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社畜兄と義妹 高校編

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375 :社畜辞めた656兄 ◆6t8ZTevFm6 [sage]:2013/10/07(月) 12:14:34.89 ID:PjRBympAO
オレ「やはり入るしかないのか」
義妹「はい。約束してくれましたよね。乙女の夢です」
オレ「乙女と自称していい年齢は既に超過してると思うんだけど」

ぎゅー!
捻り上げられるオレの二の腕。

義妹「選んでもらうの、夢だったんですから。ほら、入りますよ」
オレ「いや、オレはまずそこのベンチで店舗の状況をしばらく観察して…って、もういないし。張り切り過ぎだろ」

18歳まで親父と育ったオレにとって、下着屋とはすなわちジャスコの二階を指す。大学の頃には彼女もいたが、こういう店に一緒に入ったことはない。しかし、今日の為にシミュレーションを幾度となく繰り返してきた。問題ないはずだ。

義妹「あ、兄さん、コレとか良くないですか」
オレ「もうちょい大人っぽい方が。コレとか」
義妹「それはちょっと…布の面積少な過ぎ」
オレ「格好良いと思うんだけど。難しいな」

フッ。さすがオレ。多少周りの視線が気にならいでもないが、全力で黙殺。弓道と相場で鍛えた圧倒的メンタルコントロールスキル発揮しまくり。

義妹「んー じゃ、試着してみます。そしたらイメージ湧くかと」
オレ「なるほど…って、義妹が試着室入ったら、オレここに一人?」
義妹「大丈夫です。兄さんは、そこのソファでふんぞり返っててください」

なるほど。このパターンか。当然、シミュレーション済み。心を落ち着けてソファに足を向ける。浅く腰掛けてふと顔を上げ、前方に展開する光景に絶句。青、緑、赤、紫、黒の瀟洒な形状の布地をまとったマネキン。
それらの間に見え隠れする店員や客がこちらへチラチラ視線を投げかけている気がする。なぜだ。現代の日本男児には下着店へ同伴する猛者も存在すると聞くのに。

思わず両手で頭を抱え込み、床のタイルに視線を落としてしまう。第三者が見たら、ロダンの考える人がいよいよ思考に行き詰って絶望しているような姿勢だろう。大丈夫だ。義妹が出てくるまで凌げばいい。出てくるまで…

義妹「兄さーん! ちょっと来てー」

声デカいって。無理矢理に勢いをつけて立ち上がり、試着室へ一直線に向かう。

オレ「なに」
義妹「どっちが好みか、見てください」
オレ「気になるのを全品購入、可及的速やかな撤退を提案する」
義妹「ダメ。無駄な出費は避けるべきです」
オレ「見るって、中に入るの?」
義妹「隙間から覗くだけでいいから」
オレ「なんか変態っぽくないか、それ」
義妹「とりあえず、コレ、どうですか」
オレ「んー そっちのネイビーの方が良いかも」
義妹「じゃ、次はコレ着てみます」
オレ「どうぞ」
義妹「…もう顔引っ込めてもいいですよ」

いくつか試着に付き合って、レジへ。クレジットカードを店員に渡して待つ。

店員「…あの、お兄さんなんですか?」
義妹「はい! 兄なんです!」
店員「ふふっ。仲が良いんですね」
義妹「えへへー」

流石にこの年齢の兄妹が一緒に下着買いに来ることなんてないんだろうな。満面の微笑を浮かべる義妹。店員、完全に誤解してるぞ。

オレ「ヘンな汗かいた」
義妹「ありがと、兄さん」
オレ「ネットで買う方が落ち着いて選べる」
義妹「ダメ。メーカーによって微妙に合うサイズ違うから」
オレ「なぜ世界レベルで統一規格にしない? ありえないだろ。経営層の怠慢だ。下着メーカーの株式、売り浴びせてやる」
義妹「兄さんの動揺押し殺してる顔も含めてゴチでした」
オレ「ぐ…」
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