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社畜兄と義妹 高校編

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70 :社畜辞めた656兄 ◆6t8ZTevFm6 [sage]:2013/09/15(日) 06:50:49.55 ID:Bk7N9adHo
オレのテンションの低さを全否定するかの様に、日曜の朝は快晴。神様にまで早く出掛けろと、尻を叩かれてる気分だ。
両親が乗ったスカイラインのテールを門のところで見送って、オレは空を見上げながら必死に何気ないトーンを装って告げた。

オレ「さー、行くか。オレ達も用意しよう」
義妹「私はもう出掛けられますが」
オレ「…え、そーなの? ちょっと待ってて。着替えてくるから」

引き出しの中で最も着用回数が少ないTシャツの上に、今日の為に漂白しておいた白いボタンダウンシャツを羽織る。ボトムのリーバイスは少しクタッとなっているが目を瞑る。

オレ「ゴメン。お待たせ」

ヒップポケットに財布をねじ込みながら、義妹に近付く。門のところで女郎蜘蛛の巣を光に透かして観察していた彼女が振り返り、オレが斜め掛けにしたバッグに視線を止める。
「どうしてそんなに大きな荷物が必要なのですか」という声が聞こえてくる前に、マイ自転車を押してスタスタと門を出るオレ。

後ろから何も言わずに、素直についてくる義妹の気配。よしよし、これはかなり兄貴っぽいんじゃないか? ナイス、オレ。

門を出て、家の前の橋を渡る。鳶が上空で特徴的な鳴き声を上げながら旋回している。川魚を狙っているのだろう。「凄い! あの鳥、大きい!」とか言ってる義妹。それ、全然凄くない。いくらでもいるから、この辺。
川を背中にして、そのまま緩やかな坂を登り始める。三昧(さんまい はかばかしいのことね。ちなみに、土葬)がある交差点も素通りして、そのままどんどん山の方へ。
当然、なにしゃべったらいいのかわからないから、自転車を押して黙々と歩く。聞こえるのは自転車の駆動系が立てる音だけ。

20分後。目的の場所を視界に捉えたので、後ろをついてくる妹を振り返って指で示す。コクリと頷く妹の首筋に、汗が薄く光っている。
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