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【ひとっ走り】能力者スレ【付き合えよ!】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [sage]:2015/03/08(日) 00:10:01.70 ID:Mv8QZ1W2o
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。


無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。


【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【http://jbbs.livedoor.jp/internet/14029/】 


【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。
・この世界は「多様性のある世界」です。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。 
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
・戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
・描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・新規の方から「誰が誰だかわからない」等の要望があったため、議論の結果コテハンは「推奨」となりました。強制ではありませんが、一考をお願いします
・基本的に次スレは>>950が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
・スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)

【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。
・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
・全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。

 勝手に世界を氷河期などにはしないように。
・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
・エロ描写について

 確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
 なので、全面的な禁止はしていません。
 ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
 やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
 カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
 あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。


前スレ【http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1420312449/
wiki  【http://www53.atwiki.jp/nrks/
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小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/zikken/1711622906/

満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 00:19:24.43 ID:PPzdF5OR0
>>1
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/08(日) 01:00:32.91 ID:91h6ABJx0
いちおつ
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/08(日) 02:06:32.34 ID:Sm0I+M6o0
>>1乙だよ、戯言だけど
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/08(日) 02:07:10.94 ID:P7BK9Q2+o
>>1乙でっせ
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga ]:2015/03/08(日) 02:08:18.40 ID:RG5QifLDO
>>1乙です

前スレのURLが変わってないようなのでついでに置いておきます

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1423893273/
7 :剛田 剛太郎 ◆LF1Ar7hXZw [sage]:2015/03/08(日) 02:20:37.37 ID:Mv8QZ1W2o
>>989

(いける……こうして直に対峙すればするほど『一対一でやってもまず勝てない』ってほどの差を実感させられる強敵だが……
それでも皆で力を合わせている今!ほんの少しづつではあるけど……勝利の希望は見えてきている!奴だって完璧じゃねえんだ
ここで俺たちが折れなければ……生き延びることはできるはず!)

「……しかし、あのアインとかいう若造……大した戦闘狂じゃのう……!奴にとっても窮地だろうに、そのピンチを楽しんでおるとは……!」


【高い技術以上に印象的なのはその男の困難を前にしてもなお笑みを崩さぬそのメンタル】
【さながら窮地を楽しんでいるかのようなそのそぶりに二人して苦い顔を隠しきれない―――】
【出せうる全てをここで出す―――出し惜しみすれば敗北するのは自分なのだから!】


葉隠流 『梅花』!!


【―――再び行われる、梅の花を模した守式の構え、もはや腕を失い威力も軌道も決して対応できないほどではない】
【疲労も、負傷も、至近距離でぶつかり合う以上特に自分たちが凄まじい消耗を強いられることになるのは避けられない】
【バチィ!と槍によって左手の構えがしびれと痛みから緩みをうむ、しかし臆しはしない!】


―――決め、てやるッ!!パワー全開!!そして―――葉隠流 奥義ッ!!

『≪Open sesame≫!』

……―――――――――『威 風』ッ、……『 梅 花』ァ ッ!!


【両手に充填された魔翌力が分散される前にベルトの錠前を閉じ、再び緑の鍵を差し込んで回せば呪言音声が響く!】
【続いて両の貫手を作り、刺しにいかずにただアインの体の前で伸ばし、同時に拳を握って一寸勁の要領で至近距離でその拳を一気に押し込む】
【―――魔翌力を込めての諸手の一寸勁!最後の力を振り絞ったとどめの一撃!】
8 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 02:20:53.31 ID:RG5QifLDO

前スレ1000

ま、やめておいた方が身のためっすね

【男の言葉に同意をしながら、つくづく自分でもおもう】

違うならよかった
もしお兄さんが、そんな系統の人ならまたビリビリをお見舞いするところですぅ…

【続いて、男の言葉に対して何やらまた物騒な物言い】

……そう、帰るのが一番…
……りえるも、そろそろ行かないと

【そして、外に向かっていく男に一緒に着いていく】

あ、そうそう、ここで会ったのも何かの縁だろーしさ
……最後に御名前、お伺いしても宜しいかしら?
因みに、りえるは……りえる・かおす、だにゃーん

【そうして、病院を出た所で最後に名前を聞いた】
【きっと、名前を聞いた後は、彼女は彼を見送るだろう】
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/08(日) 02:21:44.61 ID:CtS/Ga320
>>前スレ999

……そうね。たまには、そんな夜があってもいい―――

【言葉としては一言二言、表情としてはちょっとした変化。柔らかさが一枚ヴェールを隔てた先に浮かんで、ふっととける様に月明かりに消える】
【たとえば優しい物語の一幕―――日常の一コマだったらきっと似合うのだろう。好きなコトが、不意に目の前に現れた様な。……それが、思いがけないひとのそれだったから自然と浮かんだ様な。一瞬の彩り】

(……あ、)

【そうして、動物たちとの月下の戯れは修道女の言葉ひとつでふい、と終わって。彼らとのお別れの時間】
【遅れて現われた少女はといえばなんとなく残念そうに―――というより、しょぼくれて見えるのは気の所為とでも言うのだろう。聞いたことがあるなら、その時の態度は思い浮かべるに容易いか】

【軽口には軽口が応じた。けれど負けず嫌い、と言った方が正しいだろうか】


“知らないひとから食べ物を貰っちゃいけない”。子供のころからの約束でしょ。

……それはそれとして。
貴女の話も聞いたことがあるわ。第三騎士団との戦いや、ダグラス・マックスウッドに何度も抗ったこと―――

……グリーム・リムインパルスさん。
だからこれは餌付けされるんじゃなく、あなたと話しに行くの。……いい? ……案内、よろしくお願いね。

【ふん、なんて言葉が似合いそうな凛とした靱さ。透る声には、“強さ”を当たり前にする様なしなやかさが伴って】
【誘われたならついて行くだろうし、提案されたなら応えるだろう。話したい、それは間違いない様だったから】

10 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/08(日) 02:40:32.04 ID:PlFbqSiMo
>>1
>>8
あーうん、違うから、全く違うからね?こんなイケメン顔の俺様が変態行為なんてする訳がないじゃないですか
だからそのビリビリだけは勘弁してくださいお願いします

【ちょっと自画自賛が混じっているが、電撃だけは勘弁してほしい、自分が変態でなくて本当によかった】

あーそうそう、俺様の名前はエース・セブン……つーかさ
お前さっきから話し方変わりすぎ…ま、まあいいや、じゃーな、俺様は帰るぜ

【病院の自動ドアを潜った所でりえるの声がかかり、立ち止まって振り返ると】
【名前を告げて、後手を振って帰ろうと───した所で、閉まった自動ドアに顔を挟まれ、一旦悶えてから歩いて行った】

/お疲れ様でしたー
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 02:43:14.89 ID:G2mHk0zj0
>>9
「――――ま、死神から食べ物を貰わない……それは正解だと思うよ。変な物を食べてお腹を壊したなんて言われても困るもんね
それにしても……全く。ボクも知らない間に有名になったもんだね
急に襲いかかって来る熱心なファンだって増えたんだから嬉しい限りだよ」

【肩を竦めて見せれば、苦笑を浮かべて】
【人里離れた教会に住まうあの修道女とも異なり――――なんともその職らしからぬ性格】
【淑女よりも自由奔放の方がよっぽど似合うほどで。気むずかしさも無く、どちらかと言えば説教だろうが何だろうが何処吹く風で受け流してしまいそうな】


「へえ、ボクと“話したい”んだ。――――今日は特に何も無いし、暇だから喜んで
ほら、こっち方面だよ剣士さん。何だか不器用みたいだし……迷子にならない様にしっかりと、ね?」

【からかう事を好むだから質が悪く。何より、少女の性格からして――――紡がれたのは、やはり軽口】
【そのまま歩き出し、やがては十数分もすれば小さな酒場へと辿り着くことだろう】
【時間も時間。店内は飲んだくれだとかが転がっているだけで、実に静か】
【話す、には打って付けである事は間違い無く。適当な席にでも座れば、少女へと視線を送り】


「それ、で。声を掛けてくれたのは嬉しいんだけど……櫻の剣士さんがボクに何かご用かな
生憎懺悔とかは苦手だから、したいなら良い知り合いでも紹介するけど……」

【少女に問うたのは、己を見掛けて声を掛けたその理由か】
【尋問でも無く、話を始める切っ掛けとしてただ何と無く口にした。正に、その様な――――】
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/08(日) 02:55:17.00 ID:bbS6LNy4o
>>989
【攻撃が、終ぞ通った―――しかし、それで喜んでいる場合ではなかった。】
【Nemesisは攻撃の手を緩めようとはしない。すかさず、自身のエネルギーを振り絞っていき】
【手にした銃で第二撃を撃ち放とうと、ハンマー<撃鉄>を起こしていく―――だが、敵も黙ってそれを見ているわけでは、なく。】

 (―――やった!! ようやっと、ダメージらしいダメージが与えられた!!)

 (すくなくとも出血によるダメージで、時間が長引けば長引くほどヤツは追い詰められていく!!)

 (それに>>992リーベの言うとおり―――……あと、少し!! あと少しで、援軍が来るッ!!)


【エネルギーを蓄えた直後、降り注ぐアインの多重攻撃―――ここにきて、まだこの力があるか。】
【向かってきた岩を、まずは>>992でリーベが破砕、そして炎を>>998と連携し吹き飛ばすと】
【なんと>>998ワザワイが自身の氷を避雷針代わりに、三つ目の電撃までもを、浴びて―――!!】


 ―――ワザワイッ!! アンタ、まで……っ!!
 
【そして更には、そんな攻撃をかいくぐり、接近戦を挑む>>7剛太郎の姿。】
【Nemesisは考える。この一撃で、恐らく自分はエネルギーを使い果たすだろう。】
【だから、慎重に撃たなくてはならない。とはいえ、ボーッとしているばあいでも、ない……ならば!!】


 ―――こうなりゃ、ヤケクソよ!!

 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!

【銃を―――なんと腰へと戻し、Nemesisは融合形態のまま強化された速度でアインへと、突撃!!】
【凄まじい勢いで加速していきながら、飛び上がって>>7剛太郎の攻撃と同調させるような勢いで、跳躍し―――!!】


 ―――――――――ハァァァァァァァァァァァッァァァアァァァァァァァァァァァッァアッ!!


【華麗なフォームで、とび蹴りを繰り出し―――弾丸のような速度で、アインへと突貫していく!!】


 (絶対に、外せない……だから、この攻撃はあくまで、銃撃への布石!!)

 (接近さえ出来れば、あとはそれで、それでいい!!)
13 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 02:57:11.64 ID:RG5QifLDO

>>10

エース・セブン……うん、覚えた
あと、これは気にしないでほしいのです

【名前を覚えて、見送る】
【……最後にかなりアレな光景をみたが、吹き出すのは耐えて】
【彼が町中に消えたのを確認すると、彼女もまた歩き始めた】

……どこに…………いこう…

【基本、彼女は気分で行動する】
【とりあえず、一度は人目を離れようと、動き出すのだった】

/お疲れ様でした、お付き合いいただきありがとうございました!
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/08(日) 02:59:14.07 ID:bbS6LNy4o
/すんません!>>12ナシで!!


>>989
【攻撃が、終ぞ通った―――しかし、それで喜んでいる場合ではなかった。】
【Nemesisは攻撃の手を緩めようとはしない。すかさず、自身のエネルギーを振り絞っていき】
【手にした銃で第二撃を撃ち放とうと、ハンマー<撃鉄>を起こしていく―――だが、敵も黙ってそれを見ているわけでは、なく。】

 (―――やった!! ようやっと、ダメージらしいダメージが与えられた!!)

 (すくなくとも出血によるダメージで、時間が長引けば長引くほどヤツは追い詰められていく!!)

 (それに>>992リーベの言うとおり―――……あと、少し!! あと少しで、援軍が来るッ!!)


【エネルギーを蓄えた直後、降り注ぐアインの多重攻撃―――ここにきて、まだこの力があるか。】
【向かってきた岩を、まずは>>992でリーベが破砕、そして炎を>>998と連携し吹き飛ばすと】
【なんと>>998ワザワイが自身の氷を避雷針代わりに、三つ目の電撃までもを、浴びて―――!!】


 ―――ワザワイッ!! アンタ、まで……っ!!
 
【そして更には、そんな攻撃をかいくぐり、接近戦を挑む>>7剛太郎の姿。】
【Nemesisは考える。この一撃で、恐らく自分は全てのエネルギーを使い果たすだろう。】
【だから、慎重に撃たなくてはならない。とはいえ、ボーッとしている場合でも、ない……、ならば!!】


 ―――こうなりゃ、ヤケクソよ!!

 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!


【銃を―――なんと腰へと戻し、Nemesisは融合形態のまま強化された速度でアインへと、突撃!!】
【凄まじい勢いで加速していきながら、飛び上がって>>7剛太郎の攻撃と同調させるような勢いで、跳躍し―――!!】


 ―――――――――ハァァァァァァァァァァァッァァァアァァァァァァァァァァァッァアッ!!


【華麗なフォームで、とび蹴りを繰り出し―――弾丸のような速度で、アインへと突貫していく!!】


 (絶対に、外せない……だから、この攻撃はあくまで、銃撃への布石!!)

 (接近さえ出来れば、あとはそれで、それでいい!!)


【そして、とび蹴りが仮に止められようと、避けられようと構うまい、と】
【Nemesisは接近さえ果たせば至近距離にきてようやく、ホルスターから銃を、引き抜きッ!!】


 もう、いっッぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーぁッつ!!!


【とび蹴りの直後、近接戦闘からの銃撃と言う、二重攻撃でアインへと迫る―――これが、決まれば!!】

/これでおねがいします!
15 :アイン ◆r0cnuegjy. [!nasu_res saga]:2015/03/08(日) 03:16:18.73 ID:P7BK9Q2+o
前992前998>>7

【三つの魔術はやはり、エスパス姉弟によって防がれる。それだけでなく、ワザワイの放った鎖がアインの行動を制限する。彼の思惑通り、近接戦闘中においてこの一手は状況を左右した】
【剛田へのアインの攻撃は成功したものの、弱すぎた。束縛されている中で更に剛田の必殺の一撃がアインに直撃する!】


 ぐぅ…………────っ!!


【アインの口から苦鳴。寸勁は派手さはないが確実に体内にダメージを与える。一瞬たってから、アインの口から血が溢れ出す】

>>14

【足がよろめき、一歩、二歩と剛田から離れていく。更にそこにキリーノの強烈な跳び蹴りが炸裂】
【胸部からみしみしと骨の折れる音が響き、アインが衝撃でまた数歩後ずさる。そこに至近距離での銃撃が迫る】
【身体の表面に大気の膜を纏い、その上で大気の防壁を展開。当然、銃弾は壁を貫通してアインに着弾。凄まじい衝撃でアインの身体が吹き飛ぶ】
【地面を二度跳ねて瓦礫に衝突。耐えきれず、こみ上げる血を地面に吐き出した】



 …………これは酷い、な。ここまでやられるのは想定していなかった



【現状に、アインは苦笑を浮かべた。左腕は消失。胸部は弾丸を含めた三度の強烈な衝撃で破壊され、一方で敵に致命傷はない】
【正しい戦術を取り敵に全力を出させない戦いにおいて、劇的な展開はない。単に総力が上回っている側が、確実に敵を押していき、最後には詰めきる】
【この戦闘はまさしくそういった形であった────本来であれば】
【瓦礫を掴み、アインは立ち上がった。瞳には闘志の業火が燃える。これだけの状況であっても、戦意が消えていなかった】



 普通ならば、ここで全ての人間が敗北を悟るだろう。だが────そうであっては世界の敵でなどいられない

 残りの全ての人類に敵として扱われて、なお己の欲望を満たすには、こういった状況であっても膝をつくわけにはいかんのだ────!!



【アインを立たせているもの。それは強烈な自負と、何より覚悟だった。“何があっても欲望を満たす”という恐ろしい覚悟だった】

//続きます
16 :アイン ◆r0cnuegjy. [!nasu_res saga]:2015/03/08(日) 03:22:11.15 ID:P7BK9Q2+o

【剛田から距離ができたことでアインは強力な魔術を放つことができるようになった。ぼろぼろの身体で魔力を集中させて魔法陣を三つ展開】
【雷撃、火炎、暴風の三種が放たれる。数こそ先ほどと同じだが規模がまるで違う】
【眩い輝きを放つ雷撃は円柱状の形となって直進。幅さえ持つ高エネルギーの塊は触れるもの全てを一瞬で消滅させる。火炎もまた同形状で炎の範囲以上に熱の範囲が広く、道中の瓦礫を溶かすほどだ】
【竜巻のように勢いがある渦巻く暴風は巨大な鉄塊をも吹き飛ばしていく】
【それほどの威力の魔術が三つ。四人へと迫り来る。絶体絶命かと思われたそのとき】

【青白い輝きと共に四人の前方に鉄の壁が五十以上も出現。何十枚かを破壊されながらも、三種類の魔術を受け止めきる】


 ────…………っ!?


【アインの表情に驚愕が広がる。渾身の一撃が膨大な防御魔術によってことごとく防がれたのだ】


 『各員、斉射開始っ!!』


【空気を叩くような怒号。続いて戦っていた彼女らの上空、夜空にいくつもの魔法陣が輝きを放ち、夜の戦場を真昼のように照らし出す】
【後方に展開していたのは膨大な人数の部隊だった。全員が警備隊とは比べものにならないほどの装備に身を包み、一糸乱れぬ動きで隊列を組んでいる】
【無数に並ぶ魔法陣の一つ一つに、更に無数の攻撃魔術が展開。驟雨のごとく赤衣の魔術師へと降り注ぐ】
【雷撃に火炎、鉄槍に岩石、強酸や氷塊が隙間なく広場に着弾。瓦礫を粉砕し道路を破砕し砂埃と爆煙で図書館ともどもアインの姿が消える】
【一瞬の静寂】


 ──────ついに来たかっ!!


【圧倒的な魔術の破壊音の中で響く絶叫。煙を引き裂き、無数の魔術が応射を開始した。煙幕の向こうに見えるアインは負傷を更に酷くしていた】
【失った左腕の断面からは大量の出血。身体のあちこちに、掠めた砲撃や近くに着弾したことによる余波で肉が抉れ、皮膚が裂けていた。それでもアインの手は緩まなかった】
【アインの放つ魔術がそれぞれ魔法陣から放たれた魔術を打ち落とし、潜り抜けたいくつかが、また防御魔術によって弾かれる。戦場は一対多の射撃戦に変わっていた】

/もう一つ続きます
17 :アイン ◆r0cnuegjy. [!nasu_res saga]:2015/03/08(日) 03:23:49.68 ID:P7BK9Q2+o

【しかしこれほどまでに負傷した状況では、アインといえど押され始めていた】



 ────…………ぐっ、くそ。流石に警備隊と正規軍に加えて外部の連中の相手をするのはやりすぎだったか……!



【アインの表情には苦々しいものが広がっていた。彼といえど、彼我の戦力差の前に不利を悟らざるを得なかった】
【そうしている間にも砲撃は止まない。統率の取れた軍隊の動きは強大な魔術師でさえも押しとどめている】
【以前、キリーノに見せたような転移魔術も、隙間のない攻撃の前では発動させる余裕がなかった】



 ──────となれば、隙間を作るしかあるまいな



【広場全域に魔法陣。今までのものよりも数倍の大きさのものが瞬時に出現】
【更にそこから巨大な岩の壁がせり上がる。続いて影の壁、更に上に噴出する水の壁が重なる。高さと幅が数十メートル、奥行きが十メートルもの防壁が三つ重なった、恐ろしいまでの大きさの防御魔術だった】
【数が多いばかりの魔術では一つは貫通するものの、二つ目の防壁でほとんどが止められていた。たとえ貫通力の高い魔術だとしても、三つ目が破壊できない】



 これは…………屈辱的な結果だ。この俺が防戦に追い込まれるとはな…………!

 それだけでなく、撤退しなくてはならないとは口惜しいぞ。……………だが

 覚えておけよ。命拾いをしたのはお前たちだと。次はこうはいかんぞ────!



【防壁が消失。開けた視界の中にアインの姿はなかった。よく見れば彼のいた地面が変質している。どうやら地中に逃げたようだった】


 『斉射、止めっ!!』


【部隊長の号令により展開していた魔法陣が消えていく。すぐに各員が慌ただしく動き始める】


 『これより我らはアインの追撃に移ります。みなさまは医療班の治療を受けてください。あなたがたの任務は終わりました。ご協力、まことに感謝いたしますっ!!』


【軍人特有の大きな声に大げさに深々と頭を下げると即座に部隊の指揮に戻っていく。程なくして医療班が四人に駆け寄り、治療の魔術を施し始めた】
【この部隊にとっては戦闘はこれからだが、少なくともリーベ、ワザワイ、キリーノ、剛田の四人の戦いはこれで終わった。勝利条件を満たした彼女らの勝利だ】
【それからの行動如何に関わらず、一週間以内に彼らの口座等々に報酬の満額が振り込まれるだろう】


/以上でイベントは終了となります
/参加者の皆様、ご参加ありがとうございました。夜遅くまでお疲れ様でした!
18 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/08(日) 03:39:39.03 ID:2oq4HfxDO
>>15-17(アイン&ALL)

【楽しい──楽しかった。家族と、未だ決着のつかぬ相手と、出会ったばかりの者と共に、戦うのは】
【ひゅうと、リーべの動きにあわせて夜色の髪が踊る】
【頬を掠めていく大気や、脚から伝わる痛みですら、今のリーべには愉快なものに思えた】

【弟と共にアインの魔術攻撃を防ぐ。剛田がアインの動きを押さえ込み、Nemesisと共に近距離での攻撃を叩き込む】
【──倒れろ。倒れてくれ。中-遠距離から攻撃と防御を繰り返す自分とは違い……】
【常に全力でアインと至近距離で遣りあっている剛田に、召喚と融合を何度も行なってきたNemesis。きっと、彼らの体力は然程残っていない】
【握る拳に、力が入る。いくら後少しで増援がくるとはいえ、前衛2人が力尽きてしまえば……!】


…………なんで、立っているんだ


【──すべての攻撃を受けきり、致命傷までとはいえないが、並みの人間では確実に入院が必要なレベルの深手を負ったアイン】
【そんな彼が戦意も失わず立ち上がる様子に、リーべは戦慄した】
【「なぜ、そこまで」──そう、言おうとした時。再度アインの魔術が発動】
【しまった、と衝撃波を放とうとするも……間にあわない、この距離────っ、!?】


……っ! や、やっと──きた、か…………!!


【爆音。鉄が断裂しねじ曲がり融かされる音が周囲に響き】
【遅れて、魔法陣の輝きと攻撃が広場に満ちていく】
【「これが、部隊か──」──本来ならば1人での行動を好むリーべが、息をのむ】
【1人では成し得ないほどの護り。1人では起こし得ないほどの攻め】
【握った拳から、だらりと力が抜ける。──時間は、稼いだ。なら、この魔術の瀑布を前にして、自分が出来ることは何一つとしてない】
【その場にへたりこむ。遅れて、少しの間忘れていた痛みが、ずきりと脳を刺激した】


────ふ、ふん。よかっ、た……
ゴータローも、Nemesisも、ワザワイも……みんな、死ななく、て──……、……
…………、…………ありが、と……────


【──ぽつり。それだけ言うと、今度はどさりとその場に倒れこんでしまう】
【気絶、したのだ。体力はそれほど消耗していないとはいえ、死の淵を見たのだ。無理も、なかった】
【──それでもその口元には、しっかりと笑みが宿っていたという】

/お疲れさまでした、ありがとうございましたーっ!
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/08(日) 03:48:05.85 ID:CtS/Ga320
>>11

……あの電撃の能力者とか? 滅びた、とも聞いているけれど――――

【聖都でのアーグ一派との激戦。銃撃にて雷の能力者を撃破した際の修道女を思い返した様に、そして耳に届いた顛末を記憶に留めていた様に、言葉は続けられて】
【ほんの僅かに混じる憂いを、修道女が如何捉えるかは分からない。“彼女のこと”、それともまた別の出来事についてか。何れ、着目しないならばそこで胸に仕舞う程度の話】
【こんなにも自由な女(ひと)といるのだから、折角だから楽しもうとしたのかも知れない。そう―――偶には、こんな夜があってもいいから。】

【軽口、軽口、そしてからかい。む、と表情に抵抗めいた彩りが生じれば、一度目を瞑る様にして反論を口に―――“意地張り”、不器用。そう言われても、可笑しくはない人柄であったのだろう】

……道に迷うほど不器用じゃありません。方向感覚なんて、一人旅をしていれば自然と身につくもの。
……ふん。まったく、何歳くらいだと思ってるのかしら――

【やがて付き従うままに酒場を訪ねれば、適当な席にかけてノンアルコールの注文をひとつ。普段は飲むことなどないのだから、修道女が勧める銘柄があればそれを選ぶだろうけれど】
【言葉は、声を掛けた用事を少女に尋ねて。届けな、静かに、穏かなほどにそっとまた口を開く】


あの島や六罪王のことを知りたい、とは思うわ―――
だけどその前に折角だから、“偶然逢った”あなたと言葉を交わしたい。

祈ることも、赦しを求めることもないわ。……ただ、これから一緒に戦うことになるひとについてもう少し知りたいと思っただけ。
……だけどそういうことが嫌いなら、情報交換から始めましょう? 私は、未だほとんどあなたと喋ったこともない間柄なんだし。

【識る必要のあることはまた別にあって、それ自体について惑う事などは無く。けれど人が人と望む様に、先ず知ってみたいと思うのはさっき感じた不思議な温もりのこと】
【まっすぐに向けられた橡色の瞳には、楽しむ様な温かな透明感があった】
【暖かく“今”を感じながら、失われてしまう可能性を想いながら―――けれどどの道ずっと覚えているのだから、失わない様に想えばいい。】
【そんな、強さ。馴れ合いと言われればその程度だし、嫌がられるなら自ずと避けよう。斯く望むのだけど、言葉を交わしたい思いはあるのだから――当然、考えていたコトもまたあって】

【話題を切り出すのなら応えるのだろうし、少女の側からならばたとえば“強さ”―――アーグらと戦ってきたそれも然り、飄々としていられるそれも然り、】
【修道女にとってのそれであるとか、“現在の”それと“信じる/願う”それであるとか】
【話題に出して、尋ねるなり答えるなりするのだろう。たとえばスラウロットで見た戦いぶりから、何を、修道女が原動力としてたのかを尋ねるといったところ】


/遅くなって申し訳ないのです…orz…
/3時を回っちゃいましたが、そちらは大丈夫でしょうかっ……! 一応こちらはあと少し居られますが……
/今日の夜は22〜23時には来られると思いますが、そちらの都合がつくときに続きをして頂ければっ
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/08(日) 03:49:45.21 ID:CtS/Ga320
/誤字っ……!

 届けな、静かに、穏かなほどにそっとまた口を開く】


 届けば、静かに、穏かなほどにそっとまた口を開く】

…でお願いしますっ


21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 04:17:27.44 ID:G2mHk0zj0
>>19
「ま、ボクの事を話す前に――――さっきのキミの言葉に答えておこうか
キミの言う電撃の能力者。ブリッツは死んだよ。――あの時彼処に居たアーグのもう一人の手下
水を操ってた女の人の事だけど……その人と少し話す機会があってね。直接聞いたから間違いは無いと思うよ
嘘、なんて思っちゃうかも知れないけどさ。少なくとも、彼女の言ってた事は本当の筈

…………あ、何時もの二つね。仕事中、って……今日は特に何も無いし、そんな固い事言わないでさ」

【此処に来る前の会話。それに対する応え。確かに、電撃を扱う能力者は死んだ――と】
【根拠は何だと問われる前に答えたものが、アーグの手下から聞いたからなんて】
【――――何故その手下と会えたのか。その話を信用しているのか。ツッコミ所は色々とあるのだけれど】

【当の本人はそんな事を気にした様子も無く、店主へと呼びかければ適当な注文をするのだろう】
【間も無く運ばれて来たのは酎ハイだ。無論ノンアルコールの其れも運ばれるのだが……修道女が退かしてしまえば、まるで挑発でもするかの如く小首を傾げて】


「――――ボクにはキミ達の様に義憤だとかは無いんだ。精々知り合いを助けたいだとかその程度
八攫、キミは何の為に闘ってるんだい。人の為か、お金の為か。もしかしたら贖罪――――答えは何だって良い

ボクはね、創られたから戦ってるんだ。そう在る様に創られたからね
人々に害を為す存在を消す事が、ボクの仕事だ。…………ま、それは教会の一部人間の認識だけどさ
実際はボクとしては不幸な目に遭う人が多い事よりも、良い事に遭う人が多い方がボクとしても嬉しいからね
血を浴びる人はそう多くなくて良い。一度血を浴びたなら、何度浴びようと変わりがないからさ」

【少女が尋ねた事に対して、返された言葉。何と無く、飄々としたこの女には似合わぬ事】
【或いは己が他の者の分まで血を浴びる、とも言わんばかりで】

【――――其れが答えである事に間違いは無い。気取った風でも無く、酒を飲めばクスリと笑って】


/遅れてしまって申し訳無いです……!
/でしたら今日の22時30分〜23時を目安に再開出来れば、と!
/一先ず、お疲れ様でありましたっ!
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/08(日) 04:19:36.52 ID:CtS/Ga320
>>21
/了解です……! それでは、一旦お疲れ様でしたー!!
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/08(日) 08:42:36.03 ID:Sm0I+M6o0
>>15-17

【あれほどの攻撃をくらってなお、それでもなおしっかりと大地を足を付けて直立しているアイン】

「ハアッ…………………ハアッ……………………クッ」

「アインおにぃちゃん、本当に人間?」

【そしてアインから放たれようとする決殺の一撃】

【しかしそれは鋼鉄の壁によって防がれた】

「援軍……やっとなんだね……」

>>18

「リーベ……おねぇ…………ちゃん」

【倒れた姉にヨロヨロしながら近づきやや顔を背けつつも胸元に手を当てる】

「大丈夫……ここはまだドックンドックンしてる」

【そしてリーベの顔をのぞきこむ】

「おねぇちゃん……笑ってる」

「楽しかったんだね……おねぇ……ちゃ…ん」

【そしてそこでワザワイにも限界が訪れ、リーベの横でその手を握ったまま倒れた】

【母親の胸に抱かれる赤子の様な年相応な子供も顔で】
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 14:51:15.33 ID:PPzdF5OR0
【昼下がり――大きな池のある公園、水面に突き出した桟橋の上】
【微妙にゆらゆら揺れながら、子供が鯉に餌をやったりしていた。小さな子が、ひときわ大げさにパンくずをばら撒いて】

あ……、――。

【そんな子供の傍の水面にはごじょごじょと変な音がしだすくらいにたくさんの鯉、だけれど、】
【その横――少し離れた場所で控えめに餌を撒いていた少女の足元からは、すっかりと鯉が失せていて】
【ばら撒き方が地味だから子供のほうに取られてしまったよう。彼女はちらりと、子供のほうを横目に見るけれど――】

【ぱちくり瞬いて立ち上がる、コップに入った餌、売店で買ったものは半分は残っていて、なんとなく持て余しながら】
【子供が居なくなったらまた撒こう――なんて思いながらの遠慮、しゃがんでいたせいで歪んだスカートを適当に直し、――】

【真っ黒の髪を腰ほどまで伸ばした少女、ちょっと長めの前髪を編みこんで、ちっちゃな花のコサージュで飾って】
【黒赤の瞳は左右で色違い、右耳にだけ付けたピアスが煌いて――宝玉の欠片が、魔力の気配を零し】
【少しくすんだ白のシャツに焦げ茶のコルセット、暗めの赤のミニスカートは、ようくパニエで膨らんで、レースが覗き】
【ミニ丈の赤いマントを揺らして――、足元はなんともごついロングブーツ、足元をごんごん言わせていた】

…………セリーナ、

【ただ、のんきに見える光景は、観察していたならば、少女は特に――ぼんやりと考えでもしながら、餌を撒いていたようで】
【だからのんびりで緩くて、鯉からは飽きられる。なんだか物思いがちにため息を吐けば、零れるのは、どうやらひとの名】
【手に持った鯉の餌をじゃらじゃら言わせながら、少女は桟橋の傍にあるベンチ、ふわりと腰掛ける――のだろう】
25 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 15:17:11.68 ID:mF7mafi0O

>>24

【時間は午後、天気的には晴れ】
【穏やかな空気が流れる公園に入っていく一つの姿があった】

んー……ねっむ……りえるは夜型なのです…

【ごろごろごろごろ、旅行用の鞄を引きながら】
【表がピンクで裏が銀の二色の髪を縦ロールにまとめ、黒と赤のフリフリのゴスロリ、更に紫と白の縞々ニーソというただでさえ目立つ格好に】
【とどめと言わんばかりに、ちょこんと捻れた2本の角と、大きな翼に尻尾を、そして左が極彩色の右が紅というオッドアイを持った異形の、属性あべこべ娘であった】

のどかっすねー

【既に、先日の戦いの傷跡は大分癒えており】
【体の違和感もなく、ふと辺りを見渡せば子供の姿】
【それを遠巻きに見ながらも、近くに見えた手頃なベンチを見つけて】

……なぜ、こうも眠いのでしょうか…

【あくびを一つ、ついでに眼を擦りながらふらふらと】
【あまり注意もなくベンチにたどり着いた所で】

……あっとっと…すみませんわ

【どうにも同じベンチに座ろうとしていたのであろう】
【黒髪の見知らぬ少女と、危うくぶつかりかけて立ち止まった】

/よろしくお願いします!
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 15:25:21.11 ID:PPzdF5OR0
>>25

【こちらもこちらで考え事などしていたからだろう、なんともぼんやりと――気の抜けた顔をして】
【座ろうとして、ぶつかりかけて、それでやっと気付く。驚いたように肩がびくりと跳ね上がって、】
【ただでさえ丸い目をもっと丸くして――相手のことを見つめれば、】

あ――えっと、その、ごめんなさい、見てなかった、――の。

【なんて慌てた声。それからぺこぺこと頭を下げれば、そのたびに長い髪がふわふわと揺れて】
【そうやって何度か謝ったあと、彼女はちらりと相手のことを伺い――派手な娘(こ)だなあ、なんて、少し思い】
【別に自分も服装だけなら似たようなものだけど、なんとも。色味が派手というか、――少し、萎縮する】

あっと……、良かったら、そっち側、どうぞ。
わたし、あの子に鯉も鴨も取られちゃって――、でも、取り合いするの、格好悪いし……。

【だけどそんな気持ちは見てくれではよく分からないだろう、仮にも客商売なんてしてれば、スキルも身について】
【自分はベンチの端っこに座ろうとしながら、良かったら、もう端っこ側をどうぞ――なんて、笑ってみせて】
【それで平和にはんぶんこが出来るなら、そんな、ちょっと困ったように笑いながら。何してたか、教えるのだろう】

【手に持ったままの今時百円均一でも売って無さそうな紫のプラコップ、その中には、】
【何の魚用の餌かもよく分からないけど――多分鯉用だろう。きっと。魚の餌が、独特な匂いを放ちながら、入っていて】
【コップの中に半分くらい――傍の売店で売っているものだ。この量だと、お徳用鯉の餌(ちょっと高い)のほうらしく】
【魚の餌やりを楽しもうという気持ちではあったらしい――それが、少し、子供っぽく見えるようで】
27 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 15:40:24.66 ID:mF7mafi0O

>>26

あらあら……それなら、お邪魔致しますわね

【一瞬、相手がかなり動揺したようにも感じられたが】
【それでも彼女が示した提案に対して、ならばと思い乗ることにする】
【ついでに、何だか自分に通じる服装に対して少しばかりの親近感】

あらら、それはなんというか、ついてないっすね
子供は無邪気だから、な
あんなにばら蒔いたら持っていかれるのは当たり前……かも?

【ころころころころ、口調も表情も変わりながら受け答えて】
【そうして、少女の話を聞きながら少し考えた後】

よかったら、ちょっと分けてもらってもいいかにゃーん

【彼女が持っている餌を指差して、聞いてみるのだった】
【なんとなく、ここであったのもまた何かの縁】
【ついでに自分も動物と戯れたいので】
【餌を貰えば、きっと多少くらいならこちらに気を引かせる算段だ】
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 15:51:24.22 ID:PPzdF5OR0
>>27

【ふわふわの服装は確かに似通う、だけど、こちらのほうが、きっと幾分も地味だ】
【スカートのボリュームなら負けないかもしれないけど――とは余談。なかなかにふっくらとしていて】

……、うん、やっぱり、あんなにやられちゃうと……だめみたい、なの。
でも――楽しそうだからいいかなって思うの、すごく楽しそうなんだよ、あの子。

【ころころと口調が変わる、それに、また、彼女は少しだけ不思議そうな顔をする。ちらり、と横目で伺い】
【変わった娘だという認識――でも悪いひとでは無さそうだと、少しだけ脱力して、言葉を返していく】
【それから視線をやる子供は、袋一杯の食パンを粉々にしてまだまだ全力でばら撒いていた。鯉とか阿鼻叫喚】
【ごりょごりょと鯉の地獄絵図みたいな音がこちらにも少しだけ聞こえてくるよう――鴨もめちゃくちゃ飛んでくる】

あ――うん、だいぶあげちゃったけど、これでいいなら……。

【それを見て、少し楽しそうに笑っていた。物憂げな表情は一瞬消えて、――子供が好きなのだろう】
【それで、相手がそんな提案をしてくるなら……ほんの一瞬言葉が遅れたが、あっさりと頷いてみせる】
【どうぞ、と手渡すだろう。コップ半分くらいまで入った餌、なんかぼろっちく傷の多い紫のコップ、その未来を】
【すっかりすっきりと相手に委ねて――にこりと、少し、お姉さんぶったように笑っていた】

【(ちなみに、彼女、実年齢はもう少し上なのだが、見た目で言えば十六、かそこらに見え)】
29 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 16:05:15.38 ID:DRup5nugo
【海岸】

【人気のない海辺、水平線を一望する堤防の上に腰掛け茫洋としているのは、一人の青年だった】
【癖っ毛の金髪にグリーンの目、黒縁メガネを掛けて、サラリーマン風なスーツ姿。後方には黒い車が停めてある】
【さながら営業周りの休憩、と言ったところか──やる気のない表情で、缶コーヒーを呷り】

はぁー……全国的に日曜っすよ、営業ったって、ウチみたいなブラック以外やってるとこねーってのに……

【青年は溜息一つ、退屈げに海を眺めていたが。あてのない時間潰しにも飽きて来たのだろう】
【掌から、何かを海へと投げて一人遊びをし始める。良く見れば、それが小石などでは無いと分かる筈】
【黒い、星型のナニカ──黒鉄を星に切り抜いたような、そう表現する他ないモノを、掌中に「創り出している」のだ】

機関の時の方がずーっと給料も待遇も良かったし、第一コネ組で楽出来てたし……やってられねーっての。
……ま、クソ親父の七光りよりは、今の方が万倍マシなんすけどねー……はぁ。

【なおも退屈げに、同じ行為を繰り返す青年。海に落ちた黒鉄は、ゆらゆらと沈みゆき、途中でふつりと姿を消していく】
30 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 16:07:05.59 ID:mF7mafi0O

>>28

なるほどなるほど、お姉さんは優しいんですのね

【丸っとごっそり、器の半分まで入っている餌を受け取りながら】
【りえるもまた、相手の様子を伺う】
【最初は、どこか物憂げな様子ではあったが、子供の話になるとその様子は無くなった】
【……ついでにいえば、何となくそれは自分に対しても向けられてる気がしたが】
【相手からみれば、自分もそのぐらいなんだろうかとおもう】

まぁでも、ちょっとくらいは回してもらってもいいとは思いますですよ

【そして、そう話ながら】
【ストンと立ち上がり、池の方に少し近づくと】

鳥でも、なんだか上下関係があるみたいなんすよねぇ
特にあんなに居ると、それがはっきり明らかになったりするんだぁ!
例えばあの、離れた所でうろうろしてるのとか……かも?

【そうして、群れからあぶれている鴨を見つけると】
【その鴨だけを目掛けて器用に餌を投げつけて】
【まずは一匹、近くに引き寄せてみせようとする】
【ついでに少女に手招きして】
【一緒にどうか、なんて誘い始めるだろう】
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 16:17:27.19 ID:PPzdF5OR0
>>30

【「そんなことないよ」と返す声は少し恥ずかしげ。長い髪の毛で瞳を隠そうとしても、今日は結ってある】
【結果、丸い瞳を伏せるところをたっぷり見せて――、それから、少しだけ薄く、笑ってみせて】
【相手の見た目年齢によっては、確かに子供っぽく扱うところもあるのかもしれなかった。悪気はないだろうけれど、】
【場合によってはこちらの年齢と実年齢とのずれのせいで妙な図になることもあるかもしれず、――それも悪気はないけれど】

ううん、でも、あとでもいいの。どうせ、今日は夜まで暇だし――。
夜はお仕事だけどね、……給仕さんやってるんだ、結構楽しいんだよ、ご飯作るのとか……。

【コップを手渡せば、空っぽになった両手。なんとなく指先を絡ませたりしながら――】
【相手が池のほうに歩いていくのを見つめる、――ちなみに、相手の年齢は、まだ、よく分かっていなかった】
【見た目や口調の不思議さに騙されている。騙しているつもりはないかもしれないけれど、――それなら惑わされている】
【だからまだなんとなく扱いを決めかねている。そんな様子があって、爪の先をなんとなく指でなぞったりしながら、】

【あぶれた鴨に餌をやる様子を見ていた。遠くで一羽泳いでいた鴨も、自分のほうに餌が飛んでくるなら】
【食べていいのかしらん、とか、そんな少し引っ込み思案な様子だけれど、少しずつ、少しずつ、食べながら近づいてきて】
【数度餌を投げればすぐ傍までやってくるのだろう。それを見ていた周りの鴨も少しずつ興味を見せているようだし】
【子供の餌を取れない位置に陣取ってしまった鯉とかも少しずつ寄ってきている――かもしれなかった。まだ、たくさんではないけれど】

……わあ、餌やるの上手なんだね、…………わたし、下手だったのかな――。

【――手招きされれば、ゆっくりと近づいていって。なんだか自分がやっていたときも寂しくない水面を見れば】
【そんな風に相手を褒め。――自分が下手だったのかと反省しだす、気持ち、少しだけ落ち込んだようにも見えるけど】

ちょっともらってもいい?

【集まってきてくれた鴨や鯉を見ているとまた餌をあげたくなる。全部、相手へとあげたものだけど】
【少し――だなんてわがままして、くれると言ってくれるなら手を差し出して、数粒もらうのだろうか】

/すいません、次ちょっと遅れますっ……
32 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 16:33:23.63 ID:Q/wlQ8oQO

>>31

なるほど、いわゆるメイドさんですね?
……いや……ウェイトレス…?

【少し恥ずかしげな相手の様子を見ながらも餌やり】
【そうしながら、そういった服装もしてみたいななんて頭の片隅で考えながら】

というより、タイミングが悪かったんだとおもいまー
っと、ならどーぞ、元々お姉さんのです

【そして、自分の近くにきた彼女に、自分は一掴み程度だけ取って再び器ごと餌を渡す】
【ここまで近づいたら、とりあえずは彼女でも大丈夫だろうと考えて】

ところでお姉さん、何か悩み事でしたかー?

【ここで、少し気になっていた事を聞いてみる】
【人間、いきなり聞くよりはこうやって交流しながらの方が打ち解けて話しやすい】
【それに、こうして餌を貰えたのだから、お礼というわけではないけれど】
【話を聞くぐらいならば、自分でもできるだろうと考えて】
【ぽつりぽつりと、餌を投げながら様子を伺うのだった】

/わかりましたー!
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 16:53:08.12 ID:PPzdF5OR0
>>32

うん、そんな感じ。ウェイトレスさん、かな――?
メイドさんもやったことあるけど……楽しかったよ、あ、ううん、ちゃんとしたメイドさんじゃなくって……。

【「カフェのほう」】
【なんて言って笑うなら、案外変なバイトとか経験があるらしい。あどけない顔をしている割りには】
【今のバイト先でもメイド服みたいなものを着ているが――ちょっと違うといえば違うか。少し曖昧に首を緩くかしげ】

そうみたい、――あ、そうだ、えっと……あなた、お名前はなに?
わたしね、鈴音って言うの。鈴の音って書いて、――りんね。

【餌を分けてもらう――というか、そのほとんどを返してもらえば。彼女は少し慌てたような顔をして、】
【あげたものだから少しもらえればいい……とかそんなのを何度か言うのだろう。それで、最終的には】
【今相手が取った分を一度戻して、二人でこの器からはんぶんこしよう、なんて提案。きっとするはずで――】

【そんなことが終われば、相手の名前を尋ねるのだった。もちろん自分の名も告げ、にこりと笑い】
【余談だけど、少女の声はどこか鈴の音のような響きがある。名前とよく似合った――名は体をあらわす、とか言うけれど】

……う、ん、悩み事、そうかな……。
よく分からないんだけど、――わたしの働いてるところの、店長さんが、……大変、みたい、……?

【苦笑がち。よく分かっていないと前置きする――が、本当に、ほとんど分かっていないようなもの】
【だってテレビを軽く見たくらいで、それ以上の情報はない。地の国であった出来事について――まさか】
【たまたま出会った相手がその場に居合わせたとは思わず、ぱちゃり、餌をひとつぶふたつぶ、水面に投げながら】

テレビに映ってたの――最近見ないなって、思ってたんだけど、……。

【はぁ、と、ため息一つ。いつしか表情は物憂げに戻っていて】

【――となりで餌を撒いていた子供も、そろそろ、袋の中身が空っぽになってきたらしい】
【最後に残った本当のくずを袋ごとさかさまにしてばら撒くと、親に手を引かれ、どこかへと帰って行く】
【そうすれば、この桟橋の上には二人だけが残されて――少し暖かくなった風が、ひるりと吹きぬけた】

/戻りました、お待たせしましたー!
34 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 16:55:17.40 ID:vyoYemmlo
>>29
うぅー、寒い寒い……はやいとこジャケット買わないといけませんね……

【春と冬の中間、それなりの格好をしていれば寒いということはそうないはずの時期に体をブルッと震わせる】
【無理もない、いくら長袖とはいえシャツとスカートじゃそりゃ寒い】
【日傘をした白髪赤眼少女、クローフィは上着を買いにおでかけ中であった】

ストックないのに置いてくるんじゃなかったです……はぁ
【そうこう先日の自分の行動を愚痴りながら海辺沿いを歩いていると、堤防上の人影に気づく】

(んー……あれは、何をしてるんでしょう?)

【堤防のうえで水平線を眺めて佇む、それだけならただの哀愁を感じる風景というだけだったが、その男が行っている行動が彼女の気をひく】
【どこかから拾っているというわけでもないのにひょいひょいと何かを投げ続ける男】
【なんとなく気になり、その手元をしばらく眺めていた】

//絡みよろしいでしょうか?
35 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 17:07:32.95 ID:DRup5nugo
>>34

仕事が多いのは兎も角、給料が寂しすぎるっておかしいっしょ……
やってらんねーっすよ本当に、もっとマシな仕事は無いんすかねぇ。──……、ん?

【なおも何かを投げ込みながら愚痴を叩いていた青年だったが、こちらを見る少女に気付けばはたと手を止めた】
【何者か、と一瞬眼光が鋭くなるも──ただの杞憂だとすぐに思えば自嘲めいた笑みが浮かぶ】

【もう、あの場所に自分は居ないのだから。ヒットマンを送り込まれるようなポストでも無かったのだし、尚の事】
【今の自分を殺しに来る相手など、居るはずもない──そう結論づけて、相手の方に体を向ける】

何っすか? 迷子? それとも、俺に用事でも?
……あ、金なら無いっすから。寧ろ下さい

【片手に黒鉄をつまんだまま、青年は相手へと声を掛けた。同時に金の無心、いい笑顔なのが憎たらしい】
【黒鉄は5cm四方、厚さ5mm程のモノ。だが、あれだけ大量に袖の中に隠し持っていたとも思えなかった】

/はい、よろしくお願いします
36 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 17:12:40.67 ID:Q/wlQ8oQO

>>33

メイドカフェ……ふむふむ
お姉さん案外経験豊富なのです?

【興味にひかれて聞いてみれば、帰ってきた答えにまた興味をそそられる】
【と、同時に自分はそういった接客業は向いてないかなーとか思う】
【過去の経験から、ちょっと『そういう目』には少し敏感だった】
【まぁ、やろうと思えば割り切れたりもするのだが、多少は】

むー、そんなに言うなら、二人で使おっか
……んー?……お名前…………?
…りえる、りえる・かおすでございますわ

【そして続けて、少しの遠慮合戦の後に餌を分けあいながら】
【相手の名乗りに対して自分も返す】
【そのあとに、相手の……鈴音の名前を頭の中で転がして】
【名は体を表すなぁ、なんて自分の事を棚にあげてうんうんと頷くのだった】

ふぅん……そうなんだぁ
……テレビに出るくらいなんだから、もしかして有名人?

【そして続けて、彼女の悩みを聞くと】
【こんな返事を返しながら、既に自分達の前にだけ群がってきた鴨や鯉に餌をあげて】
【あ、それなら、と声をあげる】

りえる、実は人を探してるんだぁ!
だからだから、ここであったのも何かの縁だし、一緒に捜してあげるよ?

【まさかそれが、奇妙な繋がりになるかもしれない提案になるとは知らずに、りえるは聞いたのだった】


/お帰りなさいです!
37 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 17:20:23.65 ID:vyoYemmlo
>>35
あぁいえ、別にそういうわけでは……
いやぁ、お金は私も余裕ないですねぇ

【一瞬の眼光に僅かにたじろいだが、それも一瞬のこと】
【それに続くフランクすぎる発言に、少し困ったような笑みを浮かべながら答える】

何をしているのかなーって、少し気になったもので……その黒いの、なんなんですか?

【別になにかを探ろうとする勘繰り深い様子もなく、純粋な興味から男が手にしている黒い物体について尋ねる】
【黒く輝く、星形の物体──彼女の目にはとても綺麗に映るその正体が、気になるようだ】
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 17:22:12.78 ID:PPzdF5OR0
>>36

ううん、メイドカフェと、今のお店と、働いたことがあるのは、そこだけ。
前のお店も、そういうところが良かったんじゃなくて――えっと、お家とか用意してくれるみたいだったから。
お家欲しかったし、お金も欲しかったし、ちょうどいいかなって……店長さんもいい人だったの。

千代さんって言ってね、……――元気かなぁ。

【経験豊富かといえば、少し微妙だと思った。確かに変わった場所で仕事はしたが、それだけで】
【しかも理由と言うのもそういうことがやりたかったわけでなく、都合が良かったからで――まあ、楽しかったけど】
【懐かしむようにくすくすと笑う、鈴を転がしたときのような不思議な音色。ばらっ、と、また鯉に餌をやり】

りえる――? 

【――こっちもこっちで、なんとなく姿に似合う名だと思っていた。とか、或いは失礼な話】
【覚えたという意味合いで頷いてみせて、「りえるね」なんて、そんな言葉で繰り返して、きちんと記憶に刻む】

あ――えっと、そういうテレビじゃなくて。……ニュース? 被害者? 分からないけど……。
……なんであんなことになってるのか、全然分からないの、誰に聞けば分かるのかな――、ちょっと困ってるん、だ、……。

【鯉が目の前の水面でめちゃくちゃのたうちまわっていた。多分この光景が生理的に駄目なひととか、存在するだろう】
【ひとによっては蓮コラばりの攻撃力だと思う――予想だけど。そして、彼女は、こんな光景は別に普通だったから】
【困った顔で彼女はまたため息を吐く、どうしようかな……なんて呟いて、――それから、りえるの提案に振り返り、】

え……いいのかな。でも、……そっか、わたし、酒場で働いてるの、だから、
もしかしたら――りえるの探してるひとのことも、噂……みたいな感じに、探せる、かも、?

……わたしの探してるひとはね、セリーナって言うの。UNITED TRIGGERの、セリーナ。
この前の地の国の事件で、……何かがあったみたいで。……わたしの上司さんなの――。

【少し驚いた顔をしながらも、少しでも情報が欲しいのだろう。悩むよな素振りを見せたが――やがて、教えてくれる】
【もしかしたらりえるの探し人についても手伝えるかも、なんて呟きながら。告げる名は、それなりの有名人のものだった】
【ここ数日の出来事を挙げながら、相手がその場に居合わせたことにはまだ気付いていない。ばちゃり、池の鯉が一匹大きく跳ねて】
39 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 17:31:19.40 ID:DRup5nugo
>>37

やーっぱ今の世の中ミンナそーっすよねぇ……持ってる人だけが独占してるンすよ、金って。
ちゃんと流して回してもらわないと、水と同じで腐っちまうと思うンすけどねぇ。

【黒鉄を宙へ放り、掴み、そんな手遊びをしながら青年は少女の言葉に応える】
【ちょうど、そうしていた所に問いが続けば。ん、と手を止めて、自身の持っていたものを見つめ】

コレっすか? まーあれっすよ、いわゆる能力。俺が馬鹿なんでちゃんと使いこなせた事は無いっすけどねー。
発想力が無い、っつーのかなぁ……そもそも大した力でも無くね?ってカンジっすね

【「ほい、どうぞ」と、青年は手にしていたそれを相手へと投げ寄越し。受け取れば大きな缶バッチ程度の重さで】
【なにか特別な力を纏っている訳でもない。勿論、触れたところで害はなく、手を切るような事も無いはずだ】
40 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 17:33:19.52 ID:ZKPQqFCTO
【公園】


──ふゥ。 毎日全身筋肉痛だぜ…。飯食ってる間も持ってるようにしてるからな…。


【黒い和風外套及び帽子、白い革の手袋を填めていて、】
【右手にはクレイモアのような、鞘に収まる両手剣。】
【沈む夕陽に当てられながらのんびりと和らぐ、中肉中背の、自警団の青年である。】
41 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 17:39:38.81 ID:Q/wlQ8oQO

>>38

なるほど、お姉さんも苦労してるんだにゃーん

【鈴音の身の上話を聞きながら、相槌をうつ】
【少しの内容だが、彼女も苦労したんだろうなと想像し】
【その間に、鈴音がりえるの名前を呟いていた】

……お姉さん?

【そうして、きっと鈴音自身でも考えが纏まっていなかったのだろうと】
【言葉も切れ切れで、困った様子の彼女が、話し出すのを待って】

…………………………あぁ
縁ってものは、複雑だよぉ

【最初は酒場かぁ、なんてぼんやりと考えていたが】
【続けて彼女の口から聞かされたのは】
【あの時、あの場所で、あの戦った怪物が】
【見せつけるように連れ去った、かの女性の名前】
【ここで、繋がるのかと、彼女はひとりごちる】

……そうだねぇ、りえるは、その人に関してはあまり知らないけど

【そうして、おもむろに】
【鯉や鴨に餌を投げつけながら、鈴音を気遣うように話始めた】
【あの場で起きた事を、ゆっくりと】
【同時に、きっと話を聞けば、りえるがその場に居たことは明らかに分かるだろう】
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 17:50:24.61 ID:PPzdF5OR0
>>41

…………?

【はじめ、彼女は緩く首をかしげた。それは、縁について零した、りえるの言葉を不思議がって――】
【知り合いだったろうか、なんて、思ったのだろう。きっと――まさか、その場に彼女が居たとは思っていない】
【だけど、すぐに。りえるが語れば、彼女は自分の勘違いに気付かされて――、きゅ、と、唇を弱く咬む】

――そっか、あなたは、……りえるはあの場所に居た、んだ、
それで、セリーナが、どうしてか分からないけど、あの場所に居て……さらわれた?

六罪王、ね、……見たことあるよ。お話したこともあるの、――助けてもらったことも、あるし。
この前も。知らないままでお話したの、……でも、そのひとは、知らないや。テレビでも、見たけど――。

【基本的に戦うのを苦手とする彼女は戦場に出ることがまずない、それなら、そんな場面のことはテレビ他で知るほかなく】
【居合わせたひとから話を聞くのは珍しい、――ひどくリアルな話を聞かされて、彼女は、少し眉をひそめたが】
【話はきちんと全部聞いて。だけど、特別に気にしたのは、やはりその話も終わりの頃合、“彼女”の辺りだ】

【――カノッサの、その地位の存在。知っている顔の中にあった、いつかの半魔と、……あの、芸術家】
【手紙を渡すように頼まれて――言われたとおり渡したときに知らされた、それは、もう、驚いたとか余談だけど】

どうしたらいいんだろ……。

【はぁーっと大きなため息が一つ洩れる。お日様はこんなにもぽかぽかと暖かでまばゆいのに】
【その光も雲ってぼやけてしまいそうなくらい、――気が重い、というか、なんだか、重たい気持ち】
【ふと視線を落とした鯉の群れはよく見れば気持ち悪く思ってしまいそうで、彼女は、さっきのりえるの真似をするように】
【遠くの鴨へと、ぽいぽい餌を投げ出して、なんだか現実逃避でもしているようだった】
43 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 17:50:54.68 ID:vyoYemmlo
>>39
そうですねえ、金は天下の回りものとはよく言ったものです
実際に放っておけば腐るのならみんな使ってくれそうですが

【貯蓄率がどうとか、マクロ経済がどうとかと、聞き齧っただけでよく覚えていない言葉を思い浮かべながら同意する】
【こういうときにそういった言葉をスラスラ言えたらかっこいいのかなぁと思いつつ、それもまた嫌なやつだなぁと、ぼんやりと思ったり】

【そんなことを思っているうちに男から黒い物体を投げ渡され、日傘で手が塞がってるわりに危なげなくキャッチする】

ほぉー、それであんなにポンポンと出てきていたと……
でも、綺麗でいいじゃないですか。何も争いに打ち勝つことだけが能力の価値でもないと思いますよ

【手の中の物体を色々な角度から見つめながら、男のぼやきに返す】
【それは、同じく何かを創りだす能力を持ちながら美しさのかけらもない武器しか作れない、彼女なりの羨望でもあるのかもしれなかった】
【隣の芝生は青い、無い物ねだりとはよくできた言葉である】
44 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 18:05:16.75 ID:DRup5nugo
>>43

えー。男ならやっぱ、ドバーンと出て来てズバーンと敵を倒せちゃうような、恰好いい能力が欲しかったっすよー。
そしたら出世も出来てただろうし、そもそもこんなホワイトカラーな仕事にしがみつく必要も無かっただろうし?

【相手の思う事を知らぬまま、不平不満をダラダラと青年は並べていく。こちらは、強さへの羨望がありありと滲んでいて】
【「襟は白でも仕事は真っ黒っすけど……」なんて愚痴を最後に零し、よっ、と堤防から降り立った】

ところで……寒くないっすか? 割り勘で良けりゃ、近場の喫茶店でお茶してもイイっすよ。
俺もどーせサボリ中だしー……あ、つーかどこかに向かう途中?っすかね。送ってくっすよ?

【つい、と指差す先は停めてある黒い車。仕事用の物なのか、覗く中は少し雑然としていたが】
【まあ、見知らぬ男の誘いだ。断るのも自由だろう──適当な感じからして、本当に暇を持て余しているだけにも見えたが】
45 : ◆14QnPuPSMc [saga sage ]:2015/03/08(日) 18:08:44.87 ID:Q/wlQ8oQO

>>42

【話を終えて、どことなく暗い雰囲気が流れて】
【りえるも少しの間、ぽーんと投げて】

でもねー、諦めちゃだめだにゃーん

【ぽつりと、また話はじめる】

縁っていうのは、強いものでねぇ
そうそう、簡単には切れない物っす
だから、キミが望むなら、きっとまた会えるはずだ
……受け売りだけど…………

【そうして、彼女なりに慰めるように話す】
【何となく、放っておけないのだ】

それにそれに、待ってる人が居るのって、きっと嬉しいと、思うんだ
だからぁ今はわからなくてもぉ
その、セリーナさんが戻ってくるのを信じてさ
それで、戻ってきた時に精一杯迎えてあげる
それだけ決めておけば……大丈夫、じゃない?

【珍しく、一つ一つ選ぶように】
【若干、何かズレている気もしなくは無いが】
【ゆっくりと、ゆっくりと話した】

りえるには……無かったからね……

【そして最後に、本当にぼそりと】
【バシャバシャと鯉が跳ねる音に紛れるように、呟いたのだった】

46 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 18:10:43.38 ID:+Qvcubdxo
>>40

ん〜……暖かく、なってきましたわね……。

【散歩がてら、公園へと辿り着いた。春の訪れを感じる風に目を細める】
【白い長髪、白を基調とするワンピースを風に揺らめかせて】
【少しまだ肌寒い所為か、羽織ったカーディガンを長手袋を付けた両手で掴む】

【そんな彼女はぴたり、と立ち止まり男を見つけて思わず】

………うわあ、脳筋、ですわ。

【声に出してしまったそうだ。胸以外の箇所が華奢な彼女からすると、ちょっと怖い】
【じーっと琥珀色の双眸で見つめてしまうが―――瞬間、我に返り視線を逸らす】

/おられましたら!
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 18:24:13.58 ID:PPzdF5OR0
>>45

【「そうかな」、そう、小さく呟く声がした。諦めちゃ駄目、それは分かるけれど】
【これは諦めるべき案件なのだろうかとか一瞬思ってしまって――まだ、そんなに必死になれていない】
【現状をよく分かっていないからこそ、曖昧に感じてしまうのだろう、わざとではない、けど、】

そうかな……でも、また、セリーナには会いたいな。
セリーナにいろんなこと教えてもらうの、それでね、わたし、強くなるの……。
だからセリーナが居ないと困る、夢が叶わなくなっちゃうかもしれない、……だけど――。

――そうじゃなくても、セリーナには戻ってきて欲しい、きっと、お客さんも、みんな……心配するもの。

もちろん、わたしも。

【それでもまた会いたいという気持ちならたくさんある。だって、まだ、いろんなことを教えてもらっている途中なのだ】
【まだ何も覚えてないし知らない。もっと教えてもらわないと、約束したのだ――ちゃんとやるって、決めたのだから】
【ただもちろんそれだけではなく、あのセリーナが居ないと店がなんとなく元気のない感じがする。足りない、明るさとか】
【セリーナのあの性格があってこそのUNITED TRIGGERの酒場、彼女は、組織としてのほうにはあまり関わらないけれど】
【きっとそちらのほうも困っているだろうと思う。だって、酒場だけでも、――少なくとも、自分は、そろそろ困りだしている】

……わたしもね、ひとを待たせちゃったことがあるの。何日とか何ヶ月じゃないよ、もっと、ずっと。
でも待っててくれたって知ったときは嬉しかったし――ちっとも覚えてなかったけど、それでも。

…………そっか、じゃあ、わたし、ちゃんと待ってよう。
きっと、帰って来てくれるよね。みんなが、連れてきて、くれ――、……。

【ぱっと餌をばら撒く、鴨がついばむ、それを見ながら。話すのは、ちょっぴり、自分のことだ】
【待っていてくれたら嬉しい、その言葉を聞いて思い出したみたいに――懐かしむみたいに、少しだけ】
【その気持ちを思い出せば。自分には戦う力なんてあんまりないけれど、待っていることなら、きっと、出来るはず】
【だけど――待っている、誰かに任せてしまう、それに。少しだけ悲しげな目をして、言葉はお尻の切れた蜻蛉のように】

…………だったら。わたしがりえるのこと、待っててあげる。

どうせセリーナのこととか待つんだから、ついでなの。……何から帰って来るのを待つのかは分からないけど……。
どこかへ行くなら、どこかで待ってるの。それじゃ駄目かな、会ったばっかりじゃ、だし――?

【途切れそうな呟きは、よく聞こえなかった。だけど、大体の輪郭くらいは拾ってしまって、聞こえてしまったなら】
【無視をするのはひどい気がして、――それなら、少し黙ってから、紡ぐ言葉はそんなものだ。ぼんやりと優しい言葉】
【多分根からそれなりにいい子なのだろう。下心もなく、何もなく、ただ、素でそんな言葉を言い出す程度には】
【セリーナを待っているついで、だなんて言って。屈託なく笑ってみせる、にこりと笑えば――ひどく、あどけない顔に見えた】

【――だけど、言い終えれば、妙なことを言ったような気持ちがするのだろう。少しだけ、気まずそうに、視線を逸らした】
48 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 18:24:50.47 ID:ZKPQqFCTO
>>46


【確かに大剣握ってベンチに座る男なんて不信ったらありゃしない。】
【自警団の紋章がなければ通報ものである。】

【──ひとまずそれはおいといて、青年は視線を感じ少女のほうへ向いた。】
【そして放たれる、脳筋という言葉──迂闊という感じが本意なのを現している。】


の、脳筋……?

──あ、そうかなるほど……あ、いや、違うんだ! 誤解だ! そんな危なっかしいみたいな目をされると困るッ!


【青年としては不本意な評価。誤解を解こうと少女に接近をし──】
49 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 18:25:10.78 ID:ZKPQqFCTO
>>46
/よろしくお願いしますッ
50 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 18:27:48.57 ID:vyoYemmlo
>>44
ドバーンでズバーンですかー……やっぱり男と女ではそういうところへの感情って違うのかもしれませんねぇ

【男の語った能力への願望に、いかにもな少年らしさのようなものを感じる】
【確かに、美しいものへの執着などは女の方が強いだろう──それで望みの能力は目の前の人間が互に持っているというのは、皮肉なものだ】
【まぁ、男のそれには彼女のそれにない切実な要素も含まれているようだが】

そうですねー、だからこそちょうど上着を買いにいくところだったので……え、いいんですか?
じゃあ、お言葉に甘えましょうか

【一見すると防犯意識のかけらもない返答だが、別に彼女も誘拐されたくてそう答えたわけではない】
【今までの会話や手元の物体をみる限りでは、自身の能力があればもし誘拐でもされかけてもなんとかなるだろうという、滅茶苦茶なめくさった考えによるものだった】
【まぁそれ以前に、男がそう悪い人にも見えなかったという前提条件はあるのだが】

【この判断が吉と出るか凶と出るかは、今は考えても詮無き話である】
51 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 18:34:22.88 ID:+Qvcubdxo
>>48

(脳筋ですわ……ああいう殿方は、大体オツムがアレですわ……)

【ほわんほわん、彼女の中の経験則による偏見の回想が始まる】
【そうだ、ああいうタイプは先日の商談でも出会った―――って、思い返している場合ではない】

―――――えっ、きゃっ!?

【完全に彼を踏み台に思い出の世界に浸りかけていた】
【その所為か、彼の誤解を解く様な言葉を聞き逃していた―――つまり?】

(なんですの、なんですの、何か怒ってらっしゃる―――ッ!?)

【彼女の眼からは”何か声を荒らげてこちらへ向かってくる脳筋”という認識に】

(逃げなきゃ……あっ!?)

【踵を返して公園の出口へ向かおうとする―――が、運動神経なんて皆無だった】
【焦りからか、方向転換中に足をくじいて、その場に転倒してしまう】
【年を感じた。若い頃はもっと動けたのに。そう感じる22歳だった】

/よろしくですっ
52 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 18:40:21.04 ID:Q/wlQ8oQO

>>47

【じっと、相槌を打ちながらも、鈴音の話を聞く】
【うまく伝えられた自信はないけれど】
【少しばかりでも、伝われば、よかったと思う】
【そうして聞きながらも、彼女に対して再び口を開く】

待つって事はね、きっと、動く事よりも辛いよ…
……………うん

【りえるも、少しばかり言葉が出ない】
【どうにも、申し訳なく感じて】
【変わりに、そっと寄り添う事にしたのだった】

……………………………………………………

……ううん
嬉しいよ、それ
……ありがとう!

【そして更に続く鈴音からの提案に】
【思わず、本当に思わず黙ってしまうが】
【少し経つと幾ばくかの恥ずかしさを浮かべながら】
【それでも真っ直ぐに見詰めて、感謝を示す】

【しかしながら、なんだか気まずそうな様子は伺うと】
【ちょこんと、首を傾げるのだった】
53 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 18:41:36.87 ID:ZKPQqFCTO
>>51


違う違う違う違う──、違うんだ ああちょ逃げないで ッ!


【脳筋迷惑野郎の烙印を払拭すべく大剣持ち接近、】
【そしてその表情は明らかに怯えているので言葉に熱が入る。──余計誤解を招く。】
【少女が逃げようと踵を返せば青年も足早になり──】
【公園を利用する数少ない人たちはひそひそとこちらを見ていて。】


俺はその自警団としての強さを持とうと!── って大丈夫か?


【さあこれから弁解を、ってときに相手が転んでしまったので、あっけにとられつつ手を差しのべ、】


54 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 18:44:02.55 ID:DRup5nugo
>>50

男はやっぱいつまで経ってもヒーローに憧れるっすからねぇー。映画の好みの違いみたいなモンじゃないっすか?
……あ、映画は行かないっすからね。高すぎるんすよねーアレも……1回2000近くとか正直舐めてるっしょ
アクションモノ見てーのに……はぁ。

【逐一金への警戒心が出る辺り、よほど貧困に喘いでいるのか。まあ、昨今の若者らしい姿ではある】
【彼も寒かったのか、相手が答えるより先に懐から車のキーを漁っていた。社用車も旧式らしい、香るブラック臭】

あーなるほど、そうだったんすね。風で飛ばされちゃったとか? ……は、流石にないか
ハイ、中汚いっすけど、邪魔なものはどかしてイイっすから。えっと、近場の店?

【後部座席を適当に片付けて、どうぞとドアを開く。割と大事そうな書類やら、怪しげな金融会社からの請求書が散らばっているが】
【古いのと、少々タバコ臭いのに目をつぶれば、普通の車。相手が乗れば、青年も運転席へと着き、車のエンジンを掛けた】

【問うのは行き先、適当な場所を言えば大体は通じるだろう。場所が分かれば、青年はギアをドライブに入れ、目的地へと発進させる】
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 18:50:24.33 ID:PPzdF5OR0
>>52

わたしもね、みんなみたいに力があったなら、戦えるのに。
誰かのために戦ってあげたり、護ってあげたり、きっと、出来るのに――。

りえるは強いんだね、……だって、わたし、怖くって近づけないもの。

【ちょっとばかしの願望だった。強くなれば、強くなれれば、きっと、もっといろんなことが出来る】
【だけど少なくとも今の自分は臆病だと思う、怖がりで、弱虫で、ついでに言えば泣き虫だと思うし、】
【全うな戦いというのを知らないで過ごしてきた。知っているものといえば――弱いものいじめとか、虐殺、みたいな、】

【最後にちょっと自嘲気味に笑う、きっと戦う力が足りないんじゃない、戦うだけの、心が足りない彼女は】
【少しだけ憧れるようにりえるを見つめて――、――恥ずかしいように逸れた。それで、また、少し唇を噛んで】

……――、じゃあ、わたし、あなたが帰って来るのを待ってる。
きっと帰って来て、……そう、だね、普段はUTに居ると思う。夜のほうが、居るかな――。
わたしに出来ることなんてあんまりないけど、……きっと待ってるから。

【初対面だのに恥ずかしいことを言ってしまったような気持ち。それでほんのちょっぴりの後悔をしだした頃】
【だけどりえるが言ってくれたのは思っていたより素直な言葉で、ちらり、と、窺うようにしながら、視線を向け】
【普段はあのお店に居るはずだと教える、場所は調べればすぐに分かるはずだ。風の国の、どこ辺りかとか】
【真っ直ぐに見つめられると、真っ白な頬を少しだけ赤くして。それから、小さく、「……やくそく」なんてつぶやく】

【ちらりと尋ねるように見せる右手は小指だけ解いた握りこぶし、指きりげんまん、櫻式に誓うかどうか、首をかしげて】
56 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 18:50:54.12 ID:+Qvcubdxo
>>53

――――――きゃんっ!

【ずさーっ、とうつ伏せに転倒、変な声、出る】
【こういう時、自分の胸はクッションになって良いものだ――なんて、思う暇もない!】

………え、と。

【上半身を起こして、振り返った先には脳筋認識の彼が手を差し伸ばしていた】
【転倒した際に乱れた衣服を直しつつ露わになった太腿を隠しながら、きょとんとしてしまう】

【束の間の沈黙、耳に入った”自警団”という言葉で】

………………ごめんなさい。

【ぽそり、と謝罪の言葉を述べた。完全に早合点だった事に此処で漸く気づいた】
【羞恥の所為か肌も蒸気した―――周りの眼が、なんだか痛い】

大丈夫です、1人で立てますわ―――痛っ……。

【差し伸べられた手は取らず、1人で立とうとするが】
【転倒する際に挫いた足の痛みに、顔を歪めた。結局、その場でまたへたり込んでしまった】
57 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 19:03:56.96 ID:ZKPQqFCTO
>>56


──え、。あ、いや、いいんですよ此方にも落ち度ありますし…。


【言葉で弁解するよりもこういう姿を見せる方が信用というものを得られるようだ。】
【誤解がとけたようだが、一難去ってまた一難、女性の顔色が悪い。】
【──誤解だったとはいえ…怯えさせてしまった自分にも、過失があるだろう…。】


大丈夫ッスか ?…立てないようなら俺にも責任あるし、ご自宅まで送りますけれど…。


【しゃがみこむようにして女性と視線をあわせれば、そう提案してみて】
58 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 19:05:36.64 ID:Q/wlQ8oQO

>>55

【戦えたら】
【そんな言葉を、話を聞きながら、りえるは鈴音の様子を見る】
【きっと、これは自分では解けない悩み、思いなのだと思う】
【けど、口には出さないまでも、りえるは考える】
【そう考えれるなら、きっと彼女は今でもじゅうぶん『強い』と】
【だから、鈴音の、何かを含んだ眼差しも、真っ直ぐに見詰めた】

んー?
……あ、もしかして

【続けて、彼女が話した居場所を、名前を、頭に刻み込む】
【そして最後に、鈴音が出した手をこれまた首を傾げること三秒】
【ふと、研究所の仲間の一人とした話を思い出して】

……約束、だにゃーん!

【すっと、りえるも同じようにしながら、小指を絡めるのだった】
59 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 19:09:37.02 ID:vyoYemmlo
>>54
ほんとですよねー、見たいものの殆どはレンタル始まるまで待つ羽目に……なんであそこまで高いんだか

【感性は違っても不平不満は変わらない、現実というものは非情である】

んー、ちょっと怪我人の止血にとっさに使わせちゃって、そのままそこに置いていっちゃったんですよね
ちょうど家にいい感じのストックがなくて、この様です

【そんなことを答えながら、促されるままに車に乗り込む】
【彼女の説明に嘘はない──ただ、怪我人に怪我させたのは彼女自身であるということは言っていないが】

はい、ちょっと行ったところのユクロです
あまり高いものを選ぶ余裕もないので

【男が乗り込んだのを確認して、某衣料品量販店の名を告げる】
【車でいけば10分しない程度の場所、だからこそ徒歩となるとそれなりの距離なので、この提案は結構ありがたいものだった】
【いかにも機密っぽい書類が見えてしまっているのはどうかと思いつつ、不快ということもないので黙っておく】
60 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 19:15:13.91 ID:+Qvcubdxo
>>57

いえ、本当に大丈夫ですわ……それに、自宅なんて。

【ふふ、と少し微笑む。その笑みの中には恥ずかしさも含まれていて】
【なんとか片足で立ち上がり、足を引き釣り近くのベンチまで向かう】

(情けないですわね、なんとも……)

【ベンチに腰掛けて、挫いた足を擦る。痛みは引かないが、暫くは此処に居るしかないだろう】
【それよりも彼女が顔を訝しめたのは、膝の擦り傷―――滲む血液を見て、神妙な面持ち】

あの、本当に……お気になさらないでね?
自警団の方、だったかしら?

【……あまり、顔を覚えられたくない人種だな、と冷静に彼女は胸中思う】
【あの手の人間は”正義”を掲げている。彼らからすれば私はきっと……ドス黒い、悪だろう】

【柔和な笑みを浮かべつつ、彼の非はないと言葉を投げかける】
【というよりも、彼との接点を最小限にしたいのが本心だが】
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 19:15:47.10 ID:PPzdF5OR0
>>58

【今の彼女は戦わないで自分の正義を叶えようとしていた、それは、まだ、言っていないけど】
【いつか話すだろう。それに、もしかしたら既に知っているかもしれない。過去のCM、或いは、街中のポスター】
【UNITED TRIGGERで月の半分ほど、平日の昼間に行われていること。孤児や浮浪者のための、食事支援――】

【――ここに来れば無料で暖かくておいしいご飯が食べられます、という、そんな、戦い】

【だけどもちろん叩けるようになりたいとは思っていて。だけど未熟で。それなら、今出来ることを――、そんな現状】

……うん、約束。

【やっと気の抜けたようにふんわり笑うと指を絡める、「ゆびきった」と、涼やかな声で、気楽に歌ってみせて】
【気付けば魚の餌もなくなっていた。また餌をばら撒いてやろうと手を伸ばして、それでやっと気付くくらいには】
【りえるとの会話に意識を割いていたのだろう。――気付かなかったことに少し恥ずかしそうに視線を下げてから、】

じゃあ、――わたし、そろそろ行かなくちゃ。今日もお仕事なの。
今度暇なときにでも遊びに来て欲しいな、ちゃんとお酒じゃない、ジュースとかもあるから――。

【ふわりと立ち上がる、太陽ははじめよりもいくらも傾いていた。じきに沈んで、辺りは暗くなるのだろう】
【酒場――ならやっぱり夜が忙しい。もう時間だと彼女は少しだけ残念そうに笑って、風に揺れた長い髪を右手で押さえ】
【くすくすと冗談めかして笑うなら、大分元気が出たよう。そして、それは、間違いなくりえるのおかげで――】
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/08(日) 19:20:25.57 ID:ZuCTU6v2o
>>15>>16>>17

……本当に戦いが大好きなんだな、その気持ちだけは男だからな、なんとなくわかるよ
そして同時に、そのために罪のない人間を殺めた行動だけは認められねーし許せねえ……ほとんどの人間は
皆誰もが身勝手な行動には怒りを持つ……この結果は当然の結末さ

「―――むっ?剛の字、下がれ、援軍が来たぞ!」


【相棒の言葉を待つまでもなく、相手の魔術に対応すべく距離を取ろうとしたところで、それを防ぐべき防御の力が発生する】
【援軍が来た、より多くの数の暴力がアインへと降り注ぎ、より規模の大きな攻防へと移ることになる】
【とはいえ、状況は当然ながらアインの方が圧倒的不利、すでに自分たちとの戦いで凄まじい消耗を強いられていたのだから】

【しかしそんな状況でもなお、アインは折れることなく挑み続ける―――この絶望的状況でもなお突破口を探し生還の道を切り拓いたのか】
【敗走の結果に苦い言葉を吐きはしたものの、仕留めきれなかったこちらとて勝ったとは思っていない、本当の意味での決着はつかなかったといってもいい】
【―――が、それでも彼は残る生存者くらいは守り切った、その結果だけは残したのだ】

【錠前を閉じ、ベルトから外すと元の警備員の優男の姿が再び露わになる、素顔を見せた剛太郎が生存者たちに近づいて】


……みんな>>14>>18>>23、ありがとうな助けに来てくれて……おかげで残りの生存者だけはなんとか守りきれた
……っと、そうだ!そこの人たち来てくれ!まだ生存者がいる!手当を頼む!カジさん!みんな!救援が来たぞ!
すぐに手当てを受けられる!やったぞカジさん!俺、なんとか守り切って……!……カジさん?

『……すまない剛太郎、残念だが、主任は……』


【だがこの戦いが長引き、その命が持たなかった者もいた】
【かつて相棒にこの仕事を紹介してもらい、仕事のやり方を何度も世話してもらった先輩や毎日ともに職務に挑み続けた同期たち】
【最期の時においても、その周りに守るべき物がある限り戦い続けろと叱咤したその男は、―――最後に後輩のその雄姿を見届け、満足したような笑みを浮かべてこと切れていたのだ】

【悔しさから拳を固く握りながら、包み隠さずに目から涙を零しながら、剛太郎は男の亡き骸に深く頭を下げ】


―――やり切ったよカジさん、なんとかアイツを追い払った……
けど、ごめんな……あんたの事を守りきることができず……本当にごめんな……!!

「……剛の字」


【戦いは終わった―――しかし失ったものは大きかった】
【今は悲しみに暮れる剛太郎、再び戦いの時が来るまで―――今はただ死を悼むばかりである】

【to be continued…】
/遅れましたが最後のレスです、本当にお疲れ様でした!
63 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 19:24:40.39 ID:ZKPQqFCTO
>>60


──そうッスか……。ええ、自警団ッス。
人を助けるために動いてるんで、無理はしないでね?


【自警団として、彼女は助けるべきなのだろう。】
【青年の目はそこまで鍛えられていないから、女性の瞳に潜む、後ろめたさみたいなものは読み取れない。】
【ただ女性か感じる、距離をとろうとする意思は感じとり──。】
【だから、しつこくどうにかしようという風には思わなかった。にじむ血液に何を思うのか、】
【その神妙な面持ちに、気づくことなく、】


とりあえずせめて、止血はしときましょうか。


【自警団の身だしなみ、『救急防具』を取り出せば、応急措置をしようとする。】
64 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 19:25:20.58 ID:DRup5nugo
>>59

怪我人の止血……? 何か面倒事に巻き込まれちゃった感じっすかね。 最近流血沙汰多いっすからねー。
この間も確か、何か大きな事件あったらしいし? あ、でも俺家でニュース見てる時間も無いから、よく知らねっすけど

【余程遅くまで帰れずじまいらしい。故に情勢には詳しくなく、相手について特に追及する事も無かったのは好都合か】
【勿論、嘘があるなどとはつゆにも思わず──ただ親切な人なんだなぁ位に考えただけの頭な辺り、出世も望めなそうだ】

あー、ユ○クロ! 俺もよく行くっすよー、服なんてブランドタグでも見えない限りそんな分かんねーし。
それにユニ○ロって割とイイ感じするんすよねー、安くても洒落てる? っつーか? 特に週末だと値引きしてるし。

【青年も行き慣れているのだろう、特に迷う様子もなく車を走らせていく。若者同士と言うべきか、話が合いやすい】
【休日で込み合う主幹道路を避けて、住宅地を通る裏道を抜けて行けば、割と早めに目的地へと着くだろう】
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2015/03/08(日) 19:26:00.92 ID:Q/wlQ8oQO

>>61

【約束の指切り】
【そして、笑顔の彼女をみて、りえるも心から安堵した】
【と、同時に自分も餌が無いのに手だけ動かしていた事に気付き、ちょっと赤面】

……うん
きっと行くよ
だって……約束も、したからね!

【そして、りえるも立ち上がり、屈託なく笑顔を見せる】
【いまの彼女なら、心配はいらないだろうなとか思いつつ】
【名残惜しさを出しつつも、この場を離れるならりえるは手を振りながら見送るはずだ】
【必ず行くからと、伝えながら】
66 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 19:33:28.79 ID:+Qvcubdxo
>>63

ええ、有難うございます……。
人を助ける為、ですか―――ご立派ですこと。

【人を助ける――本当に立派な志だ、と彼女は内心”悪態をつく”】
【そういう人間が多ければ、自分は”変えられなかった”のじゃないだろうか】
【やはりこの手の人間は嫌悪が奔る……が、それを表に出すのは得策ではない】

【そうして、止血という言葉に―――】

――――やめてっ!

【咄嗟に、思わず声を荒らげてその手を払いのけてしまう】
【彼女の顔を見れば、それは不安と恐怖が入り混じった様な、複雑な表情を浮かべていた】

………あ、その、自分で出来ますわ……。

【我に返り、静かな声で発する。カーディガンのポケットに仕舞っていた、ハンカチで応急処置を行う】
【もし、彼に任せて”血液”が彼に付着すれば。致死には至らないだろうが……】

【彼女の血液は”猛毒”だ。付着はまだしも、摂取すれば死に至らしめる】
【だが、彼女は彼を慮ったわけではない――自分の持つ”性質”を知られる事を恐れていたのだ】
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/08(日) 19:37:03.38 ID:PPzdF5OR0
>>65

【空っぽになった餌のコップは返しておくね、と、彼女は笑って】
【傷だらけでぼろぼろでなんだかものすごく紫色なコップを取り上げる、毒々しい色だ】
【ちなみに他に売店で売ってた奴はピンクとか黄緑とか黄色とかどちらにせよひどい色だった、とは余談】

……今日はありがとうなの、なんだか、きょっと、――元気、出たみたい。
まだ分からないこといっぱいだけど……、うん、わたしも調べてみる、ね。

【きゅっと大切なもののようにコップを持って、告げるのは、今日もらった言葉に対しての感謝】
【見れば最初の物憂げ顔はなくなっていた。まだ、根本からなくなったわけではないけれど――】
【ひとまず、今日明日の元気くらいならば取り戻せたようだ。自分も調べてみるから、なんて、言って】

じゃあ……またね、ばいばい――。

【少し名残惜しそうだけれど、手を振って。その背中は遠くなっていくだろう、――途中で売店に寄って】
【からっぽになったコップを返却してから、今度こそ背中は小さくなる。そのうちに、何も見えなくなって――】
【住処に帰って行くからすの鳴き声、気付けば傍で遊ぶ子供の声も少なくなって、夜がすぐ傍まで降りてきていた】

/おつかれさまでした!
68 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 19:41:19.70 ID:vyoYemmlo
>>64
らしいですね、私も人伝にしか聞いていませんが
なかなか怖い世の中です、ほんと

【そこはかとなく抱いていた男の勤め先のブラックさを確信しつつ、男の言葉に同調する】
【もうちょっと言葉の裏を考えてもいいのではないかと思わなくもなかったが、初対面の人間がいうことではないと思い直した】

そうそう、そこがいいんですよね!
値段のわりに気を使えばそれなりのファッションになるってとてもありがたいです

【金欠という苦難を軸に盛り上がる二人】
【苦境こそが人と人を結びつけるというのは、こういう低次元な話にも現れるものなのだろう】

いやぁ、やっぱり車だと速いですねー……初期投資が大きすぎて、運転できるようになっても手が出なさそうですが
69 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 19:41:46.08 ID:ZKPQqFCTO
>>66


仕事ッスからねェ── ッ!!


【愛想笑いを浮かべ、道具を持つ両手を伸ばし──】
【びくッ! と肩を震わせ、女性の顔を見上げる。】
【払われた両手は救急道具を手放してしまった。】

【──後ろめたさは読み取れない。拒絶の意思は感じ取れる。】
【女性にどういった事情があるのかは知らないが、何かがあるのは青年にも理解できた。】


…すみません。──色々事情がおあり
なんスね、


【苦笑を浮かべながら、落とした道具を拾い集める。】
70 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 19:47:32.50 ID:Q/wlQ8oQO

>>67

ん、なら、よかった、かな?

【最後に感謝をされて】
【りえるも多少なりともはにかみながら】

またね、なのです
…鈴音お姉さん

【そして、離れていく鈴音を見送った後】

……さてと、りえるも行くとするっす

【彼女もまた、再び動き出す】
【どこにいくかは、本人も決めては居ないが】
【その足取りは、いつもより軽やかだった】

/お疲れ様です、ありがとうございました!
71 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 19:49:03.08 ID:+Qvcubdxo
>>69

………本当に、ごめんなさい。

【自己嫌悪が酷くなる。まだまだ未熟だと自身を詰っていた】
【何故もう少しやんわりと拒絶出来ないのか――的外れな方への自己嫌悪】

私の血は……汚い、ですわ。

【思わず、それだけが口をついて出た。それも聞こえるか、聞こえないかの小声で】
【虚偽で固めた彼女の、本心だったのかもしれない。それは、本当に消え入る様な】

こほん、なんだか……私、失礼してばかりですわね。
自分が恥ずかしくなって参りましたわ、何か……お詫び、出来たらと思います。

【落とした道具を手伝う様に拾い集める。その表情は既に屈託ない、明るいものだった】
【手際良く集めながら、彼へと手渡す。にこにこ、と笑みを浮かべながら、何か詫びれる事はないかと提案して】
72 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 19:55:59.88 ID:ZKPQqFCTO
>>71


(……ふむ。)


【──聞こえた。確かに、その呟きは聞こえた。】
【だが、それを言及するような真似はしなかった。】
【女性が拾い集めてくれた道具を受け取り礼を述べ】


──なら、俺を安心させてください。…一人で帰れます? ええと…、


【青年は背後に2Mもある巨大な『嘴』を出現させた。】
【女性の名前を催促するように、言葉を詰まらせて、】
73 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 20:03:05.79 ID:+Qvcubdxo
>>72

安心……分かりましたわ、お任せ致します。
1人では……まだ、帰れそうにありませんものね。足を挫いたみたいですから。

【困った様に、笑みを浮かべて観念したと彼の申し出を受け取る】
【内心は少し、いやかなり気が気でないのだけども……】

【その後、彼の背後に現れる”嘴”に息をつまらせた】
【自警団をするくらいなのだから、能力者だとは思っていたが――なんともまあ】

………リリルカ・メリフルアスですわ。

【驚いていた顔を直ぐに戻して、礼儀正しく頭を下げ名乗る】
【さて、これからどう縁が回ってくるのやら―――気が気でないですわ、と胸中落ち着かない】
74 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 20:04:29.32 ID:DRup5nugo
>>68

ほんっと、金さえあればなぁ……これでも昔は、けっこーブランド物着せられてた坊ちゃんだったんすけど
その癖社長は自分ばっかいいもの着やがって……この時代に和服っすよ和服、ヤクザかっつーの。

【どうやら育ちは良いようだが、何か訳あって没落なりしたのだろう。リクルートスーツをそのまま着まわしたような格好だし】
【かなりのブラック、黒塗りの社用車、和服の社長。青年は例え話のように言っているが──実際、そうなのかも知れない】

俺も自分じゃ車は持てないっすねー……満員電車で通勤とか、会社着く前にダルくなるし……
その点、能力で移動出来る人とかは本当に羨ましいっすねー。知り合いとか、バシュンと居なくなるし

【「俺も星に乗って飛べないかなぁ……」などとボヤきつ、話しているうちにも車は目的地へと近付き】
【それからさして間もなく到着すれば、車を停めて青年は相手へと振り返る】

ハイ、到着! んじゃ、良いお買い物をー。
俺もパチ屋寄って時間潰して、そんで職場戻るんで。また会ったら遊ぼーっす。

【……金が無くなる理由を若干覗かせつつ、目的地へと着いた事で青年は別れを告げる】
【相手が車を降りれば、ひらひらと手を振って、何処かへと走り去って行くだろう。何か聞く事があれば、もう少し留まるだろうし】
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(青森県) [sage]:2015/03/08(日) 20:14:51.08 ID:TLtC8jNDo
【路地裏】


〜〜〜〜〜♪


【一人の男が道端の木箱に座って調子っぱずれな鼻歌を歌っていた】

【綺麗に刈り上げられた側頭部、ツンと縦に伸びた金髪とその髪型は所謂ソフトモヒカン】
【両手の十指のうちいくつかに填められた眼球や口など趣味の悪い形のシルバーリング】
【そして野山を舞台に巨大な骸骨が描かれた絵が刺繍されたスカジャン】
【男はまるでチンピラのような風貌だが】

【加えて異様な点が、一つ】

【男の右腕からは一本の触手が生えていた】


「ぅ、ぁ………っぁ、…ぁ、ぁ…っ」


【チンピラ男の腕から伸びる触手の先端】
【其所には二十代半ば程の女性が触手に首根っこを絡みつかれて宙に吊り下げられていて】

【女はせめてもの抵抗にと体を必死にバタつかせているが】
【触手の締め付けは一層強くなっていく】
76 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 20:16:23.56 ID:ZKPQqFCTO
>>73


それではリリルカさん。──俺は鳩ヶ谷 廉です。
この嘴は俺の能力で──ええと、多分言うこと聞きます。


【言うことを聞く──どうやら、この嘴には意思があるらしい。】
【──余談だがここから変化した姿は全く言うことを聞かないということが先日分かった──】
【元々青年の思うがままに動く代物なのでふゆふゆと移動、女性の前に留まり──】
【つまりこれに乗れということだろうか。多分、だからなかなか信用しにくいが】


恐らく左だーとか右だーとかいえばその通り動きます。
ついたらほっといてくれれば勝手に消えます、多分。

──まあ最悪、俺がおぶってってもいいんだけど……(なんだか嫌がられてるみたいだし……。)


【こんなにも確証が得られないのは、人に操作を任せたことがないからだが…、】
【一人じゃ帰れそうもないのなら、さすがに断られてもほっとくわけにはいかない。】
77 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 20:25:39.38 ID:+Qvcubdxo
>>76

鳩ヶ谷さんですね―――えっ、それ、意思あるんですの?

【名前を反芻して、確りと覚えておく様に―――それより先ずそっちに意識が行く】
【意思があるって、嘴じゃないですか。少し何言ってるのか分からない、と彼女は狼狽する】
【というかこれに乗る、とはなんとも淑女には耐え難いというか……】

【ふわふわ、と目の前に留まる謎の嘴―――どうしたものか】

………おぶるって、あの、私を?

【………それなら、この嘴に乗った方が良いですわ】
【そんな心の声が聞こえるかもしれない。今日あったばかりの、見ず知らずの彼におぶられるって】
【それは恥ずかしすぎる。見れば恐らく自分よりも年下で、自分は年上のお姉さんなんですから】

こほん、ではお言葉に甘えて……この、嘴……お借りしますわ。

【デリカシー、無いですわ、やっぱり脳筋ですわ】
【そんな心の声が聞こえるかもしれない。思わず顔に出てしまったかもしれない。かもしれない……】
78 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 20:34:53.11 ID:vyoYemmlo
>>74
そうだったんですか?いいなぁ……お金のあった時代なんて一度もないです
すごいですねぇその社長さん……いかにも、って感じですね

【こんな世間話で見栄を張る必要もないだろうし、本当のことなのだろうと思う】
【身なりと話の中身、車の中の書類を勘案すると、ヤミ金とかその手のものだろうか──考えてみると、中々自分が危ない状況にあるのではないかと気づくが、今さらな話だ】

飛ぶっていうのも中々怖いことだったりするみたいですけどねぇ
飛んでる間に攻撃されたら、落っこちて死ぬだけですし

【自身の話をまるで他人事のように言うのは、無駄に情報を晒したくないからだ】
【この少女、見かけの白さによらず中身は腹黒い】

【そんな風に10分弱の歓談をしていると、いつの間にか車は止まっていた】

助かりましたー、どうもありがとうございます
はい、またご縁がありましたらぜひとも

【男の懐事情を察しつつ車を降りて、ペコリと礼をする】
【会ったら遊ぶという間柄としては中々いい相手だと一定の好感を抱きつつ、男の別れの挨拶に応え、手を振る】
【そのまま車が暫く行くまで見送ったあと、ジャケットを探しに店の入り口をくぐるのだろう】
79 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/08(日) 20:41:37.19 ID:afARK95Ao
>>77


それでは。確り捕まってくださいね。


【ふよふよと嘴が側面を地面に向けて地に落ちる。】
【嘴の先の方からなら、容易く乗ることができるだろう。】
【──女性が此方に対してマイナスな印象を抱いているのには気づかなかった。】
【なぜならば、青年は彼女を、(身長が低いので)年下と見ていたからだ。】
【そして、今もちゃんと彼女のことを年下として扱うかのように、】
【まるでアトラクションに乗る子供に注意をするように述べて─】

【彼女が嘴に乗れば、再びう来はじめるだろう。】
【後は女性の指示通り動くはずだ。】


【──青年は女性を嘴に任せて、見送ることにした……】


/すいません、夕飯の時間なのでこの辺で……お疲れさまでした!
80 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/08(日) 20:50:55.69 ID:+Qvcubdxo
>>79

(……なんでしょう、この子供扱いされてる感じ……?)

【なんとなくそんな対応を察知した―――確かに、身長は低いけど】
【兎にも角にも、嘴に恐る恐る腰掛ける。ついた掌からは……鼓動が?】

(………この子、何か食べるのかしら)

【送って貰ったお礼に何か食べさせてあげても……などと、考えていたら】
【嘴は浮いて、直ぐに動き始める】

あ、ありがとうございました――――きゃっ。

【頭の中で進めと指示してみれば、予想以上に速度がでて驚いた】
【やがて彼女は公園を抜けて帰路へと向かった……】

(鳩ヶ谷さんね。自警団、と………うーん、これ以上縁があれば、何かに使えるかしら……?)

【などと、色々企んでいたそうで―――】

/ありがとうございましたっ!お疲れ様ですっ!
81 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 20:51:34.47 ID:DRup5nugo
>>78

あー、撃墜される可能性は考えなかったなぁ……星を組み合わせてガードする、とか?
いや、それだと重くなって確実に俺の力じゃ途中で墜落……って、結局落ちる運命っすか……

【やはり、然程頭はよろしくないようだ。それが相手の体験談だとは、勿論気付く由もなく】

【相手を下ろし、車を発進させれば手を振る姿が見えた。ひとついいことをしたなー、などと暢気に振り返して】
【そして、鼻歌交じりにパチ屋へと向かう──はずだったのだが、携帯から緊急警報のアラーム音が鳴った】

うおッ!? こ、この音は……社長からの……!? 嘘だ、嘘だと言ってくれ……ッ!

【急いで路肩に駐車し、慌てた手つきで緊急警報音を発する携帯を取り出せば、恐る恐る耳に当てる】

「シューティングスくん、ですね? 今、早めに話が付きましたので。迎えの用意をお願いします……あと、金を入れるトランクを。」

あッ、ハイ!? ハイ!! 速攻で向かいますッ!! っス!! 土岐社長、失礼しやッス!!

【安息の時間は唐突に終わりを告げる。数秒間の静寂の後、凄まじい勢いで車は元来た道を引き返していったのだった】

/お疲れ様でした!
82 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 21:12:13.64 ID:vyoYemmlo
>>81
あ、あれー……実は急ぎの用でもあったのでしょうか……

【突然速度をあげて走り去っていった男の車を、戸惑いつつ見送る】
【もしそうであれば、悪いことをしてしまった……そう心のなかで謝罪しつつ、店の入り口へと向かう】
【さぁ、今日はどんなジャケットを買おうか──入り口をくぐったときには、彼女の頭は買い物のことでいっぱいになっていた】

//楽しかったです、ありがとうございました!
83 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 21:22:29.47 ID:Q/wlQ8oQO
【ある街の郊外】

【夜の、人気の無い場所を歩く人影が一人】
【白く長い外ハネの髪を膝下程まで伸ばし】
【緑の外套でスッポリと身体を包み】
【そして、その女性の身の丈よりも大きいのでは無いかと思う】
【巨大な、何かを背負った姿は】
【普通であれば、あまり出会いたくない見た目である】

………………寒い……

【…………ただし、なんだかブルブル震えている事に気づかなければ、である】
【一瞬の声色から察するに、女性だと思われるその人物は】
【街灯が照らす道をトコトコと、歩いているのだった】 
84 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 21:54:46.09 ID:vyoYemmlo
>>83
〜〜〜♪

【白い髪をした少女が、寒さをものともせず鼻唄混じりに路地を歩いていた】
【機嫌がいいのは、とても素敵なジャケットを包装不備だとかでお値打ち価格で買えたからである──さらにいうと、浮いたお金で一通り町を散策したのも大きい】
【気づいたときにはすっかり夜、手持ちのお金もそこそこ使ったので家へと向かう帰路の途中であった】

〜〜〜♪……?

【上機嫌の彼女だったが、通行人がいるのに気づき鼻唄をやめ……通行人の見た目の異常さに気づく】
【まずその長い髪と大きな荷物が目をひくが、そう観察しているうちに彼女がやけに震えているのが分かった】
【もうすぐ春というこの時期に、外套も着てのあの震え様は一番目立たないながら一番違和感を覚える要素であった】
【上機嫌の時ほど、他人に気を回したくなるもの──ふと気づくと、その彼女に声をかけていた】

あの……大丈夫ですか?
随分と、寒そうですけど

//まだいらしたら……
85 :月彗 ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/08(日) 21:57:37.77 ID:DRup5nugo
【橋の上】

【両岸を桃の木が咲き乱れる川沿いに立つ、古めかしい中華様の楼。吊された赤い燈籠には火が灯り、静かに揺れている】
【その傍、川に掛けられた木造の橋からは、見事な桃の花と楼閣とが一望出来た。その場所に、一人の若い男がいた】

【肩口で切り揃えた白い髪に、青藍色の燐光を零す漆黒の彼岸花を挿し、切れ長の双眸は葡萄色】
【白地に紫の蝶が舞う和服を纏い、浅葱色の帯には涼しげな蜻蛉玉の帯飾りが揺れている】

……戦いから離れて、こないに穏やかに過ごす日が来るとは、夢にも思わんかったけれど。
此れは此れで、退屈なんよなぁ……嗚呼、つまらん。あの阿呆の脳味噌でも弄ったろか、どないしよか。

【物騒な独り言を呟きつ、男は茫洋と桃に飾られる楼閣を眺めていた。並ぶ店々からの喧騒も、まるで知らぬと言うように】
【川の両岸には、この壮観を逃すまいとばかりに、食事処や飲み屋が立ち並んでおり。ちょっとした祭り騒ぎのようでもあった】
86 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 22:11:38.31 ID:Q/wlQ8oQO

>>83

……ん

【とことこと、歩いていた彼女だが】
【不意に掛けられた言葉に立ち止まり】
【目元が隠れているものの、その方に顔を向ける】
【そちらを見ると、自身と同じ白髪をした人物が一人】

……んー

【がちゃりと、背負った物体】
【良く見れば、何か機械のように見えなくもないそれを揺らして】
【口は開かず、なんだか外套の内側で身振り手振りをしていたが】

……大丈夫……多分

【少しして、ぽつりと呟いた】
【呟いて、くしゃみを一つしたりする】
【口ではこう言う物の、傍目からはやはり寒そうに見えるだろう】


/おりますよ、お願いしますー!
87 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 22:18:43.00 ID:Q/wlQ8oQO
/しまった、>>84でした……すみません…
88 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 22:26:30.20 ID:vyoYemmlo
>>86
……(くしゃみしながら言われてもなぁ……)

【説得力皆無な女性の返答に、心のなかでそうぼやく】
【まぁ、知らない人に突然あんな声かけをされたらそうもなるだろう……気を取り直して、少女は辺りを見渡すと】

ちょっと、待っててください

【そういって目についた自販機へ走りお金を投入、ちょっと考えて一番癖がなさそうな緑茶と、ついでに自分用のココアを買う】
【お人好しにもほどがあるが、ひとたび声をかけた以上はいそうですかで立ち去るわけにもいかず、半分意地のようなものだ】
【あぶく銭をいつまでも持っていてもしょうがない──そう自分を正当化して、女性に緑茶を差し出す】

えっと、よければどうぞ

【気恥ずかしさもあって少し顔が赤くなってる少女】
【断るも受けとるも、それは女性の自由だ】
89 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 22:44:37.39 ID:Q/wlQ8oQO

>>87

【今しがた話しかけて来た人物が】
【少し離れた自販機から買ってきた緑茶をじっとみる】
【ついでに、相手の顔もみて】

……ん…ありがとう……ございます…

【これまた少し、時間を置いた後に】
【ゆっくりと、外套越しに手を伸ばして受けとると】

…温かい……ん…

【少しの間、暖かさを確かめるようにさわった後】
【ゆっくりと、グリッと開けて一口】
【おかげで幾分かは震えは止まり】
【緩慢な、というより慎重そうに蓋を閉めた】

……感謝…嬉しい……です…

【そうして、ぺこりと彼女に向かってお礼をするのだった】
90 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 23:00:17.06 ID:vyoYemmlo
>>89
ふぅ……どういたしまして、です

【そう一息ついて、自分もココアを一口含む】
【ここで受け取ってもらえなかったらものすごくカッコ悪い──そうなるのを避けれてよかったと同時に、感謝の言葉がココアのものとは違う暖かみを彼女に与えてくれた】

それにしても、随分とかさばる感じの荷物ですね……何かの機械かなんかですか?

【黙って飲んでるのも気まずいので、震えの次に気になっていたことを聞いてみる】
【ガチャリという音で、そんな見当をつけてはみたが──正直、当たる気はしていない】
91 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/08(日) 23:17:46.18 ID:Q/wlQ8oQO

>>90

……知りたい?

【ゆっくりと、暖かみを感じるようにお茶を飲む彼女だったが】
【恩人とも言える相手の言葉に、少し考えて】
【そのまま、じっと相手を見詰めて】

……弓……機械の、弓

【外套の下で、また身振り手振りをしながらもぽつりぽつりと話す】

…よく、見てみる?

【そして、こんな提案を持ちかけた】
【もし、見てみたいと返されたならば】
【良いけど、怖がらないでほしい】
【と、前置きしてから、彼女の為に見せるだろう】
【…外套を、開きながら】
92 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/08(日) 23:33:54.14 ID:vyoYemmlo
>>91
弓……それも、機械仕掛けのですか

【弓という言葉に、心を動かされる】
【少女自身も能力で弓を運用することがある──その理由は、なんとなく好きだから】
【少女にとってそういった存在である弓、それも機械仕掛けという少女にとっておおよそ知らない種類のもので構成されているとなると、気になるのも当然であろう】

見せてもいい、ということであれば……見てみたいです

【そう、好奇心を湛えた眼でみつめながら返答する】
93 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/08(日) 23:42:36.54 ID:3hHqt/Pjo
【地の国『アズテリオス』―のどっかの飯屋】

【首都で起きた事件から一日。全ての人員はここアズテリオスへ避難した】
【多くの負傷者が病院へ担ぎ込まれ、殆どの人間が寝ずに不安な夜を過ごしたことだろう】

【うってかわって此処は司令部や病院にほど近い街にある一件の料理店。この街も地震の被害が】
【無かったわけではないがこの店は店主のみなぎるバイタリティでいつもの通りどころか夜通し営業していた】
【代わる代わる兵士たちが訪れて貸切状態になっている。特にあの現場に居たと言うものは優先的に座らせてくれた】
【中華の店構えだがメニューは店主のバイタリティと同じぐらい多種多様で和食からビーフストロガノフまで載っている】

【店の奥のテーブルに長い黒髪の女が1人。ミリパンにブーツでボロボロになった革のコートを羽織っていた】
【全身の至る所に包帯が巻かれている。彼女はあの現場に最後まで残っていたその1人だった。撤退して】
【すぐに治療を受け、一晩眠り、司令部に報告と皮肉を言いに出向いた。幸運にも比較的軽傷だった】

【それからこの店へ出向き、レバニラ炒め(大盛)とジャンバラヤ(大盛)、ビール(大ジョッキ)に食らいついていた】
【餃子(大盛)とラーメン(大盛)は既に空になっている。店のテレビでは未だにあの時の映像が繰り返し流されていた】

…何度リプレイしても内容は変わらんだろ

【リモコンがあればチャンネルを変えたかったが、生憎その権利は無く変えたとて何処も同じようなものだった】
94 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/08(日) 23:52:27.29 ID:Q/wlQ8oQO

>>92

……ん……
……驚かないで…ほしい……
…何も…しないから……

【また、二つ三つ程ゴソゴソと外套の内側で身振り手振りをするが、当然これでは伝えられるわけもなく】
【ぽつり、ぽつりと呟いた後に少し離れた】

……ん

【そうして、彼女の外套がほどけて】
【露になるのは、どうみても薄着の、黒いワンピース一枚】
【そして、明らかに重量がある背中の機械弓を、なんとも無いように】
【片手で、持ち上げながら前に持ってくる】
【それは、しかし弓と言うよりは巨大な銀の盾に見えるが】

……今は、斧形態……
…………だけど

【おもむろに、何かを操作するように動かすと】
【ガキン、ガキンという、重厚な音が鳴り響いて】
【みるみるうちに、真ん中から別れて】
【全体を装甲で固めたような、むしろ弓と言われなければ解らないような】
【巨大な銀の機械弓が、出来上がった】

……弓には……なかなか見えないけど、ね
……むしろ、固定式の……大型の弩弓、かも

【そして、どうみても普通は持つことさえ不可能だと思われる獲物を片手で持つ彼女の両腕は】
【黒く、鈍い光沢を放つ、身体にはアンバランスな大きさの異形の爪であった】
95 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/09(月) 00:12:17.23 ID:Bg6aD71VO

【公園】

【夜も更け誰もいない筈のその場所に立つ人影が一つ】

【一つに纏めたハニーブロンドのセミロングヘア】
【黒と水色のボーダーのシャツの上に羽織った赤紫色のパーカー】
【黒地に水色のラインが入ったパンツに青のスニーカー】
【如何にも「運動してます」といった出で立ちの十五歳前後の女の子】

【少し伸びをすると傍らからミネラルウォーターのペットボトルを取り出して一口飲む】

……一応走ってはみたけど……うーん? 
【なかなか“掴めない”なあ、とぼやく様子からすると何やら鍛錬でもしているようで】

【そんな少女の足元を転がっていく新聞が一つ】

……そういえばあの“事件”……まだあのまま進展ないんだっけ? 
【少女が呟き、思い起こすのは一つの事件。地の国に六罪王が一人が現れ、破壊し、最後にはUTのリーダー・セリーナ・ザ・キッドを連れ去ったというもので】
【少女は先日、久々に会った憧れの人物から「彼女を捜すのを手伝っては貰えないか」と頼まれていた】
【彼女を捜す為に奔走しているであろうあの夜色】
【あの人は事件を知るだろうか、と少女は思考を巡らせ】

……しかし……UTのリーダー、かー……
【ぽそりと一言。その瞬間脳裏に浮かんできたのは以前会った白い少女で】
【しかも「これだからUTは……」と無表情ながらも何処か馬鹿にしたような声色で言っている様で】

…………黙れや見た目真っ白中身性悪な教会のアンドロイドが……
【物凄く低い声でボソリと呟きミネラルウォーターのボトルを握り締めれば忽ちそれが凍りつき辺りには凍えそうな程に冷たい冷気と殺気が漂い】

……もう良いよね? これ流石にぶっ潰して良いよね? うん、そうだぶっ潰そうそうしようそれがあの人達の為だ、うん……
【少女はすわった目で呪詛の様にブツブツと呟く】



96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/09(月) 00:12:32.21 ID:uSoYPrxV0

>>21

【先の疑問に答える言葉。同じくアーグの配下にあたる水を操る者――ロース、といったか。彼女から聞いたという事実が、肯定して】
【「そう」、とだけ答えて雷の能力者――――ブリッツの死についての会話を終える。また僅か、瞳の奥で揺れるものはあったが】
【自分のなかでその質を変えれば、鞘に仕舞う様に“事実”として覚える。 】
【なんだか、この女(ひと)には誰かの憂いや苦悩だとかは似合わない様な気がしたのも、その一因ではあったのだろうけれど】

【さて、酒場らしい一幕。自分が注文したノンアルコールの一杯を退かされれば怪訝そうな顔―――所作からその意図された所を察すれば、“怪訝”は“不機嫌”に移り変わって】
【けれど事実そうしようとしているのだから、その変化の正体に気付けない訳もなく。】
【だからこそ、少女はまたからかわれて意地を張る。……そんなだから、また反応してしまうのだろうけれど。 】

……扱いやすいって思ってるでしょ? ……飲めない、なんてことはないけれど、……逃げるのが嫌いなだけで、貴女の計画に乗るんじゃないからね。

【――――――こくっ、】

―――……けほっ、……はぁ……う、ん?、……――――――。……はふ。
ま、まぁ……思ったより普通だったわね。うん、飲める。……ふふっ、考えてみればそれも当然かしら。
“機関”やアーグと戦えるのに、一杯飲むことの方が難しいなんてある訳ないもの。

【しぐさには品性を保ちながらも一息にごく、と多く呷って。小さくむせれば息を吐き。上気した頬、理知的な印象から微睡んだ様に丸みを帯びてみえる眦、】
【もう酔いが回ったのか、なんて言葉を向けたなら、「酔ってない」や「うるさい」と慎ましやかな声に感情を覗かせながら抵抗するだろう】
【それだってカオに赤みが差したままなのだから、分かりやすいといえば分かり易くて。少しだけ中身の残った杯を置けば、小さな吐息をそっとまたひとつ―――……疲れ、だとかは見えないか。子供っぽい音色ではあって】

【酔いが回るのは早いけれど、覚めるのもまた早く。話題が「修道女のこと」に移れば、真剣な橡色】

【……「害を為す存在」と幾度となく戦って。その度に、流されてきた血と痛み】
【それが心であるのか体であるのかも、今の少女には分からなくて。ただ、そこに込められたもの―――伝わるものは、きっとあった】


貴女は、とても強いのね。……それに、とてもキレイだと思った。

創られたとしても、“そう意図されたから”戦うのでも。
それが貴女が生まれた理由でも――……それで誰かが少しでも幸せになれることを望んだなら、その心が、あなたが本当に選んだことなんだと思う。

……そういうところが目に映って、スラウロットであなたが目に留まったのかな。
自分で望んで選びとって、そんなにも笑顔でいられる強さは……私が、憧れた強さのひとつだったから。


だけどもしも、そう在れる強さに疲れた時は。……少しだけ、休んでみてもいいと思うの。
“良い事”がたくさんある様にと戦った人が、同じだけ“良い事”を受け取れないなんて公平じゃない。好きに過ごせるなら、それが一番いい―――

なんて、出逢ったばかりで言ってみても変かもしれないけれど。そう思ったのは、本当。


【過去のことなど分からないし、現在のことだって聴いたことより沢山を識れる訳ではなく、】

【だから、知りたいと思ったのかもしれない。笑顔でいられる強さ、「血を浴びる」との言葉の真意―――もしも隠した思いがあるなら、とも】
【「生意気だった?」なんて似合わないおどけ方をしてみれば、その響きの“理由”となるであろう言葉で続ける。……ごく個人的な、意志と感情(おもい)。】
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/09(月) 00:13:14.82 ID:uSoYPrxV0
>>21

……私の方は、もう少し個人的なものになるのかな。

誰かが軋めば軋むと知っているから、死ねば、その不在で誰かか私がどうしようもなく“変えたい”と思う悲しさが生まれるって知っているから。
躊躇うことなく。何処までも冷たい生き方を選び取りながら、 “誰かが苦しむ” 結末を変えるために剣を執れる――――

それが私の答え。……それも、「強さ」としては私一人のものじゃないのかもね。

もしかしたら、みんな“少しだけ良い未来”を望んでるのかもしれない。


【――――「私は、少しだけ欲ばりみたいだけど」。そう微かに笑って酒場を見渡せば、眠っている少しばかりの人々を瞳は楽しげに映した】
【知らないけれど、それはそれぞれにある “違った” 生き方で。……もしも知ってしまったとしたら、たぶんもっと望みたくなるのだから否応もない】

【伝えるにはあまりに言葉が足りなくて、また血を浴びようとする修道女の生き方をどうこうしようと試みる事は出来ず。“強さ”、そして戦おうとする意志でどこか優しい日々を望んでいる―――】

【“背負う”生き方が強さを得たのは、それが彼女自身の望みだったからなのかも知れない。こんな風に、言葉を交わすことも出来る生き方―――そして】
【“協力”、“共闘”―――――戦う道は違うけれど、戦う相手は同じだったから。そうして、自分以外の楽しさをもう少し見てみたくなったのだろう】

【このまま、もっと知りあってみるのもいい。自然と話が膨らむことだって当然あるのかもしれないし】
【そして情報交換といった目的を通じて、お互いの“戦い方”の助けになるのも――――それは、それで快く過ごせる時間となるだろうか】
【何れ、自由な人の自由な思い方にこの先を任せて。少女は、修道女と過ごせるひとときを楽しむことに決めた様だった】
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/09(月) 00:17:01.52 ID:uSoYPrxV0
/>>96

【だから、知りたいと思ったのかもしれない。笑顔でいられる強さ、「血を浴びる」との言葉の真意―――もしも隠した思いがあるなら、とも】


【だから、知りたいと思ったのかもしれない。笑顔でいられる強さ、そこにある「血を浴びる」との言葉の真意―――もしも隠した思いがあるなら、とも】

…でお願いしますっ。結局こんな時間になって申し訳なくっ…orz…!
99 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 00:30:00.68 ID:YTYHrfREo
>>94
お、おおぉー……なんというか、想像してたよりずっともすごいです
なんというか、無茶苦茶強そう……

【その迫力に圧倒されながらも、彼女が見せた強大な機械弓を見て思った感想を紡ぐ】
【その弓から矢を射出すれば、いったいどれ程の破壊力を産み出すのだろうか──世間一般的な普通の弓しか扱わない彼女には、想像もつかない】
【そんな強大な機械弓もそうだが、それ以上に目をひくのはそれを支える彼女の腕である】
【これほどの弓を支え、恐らくは自在に操るその腕は少女の腕力とはきっと比べ物にならないのだろう──少女では弓に押し潰されるのが関の山だ】
【そして、もう一つ目をひくのが──】

って、外套の下そんなに薄着だったんですか!?

【──季節を無視した圧倒的薄着であった】

そりゃその格好では寒いでしょうよ……見せてくれてありがとうございます、でも私は満足できたので外套を着てください
また体が冷えてはいけませんので

【せっかく緑茶で温めたのがパーになっては大変だと、女性に急かす】
100 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/09(月) 00:33:11.81 ID:FW/2QaUuo
>>95
【夜の闇を、獣が駆ける───真っ白な雪か白風かと見紛うような毛色と、その内に強靭にしてしなやかな筋肉を隠し持つ肢体】
【激しく呼吸を繰り返しながら、首には煌びやかな首輪を巻いて、白き獣は少女に向かい駆けていく】
【───獣っていうか、犬(サモエド)だけど】

【兎にも角にも、間抜けな程に気の抜ける顔付きをした真っ白なサモエド犬が、明らかに危険な雰囲気を知ってか知らずか少女に駆け寄ってきた】
【それに対して少女がどうするかは自由だが、何も無ければ少女の近くに寄って犬はお座りをするだろう。よく見れば首輪にリードが付いているが…】

───おーい!ちょっと待てやお前、転んじまったじゃねーか!
……っておい!そこのお前!そいつ捕まえといてくれー!

【そして、少し遅れてもう一人、声を挙げながら走ってくる白い姿、どうやら飼い主のようだ】
【サモエド犬に負けず劣らずの真っ白な高級スーツに身を包み、黄金の髪とメガネを掛けた蒼い眼の男】
【ぜいぜい息を切らしながら、少女の方へと犬を追ってヘロヘロと走ってくる】
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/09(月) 00:37:23.85 ID:4IoGo4Fn0
>>96>>97
「ボクは常に休んで常に本気さ。――――分別が付いてないって言われればその通り
だけれど其れがボクの生き方だ。何で生まれたのか何で戦うのかなんて考えるよりも、行動してた方が気楽だしね

――――……ま、つまりはそんな所。キミにそうして褒められる程高尚でも無いさ」

【笑いながら酒に口を付けて。言葉を紡いでいる最中に、懐から取りだした水晶】
【何やら文字が浮かんで見えるが……読解するには、少しだけ距離が遠いか。それでも、めんどくさそうに溜息を吐いた事から好ましい事でも無いのだと知れるが】
【何であろうと、水晶を懐に再度しまい込んで】


「ふうん――――冷たく見えるけど、意外と優しい性格でお節介な訳だ
……強さだとかそんな事に正解は無いんだから、キミのだって……いや、ボクよりもキミの方が其れらしいのかな

教会だとかに属してない分、視野だって広がりそうだしねぇ……」

【少女の抱える強さ。其れに対する言葉は、そんな感情こそが正しいのかもしれない、なんて】
【教会といった組織に属していれば、自然と視野だって狭まってくるもの。――――この女は、それがある様にも見えないが】
【追加で酒を頼んだならば、少しばかり身を乗り出すようにする事だろう。真剣、とは遠いけれど――――何かを語ろうとしている事は明らかで】


「さ、て……ボクとしては色々と話しておきたいけど、教会側はそうはいかないみたいだ
――――なんて言ったら誤解されちゃうかな?正確には、教会から協力要請が来たから少ししたら行かなきゃいけないけど
折角こうして会ったんだ。目的だって今の所は同じだろうし……良かったら、ボクの知ってる範囲で色々と教えておくよ
時間は……一時間も無いかもしれないけどね。アーグの事でも島の事でも――――ボクが知ってる範囲では、ね」

【詰まりは、教会へ戻る前に何か聞きたい事があれば自分の知っている限りでは教える、との事】
【先程の話からして、ある程度は情報を得ているのだろう。島についても、との言葉が示す通りに幅も少しは広く】
【何であれ、知りたい事があるならば問うてみるのも手。尤も、この修道女とて一角しか知らないのだし――――或いは、別の事を問うたとしても言葉は返す筈で】

/宜しくお願いしますですよ!
/そして申し訳無いのですが、4時頃に外出せねばいけなくなったので3時辺りに〆が出来れば幸いです……!
102 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/09(月) 00:42:47.73 ID:jP6k+tR1O

>>99

……魔力?……か何かで、矢を作って射ったり、できる…

【相手が驚く素振りをみせるが、誰が聞いてもないのにちょこんと説明を付けたし】
【続けて、少女の言葉を受けて、思い出したようにくしゃみを一つ】

……ん

【そうしてまた、ガチガチと折り畳んで弓を背負い】
【また少し震えそうな身体を外套でくるむ】
【と、ここで彼女は一つ気づく】

……びっくり、しない……?

【恐る恐る、少しだけ腕を出してみせる】
【彼女としては、この腕のおかげで色々と不自由した身であり】
【外套をスッポリ着ているのも、単純に腕を隠すためだった】
103 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 00:59:04.29 ID:YTYHrfREo
>>102
なるほど、そこだけはちょっと似てるのかも……

【ちょっとだけ自分と同じような方法で運用する部分があって、そこはかとなく親近感を感じたりする】
【だが、この弓に見合う矢を生成するとなると……負担が大きそうだなぁとも少女は思った】

うーん、まぁびっくりしなかったといえば嘘ですけど……そこまでではないですねぇ
能力で見た目が変わったことになってる人も、いないわけではないですし

【少女自身も、能力による自己再生──まぁ、滅多に使うことではないが──なんていう芸当ができる辺り、人外じみてるところがあるからだろうか、はたまた自身に流れる吸血鬼の血筋ゆえか】
【人の身を越えた体というものには、いくらか適正が高かったようだ】
【そんなことよりも、彼女には女性のちぐはぐな格好の方が驚きだったようで】

というか、なんでそんな薄着しかしていないんですか……いくら外套があっても、気温によっては風邪引くじゃすみませんよ?
104 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/09(月) 01:07:37.35 ID:Bg6aD71VO

>>100

【すわった目で呪詛のように呟いている少女。その思考を止めたのは足元に近寄ってくる何かの気配】
【我に返り其方を見れば疾走する白い塊……もといサモエド】
【突然の事にビクリと反応し「は? え? 」などと声を発する彼女の近くに止まりお座りをするそれ。少女は思わず「うぉぉ……」と感嘆の声を上げ】
【遅れて聞こえてくる声に「え、何これまさかナントカキャラバン? 」なんて呟きつつ声の方を見れば】
【追ってくるのは当然朝の某番組の出演者ではなく白いスーツの男で】

…………え? 
【その姿を見て思考停止する少女】
【何故かといえばこの男──】

……あ゛ーーっ!!! 
アンタクリスマスの時の詐欺野郎!!! 
【……以前会った人であって】
【しかも何やら一悶着(?)あった人物らしく】
【ビシッと相手を指差して叫ぶ】

【──そうだ、あのクリスマスの時のマッチ売りの少女である】



105 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/09(月) 01:08:14.06 ID:jP6k+tR1O

>>103

……そう…
……なら……良かった…

【少女の言を受けて、彼女は何となく嬉しくなる】
【こう言う反応をしてくれる相手は、なかなか居ないのだ】

……この間の……大地震…
……それで…家が無くなって……
…………手持ちのお金も、少なくて…

【そして、少女の問いに答える】
【内容は、少しニュースでも見れば分かるような内容で】
【つまる所、彼女は先日の地の国の地震で家とか生活用品とかを失っていたという内容だ】

/伝え忘れてましたが、時間的に辛くなって来ましたら、さっくり締めても大丈夫ですのでー
106 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 01:20:55.02 ID:YTYHrfREo
>>105
あぁー、例のあれですか……それは、大変でしたね

【世俗に敏感な方ではなかったが、それでもあの地震のことは耳に入っていた】
【自身が被害を受けたわけではなくて実感のわかなかった出来事だったが、こうして被害を受けた人間と対面すると、それが現実に起きた事件なのだとまざまざと実感させられる】

……というと、これからの宛はもしかして……?

【女性が、知り合いのところを目指しているとかであれば頑張ってくださいで終わったところだったが……聞かないでいるほうが楽なのであろうが、それでも聞いてしまうあたりお人好しなようだ】

//2時くらいまでが私は目処ですかね……もちろんそちらの都合で切ってくださっても構いません
107 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/09(月) 01:21:02.31 ID:FW/2QaUuo
>>104
……ったく…あんまり人に迷惑かけんなよ、目ェ付けられたら───うお!?

【息を切らしながらようやく犬に追い付くと、曲げた膝に両手を付いて息を整える男】
【そこに不意打ちで大声を上げられた物だから、ビックリして飛び上がり尻餅をつく寸前だ】

いきなりデカイ声出すんじゃ……ってあれ?お前確か…

【ムッとして言い返そうとし、少女の顔を見ると、どうやら見たことある顔付きで、ついでに少女の言葉も助けて思い出した】
【『そういえば───』と、今の今まですっかり忘れていたのを思い出し、首を傾げる犬とは逆に嫌〜な顔】

……い、いやーその…なんつーか……久し振り、だな…うん
生きてたんだ……じゃなくて、あーうん!いやー元気そうでなによりだ!あの時いきなり路地裏に走って行った時はどうしようかと思ったぜ!ホントに!

【取り敢えず冷や汗まじりに笑顔を浮かべ、なんと言うべきか迷いながら誤魔化そうと言葉を紡ぐ】
【あの時罪悪感に苛まれた彼女を止めるどころか放っておいたというのに、白々しい事この上ない】
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/09(月) 01:29:28.64 ID:+o2IBd+S0
>>101

……ふーん。そんな所、か……私が真剣に考えすぎなのかしらね。でも、やっぱり素敵だと思う。
気付いてるかもしれないけど、たぶん見た目より私は頑固なの。

【意図したものじゃなく、自然とそうなる。斯く感ぜられた言葉が届いても、プラスの感情としては変わらない模様で】

(……それに、)

【――――“それに”。】

……敵にすら、“重い”って言われたことまであるくらいだもの。自覚は、してるつもりなんだけれどね……はぁ。
もう少し気楽に振る舞えれば、友達と話をするのだって上手く行くと思うんだけど――

【小さく呻いて軽く額を押えれば、溜め息/やっぱり素敵だな、と頭に浮かんで。少しだけ切実に、大人に求める様にちょっとした吐露】
【いつかの夜、“団長”と呼ばれる女性と交わした言葉は今も覚えている。だから同じ様に振る舞おうとは思わないのだが―――まるで年頃の普通の少女みたいに、“上手く振る舞えない”事を悩む姿があった】
【どうあれ少しすれば話題はドラクレア島のことへ。 】
【「折角会ったんだから」と申し出られれば「ありがとう」と小さな微笑みを浮かべて謝意を述べ】
【ドラクレア島往きの船に乗船したこと、スラウロットの水死者を“白い大群”として率いてアーグが妨害に現われたこと。手短に伝えて、その流れの先に問いを紡ぐだろうか】

……雷龍=\―――分厚い鱗に覆われた蛇体と、雷を操る角を持った四足の東洋龍。
アーグの配下として現われたなかでも、あの龍の力は別格だった。
……もしも支配下にあるのだとしたら、打ち倒すよりも解き放つ方が確実に良い―――……そう思えるくらいには、大きな力のある存在だった。

……だから対策を考えておく必要があるの。“同種”が他に存在するなら、そのことも教えてほしい――――……他の、大きな脅威のことも。

【その際に船上の戦いについて、“特別語るべきこと”を添えて語るだろう。戦場に直接在ったものゆえの言葉】
【水死者を屍鬼として操っていたアーグの術に、“魔を退ける”力が一定の効果を示したこと。一方で雷龍≠ノ対しては、動きを停めるか術を解呪するといった効果がまるで見られなかったこと】
【かの混沌の大司教の術に対して、聖性や祓魔の性質を帯びた力が抑止力として働く可能性。そんな情報を齎しながらも、確信が持てずに手段を捜している様で】

/了解です……!
109 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/09(月) 01:34:12.22 ID:kWRQAKrlO

>>106

……ん……ついてない……

【少女の、大変という言葉に頷く】
【本当についてない、しかも、あれはどうやら『人災』であるというから尚更だと思う】

……ん…一応、目的は……
…………妹……うん、多分、妹?に会えれば…

【そうして次に、彼女の問いに答える】
【思い浮かべるのは、彼女にとっては妹的な存在であり】
【そして、彼女以上に異形にまみれてしまった一人の少女である】
【他にも何人かは、頼れそうな人物は、実はいるのだが】
【そちらには、まだ頼るつもりは無いのてある】
【……ただ、その妹(仮)もまた根無し草の放浪人なので探すのに苦労してはいるのだが】

/了解しましたー
110 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 01:40:25.48 ID:YTYHrfREo
>>109
ですよね、さすがにありますよね……ふぅ

【これで「ない」なんて言われた日にはどうしようかと思っていたが、状況はそこまで悪いものではないようだ】
【もっとも、少女の頭の中では女性の妹はどこかに定住しているものと思い込んでしまってるわけだが】

妹さんのとこまで早く到着できるといいですね、応援しています

【そうして、事実誤認したままに彼女の武運を祈る】
111 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/09(月) 01:51:37.63 ID:kWRQAKrlO

>>110

ん……ありがとう……

【何か、微妙にスレ違ってるとは気づかずに】
【こちらもまたぺこりとお礼をする】
【そして気づけば既にお茶は飲み干しており】
【夜の帳もより深いものへと移っていた】

……そろそろ……いった方が良い……
…………時間も、遅い……お茶、本当にありがとう……

【ここで、彼女は目の前の少女を気遣う】
【寒い夜のなか、結構話し込んでしまった事に気づいたのだ】
【ついでに、なんだかこの辺は怪しい気配がしなくもないので】
【単純に恩人の身を案じて、促した】

……あ……
……私……エクレア・カオス……て名前……だから…

【そして最後に、ここまで話したのに名前を知らないことに気付いて】
【口元だけ、少しニコリと笑いながら、自身の名を告げるのだった】
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/09(月) 01:56:54.29 ID:4IoGo4Fn0
>>108
「そうやって考えるから“重い”なんて言われるんだよ
どうせ一度だけの命なんだからそんな思い詰めて終わるよりも、ボクみたいに気軽に考えて生きてた方が楽しいと思うよ?
――――全部の女の子が明るい訳じゃ無い。キミはキミらしく生きてればそれで良いさ」

【人間ならば何れは尽きる命なのだ。思い悩み生きるのが人間と言う者も居るが――――それだけで終えたならば、果たして本当に悔いの無い人生だったなんて言えるのだろうか】
【其れを言う人物が何ともこんな性格なのだが……或いは、こんな性格だからこそ思う所があるのか】
【兎にも角にも、少女の悩みに対しても軽い調子で答えてしまって】


「ボクが知ってるのは、彼処には3頭の龍が居ることだ。それだって、その内の一頭から直接聞いたんだし――――何より、その島に前々から住んでたみたいだから信用出来る情報じゃ無いかな
キミの言っている龍がその内のどれかは分からないけど……まあ、その時の話からボクが推測する限りはヴィサスって龍かな

――――偶然にもボクもキミと似たような問い掛けをしてね。分かった事は……その龍が敵でも味方でも無いって事。島から出るつもりも無いってさ
島に入る人達に試練を〜だとか何とか言ってたから、多分その関係かな。島に入る事は出来るようになったんだ。襲われなければ襲わないとも言ってたし――――機会があれば話してみると良いよ。そんな悪い感じもしなかったからさ
ダグラスの着てる鎧をあげたのも彼女みたいだし。……あの鎧自体、人間が着たら気が触れるなんて曰く付きらしいけど」

【それは確定の情報では無い。何しろ、この修道女自身がその場に居なかったのだから】
【だから、あくまで“推測”だ。以前ヴィサスと呼ばれる龍と話して得た情報を照らし合わせての事】
【実際の答えを知るには本人等に聞く事しか無いのだが――――ここから先は、其れが正解で在ると仮定して】


「そして、その龍を併せて他に二頭。ダグラスが手懐けようとしても出来なかった暴れん坊の黒い龍と、ずっと寝てたら山の一部になった寝坊助な龍
山の一部になった方は分からないけど、少なくとも暴れん坊な方は面倒らしいよ。実際に会った事が無いから分からないけどさ
人を食うような

――――で、話の続きだけど。アーグには他に二体の手下が居るらしいんだ。風と火だったかな……まあ少なくとも何かの属性である事は確からしいけど
容姿も何も分からない。でも、まあ……アーグの手下って事は碌な事をしないのは確かだ」

【同種、については他の存在の話も交えながら語る事だろう。他の存在、とは】
【少なくとも今分かっている限りのアーグの手下である残りの二人。其処まで話し、他に何かあったかと思案すれば】


「そうそう。あの島についてだけど――――建物だけがある訳じゃ無く、その出来事も再現されてるらしいよ
塔の上から巨大な魔物が降りてきたりする、とかさ。ボクはその時の事は詳しく分からないけど……もしも本当にそうだとしたら、中々厄介な事になりそうだ」

【島についての特徴だ。曾ての建物などがある事は彼女達も知っている事だろう】
【――――だから、それに情報を付け加えた。“出来事も再現している可能性がある”なんて言葉で】
【今思いつく限りの事を大体は話し終えたのだろう。他になにかあるかな、なんて聞けば小首を傾げて】
113 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/09(月) 02:02:15.06 ID:kLkDRS0dO

>>107

【冷や汗混じりに笑顔を浮かべ、何とかかんとか言葉を紡ぐ男とは対照的に少女は物凄く爽やかな笑顔を浮かべ】

あーら、本当にお久し振りですこと! 
残念な事に生きてるしこの通りピンッピンですよ? 
其方こそよくも御無事で
なにせ無料のマッチをあんな高額で売り捌いたんですからねえ、後で価値がない事に気付いた人々にそれはもうボッコボコのタコ殴りにされて顔の原形が分からなくなった上に売り上げは全額没収、尻の毛まで毟りとられた挙げ句豚箱で臭い飯でも食べてるかと思いましたよー♪
まー、しかしあの時はよくも不安と罪悪感を煽っといて放置してくれましたねえ……それでもって「どうしようかと思った」とは大分白々しい……
【ぺらぺらぺらぺらとまるで油でも塗ったかのように言葉を紡ぎ】

……あの時の詐欺られた人々の代弁……軽ーく千発、逝っちゃいます? 
【片方の拳を自分の顔の前に持ってきてニコッと微笑みながら首を傾げる少女】
【その間空気はヒヤァ……と冷たくなっていき】
【何だかもう「あれ、この娘こんなに腹黒かったっけ? 」と突っ込みたくなるレベルである】

114 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 02:06:35.39 ID:YTYHrfREo
>>111
あぁ、もうこんな時間でしたか……
いえいえ、無理矢理押し付けちゃったようなものですし

【女性に言われて、思ったよりも時が過ぎてしまっていたことにはじめて気づく】
【自衛できる自信があるにしても、面倒事は避けた方がいいに決まっている──流石に、そろそろ帰ることにした】

あぁ、そういえば自己紹介まだでしたしね
クローフィ・チャイカと言います。また会うことがあればその時はよろしくお願いします、カオスさん

【これだけ話し込んでおきながら名前も知らなかったというのも、奇妙な話だ……そう思いつつ、こちらも名乗り返す】

暖かくなっていく時期ですが、三寒四温とも言いますし寒さには気を付けてくださいね──それではさようなら、後武運を

【最後に別れと励ましの言葉を残して、少女は自分の帰路へと歩を踏み出した】

//そろそろ限界なので、ちょうどいいですし閉めさせてもらいます……
//遅くまでありがとうございました!
115 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/09(月) 02:18:24.74 ID:kWRQAKrlO

>>114

クローフィ…チャイカ……

【一口、その名前を復唱して】
【しっかりと、覚えておく】

……ん……また……
…貴女も、気を付けて……

【そして彼女は、去っていく彼女を見送った後に】
【エクレアもまた、ゆっくりと歩き始めた】
【不思議と、震えが来ないのは】
【きっと、あの子のお陰だと、考えながら】

/こちらこそ、自分の下手なロールにお付き合い頂いてありがとうございました!
116 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/09(月) 02:21:55.27 ID:FW/2QaUuo
>>113
えーと待て待て落ち着け……いや俺様も悪いと思ったんだぜ?だからその、放っておく訳にもいかないしさ
だから、えーと……そう!一応その分ボランティアなんかもしたり、しなかったり……ゴニョゴニョ…
大体俺様が自警団みたいな無能集団に捕まる訳が───あーいやそうじゃなくてだな、えと、つーか性格変わってない?グレた?俺様のせい?

【最初に会った時とまるで違う、こっちがこの少女の本性なのではないかと疑いたくなる程の気迫に、気圧されるように後退り】
【口から嘘八百を並べ立てて誤魔化そうとするが、どうやら誤魔化し切れる様子もない、どうしよう】

あーほら!そーやってイラつくと健康とか美容に良くないぜ?折角のかわい子ちゃんな顔が台無しだ!
ほら!犬!犬見て!犬撫でて!癒されてみろって!な!だから落ち着け!

【かくなる上は、飼い犬頼み、『こんな時くらい役に立ってくれ』と願いながら、未だにチョコンと座ったままのサモエド犬を指差す】
117 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/09(月) 02:59:57.72 ID:kLkDRS0dO

>>116

ふーん……ボランティア……顔に嘘って描いてあるんだけどなー? 
それに今さり気なーく自警団を馬鹿にした気が…………
【男の言葉にじとりとした目を向ける少女】
【自警団を無能と言い切るその言葉(と全体的に白い容姿)にまた嫌なことを思い出したのかその表情はすぐに笑顔に戻り】

……さー、ボランティアはともかくさっさと千……あ、無理だな、百発逝っちゃいましょうかー
大丈夫ですよ、顔はやりませんし主に腹とか腰ですし軽ーく歪な氷漬けになるだけですし
【千は流石に無理だと判断したのか数は減らしつつそれでもエグいことをサラッと言ってのけ】

……や、別にグレてませんよ? 
……あ、でもこうなった責任は三割くらいですかね貴方は
【……つつも律儀に答える辺り根は良い子……なのだと思いたい】

【そして相手が慌てた様子で犬を見ろと指差せば「誰の所為だと思ってんだか」などとぼやきつつやはり律儀に其方に目をやり】

……くそぅ、ワンちゃんは卑怯だ……
何なのこれ可愛いし……
(だがそれで誤魔化される私ではないわ……! )
【ちょこんと座る犬を見て何やら本音と建て前が逆転している】



118 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/09(月) 03:12:16.06 ID:FW/2QaUuo
>>117
ちょちょちょっと待て!ストップ!顔だけはやめてくれるのは嬉しいけど折角なら殴るの自体をやめて欲しいな!
俺様がやられるとそこら中から仲間が来るとか、悲しむ人がいるとか、ほらなんつーかそういうのがあるとか考えて!?少しは人間らしく躊躇って!

【いくら少女が相手だとしても、殴られるのは嫌だ、しかもあれだけ憎しみが籠っているのなら尚更だ】
【脅し文句とか泣き落としとか思い付く限りの言い訳を連ねるが効果は無いとしか思えない、だが犬に反応しているのは見逃さなかった】
【すかさず懐からテニスボールを取り出すと、ニヤリと笑う】

ほ、ほら!今なら一緒に遊ぶボールもついてるぞ!誰もいない公園で伸び伸びと遊べるぜ!?
ほーら!取って来いホワイトベッセル!

【『今踏みとどまれば犬とボール遊びも出来る!』と謳い文句を実際にデモンストレーション、犬の名前を叫びながらボールを放る】
【犬(ホワイトベッセル)はすぐさまボールを追いかけ、尻尾を振りながらボールを咥えて帰ってくる、マヌケな面して案外お利口である】
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/09(月) 03:22:46.92 ID:gOtBiJI80
/2レスに分けますっ

>>112

【ぐさっ。まっすぐ向けば、端的な言葉は真っ直ぐに刺さって。強さと表裏一体の“弱点”か、直撃したのだから衝撃は大】

【けれどそのまま静かに聞けば、気楽な言葉。……その気楽さが嬉しかった。“大した悩みじゃない”―――そうも感じられる気楽さならば、刺激の後で背を押すのには十分な言葉】
【内容自体も嬉しかったのかも知れないが、そんなことは言葉にせず。“少女として”、少女は、自分の言葉を紡ぐ】

ふふっ、そっか。……私が、私でいればいい、か。
なんだか納得できた。
弱気になってあんな言葉を吐くのは、何より私らしくない――――――……っ、はぁっ!

【こく、と杯の残りを一息に飲み干し、気合いを入れ直したとでも言うべきか。覇気が言葉や瞳に戻る】
【そして調子を取り戻しながら会話を重ねた――――尋ねて、修道女が答えてくれて。尋ねた以上の事が聞ければ、驚きが瞳に浮かびながら、幾つもの思索を生む情報であったことを伝えるか】

【ヴィサスという名。それが、害を為し難い存在であること】
【三匹の龍。水と雷はアーグより今は離され、残る火と風の特化型能力者、】
【何より、“現在”に蘇る記憶たち―――――アーグの言葉の真意が知れれば、脅威はより脅威たるものとしてその意識の内で存在を増していった】
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/09(月) 03:23:23.23 ID:gOtBiJI80
>>112

……そんなことが。私が考えていたよりも、ずっと多くあの集団の“力”となるものは多いのね
あなたが思う通り、あの雷龍≠ヘヴィサスと言う龍で間違いないと思う。アーグの言葉に従っていたけれど、喜んで人を喰べる様には感じなかった。

それにしても、黒い暴れ龍にアーグの配下、蘇るこの世界の記憶≠スち、か――――
……いかにもダグラスが好きそうなお話だわ。物語のなかなら、お話としては楽しめるのでしょうけど。

【激戦を予感する言葉を紡ぎながら、けれどそれに挑むことを恐れる様子はなくて】
【そしてもう一度謝意を述べて、そのお礼とでも言うのだろうか。今度は自分から、新たな話題を切り出すだろう】

……そういえば、ダグラス・マックスウッドが“月”にかなりの拘りを持っていることは知っている?

“折鶴童子”――――美の女神の寵姫とダグラスは言っていたけれど、その女(ひと)を従えて私と戦ったときの言葉が妙に記憶に残っているの―――
……もしかしたら、その“美”をダグラスは求めているのかもしれないって。単なる勘だから、調べる時のひとつの可能性としてだけ覚えておいて。

だけど折鶴童子の“力”や術のことを調べれば、その可能性のひとつは対策できるかもしれない。
……あの島で、蘇るという“記憶”のこともあるし―――これは、あなたの話を聞いてはっきり理解できたんだけれど。
今の本人は穏やかなひとだから……出されない限り、手を出さないでね。

【かの六罪王との交戦経験ならば、恐らくは修道女が少女より多い。故に話題の切り替えと確認程度の意味の質問】
【続けられる言葉にこそ真意はあって。「月」に関わる強大な存在や、六罪王ダグラスが“求め得る”、もしくは“用い得る”同様の脅威についての可能性―――】
【少女の言葉は推測にすぎないが、打てる手は多くあった方がいい、とは事実ではあるのだろう】
【嘗て彼と親交があったと聞く騎士団長あたりに尋ねるのが吉か、書庫や資料を当たってみるか。いずれ嘗てゼン=カイマを救った一人たる彼女ならば、識る術は幾らかある筈】

【そして別れ際「これを」と、ドラクレア島の地図を渡すだろう】
【未知の部分はあるが、島自体を知る修道女に渡すにしても、速やかに探索に移れる程度の役割はあり】

【恐らくそこには、記された地名や関連する出来事、嘗ての“記憶”たちへの対策を可能にする意図もあったのだろう】
【どれだけを必要だと思うかも、不要と切り捨て単なる地図として使うかも受け取り手たる修道女次第。どうあれ、悪い様にはしないなんて信じる様な感情もあって】

【自分は写本を一部手にして、―――それがドラクレア島を離れた目的だったか。どことなく普段の勝気さを感じさせる凛然とした表情で、口を開いて】

私はドラクレア島に戻る事にするわ。
……少しだけど、話せて楽しかった。今度は、あの島で共闘する時になるのかしら? ……それじゃ、その時までまた元気でね。

【何か伝えて置くことがあるならば、これがその機会となるだろうか。特になければ、少女は言葉通りまた旅路に就くのだろう】
【転移ゲートがあるのは水の国、ダグラス・マックスウッドの嘗ての邸宅。ここからはどれだけの距離があったか。……活力を取り戻した彼女には、然程の距離とは思えなかったけれど。】


/3時過ぎになってしまいましたし、お急ぎならば無理しない感じでお願いしますっ。もう〆ですし、明日の夜などでも大丈夫なので……ッ
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/09(月) 03:30:22.48 ID:4IoGo4Fn0
>>119>>120
/今日明日と恐らくパソコンに触れる事が出来ないと思いますので、申し訳無いですがこの後一言二言交わして別れたという事にして頂ければ……!
/すみませんが、この辺りで失礼します……お疲れ様でありましたっ!また機会がありましたら!
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(空) [saga]:2015/03/09(月) 03:40:17.89 ID:gOtBiJI80
>>121
/了解です、お疲れ様でした……ッ!
/……全体的に遅くて本当にごめんなさい、こちらはとても楽しかったのですが……。それでは、二日間ありがとうございましたっ! お疲れ様でした……!
123 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/09(月) 03:48:02.20 ID:kLkDRS0dO

>>118

えー……仲間とか来るの? いるの? 
……まあ私も曲がりなりにも正義目指してる立場だしなー…………五十でどう? 
【どーよ、出血大サービスだよ! とばかりにどや顔をかます少女】
【というか何か酷い事を言った気がするが気のせいだろうか】

【だが興味はすぐに犬へと移る】
【「あ、ボール遊びはいいです見てるだけで癒されるんで」とボールの件はあっさりと切り捨てるもののボールを追いかける犬を見て「あらお利口さん……」などと呟き】

……でもなんだろう……名前が全てを持ってってる気が……
【ホワイト……ベッセル……と小さく口にしながら男の顔を見やる】
【が、ふと気付いたように公園の時計を見ると】

……うわもうこんな時間じゃん!? そろそろ帰らないと宿の女将さんに怒られる!! 
【そう叫ぶないなや慌てて公園の出口へと走り出す】

……今日の所は許してやるけど覚えときなっ! 
じゃーね、シロちゃん! 
【途中一度立ち止まって振り返ると男には三下じみた捨て台詞を吐き、犬にはヒラヒラと手を振り】
【慌ただしく立ち去るのだった】



/もう遅いのでここらで〆させて頂きます
/絡みありがとうございました! 
124 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/09(月) 03:58:43.16 ID:FW/2QaUuo
>>123
……ふぅ…まあよくわからんが、助かったぜ

【次会った時には一体どうなってしまうというのだろうか?とはいえ今この瞬間は命拾いしたようだ】
【ボールを拾って来た飼い犬を撫でながら、公園を出て行く少女の姿を見つめ、一息つく】

……ったく、近頃のガキはこれだから……つーかお前も、いきなりどっか行こうとすんじゃねーよ!迷子になったらどーす……い、いや俺様としちゃどっかに行っちまった方がいっそ気が楽なんだが……
……あ?なんだよ?も一回投げろってか?……しゃーねーなぁ

【取り敢えず、暫くはここいらを散歩コースから外そう───そんな事を考えながら、男は再びボールを放った】

/お疲れ様でしたー!
125 :キリーノ・リカニツカヤ(No.7 Nemesis) ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/09(月) 08:56:47.19 ID:kJ04fQJs0
>>15-17>>18>>23>>62
【―――攻撃と、魔術と、爆発と、そして死と生が混じり合う戦場の中で。】
【Nemesisは全てのエネルギーを使い果たし、その結果身体に過大な負荷を抱えていた。】
【消耗したパワーが、角に使用した能力が、己の肉体を蝕んでいく。全力が尽き、膝を地に着く。】


 (……やり、きった……すくなくとも、これで私の力はゼロ……!!)

 (……もう終わり、これでお終い、なのに……なのにっ!! )

  はぁっ……はぁ、―――くっ、……どうなってんのよ、アンタの"存在"は……!!


【ゲームにおける、バグ。もはやそうとでも表現するしかない、異常なまでの生命力。】
【Nemesisは既に勝負が決したとばかり思っていたのだろう、この状況にはもはや笑うしかない。】
【どうすればいいか―――融合が解けて、彼女の身体が少女へと戻っていき、絶望的な状況の中で―――!】


 (―――!? ま、さか!!)

  ……はんっ……おっそいのよ、このバカ術師共が……う、ぐっ……!


【現れた援軍、攻撃が重なりアインはようやっと、―――光と爆発の中で、撤退していった。】
【ここまでして、数で押してやっと、か。それでも撤退させるのが精一杯。全く、乾いた笑いが込上げる。】
【だが―――それでこそ。Nemesisが標的とするに相応しい。まさに圧倒的な存在感といえる、巨大な力の、大悪党。】


 (―――……命拾い、したわね……くっ……。……ふふっ。)

  いいわ、いいでしょう―――必ず、必ずアンタを葬ってやる……アイン、決着は今度付けましょう。


【融合が解けた事で元に戻ったシルバーフレームのリボルバーをホルスターの中にしまうと】
【Nemesisは仲間の死に対し弔いを捧げる剛太郎に視線を移し、珍しく悲しそうな顔を見せるだろう。】
【そして召喚していた蝶々を手元に呼び寄せると―――自身も彼を弔う様に、小さな火花を天へと昇らせた。】

【舞い上がった火の粉が、彼の者の魂を鎮魂させる様に空を焦がしていく―――】
【そして、逆にリーベと、そしてワザワイの二人―――丁度倒れ伏している彼女と彼に、眼を向けて。】


 (……なんて、無防備な。)


【一瞬、腰のリボルバーに手を掛けようとする。】
【融合の力こそ使えずとも、銃には通常の弾丸が装填されている。】
【今此処で、倒れ伏した彼女等を容赦なく撃ち抜けば―――或いは、面倒な関係を終わらせられるか。】

 
  ……。


【二人に近寄っていき、そして服の中から銃を―――】


 ―――これで、貸し一つよ。


【引き、抜かなかった。代わりに、弾丸を幾つかちりばめて―――"見逃した"という事だけを、その場に記しておき。】


 ……まったく。どこまで甘いのかしらね、アンタも―――……、私も。


【救護班が到着するよりも早く、Nemesisはその場から姿をくらました。】

/遅くなりました、此方も〆レスです。イベントお疲れさまでしたー!
126 :アイン ◆r0cnuegjy. [!nasu_res saga]:2015/03/09(月) 14:45:33.60 ID:4oe9LWsto

【────後日】
【アインによる国立図書館襲撃とその撃退は、国内の報道で大きく取り上げられることとなった】
【二度目の襲撃のときも取り上げられはしたが、国側の敗戦だったため抑え目だった。だが今回は勝利に終わったため、大々的に報じることが可能になったのだ。もっとも禁書は奪取されたままなので、そのあたりは触れられていないが】
【内容としては、アインという魔術師が存在すること、彼が幾度となく各地の図書館を襲撃しては禁書を奪っていること、街に甚大な被害をもたらし市民と警備隊を合わせて五◯◯名以上を殺害したこと、軍隊が撃退したことなどが流れている】
【またそれに伴ってリーベ・エスパス、ワザワイ・エスパスのエスパス姉弟とキリーノ・リカニツカヤという変わった名前の覆面女、そして警備員の生き残りだった剛田剛太郎の名も協力者として讃えられた】
【連日、とまではいかないがTVや新聞で事件そのものや事件のその後が報じられていた────】

【街中の家電製品店にあるTVにも、事件関連の話題が流れていた。その画面の前には茶色の外套に全身を覆った長身の男が立っていた】



 ────いや、流石に今回はしつこかったな。八回も追手を出してきやがった

 それにしても、協力者なんじゃなく、俺を撃退したのはそいつらだってちゃんと報じろよな…………まぁ国家の面子の前じゃ仕方ない、か



【男の口から呆れたような溜息が漏れた】
【街を行く人々はその男にまったく関心をもたなかった。隣で同じくTVを見てる青年でさえ、男を一瞥しただけで何も気がつかなかった】



 さて、と。これで準備はできた
 あとはこの本を使って、奴から奪取した羽根と化物のコアを解析するだけだな

 全く、同乗した連中は何を考えているのやら。事前準備なしで倒せるほど、あのジジイは甘くないと思うがな────



【男の左手には分厚い本があった。皮表紙に荘厳な装飾、古さと共に禍々しい雰囲気を放つ本だ】
【男が店から離れる。その先には水の国の国境と、ドラクレア島が待っていた】
【最後にアインという魔術師の顔が映し出されて、報道番組は別の事件を取り上げ始めた】


//後日談的なあれです
//これでイベントは終了です。参加者の皆様、ありがとうございました
127 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 16:38:16.97 ID:t6JpeiBnO
【路地裏】


ふっ、ふっ、── 。


【大剣背負うジャージ姿というのはなんとも特徴的──】
【そもそも路地裏をランニングコースに選んでいる時点で不信感はマックスではあるが】
【胸元にある自警団の紋章がそれをうやむやにしていた。】

【──さて、中肉中背だった躯も筋トレの成果か徐々に着痩せし細く見える。】
【汗をたらたら流して辺りを見渡す。トレーニングとパトロールを兼ねているようだ──】


──のわっ!


【──足をもつれさせて思い切り顔から転んだ。】
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/09(月) 18:36:18.38 ID:PrAUzCCBo
【魔界近くの泉――】

「よッ、と」

【そこから何かが現れた】 【泉の精? そんな可愛い者ではない、"闇"だった】
【真っ黒なそれは"生命と変化の、混沌の魔翌力"で出来ていて――泉のほとりで形を成す】

【それは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

「俺様もいィい加ァ減動かねェとな……最近は準備ばァっかでテェェロれねェかァら暴れ足ァりねェ」
「うゥむ、どォォーーーするか……」

【水面を見ながら一人考えるその者、少なくとも正義の存在ではなさそうだが……】
129 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 19:21:10.18 ID:YTYHrfREo
>>127
ふぁー……うぅ、もうちょっと寝とくべきでしたか……

【日差しもさしてもうスッキリ目覚めてもいい頃合いだというのに、どうしても欠伸が出てしまう】
【昨日は少し夜遊びが過ぎた……次からは少し自重すべきかなどと思いつつ通りを歩いているのは日傘をさした白髪少女】
【まだ眠気が抜けきっていない頭で通りを歩いていると、路地の方からゴンと痛そうな音が聞こえてくる】

んぅ……?あぁ、これは痛そうに……

【何があったのだろうと顔を向けてみると、数日前に会った大剣持ちの男が盛大にスッ転んでるのが見えた】

もしもーし、大丈夫ですか?

【放っておくのも忍びないと、声をかけてみる】
130 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 19:35:59.09 ID:r82mncliO
>>129


──だ、大丈夫です…。


【おお、まさか路地裏で親切にしてもらえるとは思わなかった。】
【躯をゆっくりと起こせば、そちらの方へ視線を向けて上記。】
【額に擦り傷を作り血を滲ますものの、自分ではそれに気づいていないようだ。】
131 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 20:01:50.87 ID:YTYHrfREo
>>130
それはよかった──あ、でも無傷とはいかなかったみたいですねぇ……

【額の傷に気づくと、ジャケットのポケットを探ってハンカチを取りだす】

これで軽く拭っておいたほうがいいですよ、あとで化膿とかしたら大変ですし

【あのときと同じように、優しく男に接する少女】
【元からそういう気質なのだ】
132 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/09(月) 20:08:03.93 ID:vv5Fw73JO

【廃墟】
【ある街の、郊外にある廃墟】
【普段は良くない輩が集う溜まり場となっているのだが】
【本日は、少し様子が違った】

………………ん…

【辺りは騒然と散らかる中で】
【膝下まで伸びる外ハネの長く、更に前髪も目元どころか肩口まで伸びた白髪、また、時期外れの黒いワンピースの上から緑の外套を羽織った女性の姿があった】
【……しかし、その女性の両腕は黒い甲殻を持った、身体にはアンバランスな大きな爪と化しており】
【その手には、女性の身長より有るのでは無いかという巨大な銀の機械弓があった】

……これくらいで…………いいかな…

【女性――エクレア・カオスは、簡単に言えばこの廃墟を溜まり場にする不良の排除という依頼で来ていた】
【排除と言っても、近隣の住民が不安だからどうにかしてくれ、という程度の物であり】
【路銀が心もとないエクレアが、それを引き受けたという話だ】

……行こう…

【そして、今しがた不良達を適当に追い払った彼女は、入り口へと戻り出ようとする】
【こう言う場所には、あまり長居はしない方が得策であるからだ】
【巡回に来る人間だったり、良からぬ人間だったり、色々居たりするからだが……】
133 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 20:15:39.99 ID:3823ENn+O
>>131


どうもッス。化膿…?──……あらら、


【渡されたハンカチを受け取り──先述の通り額の傷には気づいていないため、】
【汗を拭く要領で額をちょんちょん。血がべたり。】
【それを目の前に持ってくれば、あちゃーというような表情に。】


…洗って返します。──それより、こんな路地裏にいたら危ないんでさっさと出ましょう。


【青年には戦う力があるが、青年から見て少女は(失礼ではあるが)か弱い小市民の一人のため】
【チャイカの手を引いて路地裏から出ようとするが──】
【日の当たる場所よりも、路地裏の方がチャイカにとっては都合がよいかもしれない。】
134 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/09(月) 20:40:34.29 ID:6YF+ov+DO
【街中──オープンカフェ】

【冬の終わり。比較的暖かかったこの日は、通りにでているカフェの席で食事をとる客もいる】
【夜色の長髪をしたその少女も、暖かさに誘われたのか。今日は、外に設置されている席に座っているようだった】


──ベクター。ベクター・ザ・"フォビドゥン"……か……


『俺様の名前は、"ベクター"ッ!!』『絶望感、ハンパねーだろ?』
『────"クリムゾン"』『伝説の化け物の、再来だ』


【かち、かち、かち。夜色の少女は、手元のPC画面を見ながらそう呟いた】
【かち。端末を弄り、動画を再生する。聞こえた音声は、先日地の国で起きた「大災害」のワンシーンだ】
【かち、かち、かち。動画の再生と停止を、繰り返す】
【画面に映されていくのは、「大災害」での戦いの様子。ニュースや動画サイトにあった戦闘中の動画を、かき集めでもしたのだろう】
【──かち。再生を止める。ぐぐ、と少女はのびをして、ため息をつく】


……強いな。この間のアインとかいう魔術師だって、こいつに敵うかどうか──
でも……セリーナを──セリーナ・ザ・"キッド"を助けるためには、こいつが壁になる
──人がいる。何人も。……協力しあい、共に戦える、人が


【「UTに、SCARLET、か──」そう呟き、少女は街行く人々に視線を移した】
【夜色の長髪に夜色の瞳──「地の国大災害」のニュースに隠れていたかもはしれないが】
【この少女は、つい先日「国立図書館襲撃事件」の犯人を退けた「協力者」として報道されている少女でもあった】
135 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 20:59:07.02 ID:YTYHrfREo
>>133
いえ、別に大丈夫ですよーそうなるのはわかってて貸したんですし

【その辺の無頓着さ加減は果たしてどうなのだろうかと思われかねない発言である】

あぁ、たしかにそうですね……というか、あなたはなんでこんなところに?

【手をひかれて通りに出つつ、青年に尋ねる】
【別段路地の方がいいという素振りはない、どうせ日傘はあるのだし大差はなかった】
136 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 21:19:57.55 ID:3823ENn+O
>>135


──自警団としてのパトロールとランニングをかねてましてね。


【自前のポカリスエットを取り出せばごくごく。】
【依然として大剣はその背中にあるため、筋力トレーニングも兼ねているのだろう。】


…じゃなくて!、 わかってる思うけど、路地裏にはあんまり踏み込まない方がいいですよ! 襲われますよ!


【一つ咳払いをすればもっともらしい注意を。】
【路地裏で無防備に転んだ男には言われたくない台詞ではあるが】
137 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/09(月) 21:30:07.51 ID:tIsvKAXHo
>>93で再募集してみます
138 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 21:32:31.18 ID:gN9w73fjo
>>135
/夕飯なんで返事おくれます
139 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 21:33:22.41 ID:YTYHrfREo
>>136
あぁー、なるほど……お勤め、ご苦労様です

【そういえば、この青年は自警団の人間だったと思い出す】
【そうして合点がいき、一般市民としての労いをする】

あはは、すいません……理由がなければ避けてはいるんですけどねー
変な物音がしたので、つい

【あまり反省してなさそうな感じで、クローフィは答える】
【どうせチンピラ程度なら、絡まれてもなんとかなるし──程度に思っているのでは、仕方のないことだろう】
【なかなか世の中舐めている】

いつもこうしてランニングして、その上公園で素振りまでしているんですか?

【あまりお説教を受け続けるつもりもないので、いつかのように話題を変えにかかる】
140 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 21:33:34.99 ID:YTYHrfREo
>>138
//ごゆっくりー
141 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 21:58:22.37 ID:gN9w73fjo
>>139


──なるほど…。


【変な音、つまり自分が転んだ音か。】
【とはいえ意味深な音が危険地帯から鳴ったら尚のこと立ち入ってはいけない気がするが…。】
【青年は納得してしまった。】


──ええ、そりゃ勿論。強くなりたいッスからね 。筋力をつければ手っ取り早く強くなれますよ。


【能力はあれど身体能力は一般人とかわらない。】
【路地裏の外に出れば日差しあび伸びして】


/ただいまです!
142 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 22:16:39.07 ID:YTYHrfREo
>>141
【とりあえず納得してくれたようでほっと一息つく】
【なんというか、自警団にしては厳しさが足りないような気もするが……それもまた彼の長所なのかもしれないと思い直したり】
【というか、わざわざ指摘してお説教が再開したりしたら嫌なだけだが】

強くなりたい、ですか……なるほどなぁ

【そこまでして何かをしようという目的のある生き方は、羨ましいと思わなくもない】
【先日の邂逅では青春という言葉を使ったが──そういうひたむきな生き方というのは、今の少女にはないものだった】

最終的には、その剣を楽々操れるくらいが目標ですか?
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/09(月) 22:23:53.71 ID:SwZoEqCBo

【路地裏】


【──そこはまさに、死の坩堝だった】

【この近くを縄張りにする不良グループ「だった」モノ達が、名状しがたき形状で転がっている】
【飛んでいるのが首と分かれば、まだマシな方だろう。ある者は擦り潰されるように、或いは、破裂するように】
【確かなのは、それが辛うじて人の死に様だということと、その中央に立つ──】


……やれやれ。


【すらりとした、女だ。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】
144 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 22:28:55.71 ID:gN9w73fjo
>>142


最終的な目標は何にでも勝てるくらい強くなることッスね。
当面の目標はこの剣を手足のようにつかうことだけど…。


【彼としては自警団としての役目というのは然程重要ではない。】
【寧ろこの勝つことこそが本来の目的である。】
【負けられない自警団の役目を命懸けで拘る、即ち勝ちに直結することだと──】


145 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 22:32:39.51 ID:gN9w73fjo
>>142
すいませんごめんなさい次は風呂で遅れますッ
146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2015/03/09(月) 22:44:11.61 ID:hS4C/YtfO
>>93

あぁ?席がねぇだと?

【料理店の入り口でなにやら男が定員と揉めている】
【黒いローブで顔を隠し両耳には逆十字のピアス、ローブからは深い緑色の髪が溢れている】
【顔は半分程隠れているが隠れていない部分だけ見ても人相が悪いと想像はできる】
【荷物はなく旅行で来た訳ではないと一目で分かる】

大体からしてよぉ、ここで踏ん反り返っている無能な野郎どもが優先されてる訳が解せねぇんだが?何があったか知らねぇがこいつらがもっとちゃんとしてたら被害はもっと少なかったんじゃねぇのかぁ?

【定員の胸倉を掴みながら周囲に聞こえるよう悪態を吐く】
【当然周囲の兵士の反感を買い矢のような視線を幾つも受けるが男は気にしない】

【しばらく周囲を見回して店の奥に多くの料理と空き皿があるのを見つける】
【テーブル席なのに一人しか座って居ないのを男は確かに確認した】

何だ何だ、開いてんじゃねぇか!よくこれで満席とかほざけたなぁ、おい

【定員の胸倉を掴んでいた男の手に力が入る】
【定員が特別などと苦しそうに言うが男は聞く耳を持たず誰かが止めに入るまで力を込めるのをやめないだろう】

/まだ居ますか?
147 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/09(月) 22:46:38.98 ID:vv5Fw73JO

/>>132を取り下げます
148 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 22:55:03.43 ID:YTYHrfREo
>>144
なんにでも、ですかぁ……壮大な目標ですね
達成できるといいですね、応援しています

【実際に達成できるかは少女にはわからないし、恐らくは青年にも確信の持てることではないかもしれない】
【でも、それを目指しての鍛練というのは、中々どうしていいじゃないか】
【そういう風に思って、それを応援という形で表に表すことにした】

でもそのためには、まず何もないとこで転ばない程度の注意力は要るんじゃないですかー?

【でもそれだけでは気恥ずかしかったので、ついでにからかってみることにした】

//まってまーす
149 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/09(月) 22:59:52.23 ID:vv5Fw73JO
>>134

【街中のカフェ】
【なかなかに混雑している店内に、一人の少女が入ってきた】
【150センチ行くか行かないかの背丈でピンクと銀の縦ロール、赤と黒のゴスロリ、隠す気は更々無いちょこんとした角と大きな翼と爬虫類的な尻尾、そして赤と極彩色のオッドアイという属性詰め合わせ少女である】
【対応しに来た店員や、周りの視線はなんのその】
【大きな旅行用のカバンを転がしながら店内を歩く】

どこか空いてます?

【何て聞いてみれば】
【少しだけひきつった声で、相席ならと返事が来て】
【示された方を見れば、女性が一人】

あ、自分で聞きますからぁ

【と店員に断ってから】
【店内を縫うように歩いて、何やらパソコンを見ている女性にむけて】
【相席大丈夫ですか、という風に訪ねるだろう】

/よろしくお願いします!
150 : ◆B7.o2lR7cU [sage]:2015/03/09(月) 23:06:58.69 ID:ij60bQyPo
>>143

(こりゃまあなんと……)

【人間の死体――いやもはや人間と判別するのも難しいが――が散らばる路地裏の様子をこっそり伺いながら、男は一人心の中でため息をついた】
【路地裏から漂う血の匂いにつられてこの路地裏に来たらしい】

(厄介なものに出くわしたようだ)

【なるだけ気配を悟られないように注意を払いつつ、路地裏の惨劇の中心に立つ女を観察する】
【血の赤の中でも目立つ白い肌とプラチナブロンドにも目がひきつけられるが、男が最も驚いたのは】

(あいつも右腕がない……か)

【女の欠損した右腕だった】
【性別から肌の色など何一つ一致するものがないが、右腕が欠損しているという奇妙な一点だけで目の前の女と一致していることに男は少しだけ親近感を抱いた】
【だが、片腕なしで戦うのことが難しいのは男自身がよく知るところ】
【杖を突いていることも確認できることから、女の体が不自由なことは見て取れる】
【その状態で人をあんなに惨殺できるのならよほどの手練れだろう】

(ここは立ち去るのが吉だな)

【早々と結論をつけ、男は立ち去ろうとするが、】

ジャリッ

【何の不幸か、立ち去ろうと一歩踏み出した男の足元には見計らったかのように砂利溜まりが】
【盛大に踏みつけて、大きな音が辺りに鳴り響いた】
【慌てて男は息をひそめて壁に貼りついたが、気づかれるのは必至だろう】

/まだいましたら
151 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 23:11:45.14 ID:gN9w73fjo
>>148


…………………。


【なんだか重箱の隅をつつかれたような感覚。】
【大言壮語をはいといてそこを指摘されればすこし恥ずかしい。】


──違うんだ、こう、ばてばてで足がもつれたからなんだ…。
だからあれは不可抗力、鍛えていけばあんなことにはならなくなる。

──さて、と。これからまたあの公園で素振りを始めるんだけど、君もするかい?


【まさか、連れションならぬ、連れ素振り】


/ ただいま戻りました!
152 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/09(月) 23:12:55.43 ID:6YF+ov+DO
>>149

【「相席、大丈夫ですか」──そんな風に訪ねられ、返事をするために彼女はそちらへを向いた】
【長時間画面を見ていたせいなのか、属性特盛少女を見た夜色の視線は少し疲れていたようであった、が……】


…………。………………。

────う、わ、ぁあぁああ!?
な、な、なんだお前それす、すっごいなその角とかしっぽとか翼とか髪の色とか目の感じとか!!
どどどどーいう趣味だあれかそーいうお年頃なのか!?
しかもっ!しかも旅行カバン! 旅人!? だいぶ旅するには無理のある格好だぞ大丈夫か!
え? 相席だったか? ふ、ふふん! か、かまわないさ一向に!!


【がたん!と大きく椅子をひく少女。だいぶ──その、相当失礼ではあるが、現れた少女を見て動揺しているようだった】
【しかも動揺のあまり、おもいっきりパソコンに手があたる始末。なんか「ばっこん!」みたいな音がしたが大丈夫なのだろうか】


──『俺様の名前は、"ベクター"ッ!!』『俺様の名前』『"ベクター"ッ!!』
『ベクター』『ベク』『ベク』『ベク』『ベ』『べ』『べ』
『ベベベベベベベベベベベベベベベベベベベベベベベベベベ』


【…………あっ。これパソコン壊れたやつや】

/よろしくです!
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/09(月) 23:22:32.77 ID:SwZoEqCBo
>>150

男だな。

足音が怯えている。逃げの姿勢だ。足音のバランスが少し気になるが──同類か?
だからと言って、手加減はしないよ。殺人現場を見られた殺人犯が、目撃者を逃す筈もない。
さぁ、出て来なさい。さもなくば──

【背を向けたまま、女は自白めいた言葉を並べ続ける】
【同類、とは詰まり──足音だけで、男の体の一部が欠損している、と認識したのだろうか】
【──と。途中から、その言葉が笑い混じりになってきて】


……はっはっは。心配しないでくれ、冗談だ。
片手でこれだけの事が出来る人間が居るなら、教えて欲しい物だよ。──いや、不謹慎だな。うん。


【どうやら、犯人ではないらしい。とは言え、この状況で信じろ、と言うのも酷だが】
【髪と袖を揺らしながら、男の隠れた方をゆっくりと向いた彼女は、薄い桃色の唇に稜線を描き、困ったように笑っていた】
154 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/09(月) 23:28:27.71 ID:toJp66xLo

――――はぁ……この、本当にっ……はぁ……胸糞悪いですわね……。

【肩で息をしながら、覚束ない足取りで壁伝いに彼女は歩く】
【ほんの数メートル後ろ、街の死角となる路地裏の曲がり角の先から彼女は這い出てきた】

【普段整えられ、清楚な雰囲気を醸し出す衣服は大いに乱れていた】
【白を基調としたカーディガンとワンピースは破れた……引き裂かれたの様な箇所も見られる】

はぁ……物騒といいますか、節操がない、といいますか……はぁ……。

【ぺたん、とその場で手をついてしまう。体力のない彼女にはこれ以上の”運動”は限界だった】
【彼女は豊満な胸に手を当てて、息を落ち着かせる。大丈夫、問題はない……と、言い聞かせるように】

【白百合の様な長髪は無造作に乱れていた。彼女の疲労をそこから感じ取れるだろうか】
【口の端からは一滴、鮮血が――見れば、身体中のあちこちに痣が見られるだろう】

……思ったより、敵が多いみたい、ですわ……ふぅ。

【両腕の長手袋の指先を口に咥えて、汗ばんだ手を露出させる為に引張り上げて】
【見るからに暴行を受けた後―――だが、彼女の来た道を辿ればそれは果たしてそうなのか】
【曲がり角の先、袋小路には……】
155 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/09(月) 23:29:13.57 ID:YTYHrfREo
>>151
ふふふ、早くそうなれるといいですね?

【青年の慌てっぷりにしてやったり、といった意地の悪い笑みを浮かべる少女】
【優しいだけでは済まない小悪魔っぷりである】

す、素振りですか?うーん……

【そんなものに誘われるとは思ってもいなかったので戸惑いつつも、どうするか悩んでみせる】
【このあと用事があるかといったら、ないので行っても構わない──だが、いって素振りができるかという問題がある】
【以前の邂逅で語ったように、彼女は日射しに弱いので日中は日傘が手放せない──よって、屋内でもないと両腕を使う素振りという行為は不可能という結論に至る】

……そうですね、素振りはちょっと厳しいですけど公園まではご一緒させてもらいましょうか

【だが、公園自体は彼女もこのあといく予定であったのでそこまで一緒にいくことを提案することにした】
156 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/09(月) 23:29:43.77 ID:zTEeROcTO

>>152

おおー、今期最大のリアクション大賞ですにゃーん

【目の前で、それはもう盛大に驚愕する相手の様子は】
【なんだか最近見ないくらいに大仰で、逆に清々しくなるものであった】

世の中は様々なのです
あ、それとお言葉に甘えてお邪魔しますわね

【そしてこちらは何事も無いように、相手の向かい側に座るのだが】

………あー…すみません……と思ってるよ?

【なんだか、最近良く聞く名前を吐き出しながら壊れていくパソコンが有るわけで】
【こればっかりは何だか悪いと考えて謝ってみる】

はぁ…しっかしこんな奴二度と会いたくないですねぇ……

【ただし最後にぼそっと】
【なんだか思わず口にだすのはそんな台詞であった】

157 : ◆B7.o2lR7cU [sage]:2015/03/09(月) 23:35:03.30 ID:ij60bQyPo
>>153

【跳ねる心臓を抑えて男は壁から離れて服に付いたほこりを払う】

(既に存在がばれている以上これ以上取り繕う必要もない。堂々と出るべきだ)

【そう結論づけた男は表向き平静を保ちながら女と対するように路地裏からでた】
【視界一面に赤色が広がるが今はそんなことは気にならない】

冗談とは驚かせないでほしいな。まあ、片手でここまでできる奴なんかそうそういないしその言葉に間違いはないのだろうがね。

【心のうちではすでに目の前の女がこの惨劇の犯人だと決めつけている】
【が、表向きの言葉だけはさも女の言葉を信じているかのように振る舞っておく】

さて、この状態はどうすればいいのかねえ……っと

【呑気な男を装いつつ左手をポケットに突っ込み、中のナイフを掴んで戦闘準備は進めておく】
158 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/09(月) 23:39:37.24 ID:gN9w73fjo
>>155


ンじゃあいきましょうか──


【そういうと公園へ向けて歩き出す──】

【──その日の公園では、一日中へろへろになりながら剣を振り続ける青年と】
【それに時折茶々をいれている女性の姿があったという……。】


/きりがいいのでこの辺で! また絡みましょうね、お疲れさまでした!
159 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/09(月) 23:46:02.61 ID:6YF+ov+DO
>>156

『ベクター』『\ベクター!/』『ベクター』『\ベクター!/』
『ベクター』『\ベクター!/』『ベクター』『\ベクター!/』
『ベク』『ベク』『ベク』『ベク』『\クリムッゾ──ン!/』

あぁあああぁあぁあああぁあああああどうなっているんだぁあああぁあああああ──!!
このパソコンも! お前のっ! なんかっ! 口調もすごいしっ!


【「VE-C-TO-R-は」「どこだ!」重たいサウンドがスピーカーから響く。ショウの始まり──と言わんばかりに暴走するパソコン】
【むしろ少女の手があたったのではなくベクターウィルスでも仕込まれたのではないかと疑ってもいいくらいだ】
【そしてなんとかパソコンを直そうと、ばっしんばっしんと斜め45度からパソコンを殴り始める少女。多分それ逆効果】
【案の定パソコンは更なる暴走を重ね、『ベクベクベクベク』とドレッドヘアーの黒人ボイスでリミックスを続けまくる】
【──結局、途中で諦めたのだろう。少女はパソコン音声をミュートにすることで事なきをえた。えてないけど】


…………。…………ん?

ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、い、い、い、今っ! お前なんて言った!?
もしかすると今日いっちばん大事なことをお前言ったかもしれないぞ!?

────戦ったのか、こいつと、「ベクター」、と……?


【きっとパソコンの中では未だに「地の国大パニック☆〜ベクターリミックス〜」が再生され続けていることだろう】
【だが、音として聞こえてなければ問題ない。今彼女たちの周囲にある音はカフェの雑音とお互いの声くらいだ】
【──先ほどの慌てっぷりとはうってかわり、随分と夜色の少女は、真剣な眼差しをしていた】
160 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/09(月) 23:50:26.94 ID:SwZoEqCBo
>>157


知らないよ、そんなこと。警察にでも届け出れば良いんじゃないのかな。
……言っておくが、事情聴取が面倒だから私は付き合わないよ。今日はシチューの日だ。
トマトスパゲティなら多少は悪い気もするが、この位で私の食欲を妨げられると思わないで欲しいな。

【謎のドヤ顔。──を、この状況で浮かべられることが、彼女の異常性を表象するのかも知れないが】
【殺人犯にしては、多弁、かつ、落ち着きすぎている。かと言って、異常人格者にも見えない】
【何より、返り血を浴びていないのが、彼女の証言を裏付ける証拠となるだろうか】


──左腕に強張りが見えるよ。私は早く帰りたいんだ、か弱い女をかかずらせるのはやめてくれ。

【ナイフを握りしめた彼に向ける笑みは、矢張り、困ったような物だった】
161 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/09(月) 23:50:42.56 ID:FW/2QaUuo
>>154
あーくそ……欲張りすぎたなー…あの時に勝ってる状態で止めときゃ……

【路地裏の中を、一人の男が愚痴を漏らし漏らし歩いて行く。真っ白な高級スーツに撫で付けた金髪とゴールドフレームのメガネが輝く、蒼い眼の男だ】
【男はどうやら賭けに負けたばかりのようで、苛立ちつつもどうしようもなく、『何かいいことないかなあ』とか思いつつも行く当てもなく歩いていた】

ったく……どっかでバカをまた騙して……んお?

【そんな折、目の前の曲がり角から躍り出た彼女。淡い色合いは闇に良く映えて、地面に崩れ落ち息をする姿は危なげに美しい】
【そこに彩りを加えるは赤い鮮血、どうやらただ事ではなさそうだと、そう思えば普通この男見て見ぬ振りをする筈が───】

……お嬢さん、大丈夫ですか?酷い傷だ……兎に角これをどうぞ

【相手が女性であるなら話は別と、駆け寄り声を掛ければポケットからハンカチを取り出し差し出すだろう】

(っしゃあ!!なんかよく知らんが絶世の美女と絶好のロケーションじゃねーか!!神様ありがとう!!マジありがとう!!)

【……心配しているような表情の裏では、大分邪な考えがあったが】
162 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/10(火) 00:00:09.69 ID:kIiniqQhO

>>159

あらあら、そんなにするといけませんわ……くくっ……!

【ガンガンバシバシと叩きまくる彼女と、逆に崩壊していくベクターボイスに吹き出すのを我慢しながら】
【結果、彼女がミュートなはするまで耐えきれずに吹いてしまった】
【ついでに、口調はどうにもならないっす!】
【なんて断っておく】
【意識はしてないのだ、これは】

……んー?
……ま、戦ったって言えば戦ったにゃーん
……それの時に……戦った……むしろ、巻き込まれた……
まぁ、最後までサポート係りの後方支援だったがな
……あ、このカルボナーラとジャンボストロベリーパフェとミルクティーて

【りえるとしては、特に隠す必要も無いので正直に話して】
【その時丁度やってきた店員に注文】

お姉さんも気になるんすか?

【そして最後に、なんだか最近同じパターンが続くので】
【もしかしてと、話しかけてみる】
163 : ◆B7.o2lR7cU [sage]:2015/03/10(火) 00:03:56.40 ID:nNlrXi+7o
>>160

ほう……?

【男は興味深そうに呟く】

この状況を見てそこまで元気とは精神面は心配なさそうだ。
んじゃまあここの処理は俺に任せてとっとと帰んな。
服も汚れてねえみたいだし大丈夫だろ?

【指摘された左腕を自然にポケットから取り出すと女に見えるように目の前でぶらぶらと振る】

ん? ああ左手がこわばるのは驚いた時の癖だ。ま、気にしないでくれ。

【一歩、女から遠ざかるように離れる】
【それと同時に右腕に1mほどの戦車砲を具現化し、榴弾を装填する】

まあ、俺も事情聴取は勘弁だからな

【男は戦車砲を死体を焼き払うのに使う風に地面に砲を向ける】
【が、女が隙を見せて背を向けるようなら迷いなく女に砲撃する準備はととのえているようだ】
164 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 00:04:39.09 ID:gNrdCWpgo
>>161

(……少し、危ない橋を渡ったかしら……?)

【路地裏の向こう側、袋小路を見つめて息を整えながら、今宵の出来事について考える】
【先ず間違いなく、誰かが絵を書いた出来事。一歩間違えていれば、死んでいたのか】
【まあ、”返り討ち”にできたんだから―――どうでもいいか】

【荒い息はまだ落ち着かなかった。体力は水準以下の彼女にとって、現状はガス欠に近い】
【壁に寄りかかり、項垂れていると―――声がして、一瞬彼女はびくんと肩を震わせた】

―――――っ!?

【新手か、と向けた視線は”恐怖”と”殺意”―――だが、視界に映った彼はどうやら唯の通行人で】

はぁ………ありがとう、ございます……あの、申し訳ない、のですが……。
少し、動けそう……にないので……あの、何処かまで、付き添って頂けると……嬉しいのですが?

【ハンカチを受け取り、口元を抑えながら、息切れしながらも涙目で訴えるように彼に縋る】
【なんとなく、こういう時の男の心情というのには理解がある。先ず、声をかけてきたなら……】

【衣服が破れ、彼女の肢体は露わになっていた。息切れする姿も、何処か艶めかしく】
【小柄な彼女は男へと助けを求め、何か運命的な因果を感じさせるように―――手を差し伸ばす】

【実のところはまあ、彼女の這い出てきた道へと向かって欲しくないだけだ】
【袋小路には男が数人―――吐瀉物をまき散らして惨死しているのだから】
165 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/10(火) 00:10:43.97 ID:ya31SmZVo
>>158
はい、今日は前みたいにへばらないでくださいよ?

【そう軽口を叩きつつ、共に歩いていく】
【今日は今日で、また楽しい一日になりそうだった】

//お疲れさまでした!
166 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 00:14:06.19 ID:OFmMZccDO
>>162

【相手が笑うと、あからさまに不満げな表情になる少女】
【本人としては大真面目なのだろう。心外だ!とでも言いたげであった】
【けれど相手が話し出せば、その表情だって真面目なものとなる】


…………サポート係りの後方支援、か──
ふふん……なるほど。いや、「探し始め」初日にしては中々の好スタートかもしれないな!

あぁ、気になる! 気になるとも!
私はリーべ! リーべ・エスパスっていうんだ!

あのな──私は、ベクターを倒せるやつを探しているんだ!
もちろん、ものすっごい強くて1人で国を滅ぼせる! ってやつを探してるわけじゃあないんだ
……みんなで「協力」して、戦略を練って、居場所や弱点を調べて──
そうやって、「パーティー」みたいなのを作って、ベクターを倒したい

お前、ベクターと戦ったみたい、だけどな──また、戦うつもりは、ない、か……?


【それは、ひどく突拍子もない話だった】
【ベクターと戦う?あの、化け物と──? 酷く、難しい話だ。正気の沙汰とは思えない】
【だいたいこの少女の──リーべの目的はなんなのだ】
【……不審な点が多すぎた。だがそれでも。リーべ本人だけは、真剣そのものであった】
167 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/10(火) 00:22:04.06 ID:92V4ek3jo
>>163

【驚いた時の癖、というのは恐らく嘘だろう──驚く理由がない】
【指摘されて驚いた、というのなら分かるが、この光景を見て「能力」を発動できる者が、死の坩堝程度で驚きはしまい】

……やれやれ。君、エレメンタリースクールで人を信じろ、とは習わなかったのか。
その様子だと、私の言うこと信じてないだろ。背中を見せたら撃たれそうな気がするよ。
うーん。──無実の罪で指名手配犯にされるのも、困るしなぁ。

【杖を突き、死体の山から離れると、女は壁際に置いてある木箱に腰掛け、足を組む】
【ざっくばらんな物言いさえ無ければファッションモデルの様だが、どちらにせよ死臭が邪魔をするのだろう】


……ま、焼くのなら焼くぐらいは付き合うよ。
ソイツらにも家族が居るだろうし、死体は返してやるべきだと進言するが──ま、どっちでもいいか。
その間、君の方からの事情聴取になら答えてもいい。


【疑いをかけられたまま去るのは嫌らしく、少し膨れた顔をしながら、地面を杖で突いた】
【油断を誘っているだけ、とも取れるが、少なくとも、今のところは戦闘に持ち込む気配は見受けられない】
168 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 00:23:12.06 ID:l8tapAVHo
>>164
えぇ、貴女の望み通りにプリンセス───おっといけない、つい思った事を口に出してしまいました

【差し出された手に、傅いて手を取ると───流石に手の甲にキスまではしないが───滅茶苦茶にキザったらしい、というか気持ち悪い言葉を返し微笑む】
【心を見透かすとかそういう事するまでもなく、どう見たって下心アリアリなのが丸見えだ。でも本人はこれでいいと本気で思っている】

なんならおんぶとかお姫様抱っことかでも……ああいえ、別にその、やましい気持ちとかではなくてですね、随分と酷い怪我なので……

…所で、何があったのですか?よろしければ俺さ……僕に聞かせて頂きたいのですが
もしかして暴漢にでも襲われましたか?だったらあっちにまだ犯人が?

【ついつい下心がはみ出そうになったがジッと我慢(そもそも隠せていないが)、あくまでも好青年を装い、印象を良くしようと考える】
【女の手を引きながらふと問い掛ける、ここで更に正義感に強そうなのをアピールする事で更に印象を良くしようという試みだ】

【……実際、本当にこの男の浅はかな考えではあるし、女を疑ってなんてこれっぽっちもないのだが】
【こういう無意識な問い掛けでも、下手な答えを言うととんでもない方向に行くかもしれない……相手が相手だけに】
169 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2015/03/10(火) 00:34:21.65 ID:kIiniqQhO

>>166

……ふぅん

【相手の……リーベ・エスパスの】
【言葉を聞き、その目を見て】
【一見、ただ流したようにも見える反応ながら】
【彼女は、話の中身を吟味する】

……アレを、倒す……ねぇ

【突拍子も無く、唐突に、突然に、それこそ意外なまでに】
【彼女の提案は、本当に『そんな物』であったが】

……ふぅ、これも縁……いや、もはや運命なのでしょうか

【思い浮かべるのは、一人の少女】
【思い、悩み、苦しみながらも】
【思い人を待ち、そしてりえるを待つと言った『友達』】
【……何故だかは知らないが、りえるはすんなりと『決めた』】
【が】

本当に突拍子もなくて、突然な話ですけど
……生半可な気持ちでは、倒せないっすよ?上半身と下半身がオサラバしても元通りになる奴っすから
10人以上で戦って尚、倒せない『異常』
……それでも尚、気持ちはかわらないかにゃーん

【言外に】
【常のりえるからは想像も出来ない】
【口調はかわらず、しかしその言葉には暗く昏く、極寒の空気を纏わせ】
【理由とか、そんな物を置いて】
【試すように、聞いたのだった】
170 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 00:37:09.96 ID:gNrdCWpgo
>>168

まあ……プリンセスだなんて……でも、貴方は、ナイト様のようですわね。

【息も幾分か整い始めた。冷静な思考に切り替えられそうだった】
【とりあえず、目の前の男は見るからに下心全開―――いい気にさせておくに限るか】
【服装からするに虚栄心の強い人間に見受けられるし、言葉の端々から三流を感じ取れる】
【これを演技でやっているなら、相当に切れる人間だけど……と、失礼にも彼女はそう観察しつつ】

………少し、肩を貸してくださるだけで結構ですわ、そこまで甘えられませんもの。

【とはいえ此処まで下心全開だと、笑いもこみ上げそうになる。微笑みで維持するのが、難しい】

あの、家へ帰ろうとしたら……突然、男たちに襲われましたの……。
彼らは、私を路地裏に連れ込んで……うぅ……直ぐに、彼らは……逃げましたわ……。

【何があった、と聞かれれば結果を除けば真実だ。事実、商談の終わりに暴漢に襲われたのだから】
【とはいえ、此処でまだ向こうに居ると言えば―――このナイト気取りは奥へと進んでしまうかもしれない】
【そうなれば、この男も”始末”するしかない。一日に二度も手を汚すのは……】

………私、此処から早く、立ち去りたいですわ……。

【男から受け取ったハンカチで口元を抑えつつ、女の武器を目元に―――彼の腕へとひしと寄り添う】
【豊満な胸を押し当てるように、そして自身の震えを感じさせるように。あくまでも演技だが、早く此処から立ち去らねば】

【暴行にあい、辱められたと彼女は彼に告げた。その場から一刻も早く立ち去りたいというのは、当然の道理】
【自分を疑ったり、好奇心に駆られなければ提案は汲みとってもらえる―――そう、彼女は思索して】
171 : ◆B7.o2lR7cU [sage]:2015/03/10(火) 00:37:24.99 ID:nNlrXi+7o
>>167

ふむ、立ち去らないってのはいいけど爆風に巻き込まれないように注意しなよ

【木箱に腰かけた状態から戦闘態勢に即時に入るのは難しいと考え少しだけ警戒を解く】
【が、遠距離攻撃できるタイプの能力なら本体が座っていようと関係ないのだろうが】
【そのようなことを考えながら、一応女を爆風巻き込まないように注意しつつ死体の塊に一発砲撃する】

【本来は対戦車用の榴弾ゆえに、動かない肉塊である死体を跡形もなく吹き飛ばすには造作もない火力だ】

こんな状態の死体を返すだけ無駄だよ。
というか正規の手段で死体を返すと面倒なことに巻き込まれるのは目に見えてるんでな。
彼らには悪いがこういう形で処理させてもらうよ。

【弾を撃ち終えた男は、別の徹甲弾へと装填しかえながら――といっても見かけ上は装填動作をするわけではないが――女へと話しかける】

それにしてもあんたも右腕がないとは。奇遇だな。
俺は最近この辺りに来たものだがここらではそういうのも珍しくないのか。

【木箱に腰かけているとはいえ目の前に殺人鬼がいるというのに、死体を処理しつつ世間話を始めるあたりこの男もねじが一つ飛んでいるらしい】
172 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/10(火) 00:49:58.62 ID:92V4ek3jo
>>171


右腕が無い人が多い地区、っていうのは無いんじゃないか。知らないけど。
……あぁ、別に爆風は気にしなくていいよ。寧ろ、やるなら早くやってくれないか。
ウチは晩御飯の時間に遅れると、怒られるんだ。お腹も空いたし。


【タンタン、と杖で地面を叩き、続いてびしり!と男を杖で指す】
【焼くまで待つ、と言ったのは女の方なのだが、何とも勝手なものだ──女は、男の右腕に杖の先を向ける】

──それにしても、便利な能力だな。
右腕はどこで無くしたんだ。「そんなの」使い慣れてる辺り、碌なトコじゃないんだろう。

【勝手に加えて、失礼と来ている。顔には笑顔を貼り付けている辺り、悪気はないのか、それとも嫌味か】
173 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 00:53:49.60 ID:OFmMZccDO
>>169

【──聞き流された、か。その反応を見て、やはり落胆の色は隠せなかった】
【だが、仕方ないといえば仕方ない。なんせ目の前の相手は直接、ベクターと対峙したのだ】
【リーべ自身、再度「アイン」と戦えと言われれば──すぐに頷けるかどうか、分からなかった】
【そんなことを考えていたから、こそ。相手が何を問いかけてきているか、すぐには理解できなかった】


──似たような相手と、戦った。アインという、強大な魔術師だった
あいつも……軍隊の一斉攻撃を受けて尚、生き延びていた

……生半可な気持ちで戦うつもりなんて、ない
アインと戦って、わかったんだ。強力な能力を持った連中がいくら集まっても、ただそれだけじゃ、「烏合の衆」なんだ
──力を、合わせなくちゃいけない
作戦を立てて……味方の弱点や長所を、分析するところから、はじめて──

私は──ベクターを倒したい。いや、倒す
それに……私の本来の目的は、ベクターそのものじゃ、ない
──正義組織UTのリーダー、セリーナ・ザ・"キッド"の救出が本懐だ
そのためには……ベクターが、邪魔なんだ。──倒さなきゃいけない。ベクターを


【──本来は、年下の子供に話す内容ではないのかもしれない】
【だが、この時のリーべは藁にもすがる思いだった】
【実際のところ、彼女は義憤のためでも友情のためでもなく──「自分のため」にセリーナ救出を望んでいるのだが、それは口に出すことはない】
【けれど結局のところ、リーべの意思は、決意は変わらないのだ】
【──打倒、ベクター。夜色の闘志はその瞳の中に、静かに、だが確かに、燃えていた】
174 : ◆B7.o2lR7cU [sage]:2015/03/10(火) 01:04:11.36 ID:nNlrXi+7o
>>172

まあまあ落ち着いて。そうそう小回りが利く能力じゃないもんでね。
といっても粗方死体は片付いたしこの血は俺の能力じゃどうしようもないしなあ。
放っておくか。

【なんともざっくばらんな発言。変なところで雑な男である】

まあこういう時には便利かもしれないけど、日常生活じゃ邪魔だな。
右腕をなくした経緯ってのは、昔傭兵として暮らしていた時に持っていかれたっていうだけの話だよ。
そのおかげで生死をさまよった結果この能力が得られたって言う点では感謝してるのかも。

【といいつつ砲を構えるのをやめて地面につけ楽な体制をとる】
【血だまりを始末するつもりはあまりないらしい】

で? そういうあんたはどこで右腕をなくしたんだい?

【失礼な質問には失礼な質問で返す。それも同じように顔は満点の笑顔である】
175 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 01:05:49.05 ID:l8tapAVHo
>>170
【男としてはおんぶでも抱っこでもどちらでも良かったのだが、普段は金か食器しか持てない力でも女性ならば持ち上げられる自信はあったのだが】
【だがまあ、ガッつくと嫌われるのは自然の道理、女がいいと言うなら黙って肩を貸すだけだ】

……それは…なんて酷い事を!女性を無理矢理襲う所か手まであげるだなんて許せない!
(……とは言ったものの、どーすっかなー…俺様が敵討ちするのはちょっと…)

【思った通り、正義漢気取りのこの男、自分で出来もしないのに怒りを露わにする】
【とは言っても戦闘能力が低い事を自覚している分無闇に突っ込むような行動には出ないが、だがこいつはバカである、アピールしたさに何をしでかすか分からない】
【だが、迷っている所に女の一押しが加われば状況は一転。押し付けられるアレとかソレとかナニとか、物の見事に演技に引っかかる】

……そうですね、いつまでもこんなところにはいたくないでしょう、わかりました
取り敢えずこの汚い路地裏から出るとしましょう、足元に気をつけてくださいね、なんならもっとしがみ付いても───

(フゥゥゥゥゥゥゥ!!キテる!これキテるだろ!!脈アリだろ!吊り橋効果だかストックなんちゃらとかだろ!!)
(いやー神様も人が悪いぜ!こんな出会いがあるならもっと早くにだな……)

【女の目論見は不気味に思えるくらいに上手くいくだろう、下半身に脳みそがあるような下心丸出しの三下が、表ヅラ紳士に路地裏の出口までエスコートする】
【何も追加の事件が無ければ、何事もなく表通りに真っ直ぐ出てくる、本当に何事も無く───】



【何事も無く上手く行くのは、路地裏の出口まで、だが】

【もし路地裏の出口まで来て、表通りに出ると、その瞬間この男は大声を上げるだろう、誰かを呼んでいる】
【……そう、この男、タイミングの良い事に、路地裏を出た瞬間に自警団員を見付けたのだ。普段バカにしている癖に、こういう時に限って頼るつもりか】
【呼ばれる自警団員は二人、もし男が呼び止めるのに成功すれば、『なんだなんだ』と近付いてくるだろう】
176 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/10(火) 01:10:42.05 ID:kIiniqQhO

>>173

【ゆっくりと、一つ一つ】
【言葉を、態度を、眼を】
【全てを見て、観て、視て】

……うふふ
それだけの気持ちが有るのならば、まずは合格っすねぇ

【途端、今までの空気は何だったのかというくらい】
【ふわりと、調子が切り替わる】

それだけ話せるなら充分なのです
あーだこーだといった理由は無くたって、気持ちさえ決まっているならな
あ、ありがとうございますぅ……

【そしてそんな言葉を吐き出しながら、意外に早かった料理を受けとる】
【昔の経験からか、相手の奥底を探ることには慣れてしまっていたりえるだからこそ】
【リーベの言葉に、曇りが無いことはすぐにわかった】
【その上『目的』まで聞けば、尚更だった】

……良いですわよ 
その真っ直ぐさは嫌いじゃねーですし
ついでにりえるにも借りが無い訳じゃないからにゃーん
……手伝う、よ?
……りえる、りえる・かおすだよ、よろしく、リーベお姉さん!

【カチャカチャと、手元だけ弄りながらも】
【真っ直ぐ、真っ直ぐにリーベを見てそう伝えるのだ】
177 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/10(火) 01:20:35.07 ID:92V4ek3jo
>>174


あぁ、傭兵か。それはやっぱり碌な場所じゃないな。
……あ、勘違いしないで欲しいが、個人的には傭兵って職自体は別に、って感じだよ。
職種としては結構嫌われ者だけど、ハイエナって蔑まれるほどの物ではないと思うぞ。

【屍体が焼きつくされたのを見届けると、女は杖を突きながら立ち上がる】
【矢張り足が悪いらしく、歩みは少し遅く、右足を引き摺るような形になっていた】


──悪いがそれは、乙女の秘密だ。 仮に話すとしても、嘘は女の特権、といった所かな。


【杖を握った左手を口元に持って行くと、男の問にはウインクと一緒にそう答えた】
【聞くだけ訊いて、話すつもりはないらしい。じゃあな、と声をかけると、そのままゆっくりと、路地の奥へと消えていった】

/時間も遅くなってきましたので、少し早めですがこの辺りで!お疲れ様でした!
178 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 01:25:48.99 ID:gNrdCWpgo
>>175

(………た、単純ですわ。楽で良いですけど……)

【鼻の下を伸ばして、ナイト気取りにエスコートをする様を見て一安心する】
【なんとか上手く切り抜けられそう。自分の演技は正に女優級だと褒めてあげたいくらいだった】
【それは言い過ぎかもしれないけど、何にせよ自分を見つけた男が馬鹿で本当に――――】

―――――――うそ。

【………馬鹿で、どうしようもない】
【出口へと後数歩と言う所で、自警団員を視界に入れた。ばっ、と男の顔を見れば呼び止めようとしている】

【予想な斜め上だった。むしろ、斜め下と言うべきか。この男、私を落としたいなら”それ”はダメじゃないかしら!?】
【確りエスコートして、お礼にお食事でも、とか自宅までお送りますとか―――そう、まだこの前の自警団の少年の方が心得ている】

【そもそも、自警団にこのボロボロの姿を見つかっても問題だというのに】
【なんにせよ、この馬鹿が自警団員を呼び止め、人を集めれば―――この街で、動きにくくなるし私の”目標”は途絶えてしまう】

(馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿ですわ―――おとなしく、私に手繰られていれば良いんですわ!)

【極めて自然に。そして無理なく、男に声を上げさせずにやり過ごす。それを出来るはずだと、彼女は覚悟を決めて】
【二人の背後で”スズラン”の花が咲いた―――正確には彼女が能力を発し、空間に浮遊させていた】
【それは極めて美しく、ゆるりと回転しながら……男の後頭部目掛けて空を奔る】

【創りだした”スズラン”は毒性を持った、接触型の衛星だ。後頭部に激突すれば、液体へと形状を変えて――皮膚から侵入し、強い目眩を帯びる事だろう】
【加えて液状へと変わる瞬間まで、スズランはそこらの木材くらいには硬い。故に、衝撃も重いモノと考えても良いだろう】

【彼女にとってベストなのは、彼に自分が寄り添っているという点―――腕にしがみつき、胸を押し当てているこの状態なら、避けられるはずが……と、思いたい】
179 : ◆B7.o2lR7cU [sage]:2015/03/10(火) 01:27:45.51 ID:nNlrXi+7o
>>177

まあ、周りに何と言われようが金をもらって生活ができるんならどんな仕事でもできるよ

【雑な性格からか、あまり外聞というものに対して気を払わないタイプらしい男】

あらら。まあそうやってごまかされると男の身としてはどうしようもないね。
まあ聞くのはまたの機会ってことで。それじゃあな。

【女が立ち去っていくのを見おくると、男も女に背を向けて立ち去った】

(結局この弾を使うことはなかったな)

【路地の角を曲がるといざというために装填しておいた徹甲弾の砲を消すと、男もまたどこかへと消えていった】

/お疲れさまでした! 遅くまでありがとうございます!
180 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 01:28:01.93 ID:OFmMZccDO
>>176

【唐突に緩んだ空気。掛けられるのは、気の抜けるような言葉】
【椅子に座っていたのは、幸運だった。立っていたのなら、きっとリーべはその場にへたれこんだに違いない】


……っ、……本当、か──ほん、……ほんとう、か…………っ!

あ──あり、がとう……ありがとう……ありがとう──りえる!!


【緊張から一気に解放されたからか、どこかリーべの表情は泣きそうなものになっていた】
【──所謂、嬉し泣きというものだろう。共に戦う相手が見つかったというのは、リーべにとってはそれほどのものだったのだ】


ふ、ふふん……だが、まだまだだ。まだ、泣くわけにはいかない
私とりえるだけじゃ、明らかに足りないから、な……!
だがこれは……大きな、大きな、大きな一歩だ……!
ありがとう、そしてよろしく、りえる!

……ふふん! けど出来ることがまったくできないわけじゃない!
まずは「協力者」探しだな──!
りえる……「ベクター討伐」と「セリーナ救出」を手伝ってくれそうなやつを探してくれないか!?
もちろん私も探す。それで……ある程度人数が集まったら、一度顔合わせをしておきたい
今は……猫の手も借りたい。年下のお前に頼むのは少し気が引けるが……頼める、か?


【──協力は、得られた。まずは1人目、といったところか】
【「対ベクターチーム(仮)」──名称すら決まっていないそのパーティーは、どこにでもあるようなカフェでその産声をあげた】
【現在のメンバーはりえるとリーべ……たった、2人。だが、それでも大きな成果だった】
181 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 01:44:02.37 ID:l8tapAVHo
>>178
【路地裏を歩きながら、自警団員を呼び止めるまで、男はこんな事を考えていた───】

(うっは!やっぱり日頃の行いがいいんだな〜……いやーもう今にして思えばあんだけスったカジノも神様へのお布施とかそんなんだと同じようなもんだったな!)
(きっと毎日毎日めげずに頑張る俺様に、今まで溜まりに溜まった徳が幸運に変わったんだ)
(……いや、もしかして幸運じゃなくて運命か?イケメンな顔と天才的な頭脳、それに幸運までもが組み合わさった超人なのか俺様は!?)
(ハッハッハ!『天は二物を与えず』とはいうが俺様は特別だったみたいだな!)

(……おっと、ありゃよく見たら自警団のバカどもじゃねーか……そうだ、ついでにあいつらにも仕事をくれてやるか)

【単なるバカで、下心ばかりの人間だったら、きっと何もかも思い通りに行ったのかもしれない】
【まさかこの男がこんな行動、考えに出るだなんて誰が想像出来ただろうか?いや、もしかしたらこれが彼の思う神様の成すべき事か】
【『悪い事は出来ない』という教訓を教える為に、上手く動かされた男なのかもしれない】

……おーい!そこの自警団!そう!お前らだよお前───

【と、声を上げて自警団員を呼ぼうとした瞬間、男は後頭部に強い衝撃を覚える……気配や殺気なんか、1ミリ足りとも感じていなかった】
【見事なまでなクリーンヒット、強い衝撃で言葉は止まり、ついでに毒液の注入による目眩、男は前につんのめる】

【というか、すっ転ぶ。受け身とか踏ん張るとか、そんなのない】

【性格には、『すっ転ぶ』のではなく現在進行形で『転びそうになっている』】
【クラっとした急な目眩で衝撃に抵抗出来ず、しかし体が反射的に顔を守ろうとして体を反転、背中から地面に落ちる形に】
【ついでに、力んだ細腕が女の服だか腕だか、兎に角掴まろうとして───有体に言えば、女を引き倒す形になっている】

【そこで、だ……もし、このまま男が女を引き倒し転んでしまったら、どうなってしまうだろうか?】
【当然、目立つ。周りの一般人がザワつけば、当然近くにいる自警団員も気付くし、何よりその倒れたビジュアルがとんでもない、それこそ誤魔化す事は難しくなってしまうだろう】
182 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/10(火) 01:49:09.24 ID:kIiniqQhO

>>180

え、と……お姉さん?

【泣きそうな位喜ぶリーベを見て、彼女の内面の気持ちを深く察した】
【……なんだか、少しつられて照れてしまいそうになる】

……ふむふむ

【その後に続く彼女の提案を、もぐもぐと口を動かしながら考える】
【確かに、彼女の言うことも最もだ】
【まずは、仲間、もしくは支援して貰える協力者】
【ただ、そうなると二つ、メンバーを集める上で大事な事と、ついでの私情を話そうと決める】

わかりましたぁ!大船になった気持ちで居てくださいねぇお姉さん!
……ただ、りえるからも一つ、いや二つかな?頼みたい事がございますわ

……りえるは……実は仲間……というか姉?を探して居るんです
地の国に住んでいたんだが、この前の地震の騒ぎで行方が分からなくてな
こうねー、白い髪がボサァってしてて目も隠れてて
あとは、腕が大きな爪見たくなってるんだにゃーん
それと、もしかしたらでっかい機械みたいなのを背負ってる……かも?

【まずは一つ目、自身の姉代わりの人物について】
【どうにも、それらしい目撃情報で生きてるのだけは分かったのだが、なかなか出会えないのだった】

それでね、次は……
………お姉さんが実際、どれだけ強いのかりえるが分からない事かにゃーん
リーダーの事が分からないと、仲間にするのも難しいと思いますわ
……例えば、りえるより上か下か、とかね?

【そして続く言葉はいたずらっ子のような感じであり】
【てへぺろ、なんて擬音が付き添うな表情で言ってみたりしたのだった】
183 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 02:01:56.20 ID:gNrdCWpgo
>>181

【クリーンヒット、文句なし――― スズラン一発とはいえ、効用は抜群なはず】
【その場で膝をついてくれれば、花丸を上げたいくらいだ……】

えっ――――きゃあっ!?

【ぐい、と引っ張られる感覚。またもや予想外、この男……もしや非力なのかしら、となんだかもう冷静】
【予想では膝をついて、そのまま介抱するかの様にだったんだけれど―――嗚呼、もうそんなの考えてる暇もない】

【悲しいかな。彼女に運動神経は皆無だし、身体能力も非常に低いわけで】
【服とか、腕とか、色々な所を掴まれながら……ずてーん、と二人仲良くその場に倒れてしまった】

(…………痛いですわ。ていうかコイツ、ナイト気取りなら、私を守るとか……いや、そんな事はどうでもいいんですわ)

【もうこの男を責め立てるとか、騙すとか、そういうレベルのお話じゃない】
【二人仲良くすっ転んで、それを見た通行人はざわついていたし、自警団員も近づいて来た】
【どうすることも出来ないのだろうか。痛む身体を抑えつつ、上半身を起こして男へと視線を移す】

(――――閃きましたわ)

【にんまり、その表情は清々しい程に”真っ黒”】

……助けて下さい、自警団の方!この人、人殺しですのっ!!
私、それを見かけてしまって―――助けて……っ!

【よくある王道パターンだった。路地裏の悪事も、自分を襲ったのも―――全部引っ括めて、この馬鹿の所為にしてやれと】
【情況証拠は整いすぎていた。彼女を引き倒した所、ボロボロの衣服、傷だらけの女を引き連れていた所。疑惑の目は充分だ】

【後は余計な事を言えない様に―――と、彼女は先程の接触型とは別の、散布型のスズランを手の中で作り、そっと彼の顔の前へと置いた】
【そこからは粉末状の毒成分が彼の眼前にだけ散布され、吸込めば全身へと麻痺が引き起こされる。呂律も、回らなくなるだろう】
【吸込めば吸い込む程症状は悪化する。散布を止めるには破壊する事。容易に握りつぶせるが、破壊すれば最後に濃度の高い粉末を散布される】
184 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 02:04:08.68 ID:OFmMZccDO
>>182

【大船に乗った気持ちで、と言うりえるには、大きく頷いてリーべは笑った】
【──人を信じやすい性格なのだろう、彼女は】


……姉、か。ふふん、家族の行方が分からないのは心配だろうな
わかった、探しておこう。えぇと……白髪ぼさぁで、腕が爪で、機械持ってて──


【第一の頼み事。それに関して、リーべは快諾した】
【他ならぬリーべ自身、家族大好き人間なのだ。他人といえど、家族関連の頼み事を断る理由はなかった】
【りえるの姉──その人物の名前を、追加でリーべは聞き……】


…………。…………ん? 私か?
えぇと──そ、それはつまり、どういうこと、だ?
まぁ私も能力者で……出来ることは、衝撃波を出したり、いろんなものを、振動させたり、とか……

……。…………も、もしかして、模擬戦ってことか?
あ、い、いや、それはマズい。ひっじょーに、マズい!
少なくとも街中じゃダメだ、絶対にやっちゃダメだ。うっかり建物を破壊しかねない……!
や、やるんならせめて郊外がいい、と思う。それか、広い公園、か……


【──りえるの言葉を、「模擬戦をしたい」と受け取ったのだろう】
【何故だか妙に、慌てた様子をリーべは見せ始めた】
【しかも「建物破壊」だなんて物騒な言葉まで出てくる始末】
【リーべ的には、自身の能力公開は当然のことだと理解していたが──場所は、選びたいということだろうか】

/ごめんなさい、そろそろ眠くなってまいりました
/このまま連絡先交換した後別れて「また会おう」的展開でもいいですし、一旦凍結して明日以降再開でも構いません
/りえるの方の都合のよい方にあわせます
185 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/10(火) 02:13:46.97 ID:kIiniqQhO

>>184

んー、まぁ今すぐじゃなくても良いよー?
お姉さんにも都合があるんだろーしさ
それに会ったばかりだし、まずは話し合い……いや、これは女子会だね、うん!

【リーベの慌てようはなんのその】
【能力者だとすれば、そういった配慮はむしろ当然であり】
【りえるも、直ぐに、という気はなかった】

【このまま、何か重要な案件が無いのなら】
【きっとりえるは自身の旅の話や生い立ちなんかを】
【ころりころころと口調も表情も変えながら気楽に話すだろう】
【そして最後に、連絡先を交換して1度別れる、という流れになるだろう】

/遅い時間まですみません…
/ては、これはこれで1度締める方針でお願いします
/拙いロールでしたが、ありがとうございました!
186 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 02:20:19.43 ID:l8tapAVHo
>>183
「なんだなんだ!?」
「おい!人が倒れているぞ!」

【いきなり倒れた男女、ざわつく街と、駆け付ける自警団員達】
【別にこの男は彼女の悪事を晴らそうだなんて思っていない、というより悪事を働いているだなんて思ってもいないし】
【運動神経が悪いのが、思わぬ所で役に立ったというべきか───この男の役には立っていないが】

【ぶっ倒れた男女の元に駆け付ける自警団員二人、事情を聞こうとするが、その前に女の悲痛な叫びが木霊する】
【この場面だけ見れば疑いようもなく、そもそもこの胡散臭い男が信じられる訳もなく】

「なっ!?何ぃッ!?人殺しだとォっ!?」
「それは本当か!?み、皆さん!離れてください!!」

【女の言う事に動揺を隠せない自警団員、一先ず街の人々を離れさせ、人の作ったサークルの中に男女と自警団員がいる状態】
【何があったか、どういうことか、事情を聞こうとする自警団員、しかし男はここまで一切口を開いてはいない】
【目の前の百合にも反応は示さず、そもそも毒が効いているかもわからない、何故なら……】

「あっ先輩!この男目回してますよ!!」
「何ィっ!?」

【……どうやら、毒が効きすぎたか後頭部を打ったかは知らないが、目を回して気絶してしまっていたらしい】
【こうなってしまっては何か言おうにも言えず、そもそも麻痺とかの意味が無く───オマケに、殺人犯だと言われている容疑者が何故か気絶しているのであれば、更にややこしくなる】

「……あー…君、えっと……本当に殺人犯なの?こいつ……目回してるけど」

【片方の自警団員が男を揺り起こしている傍ら、困った様子のもう一人の自警団員が、女に改めて再確認をする】
【『こんなマヌケ面が殺人なんて出来るのだろうか?』とか、『こんな女性に返り討ちに合う殺人犯なんているか?』とか、自警団員の中は疑問で一杯だ】
187 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 02:21:11.12 ID:OFmMZccDO
>>185

……ふふん、女子会か、それは悪くないな!
なら私も追加注文しないと! ちょうどお腹すいてきたころなんだ!


【今すぐでなくていい、と言われれば少しほっとした表情となるリーべ】
【もう夜も遅いこともあり、極力「近所迷惑」になるようなことはしたくなかったのだ】
【その後女子会が始まれば、リーべはケーキやらポテトやらを注文して完全にお喋りモード】
【最初のベクターなんちゃらなんていう似非ヒップホップはすっかり忘れ、女の子同士の会話に花を咲かせるはずだ】
【──嵐の前の、というやつだろうか。その日のリーべは、いつも以上に笑顔が多かったという】

/了解です、わがまま言ってごめんなさい
/では、お疲れさまでした、絡みありがとうございましたーっ!
188 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 02:33:36.56 ID:gNrdCWpgo
>>186

【………ふと、冷静になり考える。私は今、とんでもなく馬鹿なのかもしれないと】
【駆け寄る自警団員の言葉で気づいた―――この男、眼を回している】

(………用意周到にする、意味……ないですわ……)

【冷静な思考に戻り始めれば、怒りが一瞬過るが最終的に呆れが強まる】
【あれやこれやと画策しても、どうにも上手くいかないのだから―――この男、ある意味悪運が強いタイプか】

【とりあえずスズランは消しておく。意味を為さないし、むしろ能力者とバレてしまうのは本意ではない】
【それに続いて、自警団員の質問に持ち前の演技力を駆使し、答える事にした】

えぇ……この路地裏の奥へと、行って貰えれば……この男の、した事が……。
私、必死になって逃げましたの……この男に腕を掴まれて、為す術もない……と思った矢先でしたわ。

【涙ながらに経緯を物語る。震える様に、声を絞り出して】

……腕を振りほどこうとしたら、男が突然、倒れて―――何があったのか、分かりませんけど……。

【無理に説明する必要はない。状況は物語っているのだ。男は”突然”気絶した。それだけでいい】
【か弱い女性を演じ、涙で頬を濡らす―――周囲の一般人の声も彼女を擁護する声が大きい。下心もあるだろうが】

【内心、もう早くコイツを連れてってくれと心底疲弊した心の声が占めていた】
【一刻も早くこの場を立ち去り、後は”色々”手を回さないと、結局は厄介というもの――何より、男が目覚めないか心配だった】
189 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 03:00:28.80 ID:l8tapAVHo
>>188
「う、うむ……突然気絶した、と」

【流石の演技力だ、そうでなくてもか細い女性が血塗れになっていれば手放しに信じてしまいそうなもの】
【完璧過ぎるくらいに騙された男と比べてしまえば見劣りするが、しかしこの自警団員もしっかりと騙されてしまった】

……う、う〜ん…
「あっ!先輩!こいつ目覚ましました!」

【しかしそうは問屋が卸さない、全くもってなんというか、間が悪い男である。このタイミングで気を取り戻してしまった】
【まだボンヤリする頭を振るって、周囲の状況を眺める男、一体全体何でこうなっているのかまるで理解していないようだ】

「おい貴様!殺人を起こしたというのは本当か!?」

【しかも、黙って連行すればいい物を、女から聞いた事を男にも確認を取ろうとする自警団員】
【当然ながら男には覚えが無く、頭にハテナをいくつも浮かべて……それから、彼なりに答えを導き出す】

……あっ!そうだ!おい自警団!そうだよ殺人だよ!いや未遂か……どっちでもいいけど事件だって!
あの女性が襲われたんだよ!まだ犯人が近くにいるかもしれない!ほら早く行けよ!点数稼ぐチャンスだぞ!!
「はぁ!?貴様以外にも仲間がいるのか!?」

えっ
「えっ」

【そりゃまあ、話は噛み合う筈も無い。男からしてみれば、『この女性が何者かに襲われた』というのみで、殺人だなんて思ってもいないのだから】
【全く噛み合わない話に、キョトンとして見つめ合う男と自警団、それから同時に女の方を見て】

えっ君が何者かに襲われたんだよね?この路地裏の奥で?
「えっ君が襲われたのはこの男なんだよね?」
「何これこわい」

【さて、どうやって話を纏めたものか……それは女の知恵と演技にかかっていそうだが】
190 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 03:17:28.55 ID:gNrdCWpgo
>>189

【―――――起きるのね】
【自分がそうなるなと望めば、その方向に事態は進む……とんだ、厄日である】
【半ば心労も大きく、被害を食い止めるには「もう全員始末すればいいんじゃない?」と頭を過る】

(……えーっと、もうなんか面倒になってきましたわ……)

【男も馬鹿だが、自警団員も相当に馬鹿だ。犯人に確認を取っても、頷くはずがないというのに】
【ここまで状況証拠があってスムーズに事が進まないとは―――本当に呆れるばかりで】

……自警団、というのも頼りにならないものなのです、わね……。
犯人に……やったのか、と聞いても頷くはずが、ありませんわっ!

貴方たち、正義を司る……この街を守る貴方たちは……いつも、肝心な時に助けてくれませんわ。

【落胆したような、諦めた様な。とにかく自警団員へと失望の声を露呈する】
【涙を流しながら、まるで”過去に何かあったかのような”話しぶりだった―――まあ、あながち間違ってはいないが】

私はその人に襲われましたわ。私のこの姿を見て、貴方たちは何を躊躇うのですか?
それが貴方たちの……正義なら、私達は誰に助けを請えば……良いのでしょうね……。

【悪人はその男ただ一人。そうあくまでも主張する。涙ながらに訴えるこの姿で押し通らなければ、どうにもなるまい】
【彼には悪いが、冤罪で捕まって貰わなければ自分が疑われる。もし、これ以上…上手くいかないなら、最後の手段にでるしかない】

(それだけは避けたいですわ……疲れますし……)

【両手で顔を覆って、泣きじゃくりながら彼女は……】
191 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 03:40:46.00 ID:l8tapAVHo
>>190
【正義とは、時に非情な物だ───此の世で正義の成す事が、誰に取っても良い物とは限らない】
【女の主張はまるでそれを真に迫り訴えているかのようであった、聞き届けた自警団員は、民衆は、思い思いの形で賛同する】

「まあ、これだけ状況証拠が揃っていては疑う余地も無いな」
「そうですね」
そうだな、多分俺様が犯人かもしれない

【……言うまでもないが、この男は決して酔っ払ってはいない…と思う】
【ギャーギャー騒ぐのも束の間、女の涙で俄かに湿っぽくなった空気に、野次馬達も居てもいられなくなってくる者が多発】
【徐々に人の視線が外れて行く中、何故か自首する形でお縄につく男、やがて連行されていくだろう、これで女は晴れて自由の身───】

……な、訳あるかーい!!

【そんな訳が無かった、というかようやく、本当にようやく、この男も『気付いた』らしい】
【左手を自分の胸に当てると、自警団員と、残っている人々に聞かせるように、大きな声で訴える】

アホかテメーら!俺様が殺人なんかする訳ねーだろ!俺様はミヤマクワガタすら殺せねーんだぞ!!
大体殺人するにしてもだ!こんな美しい女性を殺そうだなんて思う訳ねーだろ!勿体無い!

【それは、何処かズレているが、女性とはまた違う真に迫った訴えであった】
【しかも、この訴え、別に演技力が高い訳でなく、信じたくなる理由もないのだが、何故か信憑性が高く聞こえる。というか、男に対して『まるで無罪だ』と思えて来てしまう所があった】
【これはこの男の能力による物だ、『左手で触れた物に対する印象を錯覚させる』能力により、自身を無罪の人間だと強く錯覚させている】

【しかもこの能力、複数人に一斉にかければ、一人が信じると釣られて連鎖するような反応が起こり、次々に膨れ上がる】
【やがて、集まっていた人々は興味を無くして離れて行き、自警団員も「余り自警団をバカにしないこと」と忠告して持ち場に戻っていく】

……やっべー……俺様殺人の冤罪被る所だったー…
……で、俺様が何をしたって?

【なんとか切り抜けた男は、溜息を吐いてから、さてと女に振り向いた】
【追い詰められていた筈の鼠が、猫に噛り付いた瞬間だ】
192 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 03:54:24.27 ID:gNrdCWpgo
>>191

【湿っぽい雰囲気。彼女の心からの訴えに周囲も納得せざるを得ない】
【正義はいつだって後手だ―――だからこそ、目の前の悪を逃してはならない】

(これにて一件落着――――後は、処理をきちんと施して)

【問題ない、これで男が冤罪で連行されるだけだ。後は素性が明るみにでないように根回しするだけだ】
【そうだな、流石に可哀想だからこの男も……まあ、どうでもいいかしら】

(…………って、え?)

【と、思いきや男の絶叫の説得に呼応するかの様に、周囲の人間たちは”納得”させられていく】
【まさかとは思うが……これは、この状況は――――この男、能力者だったのか】
【やがて辺りから人が去り、表通りは通常の雑踏となる。彼女は少し驚いた様に眼を見開いていた】

【男が振り向き、視線が交わる。まあ、当然ながら怒り心頭と言った所なのだろうか】

………わあ、面白い能力ですのね。
流石に切り抜けられないでしょう……と、思ったんですけど。

【虚偽の涙を拭い、くすりと笑みを浮かべて男から距離を取った。この雑多の中、戦う事はないだろうが……】

あのまま捕まっていれば、冤罪ですけど。まあ、私が後から直ぐに釈放されるように根回ししましたのに。
無駄に騒ぎになってしまって、なんだか骨折り損ですわ……まあ、此処まで来たら、どうでもいいですが。

失礼しましたわ。私、貴方をハメようとしましたわ―――お互い、何もなかったのだし……茶目っ気、という事で不問にはしてくださらない?

【にっこり、と微笑みかけながらこの辺りで”何もなかったこと”にしろと彼女は言う】
【何もなかった、というには……まあ、彼の後頭部への衝撃と毒物の件は明らかに”何かあった”のだけども】
193 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 04:11:22.00 ID:l8tapAVHo
>>192
あのなぁ───

【涙を拭い、距離を取る女。対する男の表情は怒っているようでは、どうやらないようだ】
【女の申し出に呆れたみたいに息を吐くと、したり顔になってこう続ける】

嘘をつくならもっと上手く付けよ、ハナっからバレバレだったぜ?いやホント
見付けたのが俺様でよかったな、俺様は女の嘘は許す人間だから?まあ乗ってやったけど?騙されたフリしてあげたけど?
でもだからって人を殺人犯に仕立て上げるのは勘弁だな、俺様に前科が付いたら全国の女が悲しんじまうから、な?

【何を言うかと思えば、超早口でまさかの『わざと騙されてました』アピールだ。勿論そんな事はない、しっかり騙されていた】
【とはいえ、騙された事を怒っているようではないらしい、高過ぎる自尊心が怒りすらも凌駕しているようだ】

ま、いいけど、騙そうとするって事はそれなりの理由があるって事だろ?あーいいよ言わなくて、皆まで言うな、俺様には分かるからその気持ち
まあ女には秘密の一つや二つある方がいいもんな、俺様だってそれを暴こうとする程野暮な男じゃねーよ
見た所普通に歩けるようだし、今の内にさっさと行きな、今なら自警団もあっち行ってるから心配いらねーぜ、なーに礼はいらねーよ

【本性が出たら、これはこれでとんでも無くウザったい奴である。何故か同類と思っている辺りが特に】
【加えて、『自警団はお前の為に追い払った』とでも言わんばかりのこの台詞、ドヤ顔も相俟って凄く殴りたくなるが、これには能力は関係していない、天然物だと付け加えておく】
【何はともあれ、この男には女をどうにかしようという気は無いようで、思うと言えば『とんでもない悪女を掴まされた』くらいの物。女がこの場を離れる事は簡単だろう】
194 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 04:21:26.47 ID:gNrdCWpgo
>>193

(あー……やっぱり、馬鹿なんですわ……)

【早口で捲し立てられて、なんとも情けない言葉の羅列に本当に涙してしまいそうになる】
【とはいえ怒りに任せて、向かってこないだけ良いというものか―――さて、と?】

ふふ、寛大な貴方の心に感謝致しますわ。今日の事は、お互い忘れましょう。

【それでは、と一礼して……その場から立ち去ろうとするが】
【数歩”覚束ない足取りで”歩いたが、立ち止まり、再度男へと向き直った】

……暴漢に襲われたのは事実ですわ。それだけは本当ですのよ?
それと……その路地裏、奥へは行かない事をオススメ致しますわ。

【にっこり、と最後に柔和な笑みを向けて―――また歩き出した】
【ふらふら、と揺れる身体は演技などではなく……本当に、彼女は弱っていたのだろう】

【男が何も引き止めなければ、最後の忠告を残して彼女は雑多へと消えていく】
195 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/10(火) 04:28:51.00 ID:l8tapAVHo
>>194
……好き好んでいかねーよ、怖いし……あぁいやいや怖くないぞ!うん!別に怖い訳じゃないがそこまで言うなら行かない!

【言うまでもなく、あの奥を確かめようだなんて考える人間ではない、自分が一番可愛いのだから、危険だとわかる場所に行くものか】
【端的に言えば怖いだけなのだが、そんな事言えば情けない、だからと言って誤魔化そうとすると余計に情けないのを彼は知らない】

【女の足取りは覚束ないが、これ以上関わっていると更に巻き込まれそうなので、踵を返し逆方向に歩いて行く事にした】
【……帰り際、女がしがみ付いていた方の腕の残り香を感じてみたりしたが、それを彼女が知ってるか知らないかは、また別の話】

/お疲れ様でしたー
196 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/10(火) 04:34:56.35 ID:gNrdCWpgo
>>195

………はあ、とんだ災難でしたわ。

【男の叫び声を背に受けて、そのまま雑多へと消える】
【帰路の途中、ふと立ち止まり―――携帯電話を取り出して】

もしもし、えぇ、私ですわ……街の、路地裏ですわ。処理、お願いしますわね。

【誰に電話をしているのやら……そうして、カーディガンのポケットから】

………それと身元を探ってほしい方が居ますの……えぇ、特徴は馬鹿っぽい――――。

【男から渡され、そのまま持ち帰ってしまったハンカチ】
【それを見つめながら、彼女は薄く笑みを浮かべて電話の向こうへと話しかけていた】

/お疲れ様でしたっ
197 :ヴァローナ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/10(火) 14:39:28.22 ID:Ko2Xs5VRo
>>146

/折角のところほんとうにすみません、寝てしまっていました
/また機会があればよろしくお願いします
198 :ヴェール・カタストルフ [sage sage]:2015/03/10(火) 14:58:12.88 ID:aPJWbhHpO
/いえいえお気になさらずに、また機会があったら宜しくです
199 :カミナ・ゲルギル [sage]:2015/03/10(火) 19:42:35.04 ID:TebYHvXUo
【街中】

…………やれやれ、本当に何処までも後手に回っておるものじゃな
よもやUTの頭が攫われる事態になろうとは、民衆や我々にどれだけの影を落とすことになろうか

【大きな噴水が目印となっている、とある街の中央広場】
【その一角に備え付けられたベンチに座り、新聞を捲りながら独り言を呟く人物がいた】

【身長は140cm程度であろうか。腰まで伸びた炎のように鮮やかな紅蓮の髪と、漆黒の瞳をしている】
【桜色の簡素なデザインの着物を纏い、胸元には"緋色の鷹"を模したワッペン】
【腰には茶色の鞘に収まった剣を下げており】
【肩付近にはバスケットボールほどの大きさの、淡く光る白い"虫"のような物体が浮かんでいた】

わらわも何らかの働き掛けを出来たならばよいのじゃが……今、どれほど動けるようか
自由といえば聞こえもよいが、人を使えぬ身分では使える手も自ずと限られてくるものじゃな――

【ふっ……と、小さく息を吐きながらも新聞を畳む】
【その吐息に篭められていた感情は己の無力に対するものか、其れ共激流のごとく変わり続ける情勢に対する憂いか】

【もし傍を通りかかることがあったならば、そんな少女の姿が目に留まるかもしれない】
【また、近くで事件などが発生したならば少女が何らかの反応を示すだろうか】

/一時になったら持ち越しお願いします!
200 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/10(火) 20:41:18.24 ID:QyVid19tO

【ある街の一角にある廃墟】
【普段は良くない輩が集う溜まり場となっているのだが】
【本日は、少し様子が違った】

………………ん…

【辺りは騒然と散らかる中で】
【膝下まで伸びる外ハネの長く、更に前髪も目元どころか肩口まで伸びた白髪、また、時期外れの黒いワンピースの上から緑の外套を羽織った女性の姿があった】
【……しかし、その女性の両腕は黒い甲殻を持った、身体にはアンバランスな大きな爪と化しており】
【その手には、女性の身長より有るのでは無いかという巨大な銀の機械弓があった】

……これくらいで…………いいかな…

【女性――エクレア・カオスは、簡単に言えばこの廃墟を溜まり場にする不良の排除という依頼で来ていた】
【排除と言っても、近隣の住民が不安だからどうにかしてくれ、という程度の物であり】
【路銀が心もとないエクレアが、それを引き受けたという話だ】

……行こう…

【そして、今しがた不良達を適当に追い払った彼女は、入り口へと戻り出ようとする】
【こう言う場所には、あまり長居はしない方が得策であるからだ】
【巡回に来る人間だったり、良からぬ人間だったり、色々居たりするからだが……】

201 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 21:15:16.08 ID:OFmMZccDO
>>199

──ふふん、お前もどーやら、セリーナ・ザ・"キッド"の動向に興味があるよーだなっ!


【夜。恐らくは紅蓮の彼女に向けた声が、噴水広場に響いた】
【だが周囲を見ても「それらしい」人間はいない──なら、どこから……!?】


ふふふふふんっ! 少しっ! 話をっ! 聞かせてっ! もらおーかっ! と────ぅっ!!


【……上。上だ! 噴水、そう、「彼女」は「噴水の上」に「立って」いた……!】
【それは夜色の長髪に夜色の瞳をした、18歳くらいの少女だった】
【布に包まれた刀剣らしきものを背負い、長いコートを翻し、彼女は──高く、跳躍ッッ!】
【そのまま噴水の縁に華麗に降り、立ち……つるっ】


     あっ


   【 あっ 】


【──ざっぱーん。噴水広場に第2の噴水を高々と打ち上げ、少女の運命は当然の結末を迎えた】
【ちなみにこの少女。先日アインという魔術師に襲撃された国立図書館の防衛に参加しており──】
【──ニュースでは、協力者として名前やら顔やらがたまに報道されているのである】

/まだいらっしゃいますか?
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/10(火) 21:36:01.30 ID:TebYHvXUo
>>201

…………………………

【無言。ヒーローショーじみた派手な登場シーンと急転落下という】
【突然すぎる展開に語るべき言葉を探り、しかして適当な其れが思い浮かばず】
【眉間を指で押さえるような仕草を取った後――】

…………なんじゃ御主は、新手の芸人か何かかの?
こう見えてわらわも忙しいのでな、遊ぶならばもっと暇そうな者を見繕って誘うがいい

【取り敢えず、噴水に向けて諭すような口調で告げる】
【先のニュースは少女も目にしていたが】
【まさかこの奇行を起こした人物が勇敢に立ち向かった一人であるなどと思わず】
【この時点では素性については気づいていないようであった】

/発見遅れましたがおりますよ!
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/10(火) 21:39:42.18 ID:92V4ek3jo

【路地裏】

【──すらりとした女が、佇んでいる】


……ふむ。困ったな。


【胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】

【そのままなら、多少目を惹く程度の光景だったが──ある一点において、明らかな異常がそこに介在している】
【女の目の前には、屍体。それも、全身をかなり切り刻まれている。執拗に、病的といえる迄に、だ】

よくよく、私は殺人鬼に縁があるらしいね。こんな所を見られたら、また昨日と同じ展開だ。
まぁ、どっちでもいいんだけど。……監視カメラにでも写ってたら面倒だなぁ。怪しすぎる。

【独り言を呟きながら、目を瞑り、ため息をつく。返り血を浴びていないことから下手人ではないと思われるが──】
【どちらにせよ、この光景の前でこんな事を呟いているのは碌な人物とは言えないだろう】

/1時前には落ちます
204 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 21:51:16.94 ID:OFmMZccDO
>>202

【ぶくぶくぶくぶくぶくぶく……噴水の下の泉部分から、泡が浮かぶ】
【まぁ当然彼女が出す泡なのだろう。それにしても、芸人と言われても仕方のない登場だ】
【スベって、オチる。うーん、彼女は正義の味方のスーパーヒーローよりも、絶対芸人を目指すべきだ。間違いない】


…………っぶ、は──!!
あっ……は、はぁっ……はぁっ……し、死ぬかと思った……!!
ぜ、ぇっ……か、ひゅー、ふ、はぁっ……、はぁ、……は、ぁ……


【ざぱ! と勢いよく水から出てくる少女。夜色の髪も水に濡れ、もはや海坊主状態である】
【そしてぺた、ぺたと噴水の縁に手をかけ、貞子よろしく噴水から這い出る少女。怖くはないが、間抜けっぷりが際立つワンシーンだ】


……ふっ……ふふん。わ、私、も……い、忙しいんだ、ぞ?
あ、遊ぶとかおま、お前……っ、っ、は──はっくしょん……し、じ、失礼、だ、な……ぶしっ!

と、ところで、せ、セリーナ──えぇえっくしっ!


【セリーナ。そう聞こえた気もする。でも、くしゃみの一部だったような気もする】
【春が近づいてきたとはいえ、夜はまだまだ寒い。そんな中水に落ちたのだから、そりゃあくしゃみ連発くらいはするだろう】
【──紅蓮の彼女が呆れてこの場を立ち去らないことを、願うばかりだ】

/よろしくお願いします!
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/10(火) 22:05:56.44 ID:TebYHvXUo
>>204

まったく……こんな街中で一人で死にかける阿呆など流石のわらわも初めて見たのじゃ
ああ、話があるのはよく判ったとも。じゃから――少しそのまま静かにしておれ

【噴水から無事生還した海坊主モドキに対して、隠すこともなく呆れの感情を向けながらも】
【"異能"を行使し、もし彼女がその場から動かなかった場合は】
【周囲の空間がじわりと歪み、無から大きな"紙"が出現――それが少女の身体に纏わりつき】
【くしゃくしゃと少し乱暴に水分を拭き取ろうとするだろう】

【"気になるワード"があったからか放置することもなく世話を焼く選択を取った】
【取り敢えずは落ち着くまで待った後に、少女に対して……】

……まあ、まずは座るがよい。何の話をするにも立ったままではいかんからな
そうして落ち着いたならば、順序立ててゆっくりと要件を伝えるがよい

ああ、それとあまり身体をくっつけるでないぞ?
わらわの服は水に弱いのでな、すぐにふやけてしまうのじゃ

【ベンチの脇を開けて、表面をポンポンと手で叩きながらも彼女を誘う】
【兎に角話に応じるつもりはあるようで】
【言うとおりに従ったならば恐らくは、会話を始める事が出来るだろうか】
206 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/10(火) 22:08:30.79 ID:Ko2Xs5VRo
>>203

【硬く重いブーツのソールの音が段々と大きくなって近づいてくる。足音も、気配も生のままだ】
【薄暗い路地にある気持ちばかりの蛍光灯が長い人影を足音より先にアスファルトに映す】

……邪魔したか?

【しゃがれた男声だ。黒いスーツに気取った濃紺のシャツ。気取らないトレンチコート】
【伸びた影と同じように本物も背が高く、痩せた男だ。こんな夜でも彼はサングラスをしていた】
【不意に彼は上着のポケットへ手を入れる。銃でも抜くんじゃないか。そんな雰囲気だったが】
【取り出したのは、煙草とライター。軽妙な金属音を響かせて火を付けると、煙を吐き出して】

血の匂いはいつまでたっても好きになれないもんだ。…通らせてもらうよ
この道でしか、飲みにいけない店があるんだ

【そう言って彼はさっさと通りすぎようとした。何も聞かない。驚きすらもしなかった】
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/10(火) 22:18:25.23 ID:92V4ek3jo
>>206

【こちらもこちらで、男の接近に驚く様子はなかったのだが】
【杖をついたまま、顔だけを向ける。その表情は、露骨に嫌な顔をしていた】

邪魔だといえば邪魔だね。タバコは嫌いなんだ。
私が「これ」をやったんじゃない、とだけ了解して貰えるのなら、どことなりとも去ってくれ。

【嫌煙家らしい彼女は、そのまま顔を前に戻すと、軽く咳き込む】
【それきり、男への興味はなくしたらしく、彼が通りすぎ、去ってゆくのを黙認していたが】


……あぁ、でも、そっちの道は止めた方がいい。監視カメラがあるよ。
君が疑われようがどうでもいいが、警察で私を犯人扱いされても困るんでね。通るのなら、捕まらないように。


【ついでのようにそう、言い放った】
208 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 22:20:28.05 ID:OFmMZccDO
>>205

はっくしょ……わ、わ、わ、な、なん、だ……っ!?
ひゃ……わ、わ、なんだこれ……!?


【くっしゃくっしゃとそのまま紙に包まれ、水気を取られていく少女】
【慣れない紙の感触からか、くすぐったいからか、もぞもぞと身体を捩らせる】
【その様子はまるで風呂に入れてもらった犬がタオルで拭かれていくものとそっくりだ】

【──だが、無事に水分が服やら髪から抜かれてしまえば少女はふふんと笑い、相手の隣に素直に座ることだろう】
【いきなり現れた紙に関しては、紅蓮の少女が能力者なのだと考えれば納得がいくことだった】


ふふん! いや、ありがとう! 私もまさか水没もしていない街中で死にかけるとは思わなかったぞ!
溺死はともかく、お前がいなかったら凍死くらいはしてたかもしれないな!


【笑い事ではないであろうことをふふんと少女は笑い飛ばす】
【自分の生死に興味が薄いわけではないだろう。……恥ずかしさの裏返し、なのかもしれなかった】
【そしてひとしきり笑った後、少女はふぅと一息つくと──「本題」を、話し始めるのだ】


……まずは、自己紹介をしておこうか。私はリーべ、という。リーべ・エスパスがフルネームだな
先ほどお前が「UTの頭が……」なんて言ってたから、気になって声をかけたんだ

単刀直入に言おう──お前、「セリーナ・ザ・"キッド"の救出」に、協力するつもりはないか?


【──ざ、ぁ……。噴水の音が、広場に響く】
【この少女は、リーべは、いきなり、何を言い出すのだ──?】
209 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/10(火) 22:36:26.83 ID:Ko2Xs5VRo
>>207

【男はわざとらしくニヤリと笑って】

そりゃあ、いい。気が合いそうだ。俺も煙草は嫌いだ

【それだけ言って、さっさと通りすぎようとした。了承?頷きも返答もしない】
【ムダに長い足を大股に歩いて、煙草の煙をまき散らして通り過ぎるだけだ】
【通り過ぎた後、少し歩いて立ち止まって、振り返って】

知ってるよ。そのカメラを付けた奴が俺がこれから行こうとしてる店のマスターだって事もな
…もっと言えば、此処も撮られてるよ。…そのビルの壁のダクト。中覗いてみなよ

まあ…何にせよ…俺は捕まらない。キャリアが違うよ、ルーキー…
…人殺しを誰かに言いふらすほど悪趣味じゃないから安心しな

【そう言って彼はまた歩き出した。犯罪者&逃亡者のレッテルの貼り逃げをした】
【確かに彼の言ったダクトの隙間からレンズのようなものが見えた。となると…厄介だろう】
【カメラを壊せば隠滅という時代は終わって今はネットの時代である】
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/10(火) 22:43:29.55 ID:TebYHvXUo
>>208

……寒中水泳をしたいならば、準備体操くらいはしておくがよい
わらわの目の前で死なれでもしようものなら、夢見が悪い以前に信用に関わるのでの

まあ……詳しくことは聞くまいが、な

【謎の登場シーンを演出した意味については……特に深く掘り下げない】
【きっと聞いても"本題"とはまるで関係がないであろうと考えたからである】
【水を拭き取った紙を腕の一振りで霧散させながらも】
【次に続く彼女の話に耳を傾け始めた――】

リーベ・エスパス? ……ん、リーベ・エスパスじゃと?
……ああ、嘘をつく理由も思いつかぬな。
きっと本当なのだろう――何じゃ、頭が痛くなってくる事実じゃの

【先日の事件――アインという魔術師については少女も覚えがある】
【報道が本当で、リーベがあの者に対抗できる戦力ならば相応の勇士であるはずなのだが】
【先程の奇行のせいか情報と目の前の人物がどうにも一致せず】
【言葉通り頭が痛いと言わんばかりに己が髪の上から手を添えた】

…………無論、御主が其れを為すつもりであればわらわは出来うる限り協力するつもりじゃ

セリーナ・ザ・"キッド"が六罪王の手に落ちたという事実は、彼女個人の問題では留まらん
「稀代の英雄」「世界の星」とまで称えられた英傑の不在が齎す影響は多大なものじゃ

UTは当然として、かの組織と同盟関係にあるSCARLETの士気にも関わり
更に民衆の混乱は既に広がり始めておる上
万が一対応が遅れ救えなかったとなればそれはそのまま正義組織全体への不審にも繋がろう

【英雄の不在により起こり得る影響は想像するだに恐ろしい規模となる事が予想される】
【個人が誘拐された事件とはワケが違うのだ】
【可能な限り早急に対応し、救出する必要があると少女は考えていた】

して、協力するつもりはないかと持ちかけたということは――何かしらの策を持ち合わせておるのか?
もしもそれが有益と判断できる内容であれば一考しよう

……まあ、無かったとしてもまあ構いはせんがな。今は猫の手も借りたい状況じゃからな
それが実力者の手ならば尚更、喉から手が出るほど欲しいものじゃよ

【リーベに対してそう訊ねた。持ち掛けたからには考えはあるのか……と】
【少女の胸には"SCARLET"の所属を示すワッペンが取り付けられている】
【もし組織を利用するつもりならば――それを話すという選択肢なども考えられるかもしれない】
211 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/10(火) 22:45:39.80 ID:liqCqUPeO
/>>200で再募集します
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/10(火) 22:57:25.20 ID:92V4ek3jo
>>209


へぇ。……なるほど、最近のカメラはよく出来てる。
ご親切にどうも。犯人が私じゃない、って証拠が残ってるのなら、安心してこの場を去れるよ。

【じゃあね、と、杖を持った手を軽く振って、女は男と逆方向に歩き去ってゆく】
【何の事はない、ごく手短な夜の邂逅だ。角を曲がり切って、背も見えなくなった女はこのまま家に帰るし、】
【男は行きつけの店を訪れて、酒でも飲むのだろう。屍体はちょっとしたスパイスだ──】

/すいません、完全に此方の都合と力不足で申し訳ないのですが、後二時間ほどで終わらせる展開が思い付かないので、ここで終わらせて貰います……
/またの機会があれば、よろしくお願いします。お疲れ様でした。
213 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/10(火) 23:04:42.02 ID:Ko2Xs5VRo
>>212
/了解しました。キリもいいのでそちらで〆ということで
/機会あればよろしくお願いしますー
214 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/10(火) 23:05:09.01 ID:OFmMZccDO
>>210

【ちなみに謎のヒーロー演出に関してはマジで意味がない。関係ないどころか、意味がなかったのだ】
【強いていえば、「面白そうでかっこよさそうだったから」だろうが……うん。うん】
【なので、詳細を聞かないという相手の選択は限りなく正解に近いのだ】
【リーべ本人も、彼女の反応に対しふふんと笑うだけであったことから、いろいろお察しだ】


ふふん、なんだ私のこと知ってるのか! もしかしてニュースでも見たのか!?
むぅ、恥ずかしいんだがな……朝ニュースつけたらばっちり顔映ってたし……ま、まぁそれはいい、いいんだ!

で、だ──策という策は、まだない。これから、考える
というのもだな……私は、セリーナを助けるには、あの六罪王「ベクター」を倒す必要があると考えてる

お前、私のこと知ってるなら、魔術師アインと戦ったというニュースも、知ってるな?
あの魔術師は──ベクターほどではないだろうが、かなり協力な魔術師だった
アインと戦ったやつは、私含め4人。……協力し、連携をとって尚、国軍がくるまでの「時間稼ぎ」しかできなかった
……まずは、戦力が足りなかったこと。次に、連携がまだまだ不十分だったからだと、私は思っている

──ベクターと対峙しセリーナを助けるんなら……「その場に集まった連中で、その場凌ぎの連携」をするだけじゃダメだと思うんだ
あらかじめ味方の能力、癖、思考、長所、短所……そういうのを全員が把握し、大人数で完璧な「部隊戦闘」をすることが、ベクター攻略の鍵だと思っている
もちろん……情報収集もしないといけない。ベクターの弱点とか、癖とか、そういったことを、な

そのためには……まずは人が必要なんだ。戦う意思を持ったやつらが
────お前、それは……SCARLETのワッペン、だったな
もし……もし、この話に興味を持ってくれたなら……SCARLETの他のメンバーにも、声をかけてくれると嬉しい

……セリーナ・ザ・"キッド"の不在は、あまりに影響が大きすぎる
早くセリーナを取り戻さないと──国が、社会が、乱れる


【──彼女が語り始めたのは、策とも呼べぬほどに荒いものだった】
【しかもその内容が、六罪王の打破というあまりに高すぎる目標】
【その目標を、彼女は為すつもりでいるのだ。──ただのバカか、それとも】
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/10(火) 23:34:39.34 ID:TebYHvXUo
>>214

そうじゃな……わらわの話に聞いただけじゃが、ベクターとやらは随分と"ふざけた"力の持ち主らしいの
そも、人を外れた異能者を相手に個人で対抗出来る者など
わらわの知る限りでも思い当たる節はない。……じゃから、「部隊戦闘」という方針自体は正しい考えじゃ

【「無論、荒削りではあるが……」と付け加えながらも、リーベの意見には少女も概ね賛同するところであった】
【ベクターに限らずテロの主犯となるような者達は皆、相応の人知を超えた力を有しており】
【それらの驚異に一致団結し対抗する為に組織は結成されているのだから】

【それを、理解した上で少女は――】

…………判らぬな。
其処まで理解していながら、何故お主は"一人"で駆け回っておるのじゃ?

【――そんな疑問を、口にした】
【どういった意図の言葉であるかは、直ぐに理解出来ることだろう】

全員が完璧な部隊として活動するならば、事前に相応の会議や演習が必要となろう
如何に彼奴の情報を伝えようとも、無関係な他人同士がその日すぐに連携を取ることは極めて困難じゃ
必ずどこかで綻びは生まれ、それが全体に致命的な乱れを齎す事となる

無論、声を掛けるだけでよいと言うならば情報ネットワークを通して御主の意志を伝えることはしてもよい
じゃが……そうじゃの――リーベよ、この状況を本気で憂いておるならば……もう一歩先へ進んでみる気はないかの?

【少女はリーベを"誘う"】
【今より一歩先に、更に踏み込んだ奥地へと】

一時的でもよい――リーベ・エスパスよ、SCARLETに身を置いてみるつもりはないか?

組織でも直に対策会議が開かれることじゃろうからな
其処で御主を対策班の長へと推挙し――奴に対抗する集団を率いるだけの"権力"を与えることも可能じゃろう

まあ……それは大袈裟としてもじゃな、組織に属する事で得られる恩恵は多い
求める情報を得るためにも、対抗しうる人材を見極め集める上でも――組織の力というものは非常に多岐に渡り役立つことじゃろう

【簡潔に言ってしまえば、少女のしていることは"勧誘"だ】
【彼女の意思が本気であると読み取ったからこそ、個人での活動ではなく組織に属するべきではないかと】
【添えている通り「一時的」――セリーナを救出するまででの構わないという条件だ】
【情報ネットワークのアクセス権を得られるだけでも、出来る手の幅は大きく広がることになる】

【より高度な"組織的作戦"を行う為の第一歩として、それが必要なのではないかと――少女はリーベの瞳を見つめながら返事を待った】
216 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/11(水) 00:12:14.08 ID:az+vQ8jDO
>>215

【まず得られたのは、賛同。だが、リーべはそれだけでは満足していなかった】
【表情に宿るのは──僅かな緊張。そしてかけられた、必然ともいえる疑問】
【いずれどこかでこのような疑問をぶつけられることを……リーべは理解していた】


────私は、組織にはいるつもりは、ない

それは自警団であろうと、SCARLETであろうと、UTであろうと……国直属の軍隊であろうと、変わらない
……組織に所属することで得られるものが大きいことはよく理解できている、つもりだ
味方は無条件で得られるし、組織に属する施設だって使いたい放題
個人で得られることはない圧倒的情報量に、国との繋がり……それは確かに、魅力的な条件だ


【──す、と一度息をつく】
【誘いを断る。躊躇など、なかった】
【まるではじめから、「そう」聞かれたら「こう」答えると決まっていたように】


……組織に所属してしまえば、私のやりたいことはできなくなってしまうかも、しれないんだ
私は────社会から「零れ落ちて」しまった人たちを助けたいと思っている
それは路地で倒れている人たちだったり、廃墟で暮らす人たち、だったり
そして──道を踏み外してしまったばかりに罪を犯さざるをえなくなってしまった「犯罪者たち」も、私が助けたいと思ってる人の中に入っている
もちろん……カノッサ機関の構成員たちも、その対象だ

SCARLET、UT、自警団、各国の治安維持部隊──彼らは、社会から落ちそうになっている連中を「掬い上げる」機構を持っている
逆にいえば……それらの組織がどれかでも機能しなくなれば──社会から落ちる連中が、増えることになるんだ
私のやり方は……「社会不適合者1人1人に向き合い、社会に戻してやること」
でもこれは、その零れ落ちた社会不適合者が少人数だった場合の、話だ
私がセリーナを助けたいと思う理由は、そこにある──UTが機能していないと、セリーナという求心力がいないと、私が困るんだ


──もし私がSCARLETやUTに一時的にでも、所属したとしよう
私は、悪く言えば犯罪者やカノッサ機関員の味方だ
彼らを社会に戻し、一般的な生活を送らせようとする
……かつての「正義組織」の構成員が、そんな、傍目からみれば反社会的人間たちと積極的に接触していると知れてみろ
──お前たち正義組織は不信感を抱かれるかもしれない
そうなると……困るんだよ
組織に所属していない「協力者」という立場であれば──まだ、「一個人のスタンドプレー」ですまされる
けれど……組織への所属は、責任が伴い規律に従い模範的行動が求められることをも、意味する
私には……きっとあわないだろうな


【それは、少し長い話だった。だが、勧誘を蹴った理由は──ただの無謀でないのは、分かるだろうか】
【彼女は彼女の目的がある。悪くいえば……「セリーナ救出」だって、その「踏み台」のようなものなのだ】


──甘いことを言っているのは、わかるつもりだ
でも多分……私の組織所属はきっと、長い目でみればお互いのためにならない

どのみち、SCARLETとUT両方に接触するつもりだった
出来れば、SCARLETやUT、自警団や有志たちをも巻き込んだ大々的な作戦にするつもりだったんだ

ふふん、なんせ話はSCARLETだけですむものじゃ、ないからな!
「対ベクターチーム(仮)」で、3組織+有志をレンタル会議室にでも集めて会議や演習することは可能だ
今は昔と違って、通信手段はメールだけのやり取りだけじゃない
無料の通信アプリでグループトークだってできるんだ。……いや、もちろん、ハッキングの可能性は否定できないが──


【──ここで、一旦リーべは話を切った】
【長くなってしまった話なのだ。だがそれも一区切りついた。一度、相手の意見も聞きたかったのだ】
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/11(水) 00:38:20.89 ID:qP8RAtYVo
>>216

…………ふむ、成る程のぅ。そういう事情があるのならばこれ以上誘いはすまい

しかし、思った以上によく考えておるものじゃな
今の語りをしている間だけ……まるで御主が別人に見えるようであったぞ

もう少し感情的に動く人間であると思うておっただけに、ちと面を食らったのじゃ
いや、勘違いはするでないぞ? 褒め言葉として受け取ってもらえたならば有難いのじゃ

【リーベの口から放たれた内容は、思った以上に理知的で全体を見据えたモノであった】
【最初行っていた登場シーンから、感情的な正義心で動く人物と判断していたのだが】
【その実リーベという少女は秀才といってもよい、確りとした知性を備えた少女なのだろう】
【口にした通りそのギャップに少しばかり面を喰らうも、それらが本気であることは疑いようもない】

【彼女ほどの年齢でこれだけしっかりとした自分の意見を述べられる者は少ない】
【しかもその内容が内容だ。その覚悟と、意志をしかと認識した上でカミナはそれ以上の勧誘は無駄と判断し、即座に打ち捨てた】

よいぞ……ならば、"SCARLET"としての呼び掛けはわらわからさせて貰うとしよう
御主は御主で有力と思える人物を探し……そうじゃの、此方にも連絡を入れて貰えたならば助かるのじゃ

それと……作戦を実行する上で必要な道具や施設も、わらわの方で用立てることも出来るからの
組織の仲間ではなく――――同じ目的を目指す"同志"としてこの手を存分に利用するがいい

【そして、自分は自分の出来るやり方で協力することを約束し】
【各面からサポートが可能であることを彼女に告げる】
【もし必要となればこの少女に連絡することで、無理のない範囲であれば叶えることは可能となるだろう】


……さて、随分と遅れたが自己紹介させてもらうとしようかの?

わらわはカミナ、SCARLETのカミナ・ゲルギルなのじゃ
御主の掲げる"義"は信ずるに値するものじゃ――出来るならば永く、善い関係でありたいところじゃの

【ニィ、と口元を釣り上げながら】
【無より小さな紙を生み出し懐から出したペンでサラサラと何かを書き記すと】
【彼女の手に添えるようにして渡そうとするだろう】
【内容は、恐らくは察しの通りカミナの"個人的な"連絡先だ】
【組織の連絡先を渡せない以上、飽く迄もこれは個人としての協力作戦となるだろう】
218 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/11(水) 00:58:49.30 ID:az+vQ8jDO
>>217

──ふふん。感情的に動くときだってあるさ
ムカつくときは壁を殴るし、嬉しいときは跳び跳ねる
でも……そればっかりじゃ、生まれたばっかりの赤ん坊と変わらない

もう──学校だって卒業したんだ。駄々をこねるばかりじゃ、あんまりだろう?


【ふふん。リーべはそういって笑った。長いこと話していたからか、少し口の中が渇いていた】
【真面目な時とふざけている時。そのギャップは、かなり大きなものであったが──】
【普段から大真面目にこんなことを考えていたのであれば、そりゃあおふざけのひとつやふたつ、してみたくもなるというものだろう】


……ありがとう。助かる
すでに1人、「りえる」って女の子に賛同してもらっているんだ
本名は「りえる・かおす」──なんかこう、角生えて翼あってしっぽあってゴスロリでオッドアイでっていう、属性特盛な女の子
もし街で会うことがあれば、声をかけてやってくれ!

それに──道具や施設の提供は本当に助かる。遠慮なく、使わせてもらうぞ!
ふふん……カミナ、カミナ・ゲルギル! よろしく! もちろん、無意味に敵対するつもりなんてないけどな!

──ある程度人数が集まったら、多分また連絡することになると思う
カミナはSCARLETの面々に声をかけててくれ、な! 私は今度、UTの酒場に顔を出してみるから!


【──にやりとカミナが笑う。それを信頼の証しと受け取ったのだろう】
【ぱっと、リーべもまた嬉しそうに笑うのであった】
【そして紙を渡されればそれを拒む理由などなく、そっと受け取り──代わりに、自分の連絡先も教えるはずだ】
【一先ず、話は纏まった。これ以上語ることがなければ……】
【「じゃあ、よろしく頼んだぞ!」と元気いっぱいに別れの挨拶をして、リーべは夜の街中を駆けて去っていくのだろう】
【──ベクターへの対処。セリーナの救出。夜色から生み出された作戦は──まだ、始まったばかりだ】

/時間もそろそろですし、このあたりで〆でしょうかっ
/絡みありがとうございました! お疲れさまでしたーっ!
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/11(水) 01:00:57.15 ID:qP8RAtYVo
>>218
/お疲れ様でしたー!
220 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 13:49:08.11 ID:yJZe+BOXo
【ドラクレア島】

【水の国からの転移ゲートで容易に訪れる事が出来るこの島は】
【別名"記憶の集う島"と言われ、ジャングルには様々な怪異や怪物が犇めいている】
【の、だが――ゲートからすぐの砂浜は別。危険は無く、南国の日差しが青い海を照らしていて】

いやぁ、良い天気だね……僕が運動の出来る人間なら迷わず海に飛び込むだろう、ってくらいだ。
"この身体"でも生憎、そう上手くは行かないけれど…――うん、良い日だ。

【その平和さを体現するような、一人の若い男が砂浜に腰を下ろしていた】

【格好は白のシャツにジーンズ。胸元や袖は開けていて、靴は履いておらず】
【ふわりとした金髪と、微笑を湛えた面立ちはどこか貴公子然としている】
【周囲には何もなく――故に、一人で海を眺める姿は目立って見えた】
221 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/11(水) 14:42:58.33 ID:JtuH/bhPo
>>220
───知りたい事がある

【ザリ、と砂浜を踏みながら、男の背後から声をかける、常夏の明るい日差しとは対照的にも思える、暗い声と重苦しい雰囲気だ】
【それには僅かながら殺気も含まれており、近づいて来ていた時から探知は容易であっただろう】

【黒い外ハネの髪の上に、黒いキャップを被る、モノクロ迷彩のパーカーを来た少年だ。どうやらリゾートを満喫しているようでは無いらしい】
【キャップについたボロボロの缶バッチが鈍く太陽光を反射して、陽を拒否したような影が目元に挿している、その影の中の鋭い目が、男の背中を睨んでいた】

話にアンタの事は聞いている、ダグラス、とか言ったな?
単刀直入に言わせてもらう、『アーグの居場所を教えろ』

【ダグラスがこの島に訪れた人間に課した条件は知っている、だが、わざわざそれに応じて島中を探すだなんてやっていられない】
【仇の姿を一瞬でも早く見付け、殺す、その為に遊びまがいの事に付き合う暇はない───まるで余裕の無い少年は、しかし自分が対している存在がどれ程のものか知らぬ無知さも掛け持っていて】
【敢えて愚かと言えよう、『さもなくばお前から殺す』と言わんばかりの言葉を含み、ダグラスに問い掛けた】

/まだおりましたら
222 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 14:57:38.31 ID:yJZe+BOXo
>>221

【海に向けられていた視線が、声に応じて背後に向き直る】
【明るい瞳だ。恐らくは、少年よりもよほど純粋に思える眼をしていた】
【そして黙ったまま話を聞くと、ゆっくりと立ち上がって】

……ああ、僕はダグラス。ダグラス・マックスウッドさ
一応は六罪王……この間暴れてた、ベクターのお仲間だね
まあ最も、僕は彼とは会ったことも無いんだけど……さて。

僕も単刀直入に話そうか。教えてあげてもいいけど、条件があるんだ
……キミの名前を教えて欲しい。名前も知らないで話すのは、なんだか無粋だろう?

【覇気がなかった。或いは殺意も、攻撃の構え一つダグラスからは感じられない】
【執念に燃える少年に比べて実に弱い――だが怯みもせず、名を尋ねた】
【なんだか道端で出会った友達と話すような、そんな軽々しい口調だった】

/居りましたー!よろしくです!
223 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/11(水) 15:18:47.82 ID:JtuH/bhPo
>>222
………

【振り向いたダグラスの眼を見つめる、光の無い黒い眼】
【六罪王───カノッサ機関の幹部とも言える存在が、例えこんな人間でも許せる筈もなく、その上アーグに加担しているとなれば尚更。復讐と同時に殺す対象に彼も入っている】
【そんなダグラスの眼が、自分とは正反対な眼をしているのが気に食わない。人を何人も不幸に陥れておいて、その手助けをしておいて、何故そんな眼が出来るのか】
【心の中で渦巻き、哭く憎しみの魔物を抑え込みながら、答える……ここで今、すぐ目の前にいるアーグへの手掛かりを見失うのは、何よりも愚かだと知っているから】

……天野、ソラ───アンタや、アーグが名前を知っている筈もない
アンタらが排泄物みたいに水に流したスラウロットの、生き残りだよ……!

【名前と、自分のルーツを答えつつ、思い返される『あの日』の出来事に歯を食いしばり、ダグラスを睨み付ける】
【きっと名前所か、存在を認知してすらいない、そんな『その他大勢』の中から産まれた憎しみの化身、それが自分だと言いたそうに】

……質問に答えたぞ、次はアンタが答える番だ
教えろ、アーグの居場所を……まずはアイツからだ

【無論、狙うべき相手はアーグだけでは決してない、あの事件に加担した人間や、何か間違えば止めようとしていた正義の者ですら───それ程に憎悪の棘が四方八方に向いている】
【勿論、無謀にもその憎悪はダグラスにだって向いてはいるが、まずは最初の目的、すぐ近くにいる筈のアーグだ】
224 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 15:36:39.54 ID:yJZe+BOXo
>>223

なるほど、ね……深くは聞かないよ。僕は贖罪するつもりも無いし
キミの恨みを全部引き受けるようなつもりもないからさ。
でも名前は聞けた。天野ソラ……いいよ、アーグの所に案内しよう。

【話を聞いて尚、六罪王の様子は変わらなかった。彼の悲劇には自分も関わっている】
【しかし、その贖罪も禍根も知ったことではない――もとい、係る気はないと言う姿は】

【きっと、少年の怒りに触れるだろう。しかしそれすらも気にする様子は無く】
【おもむろに歩き出すと、ジャングルの中に続く狭くも整った道を行く】
【本来は様々な危険が潜む場所だが――"仕掛け人"であるダグラスが居るからか】
【周囲から何かか飛びかかってくるような事もない。やがて5分か、10分ほども歩くと】

……さあ、アーグはこの洞穴の奥だよ。今は、だけどね
内部がどうなってるかは、僕は知らない。……個人的には、行かないことを勧めるけど。

【この自分勝手な助言に、相手が従うとは毛頭も考えてはいない】

【――洞穴の入り口は狭い。奥へ進めば、一転して大きな空洞が待ち構えていて】
【そこから徐々に下る道が続いていた。所々、十字架にも思える岩や木片が立っており】
【それがぼんやりとした光を放って、暗闇に光明を齎している。――何か、腐臭が奥から漂っていた】
225 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/11(水) 16:01:12.98 ID:JtuH/bhPo
>>224
構わない、ここで謝られてもムカつくだけだ。……いっその事そうやって開き直られる方がやりやすい

【寧ろ、ダグラスがこう言ってくれて少し嬉しいのかもしれない。ここで謝られたり、何らかの同情を貰えばそれこそやり場が無くなっていた】
【思った程怒りはない、もしくは冷た過ぎて自分にも認識出来ていないのか、とにかく返答は穏やかで】

【ダグラスの案内通りに後についてジャングルを歩いて行くだろう、驚く程に何もない道中をスムーズに進んでいく】
【もしこれが罠か何かで、怪物や獣が襲い掛かりでもしてくればその場で殺すだけだ、邪魔をするなら無関係でも殺す、例えそれが生の営みを享受しているだけだとしても】

……ここ、か

【案内された先は、狭い洞窟だ、城か砦かと予想していたが、思っていたよりも隠れ家じみている】
【何にせよ、ここだと案内されたならそれを信じるしかない、広大な島を一人で探すよりは余程いい】

目の前にブチ殺したい相手がいて、『辞めた方がいい』なんて聞ける訳がないだろ
……俺は行く、アンタはリゾートを満喫でも他の奴とお喋りでもしてなよ……事が終われば、アーグの仲間と一緒にアンタも殺すけどな

【今更助言なんて聞くはずも無く、役目を終えたダグラスに『好きにしていろ』とまで宣うと、臆する事も無く洞穴の中へと向かっていく】
【天野にとってダグラスは優先順位が低いだけだ、いつかは矛先を向けるというだけで、今はその時ではない、だから何もしない───力量の差を知っていないからこそ、そう思えるのだろう】

【洞穴の中の空洞を、真っ直ぐ、ひたすらに道に沿って降りていく】
【漂い出した腐臭も、一瞬眉を顰めただけで気にも留めず───『アレ』を取り込んだ時よりはまだ不快感は少ない】
【何も妨害が無ければ、最早一瞬すら足を止めずに最奥まで進行していくだろう】
226 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 16:17:25.70 ID:yJZe+BOXo
>>225

そう?……それは良かったよ、僕も怒ったキミに殴られたくないからさ
我ながら喧嘩は苦手でね。……まあ、お喋りしてろって言うならそうするよ。
……それじゃあ、元気でね?後でどうなっても責任は取れないから…――。

【――そう言って、ダグラスは実にあっさりと引き下がるのだった】
【一人が去って、洞窟内には少年一人。歩みを止めずに進んだならば】

【豊富な栄養を蓄えた大型のネズミや、そのネズミを捕食する複数の芋虫や】
【或いはその類形と思われる生き物の掘ったらしい、岩に空いた無数の穴を見るだろう】
【ジメジメとしていた。唯一、十字架の光だけが途切れること無く続いていて】


【やがて下りが終わる。今までの道よりも、圧倒的に広い空間が地下には待っていた】
【まるで別世界――巨大な沼と、天井の見えない空洞がそこには在って】
【沼は深いのか、僅かに流動しているようにすら思えた。其処を横切るように】
【古ぼけた木板で渡り橋がかかっていて、所々に足場の様に土が持ってあって】

【そして、最奥には巨大な十字架が見えた。他の場所にも、意味ありげに転々と十字架の明かりが見えるだろうが】
【誰か居るなら最奥の其処だろう。沼を抜けた先に洞窟が続いているのが遠目に見えた】

【――どのような経路をたどるにせよ、この沼には注意点が幾つかある】
【それは足下から這い登ろうとする芋虫だ。彼らはおおよそ、大きい物で10cmほどで】
【足に這い登ると、服の上からでも顎の刺を肉に突き刺そうとし、その血液を吸い取らんとするだろう】
【加えてその刺には微量ながらも麻痺毒が仕込まれている。――素早く動けば、多少は避けられるが。】
227 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/11(水) 16:46:50.55 ID:JtuH/bhPo
>>226
【まるで地獄か冥界へと続いているような、もしくはいつの間にか入ってしまっているのか、そんな風に思える道中だ】
【足元で這い回る芋虫を表情一つ変えず踏み潰しながら、段々と重く湿っぽくなってくる空気を吸い込みながら、奥へと進む】
【恐らくは最奥が近くなってきた頃、開けた場所に出ると、確認の為に一度立ち止まった】

……悪趣味だな

【『こんな所にいてよく大司教などと言えたものだ』と、端的にその旨を吐き出す。どう見たってここは魔界か何かだ】
【どれくらい潜ったのかわからないが、とにかく広い、もしかすれば島の地下すべてがこの空間なのだろうか?】
【生憎地質調査をしに来たのではないので、それは深く考えない事にしたが】

【足元に広がる沼に足を踏み入れる勇気はない、この奥にアーグがいるとするならばアーグやその仲間がここを通るはずで、だとすれば使っているのはこの頼りない橋だ】
【だったらここを通る他に道は無いだろう、御誂え向きに怪しげな十字架も自己主張している事だし、この橋を渡る事にした】

───触んじゃねえよ、気持ち悪い…!

【だがその前に、足元に来ていた不気味な芋虫に対し、右手に燃やした鉄紺色の焔をぶつける】
【生命を燃やす冷たい焔は、その芋虫が『ちゃんと生きている生物なら』圧倒的な苦しみと共に生命力を焼き尽くす筈だ】
【それも無尽蔵という訳にもいかない、一々相手していてはキリが無いと、天野は覚悟を決める】

【一度さがり、木板の隙間と土島の位置を確認、そして隙間や蟲を避けるようにして、一気に駆け抜けようと走り出した】
228 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 17:00:56.00 ID:yJZe+BOXo
>>227

【木板の渡り橋に足を乗せれば、比較的軽い少年の体重でも板が沈む】
【足を上げれば再び浮上するが、次第に靴や足は泥で汚れることとなるだろう】
【そして芋虫も其処に付随する――が、少年の放った焔を浴びれば】
【甲高い金切り声を上げて虫は燃え上がり、僅かな合間は他の芋虫も近寄らない。】

【――もっとも、やはり数が多すぎる。暫くすれば再び芋虫は"獲物"に飛びかかろうとした】
【だからこそ駆け抜けるのは懸命な判断と言えた。そして、半ばほどまで行った辺りで次の脅威が現れるのだ】


【キチキチ≠ニいう顎の音。低い羽音を立てて飛来するのは、2m程もある羽虫。】
【天井にぶら下がっていたようで、その数はやはり多い。手足は細いが、顎の刺は凶悪で】
【硬い皮膚でも容易に貫くギザ付いた刃が付いた、レイピアの様な形状をしており】

【彼らはおもむろに羽根を畳むと――少年目掛けて、凄まじい速度で降下を始める】
【そのまま刺で貫いて体液を吸い取るつもりなのだろう。薄暗い分、動きを読むことは難しく】

【そして何より数が多かった。芋虫ほどではないものの、雲霞の如く天井に犇めくその姿は】
【まさこの洞窟が、一種の"餌場"なのだと思わせるのに十分過ぎるほどであり】
【――奥の十字架の明かりが、俄に消えた。と言うより、何かの影に覆われた様だった】
229 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/11(水) 17:25:35.13 ID:JtuH/bhPo
>>228
【靴やズボンが泥に汚れるのすら気にしない、今考える事は奥に進む、ただそれだけ】
【故に飛び掛かろうとする芋虫達すら、振り払うか踏み潰すか、もしくは焔を持って撃退する】
【無数に湧き出す雑兵に足を止めている暇は無かった───が、半ばほどいった土島で立ち止まる】

……チッ……何なんだここは…!?

【地面からと思っていたら、次は上から。耳障りな羽音と、耳を塞ぎたくなるような威嚇音を立てて巨大な羽虫が襲来する】
【蟲の気持ちなんて知る由もないが、考えている事はすぐにわかった、だが、尊重は出来そうにない】

【羽虫の突撃を間一髪で躱すと、掠った頬から一筋の血が流れ出る。まるで腐ったような赤黒い血を拭い、上を見た】
【気絶しそうになる光景だ、これらを一々相手にするなんて出来ないが、放っておく方が危険なのは目に見えている】

クソ───!

【アーグの場所まで出来るだけ力を温存しておきたかったが、妨害が何もないとも思っていなかった】
【両腕を包むように焔を灯すと、其れを集め、合わせた両手に巨大な鉄紺色の焔を燃やす】
【それを天井に向けて打ち出すと、巨大な鉄紺色の火球は巨大な飛竜の姿を型取り天井へと飛翔していった。飛竜を模る焔は天井へと到達すると爆発し、生命を奪う焔を広範囲へと広げる】

【後は───と、目的地へと向き直った時、天野は気付く。十字架の明かりが消えている……いや、影が挿している?】

……また新手か、お次は何だ?

【呆れた風に言って、しかし今更引く事は出来ない。巨大な影を睨み付ける】
230 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 17:40:47.40 ID:yJZe+BOXo
>>229

【攻撃を躱された羽虫の一匹は、勢いもそのままに沼へ突っ込んで行く】
【そして、数秒もせずに別の場所から浮かび上がって空中へ飛び上がる】

【どうやら全身にうっすらと油を纏っているらしく、泥に濡れるということもなくて】
【――だからこそ巨大な火球を打ち上げるというのも良い策だと言えた】
【偶然ではあったが、着火するのだ。巨大な羽虫の何匹かは、あっという間に消し炭へ代わり】
【沼に落ちてジュウと音を立て、沈んでゆく。残った羽虫も攻撃を迷うように浮遊を続け――】


 ――――GRUUUUUUUUAAAAAAaaaaa__!


【羽虫の一匹が、その影の方に引き寄せられて消えた。直後に響くのは、バリバリという咀嚼音】
【更にもう一匹が消える。空中で動きを止めて、急に影の方に引っ張られてゆくのである】

【――影は、次第に大きさを増して少年に近付いていく。その姿は目が慣れれば見えるだろう】
【大きな――丸々と太った、大型トラックよりも大きなナメクジが其処には居た】
【しかし特異種なのだろう。真っ赤な口を持っていて、牙には羽虫の残骸が引っかかっているのが見える】

【そのナメクジは、くろぐろとした複眼と触覚を少年の方に向ける。――向けるが、すぐには何もしない】
【寧ろ少年には、敵を観察する余裕すら出来るだろう。そして数秒すると、低い羽音を立てていた虫の一匹が】
【吐き出された糸≠ノ絡め取られて、ナメクジの口元に吸い込まれていったのだ】


【問題は――これから少年がどうするかだ。糸を吐いて無造作に生き物を食らうナメクジを倒すのか】
【それとも、よくよく観察して考えれば――、――ナメクジは、既に奥の十字架の光を塞いではいなかった。】
231 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/11(水) 17:57:02.48 ID:JtuH/bhPo
>>230
【流石に羽虫全てを殺す事までは出来なかったが、警戒心を強く残す事は出来た】
【これで隙を見せたりしなければ羽虫が一斉に襲い来るという事もないだろう、後は───】

……何なんだここは

【ナメクジ……と言っていいのだろうか?こんなに巨大なモノを見た目がそうだからと常識に当てはめた考えで分類分けする事すら疑問になってくる】
【問題なのはその大きさと特性、空中の羽虫を的確に捕まえる糸に捕まれば一溜まりも無く、ぬめる表皮には焔が効きそうにもない】
【だとすれば物理攻撃か、若しくは───放っておくか、だ】

……わざわざ相手にするのも面倒だ

【芋虫や羽虫と違い、どうやらナメクジはこちらを明確に狙っているようではない、ただ単に空腹を満たしているだけのようなら相手にする意味もないか】
【そう判断した天野は、ナメクジを大きく避け、刺激しないよう先程よりもスピードを落として奥へと進む事にした。とはいえナメクジへの警戒心は怠らずに】
232 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 18:07:42.52 ID:yJZe+BOXo
>>231

【静かに――刺激しないことを意識して進めば、ナメクジは少年の方には意識を向けず】
【むしろ逃げ散る羽虫を追って、何処かくらい奥地へ進んでゆくだろう】

【ゆっくり進む分、足下から迫る芋虫は払いきれないだろうが――仕方のない選択肢と言えた】
【かのナメクジは、恐らく音を頼りにしているのだ。だから大きな音源である羽虫を襲った】
【大きな口と牙は敵を見極めずとも食べるための、実に乱雑な大食漢故なのだろう】


【――そのまま焦らず、多少の血と麻痺毒を引き換えに奥まで進めたなら】
【無数の大十字に囲われた、狭い洞窟――通り道に出ることとなる】
【進むと上り坂で、途中の苔の隙間からは日が差しており】

【更に進むと、簡易な木の扉が見えるだろう。その向こうからは、何やら気配。】
【一息つくならここで最後といった感じだ。勿論、そのまま突っ込んでも良いし――扉には覗くだけの隙間もあった。】

/っと良いところで申し訳ない、そろそろ家を出ねばならず……
/戻ってこれるのが23~24時になってしまうので
/それくらいからか、明日の昼に再開をお願いできますでしょうか
233 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/11(水) 18:22:28.25 ID:BgCvwll0o
……うーん

【そろそろ街にも夜が降りてくる頃合い】
【今日は周りのビルよりも頭一つ抜けた高さの電波塔の上に、白い髪の少女が佇んでいた】
【だが今日はいつものようにただ夜景を眺めるのでなく、考え事に耽っている】

(……目標ある人生、かぁ……)

【ある自警団の男の生きざまを見て、自分の今の生き方というのは果たしてどうなのだろうかと思う】
【特に指針があるでもなくやりたいままに自由にする──楽な生き方ではあるが、あまり面白味もないように思えてきた】
【だが何か目標を考えようにも、なにも出てこない──まぁ、だからこそ今までそういう生き方をしていたわけだが】

【そうやって思索に溺れていくうちに、夜は更けてゆく】
234 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/11(水) 18:25:42.33 ID:JtuH/bhPo
>>232
【気味悪い芋虫に突き刺され、血を奪われる代わりに毒を送り込まれる。全くふざけた体液のトレードを意志に関係なく行いながら、ようやく十字架の場所まで辿り着く】
【ナメクジの方を見れば追って来ている様子もなく、判断は正解だったようだ───本当に正解だったのかは不明だが】

【沼地から通り道に出ると、まだ足に群がる芋虫を振り払い、焔で焼きつつ少し休息を取る】
【休息と言っても数分も無い、息を整える程度の物だが。麻痺毒により痺れる体を無理矢理動かしながら階段を上る】
【あの気持ち悪い沼地から離れ、アーグに近付いているというだけで気分は悪くはない、寧ろ高揚して来た様にも感じられる】

───ここか…?

【階段を登り終えた頃先にある簡易的な木の扉、あれだけの通り道を作って置いて、最終的にある扉は簡単に蹴破れそうな物で】
【事実、扉の奥の気配が何者かを確かめるまでもなく、天野は扉に近付くと右足を上げ───】

【ガン!と扉を蹴破ろうと、足を蹴り出した】

/わかりましたー、では深夜からまた再開と言う事で一先ずお疲れ様でした
235 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/11(水) 18:27:07.70 ID:yJZe+BOXo
>>234
/ありがとうございます、では戻り次第呼びかけさせて頂きますのでっ!
/一旦失礼しますね。お疲れ様でしたー!
236 :ヴェール=カタストルフ [sage sage]:2015/03/11(水) 19:22:45.00 ID:35Bgh8sqO
>>233
あー…だりぃ

【明るいうちは多くの人で賑わっていたであろう街路だったが夜も更けてきて人気も少なくなっている】
【そんな街路を黒いローブの男が不満を漏らしながら歩いている】

【黒いローブの男はフードで顔まで覆っており両耳には逆十字のピアス、深い緑色の髪が確認出来る】
【風貌からも分かるが荷物が無い様を見ると一層放浪者の様に見える】

(つってもそろそろ寝床の一つでも見つけねぇとなぁ…クソだりぃ…)

【乱暴に頭を掻き舌打ちや不満を溢しながら辺りを見渡す】
【男が考えている寝床とは宿などのことではなく廃墟や廃工場の様な場所である】
【しかし街中では視界を遮る遮蔽物は多くのよく探索ができない】

【苛つく男が次に思いついた行動が高いところから探すことだ】
【そう思いついた男は高い建物を探そうと上を見上げる】

──何だ…?ガキ…しかもメスか…?

【不意に周りより背の高い電波塔…の上にいる少女が目に入る】
【髪が白く夜の闇には目立って見えたが不思議と自然に見えた】

/まだいらっしゃるのなら
237 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/11(水) 19:45:48.20 ID:BgCvwll0o
>>236
(とりあえず、何か始めたりでもすればいいのかなぁ……)

【下からの視線には気づかず、なおも思考する少女】
【それもそうであろう、夜の街において上を見上げる理由のある人間というのも中々多くはない】
【仮にいたとしても、その視界に映る一人の人影を注視するというのもまた少ないであろう、普通の人なら見間違いくらいに思って見過ごしてしまう──そんなとこに人がいるという発想自体、そうあるものではないからだ】

(これくらいの年頃の人間なら……うーん、バイトとか?)

【そういうわけで、外への注意の薄い少女には下からの視線には気づけない】
【だが、大声で声をかけるなりしたら反応はあるかもしれない】
238 :ヴェール=カタストルフ [sage sage]:2015/03/11(水) 20:17:25.80 ID:mlQ5AoYEO
>>237
【男の視界に入っている奇妙な少女】
【別段無視をしている訳では無いのだろうが男には気づいていない、と男も理解をした】

【普段ならば気に留めない程度、だが男は今大層暇であった】

──おいそこのクソガキィ!!

【なんの躊躇いもなく大声で呼びかけた】
【昼間ならそこらを歩く人々がこちらを見るだろうが今は夜、人っ子一人もいやしない】

【別に用があった訳でもなく、別に何かされた訳でもない】

【ただただ暇だった、それだけである】
239 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/11(水) 20:28:41.57 ID:BgCvwll0o
>>238
にょわぁ!?

【静謐な夜を破る突然の大声に、奇っ怪な声を上げ危うく塔から落ちかける少女】
【体勢を整え直してから声のもとを探すと、ちょうどこっちを見ている黒いローブの男が目に入った】
【他に人影もなく、こいつが怒鳴ってきたのだろうと検討をつけると、苛立ちをそのまま声に変え怒鳴り返す】

いきなりクソガキとはあんた何様ですか!というか私に何のようですか変質者!

【中々の言い様である】
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/11(水) 20:30:07.76 ID:Qv0a4P8Fo
【廃ホテル】

【かつては高貴な方の行幸もあったという、異国の様式が混ざり合う時代を象徴する造形の建造物は死体と化して朽ち果てていた】
【ひたりひたりと何処やらか錆び付いた水道管から漏れ出す水音は、耳に来る不快な静寂の金切り声を緩和するようでもあった】
【そんな一見して誰にも使われない場所ほど、案外良く使われる物だ。例えば破壊、例えば取引、例えば仮宿。或いは、自殺】

【木漏れ日の光が射す割れた窓際、古ぼけた椅子に腰掛けるのは一人の女性】
【濃いオレンジのセミロングに艶やかな毒花を挿し、派手な化粧に派手なネイル、派手な服装と】
【廃墟破壊に来た不良とも思えるが、そのような雰囲気でないのは、空き缶を灰皿にゆるりと一服している点が示していた】

【──そんな女性の周囲には、奇妙な事に、六つの「手」が浮遊していた。灰皿を持つもの、ただ浮かぶものと】
【それぞれに意思でもあるかのように空に浮かび、ふわりふわりと女性の周囲を漂っている】
241 :ヴェール=カタストルフ [sage sage]:2015/03/11(水) 20:46:48.16 ID:mlQ5AoYEO
>>239
【こちらが声をかけると奇妙な声をあげて塔から落ちかける少女を見て男が当初感じていた神秘性なるものは粉々に砕け散った】
【加えて──】

んだと…!誰が変質者だとコラァ!!待ってろよ直ぐそっち行ってブン殴ってやるからよォ!!

【そうは言ってはいるが男は本気で殴る訳ではなく小突く程度だろう、ただどちらも痛いのは変わりはないが】

【男がなにやらボソッと呟くと男の手元に荒縄が出現しそれを少女のいる電波塔に引っ掛ける】
【ビルの二階程の高さだろう位置に引っ掛けてある縄は男が縄を掴むと意思を持ったかのように縮小し男を運ぶ】
【再び男は塔に掴まりながら縄を上に上にと伸ばしていき頂上の少女に近づいている】
242 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/11(水) 21:11:47.70 ID:hN2iPtN5O

【公園】
【夜の、人気の無い公園に動く一人の人影があった】
【白く膝下まであり、更に顔まで隠れるように伸ばした白い髪】
【隠れた眼には、幾何学模様が刻まれたアイスブルーの瞳があり】
【翻る緑の外套と、季節外れも甚だしい黒いワンピース】
【そして、黒い甲殻を纏わせてアンバランスな巨爪と化した両腕】
【その両腕が、銀の巨大な、自身の身長と同等以上にも見える武器を振り回していた】

……ん…?

【ある程度動き回ってから、今度はピタリと止まり】
【首を傾げて、頭の中で動きを反復】
【そしてまた動いて、またピタリと止まる】
【その度に首を傾げて】
【本人としては、たまの鍛練であり、何かぴったり来ないからなのだが】
【端から見れば、最悪不審者と言われても文句がつけれない様なのだが……】

/予約です

243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/11(水) 21:28:58.96 ID:tyw1dM6Zo
>>242
【夜の公園、巨大な爪を備えた腕でさらに巨大な武器を振り回す人影】
【確かに、人によっては不審者と見え兼ねないだろう。だが、その心配だけは恐らくないはずだ】
【なぜならこの場に現れたのは、不審者どころか確かな悪意とそれを体現したような異形を携えた】
【ドス黒い、犯罪者――――指名手配を受けている盗賊であったからだ】


――――面白い武器だな

【突如、闇の中から公園の街灯の光の下へ現れたのは、人間の上半身に蟹の足をくっつけたような、肉塊のごとき怪物だった】
【短めに整えられた黒髪、角ばった顔つきに張り付いた無表情。右が青、左が黒の瞳の義眼。相手を無遠慮に眺め回すようなその視線は】
【その額一杯を埋めるがごとき、巨大な一つ目から発せられていた】

【その身には襤褸切れのような黒い布が巻きつけられ、布から伸びているのは右腕のみの隻腕】
【布の下部からは、太く長い甲殻類のそれに近い形状の足が四本生えて、これが肉塊を支えていた】
【足の後ろ側には、赤い肉に包まれた脊椎がむきだしの状態で、尻尾のように垂れ下がっている】
【ベロリ、と舌なめずりをすると、その舌は異様な長さを見せ、獣のように鋭く尖った牙も覗く】


……その武器、私にくれないか?

【ゆらりと右腕を掲げ、彼女の武器を指さして怪物はそういった。見た目は異形だが、要するに追いはぎ、強盗の類である】
【無論、大人しく従うはずはないとわかっているのだろう。黒い瞳の単眼からは、すでに悪意の色が発せられていた】
244 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/11(水) 21:33:01.68 ID:BgCvwll0o
>>241
へーんだ、やれるもんならやってみろですよー!

【売り言葉に買い言葉となおも挑発の言葉を投げかける】
【彼女が本気でぶちギレてたとしたらそのまま狙撃でも開始するのだろうがさすがにそこまでではないようで、塔の上で仁王立ちになって男が登りきるのを待つことにする】
【だが、この時点で男がのぼってきたらどうするかは完全にノープランである】

(あの人は何がしたいんですかねぇ……それがわからないことにはなぁ)

【ぶちギレてるという訳ではないので頭の片隅に残した冷静さで、男の目的を探っているのだった】
//すいません飯落ちしてました
245 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/11(水) 21:51:01.38 ID:hN2iPtN5O

>>243

……っ……………ん…

【何度目かの繰り返し、声をかけられ】
【向いた先には、日常を蝕む『異形』】
【普通ならば、戦慄するような、突然の怪異の出現】
【しかし、彼女はたった1度、息を止めるだけにとどまる】

……断る………似たようなのなら……何処かに、ある…かも……

【『異形』の、暗く黒い意思を真っ向からはね除けて】
【ゆっくりと、向き合う】
【何も言わずとも、話さずともやることは既に決まっていた】

……まさか…昔のような事に………なるなんて、ね…

【ぼそりと呟き】
【ガキン、ガキンと『銀の斧』を展開し】
【本来の姿である『白銀の弩弓』へと変える】

……対照を確認…処理…する…

【この時、明らかな『異形』に対して】
【揺るぎない『異形』である彼女は、難のためらいなく】
【『自身の過去において、何度も繰り返した事柄』を、遂行するために】
【構えた機械弓で先ずは一つ、輝く魔力の矢を放った】
【最初の一矢は、威力で見れば拳銃と同等であった】
246 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/11(水) 22:01:03.38 ID:lbPLLbcAo
>>240
/まだいらっしゃいますでしょうか
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/11(水) 22:03:46.72 ID:Qv0a4P8Fo
>>246
/おりますー
248 :ヴェール=カタストルフ [sage sage]:2015/03/11(水) 22:09:41.08 ID:mlQ5AoYEO
>>244
【ロープを引っ掛けては投げ引っ掛けては投げを繰り返し少女のいる塔の頂上付近にまで男は近づいている】

(つーか俺なんであのガキに声かけたんだっけか?)

【と登っている最中に男が考えるが男には当初の目的を忘れるどころか最初から目的があるわけではなかった】

【考えていると少女からの挑発が耳に入り男の眉間に更に皺が現れる】

あのクソガキ…ぜってぇ泣かしてやる

【しばらくして少女がいる頂上に手を引っ掛け登り切る】
【男は腕をゴキゴキと鳴らしながらゆっくりと少女に近づいて行く】

おいクソガキ…誰がなんだって?

【そのまま少女の元に歩いて行き片手を伸ばす】
【男の手は真っ直ぐ伸びていき少女の頭を掴もうとしている】
【もし捕まったのであれば指先の握力による締め上げ、要はアイアンクローを喰らうことになるだろう】
【最も男は肉体強化系の能力でもなければ肉体改造などもしてはいないので致命傷となることはないが、男は少女の発言にキレているので普通に痛いだろう】

/いえいえ、自分こそ亀で申し訳です
249 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/11(水) 22:09:45.22 ID:lbPLLbcAo
>>240

【その背後で物音がする。もっと言えばその前から階段を登る足音が】
【もっと言うならば何者かの『気配』がしていただろう。気配は殺気には至らぬまでも】
【警戒心は孕んでいる。衣擦れと金属音。拳銃の撃鉄を起こす音だ】

誰だ…アンタは

【サングラスをした背の高い痩せた男。スーツスタイルにリボルバー式拳銃は古臭い】
【ノワールフィルムを彷彿とさせる風貌。しゃがれた声は単刀直入にそう問うた】
250 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/11(水) 22:18:27.13 ID:tyw1dM6Zo
>>245
【自分の姿に対する反応で、相手の胆力・力量を測る手口は、この異形の戦術の一つだ】
【眼前の彼女は、確かな実力の持ち主だ。静かに、呼吸が一度止まる。あまりに冷静に】

それでは意味がない。私はそれが気に入ったんだ

【こちらに向き合う彼女へと、単眼からの視線がさらに粘っこく注がれる】
【その単眼の前で、己が欲しがった武器がさらなる機能を発揮した】

ほう……見た目だけではないらしいな
そのような道具、そうそう似たようなものなど出てくることはないだろう

その口ぶり、まるで機械か兵器だな……また、その手の作られた生命か?
面白い……お前自身もその武器もろともに連れていくとするか

【彼女と同じく、異形も己が幾度となく繰り返してきた悪意の発露を見せた】
【先手は彼女。組み上げられた武器から、魔力の屋を放つという自分が触れたことのない技術】

【異形が応戦する。失った左腕のあるべき位置から、何かが膨れ上がるようにして現れた】
【肉だ。異形の肉。異形自身の肉体が、その原型を失って膨張したのだ】
【その膨れた肉が、彼女が放った矢を受けた。拳銃で撃たれたに等しい衝撃が肉塊を襲い、その肉に穴が開く】

【血が垂れ堕ちる。一応は、赤色だ。衝撃で肉が後ろにのけ反り、地面に落ちて痙攣する】
【しかし、異形自身に傷はない。肉塊を盾替わりに攻撃を防いだということだろう】


処理か……やってみるがいい

【異形が反撃に動く。蟹足を動かして、彼女に接近を試みつつ。地面に落ちていた肉塊を無理矢理に振り上げて】
【彼女から見て右側から、その肉塊を叩きつけようとするだろう。振り抜かれんとする肉塊、その大きさゆえに速度は遅い】
【だが、まともに食らえば、その質量故に大きな打撃を受けることになるだろうか】
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/11(水) 22:19:02.44 ID:Qv0a4P8Fo
>>249

【女性の周囲に浮遊していた「手」が一斉に相手を指差す──空き缶を持っていた手が、慌てて缶を床に置き、遅れて指を指した】
【当の女性は落ち着いたものだった。ふう、と煙を吐き出せば、化粧に縁取られた気怠い視線を相手へと投げ掛ける】

……そう言うアンタこそ、物騒な音立てて。何者だっつの
あたしは別に──……ただ、暇潰ししてるだけさ。いい場所だろ? ココ

【蓮葉な口調で、恐らくは年上だろう相手に。まして武器を持つのにも、物怖じしない様子だった】
【相手の成りを無遠慮に頭から爪先まで眺めれば、女性は顎に手を当て暫し黙考、そして何やら思い付いたか彼に指を指した】

もしかして、ヤクザ? 取引の邪魔だってなら、怖いし帰るわ

【怖い、なんて様子は微塵も無かったのだが。相手の姿格好から、そう連想したようだった】
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/11(水) 22:20:36.07 ID:Qv0a4P8Fo
>>249
/次遅れます
253 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/11(水) 22:25:05.04 ID:BgCvwll0o
>>248
不審者っぽい人に、変質者って、言っただけですよーだ

【わざわざ区切ってはっきりと言いながら、掴みかかろうとしてくる男の手をひょいひょいバックステップしながら避ける】
【どうやら実力行使に出されても折れる気はないようだ】
【それでも反撃はしないのは、特に殴る理由が少女にはないだけの話だろう】
254 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/11(水) 22:33:40.74 ID:lbPLLbcAo
>>251

【暫く彼は硬直したように動かなかったが…すぐに溜息1つついて緊張を解いた】
【拳銃はわざとらしく西部劇のガンマンのように回してからベルトに挟み込み片付ける】
【風貌といい、ずいぶんと気取った人間な様だ。代わりに彼も煙草を取り出して火を付けると】

忘れられた街に来るのは忘れられた人間か、忘れられたい人間だ
……まあ、なんだっていいか。…好きにしてくれ、俺も勝手にする

【それだけ言って、煙草をくわえると大きなケースのようなものを抱え上げた。足元にでもあったのだろう】
【兵器でも入っていそうな重厚なカバンで3つほどあったが、彼は1つ持ち上げるのが精一杯なようだった】

ヤクザは何年も前にやめたよ。鉄砲も当たらねえし、嘘も下手だから…向いてなかったんだ
…明日の夜までは何もしないよ。此処は見晴らしがいい…確かに良い場所だから…

【ゆっくりとその荷物をもって階段を登り始める。足音は遅く、頼りない足取りである】
255 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/11(水) 22:45:19.48 ID:hN2iPtN5O

>>250

……ん…断る……

【連れ去る、という一言に、明確な拒絶を示し】
【しかし、同時に生半可な相手では無いことを理解する】
【肉の壁に阻まれた矢を見て、次の一手を考え】

…………はぁ…

【肉塊を広いあげ、振り抜こうとする相手に対して、下がる】
【近接戦に付き合う義理はないと】
【そして、そのために彼女は一つカードを切る】
【即ち、自身の『能力』を】
【幾何学の眼が映す、自身にしか見えない『鎖の世界』を、『鎖界の魔眼』と言う、人口の魔眼を】
【発動する】

………撃ち抜け…

【途端、彼女にしか見えない鎖が彼女自身に巻き付き、更に後方へと引っ張る】 
【急速に引っ張られ、また『異形』との距離を離せたなら】
【同時に今度は引き絞り、真正面から溜めた矢を放つだろう】
【先程とは異なる、貫通するために威力を高めた矢である】
【威力、速度は先の一矢の比では無いはずだが】
【溜める事による少しのタイムラグ、これがどう響くか…】
256 :ヴェール=カタストルフ [sage sage]:2015/03/11(水) 22:52:30.93 ID:mlQ5AoYEO
>>253
誰が不審者だ!テメェ…クソガキいい加減にしとけよ

【ひょいひょいと男の伸ばした腕を避けていく少女を見て男のイラつき度は更に上がっていく】

いちいち減らず口叩きやがって…!死ぬほど後悔させてから泣かす!

【男は更に腕を伸ばすスピードを上げ、少女の方に詰め寄り掴みかかろうとする】
【一瞬能力を使って捕縛でもしてやろうかと思ったが少女に能力を使うほどまだ大人気なくはなかった】

【しかしこの状況、少女を黒ずくめの男が掴もうとしている様は何処からどう見たとしても不審者とその被害者の構図である】

【いずれにせよ少女はこの狭い空間をバックステップで男の腕から避けているのだからいつかは限界は来るだろう】
【男はその瞬間を狙い、少女を締め上げんとする】
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/11(水) 22:58:09.02 ID:Qv0a4P8Fo
>>254

ハハ、違い無いね。忘れられてたのか、こっちが忘れてたのかは別としてさ
──ほら、もういいっつの。それより灰皿

【相手が警戒を解けば、此方も手の態勢を解かせる。総勢7本で指差しとは、かなりのシツレイに値したが】
【女が指示すれば、慌てて幾つかの手が空き缶の争奪戦を繰り広げ、結局三つの手で恭しく運ばれた缶に女は灰を落とした】

嘘が下手? ウッソだぁ、アンタぱっと見そんな純情ボーイには見えなかったけれど。
……ん、これも嘘? あー、何だかややこしくなって来た……って、あと二つ置いてくの?

【目に止まったのは荷物だった。何が入っているかは知らないが、まあ重たげだというのは分かった】
【暇しているし、手は見ての通り有り余っていた。よ、っと椅子から立つと、女性は相手の後を追っていく】

手貸すぜ、どーせ退屈だし……アンタがここで一晩何すんのか、気になるし

【女は面白げににい、と笑ってみせ。許可なりすれば、手達が残りのカバンを大わらわで持ち上げるだろう】

/お待たせしました
258 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/11(水) 23:04:53.87 ID:BgCvwll0o
>>256
(むーう、わかりやすくヒートアップしてますねぇ……)

【ひょいひょいと回避しつつ、男の反応を明らかに楽しんでいる】
【そうこうしているうちに当然足場のはじっこまで追い詰められ、男はここぞと掴みかかってくるが……】

よい、しょっと♪

【そんな気楽な掛け声と共にその手を避けて足場の外へと出て──背中に能力の翼を展開する】
【もし男が勢い余って落ちかけたらさすがに助けようと思いつつ、男の手がぎりぎり届かないところから声をかける】

あのですねー、なんであなたはそんなに怒ってるんです?
最初に怒鳴られた時点でちょっと意味わかんなかったんですけど

【男の攻めの手を遮って一旦状況を落ち着かせたところで、考えてもわからなかったことを直接聞いてみるという魂胆だ】
259 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/11(水) 23:11:52.29 ID:tyw1dM6Zo
>>255
だろうな。だがそれを押し通すのが、盗賊というものだ

【彼女の拒絶も意に介さず、ただ己の悪意と欲望を振りかざす】
【だが、同時にその眼に油断はない。彼女が容易ならざる相手だとわかっているのだろう】

【左腕の代わりとなった肉塊が、風を切る感触。見れば、己の振るった一撃は、彼女に対して有効な攻撃範囲から外れていた】
【その美しい髪の間から覗く幾何学模様の瞳。それが一瞬、自分の単眼と合ったように思えた、次の瞬間】
【その身体が、まるで見えない何かに引っ張られたかのように、空中を滑ったことを認識した】

【再び距離を空けられ、彼女の領域に引きずり込まれる。すなわち、その矢が十全に力を発揮できるだけの】
【自分へと向けられた矢に、先ほどよりさらに強力なまでの魔力が集まっていくのを感じ取り。異形が反撃に動く】

【右腕で素早く襤褸切れの中から大型の拳銃を取り出し、彼女へ向けて発砲しようとしたのだ】
【防御は間に合わない、ならば攻撃。そう判断した上で、この距離で最も有効な攻撃手段を取った】
【狙いは脇腹辺り。だが、あまりに咄嗟の反撃のため、狙いはブレている。少し動けば、掠めるだけに留めることも出来るだろう】

ぐぅ、ぬ―――――!!

【攻撃の成否に関わらず、彼女が放った矢は見事に異形を貫く。肉塊と左肩の付け根当たりを貫通し】
【切り離された肉塊が、地面に転がった。左肩には大穴が空き、先ほどとは比べ物にならない量の鮮血が流れ出る】

【異形は受けたダメージですぐには動けない。銃撃に対処できていれば、更なる反撃の機会を見出せるだろう】
260 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/11(水) 23:19:27.73 ID:lbPLLbcAo
>>257

どっちも似たようなもんだろ。忘れたいものもある

【階段の途中で(割と早い段階で)小休止した男は灰皿に灰を落とし】
【またえっちらおっちらと登っていく。まあ、見ての通り腕っ節はからっきしという事だろう】
【ヤクザにしてはやはり何というか役不足というか偽物っぽいというか…頼りない】

まあ……何にせよ…ヤクザは向いてなかった。2年半居て、会長のお嬢様の運転手…
…今じゃそのお嬢の方がマトモにヤクザやってる。……運んでくれるなら助かるよ

【休んでは上り、休んでは上り。能力のある彼女の方が早いだろう。そんなペースだ】
【彼は屋上へと上がってメインストリートがあった方角へと向かい、荷物をおろした】

…クソッタレ。もっと向いてる奴が居たはずだ…

【暫くぼやいてから、ケースを開くと中身はミサイルランチャーだかロケットランチャーとかいう類の兵器だ】
【そのパーツらしく、3つでひとつという感じだ。台座に、カメラ、機械類などデラックス仕様といった所】
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/11(水) 23:30:48.45 ID:Qv0a4P8Fo
>>260

ヒュー、かっくいー。ひょろい癖にー。

【あははと笑って、女は身軽なまま相手の後をついていく。持ってあげようというつもりは無いらしい】
【その後から手が二手一組でカバンを運んで行く。残りは一つが灰皿係、もう一つは応援係なのかカバン組の周りを飛んでいた】

へえ……まー確かに、お抱え運転手って感じするかも。腕っ節よりドライブテク、みたいな?
しっかし、女でヤクザかぁ……恰好いいなぁ、あたしも組でも作ろうかな。永倉組、……イマイチ

【永倉、と言うのだろうか。考えつつ昇っていけば、いつしか男を抜かして屋上へとたどり着いていた】
【「おっそーい!」なんて声を掛けたりした後、男も着けば指定の場所に荷物を下ろし、彼の支度を眺めていたのだが】

……現役じゃん。えーっと……狙撃か何か?

【出てきたものには流石に絶句したのか、しばし固まっていた。それからや怖々と相手に用途を尋ね】
262 :ヴェール=カタストルフ [sage sage]:2015/03/11(水) 23:35:48.77 ID:mlQ5AoYEO
>>258
【少女を端まで追い詰め勝ちを確信して男は勢いをつけて手を突き出した】

オラ[ピーーー]ぇぇ!!

【無論[ピーーー]気はないが、男が叫ぶや否や男の目の前から少女が消える】
【軽快な声の方を見ると少女が跳んで、いや飛んでいる】

【と少女の方に気を取られ勢いがあまり落ちそうになるが突き出した方の手が手すりに掴まりバランスを立て直す】
【手すりに掴まりながら少女の方を睨むと少女の方から声をかけられた】

あん?テメェ俺が初対面で変質者扱いされてハァハァ言ってる様に見えてんのか?それに最初のは暇だったからだよ。ま、要するに暇つぶしってことだ、悪りぃのは俺の視界に入ったテメェだ

【理不尽極りない言い分を少女に吐き捨て手すりを離す】
【男の掴んでいた手すりには男の手の跡がくっきりついており、男の怒りと掴まれてたらどうなっていたかを暗示させている】

つーかテメェ、能力者だったか

【一息つき薄々そう思っていたという感じで少女と会話する】
【先ほどの怒りも少し落ち着き会話できる程度だ】
【戦いという事が好きな彼だが目の前の能力者は少女だ、女子供と戦う趣味は男にはない】
【もっともさっきまでの男の状況であったなら飛んでいる少女にも能力を使い捕縛しようとしていたのだが…】
263 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/11(水) 23:36:06.83 ID:hN2iPtN5O

>>255

……ぅっ…!

【戦いとは、常に自身が切れる手札の数が多ければ多いほど有利だ】
【そして、それをいかに多く隠し通せるかどうかも】
【それは、相手にも当てはまる訳で】
【自身の距離へと持ち込んだのも束の間、相手が取り出した銃を確認し】
【咄嗟に身を捩ろうとしても、自身は未だ中空】
【それでも無理矢理態勢を変えて、何とか直撃だけは避けるも、出血は免れなかった】

………くっ…

【そして着地、相手を見れば自身の一撃は命中した】
【が、自身もまた空中で無理に態勢を変えたせいで次の行動が遅れる】

……無理には…攻めない…

【ここで更に無理に攻めるのは、逆に隙を与えかねない】
【着地の際に手間取らなければ迷わず攻撃を叩き込めたのにと】
【過ぎた事が一瞬頭をよぎるが黙殺】
【代わりに更に能力を使用、周辺にあったゴミ箱二〜三を自身と『異形』のちょうど中間に、壁となる様に引きずり込み】

【相手がどう動こうが関係なく、機械弓を横に、地面と平行に構えると】
【次の瞬間には一気に引き絞り、扇状に拡散した矢を放つのだろう】
264 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/11(水) 23:54:17.41 ID:lbPLLbcAo
>>261

……・…。

【返す言葉もない。確かにヒョロいのだ。自覚があるから苦笑いで乗り切る】

【何かの兵器を組み立てながら、また煙草に火を付けてのんびり作業をする】
【手慣れた様子に見えるがよく見ると単純なもんで誰でも組み立てれそうな雰囲気】

運転だけならヘリでもボートでも。まあそれだけじゃ…ね。世の中不景気って言うのかな…
…不景気は関係ないか。…儲けてる奴は儲けてるんだよ。富の絶対数は決まってるから

入りたきゃ紹介してやろうか?お嬢もオッサンばっかりで飽々してるだろうし…

【とか話す頃には組み上がっていて、立派なミサイルが飛んできそうな一品である。彼は】
【兵器の間に突っ込んでいたらしい缶ビールを取り出して、飲み始めた。仕事は済んだのか】

だからヤクザは辞めたって。…狙撃は狙撃だ。ここは闇商人のルートだ。…麻薬や武器なんかのな
明日はデカい麻薬カルテルの車列が通る。…ヤンチャな自警団の護衛付きでな。それを襲う
ウチはメンバーが少なくてさ…コイツはオートマチックで撃ってくれるらしいから

【簡単に襲うと言ってのけた。ヤクザより質が悪い。強盗である。それも派手なタイプだ】
265 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/11(水) 23:56:56.55 ID:tyw1dM6Zo
>>263
【その変幻自在とも思える回避、身体移動も万能とはいかなかったらしい、と異形は観察する】
【自身の銃撃を空中で体勢を変えて致命傷を回避する、その身体能力はさらに侮れないものを感じさせたが】
【未だ不明瞭な相手の能力にも、まだ付け入る隙がある。異形の悪意と戦意はまだ衰えない】

【だがその思考に割り込む苦痛。肩に焼けた鉄を突き込まれたかのような痛み】
【相手が着地時に体勢を崩したのか、わずかに生じたタイムラグを逃さず、異形が傷口付近に肉を操作して傷口を塞ぐ】

(傷を負っても、その冷静さは健在か……先も感じたが、やはり機械のようなやつだ)
(その上、未だ相手の能力は未知数……どう攻めたものか……)

【逡巡する異形の前で、更なる異様な光景が展開する。先ほど彼女自身が空中で移動したのと同じく】
【ゴミ箱が一人でに動いて、彼女の盾となる。自分や物体に働きかける念動力のようなものか、と推察しつつ】
【自分へ向けられる、殺気の群れにまずは対処しなければならない。扇の形に広がる矢、全て回避するのは不可能だろう】

【異形は、前に出た。こちらへと飛んでくる矢のうち、数本が異形の肩に胸に突き立つ】
【顔を歪めつつ、異形が取った手は意趣返しとばかりの量による攻撃だ】
【首の後ろ辺りから、またも肉が盛り上がる。地面を這うように伸びたそれらは、先端に牙を生やした口を持つ触腕だった】

【数は計四本。地面スレスレの高さを保ちながら、ゴミ箱の隙間を掻い潜るような軌道で触腕が彼女へと迫る】
【何等かの対策を取らなければ、その先端の口が彼女の足に牙を突き立て、食らいつこうとするだろう】

【異形自身は、その身に浴びた矢のダメージでそれ以上動くことはない】
【それを見てとれれば、更なる追撃を図ることも可能か】
266 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 00:03:12.04 ID:F+5cAmx0o
>>262
あはははっ、見事にかかりましたねー?

【まんまとうまくいって思わず笑ってしまう】
【今度ケンカとかに巻き込まれたら使えるな、とか思いつつ】

うわぁ理不尽な。まぁあの状況で私に非があって怒鳴られるとはちょっと思えませんでしたが
(というか、ものすごい筋力ですねこの人……ひえぇ)

【男が握りしめた手すりのあとに内心ビビりつつも、外面は平静を装う】
【ひょいひょいと避けてられたからいいものの、掴まれてたら……ガチ泣きしかねない】

えぇそうですよー、そうでもないのにこんな時間に女の子一人っていうのは中々ないでしょう
そういうあなたもそうでしょう?あの縄、どこからともなく出してきてましたし

【男の質問、もとい確認に肯定しつつ、男の方にも確認をとる】
【こうして会話が成立するということは、相手もいくらか落ち着いてきたのだろう……ならばと、足場へと戻ることにした】
【飛んでいるのは魔力がもったいない──このあと戦闘になったときのためにも、最善手を選んでいった方がいいだろう】
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/12(木) 00:05:56.79 ID:jyyDGv09o
>>246

まあ、金ってのは持ってる所に流れて行くから……寂しがりだって、よく言うでしょ
元手があれば更に金を増やす仕組みも構築出来ちゃう訳だから。持ってるもの勝ち、って奴かなー

……いやいや、まだカタギでいたいし、遠慮しておくよ。それにあたし、浮気症だから。
長くいられる自信無いし、放浪してばっかだし……そんなだから忘れられるんだけど、サ

【出来上がった兵器に、おおー、と単純な感嘆の声を零して興味深げに見回す。先程までの作業もプロの技だと信じ切っていた】
【手達もパチパチと賞賛を送るが、何やら拍手というには「固い」音がした。陶器をぶつけ合うそれに酷似している】

はー……よくやるねぇ。奪ったモノは高く売り飛ばして、お金を手にする訳だ
やっぱり怖い怖い……あたし帰るから、勿論ソレは見なかった事にしておくね

【なかなか派手な強盗もあったものだ。だが、何と言うか、巻き込まれるのはやはり怖い】
【巻き込まれるまでいかずとも、関わり合っては危険だと判断したのだろう。女はひらりと手を振って、相手に背を向けた】

/申し訳ないですが、この辺りで落ちます
268 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/12(木) 00:21:23.42 ID:hGlpC4E5o
>>267

どんなクソ野郎にも集まるなら…カネは非情だ。…まあ、意志は無いから仕方ないか
俺はその仕組みの外に居るから、どのみち関係はない…

……それがいい。マフィアなんぞ長いこと斜陽だ。アイツはそういう家に生まれちまったから仕方ないけど
仁義だの何だの堅苦しいことこの上ない

【兵器は自動制御らしく軽くテスト動作で動いて、スタンバイモードに移行しておとなしくなった。彼は興味ないのか】
【遠く、明日の現場になるであろう場所を眺めていた。煙草をぼんやりと吸いながら】

そういうことさ。カネの稼ぎ方ってのはこれしか知らなくてね。不器用なもんさ
…そうしてくれ。ま…どのみち、忘れられた街の出来事なんて誰も覚えちゃいないさ…

【最後まで彼は遠くを見つめていた。翌日、派手な音とともに彼のシゴトは無事に行われた。しかし】
【新聞やニュースなどには乗ることはない。忘れられた街のその住人の出来事なんて誰も…】


/了解しましたー!お付き合いいただきありがとうございました
269 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/12(木) 00:22:26.27 ID:q6o0fhgUO

>>265

【作戦は概ね成功】
【しかし、これで倒せるような相手とは思え無い】
【この一連の攻防において、彼女は確かに冷静だった】
【…いや、冷静というよりは『それ以外考えることが出来なかった』】
【実験体として、長く永く過ごした故の弊害である】
【それは、相手が『人間で無ければ、人間で無いほど』顕著になるのだった】

……っ!

【途端、自身と相手を隔てる壁の隙間を縫うように迫る触腕を視認】
【弓矢での対処では間に合わないと悟ると同時に】
【無造作に、両手で機械弓を持つと】

……は…!

【力の限り、迫る触腕に対して振りかざした】
【触腕に急な動きの変化が無ければ】
【一閃で凪ぎ払えるであろう怪力と質量であるが……?】
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/12(木) 00:23:18.77 ID:YjANC8qE0


【――――深夜の繁華街、となれば治安も悪くなり。所々で客引きの声やら罵声が聞こえたりとするのだけれど】
【その中でも一際目立つ騒動が路地裏入口付近で起きていて】
【見遣れば柄の悪い男達に囲まれる青年が一人。その身形と気配とは軍人を連想させるもので】
【何よりも顔の左半分に傷跡が走っている事が特徴か。瞼が閉じられたままである事から、開かないのだと知れるけど】


「俺は金を持っていない…………と何度も言っている筈だが
縦んば持って居たとしてもお前達数人で奪えるとは到底思えないけどな」

【その言葉に逆上したのか、男達が一斉に襲いかかるも――――それぞれが拳の一撃で沈められ】
【残った一人が叫びながら飛びかかってくるが後ろ襟首を掴んで地面へと叩き落として】

【所詮は命の取り合いもした事の無い者達。強い痛みを味わえば蜘蛛の子を散らす様にして逃げ】


「全く、俺も舐められたもんだな―――――
さて、当初の目的通り飯でも食いたいが…………金も残り少ないし、どうしたもんか」

【大した障害でも無かったとばかりに溜息を吐けば辺りを見渡すが――――】
【先の出来事もあり、必然的に人集りが出来ているのだから遠目からでもよく目立つ】
【当の本人は周りでヒソヒソと声が交わされている事も気にせず辺りの店を見ているのだから、更に目立ち】









【――――月光と星々の明かりのみに照らし出された森の中】
【普段ならば平穏で在ろうこの場所も、今宵ばかりは魔獣達の唸りに静寂も打ち破られ】
【その方向を見遣れば一人の少女が魔術を用いて魔獣達を葬っている事が知れるか】


「人々を無意味に殺めるのならば我々教会が処罰します
血には血を以ての償い。血でしか止める事が出来ないならば、其れはイリニ達の役目です」

【純白のローブに白銀の髪。同じ色の双眸は感情を浮かべる事も無くただ魔獣達を敵として認識しているだけの様】
【色々と記すべき事はあるのだが――――何より特筆すべきはその手に装備された“手甲”の様な物だろうか】
【其れは大きな魔力を漂わせており、たった一薙ぎでも獣達にとっては致命的な一撃】

【程なくして、その森に舞い戻ったのは静寂。無数に転がる骸の中、ぼうっと立っているのはその少女のみ】
【辺り一面が朱に汚れる中、その少女だけは汚れる事無く純白を保ったままで】


「任務の完遂を確認。取り逃した存在は零だとイリニは確信しました
――――少し休んでから帰還します、とだけ告げてイリニの報告は終了します」

【徐に取り出したのは水晶だ。恐らくは通信機代わりなのだろうが――――其れに報告をすれば、再びその場でぼうっと立って月を見上げる事となる】
【魔獣達の咆哮だとか魔力だとかを辿れば此処に辿り着くのはそう難しい事でも無い】
【そして、この場を訪れた者が見ることになるのは上記の通り。血にまみれた中、少女が一人月を見上げているなんて状況】
【声を掛けるにせよ、何にせよ。白の少女は感情を浮かべる事も無く其方を見遣ればじっと視線が送られて】
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga sage]:2015/03/12(木) 00:30:48.63 ID:8ZmCQuR9O
>>266
ま、そうだな、そんな白髪頭をしてる奴なんかまともな奴はいねぇからな

【笑いながら少女に悪態を吐く】
【別に挑発された意趣返しとかではなくただ男は普通に思ったことを言っているだけだ】

縄、縄ね…ま、そういう事になるな

【少しは含みを持たせた言い方で少女の問いを肯定する】
【流石に戦う気は無いとはいえ見ず知らずの人間に手の内は晒さない】

あぁ、安心しろよ。女子供と本気で戦う趣味はねぇよ

【と降りてきた少女に言う、まぁ隙あらば軽く小突いてやろうとは思っているが】
272 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/12(木) 00:37:05.09 ID:3XpFJl+Mo
>>269
【異形の身体と能力を有しているとはいえ、所詮は盗賊。おそらく、彼女は戦闘兵器として鍛えられたのであろう】
【ならば、殺し合いにおいては間違いなく彼女の方が上手。それも、かなり】

【異形の推測は、彼女のさらに冷徹に冴えていく思考の存在が裏付けている】
【無論、異形自身はそれを知ることなど出来ない。ただ事実として、自身が仕掛けた襲撃が、己の首を絞めつつあると認識するだけだ】

―――――チィッ……!!

【伸ばした触腕さえも、その身体操作と強力な武器の前に屈する】
【振り抜かれた弓が、触腕を四本まとめて吹き飛ばし、千切り飛ばしてただの肉に変えた】

【だが、触腕を破壊した直後。その触腕の残骸から弾け飛ぶように、二本の肉切り包丁が飛び出して】
【彼女へと飛来するだろう。触腕が破壊された時のために用意しておいた隠し玉、奇襲攻撃だ】

【速度はそれなり、さらにある程度の接近。そのアドバンテージを除けば、彼女の技量ならば、回避も防御も不可能ではないだろう】
273 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 00:55:49.74 ID:F+5cAmx0o
>>271
……まぁ普通の形質ではないですしね、これ

【折角落ち着いて話せるようになったのだからと、苛立つ気持ちを抑えて冷静に返す】
【ここでキレるのは簡単だが、恐らくただの魔力の無駄だろう】

そりゃどうも、私もケンカがしたくてここにいたわけではないですし

【いろいろしこりは残るものの、とりあえず戦闘には持ち込まずに済みそうでほっとする】
【売られたら買いはするが、今は積極的にドンパチするような気分ではなかった】

じゃあもう用はないってことでいいんですかね?そうならさっさと自分のすることに戻ることをお勧めしますが

【そうはいっても、相手への敵意は消えていないようで】
【遠回しにさっさと帰れと告げる】
274 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/12(木) 00:56:49.09 ID:q6o0fhgUO

>>272

……ぐっ………!

【振り切り、薙ぎ払う】
【ここまでは考えた通りに進むが】
【続くは日本の包丁】
【得物を振り切ったそのタイミングで迫る凶器を】
【それでも片腕で一本弾くが】
【もう一本が、右の太股を切り裂く】

…っ……まだ…

【動かすのはまだ問題は無いが、若干力が入らない】
【それを認識した上で、再び弓を引き絞る】
【更に弦を捻り、射る】
【今度は連射、僅かな時間差を置いた五連発であった】
【威力は貫通には及ばなくとも、同じ箇所に叩き込まれたならば効果はまた代わるであろう攻撃】
【しかし、こちらもまた壁越しの攻撃だ】
【細かい照準ではなく、飽くまで予想】
【直前に動かれたならば、当たる確率は下がる】
275 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/12(木) 01:12:21.55 ID:3XpFJl+Mo
>>274
【隠し玉の方は、その効力をどうにか発揮してくれたらしい。その上で、対応して見せる辺りは、実力差を思わされるが】
【小細工の甲斐はあった。足にダメージを与えられれば、機動力を削いで接近もしやすくなるはずだ】

【だが、それでも彼女は矢を番える。その精神力もまた、武器であった】
【立て続けに発射される五本の矢。顔を忌々し気に歪めながら、それを回避しようとする異形だが】
【一本目を避けた、直後二本目が右肩を射抜く。揺らいだ瞬間、三本目が腹の辺りに刺さる】

【どうにか体勢を低くして四本目をかわし、五本目がその背を掠めて血をまき散らした】
【壁越しとはいえ、的確に位置を予想しての射撃。見事に異形に傷をつけていく】


(まずい……さすがに、体力を削られ過ぎた……)
(次の攻撃で仕留めきれねば……撤退を視野に入れねばならんか……)

【自らが受けたダメージを、どこか冷静に判断する異形。この傷と出血量では、これ以上を望むのは危険だ】
【ならば、最後の一撃に出る。右腕を掲げ、一気にその肉を真正面に向けて高速で膨張させ】
【そのまま、ゴミ箱もろとも彼女に叩きつけようとする。肉塊による右ストレートだ】

【攻撃範囲、威力とも高いが、速度はやはり大したことはなく、軌道も単純。加えて、異形は疲弊している】
【此処を乗り越えれば、勝利は彼女のものとなるだろう】
276 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/12(木) 01:25:05.59 ID:8ZmCQuR9O
>>273
自分のすること…ねぇ…

【少女に戦意がないことを確認し男はふと考える】
【自分のする事どころか何がしたいかも何をすべきかもわからない男にとってそれを探すことが何よりも一番難しい】

そう邪険にすんなよ冷ぇな、しょうがねぇから自分のすることに戻ってやるよっと

【と何か思いついたかの様にハッとし口を開く】
【ローブから溢れて見える男の口は歪んでいる】

【男は腰を下ろし塔の上からの景色を眺めるかの様に辺りを見渡す】
【少女の意思とは裏腹に滞在するつもりだろう】
【しかし少女の言い分には背いてはいない】

【男は当初寝床となる廃墟や廃工場を探そうとしていたのだ】
【低いところでは見えなかったが今は塔の上、男が求めていた場所である】
277 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/12(木) 01:39:52.70 ID:q6o0fhgUO

>>275

【感触は……あった】
【鈍く突き刺さるような音が、命中を知らせる】
【そして、続けて更なる攻撃を射るべく……】

……!

【その途端、強引なまでの】
【ゴミ箱の壁ごと粉砕せしめようと迫る、肉の一撃】

……なら…

【そこで、勝負に出る…出てしまう】
【再び使用するのは、魔眼】
【その、不可視の鎖を『肉の腕に』巻きつけ】
【しかし、これで止まるはずも無く】
【止まらないことは、分かりきっていたから】

……!

【瞬間、腕を上へと引っ張りあげ】
【空いた地面との隙間に、体をねじ込む】
【どのような結果になるかは分からないが】
【最低でも、左肩を擦り、巻き込まれ皮膚をいくらか持っていかれたが】
【それでも、同時に一発の矢をカウンターの様に放つのだった】
278 :アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/12(木) 01:41:08.72 ID:QH7AGMIso
>>234

【扉を蹴破ると、其処に広がっているのは緑の園。文字通りに、植物の楽園であった】
【洞穴の中に偶然光が差し込む穴が空き、そこに雨水と植物の種子が緑を育んだのだろう】
【隔絶された土地だ。場所さえ知っていれば上から入れるのだろうが――隠れ場所には、ピッタリで】

【問題はその奥だった。其処には岩壁をくり抜くような形で、教会の壁が存在し】
【その扉は開け放たれていて――奥の奥、祭壇には異様な背丈の人物が確かに立っていた】

【最早詳しく姿を描く必要もないだろう。聖人であり、悪魔の使徒である男】
【或いは混沌の大司教≠ニいう異名を取る、スラウロット大水害の主犯。】
【アーグ、という怪異が其処に居た。木戸が蹴破られた音に、おもむろに振り返り――】


……ほう?あの沼を越えて小僧がただ一人やってくるとは、そうそう思わなんだ
 何処かで見たような顔だが……生憎もう忘れた。……誰だな、貴様は?


【名を尋ねた。まだまだ距離は遠く、直線にして数十mはあるだろうか】
【アーグの手の内には巨大な宝杖・カテドラルも握られており】
【まさか歓迎してお茶を飲もうというタイプでもない。――少年は、贔屓目に見ても不利であった】
279 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 01:42:20.58 ID:F+5cAmx0o
>>276
いきなり怒鳴り付けといて優しくしろとは図々しい……って、なんでここに腰を据えちゃうんですか?

【これでやっと自分の時間に戻れる……と思ったのもつかの間、男のとった行動に彼女は驚きを隠せない】
【自分への嫌がらせか、ここに用事があるのか、はたまた他の何かか……なんにせよ、少女にとっては些か不愉快なようだ】
【まぁこの場所の所有権を彼女がもってるわけでもないから、男は男でしたいようにすればいのだが】
280 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/12(木) 01:55:26.74 ID:RCMo5lcYo
>>278
【蹴破った扉から差し込む光が、暗闇に慣れていた目を不意打ち、地下の腐った空気と違う新鮮な肺に入ってくる】
【毒の中からいきなり薬に放り込まれたみたいに、環境の急な変化が体の感覚を狂わせる、しかしそれも時期に慣れるだろう】
【三原色の光球が中を泳ぐ視界で、辺りの様子を改める。まるであの地下空間と繋がっているとは思えない緑溢れる自然の世界】

【だが、それに感嘆の声を表す前に、視界の奥の奥にいる『ソレ』の姿を見た瞬間から、もう他には何も見えない】

───アァァァァァァァァァァァァァァァァーグゥゥゥゥ!!!!

【溜まりに溜まった憎悪が爆発し、慟哭が辺りの空気を震わせる。齢17の少年が出せるとは思えないような怒りの叫びだ】
【挑発に乗った?いや違う。何があろうと彼はこうしていた、叫びながらアーグへと真っ直ぐ駆け出し、両手に鉄紺色の焔を燃やす】
【この瞬間から少年はヒトから獣と成る、憎しみと怒りに囚われた復讐の獣】

【しかし、地下での芋虫による麻痺毒が効いているのか、動きが洗練されているとは言えず、油を注していない機械のようにそれはぎこちない】
【そうでなくとも、船でアレだけの数の能力者を相手取ったアーグだ、たった一人、能力者に成り立ての少年が向かって何になろうか】
【だが、そんな己の状態を見て歩みを止める事は不可能でしかなかった】
281 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/12(木) 02:05:57.04 ID:8ZmCQuR9O
あぁはいはい、うるせぇな。んだよ

【街の景観を見ていた男だが少女の声に反応し目を配る、もっともローブで隠れていてよくわからないが】

俺もここに用があんだよ、来たのは偶然喧しいクソガキがいたせいだけどな

【鼻で笑った後不愉快そうな少女の様子をみる、まぁ当然といえば当然でこの男と出会ってこのような顔をしなかった人間は少ない】
【男は自分勝手で理不尽で自分が自分である事に妥協はしない】

なんだったら力づくで追い出してみるか?その方が分かりやすいぞ

【言い終わってから暫くして『冗談だ』と続ける】

【多分この会話ですら男には暇潰しの一環なのだろう】
282 :アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/12(木) 02:07:27.31 ID:QH7AGMIso
>>280

【少年の慟哭は、教会の奥にまでしっかりと響いた。無論、アーグの聴覚はそれを捉えてもいた】
【故に――喜悦、としか表しようのない笑みを浮かべて、彼は少年を見据えたのだった】
【手にした武器、声に滲む悲哀と怒気、憤懣やるかたないといったその心情】
【全てが真っ直ぐに伝わってくる。――楽しい、なんて甘露な感情を運んできたのだ、と。】


クっ、…クハッ……!これは、これは……!!
 言わんでも良いぞ、名前など無粋な符号でしか無いと理解出来たわ……ッ!
 
 私を殺したいのだろうな?心に付いてこない不器用な肉体で、私の心臓をえぐり出したいのだな?
 違うとは言わせぬ……分かるぞ、その心=c―!素晴らしい感情の発露だ……褒めて遣わす。
 ……だが内実を伴わぬ無謀と蛮勇は褒めるに値しない。どれ、まずは遊んでやろうではないか――。


【直進する少年に対して、アーグは徐ろに手をかざす。すると周囲の花々が一斉にソラに狙いを付け――】
【そして、その花弁や茎を散らしながら少年に迫る。単なる植物と侮っては行けない】
【魔術の効力か、その硬度は鉄に匹敵するのだ――つまり、プロペラや鉄針が飛来するのに等しい攻撃であり】

【そして何より、その攻撃は全て少年の脚部に向けられていた】
【動きを封じるつもりだろう。この攻撃を凌げば、教会内に飛び込んで緑の旋風からは逃れられる筈だが――。】
283 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/12(木) 02:07:59.36 ID:8ZmCQuR9O
/>>281>>279宛てです
284 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/12(木) 02:12:04.11 ID:AbzjfeUxo

―――――ん〜……。

【華やかな街の陰には闇がある。繁華街には人が多くいるが、街の外れには人がいない】
【即ち闇が集まり、悪事の坩堝となる事が多く―――大抵、そういう場所は廃れている】

【人気の少ない街の外れ、廃墟では”白い”と形容するのに相当な女性が歩き回っていた】
【うーん、と首をひねったり、立ち止まり辺りを見回したり……少女という歳ではないが、物騒にも程がある】

中心街から1時間以内……周りには森、川……勿体ないですわね〜……。

【崩れた瓦礫跡の中に幾分か綺麗な椅子を見つけて、彼女は少し休憩する様に腰掛ける】
【かぱっ、と手にしていたアタッシュケースを開いて―――取り出した紙にすらすらと書き記していく】

【月明かりの下、白髪の女性が一人ペンを走らせる。その光景は奇怪だろうか】
【深夜に女性一人でこんな所に来るべきではない。そう考えると彼女は余程の実力者か、危機感の無い凡愚か】

…………テーマパークは立地が悪いですわね。

【ぴたり、とペンを止めて一人つぶやく――――とりあえず、お仕事脳の様だった】
285 :カニバディール ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/12(木) 02:14:17.59 ID:3XpFJl+Mo
>>277
【幾度も感じてきた、肉による打撃の感触。進路にあるもの全てを押しのけ、引き潰し、破壊する感触】
【異形を出迎えたのは、その慣れた感触ではなく、彼女の魔眼がもたらす引力であった】

【巻きつけられ、それを感じ取って初めて、先ほどまでの力の片鱗がわかる。彼女が操っていたのは、これだったのだと】
【だが、時すでに遅し。引き上げられる感覚を認識した時には、すでに彼女は下にいた】

【見開いた単眼の先で、彼女が矢を番え。無理な姿勢で傷を負いつつも、正確な狙いが異形を捉えた】
【鮮血と共に、異形の胸部の真ん中に矢が突き立つ。その身体がのけぞり。ぐらりと揺らいだ】


――――がふっ……!!
……負け、か……この場は、退かせてもらうとしよう……

いずれ、その武器とその命……必ず、奪い取ってくれる……

【カウンターをまともに浴び、体勢を崩しつつもその動きを止めず】
【異形は彼女とすれ違うように動き、同時に伸びていた肉塊を収縮して回収すると】
【捨て台詞を掃きながら、蟹足を動かして公園の闇の中へと消えていくだろう】

【盗賊らしい逃げ足の速さ。残された血痕も、途中で途絶えることになる】
【夜の公園での、小さな邂逅は、彼女の勝利で幕を下ろした――――】

/遅れましてすみません……眠気が怪しいので、締めでお願いします……
/遅くまでのお付き合い、ありがとうございました!
286 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/12(木) 02:23:58.11 ID:lUcxguYGO

>>285

……っ…はぁ!…はぁ…

【バタンと】
【既に一人だけの公園に倒れこむ】
【盛大に息を吐き出し、吸い込む】

…はぁ……はぁ…

【自分が自分では無くなる感覚と】
【今さらながら戻ってくる本来の感情】
【戦いを乗り越えた彼女には】
【すでに、先刻の冷徹さなど消え去っていて】

…怖い…なぁ……

【その一言】
【誰でもない、自身へと吐き出した一言が】
【静寂に包まれた公園に、響いた】

/了解です…遅くまでありがとうございました!
/お疲れ様です!
287 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/12(木) 02:33:58.17 ID:RCMo5lcYo
>>282
邪 魔 だ ッ ッ ! !

【両手に燃やす焔を凝縮させ、硬質化させ、作り出すのは元の手より一回り程大きな龍の爪】
【鉄紺色のそれは、心を映し出したかのような禍々しい光を鈍く放ちながら、目の前から襲い掛かる植物達に振るわれる】

【足を止める事は無い、いくら傷使うとも進めれば良いと、小さな傷が幾つ出来ても気にせずに、天野は突き進む】
【取りこぼした植物達が作る傷からは、赤黒い血がネバつき、滴る】
【教会内へと飛び込んだ頃には、決して少ないとは言えないだけの傷がついていた】

アーグ!……アァァァァァァァァーグゥッ!!
テメェは!何であんな事をしたァッ!!何のために皆を殺し、街を壊したァッ!!答えろ!!

俺がテメェを殺す前にッ!!理由を聞かせろォォッ!!

【『アーグを殺し、復讐する』……掲げる目的はそれ一つだが、それと同時に何故か問う、『スラウロットを壊した目的』を】
【何か目的が無くては、あんな大事件を起こす筈が無い。目的が無いなら無いで、それはそれで殺す理由の怒りが増えるだけだが】

【しかし、聞いたからと言ってわざわざ立ち止まり返事を待つ程悠長な余裕は心に持ち合わせていない。天野は叫びながらアーグへと突っ込んでいく】
【両手には未だ巨大な龍の爪、接近への妨害が何も無ければ、天野は右手の爪でアーグを肩から袈裟斬りに薙ぐ様に腕を振り下ろすだろう。身長が足りていない為に、『肩から』というよりは『胸から』程度の範囲になるが】
288 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 02:39:34.78 ID:F+5cAmx0o
>>281
えぇー、これまた屁理屈っぽいものが……あぁもういいですよ、力づくに訴えずとも私が退きますから

【またもや不条理、本日二度目である】
【今までのやり取りでこの男と口論するのは時間の無駄ではないのだろうかと薄々感づいてしまった少女は、もう色々と面倒なので場所を譲ってしまうことにした──どのみち、さっきまで考えていたような思考は今日はもうできないだろう】
【そこはかとなく「譲るのだから感謝しろ」という思いを込めてそい言い残し、少女は再び翼を展開する】

それではごきげんよう、名も無き変質者さん──精々、いい夜を

【最後にも嫌味を込めた挨拶を残して、そのまま塔から飛び降りた】
【もしその後も少女の動向を注視していたら、そのまま勢いをつけて滑空していくのが見えるだろう……だからどうしたという話だが】
【一夜の不毛な言い争いは、何か意味のあるものを残したのだろうか?──彼女はその問いにNoと自答した】

//眠気がきついのでこの辺で……からみありがとうです
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(宮城県) [sage]:2015/03/12(木) 02:41:26.70 ID:YwcPYRcT0
>>284
【時は遡って少し前、女性の佇む町外れの廃墟から少し離れた林の中に、長身の男が一人、ぽつねんと座り込んでいた】
【黒々とした川面を見つめ、息を殺して動かない。面持ちは深刻だが、世を儚んで自[ピーーー]る一歩手前……などという事は別にない】
【それもその筈、男の右手には渓流用の釣り竿が握られていて、そこから伸びる糸の先端には、ひらひらと疑似餌が揺れていた】
【いわゆるところの太公望と言うやつだ。さて、男は数分のあいだ、そうして動かずいた訳なのだが】

フィーッシュ……ッな、これデカい!デカいよこれ!きた!?本命きた!?メイン川の主きた!?これで終わ……ああああッ!

【手の内にがつんと鋭いアタリを感じるや否や、それに合わせ、にわかに血相を変えてリールを巻き取り始めた】
【女の元まで届くほどのはしゃぎぶり。しかし矢鱈にハイテンションな叫び声は、数秒後には悲鳴に変わる】
【なんと釣り上げたその瞬間、魚が渾身の力で身を捻ったせいで釣り針が外れてしまったのだ】
【ルアーから逃れた魚は釣り上げられた勢いを保ったまま、明後日の方角へ──女性の方へと飛んでゆく】
【このまま行けば間違いなく、顔面直撃コースである】

そ、そこの人!避けて、避けてえええーっ!?

【月明かりを弾く白銀の髪は、闇の中でもよく目立つ。魚の飛んでいった先に人が居るのを素早く見てとった男は、大声で女性へと警告を発した】
//まだだいじょぶでしたらー。
290 :アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/12(木) 02:46:05.01 ID:QH7AGMIso
>>287

【少年の雄叫びと竜爪の如き焔の光に、大司教の口元は裂けんばかりであった】
【攻撃の大半は躱された。確かに傷を付けられはしたが、笑うほどのものか。】

【――否だ。笑う理由は、まったくもってただひとつの愉悦≠ノ起因する】


『何故、殺して壊したのか』……―貴様は害虫を駆除せぬのか?
 家に虫が湧き、鼠が跋扈しても脳天気に飯を喰らって生活するのか?
 例え目の前を汚らわしい存在が絶え間なく横切っていても、全く気にかからぬのか?

 ……ならん、というのなら話は別だが…――ク、フフ……それだけのことよ。
 邪魔だから消した。私にはそれが出来た。かの者達は信心が決定的に欠けていた。

 それと、小僧……一つ訂正しておいてやろうではないか。『貴様が私を殺す』のではない…ッ!
 『私が貴様を壊す』のだよ、子犬風情が爪の一本で図に乗るでないわ――ッ!!


【少年の振るう巨大な龍の爪に対して、アーグは事も無げに豪奢な宝杖を振るって之を受け止め、はじき返した】
【杖という言葉で侮る無かれ。その重量はゆうに20kgを越し、魔術の加護もある逸品であって】

【そして何より、その杖は稀代の大魔術師が振るうものであった。仕込まれた魔術は衝撃=z
【爪に触れた杖は、その類まれなる重量に加えて炸裂する衝撃波で攻撃を弾き返す≠フである】
【その威力は強烈の一言に尽きる。気を抜けば、少年は倒れこむのに十分な程の力を備えていて――しかし、反撃や移動の類は無い】
【まるで遊びだった。ニヤニヤと笑う大司教は、全く少年を殺す気がないように見えた】
291 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/12(木) 02:58:01.01 ID:AbzjfeUxo
>>289

――――はっ、そうですわ。この辺りをサファリパークっぽくしてしまえばいいんですわ。
それから立地の悪いさは無料シャトルバスでクリアして……ってなんだか、うるさいですわね……。

【明暗ではないか、と新しい事業開拓の思いつきにほくそ笑む。まあ、利益の見込はほぼ考えていないだろうけど】
【趣味と仕事が直結して、なおかつ彼女のする仕事の大半が自分があったらいいと望むものだった】
【資金は一生遊んでも使い切れない程あるから良いが……今のところそれでも外した事がないので、実は金儲けの天才かもしれない】

【さて、そんな事はさておき。彼女は一気に不機嫌な色に顔を顰めた――折角良い案が浮かんだのに、五月蝿い声が】
【というかこんな深夜にこの辺りで騒いでいるとは、非常識な……と、まあ自分を棚上げに苛立ちを覚えつつあった】

まあ、下見はこの程度にして帰りましょうか―――――はい?

【馬鹿は放置に限る。最近は変なのと関わりすぎている気がする。わざわざ人と関わる必要もないのだし】
【軽く伸びをして、立ち上がろうとしたら一際大きな声が聞こえてきた。何をしているのか知らないけど、五月蝿い―――と、視線を投げた先】

―――――――――んきゃふっ!?

【視界いっぱいに広がる大きなお魚。世界が遅くなる……そうだ、此処に私のお墓を建てよう】
【とかなんとか考える暇は実際にはなく、男の警告も虚しく顔面にクリーンヒット………】

【大きな叫び声を上げてその場に倒れた。真っ白な肌、華奢なその身体は倒れただけで脆く壊れそうだというのに】
【目から星とはよく言った表現で……彼女はチカチカと点灯する視界を認識しながら、意識が飛んで行くのを感じた】

【ばたり、と倒れた白い彼女。本当に気絶してしまった様だが―――軽く起こして頂ければ、意識は直ぐに回復すると思われる】

/問題ありませんことよ!
292 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/12(木) 03:06:32.22 ID:8ZmCQuR9O
>>288
テメェまだ言いやがるかクソガキィ!

【翼を展開する少女に向かって叫び立ち上がるとまではいかないが体を起こす】
【しかし男が体を起こすときには少女は塔から飛び立っており滑空しているのが見える】

【少女とのやり取りとの間で夜もすっかり更けていた】

チッ、あのクソガキの所為で余計な時間とられちまったぜ。まぁ退屈はしなかったからよしとしてやるか

【自分から呼びかけて自分から登ってきたにも関わらず男は少女に責任転嫁する】
【だがこの夜の問答は男にとっては退屈ではなかった、それだけで良しとしている】

あ、そういや寝床探していたんだっけか。まぁいいや今日はここで

【男は当初の目的を思い出し一度立ち上がって空を見上げると雨の降る様子もなく星と月が明るく見える】
【1日くらい外で寝ても差し支えないだらう、そう思い男は電波塔のの中央部分に寄りかかり座り直す】

【大きな欠伸を一つし眠りにつく男にはもう少女の怒りなどは消え失せているだろう】

/お疲れ様です。ありがとうございましたー
293 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/12(木) 03:09:46.72 ID:RCMo5lcYo
>>290
【巨大な龍の爪は、本物のそれと同じとは言えなくも、武器としては十分すぎる力を持っている】
【しかし、それだけで敵うのならばアーグという存在が脅威として語られはしない、杖に受け止められたかと思うと、それに対応する間も無く強い衝撃が天野を襲う】

───……ガ…ァッ……!!

【まるで目の前で爆発が起きたかのような衝撃に、天野の体は弾き飛ばされ、呼吸も出来ずに宙を舞う】
【地面に落ちた天野の右手の爪は衝撃で割れて無くなっており、右腕そのものがグシャグシャに折れ曲がってしまっていた】
【度し難い苦痛、叫び声を上げても不思議ではない痛々しいダメージだが、天野は立ち上がり、アーグを睨み付ける】

……『邪魔だから』……だと?

【今更何を言われようと、考えが変わる事は無い───例えばアーグの行動には深い理由があったとしても、それが世界の為だったとしても、一切変わらず彼はアーグを殺しにかかっただろう】
【故に、今更アーグの返答が悪逆非道に塗れていた物だとしても、今更『酷い』だのと宣う事は無い】
【しかし───それに対して激怒する権利は天野にだってある筈だ】

ふざけるな……!!テメェは人の上にでも立ったつもりか!?
テメェなんかが!そんな理由で人を殺していい筈が無い!!そんな理由で、そんなゲームの魔王みたいな理由で、皆は……!

……───テメェは俺が殺す、命に違えても、地獄に落ちても、何が何でもテメェだけはぶっ殺す!!!

【ハエやネズミを駆除するように、街は壊された───そんな理由、聞いて怒らずにいられようか】
【より一層怒りを増した天野は、何度も何度も決意した事をハッキリと今一度口にする事で確立する。『自分がどうなろうと、アーグだけは殺す』】
【それは、家族や友達をゴミの様に扱ったアーグを許す事の出来ない怒りでも、自分がどうなろうと心配する人間はもういないと言う哀しみと現れでもあった】

【残った左手を高く掲げると、上にした掌に集まっていく鉄紺色の焔。渦巻いて渦巻いて、天野の心から幾らでも湧く怒りの如くその容量を増し、それを凝縮していく】
【やがて象られたのは巨大な槍、人に刺されば胴体を真っ二つに分かってしまいそうな程のそれが、左手を振るうと同時にアーグに向かって射出される】
【狙いは胴体……と言っても、その余りの巨大さ故に胴体以外を狙う意味がないのだが】
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(宮城県) :2015/03/12(木) 03:27:38.56 ID:YwcPYRcT0
>>291
【警告の甲斐無く、哀れ高速で飛来するお魚さんは女性の顔面にクリティカル】
【男はしばし放心状態で、倒れた彼女を眺めていたが】
【慌てて我に返ると、女性に駆け寄って抱え起こした】

や、殺っちゃった……? いや、まだ息はあるか。良かったあ……。
もしもーし、大丈夫かなー? 大丈夫でしたら返事ちょうだーい! もしもーし!

【女性の軽く華奢な身体におっかなびっくり、壊れ物に触れるように抱えつつも、一先ずポケットからハンカチを取り出して】
【魚直撃の影響で何やらぬるぬるしている彼女の額やら頬やらを軽く拭いつつ、問いかける。無事に気が付いてくれれば、何よりだ】

【女性が目を開けば、そこには心底安堵したような笑顔を浮かべる男の姿。使い込まれた黒スーツの上下に革靴と、何やらビジネスマンのような風体だ】
【かなり上背があり、一見して細身だが、スーツ越しの腕の感触から察するに、随分鍛えられているようだった。左腰にはホルスターを提げている】
【この物騒な世の中だ。護身用に拳銃くらい持ち歩いていても不思議ではないが、ひょっとするとこのお兄さん、堅気ではないのかも知れない】
//わぁい!よろしくお願いします!
295 :アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/12(木) 03:30:25.81 ID:QH7AGMIso
>>293


ほう、人を殺すのに理由が要るのか。それは一体誰が決めた規則なのだ?
 世の政治家か?それとも異端の神か?或いは貴様自身がそう決めたのか?
 理由があれば人を殺しても良いのか、倫理を定めたその神は誰が正気を保証するのか
 そして或いは…――おっと、貴様が決めたのだとしたら、随分と"偉い"のだな?


【ケタケタと笑って答えると、アーグは杖を両手で持ち直して何事か、非常に短くつぶやいた】
【それが詠唱だと気付けるのは恐らく高位の術者くらい。だが次の動作を見れば誰でも"そうだったのだ"と分かるだろう】

【発生する黒い渦。全てを飲み込む深淵の黒は、見るもの全ての背筋を絶対零度の舌で舐め上げる――】
【――そう錯覚するほどの黒が出現した。そして、自らに向かって投げ放たれる焔の槍を】
【憎悪の塊である少年の全てを、腹底に響く低音を唸らせながら呑み込んでしまうのだった】
【槍の巨大さからか、アーグの頬には切り傷が一筋付いていたが――しかし、それきりであって】


天体に存在するという暗黒の渦……飲み込まれたものは二度と出ては来れぬ。
 もっとも、規模が膨らめば私もその渦中に引きずり込まれるが…――さて?

 貴様は『お前は人の上にでも立ったつもりか』と言ったが……そうだ、何ぞ問題があるのか?
 私は崇高なるゼン=カイマの大司教ぞ。世界にただ一人、神託を受けるに相応しいと認められた存在ぞ。
 何故、それが害虫たる異端の木っ端と同列に並びものを考えねばならぬのか……ほとほと、付き合いきれぬ時がある。

 さあ、て…――呑み込まれた物質は、一節にはまたある地点にて放出されるという。
 私は天体の理は知らぬがな……術でそれを成す程度は、実に容易いわ…――!


【――白い渦が、少年の眼前に出現する。徐々に大きさを増すそれは、数瞬を数えた直後に破裂し】
【その内部から無数の鉄紺色の槍≠撒き散らす。大きさは小さく数が異なるが――間違いなく少年の能力による想像物であり】
【それが、まさに少年に向けて差し戻された形。回避する時間はある。――動ければ、だが。】
296 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/12(木) 03:35:09.96 ID:AbzjfeUxo
>>294

【魚が激突して気絶―――珍しい体験をしているものである】
【意識を飛ばしている最中、彼女は夢を見た。魚が自分を食べようとする悪夢】
【もうそして何よりも魚臭い、ぬるぬるしている。不快感は最高潮だった……っ!】

――――――――食べさせませんわぁっ!!!!

【もう食べられないよ、という寝言はテンプレートだけど―――食べさせません、とはこれ如何に】
【兎にも角にも意識を一応は取り戻したと見て良いが、眼を見開いた瞬間に夢と現実の区別は一切ついていなかった模様】
【夢の中で目の前の魚を払いのけようと振りかぶった手、それに呼応するように振り払われる平手】
【現実とリンクして……まあ、つまり介抱する男の頬めがけて、彼女の白魚の様な手が振りぬかれる……!】
297 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/12(木) 03:49:34.68 ID:RCMo5lcYo
>>295
【空気の層の中に穴を開けながら、何物をもその憎しみで貫く渾身の槍───その筈だった】
【自分の力を過信していたのはあるかもしれない、でも、まさか予想出来ようか?……アーグが作り出したそれは、空間そのものに黒い孔が空いたような存在は、実際に目にした事が無くとも、何であるかを理解する】

───ブラック……ホール……だと?

【目の前でアーグの能力を目にして、体感するのは、実際にはこれが初めてか。天野はそのまさかの規模に、目を丸くする】
【空の星々を、光すらも吸い込み噛み砕く宇宙の暗黒を、こうも簡単そうに呼び出すなどとは予想だにしていなかった】

【そして、続くアーグの言葉、自分が人より上だと、疑いもせずに言い切れるその精神の強さ。ブラックホールの驚きも相俟って返す言葉が詰まる】
【強ち否定し切れないのだ、これだけの力量の差を目の当たりにして、まだ殊勝でいられる精神を育てる時間は天野には無かった】
【そのせいで反撃に対する反応が遅れる───目の前に現れた純白が何を意味しているのか、理解した時にはもう遅い】

【腕、脚、腹───自身の力が牙を剥き、身体中に突き立ち、冷たい冷気が体の内から染み渡る】
【悪運強く頭部や心臓には刺さらなかったが、苦しみと共に生命力を焼かれるのを考えれば、即死しなかった分だけ運が悪いのかもしれない】

───あ……がァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!

【喉から吐き出される血と叫び、同時に出てこようとするそれが、痛々しく混ざり合い、教会を染め上げる】
【いくら返されたとは言えど自分の力、落ち着いていれば直ぐに消せた物を、今の天野にそう出来るまで時間がかかった】

【叫び声が止んだ頃には、身体中から腐ったような赤黒い血を垂れ流しながら、しかし辛うじて生きているといった状態の天野が、床に倒れて荒く息をしていた】
【苦しみにのたうち回り、被っていた帽子は脱げて髪や顔が自身の血と土に汚れ、最早憎悪の感情だけで立ち上がる事すら出来ないようだ】
298 :アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/12(木) 04:04:32.22 ID:QH7AGMIso
>>297

【――カツン、と杖が床を打つ。――カツン、と異形の大司教が一歩を踏み出す】
【倒れ伏す少年を見ているのか、或いは居ないのか。視線は鉄の仮面で見えないが】

【アーグは少年の傷を舐め回すように所々へ瞳を走らせていた】
【憎悪はきっと強まるだろう。近付く大司教へ、きっとなけなしの力を叩き付けようとするだろう】
【そんな予測でもしているのか――アーグの姿は悠然として、しかしまったく隙が無かった】
【老獪。200以上の年月を重ねた怪異は、徹底的に己に迫る危険を認識出来ていて】


……このまま死にたくは無かろうなあ。自身の全てを容易く奪い去った相手を前に
 己の未熟と弱小故に呆気無く、まさに虫けらの如く死にたくは……なあ…――?

 ク、ハッ……。小僧…――お主に、ひとつの選択肢を呉れてやろうではないか。
 単純明快なる選択肢だ。この場で死ぬか、我が術を受け入れ機を探るか。

 ……私は貴様の傷を癒やすことが出来る。その身に、更なる力を与えることが出来る。
 そして何より、私は貴様の生殺与奪を握っておる。……殺すのも、生かして再び戦わせるのも掌の上。
 どうだな、小僧よ…――しばし我が軍門に降って、力を蓄えるというのは?

 もし貴様が私のために働くというのなら……そう、能力者を一人殺す事に、機会をやろう。
 その都度証拠を持って参れ。殺して来れば、その度に私と戦う権利をやろう。
 其処で殺せれば良し。殺せなければ、殺せるようになるまで能力者を狩る毎日よ。

 …――難しいか?『私が、私を殺すための力と機会を、貴様に与える』と言っているのだ
 小僧、貴様の力と執念は実に惜しい…――不死≠ニいう物を、呉れてやっても良いぞ……?


【まるで、悪魔の様な甘言だった。それに何より、恐ろしく矛盾した駆け引きだった】
【頭を垂れれば、傷を癒して不死の力を彼に与え、その上で能力者を殺せば再戦しても良いと言い】
【加えてそれに失敗しても、何度でも機会を与えようと言うのだ。――少し考えれば、蹴って当然の提案だろう】

【――だが、アーグには言葉を裏付けるに十分過ぎるまでの"力"があった。そして、それは何より少年に突き立てられたもの。】
【大司教は、巨大な宝杖を少年に向ける。無言の静寂は、言うまでもなく選択を迫るものだった】
299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(宮城県) :2015/03/12(木) 04:06:46.81 ID:YwcPYRcT0
>>296

【あ、良かった、気が付いた──女性が薄く目を見開いた事に喜び、男が顔を綻ばせたのも束の間】
【情け容赦無い平手打ちが、その頬めがけて襲いかかる。彼女を抱きかかえている現状、為す術はなく】

────あ痛ったぁーっ!

【直撃、そして悶絶。乙女の繊手は紅葉のような赤い痕を、しっかりと男の頬に刻み込んだのであった。因果応報である】
【打たれた頬をさすりさすり、彼はぼんやり考える。重くは無いがスナップの利いた良い平手だ。多分、翌日まで腫れが後を引く】
【だが、それで彼女を咎めるのはお門違いというもの……なので、ここは取り敢えず、と】

目、覚めたみたいだね。……大丈夫かな? どこか痛む所とか、ない?

【目覚めたのだろう女性の顔の前でひらひらと手を振りながら、つとめて紳士的に、再度問いかける】
【傍らでびちびち跳ねている魚の事もやや気に掛かるが、まずは人間が優先だ】
300 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/12(木) 04:17:28.48 ID:AbzjfeUxo
>>299

私が魚如きに食べられると思ったら大間違いですわ――――……よ?

【ぱちくり、と琥珀色の眼を何度か開いて、閉じて、開いて】
【目の前にあったのは魚の顔ではなくて、人の顔。黒いスーツの男性だった】
【頬に見えるのは紅葉の形。そうして気づく、振りぬいた手がヒリヒリと痛い事に……】

…………強いて言えば、手のひらが痛いですわ。

【顔面が痛い気もするのだが、今はそれどころじゃなかった。いや、確実に痛いのだけど】
【目の前の男性に夢と現実の区別がつかず、頬を張ったなどと―――此処まで、彼が魚の犯人と言う思考は皆無】

本当に、本当にごめんなさい………あの、なぜか、魚が飛んで来て、それで、あのですね、その……。

【わたわた、しどろもどろ。あっちみたり、こっちみたり】
【夢と区別がついていませんでした、とは言えずに頬を張った事について謝罪を述べる】
【むしろ彼女の中では”数分”か”数秒”か”数時間”か……どれほど気絶してたか、という認識がなかった】
【実際には”数秒”程度だが―――目の前の介抱してくれた人に対して、頬を張ったという事実。彼が諸悪の根源とは思えなかったのだ!】
301 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/12(木) 04:34:16.24 ID:RCMo5lcYo
>>298
【体中が激痛に苛まれ、まるで動かない、初めて経験したが、これが『死にかける』という事か】
【天野の思考は驚く程にクリアだった、泣き叫ぶほど混乱せず、怒りを撒き散らすほど力無く】
【ただ、自分を舐めるように見るアーグの視線が不快で、それでいて、自分がこれから殺されるのかと思っていた】

【だが、予想は外れる───】

【アーグの持ち掛けた話は、空間の中を散ること無く真っ直ぐ向かってくる様に天野の鼓膜を震わせ、心を突き刺す】
【その通り、自分は弱い、アーグにはまるで叶わない、殺すだなんて以ての外で、逆に今、殺されてしまいそうな程】
【だがここでアーグに助けを求めれば、その力を埋める事が出来るかもしれず、更に何時だって(条件付きだが)アーグを殺すチャンスが生まれると言うではないか】
【わざわざ探す手間もなく、殺せるまで何度も何度も殺しに行ける、そう考えれば、『全てを犠牲にしてでも』と決意したのに比べて条件は緩い】

…………

【今にも止まりそうなか細い呼吸を必死に行いながら、天野は視線をアーグに向ける。すぐ目の前にあるのに、とても遠い】
【『条件を呑んでも、貰うだけ貰って裏切る事だって…』そういう浅はかな考えもあって、いよいよ条件を呑むかもしれないとして来た時】
【ふと落とした視線の先には、被っていたキャップ、そしてそれに付いた缶バッチ】

(……俺は───)

【脳裏に浮かぶは、幸せだった日々。責任感が強い父と、優しい母と、人懐っこい妹と……沢山の友達や知り合いと過ごした日々】
【それを全部奪われた時、なんと思った?『許せない』?『腹がたつ』?───それは、本当に犯人に?】

【そうだ、本当に憎み、怒りを持っていたのは、それを向けていたのは、誰でもない『自分』へではないのか?】
【あの日誰も助ける事が出来ず、どうすることも出来ず、悪魔に助けを求めるしかなかった自分。今この瞬間も、宿敵に助けを求めようとした自分】
【自分を何よりも憎み、怒り、それを認めたくないから他人にその分を向けていた、何よりもまず、成し遂げたいならば犠牲にしなければ行けないのに】

───俺は……

【今からでも遅くない、覚悟を決めろ】

【『自分』を犠牲にする、覚悟を=z

───誰でもない、俺の力で、テメェを殺す

【怨!!と音を上げ、天野がアーグを見据えた瞬間に、鉄紺色の焔が天野の体を包み込む】
【自決?いいや違う───よく見れば、焔は天野の体を包み込みながらも、形状を模っていき】
【次の瞬間、天野の体は跳ね起き、そうしながらアーグを両足で蹴り付けようとするだろう。硬質化した鉄紺色の焔が纏われた、鎧のような両足で】

【それに成功したかしないかに関わらず、天野は飛び起きアーグから距離を取って地面に立つ───その姿は、まるで人からはかけ離れている物】
【体を覆った鉄紺色の焔が硬質化して鎧となり、まるで龍を人型にしたかの様なその姿、禍々しくも力強い鎧の狂戦士のようにも見えて】
【しかし、その姿でいたのは一瞬もいいとこ、やがて鎧が焔と置換されて消えて行き、天野は再び片膝をつく】
302 :アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/12(木) 04:49:24.29 ID:QH7AGMIso
>>301

【少年の姿が焔に包まれ、その鎧姿が一挙に息を吹き返して放った蹴りは】
【確かに、アーグという巨躯を捉えるだろう。――しかし、やはり足りない】
【不意を突いても、大魔術師はそう呼ぶに相応しいだけの覚悟と腕前があるのだ】


ククッ……!よもやと思いかけていた保険が……事実、形になったか……!
 生憎と強烈な物理攻撃には……人間らしく、弱いものでなあ?
 耐衝撃の術くらいは常に掛けておるわ。……だが、悪くない。
 やはり貴様のその才、決して悪いものではないな……―!


【アーグは2つの傷を負った。小さくはあったが、頬を斬り付けたそれと】
【そして先程の蹴撃だ。どちらも致命傷には遠く及ばないが、確かに届いたのだ】

【或いは今の力を極限まで高められれば――この怪異たる大司教も、倒せるかも知れない】
【そう思わせるのに十分な力が、きっと少年にはあった。しかし依然として分が悪いのも確かだろう】

【――教会の外、緑の園は反り立つ壁を抜ければ、天井に穴が空いている】
【もう一度沼に戻るのが現実的ではない以上、考えられる逃げ道は其処だけ、だろう。】
【アーグをこの場で倒せれば全てはひっくり返るが――少年の出方を見るように、大司教は杖を握る】

【事ここに至って、ようやく戦う気を見せたと云うところか。そうして放つのは、一筋の黒い矢であった】
【魔術で形作られた一撃。――身体に受ければ、全身へと悪化≠フ術を転移させる力を持つ】
【悪化≠ニはなにか。それは全て。病、心身、そして能力。――嫌な雰囲気を纏った、漆黒の一閃だった】
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(宮城県) :2015/03/12(木) 04:56:40.28 ID:YwcPYRcT0
>>300
【てっきりこのままお説教の流れかと思っていたら、何やら向こうも気まずそうな様子】
【現状に頭が追っつかず、男は小さくあー、とも、うー、とも付かない唸り声を上げつつ、しばし思案して】
【ようやく、自分が魚直撃事件の加害者だと気付かれていない可能性に思い至る】

……まあ、そりゃそうだろうね。

【言うべきか、言わざるべきか。苦笑いを浮かべて生返事しつつ内心悩みに悩んだ結果】

いや、構わないよ。寧ろ俺の方こそごめんね。その魚を釣り上げたのって、実は俺なんだよ……。
本当に、大丈夫? 俺は兎も角、女の子の顔に痕でも付いたら大変だ。倒れた時にどこかぶつけてない?

【結局、このまま黙っているのも良心が痛むので、彼は正直に全てを打ち明けることにした】
【人懐こい笑みを浮かべて頬を掻きつつ、相手の謝罪を軽く流すと、こちらも謝罪を返し】
【直撃した場所が場所だけに、しきりに女性の容態を気にする素振りを見せる。下手をすると無理矢理にでも医者に引っ張っていきかねない勢いだ】
【きわめて殊勝な態度だったが、強いて欠点を挙げるとするならば、時折目線をちらちらと脇の魚に向けている事か】

【ぐったりし始めたこの生魚の事が、ずいぶんと気になっているらしい。そりゃまあ、随分な大物だけれども】
304 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/12(木) 05:10:29.64 ID:AbzjfeUxo
>>303

【介抱してくれた相手に張り手とは自分が少し恥ずかしくなってしまう】
【どうしたものか、と気まずい雰囲気を醸し出していたら―――衝撃の事実、発覚である】

な、なんですって……? あなたが、釣り上げて……私に、ぶつけた、と?

【どうやったらあの大きな魚が私に飛来してくると言うのだ。少し驚きつつも、疑り】
【とはいえ彼女はプライドの高い女性だった。身長を除けば、彼女は自分の外見に自信があった】
【その顔面に魚を激突させて来たのだから――――とはいえ、張り手してしまったし】

………ふぅ、まあ正直に仰ってくださったのなら、私も頬を打ってしまいましたから……許してあげますわ。
少しヒリヒリしますけど、魚臭い以外には特に問題はありませんわ。この程度で気絶、というのも恥ずかしいお話ですわ。

【まったく、自分の身体の貧弱さには最近なんというか落胆の一途をたどるばかりだ】
【直ぐに足を挫くし、体力切れで動けなくなるし……その果てが顔面に魚で気絶だ。笑い話にしかならない】

人のことは言えませんけど、こんな夜更けに釣りとは……余程、お魚が好きなのです―――――ね?

【平常心。もう別に怒っていないし、寛容な笑みを見せていた。特に顔に傷がついたというわけではないのだから】
【そうして、衝突の際に散らばった仕事用の紙面や、ペンを拾い上げながら会話していると、男の視線が何やら気になる】
【なんだろう、と目線の先を負えば……とても、とても、大きい魚が元気をなくし始めていたが】

…………ずいぶんとおさかながおすきなのですね?

【じろり、と男を睨む様に、責め立てる様に。そんなにも魚の方が気になるのか、と言いたげな眼だった】
【少し顔を顰めつつ、男に落胆のため息を見せて―――荷物をアタッシュケース仕舞い終えた。もう一度、男と魚を交互に見てため息をついておく】
305 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/12(木) 05:12:21.13 ID:RCMo5lcYo
>>302
…………!

【今、自分は何をやった───?何が起きたのかわからなかった、だが】
【一瞬とても体と心が軽くなったような、『力と一体化した』ような感覚がした】

(今のは……クソ、体が動かねえな……もう一度今のが出来たら…)

【何をどうやって、どうして出来たのかわからないが、しかし、それはアーグに豆鉄砲を食らわす事が出来たらしい】
【だとすれば、それをもっと洗練し、手にすれば───その為には、ここで死ぬ訳には行かない】

【依然として健全なアーグを睨み付けてから、視界の端で出口を探る。記憶の中でそういえば、この空間には空があったと思い出す】
【さすればそこか、天野は再び、先程の感覚を思い出しながら身体中を焔で包む】

【寒気のする冷たい焔が身体中を包み、その源である憎悪が心を塗り替え雑色を無くして行く。だが今はその憎悪を目の前には向けず、もっと後に向ける】
【心の奥底にある源まで全て、真っ暗な深みに落としたなら───再び、天野の体は鎧に包まれた】

【鉄紺色の鎧は、龍の様に見えて、手足には剃刀のような爪と、肘や肩には鋭い牙が、そして背中には真紫のマント状のオーラの塊がたなびいている】
【己の体を力そのものとした今、体は思っただけでそう動き、肉体の重みが感じられない。一色に染め上げた心に迷いはない】

アーグ、テメェはゼッタイにコロす……オレはまたテメェをコロしにクるぞ
クビをアラってマっていろ……!

【その声は、籠っているような、別の声と重なっているような、独特なエフェクトがかかっていて】
【放たれた矢の鏃を両手で掴む様に受けると、矢を放り投げた瞬間素早くキャップを拾い、跳び上がる】
【人間よりも遥かに高い跳躍力で教会を飛び出し、木々と岩場を蹴って登っていくと、空の隙間から外へと逃げて姿を消した】


【……そして、アーグのいた場所から離れた所で、三たび天野は崩れ落ちていた】
【心を一色に染め上げた事の心労や、肉体の多大なるダメージ、能力使用の反動など、理由を挙げれば枚挙に暇が無い】
【誰かに発見されるか、傷が癒えるまで、暫し休息を取る事を余儀なくされた天野は、考える】

【アーグを殺すには、あとどれだけ必要なのか───】

/お疲れ様でしたー!
306 :アーグ ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/12(木) 05:28:45.45 ID:QH7AGMIso
>>305

【少年の――それは進化とは違う。変貌、と受け取ればよいのだろうか】
【執念をそのまま昇華させたような禍々しい鎧の姿、そして声。】

【――堪らない。大司教の眦は、刻一刻と変化を続ける少年の姿に囚われていた】
【まるで大好物を前にした犬か、それとも玩具を前にした幼児のように】
【ただひたすら純真に、興味を惹かれる対象が其処にある――だから、文句など言わない】

【攻撃のために放った黒矢がその役目を果たせずとも、仕方ない。】
【全く気にする様子など見せず、寧ろ攻撃を防ぐでも無く、掴み取ったことに感動すらして】


…――貴様は私を楽しませるために生まれてきたのではないのか?
 く、ククッ……!!心の奥底からそう感じるぞ、小僧……!
 家族も友も、自分自身すらも捨ててまで私をころさんとする執念、か……。


【やがて少年は逃げの一手を選ぶ。そうしなければ、きっとアーグも殺すという選択をしたに違いなく】
【そして逃げたからこそ、アーグは後を追うことをしなかった。彼が単純な狂戦士ではなく――】
【撤退≠ニいう知的な選択をしたからだった。これから、まだ伸びる。まだ見ることが出来る――!】


圧倒的な矛盾を孕んでおるわ……何のために私を殺すのだ?
 ……フ、フフッ…。復讐、仇討ち……最早、それは通り越しているのではないか。

 殺すことが執着……そのためならば、何もかもを投げ捨てる覚悟。
 ……欲しいな。あのような小僧は実に良い素体になる、が…――
 ―――――もう暫く堕ちてゆけ。深淵を覗いて抜け殻になったら、拾ってやる。



【崩れ落ちた少年――天野ソラには、南国の暖かな風と陽光が降り注ぐ】
【まるで凍った身体を溶かすように。或いは勇気づけるように】
【しかし――当の少年が思うのは、きっと太陽の事などでは無いのだろう。風の音が俄に、冷たいものに感じられた】

/こちらこそっ、大変お疲れ様でしたー!
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(宮城県) :2015/03/12(木) 06:05:35.68 ID:YwcPYRcT0
>>304

うん。俺が釣り上げたらこいつが身をよじって、針が外れて、そのまま勢いでぽいーっと飛んでっちゃって。

【何だか懐疑的な様子だったので、もう一度筋道立てて説明しておく。こうして言葉にしてみると、何とも間の抜けた話で】
【疑われるのも無理はないが、事実そうなってしまったのだから仕方ないのである……】

ありがとう。……大事ないみたいで、ほんとに良かったよ。
君みたいな可愛らしい子に何かあったら、俺、後悔しても仕切れないとこだった。

……え、そうかな? 結構な大男だって、顎の辺りをこう、いい感じに小突かれたらオチちゃう訳だし、人間って意外と脆いもんなんじゃないの?

【さて。謝罪ついでとばかりにさらりと気障な台詞を吐く男だが、別にこの期に乗じてナンパしようとか、そういう下心がある訳ではない】
【まあ、とりあえず褒めておけば多少態度が軟化するかなあ、という思惑は無きにしも非ずだが──】
【謝罪の気持ちと、彼女が可愛らしいと思った事については本心からのものである】

【さておき。虚弱体質を気にする彼女に、経験則からくるフォロー(余談だが男は落とされた側である)を入れたのち】

いやさ、ちょっとした頼まれごとでね。釣り自体はそこまで好きって訳じゃないんだ。
ただ、クライアントがどうしても釣ってきて欲しいっていうからさあ。結構なお得意様だから、逃すと色々響くんだよ……。

【視線の先を辿られている事は露知らず、溜め息交じりに肩を竦めて、そんな事をボヤくのであった】
【振り向いて釣り道具一式をあらため、魚を拾い上げてシメてクーラーボックスに放り込む背中からは、どことなく仕事人の悲哀が感じ取れる】

…………アッハイ、ごめんなさい。許してくださいお願いしますなんでもしますから。

【そんなこんなで再び女性に向き直った男。ここでようやく、自分が白い目で見られている事に気付く】
【これには返す言葉もなく、すぐさま再度頭を下げて全面的に謝罪。えらく腰が低い。放っておけば土下座しかねない勢いだ】
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(宮城県) [sage]:2015/03/12(木) 06:15:38.93 ID:YwcPYRcT0
>>304
//すみません、寝落ちてました……。
309 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/12(木) 06:30:21.06 ID:AbzjfeUxo
>>307

ふふ、顔に傷でもついていたら生涯かけて償って頂く所ですわ。

【人間って意外に脆い――確かに、と彼女は納得する】
【むしろその逆もまた然りなのだが……なんにせよ、男の言葉は全て肯定しておいた】
【その中の”君みたいな可愛らしい子”という言葉にはにっこり、とだけ笑みを返しておく――言われ慣れてる模様】
【とりあえず脅し言葉を突きつけておいた。別に責任を取ってもらうつもりはないけども】

…………そうですか。

【さて、クライアントがどうとか宣う彼―――この私になんでもすると言ったわけで】
【その瞬間、彼女の笑みが禍々しさ全開と言うか、悪巧み顔というか、悪女顔というか】
【とにかくねっとりとした笑みは畏怖を覚えさせるに十分であり……】

何か、お仕事をされてるんですね? 察するに便利屋さん? ふふ、なんでもいいですわ。
ちょうどこの辺りを開発しようと思いますの……動植物豊富の様ですし、キャンプ場でもサファリパークでもなんでも出来ますわ。
それに付随して、遊戯施設も作ればこの辺りも活気づきますわね――――というわけで、私のお仕事をお手伝いしませんこと?

【この辺りを開発し、近郊外を発展させる……という目論見】
【まだ彼がどんな仕事をしているか聞いていないのに、それはどうでもいいと言わんばかりの勢いで】

というわけで、この近隣に住む方々も居ますし……大規模な開発になりますから、当然退去だとかそういういざこざもございます。
ですが、中にはやはり中々聞き入れていただけない方もいますので―――説得をしてくださいませんか?
あぁ、この近くの民家100軒程です。リミットは一週間という所ですわ。引き受けてくだされば嬉しいですわ!

【それは建設会社とかその辺りの人たちがやることであって……というのはないらしい】
【キラキラ、と愉しげに役割を伝える彼女―――見えるだろうか、この廃墟や周囲の森、川……全てが夢の国(?)と化す未来が】
310 :リリルカ・メリフルアス ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/12(木) 06:32:41.10 ID:AbzjfeUxo
>>308
/どうしましょう、ここらで一旦明日以降に持ち越すか、次のレスで無理やりにでも締める……と言う感じにいたしますか?
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/12(木) 18:34:15.43 ID:M3tjOb1bo
【繁華街】

【曇天が街を覆い尽くしていた。やがて降り出す雨は次第に勢いを増し、帰宅の途に着く人々が小走りに行き交っていく】
【そんな雑踏で幾度となく肩をぶつけ、ふらふらと彷徨うように歩く青年がいた。傘も差さず、雨に降られるがまま】

【淡い茶色の髪から水滴が滴り落ち、黒縁メガネの奥の瞳の色はレンズに映る曇天のせいで読み取り難い】
【黒のスーツは雨に濡れタイトな身体のラインを晒し、青地に黒の星柄のネクタイは水を吸って重たげに揺れていた】
【革靴は踏み進む度びちゃりびちゃりと不快な水音を鳴らし、時折水溜まりを大きく踏み付けるのも最早気にしないようだった】

──……、……

【次第に人気の無いシャッター街へと入って行くが、青年の足が止まる様子はない。何処か、人を遠ざける空気が今の彼にはあった】
【此処は治安の良くない地帯だ。若いリーマンが一人ふらふら、格好な餌食とも言えたが──或いは彼が、餌を待つ蜘蛛なのか】
312 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage]:2015/03/12(木) 19:23:07.44 ID:Om7F0pYV0

「―――ほんとうに、酷いですね。」

水の国・交叉の街アトラヴェル。
そこの旧市街と呼ばれる区画に足を踏み入れ、その惨状に僅かに侮蔑を含んだ声音で、その少女はそんなことを呟く。
そこは幼い少女の言葉通り、とてもじゃない限り人が住めないような場所だった。
先程歩いていたまさしく『大都市』といった風の景観の場所と同じ街だとは思えない位である。
最初に綺麗な側面を見てしまったが故に、辿り着いた旧市街に対する少女の不快感は上昇する。

「ここの時点で既に荒廃としているようですが……『あちら』は一体どうなっているのでしょうか。」

そう言いつつ歩く少女の姿は、そこではかなり目立つ格好だっただろう。
2つのお団子を模している黒髪は、夕陽に照らされ僅かに赤味を帯びている。
紅の胴着は一際目を引き、ズボン・靴と見ても装飾等はなく地味ではあるがキチンと手入れが行き届いている。
それに加えて、彼女の右肩に乗って暢気に欠伸をする金狐ですら、丁寧に世話をされているのか毛並みに汚れ一つないのだ。
服装がやや珍しい形状なこともあって、旧市街の人間でないということは一目瞭然だった。

現に、先程すれ違った男には何か奇妙なものを見る目を向けられた。
こちらからも思い切り睨み返してやったが。そそくさと逃げてくれた辺り職を失った放浪者…もしくはその家族の類いだろうか。
そういった無害な人間だけならいいのだが、恐らくそういう訳にもいかないだろう。
周囲に若干警戒を示しながら少女は塗装の剥がれた路地を歩いてゆく。その手にはしっかりと武器が握られていた。

/少し早い気がしますが絡み待ちです。
/日付が変わるまで募集してます。
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/12(木) 21:11:55.53 ID:BJAUvQSio
>>312

──観光客の冷やかしなら、帰った方がいいな。

【道の脇から、そう、少女に向けて声がかけられた】

【道端の椅子に座っていたのは、すらりとした女だ。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】


さっきの彼が、君を奇異な目で見るのも当然さ。
「こういう所」に来るのなら、ドレスコードぐらいには従うべきだよ。郷に入れば、と言うやつだ。
……と、言うよりも、それ以前の問題か。どうでもいいんだけど。


【咎めるような口調とは反対の、面白そうな、からかう様な口調で話す。──そう言う彼女の服装も、ここに似合う物ではないのだが】
【それでも、欠損した右腕と杖が、寂れた街の風景とマッチしていたのも事実だった】
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/12(木) 21:16:25.15 ID:M3tjOb1bo
/>>311であと一時間程待機しますー
315 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 21:27:07.58 ID:F+5cAmx0o
>>311
むぅー……なかなかいいのがないですねぇ

【雨のなか、周りのお店をキョロキョロと見回しながら白い髪の少女が歩いている】
【普段とは違い雨傘を差した少女の目的はただひとつ、バイト探しである】
【目的のない日々からの脱却を目指し、とりあえず思い立ったのがそれだったわけだが……】

(意外と見つからないものですねぇ、求人)

【まだ景気もよくはないこのご時世、そうポンポンと就職先候補が見つかるでもなく】
【そのまま求人を求めて、繁華街を進んでいく】
【気がつくと、そこはシャッターの閉じた店の方が多いくらいの寂れた場所であった】

あっれ、いつのまにこんなところまで……うーん、もう帰りましょうか……

【こんなとこに求人が転がってるとは思えない、引き返そうとすると、不意に妙な男の姿が目に映る】
【こんな雨のなか傘を差さないというのはよっぽどの物好きなのだろうか……】

//絡みおなしゃす
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/12(木) 21:36:19.60 ID:M3tjOb1bo
>>315

──……あーあ、もっと気分の違う日に会いたかったかなぁ

【ぼそりと呟いた青年は、雨に濡れた髪をぐしゃりと掻き上げて相手を一瞥した。どうにも、穏やかでない視線だった】
【苛立ちに塗りたくられた双眸は、眼前の白髪の少女を視界に入れてもその獰猛さを隠さないままだった】

……俺、見世物じゃ無いんスけど。邪魔、

【そう狭くもない通り、それでいて無理矢理に、相手を避ける事も無いまま青年はふらつく歩みを進める】
【相手がそのままでいれば肩と肩がぶつかるだろうが、青年はまるで意にも介さない様子だった】

【──殺気立っている。そんな気配をありありと漂わせる彼は、それでも未だ、攻撃の対象に相手を入れていないようだ】

/よろしくお願いしますー
317 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage]:2015/03/12(木) 21:37:16.70 ID:Om7F0pYV0
>>313

「……!誰ですか。」

不意に肩でうたた寝をしつつあった小狐が何かに気付いたようにきゅう、と鳴く。
それから数拍置いて聞こえてきた声に、少女もハッと目を見開けば、武器を構え声の方向へと視線を動かす。
本来ならば特攻してでも相手に詰め寄っていたかもしれないがその姿に若干の躊躇いを覚える。
その女の姿は少女自身の得物を振るうには、些か不相応な相手に思えたのだ。

「……冷やかしではないです。あなたこそ、手足の不自由な方が悠々と過ごせるほど、ここは治安の良い場所ではないようですけど。
それに、わたしの目的地はここではありません。少し、似た場所を様子見したいと思っただけですので。」

構えていヌンチャクを降ろし、相手へと淡々と返答する。
幼い容貌と声音とは裏腹に、口調はあまりにも冷めきっているだろう。
自分より歳上の相手に、遠慮も謙遜もない…ただひたすらに事務的な回答である。
言葉と同じくどこか白けた目で相手の姿をまじまじと頭の上から爪先まで観察をしてゆく。

「―――そもそも。あなたはここの住民なのですか?」

随分と、身なりは整っている方だがと。
僅かに感じた疑問点を相手へと問い掛けてみる。
318 :霧崎 ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/12(木) 21:53:07.56 ID:hGlpC4E5o
【街中】

【綺羅びやかな店の灯りで賑わう歓楽街。その一角でちょっとした騒ぎ】
【いつものゴロツキたちがまた厄介をしているらしい。面倒事を避けて、通行人はそこを迂回して歩く】

『だからぁ、俺達の言うこと聞かないとマジヤベーぜぇ?』

【3人のチンピラは1人の女性を囲んでいる。手入れの行き届いた長い黒髪を後ろで一纏めにし】
【切れ長の目にシルバーフレームのメガネをかけたスーツ姿の女性。見るからに大人しそうな人である】

はぁ…もういいですか?2分も相手したんですから。

【腕時計を見て溜息。押し問答にはもう飽き飽きした。その輪からさっさと抜けようと歩き出したところで】

『まてや、ゴラァ!!』

【と腕を掴んだところで、女性は身体を捻って腕をねじり上げて相手の腕を固めたところで脛を蹴って】
【ふらついたところで掌底で顎を一発。リーダー格の1番のマッチョはグルっと白目をむいて真後ろに倒れた】

「このアマッ…!!ナメやがって!!」

【と、もう一人、長身の奴が拳を振って来た。容赦なく顔面を狙う思い切りの良さは評価できるが、所詮素人】
【完全に見きって、懐に入って水下を膝蹴り。髪を引っ掴んで、足払いしてゴミ捨て場に向かって投げ込んだ】

【2名を10秒そこら掛からずに締め上げたところで最後の1人(1番弱そうであった)がポケットからナイフを抜いた】
【男も動かないが、彼女も動かない。男は怯えていたが、彼女は出方を待っていた。素人は何するかわからんのが怖い】
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/12(木) 22:01:23.58 ID:BJAUvQSio
>>317

目に付いた奴を、のべつ幕なしに威嚇する程危ない街でもないさ。
「泥の街」の方なら、話は別だが。

──私? 物見遊山客だよ。

【矢張り、少女をからかっているのだろうか──ここの住民ではない、ということらしい】
【よいしょ、と、声を出しながら、杖をついて立ち上がる。右足を庇いながらも、歩みは思ったよりスムーズ】
【少女の近くまで寄った女は、薄い桃色の稜線を微かに上げると、少女のような喜色を宿した瞬きを一つ、二つ】

晩御飯の時間まで、退屈してるんだ。
その「様子見」とやら、私も同行させてくれ。……放っておいて襲われても、寝覚めが悪いしなぁ。

【──事務的な回答と対照的な、極めて友好的な接触だった。失礼な人間なのは間違いないだろうが】
320 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 22:11:21.71 ID:F+5cAmx0o
>>316
(……あぁ、めんどくさいタイプの人ですね、これ)

【男の反応を見て、そう判断】
【昨日は昨日でめんどうなのに絡まれたし、ここ数日は厄がたまってでもいるのだろうか……げんなりとしてくる】
【昨日はめんどくさくなってこっちが折れたが、連日となるとそういうのもまた面白くない】

あぁ、じろじろ見たのはすいませんねぇ……おぉっと失礼、あんまりふらふらしてるので避けきれませんでしたぁ

【この上なくわざとらしい口調でそう言い放ち、ちょいと体を反らす……とみせかけて避けれるほどには反れない、そして肩がぶつかる】
【売り言葉に買い言葉となったわけだが、相手の出方はどうなるか】
321 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage]:2015/03/12(木) 22:19:14.27 ID:Om7F0pYV0
>>319

「ふざけてますね、とても。」

物見遊山客、その言葉に対する言葉がこれである。
文面だけでは辛辣に聞こえるかもしれないが、少女の反応は呆れてせいで脱力したという方が正しい。
自身が思っていたよりも大分マシなようなこの街の評価に対しての、拍子抜け感も相俟っていたが。

「……勝手にしてください。」

もうこの女性には何を言っても聞かなそうだと判断した上での承諾の返事。
こちらとしても手足の不自由な人間を置いていくのは流石に良心が痛むのは確かだし。
ぷい、と不機嫌そうにそっぽを向く少女。

『きゅ!きゅー!』
「…………。」

そしてそれに反して肩に乗った金色狐は友好的な相手を気に入ったらしい。
甘えるような声をあげ、器用なことに小さな片腕をあげてみせる。まるでよろしくとでも言うように。
そのパートナーの反応に益々仏頂面になる少女である。

「行きますよ。ぐずぐずしてるなら置いていきますので。」

そう言って相手に背を向け歩き出す。
そのきつい言動の割にはゆっくりとした歩幅で。
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/12(木) 22:29:33.10 ID:M3tjOb1bo
>>320

……チッ、

【肩同士をぶつけ、水滴を散らして蹌踉めいた青年は舌打ちして相手を睨み付けた。それでも、少女相手だからか幾分か威勢は低く】
【嫌な時に嫌な奴に出くわした物だと内心で毒づき、どうしたものかと不機嫌顔のまま思考する。頭は少し、冷静になっていた】

アンタさぁ……長生きしたいなら、俺みたいなのに突っかかんねー方が良いっスよ
今、サイアクな気分だし──何するか、分かんねーっスから。あ゙ー、ムシャクシャする……

【青年がそうぼやいていた時、通りの方からぱたぱたと駆け寄る足音があった。見れば、傘を手にした男──青年と、同じ位か】
【緩く癖のある薄茶の髪に紺碧の瞳、焦茶のセーターに濃緑のチェック柄のボトム、スニーカーという出で立ちの彼は】
【ずぶ濡れの青年の元に駆け寄れば、自分の傘に彼をすっぽりと入れ。ついでとばかりにその手を握った】

「はい、相合傘。ふふっ、どうしたの? 女の子に絡むなんて珍しいね、スターダスト」

……キメェ!! 手!! つーか空気読めっスぅうう!!

【年頃の少女の目の前で、相合傘に手を繋いだ青年二人──あまり、関わり合いにならない方が良さそうな光景だ】
【スターダストと呼ばれた男はしきりに嫌がっているのだが、後から来た青年の方はと言えば満面の笑顔】
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/12(木) 22:33:03.74 ID:BJAUvQSio
>>321

【どうも、と笑って、少女への礼。 狐に軽くウィンクを返すと、女は彼女達の後を歩んでゆく】
【──少女が気を使って歩幅を調整してくれているのだろうが、女の歩みは意外と速い】
【すぐに彼女の隣に並ぶと、しげしげと、上から下まで観察の眼】


……少なくとも、水の国の人間ではないね。まぁ、どうでもいいんだけど。
私はクリシュティナ・レールモントフ。長いからクリシュでいい。お姉さんでも結構。


【女も女の方で、この国の者ではないだろう。雪国の特徴──氷の国辺り、だろうか】
【軽い自己紹介を済ますと、前を向き、ずんずんと先に進んでしまう。身体が不自由だとしても、歩幅の差は埋め難い】
【距離が離れすぎると、少しだけ止まって少女を待つ、という、少女からは若干腹立たしい自体が生じるだろうか】
324 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/12(木) 22:42:40.40 ID:nGxIg5EIo
>>318

【人混みの中でカソック姿の青年が、その騒ぎを見つけて近寄ってきていた。慣れた様子で彼は静かに移動した】
【薄いブロンドの髪は些か目立つものの、150センチという低身長が人混みに紛れるのに役立ち、彼は騒ぎの現場にたどり着いた】
【状況は女の方が悪漢の二人をいともたやすく倒したところであった】


(あれ、あんまり手助けは必要なさそうじゃねえか……)


【騒動を収めるつもりで来た青年だったが、既にその場は収まりそうに見えた。残りの一人も随分と弱そうだ】
【しかし男の方がナイフを取り出すと青年は顔をしかめた。女の方に目を向けると、どうにも彼女は落ち着いているように見えた】
【ほんのすこしだけどうするか迷ったあと、青年は手助けすることに決めた。人混みから二歩踏み出して、男の方に声をかけた】


 もしもし、そこの方!
 こんなところで喧嘩をしてはいけませんよ、主がお嘆きです。どうか慈愛の心を持って…………


【丁寧な口調を持って説法のようなことを始めている。胸元で月明かりに輝く十字架と格好が彼が神父であることを示していた】
【適当な人物に疑わせないには十分だろう。ただ、青年の目的は改心ではなく注意をそらすことだ】
【騒動に手慣れている様子に見えた彼女ならば、多少男の意識をこちらに向けるだけで撃退できるだろう、と彼は考えていた】
325 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage]:2015/03/12(木) 22:50:24.31 ID:Om7F0pYV0
>>323

「その通り、わたしと小狐は本当に小さな島国から来ました。名前を知る人なんて早々いないと思いますよ。」

女性の足は意外にも速く、少し驚いた表情を見せる。
だがそれも束の間。すぐに目線を前方へと戻し澄ました声で答える。
実際、他国と交流もせずに半ば鎖国状態にある故郷だ。知っている者がいるとすればそれは余程地理の勉強をしているのではないだろうか。

「……わたしはリウ、柳 小猿(リウ・シャオエン)と申します。リウが姓、シャオエンが名です。
 そしてこちらは小狐(シャオフー)。わたしの友人であり旅のパートナーです。…ところで、クリシュさん。」

一応、名乗られたら名乗り返すのが社交辞令だろう。
自分自身の名前と小狐の自己紹介も軽く済ませておく。
と、不意に相手の名を呼び、語りかける。

「あなたは先程『泥の街なら話は別』と言っていましたが、あなたはそこに行ったことがありますか?」
326 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 22:51:35.88 ID:F+5cAmx0o
>>322
まぁ普通の女の子が長生きする秘訣はそうなんでしょうけどねぇ……ん?

【今日は折れないと決めた少女はなおも軽薄に返すが……突然出てきた青年に話の腰を折られる】
【折れないと決めていた少女の決心は突然の薔薇色を感じる展開に乱されてしまった】

……えぇと、その……なんなんですか、これ?

【恐らくこの状況においては至極全うな質問であろう】
【というか、他にどうすればいいのか少女には全くわからない】
327 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage]:2015/03/12(木) 22:59:54.17 ID:Om7F0pYV0
/>>325の最後に付けたし!途中で送信してしまいましたごめんなさい!

腹立たしいことにいつの間にか自分より前方にきていた相手にそう問いかける。
その声の響きには初対面時と同じく少女の緊張感が滲んでいるようだった。
328 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/12(木) 23:05:20.69 ID:BJAUvQSio
>>325

あぁ、私は無学だから、多分知らないだろう。行ったところの事は忘れないが。
で、「泥の街」か。──行ったことはあるが、余り好きな街ではないな。
……いや、好きなヤツの方が少ないんだろうけど。悪人には生きやすい街だよ。

【オススメはしない、と総括的な評価を一言】
【それから、歩みながらも少しだけ考えこむような表情を見せ──軽く、振り返り】


アトラヴェル旧市街に、泥の街……何だ、リウは随分、おかしな場所に興味があるな。
齢10と少しの少女がぶらつくには、適正年齢にダブルスコアは開いていると思うが。……まぁ、

【「どうでもいいか」】

【──これは、クリシュの口癖らしい。小猿が、そのような場所に興味を持つ理由を話したくなければ、話さなくてもいい、ということだろう】
【女は声音も表情も変えず、すたすたと、変わらぬ歩調で歩んでいく】
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage saga]:2015/03/12(木) 23:05:29.84 ID:M3tjOb1bo
>>326

「……あ、僕の事? ふふ、気にしなくていいから、続けて」

いや放置したくないっスけど!? つーかアンタのせいで何か色々流れが壊れたじゃないっスか!!
あー、全く……えーっと、仕事仲間? っつーか。間違ってもおホモだちとかじゃ無いんで

【一転、釈明に追われるスターダストを他所に、青年は実にいい笑顔で腕を絡ませていたのだが】
【先程までの少女とスターダストの空気を何となく察していたのか、柔らかい笑みのまま相手の方を向き口を開いた】

「僕は理人、聞いての通り仕事仲間なんだ。彼が苛立った様子で傘も差さず帰っていったから、気になってね
彼が──スターダストが何かしたなら謝るよ、ごめんね。僕達見ての通りの仲だから、彼、女の子には冷たいみた」

ああもうだから違うっスよ!? つーかアンタの本命別っスよね!?
マジでキモい……、──あーっと、その。さっきはスンマセンっした

【理人の登場で、スターダストの苛立った気配は幾分か落ち着いた(壊された)ようだった。少女を見れば、素直に謝りもした】
【相手が許すかどうか兎も角、奇しくも「仕事」というワードが出ている。もっとも、面子がコレではあまり期待出来そうもないが】
330 :霧崎 ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/12(木) 23:20:11.45 ID:hGlpC4E5o
>>324

【男はナイフをあっちへこっちへと2者の間で行ったり来たりさせてパニック状態】

[うっせぇ!!ガキはすっこんでろ!!]

【見た目に似合わずに大きな声をあげる。窮鼠猫を噛むなんて事もある。自暴自棄になったら厄介だ】
【彼女はチラッとその宗教家を見たら、面倒臭そうに溜息。大事になってきた。やってらんない。そんな溜息】

[テメエ、近づくと……この…このアマぶっ刺すからな?!なめんじゃねえぞ?!]

…刺すなら刺すでさっさとしてもらえると助かるんですけど。

[何だとこのっっ!!]

【彼女は注意を逸らすどころか、煽り立てて相手の痺れを切らした。真っ直ぐ馬鹿正直に突っ込んできたので】
【ささっとかわして足払い。すっ転んだ男のナイフを握る手を踏みつけた。男の叫びが聞こえる。ギリギリと地面に擦り付ける】
331 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage]:2015/03/12(木) 23:22:46.60 ID:Om7F0pYV0
>>328

「…で……ません。」

女性の言葉を無言で聞いていた少女…もとい小猿。
何かをぼそりと呟いたかと思えば、その場で立ち止まってしまう。
女性との距離が空こうがお構いなしだ。少しの間直立したまま動かず、小狐が何かに気付いて小猿の顔を覗きこんだ瞬間、

「―――どうでもよくなんか、ない!」

僅かに声を荒んだ叫び。それはまるで、大きな怪我を負ったような、傷付いたような小さな叫び。
小さくても恐らく彼女の耳には届いただろう。
だってパートナーの小狐が目を丸くして驚く位、怒気を込めた声だったから。
冷たい口調から垣間見る感情ではなく純度100%の彼女の心中を表現したものだったから。

「……無学なあなたに聞いても無駄でしょうけど、わたしはある男を探しています。
どうしようもない屑野郎です。銀髪に褐色、隻眼の…金色の目を持った男。知りませんか?」

「わたしがこの手で[ピーーー]と決めた相手ですが。」

さらりと小猿は最後にとんでもない台詞を叩き出す。
つらつらと喋った言動は嘘ではない。本当のことである。
幼い子供から放たれた本気の殺意を含んだ言葉。相手の女性はどんな反応をするのだろうか?
332 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/12(木) 23:31:42.78 ID:nGxIg5EIo
>>330

【男のナイフが女に向き、神父に向き、また女に向き────】
【どうやら作戦は失敗したようだった。注意を片方に向けられればよかったものの、こうなると対処もし辛くなる】
【どうしたものかと神父が思ったとき、暴漢からある言葉が飛び出してきた】

【『うっせぇ!!ガキはすっこんでろ!!』】


【──────プツン】



 てっめぇええええええええ!!!! 誰がガキだコラァアアアアアアア!!!!



【既に暴漢は女に踏みつけられているところに神父が爆走】
【そんなに長くない足を振り上げると、それはもうメッタメタに踏みつける。踏んで踏んで踏みまくる】
【恩を売ってどっちかに金をせびろうとか、神父としてそれらしいことをして周囲にアッピルとか、そういう打算が全部吹っ飛んだ】
【とにかく踏む。手を、足を、背中を、頭を、ひたすら踏む。まるで子供の地団駄のように】


 ぜぇ……ぜぇ……ざまぁみやがれ……人のことガキ扱いしやがって、天罰だぜ……!
 おい、あれだ、あれ……金だ……危ないところをだな、助けたんだからな……!


【息を切らせながら神父が、いや、ガキが親指を下に向けて振る】
【しかも彼は無言のまま女に片手を差し出した。まるで何かをせびるように】
【彼としては事態収拾に貢献したので金を寄越せ、と言いたいのだが息が切れていて言葉がバラバラだ】
333 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/12(木) 23:37:13.62 ID:F+5cAmx0o
>>329
あ、はははは……まぁなんというか、苦労されてますね……

【どちらにいったともとれない形で言ったのは、これ以上ゴタゴタする気力を失ったからだろう】
【少女にとっては違う意味で疲れる展開である】

あぁいえ、別に大したことじゃないですし……
こちらこそ、意固地になってすいません──ん?

【雰囲気を壊されたのはこちらも同様、素直にペコリと頭を下げ……そして、落ち着いた相手の様子を見てどこか記憶に引っ掛かるものを感じる】
【どこかで会ったことのある相手だったか……記憶の引き出しを探っていくこと数秒】

……あっ、あなたもしかしてこの前車でユ○クロまで送ってくれた人じゃないですか!

【数日前の十分にも満たないドライビングのことを思い出したのだった】

//……合ってますよね?違ってたら下部分は無視でお願いします
334 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/12(木) 23:46:29.78 ID:BJAUvQSio
>>331

【少女の叫びが耳に届くと、クリシュは足を止めて、しっかりと振り返った】
【薄い色の睫毛を微かに揺らし、続く彼女の言葉を蝸牛で受け止める。──そして、小猿に歩み寄る】

その程度の特徴を持った男なら、この空の下には幾人でも居るさ。
顔写真でもあれば別だが、少なくとも、記憶の中には無いな。……それにしても。

【先ほどまでの、ともすれば少女のような喜色は吹き飛び、蒼い瞳に狐が、少女が映る】
【表情には玲瓏。その下を通る赤い血が余計なほどに、感情を排したものだった】
【──かん。杖の音が止み、クリシュは少女の眼前を、阻むように立ち止まった】


 [ピーーー]=@、か。


……知っているのか、君は、人の殺し方を。
膵臓が捻り潰されてから、何分で人が死ぬのか。 首を絞められ、糞を漏らして死ぬ大人を。
君の、復讐か何か知らないが──「それ」の終着点は、英雄譚に綴られている大仰な死ではなく、極めて現実的で無教養な死だ。
君には、それを見届け、背負う覚悟はあるか? 悪いが私には、君が、それ程の覚悟を持っているとは思えない。


【並べられた言葉には、氷の冷たさ。詰るわけでも、誂う訳でもない、単なる質問でしか無い】
【子供扱いしているわけでもなく、単に一人の人間として、「現実的な死」を成し遂げる覚悟はあるか、と、クリシュは問うた】
335 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/12(木) 23:48:08.34 ID:M3tjOb1bo
>>333

……ああああッ!? あの時の上着無くした子!?
あっちゃー、よりによってキミに絡んじゃったとか……
また会ったら遊ぼうって言ってたのに、ほんとスンマセンッした!!

【確かに、落ち着いて相手を良く見れば──数日前に海岸で拾って送っていった、あの少女だった】
【あの時の会話でかなり打ち解けられたと思っていただけに、よりによってこんな状態の時に会った事が残念でならない】
【(勿論、中身が気が付かなかったとかそう言う事ではない、よ!!)】

「……え、何、知り合いだったの? ふぅん……彼にナンパされた、とか?」

【一方、今度は状況を把握出来ていない理人が首を傾げる番だった。思い当たる節を相手に尋ね】
【それからじとりと相手を上から下まで眺める。……妙な敵対心を感じるのは、きっと気のせいだ】

/その通りです間違いないです、コテ付けてなくて申し訳ない……!
336 :霧崎 ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/13(金) 00:09:37.05 ID:98UQPPWco
>>332

【彼女は神父が蹴っ飛ばしている間に、道に転がったナイフを拾い上げた。良くあるジャックナイフ】
【軽く眺めたあとパチンと閉じてポケットへ。没収である。逆上してまたやられても面倒だし】

……はあ?

【勝手にやってきて何もしてないのにカネをせびるとか何たることか。鋭角から請求がぶっ飛んできて】
【狐につままれたような表情。どうしようかと困っている間にさっき倒した2名が起き上がった】

…ったく、余計なこと言って、もたもたさせるから

【彼女はポケットを漁って、何かをスーツの襟に付けた】

『ゴラァ!!クソども!!ぶっ殺してやっかr』

…あら、バッチでわかるってことは元マフィアくずれってとこ?

【彼女の襟には四つ割菱の金バッチ。世界最大級のマフィア組織『富嶽会』のアイコン。代紋である】
【しかも金は直参幹部の証。チンピラどころか警察も地方のぐらいだったら黙らせられる。それが目の前に】

『…あの…その………すっ……すいません…でした…』

10秒でワビ代置いてさっさと散れ。

【土下座からの財布を投げ捨てて蜘蛛の子ちらすように2名は消える。倒れたヤツは暫くは起きそうにない】

…これでお布施は足りるかしら?神父さん
337 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage]:2015/03/13(金) 00:17:49.30 ID:H3UHVmVP0
>>334

冷たい目だった。

「……なん、ですか。」

振り返ったクリシュティナの目は驚くほど冷たいものだった。
思わず声を掛けるのに戸惑う。それでも辛うじて声を出す。あくまでも負けじと意固地になって。
だけど相手はそんなこと気にしない。気にしないでこっちに来るのだ。
甲高い杖の音がやけに耳の中を反響し続ける。

真正面に経った彼女の姿がなぜか恐ろしく感じられて一歩後ずさる。ひやりと背中に冷たい汗が落ちた気がした。

殺せるかだって?できるに決まっている。
彼が犯したことを忘れる訳はできない。許すことは論外だ。
国を抜け出してここまで来たのはどうしてだ?復讐をするためじゃないか。

出来ないなら最初からここにいない。そう言ってやればいい。そう言ってやれば―――、

「………っ!」

そう思っているのに声は出なかった。
茫然と、そして泣きそうな顔で首を横に振るのは相手の言う覚悟がなかったのか、それとも[ピーーー]方法すら知らなかったのか。
ぺたりとその場に座り込んでしまう小猿はうつむいたまま、何も、言い返せなかった。

『………』

顔をあげているのは小猿の前方…クリシュティナと小猿の間に入るかのように地面に降り立った小狐だけだ。
彼女のパートナーである彼だけが小猿へと問答をしたクリシュティナをじっと見据えていた。
黒色の瞳の中に僅かに滲んだ赤が、彼女に見えたとしたらそれは気のせいではない。
彼女の言葉一つで小猿よりも、余程冷静で―――決意しているような目は。

/すみません。今日はここで落ちたいと思います。
/締めていただくなり明日に持つ越すなりそちらにお任せします!
338 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/13(金) 00:19:28.21 ID:QiGPtcR9o
>>335
こちらこそですよ、恩を仇で返す形になってしまいましたね……重ね重ねごめんなさい!

【スターダストと同様、少女も完全に平謝りだ】
【何故こんな親切にしてくれた人に喧嘩を売るようなことをしたのか……後悔しか出てこない】
【(中の人なんていませんよ、いないんですよ)】

いや、そういうんじゃなくて……
海辺でお話しして、意気投合したんで少し先のユニ○ロまで送ってもらった……うん?

【スターダストとの蟠りが解消されたと思いきや思いもよらない方から敵意を感じ、慌てて釈明しようとして気づく】

(あれ、これって客観的にはナンパって言うんじゃ……)
339 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/13(金) 00:22:01.73 ID:EiEzZfzEo
>>337
/承知しました。折角なので、もう少しキリの良い所まで続けさせて頂きたいと思います。
/続きを返しておきますので、どうぞお休みください。再開については都合のいい時間を、雑談の方で教えて頂けると有難いです。
340 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/13(金) 00:26:13.24 ID:myFaRJ4to
>>336

【倒れていた男が起き上がり神父は咄嗟に身構えたが、戦えることがバレるのを避けるためにすぐに構えは解いた】
【可能な限り人前では不必要に自分の情報を出したくないという、詐欺師としての考えがあったが】
【同時に、鍛錬を受けた人間としての反応がそれより早く出てしまった】

【女が何かをスーツにつけて、悪漢どもが恐れおののく。何事かと思って神父も女のつけたものに目を向ける】
【二人の間抜けヅラに神父の間抜けヅラも加わった】


 げぇっ、お前、富嶽会か!


【思わず口に出したあと、間抜けにも慌てて神父は自分の口を押さえた。富嶽会。その界隈ではかなりの力を持つ裏組織】
【この神父もまた、裏社会に関わりを持つ人間の一人だった。マフィアに所属してはいないが、情報が耳に入る立場だった】
【当然そんなことがバレては商売にならない。神父の格好で出てきた以上は、そういったものとは関わっていないことにしたかったが──】


 ……なんで、そんな組織の幹部がこんなところでうろついてんだ?


【財布を拾いつつ、神父はその場を立ち去らないことを選んだ】
【相手は強大な権力を持つ人間。下手をすれば自分など簡単に消えるだろう。だがここで出会ったことを彼は商機にしたかった】
【賭けのような気もしたが、上手くコネを作れれば今後の自分の活動に多大な利益をもたらす。そういう打算だ】
【とはいえ、マズいことをやろうとしてる自覚もあって、神父の顔色は芳しくなかった。緊張もかなりのものだ】
341 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 00:30:12.31 ID:4DP7hLdvO
【何処かの倉庫】

【例え昼まであっても人で賑わいはしないであろう寂れた倉庫群、すっかり夜も更けてきて灯りもまばらにつき始めている】
【所々に潮風に当てられた錆が目立ちおおよそ廃墟と呼ぶにふさわしい】

【その倉庫群の奥からカツカツと靴の音を響かせて男が闊歩してくる】

【男の風貌は黒いローブで全身を包み込みフードで口元近くまで顔を隠している】
【緑色の髪がフードから溢れて見え、両耳には逆十字のピアスをしている】

今日の寝床はここでいいか。ま、昨日よりは上等だろう

【欠伸を一つしながら倉庫群を品定めするかのように見渡しながら歩いている】
【男は荷物などは特になく、言動や風貌からどこかの浮浪者のように見える】

/予約です!遅くなりました
342 :スターダスト ◆vrv2g2Oz1g [sage saga]:2015/03/13(金) 00:35:47.89 ID:XgH/u4zYo
>>338

「……それってさ、ナンパって言うんじゃないの? へぇ……僕というものがありながら、」

あー、だからッ!! アンタはッッ!! ただの仕事仲間ッスからッッ!!!

【理人のジト目が一層深くなる。何だかややこしくなって来たと、スターダストは頭を掻いて】
【徐ろに腕を振り解けば、傘の外へと出て溜息一つ。自分のなりを確認すればもう一つ溜息を零した】

えっと、今回は俺が荒んでたり、コイツが来たりしたっスけど……次会う時こそは、どっかでお茶でも。
今はずぶ濡れだし金もねーし、あと邪魔者もいるし。んじゃまた今度、ッス!!

【そう言い残せば、スターダストは雨の中を駆けて去って行く。取り敢えず立ち去る、という収集の付け方を選んだらしい】
【その場に残された理人は暫く呆然とその姿を見送っていたが、不意にぼそりと口を開く】

「……やっぱり、ナンパじゃんか。まあいいや──バイバイ」

【そう言うと、彼もまたゆっくりとした足取りでスターダストの消えた方へと向かって行った】
【結局、スターダストが荒れた原因や、理人という男、仕事の事──それらについては、またの邂逅へと延ばされるのだった】

/申し訳ないですがこの辺りで落ちます、お疲れ様でしたー
343 :霧崎 ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/13(金) 00:41:19.46 ID:98UQPPWco
>>340

【彼女はまた溜息を付いて、バッチを外す。不用意にヤクザの代紋なんぞ振りかざすものではない】
【こうやって使うべきところで使えば良い抑止力になるが、普段は余計な緊張を生む。剣や銃と一緒だ】

貴方も、その筋にはご精通のようで。…まあ、一般人でも5人に1人は知ってるでしょうけどね。
…こんなつまらないタカリみたいな真似させないでいただきたいですね。富嶽会の名が汚れます。

【切れ長の目は睨むように。眼鏡のレンズが光って見えた。視線で射抜くというよりスパッと斬るような視線】
【その態度たるや礼儀正しく清廉であるが動きもありヤクザという身分の武器もあってとても強大にみえる】

あら?組織の幹部がディナーを食べにレストランへ行っちゃいけませんか?

【表情から相手の様子を伺うなんてことは辞めた方がいいだろう。まるで鉄仮面、マネキンという感じであれほどの】
【大立ち回りをしても汗ひとつかかない。ともあれ、苛ついてるぐらいはわかるか。時計を何度も確認していた】
344 :ワザワイ・エスペス [sage]:2015/03/13(金) 00:45:01.59 ID:GnKstlJy0
>>341

【沢山の倉庫群の中、小柄な男の娘が一人ふらついていた】

【その紫色の長髪に銀のメッシュが入った髪が潮風に揺れる】

【少年は背も低く、幼い印象を受ける血色の良い可愛らしい顔立ちをしていた】

【ノースリーブのパーカー、切り刻まれたタンクトップ、ブカブカのハーフパンツ】

【金属であるヘッドギアやベルトの代わりに巻いている鎖を除いた衣類はちゃんと毎日洗濯されているらしくこざっぱりとしている】

【背中にややボロボロになった戟を背負いながら何をしているかと言うと】

「ぐすん、道わかんない…」

【迷子である、しかもこの少年、午前中からずっと同じところをグルグルと回っているのである】

【いつもならとっくに家で愛しの姉と就寝ている時間である、故に少年はあらかさまに怪しい人物にトテトテと近づいていく】

「えと、すいませーん……リーベおねぇちゃんのお家しりませんか?」

【そして頭の中が姉でいっぱいの彼の質問がこれである】

//いえいえ、お気遣いなく
345 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/13(金) 00:58:31.33 ID:myFaRJ4to
>>343

【視線に射抜かれる、いや斬られる。どっちだろうと神父が身を強張らせるのに変わりはない】
【なんといっても相手はこの神父が最も恐れる相手。単に力が強いとか有名とかは彼にとってはどうだっていい】
【だが権力者だけは別だ。現実社会で生きて行く以上、権力者に睨まれてはすぐにでもそのへんの海に浮かぶことになる】


 そう、睨んでくれるなよな……人の厚意は無下にするもんじゃねえぜ、特に聖職者のはな
 そりゃあ、別に不要だったかもしれねえが気持ちってのはそういうことじゃねえだろ?
 もっとこう、寛容な心を持ってだな……


【つらつらと神父的なことを言うことで青年は相手をなだめる方向に出た】
【はっきり言って自分がお節介を焼いた上に金をせびったせいで彼は窮地に陥っていた。なんとか機嫌を取らねばならない】
【とはいえ説得の方法なぞない。となれば自分が聖職者であることを利用してそれっぽいことを続けるしかなかったが……】

【女性が時計を確認する。ただそれだけの動作で青年はげ、という顔をした】
【商機かと思って仕掛けてみれば予約か何かが迫ってて急いでいる、のだとすれば最悪だ。機嫌を取るどころではない】
【どうする、と神父は考えた、考えた、考えた、何も思い浮かばなかった】


 あー……もしかして、お急ぎ?


【間の抜けた声で女の状況を確認する言葉が、彼の口から勝手に出てきた。冷や汗だらだらだ】
【そもそも騒ぎに乱入したこと、そのあと金をせびったこと、さらに話を続けたこと。この数分間で致命的なミスが三つ】
【神父の顔色は真っ青になっていた】
346 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 01:10:35.99 ID:4DP7hLdvO
>>344
あぁ?んだこのクソガキは…

【此方側にトテトテ近ずいてくる子供を見て男は顔をしかめる】
【背丈や服装は良くいる子供と同じようなものだがヘッドギアや鎖、そして何より一際目立つ背中の戟が違和感を感じさせた】

【何にせよまともではない、と男は男の頭の中で自己完結。分からないことを考えても時間の無駄だと感じたのだろう】

チッ、昨日といい今日といい最近のガキは夜遊びがブームなのかぁ?良い時代にもんだなぁおい

【舌打ちをした後小さくぼやき少年を吟味するように見る】
【涙を浮かべながら男に訴えている姿は見た目のまんまといえる】
【少年を暫く見つめた後男は口を開き──】

知らねぇ他当たれ

【──それだけ言い再び歩いて行く】
【女子供と戦うのは趣味じゃないにしても面倒ごとに巻き込まれるのは御免、そう思い少年の横を素通りして今日の寝床を探すのを再開しようとした】

【このガキはダメだ、昨日のガキとは違って暇潰しの相手にもなりゃしない】
【男はそう思い少年に脇目もふらず歩き出す】

【しかしまだ歩き始め、通行を妨害したり追いかけることは容易だろう】
347 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage saga]:2015/03/13(金) 01:11:30.63 ID:EiEzZfzEo
>>337

……無条件な肯定者が生み出すのは、聖人か独裁者だよ。
随分と分の悪い賭けだとは思わないか、シャオフー。どっちにしろ理解されず、自殺紛いの末路だ。

【小狐へ向けた言葉の温度は、依然、徹底された氷点下を保っている】
【右腕を喪い、右足も不自由な女と、少女と狐。何かが足りていないのは女も同じなのに、飽くまで女は高慢だった】


良いか、リウ。君がその男に、何をされたのかは知らない。それこそ、私にはどうでもいい。
……問題は君が、その男を殺すに足る「決意」を持っているかどうか。
人の肉を切り刻み、血を流し、惨めで一顧だにされない死を齎すには、とてつもない労力を要するんだ。
それこそ、常人なら死ぬ。人を殺し、自分も死ぬ。──自己の殺意を全肯定しなければ、君は君を、断罪するだろうね。


そこまでの覚悟ができないのなら、 殺す=@などと二度と口にするな。


【自己の全面的な肯定は、他者には成し得ない。たとえ、子狐がそれを決意しているとしても、だ】
【──つまりクリシュは、小猿には復讐を成し得た後の事が見えていない、と言いたいのだろう】
348 :霧崎 ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/13(金) 01:18:41.21 ID:98UQPPWco
>>345

睨んではいません。…すみませんね、元々愛想が良くないもので。

【彼女は顔をしかめる。眉間にシワを寄せて、睨んだ。コレが本物だと言わんばかりの鋭さで】
【確かに本物はもっと尖ってる。模造刀と真剣ぐらい違ってる。ヤクザの武器と納得できる圧がある】

カネをせびってお説教とは聖職者とはご立派なご職業ですね。もっと素直に「大丈夫ですか」と
聞いて頂けたのなら私も素直に「ありがとうございます」と言えたのですけれども。

【状況はどんどんと悪化している。歩けば歩くほど地雷を踏んでく感じだ。とくにこの女性。他と比べても】
【地雷の埋設数が多そうだ。弁もそこそこ立つ。彼女は交渉事も任させる身分。皮肉はもっと得意だ】

…帰り道ですけどね。この辺、駐車場が少ないでしょう。そこまで行くだけです。

【わざとらしく笑って、彼女は歩き始める】

エレベータピッチってご存知?ナンパじゃないなら、さっさと本題に入ることね。私は会長秘書ですから
直通で会長のお耳に入れることも可能です。…良いことも悪いことも。
349 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 01:19:45.27 ID:GnKstlJy0
>>346

【道を訪ねたらいきなり「クソガキ」扱いである】

「ひ、ひどいよぅ」

【そしてスタスタと歩き去ろうとしている男の後ろかトテトテとアヒルの子の様に着いてくる】

「ねーねー、おにぃちゃんってば!」

「ちょ、ちょっとまってってばーもー!」

「と、特別におやつのラムレーズンあげるから止まってよぅ!」

【等と言いながらチョコチョコと引っ付いてくる】
350 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/13(金) 01:34:52.62 ID:myFaRJ4to
>>348

【睨まれた瞬間、神父はさっと目を逸らした。直視したら多分死ぬ、死んでしまう】
【交渉ごとは得意かと聞かれれば、この神父は苦手だった。舌はよく動くが、論理で突き詰める交渉は経験がない】
【その代わりに培ってきたのは人の心理を推し量る能力だ。この青年はそのためだけに生きていると言っても過言ではなかった】
【もっとも、この場ではその能力も大して彼の身を守ってはくれないのだった】


 か、帰り道かよ、脅かしやがって……


【わざとらしく笑う女に対して神父は安堵の息をつく。ちょっとしたことで脅しになるとは異常な状況だった】
【歩き出す女の隣を彼も歩いていく。ここまで来たのだから利益をあげねば精神的疲労と釣り合わない】


 じゃあ単刀直入に言うぜ……仕事を回してくれ
 内容はなんだっていい。暗殺、誘拐、密輸、尋問、拷問……やれねえことももちろんあるが、可能な限りすべてやる
 世間でいうところの資格としちゃ、こいつが示せるな


【袖から出された神父の手には、逆五芒星の手形。カノッサ機関の構成員たる証だ】
【彼はナンバーズではない。世界を破滅に陥れるほどの力は持っていない。だがその裏方程度であれば務めるだけの能力がある】
【平の構成員をどう見るかは相手次第ではあるが、資格がないよりは、あった方がいいという考えだ】

【商談に入った神父はいたって真面目だった。おどける様子どころか、さっきまでの怯えさえ消えていた】
【彼は、このやり取りを完成させねばならない、というほどではないが、それに近い意気込みがあった】
351 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 01:47:44.67 ID:4DP7hLdvO
>>349
【男の後に少年が何歩か遅れてついてくる】
【その事をわかっていながら無視をし歩く】

【少年が男に向かって何やら譲歩しているが、無視を続けようとする】

【──のだが】

ごちゃごちゃごちゃごちゃうるせぇぞクソガキィ!俺はなテメェのお姉ちゃんも知らねぇしついでにテメェも知らねぇんだよ!わかったら黙ってろシスコン野郎が!

【生憎男に我慢などという特技はなかった】
【子供相手に指を指しながら叫び散らす普通の道であれば通報ものの光景である】

【少年に一度言い終わった後にフンと鼻を鳴らし元あった位置の視線を戻す】
【突発的に怒鳴ったがまぁこれで普通の子供ならもう男に付き纏うこともないだろう、そう思い近くにあった倉庫に向かって歩き出そうとする】
352 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 02:00:57.54 ID:GnKstlJy0
>>351

「ぴぃ!!」

【今までムスッとして黙っていた男が急に怒鳴り付けた為か小鳥の様な声を出して固まってしまう】

「えと、えっとえっとぉ」

【そして近くの倉庫に向かって歩いていく男の背中を見ながら】

「えっとぉ、怒鳴られたら殴るくらいはしてよかったんだよね……リーベおねぇちゃん……」

【先程までのオロオロとした感じが無くなってまるで野性の動物の様に気配を絶ち、息を潜め】

_________タンッ

【蹴った小石が地面に当たる位の最低限の音で男性の頭より少し高いぐらいに跳躍し】

【地面に引かれる重力を利用してその後頭部に向かって拳を振り抜こうとする】
353 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 02:24:59.07 ID:4DP7hLdvO
>>352
【男の後ろで少年がブツブツ何やら言っているが大方怒鳴り散らして萎縮したのだろうと思い無視をして真っ直ぐ倉庫に向かっている】
【今日はここで寝るかなどと考えている最中少年の気配が変わった事に気づく】

【当然音などは男の耳には入ってなかったし気配はなかった】
【男がそれなのに気づいた理由は単純、気配がなくなったことである】
【先程まで男の後ろに居たはずなのに、最初から誰も居ないかのような、そんな気配】
【そんな急な気配の消し方なんて幽霊でもない限り無理、と男は考える】

【体を反転させ後ろを見る──既に少年が腕を振り抜こうとしている】

──チッ

【舌打ちをこぼし男は片腕で少年の拳を去なす】

おいおいクソガキィ、ちょっとオイタが過ぎんじゃねぇのか?最近のガキってみんなこんなもんなのか

【フードで隠れてよく見えない目で少年を睨みつけながら問いかける】
【少年ということもありまだ男は戦闘体制には入ろうとはしない】
【まだ能力を出すまでもない、戦うほどでもないと思っている。これ以上なら話は別だが】
354 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 02:37:07.59 ID:GnKstlJy0
>>353

【全体重を乗せた拳をいなされた事で無様に地面を転がることになる】

【ムクリ___体を起こした男の娘は何があったかわからないとばかりにキョトンと呆けた顔をしたあと、いなされた方の拳を握ったり開いたりして】

「…………………………………あひゃあ」

【深紅の瞳を爛々と輝かせ、口を三日月の様に歪めて笑う】

【ややうつ向いた体制からガバッと顔を上げて青年と視線をかち合わせる】

「そっかぁ、おにぃちゃん僕と遊んでくれるんだぁ!」

「リーベおねぇちゃんは色んな遊びを教えてくれるけどこういうのはしてくれないもんね!」

【そして無造作に無作為に、抱っこをねだる子供の様に両手を前につき出して青年の体を捕まえようと歩みを進める】
355 :霧崎 ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/13(金) 02:39:42.56 ID:98UQPPWco
>>350

【相手のプレゼンテーションに相槌も打たず、カツカツと真っ直ぐ最短ルートをセンチ単位で歩いて行く】
【どっちが上で、どっちが下か明確にわかる。何万という構成員を従える実質のナンバー2の威厳である】

……なるほど。貴方が、裏でどんな仕事でもしてきたということはわかりました。確かに、汚れ仕事は身内に
極力やらせたくはありません。そういう外部の専門の方にお願いすることも多々あります。しかし、信頼の出来る
人間というのは限りがある。貴方がカノッサからいくら貰っているか知りませんが…我々はその倍はお支払いできます。

【いつの間にか駐車場にたどり着いた。歓楽街から少し外れて、静かな場所だ。灯りも少ない】
【彼女がキーを取り出して無線を飛ばすと、真っ赤なスポーツカーが反応する。まさに勝者の乗り物という雰囲気】

私達は敵が多い。幾多の表と裏の抗争で築き上げた城です。…全ては家族である構成員を守るためです。
家族や友人や、弱い人々を。仁義に外れた者達から守るために、あえて我々は邪道に身を落としているのです。
脅かすものが居るならば斬ります。一人残らず。最後の一人になろうとも。

【富嶽会の他のマフィアとは違うところはその規模でもなく保守的なところでもなく、その構成員の結束の強さだ】
【強力な私兵を持つ組織は幾らでもあるが櫻特有の『ハラキリ』、『カミカゼ』の精神は理解を超えた狂気ともとれる』

我々は中立の立場です。情勢を静観し、利益を手に入れる。それは変わりません。ですが富嶽会は人の仁義に則って
行動します。機関とは敵対しないまでもその人間に仕事を任せるわけには申し訳ありませんがいきません。
…それに私、セリーナさんとは個人的なお付き合いがあるの。パトロンの1人になるぐらいには。

【それだけ言って彼女はクルマに乗り込んだ。最大の地雷が爆発した。どんな計画があっても機関を出してしまうと終わりである】
【他のマフィアなら優位に進んだことだろう。カノッサと結託して勢力を伸ばす者も居る。しかし、富嶽会はそうではなかった】
【情報不足といったところだろうか。人の情、仁義などという古臭い伝統が未だ根付いていた】

だからとって、暗殺したりなんてしないからご安心を。…ま、カノッサなら長生きは出来ないことでしょうけど。

【最後にそれだけ付け加えて、軽くウィンクなんかして、クルマは馬力十分な音を立ててさっさと走り去るだろう。】


/夜も遅いので此処らへんで締めにさせていただきます。最後遅くなってすみません
/お付き合いいただきありがとうございましたー!
356 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/13(金) 02:53:04.77 ID:myFaRJ4to
>>355

【駐車場に、一人だけ残された。結局、神父は利益を獲得することができなかった】
【だが神父の口から漏れたのは安堵の息だった。利益は出せなかったが、どうやら損失も出さなかったようだ】


 ……やれやれ、だ。裏社会でかつカノッサが嫌いでしかもUTの出資者、なんてものにぶち当たるとは俺も運のねえこった
 運命論者だけどよ、もうちょっと何とかならなかったもんかね……


【安堵に続いたのは愚痴。後味の悪さだけが神父の胸中にあった。丁寧に拙いところだけを順番に踏み抜いていった感じだ】
【顔を出してカノッサの構成員であることを披露したのも、よくよく考えれば軽率だった。言いふらしはしないだろうが、よろしくない】


 まぁこれも運命じゃあ仕方ねえな…………とっとと帰るか


【失敗と不運の全てを一言に丸め込んで、神父は駐車場から立ち去った】


//お疲れ様でしたー
357 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 02:58:30.88 ID:4DP7hLdvO
>>354
【立ち上がって不気味に笑う少年と視線が合う】
【最初の泣きべそをかいていた少年とは別人の様な異質な感じ】
【そんな少年に思うことなど大抵の人間なら同じだろう】

(んだこのガキ、気味が悪りぃ…)

【そして男も例外ではない】

【フードで隠してあるが男の人相の悪い目つきは果たして少年には見えているのだろうか、定かではないが今はそんなことはどうでもいい】

【先にアクションを起こしたのは少年、両手を突き出し言葉を発しながら此方に近ずいてくる】

子供は危険な遊びすんなって言われなかったのかぁ?
そんなに遊びたきゃ家に帰って愛しのお姉ちゃんとでもしてろシスコン野郎

【無論少年は迷子で帰れないからここにいるのであるが男はそんなことはすっかり忘れている】
【近ずく少年に対し未だ能力は使わないが間合いに入って何か起こそうものなら蹴りを繰り出せる様に身構える】
【例え手違いで蹴り入れてもこのガキは多分死にはしないだろう、そう思いながら】
358 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 03:07:15.46 ID:GnKstlJy0
>>357

【構えを取った青年に向かってなおも足を進める少年】

「えー、ダメだよぉ!」

「だってあれやったらリーベおねぇちゃん『いなくなっちゃう』でしょ?」

「あー!そうそう、あれってただ細かくなっちゃってるだけでいなくなっちゃった訳じゃないんだよね!」

【そして青年の足に手を伸ばす、しかし少年の手には何故か霜が降りている】

「つぅ〜、か、まぁ〜、え、たぁ」

【ゆっくりと流れる様に感じる程の刹那の中少年の手が青年と足に触れ…】
359 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 03:28:06.64 ID:4DP7hLdvO
>>358
【少年の言葉の中には『居なくなる』『細くなる』など男にとっては意味不明な言葉が並べられる】
【ただ分かることは理解出来ることは──】

【男が言葉に気を取られているので当然少年の手の内の霜など目には入らない】
【少年の行動はただ掴むだけ、そこから何か仕出かすのか、と男は思考し掴まれた矢先に降りどこうと考えていた】

【だが足に感じる異質な感じ、少年の手が近ずくたびに感じる】
【冷たい、そこだけ気温が下がったかのように】

【男は咄嗟に足を引く、だが少し遅い】
【少年の手はもうすぐそこにある】
【このままじゃ捕まる、そう思い男は無理やり状態を崩しながら足を引く】

【多少少年の指先が触れる、それだけでまるで死んでいるかの様に冷たいのが感じられた】

くっは…はは…

【男が急に笑い始める、これで理解は確信に変わった】

イかれてやがるなクソガキ
360 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 03:40:02.32 ID:GnKstlJy0
>>359
【足を引いた青年の顔を見上げてグリンと首をかしげる】

「あひゃひゃぁ……」

「どうしたのおにぃちゃん?」

「逃げないでよ」

「もっと」

「僕と」

「ア、ソ、ン、デ、ヨ、」

「イカれてる?」

「わかんないよ?」

「遊ぼう?」

【ボロボロになっている戟、それを構えてニィィィと笑う】

「それじゃあ」

「僕から行くね!」

【そう言うと戟を大きく降り被る少年、狙うは青年の爪先である】
361 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 03:52:43.46 ID:4DP7hLdvO
>>360
気持ちが悪りぃんだよクソガキ、遊びの時間は終わりだら。早く帰っておねんねしてろ

【口を不自然に歪ませる少年の戟をバックステップでかわす】

【この状況、もはや女も子供も関係はない、居るのは『自分』と『敵』】
【ならばもう能力を使うことに躊躇いなどはない】

──銃殺──

【男がそう言うと男の手元に一丁の拳銃が現れる】
【そのまま迷いはなく少年の方に向かって3回発砲した】
【狙いは左肩、左足、そして心臓目掛けて】
362 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 04:00:35.19 ID:GnKstlJy0
>>361
【大きく降り被ったが為に避けられた際の隙も大きい】

【突然現れた拳銃、放たれる三発の凶弾】

___キィンッ

【一つの金属音、左肩と左足から噴き出す鮮血、胸元の添えられた刃で心臓への被弾を免れるそして】

「あひゃひゃ♪」

【崩れ落ちる様に大きく右下に戟を引いた後右足を軸に体を大きく捻って戟を叩きつけようとする】
363 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 04:22:07.46 ID:4DP7hLdvO
>>362
【防御か回避はすると思っていた、が少年の行動は男の考えてるよりも異常だった】

【と男が一瞬呆気に取られているうちに更に戟が叩きつけられる】
【元々当たる弾丸だとは思ってはいなかったが足が腕に当たって動きを鈍らせれば儲けもんだと考えていたのだが】
【甘かった、といえばそこまでだろう】

【能力の発動も間に合わない距離だ、そう理解し体を限界まで反らして避ける】
【しかし先端が男の左腕の方を掠め血が吹き出す】

くっは…!急所以外は無視かよ、いよいよぶっ飛んでやがるぜこのイかれ野郎!

【銃に残った残り3発を今度は頭、喉、そして再び心臓目掛けて打ち出す】
【急所以外は避けられるか防がれるかなのだから出来るだけ気を引く材料を多くしてそちらに意識を向けさせる】

──斬首・甲──

【男がそう言うと少年の頭上にギロチンが設置される】
【そして男の手の中から拳銃が消える】

永遠におねんねしてろイかれ野郎が!

【頭上のギロチンが落ちてくる】
【このまま少年が同じ場所にいるのならば少年の胴体は真っ二つとなってしまうだろう】
364 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 04:30:43.42 ID:GnKstlJy0
>>363

【飛んでくる三発の弾丸、それをスライディングのように上半身を反らせて交わすと今度は頭上から降ってくるギロチンの刃】

「UHYAAAAAaaaaa」

【スライディングの勢いを殺さずにこれを回避、同時に青年に肉薄する】

「はあっ!」

【そして逆立ちをするように浮かび上がる体、このままならまずは右、そして負傷により若干遅れて左の膝が顎に入り、最後は両足での蹴りを顎に食らうだろう】
365 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 04:48:41.27 ID:4DP7hLdvO
>>364
おいおいマジかよ、普通の突っ込んでくるかおい

【男は笑いながら肉薄してくる少年に関心すら覚えた】
【今まで自分のアレを突っ込んでかわした奴は居なかったからだ】
【とはいえいつまでも感心してはいられない】

──絞首──

【少年の後ろのギロチンが消え男の腕には荒縄が現れる】
【そしてその荒縄は意思を持ったかの様に動き出し古ぼけた街灯まで伸びて縛られる】

【だが間に合わずだが少年の右が顎に入る】
【思わず意識が飛びそうになるが堪え縄を握る】
【本来なら左の追撃を受けていたが負傷による遅れのお陰か縄は縮小していき男を引っ張っていくのが早く追撃は男の鼻先を掠めた】

【距離を取った男は目を見開き少年の方を見据える】

──火刑──

【そう言うと少年の足元がほのかに赤く光る】
【男の言った言葉とこの足元から容易にどの様な能力かは理解できるだろう】
【能力が発動し火柱が上がるまでおよそあと2秒ほど、避けるには十分な時間である】
366 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 05:07:25.68 ID:GnKstlJy0
>>365

【蹴りは避けられたがその勢いのままに空中でくるりと回転して着地する】

【足元から燃え上がる火炎、しかしそれは少年の超低温を操る能力『血塗れかき氷』〜ブラッティアイスエイジ〜で相殺される】

「えへ♪」

「最初が銃、そしてギロチン、ロープ、火……えへへ、僕わかっちゃったよ!」

「えっとあれでしょ!この前おねぇちゃんが教えてくれた悪いことした人が受ける罰ゲームの一番すごいの!」

「それを再現する能力なんでしょ!」

【そして自分の血液が流れる肩口に口を寄せて小動物の様に頬を血で一杯にすると片手でロープを持っているであろう青年にとびかかり、その顔面に霧吹きの様にして吹き掛けようとする】

【しかもこれに少年の能力が加われば微小な剃刀をぶちまけられるに等しい】
367 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 08:20:47.90 ID:pwu6YsKwO
>>366
【ヒュウと凍った火柱、今は氷柱を見て口笛を鳴らす】
【正直、ここまでやるとは思わなんだ。当たり前だ、火を凍らせるなど誰が予想したか】

【男は少年の元にゆっくりと向かい歩きだす】

当たりだイかれ野郎、まぁここまでやりゃ大抵の奴は察しがつく。つーかまだ人様の言葉交わせたんだな、てっきり言語能力でも退化してるもんだと思ってたぜ

【少年の推理を肯定、別にタネが割れて戦えなくなるわけでもなし今の状況、隠しても別に利益は生まれない」

──斬首・乙──

【そういうと両手斧を模したギロチン男の手元に】
【薄々男も少年の能力を察することは出来る】
【だが見たのは凍らせることのみ、まだ何か隠し持っているかもしれない、そう思うとまだ確証には至らないが】

【歩いていると少年が自らの血をかけまいとしてくる】
【目潰しか、それとも攻撃か。どちらにせよ喰らう義理はない】
【手に持っているギロチンの側面で少年の血を防ぐ】

【そのまま持ち替え手に持つギロチンを少年の元に振り下ろそうとしていた】
368 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 11:36:44.06 ID:GnKstlJy0
>>367

「もう、酷いなぁ」

【そして現れた大斧】

【目潰しを防いだその瞬間、その一瞬が攻撃への対応を可能にする】

ギィィィィィィィィィィィィィィィンッ

【思い金属音、戟の横に出っ張っている部分の刃でギロチンの刃ではなくその刃の出ている柄の部分にかちあてる】

【お互いの武器を顧みれば重さではヴェールが、リーチならワザワイが秀でている】

【重量のある斧を振り上げる、そのスローな一瞬を逃さすに戟で対応する】
369 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 12:12:32.85 ID:vIH6bxKNO
>>368
【カチカチとお互いの武器が金属音を響かせる】
【視界が遮られた一瞬の隙を突かれギロチンに戟が当てられる】

ここまでやっといて今更ひどいもクソもねぇよイかれ野郎!

【が、重量はこちらが有利。かちあてられた戟を力任せに弾きギロチンを振り上げる】

【少年がそこの隙をつくのは明白の利であろう】
【男もそこまで分からない様な馬鹿ではない】

【少年がこちらに対し戟で対応してるのは理解した、だが止まらない】
【此方側に攻撃が向かってきている、だが止まらない】
【皮肉にも最初の銃撃で少年がやった行動──急所以外は避けないこと】

【フードから溢れ見える男の口元は歯をむき出しにし笑っている】
【男は急所にくる攻撃以外は力任せにギロチンを振り下ろすだろう】
370 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 12:41:03.44 ID:GnKstlJy0
>>369

「そうなの?よくわかんないや!」

【パワー負けして弾かれる戟】

【しかし大きく振り上げることで同時に隙も生まれる】

【そしてその隙をついて少年は】

「えい!」

【両手を前につき出して狙いなどつけずにドリル状のつららを乱れうちする】

【しかし無意識のこの行動、無意味という訳ではない】

【狙いを定める必要が無いため早く動ける上にそもそも狙いを定めていないのだから目線などから弾道を読まれることもない】

【当たろうが当たらまいがさして関係は無い、少年の視界に写る男性のシルエットをつららで完全に隠してしまえばいい】

【ドリル状の回転する氷柱はその適当に撃つことによりどうしても少なくなる被弾数を奥までねじごんで破壊するその性質で補う為である】
371 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 13:04:52.74 ID:vIH6bxKNO
>>370
──チィッ

【此方の考えとは裏腹な少年の行動に舌打ちを漏らさずはいられない】
【こっちの考えを読まれているのか、はたまた単なる感か。どちらにせよ男の不利な状況は変わりはない】

全くいい感してやがるぜオイ!

【と自分に言い聞かせるように言うと男は思考を回転させる】

(流石にこの量食らっちまったらくたばっちまうな。だがこの距離だ火刑はと絞首は時間が足りねぇ!だったら──)

【男の手から両手斧を模したギロチンが消える】

──斬首・甲──

【ギロチンを男と少年の間の頭上に設置、ノータイムでギロチンが落ちてくる】
【ギロチンの大きさは2メートルくらいだろうか少年と男とが遮られた死角となる】
【氷柱の連弾をギロチンが盾の様に行く手を遮るがそれでも何個かは通り過ぎる】
【通り過ぎていく氷柱は高さとギロチンの自重もあって二つに分断されるが先端は生きている】
【男は取りこぼした氷柱を避けたり捌いたりして回避しようとする】


【しばらくして少年の足元にふっと影が浮かぶ】
【ギロチンの上を跳躍し男が少年の方に向かっていく】
【そのまま足を上げ少年の頭をかかと落としする体制になった】

【よく見ると男のローブの腹部には小さな穴が一つありそこから血が滲んでいる】
【少年の氷柱を完全には捌けなかった様だが男はそんなことを気にせず笑っている】

/すいません急用が入ってしまいました。夕方あたりならまた再開できると思います
372 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 13:31:09.31 ID:GnKstlJy0
>>371

「あひゃ!褒められた♪」

【轟音を立てて落下するギロチンが氷柱を切り裂く】

【そして防御の難しい頭上か襲う青年の踵】

【その攻撃にたいして少年は顎を引いてそのヘッドギアで受ける】

______ズンッ!

【重い音とともに少し体がぐらつくがすぐさまその足を両手で捕まえようとする】
373 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage saga]:2015/03/13(金) 14:43:36.77 ID:2+lj2K090
>>347

『―――。』

小狐は何も言わない。鳴き声一つあげることもない。
小さな瞳の奥に潜むその感情は…怒り。相手の傲慢な態度へのものではない。寧ろ相手の言っていることは正しいのだ。
そう。その男を殺す理由は極めて私怨であり、それは小猿と小狐のエゴでしかない。
どうしようもない。主人の醜い感情の行き場は主人の心の中の何処にもないのだと。

名前を不意に呼ばれれば、今まで微動だにしなかった小猿の小さな身体がびくりと震える。
ハッと息を呑んだのち小狐がこちらを向くのが気配で分かった。
僅かに顔をあげてみればやはりクリシュティナは冷たい表情のまま。
何か言わなければ。そう思った。

「……そんな、わたしは…そんな決意は、あるに……決まって、ます。だって、そのためにわたしはここにいるのに…。
 例え刺し違えても、あなたが言う通り、あの男を殺めた後にわたしが死んでも、わたし、わたしは……。」

自然と声は震えていた。
つっかえつっかえの言葉を紡ぎ、肩を震わせる小猿は、怯えているようにも見えただろう。
声は再び音量を増す。自分に言い聞かせるように、何度も言葉を反芻した。
それは次第に目の前の相手へ向けた言葉ではなくなってゆく。

「できる、できます……そんな覚悟あるから…絶対、絶対に失敗しないから…だから…!」

怖く、なんか。


/お待たせしましたー!
/お返ししておきます!
374 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/13(金) 16:35:31.50 ID:OELWWZ5Jo
【悪臭がする───草花が枯れ、水が腐り、土地が死滅した時の臭いだ】

……っグ……!ゔゥ……───!

【草木が生い茂る森の中、開けた広場には水場があって、日光が落ちて、そうした爽やかな癒しの空間───だったのだろう】
【少し前からこの場所の様子は丸っきり変わってしまっていた、この少年が招待もされず現れた時から、この空間は生物の死に絶える地獄へと変わった】

ガぁ……ァ………ァアーグぅ……!

【たった今死んだ土地に臥して苦しむ少年は、その身体中が悍ましく冷たい冷気を放つ、鉄紺色の焔に覆われていた】
【黒髪の上のキャップも、モノクロ迷彩のパーカーも、その肉体の殆どが。辛うじて外から見えているのは光のない右眼のみ】

【そして、少年から憎悪の呻きと共に時たま発せられる鉄紺色の焔が、辺り一帯に散らばり草花を燃やしている】
【しかしその冷たい焔に熱は無く、焔に巻かれる生命は、命を吸い尽くされたかのように枯れ落ち、腐って干からびて行く】

───ァ………ァァがぁぁぁぁぁァァァァァァ!!!

【苦しみを吐き出すかのように雄叫びを上げる少年、これがヒトの出せる声なのか疑問になりそうな咆哮が森中に響き渡った】
375 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/13(金) 17:22:50.57 ID:2lGBYORAo
>>342
ま、まぁまぁまぁ落ち着いて落ち着いて……

【墓穴を掘ってしまった身としての責任を感じつつ、両者をなだめようとする】
【こんな意味のわからない三角関係はごめんだ、どうしたら誤解をとけるものか……】

えぇ、また落ち着いた状況でお会いできれば……って、逃げ足はやっ

【返事も言い終わらないうちに走り去るスターダスト】
【あとにはあっけにとられている二人組が残された】

え?あ、はいさようなら……

【ぼそっと呟いたその言葉に秘められた敵意を感じる】
【何か反論しようと頭を巡らすも、何か言う前にもう一人の青年も帰ってしまった】

……今日も厄日だなぁ……

【なんだか、面倒なことになったようだ……それも、この先も降り注いできそうな面倒に】

//寝落ちてましたごめんなさい
//ありがとうございました
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/13(金) 18:46:28.65 ID:hfa7QugV0
【国立図書館――天窓のある部屋】
【しんと静けさがフロアを満たす、聞こえるものといえば、靴音や、小さな咳払い、そんな程度で】
【だから、唐突に響くそれなりの音――静かな場において大きな音、というのは、きっとよく目立って】

――ちっ、

【どさどさ、なんて、本の落ちるような音だった。その音に釣られて誰かが音の元まで向かうようなら】
【見つけるのは床にしりもちをつく(不機嫌そうな)少女と、散らばる本だろう。それと、舞い上がる埃の煌きと】
【本をぶちまけた犯人らしい少女はいらだたしげに舌打ちなんてすると少し乱暴に肩までの髪を耳にかき上げる、それで、】

【やっと散らばった本を拾い上げだすのだが――不思議なことにその周囲では勿忘草色の“もや”がふわふわと浮かび】
【時折魔力的なきらきらする粒子を零しながら、ふわふわと本を浮かべたりして、本棚に戻したり、などもしだし】
【能力――だろうが。この図書館、能力使用禁止との張り紙が壁に何枚か貼ってあり】

【毛先に癖のついた金髪、くるりと髪が巻きだす辺りから毛先に向かってだんだんとピンクが乗る色味は、不思議なもので】
【少し幼さを残す顔の中でひときわ目立つのが勿忘草色の瞳、特別に鋭くとがって、どこか拗ねたような表情を見せ】
【白を基調にした布地の多いワンピース、ふわふわと膨らむスカートの裾は靴先だけをちらりと見せるほどに長く】
【きゅっとテ・オレ色のケープを羽織って。身長の低いのが目立つ、百四十センチ程度の小柄さ全部に】
【こうも不機嫌っぽい感情を表せるのは、たぶん、ある種の才能なのだろうけど――めちゃくちゃ不機嫌そうで】

【ぎっちりに詰め込んだ本棚から本を取ろうとして、他のものまで取れてしまった、それがこの現場の原因で、】
【ついでに言うと本の取れた勢いで軽い体が吹っ飛んでコケたところまでがオマケについてくる、なんて、余談だったけど】
377 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage saga]:2015/03/13(金) 18:57:16.74 ID:EiEzZfzEo
>>373

【ぽつり、ぽつりと話す小猿。クリシュはそれを受け止めるように、微動だにしない】
【ただ、街を駆ける風が彼女の髪を、裾を、そして、幽霊柳の様な袖を揺らしていた】
【次第に大きくなる声。断末魔のように事切れると、クリシュは瞳を一度閉じ、そして開く】

……調子に乗っているな。

さっきも言ったけど、君が生きているのは幻想の世界だよ。世界に絶対はない。理由としては失当だね。
そして君は確実に、自己の殺意を肯定していない。恨みを麻薬に、感覚を麻痺させているだけだ。

【紡がれたのは飽くまで、跳ね除ける言葉だった】
【今の少女が必死に放った言の葉さえ、彼女に言わせれば、只の自己暗示】
【──かつん、かつん。女は小猿の前に進むと、杖を握った左手を振り上げて──】

単なる殺しと、復讐は違う。後者は今の君達には、無理だ。リウ、シャオフー。

【絶対零度の言葉に似合わぬ柔らかさで、少女を抱き寄せようとする】

……君達はもっと、世界を知るといい。復讐を果たすかどうかは、それから決めろ。
復讐者となるには余りにも、無知だ。かと言って、平穏に戻るには余りにも、意固地だ。
そうとなると、他の比較対象を知るしかない。世界の尺度で、自分を測るんだ。
佳き人を知り、悪しき者を知れ。奇跡と不条理を。戦争と平和を。知った上で、堕ちるか、死ぬか、生きるか決めろ。

【何時の間にか、クリシュの声色には一抹の温度が宿っていた】
【口調も、高慢な態度も何も変わっていないが──それが、どこから来るのかは、少女達が受け取ることだろう】
378 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 19:11:22.77 ID:OELWWZ5Jo
>>372
【男の足が少年の頭を捉える】
【しかし当たってすこしグラつく程度で決定打にはならない】
【そんな事は男は百も承知だ】

ちったぁ効くそぶり見せろよ、流石に傷つくぜ

【体重を乗せた蹴りを多少は防御姿勢はとったであろうがグラつく程度で怯みはしない、そんな少年の方を見て言動ではそんなことを言っているが男の顔は言動とは裏腹に笑っている】

【足を少年の頭に乗せてそのまま体重の乗せて押しつぶさんとしていると少年がなにやらそのまま手を伸ばして男の足を掴もうとしている】
【その行動に男は避けるわけでもなく声を荒げた】

くっは…!読めてんだよ!クソガキィ!!

────銃殺!──

【銃を具現化、そのまま足を乗せている少年の頭に向かって銃口を向ける】
【急所以外は向かってくるイカれ野郎だ、自分の攻撃も防いで攻撃に転じてくる事くらいは男の頭の中では容易に想像できた。もっとも頭で受けるとは思わなかったが】
【加えて触れたら発動する能力、そんな能力ならわざわざ近ずいてきたカモを逃しはしないだろう】
【そう思い男はあえて生身で攻撃した、受けさせるために】

いい加減死んどけイカれ野郎!

【足に力を入れ更に少年を押しつぶそうとする、避け難くするために】
【そして少年の頭に目掛け二発立て続けに発砲】
【この至近距離だ、どうにかして避けなければ頭に弾丸は必中するだろう】

/ただいま戻りました!遅くなり申し訳ないです
379 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage saga]:2015/03/13(金) 19:24:24.86 ID:2+lj2K090
>>377

はあっと荒い呼吸を一つ。
散々喚き散らしていたおかげで、ようやく落ち着いてきたのだろうか。
息を整えようとした時、女の口から出てきた言葉に訝しげな表情を浮かべる。

「わたしがわたしの殺意を肯定せず、に?……何を言って―――…、」

相手の言うことがよく分からない。そう言おうとした途端、振り上げられた手に、ぎくりと身体を強張らせる。
無意識にぎゅっと目を閉じた。何故だかぶたれたらどうしようなんて考えが頭をよぎった。
…しかし、そんな痛みは幾ら待ってもやって来ない。

「……あ、」

寧ろ暖かな腕が小猿の身体を包んでくれていた。
思わず吐息が漏れ出る。その温もりには覚えがあった。
いつの頃からか忘れてしまっていた。母に抱かれている時の、まるで温水に浸かっているかのような。
クリシュティナが放つ声色も何処と無く柔らかいものに変わっている気がした。暫くそうして、茫然としたまま相手に抱かれていて、気付く。
この人の、優しさに。

「……っ!」

そう脳が感じ取れば突如小猿は思い切り息を吸い込んだ。
そのまま後ろへと下がれば相手からの抱擁からは解放される。
顔は未だに伏せたまま、紅色の袖で何やら顔の何かを拭っているような素振りを見せる。
数秒の時を経て相手へと向けて見上げた顔は、相も変わらず仏頂面で無愛想ではあったのだが。

「………ほんとう、変ですよ。あなた。」

そう言った小猿の声音は少し。ほんの少しだけだけれども何処か吹っ切れたようでもあった。
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/13(金) 19:40:37.36 ID:EiEzZfzEo
>>379


【──その小猿の声が、クリシュに届いたのかどうか、分からない】
【顔を上げた時、女の姿は既に、消え去っていたからだ。ほんの数秒だというのに、姿も形も見えなかった】
【ただ、柑橘系の香水の名残が、女の存在が幻想ではなかったことを、物語る。それもすぐ、町の風に吹かれて消える】

【確かなのは──風向きが、小猿と小狐にとって、順風だった事と】




……分かってる。夕飯の時間だろう。すぐに帰る。
声が疲れてる?……あぁ。全く、慣れないことはする物じゃないね。
随分甘くなったことだよ、この私が。──お前の馬鹿に当てられたかな。腹が立つから、今日はハンバーグで頼む。

【杖を突き、腕の端末に話しかけながら路地を進む女も、その風に吹かれていたことぐらい】

/ちょっと落ちることになりましたので、キリもいいですし、この辺りで〆させて貰います!
/お疲れ様でした!
381 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage saga]:2015/03/13(金) 20:06:12.03 ID:2+lj2K090
>>380

「……え?」

そこで漸く異変に気付いた。
なんと、いなかったのだ。あの女性が…クリシュティナが。それも忽然と。
ぽかんと目を丸くなった状態で口から出てきたのはなんとも間抜けで年相応な声。
慌てて周囲を見回すがあの目立つ風貌の女性の姿は何処にも見当たらない。大人一人が隠れられるようなスペースも、なかった。
ただ、微かな甘酸っぱいような香りと未だに残っている抱擁の際の人肌の温もりしか彼女の痕跡はなかった。

「……小狐、あの人は。」
『きゅ?』

恐る恐る足許にいる小狐にクリシュティナの所在を確かめてみるが小狐が簡単に教える訳もない。
首をゆるく捻って少し楽しげに鳴くだけだ。尤も、反応からして彼が造り出した幻覚ではないことは分かったが。
予想しえない別れに思わず溜め息。なんというか、脱力してしまう。呆れて笑いが込み上げてくるくらいだ。

「……ほんとに、いやな人ですね。こんな顔を小狐以外に見られるならあなたの幻覚だったらよかったんですけど。
旅の目的もなんだか潰されてしまった気がします――…ほんとうに、いやな人。」

そう誰が聞くでもない憎まれ口を叩けば小狐をそっと抱き抱える。
そして先程までとは逆方向――即ち宿をとった街へと戻る道へと進み始めた。
これからどうするだの、宿への近道はどこだの、宿での食事は何がいいだの…そんなくだらないことを一人と一匹で話しながら。
少女は再び前を見据える。彼女の言葉の何かを、ひとつでも知ることが出来るように。

/お疲れ様です!こちらこそありがとうございました!とても楽しかったです!
382 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/13(金) 20:07:10.19 ID:OELWWZ5Jo
/>>374で再募集します
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [sage]:2015/03/13(金) 20:20:34.34 ID:S/5OpzEZo
>>376
//横から失礼します
//連絡スレの方確認した方がよろしいかと
384 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 21:29:38.34 ID:GnKstlJy0
>>378

【自分の背骨をしならせてやっとの事で衝撃をいなす】

「キズツク?おにぃちゃんどこかいたいの?」

【銃口を目の前につきつけられ、あまりの至近距離故に寄り目になりつつトリガーにかかる指の動きを見つつ】

「…………………………あひゃ♪」

【見ると地面がまるでスケートリンクの様にツルツルに凍っている】

【押し付けられる足の力を利用してツルリと青年の背後に逃げ、地面に刺さった戟を引き抜いて左半身を庇って体を捻りながら横腹につきたてようとする】
385 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/13(金) 21:43:44.65 ID:kttN4/cDO
>>374

【ざ、と土を踏む音がした。何者かが、苦痛の叫びに引き寄せられてきたのだろうか】
【ざ、ざ、と音は近付いてきていた。時折不規則になる靴音──少年の撒き散らす焔を、避けているのだ】
【──ざ。音が、止まる。少年が手を伸ばしてぎりぎりで届かない位置に、「彼女」は佇んでいた】


……ふふ、ふ──酷い光景だわ
この場所も……今の、あなたも
たまにはこんな場所にわざわざ出向いた甲斐があったというものね


【くつくつと、囁くような笑い声がした】
【少年の前に立っていたのは、女だった。背の高い、女】
【艶やかな黒髪に、紅い瞳。身に纏う高価なドレスは、この場所には些か不釣り合いかもしれない】
【──女は少年の前に、出ているだけだった。立って、少年の様子を愉快そうに見ていた】
【彼が女に危害を加えないのであれば、女もまた彼を害することなく、ただただ彼を嗤って見ているはずだ】

/まだいらっしゃいますか?
386 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 22:06:35.22 ID:FeqFv7IgO
>>384
【地面を滑りながら男の撃つ銃弾を避ける少年を見ると男は小さく笑う】

ハッ!以外と抜け目のねぇガキだな

【男は銃を投げ捨て地に足を下ろし状態を立て直す】
【不意打ちもダメ、燃やすのもダメ、機動力もそれほど落ちないときた】
【次の手を考えていると少年が戟で男をつきたてようとしているのを確認できた】

【ふと自分に向かってくるイカれた少年の顔が目に入る】

くっは…!ははは…!

【男は急に笑い出す】
【横腹に向かってくる戟を体の向きを反転させ先程氷柱で空いた傷口に向かわせる】
【そのまま男の傷口に戟の先端が入り込み肉を突き抜けていく】

はーははは…!あーははは…!

(勘違いしてたぜ、このガキは『正常』だ)

考えるのはもう止めだ

【自分の傷口に突き立てられた戟を片手で掴み空いた方ので拳を振り抜き少年の顔面を殴りかかる】

確かに戦いに正気なんていらねぇよな、クソガキィィ!


387 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/13(金) 22:10:18.99 ID:98UQPPWco
【酒場】

【開発から取り残された旧市街は古くから住む古い住人と人目を避けて『堕ちて』きた良からぬ住人】
【で構成されている。自警団と地元のギャングの小競り合いは毎日毎日飽きるぐらいだが他所の】
【場所にはない手に入らないものもあって地下に住まう市場の規模は新市街と同じ程だ】

【そんな街の片隅。古い酒場で常連の客達とカードゲームに興じる1人の男。周りと違って】
【ダークグリーンのレンズのサングラスを掛け、細身の三つ揃えのスーツを着こなし、腰のベルトに】
【2丁のリボルバー式拳銃を差した姿は少し浮いている。馬鹿高い身長もあり良くも悪くも目立つ男だ】

『どうした、兄ちゃん。今日も調子が悪いな』

俺は誰かがイカサマした時にしか勝てないんだよ…ったく。辞めだ辞めだ

【カードをテーブルに投げ捨てて、席を立つ。カウンタへ移動して適当に座って。ビールをオーダー】
【負けても勝っても飲み直す。バツの悪い顔をしながら、ポケットから煙草を取り出した】
388 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/13(金) 22:14:43.67 ID:OELWWZ5Jo
>>385
【暫しの間───いや、きっとずっと長い間こうしていたのかもしれない、そして、彼女が来なければこれからも】
【だがそこに他者の介入があった時から動きは変わる、仰向けになって自分の胸をめちゃくちゃに引っ掻きながらも、視点の合わない目が音の方向を見た】
【見えたのは、ドレスを着た紅眼の女、この様子を目の当たりにしても尚平然としている佇まいは、死神かと錯覚させるような冷たさがある】

【だがそれをどうとか言う事は無い、否、言う程正気ではない】

【少年は女を認めると、体を転がしてうつ伏せになり、苦しそうに右手を伸ばす……が、女の足にも届かない】
【しかも少年の右手にもその焔は───生物から生命力だけを奪う鉄紺色の焔は燃えている───触れられれば、女にだって燃え移ってしまうだろう】
【もし燃え移ってしまえばその焔は、真冬の夜中のような寒気と苦しみを与えながら生命力だけを奪っていく。しかし消化は普通の火と同じく可能で、こと水においてはすぐに消火できてしまう】

───……ぁ……ぐ……!

【女を睨む眼に込められた感情は、憎しみか怒りか、または懇願しているのか、揺れ動く瞳と枯れた声はその意味をわからなくしてしまっている】

/いますよー
389 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/13(金) 22:29:39.66 ID:kttN4/cDO
>>388

【周囲の様子から、焔の特性を悟ったか。女は少年の手から延ばされる焔に触れようとは、しなかった】
【だが──ほんのそれは、気紛れだった。女の影がゆらりと泡立ち、ぬぅと形になる】
【そのまま少年の手に影が伸び、焔を消そうと覆い被さろうとしていた】
【影魔術。女が使役する、異能とも似た魔術であったが……今の少年に、それを理解する余裕があるのかどうか】


……ふふ。素敵な目
誰をそんなに憎んでいるのかしら──そんな歳で、可哀想なこと


【口では可哀想と言ってはいたものの、女の口元は明らかに愉悦で歪められていた】
【前述する影で焔を消すことが出来るのであれば、女は影を操って緩やかに彼の焔を消そうとするはずだ】
【それは単純な正義や慈しみの精神からではなく──】
【眼前の相手が獣のように呻くだけではつまらないという、酷く自分勝手な理由からの行動だった】

/ではよろしくお願いします!
390 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/13(金) 22:50:12.69 ID:hunoc+GgO

【とある街の広場】

【人も疎らなその場の片隅、ベンチに腰掛けて足をぷらぷらと揺らすのは一人の少女】
【ハニーブロンドのセミロングに赤紫色のパーカー、赤茶色のショートブーツの十五歳程の彼女は中空を軽く睨みながら何かを考えているようで】

……ゼン=カイマ……其処が彼奴等の総本山、かあ……
でもどう行けば良いんだろう……? 
【誰か知ってる人この場にいないのかな……いる訳ないか、とぼやきながら少女は深い溜め息】

……だーっ! さっさと乗り込んで彼奴等ぶっ潰したいのにー!!! 
【かと思えば苛ついたように大声で叫ぶものだから通りがかる人がビクッとして此方を見たりなどして】
【あ、何でもないんですぅなどと笑いながら人を追い払ってそれからまた溜め息を一つ】

……私に出来る事、これくらいだけだからなあ
早く場所が分かれば良いのに……
【少女はまたまた深い溜め息を吐く】



391 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 22:53:53.89 ID:GnKstlJy0
>>396

【ズグリ___と確かに肉を切り裂く感覚、と同時に戟を引き抜こうとするが『抜けない』】

「あれれ?」

【クルンと体を戻すと共に顔面を捉える拳】

「んむぅっ!!!」

【瞬間、拳にヘットバットを叩きつけるがそれでも彼の軽い体は宙に浮き、地面に背中から叩きつけられる】

「___________カハッ!!!」

【左半身の負傷により受け身が取れずに身体中の酸素を全てはきだしてしまう】

「あはは、すごいね!」

「でもさ」

「僕が『そう』するのは『これ』が出来るからなんだよ!」

【そうすると左肩と左足の傷口が最先端医療宜しく損傷した組織が凍り付き更なる流血を防ぐ】

【そして体を庇いながら上半身を起こし、いい放つ】

「おにぃちゃん、そのままだと『ボー』ってなって直ぐに『動かなくなっちゃう』よ?」

「それともさっきの火でジューって焼くのかな?」

「無理だよね………そんなに奥まで怪我しちゃったら……あひゃひゃ」

【そして、とろけるような極上の笑顔で】

「えと、お疲れ様!おにぃちゃん……」

【声だけは元気一杯に『労う』】
392 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/13(金) 22:59:19.26 ID:OELWWZ5Jo
>>389
【手を伸ばす、その理由は何であろうか……助けを求めているというのが有りがちだが、もしかすれば引き込もうとしているのかもしれなかった】
【故に手を差し伸べればどうなったものかわかった話じゃない、そう思うのが普通だ】

【だが、代わりに影が、その手に伸ばされる。影が這った後は焔が揉み消されるように消えていく。影は生物ではないから故に焔の効果はないのだろう】
【そのまま体の上を這う影によって少年を覆う鉄紺色の焔は消されていく。とはいえ全てが完全に消火されている訳ではなく、少年の体の内から僅かずつ燃える焔が残っていた】
【だが、全身の焔が少なくなればその分負担も減っていったのだろう、いつの間にか少年は落ち着いて息を整え出していて、その眼を真っ直ぐ女に向ける】

……アンタ…は……!何だ……!
その……眼を……ッ!!

【理由はどうあれ、魂胆はどうあれ、助けられた形になるのだろうが、感謝より前に疑問と、憎悪の感情が出た】
【何故、自分を助けたのか。お前は何者か。そして、その愉悦の笑みが憎む者の口元を嫌なくらいに思い出して、八つ当たりに憎悪が向く】
393 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/13(金) 23:06:28.23 ID:rwMZDKSso
>>390


 ゼン=カイマなら行き方知ってるぜ!


【何やらお悩み中のサフィアに声がかかる。若い男の声だ】
【その方向にいたのは薄いブロンドの青年。十字架にカソックという神父姿がサフィアへと歩いていく】
【やたらと小さく見えるのは遠近法のせいではない。そもそもそんなに離れていない。彼の、年の割に低い身長のせいだ】


 頭空っぽにして「神様万歳」って斉唱できるようになりゃ、真っ白か真っ黒な使者がやってきて連れていってくれるだろうよ
 一日につき五回ぐらい、ゼン=カイマの方角に向かって土下座してても連れていってくれるかもな
 その間、周囲の連中には白い目を向けられるかもだが気にするな。宗教都市に行くためだからな!


【ぺらぺらぺらぺら…………】
【流れるように真っ赤な嘘をつく神父。神様万歳と言っても土下座しても使者はやってきてくれない。警官か医者ならくるかもしれないが】
【もちろん神父の顔には『嘘です』とでかでかと書いてある。おちょくる気満々だ】


 …………久しぶりだな、ロリコン女ぁ
 もう、女の子は追いかけてねえだろうな? ん?


【サフィアの隣まで来て最後の一言も前回のことを持ち出す。ディックの顔はにやついていた】
394 :金梨 厄介 ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/13(金) 23:11:14.87 ID:qBhkIUJOo
>>387
【ギギギ、と音を立てながら開く扉。どうやら来客のようだった。】
【周囲の喧騒に掻き消された扉の音の後、入ってくるサラリーマン風の男。】
【一見場違いで、本人もそう思っているのか少し居心地が悪そうだった。】

【そのままカウンターへと足を進めるのだが、途中金梨に気が付いたギャングや自警団の目の色が変わる。】
【男の通った後には、先程の喧騒が嘘のように静まり返り、緊張が張り詰めていた。】
【それもそのはず、実のところ金梨はあらゆる組織から多額の負債を抱えており、】
【裏では通称カネクイムシと呼ばれているプチ有名人だったのだ。もっとも有名になってもロクな事はないが。】

【そしてカウンターへ辿りつく頃には、BGMが一番自己主張をしている。つまり静か。】
【嫌な雰囲気だなぁ、敵しかいないのかなぁ。なんて思いチラリと周囲を見ると、周りと異質な男を発見する。ヒライだ。】

えーっと……あなたもこういう所には不慣れなんでしょうか……?
【一人でこんな静かな空間にいるのは堪えられないと、ヒライに話し掛けてみることに。】
【まあヒライが浮いてるからギャングでも自警団でもないに違いない、と短絡的に思考。安全な人物だと判断しているようだが。】

/いらっしゃればっ
395 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/13(金) 23:17:48.84 ID:kttN4/cDO
>>392

【ゆるゆると、焔が消されていく。少年の呼吸が、整っていく】
【それを確認すると、女の影は蛇のような軌跡を描き失せていった】
【──すべてを消すことも、彼の体内から漏れ出る焔を消す努力はしない】
【苦痛を完全に無くさせてしまうことも、彼女にとっては面白くないことだった】


あら……私のことが気になるのかしら。 ふふ……何かと言われれば、ただの女よ。それとも、娼婦と答えた方がよくって?
それにしても、酷い表情……誰かが憎くて憎くて堪らない──そんな、感じね

……どうして助けた、って言いたそうね。ふふ……それはあなたが、醜かったから
反吐が出るぐらい綺麗な場所を、ため息が出るぐらいの醜い場所にして……その中心に、あなたがいたんだもの
ふふ、ふ……あぁ──素敵ね、あなた。何を……そんなに、憎んでいるのかしら────


【くつくつと、また女は嗤った。そして一歩少年へと近付くと、その場に座り込む】
【──何かが起これば、咄嗟には動けない距離に、体勢。なんの、つもりなのか】
【ふ、ふ、ふ。また、嗤う。女は嗤って……少年に手を伸ばす】
【ひび割れひとつない、白い女の指先。彼女はその指先を、そっと、彼の頬に這わせようとしていた】
396 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/13(金) 23:38:39.00 ID:hunoc+GgO

>>393
【ゼン=カイマへの行き方を知っている、という声を聞いた瞬間、ぱっと顔を輝かせ其方を見るサフィア】
【しかしその目にカソックが映った瞬間その表情は険しくなり辺りにはひやりとした空気が漂いはじめる】
【そんな空気を知ってか知らずかぺらぺらと嘘を語り出す神父】
【明らかにおちょくっていると分かる言動。サフィアの表情は嫌悪感丸出しのものへと変わっていく】
【……勿論以前の聖職者だという事は覚えている、覚えているのだが彼と別れてから再会するまでの間にあった出来事が如何せん聖職者ヘイトを煽るものだったためか今や「助けられた事」より「変なレッテルを貼られた事」の方が強い記憶になっており】
【とどめとばかりに以前貼られたレッテルで呼んだものだから】

……煩い去れこっち来んなレッテル貼るな消えろ聖職者
【こんなの出せるのかと驚かんばかりに低く冷たい声で返す】

397 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/13(金) 23:45:37.78 ID:JO7rvGgMO
>>391
【殴った感触はあった、その瞬間初めてまともに攻撃を入れた気がした】
【まぁもっとも殴ぐる直前にヘッドバッドを拳に当ていくらか衝撃は軽減させたのだろうが、それでも通った】

【少年がなにやら言いながら傷口を凍らせるのを見せてくる、男の耳には届かない】
【別に傷のせいで耳が遠くなっているわけではなく、むしろ痛みにより男は生を実感していた】

【まぁでも大体言ってることはわかる、大方『お前は出来ないが僕の能力は凄いんだぞ』くらいのことだろう】
【ほとんど耳には入らなかったかが辛うじて『お疲れ様」と一言だけは反応できた】

【男は体に突き刺さる戟を強引に引き抜く】
【ズブズブと肉が裂ける音がし、やがては抜けその戟を男は乱雑に投げ捨てる】
【軽快な金属音と共に戟が地面に落ち、やがて金属音も止む】

──はーははは!!あーははは…!!

【少年の労いに男は高らかな笑い声で応える】

【体に空いた穴のような傷口から血が噴き出してくる】

お疲れ様だぁ!?バカ言ってんじゃねぇよ、まだまだこれからじゃねぇか!!

血が止まるからなんだってんだ!それでなんか面白いことが起きんのか!

【大声で笑いながら男は少年にまくしたてる。男の足元にはすでに血だまりができているがそれでも男は二つの足でしっかり立っている】

──斬首・乙───

【不意に風が吹き男のフードがとれる】
【男の鋭い目は明らかに血走っていて正気ではない。むしろ狂気ともいえよう】

──オラ御託はいいからさっさとこいよ、遊んでやんよクソガキ

【両手斧を模したギロチンを構え少年を誘う】
398 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/13(金) 23:46:09.73 ID:OELWWZ5Jo
>>395
【心の中を見透かされたような、それでいて馬鹿にされながら肯定されている、そんな物言いだ】
【何と返すべきかわからない、礼をするべきか怒るべきか、どうしたらヒトとして正解の反応なのか、もうよくわからなくなってしまった】
【ただ、心の中にあるのは強い憎しみ、向けるべき相手は目の前の彼女ではないはずなのに、抑えきれないそれが何かに向けざるを得なくさせる】

……殺したい……奴がいる……!絶対に…何をしてもぶっ殺したい奴が……!!
その為に……強くなる必要がある……!……ッはァ……力が……必要だ……!

【『何を憎むか』───憎む相手はただ一人、自分から全てを奪い去った、あの男】
【だが、自分の力ではまるで敵わなかった、どう足掻いたって届きそうにも無かった、その為に力を求める】
【その結果が『アレ』だ、訓練や修行と言えば聞こえはいいかもしれないが、そんな生易しいものではない。自分も他者も、全てを巻き込んだ厄介極まる大災害】
【しかしその程度でこの少年は諦める事は無いだろう、今は運良く助かったとしても、きっとまた同じ事を繰り返し、その度に周囲を壊して行く】

俺には……それしか無いんだ……!もう、何も無いから……!アイツからも全てを……!
…ガ…ッ……!ァァ……ッグ!!

【頬を這う女の手を掴み、力無い手で握り締めながら、彼女の眼を真っ直ぐに覗き込む。光の無い眼には強くも歪んだ決意があり、その手は少年の物とは思えない程に固く、傷の治癒を繰り返した跡があった】
【少年には最早何も無い、友も家族も街も、全てが無くなり、躊躇う理由も後髪も引かれない故に、たった一つ残った自分をこうまでして追い込んでいる】
【誰も止めてくれる人間はおらず、誰も教えてくれる人間は居らず、まるでくらい水底をもがくように、我武者羅でしかなかった】
399 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/13(金) 23:48:39.21 ID:rwMZDKSso
>>396

【冷たい声にディックががくっとずっこける。思っていた反応と違っていた。多少怒るぐらいは予想していたがここまでとは】
【妙だと思い、神父はサフィアの表情をちらっと観察してみた。何やら嫌われていることがわかる、が何故かがわからない】
【前回のことを思い返してみても、それほどマズイことはしていない。しかし現実として相手の反応が芳しくない】
【一瞬で色々考えたが、それが会っていない間の経験ともなると、ディックにはまったくわからなかった】


 おいおい……ご挨拶だな。いや、俺も相当だったが……
 虫の居所でも悪ぃのか? それともあれか、あれの日なのか?


【わからないままでは何ともならないので、神父は少女から聞き出すことにした】
【したが、言葉のチョイスがまたマズい。無意識だ。適当に喋ると元々の口の悪さが遺憾なく発揮されてしまう】
【微妙に神父の声はトーンが低かった。思ってもいない方向から冷たくされて、少しだけ傷ついていたりもした】
400 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/13(金) 23:55:42.20 ID:GnKstlJy0
>>397
「うーん、別に面白いことは無いけどさぁ」

【と、この全てが狂った状態で至極マイペースに思案顔になる】

「ま、いっか!」

【そういうと青年の方をむきなおり体を支えるように地面に置く】

ズギャギャギャギャギャギャギャギャギャ

【最初の異変は青年の足元の血の海が凍りついた言葉、そしてその下から両手で斧を持っているが故に両手が塞がっている青年を下からから串刺しにしようと大量のつららが、鋭利な霜柱がつきだす】

【そしてその中に一本だけ繋がれた氷の鎖、それで戟を回収しようとする】
401 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/13(金) 23:59:22.52 ID:98UQPPWco
>>394

【タバコに火をつけながら、横に来た男に目をやった。だが、相手からすればサングラスで】
【それは見えないだろう。大きめのグラスに注がれた真っ黒なスタウトビールに口をつけてから】
【自分の間合いで話し始める。レスポンスには遅すぎるぐらいだが。彼は何の気のない風に】

…さあ。不慣れかどうかは置いといて、ここではアンタよりは有名じゃあないかもね。
ここにいる全員に睨まれるほど…不器用じゃあないと思いたい

【軽く笑って、煙草をくわえる。彼は相手の事情を知らないのもあるが、元々誰が相手でも気にしない】
【性分だ。アルコールさえあれば何処でもやっていける。警戒する様子はなさそうだった】
402 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/14(土) 00:05:18.18 ID:rCEqQ9vxo
【街中】

【夜も深まってきたのに、賑やかさは加速していく街】
【そんな街を一人の少女が歩いていた】

「…。今日は大変だったね」

【ポシェットの様に掲げられた不気味な人形に一人語り掛ける】
【その姿は正直言って狂気…いや。不気味だ】


「…あ」

【なんの偶然か、人形を支えていた糸が千切れて人形が地面に落ちる】
【そしてそのまま人並みに飲まれてどこかに行ってしまう】


「…どうしよう。探さないと」

【一気に落ち込みその場にしゃがみ込んでしまう少女】
【人々はそれを迷惑そうに避けて、各々の場所へと向かっていく】
403 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/14(土) 00:06:29.66 ID:Qs0+JQZDO
>>398

【血反吐が出るほど足掻き、もがき、苦しんで尚消えない、消えるどころか増長する憎しみ──彼の様子は、そんな風に見えた】
【また、口元が歪む。笑いを堪えるため、喉がなる】
【非力な少年の力を指先で感じながら、女は暫し言葉を抑え、思考した】
【──今の彼に何らかの言葉をかければ、多少なりとも彼はその影響を受けるだろう】
【彼女にとっての問題は、彼にどのような言葉をかけるか……その一点にあった】


……ふふ。可哀想。頼れる味方も、友達も、恋人だっていないのね
でも……分かっているでしょう──? このまま「コレ」を続ければ、あなたはその「アイツ」を殺す前に、死ぬわ
そうなってしまっては……意味がないんじゃ、なくって──?


【……まずかけたのは、静止の言葉だった】
【先程も言ったが、彼女は娼婦。変に少年を死の方向に煽ってしまえば、どんな方面から話が漏れて客足が離れるか分からなかった】
【女は少年から、指を離そうとしない。振り払おうともしなかった】
【それどころか、もう片方の手で彼の手を包み込もうとすらしようとする】
404 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/14(土) 00:08:37.93 ID:OMkQxsvmO

>>399

【ちらりと相手の表情を伺う神父をサフィアは軽く睨み「……何」と低い声で言う】
【その後に虫の居所が悪いのかアレかと尋ねられれば「……は? 」と更に低い声】
【一段と周囲の空気も冷たくなった気がして】

レッテル貼るだけじゃなくてデリカシーまでないとか……本当救いようがないよね聖職者って……ああ、デリカシーがないっていうかそういうのは元からか……
正義として動いてる組織を格下に見て「我々はそれより高尚ですから」とか言えちゃう輩の集まりだもんね聖職者って……
【ハッと鼻で笑えば口から出てくるのは彼にとっては全くいわれのない事で】
【……まあとにかく聞き出すことには成功しているといえばしているのだが】

それは兎も角さっさとゼン=カイマへの行き方教えてとっとと私の視界から消えてくれない? 
じゃないと……想像くらいつくよね? 
【そして今度は嫌悪感丸出しの表情とはうって変わって笑顔を浮かべるのだが……】
【何となく黒い、そして怖い】

405 : ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/14(土) 00:18:02.19 ID:NN7GWRKGo
>>401
【泥みたいな色の酒を飲んでるな……なんて思いながら、金梨は返答を待つ。】
【サングラスをかけたヒライはどこを見ているのか分からず、不気味な印象を与えた。】

……不器用、ですか。確かに上手く立ち回ればここまで敵視されることはないかもしれませんね。

【ヒライのどこかはぐらかしたかのような独特な言い回しに戸惑いながら言葉を紡ぐ。】
【これは巷でいうハードボイルドというやつなのだろうか?などと思いながら。】

でも、あなたは追われる側、つまり私に近い側にいるような気がしますね。
なにか面白いことでもやらかしたんですか?

【まあ追う側か追われる側の二択で、さらに自分を見ても敵対しないということは……という簡単な推測を立てて質問をする】
【きっと、どこかで悪名の高い男なのだろう。まあ自分に害を及ぼさなければどんな男でも良いのだが。】
406 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/14(土) 00:24:23.29 ID:Zly+2sUao
>>404

【睨みに低い声。神父はそのあたりは一度わかってしまえば動じるようなタイプではなかった】
【だが周囲の空気が冷たくなったのを感じ取ると、その僅かな危険に反応。彼は少女に左半身を向けるように動いた】
【徒手格闘を行うときに彼がそうしてきた、鍛錬を受けてきた人間の自動的な動きだった】

【身体が勝手に動いている間に神父の頭は少女の言葉の意味を考えていた。どうにも身に覚えがない。デリカシーがないとかは無視】
【すぐに答えは出た。つまり、自分以外の聖職者によくない思い出があるようだ、と】


 い、いや、待てよ。お前の言ってることは俺と関係ねえだろうよ……!
 どこの誰にそんなこと言われたのかしらねえけど、むしろレッテル貼りしてんのはお前だぞ!


【動じないと言ったがあれは嘘だった。腹黒い笑顔を見せられて神父は冷や汗を浮かべている。怖い】
【正義組織について思うことは彼にも色々あったが、そんなことよりはまず少女をなだめることを優先した】
407 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 00:30:17.22 ID:3JT5C0NSo
>>403
【このまま続けていれば、成し遂げる前に自分が死ぬ───そんな事わかっていた、痛い位に理解していた、けど】
【じゃあ、『だから止めろ』というのか?ここで復讐を諦めてしまえばそれこそ何のためにこうなったのかわからなくなってしまう】
【悪意の泥に身を落とし、自分の吐いた血反吐と涙に塗れながら微かな光へと這いずって来たのに、ここで止めたら何処へ行けばいい?】

【彼は既に、身も心も復讐鬼へと堕としていた、最早帰る道は無く、横に逸れる道も無い】
【その事実と、何より、女の反応が逆鱗を撫で上げる。偽物の優しさが心を溶かそうと近寄ってくるのが、言いようも無く不愉快だ】

───ふ……ざ、ケルなッッッ!!!

【感情の爆発、苦しげな叫び声をあげた少年は、女の手を振り払い、距離を取りつつ跳び起きる】
【今まで苦しんでいたとは思えない動きだが、しかしそれは虚栄の力、体力がほぼ無いのには変わらず、それが今も奪われつつあるのもまた事実】
【苦しそうに左手で胸を抑え、息を荒げながら、怒りに満ちた眼が女を睨み付ける】

俺は死なない……!復讐を遂げるまで、俺は俺を犠牲にしてでも、何を犠牲にしてでも死にはしない!そう……決めたんだ!!
そうやって、知った風な口をきいて、俺の邪魔をするんじゃない!!

───邪魔をするなら、テメェも殺すぞ!

【こんな言葉はただの強がり、虚言でしかない、それは自分がよくわかっていた】
【それでも認めたくなくて、認める訳にはいかなくて、認めれば自分自身が全て無駄と消えて虚となってしまうから、例えただの意地になっても信じるしかない】
【『自分を止めようとするなら、お前も殺す』、全てを犠牲にする覚悟のある少年に、邪魔物を消す行為が付いてくるのは必然だ】

【……いつしか、少年の目からは涙が溢れていた。いや、涙ではなく赤い血が、泣くための涙は枯れ果てて、その代わりに流れるのは赤い血涙】
408 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/14(土) 00:36:18.96 ID:kgfaOQ7Ao
>>405

【男は相手の顔を見て話すなんてそんな常識じみたことはせず、カウンタの前斜め上に設置された】
【テレビの方に身体を向けながら、話を続ける。泥のようなビールは見た目とは裏腹にパンのような】
【香ばしい香りを放つ。テレビでは単調な声のアナウンサーが今日の出来事を振り返っている】

まあ…器用な生き方なんてしない方がいいよ。上手に生きて、得られるもんなんてたかが知れてる
見ろよ。あのニュースの背広共。みんなおんなじ顔して、おんなじ目をしてる。死んだような……

【ニュースでは何処そこの会社の不祥事を詫びる記者会見のダイジェスト。遠回しな説明と】
【テンプレートの謝罪。記者の質問も慮ったような形だけのものだ。フラッシュだけが眩しい】

勘がいいな、兄ちゃん。当たりだ当たり。……面白いかは別だけどね。所詮はチンピラみたいなもんさ
…じゃあ何をしたかを第二問にしよう。ヒントは…ジョンディリンジャー。当てたら奢ってやる

【楽しそうに彼は笑う。これだけでわかる人間はなかなか居ない。映画好きか、同業者ぐらいか】
409 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [saga sage]:2015/03/14(土) 00:41:10.61 ID:OMkQxsvmO

>>406

【自分とは関係ない、と言われればサフィアは一瞬考え込み】

……ん? 貴方ゼン=カイマの奴じゃないの? 
そうだとしたら同胞さんに言われたんですケド? 
【などと軽く詰め寄り】

……あ、でも保身の為に「そうじゃないよ」って嘘とか吐かないでね? 
寒空の下、氷漬けにはなりたくはないでしょ? 
【また腹黒い笑顔を浮かべるのだ】
【……本当にこれがあの少女なのだろうか】
【因みに正義組織云々の話はサフィアの勘違いなのだがそれは多分別の話だ】
410 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/14(土) 00:45:52.65 ID:A2kKNbAhO
>>400
ハッハー!!

【至極楽しそうな笑い声があたり一帯に木霊する】

【足元から物音が響きすぐさま異変に気づく。そして視線を落とすと足元が凍ってきている】
【下から串刺しにでもする気なのだろうと瞬時に理解し持っているギロチンを地面に振り下ろす】

【地面に振り下ろしたギロチンは血が跳ねる音や霜が割れる音など様々な音を立てて突き刺さる】
【突き刺さる両手斧を模したギロチンの柄を踏み台にし跳躍、落下位置は少年の方向ではなく男が投げ捨てた戟の方向】

【さっきまで男に突き刺さっていて男がそれを投げたのだ、当然少年の鎖よりも早く戟にたどり着き戟を踏みつける】
【氷の鎖が戟の方向に向かっていくのを確認し横から鎖を掴む】


【この戟は男の用意した餌だった】
【どんな絶大な能力だろうと使用者は少年だ、肉弾戦ならこっちに武がある】
【だったら奴は武器を拾いに来るだろう、そう思っていたが案の定だった】
【加えて奴の武器はボロボロだ、武器なんていくらでも替えはきくだろうに。そこに男は何かあると思い餌を巻いたのだ】

【鎖を掴んだ腕が冷たい。凍傷どころか指が取れそうなくらいに】
【だがそんなことはどうでも良い、掴んだのだ】
【男のしてきた攻撃のかかと落としやただの拳。だがかかと落としで動けなくなり能力で脱出され、対処はされたが拳は効いた】

おらよっと!!

【能力や戦い方は絶大的な強さを見せるが純粋な力勝負では此方側に武がある。そう思い凍傷で手の皮が剥け用と御構いなしに力任せに鎖を引っ張る】

──斬首・甲──

【引っ張りながらギロチンを設置。今度は二枚。一つは鎖を引っ張っていったら少年が引っ張られていくだろう場所の頭上に、もう一つは今少年がいる頭上に】

【鎖をを一層強く引っ張る、力を入れるごとに男の傷から血が吹き出すが御構いなしだ】
【そしてギロチンが頭上から落下していく】
411 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/14(土) 00:50:44.04 ID:Zly+2sUao
>>409


 いやゼン=カイマなんかとは関係ねえよ……氷漬けも勘弁しろって……
 さっきも言ったがどこの誰に言われたかしらねえけど、俺まで一緒くたにすんなよな……!


【まったく知らないことで巻き込まれ、さらに氷漬けにされてはたまったものではない】
【ディックの言葉には若干の必死さが含有されていた。八十パーセントぐらい】


 ったく、あのときとはえらい違いだな……助けた恩義まで吹っ飛ばされると流石に凹むぜ……
 いくら俺でも見ず知らずの八つ当たりを受けて氷漬けとかは我慢なんねえって……


【だんだん、ディックは腹が立ってきた。何故こんな目にあっているのか。天罰なのだろうか】
【能力という明確な脅しがかかってるのもあって、神父の神経も尖りはじめていた】
412 : ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/14(土) 00:52:28.21 ID:NN7GWRKGo
>>408
【男が目を向けている方へ目を向けると、設置してあるテレビが目に入る。】
【ちょうど男の話がテレビとシンクロし、適当に眺めていた画面を意識的に見つめる。】
【うーむ、別に顔は同じに見えない。だがしかし、たしかに目は死んでいるなぁ。不祥事を起こしたんだしこれくらいの目をしていないと】
【世間様に顔向けできないんじゃないかな、なんて思いつつも男の言い分も理解できるような気がした。】

つまりは型にはまった人間が嫌いなんですね、あなたは。
さしずめ刹那主義といったところですか。
【うむ、確かに目の前の男は衝動的に生きているような気がする。なんて一人でそういいながら納得していると、男が奢りをかけた勝負を仕掛けてきた。】
【ジョンディリンジャー……聞いたことのない名前に首をかしげながらも推理を始める。】

えーっと……多分人の名前ですよね。犯罪者……でしょうか?
うーむ、語り継がれるような犯罪者となると……大量殺人鬼か伝説の大泥棒の二択しか思いつきませんね……
【別段映画が好きなわけでも強盗が生業なわけでもない金梨は想像で答えを模索する他ない。】

まあ、あなたが殺人鬼には見えませんからね。答えは、国宝級の金目の物を盗んだ、でしょうか?
413 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/14(土) 00:54:13.69 ID:Qs0+JQZDO
>>407

【嗚呼、嗚呼、愉快だった。自分の言葉ひとつで、こんなにも感情を掻き立てられる少年の様子が、酷く愉快だった】
【心が踊る。テレビに映る正義のヒーローや勧善懲悪の物語より、感情や容姿の醜さを彼女は好んでいた】
【薄っぺらい改心の言葉より、上っ面の優しい態度より──ずっとずっと、彼の叫びは彼女を楽しませていた】

【び、と手が払われる。激情が向けられる。彼と目線を合わせるため、女はゆっくりと立ち上がった】
【するる、とこの場にそぐわぬ衣擦れの音が、静かに響く】


……まさか。邪魔なんてするはず、ないじゃない
だって今のあなた──とても素敵だもの。醜悪で、みっともなくて、諦めも悪くて……
かと言って、十分な力があるわけでもなく、非力を補うだけの叡知もなく、弱い背中を預ける仲間もいない

そんなあなたを……簡単にラクにしてあげるわけにはいかないわ──
ふふ、ふ、ふ、ふ……あぁ、愉快だわ。こんなに心が踊るのも久しぶり
早く、早くみたいわ──すべての復讐を成し遂げ、心の支えがなくなってしまった時の……その瞬間の、あなたの表情……っ!
あぁ……まるでたった1人心を許した恋人が死んでしまったような……そんな表情を浮かべるのでしょうね──
それとも……自害でもするのかしら。それは……ふふ。ドラマチックで、美しい幕切れだわ
私はそんな、綺麗なエンディングなんて、見たくはないけれど────


【少年の涙を見て、心底愉しそうな表情を女は浮かべた】
【あろうことか、女は少年の「最期の瞬間」を想像し、嗤っていた】
【この女にとっては、ハッピーエンドなんてダストボックスにいくらでもある紙ほどの価値しかない】
【彼女が求めているのは──人の苦しみや痛みの感情だった】
【特に、眼前の少年は意地になっている節があった。女にとっては、何よりの「ご馳走」だ】
414 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/14(土) 01:04:34.64 ID:Zly+2sUao
>>409
//次ちょっとだけ遅れるかもです、すいません!
415 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 :2015/03/14(土) 01:07:29.25 ID:OMkQxsvmO

>>411

【ゼン=カイマとは関係ないと聞けばサフィアはジトッとした目で「……本当に? 」と尋ねる】

……本当にそうなんだね? 嘘吐いてない? 最終確認だよ? 
【念を押すようにゆっくりと言えば少女の足元に少しだけ霜が立ち】
【「神に誓って」とか言い出さない辺りガチで聖職者嫌いになったのだろうか】

……まあ会わないうちに色々あったんだって思っといてよ? 
それに文句ならゼン=カイマの白い性悪女アンドロイドに言えば? 
言ってもどこ吹く風でしょーけど? 
【肩をすくめながら出すのは誰かの特徴。その人物を神父が知っているか否かは不明ではあるが】


416 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/14(土) 01:18:38.68 ID:kgfaOQ7Ao
>>412

【男は苦笑しながら、軽く頬をかいた。少しの間考えるような間を置いて】

うーん……まあ…そんなとこかな。…なんかちょっと違うんだけど…まあいいや
説明も面倒くさいし……俺も型にはまっては居るよ。多少…それなりには…

【男は指に挟んでいた短くなった煙草を灰皿に擦りつけて消して】

惜しい…が、大きく離れても居る。ジョンディリンジャーは確かにドロボウ…強盗だった
綿密な計画でスマートに銀行を襲った。何度もな。…すごいものを盗んだからといって
それを正当に評価する奴なんて少ない。買い手なんかもっとだ。例えば、モナリザを盗んでも
結局は絵画一枚。値段はたかが知れてる。手間と費用も考えれば…カネを盗んだほうが早い

ディリンジャーが評価されてるのは誰一人として殺さなかったことだ。…正確に言うと1人だが
それは不慮の事故さ。…だから俺はディリンジャーになった。……つもり…だ

【度々、ニュースにも出る。世界各地で神出鬼没に現れる強盗団。銀行のみならず企業、マフィア】
【カネを持っている影のある組織を狙う指名手配犯。それがこの眼の前の男の正体だ】
417 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 01:35:10.50 ID:3JT5C0NSo
>>413
【グサグサと音を立てているようだ、心に突き刺さる言葉の一つ一つが、的確に痛い所を抉っていく】
【物語のヒーローはいつだって、どんなに泥臭く戦っても最後は勝って、みんなに称えられるんだ】
【でも、自分はそうとは違う、どんなに泥臭く戦っても、勝利は無く、支えてくれる物は無く、折れそうな心を必死に繋いで生きている】

……やめろ……

【その事実を、何だってこんな赤の他人に指摘されてしまうのか───答えは簡単、他人からも見てわかるくらいに、それが明白だから】
【他人から見てそうなら、自分なら尚更の事、しかしそれをただ『自覚している』のと『面と向かって言われる』のとでは大きく違う】

【女の言うことは最もであった、何も無くなった空っぽの自分は、無理矢理詰め込んだ復讐心だけで生きているだけ】
【では、それを成し遂げて、復讐心すら意味を無くしたらどうなる?自分のやった事は何かを作るのか?何かを残すのか?】
【答えは調べるまでもなくNOだ、復讐は何も生み出しはしない】

やめろ───!

【彼女の言葉が、その愉悦の表情が『アイツ』と重なる、心の中の悪意の塊が憎悪を生み出し、身体を悪意で乗っ取ろうとしているのがわかる】
【息が上手く出来ない、酸素を取り込もうとして開いた口は、犬のように何度も荒い呼吸を繰り返して、ダラダラと唾液が血涙と混ざって滴り落ちる】
【粘つく混合液が腐った地面に染み込み、また身体中から鉄紺色の焔が燃えた───】

黙れよォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォオオオオオオオおおおおおおおおッッ!!!!

【その叫び声は、心からの懇願と憤怒、図星の子供が逆ギレするのと同じ、やり切れない感情の爆発】
【両手で耳を塞ぎ、腰を折って慟哭を響かせる、その背中に激しく燃え上がった鉄紺色の焔は翼の形を取り、空を覆い尽くさんとばかりに広がった】
【だがその翼では空は飛べない、出来るのは全てを巻き込む破壊のみ】
【焔で出来た翼の表面がざわつく様に総毛立った───のではない、羽毛の無い翼が総毛立つ筈も無く、その翼の表面から生まれるのは無数の杭だ】
【次の瞬間、鉄紺色の焔が硬質化して出来た杭が、巨大な焔の翼から雨のように広範囲に発射された、それは大地を木々を無作為に滅茶苦茶に貫いて行き、それは目の前にいる彼女だって例外ではない】

【杭の硬度はガラス程度、そして杭自体そこまで大きな物ではないという点から一つ一つの威力は高く無く、防御のしかたによっては無傷での対応も可能だろう】
【数秒程続く鉄紺色の雨は、嵐の様に大地を流した後に止まる───そして、少年もまた、体から鉄紺色の焔が消えると共に倒れるだろう】
418 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/14(土) 01:41:30.02 ID:Zly+2sUao
>>415


 だからここで俺が嘘ついてどうすんだよ……!!
 大体、宗教都市なんてものは好きじゃねえんだ、一緒にしてんじゃねえよ!


【神父は多少声を荒げた。言葉の通り、彼は宗教都市というものが好きではなかった】
【それに関わるあれやこれやと同じ扱いというのは、そんなにいい気分にならなかった】


 で、一体何があったんだよ、お前に……その性悪女とやらが何言ったんだ?


【少女が少しは落ち着いたように見えたので、ディックは核心を聞くことにした】

//お待たせしました
419 : ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/14(土) 01:42:07.83 ID:NN7GWRKGo
>>416
【なるほど、こんな裏世界の住人みたいな男をはめる型があるのか、世界は広いなぁ。】
【なんて考えながらヒライの返答を聞く。まあ刹那主義よりは計画的に動く、ということだろうと勝手に予測。】

【すり潰されたタバコの先端を見ながら、金梨はヒライの話に聞き入る。】
【デリンジャーは凄腕の銀行強盗で、己の理念に沿って活動をしていた旨を聞き、咀嚼する。】

ふむふむ、人を殺さずに強盗を働くというのは中々難しいでしょうね。
そこを曲げずに生き抜いたデリンジャーには素直に感服です。金は欲しいが命はいらねぇというわけですね。

【デリンジャーの感想を述べつつ、このデリンジャーになったという男のことを想像する。】
【そして、やはりデリンジャーにはなりえていないんだろうなぁ。そう思い、なぜか悲しい気持ちになる。】
【だっていくらデリンジャーと同じことを成し遂げようと、デリンジャーとの行動理念が違うのだから。】

【ヒライへこのことを伝えようかと迷っていると、場の空気が変わっていることに気付く。】
【周囲を見回すと、常連客は消え、いつの間にかカネクイムシから金を取り立てようとする愉快な仲間達しか存在しない。】
【愉快な仲間達のメンバーは、自警団とギャング。この二つの組織が、今この瞬間だけ手を組んでいるのだ、すばらしいことではないか。】
【そう金梨は思うも、それは取立屋の数に気おされ現実逃避しているだけであった。その数、十人弱。なぜ囲まれる前に気がつかなかったのか。】
【なんて自分をせめても仕方がないので、状況を打破すべくヒライに助けを求めることに。】

えーっと、デリンジャーさん。この状況でも不殺を貫けたら大したものだと思うんですが、試してみませんか?

【取立屋達はみな思い思いの武器。ナイフ、銃、素手、etc……を構え、やる気満々。】
【早速血の気の盛んな若者が素手で突っ込んでくるのが見えた。】
420 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/14(土) 02:10:06.76 ID:kgfaOQ7Ao
>>419

考え方の問題だ…ミクロか、マクロか。その場を乗り切るなら殺せばいい。
けど、長生きしたいのなら…そんな不用意な真似はすべきじゃない。理に適ってる…
俺にも色々あるんだよ。でなきゃ、こんな稼業に手を出すか……馬鹿げてる

【彼は残り少ないビールを飲み干した。規模と額なら伝説となっても良いはずなのに】
【贅沢する様子も満たされている様子もない。自嘲と皮肉。遠くを見るようなうら悲しい表情】

…1つ勘違いしてるな、兄ちゃん。俺は、不殺なんて立派なもんじゃない。殺せないんだ
出来ないのさ…そんなこと。俺には…悪いな。……マスター、この兄ちゃんが生きてたら
俺のツケで奢ってやってくれ。……ま、そういうことで…な

【彼は立ち上がる。出口へと歩く途中で徒党を組んだ取り立て屋とすれ違った時には】

まあ、今日は俺の顔に免じて…加減でもしてやってくれ…殺したって何の利益も無い

【なんて言って。何分カードゲームをする仲だ。だが、止めはしない。自分のことは自分でするのが】
【裏社会のルールってものだ。それに口を出すのはルールを破ることになる。自業自得だ】

【ま、頑張ってくれ。と言わんばかりに手を軽く振って、彼は出て行ってしまった】


/そろそろ夜も遅いので此処らへんで!お付き合いいただきありがとうございましたー
421 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [sage saga]:2015/03/14(土) 02:12:06.85 ID:0Qm7o5wlO

>>418

【少し声を荒げながらも宗教都市は好きではないと言われれば少女はきょとりと目を丸くさせ「そうなの? 」と口にし】
【しかしすぐに黒さの一欠片もない満面の笑みを浮かべると「なら良かった! 」なんて言うのだった】
【心なしか冷気も和らいだようで】

……でも宗教都市“なんか”好きじゃない、かあ
そうかー、私も大嫌いだぞー、ゼン=カイマ! 
【そして神父の言葉を繰り返すと何やら嬉しそうにニコニコ笑う】

【だが、何があったのかと聞かれれば少女の顔から笑顔は消え】
【深い深い溜め息を吐く】

……私、正義の味方になりたかった
こうなれたらなって憧れてる人達だっていた
だから悲鳴を聞いて駆けつけたんだ
……そしたらそいつがいて、もう人を助けてた
それだけでも空回りなのに彼奴、忘れ物届けてやったら迷惑がってまた空回りで
アンドロイドだからちょっと酷い事言ってやったんだ
でも彼奴はどこ吹く風でまた空回り
終いには彼奴、「私はUTやSCARLETなんかとは違う教会だ」なんて言ってきて……
私の憧れた人達の場所を蔑みやがって……
「力のないお前に人なんか救えるわけないだろう」なんて……
…………ふざけんなよ、ホント
【滔々と語る少女】
【それと同時に彼女の周りの空気がみるみるうちに冷たくなっていく】
【そしてボソリ、と最後の言葉を呟いた瞬間】
【少女の足元がばきりと凍りつく】

422 :ロゼッタ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/14(土) 02:17:16.67 ID:Qs0+JQZDO
>>417

【ふふ、ふ、ふ、ふ、ふ────笑いが堪えきれなくなる】
【嫌だ嫌だと駄々を捏ねる子供のような様子の少年を見て、本心から今日の運勢を祝福した】
【──獣の如き絶叫も、女にとっては甘美な嬌声と同義】
【は、ぁ……と感嘆のため息を洩らし──それ故に、焔への対処が遅れた】

【鋭い杭の尖端が、ドレスを裂いて脚を傷付ける。脇腹を貫き、鮮血が舞う】
【黒髪の端が跳ね飛ばされ、顔を庇った腕を杭が貫く】
【ずきりとした痛みが背筋を走り脳天に到達。だがその伝達された痛みですら、彼女には感情のスパイスになる】


…………っ、あ、ぁ────っ!!
ふ、ぁ……、あ、……っ! は、っ──く、ふっ……手荒いこと、が……っ、ん……お好きな、よう、ね……
ぐ────、うっ……! で、も……まだ、まだ……っ、ふ──これじゃ、足りな、い、わ……!
もっと……っはぁ────もっ、と……強く、て……熱く、ないと……全、然……足り、ない……!
こんな……子供の玩具みたいな杭────満足するに、は……まだ、まだ……っ、あ、ぁ……!


【──足元から、影が噴出。杭の射出から数瞬遅れ、女を守るために彼女の前方に影が展開する】
【それにより、今以上の負傷は防ぐことが出来たが──随分と、身体が傷付いてしまった】
【それに、更に少年を刺激しても今宵は互いのためにならないと、女は判断した】

【杭の乱射が収まり、少年が倒れる。それを見て、女は少年にそっと近寄ろうとした】
【そして彼の抵抗がなければ──彼の首筋に口をつけ、少年の血液を吸おうとするだろう】
【もちろん、死なない程度の量。だが、激しい抵抗にあえば女は吸血行為を諦めるはずだ】


……っつ、ふ──随分、興奮させてしまったわね
本当は……「おしゃべり」の代金を取りたいところ、だけ、ど……っん……!
く、う……う、……また、次会う時、に……頂戴しよう、かし、ら……?

ふ、ふふ、ふ……それじゃ、あ……せいぜい、甘美な復讐劇、を……楽しみ、な、さい、ね────?


【今度は、少年を助けるようなことはしなかった】
【血を吸おうと拒まれようと、それだけ言えば女は彼から離れる】
【そして緩やかに彼女の足元から再度影が伸びるとそれが女を覆っていき……】
【……ずず、と女は影の中へと沈んでいく。別れ際の表情は、苦痛を堪えつつも歪んだ笑みだった】

/眠くなってきたのでこのあたりでっ
/絡みお疲れさまでした、ありがとうございましたーっ!
423 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/14(土) 02:24:38.20 ID:Zly+2sUao
>>421

【少女の言葉を聞いて、ディックは困ったような顔になった。詳しい状況はわからないが、相手の言い分もわからなくはなかった】
【それに加えて、この神父自身が『正義の味方』というものが苦手だった。嫌ってもいたし、哀れんでもいた】
【それ故に、少女がそれを目指したいと言うのを聞くと、なんともいえない複雑な心境となっていた】

【とはいえ、これらはあくまで自分の考え。この場において必要なものとは思わなかった】
【彼は一つため息をついて個人的感情と思考を抹消した。そして今、相手に必要そうな言葉を探した】


 …………まぁ、あれだな。憧れの人たちをけなされれば、腹も立つだろうな
 そりゃあな、うん、むかつく。悔しいだろうしな、言い返せないあたりがよ


【少女が特に気にしたのは、力がないと指摘されたことではないか、と神父は考えた。図星をつかれたのだとしたら、確かに腹が立つ】
【そのあたりを気にしつつ、ディックは慎重に言葉を選んだ】


//すいません、いいところ?ですが眠気が……
//凍結か、もしくはなんかあって別れたってことにしていただきたく
//明日は昼あたりから居ますんで!
424 : ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/14(土) 02:31:42.07 ID:NN7GWRKGo
>>420
そんな言い方すると、まるであなた顔も目も同じ人たちに憧れているみたいですよ?
まあ、仕事が気に入らないっていうのは八割の人間がそうでしょうね。
まあ続けられるだけの精神力を持ち合わせているということは分かりましたよ。

【今の自分にいらだっているのかな?デリンジャーと自分の差に、虚無感でも味わっているのかな?】
【まあ、それを聞いたところではぐらかされてしまうんだろう。ということは短い時間の付き合いだがなんとなく分かった。】

殺せない……ですか。

【殺せないというのは覚悟がないからなのか。実力がないからなのか。】
【はたまた違う理由なのだろうか、金梨には分からない。なにも分からず、ただその背中を見送るだけ。】
【最後に、痺れる台詞を吐いてくれたことに少しだけ感謝しながら、金梨は取立屋と向かい合う。戦う覚悟を決める。】

う〜ん、これ奢ってもらう酒代より高くつきそうですね……。まあ、何とかなるでしょうが。


【その十分後、再度静まった店で一人寂しく酒をのむ男の姿が、そこにはあった。】

/遅くまで申し訳ない!楽しかったです、またロールしましょう!
425 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 02:38:02.75 ID:3JT5C0NSo
>>422
【この攻撃は、明確に女を狙い、殺す気の物では無かった、寧ろ誰かを狙うよりもっと凶悪で】
【その場全て、目の前にいる何物をも全部を歯牙にかけんとする大虐殺、喚き散らす叫びと同じ、相手のいない攻撃だ】

【しかして、その攻撃が女を殺すまでにはいかず、倒れた少年は今度こそ力を使い果たしたようだった】
【呼吸は蚊の羽音にも負けそうな程に弱く、目は何処を見ているのかわからない。ただ累々と流れる血涙が地面を濡らして】

【女が首筋に歯を立てた時だって、まるで人形の様に抵抗の無い、抜け殻のような状態だ】
【十分な程の血を吸えるだろうが、しかし、この少年の血はきっと只管に不味いだろう。赤黒く粘つく血液は、まるで腐った死体の血液のようだ】

──────…………

【復讐に、甘美な所など無い───血に塗れた世界を裸足で歩く事を強いられ、何かを棄てる度にその時だけ前に進める、それが復讐鬼の道】
【それを歩くには、彼にはまだ、『何か』が足りない───】

/お疲れ様でしたー!
426 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 02:38:14.09 ID:0Bcvlaw/o

【深夜の公園――中心街に位置しながらも、深夜と言う時間帯の所為か人は皆無だった】
【唯一、ベンチに倒れこんで項垂れている……少年を除いては】

…………すぴー。

【闇に溶けそうな、黒一式で固められた出で立ち。黒スーツに黒手袋の、黒い短髪】
【年齢にして12歳……まだ本当に、子供だろう。それがこの時間帯にベンチで爆睡しているとは世も末である】

う〜ん……むり、むりだってば……それは……。

【彼は明らかに歳相応ではない雰囲気を醸し出していた】
【例えば、服装であるとか、深夜に公園で睡眠だとか――――あと、脇に置かれた少年の身の丈程の”大斧”だとか】
【無骨ながらも、装飾が施された”それ”の持ち主が少年だとすれば、一体彼はなんだろうか】

――――――だから……毒は無理だってば!?

【がばっ、と起き上がって釣り目を薄めて辺りを見回した。なんだ、悪夢か……と独り言を呟いて、再び倒れこむ】
【不穏な寝言が聞こえて来たが―――少年は惰眠を貪るばかり】
427 :サフィア・エレファリス ◆rrHt9B4adXq4 [sage saga]:2015/03/14(土) 02:50:55.43 ID:0Qm7o5wlO

>>423

【困ったような顔になってしまった神父を見て少女は唇をぎゅっと噛む】
【相手の溜め息に心がちくりと痛む】
【慎重に選ばれる言葉】
【同意は得られないが気をつかわれているのだ、と少女は感じた】

────いよ……

……良いよ、気をつかわないで
その気持ちだけで十分だ
【サフィアはぎこちない笑みを浮かべる】

……それに、聖職者でもゼン=カイマを好ましく思ってない人がいるんだって分かっただけでも収穫だよ? 
【それに、ね……と少女は続ける】

もう彼奴等に好き勝手言わせたりはしない
……私がゼン=カイマを潰すもの
【サフィアは決意したように言うなり歩き出す】

もう貴方には場所を訊かないよ、もう少し自分で調べるから
【じゃあね、と言い少女はその場を去るのだった】


/では此処で別れたって事で
/絡みありがとうございました! 

428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 03:15:45.10 ID:oo7Ud2O30
>>426

【――――時間も時間だ。まともな者ならばまず出歩く事も無い】
【まともな者ならば、だが。傭兵だとか殺人鬼だとかはまた別。そして其処を訪れた男もまた平凡とは大きく異なる出で立ちで】
【一言で表すならば“軍人”の言葉がピッタリであろう。左目に走る傷跡は眼球も傷付けているのか、瞼が開かれる事は無く】

【歳にして恐らくは二十代の後半、或いは三十代の前半】
【腰に提げた剣は使い込まれているのが、所々錆び付いた部分も見えるのだが】
【……それは兎も角として。公園で眠りこける件の少年を見つけたならば、暫しの間考え込む様にしてその光景を眺める事だろう】


「――――野宿ばかりはもう沢山、だが……公園ならば多少はマシか
幸いにして態々寒さを凌ぐほどでも無いが――――問題はあの坊主だな」

【公園に備え付けられたベンチをベッド代わりにすれば腰が痛いだの何だのに悩まされる事は無くなる】
【だが、その前に問題が一つ。其れは先客が居る事であり】
【ならばどうにかしてどかしてあの場所を奪わねばなるまい。考えた末に取りだしたのは、酒の注がれた瓶】
【其れを片手に忍び寄り、ある程度まで距離を縮めたならば蓋を外して】


「…………坊主、敵襲だぞ。さっさと飛び起きて準備しないと寝首を掻かれてお終いだ」

【あろう事か、それを鼻に注ぐこととなる。――尤も、一滴二滴であり溺れる程では無いのだが】
【其れでも寝耳に水なんて物よりも遙かに驚かせる事が出来るだろうし――――……仮に飛び起きたならば、その空いたスペースにどっかりと座り混んでしまい再度寝そべる事を許さない】

【とは言え。これは少年が近づく気配に気付かずに眠ったままの場合の話であり、途中で目が覚めたならば何らかの方法で回避する事も出来ようが】
429 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 03:35:29.98 ID:0Bcvlaw/o
>>428

【―――――― 一歩、二歩】
【微睡みの中、耳奥に伝わる砂利を踏みしめる音。未だ脳は覚醒せずとも、察知する気配】
【更に足音は近づくが、少年はやはり寝息を立てるばかりで】

――――すぴー。

【直ぐ側に立ち止まった気配にぴくり、と身体が反応する】
【眠りは浅いが――――少年の身体に染み付いた、”経験”は急速に意識を覚醒に導き】

【「…………坊主、敵襲だぞ。さっさと飛び起きて準備しないと寝首を掻かれてお終いだ」】

【男の声のあと、一滴、二滴が鼻先へと落下する刹那。少年の眼が見開かれて】
【水滴を払いのけながら、起き上がった彼は脇に置いた”大斧”の柄を確りと握りしめて】

【明らかに超重量のそれを軽々と片手で振るい上げる――――突きつけるは男の首元】

………おじさん、人が寝てるのに起こしちゃいけないでしょ。

【少し眠たげな表情のあと、漆黒の眼で男を見つめながら……少年はベンチに腰掛けたまま”獲物”を突きつけて】

/気づくのに遅れましたごめんなさいっ
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 03:55:28.92 ID:oo7Ud2O30
>>429
【喉元に突きつけられたそれに対しては、意外そうに眉を上げて見せるのだろう】
【余る片手。その掌で刃の腹を押し下げれば酒を一度呷り】
【――――悪びれるよりも先に空いた場所へと腰を降ろすのだから、何とも図々しいもので】


「おじさん、ってのも中々心外な台詞だな。俺はまだ三十路の少し手前ぐらいだぜ?
ま、女でも無いから歳程度でギャーギャー騒がないけどよ」

【言葉の訂正をしつつ、再び酒を呷る。――――アルコールの度数もそれなりに高いのか、或いは辺りに匂いを発する物が無い故か多少離れていようとも僅かに香り】
【布袋から干し肉を取り出せば、一囓り。得物を向けられて居た、でなければ向けられて居ると言うのに何ともマイペース】


「反応の早さといい、腕に覚えはあるみたいだな?

何にせよ……だ。俺がお前さんを起こしたのには幾つか理由がある
一つはこんな場所に居ないでさっさと親元に帰れ。一つは坊主一人で寝てれば娼婦にでも騙されるぞ。最後の一つは……次は俺が此処に寝る
何分宿賃も無くてな。ここ最近は地ベタの上だとかで寝てて腰がキツイんだ」

【少年が“おじさん”と言った様に、男から見れば少年も子供だ】
【故に親の所に帰れだとか紡ぐのだが――――……最後の言葉で、全てを台無しにする】
【要は貧乏だから野宿の連続。今日位はベッドとは言わずとも多少腰に優しい場所で眠りたいと】
【ボリボリと頭を掻きながら言うその台詞は軍人らしくも無いのだが。――――少年が数多くの死線を乗り越えたならば感じ取れるだろう】
【この男もまた一介の其れでは無い、と】

/いえいえ、お気に為さらずともっ!
431 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 04:15:54.64 ID:0Bcvlaw/o
>>430

………なんだ、拍子抜け。

【突きつけた大斧”アヴェンジャー”には驚いた表情をしたものの、軽く酒を煽り席へ着かれてしまう】
【少年はつまらなさそうに、隣へと許可もなく腰を下ろす男にため息をついて】

僕は12歳だし、30近い人なんて、おじさんにおばさん、だよ。
まあ、年齢に触れるとヒス起こす感じのおじさんじゃなくて……本当に良かったよ。

【じゃきん、と片手で易々と振りかぶっていた大斧を脇に置きながら、生意気な口調で言葉を返す】
【ふわぁ、と大きく伸びをした後、年齢について触れると大いにキレる主人を思い出してため息をついた】

ふーん………?
まあ腕に覚えがなきゃ、僕みたいな子供がこんなとこ、いないさ。

【それにしても、この男の余裕は得体が知れない――――強者の風格か】
【少年は獲物を突きつけた時、間違いなく殺気を放っただろうし、この男が自分を見かけで判断していると思い難く】
【つまりはきっと実力の程は底知れないのだろう……酒臭いし、言っている事はアレだが】

【男の言葉を退屈そうに聞きながら、アルコールの匂いに顔を顰めつつ】

一つ、親はいない。ご主人様はいるけど。
一つ、僕は子供だから色恋なんてわからないね。
一つ、僕も家に帰りたくないから此処で寝たい。

以上から、このベンチを譲る気は毛頭ないね―――ていうか、その日の宿代くらい、働きなよ。

【多少の同情心は沸くが、先にこのベンチで寝ていたのは自分なのだから、後から来た人間に譲るなんてとんでもない】
【とはいえそこまで拘る事もなく、家路に着けばいいだけなのだが―――無理に起こされ、多少機嫌が悪い模様】

【少年はスーツの内ポケットからチョコレートスティックを取り出して、包装を剥いて齧り付く。まるで男の干し肉に対抗するかの様に】
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 04:37:16.40 ID:oo7Ud2O30
>>431
「召使いだか奴隷だか知らないが、ご主人様とやらが居るならソッチに行けよ
アレか、このベンチよりも酷いベッドでも提供されてんのか。ならストライキしても俺は問題無いと思うぞ?
金と事情次第では加勢もしてやるよ。――――……おい。爺の説教話聞いてる様な顔すんなよ。オニーさんが傷付くだろうが」

【煙草を吸わないだけまだマシか。然れどその仕草は何処かうらぶれたサラリーマンにも近く】
【簡単に譲らない、と分かれば空を仰ぎ。溜息混じりに背をベンチに預けたならばだらしなく脚を伸ばすのだろう】


「それともアレか。コレに拘りでも持ってるのか
子供が縫いぐるみ抱かなきゃ眠れない様にお前さんもこのベンチで横にならなきゃ眠れない、とかよ

……後な。仕事なんてそう簡単にゴロゴロ転がって無いんだよ
遺跡の探索を手伝ったりするが、殆どボランティアみたいなモンだ。実際独り立ちしてみれば分かるさ」

【――――軽口。子供相手にも特に煽てる所が無いのがまたフランク】
【その日の宿代ぐらい、との言葉には渋い表情を浮かべたのだが…………“理由”を告げて】
【其れが本当の話ならば、傭兵稼業をしていながらも然程金を取っていない様にも思えるか】
【それでいて金が無い、と言うのだから何とも呆れた話だけれど】


「所でお前さん……ご主人が何だかんだとか言ってたな。飼われてるなら帰っとかないと後が怖いんじゃ無いか?」

【紡ぐのは、純粋な疑問。主が居ながらも帰りたくない、となればそれはそれで中々に問題の様な気がして】
【――――家に入れて貰えないのか、何か問題があって帰りたくないのか】

【「食えよ」なんて短い言葉と共に干し肉を差し出す……のでは無く、チョコレートの上に乗せたならば何故帰りたくないのかと問うて】
433 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 05:01:04.25 ID:0Bcvlaw/o
>>432

………年取ると、そういう風になっちゃうんだねえ。
奴隷待遇に近い、使用人だよ。まあ無茶ぶりがすごいだけで、生きるのには苦労しないさ。
別にストライキしてるわけでもない――――ああ、いや、ストライキなのかもね。

【説教というか、なんというか……ジジ臭い、とまだまだ若々しさ全開の少年は慰める様な視線を送っていた】
【その後、ストライキという言葉には当てはまるのかもしれない、と考えこむ。事実、それが大体6割を占めている気がする】

【…………少し、どきんとした。確かに自宅のベッドで寝る時はヌイグルミを抱きまくらとしている。それは言うまい、絶対に】

おじさん、結構やりそうじゃん。じゃあ傭兵とか、用心棒とか……色々あるでしょ。
それでお金がないってのも、どうかと思うけど。ちなみに独り立ち、してますから―――貯金、すごいよ?

【独り立ち、というのなら少年は独立している。ご主人様、と呼ぶがきちんと”雇用関係”を結んでいる】
【つまり雇い主の身の回りを世話する仕事であり、護衛職でもある―――故に、きちんと給金を頂いているわけだ】
【ちなみに少年の貯金は12歳が手にする額ではない。誇らしげに金に困るおじさんに向かって、「これくらいかな」と指を三本立てた。桁は秘密だ】

あ〜………飼われてるって言い方は癪だな。まあ、いいけど。
確かに後が怖いんだよなあ、あの人……いやでもさ、最近無茶ぶりすごいしさー。
今日だって無理難題言われて、達成できなかったからね〜……ちょっと、帰りづらいんだよね。

【家に帰れば怒り心頭の様子が頭に浮かぶ。多分、半殺しくらいにはされる予感もある】

(…………限定五品のケーキ、朝イチで食べたいから今すぐ買って来いって深夜に言うか、普通)

【無理難題ミッションその一。店が開いていないのにそれを今すぐ買って来いって言われる】
【ちなみに開店時間よりも早くご主人様は起床するので、完全に死亡フラグだぜっ】

【チョコレートの上に干し肉が乗せられて、多少イラッとした様子で―――干し肉をがぶっと口に頬張り、チョコレートを男の口へ突っ込もうとする。負けず嫌い】

434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 05:29:09.53 ID:oo7Ud2O30
>>433
「こう見えても俺だって国に帰れば金はあるんだぜ?
頭に任務を与えられた上に大した額も持てずに来たから――――この通りだ
お前さんが使い切れないなら俺が使ってやるよ。返済は数年待て

――おう、殺しに盗みに何でも御座れだがポリシーってモンがある。求人の大半が女を攫え子供を殺せで俺に合ったモンじゃ無いのさ
子供も女も殺すのは好きじゃねェ。理由があって痛めつけるのは別だけどな
相手が同じ雇われ傭兵なら考える必要も無いが――――……」

【実際に今持っても居ないのに、国に帰れば沢山あるだとか。果たして強がりかも分からない言葉】
【そして色々ある、との言葉には素直に頷くもどれも“自分の仕事では無い”と】
【実際、人身売買だとかの単価は高いのは間違い在るまい。加えて好みの女を強引に自分の物にしたがる富豪の連中だとかも少なくは無い】
【――――が。其れ等は全て自分がすべき事では無いし、好きな仕事でも無い】


「何を言われたんだかしらねェが帰る場所があるなら帰っとけ
お前さんが死んでもお前さんの飼い主が死んでもその時に悔やんだって遅いんだ
そんなに嫌だったら仕事を断っちまえば良い。自慢げに貯金を指で表せるなら数年ブラブラしてた所で困らないだろ?

あのな、坊主。辛いだとか苦しいだとか感じる事が出来るのも生きてるからだ。今の世の中何時殺されても可笑しく無いんだから大人しく帰っtモゴォ――――!!」

【――――恐らくは、多くの別れを見て来たのだろう。家族、友人、恋人……其れ等全ての不本意な別れ】
【有り難みなんてのは後で分かる事なのだ。だから……珍しくも大人らしく諭した。否、諭そうとしていた】
【だが無情にもチョコレートバーによる一突きが言葉を途中で止めて。喉の奥が押し込まれる寸前、噛み千切れば咀嚼し】


「……お前さんは斧を持つよりソッチを得物にした方が良いんじゃないか?
後な。人が話してる途中に物を無理矢理突っ込むのはそのご主人様とやらの教えかオイ
はぁ――……これだから“酒も飲めない子供”は苦手なんだよな…………」

【危うく酒を戻すところだったが――――其処は気合いだ。喉が焼ける様な感覚がしたが、失態を見せなかっただけ良しとしよう】
【さて、此処で分かり易い“挑発”が交えられて】
【酒も飲めない子供――――無論、成人前だからと理に適った言葉を返す事も出来よう。何処か小馬鹿にした様子で見遣るその視線を流す事が出来れば、だが】
【無論酒は少し離れた所でも臭う位には強いのだ。奪い取って飲むとしても……酒に慣れていなければキツイ物である事は間違い無く】
435 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 05:53:34.31 ID:0Bcvlaw/o
>>434

おじさんも任務背負ってる感じなんだね。あと、他人に寄越すお金は持ちあわせてないよ。
それにしてもポリシーか、流行らない言葉だね……好きにすればいいと、思うけどさ。

僕なら、やらなくちゃならない事があるなら、手段なんて選ばないけどね。

【生を受けて十数年そこらの自分にはポリシーってものが分からなかった】
【理解はしているし、存在も知っているけど―――あれは嫌だ、これは嫌だ、なんて選択できる事がやはり不可解だった】
【生まれてこの方、支配下に置かれて育った彼にはポリシーというモノがなかった。在るのは服従しかなくて】
【だから、自分に置き換えたなら……任務達成の為に金が必要なら、あらゆる手段を使って金を稼ぐけどな、と思ったり】

…………ざまあ。

【べらべら、と子供に説教を垂れる様に講釈を―――嗚呼、自分は子供だったと認識を改めつつ】
【長々とその類の説教を聞く気はないので、チョコをぶちこんだ少年は始めて”歳相応”に笑みを受けべていた】

おじさんに言われなくても、分かってるよ。そのうち帰るさ、心の準備ができたら、うん。
後ね、別に仕事をしたくないわけじゃないし、ご主人様を尊敬してないわけじゃないしね―――あの人の為なら、死んでもいいし。

【けらけら、と屈託なく笑う姿は快活で―――何処か危うげな、思想が見え隠れする】
【年齢の割に成熟している様に見受けられる。それはやはり彼にも色々あった、ということで】

――――――むっ。

【酒も飲めない子供、とはこれ如何に。未成年だから酒が飲めないとは決めつけないでもらおう―――飲んだこと、ないけど】
【小馬鹿にした様な、その視線を流す事ができるほど……やはり、大人ではない。子供は子供だ。少年は男の酒を奪い取ろうとするだろう】
【男が遮れず、取り上げられたのなら―――ごくん、ごくん、と少年は一気に飲み干してしまう。酒の恐ろしさを、知らないとは怖いもので】
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 06:18:41.10 ID:oo7Ud2O30
>>435
「生きてるならただ生きるだけじゃ無く何かを決めて行きてみろ
手段を選ばないのも確かに一つの道だ。だけどな――――其処で自分を無くしちゃ意味が無い

偶には近道だけで無く遠回りしてみれば別な発見も出来るだろうよ」

【拘り。譲れないモノ。ただ自分に酔う、とは異なり】
【男だからこそ固持しなければいけないモノの一つを持ってみろ――――と】
【其れは子供にはまだ分からぬ言葉だろう。何れ分かる時が来るのかも不明だ】
【だが、生き方の一つ。何かを成した結果では無く、その過程を見ている者も居るのだから】


「主の為に命を投げ出すとは随分な主従関係だな?
其処等辺りはお前さん達の事だし俺は口出しする気も無いけどよ

――――ま、良い様に使われないようにだけ気を付けるんだな。お前さんのご主人様とやらがどんな人物かも分からないが
そんな大事に思ってるなら明るくなる前に帰ってやれ」

【死んでも良い。気安くそんな言葉を言うな――――なんて言う筈も無く】
【それならば其れで良い。きっと、少年にとってはそうするに値する人物なのだろうから】
【良い様に使われないように、なんて言葉だって実際は不必要なモノなのだろう。だけれども、あくまで忠告】


【酒に関しては敢えて止める事をしなかった、というのもある】
【同時に――――分かり易い、扱いやすいとでも考えたのだろう】
【そんな話は兎も角、流石に空になるまで飲まれるとは予想外だった様で】


「おい、坊主…………酒ってのは味わって飲むモンだぜ?
何よりも其れはアルコールも高いし一気に飲むような物じゃ――――……遅かったか……頼むから吐くとしてもコッチ向いて吐くなよ?」

【アルコール度数10パーセントは越えている。初めて飲むにしては中々辛い品で有り】
【――――当然、酒に強い者ならば問題は無かろう。だけれども仮に酒に弱い者が一気をするば……生じる弊害は個々で異なり】
【酔うか、吐くか、倒れるか。その他諸々の合併症状。泣き上戸怒り上戸とまあ並べるだけ疲れる位の数はある】
【……何でも良いから吐くな。それは俺の寝床を汚すな、とも取れるが】

/申し訳無いですがそろそろ出掛けなければいけない故に一時凍結か〆でお願いしたくですね……
/凍結の場合、再開は午後の2時辺り。或いは午後の10時半辺りからならば可能かと!
/申し訳無いですが一足先に失礼します……お疲れ様でありましたっ!
437 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 06:37:18.87 ID:0Bcvlaw/o
>>436

………結局、説教臭いね。歳は取りたくないね。

【先達者の言葉は偉大、というのも分かるが……どうしても、大抵は受け入れ難いものだ】
【結局、この年代の少年には何を言っても無駄―――か、どうかは分からないが】
【とにかく、この場では少年は悪態をつくに留まった。否定も、肯定もせず】

僕はあの人の”モノ”だからね―――ま、良い様に使われるのも、仕方ない。
大事に思っているとはまた別なんだけどね……帰れって、おじさんベンチで寝たいだけじゃんか。

【少年と主の関係性は歪だろうか。だが、成り立っている。それに他人が口出しするのは、無粋かもしれないが】
【モノとは言ったが本質的な意味であり、実際は少年だって主に反抗したりする。今がまさにそれだ】
【だから少年が言ったのは本当に、本質的なお話で―――子供は飾る言葉を、知らない】

――――――げふっ。

【飲み干した、飲み干してやった。そして脳裏に浮かんだ言葉は”マズイ”だった】
【喉の奥がかーっと熱くなり、胃の中でぐるぐると熱風が渦巻いている感覚がする……なんだこれ】
【途端に身体が重くなる。否、前のめりに倒れようとしている―――身体の自由が、効かない】

…………おじひゃん、これ、何が、良くて飲むのさ?

【若干呂律が回っていない。飲まれてなるか、と自尊心の高そうな顔は耐える様に歪む】
【ご主人様はガバガバ飲んでも別に様子が変わる事はないのに、たかだか一本で―――基準点がおかしいのだ、少年よ】

くっ、くふっ……あはは、不味いなあ、これ……ノア、ジュースのほうが好きだよ。

【さて、アルコールの耐性はなかった様だが嘔吐や転倒はギリギリ大丈夫な模様。代わりに、人が変わりそうだが】
【一人称が僕から自分の自己紹介へと変わったし、子供らしさが全開で……生意気な素振りが、鳴りを潜める】
【ふーら、ふーら、とリズミカルに右に左に揺れる少年―――まるでメトロノームのように、そして時折男の肩に頭をぶつけそうになっていて】

/ではでは、またお昼頃に!こちらは特に予定なしなので終日オールオッケーです!
/それでは凍結ということで〜……お疲れ様ですっ
438 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/14(土) 07:22:31.19 ID:vWSLiuHF0
>>410
「………あ」

【読まれた…否、お互いが思考を狂気に染めている今、同じ結論に至ったとしてなんらおかしくない】

「………ひっかかった…♪」

【『派手に攻撃して真の目的を隠す』普通ならそんな格好の餌に飛び付かないやつは居ない】

ジャラララララララララ

【少年の背中から先端に楔のついた氷の鎖が大量に出現する】

【それが地面に、倉庫の壁に、次々と突き刺さる】

【先程、青年か縄を出現させて行った事をすぐさま理解して戦闘に生かすバトルセンス】

「えい!」

【落下してくる絶頭の刃を『側面』から氷塊を叩き付けて軌道をずらす】

【所詮は重力に従って直線的に落ちる物体、止めるのは至難の技でもそらすのは容易い】

「たぁ!」

【そして氷の上に降ってくるギロチンにも氷塊を投げようとする】

【今彼の思考を読める者がみたら綺麗に三等分されているのに驚くだろう】

【1つ、おねぇちゃん
2つ、なんで僕は迷子になっただけでこの人と遊んでるんだろう?
そして3つ!これは釣りなのか綱引きなのか…】

//すいません、今日は私が寝ちゃってました…
439 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/14(土) 13:50:48.88 ID:/be8VE58O
>>438
【落下していくギロチンに氷塊がぶつかり起動が逸れる】
【男は軌道が逸れたギロチンにあわせ手に持っている鎖を動かしギロチンで鎖を両断する】

【大きく音を立てギロチンが落下し暫くしてからギロチンが消える】
【視界を遮るものがなくなり少年の方がよく見える】

【男がやったように能力を使い後ろに回避したことを理解すると男は手に張り付いた氷の鎖を乱暴に引っぺがす】

いちいち芸達者だな、モノマネ野郎が

【ベリベリと手の皮が破ける音、だが気にせず氷の鎖を投げ捨てる。氷の冷たさのせいか手からはまだ血は出ない】

【男の体からは依然として血が流れている】
【男は体を手で触り、血がベッタリとついた手を口元に持っていき自分の血を舐めとる】
【これ以上血を流してしまうと絶対的に血が足りない】
【そんなことは男も承知の上だ。だがこれで良い。これが良い】

【戦いの高揚感、痛み、死の直線上。全てが男に生を感じさせてくれる】

くは…!ははは…!あーははは…!

【このままではまるで埒が明かないと男は笑い出し足を踏み出す】
【能力は発動させずそのまま走り込む】
【一歩、また一歩と踏み込む度に血が吹き出してくる】
【だが血が吹き出そうとも御構いなしに少年の元に駆け出してくる、およそ正気の沙汰ではない】

【少年が様々なことを考えているのと裏腹に男の考えていることはたった一つ───】

良いぜぇ!楽しいじゃねぇかクソガキィィ!

【──敵は殺す、それだけだ】

/いえいえお構いなく、自分こそ発見が遅れて申し訳ありません
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/14(土) 13:51:28.84 ID:oo7Ud2O30
>>438
/申し訳ないですが所用で30分から1時間程遅れてしまうかと……すみません……
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 14:11:55.61 ID:oo7Ud2O30
>>437
「旨いから飲むんだよ。それが分からないなら無理は――――……いや、今更言った所で遅いよな
ったく。お気に入りの酒は一本無くなっちまうし寝床は無いしで散々な一日だ…………」

【立っていたならばきっと見事な千鳥足でも見せてくれただろう、と思うほどにはユラユラと】
【初めての一気にして吐かないだけまだマシ――――と褒めたい所だが、滑舌が怪しくなっていたりする所からして危ういし】
【何より褒めて助長させてしまえば癪でもある。深い深い溜息を吐く男といっていの位置に定まる事が出来ない少年とが座るベンチは……なんともまあ異様で】


「そんなフラフラになって本当に帰れるのかよ……
おい……坊主。シャキっとしろとは言わないがもっとこう…………落ち着いて座ってられないのか?
それとだな。酒ってのはもっとこう――――嗚呼、これは面倒だから良いか。兎も角、不味いと分かったなら次から背伸びしようとするな
――――この事だって覚えてるのかも分からないけどよ」

【果たして朝を迎えるまでに少年の酔いが醒めるのか。それは神のみぞ知る】
【ぶつかりそうになる度に掌でその頭を受け、反対に押し返して。またぶつかりそうになれば掌で受け、反対に押し返して――――……】
【果たしてこんな状態になった今、醒めた時に何をしていたか覚えて居るだろうか】

【其処で浮かぶのは、帰れるのか否か。何も少年の帰宅を手助けする義理は無いし介抱する責任も無い】
【……否、煽った手前少しは介抱する責任があるのかもしれないが】
【何であれ寝床を確保しようにも先ずは少年をどうにかしなければいけない訳で有り】


「確か水か何か――――ほら。お前さんの好きなジュースは無いが水ならある
コレでも飲んどけば多少は違うだろ」

【差し出したのは小瓶に入った水だ。酔いを醒ますには至らないだろうが、多少軽くするには良い】
【――――果たして今の少年が其れを受け入れてくれるかは分からないが】

/とか思ってたら大分早く片付いたのでお返ししますっ
/宜しくお願いしますですよ!
442 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/14(土) 14:14:28.87 ID:zLDwawUYO
【ドラクレア島にて──】
【ぎゃあぎゃあと甲高い鳥(?)の鳴き声が響き渡る。】
【森林抜けた草原地帯、そこに巣食うのは小型の翼竜……】

【ディモルフォドン≠フ大群である。】


くッそ! 修行のつもりか道にまよ ッ……て‥‥こん ッな──


【黒い帽子に自警団の刺繍がついたインバネス、】
【白い革の手袋を填めた中肉中背の青年は、鞘に納めた両手剣を構え、】
【一斉に襲いかかるディモルフォドンを迎撃していた。】

【──大剣だけあって破壊力は抜群、ただ鞘に納めているから、】
【薙ぎ払う程度のことしかできない──】

【青年は迎撃の最中、大剣を振るうと同時、遠心力で鞘を投げ飛ばした。】
【鞘から解放された特殊な@シ手剣は──】


うおるああああああああああッ!!!!!


【青年が振り回すと、刃を無数に分離さす。分離した刃の中央を繋ぐワイヤーが伸び──】
【無数の刃は連なって青年の周囲を無差別不規則にめぐる。】
【青年に比較的至近距離にいた翼竜を一斉に切り落とされ、遠くにいた連中は】
【次いで起こる、無数の鞭のような雷撃に焼き落とされる──。】


──────………手があがんねー…。


【落ち着いた青年は、無数の死体の中央で座り込んだ。】
443 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/14(土) 14:17:38.25 ID:vWSLiuHF0
>>439

【自らの生皮をひっぺがしながらも笑う青年を前に此方の少年も笑う】

【一瞬、死際の恐怖と激痛に発狂したかと考えたがそうではないと気づく】

「あひゃ……あーっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃあぁーっ!!!!!」

「そうだよね!」

「アそびナんだかラたのシまなイとね!」

【相手の出血も著しいが此方も発達途中の体が体力のゲージがつきかけている事を少年に教える】

「でも……そろそろ終わりかもね………」

「僕は……僕の名前は!」

「ワザワイ……ワザワイ・エスパスだよ!」

【膝が笑った状態でなんとか立ち上がり、氷の鎖を引き抜いて刺を纏わせその全ての鎖を青年に放つ】

【更に目くらましに自らのパーカーを脱いで投げつけ、おまけにとヘッドギアも投げつける】

【この戦い、終演は近い】
444 :レヴィ ◆vrv2g2Oz1g [sage]:2015/03/14(土) 14:24:04.00 ID:T9iepiOWo
【裏路地の酒場】

【真昼間、人気の無い店内では、店主が奥で見ている昔の映画の音だけが流れていた】
【客はただ一人。神父然とした黒衣に逆十字のロザリオを付けた、大柄な中年の男だ】
【適当に伸ばしたような銀髪は背の中程まであり、双眸は前髪で隠れて見えない】

おぅい、ウイスキー……あいよ、勝手にやっとくよい

【酒が切れ店主に声を掛ける男だったが、丁度良い所だったのか店主の反応は無い】
【男は呆れた様に肩を上げれば、カウンターの棚から適当なボトルを引っ張り出す】
445 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/14(土) 14:52:03.41 ID:lInVntHRO
>>443
【男の笑い声に呼応するかのように少年も正気を失ったかのように笑っているのがわかる】

【この場にいるのはまともな人間じゃあない。人の皮をかぶっている狂った『何か』同士だ】
【そう思わせるかのようにあたり一帯に狂人達の笑い声が轟く】

【もうすぐ少年は男の手が届く、が能力は未だ発動しない】

【なにやら布を投げつけられ視界が奪われる、頭に重い衝撃が当たる。暗い上朦朧としてきた意識が飛びそうになる】
【──が足を止めない】

【氷の刺が男を何箇所も突き刺す。肩に、足に、腕に、顔に、腹部の傷口に】
【様々な箇所に刺が刺さり血が吹き出す、手の傷も温度を取り戻し同様に血が出てくる】

はは…!はーははは…!あーはははははは…!!!

【────それでも止まらない】

【棘のおかげで目くらましのパーカーも傷つきそこから男の目が見える】
【鋭く血走った目で少年の方しか見ていない】
【意識も朦朧としてきた、体もあまり言うことを聞かずガタがきている】
【多分もう倒れたら起き上がることは困難であろう、自分の能力でギロチンを持ち上げることはおろか銃の引き金を引くことも難しい】
【目も霞んできた、遠くのものはもちろん目と鼻の先の少年の姿も歪んで見える。この目では遠距離から狙いもつけることはまず不可能だろう】

【それでも笑う。理由なんてものはいらない、ただ自分の本能がそうさせる】

【そして──男は少年の頭を片腕で掴もうとする】

─────────火刑─────

【掴む直前に男が能力を使う。場所は少年の足元】
【この程度なら狙いはつけられる、そしてほのかに赤く地面が発光する】

そうかい、俺の名前はヴェール・カタストルフ!

楽しかったぜ…あばよ───ワザワイ・エスパスゥゥ!

【およそ我慢くらべなどとはいえない自爆の様な攻撃】
【火柱が上がるまでそう時間はなくその時がくるまでで男は高らかに笑っていた】
446 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 14:52:48.55 ID:3JT5C0NSo
>>442
【───殺気だ、それは突如としてやってくる。とても濃く、周囲全てに突き刺さるような強い殺意】
【それは鳩ヶ谷に向いた物ではないが、別の何かに向いている物でも無い、電球が熱を発する様に発信源から相手を選ばずに注がれている】

【発信源の方向は嫌でも探知可能だ、その方向を見ると一人の少年が歩いて来ているのがわかるだろう】
【外ハネの黒髪の上に黒いキャップ、モノクロ迷彩のパーカーにジャージ、スニーカー、鳩ヶ谷と一度会った事が有るはずだ】
【……だが、前に一度会った時とは明らかに様子が違う、服や体は血や泥に塗れ、目は前よりも更に虚ろになっている】

……なあ、アンタ

【そして何より、その殺気───一朝一夕では出せないようなそれを周囲に撒き散らしていながら、まるでそれが普通の事かのように鳩ヶ谷まで近付くと、低い声で話し出す】
【ボロボロになった右手で翼竜の死体の山を指差して、深淵のような目で鳩ヶ谷を覗き込む】

『これ』、貰っていいか……?

447 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/14(土) 15:04:24.52 ID:zLDwawUYO
>>446


【害敵を一人残らず駆除したはず、だが再び獣のような殺意を感じ一瞬身構える──】
【もう手振れねえよと思いながら両手剣を構えて、放たれる殺意のほうへ向いた。】
【しかし視線を向けた先にいるのは、以前会ったばかりの一人の少年だった──。】
       ・・・・
【あの少年が、獣の殺意を出していると考えると青年は戦慄した。】
【自分は彼との掛け合いの中で、戦う道を選ぶよう誘導した記憶があるが──】

【──ずいぶんと、拗れている様子だった。自分があのときそう誘導したのが間違いだったのではないかと思えるほど。】
【それとも遅かれ早かれこの状態にはなっていたか……。】


…………まずはその無意味な殺意をやめてくれないか? どうする気か知らないがそれは筋っぽくて食えたもんじゃあないよ。


【依然と両手剣を構えたまま、そう答えた。】
448 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 15:20:05.07 ID:3JT5C0NSo
>>447
───収まらないんだ

【ポツリ、と答える。鳩ヶ谷が警戒するのも必然だろう、これ程の殺気は近くで浴びていて気持ちの良い物じゃない】
【だが、抑えられるのなら等に抑えている、それが出来るのならとっくに。穴の空いた水風船から延々と水が流れ出すのと同じ】

……血を流し過ぎた、血が足りない、傷が治りにくい……
『選べる立場の人間』じゃあないんだ、俺は……

【おもむろに、翼竜の死体を一匹引き摺り出すと、両手で掴んだ尻尾の中程を確かめ、それから躊躇いも無く齧り付く】
【『筋っぽくて食えたもんじゃない』というのは、それ以外に食物のある人間の言える言葉だ、それ以外が無い者からすれば同じ『肉』に変わりはない】
【硬い皮が顎を痛めつけ、味の無い鉄の味がする肉が味蕾を虐め、尖った骨が口内を抉る。だが、それら全てを飲み込み栄養にしなければならない、そうしなければ生きていけないから】
【この躊躇いの無さや、自分の立場を卑下しているような言動、恐らくはこのような行為は慣れているのだろう。そういえば以前会った時は『親戚の家を訪ねている』筈だったが───】
449 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/14(土) 15:41:28.42 ID:zLDwawUYO
>>448


君とあったときはもっとこう、弱々しいというか──これから強くなるような人間だったとは思うけどな……そんなんじゃなかった、と思う。

親戚の家にいったんだろ……?あのあと…、

【そこまでいいかけて、ようやく察しがつく。】
【──あれから安寧の地はなく、こういった環境を過ごしていたということなのだろうか。】
       ・・・・・
【それこそ……獣のように──】
【ならばこの漏れだす殺意は襲い掛かるものからの抑止力、】
【塞き止めたら命の危機という訳だろうか──】

【──随分とまあ……】


……たくましくなったなとは思うけどな。……この島にいるのは、六罪王に会うためか?


【いろいろ思考が巡って、そう訪ねてみる。】
【向けられる殺意に安心できず、両手剣は握られたままだ。】
450 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/14(土) 15:52:50.60 ID:zzdL7gAro
>>427

【少女の決意の言葉を聞いて神父は苦笑した】
【つい最近、ゼン=カイマは大洪水に襲われたが目の前の少女が同じことをするというのだろうか】
【恨みつらみは当人にとっては大事なので、彼は特に言葉を返すことはしなかった】


 …………アンドロイド、ねぇ。いや、虚しいもんじゃねえか
 インプットされてる内容が所属してる集団への賞賛なんじゃ、なぁ…………

 俺は、自分の仕事を賞賛する気にはなれねえよ…………


【少女が立ち去っていく中で、青年は独り言を小さく呟いた。見ず知らずのアンドロイドがいったことが、気にかかった】
【ため息をもう一度漏らすと、彼は公園を後にした】


//お疲れ様でした!
451 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/14(土) 16:01:05.42 ID:vWSLiuHF0
>>445

【お互いの狂気と殺気が肌をひりひりとさせる】

【人が所有する言語表現では表現不能な何かにつき動かされる二人】

【どれ程傷つけてもその足を止めることのない少年】

【命の象徴たる赤色が青年から噴き出す】

【その液体は少年にもふりかかり頭を、顔を、首を、胸を、腕を、腹を、臍を、腰を、足を、爪先を、そしてその深紅の瞳をより緋く染め上げる】

【そして少年の小さな頭を鷲掴みにする青年の腕】

【しかし少年は動かず、笑顔をより狂笑(えがお)にしてその時を待つ】

【能力により、少年に降り注いだ血液は氷に変わる】

【それはまるでルビーをあしらったひとつの装飾品の様に】

【青年の焔が残った衣服を焼いていく、だがそんな事は関係ない!】

「■■■■■■■■■■■■■■■!!!!!!!!!!!」

【人の言葉ではなく畜生のような甲高い声で叫びを上げ】

【手加減も制御も躊躇も無いマイナス300度の超低温で目に入る万物を凍らそうとする】
452 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 16:15:07.17 ID:3JT5C0NSo
>>449
【バキバキ、ゴリゴリ、正に獣が獲物を喰らうかのような咀嚼音が二人を包む】
【鳩ヶ谷の話を聞いているのかいないのか、天野は黙って翼竜の肉を喰らっていた、既に尻尾の肉は大骨を残して喰らい尽くされ、次は翼膜へと───】

……!

【突然、ピタリと動きが止まる。それは鳩ヶ谷が『島に来た理由』を聞いた時だ、翼竜を掴む両手を降ろし、ジッと鳩ヶ谷の目を見る】
【光の無い暗闇のような漆黒の目、しかしその中で俄かに、グルグルと憎悪の念が渦巻き出すのを感じるだろう】

……アーグ……俺は……奴を殺す為に───アーグ、そうだ、俺は……!
俺は!俺から全部を奪ったアイツに復讐する為にここに来たんだ!全部奪われたから、だから……なのに!!

【スイッチが入ったかのように、声を張り上げ出す天野、手から翼竜の死体を取り落とし、空いた両手がブンブンと振る頭を抱える】
【自分の街を奪い、全てを奪い去った大司教───奴を良く思わない人間は多く、この島に来た人間にも奴が狙いの者は少なくないだろう、この少年もその一人】
【理由は、正義の為や戦う為とかそういうものでは無い、ただ只管に純粋に、復讐の為ただ一つ】

でも……俺は何一つ敵わなかった……!アイツは、俺を笑って……!

───なあ、教えてくれよ!

【そして、そのアーグとの謁見は叶った、近い過去に彼に出会い、挑み、そして───結果は聞くまでも無い、この様子を見れば聞かずとも】
【その事実が再び思い起こされ彼を苦しめる、自分は様々な物を投げ打ったのに、まだ足元にも及ばなかった】
【少年は、懇願するように鳩ヶ谷に歩み寄る、両手で襟首を掴もうと、助けを求めるように手を伸ばす】

俺は、どうしたら良かったんだ……?どうしたら復讐を遂げられた?
アンタが言うみたいにあの時の俺は弱かった……でも、強くなるには時間が無かったんだ!
だからカノッサ機関に頼んで、力を手に入れた、すぐに戦える力を!自分はどうなっても良いって!そう思って!!
なのに……なんで敵わないんだよ……!アンタの言う通り強くなれるまでゆっくり鍛えていればよかったのか?無理だよ……!

そんなの無理だった!俺にはアンタ達みたいな力は無かったんだ!無いなら自分を削るしかないだろ!!

【確かに、鳩ヶ谷の言う通りに、以前鳩ヶ谷に出会った時はこの少年は弱かった、『能力もない一般人』だった】
【それでも、だからって泣き寝入りはしたくなかった、だから力を無理矢理に手に入れたのだ、カノッサ機関の悪魔の発明に救いを求めて】
【そうやって自分を削ってでも手に入れた力ですら敵わなかった、ではそうでなければ良かったのか?もっとゆっくり、自分が強くなるまで待てば良かったのだろうか?】
【それはきっとYesとは言い切れない、ただの一般人であった彼がいくら修行を積んだ所で、一線級で戦う人間に並べたとは限らないから】

……アンタは良いよ、戦う力を持ってた……俺と違う、『最初から持ってた』人間なんだ!
自分達が力を持ってて、それが無くならない自信があるから!そうやってヘラヘラ正義の味方ごっこが出来るんだよ!!死んでく人の気持ちも知らずに!!

【そして彼は、他人を知らない───自分の境遇ばかりが目の前を覆い、自分が一番不幸だと感じ、他人が見せまいとしている苦悩を知らないのだ】
【この子供じみた言葉が何よりの証拠、自分だって死んだ人間の気持ちは知らないのに、力を持つ人間の苦悩を知らないのに】
453 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 17:01:03.67 ID:0Bcvlaw/o
>>441

んー……んー……んー……へへっ……。

【ゆらゆら、ゆらゆらと頭が右に左に……その度に掌で受け止められて、押し返されて】
【これは面白い、と笑みを浮かべながら、むしろ落ち着いて座れない事を享受していた】
【とはいえ酔いに呑まれつつある身体で、頭をふらふらさせるのはお薦め出来ないというもので】

らいじょうぶ、らいじょうぶ……帰れるし、迷子じゃないし……。
ていうかもう、お酒とか二度とのまらいよ――――……うぶ。

【――――軽口を叩ける辺り、まだ元気だけど。問題はそこじゃないんだ】
【ふらふら頭をさせていた所為か、酔いの回りは絶好調。当然、吐き気も込み上げてくるというものだ】
【ばしっ、と口を手で抑えて少年は”なんだこれ意味わかんない”と吐き気に対して驚いた眼を男に向けていた】

…………みず、みず!

【喉奥まで何かが込み上げてきている気がする。間違いなく胃から逆流してきたアレだけど】
【男が差し出した小瓶を受け取り、また飲み干して行く―――胃にもどれ、と言わんばかりに】

【水を飲み干せば、逆流は防いだのか一息ついて。項垂れながら”気持ち悪い”とぼそりと呟くのであった】

/そしてこちらが予定より遅れてしまうという
/ごめんなさいっ、遅れましたが返します!!
454 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/14(土) 17:02:31.45 ID:lInVntHRO
>>451
【全てを燃やし尽くさんと轟々と燃えさかる火柱が2人を包む】
【男の流した血の色の様に紅く、高く火柱上がる】

【頭を鷲掴みにし狂気な笑顔を浮かべる少年に男も狂気の笑顔をで応える】
【少年の周りには自分の血が結晶化していた。当然だ。少年は一度この焔を凍らせた】
【燃やされるのならば再び同じ様に攻略してくるだろう】

【──だからどうした】

【奇をてらう、策を講じる、様子を見る】
【そんなものは等に意味をなさない。戦いの純度を低くするだけだ】

……ガッ…!……ぐ、ァ……

【火柱はさっきよりも一層燃え上がり周りの温度を上げていく】
【今まで使ったよりも強く、熱く、燃えさかるように】

くっは……はは、ぁっはっはッはッはッハッハッハッハッハッハッハッ…!

【焔の中で男が笑う。もう殆ど体も動かない。頭も働かない。目も霞んでまるで見えやしない】
【それでも少年を掴む腕には頭を締め上げんとするほどに力が入っており、能力は弱まることはない】

【少年が獣の様な声を上げる、耳も遠くなってきたが微かに聞こえる】

──ハッハッハッハッハッハッハ…!アァーッハッハッハッハッハッハ…!ヒャーハッハッハッハッハァ…!!

【声に呼応するかのように男が笑う。高らかに】

【轟々と燃えさかる焔と全てを凍らせる氷】
【両方の能力がかち合い始める】
【どちらも満身創痍。先に地面にひれ伏した方が負けだろう】


【────暫くして轟音が止んだ】
【男は二本の足で立ち尽くしていて服もボロボロだ】
【目も完全に見えなくなり、耳も遠い。感覚などは既になく、痛みすら感じない】
【それでも虚空に向かって小さく笑い続けている】

【少年の方はどうなったのであろうか?もしこの能力のかち合いに勝ち立っていたのだとしたら男にはもう打つ手はない】
【もっとも男も既に意識というものはなく意地と本能で立っているだけで辛うじて生き永らえたにしても気づきはしないだろう】
455 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/14(土) 17:06:19.62 ID:zLDwawUYO
>>452
【もうすでに、目的は叶えていたのか……】
【そしてあいつと再び相対したのか──】


──……、


【青年は、あえて襟首を捕まれた。そして少年の叫びを聞いた。】
       ・・
【自分にはない強さのために、身を捧げる。】
【それを実行する意思は、とても強いものだと思う。】
【青年には真似できない──最初から持っていたわけではないが、彼は苦労して能力を手に入れたわけでもないから少年からすれば変わらないことだろう。】
【その能力がなかった場合を考えると、持たざる者としていくら望みはしても少年のように身を削るような真似はできなかったはずだ。】
【多分、少年のように何かを失っても──そこまでの度量なんて青年にはない。】

【──そして少年はあの化け物に立ち向かった。】
【持たざる者と自覚して尚、身を削って立ち向かったという。】
【あの化け物を、倒すために──】

【少年の苦痛なんて青年には分からない。】
【だから、それについてあーだこーだ言うつもりはない。】
【だとしても──……】


──うらやましい話だよ。リハビリは済んだけどもう少し強くならねェと立ち向かおうとは思えないね。
怒りという一過性……(この子にとってはそうではないか)……の感情でそこまで出来るとは大したもんだと思うよ。よく生きて戻ってこれた。

ただなぁ──限界を感じるのは早すぎるだろう。俺だって「アーグには敵わねえ」ってある人に言われたけど、まだ敵わないって分かってるけど諦める気は全然ないぞ。
負けたからどうした、生きてるならまた強くなればいいじゃねェか。身を削る覚悟があるのなら、まだまだいけるだろう。

俺はアーグやアーグみたいな連中をぶっとばすぞ。そのために強くなる。だからこんなあぶない土地にきた。お前も前向け。復讐したいなら強くなれ。叫んで自棄になって怒りを発散するくらいなら深く溜め込んで糧にしろ。強くなるために──。

俺も強くなる。とりあえず自警団で一番強くなる。


【被っていた帽子を外して、彼の頭にのせた。】
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 17:39:18.93 ID:oo7Ud2O30
>>453
「そりゃ子供があれだけの量を一気に飲めば気持ち悪くもなるだろうよ
――――……おい。水も酒も飲み干しやがって俺の旅路の貴重な水分をどうしてくれんだアホ」

【酒の瓶は空。水の瓶も空。財布には少しのお金】
【水はまだ公園の水道の物を注げば良しとしても、流石に蛇口から酒が出てくる所なんて無くて】
【旅の楽しみでもある酒。ひっくり返したところで雫の一滴が落ちる程度】


「大丈夫とか言いながら満身創痍だろうが……オマケに今更気持ち悪いとか言いやがって
俺はクスリも何も持ってねェぞ?
――――酒が抜けるまで数時間は掛かるな。それまでの辛抱だ……と言うが、辛いモンは辛いよな」

【酒には強い方なのだから、当然薬の類を持ち歩くはずも無い】
【はあ、と溜息を吐いた所でどうにかなる訳で無いのは理解して居るが――――嘔吐こうとしている者が】
【そして気持ち悪いだなんて言っている者が居るのだから憂鬱になっても仕方在るまい】

【暫くの沈黙の後。気怠そうに背中を擦ってやればまた干し肉を噛み】


「野宿の連続から解放されると思えば坊主の介抱かよ……同じ読み方でも意味が全然違うんだよなぁ……」

【元は煽った方が悪いのだ。これも一種の罰】
【――――楽しい公園ベンチライフも、今となっては遠くなって】

/まだ居りました!
/もう少しで終わるかと思いますがお願いしますっ!
457 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 17:40:59.51 ID:3JT5C0NSo
>>455
【怒りのままに、哀しみのままに全てを吐き出す、まだ全てではないけれど、今言いたい事は殆ど言った】
【鳩ヶ谷の襟にぶら下がるように頭を垂れて、息を荒くし俯く、その頭に鳩ヶ谷のハットが乗せられた】

……なんで、だよ……っ!

【この『何で』には、沢山の意味が込められていた】
【『なんでそんなに前向きでいられる?』『なんでそんなに落ち着いていられる?』『なんで自分は勝てない?』『なんでそんなに優しく出来る?』】
【憎いんだ、アーグもそうだが、あの時に家族を救わなかった正義の連中も、力を持っていた人間も、今自分にない物を持つ人も、だからこんなに叫べたのに】
【それなのに、なんでこの男はそんな自分を否定しない、怒らない】

……ずりぃよ″……ア″ンタ……!

【喉が震えて、声が上手く出せない。震えた声で一言言うと、鳩ヶ谷の襟首から両手がスルリとほどけて落ちる】
【そのまま少年は、両手と膝を死体の山の中について、俯いたまま歯を食いしばった】

アンタには……支えてくれる人がいるからそんな事言えるんだよ……!
道を示してくれる人が、前を一緒に目指す人がさぁ!
俺だって前に進みたいよ!独りでずっとずっと進んでるつもりなんだよ!でも……もうどっちが『前』だかわかんねぇんだよ!

【『前を向け』、そんなのはとっくにわかっている、とにかく前を向いて真っ直ぐ進む、血で出来た泥沼の中をもがいている】
【自分だって、ついこないだまでそうしているつもりだった、でも、もうわからなくなってしまっていた、どっちが『前』で、『後ろ』なのか】
【それを指し示してくれる者は何処にもいない、ただ独り、今にも沈みそうな沼の真ん中で立ち尽くしているのが、今の彼だ】
458 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 17:52:56.06 ID:0Bcvlaw/o
>>456

【じゃあ、止めろよ……と言わんばかりに男を下から睨み上げる】
【先ほどまでは酔いの作用か、気分が良かったのに吐きそうになれば途端にテンションガタ落ちである】
【気分の移り変わりを促す、悪魔の水と称する事にした―――もう、飲まないぞ……】

……えっ、数時間……めんどくさー……。

【この気持ち悪い状態が数時間も続くのか、と少年は絶句していた】
【やはり大人は分からない……酒なんて、必要なのか……】

【背中を擦られる。気怠そうに、悪態をついて、説教じみていた男の優しさが見えた気がして】
【酔い頭ながら、不器用な人なのかと思いながら好意を受け取る事にした―――酔っているから、だけど】

………おじさん、名前、教えて。
別に知りたいわけじゃないけど、なんていうか……うん。

【暫くの沈黙、酔いも心なしか落ち着いて来た頃合いを見計らって少年は名を聞き出そうとした】
【知りたいわけじゃない、と言う顔は何処か不貞腐れていた。借りを作ったから、みたいな】
【まだ揺れる身体をベンチに預けて、空を仰いだ―――白んだ空、そろそろ帰らないと】
459 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/14(土) 18:09:54.93 ID:vWSLiuHF0
>>454

【あまりにも狂力過ぎる能力同士の衝突】

【その奔流に耐えきれずに砕ける地面、ひしゃげる倉庫】

【大袈裟ではなくこの世の終わりを彷彿とさせる自然災害に匹敵するぶつかり合い】

【その中心、一帯が焦土と化した中でなお仁王立ちをする青年の目の前の砂埃が、今、晴れる】

【今だに少年は立っていた…と言うと語弊がある、青年のあまりの腕の力に無理矢理立たされていた】

【閉じた瞼、傷だらけの体、至極浅い呼吸】

【服は全て弾けとび、腰に巻いていた鎖すら存在しない】

【そして一言】

「……………………参ったよ、ヴェールおにぃちゃん……ま…た……あそ……ぼ」

【そう言って糸が切れた人形の様に紫の長髪に埋もれる様に後ろに倒れる】

【守るものも、得るものも、大義も、ひょっとすると理由すらない死闘】

【快楽を貪った無意味な闘いの、戯れの勝者の名は】

【ヴェール・カタストルフ】

【大惨事と大災厄の戯れはこうして幕を閉じた】

//こんな感じで〆とさせていただきます、こんな私に三日間もお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました!!!!!!!!!!
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 18:12:53.76 ID:oo7Ud2O30
>>458
「普通に飲んでりゃ先ず気持ち悪くも具合悪くもならねェよ
武器にも使い方が有る様に酒にも飲み方がある。その辺りは……大人になれば分かるだろ。多分」

【酒を飲んで逃げたい日が来るならば――――恐らくは、其の時にでも】
【それとも仲間での飲みか、何かは分からないが。何れ適齢になれば、きっと】
【そもそも今日の出来事が余程焼き付いたならば、酒に手を出すことも無いのかも知れないが】


「知りたくも無い奴の名前を聞いてどうすんだよ……お手製の恨み辛みノートにでも俺の名前を書くつもりか?
……リデル=シカトリス。とある軍の斬り込み隊長さ
こう見えてもお前さんよりもう少し小さい頃から――――……なんて話してたらまた年寄り臭いとか言われちまいそうだな

ほら。とっととご主人様の所に尻尾振って帰らないと朝飯もお預けだぜ?
お前さんに飯を食えるだけの元気がある酔うにも思えないが」

【斬り込み隊長。戦況を変えたり、仲間の指揮を高めたり】
【それでいて、その肩書きが表すとおり敵のど真ん中を突っ切る者であり――――幼い頃からこの歳まで務めているのは、相応の力は持っていたか】

【同じ様に空を見れば、もうじき太陽も登る頃】
【――――帰宅を促し、大きな欠伸をして見せて】
【その最中にも軽口を織り交ぜれば肩を竦め――――……“口を濯いでから帰れよ”と最後に加え】
461 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/14(土) 18:15:35.24 ID:zLDwawUYO
>>457


……違うね。君は進めない方向がわからないんじゃない。進みたい方向があって闇雲に進んでたら壁にぶち当たって立ち止まってるだけだ。
分かってるけど踏み込めないんだ。だから分からないって思い込んでるだけなんだ。

──今の君にとって向くべき方向は、君がこれ以上進めないと感じた方向だよ、強くなれないって思い込んでんだ。だから勝てないって思い込んでるんだ。くだらない思い込みだよ。


──独りってのもよくねーな。俺もなんだかんだ櫻の国出てからは1人でいるけれど1人で生きてきた訳じゃあない。
進むべき道も自分で決めてきたけど、誰の手も借りなかった訳じゃない。

強さ=勝利じゃねえんだ。俺やみんなが力を合わせてスラウロットでアーグに勝てたってのは紛れもない事実だぞ。
どでかい目的を遂行したければ、何より独りじゃあダメだ。能力以上の結果を出したきゃな。──


──独りじゃあ弱ったときに誰も手をさしのべてくれない。立てよ。


【そういって青年は、彼に手を差し伸べた。】
【その手が、彼にどう映るかは分からない。】
462 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/14(土) 18:28:06.10 ID:0Bcvlaw/o
>>460

別に……名前知ってりゃ、得でしょ。色々と。
リデルのおじさんね。僕はノアだよ。覚えておかなくてもいいけど。

………軍ねぇ。まあ、僕には関係ないけど、大変だね。

【お互いに名乗りを上げたあと、んー、とまた大きく伸びをして―――うげっ、と再度こみ上げる吐き気】
【先ほどの水で逆流は免れているけど、家路につく頃にはトイレに篭もる事になりそうだ……】

はいはい、仕方ないから帰ってあげるよ……気分も、最悪だしね……。
お金ないにしても、ベンチで寝てると腰痛めるからね―――気をつけて。

【ふらふら、と立ち上がって。酒に侵された身体は自然には歩けまい】
【脇に置いていた大斧を背負って、ひらひらと手を振りながら歩き出す】

【口を濯いで、との言葉を素直に聞いたのか、出口付近の水場で口を濯いで】
【最後にもう一度、男のほうへ視線を寄越して―――ふん、と生意気な笑みを浮かべて帰路へと……】

/ここらで締め、ということで!
/お疲れ様でしたたたっ
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 18:32:32.25 ID:oo7Ud2O30
>>462
/了解です、お疲れ様でありましたっ!
/7時には再度で掛ける事になっているので、そちらのレスで〆という事でお願い致したく!
/改めてお疲れ様でしたー!また機会がありましたら!
464 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/14(土) 18:38:26.91 ID:zLDwawUYO
>>457
つぎだいぶ返事遅れます。
もしあれなら、絡みを切ってしまっても構いません。
465 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/14(土) 18:53:31.40 ID:3JT5C0NSo
>>461
【いつの間にか嗚咽が漏れていた、以前とは逆だ】
【挫折があって、前向きさがあって、励まし励まされる。前に鳩ヶ谷と出会った時と全く逆の構図だった】

…………

【『知った風な口を聞くな』、いつもならそう言っていた、心が弱まっていなければ、その言葉を聞き入れようともしなかっただろう】
【だが今は違う、心が弱っているからこそ、他者を拒む障壁が無くなり、図星の言葉を聞き入れる事が出来る】
【『壁を見て諦めていた』、そうなのかもしれない……いや、そうだったのだ、ずっとずっと、道を見失ったつもりでいた】

【でも、もう道は見付けた、たった今、目の前の男がすくい上げてくれたから】
【鳩ヶ谷の手を、傷だらけの手が掴む、一人ではあんなに大変だったのに、とても楽に立ち上がる事が出来た】

───有難う、鳩ヶ谷……サン

【この時、初めて天野は鳩ヶ谷の名を呼んだ、そしてその眼は一瞬だが、少年らしい希望の光が宿っていた】
【───だが、言葉をそれ以上交わす間も無く、天野は鳩ヶ谷から手を離し、死体の上にばたりと倒れ】

……疲れた、腹に栄養も入ったから少し休む
この恐竜、少し残しておいてくれ……

【それだけ言うと、あろうことか死体の山の上で眠り始めてしまった、恐らく放っておいても危険はないだろう】

>>464
/では、キリがいいので終わっておきます
/お疲れ様でしたー!
466 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/14(土) 18:59:03.56 ID:lInVntHRO
>>459
【狂人達の能力のぶつかり合いにより当初の寂れた倉庫群はもはやボロボロなただの廃墟とかしている】

【少年がするりと男の手から抜けていき地面に倒れる】
【その時男の意識は等になく目も耳も頭も機能していない】
【体の傷は所々焼灼されてひどい火傷となっておるが血は大方止まり出血死の心配はないだろうが軽傷とは冗談でもいえない】

【だが少年が発した言葉はわかった、最初の方はよく聞き取れなかったが『また遊ぼう』などと言っていたのは聞き取れた】

【殺し合いに『また』などない、が今の男は自分が立っているか立っていないのかすら感覚はない】
【少年は死んでいるのか生きているのか?それすら確認をすることはできない状況だ】

【だからこそ男は笑いながら掠れた声で少年に応える】

くは、…あァ…いぃぜぇ……お互いに、生きてたら…今度こそ…ゲフォ……死ぬ迄遊んでやるよぉ……ワザワイィ…ィ……

【最後の力を出したのか、言葉をいい終わろうとする瞬間に意地で立っていた足の力も弱まり少年とは対面状になる様に地面に倒れる】
【地面に倒れた感覚ももう男にはない】

【はたから見たならば狂人達の意味のない殺し合い】
【だが男は自分でも何かはわからないがこの殺し合いで満たされた】

【少年の『参った』という声は聞こえず、男にとってはどちらが勝者で敗者かもわからない】
【だがどうでもいい、狂人達の会合はそんなことなど求めてはいない】
【純度の高い殺し合い、それだけで満足なのだ】

【大地にひれ伏した意識が闇へと消える】
【この狂人達が再び相見える時は来るのだろうか】
【もっとも生きてはいるのか】

【破滅(カタストルフ)と災い(ワザワイ)、二人の狂人が笑い合い、お互いに殺し合う】

【そんな夜の会合はお互いに大地にひれ伏し終幕とした】


/いえいえとても楽しい3日間でした!こちらこそ拙いロールで申し訳です!!ありがとうございました!!!
467 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [ ]:2015/03/14(土) 20:27:34.97 ID:NQdQH5sTO
>>465
/遅れてすいません、お疲れさまでした!
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/14(土) 20:37:11.54 ID:haZph0Cv0
【―――水の国のとある街、人通りの多い商店街の大通り】
【週末という事もあってか道行く人々の足取りは心なしか軽い。或る人の顔は楽しげに綻び、或る人は千鳥足で顔を赤らめ】
【十人十色の表情が行き交う中で、ふわりと夜風が大通りを吹き抜ける。秋の気配が顔を覗かせる今日この頃、夜風は涼しく心地良い】
【空を見上げれば、紺碧の夜空が広がる。澄んだ空には丸いお月様が上っていて、煌々と地上を照らし出す―――】

【そんな商店街の大通りを、道行く人々の波に紛れて歩くのは一人の女性。】
【上質の絹糸のようなブロンドの長髪を時折吹く風にさらりと靡かせ、頭には白いキャスケットを被り】
【マリンブルーの瞳は優しく澄み、口元の笑窪や右の目元の泣きぼくろが整った目鼻立ちの顔にアクセントを加える】
【腰までの丈の白いレースチュニックは季節に合わせて涼しげな半袖、そこからすらっと伸びる手首は白魚のよう】
【チュニックのレース地の下から薄らと覗くシャツの桜色は、白色主体のコーディネートに可愛さのアクセント】
【オーソドックスな紺色のジーンズはスキニーな感じで、すらりと長い脚のシルエットを際立たせるよう】
【足元は白いヒール付きのサンダル。大きく膨らんだ胸元に掛かるロザリオは、いつも通り彼女の動きに合わせて揺れる。】
【左手の薬指にはプラチナリングとダイヤモンドの指輪が煌めく。―――外見はこんな感じ。】

―――えーっと……此処がこの建物で、あっちがあのお店で……
……あれ、違う?――――

【そんな彼女は数歩歩いてはキョロキョロ、また数歩歩いてキョロキョロ……その繰り返し】
【手には地図を持ち、頻繁にそれを見ては首を傾げている。「おかしいですね……」なんて呟きも漏れて】
【一目で道に迷ったと判る様子。何処が目的地かは分からないが、確実に今のままでは辿り着けそうになさそう】

【とうとう途方に暮れた彼女は道の真ん中で立ち止まる。そんな彼女の姿は商店街の中ではよく目立つ筈で】
【声を掛けくれる人がいるとすれば、困った人を助けてくれる優しい人か、そうでなければナンパの類か……あるいは、そのどれでもないかもしれない】
【さて。この見るからに困り果てた女性に、声を掛ける人間はいるのだろうか―――】
469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/14(土) 20:54:52.26 ID:haZph0Cv0
>>468
//秋ちゃう、春です……
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/14(土) 21:17:30.01 ID:vp7Ao0pw0
>>468

【一人、彼女の存在に強く反応する男の姿があった】
【束ねたシルバーブロンドの髪は普段より数本髪の毛が漏れていて、やや雑に縛ったのか】
【若干しわしわとした白いシャツとその上の鼠色のベストも男の元気が無いようにみせてしまっていた】
【どうやら男は知り合いらしく、後ろ姿でも彼女がその人だと解ったらしい……が】

……あっ………………、う……っ…………

【声をかけよう、そう思った時だった、彼は躊躇し 急に声が出なくなっていた】
【最初のあっという声だけは彼女に聞こえるかも知れない、それで振り返るかも知れないが】
【振り返っても男は何だか複雑な表情を浮かべているだろう、此方に気付いたら直ぐにいつもの顔に戻そうとするが それも少しぎこちなくて】
【ターコイズブルーの瞳はなんだか、出来るだけ彼女と視線が合わないように動いていた】
【違和感はそれだけではない、彼の左腕…………シャツの肘から先が空洞でもあるように風に靡いていた】
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/14(土) 21:49:52.00 ID:haZph0Cv0
>>470

ん?―――あら、エルヴェツィオ、……様……?

【背後で聞こえた声に振り向けば、其処に居たのは顔馴染みの男。何度も見たその顔は忘れる筈もない】
【―――同時に、いつも見ていたからこそ違和感にも気が付いて。微笑みと共に挨拶しようとした声が、詰まる】
【彼の様子が妙だ。何時もなら気さくに声でも掛けてくれるだろうに、今日は一体どうしたというのだ】

【何かあったという事は感じている。彼とは伊達に長く付き合っている訳ではない、変わった所があれば直ぐに分かる】
【いつも親しかった人が突然こんなにも露骨に目を逸らされたりするようになれば、不安にもなる。】
【しかし、その原因は?思い当たる節といえば、……――――あった。先日のドラクレア島での戦いだ】

【あの時何かあった事は、その後の彼の様子から分かっている。その影響が未だに残っているのだろうか】
【腕も、戦いの時のものなのか。どちらにせよ彼の様子に覇気は無く、明らかに深刻だ】

【―――自分に出来る事は無いか。どうすれば彼の力になれる?】
【マリアはすっかり道に迷ったことも忘れて、かつての仲間の事を案じていた。……放っておけない、こんな姿を見せられては】

―――何か……あったのですね?貴方の姿を見れば、すぐに分かります。……私が力になれる事は、御座いますか?

【真っ直ぐな眼差しを向けて、問い掛ける。何があったのか、自分に出来る事は無いかと―――】
472 :上・ジョシュア 下・マシラ [sage]:2015/03/14(土) 21:53:00.71 ID:h9LXehodo
【街外れ とあるお店の中】

【夜になっても活気の絶えない中心部から離れ、一転して閑散とした雰囲気の漂う街の外れ】
【行き交う人も疎らなその一角に小さな店が建っている】

【「義肢、魔銃のご依頼承ります!マジックショップ<Fairy's Gift>」】
【そう書かれた看板を下げたその店は】
【白い壁に赤色の三角屋根、丸い窓に半円形の黄色い扉】
【まるで物語に出てくるような、可愛らしい外観の建物であった】
【店の壁には「アクセサリー、始めました!」という張り紙が見える】

【もし何らかの理由で興味を持ち、扉を開くことがあったならば――】

うぅん……ホワイトデーだし、折角だからいっぱい焼いてみたんだけど
やっぱりちょっと作りすぎちゃったかも……

僕一人じゃ食べきれないし……あとでバジルさんのお店にお裾分けに行こうかな?

【店の奥のカウンター席で、何やら考え込んでいる人物の姿を目にすることになろうか】

【身長は150cm前後であろうか、黒いタキシードのような服に赤い蝶ネクタイという童話めいた衣装を纏っている】
【先端が緩くウェーブがかったふわふわの金髪と、澄んだサファイアのような碧眼を持ち】
【全体的に線が細く、少女めいた面立ちと儚げな印象をした少年であった】
【タキシードの上から愛らしいクマさんが刺繍されたエプロンを着て、髪を少し纏めて後ろで結っていた】

【テーブルの上には大皿に山盛りになった様々な種類のクッキーの数々】
【口にした台詞の通り作りすぎてしまったようで、その処分に困ってしまっているようだ】

【……しかしながら、この店はお菓子屋ではなく】
【訪れる者も恐らくクッキーを目当てにしてくるということはないだろう】
【今は考え事に没頭しているようだが、一声掛けたならばきっと本来の仕事を行ってくれることだろう】


【――】


【路地裏】

……新たな六罪王様方の台頭に、先日の都市水没事件。
ええ、ええ、これはまた…………芳醇な"欲望"の香りが漂ってきたものです

【暗く陰惨な雰囲気が漂う路地裏の一角に、建物の合間から射し込む月を眺めながら呟く人影があった】

【身長は160cm程度であろうか。茶色の短髪に垂れ目の猿顔をした男だ】
【黒地に白のストライプが刻まれたスーツを身に纏い、その胸にはカノッサの証である逆五芒が刺繍されていた】
【頭には奇術師めいたシルクハットを被っており、腰には全長40cm程の朱塗りの棒が括りつけている】

こうも見え透いた好機を逃してしまうのは、余りにも勿体無い話ですねえ
私もどなたかと接触を図りたいところですが――はてさて、関係者の皆様は何処にいらっしゃることやら

【シルクハットを指で引き下げ目元を隠すようにしながらも、猿顔の奇人は独りごちる】
【ここ数カ月で発生した、いずれも世界を揺るがす大事件の数々』
【其れを見て動かぬ手はないと、「キキキッ――」と独特な甲高い含み笑いを浮かべながら】
【今後の"流れ"に思いを馳せていた――】

【もし通りかかる者がいたならば、この奇妙な人物が目に付くことがあるかもしれない】
【胸に記されたカノッサの紋章――これを見て反応することも考えられる】
【また、近くで何かしらの事件などが発生したならばこの猿顔の男も反応を示すことだろう】
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/14(土) 22:11:51.96 ID:wMcAr5xv0
>>472

【どことなく幻想的な雰囲気の漂う店。その扉がそっと開かれる】
【そして<Fairy's Gift>の中へと足を踏み入れてきたのは――――そうした店の構えとはあまりに趣きの異なる人物】

……マジックショップ、興味はあるけどね……お邪魔するよ……

【華奢ながらも筋肉の浮き出た色白な上半身を晒す様に、ワイシャツだけをボタンも留めずに羽織り】
【下半身はジーンズとスニーカーで固め、腰回りに大量のチェーン装飾を巻き付けた】
【くすんだ水色の髪を前髪ばかり長くした、身長170cm前後の青年】

【牧歌的とも言うべき店内へと足を踏み入れてきたのは、浮浪者と言う言葉が良く似合う、どこかみすぼらしい印象の青年だった】

【その目は興味深げに、店内のあちこちへと視線を飛ばしていたが、カウンターへと視点が止まった時、その表情は怪訝な様子を見せた】

ぁ……?
……もしかして、営業時間外だったのかい……?

【――――端的に言えば、場違いとさえ思われるクッキーの山を目にして、現在業務を行っていないのではないかと思い始めた様だった】
【看板を確認しようとしてか、一端店の外へと回ろうとする青年。何やら完全に、クッキーの山に勘違いを起こしたらしい】
【看板に惹かれてやってきたのであるから、店に用事がある事は間違いない様なのだが――――】
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/14(土) 22:25:37.80 ID:vp7Ao0pw0
>>471

【マリア、彼女に気付かれてしまえば立ち去ることも出来ず、いつもの明るそうな顔に戻して】
【しかしその表情も作り物だと、仲間の彼女には分かってしまうだろう。自分でもへたくそなのは鏡がなくても分かってしまいそうで】
【彼女に余計に不安を与えないためのものか、それは残酷な気遣いであった】

……あ…………、よ……よう……!き、奇遇だなぁ…………こんなっ…ところで会うなんてよ……!
え……その、元気か…………?って可笑しいよな、この前一緒に島に行ったばかりだもんな!ハハ……
…………そ、そう…………島に………な…………………

【所々言葉も詰まっていて、明るく装ってもいつもの彼ではない】
【ドラクレア島のところまで喋りかければ誤魔化すように小声気味になるのも怪しかった】

【彼女のマリンブルーの美しく純粋な瞳を向けられてしまったら、どうにも息苦しそうで】
【何てことだ、マリアのその優しさが、いつもなら嬉しいはずなのに、今は苦痛にも感じて】
【エルヴェツィオはやめてくれと言い出してしまいそうなのを堪えて、彼女から目を逸らした】

……………………………………。
…………悪い、ここじゃあ人も多い、移動しないか……?

【暫しの沈黙の後、やっと口を開くと先ずは場所を変えてくれないかという提案】
【向かうのはすぐ近くの公園、夜だからか人通りも少なく……いや、今は誰もいないようで】
【ここまで少し歩いただけで疲労したかのように、ゆっくりとベンチに腰掛けた】
【彼も人の居ないここでなら話せるだろう、さてどう聞いたものか……】
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/14(土) 22:28:14.11 ID:wCDqxbfho
【魔海近くの泉――そのほとり】

【そこに居たのは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

「俺様が出ェ入りしィていたせェいか、こォの泉の水質がどォォんどん改善されているなァ」

【足を水に入れ、軽く動かして波を作るその者――】
【なお、魔界表層に住む者からは「あの泉の水を飲むと凶暴化する」とか噂されており】
【噂とは伝わる過程で変質していくものとはいえ……この者が只者で無いことは確かだ】

「……しィかし、……悪魔が住む泉か、ククッ、"住ゥむとは違う"んだがなァ」

【同時に、「あの泉には悪魔が居る」と噂されていることも、付け加えておこう】

「…………痛たたたたたたたたたァッ!」 「水質改善効ォォ果抜ぐゥゥゥん!」

【水に赤色が生まれた直後に足を水から出せば、血塗れの足とそこに食いつくピラニア(……にしては大きいし禍々しい)が姿を見せて】
【そして、泉のほとりで暴れる2つの命を見る者は、はたしてそこにいるのかどうか。】
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/14(土) 22:32:21.55 ID:h9LXehodo
>>473
【店の中は小洒落た外観とは違い、実用的な造りをしている】
【左右に並んだ無数の棚には、鉄などで出来た人工の腕や足が陳列されており】
【ガンパーツや、様々な種類の魔銃のサンプルもエリア毎に細かく区分されて置かれていた】

【その他には何に使うのか】
【人体模型や大きな水晶玉、妙な形の筐体なども設置されている】

【――それは兎も角として、青年の声が耳に届いたのか】
【少年の身体が一度ビクンと大きく震えた後、そちらの方へと視線を向けて】

え……わ、わっ……ごめんなさい……――!
い、今すぐ片付けますので、少々お待ちください……!

【慌てた様子でエプロンを外し、テーブルの中央に乗っかっていた大皿を持ち上げて】
【薄紙を被せながらも近くの棚の上に置いた】
【小動物のようにちょこまかと、手馴れた様子で片付けを済ませると】
【軽く息を吐きながらも、トトト……と青年の方へと小走りで駆け寄ってきた】


お、お待たせしてすみませんでした……

マジックショップ<Fairy's Gift>にお越し頂き有難うございます……
僕が、店長のジョシュア・ランドバーグです――

【胸ポケットからケースを取り出し、そこから名刺を抜いて】
【深々と折り目正しくお辞儀をしながら、彼に手渡そうとするだろう】

【先ず名乗ったのは、外見のせいで"誤解"されやすいが為であろう】
【もしこれを受け取り名刺に目を通したならば、店名に少年――ジョシュアの名に加えて】
【「第二種一級魔工技師」という肩書きとギルドの証印が刻まれていた】

それで……本日はどのようなご用件でしょうか?

【上記までの流れで特に何事もなかった場合は】
【ジョシュアは頭を上げて、彼の顔を見上げながらそう尋ねる事だろう】
【興味を惹かれて見物に、または商品を購入しに来た場合は店内を案内することになり】
【材料を持ち込んでの"オーダーメイド"や、義肢などの医療行為が目的の場合は】
【詳しく話を聞く為に、奥のカウンター席に案内する流れへとなっていくことになるだろうか】
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/14(土) 22:50:23.53 ID:haZph0Cv0
>>474

―――……

【……こんな表情じゃ、余程鈍い人でも分かってしまうだろう。それ程に、今の彼の表情には違和感が拭えず】
【声を掛けた時の反応も明らかにおかしい。何時もの彼とはまるで違う、取り繕ったような声色】
【こんなにも様子がおかしい彼を放っておける筈がない。―――何とか、せねば】

【マリアの表情に深刻さが帯びる。此処まで彼に目を逸らされるのは初めてで、その事実が彼女を不安にさせる】
【だが、その不安を顔に出すことは無い。そんな顔をすれば、きっと苦しんでいる彼を余計に苦しまることになるから】
【不安の表情の代わりに落ち着いた表情を浮かて、彼の言葉を待つ―――】

―――ええ、そう致しましょう。
……こんな場所で話せるような、簡単なお話ではなさそうで御座いますものね。

【―――場所を変えよう、そんな提案ですら口に出すのも辛そうな彼。】
【そんな彼に従って、公園に向かう。―――やがて辿り着いた夜の帳の降りた公園は、静かで新と冷たい空気が漂う】
【此処なら落ち着いて話も訊けるだろうか。まずは何があったのか、彼の話を聞かねば―――】

―――さて。……何があったのか、お話し頂けますか?
ドラクレア島で何かあった事は、私も感じておりました―――何か、おかしいと。
少しずつ、話せる範囲で構いません。……他ならぬ貴方の事です、私も何か力になりたいので御座います。
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/14(土) 22:50:55.07 ID:wMcAr5xv0
>>476

(……うん、外面があんなだからちょっと不安に思っていたけど、設備はしっかりしてそうだねぇ……)

【店内をざっと見渡し、青年も眼に力が入った様子で、微かに頷いて見せる。看板に掲げられていた取扱商品に相応しい内装に、期待が高まったのだろう】
【ファンシーな外観とは全く異なる、良い意味で武骨な店内の様子を、青年は気に入った様だった】

(……なにがどうして、あんな菓子なんて広げていたんだろうねぇ……エプロンまでして……)

【しかし――――店主と思われる少年の姿を見る青年の眼は、どこか冷ややかでもあった】
【冷ややかとは言っても、それは『呆れ』に近いものではあるのだが――――この時点で、青年は蚊帳の外だ】
【むしろ、その光景だけを言うなら、外観同様のファンシーさだろうなと、エプロンに刺繍されたクマを何気なく眼で追い掛けながら、青年はどうでも良い事を考えていた】

ぉ……あぁ、これは失礼……頂戴するよ

【ようやくにして挨拶に入ると言う段で、少年――――ジョシュアの挨拶が非常に丁寧だった事に、青年は思わず気圧されたのだろう】
【青年も、浮浪者然とした外見に似合わず、ジョシュアに合わせる様に丁寧な仕草でその名刺を受取った】

(……子供みたいに思ったけど、どうやら腕は確かな様だね……これなら…………)

【――――外見故の"誤解"というなら、この青年の中にもその志向は無かったとは言い切れない】
【最初のクッキーは別として、店番をしているのが少年と言う時点で、どことなく不安な要素はあったのだが】
【見せられた名刺には、しっかりとした肩書きと、それを裏付ける証印――――ちゃんとした仕事を果たしてくれる人物だと、信用するに足るものだった】
【その名刺を確認した青年の表情は、間違いないと言う様に真剣な色を帯びていく】

あぁ、えーと……表の看板に、『魔銃』ってあったから、気になったんだけどねぇ……
今、どんな類のものが用意できるか、教えてもらえないだろうか……?

【本題に入っていく青年とジョシュア。今回、青年がこの店に求めているのは、看板にある『魔銃』の事らしい】
【具体的な内容はひとまず置いて、この店でどういう類のものが扱われているのか、それを知りたいようだった】
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/14(土) 23:18:01.82 ID:h9LXehodo
>>478

"魔銃"をお求めですか……はい、判りました……!
ではそちらの方にご案内致しますので……僕に付いてきてください

【相手の格好に関しては気にする所ではないのか】
【青年の話をニコニコと牧歌的な笑みを浮かべながら聞き入れて】
【ペコリともう一度丁寧にお辞儀をした後、青年に背を向けて歩き出した】
【……とはいえ、然程広くもない店内だ。彼に続いて数歩も進めば目的地に到着するだろう】

【其処ではガラスで隔たれた大きな棚に、様々な色や形状をした"魔銃"が展示されていた】
【しかし外目には"ただの銃"と変わらず、そのままでは効力などを察することは難しいだろうが……】
【よく値札を見ればそれぞれに「炎弾」「召雷」などと"特性"が簡単に記載されており】
【視線を少し横にスライドさせたならば、説明の為に用意してあるのか解体された魔銃も展示されていた】

僕のお店で扱っている魔銃は……"ロッド"、魔術の発動機として作用する機構を採用しておりまして
この形状は"放つ"というイメージを生み出す役割が大きなモノとなっています

【解体された魔銃の方を指差しながら、ジョシュアは説明を開始していく】
【口にしている通り、その見本の内部は外観と違い普通の銃ではありえない"スカスカ"な中身をしており】
【その代わりにびっしりと複雑な魔術陣と】
【周囲の大気から魔力を吸収し変換する小型のジェネレーターが搭載されていた】
【弾丸の代わりに神秘を生み出し放つ"魔銃"――ジョシュアの扱っている其れは「魔法の杖(ロッド)」と呼ばれるタイプであった】

基本的に殺傷力は抑え目に設計していますので……護身用などに買っていかれる方が多いですね
用途を教えて頂けましたなら、それに合わせて僕がご用意しますので……お気軽に尋ねていただけると嬉しいです

それと……材料を持ち込んでくださいましたら、それを使った"オーダーメイド"でお造りすることも出来ます
その場合は奥で詳しいご注文をお聞きして、完成するまでそれなりのお時間を頂くことになりますが――

【「――……いかがでしょうか?」と、一旦説明を終えて青年の顔色を窺う】
【扱っている魔銃の情報についてはwikiページに記載されているため】
【このまま購入する場合はそちらを参照するといいだろうか】
【また……表の張り紙に書いてあった通り、義肢やアクセサリーなども取り扱っているようであり】
【訊ねたならば別のコーナーへの案内も行ってくれることだろう】
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/14(土) 23:29:29.42 ID:vp7Ao0pw0
>>477

………………力になりたい……か…………。

【ベンチに座りながらエルヴェツィオはようやく言葉を発した、だがその声は静寂の中にいなければ、人の行き交う場所では掻き消されてしまいそうな程に弱々しいもので】
【話し始めるのは何が彼をこうさせてしまったのかだろうか、しかし彼にとってはマリアを納得させるためにただ話すというだけなのだろうが】

…………ドラクレア島に向かう最終日…………アーグとその使役する奴らと戦っただろう……?
その時、俺はアーグの野郎から術を掛けられてたよな……詳しくは分からないが、たぶん精神に作用するものだろう…………
それで俺は術を受けて…………、いや……これ以上………………

【アーグの使った術、精神を反転させると思われる術だったか、やはりそれのせいなのだろうが、それだけが問題なわけではなく】
【その時、彼の心から今まで閉じ込めていた一つの感情が掘り返されてしまったことが彼を悩ませている、だがそれが何かは 優しいマリアの前では話しづらいのだ】
【結果途中で黙り込んでしまうが、マリアが尋ねようとすれば彼の性格上きっと話してくれるだろう】
【エルヴェツィオの視線はマリアの手に向けられていた、正確にはその指にはめている…………】
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/14(土) 23:42:01.78 ID:wMcAr5xv0
>>479

……お願いするよ

【状況は商談に相応しいものになっていく。それに合わせてか、青年も言葉少なに場面に合わせた相槌を打ちながら、ジョシュアの後へと続く】

――――これが…………なるほど、こうしてみると、一般のハンドガンなんかと、そう大差は無いんだねぇ……

【キャビネットを覗き込みながら、青年は興味深げに、そして真剣な表情でそれを見つめる】
【品定め――――人に対して使うなら、失礼な用語になるだろうそれも、商品を正しく評価する為の行動なら、むしろ理にかなっているだろう】
【そうして、正に自分に思い定める様にして、じっくりと銃を順番に眺めていく】

…………へぇ。これなら……普通のハンドガンよりも、ずっと軽量で取り回しが効くって事で良いのかな……?

【見本を指して説明に入るジョシュアの言葉に、青年はじっと耳を傾ける】
【やはり、実用性と言う所で気になっているのか、軽い質問を向けたりしながら、じっくりと熟考を深めていくようだった】

……なるほど、うん……殺傷力は抑えめ、かぁ…………
……恐らく、僕の希望としては、この『炎弾』が一番近いとは思うけど……
――――素直な取り回しで、破壊力、速射性を、そこそこのレベルで両立させた魔銃となると、これが一番近いのかい?
頼れる状況が多いと言うか、概ねどんな場面でも使っていけると言うか……そう言うものを欲しいんだけどねぇ

【自分なりに考え、青年は『炎弾』を自分の希望に近いと見出したようだが、それでもジョシュアに希望を伝え、見立てを聞いてみる】
【商品知識で言えば、間違いなくジョシュアの方が上なのだ。なら、最適解を別に出してくれるかもしれないと、そう期待したのだろう】

あー……残念だけど、今は魔力の触媒みたいに使えそうな、面白い品物は手元にないんだ……
もしそれが叶うなら、是非用意させてもらったところなんだけどねぇ……そう言うのを扱う知り合いもいる事だし……

【オーダーメイドと言う言葉にも、青年は興味を引かれた様だった。それこそ、欲しいものをそのまま伝えてモノにしてもらう事が出来る】
【だが、残念ながら今の青年は、材料として使えそうなものを持ってはいなかった】
【それが本当に残念だったのだろう。くいっと首をかしげて、頭を掻いていた】

……他にも、マジックアイテムを扱っていたりするのかな? まぁ、僕はこの通り、義肢が要り様な身体じゃないけどねぇ……

【ふと、青年の興味が他にも向いたのだろう。魔銃については希望を伝えつつ、他にマジックアイテムはあるのかと問い掛けて】
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/15(日) 00:04:50.04 ID:CHSWx9HX0
>>480

【彼の隣に座って話を聞き続ける。此処まで彼の心を弱らせてしまった原因は一体何なのか……】
【一度の戦いで折れるほど精神的に弱ければ、騎士団など務まらなかっただろう。相当な何かがあった事には違いない】
【相手は協力無比な魔術を使役するかつての大司教だった。何があっても可笑しくないのかもしれないが……】

―――……あの時、掛けられた術が……、……そうで御座いましたか。
(……そういえば私も、術を使って屈服させられそうになりましたね。やはりあの大司教、心を操る術を持っている……)

……その術を受けて、今の状態なので御座いますね。

【一度、深く考えるように目を瞑る。―――数十秒経っただろうか、徐に目を開ければ、静かに彼の方を向いて】
【いつもと変わらぬ、優しげな声色で語り掛ける。酷くくたびれた彼の心を、押しつぶしてしまわないように】

詳しくは分かりませんが―――その術を掛けられて以降、心に異常をきたしているのですね?

―――どうしても言えないのなら、無理に言う必要は御座いません。ですが……
このままでは、貴方の心が潰されてしまいそうな……そんな気がするので御座います。

……かつての仲間として、貴方がこんな酷い状態である事を見過ごす訳には参りません。
お話して、下さいますか?貴方の苦しみを、知る為にも……

【仲間の悩みに、真摯に向き合って何とかしようとする。この姿勢もいつものマリアと変わらない】

【だが……察しの良いマリアでも、彼の視線の意味する事は分からなかったようだ。】
【左手の薬指に嵌められている、幸せの象徴―――其れに向けられた視線の、本当の意味を。】
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/15(日) 00:12:15.67 ID:DmvB5MoMo
>>481

は、はい……物質的なパーツはフレームとジェネレーターだけになりますので
非常に軽くて、反動もほとんどありませんし
"魔弾"はトリガーを引くだけで自動生成されますので……弾薬を持ち歩いたり、リロードする必要もありません

その代わりに、強い衝撃などを受けて故障してしまった場合は
僕みたいな"魔銃"専門の職人の方を探さなくてはいけませんので……そこは少し手間かもしれない点と――

【聞けば利点が多そうにも聞こえるが、単純な殺傷力では実弾に大きく劣り】
【それに加えて、弾速も"見てから反応が可能"な範囲に留まり、連射性能も高くはない】
【なのでメインウェポンではなくサブウェポン】
【戦闘で使用する場合は、行動の幅を広げるように用いるのが正解であろうか】
【――といった旨の内容を、ジョシュアなりの言葉で説明して付け加えていく】

そうですね……「炎弾」は一番癖が少なくて使いやすいかと思いますが
速射性でしたら「召雷」も捨てがたい所かもしれませんね……

ええと、こちらは"破壊力"に少し難がありますけれど――

【爆発による単純な打撃翌力が期待できる「炎弾」と】
【速射性能に優れ、スタン効果を見込めるものの威力が乏しい「召雷」】
【ジョシュアとしても一長一短で決めかねるらしく、これに関しては青年の判断に委ねることになろうか】

うぅん……それは残念、ですね。僕も、その……色々な素材を取り扱ってみたいなと思っていますので
もし珍しい素材が手に入りましたら、いつでもお店を訪ねて下さいね?

魔銃以外をお求めでも……"ギルド"に連絡をしてお造りすることが出来ますので――

【職人らしい向上心というか、コレクター精神というか】
【珍しい物を取り扱ったオーダーメイドに関しては特別な思い入れがありそうで】
【残念がる彼に対して「いつか」の話をしながら、次に進んでいく】


【――】


あ、はい……義肢以外ですと
まだ資格を取ったばかりであまり多く揃えてわけではありませんが……装飾品なども扱ってますよ

カタログの方もありますので、こちらもご覧になられたら判りやすいかなって……思います

【と、言いながら早速とばかりに移動を開始する】
【口で説明するよりは実際に見て貰った方が早いという判断だろう】
【向かう先は奥のカウンター席の近く、ガラスケースの中に宝石らしき物を嵌めた様々な装飾品が見える】

【視力向上のサークレット、腕力を補強するブレスレット、脚力強化のアンクレット】
【など、それぞれ約「10%」の上昇補正を与えるアクセサリーから】
【珍しい物では「中の物体の状態を維持するポーチ」や「歩いた場所を自動で記録する地図」】
【などといった装飾品以外のアイテムも展示されており】
【渡されるであろうカタログにはそれらの写真と効力が詳しく記されている】
484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/15(日) 00:33:29.75 ID:f9JFw42O0
>>483

……確かに、護身用として頼れそうな代物だねぇ。それならおおよその人には扱えるだろうし……
魔銃と言うと、そうした性質を求める人が多いだろうけど、弾薬補充無しで良いっていうのが、一番ありがたい話さ……
……まぁ、ジェネレーターや魔方陣が破損しちゃったら、そりゃ普通の人間には補修は無理だろうねぇ
そこは仕方の無い所さ。家電製品だって、素人の修理でどうこうなるものじゃないんだし……っと、まぁそれは良いか……

【自分の扱い方を想起でもしているのだろうか、深く考え込む様な仕草を見せながら青年はジョシュアの説明に耳を傾ける】
【ジェネレーター内蔵と言う事は、本当に所有者を選ばない武器と言う事になる。青年にとっては、そこの利点はともかく】
【おおよそ消耗品としての弾薬の必要性が非常に低いと言う部分が、やはり魅力的に映った様だった】
【一方で、デメリットに関しては仕方が無いと、あっさりと割り切ってみせる】
【――――初めから、何を求めて何を期待し過ぎないのか、あらかじめビジョンを用意していたのだろう】

うーん…………そう、かぁ…………
――――やはり『炎弾』を頂きたいよ。多分、僕の希望にはこれが一番近い所にあるはずだ
今の僕に必要なのは……恐らく、コレのはずだ…………!

【ジョシュアの説明を受けて、青年は難しい顔で数秒唸りながら悩む。が、最終的にはその選択を済ませた】
【キャビネットの『炎弾』を指差して、購入の意志を伝える。この店に足を踏み入れた時から、ある程度は見繕っていたのだろう】
【金額などを理由として逡巡する様な様子は無く、機能を知るだけですぐに購入を決めた様だった】

あぁ……そういうのが何とかなりそうな『伝手』はあるんだ。そこに良さげなものが見えたら、そうするよ……
僕としても、それが上手くいけばありがたい……

【より希望にアプローチする為の『オーダーメイド』と言う手段。それを、機会があれば使ってみたいと青年は素直な感想を述べて】



……あぁ、最近扱いを始めたばかりなのか……それで、表の看板がああなってた訳だねぇ?
じゃあ、少し見せてもらうよ…………ッ

【ジョシュアの言葉に、ふと表にしてあった張り紙を思い出す青年】
【恐らくは、魔銃に比べたら一段下の扱いになるのだろうが、ついでとして見ていくのは悪くは無いだろうと】
【此方は半ば冷やかし半分に、ショーケースとカタログとを交互に見て行くのだが――――】

……っ、へぇ……これは…………店主さん、このサークレットのアンクレット、これらも欲しいんだ……!

【パッと見て、青年はすぐさま興味を引かれた様だった。サークレットとアンクレットを、それぞれに指名する】
【その表情は、良いものを見つけたと言った様子で軽い笑みになっていた】
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 00:40:00.83 ID:Y9u76Ndso
【ここは未だ戦いの傷跡を残す土地、名を「ニュー・ドレファス」と云う】
【災害級の戦いが行われ様々な人々の運命が交錯した場所、瓦礫に塗れたこの土地を歩く人影も同じく】
【その運命の中で生命さえも糧としてその場に居た一人だった】

(――――――――……そう簡単には見つかりはしない、か……)

【錆びた色のローブ、被ったフードから垂れる髪の色は同じような非活性の錆びた色】
【身体は濃密な魔翌力を宿しならば彼女は魔術師と呼ばれるような人種であり、ここにいるという事は縁があったということ】

全部が全部、何もかもが瓦礫の下……形が残ってるだけ遺跡の方がマシなのかもね
文明の跡も無いんじゃそれこそ生きた証も見つけられっこないもの………見つからないのも仕方ないのかな

【もはや原型も分からない瓦礫を手に取り淋しげな瞳を浮かべ息を吐く】
【見渡せばその視界の殆どが同じように、決してこの街に生まれた訳でもない彼女でさえどこか胸痛む光景】
【幾多の生活が在っただろう、幾多の営みが在っただろう、それも今や影も形も無く】

【ただ戦いで負った傷が未だ治らずとも魔術師は歩く事を止めなかった】
【時折キョロキョロと見渡すのはある捜し物があるから、戦いの最中で朽ち果ててしまった自身の装備】
【その面影を探して痛む身体をおして見つかるとも分からない人から見れば愚かかもしれない行為を続ける】

……はぁ、寒い――――――――

【季節はもうすぐ春なれど吹きすさぶ風は止むことを知らず】
【誰にも見せない不安な表情で手をこすり合わせて、縋るような気持ちで彼女はまだ歩き続けていた】
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/15(日) 00:58:22.91 ID:DmvB5MoMo
>>484

サークレットとアンクレット……そうですね、"その二種類なら"大丈夫そうです……。

【何やら意味ありげな言葉を呟くジョシュアであったが、何か問題でもあるのか】
【それについての説明はすぐに、この口から語られる事となる】

その、ですね……"強化"のアクセサリーは少し繊細な造りをしていまして
身体に直接魔翌力を流して干渉するマジックアイテムなせいか
「近い部位に」「複数装着する」と互いに影響して打ち消しあってしまうんです

ですがこの場合は……"サークレット(冠)"と"アンクレット(足首飾り)"で
部位が離れているので問題なく機能すると思います……だからその、安心してくださいね?

【つまりは、大量購入して全身強化――などは不可能ならしく】
【今回のような額と足首の二つならばギリギリで同時発動できるか、という代物であるようだ】
【青年の注文は問題がない、ということなので注文は問題なく行うことが出来るだろう】

"炎弾"の魔銃と……"強化"のサークレットとアンクレット
はい……確かに承りました!

えと、あとはお会計を済ませて……商品をお渡しするだけですね?
ではその……奥のカウンター席の方までお越しください

【これで店の商品は一通り紹介したことになり、購入する物も決定された】
【ならば次は会計であろう――ジョシュアは、確認するようにそれらを口にした後】
【トトトッ……とカウンターの方まで小走りに駆け寄って】
【手前のお客様用の椅子を一つ引いて彼を誘い、自分はテーブルの向こう回った】

【そしてカウンターテーブルの奥に備え付けられた棚から、領収書とペンを取り出して】
【さらさらと慣れた手つきでペンを走らせ注文内容や金額を記していった】
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/15(日) 01:07:46.60 ID:f9JFw42O0
>>486

……ん?

【何か、歯に物が挟まった様な言葉に、青年は一瞬怪訝そうな表情を浮かべる】
【今目の前にある商品なのだから、在庫切れと言う事もないだろうに――――その理由は、続く言葉で解消されたのだが】

あー、なるほど……いや、実は……片方は土産に使おうと思ってたモノなんだよ
だから、両方自分で使う訳じゃあないんだよね……まぁ、どっちにしろ問題は無いはずさ

【ジョシュアの懸念する所は理解したが、実際にはそれは杞憂だった】
【両方共に自分で使う為の購入ではなかったのだ。どちらが『土産』なのかは分からないが、青年はプレゼントとして使うつもりなのだろう】
【注意と言う意味では、確かに注意しなければならないが、まぁこれは余談と考えてしまって問題は無いはずだ】

あぁ、よろしく頼むよ……

【購入する物品はそれで全部の様だ。青年はそのままジョシュアの後についてカウンターへと足を向ける】
【そして、背中に背を向けるとそこから数枚の紙幣を取り出し、会計の準備を始めて――――】

――――ところで店主さん、ここに、自分で作った手製の代物って、どれくらいあるモノなんだい……?
……商売人と言うより、職人と見受けたんだけどね……

【間を持たせる為だろうか。青年は支払いの確認の段で、ジョシュアに質問を向ける】
【内容としては、それこそ雑談の様なものだが――――青年の表情は、先ほどと同じ様に、妙に興味深げなものになっていた】
488 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 01:09:35.63 ID:80do5KT/o
>>485

【瓦礫の山、廃墟と化した首都には他にも訪問者がいた】
【女の視界の片隅に映るのは赤黒い人影。外套を身にまとった長身の男。かつて、聖都で相対した魔術師だ】
【女とは違い、瓦礫を漁るわけでもなく彼は周囲を見渡していた】


 ────…………俺もたいがいだが、こりゃひどいな

 ベクター・ザ・“フォビドゥン”だったか…………ジジイといい六罪王といい、どうして文明を壊したがるのか……
 もったいないったらありゃしねえ。首都じゃ蔵書量も中々だっただろうに…………


【廃墟の惨状に大きなため息をつくと、アインは瓦礫の中を歩き始めた】
【その先に女の姿を見つけた。聖都で戦った相手だと、すぐに思い出した】


(こんなところで、何してやがるんだ……?)


【観察してみれば、何かを探しているように見えた。よく知らない相手ではあったが、盗賊の真似事ではないだろう】
【となると、例の戦いに参加していたのでは、という考えがアインには浮かんだ。ならばベクターのことを聞いておいた方がいいだろう】
【一度戦った相手だったがアインはこれといった敵意を相手に抱いていなかった。少なくとも今日の彼には戦う理由がなかった】


 おい、そこにいるのはヒトツギ・カズネか!?


【近づくより前に、彼は大声で女に語りかけた】
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/15(日) 01:14:32.55 ID:CHSWx9HX0
//エルヴェツィオさんの方へ
//すみません、そろそろ眠気が限界に近く……今日の21時か置きレスに持ち越しをお願いします!
//其方のお返事を待たずに落ちる事になって申し訳ないです……
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/15(日) 01:18:12.86 ID:fjuoyO0J0
>>482

…………まあ、簡単に言えばその通りだ。
だが、その術だけじゃない…………それ以降とは言うが……っ………………
……い、いや…………やっぱりこの先はお前には………………

【術を掛けられて以降という部分を訂正しかける、だが結局言い出せず】
【唇をきゅっと噛んで、これ以上のことを彼女に話してしまわぬように耐えているようだった】
【今の彼の心はまるで苦しみで膨らんだ水風船、落としてしまえば割れてしまいそうな程に脆かった】

【しかしマリアはそれでも彼を救おうとしてくれている、エルヴェツィオもそれを少しでも感じたのか、彼女が尋ねたなら……静かに息を吐いてから話し始めてくれるだろう】

…………正直なことを言って、お前を傷付けてしまうかもしれない……それでもなら…………話そう。

……マリア…………お前は今……幸せか……?いや、そうだろうな、近くで見てりゃ俺にも分かる…………
今までカランコエの子供達と過ごしてきて、これからはフレデリックと一緒だもんな、相思相愛ってやつで本当に羨ましいよ…………

【指輪からマリアの顔へ、視線を動かしながら話したのは彼女の幸せについて】
【もちろん、二人が結婚したと聞いたときは驚きつつも喜んでいたし祝っていた】
【フレデリックは彼女の事を大切にしてくれているし、マリアも彼を愛している、それは知っている】

…………だが、俺はどうだ……?母さんは早くに居なくなって、父さんも、ミレーナも…………誰も居なくなった…………
俺独りだけだ、お帰りなさいの言葉もない家、返事の帰ってこない会話、温もりのないベット……
…………ああ、ちょうど一年前だったか、フレデリックの元に集まって聖地巡礼を誓った日は……
その時はまだ互いに似たような境遇だったな、いや…………差もあったか。

フレデリックのように父親が嫌いなら良かった、マリア…………お前のように母親が義理なら良かった………………

………………だけどよォ…………、俺は家族だったんだ…………食卓を囲んで、色んな事を教わって、一緒に遊んだり笑ったりした本当に大切な家族だったんだよ………………!

お前は好きな人と結ばれて家族になれたよなぁ……、その指輪綺麗だよなぁ……!

俺は今まで、こんな風に考えてたんだよ……!お前らに嫉妬してたんだよ!
最低だよな…………大切な仲間の筈なのにこんな事を考えてたなんてな…………自分でも認めたくはなかったことだが…………
…………失格だよなぁ、お前らの仲間にこんな情けない奴なんてよ………………

【全て、彼自身も隠していた陰の部分を全て話した】
【マリアはどう思うだろうか、彼女達の幸せが 彼にとっての苦痛でもあったのだと】
【彼女に全て打ち明けてしまったのだ、見せないように俯いていたが、地面に落ちていく雫は隠しきれてはいなかった】

/>>489了解しました!明日も同じ時間から空いていますので……!
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 01:26:59.36 ID:Y9u76Ndso
>>488

――――――――ち、忌々しいヤツまで居るなんてホントついてない

【その声色には覚えがある、勿論彼女がこういう態度を取るからには良くない想い出として】
【声が聴こえるや否やカズネは魔翌力の流動を早くシフトさせ構える、かの男は魔術師にとって敵とカテゴライズされている】
【アインという男が今は戦う気が無くとも、彼女の中では別……】

ちょっと、気安く近づかないでいただけるかしら?
あと数歩でも近づいたなら一斉射で吹っ飛ばすわよ……まったく……
火事場泥棒がしたいなら私の見えないところでして欲しい物ね……

【ノーマルからアクティブに、掌を向けて相手の動向を伺う】
【戦場で一度でも相対したならば敵、そんな彼女の考え方はこのご時世別段シビアという訳でもあるまい】
【ただカズネとて要らない戦火は避けるようには心掛けている、筈である】

で、何の用かしら……瓦礫を灰燼にしたいっていうなら私としては構わないけど

【力強い口調と視線、叱責さえ混じっていそうな声は間違いなくその男に対して】
【魔術師同士、そして敵同士……そして今はどうなるか……】
492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/15(日) 01:36:58.96 ID:DmvB5MoMo
>>487

え………あ、ええと……――

【青年の質問に、ジョシュアは少しばかり言葉を濁らせた】
【言いづらい事なのか……いや、表情を確認したならば"恥ずかしがっている"ようにも見えようか】
【ちょっと顔を俯けて、微かな間を開けた後……】

――……その、"全て"……です。
拙作ばかりでお恥ずかしいのですけれど……ちゃんとギルドの方から審査を受けているので
不良品だったり……料金に見合わない欠陥品だったりはしませんから、そこは安心して下さいね?

僕ももっと勉強して……もっともっと凄い作品を手掛けていきたいのですが――

【謙遜、というよりは単純に自信がないのだろう】
【確かにこの店で扱っている商品は、世に知られる強力な魔道具に比べたならば非常に"弱い"】
【軍用などではなく、市井の一般店で売り出して製品なのだから当然といえばそうなのだが】
【"上"を知っているだけに現状に満足はいっていないようで】
【「――しょ、精進します」、とある種の決意を瞳に灯しながら締め括った】

【そんなこんなの遣り取りをしている内に、記入が終わったのか】
【ペンを置いて領収書を彼の方に向けてスッと差し出し】

では――これが商品の代金になります。

あ……それと、オプションで商品のデザインを変更する事も出来るのですが
そういったリクエストはございませんか……?
それと……お土産にするのでしたら、ラッピングのサービスもやっていますので……

【領収書には「7500」という数字……マジックアイテムとしては冗談のような値段だが】
【ジョシュアの場合は"製造過程"が特殊な為、これでも一応元は取れているのだ】
【また、口にした通りデザインの変更なども行うことが可能なようで】
【リクエストがあれば、望み通りの形状にして渡す事が出来る】
【その場合は後日商品を受け渡すことになり、追加料金で「1000」取られることになるが】
493 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 01:38:02.97 ID:80do5KT/o
>>491

【警告されればアインは大人しく従って近寄るのを一旦はやめた】
【魔力の変化を感じ取りはするものの、苦笑するだけで自分からは何もしない。戦闘態勢を取ることさえも】


 ははっ、冗談言え
 火事場泥棒をしようにも、こうも瓦礫まみれじゃ盗るものもないだろ
 戦うにしたってお前はそんな状態だ。こんな場所でやったところで意味もあるまい


【両手を挙げてひらひらと振り、戦う気がないことをアインはおどけながら示した】


 そうだな…………まぁ、聞きたいことがあるところだが
 まずお前がこんなところで何をしているのか、気になるところだな
 何かを探しているように見えたが、落し物でもしたのか?


【本題に入るより先にアインは気になった些細なことを訪ねた】
【そうしながら彼は瓦礫の上に腰掛けた。これも一応、戦意がないことを示すためにだ】
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/15(日) 01:57:00.71 ID:f9JFw42O0
>>492

…………ん?

【いささか力を込めた質問だと言う事は理解している。だが、ジョシュアがここまで言葉を詰まらせるのは少し意外だった】
【自分の言葉の押しが強すぎたかと、青年は続く言葉をただ待つ】

――――素晴らしいよ、最高じゃあないか……!

【全てが自作。そう聞かされて青年は、どこか嬉しそうに声を弾ませ、その表情にも笑顔が映る】
【良い話を聞けた――――そう言いたげに、青年はうんうんと頷いて、真っすぐにジョシュアを見つめる】

――――やっぱりそう言う人間は素晴らしいよ。僕は本当にそう思う……!
この数を全部自分でって事なら、結構に大変だろう……ちゃんと、目指す所があって、その為に努力をしているんだ、そうだろう……!?
――――そうやって、自分の最高を引き出す為に頑張って、自分を輝かせている命って言うのは、僕は好きなんだ……!
……僕は、君みたいな人間が好きだ……!

【精進――――まさにその言葉の通りだろう。ジョシュアが今この店でやっている事は、先を見据えて努力する事に他ならない】
【そして、その結晶がこうして形を成し、人の世の役に立つ】
【――――青年は、そうした人の営みを愛してた。何にも代えがたい尊さであると、そう認識しているらしい】
【職人と見受けた――――青年はジョシュアにそう言っていたが、それは間違っていなかったのだ】
【そうした相手の下で買い物ができた事を、青年は喜んでいるのだろう】

え……っ?
……本当に、この値段であっているのかい? ……分からないもんだねぇ

【金額を確かめた青年は、思わずそう問い返していた。それだけ、金額の低さが意外だったのだろう】
【相場を知っている訳ではない。だが、それでもハンドメイド品がこの値段と言うのはいささか信じ難い】
【それでも、それが間違いではないと言う事を知ると、青年はその通りの金額をカウンターに置く】

いや、大丈夫だよ……『彼女』は飾り気が無い物の方が、好みさ……

【オプションとしてのサービスに関しては、青年には然程興味がない様子だった】
【それは、プレゼントとして贈るつもりの相手を思って、その上で必要ないと判断しているのだろう】
【そう語る時の青年の表情が、微かに遠い目をしていた】

――――そうだ、店主…………僕の知り合いに、『魔海』から行商であちこち歩いてるオーガなんてのがいるんだけど、興味ないかい?
『魔海』の中の、こっちじゃ珍しいものを、良く商ってるんだ……ひょっとしたら、面白いものがあるかもしれないよ……?

【――――恐らくは、オーダーメイドを聞かれた時の『伝手』なのだろう。青年はジョシュアにその存在を紹介する】
【どうやら、本当にジョシュアの事を気に入ったようだった。事によっては引き合わせそう――――そうした事を考えているのだろう】

/すみません、此方の方が眠気がヤバくなってきました……w
/そろそろ〆が近そうですが、明日以降に持ち越し、もしくは置きレス移行、宜しいですか? 明日は夕方前まで、明後日以降は逆に夜以降になりそうですが
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/15(日) 01:59:23.15 ID:DmvB5MoMo
>>494
/大丈夫ですよ〜
/自分明日は休みですので、好きな時間にお返ししてください!
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/15(日) 02:03:34.67 ID:f9JFw42O0
>>495
/では、今日はお先に失礼しますー
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 02:05:30.08 ID:Y9u76Ndso
>>493

あら、随分と見くびられたものね……私はいつどこでどんな状況でも構わないけど?
その時の体調次第で結果が出せないなんて子供の言い訳、魔術師にそんな弱さは要らないでしょう
だから……そっちがその気ならいつでも相手してあげるわよ

【かの男に一流の魔術師が何たるかは語る必要もないだろうが、カズネはどこか下に見られたように感じ声を若干ながら荒らげる】
【古く魔術師というのは理知的な人間が成る傾向にあるあしいが彼女は直情型らしく、それは彼女の戦い方からも理解るだろう】

ふん……やる気がないなら別にいいのだけど、そうよ捜し物……
ついでに言わせて貰うならアンタには関係無いからすっこんでいて欲しいものね、からかうなら他所でお願い

【敵意が無いならばそれでいい、だが流れる魔翌力を止める事はしない】
【それはカズネとアインが敵同士であるという線引を明確に示す為の物、自分はこっちで貴方はあっち】
【魔術を志す者ではあるがその岸の違いはハッキリさせなければ気がすまず……】
498 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 02:20:19.63 ID:80do5KT/o
>>497


 あーはいはい、わかったわかった。お言葉に甘えて、その気になったら挑ませてもらうよ……
 …………いやしかし、実際のところ、体調が悪けりゃ魔術も鈍るだろ、そりゃ
 俺だって、風邪引いてるときは寝てたいぞ…………


【微かに憤るカズネに対してアインは呆れるというか、苦笑していた。言い分がわかるようなわからないような、そんな感じだ】
【この男も理知的な部分とそうでない部分が共存しているという、魔術師にしては感情的な方だったが、カズネ程ではないかもしれない】
【もっとも、長い魔術師人生の中でカズネと似たような台詞を吐いたこともあるので、なんともいえない顔になっているのだが】


 ふぅん、そうか…………
 手こずっているようだから手伝ってやろうかとも思ったが、それはお前のプライドが許すまい
 まったく、正義を名乗る連中はどうしてこう頭が固いのやら。俺がお前と同い年のころでさえ、もっとこう…………


【年寄り特有の悪癖が出かけて、アインは続く言葉を飲み込んだ。自分の若いころを引き合いに出す老人にはなりたくなかった】
【なかったのだが、気づいたらそんな風になっていた。そのことに一人苦笑して、咳払いを一つ】


 まぁ、それはいい。ではもう一つ質問だが……
 何を探しているか、何を落としたかは知らんが、ということはお前はあの男と戦ったな?

 あの男────ベクター・ザ・“フォビドゥン”と


【その名を口にした瞬間、アインから茶化した雰囲気が消えた。若者をからかう老人から冷徹な魔術師に一瞬で戻った】
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 02:40:22.14 ID:Y9u76Ndso
>>498

そも風邪を引く時点で体調管理がなっていないのよ
魔術師を志すからじゃなくて自己管理くらい大人なら出来てあたりまえなの

【体調管理も仕事の内、要するにそう言いたいのだろう】
【カズネのその考え方は常在戦場という訳ではないが人生の全ては魔術に捧げていることの証左でもあろう】

アンタの手なんか、い・ら・な・い……全部自分一人でやってみせるわ
アンタみたいな愉快犯に手を貸したら絶対後で後悔するのは目に見えてるし、あー……もう一々うっさいわよオッサン

【カズネのそれはどうしようもないくらいに自己完結型の生き方】
【頼る事は弱さと捨てて常に人間として強くあろうという精神性、それはしかし極まってしまえば人と外れる事を意味する】
【アインとてその姿を見ただろう、魔女としてのカズネの赤い赤い姿を】

――――――――……なに、アンタ……アレに興味があるの?……場合によったら
もしアンタがアレに協力しようだなんて言ったならこの場で即後悔させる準備があるけど……

【その言葉は即ちあの男と一戦交えた事を示す】
【ふつ、と湧き上がる魔翌力と握りしめる拳はその時の雪辱を思い出しての事だろう】
【赤みを増した瞳と髪、そしてローブは昂ぶりを表すのだった】
500 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 02:58:15.81 ID:80do5KT/o
>>499


 オッサン…………!?


【その一言が引き締めたアインの気を一発で落としてしまった。おっさんはがっくとうな垂れた。中年だって中年とは言われたくないのだ】


 いちいち頭の固いやつめ……!
 二十歳そこそこのやつが人の手を借りずに生きられるわけがないだろうが!
 腕はそれなりだが、あまり背伸びしすぎると後で悔やむことになるぞ!


【おっさん呼ばわりされたのが堪えたのか、アインはまさしくおっさん的な説教をたれてしまった】
【人から外れることの意味は、彼もよくわかっていた。まさしく今の自分の立場は、人から外れている】
【アインにとってさえ、それは良い要素ばかりではなかった。それ故に強くあろうとしすぎるカズネは危うく見えた】

【湧き上がった魔力に、アインは大きなため息をついた】


 一度に二つも間違いを犯すなよ、まったく

 一つ、お前のそれは俺に対して脅しにもならん。後悔するとしたら、弱者をいたぶった後味の悪さだけだ

 二つ──────奴に協力する気はない


【一つ目は尊大なアインからすれば当然の言葉。彼は二つ目の部分を特にはっきりと断言した】


 あの男の目的は世界全体の破壊だと聞く。それは明らかに俺の目的と反する
 そもそも、どのような主義信条があろうと、世界の全てを破壊するなどありえん。自殺を望むようなものだ!
 そんなの、当たり前だろ。一体どこの誰がそんなことに加担する? お前たちの中じゃ、悪人はみんな自殺志願者なのか?


【続く言葉には少なからず憤りが加わっていた。カズネからすれば当然の疑いだろうが、それがアインには腹立たしかった】
【要約すれば、彼は『常識的に考えてありえない』と言っていた】
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/15(日) 03:04:42.79 ID:DmvB5MoMo
>>494

え、えぇ…………!?

そ、そんな……僕なんて、先輩の職人さん達に比べたら大したことありませんし……
目標は……確かに、ありますけれど……別に世界一の職人さんになりたいとかじゃなくて
もっとちっちゃくて…………――う、うぅん…………

【今までも相手から褒められたことはあったが】
【青年から受けた賞賛はその中でも特に大きく、ジョシュアは反応に困ってしまう】
【嬉しくない、迷惑――などということはないのだが】
【どうしても自分がそこまで立派な人間だとは思えなくて】
【恥ずかしいような、恐れ多いような……だから上手く言葉が紡げず】
【照れから頬に微かな朱を宿しながらも、ぼそぼそと呟いて再び顔を俯けてしまう】

【此処まで頑なに自己評価が低い理由は、本来内気で控えめな性分ということもあるが】
【もっと根底にある"行動原理"、それによって少年は「自分に納得することが出来ない」】
【それはまるで、病巣のようで――自分を縛りつける"呪い"でもあった】

【それはともかくとして無事に精算は終了し】
【金額を確認したジョシュアは、古びたレジを操作してそれを納めたならば】
【一度席を立って店の奥――倉庫の方へと姿を消して】
【二分ほどで注文通りの商品の入った箱を持って帰ってくる】

――……本当によろしいのですか?
女性の方へのプレゼントなら、綺麗に包んであげた方が――あ、え、えっと……ごめんなさい……

【彼女――女性への贈り物ならば余計に綺麗に飾ったほうが良いのでは、と言葉を紡ごうとするも】
【彼の目を見てここでは語れぬ"事情"があるのだと悟り】
【途中で区切り、小さく頭を下げて謝罪した】

【何はともあれ、商品はカウンター席に置かれ青年に渡されることになる】
【ガムテープで簡単に包装されているが中身は違わず注文通りであった】


魔海の……オーガさん、ですか?

は、はい……お会いできるなら是非! 魔海なんて名前しか聞いたことありませんでしたから
どういう場所か想像もつかなくて……どんな珍しい物が見せていただけるのか、すごく楽しみです……!

【彼の言葉にジョシュアは目を輝かせる】
【商売人としての顔ではない、素敵な玩具を与えられた子供のような無邪気な喜び方だ】
【やはり"こういった"事は非常に好きなようで、もし会わせるするならばジョシュアは二つ返事で承諾するだろう】
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 03:12:45.78 ID:Y9u76Ndso
>>500

悔やまないように今を生きてるだけよオッサン、若者の事は若者の好きなようにさせなさい
大体、そこまで長く生きてるなら「自己責任」って言葉くらいは知ってるでしょ、私はそれにそれに殉じるってだけ
それで結局斃れても私が私であるがままに[ピーーー]たならそれでいいの、今はそれ以外は要らないから

【さらりと流れる水のようにその言葉に淀みはない】
【いっそ清々しいまでの潔い死に方、好きなように生きてそして好きなように死ぬ】
【喩え他人から見てどんなに無残な最期だったとしても、カズネが満足して逝けたならば実りある人生なのだろう】

ふっるい理念の魔術師に最新が負けるかどうか試してみようかしら?……ま、今日は退いてあげるけど

ふうん……ならアンタは自殺志願者じゃないんだ、てっきりそういう側の人種かと思っていたけど
だったらアンタの主義信条とやらは一体どんな物なのかしら、戦いを起こして……それでその先に何を求めてるのか
カワイイ後輩の為に少しご教授してくれるといいのだけど、まあ……嬉しいかどうかは別として

【アインの言葉は意外だった、それ故にカズネは問いで返す】
【そも他人を理解する努力に欠ける彼女がこうして尋ねる事自体が稀有】
【それだけに先の戦いでの出来事は魔女の心に凝りを残しているやも知れず】
503 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 03:40:26.50 ID:80do5KT/o
>>502

【カズネの更なる問いかけにアインは重々しく息を吐いた。それは今までと違い呆れを表すものではなく、疲労の表れだった】
【彼の人生の中で、この問いかけは何度も行われてきた。その度に彼は答え、そして大半は否定されてきた】
【当然だ、と彼自身も思っていたが、それと気分は別問題だった。わかっていることでも、何度も繰り返されれば嫌にもなる】


 …………後輩、と言われれば答えんわけにはいかんし、少し答えを変えねばならんな


【そうだとしても、今回もまたアインは答えねばならなかった】
【カズネがどう思っているかは別として、後輩という言葉は老魔術師に効果的だった】
【彼もまた、自分の何かを残す意欲を持つ人間なのだ】


 まず、順序が逆だ。俺は戦いの先には何も求めていない
 大半の戦いは魔術のためだ。禁書を奪うため、作った魔術を試すため、己の力量を常に保つため…………
 俺も人間だから、ときには寄り道をするし、違うこともやる。力を振るう欲求があるから、ドラクレア島にも行く
 だがこれらは全て、あくまで寄り道だ

 俺の主義信条が何かと問われれば、その答えはただ一つ。魔術を極め、この世界を理解することだけだ
 他の全ては何もかもどうだっていい。そのためにどれだけ人が死のうが知ったことではない……まぁ、限度もあるが


【アインの表情は暗かった。生きる目的を語っているはずなのに、つまらなさそうな顔をしていた】
【老魔術師は自嘲めいた笑みを浮かべた。それの意味するところは語らず、更に言葉を続けた】


 …………魔術師は、行き過ぎればこうなる。研究者気質というやつだな。言わんでもわかるだろうが、ならない方がいい
 そのためには、人に助けられた方がいいぞ。でないと、人を助けようと思っていても、肝心なことを見落とす

 助けられたことのない奴は、人を助けられんのだ…………


【静かな声で語り終えて、アインは口を閉ざした。助言めいたことを付け加えたのも、後輩という言葉を真面目に受け取ったせいだ】
【彼は自身で生き方を否定した。それは単純な論理的結論だった。社会の敵にならずに済むなら当然、その方がいい】
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 04:03:52.77 ID:Y9u76Ndso
>>503

正直なところ、どうせ何も考えていないんだろうと思っていたのだけど意外だったわ
最低限の魔術師の使命は在ったんだ、ふーん……

【魔術を極めこの世界を理解する、その言葉の意味するところは彼の表情によるところなのだろうか】
【彼のその生き方は永遠と続く片思いのようだとカズネは感じた、なんせ世界という巨大な存在はきっと一個人などに興味はない】
【惑星という枠組みでさえ人間など他愛もない存在でしかないのだ、だからこそ彼は……いや、あらゆる魔術師は報われない】

人の死に節操が無いのはどうかとは思うけど、そうね限度を守って欲しいものね
―――――――尤も、きっと私も偉そうには言えないのだろうけど

【カズネとて同じ魔術師、故に報われない】
【肩を落とす仕草は仕方ない事だと言わんばかりに、されど止まるのかと問われれば】
【其の程度で止まりはしない、そしてそれはアインとて同じ事だろう】

助言っぽい事を言うとホントじじっぽいわね……

まあ、でも……助けられた事は、一度くらいはあるの……かな……多分
ソイツに報いる為にもあの災害をなんとかしないといけないのだけどね、こないだは燃やし損ねたけど今度会ったらそうはいかないんだから

【含蓄深い口調にくつくつと笑いながらも、ふと思い出したように空を見つめ少しと零す】
【先の戦いの最終幕、あの災害に抱えられた一人の人間の姿……伏せた瞳の奥には静かに燃えて】
505 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 04:20:59.46 ID:80do5KT/o
>>504

【カズネの反応はアインにとって意外だった。てっきり強烈な否定の言葉が叩きつけられるものと思っていたのだ】
【僅かに呆気にとられたような顔をしたが、後輩に見せる顔ではないと思い、彼はすぐに表情を戻した】


 当然だ。そもそも、何も考えずに生きることなど不可能だ
 子供でさえ、考えて生きている。老人ならば尚更だ


【魔術師の使命。それを持つのはアインにとって当然だった。それどころか、人が何かしらの使命を持つことも、また当然だった】
【生きていれば必ずそれを意識する。何事かを成すことを考えるようになる。彼にとってそれは常識だった】


 …………ふん


【小さな決意の言葉にアインは少し満足げに笑った。単純に他人のためと言って戦えるのなら、正誤はともかく生きるのは楽しいだろう】
【アインもまた、ここではないどこか、今ではないいつかに思いを馳せていた。この老魔術師にも、人のために戦っていたときがあった】
【もっとも、それを語る場ではないために彼は何も言わないが】


 さて、俺の弁明はこのあたりでいいか?
 そろそろ、奴の情報がほしいんだがな


【皮肉めいた笑いを浮かべてアインは話題を変えた。本題はベクターの情報だ】
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 04:41:18.28 ID:Y9u76Ndso
>>505

情報ね……?あれ、いつから取引になったのかしら……まあ今さらどうでもいいけど

【人に歴史あり、このアインという人間とてそれに変わりはない】

情報って言ったってもうその辺りで噂になっているでしょうに
なんでもソイツは吸血鬼の真祖と狼男が交じって生まれた最強種のー……なんだっけかしら
ああ、そうそう「クリムゾン」とかいう生き物らしいわよ、本人曰く人工的に生まれたって事だけど真実はアイツしか知らないしね

そういえば……ソイツの血液は特殊で、無機物に掛けると進化するらしいわ
こう……なんて言えばいいのかしら普通の椅子がマッサージ椅子になる感じ?なんであれ厄介なのは変わりないわ

【戦いに専念していた中でどこか記憶もおぼろげなのかはたまたとぼけて見せているのか】
【指を頬に当て途切れ途切れながらも言葉を重ね、アインへと伝える】

登場からして地面を掘って来たものねえ……埒外、というかなんというか
対抗するにはそれこそ自分自身が災害級の戦力でも無い限りは無理なんじゃないかしら
まっ、私は幾らか倒し方を思いついたけどね〜……どう?後輩に先を越されて悔しいかしらおじ様?

【瞳を閉じれば先の凄惨な戦いが目に浮かぶ】
【あらゆる人間が生命を賭して、自分は文字通り生命を燃やして尚立ち続ける敵】
【冗談めかしてはいるもののかの存在は現実として未だ存在し続けている】

っと、最後は地面に埋めて爆撃された筈なんだけど生きてて……
どういう訳か、そう……本当にトサカに来るわ……アイツがセリーナを誑かして連れ去った

【静かに燃える焔の原因は何もこの災害だけという事はない】
【魔女に関わりのある人物が渦中に居るからこそ、絶えず燃えているのだ】

【そうして半ば一方的に語ったならば「これでいいかしら?」と繋げてアインを伺う】
507 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 05:02:23.65 ID:80do5KT/o
>>506

【カズネが語り始めれば、アインはただの一言も発さずにその言葉の一つ一つに耳を傾けた】
【相手の強大さは自分の周囲を見れば簡単に理解できる。アインにとってさえ、油断ができるようなものではない】
【一通り終わったところでアインの口が開かれた】


 …………『クリムゾン』だな、後で調べよう

 血に効力があるのは厄介だ、何かと見落としがちだしな。後ろから強襲されないようにしなくてはなるまい

 肉体的に強固、となると接近戦は避けたいところだな。地盤を割るようなやつと殴り合いはしたくない

 埋まって爆撃されるぐらいなら俺でも生きていられるが、問題はそのからくりだな。防ぐのか、治るのか────


【声に出すことで情報をまとめつつ、対抗策を練る。どうにも単純な能力者というわけではなさそうだ】
【己に絶対の自信を持つこの魔術師は、それ故に敵を侮る。だがそれで生きるためには力量を測る観察眼が必須だった】
【アインの目には当然、ベクターは手を抜ける相手とは映らなかった。だからこそ、情報は必須だった。戦うために】


 災害級、か。別に俺もそれぐらいではあるが、そうであったとしてもベクターの相手はきついな
 他にはないのか? 血が特殊で地盤割る、以外にも見たものはあるだろう?
 身体能力は実際、どのぐらいだったんだ? 防御の方はどうなんだ?


【アインは更に質問をカズネへと重ねた】
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 05:18:29.26 ID:Y9u76Ndso
>>507

回復能力もあったかしらね、なんというかごった煮という感じ?
元が元だからねえ……なんというか、そう「埒外」と表現したままの存在よ、身体能力も防御もおんなじだってば
私なんか殴られたら多分一発だし、それにあれだけの攻撃終いには爆撃を貰っても無傷だったのよ

【それこそお伽話から出てきた超常の敵としか言いようがない】
【カズネもそれ以上の言葉が見つからず最終的には肩を竦ませるだけ】
【後の情報はそれこそこの国の兵士にでも聞いた方がより深く分析された情報を得られるやもしれない】

私に情報を聞いたからには戦うつもりなのだろうけど、危ういわよ
というか戦わないに越した事ないしそれこそ英雄と称される方々にやって貰った方がいいわね対岸の火事って感じで
……まあ、でもそうはいかないのがきっと魔術師ってヤツの性なんでしょうね

【毒蛇は毒蛇を知る、止まるべきと思っても決して止まる訳にはいかない】
【それを矜持と呼ぶか意地と呼ぶか或いは強迫観念と呼ぶかは人によるのだろう】
【彼も、そしてカズネも同じ事……何よりも自分の為の事】

ご満足いただけたかしらおじ様、後はもう兵士諸君にでも聞いた方がいいんじゃない
まだ病院に居る連中も居るだろうし、その辺りは殺さない限りはお好きにどうぞー

時間も時間だし探しものは見つからないし私はそろそろ戻るとするわ、何をどうするかは深く聞かないけど
精々死なないように気を付けなさいよオッサン、それじゃあね―――――

【見れば時も深く過ぎる頃、微かに痛む身体を思い出せば外出時間も超過している事に気が付いて】
【「満足か」と首を傾げて問うたならば掌をひらひらと踊らせて魔術師の女は何処吹く風と歩き出すだろう】
【着の身着のまま気の向くままに、かの敵へと意志を燃やし変わらずのままで……】

/眠気も危険な領域に突入したのでこの辺りで〆ていただければ!
509 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/15(日) 05:30:30.27 ID:80do5KT/o
>>508

【加わった情報にアインは唸り声をあげた。怪物であることは理解できる。だが理解をそこで留めておくわけにもいかない】
【アインには戦わねばならない理由があった。それも、二つも】


 ふん…………その英雄とやらが勝てるなら、俺も何もせずに済むんだがな
 果たして、お前たちの中で俺より強いやつが何人いる? そのあたりは、戦ったお前がよくわかってるんじゃないか?
 いざというときは、俺とて止める側に回らねばならん

 そして……確かにお前の言うとおり、性もある。久しぶりに、一対一で戦い甲斐のありそうな相手じゃないか…………!!


【高揚感に魔術師の肩が震える。好戦的で獰猛な一面が顔を覗かせ、アインは邪悪な笑みを浮かべた】
【ベクターに関しては理性も感情も戦えと言っていた。それこそ確かにカズネの言うとおり、性というものなのだろう】


 あぁ、助かった。これで少しは勝率が上がりそうだ
 次に会ったときは何か礼をしてやる。そうだな……まぁ、そのときによるが、魔術の指南でもしてやるか


【アインはカズネに素直に礼を述べた。自分に利益をもたらす人間に対しては、この男は大人しかった】


 さて……再生があるとなると、一般的には封印が有効か。ジジイにでも聞ければいいが
 あるいは、ジジイ対策も兼ねてそのあたりの書物をマシラあたりに持って来させてもいいな……
 しばらくは、忙しくなりそうだ


【カズネが去っても、思考を纏めるためにアインはその場に残ることとした】


//同じく眠気ががが……ばっちりなタイミングです
//では、こんな感じで。夜遅くまでありがとうございました。お疲れ様でした!
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/15(日) 13:55:39.20 ID:f9JFw42O0
>>501

到達するかじゃないんだ、その『在り方』が大事なんだよ……!
自分の行く道を見据えて頑張っている人間に、大小や貴賤なんてありはしない……!
今、君は小さくとも――――最高に、輝いているんだ……!

【恐縮してしまったらしいジョシュアを置いてけぼりにしかねない勢いで、青年は尚も讃える言葉を紡ぎ出す】
【己の往く道を信じて、それに邁進する――――青年の、最も尊いと思う生き方が、正にそれだった】
【まるで山頂から朝日を拝む様な晴々した笑顔で、青年はジョシュアを見据える】
【そこには、清々しさを感じると同時に、わずかばかりの眩さを感じる様な色合いが織り込まれていた】

……そう、僕には出来なかったし、僕の恋人や仲間たちも、道半ばで死んでしまった……
――――誇って良いんだ。君は、胸を張って自分自身と向き合う事が出来るんだよ……!

【――――実際、青年には眩しかったのだ。ジョシュアの在り方が】
【これと決めた道を精進する。青年は、自分にはそれが出来なかったと語る。今の浮浪者然とした姿に、その事情は表われているのかもしれない】
【また、彼の知り合い達には、叶わず命を落としたと言う者までいるようで】
【それを思えば、ジョシュアの、その為に日々を生きている姿は、もうそれだけで青年には眩しいものだったのだろう】
【その生き方に対して、自分に恥じる事は無いんだと、青年は自分の胸にぐっと握り拳を押しつけながら、先ほどまでよりどこか重い言葉で結んだ】

【そうして言葉を紡ぎ終えると、青年は会計を済ませ、商品の引き渡しを待つ】
【――――見たところ、1人で店を切り盛りしている様だ。多少待たされるのは仕方の無い事だろう】

……ん、ふむ…………――――――――いや、大丈夫さ。これで良いはずさ……

【確認する様に問われる言葉に、青年も思わず考え込んでしまう】
【――――プレゼントしたいと言う相手の女性の事について、今一度反芻しているのだろう】
【自分の選択は正しいのだろうか――――確かに彼女は、小奇麗なものには大して興味がありそうなタイプではない】
【だがそれでも――――今更ながら、そう考えるのだが――――彼女は女性なのだ。過度の虚飾は嫌いそうなタイプだとは言え】
【ある程度の華は、彼女にも見せてあげて良いのではないだろうか――――ふと数瞬、青年は沈黙して考え込んでしまう】
【その数秒の間隔の中で、青年は自分なりに折り合いを見つけたのか、結局はそのまま商品を受け取る事を選んだようだった】

……あぁ、分かった。この店の事は、彼にあった折に紹介しておくよ……!
この店に来る事があれば、すぐに分かるはずさ……それと、どこかで顔を合わせた時もね
その時には……ひょっとして近寄りがたく思っちゃうかもしれないけど、声を掛けると良いよ。彼の方は歓迎してくれるはずさ……!

【ジョシュアの承諾を得られて、青年も肩の力が抜けた様だった】
【すぐに紹介はしてくれるようだったが――――やはり異種族と言う事でか、青年はささやかな余談を語る】
【亜人種のオーガと言う事でか、その外見はやはり特徴的なのだろう。それをある程度認識させる為に、その注釈は必要だったのだろう】

――――それじゃあ、今日はありがとう。失礼するよ……!

【支払いを済ませ、品物を受け取ると、青年はそのまま店の出口へと向かう】
【何か、ジョシュアが声を掛けたりしなければ、そのまま青年は立ち去る事だろう】
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 14:22:37.16 ID:Y9u76Ndso
【深き森、昇った太陽からの光が枝葉の間より溢れる清浄な空間】
【木々の呼吸はその場にいる人間を不思議と清々しい気持ちにさせてくれる】
【こうして今、巨木の根本に腰掛けている人物もその一人】

さーてさてさて、傷口に軟膏は塗ったし後は適当に包帯でも巻いて上げれば終わりかなー

【深い夜空のようなダークブルーの瞳と髪、長い髪は金の留め具でまとめサイドに垂れて】
【その身なりから見るに旅人なのだろう、使い古した革の外套がそっと傍に置かれていて、見ればその背中にはアスクレピオスの杖のエンブレム】
【紋章の意味が理解るならば傍らに有る身の丈程の大きさの樫製の背負箱が薬箱だと理解るだろうか】

人間ならまだしもキミ達のような獣はちょっとした怪我でも大変な事になったりするから
こうやってこまめに治療した方がいいんだよ〜……って言っても分かんないか、わっかんないよね〜

【きゃらきゃらと朗らかな笑みを浮かべる彼女の腿の上には幼い野犬が一匹】
【野生の中できっと怪我でもしたのだろう幼犬に、満足気に包帯を巻き治療を施す】

【獣は元より人とは根が違う物、分かり合う事は難しくそれ故に彼女の手には幾らかの引っかき傷が刻まれていた】
【こうして治療する前の抵抗の証、しかし彼女は痛い素振りさえも見せずに鼻歌さえ歌っていた】
【誰にも語られない小さな自己満足、響く声無き唄は昼下がりの森に染みわたる事だろう】

/予約であります
512 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/15(日) 14:37:23.58 ID:Qq18BwYvO

>>511

んー……参りました……
ここはどこっすかね?
まさか道に迷うなんて、ついてないなぁ

【昼下がりの森をガサガサ歩く一つの影】
【パッとみればまだ幼さの残る少女が一人】
【……まぁ】
【角、翼、尻尾を備えて髪はピンクと銀のツイン縦ロール】
【更にフリフリのゴスロリとこれまた奇抜な紫の縞模様ニーソ】
【そして、紅と極彩色のオッドアイ】
【これらの要素を抜けば、だが】

だいたい、なんで森にいるんでしょうか?
下手に近道しようとしたのが運の尽き……かなぁ?
……疲れ……ました……ん?

【旅行用の鞄を無理矢理引きずりながら】
【緑をかき分け進んでいると】
【どこからか、鼻唄が聞こえてきて】
【そちらを見れば、ダークブルーの髪の、女性が一人】

……あー、すみませーん!
出口がどっちかわかったりしないっすかー?

【このまま彷徨くのもらちが明かず】
【とりあえずは、声をかけてみた】

/よろしくお願いします!
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 14:52:51.01 ID:Y9u76Ndso
>>512

もう少しで終わりますからねー、大人しく待っててねー……ん?

【諭すような優しい口調、包帯の端末を結び始めようとしたその時に】
【薬師と同じか、根無し草の一人が影から現れて何事だろうと首をそちらに向け傾げる】

まあ―――――なんとも奇抜なかっこうな……
あらやだ、どうもこんにちは?でいいのかな、迷子なら旅の人なのかな
案内したいところだけどこの子の治療を終わってからでも構わないかな?

【魔物か、と思ったが人語を性格に扱っているので理性はあるのだろう】
【こうして自分に道を訪ねているのだから大丈夫と考え、先程からの治療を続ける】
【もう包帯を締めるだけでそう時間も掛かるまい】

さて、これでいいかな……次からは怪我をしないように気をつけるんだよー早くお帰り

【きゅ、と結び終われば急かすように背中を叩き野犬を走らせる】
【放たれた矢のように驚いて駆け出した犬は少し離れてから名残惜しそうに一度だけ振り向いて】
【女性はそれに合わせニコリと笑い手を振って、きっとこれで終わり後腐れは無く】

で、旅の人……でいいのかな?凄いかっこうしてるけど……
半魔、って感じ……ああ、そうだ貴方のお名前教えてくれるかな、ワタシはアナスタシアよ

【薬師の娘、アナスタシア】
【背中に薬箱を背負って国から国を渡り旅を続ける、一人の旅人】
【微かに立ち上る香の匂いは魔物除けの成分を含む物、或いは現れた少女にはよろしくないかもしれないが】
514 :りえる・かおす [sage saga ]:2015/03/15(日) 15:03:38.37 ID:Qq18BwYvO

>>512

良く言われるな、うん
…………わかった……まってる……よ?

【相手に言われるまま少し待って】
【そのまま様子をみれば、何か犬の治療をしているのが目に見えた】
【そしてそのまま、その犬が走り去るのを眺めて】

半魔ねぇ……まぁ似た感じっすね、きっと
…あ、これは失礼したにゃーん
りえる・かおす、って言うんだぁ!
お姉さんよろしくゥ☆

【ころころころころ変わりながら】
【名乗った相手に名乗り返す】
【と、同時に】
【何かの香りが漂ってきたが】
【なんか昔嗅いだような香りだなぁ、ぐらいであった】
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 15:18:01.17 ID:Y9u76Ndso
>>514

リエルちゃんか、よろしくね?
と、もう少し待っててね今片付けしちゃうから……

【半魔、なのかどうかあやふやな答えに困ったように笑いかけながら手元の治療道具を薬箱へとしまい込む】
【軟膏やら包帯やら極々一般的な物を丁寧に収めて、立ち上がり身体の埃を払ってから大きく背伸び】
【「うーん」と呻きながら一息ついて】

半魔ならあまり良くないかな、森の中だからあまり消したくはないのだけど
まあ、仕方ない……かなっ――――――

【薬箱の最上段の引き出しを抜いて中の香に蓋を被せ火を消した】
【薄く立ち込めていた煙も数秒すれば消えてしまい、香りも全て霧散して】

おまたせ、それで出口まで案内すればいいのかな?
旅の人だよね、それなら助け合いも大事だよねーワタシも同じ旅人だからさー

【外套を羽織り薬箱を背負えばそれがアナスタシアという人のいつものスタイル】
【待たせた事に軽く謝って、「さあ、行こう?」と呟いてから肩を叩き歩き出すだろう】
516 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/15(日) 15:35:41.80 ID:Qq18BwYvO

>>515

んー?

【相手が片付けるのを眺めていると】
【見れば様々な道具】
【あまり詳しくはないりえるでも、それらが治療・治癒の道具だと気づく】
【ついで、何やら言いながら】
【薬箱からお香のようなものを引き出して】
【火を消したかと思えば、香りが無くなる】

いえいえー、助かりますですよー
お願い……するね?

【そして肩を叩かれて】
【歩き出す彼女の後からついていく】

そいえば、お姉さんは薬師なんすか?

【少し歩いた後に】
【ふとした質問をしてみるのだった】
【見た感じ、なんかそれっぽいと思っていたのである】
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 15:46:56.19 ID:Y9u76Ndso
>>516

そうですよー旅の薬師です、諸国漫遊……じゃないけどねー
色々な土地を巡って薬効のある草とか医術書とか集めたり、そんな感じかなー

【重い薬箱を背負っての行脚も最早慣れた物なのか】
【性別の割に確りとした歩みで、ニコニコと笑みを浮かべながら相槌を打って返す】
【揺れる薬箱にはそれこそ数多の薬が詰まっているのだろう】

もし怪我でもしてるなら薬あるけど……
あー……でもキミみたいな子だと作用とかも違ってきちゃうのかな、うーん……
立ち入った事を聞くけどリエルちゃんって一体どんな人なのかな、翼やら角やら色々あるけど

ああ!もし答え難いようなら全然答えてもらわなくていいんだよ、ただ単に気になっただけなんだからね!

【横で歩いていればアナスタシアの視線にも気が付くだろう】
【旅の者は見聞が広いとはいえ、りえるのような姿形は珍しくならば興味をそそられるのは当然の事】
【まさかコスプレの類ではあるまいしと、不躾な質問をしてしまった事に半ば反省しつつも顔を伺いながら答えを待っていた】
518 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/15(日) 16:06:16.44 ID:Qq18BwYvO


>>517

ふむふむ、なるほどー

【話を聞いて、納得】
【どうじに勘違いじゃなくてよかったなんて考えながら】

んっとねぇ
変な大人に拐かされて連れ去られたのですが…
更にマッドな人達にあちこち触られてにゃーん
更に、あちこち継ぎ接ぎにされてしまってたっす!
気がついたらこうなってたんだよぉ!

【そして】
【聞かれた質問には】
【酷い内容をコミカルな感じで伝える】

それでぇ、ある時になーんか脱出できそうてしたからぁ
次いでに仕返しして簀巻きにして突きだして、今にいたる……んだよ?

【ころころころころ】
【最初から最後まで変わりまくる調子は変わらず】
【なんの気負いもなく答えるのであった】
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 16:29:07.78 ID:Y9u76Ndso
>>518

え゛っ…………

【彼女はコミカルに告げているつもりなのだろうがアナスタシアにとっては相当に重たい話】
【かおすへの悲哀を浮かべればいいのかそれともこんな姿にした者達への義憤を抱けばいいのか】
【しかし当の本人たるや何処吹く風とばかりに気にしている様子も見えず】

ええと……どう返せばいいのか中々にヘビィなんだけど……
うん、取り敢えず無事……無事なのかなこの状態、いや普通に会話は出来てるし……
――――――……うん、健康そうで何よりだよリエルちゃん

【肉体を弄られるという苦痛、それこそ自身の根幹を壊されるに等しい所業】
【かおすという少女は果たしてそれに耐えたのか或いは丸っきり作り変えられてしまったのか】
【逃げ出す事を選んでここに居るからには恐らくは前者なのだろうけれど、何が目的で人をそうまで弄くれるのか】

【理解に苦しむ、と云うように一度だけ目を伏せて】

それで旅の生活なんだ、なんというか波瀾万丈だねー……ってワタシが言っていいのか分からないんだけどね、あはは
うーん……その姿治したりとかは、するつもりは無いのかな?痛く、ないかな?

【ズキリと痛む胸、他人の痛みが薬師であるアナスタシアには耐えられない】
【あまり深く入るべき事でないのは分かっている、それでも痛くて泣いている人がいるならば手を差し伸べたい】
【甘っちょろいと笑う人もいた、だけどそれでも……出来る事があるならばするべきだと、そっと見つめ】
520 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/15(日) 16:57:55.52 ID:Qq18BwYvO

>>519

むしろ風邪とかはひかなくなったかなぁ、そういえば

【なんだか戸惑ってる様子は】
【彼女からしてみれば馴れた光景であり】
【動揺が抑えきれてない様子でだしてきた言葉にそういえばと返事を返す】

んー……何でかにゃーん?
むしろりえるは、この格好すきなんだぁ!
こうじゃなきゃ、見れない世界もあるしぃ
こんな姿でなくては、会えなかった人も居たな
この力でなくては、助からなかった時もありましたわ
捨てられた物は大きいかもしれないっすけど
今のこのカタチを否定するのは、今までの昔を否定しちゃうかなーって

【一つ一つ】
【自身の変わった部分を指差しながら、そう話す】
【それは紛れもない本心であるが】
【ころころ変わる口調と表情に、惑わされるかもしれない】
【が、確かなのはりえる本人に悲壮感とかは欠片もない事だった】
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 17:10:08.82 ID:Y9u76Ndso
>>520

んー……そのままの方が性に合ってるって事かなあ……?
痛くないならワタシはそれでいいけど、うん……結局良し悪しなんて本人にしか分からないもんね、うん

【ただの人間がどう頑張ろうとも他人の心の中を覗く事など出来ない】
【だからこそその本人が納得している事に口を出す権利は誰一人として無い】
【目の前の少女の表情に偽りは無いのだろうから、きっとこれでいい筈だ】

(治す領分を見誤ってはならない、かなあ……お祖母ちゃんワタシにはやっぱり難しいです)

不思議だけど、要するに有りの儘が良いって事なのかも
それでいいならそのままで良い……それに治したいかなんて聞いたけどワタシはまだ未熟だしねー
うんうん、あんまり気負わない方が健康の為、だよねっ

【祖母の言葉を思い出し、共に歩く少女を見つめながら納得したように頷いて】
【変わらないニコニコしたままの表情で歩き続ければやがて森が拓ける頃、後少し歩いたならば空も広がり】
【指し示す道も顕となるだろう】
522 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/15(日) 17:27:38.86 ID:Qq18BwYvO

>>521

うんうん、だいたいそんな感じかにゃーん

【どうやら相手に伝わったようで一安心】
【その後は特に暗い話しも無く歩き続けて】

おぉ、出口っすね!
やっぱり空が見えてる方が気分も晴れる……と思うかな?

【そしてたどり着いたのは出口】
【見れば、しっかりとした道が通っていて】

ありがとうね、お姉さん!
あのままだと二日目に突入する所だったよ!

【そしてぺこりと礼をする】
【……実は既に一晩をあの森でしていたのは秘密である】

縁はあるし、また会おうねお姉さん!

【そして、にこやかにそういった後】
【特に何もなければ】
【ガラガラと旅行用の鞄を引っ張りながら去っていくだろう】
【機嫌が良さそうに尻尾を振りながら】

//ここら辺で〆ですかね?
//ありがとうございましたー!
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/15(日) 17:45:51.11 ID:DmvB5MoMo
>>510

僕が………………――――

【続く言葉はなく、しばしの間沈黙してしまう】
【思う事がないわけではない。青年が薄っぺらな世辞を述べている人間でない事も理解している】
【しかし、本気の賞賛であるが故に――咄嗟にどう受け取るべきか判らず】
【目を逸らして黙り込むしか無かった】

【この年齢で店を持つ――立派ではないか?】
【研鑽を欠かさず様々な魔道具を生み出すことが出来る――誇るべきではないか?】
【否、だって自分は一番大切な――――を……】
【あの日からずっと前に進んでなんて――】

【軽く、奥歯を噛んで"八つ当たり"に等しい感情をその場で飲み込んだ】
【彼は何も悪くはない。ただ自分が……酷く"拙い"だけなのだから】
【もう一度顔を上げた時はそんな"負の感情"は欠片も出さず】
【淡く微笑みながら控えめな声で「あ、ありがとうございます……」と彼に礼を告げるだろう】


【――】


あはは……多分、大丈夫ですよ? これでも色々な種族の方と接したことがありますので……
鬼種や巨人族の方にも……えっと、二度くらいは顔を合わせてますから

ちょ、ちょっと顔が怖くて……身体がおっきなくらいでしたら……――恐らく、は

【「と、とにかく……楽しみにしてますね!」と、パァ……と花のような笑顔を浮かべながら】
【期待に満ちた声で、彼の言葉に答えた】
【少し歯切れが悪かったのは、自分が臆病であることを理解しているが故に】
【幾らそういった種族と面識があったからとはいえ、咄嗟に会えば臆してしまうかもしれないと思っていた】
【人間相手でも、強面で大柄な人に話しかけられたらびっくりして悲鳴を上げてしまう事があるのだから】

【とはいえ、事前に聞いていれば逃げ出してしまうこともないだろう】
【ゴクリ……と小さく唾を呑み込みながらも、"その時"が来ることに思いを馳せていた】

は、はい……本日はどうもありがとうございました――
えと、その……ご友人の方にも、よろしくお願いしますね……!

【そして、別れの時は来る。商売人である以上、必要以上にお客様の足を止めるわけにはいかない】
【もっと深く話すならば、他の場所で会ったときか、彼が"友人"として店の扉を潜った時になろうか】

【しかし、そこでふと思いついたことがあったのか――「あ、」と小さく声を上げてパタパタと駆け出す】
【その向かう先は、最初に棚の上に置いた"クッキー"の元】
【被せていた薄布を剥がし、そこから10個ほどの様々な種類のクッキーを取って】
【近くにあった鮮やかな色紙で包み、口をリボンでキュッとラッピングする】

あ、あの……僕の手作りで……あんまり美味しくはないかもしれないですが
よかったら……これも、受け取って頂けませんか……?

【そして青年に駆け寄って、可愛らしく包装されたクッキーを"二袋"彼に手渡そうとする】
【プロには及ばないが、昔から趣味にしているだけあって素人にしては出来はそれなりである】

【この遣り取りが終わればジョシュアも引き止めることはない】
【彼の背中に手を振って、見送ることになるだろう――】
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/15(日) 18:28:49.32 ID:Y9u76Ndso
>>522
/お疲れ様でした!
525 :柳小猿+小狐 ◆5CR8PxLmeE [sage saga]:2015/03/15(日) 19:37:08.78 ID:qfhP+oOI0

「……ふあ、」

昼の国のある街に小猿と小狐は足を伸ばしていた。
鉄仮面と揶揄される小猿も欠伸をするときには流石に子供らしく見えるのか。
いつになく何処となく眠そうなというか…寝惚けている雰囲気ではある。逆に小狐の方はきっちりと起きているようだ。

理由はここへ来るまで間…鉄道やらの乗り物に乗っている際の移動中、余程気疲れが溜まっていたのか、ほとんど寝て過ごしていたのが原因であろう。
目的地に着いた際に小狐が起こしてくれた為、乗り過ごすという最悪な事態からは免れた…が。
寝起き特有(尤も小猿だけかもしれないが)偏頭痛に悩ませるハメに。
内側からぐわんぐわんと響いてくる、地味に嫌な頭痛を気力で振り払いつつ小猿と小狐は街の中を回ってゆく。
水の国のものに比べれば、簡素な印象を与える噴水のある広場に立てられた時計は、丁度10時の針を指していた。

(そういえば…今はどっちの10時でしょうか。)

事前に聞いた話によると、昼の国は四六始終太陽が登ったままなのだという。
ここに来るのは初めてであり、本当かは知らぬことだが以前世話になった宿屋の人間が嘘をつくとは思えない。
今現在の天候は青空。太陽はさんさんと街と二人を照らしている。仮に夜だとしても信じられないくらい晴天だ。

「……何はともあれ、休憩です…。」
『きゅーん』

そんなことを呟きつつ、小猿は人もまばらな噴水の方へと向かい腰かける。その膝の上に飛び乗る小狐。
とりあえず今は、ナイーブな気分を消すべく静かな場所で過ごしていたかった。
宿については、追々探しにいくとして。
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/15(日) 20:18:28.79 ID:GpZQ4gb40
【街中、大通り沿い――】
【唐突に何かを壁に叩きつけたような音が響く、続くのは、ひどく驚いたような悲鳴。甲高く、少女のもののようで】
【何事かと視線を向けてみれば、幼い少女と、もう少し大きな高校生くらいの少女の、――喧嘩、だろうか、】
【小さいほうが大きいほうにアイアンクローをしている様子が見られるはずで。なんら、隠す様子も、ためらう様子もなかった】

な――、やめっ、何、するのっ、*ちゃんッ? ちょっと、待って――!

【紫髪の少女と、黒髪の少女。ばたばたと手を振り払おうとするのが黒髪のほうで、こちらのほうが背は大きく】
【小さいほうは小学生だか中学生だかの年齢、ただ、金糸でひどく細かい刺繍を施した魔術師用のローブだとか、ただの子供にも見えず】
【膝を越すまで長い紫の髪を揺らして――、「ごめんねえ、お仕事だから」なんて呟く声が、僅かに聞こえた】

【拒絶する黒髪が何度か繰り返すのは、きっと紫の名前だろう。だけれど、その声は、なんともノイズがかった不思議なもの】
【誰が聞いても聞き取れることはなく、それなら、世界に存在を拒絶されているような――そんな印象を与え、】

【壁に叩きつけて、頭を押さえ込んで、一分もしない頃。押さえ込む右手から溢れるのは、まばゆく紫の魔力光】
【それも数十秒もせずに消えうせるなら、ひらり、さも何もなかった顔で、紫色は体を離し】
【びっくりしてへたり込むのも気にせず、ただ、しゃがみこんで視線を合わせてやると――、】

「じゃ、ボク、もう帰るね」

【なんて囀って、どこかに消えてしまう。場に取り残されるのは、ギャラリーめいた通行人と、黒髪の少女で】
【腰までの髪はくしゃっと崩れ、左右で色の違う黒赤の瞳は、驚きからか魂の抜けたよう、遠くを見ていて】
【首に嵌めたレース編みのチョーカーと、生成りと赤のワンピース。段であしらったフリルは、押し付けられた壁のせいでユガミ】
【足を伸ばして座るともあひる座りとも取れない状況の足にはロングブーツ、ぺたんと内側に向けて、そろえられ】

…………、なに、?

【――多分、本人が一番現状を理解していない。呟いた声は、どこか鈴の音に似ていて】
【握り締められて痛むこめかみをさすりながら、心底深いため息を吐く。息は、もう白くならなくて】
【たくさんのひとの中で堂々と行われたこと。誰の目を惹いてもおかしくない――というか、ものすごく、見られていた】
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/15(日) 21:09:00.93 ID:CHSWx9HX0
>>490

【マリアは、彼の言葉に静かに耳を傾けていた。嫌な顔をする訳でも、表情を曇らせる訳でもなく……ただ、静かに】
【そして、全てを聞き終える。彼の言葉を受け止めた彼女の顔は、失望に曇る事も傷ついたように悲しむ事もなく――――尚も穏やかだった。】

【彼女は、今の話を聞いても彼に失望などしなかった。普段通り穏やかな微笑みを湛えて―――そっと、俯く彼に寄り添う】

―――ひとつ、私の昔話を致しましょうか。
……ご存じの通り、私には両親が居ません。小さな頃に戦争に巻き込まれて……身寄りの無い私は、教会に預けられました。


小さな頃の私は、周りの子達が羨ましかった。私の周りにいる友達はお母さんやお父さんがいるのに、どうして私だけ独りぼっちなんだろうって……
友達が親に愛されているのが、ひどく羨ましくて……私も皆と同じように愛されたい、親に甘えたいのに独りぼっちで……何度も泣きました。
ふふっ―――今の貴方と同じですね。

でもね―――そんな時、お母さん≠ノ教えて貰ったのです。「顔を上げて、よく周りを見てみなさい。貴方は一人ぼっちなんかじゃありませんよ」って……
……涙を拭いて周りを見れば、其処には私を大切に想ってくれている人が沢山いる事に気が付きました。

寂しくて泣いた時には、お母さん≠ェ隣に居てくれました。独りで寂しく遊んでいれば、すぐに仲の良い友達が遊びに誘ってくれました。
お母さん≠焉A友達も……みんな私の事を大切に想ってくれている。何も、私の事を想ってくれているのは、亡くした両親だけではなかったのです。
確かに私は両親を亡くしました。でも……だからと言って、独りぼっちになった訳では無かったのです。

「カランコエ」の子供たちも同じです。あそこに居る子供たちは皆、親に棄てられたり身寄りを亡くしたりしたりした子供たちばかり……
そんな子供たちが、なぜあんなに元気な笑顔を見せるか分かりますか?……肉親が居なくても自分を大切に想ってくれている人がいる事に、ちゃんと気付いているからですよ。


――――貴方も同じです。よく周りを見てみなさいな、貴方は決して独りぼっちなんかでは無い筈で御座いますよ。
確かに貴方の家族は亡くなったかもしれない……けれど、貴方を大切に想っている人はちゃんといる筈で御座います。

私だって、フレデリック様だって、貴方を大切に想っています。私たちは結婚しましたが……貴方の親友である事を辞めた訳では無いので御座いますよ。
確かに旦那様も子供達も愛していますし、大切な存在で御座います。ですが――――私も、フレデリック様も、同じくらい貴方という親友の事も大切なので御座います。

……独りの家にいるのが寂しくなったら、私の家に来てください。私もフレデリック様も、いつだって大切な貴方の事を歓迎します。
血の繋がった家族の温かみには敵わないかもしれませんが……きっと、寂しくは無い筈です。

家族を失った悲しみはきっと癒えない程に大きいでしょう。……でも、いつまでもその悲しみに囚われていては、傍にある大切なものまで見失ってしまいますよ。
前を向きましょう。―――前を向けば、其処には貴方を想う人が沢山いる筈ですから。


【――大切に想っているのは家族だけではない。家では独りぼっちかもしれないけれど……彼を大切に想っている人は、傍にいるのだ】
【独りが寂しいならいつでもマリアの家に来ればいい。二人は彼の事を必ず歓迎するだろうし、子供達もすぐに懐くだろうから】
【家族と同じくらいに―――親友だって、彼の事を大切に想っているのだ。だから……前を向いて欲しい】

【マリアは、変わらず其処に居る。親友として彼を想う心は、嫉妬の言葉を聞いた後も決して揺らぐことなく其処に在るから―――】


//それでは本日も宜しくお願いします!あと、夕飯で次のレスが少し遅れるかもしれません……
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/15(日) 22:07:12.82 ID:fjuoyO0J0
>>527

【彼女の言葉の数々が、その一つ一つがエルヴェツィオの心に静かに染み込んでいくのを感じた】
【どうしてマリアはこんなにも優しく接してくれるのか、普段と変わらぬままでいられるのか】

……………………なんで………っ……………

……何で、マリアはそんなに強く生きられるんだよ…………!
どうして俺を軽蔑しない……っ、なんで嫌にならない……!なんだって怒ってくれないッ!!
…………どうやったら………………っ…………そんな 優しいままでいられる……………………?

【なんで、どうして、そうやって必死に彼女に訴える】
【大切なものに気付いて 大切に想う、たったそれだけの事ですら今のエルヴェツィオには出来なくなっていた】
【それを彼女は教えてくれた、マリアが居なければその迷いに辿り着けなかったかも知れない】

【マリアと隣り合わせになっている今、ようやく温かさがあると感じられた。ああ こんなに近くに大切な仲間が居たのに、どうして今まで気付けなかったんだと】
【そこには変わらないマリアの姿があった、そうだ、自分は一人では無かった】

…………で……でも俺…………お前らの事を心の中で…………
それに今……お前にも…………酷いことを言ってしまった………………

……どうやったら、マリアみたいに強くなれる……?……俺は…………どうすればいい…………

【もう隠すことも出来なくなった大粒の泪をぼろぼろと溢して、マリアに問う】
【惨めだ、彼女はこんなにも強いのに、自分はいつまでも記憶に囚われたままで、何も悪くないのに彼女達を妬んでしまった】
【どんなに剣の腕を磨いても、結局 強くはなれていなかった、弱いままだったのだ】

【マリアは……、どうして真っ直ぐに歩けるのか。エルヴェツィオはまだ前を向く方法が解らずにいた】

/遅れて申し訳ないです……!よろしくお願いします!
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/15(日) 22:23:44.46 ID:o5ctDOebO

【路地裏】

【仄暗い路地を薄く照らすのは微かに入り込んだ町の灯りと月明かり】

【その中に浮かびあがるシルエットは、地面に伏す幾つかの影と何かを持った櫻の人形】

【前髪は目元まで伸ばし両側は顎の辺りで切り揃え、後ろは肩甲骨の下まで伸ばした蘇芳色の髪に焦茶色の瞳】
【緋色の着物を左前にして着ている】
【年の頃は十代半ばといったところか】
【そんな、櫻の雰囲気が漂う少女】

──つまらないわ、どうして皆死んでるの? 
鞠で遊ぶのは飽きちゃったわ
【不服そうな表情で呟く彼女の足元に転がるのは、幾つかの物言わぬ死体】

【ぽい、と少女が放り投げたのは人の首】
【ごろりと物言わぬ死体の中に転がり出でて加わる】

530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/15(日) 22:56:15.00 ID:CHSWx9HX0
>>528

どうして、で御座いますか……そうで御座いますね―――

【少し、考えるような仕草をして。―――やがて顔を上げれば。微笑みと共にそっとその答えを告げる】
【その微笑みの理由は何なのか。彼女の心は一体どこから来るのか。問い掛けに応えるように、言葉を紡ぐ――――】

―――同じ苦しみを知っているから、かもしれませんね。
自分で言うのも可笑しいかもしれませんが……私の人生は、20年程の短い間でも苦難の連続で御座いました。
家族を失って、沢山苦労して……貴方と同じ苦しみを、味わったことがありました。

……ですから、貴方の苦しみが分かる気がするのです。ああ、昔の私と同じだ……って。
貴方の心が分かるから……軽蔑する事なんて、ありませんよ。

あなたが言った事は、酷い事ではありません。ただ気付いていなかっただけなのです。
私は其れをちゃんと分かっていますから、傷ついたりしませんし、貴方を軽蔑することもありません。

―――周りの皆さんの想いに気付けば、前を向けますよ。
人は一人では生きていけません。ですが……周りの人たちと繋がれば、きっと前を向けるので御座います。

【前を向く方法なんて、簡単だ。自分の事を想ってくれている人の心に気付く―――ただそれだけでいい】
【自分の周りにはこんなにも仲間がいるんだ、って……そう思うだけで、前に進む力はきっと湧いてくる】
【一人ではきっと真っ直ぐ歩くことはできない。でも―――手を差し伸べて導いてくれる人がいるから、マリアは真っ直ぐ歩ける】
【彼も、きっと同じ。今其処にある暖かさに気付けば、きっと過去の悲しみから解き放たれえるから―――】
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/15(日) 23:39:41.09 ID:2w8xVRB60
【森の奥深く。普段ならば草木の揺れる音のみが聞こえる其処に、今宵は一つの音色が混じり】
【心地よい、と表すべきか。良く澄んだ音色は森全体に響き渡っていて】
【音を辿れば、やがては開けた場所へと辿り着く事だろう。其処に居るのは、純白のローブを纏った一人の少女】
【手にしているのはオカリナであり――――音の主である事は間違い無いようだが】


「…………イリニの邪魔をしないで欲しいのですが」

【よく見れば、辺りには数多くの鳥が集っており】
【恐らくは奏でられていた音色に誘われたのだろう】
【――――白の少女は一人溜息を吐けばオカリナを仕舞い込み】
【仕方ないとばかりに聖書を膝の上に広げてみれば今度は其処に子犬が乗っかって】


「何故イリニの邪魔をするのですか。イリニはただ――――……もう、いいです」

【言葉を続けたとしても意味が無いのだと悟ったのだろう。口を閉ざしてしまえば、後は好きな様にさせてやり】
【一見すればまるで森の精霊だとか、そんな風に勘違いされても可笑しくは無い位に鳥だとかも集っている】
【尤も、誰かが此処を訪れたのだとしたならば其方へと視線を向けるのだが】








【――――とある酒場。余り治安が良い、とは言えない其処は怒号やら乱闘に野次を飛ばす声などが絶え間なく行き交っており】
【少し視線を辺りに向ければ割れた酒瓶が転がっていたり、乾いた血が床を彩っていたりする場所】

【だけども、其処の二階は静かなもの。と言うのも、ノックアウトされた者やら泥酔して眠りこけてしまった者が殆どなのだから当然と言えば当然だが】
【さて、そんな場所に似付かわしくない人物が一人】
【二階の一角に置かれたテーブルに本を山積みにして、小難しい表情で其れを読み進める人物】
【纏うのは緑のローブであり――――一見すれば、宛ら学者の様な女であって】


「うーん……無理矢理受注させられたのも納得出来ないけど――――どうしよう、かなぁ……
そもそも何があるのかも詳しく分からないなら迂闊に一人で入る事も出来ないし……」

【一人溜息を吐けば、一枚の洋紙を手にする事となる】
【記されていたのは“探索依頼”。どうやらギルドより遺跡の探索を依頼された様だが――――溜息は、上手く行っていない事を示すのだろう】

【偶然にもこの酒場を訪れた者が静けさを求めて二階に上ったならば、その通りの女が視界に映ろう】
【席は全て飲んだくれだとかで埋まっており、奇しくも女の正面しか空いた場所も無いのだが】
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/15(日) 23:49:35.03 ID:fjuoyO0J0
>>530

【彼女の微笑みを見ても、もう辛くは感じなくなっていた】
【どうしてマリアは、さっきまで自分を妬んでいた人に こんな表情をみせられるのだろうか】
【境遇が同じだとしても、マリアが持っていて今のエルヴェツィオにはない物が何なのか……それが彼女の微笑みからは少しだけ分かりそうな気がする】


………………っ…………!……やっぱり…………俺は……馬鹿だな………………
俺が守らなくちゃあならない筈の優しい女に……こうして諭されるような駄目な男だ…………

………………この腕は、戒めの形として残っていくことになるだろう……、それでいい…………

【右手でぐぐ…と涙を拭う、手のひらがびしょびしょになって、顔も赤くなっていた】
【自分よりも年下のマリアに こうして教えられるなんて、なんてみっともないんだと】
【涙で濡れた右手で左腕をさすり、これは自分への戒めになると言った…………やはりあの時、雷龍の攻撃を受け止めたせいで動かなくなっていたのか】

【…………それから暫くして、エルヴェツィオも少しずつ落ち着いてきたようだった、呼吸も多少は乱れているが先程よりも比較的安定している様子】
【そして、マリアに一つだけ頼みがあると言うだろう、普段なら冗談半分で言うような頼みだろうが、今は心からの願いだった】

………………なあ…………手を、握ってくれないか……?
……少しで良い…………ただ今は人の、お前の暖かさを感じていたい………………頼めるか…………?
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/16(月) 00:21:21.28 ID:VkW4sb7I0
>>532

【マリアだって、決して強い訳では無い。―――ただ、大切な人に囲まれているから前を向ける、それだけだ】
【人間なんて、独りで生きていけるほど強くはない。だからこそ、本当に大切なのは誰かを想う心ではないだろうか……そんな気がするのだ】

ふふっ―――本当に、不器用なんですから。貴方も旦那様も……
……大丈夫で御座いますよ、私はいつだって貴方の傍におりますからね。

―――やはりその腕は……、……

【みっともないなんて、思ってはいない。情けないなんて、感じてはいない。……ただ、優しく傍に寄り添うだけ】
【―――腕は、あの戦いの時の物なのだろうか。動かないとなれば相当な重傷だが、それでも彼は其れを戒めとしようとする】
【全く、どうしてこうもマリアの周りの男は不器用なのだろうか。皆、傷を己の戒めとしようとする……】
【フレデリックは戦いで欠いた腕と足を戒めとするし、彼は動かない腕を同じく戒めとするし……】
【……でも、その不器用な真面目さが彼らの真っ直ぐ過ぎる心の表れなのだろう。】

―――ええ。

【余計な言葉は添えず、変わらぬ微笑みと共にただ一言頷いて手を差し伸べる。】
【手を握れば、柔らかい肌、細い指、彼女の体のほんのり優しい暖かさが伝わるだろう。包み込むように、掌を重ねて】
【満足するまで、そうやって握っている事だろう。……これで、落ち着くこともできるだろうか】
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/16(月) 01:13:35.72 ID:WnMK7etP0
【――――墓場。忌み嫌う者も多く、特に夜ともなれば近づく者からも居ない場所】
【然れど今宵は其処に一つの人影。響くのは、水っぽい音】
【改めて墓場を見渡せば所々が掘り起こされたりしていて…………人影の方に視線を向ければ、近くに幾つもの遺体が放置されていて】


「さて……優秀な素体でも無い物から作るとすればこんな所でしょうか。後は魂を吹き込むだけですが――――其れは後で行う事としましょう
果たしてアリスが喜ぶ物か否かは分かりませんが、実用には十分耐えうる物でしょうね」

【ぼんやりと浮かぶのは燕尾服を纏い黒のシルクハットを被った人物。生憎と顔は見えずとも、その声は間違い無く男の物】
【何をしているのかと見遣れば――――地面には一人の人間が横たわらせられていて。然れど、節々に縫い跡がある事が疑問を持たせるか】
【放置された遺体はどれも片足だけ無かったり、腕が無かったり。中には指等が無くなっている物も在り、兎にも角にも何処かしら身体の一部が欠損していた】

【辺りは静寂に包まれる中で唯一音のする場所だから目立つだろうし、或いは辺りが濃密な“瘴気”に包まれている事に気付いた者が近寄る事も考えられるか】
【放置された遺体だとか其処に一人居る人物に何を思うかは、その者次第だろうけれど】







【月の光に照らされる森の中。普段ならば旅人だとか以外通る事も無い其処】
【今宵は一人の気配があって――――……見遣れば、軍人を連想させる様な身形の男が見えるか】
【歳にして20代の半ば、或いは後半。左の目に走った傷は眼球を潰しているのか、瞼が閉じられたままで】


「今日も今日とて野宿か。……まあ、最近は暖かくもなってきたから良しとするが――――」

【男が作った焚き木は、月光を除きこの辺りで唯一の光源】
【故に、遠くからであろうとその焔は目立ち】


「問題は腹が減るのはどうにも出来ない事だな……
動物の一匹二匹でも居れば捕まえて食えたんだが……」

【その焚き木に釣られてか、気配に誘われてか】
【何であれ、この場に訪れようとしたならば――――数瞬早く、男が其方へと視線を向け】
【剣を握る事は無い。だけれども、その鋭い視線からして警戒して居る事は確かであり】



/予約でありますー
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/16(月) 01:20:42.18 ID:q+F3117g0
>>533

………………はは、不器用か…………そうかもしれないな。

…………この腕はもう、焼けてボロボロだったんだ……どんなにしても治らない…………
だからもう切っちまった、荷物にはしたくない………………本当はまだ、お前らと一緒に戦いたかったからだ……

【少し、本当に少しだがエルヴェツィオが小さく笑った、彼女に打ち明けられたお陰で心に余裕が生まれたのだろう】
【腕についてはもう治らなかったらしく既に切断していて。マリアが彼を見つけた時の左腕の肘から先に感じる違和感はこの為だったか】
【せめて足手まといにならないように 動かない腕は置いていく、まだ仲間と、彼女達と共に戦いたかったから】


………………………………ありがとう………………


【感謝の言葉を伝えるのと同時か、マリアの掌がエルヴェツィオの手を包み込む】
【彼の騎士らしくごつごつとした手とは違って、柔らかくて、優しくて、暖かい】
【エルヴェツィオはまた涙が溢れてきそうなのを堪えつつ、触れ合う肌の感触と温もりを確かめる】
【ああ、大切な誰かが要るというのはこんなにも落ち着くのか、彼女の手をそっと きゅっと 優しく握り返した】

【……それからしばらく、2分か3分はそうしていた、それほどまでに安心したのか】
【もう一度ありがとうと伝えると、彼女が見せたようにエルヴェツィオも微笑んでみせて】
【きっともう大丈夫、これでもう彼も 前を向いて歩けるはずだから】

【どうしても孤独を感じてしまった日には、マリア達の家を訪ねることもあるかも知れない】
【しかしその時に見せるのはきっと、昔から変わらぬ、いつもの明るい彼の姿だろう】

/それではこのあたりで……!ありがとうございましたー!
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/16(月) 01:24:21.40 ID:VkW4sb7I0
>>535
//はい、此方こそ有難う御座いました!眠気が限界ですので、〆はまた起きてから落としますねー!
537 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/16(月) 01:24:42.26 ID:sS4PFayEo
>>534


 ────ネクロマンサーとはこれまた珍しい


【男に向かって声がかけられる。その方向を見れば墓石の上に座り込んだ別の男が見えるだろう】
【齢は三十代前半。東洋人特有の顔つきに黒い短髪。赤黒い外套を長身に纏っている】
【その瞳は興味深そうに横たわった人間に向けられていた】


 俺もその手の魔術には精通しているが、死体弄りをしたことはあまりないな
 一体、何をやってるんだ?


【外套の男は不躾にシルクハットの男へ質問を投げかけた】
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/16(月) 01:45:15.53 ID:WnMK7etP0
>>537
「――――只の“物”を“生き物”へと変えているのですよ
尤も、此処の亡骸達は良くても一介の戦士程度。私の求める其れにはほど遠いのですが……
聖者達の死体などそう都合良く落ちて居る筈もありません。…………要するに、目的までの繋ぎですね」

【深く被ったシルクハットでは顔も分からない。精々その声が若人である事だけは分かるのだが――――】
【何分、人間とは異なる気配。果たして其れも合っているのかも怪しい事】

【何であれ、だ。死者を冒涜している事に違いはあるまい】
【死者を無理に起こし、己の手足とする事。――――尤も、此処にはそれに対して憤怒する者も居るまい】
【小さく笑って見せたならば、一歩退けて創り出した継ぎ接ぎだらけの人間でも見せる事だろう】


「――――とは言えど、これは私の奴隷にも部下にもなる訳ではありませんが
謂わば私の主への献上の品ですね

…………貴方は何故此処に?
特別良い死体が埋められている訳でも無い。そして、故人に会いに来た訳でも無い
――――こんな不吉な場所を夜歩いていれば、悪魔に攫われてしまいますよ」

【恐らくは、其方へと視線を向けたのだろう】
【シルクハットの下に隠された表情は分からない……が。小さく笑い声が漏れた事から何と無く察せよう】
【或いは辺りを包む気配に気付けたのならば、男の言う悪魔とやらが実際に此処に居る事が気付けるだろうし】
【――――場合によっては、男自身がその悪魔である事も知れるか】
539 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/16(月) 01:57:37.08 ID:sS4PFayEo
>>538

【瘴気にそれに伴う気配。相手が悪魔である、とまではわからずとも、ただの人間でないことに男は気がついた】
【そして気がつくと、彼は苦笑した。人間でない存在は彼にとって珍しいものだったが、最近、悪魔と出会ったばかりだったのだ】


 さて、な
 何かの気配を感じ取ったから、それの正体を判別させにきただけだ。どうやらそれはお前らしいが…………
 いや、悪魔だかなんだか知らんがいい腕前だな。もっとも、さっきも言ったがあまり詳しくはないが


【男は墓石から飛び降り、継ぎ接ぎだらけの人間に近寄って観察した】


 ふん……その主とやらも気になるが……
 お前は、死体弄りだけか? 他の魔術は知らんのか?


【観察しながら、男は質問を重ねた】
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/16(月) 02:28:29.73 ID:WnMK7etP0
>>539
「――――さて、どうでしょう。貴方にとっての魔術が私の定義と異なって居れば“知らない”とも答えられますが
ただ、そうですね……人間の言う魔術とは異なりますが、“禁術”ならば私が得意とするものですね

…………遠い昔に忘れ去られた物。其れを禁術と呼ぶ方も多いのですから皮肉なものです
魔術に興味でも?」

【禁術の解釈も人によって大きく異なるだろう】
【多大な犠牲を払うから、人道的では無いから――――そのどれだって、間違いで無い事は確か】
【だからこの男の指す禁術とやらが正確には何であるかも分からず……或いは、魔術師の思う禁術によっては大きな相違が生じるだろうけれど】
【然れど“碌な事で無い”のは確かだ。恐らくは、聖と対極に位置するような】

【そして。態々『他の魔術を知らないのか』と問われた事を疑問に思ったのだろう。最後に紡いだのは、何故それを問うたのかと訊ねる様でもあって】


「それと……私の主には――――そうですねえ、今夜会わなかった事が幸運かもしれませんよ
何分気分屋な方ですから……人間に対して友好的な一面もあればそれこそ悪魔の本性を見せる時も

彼女は“話”が好きですから、恐らくは面白い話の一つや二つある方ならば特に危険な目に遭う事も無く帰る事が出来るかも知れませんが
……何れ、この場所にも来るかとは思いますが。この人形を見たい、とも言っていましたので
一番は聖者の遺体でも使えれば教会の真似事が出来るんですけどね――――」

【女も男も、子供も大人も関係無くまるで使える部位を全て継ぎ足した様な】
【眼球の色は左右で異なり、当然手足の長さも不揃いだ。キメラ、なんて言葉がピッタリの容姿】
【コレが動くとなれば、それだけで一般の人々が逃げしそうな位には不気味。――――重ねて、其処に込められる魂が恐らくは悪しきものなのだから宛らホラー映画か】
541 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/16(月) 02:38:21.31 ID:sS4PFayEo
>>540

【不揃いな肉体にしばし好奇の目を注いでいた男だったが、見飽きたらしく視線を外した】
【動く前の死体であればまだこの男にとっては単なるモノ。知的好奇心がくすぐられるものでもない】
【不気味な見た目も、ある程度の死霊術を扱えることもあって珍しくは映らなかった】


 興味も何も魔術師だ。それも、この世界でも上位のな


【問いかけに男は短く答えた。さも当然であるかのような、あっさりとした言い方だった】


 ふん……まぁ、居ない奴のことはどうだっていい。今のところ興味があるのは、お前が何を知っているか、だ
 禁術とやらは、具体的には何なのだ?


【男の忠告も、魔術師は気にした様子もなかった。己の強さに絶対の自信を持つために、恐ることもなかった】
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/16(月) 02:51:24.29 ID:WnMK7etP0
>>541
「フフ――――……それは貴方の見た中での“世界”。私の見る世界と同じ中で、果たして上位……と言い切れるでしょうか」

【観点の違い。見る世界の異なり】
【――――二人の見る世界が果たして同じであるのか、否か】
【或いは“強さ”の考えの違いでもあるのか、それとも只の戯れか】



「禁術、とは言えど所詮は魔術の一端です。例えるならば――――……おや。アリスの方からお呼びの様ですね
すみませんが、目的も果たせた事ですから私はコレで失礼しますよ
墓荒らし、なんて在らぬ誤解を受ける前に此処から立ち去る事をお勧めしておきます」

【最後の言葉は忠告でも警告でも無く、ただの冗談】
【所詮この場へ頻繁に墓参りに訪れる者も居らず――――例え見つかろうと、男性が責められる謂われは無いのだから】

【継ぎ接ぎの其れへと掌を当て、「それでは」と言葉を紡いだ所には既に転移陣が発現していて】
【数秒掛かる事無く、男の姿は消える事となろう。この場を包んでいた不穏な気配も一瞬にして消えていたのだから、まるで夢から醒めたかの様だけれど】
【――――辺り一面は荒らされた墓地。それが、確かに現実であった事を知らせようか】

/申し訳無いですが、眠気の混じる中ここから繋げていくのが難しく……
/すみませんが、この辺りで失礼します。お疲れ様でありました!
543 :アイン ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/16(月) 02:52:33.02 ID:sS4PFayEo
>>542
//お疲れ様でした!
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/03/16(月) 12:16:19.40 ID:JkGGRefmO
能力者スレッド雑談所その2
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/net/1425910327/
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/16(月) 13:02:54.41 ID:VkW4sb7I0
>>535

【彼の感謝の言葉を聴けば、マリアはふわりと笑って。そのまま、彼が離すまで手を握り続けた】
【―――人の温もりという物は、時にどんな物よりも暖かい優しさと孤独を癒す力を持つ。】
【繋がることによって、その優しさは心を温めて―――そして、微笑みを作り出すのだ】

【彼の微笑みを見れば、安心したようにマリアも笑顔になって。―――もう、彼は大丈夫だろう】
【寂しい時に彼が家に来たら、きっとマリアは歓迎するだろう。いつもの、穏やかな微笑みを湛えて―――】


【……さて、暫くして彼と別れてからの事。もう一度地図を片手に彼女は道を探すことになるが】
【―――数刻の後、困った顔であたりをキョロキョロと見回すことになる。というのも】
【彼について公園まで来たのは良いものの、現在地が余計に分からなくなっていたのだ―――】
【ただでさえ道に迷っていたのに、さらに場所を移動してしまったから……今いる場所が分からない】

―――そういえば、この公園は何処で御座いましょうか……

【優しき彼女も、方向音痴には勝てなかったようだ……】

//改めて、お疲れ様でした!

546 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 13:06:38.58 ID:gV7qcoI0o
【路地裏】

【ゴッ、と鈍い音】
【暗闇の中では嫌でも響く…その音は1度で終わらず何度も、何度も】

【凄惨な殺人による血臭はしない。嘆き悲しむ悲鳴も無い】
【ただ一方的に、1人の男が少年を足蹴にしている】

…生きようとする事は悪い事では無い
他者の善意に期待するのも、仕方ないのかもしれないが……

【少年を蹴る男…金髪にして赤目の吸血鬼を思わせる上半身裸の男は一度蹴る足を止めてそう呟く】
【しかし少年の横腹を踏み付けており、逃げる事は許そうとせず】

しかしそれを与えてくれる人間ばかりかと言ったら話は別だ
勉強になっただろう?



俺の気が済んで尚生きて居れば今後活かすと良い

【そう言ってから更にもう一度、もう一度、もう一度】
【何度も何度も何度も少年の同じ個所を蹴り、痛めつけ】
【少年の顔が苦痛に歪む度に、血を吐こうが男は楽しそうにその柔らかな腹を蹴り続けて】
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2015/03/16(月) 13:27:28.56 ID:zW2VZSuWO
>>544
/分かっている人は分かっていると思いますが、最近新規の方も多いので説明しておきますね。
/此処に貼られているスレッドは、悪意を持った人が一方的に匿名で能力者スレをはじめとしたロールスレの住人を名指しで叩いたりするような場所です。
/内容は非常に恣意的・悪質かつ事実無根な事も多いです。此処のスレの悪意ある住人に荒らされたことも何度もあります。
/能力者スレの雑談所なんかでは決してありません。開けば不快に思ったり傷ついたりする事もあると思うので、無視するのが賢明です。
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) [saga]:2015/03/16(月) 13:33:55.83 ID:zW2VZSuWO
/三行目の「此処のスレ」というのは、能力者スレではなく>>544のスレの事です……語弊を招く表現で申し訳ありません
/とにかく>>544のスレは開かず、もし開いたとしても書かれていた内容は気にしない事が一番です。
549 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 13:46:49.87 ID:Bu9V+vzJ0
>>546

【暗がりの中から、ひとりの少女がかつかつと足音を鳴らして現れた。】
【闇に溶けるような長い黒髪と同じく黒のワンピース。それと対照的に白い肌。そして腰にさげられた二丁の拳銃。】
【金髪の男といくらかの距離をとって、少女は足を止めた。】

………

【少女は男が一方的に少年に暴行を加えるその光景を目の当たりにして、その顔をひどく不快そうに歪めた。】
【正義の炎に燃え上がったからではない。ただ、目の前の男は彼女が非常に忌み嫌うタイプの人種だったからだ。】
【男は離れた暗がりに立つ少女のそんな表情を読み取れただろうか。】
【そして言葉を発することすらなく、少女は金に光る眼で男をにらみつけながら銃口を一つ向けた。】
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 14:06:34.52 ID:gV7qcoI0o
>>549

フリーズ(動くな)と、そう言いたいのか

【一際鈍い音が、1度】
【それを最後に男は少年の腹を蹴るのを止める】
【しかし、逃がすつもりは無いのか足は少年の首の上に置き】
【ようやく少女の方へと吸血鬼を思わせる赤い目を向けると】

俺がその気持ちを汲み取ってやる義理はない、が
お前が言わないなら俺が言おう

【ミシ、と微かに少年の首に乗った足に体重がかかる】
【苦しいのか少年が呻き声を上げて…】

フリーズ(動くなよ)

【人質を取っているのは「此方」なのだと】
【男の表情には自信が有った。逃げる為に少年の首を地面代わりに蹴る様にして圧し折り 走り出す事も出来るのだと】
551 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 14:21:56.63 ID:Bu9V+vzJ0
>>550

【男は少年をあまつさえ人質に取り逃走を試みようとしている。男の言葉からそれを読み取ると、少女は小さく溜息をついて】
【そして吐き捨てるように言った。】

…どうしようもない屑ね。
死になさい。

【いつの間に構えていたのか、さげていた拳銃を二丁とも手にした少女はまず少年の首に乗せられた足の膝を狙い弾丸を一発。】
【そしてそれとほぼ同時に男の眉間目がけて正確無比にもう一発の弾丸を発射した。】
【ほぼ音速に近い速度で打ち出された銃弾は、恐らく男が少年の頭を踏みつぶすのに必要な時間を与えないはずだ。】
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/03/16(月) 14:37:03.33 ID:DT+YibrQO
>>547
>>548
でも古参の方は皆あのスレに参加してますから参加しないと仲間外れですよ^^
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 14:46:42.61 ID:gV7qcoI0o
>>551

【警告はした】
【男は少女の害意を素早く察知し「足場を蹴って」右側へ跳びのいて銃弾を回避した】
【その足場とは少年の首に他ならず―――――】

……少し、力のかかりが浅かったか?

【仕留め損ねたと言う様にポツリと男が呟いた】
【男の言葉通り、少年は首の骨を折られかけた痛みに体を丸めて】
【それは何とか少年が生きて居る証に他ならず】

この程度の事すらしくじるとは、矢張り鈍っているか
矢張りもう少しリハビリが必要そうだが、さて……

【少し演技がかったように顎へ手を当てて、品定めする様に少女を見る男】

…今から俺はこの子にトドメを刺そう
ああ勿論助けようとするのはお前の勝手だ、もっとも――

【今度こそ地面を蹴って跳び上がり】

お前の方は制限時間付きだがなぁ!!!

【少年の首目掛けての全体重がかかる様な踵落とし】
【体全体を使ったそれは銃弾が当たる程度では止められないと分かる筈だ】
【しかし防がねば少年側に避けるだけの力が残っていないのは明白】

【更に少年は首が折れて居ないにも関わらず血を吐いた…それはつまり先程まで足蹴にされた事で内臓にまでダメージが往っていると言う事だろう】
【下手をすれば内臓すら破裂しているのかもしれない、手遅れになる前に治療の必要が有りそうだが明確な悪意たる男がそれを阻止しようとしていて】
【さて、小さな勇者はこの悪意に立ち向かう勇気は有るだろうか】
554 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 15:14:26.86 ID:Bu9V+vzJ0
>>553

…ッ!

【男が跳び上がった瞬間、少女は危機を察知して男に向かい全速力で駆けた。少女とはいえカノッサの構成員。その身体能力は常人を遥かに凌駕する。】
【この時少女にとって幸運であったのは、まさに目の前の状況が自身の『能力』を用いるのに絶好の機会であったことだった。】
【地面を蹴り、間に体を挟み込むようにして少年に覆いかぶさる。】
【そして男の踵が、いやどこでもいい、その体の一部が少女の体に触れたのならば】
【男に生じている全ての速度は消滅し、その後はただ重力のみに従って少女の上に落下するはずだ。その程度の衝撃ならば少年にダメージを通さず受け流すのは容易い。】
【少女の異能。『ある物体に生じている「速度」を、自身の体に触れた瞬間ゼロにする能力』。】
【攻撃にこそ使うことはできないが、防御の面でならば高い力を発揮することができる。】
555 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 15:33:12.14 ID:gV7qcoI0o
>>554

【少女が迷わず少年を庇った事に一瞬だけ息が漏れた】
【感嘆か、それとも無駄な事をと嘲笑ったのかは定かではないが…やる事は変わらない】
【自ら身を挺したのならまず少女から殺してやろうと蹴りを落とす―――が】

なんだと――!?

【防がれた…否。持ち上げられた…否】
【しかし確実に少女に自分の足が当たった瞬間威力を削がれた事だけは確かに解った】
【その事実に今度こそ確かに驚きの声を漏らすが…】

だが、触れんわけでは無い!!

【手を付いて着地すると体をその場でひと回転させ、立ち上がる力を利用しつつ少女の脇腹へ掌底を叩き込もうとする】
【まともに当たれば「人」と言う容器の中の血液や体液などの「水分」を丸ごと揺さぶられる様な異常なダメージを喰らう事になるだろう】
556 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 16:09:45.79 ID:Bu9V+vzJ0
>>555
【目論見が成功し一瞬安堵するも、すかさず男の第二撃がルナを襲わんとする。】
【お荷物を抱えながらの戦闘などあまり経験したことが無い。本来受け流せただろうその掌底はまさにまともに少女の脇腹にめり込んだ。】

ぐっ…!

【その表情が今度は苦痛で歪む。】
【少女は本来その軽い体重ゆえ、遥か後方へ吹き飛ばされるはずであった。しかし少女は、自身で自身の体に触れた。】
【瞬間、生じている全ての速度が消滅し、一メートルほど飛ばされた地点に少女は着地した。彼女の異能にはこのような利用法もあるのだ。】
【そして肩で息をしながら、額に汗を浮かべながら、しかし少女は立っている。飛ばされはせずともまともに掌底を受けたにも関わらずだ。】
【仕組みとしてはこうである。通常ならば、その掌底が標的に到達するまでの間に筋肉を用いて掌は加速され、それが標的に接した後、さらに体を打ち抜くようにして掌底は思い切り腕ごと振りぬかれる。】
【しかし少女の場合、始めの加速分がその異能によって打ち消されるから、このような肉弾戦でのダメージは半減させられるのである。】
【もっとも体に浸透する『衝撃』はまるで別で、脳を揺すられるような目まいに少女は襲われているのだが。】

(ただの攻撃じゃない、浸透付与…?近接戦闘では刃物使いの次に厄介な奴ね…)
(でも、今一番厄介なのは…!)

【少女はまだふらつく頭で助走をつけ、そして思い切り足を後ろへ引いて】

…貴方、邪魔!!

【先の男にも負けず劣らずの威力で、全霊を込めて倒れている少年の尻の当たりに蹴りを入れんとした。】
【成功したなら、少年は遥か路地裏の先、『人目につく所にまで』吹っ飛ばされるだろう。…少年のがその一撃で死ぬのではないかという話は別にして。】
【そしてその吹き飛ぶ少年に気を取られて男が後ろを振り向きでもしようものなら、好機とばかりにその二丁拳銃で男に連射を喰らわせるだろう。】
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 16:38:30.15 ID:gV7qcoI0o
>>556
んっんー…能力もすこぉし調子が悪いか

【掌底をぶち当てた男は数度感触を確かめる様に手を握り、開いてを繰り返す】
【思った以上に吹っ飛びもしなかった少女へと向き直って不遜な笑みを浮かべつつ】

しかしお前の力のタネも分かった…勢いを失くす、だとかそんな辺りだろう

【少年が蹴り出されるのを止めはしない。少年は無事(??)人目の付く辺りまで地面に摩り下ろされつつ到達する事になるだろう】
【少女が武器を構えると、男は両手を交差させ】

直接触れば関係の無い事もよぉく分かったとも!

【男が勢いよく両腕を広げるとそれに合わせて広がる「水のカーテン」】
【その防御膜は回転しつつ飛来する銃弾の雨の軌道を殆ど逸らしてからパシャリと地面へ落下した】

さ、て…お前の頭の中の血を、脳漿を何度シェイクしてやれば泣き喚いてくれるかな?

【パキリと指を鳴らして少女の方へ踏み出す】
【近接能力…否。 威力の浸透…否】
【男は触れたものの水分を操った。先程の様に少女の体の中にある水分丸ごと、今の様に空気中の水分ごと】
【その証拠に…防ぎきれなかった銃弾が皮膚を掠ろうと血液は最初の一滴以上溢れては来ようとしない】
558 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 17:15:18.87 ID:Bu9V+vzJ0
>>557

【打ち出した連弾は捕捉されてしまい、突如現れた水の障壁によって大半が防がれる。】
【それはルナにとって意外な出来事であった。囮を使っての奇襲が失敗したこと、そしてそれに加えて】

(滴らない血液、水の壁。)
(近接タイプじゃなく水使い、か…さっきのあの妙なダメージは私の中の水分を操作したからと、そういうこと?)

【相手の能力への誤算。想像以上に敵の能力は多才であり、少女は何とか目の前の敵に勝利するべく策を考えようとする。】

(…良いわ、敵が強くなければ私が戦う意味は無い。それでこそ私の力は磨かれる。)
(問題なのは、奴の身体能力の程度。先の一撃があれほどの威力を持っていたのが、私の体内の水分操作に由来するのならば)
(術者自体の身体能力はそれほど高くない可能性はありうる。確かめてみるしか無い、わね…)

【そう判断し、少女は持ち前の瞬足を生かして男の周囲を駆ける。自らの出せる最高の速度で。】
【一瞬でも男が少女の姿を捉えきれなかったならば、間髪を入れずに得意の飛び蹴りを男目がけて繰り出すだろう。】
【少女と思って侮るなかれ。その威力は先程男が目撃した通りである。さらに、今回は一切の手加減も加えてはいない。】


559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 17:31:19.29 ID:gV7qcoI0o
>>558
【男にとって少年は固執すべきモノには足り得ない】
【脅威度が高い少女から目を離すのは失策と分かり切っている】
【不遜な雰囲気、口元に笑みを浮かべながらも其処に油断は存在しない…が】

ふん…タワケが!

【先程男は能力に頼らず踵落としでトドメをさそうとし、咄嗟に少女へ掌底を叩き込んで見せた】
【その流れから男の身体能力は決して低くは無い事は推し量れた筈だ】
【少女程速くは無いのは確か…しかし見切れないかと言われるとまた別の話】

【少女の跳び蹴りを右腕を上げて防いで見せ、男は少女の足を左手で掴もうと…いや、爪で傷をつけようとするだろう】
【触れるつもりなのだ、少女の「血液」へ直接!】
【何をするつもりかは分からないがそれが途轍もなく「拙い」事は分かる筈だ】
560 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 18:13:24.17 ID:Bu9V+vzJ0
>>559

【人間一人を路地裏の外まで吹き飛ばす威力の、手加減無しで放った蹴りを片腕で防がれたことを認識した時、寡黙な少女は明らかに動揺の表情を見せた。】

(…見切られた!?)
(しかもほとんど効いていない、見くびっていたか…!)

【そして伸ばされる邪気を帯びた腕は、明らかに『必殺』に近い危険性を孕んでいることは明らかであり】
【少女は蹴りの反動を利用し、すんでのところでその爪から逃れることに成功した。】
【しかし現状、少女の置かれている戦況はかなり厳しい。少女の攻撃手段は基本的にその拳銃以外に無く、それを撃ち込む隙をなんとか作り出すのが少女の戦法だ。】
【それはたいてい得意の体術から始まるのだが予想は外れ、相手は人外の身体能力を身に付けるべく研鑽を積んできた自身と対等以上の肉体を持っていた。】
【唯一勝るのはスピードか。しかしそれも、動きを見切られてしまうようでは意味が無い。弾丸を届かせるのに必要な隙が生まれない。】
【もはや、残された策はほとんど無いと言って良い。少女は後方へ飛び、男の間合いよりも大きく下がった。】

…侮っていました。貴方は私の想像を超えて遥かに私を上回った。不遜な態度を取ったことを詫びます。

【彼女は両手に持っていた拳銃をホルスターにしまった。そして男の瞳を見据えて言った。】

頼みがあります。どうか最後は、貴方の持てる最高の技で私を殺してください。
貴方の力ならば、この距離からでもその水の激流で私の命を奪うことなど簡単な筈です。
…武人どうしの戦いの決着には相応しいでしょう?
さあ、どうか。

【観念したように少女は無防備に立っている。男は少女の提案を受けるだろうか?】
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 18:44:26.29 ID:gV7qcoI0o
>>560

………

【突如殊勝な態度になった少女に不信感を抱かぬ程男は平和ボケしていない】
【こちらの攻撃の威力を大きく削ぐ何かしらの異能を持つ相手が「殺して下さい」等と、見え透いた罠を仕掛けてきているのだ】
【だから――――】

ふん……
.だからどうしたと言うのだ
【だからどうしたの言うのだ】

【今、自分を踏み躙って見ろと言う挑発をしてきた者が居る】
【安い挑発、そして見え透いた罠。しかしその程度の"児戯"を恐れるものかと男は敢えて挑発に乗って見せた】

最高の技と言ったなァ。良いだろう見せてやるとも
対価は貴様の命を貰うがな―――――!

【朧気ながら相手の力を知っている】
【相手の速度に対応しつつ反撃が難しい事も理解している】
【その"敵"が、自分の首を取って見ろ等と――――】

【手元に集めたのはソフトボール大の水球、それを少女の体目掛けて投げつける】
【当たる瞬間の威力はそこそこ。しかし…その水には「流れ」が有る!】
【水球の体を成しつつも同じ場所を流れ続け、もし当たれば投げつけた際の威力とは別に相手の肉を削ぎ落とし続け様とするものだ】
【手元での精製、手元を離れても十分な威力を出す為の水流水圧等高度な魔翌力操作を以てしての自慢の「技」と言える1つだ】

【単純な水量…力押しでは敵わない―――悔しくとも認めざるを得ないが故の選択である】
562 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 19:59:32.19 ID:Bu9V+vzJ0
>>561

【少女の策とは以下のようなものだった。】
【うまく誘いに乗り相手が水を用いた攻撃をしてくるならば、少女は一切のダメージを受けずにその攻撃を『真正面から喰らい』そのまま敵まで駆け】
【大きな力を使った後の疲弊した隙をついて敵を撃ち[ピーーー]。そういう算段であった。】
【水は個体ではないが物質であることに変わりは無い。ウォーターカッターが鉄をも切り裂くことが可能なのは、水という物質が凄まじい速度で運動しているからに他ならない。】
【ゆえに遠距離攻撃の性質上、術者の手元から離れた物質であるならどのようなものでも無力化することができるだろう。少女はそう考えたのだ。】
【少女の敗因は発想が柔軟で無かったせいだろう。少女の生きる異能の溢れかえる世界では、物理法則が常に通用するとは限らないという単純な真理を少女は実感していなかったのだ。】

…ッ!!!

【間一髪、本当に間一髪のところで迫る水球を避ける。『避けなければ死んでいたから』。】
【一度手元から離した物質が速度を失ったとき、念力でも使えなければ再び物質に力は加えられない。ならば念力を使えば良い。それだけの話であった。】
【少女は男が誘いに乗った瞬間勝利を確信したけれど、迫る水球の異変にすんでの所で気づくことができた。】

(あれは…あれは私の能力では止められない!!)

【水のその一滴一滴を静止させようとも、男は手も触れずにまた水の一滴一滴に殺傷力を持たせなおすだろう。】
【そういうことが可能な異能だってある。少女はそれを、この生死の境で認識した。】
【少女はその場に崩れ落ちる。己の浅はかさを恥じた。力不足を痛感した。】
【プライドを捨て敵に謝罪し、だまし討ちの末に殺害しようとして挙句の果てに失敗し。】
【これ以上ないくらい惨めに少女は完敗した。】

………………

【少女は動かない。しかし観念したわけではない。】
【少女が真に武人であったならここで潔く殺されることを選んだだろうけど、しかし少女は自身の目的の達成の為ならなんだってする卑怯者であった。】
【こんな所で死ぬわけにはいかなかったから。少女は恥に恥を塗り重ねるかのように。】

…レイヴェンッ!!

【少女は逃亡することを選んだ。叫んだ少女のもとに、夜の闇から一匹の巨大なカラスが舞い降りた。】
【人間の2、3人は背にのせることはできる程の巨躯。頭には脳に電流を流すかの様な機械が装着されている。】
【少女を素早くその背に乗せると、カラスは羽ばたき地上を離れた。】
【背の上で、少女…ルナは、これ以上ないくらいに恨めしそうな顔をしながら、眼下の男に話しかけた。】

二つだけ、貴方に聞きたいことがある。貴方の名前は?
そしてもう一つ。

貴方はこの世界を滅ぼしたいと思う?

【さっきまでの殊勝な態度はどこへやら、吐き捨てるようにルナは問うた。】
【狙いはどうあれ潔く少女の誘いにのったあげくこの扱いだ。当然、この問いは無視したところで構わないだろう。】



563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/16(月) 20:30:05.85 ID:gV7qcoI0o
>>562

【荒れ狂う大河を凝縮した様な一投は当然ながら警戒される】
【異物も無く流れ続ける水の塊は投げた当初風を切る音しか発さなかった…しかし】

【少女の代わりにぶち当たった壁が「流される」】
【強大な水流はまるで引力の無いブラックホールの様に当たった物を巻き込んで砕ききってしまって】

……ほう

【少女が避けたと言う事実に男はまたも笑みを浮かべた】
【そうさせた事が、相手の思惑を打ち砕いたと言う事実が……男にこの上ない喜びを齎した】
【それで「今は」満足だった。故に追撃はしようとせず】

レッドアイ…
世界を見下す赤い月を見る度にこの名前を思い出すが良い

【濁った血を思わせる赤い瞳で、大きなカラスに跨る少女を見上げながら男は答える】
【お前を「踏み躙った」人物を忘れるなと、男は愉快気に言って】
【そして、もう1つの質問には】


「それも面白そうだ」
抗う奴を、正義を振り翳す奴を、世界は自分の物だと言う奴を
片っ端から「踏み躙る」

ああ、俺にピッタリな生き方だろうが…それ程の力を持っている訳では無いんでな

【力さえ有るならすぐにでも】
【それが男の答え。他者の尊厳を、命を踏み躙る事こそが自分の生き甲斐だと…】

それで、お前は名乗らないのか…ヒーロー気取り?

564 :ルナ ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 21:15:37.98 ID:Bu9V+vzJ0
>>563

【カノッサ機関に所属してからの戦闘において、ここまで歯が立たず惨めな思いをしたのは初めてであった。】
【忘れるな、と。そう言われるまでもなく彼女が『レッドアイ』の名を忘れることは無いだろう。】
【大烏は羽ばたき、その高度を上げていく。ギャアギャアと、路地裏のごみを貪り食っていたカラス達が騒ぎ出す。】
【少女は呪うかのように、これ以上ないくらいに悔しそうに、ぎりぎりと歯を食いしばる音さえ聞こえそうなくらいに表情をこわばらせて】】

私はルナ。次は必ず息の根を止める。

【そう言って、黒衣の少女は闇夜に消えた。】



【少女はカラスの背に乗り闇の中を飛ぶ。道中、少女は先のやり取りを思い出していた。】
【『それも面白そうだ』】
【『抗う奴を、正義を振り翳す奴を、世界は自分の物だと言う奴を 片っ端から踏み躙る』】

(質問を、変えるべきだったかもしれない)
(貴方は、世界の滅亡と共に自分が死んでも構わないと思っているの?)

【そう思って、ルナはカラスの飛ぶスピードを上げた。】






/以上で〆となります。ありがとうございました!
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/16(月) 21:27:22.25 ID:VkW4sb7I0
【月夜の街に近い里山の中】

【此処は街からほど近い上に手軽な高さの里山という事もあり、絶好のハイキングコースにもなっている。】
【同時に町から近い上に人気の少ない場所ということもあり軽犯罪も起こりやすく、自警団によるパトロールが重点的に行われている場所でもあり】
【そんな夜の里山で―――】

――キャッ!?

【がさり、と藪が揺れる。――もっとも、これだけなら野生の動物の所為の可能性もあるが】
【その後に続く軽い悲鳴とドサッという衝撃音が、その音の主が人間である事を示すだろう】
【音のした方を向けば―――変な格好をして転倒した女性の姿が、月に照らされて見えるかもしれない】

……ッ……うぅ……
……夜の山の足元は危険です……―――

【月明かりの下に照らされる女性。彼女は鳶色の長髪を持ち、頭には白い帽子が被られ】
【目じりの下がったの垂れ目、深いブラウンの瞳は優しく澄み、口元の笑窪が整った目鼻立ちの顔にアクセントを加える】
【薄い桃色のシャツは動きやすさとお洒落を両立させたデザイン。首にはタオルが掛けられている。】
【山歩きに使っているのだろう、ズボンは結構穿き古されている。足元はトレッキングブーツ】
【背には大きなリュックサック。全体的に見て山歩きに慣れた人の格好だ】

【静かな山の中、これだけ大きな音がすれば目立つことは間違いない。物音に驚いた鳥たちが慌てて飛び去ったくらい】
【こんな間抜けな場面で誰かに出くわすなんて事が、あったりするのだろうか……】

//予約です!
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/16(月) 21:32:27.93 ID:/YYmeyJAo
【路地裏】

「今ォ日も大量、っとォ!」

【そこに居たのは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

【その者の足許にあるのは魔法陣、そしてその者が担いでいるのは傷を負い気絶した人間】
【魔法陣に向けて人間を投げれば、それは闇となって吸い込まれてゆき――そして、この場から姿を消した】

「人間は幾ら集めても損はねェからな……どォれ、次の獲ェ物は……」

【黒い服故にわかりづらいが、よく見ると付着したそのシミは――先程の人間に傷を負わせた者が誰かを、証明していた。】
567 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/16(月) 22:35:05.61 ID:62ZheUCxo
>>566
/まだおりますかー?
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/16(月) 22:50:40.34 ID:XmFKu9yE0
>>523

あぁ……!

【念押しする様に、青年は大きく頷いて見せた】
【ジョシュアに対して思うところ、そしてその言葉は、全く素直な青年の感想だった】
【ただジョシュアの一面を知っているだけに過ぎなかったが、それでも青年は半ば確信めいたものを持っていたのだ】
【だからこそ、こうも力強く頷く事が出来るのだろう】

……いや、僕こそ「ありがとう」だよ……君みたいな人の姿を見れた事は、僕にとっても凄くうれしい事だからね……

【控えめに礼を口にするジョシュアに、青年はそっとそう返す。それは青年にとって久方ぶりの、晴々とした笑顔だった】
【わずかな間の逡巡の意味する所は分からなくても、自分の中に確かめていた事は分かる】
【それもまた、自分の言葉が「受け止められた」と解しても良いだろうと、青年は考えていた】

へぇ……なら、大丈夫そうだねぇ。彼も、そこまで人付き合いが難しいタイプじゃあなかったからね……
君の方で萎縮してしまう事が無ければ、彼も問題なく接してくれるはずさ

【一応、それとなくジョシュアに認識を促しておいたのだが、既にそうした相手との接触の経験があると言う事なら、問題は無いだろう】
【紹介するにあたって、その壁は何とかしておかなければならないのだが、そこが杞憂で済んで、青年も安心した様だった】
【紹介して、上手く話が纏まらないとなれば、自分にとっても恥ずかしい話になるのだから】

あぁ……それじゃあ、また……!

【目当ての品物を手に入れて、思わぬ嬉しさを胸に抱いて、青年は満足した様子で別れの挨拶を済ませる】
【そうして、踵を返して店の出口へと向かう――――背後から呼び止められたのは、ドアに手を掛けた瞬間だった】

ん?
――――ぉ、良いのかい? …………ありがとう、それじゃあ遠慮なく、頂くよ……!

【振り返ると、そこにはジョシュアが、可愛らしい包み紙を差し出している姿があった】
【初めは何の事かとキョトンとしている青年だったが、すぐにそれがサービスの土産である事に気付く】
【わずかばかり頷く様に頭を下げながら、青年はその包みをそっと受け取った】

それじゃあ今度こそ……失礼……!

【クッキーの包みを受け取って、改めて青年は店から退出する】
【そこで青年は何気なく、外の夕闇を見上げ、そして今出てきたばかりの店を振り返る】

【おとぎ話にでも出てきそうな建物の中にいたのは、とても輝いた生き方をしていた、小さな職人だった】
【――――何故か、手にした品々が、不思議な宝物の様な気がしていた】

/遅くなりましたが、乙でしたー!
569 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/16(月) 23:04:58.54 ID:bCRLU++7o
【街中】


『ウラァ!!ギャング崩れなんぞぶっ殺せぇ!!!』

「ヒャッハー!!自警団崩れが調子にのるんじゃねえぜ!!」


【とある国、とある街。商店が並び、車が走りまあよくありそうな街中なんだが】
【此処はマフィアとかギャングとか自警団とかが日々勢力争いをしていて角のタバコ屋の】
【おばちゃんもどこかの勢力の情報屋なのかもしれないのがこの街。そんな場所だから】
【今日もギャングが車を盾にマシンガンをぶっ放して、それに対抗して自警団がバンを盾に】
【ショットガンをぶっ放すなんていう抗争劇をメインストリートで行っていた】

あーあ…こんなトコで飲んでるんじゃなかった

【両者陣営の間、路端の屋台の影にしゃがんだ人影。手には美しい模様が彫り込まれたリボルバー】
【ダークグリーンのレンズのサングラスをかけた黒い三つボタンのスーツの男。傍らにはビールの缶】
【どちらかの人間というわけではなくて、単純に逃げ遅れたというわけだ。時折、流れ弾が飛んできて】
【彼は身をかがめる。どちらも下手な鉄砲で下手に動くとやられかねない。彼は取り敢えずビールを】
【一口のんだ。看板が銃弾で割れて落ちてくる。段々と銃撃戦は激しくなっているような気配だ】
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/16(月) 23:09:05.52 ID:/YYmeyJAo
>>567
/すみません、遅くなりましたがここにおります
/しかし今日はもう落ちるので、またの機会にお願いします。ごめんなさい
571 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/16(月) 23:12:39.29 ID:Bu9V+vzJ0
>>565

【水の国自警団支部の近くにある里山、夜の中その山道を走る一人の女性の姿があった。】
【自警団員に支給されている長袖のジャージに、水色のランニングシューズを履いている。】

ふー、さすがに一週間以上動いてないと色々きついか…

【彼女は先の地の国における大事件に立ち会っており、その際体中を骨折したせいで入院していた。今はそのリハビリ中である。】
【そんな中、遠くの方で人の悲鳴が聞こえたような気がして彼女の頭は瞬間、自分の時間から仕事の時間へと切り替わった。】

(女性の声…感じからして若そう、多分20代、10代?とにかく急がないと…!)

【彼女は一定のペースを保った走りから、全力疾走に移る。自身が故障中であろうとどうだろうとそんなことは関係が無い。】
【走っているうち、現場が見えてくる。すると予想通りに、倒れている女性の姿が見えた。駆け寄って声を掛ける。】

自警団の者です、どうされましたか!

【倒れている女性は、駆け付けた地元の自警団のその姿を見て何を思うだろうか。】
【ボーイッシュな灰色のショートカットに、やや癖毛が強く所々が外ハネになった髪型。女性にしては高身長で、スレンダーな体躯の持ち主。】
【それは他でもない旧知の人物、熊出 等比その人であった。】

572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/16(月) 23:44:13.34 ID:VkW4sb7I0
>>571

【「いてて……」なんて呟きながら腰を摩る彼女。足が引っかかるような形で尻餅をつく形で倒れたから、服が落ち葉と土だらけ】
【なんとも間抜けな恰好で、倒れたまま声をした方を向いて―――ふと視線が合うと、驚いたように少しだけ声を漏らして】
【少しばつが悪そうに微笑むのだった。こんな形で再会することになろうとは……】

あら、貴女は……!
……お久しぶりですね、熊出さん。えへへ……恥ずかしい所を見られてしまいましたね。
木の根っこに足を引っ掛けて、転んでしまったのです。我ながら鈍いというか何というか……

―――さて、いつまでもこんな恥ずかしい恰好を貴方に見られる訳には行きませんよね。
駆けつけて有難うございます、私は大丈夫ですよ―――ッ……!

【―――少しばかり驚いたのは事実。こんな夜の山の中で誰かと遭遇するなんて事は滅多になかったし】
【その上出会った人が懐かしい顔だったから、驚きもひとしお。―――……出会い方が少々アレだが。】
【さて、女性は直ぐに起きあがろうとする。―――が、右足に力を入れようとした瞬間体がぐらりと揺れて】
【どうやら立ち上がれないようだ。右の足首を手で抑えて顔を顰めているあたり、転倒した際に捻挫したのだろう】
【女性――皐月は「大丈夫です」と言っているが。どう見てもその様子は大丈夫ではなさそうで―――】
573 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/17(火) 00:21:17.72 ID:UKs8DlJb0
>>572
【目の前で倒れていた女性が神谷皐月であるということに熊出等比が気づくのにはかなりの時間を要した。】
【もちろん等比は眼前の人物を忘れたことなどは一度も無かったし、人生の転機となったその夜のことを忘れたことも無かった。】
【人はあまりに非現実的な出来事が起こると茫然自失としてしまうことがあるというが、それに似ているだろうか。】
【だから彼女が喋っている間にも、それが聞こえているのかいないのかわからないような様子で等比はまくし立てた。】

いや全く危ないところでした、こんな夜の山道で若い女性一人がうろついてちゃあいけませんよ。
この山は人気があるうちは安全ですが、ここ最近夜間の治安が悪いということで地域住民が苦情の申し立てにくるくらいですから。
あ、申し遅れました。私は…熊出さん?え?まだ私名乗ってな…

え?師匠ぉお!?

【素っ頓狂な声が夜の山にこだました。】
【等比は皐月と出会って以来、再会したことこそなかったものの彼女を表す時は常に『師匠』という言葉を用いていた。】
【由来は人生の師であったから。そのままであるが、女性に対し『師匠』というごつい響きの形容をするのはいかがなものだろうか。】

マジで!?

【素である。】

え、うそうそ、写メ撮んなきゃ、じゃなかった、師匠!お久しぶりです!
私、こんな所で師匠と再会できるなんて、ぜんぜん、おもって、いなくてぇ…えぐっ…くすん…

【感極まっている。】

はいはい、え?何ですか?ねんざ!ねんざですね!?了解です、さあ私の背中に掴まって!早く!
あ、それともお姫様だっこの方が良いですか!?やぁんどっちにしよう、じゃなくてさあ!師匠、お好きな方を!!

【何だかもう、色々とぶち壊しであった。何が壊れたのかはわからないが。】
【等比はまだ何やら騒いでいるが、ともかく自力で立ち上がれそうにない皐月の手助けをしたいのであろうことは確かである。】
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 00:25:22.98 ID:r6hpZdR80
【静まりかえった夜の街。この時間に出歩く者と言えば精々旅人だとかその程度】
【――――さて。そんな街の公園に備えられたベンチに一人の姿。緑色のローブを纏った女が座っていて】


「良し……これで下調べも終わったし、今できる事はこれで全部かな……?」

【隣には積み上げられた学術書。見る者が見れば其れは遺跡や遺物に関する事が記されているのだと分かるだろうし】
【そうで無い者が見たとしても少なからず専門的な物であると理解出来る筈で】
【「ん――――」なんて声と共に背伸びをすれば時計を見遣る。時刻は夜更けと言っても差し支えない時間】
【憂鬱げに溜息を吐いたならば積んでいた書物を膝の上に移動させて】


「思ったよりも遅くなっちゃったな……どうせならこのまま直接行っちゃっても良いんだろうけど……
ううん――――まだ宿が空いてるとも限らないし……」

【果たしてこの時間、宿に空きの部屋などあるのだろうか】
【無ければ無いで今からでも己の目的を果たしに行くか、でなければまた別な街へ行って宿を探すか】
【瞬く星々を眺めながらぼうっと考える様は正しく悩める人】
【加えて、ベンチは灯りの下に備えられているのだからその姿もよく目立つのだけれど】








【櫻の国。最早誰も訪れる事が無くなる程に朽ちた神社】
【普段ならば一つの気配も無い筈なのだけれど――――今宵は、其処から妖気を感じ取る事が出来て】

【石畳の階段を上ったならば、見えるのは風化した鳥居と小さな社であろうか】
【――――社の前に立つのは、巫女装束を纏い翡翠の首飾りを下げた一匹の妖狐】
【目を瞑り、手を合わせている所からして参りでもしているのだろう。然れど、廃れた場所に神も残るのかは疑問だが】


「…………」

【其れも終えれば、神社から去ろうとして――――新たにこの場に訪れた者と出会うとすれば、そのタイミング】
【耳と尾を立てて居る事から余程驚いている事も知れるだろうか。抱くのは敵意だとかでは無く、怯えた様な――と表すのが適切で】
【元より害意を抱いた者がこの場に訪れたのだとすれば少女にとっての不幸】
【或いは、漂って居た妖気に疑問に思って訪れた者だとすれば――――話はどの様に転がるか】


575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/17(火) 01:15:41.31 ID:z3UYJr4G0
>>573

ふふっ……マジです、皐月ですよ!久しぶりに会うというのに、こんな恰好で御免なさいね。

貴女に会える日を楽しみにしていたんですよ!いつかバッタリ何処かで出会うんじゃないかって……
……まさかコケてる時に出会うとは思ってませんでしたけど。

【驚いたような大きな声を上げられれば、皐月はばつの悪そうな気恥ずかしそうな表情を見せる。】
【こんな恥ずかしい場面を見られては、師匠としての面目が立たないというか何というか……】
【何だか此方が恥ずかしくなってくる。こんな恰好を写メ撮られたりしたらたまったもんじゃない、マジで】

【ともあれ、間抜けな格好だけれど再会できたのは嬉しい。こうやってまた会える日を楽しみににしていたのだから】
【……流石に感動のあまり泣かれたりするとは思っていなかったけれど。でも、皐月だって思わず笑みが零れるほどには嬉しかったりする】
【実は、皐月もずっと彼女の事を気に掛けていた。彼女があの後立派になったのを心の中で喜んでいた】
【先日の彼女が活躍した事件なんて、わざわざ彼女の名前の載った新聞の切り抜きを作ったくらい。……それ程までに、気に掛けていた】

【師匠と言われるのには慣れてなくて、少し落ち着かない。勤め先では散々「先生」やら「教授」やらと言われまくってるのだけれど】
【……でも、悪い気分ではない。自分は師と仰がれる程の人物なんて思っていないが、自分ことをそんな風に思ってくれるのは嬉しい】

【―――さて、立ち上がれない皐月は彼女の背中を借りることになるだろう。捻った足は骨折とは行かないまでもそれなりに痛むらしく】
【「すみませんが、お願いしますね」と一言掛けて、背負ってもらう。皐月も成人女性だし、リュックの重さもあってそれなりに重い筈だが……】

……重くはありませんか?
―――まさかこうやって貴女に背負って貰う日が来るなんて、思っていませんでした。
ふふっ……何だか今は、貴女の背中がとても広く感じられます。―――立派になったのですね、貴女は。顔つきも見違えましたよ!

【背負って貰って、皐月の口から零れた一言。―――彼女の背中が、随分と頼もしくなった気がするのだ】
【きっと、其れは彼女の成長の証だろう。見違えるほどに立派になった彼女の姿が、今はとても頼もしい―――】

【さて、皐月を背負った彼女は何処に向かうのだろうか?どこに向かうか決めていないのなら皐月は行き先を頼むだろう】

さて……こんなお願いをするのは申し訳ありませんが、家まで背負ってくれますか?
此処からはそう近くはありません、数分もすれば着く筈です!家に着いたら夕飯を御馳走してあげますから!
貴女ともっと沢山お話ししたいですし……

【……メシで釣るとは卑怯なり皐月。―――本音は、一緒に食事でもしてもっと沢山彼女と話したいのだ。】
【もし彼女が自警団としての勤務中なら駄目だけれど……積もる話もあるし、もっと彼女と一緒に居たい】
【ちなみに皐月の家は山を下りてすぐ。街に近い里山という事もあって、家にまでそう時間は掛からないだろう】
576 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/17(火) 02:07:52.44 ID:UKs8DlJb0
>>575

【ばっちこい!と快くおんぶと帰宅の要求を引き受け皐月を背負ってからも、しばらく等比の危険な雰囲気の興奮状態は続いていた。】
【下山を続けているうちに、ようやく等比は日常会話ができるところまで回復(?)したようで、背中から聞こえてくる声に応じて答えた。】

重くなんてないですよ!日々鍛えてますからね。ここ一週間くらいは入院してましたけど…
それにしても師匠軽いですねー。私なんかより全然…ごほっごほっ。

【急に咳き込んで、等比は話題を変えた。】

私だって師匠にこうして褒めてもらえる時が来るなんて思っていませんでした。
あれから私は修行の日々でしたから…自由な時間、ありませんでしたし。楽しかったですけどね!
当時は師匠がこの自警団支部の近くに住んでるなんて知りませんでしたし、野外訓練の最中にばったり会うなんてこともありえないですし。
だから、私は本当に二度と会えないかもなって思ってて…
でも、ご近所さんだったんですね!私自警団支部に基本的に住み込みでいますから。休日ができたら是非訪ねさせてください!

【そう言って彼女は笑う。至福のひと時、そんな表情だった。】
【そのうち、等比は先程から気にしていたことを尋ねた。本来ならばその現場を見たときに真っ先に聞くべきことだったのだが。】

そう言えば師匠、こんな夜に山中で何をされていたんです?
私は上層部(うえ)から、退院後は体のなまりを直すことを最優先するように、という通達がありましたからリハビリとしてランニング中だったんですけども。

【そんなことを話しながら、二人は夜の山を下っていく。】








577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/17(火) 02:53:37.46 ID:z3UYJr4G0

>>576

まあ、嬉しい事を言ってくれるのですね!ふふっ……私もまだまだ若いでしょう?
太らないように、食生活には気を付けてるんです。若さの秘訣は食事からです!
でも、貴女の体が重いのはそれだけ貴女が私なんかの素人より鍛えてるという事ですよ。そうでしょう?

……そうですか、あれからずっと努力を積み重ねていたのですね?―――本当に、立派になりましたね。
何時でもいらっしゃい。貴女なら、いつでも大歓迎しますよ!

【重い、のはそれだけ彼女が鍛えているからなのだろう。怠惰で増えた体重とは違う、努力の証なのだ】
【彼女のスレンダーな体には、余計な脂肪は付いていない様子。それで重いのは、細身の体に筋肉が詰まっているから】
【決して恥ずかしがる必要なんて無くて、むしろ誇れる事だ。……本当に、どれ程努力したのだろう】

【因みに皐月も重くはない。もうすぐ40歳の女性としては奇跡的な程に若い見た目は、体重にも表れているようで】
【もうオバサンだけれど、太る悩みには無縁のようだ。たまに同世代の友人から羨ましがられるのだとか……】

【続いて語られるのは彼女の事。近くに住んでいるという事、訓練を積み重ねていたという事……】
【そんなに近くにいるとは知らなかった。もっと遠い所にいると思っていたが、これなら気軽に尋ねる事もできそうだ】


【こんな夜に山の中で何をやっていたのか尋ねられる。当然と言えば当然の疑問だろう、こんな時間にハイキングなどあり得ない】
【では何をしていたかと言うと―――自然学者としての研究だ】

ああ……フイールドワークです。平たく言えば、生態調査ですね!里山に居る生き物がどうやって生きているかを調べるんです。
山近隣の環境開発に伴う生態への影響とか、山に住み着いた外来種の及ぼす在来種への影響とか……そんな事ですね。
でも、夜にならないと活動しない生き物も多くて……こうやって、時々夜の山を出歩いて観察していくんです。
ま、要するにお仕事ですね。楽しいから良いんですけど……

仕事と言えば、今の貴女はSCARLETに所属しているそうですね!
この間新聞で貴女の名前を見かけてビックリしました!地の国の事件でしたっけ……あなたを含めた十数人が活躍した、って!
……という事は、今やっているのはその時に負った怪我のリハビリですか?ごめんなさいね、貴女も怪我をしていたというのに背負わせてしまって……
今の仕事はどんな感じですか?どんな所にやりがいを感じていますか?

578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/17(火) 16:22:00.96 ID:nczrpv0co
【路地裏】
【暗がりの中にある影は2つだけ】
【1つはジャンクの淵に腰掛けてもう1つを眺めている】
【暗がりの中ではその全容は定かにならず】

【もう1つは剃刀を手にした女性】
【その女性は涙を流しながら「頭皮ごと」その艶やかな長い髪を削ぎ落としている】
【手は止まらない。涙より多くの血が頭から流れても彼女はその頭髪を削ぎ落とし続ける】
【と…其処でようやく最初の1人が声を発した】

髪は女性の命と言われるそうだ…ああ君がそれを大切にしていた事も知っている
だから教えて欲しい「自らの手でそれを落とす気持ちはどうだ?」

【女性へと声をかけつつ近づく最初の影…濁った血を思わせる赤い目と、金の髪が特徴的な上半身裸の男】
【女性は答えれない。何故こうなってしまったのか、何故自分がこんな目に合っているのか。後悔や怨嗟、様々な感情が頭の中でグチャグチャと混じりあっていて】

――――興味深かったのだが、な。時間切れだ。

【しかしそれを整理する暇を与える程、彼の気は長くは無かった】
【露わになった彼女の頭皮の「中身」を叩き潰そうと、鋭い手刀を振り被って――――】
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 19:45:16.67 ID:B3MkDIk60
【街外れ――廃墟になった洋館の庭園、】
【細い三日月がしんと庭を照らしこむ、すっかりと野生化した庭木が黒く照らされて】
【ごちゃごちゃに絡まりあった薔薇の枝、自然と偶然でドームのようになった空間に、人影が揺れた】

よい、しょ……、よいしょ。

【見ればふわふわに膨らんだスカートのお尻、上半身はすっかりと薔薇の棘の中に隠れてしまって】
【時折棘でも引っ掛けるのか短い悲鳴のようなものも聞こえてくる、――しばらく見ていれば、ようやっと身体を起こし】
【小さく吐息なんてしながら崩れた前髪を整える手は、すっかりと土に汚れていて。顔に一筋茶色い線を描き】

【真っ黒の髪は腰の長さまで伸びて、今は三つ編みに編みこんだハーフアップ。ヘッドドレスの飾りがひらりと揺れて】
【黒赤のオッドアイはどこか蛇の目に似る丸目、右耳にだけ付けたピアスは、月白色の宝玉の欠片をはめ込んで】
【生成りの布に赤糸で縫い取った刺繍の柄、姫袖のワンピース、袖の下のほうは、うっすらと土に汚れて】
【ふっくらとしたスカートも地面に膝をついて何かしていたせいで微妙に汚れている。足は踵の厚いパンプス】

ここなら、きっと、野犬も掘りに来ないし……。

【そんな少女の傍らにはひどく古びた鳥篭が置いてあって、呟きながら取り上げれば、ぎぎいとそれだけで軋む】
【さび付いた蓋を苦労しながら開ければ、中から白く欠片のようなものをいくつもいくつも取り出して、】
【薔薇の空間の中、どうやら埋めて――手が汚れていたのは、穴でも掘っていたらしい、と、知れ――】
【埋めているのも小鳥か何かの骨らしいというのもなんとなく分かる、かもしれないけれど】

【ひとまずは廃墟の庭で何かしている怪しい人影、であるのには変わりなく。古びた鳥篭の軋む音も夜に響くなら】
【誰かの目や耳に入ってしまってもおかしくなくて、――ひととおり埋めてやると、彼女は満足げに息をついた】
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/17(火) 21:09:17.16 ID:Vg8elWBjo
【路地裏】

「今ォ日も大量、っとォ!」

【そこに居たのは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

【その者の足許にあるのは魔法陣、そしてその者が担いでいるのは傷を負い気絶した人間】
【魔法陣に向けて人間を投げれば、それは闇となって吸い込まれてゆき――そして、この場から姿を消した】

「人間は幾ら集めても損はねェからな……どォれ、次の獲ェ物は……」

【黒い服故にわかりづらいが、よく見ると付着したそのシミは――先程の人間に傷を負わせた者が誰かを、証明していた。】

/22時前頃までおいておきます
581 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/17(火) 21:42:17.28 ID:frXcv7q5o

【街中】

【ショーウィンドウが立ち並び、買い物客が行き交う通りの一角】

【通りに面した、カフェのテラス席に、一人の女が掛けていた。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと、白い肌】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、テーブルの脇には杖が置かれていた】


機関、殺人事件……相変わらず、きな臭いニュースばっかりだな。
もう少し、明るい話を探そうとは思わないのか、記者は。パンダが生まれた程度の物でいいんだけどね。

【手にした新聞を置いて、左手で紅茶を一口。女は1人らしく、テーブルを挟んだ向こうには誰も掛けていなかった】
【あいにく、他の席は空いていない──新しい客は、店員に「相席してはどうか」、と、薦められるだろうか】
582 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/17(火) 21:57:45.74 ID:QgUU1rYwo
>>580

【エルフ耳の男がいる路地裏――から、壁を挟み面していた民家の一室にて】
【此処では”人間”が”人間”を狩っていた。恐怖の悲鳴と、泣き叫ぶような断末魔が木霊する】

泣いても意味ないんだよね、これは制裁だ―――ほら、吹っ飛びなよ。

【小太りの男を軽々と片手で投げ飛ばすのは矮躯の少年。生意気そうな、釣り目が印象的か】
【少年のぴしっと決めた黒いスーツには幾分かの血飛沫が滲んで見え、それが少年のものではないのは確かだ】

【男の首元を片手で締め付け、軽々と投げ飛ばす怪力―――民家の薄い壁を破り、路地裏へと投げ飛ばされる】
【その時点で既に虫の息であり、生命活動の停止も時間の問題だったが……】

………脆い壁だねぇ。折角、汚い金持ってるなら、もっと良い家住なよ。

【崩れた壁、瓦礫の埃の中からパタパタと手で視界を確保しながら、少年は現れる】
【壁を壊し、男が瀕死でたどり着いた場所は―――丁度、魔法陣の直ぐ側であった】

別に恨みはないし、邪魔ってだけなんだかけどね……さーて、そろそろ楽にしてあげ……ん?

【煙たいな、と薄く開いていた眼を少し広げた。投げ飛ばした男の近くの魔法陣――それと、異様な男?】
【少年は警戒心を纏つつ、背に掲げた子供が使うには相応しくない、身の丈程の”大斧”に手を掛けた。黒い手袋越しに、無骨な柄を確りと握る】

/まだ大丈夫でしょうか……
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 22:01:07.56 ID:B3MkDIk60
>>581

――空いてますか?

【なんて声がして。見れば、そこには少女が一人立つのだろう、まだあどけなさを残す――高校生くらいの、少女】
【にこにこと浮かべる笑顔は人懐っこく見えて、少なくとも敵意や悪意や害意とは真逆の方向にある。曖昧に首をかしげると】
【相手の返事を待つようにして――、ただ、彼女には、少しだけ違和感があって】

【身体の前で曖昧に繋ぐ両手。爪の中に土がこびりついていた。もちろん、丁寧に洗ったような様子はあるし、】
【洋服も丹念に叩いたのだろうが、そちらにもうっすらと土汚れがついている。小奇麗な格好をしている割りには、それが不思議で】

【真っ黒な髪は腰の長さまである、三つ編みに編みこんで飾ったハーフアップ、前髪は少しだけ長めに切られ】
【瞳は左右で色が違って、黒と赤。右耳にだけ付けたピアスには、宝玉の欠片があしらわれ】
【生成りを基調にした姫袖のワンピースはいたるところに赤糸で柄を縫い取って、レースやフリルの飾りも多く】
【長いソックスと赤いパンプス、パンプスはそれなりに踵が厚く、それなら彼女をいくらも大きく見せるけど】
【顔があどけないせいか、あんまり大人びたようには見えない彼女――声は鈴の音にどこか似て、高く透き通る音階】

【大丈夫だとか言ってもらえれば少し安堵したように笑うのだろう。断られれば――違うだろうけれど、】
【許可をもらえるようなら、空いた場所にちょこんと座るはずだ。軽い礼と会釈を添えて、ひときわ人懐こく笑ってみせて】
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/17(火) 22:10:37.08 ID:Vg8elWBjo
>>582

「んゥ?」

【次の獲物を探していたその者、壁が壊れる音と共に己の近くに吹っ飛んできた男は自分が手を下すまでもなくボロボロで】
【"まあ、ここ路地裏だしな"――、動じることもなく、その男の側に近寄ってしゃがんで覗きこめば】

「よォう、"人間"……元気かァ?」

【答えなんて聞かなくてもわかっている、聞いた理由なんて"ただの気まぐれ"――それだけだ】
【もし出来るならば、その男を右腕で米俵のように担ぎつつ、】 【その者はゆっくり立ち上がって】

「そォーいィえば、あァっちの方が騒がしかったなァ」
「――さァァアアわがしかァったなァ!」 「……で、テメェー、こォの人間、返して欲ォしいかァ?」

【――完全に捉えていた、少年のその姿を、正義なんて一欠片も無いだろうその眼で、しっかりと!】
【さて、今のところは襲ってくる様子はないが……近寄ってくる様子もない、やはり警戒しているのだろう】

/大丈夫です! ただ、あまり長くはいれないと思います
585 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/17(火) 22:18:51.86 ID:QgUU1rYwo
>>584

【人間、そうこちらを呼んだ――――じゃあ、人間じゃないのか、あいつ】
【少年は訝しげな表情を浮かべながら、自分獲物を米俵の様に担ぐ様を見つめ続ける】
【……無防備に動いたり、近づいたりするのは得策ではないと感じる。あれは狂気の塊だろう】

………驚いた、ちゃんと人間の言語を話せるんだ。

【先ずは”元気か”という問いに”皮肉”で返しておこうか―――少年は鼻で笑いながら、侮蔑の視線を送る】
【2mという150cmの自分とはかけ離れた身長の、耳の尖った化け物。そう認識をしているが、物怖じした様子はない】

騒がしかったかい?それは失礼したね……あんまり、静かに始末するのは苦手なんだ。

返して欲しいか、と言われれば返して欲しいかな……”それ”は、僕の獲物なんでね。
でも、”それ”が欲しいならあげるよ。煮るなり焼くなりすれば良いさ――”それ”がこの世から消えるなら、結果は同じだからさ。

【背中の大斧の柄を握りしめたまま、黒い眼で男を見つめながら返答する。無理強いしてまで、返して貰いたくはない】
【こちらの投げた男はどの道、”死ぬ”のだろう―――問題は目の前の狂った存在が、自分へどうアプローチしてくるかだ】

/了解です!アレでしたらすっぱり切ってくださっても構いませんのでっ
/よろしくおねがいしますー
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/17(火) 22:21:49.07 ID:frXcv7q5o
>>583

【声をかけられるても、女は表情をさして変えることはなかった】

──どうぞ。悪いね、長居しすぎたようだ。

【別段、愛想のある方でもない。コップを置き、再度、新聞に手を伸ばしながら、軽く顔を上げて、それだけ言っておく】
【かと言って、まだ店を出る気はないのだが──紙面に目を落とすと、ちょうど、前に座った彼女の『手』が見えた】
【眼は良い方だ。爪の間の、泥。ファンシーな彼女には似合わない物だが、どうしたのだろう】


……爪が汚れているな。
何かを食べるつもりなら、手を洗って来た方がいいよ。

【──と、疑問を抱く程に繊細でもない。贔屓のスポーツチームの成績を確認しながら、軽く指摘】
【愛想の欠片も、女性らしい気遣いもへったくれも有ったものではなかった】
587 :???? ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/17(火) 22:22:01.08 ID:aapwWB2lo


【爆音―――と言うには少し上品な、小気味の良い排気音が風の国の街道に響き渡った。】
【直列四気筒型。単気筒や二気筒とは違い、ガスの燃焼とシリンダーが奏でる鼓動の様な独特の音は消え失せ】
【代わりに滑らかで、絹の様な静かなエンジン音を風の様に靡かせる―――高回転仕様の、スポーツマシン向けエンジンの音だ。】

【シルバーとレッドで彩られたボディに、特徴的な単眼ライトを持つその大型スポーツ・バイクは、】
【"ある店"の前で車体とエンジンを停止させる。鍵を抜き去り、ハンドルロックを掛けたその二輪車の持ち主は】
【法規を完全に無視し、ヘルメットも被らずに乗っていたのだろう、風で荒れた黒い髪をわしゃわしゃ、と指で整える。】

【そして、表の看板にデカデカと書かれた店名と、レザー・パンツのポケットから取り出した、くしゃくしゃのメモ書きとを見比べると】


 ―――オーケイ、此処か。……ん、見た目は中々悪くない。
 そういや、話には何度も聞いてたが―――なんだかんだで、顔出すのは初めてなんだよ、な。
 しかしまあ、店主が不在なのは仕方が無いとしても。この手の"組織"が堂々と『CLOSE』ってのは、ちょいと冗談がキツイぜ。

 さて―――合鍵は。……お、あったあった、これこれ。


【男は1人納得したようで、メモ書きに包まれていた店の鍵を取り出し、『CLOSE』の看板が掛けられた扉に差し込む。】
【難なくロックを解除すると、男は一度だけ深呼吸し、そのまま扉をくぐって中へと入っていく。】


【―――程無くして、暗くなっていた店内に明かりが灯る。】
【看板に書かれた英字が―――UNITED TRIGGERの文字を、煌々と映し出した。】
【件の事件から一週間と半分ほどが過ぎた、ある日の夜。暫く休業中であった酒場はようやっと、小さな明りを取り戻す。】
【看板の表記も、また―――CLOSEという悲しいモノから、(仮)OPEN中という、一風変わった表示へと、変わっていたのだった。】
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 22:29:41.02 ID:B3MkDIk60
>>586

【どうぞ。そう言われれば彼女は小さな声で、だけど確かに「ありがとう」と笑って】
【空いた席に腰掛ける、それで、その流れで傍に居た店員に、ロイヤルミルクティーでも注文して】
【少し悩んだ顔をしてから、アップルケーキを頼んだ。それで、注文を終えれば、きちんとスカートの裾をただし】

あ――、……えっと、ちょっと土を掘ったの。枝でも使えばよかったかな、いいのがなくって……。
……水だけじゃ綺麗にならなかったの、たわしか何か、あったら良かったんだけど、――。

【そこで指摘されて、彼女は少し驚いたような、恥ずかしいような顔をした。爪に視線を落としてから、誤魔化すように笑い】
【土を掘ってきたのだという。これくらいの年頃の少女なんて、人生で一番土だとかに触れない時期のように見えるけれど】
【そんな風に言い訳めいて言っていた。だけど、そのうち、……「手洗ってくるね」だなんて、席を立つのだろう】

【だからといって何十分とかそう言う次元ではない。ほんの数分――だけど手を洗うには長い時間を掛けて、】
【戻ってくる頃には、頼んだものはどちらも揃っているだろうか。もう一度きちんと裾を整えて、椅子に座れば】

……何か変わったニュース、ある? わたし、あんまり新聞って読まないの……、たまに買うけど。
窓拭いたりするのにいいんだ。……あ、買ったらちゃんと読むよ、読むけど――。

【そんなことを尋ねてくるのだろう。ほんの雑談の声色、だけど、その視線は、確かに一瞬空っぽの袖を捉えて】
【目を少しだけ丸くするが――だからと言って、何かに触れるでもなかった。変わらず、にこりと笑って】
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/17(火) 22:36:33.42 ID:Vg8elWBjo
>>585

「ククッ、失礼な奴め――話せて当ァたり前だろう?」 「俺様はテメェーら人間とは"次ィ元が違う"んだァからな」

【送られてきた視線に対して返すのは、己に対する絶対的な自信を持った、どこか小馬鹿にした表情】
【そして、"自分は人間だ"という訂正が無いところをみるとやはり……人ならざる存在で間違い無さそうだ】

「いィや、俺様は騒がしいほォうが好ゥきだからな、どォんどん騒ぎな」

「――俺様は貰えるモノは病ォォ気だろォーと貰う主ゥ義なんでねェ」 「遠慮なく"こォの世から消ェしてやる"」

【もし邪魔をされなければだが……己の足許にあった魔法陣に向けて、先程同様男を投げ捨てれば――】
【それは闇と化し吸い込まれてゆき、そしてこの場から姿を消す】 【その行き先は一体どこなのか、その者は語らない】

「さァて、次はテメェーだ――おォっと、落ォち着け……"混沌の味方なァら"、手ェを出さないでおいてやる、――多ァァ分なァ!」

【かつ、かつ、ゆっくりとそちらに向けて歩みを進めるその者――だが、いつでもバックステップを取れそうな、そんな雰囲気。】
590 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/17(火) 22:45:36.25 ID:frXcv7q5o
>>588


夜の国、イリアルデ特別区で爆弾テロ。5人死亡。
路地裏で連続殺人鬼。セリーナ・ザ・キッド、未だ行方知れず。
どこかの国の国立図書館で殺された警備員、遺族、「彼を誇りに思う」と涙。

……別に変わったニュースはないな。いつも通りだ。
ルドルフズがオープン戦で好成績を収めているのは良い事だね。今年は優勝を狙える。

【一息に言い切ると、新聞を卓上に置く。上を向いた一面は、辛気臭いニュースばかり】
【空いた左手で紅茶のカップを掴むと、口に近づけ──そこで、一旦止めて、少女に目を向けた】


──気にしなくてもいいよ。吹き飛んだだけだ。よくある事さ。

【一瞬だけ、彼女が眼を丸くしたのに気づいたのだろう。初めて、軽く愛想笑いすると、カップに口をつけた】
【──右腕が吹き飛ぶ機会が、よくあっては困るのだが】
591 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/17(火) 22:46:58.77 ID:QgUU1rYwo
>>589

次元が違う……ああ、確かにそんな感じがするね。

【次元が違うとは確かに感じる―――まあ、高次元の存在などとは思っていないけど】
【とはいえ人間と否定しなかったなら、アレは化け物の類だろう。怪物か、人工生命か、はたまた悪魔……】

―――――。

【男の言葉の後、魔法陣へと放り投げられた男は―――吸い込まれて、消えた】
【何処かに転移されたのか、はたまた存在を削り取られたのか……兎に角、この世から消えたと断定していいのだろうか】
【そうして向けられる視線、近づく得体のしれない化け物。少年は相変わらず同じ格好のまま、無表情】

………次?ふうん、僕も対象ってわけか。
混沌の味方、ってのも良く分からないな―――とんがり耳、人間の次元で話せよ。

【次元が低いのか高いのか知らないけどさ、と付け加えて……少年は握りしめた柄に力を込めた】
【ぐおん、と大気を震わして振りぬいた大斧――”アヴェンジャー”が地面へと叩きつけられる】
【無骨な薄い茶色の刃が地面を刳り、超重量の武器であると知らしめる。それを操るは矮躯の少年】

それ以上、近づくなら――始まっちゃうな。
僕としては”任務”を果たせたから、無駄な労力を使いたくないんだけどさ。

【じっと歩を進める男を見つめる。叩きつけた大斧の射程範囲に足を踏み入れたなら、殺そうと言う意思が見える】
【大斧の攻撃範囲まで後、数歩か―――少年は柄を握りしめたまま。然し、未だ様子見と言った具合にも見える】
592 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/17(火) 22:48:53.32 ID:eSdum9cjo
【路地裏】

【ふらふらと歩く長い長い影が、ヒビ割れたアスファルトに写っていた。シャッターも多い】
【ここでは人影は珍しかった。錆とカビのにおいがするような点滅する街灯だけが頼りだ】
【普通の人間には用事もないし、近寄りたくもないことだろう。…足音が響いていた】

【影は紙巻煙草を指に挟んで歩いていた。とんがったような鼻で影と同じぐらい暗いサングラスを】
【人目をはばかるようにかけて、シングルのライダース、スラックス。全部影のような黒い色だ】

……こんなとこに用事があるのは俺だけか

【影はしゃがれたような男の声で独り言ちる。恐れるような様子はない。ただ奥へと歩いて行く】
【同じような人間が他にも居るのだろうか。今なら他人のような気もしないでもない…気がする】
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/17(火) 22:55:02.75 ID:2/PLWxBA0
>>587

【男の後方から足音が聞こえるだろうか、それに カチリという音も……】
【気配に気付いて振り返るなら銃を、サプレッサーとレーザーサイトのカスタムを施したMk23を構えるもう一人の男が立っているだろう】

【肩にかかる程のアシッドグレイの長髪と群青色の瞳をした男】
【清潔感のある白いシャツと、セットになっている黒いベストにスラックス】
【この近距離でハンドガンを片手で構えているところから見て、自意識過剰なのか若しくは武器を扱い馴れているのか】

………………誰だ……、クリーニングを頼んだ覚えはないぞ…………?
生憎と店長は留守なんでな、"ただの客なら"お引き取り願いたいのだが。

【長髪の男にとっては相手は得体の知れぬ人物、リーダーの知り合いか機関の回し者か、それすらも彼には分からないのだ】
【だからこそ警戒している、この酒場は閉まっていた、なのにわざわざ来るというのなら ここに酒以外の用があるということ】
【長髪の男はここに何をしに来たのか、黒髪の男に問いかけた】
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 22:55:50.49 ID:B3MkDIk60
>>590

……テロなんかあったんだ。知らなかった、夜の国に住んでるけど……。
街外れだからあんまりひとと話さないの、……セリーナ、まだ、見つかってないんだね――。

【いくつか挙げられた最新のニュース。彼女が興味を示したのは、その二つだった】
【一つ目は夜に住まっているからというそれだけの理由で、もう一つは――有名人だから、だろうか?】
【実際はそのひとに雇われて働いているから、なのだけど、それはまだ相手の知らないこと。少し憂鬱げにため息を吐き】

【緩いクリームがたっぷり添えられたケーキを一口ほおばる、おいしそうに顔をほころばせたなら、幼さも目立、】
【――そんなところで、相手のほうから触れなかった話題に触れるものだから。一瞬、その表情はぱきりと強張るだろう】

そん、えっと……、

【慌てて口の中のケーキを飲み込んで、ただ、吐き出すべき言葉はきちんと浮かばない】
【ロイヤルミルクティーを誤魔化すように一口飲んで、――熱かったのだろう、びくんと肩が跳ね上がる】
【お行儀悪いが犬がやるように少し舌を出して冷ます仕草。……ただ、すぐに舌は仕舞って、なんともない顔をするのだが】

あ、したの天気ってどうなのかな、お天気だと嬉しいな……、……。

【――ごまかしたりするのは下手らしい。あんまり触れてはいけないと思っている、それがあからさまなほど】
【それは逆に失礼な態度なのかもしれないけれど――悪気があってのことでは、ないようだった】
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/17(火) 23:00:39.40 ID:Vg8elWBjo
>>591

【大斧の柄を握りしめこちらを伺う様子に、あまり近づき過ぎればまっぷたつになるだろうと察知したのだろう、】
【(この者の予想の)射程より少し離れた位置で立ち止まれば】

「俺様は"無ゥ差別主義"だァからな、テメェーが人間であァる以ィィ上、一度は対象になァる」
「だァが、敵と味方を"区ゥ別"すゥるこォとも必要だ――そォして、俺様の味ィ方は前述通り」

【掌をすっ、と握りこみ……そして開けば、先程まで無かった丸まった紙が1枚現れて】
【それを手で伸ばして(ちょっと滑稽だ)相手に見せる――さて、その内容は"賞金付き指名手配犯のポスター"だ】
【そこに載っている黒色の悪魔、顔はその者と非常によく似ていて……まあ、なかなかの額面】

「つゥまり、テメェーは"こォっち側"の者かどォーかって事だ」

【何がつまりなのかはともかくとして、相手が正義の味方とかそういう存在でないかを確かめたいようだ】

「俺様も、暇じゃアねェのにやァたらに味ィ方を襲う趣ゥ味はねェ、……まァ、テメェーが俺様を殺したいなら別だが」

【紙を持っていない方の手に宿る魔翌力、"生命と変化の、混沌の魔翌力"は、いつ攻撃されても問題ないようにしているのだろうか】
596 :セプテット・リベルタス [saga]:2015/03/17(火) 23:09:57.94 ID:tpFW03Ie0
【『水の国』】

【『水の国聖教会』の前でセプテット・リベルタスは足を止めた。彼女がここ『水の国』にやって来たのは初めてだった】
【目的地や目的も無しに偶々『水の国』にやって来たリベルタスは街のとある店の店主に、何処か観光が出来る場所、を聞いた際、『十字星の見える丘』を紹介された】
【リベルタスは星に興味が無く、其処を紹介された時も、気取った人間や周りに合わせる人間しか行かない場所だ、と心の中で嘲笑していた】
【勿論、この国に来たこと自体が初めてなので所詮それはリベルタスの偏見でしか無かったが、彼女は其処に行こうとはしなかった】

ん〜…………………。

【リベルタスがこの教会を見つけたのは、偶々だった。しかし、行くあても無いリベルタスは暇潰し程度になるかとそんな安易な考えでその教会へと入ろうとしていた】
【そんなリベルタスの安易な考えに『十字星の見える丘』の様な偏見が無かったのは、恐らく元々彼女はそういった類やそれを関連付けるモノが好きなのだろう────】
【それなら、今リベルタスが着用している衣服がドレスであることにも説明がつくし、彼女が『十字星の見える丘』に対する偏見も納得だ】
【だが、リベルタスは教会に辿り着いてから既に早数十分たったにも関わらず未だ中に入ろうとはしない。理由は定かでは無いが容姿十代後半の真っ白な髪をした女性が黒と赤のドレスを着飾り、教会前でただ突っ立っている姿は何処か不思議さを感じさせるだろう】
597 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/17(火) 23:11:22.89 ID:QgUU1rYwo
>>595

………無差別主義が、敵と味方を区別ね。面白い冗談を言うじゃん。

【立ち止まり、そう宣った男に鼻で笑う―――人間なら、全て敵という馬鹿じゃなくて何処か安心はしたが】
【そうして男が滑稽に広げた紙には指名手配の文字。どうやら、彼は賞金首……という事らしい】
【ふうん、と感心した様に少年は大斧を握ったまま、唇の端を少し釣り上げていた】

つまり……えーと、アンタの敵かどうか、という意味なら―――まあ、敵ではないんじゃない?

【何がつまりなのか、イマイチ分からなかったけど。とりあえず敵、ではないのは確かだ】
【逆もまた然りで、味方でもないが。現状、この立場ならば……という意味で】

僕の敵は僕に害を及ぼすヤツと、自分の主人に害を及ぼすヤツだよ。
だから現状、アンタの敵ではない―――最も、アンタが僕を殺したいなら別だけど。

【男の言葉をそのまま引用して、大斧を地面からゆっくりと引き抜き……男に刃を突きつけて】

アンタに賞金首がかかってようが、僕にとってはどうでも良い事だね。
何処で誰を殺そうが、”僕達”に害がないなら興味も沸かないね。

だけど勘違いしないでよ―――アンタの味方には絶対にならない。”今は”敵ではない、それだけだよ化け物。

【こちらの言い分はこれっきりだ―――仕掛けてくるなら、来いよと少年は笑みを浮かべている】
【男が無差別に手を出した結果、少年の領分に侵入した時は”敵になる”と言っている―――少年は軸足を後ろに、何時でも踏み出す準備はできている】
598 :???? ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/17(火) 23:11:28.72 ID:aapwWB2lo
>>593

【店に入った途端、背後から聞こえてきたのは、よく聞き慣れた音だった。】
【銃は好きだったし、それに今だってライダース・ジャケットの内側には二挺ほど、相棒が鎮座している。】
【流石に音だけでエモノの種類までは判断できなかったが、それでもこの距離と音と、そして空気で何が起きているのかは、把握して。】


 ―――あー、そうだな。
 クリーニングじゃなきゃ、デリバリーのピザか、それともルーム・サービスの出張ホストか。
 まあオレくらいのハンサムとなってくると後者の方が圧倒的に可能性が高いわけだが、正解はどっちでも、ないんだな。

 オーライ、手を挙げよう。敵意は無いし、それに危害を加える気も無い。 
 此処には大量の金があるってことは知ってるが、生憎高給取りで金には困って無くてね。
 その証拠に、ホラ、表にあるバイク見えるか? あれMV AGUSTAって言ってな、イタリア製の高級な―――、まあいい。

 ともかく、振り向くぞ。撃たないでくれよ、流石にこの距離で頭を貫かれたら、人じゃないオレでも回復には時間がかかる。

【男は銃を突きつけられている、という状況にも関わらず陽気な声でジョークを飛ばすと、】
【ゆっくりと両手を挙げながら、頭の後ろで組んで、そして後方へと振り返るだろう。】
【自身に向けられているのがH&K社の45口径だと知ると、口笛をヒューッ、と吹いて。】

 いいねぇ、悪くない。ドイツ製はオレも好みだ、けどどちらかっていえばワルサーのがキレイでイカしてるね。
 まあH&Kも嫌いじゃないぜ、アンタもやっただろ? あのスパイ・ゲームだよ。オレも散々Mk23でホールド・アップして
 ドック・タグ回収に精を出したもんさ、けどどっちかって言うとタンカー編のUSPの方が好きだね、コンパクトで扱いやすい。

 とまあ……冗談は程ほどにして。あー、なんていうかそうだな……オレは怪しい者じゃない。
 その証拠に、ほら、ジャケットの内側見てくれ、銃があるだろ? それ、預かってくれて良いぜ。
 武器はそれだけだ、今のところは。それからもうひとつ、腰の辺りを"まさぐって"貰えると―――。

 オレが信用に足る人間……っていうか、まあ存在だと、証明できる筈だ。

【そういうと、男は危機的な状況下にもかかわらず、自分の武器の在り処と、そして】
【自分がなぜここにいるのかを証明出来る物がある、と相手に説明し、そしてにぃ、と笑うだろう。】


 嗚呼、悪いな。自己紹介が遅れた。俺の名前はキング、ミドルネームは忘れた、あったような、無かったような、そんな感じだ。
 よろしく頼むぜ、ミスター……失礼、アンタのことは何て呼べば良い? ソリッド・スネークかい?


【―――軽口の減らない男だ。だが、彼は一応名前を名乗った。効きなれない名前では、あったかもしれないが。】
599 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/17(火) 23:13:18.38 ID:frXcv7q5o
>>594


血の雨。──いや、冗談。

【少女の動揺を見て尚、そんな事を素っ気なく言う女は、趣味が非常に悪い】

晴れだよ、晴れ。……まぁ、雲量が八割か九割未満なら、晴れになるらしいけど。
そう考えると、晴れの中にも、「なんだか怪しい晴れ」と、「どう考えても晴れ」というのがある訳だね。
天気予報も、そういう感じで教えてくれれば有り難いんだが。……どっちでもいいんだけど。

【──新聞の見出しに目を落とす。紙面に踊る血腥さと、お洒落なカフェで少女と話す、という状況は余りにも乖離していた】
【今、自分が見る通りの光景の上に広がるのは、どちらなのか。……と、益体もない事を考える】


……今は、「なんだか怪しい晴れ」だね。案外、明日は本当に血の雨かも知れない。

【誰の、とは言わないが──一面に踊るのは、少女の「雇い主」の名前】
【悪気があるわけではない。だが、第三者としての、無責任な言葉だった】
600 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/17(火) 23:16:50.05 ID:v+pyxuW6o
>>592
【点滅する街灯に照らされる、光を反射しまくる振る舞い、純白と金の馬鹿げた成金感が似合わない夜のシャッター街を歩いている】
【具体的に言えば、真っ白な高級スーツに撫で付けた金髪、ゴールドフレームの眼鏡をかけた男だ】
【蒼い目はとても爽やかとは言いづらく、手元で弄る財布に目線は落とされている】

あーあ……今日はダメだな

【溜息と共に呟いて、ポイと財布を投げ捨てた、問題ない、どうせ自分のではないから】
【少し前にすれ違ったオッサンはハズレだった、財布にろくすっぽ金が入っちゃいないし、代わりと言ったら家族の写真に写った娘が可愛かった事くらいか】
【ついでとばかりにスっておいたタバコを取り出して咥えてみたはいいものの、肝心のライターが無い事に気付く。しょうが無いので火を点けずに咥えておく事にした】

……おっと

【そんなこんなしていると、目の前に誰かが歩いているではないか、夜だと言うのにサングラスをかけた真っ黒な男だ】
【折角なんであの男からライターか財布かどっちもか、とにかくこっそり頂く事にしよう。そう決めた彼は歩くスピードを落とし、一定の距離で着いて行く】
【取り敢えず財布の場所はどこか、じっくりと見詰めて確かめようとする……勘のいい人間ならすぐにでも着けられているのに気付いてしまうだろうが、その時はその時】
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 23:24:20.35 ID:B3MkDIk60
>>599

それは……やだ、な、……。

【冗談だといわれても、その絵面は想像してしまうと、非常に性質が悪い】
【べたべたと空中から赤くて生ぬるくて鉄錆臭いものが降り注ぐとなると――掃除だって、大変そうだ】
【なんとも微妙な表情で彼女はなんとかそう呟くとまたミルクティーを少しだけ飲む、それで口を潤して】

……そう、なんだ? あんまり気にしたこと、なかったかも――。
明日も暖かいのかな。今日は、とっても暖かかったね。

【晴れだと聞けば少し機嫌を直したようにも見えたが、続く言葉は初耳だったのだろう。ぱちくりと瞬き】
【ちらりと覗いてみた空は快晴とも曇りとも言いがたく、だからと言って、怪しい――と言い切るにも足りない空模様】
【ぼんやりと空を見上げたまま、そんな風に呟く。尋ねるでもなく、教えるでもなく、ただ、呟いただけの声色】

…………ちょっと、見せてもらっていい?
知り合いなの、セリーナとは。……お仕事してるんだ、UT(あそこ)で。

【そのうちに視線を落とすと、今度は机の上に置かれた新聞の一面が目に入る。目立つ場所に書かれた名はよく知るもの】
【少し冥く視線を落とすが――そんなお願いをしてみる、大丈夫だと頷かれれば、大事そうに扱って広げるのだろう】
【別に隠すことでもない気がして、相手に自分の立場を教える。もしかしたら間違いかもしれないけれど、まだそこには至らず】

【貸してもらえるなら一面を読んで――結局大した情報がないのに、ため息でも吐くのだろうから】
602 :リヒト・マグダウェル [sage saga]:2015/03/17(火) 23:25:15.31 ID:BmMdEnk90
【とある教会】

【月の光が差し込み神聖な礼拝堂をさらに神秘的に見せて】
【特に凝った装飾もなくシンプルな教会の中に人がベンチにどっかりと座っている】

 やーれやれ、どうしたもんかね

【ベンチの肘掛に肘をかけ悩ましそうに頬ずりしている一人の男】
【だるそうな雰囲気で長袖の灰色Tシャツに灰色パーカーのを着て、下には長ズボンを着用し】
【髪は黒でショートカット、瞳は濃褐色で目つきはだるそうでサングラスをかけている】
【そしてパーカーの袖口にはGIFTのシンボル金十字架のエンブレムがあった】

 最近、他の連中との連絡が取れねぇ、しかも俺たちの活動が下火だと来た
 まぁ、小さいことならやってるんだが、これだと大規模に動くことをためらうぞ

【頬ずりをやめて一回大きくため息をつき教会の天井を見渡す】
【そこに人が訪れれば彼は特に何の警戒もせず天井を見渡す姿が見えるだろう】
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/17(火) 23:26:30.57 ID:Vg8elWBjo
>>597

「差ァ別と区ゥ別は別物さ」

「――なァら良ォい、こォの紙を見ィると血眼で俺様を襲う人種もいィるんでなァ」

【その言葉の後、片手で紙を再度丸めて握りつぶせば……その紙は消えている】
【握りつぶした瞬間、僅かだが……あの魔法陣と同じ力を感じるかもしれないし、そうでないかもしれないし】

「ククッ、"今は"か――そォっくりそォのまま言葉を返してやァるぜ」

【魔翌力の宿る手を胸の高さにまで上げて、そして指先に形成されるは魔法陣】
【そこからいづる闇はその者の首に巻き付きつつ形を成して行き――そして、体長2m程でターコイズブルーの蛇と化す】

「なァ、テメェーの主人はテメェーにとォって利ィ益があァる奴か?」
「ヒャハハハ、引ィき抜きのつゥもりはねェ、こォの蛇とォかにとォってしィてみれば俺様は所謂主人の一種だァろうかァらな――まッ、ちょォっとした情ォ報収集って奴よ」

【そう言えば、あの紙にも書いてあったかもしれない(くしゃくしゃだったので読めたかは別として)】
【"その悪魔は召喚術を使う"――と。】 【……それを聞いたのはおそらく気まぐれだろう、適当に返しても問題は無さそうだ】
604 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/17(火) 23:37:02.90 ID:eSdum9cjo
>>600

【サングラスの男は時折煙草をくわえて煙を吐き出して灰を落としつつ歩いてる】
【気づく様子は無い。まあビクビクと振り返るような奴はこんな場所に近づかないだろう】

【スリの獲物にはなかなかの上玉とわかるだろう。彼の左腕の時計はクールな高級品だ】
【わかるかどうかは別だがそれ以外の身につけているものもちゃんとしたブランドばかりだ】
【ただ夜中にこんなところを歩く188センチぐらいのサングラス野郎が単なる金持ちだろうか】
【取り敢えず、ケツのポケットに長財布を差すほどイージィな相手ではなかった】

【距離も縮まったところで彼は先に、スッと別の路地へ消えた。後を追えばすぐに見つかるだろう】
【ただし彼とは今度は向かい合わせとなり、彼は右手に黒い金属のリボルバー式拳銃を握っていた】
【それは魔術や呪術や芸術を思わせるエングレーブが施された大口径で、一発であの世どころか】
【来世までぶっ飛ばされそうな代物だった。銃口を向けて、彼は口を開く】

アンタが俺から取ろうとしてんのは…金か?命か?
605 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/17(火) 23:38:04.34 ID:frXcv7q5o
>>601

【──UTで働いている、というのはさすがに予想外だったのだろう】
【少し、驚いた、という顔をした。それでも、見せてくれと言われれば、どうぞ、と軽く返す】
【感情の発露が少ないと言うよりは、少々のことでは動じない、という印象だろうか】

なんなら、その新聞は君にあげるよ。
持って帰っても、鍋敷きに使われるぐらいだしね。窓拭きにでも使ってくれ。

……それにしても、少し驚いたね。いや、何か失礼な事を言ったかな。

【すまない、と、一言。余り申し訳無さそうな様子にも見えないが、一応、趣味が悪すぎる話をした、という自覚はある】
【残りの紅茶を喉に流し込むと、軽く咳き込んだ。──幾ら温かい日とはいえ、流石に日が沈むと、テラス席は少し寒い】
606 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/17(火) 23:38:17.89 ID:QgUU1rYwo
>>603

……アンタを血眼にね。そりゃ可哀想だ。

【追うもの、追われるもの……どちらが可哀想なのかは相手に任せるとして】
【紙をもう一度、見る―――その直ぐ後、丸められて消える。なるほど、そういう”仕組み”か】

お互い様だね―――本当に”今は”だね。
世の中、どうなるか分からない事なんていっぱいあるからさ。

【まあ、敵に回ったなら直ぐに始末してやる――と、言いかけたのだが】
【”仕組み”を再度見せつけられる事になる。闇が大蛇と化して、男の首に絡みついて行く】
【前言撤回だ……一筋縄で、始末できそうにもないな。そう内心、ため息をついていて】

衣食住に困らない。有り余るほどある。そういう点で見れば利益は留まる所を知らないね。

【しれっとそんな事を言いつつ―――突きつけていた大斧の峰を肩に乗せて】

……別の視点で見れば、どうだろうね。利益なんてのはないんじゃないかな。
唯、利益では語れないよ―――僕の忠誠心ってのは、メリットやデメリットじゃ語れない。

【会話に付き合うのも癪だったが―――こと、主人の事になれば熱くなってしまう】
【彼女が死ねと言えば死ぬ。生きろと言えば生きる。命令は絶対なんだ―――なんて事は、本人には言えないけど】

【少年は男を前に本音を語った事でやや面白くない顔をしていた。こんな狂った化け物に自分は何を言っているのやら、と】
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 23:48:33.08 ID:B3MkDIk60
>>605

【だけれど――戦うような人物には見えないだろう。服の中とは言え腕も足も細いのが窺えたし】
【何より筋肉とかそういうものがあんまり感じられなかった。やせぎすの棒切れみたい、とか、そこまでではなくても】
【せいぜい日常生活で油と醤油と牛乳を一緒に買っても持って帰れるとか、その程度にしか見えなくて】

あ……、お店のほうで働いてるの。お料理作ってるんだ、それくらいしか、得意なことって、ないし――。

【僅かに驚いた顔が見えた。さっきの自分もこんな顔をしてしまったのだろうか、と、少し挙動を反省しながら】
【触れておくべきかも一瞬悩んだのだが、結局、訂正を入れておいた。戦闘員ではない、ただの――シェフ、でもないつもり】
【そういえばあの店は酒場もやっていたはずだった。なら、そちらの人員なのだろう】

でも、悪いよ……、気になることが書いてあったら、後で、買うから。
……ふふ、新聞作ってるひとが聞いたら、怒っちゃうかな。でも、あると便利なんだよ、新聞……。

【なんていいながらがさりと紙面を広げる。その仕草は慣れた様子もなく、それなら普段あんまり読むでもないのだろう】
【がさがさ読んでいるうちに綺麗にそろえたはずの隅っこがずれてくる。それで、なんだか、大変なことに】
【最終的にはめちゃくちゃになりかけたのをしばらくがさがさ言わせてなんとか戻して、返却するだろう】

ううん、わたしのほうが、変なこと――その。ごめんなさい。

今、お店、お休みしてるの。だから、暇なんだけど……。

【「嬉しくないなあ」なんて呟いて、彼女は小さくため息を吐く。変なこと、とは、さっきの反応についてだろう】
【しょんぼりと眉を下げて――、酒場なら夜が忙しいだろう。そこで働く彼女が夜に出歩くのは、まあ、そういうことか】
【アップルケーキの先端をフォークで断崖絶壁にしながら。ふと、――気付いたような顔をすると、】

わたし、鈴音って言うの。鈴の音って書いて、りんね。白神鈴音……、えっと。
良かったらあなたの名前も教えてもらえたら、――嬉しいな。

【所属まで教えて名前を教えないのは少し違和感。だから彼女はそうやって名乗って、相手の名前も知りたがる】
【ちなみに実際に店に行ったりすれば彼女はそこで働いていて、嘘は吐いてないと、調べるのは簡単だった】
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/17(火) 23:52:36.22 ID:r6hpZdR80
【住人の殆どが寝静まった小さな街】
【美術館だとかそんな物が有るわけでも無い此処は特に悪人達の標的となる事も無く】
【強いて言うならば身を隠したい者、或いは旅の際に宿を見つける者が通る程度】

【さて、そんな場所に今宵は珍しい姿が一つ】
【街灯の下に置かれたベンチに座り、サンドイッチを摘んでいるのは――――一人の修道女か】
【腰に提げている二丁の双銃が何とも物騒ではあるのだけれど、特に殺気などを漂わせている風でも無く】


「――――ん〜……流石に徹夜での尾行は疲れたけど……まあ、何とかなったし別に良いかな……」

【辺りに出歩いている者も居ないのだから、必然的にその修道女の姿も目立って】
【手にしているのは数枚の書類。行方不明だとか何だとか物騒な文字が並べられ】

【何故こんな所に修道女が、と疑念を抱き話し掛けるのもただ何と無く近づくのも良いのだろう】
【――――兎にも角にも、気配を感じ取れば其方へと視線を向ける事は間違い無く】









【――――月光と星々の明かりのみに照らし出された森の中】
【普段ならば平穏で在ろうこの場所も、今宵ばかりは魔獣達の唸りに静寂も打ち破られ】
【その方向を見遣れば一人の少女が魔術を用いて魔獣達を葬っている事が知れるか】


「人々を無意味に殺めるのならば我々教会が処罰します
血には血を以ての償い。血でしか止める事が出来ないならば、其れはイリニ達の役目です」

【純白のローブに白銀の髪。同じ色の双眸は感情を浮かべる事も無くただ魔獣達を敵として認識しているだけの様】
【色々と記すべき事はあるのだが――――何より特筆すべきはその手に装備された“手甲”の様な物だろうか】
【其れは大きな魔力を漂わせており、たった一薙ぎでも獣達にとっては致命的な一撃】

【程なくして、その森に舞い戻ったのは静寂。無数に転がる骸の中、ぼうっと立っているのはその少女のみ】
【辺り一面が朱に汚れる中、その少女だけは汚れる事無く純白を保ったままで】


「任務の完遂を確認。取り逃した存在は零だとイリニは確信しました
――――少し休んでから帰還します、とだけ告げてイリニの報告は終了します」

【徐に取り出したのは水晶だ。恐らくは通信機代わりなのだろうが――――其れに報告をすれば、再びその場でぼうっと立って月を見上げる事となる】
【魔獣達の咆哮だとか魔力だとかを辿れば此処に辿り着くのはそう難しい事でも無い】
【そして、この場を訪れた者が見ることになるのは上記の通り。血にまみれた中、少女が一人月を見上げているなんて状況】
【声を掛けるにせよ、何にせよ。白の少女は感情を浮かべる事も無く其方を見遣ればじっと視線が送られて】
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/17(火) 23:59:37.48 ID:2/PLWxBA0
>>598

…………ほう、ぶっ放しても死にはしないと、それはそれは、不死とは最近流行っているのかな。
随分と便利そうだな、出来れば過労で倒れる前に分けてもらいたいものだ。

【回復……、この男も先日の"怪物"と同じだと言うのか、もしそうならかなり危険なものだが】
【敵意は今のところ感じられない、ならば話を続けよう、似ているのならもしかすれば何かを 知っているかもしれない】

……悪いが、無線ばかり聴くほどやりこんだわけじゃない、悪かったな、視界が狭くなくて。
まあ、ジョークのセンスは認めてやる……だが、信用はそう簡単には作れんな。
…………武器も証拠も自分で出すんだな、わざわざ一人で近付いてボディチェックをするようには教わってなくてな。
なに、少しでも妙なら撃つだけだ、不死身ならちょっと肉が飛ぶくらいなんてことないだろう?

【そこのテーブルにと投げるように指示する、決してこれ以上、手の届く範囲には近寄らない】
【この男……キングだったか、こいつはセリーナの知り合いだろうか、合鍵を持っていたのもそれなら納得出来そうだが、今はまだ決めつける段階ではない】
【まずはその証拠とやらを見せてから、ということだろう、引き金に指をかけるようなら撃つだけといった感じで】

………………名はミハエル、俺にはガーナランドの姓がある。
それと、例えるのならこれでも昔はゼロと同じくらい偉かったんだがな……?今はここで住み込みだ。

/遅れました……!
610 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/18(水) 00:01:18.30 ID:k43lsS2Io
>>604
(こいつ結構いい身なりしてんな……あーでも身包み剥ぐまでは俺様しないし……)
(つーかもしかしてこいつマフィアかなんかか?やっべーな……やっぱりやめっかな……)

【見た所、着ている服と言い時計といい、悪い値段の服装ではない、むしろ金の匂いがプンプンするのだが】
【金の匂いには危険が付き物、こんな格好の人間が夜中にこんな所を一人歩きしているとあれば、よく考えれば不審だ(自分は違うとして)】
【もしかしたら手を出してはいけない人種かもしれない、と頭を過ぎったのだが、目の前の男が角を曲がるとつられて曲がり───】

【すぐ目の前に、地獄へと続くくらい穴を見た】

───くぁwせdrftgyふじこlp!!!

【余りに突然過ぎて一瞬頭がフリーズした、頭が働き出すに連れて冷や汗も吹き出てきたが】
【思わずタバコを吐き出しそうになり、奇声を上げて素早く両手を挙げる、逃げ出そうにも銃弾より早く走れる自信はない】

ちょ、ちょ、ちょっと待ってくれ旦那!!なんだいきなり……いやなんですかいきなり!?
俺様……じゃなかった僕はその、命とか金とか狙ってはいなくて……えーとその……

……あ、そうだ!火!火ですよ!いやー実はタバコ吸おうにもライター切らしてて、目の前にいた貴方に借りようかなと……

【命なんてとんでもない、こんな奴から命を取ろうとするのは返り討ち志望の馬鹿阿保間抜けだろう、だからと言って正直に『金をスろうとしました』なんて言うのも大ボケだが】
【とにかく誤魔化すしか無い、そうしないと死ぬ、死んでしまう。アジトに残してきた飼い犬が路頭に迷ってしまう】
【苦し紛れに出したのは、丁度咥えていた火の点いていないタバコだ、ライターをスろうともしたから半分くらいは真実だし】
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 00:02:12.54 ID:Q2YK1wGZo
>>606

「そォーだな、ククク――だァが、どォーなるかわァからねェからこォそッ! 楽しいモノよ」
「正義の奴らはそォれをわァかってねェぜ、まァったく……混沌の種を手ェ当たり次第潰しにかァかりやがって」

【後半は半ば愚痴の様なものだろう、少なくとも語調は完全にそれのものである】
【……賞金がかかる程大暴れして逃げ回っていれば、正義が嫌になるのは当たり前なのかも知れない】

「まァー、生活は重ゥ要だな――劣悪な環境じゃア、力を発揮できなくなる」

【その点で言えば俺様もしっかりしてるがな、なんてさり気なくもなく言いつつ】

「ククッ――テメェーが少しでも"隙"を見ィせたら俺様が寝盗ってやァろォーかと思ったが」
「損益関係なしの忠ゥ誠心があるんじゃア、――やァめといてやるぜ、俺様の部ゥ下にすゥるのは」

【――引き抜きのつもりはないと言った側からこれである。】
【もしここで不満でも見せようものならうちに来いなんて言われていたに違いない】

【蛇の頭を親指と人差指でつまみ、そして上に持ち上げれば――んん? 蛇が双頭に?】
【いや、持ち上げた方の頭は半透明だ――そして、持ち上がらなかった方の頭は依然として不透明】
    コレ
「――魂が別の奴を求める以ィ上、そォれを上書くのは面倒(やァっても良ォいが)なァんでな」
「だァが、俺様はいつでも部ゥ下を募ォ集してるぜ――あァばよ」

【くるり、と、相手に背を見せたかと思えば――2つの存在は闇となり、先程から放置していた地面の魔法陣に吸い込まれるのだった】
【――確か、あの指名手配書には"邪禍"という名が書いてあったか、こいつには特に隙を見せないほうが良いかもしれない】

/日付も変わりますしこの辺りで! お疲れ様でしたー
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/18(水) 00:02:26.94 ID:ctDcR3FWo
>>607

……あぁ、酒場もやっているらしいな。
行ったことはないけれど、知り合いから聞いたことがある。

【店の方、と聞けば首肯する。事務員か何か──居るのか分からないが──だと、思ってはいたのだが】
【返却された新聞を見ると、大分よれていた。……これは恐らく、土鍋包み行きだろう。懐にしまっておく】

白神か。──私は、クリシュティナ・レールモントフ。
長いから、クリシュでいい。まぁ、呼び名なんてどうでもいいんだけどね。

……じゃあ、私はそろそろ帰るよ。晩御飯の時間に遅れると、怒られるんだ。ウチは。

【クリシュは名を名乗ると、テーブルの上の伝票を取って、同じ手で杖を持ち上げると、立ち上がった】
【──鈴音の分まで会計をする、ということらしい】
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/18(水) 00:09:10.09 ID:OYGyZrAz0
>>612

うん、機会があったら来てみて、お店が再開したら、だけど――。

【お店には来て欲しい、だけど今はやってなく、それなら、残念な感じになってしまうのは仕方がない】
【少し困ったように笑いながら、一応店の宣伝は忘れない。いつになるんだろう、なんて、どこかで考えながら】

クリシュ……、あ、うん、じゃあ……その、新聞ありがとう。
それじゃ、あ、――? っ、待って、わたし、自分で払うから――。

【クリシュティナ。告げられた名前をきちんと脳に送って、ただ、指定の呼び名があるならそちらも覚える】
【晩御飯の時間ならば止める理由もない。ご飯は大事だと思っているものだから。――食いしん坊である】
【そんな感じで彼女はにこにこしながら見送ろうとしたのだが、彼女の手がこちらの分の伝票まで取るのを見ると】

【――それはもう慌てたような顔をして立ち上がるのだ。待って待ってと繰り返して、静止をかけようとし――】
614 :ノア ◆CQH94LWMlU [sage saga]:2015/03/18(水) 00:11:54.39 ID:L6HlEqn5o
>>611

正義も悪もくっだらないねえ―――どっちも一緒じゃん。

【立場によって変わるものに呼称をつけて、便宜上区別してるに過ぎないと少年は思う】
【大してどちらも変わらないし、見事に興味がないと言える】

はぁ?寝とる?無理だね……人間が、化け物に仕えるわけないでしょ。
アンタが僕のご主人様―――それは、冗談キツいかな。

【悪態つきながら、男を睨みつつ笑う。引き抜くのは事実上、不可能の様だった】

【男が別れの挨拶を言葉に、闇に消えて行く――― 一体、何だったのか】
【別れ際に見た半透明と不透明の双頭の蛇。アレが魂を求めている……意味が、分からないが】

………邪禍って書いてたっけ。厄介なのと、顔見知りになったかな。

【大斧を背に戻し、ため息をつく――今後、敵になれば優先的に殺しにかかられるか、”寝取られる”か】
【なんにせよ、関わりたくない人種と今日は顔見知りになったな、と少し憂鬱だった】

【少年はふと、黒い手袋に包まれた自分の手を眺めながら―――にっ、と少年らしい笑顔を見せて路地裏を後にした】

/お疲れ様でした!
615 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/18(水) 00:19:36.55 ID:eYUyc7/8o
>>610

【サングラスに身長、煙草、拳銃、アンドこの場所の雰囲気まで足すと迫力は十分か】
【どんなに饒舌に弁明を重ねても彼は黙って最後まで雰囲気を維持したまま聞き続ける】
【全部いい終えて、嫌な沈黙が流れる。ほんの数秒のことだが永遠のように感じるだろう】
【ここだけ宇宙空間にでもなったような息苦しさ…砂漠と氷土が混ざり合ったような気温…】

まあ、どっちでもいい。…言い訳はあの世で神にでもいいな

【そう言って、撃鉄を起こす。映画のように時間は作らない。すぐに引き金を引く】
【ガチン!!とハンマーは降りるが、肝心な破裂音もフラッシュも弾丸も何もない。不発か?】
【サングラスの男はわざとらしく、拳銃を一回転させて、横に振ると、シリンダが飛び出たが】
【下に向けても、薬莢も何も落ちてこない。……種明かしするより先に男はニヤリと笑って】

オーラィ、Baby…しょっぱいコソドロみたいな真似してると、すぐに死ぬよっていう
…俺からのメッセージはどうだった?

【拳銃をスラックスのベルトに挟むと、彼はジャケットの内ポケットからオイルライターを取り出す】
【小気味の良い音を立てて、火を付けて差し出す。オレンジの炎がゆらぎオイルの匂いがした】
616 :キング ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/18(水) 00:20:00.71 ID:4qEo5xCzo
>>609

【最近流行っている、と言われると、恐らくは彼も事情は飲み込んでいるのだろう。】
【"あの六罪王"の事だろうと合点を行かせると、矢張り、先ほどと同じ様にニヤリと笑った。】

 あー、いやいや、待った待った、ちょ〜っと待った、タイムだ。
 確かにオレは人間じゃあない、けどニュースの一面を飾るような怪獣もどきと一緒くたにはしないでくれ。
 オレだってあんな怪物染みた再生能力は持ち合わせちゃいないし、それに撃たれ過ぎれば死ぬ時は死ぬさ、ホントだぜ?

 まあ、あの"ゼットンもどき"の不死身野郎にオレが勝ってる部分があるとすりゃ―――、
 女の事は何でも手に取るようにわかる、っていう部分くらいなもんだ。アンタが美人さんなら、五分で惚れてたぜ。
 なんてな、冗談だよ。ともかく、ベクターって言ったか? まあ、アレについても色々情報は握ってるが、オレは味方だ。

 ―――武器はこれだ。アンタのフォーティーファイブもイカしてるが、
 オレのはもっと太くて硬い……ベイビー、そんなに睨むなって。44マグナム仕様だ、ワルだろう?
 銃が二挺、それにもう一挺股間の方にも―――……オーライ、オーライわかったよ、真面目にやるから撃たないでくれ。

【彼がそういってジャケットの内側から取り出したのは、よく手入れがされたオートマチック式の自動拳銃が二挺。】
【グリップは木製、ステンレス製のシルバーフレームが暖炉の灯りに照り返され、鈍い逆光を放っている。】
【オートマグ44。世界初のマグナム・オート拳銃にして、その誤作動の多さからオート・ジャムという不名誉な名を受けた銃だ。】
【こんな変態銃を二挺も持ち歩いている事自体が既に怪しかったが、もっと怪しいのはグリップに刻まれた裸の女のエンブレム、だろう。】

 ―――良い趣味してるだろ? 写真にとってオタコンに送りつけてみろ、喜ばれる事間違いなしだぜ。
 名前もついててな、確か金髪のねーちゃんの方が―――……、ヘイ、撃たれりゃ死ぬって、不死身ではないって、ブラザー。

 それから、"コレ"が証拠だ。セリーナ・ザ・"キッド"は―――……オレの、なんていうか……あー、友達、ってところだ。

【彼が腰のポケットから取り出したのは、セリーナが愛用している筈の"W−Phone"と】
【そして滅多に他人に触らせることの無い銃器、相棒と呼んでいた筈の"弾"末魔だった―――。】

 っと、こいつらもアンタに献上するぞ、証拠品だからな、訳有ってアイツから預かってる。
 序に言えば、何かあったときには一時的に"店を頼む"とも、託を貰っててな。
 ま、そういう事だ。その二つは本人の許可無しには受け取れんし、それに…… 
  
 中を開けばわかるが、写真が保存されてる筈だ、オレとアイツが一緒に写ってる写真がな。
 って言っても別にそういう関係じゃねーぞ? ただの飲み仲間兼ガンマン仲間だ、オーライ?

【そう、W−Phoneに"弾"末魔、この二つを所持し且つ合鍵を持っているともなれば】
【この男はセリーナと深い関係にあるのは間違いなく。序に言うなら、W−Phoneの中には】
【幾枚かの男の写真(どれも泥酔していて酷い表情になっているか、セクハラしている物だったが)と】
【何かあったときには、一時的に店を頼みたい、というメールでのやり取りが記されたスクリーンショットも入っている、筈だ。】

 ミハエル。ミハエル・ガーナランド。おお、セリーナからちょくちょく話には聞いてたぜ。
 確か、そうだ。アンタの能力は不定形で、ギャンブルするみたいに色んな武器を出せるんだったな。
 序に言えばエクス・ミリタリー(元軍人)で、確か―――ブ、ブラック? とかいう上司が居ただろ、覚えてるぜ。

 といっても、酔っ払いながら聞いた話だから曖昧っちゃ曖昧だが―――これで、信用してくれるか? 大佐さんよ。

【挙げた手をヒラヒラ、と振りながら。キングは試すように笑うだろう。だが、事情に詳しい所を鑑みても】
【この男がセリーナと関係があった事はどうやら間違いないらしい。「そろそろ、手を下げても良いか?」と尋ねる。】
 
617 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/18(水) 00:21:09.08 ID:ctDcR3FWo
>>613

気にするな。見舞い代わり──と言ってはなんだが。
一応、私も一市民としてはUTを応援しているつもりだよ。袖振り合うも何とやら、とも言う。

……それに、食事の最中に、立ち上がるのは感心しないぞ。

【ぴしり、と静止を跳ね除ける。杖を突いている割に動作は機敏で、既にテーブルから離れようとしていた】
【ひらり、と右袖が揺れる。──クリシュは鈴音に背を向けると、手の伝票をひらひら、と振って】


じゃあな、白神。雲が八割九割でも、悪くはない陽の目が出るのを祈っておくよ。

【──そのまま、店の中へと消えていった】

/この辺りでしょうか、お疲れ様でした!
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/18(水) 00:28:07.21 ID:OYGyZrAz0
>>617

【あんまり気の強いほうではないのだろう。いくら奢られるつもりがなくって、奢られそうになっていても、】
【待ってとか自分でとか言う以上に強い言葉を彼女は知らないようで、数歩くらいは追いかけたのだけど】
【行儀が悪いと窘められたり、明らかに自分で払うという言葉を聞いてくれそうにないなら、ひどく申し訳なさげにして】

うう、……ええと、その、ごちそうさまです……。

【ばつが悪そうに頭を下げるのだった。ぺこりとすると、長い髪がさぁっと雪崩れて】
【ただ髪型的にむちゃくちゃに乱れるということもなく、頭を上げれば、綺麗に背中に添い】

わたしも、……それがいいなぁ。

【むうと口をへの字にする、自分で払えなかったのも、少し、目をじとーっとさせる要因になって】
【だけどせっかくの好意だからきちんと受け取ることにして。再び戻った机、彼女が目にするのは】
【急に立ち上がったときに机を蹴っ飛ばしてしまったらしい。少し零れたミルクティーのテ・オレ、】
【感心しないというクリシュの言葉通りだ。小さく唸って、彼女が立ち去るのは、もう少し後だったという】

/おつかれさまでした!
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2015/03/18(水) 00:32:00.79 ID:Qtz0OFcP0
>>616
/申し訳ありません、ちょっと早いのですが持ち越しか置きレスをお願いしたく……!
/持ち越しなら明日は8時頃から空くと思いますので!
620 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/18(水) 00:53:43.25 ID:k43lsS2Io
>>615
【あ、ミスったわこれ】

【何がミスったって、台詞選びとか言い訳とか逃げなかった事とかじゃなくて、もっと根本的な事】
【ああ、なんで自分はスリだなんてしようとしてしまったのだろうか?もっと清い生き方をしていればこんな終わり方なんてしなかったのに】
【死に際はタイプの女性の膝枕で看取られると決めていたのに、せめてこうなったらお迎えの天使はタイプの───】

───………!

(死んだ、ハイ死んだ、たった今俺様死んだよ!!)
(あれでもなんかアレだな、結構痛みは無いもんだな、これがなんつーのアドレナリンとかってやつか?)
(あーくそこんな所でまさか死ぬとはなー呆気ねー……こんな事になるならあの時にアレをあーしてこーしてれば……)

…………っ!

【銃の撃鉄が空撃ちする音と同時に、後ろにバターンと倒れる男、シリンダーの空転の音のする中、目をギュッと瞑ったままで】
【両手を挙げて地面に仰向けになる様はどう見たって間抜けで、暫くしてからパチリと目を開いて上体を起こす】
【そんな間抜けヅラと、ニヤリとした男の顔が見合わされて、妙な空気が流れた】

【一瞬『死にぞこなった』かとも思ったがそうではない、段々と状況を理解するにつれて口が引き攣ってきて】
【吊り上がった口に咥えられたタバコに火を差し出される、紫煙を吸う間も無く、震える口から火の点いたばかりのタバコが落ちて】

……い、いやーははは!旦那も人が悪い!死ぬかと思いました……いや、マジで死んだかと思った……

【まだ震えている手で落としたタバコを拾うと、ようやく一服出来るのであった】

……ぐぇっほ!!ゲホッ!!

【……緊張のあまり喫い過ぎてむせた】
621 :キング ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/18(水) 01:02:30.82 ID:4qEo5xCzo
>>619
/遅くなってしまい申し訳ありません、一旦凍結で、明日以降置きレスと言う事でお願いします!
622 :りえるorエクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/18(水) 01:06:10.33 ID:YrUpfi8aO

【公園】
【たくさんの花壇と噴水のなか、ベンチに寝転がる一人の異形の娘がいた】
【角、翼、尻尾を備えて髪はピンクと銀のツイン縦ロール、更にフリフリのゴスロリとこれまた奇抜な紫の縞模様ニーソ、そして紅と極彩色のオッドアイ】
【どこからどうみても、何かがおかしいが】
【少女は気にする事もなく、横になっている】

うー…目的地まであと少しかにゃーん
明日くらいには、着けるといいかなぁって

【ベンチには旅行用の鞄が鍵つきチェーンでくくりつけられており】
【そこだけ見れば、人目には宿無しの旅行者なのだが】
【果して、夜の公園にくるような人物は居るのだろうか…?】

/////////////////////

【路地裏】
【様々な闇が渦巻くこの場所をあるく人物が一人】
【膝下まで伸びる外ハネの長く、更に前髪も目元どころか肩口まで伸びた白髪、また、時期外れの黒いワンピースの上から緑の外套を羽織った、おそらく女性】
【その背には、女性の身長より有るのでは無いかという巨大な銀の機械のような斧の様な物が合った】

………迷った…

【ぼそりと一言】
【何が起きるか分からない路地裏】
【出口を求めて歩いているが…?】


//こんな時間ですが、どなたかいらっしゃれば…
623 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/18(水) 01:09:44.61 ID:eYUyc7/8o
>>620

【彼はパチンと火を消して、ポケットへとしまう。自身の短くなった煙草は以外にも】
【携帯灰皿を取り出してそれに入れるのだった。喫煙者の風当たりは日に日に強くなる】
【それを少しでも弱めるためにはそう言った努力が必要なのだ。世間を無視できるほど彼は】
【尊大でもないし無教養でも鈍感でもない。人並みの常識ぐらいは持ち合わせている】

…ったく。掻っ払うってのはこう……駅だとか、交差点だとか…人の多いところで紛れてやるもんじゃ
無いのか?こんなトコ…うかつに入り込むバカでも警戒するに決まってるよ
……此処を通る奴なんて銃かナイフぐらいはだれでも持ってるから気をつけろよ

【暗くて、尚且つジャケットで隠れていたのもあって、見えづらいが彼は拳銃を2丁も持っている】
【そりゃあこんなところを歩くのだから自衛手段を持っていないはずもないが、彼はなかなかに】
【手馴れていた。緊張する様子もなく、ただただ日常の一コマのように処理してるようだった】
624 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/18(水) 01:30:44.70 ID:k43lsS2Io
>>623
いやー、ははは……骨身に染みわたるお言葉で……
僕なんかが手を出そうなんて自分で考えてもおこがましい事で……すいませんでした

【『取り敢えず、煽てて謝っとくか』、そんな考えをまず浮かべて実行する辺り浅はかだ】
【今の一瞬でどっちが上かは理解した───戦う場合の強さは───が、それでも自分は『ある一定の所で』上であるという意識は失ってはいない】
【早い話が嘗めているのだ、こんな状況になっても尚自分には優位権があると思えるのはある意味才能かもしれない】

いやーそれにしても見事な手際だ……貴方にかかればこんな夜道も並木通りと変わらないでしょう?
なんと言うか、風格という物がありますものねー……ハイ

【そんな事を口からすらすらと吐きながら立ち上がり、服についた砂埃をほろう】
【まあなんというか見え透いたおべっかだ、隠そうとしているのかしていないのかわからないが、透けすぎて逆に潔く見える程に】
625 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/18(水) 01:39:15.07 ID:5spS3gjXO
>>622
【薄暗い路地裏をカツカツと靴の音がまばらに響く】
【歩幅のリズムは一定としていないがその音は少女の後ろから迫っていている】
【そして迫ってきた足音は近づきその主は…】

───ッツ!…気をつけろガキ

【少女の肩にぶつかるだけで通り過ぎる】

【今ぶつかってきた男は全身を黒いローブで覆っている様だが所々ボロボロで破けている】
【耳に逆十字のピアスをつけており、顔まで隠そうとしているフードは破けていて所々穴が空いており隙間から深い緑色の髪が見える】

【男はよろよろと壁を伝いながら歩いている】
【よく見ると男の歩いてきた道には血が少し滴っていた】
626 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/18(水) 01:54:26.34 ID:eYUyc7/8o
>>624

【何だかなぁ…と首の後を掻きながらサングラスの男は苦笑したままだ】

もっとさあ……おだてるならウィットっつーかエスプリのきいたのは無いの?
それじゃあ逆効果だ。俺みたいな気取ったやつなら服とか時計とか褒めるとかさあ…
例えば……ほら。「その時計はトゥールビヨンでしょうから、さぞかしお金持ちなんでしょう」とか…ね

【もう既に、相手をどうこうしようなんて気持ちは無く。それは相手にも伝わることだろう】
【そもそも銃を向けた時点で[ピーーー]つもりなんぞさらさら無い。撃つのも面倒なぐらいだ】

本音で語ろうぜ、Baby。くだらない嘘を言ってないと生きていけないなんて悲しすぎるよ
自分をさらけ出して傷だらけになっている方が案外、長生きする……のかな?…どうなんだろ
……まあ……その……あれだ………だったら…いいな…的な、ね。俺は…

【サングラスの奥の目は相手の中身を見透かすのか、はたまた当てずっぽうに言っているだけか】
【なんとも歯切れの悪い話の終わりだが、少なくとも彼は嘘が嫌い…というか苦手だった】
627 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/18(水) 01:59:11.71 ID:YrUpfi8aO

>>625

……っ…?

【背後から来た人物にぶつかる】
【これ事態はまぁ、治安も何もない路地裏では珍しくもなく】
【むしろ、変な言いがかりをつけられないだけマシなのだが】
【彼女は、その後に続く言葉と】
【一つの『臭い』が気になった】

……待て…
……貴方…相当な血を…流してる?
…視界も…掠れてるんじゃない…?

【なんと無く気になり、呼び止める】
【おぼつかなく、壁を伝うような歩き】
【そして、自分が子供に見えたというなら、きっと視界も揺れている可能性がある】
【…ついでに、出口と厄介な相手が居ないか聞こうとも思うが】
【相手の出方次第、であった】
628 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/18(水) 02:11:55.33 ID:k43lsS2Io
>>626
あー、うん、そうですねー……いい格好をしてらっしゃる、随分とお金がお有りなんですね
(絶対真っ当に稼いだ金じゃねーだろーがな)

【『服を褒めたらどうだ』と例えを出されて、本当にそのまま服を褒める奴があるか】
【こうも適当なのはこの男が元々人を心から褒める人間ではないからで、こうもメッキが剥がれてくるのは余裕が生まれてきた現れである】
【相手としても、自分を撃つつもりは無いだろう、それに今なら撃たれる前に逃げられる自信もある……相手が相当な早撃ちじゃなければ】

本音って言われてもな……旦那に対して思ってんのは『なんで夜なのにグラサンかけてんの?』くらいだし……
あ!いやいや別にバカにしてる訳じゃないんだぜ!?似合ってるし!でもほら、ここら辺くらいから見にくくないのかなーって……

【本音を出して傷だらけになるくらいなら、嘘の鎧で塗り固めた無傷の人生を歩きたい。鎧が砕けた時が怖いが、壊れないくらい嘘で厚塗りすればいいだけの話だ】
【とはいえ、こうして見透かされている状態でまだ嘘をつき続ければどうなるかわかった物じゃない、取り敢えず今思っている事を言ってみた】
629 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/18(水) 02:22:32.39 ID:5spS3gjXO
>>627
…あぁん?

【背後から聞こえる女の声に反応して振り返る】
【壁に手をついたまま、足がもつれそうになるが壁に体重を乗せて立て直す】

【そのまま声がする方、女が会えるであろう位置に顔をあわせる】

なんだテメェ、いきなり心配か?それとも同情か?どっちにしろ迷惑だ。この程度の傷、俺にとっちゃなんてことはねぇ

【と虚勢をはる】
【今話しかけてきた女性の言葉以上に男の体は深刻だ】
【血を流しすぎて貧血を起こし、近くのものも霞んで見える。ついでに所々火傷も負っている始末だ】
【それでも男の性格上他人に弱みは見せない】

(クソッタレが…よく見えねぇ。クソガキとの遊びに少しばかり血を流しすぎたか)
(血が足りねぇ…それに止血もしねぇといけねぇ)
630 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/18(水) 02:39:04.52 ID:eYUyc7/8o
>>628

…ダメだな。勉強してこい…それか別な方法考えた方がいい
マフィアだったら今頃ズドンから拉致ってリンチだ。成金野郎でもキレる

【わざと煽って怒らせて隙を作るだとか、そっちの芸当のほうが向いてそうだ】
【サングラスの男は溜息を付いて煙草を取り出して火を付ける。さっきから数分も経ってないが】
【ペースは凄まじく早い。暇だと途切れること無く吸い続けてしまうぐらいニコチンとは密な付き合いだ】

そういう意味じゃなくて…もっとこう…本質的な……まあいいや…説明も面倒くさいし
俺もよくわかんないし……ああ、これ?……色々あるんだよ色々

【彼はサングラスを外す。その目は白眼が真っ赤で血のようで、瞳は黒黒と輝いている】
【単に物凄く充血してるとかそんなんじゃなくて拳銃と同じように魔術とか呪術とか芸術とか】
【そんな異様さと美しさとまあ何だかんだ一言では形容しがたいインパクトの有るものだった】

眩しいとこダメなんだよ…その代わり夜目は効く。先天的な色素異常かなんかの呪いかは…知らん
631 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/18(水) 02:44:09.86 ID:YrUpfi8aO

>>629

【ふむ、と】
【彼女は彼の言葉を聴いて少し思案する】
【…血の臭い、路地裏】
【そして男の威勢から察するに、関わって欲しくは無いのだろう】
【路地裏は、むしろそういう連中のたまり場なのだから】
【訳ありだったり、何だったり】

…別に……血が気になっただけ…
…後ろから来て……貴方が追われてるなら…巻き込まれかねない、し…

【とりあえず、男の言葉は否定しておく】
【……本心を言えば、かなり気にはなるが】

…所で……表に出たいから…道を教えてほしい…

【そしてこちらは手短に要求を告げる】
【こういう相手は、スパッと話を切り出した方が良いと】
【彼女は思っているが、相手が簡単に教えてくれるかどうか…】
632 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/18(水) 03:04:53.16 ID:k43lsS2Io
>>630
あ、駄目?そう……そうか……
めんどくせーよなマフィアって、褒められたら黙って上機嫌になっときゃいいのに、すーぐ人のこと疑いやがる
……なーんて、悪口いっててアンタがマフィアだったら俺様ヤバい訳だが、でもそういうって事は違うんだろ?……違うよな?

【自分でも今のは無いと思った、流石にこれでは怒らせてしまう方が多いだろう】
【話に出た、マフィアという言葉については浅からぬ因縁を見せる態度を取る、どうやらかなり危ない相手に同じような事をしているようだ】
【コイツが今この瞬間まで生き残っているのは悪運故なのかもしれない、というかそれ以外に考えられない】

うお!?何だそりゃキモ……あーいや、独特な目してんな……あーもういいそれ以上見せないで

【サングラスの下の目を見た瞬間、ぎょっとした表情をして手で視界を覆い、指の隙間からチラチラと確認する】
【どうやらこういった物には免疫が無いらしく、かなり引いた様子で】

いやー、それにしてもなんつーか、人の体ってスゲー……って感じたよ今、そりゃグラサンがかかせない訳だ
そんな真っ赤な目してりゃ───ん?『赤い目』?

【しみじみと、『そんな目でも生きていられるもんだなあ』と差別問題ギリギリな感想を漏らす男であったが、はたと何かを思い浮かべて】
【頭の中に浮んだ疑問に、目の前の相手の情報をピースの様にはめ込んでいく。自分よりもかなり高い背、赤い目……】

……なあ、もしかして、だけどさ……

【そして、見えてくる言葉はただ一つ。何だか見た事があるようなそんな気はしていた、きっとそれは頭の片隅にあった情報】
【『背が高く』、『白目が赤い』、そんな犯罪者の話を聞いた事がある】

……アンタ、チンザノロッソ、とか?

【再び震える口に咥えたタバコから、白い灰が落ちる、それと一緒に脂汗も】
【蒼い目は見開かれ、メガネのレンズの奥から相手を見据えて】
633 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/18(水) 03:22:32.93 ID:eYUyc7/8o
>>632

安心してくれ、マフィアなんてサッパリ昔に辞めた。マトモに殺しも出来ないからクビになった
お嬢の送迎係もなかなか楽しかったんだけどね…お嬢が卒業しちゃうと…さ

【はぁーあと、ため息混じりに煙草の煙を吐き出した。とは言えマフィアとつながりがあることは】
【あるらしいので場合によってはアウトだったかもしれない。ギリギリのラインを攻めてる】

【男はまたニヤリと笑う。人よりちょっと大きい口は何だか悪魔的だ。きれいな白い歯が今は恐ろしい】

へぇ…目だけでわかる奴なんてここのところじゃセリーナ・ザ・キッドぐらいだったけど
もしかして、名うてのバウンティハンターだったりするのか?…今の懸賞金は幾らなんだろ
まあ…あれだけ働いて糞安いのは喜んでいいのか泣くべきかって…感じだけど……

そう…俺は馬鹿みたいに命張って、馬鹿正直に稼いでる銀行強盗だよ
…ドロボウ崩れがスリに説教するなんてなんか恥ずかしいな…ごめんね、なんか…

【恥ずかしさを紛らわせる変なしまりのない笑いを浮かべてるこのひょろ長い男こそ予想通り】
【世界中の悪い金持ちの寝付きを悪くさせてる張本人である】
634 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/18(水) 03:40:22.83 ID:YrUpfi8aO
>>629
/えーと、寝てしまいました、かな?
/あれでしたら適当に〆て頂いてもかまいませんので!
/とりあえず、今日は遅くからありがとうございました!
635 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/18(水) 03:44:42.14 ID:k43lsS2Io
>>633
……え?マジで?

【この男、自分で聞いておいて自分で『まさかそんな事はないだろう』と考えていた。何せ指名手配されている人間とこんな所で偶然出会うとは思ってもいなかったから】
【偶然特徴が似ているってだけで、きっと違う奴で、『いやー偶然もあるもんだ』なんて言って片付ける筈が───まさか、である】
【ついに口からタバコが落ちて、それを拾う気もどこかへ行ってしまう、それくらいビビった】

───ああいや、こちらこそ、急にそんな事を聞いちゃって……じゃねーよ

え?マジでチンザノロッソ?あの?銀行強盗の?
うっわー……やべーのに会っちまったよ俺様……どーしよー……

【こんな所で、こんな形で、こんな大物と出会ってしまうとは、運命と言うものはわからないものだ】
【とは言え彼は賞金稼ぎでもなければ誰かに雇われた人間でもない、チンザノロッソという犯罪者を狩る理由は無くて、そもそも狩れる訳がなくて】
【しかし、金が欲しいというのが全ての彼からすれば正に金のなる木だ、表舞台では賞金はそれ程かかってなくとも、チンザノロッソに恨みを持つ人間は裏社会に沢山いる】

……どうりで金の匂いがプンップンすると思ったよ、『正義の強盗』
アンタ、表の手配書じゃそうでもないが、アンタの首をその何倍の値段で買いたがる奴は何人も知ってるぜ
俺様は金と聞いたら黙ってられなくてね……特に目の前に稼げるネタが転がってたら───

【捨ててあったゴシップ誌に書いてあった一文、黒い企業や銀行を狙う不殺の強盗やらなんやらと祭り上げられてたのを覚えている】
【その言葉を強調して、虚勢の笑みで牽制するが、体は既に逃げ腰だ、完全に臆している】

……とかなんとか言いたいけど、でも命には変えられねーよな
それに、賞金稼ぎなんて汗臭い仕事は俺様には似合わねーし

【なので、取り敢えずカッコつけるだけつけて、結局はノータッチ。首を持っていくとか無理無理】
【人間諦めが肝心なのであって、身の丈に合わない事はしないのが長生きの秘訣だ】
636 :ヴェール=カタストルフ [saga sage]:2015/03/18(水) 04:13:55.09 ID:yJJGLULtO
>>631
そぉかよ

【女性の否定の言葉を聞きぶっきらぼうに応える】
【正直、目の前もクラクラしてきた。口を開くのも億劫だ】

【そこで女性からの質問】
【当然無視、をしたいところだが無視をしたらさらに追求されるかもしれない】
【そうなるとさらにこちらが面倒になる】

【少女が表のどんな所に出たいか、そんなことは知らない。取り敢えず男は自分の地面を指差し自分の血痕に照準をあわせる】
【よく見ると男の歩いてきた道には血がポツポツと落ちており歩いてきた道がわかるほど続いてた】
【この道標を辿って行けばやがては開けた道に行けるだろう、後は男の預かり知らぬところだ】

【暫くすると指を下ろし再び歩き出す】
【フラフラと危なげなく壁に貼って歩くようにして】
【カツカツとまばらに靴音を立てて路地裏の奥に消えていく】

/申し訳ありません、軽く寝てしまいました
/取り敢えずこれで〆させていただきます。お相手感謝です
637 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/18(水) 04:25:33.95 ID:eYUyc7/8o
>>635

そんなにビビんなって正義の不殺の義賊様なんだぜ?取って食うような真似はしないんじゃないの?
…ま、実際は義賊でも無いし正義なんてもんは言葉でしか無い。世の中なんてそう簡単に2つに
分けれるものじゃないだろ?…強いていうなら、実際にあるのは「好き」か「嫌い」か、だ
……不殺はまあ…結果的に…。ポリシーでやってたらカッコもつくんだけどね…何ともかんとも

【何ともヘラヘラして歯切れの悪い話し方だ。これでも世界中相手に強盗出来るのだからよっぽど】
【すごい奥の手でもあるのか運があるのか世の中の悪者は以外とバカなのかと疑ってしまう】

裏の市場だって今じゃ俺は売るも買うも大口のお客様だ。なりふり構わず恨んで狙ってくる奴と目先のカネに踊らされた馬鹿以外は慎重に行動してるさ。その方が儲かるからね…まあ、それでも
日々狙われながら生きてる。…くだらない生き方だよ。もう今更、逃れられはしないけどね

【吸い殻のポイ捨てを気にするような男だ。正義を掲げるほど尊大でもないし犯罪を肯定する程】
【無教養でもモラルにかけるわけでもない。そして人を[ピーーー]ことが出来るほど鈍感でもななかった】
【ただ、運命が背中を押して、翻弄されながらももがき続けた結果が今の彼だ】

ギャンブルで命を賭けて、勝ったとして手に入る額は幾らだと思う?…俺はやってみたけどね
結局求めてるのは金じゃ無かったよ。…何かはわからないけど…カネでは無かった

【彼はポケットを漁ると、無理矢理にでも相手の手にそれを握らせる。数枚のくしゃくしゃの紙幣だ】

じゃ、まあ…口止め料ってことで。…持ち合わせの全部だからこれで勘弁してくれ
……まあ……その……なんだ。…財布盗むぐらいなら、女のハートでも盗むほうがいい
結局は愛だよ。愛。愛は最も強い意志だ…それこそ運命を捻じ曲げるぐらいの……

【最後はわけのわからないことをブツブツと言いながら、ふいに歩き始めて、去って行ってしまう】
【すぐに追いかけてもまあそこはプロというわけか、気配すら感じられなかったことだろう】


/すみませんがもう寝ます!お疲れ様でした!
638 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/18(水) 04:40:42.03 ID:k43lsS2Io
>>637
…………

(なーんか……本物って、こーゆーのなのかな?)

【言われている事の半分も理解出来ていない男であったが、何となくだが『幻滅』というか、そんな感じの感情だ】
【話に聞くには、なんだかとんでもない事をしでかす人間で、それこそ大物って感じの奴なんだろうなと思っていた、正直言うと憧れてた】
【……が、こうして出会ってみると最初こそビビったけど、なんというか、『なんというか』だ】

【映画の主人公の犯罪者みたいな大それた感じのしない感じ、もしかしたら自分にも同じ事が出来るんじゃないかと】
【そう思えるのはこの男特有の考えなのかもしれないが、彼は正直にそう思った】

……愛って

【そしてトドメにこれだ、あれだけ銀行強盗やら何やらで噂になっていて、結局は愛だと三流小説みたいな事を言う】
【実際のところ重要さがわからないこの男あらすれば、それはただのごまかしかその類にしか思えず、そんな形も確かめようの無いものよりも今渡されたくしゃくしゃの紙幣の方が価値を見出せる物だ】
【つまり、見る世界がまるで違う。それがどっちが上か下かなんかなくて、ただ単純に、見る物と見たい物が全く違うっていうだけだ】
【若しくは、本物の『愛』って奴を知れば少しは理解出来るのかもしれないが、そんな物は反抗期の時からすっかり忘れてしまっている】

【まあ、何となくよくわからんが、貰った小遣いは返さない、紙幣をポケットにしまうと、落としたタバコを踏み付けて】
【普段だったら放っておくのだけれど、何となく今日は吸殻を拾ってゴミ箱に捨てた。それからこの人気のない場所から歩いて行った】

/お疲れ様でしたー!
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/03/18(水) 13:18:57.81 ID:MFpCsZydO
487 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! [sage] :2015/03/18(水) 13:14:40.93 ID:SBK/qK2x0
そもそも能力者スレの参加者のそれもキャラクターのディープな話題がメインになってる時点で参加者が書き込んでる以外にあり得ないんだよなぁ
参加してないスレのキャラと中身の特徴まで把握してるのかよって言うね

488 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! [sage] :2015/03/18(水) 13:15:51.28 ID:B2uN6OVS0
こんな話題を出したらさ、言われた通りにスルーしてた新規やここの存在知らずに過ごしてた奴も怖いもの見たさで見ちゃうじゃん?
結果的にマリアは糞ってことになるよね。てかここで叩かれてるのはマリアというキャラだけじゃなくてマリアの中身もだろw
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/18(水) 16:22:33.84 ID:WKtH6HNpo
【路地裏】
【暗がりの中にある影は2つだけ】
【1つはジャンクの淵に腰掛けてもう1つを眺めている】
【暗がりの中ではその全容は定かにならず】

【もう1つは剃刀を手にした女性】
【その女性は涙を流しながら「頭皮ごと」その艶やかな長い髪を削ぎ落としている】
【手は止まらない。涙より多くの血が頭から流れても彼女はその頭髪を削ぎ落とし続ける】
【と…其処でようやく最初の1人が声を発した】

髪は女性の命と言われるそうだ…ああ君がそれを大切にしていた事も知っている
だから教えて欲しい「自らの手でそれを落とす気持ちはどうだ?」

【女性へと声をかけつつ近づく最初の影…濁った血を思わせる赤い目と、金の髪が特徴的な上半身裸の男】
【女性は答えれない。何故こうなってしまったのか、何故自分がこんな目に合っているのか。後悔や怨嗟、様々な感情が頭の中でグチャグチャと混じりあっていて】

――――興味深かったのだが、な。時間切れだ。

【しかしそれを整理する暇を与える程、彼の気は長くは無かった】
【露わになった彼女の頭皮の「中身」を叩き潰そうと、鋭い手刀を振り被って――――】
641 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/18(水) 17:44:26.42 ID:jyL6nYdfO

>>636

……?
……辿れば…いいのか…?

【男の指さした物は、血の跡であり】
【それは、道の奥へと続いていたのだが】
【怪我人が通ってきた道】
【しかも、自分にとっては道を戻る事になり】

…………ん…

【少し考えていると】
【男は再び歩きだしていた】

…助かる……

【とりあえず】
【道を教えてくれた事への感謝を述べた彼女は】
【どちらにしろ、自分には男を信じるしかないので】
【男に背を向け、血の跡を辿るのだった】

/わかりましたー
/こちらこそ、ありがとうございました!
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 19:26:20.01 ID:Q2YK1wGZo
【裏路地のとある一角――】
【そこに、一目見ただけで怪しいと理解できる屋台……趣味の悪いそれがあった】

「なァ〜〜んか良ォォォい人材情ォォ報ねェーかなァ〜〜〜ッ」

【そこの店主は黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】

【その隣には、泥で出来た身長170cm前後の超簡易版人型がおり……まあ、何をするわけでもないのだが。】

「拉ァ致して頭数増ゥやさねェーとなァァアア」

【店に並べられているのは、何かの肉(焼き・タレ)を串に挿したモノだったり、結晶みたいなモノだったり】
【アステカ文明辺りが作りそうな像だったりと、まあカオス】 【なお、値札は一切ない】

/今から1時間ほどおいておきます
643 :ディック ◆r0cnuegjy. [saga]:2015/03/18(水) 19:32:45.44 ID:/rvvTwqqo
【路地裏】

 だから、二百万だってば!!

【鬱屈した空気が流れてるはずの路地裏に大声が響く】
【叫んでるのは一五◯センチ程度と背の低い神父だ。薄いブロンドの短髪で、カソックを着て十字架を身につけている】
【神父の前にはよっぼよぼの老人が立っている。なめくじみたいな遅さで動き、片手を耳に添えた】

 『へ……?』

 だーかーら!! にーひゃーくーまーん!!!!

【神父がもう一度叫びながらぶんぶんと片手を振る。手には荘厳な装飾の施された十字架】
【どうやら売りつけようとしているようだが────】

 『あ〜。うん、買ってあげよう……で、いくらじゃ……?』

 だーかーらー!!

【老人は耳が遠いらしく何度も神父の言うことを聞き逃していた。おまけに反応が遅いせいで神父のイライラはMAXだ】

 (えぇい、このくそじじいめ、買ってやるってのは何度も聞いたわとっとと買いやがれ!!)

【だが法外な値段の十字架を買う人間はほとんどいない。神父は格好の餌食である老人を逃すわけにはいかなかった】
【かくして路地裏には『二百万』という単語が何度も何度も響くこととなっていた──】
644 :金梨 厄介 ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 20:21:06.25 ID:rfF8FLkho
>>642
【男は、仕事の都合でしかたなーく裏路地を探索していた。】
【裏路地、という言葉に一般人はあまり良い印象を受けず、男も例外でない。】
【なにせ「裏」である。あやしいニオイがプンプンする。すれ違う人達もカタギではない格好、思わず顔を引きつらせる。】
【そしてなにより、スーツ姿で来たのが間違いだった。周囲から浮いているのを自覚しつつ歩調を早める】
【カオスと化している屋台を見付け更に早い歩調で通り過ぎようとしたのだが、不意に男の足が止まる。】

……クンクン

【……なんだろうこのニオイは。どこかで嗅いだことのあるニオイ。思い出せない――】
【どうやらニオイの発生源は屋台のようで、回れ右して屋台の前へ。不信な行動だが本人は気付いていない。】

【男は鼻をひくつかせ、何のニオイか考える。当然店主に申し訳ないと思ったので、商品に興味があるように振舞ながら。】

あー……ここの商品、みんなイワク付きみたいな雰囲気を出してますね。
何か商品に関するエピソードとか聞かせていただけますか?

/いらっしゃればっ
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/18(水) 20:36:08.82 ID:VKwlPg0D0
【川沿い――桜並木、曇り空の昼下がり】
【日差しは弱いけれど暖かい午後の日、今日だけ見れば、春と言われても十分に信じられ】
【日向ぼっこでもしてきたのか毛をほこほこに膨らませたドラ猫が大あくびで通りすがる、そんな、川沿いの風景】

よっ……、と、あっくそ、大人しく――。

【街の中心からは外れているためか人通りが少なかった。だけれど、ぽつぽつとすれ違う程度には人気があり】
【それならその姿はよく目立っただろう。等間隔で植えつけられた桜の木、やっと数輪の花をつけた一枝に伸びる手】
【まして高いところの枝に手を伸ばすなら余計に目立つ。なんせ、二メートルも身長のあるような人物が、しているのだから】

【色素なんて持たない真っ白の髪は尻を越すほどまで伸びる、ただ、光の加減で時々青白く見える気がして】
【硝子越しに血を透かせたような色の瞳は眩しいのか手が届かないのかで細められていた。或いは悔しげ――で】
【服装といえば色味の薄い、彩度のいたって低い和服。帯もそうなら、かざりっけなど消えうせて】
【下駄の爪先をさらに伸ばして背伸びして枝を手折らんとする、その不審者は男だった】

【多分白昼堂々という言葉はこういうときのためにある。植えられた桜は間違いなく公共物で、】
【子供だって折ったりしたらいけませんと習う。それを、いい年した彼は知らないのか、悪びれないのか】

【精一杯に指先まで伸ばした先で桜の枝がからかうようにそよ風に揺れる、男にしては長い爪も――まだ届かないみたいだった】
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 20:40:14.21 ID:Q2YK1wGZo
>>644

「あァっちの準備は順調じゃアねェしな……うゥむ、こォこいらで一発、街ごと頂く戦法も……」

【なんて、椅子に座って脚を組みながら一人ブツブツと呟く店主。不審さでは負けず劣らず】
【――道行く人々の中には、この店主に挨拶をするものもいる。店に立ち寄るわけではないが、やはりこの店主は裏の者か】

「しゃアっせー」

【適当に挨拶をしつつ、この屋台に立ち寄った男の方に顔を向けて】

「ククッ、曰くなァんてねェさ……俺様が適当に売ゥってるだけだ」

「――――こォーいう像は、俺様の部ゥ下共が……昔、人間共から貢がれた物を元に作ってる」
「俺様は仕ィ上げしかしてねェーが、質は中々だ――"魂"が籠っているからなァ」

【青銅製らしい像を一つ持って見せつつ、商品に関する説明を始める店主】
【これは"翼の生えた蛇"の像だ、大きさは大体20cm位で、羽毛の様な質感をしている】 【――そして、なぜだかこの像から視線を感じるだろう】
647 :リヒト・マグダウェル [sage saga]:2015/03/18(水) 20:40:44.60 ID:8zMRta+E0
とある教会】

【月の光が差し込み神聖な礼拝堂をさらに神秘的に見せて】
【特に凝った装飾もなくシンプルな教会の中に人がベンチにどっかりと座っている】

  やーれやれ、どうしたもんかね

【ベンチの肘掛に肘をかけ悩ましそうに頬ずりしている一人の男】
【だるそうな雰囲気で長袖の灰色Tシャツに灰色パーカーのを着て、下には長ズボンを着用し】
【髪は黒でショートカット、瞳は濃褐色で目つきはだるそうでサングラスをかけている】
【そしてパーカーの袖口にはGIFTのシンボル金十字架のエンブレムがあった】

  最近、他の連中との連絡が取れねぇ、しかも俺たちの活動が下火だと来た
  まぁ、小さいことならやってるんだが、さすがにこれだと大規模に動くことをためらうぞ

【頬ずりをやめて一回大きくため息をつき教会の天井を見渡し、なんもねぇという感想をつぶやく】
【そして、飽きたのか天井から顔を戻して再びため息ののち考える】

 ……なら俺が動くとしようかね、さすがに忘れ去られたままじゃ困るものな

【そう言うやいなやベンチから静かに立ち上がる】
【このまま誰も来なければ彼はそのまま教会から出て行くだろう】
648 :金梨 厄介 ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 20:58:34.00 ID:rfF8FLkho
>>646
【物騒な人が店主だな……まあこんな通りに店を構えているってあたりからすると順当か……】
【街ごといただく――なんていう台詞と独特の口調に少し戸惑いながらも店のものを覗き見る。】

へぇ……魂が籠もっているんですか……面白い表現ですね。

【適当に場をつなぐために発した言葉だったのだが、店主の思いのほか親切な商品説明に意表をつかれ】
【しかも中々興味深い話だったので食いつき、少々居座る気のようだった。店主の『比喩』が気に入ったらしかった。】

【しかし昔人間に貢がれた――とか、一体何を言っているのだろうか?】
【貢がれるということは位の高い身分にいたのか?いや、それにしては人間という種を見下しているような……】
【男は店主が持ち出した像を見ながらそう考え、一体何者なのか問おうとしたところで自分を見つめる視線に気がつく。】
【いや、実はもう少し前から気がついていたのだけれど、その現実から目を背けていただけなのかも知れない。なにせ像からの視線なのだから。】

えーっと……その像、気のせいかも知れませんがコッチを見ているような気がするのですが……。
ホントに曰くつきの代物じゃないんですか……?

【恐る恐る、といった様子で店主に問う。否定して欲しい、と心の中で思いながら。笑って「そんなわけあるか!」と一蹴されることを期待しながら】
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 21:16:45.98 ID:Q2YK1wGZo
>>648

「ククッ、そォうだろう――まッ、モノを作る奴らはみィーんな、魂を籠ォめるとか言ィうけどな」

【"俺様はそんな奴らとは違う"、その口調は暗にそう言っているかのような、小馬鹿にしたそれ】
【青銅像の頭を指先で数回ほど軽く――生き物に行うかのように撫で】

「んゥ? 視ィ線?」 「ククッ、――だァから言ィっただろう? 曰く付きじゃアねェと」

【――この頬のつり上がり具合、……もし本当に知らないならば、笑いをこらえる必要なんてない】
【すっ、と相手に向けて青銅像を差し出す店主】 【勿論、受け取るか否かは自由だ】

「そォーだな……持ォってみりゃアわァかる、たァだの青ェ銅だ」 「……クククク」

【曰く付きか否かを判断するのに、持ってみればという選択肢は少々おかしなものがある】
【また、幾ら細身の生き物とは言え、20cm程の大きさの青銅像となればそれなりの重量があるので注意】
【なお、もし受け取ったとしても、呪われることはないと予め記しておく】

【……但し、青銅像と思われたその蛇が己の腕に巻き付こうとしてくるという、ある意味呪いより恐ろしい事が起こるのだが】
650 :金梨 厄介 ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 21:29:14.96 ID:rfF8FLkho
>>649
……まるで自分は違うとでも続きそうな言い方ですね。
先程の人間を見下した雰囲気といい、あなたは普通の「人」……ではないんですか?

【まあもっともこんなところに店を構えている時点で普通の人ではない訳で。】
【この質問には矛盾が生じるのだけれど、男は気付いているのだけれど質問する。】

【この人は何か自分と近いものを抱えているのか……?さっきニオイといいこの雰囲気といい……】

えっ、あ、触っても大丈夫なんですか……?
うわ……結構ズッシリとしてて重いんで――――ッ!?

【店主から青銅の像を受け取り、その重さに驚きながら、内心呪われるんじゃないのかとおっかなびっくりしながら像を検分し。】
【そして気が付く。動くはずのない青銅の蛇が自分の腕に絡みついていることに。】
【ヒンヤリと冷たい感覚が、だんだんと上の方へ上がってきて声にならない悲鳴を上げる。】
【気持ち悪くて振りほどきたいのだけれど、それは売り物、壊すわけにはいかなくて。】
【蛇に睨まれたカエルのように立ちすくみながら、ただ像が腕に巻きつくのを止めてくれという視線を店主に送ることしか出来ない。】
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 21:47:46.07 ID:Q2YK1wGZo
>>650

「ほォう、――鋭い野ァ郎だ」

【瞬間、その目線に強い"邪気"が籠もった――攻撃のためか? 否、……単なる主張だろう。】
【もし攻撃の意志があるならば、もう既に何かしらの行動を起こしているに違いないのだから】

「確かに俺様は普ゥ通の人間とは訳が違い過ゥぎるな」 「どォの辺りが違うかはテメェーなァらわァかるんじゃアねェか?」

【と、腕に巻き付く青銅の蛇を見ながらのんきにそう言う店主。】
【すっ、と手を蛇に伸ばし――男が抵抗しなければ、その蛇を掴むだろう】
【それに成功すれば、蛇は巻きつきを止め、代わりに店主の腕へと巻き付くはずだ】

「ヒャハッ――だァから言ィっただァろう? ――魂が籠っていると」

【……本来比喩であるべきその言葉は、今は比喩でも何でもない事実だった】

「青銅の幼体の"羽毛のある蛇"――とでも言ィおうか、置物と警備を同時に行える優れものさ」
652 :金梨 厄介 ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 22:00:40.84 ID:rfF8FLkho
>>651
【腕に巻きついた蛇を見ながら暢気にしゃべる店主、早く取ってくれと言う目を向ける男。】
【そんな見えないやり取りがあり、ようやく蛇は男の腕を離れ、一息つける展開に。】
【しかし、あの蛇人に巻きついている姿は中々かわいらしいじゃないか。なんて思いながら、息を整える。】

えーっと魂が籠もったものなのに今まで名前がなかったんですか、ソレ……

【そんな店主の適当さに脱力しつつ。だがようやく今、店主の正体に確信がもてたようで。】

【判断できたのは店主の目の色。】
【以前、鏡で見たことがある目だった。やはり、似ている。そう、悪魔化した自分に。】
【しかし本物に会うのは久しぶりで、しかも部下もいるというのだから良家?の悪魔なのだろうか。】
【すこしかしこまったように、スーツの乱れを直すと単刀直入に言う】

あなたは、悪魔ですよね?

【当然自分のもつ悪魔の力も露見しているのだろうと思いながら、特に警戒せず】
653 :金梨 厄介 ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 22:05:34.74 ID:rfF8FLkho
>>652
【もうほぼ同類みたいなものだし警戒しなくてもいっか、という短絡的思考で。】
【厳密には厄介は悪魔と契約した人間なので同類とは違うのだが。】

/途中送信っ
/これ追加でお願いします
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 22:13:50.85 ID:Q2YK1wGZo
>>652

「名前なァーんて、付ゥけたい時につゥけりゃア良ォいんだ」
「もォっとも、本人に気ィに入られなきゃア付ゥけた意ィ味はなァくなるがな」

【腕に巻きついた蛇を屋台の空きスペースに誘導し、そしてとぐろを巻かせる】
【そうすれば、蛇はまた置物のように微動だにしなくなるのだった】

「――ククク、御ォ名答」 「やァはり同ォ族の"におい"はわァかるものだな」

【左手を顔の高さまで上げ顔に当てて、ついでに決めポーズ(のつもり)をとる】
【――その左手の皮が黒色に染まる、赤い模様が生まれる、手は紫色の毛・手首は黒色の毛に覆われる、爪が鋭く赤くなる】
【これは……そう、間違いない、――"悪魔の左手"だ】 【口だけじゃあ嘘と捉えられるかもしれない、だから実演した】

「俺様は超ォ強ェ悪魔、邪ァァアア禍様よ!」 「――賞ォ金付きさ」

【賞金……そう言えば、指名手配されている数々の犯罪者の中に、邪禍という悪魔がいたようないなかったような。】
655 :金梨 厄介 ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 22:33:51.85 ID:rfF8FLkho
>>654
【気に入らなくとも、やはり名前がないと呼ぶときに不便なのではないか?】
【なんて一瞬思うも、相手は人じゃなくて物なのだからなくてもあまり困らないだろうという結論にいたる。】
【はたして青銅の蛇がその名を気に入ったかどうか。定かではない。】

【そんなことを考えているうちに、店主が悪魔だということを明かし。】
【腕だけを悪魔化させその証を示してくれるのを確認する。ここは自分も腕をみせるべきだろう。】
【そう考えた男は不意に財布から硬貨を掴むと、咀嚼。同じように片腕を悪魔のそれに変えてみせた。】
【もっとも悪魔といっても十人十色。赤い模様などは浮き出ず、ただ鋭く黒い鉤爪と】
【蛇のようにサラリとした鱗状の皮膚が浮かび上がる。】

邪禍さん……ですか……?しかも賞金付き?
どうやら私とあなたは似ているようだ!金梨厄介です、同じく賞金付き。裏ではカネクイムシ、なんて呼ばれてます

【ハイテンションな邪禍の自己紹介、以前手配書を見たことがなければ二度聞きするところだったと苦笑】
【そして、邪禍と自分の共通点の多さに驚きこちらもテンションが上がっていく。】
【裏路地ってのも捨てたもんじゃないな、なんて思いながら。】

【そしてその親近感からか、少し打ち解けた様子で更に質問をする】

しかし邪禍さん、どうして値札を付けていないんですか?
付いていた方がお客も立ち寄りやすいでしょうに。
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 22:53:26.49 ID:Q2YK1wGZo
>>655

「ククク、そォーよ――人間共にちょォーっとちょォっかい出ァしてたら賞ォ金をかァけられちまってなァ」
「なァんだ、テメェーも賞ォ金首か――人間共は少し道を逸ォれた奴らをすぐ始ィ末しようとすゥるからな」

【テメェーが何をしたかは知らないが、名前からして金絡みか――と、言っていることから】
【相手も追われる者ということは今始めて知ったのだろう、もっとも知ったところで覚えてくれるかは怪しいが】

「――値ェ札がねェーのは単純な事、俺様は貨ァ幣以ィ外の支ィ払いも受ゥけ付けているからよ」
「人間共は何でもかんでも貨ァ幣で取引しィよォーとすゥるが、俺様は"そォれに見ィ合う価ァ値があァるモノ"が貰えりゃア何でも良ォいんだ」
「今は竹輪しか持ォってねェって言ィう場ァ合でェも、俺様の店は何かを買ァうことが出ェ来るってわァけだ」

【ポーズは既に解除済みであり、悪魔の左手はいつの間にか元の人間を模した手に戻っていた】
【そして、その左手に握られたチクワ(多分おでんの具だったもの)はきっと話の流れから用意したものなのだろう】
【どこから出したのか?】 【――手を握り、そして離した時にはもうあった。】

「貨ァ幣ももォのもなァーんにもねェーって奴は、己自身で支ィ払う事も出ェ来るぜ」
657 :ミーレ=スティーバ ◆db8egkjV8E [sagesaga]:2015/03/18(水) 23:00:49.96 ID:wAOGXIvIo
【某国のとある路地裏。昼間でも薄暗い此処は、夜になれば更に闇を増して華やかな繁華街の隅にひっそりと存在していた】
【そんな路地裏。そこでは様々な裏取引の中で、「命」という名の物までもが一方的に取引されていた】


「――――――……終わった。じゃあ、また」


【ピ、という音とともに携帯電話の通話画面が消える。そのまま携帯をポケットに入れて、なにか取り出し始めた1つの人影】
【灰色の首まで伸ばした髪に、同色のキャスケット帽を被った背の低い少女だ。前髪で左目が隠れている。】
【紺色のPコートに少々傷んだ所謂クラッシュデニム。首にはチェック柄のマフラーを巻いて、履くのは赤いスニーカー。至って普通の服装をしているが】
【パーツこそ年相応なもののその顔には一切の表情が見えず、まるで人形かのように眉すらピクリとも動かない】

【世界の何物も何とも思っていないような少女の前には、1つの死体が有った。服装からするに、自警団員の物】
【しかし、個人を特定するには至らない。なぜならその死体には"頭がない"のだ。首から上らしき細かい肉は、死体の周りに散乱していた】
【そして死体の頭が有ったであろう場所の後ろにあるコンクリ壁には、夥しいほどの血と此処にも頭だったパーツがぶち撒けられていた】
【まるで首から上を強烈な力で殴られたような死体。それを目にしても、少女は顔色を変えなかった。それが当たり前かのように】

【少女が取り出したのは何枚かの写真だ。それに写っているのは自警団、SCARLET、そしてUNITED TRIGGERといった正義に属する組織のメンバーの写真】
【その中から1枚―――先ほどの自警団員が収められたそれを取り出すと、二つ折りにしてまたポケットへと納めた】


「これで、15人目……」


【ポツリと呟き、死体の横を抜けて繁華街へと歩を進めようとする少女。返り血の一滴も付いていないその服装は、繁華街に出ればすぐに紛れてしまいそうで】
【とはいえ少女は素早く身を隠すわけでもない。後ろからでも前からでも、声を掛けようと思えば容易に掛けられるだろう】
658 : ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 23:14:03.16 ID:rfF8FLkho
>>656
【きっと人を殺めたとか、そういう規模の話なんだろう。】
【自分とは畑違いの領域、しかし害さえ及ぼされなければ別段どんな事をしでかしていようが関係ない。】

【なんて事を考えていると、邪禍が店のシステムを説明してくれているところで。】
【男も邪禍にならって腕を元の、人間の状態に戻すと傾聴し。】

い、一体いつからチクワを手に……!?
……じゃなくて、お金じゃなくても取り引き出来るんですか?

【きちんと会話終了後にチクワに対してツッコんだのは評価できる点だろう。】
【話の腰を折らずツッコみを我慢するというのは結構もどかしかったりするのだが、そんなことはどうでも良い。】

【男は、お金以外でも取り引き出来るという制度に感心していた。】
【実は借金まみれで生活はカツカツ。しかしお金の対価とはどのレベルでの話なのか。】
【今日の晩飯作って、だとか。軽犯罪手伝って。程度なら喜んで購入するのだが。】
【まさか悪魔がそんなに優しいクリーンな物を見返りに要求するとは思えない。】

たとえば……その『羽毛のある蛇』をお金以外の方法で買いたいといったら?

【半ば冗談半ば本気。男は両腕を広げノーマネーで高価なものも身に着けていないことを示す】
【着ているスーツも、身に着けている腕時計も安物。はたしてどうでるのか?】
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/18(水) 23:31:13.61 ID:Q2YK1wGZo
>>658

「種も仕ィ掛けもねェー手ェ品で出ァしたのさ」

【チクワは隣の半ば飾りと化してる泥人形の口に突っ込んでおき――食事は出来るらしい】

「――と、つゥまりはそォーいう事だな」 「対価に見ィ合えばそォれで良ォい」

【但し見合うかどうかを決めるのは己の気分次第だ――と、付け加えて】
【そもそもの価値がどうなっているのかは言わないし、それ以前に気分次第なので聞いたところで意味も無さそうだ】
【店主は椅子(センス悪い)から立ち上がり、そして屋台の外にへと出て行くと】

「ふゥむ、そォーだな……あァれは15〜25万位ふゥっかけるつゥもりだァったが……」
「――うゥーむ、こォいつはこォのくゥらいとしィて…………」

【意外と低めの値段を提示する予定だったらしい悪魔は、相手を観察し始める】
【おそらくは"前述した価値に見合うモノを探している"のだろう、その内相手の顔に眼を向けたかと思えば】

「……そォーだな、文字通り素裸にしィても良ォいがそォれじゃア足ァりねェ、"片前腕"で手ェを打ゥとうか」 「あァ、なァーに"肉体はそォのままにしィておォいてやる"」

【――そのへんの浮浪者の前腕をよこせなんて言っているわけではまずないだろう、しかし肉体はそのままとのこと、では前腕の何を請求するつもりなのだろうか?】
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/18(水) 23:36:20.83 ID:cfVObxd9O

【町中】

……んー……本当に何処なんだろ……? 

【人々の間をすり抜けるのは春の夜風よりも冷たい空気】
【その冷気に人々がその先を見やればトコトコと歩く一人の少女】

【年は十五歳程だろうか? ハニーブロンドのセミロングに赤紫色のパーカーといった出で立ちで、腕を組んで何かを思案中といった様子】

……適当に訊いても教えてくんなかったしなー、ゼン=カイマの場所……
【呟きを耳にするとどうやらゼン=カイマの場所を捜している様子】
【少女は立ち止まると唸りながら無造作に頭を掻き】

……しょうがないなあ、やっぱりそこら辺の聖職者辺り脅して聞き出すかなあ……
【痛めつければ嫌でも言うでしょ、などと怖いことを呟きながら少女は辺りをキョロキョロと見回す】





【路地裏】

【仄暗い路地を薄く照らすのは微かに入り込んだ町の灯りと月明かり】

【その中に浮かびあがるシルエットは、地面に伏す幾つかの影と何かを持った櫻の人形】

【前髪は目元まで伸ばし両側は顎の辺りで切り揃え、後ろは肩甲骨の下まで伸ばした蘇芳色の髪に焦茶色の瞳】
【緋色の着物を左前にして着ている】
【年の頃は十代半ばといったところか】
【そんな、櫻の雰囲気が漂う少女】

──つまらないわ、どうして皆死んでるの? 
鞠で遊ぶのは飽きちゃったわ
【不服そうな表情で呟く彼女の足元に転がるのは、幾つかの物言わぬ死体】

【ぽい、と少女が放り投げたのは人の首】
【ごろりと物言わぬ死体の中に転がり出でて加わる】


661 : ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/18(水) 23:52:56.69 ID:rfF8FLkho
>>659
案外ユーモラスなんですね。びっくりだ。

【日常の動作に手品を混ぜこむとはこれはどういうことなんだ?】
【真顔で手品されても気付かないだろうが、道化っぽく振る舞われるのも困るな……】
【なんて思いながら土人形に突っ込まれるちくわを見送る】

【気分しだいということは常連になるに連れて割り引かれる確率があがるということか】
【中々考えられた営業形態じゃないか、なんて店主の言葉に反応しつつ対価とやらを聞き、困惑する。】

片前腕?肉体には傷付けない……?

【何かの謎かけだろうか?片前腕ということはどちらかの腕の肘から先ということ。】
【そこまではなんとなく予測がつくのだが肉体には傷付けないという。】
【もしかして自分の契約している悪魔の片前腕なのか?悪魔が悪魔の腕を欲しがるか?】
【正直意味が分らなかった。しかし、面白い話を提供してくれて、ハイさようならというのはどうなのか】
【男の美学というか信念に反するので、ここは一つ取り引きを成立させることに。】
【自分の身になにが起ころうと、男は文句を言わないだろう。】

分りました。いえ意味は分りませんが、それを私は差しだしましょう。
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/19(木) 00:22:19.36 ID:NTVcLlbMo
>>661

「ククッ、まァー普通はピンとこォねェーわな」

【私は答えを知っていました、そんな余裕を持った表情が相手を捉える】
【――店主は相手に接近する、何もしなければ一般的な人間のパーソナルスペースよりも踏み込むだろう】

「"ディルムサーセスプ"――"魂斬技"と言ィえば通ゥじるか」
「今、差ァし出すと言ィったな? なァらば好ゥきな腕を選びな、俺様はそォの腕を"斬る"」

【その手は既に手刀の体勢になっていた、こっちの腕を差し出すと言えばすぐさま斬りにかかるだろう事が予想できる】

【――さて、実際に任意の片腕を差し出した場合どうなるか】
【まず、店主は手刀でその腕の肘から先を斬りにかかるだろう】 【但し、手刀が当たったとしても肉体に当たることは一切なく、つまり外傷はゼロ】
【代わりに、その腕が持つ"魂"を斬られるのだ――もし成功すれば、切った片前腕の魂をもう片方の手で素早く捕えるはずだ】

【魂のみが切り落とされるとどの様な感覚になるのか、まず普通に痛い。実際の切断時くらいは痛い――だが、数分〜数十分程度で徐々に引いていく】
【ただ、痛みが引いても"肘から先が己の物でない感覚"――義手を付けているような感覚は残るだろう】 【なお、補足だが1〜2週間くらいで魂は治るらしい】

【無論、腕を差し出さなければ魂を斬られることはない。 が、"羽毛のある蛇"も手に入らない。逆もまた然り。】

/すみません、今日はもう落ちる時間になりましたので、持ち越しかここで適当に締めるかの二択でお願いします!
663 : ◆IjMn4A7nco [sage]:2015/03/19(木) 00:46:26.54 ID:Lz9YMaBNo
>>662
【懐まで詰め寄ってきた邪禍に気圧され、思わず一歩後ろに下がる男】
【邪禍はそれほど迫力を有していたといえるし、己の迫力の使い方を心得ているともいえた。】

魂斬……?なんとなーくニュアンスは伝わりましたが……

【なるほど、魂を貰うというわけか。確かにこの店主は、最初からこだわっていた気がする。】
【そう思い合点がいったようだった。しかし、魂を捕るのに手刀とは、なかなか面白い。】
【そう思いながらも男は対して躊躇わず利き手と逆をさし出し、斬られる。切り取られる。】

……ぐぅぅぅ。これ、腕切れてんじゃ……ないかっ……?

【手刀が触れた瞬間、灼けるような痛みと感覚のなくなった手先。】
【まるで瞬時に義手に取り換えられたみたいな、そんな感覚。最悪の気分だ。】

えーっと……部分的に欠損した魂は時間経過で戻るんですよね……
なに、その程度の知識は持ち合わせていますよ……

で、では取り引き成立ということで。また会いましょう、邪禍さん。
【男は切られた腕を庇うようにして、青銅の蛇の像を受け取るだろう。】
【そして、痛みに顔を歪めながらも上機嫌で裏路地から姿を消した。】

/では〆ということにしましょう
/長時間のロールお疲れさまです、ありがとうございました!
/何時でも良いのですが羽毛のある蛇の補足があれば嬉しいかなぁなんて。
664 :ラミア・ツェペシュ ◆SoKPj6Oyhs [sage]:2015/03/19(木) 16:13:56.71 ID:Dm6NDjwZO
【ラミア・ツェペシュは満足して十字星の見える丘を後にした】
【水の国にやって来た時、折角なので観光をと思い、街の住人に観光名所を聞いたところ此処を紹介されたので行ってみたのだがどうやら正解だったようだ】
【ツェペシュは丘で見た十字星の光景を忘れないうちに何度も頭の中でその光景を思い出し余韻に浸っていた】


【カノッサ機関ナンバーズ────、それがラミア・ツェペシュの正体でありこの世における彼女の立ち位置なのだが、今この瞬間のツェペシュからはそんな邪悪は感じられない】
【肌の露出度が少ない薔薇の様に赤黒いドレスの上に羽織った黒いドレスコートを靡かせながら水の国の街を歩く】
【ドレス同様、赤黒い色をしたツェペシュの瞳はすれ違う人々を見ていて】
【その姿はまるで食料の品定めをしているかのようで】
【偶然ツェペシュと目が合えば人々は目をそらしていた】


此処がフルーソの中央通り────………確か、ラインハルトが……ラインハルト様がテロを行った場所……だったわね。


【首都フルーソにある大交差点に着いたツェペシュは『六罪王コーネリアス・F・ラインハルト』が過去に起こしたテロ事件を思い返す様に交差点を歩く人々の姿を見る】
【もっとも──ツェペシュはその事件が起きた当時、まだカノッサには所属していなかったしコーネリアス・F・ラインハルトにも会ったことは無かった】
【それに其れは今でもそうで、カノッサに所属しNo.を与えられてもツェペシュは未だ六罪王の誰一人とも会ってはいなかった】
【だから彼女はせめて六罪王が爪痕を残した場所を見とこうと思い、こうして様々な街や国を旅しているのだ。そして今回は水の国だったわけだが────】
【その行為に意味があるのか無いのかはまた別の話である】


つまらないわね……テロ当時ならまだしも、こんなにも平和な空気を流している国なんて────…………。
また誰かが此処でテロでも殺戮でもいいから、面白いこと、起こしてくれないかしらね。
そうしたら、私も積極的に手を貸すのに……────と、そろそろ次の場所へと移動する準備をしましょうかしら。
次の場所は────………"地の国"か"昼の国"ね………とは言ってもなんだかお腹が空いてきたわ。

   誰か喰らうか────……?


【ツェペシュのその精神構造は普遍的な悪を悪と思わず、自我の渇望を善とし、それに反するものは悪と考えるカノッサの例に漏れないものだった】
【冷めた赤黒い瞳で、交差点を一通り見るとドレスコートから地図を取り出し、次なる目的地へのルートを確認】
【それが済めば既に昼時ということに気が付いて、辺りを見回しながら物騒な発言】
【交差点から離れた自分と同い年くらいの一人の男の子を標的にすると、取り出した地図をドレスコートへと仕舞い彼の後を追い始めた】
【地図を仕舞う際に手の平から見えたのは赤く刻まれたNo.66の数字────】
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/19(木) 16:14:02.14 ID:iPXxv/Rbo
【路地裏】
【暗がりの中にある影は2つだけ】
【1つはジャンクの淵に腰掛けてもう1つを眺めている】
【暗がりの中ではその全容は定かにならず】

【もう1つは剃刀を手にした女性】
【その女性は涙を流しながら「頭皮ごと」その艶やかな長い髪を削ぎ落としている】
【手は止まらない。涙より多くの血が頭から流れても彼女はその頭髪を削ぎ落とし続ける】
【と…其処でようやく最初の1人が声を発した】

髪は女性の命と言われるそうだ…ああ君がそれを大切にしていた事も知っている
だから教えて欲しい「自らの手でそれを落とす気持ちはどうだ?」

【女性へと声をかけつつ近づく最初の影…濁った血を思わせる赤い目と、金の髪が特徴的な上半身裸の男】
【女性は答えれない。何故こうなってしまったのか、何故自分がこんな目に合っているのか。後悔や怨嗟、様々な感情が頭の中でグチャグチャと混じりあっていて】

――――興味深かったのだが、な。時間切れだ。

【しかしそれを整理する暇を与える程、彼の気は長くは無かった】
【露わになった彼女の頭皮の「中身」を叩き潰そうと、鋭い手刀を振り被って――――】
666 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/19(木) 18:05:02.75 ID:4TgCPI4C0
>>577

【夜の山中での談話は続く。人づてにしか聞いたことのない恩師の情報は、まさに本人の口から語られることによって等比の中で確実なものとなっていく。】

ははあ、やっぱり師匠って学者さんだったんですね!確かあの超名門のレイリスフィード大学の!
38歳の若さでレイリス大の教授にまで上り詰めた才媛中の才媛!というお噂でしたが、…凄すぎます。
私も一応自警団として座学の勉強はしたんです。レベルとしては高卒程度の学力があれば通れたらしいんですが…本当にギリ合格って感じでして…。
ううっ、眩しい!師匠に後光が射して見える!

【熊出等比の学力レベルは高くない。常人ならば15分で理解できる理屈を理解するのに、彼女の場合40分は掛かる。日頃からどこか間抜けな言動が多いのもそのせいか。】
【とはいえ何とか必要とされる最低限の知識を得ることに成功したのは本人の努力ゆえだろう。】
【そこで等比はふと何かを思い出したように言った。】

そういえば私のお父さんもこの国のどこかの大学で教授をやっているんです。私とはエラい出来の違いですよねー。
どこだったかな…

【あさっての方向を向いて思い出そうと顔をしかめる等比。だが結局思い出せなかったので、問われたことに応じることにした。】

師匠、ご存じだったんですね!そうです、私つい先日SCARLETという部隊に所属することになりまして。本当に身に余る光栄だと思ってます!

【余談として、彼女の先日の事件での大腿骨及び肋骨の骨折は医師から全治8週間の診断を下されていたのだが本人曰く『一週間寝てたら治りました』とのこと。】
【彼女のタフさは相当なものであり、人ひとりを背負っての下山など彼女にとっては至って楽な仕事である。】

そうですね、今の私は…基本的にはここの自警団支部の警備・戦闘部門の一員として周辺地帯の犯罪の取り締まりをするのが主な仕事です。
そして要請があった場合はSCARLET所属の隊員としての任務で現地へ…という感じです。
海を渡っての任務も頻繁にありますから、ひと月くらい水の国に戻ってこない場合もあります。

やりがい、ですか…。正直なところ、それを答えられるほどの成果を私が出せているとはまだ思えません。正式に隊員として採用されたとはいえかなりの力不足を感じているんです。
私の力が足りないばかりに目の前で無用な血が流れる、なんて絶対に嫌です。私、まだまだ強くならなくちゃ…!

【前を見据えながら彼女は言う。その真っ直ぐな瞳を背負われている皐月が見ることは叶わないけれど。】
【下山を続ける二人。等比が絶望的な方向音痴でない限り、そろそろ目的地に着くころだろうか。】
667 :リヒト・マグダウェル ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/19(木) 18:21:59.20 ID:1019jVHY0
【とある教会】

【月の光が差し込み神聖な礼拝堂をさらに神秘的に見せて】
【特に凝った装飾もなくシンプルな教会の中に人がベンチにどっかりと座っている】

 やーれやれ、どうしたもんかね

【ベンチの肘掛に肘をかけ悩ましそうに頬ずりしている一人の男】
【だるそうな雰囲気で長袖の灰色Tシャツに灰色パーカーのを着て、下には長ズボンを着用し】
【髪は黒でショートカット、瞳は濃褐色で目つきはだるそうでサングラスをかけている】
【そしてパーカーの袖口にはGIFTのシンボル金十字架のエンブレムがあった】

  最近、他の連中との連絡が取れねぇ、しかも俺たちの活動が下火だと来た
  まぁ、小さいことならやってるんだが、さすがにこれだと大規模に動くことをためらうぞ
【頬ずりをやめて一回大きくため息をつき教会の天井を見渡し、なんもねぇという感想をつぶやく】
【そして、飽きたのか天井から顔を戻して再びため息ののち考える】

 ……なら俺が動くとしようかね、さすがに忘れ去られたままじゃ困るものな

【そう言うやいなやベンチから静かに立ち上がり教会の扉へと向かっていこうとして――】
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/19(木) 19:34:39.11 ID:lmTFFEkc0
>>666

【才媛なんて言われると、皐月は照れたように笑う。本当は自分は大した者ではないんだよ、って】
【皐月の学力も、実は学生当時そんなに高いとは言えなかった。むしろ平均以下である教科もちらほらあった……ただ一つ、生物を除けば。】
【生物以外の知識は、それこそ大学に入学できる最低限のものだけだった。大好きな生物の成績だけは学生時代常にトップだったらしいが……】


えへへ……才媛なんて大げさですよ。私なんてただのしがない研究者の端くれです。
勉強だって出来た訳では無いんですよ。学生の頃は数学が特に苦手で……本当に、生き物について以外の事はからきしダメでした。
好きな生き物や自然の事だと幾らでも頭に入るんですが、興味の湧かないものはてんで頭に入らなくて……
だからこそ、好きな事・自分が一番やりたい事を突き詰める研究が私には合っていたのかもしれませんね。

貴女もそうでしょう?自分が志した、一番やりたい事―――誰かを護る人になるという目標を突き詰める。私と同じですよ。
それで努力の末に精鋭部隊にまで配属されたのですから大したものです。
「努力に勝る才能なし」……目指す道を進むために努力し続けられるのも、立派な才能の一つだと思いませんか?
貴女は、自分が思っているよりもずっと立派ですよ。

【―――出来が違うなんてとんでもない。彼女もまた立派な才能を持っているではないか。人生において最も大事な、努力し続けられるという才能を。】
【精鋭部隊など、並大抵では入れるものではない。そこに努力で入れた事こそが、彼女の持つ「才」を明確に示しているのではなかろうか】
【……しかし、常人の8倍の速さで怪我が治るのもそれはそれで才能ではないだろうか。どうなっているのだ、彼女の体は(汗)】

そうでしたか、この地域の治安を……では貴女は私達を護ってくれているのですね?ふふっ、貴女が守ってくれるのなら何とも頼もしいです!
自警団とSCARLTの二足のわらじは大変でしょう?元気な貴女の事ですから大丈夫だとは思いますが、くれぐれもお体に気を付けて下さいね。
―――貴女ならきっと大丈夫です。今は力不足でも……貴女は頑張る天才なんですから、もっともっと強くなれる筈です!


【……そんな努力の天才が、まっすぐに見据える瞳の先。優しい彼女が目指す本当の強さ。―――今はまだ力不足かもしれないけれど】
【努力が出来る彼女なら、きっと辿り着ける。皐月はそんな気がしてならない―――】


【やがて、我が家に到着。見慣れた二階建ての木造一軒家の前では、近づいてくる母の声を聞きつけた娘が立っていた】

「……――――お母さん?あ、お母さん!おかえりー!……あれ?えっ!?」

【まだ13歳程の少女が、可愛らしい動物がプリントされたパジャマ姿で皐月をお出迎え。皐月とそっくりの顔立ちをしているから、娘だろう】
【その少女はくりっとしたブラウンの瞳に流れるような黒い長髪を持ち、お気に入りの小さなウサギのぬいぐるみを抱えていた】
【何やら背負われている母を見つければ、驚いたように目を見開く。……まあ、母親が誰かに背負われて帰ってきたなら当然の反応か】
【驚く娘に、挨拶と自己紹介でもしてあげて欲しい―――】
669 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/19(木) 20:41:40.15 ID:4TgCPI4C0
>>668
【熊出等比は物事を深く考えることが苦手である。思考はいつも単純で行動は常に衝動的だ。】
【だから自身の才能のことをそれほど真剣に考えたとは無く、これまで積み重ねてきた尋常ならぬ努力に関しても、『私頑張ったなー』程度にしか思っていなかった。】
【つまり彼女には自身に努力の才能がある、ということの自覚が無かったのである。】
【自身の才能、能力、限界。それらを正しく認識しているか否かはその人の成長を大きく左右する。すなわち】

努力を続けられるのも才能のひとつ…あまり考えたこと無かったですけど、確かにそうかもしれません。
努力が才能…。なら私、今よりもっともっと強くなれる…!!

【今この時ようやく『それ』を自覚した、させてもらった彼女は、以降更に飛躍的に成長して行くこととなるのだが、それはもう少し先の話である。】
【そして二人は皐月の自宅に到着する。動けない皐月の代わりに等比がドアを開けると、そこには困惑した様子の少女が立っていた。】
【一瞬当惑したが、等比はその頭脳によって瞬時に状況を把握して言った。】

夜分遅くに申し訳ございません。私(わたくし)、この地区の自警団支部に所属しております熊出等比という者です。

【親しい相手との会話では若者調のくだけた口調で話す等比であるが、仕事とあらば話は別。優しくも凛とした態度により自警団のイメージを汚さないよう丁寧に話しかける。】
【そしてジャージから手帳を取り出して自身の身分を証明した。】

この度はこちらの神谷皐月様が山中での事故により足首の捻挫を起こしたため、ご本人の要望によりご自宅までお送りに来させていただきました。
ええと、神谷皐月様の妹様でいらっしゃいますね?

【熊出等比は物事を考えることが苦手である。】
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/19(木) 21:19:17.84 ID:lmTFFEkc0
>>669

【努力できる者が、さらに努力を積めば―――きっと、更なる高みを目指すことが出来る。努力すればするほど人間は成長するのだから】
【彼女の行く末が楽しみだ。これからどのように成長していくのか……―――きっと、会うたびに見違えた姿を見せてくれるのだろう】

【さて、家に到着してからの事。】
【皐月の家の玄関先で待っていた娘は、母親を背負った知らない女性の姿を見てビックリしたのだけれど……】
【……さらにビックリする事がひとつ、等比の口から発せられる―――】

「……い、いもうと……?」

【……たった今、数秒前にこの少女が言っていた事が聞こえなかったのだろうか】
【この13歳ほどの年恰好の少女は皐月を「お母さん」と言っていた。等比自身、皐月が38歳である事も知っているだろう。】
【どう考えても娘だ。10人中9人が、間違いなく娘と思う状況だ。……それがどうして「妹」になるのだ。】
【皐月は思わず吹き出しそうになっているのをこらえている。娘に向かってあまりにも丁寧に話す彼女が可笑しくて……】

「あ、あの……えっと、私は娘、です。妹じゃないです。
 私は神谷衣織といいます。えーっと、母がお世話になりました!ありがとうございました!」

ふふふっ、等比さんったらもう!どうすればこの子が妹に見えるんですか!
そう言えば娘がいる事、まだ言ってませんでしたっけ。この子が私の娘です。可愛いでしょ?

【困惑したような表情で、自分は娘であることを告げる。……困るのも無理はない、母を姉と間違えられては……】
【とはいえ、母親を助けて貰った事は事実。少したどたどしさの残る丁寧口調でお礼を述べると、ペコリとお辞儀をする。】
【きっと頑張って丁寧語を使おうとしているのだろう、慣れない丁寧口調が何とも子供らしい。……もう一度言おう、「子供らしい」。】

……さて、色々ありましたが―――家まで送って下さって、本当に有難う御座いました!
貴女の成長した姿を見れて良かったです。貴女が近くに住んでいるなんて情報も、教えて貰いましたしね!
等比さんはこれからどうするんですか?また、トレーニングに戻りますか?
……もし時間があるなら、お茶でも……なんて、忙しい自警団員さんを無理に引き止めちゃまずいかな。

671 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/19(木) 22:16:22.52 ID:AZrcrV9Z0
【水の国の夜の空は喧騒に晒されていた】
【野次、喧嘩、突発的なテロ――――そういう類の事は人の多い場所ならば必ずありうる事だ】
【今回はその中で面倒な物を省いていった結果になる、テロでもなく、喧嘩でもな。
……いや、確かに喧嘩ではあるのだが、それはどうしようもなくレベルが低い】

うっるせぇーなくそポリ公が! お前ら何処に連れていくつもりだよ!
物乞いだよ! も・の・こ・い!!!

【水の国の大通り】
【商店街といってもいい店の並び、歩く人の並びの中、中央で警官に対し声を荒げる男が一人】
【服は見るからにボロく、色褪せや粗が見える。要するに低所得者に値する存在】
【大声で荒げていうべきではないような、何ともなっさけないセリフを吐いている時点で分かり切っている事だが】

こちとら家すらないんだよ! 明日には死んでるかもしれないってーの! いいだろ少しくらい? 気紛れで金をくれるかもしれない人がいる事に媚びたってさぁ!?

迷惑? かけてねーよ! ていうか今お前らがかけてるの、俺に! 迷惑!!

【暫くそう怒鳴り散らした後、首を傾げて警察は二言三言残して去っていく―――まあ十中八九本部からの要請か、次の日には更に厳重な警備が敷かれているのだが】
【去っていく警察をはぁ、と溜息で眺めて、ジトリと品定めするような視線で、道のわきに戻る】
【助けてください、と上手いか下手かはともかく、何かそういう必死さが伝わるような感じの文字の書いた厚紙を手に持つ】
【道のわきで―――明日には自称死んでるかもしれない人間。大声をあげる位には元気である】
672 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/19(木) 22:17:16.83 ID:wc6200dSo
【街中】


……面倒臭いなぁ。

何で私が、明日のパンなんか買いに──朝ぐらい、食べなくてもいいだろうに、ね。
食べたいのなら、固形栄養食にでもすればいいだろう。……本当に、どうでもいい。

【すらりとした女だ。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】

【不満気な口ぶりでブツブツと呟きつつ、女はショーウィンドウ越しにパン屋を眺めては、次の店舗へ】
【口では「どうでもいい」などと言いながら、結構な悩み様で歩を進めている】
【──この通りには、10店は下らないパン屋がある。随分と時間の掛かりそうな買い物だった】

/1時ごろには落ちるかと思いますが…
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(山形県) [sage]:2015/03/19(木) 22:23:36.98 ID:NTVcLlbMo
>>663

「痛いか? 痛いだァろう――魂にだァって痛みはあァるのさ」

【その笑みは、とてもサディスティックな雰囲気を醸し出しており、そして悪どさもあった】
【切り取った前腕の魂を舐め回すように観察し、"まあまあだな"――なんて呟いて】

「ほォう、よォーく知ィっていたな、そォの通ォりだ」
「肉体も治癒力を上げりゃア生ァえるが、魂はそォーせずともすゥぐに治る、だァから痛みも長引かないのさ」
「――まッ、テメェーが魂を錆ァび付かせるような行ォ動をしなきゃアの話だがな、ククク」

【この店主の悪魔は"魂"に強い拘り等を持っているのだろう、何となく上機嫌なのはきっと気のせいではない】

「あァ、取引は成立だ――対価はきっちり頂いたからな、ほォれ"青銅の幼体の羽毛のある蛇"だ――」

【青銅の蛇の像を相手に渡し、そして姿を消す相手を横目で見つつ屋台に戻り椅子に腰掛けて――】

「……旨ェ――――」 「――、――…………」 「……糞ッ、やァはり足ァりねェ……――」

【――その魂に齧り付き、貪り、それが終わったかと思えば一つため息を付くのだった】

/遅くなりましたがお疲れ様でしたー、蛇の説明はまとめおわったら実験室に投下します
674 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/19(木) 22:28:06.70 ID:9QBskq8Xo
>>671

【男と警官の諍いを見ていたひとりの少女】
【物乞い!という言葉に反応したのか。ずっとその様子を遠巻きに見ていた】


「……そうしよう」

「うん…きっとそれがいいよね」



【ポシェットの様に下げたボロの不気味な人形に話しかけて、少女は何かを決心】


【警官が居なくなったのを確認してから、少女は男の元へと行く】


「あの…えと。」



【ポケットをゴソゴソと漁りながら少女は厚紙を持った男に話しかける】

【少しボロくなったワンピースに真っ黒な皮手袋を着用した茶色いおかっぱ頭の少女】
【決して裕福そうではない弱い16くらいの少女。いったいポケットから何を出そうというのか―――】
675 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/19(木) 22:52:26.42 ID:4TgCPI4C0
>>670

【一悶着あったのちに熊出等比は神谷親子に対して土下座していた。当然顔面は真っ赤である。】
【誤解も解け、礼を述べる少女・衣織に対し等比は改めて深々と頭を下げる。】
【そして衣織とも仕事上でなく個人的に親交を持ちたいと思った等比は、そうこうするうちに年の離れた少女に話しかけるに相応しい口調となっていた。】

ごめんね衣織ちゃん。危ないことじゃなくても何でもいいから、何か困ったことがあったら私達自警団を頼ってね。
支部の周りは怖い顔のおじさんでいっぱいかもしれないけどみんな親切な良い人ばっかりだから。気軽に訪ねて、ね?

【優しい笑みで語り掛ける。話しながら、やっぱり明るい印象が師匠似だなあと等比は思った。】
【『衣織ちゃんは可愛いから夜に出歩いてると変なおじちゃんに×××で●●●が…』というような冗談をついでに言おうと思ったが、急に後ろに凄まじい殺気を感じたのでやめた。】
【ところで等比は急にばつの悪そうな顔をして皐月の方を向く。恰好良いところだけを見せたかったのだが、事はそう上手くは運ばなかったのだ。】
【拝むように両手を合わせ、またも皐月に頭を勢い良く下げる。】

あの、すみませんが師匠、今晩だけ!今晩だけですから御夕飯を御一緒させてはくれないでしょうか…?
今月特にピンチなんです、基本的に自警団って薄給でして、たまにSCARLET関連で高額の報酬を頂いても私の変なミスのせいですぐ吹っ飛んでしまって…
お願いします!本日の既定の時間にはダッシュで宿舎まで帰りますから!

【いくら成長しようとも根本的な部分があまり変わっていないのか、確かに給料は上がっているが本人の性質上、等比は常時深刻に金欠なのである。】


676 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/19(木) 22:52:30.76 ID:AZrcrV9Z0
>>674
あー……くっそ、カロリー消費しちまったよ
くだらねー事で一々通報するなってんだよな、本当に。

【あぁ〜……と、心労で濁っていそうな息を吐き出して、気怠そうに見渡せば、むしろ遠ざかる客(神様)足は遠ざかる一方なのだが】
【この男はそういう事が得意ではないのかもしれない。それで同情を装って敢えて、なのかもしれない】
【結果はなんであれ、そんな男のもとに寄り添う影が一つ】

……?
――――???? 

【どうみても同じ類の、視た感じ裕福層にいるとは思えない少女】
【そして手に持つはそっちもボロボロな人形】
【わざわざ手袋を着用している事からも、なんとなーく訳ありな気がする】
【さて、そんな少女が誰かに話しかけたとなれば、思い浮かぶのはどんな事か】
【神待ち、同じく物乞い、万引きスリえとせとら、えとせとら】
【自らのもとへ来ても納得と言うか理解ができない、隣に人影はあっただろうか】

……うん、ない。

【最後に頬を抓って痛みを確認、つまりはこの少女は自分に用事があって――――】

待て、待ってくれ嬢ちゃん。
俺は買えるだけのお金はない≠だ。

【瞬間的に悟った男は嫌な予感を感じ取り――ついでにいっておくと、この男の嫌な予感は宛にならない、ポンコツである】
【怯えたような表情の前に、盾にするように手を立てブンブンと軽く振るい】
【脳内では別の思考が発揮されていた】

(待て待て待て待て、物乞いっていっただろう? 俺にそんな金はないんだぜ?)
(いやーでも、でも、というかだよ、さっき悶着起こしたばかりなんだって、そんな状況でここで未成年(予想)の女の子と何かしてみろ、手でも繋いでみろ)
(―――――前科者の俺の人生は牢獄決定、同居人は目つきのやばいあんちゃん達か、マジモンの性癖異常者(ブラックボックス)……逃げるか? 逃げると却って怪しいか?)

【まあ、こんな感じのどーしよーもない内容】
677 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/19(木) 23:01:54.32 ID:9QBskq8Xo
>>676

「…あ。違うの、何も買わなくていいの」

【もしかして押し売りと勘違いされている?と思った少女はそれをやんわり否定】
【そして対して可愛くない、というかもう完全ホラーな人形を男の方に向ける】
【正直それだけで常人なら引いて逃げ出すレベルなのはお察し】


「そのね。この子と相談して。可哀そうだからこれをあげようって…」

「ね?」

【人形の顔を自分の方に向けた瞬間、あらぬ方向に捻じ曲がる人形の首】
【それを何事もなかったように元に戻して、少女は再度ポケットに手を突っ込む】



「はい。よかったらこれをどうぞ」

【ポケットから出てきたのはクチャクチャの包装紙に包まれたクッキーと小銭が数枚】
【正直何の足しになる?と問いたいところだろうが。少女なりの助け】
【というよりこれ以上のお金を渡してしまうと帰りのお金が無くなってしまうので渡せないという内情があったりする】

678 :ラミア・ツェペシュ ◆SoKPj6Oyhs :2015/03/19(木) 23:18:18.27 ID:Dm6NDjwZO
【ラミア・ツェペシュは満足して十字星の見える丘を後にした】
【水の国にやって来た時、折角なので観光をと思い、街の住人に観光名所を聞いたところ此処を紹介されたので行ってみたのだがどうやら正解だったようだ】
【ツェペシュは丘で見た十字星の光景を忘れないうちに何度も頭の中でその光景を思い出し余韻に浸っていた】


【カノッサ機関ナンバーズ────、それがラミア・ツェペシュの正体でありこの世における彼女の立ち位置なのだが、今この瞬間のツェペシュからはそんな邪悪は感じられない】
【肌の露出度が少ない薔薇の様に赤黒いドレスの上に羽織った黒いドレスコートを靡かせながら水の国の街を歩く】
【ドレス同様、赤黒い色をしたツェペシュの瞳はすれ違う人々を見ていて】
【その姿はまるで食料の品定めをしているかのようで】
【偶然ツェペシュと目が合えば人々は目をそらしていた】


此処がフルーソの中央通り────………確か、ラインハルトが……ラインハルト様がテロを行った場所……だったわね。


【首都フルーソにある大交差点に着いたツェペシュは『六罪王コーネリアス・F・ラインハルト』が過去に起こしたテロ事件を思い返す様に交差点を歩く人々の姿を見る】
【もっとも──ツェペシュはその事件が起きた当時、まだカノッサには所属していなかったしコーネリアス・F・ラインハルトにも会ったことは無かった】
【それに其れは今でもそうで、カノッサに所属しNo.を与えられてもツェペシュは未だ六罪王の誰一人とも会ってはいなかった】
【だから彼女はせめて六罪王が爪痕を残した場所を見とこうと思い、こうして様々な街や国を旅しているのだ。そして今回は水の国だったわけだが────】
【その行為に意味があるのか無いのかはまた別の話である】


つまらないわね……テロ当時ならまだしも、こんなにも平和な空気を流している国なんて────…………。
また誰かが此処でテロでも殺戮でもいいから、面白いこと、起こしてくれないかしらね。
そうしたら、私も積極的に手を貸すのに……────と、そろそろ次の場所へと移動する準備をしましょうかしら。
次の場所は────………"地の国"か"昼の国"ね………とは言ってもなんだかお腹が空いてきたわ。

   誰か喰らうか────……?


【ツェペシュのその精神構造は普遍的な悪を悪と思わず、自我の渇望を善とし、それに反するものは悪と考えるカノッサの例に漏れないものだった】
【冷めた赤黒い瞳で、交差点を一通り見るとドレスコートから地図を取り出し、次なる目的地へのルートを確認】
【それが済めば既に昼時ということに気が付いて、辺りを見回しながら物騒な発言】
【交差点から離れた自分と同い年くらいの一人の男の子を標的にすると、取り出した地図をドレスコートへと仕舞い彼の後を追い始めた】
【地図を仕舞う際に手の平から見えたのは赤く刻まれたNo.66の数字────】
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/19(木) 23:24:18.91 ID:lmTFFEkc0
>>675

「えー、私をお母さんの妹と間違えるお姉さんを頼れるんですかー?
 ……なんて、冗談です!お母さんを助けてくれた人ですもん、きっと頼りになりますよね!
 社会科見学も兼ねて、いつか遊びに行きますね!……流石に遊びに行っちゃだめですかね?」

【皐月の娘、衣織は人懐っこい性格の少女。最初のうちは妹と間違えられたりして困惑していたが、もう打ち解けて】
【親しげに話しかければ、ぱっと明るい笑顔を浮かべる。何だかもう、等比の事を知らない他人とは認識していないようだ】
【笑った時の顔や少し冗談めかしたりする所もどことなく皐月に似ているのは、やはり親子だからなのだろう。】
【とにかく、この様子だとすぐにでも親しくなれそうだ。もしかしたら後日本当に遊びに来るかも……?】

【……で、食事の話。】

ふふっ……ミスでお金が無い、と。分かりました、そういう事ならご馳走しましょう!
家まで運んでくれたお礼と思って、遠慮なく食べて下さいね!

「自慢じゃないですけど、お母さんのお料理はおいしいんですよ!えっと、……二つ星くらい?」

……そこは三つ星じゃないんですね。まあ、今日は昨日のカレーの残りですが……ごめんなさいね、残り物で。

【等比が頼み込むまでもなく、皐月は快く承諾した。他ならぬ等比の頼みだもの、皐月が断る筈もない】
【横で衣織が自分が作るわけでもないのにドヤ顔をしている。……母親自慢、だろうか】

【そんな訳で家に皐月・衣織ともども等比を家に上げる。等比をダイニングまで案内して、わざわざ椅子まで引っ張り出して】
【「温めてくるので少しだけ待っててくださいね!」と皐月が告げて、数分もすれば美味しそうなカレーの香りが漂う】
【やがて等比に振舞われるのは一晩寝かせてコクの増した皐月の手作りカレー。親子一緒に「いただきます!」と手を合わせて】
【いつもより一人多い、夕飯。一人増えただけでも何だかとてもにぎやかになった気がする―――】

……どうですか?残り物とはいえ、私の手作りですが……

【皐月は等比に感想を訊く。気に入ってくれたら嬉しいのだけれど……。因みに、味は結構美味しい。娘が自慢するだけのことはあるか】
680 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/19(木) 23:25:14.51 ID:AZrcrV9Z0
>>677
――――タダ?

【きょとん、とでもするかのような声の後】


タダ……だと……!?

【切羽詰まったような声を上げて、ぞわりと背筋が怖くなるような感触】

待つんだ、お願い、ちょっと待って。

【ここまでくれば最早ただの嘆き声、軽く声は裏返る程で、つまりは16歳の少女に怯える大人。ある意味格好の獲物である。ネットの海で言えば今日のホットワードすらあり得る】


(タダってもっとダメだろうがああああああああああ!!)
(なんだ? 俺はどんな片棒を担がされる? 足なんか生えてる二本しかないぞ? 遠くに逃げられないぞ?)
(つまり、それを狙っていた訳で、ボロボロの見た目もフェイクって訳で)
(その人形も他の人が寄り付かない為の、ある意味計算され尽くした人形……普通持ちたくないしああいう人形、真夜中の日本人形と良い勝負できそうだし)

――うぇひっ!
(やべぇ、こいつ人形の目を見てねぇ……やべぇよ……演技も完璧だよこいつ……)

【こんな状態の男の前ではその行動も演技にか見えず】
【それをさらっと流す辺りがマジっぽいというか……まあ、つまりは天然か触れちゃいけないスイッチがある二択で、この男には後者に見える】

(やべぇよ、やべぇよ……これならまだ神待ちの方がよかっ―――)

……ん?

【クッキーと、小銭数枚】
【何の足しになるのかわからないけれど、望んでいた慈悲である】
【それを受け取って、構築されていた答えを白紙に戻す】
【てっきり「黙ってついてきて、騒いだら警察を呼ぶ」的な事が書いてある紙を渡されて、無言で連れていかれると思っていたのだが】

……えーと、君さ。
これ、俺に渡していいの?
大事じゃないの?

【つまり、自らと同じ層の人間だとしたら、あれ、これ渡すのって相当自殺行為じゃね?と】
【――ちゃっかり、貰ったクッキーは既に口に含みながら尋ね返す】
681 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/19(木) 23:34:29.71 ID:9QBskq8Xo
>>680

「うん…タダ」

【あれ?何か要求するべきなのか?とそれとも何か忘れてるのか?と】
【男の反応に一瞬色々な事が脳裏を駆け巡るけど、多分おかしい事はしてない】
【うん…確かにいろいろおかしい少女だけど、それすらも気づけていないので、仮におかしくても気づけない】


「あれ?何か変なことしたかな?」

【最終的にキャパを超えた少女は人形に問いかける】

「うん…え。そんなことはない…よ」

「あ…クッキー嫌いなのかな?」

「それとも…毒が入ってるとか…思われてるとか…」

【もう形容しがたい不気味。人形と話しかけているそれだけで不気味なのに】
【ボロい人形の首は180度回転し、ずっと男の方を凝視】
【しかも何故か眼だけが異常に綺麗と言うホラーさを発揮】


「あ…えっと。もしかしてこの子が欲しいの…?」

「ごめんなさい。それは…。うん…できません」

【要りません。そんな人形必要ありません。と思うかもしれないけど、少女は割と真剣にその答えに行きついた】
【少女にとってはこんな不気味でホラーで陰々鬱々としてる人形でも大切なのだ】

「…大事だけど。」

「困ってるみたいだし。困ってる人は助けないとってこの子とお話ししたばっかりだし…」

【タイミングよく人形の首が胴体から外れて、ワイヤー一本で宙づりになる】

「…お菓子ならまだあります…よ」

少女はさらにポケットから数枚のクッキーを取り出した

682 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/19(木) 23:56:57.46 ID:AZrcrV9Z0
>>681
変じゃない、変じゃない。
ありがとう、クッキーダイスキ、うん、毒とかはいってる筈ないし!

これ賞味期限とか大丈夫ですか

【食べた後に現金な話だが、今更ながらこれ食べて大丈夫? と聞き始める】
【既に食べた為聞いても仕方ないのだが、むしろ聞かない方が幸せだった気もする。つまりは小心者】
【……なんだか、怖い画像みながらクッキー食べるのって凄い絵面な気がする。というか周りの目線も不思議と無くなってる気がする。多分この子で】

いや、違いますよ、要らないですよ。

【少女に対してはできるだけ優しい言葉遣いでいこうと今決めたのだが、それでもここでは素になってしまう】
【いや、ほんとーにいらない。うん、いらない】

―――――いやそうじゃないって。
……いや、俺が受け取るのはいいんだけどさ。
君、これがないと困るんじゃないの?

【確かに何の足しにもならないけれど】
【いやまさか、たまーにいる、お人よしの類なのかもしれないけれども】

それをだよ、その……に、人形さん、と決めて簡単に渡していいのかっていう……。

【なんか段々と見てられない事になってきたぞ……と、僅かに目を逸らして、自らの立場だったらどうしよう、と考えつつ】
【他のクッキーは、とりあえず食べてしまったクッキーが大丈夫かを聞いてからにしよう……と、軽く流して】
683 :りえるorエクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/20(金) 00:07:41.23 ID:BeUi7YLDO

【地の国】
【瓦礫と砂塵と廃墟と静寂】
【先日の一件いらい、完全に崩壊した街に一人の異形の娘がいた】
【角、翼、尻尾を備えて髪はピンクと銀の二色でツイン縦ロール、更にフリフリのゴスロリとこれまた奇抜な紫の縞模様ニーソ、そして紅と極彩色のオッドアイ】
【パッと見ても真人間には見えない少女】
【そんな少女が、旅行用の鞄を引きずりながら歩いていた】

あの場所に行こうと思ってたっすけど…
……なぁんで先にこっちに来ちゃったかにゃーん?

【なんだかぼそりと独り言を呟きながら】
【歩いている様は不審者のそれであり】
【もし他人に見られたならば、興味を引けるだろうか……?】


/////////////////////


【公園】
【たくさんの花壇と噴水がある広い公園】
【今は人の気配が感じられない場所に、彼女は居た】
【膝下まで伸びる外ハネの長く、更に前髪も目元どころか肩口まで伸びた白髪、また、時期外れの黒いワンピースの上から緑の外套をすっぽり体全体に羽織っていて】
【その背には、身長より有るのでは無いかという巨大な銀の斧の様な物が合った】

…………モグモグ…

【そんな彼女の手(外套越し)には、肉まんが一つ】
【良く良く見れば、隣にはまだそれなりに入っているらしい紙袋があった】
【こんな時間の、こんな公園】
【ただ、美味しそうな香りが、公園の一角には漂っていて】
【香りに誘われる者が、または単純に見咎める者が居るならば】
【それは……どんな人物か……?】



/遅くまででも可能ですのでー
684 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/20(金) 00:08:06.26 ID:N+g5P1UHo
>>682

「…大丈夫だと思う…な」

「うん…この前もらったものだし…うん」

【このクッキー実は貰い物であることがここで判明した】
【なので賞味期限は大丈夫だとは思われる。…多分】
【まあもし切れていたなら仲良く二人でお腹が大変なことになる…のか?】

「…うん。お母さんも絶対手放さないよ」

【要らないという言葉を聞いてにんまりする】
【どうやらこの人形と少女。親子……という関係らしく】
【うん、もう完全に黄色い救急車を呼ばれる案件なのは周知の事実】

「うーん…この子たちと暮らしてるお家に帰れば食べ物はあるし…お金も稼ぎ方は知ってるし」

「でもお兄さんはお家もなさそうだし…それに貧乏でボロボロだし…」

【そんな人形を持っているコイツに言われたくないだろうけど、悪気はないようで】

うん…。この子は良いって

【人形…と言われて否定しないあたり、もしかしたらまだまともなのかもしれない】
【いや…もう十分おかしいのには変わりないけど】

……もしクッキーで足りなかったら。ご飯食べる?

【さすがにクッキーじゃ侘しいと思ったのかそう提案】
【どこでどんなご飯が待っているか、それが分からない分、もしかすると変に勘ぐらせてしまうかもしれない】
685 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/20(金) 00:32:33.40 ID:Udof/0wto
>>683
【夜の帳が降り、空には幾つかの星と月のみが輝く時間】
【そんな夜空を舞う一人の人影があった】
【シャツにスカート、その上にジャケットという軽装をした白髪の少女】
【その背に魔力で形作られた翼を広げた彼女の目的は、ただの気晴らし──要は何の気なしに飛んでるだけである】

うーん、やっぱり目的をもって生きるって面倒ですねぇ……はぁ

【どこぞやの青年に感化されて意識の高い生活を送ろうとしたが、結局やり方もよくわからず挫折】
【つまるところ、自分にはこうした自由きままな生き方しか出来ないのだろうと再確認しているところであった】

ん?あれは……

【そんなことを思いながら上空を飛んでいると、いつもの公園に行き着き──これまた、どこかで見たことのある人影を見つける】
【特に目的もない空中散歩、ここらで一息つくのもいいだろう──地面にたいして水平だった進路を下に向け、公園へ降り立つことにした】

//絡みよろしいでしょうか
686 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/20(金) 00:35:03.73 ID:Y9UvJ46j0
>>679

【少女・衣織が心を許してくれたことを感じると等比はとても嬉しそうに笑った。子供に頼られるかっこいいお姉さんというのは昔からの彼女の夢であったから。】
【衣織が望めば自警団支部内の見学は簡単だろう。等比の勤める職場の男性は皆可愛い女の子に甘い。】
【もっとも大抵の場合彼女は職場にはおらず、近辺で悪党と戦っているか修行に打ち込んでいるかのどちらかである。】
【彼女が支部にいる時はほぼデスクに向かわされ始末書を書かされているときだ。】
【そして皐月から許可を得ると、等比はありがとうございますありがとうございますと再三に渡り感謝した。】
【食事を待つ間彼女は、お母さんの手料理楽しみだねー、などと衣織に向けて楽しげに話しかける。熊出等比の精神年齢は基本的に幼いのである。】
【間もなく皐月の作ったカレーが運ばれて、等比は神谷親子と共に食前感謝の祈りを捧げる。そしてその一口目を口に含んで咀嚼し、皐月の問いに答えた。】

…おいしい!!おいしいです師匠!ううっ、生きててよかった!!

【当初の仕事モードはどこへ行ったのかがつがつと皐月お手製のカレーに喰らいつく。彼女の目にはうっすら涙が浮かんでいた。】
【そして彼女は口いっぱいにカレーにがっつきながら身の上話をし始めた。行儀が悪い。】
【それは彼女が神谷親子に非常に気を許していることを意味するのだが、二人にとっては迷惑なことだろう。】

私の勤めている支部だと、もぐもぐ、食堂が何故かなくって全員、ぱくぱく、共用のキッチンで自炊しなきゃならないんです。ごくり。
でも私料理すごく下手で、がつがつ、いっつもろくな食事ができてなかったから、はぐはぐ、喜びもひとしお、というわけなんです。ごっくん。

【凄まじい勢いで食べ終え、彼女は最大級の賛辞の意味を込めて言った。】

最高です!!二つ星なんかじゃないです、これはもう、文句なしに一等星です!!一つ星です!!

【星の輝きの程度を表す等級と、三ツ星評価は彼女の脳内でよくわからない形で融合していた。】
【ごちそうさまでした、と言い食事を終え、等比は非常に満足した様子で後片付けを手伝った。その後、彼女が皐月に切り出した話題は意外なものであった。】
【彼女は興奮した面持ちで話しかける。】

あの、さっきRAIN(れいん)でお父さんと連絡をとったらですね、お父さんの職場レイリス大でした!!
数学の教授でして、年は50歳を超えてて、熊みたいにおっきくて身長は2メートルくらいあるんです。
それで茶色いあごひげがたくさん生えてるとにかく大きくて目立つ人で、名前はベアーウト・フィボナッチというんです。ご存じないですか!?

【偶然にも、彼女の父もまた皐月と同じくレイリスフィード大学の教授であった。皐月は彼を知っているだろうか?】


687 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/20(金) 00:47:48.11 ID:BeUi7YLDO

>>685

……………………ん……?

【ベンチに座って、モグモグモグモグと】
【ひたすら肉まんを食べていたのだが】 
【ふと、気配を感じて目線を上げると】

………………んー……

【なんだか何処かで見た人物が、空から降りてくるのを眺めながら】
【モグモグモグモグと口を動かして】
【記憶を探り、思い出していく】

……クローフィ?

【そうしながら、彼女が降りてくるのを】
【じっと見ながらまっているだろう】


/大丈夫ですよー、宜しくお願いします!
688 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/20(金) 00:48:01.06 ID:3+H+AjKX0
>>684
……おっけー、うん。

【まあ、これで少女は毒見の為にクッキーを渡した、という事は無いというのは分かった】
【……まあ、食べた瞬間に変な物だったら何かしら変な味がしただろうから、大丈夫ではあったんだろうけども】

(やっべ)

【ちょっと流石に不味くなってきたぞこの子】
【黄色い救急車を即刻ぶっ飛ばしてもいいんじゃないだろうかこの子】
【思わず脳内で三文字の言葉が一瞬で漏れ出た位で】
【……どうしよう、ちょっと逃げたい気もする】

(実際そうだけど、何かそう言われると辛いなこれ)

【家ない、貧乏。見た目もボロボロ】
【実際その通りだけれど、そう言われたら何か辛い。心なしか目もすこーし垂れ気味で】

(ていうか、稼ぎ方を知ってるって……ていうか、家あるのか)

【やっぱり神待ち……援交、みたいな碌でもない結果ばかり浮かぶ。えとせとらえとせとら、確かにそんな状態なら、こんなボロボロの人形に頼るのも悪くはない】
【なんだかきな臭くなってきた気もする……というより、家があるのかこの子】

(つまり、ここでご飯を食べる、なんていうのはとっても怪しい事な訳で)
(しかも年下の女の子に対してそれを媚びるなんて――――)

――――ぜひお願いします! ご飯ください!!

【そんな頭の理性はぽーんと外れて、気づけば頭を下げて懇願、負け犬根性が染みついているのは何となく察してあげる事にして】
【確かに何があるかわかったもんじゃないが、でも飯が食べたい。しょうがない】

/ごめんなさい、遅れました……
689 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/20(金) 00:56:14.89 ID:N+g5P1UHo
>>688

「…うん。じゃあ近くの仮住まいに案内する…ね」

【頭を下げる男を少し驚いた眼で見つめながらも、『仮住まい』に案内してくれるらしい】
【なんだかすごく怪しい響き…と言うより、実際この格好からはそれしか想像できない】

「私たち皆で住んでる素敵な一軒家…なんだ」

「ちょっと片付いてないけど…ごめんね」

【けど少女曰く…ステキな一軒家らしい】
【うん、もう信憑性は皆無なのは分かっている】


「じゃあ。付いて来て」

【少女は人形をぶら下げながら、そのままスタスタと歩いて行く】




「…ここ」

【男がもしついて来たのなら、きっとどこにこんなものがあったと思わんばかりの「小屋」が目に入るだろう】
【一軒家と名をうたれたボロッボロの小屋。ドアに取って付けたような南京錠が付けてあるけど、それ以外は本当に生活感皆無な小屋】
【お化けが出るならココです!と小屋全体で表現しているような。そんな場所】


「お客様をお招き…だね。」

「うん、そうだね、散らかってるから恥ずかしいね」

【散らかってるとかもうそんな問題ではないです。少女はやっぱりどこか変な子だった】


/お気になさらず!
690 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/20(金) 00:58:30.51 ID:Udof/0wto
>>687
そうですよーエクレアさん、お久しぶりですー

【相手がきちんと自分のことを覚えていてくれたことに嬉しさを感じつつ、エクレアの呟きに答える】
【そして地面に降り立ち、改めて彼女の様子を眺めて、今さら食事中であったことを知った】

あぁ、お食事中のとこすいません……散歩してたら偶然目に入りまして
あのあとお変わりありませんか?

【突然現れて食事の邪魔をしてしまった非礼を詫びてから、近況を聞いてみる】
【以前の困窮っぷりはなんとかなっているのだろうか──そんな心配がその質問の裏にはあった】
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/20(金) 01:08:11.45 ID:mlkcP0RZ0
>>686

ふふっ、等比さんったら大げさなんですから。でも、そう言ってくれると嬉しいです!
(……それにしても、よっぽど食生活に切羽詰っていたんでしょうか……なんだか、食べる勢いに迫力がありますね……)

【これほどまでに感謝されるなら、料理を作った者としても作った甲斐があるというもの。】
【料理を作った人間にとって、何よりも嬉しいのは「美味しい」という言葉。その一言で手間暇かけた全てが報われる】
【多少行儀が悪くたって構わない。こうやって本当に美味しそうに食べて貰えれば、それが一番嬉しい】
【……ただ、これほどまでに必死に食べられるといつもの食生活が気になってしまう。ちゃんと十分に食べてますか?】

あらら、毎日自炊ですか……忙しいのに大変でしょう。そうだ!今度家に遊びに来たらお料理を教えてあげましょう!
なに、料理が苦手でも心配する必要はありません。簡単なメニューならきっとすぐに作れますよ!

【……ちゃんと食べてませんでした。毎日自炊となればそれは大変だ。……皐月は毎日娘の分の料理まで作ってるけれど】
【そこで、皐月は思いつく。今度料理を教えてあげよう、って……皐月も主婦だ、料理の一つや二つなら教えられる】
【料理が苦手でも、美味しく作れるメニューはいっぱいある。今度教えてあげよう……そんなことを画策するのだった】

【やがて、三人とも食べ終える。】
【等比は満足してくれたようで、皐月は嬉しそうに微笑む。……衣織は等比の下した評価に冷静なツッコミを入れている】

「一つ星なら等級下がってますよー……ま、いっか。」

【―――まあ、美味しいって言ってくれてるからそれでいいや。うん。納得しよう。】
【それから三人で片づけ。洗い物も三人でやるなら楽でいい。―――そんなわけで、皿洗いもすぐに終わって】

……えーっと、……ああ、お名前は伺ったことがありますね!あまり交流は無いのですが……そうでしたか、私と同じ職場でしたか。
名前が違うから親子だとは知らず……。今度会った時にお伝えしておきますね。娘さんは頑張っていますよーって!
きっと喜びますよ?親にとってはね、一番うれしい事は子供が頑張っている事ですもの!

【皿を洗い終えてから告げられた事。彼女の父親も皐月と同じ大学に勤めてるとの事で】
【言われてから思い出すと、確かにそんな人がいた気がする。同じ理学系とはいえ科が違うからあまり会う事は無いのだけれど】
【事務的な会議で、ちらっと見かけた気がする。……今度会った時、声を掛けてみようかしら】

【さて、食事も終えて今度こそ帰らねばならないだろうか。きっと門限的なものもあるのだろう、時間はまだ大丈夫だろうか……】
692 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/20(金) 01:13:42.26 ID:BeUi7YLDO

>>690

ん……久しぶり……
……ううん……気にしないで……

【降りてきた彼女と、早速言葉を交わす】
【それに、食事と言ってもそろそろ食べ終わるくらいであった】

……それなりに……
…あの子は……見つからなかったけど……ちょっとは、情報……見つけた……
あとは…不良を追い払ったり……指名手配犯に…絡まれたりとか……あったけど…
…元気……かな……?

【そしてポツリポツリと最近の状況を話す】
【なかなか、全てが上手くは行っていなかったが】
【それでも無事にいるエクレアであった】

……クローフィは……どう?

【続けて、今度はエクレアが聞く】
【実は、彼女が他人の様子を聞くのは珍しかったりするのだが】
【なかなか、気を許しているのだろう】
693 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/20(金) 01:20:22.64 ID:3+H+AjKX0
>>689
……

【なんだろう、この家に来る、っていった後に仮住まいっていわれた時の気分は】
【後で悪い条件を提示されたかのような、後句特商法的なやられ方は】
【――まあ、ついてきてる以上文句は何も言えないのだけれど、仮住まいといわれても】
【最初に仮住まいと言われても、拒否したかっていうと、別の話でもある】

君さ、あー……名前。名前は。
俺はジャックっていうんだけど、君は?

【ジャック、勿論偽名】
【やっぱり信用できないし、と最後の最後でやっぱりチキン】

……それで、犬でも飼ってるの?

【もしかしたらこれがこの子も家かもしれないし、と微妙に濁すように問いかけて】

――――――――――

――――――――――

【長い長い思考時間の後、今からガンダッシュして逃げるか、逃げるか? と焦りつつ】

オッ、オカマイナクー

【微妙にカタゴト気味で、結局笑ってる少女の顔にすら裏を感じて動けないのでした】
【よし、適当に流して逃げよう、でも飯は食べよう、と】
【というよりそもそもご飯が食べれるものなのか? とすら思いつつも、ついていく事に】
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/20(金) 01:23:29.42 ID:UohHO+Lu0
【――――夜の繁華街、と言うのは賑やかであると同時に治安も悪くなり】
【一角が辺りよりも更に騒がしくなっているのだから、其処が今宵の舞台である事も容易に知れる】

【さて、いざ見てみれば柄の悪い男女が数人。其れに対峙しているのは、コートを纏った女性一人】
【ふわふわとした金色の髪。柔和な表情は争い事とは遠い人柄にも見えるのだけれど、“自警団”所属を示す腕章が彼女が手練れである事を表すか】
【やがては男達が殴りかかるのだが――――相手がただの華奢な女、と考えたのが不運】


「全くもう、暴れちゃ駄目ですと何度も言った筈ですよ〜?
痛い思いをしたのはその罰です!お酒を飲むなとは言いませんが、次からは周りの迷惑にならない様に気を付けて下さいね〜?」

【正に一瞬の出来事。男達からしたら、気が付けば腹から強く地面に激突した事となり】
【件の女は悶絶する姿にクスリと笑みを零し、鼻歌交じりにその場を後にするのだろう】
【連行だとかしないだけまだ優しいのか否か――――野次馬達は別な意味で唖然としているのだから、其れが更なる注目を惹き】
【話し掛ける者が居るのだとすれば脚を止めて其方へと向き直るのだけれど――――】








【某繁華街。何時の日も、どんな時も喧騒に包まれる其所は日々諍いも絶えず】
【――――今宵其処を見回りしていたのは一人の少女】
【軍服を一切の乱れなく纏い、きっちりと制帽を被った姿はその性格を表している様で】
【片目を覆うのは眼帯。自警団の腕章に“SCARLET”所属を示すバッヂを着けているとなれば一介の自警団員とも異なるか】


「全く……楽しむ事自体は良いのでありますが、もっと節度を弁えて欲しいものであります
暴れて他人を傷付ければ楽しむ事も出来ないでありますよ…………」

【小さく愚痴を零しながらの巡回。流石に彼女の横を過ぎる時は幾分シャンとした姿となる者が多くとも、少し過ぎてしまえば下手をすれば女性に絡む者まで居る始末で有る】
【はあ、と溜息を漏らしながらも巡回を続ける姿は中々に目立ち】

【同じ正義の徒の目に留まる事も否めず――――同時に、何か騒ぎがあれば巻き込まれる可能性も否定出来ず】
695 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/20(金) 01:27:21.76 ID:N+g5P1UHo
>>693

「…ロンリ。ロンリって言うの」

【歩きながら自分の名前をボソッと名乗る】
【こちらは正真正銘の本名、まあ親が居ないので通称ではあるが】
【一応今までずっとこの名前で生きて来た】



「ううん。犬じゃない」

「ルームシェア…っていうの?かな…」

【悪い予感しかしないけど…。もう後戻りできないかもしれない…】



――――――――――


「…ただいま」

【南京錠のカギを外してドアを開ける】

【するとまあ予想通り、ボロッボロの人形やそれらのパーツが所狭しと並べられている】
【洗濯物と一緒に吊るされたりしてるものもある】


「…軽い物で良い?」

【ガスや電気や水道は何故か通っているらしく…】
【少女はこれまたボロッボロな冷蔵庫から、購入してきたであろう野菜を取り出す】

「…遠慮しないで。その…座って…ね?」

696 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/20(金) 01:32:35.68 ID:Udof/0wto
>>692
中々波瀾万丈ぎみな生活してますねぇ……あははは
でも元気そうで何よりです、最近暖かくなってきてますしね

【平穏な生活をしているという答えはこんな時間に公園で過ごしている時点で期待していなかったが、思っていたよりは色々あったようだった】
【まぁそれでも、こうして何事もなく肉まんを食べていられるということは大丈夫ではあるのだろう──とりあえず一安心である】

私の方は……うーん、なんでしょうかねぇ
よくわかんない変質者に絡まれたり変な三角関係に巻き込まれかけたり……あまり楽しい生活ではないけど、元気にやってはいますね
最近まではバイトでもしてもうちょっと意義ある生活でも送ろうかと思っていたところでしたが……結局またこうしてぶらぶらしてますね

【エクレアに比べると随分饒舌に色々と話す】
【こっちはこっちで、あまり普通の生活は送っていないようだ──まぁ、喧嘩のようなことはないだけ良いのかもしれないが】

697 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/20(金) 01:47:52.20 ID:BeUi7YLDO

>>696

……ん……ありがとう
…確かに……ちょっと、暖かい…

【最近は確かに、少しづつではあるが温かくなり】
【基本的に薄着のエクレアにとっては、待ち望んでいた季節である】

……そう…
…なかなか……慣れないことは……出来ない…

【何だか言葉の幾つかに、おかしな部分はあったが】
【そちらはそちらで色々あったんだな、位に考えて】
【続けて、バイト云々の話には共感する】
【長く続いた生活を変えるのは難しい、という事は】
【エクレア自身も、良く分かっていた】

……あ…………食べ、る…?

【そして、残り少なくなった肉まんを再び口に運ぼうとするが】
【ふと思い直して、肉まんを差し出しながら、聞いてみたのだった】
【因みに、まだ湯気が上がっていて、温かそうである】
698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/03/20(金) 01:51:09.65 ID:UohHO+Lu0
>>694
/緊急の呼び出し受けたので申し訳ないですが取り消します……
699 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/20(金) 01:56:53.68 ID:3+H+AjKX0
>>695
ロンリ……ロンリね
よろしく、ロンリ

【一々君、とか嬢ちゃん、とか呼ぶのもおかしな話だし】
【後で、この名前を調べようと思った。なんだかきな臭いし、もしかしたら名前がどこかに繋がっている……かも】
【というより、犬じゃない何かを飼っている……もとい、ルームシェアをしている相方も相方で、やや恐ろしいが】

【というより、南京錠をかけるドアっていうのもおかしな話だとは思うのだが】
【おかしな事が起き始めて、段々と麻痺し始めてきたのかもしれない】

……お邪魔、します。

【額の近くに手を当てて、軽く目を閉じて瞑想のような物をしてから、部屋に入る】
【冷静に、冷静に……と、考えつつも、目前に広がる景色は悪趣味な様相だった】
【汚い、というより足場がない、というより、なんというか、ここまで人形だらけだと不気味かもしれない】
【これで部屋全体の色相が明るければまだわからなくもないのだが……さてどうだろう】

それじゃあ、遠慮なく……

【何処に座るんでしょうか】
【という事は置いておいて、電気や水道は通っているらしい、って事は冷蔵庫も機能しているのだろう】
【……合間と合間を見つけて座る。座れなかったなら、人形を一つ触って、それを手に持って座る。抱えながら】
700 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/20(金) 02:07:43.78 ID:N+g5P1UHo
>>699

「みんな喜んでる。良かった…」

【男が座るのを見ているわけでもないのにそんな事を言う】
【いったいこの子には何が見えている…というより、何が聞こえているのでしょうか…】


【そして少女は暫くキッチンに立ち。ぐつぐつと何かを煮る】
【その様子はまるでおとぎ話の魔女の様、いや…それよりも不気味?】
【まあそんな様子で暫くは色々とぐつぐつ煮込む】


「…出来たよ。って…あ…その子」

【男が抱えている人形を見て少女は嬉しそうな表情を浮かべた】

「ジャックさんが気に入ったって。良かったね」

【少女的には祝いの言葉なのだが…。うん…他人から聞けば嬉しくないのかもしれない】
【もはや呪いの言葉に成り下がっているかもしれない】


「どうぞ…。味に保証は出来ないけど…」

【出されるのは野菜のスープ。ゴロッとした野菜がたくさん入っているスープ】
【因みにこんな家でこんな少女が作ったスープだけど、料理は出来る方なのでマズいと言う事は無いだろう】
701 :熊出 等比 ◆/Pbzx9FKd2 [sage]:2015/03/20(金) 02:09:18.04 ID:Y9UvJ46j0
>>691

【おぼろげながら皐月は熊出等比の父のことを知っていたようだ。昔は一悶着あったが彼女にとって父は父である。】
【人生の師と自身の父親が近しい場所に存在する、という事実は彼女にとって恥ずかしくもあり嬉しくもあった。】

うあ、恥ずかしいです…あんまり私の失態とかこっそり教えないで下さいね。
あと講義の内容を考えてるときに話しかけると、集中できない、静かにしてくれたまえ、とか言って機嫌を悪くするので気を付けて下さい。
私と違って変わり者ですからねー。お父さんは。

【そんなことを話しているうちに、等比にとってのいわゆる門限がやってきた。彼女も働く身、当分は忙しい時期が続くのだ。】
【楽しい時間を自らの都合により終わらせねばならない理不尽を神谷親子に詫び、彼女は帰り支度を始めた。】
【現在世界を取り巻く情勢は不穏である。動き出す二人の六罪王、現れた過去の記憶の眠る島。彼女達SCARLETはそれら脅威に立ち向かわねばならない宿命を背負っている。】
【等比は全ての片づけを終えた後、玄関口に立つ。制服ではなくジャージ姿なので少し不格好に見えた。】

じゃあね、衣織ちゃん!今日はあんまりお話できなかったけど、きっとまた来るからね!
そして師匠、本当に美味しいお食事をありがとうございました!今度是非、お料理教えて下さい!
そして…

【そして彼女はまっすぐに皐月を見据える。背負いながらなどではなく、これだけは面と向かいながらでなければ失礼だと思ったからだ。】
【死地に赴く際のような真剣な表情で、凛とした良く通る声で、彼女は言った。】

師匠!あの日の貴方がいなければ今の私は存在しなかった!!そしてまた、新たな進歩への道を示してくださった!!
今日!私には努力の才があると気づかさせてくれた!それは今日からの私の大いなる糧となるでしょう!!
貴方がたの身命はこの私、熊出等比が神谷皐月の名に誓って守り抜いてみせます!!それが私の恩返しです!!
有難う御座いました!!!

【取ったのは敬礼のポーズ。それが最も相応しいと、熊出等比が判断したから。】
【そして彼女は山へ向かって駆けていく。その姿は二人にはきっとすぐに見えなくなる。】
【熊出等比は満足していた。ずっと言えなかったあの日の感謝を伝えられたのだから。】



/以上でこちら側はラストとなります。ありがとうございました!
702 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/20(金) 02:14:32.24 ID:Udof/0wto
>>697
そうなんですよねぇ……三日坊主とか言いますけど、そうじゃないようにするって実は相当にきついことですよねー

【愚痴に共感してもらえて嬉しそうな顔を見せるクローフィ】
【女の子というのは概して共感してもらえることに強い喜びを示すが、彼女もまたそうであった】

え、いいんですか?
んー……それじゃあ、お言葉に甘えて

【エクレアの好意に素直に甘えることにしたクローフィ】
【ここは断るべきだろうかとも一瞬考えたが、以前お茶を渡したことを思い出し考え直す】
【一方的な施しではなくギブアンドテイクこそがよい関係構築には大事であり、クローフィにとってエクレアはそういった関係を結びたいと思える相手であった】
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/20(金) 02:18:58.74 ID:SypAun70o
【夜も深い森の中、草木は眠り生き物さえも深い微睡みに落ちる頃】
【音さえ無い筈の其処で響くものがあった、それは人の息遣いと刃が鋭く空を裂く音】
【意せずして苦悶の声が漏れる程の鍛錬の声】

――――――――……っ!ひとつ!!

【銀の一閃は夜を別けそして融かすように】
【声の主の掌で踊るそのナイフは己の鋭さを誇らしげに表す】
【腕、そして掌から溢れる汗はやがて刀身に伝わる、雫が伝わり切先から落ちるその瞬間】

ふたつ、―――――――

【怒号と等しい声が重なるその瞬間に刃は眩いばかりの輝きを放ちその姿を変える】
【短刀、櫻の地方に多く伝わる冷たい刃を持つ剣は本来宿す「退魔」の気質をより強く受け】
【山紫水明、流れ溢れる水滴は清く弧を描いてやがて散る】

【踊るような刀剣の振りに担い手の長い白髪は揺れて惑う】
【一歩踏んでは突いて、二歩戻っては横に薙ぐそんな幾らかの定形、所謂「型」のような物】
【何度と無く繰り返したのだろう動きにやはり淀みは無いながらそれでいてどこか未熟であるのは若さ故か】
【赤と紫白の瞳の輝きは強くとも、その道に身を捧げている者ならば理解る事】

……………っ、ふー……

【かれこれ2時間程と続けた頃には手に握る刃は歪な剣へと変化している】
【壊れた剣を無理矢理に溶接したような不揃いな白磁色の剣は、不完全な「破邪」を宿し揺蕩う如く】
【それは担い手の心象を表しているようで、ならば彼もそれを理解しふと止まり呼吸を整え空を見上げる】

【振り返れば流れた汗で地面の土色は濃さを増していた、時の流れを忘れる程に集中していた】
【それ程までに専心せども求める物はやはり遠く、遠くと見上げた空に浮かぶ月だけが剣士をただただ見つめていた】

【どこか儀式めいた修練の光景、振るう剣の異能は同種或いは異種の物への誘引となる】
【誘われたならばぼんやりと見上げる青年がその場に立っていて、一呼吸置いて気がついたなら】
【「散歩か?」などと酷く日常めいた言葉でも掛けるのだろう】
704 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/20(金) 02:27:35.69 ID:BeUi7YLDO

>>702

……うん…
そういうの……特に、難しい…

【どうやら、喜んでいる様子を見てとり】
【こちらも話が合うのは、嬉しいと感じる】

……どうぞ…
……さっき……買った、ばっかり……

【そして、肉まんをクローフィに渡す】
【エクレアにしても、前に買って貰った記憶はあり】
【また、借りは返す性格であった】
【まぁ、それを抜きにしても、純粋に好意で渡すだろうけど】
【……因みにだが、実はエクレアは既に七個は食べていたりする】

……んー…

【そうして渡すと、今度はいつのまにか立て掛けていた機械弓の方を向いて】
【引っかけてあるコンビニ袋から、今度はグレープ味の有名な炭酸飲料を取り出して飲むのであった】
705 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/20(金) 02:39:53.58 ID:3+H+AjKX0
>>700
(さわらぬ神に祟りはないっていうし?)
(……見ざる、言わざる、いや聞いてはいるんだけれども)

【一つはどう頑張っても守らなくてはいけない為、あと二つはどうにか徹しようと……つまりは、首を突っ込まないようにしようと】
【つまりはご飯だけを寄越してくれる人と、大分最低な扱いをしようとしているのだが、命には代えられない、仕方ない】
【例え煮る様子が魔女に見えても、不気味に見えても、そうです料理を作っているんです……作っているんです。そういう事にしようか】

あ、うん……そう、キニイッタノ。
(言ってないんですけどおおお! 気に入ったなんて言ってないんですけどおおお! この人形呪いの類じゃねえだろうなあっ!?)

【やっぱり呪いの言葉にしか聞こえませんでした】
【人形を僅かにぎゅっと強く握る。表情に出さないよう堪える。うん、大丈夫】
【呪詛って訳じゃない。まだお前は呪うぞ程度の言葉なのだ。うん。既に手遅れかもしれないけど】

……頂きます。

【正直野菜ですらジャック(仮名)からすればありつけない高価な物なので、いくらゴロッとしていようともごちそうである】
【それに、食べてみれば不味くない。不味くないという事は、つまりは美味しいという事なのだ。この時ばかりは貧困層なのが不幸中の幸いである】

おいしいよ、ロンリ。

【――――けれども、下手に何をいったらどうなのかわからないので、それとなく、さりげない言葉だけを言ってどうにか切り抜けようとする。ある意味お粗末な手段だが】
706 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/20(金) 02:43:37.82 ID:Udof/0wto
>>704
それでは、ありがたくいただきます……んー、美味しいです!

【もらった肉まんを頬張り、とても幸せそうな顔をする】
【肉まん自体が普通に美味しいのも確かではあるが、こうやって誰かと共に何かを食べるというシチュエーションそのものがある種のスパイスとなっているのだった】

んぐ……これからも、しばらくはこの辺に滞在するんですか?

【肉まんを飲み込み、ふと気になったことを訪ねる】
【人を探しているということだったから再会はまずないのだろうかと思っていたところにこの再開だったこその質問であり】
【そこにはまた近いうちに会えたらいいなという願望も含まれているわけで】

707 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/20(金) 02:46:57.72 ID:N+g5P1UHo
>>705

「…。持って帰っていいよ?」

【ここで使われる少女の要らない気遣い】
【どうやらその人形はべつに差し上げてもいい物らしく】
【かと言って特別きれいとか特別かわいいとかじゃない】
【他の人形と同じくなんか鉄の錆びた臭いがほんのりする、不気味な人形】


「…召し上がれ。…人に振舞うのは初めて」

「人形には何回も上げてるけど」

【人形がどうやってご飯を食べているのかは置いておいて、少女は少し緊張している】
【それは前述のとおり、人にご飯を振舞うのが初めてだから】


「そっか…それは良かった。嬉しい…ね」

【美味しいと聞いて一安心。少女も人形を乱雑にかき分けて座る】
【いろいろ危ない少女だが、人形と人間の線引きをきちんとしているところがまだ救われている…だろうか】

「おかわりいる?」

【鍋にはまだ少しスープが残っているようだ】

/ごめんなさい。持ち越しよろしいですか?
/眠気の方が…
708 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/20(金) 02:58:04.07 ID:BeUi7YLDO

>>706

…………よかった……

【どうやら、口に合ったようで】
【そこはひと安心】

ん…………?
……ちょっと悩んで、る…
けど……直ぐには、動かない……かな……?

【正直、これはかなり悩んでいた】
【何となく、目的の人物が行きそうな場所は分かるのだが】
【下手に動くと、すれ違うかもしれない】
【しかも、最近になって他にも気になる事が出来ており】
【身の振り方を考えている最中であった】
709 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/20(金) 03:00:29.58 ID:3+H+AjKX0
>>707
了解です、こちらの返事が遅れてごめんなさい、持越しで大丈夫です
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/03/20(金) 03:01:59.88 ID:UohHO+Lu0
>>703
【其処を訪れるのは一人の童。腰に提げた剣はその道に携わる者ならば一目で“名刀”と知れようか】
【――――この時間。子供が出歩くなんて可笑しな話なのだけれど】
【その歩みは何処か隙を見出せ無いモノであり、何よりも童本人から“妖気”を感じ取れるのだから只の子供でも無いと理解出来よう】

【問い掛けに対しては、クスリと一度笑んで見せ。やがては月光の下に現れたのは、着物を纏い銀の髪を持った少女】
【櫻の者である事は、その纏う衣類から知れよう。そして、同時に妖気が“妖”なるものだとも告げていて】


「――――我とて妖怪。やはり夜に出歩いた方が様になるじゃろう?
何よりも今宵は落ち着いて封魔城の外から出られる日じゃからの。例え九十九であっても時には気分転換とやらも必要であろう」

【然れど害意は無い。再び鍛錬を始めるならば邪魔をする事も無いだろうし】
【ただ少し離れた位置に丁度良い岩でも見つければ腰でも落ち着かせる筈で】

【一度だけ会った事があるか。刀の付喪神たる其れ】
【純粋な妖怪とも異なり、長い時を経て刀が身体を持った存在。腰に提げる刀こそが本体であり】


「そして其れは妖だけで無く人間にも同じ事。のう、えるふぇす
鍛錬も続けてやれば毒となる。適度にしなければ――――などと、今更お主に送る言葉でも無いかや
変な所で生真面目なのじゃな。くふ……或いは何時の時も男は強く在りたいという考えが変わらぬ故か」

【古臭い口調と、その姿とが合わず。小首を傾げながら其方を見遣れば「座って休むと良かろ」なんて言葉】
【色々と問題が重なっているであろうにも関わらず、何とも暢気なものであり――――】

/時間も時間であります故長く出来ないかもしれませんがもし宜しければっ!
711 :クローフィ・チャイカ [sagesaga]:2015/03/20(金) 03:15:56.79 ID:Udof/0wto
>>708
なるほど、それならまた会えるかもですね
今度は私が何か渡す番でしょうかね?

【確定というわけではないようだが、自分の願望の通りの方向性を示され、嬉しい】
【たった二回の邂逅ではあるが、クローフィはすでにそれなりの親密さを彼女に抱いていた】
【一歩引いたところからのコミュニケーションの多い彼女には、ちょっと珍しいことである】
【付け加えた冗談も、こういう関係の継続を願うゆえのものだったり】

っと……そこそこ話し込んじゃいましたね
そろそろ私は戻りますね、ではまた今度!

【肉まんも食べ終えたところで、気がついたら前と同じく結構な時間になっていた】
【翼を展開して体を浮かせ、エクレアに別れを告げる】
【その言葉が「さようなら」ではないのは、ただのなんとなくではなかった】

//すいません、眠気がきつく……この辺で終わらせてもらいます
ありがとうございました
712 :エクレア ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/20(金) 03:27:18.10 ID:BeUi7YLDO

>>711

……ん……そう…
…なら……期待……してる……

【クローフィの言葉に肯定】
【あまり人と関わりにならないタイプのエクレアだが】
【知り合った相手は、割りと大事にする方である】

……気に、してない……楽しかった……
ん…………気を付けて……また…会おう……

【言葉は少ないながら】
【自身の気持ちを短く伝える】
【それは、紛れもない本心であり】
【クローフィの姿が見えなくなるまで見送るのであった】

/了解しました、お疲れ様です!
/遅くまでありがとうございましたー!
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/20(金) 03:31:06.26 ID:SypAun70o
>>710

【出会ったのは昔の事だがその気質には覚えがあった】
【多くから妖気と呼称される物、感じ取ってピクリと揺れたのは手にした剣】
【不安定な「破邪」の力が一瞬開放され掛けるが現れた少女に邪な気は無いと気が付いてそれを潜め】

……ん、なんだ久しぶりになるな
九十九が体調を崩すかなんて分からんけど元気そうでなにより、というか封魔城?
そんな所に居て滅せられないのかお前……ああ、でもあそこには精霊の類もいたし平気……なのかな

【額の汗を袖で拭い意外だとばかりに表情を驚かせて】
【成る程、時は流れても見た目はやはり変わらないのだなと改めて彼女の正体を確認する】
【長い年月を過ごした道具に宿る物、付喪神、その下げた刀こそが証左】

いやさ人生に一度くらいは死ぬ程鍛えてみてもいいんじゃないかなってな
でも、人生の先達にそう言われたなら今日はここまでにしておくかなあ
それこそ一人でやってたら止め所を見失いそうだし……じゃ、お言葉に甘えて隣に失礼するぜ

【鍛錬は身を鍛える物しかし青年の其れはともすれば専心を越えて捨身の境地に転がり兼ねない】
【その先にあるのは明確な崩壊、肉体と精神のバランスが崩れてしまえば人間なんて繊細な生き物は容易に崩れる】
【時折例外と呼ばれる人種も居るがそれはそれという話】

しかし付喪神か……本人を前に言うのもどうかと思うけど不思議な存在だ
現身を得た思考する道具、それがどういう訳かこうしてオレの前にいるんだものなあ
余程の想いさえ背負ったならオレの使ってる道具とかもお前みたいに、九十九のようになるもんなのかね?

【掌の歪な剣、柄を握り締めれば火花のような音の後に輝きを残して姿を消す】
【手元に残るのは銀色のナイフ、何時何処で誰が作ったかもしれない数多の姿を持つ道具】
【月に翳す刃の輝きはさながら三日月のようで、刀身に映る九十九の姿を見つめながらふとそんな問いを零してみて】
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/20(金) 03:53:14.70 ID:UohHO+Lu0
>>713
「何、彼処に居る琴音も全ての妖怪を悪と決めている訳では無い。――――所詮、妖怪にも人間と同じ様に善も悪も在るのじゃよ
ただ、数の多さが異なるだけでの
何よりも桔梗……善狐を一人にさせていれば何処にフラフラと行くかも分からぬ故にの
――――しかし、ふむ……精霊の事をお主が知っているのは意外じゃったが」

【人の身を持つというのは得でもあり、損でもあり】
【普通の刀ならば先ずは感じる事が無いであろう空腹。其れを満たす為に、取り出したるは握り飯】
【その内の一つを食えと言わんばかりに差し出し、受け取らないのだとすれば無理にでも膝の上に置くことだろう】

【――――言葉から、この妖怪は“善”である事は分かる】
【戯れに人を殺めたり争いを起こす事を好まず、どちらかというならば斬る刃では無く守る刃】


「さて。其れは我にも分からぬ事じゃ
余程の思い――――との話で済むならば、長らく信仰されている大樹だとか大岩だとかも今頃は手足を持って歩き回っていても可笑しく無かろ?
何せ数万では済まぬ人々の信仰を受け、今に至るのじゃからな

結局はモノの性質であろう。じゃが……お主ならば、或いは思いが反映して人の形を得るかもしれんの
尤も……その頃にはお主も相応に歳を取っているじゃろうが」

【九十九。それへと化すには長い歳月が必要となる】
【もしも彼の其れが同じ様な九十九と化すとすれば――――果たして、どれ程の時となるか】
【付喪神である彼女自身でも、何が九十九と昇華するのかは分からない。だけれど、無理だと言うのでは無く「可能性がある」と告げて】


「それにお主は物を大切にする人間じゃからな。仮に九十九とならずとも、何らかの形で恩返しがあるのではないかや
だが、自己満足に鍛えて虐めるだけであれば寧ろ悪戯をされるかもしれぬな……クク…………

そう言えば、お主の方はあれからどうなのじゃ?
我は語ったとおり、今は封魔城に身を寄せて居るが――――」

【続けたのは、青年の近況を問う言葉】
【あれから世の中では様々な事件があったし、大きく動いた事も多い。それは、個人とて例外では無かろうと】
【――――折角だ。久しぶりに会ったのだから。そんなお節介な思考】
715 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/20(金) 04:43:12.28 ID:SypAun70o
>>714

ふーん……あのお姫さんも割りかしマトモなトコはあるんだ善悪の分別があるだけどっかの剣とは大違い、か……
ああ、精霊のコだろ?いつだったか冷やかしに行った時に偶々会って少し話したって感じ、それなりに前の事だからなあ
それこそ向こうが覚えてるかどうかもわかんないっちゃあわかんねーけどさ。おっ、サンキューもらえる物はなんでも頂きますよオレは

【本来ある筈のない五感を得るという事は成る程大変ではあるのだなと貰った握り飯を頬張りながら思う】
【食べるという動作でさえ目の前の少女が現身を得た時には苦労したのではないだろうか、尤もその実情は彼女しか知り得ない事】
【今となっては何ら変わらないのかもしれず、米粒を喰みながらぼんやりと見やり】

人に化ける条件があるとして、その実例の付喪神たるお前でも詳しい条件は分からないか
ふふ……オレの所持品が化けるかそいつは面白いな、きっとオレに似て誠実で良い人格になってるだろうさ

【時は待たない、全ての物に等しく降りかかる無慈悲な物】
【人として生を受けた青年とて同じく、例外があるとするならば人でない者達】
【或いは青年が無事に生きる事が出来て数十年と経ったとしても九十九という少女の姿は変わらないのだろう】

【ふと、よく知る白い姿の者を思い出し】

ははっ、そりゃもう人間よりも大切にしている自信はあるさ、なんせコイツ達は手入れしてやらないと錆びちまうからな
人間はある程度放っておいても大丈夫だけど道具は自分で自分を手入れ出来ないものな、だから出来る奴がやれる事をやってやらないと
心血注いだ奴にされるなら悪戯でもまあ許してやるよ、応えてくれるなら……まあ嬉しいしなあ

近況か?……別にそんな変わらんぞ、いつも通り着の身着のまま気の向くままにだ
戦いとかに顔を出す事はあっても深くは立ち入らないようにはしてるけどね、してる筈だけどね……
極々最近は遺跡の調査っぽい事を、これも流れでなんだけどな封じられた悪魔だのを探している奴に付き合って……

【最低限の食い扶持を稼いで技術が落ちぬよう鍛えて、それなりに生きている】
【幾つもの戦場を経験しようとも青年のそういった物だけは変わってはいない】
【悪に流される事もなければ善に染まる事もない、振るう力を持つ中庸の存在のまま】

ああ、そうだ……その探索の中で厄い物を手に入れたんだ……

付喪神云々聞いたのもそれに幾らか関わっていてさ、妄執とでも云えばいいのかね?そんな物を宿した短剣を手に入れてな
それ自体「聖」の類の力を持つんだがどうにも人間以外の生き物に攻撃的過ぎて扱いに困ってんだよ
それこそ製作過程か人の手から手に渡る段階で何かあったんじゃないかってくらいの怨念めいた物が篭った曰くつきの……

【思えばありゃ完全に悪魔に誑かされたなあ、などと苦笑いを浮かべながら零す】
【曰くつきの短剣、もしそれに人に化ける力があるならば話し合う事でも出来るのではないか】
【付喪神となれたならば宿した恨み辛みの一つでも聞いて上げられるのではないか、なんて都合の良い想像】
716 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/20(金) 04:54:55.95 ID:UohHO+Lu0
>>715
/っと、申し訳無いのですが少し眠気が危うく……
/本日であれば恐らくは午後の3時、或いは10時半辺りからならば待機出来るかなと!
/今日の金曜ご都合が悪ければ土曜でも大丈夫ですので、お好きな時をお選び頂ければと思います!
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/20(金) 05:02:31.02 ID:SypAun70o
>>716
/それでは今日の10時辺りにでもお付き合いいただければ幸いです!
/お疲れ様でした!
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/03/20(金) 09:57:17.58 ID:mlkcP0RZ0
>>701

ふふっ、それだけ真剣に講義の事を考えてるって事ですよ。いい先生じゃないですか!
私も見習わなくっちゃ……。私だって先生の端くれなんですから、研究ばかりで講義の事を疎かにしてはいけませんもんね。

【帰り支度を始める彼女。もうそろそろ帰らねば不味い時間なのだろう、名残惜しいが今日はここでお別れ】
【とはいえ、これで会えなくなる訳では無いのだから寂しくはない。なんせすぐ近くに住んでいることも分かったのだし】
【衣織と皐月は彼女を見送る為に玄関先についていく。皐月はまだ足を引きずっているが、自力で歩けるあたり大分痛みも引いたようだ】
【もちろんそれは家まで背負って歩いてくれた彼女のおかげ。あのままだと家に帰れなかったかもしれない……感謝は尽きない】
【不安定な情勢の中、これからも彼女は様々な困難に立ち向かっていくのだろう。―――でも、大丈夫。きっと彼女なら乗り越えられる】

「はい!またいらっしゃったら、今度は沢山お話しましょー!お姉さんのお土産話、いっぱい聞かせて下さい!」
いえいえ、どういたしまして。貴女にお料理を教えられる日を楽しみにしていますね!

【―――そして、述べられる感謝の念。真っ直ぐな瞳と凛とした声色は、やっぱり初めて出会ったあの時とは見違えるようで】
【皐月はその真摯な心と感謝の念に応えるように、穏やかに微笑むのだった。】

―――応援していますよ、等比さん。また貴女が成長した姿を見せてくれるのを、楽しみに待っています。
信頼する貴女が守って下さるのなら、私たちは心から安心できます。――――こちらこそ、「ありがとう」ですよ。

【遠ざかってゆく彼女の背中を見送る。その背中はいつか見たあの時と比べて、どこか頼もしくなった気がする】
【もう聞こえていないかもしれないけれど―――そっと彼女に贈った一言には、確かに努力の天才への敬意が込められていた】

//すみません、最後の最後に寝落ちしてしまって……此方こそ有難う御座いました!
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/20(金) 22:00:53.68 ID:UohHO+Lu0
>>717
「あの精霊は人間の子供とそう大差は無い。遊んでやったならば楽しい記憶として覚えて居る事じゃろ
最近は何かをふと感じ取ったかのように空を見上げる事もあるが…………猫の様な輩じゃ。ただの気紛れ、とも取れるから何とも言えんがの
機嫌が良いと思えば次には機嫌が悪くなることもそう珍しくは無い子供じゃ」

【楽しい記憶、とは存外覚えて居るもの。子供となれば、それは更に強く】
【青年の顔でも見れば何時も通りに無邪気に近寄ってくる事だろう。――――まあ、其れが炎の精霊なのだから、少し間違えば火傷だけれど】
【刃とは鋭く裂く物。だけれども、九十九の性格は其れとも異なり】


「あほう。何処が誠実で良い性格じゃ
――――兎も角、大切にしていれば何時かは期待に応えるじゃろう。喋らずとも、物にも心はあるのじゃからな

それに、化けるとしても我と同じ様な人の姿とも限らん
我も九十九は多くは見ていないのじゃが……中には、獣の姿を持った者も居ったからの
以前の所有者の姿を象った者も居る。結局は、姿は持つ事があっても何で有るかは自身で決める事が出来ぬのだろう
――――所詮、我の憶測じゃがの。然れど、その物がしっかりと九十九と化す以前の事を覚えて居るのだとしたならば……」

【九十九と化す前の事を覚えて居たならば、其れが大きく人格の形成に影響するのかもしれない】
【恐らくは多くの者が同じ事を考えるかも知れないし――――少なくとも、其れを言葉にする少女がそうなのだろう】
【語る事が出来るのは経験談だけだ。メカニズムも何も説明は出来ないのだが……だが、経験を元にして憶測ならば話す事が出来る】
【強い殺意を持って振るい続けた刃ならば、何時かは血を求め彷徨う妖怪と化そう、と】


「…………ほう?確かにコレは随分とまた――否、念では無く込められているのは魂かや
封じられた、と表すのが一番適切で在ろう。元は優れた一振り、然れど何かの理由で何者かの魂が封じ込められたとの
一つ。……いや、二つかや?喰らいたがる者と、抑える者と

我に分かる事はその程度じゃ。何を訴えたいのか、何を求めているのかまでは我には読み取る事が出来ぬ
――――じゃが。“出来る事”ならばまだ別にあるのじゃよ。コレだけ強い魂ならば“ヒトガタ”にでも移してやれば一時的に身体を得る事が出来よう
ならば触れる事も話すことも出来る……が。それは同時に危険を冒す事にもなる。何せ、“喰らいたがる側”が見境無いからの

さて、えるふぇす。その剣と対話したならば力を貸すが……其れより先、我は何の保証も出来ぬ
何より条件としては恐らく“人外が側に居ない事”となろう。万が一の事を考え助太刀したくとも、その為に側で待機していれば具現化させてやる事が出来ない本末転倒じゃ
……どの様にしたいか、お主が選ぶとよかろ。そのままでも十二分に使える物じゃからの」

【短剣に閉じ込められているのは二つの魂。櫻の術を使えば、其れを具現化させて対話出来る様になると言うが】
【条件としては、付喪神たる彼女が此処から離れた場所に移動する事。即ち、其れから先の事は青年一人で対処する事となる】
【――――懐から取りだしたのは人の形に切り取られた紙だ。決断は青年に任せ、少女は答えを待つのみで】

【このままでも人外を殺めるには十分な力。対話を通してその力が増すか、或いは失せるか】
【先の事何て、誰も分からないけれど】


/お返ししますねー!
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/20(金) 22:28:39.10 ID:SypAun70o
>>719

【確かにあの精霊の基質は猫のそれに近いな、と小さく頷く】
【ただの猫ではなく荒々しい炎を宿す物だが、元より炎とはそういう物】
【古の人々は炎に畏怖を抱き崇拝さえしたのだから、当然の事】

化けるまでの経験にも左右されるのか、なんというか子育てめいてるな……
となればコイツは相当の暴れ馬な訳だ――――――――

【手にしていた銀のナイフを収め、もうひとつの短剣を取り出す】
【掌に収めた途端に脳に直接囁くような声が響くがすうと空気を取り込み抑えこむ】

魂縛か、しかも2つも背負ってなんともまあ……
一体何処の誰の所業やら、それとも自ら……まあ考えるのは後でいいか百聞は一見に如かず、だ
いいぜ、折角だからやろうか、この機会を逃すのは中々に惜しい

【想いを癒やす事は出来ないかもしれない、だが喩えそうだとしてもまずは知る必要がある】
【青年は散歩にでも行くような気軽さで首肯し、背を伸ばし立ち上がる――――――その手には件の短剣と愛用している銀のナイフ】
【刃には刃を以って接するより他は無い、そんな感覚】

保証がなけりゃ動かないなんて男が廃る以前に生きていけなくなっちまう
未来は見えないからこそいいんだ、じゃなきゃ今やるべき事を見失ってきっと後悔する

【「使い方は?」と依り代を受け取ろうとし尋ねれば、それは始まりの合図】
【離れる少女に自分に何かあった時は頼むとだけ残し、掌の重みを一度確かめて臨む】

/よろしくお願いします!
721 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/20(金) 22:50:55.15 ID:3+H+AjKX0
>>707
いやいやいや、これ以上何かを貰う訳にもいかないし?
大丈夫大丈夫。なくてもイけるイける。

【――――と、いうより気に入った何て一言も言ってないですよね!? と内心で突っ込みをいれるも、その声が空に響く事は無く】
【というより、何処が琴線で何処が大丈夫かのラインも分からぬ状況。手探りで地雷原を歩いているかのような泥沼感を覚えつつ】
【何がなくてもいけるのやら、と言える通じているのか微妙な返答】

(……と、いうより。何でこんな血なまぐさ……いや違う、違うぞ、そうだ。なぜか鉄の錆びた匂いがほんのりとするだけだ。決してスプラッタな訳ではないさ。うん)

【ほんのりと香る匂いを都合の良い解釈で押し付けて、軽く首を振り目を伏せる】
【正直な所今すぐにでも手から離したいのだが、離す訳にもいかない。というか、持ちたくない】

(――結構乱暴な扱いしていいんだな)

【ケース1:人形を退かした瞬間発狂。俺が新しい人形になるコース】
【……何て事を考えていたが、そうなる心配も無さそうで一安心】
【食物には安全が確保できたので、貰えるものは貰っておこう、とスープを頂こうとし】

――――あー、いや、ロンリはいいの?
というより、ルームシェア……だっけ、してる人の分は?

【家に帰ればある、といってはいたが、その家に帰ればある物を全て渡していいのだろうか】
【いや、それとは別に食べる物があるのかもしれないが、謎が深まるばかりだ】
【ふと口から出てしまった一言が、悪い方向に転ばなければいいのだけれど】

/ごめんなさい、今になって返事を返すことになってしまって……もしよければ続きを、駄目なら適当に分かれたことにしていただいてよいので
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/20(金) 22:55:55.70 ID:UohHO+Lu0
>>720
「――――その刃で以てお主の腕を浅く斬り付け、その血を吸わせてやれば良い
後は数秒と掛からずに変化が訪れよう。果たして其れが何をもたらすのかは、我には分からんが」

【所持者の血が、具現化するための媒体。まるで呪い染みた其れ】
【何かあった時には、との言葉に対してはふと笑うだけで】
【――――握り飯を喰らいながら去る姿は、何とも気の抜けるものだけれど】
【最後にふと視線を向けた所をみれば…………遺言めいたそれに対しても、了承したとの意味を表すのだろう】


【さて、付喪神の言葉通りに行ったならば。直後に変化が訪れる事となる】
【ヒトガタが宙を舞い始めたかと思えば、やがてぼんやりの人間の輪郭が浮かび上がり】
【現れたのは、ボロボロになったローブを纏った人物。素顔は見えずとも、筋肉質な身体と無精髭とで其れが男である事が分かるか】

【――――不意に、歯を見せて笑ったかと思えば。殆ど呼び動作を見せる事も無くその喉に向かいナイフを一閃する事となる】
【実に“疾い”そして、確実な致命。然れど…………短剣の性からして注意していたならば、避ける事も防ぐ事も出来よう】
【肉に触れれば動脈も全て断つ、が】


『身体、と言う物は無くしてから良い物だと気付けるな…………
好きに殺し方を選べ、実際に自身の手で殺す事が出来る。――――白髪。何故あの人外を斬らなかった
今更殺す事が怖い訳でも無いのだろう?所詮人外、殺した所で貴様のカルマが変わる訳でも無い
……――――なあ?』

【其れは殺戮を快楽とする人種。殺す事で自身の欲求を満たす悪魔のような人間】
【歳は恐らく壮年。然れど、迷いも見せず真っ先に急所を狙う所からしてまだ人間であった頃に数多くの死線をくぐり抜けた事も知れよう】
【――――これが、縛られていた内の魂の一つ。殺せ、と強い衝動を与え語りかける存在の正体】
【まるで構えらしい構えが無いのだが……だからこそ、隙を感じ取らせる事が無い。問い掛けは、まるで青年を馬鹿にするような口振りで】
723 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/20(金) 23:00:36.10 ID:N+g5P1UHo
>>721

「遠慮しなくてもいいのに…。食べたいものがあったら何でも言って…ね」

「まだ冷蔵庫にはいろいろある…し」

【人形のプレゼントがダメなら食べ物で持て成す】
【ちゃんと会話ができる客人は久しぶりなのだ、精一杯持て成して色々話したい】
【そんな少し可愛らしい思いがあるのだろう】

「…あ。変なにおいするけど気にしないで…ね」

「その…えっと…。うん…ちょっとこの前血が…。あ、でもそう言う血じゃなくて…その…えっと」

【別に全然疚しい事をしたわけじゃないと否定しているつもりなのだけど…】
【なんせ伝え方が物凄く下手、そう言う血じゃなければどう言う血なのだろう】
【というより臭いの元が血だと伝えた時点で失敗だ】


「ルームシェアしてる人…っていうか…その。うん」

「それは大丈夫。人形は何も食べないから」

【そう、彼女がルームシェアしてるのは人ではなくて人形】
【人形はもちろん何を食べなくても死なないし、というか寧ろ何も食べれない】

「…それにほら、その…うん」

「いつか誰かをお招きした時用に食べ物はいっぱい…ある…かな」

【一体こんなボロ屋に住む少女のどこにそんな財政源があるかは謎だけど】
【客人が来ることを予想して色々と持て成す準備をしていたのは事実】
【用意周到と言うべきなのか…それともやっぱり少しおかしいと言うべきなのか…】

/こちらこそ寝ちゃってごめんなさい!今日も宜しくです!


724 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/20(金) 23:05:38.96 ID:quVjJN4Y0
【エスパス家からそう遠くない場所】
【少し小高い坂道に建つ教会】
【夜はもう少しでその身を朝日に溶かす時間】
【夜明け前の蒼い道】
【朝靄にうっすらと濡れた石段に腰掛ける影があった】
【紫の長い髪を後ろで束ねている少年】
【長い睫毛が柔らかく濡れ】
【紅い瞳で消え行く朧月を見つめる男の娘】

「……………くちゅんっ」

【と、風情を一発で粉砕したこの子供も名はワザワイ・エスパス】
【元ストリートチルドレンであり拾われた身である】
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/20(金) 23:10:17.35 ID:SypAun70o
>>722

――――――――……さて

【言われた事に従い一滴赤い血を垂らす】
【白い紙にただ一点滲む赤、踊る依り代はどことなく道化を思わせる】

いっちょやるしかないか、…………

【現れた人型、屈強な身体つきローブで隠れていたとてその強さは理解る】
【何よりもその歯を覗かせるような笑みは見る者に戦慄を覚えさせる】
【そう思うが早く、エルフェスはナイフを構え呼吸を合わせ――――――――】

―――――冗談、見境無いのは趣味じゃないんでね悪いけど思い通りにはいかないさ

【ナイフの腹で首、喉元に迫る致命の一撃を受け弾く】
【先程少女と話していた時のような雰囲気は去り、今はただ戦士としてのそれ】
【細められた瞳は猛禽の狩るが如くの鋭い物】

そもそも興味が無いんだ、興が沸かない面白そうでもないやる気もない
どれ程お前が背負っているかは知らないけど、そういう訳でお前と同じようにはなりゃしないよオレは
それはそれとして、見たところ相当の手練……同じ刃物を扱う者としての興味は尽きない

こういう縁だ、どこの誰か程度くらいは教えてくれても罰は当たらないだろ?ああ、オレの名前はエルフェスだ
どこぞの悪魔の野郎に誑かされて、お前を手にした愚か者だよ

【視線を変えないまま、それでも笑みが零れてしまうのは現れた男の技量に惹かれての事】
【人外への敵意は別として彼の技量は純粋に素晴らしい、洗礼された代物】
【半身のまま右にナイフを構えたままでまず問うのはお前はなんぞやというものだった】
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/20(金) 23:31:44.75 ID:UohHO+Lu0
>>725
【一閃を防がれたことに対しても、驚きを見せる事は無かった。と言うのも、青年にはそれ以上の技量が備わっている事を理解して居る故】
【――――否、こんなものでは無い筈だと。或いは直ぐさまにでも反撃に転ずる事も可能だったのだろうかと】


『名などとうの昔に消した。とある場所では厄災、また別な場所では夜叉――――……クク、我ながら愉快な話だ
貴様の意思など関係無い。何れ自身の意思がねじ曲がって行く事にも気付かず、多くの血で手を濡らす事となるだろう

…………そんな事は無い、とでも言いたいか?
お前も同じ刃物を使う者同士ならば理解出来ない訳では無いだろう。皮膚を裂き、肉を断つ快楽を知っているならば
しかし、悪魔……なあ。心辺りはあるが――――そうか、そうか。俺がこの世から消えてどれ程の時が経ったのかは知らんが、まだアイツの退屈は満たされていない様だな』

【刃とは武器だ。傷付ける為だけに存在する物だ。では、其れを得物とする者は何で在ろうか】
【――――命を殺める為の其れを得物とする者は、どうであろうか?】
【所詮青年とて“こちら側の人間”とだけ嘲笑してしまえば顔面に目掛けて突きを放ち――――】

【途中、ナイフが故意に落とされる事となる。其れを宙で掴むのは左の手】
【謂わば顔面へ突き立て様とする其れはフェイクで在り、移行させた先――――詰まりは、左手に持ち替えたナイフで腹部を貫く事が本命】
【顔の前に突きだした掌は視界を隠し、注意を逸らすための行動。長物では無いからこそ出来る技】


『貴様が俺を知りたがり、何をする?
文献で調べようが俺が殺しきった村々は全て焼き払った。――――なあ、エルフェス

気を抜いていたら唆されて手にした得物に殺されてしまうぞ?』

【名はない。目撃者だって、とうの昔に死んでいる】
【――――目の前に居るのは、ただ好戦的な男。表情は見えずとも、確かに笑っているのだろう】
【殺し殺され、それが日常ともなれば人はズレて行く。況してや、其れが久しぶりに味わえるとなれば――――】
727 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/20(金) 23:50:25.08 ID:3+H+AjKX0
>>723
え、え、遠慮なんかしてないっすよ!?
いや本当に、別に、そこまでして貰う必要はないかなーってだけで!

【瞬間、クラフトの頭に入った物は豚を太らせて食べる狼の話】
【確かに何でもと言われれば有難いと思うが、周りの風景がスプラッタすぎて集中できない】
【飯が食えるなら横で死体があろうが食べる。それくらいの根性は持ち合わせているが、こうも別方向に突飛だとそれも上手くいかない】

(……何の、どういう理由の血だよ)

【思わず目つきを鋭くさせて、冷や汗がたらり、と流れる】
【まず、目の前の子と自分じゃ価値観が違う訳で、もしかして「そういう血じゃないよ、人の血が飛びちっただけだよ?」とか真顔で言ってくる可能性すらありうるわけで、これで一皮むけた部分を見てしまえば……】

とはいっても、実は結構少食でさ。
もうお腹も膨れ気味っていうか。
長居するのも、ね?

【(逃がしてくださいお願いします他の誰かはどうでもいいんで俺だけは逃がしてくださいお願いします)】
【(嫌です俺は新しいルームシェアする住人になりたくないです何人と部屋共有してるんだよ勘弁してくれ)】
【――――と、内心の焦りを気丈(精一杯)のポーカーフェイスで乗り切ろうとする作戦。一言で表せば、助けて、なのだが】

/気付くのが遅れて申し訳ないです……
728 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/20(金) 23:57:41.02 ID:N+g5P1UHo
>>727

「…そ?別にそんな無理に食べさせようと思ってないから…いいけど…」

「お腹が減ったら遠慮しないで言って」

「こう見えて料理は…嫌い…じゃないから」


【精一杯の優しさを発揮。けど場所が悪すぎる事に気が付いていない】
【少女だって燃え盛る炎の中でアツアツのおでんを食べたくはない】
【相手もそれとおんなじ感じだと、気づけていない】

「…自分の血」

「……よく死にかけるというか。その…怪我をするというか…その…」

【鋭くなった目に気付いたのか、一瞬だけ少女は目をそらした】
【嘘は付いていない。けど何か言いにくい事がある、それは何となくわかるかもしれない】


「そうなの…。ううん。お客様が来てくれて…その。嬉しいし」

「――ずっと居てもいいんだよ?」

【ここでタイミングよく下げてる人形の首が落下、そして重なる少女の笑顔】
【しかもあんまり笑わないので笑顔もどこか不気味で…】
【これで雷でもなったら役満。ホラーの代名詞がここで演出される】


729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/21(土) 00:11:59.20 ID:dTGhpaN7o
>>726

さあ、どうだろうな……確かにその快楽には覚えがある、けどそれと同じくらいに
嫌な物が淀みみたいなものが心臓の奥の方に落ちてくる―――――――

【刃は何も相手を傷つけるだけの物ではない】
【傷つけてしまったならばそれをしてしまった側にも何かを残す】
【奪うのだから奪われる、至極当然の理屈……それとて夜叉と名乗る彼が知らないとは思えない】

結局の所、だ――――――

【顔面へと迫る切先、合わせ再びとナイフの腹で受けようとするが】
【男の切先はふと消えて、その切先は違う的へと迫る……しかしエルフェスの手にするナイフはよろずと姿を変える物】
【来歴さえも知れない銀の一振りは一際大きく輝いた後、左手に新たな刃を銀の短刀を宿し腹部への一撃を防ぐ】

【型は無いが名乗るのならば二刀一陣、増えた刃で相手を圧倒する手法】

だからといって、快楽に飲み込まれるなんて事は許容出来ない
割りと自己中心的なんでね、自分は自分の意志のままに生きていきたいってだけさ
お前の言うように、それこそどうしようもない事態になるかもしれないけど……その時には始末を頼んでいる奴に任せるさ

【とん、と後方に飛んだならば拳を構えるように刃を構え直す】
【左の短刀は逆手に右のナイフは順手に、上下左右と迫る力に対する姿勢】

何かをしてやりたいとは思ってたんだけどな……
他人の痛みなんか所詮他人の物でしかない、根本的に理解し切るなんて事は出来ないだろう
それでもまあ、なんというか歩み寄る事くらいは出来るんじゃないかと思って……それだけかもな

【殺める事を良しとして殺める、殺める事を良しとせず殺める】
【結果に変わりはない、愚かだと言うならばそれもいいだろう……だが善悪の彼岸など当の本人でしか計れない】
【笑みを浮かべる男に対して、青年はただ静かに言葉を繋げ……次を待ち受ける】
730 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/21(土) 00:12:27.59 ID:9PeSqOTto
【街中】

『ウラァ!!ギャング崩れなんぞぶっ殺せぇ!!!』

「ヒャッハー!!自警団崩れが調子にのるんじゃねえぜ!!」


【とある国、とある街。商店が並び、車が走りまあよくありそうな街中なんだが】
【此処はマフィアとかギャングとか自警団とかが日々勢力争いをしていて角のタバコ屋の】
【おばちゃんもどこかの勢力の情報屋なのかもしれないのがこの街。そんな場所だから】
【今日もギャングが車を盾にマシンガンをぶっ放して、それに対抗して自警団がバンを盾に】
【ショットガンをぶっ放すなんていう抗争劇をメインストリートで行っていた】

あーあ…こんなトコで飲んでるんじゃなかった

【両者陣営の間、路端の屋台の影にしゃがんだ人影。手には美しい模様が彫り込まれたリボルバー】
【ダークグリーンのレンズのサングラスをかけた黒い三つボタンのスーツの男。傍らにはビールの缶】
【どちらかの人間というわけではなくて、単純に逃げ遅れたというわけだ。時折、流れ弾が飛んできて】
【彼は身をかがめる。どちらも下手な鉄砲で下手に動くとやられかねない。彼は取り敢えずビールを】
【一口のんだ。看板が銃弾で割れて落ちてくる。段々と銃撃戦は激しくなっているような気配だ】
【地元民は慣れたものでとうに逃げ、同じように逃げ遅れたどんくさい奴はいるのだろうか…】
731 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/21(土) 00:27:17.35 ID:djm53rPk0
>>730

「うえー、なんでこうなるのー!?」

【怒号と土埃と硝煙と鮮血が飛び交う中】
【殆ど奇跡的な確率で弾丸を避けて走り回る少年が一人】
【しかもこの少年、逃げ回っていると言うのに戦闘の中心から中心へと逃げてしまっているためさっきからずっとこんな感じである】
【長い村紫の髪を弾丸が掠め】
【パーカーの端を切り裂かれ】
【ハーフパンツの裾に穴を空け】
【それでもこの戟を背負った少年は】
【戦闘が始まった瞬間から無傷で走り回っているのである】

「ひょわぁ!?ふぇ!?もーやだよ〜」

【涙目になってこそいるがこいつ、一発も被弾していない】
732 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/21(土) 00:32:37.00 ID:OfRpAZPz0
>>728
……ん?

【自分の、血】
【死にかけるという話が本当なら、つまりロンリは色んな人形を持ちながら外を出歩いているのだろう】
【毎回毎回違う人形をもっていくなりして、その大体が血にぬれているならば、それで本当に自分の血なのなばら―――――】

(いやー、ないだろ、そういうの)
(何か儀式とかで血を使ってるんじゃないの?)

【そういうことに しておこう】
【というかそういうことにしておきたい】

(……いやいやいやいやいや、返るっつってんの! お金貰ってでもこんな家止まりたくないわ!)
(話を逸らせ、えーとだな、つまりだな……)

て、っていうか、さっき自分の血っていってたけども
……それって、聞いてもいい、事?

【話題転換だ、と変えた話題も半ば地雷なのだけれど】
【さっきの話題よりはマシじゃね? みたいに考え始めるのはどこがOKで何処がダメかわからなくなってきただけ、もとい感覚麻痺】
【これで話が通じなかったら、危なくなったら、そりゃ勿論、突き抜けるまでの遁走を見せるだろう】
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/21(土) 00:37:49.69 ID:1fHuaLaU0
>>729
『貴様と俺とでは考え方が根本的に異なる様だな
――――自己満足の罪悪感か?所詮はそれだって人間の俺達には関係の無い事だ

結局は人間一人一人が孤立した存在。歩み寄る何て事は不可能なんだよ
何故。どうして。理解出来ないから押し付け合う。貴様の持つ刃とて言葉代わりにもなるのだろう?』

【昔から変わらぬ暴力。自分の主張を通すための力】
【わかり合おうともしない人種。――――ただ、自分の考えこそが唯一無二の答えだと信じて疑わず】
【発動されたのは男の異能か、辺りに幾本かの刃が浮かび上がるのだが…………其れが、不意に消え】


『――――ククク……折角得た身体だ。存分に貴様と“語り合って”も良いが……生憎聖人さんのお目覚めだな
何時も良い所で邪魔をするヤツだ。……まあ良い
精々自分を貫いてみろよ白髪。気付いた頃には“自分”が変わっているかもしれないがな』

【そう、あくまでこれは縛られた魂の一つ。ならばもう一つの魂も存在する筈】
【笑みを残したままに歪む輪郭。やがては華奢で小柄なモノへと移り変わり――――もう一つの魂が姿を現す事となろう】

【起伏からして女。長い蒼のローブを纏い、手にするのは“聖”を感じ取る事が出来る短剣】
【この者こそが曰く付きに対して神聖をもたらす人物か、顔を上げれば同じ蒼の双眸で青年を見遣り】
【――――攻撃を仕掛けてくる事は無い。短剣を握っては居るものの、其れはただの警戒の表れの様で】
【歳は大凡二十代の半ば。次に辺りを見て、自身の手を見て。その頃になって漸く一時の肉体を得たのだと理解したか】


『――――……何故』

【ポツリと発せられた言葉。ただ、その二文字だけ】
【何故短剣を引き抜いたのか。何故、自分が此処に居るのか。様々な意味にも取れる故に、戸惑うであろう問い掛け】
【―――正解はそのどれでもあるのだから、適当に答えるなり或いは問いを返すなりしても良いのだろう】
【先程までの男とは大きく異なった事に面食らって言葉を失ったならば、青年が何かを発するまで沈黙が続く琴となるのだが】
734 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/21(土) 00:40:53.69 ID:bxWsBjaPo
>>732

「うん…べつに…話せるけど」

「この世界で生きていくには…その。戦わないといけないし…」

「身を守らないといけないし…。だからその…特訓って言うか…その…練習って言うか」

【この言いぐさだとまるで人形をもって戦っているように聞こえるかもしれない】
【けど…実際そう。というより人形を持つというよりは人形になる…】


「でも…失敗とか。いろいろあって」

「怪我して。血がついちゃって」

【まあこの世界で生きる物としてはまだ普通の理由…なのか?】
【いや…戦うということ自体以上、異常なのだけれど】
【というより戦うとして少女は一体何と戦っているんだ?】


「悪い…事は。してない…です」

「…こわがらないで。…ね?」


【能力を見せてくれ、と言われればきっと見せてくれるだろうし】
【そのまま流せば何事もなかったように違う話に映るだろう】
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/21(土) 00:52:21.12 ID:dTGhpaN7o
>>733

刃が言葉代わりか……その前に出来る事があるとは思うけどね
今日の所かここでお開きか残念だ、アンタとは善悪とかそういう有象無象は別として――――――
純粋に同じ剣士として手合わせ願いたいね、尤も機会があればの話だけど……

【浮かぶ刃、きっと男の生涯にそれは付き従ったのだろう】
【或いはかの男こそ自分の末路である可能性もある、ただ激情のままに身を任せる者】
【未来の事など分からない、知らずの内に見えぬ刃は迫るやもしれない】

【変わらぬものなど無いのだから、確からしいものも無いのかもしれず】

惜しいな、――――――――

【ふと、零した短い言葉はきっと誰の耳にも届くまい】
【「聖人」と云われた者にも、僅かと零れた小さな声は分からないだろう】

…………いや、なんとなくだけど……

【現れた存在に面食らい気味に応える】
【聖人というからにはもっとこう老齢した人間を思い浮かべていて、ひょっとしたら別人かと思ったが】
【その手にしている短剣こそが証明】

あんな場所に置きっぱなしってのも放っておけなかったしなあ
曰く付きなのは理解してたけど行動しない理由には、うん、オレの場合はならないし

【言葉の少ない相手は苦手なのか取り繕うように言葉を連ねる】
【言い出すのは短剣を拾った時の事、悪魔に誑かされたとは云ったがそれでも青年の意志があったのは確かで】
【伺いながらそれこそ恐る恐る、先程まで刃を振るっていた時とは大違いのそんな光景】
736 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/21(土) 00:59:29.91 ID:OfRpAZPz0
>>734
/ごめんなさい、眠くて返事が返せそうにないので、〆るか続きにしてくれると助かります……
737 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/21(土) 01:01:23.60 ID:bxWsBjaPo
>>736
それではまた明日!
お待ちして居りまーす
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/21(土) 01:14:12.57 ID:1fHuaLaU0
>>735
【言葉に反応する時間は遅い。或いは、話す事に慣れて居らず言葉を組み立てるのに時間が掛かっているのか】
【コクリ、と一度頷いた事が或いは場を保つための行動】
【覇気もなく、戦う為の力も対して得ていないようにも思えるのだが】


『曰く付き、と知りながらも手にするとは愚かな行為。その刃は人とは異なる者を見極め、滅ぼす為に創られた存在
――――先の男が所有者を狂気に誘い、やがては破滅へと導く』

【語られる言葉は要領を得がたく。然れど批難に近い言葉であることは何と無く知れるだろうか】
【曰く付き、と理解しながら何故手にしたのか。彼が狂気へと導く存在ならば、この女が其れを抑制する存在】
【再び舞い戻った沈黙だが、暫くすれば再び言葉が紡がれ】


『時には見て見ぬ事をしなければならないのが世の常。興味で動くならば多くの者が害を被る
――――だが。一度過ぎた時を戻す事は出来ない。貴方は、得た刃をどうする
人成らざる者を殺めればやがては男の狂気に取り憑かれる。だが、人成らざる者を斬らなければ刃は弱まる
災いをもたらすか、災いを消し力を消すか。その剣は所有者を選ばない。だからこそ、所有者が選ばなければならない事』

【人外の血を糧とし、人外を斬れば斬るほどに刃は優れたモノへと昇華する。だが、同時に彼の男による誘いも高まり】
【ならば使わぬと斬らないままで居たならばなまくらにも劣る剣と化す】

【呪われた剣を手にした青年は、果たしてどちらの道を行くのか】
【或いは、己の道は己で切り開くと言わんばかりに答えるのか。何で在ろうと、蒼の双眸は答えをただ待ち】
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/21(土) 01:28:45.02 ID:dTGhpaN7o
>>738

……う、……………
(なんだ聖人とかいうのはもっとこう、優しい感じの人種じゃないのかよ……)

【改めて事実を言葉にして云われたならば返す言葉も無い】
【確かに愚か者の行為だと苦笑いしながら認めざるを得ない】

見て見ぬフリをしても、もしかしたらオレ以外の誰かが剣に取り憑かれて災禍を齎すかもしれない
運命なんて大それた事は言えないけど、そういう機会があったんだやるべきだと思ったからこそ……。
それに似たような代物を扱ってはいるんでね……

【聖人相手にナイフは必要ないだろうと纏め戻し鞘へと納める】
【纏う「退魔」の基質は聖人にならば十分に感じ取れるだろう、似たような物とは即ちは此れの事】
【フリーになった腕を組んではてどうした物かと聖人と語られた者を見て】

刃が滅ぶか己が滅ぶか選べってか、なんとも大層な話になっちまってまあ
流れる血の量からすれば災いを消した方がいいに決まってるさ、中庸とは云えど不良ではないんでね
でも、それだとあの男が浮かばれない……今は手段は見つからないけど、長い時間を掛ければ変わるかもしれない

あの男があんな風になっちまったならその逆の可能性だってあると思うんだ、ってのは子供の考えかね聖人さん?

【全てが救われるなんて話は絵本の中だけで留めておけばいいものを】
【青年の言う事はそれこそ絵空事を現実にしようなんて甘い事、苦痛を背負った聖人ならばその甘さは茨のように感じるやも知れず】
【だからこそ問うたのは聖人と呼ばれた者の姿を見極めたいが為であった】
740 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/21(土) 01:30:45.48 ID:9PeSqOTto
>>731

ジーザス…神が見ていることを祈る。そして手を差し伸べてくれることもな…

【影からその様子が見えたが男は胸の前でわざとらしく十字を切るぐらいしかしない】
【まあだって自分だって危険だし、助けに行くようなタイプでもない。笑うなら幾らでも】
【笑えばいい。人間なんて結局は本能とか言う衝動で動く単純なものだが、それが全てだ】
【身を挺する人間がヒーローになるのは誰もしないからだ。その点では彼はマジョリティである】
【彼はまた物影に引っ込んで、煙草を取り出して火を付ける。さてと、ここからどうしたものか】

【銃撃と銃撃の合間を縫い、見計らいながら車やら何やらの影をぬって移動する。1番、ボロそうな】
【車を路駐してる中から探す。こんな街の車なんて大抵、元盗難車とかそんな曰くつきばっかりだ】
【防犯装置や鍵やスタータを1回壊して適当に直して売っている。要はもう一度盗むには容易なのだ】
【とにかく、車をかっぱらってさっさと逃げるしか無い。目についた車に向かって彼はゆっくりと進む】
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/21(土) 01:44:28.09 ID:1fHuaLaU0
>>839
『一度黒く染まった染め物を貴方が別な色に変えられるならば可能性は零では無い
だが、実際は上塗りで終わるだけ。結局は本質を変えることは出来ず、黒は黒のままで終わる』

【あの男の考えを改めさせるのだとしたならば、其れは根本から行わなければいけない行為】
【然れど、根が固まった者に対し其れを行うのは至難の業。子供相手ならばまだ容易だろうが、相手が明確な意思をもった者ならば】
【果たして、根本を変える事が出来るだろうか。青年に、それだけの力量があるのかと訊ねる様な言葉】


『――――理想と現実は遠いもの。理想を実現したいが為に周りを巻き込むならば、其れは中庸と表す事が出来ない
明確な悪であり、自分本位の人間。貴方は、男を変えようと試みるために果たしてどれだけの犠牲を生む』

【現実の厳しさ何ぞ、今更青年に説かなくとも分かるであろう】
【そして、理想に近づく為には何かのアクションを起こさねばならない。その先、得る結果は分からずとも】


『破棄すれば良い。破壊すれば、誰の手にも渡らずに新たな惨劇の種となる事も無い
それを拒むのだとすれば。――――何故、貴方はあの男を思う
例え救おうとした所で何れ狂気に堕ちる未来が無い訳でも無い。寧ろ、干渉すればするほどに可能性は高まる
自らを危険に晒し、得るモノは少ない』

【男を変えようとすれば、その行動は紛う事無き干渉だ。長らく干渉すれば“衝動”も強くなっていくことだろう】
【やがては男と同じ運命を辿ることも否めない。だからこその警告だ】
【破壊してしまえば誰の手にも渡らず、誰かが狂気に堕ちる事も無い。万人にとって幸せな結末の近道】
742 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/21(土) 01:45:15.95 ID:djm53rPk0
>>740
【運が良いのか悪いのか、いや、明らかに悪い少年の向かいがわのロードローラーの後ろでやたらと体格のいい顔面に刺青をいれたギャングが何かを取り出す】
【大きい黒い筒の様な物にトリガーのついたそれは掛け値無しのバズーカ砲】
【そして発射された着弾点の近くにこの少年はいた訳で…】

「________え?」

ドッカーーン!

【などと言う稚拙なオトマトペでしか表現できないほどの爆発、それが近くにあったタンクローリーの石油に引火して大爆発になる】
【して件の少年はと言うと】

「え?え?え?え?うぇぇぇぇ!?!?!?」

【あまりの衝撃に爆発の破片や火炎に巻き込まれること無く吹っ飛ばされかの神父の近くのボンネットに叩きつけられる】

「あ、きゅう…」
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/21(土) 02:10:42.06 ID:dTGhpaN7o
>>741

――――――――……

【聖人とは諭す者、行く先に迷う者に指標を与える旗】
【それ故に彼女の言葉は相応の重さを含む、現実という名の重さ】
【力量を問われ考える、確かに亡霊の類を祓った経験はそれなりには有るが今回はそれとは異する物】

今更土を変えた所で育った花の在り方は変わらず、そして……
どちらを選んでも犠牲の量は変わらない可能性もある、か―――――――

正直に言えば破壊する無いし封印を施すってのも考えてはいるんだ、でもそれは本当にどうしようもない時に選びたい
オレの言った事は確かに危険だ、それこそ堕ちてしまう程にそれでも手に取った限りは責任は果たさなきゃならない
使うだけ使って壊して捨てるなんて無責任な事はしたくはないから、喩え何も得られなくとも戦う事を選ぶさ

【元からそういう人生だ、最後にそう付け加える】
【戦う事を良く知るからこそ迫る試練に背を向ける事は良いとは思えない】
【その先に有るのが不幸だとしても、自分で選んだ責任にきっと悔いは無い】

それに、世の中に一人くらいは損する事に付き合う人間がいたっていいだろう
アンタだって聖人と呼ばれたんだ、そういう部類の人間だとは思うんだけどね

【聖人の手にある剣に視線を移し訴える】
【如何な理由があって剣を鍛えたかは知らないが理由がある筈だ】
【そしてその理由は何かを思ったからこその物、捧げようとする事柄があったこそだろうと】
744 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/21(土) 02:20:02.11 ID:9PeSqOTto
>>742

【男は目当てのクルマの横にしゃがんで手持ちのマルチツールナイフを使ってガチャガチャと】
【鍵開けに取り組んでいた。アイツらの銃撃戦からは完全に蚊帳の外だ。今のうちにさっさと脱出】
【したかったのだが急に降って湧いた激しい爆発に彼は身をかがめた。車が爆風と飛んできた】
【何かがぶつかった衝撃で盗難ベルがビヨビヨけたたましくなる。まあ他所でもなってて銃撃戦】
【と混じってノイズとノイズの混声大合唱と化したわけで、彼はそのノイズのストレスにやられて】
【軽くキレて、真面目にこじ開けるのはやめて、少し離れて持っていたリボルバーを構える】

【ズガン、とガラスを打ち破る。目覚まし時計には十分な音量だ。彼は腕を突っ込んで鍵を開けて】
【乗り込んでハンドルの下のカバーを引っ剥がして、コード類を露わにするとスタータセルをいじる】
【その間もビヨビヨ鳴り続けてライトが点滅する。悪目立ちしてる。狙われちゃ厄介だ】

クソッ…こういうのは得意じゃないんだよ……おいっ。オイッ!ソコの!

【内側からフロントガラスをノックして、ボンネットの少年へ声をかける】

生きてるなら時間稼いで……まあー…30秒っ!あっちまで走って、こっちまで戻ってこい


【車を直す間に目を逸らさせろということだが説明する暇もない。時間は止まらないから仕方ない】
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/21(土) 02:30:09.19 ID:1fHuaLaU0
>>743
【ただ黙って青年の心の内を聞くのみ。甘い、と言う者も居るだろうし現にそうこの女が思っているのだ】
【――――だが、言葉にはしない。在り方や考えというものは強制すべき事では無いと理解して居るから】

【気付いた頃には輪郭も薄まり始めて居る事だろう】
【所詮は仮初めの肉体で有り、この世に長くは留まり続ける事が出来ない身体だ】
【自身でもその事に気付いたか、青年から己の手へと視線を変え】


『――――あの男の肉体はまた別な場所に在る。その肉体に魂を戻し、貴方が勝つことが出来たならば零で無いとも限らない
所詮は可能性で有り、長い時が経った今でも肉体が残されているかは分からない話
或いは完全な肉体を取り戻した男に殺される可能性も考えられる

……今の所有者は貴方。だから、思う様に行動すると良い
どの様な結末を迎えても後悔する事が無いならば』

【この時になり、伝えるのは“可能性”。何処かに存在するかも知れない男の肉体に魂を戻し、打ち勝つことが出来たならば】
【場所など、何処にあるかも分からない。そもそも、まだ存在しているかも分からない事なのだ】
【だから、その僅かな可能性に賭けることだって得策とは言い難く――――】


『…………貴方が生きている内にもう一度会えるかは分からない事
全ての責任が自分に返る事だけは忘れない様――――』

【問いを投げかけようにもその姿は一秒ごとに薄くなり、やがては一枚の紙がヒラリヒラリと舞って地面に落ちる事となる】
【完全なる静寂。打ち破ったのは、少し離れた場所から歩み寄って来る童の姿】


「さて……何を聞いたのかは分からぬが、得る物はあったかの
――――例え曰く付きで在ろうと、其れを手にしているのはお主じゃ。結局は全てがお主に委ねられよう」

【ヒトガタを拾い上げたならば、小さく笑い】
【「お主の考える事が正しい答えであろ」なんて人ごとの様に言ってしまえばふと月を見上げた】
【気付けばもう明け方近く。くあ、と欠伸をすれば小首を傾げ】
【それはまるで何か他に出来る事があるかと問うているかの様。無ければ――――今宵の話も、終わりを迎えようか】
746 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/21(土) 02:34:21.17 ID:djm53rPk0
>>744
【ピヨピヨと鳴るベルと共に同じ効果音で目を回していた少年に大きな声が掛かる】

「ひゃい!?って神父さん!?」

【見ると車の内側からなにやらブラザーじみた男性からの物のようだ、しかし、まるで聖職者といった感じがしない】
【まるでコスプレをしているかのような感じである】

「えぇ!?あ、えとぉ、うん!」

【時間を稼ぐ事とここからの脱出がイコールで結ばれていると理解した少年は戟を抜いて駆けて行く】
【先日は道に迷った挙げ句比喩では無く処刑されかけたが今回は銃撃戦である】
【そして今日も少年は】
【大好きな姉の家に帰るべく】
【その異能を発動するのであった】

「えーい!『血塗れかき氷』(ブラッティーアイスエイジ)!」

【何台かの車の下の地面を凍らせて蹴りを入れる事により二台のジープとコブラが勢い良く争っている2つの勢力の中心の方へと滑って行く】

「いーち、にーい、さーん」

【律儀に三十秒数えながら今度はドリルの様な氷柱をめったやたらにばらまく】
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/21(土) 02:47:06.22 ID:dTGhpaN7o
>>745

は……?肉体が別の所に在る可能性が有るってか複雑怪奇な話だな……だけど
可能性があるなら手繰り寄せるてみるしかないさ、出たとこ勝負みたいで格好悪いけど

【人生は安易な出来事ばかりではない厳しい道だからこそ見える物もあるだろう】
【不安は有る、しかしそれに怯えたままでは前には進めはしない】
【この手も足も、魂さえも先に進むために備えた物なのだから】

【己が役目を果す、その為に】

あいよ、アドバイスありがとな聖人さんどうかそっちも健やかなように

【崩れる輪郭はまるで炎に飲まれるよう、ならばその姿その蒼い双眸を再び伺う事はないかもしれない】
【時代が違う者同士それは仕方ない事だが聖人と呼ばれる人ともう少し話したいと思ってから】
【此れ以上は言葉は不要と微かに微笑んでから姿を見送る】

【数秒の沈黙、掛けられる言葉にふと気が付いて】

それなりに大変そうだってのは分かったかな、曰く付きは伊達じゃなさそうだ
もし大変そうだったら九十九の生命に関わらない程度にでも手伝ってくれると嬉しいかな。
うん、十分だ色々話せたしさ……言葉の通じない相手でも無さそうだし、ありがとな―――――――

【付喪神と狂人と聖人、三者三様の役柄と一人の青年】
【当の本人は自覚しているかどうかいつものような軽口を叩いてから大きく背伸びをして】
【去り際に九十九の頭をくしゃくしゃと撫で回し「はやくいくぞ〜」と帰る道が別れる所まで、なんて事はない会話をしつつ今宵は閉じられるだろう】
748 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/21(土) 02:49:46.69 ID:9PeSqOTto
>>746

……ん?いや、神父でも牧師でもなった覚えは……まあ、いいか

【今は手元に集中する。やはり元々盗難車なのか切ったり貼ったりした痕があってガイドつき】
【かのように手早く手順通りに事を進めて、火花を軽く散らすとエンジンがかかる】
【正しいスタートじゃないために未だ防犯装置は作動中でエンジンと同時についたラジオが】
【場違いなサーフ・ミュージックをかける。男は腕時計を軽くみて、ドアのロックを解除すると】

あと5秒で戻ってこないと行くぞ

【と言うが、どうせ銃撃とアラームの音にかき消されて聞こえやしない。5からカウントダウンを】
【くちずさみ、ゼロを言い切った時にブレーキを外し、アクセルを踏み込んで、クラッチを回す】
【ハンドルを切って、タイヤが空転してアスファルトにゴムの匂いと痕のこびりつかせて車は出る】
【乗ったか乗ってないかは彼は気にしない。自分が死んじゃ元も子もないのだ。時間は指定したの】
【だからプロだったらそれを守れる。プロじゃなかったら?神が数えてくれていることをまた祈ろう】

【発車すると、銃口の一部がこちらに向けられて弾丸を叩き込まれるが車は意思を持ったように】
【ジグザグに彼は運転し、片輪が浮くぐらいの勢いで路地の角を曲がって、急加速をした】
749 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/21(土) 02:56:21.16 ID:9PeSqOTto
>>748
//すみません。結構眠気が来てしまったのでこの後脱出して
//適当にわかれたということで…。お付き合いいただいてありがとうございました
750 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/21(土) 03:01:41.36 ID:djm53rPk0
>>748

【襲い掛かる暴漢達、自警団の痩身の男の喉を石突きで潰す】
【そして響くエンジンの音】

「にじゅなーな、にじゅはーちって…え?」

「わー!僕おいてかないでー!」

【目の前の巨漢の爪先を踏み砕きそのまま膝、腹、そして空中で一回転して顔面に両足で踏みつけを決めるとその反動でなんとか左のバックミラーに掴まり、そのまま車体の上に張り付く】

「ちょ、僕も入れて〜ってきゃあ!?」

【轟くは重低音、弾丸やらロケットランチャーやらが此方を狙っている】
【それを見て青ざめた少年は氷柱でロケランのロケットを迎撃したあと思いっきり横に手を伸ばして窓をノックする】

「無理無理無理無理無理無理、流石に外で戦うのは無理だよぉ〜」
751 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/21(土) 03:05:56.45 ID:1fHuaLaU0
>>747
「あほう。お主が選んだ道ならばお主だけで進んでみるのじゃよ
どうしても無理であれば我も手助けしてやるとするかの
先ずは死ぬ気でしてみるのが良かろう。真にその剣をどうにかしたいのならば、な」

【自身は余程の事が無ければ手助けする気も無い、と】
【それは意地悪として言っているのでは無く、本来は一振りの刀であったが故の言葉】
【誰の手も借りず、自身の力だけで全てを終える事。それこそが、きっとその短剣にとっての良い筈だからと】


「――――我はお主よりもよっぽど長い時を経ているのじゃがな
全く、年上に対し失礼な輩じゃ」

【頭を撫でられれば、払い退けて。苦笑と共に後を歩いて追いかけるのだろう】
【別れ際、お返しとばかりに背を伸ばせて頭をポンポンと叩くのはせめてもの年上の威厳】
【尤も、つま先立ちで行っているのだから余計滑稽なのだが――――本人が満足しているので良しとするか】

【何であれ、今宵はこれで別れとなろう。その短剣がまた切っ掛けを作る事があるのか……それは、今は分からぬ話】

/それでは、この辺りで……!
/二日間お相手頂き有り難う御座いましたですよ!また機会がありましたら是非是非!
/お疲れ様でありました―!
752 :ワザワイ・エスパス [sage]:2015/03/21(土) 03:29:38.26 ID:djm53rPk0
>>749
//了解致しました!
//ロール楽しかったです!
//お疲れ様でした!お休みなさい!
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/03/21(土) 03:40:02.33 ID:dTGhpaN7o
>>751

ちぇ……やっぱりそこまで甘くはないか、
ま、年上の意見だからしょうがないか黙って言うことか聞いておくさ

【つれない返答にむくれて見せるが彼女の言葉は剣そのものの言葉】
【古くを生きた者の言葉なのだから秘めたる真意があってこそ、冗談めかし笑ってみせれば】
【小さく「ありがとな」と返し】

いやいや下手に丁重に扱われるってのも飽きてるだろうと思ってさ
オレなりの思いやりってヤツ、むしろ感謝されて然りなんだけどなー……わー冗談だってば怒るなよ

【去り際の戯れは姿相応で可愛らしくはあった、それこそ先達である事が冗談であるかのように】
【微笑ましいその姿も戦場では変わるのだろうか、そんな疑問は去る背中と同じく遠くに追いやり】
【彼も彼とてどこか遠くへと去ってゆく、今宵の幕は閉じられて】

【収めた銀色のナイフはどこか不安げに輝いていたという】

/お疲れ様でした!

754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/21(土) 17:03:29.69 ID:xMmIxrgeo
【路地裏】

【悲痛な声が響く】
【痛いとも、苦しいとも違う純粋な恐怖による悲鳴がする】

【それに混じって小さく、楽しげな笑い声がした】

痛くは無いだろう?"まだ"喋れるだろう?

【少し開けた所に、濁った血を思わせる瞳の色をした男が居た】
【撫でつけた金の髪、鍛えられた上半身を露わにした人物である】

【彼が手にするのは"もう1人"】
【頭を金髪の男に掴まれ、それを振り解こうと必死にもがいている】

脳に痛覚は無いそうだが、それが"渇いて行く"感覚はどうだ?
今まで答えれた奴は居ないが…

【金髪の男は必死に抵抗する男の頭を2,3度揺らして悲鳴を上げる相手に問いかける】
【問いかけられた方は文字通り萎えていく脳が】
【消えて行く記憶や感情が】
【痛みこそ無いのに理解出来て―――――】


【ブツン、と音でも立ちそうに】
【あれほど必死にもがいていた男は突如手足をダランと下げ】

……ああ、"乾き切った"か

【金髪の男も反応の無くなった男に興味を失くし、それから手を離した】
【残るのは1人の殺人鬼と、脳の乾いた新鮮な死体だけで…】
755 : ◆60/reloads [sage]:2015/03/21(土) 19:58:36.80 ID:quE/h8Pso

【水の国・繁華街】

【ここは人々が賑わう繁華街、家族や友人、恋人等が連れ添う平和な世界……に見えるだろう】
【だが、この世界には一度裏に潜れば二度と出る事が出来ないかも知れない邪悪が潜んでいる──】


【──その、路地裏】

【故に、平和な町並みだろうと一人でひと目に付かぬ路地裏を通るというのは危険行為と言えるだろう】
【特にこの周辺は店も無く単なる通り道の様な場所で、何か≠ェあっても表通りからは分からない】

【だが、そんな場所だと分かった上でも目を疑う様な光景が広がっていた】

【── 灼ける肉の ニオイ =z
【── 燃え盛る灼熱の炎 =z
【──まるで誰かに救済を求める狼煙を思わせる 天へと登る煙 =z


【──そこに人間は一人°盾ス── 一人の、 男 】


【黒い髪≠ニ鷹の眼光=c…衣服自体はカジュアルで特徴の無い姿だが】
【白い革手袋を付けた右手の手首には拘束具≠思わせる首輪=z


【路地裏の中心にはテーブルクロスが掛けられた机が置かれ、男は椅子に腰を掛けていた】
【灼ける肉≠鷹の眼光≠ヘ捉え続け、動かない。────だが、動くべき瞬間(トキ)≠ヘやって来た】

【……まずは塩タン=Bレモン汁≠付け、 貪 ル =@】
【──そして白米=z【続けてカルビ=A味が付いているのでそのまま口に運び──すかさず白米<b!】
【肉≠ヘ──1枚、また1枚と消え、そして白米=B失わられる度に新たな肉≠ェ七輪≠ニいう名の一つの灼熱の世界は一転、また一転と姿を変えて征ク】
 

【──── ハムッ ハフハフ、ハフッ =I!】

756 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/21(土) 21:33:08.68 ID:uA9fgOuTo
【公園にて】
【この時期にはありがちな、突然の陽気の襲来にあわせて子供たちが遊んでいるような場所】
【そのはじっこに置いてあるベンチに、一人の少女が寝転んでいた】
【半袖のシャツとスカートという、三月には珍しいがこの陽気なら分からなくもないといった軽装でいる、青銀の長髪が目立つ彼女】
【通り行く人は十中八九日向ぼっこか何かだろうと思っているようだが、実は違う】

あ、あつい……

【霜降 氷雪、18歳】
【春も始まったばかりというこの時期に、暑さで倒れていた】
【極度の暑がりであるこの少女、今日の気温を読み間違えて冬用の装備で外に出たらこの様である】
【だれか、この季節外れの熱中症少女に手をさしのべる人はいるのだろうか……】
757 :キサラギ ◆60/reloads [sage saga]:2015/03/21(土) 22:28:14.56 ID:quE/h8Pso
>>756

【ジャリジャリと砂の上を歩く足あとが聞こえてくる。その者は彼女の救世主になり得るか】


あッちィ──……。つッてもあんま薄着でも微妙な季節だしな。

【現れたのは銀髪の上に唾に切れ目の入った野球帽を被る中性的な容姿の人物】
【ジーンズにシャツと上着を羽織ったラフな格好に指ぬきグローブといった装飾や】
【衣服の上から僅かに伺える体つき、凛とした表情は“彼”の性別をはっきりと示す】


あー先客か。

【ベンチの背もたれが死角になる角度から歩いて来た彼は彼女の存在に気づいたのは近くに来てからだった】

【彼の衣服は汗で濡れているが、彼女の様な特異な存在が世には多くない事を考慮すれば】
【単純に、運動か何かをした後なのだろう。休憩の為にベンチで座りに来た────と】

【その右手には失った水分を補給するための買ったばかりのペットボトル飲料水がある──】
758 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/21(土) 22:50:57.30 ID:uA9fgOuTo
>>757
うぅ……?

【足音に気づき、ボーッとしてきた頭でそちらを見る】
【普通の人であれば、その髪の色や容姿など、より多くの情報を得るのだろうが】
【暑さにうなされていた彼女の目には、その手に持っている飲料しか映らない】

み、水ぅ……

【それだけを喉から絞りだし、よろよろと手を伸ばして救いを求める】
【よく見れば、彼女の肌の白さに対して顔が紅潮してるのがわかるが……】
【この時期に、そこから彼女がどういう状態におかれてるかについての答えに辿り着けるかは、どうだろうか】
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2015/03/21(土) 23:06:59.78 ID:quE/h8Pso
>>758

【先客が居るなら仕方がない、水は木陰で飲むかと、そのまま場所を移ろうとする】
【残念。彼女の冒険はここで終了してしいまった──。とはならなかった】


は?ミミズ……?

【ありがちなボケは置いといて。彼女の声は一応、彼の耳に届いた】
【ん?と首を傾げ引き返して振り向いてよく見れば紅潮しながら手をのばす彼女の姿──】
【まさか、昼寝でもしてるかと思っていた少女が朦朧と救いを求めているとは思わずギョッと目を向き】


うわ、どうしたッ!ミミズがどうしたって?──襲ってきたのか!?やられたのか!?
え、ああ……水か。ほら、水!

【動揺して訳の分からない事を言い出したが、最終的には彼女の要求に辿り着き】
【持っていたペットボトルの蓋を取って差し出すのだった】

760 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/21(土) 23:33:28.26 ID:uA9fgOuTo
>>759
【違うそうじゃない、ミミズに倒されるほど柔ではないと突っ込みたくてもそんな体力はない】
【だが最終的にはこちらの意味するところをわかってくれたようで、差し出された飲料を受け取ってコクコクと飲む】

ぷはぁ……生き返りました……
えっと……あ、ありがとうございます……

【半分ほど飲み干して、幾らか生気を取り戻す】
【そして自分の窮地を救ってくれた恩人に礼を言ったところで、初めて相手の様子をしっかり目にしたわけだが】
【相手の汗だくな状態からして、相手もこの飲料を多分に欲していただろうと察し】

あ……その、こ、こんなに飲んじゃってすいません……
お、お金お支払いしま……あっ

【慌てて財布を取り出し代金を支払おうとするが】
【まだ万全とは言えない体調では手も思うように動かず】
【財布を取り落とし小銭が辺りに撒き散らされてしまった】
761 :キサラギ ◆60/reloads [sage]:2015/03/21(土) 23:45:29.57 ID:quE/h8Pso
>>760

いや、別にそんなに慌てなくても──、あー言わんこっちゃねぇな。

【慌てる彼女に彼の忠告が届く間もなく、撒き散らされてしまった小銭】
【彼女が拾い集めようとする前にそれを制する右手を「座ってろ」と突き出し拾い集めていく】


別に金なんかいらねえよ。──その飲みかけのペットボトルさえ返して貰えればな、ククク。

【えっ】

冗談は置いといて、だ。
なんでまたこんな場所で死にかけてんだよ。

【通りすがりの彼は彼女の体質など知る由もなく、拾い集めながら純粋に問いかける】
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/22(日) 00:09:09.35 ID:KouZhjHIO

【路地裏】

【微かに聞こえてくるのは櫻の童歌】

【遊女の歌だとか妊婦が突き落とされて流産した歌だとかいう話もある歌で】

【その歌声に惹かれて路地を覗き込んだのならば其処にあるのは幾つかの物体】

【倒れ伏す死体が一つ、櫻の幼子が遊ぶような少女の人形を等身大にしたモノが一つ、そしてその人形から伸びた影から生える黒い両腕に持ち上げられた死体が一つ】


……つまらないわ
【ぽつり、と言葉を発したのは人形──否、人形じみた姿形の少女だ】

【蘇芳色の前髪は目元、両側は顎の辺り、後ろ髪は肩甲骨の下で切り揃えた髪型に赤い着物の十代半ばの少女】
【その着物の襟は何故か左前で】

──誰か遊んでくれないかしら? 
呼ばれた気がして来てみたのに此処に在るのは死体ばかり……
【全く誰が呼んだのかしら? と少女は不満そうな面持ちで呟き】

……嗚呼、それより……私、何か欲しいモノがあったんじゃなかったかしら……
【少女は影から生えた腕を下げると死体を地面にそっと下ろし、何だったかしら、と考え込む】
【しかしすぐに首を横に振り、駄目だわ思い出せない……と溜め息を吐く】

──私は何者なのかしら? 
どうして此処にいるのかしら? 
私は何が欲しいのかしら? 
【少女はぼんやりと空を見上げ、呟く】
【それでも何か物音か気配があれば其方に目を向けるのだろうが】

763 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 00:09:47.06 ID:iTRM0Ocko
>>761
ほ、ほんとうにすいません……

【慌ててお金を拾おうとしたところで制止され、まごまごしつつ謝ることしかできない】
【これだけ助けられ、当然彼女は目の前の人間に好感を持ちつつあったわけだが】

……えっ

【彼の冗談に対して、好感ゲージが消し飛び一歩後ずさる】
【人付き合いの苦手な彼女にはちょっときついものであったが、冗談と聞いてホッと一息】

その、私、人よりも暑さに極端に弱くて……
これくらいの気温なら、もっと薄着じゃないと無理なんですけど、天気を見誤って……昨日まで、もっと涼しかったから……

【男の問いに対して、口下手ながらも自分の身体的特徴について話す】
【ころころ気温の変わるこの時期は、少女にとって結構つらい時期なのだ】
764 :キサラギ ◆60/reloads [sage]:2015/03/22(日) 00:30:52.67 ID:NroEAOEqo


暑さにって……これでか?

【拾い集めながら彼女の返事に首を傾げる。確かに暖気が来てはいるものの、春は始まったばかり】
【自分も汗こそかいてはいるが運動後で、寧ろ今は汗が冷えてきたので肌寒く感じるくらいである】
【常識的な感覚で厚着していたとしてもそれだけで倒れるというレベルに至るというのには驚きを隠せなかった】


凄ェな……。夏とかどうしてんだよ?よく生きてこれられたな……。
ああ、もしかして氷の国の出身だったりするのかね──っと、これで最後の一枚だな。

【落ちた小銭の最後の1枚を拾い上げると、ピンっと指で弾いて集めていた手でキャッチ】
【ジャラジャラと手のひらの上で揺らして砂を払い少女に「ほらよ」と差し出しながら】


自己紹介してなかったな、……俺の名前はキサラギだ、まあ名前じゃなくて苗字な訳だが……。
まあ、名前は気にせずキサラギという一人の人間として認識してくれ。如月な。

【名乗る前にも微妙な間があり、妙な自己紹介である、自分の名前に何か教えづらい理由があるのだろうか】

765 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 00:53:50.13 ID:iTRM0Ocko
>>764
これでです……夏は、家に閉じ篭ってなんとか凌ぐ予定です……

【彼の反応も当然であろう、普通ここまで暑がりな人間というのもいない】
【この手の反応は馴れたものだし、彼女自身も当然だと思う】

その通りで……
一ヶ月ほど前に、あちらから、引っ越してきました……あ、ありがとうございます

【それ故に、彼女は普通の夏の暑さというものは未経験】
【どうしたものかなぁと思いつつ】
【彼が拾い集めてくれた小銭を、礼の言葉と共に受けとる】
【わざわざ砂も気にしてくれるような細やかさに、彼の優しさを感じた】

如月、さんですか……
霜降氷雪です……今日はどうもすいませんでした……

【自己紹介の奇妙さは感じ取れたが、特に追求することはしない】
【人にはだれでも言いたくないものの幾つかはあるものだ】
【それを追求しても、あまりいいことはないだろう】
766 :キサラギ ◆60/reloads [sage]:2015/03/22(日) 01:19:58.99 ID:NroEAOEqo
>>765

────それが、良いだろうな……。

【1年の数割を占めるワンシーズンを閉じこもって過ごすという無茶苦茶な発言だが頷かざるを得ない】
【う〜んと顎に手をやり、彼女の格好を上から下までを決していやらしい気持ちなどではなく見ると】
【すでに彼女のその格好でさらに薄着だけで解決するのはどう考えても困難に見える──】


まあ、夏場はマジで気を付けたほうが良い。
パンダとかペンギンとか飼ってるけど頑丈な動物でも夏は熱中症にはなるからな。
俺は帽子被ってるから全部平気だけど、氷の国の溶けにくい感じの氷を取り寄せて常備したりしてたな。

実際の所、気温自体よりも直射日光の方がきつかったりするから気を付けたほうが良いぜ。

【──帽子って凄い!というかパンダとかペンギンって飼えるものなのだろうか】
【死んでしまわれても夢見が悪いので他国の夏を未経験と思われる彼女にこちらの夏の事を教えておくことにした】


まあ、別に気にすんな。
こういう時にさっと対応する事によって俺の良い男ランクが上昇するってもんだぜ。所謂情けは人の為ならずって、俺の為って奴ヨ。

【微妙に格言の使い方が間違ってるというか、分かった上で誤用しているというか】
【帽子を外してサラッと髪をかきあげるナルシストポーズを決め、再び帽子装着。特に意味は無い】
767 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 01:41:51.07 ID:iTRM0Ocko
>>766
な、なるほど……思ったよりもきついんですね……こわい
やっぱり、氷室作ったりがいいのかな……
日光に気を付けろ……了解、です……

【思ったよりも厳しそうなこの国の夏を教えられ、現状認識の甘さを改めて思い知る】
【これからの対策を考えていく上で、彼のアドバイスはとても参考になった】
【というか、他に参考にするものがないだけだが】

いい人、なんですね……色々と、ありがとうございました

【そう言って、ペコリと一礼】
【独り暮らし一ヶ月目の頼れる人が中々いないなか、彼の助けはありがたかったし、嬉しかった】
【そういった目で見ると、諺の誤用やかっこいいポーズは面白い人だなぁと受け取られ】
【故に突っ込みをいれたりはしない】
768 :キサラギ ◆60/reloads [sage]:2015/03/22(日) 02:01:32.17 ID:NroEAOEqo
>>767

いい人?ふッ、そいつは違うな……。──いい男≠ネんだよ、俺は!

【顎に手を当ててスポットライトを受けたかのようなポーズを決める。ひえー、ナルシスト!】
【この男、突っ込みがこない事を良いことに言いたい放題である】


まっ、夏までまだ時間はあるから下調べだけは念入りにしといた方が良いって事だな。
生活環境以外にも魔道具とか魔法とかもあるしな、引きこもる必要も無いかもしれんぜ。

【まあ、俺は魔術師じゃないから実際そんなものあるかは知らないがなと付け加えると】
【公園の時計を見るや、「おっとこんな時間か」と、くるりと体を翻し、背中を向ける】


んじゃ、休憩時間も過ぎたし俺はそろそろ行くとするぜ、じゃあな霜降。
生き残れよ、マジで。
769 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 02:32:00.20 ID:iTRM0Ocko
>>768
おぉー……なんだか、かっこいい感じ……です……!

【いい人フィルター恐るべし】
【まぁ、危うく南無三するところを助けてもらったのだからそういう目で見るようにもなるだろう】

ですね……色々と、試行錯誤、してみます……

【熱中症になってからでは遅いが、その前だったら能力を使ってでも対策できる】
【氷雪だって引きこもりたいわけではない】
【QOLを維持したまま夏を乗りきる方法を、これからの数ヵ月で捜してみることにした】

あ……私も、そろそろいかないと……
はい、色々ありがとうございます……なんとか、頑張ってみます

【そう言って氷雪も立ち上がる】
【まだ万全とはいかなそうだが、様子を見る限りではもう大丈夫そうだ】
770 :キサラギ ◆60/reloads [sage]:2015/03/22(日) 02:34:47.82 ID:NroEAOEqo
>>769

水はしっかり補給しろよ。じゃあな。

【如月は立ち上がった氷雪を横目に確認すると最後に軽く手を振って別れを告げ】
【そのまま走って立ち去っていくのだった────】

//お疲れ様でした!
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/22(日) 17:18:23.74 ID:qq/aPjGUo
【路地裏】

【悲痛な声が響く】
【痛いとも、苦しいとも違う純粋な恐怖による悲鳴がする】

【それに混じって小さく、楽しげな笑い声がした】

痛くは無いだろう?"まだ"喋れるだろう?

【少し開けた所に、濁った血を思わせる瞳の色をした男が居た】
【撫でつけた金の髪、鍛えられた上半身を露わにした人物である】

【彼が手にするのは"もう1人"】
【頭を金髪の男に掴まれ、それを振り解こうと必死にもがいている】

脳に痛覚は無いそうだが、それが"渇いて行く"感覚はどうだ?
今まで答えれた奴は居ないが…

【金髪の男は必死に抵抗する男の頭を2,3度揺らして悲鳴を上げる相手に問いかける】
【問いかけられた方は文字通り萎えていく脳が】
【消えて行く記憶や感情が】
【痛みこそ無いのに理解出来て―――――】


【ブツン、と音でも立ちそうに】
【あれほど必死にもがいていた男は突如手足をダランと下げ】

……ああ、"乾き切った"か

【金髪の男も反応の無くなった男に興味を失くし、それから手を離した】
【残るのは1人の殺人鬼と、脳の乾いた新鮮な死体だけで…】
772 :りえるorエクレアor桜架 ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/22(日) 17:32:17.78 ID:BdW/U6CmO
【地の国】
【先の災厄を逃れ、復興を目指す大都市の一角にある公園】
【その片隅に、異形の少女の姿があった】
【角、翼、尻尾を備えて髪はピンクと銀のツイン縦ロール、更にフリフリのゴスロリとこれまた奇抜な紫の縞模様ニーソ、そして紅と極彩色のオッドアイ】
【木の下のベンチに座り、何やら難しそうな表情で】
【その手には、彼女の相棒とも言うべき双剣銃『アンフィスバエナ』が握られていた】

……うーん…

【少女が考えているのは、先日の出来事】
【とある場所へ向かった少女は、そこでかつての仲間に出会い】
【そして、なし崩し的に戦い、負けたのだった】
【……普段ならば、勝ち負けにはあまり拘らないのだが】
【そこで少女は、自らの力量に不満を持ってしまったのだ】

……もっと、強くならないと、だめかにゃーん……

【異形の少女は一人】
【ゆっくりと、片腕をあげて】
【側に立っている木に向けて、弾丸を放った】

///////////////////////////

【森林公園】
【とある街の、郊外にある広い自然公園】
【その中の、広い広場に一人】
【膝下まで伸びる外ハネの長く、更に前髪も目元どころか肩口まで伸びた白髪、また、時期外れの黒いワンピースの上から緑の外套をすっぽり体全体に羽織っている女性が一人】
【その手には、身長より有るのでは無いかという巨大な銀の斧の様な武器があった】

……暖まった…

【天気もよく、日差しも良い】
【しかし、何故かまだ肌寒く感じる彼女は】
【誰も居ないのを確認してから、軽い運動でもと自らの武器を振り回していたのだ、が……】

…………むぅ…

【何か、物足りない】
【それは、きっと手応えであり、感触であり】
【つまるところ……相手が居ない】
【……まぁ、かといって知り合いが居るでもなく】
【彼女は、再び体を動かすことにした】

///////////////////////////

【荒れた公園】
【路地裏から出ることの出来る、忘れ去られた公園】
【錆びれた遊具がまばらに設置された、その中で】
【鮮烈に違和感を発する、紅が一人】

あーあ、つまらないなぁ

【鮮やかな深紅の着物――丈が超ミニ&手が完全に隠れる袖余り――というよりはいわゆる着物ドレスと呼ばれる服を着て、更に膝上まであるこれまた紅いアーマーの様なブーツを履き】
【長い青髪には緑のメッシュ、それをサイドテールで結い】
【大きな吊り目に、細かな泡が浮かんだような模様の碧眼を持った、中学生くらいの少女である】

もう一度会いに行こっかなぁ、うーん…
……はあ、なんか『面白そうなの』居ないかなぁ
つまらないなぁ……

【ぷらぷらと公園を歩く姿は、これだけならばまだ普通だが】
【公園に足を入れたならば、分かるだろう】
【公園の片隅に押し退けられ、呻きながら重なり倒れている不良達の姿を】
【――飢えた少女は、つまらないと呟きながら、公園を歩く】

/自分では決めれなかった……どなたか宜しければ…
773 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/22(日) 18:20:13.53 ID:Id9yJZtTO
>>772
【そんな地の国の公園へ足を踏み入れる影がひとつ】

「…おや?」

【ボサボサの白髪頭に眼鏡をかけた白衣姿のその男を怪しい医者と見るか狂った科学者と見るかは人それぞれだが】

「いやはや、ここまで見た目からして面白そうなモノは珍しいな」

【どこからどう見ても怪しいその男は「クククッ」などと笑いを堪えつつ】

「取り込み中ならすまないがね、キミはいったいナニモノかね?」

【ド直球な質問。好奇心の前には失礼とか相手の都合とかは入り込む余地は無いのである】

//レスが遅い事に定評がありますが宜しければ是非お願いしますでありますっ
774 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 18:22:31.04 ID:X0yXGn2Qo
>>770
は、はい……また、いつか

【こちらも別れの挨拶を返し、走り去るキサラギをしばらく見送る】
【そして、彼女もまた自分の目的地へと歩を進めるのであった】

//尻切れとんぼに寝落ちしてすいません……
//お疲れさまでした
775 :クラフト・エル・ステニィ [saga]:2015/03/22(日) 18:31:05.42 ID:7Aq8RcJj0

>>734
【少女が人形を使役し戦うのであれば、それは理解できる】
【それならばこれだけ多くの人形がある事にも納得ができる。血がついているのも仕方のない事なのだろう】
【――――そういう事に疎い訳ではない。むしろそういう事柄を理解している方だと、自分は思っている】
【――――――――だからこそ、だからこそわかるのだが】

―――――――――っし、し――――――

失礼しましたあぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!


【関 わ る と 碌 な 事 が ね ぇ 】

【それはもう脱兎のごとく、ハヤブサのように、しなやかに繊細に大胆に】
【ばびゅんと抜け出るように飛び上がり、入口へと駆けて―――――一瞬の内に、そう正に一瞬の内に、駆け抜けて逃げていく】
【忘れはしない、でも二度と会いませんように――でも、ご飯は有難う、このクッキーもありがとう】
【そう一言述べて、さらさらと逃げていくのでした】

//ごめんなさいませ、減んz荷が遅れてしまいました
こちらでこのように〆させていただきます。楽しかったです。お疲れ様でした!!!
776 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/22(日) 18:42:13.68 ID:BdW/U6CmO
>>773

/大丈夫ですよ!
/ただ、すみませんが今からちょうど食事なので、少し返事が遅れてしまいます……
777 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/22(日) 18:50:03.29 ID:Id9yJZtTO
>>776
//了解でありますっ。ごゆっくり!
778 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/22(日) 19:18:37.50 ID:BdW/U6CmO

>>773

む〜……んん?

【心ここにあらずといった様子で】
【暫し、ぼおっとしていたが】
【掛けられた声に振り向けば】

……ぅ……

【どこからどう見ても科学者】
【思わず身動ぎするりえる】
【……りえる・かおす、科学者や研究者は苦手であった】

…見たとおりじゃにいかにゃーん?

【それでも、それは一瞬であり】
【とりあえずは、聞かれた言葉に返すのだった】

/戻りました!
/よろしくお願いします!
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/22(日) 19:44:18.75 ID:qq/aPjGUo
【通りに面した喫茶店】
【昼下がりともなれば紅茶の美味しいと有名な其処が賑わうのはいつもの光景であった】
【しかし今日はいつもと少し様子が違う】
【喫茶店に客は"1人" 賑やかなのは店の中より"周り"】
【武装した警官隊が銃を、或いは盾を構えて1人の客を遠巻きに囲んでいるのだ】
【その客は今、慌ただしい周囲とは対照的に。有名な紅茶を啜り"食事"に勤しんでいる…が】


なるほど…確かに味は悪くない
紅茶も、料理も。 嘗てより一層味が良くなった

【客が…撫でつけた金髪と、濁った血の様な色をした瞳】
【そして鍛えられた上半身を一切隠さずに椅子に座っている男が呟いた】
【右手には紅茶の入ったカップティー、左手にはたった今まで舌鼓を打っていた"料理"――この店の店員の渇いた首を掴んでいて】

【微かな音を立ててカップをソーサーへ、血液も脳漿も吸い尽くした食事を無造作に足元へ手放して】
【男はゆるりと立ち上がった】
【昼下がりに食事に来た他の客。最初に突撃した警官隊数人。たった今足元に落とした従業員】
【男の周囲にはまざまざと"食事の痕"が残っていた】

【今警官たちが構える銃、実は既に1度発砲済みで】
【しかしそれは男が自身と警官の間に水のベールを張って全て軌道を変えられ】
【ベールすら挟めぬ程近くで射撃を行おうとした警官らは今男の足元に転がっている】

…警告とやらもしなくなった。おかげで大分静かになったが、さて


――――踏み躙られる準備はできたか虫けら共

【全てを見下す様な赤い目の男が一歩。警官に、野次馬に、通行人に】
【その悪意の化身が近づこうとして――――】
780 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/22(日) 20:03:37.44 ID:Id9yJZtTO
>>778
「…キミね、自分をその一言で表せると思っているのかね?思っているとしたら世間一般では伝わらないであろう事も添えておこう」

【半ば呆れたような口調で言うが、十中八九聞き方が悪い】

「ふむ、まあいい。質問を変えよう。こんな所で凶器を持ちだして、一体何をしていたのかね?」

【そしてあっさりと興味は他の所へ。元々、どちらかと言えばヒトの成り立ちよりもその内面に興味を抱く男である】

//宜しくであります!
//そうそう、投下文に戦いたそうな気配を感じとりましたが、その方向でも大丈夫かと思われます(性格上、こちらからは仕掛けられませんが)
//その場合は初戦闘となりますが何卒宜しくです
781 :クローザ [sage]:2015/03/22(日) 20:04:26.79 ID:SE6tu2KzO
【黄金色の月だった】
【深青を思わせる夜空は喧騒に溢れる街角からでも伺える】

【夜になれば闇が広がる】
【まるで外界を隔てる扉のように、裏路地と呼ばれる空間がそこにあった】
【都市伝説】
【そこには語られぬ伝説が生きている】

「う、うわああっっっ!!!」

【男の悲鳴が響き渡る】
【恐怖の色が感じられる叫び声だ】

「ば、バケモノ!!」
......そうだよ、喰っちまおうか?

【もう一人、そこにいる】
【若い男の声だ、20代、否10代だろうか】
【悲鳴は青年に向けられたものだろう】

【少しばかり癖のある黄金色の頭髪】
【雪を思わせるが健康的ではある白い肌
【赤い瞳は紅月を思わせ、首には夜を思わせる首輪をつけている】
【使い古された黒の革のコートを身に纏い、フードを被った青年】

【ジャリっと一歩、悲鳴の男に近づく】
【ただの青年に見えたがその獣のような獰猛さが感じられる】

【その動作に、「ひいいいいい!!」と悲鳴をあげて男は走り出す】
【その男を、追わない】


……やれやれ、今日はこの街で宿を取ろうと思ったのに…

【打って変わった穏やかそうな声で呟いた】
782 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/22(日) 20:32:09.48 ID:BdW/U6CmO

>>780

とは言われましても……
一番分かりやすいと思ったんすけどねぇ

【うーん、と、考えながら】
【やっぱりだめだったかなぁ】
【なんて、正反対の事を思いつつ】

あー、ちょっと自分の力不足に悩んでたり?

【くるくると、長いブレードがついているにも関わらず】
【器用に片方を片手で回しながら、そう答える】

これから馬鹿みたい強い怪物と戦うってーのにさー
なんか…………力不足的な……感じで……
黄昏てたんだぁ!

【そして聞かれても無いのに喋るのは】
【彼女の気紛れなのだが】
【そこに込められた気持ちは、確かなものであった】

/そうですね……実はりえるなら会話もしたいな、なんて考えてたんで…
/ごめんなさい、そこの辺りはそちらで決めて頂いても構わないです!
783 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/22(日) 21:13:19.11 ID:Id9yJZtTO
>>782
「ふむ、力不足ねぇ。キミの目指す力がどんなモノかは知らないが、常識的な方法で強くなるには大別して3つ方法がある」

【そんな事を言いながら、選択肢を突き付ける】


一つ、自身を強くする。
二つ、能力を強くする。
三つ、武器を強くする。


【問題を噛み砕き、表面化する】

「特殊な方法ならば悪魔に魂を売るだとか、組織的な力を得るだとか、連携を強めるだとか、いろいろあるがね。」

【助言ではない、そこにあるのは純粋な好奇心】

「黄昏れるくらいならば頭を動かし、考えたまえ。考え、悩み、思考する事こそ人の持つ最大の力なのだから」

【"他人の答え"に価値を見出だす男は問題を提示する】

「さて、キミはどんな力を、どんな方法で求めるのかね?」


//えとえと、、、では成り行き次第キャラ次第という事で!
784 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 21:20:34.16 ID:iTRM0Ocko
>>781
【夜の表通り】
【裏路地とは違い、闇に包まれるとまではいかないこの場所を、一人の少女が歩いていた】
【半袖という軽装と青銀の髪が人目を引くその少女、手には食料品のはいった手提げを持っている】

(やっぱり、夜のお出掛けの方が、楽……)

【霜降氷雪、昼間の熱を避けての買い出しの帰り道である】
【治安を考えると昼の方がいいのだが、昨日のように倒れるのを避けるための策である】
【早く帰ろうと、足早に帰路を急いでいたのだが……】

ん……?

【その時、裏路地の方から聞こえる叫び声】
【この町の人間にとっては日常茶飯事なのかもしれないが】
【今まで夜に出歩いてこなかった身には初めてのことである】

(ど、どうしよう……)

【裏路地にはいるのは危ないという知識はある】
【だが、彼女にはこの悲鳴を放っておくということもできなかった】
【その二つの妥協として、彼女がとった選択肢は】

だ、だれか……いますか……?

【そーっと表通りから顔をだし、中の様子を伺うというものだった】
【そこから何かが見えるということがあればアクションを起こすだろうし】
【なにも見えなければ、その場から立ち去るだろう】

785 :りえる ◆GBHFWL/yB. [sage saga ]:2015/03/22(日) 21:36:49.42 ID:BdW/U6CmO

>>783

ふぅん……んー

【相手の、白衣の男の言を聞き】
【そこでまた、考えて】

どれも考えて、行動してきたばかりだにゃーん
それもなかなか上手くは行かなかったんですがぁ
……というか、行動したらこの問題にあたっちまったっすね

【やれやれという様に首をふり】
【ついで、面倒そうに】

まぁ、結局全部しらみ潰すしかないっていう…………かな?かな?
どうにも黄昏たい気分もあるかなぁって

【結局の所】
【りえるは、既に取るべき選択はんでいて】
【要は気分の問題、であった】

/すみません、了解です!

786 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/22(日) 21:42:39.42 ID:9FibHsTso

【街中】

【人通りも疎らな通りに、すらりとした女が立っている。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと、白い肌】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左脇に杖を当てて、身体を支えていた】

【そして左手には、黒色の長財布。何やら中身を確認しているらしいが──】


【──ドンッ!】

──おっと。


【後方から、彼女にぶつかる人物。──思わずよろめき、転びかけるが左手で杖を掴んで、体を支える】
【見れば、前方に駆け去ってゆく人影の右手には、自分が手にしていた財布】


……ふむ。我ながら鈍ったものだね。
勉強料としておくか──あぁ、でも財布がないと、タクシーにも乗れないな。はっはっは、困った。

【──何処からどう見てもひったくり被害者なのだが、一抹の深刻さも見受けられない様子で、女は笑っていた】
【驚いた顔や呆れた顔をした通行人を尻目に、ひったくり犯は通りの角を曲がって走り去ってゆく──】
787 :クローザ [sage]:2015/03/22(日) 21:45:35.21 ID:SE6tu2KzO
>>784
……ん?

【ピクリとフードの中で何か動いた】
【そんな気がしたが、少女の声に気付いたのだろう、声の方向へと振り返る】

【その紅い瞳は、路地裏を覗く少女を捉えた】
【まるで、獲物を見つめる肉食獣】
【そんな言葉を思わせる青年だ】

【一瞬、思案したのだろうか時間が空く】

………お嬢さん

【少し間を置いて、青年からくちを開いた】

この辺りは治安が悪い。
近道かもしれないが大通りを通った方がいい…

【意外、と思うだろうか】
【まるで人の形をした獣かと思う人物が思いの外常識的な言葉を吐いたのだ】

…さっきのは、不良の類だろう。放っておけばまたオレの前に現れる...

時間はかからないだろうな、さっきの男と同じ不快な音と臭いもするし...

【音に臭い、そんなものは少女には感じられないかもしれない】
【だが、大通りの方からの喧騒に交じって何やら騒がしい声が聞こえた】

【チンピラ集団だろうか、先ほど逃げた男を筆頭に十数人の男が迫ってきていた】
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/22(日) 21:50:30.98 ID:Fs/oxkKo0
【街中――大通り沿いの道に面したカフェ】
【だいぶん暖かくなった春も近い夜、それなら、ちょっとした涼しさが心地よく】
【満点の――とは行かないまでも星空の下、お茶を楽しむ客でテーブルは埋まる、そんな店先】

ふあ、あ……、なんだろ、朝早く起きちゃったから……、……。

【一番道に近い席。歩行者との距離はほんの手が届くくらいで、なんなら、もっと近くを通るひとも居る】
【座っているのは少女が一人、向かいの空席には近所にあるぬいぐるみ専門店の袋が置かれていて、】
【なんだかかわいい柄のお洒落な袋の中身は見えずともその類だと分かる。――ついでに言えば、最新の限定もの】
【朝早くから並ばないと買えなかったとか――そんな話。まあ、それは余談なのだけど】

【真っ黒い髪は腰まで届く長さ、顔の横に垂れる髪をリボンを混ぜた三つ編みに編んで、リボンの赤と金が煌き】
【瞳は左右で色の違う黒と赤。どこか蛇の目に似て、だけど温度を持ち。右耳には宝玉の欠片のピアスをつけていて】
【赤いワンピースは裾がまあるく切られていて、花びらのよう。間にはふわふわとしたペチコートのレースが覗き】
【いくつかあるリボン飾りの中でいっとう大きいのは背中のもの、結んだ尾っぽは膝の辺りまで垂れていて】
【足元は薄手のタイツと編み上げのロングブーツ。分厚いかかとは足跡がハートマークになるようにカットされていて】

ねむ、たい、……、……ううん、でも、これ飲まなきゃ……。飲んだら帰――。

【そんな少女は、さっきから死にかけというよな様子だった。顔を掌で覆うように頬杖をついてはぐらぐらしたり】
【大きなあくびを繰り返したり。だけど帰らないのは、――眠気から進まないドリンクがまだたっぷりあるからで】
【大きめポットで提供される紅茶が売りの店。彼女の前にあるのも、また、銀のティーポット】

【少しでも飲もうとカップにお茶を注ぐ、そのとき、眠気からか姿勢が崩れたと思うと】
【――机の上にびたん、と、顔で倒れこむのは傍から見たらどんな光景だろう。がしゃりと食器も大きく鳴り】
【びっくりして視線を集めるくらいの音と視覚的なインパクトはあったように思えて――】
789 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 22:06:42.38 ID:iTRM0Ocko
>>787
ぴっ……!

【なにもいないことを願いつつ覗きこんだ向こうには、鋭い視線の男】
【その赤い目から放たれる鋭い視線に、小さな悲鳴を上げて顔を引っ込めてしまう】
【しかし、暫くして投げ掛けられた声かけに恐る恐ると顔を出してきた】

は、はい……そうですね……
あ、あの、さっきここから悲鳴が……

【最初の目付きに似合わぬ台詞に面食らいつつも、先程の声について問いかける】
【すると帰ってきた返答に、首をかしげることになる】

音と、臭い……?

【そんなもの、聴覚嗅覚はただの人と同レベルの彼女にはわかるはずもない】
【が、それが意味する次の事象は、誰だって知覚することはできた】

ひぃ……っ!?
あ、あの、助けて……!

【突然のチンピラ集団の登場に面食らいながら、男に助けを求めて駆け寄る】
【もう少し冷静に判断できたら、彼らの狙いは彼女なんかではなくきっとこの男だとわかるのであろうが】
【パニクってる彼女には、身近にいたとりあえず敵でない人に助けを求めるしかできない】
790 :クローザ [sage]:2015/03/22(日) 22:22:32.55 ID:SE6tu2KzO
>>789
いつものことだ、悲鳴なんて

【迫害されることは慣れていると呟いて視線を逸らした】
【その時僅かにフードが動いた気がした】

噂をすれば何とやらだ……どうする? お嬢さん

【分かってましたと言わんばかりの表情】
【むしろ、飽きていると言うような雰囲気だ】

【取り敢えず、どうするか少女に問いを投げかけるが】
【様子からして、即座に判断はできそうにないかなと思ったのか】

【再び、耳をすませる】

...10..いや、12人か
こっちに来てるな……

【音の様子から間違いなく金属物を引きずっている】
【その癖、火薬の匂いは無いからきっと鉄パイプの類だろう】

……まあ、頭がタバコのニコチンで支配されてる連中だ、挟撃は考えてないみたいだな…

【路地裏の奥へと進む道】
【そちらの方向を向きながら青年は少女に問いかける】

……アンタがどう思うか知らんが、見ず知らずの不審者を信じて逃げるならついて来い
こちらの方向なら安全に逃げれる

【そう言って路地裏の奥へ向かって駆け出す】
【もう少し女性を守るとか考えないのだろうか】

【だが、刻一刻と少女の方角へ向かってくる不良集団】
【何をどう選択するのか…?】
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/22(日) 22:29:16.28 ID:wCT1ePELO


【町中】

……んー……本当に何処なんだろ……? 

【人々の間をすり抜けるのは春の夜風よりも冷たい空気】
【その冷気に人々がその先を見やればトコトコと歩く一人の少女】

【年は十五歳程だろうか? ハニーブロンドのセミロングに赤紫色のパーカーといった出で立ちで、腕を組んで何かを思案中といった様子】

……適当に訊いても教えてくんなかったしなー、ゼン=カイマの場所……
【呟きを耳にするとどうやらゼン=カイマの場所を捜している様子】
【少女は立ち止まると唸りながら無造作に頭を掻き】

……しょうがないなあ、やっぱりそこら辺の聖職者辺り脅して聞き出すかなあ……
【痛めつければ嫌でも言うでしょ、などと怖いことを呟きながら少女は辺りをキョロキョロと見回す】






【路地裏】

【仄暗い路地を薄く照らすのは微かに入り込んだ町の灯りと月明かり】

【その中に浮かびあがるシルエットは、地面に伏す幾つかの影と何かを持った櫻の人形】

【前髪は目元まで伸ばし両側は顎の辺りで切り揃え、後ろは肩甲骨の下まで伸ばした蘇芳色の髪に焦茶色の瞳】
【緋色の着物を左前にして着ている】
【年の頃は十代半ばといったところか】
【そんな、櫻の雰囲気が漂う少女】

──つまらないわ、どうして皆死んでるの? 
鞠で遊ぶのは飽きちゃったわ
【不服そうな表情で呟く彼女の足元に転がるのは、幾つかの物言わぬ死体】

【ぽい、と少女が放り投げたのは人の首】
【ごろりと物言わぬ死体の中に転がり出でて加わる】

792 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/22(日) 22:34:04.13 ID:Id9yJZtTO
>>785
「まあ、力というモノは簡単に手に入るモノではない、努力不足とは言うまい」

「休息というのも必要なモノだ、黄昏れるのも否定はしまい」

【男はそれを否定しない。考えが足りないとも、行動が足りないとも言わない】

「ただし、その上でなお力を求めるならば根本的に求める力か、その方法を変えるべきだ」

【ただ、彼女の言葉に含まれる間違いを指摘する】

「通常の手段では通常の力しか手に入らない。特別な力を手に入れたければ特別な手段を探るべきだし、特別な手段を取る覚悟が無いならば特別な力を諦めるべきだ」

【その目的と手段が等価ではないと】

「キミは力の為に、何を犠牲に出来るのかね?」

【差し出すでもなく、支払うでもなく、犠牲という言葉。出来るだけ深く刺さるように言葉を選ぶ】
793 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/22(日) 22:35:28.03 ID:OlZSQiSxo
>>786
【人通りの多い街、何処を向いても人、人、人で、こんなに沢山人がいるのに、彼等は皆んな周りしかみない】
【他の人には気を回すのに、自分に対しては注意が疎かになっている。そういう奴から盗るのはとてもやりやすい】

ハイ一丁あがり……っと

【街を早足気味に歩くこの男は、即ちそういうのを狙う人間で、つまる所今精を出しているのは紛れも無い『スリ』である】
【真っ白い高級スーツに煌びやかな金髪とゴールドフレームの眼鏡、そう言った見た目は目立つけど、裏を返せば目立つのは見た目だけ、こんな小さな行為に目は留められない】
【それだけでもなく、手つきも手馴れた物であったが、とにかく男は自分の撫で付けた金髪を撫でながら、また新しい獲物を品定めしていた】

(……さーて次は……おっと、こいつは御誂え向きなのが…)

【目に留めたのは一人の女、隻腕に加えて足も悪そうな、普通に付き合う事はゴメン被りたくなるような奴だ】
【そんな奴が財布を呑気に見ながらふらふらと歩いているのだから、これ程やりやすい獲物は無い、すかさず蒼い目が彼女をロックオンして───】

【盗った。───自分ではなく、全く見た事も聞いた事も無いような奴が】

…………えっ

【自分も同じ行為に走ろうとしていたその矢先、目の前でそれは他人によって行われ、タイミングをすっかり逃した男は面食らう】
【よもや、追い掛けるような気すら起きず、そもそもの被害者が平然としているので】

……いやいやいや!何やってんだアンタ!?財布!財布取られてるから!追いかけろよ!せめて声くらいあげるとかさ!?

【思わず自分を棚上げして突っ込んでしまった】

/まだおりましたらー
794 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 22:42:03.67 ID:iTRM0Ocko
>>790
ど、どどどどうするっていっても……

【男に問いかけられても、まごまごするしかできない】
【それもそうであろう、不良の喧嘩に巻き込まれるなどという体験は彼女にない】
【幾ばくかの戦闘力はあっても、場馴れしていなければ意味はないのだ】
【そんな状態では、男の冷静な分析も耳に入らない】

ま、待って置いてかないでくださいぃぃ

【そんな中できる行動なぞ、目の前の男について行く以外に何があろう】
【他に頼れるものがあるわけでもなく】
【見ず知らずの男に、自信の安全を託すことになった】
795 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/22(日) 22:55:47.96 ID:9FibHsTso
>>793

【足速いなぁ、とか呟きながら、女はひったくりを、あっさりと見送ってしまう】
【男の背中が見えなくなると──そこに、またまた見知らぬ男の声が、耳に入ってきた】


……うわぁ、ヤ◯ザじゃないか。

【──首を向けていきなり放った言葉がこれである】
【確かに男の見た目は一般人とは言い難いが、失礼にも程がある】
【それから、じとー、とした眼を向けて、左指でちょい、ちょい、と彼の眼を指し】


君、この杖が眼に入らないのか。足が不自由で、あんなの追いかけられる訳無いだろ。
……やれやれ。普通は体の不自由な人が居たら、その辺りには触れない物だよ。デリケートだからね。
百歩譲ってその無頓着さは許してやるにしても、こういう時は黙って、タクシー代でも渡す物だ。
まぁ、どっからどう見てもチンピラでしかない奴に期待する方が間違いかも知れないけれどね。

【超アクティブな身体障害者である。こういう人が居るから差別はなくならないのだろう】
【あまつさえ、相手の見た目を批判し始める。──普通はそういう所こそ、触れるべきではないのだろうが】
796 :クローザ [sage]:2015/03/22(日) 22:58:00.98 ID:SE6tu2KzO
>>794
(接近...停滞、怒号...統制がとれていない…これなら逃げれるな...)

【耳をすませて、音を探って対象の位置を確認しながら青年は走った】
【時折、曲がり角で止まって周囲を確認して確実に安全な道を選ぶ】
【方角的にも大通りに出るのは容易い】

【そんな中、自分について来た少女を一瞥した】
【不安そうな顔、動悸の音】

……安心しろ。 耳と鼻には自信があるんだ

【そう目も合わせずにそう言って複雑な裏路地を抜けていく】
【これで安心させたつもりだろうか】


……ほら、着いた

【走り出して5分程、人通りの多い大通りに抜けた】
【曲がり角での小休止も挟んでいるのでさほど疲労は感じないと思う】
【ここは街の中心街に続く道だ。少女も一度は通った道だろう】

……もう、来てない…な。大丈夫か?

【再びフードの中で何かを動かしながら】
【少女に問いかけた】
797 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/22(日) 22:59:41.03 ID:BdW/U6CmO


>>792

ふむふむ

【男の話は、彼女に取ってもそれは確かにと思うものであり】
【彼女自身、覚えがあるもの】
【何かを捨てて、何かを犠牲にして】
【代わりに何かを拾って、何かを得た】
【ならば、彼女の答えは決まっていて】

一つ、間違いがありますよぉ?
……それはもう、済んだ話なのです

【キッパリと、答えた】

自分を殺して得た物は、りえるには既にあるんすよ
だが、それはどうにもじゃじゃ馬でなぁ
強すぎて強すぎて、困りものですわ

…………というか、お兄さんなんだかりえるを殺した知り合いに似てるにゃん
マッドっぽい所とか、着こなし方とか……まぁ中身はまた別かなぁ?
これで変態でしたらブタ箱送りに致しますが……

【殺した】
【ある意味で一番はっきりとした言葉を言い放ち、ため息を一つ】
【しかし、何だか幾分かは、もやもやした何かを割り切れた気がして】
【……ここで、不意に思っていた事を吐き出した】
【ついでに、目は思いきりジト目である】
798 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/22(日) 23:25:56.37 ID:OlZSQiSxo
>>795
……誰がヤ○ザだ!!

【これは酷い邂逅である、まあ見た目からして趣味の悪い金ピカなのだからそう思っても仕方がない】
【「違う」と怒るが、実際違ってもそれよりタチの悪い奴なのは間違いないが】

いや、まあそりゃそうだけどよ……つーか体悪いのに呑気に財布とか出してっから盗られるんだよ……
ありゃー帰ってこねーぞ……

大体人をチンピラだのなんだの散々言いやがって、その癖『自分の体の事には触れるな』ってムシが良過ぎるだろーが
普通に頼めば同情心くらいかけてやっても良かったけどよー、そーやってたかるんなら絶対助けてやんねー

【自分がさっき何をやろうとしていたのか、すっかり忘れているようだ。言われる所以はたっぷりとあるというのに『心外だ』という顔をして】
【『助けて欲しけりゃ誠意を見せろ』と、懐から高そうな財布を取り出し見せびらかす。スリたてほやほやの他人の財布、中身の量は保証する】
799 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/22(日) 23:26:15.21 ID:iTRM0Ocko
>>796
ぜぇ、はぁ……

【時折立ち止まってくれるとはいえ、青年の速度についていくのは中々きついもので】
【とにかくがむしゃらにあとを追うことしか少女にはできない】
【酸素の足りない頭の中を渦巻くのは、一重に不安と恐怖であった】

【そんな状態の人間に、その一言だけで安心を与えるということができるはずもなく】
【心理的に一息つけたのは、男が立ち止まり危機を脱したことを告げたときであった】

ぜぇ、ふぅ……な、なんとか、大丈夫、です……

【激しい運動で乱れた呼吸の中で、そう答え】
【そのまま、壁を背にへたりこんでしまう】
【恐怖に追いたてられながらのランニングは、些か少女の体には堪えたようだ】
800 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/22(日) 23:35:54.81 ID:Id9yJZtTO
>>797
「…ふむ、なるほど」

【ここにきて彼女言葉からその正体を何となく察した】

「では私も一つ間違いを指摘しよう」

【そして察したからこそ、言い返すべき言葉ができた】

「自分を殺して得た強すぎる力を使いこなす為に"次は"何を犠牲に出来るのかと聞いているのだよ」

【自分自身。その大きすぎる犠牲を前にしてなお、まだ足りないのだと言い放つ】

「しかしナニモノかと思ったら同業者の仕業かね。変態かどうかについては定義次第だから答えかねるが、科学者と言うモノはおおよそ一般とはかけ離れたモノに魅せられたからこそ科学者になるモノだよ」
【ジト目もなんのその。暗に広義の意味ならば自分は変態であると言う。すべての科学者を巻き込んで】

【そして改めて少女を眺めれば】
「科学者というのはだいたい単一に特化された機能美に魅力を感じるモノなのだがね…」
【などと呟く。どうやら少女の"作者"にはそれほど好感を持っていない様だ】
801 :クローザ [sage]:2015/03/22(日) 23:39:47.44 ID:SE6tu2KzO
>>799
......。

【速度を合わせていたつもりではあったが加減できなかったようだ】
【自分が思う以上に走ってしまっていたようで、少し悪い気がする】

………少し待っていろ

【そう言うと、青年は何処かへと駆けていく】
【何かを探しに行くのだろうか】

【1分とかからず、青年は帰ってきた】
【腕に何かを抱えているが】

......喉が渇いたんじゃないか、飲むといい

【近くの自動販売機で購入したのか、冷たいミネラルウォーターだ】
【火照った身体にはちょうどいいと思う】
【そのペットボトルを少女に差し出した】

………、巻き込んで悪かった

【彼女に向かい合った形で壁にもたれかかってそう呟いた】
802 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/22(日) 23:48:07.12 ID:9FibHsTso
>>798


はっはっは、冗談さ。君が「普通の人」なら頼んだかも知れないが、そこまで落ちぶれちゃいないよ。

【落ちぶれたも何も、たった今、自分で恵めと言ったところである。──現に、一文無しだ】
【普通の人、と言うところに妙なアクセントを付けながら、左手を軽く振る】
【──そして、青い瞳を財布に向け、次いで、 】


どうせ、汚い金だろう?鼠小僧に恵んでもらう趣味はないな。


【見透かした様に、声のトーンが少し落ちた】

さっき、おかしな視線を感じたしね。……君の方にだけ注意していればいい、と思ったら、このザマなんだが。
スリか何かかな、或いは、もう少し直接的な物盗り──まぁ、どうでもいいか。
どっちにしろ、頂けないね。愉快なのは見た目だけにして欲しい物だ。

【確信めいた話し方をする女だ。──根拠は、「妙な視線を感じた」という一点しかないのだが】
【それだけ、自分の感覚に自信があるのだろう。視線には軽蔑というより、悪さをした不良を窘めるような、侮りが有った】
803 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/23(月) 00:00:35.07 ID:OseD2h6ko
>>801
あ、ありがとうございます……

【男に差し出された水を、礼をいいながら受けとる】
【そしてふたを開け、そのままコクコクと飲んでいく】

ぷはぁ……
えっと、助けてくれて、ありがとうございました……

【体の方も水を飲んで落ち着いてきたところで、ペコリと一礼】
【窮地を救ってくれた礼をのべる】

いえいえ、そんなこと……その、私も不注意でしたし……

【実際、変な気を起こさずにまっすぐ帰っていれば彼女には何事もなかったわけで】
【むしろ、男に対して迷惑をかけてすまないと思っていた】

そうだ、お水のお金……
お支払い、します……

【そう言って、懐から財布を取り出す】
【目の前の彼には関係のない話だが、彼女は数日前にも他の人に飲み物をもらった経験がある】
【その時はお金は渡せなかったが、今度こそはという思いを胸に秘め、硬貨を差し出す】
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/23(月) 00:01:31.49 ID:IDEl6DFP0
【人が余り近寄る事も無い険しい山道。精々旅の道や修行を目的とした者が訪れる程度で】
【今宵月明かりに照らされる其処を歩くのは一人の少年】
【纏っているのは何処かの軍服であろうか。布に巻かれた長物を肩に掛けながら歩みを進め、中腹に存在する秘湯へと辿り着けば担いでいた荷物だとかを下ろし】


「うーん……疲れた…………山を越えるにはまだ時間が掛かりそうだし…………ちょっとの休憩位良いよ……ね?」

【例えこの時期であっても長い時間山を歩けば流石に汗ばむ】
【更には直ぐ其処に温泉があれば疲れを癒やすのに打って付け。キョロキョロと辺りを見渡し、魔物だとかが居ない事を確認したなら脚を捲り湯に浸からせて】

【これまでの疲労を取るかの様に大きく伸びをすれば謂わば至福の時にも等しく】
【――――十代前半の子供が年寄り臭く湯の中で下腿をマッサージしたりとしている様は中々に滑稽かもしれないが】


【何はともあれ、殆ど人が訪れる事も無いこの場では水の音さえ良く響く】
【況してや硫黄の臭いに気付いたならば此処に辿り着くのも容易な事】
【仮にその場に寄るのなら丁度子供の背後から近寄る形となり――――その先は訪れた者次第、か】









【森の奥深く。普段ならば草木の揺れる音のみが聞こえる其処に、今宵は一つの音色が混じり】
【心地よい、と表すべきか。良く澄んだ音色は森全体に響き渡っていて】
【音を辿れば、やがては開けた場所へと辿り着く事だろう。其処に居るのは、純白のローブを纏った一人の少女】
【手にしているのはオカリナであり――――音の主である事は間違い無いようだが】


「…………イリニの邪魔をしないで欲しいのですが」

【よく見れば、辺りには数多くの鳥が集っており】
【恐らくは奏でられていた音色に誘われたのだろう】
【――――白の少女は一人溜息を吐けばオカリナを仕舞い込み】
【仕方ないとばかりに聖書を膝の上に広げてみれば今度は其処に子犬が乗っかって】


「何故イリニの邪魔をするのですか。イリニはただ――――……もう、いいです」

【言葉を続けたとしても意味が無いのだと悟ったのだろう。口を閉ざしてしまえば、後は好きな様にさせてやり】
【一見すればまるで森の精霊だとか、そんな風に勘違いされても可笑しくは無い位に鳥だとかも集っている】
【尤も、誰かが此処を訪れたのだとしたならば其方へと視線を向けるのだが】
805 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/23(月) 00:07:05.18 ID:keliSElAO

>>800

んー、そうだなぁ

【男の言葉に、また考える】
【更なる犠牲】
【その言葉を聞いて、考えて】

…………あー、そっか、それがあったかにゃーん

【暫くして、何かに気づいた様にうんうん頷く】

犠牲とか捨てるものは無い、かなぁって
だって、それはそのまま犠牲にした分だけ「弱くなる」事だとおもうよぉ!
だから代わりに「拾う」ことに致しますわ
拾って……足して……接いで……足して……
そうやって、扱えるように変わっていけばいいのです
……て感じ?なんか上手く言えないじぇー

【奇妙なまでに矛盾】
【言っている事は、筋が通っているようで通っていないようで】
【答えになっているのか、いないのか】
【いまいち抽象的な言葉だが】
【しかし、それはつまる所】
【更に自分を体を…………】
【…………りえるは、何か思い当たる事があったらしい】

あぁ、何かわかるのです
あの人達……というかアイツは確かにそれだよぉ!

【そして、これまた男の言葉に何か納得し】
【ついで呟かれた一言には】

うーん……欲望そのものみたいな人だったからにゃーん
しかも欲張りだし、他にやりようはあったけどしたいからこうした……とか言ってたっすね

【当時を思い出してか、ため息一つ】
【本来ならば、こんな感じに話せる内容ではないが】
【彼女も、おそらく白衣の彼も】
【とくに、気にはならないのだろう】
806 :クローザ [sage]:2015/03/23(月) 00:14:42.03 ID:oVYHdt2wO
>>803
いや、構わない……巻き込んだ手前、そのようなものは受け取れない

【彼女の差し出す硬貨を断ろうとする】
【義理堅いのだろうか、ただの頑固なだけかもしれない】

それはそうと、路地裏を通ったというのは何処かへと行く最中ではなかったのか?
こんな時間だ、あんな連中どこにいるかも分からない……迷惑でなければ送らせてくれ

【周りを見回しながらそう問いかけた】
【確かに人通りは比較的多いとしてもあの手の連中はチラホラ見受けられる】

【再びフードの中で何かを動かしながら少女に聞いた】
【先程から何を動かしているのだろう】
【頭の位置になにがあるのだろう?】
807 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 00:15:37.44 ID:/KsFY02ho
>>802
【女の声のトーンが落ちた瞬間に、「うえ」という表情をした】
【前にも一度スリの金を咎められた事があった、この歳で真面目に説教をされるつもりは甚だ無いというのに】

……ケッ、何かと思えば次は説教かよ?いーよいーよ、そーゆーの耳タコだっつーの
大体金にキレーも汚いもあるかよ?金は金だっつーの

【面倒そうに顔を逸らし、財布を懐にしまいながら開き直って愚痴を呟く】
【黙っていれば金を貸してやったのに───と大きなお世話な態度を醸し出しながら、女に向き直ると、言葉を続ける】

ま、受け取れねーってんなら無理は言わねーよ、せいぜい『綺麗な金』をどいつかから借りるか、移動賃も宿賃もなく彷徨うんだな
杖つき片腕でどこまでいけるか知らねーけど……その前に身包み剥がされない事だけ祈っとけ

【意趣返しとばかりに、悪口軽口皮肉を返して、しっしっと右手を振る】
【めちゃくちゃブン殴りたくなる面をしているが、実際ブン殴る事はとても簡単だろう、特に顎がガラ空きである】
808 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/23(月) 00:34:18.00 ID:OseD2h6ko
>>806
でも、助けてもらったのは事実ですし……受け取って、もらえませんか?

【男の断りにも関わらず、なおも渡そうとする少女】
【このままではいつまでたっても平行線と思われたが……】

いえ、助けてもらった上にそこまでしてもらうなんて……あ
じゃあ、送ってもらう代わりに、これだけでも受け取ってもらえませんか……?

【男の更なる提案を受け、折衷的に両者の意見を併せて提示してみる】
【送ってまでもらうというのは些か心苦しいが、このまま時間を費やしてさらなる騒動にでも巻き込まれたら大変だ】
【出来れば、これで折り合いをつけたいと思うところである】

(……ん?)

【折衷案を受け入れたもらえないかと男を見つめていると、初めてそのフードの中の動きに気づく】
【落ち着いてからでないと気づけなかったが……気づいてしまったが最後、気になってしまうものである】
【かといって、このタイミングでそんなものを聞くわけにもいかず】

(……)

【見つめる視線を、顔から頭へ少しずらしただけとなる】
【もし男が少女の目に意識を向けていたら、その移動に気づくかもしれない】
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/23(月) 00:35:09.79 ID:83sZQPC5o
>>807

【倫理的側面からの非難可能性で言えば、スリの男も毒舌の女もどっこいどっこいだろう】
【──が、腹が立った様子の男に比べると、女は動じる様子もなく、笑顔を浮かべていた】
【男の口上を最後まで聞き切り、そして、口を開いたかと思えば】

うるさいぞ、ブサイク。

【小学生みたいな悪口である。と言うか、小学生でも多分言わないだろう】
【下手に達者な悪口を並べないのが、余計にタチが悪い。アテクシは低レベルな口喧嘩に付き合わないわよ、という雰囲気がビンビンである】
【とは言え、言い草に腹が立っていることは立っていたのだろう。確実に女の方が喧嘩売ってるのだが──】


…… 街往く皆さーん、ここにスリが居ますよー!私の財布もコイツに盗まれましたー!
財布を確認して下さーい!手足が不自由な人を狙う悪辣な輩がここに居ますよー!


【とんでもない事を叫び始めた──ちゃっかり罪を付け加えているのが、悪辣なのはコイツの方だと如実に示している】
810 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/23(月) 00:45:32.36 ID:px/9FVbzO
>>805
「君がその方法を取る事自体に文句は言わないが、気を付けたまえ。」

【抽象的な回答に、抽象的な警告を返す】

「世の中には足したら減る物も、失ったら増える物も、掛け合わせたらひっくり返る物も、確かに存在するのだから」

【中学生の数学の教科書にでも載っていそうなモノ。そんなモノを継ぎ足す事の無いようにと】

「やりたいからやるというのは科学者に限らず何かの境地へ行く為の一つの道ではあるがね。理性の欠けたそれの多くは疎まれ、蔑まれ、失敗する事になるが」
【他人の事を言えたモノではないが、様は理性というブレーキのかけ方の問題なのだろう】
【かけ過ぎれば凡庸に落ちてしまうし、かけなければカーブを曲がり切れない。】
811 :クローザ [sage]:2015/03/23(月) 00:49:23.02 ID:oVYHdt2wO
>>808
………まあ、そうだな。それで手をうとうか

【青年もこのまま平行線になるのを察していたのだろうか】
【僅かに微笑んで彼女の提案を受け入れる】

さて、行き先はどっち方角かな…?
ちなみにあっちの方向からはさっきの連中と似た音が……ん?

【そう言いながら歩き出した】
【2人が並ぶ形で歩くことになるだろう】

【そう喋った時に僅かなその視線を感じ取った】

【少女の視線】
【どこか動物的な勘の良さだろうか】
【彼女の視線に少し複雑な顔をして】

………見てみたいか?

【叫び声をあげなけりゃ構わないとそう付け足して】
812 :りえる ◆GBHFWL/yB. [パメラ]:2015/03/23(月) 00:59:27.90 ID:keliSElAO

>>810

ふむ……なるほどぉ
結局、どうなるかは分からないって事かなぁ?

【忠告を聞いて】
【自分なりに、解釈する】
【……まぁ、確かに、下手に混ぜてもろくな事にはならない】

ですよねー
実際、隠れてこそこそやってたよぉ
……結局、最後まで失敗らしい失敗はなかったみたいだけどにゃーん

【ぐぐっと伸びて】
【一息つけば】
【今度は立ち上がり、スカートの内側に双剣銃を仕舞う】

んー……なんだか色々話せて割りとよかった、すかね? 

【そうして、りえるは男の方をみるのだった】
813 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 01:08:26.36 ID:/KsFY02ho
>>809
ブサ───テメェ!俺様の何処がブサイクだっつーの!?どこからどう見ても稀代のイケメンだろーが!!

【この男、顔には相当自信がある───実際の所はどうかというのは置いといて、兎にも角にも自分の顔には良い評価を下しているのだ】
【そこを否定されれば怒るのも当然であって、怒り方がそれはもう罵声と全く同じレベルと言うくらいに子供じみている】

……ってまたこのパターンかよ!?

【更に追い討ちをかけるように罪のなすり付けが始まる……実際やっているのだからなすり付けにはならないのだが】
【とはいえ、この様なパターンも以前に体験済みだ、周囲から視線が集まろうと慌てない、慌てず騒がず、周りの視線に向き直る】

見んじゃねえよテメェら!俺様は何もやってないっつの!全部この女の嫌がらせだ!!
よく考えろよ!俺様みたいにゴージャスな格好した男がスリなんてショボい事するように見えるか!?(まあしたんだけど)

【自分の胸に左手をあてながら、周囲から注がれる視線に必死に身の潔白を主張する。この胡散臭い見た目からよくもまあこれだけ白々しいことを言えるものだ】
【しかしこの男には、実際にやっているという引け目すら感じていないと思わせる程真に迫った迫力があった。彼のやった事を知らない人間なら一眼で潔白だと信じてしまいそうなくらいに】

【当然、演技力がずば抜けているという訳でもない、これには少しの能力(イカサマ)が加わっている】
【その秘密は彼の左手───彼が左手で触れた物は、自分の思う通りに他者からの認識を錯覚させられる、そういう能力だ】
【つまり、男は自分で自分に触れる事で、『他者から見る自分の認識』を錯覚させ、『スリなんてしない善良な青年』だと周囲に見せかけているのだ】
814 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/23(月) 01:24:33.17 ID:OseD2h6ko
>>811
よかった……じゃあ、改めて、受け取ってください

【提案が受け入れられて、ほっとした表情を見せる】
【仕切り直して、再び硬貨を差し出してきた】

えっと、家に帰るとこで……あっちの方、です……?

【男に促され自身の目的地の方角を指し示す】
【幸いにも、アウトローなやつらがいると示された方角とは違ったので、ここまではいい】
【だが、男がそれとは別になにかに気づいた様子を見せたのに対して、首をかしげる】
【人の顔色を伺うのは慣れているので、気づけたのだろうか】

え?えっと……見せて、頂けるのなら

【男の思わぬ提案に、コクりと頷く】
【続く言葉を聞いて慌てて口を押さえにかかるが、それでも見る気は満々のようで】
【好奇心を湛えた目でそのフードを見つめる】
815 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/23(月) 01:34:50.96 ID:83sZQPC5o
>>813


……うーん。

【どうも、「感覚」と「感情」がズレる。──周囲の者の反応も、芳しくはない】
【自分で言うのもおかしいが、この男との対比ならば、信用力はこちらの方があるだろう】
【何か、手品か、それとも純然たる演技力か……それとも】

(能力、か?)

【どうも、彼が「スリなんてしない善良そうな」人物に見える──主観との不一致】
【これが彼によって齎されているのだとすれば、とまで考えた所で、少し「いいコト」を思い付いてしまった】


……あぁ、済まない。私が間違っていたようだ。謝罪するよ。
ところで話は変わるが、私は財布を盗まれてしまったんだ。〆て数十万は入っていたかな……。
私は異国の出で、家に帰るには飛行機、電車、徒歩、タクシー、飛行機……それはそれは、多額の借財をしなければならない。
だが、女が異国で借りられる額なんて、高が知れている。となると、私は……うぅ。
きっと、借金取りに捕まって、「払えないなら身体で払え」みたいな事になるに決まっているんだ……。だから──


【──眼には涙を浮かべ、身体と声を僅かに震えさせる。右腕の欠損と杖が、更に同情心を掻き立てる】
【周囲の人々からすれば、「男もいい人そうだが、女も嘘はついていない」といった感じに映るだろう】
【次第に、周囲の視線は「白馬の騎士に助けを求めるか弱い女」にたいするそれになりつつあるだろうか】
【必要以上に(結構早く歩けるのだが)ゆっくりと、杖を突き、女は男に近寄って──】



   私 に 、 そ の 財 布 、 貸 し て く れ な い か な (  ブ タ 箱 に ブ チ 込 ま れ た く な け れ ば な ) 。


【──もし、男がこれを断れば、だ。自分と同じように、周囲の人にも「錯覚の自覚」が生まれるかもしれない】
【「善良な彼」が、「か弱い女」の頼みを断りはすまい。その違和感は僅かなものでも、蟻の一穴と成り得る】
【そこで、コイツが能力か何かを使っている、と暴露してやれば──そこまで、女の思考は及んでいる。本当に性格が悪い。】

【そして、女が何を考えているのかは──能力の持ち主である彼にとっても、想像に難くないだろう】
816 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/23(月) 01:40:07.43 ID:px/9FVbzO
>>812
「ふむ、私は君がここにいる事自体がその科学者の最後の失敗だと思っていたのだがね」

【今までの会話から、少なくとも逃げ出した程度の事はやってのけたのだろうと予想していた】

「それはよかった。私も中々に楽しませて貰った、礼を言おう」
【そんな事を言う。事実、ここまで好奇心をくすぐるモノに出会う事もそうそうないだろう】
817 :りえる ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/23(月) 01:55:03.73 ID:keliSElAO

>>816

あー、それは確かにねぇ
……ん、いやでも確かアイツ……世にでないなら、この世に無いのと同じ……とか言ってた……かも?
…はぁ、やっぱりりえるにはなに考えてるのかいまいちっすね
………………生きてるか見てこようかな…

【小首を傾げて、ふと考える】
【考えるが、分からなくて】
【なので、久しぶりに会おうかとも、思った】
【―――こんな目に逢わせた人物ではあるが】
【その人物のことが、苦手であっても嫌いではないのだった】
【ついでに、聞きたい事も出来たしと、内心で考えて】

んー……うん、こちらこそ、だよぉ!
……それじゃあ、行こうかなっと……
……楽しかったし、縁があれば、また会おうかにゃーん!

【そして最後に、ぺこりと頭を下げ】
【彼女は、歩きだす】
【その足取りは軽く、先程までの黄昏具合は、残っていなかった】


/このくらいが丁度いいですかね?
/お付き合いいただき、ありがとうございました!
818 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 02:02:31.80 ID:/KsFY02ho
>>815
(ふー危ねえ危ねえ、いや危なくねえ、ぜーんぜん余裕だぜこんなの)
(こんだけ人がいりゃあ注意力も散漫になってるだろーし暫く保つだろ……問題は)

【他人の認識を錯覚させる───考えようによっては幻術にも近く、何にだってなれそうな万能能力かもしれないが、こんなペテン師が持つ能力がそんな代物な筈がない】
【明らかに違う物には見せかけられないし、ある程度の説得力が伴わなければいけない、それに相手の注意力によっては簡単に見破られてしまう】
【人は多数集まれば一人ずつの注意力が下がるから、今は使うシチュエーションが良かったのだ。それにいつかは能力が解け、一度ずれた認識が戻る際にその皺寄せが来る】

【厄介なのはどう効果を発揮しているか目に見えない事であるが───自分の能力故に、それがどうかは見極める術を持っている】
【仕事柄≠かるのだ、どういう人間が騙されて、どういう人間が騙されないか、そしてこの能力においてもそういった『個人差』は存在する】

(……コイツ、結構鋭いな)

【男は、女が『気付いている』事に『気付いている』。こう言った洞察力のある、機転の効く人間は騙しにくいから嫌いだ】
【チラリと向けた蒼い目が合う、問題なのはこの女をどうしてやろうかと言うことだが───】

【そう思っていた矢先、女の態度が急変する、あれだけ生意気だったのにいきなり謝罪を申し出て来て、涙目で頼み込んでくるではないか】
【確かに『金が欲しけりゃ誠意を見せろ』とは言った、しかし心持ちとは刻一刻と変化するもの】

……あん?なんだよいきなり?もう今更謝ったって遅えぞ?
色仕掛けとか泣き落としとか、そーゆーのは見た目が相俟ってこそ……ハッ!?

【『今更遅い』と、少し虐めてやろうかと返答したが、すぐに彼女の考えを読み取り、したり顔が凍り付く】
【そうだ、今の自分は周りから見れば『善良な金持ちのイケメン(自己設定)』、これだけ頼み込まれて否定するなんてあり得ない】
【その上、最早完全に能力を見破られているこの状況、断ればどうなったかわかった物ではない。女への怒りと焦りと驚きと色々混ざった表情の上を滝のような汗が覆い、視線を泳がせる】

こ、このア……あ、アナタね、えーとその……つーか数十万とか絶対嘘だろ……
と、とにかくそういうのは俺様じゃなくて自警団とかUTとか……くっ……

【なんとかかんとか誤魔化そうとは試みる物の、どうにか出来る言葉は出てこない】
【一度見せかけた錯覚を書き換える事は不可能だ、だからと言って能力を解除して掛け直すのも非常にリスキー極まりない】
【だったら逃げ出すか?無理だ、もうかなりの人間の興味を集めている、潜り抜けるのは難しい】

(く……っ!チクショー!!あの財布は今日一番の大物だっつーのによォォォォーーーーーッ!!)

……しょ、しょうが無いなあ……ではここはお金を建て替えてあげよう

【どうしようもないので、心にも無い言葉で繕いながら、震える手で(他人の)財布を差し出す】
【ズッシリと重みのある、高級な財布だ】
819 :Dr. ◆f3bMeM2SOI [sage saga]:2015/03/23(月) 02:05:01.14 ID:px/9FVbzO
>>817
【去り行く少女を見送れば】
【そばの自販機で缶コーヒーをガチャリと買って】
【行く宛もなく歩き出す】
【さて、また面白いモノでも落ちていないだろうかと】

//有り難う御座いましたです!
820 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/23(月) 02:15:59.83 ID:83sZQPC5o
>>818

【──パチパチ】

【パチパチ、パチパチ、パチパチ── 「ブラヴォー」、「素晴らしい」、「グッドですネ」、「よっイケメン!」】
【次第に広まった拍手の輪は、二人を取り囲む。まるで人命救助でもしたかのような状況だ。能力って恐ろしい。】

……。

【女は財布を受け取りながら、黙礼。周囲からは感極まって声を出せないようにも見えるが、単に笑いを堪えているだけだ】
【現に口を真一文字に塞ぎながら、男にだけ見えるように、目では嘲笑を浮かべていた】
【オマケに、口で「ブサイク」と。さっき効果があったのを、ちゃっかり覚えているらしい。武士の情けとか無いらしい。】


……それでは、私はこれで失礼します。一生忘れません。

【何を、とは言わない。多分このせせこましい勝利の事だろう。寧ろ、この勝負は始めた時点でどっちも負けている気もする。人間的に。】
【最後にものすごいドヤ顔を一瞬作って、女は背を向け、角を曲がって去っていこうとする──】
821 :エース・セブン ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 02:42:11.60 ID:/KsFY02ho
>>820
【拍手喝采褒め言葉、雨のように注がれるそれは、例え嘘から出た物でも微笑ましい───普段なら】
【最早この状況ならば拍手も皮肉にしか聞こえない、作り笑顔の裏では苛立ちと落胆が入り混じり、もう一人の自分が暴れている】

……ッ!…………ハッハッハ、なーに構わぬよ

【M(マジで)K(キレる)5(5秒前)、だがあんな罵詈雑言、たかが捨て台詞だと必死に自分に言い聞かせて持ち堪える】
【思いっきり噛んだ下唇は赤くなり、顎にシワが寄っているが、ここで怒ってはすべてが台無しだ】

(さっさと行けよ!そんでもって死ね!路地裏でカノッサ機関とか殺人鬼とかそーゆーのに襲われて死ね!!)

【去って行く女を、表向きは笑顔で、腹の中ではファ○クサインを向けて見送り、姿が見えなくなると同時に素早く踵を返す】
【今日は厄日だ、こんな時はパーっと大きく賭けるに限る───】
【ある意味凝りない男は、人々の作り物の賞賛の視線を浴びながら、夜の闇へと消えて行った】

/お疲れ様でしたー!
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/03/23(月) 03:01:19.17 ID:83sZQPC5o
>>821

【──彼から半ば奪い取った財布は、持ち主を確認して自警団に渡しておいた】
【金は金、と彼は言っていたが、特に金に困っているわけでもない】
【連絡先確認など、諸々の手続を振り切って、自警団詰所の外に出ると、電話で呼んでおいた「迎え」が来ていた】


「……。」

何だ、不満そうな顔だな──まぁ、許せ。
近々、大きめの『案件』が入るんだろう。それの担当、私にして構わないよ。……確か、櫻の国だったかな。

【「迎え」はそういう問題じゃない、と溜息を吐きながら、ヘルメットを女に被せ、自分も被る】
【二人はバイクに跨がり、エンジン音を夜の街に響かせ、瞬く間に消えていった──】

/遅くまでお疲れ様でした!
823 :クローザ [sage]:2015/03/23(月) 06:12:52.84 ID:ntkmGgVhO
>>814
【男がフードに手を掛けた】
【まだそこからは彼の顔とそこから覗かせる黄金色の頭髪しか見えない】

.........。

【およそ頭頂部に二つそれはあった
【毛に覆われながらも僅かに動くモノ】

【本来、人には無い器官だ】

【耳】
【およそイヌ科を思わせる耳が存在していた】

……………。

【彼の表情は複雑だ】
【おそらく何度もその存在で迫害されていたのだろう】

【化け物と】

【彼は、彼女の顔を見ないように顔を伏せていた】
824 :エース・セブン/天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 16:15:56.10 ID:/KsFY02ho
【傾いた夕陽が眩しい公園、西日を受けるその姿は光を反射して目も当てられないくらいに輝いている】
【そりゃ当然だ、真っ白なスーツに金色の髪とメガネと来れば、嫌がらせにも近いくらいに煌びやかで、本人もそれとなく気付いている】

陽射しが目に痛いぜ……やっぱり俺様は日光よりネオンかシャンデリアの光の方が似合うよなあ……
……あーくそ、あの時賭ける場所をもう一つズラしてりゃな……

【ベンチにどっかりと腰掛け、蒼い目を落として不満を愚痴るその男、興味本位で集まってくる子供達をしっしっと追いやると、ジャケットの中からタバコを取り出した】
【確かこの公園は園内禁煙の筈だが、それを知ってか知らずか、彼はタバコを一本咥えて───】



〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【太陽の陽射しが強い時間帯、それでもこの森はその光の殆どを塞ぎ、奥に行く程不気味な静けさがある】
【橙色に染まる空と、隙間から注ぐ太陽光は、この森の影の中ではそれすらも不気味に思える程で】
【そんな森の中に開けた広場で、一人の少年が座り込んでいる。目の前で焚き火を焚いていて、煙がパチパチと乾いた音を立てて立ち昇っている】

…………

【黒い外ハネの髪の上に黒いキャップを被り、モノクロ迷彩のパーカーを着た少年だ。光の無い目で焚き火を見つめ、その中から炭のように黒い何かを取り出して】
【次の瞬間、『バキバキ』だとか、『グチャッ』だとか、耳を塞ぎたくなるような嫌な音が森中に響きだした】
【今までが不気味なくらい静かだっただけに、その音はよく響き渡って】

/予約です
825 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/23(月) 16:33:39.94 ID:+yGDvQIDO
>>824

【──がさ、がさがさと、不気味な音に惹かれてか、何かが近づいてくる音がした】
【森の中を歩くのが不得手なのか、その足音は時折どこかで引っ掛かったり止まったりはしているものの】
【確実に、少年がいる方向へむかってきていた】
【が、さ──やがて茂みをかき分け、広場に1人の少女が姿を現すのだ】

【少女は少年の姿を認めると一瞬フリーズし、その後口をぽかんと開け、さらには震える手で少年を指差す】
【……まるで遭難者が数ヶ月ぶりにヒトとあったような反応だが】
【少女の頭や服につきまくっている細い枝や葉っぱや草を見る限り、わりとマジで遭難していたのだろう】

……! …………、………………!!
ひ、────────人だ!!

わ、わ、わ、わ……た、助かった! これで大型肉食恐竜でもいたらどうしようかと思ってた!
よ、よかった!ふふん、さすが私だな、勘は冴えている!!
音のする方向にむかえばなんかいるという判断は間違っちゃいなかった……!!


【──夜色の長髪に、夜色の瞳をした18歳ほどの少女だった】
【背中に刀剣らしきものを背負ってはいるが……サバイバル経験的には、明らかに少年の方が上だ】
【少年が拒むことさえなければ、少女はにっこにっことした笑顔を浮かべ、めっちゃフレンドリーに彼に近付き隣に座ろうとするのだ】

/よろしくお願いします!
826 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 16:50:50.33 ID:b9Wjm6eeO
>>825
【ピタ……───と、突如にして、その『咀嚼音』が止む】
【彼方より聞こえてきた、別の存在の音、それを敏感に感じ取ると、瞬時に方角を判断、そして顔を向ける】

【そして、殺気───一瞬にして少年から放たれたそれは、まるで少年の……人間が瞬時にして放てるそれではなく、まるで野性動物の威嚇と同じそれだ】
【それは、出てきた者が人間の少女であったと理解しても尚収まらず、端的に言えば『警戒』している】
【この状況では、笑いかけながら隣に座る事は難しいかもしれない】

……なんだお前?迷子か?
……やんねーぞ、これは俺のだ

【そう言って、少年は今まで食っていた物を口に放り込む。口の端から飛び出たそれは、黒焦げになっているが、よくよく見ればトカゲかその類の尻尾だとわかるだろう】
【よーく焚き火にくべられている物を見てみると、他にも枝に刺さったトカゲとかカエルとかネズミとか、あろうことかムカデなんかも焼かれていた】

【野生児……にしては文化人的な格好だが、それにしてはかなりサバイバルな食事風景だ】
827 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/23(月) 17:19:26.86 ID:+yGDvQIDO
>>826

【殺気が放たれれば、さすがに隣に座るようなことはしなかった】
【アホみたいな笑顔だって、少しだけ困ったようなものに変わってしまう】
【だが、話しかける意思事態は萎えていないのか。互いの会話に支障のない距離まで、彼女は歩みを進める】
【距離にして2メートル程か。瞬時に詰めるのには座った状態では難しい距離だ】
【そこまで近づいてしまえば、少女はその場に腰をおろす】
【多少は警戒してもおかしくないはずだが、少女はまるでそんな様子を見せていなかった】


……うん? ふふん、お察しの通り迷子だ! まったく困ったものだな!!
UT目指して歩いてたはずなんだがな、なんでか道を間違えてこの有り様だ! ふふん!

で……その。……うん、そういう食事は苦手でな
いや、うん。好意はありがたいがやめておくぞ!
えぇと……、……お前、あれか? 1ヶ月だけ森でサバイバルとか、そういうテレビ企画の中の人、なのか……?


【どうも、迷子だったらしい。目指すはUTの酒場。来てしまったのは森の中】
【方向音痴なのだろうか、単純に地図が読めないのかはたまた別の要因でもあるのか】
【まぁとにかく彼女は迷子であった。清々しいまでに、道に迷っていた】

【だが彼女にとって、迷子は些細なことらしい。さらりとその話題から、少年の食事内容へと興味を移す】
【良く言ってゲテモノ、といった内容の食事に、うげぇと少女は頬をひくつかせるも】
【何故、彼がこのような食事をしているのかと思ったらしい──たどり着いた推理内容が、上記発言】
【勝手に少年をテレビ関係者と脳内で決めつけ、サインもらえるかな、などと考えはじめていた】
【少年とは対照的に、発想が現代っ子そのものであった】
828 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 17:20:25.03 ID:9VbNZEq00

【とある小さな森の中】

【植物が生い茂り春の兆しを感じさせる森の開けたところに、とある家があった】
【それは赤い煉瓦造りやや小さめのの家で、外観は年季の入った様子である】
【そんな古びた家の出窓を開け放って、頬をつきながら外を眺めている少女がいた】

「………お空がきれい。」

【年齢は10歳かそこらだろうか】
【ふわふわとした金髪に灰色のワンピースとお揃いのミュール】
【傍らには大きなうさぎのぬいぐるみがいた】
【サファイア色の瞳と同じ色の空を、つまらなそうに見上げている】

【このまま興味を引くものがなければ、少女は窓を閉めるつもりなのだろう】
【硝子で出来た窓の取っ手に手を伸ばそうとしていて】

/予約です!
829 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 :2015/03/23(月) 17:39:00.44 ID:hNyoGr3p0
>>828
【自然ーー主に木々に囲まれた道とも言えない様な場所を、少年は進んでいた】
【腰には交差する様に差した二本の小刀が存在していて】
【しかしそれ以外の風貌が何処にでも居る一般人のそれである故に、イマイチ刀の威圧感と釣り合っていなかった】
【そんな少年は、一人空を見上げながら呟く】

「此処……何処ですかね……」

【……この台詞だけで大方分かるだろう】
【この少年は所謂「迷子」である】
【少年は目線を前に戻すと、今度は左右を見る】
【そこで、木々の向こうに外れに小さめの煉瓦の家を見つける】

「……誰か居るかな」

【そんな淡い希望を持って草木を掻き分けて、少し開けた場所に出る】
【そこには、煉瓦の家で、開けられた出窓から何かを眺める少女が居た】
【その少女は、丁度窓の取っ手に手を伸ばそうとしていて、このまま立っていても気付かないだろう】
【だから少年は、先に行動を起こした】

「あの、すいません!」

【走って窓まで駆け寄って、横から声を掛ける】
【腰に刀を差していることも忘れてーーいや、それはある種当然のことではあるのだが】
830 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 17:40:49.16 ID:/KsFY02ho
>>827
UT?……全然方角が違うぞ、世界を一周してから行くつもりか?

【座った少女を見て、ある程度殺気は収まった。話からして、危険度は低そうだと無意識に感じたか】
【もしくは、『そんな別方向に行くくらい方向音痴なら警戒するに値しない』と、不名誉な印象をつけたか】

だからやらねぇって言ってるだろ、好意も何もねぇよ
……アホか?お前は

そんな呑気な事してられるか、俺はただ腹が減ったから喰ってるだけだよ
この辺りの大物はみんなどっか行っちまったから、こんなのしか喰えねぇけどな……

【当然、テレビ番組でもなんでもない、ガチのサバイバルだ、呑気な現代っ子セリフに『アホか』と返して、焚き火にくべた『食べ物』を手に取る】
【波状に枝に突き刺さったムカデが香ばしく焼けている、それを躊躇いもせずに口に入れると、スナック菓子を食べるみたいにザクザクと食べる】

……俺も、少し昔なら、お前みたいな事言ってただろうな
こんな風に焚き火で焼いて食うなんて、普通ならテレビで観るかキャンプでしかしないしな……

【ポツリと漏らしたその言葉は、彼がこんな事をするのには理由があると証明するような言葉】
【根っからの野生児とか、趣味でサバイバルしているのでは、なさそうだ】
831 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/23(月) 17:55:20.58 ID:+yGDvQIDO
>>830

【「全然方角が違う」と言われれば、「えっ」とすっとんきょうな声をあげて再度フリーズする少女】
【多分方角を間違えている自覚はなかったのだろう。森を抜けた先にUTがあると信じていたに違いない】
【そんな、信じていたモノを木っ端微塵に打ち砕かれたせいか。少し、髪が白くなった気がする。多分、気のせいだ】

【だが、ザクザクとした音が響いたあたりで自我が戻ってきたのだろう】
【はっとした表情を浮かべた後、火にくべられたモノと少年を見比べ……】


……なんだ。なんか、あったのか?
旅人、のようには見えないな……?


【口にしたのは、当然の疑問。少年に何があったのかを問いただすものだった】
【少年にしてみれば、もしかしたら「よくある」質問かもしれない】
【だが、少女にとっては聞く必要のある問いかけだった】
832 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 18:12:00.70 ID:9VbNZEq00
>>829

「……!」

【窓を閉めようとした手を止め、少女は声のした方向へと顔を向ける】
【そこに立っていたのは見知らぬ男性…というよりは少年と形容するべきだろうか】
【その声の主をじーっと無言で見つめる】【怯えだとか、訝しげに見ている様子はない】
【別に歓迎してるような目でもないが―――と、その時】

「…………。」

【バタン!ガチャン!と】
【金髪の少女は勢いよく窓を完全に閉め、施錠する】
【そして兎のぬいぐるみを抱えると、トコトコと玄関の方へと向かい、そちらの扉を開けた】
【相手からすれば多分真正面に位置する木製のドアだ】

「……いらっしゃいませ。」

【扉とぬいぐるみの影に隠れた少女は、そんな鈴を転がしたような小さな声で、客人を向かい入れようとする】
【少女には悪気はなかったものの、先程の窓閉めで心に傷を負ってなければいいけれど】
833 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/23(月) 18:25:05.02 ID:hNyoGr3p0
>>832
「……んん?」

【なんと反応すれば良いのか、無言で見つめられて目を逸らす】
【ずっと目を合わせていられる訳が無いのだが、それでも何となく後ろめたい気持ちになるのは何故か】

「ーーーーーあの……」

【そして、軽く苦笑しながら話を切り出そうとした時】
【バタンッ! という音と共に窓が閉まった】
【声を出すのも忘れてその場で佇み、しかもそこに追い打ちを掛けるかの如く施錠される】

「え……えぇ……」

【自分何かしたっけ、と自己弁護やら自己嫌悪やらに陥った少年が取った行動は】

「初対面で嫌われるって……」

【orz、と両手を地に付けて頭をうなだれる事だった】
【若干涙目になりながら地面を見つめていると、正面から木造特有の木が軋む音が聞こえる】
【体勢をそのままに顔だけを上げると、先ほど窓に居た少女がぬいぐるみの影から声を発した】

「……え? ……あぁ」

【いらっしゃいませ、ということは中に入れてくれるということだろうか】
【「もうちょい警戒しろよ」という呆れと、「さっきの行動紛らわし過ぎるだろ」という若干の怒りを覚えながらも、立って少女の方に歩く】

「……ありがとう。失礼します」

【そして、礼を言って家の中に静かに入った】

(……何というか、掴み所が無いというか……冷めてるなぁ、色々と)
834 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 18:27:23.04 ID:/KsFY02ho
>>831
…………

【『何かあったのか?』───何があった?何から何まで?】
【色々な事があり過ぎて、一瞬にして過ごすべき場所を変えられた、それを『何か』の一言で済ますには、少な過ぎるくらい】
【だが、言わなくてはならない、聴かせなくてはならない、こういう平和ボケした奴にこそ、伝えなくてはいけない】
【『今まで抱いていた平和なんて、一瞬にして砕け散る』という事を】

───居場所がないから、こうしてる

……俺の住んでた街は、家族は、みんないなくなった、全部水に流された
もう住む場所も無いし、帰る所もない……だからこうして生きてんだよ……

【少女の目を真っ直ぐ見つめる、光の無い黒い目。泥沼の様に渦巻く闇が、グルグルと瞳の中で蠢いている】
【少し前までは、自分も普通に生きる一般人だった、それら全てが無くなって、空っぽになった心に埋め込まれたのは復讐心】

こうやって、獣みたいに生きてるとさ……段々と溜まっていくんだよ、胸の奥に、真っ黒いモノが
『なんで俺がこんな事しなくちゃいけないんだろう』『なんで他の奴は笑っていられるんだろう』って、そういうのが……
……そういうのが無きゃダメなんだ、そんな感情が無いと、俺は……

【住む場所が無い孤児でも、しかしそれらを助ける制度はこの世界には幾らでもある。だがそれらを自ら跳ね除けて、彼はこうして生きている】
【襲うのは後悔と怨嗟、抱いていると毒にしかならないそれこそが必要なのだと、歪んだ決意で】

……『あいつら』を頼りたくない……街を守れやしなかったのに、のうのうと生きて、笑っている奴らの仲間にはなりたくない

【そして、事件で住む場所を無くそうと、正義組織を頼ろうとしないのは、八つ当たりな怒りがあるから】
【きっと、頼ったって、いつかはそれが爆発してしまう事を、意識下で感じているのかもしれない】
835 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 18:48:01.10 ID:9VbNZEq00
>>833

【少年が家の中に入れば、扉を閉めて窓の時と同じくすぐさま施錠をする】
【仮に相手が不審者だったら、明らかにマズイ舞台作りなのだが、少女は気にも止めていないよう】
【因みに部屋の間取りは玄関を入ってすぐに中央のコップに花が飾られた木テーブルと三つ並べられた椅子】
【先程少女がいた窓の近くにも小さな机と丸椅子、あと奥の方にキッチン】【内装は至って普通なログハウスといったところだろうか】
【他の部屋にはそれぞれ扉が付いているので中に入らないと分からない】
【大きいテーブルの方を少女が指差す】

「お客人、あちらに座る。その間、わたしお茶を持ってくる。いいか?」

【若干カタコトな口調で相手に言うや否や否や少女はキッチンの方へと歩いていく】
【相手が返事することを考慮に入れていないテンポである】
【途中、何か思い出したかと思えば、空いている椅子にぬいぐるみを座らせる】

「お客人、なぜここに?」

【何の用があって来たのか?と言いたいのだろう】
【戸棚からティーカップを取り出しつつ、そんなことを尋ねた】
836 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/23(月) 18:54:06.66 ID:+yGDvQIDO
>>834

【──少女はその目を、まっすぐに見つめ返していた】
【彼の言葉を聞き流さないよう、聞き逃さないよう、ずっと見ていた】
【少年の目とはまた違う、夜色の瞳。そこに宿っているのは、星のような光だった】

【……最初は、静かに彼の言葉を聞いていた。何も言わず、動くことすらしなかった】
【そして、彼が語り終えれば──そっと、口を開く】

……「ベクター」を、知っているか
この間、地の国で暴れていた六罪王だ
アレはきっと……この世界に害を為す。物理的にも、社会的にも
1人の力だけじゃ、倒すことは不可能だろうな。みんなが、力を合わせないと、いけない


少年──多分、お前に「私の友達になれ」と言っても、孤児院に行けと言っても、聞いちゃくれないと思う
ふふん……聞いてくれるのなら、嬉しいことこの上ないがな!

だが──少し、話を聞いただけだが……その、お前の持つ黒い感情は、まだ、お前に必要だと思った
だから、その感情を私は否定しない。ソレは多分、今はお前を支えているものなんだろうから


【──す、と息をつく。何を話そうとしているのか、なんとなくの方向性は決まっていた】
【だが、実際話してみると、中々上手くいかないもの。少女は、落ち着いて話している時は口下手だった】


えぇと……うん。難しいな。だが謝らないぞ。変なこと聞いたとも思ってないぞ
そうだな──本当は頼ってほしいし、仲間になってほしいし、友達になってほしいけどな

…………とりあえず、うん! とりあえずそうだな、お前! 少年!!
私はリーべ! リーべ・エスパス!! そういう名前だ! ふふん、いい名前だろう!

それでだ、少年────ベクター退治に、力を貸すつもりはないか?


【──ごちゃごちゃ考え、いろいろ言葉を並べ、最終的に少女が口にしたのは、新たな六罪王ベクターのこと】
【少年の憤怒を、怨嗟を、苦痛を、知ってか、知らずか】
【少女は、リーべは、その感情を利用していると思われるようなことを、平気で口にした】
【それにしても──いったい、どういうつもりなのか】

/ごめんなさい、急用ががが
/このまま切ってくれてもいいですし、継続でもいいです
/継続なら、深夜には戻ってこれるかと。ごめんなさい、一旦落ちます!
837 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/23(月) 19:03:51.31 ID:hNyoGr3p0
>>835
【速攻で施錠されたのを受けた少年は、少し顔を引きつらせる】
【あれがデフォルトなのかと】

(……あれ? というか閉じ込められた?)

【いやいや、そんな馬鹿な、と頭を振って逸れた思考を修正】
【内装を見渡し、特に不自然な所も……寧ろ普通すぎる様な気がしなくもない】
【少女に促されるがままにテーブルの方に向かい、癖で刀をいつでも抜ける位置に置いて、椅子を引いて座る】
【返答する様なタイミングも存在しないので、特に言葉は返さなかった】
【そのまま少しだけボーッと内装を見ていたが、少女に問われて本題を思い出した様子】

「いやー……実は迷っちゃって。僕は旅人で色んな所を回ってるんだけど、森に入ってそのまま何処に行けばいいのか分からなくなっちゃってさ」

【その言葉は何処か間抜けな様だが、少年は大真面目だった】
838 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 19:20:59.35 ID:9VbNZEq00
>>837

「?わたしの店の客人、違うのか?」

【ティーポットにお湯を注ぎながら相手の言葉に疑問符を並べる少女】
【作業をしながら相手の方へと振り返ったせいで途中からお湯がポットをすり抜けどぼどぼと水溜まりを作る】
【少女は、てっきり自分の商品を買いにやって来たと思っていたらしい】
【感情のない表情はあまり変わらないものの、あれ?といった動作で首を傾げたが、まあひとまず置いておいて】

「……ここの森、小さい。ゆえに 抜けることむつかしくない。ここで迷子、珍しい。とても貴重。おどろき。」

【そんな風に森について軽く説明する】
【少し貶しているように見えるのはご愛嬌、実際割と内心では驚いている方なのだ】
【人里を避けて、尚且つなるべく場所が分かりやすいようにという意味合いで、わざわざ小道も作ったのに――いや、小道でないところを通ってきたのか?】

「わたしが作った、道ある。きれいな道。帰りはそこ通るといい。迷わない、必ず。」
「あと、疲れたならば休む。ここは静か、落ち着ける。」

【二度も森で迷子なんてことがないように助言を与えておく】
【まだ煮出し切れてない、明らかに色素も味も薄い紅茶の入ったコップを3つ、木のプレートで運んで少年の手前に置く】
【もうひとつはぬいぐるみの前に、そして空いた席の前に置けば自分も席について飲み始める】
839 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/23(月) 19:35:03.98 ID:/KsFY02ho
>>836
【───成る程、な】
【この少女も、そういう人間だったか……自分とは違う、青臭い正義の心に燃える人間、世界に求められている人間だ】
【少女の話を、こちらも黙って聞きながら、『羨ましい』と少し思った。こうして自分のことすら受け入れられるとすぐに言えるような心が】
【その心が、綺麗な目が、とても綺麗な人間なんだと思った───だからこそ、気に入らない】

……つまり、お前は……

手を貸せって言うのか?その……ベクターを殺す為に、『正義』だとか何だとか言ってる奴らに

【リーベの話が終わってから、噛み砕くように要点を自分なりに纏めて確認する】
【六罪王ベクター、その名前は知っている。テレビの中継やニュースで何度も見た、確かにあれを放っておけば沢山の人間が不幸になるし、自分のような存在が生まれるかもしれない】
【それは許せた事ではなく、第一目標はあるにしろ、力を振るうには十分な理由……だが】

【気に食わないのは、それらを止めようとする正義組織やそれと同じ志の人間達だ、そういう奴らがどうしようもなく、少年は嫌いであった】
【自分の意地と、想いの間で揺れる決意、焚き木が弾ける音がいくつか鳴った後で、口を開く】

……俺は、お前みたいな奴らが嫌いだ
そうやって、『正義』という言葉をサークルの名前みたいに使って、同族と集まりたがるような奴らが
力の無い、沢山の人達の死を、たったの一瞬、戦いの演出の為にしか悲しまないような奴らが
自分達の戦いの裏に、もっと沢山の戦いがあると知らない奴らが。残された人間の悲しみを知らずに、勝利の祝いをする奴らが
全部全部全部、『正義』という言葉を足場にする奴らは嫌いだ、今直ぐ縊り殺したくなるくらいに

【先ず───結論を出す前に、自分がどういう人間か、『お前が誘った人間は決して正義を志してはいない』と教える】
【その憎しみの矛先は、単純に相手にだけ向くものではないと、そう伝える言葉は、漆黒の瞳が説得力を増している】

……それで、俺はそういう奴だ、いつ他の『仲間』を襲うかわからないぜ
それでも……俺に手を貸せって言えるのか?

/わかりましたー、それでは深夜までお待ちしていますね
/再開する時になったら舞台裏で呼び掛けてくださいねー
840 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 :2015/03/23(月) 19:40:48.84 ID:hNyoGr3p0
>>838
「……店?」

【そういえば、旅の噂】
【この辺りの森の中でたった一軒だけ建つ店がある、そう聞いた様な覚えがある】

「……何を売っているんだ?……ってこぼれてるこぼれてる!!」

【余所見するんじゃなぁああい!と言おうとしたが、少女が余りにも無表情なのでもしかしてわざとやっているのかと勘ぐり】
【そんな筈あるわけないだろうとバッグからタオルを取り出した】

「……は? 小さい?」

【そんな馬鹿な、と言おうとしてふと思い出す】
【もしかして、同じ場所を回っていたのだろうか、と】
【何と無く劣等感に打ちひしがれながらも、少女の言葉に耳を傾ける】

「……え、道?」

【そんなものあったか、と思うが何故か該当する物がない】
【ダメだこりゃ、と自分でも諦めて、今度からはしっかり道を行くことにしよう、と心に決めた】

「……あ、ありがとう」

【紅茶の入ったコップを受け取り、静かに口を付ける】
【そこでぬいぐるみの前にもコップが置かれているのを見て】
【その意味を少し考えてーー】

「……誰かの代わりなのか……?

【ポツリ、と寂しそうに呟いた】
841 :リンロ・ルード ◆XQvP.AwpIw [sage]:2015/03/23(月) 19:47:32.61 ID:A4qx1YzLo
>>175
/お疲れ様でした!
/新人の私についていただきありがとうございました
842 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 20:05:17.23 ID:9VbNZEq00
>>840

「……きらきら。あとで見せる。」

【何を売っているのか?そんな問いに対してただ一言、そう告げる】
【溢れたお湯溜まりにポーイとピンク色の布巾をあてがい、特に拭きもせずそのまま水分が吸収されるまでスルー】
【変なところが無頓着である】

「まるで、嘘つかれたような顔。わたし、言うこと本当。嘘つかない。」

【相手の驚いた様子に嘘ではないよとだけ付け足しておく】
【道を見つけられなかったのになさそうな顔をされたのがちょっと不服だったのだろうか】

「……どういたしまして」

【お礼を言われればペコリとお辞儀】
【褒められるのは少女的には嬉しくはないけど嫌という訳でもない】
【お礼をされたらそう答える】【それが世間一般の常識なのだろう】
【そのまま目線をカップへと落とし、ぼうっとしていたのだが―――】

「………、……誰か、ではない。これはこの子の、席。代わり違う。」

【少し言葉を詰まらせて、だけど、無表情に少女は答える】
【ウサギのぬいぐるみの頭を撫でながら言う言葉は、そのぬいぐるみを大切にしているということが、まざまざと見てとれるようで】
【それでも彼が勘のいい人なら、声色に少しの嘘が含まれているのも分かるだろう】
843 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/23(月) 20:16:59.04 ID:OseD2h6ko
>>823
──!

【声こそでないものの、その耳を見た瞬間驚きの表情を浮かべる】
【そこまでは恐らく、彼が今まであってきた人と同じなのであろう】

【だが、その目には恐怖の色はない】
【ただただ、驚いているだけなのである】

【ややあって目線を移すと、彼が顔を伏せているのに気づく】
【そして彼女の顔に現れるのは、同情や共感の感情】

【常人とは異なる形質を持ち、彼らから疎まれる】
【一ヶ月前までのことではあったが、彼女もそうして過ごしてきた身】
【それ故に、彼が過ごしてきた日々の苦悩に思いを馳せ、共感することができた】
【目に見える形で現れている彼の方がより激しかっただろうとも思うが】

……えと、顔を上げて下さい……
…………私は、"人と違う"だけで、いじめたり、しませんから……

【もっと口がたてば、より心に響くことを言えたのだろうが】
【口下手な彼女なりに、彼を安心させようと、言葉を紡いだ】

//ものっそい遅くなってすいません……
844 :上・マシラ 下・カミナ・ゲルギル [sage]:2015/03/23(月) 20:25:20.88 ID:JX7NFe1Vo
【路地裏】

……新たな六罪王様方の台頭に、先日の都市水没事件。
ええ、ええ、これはまた…………芳醇な"欲望"の香りが漂ってきたものです

【暗く陰惨な雰囲気が漂う路地裏の一角に、建物の合間から射し込む月を眺めながら呟く人影があった】
【身長は160cm程度であろうか。茶色の短髪に垂れ目の猿顔をした男だ】
【黒地に白のストライプが刻まれたスーツを身に纏い、その胸にはカノッサの証である逆五芒が刺繍されていた】
【頭には奇術師めいたシルクハットを被っており、腰には全長40cm程の朱塗りの棒が括りつけている】

こうも見え透いた好機を逃してしまうのは、余りにも勿体無い話ですねえ
私もどなたかと接触を図りたいところですが――はてさて、関係者の皆様は何処にいらっしゃることやら

【シルクハットを指で引き下げ目元を隠すようにしながらも、猿顔の奇人は独りごちる】
【ここ数カ月で発生した、いずれも世界を揺るがす大事件の数々』
【其れを見て動かぬ手はないと、「キキキッ――」と独特な甲高い含み笑いを浮かべながら】
【今後の"流れ"に思いを馳せていた――】

【もし通りかかる者がいたならば、この奇妙な人物が目に付くことがあるかもしれない】
【胸に記されたカノッサの紋章――これを見て反応することもあろうか】
【また、近くで何かしらの事件などが発生したならばこの猿顔の男も反応を示すことだろう】


【――】


【とある街外れ】

「…………がっ、そんな……お、俺は……何も――――」

――――……ふん、やはり木っ端を捕まえた所で大した情報は得られんか。
今のままでは動くに動けん……何かしらの手掛かりが、欲しい所なのじゃがな

【夜になれば人通りも少なく、治安が悪化するとある街の外れで】
【打ち倒され、呻き声を上げるカノッサの紋章を衣服に着けた数人の男女と】
【その中心に立ち白く巨大な"何か"で、その内一人を宙に吊り上げ尋問している少女の姿があった】

【身長は140cm程度であろうか。腰まで伸びた炎のように鮮やかな紅蓮の髪と、漆黒の瞳をしている】
【桜色の簡素なデザインの着物を纏い、胸元には"緋色の鷹"を模したワッペン】
【腰には茶色の鞘に収まった剣を下げており】
【少女の隣には全長2mはあろうかという白く巨大な"獅子の頭"が浮かび】
【人を丸呑みに出来そうな大口で機関員の襟首を咥えていた】

とりあえず、後始末はちゃんとしておかなくてはの
専門家ならばもう少し情報を絞り出せるやもしれんのじゃ――まあ、期待は出来んじゃろうがな……

【やがて有益な情報が得られないと悟った少女は、溜息と共に獅子頭を操作し"それ"を放り捨てて】
【懐から取り出した携帯端末で何処かに連絡を始める】

【近くを通りかかる者がいれば、この捕物を目撃している可能性もあるだろうか】
【また、付近で何か事件などが発生したならばこの少女が反応することも考えられる】


/一時くらいになったら持ち越しでお願いします!
845 :クローザ [sage]:2015/03/23(月) 20:38:12.72 ID:oVYHdt2wO
>>843
………本当に声をあげなかったんだな

【そう、小さく呟いた】
【僅かに動くその耳にそっと自分で触れて】


【こんな反応は初めてだ】
【今まで、この耳に恐怖する人間はいなかったから】
【こんなにも疎ましい耳だったのに】

………………。

【再びフードを被って】
【そしてほんの少し微笑んだ】
【「ありがとう」と、微かに聞こえたかもしれない】

………さて、もうすぐ到着か?
住宅街も近づいてくるが……。

【辺りを見回して、青年は問い掛ける】
【話していて忘れたが気がつくと結構な距離を歩いていた】
【彼女の目的地がどこかは分からないが、きっと自宅だろうから】
846 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/23(月) 20:42:49.05 ID:hNyoGr3p0
>>842
「きら……きら?」

【何のことだろうか、と首を傾げながらも、装飾品か工芸品辺りだろうと納得しておく】
【……そして余りにもアバウトというか、雑な後処理に唖然としながら】
【少女が自分を弁護(?)し始めたのを見て、自分は何をやっているのかとやや落ち込んでいた】

「……うん、多分僕が悪いんだ。僕が……」

【少女のいう通りなら自分の運というか方向感覚はどうなっているのかと卑下したくなっても仕方ないだろう】
【そして、ふと少女を見れば一瞬だけ息を詰まらせながらも自分の問いに否定を述べた所で】
【旅人である以上コミュニケーションのスキルは必然的に必要となって来るのである故に少年はすぐに言葉に詰まって生まれた一瞬の空白の意味を理解する】

(嘘……か)

【少女がぬいぐるみを撫でているのを微笑ましく思いながらも、今よりもずっと幼かった頃の記憶がフラッシュバックする】
【自分の帰る場所は、もう無い】
【帰る意思も、無い】
【だから自分は、たった一人で旅をする旅人である】
【だから自分は、師匠のたった一人の弟子であると】

「つまらない、思い出話なんだけどさ」

【少年は静かにそう切り出した】

「……僕が生まれた街を出たのはまだ7歳とかそこら辺でさ……まぁ、見送る人も居なかったんだ」

【「居ない」】
【それが意味するのは、孤独】

「……でも、代わりの人は居た。たった数年だけ……一緒に旅をしてた剣の師匠が」

【そう言って二振りの刀を手に取る】
【黒と、白の鞘に差された双剣は、お互いが引き立てる様に光を反射していた】

「……だから……何て言えばいいかな。何となく分かるんだ……その人形、大切にしてあげてね」

【結局は何が言いたかったのか】
【曖昧に笑って、「違ったら気にしなくていいから」と付け足し、二つの刀を元の位置に戻した】
847 :イナ [sage]:2015/03/23(月) 21:08:10.11 ID:fq/4efS20
>>844
【同じく路地裏で、何かを探しているのか、辺りを見回しながら歩く女がいた】
【夜に映える真っ白な肌に、夜に溶け込むような黒いダッフルコートを来ている】
【身長は190cm余り。暗い路地裏を歩くその姿は、怪人のような雰囲気を放っていた】

ないな、面白いことが何一つない

【ひどくがっかかりしたように女は呟き、空っぽな目で月を見上げた】
【彼女は、一言で言うなれば『喧騒マニア』。常に騒ぎを求めているのだ】
【もし町中で喧嘩が有れば駆けつけ、遠い国で戦争か反乱があったら飛び込む】
【今居るような路地裏でも、大抵は死体や喧嘩などの『騒ぎの素』があった】
【が、今日は珍しく何もなかった。常人にはありがたい平穏しかなかったのだ】

仕方ない、誰か吊るそうかな…

【死体でも作っておけば、騒ぎになるはず。そう思い角を曲がったその時】
【聞こえてきた笑い声、視界に入ってきた奇妙な人物】
【それは彼女が探していた『面白いこと』に他ならない】

見ーつけた

【子供のように大きな声を上げて、彼女はニッと笑った】

/まだいらしたら
848 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/23(月) 21:10:51.44 ID:OseD2h6ko
>>845
はい……びっくりは、しましたけど
優しい人なのは、知ってたので……

【そう、少しはにかみながら答える】
【目の前の男が普通の人間でなかろうが】
【彼は確かに、彼女を助け、その後のアフターケアまでしてくれた】
【驚きこそすれ、怖がる理由は彼女のなかに存在しなかった】

【彼の感謝の囁きは、確かに彼女の耳に届き】
【はにかみではない、もう少しはっきりとした笑顔で返す】
【迫害の悲しみを、少しでも和らげることができたように思い、嬉しかった】

あぁ、そうです……あとちょっとのとこなので、もう大丈夫……です
送っていただき、ありがとうございました……

【あと一分も歩けば、彼女の家というところまできていた】
【ここまで来れたらもう大丈夫だと思い、お礼の言葉をのべる】
849 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 21:15:03.37 ID:9VbNZEq00
>>846

「そう、きらきら―――、………?」

【よくぞ聞いてくれました】
【そう言わんばかりに件の商品について語ろうともう一度振り替えれば何故だか凹んでいる少年に首を傾げる】
【よく分からないが今はそっとしておこうか】

「………。」

【ぬいぐるみを撫でていると、突然相手が語り始めた】
【無言のまま、だけどしっかりと顔をあげて、少女は相手を見据える】
【それは一人ぼっちの少年のお話?】【否、彼にはちゃんと大切な人ができた】
【それはもちろん、少女にも】
【ぎゅ、とぬいぐるみの胴体を抱き締める】

「………分かった。大事、する。」

【彼の言っていることは、痛いほどよく分かって】
【きっと彼にとっての少女のぬいぐるみは、その二つの武器なのだろう】
【少女の表情はほんの少しだけ、頬が赤く照れているような様子だった】
【しかしそんな表情も束の間】【ふと何かを思い付いたような表情をすれば少年にある提案をして】

「……!お客人、少し。こちらに、こちらに。」

【そう言えば、少女は席を立ち上がり、幾つかあるうちの一つの扉の前に歩いてゆく】
【他の扉と比べると木の素材が違う扉だ】【相手に此方に来るようにと手招きする】
850 :ラミーデュ=ヴィニット ◆60/reloads [sage saga]:2015/03/23(月) 21:19:41.73 ID:6aT7+CGYo

【路地裏】

【突如、鳴り響くのは爆発音、いや、粉砕音≠ニいうべきだろうか】
【──凄まじくでかい破壊≠フ音と共に砂煙が発生し】

『ひィぇえええッ!マジで、アイツ!俺を殺す°Cだぁあァァァァっ!!嘘だろ、公安がッ民間人をよォ!』


【その中から飛び出る様に現れたのは柄の悪い────チンピラだった】
【見るからに路地裏なら何処にでも湧いているような三下だが……】
【その右手には、≪奇妙なランプ≫が握られていた────】

『でも、俺、生きてるぜッ!やっぱり、この≪魔人のランプ≫は本物だぜェ〜〜ッ!』

……クソ……目が……。


【続けて出てきたのは、前を開けた深緑色のコートを身につけ、四角いフレームの額縁メガネを装着していて】
【やや長い、鮮やかな紫陽花の様な色の髪を後ろで縛って纏めている男性。彼のコートには、≪自警団の腕章≫】

【──男は、砂煙≠ナ目をやられたらしく。眼鏡を外して擦りながら出てきた】

【このままではチンピラを逃してしまうかもしれないが、発生した音は路地裏中どころか表通りにも響く大きな音──それがどう転ぶか】
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/23(月) 21:31:59.25 ID:JX7NFe1Vo
>>847

――――おや? はてさて、"見つけた"とは如何なる意味でしょうねえ?
遺族の方か、正義組織の方か……はたまた同業者でしょうか

【突如として耳に届く誰かの声に、猿顔はそちらの方を振り向く】
【そして、口元に締りのない笑みを浮かべてにやけた表情を作りながらも】
【濁った両眼で女の姿を頭頂から爪先までジロリと眺め】
【トボけた口調で語りながら自身の額をトン……と指で叩く仕草を見せた】

いやはや全く、この猿めはいつもいつも心の機微が判らなくていけませんねえ!
ここは一つ、素直に尋ねてみるといたしましょう! ええ、そうですそれがよろしい!

【パンパン、と手を打合せまるで演劇でもしているかのように】
【朗々と台詞を読み上げながらも口元の笑みを更に深く吊り上げて――】

――こんばんは、御嬢様。さてさて、貴女様は私(わたくし)めに何をお求めなのでしょうか?

ええ、どうぞどうぞ遠慮なさらずこの猿めに打ち明けて下さいませ!
御要件と条件次第では……貴女様の"欲"を叶えるお手伝いを致しましょう!

【そう告げて両腕を広げ大仰な仕草を作って見せながらも、頭を下げて紳士然とした深い礼をする】
【全体的に道化じみた態度を取る人物である】
【与える印象は「小物」や「胡散臭い」といったモノが一般的であろうか】

【猿顔はどろりと暗い目で女を観察しながら反応を待っている】
【この"道化"に対して、災厄を求める女は如何なる返答を以て接するだろうか】
852 :クローザ [sage]:2015/03/23(月) 21:34:04.07 ID:oVYHdt2wO
>>848
優し...!? ゴホッゴホン...!

【少女の言葉に急に咳き込んだ】
【こういう事に慣れていないのだろう】

【妙に気恥ずかしいのか】
【少しだけ顔が赤かった】

……そうか、怪しい臭いもない
この辺りにさっきみたいな連中はいないし、安心だろう…

【周りを見回し、きっと鼻と耳を使っているのだろう】
【ある程度確認して少女の方を向いた】

......クローザだ。 クロでいい

【そう、自分の名前を付け加えた】
853 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/23(月) 21:34:16.99 ID:hNyoGr3p0
>>849
【少女がぬいぐるみの胴体を抱きしめたのを見て、少し笑みを浮かべる】
【きっと、思いは伝わったのだろうと】
【無意識の内に手を握り、師匠に教わった刀の握り方になる】
【それは何時でも自分を支えてくれた、少女のぬいぐるみと同じであろう「もの」】
【少し視線を落として刀を見れば、その輝きは鈍ることなどあり得なくて】

「うん…良かった」

【結局は、そういうことなのだと思う】
【自分を、何時でも支えてくれる物を大切にせねばならないのだ】
【と、そこで少女が何か思いついたように声を出した】

「どうした……の……?」

【何事かと思いながら、少女に釣られて席を立ち、手招きされた通りに、少女に近づく】
【何やら他の扉とは違う雰囲気】
【素材が違うのだろうか? という疑問も今は置いておいて、この先に何があるのかと疑問符を浮かべていた】
854 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 21:50:40.67 ID:9VbNZEq00
>>853

「…ここ、あまり人に見せない。でも今回特別。」

【そう言って少女は扉を開け放つ】
【その部屋の中はテーブルのあった部屋とはかけ離れて鉄の板と壁に囲まれた部屋だった】
【大きな釜戸に鉄の台、部屋の隅っこには沢山の箱が置かれていて、何かがきらきらと光っている】

「これ、きらきら。これ材料、作って、売ったりあげてる。」

【その中で一際小さめの箱…と言っても割と重そうなものを持ってきて相手に見せる】
【それは色とりどりの丸い硝子細工】【大きかったり小さかったり形も様々だ】
【電灯の光に照らされ、きらきらと反射して、二人の顔を映している】

「今回特別。お客人にあげる、オーダーメイド。何が良い?」

【要するにオリジナルで何か作ろう、と】
【そう言って相手に箱をずいと寄せる】
【そのまま箱を覗きこむか、受け取って見るかは貴方次第】
【因みに赤黄青緑紫黒白、と。合計7個の色にそれぞれ意味があるのだが、それがなんなのかはお楽しみ】
855 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/23(月) 21:52:35.90 ID:OseD2h6ko
>>852
ふふっ……

【珍しく取り乱す男の様子に、思わず笑いがこぼれる】
【その様子に、先程までの恐怖や不安の陰は微塵も存在していなかった】

臭い……なるほど
それなら、安心ですね

【今になって、彼がいっていた臭いの意味を理解する】
【一定の信頼を彼においていることもあり、今のその一言の安心感は大きかった】

クロさん、ですか……
霜降氷雪といいます……また会えたら、よろしくです

【そう言って、ペコリと一礼】
【最初の邂逅での怯えた様子は消え、大分彼とは打ち解けられたと思っているようだ】
856 :イナ [sage]:2015/03/23(月) 22:00:13.37 ID:fq/4efS20
>>851
【相手から受けた第一印象は「胡散臭い」。しかし彼女にとってはその印象もまた引き付けるものがあった】
【道化じみた態度、芝居のかかった台詞、胸の紋章、そして濁った黒い目】
【全てが興味深く、今まで求めていた騒ぎの素の中でも、特に質の良いものであった】

急にごめんなさいね、紳士さん。それじゃあ私の"欲"を聞いてもらおうかしら

【まるで宝物を見つけた無邪気な子供のように笑みを浮かべ、男にゆっくりと歩み寄る】
【彼女の"欲"はただ一つ、『喧騒を見ること』。混沌した平穏の無い状況に心奪われたいのだ】
【自分の好きなヒーローのことを親に話す子供のように。彼女は口を開いた】

そうね、まず自己紹介からかしら。私はイナ、あなたとは同業者になるかな?
それで私の"欲"ってのわね…一言で言うと『騒ぎを見たい』のよ
喧嘩でも銃撃戦でも戦争でもいい、誰かが騒いで私はそれを眺める。それがやりたいの

【空っぽの目で男の顔を見つめ、サンタに願うかのような雰囲気でそう言った】
857 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/23(月) 22:03:41.74 ID:hNyoGr3p0
>>854
「……鉄?」

【部屋の中を見て、先ほどの部屋を見比べる】
【明らかに雰囲気が違う、この部屋が作られた目的は何か】
【類推するに、工房などの何かの加工に使うのだろう、と】
【少女が持ってきたキラキラと光るガラス細工を見て、感嘆を漏らす】

「凄い……」

【色とりどりの光の反射が見るものを魅了し、引き込む】
【それは少年も例外ではなく、これが一つの芸術品として仕上がったらどうなるだろう、と想像する】
【と、そこで少女が箱を寄せる】

「……え、いや、そんな」

【戸惑い、遠慮しようとするが、折角作ってくれるなら寧ろ遠慮は失礼だろうか】
【一瞬の葛藤の後に、やはり貰っておこうと決める】
【そのままでは重いだろうと箱を受け取り、中を覗き見る】

「……これ、かな」

【手に取ったのは、青】
【果たして、どんな意味を持つのか】
858 :クローザ [sage]:2015/03/23(月) 22:09:22.07 ID:oVYHdt2wO
>>855
氷雪……か良い名前だ、アンタによく似合う

【そう、思ったままの感想を口にした】
【割と素直なのか、彼女の分析通り心優しい人物像なのだろう】

【ふと、空を見上げた】
【そこに浮かぶ少しだけ欠けた月】
【それを一瞥して、】


ああ、じゃあな氷雪、良い夜を

【そう軽く手を振って】
【そう言いながら、彼も帰路に着くのか】
【彼も、もと来た道を帰ろうとするだろう】

【声をかければ立ち止まるだろうが、声をかけねばそのまま帰るだろう】
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/23(月) 22:21:19.40 ID:JX7NFe1Vo
>>856

イナ様……イナ様――ああ、いやいや私としたことが何という無礼を!
ええ、そうですねえ……"同業者"で違いないでしょう!

申し遅れました……私はマシラ、若輩者ながら『95』の番号を頂いております!
いけませんねえ、何せカノッサは身内でも秘匿主義が徹底しておりますので
勿論の事御名前は存じておりましたが、顔写真すら見つけ出す事が困難な有様でして、ええ――

【猿顔――マシラは、相手が自分よりも上位のナンバーズと察すると】
【揉み手をしながら腰を曲げ、卑屈な態度で遜り出す】
【弱者に強く強者に媚び諂う】
【人間離れした力を振るうナンバーズの中にあって、この男は異質ともいえる存在であった】


ほほう――……それはまた、随分と"素敵"な趣味をお持ちのようで
ええ、ええ、貴女様の欲望を満たす事は難しい話ではありません

何せ、今は各所で皆々様が暴れまわる群雄割拠の時代!
私めが手を出さずとも世界は乱れ、それはもう多くの"悲劇"が生まれることでしょう!

【新たな六罪王達の台頭に、アーグという記憶に新しい街を"沈めた"怪物の存在】
【これから世界は今まで以上に乱れることだろう】
【彼女の望みを叶えるならば、マシラは"待つ"だけでも達成されると考えていた】
【――が、】

しかしながら、それでは貴女様の望む瞬間に立ち会えるかは判りませんよねえ?
何せあの方々はわざわざ「今から暴れる!」などと宣伝してくださる訳ではありませんから

折角素晴らしい『騒ぎ』があろうとも
クライマックスシーンを見逃してしまっては台無しというもの!

【マシラはあえて語りを続けた】
【どのような意図があってのことか、先程自身で告げた其れを否定するかのように】
【「困ったものだ」という意思表示のように手で顔を覆った】

…………イナ様、折角お楽しみになるのでしたらやはり
"最高の瞬間"に立ち会いたいとは思われませんか?

……もしも貴女様がお望みでしたならば――不肖マシラ、その"演出"のお手伝いを致しましょう

【更に深い闇に誘うかのように、コツ、コツ、とイナの方へと】
【わざとらしく革靴で地を叩き音を立てながら近づき、裂けたような笑みを浮かべながら彼女に問い掛ける】
【演出――とは如何なる意味を含んだワードであろうか?】
860 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 22:22:20.98 ID:9VbNZEq00
>>253

「ふむ」

【相手の選んだ硝子を見つめて、少し唸る】
【言っておくが威嚇とかではない】【何かを値踏みしているようなそんな声だ】
【無表情がデフォルトな少女にしては真剣な面持ちである】

「わたし作った石……少し力が……でも手っ取り早い?……ん。」

【ぶつぶつと何か思案している模様】
【相手から受け取った硝子の他にもじゃらじゃらと粒の中に手を廻し、また別の硝子も探しては取り出す】
【最終的には彼が選んだ硝子の鮮やかな青の飾り硝子を中心に、数粒の薄い水色の石が揃う】

「……む、これで揃った。お客人、腕輪と首輪、どちらが良い?」

【ワンピースの中から丈夫そうな紐の束を取り出せば、そんなことを相手に問う】
【どうやらアクセサリーを作ろうとしているらしい】
861 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 22:27:04.48 ID:9VbNZEq00
>>860
/!?安価は>>253ではなく>>857です!すみません!
862 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/23(月) 22:37:15.08 ID:hNyoGr3p0
>>860
「……?」

【唸りながら見つめられて、威圧されてもいないのに少し気持ちが引く】
【どうしたのだろうか、と思いながらぶつぶつと思案する少女の思考が纏まるのを待つ】
【力、つくった、などという単語から考えれば付与(エンチャント)に似た何かだろうと考える】

「……じゃあ、首輪でお願い出来るかな? 剣で切れちゃうと何だし」

【腕だと剣戟の最中に切れてしまうかもしれない、と考え、出来るだけ大事に使いたいと首輪を選ぶ】
863 :霜降 氷雪 [sagesaga]:2015/03/23(月) 22:37:50.36 ID:OseD2h6ko
>>858
えへ……ありがとう、です

【そういう風には言われ慣れておらず、顔を少し赤らめ】
【でも、その言葉は嬉しかったので、礼をいう】
【やはり、優しい人だなぁと、心のなかで思うのだった】

はい……クロさんも、お気をつけて
では……また、機会があれば、会いましょう

【昼間であれば、お礼にお茶でもと家にあげたりするのかもしれないが】
【こんな時間に引き留めるのもよくないと、そのまま別れの言葉を交わす】

(……次は、ゆっくりと会えたらいいな)

【そんなことを思いながら、彼女もまた自分の帰路を行くのであった】

//二日間にわたり、ありがとうございました!
864 :クローザ [sage]:2015/03/23(月) 22:47:41.50 ID:oVYHdt2wO
>>863
【都市伝説がある】
【闇夜を駆ける狼男伝説】

【彼の正体を知る人物はいない】
「たった一人の少女を除いて】

【彼もまた、夜を駆け抜けていく】


/途中寝落ち挟んですみませんでしたー!
/ロールありがとうございました!
865 :イナ [sage]:2015/03/23(月) 22:56:15.70 ID:fq/4efS20
>>859
そうなんですよね…マシラさん

【彼女とって、相手が組織の中で自分よりも下であることは意味のないことだった】
【人外の力を持つ者とって、順位など関係のないこと】
【むしろ今は、自分の欲を聞いてくれている男こそが『上』ではないかと思っている】
【故に男の態度には嫌味も何も感じていない。ただ面白いと受け取っているだけだ】

特に六罪王の方々による喧騒と混乱は、それはもう素晴らしいものです
しかし運の悪いことに、私はその場に直接居合わせることできなかった

噂を聞き付けて向かっても、そこにある『騒ぎ』は残り香のようなもの
それでも、そこらにあるようなものとは質がまったく違います

【まるで昨日のことのように、右手を頬に当てて、残念そうに語る】
【よっぽど悔しい出来事だったのだろう、僅かに苛立ちすらも感じられた】

もしその最高の瞬間に立ち会えるのなら、私も最高の気分になれます
けど極上の喧騒は、何の予兆も無く突然現れることがほとんど…

【彼女は立ち止まった。相手の表情をみるには十分な近さだからだ】
【そして彼女は願った】

その"演出" 、どういうものかお聞かせ願いたいわ
866 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 22:58:00.10 ID:9VbNZEq00
>>862

「分かった。少し待つ。」

【そう端的に言えば、糸を切る】
【どこからか取り出した工具で硝子に穴を開け始める】
【形が気にくわないものはちょくちょく鑢で削ったりして形を整えつつ、流れるような早さで制作する】
【それから十数分位、経った頃、ぱっつんと糸を切る音が部屋に響く】

「……完成。とても上出来。」

【そう満足げに少女は呟くと相手の少年へと完成した品を渡す】
【それは水色と海のような青の硝子細工で出来た首輪……簡単に言えばペンダントだ】
【ある程度形を調整したこともあってか、ただの色付き硝子とは思えない、涼やかな印象を与える品となっていた】

【海星のペンダント】
水色の石6つと青の石1つからなるペンダント。水の属性を持つ。
持ち主が祈ればその場に小さな鉛玉と同じくらいの水球を出現させることができる。
水球の威力は当たればアルミを凹ませるくらい。一度に出現させる水球の数は最初は6つ。
水球が狙った相手に当たる、または撃墜されると水色の石が割れて、次回からは壊れた数を差し引いた数になる(当たらなかった場合は大丈夫)。
使用回数は3回まで。水色の石が残っていても3回使ったら全部壊れるので注意。

/細かいデザインや装飾はお任せします。
/また強すぎたりしたらご指摘ください!
867 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/23(月) 23:14:21.40 ID:hNyoGr3p0
>>866
「え? あぁ……」

【少女に言われた様にその場で待っていれば、流れるような手つきで加工が始まる】
【その技術はある種の芸術の様で、手や口を出すのもはばかられる様な美しさを持っていた】
【その様子を見ていれば、十数分なんてあっという間】
【渡された品を見て、その美しさに目を細める】

「……本当に凄い。これは……」

【直視してはならない、だが目を逸らすことは許されない様な、とても素晴らしい一品だった】
【そして、少女がこれを作るのに「能力」を使った事は恐らくその通りで】
【だけどそれにツッコミをいれる事は出来なかった】

「ありがとう……とてもいい物だ……大切にさせて貰うよ」

【そう笑った少年は、自分の中で少女に対する印象がいつの間にか変わっていることに気づかない】
【無表情でありながら、とても心優しいであろう、彼女のことを】
【いつの間にか友人の様に感じていた】

「……っと、これ以上居座ってちゃマズいかな?」

【ふと気づいたように顔を上げると、旅の寄り道で長居をしすぎたような気がする】
【それは、旅を急ぐとかそういう事ではなく、単純にこのまま少女の家に居座っていていいのかという疑問で】
【立ち去ろうか、と考えた時に少年は「あっ」と頭を抱えた】

「ごめん、お代忘れてた。お金……でいいのかな? 割とどの通貨でも持ってるけど……」

【すっかり忘れていたと苦笑し、余りにも非常識だろうと自嘲する】
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/23(月) 23:28:31.55 ID:JX7NFe1Vo
>>865

そうでしょう、そうでありましょう!
スタッフロールだけを見せられては、折角の"名作"であれど感情移入のしようもないというもの!
観劇するならばそう――最初から最後まで
ポップコーンを片手にじっくりと観る事の出来る環境こそが望ましいでしょう!

【イナの言葉に同意を示し、持ち上げるようにして語りを重ねていく】
【その場でくるりとシルクハットを回しながらターンしてみせたりと】
【大袈裟でおどけたような仕草を加えながら】

――――ええ、ええ。流石はイナ様、話の判る御方です!

いえなに、演出といっても特別大した事をする訳ではありませんよ
見ての通り私は皆々様のような"力"を持つわけでもない卑小な猿めに過ぎませんので
私なりのやり方でちょっとした"後押し"をさせていただくだけです

【こちらも立ち止まり、互いの顔がよく見える距離で話を続ける】
【ぎょろりとした目でイナの顔を見上げながら】
【手を持ち上げて指を摺り合わせ――パチン、と一度指を打ち鳴らした】

【すると――闇から這い出るようにしてマシラの後方から二体】
【建物の屋上から音もなく飛来する一体、計三体の小柄な"異形"がこの場に呼ばれ姿を現す】

【忍者を思わせる黒の装束を纏い、同色の頭巾と手甲を身につけ顔には猿の能面を付けている】
【身長は140cm前後と子供のように低く、極端な猫背で両腕を前に腕をだらりと下げた異様な風貌をしていた】

この者達は私めの配下――『猿羅衆(ましらしゅう)』の一員でございます
見ての通りの隠密――"工作"や"暗殺"、"諜報"を生業としている私独自の部隊となっております

闘争の観察が御望みであれば――
イナ様の御好きな場所、御好きなシチュエーションを我々で演出いたしましょう
衆愚など甘言一つで容易く踊ってしまうものです故――

それともう一つ、私めの情報網を使い大きな闘争が行われている場所の"情報"を御渡しすることも可能です
連絡先を教えて頂けたならばその都度、イナ様がお喜びになる情報を提供致します

【三体の配下を従えながらも、マシラは説明を続けていく】
【"望みの闘争を起こす為の演出"と"情報提供"】
【彼女が望むならばこういった形で力を貸すことが出来ると猿顔は告げていく】

【個人の暴力ではなくもっと別の"力"】
【権力や財力、組織力などを駆使するのがこのマシラという男である】
【今のところ"何故だか"非常に協力的だ――もっと別の形での助力が必要であれば、可能な限り叶えてくれるかもしれない】
869 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/23(月) 23:32:37.33 ID:LFORQX5Jo
【路地裏】

【春が近いというのに今日はやけに風が強く冷たく感じられる。春一番ってやつなのか】
【それともここがひび割れたアスファルトと物悲しく点滅する街灯で出来た路地だからか】

【銃声が響きわたっていた。あちこちで硝煙の臭いがして薬莢が落ち、壁に穴を開けた】

『チッ……取り逃がした。こうなると面倒だ。引き上げよう…』

【数名の銃を持った男たちはそんな話をして、この迷宮に背を向けて段々と遠のいていった】
【少し離れた路地の影。壁に背をつけその様子を伺っていた人間はずるずるとその場に座る】

【背の高い男でこんな路地でも黒いレンズのサングラスをしていた。黒い三つ揃えのスーツ姿で】
【ネクタイも黒。右手にはリボルバー式拳銃。するりと抜け落ちるようにその手から離れた】

【彼は煙草を吸おうと紙箱を取り出して1つくわえ、ライターを擦ったが火が点かなかった。何度も】
【何度も試したが火花が散るだけで、痺れを切らした彼はそれを壁に投げつけた】

…ハァ……ハァ………クソッ……またか……

【手を見ると小刻みに震えていた。握ったり、動かしたりしても震えは止まらなかった】
【彼はそのまま、力が抜けるように倒れた。ぼんやりと街灯を見上げて、たばこをくわえていた】
870 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/23(月) 23:35:00.93 ID:9VbNZEq00
>>867

「……も、元々が硝子、だから壊れやすい。優しく扱うこと、これ大事。大切な心掛け。」

【少年に自分の作品を褒められたことからか心なしか満足そうに頷く少女】
【と、不意に顔をあげた途端、視界に映った少年の微笑みを見た途端、照れたのかぼっと火がついたように赤面する】
【まさかそこまで喜んでくれるとは思わなかった】【俯きつつ壊れやすいものとだけ助言しておく】
【声色"は"相変わらず感情の希薄なものだった】

「今寝れる部屋、ひとつ。わたしと相部屋、我慢する。なら居座れる。」

【「どうする?」と取り敢えず聞いてみるが、相手がなんて返事するかは分からない】
【まあ幼い少女と無駄に重量感のあるウサギと川の字になって寝れるのならば問題ないだろうけど。】
【代金の話を持ち出されれば、少し考えてから、首を横に振った】

「いらない。今回特別、無料提供……代わりに、今度旅の話聞かせて、もらう。よろしいか?」
「わたしの名、エリスという。エリス・パルム・フラーテル。お客人、お客人の名は?」

【お金はいらないからまた店にやって来たときに自分が知らない土地のことを教えて、と】
【そんなお願いをした】


/すみません!今日はもう眠気がひどいので落ちたいと思いますが大丈夫ですか?
/絡みは切っていただいて構わないので!
871 :イナ [sage]:2015/03/24(火) 00:09:33.20 ID:bkpSJ6RQ0
>>868
素晴らしい…

【数秒間の静寂の後、喉の奥から絞り出したような囁き】
【目を大きく見開き、口は端が裂けそうなほどに開かれ】
【興奮を隠そうとせず、彼女は190cm余りの巨躯を震わせた】

素晴らし過ぎる!これで私は喧騒を逃さなくて済む!
もうあのような気持ちを思うことも無い!
私は最高の瞬間を『中心』に立って眺めることができる!

【心から飛び出してくる感情、月にまで届くような歓喜の叫び】
【男と三体の"異形"を、プレゼントを差し出すサンタクロースを見るような眼差しで見つめ】
【それを受け取る子供のようにはしゃぎ、両手を前に差し出した】

あなたは、何が欲しいの!タダじゃないのは分かってるわ!
何を協力したらいいの?、誰かを殺せばいいの?、私を利用したいの?
何でもいいわ、あなたから受け取るものはそれだけ素晴らしいものなの!

【彼女はまるで異性からの告白を受けとるかのように息を荒らげ】
【何かを引き込むかのような空っぽの目で、男達を見つめ続けた】
872 :レン=ヴァーテイン ◆EjkplW7X36 [sage]:2015/03/24(火) 00:18:34.99 ID:Fb3+OKdg0
>>870
「うん、わかった」

【相変わらず感情の希薄な声でありながら、分かりやすい表情を微笑ましく思う】
【そして、一人の職人に感謝と敬意を込めながら、静かにペンダントを着けて、満足そうな笑みを浮かべる】

「二度目だけど……ありがとう」

【少年は少女に笑いかけてから、次の言葉に硬直する】
【目の前に居るのは幼い少女】
【そして大切そうにしているウサギのぬいぐるみ】
【自分もまぁ、まだ成長し切っては居ない上に元々小柄なので不可能では無いのだが】
【だからと言ってそれが許されるかというのは別問題である】

「いや……流石にそれは倫理的にも自分としてもマズい気がするから遠慮したいかな……野営出来る場所だってそんな遠くないだろうし、もうちょっとしたら出ることにする」

【流石にそういう趣味ではないし、それを抜きにしてもそんなことが出来る勇気も無い】
【よって当然このまま夜を迎える訳には行かないのである】

「え? ……いや、要らないって……え、あぁ、分かった」

【何やら押し切られた感じがしなくもないが、旅の話ぐらい聞かせてあげても良いだろう】
【それが何時になるかは、まだ分からないが、きっと、いつか】

「僕の名前はレン。レン=ヴァーテイン。エリス、また今度遊びに……あと、店の品を買いにくるよ」

【そう言って、少年はバッグに荷物を纏めて背負った】

/遅くまで申し訳ありません! 雑談スレにも書きましたが此方は全然大丈夫です
/絡みはここで〆にしておきます
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/24(火) 00:40:18.39 ID:kLrjI5gUo
>>871

――――いえ、いえ、とんでもない!
私は貴女様に"使っていただけた"ならばそれが何にも勝る報酬となりますので
それ以上を望むなどと、我が身の分を弁えぬ行為でありましょう!

【答えは――"タダ"だ。マシラはイナに対して特別何も望むことはなかった】
【リスクも手間もあり、相応の費用も掛かるはずだ。しかしそれを踏まえた上で】
【ナキという自分より上位のメンバーに「使って貰う」ことこそを至上の価値として捉え】
【それのみを報酬として受け取ろうとする】

【しかし、タダより高いものはないとはこの世界でも有名な言葉】
【理由がなくては裏を疑ってしまうか、何かを差し出そうとしてしまうかもしれない】
【故にマシラはすぐにその"理由"を彼女に伝え始める】

貴女様に使っていただき、この顔を記憶に留めて貰えたならば
それだけで私めの組織内に於ける地位を確立させられる結果に繋がります

私の目的――「秩序を破壊し、世界を混沌に導く」為……カノッサ内部で広く名を売り
皆様の欲望を影から支える立場となり、活動を支援する事こそが私の為すべき使命であると考えておりますので

つまり、私にとってはイナ様との"繋がり"こそが黄金にも勝る報酬……
私の野望を叶える第一歩として――"ご協力"頂けたならば幸いです

【人にはそれぞれの戦い方がある。マシラの場合は――こうした裏工作こそが"戦い"であった】
【故に未だ根を張れていない組織の内部に於いて"有用"と判断されることは】
【今後の活動を考えたならば非常に大きな報酬となる】
【信用を得ることは難しい。混沌を体現するカノッサ機関であれば尚更だ】
【だからこそ必要以上に欲を見せず、他者から"都合のいい駒"として認識されようと立ち回らんとしている】

して――お答えの方は如何でしょうか?
お望みであれば明日からでも、何なりと手足のようにご命令くださいませ

このマシラ、イナ様の欲望を叶えるべく……走狗となり身を粉にして働きましょう――キキッ!

【そう告げて、マシラはイナに向けて片手を差し出す】
【もし――握手を交わしたならばその時点で交渉は成立だ】
【マシラは連絡先のメモを渡し、今後は彼のサポートを受けられるようになる】

【具体的にいったならば】
【猿羅衆をNPCとして働かせることで、煽動や工作を行い街などで意図的に"闘争"を起こしたり】
【必要な武器や兵、兵器や乗り物などの支援を受ける事などが可能となり】
【イベントなどの参加の際に「マシラから情報を受けた」という設定が使用出来るようになる】
【主に何らかの行動を起こす際の切欠として扱うことになろうか――】
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/24(火) 01:05:30.77 ID:kLrjI5gUo
>>871
/イナさん申し訳ない……そろそろ時間限界です!
/続けるようでしたら持ち越しお願いしてよろしいでしょうか!
875 :イナ [sage]:2015/03/24(火) 01:17:22.42 ID:bkpSJ6RQ0
>>873
【彼女は自らの欲望のためなら、何を差し出してもいいと思っていた】
【それが自分の“地位”であったのなら“反乱”という喧騒が見れる】
【それが自分の“命”であったのなら“死体”として喧騒を起こせる】
【だが相手は何も要らないと言う。ならば何も考える必要はない】

その提案、喜んで受け取らせて頂きます

【そう言って、差し出された手を少し痛いくらいにまで握った】

マシラさん、そしてあなたの部下たちの力、私の欲望のために使わせ貰います
だからあなたの顔は忘れません、私が必要になったらいつでも駆けつけましょう
あなたの素敵な目的のために、私が役に立てれば幸いです

【彼女は目に見えるものしか理解しない。根を張るなど考えもしないだろう】
【愛する喧騒に裏の事情など必要無い、見えている混沌だけが全てだ】
【協力が欲しいと言えば全力で協力し、使って欲しいと言えばいくらでも使う】
【面倒な立ち回りなど考える必要は無い。それは得意な者に任せればいいのだ】
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/24(火) 01:29:52.47 ID:kLrjI5gUo
/えっと……持ち越しは無理ですか?
/でしたら今からレス書きますので、少々お待ちを……!
877 :イナ [sage]:2015/03/24(火) 01:35:12.31 ID:bkpSJ6RQ0
/リロードしてして確認するのを忘れていました…
/持ち越しかどうかはお任せしますです
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/24(火) 01:54:32.13 ID:kLrjI5gUo
>>875

――――私如きに過分な御言葉、光栄の至りであります!
キキッ……ではご厚意に甘えまして
必要となった際には遠慮せず貴女様を頼りにさせていただきましょう!

この猿め、見ての通り小賢しい真似は得意分野ですが
他のナンバーズの方のような一騎当千の如き振る舞いは専門外ですのでねえ
いやはや、イナ様の力を借りられるとなれば心強いことこの上ないというもの!

【イナと強く握手を交わしながらも、いただけるならばと彼女の言葉を受け取る】
【"本当に"マシラが個人としては脆弱なのかは不明だが】
【語る其れが全て本当だとしたならば、イナのような個人戦力は貴重であろう】
【数秒――手を声で意志を確かめ合った後にそっと離し、二歩ほどの距離を取った】

では、では――これにて交渉成立と致しましょう!

どうぞ……私へ繋がる連絡先と、僅かながら支度金をお渡しします!
ナンバーズとしての権限を行使した経費では、色々と面倒事もありますからねえ
ご自身が自由に動かすことの出来る資金として、お好きに使って頂けたならば幸いです!

【マシラが手で簡単な合図を送ると、闇から新たな黒装束が姿を見せて】
【音もなく滑るような動きで二人に近づき、イナに向けて跪きながらもアタッシュケースを差し出そうとする】
【もし受け取り中を確認したならば、マシラのアドレスが書かれたメモと】
【札束――1000万が中へと詰められている】

【後者はイナの活動資金として渡されたものだろう】
【必要ならば連絡を取ることによって更に資金を提供することも可能である】
【闇の商人として稼いだ潤沢な財力も、マシラの持つ"武器"の一つであった】

さて……御話はこの辺りでよろしいですかねえ? いや、いや……実に有益な夜でした!
お恥ずかしながら、未だナンバーズの方々へのご挨拶をまるで済ませていなかったもので

ですので今宵のイナ様との出会いはまさに僥倖、運命さえ感じました
今後もお互いに良い関係を続けられるよう――心から願っていますよ?

【シルクハットを外し、胸元に持ちながら】
【深々と腰を曲げて奇術師めいた礼をした後、踵を返して配下を従えながら闇へと消えていく】
【欲望の請負人マシラ――この協力者を得たことによってイナの野望がどのように動くことになるのか】
【猿顔は未来に夢馳せながら、小さく笑うとシルクハットを目深に被り……やがてその姿も見えなくなった】

/お疲れ様でしたー!
879 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/24(火) 02:51:30.83 ID:7Jk69nGDO
>>839

【要点を確認されれば、そうだと言わんばかりにリーべは頷いた】
【結局はそういうことだ。理由や経緯はどうであれ、今はベクターを倒すための味方が、1人でも多く欲しい】
【なりふり構ってる余裕などないのだ。仮にカノッサ機関員が協力を申し出てきたとしても──きっと、彼女はそれを受け入れる】


ふふん……「仲間」を襲うんなら、ベクターを倒した後にしてほしいものだな!

私は、ベクターを倒すにはチームによる連携が重要だと考えている
ベクター打破に一体、何人協力してくれるかどうかはまだ分からないが……
10人、20人と集まってくれれば、人が多ければ多いほど、成功する可能性は増していく
戦いの最中、お前が味方を背中から撃つようなことがあれば……連携を前提にしたチームは恐らく壊滅するだろうな
……それが意味すること。言わなくても、わかるはずだ、少年


【正義がどうだという少年の言葉に、返答はなかった。今は、それを語るべき時ではないとリーべは考えていた】
【だが、決して聞き流してなどはいない。むしろ、賛同できる箇所もあるとすら思っていた】
【──その、同意の意思すら今は表に出さなかった。本音を言えば彼としばらく語り合いたかった】
【けれど……それを実行するのはこの局面ではないと判断したのだ】

【──まだ、リーべの結論は出ない。語られるのは、未だ曖昧でしかない対ベクターの作戦】
【チームを組んでの戦闘を前提とし、互いの弱点をカバーしあい長所を伸ばすような戦いをしようとしているのだ】
【そんな最中──仮に少年がチームメンバーの妨害をすれば】
【味方の全滅は免れないどころか、暴れるベクターにより戦闘地点周辺に居住する民衆の被害も増大する可能性だってある】
【そのことをリーべは暗に彼に告げ、そして──】


……ベクターとの戦いの最中にお前が誰かを襲うんなら、私がお前をまず止める
戦いの最中じゃなくても、ベクターとの決着がついていない状態で仲間を襲っても、私はお前を殴る

ふふん──そうならないことを祈っているがな!
なんたって、お前もチームの一員になる予定なんだ!
部隊戦闘が前提で、なるべくみんなが欠けない状態で戦いをすすめたい!
なんせ、何人も面子が欠ければ互角にもならないだろうしな!!
というわけで、お前が味方を襲えばベクター戦はわりと不利な状況ですすめなきゃいけなくなる!
ふふん! これだけ言って味方を襲うほどお前もあんぽんたんじゃないだろう!!


【ふふんとリーべは笑った。更には立ち上がった後少年へ数歩歩み寄り、ひらひらと握手を求めるように手を差し出すのだ】
【だが、その場ではリーべの手は掴めない。彼もまた立ち上がり、歩み寄ってこなければ彼女の手は取れない】
【──少年の周囲には、立ち去り姿を隠すには十分すぎるほどの森が広がっている】
【彼がどのような決断をするのか。夜色の瞳が、静かに少年の意思を見つめていた】

/た、ただいま戻りました。遅くなってしまい申し訳ないです
/もう少しで終わりそうですが、時間も時間ですし続きは明日以降にお願いしたいです
/申し訳ありません、もう少し早く帰宅できればよかったのですが……
880 :イナ [sage]:2015/03/24(火) 03:43:48.17 ID:bkpSJ6RQ0
>>878
確かに、あなたが居たのも“偶然”、私が見つけたのも“偶然”…良い引き合わせです
この縁が続くよう、私もあなたと“仲良く”していけることを願っていますわ

【差し出されたケースを少し屈んで取る。その重さで大体の金額は分かった】
【感謝していることを示すために、両手でケースを前に持ち頭を大きく下げた】

本当になにからなにまでありがとうございます

【そう言って、男が闇に溶け、消えて居なくなるまで頭を上げることはなかった】

【そして、誰も居なくなった路地裏で一人考える】

【とりあえずは彼女に協力者ができた。協力してくれるからには裏切るつもりはない】
【世の中“良い人”もいるものだとしみじみと思い、そしてどう『使う』かと思案する】

【しかし、ふとある考えが脳裏をよぎった】
【私兵を引き連れ、これだけの金をぽんと渡せる財力がある男…】
【彼を殺せば、中々の“騒ぎ”が起こるのでないかと】

馬鹿か私は…

【思わず否定の声が漏れる。そんなことをしていては喧騒が楽しめなくなる】
【でも、もし裏切られたのなら考えてもいいかもしれない】
【そう思いながら、くるりと方向を変えて、人々がいる大通りへと歩き出す】

【この金をどうしようか、街中でばら蒔いたら面白いかもしれない】
【そうするならどこがいいだろうか、大都市、スラム街、とにかく人のいる所…】

/お疲れ様です!
881 :エリス・パルム・フラーテル ◆lSY3..STRk [sage]:2015/03/24(火) 09:59:06.93 ID:OIttK7gs0
>>872
/絡みありがとうございました!とても楽しかったです!
882 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 11:30:45.04 ID:YjJhl15+o
【草原】

【最寄りの街まで歩いて10分の道端に、一台の馬車が止まっていた】
【客は女性が一人。颯爽と街道に降り立つと御者に代金を支払うのだが】
【――どうやら遠い場所から来たらしい。随分な額を払っているのが見えるはずで】

ええ、ここでいいの。街までは歩いて行くから……それじゃ。

…――っと。折角こんなにいい天気なんだし、歩かないと損だもの
少し身体を動かしておきたいし……よしっ。

【真っ白な将校服に、同色のケープと軍帽。腰には強固な軍刀を携えた彼女は】
【対照的に明るい桃色の髪をツインテールにしていて――おもむろに歩き出す】

【道は街と街を繋ぐ一本道。誰かと行き交えば、目立つ格好故に目を引くだろうし】
【もし魔力に敏感な人物が側を通れば、彼女からは不穏なモノを感じるだろう】
【また何より、彼女は左目に眼帯をしている事もあって――少なくとも一般市民には見えなかった】
883 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 12:06:23.32 ID:OeUlZHGwo
>>882

【──どーーーーーん!!!=z

【いかにも「何かが何かに衝突しました」、という感じの音が、周囲に響き渡る】
【見れば、彼女の進む途の前方。道端の一本の樹に激突し、煙を吹く一台のバン】


……はっはっは。流石に片手片足で運転は無理があったね。

【そして、何故か笑いながら、バンの扉を蹴破って、運転席から出て来た人物】

【すらりとした女だ。──胸元まで垂らされたプラチナブロンドと白い肌は、雪国の出であろうことを思わせる】
【服装は金具で内側を止めたチェスターフィールドコートに、インにはスポーティなホワイトのタートルネック】
【右肩から先は欠損しているらしく、彼女が動く度に、袖が柳の様に揺れる。脚も悪いのか、左手では杖を突いていた】

【更には、事故で割れたガラスでも浴びたのか、額の辺りからは少し出血】
【──いい天気の日には関わり合いになりたくない人物が、道を塞ぐ形に、立っていた】
884 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/24(火) 12:25:37.17 ID:1eXDUMhNo
あ、ありがとうございましたー……

【町のとある喫茶店】
【店を去る客に挨拶をしているのは、店先の掃除をしている一人の少女】
【青銀の髪が目立つ彼女、霜降氷雪はこの店でアルバイトの最中だった】
【あまり客入りも多くないこの店、中での仕事がろくにないのでとりあえずお掃除中である】

……ふぅ

【箒を抱えて一息つき、汗をぬぐう】
【極度に熱に弱い彼女にとっては、この日差しの中の掃除は少しきつかったが】
【とある人からの助言を受け用意した帽子のおかげで、なんとかなっていた】

【そろそろ昼食を求める人で賑わいを取り戻すであろう通り】
【そんな人通りを横目に、せっせと箒を動かす】
885 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 12:27:06.61 ID:YjJhl15+o
>>883

【轟音がしてからの動作は速かった。即座に右手を鞘、左手を柄に伸ばし】
【即ち臨戦態勢へ。――格好が格好だけに、何とも様になる体勢で】
【しかし事態を把握すると、右眼をパチパチとさせながら背を正し――】

あの……貴女、大丈夫?額の傷、結構血が出てるし……。
……良ければ手当をさせて貰えないかしら、見捨てて行くのは性に合わないの。

【と、律儀に対応したのだった。何で片手片足を失ったのかとか、その状態で運転したのか、だとか】
【或いは何で事故を起こして笑っていられるのか――色々と思う所はあったが】
【まずはソレをぐっと堪えて、手当を申し出たのだった】
886 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 12:42:01.29 ID:OeUlZHGwo
>>885

うーん、これは乗り捨てていくしかないな。取り敢えず、次の街までは歩き……

【ぶすぶす、とおかしな音を出しながら、煙を吹き続けるバン──エンジンは止まっている筈なのだが】
【それを見ながら、独り言ちる女。声をかけられれば、彼女の方を振り向いて】

……。── あぁ。

すまないね、もう少しで君を轢いていたな。
大丈夫ではあるんだが……本当だ、血が出ているね。ハンカチぐらい持って来ればよかったんだが──良ければ、頼めるかな。

【蒼い瞳が彼女を捉え、少し細める。そんな妙な「間」の後に、謝罪の言葉】
【バンのガラスに顔を映すと、顔の右半分が結構な血塗れになっていた】
887 : ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 12:56:30.47 ID:YjJhl15+o
>>886

(……マイペースな人ね。というかあの車、下手したら大きな事故に繋がりそうじゃない…?)
(生憎、電話の類は持ってないし……まあ、まずは治療が先かしら)

【考えを反芻しつつ改めて女性を見れば、既に顔が血まみれで】
【車が火を吹きでもしたら余計に危ない。――選んだ選択肢は、手を取ること】

――良いのよ、轢かれて死ぬタマじゃないのは自負してるの。
それより今はその傷よ。額の出血は凄いんだから……!
ほら、さっさとこっちに来て頂戴。そんな所で立ったままじゃ危ないわ

【実際には女性の背に手をやって、道端へと強引に押していくようなモノだが】
【ともかく、無理矢理にでも連れて行ってから手当を始める】
【持っていたハンカチを水筒の水で濡らして血を拭い、傷の周りを綺麗にしようとしていく】

【それから簡単な消毒と止血、続いて傷口に当てたガーゼをテープで固定して、終わり。】
【実に手早い作業だった。将校服というのもあって、まるで野戦の軍人にも思え】
【また――当然だが、二人の距離は縮まる。左は眼帯だが、右眼は奇しくも近しい空色の瞳であった】
888 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 13:09:58.64 ID:OeUlZHGwo
>>887

【されるがままに道端へ連行され、されるがままに手当を受ける】
【──その間ずっと、女は考える様な、妙な顔をしていた。……が、途中で「あぁ」と声を出した】

ありがとう。……君はどこかで見たと思ったら、あれだな。
確か、シェン・ロンドと一緒にテレビに映っていた──名前は何だったか。
アン……アンジュ?アンジョルノ?……まぁ、どうでもいいか。

【ガーゼが固定されたところで、左手で額を触れながら、物凄く適当に相手の名前を呼んだ】
【テレビ、というのは、UT設立当初の話だろう。一般人でも、彼女達の名を憶えていてもおかしくはない】
【── 一般人にしては、少し記憶が良すぎる、という感想も禁じ得ないが】
889 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 13:19:00.71 ID:YjJhl15+o
>>888

…――へ?…あ、っ……え?
そ、その通りだけど……アンジェルよ、アンジェル・ベルジュロン。

……まあ、今はちょっと名前を変えてるの。
リリー≠ニでも呼んでくれるかしら……ところで――。

【手当を終えた頃に掛けられる声に、何とも意外そうな声と顔をした】
【実際、当たりなのだ。姿はだいぶ変わってはいたが――まさか、と思ったのだろう】
【ぽん、とガーゼから手を離してから、じっと右眼を女性に向けて】

……よく覚えてるのね、もう一年以上も前のことなのに。
貴方、UNITED TRIGGERのファン≠ゥ何か……かしら?

【滲むのは警戒の色。余程意識していないと分からないような記憶の世界の話なのだ】
【当然、といえば当然だが――相手の毒気の無さからか、軍刀に手を伸ばすことは無い。】
890 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 13:30:03.72 ID:OeUlZHGwo
>>889

それは失礼をした、リリー。
私はクリシュティナ・レールモントフ。……まぁ、長いからクリシュでいいよ。

──記憶力は良い方、と言っても、無理があるかな。

【散々っぱら相手の名前を間違えた後で、その言い分は無理がある。寧ろ、記憶力は悪い方だ】
【薄い桃色の唇から、ふう、と軽く息を吐いて、ため息】

ファンと言えばファン、って所かな。あの頃……いや、地の国の事件を見る限りは、今もか。
私の居たところは随分、UTにご執心だったからね。君のデータも見たことはある。

【地の国の事件≠ニは、セリーナ・ザ・キッドが拉致された件を言っているのだろう】
【そして、その文脈で「私の居たところ」と来れば──クリシュの言わんとするところは、明白だった】
891 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 13:39:55.45 ID:YjJhl15+o
>>890

(UTにご執心=c…よく考えて自警団やSCARLET……。)
(……悪く考えれば機関か、GIFTに準ずる組織だけれど…――?)

居たところ、ってことは今は居ないと考えていいのかしら。
そうでないと、この刀を抜かざるを得なくなるのだけれど。
……というか、一寸待って。…――地の国の事件≠チて、何のこと……?

【警戒が強まるのも無理からぬ事だった。ついぞ伸びた右手は柄を握る】
【ある程度のデータを覚えているのなら、アンジェルは近接戦闘が得意だったのもわかるはずだが――】

【――問題は最後の言葉だろう。地の国の事件、UTリーダーが連れ去られた事件だ。】
【それを知らない、むしろ今初めて聞いた――そんな反応なのである】
892 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 13:51:04.48 ID:OeUlZHGwo
>>891

【柄を握った彼女の手を、クリシュの瞳が追う──が】
【別段、警戒態勢を取る訳でもない。自信があるのか、或いは、必要がない、と見切っているのか】

あぁ、今は零細民間企業の勤め人さ。荒事寄りだが、心配しなくていい。
なんせ社長は──ん、驚いたね。知らないのかい。……少し待ってくれよ。

【寧ろ表情を変えたのは、リリーが地の国の一件を知らないらしい事についてだった】
【杖を草の上に置くと、懐を探る。取り出したのは、折り畳まれ、よれた少し前の新聞だった】

【ほら、と差し出す一面。そこには大きく、事件の詳報が取り扱われていた】
【──尤も、客観的な事実にとどまりはするのだが。それでも、リリーがアウトラインを知るには十分だろう】
893 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 14:01:47.84 ID:YjJhl15+o
>>892

【相手が動かず――加えて、質問への答え。つまり新聞を取り出すのを見れば】
【警戒を怠ることはしないものの、手を刀の柄から話して受け取って】
【それからしばらくは右眼がじっと文字を追う。見出しの写真も、食い入る様に視線を向け】

…………。……最近まで"遠いところ"に居たから、知らなかったわ。
地の国の事件=c…確かに、そのワードで伝わる大事件ね。
化け物じみた六罪王に加えて、そいつにセリーナ自身が連れ去られるなんて……。

……貴女、今の立場からこの事件を見てどう思う?
率直に聞かせて欲しいのだけれど……UTに関してでも、六罪王についてでも。

【新聞を返しながら意見を求める。つまり、一ファンとしての目線が欲しいというわけだ】
【ほとんど、その結果は分かっているような険しい顔つきだったが――。】
894 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/24(火) 14:26:18.79 ID:NFPLmaAfo
>>879
【否定はしない、のか】
【『正義』を憎む自分は、そっちからすれば異端の存在、わざとらしく憎しみを込めた言葉を選んだのも、自分が相応しくないと教える為だ】
【それでも、あれだけ言ったのに尚、こうして手を差し伸べる、『仲間になれ』と言う。きっと話を理解していないバカか、なんでも人を信じるバカだ】

【───違うんだよ、『そうじゃない』】
【いくらお前がよくても、俺が良くても、ダメなんだ】
【それは一見、自分一人の感情の叱責にも聞こえる。仲間になるべき人間が憎いから、集団行動が取れないと。そうではない、実際はもっとその先の、『そうなった時』の事】
【『恐ろしい』んだ、もし自分が、憎悪が抑えきれなくてそうなった時に、どうなってしまうのか……リーベの言うように総崩れになるかもしれないし、そこから被害が広がる、何もかもが、一瞬にして崩れ去る】
【そうなってしまうのが怖い、だから差し伸べられた手を取る事は難しく、迷い、瞳と手が震える】

……俺は

俺は、仲間にはなれない……いや、ならない……
さっきも言ったけど、俺はお前達みたいなのが嫌いだ、『仲間』とか言って戦いを『みんなで頑張って乗り切ろう』という奴が
そして俺は、その感情を我慢し切る自信が無い、ただ単純な感情じゃないんだ……少しでも思えば、胸の奥で一気に膨れ上がる……『哲学者の卵』って奴のせいらしい
だから、その、『協力』とかが出来る人間じゃないんだ、俺は……

【出した答えは、震える声で申し訳なさそうに告げる決断は、差し伸べられた手を取らぬ答え】
【自分が怖い、自分のせいで全部が台無しになるのが怖い、そのせいで自分を誘ったリーベが困るのは怖い】

前に、ある人に言われたんだ、『独りじゃ目的は遂行できない』って……そう言って、独りでいた俺に手を差し伸べてくれた
……けど、やっぱり怖い……俺は俺自身で独りになろうとしてた、『そうだと思ってた』……でも、そうじゃないんじゃないかって
俺は……もう、誰の手も掴めなくなってるのかもしれない、誰とも一緒にいられなくなってるのかもしれない……

……だから、戦ってやりたいけど、一緒に……『仲間』にはなれないんだ……ごめん

【その手を、掴む事は出来ない。掴んでしまえばその手ごと、崩してしまいそうだから】
【胸に抱いた悪意の卵は、力を与え、孤独を齎す。きっとその呪いは、彼が死ぬまで永遠に続くだろう】
【自分もそれを理解しているのだと、少年は俯き微笑って、立ち上がると歩き出す───リーベとは真逆の方向に、暗い暗い森の中へと】

【焚き火は既に消えかけていて、薄く煙が立ち昇るだけ。何かを言うなら、もう今しかないが】
895 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 14:26:54.10 ID:OeUlZHGwo
>>893

【新聞を返されようとすれば、いらないよ、と受け取ることを拒否──そう言われても、リリーからすれば困るのだろうが】
【まぁ、持っていていいらしい。杖を拾い直すと、それに体重を預けながら、うーん、と軽い唸り声】

私の立場からすれば、仕事が増えて助かるね。
UTが機能不全で、どこの国もこんな化け物に手を出したくないから、機関員が暴れ放題だ。
……や。少し、意地悪な答え方だな。気を悪くしないでくれよ。でも、結構私は、自分以外はどうでもいいんだ。
それでも、君の問に答えようとすれば──私は頭が悪いから、これから話すことは「受け売り」だが──

【クリシュの口ぶりからするに、彼女の「勤め先」は機関員や、それに準ずる者を狩っているのだろうか】
【いわば、対機関のプロフェッショナル──右腕と右足が使えない彼女に、務まっているのかは疑問だが】
【──わざと、論点をずらした回答を詫びながら、自分自身の意見ではない、と前置いて、再び口を開く】

この六罪王は頭がいいね。……いや、見た目はバカそうだから、裏で誰かが糸を引いているのかな。
まぁ、さっきも言ったがこの一手で、UTは機能不全を起こしてるだろうし、機関は勢いを増す。一挙両得だ。
自警団程度の組織力じゃ狩れないし、やりたい放題になるな。……この場で彼女を殺さない、ってことは、処刑でも考えてるのかな。

──まぁ、一言で言うと、相当ヤバいだろうね、って所さ。

【飽くまで、詳しい事情を知らない一般的な目線で語ると、こうなる。──本当のところは分からないが】
【暗い話題ではあるのだが、クリシュは至って楽天的だ。彼女自身の認識とすれば、一言。「ヤバい」なのだろう】
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/03/24(火) 14:40:31.41 ID:F8ftUKJCo
【通りに面した喫茶店】
【昼下がりともなれば紅茶の美味しいと有名な其処が賑わうのはいつもの光景であった】
【しかし今日はいつもと少し様子が違う】
【喫茶店に客は"1人" 賑やかなのは店の中より"周り"】
【武装した警官隊が銃を、或いは盾を構えて1人の客を遠巻きに囲んでいるのだ】
【その客は今、慌ただしい周囲とは対照的に。有名な紅茶を啜り"食事"に勤しんでいる…が】


なるほど…確かに味は悪くない
紅茶も、料理も。 嘗てより一層味が良くなった

【客が…撫でつけた金髪と、濁った血の様な色をした瞳】
【そして鍛えられた上半身を一切隠さずに椅子に座っている男が呟いた】
【右手には紅茶の入ったカップティー、左手にはたった今まで舌鼓を打っていた"料理"――この店の店員の渇いた首を掴んでいて】

【微かな音を立ててカップをソーサーへ、血液も脳漿も吸い尽くした食事を無造作に足元へ手放して】
【男はゆるりと立ち上がった】
【昼下がりに食事に来た他の客。最初に突撃した警官隊数人。たった今足元に落とした従業員】
【男の周囲にはまざまざと"食事の痕"が残っていた】

【今警官たちが構える銃、実は既に1度発砲済みで】
【しかしそれは男が自身と警官の間に水のベールを張って全て軌道を変えられ】
【ベールすら挟めぬ程近くで射撃を行おうとした警官らは今男の足元に転がっている】

…警告とやらもしなくなった。おかげで大分静かになったが、さて


――――踏み躙られる準備はできたか虫けら共

【全てを見下す様な赤い目の男が一歩。警官に、野次馬に、通行人に】
【その悪意の化身が近づこうとして――――】
897 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 14:44:25.75 ID:YjJhl15+o
>>895

【むぅ、と困ったように声を上げながらも丸めた新聞を手に持って】
【後はしばらく、相手の意見に聞き入ることとなる。ただ時折――】
【『気を悪くしないで』とか、『受け売り』だという言葉が出ると】
【分かった、と首を縦に振ってみせて、彼女の話を聴き続け―。】

……うん。まあ、だいたい想像通りの答えって感じね……。

正義の旗頭を標榜して動き回っていた分、そのトップが
倒せるかもわからない強敵の掌中っていうのは……やっぱり、良くないわ。
最悪の場合は対機関の集団が空中分解し兼ねない…――私もそう思うの。

【ため息すら吐きながらの返事だった。記事一つでそこまで想像が付くのだ】
【きっと、実際にはもっと多くの弊害があるはずで――おもむろに顔を上げると】

クリシュティナ……クリシュで良いのよね。貴方が受け売りしたその意見だけど
ソレを考えた人や……あるいは貴方は自身は、UTに参加したりはしないの?
……裏の稼業なら、目立たない方が良いんだろうけど。

【尋ねる内容は簡単。どうせ機関に敵対するなら、UTでそうしたらいいじゃないか、と。】
【勿論、リリーもその利と不利は分かっているらしい。ちょっとした思いつきの質問、という具合だった】
898 :リーべ ◆my2He3rcPs [saga]:2015/03/24(火) 15:05:46.31 ID:7Jk69nGDO
>>894

【差し出した手は、掴まれることはなかった。開かれた手を撫でていくのは、まだ冷たい風の気配だけ】
【少年の言葉を聞いて尚、リーべは手を伸ばし続けていた。少年にとっては叱責よりつらいことだろうとは思いながらだ】
【──恐怖を暴力として振りかざさず、孤独を認め、自身の現状を冷静に理解する】
【それだけでも、リーべの目には少年が「強く」見えた】
【恐怖も、孤独も、1人で耐えきれるものではないと、リーべはなんとなく分かっていた。だから、少年を強いと、そう思った】


……4、5人のチームを、複数作ってベクターと戦う。今はそう考えているんだ。
いくら十何人メンバーがいようと、十何人総動員の連携だと1人崩されたら戦いそのものが終わるかもしれない
だから……少人数のチームを複数用意して、チーム内での連携と、チーム同士の連携をさせることで戦いをすすめようと考えててな
ふふん……とはいえこれは準備段階! 他のメンバーの意見次第で変わるかもしれないけどな!


【未だ、誰にも話していない構想を、彼女は初対面の少年に語った】
【彼女がベクター戦で重視しているのは、連携なのだ。ただ個人の力を複数ぶつけるだけでは、不十分と考えていた】
【だが、なぜ今それを語るのだろう、か────】


────私の隣を、お前のためにあけておこう。少年


【────…………】


ふふん、気が向いたら戦いの場にくることだな
もちろん、街の人たちの支援に回っても構わない! 伝えたからな少年!
名前はその時聞くことにしよう! ふふん、お前との再会を楽しみにしているぞ!


   ────待っているからな、少年!!


【リーべは、諦めてなんていなかった。少年に拒まれて尚、少年を引き込もうとしていた】
【少年の抱えるリスクを、自身を危険に晒してまで共に抱えこもうとしていた】
【──きっと彼女は、心底人を信じてしまうタイプのバカなのだろう】
【名前を聞かなかったあたり、少年が戦いの場に現れることをほぼ確信している様子さえみられた】

【少年が森の中に立ち去っても、しばらくリーべはその場に立っていることだろう】
【5分か。10分か。しばらく、リーべは少年のことを考えてていた】
【少年の心を、どうやって癒せるだろうか。どうやったら手を掴めるようになってくれるだろうか】
【──結論は出ない。リーべはまだ、少年の全てを知っているわけではなかった】
【たった数時間にも満たない会話時間。それだけで、少年の孤独や恐怖を解決できるとは思っていなかった】
【それより何より、今解決しなくてはいけないのは────】


────そういえばここ、どこだ?


【…………数時間後、ようやくリーべが森を抜けた時にはすっかり朝日が昇っていた】

/ではこのあたりでっ
/昨日は遅くなってしまい、申し訳ありませんでした
/それでは2日間、絡みお疲れさまでした、ありがとうございましたーっ!
899 :天野ソラ ◆81It1xIT0A [sage saga]:2015/03/24(火) 15:11:44.63 ID:NFPLmaAfo
>>898
/お疲れ様でしたー!
900 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 15:12:09.39 ID:OeUlZHGwo
>>897

……少なくとも私は、「正義」なんてモノの為に戦ってる訳じゃないからね。
そういう暑っ苦しいの、苦手なんだ。もう少しビジネスライクな方が、性に合ってる。
UTから仕事が回ってくれば、有償なら受けるかも知れないがね。──あぁ、でも「社長」なら無償で受けそうだな。馬鹿だから。

【──先ほど、さらっと話していたが、彼女は「元機関員」だ】
【決して純粋な善人ではない。暢気な風を見せているが、その点は間違いない】
【UTから給金が出るとしても、「正義」を唄う旗の下に参加するほどのタマではない、と言ってもいいか】
【尤も、「受け売り元」らしいところの人物については、そうでもない様だが】


──それより、君の方はどうなんだい。リリー。

【返した質問は、同旨のそれだろう。或いは、「助けに行くのか」というところまで、含んでいる】
【少しだけ、どう答えるのか興味がありそうなのは、「飯の種」だからか、それとも、リリー自身に興味が有るのか】
901 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 15:25:28.08 ID:YjJhl15+o
>>900

うーん……そうね。貴方からは、なんだか"そんな感じ"がするもの
どうしても悪を許せないとか、そういう感情的な人じゃなさそうだし。
……その点、『社長さん』には会ってみたくもあるわね。…――ん、私?

【義憤というものは誰しもが持ち合わせている物ではない】
【そのことが理解出来ないような子供でも無く――しかし、自分はその手の人間で】

――行くわ。そもそも、私はそのために"戻ってきた"んだもの。
でも……UTに所属して再興を目指すかと言われれば、それはNOね

私は二回も失敗をしているし、あまり純粋な人間でもないから。
気持ちがあっても、そこに居ないほうが良い人物っていうのは居るものだし……
……でも、手助けはしたい。……しばらくは貴方のお仕事、邪魔しちゃうかもね。

……街までは歩いて10分くらいだったわね。
車はもう動かなさそうだし……良ければ、一緒にお散歩でもどう?

【二度の失敗――それは自身の意志ではないにしても、社会に牙を剥いたという汚点であり】
【そんな自分がUTに居るべきじゃない。しかし心はまだ――そんな事を、ハッキリとした口調で伝えるのだった】
902 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 15:41:24.37 ID:OeUlZHGwo
>>901

……なら、気が向けばウチの事務所に来るといい。
偉そうなことは言っているが、経営はカツカツだから、大体誰か居るよ。
私みたいな、「反社会的」な人間には、居心地のいい場所だ。

【私みたいな、とは、君みたいな、という言葉の裏返し── 一応、クリシュなりの気遣いか】
【なら、というのは社長に会いたい、との言葉と、余り純粋ではない、との言葉に二重で掛かっているのだろうか】
【彼女が述べた住所は、水の国、フルーソのはずれ。意外と良い立地のビルだった】


……いや、悪いがこれでも、先を急ぐんでね。
前の街に戻るより──あの御者に乗せて貰って、次の街に行くことにするよ。

【彼女が顎で示したのは、事故の音を聞きつけて、驚いた顔で道を戻ってきた御者だった】
【送り届けた客が負傷、となれば信用問題だったからだろう──ほっとした顔をしていた】
903 :"リリー" ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 15:51:36.30 ID:YjJhl15+o
>>902

ありがと。……もしかしたら、案外近いうちにお邪魔するかもしれないわ
今は根無し草だから、いずれ機会があれば……ね。

【UTには居られない。かと言って、他の組織だった場所には行きづらい】
【興味の対象も出来たことだし――と言葉を告げて、ふと見れば先ほどの御者が居た】
【彼女がそちらを使うと言えば、一つ頷いて応え】

分かったわ。それじゃあ私はあっちの街に……色々調べて見ないと。
じゃ、元気でねクリシュ。"最初"にあなたに会えて良かったわ
……あと、しばらく車の運転は試さないほうがよさそうね

【――なんて伝えて、自らの足で近郊の街へと歩き出す】
【気付けば時は夕刻に近い。冷たい風にケープを靡かせながら、草原の道を進んで行った。】

/お疲れ様でしたー!
904 :クリシュティナ・レールモントフ ◆ItbpQ6xKnU [sage]:2015/03/24(火) 15:59:40.46 ID:OeUlZHGwo
>>903
/綺麗に〆ていただいたので、これで失礼します!お疲れ様でした!
905 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/24(火) 17:47:49.16 ID:1eXDUMhNo
//>>884で募集しています
906 :クローザ [sage]:2015/03/24(火) 20:07:48.88 ID:6reBf2U/O
>>884
【カランカラン、と扉のベルが鳴る】
【その静かな店内に客がやってきた合図だ】

...えーっと、まだやっているのか...あれ?

【少しばかり癖のある黄金色の頭髪】
【雪を思わせるが健康的ではある白い肌】
【赤い瞳は紅月を思わせ、首には夜を思わせる首輪をつけている】
【使い古された黒の革のコートを身に纏い、フードを被った青年】

【昨日会ったばかりの狼男の青年、クローザだ】

氷雪…か? ここで働いてるのか?

【彼もこんなところで会うとは思ってなかったようで、驚いているようだ】

えっと、営業は...してるのか? 他に誰もいないが...

【てっきり休業日かと思ったらしい】
907 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/24(火) 20:25:52.46 ID:1eXDUMhNo
>>906
あ、いらっしゃ……

【客の登場を示すベルを聞いて、掃除の手を止め入り口に目を向けると】
【思ってもいなかった意外な人物の登場に、驚きと喜びが入り交じった表情を見せる】

クロさん……!

【そう相手の名を呼び、箒を持ったまま駆け寄る】
【その様子は、ただの一店員としてのものではないのは見ての通り】
【早すぎる再会に、喜びを隠そうともしない】

はい、昨日の氷雪です……
一応、しています……お客さん、全然いませんけど

【客どころか自分以外の店員すらいない店内を見回しつつ、苦笑する】
【店主は夜の営業を受け持っており、今は昼寝中】
【他のバイトもおらず、氷雪のワンオペ中のことであった】
【夜はバーとしてもっと繁盛するようだが、その前に店主に帰らされるので氷雪はよく知らなかったり】

この通り、暇な状況ですので……
どうぞ、ゆっくりしていってください……

【そう言って、近くの席に案内する】
【どうやら、一店員としても知り合いとしても、もてなす気満々なようだ】
908 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/24(火) 21:35:36.39 ID:URrpJ5EIo
>>869で再募集してみます
909 :クローザ [sage]:2015/03/24(火) 22:14:30.79 ID:wOHgbmuhO
>>907
あ、ああ...じゃあお言葉に甘えて……

【そう言って、適当な席に座ってメニューを見る】
【そういえば、彼の食性はどうなのだろう】

コーヒー...お願いできるかな?

【結構普通なのかもしれない】
【メニューをテーブルに置いてフードを取った】

【金髪の上に生えた耳が僅かに動く】
【他に人がいないので、遠慮なくだせるのだろう】
910 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/24(火) 22:35:47.50 ID:1eXDUMhNo
>>909
はい、了解……ですっ
しばらく……待ってて、ください

【そういって、早足にカウンターの内側へ向かう】
【そしていそいそと、サイフォンの前で珈琲を作り始める】
【その手つきにはまだ洗練されていないところも見受けられるが、概ね順調といったところか】

【お湯を沸かし珈琲を抽出する間、なにか話そうと少女が口を開く】
……クロさんも、この辺りに住んでいるんですか……?

【とりあえずは当たり障りのない世間話から……と思っての、話題】
【もしかしたらもっといい話しかけ方とかもあるのかもしれないが、口下手な彼女にはこれが精一杯だったり】
【それでも、自分から静寂を意識的に破っていくのは、彼女には少し珍しいことだったりする】
911 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/24(火) 22:46:50.21 ID:wk49qEbio
>>869
【路地裏はいつでも冷たくて暗く、それでいて闇が煮え立つ混沌の空間だ】
【この夜、いつものようにこだました銃声の向く先は、裏の世界では義賊として知られた男】

【彼にとっては日常茶飯事なのだろうが、さすがに疲労の色が濃いらしい。その彼が、なお警戒を怠っていなければ】
【その耳に、かしゃかしゃという乾いた足音が響いてくるはずだ】

……ヒライ、さん?

【もし、そちらに対し攻撃など加えることがなければ。戸惑ったような声が聞こえてくるだろう】
【その先にいたのは、一体の人形だった。人の姿をした人形。青年を模した、一人でに動く生き人形だった】

【白いシャツの上に青いジャケットを羽織り、深緑のカーゴパンツと白いスニーカー】
【服装は、一度UTの酒場で一度会った時と同じ。だが、その少し長めの茶髪や青い瞳、肌の質感は】
【あの人は違う、無機質な人形のそれと化していた】

あの、僕です、以前UTでお会いした、ギア・ボックスです……覚えていらっしゃいますか?
追われていたんですか? お怪我は!? ああ、いやええっと……

……とりあえず。火、どうぞ

【少し慌てたように声を漏らしていたが、やがてそれも落ち着き。生き人形は彼に接近しようとするだろう】
【それが赦されれば、懐から取り出したオイルライターに火をともして、彼の煙草に差し出そうとするはずだ】

>>908
/まだいらっしゃいますか?
912 :クローザ [sage]:2015/03/24(火) 22:49:01.17 ID:wOHgbmuhO
>>910
【鼻をくすぐる珈琲の香り】
【嗅覚が鋭いだろうから、とても心地良さそうな様子だ】

【頭頂部の犬の耳もよく動いている】
【機嫌が良いとよく動くのだろうか】

...うーん、まあ今はそうだね…しばらくは

【グッと体を伸ばす仕草】

オレは行く先もない旅人みたいなものだし、
こんなオレを受け入れる街もそうそうないけど…
ここらでいい寝場所と仕事場があれば定住したいんだけどね…

【そう、店内のインテリアを見ながら呟いた】

【自分を受け入れる場所がなくて】
【自分は誰かに受け入れられたい】

【そういった深い心の底にある願いは伝わってしまう】
【何気ない言葉が彼の過去を見せる】

913 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/24(火) 23:07:53.88 ID:1eXDUMhNo
>>912
そうですか……
確かに……普通の場所だと、難しいですよね……

【少女の異端性は、彼のものに比べるとかなり軽い】
【第三者からは"妙に暑がりな子"という形質しか持たない彼女なら、生まれた地を離れれば"変な子"で済む】
【だが、耳という目に見える異端性を持つ彼は、そうもいかないのだろう】
【少女自身も一定のレベルで同じ存在だったから、その苦労は想像に難くないが】
【彼と自分の差異がどこにあるのかも把握してるゆえに、彼の望みを叶えることの難しさも想像できた】

ここのマスターは、あまりそういうのは気にしないでくれますけど……
家となると……うーん……

【目には見えないとはいえ、共に働くとなると流石に露見するであろう少女の異端性】
【それを気にせず雇ってくれる主人なら、いつもフードを被った彼でも気にしないでいてくれるのかもしれないが】
【家を用意するとなると、その相手となるであろう大家や不動産屋で、そういうのを気にしない人材となると】
【ここに来て一ヶ月の少女には、ちょっと思い付かない】
914 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage]:2015/03/24(火) 23:18:28.65 ID:URrpJ5EIo
>>911

【警戒なんてしちゃいなかった。それぐらい疲れ果てていて、意識は別の方へ駈け出して】
【思考は既にこの場には居ない。声をかけられてやっと混沌をさまよっていた意識がこの場へと】
【刹那にして戻ってきて、状況を理解して言葉を発するのにはすこしばかり時間を要した】

あ………ああ……すまない……ありがとう

【崩れそうになりながらも壁に手をついて這いずるように無理やり起き上がると、煙草に火を灯す】
【長く長く煙を吐き出して、立てた両膝に腕を乗せて、壁に頭をあずけて憔悴した顔に笑みを浮かべて】

ギア…か。こりゃ、珍しい巡り合わせだ。運命は予想外の方に転がるもんだ……いや、こっちの話
…………あー……その……なんだ……元気か?

【なんとか絞り出した自分の言葉に苦笑して、煙草を半分ぐらい吸えば頭もだいぶマシになってきて】

いや、今はそんな話じゃないよな。…あー……そうだ。俺は無事。どっかで嗅ぎつけたヒットマンが
珍しく狙いに来た。…いや、珍しくは無いんだけど、ここ最近は……まあ、いい。そんで…まあ、生きてる

【ジリジリと短くなる煙草を挟んだ右手がまだ少しだけ震える。彼はそれを隠すように地面に煙草を擦りつけた】
915 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 23:19:05.49 ID:YjJhl15+o
【ドラクレア島】

【水の国からの転移ゲートで容易に訪れる事が出来るこの島は】
【別名"記憶の集う島"と言われ、ジャングルには様々な怪異や怪物が犇めいている】
【の、だが――ゲートからすぐの砂浜は別。危険は無く、穏やかな月光が海を妖しく光らせて】

……そろそろ動かないと、ボクも彼に"完結"させられちゃうかな?
同僚とはいえ、あれだけのスペック差を見せつけられると怖いよね。
彼一人でボク三人分の体積はありそうな身体してるし……会いたくないなぁ

【その平和さを体現するような、一人の若い男が砂浜に腰を下ろしていた】

【格好は白のシャツにジーンズ。胸元や袖は開けていて、靴は履いておらず】
【ふわりとした金髪と、微笑を湛えた面立ちはどこか貴公子然としている】
【周囲には何もなく――故に、一人で海を眺める姿は目立って見えた】
916 :クローザ [sage]:2015/03/24(火) 23:26:12.45 ID:wOHgbmuhO
>>913
ま、耳も隠せば感づかれない...今は適当な宿を点々としてるさ...

【どうしても怪しまれるがね、と彼は微笑する】
【そりゃ会うたびにフードを被っている人間なんて何か後ろめたい事でもあるのかと】
【そんな気がしてもおかしくないだろう】

...まあ、指さされるのも悲鳴あげられるのも慣れてるし
都合が悪けりゃ何処かへ逃げるさ

【ずっとそうだったのだろう】
【生きていることすら、疎まれる彼の人生は】


気にしないでくれない……か、というとアンタも何かあるのか...?
ヒトにしか見えないが...

【氷雪の言葉に少し聞き返してみた】
【そういえば、自分は彼女の事をよく知らない】
917 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/24(火) 23:32:56.44 ID:wk49qEbio
>>914
【こちらを認識した彼の顔は、あの日見た彼のそれとは比べ物にならないほど疲れ切っていた】
【彼が、裏では義賊として名を馳せる指名手配犯であることは後で知った。ゆえに、狙われていること自体は不自然ではないが】
【それでも、こうして事実として目の前にすると、やはり堪えるものがあった】

【ジジ……と音を立てて、煙草にライターの火が移る。吐き出された紫煙が、路地裏に漂っていく】
【それを見ながら、ギアは周囲を警戒しつつ見回し、ヒライの傍らに立った】

ええ、お久しぶりです……覚えていてもらえてよかった
ハハ……こっちも、いろいろありましたよ。カノッサの六罪王と戦って死んで、この通り人形になってしまったり
機関員のカニバディールという男に、拉致されたりしてましたけど……
でもこの通り、何とか元気でやってます

【彼に合わせるように、こちらも人形とは思えない人間らしい表情で苦笑を返す】


そうですか、ひとまずはよかった……さっきの銃声は、その殺し屋たちのものだったんですね
……本当に、怪我はしていませんか? 多少の応急処置なら出来ますよ

【震える彼の手を見て取って、ギアは彼に語り掛ける。彼の世界は、自分は知らない】
【だが、彼とは知人だ。放っておくことは出来ない。お節介かもしれないが、それでも】
【これ以上、見知った顔が傷つくのを見たくない。そう思った。彼がもし傷を負っていて、かつ彼が許せば】
【能力を以って救急キットを身体から取り出し、処置を施そうとするだろう】
918 :リヒト・マグダウェル ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/24(火) 23:52:04.16 ID:HRseuyCP0
>>915
/まだおられますか?
919 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/24(火) 23:54:42.55 ID:YjJhl15+o
>>918
/あまり遅くまでは難しいですが、まだ居りますよ〜
920 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/24(火) 23:54:44.33 ID:1eXDUMhNo
>>916
……

【彼の自嘲気味な言葉に、氷雪はうつむくことしかできない】
【何か、彼に安らかな日々を遅れるようにする手だてはないのかと考えるが】
【喫茶店のバイトで生計を立てる小娘ごときにできることはなにもなく】
【昨日のように、言葉で解決するには現実的すぎて】
【つまるところ、彼の自嘲を静かに聞くしか他になかった】

はい……確かに、外見はなにもないんですけど
人に比べて極度に暑がりっていうのと、こうやって……氷を生み出すっていう、能力があって

【珈琲を作りながら彼の質問に答える少女の制服は、この季節には大分寒そうに見える夏用の半袖になっているもの】
【これだけならただの暑がりだが、続いて氷雪はグラスを手に取り、その上にもう片方の手をかざす】
【すると、掌から小粒の氷が生み出されグラスの中へと落ちる】
【この二種の形質を見た人間は、彼女にどのような印象を抱くか──】

──雪女って、周りの人達に恐れられて……もしかしたら、本当にそうなのかもしれませんが
……それで、住んでいた氷の国から、ここに移住してきたんです……
能力を知られなければ、暑がりな子で済みますから……

【グラスをおいて再びサイフォンに向かい合うと、ちょうどいいあ塩梅に抽出できたところ】
【カップに注いで、クローザーのもとへと運んでくる】

変な話、しちゃいましたね……どうぞ
921 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/24(火) 23:54:57.64 ID:URrpJ5EIo
>>917

【ギアの話を聞いて彼は楽しそうに笑ってはいたが、その笑みはぎこちない。気持ちが嘘なんじゃなくて】
【路地裏でボロボロになって痩せた(それはもとからだが)奴の笑みを素直に受け取るのは難しいだろう】

そうか、死んだか。まあ…生きてりゃ、そういうこともあるか。…いや、死んだのか。…ややっこしいな
外見が変わっても中身が変わってなきゃ、いいんだよ、別に。人形でも幽霊でもなっちまえ
ハートが残ってりゃ、俺らは俺らのままだ…変わって無ければ

【そう言って、口に出して、それを自分にも言い聞かせる。惑わされるなよ。自分に。コレだ正しいって決めただろ】
【オマエはロッソだろ。惑わされるな。自分を取り戻せ。呼吸を整えろ。…と、言い聞かせると手の震えも収まる】

大丈夫大丈夫…奴らはプロだ。タイプは色々いるが…1回取り逃したら、深追いはしない。…今回は救われた
俺のビッグネームにビビったんなら幸いだ。…何処の奴らかは知らないけどね
…仕方ないよ、悪人専門の犯罪者なんて…ヘタしたら機関の奴よりも敵が多い

【投げ捨てた、ライターを拾う。一発で火がつく。だいぶ落ち着いた。壊れないライターにリスペクト】
【銃も拾って、彼はふらつきながらも立ち上がった。いつまでもこんな暗くて寒いところには居たくない】
922 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 00:09:35.61 ID:ALuoqzD40
>>915

【穏やかな月光に包まれた平和な島、そこにまた一人訪れるものがいた】
【とくに何の警戒もせず、風のように気軽に歩いた】
【金髪を少々伸ばし白衣を羽織り、白衣の下にスーツを着ている】
【右腕に通常のよりも一回り大きいブレスレットをつけ左腕にカノッサ機関の逆五芒星があった】

 ふむ、ここはいいなリラックスに最適な場だ
 まさかこのような場所があるとは私のリサーチ不足だな――おや?

【辺りを適当に見渡して、綺麗な景色を見ていればふとひつの人影を見つける】
【自分よりも先客がいたかと少し考えると、その人物に向かって行く】

 夜深いときに人がおられるとは、あなたも観光ですかな?

【そのように気軽に彼は海を眺めている貴公子然とした男に話しかけた】

>>919
/ではよろしくおねがいします
923 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 00:11:39.20 ID:jZd2lnv/O
>>920
ああ、イヤ。...悪かった
......暗くしてしまったな。謝る

【お互い、自分の境遇に何かある】
【それは決して良いものではなかったが、それを共有していては辛い感情しか出てこなくなる】

【そんな事では前には進めない】
【後ろを向いては人はまっすぐ歩けない】
「そう信じて今まで生きてきた」

ああ、ありがとう

【運ばれてきた珈琲】
【まずその香りを楽しむ】
【深く香ばしい香りは心を落ち着かせる】
【そして一口】

...おいしい。凄いな、こんな上手にできるなんて

【そう、心の底から出てきたで言葉で答えた】
924 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 00:18:40.83 ID:cOSNuLObo
>>922

うん……?……あぁ、まあ、観光……になるのかな。
一応仕事なんだけど、骨休めも兼ねてるんだよ
景色も空気も綺麗だし……こうして座っていると、時々人が来て楽しいんだ

【白衣姿の上に機関の逆五芒星――それを見ても、男はさして動じもせず】
【むしろにこりと笑いをみせながら返事をする。何となく、垢抜けた人物だ】
【この夜更けに靴も履かないラフな格好となると、近場に居でも構えているらしく】

……この間もね、『俺はアイツを絶対に殺すんだ』って息巻いてた少年に会ったんだ。
詳しい事情は知らないけど、ボクも復讐の対象らしくって……彼は苦手かな。

――君には居る?そうやって、なりふり構わず命を狙ってくるような相手。
ボクは居るんだ。その少年以外にもさ、何人か……シスターとか、剣士とかね?

【言葉を掛けながらそっと手で砂浜を指す。『隣にどうぞ』ということだろう】
【無論座らないのもありだ。ここの砂は細かくて柔らかい。座るとしっかり体重を受け止めるけれど】
【その分、服は汚れてしまうだろう。何とも気楽な雰囲気だった】

/よろしくお願いしまっす!
925 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/25(水) 00:22:56.27 ID:Wenhm3L6o
>>921
【彼の笑いは、やはりどこまでも悲痛に彩られていた。路地裏ではよくある顔かもしれないが】

ハハハ、自分でもややこしいなって思います
……ありがとうございます。そう言ってもらえると、少し楽になりますよ
まだ僕は、僕のハートは、変わってはいません

【返事をしながら、ギアは彼が自分にもそれを言い聞かせているらしいことを感じ取っていた】
【彼が抱える闇もまた、今まで自分が見てきた者たちのように浅からぬものがあるのだろう】
【そこに踏み込むには、自分はあまりにも無力だった】


そうですか……それなら、ひとまずは安心、なんでしょうかね
僕も、ヒライさんのことを後で知った時は驚きましたよ。あんなに名の知れた人だったとは……

……そう、でしょうね。僕には、想像も及ばないことです
肩、貸しますよ。とにかく、ここを離れましょう

【少し俯いたギアは、彼のライターがその役目を果たすのを横目に】
【足元のおぼつかない彼に、肩を貸そうとするだろう。そのまま、路地裏にの出口に向かうはずだ】

【無事に路地裏を抜ければ、まずは一息。それから、どこへ向かうかヒライにまずは尋ねることになるだろうか】

/気づくの遅れました、すみません……
926 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 00:31:37.48 ID:+Mvcje9Io
>>923
ほ、ほんとですか……?
よかったぁ……まだ、一ヶ月しかやってこなくて、うまくいくか心配で……

【少し陰りが見えていた氷雪の顔に、笑顔が取り戻される】
【食べ物や飲み物というのは、相手に美味しいと言ってもらえてこそのもの】
【彼に直接そう言ってもらえたのは、非常に嬉しいことであった】

……そういえば、昨日の夜は路地裏にいましたよね……
何でわざわざ、あんなところに……?

【サイフォンの後処理をしながら、次の話題を投げ掛ける】
【思い返してみると、少女は彼が路地裏で何をしていたのかいまだによくわかっていなかった】
【せっかくだし、聞いてみることにする】
927 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 00:37:10.38 ID:ALuoqzD40
>>924

 なるほど、観光と仕事の両方と考えておきましょう
 それにあなたが言ったとおりここは綺麗ですから休憩にも適してるでしょう

【逆五芒星を見ても動じない男に彼は何の反応も示さない――見られたとは思ってないのか】
【ちらりと男のラフな姿を見ればここに居を構えていると推測できる、どのような仕事であるかは興味があるがあまり問い詰めず】

【そっと手で示された砂浜に彼は何の抵抗も見せずに座る】
【そして座ってみれば意外と心地よいものであった】

 ふむ、私の命を狙ってくる相手ですか……いませんね
 少なくとも大々的に恨みを買われる様な真似はしておりませんし
 
 しかし、まぁそのように命を狙われるということは相当な恨みを売ったか
 ――もしくは貴方も私のような悪の組織の一員なのかもしれませんねそれも幹部階級

【男から聞かれた質問に少し手をあげに当てて返した】
【このようなことを聞いてくる理由は正直わからない、それとも彼にとっては意味あるものなのだろうかと】
【質問を返してから首を傾げた】
928 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 00:47:18.71 ID:cOSNuLObo
>>927

そうそう、出張へ向かった先の居心地が良かったなんて具合さ。
毎日、こうやって海をのんびり見てさ……運動は苦手だから、泳がないんだけど……

……それにしても、狙ってくる相手が居ないっていうのは平和で良いね。
ボクも平和は好きなんだ。インドア派だから、静かに暮らしたい
でもちょっぴり目立ちたがり屋でもあって……その癖≠フせいで、ちょっとね。

【この島――噂によればジャングルの奥地は魔境であるとか】
【しかし足を踏み入れなければ快適なリゾートだ。少し歩けば休憩所も完備されていて】

相当な恨み……うん、まさにそれ。といっても、ボクはそんなにえげつない事をした覚えはないよ?
他の同僚は大地震を起こしてUTのトップを連れ去ったり、街を殲滅しようとしていたけどさ。

……あ、名乗り遅れてゴメン。僕の名前はダグラス、見た目はこんなだけど、一応六罪王だよ
君も仲間だろう?ほら、腕の所に五芒星のマークが見えたんだけど……違う?

【会話の内容に、それこそ何かしらの意味合いが込められているような事はない】
【変に考えを捻らない、気の抜けた談笑。――ただ、その立場だけは凡百とは言えないらしかった】
929 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/25(水) 00:49:05.56 ID:nbCpFjPRo
>>925

【彼は手を借りることは断った。そこまで弱ってるなんて悟られたくなかったし、自分も認めたくなかった】
【まあ様子を見ればモロバレなのだが無理をしてでも通したい意地がある。しょうもないプライドだ】

俺は至ってシンプルだ…あっちこっちぶっ叩いて、カネと敵が増えた。…それだけだ
……あんたらは大変だな。あちこち飛び回って…見たぞ、セリーナのやつ。…一杯食われたな

【彼は少し考えて、どちら側にもよらないフラットな感想を述べる。一線を引いた第三者的な感想】
【見捨てているわけじゃなくて、どちらかと言えば見守っている。どちら側も。相手を思ってのことだ】

小さけりゃ潰されるのは目に見えている。名前が売れれば簡単に手出しは出来ないと思ってさ
知ってるか?マフィアのボスが刑務所から出るときは警察が護衛するんだ。……そういう事
…まあこんな風になるとは思っちゃいなかったけどね

【路地裏から出ると、よくある街の光景。その灯りと喧騒と営みに吸い込まれそうになるが彼は目を背け】
【尋ねられた問に、暫く考えてから照れくさそうに笑いながら】

行くアテなんて無いけど……ビールが飲みたいかな
930 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 00:51:57.63 ID:jZd2lnv/O
>>926
昨日か...? まあ、絡まれてって所だな
お小遣いの足りない連中におねだりされてた所だよ

【まあ、金がないから代わりに拳をあげたんだと、そう呟く】

そしたらそのままケンカだよ...荒っぽいのは苦手なんだが...
風だかあいつらの拳かで、フードが取れちまって...だ

【そして「化け物」...そこに氷雪が現れて今に至る】
【おかげで巷では軽い噂になっている】
【「人喰い狼男!!」】

...人なんて喰ってないんだけどなぁ...

【耳がぺたんと脱力する】
【噂とは恐ろしいものだ】
【本人の意思を無視して成長するものだ】

目つきは悪いかもだけど...そんな風に見える? オレ

【現状を結構気にしているようだ】
【意外に気が小さい?】
931 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/25(水) 01:03:50.92 ID:Wenhm3L6o
>>929
【彼が断われば、ギアは素直に引くだろう。少し無遠慮だったかもしれない、と反省しつつ】
【その意地をどこかで感じ取って、ギアもそれ以上は彼に手を貸そうとはしなかった】

確かにシンプルではありますけど、大変なことですよね、それって……
……ええ。こちらもこちらで、大変なことになってます。セリーナさんは、カニバディールとの決闘で傷を負って、病院に……
あの時、僕は決闘に向かうセリーナさんを見送りました――――

【彼が、どちらも共に見守る立場であることが、今はありがたかった。ゆえに、口から零れた言葉】
【あの時、セリーナを止めていればこうはならなかったのではないか。後悔することが、セリーナへの侮辱となりかねないことを知りつつ】
【その想いが湧き上がるのを、必死に押し留めていた。だから、ヒライのその姿勢に、救われる思いがした】

その話は初めて聞きました……警察が護衛するとは、また何とも……
スケールが大きいと、違いますね……

【彼の話に相槌を打ちながら、ヒライに歩調を合わせつつ生き人形は歩く】
【やがて、目の前に広がる光景に、ギアも少し眩しそうに目を細めていた。自分も、あの中に行く権利がない者なのでは、と思っているかのように】

……いいお店、知ってますよ。よければ、一緒にどうです?

【彼に、少し無理をしたような微笑を返しながら、そう聞いた。彼が了承するならば】
【生き人形は彼を先導して、少し歩いたところにある小さな酒場に案内しようとするだろう】
【表の喧騒からは少し離れた、静かな店だ。店主は他の客も、自分たちに詮索の目を向けることもない】
【休息をとるには、うってつけと言えるだろう】
932 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 01:08:30.81 ID:ALuoqzD40
>>928

【あっさりと自分の立場を明かしたダグラスにちょっと気の抜けたような気がした】
【少しため息をはいて言葉をつむぐ】

 なるほど六罪王の一人でありましたか、それならば命を狙われるのも納得ですな
 ――と、失礼名のったのなら私も返さなければいけませんね
 私の名前はソロモン、機関で研究者をやっております以後よろしくおねがいします

【気軽に自分の立場を明かした六罪王に対してこちらは礼儀正しく返す】
【礼儀正しく返すのはなかば癖みたいなものだ】

 えげつないことをしたことをないですか、どの口がおっしゃるといわせていただきましょう
 月を落したりしているではありませんか、私からすれば五十歩百歩ですよ

【ダグラスの言い分に対して呆れ半分といった具合だ】
【しかもそれがその街の異名が気に入らないからといわれればなおさらである】

 だからこそ全力で殺しにかかるのでしょう、彼らはね
 ――ま、ここに所属しているのなら私もにたようなものですけどね

【そう言ってから少しばかり立ち上がりズボンあたりについてるであろう砂をはたいて落す】
【そしてまた座りなおした】
933 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 01:19:41.31 ID:+Mvcje9Io
>>930
わぁ……なんというか、災難ですね……

【別にクローザーから仕掛けたわけでもないのにこの扱いとは、同情する以外に他ない】
【それほど、集団の中の異端は敵視されるということでもあるのだが】
【徹底的にゴタゴタからは逃げるべきなのかなぁと、心のなかで思う氷雪であった】

うーん……今の様子からは、とてもそうは見えない、って感じですけど……

【確かに、目の前にいるしょげかえってしまっている男からは人喰い狼というイメージは皆無なのだが】
【正直、宵闇の中あの目で睨まれたら、耳の有無に関わらず怖いというのが本音である】
【というか最初は氷雪も怖かった】

……普段から、昨日の別れる前や、今みたいにしてたら、大丈夫なのかも……です

【いくらか親しくなれば、色々な表情を見せてくれる本当は優しい人】
【平時から、その性質が表に出ていれば、少なくとも噂にまではならないのではないかなぁ、と思う】
934 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/25(水) 01:26:38.55 ID:nbCpFjPRo
>>931

幾ら銀行を襲ったとしてもその企業からすれば1%にも満たない損害さ
株が軽く動いて人事が入れ替わっても、数ヶ月もすれば元通り
もっと言えば、麻薬ディーラーが幾つ潰れても世の中の連中は気がつかないよ
それこそ…街1つ壊滅でもさせないと、メディア越しに大衆を揺さぶるのは無理だ

…ん?カニバディールがやったのか?生憎、俺は地の国のニュース映像しか観てないから
あれは強烈だったな。広告代理店でもついてるんじゃないかってぐらい、強烈だ…

【結局、自分はカネの取り合いを人気のない裏社会でやっているだけだ。暗闇の中で名もない連中が】
【どうなろうと普通の人間には関わりない。たまに表へ連中が引っ張りだされない限り気が付きもしない】
【正義の為に戦えば、死んでも歴史に残るだろう。悪もまた然りだが、それ以外は消えていくだけだ】
【死んだら何も残らない。無意味で、無価値だってことを彼は知っていたのか…信じているのか】

要はバランスだ。政府は天秤がどちらにも振れてなきゃそれでいいんだ。…それでいいと思ってやがる

…オーラィ、そうしよう

【彼はそのまま導かれるまま導かれて、店に入って席につく。簡単にビールをオーダー】
【普段なら種類から淹れ方から量に至るまで事細かにケチをつけるが今日はなんでも良かった】
935 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/25(水) 01:42:49.80 ID:Wenhm3L6o
>>934
……そう、ですよね。ヒライさんがやっていることは、個人としてはとてつもなくても
大きな存在にとっては、どうにかなることなんですね……

今までだって、あれほどいくつもの事件が起きても。時間が経てば、いつか何でもないことになってしまう
……そればかりではないと、信じたいですが

いえ、攫ったのは新たな六罪王だという、ベクターという男で間違いないと思います
ただ、その前にカニバディールとの戦いで傷を負って、入院していたようで……そこを付け込まれたのでは、と

僕も、地の国の件については、ニュースで見ただけですから……
本当に、あれはショッキングでしたよ。ああして、見せつけることもあの六罪王の目的だったのかもしれません

【この世の命は、泡沫のように生まれてはあっさりと消えていく。それが、この闇の中ならなおのことだ】
【誰にも知られず死んでいった命は、どうすればいいのか。考えても仕方ないことを、それでも考えずにはいられない】
【どの道、いずれはどこかへとたどり着かないとならない。どんな結末であろうと、この世界の誰もが――――】

……バランスの中で、消えていく方としてはとても納得できないことでしょうけど
大局を見れば、そうなってしまうのでしょうね

案内します。こっちですよ

【彼と共に歩き、店のドアを軋ませながら開ける。軽く店主に会釈をすれば、店主も応じる】
【カウンター席について、ヒライがビールを注文すれば。わずかの間の後、ビールが二人分差し出されるだろう】

僕は、この通り人形ですけど、味はわかるので……飲み物ならいけます
食べ物は、後で体内に引っかかってしまうので避けてますが……

……そういえば、ヒライさん。カニバディールに、会ったことがあるんですか?

【まずは、出てきたビールの杯をヒライと共に傾ける。冷たい苦みが、口中に広がる】
【少しの間をおいて、ギアはヒライに疑問を向けた。先の彼の言動、自身の怨敵カニバディールを知っているのか、と】
936 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/25(水) 02:09:59.89 ID:nbCpFjPRo
>>935

所詮1人の人間なんて無力だよ。…なら、そいつら相手なら何をしたっていいだ…なんて、ね
死んだ先のことなんてわからない。見届けたいなら…生きるしか無いよ

【ビールを一口飲んで、喉まで出かかった文句ごと腹の中に流し込んだ。空きっ腹には幾らザルといっても】
【熱くなるような感触はある。灰皿を探して、煙草に火を付ける頃には既に自分に取り憑いて何かは消え去り】
【それに気がつくと自分は何とも単純なカラクリなもんだなと自嘲する。でも、助かったことには変わりない】
【あのまま取り憑かれていたらそのまま自分の頭をぶち抜いていてもおかしくなかった…出来ないだろうけど】

世の中にはビールなんて飲まずにミルクばかり飲んでる奴もいる。…そいつらよりよっぽど人間だ
そいつらは煙草を燃やしてケールを植えてる。…実際に植わってのはケシの花だがな

【彼の1番の敵は嫌煙家だ。禁酒家とベジタリアンも続いて嫌いだ。逆を言うならそれ以外は別にどうでもいい】

…ああ、あるよ。別にカニバディールに限ったことじゃない。勿論、機関以外もコネクションはある
それで…ヤツがどうした?詳しいことは知らないし、スパイゲームは断るよ
937 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 02:41:16.67 ID:cOSNuLObo
>>932

フフッ……確かに、街を一つ潰すのはえげつないかな。
でも、他のみんなよりは平和的なものだろう?
事前に勧告はしたし……何より、僕のは殺しが目的じゃあ無かった。

……と、言っても『お前は何を言っているんだ』って返されるんだよね
ベクターや首狩りの彼女に比べれば、全く違うと思うんだけど。

【礼儀正しく礼をしたソロモンに対して、ダグラスの態度は相変わらずラフなものだ】
【『うん、よろしく』と一言返してからは、ちょっとした愚痴混じりであったり】
【何処と無く子供っぽく――そして何処と無く、欠けているように思え】

そういえば……研究者をやってると君は言ったけれど
主にどういった研究を?ほら、兵器の研究とか人体実験だとか……

……実は今、結構な大怪我をしてるんだ。見た感じじゃ分からないだろうけど
それこそ生死に関わる様な物でさ、放っておけば多分冬には死ぬと思う。

冗談……じゃあ無いよ?僕はまっとうな人間だし、生身はそこらの青年より弱い。
だから、もし君が治療に関して何らかの強力な技術を持っているのなら
是非とも利用させて貰いたいと思ったのさ。溺れるものは藁をも掴む……一縷の望みは何処かな、ってね。

【改めて尋ねるのはソロモンの研究内容だ。それこそ、機関では兵器開発が盛んだが】
【所謂"治療行為"に関してはどうなのか――そういう質問を、さらりと重要な事を織り交ぜて聞くのだった】

/急な電話が入りまして、深夜帯に返事が遅れて申し訳ない……!
/まだ居らっしゃるか分かりませんが……この辺りで一度凍結をお願いできますでしょうか…?
/こちらは今日であれば午前10時から空けてありますので
/そちらの都合に合わせて、何時でもお呼び出し頂ければ、と……。
938 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/25(水) 02:42:16.62 ID:Wenhm3L6o
>>936
……それは、僕も僕なりに思い知らされてきました
何をしても、とまではまだ割り切れてないですけど……

それは、その通りです。死んでしまったら……もうそこで終わりですから

【彼の内側で何が起きているのか、それはギアが知れたことではない】
【酒が彼の腹に押し込んだそれは、いったいなんだったのか。それも、紫煙にまぎれて消えていく】
【残るのは、ただ外から聞こえる喧騒の破片と、店を包み込む薄闇だけ】


……ヒライさんは、そんな人たちを見てきたんでしょうね
僕は……そうです。まだ、人でいたい。ケシの花を植えて悦に浸るようなことは、したくないです

――――そう、ですか。いえ、まさかスパイを頼もうなんて思ってません
ただ……僕の都合で聞きたかった。あの男とは、因縁があるんです。だから、あいつに連なっている人や事柄は、出来るだけ知っておきたかった
少しでも多く。その上で――――

【ギアもまた、そこでビールを煽って言葉の先を流し込んだ。腹の中の闇に蠢く】
【言葉にしがたい感情の渦を、抑え込んでしまうために】

……すみません。それだけです
マスター、ビールをもう一杯……ヒライさんも、どうですか?

【ここの酒は、そう悪くはない味だ。彼の口に合うかはわからないが】
【少しは気に入ってもらえたかな、と伺うようにそう聞いた】
939 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/25(水) 03:15:37.27 ID:nbCpFjPRo
>>938

…いつかわかるかもしれないし、わからないかもしれない。伝えるのが難しい
ま、ドロボウが自身を正当化しようとしただけだ。気にすることじゃない

俺は死ぬってのが恐ろしい。…俺自身だけじゃなくて、他人のも。だから、撃てやしない

【指に摘んだ煙草からは、細く煙が立ち上る。ほんの数十センチもするとそれは何かによって掻き消える】
【フィルターが焦げそうなぐらい短くなったそれを灰皿に慌てて擦りつけて消した。とても静かだった】

ああ、俺も…人間だと、信じたい

…なにか知ってりゃ話すよ。けど、何も知らない。向こうもこっちまで踏み込んでこなかった
冴えてるぜ、相当な。機関っていう看板に隠れちゃいるが、独立してもやっていける
俺に言えることはそれだけだ。やり合うなら用心しろって…当り障りのない事しか言えない

【どっちが倒れても、彼は悲しむ。そういう立場だ。どちらも自らそういう場に好き好んで飛び込んでいっていると】
【わかっていてもそうことは超越して、きっと悲しいんだろうなと予想できる。だから言葉は慎重になってしまう】

一杯で満足する程弱っちゃいないよ。俺にも、ビールを。あるならギネスを常温で1パイント、だ
………そうだ、ギネスを置いとけとセリーナのやつに言う前に拉致られやがった。発注担当は誰だ?
スタウトもいいがIPAもあった方がいい。ビールは全部バドだと思ってるのはカウボーイの悪い癖だ

【だいぶ調子が戻ったようでややっこしい注文をいいつけて困らせる。故に、それができる店は少ない】
940 :ギア・ボックス ◆EQBB9rCCt1P5 [sage saga]:2015/03/25(水) 03:53:19.13 ID:Wenhm3L6o
>>939
……いえ、心に留めておきますよ
受け取るのは難しくても、わかろうとしないのは違いますから

僕も、死ぬのは怖いです。自分も、他の誰かも……
それが悪いことだとは、思ってません

【彼が、死人を出すことなく盗みを重ねているという評判を今更のように思い返す】
【短くなった煙草が揉み消される音さえ、この店の中では聞こえるほどだった】

そうでしょうね、あの男は用心深い。相手を知ろうとしつつ無理には踏み込まない、そんなやつです
ヒライさんから見ても、そう映りましたか……

……それだけでも十分です。ありがとうございます。気を付けますよ

【どうしようもないことはある。ままならないこともある。それがこの世界だ】
【だからといって、それを悲しんではならないという道理もまたないだろう】
【彼の言葉が、むしろギアの心にいらぬさざ波を立てなかった】


酒場の発注も含めて、セリーナさんが切り盛りしてたと思いますが……
今なら、あの鈴音ちゃんもやっているかもしれませんね。知ってますか、セリーナさんと一緒にUTのCMに出てた女の子ですよ

……ヒライさんくらいお酒に詳しい人がアドバイザーにいれば、どんなに心強いことか

【ややこしい注文にも、この店は答えた。パイントグラスに注がれたギネスビールは、注文通りの温度で姿を現す】
【カウンターの上をすべるように出現したグラスが、ヒライの前に鎮座するだろう】

/すみません、そろそろ眠気がきついです……持ち越しは可能でしょうか?
941 :ヒライ ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/25(水) 04:21:56.36 ID:nbCpFjPRo
>>940

……俺も誰かがそう言ってたら、そう言うさ。…けど、自分のこととなるとそうも言い切れない

【だが彼のような人間には大きな枷だ。殺さないのと殺せないのでは大きく違ってくる。危機がさらに】
【危機を招いて、今日みたいなことになる。問題は幾つもあった。ドロボウなんかに向かない問題が】

そうしてくれ…機関のやつにあったら、アンタの前評判も聞いておくよ。どこかにそう言うブックメーカーが
あったら、俺はベッドする事しか出来ない。恨むなよ?俺はただのドロボウだ…

【そう言いつつ、また煙草に火を付ける。手持ち無沙汰で、ついタバコに手が伸びてしまう】
【そしてオーダー完璧のビールには満足だ。本式のグラスが1番厄介だがそれをこなすのは評価できる】

アイツにはあの時言ったんだ。BGMも、酒も、照明も…タンブル・ウィードが転がってるみたいだってな
鈴音?……あのお嬢ちゃんには難しいだろ……ああ、知ってるよ。俺は顔は広いんだ。役得だ
するとベイゼか……それだったら話は早いな……いや…こっちの話だ

【彼に任せると、こだわりが強すぎて種類は大幅削減、残るのは飲みづらいヌルいビールやピートのキツい】
【ウイスキー、甘すぎるギムレット…そんなのばかりで毎日訪れた人間と口論になることはまちがいなしだ】


/了解しました。もう少しってところだと思いますので置きスレにでもやってくれればと思います
/生憎、明日の夜は来れるかどうかわからないので、〆ちゃっても構いませんので
942 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 06:58:55.74 ID:dpvrqsTRO
>>933
そっかあ...どうにも、オレは人を怖がらせるみたいだからな...

【そう言いながらまた一口、珈琲を口にする】
【まるで子供に逃げられる強面の男みたいな、そんな感じ】

でもまあ、今こうやって氷雪と話せるだけでも...
中々楽しいよ...久しぶりだな、こうやって誰かと話すの

【彼は元々、荒っぽい性格ではない】
【彼の血筋、彼の人生、そういったものが今の彼を作り上げている】

【自分がいれば誰かを傷つける】
【自分に近付けなければ、きっと傷つかない】
【そう信じてる、それが彼だ】

同じ雰囲気なのか犬ならよく寄って来るんだ...
なんとなく言葉もわかるしな、オレにビビらずに来てくれる…

【きっと犬系とは遠い所で繋がってるのかもしれない】
【それにあの目付きで子犬に群がられるクローザは、なんというかとてもほのぼのしている】

イヤではないんだが、ヒトと仲良くなりたいんだが...

【そんな切実な願いに表れでもあった】
943 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 13:18:57.96 ID:ALuoqzD40
>>937

 客観的に見れば貴方がやったことも他の人たちと似たり寄ったりなのでしょう
 たとえ貴方自身が人殺しを目的としていなくともね

【愚痴混じりのダグラスの返答にまた呆れを混じらせて彼もまた返答をする】
【そしてダグラスの返答に何処となく欠けている様なモノを感じ取った】
【チラリとダグラスを見てその違和をどのような物か考えてみたもののまったく思いつかなかった】

 どのような研究をですか、そうですね色々なことを研究していますが…今のところはロボットやアンドロイド研究を中心としてますね
 まぁ、私は知りたがりなのでその研究をほっぽりだして他のことに夢中になることもありますが

 おや、それはそれは大変ですな、ふむ、治療に関しての強力な技術ですか…

【さらさらっと自分が何を研究しているのかを答えていく】
【そしてダグラスが治癒行為に関してのことを聞くと黙りこくって考え始めた】
【何分か経過した後に何か考え付いたようで、口を開いた】

 ……治癒に関してのでしたね、可能といったところでしょう
 今のところ思いつく方法は二つ、一つ目はサイボーグ化、二つ目は私が開発した細胞による治癒ですね
 一つ目に関しましてはメンテナンスなどの不便なことがありますが安全性などは保障できます
 二つ目に関しましては綺麗に体を直せますがまだ実証実験などを行っておらず安全性に関しては保障しかねます

【と、自分が行える治癒行為を提示した】
【その目は強く真剣なものであり嘘などは含まれていないだろう】

/では今日もよろしくおねがいします
944 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 13:39:09.58 ID:cOSNuLObo
>>943

サイボーグ化か、安全性に欠ける細胞治療か……。

……凄いね、まるでSF小説だ。そっちの方面はからっきしでね
『機関は凄い』と漠然としたイメージは持っていたけど、治療可能……か。
それなら、是非君にこの身体を任せたいんだ。放っておいても、どうせ死ぬんだから。

【嘘のない2つの選択肢。それは生身では死期が近い自身に取っては魅力的であり】
【ほとんど考える時間を必要とせず、ソロモンに治療を求めるのだった】
【問題は方法――こればかりは、波が何度か打ち寄せる間の思考が要るようで】

……僕はね、絵を書くのが好きだ。彫刻を作ったり、詩を読むのも良い。
こうして砂浜に座っているだけでも色々なイメージが浮かんで、砂でそれを作りたくなる。

そして、作るのなら素手でやりたい。擬似的な感覚じゃなくて……神経で、しっかりと作品を感じたい。
だから僕は後者を選ぶよ。安全性の保証なんて、今死ぬか後で死ぬかの簡単な問題さ
失敗したら僕がそこまでの人物だったというだけ……お願い、できるかな。

【――ソロモンがYESと答えるのなら、続けてダグラスは現在の状態を説明するだろう】
【端的に言えば胴体を真っ二つに切り落とされて、能力で強引に繋ぎあわせており――】
【放っておけばいずれ細胞が全て壊死して死に至る、と。――加えて、可能ならすぐにでも治療して欲しいと要請するのだった】

/こちらこそ、よろしくお願いしますねー!
945 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 14:06:30.41 ID:ALuoqzD40
>>944

【ダグラスの選択に彼はクスリと笑みを作った】

 なるほど、貴方の覚悟見せてもらいました
 いいでしょう、私もできる限り全力を尽くしますとも

【覚悟を見せてダグラスに彼は喜びが混じっていた】
【彼は悪善に限らず覚悟を持ち立ち向かって行く者たちがどうしようもなく好きなのだ】
【だからこそ彼は細胞移植を全力でやりきるだろう】

 ふむ、なるほどそれは難儀なものですなぁ
 ですがご安心ください、効果に関しては絶大なものであると保障いたしますよ

【ダグラスの事情を聞いた彼はこれは大変な移植手術にになるなと考え必要なものを早速頭の中で考え始めた】
【それと同時に立ち上がり手術の準備のためにここから帰ろうとしてダグラスに振り向いた】

 ここで貴方と話した時間はとても有意義なものとなりました
 では私は手術の準備に戻りますので、準備が出来次第使いを送りお迎えに上がります、では

【そういうやいなや彼はとても早足でこの場からさっていった】

【そしてそれから数日、ダグラスの元に甲冑をきて顔に面頬をつけているアンドロイド「花嵐」が現れるだろう】
【花嵐はソロモンからの使いと名乗りダグラスを迎えに来たと行って手術場に案内するだろう】
946 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 14:18:50.31 ID:cOSNuLObo
>>945

【――数日後。案内に来たアンドロイドを出迎えたダグラスの格好は以前と変わらない】
【強いて言えば靴は履いていたが、何処と無く物憂げな表情もそのままで】
【これから生きるか死ぬかの施術に及ぶという事を理解出来ているのか、怪しいくらいな落ち着きぶりだった】

……うん。こうして誰かに命を預けるのは、多分人生で初めてだ。
かと言ってボクにできることなんて何もないしね

ベクターのような再生能力も持っていないし、能力も生命維持には不向き。
……もし手術に失敗しても、それはそれで構わないとボクは思ってる
この間と言うことは同じさ……君に、全てを任せるよ。

【そう告げると――後は、全くの門外漢。専門家であるソロモンに全てを託し】
【手術台に上がれと言われれば上がるし、麻酔のマスクだと言われればそれを付けるだろう】

【――傷は腹部から胸部にかけて斜め一線。能力で作り出した仮の細胞が傷を塞いでいるが】
【確かに状態はひどかった。ちょっとした術式では、恐らく悪手となることは確実で】
【やるのであれば大胆に――かなりの部分を治療する必要があった】

/手術の内容に関してはすっ飛ばして頂いて構いませんのでー
947 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 14:37:49.47 ID:ALuoqzD40
>>946

【そして花嵐に案内されてやってきたダグラスをソロモンは花嵐に補助にまわるようにいいわたし二人だけになる】

 やれやれ、貴方は変わらないようだこれから生きるか死ぬかの手術を受けるというのに
 まぁ、そのほうが私もやりやすいのでなんとも言えませんがね

【そのように軽口をたたきながらソロモンはダグラスに手術台に上がってねっころがるように言う】
【そして酸素マスクを花嵐が付けたのを確認し手術衣を着終えて注射器を手にとった中身は全身麻酔のクスリ入りだ】

 ではこれより手術を始めます、あなたが眠っている間に全て終わらせますよ

【そしてソロモンはダグラスに注射器を注射ししばらく待つ】
【すると全身麻酔の効果が現れてきた、徐々にダグラスは意識を保つのが困難になり眠っていくだろう】
【そしてソロモンはダグラスが意識喪失したことを確認し作業に入っていく】

【それからは怒涛の勢いであった彼は真っ二つになったダグラスのさまざまなところに細胞などを移植していく】
【時に大胆に時に繊細に一つ一つ丁寧にやっていった】

【そして手術が終わりダグラスは彼が持つ病室で目覚めることになるだろう】
【そしてダグラスの体は綺麗に真っ二つの状態から傷跡一つもなく直っている――成功したのだ】

 おや、目が覚めましたか

【そしてダグラスが目を覚ましたことに気がつくとソロモンはいつもの調子でダグラスの体の加減を聞くだろう】 
948 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 14:50:14.21 ID:cOSNuLObo
>>947

【いつの間にか意識が途切れた――そう思えるほど穏やかな目覚め】
【心なしか軽くなった呼吸を繰り返しながら、寝ぼけ眼をソロモンに向けると】
【小さくニヤリ、と笑って見せる。身体の感覚を確かめるために手を握り】

手術は……成功、って事でいいのかな。
少なくとも『失敗して下半身不随です』なんて事はなさそうだけど…――。

【そんな事を尋ねながら、今度はゆっくりと身体を起こしてみて】
【傷口を確かめたり、身体がどの程度動くのか――無理のない範囲で確かめつつ】
【静かな視線を"主治医"であるソロモンに向けて、成果を聞いた】
949 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 15:05:34.45 ID:ALuoqzD40
>>948

【視線を注がれたソロモンはダグラスの疑問に答えて言った】

 ええ無論、どのような副作用もなく成功と行っても過言ではありません
 というより副作用があるなど私にとっては徹底認められるものではありませんがね

【そのように答えつつダグラスの体を改めて見た】
【無理のない範囲で動かしている体はどのような副作用なども見受けられず完全成功といってもいいだろう】
【そしてそれに彼はほっと一息】

 それでこれからどうするので?、できればしばらく無理な行動をとってもらいたくありませんね
 何かしらの違和感や戻した体の感覚を取り戻す必要もありますし?

【最後のあたりで疑問系になるのはダグラスが能力を使っているから感覚に関しては取り戻さなくてもいいかもしれないからだ】
【とは言えもしものことがある、だからこそ聞いたのだ】

 ああそれと、貴方様の体の経過を観察したいので、時たま私のところへ来ていただけませんか?

【成功したとはいえその後何かしら起こるかもしれないため、それを防ぐために聞く】
【もし承諾されなくても彼はそれを受け入れるだろう】
950 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 15:19:31.07 ID:cOSNuLObo
>>949

副作用も無し、か……本当に凄いね、色々と覚悟はしてたんだ
何処かから触手でも生えるんじゃないかとか、定期的な注射とか。
……でも君に任せてよかった。あぁそれと無理な行動なんてしないから安心してよ

前にも言ったけど、ボクは運動が苦手だ。戦闘だって一緒さ。
ハードなことはしない……しばらくは、またバカンスかな

【身体を起こしても何の違和感もない。むしろ傷が癒えた分――】
【確実に肉体は軽く感じられて、顔色も良くなったように見え】

……身体の調子が整ったら、また動かないとね。
それまではちゃんと顔を出すようにするよ、妙な不具合なんて起きてほしくないからね。

ところで――ボクが気になるのは、君へのお礼だ。報酬と言い換えても良い。
ボクは六罪王ではあるけれど、上司と部下という関係は嫌いだし……
純粋に、助けてもらったからね。感謝の気持っていうのを表したいんだけど……。

……君は何か、欲しいものは無いのかい?おとぎ話の中の存在とかさ。
951 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 15:34:03.51 ID:+Mvcje9Io
>>942
そう言ってもらえると、嬉しいですね……
私も、クロさんと話すの、楽しいですし……

【後処理を終え、カウンター席に腰掛けながらはにかんだ笑顔を見せる】
【彼女も故郷を捨てて一ヶ月】
【あまり親しい人のいない中で、話のあう知人の存在は大きい】

犬、ですか……
……なんだか、いいですね……優しい感じで

【やはり、根っこの部分が優しいから動物には好かれるのだろうか】
【その情景を想像してほっこりするとともに】
【それに気づかない人間の残酷さに、悲しくなる】

そうですねぇ……探せば、見た目にとらわれない人も、いると思いますけど……
あとは……他に、異端として扱われてる人……とか……

【言ってはみたものの……狼の耳が生えた男を自然に受け入れる人もそういないか】
【となると、自分達と同じような人を探す方が早いのだろうか】
【この町には、能力を持った人間も闊歩している……狼男の噂と同類に分類されるような話も、よく聞く】
【そういった人なら、氷雪がそうであったように仲良くしてくれるのだろうか】

//遅くなりましたすいません!
952 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 15:34:49.92 ID:cOSNuLObo
//次スレになります

//【霧煙る夜】能力者スレ【浮かべ紅い月】
//http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1427265184/
953 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 15:39:42.38 ID:ALuoqzD40
>>950

 お褒めに預かり光栄ですよ、そのようなふざけた副作用などは作りませんとも
 まぁ、確かに貴方は戦闘など不向きのようですし、重畳ですな

【確かに手術中ダグラスの体を見ればわかったが戦闘には不向きな体つくりをしていた】
【だが言質は取れたとはいえ、いづれまた無茶なことをするであろうと容易に予想できるが】
【顔色などが良くなったので良しとしよう】

 ええ、よろしくおねがいしますよ

【承諾を受けてぺこりと少し頭を下げる、特段に意味はないが】
【そしてダグラスからのお礼の報酬に少し考え、言う】

 そうですね、では純粋に金銭などを頂くとしましょうか
 私が機関に入った理由もそれですから…私は知りたがりと前にいいましたよね?
 ええ、私は知りたいのですよ――この世の全てを、ね

【これが彼の目的、途方もなくとてつもなく壮大すぎる目的】
【それを静かにいつもの調子ではあるが一切の悪ふざけすら含まれず真剣そのものだ】
【おとぎ話の存在もまた興味を引くが、それよりもまだ知りたいものが多いだからこそ報酬は金銭でほしいのだ】
954 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 15:54:24.46 ID:cOSNuLObo
>>953

なるほど、ね……。研究者らしい、大きな目的が有るわけだ。

――良いよ。それじゃあ、今後キミが必要な金銭はボクが用意しよう
僕自身はお金に執着なんて無いし、腐らせるよりキミのために使われる方が良いはずだ
具体的な額は言わないよ。指定の口座から、好きなだけ下ろしてくれれば……ね?

【報酬に関してはそんな具合――六罪王という立場なら、金銭に困る事は無いのだろう】
【だが当人には欲がない。ほぼ資金の全てを使っていいと伝えれば】

世界のすべてを知る……途方も無いね。でも、僕も似たようなものさ
まだ見ぬ芸術というのを見てみたい、この手で創りだしてみたい。
……そういう一点じゃ、似たもの同士かな?

さて、と……それじゃあ、僕はもうしばらく休ませてもらおうかな
術後すぐに歩き回れるほどの元気もないし……あぁ、これが口座の番号で…――。

【サラサラと、手元に出現させた紙に口座番号を書き込んで差し出すと】
【そのままもう一度眠るつもりなのか、再び身体を横たえた】
955 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 16:06:21.65 ID:reLURxk5O
>>951
優し…い、? そ、そうなのか…?

【彼女の反応に、思わず複雑な顔をする】
【疎ましく思っていた特技は案外良いものなのかもしれない】
【それならもう少し彼らとの会話を楽しむのも悪くないかもしれない】

まあ、似た者探しも悪くないけど…
そういった連中が排斥されるのは、そういう事をしているからなんだよな〜...

【珈琲を口に含んで、自嘲気味に呟く】

まあ、あくまで俺の場合だけどね
ほら狼男だからな、ご先祖様は人喰ってた時期もあって結構暴れてたのよ

【ふと、今は亡き父の面影を思い出す】

狩って狩られての関係だからね...
どうしても..........ってダメだダメだ! 暗い話題になっちまう...

【頭を横に振ってクッと珈琲を一気飲み】

おかわり!

【元気よくカップを差し出した】
956 :ソロモン ◆jqCNtrazQE [sage saga]:2015/03/25(水) 16:07:24.83 ID:ALuoqzD40
>>954

【前々から思っていたがダグラスには欲がないのかと思えるくらいあっさりとしている】
【とはいえこの話を断る理由などなく、受けることにした】

 おや、口座ごととはありがたいですね
 私も力を尽くしたかいがあったというものです

【そう言って口座が書かれた紙を受け取る、六罪王であるならば相当な金があるのであろう】
【そう思うとニヤケが止まらず、次の研究について考える】
 
 ふふ、なるほど確かにその一点では似たもの同士かもしれませんね
 貴方に会えたことを感謝せねばなりませんよ。
 お眠りになるのですねでは何か御用があった際にはそちらのボタンを押しくてださい
 すぐさま侍女方自動人形がまいりますので、ではよき夢を

【体を横たえるのを見て眠るのであろうと思い呼び出しのことについて説明した後席を立った】
【そして彼の眠りを邪魔しないようにその場を去っていった】

/ここら辺で〆ですね、二日間お付き合いありがとう御座いました
957 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 16:12:47.82 ID:cOSNuLObo
>>956
//ですねっ、こちらこそお付き合い頂きありがとうございました!
//また機会がありましたら是非。お疲れ様でしたっ!
958 :?????? ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/25(水) 16:28:52.09 ID:7I1auojX0

【光と影が、同時に交わり合う事はない。交われば、どちらかは必ず消えてしまうからだ。】
【光には光の、影には影の住む世界と、過ごす生がある。そして、今この場所はそのどちらに属するのかと言えば―――】
【恐らくは、影の導く世界だろうか。暗く蠢く、明りの消えた悪の住む場所。それが、影の世界であり―――そして、目の前に広がる現実だ。】

 『―――……さん。纏めておいた資料を此処に置いておきますね。』
 『……? ソーンさん? ソーンさん、……聞いてますか?』

……、ああ。悪いね、少しボーっとしていた。次の予定は?

 『……ええ、夜9時過ぎから直属部隊の訓練状況を視察する件が残っています。』

  それが今日最後の仕事か。分かった、それまで特に予定は無いな。

 『そうですね、強いて言うなら"アレ"の地の国における戦闘状況を確認する作業があるくらい、でしょうか。』

  なら変わりはあるまい、彼の事だからな。―――次の大型作戦までまだ時間もある。
  気になるのはむしろ"キッド"の容態の方だ。……殺してはおるまいな?

 『確認している限りでは。殺すどころか、もう痛めつけてもいないみたいですよ?
  なんでも"反応が悪いからイジメても面白くない"、だとか―――それに、彼もああ見えて間抜けではありません。』

  大体分かった。―――少し休むとしよう、君は下がって良い。ご苦労だった。

【この世界における、影の住民。カノッサ機関のとある基地内部で、2人の男性が言葉を交わしていた。】
【1人は白髪をオールバックで整えた老齢の人物、スケジュールを尋ねる辺りは相当な地位に居る事が伺えるか。】
【そしてもう一人は、白髪の部下と思わしき兵士だった。若いと言うには少し年を重ね過ぎた、30半ば程の普通の男性。】

【白髪の男―――"ソーン"と呼ばれた彼は静かに男性を部屋の外に下がらせると、自分もまた書類を纏めてから】
【フラリ、と基地内部を散歩し始める―――。研究員や兵士が、引切り無しに動き回る忙しさの中、彼は静かに広場へ進むと、】
【ぽつんと置いてあるベンチに腰掛け、まだ食べていなかった昼食―――ローブの中にしまっておいた湿気たサンドイッチを、食べ始めた。】



 
【風の国には騒がしい事で有名な酒場がある。】
【尤も、本来は酒場であると同時に、別の"機能"をもった場所、だった筈なのだが―――。】


 ―――で、そこでオレは言ってやったワケだよ。
 "アンタ雷落とすのは得意なのに、自家発電はしないのか?" ってな!

 『っははははははは! そうだな、神様っていやぁ雷だもんな!』

 「ヘイヘイ、笑ってる所悪いがよ、神様と酒飲み交した事があるなんて与太話が、なんで普通に罷り通ってるんだ。」

 なんだよ信用ねぇな。これでも知り合った悪魔の数と神様の数ならそうそう負けないぞ、オレは。
 
 「バカバカしいったらありゃしねえな、大体アンタ、セリーナの友人? ってなんだよ、オイ。」
 
 『おう、そうだそうだ、代理ならこんな所で酒なんて飲んでねえで地の国行って来い! 俺の故郷も滅茶苦茶なんだぞ!』

 オイオイ、それならアンタらだって賞金稼ぎの端くれだろ? 小遣い稼ぎの為に命投げ出してこいよ、仕事ならたんまりあるぞ。

 『ひっでえ店主だな、客に死ねと来やがった、はははは!』

 「セリーナ以上に失礼な野郎だ、どうなってんだい、この店は。」

【UNITED TRIGGER。それがこの店の名前で在り、そしてこの組織の名前で在った。言わずと知れた、正義を掲げる団帯の本拠地である。】

【しかし―――本来なら其処に居るべき"彼女"はおらず、代わりに良く分からない胡散臭そうな男が今、店主を名乗っていた。】
【彼の名前はキング、此処最近、攫われたセリーナに変わって、友人として代理で店主兼指揮官を務めている、という事だそうだが。】
【集まったゴロツキ紛いの賞金稼ぎと酒を飲み交し、くだらないジョークで盛り上がっている辺りはどうにも、そうは見えない程だった。】
959 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 17:04:35.58 ID:cOSNuLObo
>>958

【ひたひたという足音が在った。雑音の多い基地内部でも、耳を澄ませば聞こえるだろうか】
【まるで忍ぶような歩き方だ――暗殺者、あるいは侵入者か――?】

【――と、いう思考に至るかは白髪の男性次第だが、結果から言えばどちらでも無く】
【一人の若い男がふらりと広場に入ってきて、見れば彼が裸足なだけであり】
【衣服もジーンズと着崩した白シャツというラフなもの。制服組が多い中では嫌に目立ち】

……あ、そのサンドイッチって何個か余ってたりしない?
散歩ばっかりしてたらお腹減っちゃってさ。辛くなければ味は何でも良いんだけど……

【若者は老人にそうして声を掛けながら、ぺたぺたと歩み寄ってベンチに――つまり隣に座る】
【ふわりとした金髪、白い肌に温厚そうな顔立ち。どこか貴公子然としているが】
【逆に見れば何も考えていなさそうな男だった。線も細く、態度も不躾と言って差し支えないものだった】
960 :No.1 ソーン ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/25(水) 17:34:19.83 ID:7I1auojX0
>>959

【仕事の都合上、スパイや工作員といった特殊な人種と行動する事は多かった。】
【忍び足で近づいてくるひたひた、という音も、寝首を書かれた事が一度や二度では無い彼にとっては】
【何度となく聞いた音であったが―――にしても、殺気が無い。というよりは、どこか疲れている様な、そんな足音だった。】

【ソーンはゆっくりと、音のする方向へ首を振る。そして見上げた先に居た人物に対し、流石に驚愕を隠せず―――。】


 ……―――ごほっ、ごほッ……、失礼、まさか"君"……いえ、"貴方"だったとは。
 いや、正直驚かされましたよ、こんな所にフラフラ歩く六罪王がいるのは初耳でしたし、
 それに裸足で基地を散歩中、お腹が空いたから湿気たサンドイッチを所望するとは、予想外ですな。

 ―――アンドレイ・ニキシビリチャチ・ル・ダグラス・マックスウッド。
 フル・ネームだと会話に支障が出そうだ、素敵な御名前ですが、今は"ダグラス卿"、とでも御呼びしましょうか。
 さて、ダグラス卿。私のローブに入っているこのサンドイッチですが、確かに幾つかまだ余りがあります。チーズと、ハムと、トマト。
 しかしながら、誠に僭越ではありますが……六罪王の御一人が口にするには少々―――……、安っぽい、というか、何と言いますか。

 ……必要であれば我が部下を呼んで今直ぐ何かお腹に良い物を用意させますが、……どうしても、と言うなら、まあ……。

【おずおずと、ローブに入っていたサンドイッチを差し出す。時間の経過でパンが痛々しく変形し、新鮮味はゼロに等しい。】
【さて、六罪王の口に入れるには、等と忠告した彼だが、彼は彼でカノッサ機関がナンバーズ、そのNo.1に属する老兵の存在だ。】
【食に拘りが無いからこそ、こんな物を平然と"遅めの昼ごはん"として食しているのだろうが―――にしても、と言う感じだった。】


 ……申し遅れました。私の名前はソーン、"参謀"という名前の方が此処では通っているでしょうか。
 不肖ながらナンバーズを務めさせていただいております、言わば老兵ですな。いやはや、年は取りたくない物です。
 こんな草臥れたサンドイッチでも、腹に入りさえすれば何でもいい、そんな風に思ってしまう。全く、優雅さの欠片も無い。

 ―――こんな姿で初めて六罪王に御目にかかる事をどうか、お許しくださいませ、ダグラス卿。
 さて、前口上はさておき、散歩という事ですが裸足で歩きまわるのは聊か感心致しませんな。
 自然派にしてはこの基地はコンクリートが多過ぎるし、それに今はまだ寒い時期です、御身体には気をつけないと。

 ですが、貴方程の御方がこんな所でただ、散歩をしているとも思えない。何か用事があってこの基地へ? ダグラス卿。

 
 
961 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 17:58:58.09 ID:cOSNuLObo
>>960

その三種類なら……じゃあ、チーズを貰える?
サンドイッチってパンのほうが薄味だから、具の濃い方が好きでさ。

……あぁ、あとその態度は変えて貰ってもいいかな。
僕は王侯貴族でも何でもないし、食に口うるさいタイプでもない
ましてや僕のほうが若いわけだし……謙譲も行き過ぎると卑屈、でしょ?

【白髪の男性――歴戦の面影を垣間見せる彼が、軽装極まる若者に丁寧語と云うのは】
【どうやら、本人の方からしてもむず痒いらしい。上下関係にうるさくもなく】
【ソーンが『美味くはない』と言うサンドイッチも、気にすること無く所望して】

【差し出されれば、当然のように受け取ってぱくりと食べる。別段、まずそうな顔もしない】
【穏やかな微笑の表情を崩すこと無く、純粋に食事を楽しんでいるように見え】

ふふっ、キミのその話し方、しばらく聞いてると疑問に思えてくるね。
機関のNo.1が、年老いたとはいえそこまで丁寧だと違和感が有る……って話。

……まあ、仮にも六罪王の僕がこんなだから、なんとも言えないんだけど。
今日は散歩ついでに閲兵ってところ。動員をかければ動くのは彼らだ
生憎とボクは前線に立てる様な人間じゃないし……戦力は知っておきたいだろう?

それと……散歩っていうのは本当だよ。この間、ちょっとした手術をしたんだ
機関の技術っていうのは凄いよね、お陰で前よりも調子が良くて…――それで、キミは?
お仕事の後の遅い昼って感じだけど、何か悪巧みでもしてたのかな。

【線が細いとはいえ成人男性。サンドイッチはあっという間に食べてしまって】
【『美味しかった』という感想に続けて『悪巧みでも』と尋ねかけた】
【――といっても、妙な詮索ではない。単純な疑問、というのが実際のところだった】
962 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 17:59:39.01 ID:+Mvcje9Io
>>955
はい、動物ってそういうの、敏感ですし……
きっと、クロさんの本質に気づいているんだと、思います……

【少なくとも、犬と戯れている人に対して悪く思う人はいないだろう】
【犬好きの人なら、これを機にコミュニケーションが取れたりするのかもしれない】
【なんにせよ、悪い方向には転ばないだろうと、思う】

なるほど……かといって、私たちにはどうすることもできないし……
……難しいですね

【自分達が悪いことをしたなら、忌み嫌われても仕方ないのかもしれないが】
【先祖のしたことでというのは、本人たちにはどうしようもない】
【なかなかに、救われない話である】

はい、承りました……!

【クローザーの、空気を変えようとしてのテンションにこちらも乗ろうとする】
【元々の性格故に、乗りきれてるかは微妙だが】
【それでも、サイフォンに向かう彼女の気概は十分で】
【また、より良い珈琲を入れようと奮起しているようだ】
963 :No.1 ソーン ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/25(水) 18:23:53.56 ID:7I1auojX0
>>961

【傍目に美味しそうには見えなかったが、それでも作ったのは基地にいる専属のシェフ達だ。】
【ソーンが直々に命じて作らせたものだし、勿論不味いと言う事は無い。】
【単に、見た目と新鮮味が無い、というだけだった。】

 ……貴方がそう仰るのなら、態度を改めましょう。それから、これがチーズサンドです。
 ……ふぅ。いやはや……、ダグラス"君"、君も中々に豪胆と言うか、見かけよりカラッとしているのだね。
 てっきり君はもう少し繊細で、口に入れるモノ等は芸術家らしく妙な拘りがある物だとばかり……こほん、失礼。

【そしてサンドを差し出すと、先程までとは打って変わって尊大な態度を見せる。】
【猫を被るのが上手いのもまた、世渡りを長く経験してきたが故、だろうか。】
【尤も、そんな付け焼刃で行き過ぎた謙遜も、ダグラスには通用しなかったようだが。】

 ま、君を謀殺する為に毒を仕込んでいると言う事も無いし、安心して食べてくれ給え。
 いやね、私の噂を知っている者は中々、私が手渡すモノを食べようとしないのだよ。
 悪い噂ばかりが立って、ほとほと困った物です―――毒を盛って殺す等、二流のスパイしかやらないと言うのに。

【サンドイッチを手渡した直後に、笑えないジョークを口にする辺りは】
【殆ど素に戻っている、という事で間違いないだろう。これが彼の通常状態だ。】
【忌々しげにサンドを頬張ると、残りのもう一つの包み紙を開け始めた。】

 ―――ナンバーを頂けた事自体が、奇跡の様な物だからね。
 私は基本的に、私自身が戦闘を行う事を好まない。裏であれこれ小細工を仕掛け周り、
 そうやって自分のやるべき事をやってきた、そんな卑屈で卑怯な人間だ。自己評価はこれで低いのだよ。

 だから、君に対してもあまり偉そうな口は利けないのだよ、
 何せ君は……その若さで"六罪王"の地位にいるスーパー・エリート。
 この歳までカノッサに居るのに、No.1止まりの私からすれば、君は天上人だよ。

 ……ただ、個人的に君を好いている部分はある。
 君が言う通り、君も私も、"前線"に立てるタイプでは無い、からね。
 以前から少し、興味と共感を持ち合せていたのだよ。君は六罪王にしては、不思議な人間だ。

 ―――……手術、という事は怪我を?
 ふふっ……矢張り、君は少し変わっているな。普通なら、自分からそんな事は口外しない。
 六罪王として怪我を負ってしまっては、プライドや誇りが赦さない筈。惜しげも無くそれを話す君は、変わり者だよ。

 そう、変わり者……少なくとも、このサンドを美味しいと思えるほどには、ね。
 私の方はそう、仕事の合間の休憩、だな。気分転換は勿論だが……ククッ。
 そうだな、悪巧みというのも、まあ強ち間違ってはいない。

 ―――そうだな、ランチには楽しい話が付き物だ。少し私の"悪巧み"について話そうか。
 君は……ダグラス、君は何故カノッサに身を置いているんだね?
 自分の目的の為か? それとも、カノッサの掲げる目標に賛同し、それに心酔しているから、かね?

【ソーンは新たなサンドを頬張りつつ、少し暗くなってきた空を見上げながら、言葉を続けた。】
964 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 18:30:47.12 ID:eUjDi02v0
>>962
...................。

【珈琲のできるまでの待ち時間】
【ゆったりとした時間の中】

..........ゴホン。

【静寂に彼の咳払いが一つ】
【腕を組んだり脚を組んだり】

【見ればどうにも落ち着かない様子だ】

あ、イヤ。すまない…思えばこうやって他人と一緒にいるは慣れてなくて...

【お互い似たような境遇で意気投合していたが、今更気付いたようだ】
【そりゃヒトと話すことすらロクにないのに】
【こうやって他人と同じ空間にいるなんて一昨日まで経験しなかったのだから】

こういう時、何話したらいいのか...分からん...

【そう、頭を抱えていた】
965 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 18:52:14.13 ID:+Mvcje9Io
>>964
…………。
……?

【サイフォンに意識を向けていると、突然の咳払い】
【どうしたのかと思い、彼の方へ目を向ける】
【すると、どうにも居心地の悪そうな様子がうかがえる】
【どうしたのかと思うと、視線に気づいた彼が説明してくれた】

あぁ、なるほど……わかります、その気持ち

【氷雪は珈琲を作っていればいいわけだが、クローザーにはやることもない】
【この状態でほったらかされたら、氷雪もあぁいう風になるのは目に見えていた】

うーん……たしかに、世間話って……
実は、難しいですよね……

【実をいうと、氷雪の方でも話題が一杯目を淹れているときに発したもので尽きたから黙ってしまっていたわけだが】
【何気なく今日はいい天気ですねというだけなら、流石に氷雪でもできるが】
【そこからかいわを続けるだけの展開力がないので、それを切り出すのは如何なものか】
【しかし、会って二日目でしかない両者の間には、話しても悲しくなるような共通項しかなく】
【なかなかいい話題というのは出てこない】

……そうだ
クロさんって……何か、趣味とかあります……?

【精々この程度の話題しか、口下手な彼女には用意できなかった】

966 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 18:57:34.24 ID:cOSNuLObo
>>963

【ソーンの口調が変わると満足したのか、無言で一つ頷いてみせた】
【それから――首や手を横に振って、"繊細"という一点を否定する】

そりゃ、ボクは自分の作品には何かと拘るよ。絵の具の色が褪せててダメだとか
普通の人なら全く気にしないような小さい点も……でも、普段からそれじゃ疲れるだろう?

だから食べ物にもこだわらないし……キミが毒を盛ることもないと思った。
六罪王の座はまだ空いているし、キミは権力欲に溺れている感じもしないからね
"参謀"だなんて名を持つ人間が、そうそう浅ましい真似をするとも思わないし。

【『だろう?』――なんて気軽に返す辺りは、底が知れないと感じられるかもしれない】
【こういう話し方は面と向かって当人にするものではなく、考えを同じくする他者とするものだ】
【それを平然とする辺りは、少なくとも豪胆≠ニいう見方が出来るだろう】

……ボクは弱い。殴り合いならそこら辺の子供にだって負ける自信がある。
事実、剣の達人とはいえ少女に遅れを取ってね。胴を真っ二つに斬られたんだ
手術はそれを完治させた。……ボクは覇道を行く気は無いからね、弱い面だって幾らでも見せるさ


それで……カノッサに身を置いた理由はね、自分の目標の為なんだ。
ボクの夢は『まだ見ぬ芸術の創出』…――でも、既に偉大な先人が大勢いる。

……そこで、目線を変える事にした。何か、極地と言える場所に立って見たら違うものが分かるかもしれない
その点で六罪王というのは完璧だよ。悪という概念のトップで、何より自由だ
何者にも縛られず世界中を見て回れる……―便利だからなった、というのが本音だね。

【そういう点では、カノッサに賛同している点はあまりない。――そこまでハッキリ言いのける】
【いくら六罪王とはいえ、その組織の基地内で言うにはいささか憚られる様な言い方だが】
【やはり気にする様子は無かった。顔をソーンに向けながら、改めて口を開き】

……ボクは他の六罪王やナンバーズと違って、よくブレるんだ
以前『お前は人としての基板が歪んでいる』って言われたけど、多分そのとおりでさ。

だから、明確な理念や目標が無い。全ては気まぐれで動いてる。
……こんなことを他の機関員に聞かれたら怒られそうだから、ここだけの秘密ってことで、ね?
…――それじゃあ今度はキミの番だ。"悪巧み"について、聞かせて貰おうかな。
967 :鳩ヶ谷 廉 ◆eKWCneGadk [sage]:2015/03/25(水) 18:57:53.14 ID:JylRJ3xdO
【路地裏】
【ぼろぼろの黒い外套──あちらこちら茶色く汚れている──と千切れた帽子】
【凜然と輝いていた自警団の紋章は薄汚れている──】
【鞘に収まる大剣を杖のようにして、汚い道を歩く。】


あああッ…め、めめ、目に見えるもの全てがててて敵に見えるぅうッ…


【──結論から言えば青年はドラクレアで遭難していた。】
【修行というよりは試練。修行のつもりで臨んだつもりがとんだ苦行になってしまった。】
【精神にほんの少し異常を来し、言葉通り目に見えるものが懐疑的に捉えられる。】
【そのはずなのに──どこか居心地がよくも感じられる……。】


ふン!「ふべしッ!」


【なぜだか感覚も冴え渡る様子。見た目に油断し近づいたスリをいち早く撃退。】
【自衛にはなったが──近づいたから攻撃したと言う機械的な対応。】
【──頗る危険に感じられる。そしてそんな自分の異常さに自分で気づいている。】


あああ。路地裏から離れられないッ…!


968 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 19:04:50.50 ID:eUjDi02v0
>>965
しゅ、趣味か......強いて言うなら...

【腕を組んで考え始めた】
【無自覚なのだろうか、結構な考える】
【暫く考えて】

あるには...ある...な。 うん...
いや、趣味というかなんというか...その...

【なかなか言い出さない、口を濁すというか】
【何か言いにくそうだ】

その...俺って嗅覚がそこそこ良いわけでさ
氷雪の作る珈琲とか、いい香りのものとか好きなんだ...

【だから、と区切って】

その...花屋巡りが好きなんだ...どの国いっても、
花屋を探すのが好きなんだ

【と、ここまで言い出した辺りで】
【恥ずかしいのだろうか、顔を伏せた】

いや、なんかオレ女々しいな...変なとこで...
969 :No.1 ソーン ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/25(水) 19:21:50.92 ID:7I1auojX0
>>966

【弱い。そう、あっさりと言い切ってしまう辺りは流石に、六罪王としての風格を感じさせる物だった。】
【単に戦闘力や野望の大きさで伸し上がってきた様なタイプでは無い、もっと別の意味で"底知れぬ"何かが見える、】
【そんな相手と今ソーンは言葉を交わしていたのだ。そしてそれは、腕自慢と話すよりある意味緊張するのもまた確かだった。】

 ふむ―――同感だね、私も基本的に殴り合いは大嫌いだ。
 流石に子供に後れを取る様な事までは無いだろうが、女性なら分からないね。
 なにせ、この世界には強い女性が多い。君の言う剣士の少女とやらもそうだ、恐ろしいよ、全く。
 
 で、その怪我の為に手術を、か―――なるほど、合点がいった。
 しかし、弱い部分を露呈できると言うのは、それそれで君が"強い"証拠かもしれんな。
 事実、そんな風に振舞って居ても、君を抹殺出来る人間は此処には恐らく存在しない。
 
 弱みを見せられる、と言うのも一つの強さだ。私など、去勢を張るので精一杯だよ。
 ……先程の話に繋がるが、君は本当に芸術肌、なんだろうね。
 抱えた大きな目標に対して真摯で在り過ぎるが故に、他に対しては少しズボラな様だ。
 
 批判をしているのではないよ、むしろ―――常に神経を尖らせて、
 あることないこと考え込んで策謀を張り巡らせていないと窒息してしまう私からすれば
 君の自由さは少々羨ましくなる程だ。そうやって、熱を入れるだけの目標が―――あるだけでも、な。 

【カノッサの掲げるそれとは少し違う、目標を持つダグラス。】
【それを基地の、誰が盗聴しているとも分からない状況で、平然と言ってのける様は】
【ソーンには肝が据わっている様にも、自由で奔放な様にも見えた。だが、それを咎めようとは、しなかった。】

 ふふ……くくっ。いや、それを私の様な人間の前で堂々と語れる君には、感嘆するよ。
 今の言葉に嘘は無いだろう。これでも結構、嘘を見抜く能力だけは他人に誇れると自負していてね。
 君のソレは機関として見れば厄介で、他のナンバーズや仕事熱心な研究部が聞けば、苛立ちそうなモノだった。
 熱心なナンバーズから命を狙われても文句は言えない―――まあ、六罪王の君を殺せる物が居るのかは、不明だがね。

 ―――しかし、私は特に問題は無いと思っている。
 君が掲げる理想や目標が、カノッサに迎合する物ではないと知って尚、何の問題も無いと思っているのだよ。

 何故だと思うね?
 答えは簡単だ。ダグラス君、質問に質問を重ねる様で申し訳ないが君にもう一つ聞こうか。


 ――――――――――――では、現行のカノッサが掲げる崇高な理念、とやらは一体、どんな物だね?

【長年機関に尽くし、そして身を置いてきた老兵の口から放たれたのは、予想外の言葉だった。】
【まるで、そんな物が本当にあるのか、と言いたげな―――そんな、嘲笑を込めた言葉であった。】

/すみません、次のレスが少し遅くなります……!
恐らく八時過ぎごろになるかと思います、申し訳ありません!
970 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 19:44:21.91 ID:cOSNuLObo
>>969

芸術肌≠ゥ……良いね、その言い方。色々抜けてるってよく言われるからさ
一般的にみた善悪の存在とか理念とか、理解は出来るけどどうでも良いんだ

だから、さっき言ったことを誰かが聞いて怒るだろうっていうのも分かる。
……けど、どうでも良い。ボクは能力にだけは絶対の自信を持っているし
その点では決して誰にも引けを取らないと思っているから。……勝てないけど、死なない自信かな。

……―それにしても妙なことを聞くんだね?答えはまあ、あるけどさ

【自分が語った内容に続けてソーンが口にした事は、泰然自若としたダグラスでも】
【やはり、意外ではあったらしい。柔軟ながらも機関への忠誠は絶対】
【それがダグラスのソーンへの評価だったから、なのだが――ふと、顎に手をやって】

世界を混沌に導くこと=c…機関の理念っていうと、そんなイメージだね。

……まあ、ボクに言わせれば崇高でも何でもないし、だいぶ適当だ
世界征服と言ってくれたほうが分かりやすいよね。事実、いくつかの都市を占領しているしさ。
それで…――キミはどう考えているのかな。まるで別の案≠ェ有るような言い方だけど。

【ジッと、好奇心に溢れた子供のような視線がソーンの目元に注がれる】
【相手の思想に感銘を受ける――そういう類の輝きではない。純然たる興味があるのだった】

/レスの時間、把握です!どうぞお気になさらず、のんびり待っておりますのでー。
971 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 19:50:19.17 ID:+Mvcje9Io
>>968
お花ですかぁ……ちょっと、意外でした
でも、いい趣味だと思いますよ……わたしも、花は好きですし……
男の人だからといって、女らしい趣味してても……悪くはないと、思います

【抽出できた珈琲をカップに注ぎながら、そう答える】
【犬の件といい、やはり内面は穏やかな気性の持ち主なんだなぁと、氷雪はしみじみ思った】

ここでは、花の香りはありませんので……
こっちの香りを、楽しんでもらえたら、嬉しいですね

【そんな風に返しながら、二杯目の珈琲をテーブルに置く】

972 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 20:30:33.17 ID:eUjDi02v0
>>971
そ、そういうものか...うむ...

【彼女の言葉になんとなく励まされた気がした】
【そういった趣味があっても良いのだと、少し気が楽になった】

うん...おいしい...また今度、淹れ方教えてくれよ
こういう香りにも興味が湧いてきた

【彼女の淹れてくれた珈琲を飲んで、そう問いかけた】
【彼もまた新たな好きな香りを見つけれたのだろうか】

...お会計頼むよ。いくらかな?

【そう言って立ち上がって財布をポケットから取り出した】
【結構な時間話し込んでしまったのか、時間がかなり過ぎている】
973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/25(水) 20:52:07.30 ID:ABVPwWpy0
【街中――児童公園】
【桜が植えつけられたその場所。種類はいわゆる桜と違うのか、既に花は満開になっていて】
【まだ散りはしない満開の花の間を抜けていくように、――ふわりと、桜の花びらのようなものが舞い上がっていった】

…………――えい、

【ちらちらと舞って踊るのは桜の花びらのよう、だけれど、淡く光っているのを見れば、違うと気付け】
【ようく見れば魔力光であるのも分かる。魔力の塊――欠片、それがまるで桜の花びらのようになっていて】
【きらきらと舞う中に佇むのは少女の人影、ひょい、と、気の抜けた仕草で宙を指差せば、そこに豪奢な花が咲き誇り】

【真っ黒の髪は腰の長さまで伸びる、頭の天辺には少し緩く編んだ花の冠が乗るが、その花もまた魔力色に煌き】
【瞳は左右で色違いの両眼、黒と赤、どちらも蛇の目のように丸く、少し釣っていて。右耳には片方だけのピアスがあり】
【紺色のセーラー襟のブラウスに深い赤のミニスカート。くしゅっと重なった布地は内側からパニエにふくらみ】
【足元は爪先の丸いパンプス、羽織っているのは薄手のケープで、それが時折ふわりと揺らぎ】

【魔力を辺りに撒き散らして、その中でいろんなことを試す。例えば魔術だったり、ただ、魔力を花の形にするとか】
【魔力を操る練習をしているようだった。さっき指先で咲かせた花は既に朽ちて、また桜の花弁のように散り飛び】
【ついと立てたままの指を宙で引けば、爛漫に桜の花を実らせた線が一本引かれ。それも、また、夜に光って散っていく】

【――魔力と戯れる遊戯は夜の中でよく目立っていた。風に散る魔力で出来た花弁も、どこまでも飛んでいくようで】
【そのうちに掠れて消えてしまうものだけど――、ほんの少し早い、桜吹雪とも、少し似ていた】
974 :No.1 ソーン ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/25(水) 21:08:03.27 ID:nVajtj9Ao
>>970

【確かに、ソーンは機関への忠誠心だけは他者に負けを知らぬ程、深い。】
【だがしかし、"愛国者"が皆、須らく"右翼"かといえば、そうでないのもまた事実であって。】
【サンドイッチを口に放り込むと、彼は手早く租借して半ば無理やりに飲み込み―――言葉を続けた。】

 私は君と違って、殺される可能性も殺す可能性も秘めている、危うい存在だ。
 だからあまり、大声では言えない事ではあるのだが―――君は、あくまで"芸術肌"だから、ね。
 私が何をしようとしているのか、話した所で真っ先に殺されると言う事もなさそうだ、私の考えを言わせて貰おう。

 そう―――君の意見は尤もだ。"だいぶ適当"だと評したね、正解だ。
 私も随分と、ふわふわした目標だと思っているし、正直に言えば"曖昧"過ぎる。

 組織と言う巨大な存在が、一つに纏まるには絶対的な忠誠を捧げる為のカリスマを用意するか、
 若しくは全員が同じ気持ちに慣れるようなわかりやすい"目標"、"着地点"の何れかが必要になる。そうだろう?

 ―――だが残念な事に、現在のカノッサにはそのどちらもが欠けている、著しくな。
 カリスマ、我らが頼るべき絶対の存在、リーダーと呼べる"罪神"……彼が最後に声明を発したのは何時だ?
 我らが辿るべき道は? 全員が一丸となって目指すべく目標は? 理念は? それが混沌の一言で片付けられていいのか?

 何もないのだよ、この組織には"確固たる存在理由"も、"崇拝すべき一人の首領"も、何も。

 ではなぜ、いつも人で溢れかえっているのか、その答えは単純だ。
 君のように、"自分の目標の為"にこの悪の吹き溜まりを利用しようとする者が圧倒的に多いから、だ。
 つまり現在、カノッサとは組織として動く悪の集団などではなく―――"ゴロツキの為の武装提供ボランティア"と化しているのだよ。

 各々が各々の目標の為に利用し、そのために予算を食いつぶし、人員を酷使し、そして勝手に散っていく。
 それもこれも全て、動きを見せぬ罪神とふわふわとした理念に問題がある。私はこの組織にかつてより忠誠を誓ってきた。
 しかし、"現状"カノッサにおいて何を、どうして、誰に、どう、忠誠を誓えば良いのかまったく、わからない状況なのが気に入らんのだよ。

 世界征服。そう、君は言うが一体どれだけの人間が今それを目指して動いているかね。
 ハッキリ言わせて貰うが、このままではカノッサが組織として纏まる日は永久に来ないだろう。
 そしてだからこそ、私は私の"忠誠"の為に、組織の為に、動いてやろうと重い腰を上げたのだよ。

 まあ、とどのつまり、君は反逆者にはなりえない。いや、君以外もそうだ。
 なんといっても、叛逆するに足りうるだけのルールや組織としての基盤が、緩いのだから、ね。

【"時代が変った"―――そういいたいのだろうか。】
【ソーンは苦々しげに言葉を吐き出すと、現状に覚える不満をぶつけた。】
【そして立場的には上司である所のダグラスに、臆面もなく伝える―――カノッサを、変える為に動いているのだ、と。】

/大変遅くなってしまい、申し訳ありません。
975 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 21:20:39.91 ID:+Mvcje9Io
>>972
そういうものですよ……はい
むしろ……そのギャップも、ありかも、です?

【強面の割りに、全体的に優しい雰囲気の内面】
【そんなギャップに、なんだかほっこりとした気持ちになる】
【いわゆるギャップ萌えというやつだが、その用語を純真な彼女は知らなかった】

はい、是非とも……
あ、でもここで教えていいのかな……家に来てもらうとか……?

【喫茶店にとって珈琲の淹れ方は、生命線の一つである】
【さすがに、いくら客がいないといえ従業員が店で堂々としていい行為ではない】
【また別の場所で、こっそりとやるしかなさそうだ】

500円です……
また、来てくださいね?

【レジのとこに移動しながら値段を告げる】
【チェーンでない喫茶店での値段としては、割といい値段】
【でもお店は閑古鳥、何故だ】
976 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 21:31:57.89 ID:cOSNuLObo
>>974

…………、……――――。

【ソーンの言葉に引き込まれるように、向けた視線は揺らぐこと無く彼を見つめ】
【その一方で、ダグラスの脳裏には一個の集団と一人の男が浮かんでいた】
【カノッサ同様に名目上の頭目は『虚構』――件の場合は、神であり】

【そして実際には一人の男がその集団を率いていたのだ】
【カノッサと違うのは其処だ。少なくとも、その一団は彼の一声でしっかりと纏まり動いていた】
【――身近で見ていたから、なおさら思う。ソーンの言葉に誤りはない、と】


【カリスマを持った、実像を伴う頭が無い。故に便利な巣窟≠ニ化している】
【局地で強くとも大局で劣るのはカノッサ機関の悪癖だが、それも通じるところがあるのだろう】
【やがて肌を撫でるようにしていた手は膝に置かれて、ベンチにぎぃ、と身体を預け】

……その考え、聞く人が聞いたら本当に君のことを殺しそうだね。
ボクはまさに利用する側≠セから構わないけど……

確かに、ボクは反逆者に成り得ない。じゃあキミはどうなんだって、そういう話だろう?
カノッサ機関が好きなキミは、作り上げられた虚像の罪神サマが好きじゃあない。
というより……そういう存在を祭り上げてる現在の体制が嫌なのかな。

――まあ、それは良いんだ。問題は腰を上げたキミが、次に何をするかさ

【言葉を一度切ってから――ダグラスはソーンを指さした。キミは=\―】

キミは……表立って動くタイプじゃないと言うのは、さっき聞いた。ボクもそうだと思う。
だからスペルビオの代わりに頭目に収まって、機関を何とかしてやろうとは思ってない。
けど『何とかするという気持ち』はある…――どうするのかは、まだ話せない?

……ボクはあまり権謀術数というのが得意じゃない。むしろ頭をつかうのは苦手だ
けど、こういう時は大抵軽い神輿≠担ぐモノだと思うんだけど……どう?

【ソーンほどの男が、ラフで非威圧的とはいえ六罪王を相手に愚痴だけを言うはずもない】
【苦々しげな彼とは対照的に、ダグラスは楽しそうだった。ワクワクする――雰囲気でそれが伝わってしまうだろうか】
【なにせ、ダグラスは外野≠ネのだ。加えて勝てないが負けない≠ニいう能力への自負を持っている。故に、気持ちに余裕があると見えた】

/いえいえ、どうぞお気になさらず〜
977 :クローザ [sage]:2015/03/25(水) 21:42:37.07 ID:eUjDi02v0
>>975


どこでもいいよ、氷雪の作った珈琲を学べるならな
...あ、でも店じゃ迷惑かな...となると家かな...

【いくら人が少なくても他のお客さんがいる中では迷惑だろう】
【他に教えてもらえそうな環境は自然と限られてくる】

ああ、五百...と、ピッタリね
当然、また来るよ

【小銭が丁度あってお釣りなしで出す】
【ふと旅人の身分で収入とかは大丈夫なのだろうか?】

【そう言ってフードを被る】
【犬耳は隠れて、いつもの不審者っぽいスタイルだ】

...美味しかった。 さて、俺もそろそろ行かなきゃな

【用事があるのだろうか、立ち上がって店を出ようとする】
978 :No.1 ソーン ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/25(水) 22:01:49.58 ID:nVajtj9Ao
>>976

【作り上げられた形だけの統制と、そこに群がった幾人もの悪人達。】
【それ自体は決して間違ったことではない、この世界にはそんな吹き溜まりもきっと、必要だ。】
【しかし行き場を失った悪党の居場所としての機能を負う為に、カノッサは元来存在していたのか、違う筈だった。】

 その通り。今のカノッサで、居心地が良いと考えている輩からすれば私など異端者も異端者。
 罪神に弓弾く逆徒と呼んで差し支えないだろう、だが、その彼らが護ろうとしているのは"自分の居場所"であって
 カノッサという組織でもなければ罪神という忠誠を誓うべく相手でも無い―――もったいない、実にもったいない話だよ。

 これだけの設備と人員が、目的があやふやなままにエネルギーを消耗していくなど、勿体無いにも程がある。
 逆に言えば、それだけの可能性を秘めていながら我々は"燻っている"のだろう、ボーッとしているのだろう。

 ―――だから取り戻す、恐怖としてのカノッサを。
 世界に名だたる、大悪党の象徴としてのカノッサを。
 
 ……しかし、かといって君の言うとおり、私にそんな組織を引っ張るだけのカリスマや能力は存在しない。
 だが惨状を放って置くわけにもいかない、老婆心を働かせた"老害"が思いつく方法は、矢張りそれも君の考えと同じ。

 ―――その神輿が誰で。何をしようとしているのか、細部までは語れないが、ね。
 権力を集中させるにはそれ相応の"戦力"が必要なのは確かだ。そして、それを完全に制御するだけの、"ブレイン"もね。

 こんな言葉を知っているかね、ダグラス君。

 "知恵無き力に、勝利は無く"
 
 "力なき知恵にもまた、勝利は無い"

 ―――必要なのは両方だ。武力と、それを御する頭脳。
 長年、私に足りていなかったその"もう片方"が手に入りかけている。
 だから、君に悠長に語ることが出来るのだよ。もう、恐れる必要も、畏まる必要もないから、ね。

【この男の言葉が何を意味しているのか、それはまだハッキリとはしていない。】
【しかし彼が目指すのは"変革"と、そして"支配"だった。そのために用意した"戦力"。】
【それが合わさる事で、本来のカノッサの―――"征服"を掲げる統制の取れた組織を取り戻す。】

【それが、ソーンの狙いであった。】


 ……まあ、その点君は"上司"でありながら、1人の"外野"なのが少々羨ましい限りだよ。
 客観的に現状を鑑みることが出来るし、その上権力も持ち合わせている。どうだね、ダグラス君。
 君にとって、今の機関は居心地の良い物かね。それとも―――私の"戦力"に加わりたくなる程、退屈なものかね。 
979 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/25(水) 22:15:28.41 ID:+Mvcje9Io
>>977
ですね……
今度、遊びに来てください……歓迎、します

【次の約束ができそうで、嬉しく思う】
【流浪の民である彼と関わろうとなると、運を天に任すのは避けたいところ】
【異端どうこう抜きにしても、純粋に好感の持てる相手とまた逢えるというのを、喜ばない理由はない】

大分、話し込んじゃいましたしね……楽しかったです
あっ……珈琲の淹れ方、いつ教えましょうか……?

【もらった代金をレジに入れたところで、具体的な予定を決めていないことに気づく】
【約束なしにまた会うとなると、部屋の掃除などもあるしなかなか大変そうだ】
980 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 22:23:39.60 ID:cOSNuLObo
>>978

……フフッ。神輿を担ぐ事は否定しないし、"武力"には制御が必要な訳だ。
面白そうだね、その話。……勿論、無理やり聞き出したりはしないよ
だけど興味は引かれるね、高慢な見下げた興味じゃあなく…――純然な好奇心をくすぐられる。

【クスリと笑ってから、おもむろに立ち上がる。その足にはいつ履いたのか、靴があって】
【或いは能力に寄るものか――カツン、という靴音を立てて一歩前へ出てから】
【くるりと振り返ってソーンを見る。野望に燃える老兵を、ひどく楽しげに見据えると】

ボクは機関を便利な場所と捉えている。ハッキリ言って、今もその後も体制に興味はない
六罪王という地位にしたって、もしなくなればそれはそれで困る事もない。

だけど得体の知れない存在が上にいるよりも、見知った本物が居てくれたほうがやる気が出る。
あの人がやれっていうんだから、じゃあ手を貸してやろう=c…そんな具合でね。
どうせ居るのなら居心地は良い方を……そして、ボクが心地よく思うのは後者だ

……さ、そういう訳だ。外野なりに、キミのカードに加えてもらって構わないよ。
本当は怪我もあったし、素直に足掻きながら死ぬつもりだったんだけどね
こうして健康にもなれたし、なんだか面白いことにもなってきた……じゃあよろしく≠ヒ、ソーン?

【スッと差し伸べるのは右手。勿論、立ち上がるのを手伝うようなものではなく】
【古今東西で最も分かりやすい協力≠フジェスチャーを求めるソレだ】
【この男には表裏がない。良いと言えばそうだし、悪いといえば心底悪いと思っている】

【――それがYESというのだから。下手に考えこむよりも、たった一動作を取るほうがラクにも思えた】
981 :No.1 ソーン ◆/iCzTYjx0Y [saga]:2015/03/25(水) 22:46:50.13 ID:nVajtj9Ao
>>980

【無かったものが、あたかも予め存在していたかの様に現れる―――】
【これもまた、ソーンには持ち得ない、想像しえない力だ。靴を生み出すと言うその行為だけで】
【ダグラスという男にどんな力が備わっていて、そしてその力がどれだけ有用なのかを如実に物語る―――。】

 ……ククッ。"興味を引かれる"、か。
 これはまた、随分と好奇心旺盛な六罪王も居たものだ。
 だがしかし、君の力は絶対的で、そして私には欠ける物である事は言うまでも無い。

 ―――神輿が少し終末論に走りすぎている事を除けば、計画は順調だ。 
 君が見たいという神域の芸術を垣間見る為にも、"此処"をより良い場所にしていく必要がある。
 先程確か言っていたね。より高い位置、悪の極地から周囲を見ることで、より奥深い芸術を見つけたいのだ、と。

 であれば、君に見せてあげよう。
 世界を飲み込み、忌々しい野良の能力者共を駆逐し、正義を掲げる輩を須らく地獄に叩き込んで、
 その先に圧制という名の完全な統治を敷く事で生まれる、完成された"ディストピア"<理想郷>を―――

 最も高い位置から、それを君に見せて進ぜよう。

【差し出された手をしっかりと握り返すと、ソーンは自分の腕時計に目をやった。】
【そろそろ、最後の予定が始る時刻に差し掛かっていた。】

 ―――度々、協力を仰ぐ事になるだろう、六罪王・ダグラス。
 君の助力を得られれば、我々の勝利は目前だ。
 感謝するよ、新しい時代には君のような若者こそ必要なのだから。

 さて―――老人には老人の政治がある、これから部下の部隊が夜間訓練とやらを始めるらしくてね。 
 その視察に出向かなくてはならない、先にお暇するよ。私は殆どの場合、この基地にいるから
 何かあれば声を掛けてくれたまえ。――尤も、"あの国"における一連の騒動の関係で、此方から 
 君に声を掛けることが多くなりそうだが、ね。覚悟しておいてくれたまえ、ダグラス君。それでは、失礼。

【深々と礼をすると、漆黒のローブを夜風にはためかせ、彼は静かに来た道を戻っていく。】
【カノッサ機関の参謀と、自由だが強大な六罪王が、此処にきて初めて噛み合っていく。】
【やがて動き出した歯車が、世界と言う名の機械を大きく、激しく、うねらせる―――。】

/っと、良い感じなので此方は此処で〆、とさせて頂きます。
短めのロールでしたが、ありがとうございました!
 
982 :エクレアor桜架 ◆GBHFWL/yB. [saga sage ]:2015/03/25(水) 23:07:32.32 ID:u0KvkS4kO

【ある街の、夜の自然公園】

【その中の、広い広場に一人】
【膝下まで伸びる外ハネの長く、更に前髪も目元どころか肩口まで伸びた白髪、また、時期外れの黒いワンピースの上から緑の外套をすっぽり体全体に羽織っている女性が一人】
【手は、黒い甲殻に覆われた巨大な爪のようで】
【その手には、身長より有るのでは無いかという、これまた巨大な銀の斧の様な武器があり】
【いましがた、それを振り回していた】

…………問題は……ない、かな……

【既に辺りには夜の冷気が漂い、うすら寒い】
【そんな中を、彼女は自らの武器の具合を確かめながら振るう】
【……のだが】

………ん……

【他人から見たら危険人物である、しかも目立っている】
【少なくともお近づきにはなりたくないだろう】
【しかし、本人は特に気にする事なく】
【彼女は、再び体を動かすことにした】

///////////////////////////

【荒れた公園】
【路地裏から出ることの出来る、忘れ去られた公園】

【錆びれた遊具がまばらに設置された、その中で】
【鮮烈に違和感を発する、紅が一人】

あーあ、つまらないなぁ

【鮮やかな深紅の着物――丈が超ミニ&手が完全に隠れる袖余り――というよりはいわゆる着物ドレスと呼ばれる服を着て、更に膝上まであるこれまた紅いアーマーの様なブーツを履き】
【長い青髪には緑のメッシュ、それをサイドテールで結い、更には長く白いウサ耳が頭から伸びていて】
【大きな吊り目に、細かな泡が浮かんだような模様の碧眼を持った、中学生くらいの少女である】

もう一度会いに行こっかなぁ、うーん…
……はあ、なんか『面白そうなの』居ないかなぁ
つまらないなぁ……

【ぷらぷらと、公園を歩く少女】
【これだけならば、まだ普通だが】
【公園に足を入れたならば、分かるだろう】
【公園の片隅に押し退けられ】
【呻きながら重なり倒れている不良達の姿を】
【――飢えた少女は、つまらないと呟きながら、公園を歩く】
983 :ダグラス ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/25(水) 23:10:46.92 ID:cOSNuLObo
>>981

【握手に相手が応じれば、不穏でも不敵でも無く、朗らかに笑って手を握る】
【この老人は食えない。しかし敵ではなく、むしろ好意的な人物だ】
【何よりも席≠用意してくれるというのだから――乗らざるを得ない】

【やがて時間がソーンを動かす事を知れば、コクリと一つ頷いてみせ】

可能な限り手を貸すよ。ボクはもっぱら、あのドラクレア島に居るからね
バカンスでもあり、冒険に来る能力者たちの観察でもあり……
……こっちも、あまり詳しくは言えないんだ。手綱を取るのが難しくてさ。
あの人もキミくらい柔軟なら助かるんだけど…――まあ、別のお話かな。

それと……さっき、この世界の女性は恐ろしいって話をしたけど
ボクも何人か身に覚えがあるんだ。出会ったら是非、軽んじないで排除すべき相手をさ。

もう見知った相手かもしれないけれど、後で簡単にまとめたファイルを送るよ
その頭の片隅に置いといてくれれば良い。……それじゃあお仕事、頑張ってね?
神輿≠ノもよろしく伝えておいてよ。僕はまだ、完結するつもりは無いってさ

【世界で最も巨大な組織に、恐らくは最も長く仕えた男の――愛するが故の反逆心】
【魅せられたように老人の背を見送ってから、ダグラスは再び基地を歩き出し――】

【そして後日、言葉通りにいくつかのファイルを送ってくる事も記しておく】
【挙げられたのは三名の能力者。八攫 柊≠ニカミナ・ゲルギル=z
【最後にグリース・イムリンパルス=B容姿と、分かる限りでの戦法が記載され】
【『発見次第排除を勧める』と改めて書き加えられていた。ダグラスに限って私怨でも無ければ、冗談でもなく】

【――世界に渦巻く漆黒が、形を持って動き始めていた。】

/ですねー、こちらもこれにて〆ということで!
/久々の悪役ロール楽しかったです、お疲れ様でしたー!
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/26(木) 00:38:45.97 ID:U6SE5rX60
【――――月光と星々の明かりのみに照らし出された森の中】
【普段ならば平穏で在ろうこの場所も、今宵ばかりは魔獣達の唸りに静寂も打ち破られ】
【その方向を見遣れば一人の少女が魔術を用いて魔獣達を葬っている事が知れるか】


「人々を無意味に殺めるのならば我々教会が処罰します
血には血を以ての償い。血でしか止める事が出来ないならば、其れはイリニ達の役目です」

【純白のローブに白銀の髪。同じ色の双眸は感情を浮かべる事も無くただ魔獣達を敵として認識しているだけの様】
【色々と記すべき事はあるのだが――――何より特筆すべきはその手に装備された“手甲”の様な物だろうか】
【其れは大きな魔力を漂わせており、たった一薙ぎでも獣達にとっては致命的な一撃】

【程なくして、その森に舞い戻ったのは静寂。無数に転がる骸の中、ぼうっと立っているのはその少女のみ】
【辺り一面が朱に汚れる中、その少女だけは汚れる事無く純白を保ったままで】


「任務の完遂を確認。取り逃した存在は零だとイリニは確信しました
――――少し休んでから帰還します、とだけ告げてイリニの報告は終了します」

【徐に取り出したのは水晶だ。恐らくは通信機代わりなのだろうが――――其れに報告をすれば、再びその場でぼうっと立って月を見上げる事となる】
【魔獣達の咆哮だとか魔力だとかを辿れば此処に辿り着くのはそう難しい事でも無い】
【そして、この場を訪れた者が見ることになるのは上記の通り。血にまみれた中、少女が一人月を見上げているなんて状況】
【声を掛けるにせよ、何にせよ。白の少女は感情を浮かべる事も無く其方を見遣ればじっと視線が送られて】










【深夜の墓場。――――ともなれば、不吉であり誰も近寄る者が居なかったのだけれど】
【今宵は其処に禍々しい気配が満ちていて。魔力だとかを感知出来る者ならば其れが所謂“瘴気”である事が知れるだろうし】
【そうで無い者だとしても本当的に“危険な何か”と感じ取る事が出来るだろうか】

【見遣れば、居るのは紅いドレスを纏った一人の少女】
【金色の髪に、朱色の双眸――――見てくれだけならば、本当にただの子供なのだけれど】
【瘴気は、紛う事無き少女本人から発せられていて】


「――――古い世界にさようなら。新しい世界にこんにちは
今宵私アリスが紡ぐお話しは希望絶望人間達の楽しいお話…………なの、だけれど」

【墓石に腰を掛けたならばブラリブラリと揺らされる脚】
【まるで暇を持て余した子供がする其れであり、悪魔の気配とはほど遠いのだが】
【――――不意に、土の中から突き出た一本の腕。肉が削げ、所々骨が露出して居る其れは、恐らくは埋められた者と考えて間違いは無く】
【其れを皮切りに、次々と墓の中から這い出てくる死者達。宛ら、一昔前のゾンビ映画のようで】


「みんなお話出来ないのね?それじゃあつまらないわ、つまらない
自分の好きだった人も自分の子供の頃も、きっと自分自身の事も忘れているのだもの。それじゃあ詰まらないわ」

【たった数分の内に、墓は死者の呻く声と這いずる音だけで支配される事となる】
【――――遠くからでも異変に気付く事が出来るのは、先ず間違い無いであろう】
【実際に現状を目の当たりにし、どの様な行動を取るのかは訪れた者次第】
【手当たり次第に抹殺するか、見つからないようにと逃げるか。それとも、中心で退屈そうに座る少女に話し掛けるか――――】
985 :クローザ [sage]:2015/03/26(木) 03:27:00.27 ID:EPRvYPGV0
>>979
あー、連絡取れないとな〜...じゃあ...

【彼はポケットを探ると携帯電話を取り出した】
【彼に合わせた黒のカラーリングの機種】
【それを操作して、ある画面を見せた】

ほら、これ電話番号とメアドだから
都合のいい日とか、いつでも教えてくれ

【旅人がこういう物をどこで手に入れるのだろうか】
【少々気になるかもしれないが、】

こんなんでいいかな? オレ住所不定の身だから...

【彼は去り際に一応の連絡先を教えてくれた】
【住所不定とか、ますます不審者っぽい】
986 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/26(木) 08:54:26.97 ID:kfbXKoP1o
>>985
了解、です
えっと、メモメモ……

【レジの横に転がっているメモ帳を手に取り、番号とアドレスを書き写す】
【流浪の民でありながら、意外とお金のかかる携帯電話を持っているのは意外で】
【お金の出所が気になったが、それは次の機会にでも聞くことにする】

はい、大丈夫……です
後で、電話しますね……引き留めて、ごめんなさい

【メモを大事そうに手にもって、頭を下げる】
987 :クローザ [sage]:2015/03/26(木) 10:06:38.68 ID:EPRvYPGV0
>>986
いいっていいって、それじゃあまた今度な〜

【そう言って軽く手を振りながら】
【たった一人の狼男は店を後に出て行った】
【その後ろ姿はヤッパリ楽しそうで】
【氷雪との時間が楽しかったと思わせる】

......さて、お仕事の時間だな

【そう確かに呟いて、街中の雑踏に彼は脚を踏み入れた】
【彼の特徴的な金髪や白い肌はたとえ目立っていても、】
【人混みに紛れて見えなくなることに時間はかからなかった】


/それではこの辺りでありがとうございましたー!!
/お時間掛けてしまってすみません...!!
988 :霜降氷雪 [sagesaga]:2015/03/26(木) 17:51:35.45 ID:5XgavFxXo
>>987
はい、また近いうちに……
それでは……お気をつけて、です

【別れの挨拶を口にして、玄関ドアの前で一礼】
【そのまま、雑踏の中へと紛れていくクローザーの背中をしばらく見守る】

……今日のお仕事終わったら、電話しないと……うん
…………楽しみ

【そう、小さく呟いて】
【彼女もまた、自分の仕事に戻るのだった】

//何度も遅れてほんとすいませんでした……
//お疲れさまでした!
989 :クローザ・F・ローズン [sage]:2015/03/26(木) 19:58:09.61 ID:EPRvYPGV0
【血に濡れていた】
【頭の先から爪の先まで、闇の中でも分かるほど】
【醜悪な臭いが視覚にまで作用するような空間】
【一歩踏み入れただけで分かるような】

【あまりに分かりやすい"死"の空間がそこにあった】

ハァ...ハァ...ハァ...

【血溜まりに浮かぶのは】
【かつて人の形をしていたであろう、肉塊】
【苦悶の表情をあげた肉が転がっていた】

ハァ...ハァ...ゴホッゴホッ!! クセェ...な...

【その側で、壁にもたれ掛かって咳き込む。一人の影】
【どこか篭った声ではっきり聞こえないが、疲弊しているのは感じられる】

【闇夜の保護色のような黒のコート】
【その頭をすっぽりと覆うフードで、容姿は分からない】
【僅かに覆いきれてない癖のある金髪が妙に目立つだろう】

......汚...ねぇし、早く...体を洗わない...と

【声は男っぽいが、何かに覆われているのか聞こえにくい】
【だがその理由も、すぐに分かった】


【仮面、素性を隠す黒の仮面に顔が覆われている】
【狼の頭骨を思わせるフォルム】
【本来右目の穴のある場所に薔薇の様なもので埋められていて】
【左目の穴から唯一、その素顔であろう紅い瞳が覗いていた】

【そして、ピチャピチャ、と血溜まりを踏む足音を立てて立ち去ろうとしていた】
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/27(金) 00:08:18.01 ID:64R9biLgO

【路地裏】

【微かに聞こえてくるのは櫻の童歌】

【遊女の歌だとか妊婦が突き落とされて流産した歌だとかいう話もある歌で】

【その歌声に惹かれて路地を覗き込んだのならば其処にあるのは幾つかの物体】

【倒れ伏す死体が一つ、櫻の幼子が遊ぶような少女の人形を等身大にしたモノが一つ、そしてその人形から伸びた影から生える黒い両腕に持ち上げられた死体が一つ】


……つまらないわ
【ぽつり、と言葉を発したのは人形──否、人形じみた姿形の少女だ】

【蘇芳色の前髪は目元、両側は顎の辺り、後ろ髪は肩甲骨の下で切り揃えた髪型に赤い着物の十代半ばの少女】
【その着物の襟は何故か左前で】

──誰か遊んでくれないかしら? 
呼ばれた気がして来てみたのに此処に在るのは死体ばかり……
【全く誰が呼んだのかしら? と少女は不満そうな面持ちで呟き】

……嗚呼、それより……私、何か欲しいモノがあったんじゃなかったかしら……
【少女は影から生えた腕を下げると死体を地面にそっと下ろし、何だったかしら、と考え込む】
【しかしすぐに首を横に振り、駄目だわ思い出せない……と溜め息を吐く】

──私は何者なのかしら? 
どうして此処にいるのかしら? 
私は何が欲しいのかしら? 
【少女はぼんやりと空を見上げ、呟く】
【それでも何か物音か気配があれば其方に目を向けるのだろうが】

991 :霧崎舞衣 ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/27(金) 00:38:44.38 ID:be8cCkJwo
>>990

【彼女はこの道を選んだことを少しばかり後悔した。外回りの仕事を終えて】
【車を停めた駐車場へ向かうために何の気なしに路地を進んだのは失敗だったか】
【彼女にとってはこの路地も『庭』みたいなものだが、イレギュラは可能な限り避けたい】
【道を進む程に血の匂いは濃くなっていく。…しかし、自分は慣れている。故に、進んでしまった】

…………。

【彼女はこの異常な事態に遭遇するが声を上げはしない。切れ長の刃のような目を細めて、淡い色の】
【口紅を塗った唇を硬く結ぶ。長い黒髪を後ろで1つに結んだ。スーツ姿の女性であった。平均よりも背は】
【高く、髪色、瞳の色、色白な肌に細い体格でどこの生まれかはひと目で分かる。シルバーフレームのメガネは】
【鋭い眼光を更に冷たくするような厳しさを感じる。単なる警戒心の薄いビジネスウーマンでは無いと言っている】
【まあ、腰に朱塗りの鞘の刀をつっている時点でどういった人間かある程度わかるだろうし。彼女の上着の】
【襟についた四つ割菱の金バッチがヤクザの幹部を示すものだと分かれば一目瞭然なのである】


貴女は何者なのかしら?

【静かな声で彼女は問うた。あからさまに構える様子はないが、声色は厳しい。かつ、左手は鞘を握り】
【鍔に親指をかけてある。銃で言えば、セーフティを外しているようなものだった】
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/27(金) 01:13:16.22 ID:64R9biLgO


>>991

【静かに、しかし何処か張りつめたその声に少女は其方に目をやる】
【そして、自分と同郷らしき女性の姿をその焦茶色の瞳にとらえると彼女を頭の先から爪先までじっと見ると】

……何者か、は解らないわ
何処の誰なのか、どうして此処にいるのか
【相手がヤクザであるという事にも気付いていないのか淡々とした声で応え、ふうと溜め息を吐く】

──ただ、一つ言えるのはこれは多分私の仕業じゃないって事
私が此処に現れた時にはもうこうだったもの
……だから刀を抜くのはやめて頂戴? 
お姉さん、怖い顔よ? 
【少女は鯉口を切られたそれをちらりと見ると少しだけ顔をしかめる】

【それから少し考え込むと少女は、ああそうだわと呟き】

……それよりもお姉さん、朱い灯
を頂戴? 私の朱い灯……朱い灯を付けた草……何だったかしら、
ほお……ほう……
【何かを思い出そうとする様に口にしながら片手を女性に伸ばそうとする】


993 :霧崎舞衣 ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/27(金) 01:38:06.76 ID:be8cCkJwo
>>992

なら、決めておくことね。……不便だから。

【戦闘態勢は整っている。拳を握って、脳内ではどのように動くかのシミュレートは終わっている】
【後は斬ると決めたのなら3手目までは迷いなく動くことが出来る。後は判断して命令するだけ】

ごめんなさい。その言葉を簡単に信じられるほど、優しい世界で生きていないの。
……生憎、顔は元からよ。怖い顔なら、まだ”マシ”よ。

【本当に人を斬るときは表情なんて何もない。無感情に斬り捨てることが出来る。長いこと戦場なんかに】
【いる軍人なんかはそうなっていくらしいが、彼女は初めから、それが出来た。人を斬る才覚があった】

【伸ばされた手首を、彼女は右の手で瞬時に掴む。少し痛いぐらいだろう。手を通して緊張が伝わる】

鬼灯。……ごめんなさい。

【そう言って、彼女は手を離した。無意識に手首を取ってしまったようだ。すぐに謝るものの】
【左手は未だ刀にかけたままで、構えは解いていなかった】
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/27(金) 02:13:09.92 ID:64R9biLgO

>>993

【女性の言葉に少女は不思議そうに首を傾げ「決めておく……? 」と反復する】

……それって一体どういう意味? 
それに怖い顔ならまだマシだなんてまるでそれ以上があるみたいに言って
【私には分からないわ、と少女は小さく口にする】

【そして片手首を掴まれれば少女は短い悲鳴をあげ、放された手首をもう片手でさする】
【酷いわ……などとぼやきながら少し非難がましい目で女性をちらりと一瞥し】

ああ、でも鬼灯……鬼灯、ね……


────そうだ、鬼灯だった、そうだったわ……
【ぽつり、と呟く】

……そうだ、鬼灯だ……思い出した
何で忘れてたのかしら……? 
私は──
【少女は目の前で女性が構えている事も忘れているのか、何かに気付いた表情で呟いている】


995 :霧崎舞衣 ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/27(金) 02:40:06.40 ID:be8cCkJwo
>>994

嘘でもいいから、なるしか無いの。みんな、そう。

【自分が誰かなんて本当に知っている人は少ないだろう。何となくそとからそうだと言われて】
【その通りに生きて、たまに別の誰かになろうとしたりなるしか無かったりする。そんなものだ】

…知らなくてもいいわ。知らないほうが幸せ。とても、醜いものよ。

【少し目を逸らす。人を斬るときの姿を自分で自分を見ることがないのがせめてもの救い。きっとそれは】
【これ以上ないぐらいに酷い姿だろう。その考えすらも捨てて、人を斬らねばならないのが彼女の宿命だ】

………。

【彼女は黙っている。構えはとかない。瞬時に斬ることが出来るのは変わらない。けれど、斬りたくはない】
【斬りたくないのだ。どうしようもない悪人を斬ることも極力はしたくないけれどそれ以上に守らなくては】
【ならない人達がいる。…どうか、斬らせないで欲しい。神なんていないだろうけど。誰に祈ればいいんだろう】
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga sage]:2015/03/27(金) 03:15:24.34 ID:64R9biLgO


>>995

……嘘でも良いからなるしかない……
知らない方が幸せな事、ね……
【少女は女性の言葉を繰り返すと、やっぱり私には分からないわ……と子供じみた表情で呟く】


【女性が黙ったまま構えている事に気付くと、少女は慌てて「ごめんなさい」と謝る】

……何だか置いてきぼりにして一人で盛り上がってしまって……其方は妖しい奴じゃないかって警戒してるのに……
……思えばそうよね、こんな裏路地で死体転がして歌ってたら誰でも妖しいって思うわよね
【少女は少し苦笑を浮かべながら辺りを見回す】

……でももう大丈夫よ、何となくだけど自分の素性は思い出せたから
【そうして自信あり気に笑ってみせる】



/すみません……この辺りで凍結か置きにしていただければ……


997 :霧崎舞衣 ◆8R7odKA9zA [sage saga]:2015/03/27(金) 03:25:56.64 ID:be8cCkJwo
>>996
/了解しました!置きにレスしておきますのでよろしくお願いします
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/28(土) 01:43:39.96 ID:W0vrlZkB0
【森の奥深く。普段ならば草木の揺れる音のみが聞こえる其処に、今宵は一つの音色が混じり】
【心地よい、と表すべきか。良く澄んだ音色は森全体に響き渡っていて】
【音を辿れば、やがては開けた場所へと辿り着く事だろう。其処に居るのは、純白のローブを纏った一人の少女】
【手にしているのはオカリナであり――――音の主である事は間違い無いようだが】


「…………イリニの邪魔をしないで欲しいのですが」

【よく見れば、辺りには数多くの鳥が集っており】
【恐らくは奏でられていた音色に誘われたのだろう】
【――――白の少女は一人溜息を吐けばオカリナを仕舞い込み】
【仕方ないとばかりに聖書を膝の上に広げてみれば今度は其処に子犬が乗っかって】


「何故イリニの邪魔をするのですか。イリニはただ――――……もう、いいです
グリース様が来るまでイリニは貴方達の止まり木になります」

【言葉を続けたとしても意味が無いのだと悟ったのだろう。口を閉ざしてしまえば、後は好きな様にさせてやり】
【一見すればまるで森の精霊だとか、そんな風に勘違いされても可笑しくは無い位に鳥だとかも集っている】
【尤も、誰かが此処を訪れたのだとしたならば其方へと視線を向けるのだが】









【櫻の国。最早誰も訪れる事が無くなる程に朽ちた神社】
【普段ならば一つの気配も無い筈なのだけれど――――今宵は、其処から妖気を感じ取る事が出来て】

【石畳の階段を上ったならば、見えるのは風化した鳥居と小さな社であろうか】
【――――社の前に立つのは、巫女装束を纏い翡翠の首飾りを下げた一匹の妖狐】
【目を瞑り、手を合わせている所からして参りでもしているのだろう。然れど、廃れた場所に神も残るのかは疑問だが】


「…………」

【其れも終えれば、神社から去ろうとして――――新たにこの場に訪れた者と出会うとすれば、そのタイミング】
【耳と尾を立てて居る事から余程驚いている事も知れるだろうか。抱くのは敵意だとかでは無く、怯えた様な――と表すのが適切で】
【元より害意を抱いた者がこの場に訪れたのだとすれば少女にとっての不幸】
【或いは、漂って居た妖気に疑問に思って訪れた者だとすれば――――話はどの様に転がるか】


/予約でありますー
999 :虎千代 ◆SYLP4psCi. [sage saga]:2015/03/28(土) 02:01:03.82 ID:Ithb/WYEo
>>998

【小動物に好かれるタチなのだろうか。静かな森の中では賑やかな、ローブ姿の彼女のもとに】
【更にもう一つ、来訪者が増える。が、決して見知った姿などではないだろう】

【それは身長は140cmに満たない、小柄の少年であった。白銀の髪の上にはハンチング帽を被っていて】
【まだ少々肌寒いこの季節だというのに、半ズボンと白シャツのサスペンダー姿という格好で】
【服の所々に葉っぱをつけている辺りを見るに、森の中を掻き分けて来たようで】

っ、ぁ……あのう…、……その子。…その子犬って、お姉さんの飼ってる子ですか?

【おもむろに尋ねるのは、そんな事。――迷子にも見えないし、かと言って散歩でもないだろう】
【オカリナの音に導かれて来ました、なんて雰囲気でもなく、なんだか不思議な雰囲気の持ち主で】
【と言っても、敵意はゼロ。むしろ何処かオドオドしているくらいなもので、草むらから出て来てすら居なかった】

【――所が、だ。ローブ姿の彼女が魔力や妖かしの力に敏感なのであれば】
【少年からはそういう類の微弱な"力"を感じるだろう。所持品か、或いは人ではないのか。】

/よろしくお願い致しますね〜
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2015/03/28(土) 02:16:08.02 ID:W0vrlZkB0
>>999
【少しの間、言葉が返される事は無く。ただ黙って注がれるだけの視線】
【敵意の有無でも探っているのか、はたまた“違和感”の正体を探っているのか】
【――――何であれ。敵対者で無い事を理解したならば、視線は外されて】


「イリニは子犬の名も生まれも知りません。更に言えば、イリニはたった今会ったばかりで何か知る事もありません」

【優しく言い聞かせるのでも無く、あくまで事務的。聞かれたから答えた、程度の事】
【冷たい人だとかの印象を与えるのかも知れないし、もしかすれば怖い人だとかの印象を与える事も否めないけれど】
【取り敢えずは、少年に害を為す存在で無い事だけは確かで在り】


「――――其れとも。貴方がこの子犬を追って此処まで来たのですか、とイリニは問います
ならば早く連れて街まで行く事をイリニは勧めます。明るくなってきたとは言え、まだまだ世の中は物騒です

……貴方が人間であるか否か、それは私達教会にとって重要な事ではありません
そんな所に居ないで、出てきたらどうですかとイリニは言います」

【膝の上の犬を見れば、耳の後ろを掻いたりとリラックスしている様子。元より懐きやすいのか、或いは少女が特殊なのか】
【――――言葉通りに草むらから出てきたならば。そして、少年が狼と違わぬ嗅覚を持って居るならば】
【少女には人間らしき“匂い”が無い事が知れるだろうか。魔力はあり、確かに目の前には存在して居るのだけれど気配らしき気配も無い】
【まるで“物”の様だけれど――――……さて、仮に草むらから出てきたとしたならば、子犬を抱えて少年に差し出す事となるか】
【端から見れば、突きつける。なんて表現が最も合っているのかも知れないけれど】
1001 :1001 :Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
  | |  (・)。(・);    このスレッドは1000を超えました。|
  | |@_,.--、_,>    このレスを見たら10秒以内に次スレを建てないと死にます。
  ヽヽ___ノ    次スレを10秒以内に建てても死にます。

パー速@VIPService
http://ex14.vip2ch.com/part4vip/

ローカルルール変更に伴い、1000到達の報告が不要になりました。

1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
>>2>>4>>6?」 @ 2015/03/28(土) 02:01:34.66 ID:X+m7ObqkO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427475694/

AKYS「君はディオブランドーだね」 @ 2015/03/28(土) 01:50:33.22 ID:iVSrUpCz0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427475032/

海未「はぁ…全く、女の子を好きになるって、おかしいですよね」Part.14 @ 2015/03/28(土) 01:47:12.88 ID:JJv6is9/0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427474832/

海未「はぁ…全く、女の子を好きになるって、おかしいですよね」Part.13 @ 2015/03/28(土) 01:46:16.92 ID:OthUIDgK0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427474776/

海未「はぁ…全く、女の子を好きになるって、おかしいですよね」Part.12 @ 2015/03/28(土) 01:44:51.06 ID:D2tKysx90
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1427474690/

海未「はぁ…全く、女の子を好きになるって、おかしいですよね」Part.11 @ 2015/03/28(土) 01:43:51.05 ID:7Or+V7ef0
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海未「はぁ…全く、女の子を好きになるって、おかしいですよね」Part.10 @ 2015/03/28(土) 01:42:59.04 ID:Kph4/xdg0
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海未「はぁ…全く、女の子を好きになるって、おかしいですよね」Part.9 @ 2015/03/28(土) 01:42:01.71 ID:c4/B9RRk0
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