けなかった少女の名を漸く知れた事と】
【自分の事を漸く思い出して貰えた事】
【その二つが少女の中にあったモヤモヤとした物を打ち消したのだろう。】
【少女は不機嫌そう顔から笑顔になってそう言うのだった。】

アンタ達本当に良く似てるのねぇ、
いやぁ、こっちもゴメンね。一目じゃ見分け使かなくてわからなかったよ。


名乗られたら、私も名乗り返さないとね。
私は紗月、久しぶり、あの時は迷惑かけたね。

【少女――紗月は名乗って、あの時喧嘩に巻き混んだ事を今更ながら謝罪する。】
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 00:12:25.51 ID:K5dlzYlX0
>>512

確かに、そちらの方がより多くの状況データを取れますし、個々の伸びも計測できる
理にかなっていますね、しかし私から言わせてもらうともう少し外面も分かりやすく区別した方が…

【三人のクローン少女の各々の装備を眺めながら評価と自らの意見を答える】
【相手の要求に耳を傾けながら、端末を操作して情報を起用に整理していく】


成程、良いでしょう、他の機関員にも声をかけておきます―――ですが
ご存じかもしれませんが先日夜の国≠フ支部が陥落いたしましてね、その煽りで機関全体の腰が引けている

呼びかけても満足な兵力は得られない恐れが……まぁ私の機兵だけでも事足りはしますが


―――……二兎を追う者は……まぁみなまで言わずともお分かりでしょうからあえていいませんが
両方が本丸となると本当に大規模な戦力が必要となります、前回の倍…いや三倍は欲しい所です

貴女方の言いたい事はよく分かりました、では私には城≠ヨ迎えと……――
まぁあそこを落とす手順は既に思いついてはいます、お任せ下さい……ッククク

そちらの目標を駆逐する上での装備などの提供は結構ですか――?

【月光が反射するレンズの中で黄金の瞳を細めながら忠告をする】
【だが少女らの主が勝算なしにこのハイリスクのテロを画策しているとは考えにくい、そう結論づけた】

【レギンの腹の中では既に城を落とす算段が完成しているのか、低く笑う】
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 00:19:48.08 ID:Tw7D/SrKo
>>513

(人?あぁいや、違うな。かといって、霧そのものでもないか)
(……霊魂とか魔翌力そのものとか、説明のつかない物、ってところ―――?)

【さしずめ、また別に化物か何かを召喚するのだろうと人外は思っていた】
【しかし、どうにも違う。化物にしては大人しいし、およそ意志が感じられない】
【収束まで始めてしまうと最早予測は追いつかず、ただただ彼女は待つことしか出来ないし、しなかった】

【―――そして、途端の叫喚。思わず指で耳を塞ぎそうになるが、爪を思い出し】
【その両耳を両手の平で覆いながら、『一体何だ』と現れた仮面――それに、突き立った小剣を見遣る】

ふん……私の陣を使って、出て来たな?……誰だかは、知らないが

興味が湧いた、聞くぞ。お前は何者で、何をした?
その仮面は何処からどう見ても一般人ではない、むしろ“コチラ側”にも見えるが
………まあ、答えたくなければそれでも一向に構わないのだがな?

【面白そうじゃないか、と彼女は一言呟いた。両手をゆっくりと下ろして、ちゃり、と爪を鳴らし】
【些か好戦的な目付きで以って改めて、仮面の少年に双眸を向けた。】
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 00:21:12.55 ID:VAcLTxDco
>>515
あ、あはは…まあね、きょ……じゃない、姉妹、みたいなものだからねっ!
ボクの……、

(……兄って言ったら大変なことになる気がする)

……姉、みたいなものだからさ、そりゃーよく似るでしょー!

【笑ってくれた少女の様子に安堵して、いくらか硬いものの微笑を返す】
【詳しい事情を話し始めるとまた長い話になるので、いくらか詳細をぼかしつつ】
【あくまで双子、という事にしておいた。現状打てる精一杯の安牌であろう】

【ちなみに当時のラインはもう少し細身で衣装がボロだったり、】
【ローズは3サイズにも成長が見えたりするが、この場では関係あるまい】

紗月、だね。わかった、この場にはいないけど、ライン…ねぇにあったら、伝えておくよ。
よろしくっ!
後、ねぇはそんなに気にしてなかった。袖触れ合うも他生の縁だからって。
だから君も気にしないでっ

…それにしても紗月、君もお姉さんなの?
ボクの立場上想像は出来るけど、ねぇはそういうの教えてくれなかったから、少し気になるんだ。
どういう気持ちなの?

【普段にぃと呼ぶ人をねぇと呼び続けるのは、いろいろと辛いものがある】
【あの時『彼ら』が言いそびれた事を伝言して、侘びに対して快活に応じながら、話題を相手主体に切り替える】

【どの道、この場で元々考えていたことだ】
【柵から降りて寄りかかりながら、純粋な好奇心を瞳に満たす】
【姉という立場に、中々強い興味をもっているらしい】
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 00:25:17.57 ID:Gu1ZoTNpo
>>514

【まだ何か出来るのか、と少々驚いた様に――じっと見つめる】
【なんだか見れば見るほど、自分の料理の才能の無さに泣けてくるのであった】


……! そっか、お金があれば……うん、大切にします。


【ぴん、と思いついた様に。目から鱗と言わんばかりに両手を小さく叩いた】
【少女の日々の目標に”お金集め”が追加されたようです――どうなるやら】

【青年に”ありがとう”とお礼を言って、出されたサラダをカルボナーラの皿の横に置いて】


そうなんですか……ばいと、楽しいですか?


【なんとなく口を衝いて出るのはそんな疑問。特に意味は無いが、自分の知らない事なので】
【好奇心は割とある少女――といっても、危険に飛び込むほど勇敢では無いのだが】

【煙草の火を消した事で少女の中で青年が良い人に位置づけされた。というより、尊敬に値すると感心中】
【ただし……料理が出来て、気遣いの出来る――自分とは正反対だ、なんてネガティブな方向でだが】


……はい、いただきます……あむ、む……おいひい、れすね……。


【既に我慢の限界だったのか、両手を合わせて”いただきます”と呟けば、堰を切ったように食べ始めた】
【フォークをパスタに差してくるくる。口にめいっぱい頬張りながら、心底美味しいのか神妙な顔で”おいひい”と呟いた】

【捜してくる、と奥へ引っ込む青年に僅かに頷きながら―――カルボナーラとサラダに夢中になる少女。一口一口は小さいが】
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:29:05.41 ID:mdMNKFua0
>>516

我々そのものが、技術評価のための存在の様なものですからね
それに…………厳密に言ってしまえば、味方以外に明確な区別の必要はありません
我々クローンの間では、ある程度情報の共有が成されているので

【想像以上に、彼女たちクローンの境遇や環境などは、複雑なものなのだろう】
【ただ、味方に分かれば良いという、豪快な割り切りかたは、なにやら可笑しいものも感じさせる】

…………夜の国支部については、残念だという他ありません
もし、支部の再建を行うのでしたら、シュバルツ様から資金援助を行っても良いという言う様な言葉を聞きましたが?

【支部の陥落は、それなりに大きなニュースバリューだったらしく、盛んに喧伝されていた】
【シュバルツもそれを聞いたのだろう。しかし、少なくとも資金面に関して言えば、大した打撃であるとも考えていない様だった】

…………もし、十分な兵力が集まらなければ、『風霊統主の城』への攻撃は諦める算段です
二つの本丸と表現しましたが、少なくとも我々『暴蜂』にとっては、優先度はホウオウシティの方が上ですから

【『二兎を追うもの』のリスクは、シュバルツも考えた上での事だった】
【そのリスクを潜れる余裕のある時のみ、『風霊統主の城』も攻撃の視野に入れようと言うのだろう】

…………もしそちらが『蹂躙』や『混乱』を望むのであれば、それをホウオウシティで発揮してもらえれば幸いです
あなたの行動に関してまで、こちらで指図する腹積もりはありません

【先ほどのレギンの言葉を聞く限り、むしろ『混乱』を齎す事に興味があるような様子だった】
【『風霊統主の城』を攻撃する事のリスクを勘案して、これを放棄するなら、むしろオフィス街での破壊活動に参加して欲しいと、補足を入れる】

…………装備は、目下必要なものは揃っています
が……何か、実戦でテストしたい物でも?

【最低限、目標を達成するために必要であろうものは、既に用意が出来ているのだろう】
【しかし、一応δはレギンの言わんとする所を促す。『仲間内』での意志疎通は、なるべく多く取っておくべきだと思ったのかもしれない】

それに――――――――もし、今回の作戦が失敗する様なら、シュバルツ様も本気を出します…………
そうしたちまちまとしたテロに阿らず、ホウオウシティ『そのもの』を、破壊の劫火へと沈めるおつもりです

【最後に。δはなんとも気味の悪い一言を残す】
【様々な暗躍のための人員と装備を整えてきたシュバルツの『本気』――――それは、都市一つを『業火に沈める』程のものらしい】
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 00:32:50.83 ID:UTZFSh2lo
>>517

───2つの問いに、答えは3つ。

【左手の怪我も構わず、ゆっくりと、懐からもう一本の小剣を抜く】

1つ。私の正体は私も知らん。むしろ知りたいくらいだ。
2つ。小僧が何かしでかそうとしていたのでな、無理矢理止めた。

【くるり、と左手の小剣を回転させて逆手に持ち、人差し指を女性に突きつけて】

そして3つ。私は最初から、小僧の中にいた。
「私の陣を使って出てきた」だと?未完成の陣から何が出るというのだ、人外の獣よ。

【──完全に小馬鹿にするように、そう言ったのだった】

……それで?
お前はここからどうするのだ?

【ただの質問を装った、明確な挑発】
【「来るなら来い、こちらには迎え撃つ用意があるぞ」───そう言っているのも同然だった】
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/07(水) 00:39:57.90 ID:IUnhauPlo
「【防衛震機】タルチオーク」の編集履歴(バックアップ)
2011/08/20 (土) 13:57:54 [ 最新版 | ソース | 編集者 : 61.24.86.236 ]

25 :管理人★:2011/08/25(木) 14:38:24
これは、特に、害であると判断されたIPです。

pw126159100085.97.tss.panda-world.ne.jp 書くことの数は139です。 内容はそうです。自演であること。

61-24-86-236.rev.home.ne.jp 書くことの数は410です。 内容はそうです。能力者スレアリーナ、五大陸潰しであること。


あやベン:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1312618097/618
フォルネ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1312793239/429

タルチオーク:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1313321932/582
アリシア:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1313321932/603

「【蟲毒人形】アリシア」の編集履歴(バックアップ)
2011/08/22 (月) 00:42:11 [ 最新版 | ソース | 編集者 : deltaace ]

「【暁天機身】アルテナ&【凶顎銘機】フォルネ」の編集履歴(バックアップ)
2011/08/16 (火) 17:06:34 [ 最新版 | ソース | 編集者 : deltaace ]

能力者スレあやベンのIDと五大陸のあやベンのキャラフォルネのIDは一致
タルチオークの書き込みIDと五大陸あやベン使用キャラアリシアのIDは一致
wikiのアリシアの編集者とフォルネの編集者は一致
あやベン=フォルネ=アリシア=タルチオーク=公開IP=五大陸潰し


双葉は早急にあやベンをスレから追放するべき
ま、今更あやベンと絡みたがるやつなんていないだろうけどな。実際絡まれてないしwwwwww
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 00:42:24.06 ID:K5dlzYlX0
>>520

成程成程、っと、大分お話が逸れてしまいましたね

いえいえ、夜の国の方々は元々陥落も計算に入れていたようですし、別にかまいませんよ
あちらはあちらで片付けたがるでしょうし、もし要請が来たら、貴女方にも協力して頂きます

【眼鏡に触れたまま、柔和な笑みで言葉を紡いでいく―――狂喜の瞳は既に消えていた】
【少し苦笑するように肩を竦めて、夜の国支部の方針を説明する、同じ機関といえどもあずかり知らぬ事もあるようだ】

【否、機関とは元から何重もの岩の集合体であるから別段珍しくもないだろう】

私はそちらの要望に応えるだけです、閣下が一番利用しやすい動きを致しましょう
城≠攻撃か、ゲリラ的な破壊を望むのか―――どちらで?

何、城≠ヨの襲撃など本来ならば私一人≠ナ事が足りますので…クック

【芝居がかった丁寧なお辞儀をしながら相手が望む答えを待つ】
【一体どこからこの自身が来るのだろうか、それともただの虚勢だろうか――…】

いえ、そちらが望む装備や兵器が必要であれば用意する、という事です
今の所は欲しいデータもありませんし、あくまで準備を入念に、という事です

おお怖い怖い―――一体どんな隠し玉があるのかは存じませんが、巻き込まれぬように気を付けねば
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 00:50:15.68 ID:Tw7D/SrKo
>>521

……なぁんだ、そうか。

お前が誰か、存在がどうのなんて話はどうでもいいし興味はない
名前は無いのか?どっちも名無しじゃ話しづらくて仕方ないだろ

で、無理やり止めた、か……惜しいことするねぇ、楽しそうなのに
まぁ流石に突然あの変化、っていうのには驚いたが
お前はレアに非協力的なのか?っていうか、一つの体に二つの精神って面倒そうだな

【増える小剣、向けられる人差し指。敵意は見事にかち合った】
【人外としては構わない。右手の爪を剣のように、人差し指と対峙させて】

なぁに言ってんだ、私程度でもきっかけがなきゃ出てこれないんだろ
最初から居たのに体の持ち主を命の危険に晒してどうするんだ、自殺志願者かお前?

【フッ、とせせら笑って返す度胸。やはり心の持ちようも人外だ】
【それに、少々であれば弁も立つらしい。――いくらか、悪い方向にだが】
【最後、尋ねられれば肩をすくめて知ったことじゃないというような答えを返し】

私は魔方陣を完成させて、もう一箇所に似たようなのを記さないと行けない
お前と戦ったっていいが、見たトコお前は私を滅ぼせない。つまり、半分無駄だ
そりゃ状況次第で撤退くらいはするけどな……私は動かないんだ、お前が決めろよ仮面小僧

【しゃりん、しゃりんと爪が鳴る。いつでも戦えるのは此方も一緒、ということか。】

/っと良いところなのですが戦闘に移るのであれば明日に持ち越しで宜しいでしょうか?
/勿論そうでなければお別れとなるでしょうが……無粋で申し訳ないです
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:53:19.27 ID:mdMNKFua0
>>523

……了解しました
…………そちらも、何かで人員などがいるようなら、遠慮なく我々に伝えてほしい、との事でした

【――――我々は、盟友なのだから】
【そんなシュバルツの言葉が後に響きそうな調子で、δは話す】
【徹底したギブアンドテイク。これがシュバルツの『信用』の証なのだろう】

――――人員がどれほど揃うのか、で……その内容は変わってくると思います
そこまで詳しい戦略などについては、流石に末端の我々には分かりかねるので

【そこまで詳細に答えるほどの決定権は、リイロクローン達には無い様だった】
【考えてみれば、本人たちもあくまで『兵士』の域を出ない。そこまで戦略に対して口を出せる立場でもないのだろう】

そういう事ならば、特段こちらに必要なものはありません
我々はまだ…………いや、現段階ではまだ『影の者』として行動する方針ゆえ…………
それほどに、事を大事にするつもりはないようです

【テロ行為を行う、と言う時点で既に大事である様にも思えるが、まだ底があるという事なのだろう】
【恐らくは、表の顔を持つシュバルツが『裏の顔』に徹する時――――それが、彼等の言う所の『本気』なのだろう】

――――――――そういえば、そちらも何かこちらに用向きがあったとの話しでしたが?

【話が一段落ついたと見たか。δはレギンに言葉を向ける】
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 00:57:44.68 ID:IO+HKkbSO
>>518

そっか、なら良かったよ。


――うぅん、そうだねぇ…。
うちの場合は、……あれシスコンだからなぁ。

…正直、たまに凄い面倒な時があるかなぁ、

【少し考えるそぶりをしてから、いきなりそんな爆弾発言を口にしだす姉だった。 】
【きっとこんな素の本音が出せているのは、まm…―その弟本人が今この場にいないからこそだろう。】

いつも、姉ちゃん姉ちゃんてさくっついてきてさ、
普段は可愛らしいモンだと思えば我慢できるけど、流石に毎日それが続いたらねぇ…
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 00:58:43.29 ID:IO+HKkbSO
>>526
/遅レスすいません…
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 01:04:10.33 ID:K5dlzYlX0
>>525

ええ、それは助かります、いずれ支援を求める時が来るでしょう

そうですねぇ、あまり大きな人数を二方面に裂けなくなると両方が破綻してしまいますからねぇ
取りあえずはまた後日連絡という事でしょうか、はい

【携帯端末に情報を整理し終えると、スーツに仕舞い込み、話を纏める】
【取りあえずはテロに対する何かしらの協力姿勢を締結した、それだけで今回は良しとするべきか】

成程、分かりました、いいですねぇ、私も好きですよ裏で動くのは……―ククッ

あぁこちらの要件はお構いなく、まだプレイヤー≠熄oそろってませんので
しかしもし櫻の国の亞北 刻永という人物と遭遇する事があれば接触してみて下さい
そちらの素性を晒せば何か面白いお話が聞けるかもしれません、フフーフフフフ

こちらの要件はまた此度の計画が終わった後、という事で一つお願いします―――。

では、今回のお話はこれにて終了でありましょうか―?

【丁寧にお辞儀をしながら柔和な笑みでそう問いかける】
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 01:06:54.04 ID:VAcLTxDco
>>526
…しす、こん?

………えっ。

【心理学用語としてより、近頃ではスラングに近いコンプレックスの省略形】
【巷の常識であるはずの単語に、猫は何故か首を傾げたが、要点と思しき場所はそこではない】
【ついで面倒になる時があるといわれて、ちょっと凍りついた】
【当然、まさかあの少年のことだなんてちっとも思いつきもせず】

【話は黙って聞いているが、視線は逸らし気味】
【思うところがあるのか、話が続くほど涙目になって行く】
【兄姉に限らず、なんというか…気を許した相手に甘えすぎる傾向は、自覚していて】
【あまり度が過ぎると、やっぱりそういう風に思われるのか、なんて】

【―――――今まで自重出来ていたと思ったが、見直すべき点が見えた気がした】
【インナーの中から手帳とペンを取り出し、ぐりぐりとメモする。小市民くさい律儀さ】

で、でもさ、妹弟の立場からすると、それは他に甘えられる人がいないからじゃないかな?!
それだけ気を許してるって…いや、常習化すると、やっぱりダメだよね……。

【思わず弟くんの擁護に走る猫だが、途中で自己正当化に気付き失速した】
【勢いづいたのがすぐさまシュンとなって、よく言えば感情表現が素直で豊か…悪く言えば子供っぽさが抜けておらず】
【考えていることは、とにかく見ればわかる。そんな風体】
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 01:07:24.11 ID:VAcLTxDco
>>527
//おかまいなくー
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/07(水) 01:15:07.40 ID:mdMNKFua0
>>528

…………場合によっては、我々のうちの何体かを、そちらに完全に出向させる事も考えている、との事でした
或いは暴蜂の能力者も、必要とあれば向かいましょう

【クローンと言う以上、ある程度の数が揃えられているのだろう】
【機関主導の共同作戦、と言うだけでなく、完全に機関所属と言う形にしてしまっても構わないという事だった】
【暴蜂の本構成員が、有事の際に援護するという事は、最早言うまでもないだろう】

はい
それこそ、先ほど口にした『二兎を追うものは一兎も得ず』になりかねません

【暴蜂側としても、その事はある程度以上に恐れている事なのだろう】
【平坦だった口調に、やや慎重な色が漏れ出る】

まだ、機は熟していないと……了解しました
『亞北 刻永』についてはも、了解しました。間違いなく暴蜂に伝えておきます

【用件を口にしなかったレギンの意を汲んで、伝えられた事のみを反芻するδ】
【あくまでメッセンジャーに徹しようとするその態度は、最後まで非常に冷徹なものだった】

はい。こちらも……そしてそちらも、此度は話すべき事を話し終わったと思います
――――では、我々はこの事を主に伝えますので、これにて失礼…………

【レギンの辞儀に合わせて、リイロクローン達も寸分たがわぬ仕草で会釈を返し、ビルの中へと消えていく】
【――――闇に蠢く少女の残影は、かつて『幽霊』として噂になった事もあった】
【独力で生きる望みを断たれた少女のクローンと言う意味では、確かに彼女たちは無念のままに現世を漂う『幽霊』だったのかもしれない】

/乙でしたー!
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/07(水) 01:16:13.51 ID:BgOXg1jAo
>>519

素材が良いからねー。両方そう手間は掛からないし、レシピ通りに作れば簡単だよ?
寧ろ、重要なのは鮮度と温度。サラダは言うに及ばず、カルボナーラも温め直しが利かないから。

【とは言うものの――作った料理を褒められる事ほど嬉しい事も、そうは無いのだろう】
【少しトーンの高い声からは、それが容易に窺い知れた。店の奥に居ても、緩みっぱなしの頬が目に見えるようだ】
【青年は暫く影でごそごそとやっていたが、やがて目当ての物を見付けたのか】

【あ、と感嘆符を一つ溢して、ぱたぱたと小走りに戻って来る】
【席に腰掛ければ、カウンターの上に裁縫箱を置いて――「どうしてこんな物が有るんだろね」】
【等と苦笑を浮かべて肩を竦め、軽くお道化て見せた】

――尤も、お金で買えない物は無い、なんて事はないのだけれどね。

ん……他はどうだか解らないけど、少なくとも此処はそう悪くないよ?
何だったら、俺がマスターに掛け合ってみよっか。

【元・オンザロックの水割りを一息に呷って、料理が少しずつ嵩を減らしてゆくのを愉しげに見守りつつ】
【彼は不意に、そんな事を訊ねる。――それ以前に、バイトが何だか解っていない可能性を見落としたまま】
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 01:16:18.11 ID:K5dlzYlX0
>>531
//お疲れ様でしたー!
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 01:18:35.52 ID:UTZFSh2lo
>>524

なに、ほぼ生まれた時からの付き合いだ。
流石に慣れもする…私もアレは初めて見たがな。

【くつくつ、と笑う。それが「楽しいコト」でもあるかのように】

私は極力、小僧の問題に手を出さないようにしている。
いちいち私が出るのも面倒この上ないし、何より小僧が成長しないのでは面白くない。
今回のような「どうしようもない生命の危機」であれば、出てくるのだがね。

【とんとん、と人差し指を自らの胸に向ける】
【ただの寄生関係かと思いきや、色々と考えてはいるらしい】

…ふむ。やはり勘違いをしているようだな。
滅ぼせる滅ぼせないなど、端より問題では無いのだよ。

【ぱしん、と逆手に持っていた左手の小剣を順手に持ち替え】

覆水が盆に帰らないように、雲が風に流されるように。
「私」は「殺す者」だ。剣を振るい肉を裂き、骨を削り命を燃やす。そういうモノだ。

【だらり、と両手を下げる。それが「彼」なりの構えなのだろう】

さあ、ねぐらへ戻るのならば今のうちだ。
一度踊り始めたのならば、抜け出すことは許されない───。

【そう言ってくつくつと笑う】
【女性が人外であるならば。此方もまた、人の身を持つ「バケモノ」に違いない────】


/遅くなってしまいました。申し訳ないor2
/明日持ち越し了解しました。適当な時間に舞台裏に連絡していただければ返事いたします
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 01:34:17.21 ID:Tw7D/SrKo
>>534

ふぅん、仮面に隠れる臆病者かと思ったら、考えることは考えてるんだな
ちょっとだけ感心するねぇ、あくまでちょっとだけだけどな?

……勘違いがどっちだか、戦えば分かるさ
私の系図には上の下もない。独立した私という存在は生きる死ぬじゃない
在るか消えるか、この二択……極限の闇、折角だから味わっていけ

【クスリと笑うと、彼女は両手を下げてただ立った。姿勢はまっすぐだから、構えでも何でもない】
【黒い手は固く巨大で、爪は鋭く短剣のよう。盾にも剣にもなる両手である】

【そしてこの段階でさらに、泥から這出るようにして彼女の背、腰のあたりに“尾”が現れた】
【長さは上げれば頭を超えるほど。幾つか節があって、黒く、装甲に包まれていてやはり硬そうだ】
【で、それは不意に死体の山へと振り抜かれる。瞬間、半分ほどが原型を留めなくなっていた】

元の一般人に戻るなら今が最後だ……どうしようもない命の危機だぞ?
……まあ私は、一々躊躇しないから攻撃はするけどな―――ッ!

【黒い両手に黒い鉄尾、最初の飛び上がりで見せた身体能力の高さ】
【そして、現状では謎の能力。人外らしいそのハイスペックを顕にして、彼女は動く】

【先ずは真っ直ぐ、右手。飛ぶように接近を試みながら、その手を前方へと突き出した】
【突き出した手は頃合いを見て、“握るように振り下ろされる”。爪=剣のようでもあるから、五本が指の方位から迫ると考えれば良い。】

.いえいえ、無理な申し出本当にすみません、助かります
/そして此方も了解です。ではまた明日〜
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 01:37:58.42 ID:IO+HKkbSO
>>529
/すいません、文が消えてしまいました。もう少しお待ちを…
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 01:51:46.82 ID:Gu1ZoTNpo
>>532

レシピ通り……ですか、今度試してみます。
鮮度と温度、ですね……うぅ、できるかな……。

【少女は嬉しそうに語る青年を伺いながら、言われた事を覚えようとしていた】
【綻ぶ青年の表情に釣られたのか、少女もまたほんの僅かに柔和な笑顔を浮かべた】
【因みにレシピ通りに作った結果、とんでもない化学兵器が出来るのはまた別のお話】

【青年が戻って来たのを尻目に半分ほどカルボナーラとサラダを平らげる】
【小さい口に目一杯詰め込む様は、栗鼠やハムスターの類の小動物を思わせる】

【フォークを置いて、カウンターの上に置かれた裁縫箱を見て――”ありがとう”と丁寧に謝礼】
【青年のお道化た言葉にはぎこちない微笑みだけで返す。食事が終わるまで、裁縫箱は置いておこう】


お金で変えないもの、ですか……生命とかですか?

はぁ……ばいと、楽しいんですか……。
ばいと、ばいと……お店番、でしょうか。それとも、料理を作ることでしょうか……それなら、私には出来ません……。


【それらすべてをひっくるめてバイトと呼ぶなぞ知らぬ無知。青年の言葉には否定気味――料理主体で考えてるから】
【特に彼女はバイトがしたい、なんて思っていない。したくない、とも思っていない。有体に言えば”どっちでもいい”】

【お金に困る事は無かった――入手経路は言えたものじゃないが。少女にとって不足していると”感じている”ものは宿だけだから】
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 01:58:38.67 ID:IO+HKkbSO
>>529

【因みに】

「へくしゅ………っ!」
「あれ………?風邪引いたかな、」

【当の本人は何処かでこんなベタすぎる事をしていたりして】
【といっても、離れた場所にいる二人には知る由もないのだが……―――】


【…話は、紗月とブルーラインの二人に戻る。】

そう、シスター・コンプレックス。

【紗月は、今度はそうはっきりと省略もせずに、正式名称で述べる。】

そりゃさ、それはあいつが私の事心から姉だと思ってるって事だから、
嬉しい……けどさ、

例えば、もし私が居なくなるような事があったら、その時は、どうするつもりだよ……。

【思わず、本音が口から漏れる。】
【正直紗月は喧嘩早い。それは前回の出会いを思い出したなら分かるはずだろう】
【前回は子供相手だったから良かった物の、もしあれがかなり上級の能力者だったりしたならば……――彼女は死んでいたかも知れない。】
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 02:02:39.41 ID:IO+HKkbSO
>>538
/すいません、お待たせしました。
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 02:09:04.00 ID:IO+HKkbSO
>>538
/すいません、ブルー“ローズ”です。失礼しました
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 02:13:15.42 ID:VAcLTxDco
>>538
【そういわれると、知識はある。『女兄弟が大好き』な事】
【でもなんというか、猫の感覚は全然子猫なので家族が大好きなのは当然で、】
【そのままでは不都合がある、という事実に気付けなかった】

【原義は知っているが意味が理解できない、そういう思考が透ける】
【首を捻って、頭上に無数のはてなマークが飛び回っていた】


【…自分達が、いなくなったら】

【二人は常に考えていた。ローズが独立した後のことを】
【こんな形になるとは思っていなかったようだが、兄姉として、親として常に】
【まだ不出来なローズに後見人まで立てて、心配して心配して、いろんなことを考えていた】

【―――――でも一つだけ、彼ら姉弟と違う点があった】
【きっと『彼ら』と『彼女』の境界線、未だ成長途上にある紗月だからこその、】

…紗月、弟さんは多分、大丈夫だよ。
一緒にいるとき甘えてくるって事は…他で気を張ってるって事、じゃないかな。
いっぱい頑張って頑張って…褒めて欲しくて、ってさ。

君が思ってる以上に、弟くんは頑張ってるはずだよ。
……信じてあげて欲しいな。………下の子の立場としては、さ。

【離れるのが怖いのは、きっとどちらも一緒】
【普段大人であろうとする反動で、大事な人を前にすると子供になって仕舞う気持ちは、よくわかる】
【自分はそれすら、まだ上手く出来ないけれど】

【こうして聞かされると、言いたくなってしまう】
【…何せ今、ローズだって頑張っている】
【でも、離れてしまっても、姿が見えなくても、触れ合うことが出来なくても、】

【その想いが確かなら、いつだって触れ合えるのだと、ローズの兄と姉は教えてくれた】
【―――――だからずっと、一人だけど、一人じゃない。だから頑張れるのだと】
【強要はしないけど、知って欲しくて。穏やかに微笑みながら確かな語調で、ローズは紗月へと語りかけたのだった】

//大丈夫ですよー
//それと眠気とか大丈夫でしょうか? きつくなりそうなら仰ってください
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/07(水) 02:50:03.31 ID:BgOXg1jAo
>>537

俺達はプロのシェフじゃないんだから、そう難しく考える必要は無いよ。
落ち着いて丁寧にやれば、大概は上手くいくさ。最初は失敗するかもだけど、ねー。

【そう、つまる所料理は慣れだ。上手くなるには数をこなせば良い――――尤も、何事にも例外は付き物である】
【世の中には、料理を作ろうとしてうっかり暗黒物質を錬成してしまう者も居るのだ】
【笑顔で語る青年は、目の前の少女がその数少ない例外だとは、終ぞ気付かぬままだった】

【そんなに一気に食べて、喉に支えやしないだろうか。大きく膨らんだ頬に、一抹の不安を憶えつつも】
【彼は変わらぬ笑みを湛えて、飽かず少女を眺めている。きっと余程の空腹だったのだろう――】

……そう。信用とか思い出とか、色々ね。
お金は大事だけど、あんまり固執し過ぎたら、それ以上に大事な物を見失うんだ。

【取り敢えずはミルクセーキのグラスを取って立ち上がり、カウンターの向こうに身を乗り出して】
【軽く濯いで水を注ぐと、裁縫箱の傍らに置いておく。転ばぬ先の何とやらだ】

……アルバイト。要は非正規雇用さ。働く内容も色々あるよ?
調理に接客に、デスクワークに運送業に、壁を殴るだけの感嘆なお仕事まで。
健全にお金を稼げる方法だから、此処とは言わずともやってみたらー?

【まさか知らなかったとは思わず、驚きに目を見開きつつも。青年は、アルバイトの概要をざっと説明し】
【「そう言えば、もう遅いよね。親御さんには連絡入れたの?」なんて】
【含みを持たせた言葉遣いで、それとなく探りを入れてみる】
543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 02:56:13.90 ID:IO+HKkbSO
>>541

…………そうだな、そりゃそうだ。

【紗月とその例の弟―…護は血の繋がった兄弟では無い。】
【けれど、二人共に路地裏に捨てられた捨て子の身で】
【同じ境地に立たされていた護を紗月がいつの日からか姉貴分として面倒を見ていたのだった。それがこの姉弟の始まりだ。】
【だから、護は紗月を心から姉だと思っているし、紗月は心から護を弟だと思えている】


……弟を信じてやるのも、姉としての勤めだよね

【この二人を姉弟として繋いでいるのは、ブルーローズの言う通り“信じる気持ち”だった。】

でもね、上の子から言わせてもらうと下の子を心配するのも、姉の勤めだよ。
―――……あぁ、駄目だ。やっぱり、私も何だかんだであいつが好きなんだな。

私もブラコンだな…。

【今日の紗月は、嘘をつかない。言っているのは本音ばかりだった。】
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 03:13:23.37 ID:VAcLTxDco
>>543
【血の繋がりに言及し始めると、ローズもまた一筋縄ではいかない】
【何せ、血縁ゼロ。体に流れる血はこの世界原産ではなく、挙句人間のものとも違う】
【まっとうな生物と呼ぶことすら憚られる異形は、しかし人との関わりの中、心だけでも人間へと変革してゆく】
【―――――関わってくれた一人ひとりが、ローズを受け入れてくれたからこそ】


……これも一つの、愛、って奴かな。


【血ではなく心で繋がる姉弟のあり方を、臆面もなく評する】
【―――――彼女もまた、猫の一人目の姉に何処か似ていて】

【そして何時ぞやの出会いで、紗月が口にした言葉】
【ローズはよく知っていた…言葉の重みというモノを】

【だから、人を想う気持ちは偽らない】
【覚えたての言葉すら、出会いと触れ合いを経て、確かなモノへと変えてゆく】
【目の前のお姉さんが教えてくれた事もまた、ローズは今日の糧として】

…なんとなくわかった。それが上の子の気持ち、なんだね。
ひょっとしたら案外、変わらないのかもね。互いを気にかけて、大事にしたいって思う…。

いい勉強になったよ、ありがとう紗月。

【微笑みも言葉も、すべて本心。また一つ成長できたという実感を抱いた猫は、ひょいと寄りかかっていた柵に飛び乗る】
【後方は崖、それなりに危ないというのに、気にした様子はない。ただただ、紗月に緑の瞳を向けていて】

今度会うときは、ボクの兄姉も紹介するね。今何処にいるかわかんないけど…必ず見つけて見せるから。
だから、次会うときは弟くんにあわせてね。…約束だよっ!!

おやすみ、紗月っっ!!

【期待を胸に、猫は崖へと飛び出して―――――落着音はしなかった】
【何時ぞやと同じように、転移魔術で移動したのだろう。見下ろしたって姿はない】

【――――でも風は、夜の空は、黒を超えて蒼く輝いていて】
【五名の勢揃いを期待するかのように、星が明るく瞬いていた】


//こんなところでしょうか、お疲れ様でしたー!
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 03:13:45.61 ID:Gu1ZoTNpo
>>542

そう……ですよね、そうですよね!はい、頑張ります!

【料理が上手(少女視点)な青年に励まされ、やる気が出たのか】
【料理を避けて来た自分を克服しようと、ネガティブな思考を捨てて】

【希望からより深い絶望へ落ちるとは露知らず―――……】


んっ、ん……っ!ん〜……んぐ、ぷはっ……だいじなもの、ですか……。

ごちそうさまでした、とても美味しかったです。


【料理を平らげた所で、案の定喉を詰まらせた。わたわた、と青年の置いてくれた水を取り】
【勢い良く喉に落として、息も絶え絶えに”大切なもの”について思考してみるが……】

【胸の前で小さく両手をあわせ、”ごちそうさま”と呟けば、青年へ礼を言い微笑し】


壁を殴るだけで良いなら、します……。


【よりにもよって、それに食いつく少女。少女が思う壁殴りとはほんの軽くだが……当然、ねぇ?】


親、ですか……いません、みたこともないですね……。
れんらくするばしょもないので……大丈夫ですよ!


【にっと”笑う”少女はなんだか不気味で、儚くて、脆くて。もしかしたら既に壊れてるのかも】
【彼女はそれから何事も無かったかのように、ローブを脱いで―――次に、破けた巫女服を脱ごうとする】

【裁縫道具を片手で脇に寄せている。どうやら巫女服を縫う様だが……巫女服の下は、何も着けて無い】
【そんな彼女、現在の思考は”三食住み込みのアルバイトがしたいなぁ”とぼーっと考えながら巫女服に手をかけているのであった】



/そ、そろそろ眠気が限界です……良いとおっしゃるなら、また今日の同じ時間に……お願いしたいかな?
/厳しいとおっしゃるなら適当に切ってくれても構いませんよー!
546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/07(水) 03:28:21.30 ID:IO+HKkbSO
>>544

……大した事は言ってないつもりだけど、どういたしまして。

私こそ、ありがとね。ローズ。

【今晩は互いにタメになる夜だった。】
【ローズは、上の子の気持ちを知り、紗月は下の子の気持ちを知れた。】


うん、いつかきっとまた会おう。
兄姉弟妹揃ってね。

【紗月はブルーローズが転移したのを見届けると】
【その場を立ち去るのだった。】

/乙でした!
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 19:44:03.61 ID:UTZFSh2lo
>>535

二択と言わず、遠慮なく消されていっても良いのだぞ?

【女性が目の前で尾を伸ばすのを見ても少年の口は減らず】
【むしろノってきた、と言わんばかりに小剣をくるくると回している】

戻らないし、戻させはしない。

【飛ぶように接近してくる人外へ対して少年は下がらず、むしろ前へ】
【振り下ろされる五条の斬撃を、左の小剣一本で受け止めた】

───せっかく出てきたんだ。楽しまなくては損だろう?

【そう言って、くつくつと笑い】
【小さな体躯にまるでそぐわない、強靭な膂力を以って爪を弾き返そうとする】
【相手は人外、それ以上の力で踏ん張られればそれまでだが】
【弾き返せたなら、左から右へ、返す刀で横一文字に斬りつけるだろう】


/んでは、続きからよろしくお願いします!
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 20:09:26.81 ID:pcQTMjluo
>>547

【甲高い金属音が周囲に響く。そんな音がするほどに、爪は鋭く硬いのだ】
【そして、膂力だが―――これはどうやら、互角であると言えるだろう】
【しかしそれではつまらないと、拮抗させるのを好まず人外は自ら弾かれ手を引いて】

―――『戦い』を楽しむのなら、同意見だよ?

【ザクリ。やや深めに、振るわれた剣に胸部を一文字、斬りつけられる】
【しかし血は出ず、斬った感覚も砂袋を相手にしたそれのような重さがあるだろう】

【無論、ダメージがないわけではない。表情の歪みからそれは分かる】

【そしてまた、それで止まりはせず、彼女はくるりと弾かれた勢いで右回りに回転する】
【まるで踊りのようだが、その実は腕などより余程強力な“尾”での攻撃、打ち据えというもの】
【つまりは少年の身を文字通り打ち砕かんと、太く剛力なそれが相手の右側から振り抜かれるだろう。】

/よろしくお願いしますですっ
549 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 20:40:20.06 ID:UTZFSh2lo
>>548

───ふん。

【迫り来る"尾"を見て、少年は鼻を鳴らすと】
【左肩から倒れるように地面を転がり、"尾"を回避しようとする】
【だがとっさの重心移動に体勢が追いつかず、直撃は免れたものの右腕に掠り気味に当たった】
【そのまま二、三度地面を転がり、多少の間を取る】

(…右腕から出血少々。左から斬りに行ったのが仇になったか)
(爪は硬い力も強い、おまけにあの威力の尾。殺れる気がせんな、全く)

【自己の状態と相手を分析し、勝ち筋を探る思考】
【逃げるだとか降参だとかは、さも当然のように考えないのだった】
【やがて、ゆっくりと立ち上がると、マントの内側を探る】

…「人でなしを殺すには不幸なまでに不足」、か…ふん。
気に入らないが、使ってみるか。

【取り出したのは、小さな黒い立方体】
【人外の女性は、それが何かしら「生きている」ことに気づくかもしれない】
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 20:53:38.63 ID:pcQTMjluo
>>549

……ちぇ、挽き肉にでもなってくれるかと思ったんだが
風か鼠みたいにすばしっこい奴だな、お前。

【回転を止め、相手を見据えるようにして立つ彼女】
【その表情は既に下の涼しいものへと戻っていて、化物じみているのがよく分かる】
【ただ、重ねて記すがダメージはある。血が流れないから、そうは見えないが】

(この分なら……下手に能力使うより、素直に戦ったほうが良いな)
(力は多少互角だが、こっちには剣も盾も第三の手もある。)

……つまりは言うまでもなく有利なワケだが、なんだそりゃ?

【ふと、立方体が目に入る。生きているらしいことはすぐに分かったが、卵のようには思えないし】
【得体のしれないものに近付くのは、やはり避けたい。さてどうするか、と】
【―――結局、深く考えること無く女性は突っ込み、そして右手で、立方体を狙うように下方から斬りかかり―――。】
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/07(水) 21:11:39.46 ID:uiZzWd3So
【街中――時計台】


【…、…『時計台』と言えども、それ程高層の物ではない】
【高さにして、ビル四階分ほど。 西洋風の造りの其れは、通りから、頂上まで十分に確認できる】
【管理も半ば放棄された物らしく、一階から屋上までは誰にも入れる物だった】



 ――、 昔の偉い人は、 ――



【――そして、『屋上』を見れば、厭な物が見えただろう】



…、…惑星が回っているのか確認する為、斜塔から鉄球を落としたらしいね。
実にマーベラスな発想だが、其れは失敗に終わった。
……、どうしてだろうね。私にも判らない、ははははは。




……、分からないから、実験をしてみよう♪



【――、ぐったりとした女性を簀巻きにし、その頭部を片手で持つ人影】
【コミカルな『髑髏』の面を着けており、赤黒色の紳士服に、同色のマント】
【頭には魔女の被る様な三角帽を載せた、異様な人物だった】


【…、…女性を屋上の縁まで運ぶと、人物は緩慢に『落とす』体勢へ】
【老若男女の区別がつかない声で軽く哂い――、 “どう”する積りかは、明白か】

/余り遅くまで居れませんが、宜しければー
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 21:14:57.57 ID:d1naqEkSO
【AOE本部跡地_B4F】
【荘厳な建物だけをそのままに、がらんどうになったその場所の地下――とある一室にて】
【僅かに残された資料を手繰り寄せては眺め、そして打ち捨てる影があった】
【長い銀髪、深紅の双眸、黒のYシャツに黒のスラックス姿の青年。背には機関の紋章が刻まれている】

(生体細胞操作・統制実験報告書=\―違う)
(対能力者用生物兵器開発要項=\―違う)
(…畜生、全て隠滅されたならまだマシだが。これだけ散らばされてんだから…アレは必ず混ざってやがる)

【探しているものがなかなか見当たらないらしく、苛立った様子で髪をがしがしと乱して舌打つ】
【ふと。青年は足下を今一度見てしゃがみ込み、一冊のファイルを拾い上げた】

(プロトタイプ『ライカ』=\―あった)

【彼はしゃがんだ体勢のまま、その資料を手早く捲って食い入るように読み進めていく】
【小さな物音にも気付かなそうな程集中しているため、勿論誰かの気配を直ぐ様察知する事など出来ないだろう】
【青年は今この状態において、明らかに無防備であり――】
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 21:17:44.22 ID:UTZFSh2lo
>>550

…誰が鼠か。

【人外の言葉に、恐らくは初めて不満そうな声を返す少年】
【流石に鼠に例えられるのは気持ちの良いものではないらしい】

【下から斬りかかって来た人外の凶刃を今度は受け止めることはせず】
【回るように後ろへ下がり、また少しだけ間を空ける】

ふん、まあ良い。
窮鼠猫を噛むとも言うしな─────"纏え"。

【少年は立方体へ目を落とし、一言だけぽつりと呟いた】

【ぶる、と立方体が震えたかと思うと、あっという間にその形を崩し】
【無形の闇が、少年の上半身、マントの上から絡み付いて───】

ふむ、こんなものか。
まともに命令を聞いただけ儲け物と考えるとしよう。

【上半身を覆う、黒いマントとなった】
【元の形を見ていなければ、普通の衣服としても遜色ない程の造形だった】

さて。
今度はこちらから出向くとしよう、かッ!

【気合一発。掛け声と共に左手の小剣を投げる】
【同時に人外へ向けて疾走。投げた小剣の隙を突いて斬りつけるつもりらしい】
【狙いは右脚。左手の怪我のせいか、投げた小剣も勢いはそれ程無いようだが、果たして…?】
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/07(水) 21:31:18.24 ID:qeOZMA1AO
>>552
【ともすれば、背後からは何をされても可笑しくは無い】
【チャコッ、と金具が擦れる音。僅かに漂う火薬の匂い】
   【銃を突きつけられていることは安易に想像が付くだろう】

手を上げろ、抵抗はするな――――何をしている。何が目的だ

【ペンライトの灯りだろうか、白色の眩い光が背後側から感じるだろう】
【カチリッ、とセーフティが外れる音が鳴る】
【つまり状況次第では命を手の平に乗せられたのと同等】
【ともかく、素直に言うことを聞くのが懸命だろう】

――墓荒しか、機関の関係者か。五秒以内に答えろ

――五――四――

【静かに始まり出したカウントダウン。従うかどうかは“形だけは”自由だ】
【此処は地下。助けは勿論無く、下手に動けば袋の鼠だが……】
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 21:33:30.45 ID:pcQTMjluo
>>553

おぉこれは失礼、お前は鼠以下だったか?
ま、そんなのこっちからすればどうでも良いさ、噛み付いてくれたほうが楽しいしな?
……にしても、なんだそりゃ。

【攻撃を外し、舌打ち。しかしながら立方体の変化を見て、笑み】
【案外に単純なやつだが、それゆえに強力と―――彼女はそういう生き物だ】

【故に、投げられたナイフにも反応は早い。左手を以て、小剣を受ける】
【その硬さ故に痛くも痒くもないといった様子だが、接近の対処にはその手を使えず】
【ならばと右手を正面から繰り出して、その五指で―――――】

……武器は何も両手だけじゃない
大地ですら砕く尻尾落としって所か―――語呂が悪いなぁ、オイ!

【――――前転するように、地を掴む。そしてそのまま前のめりになり、片手で倒立をなして見せ】
【さらには前方に倒れてゆく。その最中で、尻尾を上から下に豪速で振り下ろし、少年を狙うのだ】
【威力だけなら最大級と言って良い。真っ直ぐ過ぎはするが、速さと重さが他の追随を許さない】

【また、この“叩き落とし”が成功しようが失敗しようが、彼女は一回転して地に足を付け】
【そして交錯するだろう相手の方へと、その意識のすべてを向けるだろう。】
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 21:40:38.92 ID:K5dlzYlX0
>>551

【ヒュッと少し強めの風が時計塔に吹きかかる―――良い夜風だ】
【それに乗ってきたかのように、一人の人物が、あなたの脇に着地する】

おっとっと、危ない危ない落ちてしまう所でしたよッハッハッハ
どうもこんばんは、何やら楽しい事をなさってますね、混ぜて下さいよ、魔法使いさん

まぁそんな事をしたところで何か分かるわけもないですが―――所詮はねぇ



【前髪に金色のメッシュが入った肩ほどまでのワインレッドの髪】
【表情が読めない蛇のような℃目に赤いハーフフレームの眼鏡を付けている】
【深紅にストライプの柄が入ったスーツに、赤のネクタイ、その下に黒いシャツ】
【高級そうな黒い革靴を履いて、左手の甲には蛇の紋章の中に逆さ十字≠ェ入っている刺青をした180cm程の長身の青年】


【着地でずれた眼鏡を正しながら、柔和な笑みを作って話しかける】
【風は静かに吹き抜けて、肌を撫でていく―――。】
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2011/09/07(水) 21:49:48.18 ID:d1naqEkSO
>>554
【金属の音、火薬の香、白色の光――それらへの反応は勿論間に合わず】
【振り向く前に最初の警告を告げられ、鋭い視線のみを後方へ向ける】
【――手を挙げろとの指示には、従わなかった】

…元はここの職員。いや役員か
昔の仕事に今更不手際を見つけちまってな、こうしてガサ入れしてたって訳だ
お名前はウェスカ・クルーガー。聞き覚えがなけりゃ幸いだが

しっかし、前とセキュリティ入れ替わってんのな。完璧に潜入したつもりだったが
資料置きっぱなしだよーとか言う前に、こういう事をまず教えろっての…アイツらしーけど

【一見すれば、緊張感が無いようにも見えるが――動かしたのは視線のみ、微動だにしない辺りで】
【銃での牽制は効果覿面であると、こういった脅しをし慣れている者なら伺える筈だ】
558 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 21:54:13.65 ID:UTZFSh2lo
>>555

教えてやる義理も無いな。

【素っ気無く、それだけ答えた】
【投げた小剣は容易くいなされたが、少年は見向きもしない】
【狙い定めた右脚へ、小剣を振るう、が───】

──くく、成程成程面白い───。

【片手での倒立によって、虚しく宙を斬った】
【そこで足を止めず、斬りかかった勢いそのままに前方へ逃れる】
【一瞬前に少年がいた位置へ、ずどん!と、人外の尻尾が落ちた】

中々便利な尻尾だ。
街中でクルミでも割ってみればどうだ?───"剣"。

【人外へ背を向けたままの呟きと同時に、黒いマントがぶるり、と震える】
【今度は一部分のみが解れ、やや長い細身の黒剣となって少年の左手に収まる】

…うむ、やはりしっくりこないな。
再生する分には評価できるんだが。

【などと、ぶつくさ言いつつ踵を返して人外へと接近】
【黒剣と小剣で胸の前から外側へ、十字に斬りつけようとする】
559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/07(水) 21:55:32.74 ID:uiZzWd3So
>>556

【 ――、 くるり=@】


【…、…『真横』を向いた首は、そのまま“一回転”して元の角度へ】
【或いは掠れ、或いは芯の通った声で、歌う様にして言葉を紡ぐ】


…、…『可能性』を否定する者は、自己の可能性にも眼を閉じているよね。
逆説的な例外は存在する物の、逆説の逆説は通説。ならば、其れは偽。
十分条件でしか存在し得ない問題を論じ続けるのは、無駄。無駄無駄無駄。


【――、饒舌に語られるのは、煙に撒くかのような、意味の無い言葉】
【意味を伝える気が無いのか、或いは、『遊んでいる』だけなのか――】



――、そして私は、この者の可能性を否定する☆


【…、…言葉を紡ぎ終えれば、何の躊躇いも無く、女性の頭を手放す】
【妨害が無ければ――、結果は、知れているだろう】
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/07(水) 22:03:01.29 ID:qeOZMA1AO
>>557

【ペンライトの灯りが不気味に揺れ動き、また安定する。口から手へ動かしたか、】
【いや、先程流暢に話せた所を見ると、手から口へ動かしたのだろう】

【移した視線は、恐らく茶色の革靴と黒のニッカボッカを映すだろう。もう少し上にずらせば、ポーチに支配されたベルトも見える筈だ】

ウェスカ・クルーガー……悪いが面識は無いみたいだが……ここで働いてた、となると無闇な圧迫は要らないか
俺の事は……まあ「ハーフマン」って呼んでくれ。逃げんなよ、まだ聞きたいことがあるんだ

【ここで銃を下ろした音が聞こえてくる筈だ】
【だがその言動は、もう少し束縛する物だった】

前のセキュリティか……潰れたって聞いてこっそり来たのが今だからイマイチピンとこんな

……しっかしこっぴどくやられたんだな

【ふぅ、と溜め息を一つ落とし、真剣身を込めつつ、半ば他人事の様に呟いた】
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 22:05:54.35 ID:K5dlzYlX0
>>559


あぁ失礼、私の脳内ではその行為に可能性と言う前提の概念すら思い浮かびませんでしたよ
自己の可能性など認識する者ではない、可能性とは実現して初めて知るモノなのだから

【眼鏡のレンズを小奇麗なハンカチーフで磨きながら横目で答える】
【眼には眼を―――、言葉遊びには言葉遊び―――この青年の発言もまた虚無に満ちている】


ならば私は1割の可能性を踏みつぶす
それが至福、優越、快楽―――。


【パチンと青年が指を鳴らすと時計塔の遥か下から吹き上げるような旋風が発生】
【女性は風に吹き上げられ、青年の手元へと浮き上がり―――収まる。】

【青年は空いているもう片方の手で、女性にデコピンをしながら「おーい」と声をかける】
【はたして女性は眼を覚ますのか―――否既に事切れているのか】
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 22:10:18.96 ID:pcQTMjluo
>>558

(……なぁるほど、便利に形を変えるやんちゃ野郎ってトコか、あれは)
(なら武器が増えただけだ、そこまで怖くはない……取り敢えず―――)

――――そろそろ終わりだろ、こりゃ。

【こちらへ接近する相手に向かい、真正面に立ち尽くす】
【すると、彼女の両手と尾の黒がすべて霧のように消えさって】
【そして胸の前で凝縮され、膨れ上がり、やがて斬りつけられるだろうタイミングで弾け飛ぶ】

【いや、弾けるように撃ち放たれるのだ。漆黒、極端な闇の属性を孕んだレーザーが】
【しかも超近距離だ、流石に女性も胴を十字に――多少下がったのが幸いし――浅手に斬られたが】

【それでも、反撃としては十分すぎるほどの威力である】
【両手足と第三の手を消してまで放った一撃、口うるさく言うまでもないだろうが。】
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/07(水) 22:17:14.76 ID:BgOXg1jAo
>>545
【「はい、お粗末さまでしたー!」――満面の笑みどころか総身に喜びを湛えて、ぺこり】
【そわそわと落ち着かない――まるで、今にも小躍りしそうな――様子で、深々と礼を返し】

……そう言って貰えるのが、何よりの御馳走だよ。
君も、いつか誰かに「美味しい」って誉めて貰えるようになると良いね?料理。

【――そんなお気楽な事を、宣う。持ち上げれば上げる程、落差で後々の傷が増えるだけだというのに】
【嗚呼。せめて青年が実例を一度でも目にしていれば、何か変わったのだろうか――柔らかな声の余韻は、どこか薄ら寒かった】

……いや、簡単ではあるんだけど……拳、壊すよ ?

【次いで紡がれたまさかの返答に、対処に困った彼は途切れ途切れに苦言を呈し】
【親が居ないとの発言に対しては、しばし黙考すれば「御免ね、ヤな事聞いちゃった?」と一言だけ】

連絡する場所、って――宿とか取ってないのかい?
だったら尚の事、掛け合ってみるよ。此処って住み込みで働けるし――――――

【言葉とは裏腹に、取り立てて可哀想がるような様子は見せない。過剰な同情は却って迷惑と考えているのか】
【ただそれだけを提案して、彼女が唐突に巫女服へと手を掛ければ露骨に視線を泳がせ】

【葛藤の末に目を逸らし、明後日の方向へと顔を向けた】
//寝落ちすみません、只今です……
//もうそろそろ〆でしょうし、其方が大丈夫なら続ける方向でお願いします。
//あまり拘束してしまうのもアレなので、其方こそ無理なら(ry
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 22:20:51.08 ID:d1naqEkSO
>>560
(…何だ、警備員かと思ったら。解体業者か?)
(つーか俺の背中照らして気付け、機関の紋章くっついてんのわかんねーのかfushianaさんよ)
(次はかのっさ機関≠チてプリント入れたTシャツ着てきてやる、絶対だ絶対)

【――そんな、吐けるだけの罵声を心の内で吐いて。銃が下ろされたとはいえ気を許せはしないらしく】
【と、言うよりは。ここに潜入してくるような機関員だと言うのに、妙に銃への抵抗が出来ずにいる】
【ともすればこの男、無能力者である可能性も否めない――】

ハーフマン…奇遇だな、俺もてめぇと面識がねぇ。その名も初めて聞いたぜ
そんな事より何がこっぴどくやられたってんだ?AOEの事か?ただ単に建物の事か?それともあんたの頭の事か?

――あー、最後のは冗談。まぁ気にすんな
尻捲って逃げたりしねぇから、落ち着いて聞きたいこと聞けばいいさ…教えられるかは別として、な

【それでもにたりと浮かべる笑みは、がらんどうの空間と相まって無気味に映る】
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/07(水) 22:21:08.02 ID:uiZzWd3So
>>561

【――、デコピンでは目を覚まさないものの、呼吸はしている】
【虫の息ではあるものの、生きているのは確かなのだろう。 …、…】


…、…。


【――、人物は下を覗き込んでいたが、緩慢な動作で振り返り】
【其れから、暫しの沈黙。 …、…それから――】




――、――新世界語でおk。



【 ( ´・ω・`) 】


【…、…髑髏の面が浮かべたのは、正に“困った”とでも言う様な表情】
【まるで、『意味が判らない』とでも云う風に、軽く首を振ると】



…、…そもそも、君は誰だろう。
私の双眸が捉えた所によると、おおよそ“気持ちの良い”人では無さそうだ♪
私の鼓膜が捉えた所によると、“小難しい言葉を使う人物”と出ている♪
私の勘が捉えた所によると、十中八九で“能力者”か其れに準じる者♪
それらを統合して私の脳が出した結論はねぇちょっとあたまをひらかせてくれないかころすきはないはははは。




【――、一閃=z


【青年の眼前を通り過ぎるように、何時の間にか右手に納まっていた『刀』が振るわれる】
【声の調子は一切変えず、ただの作業のように、鼻歌を歌いながら】



……そう言えば、此処は随分と寒い。風邪を引かない様に気をつけないと♪



【――、『殺しに向かう体勢』のまま、紡がれるのは『世間話だった』】
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/07(水) 22:31:30.23 ID:qeOZMA1AO
>>564
まあ、ああは聞いたがここに来れるのは何だかんだで機関員だけだしな

【チャコッ、と銃が仕舞われる音。同時に、灯りを放つ球体が取り出される】
【出店等で見られる発光物の球体バージョン。緊急時の灯りに使える使い捨て品だ】
【しかしこれだけの準備の良さ……もしかしてハーフマン自体も無能力者……?】


そうだな、この名前は仮名みたいなもんだし、誰も知るわけがねぇしな

違う、AOEの事だ。完全無欠とか聞かされてた割にはやられちまったんだな

そうだな……じゃあコイツで信用して貰おうか

【シュッ、と何かを投げた音。数瞬遅れて地面とぶつかる金属音がなった】
【地面に落ちたのは弾丸】
          【いや、先端にかの“卵”を仕込んだ、特別な物】
【それを投げたのはただの身分証明。本題はこの先】

最近の機関の動向、知らせ、何でも良いから教えてくれ
あと出来ればアンタは何してたか教えてくれ
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 22:33:27.95 ID:UTZFSh2lo
>>562

【───少年は自らの眼を疑う】
【突如消えた人外の手足を、胸の前で凝縮されていく闇を、信じることができなかった】
【凝縮された闇が膨れ上がり───】

────な

【に、という前に体が動いた】
【全力で───全身の筋肉が負荷に耐え切れず、血を噴出していくのにも構わず、退避しようとするが】
【それでも、遅すぎた】


…「足りない。不幸なまでに」。

【ごう、と。漆黒が放たれた後】
【少年は立って、生きていた。黒いマントがレーザーを多少防いだのか、随分と短くなっている】
【それでも生きていた。…右肩から先がもげ落ちているのを、問題無いとすればだが】

やってくれたな。
成程、所詮は井の中の蛙、ということか。
腕一本で済んだが…流石に続行は無理か。

【それでも平然と、少年は立っていた】
【地面に落ちた右腕を拾い、ぷらぷらと動かし】

…くく、く、くふふ、ふははは……

【さぞ楽しそうに笑うのだった】
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 22:35:32.74 ID:K5dlzYlX0
>>565

あー駄目ですね、完全に気を失っています……―。
嫌ですね、私としては、眼を覚ました¥態で落として欲しかったのですよ
そうした方が否定という行為に対してもより高翌揚感が増す、という事です

【女性の様子を見てから残念そうにため息を吐いてから、肩を竦めて説明する】
【“あなたの行為を否定しているのではなく”と補足的な言葉も最後に付けたして笑う】

やだなー人を見かけで判断するなんて―――いや、まてよ…?見かけだけなら私はまともだと思うのですが
小難しい言葉を使ったのはそちらが先です、こちらはそれに合わせた言い方をしたまで―――
まぁそれは正解ですねー能力と区分するかは微妙ですが、まぁいいでしょう
ちょっ!!!頭開いたら大体の人は死にますって!!!!!

【相手が紡ぐ言葉に一つ一つ柔和に笑いながら答えて、最後に焦ったように突っ込む】
【眼前に振るわれた刀の剣圧で眼鏡が少しズレて、青年は苦笑いをしている】


あー分かりました分かりましたッ!!!返しますから怒らないで下さいよ!
元から散歩してたまったま通りかかっただけですからッ!!!!!!

【焦った調子で話しながら女性を雑に相手へと放り投げる】
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 22:46:45.02 ID:pcQTMjluo
>>567

いやぁ、悪いな……これでも特殊な使命ってのを帯びてるんだ
ただの人外だ、悪魔みたいなやつだって思ってるなら、そりゃ間違い
次に戦う機会が在るとしたら、その時は闇に抗する術でも覚えてこいよ

【レーザーと闇がすべて消える。彼女の両手は、蒼い肌の人と同じモノになっていて】
【気付けば染み出す邪悪な魔翌力は、人外の人外たる所以を思わせる】

人は変わるねぇ……あのレアって方なら、さぞ泣き喚いて取り乱すんだろうな

まあいいさ、別に私は[ピーーー]のが趣味ってわけじゃない
逃げたきゃ逃げろよ負け鼠、せいぜいお前の血、この国の破滅に使わせてもらうからさ

【紫のマントが風に揺れて、少年の笑い声に呼応する――そう思えるほどに、強く風が吹く】
【蒼い肌の人外は、既に戦いの終着を思った。だから、興味は相手から陣に移る】
【もう少しで完成なのだ、邪魔者が居なければ。そう呟いて、背を向けて。】
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/07(水) 22:52:58.32 ID:uiZzWd3So
>>568


【 どすん=@】


 …、… 君は判っていない 


【――、放り投げられた女性を、右足を大きく上げて蹴り飛ばし】
【滲む様にして『笑み』へと変わって行く髑髏の面は、からから、と軽く揺れて】



……、私に『出会う』と云う事は、君自体が暇潰し≠ニ成ると云う事だ♪


―、―君個人への興味は、全く無い。
暇潰しの極地が死≠ヨと繋がろうが、私には関係が無い。
さっきまでは脳を見てみたかったが、気が変わった。
気が変わったが、さて何をしよう。 我ながら幼児の如き移り気の早さだね。
それと、訂正するならば怒ってはいない。 三秒ほどの暇潰しには成った♪



【――、軽い笑い声を上げながら、人物は後方、屋上の外へと『飛び跳ねる』】
【恐らく、建物によって姿が見えなくなるのは数秒…、…後、『跳ねて戻って』来て】


……、『結果』がどうなろうと私の知った所では無いから、其の辺りは了承し給え。
『最悪の結果』が厭ならば、逃げるか。或いは、私に『楽しい事』を教えるか。
そうで無ければ、『最悪の結果』を私に齎すべく、努力すればいい。


【――、着地。 両腕に持っていたのは、時計の短針と長針=z
【右手には長針、左手には短針。 軽々と振り被って見せて――】



…、…そうだ、ダーツ≠ェいい♪



【――…、…まるで幼児が遊戯を行っているかの様に、無邪気な様子だった】
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2011/09/07(水) 23:02:23.30 ID:d1naqEkSO
>>566
【『違う、AOEの事だ。完全無欠とか聞かされてた割にはやられちまったんだな――』】
【『最近の機関の同行、知らせ、何でも良いから教えてくれ』】



【 『あと出来ればアンタは何してたか教えてくれ』 】



(――何て言いや良いんだ)

【地面に落とされた弾丸、そこに仕込まれた物を哲学者の卵≠ニ認識して。ハーフマンが機関員である確証を得たは良いが】
【さて、どこから語るべきか。ハーフマンが偽名である以上、真の名はもしかすれば議員のそれであるかも知れない】
【もしくは同じAOEの職員であったか――ともかく男がこのどちらかならば、今から話す内容で怒りを買うかも知れないのだが】

(…提言した責任は負わないとな)

【秘めていても仕方ないし、何より話す義務がある。青年は徐に口を開いて語りだした】

最高議会とここAOEは、議長宣言で解散と廃止が決定された。まずこれが5月頃の話だな
俺は、これに関わる形で動いてた。それだけだ

…次の大きな動きというと――昼の国支部長、ガルニエが機関を抜けた。
後は氷の支部で魔術協会の小娘を捕まえてみたり、夜の支部で対機関連合のリーダーを捕まえたり。こっちも小娘だったか?

そっからは少しばかり間が空いちまって、後はごく最近の話になるが。
夜の国支部が陥落、原因はさっき言った小娘の奪還に来た数名の正義側能力者だとか
その責任を取る形で月輪元議員とその傘下ナンバーズが数人降格を申し出た、ってとこだ

…ああ、ナンバーズで思い出した。あんたもナンバー所持者か?
定期的人員整理に関する案件が可決されて、既に人員整理が始まってるらしいぜ
俺も何だかんだでNo.15をどうすっか決めかねてんだがな…

【ここまで話して疲れでもしたか、ウェスカはしゃがんだ体勢を崩して床に胡座をかいた――ヤンキー座りみたいで嫌だった、とか】
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 23:05:10.66 ID:K5dlzYlX0
>>570

暇つぶし、良いですねェ私も日々探して回ってますよ、全く見つかりませんが
まぁこんな私が貴方の暇つぶしになるかどうかは知りませんが―――。

私、お話が好きでしてね、運動は苦手なんですよ、この段階で私と貴方の相性は悪そうだ

【蹴り飛ばされた女性は気にせず、困ったように肩を竦めながら相手を見る】
【そして視界から消えていく相手に対しても特にアクションは起こさずに見つめている】

貴方にとっての愉しい事など私のあずかり知らぬことです、移り気も早いようですし
それなりの表現を用いて下されば提供もしますが―――まぁ無駄でしょう。
何より私と言う個体には興味がなく、暇つぶしの相手というモノを求めてらっしゃるようですし

ダーツですか、では見事にハットトリックを決めて下さいって矢がたりませんよ矢が

【両手を広げて誘うように笑うが、矢が一本足りないと少し不満げに指摘する】
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/07(水) 23:07:01.91 ID:UTZFSh2lo
>>569

何故謝る?
ただ貴様の方が強かった。それだけのことだ。

【不思議そうに聞き返す】
【心底そう思っていて、それで納得しているのだろう】

いいや、泣き喚いたりはするまい。
頭が理解できずに卒倒するだろうからな。

…そうだな。今はただ、おめおめと逃げるとしよう。血なんぞくれてやる。
だが、次はこうはいかんぞ?

【そう言って、右腕を左肩に担ぎ】

さて、小僧にバレないうちに繋げなければならんな。
腕一本飛んだとなると何を言われるやら。

【独り言を言いながら、その場を後にするのだった】


/お疲れ様でした…?
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/07(水) 23:17:04.01 ID:qeOZMA1AO
>>571

【ハーフマンは発光物を床に起き、近くの机、椅子、とにかく手頃な高さの物に腰掛け、話を聞いた】
【語って貰っている側なので長らく静聴していたのだが、思わず歯軋りを起こしてしまう】

【簡単に言えば、ハーフマンの表情は苦悶に歪んでいた】
【コイツの口振りから察するに、長らく本部や他の機関員とのまともな連絡をとってなかった可能性がある】
【実際問題そうなのだが、それがウェスカが知るわけもなく、】
【外見からは、一般的に見て、情けない気持ちで心を沈めている様に見える】

成る程……、簡単に言えば、上の塊が抜けて全体的に饅頭みたいな組織になっちまったみたいだな
しかし支部陥落――…ねぇ…――いよいよ力出し始めたみたいだな……

てか小娘多くない?気のせいか?

人員整理?……確かにそんな雰囲気はあったが……
とりあえず俺は継続しに行くよ。アンタも継げるもんは継いどいた方が良いぞ

【「俺は継続」】
【どうやらお察しナンバーズだったようだ】
【最後に、手でお金のマークを作りながら言っていた事を添えておく】
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/07(水) 23:18:53.62 ID:uiZzWd3So
>>572

【――、青年の言葉に、人物は首を軽く曲げる】
【口中で幾度か、「それなりの表現」と反復し、…、…軽く、声を上げて】


…、…『愉しい事』♪
そうだ、“あれ”は楽しかった――、春の事だったろうか。
人が死に、死に、死に、死に。 表面的には、それだけだった。
もう少し穿てば、道化が死に、巨獣は騙され、皆が損をした。
それだけでも十分過ぎたが、加えて――ん。



……、あぁ、問題は無いよ。 『三本目』は此処に居る♪



【――、意味深な言葉は問い掛けに断ち切られ、両手を振り被り】
【投擲は『両方の針』…、…青年の左右、半身を其々貫くような軌道を通り】


 ――、はははははは。


【…、…『三本目』――、錐揉み回転をしつつ、“地面と平行に”、人物が低空飛行】
【伸ばした右手の先には刀が握られており、避けなければ厄介な事には成りそうだった】
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 23:32:28.53 ID:K5dlzYlX0
>>575

てめぇ―――まさか―――………ハッ!!!
気が変わった………―――狂言回しに付き合うとロクな事にはなりませんからねぇ

【一瞬黄金の瞳が見開かれ、相手を捉えるが、直ぐにまた温厚そうな表情に戻る】
【針が迫る瞬間に青年を中心に旋風が発生し、針を吹き飛ばし、壁にそれこそダーツのように突き刺す】


フ、所詮は―――……残念極まりない

堕ちた星に輝きはもうない――――……クックック


【ガンッと大きな衝撃音と共に刃が青年の身体を貫く―――否】
【紙一重で右腕で刃を掴んでいる、右手からは夥しい鮮血が滴るが―――】
【青年は嗤っていた、黄金の瞳を月光で滾らせ、犬歯が除く口を開いて相手をじっと見つめている】

【刃を握る手はそれほど強くはない―――簡単に振りほどけるだろう】
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/07(水) 23:40:01.19 ID:pcQTMjluo
>>573

次ね、次……まあ楽しみに待っててやるよ
下手な準備で喧嘩売ってきたら、飛ぶのは腕じゃなく灯火だぞ?

【腕を当然のように雑に扱うさまを見て、彼女は面白そうに短く呟く】
【何を言っているのかは聞き取りづらいが、どうせ嘲笑だ。やがて、立ち去る彼を見送って】
【周囲に散った血液で魔方陣を描き直し――――やがて、完成した時】

「――いやはや、しかし強い。情を捨てるとこうまで、ですか
 流石に名を馳せた“鉄の女王”の片割れというだけありますね。」

アレから戦闘と、それに卵に宿った人間の負の部分だけ抽出すりゃこうなるさ
ってか、やっぱり死んだのかあいつ。仮にも片割れとして物悲しいねぇ
………あぁそれで、今後の計画とか決めてんの、アンタは?

【一人の茶人――そう見える格好をした男が、にこりと笑いながら現れた】
【どうにも人外とは知り合いか仲間かそういう関係のようで、親しげに語り合い】

「……地の国全土を動く屍で充満させ、砂の国ではまた別に“総力戦”でも致す所存ですよ
 また時たまお仲間に便乗して名を売り、最終的にはそうですね……なるようにすれば問題はない
 一先ずの所、狙うのは地と砂。長谷部殿と娘子の方も、早々に捉えねばなりませんが―――。」

じゃ、アタシは暴れてていいわけだ。分かったよ、じゃあな

【少しすると、完成した魔方陣を後に人外は黒い翼で飛び去った】
【あとに残った茶人風の人物は、凄惨極まりないこの光景を気にも止めず他所へと歩く】
【その名は、亞北。人知れず行われた密会は、いずれ起こるだろう乱の幕開けであった。】

/お疲れ様でした〜
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2011/09/07(水) 23:45:13.42 ID:d1naqEkSO
>>574
ちっげーよ、その上の塊が形骸化しちまってて手の付けようが無かったんだ。
そんだからナンバーズが上の顔色伺って動こうとしても、肝心の上がいなくて踏み出せないなんて状態のままだった
だから今のナンバーズ更新と同じ様に、そろそろテコ入れが必要じゃねーのかって提言をした結果がだな…

――あー、忘れてくれ。悪い悪い

【組織を思ったとは言え、所詮は独断専行の提言。自分が偉そうに高説を垂れる身で無いことは十分承知していた】
【髪をがしがしと乱し、盛大に溜め息などついてみたりしてから。ハーフマンの言葉を聞いて項垂れた首を上げ】

ん、そうか。
…いや、やっぱ俺は止めとくわ。
アイツと約束しちまったしな、同じノーナンバーとして機関を支えるって。
ったく、アイツが上位ナンバー取得してくれりゃ俺も遠慮なく15を取るんだがな。なんて、ははッ!

――俺の冗談はさて置くにして、本当にアイツならNo.1を取っても誰も文句言わねぇと思うんだが…
最近姿見せねえし、まぁた仕事の方に夢中なんだろーなぁ。仕事が恋人ってか

【アイツアイツと何の話だろうか、端で聞いてるハーフマンとしては疑問だろうし、そろそろイラついてくるかも知れないが】
【存外早く、その答えはウェスカの口から明かされた】



――なぁ。元議長なら上位ナンバーが妥当だよな
まぁロバートがどうするかだ、俺が勝手にどうこう言う話じゃねぇけど…
まぁた独断専行で先走るのも良い歳して恥ずかしいわな。つーかもう嫌だ

【金回り関係にはウェスカも親指を立てて返し、さらに指で丸を示す】
【この男、AOE役員時代にがっつり稼ぎ、死亡騒ぎで退職金をしっかり掴み、何食わぬ顔で戻ってきた前科二犯である】

/申し訳ない、眠気が…
/都合の良い日に持ち越すか、ここで切って頂いても構いませんが、どうでしょうか?
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/07(水) 23:52:14.73 ID:onvmtqca0
【街にほど近い路地裏】

【ひどく狭くて、明かりも少なくて。量産型不良の屠殺工場とか言われているとか、いないとか】
【そんな場所に、りぃんりぃんと響いているのは、無数の鈴の音で】
【狭い空間に反響して耳を嬲るような音の中、よく聞けば、「げぅ。」「ごぶ。」など、ひとの発しているような音もあって】

………………。

【その空間の中、人影は二つ】
【一つが、壁際に追い詰められて、首を絞められている真っ最中。量産型不良(仮にAと呼ぶ)で】
【もう一つが、それの首を絞めている、小柄な人影】

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女で】

…………、死んじゃえよ、もう。

【絞める少女の右手は血で真っ赤で、したがって量産型不良Aの首も真っ赤】
【足元には血に濡れたジャックナイフも落ちていて】

【まあ、ともかく。量産型不良Aからすれば命の分かれ目。誰か来ないかと時折視線を動かして、絞められているがためにひどい声で、時折助けを求めてみたり】
【……ちなみに、ちょっと前に。Aと行動を共にしていた量産型不良(B〜Dくらいまで)が、「やべぇ」だの何だの、喚きながら街のほうへと、路地裏の奥のほうへと逃げていったがために】
【興味を惹かれるひとは居るかも、居ないかも】
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/07(水) 23:52:26.83 ID:uiZzWd3So
>>576

【――、刀が掴まれたのを認識すれば、即座に手を離し】
【浮翌遊するかの様な軌道を描いて、後方へ跳躍。…、…軽く腕を組むと】


……、『機関』に携わる者だろうか、それとも別≠セろうか。
そんな事は如何でも良いし、如何でも良くは無い――、が。
私はダーツも終わったし、帰ろうと思うので『お土産』をあげよう♪


【…、…懐から、飛び出したのは二枚の紙片】
【其れを風に任せて、青年へと運ぶ――、見れば判るだろうが、】



…、…『裏』が有ったのかも知れないし、無かったのかも知れない。
其れは君達に関係無いかも知れないし、有るのかも知れない。
今となっては如何でも良い話かも知れないし、そうでは無いのかも知れない。



【――、『水の国侵攻作戦』、作戦書。 紛れも無く、その原本=z
【其れに加えて、ルビーシャから、『陥落前に』持ち出された物資・兵器の貯蔵場所】
【…、…持ち出されなければ、数ヶ月≠ヘルビーシャが持ち堪えたであろう量だ】

【何故、この人物が「其れ」を持っているのかは定かで無いが…、…推測は可能だろう】




 …、… 精々好きに使って、私の暇潰しを作って呉れ給え♪



【――、「では、ごきげんよう」】


【…、…其の言葉を残して、人物の姿は屋上の外へと飛び上がり】
【月の光も届かない、下界の闇の中へと――、消え去っていった】


/すいません、眠気がアレなのでこの辺りで!お疲れ様でしたー!
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/07(水) 23:56:03.31 ID:qeOZMA1AO
>>578

ああ、先に上が動かなくなったんだな……把握

しっかし良く言えたもんだ。俺なら確実に尻込みしてどうしようも無くなる
立派だよ、アンタは

【溜め息をつくウェスカに、励ますように言葉をかける】
【恐らく、今がどんな状況でも、この言葉は本心からでた物だろう】

……確かに本人がどうするかは勝手だ……仕事が恋人というなら仕方がない
……ならば……何かを語りかけてやるのも個人の勝手だろう
それが間違ってないと思うんなら……遠慮無く語ってやればいいじゃねぇの

【丸く作った指を見て少し微笑むと、】

いきなり怪しんで悪かったな。また街とかで会ったら詫びさせてくれ

【踵を返し、後ろ手を振りながら外へ足を運ぶのだった】


/では長々と拘束する訳にもいきませんし、ここらで終わりましょうか
/お疲れさまでした!お休みなさいです
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 23:57:56.60 ID:K5dlzYlX0
>>580

【飛ばされた紙を眺めながら、相手去っていくのを眺めている】

私も起こす≠ヘ好きでも主犯≠ノなるのは嫌いなんですがねェ―――
まぁ、ピエロはピエロらしく踊っていてください、クック

//お疲れ様でしたー!
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/08(木) 00:03:15.41 ID:FDHQW17Co
>>563

【青年の言葉に軽く頷く少女――次の料理が、楽しみである】
【そわそわと落ち着かない様子の青年を見て、小首を傾げつつ】


……そんなに、強く殴らなければダメなんですか……。

あ、ぁ……いえ、別にだいじょうぶです。不自由は無かったですし。
村の皆もいましたから……えぇ、特に……ほんと、気にしないでくださいね。


【じっと丸めた自分の拳を見てみる。細い腕、小さな拳――非力な腕力】
【強く叩く事は出来ないので、バイトは出来ない。なんて正直に思い込んで】

【特に不自由は無かった――これは事実。親がいないのが当然だったから、思う事は何も無い】


……はい、今は近くの公園……だったり、廃ビルの中だったり……そろそろ冷えて来たので、困りますね。


【そして住み込みで働ける―――なんて、聞いて】


い、いいんですか……? 私、何もできませんよ……。
それに、その……”悪霊”が憑いて、て……あの、害は無いんですけど、その、不気味……ですよ。


【公園や廃ビルで野宿するよりは、住み込みのバイトの方が遥かに良い――正直、住み込みというだけで魅力的だ】
【しかし自分は普通の人間ではないし、害を与える事は無いが……異端児。長く関わるのも、申し訳ない――と】

【巫女服を脱いで、上半身は裸。見られると言った羞恥心の類は持ちあわせていないのか、それとも慣れているのか】
【雪より白い肌がライトに照らされ、凹凸の少ない上半身が露に―――そこには腹部を中心として胸部までを円状の蒼い刺青が、彫られていた】

【青年の視線なぞ気にする素振りも無く、いそいそと黒いローブを羽織り軽く身体を隠す。流石に寒いから、という理由だが】
【ローブの間から彼女の肢体が微かに見えていたが――当然、少女は気にする素振り無く、巫女服を手に取り裁縫箱から針と糸を取り出す】


/いえいえ、お気になさらず……こちらも帰宅が遅くなりましたゆえ
/こちらは全然問題ありませんとも。今夜中には〆だと思いますので……もう少しだけお願いしたいかな!
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 00:14:04.86 ID:Wv4xQWtSO
>>581
/こちらの都合に合わせてもらっちゃってすみません…
/絡みありがとうございました、最初からクライマックスでとても楽しかったですww
/それではお疲れ様でした、お休みなさいっ
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/08(木) 01:24:13.48 ID:WbNv9V1Ro
>>583
【「そう、なら良かった」――安堵したような吐息混じりに述べて、気にしてないよと頷いて見せる】
【余所を向いてはいるものの、微かに見える横顔は変わらぬ微笑を浮かべていた】

【ただ、現在の状況は色々とキツい物があるらしい。悲しいかな男の性と言うやつで】
【青年はついちらちらと其方を盗み見、視界の端に捉えんとしてしまう】

……あ、ああ……そう、だね。その格好じゃ、これからの季節はさぞかし厳しいだろうね――――
(うわ、肌白っ。しかも線細っ。……って、刺青?何だろう、あれ)

【雪の柔肌、あまり起伏のない小柄な体躯――と来て、思わず目を引かれたのは蒼い刺青】
【露骨に正視する事こそ無いものの、魔法円を思わせるそれに、彼は何だか不吉な印象を憶える】
【――取り敢えずは、それで煮えた脳味噌も鎮まった。再びローブの衣擦れを聞けば、彼は漸く振り返り】

なら、出来るようになれば良い。初めは誰だってそんな物だよ?
大丈夫、大丈夫。フツーじゃない人って、この界隈には結構多いから……ほら。

俺はオカルトはからっきしだけど、そっち方面に一寸ばかし強い子も此処で働いてる。
だから実害がないなら問題なし、仮に何かあっても心配なし、なのさー!

【頻りに遠慮する少女の背中を押さんと言葉を並べつ、右手に填めた手袋を外して見せる】
【薄明かりの下に露になったのは、黒光りする装甲に包まれた右腕】
【義手でもなければ籠手でもない、能力の産物にして正真正銘の異形】

【曰く、普通≠カゃないのはお互い様、という事らしかった】
//あわわ、見逃してました……はい、それでは宜しくです
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 02:12:50.86 ID:MlcOXt6Vo
>>579

【────ギィンッ!】
【銃声。魔銃。魔弾。】

【新たに現れた人影は、少女に警告でも告げるかのように足下の付近に小さな炸裂を引き起こす魔弾を射出する。】
【片腕だけで握られた銃の根元≠ナ、紅に閃く瞳。】


────。

【ふう、とあからさまな溜め息を吐いて、人影は相手の行動を待った。】
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 02:24:47.18 ID:/7zj1rxo0
>>586

――――――っ!?

【鈴の音すらも貫くような、唐突の銃声に。回避行動も取れずに、少女は身体を大きく跳ねさせて】
【ついつい力を篭めてしまったのか、首を掴まれる量産型不良Aは、いっそう変な声をあげて】

【つぅ、と。視線が動く。銃声のしたほうへと向けられる視線は、不機嫌とか不満とかそんなものを抽出して固めたような表情をしていて】
【それと同時、手が緩んで。崩れ落ちる量産型不良A。思い切り咳き込む音はきっとうるさいが、まあ。生きている証】

…………、だぁれ? わたし、今いそがしいんだけど。

【丸くて暗くて冷たくて。まるで銃口のような瞳は、今にでも銃弾を吐き出せるといわんばかり】
【じとりと人影のほうに向けられて、小さく首を傾げ】
【そのうちに、少しゆっくりした動作で。身体ごとそちらに向けて】

……私今忙しいんだけど。

【血塗れの右手を顔の前に翳すようにして、数度。握って、開いて、握って、降ろす】
【そして、大事なことだから二回言いました――】
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 02:38:41.28 ID:MlcOXt6Vo
>>587

【わざわざ口に出す必要があるのか甚だ疑問だが、等と小さく愚痴を吐いて、もう一度溜め息。】

────…やり過ぎだ。同類≠ノなりたくてやっているんじゃないなら、やめておいた方がいい。

【──少女に向けて放たれる、苦々しげな男の声。もううんざり、とでも言いたげな様子でもう片方の腕で頭を押さえる。】
【そして、地に落ちた方を一瞥すると小さく睨み付けて。】

逃げるな=Aよ。…状況位説明してくれ。

【引き金を引いた次の一発は、天に向けて。】
【魔銃の銃声と言えど、その威力を知っていれば威嚇には十分利用出来ると考えた所以である。】
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 02:50:55.60 ID:/7zj1rxo0
>>588

…………私のこと見てくれないひとなんか世界に要らない。

【やめておけと、至極もっともなその言葉。人影のその動作を、ちらりと視線で追ってから】
【小さな子供が、自分の意見を至極正しくて当然であると錯覚したように、平然と、そう言葉を返し】
【それから、崩れ落ちたまま、まだぜえぜえと空気を堪能している量産型不良Aに視線を向けて】
【ふわりと足を折って、足元に落ちた血塗れのジャックナイフを回収すると】

……私を壊すひとも世界から消えちゃえ。

【……どうやら、この量産型不良A。少女にとっての地雷を最低二つは踏み抜いた、らしい】
【ジャックナイフを右手で持って、左手の掌に軽く押し当てて。弄んでいた、が】

――――っっ!

【再度の銃声に、また身体が跳ね上がる】
【その際に、左掌に触れていたナイフの刃が、心配になるほど白い肌を破ったらしい。左掌からもつぅと真っ赤な血を零しながら】

………………そういうもので脅すひとも嫌い。

【銃声。この少女にとって、いろいろと思うことがある音色で】
【それを脅しに使われることがひどく気に入らないらしい。というか、そもそも脅されるのも嫌いである】
【ぎり、と。威嚇するように僅かに歯を剥いて。見えるのは白い歯たちと、人より僅かに大きく尖った、牙のような犬歯】

【脅しが効いたか、それとも最初からそうだったのか。逃げる気は無いらしい。ナイフをぎゅっと握り締めて、どちらかと言えば臨戦態勢だった】
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 03:04:35.19 ID:MlcOXt6Vo
>>589


俺は、この状況を許しはしない。
見なかった事には────しない。

そして、見ない=Bお前の否定を、俺は肯定しない。

【決別するかのように、淡々と言葉を吐き出して。】

────気に食わないなら、来い。暴れ足りないのなら、来い。

【────また一つ、溜め息を吐いて、銃口を少女自身にへと向ける。】
【茶髪。やや長身。紅の瞳。左手の銃口。】

運動≠セ。────正直、面倒極まりないが。
先程言った事を変更しておく。…逃げろ。
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 03:23:01.10 ID:/7zj1rxo0
>>590

…………悪いのはわたしじゃないのに。
……なんでみんなそうやって言うの。
なんでみんな、悪いのは私だって決め付けるの。

【決別のような言葉を聞いて、牙を剥いたような表情はころりと変わって】
【代わりの表情は、迷った子供のような、そんな不安げな、今にも泣き出しそうなもの】
【状況だけ見やれば、どう考えても。少女のほうが悪い子、だったけれども】
【少女の中にはきちんと理由があって、こいつを殺さなきゃ気が済まないと思うほどのことがあって、ただ、誰も見ていなかったから】

………………――――。

【その言葉は、いらだった少女には挑発、と取れて】
【男が言い終わるが早いか遅いか、ふわりと。少女の髪に結われた無数の鈴から、いっせいに溢れ出すものたちが】
【桜の花弁の形をした魔力の塊は、りぃんと鈴が鳴るたびに落ちて。仄かに光を放ちながら、地に積もっては、輪郭から崩れて失せていく】

…………私の身体を傷つけるのは、尊き神を傷つけると同じ。
……その覚悟があるなら、できるなら、……すこし、相手、してやる。

【すぅと、血濡れのナイフを右手で握ったまま、顔の高さほどまで上げて、男を示す】
【その右手の周りに、ふわふわと桜の花弁が浮いて。ナイフの、血のついていない部分が。桜の花弁の淡い光を返した】

【逃げろの言葉には応じない。挑発に釣られて、もう既に、ストレス発散の的を男へ変えていて】

【そんな少女の視覚外。空気の素晴らしさを再確認していた量産不良Aは、今がチャンスと見たらしい】
【じりじりと立ち上がって、そろそろと少女から離れて。それで何の反応も無いのを見れば、男が妨害することなければ、凄い速度で街のほうへと走っていく】
【途中数度足を縺れさせたが、まあ、なんら問題はなさそうである】
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 03:41:19.46 ID:MlcOXt6Vo
>>591

正当防衛だろうと何だろうと、あの場に於いては加害者、という事実は変わらない。
──それに、過剰防衛という言葉もある。

───俺は止めておけと言った。
それに従えないなら冷静に判断する≠ワで相手をするだけだ。


…それと、もう一つ。

【────ギギギギギギギギィンッ!】
【狭い路地裏の壁に、銃口を向けて引き金を引き続ける。】
【所謂フルオート射撃、という物だろう。連続で射出された魔弾が壁に順番に焼き焦げ跡を作る。】

──子供≠ヘ、苦手だ。


【────視線で焼き尽くすような強烈な眼光の紅の瞳を少女に向けて、もう片方の壁に右の拳を打ち付けた。】
【意味の無い行動のようにも思われるが、壁に対して魔翌力を走らせたり、焼き焦げ跡で何らかの形状を描いたりもしていた。】
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/08(木) 03:52:02.62 ID:FDHQW17Co
>>585

【視線に気づく事なく――気づいていても同じだが――針に糸を通す】
【丁寧に破けた箇所を針と糸で直して行く。その手際は慣れているのか、素早い】

【今はローブから僅かに見えるだけになった蒼い刺青は、暗がりで不気味に滲んでいた】


……え、えと、私は―――――……っ!


【”そんな前向きには生きられない”と思わず口に出そうになったが―――それが叶う事無く】
【出かかった言葉は青年の黒い右腕を見て、驚いていた。”悪霊”憑きなのだろうか……?】

【いや違う、似て非なるもの。彼らは”能力”で、私は”悪霊”なのだから―――違いないのだから】


………わたし、は………。


【少女の思考が正解かどうか、確認する術は無い。誰も真相を知らないし、知る者はいなくなった】
【そして少女は悩む。迷惑、で無いだろうか。自分はとても”特異”な人間なのでは無いだろうか】

【”悪霊”は本当に暴走をしないのか――――?】


……ばいと、させてほしいです……。


【きっと大丈夫だろう。私は毎日”儀式”しているのだから、”悪霊”が暴走するはずが無い】
【”あの時”とは違い、完全に操作出来るようになっているんだ―――後は、消すだけだから。大丈夫】

【少女は青年にバイトをしたい、と告げる。口に出してから少しだけ、まだ悩む顔振をしていたのだが】
【裁縫に集中する事で悩む事を止めた様だった。数十秒後には、破けた箇所は簡易ながら修復されて―――……】



/……すいません、気がついたら意識が飛んでおりましたっ!
/あと少しなのに……本当に申し訳ないですorz
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 03:59:54.94 ID:/7zj1rxo0
>>592

…………違うもん。
――殺されるに等しいことをしたんだ。

【過剰防衛ではない、と。その意見は、ただ】
【少女の怪我が見る限り右手だけであって、他のどこを痛がるような仕草もないことから、うん】
【……まあ、心のダメージがどうとか言い出してしまえば。証明する手立ても無いのだけれども】

【連続する銃声に、少女の身体はまた、僅かに強張って】
【今までの様子からして、銃声は怖い、らしい。とんとんと、数歩後ろに引いてから】

…………七歳までは神のうち。
わたしはまだ、神様のもの。

【返した言葉は、少しだけおかしくて】
【普通に見やれば、少女は十八かそこらに見えて。童顔気味なのを考慮しても、十六やそこらには見えるはずである】
【ただ、返した言葉からは、自分がまだ七歳以下であると言っている、ようで】

【壁を走る魔力、銃弾で描かれる絵。その両方を見やってから】

――――あげる。

【ほんの僅かに振りかぶってから、そちらへ投擲されるのは。先ほどから握っていた血濡れのジャックナイフ】
【投擲されると同時、右手周辺に浮いていた花弁もそれに追随し、そのうちに、ナイフの柄にぺたぺたと、くっついていく】
【投げナイフは、初心者がやると素っ頓狂なことになるという、が。そんなことはなくて】
【……寧ろ、僅かにズレた軌道なんかを、ナイフが自分で修正しているかのよう。向かう先は、男が銃を持つ手で】
【速度はなかなか、ただ、直線的。変に曲がることなく、妙に真っ直ぐなのである】
【避けるなり叩き落とすなり、無力化することは、比較的簡単そうであった】
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 04:22:25.49 ID:MlcOXt6Vo
>>594

────はっきり言おう、俺が直前の行動を知るきっかけを無くさせたのはお前自身だ。
お前だけの証言では、裏付けが取れない。

…俺が唐突に未確認生命体を発見したと言った所で、お前は信じるのか?

【先程の不良≠ノ話を聞く為の時間が失われた事を指している、のだが、若干理不尽な気もしない。】
【そこは、地味に彼が苛立っている事も関係していたりもする。────子供は苦手≠ネのである。】


【────彼は投擲された物体を、経験上£Pなるナイフと判断しなかった。】
【能力者同士の戦いでは、どんなにおかしな事があろうとも能力≠ニいう物一つで解決出来る。】
【追尾。術式。媒体。様々な可能性を頭に入れながら────】

≪Insight≫
【瞳を見開く事により能力の発動条件を達成。】
【自らの視界をコマ送りの世界──刹那の世界≠ノ向けてシフトさせる。】

【代償として発動中多量の体力を消費するが、能力を発動中の彼は全ての物事の流れをコマ送りで見据え、それに応じた行動を取る事が出来る。】
【つまり、この場だけに於いては絶対的な回避能力を得る事が出来る。】

【相手に気取らせないよう気を払いながら、最小限≠フ動作で回避を試みる。】
【それとほぼ時を同じくして、頭に向けて魔弾を射出────やや前方で炸裂させ、それによって生じる爆煙等で視界を奪おうとする。】
596 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 04:36:41.43 ID:/7zj1rxo0
>>595

…………嘘なんか吐かない。
あいつが、あんなやつが、あんなやつ如きが、わたしを、拒絶した!

【男の言葉から、当時を思い出して、勝手に苛立って】
【ぶんぶんと数度首を振ってからの、問いかけには】

……お前じゃ信じない。

【あっさりと一言。別のひとなら信じると言ってのけて】

【僅かの誤差を修正して、修正しながら。男の腕を狙っていたナイフは、ただ、避けるという動作によって生まれた誤差は修正できなかったよう】
【男に傷をつけることはなく、ぎゅんとナイフは通り過ぎて――無音】
【何かにぶつかったとか、地面に落ちたとか……そんな音が、しないのである】
【もしも男に魔力探知の力があれば、ナイフに纏わりつく桜の魔力を追って、ナイフの場所を感知することが出来るかもしれず。その場合、ナイフは不思議に、宙に浮いていることが分かるはずだ】

【――避けられた。少女は、それを見て。不機嫌そうに眉を顰めて】
【声を出さずに、口元が小さく動いたのが。見えた、だろうか?】
【「おいで。」と、何かを呼ぶような声なき司令】

【その声につられるように、ナイフが宙をすぅと泳いで、切っ先を少女のほうへと向けた、そのときに】

…………――――!?

【頭への発砲。少女の表情が大きく歪み、ナイフの動きもぐにゃりと不自然に曲がる】
【腕で咄嗟に頭を守るようにして、さらにその身体を守るように、鈴から落ちるものと同じ花弁が、大量に生成されて】
【炸裂によって発生した爆煙と、その花弁と。二重で視界を奪われた少女は】
【――鈴の音や気配から察するに、どうやら。その場にしゃがみこむか、座り込むか、したらしい】

【それとほぼ同時。不自然な軌道を描いたナイフが、今度こそ。きぃんと高い音と同時に、地に落ちた】
597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 05:01:55.66 ID:MlcOXt6Vo
>>596

【≪Insight≫は消費する体力に比例した効果を得られるのだが、最大強化状態を長時間持続する事は出来ない。】
【脳に過負荷を与える事によって成立する能力である故に、後遺症すら残す事もある。】
【一旦効果を緩めて額に浮かんだ汗を拭い────ナイフを一瞥。】

──成る程。視認の必要があるかどうかはさておき、意識≠キる事によって花弁を操る事が出来る────と。

【と≠フ部分ですかさずナイフに向けて魔弾を発射。炸裂≠フ魔弾を利用してナイフ自体を吹き飛ばそうとしながら、花弁をナイフから引き剥がそうとする。】
【相手の武器がナイフ一本と思ってはいないが、無効化≠ノよる影響は大きいだろう。】
【背後から攻撃されるなら、最初から背後にナイフを設置≠オなければいい。】

【────彼は反撃の余地を確実に潰しながら、短期決戦≠ナ追い詰めようとしている。】
【相手が能力者であるからこその戦法なのだが────言ってしまえば大人気ない=B】

──────…言った。

…お前は、同類≠ノなりたいのか?、と。

同じ事≠して、同じ立場≠ノなりたいのか?
自分が蔑まれる立場になって、お前は満足か?


【容赦なく言葉を浴びせながら────怒り狂うのではなく、少し寂しい表情をしていた。】
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 05:21:29.59 ID:/7zj1rxo0
>>597

【爆煙が晴れれば、それ越しでも男にこちらを見る手段があれば】
【無数に漂う花弁である程度身体を隠しながらも、頭を抱えて。相手など最早見ていないように、震える少女が見えるはずで】
【そんな状況であったがために、その男の言葉には、欠片の反応も返せずに】
【これが正しい姿ではあるが、最早動かぬナイフに、その魔弾を避ける手段は無く】
【見事に弾かれ、その中途で、その後壁にぶつかりその衝撃で。全ての花弁はナイフから離れて、宙に溶けて消えた】

【からんと、ナイフが地に落ちた音で。意識を取り戻したか、今までとは違って、怯えの強い表情で男を見上げて】

――――、わたしは見てほしかっただけなのに、寂しかっただけなのに!
やだって言ったんだ、私のことナイフで斬ったんだ。……なんにもしてないのに、
……怜司みたいに、あのときみたいに、いっぱいいっぱい怒って、わたしのこと壊したから! 私は寂しかっただけなのに!

【今と、少し昔と、いつかの感情が。ぐちゃぐちゃになっているらしく、少女は唐突に声を荒げて】
【返す言葉は、ただ、問われたこととはズレていて。要するに、とにかく寂しくて、量産型不良たちに何かして。拒絶されたからの逆ギレ】
【最終的には目元にいっぱい涙を溜めながら。その涙が、時折桜の花弁の淡い光をちかりと返して】
【男のほうを向きながらも、ただ、見ているのは男ではなくて。泣き出すのを一生懸命堪えるような、そんな表情】

【……そして、この少女の言葉を信じるならば。ナイフは、どうやら不良少年達の所有物であったらしく】
【そこにあったから都合よく使わせていただきました――、といったところ、だったらしい】
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 05:44:22.19 ID:MlcOXt6Vo
>>598


(一応、止まる事には止まったが…)
【────溜め息。対応に困った、と言う顔。】

────。
(そも、怜司ってのが原因なのか?知り合いには────居ないか)
【沈黙したまま、これから取るべき行動について思考を巡らせる。】
【このまま慰めるのは────正直、気に障ったのだ。】


────関係無い=B
お前の気持ちを知って逐一対応する程、この世界は優しく出来ていない。


──感情を、人に押し付けるな。

俺は───他の人間は道具≠カゃない。

【吐露された気持ちを切り捨てるかの如く、彼はそう言い放つ。】
【それが辛辣な言葉でも、言わずにいるという事を彼は出来なかった。】


【溜め息を一つ。苛立った様子を顔に出したまま相手に近付くと、相手の事などお構いなしに魔術結晶≠利用して、掌の傷を癒そうとする。】
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 05:57:43.04 ID:/7zj1rxo0
>>599

……――今まで一度も優しくしてくれたことなんて無いくせに!
信じたら裏切られる、信じなかったら何にも無い、って、……どうしたらいいの、どうすればいいの、……。

【ぽとりと、ついに堪えきれず。涙が落ちて、黒い服に、さらに黒いしみをつけて】
【最初は大きかった声も、段々と声量が落ちて。最終的には、零に】

助けてあげるって言った、助けてくれるって言った、だから、……だから、

【「しんじたのに。」、と。言って、ぐしぐしとパーカーで目元を拭って】
【おまけとばかり、掌でも拭えば。乾いていた血が溶けて、ぐちゃりと】

【そして、近づいてくる男には。警戒をたっぷり見せて、両手を身体の後ろに】
【そうして、しばし手を隠していたが。また銃を持ち出されたら嫌だと判断したのか、そのうちにしぶしぶと両手を出して】
【心配になるくらい白くて真っ白な手。下手をすればすぐに折れそうな、そんな手は】
【……不思議と、傷の治りが遅くて。治りはするものの、男が予想する速度よりは多少程度は遅いはず、だった】
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 06:23:24.81 ID:MlcOXt6Vo
>>600

────。

【もう、何度目になるか分からない溜め息。こっちがどうすればいいんだ、とでも言いたげな様子を見せていた。】
【冷めている、とも取られるが────目の前の相手は他人なのだ。】

【傷が治った手にぞんざいにぼす、とタオル(一応未使用だった)を置いて、相手の身体を眺める────まだ傷が無いか、探しているのだ。】

…本当に、裏切られたのか?お前が勝手にそう思ったんじゃなく────本心から裏切られた、と言う事か?

まあ、どちらにしろ────辛い=Aだろうが。
何回かそうされた、という程度≠ナ全部が全部そうだ、と言う判断をするのは、な。
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 06:46:32.31 ID:/7zj1rxo0
>>601

…………うぇ、ぇ……。

【耳に届くため息に、ぼろぼろと涙を落としながら。どういう意味か、ふるふると首を振って】
【なんと言うか、ため息でダメージを負ったらしい。落ちる涙の量が多くなったような、上げる泣き声が大きくなったような】

【手に置かれたタオルは、そのままもふりと顔へ】
【のりでがびがびだろうと、のりを落としてあってふかふかだろうと、特に動作に変化は無く】
【タオルに顔を埋めれば、ぐしぐしと涙を拭って、最後に、ごしごしと手を拭いて】

【見つめられる身体には、特に怪我をしたような場所はなく。痛がる素振りもない】
【きっと、傷は掌だけ、だったのだろう。明らかに不良Aのほうが大ダメージでした】

だって、だって、……助けてくれるっていったの、に、、助けてあげたの、に!
……私の背中斬って、私の頭撃って、それで、――別の女と――!

【自分をぎゅっと抱きしめて、身体を強張らせて】
【自分は悪くないと、寧ろ自分は良い子だったのに、裏切られたんだ、と。そんなアピール】
【気に食わない度を表すように、座り込んだ足をびたんびたんとして。ひどく幼稚である】

【銃声に怯える理由。頭への発砲にひどく怯えた理由。――信じてたひとに裏切られて撃たれたから】
【この分だと、剣か刀か、ともかく。自分を斬ったような刃物にも怯えるはずで。ただ、ナイフは平気だったらしい、小ぶりだったから、か】
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 15:51:33.88 ID:MlcOXt6Vo
>>602

…あー。
(だから、子供は――――)

【――正直、面倒臭そうな様子。】
【一応の弁護をしておくと、彼は一日中戦闘に巻き込まれたりと面倒≠ネ事が多かったのだ。】
【帰って寝たい、等と考えるのも当然の結果であって――】

【ちょっぷ=B命中すればべし、という間抜けな擬音語を生み出しそうなそれを繰り出した。】

――要するに、だ。…嫉妬か?

【教師が出来ない子≠見るかのような、若干の憐れみを含んだ目。】

(…気持ちは分かっても、解決のしようが無いな)
(実際にそれの現場を見た訳でも無い――――――…?)

頭を撃った=\―――…命中したら、普通の銃弾なら致命傷じゃないか?
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 17:42:37.74 ID:jLYlHPNp0
>>603

【――面倒臭そうであることについて、少女は多少なりともダメージを受ける、が】
【それでも、寂しさのあまり(?)ひとを殺しかけるくらいには寂しかったのである】
【男がどんな様子であろうと、構ってもらえて嬉しいというか、そんな様子で】

【一通り泣いたら少し落ち着いたのか、一応は泣き止んだ、らしい】
【タオルをもじもじ弄って手遊びしていた、ら】
【――べしん(ちょっぷ命中の音)。――りぃん(衝撃で鈴が鳴る音)】

――――――ふ、ぇ?

【本人が反応するまで、たっぷり数秒】
【きょとんとした目で見上げて、打たれたというか殴られたというか――ちょっぷされたことを理解して】

………………。

【びっくりしたためか、予想外に痛かったのか、うるりと。また瞳が潤んで】
【ただ、自分で泣くまいとしているのか。またタオルに顔を埋めてごしごし】

…………わるいのはわたしじゃない。

【……だから嫉妬じゃない?】
【よく分からない理論。悪いのはあっちだから好きなだけ嫉妬していいの――とか】
【憐みを含んだ目には、ほんの少しきつい目を返して。「私を悪い子って言うな」とでも言いたげな目だったとか】

【そして、その至極当然な疑問には。一瞬口を噤んで、それから右手で米神の辺りに触れて】

……この前、ぬいぐるみの足が千切れてたから、治したの。
……テディベアの目が取れかけてたから、治したの。

【返したのは、曖昧に答えを避けたような、そんな言葉で】
【触れる右手の指の先。よくよく見やれば、確かに撃たれた跡のようなものが残っていた】

/おはようございます返しますです
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 18:39:03.46 ID:MlcOXt6Vo
>>604

―――

【じとー。最早、何も言うまいという目をしていた。】
【それでも、微かな攻撃が命中した際にはその反応にちょっと笑っていたのだが。】

(――デコに鉄鋼でも埋めてるとか…?)

【正直な所、よく分からないというのが彼の心境。】
【視線を顔の中心から蟀谷(こめかみ)に向け、注視。】

…。

……。

【――黙考。】


(………それよりなんか無性に苛めたくなって来た)

【――残念な結論。】
【不意に伸びた手が頬を抓ろうとしていた。】
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 19:41:40.70 ID:jLYlHPNp0
>>605

【笑われて、びくりと肩が跳ねて】
【じとー、っと。そんな目がそちらに向けられる】
【「打つな」とか「笑うな」とか、そんな意味の篭められた視線】
【……いまだに涙目である辺りからして、説得力皆無であって】

【少女が口にした二つは、結局、「壊れたお人形を治してあげた」と言うもので】
【お人形なら、壊れても治せるの――と、そんな意味だったのだけれども】
【あんまり触れて欲しくなかったのか、自分が触れてくなかったのか。曖昧に返した結果がこれだよ!】
【男の勘違い(?)には気がついた風もない。気がついたとしたら、きっと否定したのだろうけれど】


………………――なにすっ、

【手が伸ばされて、ほんの一瞬、なぜだか期待したような目をして】
【ただ、それは一瞬で失せて。期待した何かと違うことに気付けば、ほんの少し身体を引いて、避ける動作をするも】
【初動が遅い。間に合わずに、頬を抓られて。ぎゅっと目を閉じて、身体を強張らせ】
【「うー」とか小さく唸って、気に食わない感をアピールするのでした】

/目はなしてました申し訳ないです
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 19:43:38.79 ID:zKVPggCIO
【水の国―――――――――大通り】
【もう日も落ちてしまっているが、まだまだ人が多い。】
【人口豊富なこの街に、一人の人物がいた。】

…すごーい…

【一人の少女である。身長150cmくらいの、小柄な一人の女の子だ。】
【くたびれ、着古したような藍色の道着に、黒色の帯、】
【その上から深い緑色――――といってもほとんど黒だが…の薄手のコートを袖を通さずに羽織っている。】

【それだけならまだ目立たないが、もう一つ、特筆するべき点があった。】
【それは、彼女の左腰――――そこに収められた一振りの刀である。】
【これまたかなり年季の入ったもので、少女のそこには手馴れた様子で収められていた。】

…大きな街ですね……目が覚めた時はどうなるかと思ってましたが…

ちゃんと人がいて良かった…

【辺りを見回しながら、そう誰にいうでもなく言葉を紡ぐ。】
【独り言は夜の澄んだ風に流されて、そして散り、消えた。】

……で…

…これからどうしよう…ここどこ…?

【しかし、いくら大きな街と言へど分からないものは分からない。】
【地理的な座標も、街の名前も彼女にとっては未知であった。】

【ため息をつき、大通りを歩き出す。右も左も分からない状況は、とても不安に思えた。】
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 19:58:41.07 ID:2X3KMZIpo
>>607

【カツ、カツ、カツ】
【革靴の音を響かせて、少女の方へと歩いてくる影が一つ】
【その音は別段珍しいものではないが】
【振り返れば明らかに周囲の人から浮いてしまっている青年が眼に入るだろう】

クス、――さて、久しぶりにちゃんとお仕事しにいこうかなー

【汚れ一つない白いタキシードの下に赤いワイシャツをきっちりと着こなして、金色の双眸を持ち】
【同色のウェーブがかかった、所謂ソバージュの長髪。邪魔くさいのか後部はそれを一つに括っていて】
【首からは鏡で出来た十字架のネックレスを着用している】

【そんな目立つ優男は、へらへらとした軽薄な微笑を顔に張り付けて】
【その他大勢の人々に混じって、大通りを闊歩していた】

んー?

(旅人……かなー?珍しいねー珍しいから――)
(ちょっとだけ、後を付けてみようかなー)

【先程仕事へ行くと言っていたにも関わらず、それをそっち除けて】
【少女の尾行を始めたのだった】
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 20:00:04.60 ID:MlcOXt6Vo
>>606

――お前は、悪い。

【にまー。悪い笑み。主に復讐系を浮かべながら抓り続ける。】

お前が全部悪い訳じゃないし、理由に関しては同情もする。
だが、正当化の理由にはならない。

――痛いだろ、楽しくないだろ、嫌だろ。首を絞めるのはもっと嫌な事だ。

俺は今、お前を抓りたいと思ってるから抓ってる。
…それでお前は納得するのか?正当な理由だと思うのか?

お前がやってたのは、同じ事だよ。

【ここで抓るのを止めて、代わりにもう片方の手を肩に置こうとしながら。】

お前は、それでも悪くないと言えるのか?
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 20:11:25.17 ID:zKVPggCIO
>>608

……はぁ…そもそもお金もないし…

…まさかこの年で死ぬなんて…嫌だぁ…

【短く切った髪を弄りながら、少女はトボトボと歩いた。】
【なんというか、「通常と違う」街ということは分かる。】
【彼女が昔―――といっても数時間前のことだが、】
【その時にいた都市とは一味も二味も違っていた。】

【もっとも、彼女にはそれがなんなのかは理解できない。】
【「知覚」できるのと「理解」するのは違うのだ。】
【ただ直感的に、感覚の裏側からそれを感知していた。】

【マイナスなことを呟きながら、少女は歩く。】
【しかし、ふと、気づいたことがあった。】

……、

(…「氣」が――――――)


何か、御用で?

【「振り向かずに」そう呟く。ピタリと足を止め、】
【少女は確かに言葉を紡いでいた。そっと刀に手を載せるのは、警戒からか。】
【第三者が見れば何をいっているのか分からないが…】
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 20:17:50.06 ID:jLYlHPNp0
>>609

――――っ。

【悪い笑みに反応した、……わけではなく】
【その言葉に、ぐぅと眉を顰めて。返すのは、相当きつい目つきであって】
【道端の蛇の尻尾を踏んだら、こんな目をするんじゃないかと。そんな目つき】

…………、……。

【じとじと。睨みつけながら、表情はあからさまに不満たっぷりで】
【抓られていることが基本不満。自分を否定することを言われるのが不満】
【みるみるうちに、不機嫌になっていって。そんなところがやっぱり、子供みたい】

…………わるくないもん。

【置かれた肩は、ひどく細くて。か弱くて】
【というか、全体的に。この少女、ほとんど何も食べてないんじゃないかってくらいに細いのである】
【まあそれは余談。最終的に拗ねたように口にしたのは、結局自分の非は認めない、というもので】
【私は悪くないのと。子供みたいに頬を膨らませた】
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 20:28:06.94 ID:2X3KMZIpo
/>>610
/すいませんつぎおくれます
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 20:29:42.76 ID:zKVPggCIO
>>612
/了解です
/ごゆっくり!
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 20:39:27.99 ID:2X3KMZIpo
>>610

(なーんだか、雰囲気が暗いというか……)
(うん、明らかに何かありそうだねー)

【この青年の仕事場はここからそうは遠くないのだろう】
【寄り道していても時間には間に合うのか――はたまた行く気がないのか】
【どちらにせよ、今青年の足を動かしているのは純粋な好奇心】
【軽そうな見た目と笑みを持ち合わせてはいるが、下心はない――はず】

【だがしかし――】
【少女が足を止めたと同時に、こちらの動きも止まった】

気付かれちゃったかー……仕方ないねー

クス、――用事なんてないけどねー
旅人みたいな恰好してるのが珍しくて、ついつい後を付けちゃっただけだよー?

【呼び止められたことで生まれた、張り詰めた空間】
【少女の警戒心が生んだこの空間で、彼は態度を変えることなく】
【――さらに足を進め】

ねぇキミ――

【彼女のすぐ傍まで来れたのならば】


これからどこかに行く予定、あるのかなー?


【と、まさしくナンパのお誘いをかけるだろう】

/うおお、すみません戻ってこれました…
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/08(木) 20:47:31.93 ID:5L5n1ndco
【路地裏】

【周囲の空気を揺らして、重厚な打突音が路地裏を振るわせる】
【――音の正体は、と目を凝らせば、暗闇の中に浮かぶ影があるだろう】

勢ッ!

【短く吐き出された掛け声の主は、男性のようだった】
【見れば、一人の少年が――どこから持ってきたのか――巻藁を拳で叩いているようだった】

【少年の容姿はと言えば、黒いシャツに黒のレザーボトム、暗赤色のレザーベストという装い】
【身長は高く、180p以上はあるだろう。銀色の短髪と真紅の瞳が、夜闇の中では、一際目立っている】

仏ッ!

【一つの掛け声と共に、一つの鈍い音】
【どれほどの時間をそうしているのだろうか】
【額や首元に、汗が浮かんでは流れて――それでも少年は、ただただ無心に、巻藁を叩き続けていた】

【古びた街灯しかないようなこの場所で、鍛錬を行う物好きなどそうは居ない】
【――けして大きくはないが、断続的に響く物音に、気を引かれる人間もあるだろう】
616 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 20:48:37.44 ID:MlcOXt6Vo
>>611

【――――ぱん、と軽く肩を叩くようにして手を離すと、また溜め息。】

――なら、平行線≠セ。
俺は譲る気は無い、お前にも譲る気は無い、と。

【くるりと背中を向けて、ひらひらとぞんざいに手を振りながら――彼は去って行く。】

子供≠甘やかすつもりは無い。
…俺の目の前でまたやってたら――――また、止めるだけだ。


――言っておくが、自分が変わらなきゃ何も変わらない、からな。
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 20:56:00.76 ID:zKVPggCIO
>>614

【少女は微かな間ののち、振り返った。】
【後ろから見たら分からないが、赤い縁の眼鏡をかけている。】

【こちらを尾行していた、と思われる人物は一人の男性であった。】
【革靴の足音から大方の検討はつけていたので、やはりか、という感じである。】

私の方に意識が向いてるのがわかりましたからね…

存在感って意外と大きなものです…

【容姿をみるに、普通の…いわゆる一般人では無い。】
少女はそっと相手の全身に視線を走らせながらそんなことを考えていた。】
【刀から手を離さないのは、きっと理由がある。】

な、なんです―――――――――――え?
…予定?…いえ。そんなのは無いですけど…

…というかですね。ここ一体どこなんですか!
ナンパのお誘いの前にそれを教えてください!話はそれからですっ

【予想外だったらしく、少女は一瞬ぽかんとした顔。】
【警戒心を少しだけ緩めたのは、相手が軽そうな…もっといえばどこか優しそうな雰囲気を見て取れたからである。】


/おかえりなさいです!
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/08(木) 21:11:05.11 ID:jLYlHPNp0
>>616

…………、私は、……悪い子じゃない、もん。

【譲るつもりがない、というよりか。譲れない】
【自分は良い子じゃなければいけなくて、悪い子だといけなくて、いけないから、認められない】
【そっぽに視線を向けて、ちらちらとその背中を横目で見やり】

…………――りんね。

【ぼそ、と。その背中に投げたのは、言葉への返事ではなく】
【鈴音、と。きっと、少女の名前】
【男が名乗り返そうとも、名乗り返さずとも。ふらりと、ようやく立ち上がって】

【渡されて、既にいろいろ汚してしまったタオルをぎゅっと抱きながら】

………………、ありがと。

【ぽそりと、口にした、小さな言葉は】
【タオルについてのものなのか、それともそれ以外なのか。主語が抜けていて】
【よく通る声質のせいもあって、ある程度の聴力があれば、男には聞こえる、はずで】

【……それから、自分の言葉に何となく不機嫌になったのか、むぅと頬を膨らませて】
【つぃっと、視線を上げる先は、すぐ横の建物の屋根のほう】
【ほんの少し膝を曲げてから――とん。どう見てもその高さまで及ばぬはずの小さな跳躍は、ただ】
【糸にでも引かれるように、その屋根まで及んで。ちらちらと桜の花弁数枚を残して、少女はその場から逃げるように去っていった、とか】

/おつかれさまでしたー!
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 21:13:18.13 ID:2X3KMZIpo
>>617

クス、――だよねー
いやー、俺も人気者だからみんなの注目集めまくりで――――

【――普段からこの格好の彼は、奇怪な行動を起こさなくとも目立つ】
【その証拠にさきほどから通りかかる人が横眼でこちらをちらちらと見ては】
【何も見なかったかのように眼を逸らし、通りすぎてゆくのだった】

【少女の訝しげな目線には、全くと言っていいほどに反応せず】
【逆に彼は、少女が手を添えている刀を一瞥して】

って、ここがどこかだって? えっと、水の国ってところだよー?
キレーな噴水があちこちにあって、遺跡とか、でっかい橋とか観光地として有名かなー

【まさか「ここはどこ?」なんてきかれるとは思ってもおらず】
【以外にもちょっと驚いた表情を作って見せた】
【それでも、張り付けた笑みが崩れることはなかったが――】


んー、気になることは他にもあるけど――
キミ、どこから来たのかなー?

もしかして、どこから来たか覚えてないとか、言っちゃったりするのかなー?


【チャリッ、首元のネックレスが金属音を立てるのと同時】
【彼は口元の笑みを少しだけ深めて、おどけた様子で少女に尋ねるだろう】
620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/08(木) 21:22:31.70 ID:LhozA/RO0
【――――時の流れの中に紡がれる、幾億編もの物語たち】

【――――――――水の国 噴水前】

……もう、足は大丈夫なの?
「あぁ……ふと気づいたら、何でもなくなってやがった…………
あれか……助けられたのかもしれねぇな…………」

【薄手のトレーナーの上に赤いジャケットを羽織った、左目を縦に走る傷跡が目立つ、背中に掛かる程度の青い髪で】
【右腕に、鈍い金属光沢を放つ、先端に水色と橙色をした球体と、剣の様な物が埋め込まれた、何かの射出口らしきものも備えられている、物々しい義手を装着した少女と】
【短く刈りあげた髪に、上下黒で揃えた服の上から更に黒いベストを着込み、右目の周囲に古い火傷の跡がある青年が】

【同じベンチに座り、休息を取る様にして噴水の動きを目で追い続けている】

【少女の傍らには、青い炎を纏った、やけにデフォルメされた髑髏が浮かんでいる】
【が、その姿や声は、魔力持ちなどでなければ感知する事は出来ないはずだ】
【また、青年の左袖が、違和感が無い程度に少しだけ膨れている】

「…………これから、どうなるかね……俺たちはよ…………」
身を守るので、あたし達は手一杯……確かに、それはそうだけど…………
あの子は助け出したい…………あたしの責任、でもあるし…………
「それを言うなら、俺もだぜ…………」



【所変わって――――――――水の国 公園】

――――ずいぶんと、無茶をしたものだ…………
お前に、気負わせてしまったか?
「そんな事……ないです…………」

【フード付きのマントと半ズボンを着た、顔に大きな傷があり尻尾の先が二つに分かれた、猫人間という表現がしっくりくる眼つきの鋭い二足歩行の猫と】
【ラベンダー色の肩ほどまで伸びた髪で、赤と青のどこか虚ろなオッドアイを持ち】
【白いワンピースの上から、明らかに身の丈に合っていないボロボロのコートを着込んだ、10歳くらいの少女が】

【それぞれに傷ついた身体をベンチに預けて、夜景を楽しんでいる】

【猫人間の右足にはギプスが巻かれ、側に松葉づえを携えており】
【少女の方は、右腕全体をギプスで巻き、服の裾から覗く素肌の大部分もまた包帯に巻かれて、そばに歩行補助具を備えている】

【オッドアイの少女の身からは、尋常ならざる量の魔力が感じ取れるかもしれない】

だが…………どうだ?
お前の『道』は見つかったか?
「おぼろげに……ですけど…………見えた様な気もします。あくまで『気がする』だけ、ですけど…………」



【彼等の物語は、それぞれに波乱に満ちた過去を辿ってきた】
【どちらかに新たな揺らぎがあっても、それはおかしい事ではない】
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 21:25:12.05 ID:MlcOXt6Vo
>>618

――――。

【もう何度目になるか分からない溜め息を吐き出して、去って行った先を一瞥する。】

(下手に考えるのは、もう止めておくか――)

【余程運が悪く無ければ、また会う事は無いだろう、なんて事を小さく呟いて。】
【――壁に描いた陣に書き加えるかのように宙に幾重もの線を描いた後、唐突に男の姿は消失した。】
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 21:28:47.28 ID:zKVPggCIO
>>619

そ、そういうこっちゃありません。あなたが放つ「氣」というものがですね…

ああいや、やめときます。話すと長くなりますから…

【口からでかかった言葉を中途半端に切ってから、少女は辺りにちらっと視線を走らせた。】
【見てみるとなるほど。彼女のいう「氣」なるものに関係なく、男性は注目を集めている様で、】

【しかしそれには不思議と不自然さやいやらしさがなかった。】
【目立つ格好も似合っているということである。】

水の国ィ?…また変な名前ですね…観光地ですか…

【冗談でもいっているのかとも思ったが、どうもそうでは無い様だ。】
【その裏付けとして、相手は微かに驚いた表情を見せていた。】
【短い間のそれを、彼女は確実に捉えている。】

【国名を聞いた瞬間に、やはり自分も驚いた。相手のそれよりも数倍大きい。】
【全く聞いたことの無い地名だったので当たり前といえば当たり前である。】

私ですか?…は?覚えてない?

そ、そんなこと言うわけ―――――――――――











―――――――――――あるんですよね…これが…

……なんか気がついたら…

【勢いで否定しかけたが、真実は真実。正確には元の地名を覚えているのだが、この男性にそれを言う必要は無いだろう。】
【そう考え他のち、ネックレスの金属音の…深まった笑みにそう言葉を投げかけてから下を向いた。】
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/08(木) 21:36:40.73 ID:YdORFKzko
【大通り、ビル群】
【一口にビルディングといっても、大きさや外装もピンきりである】
【しかしその高低差を物ともせず、疾風の如く次から次へと渡ってみせる姿が一つ】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々街灯を反射してきらりと輝く】

あ、こらーっ!!

【ビルの隙間から路地を覗き込む猫少女は、居合わせた一団を見咎めて声を出した】
【そのままひょいと飛び降り、ビルの壁面に青い線を着きたてて減速、着地】
【つきたてた線を消してから、開いた掌と肘から同じような青い線をビームサーベルのように伸ばし、腰を落とした】

【その場の一団は、いかにも親父狩りの不良少年三名と、被害者サラリーマン一人】
【全員、能力も持たない一般人なのだろう、突如現れた猫少女が異能を発動すると、すぐさま三々五々散っていった】
【被害者も例外ではなく、猫のきらめかせる青を恐れ遁走】
【沈黙が訪れるまで構えていて、異常が去った事を確認してから、猫は線を消した】

…よし、次っ!

【どうも路地の警邏を行っているらしい。自分も畏怖対象にされても、特に顔色は変えず】
【そのまま普通に大通りへと歩き出し、別の異常はないかと眼を凝らす】
【熱心かつまじめ、といった様子。夜目も聞くだろう、緑の双眸は輝きを失わない】
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 21:56:34.64 ID:2X3KMZIpo
>>622

「氣」ね――能力者、なのかなー?
格闘術なんかに取り入れられることがあるあれかなー

ま、それは置いておくとして――

【うずうず、と。歯切れの悪い言葉と言うよりか】
【まるで眼の前の御馳走を明日へと後回しにされてしまったかのような】
【そんな、好奇心に歯止めをかけられてしまっては余計に気になってしまうが】
【それよりも、今は大事なことがある】

(この子、――どーしよっかなー)

【ほんとに当たってしまうとは――冴えすぎた勘もなかなかに怖いものだ】
【なんてそんなことを内心で浮かべつつ、思考すべきは彼女の今後】

まさか当たっちゃうなんて、ねー……どうしよっかなー

ということは今日寝泊まりする場所もわかんないってことだし
ご飯とか、他にも色々考えないといけないことあるよねー

【ここがどこか、なんて聞くあたり、今日異世界から飛ばされてきたのだろうと推測する】
【ならば明日にでもなればゆっくり情報を収集できるし、夜が明けるのを待てばいい】
【けれど、それが問題なのであって――】
【彼は、ほんの数秒唸って何かを思考した後、】

よーし、じゃあ選択肢をあげようかなー
――これから一人で今後の計画を立てるか
――それとも少しの間だけ仮住まいして考えるか

どっちか選びなよ。住むところは俺がいるアパートを貸してあげるから、気にしなくていいよー

【護身用に刀を持っているとはいえ、女の子だ。彼女が能力者かすら知らず、実力などもってのほか】
【けれど同じ住居に連れていくのも怪しまれるか――ならば、と】
【彼は彼女に案を出したのだった】

/遅レスごめんなさい…
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/08(木) 22:02:31.80 ID:wa8YF56qo
>>623

―――お、収入はっけーん♪

【そんな声が、被害者と不良の一人が逃げた先の路地から聞こえただろう】
【そして、どぐしゃぁ、と何かを殴り飛ばす様な音が一回響いて数秒後】

うっわ、なんだよおい、これ俺の獲物だったんだけど!?

【という、驚いた声を響かせて、直後】
【逃げた不良の一人の悲鳴が聞こえてきたのが聞こえたかもしれない】
【その後、数秒ほどすると路地裏の奥からゆっくりと歩いて来る人影が見えるだろう】
【手元には、二つの財布が有り、片手で其れから札を抜き枚数を数えている】
【その人影は、言ってしまえばただ一言。どこにでも居る今時の若者≠ナあった】

【派手すぎない程度に染められた茶髪は、ウルフカットで、しっかりとセットされていて】
【口元には、どこにでもある特別でもない銘柄のタバコが加えられていて、紫煙が浮かぶ】
【格好は、清潔感の有るスーツをだらし無くない程度に着崩し、嫌味にならない程度のアクセサリを身につける】
【何処をとっても無難≠意識した、どこにでも居るような若者≠ナあると分かるだろう】

【しかし、目立つ点は幾つか。両手の人差し指と中指に付けられたシルバーリングだ】
【それらは微弱でありながらも指向性を持つ魔力を発している】
【同時に、首元のクロスチョーカーからも、同じように魔力が感じ取れるだろう】

【先ず間違いなく、この青年が今サラリーマンと不良を被害者にしたと分かるだろう】
【青年は札だけを抜き取ると財布をそこらに投げ捨てて、札の枚数を見てニンマリしながら歩いて来る】
【金に夢中で、前を見る事は無いようであり、どうやら貴女にも気がついていないようだった】

――いやぁ、いいね。うん。
真面目に生きてりゃたまにはボーナスとかそういうもんが来るって話だ。
今日はこの金で豪遊かねぇ‥‥、酒と女、どっちにするか‥‥うひひ!

【俗っぽいことを言いながら、奪った金で遊ぶ算段をする男】
【正義に属すると思われる貴女は、どう対応するのだろうか】

//まだいますか!?
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 22:15:28.73 ID:zKVPggCIO
>>624

…能力者…?なんですそれは?

!!そうそうそれです!…へえ…ご存知なんですか

【この世界にいるなら当然知っているであろこと。】
【というより、それが主体であるということを少女は知らなかった。】

【もっとも、厳密には彼女は無能力者なので、仮にそれを知っていたとしても否定していただろう。】

【どうして知っているのか。この世界にそれを使える人間はいるのか。】
【少女にしても聞きたいことは沢山あったのだが、相手の言葉でそこから先は質問できなかった。】

ですね…そもそも私だってこんなことになるなんて思いませんでした。
気がついたらこんなとこにいたんですよ?…まったく

そう…ですねぇ…右も左も分かりません…ほんとに…

【不幸中の幸い、というべきか。自分と話してくれる人間がいたので、】
【少女は最初に敷き詰めていた鋭い警戒の糸を緩ませた。】
【いきなり攻撃されたりしたらどうしようかと思い、】
【分からない様に「構えて」いたのは秘密である。】

選択…ですか…?ふむ…

【刀から手を外し、思考。とはいえそれはとても短いものであった。】
【普通の人間ならこんな時、初対面の人物の世話になるのは、】
【遠慮やその他諸々の感情から拒むのだろうが、】

…後者でよろしくお願いします。

【彼女にはそれが無い。無防備というか、常識が無いというかである。】
【先ほどまでの警戒はどこへやら。親切な男性に頭を下げるのであった。】


/自分も遅いのでお気になさらず!
627 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/08(木) 22:19:14.78 ID:YdORFKzko
>>625
【―――――タバコのにおいは嫌いだ】
【嗅覚が優れる猫故か、はたまた少女性の体現かはさておき、紫煙を感知した猫は顔をしかめた】
【だからといって、タバコを吸っているのが気に入らないからと脅かしにいくほど、短絡的でもない】
【とにかく嫌いだから遠ざかろうと、通りの反対側へと一歩目を踏み出し、】

【ぐるりと、殴打音とタバコの煙へ向き合うように踵を返した】

…せっかく穏便に、威嚇で済ませたのにさー。

【不機嫌レベル上昇。余計な手間隙を掛けてくれる襲撃犯を想って、拳をきつく握る】
【重苦しいため息を一つ、腰に腕を当てて接近を試みる】

ちょっとあなた、人を無闇に殴っちゃいけませんって教わらなかったの?
それから人の持ち物を盗るとか…そーいうことする人は、どういう目にあっても知らないからね?

【男の進行方向、立ちふさがるような猫】
【見るからに獣人だが、猫の特徴を無視できるならスタイルバランスはいい】
【が、プリプリという可愛らしい物を越えた怒り具合は、ごく小さなプレッシャーを放っている】
【良識派というべき言葉の内容と、どこか親しい人への注意、といったニュアンスの語調がギャップを生んでいて】
【形容するなら、ご立腹の委員長or幼馴染。あんまり迫力がない】

【とはいえ、まだ暴力に訴えるつもりはないらしい】
【鵜呑みにしてごめんなさいすれば、多分猫は許してくれそうな雰囲気だが、はてさて】


【…なお、猫が出てきた路地から、あなたは視線を感じるかもしれない】
【目の前の、青い猫少女よりもさらに幼く、機械的な視線を】
【例え猫越しにそちらを見ても、何もみつけることは出来ないだろうが】


//いたぜ…ぬるりと……よろしくおねがいしまーす!
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/08(木) 22:30:24.36 ID:wa8YF56qo
>>627

‥‥あン?‥‥‥‥‥‥やっべ、見つかってたじゃん。

【近づいてくる貴女を見て、はぁ、と露骨にため息を深く突く】
【やっぱりいい日ってもんはなかなかないなぁ、なんて事をしみじみと呟いたりなんかしちゃって】
【右手で札をきれいに纏めると、スーツのズボンの右ポケットに其れをしまい込む】
【同時に両手をポケットにしまい込む姿が見えるだろう。どう見ても話を聞く様子ではない】
【そして、立ちふさがるようにしてコチラに言葉を投げかけた貴女を見て】

いやぁ、教わらなかったからなぁ、仕方ねーだろうよ。
殴られるかもしれねぇから強けりゃ先に殴るし、欲しい物があるなら持っていくだけだし。
そもそも、路地裏のチンピラ、十把一投げの量産品の様などこにでも居る屑にどれだけのことを期待してるんだかなぁ。

【はん、と鼻で笑う様にして、馬鹿にした声色で声を紡いでいく】
【その発言を聞けば分かるだろう、己で己を屑と量産品とチンピラと評する】
【コンプレックスの塊であるような、その言動。そして、その見た目は無難を意識した虚飾にまみれた物】
【見れば見るほど、言葉を聞けば聞くほど、小物という印象が膨らんでいくような青年だった】
【そして、反省の色は無い。悪いとは思っていない様であった】

‥‥ん?おい、猫ガキ。
お前以外にも、誰か居るのか?

【視線には、路地裏で仮にも暗殺などをこなして生き延びてきた為、敏感だ】
【きょろきょろとせわしなく周囲を見回す様は、あまり危険には見えないだろう】
【だが、不良とサラリーマンを数秒で倒してのけてきた。擬態である可能性もなくはなかった】
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/08(木) 22:40:59.77 ID:rPfylgo30
【水の国―――港】

【朝から夕にかけては多くの船や漁師、他の国からの観光客などで賑わう港】
【しかし流石に夜となっては人の通りは限りなくすくない―――静かな波の音のみが響く】
【そんな港の倉庫の一角に背を預け、端末を操作する人物が一人。】


いやぁ昨日は思わぬ収穫を―――どう使ってやりましょうか……。
創世=\――そして新たな戦乱―――暴蜂の計画……クククククク

中々面白くなってきましたね、さて、次はどう動くか―――。


【前髪に金色のメッシュが入った肩ほどまでのワインレッドの髪】
【表情が読めない蛇のような℃目に赤いハーフフレームの眼鏡を付けている】
【深紅にストライプの柄が入ったスーツに、赤のネクタイ、その下に黒いシャツ】
【高級そうな黒い革靴を履いて、左手の甲には蛇の紋章の中に逆さ十字≠ェ入っている刺青をした180cm程の長身の青年】

【手元の携帯端末を弄りながら、その光が反射し光を浴びるレンズの奥で瞳を狂気に彩る】
【その様子はまるで獲物を仕留めようとするハンターのようである】
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 22:43:32.91 ID:2X3KMZIpo
>>626

そっかー、異世界から来たんじゃわからないよねー
能力ってのはねー――口で言うよりも見た方が早いかなー

【手の平を上にして――す、と右手を持ちあげる。もちろん手の上には何もなかったが――】

<<  Galerie des Glaces ― ギャルリー デ グラス ―  >>

【青年が能力を発動させると腕がきらきらと輝き始め、手の平に小さな鏡が生成された】
【彼は作った鏡を少しの間ふよふよと浮かばせた後、手を振ってそれを消し去る】

これがこの世界で言う能力≠チてやつだよー
そっちの路地裏に行ったりすると、強い人に襲われちゃったりするから気をつけてねー

【そのまま手を滑らせて、路地裏の入り口を指す】
【覗けばその先に広がるのは闇――灯りなど一切存在しない世界が、眼に入るだろう】

クス、――キミってやつは、少しは怪しんだ方がいいよー?
俺が悪い人だったら、連れて帰って襲うかもしれないし、さー

でも、素直な子も嫌いじゃないよー?

【たったこれだけ、わずかな時間、通りの上で話しただけ】
【なのにもう刀から手が離れ、自分に付いてくると言う】

【困った子だと思いつつも――守りたくなるのはこの男の性】
【右も左もわからないなんて、そんな女の子じゃなおさらであった】

よし!じゃあアパートへ向かう前に――キミ、お腹は空いてるかい?
なにか奢るよ。せっかくだしさー

あ、ずっとキミ≠カゃあアレだねー
俺の名はミロワール・ロワ。キミの名は?

【気障ったらしい動きで胸に手を当てて、自己紹介】
【クス、――と渇いた微笑が夜空に響いた】
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/08(木) 22:46:35.76 ID:YdORFKzko
>>628
……あー、それは、その……ごめん。

【猫、あまりにも素直。気勢がそがれて頭を掻き、返した言葉はなんと謝罪】
【路地裏の生活環境の酷さは知っていたが、実際に突きつけられるとそれなりに衝撃があって】
【戸惑い、ぽりぽりと後頭部を掻くも、スルーはできないと考えを切り替えた】

…生活に必要なものなら、考えるよ。
仕方ないって見逃したかもしれない…一日分のご飯なら、別におごったって良かった

でもね、耳のよさには自信があるんだ。
あなた、それでお酒か…女を買うってのがどういうことかよくわかんないけど…とにかく、遊ぶ金ほしさでやったんでしょ?

それなら、残念だけど行かせられない。
あなたの掲げた路地裏の法に則り…奪い返させてもらう。
殴っていいのは、殴られる覚悟がある奴だけだ、ってね。

【郷に入っては郷に従え、ではないが】
【それを逃げの論理に使われるのなら、こちらもそれで応じるだけ】
【腰を落として深く肺を働かせ、掌と肘から計四本の青い線が出現し、ビームサーベルの体をなす】

【体の後方で×の字を描くような、仄かな存在感を持つ線の刃】
【音はないが、軽い魔力反応。まだ警告の段階なので振るわないが、先ほどよりは明確な武力行使の意思表示】
【仕方ないよね、と浮かべた笑みは、諦観と覚悟と茶目っ気ミックス】

その覚悟が在るならいけばいい、追撃する。
足の速さに自信はあるから逃がさない、絶対にね。

…変な誤魔化しかたしたって、逃がさないものは逃がさない。

【どうも猫は、先ほどの視線に覚えがないらしい。自覚もないようで】
【とにかく本人は、夜の人通りが絶えたこの大通りで闘る気満々】
【鼻息荒く、けれど耳は常にそばだてて思考にゆとりを持ち、謝るならこれが最後だと、最後通告のように対峙する】

【あの路地裏の気配は、すでに消えていた】
【息を潜めているだけかもしれないが、目視で確認するには猫の背後に回る必要がある】
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/08(木) 22:51:12.29 ID:e/zBZRrAO
>>629
【キィン──と、金属が何かに弾かれる、高い音】
【音の出どころは一人の青年】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【一枚の金貨を、右手の親指で弾き上げながら、落ちて来るそれをキャッチする】

……あん?

【そんなことをしながら、何の気なしに港を歩いていた青年は、不穏な発言に足を止め、その発言者を探し】
【一人の青年を、見咎めれば】

おいおい、まさか暗躍中の機関員とかじゃあねーだろうな…

【独り言の様な呟きは、相手に聴こえているかもしれず──】
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/08(木) 23:01:44.85 ID:wa8YF56qo
>>631
べっつにどーでもいいんだけどな、ぶっちゃけ。
お前にごめんって言われて何が変わるってわけでもねぇし。

【謝罪に対して返すのは、ドライにもドライすぎる反応、一種冷酷と行っていい言葉】
【謝る必要はないと示しているようにも見えるが、なぜそんな言葉を吐き出したかというのは、青年に理由がある】
【己は屑であるが、屑なりに屑らしく生きている。だから、謝られるのは逆に癪であるというだけであった】

いやぁね、否定出来ないのが哀しいところだなぁ。
全くもってそのとおり、遊ぶ金欲しさにやりましたー、ごめんなさいってね。
俺にとっちゃ、えーっと‥‥健康で文化的な最低限度の生活?みたいなのに酒と女は必須なわけよ、後煙草な。

‥‥だから出来れば黙って通してくれりゃ有難いんだけど――――無理っぽいねぇ。

殴るのも奪うのも大好きだけど、殴られるのも奪われるのも嫌いなんだよ、俺。
だからさぁ――――――。

【青年の口は、くるくるくるくるとよく回る、口が軽そうな青年だ】
【そして、両手をポケットに収めたままに、貴女が能力の発動をした次の瞬間】
【さあぁ、と顔を真っ青にして俯き、足が後ろに動くのが、見て分かるだろう】

(おいおいおいおいおいおい、ストップ、ストップ‥‥‥‥!
あれ、只の獣人のガキだと思ったんだけど、又能力者とか強そうな奴ってオチですか!?
ちょい待ちちょい待ち、落ち着け、とりあえず落ち着け‥‥!
能力持ちとしてもコッチも魔術師‥‥‥‥我流だけど、其れは抜きにして!

‥‥とりあえず、一発やってみて無理と思ったら男らしく土下座一択、之で問題なし!)

【と、全くもって男らしくない判断を下すこととなった】
【そう己の中で思考が決まれば、既に顔は自身が見て取れる表情になる】
【顔を上げて、両手をポケットに収めたままで仁王立ちの態勢を取った。戦う態勢には見えない】
【はん、と鼻で笑いながら、口を開き】

さぁって、掛かってきな。
ガキと善人は殺さない主義なんだ、適当に揉んでやるよ。
んでもって、倒したら財布と金目の物をオレに寄越しな。

【金目の物、と言ったあたりで手に付いている腕輪に目が行ったのが分かるかもしれない】
【高そうだと思い、売るなだどれくらいか、取らぬ狸の皮算用をしているのだ】

【両手をポケットに収めての仁王立ち。あまりに戦う様には見えない態勢】
【其れが逆に攻撃を放つのを躊躇わせるかもしれなかった】
【この体制から何が来るのか、パッと見では何一つ分からないのだから】
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/08(木) 23:02:49.68 ID:rPfylgo30
>>632

ええそうですよー……国家転覆作戦を考案中―――なんて
てゆうか気配出しすぎ声大きすぎですよ…フフーフフフ

【ヒュッと倉庫から背を離し、関節を伸ばすような動きをしながら端末を仕舞う】
【そして青年を視線に納め、柔和な笑みと冗談っぽい言い方で返答する―――】

やぁどうもこんばんは、こんな夜更けに港にどんな御用で―――?
あっもしかして散歩ですか?それはそれはどうぞ散歩を続けて下さい

【眼鏡の位置を正しながら綺麗なお辞儀をして、ニッコリと問いかける】
【そしてその後道を譲るように脇に体を移して、手を先の道へと差し出す】

【レンズの奥では、黄金の瞳が妖しい輝きを放っている―――…】
【ヒュウゥゥゥ……冷たい潮風が倉庫の間を吹き抜けて通り過ぎていく】
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/08(木) 23:13:02.81 ID:e/zBZRrAO
>>634
……アンタ知ってるか?

【相手の柔和な笑みも、その態度も】
【青年にとっては、気味が悪い≠ニ一蹴出来るほど、不信に思えた様で】
【続く言葉も、それを思わせるものだった】

初対面の相手にそんな笑みを見せるのは、底抜けの馬鹿か悪役って相場が決まってんだぜ。
冗談でも国家転覆≠ニか──いや、冗談に見えないから問題なんだが、な。

【立ち止まり、相手と数歩、距離を取る】
【胸の前に突き出した左手を軽く内側に曲げて、構えを取る】
【奇妙な構えではあるが、これが彼の臨戦態勢=Aなのだろうか】
【右手に握っていた金貨を、左手のバングルに添えたまま、青年は続ける】

だいたいアンタ、人臭さ≠チて奴が感じられねえ。
何者だ───?

【相手の黄金の瞳を睨み付ける、青年の碧眼】
【吹き荒ぶ冷風が、髪を靡かせる──】
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 23:13:37.03 ID:zKVPggCIO
>>630

見た方が…あ、……

…はい…?

【「えっ」と。】
【少女は首を傾げた。目の前の光景に文字通り目を奪われている。】
【ぽかんと間の抜けた様な表情をするのはこれで二度目であった。】

【青年の掌の上には―――「鏡」があった。】
【それも最初から存在していたというわけではなく、】
【どこからか取り出される様に、腕の輝きとともに出現した。】
【手品でもなんでもない、まさしく「能力」がそこにある。】

【少女は信じられなかったが、そうもいかない。】
【目の前のは紛れもなく真実であり、何より自分がその証明者であったのだ。】

…なるほど…そのなんか…すごいですね!
「能力」かあ…私もやって見たいなあ…

…ふーん…やっぱり悪い人もいるわけですか…

【路地裏から目を戻し、どこか楽しげに言った。】

【相手と同じような動作を行ってみる。しかし、】
【持ち上げた華奢で小さな腕には、何も現れることなかった。】
【当然である。もともと少女は能力や異能の類は持ち合わせていないのだ。】
【その後、力を抜いてから、手をぱたっと下ろす。】

ふふ…襲えるものならどうぞ。
といってもあれですよ!…私も迎撃します!!やれるもんなら…ってところですね。

あ、名前は「如月 輝(キサラギ カガヤ)」と申します。ただの合気道家です。ミロワールさんですね!よろしくお願いします…


ん?お腹ですか…いえいえ、減ってないです。
そもそも宿をご厄介になるのにこれ以上ご迷惑を…

【グー】

………

へ、減ってないですよ…ほんとに…

【お腹がなった音は相手にも聞こえるだろう…多分。】
【自分の間の悪さを呪う少女であった。】
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/08(木) 23:18:34.26 ID:YdORFKzko
>>633
―――――一方的だね、生物としては、正しいのかもしれないけれど。

でも、本当にお金が欲しいんだったら、普通に働けばいい。
今あなたがボコボコにしたおじさんと同じように。

それなら誰にも文句は言われない、胸張って遊んだっていいのに。

【自己中心の思考は、猫にとっては虫唾が走るほど嫌いで】
【極北を知っているため、目の前の男に大しては半ば同情すら抱いていたが】
【染み付いたタバコのにおい以上に不快な気配がして、猫はついぞ我慢できなくなる】

【吊りあがった片眉。浮かべているのが憤怒ではなく、引きつった笑みで済んでいるのは、そういう事情】

(両手に二つずつ、首に一つ。……五行? いや、現物見るまで予断は禁物―――――!)

【瞳が捉える五つの点。全体の配置は均一、描き出される五角形から即座に判断する】
【唇を舐めての自戒。言葉にはしない。こちらの能力を探られてはいけないのだから】

【その手はずとして、まだ四本しか出していない】

ボクもね、基本的に人は殺さない。そして殺されない。
そんなつまらないことが目的じゃないからね。

…後悔しても、知らないんだから。

【ポケットに手を突っ込む姿勢。臨戦態勢とは思えなかったが、相手はどう見ても奇術師の類】
【腹の底に何かを隠していたって、不自然ではない】

【勢いをつけるため、猫はまず一歩分、バックステップで下がる】
【そして二歩目、前に出す勢いで距離を接触寸前まで詰めつつ、右の一本を前に突き出した】
【狙いは左肘、間接攻撃。その姿勢を崩させる目的を持つ一打】

【勢いをつけたせいか、宣言どおり生来のものか早い】
【まっすぐ伸ばされた一打は、もし命中すればポケットから手が出るほどの衝撃】

【しかし『一歩下がる』行動そのものが予備動作になっていて、それを見極められれば対処は簡単であろう】
【また肘一箇所を突く事を狙うものであるため、少々位置がずれるだけで回避できる】
【もし外れたとした場合、男の回避方向にも寄るだろうが、『後ろに抜ける』か、『頭から鳩尾に突っ込むか』の二択となろう】
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/08(木) 23:25:31.80 ID:rPfylgo30
>>635

いやー全く知りませんでしたよ、お勉強になりました……クク
じゃあ私は底抜けのバカって事で一つお願いしますよ―――………

やーだな冗談≠チて何度も言ってるじゃないですかぁ―――あっもしかして私因縁付けられてる

【肩を竦め、芝居がかった言動と共に困ったような声と表情を表す】
【黄金の瞳は再び消え、貼り付けられた柔和な笑みのみが相手の視界に映る】

【そして青年の言葉と臨戦態勢、緊張感のある雰囲気を感じて、一層笑みを深める】
【しかしそこに愛嬌などはなく、ただ歪んだ感情のみが現れている】

人臭さ=\――?なんですかソレ、初対面でいきなり失礼じゃあありません?
ほらどこからどう見ても人間ですよ―――


             あんまり調子こいてると[ピーーー]ぞ

てな訳でさっさと消えてくださいよ………クックックックック

【一瞬全ての生物を氷付かせるような凄まじい圧力を持った視線を送るがすぐに戻す】
【そして、再び笑みを貼り付け、丁寧な口調で言葉を終える】
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/08(木) 23:35:27.66 ID:wa8YF56qo
>>637
そうそう、みんな殴られるのは大っキライだろ。
殴られるの好きって奴がいたら、そいつは変態野郎だな、間違いねぇよ。
皆殴られるくらいなら殴る方がマシな奴の方が大多数、オレ別におかしくないだろうに。

それによー、これでも真面目に働いてるんだぜー?
ただ、収入が不安定でね、それ以外に喰ってく道もねぇし。
だったら手っ取り早い収入源つったら、そういう事するほうが速いしな。

全うだったらそもそもこんな場所で燻ってねェって。
前提が間違ってるの、分からねーかな?

【当然、屁理屈、詭弁、小物の言葉。上っ面の言葉面で全てをごまかそうとする】
【言葉の文量は多いものの、この吐き出される言葉のなんと軽いことか】
【恐らく、これが、この青年の格が小物の域を出ない証明の一端であった】
【だが、青年は己が小物であることを知っていて、其れをよしとして悪人をやっている】
【―――大悪などにはなれないが、少なくとも己の為にならば手段を選ばない】
【究極的な自己中心。それこそが唯一青年が己に課した、誇りですら無いルール】

【だからこそ、青年は徹底する。誰よりも己を優先する生き方を】

【構えた状態からは、うっすらとしか魔力の発露は起こっていない】
【その静けさや、弱々しさがかえって不気味さを産み出していくのだが】
【貴女が構えを取った瞬間に、青年はその態勢を容易に崩し、真っ青な顔で声を挙げる】


――――おい、後ろ危ないッ!


【おもむろにポケットから左腕を出して、猫の真後ろを指差した】
【当然、後ろには何も存在していない。そして同時に右腕を引きぬき、高速で何かを下半身に向けて投擲するだろう】
【そして投擲が終了した途端に、右腕はポケットの内に収められる筈だ】

【投擲されたのは、そういう用途に使う専用の両刃のナイフ、プッシュダガー】
【魔力を纏い、貫通力や切れ味を上昇させ、速度も強化されているが、それだけ】
【小さいため、当たってもそれ程のダメージは無いだろうし、毒もぬられていないはずだ】
【もし、此方に来るのならダガーが迎え撃ち、後ろを向けばそこにダガーが襲いかかる結果となる】

【そして、先に引き抜いた左腕を勢い良く真下に振るうと袖からダガーが飛び出して】
【己の目の前の地面にそのダガーを突き刺し、両手をポケットに収めるのだった】


【一連の行動を見れば分かるだろう。ポケットから暗器を取り出して戦う、暗殺者の類だということが】
【そして、同時に。卑怯というか、陳腐な手すらもためらわずに使うプライドの無さも併せ持っていた】
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/08(木) 23:38:28.74 ID:e/zBZRrAO
>>638
【歪んだ歪んだ、相手の気配、笑顔】
【そして、仮初め≠ノも見えるソレを、全て吹き飛ばす様な、凄まじい圧力】
【…少し前までの青年であれば、間違いなく、その一睨みで、それこそ蛙の様に、動けなくなっていたことだろう】
【しかし、その圧力を受けて尚、青年は崩れない】
【少しばかりの冷や汗に、動揺することもなく】
【両脚で地面に立ち、尚も、相手を睨み付ける姿勢は、不動】

…ハッ、クルス≠ニかいう奴の方が、よっぽど強烈なもんだったぜ。
じゃあ底抜けの馬鹿≠ウんよ、悪いが独断と偏見でぶっ飛ばす、そんで自警団にでも引き渡してやらあ。
消え去る?NOだ=B
アンタは危険だ、このままほうっておける訳がねえ──《The Golden Goose》ッ!
【相手の放つ気配は、明らかに危険≠セと、そう判断して】
【青年は、本格的に戦闘を始め様としている】
【チャリン、と】
【青年が、左手に嵌めたバングルに金貨を投入すれば】
【金色の鵞鳥と、一振りの大剣が、現れるだろう】

《支配を掲げる者の大剣》───!

【大剣を手に取り、それの腹部分で、相手の胴を狙い、両手で横薙ぎに振り回す──!】
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 23:38:29.32 ID:2X3KMZIpo
>>636

そ、なにもしてなくてもたまにテロが起こるくらい治安は悪いよー
最近は平和みたいだけどねー

【この国に限ったことではないが――警戒はするにこしたことはない】
【彼女なら大丈夫そうではあるが】

【視線を奪うことができて、彼は得意げに胸を張って見せる】
【だけど、息を吐くのと同時――眼を伏せて、ほんの少しだけ儚げな表情を作った】
【笑みと混ざってわかりにくい変化ではあるが、確かな変化だった】

【それも一瞬の出来事、少女が自分も鏡を作りだせるか、なんて】
【微笑ましい光景を眼にして、元の笑顔よりもいくらか柔らかな表情を浮かべ】

クス、――言うねー。いつかキミの――いや、輝ちゃんの手並みを拝見させてもらおうかなー
ってことで、よろしくねー

【そう言って、軽くウィンクするのだった】

【そして――嗚呼、一番厄介な男に、その音を聞かれてしまうことになる】
【目ざとく聞きつけると、愉しそうに顔をニヤニヤさせて】

へー……なんか聞こえたような気がするけど――気の所為だったのかなー?

【わざとらしくそう言うと、ゆーっくりと輝に歩み寄ろうとして】
【妨害しなければ、少々強引に手を引っつかみ】


じゃあご飯食べにいこっかー
向こうにおいしいお店がいっぱいあるんだよねー


【――そのまま連れて行こうとするはずだ】
【勿論、満面の笑みで】
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/08(木) 23:40:53.38 ID:2X3KMZIpo
>>636>>641
/ラストの台詞の最後の行に
輝ちゃんは何が食べたいのかなー?
を追加してください。すいません
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/08(木) 23:49:09.14 ID:rPfylgo30
>>640

あぁあの小娘ですか、まだ痛めつけが足りませんでしたかねぇ
さっさと消しておけば良かった、まぁ後で処分すればいいでしょう―――。

酷いですねェーはたから見れば貴方こそ悪人だ……!

【おどけた姿勢は崩さず、両手をわざとらしく広げて首を振る】
【どうやらそのクルスという少女の事も知っているようだが―――】

【相手が完全に臨戦態勢に入ったのを捉え、狂喜の笑みを一層深くする】

おやぁ能力者でしたか、これは参った………正当防衛しようにも―――。

なんて、こんな時の為に常に呼び出せる≠謔、にしておくのですよ

【ガキィィンッ!!!と大剣は何かによって阻まれる―――それは刀】
【男の前方の空間が歪んで、そこから第3者の腕が飛び出している―――その手には刀】

ほらほら危ないですよー後ろ後ろ


【男は片手をスラックスのポケットに差し込んだまま、青年の後方を指さしながら嗤う】

【振り向けば青年の後方から2本の刀が背中目がけて飛んできているのが分かるだろう】
【どこから投擲されたかは不明だが―――速度はそれほどでもない、冷静になれば躱せるだろう】
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/08(木) 23:55:07.21 ID:YdORFKzko
>>639
……自分が殴られて嫌なら、殴るべきじゃないよ。
相手だって同じように考えてる……あなたと同じように不快になるって、わかってるんでしょ?

使い道に問題があるんじゃないかな、それ。
あんまりいい感じの仕事には見えないし……、

………全うに、なろうとしてないだけ。考えるのをやめて、諦めてるだけ。

【男が並べ立てた詭弁に、同意出来る点はないわけじゃない】
【でも、迷いながら詰まりながら返した言葉には、矛盾が浮いている】
【すべきではないとわかっているのに、力を振るう矛盾】

【猫自身、その裏づけか徐々に顔色が悪くなってくる】
【最後なんてもう、ほとんど小声。何とか搾り出したと、口調と顔色にありありと浮かんでいる】
【或いは、猫にもなにか、想うところが、】


っ――――――!?


【それまで、気配には気を配っていた。それが完全に感知出来ない何かが、潜んでいたのか?】

【詭弁に踊らされ、わずかばかり揺らいだ。それが戦場で敵に背を向けるという愚を犯させる】
【ちらり、上体を僅かそらした程度。だがその瞬間襲い来るダガーから目が逸れてしまい、右太腿に突き刺さる】
【バランスが崩れ、正面に倒れこむ猫。ただし転んでもただでは起きないあたり、慣れている】

【右の二本を消して、手を地につけてバネを利かせる。その勢いで男の頭上を飛び越えるほどの跳躍を見せる】
【妨害するのも簡単だが、同時に後方、膝下に魔力反応】
【宙に浮遊する魔力の線が、その膝を思い切り折りこんでしまおうと振るわれる】
【猫の腕力を反映して、万が一狙いが外れた場合対して痛くはないだろうが、打撃判定】
【不意をつくことに成功し、上手く膝に直撃すれば姿勢が下へと落ち込むことになる】
【そして命中・快中・防御・回避問わず、振り切る動作が完了すると線は消える】

【いずれにせよ事が素直に運べば、猫は体重が軽い事を利用して両手のバネに力を込め、】
【背中を狙って、まっすぐ伸びた左足の蹴りを浴びせかけるだろう】
【安全靴などの仕込があるならともかく、背骨や首に入っても折れるほどではない、その程度の攻撃力】
【単に衝撃を与え、無力化することが目的。背骨や間接でもなければ少々後ろに押されるくらいだ】

【以上の事実が指し示す如く、猫の攻撃力も高くはない】
【命に別状がない程度、本当に動きを止める目的で急所を狙い、アクロバティックに仕掛けてくる野生的スタイルだ】
【――――――言い換えれば、猫の攻撃は構造上の急所を狙ってくる】
【暗殺者の心得がしっかり叩き込まれているなら、少なくとも肉弾戦は、予備動作で狙いがばれてしまいかねず】


【夜風が吹きぬけた。落胆のため息の如く】
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/08(木) 23:59:39.02 ID:zKVPggCIO
>>641

テロぉ…?…むちゃくちゃじゃないですか…

【巻き込まれたらいろいろ大変なことになりそうである。】
【もっとも、相手が言うには今は平和らしいので、まだ安心と言ったところだろうか。】

ん…、どうか…しましたか…?

【「氣」というもの…まだよく分からないが、それを扱える関係上、】
【この人物は必要以上に相手の「表情」や、「仕草」といった、】
【諸々の感情に付随する動作に敏感であった。】

【普通の人間なら捉えられずに見逃してしまいそうな彼の僅かな変化を察知し、伏せた眼を覗き込む。】
【キョトンとした瞳は海のように深い青色で、どこにも濁りが無い。】

ええ!よろしくお願いします!私こうみえても結構戦えますよ!
「能力」なんかは持ってないですけどね!

【無い胸を張りながら相手のウィンクに答えこちらも微笑んで片目を瞑る。】
【小柄で華奢――――――ほっそりとした体躯を持つ彼女のどこにそんな自身があるのだろうか。】
【そう思わずにはいられないが、その眼には少しも迷いがなかった。】

い!?…き、気のせいじゃ…っとと!

【それからやはり、というべきか。普通に気づかれており、少女は手を取られた。】
【妨害なんぞする良しも無い。相手は親切な人物であり、】
【点在する少女の中の不安感を散らす要因になっているのだ。】

【微かにバランスを崩しながらも歩みを進めていく。】
【しかし、やっぱり初対面は初対面。まだまだ「他人」である男性に、】
【しかも宿まで工面してくれた物腰穏やかな人物に、】
【これ以上迷惑をかけるということは少女の気持ちが許さず―――――――――――】












あ、あ、ミロワールさん、あれあれ!あそこの屋台でラーメン食べましょうよ!

【―――――――――――と、いうことはなく、】
【嬉しそうに屋台の方向を指差すのであった。】


/すいません!そろそろ落ちるので、キリもいいこの辺で!
/この後食事→泊めてもらう、ということでお願いします!
/絡み乙でした!とても楽しかったですっ!
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/09(金) 00:03:07.01 ID:0BLAK6oAO
>>643
(コイツ、あの女のことを知っ──ッ!!)

【意外な返答に困惑しつつも、優先すべき驚きは、相手の防御手段】
【勢いを止められた大剣の先──それは捻れた空間から覗く刀、そして腕(かいな)=z

(空間を操るタイプの能力者か…?!呼び出す≠チてのは──)
──うおあッ?!

【相手の言葉に従い、咄嗟に振り向けば、迫るのは新たな刀、二本】
【あまりに奇妙な出現に、より強調される、とある違和感】

(アイツ、なんでポケットに手を入れて≠竄ェる…?)

【大剣を素早く引き戻し、地面に突き刺して】
【新たに取り出す、一枚の金貨】
【叩き付ける様にして、バングルへ投入する】

ォ、ォォおおおおおおッ!!

【大剣が、奇妙にうねった=z
【蛇の様に、芋虫の様に】
【波打つ剣は、まるで鞭=z
【両手で大剣を掴み、腰を捻り、回転しながら、しなる大剣は、迫る刀を纏めて弾かんとし、一回転したそれは、蛇腹剣の如く、再び相手へ迫る──!】
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [saga]:2011/09/09(金) 00:09:04.30 ID:SgnXItvs0
【時は今から数刻前に遡ることになるのだが――】
【或る大図書館において、こんな会話が繰り広げられていたという】

「お客様、そろそろ閉館のお時間ですので……」

……おや、もうそんな時間かね。はは、読み始めると没頭してしまうものでな。周りが見えなくなるのだよ

「あら、そうなのですか。ですが、読んだ本は書庫に速やかにお返しいただきたく……」

ああ、すまないね。これは現在進行形で読書中だよ。此処に開いている本全て、ね

「……え?」

ところで、この本を借りてゆくことは出来るかね?

「……あ、ええ。このエリアの書物の貸し出し期間は一週間となっております」

うむ。じゃあこれを

「はい、此方の本と――」

あと、これとこれも頼むよ

「かしこまりました」

それと、これとあれと、あの書庫の三段目右から十二冊目、あっちの書庫の最下段にある一番左の本と、あとついでに――

「えっ、……あの、ちょ、え、……――」


【そして、今】
【日も暮れ、すっかり真夜中の帳に包まれた街の大通りを、ひとつの奇怪な影が歩み進んでいた】

どーにも……いかんな。案外、教会*op部を初めとした専門機関にも無いような良い本が多くて困る……一般図書館は……
アマチュア魔術師の記した書物でも、我々では思いつかないような術式に対する概念の捉え方をしていることが……云々……

【ぶつぶつ独り言を呟きながらゆっくりと歩を進めるのはかなり特殊な剃り込みを頭部のほぼ全体、襟足以外に入れた】
【切れ長の眼と二叉に分かれた眉毛が特徴的な男であった】
【交叉した金糸雀色の襷のような装身具を肩から掛け、やや厳つく見える黒い服を纏っており】
【十字架を象ったような腰飾り、黄金で縁取られた肩鎧から垂れる、同じく金糸雀色の装飾品】
【主に黒と金をベースにした風貌が、重厚かつ威厳ある様相を呈している】

それにしても……随分と重いな、これでは向こうに着くまで何分かかるやら

【そして、そんな彼の背中に無理矢理縛り付けられているのは】
【辞典みたいなものから薄い冊子まで、山のような書物のタワーであった】
【それは男の身長をゆうに超えており、シルエットだけなら随分とよくわからない様相を醸し出している】
【がっちりと縛られているため、本が揺れたり落ちたりすることは無いようだが、奇怪には変わり無いだろう】
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/09(金) 00:11:49.18 ID:FiVdu8NNo
>>645

――ん、いや、何もないよー?

【彼にしては珍しく、歯になにか詰まったように言葉を詰まらせる】
【視線を上げると深く澄んだ瞳がこちらを向いていた】
【――青色、海の色。全てをあたたかく包み込む、母なる色彩】

【そんな瞳と、彼女の気遣いに少し心が和らいだ】


いいねー。ラーメンか、久しぶりだねー
クス、お腹すいてたら一杯食べていいからねー


【よーし、と再び気合を入れ直し屋台へと歩いてゆく】

【余談ではあるが食べ終わった後、輝を彼が住まうアパートへと連れていくだろう】
【そして、彼の隣の部屋の鍵を渡され】

無期限で貸しておくよー
クス、――部屋の中は手入れしてなくてすごく汚いから、気をつけてねー

【と忠告されたそうな】


/お疲れ様でしたー!
/こちらもすごく楽しかったですっ
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/09(金) 00:15:12.59 ID:AUUDv5zto
>>644
だって殴られるのは俺じゃないし、痛いのも俺じゃない。
だったら俺は困らないだろ?他人が不快になろうと知ったことじゃねぇ。
俺≠ヘ、俺≠ェ良ければそれでいい。
他人のことなんか考えねー、俺は俺のためだけに金を使うし、力を使う。
人がやられて嫌なことは止めましょう?知ったこっちゃねぇよ、俺が嫌じゃなけりゃどうでもいいっての。

悪いけど、普段は倹約生活だからな、貧乏舐めんな、畜生。
いい仕事かどうか選べるほど才能にもなんにも恵まれてないもんでね。
働けるだけマシ、利用されてるって分かってようと、其れでも他のスラムの屑に比べてマシな屑で居られるんだからよ。

―――そうかも知れねぇなぁ、同意してやるよ。
でもよぉ、思考停止で薄闇に転がってるほうが、光に這い上がるより楽なんでな。
深海魚は陸に上がると死んじまうんだ、俺も似たようなもんって話だ。

【相手の短く、詰まりながら迷いを含めて返した、しかし重い言葉】
【それに、べらべらと良く回り、軽くて軽くて仕方がない言葉を、物量で押し流すかのごとくに吐き出していく】
【しかし、ところどころ、虚飾の内に隠れた醜く矮小な本音のかけらが幾つか見え隠れしているのも又確か】
【完全に本心を隠せないところや、絶対的に自己中心的では居られないこと。それらは、この男の本質のかけらであった】
【態度も言動も、何もかもを本性を覆い隠す虚飾と虚勢であって。イミテーションの輝きで悦に浸る様な様は、いっそ滑稽でもあり】


―――Come here.


【そして、猫の足にダガーが突き刺さった瞬間、そのダガーが消え去るだろう】
【同時に、相手が素早い動きで跳躍を見せて、同時にひざ下から魔力を感じる】

(――――はいはいはいはい、来ちゃったよ来ちゃったよどうする土下座か怒らせたっぽいけど!?)

と、りあえず――――ど、るりゃぁぁくぁあああ!

【情けない声を響かせつつ、青年はポケットから手を引きぬき、前へ転がるようにして移動した】
【しかし、青年の動きは猫程には素早くない。膝の皮膚に引っかかり、ばりっ、とズボンを裂きながら膝裏から血が出て】
【同時に、相手の蹴りが来るのを、察知しがさがさ、と四肢を動かして慌てて無様に移動する】
【獣のような、などと評せるような格好のいい動きではない。云うならば、ゴキブリとかそういうものだ】
【一瞬間に合わず、尻に猫の蹴りは命中して、ごろごろと地面を転がって、がばり、と起き上がり】

―――あっぶね、あっぶねェ!!
おいおいおいお、容赦ねーな、殴られるのは嫌いって言っただろうがさっき!

あー‥‥、くっそこのスーツおじゃんか畜生、ブランド物ッ!
新調したばっかなのにふざけんなってのー!

【スーツは見も無残な様子に成っていた、ズボンはクールビズというのにも無理がある状態だ】
【転がったときに頭をぶつけたのか、流れた血が、仕立ての良いドレスシャツを汚していた】

(‥‥うっわ、どうしよ、どうしよ‥‥!?)

【とりあえずは両手をポケットに突っ込み、構えを取ったが】
【相手の一撃を受けただけで、青年の精神状態はダダ崩れであった】
【暗殺者としては、二流以下。しっかりとしたそういう教育すら設けていないのだから】
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/09(金) 00:22:35.00 ID:i40tuzrZ0
>>646

何をした≠チて顔ですね、いいですよお答えしましょう――――。
ただ呼び寄せただけですよ、私は戦うのは得意じゃあありませんからねぇ

代わりに戦ってくれる人を呼び出した、簡単な事です………

【ポケットから手を出す、そこに収まっているのは再起ほど弄っていた端末】
【そのディスプレイには『転送完了』の二文字が刻まれている―――。】

【何のことはない―――転送装置で誰かを呼び出したのだ――。】
【必要に応じた武器をコインと引き換えに召喚する青年の力のように―――】
【とは言ってもこちらは科学力に頼ったもので、能力≠ネど欠片も使用してはいない】

【刀は鞭のように変化した大剣に弾かれ、空中で粉のように四散した】
【どうやら能力で造りだされた刀だったようだ、それゆえに簡単に破壊が出来た】

いやー中々芸達者ですねぇ、あぁ申し遅れました、私は水の国支部の支部長―――――

レギン=ハーネット≠ナ御座います、以後よろしくお願いしますね、どこかの能力者さん…?

さて、では天上≠ウん、やっちゃって下さい

『………久しぶりの戦場―――か、面白い、だが些か急に呼び過ぎだ』

【バチチチチチチッ!!!!と空間を火花と共に破って現れる第3者】

【鋭く尖った鮮血の髪に黒曜石のような真っ黒な瞳】
【黒いライダースジャケットを着て額にゴーグルを付けた男】

【右手には美しい光を放つ一目で業物と分かる刀】
【左手には黒い闘氣を纏った黒い刀身を持つ妖刀らしき刀が握られている】

【現れた男は2本の刀を上手く扱い、迫りくるうねる大剣を弾く―――。】
【しかし蛇のようにしなる刀身を捌ききれなかったのか、右肩が抉られ、鮮血が宙に舞う】

【しかしそれを全くに気にしないように顔色を変えずに刀を同時に振るう】
【そしてさざなみの音をかき消すかのような空気を裂く音と共に黒と白、2つの斬撃がX字状に青年に迫りくるッ!!!】
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 00:38:59.91 ID:iGNzXmNXo
>>649
………、ボクには、理解できない。
自分しかいないならいい、それで成立してるならいい……でも、……、
それなら、余計な波風は立てないようにするべき。善意も悪意も、巡り巡って結局、自分の下に帰ってくるんだ。

――――――どんな言い訳をしたって、あなたは人間だろっ!?
面倒だからって考えるのを放棄してるだけだっ!!
当たり前に生きる事だって、そんなに楽なわけないっっ!!!

【詭弁に見える男の諦めもまた、ひどく癪に障る】
【言葉や思考を通して、自分自身を侮辱された気がした】
【そしてそれは、ひいては自分を形作る想いすら踏みにじる言葉で、自分を通して、愛する誰かを侮辱された気がして】
【激昂が浮いた。感情的になって言い返す。率直な表現は、まだ猫が大人になり切れない証で、矜持で、】

【―――――そしてかすかな羨望】


言ったろ、覚悟もないのに人を傷つけるなって。

そして服をだめにされたくないなら、着てくるなってのっ!

【蹴り飛ばした姿勢から、くるり宙返りで体勢を立て直し着地】
【瞬間、切り裂かれた大腿から流れる赤い血が毛皮を汚し、がくんと姿勢を崩しかけた】
【膝をついてしまうことはしない。何とか左足に力を入れて立ち、右足は力を抜き浮かせ気味】
【案外深いのかもしれないが、あまり力は入れずに済みそう】

(……でもこの人、あんまり続けても改善されるとは思えないし…)
(だからって引けないから、せめて……)

……ねぇ、もうやめない?
これ以上あなたのスーツ、汚したくないし。

さっき捨てた財布に元通り戻して、交番に届けて、一件落着。
それでいいじゃない、殴られるよりマシでしょう?

それとも、撲られ賃としてしこたまぶちのめされてでも、お金持ってく?

【鶴か何かのような片足立ち。腕はだらりとたらしたまま、持ちかけた卑近な交渉】
【垂らした両手の指の狭間、二本ずつの線が爪のように伸びて輝く】
【右足というハンデを抱えてなおの余裕、踏み込み動作で負荷を掛けられないから、速度やらなにやらは低下するけれど】
【この猫、石頭で。曲がったことがあんまり好きじゃない。筋だけは通せといい含める】
【必要なら戦闘も辞さない姿勢だが、何やら焦燥を見せる男を前に、追撃を渋る甘さがあって―――――】

【―――――このタイミングで交渉に出る以上、猫も迷いがあるらしい】
【正義の徒というには甘いけれど、主張を譲らない頑迷さが、戦闘放棄を妨害する】


【立ち位置が入れ替わったことで、猫が出てきた路地裏入り口がフリーになる】
【得体の知れない視線を未だ気にするのなら、うかつには踏み込めない場所となろう】
【どの道、猫はもう速度を出せない。足を一本失ってしまえば―――――と考えても、不思議ではなく】
652 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/09(金) 00:39:36.97 ID:0BLAK6oAO
>>650
転送装置か──!

【『転送完了』、その単語を見れば、厭でも解る】
【それが能力ではなく、単なる科学=z
【ポケットに入れた手は、勘ぐる程の意味は、持っていなかったということも】
【それを瞬時に理解し、思考を切り替える程度には、青年の頭も回る様だ】

支部長クラスかよ…こりゃとんだ大物相手どったもんだぜ。

【自嘲気味に呟くも、青年は後悔はしていない】
【回転の際に、背後の刀が破壊されたことを確認し、そのまま攻撃──だが】

──ッ、チィッ!

【介入は、第三者】
【巧みな二刀捌きで、しなる大剣が弾かれ、主の元へ帰る様にして、そのうねり≠熄チえる】
【効果時間でもあるのか──兎も角、青年が握る大剣は、通常の大剣へ姿を戻していた】

コイツ……ッ!

【天上=Aと呼ばれた男に向き直ると、青年は大剣を構え直し】
【刹那、肉薄する二重の斬撃】

ッ!!

【大剣でそれを受け止め、押し返そうと、するも】
【不十分、力不足──一本で支えるには、あまりに辛い】

ガッ…ハ…ッ…!

【大剣を構えたまま、青年は大きく後ろへ吹き飛んで行く】
【斬撃の余波か、身体に刻んだ多数の裂傷により、赤い線を引きながら】
【背後は海】
【そのまま、落ちて行くか──】
653 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/09(金) 00:51:30.66 ID:i40tuzrZ0
>>652

いえいえ名ばかりの管理職ですから、デスクワーク派ですし
それより目の前の戦いに専念しては―――?

あぁ安心してください、適当に痛めつけてから実験体として永遠≠ノ生かして差し上げます

【戦いから一歩引いた位置で観戦しつつ、端末を掌でクルクルと回転させてから仕舞う】
【その表情は愉悦に満ち溢れている―――さぁもっとお互いを傷つけあえ、と】


おっとぉ海へ入ったら面倒です、さっさと始末してください、フフフフフフ


『招致した―――鬼腕≠諱c…―――』

【青年が吹き飛んでいくのを見て、レギンは天上に追撃の命令を下す】
【天上が頷くと同時に、背中が妙に盛り上がっていき―――そして……服を突き破り真っ赤な腕が飛び出す】

【その第三のまさしく鬼の腕は、ドクドクと脈打ちながら、腰にある三本目を引き抜く】
【それは腕の赤さに勝るとも劣らない紅の刀身を持った刀―――。】

【その三本の刀を突き≠フ構えで持ち、そのまま吹き飛ぶ青年へ風を切りながら突進】

【3つの刃で喉、そして両肩を貫こうとしている、だがこれは同時に隙にも繋がる―――。】
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/09(金) 00:58:48.44 ID:AUUDv5zto
>>651
―――それでも。
それでも、俺は俺のためだけに生きる‥‥、そうありたい。
誰かのため、なんて真っ平御免だ、俺は自分の為に、生きたい。

――面倒、否定できねぇ言葉だ、全くもってその通りだ。
今のままの方が、楽だったらなんでわざわざ苦しんで全うに生きなきゃなんねぇんだ。
楽じゃねぇって事も知ってるし、だからばかにするつもりも欠片もねぇよ。
此処≠ノ居るのは、一つ。俺がどうしようもねぇ屑だから、それに尽きるんだし。

【常に、楽に楽に流れて流れて流れて生きてきた】
【今もそうだ、少しピンチに成れば土下座デモすればいいと諦めている】
【戦う前から諦めているから本気になれないのだろうし、諦めているから全うにもなれない】
【只、一つだけ思うのだ。頑張って裏切られるくらいなら、最初から諦めている方がいいと】
【そのほうが、失敗したときに己に言い訳が立つ分、己の痛みは少ないのだから】

【故に、己は容易に相手の言った確信を抉る言葉を是と返す】

覚悟有って人を傷付ける奴なんてそうそう居ないから!
俺がぶん殴った不良だってビビった顔してたし、ソッチの方が大多数!だから俺は悪くないって!

それに、服着なかったら裸だろうが!目立つだろそれ!
俺の仕事着なんだよ、ふざけんな!

【叫ぶごとに血圧が上がり、頭から血が吹き出していく。傷は大きくないからそれ程の大出血にはならないようだが】
【其れでも、ある程度ダメージは受けているようだ。身体能力は基本的に一般人レベルのようだ】
【どうしようか、口を動かしながら相手を見て思考を巡らせる相手の言葉を聞き】


―――っと、じゃあサラリーマン分だけ戻す、つーか、倒れてるから財布ごともとに戻す。
でも、不良は別にいいだろ、あいつがやろうとしたことをされただけだし。


【ある程度の、譲歩を青年は返すこととなった】
【だが、この段になってなお、青年は打算をし続けている。その様が無様に過ぎる】
【しかし、青年特有の基準がそこにはあった。悪人はやられても仕方がない≠ニいう思考だ】
【青年は、先ほど行った。ガキと善人は殺さないと。其れは、裏を言えば、悪人ならば躊躇いなく殺すということ】
【それは、悪に徹しきれず、割り切れないからこその、基準であることに貴女は気づけるだろうか】

【曲がり曲がって、汚れきって錆びきった芯に、欠片ほどの何かがまだ残っているのかもしれなかった】

【そして、青年は小さく、聞こえるか分からないくらいの声で呟いた】

‥‥‥‥本気、出せねぇなぁ。

【その言葉は、色々と複雑な感情の混ざっているもので。恐らく己の打算を己でも良くはないと思っているようだった】
655 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/09(金) 01:07:33.24 ID:0BLAK6oAO
>>653
(クソッ…まだだ…足りねえ…まだ…!)

【吹き飛んで、海に落ちるまで、嫌に長く感じる】
【レギンが何か喋り、天上が三本目の腕、三本目の刀を、取り出して】
【スローモーションで過ぎ行く時の中、青年の右手は、無意識にポケットへ】
【両手で握っていた大剣が、くるくると、海へ、地面へ、落下を始めた頃、天上は三本の刀を構え、雄牛の如く、此方へ突進をかけていて】

(コイツら纏めてぶっ飛ばすには力が足りねえ!だからこそ、こんなところで──)

【チャリン!】
【肉薄する天上には、その様がハッキリと見えただろうか】
【吹き飛んで行く体を、その勢いを利用して空中で一回転】
【姿勢を整えた刹那、落下していた大剣の柄が、急速に伸び始め】
【自らの両足を突き上げるそれに、青年は身を任せ──上昇】
【そのまま突っ込めば、天上は勢い余って海へ落下してしまう可能性も、あるもしれない】

──やられてちゃあ、いられねえんだよッ!

【更に、二枚】
【チャリリン!と乱暴に金貨が投入されれば、喧しく鵞鳥が喚き】
【青年の両手に構えられるのは、大きな丸盾】

《欲を貪る者の大盾》────ッ!!

【そして、自由落下に身を任せつつ、盾の重みを活かして、縦に一回転】
【その遠心力を活かしたまま、上方から天上の頭を叩き伏せるつもりだ──!】


【余談だが、初登場時と名称が変わっているのは、気にしてはいけない】
【中の人は後でwikiを修正するつもりである──!】
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 01:23:26.17 ID:iGNzXmNXo
>>654
――――――。
………ボクは、やっぱり理解できない。
それで自分だけ無事で、平穏でも――――――意味が無いもの。

でもこれも、この気持ちも、全部痛みの向こうで手に入れたもの。
楽な事なんてなかった…いや、あったとしたら、それは全部他の人からもらったもの。
……貰うだけ、奪うだけなんて、ダメ。全部借り物だから―――――いつか利子つけて返したい。

【まるで、男とは逆。前提にはまず他者ありき】
【風貌から想像がつくかもしれないが、猫はマイノリティだ】
【男同様…いや、先ほど漏らした言葉から、男とは別の苦悩を持っていて、そこから導き出された結論なのだろう】

【だから男が自らを曲げないように、猫も他者を原点とした自分を曲げない】

【つまり猫の原動力はそれで…でもなんとなく、迷いが浮き沈みする様子は、まだまだ未完成というべきで】


話摩り替えたってダメ。他の人がやってたから、は言い訳になりません。
赤信号を皆で渡ったって一緒に怒られるか、巻き添えで被害が拡大するだけ。

……仕事着が汚れちゃ困る服なのはどーなのかなー…?

【線を消し、指を立てて訥々とお説教】
【右に倣えも結構だけど、状況は見ようねと常識的なお言葉】

【それから、割と本気で理解できない風に男を見る】
【自分の格好だって意味はある。季節柄毛皮で体温が篭りすぎることを防止し、なおかつ動きを阻害しない】
【それでいて服の要件は満たして、とある意味合理的ではある】
【最も、最近突っ込まれることも多いし、季節の変わり目とあって衣替えも検討していたりするが、さておき】


……不良さんは、四分の三返して。
別にあなたからかつあげしようとした訳じゃないから。


【言えば譲歩するんだと、油断にも似た安堵を見せる】
【自分もそれにある程度応じて、悩んだ末勉強料の真似事として、食い下がった】
【互いに非はある。しかしそれは正当化の理由には足らないと】
【公平であるが、絶対的正義とは言い切れない猫は、自分に嫌気を覚えたか軽いため息をついた】

……まあ、いろいろ試してみたら?
案外あなたにも、出来ることはあるかも。やったことがないからわからないだけで。

【男の様子を見ていて、思うところがあるのか】
【注ぎすぎた飲料がコップの端を伝うように、同じく小声で、ぽつりと零す猫であった】
【視線は明後日のほうを向き、気のない様子だったが…反省を見せる男に追い討ちをかけるほど、非情ではないらしい】

【―――――なお、ないとは思うが、】
【これを好機と思って逃げ出そうものなら、打撃から斬撃判定に摩り替わった線の投擲が飛んでくるだろう】
【油断している、と思わないほうがいい。少なくとも、彼が財布に金を戻すまでは見届ける心算だ】
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/09(金) 01:23:50.37 ID:i40tuzrZ0
>>655

『なッッにッッ!!!!!!!!!!???????』


【突如変形する大剣と、天高く、まるで鷹≠フように飛翔する青年】
【目標を失った天上は刀を地面へと突き刺し、激しく火花を放ちながらなんとか海への落下を凌ぐ】

【が―――そこへやってくるのは新たな武器を召喚し、落下してくる青年であった】

【ガコォォンッ!!!!タライを頭に落とした音の10倍は大きい音が港に鳴り響く】
【青年の空からの一撃は見事天上の脳天を打ち抜いた】


『ば、か、な、この俺が―――こんな――ガッ………』


【頭部から髪の色と同じ色の液体を流しながらフラフラと歩いていたが】
【力尽き、白目を剥いて気絶する、どうじに背中の第三の腕は消滅し、服には穴だけが残った】


いやースバラシイ、貴方の事を見くびってましたよ、謎のコイン使いさん……―?
ではこれから私が相手―――と行きたい所ですが、生憎と今は準備≠ェ出来ていないので

再びどこかでお会いしましょう、それではこの腐った世界で良い夜を―――。クックックック


【レギンはにこやかに笑いながらそう告げると、倉庫の屋上へ飛び移り、そのまま姿を消した】
【仲間であっただろう天上おも置き去りに―――。】

【天上はこのまま自警団へと引き渡すのが良いだろう―――と、気絶した天上の脇に何か落ちている】

【滴石:まるで水の滴の様に透き通った綺麗な鉱石。お土産の品などとして有名だが、高額である】
【恐らく換金すれば金貨10枚はいくだろう】


【深い闇に染まった世界には―――レギンの笑い声だけが響き渡っていた】

//お疲れ様でしたー!
658 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/09(金) 01:34:49.52 ID:0BLAK6oAO
>>657
【確かな手応えを感じ、着地】
【どっと吹き出すのは、安心感と、疲労】
【しかし、まだ敵は残っている】
【すぐさま標的をレギンに変更、盾を構え、よろよろと立ち上がるも、相手は逃走の、姿勢】

待ちやが、れ…ッ!この蛇野郎──!

【対して、闘争の姿勢を崩さぬ青年は、闇に向かって、吠え叫ぶ】
【だが、レギンの姿は、既になく】
【続く青年の叫びも、虚しく響くだけ、なのか──】

俺はオルカだ!
覚えとけよ、水の国支部長、レギン=ハーネット!

【夜の港に、虚しく虚しく、響く声】
【やがて、能力を解除して、倒れた天上を抱えて、先ず向かうは病院】
【傍らに落ちていた物品を回収するも、それは半分は治療代に消えるだろう】
【途中、自警団に連絡を入れながら、青年も、フラフラと夜の街へ消えて行く───】


/お疲れ様でしたー!
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/09(金) 02:49:23.67 ID:MMMJb1WXo
>>593
【――少女の言葉を遮るようにひらりと振られた右手の輪郭が、ほんの束の間ぐにゃりと歪む】
【形を失って不規則に蠕動する漆黒は、ともすれば生理的な嫌悪感さえ煽るだろうか】

【青年が行き成りにこんな気味の悪い物を見せたのには、とある訳がある】
【百聞は一見に如かず。ただ口で説明するよりかは、実例が有った方が良いだろうと思ったのだ】

その悪霊とやらがどんなモノかは、俺は知らない。ただ、これだけは識っている。
人は自分と違う者を忌避し、自分を害し得る者を恐れるんだ。

だから能力だろうが悪霊だろうが、フツーの人達にとっちゃ大差ないよ、きっと。
どっちも等しく得体が知れなくて、気持ち悪くて……いつ人を傷付けるとも、知れない。

【鉤爪に、鎚に、砲に、杭に。――黒い右手の形状は、絶えず自在に変化し続けるが】
【しかしその本質は、須らく同一のものだ。何れも大別すれば、凶器というカテゴリーに分類できる】

【「同じ、なんだ」――彼は再三そう告げれば、彼女へと暖かく微笑みかけて】

でも……害はない≠だろう?少なくとも、君のそれは。
だったら胸を張れば良いよ。自分で自分を差別したって、良いコトなんかちっとも無い。
でも嫌だって言うんなら、無理にとは……

……良い子だ。それじゃあ、これから宜しくね?

【その返事に満足したのか首肯しつつ右手を引っ込め、変わりに左手を差し出した】
【曲がりなりにも同僚なのだから、やっぱり握手くらいはしておくべきなのかも解らない】
【因みにこっちは、生身である。応じれば少し低い体温と柔らかな人肌の感触とが、確かに伝わる事だろう】

さて、となれば先ずは面接からかな。俺の勘だと、もうそろそろな筈――――あ、来た。

【ややあって響く、ドアベルの音色。それはこの店の主の帰還を告げると同時に、少女の決断を祝福するようでもあった――――】
//……すみません、意識が……取り敢えず、こんな感じで〆としてしまいましょう
//長時間有り難うございました、なんだかgdgdで済みません。
//詳しい事に関しましては、後で舞台裏にて聞いて頂ければ幸いです……それでは。
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 03:23:09.68 ID:IcslEytqo
>>659

【青年の言葉に軽く頷く―――”自分と違う者を忌避する”】
【それはまさにそうだ。自分が”忌避”される存在であるから】

【青年の右手を見つめながら不思議に思う。一体何に変化するのか】
【そんな好奇心を抱えて、じっと右腕を見ていた―――、が】


その、私……あの、あの……っ!


【何を言葉にしおうとしているのか、わからない。唯、何かを言いたかったのだろう】
【そして静かに左手を返し、青年の手を握る。キュッ、と少し慣れて】

【巫女服の修復は終わり―――軽く着直して完璧。一瞬また上半身は顕になったが】


あ、ぁ……え、えっと、はじめまして――――?


【青年の言葉のすぐあとに、ドアベルの音色が聞こえた】
【帰還した店の主へ、立ち上がり頭を大きく下げる―――これから、お世話になると、精一杯】


/長時間有難うございました……!おつかれさまです!
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(栃木県) [sage]:2011/09/09(金) 19:11:33.75 ID:U6la0CaT0
【市街地 飲酒店】

【日が落ち始め、空も青紫に染まりつつある世界の一市街】
【レンガ造りの建物が並ぶ人通りの少ない路地の一角に、ポツリと小さなバーが存在していた】

【目立たぬ場所に建造されているだけあり、見る限りその外見は街に存在する無数の店の一つとしか認識されないかもしれない】
【しかし、入り口の傍らにはどこか風景に馴染まないリムジンが停車していた――】
【すぐ隣には、車両を出し入れする為であろう大型のシャッターが設置されている――これもまた、どこか違和感を感じさせるものだ】

【また、その暗さからハッキリと容姿を確認するのは難しいかもしれないが、入り口の前には立ち姿の人影が僅かに漏れる光に照らされていた】
【顔の辺りに小さな橙色の光――喫煙中、と見るべきか】



『機関潰し≠行う為の計画が次々と崩れていく――どういう事だッ!!』


【――不意に店から、憤然とした声が響く】
【老人らしき人物の、やや掠れた怒鳴り声】
【通りかかった人物、或いは予め店の付近に潜伏していた人物であれば、その声が耳に入るのは間違いない】


「――――新たな弱点を発見したとはいえ、私としても不覚でした……」

『AOE、最高議会、No.1、そして今回のナンバーズの一件――全て先に手を打たれ、また手間と犠牲を払った――
崩壊の引き金として、これ以上となく扱い易い筈であった奴等の脆さ全てが消えようとしているのだぞ!?』

【時折飛び出すキーワード――どこか聞き覚えのある単語と感じる者も少なくないかもしれない】
【彼等の会話内容を洞察するのは、そう難しいことではないはずだ】

「ですが所詮、彼等は崩壊に向けて進む時計の針を少し遅めただけに過ぎませんよ…
一刻も早い行動を取られたいお気持ちは分かりますが、下手に飛び出しては数年間の策略全てが水の泡になりかねません…
――半年。おおよそ半年の辛抱です。今はどうか、腰を下ろしたままに――…」

『――まあ、確かに不利益しか生まれなかった訳ではないか…
お陰で狙いは絞れるようになった――骨組みを叩けば、直ぐに崩れ始める。そうだな――』

【会話のやり取りを考察すれば、憤りに震える老人を何者かが宥めている――そんな構図が浮かんでくるかもしれない】
【ただ、この特殊な環境である。これ程に異質な状況下で下手に動くのは、おそらく危険だろう】
【彼等は何を企むのか――そして貴方達の中でこの場に“外部から”立ち会おうとする人物は現れるのか――】
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/09(金) 20:46:33.95 ID:rmlKDt8Do
【草原】

最近、実戦を経験していない……。
これが良いか悪いかでいえば……、いい事なのかも、しれないけれど。
…………戦わない、私なんて。

【赤いリボンでサイドポニーに纏めている銀髪に、林檎色の瞳の少女】
【七色の星模様入りの白いノースリーブシャツを着用し、下は黒のジーンズ】
【水晶のように透き通った翡翠色の指輪を左手中指に、緑色の指輪を人差し指に嵌めている】

……どうやって、降りよう…………。

【尚、この少女は現在木の上の枝に腰掛けている状態だったりする】
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 20:53:04.12 ID:rK1wQBZIO
…由々しき事態です…

どうも昨日のことを考えるとここは全く別の世界らしいじゃ無いですか。

【水の国―――――――――――街中】
【彼女は住まわせてもらったアパートを出て、人の多いこの大通りを散歩していた。】
【時間的にもう辺りは日も落ち、光源は月だけとなっているのだが、】
【不思議と、その通りは明るい。飲食店から零れる明かりや、街灯のランプが活気を照らしていた。】

…戻る方法もわかんないし…

…どうせ向こうでも独りだからこっちで暮らそうかな…いっそのこと…

【一人の少女である。身長150cmくらいの、小柄な一人の女の子だ。】
【くたびれ、着古したような藍色の道着に、黒色の帯、】
【華奢でほっそりとした身体つきは、道着を着用する格闘家にはとても見えない。】
【その上から深い緑色――――といってもほとんど黒だが…の薄手のコートを袖を通さずに羽織っている。】

【赤い縁の眼鏡は真面目そうな印象を与え、】
【ショートカットの髪もその雰囲気を助長していた。そんな「独り」の人物である。】

…つっても…それならまず情報ですね。
どうも話を聞く限りあまり「穏やか」ではないみたいですから…

【当てもなく、目的もないただの散歩。それは散歩というにはいささか寂しく、】
【かといって、少女の力ではどうすることもできないのであった。】
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/09(金) 21:13:30.21 ID:9Abva8W3o
>>663

【――、見れば、前方に人だかりが見えるだろう】
【同時に聞こえるのは、若い男達の歓声。 …、…其処で行われていたのは】


…、…さーて、ギャラリーも増えて来た。
とっととお縄に付けこのクソ野郎。 今なら手錠か縄か位は選ばせてやる。


「……、チッ――誰が捕まるかよ!!
 覚えてやがれ、テメェ等全員ブッ殺してやるからな!!」


【――、一種の、『捕り物』と云った所だろうか】

【犯罪者らしき男の前に立つのは、数人の男達】
【…、…『賞金稼ぎ』か何かだろう、此方も余り柄の良さそうな者達ではない】


…、…困ったな、お前みたいな小物は『生け捕り』が原則なんだが。


【――賞金稼ぎ達の中央、一人の人物は、困った様に頭を掻く】

【ミディアム・バイオレットに黒のラインが縦に奔るシャツ、上から茶のファーコートを羽織った男だ】
【腰まで伸びた黒髪は後頭部で纏め上げられており、其の結び目には菊花の簪≠ェ差されていて】
【光沢を持つ灰色のスラックス――左腰には黒鞘の刀、右腰にはフリントロック式の銃を差していた】


【――、武器を抜いていないのは、一種の余裕なのだろうか】
【どちらにせよ、通行人の目に止まりそうな状況ではあった】
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(栃木県) [sage]:2011/09/09(金) 21:20:34.94 ID:U6la0CaT0
【市街地 飲酒店】

【時が経ち――大声で響き渡っていた彼等の会話も、今となっては静寂とした夜の空気に似つかわしい音量へと変化している】
【老人も落ち着きを取り戻したのだろう、先程までの掠れた叫びは聞こえなくなっていた】

『兎に角、だ――どちらにせよ、今現在我々に最も必要とされているのは部外者との関係性強化である
正義系統の人間なら提携を図る、機関や悪人に当たる人物であれば情報から能力まで徹底的に搾り出して利用する
各々に対して出来る限り多数の人間と接触するよう指示を出せ――まずは、そこからだ』

「畏まりました」


『 いいか、重んじるべきは“繋がり”である――関係性が増えれば、勝てるぞ … 確実に―― 』


【激しさに包まれていた彼等の会話は、序盤とは対照的に自信に満ちた重みのある声で〆られる】
【――やがて入り口の前で喫煙を行っていたであろう人物の影が、ふとドアから離れた――扉が、開いたのである】
【続け様に店内からは一つ、二つと、次々に人影が飛び出してゆくのが分かるだろう】

【暗がりの為にその姿を完全に確認するのは難があるが、黒い服に黒い帽子を着用した男女3〜4名が率先するように店を出ていく】
【そして、彼等に囲まれるような形で現れたのが――おそらく怒号の発信主であろう、老人だ】
【顔立ちや容姿はハッキリせずとも、彼等は徐々に店先に停車したリムジンへと向かい歩を進める――】

【――ここで生まれる、二つの分岐点】
【自身が関わりを持つことになるのはこの店か、それとも店を出たグループか――】
【おそらく店内には老人を諭していた者や、それらに関わっているかもしれない人物らが存在していると見ていい】
【どちらを選ぶかの選択権は、何らかの形でここを訪れる人々に委ねられる】
666 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/09(金) 21:23:32.77 ID:yl9L2i74o
>>662

【身を隠す場所の少ない、ひらけた草原の中】
【近付いてくる何者かの姿など、少女からは容易く捕捉されてしまうだろう】

……あ?

【だが、もとより近付いてくる人物も、己の姿を隠そうなどという魂胆は無い】
【黒いシャツに黒いレザーのボトム、暗赤色のレザーベストを身に着けた、背の高い少年だ】

……あいつは……。

【銀色の短髪と、真紅の瞳が印象的な風貌を、怪訝そうに歪めて】
【木の上に座る、少女の姿を見極めようとしている】

【仮に少女の視界に、少年の姿が映らずとも】
【少年が身に着けている、ホルダー付きのベルト。そこに吊られた、大小合わせて五本の棒切れが、カタカタと音を鳴らして】
【接近する者があることを、少女に知らせるだろう】
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 21:31:46.45 ID:rK1wQBZIO
>>664

ふああ…眠た―――――――――――い?

【「?」】
【何となく、辺りが騒がしい。欠伸混じりに左目をゴシゴシやっていた少女が、】
【ふと、目の前の音を聞きつける。男性たちの大きな声だ。】

【それは「歓声」…まるで何か面白いものを見るかの様な興奮に満ちた、そのような熱い声が重なっている。】
【レンズの分厚い眼鏡を掛けなおしてから、声の方を見つめるとやはり。】
【人集りができているではないか。虫が光に吸い寄せられる様に、少女のまたその場へ。】

あ、あのあの、すいません、一体何が…?

「ん?…なんだい嬢ちゃん、チビなガキがこんなとこにいたらぶち殺されるぜ。」

む…余計なお世話です。それより一体―――――――え?賞金稼ぎ!?捕物?

【身長152cm。これが災いした。小山の様な男達に囲まれて、ことの成り行きが全く見えない。】
【ただ、誰かが言い合うような声だけが聞こえている。】

【手近な男性…この人も武装しておりなかなかいかつい、】
【その人物に聞いてみてようやく事態を飲み込んだ。】

…ちょ、ちょっとすいません。ちょっと…

【ならば思う―――――――――――面白そうだ、と。】
【人混みをかき分けるようにして、集りの先頭へ。こういう時低身長は役に立った。】

わ、わー…すごい……なんかみんな悪そう…

って…あの人武器も取らずに…大丈夫なのかな…

【ちょうど、賞金稼ぎの中央の人物。彼の正面の人集り、】
【少女はその最前に位置していた。当然、彼からも彼女を見ることができる。】
【面白そうなこの状況…少女はずれた眼鏡を掛け直しながら、成り行きを見守るのだった。】
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/09(金) 21:38:37.03 ID:IRd48cNSO
【深い森】
【そのほぼ中心にある、一際大きい樹の枝に腰掛ける人影があった】

【紅い瞳、ボサボサの黒い短髪】
【砂埃で薄汚れたクリーム色のコートを羽織り】
【同じ様に薄汚れた黒い長ズボンを穿いている】
【右腕には、ウロボロスを象った白い腕輪と、五指の付け根にダイヤモンドが付いた黒い指貫タイプの手袋を付けている】
【コートの背中には二つ穴が空いており】
【そこからは『竜の翼』としか言えない物が生えている】
【よく見ると、両手の爪は全て5cm程の長さに伸びている】
【そんな格好をした、14〜5歳程に見える少年だ】

【空を仰ぎ、息を吸う音が鳴る】

――ゥゥウオオオオオ――――オオォォォンン……

【響くのは竜の咆哮】
【威嚇するような雰囲気では無く、狼の遠吠えのような、神秘的な雰囲気を纏っている】


――月が、綺麗だ……

【満足げに目を細め、呟く】

【ちなみにこの咆哮、そこまで声量は大きくないが、よく通る】
【たまたま森を歩いていた者が居たならば、聞こえた筈だ】
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/09(金) 21:47:04.44 ID:9Abva8W3o
>>667


…、…良いか、よーく聞けよ。
生け捕りしねぇと賞金が『減額』になるが、ゼロに成るわけじゃねぇ。
つまり、だ。 ――あんまりにもしつこいと、俺達としても……

「うるせぇ!! 捕まって堪るかチクショウ!!」

……、はぁ。 ――お前の為に言ってるんだけどなぁ。


【――、『強行措置』には余り乗り気で無い様子の、中央の人物】
【彼の仲間らしき数人も、取り敢えずは事態を任せているのだろう】
【…、…尤も、犯人の方は投降する気などサラサラ無いらしく】


「テメェ等みてぇな、ギルドの飼い犬なんか信用出来るか!!
 金か!! 世の中は金なのか!! クソッ、なんて世界だ!!」


【若干論点がずれて居る気もするが――、喧嘩を売り続ける】
【…、…何処か怯えを孕んだ双眸が、周囲のギャラリーを見回して――】


「…、…こーんなトコに居ちゃいけねぇなぁお嬢ちゃんンンッ!!」


…、…ッ!! おい、逃げろッ!!


【――、タン<b】

【…、…犯人の男は、少女の方へと駆け出した】
【恐らく、人質とする気なのだろう――、接近と共に、ナイフを取り出す】
【接近すれば彼女を後ろ手に拘束しようとするだろうが、回避等は難しくない】
【――動き自体は直線的で、素人に毛が生えたような物だった】
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/09(金) 21:52:00.31 ID:U7f9/QPoo
【公園――昼間の喧騒とは違い、物静かな雰囲気だけが漂っている】

【キィ、キィ――】
【ふいに響く、ぶらんこの音】
【別段話声が聞こえるわけでもなく、つまりは一人で漕いでいるのだろう】

……なんだか……身体が……軽くなった……のはいいけど……

【ぶらんこを漕いでいるのは、スラリとした痩駆の長身に、真っ直ぐに下された腰に届く程長い樗色(おうちいろ)の髪】
【前髪は短く切り揃えられていて、狂気を湛えた紫色の双眸を持ち、腰には鞘に収まった刀を一本ベルトで固定させていて】
【袖のない濃紫のワンピースに紫のスニーカーを履いた少女だ】
【首元にはNo.696とカノッサ機関の紋章が刻まれたドッグタグが下げられている】

【魔翌力を感知できるなら、ある程度まで近づけば少女の周囲にどす黒い魔翌力が漂っているのがわかるだろう】
【そしてその中に、僅かだが含まれるのは“哲学者の卵”の黒い魔翌力――】

【しかし今はそれも、極々弱いものになっているようで】
【視線を地面へと送る少女は、ずっと無表情ではあったものの、どこか気が楽そうな様子だ】

……どこにも……帰れない……から、……意味……ないのかな……

そういえば……“卵”が……弱くなったときだけ……
狂気が……弱まるような……気がする。……なんでだろう……

【けれども決して楽しそう≠ナはなくて、ため息を吐くとぶらんこを漕ぐのを止めてしまった】
【軋んだ音を夜空に響かせて、ぶらんこはゆっくりと揺れる】
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/09(金) 21:53:49.31 ID:rmlKDt8Do
>>666

(……あの人は……───)

【以前路地裏で、あまり穏やかではない遭遇をした人物】
【6月初頭に転機が訪れて性質が変化した少女にとっては、顔が合わせづらくもある】

(言い訳、なんて…………。)

…………。

【枝の上から飛び降り、無言で少年と相対する】
【着地の際足の裏に強い衝撃が響き渡ったが、痛みを感じない体質なので無視した】
【前回よりも雰囲気が柔らかくなっている。が、強く少年の瞳を見つめている現状では、その変化は伝わりにくいかもしれず】
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/09(金) 22:01:49.62 ID:yl9L2i74o
>>671

……やっぱりテメェか。

【こちらを確認して、木から下りてきた少女を見て、少年は足を止めた】
【警戒するように、声が届く程度の距離を置いて、少女に向けて声を放つ】

生きてやがったか。
……ナンだ、その面?

【以前、少女と別れたときは、腹部を切り裂かれた上体で、路地裏に放置していった】
【あの状況で生き残れるとあれば、それは確かに運の強い者の証かもしれない】
【こちらを睨みつける少女に向けて、刺々しい口調で、それを咎める】

……次に会ったときは、念入りに殺してやるっつー約束だったが……。
どうやら、それがお望みか?

【少女の視線を敵意と取ってか、少年の右手が、右腰に吊られた二本の長い棒へと伸びていく】
【以前の邂逅で、少女にはそれが何を意味するかは、分かりすぎるほどだろう】
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 22:10:12.83 ID:TlQBkXYao
>>670
/まだいらっしゃいます?
674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 22:11:24.72 ID:rK1wQBZIO
>>669

お、おおー…かっこいい…

生け捕りに賞金かあ…私もあんなこといってみたいなぁ…

【ぽーっとした視線はちょうど相手、賞金稼ぎの中でも群を抜いて強そうで、】
【そして冷静な人物へ。紡ぐ言葉は無意識のうちによるもので、】
【彼女の本心を表していた。自分ではああはいかないだろう。当然っちゃ当然である。】

【さて、どうなるか。といってもこの状況、】
【「賞金首」である相手の表情は焦りがある。】
【それに恐怖や怯えといった戦闘では決して抱いてはいけない感情もみて取れる。】
【おそらく決着はすぐつくだろうと思っていたら…】

…ゑ?

――――――――え、ええええ!!?私!!?

【賞金稼ぎの声でビクッと身体を縮める少女。】
【それもそのはずで、なんと賞金首が自分の方を向いて駆けてきたではないか。】
【おまけにナイフまで取り出している。慌てて逃げようとするも、】
【辺りには人、人、人。とてもじゃないが追いつかれる。】

ちょ!!ちょっと!……あれ…「遅い」…

【しかし、相手の動きを見て、少女は思わず呟いていた。】
【その通り。直線的で隙がある。自分でも見切れそうであった。】

【そうなると話は早く、す、と素早く重心を落とし、】
【相手の上半身の動きを見やる。そして捕まる寸前に…】

…ご、ごめんなさいっ!

【そのナイフを持つ手を掴もうとし、もし掴めたのなら、】
【真横に逆関節方向に捻じりながら中央の人物に向けて投げようとするだろう。】

【綺麗に決まればバランスを崩しながら、賞金首は投げ出されることになる。】


…あれれれ…メガネが…

【…少女のメガネとともに…】


/すいません文が消えて遅れました…申し訳ありません…
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/09(金) 22:11:40.09 ID:U7f9/QPoo
>>673
/半分透明になってましたが、まだいます
676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 22:15:02.81 ID:TlQBkXYao
>>675
/わーいまだいたー

>>670

【――――静かな夜の中、突然聞こえてくる騒がしい声】
【声からは男性か女性かわからない、アルトボイスで少女と同い年程度の少年のような声】
【その声の主が、ものすごい慌てた様子で近づいてくる…ぱちぱち、と燃える音を立てながら】


……アチッ!アチアチアチズボンに火が燃え移った!
だ、だれか水ちょうだい水!うわわわわ!バケツ忘れた!バケツ忘れた!



【奥から飛び込んできたのは黒髪に鷲のマークが描かれた仮面、首から汗をふくための白いタオルを巻き
灰色の短いTシャツに腰部分にチェーンや腿部分にボタンなどゴテゴテシルバーアクセがくっついた青いジーンズにスニーカーの人物】
【手には焼きたての焼き芋…そこで焚火でもやって芋を焼いていたらしい】


あちちちちち!水飲み場どこ?水飲み場!


【仮面で顔が隠れているが奥から走って来る彼はそうとう慌てた顔をしてるのが見える】
【会話の内容から彼は消火用のバケツ水を忘れたらしく火が消せずパ二くっているらしい…とりあえず水飲み場は
少女のいるブランコの地点から右手の方向、声かけるくらいはできるかもしれない】
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/09(金) 22:15:30.76 ID:rmlKDt8Do
>>672

…………奇特な人が、助けてくれた。

【命の恩人に対して、この呼名は酷いようだが】
【ある程度の信頼があるからこその言い種、なのかもしれない】

そんな事……、望んでいるわけがない。
私は、死ぬわけにはいかないから……。
……貴方と戦うつもりも、無い。

【余計な刺激を与えないためか、戦闘の構えを取らない】
【そもそも、現在少女は武器を目に見えるところには持ち歩いていないのだが】
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 22:23:09.47 ID:rK1wQBZIO
>>669
/ぬおおすいません…そして飯落ちです
/すぐ戻りますので…
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/09(金) 22:23:32.70 ID:9Abva8W3o
>>674


「悪ぃな嬢ちゃん!! 怨むんならこの社会を怨め!!
 資本主義社会が俺に勤労を強制するが余りに、俺は強盗を――」


「……、……ぇ?」


【――、投げられた瞬間、犯人は『何が起きたか』理解出来なかっただろう】

【腕を捻られると共にナイフを落とし、次いで、宙を舞う体】
【傾き二分の一、と云った感じの放物線を描き、賞金稼ぎ達の方向へ――】


…、…へぇ。 ――、驚いたな。


【―― ドコォン=I!】


【…、…終点で中央の男の回し蹴り。 脇の地面に叩き落されると、伸びてしまう】
【仲間達と二言、三言言葉を交わすと、彼等は犯人を近くの車へと放り込み、去って行く】


……、悪いな嬢ちゃん。助かった。
男臭い奴ばっかギャラリーに居たから、急ぐ必要は無ぇと思ってたんだが……。


【――、蹴りと共にキャッチしていたのだろう、彼女の眼鏡】
【少女に接近すれば、185cm強は有ろうかと言う長身を屈め、眼前に差し出すだろう】


/はい、全然大丈夫ですよー
680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/09(金) 22:23:59.87 ID:9Abva8W3o
>>678
/はい、了解ですごゆっくりどうぞー
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/09(金) 22:26:17.76 ID:U7f9/QPoo
>>676

ん――? ……なんだろう……

【忙しい様子の少年(?)を視界に捉え、揺れるぶらんこをぴたりと止めて】
【独り言の内容は音量のおかげでばっちり聞こえていたが】
【内気な彼女はここで大声を出して呼び掛けようなんて恥ずかしくてできず】
【ぶらんこから降りて、彼の元へとゆっくりと歩み寄ってゆく】


……どうしたの? ……水飲み場なら……あっちだけど……

――――あっ

【とりあえず水飲み場の場所を少年にわかるよう指さして】
【ふと眼に付いたのは、現在進行形で燃えるズボン――】
【彼女は腰の刀を外し、鞘で殴って消化を始めようとするだろう】
【――なかなか、発想が原始的というか、なんというか】

【そしてちらりと、彼が手に持つ焼き芋を一瞥して】


……それ、……なに?


【どうやら焼き芋をしらないらしく、不思議そうな顔で尋ねるだろう】

/おかげで透明から戻りましたーよろしくお願いします!
682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/09(金) 22:28:54.09 ID:yl9L2i74o
>>677

……ハ。

【助けてくれた、という言葉に対し、少年は傲然と顎を上げて、鼻で笑った】
【そうして、戦闘が始まるものとばかり思っていた少年は】

【少女の、しおらしい様子に鼻白んだようだった】

……。

【少女の『戦うつもりも無い』という言葉を耳にして、少年は逆に疑うように、少女の全身を睨め回す】
【――例え、少女の体に武装が無くとも。異能を使って戦うことを、少年は知っている】

……テメェは『死にたくもない』人間を、何人殺した?
路地裏の通り魔様が……随分とムシの良い話じゃねぇか?

【そうして、少女への罵倒を口にするうち、感情が昂ぶってきたのか】
【少女には応戦の意志が見られないというのに、ホルダーに当てていた右手を閃かせて――】

……なぁ、そこんとこどう思ってんだ、クソガキ?

【――一瞬のうちに、少年の身の丈ほどもある長槍が、右手の中に握られていた】
【下手に刺激すれば、少年はすぐにでも飛び掛っていかんばかりの剣幕である】
683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 22:46:49.69 ID:TlQBkXYao
>>681

【突如ブランコから駆け寄ってきた少女にパ二くりながら彼も一度チラリと見かける】
【彼女の言うとおり水飲み場に向かおうとすると突如少女が刀の鞘で殴りつけてくるのでビビった】
【一瞬斬られるかと思って身構えたが善意でやってくるあたり怖い


うわッ!痛い痛い!ちょっとそんなんで消えないから!痛いってば!
ああこっちね!どうもどうも!


【大急ぎで蛇口に向けて黒い革のグラブを嵌めた手を伸ばし捻ると水が飛び出してくる】
【足をのばして湧き出る水でズボンの火を消すと仮面の下で少しほっとした顔をする】
【濡れてもなおジュージュー音が立ち続けるほどひどく燃え、大きく焼け焦げてしまっている】

【足を火傷したらしい仮面の人物はしばらく流水に足を付けながら少女に顔を向けた】


…やあありがとうね君、暦が秋になったから早く焼き芋を食べたかったんだ
でもまだ夏の気温だからなかなか落ち葉が落ちてないんで新聞紙燃やして焼いてたら…ひどい目にあった
ぼく食いしん坊だからさあ…


【そこまで言って、彼は少女がグラブの中に収めたアルミに包まれた焼き芋を見ているのに気が付き】


……一応言うけど焼き芋ってのはこれの事だよ
もしかして食べたいのかな、可愛いお嬢さん?


【そう言いながら彼はアルミをはがし焼き芋を二つに割って少女に片方を差し出す】
【炎の中にしばらく突っ込んでいただけ合って紫の皮に包まれた黄金色の芋は、甘そうな匂いのする湯気を立てている】
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 22:47:55.47 ID:rK1wQBZIO
>>679

…めちゃめちゃな理論じゃないですか…

【眼鏡を無くしながら少女は呆れたように言葉を紡いでいた。】
【どうにも投げは上手く行ったようで、振り抜いた手を戻してゆっくりと残心を取る。】
【体内に巡る「氣」―――少女の原動力の源を沈めた。】

あれー…ど、どこに…

【そしてアタフタ。地面に手を走らせながら少女は闇雲に動いた。】
【極度の近視であり、そして眼の悪い彼女はレンズがないとほとんど見えない。】

ん?…あ、あわわ…すいません助かりました。

…ええとさっきの人は…あ、連れていかれたんですね。

【やがて差し出されたそれを受け取り、慌てて掛け直す。】
【膝をついた様な姿勢で覚醒した視界――――その中央には先ほどの男性がいた。】

【遠ざかる音と、少女が投げを撃った少し後に続いた大きな衝撃音で、ことが収束したのが分かった。】

……

…ええと

【自分のドジさをもろに見られてしまい、ちょっと恥ずかしい。】
【アタフタと言葉を探していた。】


/お待たせしましたー!
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/09(金) 22:49:26.50 ID:rmlKDt8Do
>>682

そうね……、命乞いしてきた人も、いた。
……いや、口には出さなくとも、きっと皆死にたくなんて無かった。
言い訳なんて、するつもりは無い…………。

【少年が問いかけた事柄は、既に何度も自問自答してきた】
【ただ他人にその問題を突き付けられると、また重みも違ってくるようで】

…………そんな事……。
───……後悔しているに、決まってる。

【目を伏せながら、無表情の仮面は崩さず答える。その声は、僅かばかり震えていて】
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/09(金) 22:52:16.93 ID:THCb9DuPo
【夜間、市街地、表通り】

【路地裏の様な危険地帯では無いというのにも係わらず、そこに死体が転がっていた】
【無造作に、姿勢を整える事も無く、また引きずられた後も無く、大きな傷も無く】
【心臓麻痺でも起こして倒れれば、きっとこうなるのではないかという様な姿だった】
【年齢の程は20前後か。お世辞にも人相は良くはなく、服装は金こそ掛かっていそうだが派手なばかり】
【幾つものピアスが耳に付けられている、彼はきっと、あまり真っ当な人間では無かったのだろう】


なんまいだー、やのうて……南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏、成仏せんでええからさっさと化けて来い
あんた悪くなかったからなぁ、ええ稼ぎやホンマに

【その死体の横に座りこみ、適当な念仏の真似事を行いながら】
【着物の袖の中から、幾つかの器具を路上に並べていく者がいる】
【黒髪に黒い瞳、黄色い肌、櫻の人間の特徴。右目に眼帯を付けた少女だ】


こいつならざっと数十人分、いや百も行くかも知れへんなぁ
……こんだけ食わせれば@ャ石に……

【座る少女の周りに、広げられていく器具の内訳は】
【包丁、のこぎり、菜箸、箸、ステーキナイフ、フォーク、小皿……】
【ディナータイムと洒落込むにしては、場と食材が宜しくない】
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/09(金) 23:02:18.93 ID:9Abva8W3o
>>684


あぁ、『ギルド』から話は行ってるだろうから――。
…、…ま、あのまま国家権力のお世話だろうな。

【――、少女に眼鏡を渡せば、言葉と共に首の関節を鳴らす】
【振動した端末を取り出し、開き。 …、…何かを確認したのか、また閉じて、仕舞って】


……、それよりも、だ。


――あんまり、五月蠅い事は言いたく無ぇんだが…、…。
幾ら強くても、無用心に危ないトコへ近付くのは感心しねぇな。
遊びに行くなら、繁華街とか有るだろ。 ……、まぁ、街中で暴れてた俺が言える事でも無ぇんだが。


【――、年上としての忠告、と言った所か】
【中身は兎も角として、見た目は『狙われそう』な少女である】
【説教は余り好きでは無いらしく、何とも言えない様な顔をしながらの言葉だった】


/お帰りなさいー
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/09(金) 23:02:45.00 ID:yl9L2i74o
>>685

【あっさりと、少女がそれを認めたことで――】
【槍を握る少年の手から、軋むような音が鳴る】

【腕に力を込めたまま、槍の穂先を、少女の目の前へとゆっくり持ち上げていく】
【少女の眉間に狙いを定めて、まるで恫喝するようなその体勢のまま、少年は言葉を紡ぐ】

……後悔してるから、許されるってのかよ。
なぁ! テメェが後悔してるから、死んだ人間は許してくれるのかよ!

【――常になく激しい口調で、少年は少女を責め立てる】
【突きつけた槍はぶるぶると震え、やり場のない怒りを代弁するかのようだ】

【震えるその言葉と伏せられた目が、その心中に含まれる残悔を如実に示していて】
【それゆえ一層、少年の激情に薪をくべる】
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(熊本県) :2011/09/09(金) 23:04:53.69 ID:iGNzXmNXo
>>689
―――――あさ、がお?

【震える声色は、まさしく動揺】
【驚愕、愕然。知人の殺害現場を目撃した隣人】
【姿を見ようと振り返らなくたって、どんな顔をしているか伝わるような】

【事実、居合わせた人物は眼を見開いていた】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々街灯を反射してきらりと輝く】

【言葉にならず、消えてゆく鳴き声】
【事情が飲み込めない、といった風にまん丸見開かれた眼は、信じたくないという負の感情に囚われていて】

【…でも、相手の少女の知人であるから、だろうか】
【だからこそ知人足りえた、のだろうか】

……ナニを、しているの?

【生唾を飲み込んで呼吸を整えると、自身を無理やり状況に順応させる】
【顔色も震えも消して冷静になり、全身の筋肉に神経を通す。活動できる状態であることを確認するためだ】

答えて。……ナニをしているの。

【それでも、やはり衝撃は大きかったのか】
【二度目の問いかけは、確認の断言を行いつつも、消しきれない震えが浮かぶ】
【甘い性根が震えるのを、にわか仕込みの厳しさが抑えきれない】
690 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 23:06:02.25 ID:IcslEytqo
>>686

【眠たげな双眸を薄く開いて、黒いローブを纏う少女は歩いていた】
【ローブから覗く白と青の巫女服は、ローブとはなんとも言えない組み合わせ】

【ハーフアップにした蒼い髪と病的なまでに白い肌が特徴的だった】
【小柄な身体。握れば折れてしまいそうな両手足、細い首―――総じて、”儚い”】


……………っ!


【ビニール傘を両手で抱きしめて立ち止まった。見てしまったから―――広げられて行く器具を】
【”死体”と様々な器具、眼帯の少女。それも夜間とは言えこんな目立つ場所で】

【幸いちょうど死体の横に座り込んだ彼女からは見えない位置だ。そう思い、少女は踵を返す】




”――――――りぃん”




【迂闊。両手首に巻いた鈴が辺りに響いた。慌てて両手を交差し、手首を抑えるも既に手遅れか】
【少女から見た彼女はどう見ても”殺人者”であった。だからこそ、少女は血の気の引く思いで】
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 23:07:10.52 ID:iGNzXmNXo
>>689
//いやん恥ずかしい
//>>689>>686への安価です、失礼しました
692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/09(金) 23:08:19.99 ID:THCb9DuPo
>>689>>690
/レス作る前にお伺いを
/複数絡み大丈夫ですか?
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 23:08:33.83 ID:IcslEytqo
>>690
/Oh.....既に先に絡まれていたっ!無しで、これ無しでーっ!
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 23:10:27.30 ID:iGNzXmNXo
>>689-691
//これはどうするべきでしょうか…?
//一応、自分は複数でも問題ありません、と
695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/09(金) 23:11:16.46 ID:U7f9/QPoo
>>683

……あ、……ごめんなさい。……痛かった?

【「痛い」と聞いて彼女はピタリと消火活動を止め】
【水飲み場へと駆けて行く仮面の人物のあとをゆっくりと追ってゆく】
【仮面の所為で表情こそわからなかったが、声からは相当に焦っているのが窺えた】
【故に、思った以上に申し訳なさそうな顔をしているのは間違いなしである】


痛そう。……大丈夫……?


【ひょい、と横から前屈みの体勢になって――まじまじと患部を見つめ】
【流水にあたりながら落ちついてゆく彼の様子に、少しだけ安堵した】

そっか、……火……使う時は……気をつけてね……

【よわよわしい声で一言、忠告の言葉をかける】
【脳裏にいつかの風景が想起されたが、それは今関係がないのですぐに忘れて】


……それが……焼き芋? ……おいしそう……
もらって……いいの?


【可愛い、なんて言われて、眼をぱちくりとさせ視線を伏せて一通り照れる】
【そして開封されたいものいい香りが立ち込めて、そちらへと意識が向く】
【嗅いだことのないにおいであったが、食欲をそそられるとてもいいにおいだった】

【差し出された焼き芋を、受け取ろうとして――】


――あつッ!!


【案の定、熱すぎてあたふた、あたふた】
【せっかくもらった手前、落としてはならないと、意地でも手は離さなかったが】
【鼻のてっぺんに汗を浮かべながら、慌てて冷まそうとしてふーふーと芋に息をかける】
696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 23:11:51.72 ID:IcslEytqo
>>692 >>694
/こちらも複数でも問題ありませんよっと
697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 23:19:18.75 ID:rK1wQBZIO
>>687

へえ…この世界には「ギルド」なんてものがあるんですか…

ですよねえ…強盗なんかしたならですね

【昨日この世界に不慮の事故――――――というより突然飛ばされてしまった少女にとって、】
【相手の言葉はどれも新鮮である。知らないことだらけであるので、】
【何気ない言葉がこちらの情報構築に役にたった。】

…はい?それよりも…なんです?

…ああ、なるほど。…いや、そりゃ少しぐらい見てみたいと――――――いや、なんもないです。はい。

【言いかけてやめる少女。口答えというか反論というか、】
【そういうものを行おうとしたのは年頃らしい。】

【が、相手のいうことに一理あると思ったのか、こくん、と頷いた。】

…あ、ちなみに繁華街と…もしよろしければ「ギルド」がどこにあるか教えてもらえませんか?

【立ち上がり、コートの汚れをパタパタと払ってから、少女は言葉を紡ぐ。】
【当然知っている様なことですら知らないのは、彼女が異世界人であるからだ。】
698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/09(金) 23:24:57.22 ID:THCb9DuPo
>>689>>690
/それではお二人ともよろしくー

【眼帯の少女は、ちょうど右手にのこぎりを持った所だった】
【こんなもの、衣服の裏に隠すにはサイズが大き過ぎる筈だが、彼女は鞄など持ち歩いてもいない】
【幾つかの音を、少女の耳が捉えた】


……ふたーり。1人逃げようとしてるなあ、感心関心
そうやそうや、誰かが殺されそうな時に自分だけ逃げるのは正しい事や
なあ?そうやって他人を見殺しにする、それが人間ってもんやからなあ?

【声と鈴の音、二種類の音の位置から、相手の位置を把握】
【両足で軽く地面を押し、高く跳躍しつつ立ち上がる】

>>690
【チ、と小さな音が鳴った】
【夜陰に紛れ、眼帯の少女の居る場所から、相手の隠れている場所へと向けて】
【一本の細い針が、吹き矢の様に飛んでいく】
【例え刺さったとして、皮膚を貫通するのが関の山の威力の針だが】

【この針には、刺さった場所の周囲に、軽い痺れを感じさせる効力がある】
【無警告、様子見も無しの攻撃を、眼帯の少女は躊躇いなく行って】

……そこのあんた。今まで『何人殺した』?

【平和な世界を生きたいと願う者には、とんと無縁だろう問いを、足止めの代わりに投げかける】

>>689
【獲物を逃がさない為の準備を済ませれば、彼女は漸く、知人の方へと顔を向けた】
【顔のパーツは何も変わっていない。誰なのかを知るのに、難しい事は無いだろう
【この手の殺人者に有りがちな、返り血等も特に見られない。見た目だけなら平常の様で】

何を=Hまあ、見ての通りやね。そんな珍しいもんでもあらへんやろ?
無理に言葉で答えろっていうんなら、答えを変えてもええけどなあ
……えーと、名前はどれやったっけ……確か、寒梅村の時に居たな

【きっと、彼女の保護者と名前を混同しているのだろう。だが、姿は覚えていたらしく】
【そのため、自己紹介の様な事は特に考えず、一歩、彼女の方へ踏み出した】

あんた、今まで『何人殺した』?

【隠れ、この場から逃げようとしている誰かに投げたのと、同じ問い】
699 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/09(金) 23:28:31.33 ID:rmlKDt8Do
>>688

そんなの……、許してくれる、筈がない。
……だって、私は、殺したんだから。

例え、世界の全ての人間が私を許してくれたとしても……。
私の中の彼らは……、一生、私を許さない…………。

【きっと少女は視ているのだろう。夢に出てくるのだろう】
【今まで自分が殺してきた人達の姿が。もやもやとした形で】
【この世界で少女の事を一番許していないのは自分自身、なのかもしれない】

……私はっ、生き続ける
死んでしまったら……、お終い、だから…………ずっと、ずっと。

【こんな話をしている以上当然であるが、少女の表情は暗く沈んでいる。しかしそれでも、瞳の中の意志は消えていない】
700 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/09(金) 23:33:31.58 ID:IRd48cNSO
【深い森】
【そのほぼ中心にある、一際大きい樹の枝に腰掛ける人影があった】

【紅い瞳、ボサボサの黒い短髪】
【砂埃で薄汚れたクリーム色のコートを羽織り】
【同じ様に薄汚れた黒い長ズボンを穿いている】
【右腕には、ウロボロスを象った白い腕輪と、五指の付け根にダイヤモンドが付いた黒い指貫タイプの手袋を付けている】
【コートの背中には二つ穴が空いており】
【そこからは『竜の翼』としか言えない物が生えている】
【よく見ると、両手の爪は全て5cm程の長さに伸びている】
【そんな格好をした、14〜5歳程に見える少年だ】

【空を仰ぎ、息を吸う音が鳴る】

――ゥゥウオオオオオ――――オオォォォンン……

【響くのは竜の咆哮】
【威嚇するような雰囲気では無く、狼の遠吠えのような、神秘的な雰囲気を纏っている】


――月が、綺麗だ……

【満足げに目を細め、呟く】

【ちなみにこの咆哮、そこまで声量は大きくないが、よく通る】
【たまたま森を歩いていた者が居たならば、聞こえた筈だ】


/再投下
/一応1時まで居る予定です
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/09(金) 23:33:39.15 ID:9Abva8W3o
>>697

【――、彼女が口答えしようとした瞬間、引き攣った笑み】
【何となく、この男の本性が判る様な気もするが】
【…、…取り敢えずは、『親切なオニイサン』として振舞う事を決めた様子で】


 …、…この辺りは初めてか?


【――、ふと、不思議に思った】
【別の街から繁華街に遊びに来た一般人か、旅人か】
【彼女の身形から想像される、この街に来た目的はそんな所だった】
【…、…『繁華街』も、旅人にとっては慣れ親しんだ物である『ギルド』も知らないとなると、疑問】


――、ぁー、いや。 面倒臭い事情なら話さなくてもいい。


【…、…然し、詮索するのも好きではない。 直ぐに言葉を取り消して】


…、…其れよりも、『繁華街』と『ギルド』か。
この街のギルドは繁華街の入り口に有るから――、そうだな。


【「あっちに行きゃ、すぐだ」――、指差したのは、通りの奥の方】
【成る程、先程の野次馬達は“どちらか”に用が有る者ばかりなのだろう】
【彼らは一様に、男の指差した方向へと向かっていた】
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 23:34:03.62 ID:TlQBkXYao
>>695
【やがて鎮火する音すらも収まり相当に落ち着き始めた彼は蛇口を閉める】
【焼け焦げ露出した患部に彼は布を巻きやれやれ、と呟いたらそのままベンチに足を運ぶ】

いやいや、少々驚かせてしまったようだね
ごめんごめん、次はバケツを用意しておくさ…うっかりしてた
ぼくともあろうヤツが情けないところを見せてしまった

【興味を示している少女を見て彼は快く迎えるように首を縦に振りながら告げる】
【す、と芋を渡し終えた彼は次に少女の頭の上に手を運び顔を見ながら言葉を告げた】

もちろん御馳走してあげるさ!ぼくは君のように可愛い女の子は大好きなんだ
胸はさほど育ってないようだがきっと期待していいだろううんうん…しかし本当に可愛いなあ
頭ナデナデしていーい?

【多分彼は仮面の下で笑っている事を想像させるほど機嫌がよさそうである】
【芋を一度落としそうになった少女を見て、大丈夫?と声をかけてカバーしようとしながら】

チラリと姿が見えた時はどうも元気なかったみたいだしね、そう言う時はおなかいっぱい食べるといいさ
助けをいただけたのが嬉しかったしね……礼代わりに差しあげよう
ぼくの事は……ドラと呼んでいいよ、君は?

【おでこの所に指を差しながら、少女の名を聞いてくる】
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 23:34:25.57 ID:iGNzXmNXo
>>690
(――――――鈴の音?)

【鉢合わせた少女は、黒と白と青】
【三重奏を奏でる視覚以上に、聴覚が惹かれる】
【朝顔の側面、明らかに通り過ぎようとしてしくじった風だが、何故だろうか】

(―――――――)

【離れて、と声を掛けることも、出来なかった】
【顔色は必死の様相で、朝顔の異変からただ事ですみそうにないと思ったのだが】

【巫女に声を掛け損ない、唇を噛む寸前】
【猫は混ざり合った感情を、その顔に浮かべていた。悲痛に歪み、僅かな瞬間泣き出しそうな―――――】

>>698
……ローズ。名乗るのは、二回目。

【覚えてないのか、という困惑】
【あれから髪が伸びたり変化はあったのだが、ひょっとすると覚える気がないのではないかという疑惑すらある】

【でも、反感は覚えているのはそれが原因ではない】
【死を纏う様な相手の気配。酷く不快で、眉間に皺を寄せる】
【突き放すような言葉遣いは、それが消しきれなかった証だろう】

――――――一人、殺したことがある。

【言い訳はしない。とどめを刺したわけではないが、居合わせて攻撃を加えたのは事実】
【それを気に病まずに済んでいるのは、何らかの要因があるのかもしれないけれど】
【既に事実として、受け入れている。だから発音は明朗で】

……まさか朝顔、あの依頼……、あの時っ……!!!

【連鎖するのは記憶。ラインが受けた依頼と、いつぞや白煙湯で見せた闇色】
【ナイフやフォークといった食器が連想させるのは、依頼で彼女が敵と示した相手】
【それが繋がってゆく。信じたくないという懸念はしかし、本能の警告が体の表面には現さない】

【―――――問いには、嘘だといって欲しいという願望が、浮いている】
704 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/09(金) 23:38:52.91 ID:IcslEytqo
>>698

【”誰かが殺されそうな時に自分だけ逃げるのは正しい事”】
【嗚呼、全く本当に絶対に私はそうだと断言出来る―――だって、怖い】

【そもそも、それは死んでるじゃないか。なら、私が逃げるのは、何もおかしくない】
【きっと、否、確実にそう。だから、だから――――私は悪く無いから、逃げるんだ】


――――――ぁ……っ!


【鈴の音が鳴った刹那、走りだしていた。といっても足の遅い彼女は未だ近く】
【もう一人、誰かがいるみたいだけど構っている暇なんて無い―――のにも関わらず】

【左肩口に激痛が走った。何が起こったか分からず、そのまま地面に転んだ――ビニール傘が、落ちた】
【恐る恐る眼帯の少女に向き直り、左肩を見れば一本の細い針が深々と刺さっていた】


………私は、殺してない。殺してない……私じゃない、私は誰も殺してない!


【問いかけには小さく、しかし確かな拒絶を以て言葉を吐き出した。逃げたい、のに】
【左肩口から感じる痺れが恐怖をも産み出していた。彼女の声は、微かに震えていて】

>>703

【地面に尻をつきながら、眼帯の少女から目を移す。知り合いなのだろうか、と】
【それなら助けて、私を助けて―――とは言えなかった。まず、恐怖で上手く舌が動かなくなりつつある】

【加えて、彼女の表情が少女の言葉を喉奥へ押し込んでしまった。結局、少女はその場に座り込む事になる】
【普段ならば彼女の外見に、少し興味が湧くのだろうが――今はそれどころではない。迫る死の予感は、恐ろしい】


/では、お二方お願いしますだー
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/09(金) 23:42:26.20 ID:yl9L2i74o
>>699

【ずどん、と】
【――槍が、地面を貫いた】

……ッ!

【同時に少年の口から何か――恨みか、怒りか、呪いか――が吐き出されようとしたが】
【その何物かは、結局音を為さずに虚空に消えた】

【足元に槍を突き立てた体勢のまま、少年は地面を睨みつけている】

……クソ。

【やがて、小さくそう呟くと、少年は顔を上げた】
【そこには、やはり拭うことのできない怒りの色が張り付いていたが】
【――なぜか、少年はその感情を飲み下したようだった】

まぁ、良い。
俺も遣いの途中だ、テメェに関わってる時間はねぇ。

【かすかな金属音を立てて、長槍が二本の棒切れへと戻っていく】
【それを右腰のホルダーに差し戻しながら、少年は少女の隣をすれ違うようにして、歩き出す】

テメェの言う事が嘘だったら……。

【少女の近くに歩み寄りながら、少年は】

……今度こそテメェを殺す。
魂魄の一片までことごとく痛めつけて、冥府の底で泣き喚き続けるような、トビキリの殺り方で、な。

【ぞっとするほど暗い声音で、そう言った】
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/09(金) 23:51:59.56 ID:rK1wQBZIO
>>701

【その瞬間に、こちらもほんのわずかに目を細める。】
【その眼―――――――深い藍色の瞳は深海の様に濁りが無く、】
【そして同時に氷のように「鋭かった」。】
【相手の内面に直接入り込もうとするかのような、】
【そんな雰囲気が見て取れる。しかし、それは一瞬。】
【一秒にも満たない刹那の時間の出来事だ。】

初めて…まあそうですね。

へ?…いやいやとんでもない。
そもそもめんどくさくもなんともないんですよ。簡単です。

私ですね、「昨日」なんの前触れも無くいきなりこの世界にやって来ちゃったんです。

つまりですね…「この世界」が初めてなんですよ…

【もとのぽわわんとした雰囲気に戻って、少女は言葉を紡いだ。】
【「見抜いた」のか定かではないが、しかし、】
【素直に話しているところを見るに、「逆らわない方がいい」と判断したのだろう。】

【それは懸命なように思えた。かなりやり手の賞金稼ぎと一格闘家。】
【先ほどのやりとりを見るに、精神面でも戦闘面でも自分が「下」相手が「上」であると容易に判断出来た。】

ははあ…ありがとうございます。…へえ…あの人達みんな賞金稼ぎのなのか…ふうん…

【そして、また落ちそうになる眼鏡を掛け直してから視線を男の指の先へ。】
【納得したような独り言をつぶやくのであった。】
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/09(金) 23:52:14.54 ID:rmlKDt8Do
>>705

……問題ない。
嘘は、ついていないから……。

【暗い声で言い放たれるが】
【今は敵意が無くなったと分かって、寧ろ安心した様子で】

…………それに……。
人を殺すなんて……そんなの、良くない。

【しかし最後に残した一言は、どこか自虐的であった】
【もう夜も遅く、こんな場所に長居する理由も少女にはないので】
【少年が去ると分かると、ゆっくりとした足取りで帰路についた】

/乙でしたー
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/09(金) 23:53:06.83 ID:THCb9DuPo
>>703

本当に、1人か?よーく数えてみい
ほれ、指を折って首を捻って、記憶の隅々まで総ざらいして……

【からり。下駄の足音は、やはり特徴的だ】
【こうして音を鳴らして歩いている間は、きっとまだ、攻撃には移らない】
【あの時も、実際に行動を始めれば、足音程度は消していたのだから】

【本当に?本当だろう、こんな事をそうそう間違える筈は無い】
【だが朝顔は、わざわざ、もう一度カウントをしなおさせる】

何気なく、道で酔っぱらってるおっさんを放置した事は?凍死って夏でも有り得るんやて
交通事故の現場で、どうせ誰かが呼んだろうと、助けを呼ばず眺めてた事は?
なんや悲鳴が聞こえたのを、厄介事を嫌って知らん振りした事は無いんか?

……ああ、そうそう。その、あんたが殺した1人、どうやった?
どんな悪党なんやろなあ、正義のお嬢ちゃん≠ノ殺される生粋の下衆は
まーさか『人喰いの悪党』みたいなもんだったりしてなあ……?

……あんた、業が薄そうやね

【戯れごとの様に、繋がりを意識しない言葉を並べて遊びながら】
【のこぎりを持った右手が、高く持ち上げられた】

>>704

そうかそうか、殺してないんか。じゃあ、今夜は1人増えるなあ
誰かが死にそうな所、あんたは逃げようとしてるんやから。殺したも同じやろ?

……にしてもまあ、反応の過剰なやっちゃ。うっかり車で人でも撥ねたか?
こんな世界、十や二十も殺してたって珍しく無いで、胸を張り。な?
殺したのが悪いとは言うとらんのや。数を間違えるんは馬鹿やと思うけどなあ

【針の表面積から考えれば、麻痺の持続時間は然程長くもならないだろう】
【これだけで仕留めるつもりでは無く、足止めが主の目的らしい】
【眼帯の少女は、この場に存在するもう一人、獣人の方へ脚を進めながら】
【その一つしか無い目は、へたりこむ彼女の方へと向けられている】

そうやなあ、馬鹿は嫌いや。数を数えられへん馬鹿は、殺してしまいたくなるわ
それを踏まえて、もう一度質問や。よーく考えて答えるんやで

あんたは何人、どういう風に殺した?詳しく教えてくれへんか?

【殺害の意図を示す言葉が、呼吸と同程度に軽く発される】
【市街地とは言え、此処はもう、安全な場所ではない】

>>703-704

……かあぁっ!!

【気合いと同時、朝顔の右手が振り降ろされると、その手からのこぎりが放たれる】
【獣人の顔面目掛けて朝顔は、思い切りよくのこぎりを投げつけた】
【それを、時間稼ぎにでもするつもりだろうか。すぐさま方向転換、へたりこんだ彼女を正面に捉え】

【下駄で道路を強く蹴ったが、音はしない。朝顔の体が、地を這って飛ぶように進む】
【空になった手を懐へ入れつつ、朝顔の狙いは、巫女服の少女への体当たり】
【それも、低くなった彼女の顔面へ、自分の頭から突っ込む、過激なやり方で、だ】

【問答には応じるのだろう。が、問答で止まる相手でも無い】
【多かれ少なかれ、殺人者など皆、狂人である】
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/09(金) 23:53:36.93 ID:U7f9/QPoo
>>702

……わたしは……大丈夫……
誰でも……失敗は……すると思う……
だから、……気を……落とさないで……、――ね?

【――それはきっと、ミスをしてしまった彼への励ましである】
【もともと口数の少ない少女ではあるが、それでも懸命に考えながら言葉を紡いでゆく】

【伸ばされた手を払おうとする気はなく、ただ目線を上に――手の方へと向けて】
【ほめられれば、いよいよ頬をあからめたりして】
【けれど、なんて言葉を返せばいいかわからなくて、口を噤む】
【――うん。否定してないから、やっちゃっていいんじゃないかな】

【胸。彼女はほんの少しだけ気になったが、「それがどうした」という感じであった】
【ちなみに、今の#゙女のサイズはB――それ以上は、何も言うまい】

【――ほどなくして冷めてきたのか慌てた様子はなくなり】
【どうやって食べるのかわからないようで、右へ左へ芋を傾けては眺め】
【食べ方を訊こうと口を開こうとしたその時、名前を訊かれた=z


『自立自動殺戮ユニット―――Iamyプログラム code:Failer-001』
――ゼーロ・ウィオラーケウス

……今はこう名乗らないといけないけど……気にしないで


【機械的――というよりも事務的に淡々と、物々しい名乗りをした。次の瞬間には、もうそれはなくなっていた】
【これの意味するところとは――勘がいいならば、彼女が創られた命だと推測できるかもしれない――】

【ゼーロは少しだけ表情を曇らせると、目線を仮面へと向けて】


ドラさん……だね。覚えた……
あ、……これ……どうやって……食べるの……?


【相手の名を確かめるように呟くと】
【まるで自分の名乗りをなかったことにするかのように、改めてドラに焼き芋の食べ方を訊くのだった】
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/09(金) 23:55:19.97 ID:yl9L2i74o
>>707
/おつかれさまでした!
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 00:02:47.01 ID:DtP33zDfo
>>704
―――――っ、キミっ!!

【攻撃には害意が見えた。友好的な相手が、その信頼を裏切るような】
【通りすがりの少女に攻撃を加えるのを見て、漸く言葉が舌の上で踊るが、とき既に遅く】

【質問の答えも、何かが歪】
【自分じゃない自分の存在を仄めかすような巫女のそれに、違和感を覚えた】
【だが今は、それを追及している場合ではない】
【今ここにいない人物に、思考が囚われている余裕はない】

>>708
【未必の故意、という奴か】
【興味を持たなかった結果、そのまま死んだ。それを出汁に動揺を誘おうとしている】
【否定もなかった。眼の奥に紅色が見えた】

【巣穴の奥で、獲物待つ蛇】
【大口を開けて、飛び込むのを待っている。辿り着けなければ飢え死になのだから、それしか手がないのに】
【選択肢を奪いつくした上で、用意された出口=袋小路】


……勘違い、しないで。


【ぎゅんと細めた瞳に浮いた、黒々とした瞳孔】
【人に寄って楕円を描いていたそれが、激情に駆られて絞られる】

【それは目の前に飛来した鋸を見ないまま、横方向に残像を残しスライドする】
【まさに巫女に駆け寄るため、数瞬直前から行動に移そうとしていたことが原因だった】
【ローズの足は速い。だが必ず、小さな一歩を踏み出して加速する必要がある】

【鋸の回避でその一歩を使ってしまうため、間違いなく時間稼ぎにはなった】
【次の瞬間には辿り着くが、一手が及ばない】
【その身体が体当たりを阻むには、だ】

【伸ばした手、朝顔の正面に出現する二本の線】
【行く手を阻む二の字は、上が顔に、下は足を狙うもの】
【ただの『棒』と考えて差し支えない。朝顔が出した速度が帰って来る】
【…ただし、押せば押すほどローズの顔が歪む】
【衝撃もまた然り、その程度によっては、三歩目がたたらを踏む】
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 00:05:35.56 ID:9gf2Ofxio
>>706

【……藍色の其れを以ってしても、恐らくは“捉え切れない”】
【其れは、『捉えるほどの物でもない』からかも知れないし、或いは。】
【『深い』所に在るだけで、探ろうとすれば幾らでも大きい其れが出てくるからかも知れないが】


 …、…おーぅ、斜め上だな。


【――、呆けた様な声と顔を見る限り、『本性』など無いのかも知れない】
【「生意気な事言ったら、頭ぐりぐりして来そう」とか、そう云う認識で今は構わないのだろう】


……、まぁ、何とか成るだろ。
何人か、お前と同じ様な奴に会った事有るが――。
大体が、何だかんだ言って上手くやってる連中だった。
何だかんだ言って親切な奴も多いから、死にはしねぇだろうさ。


……ま、なんつーか――、頑張れよ。 今度会ったら、飯くらい奢ってやる。


【――会話の途中、再び胸元で鳴り出した端末】
【恐らくは、何か『予定』でも有るのだろう…、…軽く、眉を顰めると】
【「じゃあな」、と声を掛けつつ、右手を挙げて。 名も名乗らないまま、】
【彼女の脇を通り過ぎて行こうとするだろう――】
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 00:12:36.60 ID:k/jKVvsRo
>>709

【仮面の下に手を伸ばし、頬をかいて少々照れくさそうに言葉を紡ぐ】


…ありがとう、なあに大丈夫さ
そこまで気を落とすほどぼくは真面目な奴じゃないしね、優しい子じゃないか
将来立派な女性になってくれそうだ、うん


【特に否定はなかった】
【そう受け取ったドラはゼーロと名乗った少女の頭を掌でぽふ、と捉え優しく撫で始める】
【悪戯で頭頂部を指先でくすぐるように撫でる彼は、その名乗りを聞いて首を傾げる】


……はあ、ゼーロちゃん、と呼べばいいのかな?……なんだろう、サイボーグみたいな名乗りが気になるな
気にする必要がないなら特に追及はしないけどね…おや、食べた事ないの?
この地方でも普通に普及してると思ってたけどなあ


【箱入り娘だったんだろうか、なんて事を内心思う】
【サイボーグとか軍用デザイナーベイビーとかだったらそれこそまぎれもない箱入り娘だ】
【研究所に押し込められてたような勝手なイメージを抱きながらも彼は丁寧に芋を前に出して説明を始める】


これはだね、この紫の皮の部分を剥いて黄色部分だけにしてからムシャリと食べるんだよ
これがまた非常に甘くておいしくてねえ…ドラ焼きほどではないがぼくの大好物だ
サツマイモ餡のドラ焼きとか美味しそうだよねえ……そのうち櫻の国あたりでやってる店ないか探しに行ってくるかなあ…


【ベンチに座り込みながらそんな思いを零しながら彼は仮面の下に芋を運びムシャムシャと食べ始める】
【げ、仮面の裏が汚れた、外そうかなこれもう、なんてぼやきながらしかしお腹が空いてたのか勢いよく食べ始める】
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 00:12:47.52 ID:XfpYXH91o
>>708

ちがっ……私は、知らない……っ!

【殺したも同じ、と言われて白い肌は真っ青になっていく】
【続く言葉にもふるふると首を振って拒絶する――どうやら、トラウマに触れた様で】


やめて……私は、殺して無い、殺すわけがない……”悪霊”が、全部悪いのっ!


【なんだと言うのか。何故、彼女は私にそんな事を聞く―――やめてほしい、思い出したくない】
【十や二十じゃ到底収まりきれない。そんな恐ろしい事をしたのは”きっと私じゃない”のに】

【殺してしまいそうになる、なんて言葉を付きつけられて身体の芯がぞくりとした――けど、私じゃないもの】


【震える手で、針を抜いて地面に投げ捨てた。なんとか、立ち上がろうとするが】
【目に映る光景は獣人の少女がのこぎりを投げつけられていた。どうしようもない、動けない】

【しかし、目の前の二人は何か話をしていた――やはり、知り合い?なら、私は関係ないから、助けて】
【彼女らが話し込むその間に逃げたい、と再び四肢に力を入れて立ち上がろうとするのだが――眼帯の少女がこちらへ向き直って】


きゃっ………あ、ぁ……っ!


【咄嗟に両手で顔を防御するも、胴はガラ空き。中途半端に立ち上がっていたから、胴にモロに直撃するのだろう】

>>711

【両腕の間から見えたのは、自分の前に立とうとする獣人の少女の姿―――ほっとしてしまう、自分がいた】
【護ってくれるかな、私を護ってくれるかな。死にたくない、まだ死にたくない、死ぬわけにはいかないから】

【期待を込めた瞳を向けてしまう。どうしようもない。自分には眼帯の少女の体当たりを避ける程の身体能力は無い】
【勿論、受け止めるだけの力も無い。だからどうしようもない。獣人の少女がきっと、護ってくれるんだ――と、完全に他力本願】

【正に眼帯の少女が言うとおり、見殺しに直結するのだろう。しかし、誰だって自分の生命が惜しいもの――仕方ない】
【私は、私にはどうする事も出来ない、無力な人間だ――――”私”が”私”である限りは、無力だから】







715 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 00:15:29.56 ID:yriWRI+IO
>>712

…でしょー…?全くどうしてこうなった…

【なるほど相手のそれは補足できるものではなかった。】
【少女は他人の「氣」もまた探ることができ、】
【その結果相手の気持ちを見抜いたりするのがなかなか得意であったのだが、】

【それを持ってしても微塵も手に取ることはできなかった。】
【形のない無形のものか、それともあるいは、】
【こちらが見抜けるように簡単なものではないのか。真相は男だけが知っている。】

え”!私以外にもいらっしゃるんですか…あらら…そりゃまた気の毒な…

【自分のことを棚に上げて何をとぼけたことをいうのかと思えるが、】
【少女はこういう人間である。ともかく、】
【自分と同じような境遇の人間がいて少しばかり安心していた。】

は、はあ…。いや、いやいや!結構ですっ!これ以上お世話になるわけには…

!はい!…ええと、またどっかでお会いしましょう!

【去りゆく背中にそう声をかけた。彼女としてもこれ以上引き止ないのだろう。】
【本当のことをいえばまだ聞いて見たいことがあったのだが、】
【予定があるならそれも無理である。やがて、】

【男性の背中が見えなくなってから、教わった方向…繁華街のそちらへ足を動かした。】



/乙でしたー!
/ありがとうございました!楽しかったですっ!
716 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 00:20:38.09 ID:9gf2Ofxio
>>715
/お疲れさまでしたー!
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 00:31:30.19 ID:AMO4sP7Qo
>>711>>714
【腹へ頭蓋を打ち込んで、特に反動を苦にする様子も無く】
【獲物≠逃がさなかった事だけ感触で確認して、朝顔は少しばかり減速】

勘違い?ほんなら殺したのは善人か
善人殺して生き延びる、悪人こそが賢い賢い
殺して幾ら貰った、美味いもんは喰うたか?腹が減っては戦は出来んで

まあ、そう怒るな怒るな
人殺しの外道同士で仲良くしようや、猫の嬢ちゃん。な?

(……なんやこら。どっかの映画で見たよーなもんが出たな)
(今から間を潜るには無理がある、か……脚取られたら敵わんな)
(防ぐ手立て、何があるか……)

【挑発の意図がある訳でもない、のだろう。そうならば、きっともっと悪し様に罵る】
【が、戯れの様に発された言葉が、相手を怒らせる事に成功すれば儲けもの】
【朝顔は、深く考えない言葉とは裏腹、思考を回した】
【正体不明の攻撃、完全に直撃してしまう訳にもいかない】
【右手を持ち上げて手首を額に当て、顔を前腕で覆い、防御をする】

【走り、壁にぶつかる様なものだろうか。腕と線の接触部に、鈍い打撃音が響く】
【朝顔の体は、壁に立てかけられた箒の様に、斜めの姿勢をキープして止まり】


……いったー、たた…………ハ、悪霊か、ハッハハ……

ハッハッハッハッハッハッハ馬鹿かあんた!悪霊!?マジで言うてんのか!?
自分でやっといて、どっかの誰かに責任押し付ける!ええ御身分やねえお嬢様!?
ええでええで、あんたはどうやら業≠ェ渦巻いてそうや!

【腕の痺れからダメージを把握するより先、明確な『口撃』を行う】
【戦闘力が低そうな一人は、精神面もまた、付けこむ隙が見えた】
【厄介な相手と真面目にやりあうより、その傷口を広げて隙を広げてしまおうと】

耳を澄ませて聞いてみい、二人とも。ほら、何か聞こえて来ぃへんか?
「何で殺した」「何で私を」「何で俺を」「何でお前は生きている」
「返せ」「返せ」「命を返せ」「お前の命を私に寄こせ」
殺した連中が耳元で、ピーチクパーチクさえずっとらんか?
自分や無い?言い訳結構、連中は言い訳なんか聞いてくれへんで!

【出まかせを口にしながら、朝顔は手首の動きだけで、何かを投擲した】
【暗視能力と動体視力によっては見えるだろう。それは、袋に入った粉末】
【巫女服の少女の頭上へと飛ぶその袋は、狙い澄ました様に其処で口を開ける】
【そうなれば、内部の粉末が、巫女服の少女へと降り注ぐ事になるだろう】

【この粉末は、水分に触れると、僅かに熱を発する】
【つまり粘膜に触れればその水分を吸収し、代わりにその部位に熱による痛みを与えるのだ】
【もしも大量に吸い込んでしまえば、暫くの間、呼吸困難は免れない】

【対処するならば、熱も打ち消す程に大量の水分で洗い落とすか、風で吹き飛ばすかなのだろう】
【致命傷をこそ与えないが、行動阻害の効力は高い、捻くれた一手だ】
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/10(土) 00:34:20.11 ID:zcJt+VQoo
>>713

将……来……――

【繰り返された単語――ゼーロの表情に再び影が差す】
【今を必死に生きる彼女にとって、それを考えるのはまだ先のことであり】
【――まずはそれを掴まねばならなかった】

【そんなことを考えていると、頭に手が乗せられて、気持ち良さそうに眼を細める】
【変わった撫で方に「ひゃっ」と、肩を強張らせて声を上げるも、次第に慣れていき】


……そう。……わたしは……人造人間≠ネの……

うん。……食べたこと……ない
見たのも……初めて……


【ドラは知る由もないが――彼女は今年の春に異世界から来た人間である】
【つまり秋という季節をまだ肌で感じたことがなく、焼き芋という食べ物の存在を知らないのもそれが原因だった】

……こう、……かな……?

【少々不器用ながらも皮を剥いてゆく】
【うまくいかず、指を汚しながらも半分程まで向き終えて、一口】


――――おいしい


【ほくほくの焼き芋を頬張って、正直な感想を漏らす】
【よほどおいしかったのか、ごくんと飲み込んではすぐさまもう一口……と】
【ペースは少し遅いながらも、止まることなく食べ進めて行く】

【4分の1程を食べ終わると、ふぅ、と一息。あったかい吐息が夜空に溶けてゆく】
【いつの間にかベンチへと移動していたドラの元へと歩いてゆき、隣へ座るだろう】


……その……お面、……邪魔じゃないの……?


【実は彼を見たときから気になっていた仮面――】
【邪魔ならば外せばいいじゃないかとばかりに、ゼーロは小首を傾げて言う】
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 00:41:23.99 ID:DtP33zDfo
>>714
何してるのっ、逃げるなら早くっ!!

【針に麻酔効果があることを知らない猫は、されるまま動かなかった巫女に檄を飛ばした】
【あてにされている事実も知らないし、その気がなくたって阻むつもりだった】
【素性なんて関係ない、目の前で危害を加えられようとしているのに、放り出すことなんて出来ない】

【…ひょっとしたら、頼られることを口に出したら、猫は、】

【悪霊という二文字だけが、がらんどうの頭の中で跳ねて沈んだ】


>>717
…ボクが正義なんてモノに、なれる分けないだろって言ったん…だっ!!

【向こうはダメージがなくとも、咄嗟に出した線は制御がおかしなことになっていて】
【ダメージのフィードバックが過剰に訪れて、びくりと、肝心の三歩目の直前で上ずった】
【神経を直接踏み潰される気分。視界が白み、勢いが死んでしまう】

【線は消える、猫は最後の一歩をつめきれずよろめいて、頭を抱えながら止まった】
【巫女を庇い損ねた。体当たりをとめる事は出来たのだが、頭が痛い】

【ぽた、ぽた。】

【地面に滴る雫は、鼻から漏れたもの】
【額の表面ではない、奥から血が流れている。見た目にはわかりにくいが、なにやらダメージを負ったらしい】
【動けない。鼻血を拭うぐらいしか】


……ボクが、殺した。
嫌いな奴を、大嫌いな男をボクの意思で殺した!!

それ以上でも、それ以下でもない……!!!


【代わりにと気を吐いて、叫んだのは、より俗っぽい、ある種下劣で短絡的】
【でも眼は、結局何も見えていないのか、焦点が合わないなりに朝顔を見る目の奥には、ダメージを経てなお確かな意思がある】

【他者を貶すな】
【自分の責任を、そんなものに擦るな】
【その罪は背負う、と】

【この瞬間は動くことも出来ず、線も出せないくせに】
【その意地だけは硬く、硬く】
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 00:51:02.02 ID:VCpQ1AHAO
>>700
クルス≠ノ、レギン=cか。
レギンの野郎はクルスって奴のことを知ってたみたいだが──兎に角、今はより強くなること、だな。

【独り言を、呟いて】
【夜の森を歩くのは、一人の青年】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【青年がこんな時間に森を歩いている理由とは、何なのか】
【先の発言から考えると、大方アナログな修行≠ナも行うつもり、だったのだろうか】
【しかして、トレーニングメニューを考えていた青年の耳に、滑り込む遠吠え】
【何事かと、出所を探る為、視界を動かして】
【視線の先には、大樹に腰掛ける、少年の姿】

……あー、何だ、これは縄張りに入っちまったとか、そういうことじゃあ、ないよな…?

【野生児のテリトリーにでも入ったか?と首を捻り】
【相手の動向を窺いながら、後退の準備を始めた】


/ま、まだいらっしゃいますか…ッ?!
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 00:52:23.04 ID:XfpYXH91o
>>717 >>719

【逃げようとしていた。けど、逃げられないから―――助けてよ】
【でも、獣人の少女にこの言葉は掛けられない。掛けてはいけない気がしたのだ】

【……少女は目を閉じていた。怖かったからだ―――そして、耳に届く鈍い打撃音】
【薄らと瞳を開けば、眼帯の少女は体当たりを失敗していた】

【震えながら、距離を取ろうと後退る。少女の脳内を占めるのは、逃げる事だけ】
【だけど、突き刺さるような”口撃”はその歩みを止める程、あまりにも効果は抜群だった】


ほ、ほんと……だから、私には、”悪霊”が憑いてる……からっ!


【もう今はいないけど、村の皆は私に悪霊が取り憑いていると言った】
【だから私は人の身では起こせない事が出来てしまうし、”彼ら”を殺してしまった――あくまでも、”悪霊”が】

【それでも何故か胸が痛い。頭が痛い。心が痛い。眼帯の少女の言葉は、くらくらと視界を歪ませてしまいそう】
【遂には彼女はこの場から逃げる事よりも、”口撃”から逃げる事を選んだ―――耳を塞ごうと、両手を動かすが】


――――ぁ、ひゅっ!?


【朝顔、と呼ばれていた彼女が何かを投げた。目で追えば、自分の頭上で破裂し、粉末を散布する袋】
【耳を塞ごうとしていた両手で振り払うが、粉末は宙に舞うばかり―――そして、呼吸と共に喉へと侵入する】
【結果として、大量には吸い込まなかったものの喉は焼けるように熱く成り、彼女は呼吸が定まらなくなっていく】

【喉の痛みに潤う瞳が獣人の少女を捉えた。血が流れていた。あの血が、怖かった】
【”殺した”と聞いて、震えた。なんだ、この人も人殺しじゃないか――――……でも、私を殺さないなら、良い】


けほっ、ぁ……けほ、けほっ……ひ、ぅ……。


【咳き込む。呼吸がし難い。あの粉末は、酷いモノだ―――ほんとに、殺されそうなんだ。嗚呼、怖い怖い】
【だから、”私”は願う。嫌な事から逃げたいから、目を逸らしたいから願う。神でも仏でも無く――――己に潜む”悪霊”に】





【雨が、降りだした。軽い小雨から、数秒でそれはその場の三人をずぶ濡れにする程の雨へと――――……少女が、『   』と呟いていた】
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 00:53:34.97 ID:k/jKVvsRo
>>718

【仮面の中で彼は口を尖らせながら告げられたその正体について、感想を零す】


…人造人間、ねえ
世間には鉄とステンレスとエネルギーばっかりで身体にたんぱく質が1%も含まれてないのに
誰よりも人間らしい"命"を持った存在がいるくらいだから、もう驚きもしないけど

そうかそうか、じゃあ梨もぶどうも甘栗も食べた事なさそうだねえ、もうすぐ季節は食欲の秋
うんと食べるといい、おいしいからさあ


【初めて食べた焼き芋の味を気に入ってもらえたようでくつくつ、と小さく笑っていたドラはしばらく満足げにゼーロを見ていたが】
【そこで彼女が自分に投げかけた疑問に少し唸る】
【うーん、としばらく首を傾け考え込んでいたが、やがてす、とその仮面を外してみた】



【現れたのは思いのほか……幼く、どことなく小奇麗であどけない顔立ちでゼーロと同い年の女の子にも見えた】
【にもかかわらずまぎれもない男性だと判断させたのは、立ち振る舞いや声色の使い方の他には…凛とした目にきりりと力が込められた眉だろうか】
【その顔を隠していた理由は、頬だろうか、なにか何度も何度も掻き毟って肉を一度抉り取ったような古傷が左頬からこめかみの下あたりにかけて出来ている】

【そして、左目が過剰に充血しており、瞳も真っ赤になっている…右目と比べ明らかに違和感を感じさせるような色になっていた】

…まあ、いい年こいていつまでも仮面付けっぱなしもねえ…みっともないかなあ
どうだいゼーロちゃん、ハンサムかい?
君ほどではないが実はルックスには自信があるんだよねえぼく、とりあえずこの傷のコメントは控えるとしてもだ


【撫でていた手をゼーロの首の後ろまで伝らせようとした後、頬まで手を運びふに、と頬に触れようとする】
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/10(土) 00:59:47.62 ID:qqBpnqOSO
>>720

(……ぅん?)

【足音と独り言が、少年の耳に届く】

【きょろきょろと辺りを見回すと、見つかったのは金髪碧眼の青年】

(珍しいな、こんな夜に人なんて……)

【ひょいと枝から飛び降り、翼を羽ばたかせ勢いを殺しながら樹の根本に降りる】

――えーと、
こんばんは。

【ぺこりと頭を下げつつ、青年に近づく】
【敵意は感じられないだろう】


/まだいますぜー
/よろしくお願いします
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 01:05:43.19 ID:AMO4sP7Qo
>>719>>721

(……お、なんや知らんけどあっちにダメージ入っとる)
(アートマンみたいなもんか?こっちを殴れば向こうにも響く)
(ほんなら、これを今、この場で殴り続ければ……)

(……無理やな、向こうが倒れるより先に腕が潰れるわ)
(暫くは、あっちで潰れてる方を……)

【攻撃が終われば、感触からダメージの把握。線への攻撃の集中は却下して】
【攻撃の目標は変更せず、暫くは獣人と直接ぶつかる事を避けようと決める】
【戦士では無いし、戦いに誇りなど持ちこまない。だから、姑息な手を好んで選ぶ】
【厄介な相手とは戦わない、戦うなら策で体力を削ってからが鉄則だ】

それ以下やない?言い訳の選び方は難しいなあ
あんたが嫌ったその男は、誰かに好かれていたのかも知れん
もしかしたら程度の大小は有れど、誰かに必要だったのかも知れん
自分が嫌いだから殺しただけ=Hなんともまあ、玩具壊した様な言い分やねえ

……それでええんよ、それだけ身勝手な方が業≠ェ深くなる
こんなチャラ付いた男一人より、余程に良いかも知れんわ
都合のいい事に、身勝手女はもう一人居るしなあ……?

【朝顔は軽く、だが比較的長い距離を跳躍。最初の立ち位置へと戻る】
【つまりは、外傷の見えないあの男の死体の所まで舞い戻る】
【路上に並べられた品の中で、凶器になりそうなものはもう、包丁しか無い】
【それを右手で拾い上げ、くるりと逆手に構えた】


……そろそろ、頃合いや。えーえ具合に溶けてる≠竄なあ……

(近づいて来ない相手ってのは、こーいう時にはやりやすいもんや)
(ちょいとお高い仕掛けやが……二人纏めて、生贄≠竅j

【ざくり。男の死体の腹部に、包丁が突き刺さる】
【傷口から流れ出たのは血だけではなく、何やら赤黒いのだが、粘性の妙に高い液体だった】

臓腑を溶かして腐らせ、有毒ガスを発させる特殊な毒……面白いもんやろ?
この毒、ウチは慣れてるけど……あんた達はどうやろ、なあ?

【路上に広がった液体は、しゅうしゅうと音を立て、紫色の煙を立てる】
【煙は、僅かな風。例えば、朝顔の口から発される息にすら押されて流れ始めるだろう】
【これもまた、軽い麻痺毒だ。吸い込めば肺を痺れさせ、呼吸を阻害する】
【効力より効果範囲を求めたこの毒は、待機中の水分に触れ、紫色の水滴となって路上に落ちながらも】
【獣人と巫女服、二人の少女を包もうと広がって行く】

【朝顔の戦闘スタイルは、身体能力こそ高いものの、基本的にはこの様な毒を使ったものとなる】
【遠距離から毒を巻き、動きを鈍らせ、呼吸を阻害し、動けなくなった所に止めを刺す】
【身体能力すらもはやフェイク、一度見せつければ相手は、そう容易く近づいてこない】
【安全な場所から害を撒き散らし知らん顔をする、朝顔の戦術は、彼女の言葉にも似ていた】
【直接手を下さずとも、関与して居れば自分で殺したも同然、と】
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 01:07:52.35 ID:VCpQ1AHAO
>>723
/ではよろしくお願いします!

うお…っ…と。

【青年の予想に反して、少年は野蛮人という訳ではないようだった】
【挨拶に加えてお辞儀までしている時点で、少年の礼儀正しさが伝わって来る様だ、と青年は感じる】

あー…こんばんは。

【と、色々な意味で意表を突かれた青年は、若干言い淀みながらも、挨拶を返す】
【少しばかり困惑の色を顔に残したまま、さて何を話そうか…と思考を働かせて】
【その間も、右手はポケットを探り、一枚の金貨を引き抜いて、手のひらで握り締めたまま、隠す様に】
【少年から敵意は感じない──しかし、青年は万が一≠ニいう可能性を潰さない性格なのか、握る金貨は一種の保険≠ナあった】
【とは言え、何も知らぬ者が手の内の金貨に気付いたとしても、それが警戒の証し等とは、夢にも思わないだろう】
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 01:10:30.05 ID:AMO4sP7Qo
/>>724途中送信、之を最後に追加で

【紫の煙が広がっていく、その過程となるだろうか】
【ぽつり、ぽつり。肌を濡らす程度の雫なら、意に介する必要も無かった】

……あん?

……おい、こらどーいうこっちゃ

【血に流れた薬毒が、水に薄められて広がっていく】
【周囲を埋める筈の紫の煙が、水に巻き込まれて落ちていく】

【有り得ない。今夜の天気は確認していて、それを踏まえて選んだ毒の筈だ】
【たとえ多少の計算外があったとしても、小雨に負ける程に弱い毒では無い】
【ならば、眼前の光景は?】

……お前か、悪霊憑きの現実逃避

【只の包丁を右手に持ったまま、朝顔は苦々しく毒づく】
727 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/10(土) 01:17:53.90 ID:zcJt+VQoo
>>722

――――?

……食べたこと……ない
食欲の……秋……かあ――
みんな……お腹が空く……季節なのかな……

【きっと彼は、生身の部分がない、純粋なロボットのことを指しているのだろうが】
【彼女はそんな生命を、まだ見たことがなかった】
【人間より人間らしいロボット――小難しい単語で示唆されたそれを理解できず首を傾げる】

【そしてやはり、それらを食べたことがないようで】
【未知なる食べ物に少しだけ、想いを馳せたりして】
【やがてやってくる食欲の秋を、密かに楽しみにすることにした】

【そして半分ほど焼き芋を食べ進めて――再び皮を剥こうとした時】
【彼の素顔が明かされて――】


―――酷い。……なんで、……こんな……


【言葉を失うほどに痛々しい傷跡。眼を見開かせて、それを見つめて】
【絞り出した声は、誰が聞いてもわかる程に、震えていた】
【同時に仮面をつけていた理由も、すぐに想像はついた】
【露わになった彼の容姿は、確かに綺麗で――傷がなければ、どんなにか端整な顔立ちだっただろう】
【加えて左目――確かに右のそれとは違い、オッドアイと呼ぶにも違和感が感じられた】

【あまりに愕然としていた為に、頬に伸ばされた手の感覚が伝わってこなくて】
【焼き芋を持つその手も、まるで感覚が無くなってしまったかのようで】
【ただその手は、恐怖とも憤りとも違う感情で、震えていた】
728 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 01:22:52.07 ID:DtP33zDfo
>>721
【目の前の巫女が、粉を被るのを見た】
【自分の手が及ばなかったからだと悔いながら、しかし膝だけは屈しない】

【ぐちゃぐちゃになりそうな頭の中、思い描くのは力】
【足りない。まだ足りない。『二つじゃ足りない』…!】

【降り始めた雨が、地面に落ちた紅を流す】
【小雨から豪雨へと代わり、視界が霞んでゆくけれど】
【毛皮がへたり、インナーがうっすら透けて、体温が奪われてゆくけれど】

【恵みの雨だと思った】
【体温と一緒に、たぎる熱すら洗い流して】
【雫が滴る輪唱が、狂う心を溶かしてゆく】

【イメージするのは、在りたい自分】
【足りないのは、なんだ? 必要な事は、なんだ?】

【雨脚が余計なモノを削り落とし、内にある真実を浮き彫りにする】


>>724
身勝手で結構、正義なんていわれるより、そのほうが性に合ってる。
ボクは好きに生きる。思うまま生きて、阻んでやる。敵の敵で在ってやる。

自分の意思でだ。

【雨にぬれてなお、癖で跳ねる黒髪】
【隠れた目線を掻き揚げると、猫の緑眼は正気を取り戻していた】
【意思と思考を兼ね備えた、緑の奥に疼く蒼】
【絞られて一本線になっていた細い瞳孔は、再び人間らしい楕円形を取り戻していた】

声が聞こえるって言ったね、君はそれに従って人を殺したのか、朝顔。
自分以外の誰かの言葉に従って、従うまま誰かをだますのか、白天龍朝顔。

【襲い来る紫の毒霧が見える。恵みの雨がそのまま毒雨へと変わるのもわかる】

……そんなのよりは、身勝手な方がいい。
罪も罰も、神なんかじゃなくて、自分で背負ってやる。

…ごめん輝天。ありゃ嘘だった。

【…瞬間、眼を閉じて、猫は誰かに謝罪する】
【両手に一本ずつ、蒼い線を伸ばし、腰を落としたローズ】
【自意識をひとつ確立したまま、猫はその姿を消した】

【ちゅん。音を立てて払われたのは雨粒】
【雨の勢いが強すぎる。轟音で掻き消されるが、耳を凝らせばそれは、まず猫の立ち居地から大きく右へ逸れる】
【ついでもとの立ち居地へと拡散しつつある毒霧の軌道をはずれ、それまでの側面へと回り込むように音が連続する】


『雨斬』。


【風がこちらへ吹いている以上は、それを上回る速度で走ればいい】
【例え行動に伴って発生する風がそれを引き連れたって、それすら振り切り走る人外の速度】

【相対距離はほとんど変えないまま、朝顔を中心に四時の方位まで瞬時に移動する】
【雨ですべることなくぴたりと止まれたのは、足の指から小さく線を生やしてアンカーにしたため】
【がりがりと、通りの床を抉りながら、猫が止まったのは五時半程度。ほぼ背後だった】
【そして名の如く、雨を切るほどの速度。無事でいられるはずはなく、直立した姿勢のまま猫は結局動けないけれど】

【それをカバーするように側面に出現する二本線】
【浮遊した状態からゆっくりと浮かび上がると、独立して朝顔の頭部を殴りつけるべく飛翔した】
【攻撃力は猫の腕力を反映し、小突かれる程度だ】
【ただし二本目は振りかぶった状態から急に絞られて細くなり、斜めに振り下ろされる】
【こちらは斬撃。多分浅いから、少々身を引くだけで避けられるのだが】
729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/10(土) 01:25:05.08 ID:qqBpnqOSO
>>725

【ぺたぺたと歩を進め、ある程度青年に近づけばそこで立ち止まる】

……えっと。
(このままだとなんか気まずいな……)
(何を話せば良いのか……)

【近づいたは良いが、話題が見つからない】
【青年と同じように、何を話すか考える】
【青年が握った金貨に気づいた様子は無い】


【暫く――と言っても数秒だが――沈黙、妙な空気が流れる】

――ぁ、そうだ。
どうして、こんな所に?

【一つ話題を見つけ、その空気を変えようと話題を口にする】
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 01:28:00.45 ID:XfpYXH91o
>>724 >>726 >>728

…………けほ。

【咳払い。喉の熱はまだ引かない―――だが、呼吸が出来ない訳ではない】
【だから致命傷でもなんでもない。私は”生きている”、これからも”生きる”んだ】

【少女は決めた。殺される前に殺してもらおう。どうせ”悪霊”の所為だ、”私”の所為じゃないもん】


けほっ……”悪霊”の名前、きめないと……私は、《水奏の巫女》だから……。
《水奏の悪霊》……とか?けほ、けほっ……なんでも、いいや……お願い、ね。


【すっかり、彼女の瞳から光彩は消えていた。あるのは蒼い闇、何も映さない深淵】
【ぶつぶつ、と雨に打たれ徐々にずぶ濡れになりながら―――白い人差し指がぴんと立てられて】


ねぇ、貴女……”悪霊”の所為だから、恨まないでね。私の所為じゃないよ。
私は違うよ。”私”は貴女を殺したく無いけど、”悪霊”が殺すんだよ―――……もう、抑え切れないよ。


【あくまでも自分では無いと主張していた。現実逃避は、更に深く。されど戦闘の場からは逃避せず】
【紫の煙が雨に掻き消されて行く―――まだ、傘が無くても視界は良好。さて、”雨乞い”は継続を”お願い”して】


……獣人さん、巻き込まれないように……ね……。


【タイミングは獣人の少女が攻撃を行った後。つまり、なんらかのアクションを眼帯の少女が見せた時】

【ぴっ、と立てた指が地面に小さく振り下ろされる。ほんの小さな挙動。それだけで眼帯の少女の頭上の雨粒は】
【三滴の雨粒は周りの雨粒よりも、明らかな加速を見せた――――朝顔目掛け、さながら”水の光線”の様に三閃】
【少女の指先を読めば、指定している箇所を想定するに容易。なれば逃げ切る事も容易―――だろうが】
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 01:35:48.49 ID:VCpQ1AHAO
>>729
【この気まずい沈黙≠ノ置ける数秒とは、とても奇妙なもので】
【一秒が十秒にも、百秒にも思える、重たい錯覚が、空間を包み込む】
【そんな中、情けなくも年下であろう少年に、結果的には助け舟を出された青年は、すぐさまその話題に飛び乗ろうと、したのだが】

此処に来た理由?
あー、いや、えーっとだな……

【改まって修行をしに=Aなんて他人に話すのは、何だか凄く馬鹿っぽい感じがして】
【青年は再び言い淀んでしまい、思わず、刹那の思いつきを、口にする】

さ、散歩だよ、散歩。
うん、散歩。

【大事なことなので三回言いました】
【だが此処は散歩で訪れるには少々、いやかなり深い場所だろう】
【少年に先ほどの青年の呟きが聞こえている様なことがあれば、この発言のおかしさをより一層認識出来ることだろう】
【そうでなくとも、下手な嘘すぎて、直ぐにバレそうなものだが】

君こそ、こんな場所で何を?

【そして、返す刀で相手に質問を投げるのも、なるべくその話題から意識を逸らそうとする、青年の苦し紛れ、なのだろうか】
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 01:45:23.29 ID:k/jKVvsRo
>>727

そんなに気にする事はない、未熟な時期に自分でやってしまったのさ
感情ってのはコントロールが難しくってね、イラついて他人をぶちのめしたり他人に悪口言って
気晴らしするのは気がひけたからね、今でも落語の公演を行う時はこの仮面を付けている

…びっくりなのは仮面付けて公演していいこの世界の風習だな…日本じゃ破門確実だろうに

【落語家なのか、という点においても驚かされるが、それ以上に大してこの傷をドラは気にしていないという点だろうか】
【これも青春の日々の思い出なんだ、と彼は語り、自身の傷だらけの左頬に触れながら、ぽつりと呟く】

ただまあ、驚かせてしまったのは悪かった、一応きみに元気になってほしくて
焼き芋を奢ったはずだったのになあ…何か悩み事があるみたいだったしさ

そんなに気にしないで、イケメンから遠のいたのは多少惜しい事をしたが今はそれほど気にしてはいない
ぼくはいつだって自力で幸せになれるさ、どの道傷は闘ってるうちに死ぬほど貰ってたからね
正義の味方は辛いな…まあ好きでやってるんだが

【はむ、と彼は自身の焼き芋を頬張りながら優しく笑って告げる】
【傷があり、眼の色もおかしい少年くらいの外見のドラ、なんとも暖かく心落ち着くスマイルを見せてくれる物だ】
【若そうに見えるが、その立ち振る舞いはなんとも凛々しい、どんな人生を歩んでこの風格を身につけたのだろうか】


特殊メイクで隠してもいいんだけどお金なくってね〜、前座はもうからないんだよ
金策探して直せればいいんだけど……まあそんなことはいいか
それよりゼーロちゃん、どうして元気なかったんだい、悩みがあるならお兄ちゃんが聞いてやるがどうする

【ちょん、とゼーロの鼻先をつつこうとして屈託ない笑いと共に質問してくる】
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/10(土) 01:47:40.14 ID:qqBpnqOSO
>>731

……散歩?
へぇ、人間もこんな所に散歩しに来るんだ…

【勝手に納得して、うんうんと頷く。嘘だとは気づいていないらしい】
【ちなみに、青年の呟きは聞こえていたが、何を言っているのかまでは聞き取れていない】

僕?
僕も、散歩ですよ。いや、「歩」じゃ無いかな?
空中散歩と言えば、間違ってないと思います。

【ぱたぱたと背中の翼を羽ばたかせ、青年の質問に答える】
【この少年が人外である事は誰の目にも明らかだろう】
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 01:55:10.81 ID:AMO4sP7Qo
>>728>>730

ちぃっ……!

(動きを止めて分断、両方を視界に入れつつ片方を仕留める……算段に狂いは無かった)
(ただ……雨の能力者、こんな予想外ばかりは……そうにもならんわ)
(毒煙は?殆ど流れ落ちた……今、防御は……)

(……無い、ヤバい!)

【一瞬の火力に欠ける朝顔は、相殺という手段も取れない以上、防御は自分の頑丈さに頼る事が多い】
【とある理由から自然治癒能力は非常に高いのだが、然しそれは時間を掛けての場合】
【もしも短時間に、体が耐え得る数値を遥かに上回る力で、攻撃を加えられれば?】

【左目一つで、朝顔は獣人を追った】
【速度には慣れている、夜闇には慣れている。距離が離れないなら、体を回転させるだけで良い】
【左足を軸にして体を時計回りに回転させ、相手が走るのを追った】


この程度、で……らあぁっ!

……がっ!?この、こーいう手品かい……!

【一撃目、打撃性質の線。先程と同じものと見て、朝顔は額で正面から受けた】
【首が後ろに弾かれて、だが大きな隙では無い。十分に、次の一撃を防ぎうる筈】
【次を右手で払い退け、もう一人に直ぐに攻撃を加えて、動揺を誘えれば……】
【その企みは、右腕前腕の肉片と共に地に落ちる】
【二撃目、斬撃。腕で受ければ腕が斬れる、自明の理。これまでと同じ様に、生身で受けようとした朝顔】
【もともと赤い着物が血で更に赤黒くなり、己の散らした毒を吸った雨で、更に紫色に染まった】

【耐えた、ダメージこそ有るがまだ動ける。足に力を込め】
【研ぎ澄ませた感覚が異常を察知し、その脚が強張った】


…………ぁ、あ……?
くそ、どこまでも……我関せずの、目を開かない、人ごろしが…・…

【獣人を追って向きを変えたのだ。ならば、そのままならば見えた筈の、巫女服の少女の手】
【それが何らかの形で動きを見せたのを、見て取る事も出来なかった】
【察知した異常は音。頭上では無く、足元】
【貫通し、地に落ちた、その音をやっと捉えたのだ】
【肩、肩から入り胸、背から腹。三発の水弾が体を貫き、一瞬遅れて鮮血が散り】
【雨で流されて元の色の侭の路上に、朝顔がガクリと膝を付く】


こんの、クソ……、がぁっ……!清潔な言葉で言い繕う捨て猫に、目と耳塞いだ物狂いの巫女、
飯を食う度にあーだこーだ高潔な考えを巡らすでも無し、ウチのやる事を批判出来た義理かい!
こんな世界で、どいつもこいつも、面だけ化粧して誤魔化しよって―――

『―――《水を奏でる巫女》ならば《水に葬る悪霊》が相応しかろうが。洒落を知らぬなあ?』

【カクン、朝顔の首が倒れた。跪いたまま、意識でも失ったのだろうか】
【その口から、彼女の声ではあるのだが、遠くからの声の様なエコーを僅かに含む】
【何かがおかしな声が、先の話題を斬って飛びこんできた】

【魔翌力の感知、生命力の感知などが出来るのならば】
【利き腕を大きく負傷し、身を水弾に貫かれた朝顔は、脅威と呼べるレベルにもはや無いのだが】
【この声だけは奇妙な事に、戦闘開始時の朝顔より、まだ力に溢れていた】
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 02:04:58.27 ID:VCpQ1AHAO
>>733
【少年が純真な心で嘘を信じてくれたことに胸を撫で下ろす反面、何故だか言い知れぬ罪悪感に襲われたのは、秘密】
【とは言え窮地(?)を脱した青年は、調子を取り戻したのか、その口調も流暢なものになっていき】

人間も=H
──ああ、成る程、そういうことか。

【少年の、何か外れた言い方に眉を顰めるも、直ぐに納得して】
【喜色を浮かべた顔で、少年が羽ばたく様を、見物する】
【おお…!と静かに唸る様は、まるで玩具を前にした子供の様でもあった】

鳥人…いや、翼の形状から見るに竜人≠チて奴か?!
いいなあ…空中散歩…

【反応から察するに、人外に対する偏見なぞ、持ち合わせている人種ではないようだ】
【──と、その時青年は、握り締めていた金貨の感触にハッとして、子供の様にハシャぎ、浮ついていた気持ちを内心で一喝すると、咳払いをして別の話題、質問を投げかける】

ところで、クルス≠ニレギン≠チて奴のこと、知ってるか?

【一人はとある組織のリーダー】
【もう一人は、機関の支部長】
【もしかしたら少年が何かこの二人に関しての情報を持っているかもしれないと、淡い期待を抱きながら】
【青年は、そんな質問をするのだった】
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 02:08:30.05 ID:DtP33zDfo
>>730>>734
【巻き込まれるな、と言われても】
【未完成の技を使った、その対価は大きい。まだ全身の筋肉が動かない】
【回避なんて不可能。防御するにしたって、猫は骨格以外の強度に自信がない】
【そして線は最大六本出せて、遠隔操作は二本までという制約が在った】
【動かせる二本ですら、まかり間違えば頭の血管が切れるほどの負荷を負うのだ。再生成にも時間が掛かる】
【朝顔の元に二本がある以上、自分の防御には回せない】

【―――――さらに付け加えれば、本来の線にダメージフィードバックはない】
【ただ遠隔操作をするのに必要な設定がプリセット化されておらず、その都度設定しなおさなければならなかった】
【それを激情に駆られ冷静さを失った為に誤記を行った。これが事の顛末】

【距離を保ち続けたことが幸いし、猫は無事だった】
【苦いものはあるが、とりあえず動きは封じた】


……悪いけど、朝顔。ボクはもう捨て猫じゃないよ。

「帰る家があって、保護者もいるしね」
「おひさー、忍者のお嬢さん。元気…じゃなさそうだけど、またあえて光栄だぜぃ」


【十二時に巫女、五時半に猫ときて、今度は九時の方向から男性の声が掛かる】
【全面鏡張りの大型ハンドガンをまっすぐ向けながら、肩をすくめつつご挨拶】

【堅牢な体つきで、惜しげもなく露出した上半身は胸板も腹筋も申し分ない】
【それから、二の腕の中ほどから黒い袖のようなものをつけていて、袖口はやや広くゆとりがある】
【ベージュのズボンは、その下に鍛え上げられた脚部を隠している】
【彼を犬たら締めているのは、全身毛むくじゃらで、大きな尻尾と、頭部がまんま犬だったという点だ】
【毛皮は少し暗い赤、体毛より明度の高い赤髪を鉢巻でかきあげて、犬種は大型犬っぽいのに若干童顔だった】

リズ、どうしてここに?

「いきなり雨が降り出して遅かったからに決まってるだろ、折り畳み傘持ってきた」
「……んだけど、なんだこりゃ。夜中の急な天候不順だし、そっちの巫女さんも様子がおかしい」
「憑き物は付き物…ってか?」

【猫の硬直は、もう少し解けない】
【それをカバーするように銃を構え続ける犬は、様子を変えた朝顔に眉をひそめた】
【…けれど猫は、線を消し去りながら、強い眼力でにらみ付ける】
【心当たりはあるようだが、未だ核心に到達しない。ただ相手の出方を伺うように、眼を凝らしている】

……まさかね。
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/10(土) 02:09:03.72 ID:zcJt+VQoo
>>732

自分……で……?

【無意識の内に彼の発言を繰り返していた。自分でここまで自分に傷をつけられるのだろうか】
【――自分ならば怖くてできない。きっと爪が肉に食い込んだその時点で】
【いや、想像するだけでも恐ろしいとさえ思った】

【しかし、彼は傷を何とも思っていないかのように振舞ってみせる】
【ゼーロにはそれが不思議で仕方がなかった。その強さはどこから来るのか――】
【そして、何故その傷を乗り越えられたのか。いや、そもそもなぜ――】

【一瞬の内に、心の中に疑問が渦を巻いてゆく】


う、うん、……ありがとう……


【彼の厚意――焼き芋のお礼は、ちゃんとする】
【そして動揺していたためか、皮を剥くのも忘れて―― 一口齧る】

【  ――味は、しなかった  】

……正義の……味方……?

【彼の口ぶりからするに、壮絶な人生を送ってきたことは容易に想像できる】
【そんな彼が口にした――正義の味方=z
【少しだけ気になったけれど、もう夜も遅い】

……ううん。……大丈夫……
こ、……今度会ったときに……また話すね……
焼き芋……おいしかった。……ありがと……

そろそろ……わたし、帰るね……

【鼻先をつつかれても大した反応もできないまま、彼女は立ちあがる】
【ほんとは帰る場所なんてないけれど――夜が遅いのも事実】
【狂気が疼かないうちにここを離れようと、彼に再度礼を言って】
【止めなければそのまま、公園の出口へと歩き去ってしまうだろう】

/少々強引ですが、そろそろ寝ないといけないので
/この辺で〆させていただきます…すみません
/お疲れ様でした!
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/10(土) 02:14:08.69 ID:5gPKXvmB0
【街中】

いやぁ〜、今日はちょちょっと足を伸ばして来たけれども、こういう街もなかなか良いもんだねぇ〜

【黒く長い髪を頭の後ろでしばり】
【地は黒で桜の花びら柄の着流し、右目に眼帯を付け】
【地味だがしっかりとした作りの杖を持った男が歩いている】
【男は下駄を履いていて、歩くたびにカランコロンといった柔らかい音が当たりに響く】

それにしても、この街は物騒だって誰かから聞いたんだがねぇ
こんなに平和な所を見ると、こりゃコイツは無用だったかな?

【そう言って杖で地面をこんこんとたたく】
【どうやら杖は仕込みがあるらしいが、全くそのような感じはしない】
【ニコニコ笑っている男の空気で刀特有の殺気が消されているようだ】
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 02:16:23.36 ID:k/jKVvsRo
>>737

【す、と自身の頬にもう一度触れながら首を傾げ】

……今思ったがこの傷やっぱ心配される規模の傷なのか
やっぱ隠しておいた方がいいなこれ、とりあえず詳しい事は次会った時にでも聞こうか
おっけー、次会う時は遠慮しないでぼくに悩みを打ち明けてくれるといい


それじゃあまたお会いしよう、ばいばいゼーロちゃん



【そうしてしばらくベンチに座ったまま、ゼーロを見送った】
【←To Be Continued...】


/あいですー乙でしたー
/久しぶりだから文が固いや
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 02:20:00.67 ID:XfpYXH91o
>>734

【相性が良い。あの獣人の少女が戦っている間に、私は”悪霊”にお願いするだけでいい】
【早く帰りたい。また振り出しに戻った。お願いした分だけ、私は”儀式”を行わないと―――……】

【指の動きに連動して水の光線は朝顔を貫き、膝をつかせる事に成功した】
【しかし、それで終わるはずが無い。死ぬはずが無い。だから少女は徹底的に”死ぬ様にお願いする”】


私は、何もしてない……歩いていただけ。なのに、殺そうとして……ひどいひと。
だから私は、”悪霊”にお願いしたよ。あなたが死ぬ様に、おねがいするよ……私の所為じゃ、ないよね?


【自分が殺されない為に、殺してくれるように”悪霊”にお願いする――端から見てもそれは、少女の意思の様に思えるが】

【物狂いの巫女、という言葉は目も耳も、心さえ塞いでいる様な彼女に届かない。然し、”悪霊”には届いた様だ】
【言うなればもう一人の彼女なのでは無いだろうか―――少女の掌が、膝をつく朝顔へ向けられる】


じゃぁ、《水に葬る悪霊》にお願いするよ―――――……ごめんね、殺して。


【”笑って”いた。色の無い笑顔は貼り付けられた様に、少女の表情を不気味に作り出していた】
【既に朝顔の身体からは魔力を感じなかった。ならば、最早脅威では無く。だから、少女は何も考えずに”祈る”】
【声がエコーがかってる事も、力に溢れている事も見逃していた―――否、眼中になかったと言える】


…………なかま? ……ね、殺すけど、いいよね?


【現れた新たな獣人の男。そして朝顔を伺う猫の少女―――もどかしい、今なら”殺す良い機会”じゃないか】
【雨に打たれ、ずぶ濡れになり、蒼い髪を肌に張り付かせながらも胸の前に小さく押し出した手が――きゅっ、と拳を握ろうと力を込める】

【五指に連動し、BB弾ほどの水滴が5つ、朝顔の頭上を弧を描く様に宙に止まった――拳が握られれば、5つ水滴は水の弾丸と化すだろう】

【少女に躊躇いは無く、早く帰りたいという思いだけが募る。眼の色は失せて、早く終わらせてと”悪霊”に懇願する】
【観察力は無く、朝顔の可笑しな事も、猫の少女達が様子を伺ってるのも全部何もかもを考慮せず、今直ぐに息の根を止めようと】
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 02:20:33.37 ID:XfpYXH91o
>>740
/おっとと、>>736を付け足しで……
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/10(土) 02:23:12.49 ID:qqBpnqOSO
>>735

はい、竜人です。

【首を縦に振り、あっさりと肯定する】

うーん……
人間は、空を飛ぶには体が重すぎるんですよねー……
そういう時の為に飛行機があるんだろうけど、誰でも好きな時に飛べる訳じゃないし……

【何やらぶつぶつ呟き始める。少年なりに「人間が空を自由に飛ぶ方法」を考えている様子】


【そして聞こえた、人名と思われるもの二つ】

――えっ?
クルス…? レギン…?

…いや、分かんないです。すみません。
誰なんですか、その人?

【名前自体、聞いた事が無かったらしい】
【結果的に青年の期待を裏切る事になってしまった】

【いつか会った時のために、二人が何者かを尋ねる】
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 02:34:26.09 ID:VCpQ1AHAO
>>742
…そうか、知らないか。
いや、いいんだ、謝らないでくれよ。

【正直なところ、落胆はあった】
【けれど、知識を強要した側が、相手の無知を攻めるのは、あまりに理不尽】
【故に青年は、申し訳なさそうに左手を突き出して、少年の謝罪を御そうとする】

……クルスって奴は、理想論を語る、テロリストだよ。
救いの御手≠チつー、テロリスト集団だ。

【ギリ、と】
【何か苦い物を噛んだ様な表情に、様々な思いが渦巻いて、青年は、なんとも形容し難い、難しさ顔をして】

レギンってのは、カノッサ機関──機関は知ってるよな?
そこの水の国支部、支部長だ。
国家の転覆を狙ってるとか言ってやがったが、冗談じゃねえ、ありゃあマジで転覆させる気だ。

【先程と違い、今度はハッキリと敵意を剥き出しにした表情で、そう語る】
【けれど、そんな表情も直ぐに消えて】
【握り締めた右の拳にだけ、力は集中していた】

……そうだ、まだ名乗ってなかったな。
オルカだ、君の名前は?

【右手をポケットに入れたまま、左手を握手でも求める様に、差し出して】
【自らの名を名乗り、相手の名を聞く】
744 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 02:36:56.73 ID:AMO4sP7Qo
>>736>>740

『そこの犬の記憶はあやふやだ、半分以上眠っていた時の事だからのう』
『猫まで行けば十分に覚えているとも、懐かしの観光の伴の一人……いや、別働隊か』
『全くこちらは人外の多い地よの、人の街は過ごしづらくないか?ん?』
『いや、人に馴染んだ者もいたか……お互いに狭い家に住んでいるものよ。引っ越し先が欲しいわ』
『なあ、名無しの悪霊、《水葬の悪霊》よ。その餓鬼の身では居心地も悪かろう』

『……ああ、そう物騒な物を向けるでない。怖くてかなわん、もう少し優しく頼めるか、犬?』

【朝顔は立ち上がらないし、首も上げていない。見える物は自分の膝くらいの筈だ】
【だが、彼女の口から発せられる声は、この場にいる存在を確かに認識している】


『ん、んー、あー。喉の調子がおかしいわ、暫く喋らんと退化するものだな』
『まあ光栄に思え、それ程長い間は口を開いておらんのだからなあ』
『……平伏せい、童共。年長者への礼儀がなっておらん』

【この世界の強者に良く有る様な、あふれ出る魔翌力だの殺気だの威圧だの、そんなものは無い】
【打ちのめされて弱ったこの体は、寧ろ能力者の平均より、大きく弱くなっていると言えよう】
【それでもこの声は、場に存在し自分を見降ろす全てに、逆に拝礼を命じて】

【そして、朝顔は立ち上がる。視線は路上で、両腕は垂れさがったままで、戦える様子には無いだろう】
【殺してしまえと思えば、直ぐにでも実現出来そうな程、弱く弱く見える姿だと言うのに】

『大義である。然し時期尚早なり。今宵は帰って寝ろ、日はまだ遠い』
『祝うなら数日か数週間か数カ月後か……一年とは掛かるまい、腹を満たすまで』
『そなた達も、我と我が眷属を祝うが為に存在する者だろう?人外三名、人間一匹』

『……そうじゃそうじゃ、このまま帰るもつまらぬ、無粋。粋は己に求めるもの』
『我が蛇巫≠打倒した褒美だ、問いに答える許可をくれてやる』

【この声は、どこまでも自分が上である事を確信しているかの様に、見下した言葉を投げかけてくる】
【自分が下から他者を見上げるなどと、そんな概念を持たないのだろう声。一方的な下賜の言葉】
【魔翌力も威圧も覇気も無いまま、『朝顔』の体が、上がらぬ筈の右手を高く掲げた】


          『問答を許す。強者とは何か?』


『如何な形でも良い、答えよ。私は亜人は大好きだぞ、遠慮するで無い』
『悪霊とやらも……偶には己の声を出すのも悪くあるまい。んん?』

【『声の主』からの魔翌力は、やはり無いまま。地中から、何かが近づいてくるのが分かる】
【敵意の類は感じられないが、真っ直ぐに『朝顔の体』へと向かっているそれ】
【おそらくは逃走手段=Bこの場を離れる為の何かを、用意しているのだろう】
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/10(土) 02:50:37.42 ID:qqBpnqOSO
>>743

………クルスさんもレギンさんも、なんか怖そうな人ですね……。
これから注意しときます。

【テロリストやカノッサ機関支部長など、飛び出したのは物騒な単語】
【何かの拍子に接触してしまう確率はゼロでは無い。そのような時の為に頭の中に刻み込む】


えっと、オルカさん、ですね。
僕はヘイロンっていいます。よろしく。

【青年の名乗りに対し、少年も自分の名前を名乗る】
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 02:56:55.47 ID:DtP33zDfo
>>740
「良いわけないだろ」

【猫よりも早く、犬が反応した。一歩足を引き、朝顔と巫女の相対距離を合わせてその中間に銃を向ける】
【まっすぐ伸ばした腕は、少々左右にずらせばどちらでも狙える位置。躊躇いがなかった】

「法律にもいろいろあるけどね、主犯と実行犯ってのは勘定される。量刑は違うけど因果が証明されれば両方実刑」
「犯罪教唆って言うのもある、殺すよう仕向けさせるのも罪だ」
「…君の悪霊さんが人を殺した責任を悪霊さんに直接問えない以上、責任者は君になるんじゃないかな?」
「教唆(おねがい)したんでしょ? まずいんじゃないかな」

【感情論で制圧することは難しそう、という判断】
【一般規範として敷かれたモノを提示して見せて、強引に現実と照らし合わせる犬】
【猫よりも明度が低い緑の瞳は、何故か雨以上に冷えている】
【もう少しおちゃらけたキャラクターを見せたのに、殺す殺さないの話題には妙に冷えていて】
【無言。仮面を被った犬に対して、猫は何も言えない】

【見るからに、実弾の使用を想定されていない異質な銃】
【仄かな魔力を帯びて、水滴を弾き落とすコート。魔銃と思しい引き金に、指はかけられている】
【赤色に反して凍えた犬は、ひょっとしたら何の呵責も覚えず引き金を引くのではないか】
【近隣に対峙するものに、そんなこと思わせる犬。雨雫が眼球を伝っても、瞬きひとつしなかった】

>>744
……ボクは、人間だ。
「人間であろうとする事こそ、人間の証明。至言だねぇ」
「ま、そだね。お話しするのに銃は要らないか」

【亜人、人外と呼ばれて、せっつかれたように猫が答え、犬が茶化す】
【この反応を見る限り、犬は肯定も否定もしていないのだが、それでも注文に従い銃は袖に仕舞った】
【変わりに、袖から小さなかさを二つ。濃紺とワインレッド】
【濃紺をまずさして、反動で震える猫の手に握らせてから、犬は自らの傘を開いた】
【とんでもない雨脚にビニールがないている】

「……俺より年上ってこたぁねーだろ。」

【その雨に隠して、犬は小声で何事かを呟いたけれど】
【小声も小声、きっと猫ぐらいにしか聞こえなかったし、その猫すら上手く聞き取れず】
【傘で表情を隠していたのも手伝い、きっとその真意は誰にも届かない】

【一方、猫は人外こそを同類と認めるような言葉遣いが気になっていた】
【目線が高いのは少々苛立ちもあったが、それ以上に威圧感は本物】
【反動がいつまでも抜けきれないのはこのせいかと、雨に混じって冷や汗を掻いていた】
【息が詰まりそうだが、しかし。問いは、答えなければなるまい】
【奴の思惑なんて関係なしに、問われたからには】

……幻想、存在証明できない夢。
強さの存在は認めるけれど……強いだけの人なんて何処にもいない。

「人間以外も、何かしら欠陥があるものさ。他から見ると美点や利点に見えるだろうけど」
「まあ、アレだね。誰かを許せるのは、きっと誰よりも強いと思うぜ。俺はな」

【猫はまじめに、心から思うことを答えた】
【そんなもの何処にもいないと、知っていたから。自分が知る人たちは、強さも弱さも抱えていた事を、刻んでいたから】
【まっすぐ、まっすぐ。朝顔の向こうにいるナニカを見据えて、猫はきっぱりと断言した】

【一方犬は、少し飄々としていた。答えはまじめなのだが口調に緩みがあった】
【それもそのはず。目線が時折下を向いて、相手の逃走経路をしっかりと確認していたからだ】
【猫は朝顔に集中していて気付かないが、犬は余裕の観察眼。場数が違うのかもしれない】

…それでは、あなたのお名前を伺いたい。
朝顔の姿を借りているあなたは、一体誰?

「こっちも問われて答えたし、名前を知らないってのはねぇ?」
「あ、ちなみに俺はリズヴェルグ。見ての通りの犬っころだ」

【なんとなく、状況は見えた。この場はリズヴェルグと名乗る犬が、ローズは朝顔の抱える闇の切れ端が】
【もうすぐこの場は終幕となるであろうから、最後っ屁に食い下がる。様子は両者変わらなかった】
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 02:59:20.32 ID:VCpQ1AHAO
>>745
近寄るのはオススメしないね、個人的には…

【例え能力者であろうと、迂闊に手を出せば、どうなるか】
【その危険性は竜人であるヘイロンとて、同じだろう】

ヘイロン、か。
よろしく、ヘイロン。

【返された名乗りに、笑みを浮かべながら、そう言って】
【ポケットから右手を引き抜いて──既に、金貨は握っておらず──踵を返すと、右手を頭上に掲げて、左右に振りながら、歩き出すだろう】

じゃあ、また何処かで会おうぜ。

【そうして、青年は来た道を戻る様にして、去って行くだろう──】


/そ、そろそろ眠気が…
/お疲れ様でしたー!ありがとうございました!
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 03:05:05.15 ID:XfpYXH91o
>>744 >>746

【何を言っている?獣人らは理解できているのか?】
【シンプルに少女はそう考えるだけで―――拳を握ろう、とするも犬に阻まれた】


………正当防衛、じゃないですか………でもまぁ、もういいです………。
私は、巻き込まれた……あなた達に、巻き込まれた……何も、悪くないのに……。


【手を降ろして、訴えるように言葉を搾り出した――――……あまりにも、滑稽じゃないか】
【自分は悪くないと言う彼女は、病的で、不気味。笑みは消え、無表情の絵が貼り付けられて】

【此処に来て漸く声が可笑しい事に気づく。今、話しているのは一体誰何だろう】
【あの上から目線の、強者と驕る鬱陶しい声は――――……誰だ? 酷く、吐き気がした】


………強者なんて、いない……わけがわからないよ……神様、だけだよ……。


【”悪霊”は答えない。答える術を持たないのか、答えないだけなのか】
【唯、ほんの数瞬ではあったが―――少女の背後に人型が立っていた。顔も起伏も何もない】
【肉付けされた棒人間の様なそれは、水で身体を創り―――嘲笑するように、肩を竦めて、水溜りへ溶けていった】

【少女は気づかない。相手の言わんとする意味が分からないと、呟くのみ】
【いるとすれば、全知全能の神では無いだろうか。自分を救ってくれる、神こそが―――どこまでも、自分本位で】


【名を名乗る流れ―――《水奏の巫女》ことユイ・シュウェは口を紬ぐ。拒絶の証、だろうか】
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/10(土) 03:07:30.95 ID:qqBpnqOSO
>>747

はい、またいつか、何処かで会いましょう。

さよなら!

【去っていく青年を、右腕を振って見送る】

【やがて青年の姿が見えなくなった頃】

――よし、帰ろう。

【背中の翼を広げ、地を蹴り】

【そのまま夜空の何処かへ消えていった】



/お疲れ様でした!
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 03:28:23.02 ID:AMO4sP7Qo
>>746>>748

『おうや、何故に獣の身である事を否定する?獣は嫌か?』
『悲しいものよのう。己の生まれを否定し、人間という動物であろうとするとは』
『四足の獣と二足の獣に差異は無く、あるとすれば主観による好き嫌いが存在するばかり』
『己の生まれを嫌い、己以外の存在になろうとするは……人間の世に毒されたが故か』

『然し赦そう、幼い子よ。そして年寄りからの助言を付けくわえるならば』
『獣は業を負わぬ。生きる為に殺し、悔いる事も無くそこに在る』
『嫌いだからと[ピーーー]事もあるだろう、怖いからと[ピーーー]事もあるだろう、が……不要に殺しはしない』
『己の姿を生まれを否定せぬのなら、「罪も罰も」背負うなどと大仰な事を言うで無いわ』
『それとも人間は、同族を[ピーーー]という事を、背負える程度の罪と認識する生き物のままであるのか?』

『亜人の不幸はこれに尽きる。人間に近く生きるが為、人間の価値感に毒される』
『己は正しいのだと満足するが為の偽善より、縄張りと子を守る母熊の方が万倍も美しいのだがなぁ?』

【口調も安定しない。少しばかり若くなったり、年寄りくさかったり、まちまちだ】
【変わらないのは視線の位置だけで、飽く迄上から押し付ける様に、言葉は続く】
【ローズへ向けた言葉は、人間で無いとされる事が、本当に悪い事なのかと確認するもの】
【人間であろうとする、その理由は何なのかと、問うものなのかも知れない】


『然してこちらの人間はまた、人間らしくて腹が立つのお。何も変わらんのか、三百年も経って』
『ああ、良い良い。悪くないと言えば悪くない、獣が獣を殺したとて誰が咎めようか』
『お主が誰を殺そうがそれは悪い事では無い、殺された弱者にこそ罪を問うべきだろうなあ』

『が、ならばお前は、自分で殺したという事を知るべきだ。人間、それは分かるか?』
『一本の木を切り倒す度、数十数百の命を奪う、それが生物。私も一呼吸毎に微生物を殺し、歩く度に虫を踏むぞ』
『そうして殺している連中と人に差異は求めない。だから私は、殺したという事実を責めはしないが……』
『自分は虫も殺さぬ善人だなどと戯ける阿呆は、その首を祭壇に置いても良いだろうとは考える』

『悪霊とやら、とうとうお前は口を開かなかったなあ?全く無礼な奴だ、何れ頭をひっ叩いてやろう』
『……が、その前に……その宿主の頭を叩き直さねば、お前が誰かに食われるぞ。似た境遇の者よ、なぁ?』

【巫女服の少女―――ユイ・シュウェ―――への言葉は、これはどちらの立場なのか】
【少なくとも責め立ててはいない。殺人という行為を、この声は、虫を踏む事と同列に考えているらしい】
【だがその上で、虫を踏んだ事が無いと主張する者は、人殺し異常に気にくわないとも言う】
【価値感より好悪で語るこの声は、最後に、聞いているかも良く分からない悪霊へと言葉を置いて】


>>746>>748

『……ふふふ、ふふ………上等上等!幻想、神!それこそが強者!』
『そうとも絶対的な強者など存在せぬと言葉だけを取り繕うなどとは容易い事、』
『然し夢幻を現に示すこの世界の有様に置いては、無いとされた絶対≠キらも存在する!』
『賢しく「絶対は無い」「一長一短」などと繕った所で、どうともならぬ圧倒的な力こそが強者=I!』

『我はヤツルギ、荒ぶる神≠ネり―――腹を減らして、眠気も取れてはおらんが』
『目覚めの暁には、そこな逃避娘に見せてやる。無いとされた強者、その姿を』

【ぴし、と小さな音がして、『朝顔』の足元の道路に罅が入った】
【続いて僅かばかりの揺れ。歩いていれば感じない程度の振動に続いて】

【ばくん】

【地中から突然に姿を現した大蛇が、『朝顔』を丸のみにして、地中へ消えた】
【瞬き二度もする暇があっただろうか、それは本当に一瞬の出来事で】
【もしも路上に目を向けたなら、割れた筈の道路が塞がっている事にも気付く筈だ】

『フフフフフフハハハハハハッハッハッハッハッハッハッハ……久しいのお、今宵の様な月は!』
『いずれ空ごと、人間の手から奪い返してくれるわい!』

【エコーの掛かった様な声が遠ざかる。地中へ、地中へ、降りていく】
【敗走でありながら最後まで他者を下に見て、『ヤツルギ』は再び姿を消した】

/それでは、俺はこの辺りで。お二人ともお疲れさまでしたー
751 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 03:46:45.03 ID:DtP33zDfo
>>748
「……あー、こっちも随分まずいことなってんなー」
「でもあれだ、この雨の源が巫女さんの悪霊なら、あの子の領分かも…?」

【巫女さんの状態はすこぶる悪い。悪霊憑きだから悪いのか、悪いから憑かれたのかは判然としない】
【ただ徐々に、状況を飲み込んできたのだろう。比喩的な見識を披露しながら、ふと天を仰ぐ犬】
【今度はそれらしく、水滴に反応して目を瞑った】
【うひゃーいてーとか能天気にはしゃぐ様は、先ほどの零度とあまりにかけ離れた阿呆】
【道化の仮面、かもしれないけれど、仕草に無理はない】

…カミサマなんていない。少なくとも、この世界はヒトの世界だから。

【全知全能の矛盾。完成した神への信仰は、常にある問題へと行き当たる】
【彼女らは知っているのだろうか。本当に神がすべてを知っているのなら、何を問うたところで同じ答えしか返ってこないのだ】
【なるようになる、としか。そしてもう放って置いてくれと】
【未来もすべて知るが故に、わざわざ同じ光景を二度見せてくれる愚かしい人類に厭いているはずだった】

>>750
……っ、!!

「ローズちゃん、ああいうのは乗ったら負けだよ」
「君は特にそう。例え間違ってたって、どうとでもなれるさ」

【激昂した猫の反論を犬が叩き潰し、封殺する】
【突き刺さるような言葉の羅列に涙目になり、ぎゅっと顔を歪めるほどの嫌悪感を殺しきれず】
【振り上げた拳を、猫は握り締めながら降ろした。それが出来た猫に、犬は安堵のため息をつく】
【どの道、答えなんかない。生きている限り、永遠に背負っていかなければならない問答なのだ】


……決まってる、好きだからさ。
ボクを愛してくれた皆が、大好きだからさ!!


【八つ当たりのように答えて、猫は再び肩を震わせる】
【何処から差し出したのだろうか、その小さな肩にレインコートを被せながら、犬はなんとも微妙な笑みを浮かべた】

「そーだねー、どうにもならない事ってのは確かに強いわ、間違いない」
「……でも三百年だろうが二万年だろうが対して変わらんよ、俺にとっては」
「そして空も月も、一度だって、地上の誰かのものであったことはない。常々の勘違いさ」

【瞳の奥に蠢く闇、目の前で逃げ遂せた神を見送りながら、邪悪とも披露とも言える表情】
【傲慢の荒御霊への嘲笑を傘に隠して、ため息をついた犬は】

月も空も、どうだっていい。
誰かの敵になるなら…あの人たちの敵になるなら、ボクは神様だって殺してみせる………!!

【正義とは程遠い、強すぎる気持ちを噛み締める】
【善悪も罪悪も全て抱えて、抱きしめたまま、ただ悲しみを殺戮する力を欲して叫ぶ猫は、】


……風邪引くよ、巫女さん。もう帰ったほうがいい。

「暖かいココアでも飲んで、しっかり温まってね。明日もあるんだから」


【最後の最後、示し合わせたように笑いかける】
【その深すぎる闇には、笑顔すら毒になるかもしれないけれど、精一杯の気持ちを載せて気遣う】
【―――――その残響は、風に吹かれたように消えた両者の、存在証明】


//お疲れ様でしたー!
752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 03:54:56.55 ID:XfpYXH91o
>>750

【向けられた言葉は、相も変わらず胸を裂く様な鋭さを持っていた】
【殺した事を知れ?無理だ、殺していないから―――殺していないのだ、絶対に】

【認めたくないだけか、逃避しているだけか。"悪霊”に全てを押し付けて善人面をしているだけか】
【恐らくはすべてが正解。彼女はそうやって”自我を保ってきた”―――だから依然として、認めず】

【ククク―――……笑い声が聞こえた。少女は驚き、耳を疑う。内から聞こえた笑い声は、”悪霊”に違いなかった】
【意思疎通なんて出来た事は無い。話も出来た事が無い―――唯、”お願い”しか出来なかったのに】


―――――ひっ……な、な……。


【”悪霊”に驚いている場合では無い。目の前で突如姿を表した大蛇が、朝顔を飲み込み地中に消えた】
【夢でも見ているのか、恐ろしい光景。”悪霊”憑きの自分が言えた立場では無いが―――此処は、普通じゃない】

【ヤツルギ、という言葉と―――”神”という言葉。そして”見せてやる”と言われ萎縮してしまった】
【厄介な事になった。目を付けられたのだろうか。そうならば、非常に厄介だ―――怖い、と震えが戻ってくる】

>>751

【神がいない、という言葉には―――頷く事も出来たが、頷かない事にした】
【こんな服を着て、巫女を名乗っていても神様は信じていない。信じられなくなったのであった】


……ありがとうございました、では……。


【ぽたぽた、と前髪を伝い落ちる水滴を手の甲で拭いながら―――立ち去ろうとする】
【最後の刹那まで、向けられていた視線は諦めきった双眸。一刻も早く立ち去りたかった様だ】

【彼女が見えなくなれば、雨であったのが嘘だったように雨雲は消え雨は上がる―――黒にぽっかり浮かぶ月白が漸く顔を出していた】


/おっつかれさまでしたー!
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 15:49:05.00 ID:DtP33zDfo
【廃工場】
【廃棄区画、スラムと呼び変えてもいい。治安が悪く夜は柄の悪い連中で集ったりする、だだっぴろい体育館のような場所】
【まあ、常人は今ここに近寄ろうとは思うまい】
【さっきから蒼い魔力光と銃声がひっきりなしに自己主張してるためだ】

ふぅっ、うぁぅっ!!!

【熾烈な抗争を行う二名のうち、片割れの様子は、まさしく獣】
【人語を忘れたような咆哮、荒々しい体術、そして風貌。他の形容詞はいらない】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々自身の蒼を反射してきらりと輝く】

【指から生やした四本の蒼い線。魔力光の源と思しきそれを、爪のように振り乱し】
【ひたすら、ただひたすら相手に一撃を叩き込もうと、必死の形相で走っている】

「……相変わらず近視だな」

【対する人物は、荒ぶる猫少女を前にしてなお冷静】
【右手にスパスに似た赤褐色の鉄塊、左手にウィンチェスターをベースとしたガンマチェットを携える、狩人のような少女】

【ウルフカットの黒髪に、焦げ茶色のジト目、への字口、右頬に火傷の跡】
【ノースリーブの上着から伸びた腕は、良く観察すれば分かる程度に鍛えられている】
【左腕の肘から指先まできつめに巻かれた包帯は、その人物の性質を雄弁に物語る】
【タイトなジーンズに、腰周りまで隠すほど裾が長いシャツ。全体的に暗色系】
【武闘派にして肉体派の彼女は、単純に少女と呼ぶことを憚られる獣性を身にまとっている、ようだった】

【右のスパスもどきの散弾が拡散し、中空で爆発を起こす】
【突っ込んできた猫は怯み、不良少女を見失った直後、爆炎の中から包帯に包まれた左腕が伸びる】
【油断していて、顔面をつかまれてしまう。そのまま尋常ならざる腕力を発揮し、猫少女は片手で持ち上げられる】

がっ、ああああああああああああ!!??

「そぉら、ツケ払いの時間だ」

【接触の時間が増えるにつれ、指先から肘までに走る紫色のラインが鳴動する】
【何かを吸い上げるような印象、もがく猫は逃れる事が出来ず】
【ジタバタとした蹴りが腕に当たろうが胸に当たろうが、不良少女はお構いなし】
【両手に携えていた蒼い線が、徐々に薄まっていて――――――】

【熾烈・鮮烈。ただ事ではない異能者同士の闘争】
【寄って来るものがあるとすれば、それは果たして―――――】
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/10(土) 16:26:19.81 ID:VCpQ1AHAO
>>753
/まだいらっしゃるか…!
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 16:27:45.60 ID:DtP33zDfo
>>754
//親方! 空から俺が!
756 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 16:38:08.56 ID:VCpQ1AHAO
>>753>>755
/肉団子!
/ヒャア!よろしくお願いしますぜ!

【シュルシュルシュルシュル───!】
【何かが、空を切る音】
【目標は、狩人風の少女の、腕だろうか】
【螺旋を描き迫るそれは、すぐに猫少女から手を離せば、充分に避けられる速度】
【逆に言えば、猫少女を解放することを目的とした攻撃、にも見えるだろうか】

……ハッ、何かドンパチやってるかと思えば。
能力者同士の喧嘩…か?
まあいいや、やっぱり修行はこういう解り易いのがいい──!

【螺旋状に伸びる武器の柄を持ち、片手で正面に突き出し佇む、一人の青年】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【シュルシュルシュル──と柄に向かい巻き戻る何か≠ヘ、瞬く間にクレイモア≠フ形に成って】

まあ一応聞くけどよ、こりゃ一体どういう状況だよ?

【ジャキン、と】
【完全にただのクレイモアに戻った大剣を肩に当てがう様にして、右手で担ぎ】
【青年は、少女達に質問する】
757 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 16:51:57.71 ID:DtP33zDfo
>>756
「…元が元だけあって効率が良過ぎるな…あ?」

【横方向からの攻撃に対し、何の迷いもなく手を放す不良少女】
【元からそこまで執着していなかったのか、至極あっさりと。それでいて特に動揺は見受けられず】
【地面に落下した猫は、這い蹲った姿勢のまま荒く呼吸していた】
【ダメージを受けたというより、疲労が色濃い】

「状況、ね。この子猫が、俺に苛めて欲しいって言い寄ってきた」
「……なんていって、お前は信じるわけ?」

【あげた左腕を上着ポケットに仕舞いながら、右手のショットガンを青年に向ける】
【体の向きは変えない。ただ鋭い視線だけが、ちらとその様子を一瞥するだけ】
【あまりに手馴れた様子。単なる不良少女、ではなさそう。そうでなくとも能力者である】

「……喧嘩ね。喧嘩だから銃はなし、とか詰まらない事言うやつよりは面白そうだけど」
「俺は今、別のことに興味があるんでね。邪魔するんなら帰れよ」

【ショットガンは、近接戦闘用の武装だ】
【距離が開けば開くほど、シェルに内蔵された弾丸は拡散する】
【今ほど距離が開いていれば、全弾密集で腕や足が千切れ飛ぶ、なんてことはないだろうけれど】

【猫少女はすぐには動けない。何とか腕で上体を起こそうと踏ん張っている】
【歯を食いしばり、きつそうな表情。それでも負けてたまるかと、無言で気を張っている】

【不良少女の照準は、まっすぐ青年へ】
【引き金に指は掛かっていたが、漏れる覇気は一般人にしか通用しない程度】
【それでも、立ち姿や振る舞いには隙が薄い。一触即発の状況】


//受け止めてくれないんですかぁーーー
//はい、よろしくお願いします!
758 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 17:04:17.93 ID:VCpQ1AHAO
>>757
つまりアレか?
そこの獣人さんらマゾヒストって訳か。
(銃、ねえ。大剣じゃ相性がなあ…とは言え、楽に変えさせてはくれねーか)

【小さく笑むと、そう軽口を叩き】
【相手の隙の無さに、内心で舌を打ち鳴らす】
【猫少女のことが少々気にかかるが、眼前の相手は、無駄な思考に時間を割く暇は、与えてくれないらしい】

アホか。
この状況を見てそんな言葉信じる奴が居たらそいつは底抜けの馬鹿だぜ。

【相手の照準──引き金に掛かる指に、出来うる限りの注意を払いながら、青年は大剣を正面に構え直し、左手に持ち帰ると、右手をポケットに突っ込もうとする】
【一見すると、非常に奇妙と言える】
【が、相手の獲物が散弾銃と見て、慎重に距離を調整する様は、青年も中々戦い慣れている、という訳か】
【ポケットに突っ込んだ右手の目当ては、金貨】
【何にせよその光景は、相手を刺激する行為──となるだろうか?】
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 17:17:47.20 ID:DtP33zDfo
>>758
「違いないな…こいつは生粋の被虐趣味だろう」
「普段の遊びじゃ物足りないからって、わざわざ俺のところに来たんだ。気合充分でな」

……言い方は悪いけど、事実。ちょっとキツめの、トレーニング、だよ……。
…ちょっと二人とも、やめて。いま頭が痛くて…休憩くらいさせてよ……。

【仏頂面のまま嘲笑うように頷く不良少女】
【それまで黙っていた猫もすら、ここにきて肯定した。補足した事実は訓練だという】
【裏づけとなるだろうか、猫に外傷はほとんどない】
【毛皮のせいで打撲痕が見えにくいのもあるが、何とか体を起こし、足を投げ出し座る様は、疲労だけが濃い】
【それになんだか、頭がふらふらしていて、緑色の瞳も潤んでいる。何処となく熱っぽい】

【体調が良くなさそうだが、それでも雰囲気は察知できたのか、両者を嗜める】
【自分の体調を盾にして、ここで戦闘は控えろと釘をさした】

「まだ二時間くらいしかやってないだろ」
「温いんだよ、そんなんで神殺しなんかできるもんか」

やるもんっ! …絶対、やる……あんなの、ズタズタに引き裂いて、やるんだから……。

【突っ込みどころはいくつかある】
【二時間が事実だとしたら、不良少女の息が上がっていないという不自然。それを温いというのだから、異様なスタミナだ】
【さらに神殺しがどうとか、非常に殺伐とした応酬】
【荒唐無稽だが、むきになる猫の様子から、少なくとも猫は本気であるらしく】

【ため息交じりに銃を降ろして、不良少女は肩を竦めた】
【闘争の空気じゃねぇな、という残念そうな目】
【それを手品のように消失させながら、自分も硬い床の上に胡坐をかいて座った】

【猫は懇願するような目で青年を見つめている】
【熱っぽい吐息を漏らしながら、腰を下ろしているため上目遣い】
760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/10(土) 17:19:22.68 ID:5gPKXvmB0
【街中】

いやぁ〜、今日はちょちょっと足を伸ばして来たけれども、こういう街もなかなか良いもんだねぇ〜

【黒く長い髪を頭の後ろでしばり】
【地は黒で桜の花びら柄の着流し、左目に眼帯を付け】
【左手に地味だがしっかりとした作りの杖を持った男が歩いている】
【男は下駄を履いていて、歩くたびにカランコロンといった柔らかい音が当たりに響く】

それにしても、この街は物騒だって誰かから聞いたんだがねぇ
こんなに平和な所を見ると、こりゃコイツは無用だったかな?

【そう言って杖で地面をこんこんとたたく】
【どうやら杖は仕込みがあるらしいが、全くそのような感じはしない】
【ニコニコ笑っている男の空気で杖に仕込みがあるという空気が消されているようだ】

それにしても、意外と美味いねぇ。此所の肉も
大体肉が美味けりゃ何でもうまいからねぇ、うん

【そう言いつつ自分の右手にある大きな骨付き肉にかぶりつく】
【辺りにはいい匂いが流れ出した】
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 17:34:20.62 ID:VCpQ1AHAO
>>759
【当事者が二人揃ってトレーニングというのならば、それは間違いなくトレーニングなのだろう】
【青年にしてみても、それが事実であれば止める権利も理由もない、のだが】
【傍目から見たこの状況は、実力で勝る強者が自分より劣る者をなぶる光景にしか、見えなかった】
【故に、猫少女が「やめて」と言ったところで、青年から警戒と闘争の色は、消えなかったのだが】

──チッ…あークソ、《Goose》!

【青年が一声叫ぶと、虚空から現れる、金色の鵞鳥】
【ふよふよと宙を漂う鵞鳥は、青年の持つ大剣を嘴に挟むと、大剣と一緒に霞み、消える】
【大剣は能力の産物だったのだろう】
【兎も角、青年も能力を解除して、戦闘体勢を解いた様だ】
【その理由は猫少女の視線≠ノ起因するのだが、青年はそれを表に出すことはないだろう】

(それにしても、だ)

【二時間動いて、息も切れないとは】
【まじまじと少女を見詰めながら、青年はその言葉に驚嘆する】
【表情こそ不機嫌そうだが、内心では、ふつふつと、何か熱いものが、湧き出して】

つーか待て、神殺しィ?
そんなもんの為に二時間もトレーニングしてたってのか…?

【呆れた表情を浮かべながら、青年は右手で自分の額を打ち、その呆れた具合を示した】
【先程まで眼前の少女に抱いていた闘争心も何処へやら、少女達の荒唐無稽な発言に、すっかり調子を奪われてしまった様だ】
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 17:48:37.20 ID:DtP33zDfo
>>761
【剣を納めてくれた青年に、猫は気の抜けるような笑顔を零し、そのままぱたりと横に倒れた】
【不良少女は顔色一つ変えなかったが、異変は気づいていたようで首筋を探る】
【脈を取ったりしているのかもしれない。包帯をぐるぐる巻きにした左腕を自分の額に当てる】

「……驚いた。こいつでも風邪とか引くんだ」

……これが、風邪? ……なんか、しんどいね。

「俺も経験がないわけじゃないが…だらしないぞ、自己管理が足りてない」

【呆れた様子の不良少女は、とりあえず上着を脱いで猫に被せる】
【ノースリーブなので効果のほどはわからないが、とりあえずないよりましか、という応急処置】
【それでいて掛ける言葉は中々に辛辣で、刺々しい。病人にかけるものではないが】

【同時に、先ほどの言葉の意味が変わってくる】
【ただ二時間修行を継続していた、というだけではなく、病態を推してまでの二時間】
【重みが違う。猫が『神殺し』にどれほど本気だったかというのは、充分推し量れるのではなかろうか】

「俺もついさっき聞いた話だが、こいつにとってすごく腹の立つカミサマと遭遇したんで、完膚なきまでに抹殺したいそうで」
「そういう話なら大歓迎としごき続けてたんだけど、ごらんの有様だ」
「…ったく、昨日の豪雨に何時間も打たれた挙句寝る時間すら削ってんだから、本当にマゾヒストかと思うぜ」

【嘘をついている様子はない。ただ、バカなことを考えていると呆れるよう】
【必要最低限のようを果たしたと、不良少女はまたショットガンを取り出し、猫にかけた上着を探ってシェルを二つ取り出した】
【装填作業だろう、銃身の三分の二あたりで割れて、テキパキと弾丸を装填してゆく】

【もう正常な思考が難しいのだろう、猫は不良少女の言葉にも、にへへとだらしのない笑みを零すばかりで】
【瞳の焦点が徐々に合わなくなってゆく。ほうっておけば、そのまま意識を失いそうなほどに】
【いずれの話にも、否定はない。本当なんだよと無言で主張するような、無垢な目をしていた】
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 18:06:30.67 ID:VCpQ1AHAO
>>762
【猫少女が倒れ、最低限の介抱を実行する少女を眺めながら、青年は無言でその場へ胡座を掻く】
【呆れているのか、単純に言葉が出ないのか】
【兎も角、青年はただ黙って少女達の言葉を聞いて、膝に置いた肘、右手で、頬杖を突いた】
【装填作業を始めた少女から、猫少女へと視線を移して、一声、よく通る声で、言った】

馬鹿だな。

【何処の誰だか解らない、今さっき会ったばかりの、しかも病人に掛ける言葉にしては、青年も不良少女に負けていない】
【それも親しくもない相手に対して、だ】
【けれど、その声色の中には色々と複雑な感情が混じっている様で】
【本心≠ゥら相手を馬鹿にしているものでは、なかった】
【青年自身、強さを求めている≠ニいう点では、猫少女とあまり変わらないのだから】

そんな状態でトレーニングを続けてどうするんだ?
俺にはそのカミサマとやらがどれだけ腹の立つ奴なのかは解らない。
だけどな、今の調子でトレーニングを続けていったら、確実にソイツを殺す前に自分が死んじまうぞ。

【猫少女の覚悟を、青年はよく解る】
【青年も、打倒を望む相手が、居るのだから】
【だからこそ、青年は一歩引いて猫少女へ話す】

いいか、自分を救えるのは自分だけ≠セ。
その自分を大切にしないで、どうやってそのカミサマに勝つつもりだ?

【若干語気を強めたのは、何を思ってか】
【自分が説教をする柄でも、立場でもないことは解っていながらも】
【青年は、話すことを止めなかった】
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 18:21:42.30 ID:DtP33zDfo
>>763
【不良少女は、青年が説教を始めたあたりで距離を取り、自分の調子を整えることに専念し始めた】
【なんだかんだで、二時間。こちらも体勢を立て直さなければならないほど疲弊していたからだ】
【表に出す愚を冒さなかっただけ。よっぽど徹底している】

【そして見ず知らずのヒトからのお説教を、猫は妙にニコニコしながら聴いていた】
【表情を見ていると真剣なのが伝わってきて、自分を想ってくれるのがわかる】
【感情を察知する能力がずば抜けた高かったのだ。そして表現も素直】
【15・6の見た目以上に、中身は純真無垢だった】

……ボクは、いろんな人に愛してもらったから。
たくさんの人に救われて、力になってもらったから…その恩返しだよ。
充分大事にしてもらったから…別に、自分がどうなったっていいの。

【笑顔のまま、熱に浮かされたまま吐いた、自暴自棄とも取れる決意】
【瞼は閉じられ、姿勢を直す。硬い地面の上、仰向けに天井と対峙するように】
【上着の下、形のいい胸部がせわしなく上下していた】
【人語に混じる吐息は、初めての風邪に対して苦しみを表現しながら、それでも率直な気持ちを併せ持つ】

……でも、トレーニングで死んじゃうのは、確かに勿体無いかな。
ごめんなさい、ちょっと休憩する。

……でも、眠っちゃうのも勿体無い。せっかくあなたと会えたんだし、何かお話したいな。
どうしてここにきたの? あなたの名前は? ボクはブルーローズで、あっちがハルトだよ。

「竜崎遥人だ」

【人がいいのかお人よしか。無防備を晒しながら、寝掛けの子守唄をせがむ様に猫は笑った】
【自己紹介に呼応して、武器の手入れをする不良少女も応じる。左腕の包帯を巻きなおしているところで、顔すら上げなかった】
【頭上の猫耳が、青年の言葉を待ってピクピクと動いた】
【熱に蕩けそうな瞳は、普通の子猫のようにじーっと青年を見つめている】
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 18:34:36.04 ID:VCpQ1AHAO
>>764
……ったく。
誰かの為に自分を捧げられるなんて、随分と幸せな人生送ってんだな。

【自嘲めいた笑みと共に吐き出されるのは、何か妬む様な、羨む様な、そんな言葉】
【無意識に取り出した金貨を指先で弄くり回しながら、一緒、意識と表情は、何処か遠く】
【すぐに視線を戻すと、各々の自己紹介に合わせて、視線を動かしていく】

ローズに、遥人、か。
……オルカだ。
散歩と、いい修行相手が居ないか探してた。
俺も、倒したい奴が居るんでな。

【詰まるところ、程度は違えど、望むことはブルーローズと同じ、らしい】
【だからこその、先程の発言、なのだろうか】
【キィン───】
【───親指で弾いた金貨が、小気味よい音たてて】
【自由落下する金貨を、右手で掴み取る】
【青年は、基本的に人を信じ切らない】
【猫少女とは反対──異常に警戒心が強い、と言える】
【故に、能力と関係する金貨を弄るのは、一種の警戒の証、なのだが】
【今だけは、本当に無意識に】
【青年は、金貨を握っているのだった】
766 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 18:46:46.58 ID:DtP33zDfo
>>765
「おかげさまでお花畑だよ、こいつはな」

へへ……。

【遥人はどうやらオルカ寄りの思考らしい、同じように、少しばかり憎憎しげな視線を向けて】
【ローズは変わらず、ほにゃほにゃと笑っていた。幸せを噛み締めるように】
【でも、先ほどまでの強硬な姿勢から透ける、自分を軽んずる思考は、多分】
【何かが何処かで掛け違うような違和感が、潜んでいるのだろう】

「……そりゃいいな。こいつも使いものにならなくなったし、代わりにお前と闘ってもいい」
「俺だって人に教えるなんて柄じゃねぇし、自分のノルマもこなしたいんでな」

あー、なるほど。それじゃボクも……、!

【修行と聞いて身体が疼いた遥人が、不意に拳を握って立ち上がった】
【つられて猫も体を起こそうとするが、果たせずふらつき頭を打つ結果となる】
【声もなく悶絶していた。やっぱり上手いこと思考できていないらしい】

「こいつを端に運べば、充分な広さがあるだろ」
「……俺? やだね、どうして獣の運搬業なんてやらされるんだ……」

…うん、なら、退くよ、ちょっと待ってね……。

【…要するに、修行の相手をしてやってもいいが、そのためにはお前が猫を退かせといっている】
【なんとまあ不遜な態度。自分だって乗り気の癖に面倒を押し付けている】
【察して、猫は匍匐前進で移動を開始したが、亀のような速度。充分な時間を確保しようとしたら介助が必要であろう】
【イライラとローズの進撃を見つめながら、ジト目でオルカを睨み付ける遥人。むちゃくちゃである】
767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 18:54:05.61 ID:VCpQ1AHAO
>>766
ま、それもいいだろ。
望んだって、そんな立場になれない奴は山ほど居るんだ。

【自嘲を宿したままの表情で、溜め息混じりにそう言うと】
【遥人の俺様っぷりに、再度息を吐く】

やれやれ…しょうがねえな。

【遥人のジト目から逃れる様に身を起こすと、ローズの介助へ向かうだろう】
【金貨を仕舞いながら、匍匐前進をする猫少女の傍に、寄っていく筈だ】


/ちょいと夕飯です…
/次レス遅れます、申し訳ない
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 19:03:25.30 ID:DtP33zDfo
>>767
ごめんなさい、ありがと……。

【助け起こしてもらって、ローズの笑みは困ったようなそれに変質する】
【謝ってから、礼を述べる。動作の端々から、自分を下に見る傾向が強いと感じれるだろうか】
【他人の為に頑張ろうとするのは、それが原因かもしれない】

【ちなみに肩を借りるなどして端に行くまでの間、ひょっとしたら気付くかもしれないが】
【体温は高いし、耳元で連続する呼吸音や毛皮の下は、しっかり女の子】
【人型の猫でありながら、外面の下は人間寄りであったらしい】

【それが為されて端まで運ばれたら、猫が取り落とした上着を遥人は羽織りなおしている】
【ない袖を通し、拳を開いたり閉じたり。そして猫を運んでもらった礼もない傲岸不遜の仁王立ち】
【たった数分の休憩で完璧に自分を取り戻した、脅威のスタミナをありありと見せ付けてくれる】
【変わらない仏頂面、輝くジト目の琥珀色はきっと、そんな自信のあらわれ】


「かかって来いよ、遊んでやる」


【おいでおいでのハンドジェスチャー。あからさまな挑発】
【闘争に渇いているらしい、軽いボクシングスタイルで構えた遥人は、少しずつ唇の端が吊りあがってゆく】


//了解です、お構いなくー
769 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 19:35:52.66 ID:qSeLEmqeo
>>768
いい、謝るな。
礼だけ言ってりゃいいんだ、こういう時は。

【彼女の傾向を察したのか、思わずオルカはそんな言葉を口にして】
【短く、喝を入れる様に、ローズへ言い放つ】
【もしかすると、猫少女がそれにすら謝罪してしまうかも、しれないけど】

(…全く、こんな無防備で大丈夫か、コイツ)

【肩を貸し、彼女を運んでいる時に抱く感想は】
【思春期の少年的な考えよりも、むしろ保護者が持つ様なソレに近かった】
【ともあれ、何事もなくローズを運び終えたオルカも、柔軟の様なものをしながら、遥人の正面に歩いて行く】

ハッ、遊んでやるのはこっちだっての。
何せ、二時間も動いてた相手だ、負けても「疲れが残ってました」とか言うんじゃねえぞ――ッ!

【オルカとて、其処まで馬鹿ではない】
【口でああは言うものの、その実遥人が回復していることは解っており、手を抜く気は、一切ない】
【バングルを嵌めた左手を胸の前に突出し、曲げて】

《The Golden Goose》――!

【取り出した金貨をバングルの投入口に宛がいながら、叫ぶ】
【顕現する金色の鵞鳥、押し潰した様なその鳴き声】
【開戦の喇叭には、丁度いい――!】

/ただいま戻りましたー!
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 19:54:24.50 ID:DtP33zDfo
>>769
……そう、する。

【痛いところをつかれたと、猫は俯いて苦笑する】
【きっと少しずつ、思うところがある。解決できない自己矛盾と、風邪に冒されながら戦っている】
【それ以上の言葉を続けることは出来なかった】

「その二時間うごきっぱの相手に無様に負けましたってんじゃ、笑い話にもならねぇぞ?」

【軽口の応酬は嫌いではない。戦時中はより昂揚する】
【当初の甚振る戦いよりも、対等以上の試合を望む遥人】
【胸部や腰周りの曲線から乖離した、著しい獣性は、不良を超えて戦鬼】
【闘争を前にして、不良少女は顔色を輝かせるのであった】

【距離はある、開幕を告げた怪鳥の報せと共に、遥人はまず近距離を目指す】
【ショットガンは出さない、まずは様子見とばかり、腰に拳を貯めながら走る】
【この時点で距離はまだ半分、届くべくもない、のだが】

【左足を前に、左半身を突き出し右を貯め、腰の動きに合わせて右拳を突き出す】
【瞬間、風きりの刃が発生。発信源は見えない拳。弾丸の如く打ち出された空気がオルカへと襲来】

【拳法の奥義、百歩神拳】
【開いた間合いを詰めることなく相手に拳をぶち込む、という趣旨の技だ】

【遥人の技術か面積は多少肥大化している、真正面から壁が迫る印象だろう】
【その圧力は長々持たない。防御して凌げば、足を止めた遥人ががら空きである】
【面積の広い体当たりのような力の拡散が起こっているため、直撃すれば数歩分後退することになる】
【風の移動を視覚化できるなら、避けることは容易いかもしれない。あくまで軌道はまっすぐなのだから】

//おかえりなさいましー!
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 20:11:43.93 ID:qSeLEmqeo
>>770
ああ、そーしろ。

【視線と体は遥人に向けたまま、そう言って】
【続いて出る言葉は、軽口への応答】

心配ねえよ、負けねえからな!

【ギャリッ――という、金貨が擦れる、音】
【彼の右手に握られていたのは、四枚の金貨】
【遥人の疾駆と同じタイミングで、一気にバングルへ叩き込まれる】
【鵞鳥の嘶きと、現れる装備――】

《利益を刈り取る者の大鎌》――!

【――それは鎌】
【死神が魂を刈り取るのに使用する様な印象を持つ、柄が長く、刃も大きい大鎌だ】
【一閃、それを薙げば】
【奇妙なことに、障壁の如く迫る拳撃の勢いが、極端に遅くなってしまう】
【まるで勢い≠吸い取られた様に、鎌の周囲が、おぼろげに揺らいで】
【だが、ノロノロと動いているにも関わらず、その拳撃が地面の小石を弾き飛ばしているのは、どういうことか――】

――ッ、しいッ!

【壁を避ける様にして、左斜めに駆け出す】
【直後、両手に構えた大鎌を反転、刃を反対に向けて】
【柄の部分で、遥人の脇腹を狙って、一閃――!】
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 20:25:58.86 ID:DtP33zDfo
>>771
「威勢のいい男だ、そうでなくちゃな…!!」

【威力は控えめ、不意をつき届かせることだけに特化した牽制】
【本来は十二分必殺技足りうるのだが、能力者同士の抗争ではそれ以上の意味を失う】
【奥義の名が泣くぜ、とはその心中の声だ。これでいて連発できないのだから笑えない】

【大鎌の特性が衝撃吸収に近いものだということは、挙動を見ていて掴めた】
【二撃目は使えないのだから、迎撃するには体を動かす必要がある】
【初劇の交錯としては上々、手の内を一つずつ探って互角】

【拳の力を抜くと、差し出したままの左足へと倒れこむように重心を移動】
【それに乗せて右足を差し出し柄を迎撃、足首で受け止めて、ついで跳ね上げる】
【正面から見ると二本の足が歪んだ直線で結ばれる、開脚状態】
【その足の隙間から覗き込み、スパスもどきを構え、やや正面からそらして発砲した】

【分別はついているのだろう、訓練用の非殺傷ゴム弾のシェルだ】
【性質はいつもと同様、射程および集弾性絶無。早い段階で拡散してしまうタイプで、命中しても衝撃を与えるだけ】
【拡散範囲を熟知しているため、円状に広がる外周部の二三発を末端にあて、姿勢を崩そうという魂胆であろう】
【そして反動も心得ている、跳ね上げた足をぐるりと後方に戻しながら腕を伸ばそうとする】

【その瞬間視線が自分の体に隠れるため、オルカを目視しない】
【隙を殺す手段を数多心得る歴戦の遥人すら、どうしても発生するごく小さな空白】
773 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/10(土) 20:29:27.67 ID:7yBSVfDeo
【公園】

うーん……、やっぱり経験不足、です。
いくら技術を磨いても、戦闘で活かせないと……。
特に、能力者さんの戦術は十人十色なわけですし。

【茶色いアホ毛がぴょこんと生えた、レモン色の瞳を持つ小柄な少年】
【邪竜でも封印してるかのように右手には厳重に包帯を巻いていて】
【灰ローブを着用し、左腰には鞘に収められた西洋剣を二本提げている】

だからだから、戦いあるのみですねっ!
模擬戦、募集中ですよー──なんて、大声で言うのは近所迷惑ですし、恥ずかしいですねぇ。

【無駄に大きな声である独り言の内容は模擬戦相手募集中といったもので、聞き取る事も容易だろう】
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 20:46:40.43 ID:qSeLEmqeo
>>772
っと…中々ァ!

【遥人の考えは、概ね正しい】
【しかし、まだ何かしら隠していると疑うべきなのは、戦闘の常】
【柄を蹴り上げられたことで、鎌は中空を舞うかに思えたが】
【即座に引き戻し、刃部分で散弾を受けようと、画策する】
【だが、大鎌では形状の問題で防御には向かない】
【オルカを覆い隠す部分が、少ないのだ】

――ッ!

【結果的に、刃部分をすり抜けた散弾に被弾する】
【箇所は肩、グラリと状態が揺らぐも、大きく体勢を崩すには、至らず】
【それでも、その状態から無理に追撃をしては相手に利用されるだけと考えたのか】
【左手で握った大鎌の柄を、ガツンと地面に叩きつけると、素早く取り出した金貨を、右の親指で高く高く、弾く】

お、らあッ!

【そして、恐らくは遥人も隙が消え、迎撃の体勢が取れているであろう、その時に】
【左手に大鎌を握ったまま、鳩尾――胸部を狙い、鋭い前蹴りを放つ――】
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/10(土) 20:54:46.51 ID:qSeLEmqeo
/風呂へ…入ってまいります
/度重なる離席、お許しくださいorz
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 21:06:10.71 ID:DtP33zDfo
>>774
【瞬間、ほぅと漏れたため息は感嘆】
【隙が出来ることは熟知していたが、そこを突かれて喜んでいる、のかもしれない】
【対処しきれず、腹部に一発受けて、地面を靴が擦る】
【初期開始位置の、半分の半分、距離としてはごく僅かな後退】
【その手ごたえから、攻撃される位置を予測して力をこめていた事も伝わるだろう】
【緩いシャツの下には、剛質に鍛えられた腹筋が隠されている。それが直撃の衝撃を和らげたが】

「……ああ、悪くない。」

【口にたまったものを吐き出し、にたりと笑んだ】
【余裕? 否、喜悦。悦んでいる】
【そのまま右手のショットガンを持ち変える。グリップを逆手に、前腕に密着させた形態】
【まるでトンファーのような構えだが、まだ動けるとばかりに再び、距離を詰めた】
【反時計回りの鋭い回転により、勢いをつけた歩法】
【ハンドガンなら撃鉄が存在する裏面、グリップの根元を、抉りこむようなパンチの要領で意趣返し、脇腹を狙う】

【狙い違わず裏面が命中したなら、瞬間引き金が引かれる】
【側面の装甲が開き排熱の煙を吐き出し、同時に訪れる衝撃】
【魔術的力による衝撃、訓練用非殺傷設定とはいえ、末端部位や間接に命中すればしばらく痺れが取れない威力の、スペルバンカー】

【もし裏面が命中せず逸らされたのなら、大きな隙になる】
【ただし遥人を背後に回してはいけない】
【肘鉄に合わせてトリガーが引かれ、先ほどのゴム弾の収束射撃が飛来することになるだろう】

【これら凶悪の二択を回避するためには、裏面の直撃を避けた上で、遥人を後方に回さない手段が必要になるだろう】
【そのまま固めてしまえば、遥人はオルカの左半身に釘付けられる事になる】
【至近距離での強さは証明済みだが、複合兵装ショットガンの攻撃回避と天秤に賭ける価値はあるだろう】
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 21:07:10.58 ID:9gf2Ofxio
【 水の国 / 病院付近 / 路上 】


【――、病院が近いと言う土地柄、繁華街と言うより『商店街』とでも言う様な通り】
【仕事帰りの人々が疎らに行き交う中…、…一人、車椅子に乗った人物】


(…、…えー、っと。 ……どれがいいんだろ。)
(――、一枚百円くらいの奴で、良いんだけど。)


 ……、取り敢えず、これも三枚位で良いか。


【淡い水色の入院着を着用した――何処か貧乏そうな雰囲気の青年である】
【店先の光を反射する黒髪は、耳が隠れる程度で短めに切り揃えられていた】

【…、…彼が買い求めているのは、『板チョコ』】
【袋を膝の上に幾つか置いており、どうやら何種類か別の銘柄の物を買っている様だった】


【店の位置としては、商店街の入り口にも近く、路地もそう遠くは無い】
【――、何か其の辺りでおかしな事が有ったなら、直ぐに反応出来る位置だった】
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 21:32:25.35 ID:Tgn2zux6o
>>777

あー。病人が買い食いとかいけないんだぁー。

【少年の後ろから、悪戯っぽい響きを含んだ野次が飛ぶ】
【青年が背後を振り返れば、車椅子の後ろに、一人の少女が立っているのが分かるだろう】

【染められた茶色のショートヘア、耳にはいくつもの小さなピアス】
【唇にはラメ入りのルージュ、薄いアイシャドーと長い睫毛が輪郭をはっきりさせている】

チョコレートいっぱい買っちゃってー。
そんなに欲求不満なのー?

【ホットパンツにタンクトップという露出の多い出で立ちの、化粧っ気の多い少女だ】
【片方の手を腰にあて、まるで子供の悪戯でも眺めるかのように、楽しげに笑っている】
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 21:33:16.64 ID:VCpQ1AHAO
>>776
(硬え…!この前戦った奴とは違う、これは純粋に鍛えられた腹筋──!)

【直撃、しかし、期待通りのダメージとは、行かなかった】
【内心、遥人の戦い方には、舌を巻いていた】
【自らの力量、技法、それらを熟知し、発生する隙すら把握し対策を取る、その手腕に】
【脚を、戻す】
【間に合わない、遥人の一撃が、迫る】
【脇腹に接触し、凄まじい衝撃が、襲い来れば】
【ごふっ、と多量に息を吐いて】
【手にした鎌が、左手を離れて、音をたて地面に倒れ込む】
【上空、頂点に達した後、落下を続ける一枚の金貨が、緩やかに回転を始めて──】
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 21:42:01.70 ID:DtP33zDfo
>>779
「……試合終了、か?」

【直撃を確認したら、顔色が急に無表情に戻る】
【武器を落とすという行動、先ほどのクレイモアも気になるが、戦意喪失に見えた】
【こちらの弾丸はまだ一つ残っていたが、相手が立たないのなら仕方あるまいと】

【強者の余裕、だろうか。コインの行く末など気にしない。視線誘導か何かだと思っているから】
【こつりと靴音を響かせて、オルカへとゆっくり接近する】
【くるりとショットガンを正常な姿勢で持ち替え、チェックメイトをかけようと頭部へ。それで終わるはずだった】

オルカ、大丈夫!?

【そのとき、傍から見ていた猫が声をかけた】
【熱にうなされ呼吸は荒いというのに、ピンチの青年を気遣う声を】
【当然のように立ちくらんで、ふらりと地面にくず折れるローズ】
【ため息をつきながら、遥人は視線をそちらへとむけてしまう】


「…まだ終わってねぇよ、邪魔すんなクソ猫」


【射線が逸れた。引き金に掛かっていた指の力が抜け、無防備を晒す】
【まだ終わっていないという事実は、遥人自身が理解すべきであったのに、ここにきてまさかの油断・予断】


【これ以上ない好機――――――!!】
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 21:42:49.99 ID:9gf2Ofxio
>>778

【店のおばちゃんから袋を貰うと――、背後からの声】
【何となく、聞き覚えの有る声だったので。 はて、と車椅子をターンさせ】


…、…違いますよ。 僕一人で食べるんじゃ無いです。
そもそも、一人でこんなには… 、…、ぁー。


【――、多分、一人でも食べ切る自信は有るのだろう】
【微妙な表情になると、車椅子の手摺に袋を掛けて、彼女に目を遣り】


えーっと…、…取り敢えず、お久し振りです。


【一先ず挨拶しておくことにしたらしく、ぺこり、と軽く頭を下げた】
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 21:51:41.60 ID:Tgn2zux6o
>>781

ふーん。
じゃあ、誰かと食べるんだー? それで病人のキミが、わざわざ買出しー?

【こちらを向いた青年を見て、腰に当てていた手を下ろして】
【その挨拶に、こちらは腰を折ることはなく、ぱたぱたと手を振って挨拶代わりにする】

やっほー。ひさしぶりー。
調子はどぉ? って聞きたいけどー。

【青年の調子など、わざわざ聞くまでも無いだろう】
【車椅子に乗った入院着の人間の体調が、万全であろうはずもない】

……あんま良くない感じー?

【それでも、口に出して聞いてみることには変わりないようだった】
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 21:54:15.96 ID:VCpQ1AHAO
>>780
(やっべえ、やっぱつえぇな、コイツ)

【朦朧とする意識の中、フラリと後ろに倒れそうになった時、空を見上げた視線が捉えたのは、一枚の金貨】
【そして思い出す】
【布石≠ヘ、既に打っていたのだった、と】

勝……手にィ……

【ぼそりと、言葉が漏れる】
【ハッキリと覚醒した意識が、飛来する金貨を確認する】
【鵞鳥が、一際高く、鳴いた】
【それだけで、遥人は危険を察知するかもしれない】

終わ、らせ、てん、じゃ………ねええええええええええッ!

【力の限り叫びながら、上体を戻し】
【喚く鵞鳥が、目線の高さまでやって来た金貨を、呑み込めば】
【新たに生み出される、初手≠フクレイモア】
【振るえる両手で握ったそれの、腹の部分で、遥人の持つショットガンを弾き飛ばさんと、フルスイング】
【そして、時計回りに捻った体もそのままに、右の回し蹴りを、彼女の頭部目掛け打ち放つ───!】
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 22:00:45.49 ID:9gf2Ofxio
>>782


誰か、と言いますか――、看護士さん達に、料理得意って言っちゃったら、ですね。
リハビリがてら、何か甘い物作ってくれって頼まれちゃいまして。
…、…お金は払ってくれるらしいんで、別に良いんですが。


【――、料理がリハビリになるのかは不明だが】
【この性格である。 多分、適当に屁理屈で丸め込まれたのだろう】
【チョコレート類を買っている辺り、其の辺りのお菓子でも作るのだろうか】


――、悪くは、無いです。


【―、―問いには、自らの太股を軽く叩きつつ、苦笑して見せ】


二週間位前までは、下半身の感覚が無かったんですが……。
今じゃ、触った位は判りますし。 ――、動かすのはまだ、難しいですけどね。


【体調自体は悪くないが――、問題は其処だけ、と云う事らしい】
【徐々に回復はしている為、彼自身はそれ程に悲観していないらしかった】
785 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 22:11:53.42 ID:Tgn2zux6o
>>784

へー。料理得意なんだー。
……なーんか京ってさー。ベンリに使われてそうだよねー。

【青年の返答に、なぜか少女は不愉快さを、顔に浮かばせた】
【こんな小話からでも垣間見える、そのお人好しっぷりをあげつらうように言う】

びょーにんなんだからさー。
黙ってお世話されてればいーのにー。

【いまだに足が不自由だという口調にも、あまり不便を嘆くような様子もない】

……アタシがその看護婦とかにー。文句言ってあげてもいーよー?
たとえばぁー……。

【唇に人差し指をあて、なにやら悪巧みをするように片目を瞑って思案】
【――そして】

『アタシのカレシに無茶言わないでください!』
……とか?

【にまり、と笑みを浮かべて、悪戯っぽく笑う】
【――この¥ュ女が、青年と恋仲だというのは――傍目にも、無理のある話だろう】
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 22:12:26.38 ID:DtP33zDfo
>>783
「は、不覚(しま)っ……!?」

【油断、油断、油断。あるまじき一瞬、この一瞬があってはならなかった】
【反応が送れ、ショットガンは弾き飛ばされた。握りこむ間をまさに突かれて、あっけなく】

【大型シェルも、引き金が引かれなければただの鉄塊】
【いくら鍛えていたからといって、肝心要の一瞬をぶち抜かれた衝撃は大きい】
【渾身の布石も重なり、防御してワンクッションの防御だけはねじ込めたが、身体が踏ん張れない―――――】
【直撃ダメージは抑えたが、二割から三割。衝撃が脳を揺らし、思考が白化して判断ができない】
【受身も取れないまま背中を壁に叩きつけられて、全身を走る神経信号が混線。ずるりと地面に落ちて、顔を歪めた】

「てめぇっ……!!」

……これは、もう火を見るより明らかだよね。

【頭を抑え、苦痛に呻く遥人】
【仇を見るような目で訳知り顔の猫を見たが、ぎりと歯を食いしばるとオルカへ視線を移した】
【震える拳を突きたて立ち上がろうとしたが、脳震盪と腕へのダメージで立ち上がれず、無様に崩れた】

あの一瞬を見逃さず、逆転した。
ちゃんと待って、掴んだ。

……オルカ、強いね! びっくりしたよっ!! ハルトに勝てる人なんてっ!!

【我がことのように喜び、快哉を叫ぶローズ】
【あらん限りの喜びを表現する姿は、もう自分の事なんか忘れてはしゃぎ、飛び回っている】
【自分の健康よりも、他人の勝利のほうが嬉しいのだろうか。しかも先ほど出会ったばかりの人物の】

「……別にソイツだけじゃねーよ」

【遥人の首が背中側に泳ぎ、瞬間引き戻された】
【硬い地面に頭突きをぶち込み、脳震盪に止めを刺したようにも見えるけれど】
【猫と対照的に、歯噛みして悔しがって、それでいてしっかり認めているらしい】

【自分の敗因と、相手の勝因。一瞬をかぎ分ける反射神経の鋭さを明確に】
【言葉には出さなかったが、無理やり告げた言葉は多分、遥人が数える強者の中にオルカを加えた証だろう】

【地面に額をこすりつけて、遥人は顔を隠す】
【悔しさを隠すためだろうと思われた】
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 22:24:10.24 ID:9gf2Ofxio
>>785


…、 …… ?

【――、疑問に感じたのは、『便利』と云う言葉と、『不愉快さ』だろう】
【前者は彼個人の問題なので置いておくとして、後者】
【其の感情が何処から表れたのか、判然とせず。 『不思議』と云う顔をした】


――、ぃ……ッ!?


【――だが、彼女の告げた言葉で、表情は一変】
【焦った様に顔が引き攣り…、…ほんの微か、顔を紅くして】


…、…い、いや、 結構です!
別に、お菓子作るの嫌な訳じゃ有りませんし!
それに、リハビリだけなのも暇ですからッ!


【…、…なんと言うか、からかいがストレートに入るタイプの人間である】
【ぶんぶんと首と手を振ると、必死で彼女の『提案』を拒否して見せた】
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 22:31:04.32 ID:VCpQ1AHAO
>>786
【確かな手応え、確かな結果】
【渾身の攻撃で、遥人の頭部を蹴り抜いたオルカは、暫く大剣を構えては、いたものの】
【ローズの言葉を、そこから「勝利した」という事実を認識した途端、両足から崩れ落ちる】
【地面に突き刺した大剣にしがみつくことで体裁を保とうとするものの、オルカもダメージを負い、限界であろうことは、明白だった】

いやあ、ソイツは違うよ、ローズ。

【片膝を立てて、両手と体は大剣に預けたまま】
【オルカはそうローズに言うと、顔を隠す遥人の方を向いて、話を続ける】

1R目はコイツの勝ちだった、完全にな。
ただ、俺は2R目に意表を突けた、それだけだろ。

【全体を通してみれば、両者の力は互角か、戦闘の構築においては遥人が勝る箇所が多いだろう】
【間違いない、遥人の方こそ、オルカの中で指折りの強者に数えられたと言える】
【油断──ただその一点】
【今回のオルカの勝因は、当たり前でありながら、その一瞬を逃さなかったことに、あるのだろう】

次戦ったらわかんねーよ、コイツは。
ったく、それにしても…大したもんだ、竜崎、遥…人…

【ガクリ──と】
【大剣に凭れたまま、首を落とす】
【同時に能力が解除されたのか、傍らに落ちていた大鎌と、支えとなっていた大剣が消え、体が前のめりに倒れ込む】

いや…しかし…動けねえ…

【……そういえばこの現場、満身創痍の奴らだらけな様な気がするけど、大丈夫なんだろうか──】
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 22:33:12.89 ID:Tgn2zux6o
>>787

【過敏ともいえる青年の反応に、少女は浮かべた笑みをますます深めた】
【まるで小動物をいたぶる猫のように、さらに車椅子へと――そこに座る青年へと――身体を近づけて】

んふふ……。なーんでー?
遠慮することないじゃんー。

それともー。
ウソつくのがイヤならぁ、ホントの事にしても良いんだよぉ……?

【媚びた仕草で、不自由な青年にすりより、睦言でも囁くかのように言う】
【――当惑するような態度を見せる限り、少女は見境なく、青年をそうやって、からかう≠セろう】
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 22:44:02.50 ID:9gf2Ofxio
>>789

【接近するリョーカ――、普段ならば、後退りする場面だが】
【細かい動きの利かない車椅子では、店に突っ込むのがオチである】
【…、…結果的に、体勢としては現状維持をするしか無く】


ぃ、いや、ですから、その、……遠慮とかじゃ、無くて。
……元々、そういうのは要らないって言いますか――、その。
あ、いや、別に、リョーカさんが迷惑って訳でも……、ぁー。
えーっと、取り敢えず、離れ―、 ――っ!?


【――、次の言葉には、一目で判るほどに頬を紅くし】
【声にならない呻き声の様な物を発すると…、…無理矢理に、深呼吸して】


…、…や、やめてください。


【―、―何と言うか、『情けない』と形容される顔をして】
【若干涙目になりつつ、必死に搾り出した声と共に、双眸を彼女へ向けた】
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 22:52:02.20 ID:DtP33zDfo
>>788
…ボクさ、間違い探しは嫌い。
言われなくたって、自分は案外気付いてるもの、だからね。

…だから、ハルトから一本取れたのは、君がその一瞬を見逃さなかったから。
これは間違いないことだよ。

【反省や後悔は、空いた時間にいくらでも出来る】
【自分はどうやったってついてくる。思い出す機会は多い】
【そうやって重箱の隅をつつくより、美点を美点と認め、好いといえることが重要なのだと、猫は笑った】
【ローズの精神構造は、それが得意に出来ていた】
【その対価が自分嫌いかもしれないけれど、それでも猫は、人のいいところを見つけると、嬉しい】
【それでよかった】

「……なら、アレだ。引き分けだ。次あったらボロクソにしてやるから覚悟しとけ」
「今度は猫抜きでやろう、訓練じゃなくデスマッチ、当然実弾、死んだら負けだ」

【戦闘前に見たとおり、遥人は筋金入りの自己中である】
【敗北したという事実を認めたくないらしく、必死に並べ立てた『引き分け』の理由付けと負け惜しみ】
【挙句、これはローズのせいであるとまで言い切って仕舞う。なんという俺様】

【しかし、隠した顔色をローズは知っている。知り合いから散々聞いた】
【こういう状況下で素直になれない類の人種なのだ、遥人は】

≪人それを―――――ツンデレという……≫
「おい赤、ちゃっかり混ざってんじゃねぇよ。後変な呼び方するな」
わ、リズだ。……どうしてこんなところにいるのかな?

【入り口から妄言を蒔きつつ現れたのは、身長180強の犬男】
【非常に画体のいい上半身を惜しげもなく露出し、猫と同じように全身が赤い毛皮で覆われている】
【毛皮より明度の高い赤髪を鉢巻で掻き揚げて、なんとまあ阿呆を絵にかいたような面で歩み寄ってきている】

≪1、ローズちゃんと遥人ちんのGPSが同じ場所≫
≪2、ローズちゃんのバイタルは常にチェック中≫
≪3、昨日の今日でもしやと思って探しに着てた≫

「……いつの間に俺の携帯にまでそんなもん仕込みやがった!?」
それよりボク、なんかモニタリングされてるんだけど……

≪それでお三方、特にそっちのにーちゃんと遥人ちん≫
≪病院行くなら運んでいくし、応急処置でいいならキットがあるから手当てするよーぅ?≫
≪何ならご飯も食べていくかい? キャンプセット一式詰んであるし、晩御飯や屋台用の食材もばっちり買い込んで来た!≫

【なんとまあ用意周到な犬っころで、閉鎖していたガレージ扉を開けると、すいすいーと未来バイクが入場】
【駆動にタイヤを使わないエアバイクと、趣味性の強い流線型デザイン】
【取り付けられたサイドカーには、なるほど救急箱が既に用意されていた】
【さらに後部タンクには、どう見ても長期旅行用と思しき装備がパンパンに詰まれている】

【…呆れ果ててモノも言えないローズと遥人を他所に、犬はニコニコ笑っている】
【どんな要望を告げたって、よほど無茶でなければ叶えてくれる。…そんな妙な頼もしい、犬っころがそこにいた】
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 22:55:21.52 ID:Tgn2zux6o
>>790

ふふっ……っ。

【森島の必死の拒否の言葉に、ようやく少女の動きが止まる】
【顔をうつむかせて――】

っく、っあははははは!!

【――次の瞬間には、声を上げての大爆笑だった】

おっかしー! 京おっかしー!
ちょー必死なの! あははははは!
ちょっと泣きかけてるしー! ウケるぅー!

【こちらは青年とは全く違う理由で、目尻に涙を浮かべながら、腹を抱えている】
【しばらく、笑いやむまでに時間を要するだろう】

っく、はー、っ、っもー、京おもしろすぎー。

【人差し指で、涙を拭いながら、ようやく少女は態度を落ち着かせた】

でもー、京ってさー、何でも言う事聞いてくれる便利なやつだと思われてるからさー。
たまにはー、我侭言って誰か困らせてやんなよー。

【――くくく、と言葉の端々に笑声が浮かぶものの】
【どうやら、それは凌花なりの助言、のようなものらしい】
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 23:07:27.20 ID:9gf2Ofxio
>>792


…、…ふぅ。

【――、彼女のからかいが終わったと知ると、安堵の溜息】
【怒るよりも先に、逃れられた安心感が上回ったのだろう】


……、笑わないでくださいよ。
全然、なんにも面白くないです。 なんにも。


【…、…それから、笑い続ける彼女にジト目】
【「ちょっと怒ってるんだぞ」とアピールしたいのかは不明だが、】
【頬がまだ少し紅い為に、滑稽な感じとなってしまっていた】


【――、落ち着いたのを見れば、車椅子の上で軽く姿勢を変える】
【どうやら迫られた時に、腕を使ってちょっと動いていたらしい。必死である】


…、…『我侭』、ですか――?

それ、前にも別の人に言われたんですけど……。
……、ぅーん。 ―、―何だか、よく判らないです。


【「例えば、どんなのですか?」――、そう尋ねる彼は。不思議そうな表情】
【軽く唸って考えてみたが、具体的に如何云うことをすれば良いのか判らない】
【……、自分では、今でも十分、我侭な積りでは有るのだが】
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/10(土) 23:12:56.60 ID:VCpQ1AHAO
>>791
……ハハッ。
まあ、褒め言葉は素直に受け取っとくよ。

【死力を尽くして仰向けの状態になるよう体を動かす】
【笑う気力は残っているのか、ローズの言葉に、笑みを漏らした】
【そして、相変わらずの遥人の言葉を聞いて、更にそれを深める】

会って数時間だけど、ブレねえなあ…お前は。
上等、だ。
次はラウンド1から勝ちに行く。

【堂に入った遥人の様は、嫌な気持ちになるというよりもむしろ、今のオルカにとって、清涼感さえ感じる様なものだった】
【そして、「そういうのをツンデレっ言うんだ」と言って、からかってやろうと思ったら───】

…………………………えーと、どちら様?

【───先に言われた】
【いやそれよりも、突然現れた犬の獣人に、困惑を隠せない】
【彼ら、彼女らの会話から察するに、知り合い、或いはローズの保護者といったところだろうか?】
【困惑しながらもそこまで頭を働かせるが、途中で思考を、放棄】

ああ、まあ、いいや、頼む。

【そして オルカは 考えることを やめた】
【とりあえず、この分なら飯と寝床は確保出来そうだ、なんて考えながら】

………………グウ。

【眠りに、ついてしまった】
【寝顔は、たいそう満足気だったそうな──】


【●●●●●●●】
【オルカ、使用金貨七枚】


【───空、四者が立つ、遥か上空】
【金色の鵞鳥が、呟いた】

《賢者は一枚♪愚者は百枚♪賢者は一枚♪愚者は百枚♪賢者は────…………》

【不気味な呟きは、誰にも聞こえない】
【オルカにさえも、聞こえない────】



/お疲れ様でしたー!
/明日が早いので名残惜しいですがこの辺で…ありがとうございました!楽しかったです!
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 23:24:00.67 ID:Tgn2zux6o
>>793

あーん、怒んないでよー。

【ジト目で見つめてくる青年に、笑いながら手を振る】
【本当におもねる気があるのかどうかは、甚だ疑問である】

……なーんかそーゆーの、むかつくなー。

『苦じゃないからやってあげるー』
お前は聖人君子かっつーの! ……的な?

【――最初に見せた不愉快さをぶり返すような表情で、凌花はそんな例えを口にする】

……アタシ頭良くないからー、わかんないけどー。
好きな子にはねー、かっこ悪いトコもみせとくもんだよー。

【そういう凌花の態度は、どこかしら――普段の軽い調子にそぐわない、真摯なものがある】

……あーあー、なーんか白けちゃったなー。

【だが、すぐに態度を翻したように言った】
【退屈そうに肩を落とす姿は、確かに気落ちした風にも、見える】
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 23:34:07.43 ID:DtP33zDfo
>>794
「……ふん、次は俺の勝ち越しだ、他はない」

【ブレないといわれて、一瞬肩が動いた】
【勝敗についてはいいが、最近とある案件で自分が揺らいでいる事は自覚していたためで
【そういう表情を見せたくないのだろう、額を地面に擦りつけ、土の味を噛み締めながら、減らず口を叩いた】

≪おーぅ、ローズちゃんの保護者、リズヴェルグだぜーぃ≫
≪夜中に『いぬや』って屋台やってたりするんで、機会があったらよろしくーぅ! メニューは日替わりだから、運次第ね?≫

【テンションが高い、まさに能天気そのものだが、ちゃっかり屋台の宣伝を挟むあたり、中々に強か】
【ビシィと指二本、空軍式敬礼を決めて見せても、漂う三枚目の気配は拭い去れなかった】
【猫も遥人も自覚があるのか、揃って重苦しいため息。いつもどおりといっていいらしい】

≪いよっしゃぁ、リズにおまかせー!≫

【お墨付きをもらえたらしめたものと、リズはテキパキと準備を始め、そしてすぐさま万全の用意を整えた】
【病人向けの卵粥を仕込み、この場の四人分+、明日の朝一食分】
【使い捨てコンロの上になべを置いて、火を入れて食べてね☆と冗談めいた丸文字メモを添付】
【それから気絶したオルカを簡易マットレスの上に運んで寝かせ、打撲や擦り傷に止血やシップを張って添え木を当てた】
【一晩寝れば楽になるであろう事を見越し、工場全域に簡易な結界まで張って】

【まあその後は、遥人も同じように手当てされ、ローズは風邪薬を飲まされ、何故か三人で軽く騒いでから撤収】
【サイドカーにはローズが括り付けられ、最後まで遥人は残り、彼が目覚める直前になって姿を消すだろう】
【立ち去る瞬間振り返り、期待に満ちた目で身じろぐオルカを見た、らしい。現場に立ち会うものはない】


//お疲れ様でしたー!!







≪ローズちゃん、風邪引いちゃうんだ。……これはちょっと大変なことになったな≫

≪人間に近すぎる…のかな、まったく例のない話だからねぇ、哲学者の卵を原点とする生物なんて≫

≪…あの子は、どうなるのかな。楽しみではあるけど、心配だな………≫

≪いいほうに転べばいいけど……生きて欲しいよ、誰にだってさ≫

≪……彼には、言えそうにないぜ。ちょーっとヘヴィ過ぎる≫

【何処かの研究施設、独り言が聞こえた】
【全体的に暗く沈む、部屋の雰囲気と共通。彼は常に重々しい口調】
【彼の兵器が塗りつぶした、暗黒の未来。奇跡の輝きを信じたい彼にとっては、何もかもが不明瞭で】

【回りだした車輪の行き先は、きっと無音でくるまれて探れなかった】
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/10(土) 23:42:34.74 ID:9gf2Ofxio
>>795

【――、頭では判っても、心は従わない】

【…、…多分其れは、自分が『目に見える見返り』を求めないからだろうか】
【何かの行いで返してくれ、とも、何かのお礼をしてくれ、とも、思わない】
【――其れよりも、もっと欲しい物が有るから、自分は『そう』なのだろう】

【或る人は、それを『愛』と呼ぶのかも知れないし】
【もっと簡単に言えば、『好意』や、――『存在の承認』と呼べるのかも知れなかった】



【 ――、思考から脱却すれば、彼女が見える 】


【…、…其処で一つ、何かピンと来たような気がした】
【不愉快さの根源も、早い話がそう云う事なのだろう。 ……だから、思いついた事を言ってみる】



――、じゃあ、今度お見舞いに来てください。


…、…看護士さん達は親切ですけど、やっぱり、何か違いますし。
リハビリは痛いですし、しんどいですし、全然進みませんし。
ご飯は同じ様なのばっかりですし、……友達には、入院なんて報せてませんし。
……、何て言うんでしょう。 誰かに来て貰えないと、『寂しい』んです。僕。



【――、少し気恥ずかしいし、カッコ悪いが、悪い気分ではない】
【強がったような照れ隠しの微笑を浮かべるも、矢張り、少し弱く】
【…。…同時に、促されなければ言えない様な所が駄目なのだろうな、と、考えた】
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 23:56:35.78 ID:Tgn2zux6o
>>797

……は?

【急に気もそぞろ、といった風情になり、視線を森島から外していた少女は】

【その持ち出された提案に、ぽかんと口を開けて答えた】
【正面の青年の顔を、まじまじと見つめて――】

……。
……はー。

【なぜか、溜息をついた】

京ってさー。
なんてゆーか……天然だよねー。

【好きな子にはかっこ悪いところを見せろ=z
【その凌花の台詞を受けて出てきた言葉が、態度が、これである】

【森島にその気≠ェあるにせよないにせよ】
【ジゴロ≠フ名で呼ばれても、仕方のないことだろう】

……ま、いーよ。
しばらくはアタシもヒマみたいだしー?

なんか欲しいもんとか、あるのー?

【それでも、少女は苦笑気味に笑い、森島の提案を受け入れた】
【何か見舞いの品でも欲しいか、と尋ねる以上、それが社交辞令でないことを知らせるだろう】
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/11(日) 00:08:24.51 ID:s6QgCwHwo
>>798


……、…? ――何が、ですか?

【――、顔を見詰められたのだから、何か付いているのだろうか】
【軽く右手で顔を触ってみるも、特におかしな物は付いておらず】
【益々昏迷の度を深める、と言った状況を呈していて】


…、…ぁ、何か欲しい物、ですか――。
そう、ですね。 ……、何か読む物でも、持って来て貰えると嬉しいです。
ファッション誌でも、文学でも。何でも読むんで、何でも良いです。


【――、普段なら、遠慮するところなのだが】
【意識して『言葉に甘える』と云う行動を取ってみている彼は、】
【何となく慣れない様な対応をしつつも、嬉しそうな顔を作っていて】
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/11(日) 00:16:32.10 ID:sSXm3A2Jo
>>799

いーよいーよ、気にしないでー。

【特に森島に、説明を行うつもりもないらしく、そんないい加減な一言で話題を断ち切る】
【機嫌は直ったのか、余裕のある笑みで混乱する青年の姿を見ている】

本かー。
んー、じゃあ雑誌くらいなら持ってってあげるよー。

【本、には余り興味が持てない少女は、注文に難しい顔をした】
【――だが、ファッション誌ならば、少女の得意分野でもある】
【男性向けのファッション誌には、それほど知識があるわけでもないのだが、皆無と言う訳でもない】

……それじゃ、そろそろ京は病院戻んなよー。
送ってってあげるからさー。

【そう言って、自然な動作で車椅子の後ろに回って】
【止めなければ、凌花はなんでもない風に、車椅子を押し始めるだろう】
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) :2011/09/11(日) 00:25:54.96 ID:s6QgCwHwo
>>800

【――、釈然としない様子だが、飲み込んだらしい】
【彼女が快諾してくれた事に、こくり、と真面目な顔で頷くと】


…、…ぁ ――、どうも。


【身長こそ170cm強は有るものの、森島は細身な方である】
【女性であっても、車椅子を押すのは然程苦心しないだろう――】
【…、…だが、彼の方は。 何となく座りが悪いらしく、むず痒い様な顔をして】


――、ぁー。 …、…チョコレート、要ります?


【――、こんな時間に女性に、菓子を食うかとは普通尋ねない】
【矢張り、アホか何かなのだろう青年は。 それでも、病院まで楽しげにしているだろう】


/この辺りでしょうか、お疲れ様でしたー!
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/11(日) 00:31:32.84 ID:sSXm3A2Jo
>>801
/おつかれさまでした!
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/11(日) 20:31:14.27 ID:HpuO96kpo
【住宅街、公園】

けほっ、けほっ……うーっ…へ、部屋でじっとなんか、してられないよ……。

【ベンチに腰掛ける、具合が悪そうな少女が一人】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【それに加え、レッグ・アームウォーマーとマスク装備】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々自身の蒼を反射してきらりと輝く】

【時折くしゃみをしたり咳き込んだりしながら、人差し指を立て指揮者の如く振る】
【猫の正面、異能の証明か二本の線が踊っていた】

【青い光を放つ、サイリウムスティックのような『線』】
【互いに打ち合いチャンバラを演じたり、地面にぐりぐりと円状の溝を掘ったり、戯れているようにも見えるけれど】
【操作を行っている猫本人は真剣だった。意味があるのかも知れない】

……なんか知らないけど、ちょっと線使うのが楽かも。
風邪のせい? ……まさかね。

【熱っぽい吐息、ふらつく上半身、潤む緑の瞳】
【調子はよくなさそうだけれど、線の操作に没頭しているらしい】
【一人遊びにも似た異能に没頭しながら、時折目を擦るなど集中が途切れる瞬間がある】
【あまり体力は残っていないのかもしれない、公園に誰かが侵入しても対応が遅れそうだった】
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 20:56:15.21 ID:WiFlQ75G0
>>803

 これは、驚いた……

【その者が想像していた光とは、剣が光に反射しているとばかり勘違いをしていた】
【近寄って導き出した結論とは、一人の獣人が何やら操作している画であり】
【少なくとも警戒心というものがない事が伺えられる、そんな声色だった】

 あ。

【だが然し。その「近寄る策」というのが問題であった】
【獣人が振り向いたとして、突如現れた銀色髑髏顔の漆黒ローブ異形を如何思うのだろうか】
【異形が察した頃には既に時は過ぎ、何とも気まずい雰囲気が異形を包み言葉を零すのだった】
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/11(日) 20:56:32.27 ID:HpuO96kpo
>>803
//申し訳ありません、取り消させていただきます
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/11(日) 20:58:52.43 ID:HpuO96kpo
>>804
//ぬぉおおぉお本当にすみません、急に出かけることになってしまいました
//これはなかったことにしていただけるとありがたい、本当にすみません…
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/11(日) 20:59:39.04 ID:gxAjyYhqo
【街中から少し歩いた郊外、公園】

【その一角に壊れた橋がある。跳ね橋なのだが、中央部分が崩落しているのである】
【何でも幾週か前に此処で能力者の戦いがあり、その影響で落ちたとか】

事件当日は雨で深夜で、少し離れた高台では携帯が見つかっている
ここで死んでた彼女の遺書には、娘に全てを託すと記してあった……ねぇ。

……にしても、橋を壊すってどんな戦いなんだか

【で、その橋の先端、下の川を見下ろすような位置に男が居た】
【黒いロングコートに金髪長身、腰には左右三本・計六本の刀剣を下げていて】
【しゃがみ込んでとある一点の地を撫ぜる様子は、何かの調査のようでもあるが―――。】
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/11(日) 21:01:07.51 ID:WiFlQ75G0
>>806

/おーそうでしたか。いやいや、大丈夫ですよ。いってらっしゃいませー
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 21:19:38.02 ID:/dmfYwCDO
>>807
やあ、こんばんは!元気?

【その少年は、背後から男に声をかけながら歩いて来ました】
【セーラー服を着て、校則をきっちり守った黒髪の、何の変哲も無い高校生程度の少年です。右目に眼帯を着けているのを除けば、ただの少年にしか見えません】

何してるの?不審者?夜に幼い女の子はいないと思うよ?

【スカートをふりふりしながら少年は男に近付いて、それはそれは無邪気な笑顔を向けたのでした】

810 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/11(日) 21:33:54.22 ID:gxAjyYhqo
>>809

ん……あぁどうも、こんばんは?
……ええと、俺は元気だが、不審者と間違われるのは残念だね

やってるのはちょっとした調べ物で、調べてるのは女の子じゃない
いや、女ではあるが……彼女は既に死んでるんでね
そんなことより、俺としては学生君の夜歩きのほうが「何してるの」って感じかな

【かけられた声に反応して、男は少年へと目を向ける】
【そして落ち着いた様子――というよりどこか慣れた様子で、返事をして】

【また続けざま、相手にここで何を、という質問を返す】
【やりとりは、何処か無難。また男は言葉を交わし合いながら、ゆっくりと立ち上がる。】
811 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 21:46:13.14 ID:/dmfYwCDO
>>810
え?つまりロリコンじゃなくて死人好きなの?なんだ、気が合うなー!
僕も好きだよ!いいよね、死人!

【少年が話し掛けた男は死んだ女性を調べているようでした。少年はぶっちゃけ内心ドン引きですが、そんな危険人物の機嫌を損ねてはいけません】
【死人よりは女の子の方が好きですが、ここは笑顔で話を合わせておきます】

何って、嫌だなあ、今自分で正解を言ったじゃないですかー
夜歩きですよ、夜歩き、見てわかりま…あっ
…ごめんなさい、口が滑りました、悪気はないので怒らないでくださいかっこ棒読み

【さっき自分で夜歩きと解っていたのに、わざわざ聞いてくるなんて、この男の人はなんて変わった人でしょう、死人を調べている事と言い、少年はただならぬ気配を感じます】
【ついつい調子に乗って口が滑りましたが、よく解らない人を変に刺激すると後が怖いです、こういう時にすぐに謝っちゃうくらい少年はヘタレなのでした】
812 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/11(日) 21:48:03.86 ID:wdZUdwr7o
【公園】

うーん……、やっぱり経験不足、です。
いくら技術を磨いても、戦闘で活かせないと……。
特に、能力者さんの戦術は十人十色なわけですし。

【茶色いアホ毛がぴょこんと生えた、レモン色の瞳を持つ小柄な少年】
【邪竜でも封印してるかのように右手には厳重に包帯を巻いていて】
【灰ローブを着用し、左腰には鞘に収められた西洋剣を二本提げている】

だからだから、戦いあるのみですねっ!
模擬戦、募集中ですよー──なんて、大声で言うのは近所迷惑ですし、恥ずかしいですねぇ。

【無駄に大きな声である独り言の内容は模擬戦相手募集中といったもので、聞き取る事も容易だろう】
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/11(日) 22:00:22.31 ID:gxAjyYhqo
>>811

……あー、いや、なんて言ったらいいかな
別にそういう趣味じゃないし、その女性が好きってわけでもないんだが
以前から知り合いだったんでね、一応生死を確かめようかと―――。

【困ったな、というようにこめかみを掻きながら男は言う】
【とはいえ大して気にする様子もない辺りから人柄が覗えるが】

いやいや、学生が夜に出歩くのは宜しくないんじゃないかってことさ
今の高校生辺りの生活習慣なんて知らないから、それは普通なのかもしれないけどね

【と、彼はそう言ってから言葉を切って、両手を所在なさげに柄の上へと置いて。】
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/09/11(日) 22:12:25.48 ID:ClyOqMd/0
【広場】

――――――ったんだよ!お前らじゃなァ!!!ひゃははは!!

【周囲に大きな人だかりが出来ており、それらは扇状に中心部を見つめているようだ】
【彼等の焦点にあるのは一つ、異質な服装をした少年であった】

【周囲を焼き焦がすかのような真っ赤な短髪】
【それに相応するかのような深い漆黒の双眸】

【未熟といえるであろうか、幼さが顔にまだ残る少年】
【大人になれば恐らく精悍な青年に成りそうな、整った顔をしている】

【肩の上のほうに、淡い蒼色に輝く小さな光球が浮かんでおり】
【それは時折、ふよふよと浮かびながら動き回っている】

【赤い、いや真紅に近いほど鮮やかな羽織を着ており、見る者を安心させる。が】
【反発するかのように右手には付けられた無骨な手甲があり】

【その拳部分には決して拭えない黒ずんだ血痕がこびり付いていた】

【また、左脚に傷口など一切見当たらず、少年自身も何の不自由もしていないように見えるのだが】
【何故か、一本の杖で身体を支え続けている】

―――おめェら程度の一般ピーポー、俺たち能力者相手にとっちゃァごみ屑同然なんだよ、ごみ屑!

覚えがあるだろ?記憶に有るだろ?“ストレス解消”のためにボコられ、殺される

そんなお前らの隣人、友人、家族、恋人!!無力であるからゆえ奪われる悲しい感情ォ!!

分かってんのか?分かってますかァ!?劣等の凡人の皆さァんッ!!見てない振りしてんだろォが!!

【彼等が少年を見る目には、全て怒気が篭っており】
【中には、武器を手に取り、今か今かと殴りかかろうとしているものもいる】

なら戦えよ、手に武器を持ち!怒りに身を任せ!心に殺意を灯せよ!

“ここに俺という能力者がいる”この状況を、自分の力でぶっ壊して見せろよォ!!!

【声を荒げて言い放つ少年の言霊には】
【今まで苦汁を飲まされ続けてきたであろう一般人たちの怒りに火をつけることはたやすかった】
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 22:17:18.27 ID:/dmfYwCDO
>>813
…あ、え?そ、そうなんですか?
あー、そうかよかったー、話合わせて損しましたよー

【男の人が言うには、死人フェチじゃないらしい、少年はひとまず安心します】
【しかし、少年は心の片隅で感づいていました、それは根本的な問題――この男の人が、危険な人物の可能性があるという事に】

ああ、それはいけない事だと思います、学生は夜遊びしてはいけませんよね。最近は夜中でも学生が――

【ビビりな少年は、貼付けた笑顔をしながらも男の人の動きを一挙一動見逃さずにいました。もしかしたら、油断を見せた瞬間にその剣が僕の腹を貫いているかもしれない――そう考えると、気が気じゃありません】
【しかしそれは功を制します、なんと男は柄に手をかけたじゃありませんか。しっかりと注意を向けていた少年は、やられる前に阻止が出来ます】

――――――。

【空創壁】
【少年は、自らが生まれ持つ力に、そういった名前をつけていました】
【カッコつけたい盛りの少年は、少し洒落た名前を着けましたが、簡単に言うとそれはバリアを張るだけの力です】
【ですが単純なだけに応用もでき、少年は目の前に張ったバリアを素早く男の人に撃ち出します】
【ベニヤ板程度の硬度しかありませんが、当たれば男の人の動きを阻止する事くらいは出来るでしょう】
816 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/11(日) 22:29:56.90 ID:gxAjyYhqo
>>815
/すみません、ちょっと展開に自信が無いので絡みを切らせて頂きたいです
/また機会があれば是非と思うのですが……ごめんなさい、お疲れ様でした
/無責任な形になってしまい、本当に申し訳ないです
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/11(日) 22:37:37.36 ID:/dmfYwCDO
>>816
/はい、解りました
/少しやりにくい展開でしたね、申し訳ありません。お疲れ様でした
818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/11(日) 23:05:03.99 ID:EhYKtY9Mo
>>814
/まだいらっさいますかと聞いてみるテスト
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/11(日) 23:05:29.37 ID:EhYKtY9Mo
>>814
/まだいらっさいますかと聞いてみるテスト
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/09/11(日) 23:15:46.30 ID:ClyOqMd/0
>>818
/まだ居ます!
/たぶん!
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/11(日) 23:35:24.85 ID:EhYKtY9Mo
>>820
/多分ですか。つまりは居ない可能性もある、と
/であれば在席が確認できるまで待ちま……嘘です、よろしくお願い申し上げます
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/09/11(日) 23:40:12.81 ID:ClyOqMd/0
>>821
/当然ながら生存しております!
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/11(日) 23:53:13.28 ID:EhYKtY9Mo
>>814
【夜も更け行く繁華街、広場の只中。立ち込める人いきれを厭うように】
【片眼を眇め、醒めた視線で群衆を遠巻きに見据える野次馬が居た】
【薄青い紬に、花の刺繍をあしらった白い帯。素足に雪駄、腰には刀――】

力が無ければ奪われるが儘ってのも、至極道理ではあるけれど……俺達≠ヒ。
随分傲慢な物言いをするんだな、お前。能力者の代表にでもなったつもり?

【それ≠ヘ一触即発の空気なぞ、元より読む気も無いのだろう。気怠そうに口を開けば】
【さらり、桜色の唇で皮肉めかした台詞を紡ぐ。澄んだ声は音量こそ無いものの良く透るため】

【或いは群衆や少年へと届き、燃え盛る修羅場に水を差すことも適うだろうか】
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/09/12(月) 00:06:29.28 ID:MYSPql4S0
>>823

能力者代表ォ!?ひゃはは!!笑わせてくれるねェ!!ああ笑わせてくれる!

あんただって見下してんじゃねェのか!!!“能力者”さんよォ!!!

【少年が軽く笑い声を上げると同時に】
【多量の視線が、彼に突き刺さった】

「なんだよあいつ…舐めやがってっ!!」

「其処の糞餓鬼の仲間だ、仲間だろう・・・!」
「許せない、私たちを踏みにじる能力者たちを、許せないッ・・・!」

【ぎりぎりの処で攻撃しかかるきっかけが無い為、跳びかかってこないが】
【やはり、その眼には“能力者”という人くくりに対する憎悪が感じられた】

【愉しそうな少年はともかく、周囲の群衆たちには、その思いは届かない】

逆に聞いてやるよあんた、俺たちは少なからず“凡人”に迷惑、もとい阻害を与えて自由気ままに生活している

それをやってないなんざ絶対に言わせねェ、いや“いえねェ”よな!?

俺たちが能力者である限りはよ!

【言い終わると同時に少年は両手を宙に掲げ、大声で叫んだ】

俺の名はヴァーデッド・劫火・ニコラスッ!!覚えとけ群集ゥ!!!偽善のあんさんよォ!!!

俺はこの状況が憎くてムカついてたまらねェ!!!力が無いから“機関”とかに弄ばれるテメェらがイラついてたまらねェ!!!

変えたいんだろ!!サッサと――――――かかって来いよッッ!!!

【言い終わると同時に、周囲の人々が少年に向かって跳びかかり】
【そのうちの彼に近かった数名が、持っている鈍器で殴りかかった】

825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/12(月) 00:17:18.01 ID:hEVyk3Hv0
825 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![] 投稿日:2011/08/28(日) 01:15:46.09 ID:ewD5uF1tO [1/2]
あやベンって五大陸潰しだろ
よくも平気な面してなりきりに参加できるな

828 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2011/08/28(日) 01:32:31.97 ID:19X5tEVY0 [2/4]
>>825
根拠は?

829 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![] 投稿日:2011/08/28(日) 01:35:35.32 ID:ewD5uF1tO [2/2]
>>828
愚痴スレで晒された五大陸潰しのIPの数字部分とあやベンの五大陸使用キャラのwiki編集履歴に残ったIP
その2つが完全に一致する

830 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2011/08/28(日) 01:40:47.29 ID:19X5tEVY0 [3/4]
>>829
もうすでに痕跡が消えてて分からないが
本当だとしたら狂気だな、それで平然と五大陸でロールしたり
まぁ普通に愚痴スレに誤爆したりするアホだが

832 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー![sage] 投稿日:2011/08/28(日) 01:43:57.87 ID:19X5tEVY0 [4/4]
と思ったらイベントキャラの方か、確認した
完全にイカレてますな、むしろ五大陸潰し発言は能力者を破壊するためでは?
ラグナ以上に実害あるし即刻なりきり全土で閉めだすべきだな
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) :2011/09/12(月) 00:19:16.30 ID:o0TLNaIP0
タルチオーク:ex14.vip2ch.com
アリシア:ex14.vip2ch.com

「【蟲毒人形】アリシア」の編集履歴(バックアップ)
2011/08/22 (月) 00:42:11 [ 最新版 | ソース | 編集者 : deltaace ]

「【暁天機身】アルテナ&【凶顎銘機】フォルネ」の編集履歴(バックアップ)
2011/08/16 (火) 17:06:34 [ 最新版 | ソース | 編集者 : deltaace ]

「【防衛震機】タルチオーク」の編集履歴(バックアップ)
2011/08/20 (土) 13:57:54 [ 最新版 | ソース | 編集者 : 61.24.86.236 ]


25 :管理人★:2011/08/25(木) 14:38:24
これは、特に、害であると判断されたIPです。

pw126159100085.97.tss.panda-world.ne.jp 書くことの数は139です。 内容はそうです。自演であること。

61-24-86-236.rev.home.ne.jp 書くことの数は410です。 内容はそうです。能力者スレアリーナ、五大陸潰しであること。


ex14.vip2ch.com
ex14.vip2ch.com
能力者スレあやベンのIDと五大陸のあやベンのキャラフォルネのIDは一致
タルチオークの書き込みIDと五大陸あやベン使用キャラアリシアのIDは一致
wikiのアリシアの編集者とフォルネの編集者は一致
あやベン=フォルネ=アリシア=タルチオーク=公開IP

愚痴スレにも大量に書き込んでいるし他スレを潰そうとする害悪は早急に規制をかけるべき
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/12(月) 00:50:24.13 ID:jSHeTtT5o
>>824
【突き刺さる害意の視線がやたらと勘に障るのを堪え、野次馬は皺の寄った眉間を揉みほぐし】

……鬱陶しいし暑苦しい、何より見当違いも甚だしい。
今のオレが見下してるのは、目の前で馬鹿やってる餓鬼一人だけだ。

【僅かに目に掛かった夜空色の髪越しに、群衆をちらと一瞥。それから少年へと視線を遣る】
【愉悦の笑みに対し、向けられたのは冷えきった鉄面皮。舌端は火を吹くが如く、棘を帯びた皮肉を連ねる】

仲間?……冗談だろ。確かにあの面には見覚えがあるけど、こんな愉快なお友達は居ないよ。

戯言だな。そうせずに生きている奴だって、世の中には大勢居るだろう。
賢しらに極論と一般論を摩り替えるなよ。能力者が皆[ピーーー]ば世の中は良くなります、とでも言いたいのか?

…………っ!

【少年の言はばさりと切り捨て、然し自分が人に迷惑を掛けている℃魔ヘ否定せず】
【野次馬は体を捌いて、鈍器を両手で受け止める。受け切れない分が、肩やら腹やらを強かに打ち据えた】
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/09/12(月) 01:10:23.26 ID:MYSPql4S0
>>827

【跳びかかってくる一般人に、少年は大きくハイキックをはなち】
【数体同時に、空中にいる状態で撃退する】

ほらみろ、お前らはこんなアクロバティックな技や、攻撃を簡単に止められる程度の奴らだ!

みりゃァわかる!“戦闘慣れ”してねぇんだよ!!!いや、“覚悟”してねェんだ!!

【振り上げた右足を元の位置に戻し、先ほどの彼に眼を向ける】
【その眼は、先ほどの少年が言い続けてきたことに反し】

【どこか自虐的な、一般人のような視線だった】

【それは一瞬で消えうせ、即座に周囲に眼を向ける】
【第一波が一瞬で振り払われたことで、うろたえが生じている様だった】

―――――――――……そいつの言うとおりだ、いい能力者なんざごまんといる

虫も殺せねェ様な奴、身体バラバラに改造されても恨み言一ついわない奴、笑顔を絶やさない幸せものな奴!!!

だがな!!そんな奴等は少数なんだよ!!!事実を見てみろ!カノッサの奴等の下っ端が!街中で店襲ってんの見たことないか?

路地裏で人知れず死んでる浮浪者を見たことないかァ!?

舐められてんだよ!!お前らは俺らからなァ!!!反撃なんざされねェと思ってんだよ!!!!

【ここで一区切り、大きく深呼吸すると】
【肺に据えた空気を、一気に吐き出す】

一矢報いろよッ!!!歯牙を剥き出せよ!!!!

俺やそいつが行動起こしても!何にもかわりゃあしねェんだよッ!!!!!

【それは説教や狂言というよりは】
【嘆願に近い、嘆きのような声であった】
【恐らく、少年の身近に何か会ったのだろうか?】
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [saga]:2011/09/12(月) 01:23:22.53 ID:MYSPql4S0
/すいません、今日はここで落ちます
/明日に回せないようでしたら、ここできってもらっても構いません、すいませんでした
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/12(月) 01:38:53.52 ID:jSHeTtT5o
>>828
【こちらも頭に喰らう事だけは避けたが、それでも無抵抗に直撃を浴びたことには違いない】
【性別相応に細い身体は打たれりゃ痛むし、怪我もする。歯を食い縛って声を殺せば】
【苦悶に顔を歪めつつ、野次馬は唸るように群衆へと問うた】

っ、く……今お前らが持ってる物、何だか、解るか……?
…………それは、れっきとした凶器だ。お前らの忌み嫌う能力と同じ、誰かを踏み躙れる暴力だ。

こんなちんけな鉄パイプやら角材やらでも、打ち所が悪きゃ、人は死ぬ。
なあ、お前らは楽しいのか?無抵抗の女一人を、寄って集って殴り付けて。

【答えを待たずして更に続けながら、掴んだ鈍器を盾に二の打ちを防ぎ】
【「――――それがどういう事≠セか、本当に識ってるのか?」】
【言いつつ鋭く視線を尖らせれば、薄墨色の眼がほんの束の間、怜悧な蒼の光を帯びる】

【死を想起させる剣呑な眼光で、彼女は彼等を真っ向から睨み据えた】

劫火……ああ、思い出したぞ。何時ぞや、喫茶店でさんざ喚いてくれたあいつか。

変わらないな、何も。物の道理も考えず、周りに好き勝手当たり散らして……
……なあ。お前、少し黙れ。持ってる奴の理屈を、持たない奴に押し付けるなよ。

【視線は逸らさず僅かに思索を巡らせれば、続けて少年にも言葉を投げる】
【腹の底から沸き上がる不快感を隠しもせずに、一切の容赦なく】
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/12(月) 01:39:34.06 ID:jSHeTtT5o
>>829
//把握です。お疲れ様でしたー
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/12(月) 20:31:44.37 ID:Dzd2f9cAO
【路地裏】

ひぃ、ふぅ、みぃ……チッ、湿気てやがる……

【「惨劇場」と表現するのが一番手っ取り早いか】
【壁や地面に飛び散った血飛沫、僅かなうめき声を上げて横たわる若い男達】
【その中心で金目の物を算用するのも、また若い男】

【前開きにされた茶色の軍服から覗く、赤と黄色のアロハシャツ】
【茶色の革靴を隠さんばかりの黒のニッカボッカを履いた茶髪の男】
【そのベルトは、大量のポーチに所狭しと支配されている】

【知る人は少ないが、以前にあった背中のボロ布は無く、】
【代わりに、鞘に金文字の「No.50」の入った直刀、知る人ぞ知る忍者刀があった】

チンピラから巻き上げるのはチィと無理があったかなー…

【倒れた男達の人数分の財布を片手に、頭を抱えていた】
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/12(月) 20:54:21.21 ID:s4dgGXIDO
>>832

どーもどーも、こんばんは!元気?

【スキップをしながら、ある少年が男に近付いて声をかけました。人に話し掛ける時は最初が肝心、無邪気な笑顔でいきましょう】

突然だけど、もしかして、お兄さんって序盤の雑魚敵でお金を稼ぐタイプ?

【セーラー服を着て、校則をきっちり守る黒い短髪の少年は、どこからどう見ても高校生程度の少年です。右目に眼帯をつけて自己をアピールしているのを除けば、変わった所は何もありません】
【スカートをふりふり、少年は男の人に話し掛けました】
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sagasage]:2011/09/12(月) 21:00:54.53 ID:Dzd2f9cAO
>>833
んー?そうなんだよー、どうにか稼いでドラゴンキラー買おうとしたのは良い思い出……

じゃねぇよ

【ノリか、ツッコミか、ノリツッコミか】
【ともかくマイペース過ぎる声に耳を傾け、体も向ける】
【視線を一度少年に移し、直ぐに手元の財布を算用し始め……】

スカートォ!?

【何故、と顔を上げてもう一度少年を見る】
【どう見ても男の子。しかし、スカート】
【残念な事に男の娘にもアッー!んな趣向も彼には無いため、目の前の現実が受け止められないみたいだ】
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/12(月) 21:17:49.05 ID:s4dgGXIDO
>>834
やっぱり?見た目の癖にみみっちいね、そんなふうに絶対に勝てる相手としか戦わないなんて

【あー、やっぱり。少年は納得して手を鳴らします、思った通り、男の人は雑魚相手に細かい作業を繰り返す人間でした】
【ああ可哀相に、少年はそこら辺に倒れている雑魚共に慈悲を抱きます】
【きっとこれらは、死ぬまでこういう役回りを演じるのでしょう。それを想像すると、同情せざるを得ません】

【そうだ、いっそ楽にしてやろう】

何ですかいきなり?今の会話の何処に女性用着物の名前が出る要素があるんですか?
【頭を切り落として、一瞬で逝かせてあげよう】
もしかして、そのお金はスカートを買う為に…?
【そうだ、どうせ生きてる価値は無いんだから、来世のチャンスを今上げよう】
流石の僕もそういう趣味の為にこういう事をするのは引きます…

【目の前の男の人がいきなり訳の解らない事を叫び出した為、少年は少しびっくりしました】
【それもあろうことか「スカート」…もしかしてこの男の人は変態なんでしょうか、少し少年は引きます】

【救済の為の力は、今使う為にある。半透明の薄い壁を、手元に作り出してやる】
【ただの壁を張る力でも使い方を変えて、円くした小さな壁の縁が鋭く薄く。作った壁を手裏剣のように使って倒れた雑魚の首筋に投げ付ける、かっこいー】
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/12(月) 21:28:13.45 ID:flHRbjPIO
…由々しき事態です…

どうも昨日のことを考えるとここは全く別の世界らしいじゃ無いですか。

【水の国―――――――――――街中】
【彼女は住まわせてもらったアパートを出て、人の多いこの大通りを散歩していた。】
【時間的にもう辺りは日も落ち、光源は月だけとなっているのだが、】
【不思議と、その通りは明るい。飲食店から零れる明かりや、街灯のランプが活気を照らしていた。】

…戻る方法もわかんないし…

…どうせ向こうでも独りだからこっちで暮らそうかな…いっそのこと…

【一人の少女である。身長150cmくらいの、小柄な一人の女の子だ。】
【くたびれ、着古したような藍色の道着に、黒色の帯、】
【華奢でほっそりとした身体つきは、道着を着用する格闘家にはとても見えない。】
【その上から深い緑色――――といってもほとんど黒だが…の薄手のコートを袖を通さずに羽織っている。】

【赤い縁の眼鏡は真面目そうな印象を与え、】
【ショートカットの髪もその雰囲気を助長していた。そんな「独り」の人物である。】

…つっても…それならまず情報ですね。
どうも話を聞く限りあまり「穏やか」ではないみたいですから…

【当てもなく、目的もないただの散歩。それは散歩というにはいささか寂しく、】
【かといって、少女の力ではどうすることもできないのであった。】
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/12(月) 21:33:14.81 ID:273qVJQwo
【路地裏】

【妙齢の女性が一人、煙草を口にして佇んでいる】

【その顔――目元には濃い隈が浮かんでいる。ウェービーなアッシュブロンドが、その輪郭を隠しているが】
【どうにも全体的に、疲労感、倦怠感と言った気だるさの見える女性だ】

【身に着けているものがパンツスーツという事もあって、サラリーに疲れたOL――そんな風に見えなくもない】

……まったく。

【煙草を人差し指と中指で詰まんで、口から紫煙を吐き出すと、小さく肩を落とした】

あのおチビさんは何処に行ったのかしら……。

【そう広くもない路地裏で、きょろきょろと周囲を見回す仕草】
【どうやら、何かを探しているようだが、その進捗は思わしくはないようだ】

本当、割に合わないわ……。

【そんな呟きを残して、煙草を投げ捨てて――ポイ捨てしやがった――女性はまた、路地裏の奥へと入り込もうとするようだった】
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 21:33:32.65 ID:ds4dgGXI0
【夜の国―――交易都市カンバラ】

【夜の国は未開の土地―――原住民しか住んでいない……と言うのは昔の話だ】
【海路に近い場所から貿易会社などが工場を作り、そこを中心に人が集まり街となす―――】
【そのように着々と発展が進んでいた、夜≠オかないと言うのもいいスパイスなのか観光客にも人気だ】
【さらに機関の支部が破壊された事によってさらにその発展に拍車が掛った】

【その産物の一つ、特に大きい都市が此処だ】

【港には貿易船などが多数停泊し、商人や観光客で賑わっている】
【街中は至る所に閃光鋼≠ニ呼ばれる光を放つ鉱石を加工して街灯の代わりにしている】
【都市の中心には高層ビル程の大きさのそれがあり、街を大きく照らしている】
【また都市全体に光の魔術が展開されているので街は常に淡いネオンのような光に包まれている】

【その一角―――人通りの少ない水路の近くの階段で壁に背を預けて誰か立っている】


ええ―――中々良い所ですよここは、支部を此処に移してもいいぐらいです…ハハッ
丁度椅子が空いていますしね、ですがどうもキナ臭い―――のでやはり止めましょう

しかしこの国の資源は貴重なデータが取れる……研究所でも一つ立てておきますか…?


【前髪に金色のメッシュが入った肩ほどまでのワインレッドの髪】
【表情が読めない蛇のような℃目に赤いハーフフレームの眼鏡を付けている】
【深紅にストライプの柄が入ったスーツに、赤のネクタイ、その下に黒いシャツ】
【高級そうな黒い革靴を履いて、左手の甲には白い蛇の紋章の中に逆さ十字≠ェ入っている刺青をした180cm程の長身の青年】

【愉快そうに端末でどこかへ連絡を取りながら街並みを眺めている】
【口元を歪め、獲物を定めた蛇のような嫌な雰囲気を放って】

839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/12(月) 21:46:12.82 ID:O1JVjJJko
>>838

――――悪くない‥‥‥‥‥‥と、思う。

【唐突に背後からそんな声が響いてくる筈だ】
【揺れ幅が少なく、霞のように消えていきながらも確かな存在感をその声は持つ】
【貴方の聞き覚えのある声が、背後から響いていた。もし振り向けば、そこには】

【黒いボブカットに、淀んだ黄金の瞳を持つ少女だ】
【セーラー服ではなく、ズボンとシャツの上にヨレヨレの白衣を羽織っていた】
【その姿は、見て分かるほどに研究者≠ナあって】
【そして、少女の纏う陰鬱な雰囲気は、その高い身長も相まってさらに増幅されているだろう】

【そんな少女が夜闇の中にあって更に黒い気配をまとって立っているのだった】
【少女の周囲には、光沢を消した金属珠が4つふわふわと浮かんでいる】
【魔翌力はかけらも存在していないのに、どこからか魔術の気配を彼女の周囲からは感じ取れる】

【少女は貴方の瞳を見据えると、表情を変えることなく口を動かした】

‥‥ひさしぶり、レギン。

【前にあった時より、対人恐怖症が薄れた様子であった】
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/12(月) 21:46:45.06 ID:O1JVjJJko
//おっと、てst
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/09/12(月) 21:53:32.69 ID:Dzd2f9cAO
>>835

……

…………

………………

……お前……頭大丈夫?

【まるで周りを見てないような】
【まるで周りを気にしてないような】
【まるで周りが無いように】

【あくまで自分勝手に】
【あくまで傍若無人に】
【話を進める少年に流石に男も聞き返す】

【あくまでも少年の行動に興味は示さない】
【問題は訳の解らない言動だ】

/あー、すみません。ちょっと我慢出来ないんでちょっと言わせろ
/もっと相手の気持ちを考えた文を書きましょうよ。そんな独り善がりなロールには正直自分もドン引きです
/遅れた事はあやまりますが、相手を辱しめる様な文章が書きたいんなら自分で小説書いてろよ
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/12(月) 22:00:31.95 ID:Rxv+YMVwo
【――――】

【彩度という概念がどこかへ取り払われてしまったような、廃棄場】
【「いらない」という烙印を押されたガラクタたちが積み重なった、灰色の城】
【そのかたわらに、ひとつだけ。鮮やかな色彩が、存在していた】

……ん、んー。ぅ、

【外ハネ気味の髪は、黒い髪留めでポニーテールに】
【暑いからか、ノーネクタイのカッターシャツは第二ボタンまで開け放たれて】
【開いた胸元から覗く二つのペンダントトップが、ちゃりっと小気味よく音をたてる】

【ぺらり、ぺらり。薄い紙と紙とが擦れ合う、僅かな音を無機質な風に乗せて】

……だめだネ、なんにも、わかんない。

【赤髪赤眼、赤い靴の、ゆらぐ少女の人影を】
【ちいさく主張するかのように、無機物共は、静まり返る】
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 22:02:35.82 ID:ds4dgGXI0
>>839

【降りかかる声―――所在を探して振る向けば見知った顔がそこに。】
【「では、また」と一言声をかけて通話を切ると、ニッコリと笑みを作ってお辞儀をする】

これはこれは―――お久ぶりですガートルッドさん……何か研究目的で此処へ…?
それとも私に何か御用ですかね?フフーフフ


【そういうと階段近くの手すりに手を付けて大きく飛び上がり、スタッと通りの方へ着地する】
【そして再びガートルッドの方を振り返り、月光に瞬くレンズの奥で黄金の瞳を煌かせる】

【と、そのまま通りを歩きだしていく―――話をするならついてこいという事か】


しかし同じ支部なのに全く出会いませんねぇ、まぁ私が外にばかりいるせいもありますが
最近はどうです―――色々と………ね。

てゆうかなんですかソレ

【歩きだしながら、横目で見ながらそんななんでもない世間話を始める】
【そして興味を持ったのか浮いている金属の珠を指さして質問を送る。】
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/12(月) 22:07:42.78 ID:O1JVjJJko
>>843
【レギンの問を受けて、ガートルッドはしばし沈黙する】
【どう説明したものか、わずかに考える。そんな所作の後に、口を動かして】

―――旅行。

【本来この少女であれば、まず言うはずのない事を言うのだ】
【研究でも、なにか目的があるわけではなく、タダの旅】
【この少女には、顕著な変化が見えていることが明らかであった】
【それは見た目であり、それは言動であり、それは雰囲気に現れる】
【そして、レギンの後ろを追い、横に追いついて、話を続けていき】

‥‥‥お父様死んだから、自由になって。
少し、色々巡ろうと思った、それだけ。

【レギンの情報網には引っかかっているだろうか】
【世界でも有数のベンチャー、株式会社ピリオドの社長が死んだことを】
【そして、その社長の名は】
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/12(月) 22:13:06.10 ID:O1JVjJJko
>>843
【レギンの問を受けて、ガートルッドはしばし沈黙する】
【どう説明したものか、わずかに考える。そんな所作の後に、口を動かして】

―――旅行。

【本来この少女であれば、まず言うはずのない事を言うのだ】
【研究でも、なにか目的があるわけではなく、タダの旅】
【この少女には、顕著な変化が見えていることが明らかであった】
【それは見た目であり、それは言動であり、それは雰囲気に現れる】
【そして、レギンの後ろを追い、横に追いついて、話を続けていき】

‥‥‥お父様死んだから、自由になって。
少し、研究対象の発見も兼ねて色々巡ろうと思った、それだけ。

【レギンの情報網には引っかかっているだろうか】
【世界でも有数のITベンチャー、株式会社ピリオドの社長が死んだことを】
【そして、その社長の名はエヴァンス=エリッド。その名を聞けば、関連は予想がつくだろう】

―――私は、ひきこもりだから。
最近は、メアリーと一緒に、よく出てるけど、今も旅行だし。
興味深い研究資源を見つけるために、少し世界を見てまわろうと思ったから、今はそれが私の活動。

【そんな世間話を淡々と返しながらも、あいての質問を受けて、口元をわずかに歪めて】

新兵器、MF――――メタル・フェアリー。
今は、新理論≠構築しているところ。これ、その研究の試作の一つ。

【そう言いながら、金属球の表面を指先でつつくと、水銀のように形状を変え、妖精のような形状となった】
【サイズは15cm程。戦闘力は見られないように見えるが、ガートルッドの開発物だ、何かがあると踏むべきだろう】

//途中投稿ごめんなさいそして遅レスも‥‥!
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/12(月) 22:13:52.46 ID:O1JVjJJko
//あれ‥‥?これでいいかな?
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 22:19:52.88 ID:ds4dgGXI0
>>844

ハァ、旅行……ですか、貴女が…ねぇ…まぁいいんじゃあないですか?
しかしなんでまた夜の国なんて辺鄙なところに?近隣の国や水の国だってめぐる場所はあると言うのに

【ゆっくりとした歩調で歩きながら彼女の変化に面食らったのか歯切れの悪い返答をする】
【常に夜という気候ゆえか、時間的に*驍ノなっても人々の賑わいは絶えない―――市場は人で溢れている】

【そして、ガートルッドの追加の返答に、顎に手を当てて、少し考えるような仕草をする】

あぁ―――確かエヴァンス=エリッドでしたっけあの仮想空間技術を得意としていた…会社の
ファミリーネームが同じなのでまさかとは思っていましたがお父上とはね……

それはそれは、ご冥福を――――

【思い出したように口にだし、ポンと納得したように掌を叩く、】
【その後、笑みは絶やさずに悔みの言葉をガートルッドに向けて口にする】
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 22:21:11.33 ID:ds4dgGXI0
>>846

//こちらも追加文を書くので少々お待ちを!!!
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/12(月) 22:22:30.26 ID:dMZ1K9lso
>>842

【クス、――】

【唐突に、渇いた微笑が小さく響き渡るだろう】
【それに続いて革靴の音がゆっくりとテンポよく、少女に近づいてゆく】

【無機質な廃棄場。そこへとさらに追加された色彩は――純白だった】
【汚れ一つない白いタキシードの下に赤いワイシャツをきっちりと着こなして、金色の双眸を持ち】
【同色のウェーブがかかった、所謂ソバージュの長髪。邪魔くさいのか後部はそれを一つに括っていて】
【首からは鏡で出来た十字架のネックレスを着用している】

【そんな目立つ優男が、そこへと現れた】

やあ、こんばんは
こんな夜更けに、何をしてるのかなー?

【近づき過ぎず、離れ過ぎず】
【そんな絶妙な位置で歩みを止めた青年は、へらへらと軽薄な笑みを張り付けていて】

まっさか、いくらここが廃棄場だからって、棄てられたとかじゃないよねー?

【そんな、悪い冗談を軽い口は紡ぎだす】
【チャリッ、と、首を傾げるようなおどけた仕草と同時、胸元のネックレスが冷たい音を立てた】
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 22:24:08.83 ID:ds4dgGXI0
>>845

へぇー私が言えた義理ではありませんが貴女も研究熱心ですねぇ…
具体的にどのような効果があるのですか…?

そうだ、一つ武器の作成をお願いしたいのですが、よろしいですか?

【笑みは崩さず、その新兵器を眺めながら横目で語りかける】
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/12(月) 22:32:36.12 ID:O1JVjJJko
>>847>>850
やっぱり、らしくないか。自分でも、そう思うから。

――日光とか、好きじゃないから。熱いし、昼って嫌い、朝も。
やろうとすれば、たぶん天候兵器位なら作れると思うけど。

【サラリと物騒なことと共に、不健康の自己申告をしていたりもして】
【人混みはやはりまだ苦手なのか、不快そうな表情をわずかに浮かべていた】

‥‥‥うん。
ま、あ。私としては、願っていたことなんだけど。
これでお父様の呪縛からも、逃れられたんだから。

【全く、死者を悼む気持ちはかけらとして無い様で】
【どこか晴れ晴れとした様子で、少女は歩みを進めていく】
【そして、兵器の説明を求められると、瞳にギラリとした光が浮かび】

今は、まだ三種、自立AIを積み込んで戦地に空中から投下する運用を予測している。
金属製の内部に私独自の理論でできた回路を組み込んで動力にしているけど。
簡単に言うと、この兵器は、科学でも動き、魔術でも動くハイブリッド。
まだ、性能は安定しないけど、説明するとすれば。
一機で五〇体をまとめて統括する機体。
電撃を武器とする戦闘用個体。
静音性と小型化をした諜報用個体。
今はこの3つで、金属製だから防護カプセルに入れなくてもそのまま空から落とせる。
うまく使えれば、工作とかにも使えるけど、まだ構想はいろいろとあるから、楽しみにしてて。

【と、早口で語り始めた】
【そしてあらかた語り終えた上で、あいての言葉を聞いて、即答する】

詳細を教えて。
今、興味が出るかどうかが、大切だから。
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/12(月) 22:32:51.96 ID:Rxv+YMVwo
>>849

……棄てられ、「て」、た。のが、正解かなっ

【くるうり、ゆったりとした動作で振り向けば、プリーツスカートがふわりと浮いて】
【しかしそれも、ゆったりとした動作で重力に従って、落ちる。静寂、――】

はい、こんばんはっ。
あたしは探し物を探してる途中なの、……

……あれ、あなた、何処かで会ったこと、

【「あったっけ?」――こて、と首を傾げて、小奇麗な格好をした青年を眺める】
【そんな少女、探し物を探していると言う割には、聊か不自然な点ばっかりが浮き彫りになるだろう】
【まず、彼女が手にしているもの――「何も印されていない、白紙を綴じただけの本」】
【……そんな物を持って、探し物というのは、結構、変。だろう】

【しかし彼女自身にはそんな意識がまったく、ないんだろうか】
【記憶の片隅に引っかかっている目の前の青年を、脳内検索に掛ける作業に没頭していた】
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 22:48:22.57 ID:ds4dgGXI0
>>851

しかしこの土地も半年ほど前は集落程度だったというのに、文明の発展と言うのは恐ろしい…

なるほど、この際永住してみるのもアリかも知れませんよ――?
ちょっ物騒な事を言わないで下さいよぉ…恐ろしい、世界中を闇で覆う気ですか

【ワザとらしく肩を竦めながら両手を上げて苦笑する】
【人ごみをしばらく歩いていると、開けた空間へ出ていく―――橋だ】

【巨大な橋が通りから伸びて水路から合流した河川を跨いでいる】
【大分人通りも少なくなっており、冷たい夜風が鉄骨の間から侵入し横から吹き込んでくる】

あらそうなんですか、他人のご家庭の事はあまり詮索しませんが
しかし会社の方はトップを失って大変でしょうねェ、まさか同時期に発生した火の国の一部が異界化と言うのも――?

魔導科学といったところですか、確かに科学兵器のネックはエネルギーです
それを電力などではなく魔翌力で補うと、成程、確かに画期的で良いですね―――。期待していますよ

何、大型兵器を造れと言っているのではありません、銃≠一丁作って頂きたいのです
そうですね、発射する属性は闇で―――貴女のその新回路を搭載して欲しい

さらに他にも特典機能をサービスしてくれればうれしいですねぇ私はどうも銃器系はイマイチでして
戦車なら得意なんですがねェ……ハハハハ

【と、欲する武器とその大まかな要求を相手に向けて告げる】
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/12(月) 22:49:59.52 ID:dMZ1K9lso
>>852

へ?

【眼は笑ったまま、口だけを困ったような形に変形させて】
【なんというか、いかにも作ったような顔をして見せる】

そっかそっかー、ずっとここに居たのかなー?
じゃあ俺はきっと、棄てられに来たんだねー

【少女の言葉は冗談か軽口だと受け取って、更に言葉を紡いでゆく】

クス、――俺もあるよー? キミと会ったこと
自己紹介できるような状況じゃなかったからねー。思い出せないのも無理ないよ
ま、あんなコトになったのは誰が悪かったのかは敢えて言わないけど、ねー

俺の名はミロワール・ロワ
ただのしがないホスト野郎だよー

【白々しく笑みを深めて言ってみせる。きっと彼は鮮明に少女の姿を覚えているのだろう】
【しかし少女を名で呼ばないあたり、彼も少女の名を知らないのかもしれない】

【ともかく、彼は勝手に自己紹介を始めた】
【気障ったらしく胸に手を当て、軽く角度をつけてのお辞儀を添えて】

っと、なにを探してるのかなー?
よければ、俺も手伝うよー。ちょうど暇だし、ねー

それで、その本にヒントでも書かれているのかなー?

【言い終わるのを待たずして、つまりは言葉を紡ぎながら――ミロワールはゆっくりと足音を消しつつ歩み寄り】
【体よく彼女の真横まで来れたならば、その手に持った本を覗きこもうとするはずだ】
855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/12(月) 23:01:28.96 ID:O1JVjJJko
>>853

科学の発展は、人の探究心と欲望がある限りは止まらない。
だからこそ、こうしてこの土地も発展した。

そうすれば昼間も楽に外を歩けるけど、正直、無理。
作れてもすぐに正義組織に潰されちゃいそうだから。

【彼女なりの冗句、ジョークだったようだ】
【真顔で言う上に態度が変わらないため、本気かどうかがわかりづらい】

【そして、橋にたどり着き、風が白衣をばたばたと揺らしていて】

そうしてくれると、いい。
うん。そう、お父様の技術に他の能力者の暴走が干渉して、異界を創り上げた。
今は、谷山君とかが、頑張ってる。

―――それは、違う。
魔力が使えないならば、電力を使い。電力が使えないなら、魔力で駆動することができる。
どちらも使用できるが故に、使用者を選ばないのは、兵器として必要なこと。
これは、魔道科学じゃない。科学であり、魔道であるというだけ、だから。

【偶像崇拝や類似による類感魔術の理論を科学に適用したのだ】
【電気回路は魔方陣、プログラムは術式、エネルギーを魔力と対応させた】
【文字通り、充分に発達した科学技術は、魔法と見分けが付かない≠ニ言われる領域に近づき始めていた】
【その後、貴方のその依頼を聞き、一瞬の間の後に】

―――銃、了解。
細かい仕事を久々にやってみたいから。

口径は大口径、小口径、標準?
一応、後で手とか体重のパーソナルデータを送って。
レギン専用で、重量とか重心を調整するから。
あと、魔弾の性質はどんな感じ?純粋破壊?それとも効果付与?
素材はこちらで選定してOK?可能ならば支部にある素材も使うけど。

あと、回路で組み込める術式は三種類くらい。
なにか欲しい機能があれば、言ってくれればある程度は対応する。
内部構造に組み込む計算が難しいから、競合によっては不可能になるかもしれないけど。
まだ未完成な理論だから、私も研究中。実戦で使ってもらえるのは渡りに船だったから。

【また、怒涛の質問を相手にたたきつけるのであった】
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/12(月) 23:05:52.61 ID:G6wKI6vSO
>>854

自己紹介できないような状況、……だれの、せい?

【もしかして:(ゝω∂)-☆】
【……ああなんだか、後ろめたさを、ひしひしと。急に感じとれるように、なってきた】

……、……あ、あーあははは、ちょーっとだけ思い出した。ちょーっとだけ。
いやしかし全てははっきり思い出せないネーははは、ふしぎー!

あ、あっ、あたしは夕月!
夕方の月と書いて夕月と読む、ん、だよ!

【目を合わせないまま、やや早口で言い切った】
【ははは、と、乾いた笑いは誤魔化すためのアクセントに。泳いだ視線は、右斜め上、】


…………っ、と、
捜し物っていうか、ヒントが書かれてるっていうか、
それ以前に「ヒントを探してる」っていうか……っ

【……つまり、横に立ったミロワールの顔が、ばっちり視界に入ったわけで】
【少女はあわてて視線を下に。開かれた本のページの上を、何となしに滑らせる】

【――――それも、そのはず、だ】
【「何もない」、のだから。本には、何も書かれていない】


//いきなりですが携帯に移動しましたーっ
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/12(月) 23:06:48.09 ID:51/N3xf30
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 23:19:07.97 ID:ds4dgGXI0
>>855

へぇ、浸食結界を生み出す技術とは―――欲しいですね
あぁ谷山さんですか、彼も最近どうなんですか、まだ青臭い理念でジャーナリストでも?

これは失礼、ブレイザーの時に機関を苦しめたあの兵器のようなモノかと思いましたよ
まぁ使用者を選ばないのが科学兵器の良い点ですからねェ
魔術や異能のような生まれ持った才能が関係することよりはずっと平等だ

【眼鏡の位置を正しながら、笑みを含んで相槌を打つ、月光の反射したレンズが光る】
【正面を見れば、大橋の先に大きなタワーが見える、貿易都市の流通関係を取り仕切る貿易タワーだ】

出来れば大口径で長距離にも対応できる光線放射―――つまりビームとかですね、その機能もお願いしたい
パーソナルデータなら今からお送りしますよ、特性は純粋破壊でお願いします

素材の選定もお任せします、拳銃の外装はワインレッドでお願いしたいです
そうですね、内部の術式もお任せします、でなければ貴女に頼んだ意味がない―――。

そちらから私に何か要求する事はありますか?

【端末を操作して必要な情報を送りながら最後に質問を返す】
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/12(月) 23:26:11.46 ID:dMZ1K9lso
>>856

さー? 誰のせいだったかなー

【  にこー  】
【棒読みのお手本のような棒読みと】
【セールスマンもびっくりの作り笑いが】
【少女を射抜くだろう】

【この男のことだ。ちょっとからかっているだけで】
【本気で怒ってはいない…はず。うん、きっと】

へー夕月って言うんだー
クス、――よろしくね。夕月ちゃん

【夕月の反応――露骨な動揺と早口が面白かったのか】
【クスクスとからかうような笑みをもらして】

ヒントを…探してる、ねー
なるほど、何にも書かれてないもんねー。これ

【恥ずかしがり屋ならすぐに眼を逸らしてしまいそうな】
【綺麗な赤い瞳と視線が合ったにも拘らず】
【彼は事も無げに――ただ持ち前の笑顔を返して、本に眼を落とす】
【白紙の本、なにも書かれていない、傍から見ればただの紙束へと】

じゃあ、さー
夕月ちゃんはなんで、こんな本を持ってるのかなー?

【何か知っているのだろう、と疑っているわけじゃない】
【むしろこの本が持つ、なにか特別な意味を】
【彼女は知っているのだろうと、彼は少しだけ落ちついた声色で尋ねるだろう】


/了解ですー!
/視辛かったら言ってくださいねっ
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/12(月) 23:32:10.69 ID:O1JVjJJko
>>858
悪いけど、それはやめておいたほうがいい。
少なくとも、私並み。いや、戦闘力や厄介さで言えば、私以上。

谷山君は、まあ、頑張っているみたい。
この前、水の国の大会で、準優勝、してたし。

う、ん。
科学の強みは汎用性、そして魔術の強みは個性。
そのどちらも生かせるような技術、それが今作り上げている理論だから。

【貿易タワーに視線を移す。なんとなく、それは父の会社のビルに似ているように見えた】

‥‥‥ん、もろもろ了解した。

【相手の要望を聞きながら、すでに脳内で設計を組み上げ始めていた】
【どれだけ独創的な技術を盛り込むか。自由だというのならば、実験も兼ねてしまおうかとか】
【色々とこの時点ですでに5つのプランが汲み上げられているのだった】
【そして、必要なことを、と聞かれて、沈黙の末に】

――ふむ、金には困っていない、資材も足りている、施設もある。
要求する物が無いのは、なかなかに困る。

‥‥‥だったら1つだけ。
私と貴方はいつ裏切っても構わない利害一致の関係。
その上で聞くけれど、貴方の目的は何か、それを聞かせて。

―――もしかしたら、私の目的と重なるかもしれない。そう思ったから。

【直感で、勘はあんまり鋭くないから外れるかもしれないけど】
【貴方が悪を貫く理由を、科学の魔女は問いかけるのであった】
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/12(月) 23:43:41.42 ID:G6wKI6vSO
>>859

い、っやー何にも思い出せないネー!
ふしぎと、なんにも、はははー、はは……、……すみませんでした。

【白状しました。】
【瞼を半分伏せて、ごめんなさいの意思を示してみせる】
【次に、目を開きなおしたときには。白紙のページを眺める視線に、僅かなつめたさを滲ませて】

……アルバムって、あるじゃん。思い出を保存しておくアレ。
この本が、その役割を果たすんだ。まだ白紙のままだけど。

あたしが探してるのは、アルバムに貼るための写真、思い出の断片。
それを全部集めてきれいに並べて貼れば、「思い出せる」かなあって。
だから今、ここ――あたし的には縁の地を、訪れてるの。

【――彼女の言う「捜し物」とは、おそらく】
【薄ぼんやりとしたいまいち要領を得ない比喩で表したところの、「思い出」なのだろう】
【今、彼女が手にした本の真っ白さと、彼女自身の記憶の真っ白さと、は】
【比例して、「何も無い」状態をはっきりと示していて】

【――ひゅう。風がページを捲ってみても、存在するのはやっぱり白紙】
【ちょっとだけ、悲しそうに。赤い視線が、その光景を見守った】
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/12(月) 23:58:11.64 ID:ds4dgGXI0
>>860

なるほど、それは止めておきましょう、触らなぬ神になんとやら…

あー見てましたよ、なんとまぁ相変わらずのようでしたねぇ
敵対者が見ているかもしれないのにあんな手の内を晒して、確か優勝者もどこかの偽善者でしたね

余裕の表れってやつですかね、これだから正義セイギ騒ぐ連中は気に入らないんだ
自分たちが行使しているのも結局は暴力による屈服と支配だと言うのに

【バツが悪そうに顔を顰めると、忌々しげに夜空を見上げてそう吐き捨てる】
【この世を善と悪と二分する要因は何なのか、行使するモノは同じ力≠セというのに―――そう問いかけるように】

【相手の質問に、黄金の瞳を見開き、クックと低い笑を漏らしながら横目で見おろす】


聞きたいですか―――?そうですねぇ、実は過去に悲しい事があって世界を憎むようになったんですよ…

なんて冗談は聞きたくないと言った表情ですね
そうですね、まず当面の目的は各国間を煽り戦乱を起こさせる、それによって生まれた怨念、悪意、死者
それらを動力として門≠開ける事でしょうか―――門さえ開けばあとに待つのは混沌のみ…。

まぁそれも過程なんですがね、私はね完全≠ノなりたいんですよ、出来損ないの木偶ではなくて
そしてお高く見下しているモノを全て消して消して消して消して全てを煉獄で覆い尽くしたいんですよ

フッとまぁ具体性のない回答ですが、まぁ、そのうち分かるでしょう

【天へと高く右手を伸ばし、拳を丸める―――その手中に収めんとするのは世界≠ゥ、神≠ゥ―――万物全てなのだろうか】


まぁ、あまり気にしないで下さいよ、所詮は道化の戯言です
と、私はあの貿易タワーに用があるのですが、貴女はどうしますか―――?
863 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/13(火) 00:09:25.41 ID:EZKGFsdeo
>>862
正義と正義のぶつかり合い。
別に、私は戦いに価値を見いだせる精神性を持ってはいないから、何も感慨は抱かないけど。
善、悪。――――私にはその基準が理解出来ない、だから、貴方が悪とも思わないし、谷山君が正義とも思わない。
どんなものも、観測地点を変えれば観察結果は変化していくのだから、善悪の区切りなんて、ないと思う。

【そう、彼女がカノッサ機関に協力するのは、彼女が悪だからではない】
【べつに悪とも思っていない組織が、己に協力を申し出てくれた、そういう思考だった】
【世間一般の善悪の基準では、彼女はなかなか測れない生き物であるようだった】

【そして、語られるレギンの言葉、戦う理由】
【求めるのは、完全。そして、すべての消滅――――そして】
【―――ここに理由は交差した】


――――私が求めるのは、人為的な奇跡=B
世界を流転させ、生と死の境界を砕き、科と魔が混ざり、朝と夜という現象が消滅する。
神の領域に、私はこの手を伸ばして、そして、つかみとる=Aそれが今のところの目的。


【そのための一環だ。科学と魔導の境を破壊する技術の開発は】
【科学だけでは至れず、魔導だけでは至れず、魔道科学では混ざりが足りない】
【ならば、魔導でも科学でもない新理論=Bそれを持って世界にメスを加えようと、彼女は画策しているのであった】


――私のも、戯言。
じゃあ、私は行く。メアリーが宿とってるから。
じゃ、ね。

【そういうと、ひらひらと手を振って歩き去っていくのであった】

//おつでしたー!
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/13(火) 00:10:19.79 ID:tuo0dzpeo
>>861

クス、――いくら夕月ちゃんがかわいいって言ってもねー
こっちは死にかけたし……

ま、罰は次に会った時までに考えておくってことでいいよねー?

【曖昧な言葉を並べて、それとなく「許さない」と仄めかし】
【――いや、何かしらの処罰は下すらしい】
【けれど彼の笑顔は、クスクスと笑う今のミロワールは】
【冷たくもなく怒ってるでもなく、ただ単純にからかっている≠謔、な】
【そんな笑顔だった】

へー、不思議な本だねー
するとキミはもしかして―――

【――彼は言葉を最後まで言い切らずに】
【クス、とその先を掻き消すかのように微笑を漏らした】

【言葉を切った理由は、彼女が儚げな視線を、本に落していたから】
【「記憶喪失か」なんて、迂闊に口に出すと、彼女を傷つけかねない】

【  だから、彼は――  】

――やっぱり、気になるのかなー。その本に書かれてた℃vい出。
思い出さなかった方がよかったと思える過去も、
もしかすると詰まっているのかもしれないよー?

【一度だけ眼を閉じ、刹那の後ゆっくりと首を回して、夕月を見遣る】
【相変わらず口元は微笑みを湛えてはいるものの――】
【どこか氷点下の温度を宿した金色の瞳は語る】

【  「全てを思い出す覚悟はあるのか」と  】

【それを、彼女に確認してから】
【彼がしてやれるお節介の言葉は、その後だ】
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 00:12:11.31 ID:zrEZjprD0
>>863
//お疲れ様でしたー!
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 00:25:07.00 ID:9DyPfRaSO
>>864

いや、ん、あの、………………お手柔らかに。

【両手を挙げて降伏のポーズ……は、本を持っているから出来なかったけれど】
【苦味たっぷりに歪んだ笑みと、たらりと溢した冷や汗が、嫌な予感を物語る】
【――予感だけで終わればいい。予感だけで。】
【ミロワールの表情を(怖いから)まともに見ていない彼女は、切にこう願ったと言う】


不思議だよネ、これ。何せ魔女が造ったマジックアイテムだし。
ん、そりゃー、……気にな、 る、

【――――】

 【思い出さないほうがよかった、と、思える過去】
 【その言葉を口に含んでも、何故だか咀嚼する気が起きなくて】
 【無意識に、片手を空けて、触れる肩口。知らない、継ぎ目】
 【……ああ、なにこれ、つめたい。】

【――数十秒たっぷりの沈黙のあと、ようやっと口を開いた彼女の】
【普段浮かべている、少しだけ悪戯っぽい勝ち気な表情は、どこかへ鳴りをひそめていて】


………………、……わかんない、かも。


【代わりにすげ替えられた、彫像みたいなぎこちない無表情】
【唇もそれに併せてぎこちなく、かたことしたトーンで、それだけ。呟いた】
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/13(火) 00:47:18.82 ID:tuo0dzpeo
>>866

――わかるよー。いや、外れてるかもしれないけど、ねー

【夕月の雰囲気が変わってゆく――空気が変わるのを感じる】
【この場に満ちるものを感じる。そう、これは――】
【人ならば誰でも持ちうるもの】


怖い、って思ってるんだろうねー。きっと


俺はキミの過去を知らない。当たり前だけど、キミ以上にねー
だから言えた義理じゃない。だけど、―――


【満ちてゆく恐怖に呼応して、彼の気配もまた、変化する】
【笑顔は消え失せて、口調から軽薄さが無くなってゆく】
【次の瞬間には、もう普段の彼ではなくなっていた】


君の過去に関する事なんだ。急がなくていい、ゆっくり考えなさい
ただその全てを受け止めるのは君だ。――他の誰でもない
その重みを誰かと分け合うのもいいだろう、それで君の気が安らぐならば

ただ――あまりにも重すぎて、放り投げないようにな


【――まるで諭すかのような言葉を紡ぐ、厳格な姿がそこにあった】
【眼に宿すのは、決して消えない煉獄の風景。絶ち切れぬ過去】
【できるならば、夕月が全てを思いだした時、その重みに潰れないでいて欲しい】

【――自分のように、過去から逃げないでいて欲しい】
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 00:59:45.57 ID:9DyPfRaSO
>>867

…………考えてなかった、わけじゃ、ないの。
「そう」である可能性だってある、って、わかってた。
わかってた……つもりだった、んだよ。

【――考えて口に出すだけなら、こんなにも簡単で、それ故に錯覚を起こしてしまう】
【理解したつもりになって、ひた隠して、それで】
【…………それで平気だと、思い込んでいた】


う、ん…………怖い、
怖いよ、……あたし、誰?


【初めてきちんと向き合って、ようやく認識した、重たさに】
【少女は怖い、怖い、と。溢すだけだった】
【掛けられた、ミロワールの言葉に対して深く頷いて――そのまま、俯いてしまう】
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/13(火) 01:25:41.80 ID:tuo0dzpeo
>>868

(「あたし、誰?」か――俺が思っていたよりも)
(もっと根本から抜け落ちているのかもしれないな)

【その言葉を受けて、ミロワールは僅かに反応した】
【自分が思った以上に、夕月は自身のことを知らないのかもしれない】

【彼は彼女がどの程度自分を知っているのか、当然知らない】
【けれどある程度予想することくらいはできる】

【――彼の脳裏を掠めた想像は、もっと残酷な答え】
【でもそれはないだろうと、口には出さない】
【君は夕月≠ナはないかもしれないなんて】
【彼女の存在を否定するような言葉は、恐怖心を煽るだけだから】

【――相変わらず、こんな最低な結末しか描きだせない自分が少しだけ嫌になる】


……君が誰だかは、君が考えていくことだ
君にはまだまだいくつもの道が残されている

――過去を見ることをやめて、未来の自分を手に入れるのもよし、
過去を受け入れて過去の自分を取り戻すのもよし、だ


【ここまで紡いで、眼を伏せてしまった夕月の頭に、ふわりと手を乗せるだろう】
【誰かが触れているだけで恐怖は紛れると思って】
【もっとも、まだ関わりの浅い彼がしたところで効果があるかどうかわからない】
【でも、ないよりかはまだ幾分かいいかもしれないと思って】
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 01:34:48.23 ID:9DyPfRaSO
>>869

【急に、重力が倍になった気がした】
【急に、酸素濃度が減った気がした】
【急に、身体中の水分が無くなった気がした】
【恐怖を認識してから急激に生きにくくなった世界の中で、自分の色さえ失くしてしまった、気がした】

【――――――、けれど】


………………、う、……ん。…………ん、


【頭に乗せられた掌の、たしかな体温が、びっくりするほど心地よくて】
【失われたと思っていた水分は再生して、両の眼から滴り落ちる】

【ぱた、ぱた、た。水滴が、白紙のページに落ちて、ささやかに】
【意味のない図形を、描きだした】
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/13(火) 01:53:38.11 ID:tuo0dzpeo
>>870

【――ここまで言っておいて、肝心のことなんて何一つ解決していない】
【あくまで彼は彼なりに、言葉をかけただけ】
【後は夕月が一つ一つ自分で道を選択してゆくのみ。】

【ミロワールは一度深く深呼吸すると、元の笑みに戻って】


――ふぅ、なんか、ごめんねー
いろいろ言っちゃってさー
でも、なんだか放っておけなかったんだよねー


【気付くと、夕月が泣いていた】
【そして自分には、彼女が何故泣いているのかは量りかねた】
【――でも、今泣いているということは、悲しいのだろう】

【頭に乗せていた手を離さずに、もう一方の手でハンカチを取り出して】

ほら、拭きなよ。せっかくの可愛い顔が台無しだよー?
見られたくないなら、気が済むまで泣くといいよー
その為のハンカチでもあるしねー

【す、と彼女の眼の前に差し出すだろう】
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 02:03:05.37 ID:9DyPfRaSO
>>871

【半ばひったくるような手つきで、ハンカチをミロワールから受け取って】
【握り締める。結構に乱暴な仕草で、涙を拭き取った】


……、ん。あり、が……と。

【ぐしゃぐしゃと布を擦り付けたあとの少女の肌は、仄かに赤くなっていて】
【っく、と一回だけ喉を引きつらせたあと、ちょっとだけ。ようやく、笑ってみせた】



 【――涙を吸い取った空白のページに、僅かな変化が起こっているのを】
 【彼らは、その場で確認できただろうか】
 【魔女の造りしグリモアが、持主である少女の、感情の揺れに呼応して】
 【何かを、描きだしている――】
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/13(火) 02:13:26.79 ID:tuo0dzpeo
>>872

どういたしましてー

【ぽんぽん、と頭を撫でた後、手を引っ込めるだろう】
【そして、ようやく顔を覗かせた笑顔につられて】
【彼もにこりと、笑みを深くして】


夕月ちゃん、これ――――


【本に変化が現れたのを見逃さなかった】
【夕月が気付いているかどうかわからなかったので声をかけて】
【視線は本を捉えたまま――】

【真っ白なその中身に何が書きだされるか、ただ見守る】
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 02:24:23.31 ID:9DyPfRaSO
>>873

【もう一言、何か言おうとして】
【……しかしそれを止めて、赤くなったままの目で、ページを見やり】
【声も出さず息をも詰めて、じっくりと眺めはじめる】
【渦巻く涙の跡が描く、少女の断片――】

【――――】


 【――瓦礫の山、この場所だろうか。そこに眠る少女がひとり、と】
 【そして――彼女に寄り添う、黒い影。上空には、赤い月】
 【…………そんな、絵本の一ページみたいな、可愛らしくデフォルメされた絵、が】


――――ぁ、これ、
「あたし」が「起きた」ときの、……?

【……しずかに、浮かび上がった】
875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/13(火) 02:40:56.55 ID:tuo0dzpeo
>>874

風景は、……この場所に似てるねー
この子は、夕月ちゃん……かなー?

【描き出されたものの内、推測が付くものだけを確認するように呟く】

【浮かび上がったのは可愛らしい絵柄】
【もしもこの絵本の舞台がここだとして、この少女が夕月とするならば――】

こいつは――誰だ?

【黒い影。おそらくはっきりとは描写されていないのだろう】
【正体こそわからないが――この本が夕月の記憶と関係している限り】

もしかして……こいつが、キミの記憶と関係してるのかなー?

って、え? 夕月ちゃんが起きた時の――?
じゃあ確定したようなもんだねー
こいつを探すのが、記憶への近道、なのかなー

【気になるところが他にもあると言えば嘘になる】
【赤い月の意味――何かの警告だろうか】
【黒い影が近づいていることへの】

【考えても答えが出る筈はなく、思考の渦に埋もれる前に】
【彼は考えることを止めた】
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 02:52:40.88 ID:9DyPfRaSO
>>875

か、……も、しれない。
まだ断定はできない、けど――

【大きな一歩だ、と。言おうとして】
【……進むことが、また、少しだけ怖くなった】
【ぱた。本を閉じて――ふるふると横に、首を振る】

…………こわくない。
大丈夫、あたしは、潰れない――。

【胸元まで持ってきた手は、ペンダントトップを握り締め】
【今度は縦に、一回だけ頭を振った】



――――……ありがと、ミロワールさん。
あたし独りぼっちだったらきっと、なんにも、見つけられなかった。

【――そして、最後に。きっちりと目を合わせて、そんなことを告げた】
【に、と。いつものように、悪戯っぽい笑みを浮かべて】
【手をひらり、振って、ガラクタの城の向こうへ。姿を消すだろう――】


//うわああ眠気が酷くて文章がうわああ……
//寝落ちしちゃう前に段落ついたここらで……! 長いことお付き合い、ありがとうございました!
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/13(火) 03:21:47.14 ID:tuo0dzpeo
>>876

【――空白に一頁が追加された。言葉だけを捉えれば、それは前進かもしれない】
【けれど彼女に秘められた過去が何であるかによって】
【その先は絶望にも幸福にも染められてしまうのだろう】

クス、――大丈夫だよー。キミは強いもんねー
それはあの闘技場で、ちゃんと見たよー

【その先に何があるかなんてわからない。少なくともミロワールには】
【そして、これから先の道を歩むのは、夕月自身】


礼には及ばないよー?

“鏡よ鏡よ鏡さん――この世で一番素敵な<未来/過去>はなーんだ”
――願わくば、キミに幸あらん事を、ねー


【別れ際、夕月の言葉にそれだけを返すと】
【彼はゆっくりと、近くの座れそうな資材に腰掛けて】
【彼女の可憐な後姿を、見送ったと――】

【灰色のキャンパスに浮かぶ、赤い影】
【今宵の前進の表れなのだろうか】
【ふと夜空を見上げると、まんまるい月が視界に入って】

さてと、帰りますかー

【ふらりと立ち上がると、彼女にはあの月は何色に見えているのだろう】
【なんて考えながら、夜の静寂の中に消えていった―――】


/お疲れ様でしたー!!
/長いこと続けてしまってすいません……!
/楽しかったですっ
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 14:48:24.17 ID:ZN4BnB8IO
…由々しき事態です…

どうも昨日のことを考えるとここは全く別の世界らしいじゃ無いですか。

【水の国―――――――――――街中】
【彼女は住まわせてもらったアパートを出て、人の多いこの大通りを散歩していた。】
【時間的には午後。うららかな陽光が道を柔らかく照らし、】
【柔らかく、その通りは明るい。飲食店から零れる明かりや、街灯のランプが活気を照らしていた。】

…戻る方法もわかんないし…

…どうせ向こうでも独りだからこっちで暮らそうかな…いっそのこと…

【一人の少女である。身長150cmくらいの、小柄な一人の女の子だ。】
【くたびれ、着古したような藍色の道着に、黒色の帯、】
【華奢でほっそりとした身体つきは、道着を着用する格闘家にはとても見えない。】
【その上から深い緑色――――といってもほとんど黒だが…の薄手のコートを袖を通さずに羽織っている。】

【赤い縁の眼鏡は真面目そうな印象を与え、】
【ショートカットの髪もその雰囲気を助長していた。そんな「独り」の人物である。】

…つっても…それならまず情報ですね。
どうも話を聞く限りあまり「穏やか」ではないみたいですから…

【当てもなく、目的もないただの散歩。それは散歩というにはいささか寂しく、】
【かといって、少女の力ではどうすることもできないのであった。】
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 15:34:30.89 ID:Y9PkZUL+o
【火山:溶岩地帯】

 やはり仕事の後のこれは最高じゃ

【熱気滾る灼熱の溶岩。蒸気と熱気が滾るその場所に】
【溶岩に半身浸かりながら疲れを癒している人物】

 ナンバーズ……。
 面白そうな奴ばかりじゃい

【下半身こそ溶岩に浸かって可視することはできないが】
【上半身はハゲ頭にシワシワの皮膚、白髪混じりの眉毛と長ヒゲを持つ老人で】

 さて、ちょういと一眠りするかの……

【老人は溶岩に浸かりながら眠りにつこうとしている】
【仕事と老いからくる疲れを取り去りたいのか】
【うっすらうっすら眠りの世界へと――――向かっている】
880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/13(火) 21:04:56.72 ID:0R2xS7cU0
【路地裏】

ウぅ…………畜生…………
まタ、来チマった……こンナ場所ニよ…………

【黒い質素なドレスの下に何故かズボンを履き、表が青で裏地が赤と言う不気味なマントを羽織り】
【手には先端に玉が施された細い金属製の杖を持ち、悪魔のような意匠をした禍々しいデザインの金の冠を被った】
【腰まで届くような銀の長髪に蝶を模った琥珀色の髪留めが印象的な「少女」が】
【左手で頭を抱えるようにしながら、フラフラとおぼつかない足取りでさ迷っていた】

【――――杖を握りしめている右腕全体が、皮膚病にでも掛かった様にどす黒く変色し】
【右腕の肘の中心には、黒い光沢を放つ『石のような物体』が、半分顔を出して埋め込まれていた】

く、そ…………!
――――まタゾろ、殺しタくナッテ来ルだろうガ…………!
あレは『山月記』だったカ…………畜生…………ッ!

【人殺しの欲求と言う、非常に危険な言葉を口にしながら、少女は毒づく】
【心の弱さゆえに、心身ともに虎となり果ててしまった男の物語を思い出して、自嘲気味な言葉を吐きながら】
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/13(火) 21:16:25.04 ID:g0j2VROPo
>>880

【少女の足元の地面に、何の前触れもなく、小さな穴が一つ、二つと穿たれる】
【硬質なモノが激突する音が、少女にその危険性を知らせるだろう】

……『こんな場所』とはまたご挨拶な。
こんなに良い場所もそうはないぜ?

【通りの向こう、声がようやく届く、と言った距離に一人の青年が立っている】
【キャップのつばを逆さまに頭に被った、金髪の青年だ】
【丸いフレームレスのメガネをかけて、黒地に赤い斑のシャツと、青いジーンズを履いている】

べつに、我慢することはないだろう?
ここで誰か殺したって、誰も咎めやしないさ。

【三日月のように唇を吊り上げて、青年は少女の独白に返答を寄越す】

【その右手は――なんのつもりか、ピストルを模した形を作っていて】
【銃口に見立てた人差し指を少女に突きつけたまま、青年はゆっくりと警戒するように少女の方へと近付いてくる】
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/13(火) 21:25:47.31 ID:YVlfHT4ko
【住宅街、公園】

けほっ……随分ましにはなったけど…うーっ……。

【ベンチに腰掛ける、具合が悪そうな少女が一人】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【それに加え、レッグ・アームウォーマーとマスク装備】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々自身の蒼を反射してきらりと輝く】

【時折くしゃみをしたり咳き込んだりしながら、人差し指を立て指揮者の如く振る】
【猫の正面、異能の証明か二本の線が踊っていた】

【青い光を放つ、サイリウムスティックのような『線』】
【互いに打ち合いチャンバラを演じたり、地面にぐりぐりと円状の溝を掘ったり、戯れているようにも見えるけれど】
【操作を行っている猫本人は真剣だった。意味があるのかも知れない】

……なんか知らないけど、ちょっと線使うのが楽かも。
遠隔操作に専念すればいいのかな…?

【熱っぽい吐息、ふらつく上半身、潤む緑の瞳】
【調子はよくなさそうだけれど、線の操作に没頭しているらしい】
【一人遊びにも似た異能に没頭しながら、時折目を擦るなど集中が途切れる瞬間がある】
【あまり体力は残っていないのかもしれない、公園に誰かが侵入しても対応が遅れそうだった】

//再利用してみます
//なお寝落ちや短時間で切れる可能性があります、留意ください
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/13(火) 21:26:03.65 ID:0R2xS7cU0
>>881

――――ッ!

【足元の異変と、奇怪なノイズ】
【少女はそれに気づくと、さっとその場からバックステップを踏み、伏せていた顔を持ち上げる】

…………なんノつモりだ、テめぇ…………
てめぇガ殺さレテも、文句ナしっテ言イてぇノか?

【現われた人影――――青年の言葉は、明らかな挑発の色を孕んでいて】
【そうしたものに煽られる事は愚かな事でしかないと、普段なら分かっているはずの少女も、怒りに顔を引き攣らせる】

そウナんだナ?
おメェを殺ス事も、我慢すル必要は無ぇッテんダな…………?

【左腕を、衣服のポケットへと突っ込みながら、少女は粘つく様な口調で言葉を返す】
【売り言葉に買い言葉。撤回するなら今のうちだと、言外に意を含ませながら】
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/13(火) 21:38:41.75 ID:g0j2VROPo
>>883

最近は鳥か犬か人間ばっかりが獲物でね。
たまには猛獣猛禽の類を狩りたいんだけど……。

【真意を質す少女の問いをはぐらかすように、青年は答えになっていない独白を口にする】

……こんな都会じゃそうもいかなくてさ。
ま、たまには猛獣≠ノもちょっかいかけていこうと、そういうわけさ。

【少女が挑発に応じて、戦闘態勢を取り始めると、青年は立ち止まった】
【右手の銃口を少女の額に合わせて、ますます笑みを深める】

なんで我慢するのさ?
……『虎に成る』のが、怖いのかい?

【そんな事を口にしながら、青年の右手が、唐突に跳ね上がる】
【まるで発砲の反動を受けたような、その動き】

【同時に、少女の頬を掠めるように、不可視の弾丸が通り過ぎていくのを感じられるだろう】

さぁ……どうする?

【にぃ、と微笑んで、青年は再び右手のピストルで、少女の額に狙いをつける】
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/13(火) 21:54:04.16 ID:0R2xS7cU0
>>884

(…………ヘッ、何でモイイかラ殺シタいってのカよ…………
……ま、今さラか…………そウジゃなキゃ、こコヲ『良い場所』なンテ、言えタモンじゃねぇよナ)

【青年の独白は、そのまま少女に『危険人物』という印象を抱かせる】
【先ほどからの青年の言葉を拾い上げていけば、そうした答えに行きつかざるを得ないのだ】

…………チッ

【要するに、自分はとして猛獣として扱われているという事】
【やはり、この青年はたまらなく不愉快な存在だ――――平常時にも、十分な理由さえあれば殺しを躊躇しない少女だが】
【ただ自分の楽しみのためだけに殺して回る青年の存在は、少女にとって非常に不快なものだった】

――――――――っ
てめぇ…………成っテ構わンモのなら、とっクに身を委ネてるッてンダよ畜生ガ!!

【恐らくは、青年の能力――――指先から銃弾の様な何かを発射されて、自分をかすめていくのを知覚した】
【それは――――右肘に埋まった『卵』の『悪意の感情』『生命の危機』両方のキーを刺激する】
【しかしこの少女、『卵』に飲まれながらも未だ理性を手放してはいない】
【その理性で以って、青年の問いに怒声を叩きつけた】

(――――コれ以上、人間止めテたまルカよ…………俺にハマだ、やラなキゃナラない事があルンだ!!)

【『卵』の悪意に身を委ねた方が、より確実に青年を殺せる確率は上がる】
【それでも、この時少女はそれに抗う選択を選んだ。未だ人である事を、諦めないために】

どウスるかッテ?
決まっテル…………人とシて、てメェをぶっ殺ス!!
――――『グランド・ウォール』!!

【最後にもう一度、買い言葉を叩きつけて、少女は戦闘態勢に移行する】
【ポケットへと突っ込んだ左腕を抜き放つと、『銃口』を避ける様に身をかがめて、左手に握り込んだ『種』を地面へと叩きつける】
【瞬間、アスファルトの地面を砕いて、土を抱え込んだ巨大な『根』が、まるで壁の様に地表へと飛び出した】
【身を伏せた少女は、そのまま壁の向こうに隠れた格好だ】

(カラス共を呼ンで…………そコかラダ……!)
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/13(火) 21:55:47.26 ID:f3RHRz5Zo
【鬱蒼とした森の奥、開けた場所】
【月の光も届かない薄闇の中、その場所だけが暖かい光で満ちていた】
【光の源である焚き火の傍らに、一つの小さな人影が座り込んでいる】

…困ったなぁ
いつ、こんなことを覚えたんだろう

【普段羽織っているマントを傍らに置き、白いシャツにサスペンダーをつけた少年】
【背丈は小さい…少年というよりはむしろ、子供と言ったほうがしっくりくるかもしれない】
【少年は自らの右手を見つめ、思いつめた表情をしていた】

魔法なんて、勉強したことも無いのに…

【ぽつり、と独り言を漏らし、足元に視線を落とす】
【視線の先には、けばけばしい色合いの──自然発生したとは到底思えないような、奇妙な形の花が生えていた】

いつの間にか、知らないことを知っていて
見えないものが、見えるようになって…


…どうなるのかな、僕

【視線を上げ、仰向けに頭上を仰ぐ。木々の枝に遮られて空は見えない】
【両脇のホルスターに収まった小剣に腕が当たり、かちゃ、と小さく音を立てた】


【鬱蒼とした森の中からは、焚き火の暖かい光はよく目立つ】
【人か獣か、化生の類か。何が寄ってきても不思議ではないだろう】
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/13(火) 22:02:49.17 ID:94KJGw7Io
【港】

【其処彼処に刻まれた弾痕。舗装された地面に点々と飛び散る、赤黒い染みと空薬莢】
【吹き付ける潮風にも薄れず、未だ色濃く漂うのは鉄と火薬の混じった薫り】
【見上げれば雲一つない群青の夜空。その中央には十五夜の月が照り、何を語るでもなく地上を見下ろす】

……しかし、我ながら派手にやった物だね。黒字で済んだ事には吃驚だ。
幸いにして何のお咎めも無かったし、早く帰ろうっと……あんまり待たせるのも悪いし。

【――そんな嵐の過ぎ去ったあとを思わせる埠頭に、一人佇む者がある】
【草臥れたスーツにソフト帽、履き古したレザースニーカーの黒尽くめに身を包む、長身の青年だ】
【落ち着き払った足取りや、空を仰ぐ穏やかな相貌は、この場に於いては聊か不相応ではあったが】

(お月見かー。確か、中秋の名月とか言うんだったっけ)
(あの娘の居た世界の文化って、櫻に近いとこが有るのかなぁ……。)

【恐らくはこの惨状に、一枚噛んでいると見て間違いは無いだろう。その証拠に】
【革手袋に覆われた左手には、鈍く輝くステンレス・シルバーの銃が握られていた】

【口端にはくわえ煙草。ぷかり、紫煙を吐き出して、彼はのんびりと家路を歩く】
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/13(火) 22:13:31.98 ID:g0j2VROPo
>>885

畜生はひどいなぁ。
……第一、君の方がよっぽど『畜生』じみてるよ。鏡、見てみるかい?

【少女の言葉尻を掴んで揚げ足を取り、青年は少女を嘲笑う】
【ぎこちない言葉遣い、人のモノとも思えぬ右腕――それらは、青年に少女を『人でなし』と認識させるには十分な要素だった】

ああ……なんだ。
お前、まだ人のつもりだったんだ。

【舌で唇の端を舐めて、青年は少女の宣言に、ひどく冷静にそんな言葉を返し】
【腰を落として、戦闘態勢を取る――号砲は打ち鳴らされたのだ】

さぁて……。

【青年の右手人差し指に、筒状の力場が発生する】
【――周囲の空気を巻き込んで弾丸として発射するその力場に、青年はさらに力を込めて】
【その筒≠フ直径を、肥大化させていく】

……身を隠した獣を狩る。
良いねェ、ますますらしく≠ネってきたよ?

【青年の右手が、再び反動を受けて跳ね上がる】
【砲身≠フ直径に合わせて肥大化し、威力を高めた銃弾が、少女の隠れた根の壁へと叩きつけられる!】
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/13(火) 22:20:57.75 ID:43c8lThB0
>>887

【ざぁざぁと、波の音に。いつの間にやら混ざり混む金属音があって】
【りぃんりぃんと、甲高い声は。澄んだ澄んだ鈴の音で】

【その音の源を探せば、港の方へと。両手で顔を覆いながら、ふらふらと向かっていく人影があって】

【綺麗に真っ黒な髪は、後ろで綺麗な一つ縛り。なぜだか髪に結いつけられた無数の鈴が、りんりんと鳴いていて】
【白のラインの入った黒の長袖パーカーに、プリーツの入った黒のミニスカートを合わせて】
【黒のオーバーニーソックスに、黒のブーツ。左手の薬指には、蛇を模った銀の指輪を嵌めて】
【いかにも暑そうに黒尽くめな、そんな少女で】

………………えぐ、っ……。

【そのままであれば、きっと、すれ違う】
【鈴の音の中から漏れてくるのは、嗚咽の声で】


【どう見ても十五夜のお月見に来ました――とか、そんな雰囲気ではなく】
【どちらかと言えば、飛び込みに来ちゃいました、と。そんな雰囲気でした】
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/13(火) 22:28:35.84 ID:0R2xS7cU0
>>888

生憎だナ、とっくニ分かっテる事だッテんダ!!

【自分がケダモノじみた存在に成り果てている事など、とうに知っている事。だからこそ、その事実に悩まされ続けているのだ】
【逆に言うならば、一々他者に指摘されてどうこう言うものでもない】
【狂気の中に残った理性が、自分のペースを取り戻す事を主張し、青年の言葉にペースを狂わされる事を拒否した】

――――少ナクともお前よリハな

【完全に『墜ちる』事を許容するなら、こうして動く事もなかっただろう】
【人から遠ざかりつつある事を自覚し、その事で残っていた心を痛めていた少女だが、それでも】
【理の通らぬ破壊と言う蛮行を、自分の意志として行っている青年よりかはよほど自分の方が『人』だという負けん気が、少女の中にはあった】

――――来ヤガれ、てメェら!!

【壁の後ろに身を隠しながら、少女は夕闇の空へ向かって叫ぶ】
【その直後、路地裏に数羽のカラスが飛び込んできて、少女のそばを取り囲むように陣取った】

こレで良い……これナら、っ…………ぐぉあッッッ!?

【これで少女の方も体勢が整った。後は機を見て攻撃に転じるだけ】
【その瞬間に、土の壁に砲弾が叩きつけられ、壁はその勢いを喰い殺すも、形状を維持できずに崩壊】
【その残骸が少女の背中に強く叩きつけられる】

ッグ、がほッ…………ッッ!!
――――『ブラッド・ニードル』!!

【壁の残骸の直撃によって2mほど吹き飛ばされた少女は、一瞬の絶息にせき込むも、すぐに体勢を立て直し】
【反撃の術式を発動させる事によって、2羽のカラスを破裂させ、その血液を針状に成形し、青年へと射出する】
【細い刺突のため、迎撃よりも回避か防御が効果的な対処と思われるが、もし無防備に喰らってしまえば、腕などに突き立ちかねない】
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 22:44:17.29 ID:zrEZjprD0
【夜の国―――交易都市カンバラ】

【夜の国は未開の土地―――原住民しか住んでいない……と言うのは昔の話だ】
【海路に近い場所から貿易会社などが工場を作り、そこを中心に人が集まり街となす―――】
【そのように着々と発展が進んでいた、夜≠オかないと言うのもいいスパイスなのか観光客にも人気だ】
【さらに機関の支部が破壊された事によってさらにその発展に拍車が掛った】

【その産物の一つ、特に大きい都市が此処だ】

【港には貿易船などが多数停泊し、商人や観光客で賑わっている】
【街中は至る所に閃光鋼≠ニ呼ばれる光を放つ鉱石を加工して街灯の代わりにしている】
【都市の中心には高層ビル程の大きさのそれがあり、街を大きく照らしている】
【また都市全体に光の魔術が展開されているので街は常に淡いネオンのような光に包まれている】

【その中でも一際大きな光を放つ、巨大なタワー。】
【そこから端末を片手に出てくる人影が一つ――――。】

いやぁまさか丸一日かかるとは思いませんでしたよーフフフフフフ
ですがこれで資源確保のルートは確立しました、さてさて

銃の方は彼女に任せるとして……もう少し必要なモノを集めるとしましょうか


【前髪に金色のメッシュが入った肩ほどまでのワインレッドの髪】
【表情が読めない蛇のような℃目に赤いハーフフレームの眼鏡を付けている】
【深紅にストライプの柄が入ったスーツに、赤のネクタイ、その下に黒いシャツ】
【高級そうな黒い革靴を履いて、左手の甲には蛇の紋章の中に逆さ十字≠ェ入っている刺青をした180cm程の長身の青年】

【満足げにタワー前の橋を渡りながら、港の方へと歩いて行く―――。】

892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/13(火) 22:46:53.60 ID:g0j2VROPo
>>890

僕よりは人間だ、なんて。
……ずいぶん謙虚なんだね?

【――己を人≠フ倫理から外れたモノと認識しているのか】
【比較対象のレベルが低すぎる、と揶揄する】

お、結構脆い。

【放った弾丸が、一撃で根の壁を破砕したのを見て、青年は満足そうにそう呟く】
【壁の残骸と共に吹き飛んでいく少女の姿を見つけて――そちらに右手の照準を合わせる】

っと!?

【振り返りざまに放たれた術式に、青年は慌てて、飛来する血針へとレティクルを補正】
【右手が跳ねて、幾つかの針を粉砕するも、当然全てを撃墜することは叶わない】

つぁっ……!

【前に突き出していた右腕に突き立つ針に、苦悶の声を上げて】
【こちらも後ろへとバックステップ、右手の力場だけは維持したまま、左手で突き立った針を引き抜いていく】

チ……!
獣風情が、遠隔攻撃とはね……!

【――蔑視の態度も露わに、青年は再び右手を構えて、銃撃を放つ】
【不可視の弾丸が、少女の足元を叩き、そちらからの接近を牽制するように、地面を爆ぜさせる】
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/13(火) 22:58:46.38 ID:94KJGw7Io
>>889
【清澄な鈴の声は、荒涼とした風景には如何にもそぐわない】
【耳朶を震わすその音色に違和を感じてそちらを向くと、其処に居たのは黒尽くめ】

ああ、月見酒ってのも乙かもね。肴は何が……ん?

【自分と同じく闇に溶け込む装いをした、まだ少女と呼べる年頃の矮躯】
【濡れ烏の髪に結わえられてりんと鳴く鈴は、月光を浴びて一際夜に映えている】

【顔が見えなくとも、正体は知れる。こんな格好をした者はこの界隈に二人といまい】
【にしても、只ならぬ雰囲気を纏っている。何事かと首を傾げつつも、家に帰るべくそのまま擦れ違えば】

――――鈴音ちゃん?どうしたの、こんな……。

【微かに聞こえた嗚咽に後ろ髪を引かれ、青年は足を止めた】
【流石にこれを見過ごすのは、気が引けようというものだろう――取り敢えずは接触を計ろうと、呼び止めてみて】
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/13(火) 23:00:26.61 ID:0R2xS7cU0
>>892

俺が見ルノは、何時だッて現実だカラな…………ッ!

【『卵』を埋め込まれ、時折殺意に支配され、事実として幾人もの血で自らの手を汚してきた】
【その上で、まったき人間であるなどと言えるはずもない。その様な事を言えるのであれば、それこそ常軌を逸している】
【――――幼い頃から一人で生きる道を切り開いてきた少女は、それこそ冷徹な思考力を持っていた】

(アの攻撃力、不味いナ…………『グランド・ウォール』を一撃デ破砕サレるたぁ、思っテナかッた…………
――――間違っテも、身体に直撃サれる訳にハいかネぇ……!)

【かなりの自由度で、威力の調整が出来る砲弾であると認識した少女は、顔を顰める】
【場合によっては、殺傷以前に全てを粉砕できるほどの攻撃力を備えているかもしれない――――そう考えると穏やかではない】

ッ!!

【チャンス――――牽制がうまく機能したのを見て、少女は次の行動に出る】
【右手の杖に魔力を溜めて、真っすぐに先端を青年へと突き出す――――】

悪ぃナ…………、ッ…………!
ムシろ、俺の本分ハ撃ち合イナんダヨ!!

【牽制として足元に放たれた弾丸が地面を砕き、その破片が少女のふくらはぎを襲う】
【細かい切り傷は仕方ないと考えていたが、左足のふくらはぎに、1つの破片が突き刺さった】
【だが、その痛みに顔は顰めても怯みはしない。元々、少女もまた青年に近づく意図など持っていなかったからだ】

――――『ライトニング・ハルバート』!!

【突き出された杖の先端から、紅色の電光の様な魔力ビームが発射される】
【真っすぐに青年を狙う軌道は単純だが、そのスピードは速く、そして込められた魔力の量――――即ち破壊力も大きい】
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 23:13:03.31 ID:ZN4BnB8IO
…由々しき事態です…

どうも昨日のことを考えるとここは全く別の世界らしいじゃ無いですか。

【水の国―――――――――――街中】
【彼女は住まわせてもらったアパートを出て、人の多いこの大通りを散歩していた。】
【時間的には午後。うららかな陽光が道を柔らかく照らし、】
【柔らかく、その通りは明るい。飲食店から零れる明かりや、街灯のランプが活気を照らしていた。】

…戻る方法もわかんないし…

…どうせ向こうでも独りだからこっちで暮らそうかな…いっそのこと…

【一人の少女である。身長150cmくらいの、小柄な一人の女の子だ。】
【くたびれ、着古したような藍色の道着に、黒色の帯、】
【華奢でほっそりとした身体つきは、道着を着用する格闘家にはとても見えない。】
【その上から深い緑色――――といってもほとんど黒だが…の薄手のコートを袖を通さずに羽織っている。】

【赤い縁の眼鏡は真面目そうな印象を与え、】
【ショートカットの髪もその雰囲気を助長していた。そんな「独り」の人物である。】

…つっても…それならまず情報ですね。
どうも話を聞く限りあまり「穏やか」ではないみたいですから…

【当てもなく、目的もないただの散歩。それは散歩というにはいささか寂しく、】
【かといって、少女の力ではどうすることもできないのであった。】
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/13(火) 23:13:39.05 ID:43c8lThB0
>>893

【青年の独り言にも、泣いているらしい少女が反応することはなく】
【もしかしなくとも気がついていない。そのまま足を引き摺るようにゆったりと通り過ぎて――】

【――びくん、と。身体が跳ねて、足が止まる。跳ねた身体の動きにつられて、鈴も跳ね上がる】
【跳ねた鈴同士がぶつかってぶつかって、しばし。動き以上に喧しく鳴いた声も鎮まるころに】

…………――――、ふ、ぁ……?

【顔を覆う両手を下ろして、胸の前で軽くきゅっと握り】
【もったりとした動作で振り返る。振り返って】

…………あ……。

【振り返った先を良く見やれば、見知った顔】
【すでに散々泣いた後なのか、涙やらでぐしゃぐしゃの顔を、知り合いに見られるのは恥ずかしかったのか。一度、ぐしぐしとパーカーの袖で顔全体を拭ってから】

………………、ふ、ぇ、……ええぇ……。

【拭った意味は全くなし。またぼろぼろと涙を落とし始めてしまって】

【落としながら、一歩一歩、ゆっくりとそちらに近づいて、いこうと】
【――ちなみに、ある程度近づけば。ほんの少し躊躇うような間を空けてから、唐突に抱きつこうとするはず、である】
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 23:14:44.97 ID:pY27cxTIO
すいません>>895取り消します
898 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 23:15:43.73 ID:pY27cxTIO
…由々しき事態です…

どうも昨日のことを考えるとここは全く別の世界らしいじゃ無いですか。

【水の国―――――――――――街中】
【彼女は住まわせてもらったアパートを出て、人の多いこの大通りを散歩していた。】
【時間的にもう辺りは日も落ち、光源は月だけとなっているのだが、】
【不思議と、その通りは明るい。飲食店から零れる明かりや、街灯のランプが活気を照らしていた。】

…戻る方法もわかんないし…

…どうせ向こうでも独りだからこっちで暮らそうかな…いっそのこと…

【一人の少女である。身長150cmくらいの、小柄な一人の女の子だ。】
【くたびれ、着古したような藍色の道着に、黒色の帯、】
【華奢でほっそりとした身体つきは、道着を着用する格闘家にはとても見えない。】
【その上から深い緑色――――といってもほとんど黒だが…の薄手のコートを袖を通さずに羽織っている。】

【赤い縁の眼鏡は真面目そうな印象を与え、】
【ショートカットの髪もその雰囲気を助長していた。そんな「独り」の人物である。】

…つっても…それならまず情報ですね。
どうも話を聞く限りあまり「穏やか」ではないみたいですから…

【当てもなく、目的もないただの散歩。それは散歩というにはいささか寂しく、】
【かといって、少女の力ではどうすることもできないのであった。】


/こっちでした。申し訳ない…
899 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/13(火) 23:21:29.06 ID:g0j2VROPo
>>894

く……!

【相手に接近を試みる様子がないのは青年に取ってもありがたい】
【――だが、相手が遠距離での砲撃戦を得手としているのは、青年に取っての誤算だった】

(避け切れね……!)

【牽制射撃を放った姿勢で、杖の先に凝縮される魔力を認識しても、もう遅い】

【――後ろに下がろうとしていた青年の右腕の付け根を、凝光が貫いていった】
【右手の指先の力場が、同時に解けて消える

があああぁぁッ!

【それこそ獣のような咆哮を上げる青年のシャツが、血で染まる】
【だが、その目には怒りが渦巻いていた】

クソがァ! 獣は黙って狩られてりゃあイイんだよォ!

【格下――獲物と侮る相手から傷を受けた。そのことに対する、歪んだ嚇怒】
【動かなくなった右腕に代わり、青年は左手を掲げる】
【ピストルを模した形の左手の指先にも、新たに筒状の力場が渦巻いている】

【先の右腕とは違う力場――長く伸張した筒状の砲身】
【長く伸びた銃身は、放つ銃弾の高速化と、軌道の安定を約束する】

フォージェリー・バレット<H!

【狙うは、少女の右腕の付け根】
【自分と同じ痛みを、ということなのだろうか。少女の杖を持つ手を狙って、高速の銃弾が放たれる】
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/13(火) 23:34:54.42 ID:0R2xS7cU0
>>899

…………っし!!

【上手くメインの一撃が決まった】
【気を抜く訳ではないが、それでもわずかに意気込んだ息を吐き出す】

本性出しヤガったな…………クズが!!
後は、てメェぶっ殺スダけだ!!

【――――少女には、正にこの青年と似た様なタイプの敵との戦闘経験があった】
【挑発で相手のペースを乱し、堅実に自分のペースは守る――――機関の、水の国支部長が、正にこの戦法をとっていた】
【だからこそ、逆に相手のペースを乱したという事はチャンスだと、悟る事も出来た】

無駄だッッ!!
てメェみタイな下衆が、俺に敵うカヨ!!
――――『クロウ・ミサイル』!!

【左腕を振るう青年を見て、少女もようやく理解した】
【腕さえ奪ってしまえば、この青年の戦闘力は枯渇する――――ならば次は、左腕を狙うのみだと】
【それを踏まえて少女は術式を発動させ、1羽のカラスに魔力を込めてくちばしから突進させる】
【突き刺されば、魔力により小爆発を起こす。腕でなくても、肩なり、あるいは胴体に当てる事も出来れば良いダメージになるだろう】

ぐ、はっ!?
な、ナんダ…………くそぅ!!

【だが、攻撃を放った瞬間と行き違いに成る様に、少女の右肩を銃弾が襲う】
【その時、残った最後のカラスがまるで少女を縦断から庇うように、自ら銃弾を身に浴びて散華する】
【それにより、少女はノーダメージで済んだものの――――代わりに、カラスの血液やら何やらが少女の顔に飛び散る】
【そして、運悪く少女の目にその飛沫が入ってしまったらしく、少女は思わず目をつぶってしまう】
【――――ダメージこそ入っていないが、大きな隙を晒している事は確かである】
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/13(火) 23:37:47.39 ID:f3RHRz5Zo
>>886

【数刻後】

【その場所を満たしていた暖かい光は、既に消えていた】
【薄闇の中に残されたのは、何者かが残した焚き火の跡】
【その脇には、枯れ尽くした奇妙な形の花が置かれていた───】



/用事ができたので締。失礼しましたー
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/13(火) 23:41:27.45 ID:94KJGw7Io
>>896
【「鈴音、ちゃん……?」】
【反応の遅さに人違いを疑ったのか、眉根を寄せて再びの問い掛け】
【振り返った少女が紛れなく知人である事を認めると、青年はぱちくりと眼をしばたたき】

ねえ……えと、どうして……。

【暫時、絶句する。何が何やら解らないが、真っ赤に泣き張らした目許から】
【ただ彼女が、相当な時間泣き続けていた事だけは見て取れた】
【拭えど拭えど、その眦を滂沱と流れ落ちる涙。碌な慰めの言葉も思い浮かばぬまま、彼は目を白黒させるが】

……どうして、そんなに泣いてるの?

【しかし、近付く事は拒まない。抱き付かれてもそれは同じで、どうした物かと苦笑しつつも】
【銜え煙草を右手に摘んで、灰が彼女の髪を汚さないよう放り捨て】
【おっかなびっくり頭を撫でようとしつつ、何が有ったのかと三度訊ねた】
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/13(火) 23:59:10.54 ID:g0j2VROPo
>>900

クソが……!

【激昂した様子で、長く伸張した銃身を振りかざす】
【みしり、と音すら立てて、左手の先の力場がさらに巨大化――より長く、まるでライフル銃のように伸び上がる】

脳ミソブチ撒けてくたばりやがれ!

【接近するカラスには目もくれず、青年は少女の胸部に照準を合わせる】
【獲物を狩るための技術――小さな頭部でも、細い首元でもなく、最も大きな胴体の中央を狙う、狩人の目】

【ライフル銃から、圧縮された空気が銃弾となり、空を裂いて少女に迫る】

【そして――同時に、近付いてくるカラスが、青年の左腕に衝突した】
【――黒い羽毛を撒き散らし、朱色の血霧が爆散する】

ぐ、アァッ!

【肉が削がれ、血の弾ける左手から、力場が消失する】

う、ああぁあ……!

【潰れたトマトのような惨状を呈する左手を胸元にかき抱いて、青年は呻き声を上げると】
【己の放った攻撃の成果も見届けず、少女に背を向けて走り出す】

(……コレ以上は、無理だ)

【激昂しているように見えて――自分の戦闘不能を押してまで戦いを続けるような無謀さは持ち合わせていないらしい】
【青年の冷静な部分が、狩りの失敗を悟らせて――逃走の一手を選ばせた】
904 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/14(水) 00:07:02.42 ID:in+DHINb0
>>902

【抱きつけば、最初は遠慮でもしていたかのようだったが、】
【そのうちに、ぎゅうと。子供が親に縋るようなものへと代わって】
【離れないでと言う風に、カイの服をぎゅっと握れば、当然の疑問を投げられて】

【ぐすぐすと数度の嗚咽。それから、ゆっくりと顔をあげて】
【十五夜のお月様のようにまん丸で、ただ、何の光も感情もない瞳が、数秒。カイを見つめた後に】

…………、……悪い子なの、みんなが悪い子だって言うの、
……悪い子だから謝りにいけないの、悪い子だから独りなの、悪い子だから、悪い子だか、ら。
たりない、の、がんばったのにっ、頑張ってる、のに、悪い子だから、わるいこ、だかっ、ら……!

【泣いて泣いて喉を嗄らしたような、ほんの少し掠れた声で】
【言うごとに、勝手に服を掴んだ両手。ぎゅううと、力を篭めて】
【頭を撫でられば、ぴくりと身体が跳ねて。はっとしたように、もとより丸い目を見開くと】

……っあ……、……、ごめん、なさ……っ。

【慌てたように、身体を引いて。ぱたぱたと。数歩、距離を取ろうとしてしまうはずで】
【抱きつこうとしたり、離れようとしたり。ずいぶんと忙しい――】
【引き止めれば、足は止まる。離れるにしろ、引き止めるにしろ、「悪い子でごめんなさい。」、と。そう紡ぐはずである】
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 00:12:00.08 ID:7rzIrhKJ0
>>903

ぐ…………コンな時に!!

【まだ敵を無力化しきっていない、そんな中で視界を奪われて棒立ちしているというのは、非常に危険な状態だ】
【慌てて少女は右腕で顔をぐしぐしと拭い、血を浴びた目の視界を回復させようと努める】

【――――そうして持ち上げた右腕――――しかも、その肘の部分に、青年の最後の発砲は着弾する】

――――――――!?!?!?
グぁ、オオオォォォガガァンガァァァァァァァァゥゥゥゥッッッ!!

【右肘は、正しく『卵』の埋まっている部位。そんな個所に物理的なダメージが通れば、肉体にも大きな影響が出る】
【『卵』に蝕まれていた肉体に、ダメージが共鳴する。そして、宿主の肉体にピンチに『卵』は生存のための行動を、狂気の内に取らせる】

グゥゥゥウゥグゥゥァアァァァアァッァァアッッッ!!

【即ち――――青年と同じ、その場からの逃走】
【『卵』に刺激が加わった事で、少女の肉体にも耐えがたい苦痛が生まれていた】
【侵されつくした右腕が、そして頭が、割れる様に、避ける様に、ギリギリと痛む】
【この様な状況では、術式を行使する事もままならない。故に少女は、無意識に逃走を選択して、闇の中へと飛び込んだ】

【――――狂わされた人間と、元から歪んでいた人間】
【果たして、どちらがより罪深いのか――――それは、容易に答えが出ない事ではあるだろうが、確実な事が一つだけある】
【ここで決着がつかなかった以上、これからも無関係な人間が巻き込まれて、その命を散らして行くのである】

/乙でしたー!
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/14(水) 00:19:00.68 ID:IxFTArIqo
>>905
/おつかれさまでした!
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/14(水) 00:42:26.32 ID:kp8NevBzo
>>904
【服を握られ皺が寄っても、涙が染み込んでも、青年は嫌がる素振り一つ見せず】
【くすり、穏やかに微笑って。大丈夫だと言外の意を込め、空いた左手でぽんぽんと柔らかく背中を摩ると】
【真黒い眼を細め、少し屈んで視線を合わせ。幼子のように要領を得ない言葉に、僅かに思案しつつ】

そっかなぁ。俺から見た鈴音ちゃん、あんまり悪い子に見えないんだけど……。
どうして、悪い子って言われるんだろうね。……出来れば、もっと詳しく聞かせて欲しいな?

独りで抱え込まないで、さ。俺で良ければ、力になるから。

【「ふうん」だとか「そう」だとか、適度に相槌を打ちながら話を聞き終えれば】
【それでもやっぱり事情を理解仕切れずに、また不思議そうに首を傾げて、更に尋ねる】
【「いいよ、謝らなくて」――離れようとする少女を左手で制し、軽く抱き寄せようとしながら】
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/14(水) 01:06:36.53 ID:in+DHINb0
>>907

【背中を摩られて、視線を合わされて。まだ泣き止むには及ばないが、少し。落ち着きはしたらしい】
【吸いがちだった呼吸を一度、ゆっくりと息を吐いて、リセットして】
【どこまでも見通せるようで、実は一寸よりも見通せない漆黒が、縋るようにカイの瞳を見つめたまま】

だって、だってっ、みぃんな、言うのっ……。
……悪い子だからっ、独りぼっちなの、ずぅっと、独りなの、
生まれたときから悪い子だから、生まれたときから独りなのっ……。

…………も、やなのに、悪い子だから、…………わるいこだから……っ!

【離れようとした身体を、逆に抱き寄せられて。その手をちっとも拒まないのは、結局は離れたくなかったらしい】
【少し逆向きに力を入れれば折ることすらも出来そうな細い身体。ほんの少しだけ、震えていて】

さびしい、よう、……さびしい、…………さびし、い、の……。
…………――――……。

【離れようとした際に放した手で、またカイの服をぎゅっと握って、握り締めて】
【ぎゅっと両目も閉じて、ふるふると。小さく首を振りながら、そう言って】
【最後に、ほんの少しだけ、動く口元。読唇の心得があれば、「たすけて」と、四文字】
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/14(水) 01:57:06.73 ID:kp8NevBzo
>>908
【青年は生来、求められる事を苦にしない人種である。何事にも例外は付き物だが、今回もまた例には漏れない】
【助けを求めて紡がれた声にならない声は、確かに彼に届いて】
【彼はそれを、当然のように受け入れた。壊れ物のような矮躯を抱く手に、ほんの少しだけ力を込めると】

そう。寂しかったんだ……確かに独りは辛いよね。寒くて、暗くて、すごく怖くて。
……でも、鈴音ちゃんはそんな中で必死に頑張ったんだろう?
そんな君が本当に悪い子だなんて、俺にはどうしても思えないんだ。

【鈴に触れないよう丁寧な指遣いで髪を梳くように撫でながら、眼を逸らさずに彼女の言葉を復唱し】
【続けて――良い子だから、大丈夫だからと、今度は確り言葉に変えて、慰めを口にして】

だから、ぜんぶ聞かせて?最初から最後まで――君が何をして、誰に悪い子って言われて、どう頑張ったのか。
ひょっとしたら君は悪い子じゃなくて、頑張り方を間違えてるだけなのかも知れないから、ねー。
八百屋さんにお肉を買いに行っても、売ってない物は買えないでしょ?それと同じさ。

…………大丈夫、独りじゃない。今は俺がついてるから、寂しくないよ?

【彼女を一切否定せず、人懐こい笑みを絶やさず、先の四文字に対するものか、こくりと一つ頷いた】
【だが解決を計るにも、事情を知らぬままでは話にならない】
【そこで一先ずは、彼女を優しげな態度で宥めながら、順序だてて説明するよう促してみる】
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/14(水) 02:24:07.57 ID:in+DHINb0
>>909

……もう、やだ、やだ、のに。
悪い子も、独りぼっちも、寂しいのも、ぜんぶ、ぜんぶ、やな、のに……っ。
…………っ、ぜんぶ、ぜんぶ、やだ、よぅ……!

【丁寧に丁寧に、頭を撫でられて。また、ぼろぼろと。涙が落ちて】
【頬を伝って、顎に集まって。そこから落ちたり、首へと流れたり】
【パーカーの襟元まで何となく濡らしながら、駄々っ子みたいに数度首を振れば、鈴たちがりぃんと騒いで】
【ぎゅっと身体を縮こめて、ぎゅうと抱きついて。抱きつきながら、ほんの少し背伸びして。撫でる手へと頭を押し付けるように】
【「もっとして」と、おねだりの姿勢を見せながら、そう促されれば、少し身体を離して】

…………、……。

【目を伏せて、数秒。なぜだか押し黙って】
【すん、と。一度、小さく鼻を鳴らしてから】

……アリエルが、怜司のこと、ばらばらにして殺すって言ったから、アリエルを殺したら、……れいじが、……れーじが、ぁっ。
あたしのこと、……私のことっ! 二回も、っ、二回も、……にかいも、ころして……。
……間違ったこと言ったら悪い子だって、良い子じゃないとだめだっ、って、ツァーリが、言って、……。
遥人が、わたしのことっ、悪い子だって、言って、言った、……。
…………それ、で、ヴェンデッタが、わたしのこと、悪い子だって、いってないけど、いった、の……。

【今までよりもずっと、涙を落として。鈴の音みたいに高く澄んだ声は、弱く震えて、ほんの少し聞き取りにくく】
【それでも、一生懸命。身体を強張らせながら、早口だったりゆっくりだったりで、そう紡いでいって】
【なんだか、突っ込みどころがある気もするが――言い終えれば、また。ぎゅうと思い切り抱きつこうとする、だろう】
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/14(水) 03:54:35.63 ID:kp8NevBzo
>>910

……そうだね、寂しいのは誰だって嫌だ。
だから二人で考えよう、悪い子って言われないような頑張り方を。ね?
そしたら鈴音は独りじゃなくなるし、寂しくもなくなるから。

【強請るように右手に頭を擦り寄せられれば、「甘えん坊さんだねー」なんて茶化すように笑って揶揄う】
【しかし革手袋の下にあるのは、柔らかな肌ではなく硬質の装甲だ。こんな手ではきっと、頭が痛むかも知れないと】
【青年は右手を下ろし、少女の背中に回してやんわりと抱き締めつつ、反対の左手を腰から離して】
【革手袋の指先を噛んで外すと、其方でまた頭を撫で始めた】

【ぴたりと余さず身体を寄せ、なるべく相手を傷付けない、耳触りの良い言葉を選んで耳許で囁き】
【離れればそれに任せて、何も言わずに待つ。彼女が口を開けば、頷きながら聞きに徹して】

……そっ、かぁ。アリエル君と怜司君って、お友達か何かだったのかな?
まあ何が有ったにしろ、軽はずみに人を殺しちゃいけないよ。
君はまず怜司君に注意を促して、必要なら誰かに助けを求めるべきだったって、俺は思うな。
ひょっとしたら本気じゃなかったのかもだし、アリエル君ともよく話し合うべきだったと思う。

君の言い分だと彼が救いようのない殺人鬼だった風にも聞こえるけど、ほんとにそうならこうは責められないよ。
……でも、過ぎた事は仕方ないけどね。間違った事、というと……この事に関して君、誰かに嘘ついたりしたの?

【話し終えればよく言えたね等と褒めながら、訥々と話を進めてゆく。解らない事は未だに多いが――】
【それならそれで遣りようはある。抱き付く少女の頭を撫でながら、頭ごなしに叱るのではなく】
【「思い詰めて極端な行動に走らず、きちんと誰かを頼るべきだ」というような事を述べてから】

【唐突に出てきた知り合いの名前に若干眼を見開きつつ、続けて問うて】
//すみませぬ、半分寝てました……ちょっとヤバ気な感じなので、ここらで明日に延期をばお願いしたく。
//無理なようなら、切って頂いて構いません。申し訳ない……。
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/14(水) 04:14:41.30 ID:in+DHINb0
>>911

…………一緒に居てくれるって、言ったのに。
一緒にいてあげるって、……いったんだよ、……、……いったのに……。

【「……うそだったの……。」、と。ぼそり、呟くような一言が】
【漏れてから、ぱちぱちと瞬きをして。改めてカイを見つめ】
【「本当?」と尋ねるように、首を傾げ。見つめる視線は、真剣そのものであって】

【接触を望む相手がひとの身体であっても、ひとの身体でなくとも】
【少女としてはどちらでも良かった、らしい。大して気にした風もなく、撫でられていて】
【カイが腕を変えるというならば、黙って待っている。再び撫でられれば、また、強請るように少し、背伸びして】

……っ、だって、だって!
私のことも殺そうとした、私のこと殺して、そしたら、怜司も殺すんだってっ……!
……蛇神様のことをばかにした、私のことを殺そうとした、……怜司まで殺そうとした!
…………だから、だからっ……。

【ぎゅうと、服を握る手に力が篭って。返すのは、今までと比べればずいぶん大きな声】
【泣き続けたせいで掠れた鈴みたいな声は、ある種ノイズのようで】
【正当防衛、ひとを守ろうとした、……うさ晴らし?】
【動機が一部不純、というよりか。少女の様子からして、そのひとのことはあまりというか好きではなかったようで】

【次いだ言葉にはふるふると首を振って。自信を持ったものではないが、「そうじゃないと思う」程度の否定】
【そして、それからもう一度。少し考えてからさらに首を振るのは、嘘を吐いていない、ということで】

…………、ひぐっ、……。

【このような状況の以上、それは仕方の無いこと、なのだが】
【自分を否定されることが気に食わない……というか、少しダメージがあるらしい】
【撫でられて、抱きしめられて。少しは落ち着きかけた涙が、またぼたぼたと落ちて】

【知り合いの名前を口にすることは躊躇わないというか、特に何も気にしていない、というか――】

/明日に引継ぎ了解しました、全然大丈夫ですよーっと
/明日なら多分ずっと暇してると思います、そちらが暇になったタイミングで呼んでいただければー
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 19:11:46.99 ID:kleaa4PDo
【夕刻、住宅街にて】
【突如として悲鳴が響き渡り、夕食時の家庭を騒がせた】
【見ると集合住宅地に狭間、通りに一匹の犬男が倒れ臥している】

ろ、ローズちゃんってば、病み上がりなのにっ………!!!

【堅牢な体つきで、惜しげもなく露出した上半身は胸板も腹筋も申し分ない】
【それから、二の腕の中ほどから黒い袖のようなものをつけていて、袖口はやや広くゆとりがある】
【ベージュのズボンは、その下に鍛え上げられた脚部を隠している】
【彼を犬たら締めているのは、全身毛むくじゃらで、大きな尻尾と、頭部がまんま犬だったという点だ】
【毛皮は少し暗い赤、体毛より明度の高い赤髪を鉢巻でかきあげて、犬種は大型犬っぽいのに若干童顔だった】


ダメだよ、君はまだ、そんなところに行っちゃ行けないっ……!!

【全身ボコボコにされて、女々しく涙を流しながら股間を押さえ悶絶している】
【とっても可哀想な目にあったのは、想像に硬くないが】
【悪目立ちする姿などから、人によってはあらぬ誤解を招きかねない】

【そののち、痛みのあまり顔からいろんな体液を漏らしつつ、芋虫のように何処かへ這い出そうとするであろう】
【ホラーというか、コントのような光景であった】


【一方そこから程近い通り】

はぁ、はぁ……お、お風呂、お風呂入りたい……!

【息を荒げながら、やや覚束ない足取り】
【口走るのは謎の欲求だが、どういうわけか眼光は尋常ではない】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々街灯を反射してきらりと輝く】

風邪はよくなったんだ…もうタオルで身体拭くだけの生活なんて耐えられないっ…!!
そうさ、ボクは、ボクはね……この風邪が治ったら、温泉入りに行くんだ……!

【謎の潔癖症、少女だからか猫だから代謝は気になるらしいけれど、どうも風邪は完治したとは言い難い】
【意味不明の死亡フラグを立てながら、猫の足は緩慢に、でも確実に公衆浴場へと向かっている】
【殺気立っていると言い換えてもいい少女に、一般人は声を掛けることを躊躇っていたが】
【徐々に眼が回りだす猫。具合が悪そうなのもまた事実】


【さて、この二者の距離はそれほど遠くはないが、近いとも言い切れず】
【どちらに声を掛けるかによって、後の展開も流動すると思われて】
【世界の意思は、彼らの、そしてあなたの選択を待ちわびている――――――】
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 19:52:12.67 ID:7rzIrhKJ0
>>913
/まだおりますかー?
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 19:55:28.87 ID:kleaa4PDo
>>914
//いつもニコニコあなたの足元に!
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 20:07:30.18 ID:7rzIrhKJ0
>>916

/では、よろしくお願いします

>>913

【――――追う者と追われる者の、ちょうど中間点】
【程良く両者が離れている、空白の地点に】

【――――――――巨大な爆発音が響く】

…………ヒィ…………ヒィ…………ヒィ…………
――――うッ、ウゥゥウゥゥルゥゥゥゥウウウゥゥウゥウゥオオォォォォオォォォ…………

【通行人を10人ほど巻き込んだ爆発の中心に、1つの人影が立っていた】

【黒い質素なドレスの下に何故かズボンを履き、表が青で裏地が赤と言う不気味なマントを羽織り】
【手には先端に玉が施された細い金属製の杖を持ち、悪魔のような意匠をした禍々しいデザインの金の冠を被った】
【腰まで届くような銀の長髪に蝶を模った琥珀色の髪留めが印象的な「少女」】

【まるで麻薬中毒者の様に全身を激しく痙攣させ、焦点の合わない眼を虚ろに前方へと向け、細く引き伸ばされた様に苦しげな呼吸を繰り返す】
【にもかかわらず、彼女は爆心地にしっかりと二本の足で立っていた】

【――――杖を握りしめている右腕全体が、皮膚病にでも掛かった様にどす黒く変色し】
【右腕の肘の中心には、黒い光沢を放つ『石のような物体』が、半分顔を出して埋め込まれていた】
【そしてその直ぐ傍に、銃創の様な貫通した傷跡が――――しかも、まだ治り切っていない極々新しいものが、残っていた】

ゴ、ゴゴゥガ…………グォ、ゴ…………ガ…………

【意識があるのか無いのか。それすらもハッキリしない様子で、フラフラと周囲を見回す】
【そして辺りに漂い始める、悪寒を感じさせるような黒い魔力――――――――】
【発生源は、疑うまでもなく、右肘に埋め込まれた『それ』であろう】
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 20:20:06.32 ID:kleaa4PDo
>>916
【猫も犬も、それまでの空気を吹っ飛ばす勢いの轟音に眼が覚めた】
【冗談こいてる場合じゃないとばかりに再起動するも、互いに問題がある】
【風邪が完治しない猫と、股間の痛みに悶える犬。後者は徐々に回復の兆しを見せていた、とはいえ】

【―――――まあ、だからといって両者とも、立ち止まってしまうような性格ではなく】
【犬は自分を張り倒して、猫は腹に気合を入れなおしてから、現場へと急行した】

【両者、ソレを挟む形で同時に到着】
【前方は猫、後方に犬。互いに互いを認めて、全身に力を漲らせた】
【…特に猫は、相手が吐き出す暗黒に凍りついたとすらいえる反応を見せていて】

……リズ、この人、卵が孵化してる!!

「…うわぁ、マジ勘弁……」
「ちょっとお嬢さん、大丈夫? 正気?」

【名前も知らない「少女」が起こした惨事、顔をしかめながら、とりあえず外見的特長で呼びかける】
【素性を知らないのでやむを得ず、といった処置である】
【ちらりと後方から探ったのは、肘の発信源。露出しているだけマシ、といえるのかどうかはわからない】
【それから反応を待たず、「少女」の肩越しに猫を探ると、気遣いを薄く見せた】

「ローズちゃん、無茶しないように!」

大丈夫、どうにでもなるよ!

【両者、武器は出さないが警戒は色濃い】
【浮いた汗を払い、まったく気を抜かない二者は、手馴れていて、通じているといった風】
【特に、『卵』に対する猫の眼には、複雑怪奇な感情が揺れていた】
918 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 20:33:10.50 ID:7rzIrhKJ0
>>917

ウ…………ウォ、オオォォォウゥ…………

【まるで吐瀉した後の様に、唾液を垂らしながら苦しげな呼吸を繰り返す少女】
【やはり、その眼は正常な光を宿していない】

――――――――ウルゥウゥゥゥブァラアァァァァァァァァァァァ!!

【そのままフラフラと、爆発に巻き込まれて倒れ伏した通行人のそばまで歩み寄ると】
【突如として、少女の銀髪が質量を増大させ、巨大な右腕の様なものを形成】
【それで通行人を拾い上げると――――そのまま、繊維の束とは思えない力で、握りつぶした】
【銀の腕からじくじくとこぼれる血肉が、虚ろな瞳でそれを見上げる少女の顔へと降りそそぐ】

ギッ…………ギィィィィィ…………

【そうして垂れてきた血液を、少女は左手で掬い取りながら、右腕の『卵』、そして傷跡へと擦りつける】
【その瞬間、周囲に鼓動の様に魔力の波動が波打つのが、あるいは感じ取れたかもしれない】
【――――人間の血肉によって、傷ついた身体を癒そうとしているのだ】

――――ウ、ァア…………?

【その時に、ようやく少女は自分の周囲に2つの人影がある事に気付いたようだ】
【虚ろな瞳で前後を見渡す少女――――その瞳の輝きには、まるで『意志』が感じられない】
【完全に、『卵』の狂気に飲み込まれているらしい】

……………………

【身に迫る『危険』を感知して、少女は髪の右腕で握りつぶした死体を放り捨て、わずかに腰を落とす】
【この2人が敵対者になるであろうと言う事を、判断したのだろう】
【しかし、先ほどから見る様子は、消耗したもののそれであり、今は全力には程遠そうだ】

/すいません、次ちょっと遅れるかもです
919 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 20:48:35.88 ID:kleaa4PDo
>>918
【咆哮に、両者ひとと違う耳を押さえる】
【蓋をするような猫に、垂れた耳を側頭部に押さえつける犬】
【恐々の表情を浮かべる猫よりは、犬もいくらか冷静だったのだが】

「……おいおいやめろよ…っ!!」

っ……!!

【目の前で続く惨劇に、眼を背けることすら許されず】
【余裕を浮かべて犬ですら、顔を歪めた】
【ほうっておいたら被害が拡大すると確信しつつ、思考が怜悧に切り替わり】
【…でも、まず猫を遠ざけるべきかと思った。卵に近づけていて、いい影響があるはずがないし、何より具合が未だ良くない】

「ローズちゃん、避難指示よろしく!!」
「この子は俺が惹きつけるから」

で、でもっ!!

「いーからっ!!」

【強い口調で言い含められ、猫は通行人たちをこの場から退避させることにした】
【大きなハンドジェスチャーで近づかない旨、近隣の公園に行けという指示を伝えつつ、少女との距離を保つ】
【足の速さこそを武器とするからこそ、二度目があってはならないと、視線が切れない】

「……お嬢さん、とりあえず落ち着こう。深呼吸して、話し合おうぜ」
「こんなところで他人に迷惑掛けちゃいけないし、俺も抵抗しない」
「君が何もしてこないんなら、こっちだって悪いようにはしないから」
「おなかすいてたりしない? 軽食でよければ奢るし、飲み物が必要なら―――――」

【警戒心を下げろと猫に合図を送りつつ、犬はホールドアップ。両手を挙げて、ぎこちない笑みを浮かべる】
【相手が何であれ、とにかく刺激するべきではない。疲弊しているというなら、なおさら無理をさせてはいけない】
【軽口を飛ばしつつ、小さく、ごく小さくすり足で接近を試みる。秒間十センチにも満たない速度】
【あまり期待は出来ないが―――――敵意はないまま、宥めすかそうと試みる】

//了解です、いってらっしゃいましー
920 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 21:01:11.55 ID:7rzIrhKJ0
>>919

グ…………ウゥ…………

【血を擦り込ませた傷跡が痛むのだろう。少女は苦しげな表情を更に歪める】
【黒く変色した右腕に、擦り込ませた血の赤が、夕闇に何とも言えないコントラストとして映えていた】

…………

【猫の身振りによって下がっていく通行人に、殺意の視線を向ける少女】
【間違いなく、彼女にとっての『獲物』はこの通行人たちであり、それが逃げていくという事はあまり愉快な事ではないのだろう】
【それでも、今この場でその背を追いかける事はしない。背を見せずに立ちふさがる存在が、すぐそばに居るのだから】

――――――――ゴゥアッッッ!!

【赤色の体毛に全身を包んだ獣人が、何かを言っている】
【しかし、虚ろな瞳はその言葉を受け止める事が出来ず、ただじっと彼の姿に視線を注ぐのみで】
【そして、わずかに接近を試みている事を認めるや否や、髪の右腕を自らの足元に叩きつけ、威嚇をする】
【ズシン――――と、再び周囲に轟音が響く。わずかに抉れた地面を見るに、やはり髪とは言え、その破壊力は侮れないようだ】
【恐らく、それ以上接近するようでは、次は威嚇では済まないのだろう】

/ただいま戻りましたー
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 21:21:25.95 ID:kleaa4PDo
>>920
……!!
「ダメッ、ローズちゃんダメ!!」

【この場で最優先されるのは、どう考えても戦闘回避であろう】
【すでに一人殺してしまった相手に対し、敵意を持ち始めた猫に、それでも犬は釘を刺す】
【犬はともかく、相手は卵孵化済み。しかも暴走して自意識を喪失している】
【加えて、ローズはまだ体調に不安がある。戦闘に耐えうるとは思えないし、相手もなにやら様子がおかしい】
【住宅街のど真ん中でドンパチやらかすのも好ましくはあるまい。すべては犬の手腕にかかっている、ようだった】

「…あ、気に障った? ごめん、気をつけるよ」

【接近に対し威嚇を返したということは、神経過敏状態なのだろう】
【獣のように研ぎ澄まされた感性と、自己防衛本能の過剰動作】
【どんなアクションを返しても…少なくとも、逆撫でして炊き付けると瞬時に爆発しそうだった】

(弱ったな…言葉がほとんど通じてぬぇ……こーいうときは、だな)
「あ、そだ。林檎食べる? ここに置いとくから、もってっていいよ」

【反応して、瞬時に接近を中止する犬。僅かに思考して、とりあえず袖の中に手を突っ込んだ】
【プレッシャーが浮いているのでぎこちない笑顔だが、とにかく手早く、赤々とした紅玉を取り出して】
【近づかれるとあれなのでその場にゆっくりと置いて、七歩分ぐらい下がる。両手を挙げたまま】

【何の変哲もない林檎である。魔術の形跡も火薬のにおいもしない、ただの林檎】
【疑って犬を見てもいいが、きっとどうぞと手を差し出し、食べることを促すのみであろう】

(頼むから、頼むから落ち着いてくれーーっっ!!)

【冷や汗だらだらの犬を、猫はひたすら胡散臭げな目つきで見ていて】
【それでも、人通りをなくしてゆく周囲の状況に安堵しつつ、ほっと一息ついたのもつかの間】

【…気を抜いたのが災いして、ふらりと地面に倒れこみそうに、】

【――――――犬は少女に集中していて、気付けなかったけれど】
【その顔の前に突如出現したホロスコープには、何故か面食らっていたようで】
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 21:22:09.89 ID:kleaa4PDo
>>920
//おかえりなさいましー
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東海) [sage]:2011/09/14(水) 21:23:03.22 ID:VWC+8QQAO
【路地裏】

……なんでぇ、また外れた……

【「惨劇場」と表現するのが一番手っ取り早いか】
【壁や地面に飛び散った血飛沫、僅かなうめき声を上げて横たわる若い男達】
【その中心で金目の物を算用するのも、また若い男】

【前開きにされた茶色の軍服から覗く、赤と黄色のアロハシャツ】
【茶色の革靴を隠さんばかりの黒のニッカボッカを履いた茶髪の男】
【そのベルトは、大量のポーチに所狭しと支配されている】

【知る人は少ないが、以前にあった背中のボロ布は無く、】
【代わりに、鞘に金文字の「No.50」の入った直刀、知る人ぞ知る忍者刀があった】

やっぱ無理があったかなー…はした金しかねぇ……

【倒れた男達の人数分の財布を片手に、頭を抱えていた】
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/09/14(水) 21:31:38.59 ID:I9nQsKt20
かつてのエースクラスはハブ酒とル以外消滅か移籍
青線と谷山の獣姦コンビが支配しあやベン様が愚痴スレで格付けをする能力者スレってここですかwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 21:33:28.86 ID:7rzIrhKJ0
>>921

…………!?

【犬の静止の声に反応する少女】
【もう一方の片割れが、何かをしているのではないか――――真っすぐに犬へと向いていた姿勢を半身にして、犬と猫双方へと視線を向けられるようにする】
【――――狂気に支配されている割に、その行動には無駄が少なく、淀みないものだった】

…………ヒィ…………ヒィ…………

【地面に置かれたリンゴには、一瞥をくれただけで、再び少女の視線は犬へと戻る】
【食欲と言った物にも、少女の興味は引かれないらしい。あくまで、人間の血肉を求めると言うのか――――】

【――――――――しかし、下手な刺激を加えずにいた事は、最終的には正しかったらしい事が示される】

――――――――ウッ!?
グァ、アガ……………………うぅぅぅぅああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!?

【――――――――突如、少女は両手で頭を押さえて、ギクリと一回大きな痙攣を起こすと】
【そのまま苦悶の叫びを上げてその場へと蹲ってしまう。まるで、突然の頭痛にでも襲われたかのようなリアクションだ】
【その際、三度『卵』のものと思しき黒い魔力が辺りに波動として放たれて――――】

ぐ……あ、ぁ…………う、うぐぇ…………

【膝を屈して地面に座り込んだまま、頭を抱えていた少女が嘔吐する】
【ほとんど胃液だけのそれを地面にぶちまけると、そのままの姿勢で少女は沈黙してしまう】
【――――髪の腕も、元の銀の長髪へと戻っていく】
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 21:50:38.02 ID:kleaa4PDo
>>925
「えちょ、いいわけないだろ!! 待機、撃っちゃダメ待機っっ!!」
「…っておいぃいいいぃいいローズちゃん!? お嬢さんーーーーー!?」

【ホロスコープの中身は何かしらの文字、確認であったらしく、激しく首を振った】
【その間にそうして目を放している隙に、目の前の少女が吐くわ猫が倒れるわを自覚して、半ばパニック状態の犬】
【頭を抱えて強引にホロスコープを消失させ、とりあえず少女へと接近を試みる犬】

【視界の端にローズを捉えていたが、倒れた姿勢のまま手だけ振って応じていた】
【言葉を持った対応ではないが、とりあえず無事というもので】

【唐突であった】
【猫の正面、少女との相対する直線のきわめて猫の近辺に、無骨なウェポンボックスが生えてきた】
【猫を守るように、壁として立ちふさがるようなそれは】
【近未来SF染みたモールドと、危険色…とは言い難いレモンイエローでべた塗りされていて】

《対象の沈黙を確認。拘束を提案する…の。》

【家屋の隙間からふらり、一人の少女が現れる】
【感情を感じさせない機械的な口調の主は…あろう事か、二桁に達するか否かといった幼い少女だった】

【中学校就学前程度の外見に、気のない金のジト目と栗口。白哲の肌】
【側頭部を隠す耳垂れがついた、猫耳めいたニット帽】
【帽子の裾から覗く前髪は黒だが、耳がある位置から後ろは、黄身掛かったプラチナヘアを帽子の中に押し込んでいるらしい】
【薄手の半そでベストに、丈の短いミニスカート。腰に巻かれた謎のファーは何故か四分の三程度しかなかった】

【右手の銃は、FNP-90と呼ばれるものに酷似したサブマシンガン】
【PDW(個人防衛火気)という特殊なカテゴリに属するものだが、ハンドグリップの下からダガー状の銃剣が煌いていて】
【引き金に無情に指を掛けたまま、相手に照準をつけ、確かな射程への接近を試みる…】

「ダメに決まってるでそ、卵が沈静化したならそれに越したこたないのっ!!」
「お嬢さん、大丈夫か!? お嬢さん!!」

【どうもこの新顔幼女、犬と面識があるらしく】
【一喝されると、銃をおろして立ち止まった。機械的な無表情に、ほんの僅かな不満が過ぎるけれど】
【犬は相手が抵抗しなければ、肩にゆっくりと手を置こうとするだろう】
【気遣わしげな表情を浮かべ、お人よし全開といった声色で】

【猫は上体をゆっくり起こそうと試みるが、新顔幼女には覚えがないという顔をして】
【…少しばかり、瞳の色が変わっていた。緑のうち、黄味が強い黄緑色。本人も自覚はなかったのだが…】
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 22:05:51.85 ID:7rzIrhKJ0
>>926

……ぐ、ウぁ…………グぅ!

【周囲の状況が変化を始めている事も、今の少女には分からない】
【ただ、頭を抱えていた両手を身体を支える為に地へとつき、頭をブルブルと震わせて】

――――ハァ、ハァ…………どコダ、こコ…………?

【ゆっくりと顔を上げて、ぼんやりとした眼で周囲を見回す少女】
【ようやく、その口から意味のある言葉が漏れ出て】
【瞳の色も、先ほどの様な虚ろさは薄らいで、彼女本来の意志を感じさせる光が宿りつつあった】

…………また、カヨ……………………

【まどろんだ様な眼で周囲を見回した少女は、表情を苦々しく歪めると、がくりと視線を下げる】
【なにか、嫌な体験を経た様な、何かを忘れたいという様な表情だった】

――――――――あ!?
ダ、誰だヨアンたは…………

【側へと寄り、声を掛けてきた犬に対して、驚いたような表情と言葉で応対する少女】
【どうやら、先ほどの一連のやり取りについては、何も覚えていないらしい】

――――――――なァ、一ツ聞いテイいか……?
…………ソばに、誰か死んデるカ?

【何かを思い出したように、一瞬だけハッと視線を釣り上げると】
【少女は、何かを覚悟したように口元を引き締めながら、犬に対してそんな質問をする】

【――――状況柄、外野の立場になってしまっている2人は、そこに居ることすら把握していない様だった】
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 22:23:58.50 ID:kleaa4PDo
>>927
「…覚えて、ないのん?」
「……だ、ろうねぇ…あの状況ならさ。しかも初めてじゃないと見える」

【卵の猛威は、身をもって知っている】
【猫がもたらしたサンプルの実験で内臓魔力の膨大さも熟知しているし、何より猫は―――――】
【それで周囲に気が回らないのも、仕方のないことだろう。でも、正直に言っていいものかと一瞬悩む】
【犬は少しばかり沈黙して、…ため息混じりに答えた】

「俺たちの目の前で、通りがかりの人を握りつぶしてた」
「なんか、血でも飲むようにさ…びっくりしたよ、そりゃあもう」
「あ、俺はリズヴェルグ。あっちの猫ちゃんがローズちゃんで、こっちの黄色い子がプリムちゃん」

【包み隠さず、正直に、あくまで客観的に、なおかつ世間話のように】
【わざわざ聞いてくる事から自覚もあり、反発心もあることは透けて見えたが、卵はそれだけで破れるほど簡単じゃない】
【これもきっと、小康状態に過ぎない。『マシなほう』という奴だろう】

……あなた、その卵。随分…酷いね、なんかすごく、やな感じがする。
深いところに付け込まれてる、ような……。っづ……!
「ローズちゃん、君、明日までお風呂禁止ね。なんか悪化してるじゃん」
うぇー!?

【求められたので名乗りつつ、周囲の少女たちを紹介】
【ローズは懐疑的な視線を向けつつ立ち上がり、ふらふらと接近を試みて、近くに腰を下ろした】
【それでいて中々に見透かしたようなそれは、その素性にうっすらと関係があるのかもしれない】
【事実、だろうか、猫が接近すると、卵が小さな小さな共鳴、のような現象を起こすかも知れず】
【猫のほうは、頭を抱えていた。接近に伴う頭痛を、風邪によるものと認識した犬が釘を刺し、猫はすっごく否そうな顔をした】

【一方、蚊帳の外の黄色幼女=プリム】
【猫の正面に出現していたウェポンボックスを開き、飛び出してきたシリンダーに銃を押し込む】
【蓋が閉まるや否や地面に潜行し、存在の痕跡は消える。プリムの異能、やもしれない】

【透徹のジト目、金色に近いレモンイエローの瞳は、警戒色濃い調子で相手を睨み付けていた】
【遠巻きの視線は、悪意の根源である卵もさることながら、脳幹を的のど真ん中として狙いを定めるが如く】
【その存在は、十中八九見た目どおりではない。人形じみた幼女】
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/14(水) 22:28:37.34 ID:Y9VvzxgIO
【水の国―――――――大通り。】
【日が落ちたそこはまだまだ人が多い。観光地になっていることもあり、】
【活気に溢れていた。光源となっている月は満月で、辺りを明るく照らしている。】

こりゃあ参ったわね…とんでもないことに…

【そんな中、微かにしかめ面でその大通りの入り口に立つ人物がいた。】
【一人の豊かな長い黒髪が印象的な女性である。】
【ほとんど黒と言える春用の薄手のダークグリーンのコート、】
【その下は――――中の人がファッションや服装に疎いので描写しない。いや、できない。】
【また、左目を斜めに切り裂く様な傷跡。そのせいで、彼女が隻眼であることがわかる。】

【そしてもう一つは背中の身の程もある大きな片刃の大剣と、】
【左腰のコートで見え隠れする赤色の鞘に収められた短刀。】
【それらが合間って、少しばかり近づき難い様な、そんな雰囲気を発していた。】
【また、辺りは季節的に暑いのだが、女は涼しげで、】
【その証拠に、彼女の周りだけまるでクーラーをあてがったかのように、程よく涼しい。】

…意識がなくなったと思ったら…

…どこだここは…
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 22:45:17.71 ID:7rzIrhKJ0
>>928

ウ……あぁ
浸食ガ、進ンでかラな…………良クアるノさ、こレは…………

【『卵』の影響だろうか。安定しないガタガタな口調で答える少女】
【既に、人肌の色をしていない右腕の事もあり、ただ「孵化した」だけでは済まされない深刻な事態に陥ってしまっている事が、感じられるかもしれない】

――――そウカ…………やッパりな…………
ヤッパり…………もう俺ハ人ジャいられナいノか…………

【その答えは、半ば予想していたものなのだろう。自身が人を殺したと事実に、それほど深いショックを受けた様には見えなかった】
【しかし、事実そのものとは別に、少女には辛い事があったようで、眼を伏せ、自嘲気味に独り言をこぼす】

…………俺は、イマミレイ=シーク…………
どウヤラ、迷惑かケちマった様だナ…………スまねぇ

【自己紹介に合わせて3人の顔を一通り見て、自らも名を名乗る少女――――イマミレイ】
【正気を失っていたという事は、その間に何があったのかもおおよその見当がついているようで、顔を伏せながら謝罪の言葉を口にする】

…………『卵』ト一緒に、養分ミたイナのを、一緒に撃ち込まレたカラな…………
促成栽培サレた…………ってトこダ…………――――――――ッ
…………もしカシて、お前もカ?

【ブルーローズの推測は、確かに的を得ている】
【イマミレイが『卵』を撃ち込まれた時、同時に『卵』の効果を促進する混沌の魔力を、身体に流し込まれてしまっていた】
【それが、即効での孵化、そしてその後の浸食の加速の原因の一つとなっていたのだ】
【――――そして、身体に深く根付いていた分、その共鳴はしっかりとイマミレイに認識された様で】
【その対象であるブルーローズに、イマミレイは訝しげな表情を向ける】

(…………そウダよナ…………ソういウノが『普通の反応』って奴ダ…………)
――――――――そウ睨むンジャねぇ…………コれ以上、あんタラに迷惑は掛けネぇヨ…………

【明らかな警戒の眼で睨みつけてくる、プリムと言う少女に対して、イマミレイは無感動な口調で言葉を向ける】
【その口調は、自棄になったモノを感じさせる。自分が他者からどういう評価を受ける存在なのかを、思い知ったような目をしていた】
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/14(水) 22:52:57.60 ID:p5XSBhrBo
>>929

わー……、大剣ですかぁ。
最近はあまり見なくなりましたけど、やっぱりカッコイイですねえ。

【茶色いアホ毛がぴょこんと生えた、レモン色の瞳を持つ小柄な少年】
【邪竜でも封印してるかのように右手には厳重に包帯を巻いていて】
【灰ローブを着用し、左腰には鞘に収められた西洋剣を二本提げている】

……って、どうかしましたか?
もしかして、僕に見られたから不快感を覚えたとか──、す、すみませんすみません!

【じーっと道端から女性の剣を見つめてたかと覚えば、いきなり平謝りしだした】
【女性の悩んでるような、困ってるような様子には気づいたようだが、具体的に何に困ってるかは気付いていない】
【ただ見ての通りこんな性格なので、適当に質問でもすれば答えてくれるだろう】

/まだいらっしゃいますか?
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/14(水) 22:59:27.33 ID:Y9VvzxgIO
>>931
/ぬおおすいません!!
/絡まれないと思って予定をいれてしまいました…本当に申し訳ありません…
/ちょっと落ちるので今度またご縁があったらお願いします…本当にすみません…
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/14(水) 23:01:31.98 ID:p5XSBhrBo
>>932
/了解です、お気になさらずー
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 23:06:36.18 ID:kleaa4PDo
>>930
「気にすんなよ、君のせいじゃない。それは卵打ち込んだ奴に言わせればいいんだ」
「イマミレイちゃん、だね。わかった、よろしく」

【事情は、その片言な言葉の端々からうっすらと読み取れる】
【詳細なものではないけれど、よっぽど酷い目にあってきたのだというのは伝わる】
【犬は、壮絶を極める半生や経緯に踏み込むことが、憚られて】
【苦しげに顔を歪めて、黙した。なんと言えばいいのか、わからなかったからだ】
【当たり障りのない事を口にするのが精一杯】

【でも、過敏に反応したものがいた】
【人間でないという言葉と、お前もかと問われて、猫が口を開く】

…未だ諦めちゃダメ。呑まれたままならいざ知らず、君はちゃんと戻ってきた。
卵を嫌悪できる自分がいる以上、手段は探すべき。ちゃんと破壊して、排除すべきだよ。
そんなもの、ずっと持ってちゃいけない。欠片でも人間でいたいって思うなら、諦めずに戦い続けなきゃ。

『人間とは、人間であろうとするもの』

ボクの先生から教わった言葉。……まだ君は、間に合う。君次第で、きっと。


――――――ボクみたいな目にあう人は、他にいるべきじゃないよ。


【苦悩は見える、悔恨が見える。その身に宿した卵の悪性に、磨耗してしまいそうなイマミレイ】
【それは、自分を嫌う猫と良く似ていた。その魂を構成する欠片を嫌う、自分自身と】
【だから必死に呼びかける。諦めるな、戦えと、酷かもしれない現実を強いて、強いて、】

【同類以上に後ろ暗い、自分の出自を想って、泣き出しそうな顔を―――――】
【―――――塗りつぶして、目の前の少女にがんばって欲しいと、微笑みかけた】

【犬も思うところがあるのか、真面目に叱りつけようと口を開きかけて、一度閉じる】
【収まりのつかない激情を鼻息に乗せて放出し、袖を探る】

「……俺さ、卵の研究してるんだ。この子も含めて、知り合いがいろいろ翻弄されてるからね」
「その促進剤とやらを研究すれば、何かわかるかもしれない。……申し訳ないんだけど、血を分けてもらえるかな?」

【猫同様、穏やかな言葉を紡いで、袖から取り出したのは、空の注射器】
【針を覆うキャップは外さず、同意を得られるまでまっすぐ差出、検分させて信頼を得ようとする】
【深い緑色は、体育会系な風貌と外れた、深い慈愛と知性を映し出していた】

【ついと、プリムの視線が移動する。命令系統上位と思しき犬と、ローズへ】
【理解できないものを見る目】
【彼らの浮かべた他者への気持ちが、まして、それを先刻まで暴れていたイマミレイに向けられる事実を、解しきれず】
【合理主義、不出来なロボットのような幼女】

【面影にはローズと似たものがあるのに、あまりにも違いすぎた】
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/14(水) 23:30:52.35 ID:7rzIrhKJ0
>>934

ドウだか、ナ…………『卵』ってノは、人の悪意ヲ食い物ニシて成長するンダろ?
…………俺にモ、こウナルだけノ悪意が、元々あっタッて事じゃ……無ぇノか?

【自分に、帰せられる責任が無いはずがない――――自嘲気味に、イマミレイは言葉を返す】
【元々、幼いころからすれた生き方をしてきたイマミレイだ。綺麗事を言う性質でもないのだろう】
【美徳より生存を重視する価値観が、『卵』の孵化を促していた事も、また事実のはずだ】

――――――――悪イな。俺はこイツを破壊スルつもリハナい…………
こレハ、俺に残さレた最後の『力』なンダ…………俺にこんナモノを植え付ケヤガったあいつに復讐すルタめノ…………
そシて、機関に捕まっテる友人を、助け出す為の……ナ
こレガ無きゃ、俺は奴等ト互角以上に戦ウ事ナンて出来なイ…………何モ、出来なイ
―――――――――何も成セナい命に、生キる価値ナンて無イノさ……………………
ダから俺は『卵』を除かナい。『人である事』以前に『生きている事』ヲ、守ルたメニな

【ブルーローズの言葉に、冷徹な言葉を返すイマミレイ】
【望んで『卵』を身に浴びた訳ではないが、今はそれを除けない、除きたくない理由がある事を、とうとうと口にする】
【何も出来ないで朽ち果てる事は、人で無くなる事よりも許せない事だと、自分の信念を謳い上げて】
【そう語るイマミレイの眼は、今までで一番強く光を孕んでいた】

――――――――『卵』ヲドうにカシたいなラ『Justice』に顔ヲ出せよ…………
あソこにハ、『卵』ヲ破壊スる技術ガアる…………俺も少し関わってタカら、確実な話ダゼ?

【しかし、ブルーローズには一言だけ、そう告げる】
【ブルーローズも、身体に『卵』を浴びた人間のはず――――詳しい事を知らないイマミレイは、その想像に基づいて、ちょっとしたアドバイスを口にしたのだ】
【――――『卵』を破壊する技術の関係者だと言う、レイド=E=ヴェイスの知人であるらしい事実を、そして故意に『卵』を抱え込んでいる事の証左を加えて】

――――役ニ立つなラ、俺の血ぐライ好きニ持ってケヨ
けド…………血液から魔力にツイて、分かルノか?

【――――リズヴェルグもまた、『卵』に関して研究をしていた】
【なら、そこには協力するのが、迷惑をかけた自分に通せる筋だろうと、イマミレイはあっさりと右腕を差しだす】
【より『卵』の影響を受けている方が、サンプルとして適任だと判断したのだ】

(――――ドウせ、モう俺は永くナい…………残せルモのハ、残シて行こウジャねぇカ…………)

【右腕を差しだすイマミレイの表情は、何かを覚悟した様な、晴れ晴れとしたものだった】
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/14(水) 23:56:44.58 ID:kleaa4PDo
>>935
「人間誰しも、悪意なんて大なり小なりある」
「それを故意に引き出すものを兵器とする感性と倫理が、狂ってるのさ」

【卵の孵化プロセスも聞いている。理論上土壌となる悪意が必要であるからして】
【でも、その存在は否定しない。正してしまえば人間の証明が、またひとつ出来なくなる】
【問える責任はゼロではあるまいが、元凶に帰属するそれのほうが圧倒的に大きいと、犬は論理的に返した】
【…それさえなければ、という奴だ。紛うことなき事実】

「…機関に捕まってる、ね。それに利用できるものは利用する…悪い話じゃない」
「……俺の知り合いに、路地裏を縄張りにする子がいる。同じこと言ってみな…多分すっごい勢いで怒られるから」
「あの子は特に、そういうの気にするからね。逆境を利用する強かさは買うけど」
「……大体、そんな姿で救出に臨んで、肝心な時に暴走したり―――――」
「仮に成功してあえたとしても、手放しじゃ喜ばないと思うよ、相手も」

【覚悟の強さに、猫は何もいえない。黙り込むばかりだったけれど、ここぞでやっぱり、犬が口を開く】
【結論を明言はしない。イマミレイの言葉に潜む穴を遠まわしにつつき、やんわり否定し】
【大人の倦怠を含む瞳で卵に狂う少女を見据え、冷たい気遣いを差し出した】

【その顔で、胸張ってあえるのか】
【機関の産物を携え、それに翻弄・磨耗された末、君と彼女を天秤にかけるつもりなのか】
【1+1−1。その計算に意味はあるのかと】
【魂と肉体の疲弊も、何もかも見通したような目で】


……だい、じょうぶ。Justiceの件は、知ってる。
ボク達は…他の手段を探してる。あえて別の手を、ね。

「対処するために風霊統主の城にいかなきゃいけない、ってのはあれだからね」
「対卵弾、見たいなものでも作ろうかなーって。まだ目処は全然立ってないけど」

【卵を身に浴びた、なんてレベルではない。心は卵で、血潮は憎悪で出来ているといっても過言ではない】
【それがこんな変革を遂げることが出来たのは、周囲の協力あってこそ】
【その経験も在り、もう少し普遍的手段での干渉を考えているのだと猫は語る】
【結論ありきで考えていい問題ではないから、もう少し普及しやすいカウンターを考えるのだと】

【ちょいと失礼、と前おいて、犬は差し出された手から血を少量採取する】
【手馴れた所作。こうした医療行為にも覚えがあると思しいが、脈の検知から注射、採取、止血にいたるまで手早い】
【ただ赤いだけではない血潮を揺らしつつ、密閉式の試験管に封入し、感謝を示すように頭を下げた】
【確かに、何かに使えるであろう。とても有意義なサンプルである】

「さっきの林檎もだけどさ、なんか食べたほうがいいよ」
「肝心な時に力でないと、あれだし」

【地面においてしまった紅玉を左に仕舞いながら、右から別の林檎を差し出す犬】
【同時に、袖に差し込んだ手を引き抜きつつ、ゼリー状パック飲料も取り出してみる】
【左手にパックも林檎も持ちながら、何なら視覚で楽しませようか? なんて果物ナイフを取り出して】
【ウィンク交じり、少し暗くなりすぎた空気の払うように、肩をすくめて見せた】
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 00:25:55.16 ID:GG+Gz8gv0
>>936

…………そレは同意ダ…………反吐の出ル発想ト残虐性…………
(――――人の事は言エナいが、な…………)

【人の悪意を増幅する――――そもそもの、その発想が狂気じみている】
【敵を殺せれば何でもいいとでも言う様な、その存在を生み出した事には、確かにイマミレイも怒りを感じていた】
【――――もっとも、その影響と発想を土台にして、似た様な術を編み出した彼女には、何も言う資格はないのかもしれないが】

――――――――成功シても、失敗してモ…………俺はモう、死ぬつモリだ…………
友人を助け出シテも、そイツハ俺の別な友人ト殺し合う…………そしテ俺は、今まで散々殺しテキた…………
もウ、信ジラれねぇんダよ……人の『絆』って奴がサ…………だカら俺は、自分の目的、自分の欲求ヲ貫く
奴を殺しテ、友人を縛めかラ解いタラ…………黙って消エルさ…………

【さきほど見せた、イマミレイの覚悟の表情。それは、自分が人の世に害を成すだけの存在となり果ててしまった事を自覚した故の、死への覚悟だった】
【そして彼女は、自分の目指す物が、最終的にはみな虚しいものでしかないという事を、思い知った】
【反目しあう友人関係。友情の押しつけの様にお節介焼きばかりの自分。そして大量に出してしまった犠牲者】
【生きる事を貫くのは、目標を果たすまでだと口にして――――――――本当に成したい事があった事を、この時は忘れていて】

ソれに…………こいつ、モウすっカり身体に『癒着』シちまっテヤがる…………
刺激が加わルトな、身体が千切れソうになルンだよ…………体そのものが、共鳴しちマッテる…………もう、身体の一部サ

【右肘の『卵』と、そばの銃創を指し示しながらそう口にする】
【恐らく、先ほど正気を失っていたのは、その痛みも原因なのだろう。もし破壊などしようものなら、その身も一緒に朽ち果ててしまいかねない】

…………対『卵』弾……か…………

【彼らの目指している理想に関しては、何とも言えない】
【自分は、そこまで本格的に『卵』について調べている訳ではないし、それが可能なのかは完全に未知数だ】
【だが、確かに治療の手間を考えれば、他の手段を模索する事は、間違いとは言えないはずだ】

…………悪いナ。だっタら、リンゴ一つで良イ…………

【恐らく、体調が悪いためにあまり食欲もないのだろう】
【遠慮がちにイマミレイは、リンゴだけで良いと告げる】
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 00:47:17.82 ID:rvR46XFwo
>>937
「『君の善意を信じる』とか、『良心の赴くままに』とか、あれの真逆を強いてるんだよね」
「対象が変わるだけでこうまで悪辣になるかと、感心顔になるよ」

【軽く言葉に乗せるのは容易だが、実行するとなると話は違う】
【画期的な発明と言えなくもない。魔力の圧縮技術なんか、上手く使えば面白そうなのに】
【小さな核弾頭は、世界をこっそり作り変えた。人のあり方の変容は、皮肉に隠して吐き捨てられる】

【ものはすべて使いよう。なら、せめてよく使え】
【イマミレイの気持ちは否定しない。たとえ土台が狂っていても、目的を間違えない限りは】


でもっ!! でもあなた、さっき『友人』って言ったじゃないか!
それはどんなに小さくたって、あなたがその人を想う、絆があるからでしょう?
……一人でも、何かの理由になるんだったら、小さくたって確かな絆だよ!

だから、嘘。本当はあなたも信じたいはずなんだだ。だからその人の為に闘ってるんだ。
それは卵がなくたって、きっと変わらなかった。同じように身を削るように闘ってた!

……今ここでそれを否定したらっ!!
―――――今まで頑張ってた事も、その人への想いも全部、…嘘になっちゃうんだよ?
そんなんで、いいの!? ねぇ、君の覚悟を、そんな安っぽいものにしていいのっ!?


【火がついたような激情は、猫にも突き刺さるものがあったからだろうか】
【泣きながら、身振り手振りが混ざったのは、彼女が否定したモノを、絶対に否定したくなかったからだろう】
【卵の外道に成り下がらずに済んだのは、繋ぎとめているのは他者だと知るが故に】

【そうとも、卵を根源とし、憎悪で発現した意思はまさに、その絆によって変革した】
【その体現者であるローズが絆を否定することなど、出来るはずもなく】
【挑発するような強い言葉は、涙交じりに突き出された針、棘、槍】
【ただひとつ、自己肯定の材料を持たない猫が持つ、決して折れない一本槍】

「……それ、さっきの友達が同じこと言ってたよ」
「不良ぶってアウトロー気取ってさ、そんなもん幻想だって、昔は言い切ってたけど」
「……心境の変化って怖いね。この前は『家族ってそんなにいいものなのか?』とか聞いてきてさ」
「目に見えなくなってるだけ。身近にないから、感じ取れなくなってるだけ」
「よーく目をこらして、耳を澄まして、呼吸してみな。『大切な事は、目に見えない』」

【犬はあくまで大人だった。猫を阻まず、イマミレイも拒まず、苦笑気味に俯きグレーを吐く】
【俯いてタバコでも吸いたそうな姿だった。ふざけや軽さもすべて、そこに行き着くのだろう】
【酸いも甘いも噛み分けてなお、人間味を保ち続けられるにたる心を、百面相に潜ませる】

「あいよ、六分の何個?」

【ゼリーをしまって、軽く林檎を放り投げると、それからはもう鮮やかなナイフ裁き】
【瞬く間に皮を桂向きにしてしまい、ひょいと差し出した大きな手の中に、六分割の林檎】
【芯はくりぬかれて、足の甲に乗った。なんという芸当】


(………理解、出来ない。絆、覚悟、想い……?)

【ずっと立ち続け、蚊帳の外にいるプリムは、困惑の度合いを深めてゆく】
【普通の幼女は文句でもいいそうな時間、ずっと一人ぼっちでも、疑問になんか思わない】
【まだ何も、彼女にはない。引き金を他者に向けて引いたことも、背に他者を庇った事も、まだ】
【猫以上に幼く、そして猫とは真逆に頑なな、幼女】
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 01:18:13.77 ID:GG+Gz8gv0
>>938

……善意モ悪意も、形の無イもの…………形を成しテシマえば、こうモ明確に存在するト言うノに、な…………

【人の心の中身に、明確な形を与えるもの――――『卵』を一言で言うなら、こう言う事になる】
【確かに、使われ方はともかく、そうしたものを生み出した事自体は、正に奇跡と言ってしまって良いレベルだろう】
【リズヴェルグの言葉に、良い感情こそしないものの感心してしまう】

――――だかラ、コれハ俺の単ナル『欲求』なんダよ!!
つマるとこロ、俺は許せネぇだケナんだよ!! 奴等が、思ウマまに闊歩しテル現状がナァ!!
俺ダって、チョッと前まで信ジてたサ…………ダケどそれハ、結局俺が幻想にスガってただケの話!!
あアソウさ、今だっテ俺は、あいつを助けル事が正しイ事かどうカ、悩ンでル…………だから、失敗しタらそれマでだっテ割り切レルんだよ!
俺はタだ…………気に入らナい何かニ、怒りを叩キつケタいだけナンだ…………そウシなきゃ、生キていケナかったカら…………ッ!

【ブルーローズの言葉に、真っ向から激昂して反論をぶつける】
【本当の絆の故に、友人を助け出そうとするのなら、こんな事で悩んだりはしないはずだと】
【機関に対して殺戮する事に、自分の心の弱さの言い訳に、友人を『使っているに過ぎない』と】

――――ッッ、ダガ…………!?

【しかし一つだけ、イマミレイの心に響いた言葉がある】
【友人――――南雲利織拉致のメッセージを受け取った時、自分は激しく激昂し、機関への報復を決意した】
【あの時はまだ、この身に『卵』は入っていない。あれは紛れもない、自分の意志だったはず】
【『卵』が無くても自分の往く道は、もしかしたら変わらなかったかもしれない】

――――――――けド、やっパリダメだ…………俺は、自分のシテきた事を、信じらレナい…………

【だが――――『卵』によってかき乱された心は、最終的な安寧を得る事は出来なかった】
【自分の行いに、想いはあったのか。ただ生きていくために、他者を利用していただけではないのか】
【その迷いを、イマミレイは完全に押し殺す事が、最後まで出来なかった】

……………………

【リズヴェルグの言葉には、何も言い返せない】
【自分の中に、明確な答えを導き出すには、その言葉は象徴的過ぎた】
【自分に見えていないモノに対して、とやかく口答えする事は出来ない。それは、真理を追究する魔術師としての自分に反する事だ】
【――――語り得ない事には、沈黙しなければならない。哲学の大原則の一つだ】

…………2個、くれレば…………ありがタい…………

【リズヴェルグの曲芸に一瞬笑みを浮かべながら、イマミレイは控えめな個数を口にする】
【遠慮していると言うのもあるが、無理に食べる気もないのだろう。口寂しさをごまかすための個数と言ったところだ】
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 01:40:10.07 ID:rvR46XFwo
>>939
幻想すらも幻想だ、正しいと思うことは自分で選べっ!!

ボクがこうして生きてるのだってそうさ、勘違いもいいとこ、自分に自信が持てないから他の人を理由にしてるだけ!
生きていたいっていう自分の理由を外に求めてるだけっっ!!
ボクだって、本当は――――――っ!!!

【今までになく熱く、感情を吐き出す。こんなことは、あんまりない。自分の為にという気持ちすらも、ほとんど】
【醜い、ドロドロして、抑えきれない自分への憎悪。猫の抱える歪みは、その瞳の色を少しずつ剥ぎ取っていく】
【翡翠の緑を剥ぎ取り、異形の金へ。変革の否定、自己への憎悪】
【犬も口を挟もうとしたけれど、握り締めつつ振り上げた拳をおろした猫を見て、噤んだ】

……でも、それでも自分で選んだことだよ。
自分の事なんか信じられないけど……あの人たちなら、信じていられる。
誰かの為に頑張れるんなら、どうなったっていい…その気持ちは、よくわかる。ボクだってそうだから。

…それは本当に、いけない事、なのかな。
卵がどうとか、弱さがどうとか、そんなことじゃなくて……君は結局、どうしたいのさ?

やりたいこと、やれる限りやってみなよ。
ボクはそうする、他の人になんていわれたって、やりたいことがある。
…今の自分が信じられないなら、誰かを心から信じて行動できた、以前の自分を信じてみなよ。
それで何かが出来るんなら…どんな理由でも、いいんじゃないかな。

【瞳の色が少しずつ、緑色へと戻ってゆく】
【弱さを言い訳にするなと叫び、零した涙は透明で暖かく、きっと脳裏に、誰かの顔を浮かべていたのだろう】
【信じようと思い続けられるだけの、確かな絆。異質な命を肯定するに足る想いを】
【たった一歩。その動力を探って、背を押したい一心。背中に隠した『真意/自分』と、再びめぐり合うために】

【胸元の寄せた拳を握り締める。ふと人肌が恋しくなった】

「あいよっ、果汁たっぷりでおいしいぜぃ? 何せ産地直送だからな!」

【季節はずれなのにか、と突っ込むことは許されそうにない】
【注文どおり、大きな掌に載せた林檎を差し出しながら、犬は笑う】
【その心情を知ってか知らずか、底抜けに明るく。乗ったままの六つは、気が変わったならとってもいいという挑発でもある】
【要るだけ食えとは、よく言ったものだ。その選択には、きっと犬は口を挟まない】
【あなたの選択なのだから、と】
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 02:06:34.55 ID:GG+Gz8gv0
>>940

――――ッッ

【ブルーローズの言葉に、やはり何かを言い返そうとして。しかし語気の強さに、割り込む余地は見いだせない】
【他者に自分を仮託する事は、自らの力で生きてきたイマミレイにとっては、取るに足らない愚かな事】
【だからこそ、生きる事への執着を失った今、決着をつけたら死ぬつもりだと、覚悟を決めていたのだが】

――――さアな。何をシタいかなんテ…………もウ分かンナくなッチまったよ…………
『卵』抜きにシて殺しタイ奴が1人いる事と、術を極メて…………死んだ母さンヲ生き返らセタい…………
ソして……………………ソの為に、モう少しの間だケで良い。人間でイタい…………ソれだケダ

【結局、イマミレイの出した答えは差して変わらない】
【ただ、胸に秘めていた願いを口にしただけで、これから先の事に対する姿勢を変えるつもりは、ほとんど無いらしい】
【『卵』を得る前から、殺したい人間がいると言う事。死者蘇生と言う、禁忌とも言える行いを成したいという事】
【そして、それを達成するために、わずかながらも狂気に全てを飲み込まれない――――『人』で居たい事】

……………………

【先ほどまで激昂していたイマミレイには、リズヴェルグの言葉の中の矛盾に気づくだけの余裕はなかったようだ】
【だまって手礼で感謝の意を伝えると、リンゴを手に取り食む】
【1つ何事もなく飲み下す。2つ――――それを半分ほど口にした所で、イマミレイのペースが鈍る】

…………ヤベぇな。身体が、参っちマッてヤガる…………
傷を治すノが、先かモしれネぇな…………

【食欲が湧かない。つまり、食べ物を処理する能力が、疲労によって落ちて来ている】
【傷を受け、暴走し、恐らくまともに身を休める事など無かったのだろう。疲れが、イマミレイの食事のペースを落とさせていた】
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 02:32:06.85 ID:rvR46XFwo
>>941
……おかあ、さん。
………、りっぱな、理由じゃないか。その気持ちだけは―――――亡くさないでね。

【射抜かれたような顔になって、少し戸惑い、それでも頷き、肯定する】
【繋ぎとめるに足る鎖になればいいと自分の願いも足しつつ…想像で気持ちを補完する】
【殺したい云々はスルーした。あまりつつくとやぶ蛇っぽいし、何だかんだいって、猫も争いは好きなほうじゃない】
【それに、……人恋しさが加速して、ちょっと顔を伏せた】

「その重さは、君が一番よく知ってるだろう」
「……本気で人間でいたいと思うんなら、その気持ちだけは卵に食べさせちゃダメだ」
「最善を為すといい、イマミレイちゃん。他の手は、きっとない」

【ただひとつ、人と獣を隔てる境界。昼と夜の狭間】
【曖昧な黄昏の中、夜に傾く少女。自分の立ち位置には気をつけて、空を見るとき何を目印にするのか】
【疲弊して壊れてゆく彼女には、きっとこんな言葉じゃ足りないのだろうけれど】
【両者とも、拳で叩き込むような性質ではない。殴りあうのは不良の仕事だ】
【ただ、思いつく限り発破は掛けておく。肝心要の場面で竦む事は、何よりも恐ろしいのだからと】

【禁忌を指摘して、規制を削ぐ真似をしなかったのも、ある種の気遣い】
【更けていく宵闇に真意の瞳を隠して、犬はただ黙って、背を押すだけ】

【…その目は果たして、夜以外に見据えているものがあるのだろうか】
【イマミレイの存在が、卵以外の理由で揺れているのもまた、感じているのかもしれない】
【表情仕草からは伺えない。きっと目の奥にだけ、そのすべては仕舞われている】

「こればっかりはねー……あ、ローズちゃん、少しお願いしていい?」
うん、ちょっとだけやってみる。

「プリムちゃん、スタングレネードを待機状態で」
《了解、譲渡するの。》

【命じられるまま、再びボックスを召還するプリム】
【ローズはイマミレイの背に寄っていって、背中に両掌を押し当てようとする】
【許されたのなら、自己回復促進の魔術を行使しようとするはずだ。身体の機能を一部活性化させる術式、だが】

【そして闇の中、ボックスから何かを取り出し犬に放り投げる幼女】
【おっかなびっくりキャッチすると、イマミレイに差し出すだろう】

「何かに使えるかもしれないよ、ピンを引き抜いて、投げつける。衝撃を与えれば即時起爆のスタングレネードだ」

【一般的なパイナップル型、スタングレネード。魔術師っぽい彼女に似合わない無骨な非殺傷兵器】
【受け取れば、きっと使い道に犬たちは関与しない。ただ何かの役に立てばいいと、その一心からの譲渡】
【証拠に、犬の顔に余計な感情はない。不安を与えないよう、穏やかに微笑み差し出している】
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 02:43:49.87 ID:GG+Gz8gv0
>>942

あ…………?
――――善処する、ゼ…………可能ナ限り、な…………

【半ば自棄になり語った言葉を、こうして手放しで受け入れられるとは思っていなかった】
【戸惑いを隠せない様子ながらも、イマミレイは頷く】
【――――それを貫く事が、自分を信じる事。ただ、今のイマミレイの思考は、そこまでは回らなかった】

分かっテる…………時折、墜ちチマった方が楽じゃネェかって、思う事もあルケどよ…………
まダ、放り投ゲる気は、無ぇよ…………

【リズヴェルグの言葉には、自嘲気味ながらも前向きな言葉を返す】
【人である事を捨てれば、同時に自分の『想い』も――――振り回される要因も、振り回される事に対する不快感も、消え去る】
【それは、ある意味では救い。しかし、まだその道に落ちるのは御免被りたかった】

ん?
お、オイ…………何を…………

【背に回るローズに、気になる様子で声を掛ける】

スタングレネード!?
良いノカよ…………こんな大それたモノ!?

【差しだされたスタングレネードを、おずおずと受け取りながら確認するイマミレイ】
【確かに、戦闘に際して有効な兵器だが、ホイホイと人に差しだしてしまって良いものでもない】
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 03:02:55.20 ID:rvR46XFwo
>>943
【善処するという言葉に、猫はちょっと、力なく笑った】
【自分が好きな人たちの言葉だ。実現不可能な願いを前に、諦観の滲んだ―――――】
【この人も彼らと同類か、と嬉しく思う気持ちが、笑顔を浮かべさせた、のだが】

【……体調悪化で頭にきているのだろうか、なんだか寒い】
【逢いたい人が居る気持ちを、理解しすぎて、出来すぎてしまう】
【顔を伏せた。気を抜くと余計な事をぶちまけてしまいそう】

「間違いなく、楽ではあるだろうね。抵抗することが一番労力を消耗する」
「でもその意味は、きっと後で実感する日が来る。諦めなくて良かったって気持ちは、最後の最後に」
「俺の知り合いがそんな風だからねー」

【踏みとどまる意志力こそ強さ。弱音を吐き自分を捨ててしまいそうな自分を、自分たらしめる一線】
【よく知っている。どこぞの隣人が実践し続けているのを知っていたから】
【ふと思い出して微笑むと、猫に視線をやる。様子が変だと思ったが、追求はしなかった】
【沈黙が薬になるときもある】

大丈夫、気付けというか気休めだけど、悪いようにはしないから、じっとしてて。

【手をかざし続けて、猫は抵抗を諌める】
【悪気はない様子だが、若干固い。顔は伏せられたままで、少し鼻声になって仕舞っていた】
【卵の共鳴現象は、もはやなかったけれど。髪に隠れた視線は、ずっとどこかをさ迷っている】
【もし手が触れたなら、少し凍えている事がわかるだろうか】

「なぁに、相手の無力化という点では右に出るものはない」
「どんな道具も、使い方次第。君なら有効利用してくれると思うし…せめてもの気持ちだよ」

【きっと、イマミレイだって理解しているはずだ】
【友達を救うということも、母をよみがえらせるということも、どれだけ困難な事か】
【その救いになるなら安いものだと、犬は笑う。製法が特殊だから増産が利くし、とも付け足して】

【プリムも貴重品であることは自覚していたが、目を瞑り顔を伏せて沈黙した】
【犬の判断もイマミレイの判断も、咎めるつもりはない。好きにすればいいと投げやりに】
【好意なんてない。ただ敵意がないのであれば敵対する理由もないと、無関心に良く似ていた】
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 03:18:09.40 ID:GG+Gz8gv0
>>944

……だ、ナ
結果は、最後になっテミナいと分かラナい…………

【諦めない事がどういう結果を生み出すか。それは、正しく結果を見てみないと分からない事】
【『ダメでもともと』の精神だ――――現実と理想の折衷はそこにつけるのが、結局は一番バランスが良いとイマミレイは感じていた】
【――――奇しくもその事は、レイドやアストラも同じような感覚を持っていたのだが】

あ、アぁ…………
――――お前、大丈夫か? …………お前も少し、消耗しテルな?

【ブルーローズの言葉に素直に大人しくなるが、同時に感じ取る、ブルーローズの消耗】

――――――――諸々の礼ダ。こレ…………持ってケヨ
傷の治療や体力の回復ニ、使えル…………俺の自作の薬ダ

【イマミレイは、左腕を中空へとかざすと、そこに魔方陣が形成され、そこから赤い液体に満ちたフラスコを取り出す】
【そうしたまま、背中越しにブルーローズへと差し出す。用途を説明しながら】

…………すマネぇな
――――こんな状況ノ俺に言えタ言葉じゃナイカもしれなイガ…………力にナレる事があっタら、俺に言っテクれ…………

【リズヴェルグの言葉を受け、礼を述べながらスタングレネードを受け取るイマミレイ】
【先ほどブルーローズに差しだした薬の事もあり、何かあったら頼ってくれと付け足して】
【――――それは明らかに、『卵』に侵される前のイマミレイの行動そのものだった】
946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 03:38:53.95 ID:rvR46XFwo
>>945
「やらずに後悔するよりはー…ってね、確かにその通りだ」
「結果が出せないのが最低だから、やるだけやってみようぜぃ」

【意義ある敗北というものもある。勝利以上に価値ある敗北が】
【それはきっと、出会ってみなければわからない。その瞬間まで】
【…やはりみな、何処かしら似たような境地にいるからこそ集い、結束できるのだろう】
【ある種の必然というのは、そこに潜んでいるのかもしれない】

「……あーその、ローズちゃんはね、……お父さんもお母さんもいないし、一番近い人たちも行方不明でさ」
「ちょっとそれを思い出しただけだと思うよ、うん」

【落ち込むローズに代わり、イマミレイに耳打ちするリズ】
【生物学的な血縁は存在しない。姉と兄も義理で行方知れず、母性を感じた二人目の姉すらも、常に一緒にいるわけではない】
【イマミレイの話で想起した感情と、無言で闘っていたらしい】

…あ、気にしないで。すっごく個人的な事だから、さ。
大丈夫、うん、ボクは、大丈夫。

回復薬、かな。ありがとう、大事に使わせてもらうね。
ボクのは自己回復促進だから…こういうのがあると助かるよ。

【ちらりと二人を伺っても、気にしないでと首を振ることしか出来なかった】
【他人のことばかり気遣っていて、隙が出来てしまう。虚勢を張るにしてもへたくそな子猫は、見た目以上に幼く見えた】
【だからだろうか、礼ばかりがナチュラルで淀みなく、感謝の気持ちを顔に満たすのは必要以上に得意】
【弱音が他者への想いに負けてしまう歪を、手放しで喜んでいいものだろうか】

君も、一人で無茶しないで。
リズも研究が進んだら、伝えるから。これ、ボクのアドレス。
それから、お腹すいた時も呼ぶといいよ。リズのご飯、おいしいんだから!

【薬品を受け取りながら、代わりに名刺を差し出す。自分の名前とメールアドレスが書かれた、白地に蒼いラインのワンポイント】
【垣間見えた性根に元気を取り戻し、珍しく保護者を手放しで褒める】
【それもきっと、猫の磨耗の証かもしれない。付き合いが短い彼女には、きっと理解しがたいことなのかも知れないが】

「それじゃ、俺たちはそろそろ帰るね。もう夜も遅いしね」

じゃあね、イマミレイ。君の目標、叶うといいな!
おやすみっ!

【ある程度術式を掛けると、犬も猫も離れて立ち上がる】
【立ち上がって歩き出し、猫は振り返りながら手を振った】
【最初暴れていたことも、何もかも水に流し。きっと友に向ける笑顔をそのまま向けながら】

【プリムは音もなく姿を消していた】
【例のウェポンボックスも無音のまま、忽然と】
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/15(木) 03:47:07.56 ID:H0h1VG8To
>>912

その時はそれが真実だったんだろうね、きっと。良くも悪くも人の心は変わるものさ。
……けどそれって、逆に言えば君の今後次第でどうにでもなるって事なんだ。
寂しいのは解るけど、悲しい悲しいって泣いてるだけじゃ現状は何一つ変わらない。だから、ね?

【青年は間髪入れずに頷き、内心でほっと胸を撫で下ろすと】
【話を聞く余裕が出てきたのは、良い兆候だ、と――冴えない頭をフル回転させ、慎重に言葉を選んで】
【ゆったりと一語一語、生身の左手で髪を撫でながら言い聞かせる】

【物腰は至って穏やかだったが、語る内容は決して優しいばかりではなく】
【確約はできないがそれ以外に道は無い、前を向けと暗に強いているようで】
【そんな口調は少しだけ、柔らかく少女を抱き締める硬質の右腕に似ていた】

……全ての行動には、それに対する責任が伴う。感情に任せて[ピーーー]のはスマートな解決法じゃない。
確かに自分や大切な人を殺されるのは怖いし、馬鹿にされたら苛立つのは無理からぬ事だけれども。

ともあれ、君の動機は解ったから……じゃあ、更に質問。
アリエル君と怜司君は、それぞれどうして君を殺そうとしたのかな?

【女心と何とやら。落ち着いたと思ったらまたもやぐずつき始めた少女の様子を一瞥し、左手に少し力を加え】
【辛いなら好きなだけ泣いて良いとばかり、その顔を胸の辺りに埋めようとしつつ】
【やんわりと苦言を呈し、一拍置いてフォローを入れれば左手の力を緩め】

【気を遣っての事か。「辛い事だとは思うし、無理なら良いけど――」などと前置きして、更に続きを促した】
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 03:58:17.84 ID:GG+Gz8gv0
>>946

そうダな、その通りダ…………
出た結果は甘んジテ受けルが、そレでも俺は上ヲ目指す…………

【リズヴェルグの言葉は、感覚として理解できる】
【基本的に、似た様な考えの持ち主なのかもしれないと、イマミレイはようやく気がついた】

っ…………そうカ、そイつは……悪い事をシちまっタな

【小声で、やってしまったといった表情を見せるイマミレイ】
【肉親を失う痛みは、良く分かっている。例え死んだという訳でなくても、側にいないというのはどれほど辛い事か】

…………商売やっテた頃の、俺の主力商品ダ…………
効き目は折り紙つキダぜ?

【虚勢を張っていた事は見えた。しかし、その中にある意味までは、今のイマミレイには汲み取れない】
【やはり、『卵』の暴走の直後と言うのは色々と思考力が鈍るのだろう】
【普段のイマミレイならば、ブルーローズの様子がおかしいと気付いたら、そのまま気づけたはずなのだが】

名刺か…………アァ、折りヲミて、連絡スるヨ
俺は携帯持っテナいけどナ…………

【食事云々はさておいて、『卵』に対する手段を研究しているというリズヴェルグとの繋がりは、今後大事なるかもしれない】
【目的を果たすまで、あるいは志半ばで死ぬまでは『卵』を取り除かないと決めているイマミレイではあるが】
【自分以外に『卵』に苦しむ人間がいるなら、自分が道しるべになるしかない】
【そのためにも、連絡は取り合えた方が良いだろうと、イマミレイは素直に名刺を受け取った】
【――――ただし、イマミレイの方に連絡手段が無いという問題があったが】

あァ、道中気をつけロよ!!
――――『ペガサス・ウィンド』!!

【歩きだしたリズヴェルグとブルーローズを見送りながら、イマミレイも術式を発動させて飛翔し、夜の闇へと溶け込んでいく】
【『卵』に狂わされたせいではあったが、得難い経験が出来た事は、今回ばかりは素直に感謝すべきなのか】

(…………母さんを蘇ラセるなら、『卵』が邪魔…………
…………奴等と戦うナら、『卵』は不可欠…………
――――俺は、どウスりゃいい?)

【否。イマミレイの心情は、未だ大きく揺れている】
【人である事を諦めたくないが、このギリギリの範疇を保っていなければ、敵には勝てない】
【抑えがたいジレンマが、また少しずつイマミレイを蝕んでいく――――頭上に広がる闇は、その答えの全てを内包している様に、ただ広がっていた】

/遅くまで乙でしたー!
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/15(木) 04:06:25.96 ID:rvR46XFwo
>>948
【飛んでゆくイマミレイを見送り、家路に着いた両者】
【お互い裸足の上、構造上の問題足音が少ない。ぽふぽふ、とふとふといった消音性の高い音が鈍くなるだけ】

(……逢いたい、な。皆に逢いたい、……さみしい。)

【ホームシックのようなものだ。特定の場所を家として定住した経験が薄いから、人を基点に考える】
【誰か知り合いに逢いたい、触れ合いたい。お母さんという概念に触れて想起したのは、まさしく有り余る人恋しさ】
【あえない人と、あいたくなった。酷く我侭な…本当に貴重な自意識】

…ところでさ、リズ。
「なんだい、ローズちゃん」

【帰り道にて、そんな感情を振り払おうと話題を振る】
【保護者はいろんな意味でその範疇外にあるらしく、彼に対しては当たり障りない態度を取っている】
【犬もあえて、ローズの感情はつつかない。ただ黙って隣に居て、頼られたら構ってやろうと思っていたのだが】

あのプリムって子、誰?
今まで見た事なかったけど。

「…そういえば紹介してなかったな」
「あの子はね、君をモデルケースに俺が作った躯体に、バイオニューロAIを搭載してみたんだ」
「学習能力つきの新作だぜーぃ、いやぁやれば出来るもんだね、びっくりしたよったく」
「でも感情制御とか魂とかは難しいね、理論値で再現したはいいものの、かなり機械っぽくなってた」

【世間話のように難解な用語をかっ飛ばし、ケタケタ笑ってみせる】
【もちろん猫は、何のことだかさっぱりわからない。目を白黒させて、犬に続きの解説を促すと】

「あの子のフルネームはね、プリムラ=ブルガリスちゃん」
「すっごい噛み砕いて説明するとね、君の――――――」




【             】



――――――――――えっ。


【プリムラ・ブルガリス。レモンイエローの花びらが美しい、サクラソウ科耐寒性多年草】
【英名を――――――プリムローズという】


//遅くまでお疲れ様でしたー!!
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/15(木) 04:23:17.65 ID:EYAmc5a50
>>947

……一緒に居てくれるって、本当だって、
…………なにかあった、ら、たすけて、くれる、……っ、て、
結婚する、って、いった、の、いった、の……、ほんとう、なんだ、よ。
……ほんとう、だったんだ、よ……。

【ふるふると、小さく。首を振るのは、その言葉を認めたくないと言うようで】
【服をぎゅーっと握り締めて、詰め寄るように。「本当なの。」、と。何度も口にして】
【ぼろぼろと涙を落とし続ける瞳が、ただ、一度。ほんの少し丸くなって】

…………。

【「今後次第でどうにでもなるって事なんだ。 」――前もそうやって、言われたことを、思い出して、一瞬の間】
【ぐぅと、今度はなでなでを強請るでなく。背伸びして、】

…………ほんとう?

【本当に変わるのかと、本当に変えられるのかと。――また昔みたいに、戻れるのかと】
【「本当ならば、なんでもする」とでも言い出しかねない、そんな様子で。ほんの僅かに、首を傾げて】

……だって、だってっ……。
殺されちゃったら、居なくなっちゃったら、だって……。

おかえりって言ってくれるひとも、ごはん、つくったの、……おいしいってたべてくれるひとも、
私のこと好きだって、愛してるって、いってくれる、ひとも……!
いっぱいいっぱいぎゅってしてくれるのも、なでてくれるのも、ぜんぶ、ぜんぶ、何もかも、……なくなっちゃうのに!

だから、――――だからッ!

【それは最善じゃなかったと、示されても。はいそうですか、と頷けはせず】
【あれは最善だったと、あれが最善だったのだと。ある意味では、自分は悪い子じゃないんだとアピールするような、その言葉たち】
【鈴を無理矢理に振り回して鳴らしたような裂けた声。身につけた鈴たちよりもずっとうるさく、声を上げて】

……――はっ、――は……、……――。

…………アリエル、は、……わたしと、先に会った、から、
――――――怜司は、……私のことなんか、……きらい、だった、から、……別の女のひとがいたから、わたし、なんか――!

【寸前の大声のための軽い息切れを、数度大きく息をすることで無理矢理に治めて】
【息を吐き出すようにしながら、そう返していって】
【「――いらなかったんだ。」。その言葉は、自分の意思でなく顔を埋められて、一瞬息が上手く出来なかったせいか、ひどく小さなものになって】
【ぼんやりするような数秒の間、その後に】

……――私なんか、いらなかった、んだ、わたしなんか、いらなくて、
嬉しかったのも、楽しかったのも、好きだったのも、一緒に居たかったのも、幸せだったのも、
全部全部私だけで、私だけで、……本当は誰もそんなじゃ、なく、て――――わたしだけが。

【もぞりと、呼吸を確保するように顔を動かしながら。ぶつぶつと】
【ろくに息も継がず、そうしばらく呟いて】
【最後に、かくりと。膝の力が抜けて、その細い身体が、崩れ落ちそうになる、だろう】
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/15(木) 04:32:52.56 ID:EYAmc5a50
/次スレだそうです
/ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316028725/
952 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/15(木) 19:22:55.01 ID:UKpXuvFIO
【とある一つの世界がある。】
【この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。】
【無限大の大きさのこの世界。多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。】

【先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。】
【今日もどこかで、新たなる出会いが生まれ、散り、そして収束していく。】







…ふぇ…おも、重い…!

【水の国―――――――大通り。】
【最近は日が落ちるのが早い。黄昏どきが終わり、人々の足が帰宅に向かうこの場所に一人の人物がいた。】

【一人の少女である。身長150cmくらいの、小柄な一人の女の子だ。】
【くたびれ、着古したような藍色の道着に、黒色の帯、】
【華奢でほっそりとした身体つきは、道着を着用する格闘家にはとても見えない。】
【その上から深い緑色――――といってもほとんど黒だが…の薄手のコートを袖を通さずに羽織っている。】
【赤い縁の眼鏡は真面目そうな印象を与え、】
【ショートカットの髪もその雰囲気を助長していた。そんな「独り」の人物である。】

…と、とりあえず向こう≠ノ帰るまではまだかかりそうだから、買い出しにいったら…

ち、ちょっと買い過ぎました…っ!!

【少女は大きな紙袋を抱えていた。鳶色のそれは、】
【中に様々な食べ物や洗剤、生活に必要な物が入っている。】
【小分けにするのが面倒。長期間の分いっぺんに買ったためこの様だ。】
【支えきれずに、ヨタヨタとしている。途中人に何回もぶつかり、その度に頭を下げた。】

…もう少し…もう少―――――――――――あららら???

【前方不注意。紙袋が彼女の目の前を支配していた。】
【ゆえに、足元もおぼつかない。段差に突っかかり、少女は前のめりになった。そして、】

【ああ、転ぶ。ころb―――――――――――――――――】
953 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/15(木) 20:37:50.27 ID:UKpXuvFIO
>>952
取り消します。スレ汚し失礼しました。
954 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福岡県) [sage saga]:2011/09/15(木) 21:28:11.05 ID:4Fim3PuAo
【路地裏】
【いつ見ても薄暗く、いつ来ても血生臭い場所】


【その奥で、苦悶の声を上げて一人の男が倒れる】
【服装から見て、櫻の国の者か。全身がズタズタに引き裂かれ、事切れていた】

…つまらん。
やはりそう簡単に傑物には会えんか。

【不満げにそう言って、彼は両手の小剣を懐に仕舞い込んだ】
【上半身を覆うマントに、やや長めのジーンズを穿いた小柄な人物】
【濃い灰色の髪の下には睨み付けるような表情の仮面をつけており、その素顔を隠している】

運動にはなっても修行にならんな…やはり、ただ斬って捨てるだけでは駄目か。
…相手の獲物でも奪ってみるか?しかし…。

【顎に手を当て、その場で考え事を始める】
【人を殺しておきながら、足元の死体にはもはや興味も無いようだ】

───うむ、ここで考えても仕方あるまい。
とにかく、次だ。

【考えるより、獲物を探すことにしたようだ】
【足元の死体を跨いで、路地裏の暗闇へと歩を進め────】
955 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2011/09/15(木) 22:01:21.82 ID:GG+Gz8gv0
【郊外の廃墟】

……………………

【銀色のウェーブがかったロングヘアーに、黒のライダースーツで全身を固めた、目元をサングラスで隠す、毒々しい赤い口紅が印象的な女性が】
【一人、ボロボロの屋内に座り込んで、本の様なものに視線を落としている】
【その細い首筋には、首全体を覆う様にして、黒いハンカチがスカーフ代わりに巻き付けられている】

――――本当に、静かだねぇ…………
こう言う趣も、たまにゃあ悪くないか…………

【むせ返る様な錆びた鉄の匂いが充満する中で、そんな事を気にする風もなく、女性は独り言をこぼす】
【明かりなしでは、まともに本を読むのも難しいと思われるほどの暗闇の中で、それでも女性は何食わぬ顔で本に眼を通す】
956 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2011/09/16(金) 18:30:31.11 ID:HaRMleFco
【市街地】

【とは言っても、車道や歩道ではない】
【道の脇にならぶ建物、幾つか有るうちの一つの上、もくもくと煙が上がっていた】

……今の葉巻はどんなもんかと思ったが……味が分からない!
やーれ、不便不便。参った参った……

【火事がある訳ではなく、ただ、誰かが煙草を吸っていただけだが】
【煙草を吸っている当人は、なぜか店の屋根の上に座っていた】
【ほおずきの様に赤い着物、右目に眼帯をした少女】
【櫻の人間なのだろう黒髪黒目の彼女は、屋根の上から路上を見降ろして】

……はぁ、味気ない……舌だけ戻っても何にもならんのー……せいやっ

【火の着いたままの煙草を、お構いなしに歩道へと投げ捨て】
【何処から取り出したか、度数の高そうな酒の瓶を、高く振り被った】
957 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/16(金) 20:42:15.67 ID:QcdjLSmFo
【海岸】
【夏の長期休暇が終焉を向かえ、社会は徐々に日常へと帰ってゆく】
【これが土日ならまだ客もあろうが、今日は平日、金曜日】
【にぎわっていた海水浴場も軒並み閑古鳥が鳴き、まして開発されていない天然の砂浜なんて、本当に小波と潮風が寄せて返すだけ】

【その海岸は主要道路から外れていて、地形の都合上海岸線を沿っていっても途中で分断されており、たどり着けない】
【いわゆる穴場スポットであり、隠れ家的な神秘性があり、ちょっと物思いに耽るにはうってつけ】
【そんな、知る人ぞ知るポイント】

【―――――今日は少々、趣が違った】
【波打ち際、粒子の細かい砂浜に裸足を半ば埋没させつつ、ぼんやりと水平線を眺める影がある】
【夜が更けて潮は少しずつかさを増しているが、むしろ彼女はゆっくり、ゆっくりと前へ】

………ダメ、だな。ダメだよ、しっかり、しなきゃ……。
負けてられない…甘えちゃ、いけない――――――、

【言聞かせるような独語も、雲の切れ間にさした月光に掻き消され】
【引き千切った言葉の変わりに、その姿を露にした】

【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々月光を反射してきらりと輝く】

―――――寂しい……。

【胡乱な眼は悲しげで、ゆらゆらとした足取りは儚く―――――目撃者がいたら、入水自殺かと思われそうで】
【波音に弱々しい呟きを零しながら、ゆらりゆらりと進んでしまう】
【洒落た言い回しをするなら、ケットシーの浜辺と言えなくもないけれど】
【沈んだ青色の寒々しさに、猫は自身の肩を抱いて】

【―――――後姿は、何かよくないことがあったと、存分に物語っていたのだが】
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/16(金) 22:13:05.28 ID:QcdjLSmFo
>>957
//まだまだ募集中です
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/16(金) 22:23:26.42 ID:p92OVWLSO
>>957

【ぺた、ぺた】
【砂浜に立っている猫少女に近づく足音が響く】

【紅い瞳、ボサボサの黒い短髪】
【砂埃で薄汚れたクリーム色のコートを羽織り】
【同じ様に薄汚れた黒い長ズボンを穿いている】
【右腕には、ウロボロスを象った白い腕輪と、五指の付け根にダイヤモンドが付いた黒い指貫タイプの手袋を付けている】
【コートの背中には二つ穴が空いており】
【そこからは『竜の翼』としか言えない物が生えている】
【よく見ると、両手の爪は全て5cm程の長さに伸びている】
【そんな格好をした、14〜5歳程に見える少年だ】

――あの……

何か、あったんですか……?

【訝しげな声音で、猫少女に話し掛ける】
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/16(金) 22:38:09.68 ID:QcdjLSmFo
>>959
―――――へ、っ、わ?!

【考え事の没入が過ぎて、虚を突かれた格好】
【やたらめったらたけが短いカットジーンズすらぬれてしまいそうなギリギリで、声をかけられて我に帰る】
【彼方を見据えくすんでいたエメラルドに、意思の輝きが戻る】
【―――――身体の操作が間に合わなくて、転んだ】

【ぼちゃん、とか、ぱちゃん、とかいう、軽くも重くもない音がした】
【海面に消えた猫はしかし、すかさず顔を出して水を払う。首を小刻みに振るう水きり動作は、犬のようでもあったとか】

……や、風邪が治ったから海水浴だよ!
日曜からずーっと身体動かしてないし、水浴びもしてないし…それから夏だってのにまともに海で泳がなかったからね!
今日を逃すと次どうなるからわかんないし、泳ぎに来たのっ!

【でも、それまでの儚さを振り払うような答えは、喜色で彩られていて】
【失敗を誤魔化す様な、舌を出す苦笑。茶目っ気を出すような仕草はしかし、少し白々しくて】
【捲し立てるような語調も、きっとその不審感を掻き立てる】

君こそ、こんな時間こんな場所で、何してるのさ?
何か考え事とかかな?

【それでも、他者に向ける感情に偽りはない】
【むしろその悩みも、竜の少年の為に解消されたようで】
【朗らかに質問を返しながら、猫はまん丸お眼目をまっすぐ、見知った少年へと向けた】

【――――安堵の色を湛えながら】
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/16(金) 23:03:03.30 ID:p92OVWLSO
>>960

えっ、あ、大丈夫ですか!?

【バランスを崩し転んだ猫少女】
【慌てて少女を起こそうとしゃがみ込むが、少女は自力で起き上がる。その様子を見て、ほっと一息】

――あぁ、海水浴か。そう言えば僕も、今年海に来た覚えが無かったな……

【水平線をぼんやりと眺めながら、ぽつりと呟く】

……あれっ、風邪引いてたんですか?
治ったと言っても、今は暗いし少し寒いし、もうちょっと安静にしてた方が良いんじゃ……?ぶり返したら大変だし。

【少女の台詞にあった、矛盾と言えるかも怪しい僅かな綻び】
【揚げ足取りと言えばそれまでだが、少女にはどう聞こえるか】

――考え事?
うーん……特にそういう訳じゃ無いんですけど……
只の散歩ですよ。うん。
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/16(金) 23:24:50.66 ID:QcdjLSmFo
>>961
海に来たことはあったけど、その時は事故だったり砂浜に座るだけだったりで結局遊べなかったし。
…そりゃ、後で毛皮の手入れとか大変だけどさ。

【いろいろ人間離れした風貌ではあるが、内面は遊びたい盛りの女の子】
【感性は鋭く特化していて、いろいろな事情を加味した結果の海だという】
【入水自殺に見紛うあの様子は不自然だが、今は平常運転、明朗さ以外の闇は見えない】
【海水や砂の後処理を考え、ちょっとブルーになる以外は。当たりさわりない程度】

…ヘイロン、君までそーいうこというかなー!?

【何かが癪に障ったのだろう。浅い海面の下、へたり込むと首しか出ない深さの海底に立ち上がる】
【きっと眼光鋭く、ばしゃばしゃ水を掻き分けて少年に近寄る。怒り肩も混ざり迫力があった】

体調を崩した月曜から昨日まで、ほとんど『安静』に『安静』を重ねて、
ご飯も喉を通らない、頭が痛い、大声出せないしフラフラする…その中でも何が一番辛かったって!


お 風 呂 に 入 れ な か っ た こ と な ん だ よ っ ! !


【憂さを晴らすような怒鳴り声が響き渡る。眠りについたウミウシが飛び起きそうな】
【しかも内容は、なんというか、すっごく地味で俗っぽく。綺麗好きなのだろうか、猫だけに】
【毛皮から滴る雫や、揺り戻しなどに巻き上げられた、こまかな砂の粒子が付着する毛皮にすら頓着せず】
【風邪仕様で厚手だったのか、インナーもあんまり透けないけれど、無防備極まる怒り模様】

三日も我慢したんだから、海で遊ぶくらいほっといてよ、もぅ!!

【腕を組んでプリプリ膨れっ面になりながら、踝程度の波打ち際まで退避する】
【少年と擦れ違い、高速で振り子運動を描く尻尾は、口走った状況がどれほどのストレスを猫に与えたか物語るようだった】

【ただし、揚げ足取りで爆発出来たのは、きっと猫にとって良いことで】
【率直で豊かな感情表現を取り戻した姿は、もう全然儚くなんてなかった】

今日は雲が多いからね、月が見えるタイミングも少ないけど、
……それでも、ここはいい感じだよね。ボクも時々、ここに遊びに来るの。
座って空を見たり深呼吸したり、朝と夜の準備体操とかも。あと、水面を歩く修行とか。

【動物的感性を発揮しながら、胸いっぱいに潮風を吸い込む】
【テンポ良く入れ替わる肺の酸素は、なんとなし身体に活力を与えているらしい】
【猫にとっては、携帯のクレイドルのようなもの、なのだろうか】

【問題発言をひとつかましながら、ポニーテールを作っている林檎色のリボンをほどく】
【右手首に巻きつけながら、透けないインナーから質量保存を無視してタオルを取り出し、全身くまなく噴き上げていた】
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/17(土) 00:00:17.75 ID:jnCl9ldSO
>>962

あぁー、大変だったんですね……
その時何があったかは分からないけど、遊べなかったのはつまんないですね……

【うんうんと相槌を打つ】
【精神年齢はおそらく同じくらい、共感出来る所があったのだろう】

えっ
(な、なんか変な事言ったかな……)

【何気なく口にした台詞が、少女の癪に障ったのか】
【鋭い眼光と怒り肩でかなりの迫力の少女、雰囲気に気圧され少し後退りしてしまう】

あ、ご、ごめんなさい……
そんな事知らなかったんです、そうですよねお風呂に入れないのって辛いですよね……

【怒る少女の空気に押され、ぺこぺこと頭を下げる】

【ぷりぷりと怒りながら波打際に歩いていく少女】
【それを見て「どうしよ、もっと謝った方が良いのかな……」なんて呟きながらついていく】

【しかし少女の機嫌は良くなった様子、ほっと安堵した表情になる】

確かに、ここも良い所ですね……
雲の隙間から覗く月も、綺麗だと思います。
――えっ

……水面を歩く修業……?

【少女の台詞に相槌を打つが、最後に付け加えられた単語に反応し、なんだか変な表情に】

【右足を上げ、水面に浸かった瞬間左足を上げてみる】

………??

【上手くいく筈も無く、頭の上にはてなが幾つか浮かぶ】
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 00:11:08.10 ID:7s+m9Rhgo
>>963
……まあ、いい勉強になったと思って、諦めたけどねっ
これからは、お風呂入れないのやだから絶対風邪ひかないもん!

【いろいろおかしいが、なんか勝手に新たな決意をなさっている】
【生まれた初めて風邪にかかったような言い草を、一大事のようにいう】
【鼻息荒い猫は、拳を握っている。多分に漏れず、変人の部類といえるかもしれない】

へっへっへー、ばらしちゃうと、種も仕掛けもあるんだけどねー。
もちろん右足が沈む前に左足を出すってのも、やれなくはないけど。

【子供らしいドヤ顔の猫。サムズアップを決めると、肩を回しながら唇を舐めた】
【一度完全に波の射程外に出て身構えると、助走をつけて海へと走り、途中で踏み切り跳んだ】

【本当なら、ここでぱしゃんと足が水面を超越し、水しぶきを上げながら浅い海底へと沈み込むのだが】

【猫は宣言どおり、海面に綺麗に着地。体操選手のように腕を上げてY字でアピールする】
【片足立ちで器用に振り返る身のこなしは、猫の特性故だろうけれど】

ね?

【にっこり笑ってウィンクひとつ。上げた手を下げながら足元を指すと、ぼんやりとした青い光が輝いてた】
【棒状のそれは、猫が指の間から生やしていた青い線】
【『種と仕掛け』であろう】

これを、踏み出す足先に連続しておいていくと……。

【いち、に。いち、に。】
【よたよた歩きの赤子を先導するように数を数えて、一歩一歩前へと踏み出す】
【先に線が現れて、足が離れると踏みしめていた線は消える】
【これが、猫の練習していた海面散歩である。なるほど、ならではであろう】

すごいでしょーっ! 結構がんばって練習してごぶばぁ!?

【途中でヘイロンに向かって、ガッツポーズで自慢しようとしたのだが】
【案外集中が必要なのだろう、僅か一歩分手前に線が出てしまい、バランス崩しまっさかさま】
【やはり猫は、濡れ鼠と貸してしまうのでした。まる。】
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/09/17(土) 00:33:23.55 ID:zJ5bA9xAO
【町外れ:廃墟】

【瓦礫の小山の天辺に、腰掛けながら】
【何やら考え込む、青年が一人】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【難しい顔を維持したまま、青年は呟く様に声を出す】

……何にしても、だ。
今度はストレート勝ちする為にも、もっと経験を積まなきゃなんねえ。

【ゴソゴソとポケットを漁り、取り出したのは一枚の金貨】
【指先でそれを弄び、月の光に透かし見る様に、翳して】

後は鉄槌に、重鎧…だな。
正直鎧は使いたくねえけど…そうも言ってられない場面が、この先絶対にある。

【独り言、終了】
【金貨をポケットに仕舞うと、瓦礫の山から腰をあげて】
【よっ、と】
【勢いをつけて、跳躍】
【砂利が支配する地面に、着地した】
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/17(土) 00:36:48.42 ID:jnCl9ldSO
>>964

種と仕掛け…?
でも、一体どうやって……?

【種や仕掛けがあると言っても、この少年には皆目見当がつかない】
【しかし少女は自信満々、種を見破ってやろうと少女を目線から外さないようにする】

【助走をつけて走り出し、跳躍する少女】
【普通ならそのままドボンの筈だが、見事水面に立った】

おぉー……

【思わず拍手をしてしまう】
【種は見切れなかったが、それでも良いとすら思ってしまった】

【そして少女の種明かしタイム】
【「能力で作った線を水面に設置して、それに乗る」という物だった】

【聞くだけならば簡単そうだが、実際にやるには結構な修業が必要であろう事は分かった】

成る程そういう事か、って、わぁぁああ!!

【僅かな油断が命取り、海面に落ちてしまった少女】
【急いで走り寄り、起きる手伝いをしようとするだろう】
967 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 00:54:46.54 ID:7s+m9Rhgo
>>966
【座標設定は、用意できる軸が二つしかないので比較的楽なほうだ】
【軸が二つしかないから、自分の歩幅や速度計算を正確に入力して設定すればいい。どうやったって二つの線は直線で結べる】
【現状では、操作できる数は最大二つ。足場にするには、かなりギリギリを用意する必要がある】

【これらを踏まえると、確かに大変な処理になる】
【アクロバットのような軽業を得意とする猫ですら、身体と線は勝手が違うモノを並行して行うのだから】
【だから他の線が出せない。戦術に組み込もうとすると、計算はかなりタイトだ】
【集中を切らして出現位置を間違えれば、この通り】

むー……ぷっ、ははっ、アハハハハハッ!!

【せっかく拭いたのに、もうずぶ濡れ。顔面から突っ込んだので砂もついてしまう】
【でも、膨れっ面で顔をすすぐと、なんだか笑ってしまう】
【しりもちをついて、猫なのに濡れ鼠のこの状況。自分から見てもとても滑稽で】
【ぱしゃぱしゃと軽く足をばたつかせて、襲い来る笑撃に身をよじった】

あはっ、ははははっ…! あ、ありがとヘイロン!
まだまだだよ、ボクもさ。まだまだ全然、『魔法使い』には及ばない…。

【差し出された手を握って、再び立ち上がる。こめた力は、その手を硬く握り締めていて】
【なんだかんだで、猫は人との触れ合いを重んじる。こんな些細な事でも元気になれる】
【複雑怪奇で、単純明快。心とはなんとも『難解/簡単』に出来ている】
【続けざま浮かべた自戒の言葉は、それでもやっぱり前向きだった】

―――――まあ、アレさ。練習あるのみ、だね!

【自分を思えば沈む顔色も、誰かには笑顔を向けていられる】
【その感情は偽りなく純真で、何のノイズも混入せずにいられる】

【また出会うときは、今日より一歩進んだ自分を見せる】
【再開の約束と―――――今日の笑顔をくれた、恩返しの為に】
【ローズは、そのためにこそ頑張れる】
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/17(土) 01:22:30.51 ID:jnCl9ldSO
>>967

よい、しょっと。大丈夫ですか?

【手を引き、少女を立ち上がらせる】
【大丈夫か、とは聞いたが、少女の状況から見ておそらく大丈夫だろうと判断する】

「魔法使い」が何かは分かんないですけど、惜しかったですよ。もっと頑張れば、きっと上手くいきます。

【少年なりに少女を慰める】
【少年には、彼女の頭の中でどんな事をしているのかは分からない】
【よってこの台詞も、少し無責任に感じるかも知れない】


――そろそろ帰った方が良さそうな時間、ですね。

【空の月を見て、大体の時刻を割り出す】
【少なくとも、少年少女が海で遊ぶには些か宜しくない時刻である事は確かだ】

じゃあ、またいつか会いましょう。体に気をつけて。
さよなら!

【海から上がり、砂浜に立ち、背中の翼を広げ羽ばたかせ】
【夜空の中へ消えていった】



/お疲れ様でした!楽しかったです!
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/17(土) 01:26:33.40 ID:e5t9rSz3o
>>950

……そう、本当だった=B

【浮かべた笑みに色濃い苦渋を混ぜ、口を開くとたった一言】
【暗に今は違うという意を含ませてそう述べ、「けどね」と更に続けて】

それでも君が正しく頑張れば、受け入れてくれる人はどこかに居るさ。
すべてが元通りには、ならないかも知れないけれども……ああ、本当だよ。

【青年はもう一度同じような答えを繰り返すと、一端髪を撫でるのを止めたその手で、困った様に頬を掻く】
【これが何も知らない彼に出来る、現状で最大限の保証だった】
【万事上手く行く、大丈夫だ――そう安請け合いするのは簡単だったが】
【失敗した時の少女の落胆を思うと、それは無責任に思われたのだろう】

【声を荒げられれば、返す言葉もなく黙り込む。彼女の叫びは、紛れもなく真実だ】
【――ただ、】

……だから、要らないなんて言うな。仮に君が悪い子だったとしても、君だけが悪い訳じゃない。
俺は君と居て楽しかったし、そういう人はきっと他にも居るだろう。
それをたかだか痴情の縺れくらいで、全てを否定してどうするんだ。鈴音。

顔を上げろ。誰かに寄り掛かるのはまだ良い、けれど自分の足で立て。
君は誰かに「可哀想」とでも言って欲しいから、そうして泣くのか?違うだろう。

【次いで呟かれた自嘲は、絶対に間違っている。そう思った彼は、半ば衝動的に】
【此方も少し口調を荒くして、断固として否定の姿勢を示した】
【ぎしり。微かに軋りながら彼女を抱き留める右腕の力は、先程よりもずっと強い】

【折れるとまでは行かずとも、痛み程度は感じるだろうか――この男でも、怒る事はある】
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 01:39:49.78 ID:7s+m9Rhgo
>>968
へいきっ!! このぐらいで壊れるほど柔じゃないよ!

【昨日まで寝込んでいたとは思えない快哉。やはり異種生命体、いろいろ伊達ではないらしい】
【折り曲げた指先で、中々の胸を叩く。胸骨の奥にあるモノを信じろと】

そうだよね、うん! いつかなれるよねっ!!

【彼が無責任とした言葉も、頷く。気遣いはちゃんと感じ取った】
【有頂天になったように何度も頷いて、猫はやっぱり、花開くように笑った】
【そう、いつか、いつかきっと】

またね、ヘイロンっ! 君も風邪とか引かないようにっ!!

【天空へと消えてゆく龍の姿が、見えなくなるまで】
【夜を見通す翡翠の瞳が目標をロストするまで、ずっとずっと、猫は手を振っていたそうな】


【―――――――その後、随分時間が経ってから、ぱたりと手を下ろした猫】

【他者へ向ける気持ちに溢れていて、また明日頑張れると思った】
【だからまったく、元の木阿弥、というほどではないにせよ】

【表情は、孤独な世界で再び、足をぬらす少女は――――――】


――――――蒼は、遠いね。ボクにとっても……ずっと、ずぅっと。


【二つの眼を開き、世界を見るのは得意だ】
【美しさも醜さも見通す、優れた眼。なんてすてきな物を持たせてくれたのと、感謝するほどに】

【でも、閉じた瞼の向こうを見る目を、その少女は持たない】

【自分が欠損している事に気付いていても――――――】
【――――――何が足りていないのか、気付けなかった】
【小さな小さな、悲しみの種】


//お疲れ様でしたー!!
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/17(土) 02:09:22.07 ID:sPkDKUx10
>>969

……あ、……う、……ぅぅ、ぅ……。

【「本当だった」。言葉を重ねられて、さらに篭められたその意味に、カイを見上げるその表情が歪んで】
【小さな呻き声と共に、視線を落として。同時に、そちらへかける体重が、僅かに増して】
【とは言え、細身の少女であるから。バランスを崩したり、なんてことは無いと思うけれど】

…………やだ、やだ、……一緒がいい、同じがいい、
前と同じのがいい、前のがいい、……前のがいい……。

【きらきらと期待に満ちた表情は、刹那に曇ってしまって】
【ふるふると、弱く首を振って。口にするのは、そんな我侭で】
【前よりも後ろを見ていたいと、最早それは性格だろう、けれど】
【ぱたんぱたんと、小さな地団駄は、ただ。変わる、カイの雰囲気に、ぴたりと止んで】

………………――。

【荒くなる口調か、怒っているという雰囲気か、篭められる力か、それともその全てか】
【怯えたような表情を浮かべて、身体を強張らせて。ほんの僅か、身体を引こうとして、その右腕に拒まれる】

…………だって、

【それから、言い訳みたいにぽつり、零された言葉は】

だってだって、だって、全部私だけで、怜司はそうじゃなかったから、だから、っ!
……だからっ、私のことなんか嫌いで、私のことなんかいらなくて、だから、別の女が居て、だから、私のこと、二回も殺し、て……!

【最終的には、逆切れのようになって。そちらへと思い切り投げ返される】
【無理矢理に納得しようとした暴論。言い終えれば、その痛みに僅かに表情を歪ませて】

【魔力を探知する力があれば分かるだろうか、抱き留める細い身体の、左のわき腹】
【泉が湧くように、こんこんと。少し早めの鼓動に合わせて吐き出される、大量の魔力】
【全ての絵の具を混ぜた結果の黒のような、そんな色の魔力は、所謂哲学者の卵の気配を有していて】
【粘性の高い液体のようなそれらは、そのうちに地へと落ちて、さらにまたそのうちに、暗闇へと溶けていくはずで】
【もしも触れても害はなく。ただただ、垂れ流されるばかり、なのだけれど】
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga !red_res]:2011/09/17(土) 20:27:14.70 ID:4ETXyqxao
【魔王城 ピリオド最深層】

【そこは、良くある中性的世界観における、魔王城の魔王の間、そのもの】
【渦巻く邪悪な魔力が、空間全体を、満たしていて】
【其の玉座に座るのは、威圧感に満ちた強大なる魔王――――ではなく】 


【そこに居たのは黒いスーツを見に纏った8歳ほどの少女】
【体からは、闇の力を感じさせる波動が生み出されている】
【その顔には、狂った笑が、浮かんでいて】

【一人で、幼き魔王は言葉を紡ぎ続けている、ゆっくりと、感情の色を消して】

―――エヴァンスおじさんも、死んだ。
みんな、みんな、消えた、私は、一人――――、寂しい、寂しいは、嫌だ。

【言葉を紡げば紡ぐごとに、彼女の周囲の空間に無数のノイズが広がっていく】
【最新技術で作られた虚構の場は、彼女の持つ力によって用意に侵食を受けているのだ】

【一夜城、ピリオド】

【今宵、魔王は勇者の到来を待つ。待ち続けていたのだ、己の退屈を、孤独を埋める事を】
【この物語の――――――終焉/PERIODを】 

【だから―――】

だから――――

【――――――――――】

  ――――――――遊ぼうよ。


【門は開かれた。来たれよ、英雄よ。来たれよ、勇者よ】
【物語の幕を、下ろすのは。他ならぬ主人公、君たちなのだから――――】
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 20:35:24.57 ID:8TVCv0+Mo
>>972
【魔王城 ボスフロア前】

【そこに立つは、一人の青年】
【ドレスシャツを着崩して、ワインレッドのスラックスを穿いている、金髪碧眼の青年だ】
【左手に嵌めているバングルには、硬貨を投入する小さな穴と、何かを挟む為のものなのか、細い溝が見受けられる】
【調子を確かめる様な屈伸運動、ストレッチ】
【左手のバングルを右手で撫でながら、気合を入れる様に、一言】

――…うっし!
魔王でも何でも来やがれってんだ!

【青年は前方を睨む】
【今まさに対峙せんとする魔王を】
【禍々しきこの場を】
【これから始まる激闘を、見通す様に――】

/オルカの者です、よろしくお願いします!
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga !red_res]:2011/09/17(土) 20:39:52.39 ID:4ETXyqxao
>>973[オルカ]


【扉が開いていく。ゆっくりと、しかし重々しい音を立てて】
【その奥を見れば、魔王というイメージからはかけ離れた、少女が一人】

――――来た、ね。

【来た相手の気配を感じて、魔王はしかしながら玉座より動く気配はない】
【しかしながら、扉をくぐり、玉座の間に至れば、分かる筈だ】
【】 
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga !red_res]:2011/09/17(土) 20:40:25.07 ID:4ETXyqxao
//途中投稿でございます、申し訳ありません
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(熊本県) :2011/09/17(土) 20:41:04.34 ID:7s+m9Rhgo
>>972
【ハリボテ、ではあるまい。侵食された現実に、確かな事実としてこの場がある】
【でもそれは、中世の玉座は冷たい。感情を肌で感じ取ることが出来ない、呼吸を躊躇わせる圧迫感があった】
【スーツの少女の姿だって不釣合いで―――――灰色に凍えるよう】

――――――さびしいのは、辛いよね。

【繰り返された寂寥に、強い共感を覚えた】
【丸くて大きな宝石二つ…エメラルドの目元が歪められる】
【視線をそらして唇を噛み締め、漏らしてしまいそうな弱音と戦う】

―――――でも、だからって君のやってることは許されない。
自分を正当化する理由にはならないよ、エリス。

【耐えて、耐えて。毅然とした輝きを湛えて、意思を視線に乗せ顔を上げた】
【蒼い毛皮に猫耳尻尾、中肉中背+αの肉付きをした、猫の獣人少女である】
【クリームイエローの臍だし袖なしのインナーに、ベリーショートのカットジーンズ】
【ボサボサの黒髪だが、途中で髪質はやや癖のついたストレートに、色は青味掛かったプラチナへと代わっており】
【後ろ髪を林檎色のリボンで束ね、小さなポニーテールを作っている】
【左腕には金と銀が精緻に編まれた腕輪をはめていて、時々証明を反射してきらりと輝く】

【魔王の存在意義は、薄ぼんやりと知っている】
【でも何から何まで定理に則る気なんか、猫にはさらさらなかった】
【魔王を滅ぼし、めでたしめでたし――――――その結末は、精々半分しか当てはまらない】

【胸の願いは、ここに立つ理由も、抱く痛みを押し殺し立つ理由など、唯のひとつ】


さぁ、エリス――――――君が落としたハッピーエンド、返しに来たっっっ!!


【まだ完治には足りない。たった四文字の呪いは、胸の奥で燻っていたけれど】
【ただ、目の前の少女に落し物を返すまでは、屈するつもりなどなくて】

【腰を落とし、掌に一対、肘から一対。計四本の青い線を出現させ、対峙する】
【噛み締めた気持ちに、続く悪夢の物語に、八文字足して結ぶために】


//ブルーローズです、よろしくおねがいします!
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/17(土) 20:46:39.73 ID:RXWRDYIBo
>>972
さて、ここが・・・・・

【黒い服、漆黒のマント、フルフェイスタイプの仮面】
【その所々に金属のような光沢を持つ、何かが侵食しているかの様に張りつく其れは】
【脈動するかの如く、微かに紅い光を明滅させている】
【その腰に一振りの刀、納められた刃が魔翌力を発し、鞘越しでも感じられる、を帯びた男が】

上がりのマス、か・・・・・
なんとも時間がかかってしまったが・・・・・

【虚構に佇む魔王、と言うには随分とかわいらしい少女を見据え】

これで終わりかと思うと、感慨深いものを感じるが・・・・
まぁいい、とっととバットエンドを貴様に叩きつけねばな。

【フルフェイスの仮面、その漆黒のバイザーに包まれた其の下に】
【にたり、と狂気に歪んだ凄絶な笑みを浮かべ、貼り付ける】

サクリファイよ・・・・

【その一言と共に、彼の目の前の空間、其処からどす黒い血の紅を持った無骨な長剣が現れ】

こいつを使うのもいささか久しぶりだな・・・・・

【其れを掴み、背中に帯びるように帯刀】

寂しがり屋の魔王よ、共に楽しもうではないか。
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/17(土) 20:47:08.31 ID:RXWRDYIBo
>>977に追記
/ラグナロクです、今日はよろしくお願いします
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/17(土) 20:47:32.86 ID:jnCl9ldSO
>>972

【魔王の間、その直前の部屋にもう一つ人影が現れる】

【紅い瞳、ボサボサの黒い短髪】
【砂埃で薄汚れたクリーム色のコートを羽織り】
【同じ様に薄汚れた黒い長ズボンを穿いている】
【右腕には、ウロボロスを象った白い腕輪と、五指の付け根にダイヤモンドが付いた黒い指貫タイプの手袋を付けている】
【コートの背中には二つ穴が空いており】
【そこからは『竜の翼』としか言えない物が生えている】
【よく見ると、両手の爪は全て5cm程の長さに伸びている】
【そんな格好をした、14〜5歳程に見える少年だ】

(いよいよ、か……)
(落ち着け、落ち着け……)

【高鳴る胸を抑えながら、深呼吸】

――よし、行くか。

【毅然とした表情で背中の翼を広げる】
【準備万端、あとは力を出し尽くすだけだ】


/ヘイロンです、よろしくお願いします!
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/17(土) 20:51:05.21 ID:ttjWY2cvo
>>972

【魔王の前に、一人の少女が現れる】

《 I r i s 》──、発動。

【赤いリボンでサイドポニーに纏めている銀髪に、林檎色の瞳】
【七色の星模様入りの白いノースリーブシャツを着用し、下は黒のジーンズ】
【水晶のように透き通った翡翠色の指輪を左手中指に、緑色の指輪を人差し指に嵌めている】

【そして、その背には天使の如き光の翼が顕現している】

……遊ぶ気なんて、無い。
私は……、終わらせに、来た……。だから───

【手にした2丁拳銃、その両方の銃口を対峙する魔王に向けると、思い切り睨みつけた】

/チェルシーです。よろしくお願い致します。
981 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga !red_res]:2011/09/17(土) 20:58:45.98 ID:4ETXyqxao
>>973[オルカ]
【扉が開いていく。ゆっくりと、しかし重々しい音を立てて】
【その奥を見れば、魔王というイメージからはかけ離れた、少女が一人】

――――来た、ね。

【来た相手の気配を感じて、魔王はしかしながら玉座より動く気配はない】
【しかしながら、扉をくぐり、玉座の間に至れば、分かる筈だ】
【――ここより先は、死地であり、敵陣である事が】 

【まず、空気が重い。息を吸うのが辛くなるほどに、水の中に居るように】
【そして、体が重い。世界があなた方全てを拒絶するように、この世から消し去ろうとするように】
【だが、その中で唯一。変わること無く、個々にあるのは、魔王一人】
【彼女こそがこの世界の主人。故に、この場全てが彼女の味方、そう考えて仔細無かった】 
>>976[ローズ]
【来たれり猫を出迎えるは、淀みし魔王が一人】
【魔王は、滅ぼされるのが定理。やられて消えるのが存在意義】

【ゆえにこそ、この少女は魔王を背負わされた。己を創造した、狂気の科学者に】
【狂わされた、あの男に。それは、言い訳に過ぎなくて。世界の悪である彼女を見逃す理由にはならない】
【だが、――――それでも。この少女を救うのならば、覚悟を背負え】

―――ハッピーエンド、なんて。
いらない、しらない‥‥っ!そんなものがあれば―――わたし≠ヘわたし≠ナいられた‥‥‥‥!

だから―――決めたの、世界を、バッドエンドで終わらせるって。
止められるかどうかは、お姉ちゃんたちの、どりょくしだい、だよ‥‥‥‥っ!
>>977[ラグナロク]
あ‥‥はぁ、っ。いい、ね。お兄ちゃん、いいよ‥‥そう、そうだね。
ころそう、ころしあおう、殺し合いで、遊ぼうよ―――――っ!!

【魔王は。貴女の言葉に呼応するように、玉座から立ち上がる】
【直後、玉座が粉々に砕け散って、ノイズとなり空間に溶けていき、直後―――】
>>979[ヘイロン]
【貴方が心構えを決めた、その瞬間――――】

っ、ぐ、ぎ。ぃ嫌あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!

【目を見開き、苦痛と狂気と恐怖と怨嗟。彼女がコレまで受けてきた仕打ち全てに対する怨念を吐き出すような雄叫びが世界を満たす】
【びりびり、びりびり、ばきべき、べきっ、べきべきべき】
【―――異音≠ェ、世界を満たし始めていた】
>>980[チェルシー]
――――あ、は。

【そして、魔王の顔から感情が消えて、同時に。微笑を貴方に向けて】
【崩れてしまいそうな、危うい気配と同時に、能力を開放した】

き、え‥‥て。しまえば‥‥‥いいんだ、すべて。

Format――――→next worlD!

【――――世界は、流転し粉砕された】
【魔王の間を含む、魔王城ピリオドとなった世界すべてが、一瞬で砕け散り、初期化≠ウれた】
【君たちが立つのは、上下の無い、白一色の世界。あらゆる音を失い、互換が意味を成さない様な、世界】
【一部の者が見たかも知れない、彼女たち≠生み出した、狂気の坩堝。そこが、最後の場であった――】

>>ALL
【魔王は、立つ。貴方たちの目の前に、孤独に、そして凶悪に】
【両の手にノイズを集めて、直後】

――――奪ってあげる。 

【全員の影。といってもこの世界に影はないのだが。背後から黒い腕が延び、襲いかかってくるだろう】
【奇襲である。狙いは首で、引っかかれれば五感の内の聴覚が1〜2レスほど奪われる筈である】
【この世界は魔王の世界。何が来るか、予想がつかないことを留意しておくべきだ――――】
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 21:10:30.86 ID:8TVCv0+Mo
>>981
(ローズに、ヘイロンも居るのか。後はあの時の男に…最後の一人は知らねえな)

【思いの外、見知った顔が多いことに内心驚きつつ】
【青年は、その部屋の異様な気配を、肌で感じる】
【雄叫び――狂音=z
【まるで警鐘、来る攻撃の異様さを知らせる様な、感覚】
【そして塗り替わる、世界――】

――ッ、コレは……ッ!

【直後、背後に感じる、狂気の気配】
【右手をポケットに入れながら、青年は横に転がって腕を回避しようとする】
【そして、ポケットから引き抜いた手に握られているのは、四枚の金貨――】

クソッ!また何もねえ場所が舞台かよ…!

【青年の傍ら、金色の鵞鳥が姿を現す】
【喧しく鳴く鵞鳥を後目に、青年は金貨を持つ右手を、左のバングルへ移動させ――】
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 21:12:19.49 ID:7s+m9Rhgo
【他の参加者の存在は、いつだって猫を勇気付ける】
【新たに知りえた顔見知り、変革以前からの友人、先日触れ合った友に、最高戦力足りうる大人】
【彼らの全力に水を指してはいけないが、やりすぎたら止めなければならない】
【自分は、魔王とされたあの少女を、救いにきたのだから―――――トドメだけは、まかり間違っても阻止するつもりでいた】
【たとえどんな痛みと反感を買ったって、それだけは】

【でも、本当なら一言ずつでも、声をかけたはず】
【共に戦う、肩を並べる相手への礼は欠かさない子だった】
【なのになぜか、今日に限っては……?】

>>981
エヴァンスは死んだ! ボク達と君が殺した!!
……だから、終わったんだ! もう魔王なんて役割に乗る必要は――――――っ!?

【覚悟はいつも、この胸にある】
【何もかも背負うと決めて、その遵守のために立っていた。誰かと共に行くために】

【確かな覚悟は胸にあったけれど…同時に、ほんの僅かな影が差していて】
【それが判断を鈍らせた。異界化現象に追従しきれず、影の襲撃を許す】
【しっかり引っ掛けられて、後ずさるはめになる】
【すかさず肘の線による刺突を繰り出し、振り払う事を試みるが、】

――――――!!

【無音の世界。凍えるしろ。否応なく自分と向き合わされる】
【白い闇と出会う。背後に潜む黒い陰―――――目を背けていた孤独感に】

(――――――いや、怖い……寂しい―――――!!)

これから、君になればいいんだ!! 今まで君になれなかったのがエヴァンスのせいなら、これからどうにでもなるっ!!

……耳を奪ったって、まだ目がある!!
まだ、止められるっっ!!

【感情を隠すため、やけっぱちで放つ咆哮】
【魔王の結界内で、事を早期に畳んでしまおうと足が出る。気が急く。それが愚直な前進を猫にさせる】
【無用心、常の猫らしからぬ近眼。エリスしか見えていない】

【そして間の悪いことに、腕輪の制御が外れてしまう。アレには集中と冷静さを保つ事が必要になる】
【猫の焦りも寂しさも、たぶん筒抜けになってしまうだろう。ローズはまだそれにすら気付いておらず―――――】
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/17(土) 21:19:51.33 ID:jnCl9ldSO
>>981

【少年には、何が起こったのか分からなかった】
【少女の雄叫び、直後広がる虚無の空間】

――なんだ、これ……

【このような所は、前に見た覚えがある】

【エヴァンス・エリッド。魔王を生み出した全ての元凶】

【彼との戦いの時は、真っ暗闇だったな。そんな事を考える】

【その刹那】

ぐっ……!

【油断していた。この世界は、いわば魔王の手足】
【目の前の少女の行動に気を取られ、背後からの攻撃に気づかなかった】

――あれ……?

【俯せに倒れる。が、音がしない】

……くそっ!

【立ち上がり、コートを脱ぎ捨てる】

【コートの下には何も着ていなかった】
【両腕には、手首から肩にかけて、黒く鋭い鱗がびっしりと生えている】
【背中の翼と相まって、彼が『人』でない事が確信出来るだろう】

【2、3歩距離を取り、次の攻撃に備える】
【なんせ耳が使えない。攻撃を見切るには「目」しかない】
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/17(土) 21:22:44.94 ID:ttjWY2cvo
>>981

……消させなんか、させない。
その考えを曲げないなら……、私は、貴方を───っ

【遠方の魔王、及び変革した世界に気を取られすぎて、後方の奇襲への反応が遅れた】
【何とか体が反射的に反応して、直撃は避けたものの】
【掠っただけで、その効力を発揮するには充分で。少女の聴力が奪われた】

(これは……耳が……。)
(……この状況でまた、背後からの攻撃を繰り出されたら。)

【数歩後退し、壁を背にするようにして立つ】
【これで背後からの攻撃を封じたつもりのようだが、非現実的なこの世界においては、些か頭が硬すぎるかもしれない】
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/17(土) 21:23:32.08 ID:RXWRDYIBo
>>981

ああ、いいだろう。
お前の気が済むまで相手をしてやる。

【周囲の味方其れを意に介することも】
【後ろから襲った影、其れをかわす事もなく】
【首に引っ掛かり、聴覚が奪われる】

・・・・・・・・・

【が、彼は其れに動揺ぜず、ゆらーりゆらーりと振り子の如く揺れ】
【ふらり、と前のめりに倒れ込み、地面に体が付きそうなった瞬間】

――――――――――っ!!!

【轟ッという爆音とともに、両足から魔翌力を放出、紅く輝く魔翌力の残滓、その残像すらも】
【はるか後方、文字通り置き去りに、加速する】

【其の背に背負ったサクリファイを脇に構えて】
【そのまま瞬時、とも言える速さで少女に対し肉薄】
【少女の側面、其処をすり抜けざまに、紅い魔翌力の軌跡を残して真一文字に切りかかった】
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2011/09/17(土) 21:27:29.84 ID:e5t9rSz3o
>>971
【苦悶に歪んだ表情を見れば、はっと我に返って驚きに目を見開き。右腕から力を抜くと】
【「ふうん」なんて短い返答で投げ返された論を受け止め、無理矢理に口の片端を上げていつもの笑みを装う】

(卵、か……悲しいけど納得だね、畜生。糞っ垂れの機関員め、地獄に落ちろ)
(……内部の卵だけ[ピーーー]なんて器用な真似は、俺にはできない。だったら……)

【だが細めた眼の奥、据わった漆黒の虹彩は笑わない。くるくると感情を映す瞳は、今や鏡面めいて少女の視線を弾く】
【濁り切った魔翌力を感じてか、鋭い視線が束の間に彼女の腹と顔の間を往復した】

自分が拒まれたのは、最初から彼が自分を嫌っていたからだ。他に女ができたからだ。
――……ああ。つまりはそう言いたいんだな、君は。なら直截に言わせて貰うけど、

【さて。気遣いを排した語調は暴言と呼べない程度には理性的だが、それでも今の少女には聊か酷か】
【低く圧し殺された声はいっそ機械的なくらい平淡で、身に纏う黒の重苦しさが一層それを引き立てている】

【言葉を切って一呼吸挟むと頭に置いた左手を離し、青年は】

鈴音。自分が何を言ってるのか、本当に解っているのかい?
君は今、好きな人を女を騙すような屑呼ばわりしたんだ。
全てが嘘だったと宣って、自分で自分の思い出に止めを刺したんだぞ。

そのくせさっきは、彼は本当に愛してくれたと言っていた。これって、矛盾じゃないか。
……所詮は人一人だ。彼に見切りを付けたって、世界の全てが終わる訳じゃない。
もしも信じられないなら――もう好きじゃないんなら、いっそ依存なんて止めてしまえ。

そんな中途半端な気持ちじゃ、もとの鞘に収まるものも収まらない。
ただ君を愛してくれるだけの人なら、これからだって作れるだろう。

【続く二の句で揚げ足を取り、いよいよ以て本格的に慰めから説教へと移った】
【前を向けないなら、無理矢理に向かせると言わんばかりの、善意を通り越したお節介】
【右腕の拘束はもう無い。跳ね除けるか聞き続けるかは、少女の自由だ】
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga !red_res]:2011/09/17(土) 21:29:18.05 ID:4ETXyqxao
>>982[オルカ]
―――わたしが奪われたものを、わたしが奪い尽くすの‥‥‥‥‥っ!

【彼女の理論は、至ってシンプル】
【要は奪われたものを全て奪い尽くすような、子供の論理】
【だが、其れを成す事ができるほどに、少女の得てしまった力は膨大で】
【それを行使してしまうほど、決定的に少女の存在は壊れきってしまっていたのだ】

>>983[ローズ]
 
―――貴方だって、お姉ちゃんだって、さびしんじゃないの‥‥っ!

エヴァンスの呪縛は、あの、目が、言葉が、わたしを‥‥っ!

【エヴァンスは、言った。「お前のようなガキが幸せになれると思っているのか」と】
【そして、過ぎたる力は、逆に彼女を縛ることとなる】
【エヴァンスが仕込んだ、魔王という形。不幸というあり方に縛られるのだ、少女は】
【あの男が、何もかもの始まりで。そして、ここに来て尚、呪縛を残していて】

Steal――――eyeッ!

【魔王は、手元にノイズの珠を生み出し、ローズに3発打ち出した】
【相手に1m程の距離に近づくと、炸裂し貴方の顔を覆おうとするだろう】
【泥のようであり、振り払うことは可能であるだろう】

>>984[ヘイロン]

――――ッ、ぅ‥っ、ぐあ‥‥‥‥ッ!

【少女は、苦痛の表情を浮かべながら、右腕をふりあげていく、ゆっくりと】
【そして、同時にあなた方の周囲の空間にノイズが生まれて、息苦しさを感じさせ始めるだろう】
【その後に、魔力や生命力などをゆっくりと吸い上げられていく感覚が襲い来るはずであった】

>>985[チェルシー]

‥‥‥む、だだよ‥あ、はは‥ぁ!

【略奪の方向が、チェルシーに向けられた】
【ノイズの濃さが上昇し、その空間内に居る限りは、魔力や生命力が吸い上げられていくだろう】
【回避の難しい、魔王独特。奪われたものを奪うというあり方の顕現が、この力であった】

>>986[ラグナロク]

―――痛いな‥‥ァッ!あは、痛い‥っ、いたいよ‥っ!たのしい、たのしいねっ!

【迫る魔力の軌跡が、唐突に消え去っていく筈である】
【魔王の周囲には特にノイズが濃く、そして、少女のステータスは高い】
【とっさの回避は、わずかに間に合わず脇腹を浅く割くが、致命傷には成り得なかった】

【もし、まともにノイズに突っ込んだならば、大きな負担を得ることとなるだろうか】

>>ALL
【魔王の上げた右腕に、奪う魔力や生命力が集中しているのがわかるだろう】
【ノイズは濃いところと薄い所があり、薄いところに移動すれば略奪はそれほど強くはない】
【また、薄いところにいても徐々にノイズが集まってくるため、移動し続ける必要があるだろう】
【逆に其れが出来れば、致命的な略奪を受けることは恐らく無いだろう】 
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 21:40:30.67 ID:8TVCv0+Mo
>>988
【金貨をバングルに宛がいながら、周囲の確認】
【自分以外、全員が先ほどの黒腕に体を引っ掻かれた様、だが】

聴覚を奪ったのか――!

【ローズの叫びから、黒腕の齎す効果を知り、彼もまた叫ぶ】
【少女、エリスの言う奪われたものを、奪い尽くす≠サの言葉に】
【青年、オルカは、苦虫を噛み潰した様な、表情を浮かべて】

これじゃあ他の奴と連携出来ねえ…!

【クソッ、と吐き捨てると、オルカは手に持った金貨を一気にバングルへ叩き込む】
【瞬間、肩に止まっていた鵞鳥が鳴き、顕現する一振りの鉄槌】

《利己を振り回す者の鉄槌》――!

【右手で柄を握り、オルカは弾かれた様に走り出す】
【ノイズの薄い場所を目指して、また、魔王に肉薄することを試みて、ジグザグに――】
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 21:42:31.72 ID:7s+m9Rhgo
>>988
【健脚、俊足を自慢とする猫の足が振るわない】
【覚悟を塗りつぶすほどの強い暗闇が、ずっとずっと燻っている】
【覚悟と迷いの天秤が、小さな要因によって均衡を崩していく】

(さみしい、こわい、ひとりはいや、なんでひとりなの、ボクが人間じゃないから?)
(人間であろうとするのが人間? でもそれでも、ボクの体は人間じゃない)

【視界が思考にふさがれる。何も見えない、何も聞こえない】
【聴覚汚染が消えたって、徐々に行動は鈍る。こうしている間にも、事態は進んでいるというのに】
【ラグナロクの速度に匹敵する蒼い疾風は、まだ到達すら出来ないまま】

【――――――押し込めて、見ないようにしていた自分と向き合う】
【友や友人、見知らぬ他人にすら笑顔を向けるのは得意だったというのに、自分に関しては酷く不器用】

(さみしい、さみしい、さみしい)

【その気持ちに偽りはない。その通りだと、甘んじて受け入れる】
【腕輪を通じて、エリスが何を言ったのかは伝わった】
【――――――他者が起こした行動やアプローチに対する反応は、早い】
【瞳がまた燃え上がった。強い意志が再び】

【泥への対処は、身体が勝手に行った】
【ここ数日、動かせない身体の代わりに練習を行い続けた線の操作。待機していた二本が眼前へ】
【ひとつは接近前に切り伏せた。プログラミングで自動操縦という高等技能のため、破裂前に接近させたのだ】
【二つ目は拡散後に切り払い、視界を覆わないように防ぎ、三つ目は俯き、頭に被る】
【これで眼は塞がれない】


―――――当たり前だろ、寂しいに決まってるさ!!
でもね、だからって何をしていいわけじゃない…寂しいなら、なおさら―――――君はそんなところにいちゃいけない。

君は、魔王になんてやっちゃいけないんだ!!


【結局、半分は逃避だ。自分から逃れるためへ、他者へと眼を向けるための】
【でも、その他者への想いは、いつだって本物だった】
【――――――そのための力を、貰ったのだ。今まで出会った人たちから】

【復活した俊足は、一度右方向へと飛ばして迂回させる】
【進行方向、真正面はノイズが濃い。そこに突っ込むことを避けるという的確な判断】
【その願いのまま、猫は徐々に天秤を覆す。自分という天秤を】


【そしてもうひとつ】
【猫の判断を後押しするように、彼女の移動先は面白いようにノイズが薄い】
【白の世界に浮かぶノイズを上書きする、青の風が、】

【――――――ぃん。それはまだおぼろげな余韻。彼方より響き渡る】
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/17(土) 21:45:52.78 ID:jnCl9ldSO
>>988

【何が起こったのか、分からない】

【魔王は右腕を振り上げた】
【その直後、何か息苦しさを感じた】
【魔王が何をしたのか、今の少年には分からなかった】

う……く……ぁ―――

【膝を突き、倒れそうになるのを右腕で支え、左手を胸に当てる】

今、何した――!?

【苦悶の表情を浮かべ、少女を見据える】
【今の少年は動けない。体力、魔力は吸い放題だ】
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/17(土) 21:46:30.18 ID:ttjWY2cvo
>>988

……ぅ…………。

【生命力などが奪われ始め、少女が眉をしかめる】
【少女は似たような攻撃を受けたことはあるが、それが常時となるとかなりの脅威で】
【能力は魔力を必要としないが、このまま吸い取られていったら魔銃が使えなくなる】

(これじゃ……長期戦は、まずい。)
(……もし、奪われた力を利用でもされたら。)

でも……、負ける、わけにはっ

───《 光の槍 "Lance" 》

【ノイズの薄い方へと走り出しつつ、翼から一本の光線を魔王目掛けて放つ】
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/17(土) 21:46:34.72 ID:RXWRDYIBo
>>988
っちぃ・・・・・・

【切り抜けた勢いそのままに距離を稼ぎ、身を翻し、重心を低くして着地する】

(私の魔翌力を吸いとるか・・・・幻影剣程度では命中する前に吸収されてしまうか・・・・・)
(かといって光剣の精製は10で魔翌力は尽きる・・・・あまりにも効率が悪すぎるな・・・・・)

【状況を冷静に分析、導き出された答えは】

これは・・・・早くも王手をかけられたか・・・・・

【万事休す】、絶体絶命、とはいかないまでも圧倒的に不利な状況】

・・・・・・・・・・・・・

【だが】

っく・・・・っくくく・・・・ふははははははははは!!!

【彼は笑った】

ははははは!
面白い!!やはりこうでなくては!!!
戦いとはこうでなくては!!
殺し合いとはこうでなくては!!!

【高らかに、不敵に、狂気の笑みを張り付けて】
【剣を構え疾走、魔翌力を剣に纏わせることも、放出して加速することもなく】
【只其の身一つで、殺気を纏い突進する】

っは!!

【勢いそのままに高く跳躍し大上段に剣を構え】

はあああああああああ!!!

【怒号の如き叫びと共に振り下ろした】
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga !red_res]:2011/09/17(土) 22:00:19.41 ID:4ETXyqxao
>>989[オルカ]
――――そうだよ、きて。
魔王をたおさないと――――みんな、しんじゃうよ?

【暴力的なほどに、迫るごとにノイズは濃くなっていた】
【しかし、隙間は存在する。接近は不可能ではないはずであった】
【そう、コレは、ゲーム=B抜け穴は確実に存在する、針の穴ほどではあるが、確実に】

>>990[ローズ]
――――でも、わたしは。
わたしは、それでも――――――っ!
この、きもちのぶつける場所が、わからないからッ!
どうすれば、しあわせになれるかなてわからないからっ!

だから、こうするしかないのよぉ――――ッ!

【魔王は、心。壊れた心の中にわずかに残る感情を全力で吐き出し続ける】
【その声に呼応するように、その振り上げた右手に一気に周囲のノイズが集結していくのが見えるだろう】
【ノイズは減っていくが、ノイズが引きづられる動きに、貴方たちも引き込まれていく力が襲い来る】

>>991[ヘイロン]
――――奪う、よ。
全部、全部。奪われたから、全部を‥‥ッ、奪うッ!

【周囲のノイズが引いたため、吸いつくされはしないが、徐々に少女の元に引きづられていくだろう】
【まるで其れは、竜巻のように渦を巻き、すべてを飲み込むような、そんな気配】

>>992[チェルシー]

――――あ、はは――――ッ!
来るんだ、いいよ――――相手してあげるッ!

【迫る光線も、彼女の元に引きこまれて、加速して行って】
【ノイズの防御が攻撃のために外れていたため、少女の耳に命中し、右耳が吹き飛んだ】
【びちゃり、と血が吹き出して。しかしながら、楽しそうに魔王は笑っていた】
【防御という行動を、知らないかのように――――】

>>993[ラグナロク] 
――――遊ぼうよ、楽しく、ね‥ぇ!

【魔王は、迫るラグナロクを見て、振り上げた右腕に力を込めた、そして直後】

>>ALL
――――返してあげる。

【手元の略奪した魔力と生命力が、ピリオドのシステムでスキルとして利用される】
【ここに居るのは、このゲームの魔王。そのスキルが、現実的な威力を持って行使されるのだ】

RUN>>>>>>>>World breaker:Type BLADE

【プログラムが、走る。この、無機質の世界を引き裂くようなノイズを持ってして】
【虚構の世界を揺るがし、現実に侵略し、侵食する、0と1の塊が、暴力という形で顕現する】

――――ッ、ああああああああああああああああああッ!!

【魔王の手に、無色透明の刃が生成され、型も何もない動きで振るわれる】
【直後、魔王の前方に、爆発的な魔力の斬撃の本流が撃ち放たれた】

【迫るラグナロクは、至近で。速度が早く扇形に広がっていくような魔力の攻撃は威力が高い】
【しかし、純粋な魔力攻撃のため、魔力でガードなどをスレば威力の軽減は十分に可能かもしれない】
【同時に、今の魔王は、ノイズの防御壁がない。2レスほどはノイズで空間を満たすのに時間がかかるはずだ、今が好機だろうか】
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga]:2011/09/17(土) 22:13:11.29 ID:jnCl9ldSO
>>994

――分かるよ、その気持ち。
取られたから取り返す。やられたからやり返す。

【力を振り絞り、立ち上がる】

――でもね。
こんなの、間違ってる。駄目だよ、こんな事!!絶対!!!

【体が引きずられていく。しかし、この少年にとっては、却って好都合だった】

【地を蹴り、翼を使い中空を滑るように疾駆】

うあぁぁぁぁああああっ!!

【掌底の形で右手を少女の顔面に叩き込む】
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2011/09/17(土) 22:14:22.75 ID:7s+m9Rhgo
>>994
(もう二度と、触れない人がいる)
(今もどこかで、自分と戦って苦しんでる子がいる)
(血塗れの荒野に溺れそうな人がいる)
(犯した罪と戦っている友達がいる)
(自分の意思を貫いて、土に塗れながら立ち上がるヒトがいる!!)

……負けてたまるか、負けちゃだめだ!
君はまだ、生きている!!

【寂しさは消えない。眼を逸らしていた痛みと向き合って、傍にいることを知ったから】
【でも、意志の力はその程度じゃ消えない。いろんな人から沢山貰ったから】
【―――――この場の知己だって、例外じゃない】

何度だって言ってやる、ボクは闘う! 君を救うために!!
他の人が赦さないのなら、ボクが君を赦す。
まだ君はやり直せる―――――ボクが変われたように、こんなボクでも想ってくれる人は確かにいたんだ!!

【どれだけ歪な命でも―――――愛してくれた人達がいたから】
【救われぬ魂に救いの手を。それを正義と呼ぶことを、きっと猫は拒むだろう】
【ただ、それだけのこと。それが猫の知る、唯一つだけ直伝された『魔法』】

【引き摺られるまま抵抗せず、ローズは手を伸ばした】
【何時ぞやと同じように、そして何時ぞやよりももっと柔らかな笑みを浮かべながら】
【また少し、成長した慈愛を満たしながら】

奪われたから奪うじゃダメ……君の欲しかったものは、そんな方法じゃ手に入らない!!

【刃もゼロと1の暴風も恐れることなく、まっすぐ手を伸ばし、視線を向ける】
【何の迷いもない、揺ぎ無い確信に満ち溢れた姿】
【胸と瞳に抱いたのは、誰もが持ちうる…そして持ち続けられなかった故に幻と化した、最強の魔法。】


【    りぃん    】


【突然のこと、その引力を無視するように、猫はエリスから三人分ほど離れた位置に転がった】
【本人は驚いた顔をして、そして頭を抑える。頭痛を堪える様に】
【斬撃軌道をそらすのは、青い線。ローズが使うものと同じだが、数が多い】

【その身長とほぼ変わらぬ長さ、青ざめた槍の如き長い線が12本、正面に傾斜を作って上へと受け流す】
【衝撃のフィードバックか、ローズは顔をしかめた。…呆然とした表情】

【彼女のほうを見るものがあったら、たぶんそこに、薄ぼんやりと集う蒼い靄を見るはずだ】
【緩慢に輪郭を形成する、蒼い何か】



”………間に合った、かな?”
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/17(土) 22:18:00.83 ID:RXWRDYIBo
>>994
【至近より放たれた不可視の刃、其れを回避することができず】

ぐおあああああああああああああああああ!!

【まともに直撃、防刃性能に優れた彼の服のおかげか、はたまた反射的に纏った魔翌力の壁のおかげか】
【軽く肌を切り裂かれた程度で済んだが、その衝撃は防ぐことはできず】

っぐ・・・・うう・・・・・

【大きく地面に叩きつけられ、全身にかなりのダメージを負う】

や、やはり策なく無謀に突っ込むべきではなかったか・・・・・

【なんとか立ち上がるも、全身は軋み、ギシリギシリと悲鳴を上げ】

ッガフ!!

【内臓にも痛手を負ったか、吐血し、仮面からぽたりぽたりとしたたり落ちる】

(だがどうする?不用意に接近して先ほどと同じものを食らえば幾ら私でも無事では・・・・・)
(かと言ってこのままではジリ貧だ・・・・私には魔翌力以外の遠距離攻撃手段は・・・・・・)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ちぃ、こうなれば一か八か!!

【幻影剣を複数、自らの周囲に精製し、まっすぐに少女の体に向けて飛ばす】
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(埼玉県) [sage saga]:2011/09/17(土) 22:20:00.90 ID:i6xMN14H0
>>987

【力を緩められれば、安堵したように、小さく息を吐く】
【カイの服を握り締めていた両手を離して、変わりに自分を抱きしめるようにして】
【見上げる視線は、怯えているような、そんなもので】
【身体を小さくしながら、その視線を追うように。自分の腹部を見下ろせば】
【数秒見つめて、ぎゅっと。封印するように、右手でその場所を押さえて】

………………。

【その手が、小さく震えているのが見えた、だろうか?】
【怒っているひとが怖い、特に怒っている男のひとが怖い】
【誰だから、なんてものは関係なく。深層心理レベルに刻みこまれた、そんな癖】

【撫でられていた手も離されて、今度こそ。その癖はひどくなって】
【呼吸は速めに、小刻みに。外に出たことありませんと言えばある程度信用されそうなくらいに白い肌は、さらに蒼褪めて】
【かたかたと身体を震わせながら、ほんの半歩分ほど、足を引いて】

…………ち、がっ、……ちが、くて……。
そん、な、……そんなこと、言ってない……!

【突かれた矛盾に返す声も、小さく震えていて。両目を閉じて、弱弱しく首を振り】
【こちらは強めに、自分をぎゅうっと抱きしめれば。右手の指の隙間から、ぐちゃぐちゃの黒が落ちていって】

好き、なの、……好きなのに!
……でもっ……、怜司が違うから、……そうじゃないから、……だ、から……!

【未だに自分は好きなのだと。ただ、相手がそうじゃないのだから、と】
【良い子ぶったような、責任転嫁。言いながら、また、少しだけ、足を引いて】

………………やだ、やだ、……優しくして、よぅ……。

【最初より、半歩と少し。跳ね除けるでなく、素直に聞き続けるでなく】
【どちらも嫌がるような、中途半端の位置で。甘えるように、縋るように。そう紡いだ】
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/17(土) 22:23:14.47 ID:8TVCv0+Mo
>>994
【オルカは前回の戦いに参加していない】
【故に、ローズの叫びも、魔王の叫びも、詳しいところまでは解らない】
【けれど、それでも】
【彼女達が、必死に何かを求めて手を伸ばしていることは――伝わる】
【オルカは、左手で器用に右のポケットを探ると、一枚金貨を取り出して】
【走りながら、やや前方へ、上方へ、軽く弾く】

ォ、おおおおおおおおおおッ――らあッ!

【右手を後ろ手に引いて、溜め≠フ姿勢を、作り】
【弾いた金貨が、落下、バングルへ、チャリンと音をたてて、沈めば】
【溜めていた右手を一気に前へ振るい、途中で左手も添え、両手で】
【迫る透明な刃、体に当たりそうな部分に重点を置いて、迎撃する】
【丁度中心を叩き、下へ落とす様に、鉄槌は振るわれる】
【奇妙なことに、鉄槌に当たった刃は、粉々に″モけてしまうだろう】
【魔翌力から生成された物――だと言うのに】
【一振りでは、体への直撃を落とすのが、精一杯】
【砕けなかった刃は、そのままに、オルカの両肩に、赤い線を、走らせて】

…ッ。
おい、聞こえてるかローズッ!
俺にはお前が叫んでることなんて理解出来ねえ。
でもな、お前は寂しい奴じゃねえだろ。
リズや遥人や、他にも仲間≠ェ居るだろ!

【先ほどまで、猫少女が何やら何時もと違うことは、気になっていたが】
【詳しい事情までは聞いていられない、だから、オルカはそれだけ叫んで】
【尚も前進を続けながら、次に叫ぶ言葉は、少女に対して】

奪われたから奪い返す≠チて気持ちは、正直解らなくもねえよ。
ただな、奪ったものはいつか奪い返される=B
奪うんじゃねえ、自分の自身で作り出さなきゃ、何時まで経っても虚構(うそ)≠ノ囲まれたままなんだよッ――!

【柄を握る力を、一層強めて】
【オルカは、一気に加速する】
【守りの薄くなった、魔王目掛けて――】
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(東京都) [saga]:2011/09/17(土) 22:29:23.12 ID:ttjWY2cvo
>>994

……っ

【この少女は一度、片耳を戦闘で失ったことがある】
【だからこそ、目の前の魔王が笑ってる事が信じられない】

こんな遊びで……貴方は本当に、楽しいの?
戦いなんて、誰かが傷つくだけなのに……。

【ふいに聴覚が戻って、魔王へと問いかける】

──《 光の杖 "Wand" 》っ

【少女の頭上に光の杖が出現し、その先端に光が集まっていく】
【ガードが無くなったのを見て、強大な一撃を狙おうとしているようだ】
1001 :1001 :Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
  | |  (・)。(・);    このスレッドは1000を超えました。|
  | |@_,.--、_,>    このレスを見たら10秒以内に次スレを建てないと死にます。
  ヽヽ___ノ    次スレを10秒以内に建てても死にます。

パー速@VIPService
http://ex14.vip2ch.com/part4vip/

ローカルルール変更に伴い、1000到達の報告が不要になりました。

1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
vip造幣局 @ 2011/09/17(土) 22:27:02.46 ID:IQcoZoFS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316266022/

VIPポケモン大会運営スレ11 @ 2011/09/17(土) 22:23:59.18 ID:vGXGg82Zo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316265837/

アニメとか割と好きです @ 2011/09/17(土) 22:19:46.02 ID:zAurK0F2o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1316265585/

ぶっちゃけなす閉鎖した方が良くない? @ 2011/09/17(土) 22:09:16.18
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4vip/1316264956/

サラダで唯一美味しいのはシーザーサラダのみ!! @ 2011/09/17(土) 22:00:29.92
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4vip/1316264429/

【土瓶蒸し?】妹に気になると言われた【なにそれ?】 @ 2011/09/17(土) 21:29:00.46 ID:dmBiHPLBo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316262540/

唯「あずにゃんはどうしてるのかな」 @ 2011/09/17(土) 21:16:21.81 ID:/Fwaq5NO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1316261781/

【神々の山脈】五大陸世界【地底の息吹】 @ 2011/09/17(土) 20:48:33.29 ID:M1WogF5+o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1316260113/


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