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「ここだけ繋がる世界」 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/04(水) 00:24:13.14 ID:i3aRjioAo
このスレはファンタジーだのサイバーパンクだの天国だの地獄だの、とにかく色んな世界と繋がっちまった一つの世界だ
世界の名前は「スフィア」(仮)。お前らはこの世界を征服しようとしても良いし救おうとしてもいい
飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎしてもいいし、ラブったりコメったりしてもいい
この世界とこの世界に繋がる全ての世界がお前らの舞台だ

三行で言うと

割と何でもあり
だからお前ら
とにかく騒げ

以上
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

エルヴィン「ボーナスを支給する!」 @ 2024/04/14(日) 11:41:07.59 ID:o/ZidldvO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713062467/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(香川県) :2012/04/04(水) 00:24:45.13 ID:OYpmdgfE0
ヌーン
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/04/04(水) 00:46:28.51 ID:IXCSu1MN0
>>1
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/04/04(水) 00:47:09.21 ID:tBkufob0o
スコンスコン!
スコンスコン!!
スコンスコン!!!
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/04(水) 00:47:40.17 ID:i3aRjioAo

【ここには、とある世界がある。世界に名は無い。ここでは仮に「スフィア」とでも呼ぼう】
【スフィアには大地がある。山があり、森があり、街がある】
【スフィアには海がある。島があり、波があり、魚がいる】
【スフィアには空がある。雲があり、風があり、鳥が飛ぶ】

【それだけじゃない。数限りない非常識、全てがスフィアの中にある】
【見た事のない世界の景色。知る人ぞ知る世界の不思議】
【しかしその中に、必ず君達は見るだろう。「どこかで見たことのあるようなもの」を】
【なぜならばこの世界は、無限の世界と繋がっているのだ。君達の世界もまた、例外ではない】
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/04(水) 01:14:45.01 ID:i3aRjioAo
……さあ、物語を始めましょう

【さて。町並みの中でも一際ありきたりな場所】
【石畳の敷かれた、「どこかで見たことのあるような」広場の噴水の縁に、少女が一人、座っている】

それは沢山の夢と愛と希望と正義と、それとおんなじだけの正反対なものに溢れた、
面白おかしい、お話です。……とは言ったものの、困ったわね

この世界にはまだ人がいないわ。どんな物語も、演者がいなきゃお話にならない……
さて、どうしたものかしら。

【ブロンドに青い眼、フリルとレースとリボンをたっぷりあしらったジャンパースカート、と】
【西洋人形めいた格好の少女だ。彼女が退屈に顔をしかめて夜空を仰げば】
【そこには丁度無数の扉と、それに合わせてあつらえられた、地上に伸びる螺旋階段が現れる】

……どこに行っても、人がいないのは同じ事。ならもう少し待ちましょうか?
あすこから誰かが降りてくるのか、それとも別の所から来るのか……
どちらにしても、何もないよりはましよね。

【目を細めてそれを認めると、少女はにやりと微笑んだ】
7 :怪力男で両腕に鉄球 [sage]:2012/04/04(水) 01:26:08.87 ID:Bg6cFHE00
>>6
「プエーッ、プエッヘ……。ここは、どこだェ……」

【両腕に鋼鉄の鉄球をぶら下げた男が一人、美しい街並みの中を酒の匂いをさせながら歩いている】
【堅い筋肉に、汚い黒のレスラーパンツ。つるっぱげの頭に、歯は黄ばんでいる】

「へへっ、新しい匂いだ。新築の、無垢な匂い……
 俺ぁ処女を見ると犯したくなる。赤子を見ると、ひねり殺したくなるんだ。
 ……この世界を、破壊しつくしてやらんかぁ、ああ?」

【美しい噴水の広場に、少女が一人……】

「うぃへぇっ、……早速犯し殺してやろうかぁっ!」

【臭い怪力男は少女に向かって突進していく】
【そのまま首を絞めようという魂胆だ】
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/04(水) 01:49:53.30 ID:i3aRjioAo
>>7

あら?そうこう言っている内に、一人目のお客様。
……いらっしゃいと言いたい所だけど、あんまり歓迎したくは無いわね。
待ちに待った「初めて」をこんな猿みたいのに捧げるの、乙女としてはどうかと思うし……

【こちらへと近寄る靴音に、ちらり、そちらを流し見れば、そこにはいかにもな巨漢】
【下卑た笑みと言葉とを耳にして、つまりはそういう事なのか、と少女は素早く理解する】

盛っちゃって、まるで兎ね。早い男は嫌われるわよ。
ダンスの誘いなら、もう少し「らしい」格好でして貰えるかしら──ドレスコードって、ご存知?

【とん、とん、とん。ブーツの踵で石畳を三度叩けば、地面がずるりと液体のように波打って】
【そこから姿を現したるは、小さな鍵と一振りの刺突剣(レイピア)】
【少女は鍵を左手に、レイピアを右手に握る。そうして男を待ち構え、引き付けて】

【ひょいと右方へ軽やかに、闘牛士のようなステップを踏んで、男の腕をするりと逃れる】
【嘲るような少女の視線は、「噴水でも抱いていなさい」と告げていた】
9 :怪力男で両腕に鉄球 [sage]:2012/04/04(水) 01:56:44.77 ID:Bg6cFHE00
>>8

「ふんがっ、ぐ!」

【怪力男は少女にかわされ、噴水の中に転落した】

「……て、てんめぇぇぇ!!」

【男は顔をカンカンに赤らめながら……噴水に供えられていた、小便小僧の像を怪力で掴み、持ちあげる!】
【小便小僧は根元から破壊され、水は直上に舞い上がり、あたりに雨のようにふりそそぐ】

「脳天砕いて、その味噌を喰らってやるぁぁぁあ!」

【男は、小便小僧像を少女に向かって投げ飛ばす!】
【男の能力は、類まれなる怪力……シンプルにただそれだけらしい。】
【銅製の像がもし激突でもしたら、少女の身体は無事では済まないだろう】
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/04(水) 02:28:50.50 ID:i3aRjioAo
>>9

……水が滴っても不細工は不細工ね、救えない。まるで貴方の心みたい。
それ以上喋っても、恥を上塗りするだけよ?

【汲めど尽きせぬ減らず口。降り注ぐ水飛沫の中で、尚も少女は嘲笑う】
【しかしそれは、男を甘く見ているから、という訳ではない】
【この世界の「語り部」たる少女にとっては、舌先三寸も立派な武器である、というだけだ】

【男が怒りに我を忘れれば、それだけ行動は隙が大きく与し易い、単純かつ大味な物になる】

(……どんな大男だって、筋を切っちゃえば案外従順なものよね)
(さて、仕上げに……って、ちょっと、なにあの馬鹿力!?)

【彼女はそう踏んでいて、少なくとも今この場においては、それは紛れない真実だった】
【ただ一つ誤算があったとすれば、それは男の並外れた馬鹿力】
【少女は彼へと向き直り、またもや右へステップを踏んで、投げつけられる銅像を避けんとするも】

……っ、く……!

【なにぶん咄嗟の事だ。完全には避け切れず、銅像がレイピアごと右手を捉える】
【敢えなく弾き飛ばされるレイピア。ばし、と鈍い音が響いて、大質量の蹂躙を受けた右手が力なく垂れ下がる】
11 :怪力男で両腕に鉄球 [sage]:2012/04/04(水) 02:40:46.17 ID:Bg6cFHE00
>>10
「ぬっへへ、ぬっへへへ、俺の事馬鹿にしたバツだぁっ!」

【男は小便小僧が命中したのを見ると、大股で少女に近づく】

「……ぬふ、おめ、よく見れば良い顔してんじゃねぇの……
 俺の女にしてやってもいいぜェ……」

【顔を赤らめ、汚い苔のついた舌をじゅるりとなめると……】
【両手を突きだし少女の胸倉をつかもうと、一直線に向かってくる!】
【体重100kgを超える巨漢の突進は、なかなかに迫力がある】
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/04(水) 03:09:13.60 ID:i3aRjioAo
>>11

っ、痛ぁ……!乙女の柔肌を傷付けた罪は、倍返しにしてもまだ足りないわよ!

【切れ長の目を鋭く細めて気丈に振る舞うも、状況は芳しくない】
【痛みを通り越して灼熱感を伝えてくる右手を抱え、少女は歯噛みした】
【思いの外損傷がひどい。左手を庇いながらでは、回避するにも逃走するにも、さぞ不自由な事だろう】

……そもそも貴方、解っていて?言葉は正しく使う物よ。
俺の女に「してやっても」、って、ここをベッドの中とでも勘違いしてるんじゃないかしら。
寝言は眠って言いなさいな……勿論、独りで淋しくね。

【ゆえに少女は沸き上がる生理的嫌悪感を噛み殺し、だん!と強く石畳を踏み締めると】
【左手の鍵を持ち上げて、その先端を何もない虚空に「差し込んだ」】

「私は開く、私は拓く、私は啓く、この鍵を以て」。

【迫り来る男の巨躯を真っ向睨み据え──一度、二度、三度、】

「鍵にして門、門にして道。私は欲す、更なる途を」。

【四度、五度、六度。高らかに詠い上げながら、くるりくるりと鍵を捻る】
【しかしその呪歌は、男の突進を阻む事はない】
【七度、八度。数えて九度鍵を捻った瞬間に、男の手が少女の胸ぐらを捉えた】

【突進を受けてなすすべなく掴み上げられ、宙に浮く矮躯。しかし──】

「路を通じて、未知よ来たれ」。

【少女が「間に合わなかったか」と問われれば、答えは否だ】
【がちゃり。男の後方──当に鍵の抜け去った空間から、重い重い音が響く】
13 :怪力男で両腕に鉄球 [sage]:2012/04/04(水) 03:32:43.93 ID:Bg6cFHE00
>>12
「うっへぇへ……つかまえた……
 楽しんでやっからヨぉ……まずはその服を……」

【男は好色な目を浮かべ、少女の胸倉をつかむと、その服を引き裂こうとする……】
【熱く、異様に臭い口臭が少女の眼前に降りかかる】
【が……】

「……なっ、なんだァっ?」

【男はふと、背後に異様な気配を察する……】

「なっ……なっ……なんじゃありゃぁぁぁ!!」

【男は驚愕した……】
【それは、語り部の少女の持つ能力の、ほんの一部――】
【男は悟っただろう。ただ、力が強いだけでは、この世界では生き残れないという事を……】

【ここには、とある世界がある。世界に名は無い。仮に「スフィア」とでも呼ぼう】
【数限りない常識と、数限りない非常識、全てがスフィアの中にある】
【ここは繋がる世界。紡がれる世界。単なる暴力では、断ち切られてしまう世界】
【ただ怪力を振るうだけでは、住まう事を許されない、残酷で美しい世界――】

【怪力の男がどうなったのか、……詳しくは、この後に語られる少女の振る舞いを見ていれば分かるだろう】
【ただ明らかなのは、この怪力の男は、2度とこの世界に存在できない身体になった。それだけは確かな現実だった……!】

≪怪力男・アイン・バーバリアン 語り部の少女の能力により、惨死!≫
≪かくして、繋がりを求める世界は幕を開ける!≫
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2012/04/04(水) 03:54:09.48 ID:mslMXETS0
【――がちゃり】

【扉が開き、ぎぃぃと擦れるような音を上げる】
【隙間ができるとその隙間から冷たい風が入り込む】
【新しい朝、それを迎える風は何処か暖かかった】

【きぃ、きぃ】

【古びた扉が開かれ、風が入り込み扉を押していく】
【これ以上開く事ができない扉はきぃ、きぃと音をたててそれを示している】
【開かれた扉の先にあるのは白くて、黒くて、形なき物】
【しかし、それは魅力的で惹かれる物があり、残酷なまでに美しい】
【語り部が扉を開き、その世界の存在が明かされる】
【力だけでも、異能だけでも、存在を許されない世界】
【必要な知識、常識、非常識、力、異能――全てが合わさり、存在を容認される】
【世界を味方にし、名もなき世界の運命を受け入れなければ、その世界は牙を向く】

「…語り部だけじゃ、物語は動かない。」

「必要だよな――主人公が。」

【この世界に名前はない、仮にスフィアとしておこう】
【名もなき世界に現れし物は全てが主人公、自らという世界を刻む事ができるだろう】

【こつ、こつ】

【硬いコンクリートのような地面を踏み鳴らす足音が響き、名も無き世界の扉へと足を踏み入れる】

【世界を味方にしろ、欺け、騙れ、敵に回せ、全てが全て、主人公の物語】
【無限なるスポットライトが全てを照らし、そしてひとつの場所に収束する】

【――未知よ、道よ、満ち足りて、来れ】
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2012/04/04(水) 04:41:27.37 ID:i3aRjioAo
>>13

私も、「つかまえた」。

【ぎい、と。古ぼけた扉が開くように虚空が軋み、空間に黒々とした孔が拡がってゆく】
【そこから溢れ出すのは、目映い玉虫色の輝き。それと、もう一つ】
【コールタールにも似た粘性を帯びる、漆黒の液体だ】

【 ずるり 】

【「それ」が空の狭間から這い出す音は、何とも形容しがたい悪寒となって男の背を撫でる】
【「それ」が発するおぞましい気配が、びりびりと大気を震わせる】
【「それ」に堪えかねて、周囲の空間そのものが、絶叫するかのような甲高いノイズを響かせる】

──彼方より、此方へ。「──────」。

【ごぼ、ごぼ】

【漆黒の液体は泡立ち、捩れ、飛び跳ね、蠕動し、奇怪に踊り狂いながら男の背中へと迫り】
【その身体を薄く薄く引き伸ばして、少女ごと男を包み込む。巨躯と矮躯をその内に呑んだ液体は、やがて】

何って、詮索はやめておきなさいな。世の中には知らない方が良い事もあるのよ。
もう遅いでしょうけど、ね。生きながら……いや、生かされながら食べられる気分はどう?

【少女のみを外側へと排出すると、またもくねくねと蠢き始めた】
【少女は──語り部は振り返らずに、開かれた空の狭間へと歩みを進める】

最悪でしょうね。でも、謝ってなんてあげないわ。
貴方だって私を食べようとしたのだもの、お互いさまじゃない?

──まあ、貴方好みの言い方をするなら「身体で償って貰う」って所かしら。

【新たな来訪者の気配を感じ取りながらも、止まる事はない】
【現在、少女たる語り部の身体は、あらゆる意味で休眠を必要としていた】

【ややあって、語り部は暗闇に消える。それと同時に「あの」黒い液体も、跡形もなく消え失せるだろう】
【後には何も残らない。それもまた、スフィアを訪れたものの辿りうる末路】
【所謂一つの、物語】
16 :予言者 :2012/04/04(水) 13:47:55.93 ID:Poa4a3S9o
さて、物語を始めようか。

【暗闇に灯る一筋の明かり。それは、道を示す男の在処】
【指し示すは未来。占うは過去。しかし、男は自ら動きはしない】

物語を動かすのは私ではない。
爽やかなる風よ、朝日に飛び立つ若鳥よ
その旅路に飛び出す前に、我が唄を聞け。

【灯りはゆらゆらと動き、男の顔を照らす】
【そして、男はカードを取り出す。】

アルカナは示す。そのものの旅路を。
旅人よ、我が唄を聞け。このスフィアに迫る災いを。

【灯りは示す。その男の在処を。】
【しかし、男は自ら動きはしない…】
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) :2012/04/04(水) 23:39:01.21 ID:KMpTzXhk0
"それ"がどこで生み出されかは知らない
"それ"がどこで作り出されたのかは知らない
"それ"は生物ではないし
"それ"は機械でもない
何の因果かは知らないが

海でもない、島でもない、波でもない、魚でもない
空でもなく、雲でもなく、風でもなく、鳥でもない


"それ"が「スフィア」に現れた


「――!――!――!」


ホタルの様な緑色蛍光を放ちつつ、宙に浮かぶ
40cm程の黒い正六面体。
形こそは、どこかの世界で称される
「ルービックキューブ」のソレである

が、そんな玩具の様な名前で呼ぶ事を躊躇う
不気味な雰囲気が"ソレ"にあった


「――system scan.
――This is a scan
――system All Green.
 
 start /high "Cube" 」


どこまでも無機質で
どこまでも有機的で
どこまでも機械的で
そして、どこまでも生物的な"ソレ"は動き出す
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/05(木) 00:34:02.74 ID:/Xz7ujouo
>>17
【“それ”の行く手を阻むものは、このスフィアには“まだ”存在しない】
【飛ぶ鳥も駆ける獣も、正六面体を害する事はおろか、近寄る事さえないだろう】
【何故かと問われれば答えは明白。野性の勘とでも呼ぶべき生存本能を有する彼らは、気付いているのだ】
【“それ”の放つ薄緑の輝きが、毒を持つ生物がその身に纏う、警戒色に似た意味合いを持つ物だという事に】

【それはさておき。名状しがたき漆黒の正六面体の進向方向上にある、或る町の大通りを】
【何とも柔和な微苦笑を浮かべながら、一人の青年が歩いていた】

参ったなあ。また道に迷ってしまった。一体ここは何処なのやら……
どこへ行っても人はいないし、これじゃあどうにもなりゃしない。

【よく手入れのされた軽鎧と籠手と、それからズボンと革のブーツに身を包み】
【薄汚れたずた袋を背負い、腰には片刃の剣を帯びた、燃えるような赤毛の青年である】

【彼自身の独り言によると、彼はどうやら道に迷っているらしく】
【何事かぼやきつつ辺りをうろつきながら、きょろきょろと所在なげに、周囲を見回してばかりいる】

【仮に正六面体が進路を変えず、このまま町へと直進したならば】
【或いは、どちらかがどちらかを認識するような事もあるかも知れない】
【そして。もしもこの場に他の誰かが訪れるのならば】
【その彼だか彼女だかはきっと、この世にも奇妙な邂逅を目の当たりにするだろう】
19 :予言者 :2012/04/05(木) 01:07:48.68 ID:I3hnREp6o
【男はタロットカードをかき混ぜる】
【運命を司る左手でかき回したそれを決断を司る右手で選び取る】

「これもまた運命…」

【男が選び取ったカードはふたつ、‘愚者’と‘死神’のカード】
【全ての始まりを表す愚者と、全てに平等な死をもたらす死神】

「…戦いは避けられぬ、か。」

【男は左手でカードをかき回す。】
【灯は静かにカードを照らす…】
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/04/05(木) 06:56:58.23 ID:3stAHvaSO
あんれー?wwwwwwwwwwww

エリートさん達あんれー?wwwwwwwwwwww

偉そうなこと言ってた割にはたいしたことないスねwwwwwwwwwwwwwwwwww

そんなロールじゃよくてDランクッスよwwwwwwwwwwwwwwww

もっと惚れ惚れする文章みせてくださいよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(愛知県) :2012/04/05(木) 13:58:06.63 ID:0TXbvUwc0
>>18

 「―――!!―――!!」

 その正六面体は、目の前の青年を"捉えた"
 否"捉える"という表現は、今現在の段階では比喩表現である
 この立方体には"瞳"にあたる部分が無いのだから
 
 「――M*** sy***m sta**in* S*a*ing M*d*」
 
 言語として成り立っていない様な、訳のわからない電子音を発した後
 正六面体に"瞳"が生成された。
 それは瞳というよりも、カメラのレンズに近い形状ではあるが・・・
 
 「――##$$――##$$」
 
 瞳を供えたその立方体は、身の回りの空気、地面
 草の一本にいたるまで、あらゆる物を一寸の狂い無く読み取っていく
 その視線の先には、周囲を見渡す青年とて例外ではない
 
 瞳を供えた奇妙な正六面体は
 風切り音すら立てずに、青年へと加速する

22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/04/05(木) 19:29:01.79 ID:ityUUG18o
>>21

──もしもし?もしもーし!

やっぱりここにも居なかったか。これで何軒目だったかなあ?
しかし、変な町だ。飢饉や流行り病があったんなら死骸の一つも無きゃおかしいし、廃墟にしては新しすぎる。
随分寂しいところだけれど、皆出掛けているんだろうか……。

【正六面体が大通りに差し掛かった丁度その頃、青年は近くのBARの扉を開けて、店内を覗いていたが】
【どうやらこの店も無人だったらしい。矯めつ眇めつしげしげと眺めてみても、人っ子ひとり見当たらず】
【溜め息混じりに振り返り、探索を再開しようとする──と、その時だ】

雨風の心配をしなくて済むのは助かるけど、でも……。

…………誰かに、見られている?

【青年はおもむろに足を止めるや否や、何かに衝き動かされるようにして腰の剣に手を掛け、振り返った】
【察知した物は無機質な視線と、只ならぬ違和感。冒険者の勘が、この異常を見逃してはならぬと頭の中で警鐘を鳴らす】

【──ややあって。青年もまた、高速でこちらに近付く“それ”の姿を認めた】
【あの宙を滑る漆黒のキューブが如何なる物かは不明だが、何れにせよ警戒に越した事はあるまい、と】
【青年は静かに身構え、ただ“それ”の接近を待つ】
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東) [sage]:2012/04/07(土) 19:08:42.19 ID:kMdnnG5AO
ここがスフィアか……かわいそうになぁ、この世界の連中も……

【突如空間が裂け、大剣を背負った黒装束の男が現れる。】
【男はスフィアの大地に立つとニヤニヤと笑いながら話し出す。】

なんせ、あの御方に目を付けられちまったんだからよぉ……まぁ、俺様には関係ないんだかなぁ。
せいぜい楽しませてくれよ――強者達

【男は不敵な笑みを浮かべ、歩き出す。】
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) :2012/04/20(金) 20:40:32.34 ID:PgWR4jTt0
真面目な問題、誰か居るのかね
こういうコンセプトは面白いと思うんだが…
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(USA) :2012/04/20(金) 22:09:35.62 ID:a5BSjKAeo
いることはいる
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2012/04/22(日) 17:22:52.86 ID:uNp/NwIno
いるよ
27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2012/04/22(日) 18:01:50.24 ID:TExvrE2So
これからこのスレは使わずここで雑談しましょう
削除依頼出してください

邪気眼、厨二、ファンタジー系なりきりのゴミ溜め
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/net/1333454575/
28 : ◆oat.6gIo4s [sage]:2012/04/29(日) 10:43:15.43 ID:7V+DdUss0

29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/04/29(日) 11:12:06.73 ID:ljWG9qnSo
誰かいます?
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2012/04/29(日) 11:45:59.59 ID:Uf44gjk1o
いる
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関東) [sage]:2012/04/29(日) 19:13:04.15 ID:sTbBuUyAO
いなくなくはない
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(中部地方) [sage]:2012/04/29(日) 20:25:47.63 ID:lQHClDk+o
vipなノリでやりたいなら誰か居るか聞くこと自体がナンセンスだと思うの
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/04/29(日) 23:12:09.08 ID:p5S0x9A+0
【スフィアの空に輝く星を、無数の点とするのなら。】
【それを線でつなぎあわせた時、いかなるマンダラが完成するのだろうか。】
【統一的見解を語るには、残念ながら我々はまだ無知すぎると言えた。】

【だが外なる者≠スちの中には、空に身勝手な像を描いて満足するのも少なくなかったらしい。】
【少なくとも『彼女』はそうだ。そして今日の物語は『彼女』から始まる事になる。】

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【深夜。少女は穏やかな砂浜で、原初の景色を思わせる暗く果てない海と向かい合っていた。】
【チェリーの飾りが付いたリボンで束ねたツインテールが、風のリズムで前後する。】
【髪と同じ色彩の日本美を湛える奥ゆかしいウルシ色の瞳はじっと波間を睨むが。】

【中々現れない待ち人≠ノ倦んだ少女はたわむれに空を見上げる。】
【すると少女の両目1.5の視力は、逆立ちしたYの字のように、朧気な光点の集まりを発見した。】
【おお、見よ!!これは我々の世界で『かに座』と呼ばれるセイザ・コンステレーションである。】
【だがその位置は、人々が知る正確な位置とは一致しない。無論、明日、季節を無視していきなり消え去っていてもおかしくない。】
【それが、スフィアなのだ。すべてがあってすべてが無い幻想の世界!!】

いつもならそろそろ来てて良いはずだよね。
調子が悪いのかなぁー………あいつ。

【視線を固定したまま、少女はぼやいた。】
【果たして彼女が待っているものは、どこから来るのか。何者なのか。たった今、どこに居るのか?】

【もしかすると、その答えが明かされるより先に想定外の来訪者が訪れるかもしれない。】
【非日常が日常。それが、スフィアなのだ。ワッショイ!】
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/04/30(月) 11:05:37.93 ID:aojLMOPF0
/>>33ですが実際正午過ぎぐらいまで待機してます、イヤーッ!
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/04/30(月) 16:13:37.79 ID:aojLMOPF0
/また1時間ぐらい再募集してみたり
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/05/16(水) 00:09:29.17 ID:DIZB5fJPo
【どこかで見た事があるような、ないような】
【そんな不思議な寂れた街に、少女は一人佇んでいる】
【腰辺りに薄紅色の羽衣が付いた、煌びやかな桜の着物を身に纏って】

「……どうしようかしら。
 何か変な所に来ちゃったわね……」

【うーむと顎に手を当て、少し俯きながら思案している】
【稀に吹くそよ風と共に短めの茶色の髪が靡き、桜の花弁の髪飾りが揺れ】
【それはまるで、『春』……特に『桜』というものを体現したかのような姿】

「まあいいや。
 適当に歩いてれば戻れるでしょ。
 ……戻れるわよね?」

【誰に対してでも無い疑問を独り言のように呟き、少女は重い足を進め始めた】
【最初に遭遇する者がどのような者であるかは、知る由もない】
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/16(水) 00:25:51.69 ID:J76UWnCW0
>>36

さぁ、どうでしょう。戻れるのかなぁ。
少なくとも、私は今までずっと上手く行かなかったけど。

【その独り言を拾い上げたのは、また新たな少女の声であった】

もちろんね、私も新参(ニュービー)だから詳しいことは分からない。
でも正直言って、元いた場所については悲観的になった方がお得かもしれないよー?

【声の主は、どことも知れぬ学校の校章が入ったボストンバッグを抱え】
【同じマークが付いたブレザーと短めのスカート、更にその中にはスパッツを穿いた、ポニーテールの赤毛が目を引く少女だ】
【彼女は道路の対岸から渡って来ながら、馴れ馴れしく台詞を続けていく】
【悲観、とは言っているものの、その空気に憂いらしい憂いは見えず】

それにしても、大正時代から来たみたいだねぇあんた。
ここに召喚されるにあたって時代は制約にならないのかな……?

【相手が自分と同じ歴史を共有しているかさえ分からぬのに、呑気にそう言い放つだろう】
【その間に、彼女は歩みを止めて。和装の少女と同じ側の歩道に乗っている】
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/05/16(水) 00:37:34.76 ID:DIZB5fJPo
>>37
「……悲観的になって、良い事なんて一つもないわよ。
 まあ、絶望的な状況に陥ったらそうなるのが人間らしいかもしれないけれど」

【容貌から現代の者だと確証を掴み、建物の壁に身体を預ける】
【どことなく人間らしさを感じさせない動作をしつつ、赤毛の少女の方を向き】
【抑揚に乏しい静かな声で、語りかけるように話す】

「大正とは、また随分昔の事を言うわね。
 一応私も現代から来たのよ?」

【それにしては、現代人らしからぬ服装である】
【感じさせる雰囲気は、やはり人間とは何か違うものがあり】
【所々の違和感に気付けば、その正体を掴めるかもしれない】
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/16(水) 00:51:58.85 ID:J76UWnCW0
>>38

……あはっ。真面目だなぁ。
この悲観っていうのは、そんなに悪い意味じゃないよ。

ひとつを諦めて、別のひとつに専念する。人生にごくありふれた取捨選択。
ココで生きていけないなら、元の世界に戻るための探索行も無理でしょ?
つまり、シビアな解釈をした上で最後まで諦めるな、みたいなこと。

【「シビアな解釈をした上で最後まで諦めるな」とは】
【この少女が学生時代に、教師に聞かされた言葉で……おそらく、今後の受験に向けた警句だったろう】
【授業内容はともかく印象に残っていたフレーズだが、こんな所で活きるとは思わなかった】
【相手の切羽詰まった様子とそんな思い出がリンクしたのか、不思議そうに笑う】

えっ……そうなんだ。
じゃあ、あんたがいた世界じゃ今≠フ元号は何だった?

【元号が理解された。それは、相手が近しい設定の並行宇宙(バース)に生きた事実を証明するだろう】
【それに気付いた少女は「私の世界では、平成だったけど」と付け加えて、相手の返答を待った】

【ちなみに彼女は、医学的見地からもオカルトめいた視点からでもヒト≠ニ言える存在】
【だが、ボストンバッグの中には、得体の知れぬエネルギーの集中を見ることになるかも知れない】
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/05/16(水) 01:03:06.23 ID:DIZB5fJPo
>>39
「……そう。
 でも私は元の世界の方が好きだから、戻る方法を模索するわ。
 大体こんな得体の知れない世界気持ち悪いじゃない」

【この世界、スフィアを真っ向から否定するような発言をする】
【まあ、それも一つの考えなのであって、だからと言って戻れるわけではなく】
【だが、戻れる可能性が微塵でもあるならば、それを探し出して見せようと考えているのだろう】

【身ぶり手ぶりで表現していることから、感受性は中々豊かなようだ】
【それでも表情の、感情の起伏には乏しく、至極落ちついているのだが】

「貴女と同じ、平成よ。
 人前には出ないから、世情はよく知らないけれど」

【様々な世界が混じり合う中、同じ「であると思われる」世界から来たのは極めて珍しい事で】
【世界観的な事について話し合えば、大体の部分はほぼ一致する筈だ】
【然しそれは、二人が同じ生物であるという証明にはならないのであるが】
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/16(水) 01:16:41.09 ID:J76UWnCW0
>>40

うん。あんたがそれでいいなら、それでいいの。
自分の筋を曲げなくて済むってこの上ないじゃん?

【スフィアのアトモスフィアは間違いなく好みが別れるものだ】
【果てしなく猥雑で、茫漠で、しかし心に忍び寄るような懐かしさを誰しもに与える】
【二つの意見が交わらぬのは当然だし、無理に衝突させる気も少女には無かった】

じゃあさじゃあさ、生まれたのはいつ?
見た感じ、何となく同年代って感じがするけど。

【それより桜めいた少女の素性に好奇心を働かせ、柘榴色の瞳を輝かせた】
【赤毛の彼女は顔の前で右手の指を全部、左手の指を親指以外立てて見せ、9の字を作った】
【どうやら、「平成九年生まれ」と言いたいようだ……】
【この場合は意思を表す身振りというより、ただおどけてみたいだけ、といった印象を受けるだろう】
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/05/16(水) 01:30:07.36 ID:DIZB5fJPo
>>41
「ええ、確かにそうだけど……。
 貴女はどうなの?ここに来た時からそういう考えだった訳?」

【人に言うぐらいであれば、自分もそうなのだろうかと、ふと浮かんだ疑問を口にする】
【自らの考えは以降も変わらぬであろうが、目の前のも少女も同じとは限らない】
【だがもしかしたら、今の自分と同じように考えていたのかもしれない、と】

「……どのくらいかしらね。
 多分、千年ぐらい?」

【比較にならないとは、よく言ったものだ 正にその通りである】
【この時点で人間という線は消え、更に得体の知れない生物という線が浮かび上がる】
【その正体が何にしろ、確実に「少女と同じ存在」ではない】
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/16(水) 01:46:07.04 ID:J76UWnCW0
>>42

もちろん、試してはみたさぁ。あれこれ叩いたり、叫んでみたり、空を見上げたり。
だけど三日間ぐらいやってダメだったら、もう切り替えるしかないって私は思ったんだ。
ここで止まっててもどうしようも無い……ってね。

【人間一人で移動せずに実行できる事では、結局少女は元の世界に戻れなかった】
【別の世界に来て何もかもが変わったが、同じであるところもある。それは】
【何もしなければ飢えるし、飢えれば死ぬし、世の中はそれを勝手に防いでくれるほど甘くないことも含めての事だった】

【それでも少女は、にやりと歯を見せ、円満な笑みを見せる】
【便りも頼りも無い世界では、自分だけが根本的な支えとなる】
【寂しいけれど、本当の事なのだ。だから少女は、信じられる自分でありたいと願うのだ】
【悲観と楽観の区別など、そう考えればあったものではない――――閑話休題。】

へぇ千年前!
あぁ、だから……私には無い奥ゆかしさがあるんだぁー、って。
……………平安時代ナンデ!?

【今更な事実に、少女は鳩が豆鉄砲を食ったように吃驚した】
【説明するまでもなく元の世界では一般学生だった彼女には、さっぱり理解が及ばず】
【どうしたものか、眼を泳がせるのみ。正体を教えてくれる事を、期待ぐらいはしているのだが……】
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/05/16(水) 02:13:21.72 ID:DIZB5fJPo
>>43
「……へぇ、そうなの。
 じゃあ私も戻れないかもしれないわね……あんまり出来る事無いし」

【例え人ではない存在であったとしても、聞いた限りでは可能な事に大差はない】
【だが、それでも幾分かは可能な事も多い事だろう】
【それをやれば、もしかすれば戻ることも可能かもしれない】

「分からないけど、多分そのぐらいだと思うわ。
 私、桜に宿る神なのよ。名前は……三春滝桜だったかしら」

【俗に言われる、日本三大巨桜の1つに宿る神だと彼女は語る】
【言われてみれば、その見てくれは桜その物と言える筈である】
【髪飾りは言うまでもなく、髪は幹や枝、着物は花々……】

「それじゃ、私はそろそろ行くわね。
 この世界も悪くないかもしれないけど、やっぱり元の世界が恋しいし。
 また会ったらよろしく、多分会わないけども」

【壁から腰を離し、赤毛の少女に背を向け呟いたのち】
【数瞬後、その身体が鮮やかな桜の花弁たちへと変貌した】
【それらは風に乗り、大空へと舞い上がっていく】

【何とも不可思議であり、幻想的な有り様】
【運命という物の神の気分次第では、また出会う事になってしまうかもしれない】

/そろそろ時間的に眠たいから落ちるます 切り方雑ですまないあと稚拙な文ですまない
/絡んでくれてありがとう、楽しかった
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/16(水) 02:33:26.90 ID:J76UWnCW0
>>44

三春滝桜の化身……。
あはっ。私じゃ、話しかけるのも畏れ多かったかなぁ、これじゃ。

そっちの世界、私の知ってるのとだいたい同じ歴史を辿ってるんでしょ。
だったら、あんた…………そう簡単には負けないよね!
なんたって、輝かしい実績があるんだもの!!

【なるほど、嘘ではないという前提を置けばすべて納得できる話だ】
【桜という概念の象徴ではなく、ある一本の精霊であるなら、元の世界に依拠する部分も多かろう】
【身ひとつで飛び込んできた自分より、ずっと重いものが根を張っている】
【先の大災害にも能く耐えた日本一の誉れ高き名桜。厳密には彼女の知るものと違えども、尊さは変わらない】

――「またね。」

【無数の花びらをシャボン玉のように吹き上げて、空に運んでいく風】
【些か唐突に告げられた別れに告げることのできなかった言葉の代わりに】
【同じ息吹に髪を靡かせながら、少女はいつまでも手を振っていた】

/おつでした!私も楽しかったです
/ここがもうちょっと盛り上がってくれると良いですね!
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2012/05/21(月) 00:30:03.78 ID:U/9nDmdS0
【静かな公園
突如として虚空に現れた歪み
それは徐々に大きくなり、やがて大の大人が一人行き来出来る程の亀裂へと変わった】

「あら、召喚主は誰も居ないのね?
……偶然にしてはできすぎ居る気もするけれど、良いでしょう」

【その中から現れたのは、一人の女性
古風なドレスの裾をそよ風に靡かせながら、髪を掻き上げて辺りを見回し、深く溜め息を吐いた
指を鳴らして亀裂より椅子を呼び出せば、それに腰を掛ける】

「然れど、知らぬ世界に一人居るのも退屈なものね
だからといって、突然襲いかかってくる輩の相手も疲れるのだけれど」

【他の世界に呼び出されたのはこれが初めてでは無いのだろうか
悪魔の象徴である黒い翼を伸ばし、星の見えぬ空を一人眺める】
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2012/06/22(金) 18:39:28.39 ID:gwhKVFYIo
【円を描く石畳の広場】
【周囲に連なる赤煉瓦の建造】
【静寂が支配したその場所に一つの音が響いた】
【それは鋼が擦れる、金属が揺れる音───────。】

【その方向に目を向けて見るならば、スカートの様に腰を巻く格子柄の布、銀色の西洋甲冑を纏いし者】
【右手に握る長剣は銀一色で、その刀身とリカッソに柄長を見れば両手剣であると認識するのも──】
【銀色に滴る赤色は新鮮なものであると認識するのも容易であろうか】

ここは......何処だ......?

【そして紡ぐ言葉は女性の音、左手がその鉄仮面を取り去り流れた金の長髪が踊り宙を舞う】

私は......? 死んだのか......?

【長い前髪は白い肌を隠す、宙を舞う髪は今では銀の鎧を包んで
髪の隙間から除く右の青き瞳がただ虚空を眺め、そこに存在しているのである】


......私は───。
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2012/06/30(土) 13:54:26.00 ID:i/i9CxK80
この際だし、ってどんな際なのか俺にも分からんが取り敢えず聞いてみよう
誰かいるか?ロールできるか?ん?
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/06/30(土) 14:03:53.31 ID:KYAQUoM6o
誰もいないよ?
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/06/30(土) 14:07:42.51 ID:i/i9CxK80
アッハイ……
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2012/06/30(土) 14:15:42.53 ID:0xCGyy7Go
アイエエエ!?ナンデ?ダレモイナイナンデ!?
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/06/30(土) 14:33:20.56 ID:i/i9CxK80
/実際いますよ、じゃあ投下するだけしてみりゅ

【スフィアのどこかには、『音のない街』があった】
【――正確には、今しがた現れたのだ】

【まさにそこは、近代民主主義国家のメガロポリスである】
【計画的に建設されたビルが、街に四角い影を落とし】
【万能の交通網となるべく整理された道路は、どこかの島国のものよりだいぶ広い】

【だが市を隅から隅まで探した所で、人っ子ひとり見当たらず】
【住民を残して、別の世界から家で≠オてきたような風情すら――】

……本当に何も無いのな
何でも有るっちゃ有るんだが、何もないのな

【左様なゴーストタウンの都市公園、ベンチや彫刻が並んだ広場に】
【15フィート近い背丈を持つ、銀色の異形がつまらなそうに座り込んでいた】
【―― 一丁前に、人の言葉をざらついた音声で発しているが】

音楽も排気ガスもないシティの何と貧困な事か……
くっそ、ここの機械は小さすぎて扱えねぇし帰っちゃおうかな――?

【さて、彼の前に現れた者は、それをどう形容したものか】
【ゴーレム、武装巨人、戦闘ロボット、色々とあるのだけれど】
【「窓」や「ドア」と言った――車両のパーツを含んでいる事には、気付くだろうか?】
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2012/08/14(火) 23:59:04.04 ID:b5KU4Ch30
ここ結構おもしろいスレだと思うんだけど
人少ないのが残念
35.90 KB   

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