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ここだけ魔法少女の街 ☆2個目 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(チベット自治区) [sage]:2015/04/08(水) 21:26:11.35 ID:9O61ZMY6o
☆魔法少女の街へようこそ!☆
ここ、瀬平戸市では昔から囁かれる都市伝説があります。
集めると願いを叶える星のかけら。星のかけらを集めるために夜を駆ける少女たち。
問題はこの都市伝説が真実であるということです。
あなたは瀬平戸市でくらす魔法少女の1人となり、この街で生活と星のかけら争奪戦に参加することとなります。

☆星のかけらについて☆
いつの頃からか市内に出現する綺麗な石です。
5個集めることで一生に一回だけ願いを叶えることができます。
また、魔法少女が使い潰ぶすことで生命の危機の回避や、後述する結界の強行突破などもできます。
悪い願いであってもかなえられますが、魔法少女制度を終わらせるような願いは拒絶されるようです。

あふれだす無色の力は超常現象じみたトラブルを引き起こすことが多く、不思議事件などと呼ばれています。
探索の際は市役所や警察の生活安全課、噂が集まる喫茶店やお祓いを請け負う神社などが情報源となります。
各方面で働いている元魔法少女たちも情報をくれます。
魔法少女たちも自分の近くであればある程度存在を感知できますが、探知距離には個人差があるようです。

重要事項:所持個数を厳密に管理する必要はありません。ロール状の都合にあわせて好きに調整してください

☆魔法少女について☆
それぞれ事情や原理は違うようですが、概ね魔法っぽい技を使う少女たちの総称です。
不思議系全開のも科学っぽいのもいます。巫女さんっぽいのも魔女さんっぽいのも、他の世界からきたのもいます。
各自の事情で星のかけらを集めているため、その過程で衝突することも少なくありません。
具体的な記録は残っていませんが、現役組の魔法少女のお母さん世代に元魔法少女がいることから
だいたい1970年代くらいには出現していたようです。長く関わってきた人によると、時代ごとの流行りとかもあるみたいです。
心が少女なら名乗っていいとのことです(重要)。

【戦闘・結界について】
全ての魔法少女はどれだけ暴れても大丈夫な異空間を展開する結界魔法を習得しています。
この結界魔法により戦闘エリアになる一帯のコピー空間を作り、一般人から隔離できるほか、
結界の中で壊したものは結界解除でなかったことになります。
入るのは魔法少女なら簡単ですが、出るのは結界を作った魔法少女の撃破か許可、あるいは魔法を使った強引な突破が必要です。
大出力ビーム魔法で建物ごと薙ぎ払い、音を越える高速で空を駆けるような戦闘も魔法少女なら可能です。
普通なら死んでしまうようなダメージも、星のかけらの消費することで致命傷にならない撃破として扱われます。
戦闘終了後にゆっくり治療して復活しましょう。
ただし慣例として、一般人を巻き込むことは避けられる傾向がありますので、その点はご注意ください
マナーをまもって楽しくインフレし、一緒に遊んだ中の人全員が楽しかったねといえることが目標です。
すっきりさわやか全力全壊してください。

・当スレは自分だけの魔法少女を設定し、いろいろ動かして遊ぶスレです。
・キャラクター登録はしたらば側で行ってください。なりきりという遊びの都合上、資料共有が便利です
・戦闘や交流などにおいて、相手が不快になるロールや確定ロールは避けましょう
 キャラクターの言葉と中の人の言葉は違うものですが、きつい言葉を使う場合は相手への配慮を
・魔法少女によっては強力極まりない攻撃魔法や人外レベルの身体強化、異様に硬い防御な自己回復などを持ち合わせいます。
 最強設定全力オッケーですが、それは相手も同様です。かち合ったらお互いに笑ってすりあわせましょう
・荒らしは放置しましょう。関わってもいいことはありません

■次スレッドは>>980の方にお願いします。立てられない場合は>>990が立ててください
■次スレッドが立つまでは>>980からの書き込みを減速してください

・避難所
http://jbbs.shitaraba.net/internet/22387/

・前スレ
ここだけ魔法少女の街 ☆1.5個目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1426511000/
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/08(水) 21:35:10.19 ID:CIRNUvEF0
>>1
スレ建てモツです
3 :ダリア [saga]:2015/04/08(水) 22:35:15.45 ID:Daen8oGWo
>>1乙であります
4 :上田美奈 [saga]:2015/04/08(水) 23:01:12.75 ID:sqFrcsxqO
>>1乙です


>>998
【いつの間にか草の上にペタン座りの中学生魔法少女】
【とかく相性が悪いというか、タイミングが悪いというか……】
【この小柄な魔法少女は別に誰かと喧嘩したかったわけでも、人に当てたかったわけでもないのです】

「外しますよ―。私の防御、自動的なのが多いので
 今度は刺してしまうかもしれませんから」

【どうみても刺すような装備品があるようには見えません】
【しかし相手は魔法少女ですから、多分嘘じゃないはずです】
【とりあえずバインドは解けます】
【それと、ミナは手持ちのカバンからミニサイズの羊羹を差し出します】
【……絵的にはカツアゲされてお菓子を提出してる形にしか見えないんだけど、ここに至る経緯考えると
 なかなか、いろいろ、思うところはでてきそうですね……】

「あの、これと私のペンデュラム、替えてください」
5 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/08(水) 23:02:02.92 ID:QeWlRxTq0
>>1乙です
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2015/04/08(水) 23:12:38.89 ID:SvtUBnGEo
/前>>996 >>1乙です

「欠片に執着ないってことかよ☆ ハベ子ちゃんが言うのもあれだけどテメー変わってるな☆」
「ハベ子ちゃんはあるぜ♪ 絶対に叶えないといけない願い……夢……否ッッ!! それは ラ ブ ロ マ ン ス ッ ! ! !」

片手に何やら分厚い本を具現化させて小脇に抱え込みながら、永麗奈が堂々と言い切った言葉を受け止めて微笑む。
――――ハベ子ちゃんは負けない、絶対に負けない、なんて確信。理由はシンプル、単純明快。ハベ子ちゃんが――――恋する乙女だから。

「北条 豊穣(ハーベスト)、24歳大学生……願いはただ一つ、ハベ子ちゃんを暴漢から助けてくれた人を見つけ出してラブラブイチャコラゴールイン☆」
「――――知ってるか? いや知らねぇだろうな☆ 信じることさ 必ず最後に愛は勝つっていう昔の大ヒットソングの歌詞♪」
「……そうだよ。愛こそ最強、故に恋する乙女は無敵!! 永麗奈ちゃんよぉ……テメーが恋してない限り、ハベ子ちゃんの勢いには敵わないんだぜ☆」

「――――ってことでぶっこむぜぇぇぇええええええええええ☆ 幸運耕運機(ラッキーテーラー)!!」

彼女の目の前に出現したのは乙女のデコレーションがされたピンクの小型耕運機。コンクリの床を無理矢理耕し、細かく粉砕しながら無人で爆走(彼女は乗っていない)。
避けなければ耕運機が永麗奈とぶつかる交通事故。しかも速度は60qと普通の耕運機では考えられない速さ。
巻き上げられたコンクリの破片の妨害も加えられた耕運機の突進こそ、彼女の初撃。手加減なしの一発目に間違いはなかった。
7 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/08(水) 23:14:10.03 ID:JlZQlPOX0
>>1
/スレ建て乙です!


>>4

なんでも無いかのように言う脅し文句に冷や汗がたらり。それ以上は何も言わず
拘束が溶けるや否やぱっと立ち上がり、一歩分距離をおく。これ以上物理的な意味で振り回されるのは御免だ。
そこへ何気なく持ち掛けられる謎の取引。

「こんなのより、かけら寄越せよ……」

差し出されるのは市販と思しき小さな和菓子。躊躇った挙句に、右手でそうっと摘みあげる。
が、依然として緑柱石は新野の手の中。

「これ、そんな大事なもんか?」

只の石に見えるが、魔具の一種だろうか。その手の知識に疎い新野にとっては、多少の物珍しさを感じる。
羊羹を取った反対の手で陽の暮れた夜空に翳すようにして、しげしげと眺める。
8 :上田美奈 [saga]:2015/04/08(水) 23:19:50.29 ID:sqFrcsxqO
>>7
「それはお断りします」

【あっさり拒否】
【治癒までしたのにかけらを渡す義理はない、とのことです】
【のんきに魔法瓶からお茶を注いで、予備カップにももう一杯注いで
 はい、と差し出し】

「んー、モノ自体は普通に買えるキーホルダーですよ?
 ただ、何回も使ってかなり馴染ませてるので、ただで手放すのは惜しいのです。
 というか私、大抵のものは魔力を注ぎ込めば使えますし」

【ほら、こんな感じに、と拾った枝に強化系の支援魔法をかけてから
 その辺の木の右にべしっと】
【それだけ少なくともただの枝で叩いたような傷ではない痕跡がくっきり】

「あとは、コレに関しては魔力だけでコピー作れるくらいには馴染ませましたし。
 完全に思い入れの問題です」

【それが2つ目のペンデュラムがノータイムで“はえた”ことの真相です】
【つまりこの子はこう言っているのです】
【曰く、身体が覚えこむまでただのキーホルダーを鍛え上げた、と】
9 :水無月 水月 :2015/04/08(水) 23:25:39.73 ID:s8a4Mlsr0
前すれ>>1000
上手くいった、のだろうか。行ってないね。
うまくダリアが襲われたときにその場に居れるなんてことはそれこそヒーローじゃないと出来ないし
恨みを持つ相手を退けると言う重みを水月はまだ理解していない

(他の方法も、考えないとな……)

「頭痛が痛い……間違ってはない、気がするけど
 僕はこの名前気に入ってるんだけどなー……まあいいか」

頭痛が痛いなどと評されてしまったが、面白いと思ってくれたならいいか。
名前に込められた意味やら、侘び寂びなんかよりも笑顔の方が価値があるに決まっている。
そんな水月は意外と気を悪くしていなかった。

切断ダリア、という物騒なリングネームだが、試合と言うのだから死人が出るほどではないのだろう。
だろうが―――このダリアという少女の性質とリングネームから、綺麗なものではないと想像が付く。
正直観戦も参戦もあまり気が進みはしないのだが、向けられた親愛に対して断る気にもなれず

「う、うん。また見に行かせてもらうね」

と答えた。
10 :愛染 濁 [sage]:2015/04/08(水) 23:27:56.71 ID:CIRNUvEF0
前スレ>>999

【虫らしきクリーチャーの骸が転がり、夜桜が咲き乱れる深夜の公園】
【結界の外からある者がその中に侵入する】

「やれやれ、夜桜にクリーチャー狩りと洒落込むとは」
「やっぱり御嬢様高校の人は私の様な平民とは違いますね」

【当たり前の様に戦場にに侵入を足を踏み入れた少女の姿は私立病葉工業高校の制服に身を包んだ藍色ポニテに眼鏡と言ったいでたちの髪の色を除けば何処にでもいそうな女子高生】

「妬ましい限りです」

【肩にかけたククバを手に取り今まさに戦っている魔法少女へと駆け出し殴り付けようとする】

//よろしくお願いします
11 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン :2015/04/08(水) 23:28:37.33 ID:f7d/d/A5O
>>1乙です
12 :九条院永麗奈 [sage]:2015/04/08(水) 23:32:58.44 ID:4RJghvRpo
>>1乙です

>>6

「愛――――確かにわたくしのような小娘には、まだまだ遠い代物ですわ」
「愛? 恋? 乙女? ええ美しく輝いていて素敵ですわね…………ですがわたくし、負けるつもりはありませんわ」

相手が魔具らしき本を発現させる。見た目に反して魔導書を扱った正統派の魔法使いなのか――――いや、相手が其のような王道を貫いてくる訳がない。
半ば確信とともに、永麗奈は構えた。魔具は出さず、豊穣をまっすぐ射抜きながらも攻撃を待つ。
先手は譲る。此れもまた彼女の規則の一つ。相手の攻撃を出させる前に勝つだとか、相手が真の力を発揮する前に勝つとか。
そういった薄汚い溝鼠のような戦い方を、彼女は好まない――――――――戦うならば、相手の総てを受け入れる気概を持つ。
召喚される耕運機に、永麗奈は思わず破顔した。召喚系、だが呼び出すのは魔法生物でも神話の武器でもマスコットキャラクターでもなく。

「くぅ――――っ!?」

回避の意志など微塵も見せず、防御魔法を展開し真っ向から幸運耕運機と激突する――瞬間、全身を打つ衝撃。
人と機械、何方が力強いかなど考えるまでもないだろう。魔法少女に変身した際、ある程度身体能力は向上しているが。
それは相手の耕運機とて同じこと。魔法少女が召喚したゆえに同様の強化を得ている――――余計な思考など、挟む余地すら無かった。
防御に全力を注ぎ込んで、ようやく現状が維持出来る。それでも押し負けていて、その場に留まろうとする永麗奈の足はコンクリートに沈み始めていた。

それでも耐える。押し負けんと防御に魔翌力を注ぎ込む――――だが此れでは何れ潰されるのは明白であり。
次の手を早急に打たねばならない、永麗奈の思考回路はたった一瞬だけ超高速で回転し、答えを叩きだした。
そして其の一瞬が命取り――――防御魔法学だけ、耕運機が丸腰の永麗奈に迫る――――ッ!!

「…………やはりわたくしこそが―――― 最 強 ≠ナすわぁ!!」

同時、永麗奈の全身に先ほどから仕込んでいた身体能力強化の魔法が発動、今度こそ文字通り永麗奈と耕運機は正面衝突した。
だが永麗奈は其の身に身体能力強化の魔法を何重にも強引にかけており、今やその力は耕運機に匹敵する程。
それだけの強化を行えば当然魔翌力もかなり消費するが、それだけの魔翌力を懸けなければ対処できない魔法。
故に出し惜しみはせず、全力で押し返す――――無理矢理な身体能力強化は其の身にダメージを与えるが。
豊穣が耕運機に新たなる強化等をかけない限り、永麗奈は耕運機を強化した身体能力によって持ち上げ*L穣に向かってぶん投げる≠謔、とするだろう。
最初の一発目で満身創痍、だが構わない。自分が定めたルールだ、其れすら守れないことこそが真の敗北であり。
此れこそが正しい選択だったと信じて疑わない――――――――九条院永麗奈は、そういう人間である。
13 :ダリア [saga]:2015/04/08(水) 23:37:36.87 ID:Daen8oGWo
>>9
「でもね、えっと、口に出すと読みやすいから良い名前だよ! 覚えやすいし!」

語学に明るくない少女は、語感を根拠としてしか言葉相手のその発言にはフォローができず。
細めた瞳、そしてわずかに漏れる笑い声から察せるかもしれない表情は、はにかんだちょっと気まずい笑顔だったろうか。
平時、魔法少女と係ることなど、試合≠ゥ仕事≠ゥ復讐≠フ3つが大半である少女。
だからこそ、こういった形での魔法少女との関わりはそう多くはなくて。こういう形で自分を覚えてもらえるなら、嬉しいと。そう思えた。

「うん。水月が来てくれたらボク百人斬りだってやっちゃえるよー。 たぶんだけどね!」

人懐っこく、目を深い笑みの形にして、ガッツポーズをするダリア。
根拠はない、百人斬り宣言。だが、きっと彼女の試合中に水月が現れたなら、満面の笑みをマスクの奥で浮かべながら――それを成そうとするのだろう。
そういう無邪気さと人を傷つけることを忌避せず好む混沌とした性質が、ダリアそのものだから。
ふと空を見上げる。雲間からわずかに覗く月を見て、ふぅ、と一つ息をこぼし。

「じゃ。ボク、そろそろ行くよ。
ボクは、水月の事を忘れないから。だから、水月もボクの事を忘れないで。絶対に」

そろそろお暇とばかりに、水月の脇を通って殺人現場から悠々と歩き去っていくダリア。
路地の出口を曲がる直前、思い出したように水月を振り返って。

「ボクの事を忘れたりしたら。二度と忘れられないようにしなきゃいけなくなるから」

人懐っこさが消し飛んだ、敵意の無い、必死の害意≠ェ水月に向けられて。
即座に引っ込むそれとともに、曲がり角からひらひらと振られる手だけを一瞬残して、ダリアは歩き去っていくのだった。

//ではそろそろ良い時間なのでこれにて!お疲れ様でした!
14 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/08(水) 23:41:24.45 ID:QeWlRxTq0
>>10
待て待て!
私はただ夜桜で花見をしようとしただけだ!
クリーチャー狩りをしに来たのではない!

【乱入者】
【その姿は病葉工業学校の制服を着て見た目からは何処にでも居る至って平凡な女子高生だ】
【しかし結界内に入ってきたことから恐らく魔法少女】
【虫型のクリーチャーの足元を氷で凍らせ足止めすると愛染の方を向きそう言い放った】
【ただ自分は夜桜を見に来ただけなのにクリーチャー狩りをしていたと誤解はされたく無かったらしい】

どうしてこう病葉の生徒は好戦的なんだ……
もう少し話し合いで決着をつけて欲しい……

【愛染が放った一撃は空を切る】
【見ればそこにはナイトロードの姿はなく黒いマントをコウモリの羽のような形状に変化させ空中に浮いていた】
【下から見れば制服のスカートの中が余裕で見えるがナイトロードは気にしない】

まぁ少し落ち着け
私は戦闘をするつもりは無い
どうだ?あのクリーチャーを倒したら一緒に花見でも

【他人から見ればふざけているように見えるかもしれないがナイトロードは本気である】
【もとよりここには花見をしに来たのだから】

折角の桜だ
楽しまなければ勿体無いだろう?
15 :愛染 濁 [sage]:2015/04/08(水) 23:50:09.13 ID:CIRNUvEF0
>>14

【振り回したスクバの重さに足を取られながらもジト目で少女を睨み付ける】

「はぁ?」
「そういうのをスカしてるって言うんですよ」
「そんなに馴れ合いがしたいんなら同じ黒百合か紫薔薇の生徒としてて下さいよ」
「もしくは…」

【彼女の周囲を吹雪が舞い、シニョンと紫の虎が描かれたチャイナドレス変化する】

「三途の川ででもしてるんだなぁ!」

【スクバを開いて中身の官能小説を全部空中の魔法少女にぶちまけ、それをおとりに自身も中に舞って魔法で強化した拳で殴りかかる】
16 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン :2015/04/08(水) 23:50:17.47 ID:f7d/d/A5O
前スレ>>997

この少女の刻印を見たと同時にヘレネは確信していた、まず間違いなく四ノ宮は魔法少女であると。
なぜなら、魔法少女でなければこの刻印は表れない。
と、いうことはこれは"黒百合"の"執行対象"になる可能性もある。
だが、敢えてそれはしないだろう。何かしらに利用できる価値があると、そんな気まぐれが起こった。

「えぇ、見ての通り黒百合学園の生徒ですわよ?まさか誰かから制服を奪って着ているなどと、そんなはずはないでしょう?」

さて、どう切り出したものか。魔法少女ならば黒百合生徒会の行っている事の噂くらいは耳にした事があるだろう。
自分から生徒会であるという事を明かすのは避けたい。自滅行為に他ならないのだから。

「―――あぁ、でもそういえばとても悪い噂を聞くのですわ。黒百合学園の生徒会が何か良からぬ事をしているとか」

だから、逆にこちらから話を切り出す。
あたかも自分は関与していない第三者のように、自らが行っている事を示唆するのだ。
紅茶を一口すする。その時、ほんの一瞬だけ、ちらりと、左腕の袖から四ノ宮と同じ星の刻印が見えるかもしれない。
17 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/09(木) 00:01:07.44 ID:/F926mUA0
>>15
残念ながら私は学校では少し浮いていてな
まともな友達などは学校には居ない

【なんとも寂しい発言をするナイトロード】
【しかしそれに臆しもせず堂々と胸を張って言えるナイトロードはある意味凄いだろう】
【愛染の服装の姿が変わりチャイナドレスへと変化する】
【それを見てナイトロードは戦闘を覚悟する】

はぁ…良いだろう、受けてーーーっ!?

【愛染がナイトロードへと放った官能小説の数々】
【その一部がナイトロードは見えてしまい顔を赤くしてしまう】
【その隙に愛染の放った拳がナイトロードへと迫る】
【ギリギリのところでマントで受けるもやはり受け切れずそのまま地面へと落とされてしまう】

き…き、き貴様!
なんだその本は!?よ…よくそんな本を恥ずかしげもなく…!

【どうやらそっち系の方にはあまり免疫が無いのか顔を赤くさせ愛染へと指を指しながらなにやらあたふたしている】
【その姿は隙だらけで加えようと思えばもう一撃加えることも出来るだろう】
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2015/04/09(木) 00:02:20.83 ID:POLx9HPpo
>>12

「愛する人が待っている――――そう想うだけでハベ子ちゃんは最強なんだゾ☆」
「愛こそパワー☆ 愛を知らないクソガキがハベ子ちゃん倒そうなんざあと6年ははえーよコラァ☆」
「――――せいぜい愛の衝撃(ラブインパクト)で吹っ飛ばされるんやのぉっ!!!!!」

ハベ子ちゃんには魔法少女と闘った経験が無い。魔物を倒したことはあるが、対人戦はこれが初めてだ。
魔物に通用した技だけを使っている故に、この技も直撃すれば一溜りも無い筈だ……と思っていた。
相手が避ける姿勢を見せなかった時、勝利を手繰り寄せる感覚に襲われたのもそのせい。勝った……まではいかないが、「よし」という感覚はあった。

――――……だったら、何故耕運機が宙を舞ってこちらへと向かっているのか。ハベ子ちゃんが考えている間に、重い重い機械が彼女に激突した。
車にはねられたように農作業服の彼女が宙を舞う。コンクリの壁に全身を打ち、思わず呻き声が漏れる。

「っげほぉ……っ!! テメー……やるじゃねーか☆ 避けられないんじゃなくて避けねぇとか……いい根性してるな☆」
「でもこっちには愛があるぜ……☆ 愛という無限のタフネス……それが乙女の無限エネルギー……!!」

本から具現化したのはピンクの鍬。色とラメとグリップについたぬいぐるみ以外何の変哲もない鍬に見えるが、その鍬から漂うは濃厚な魔翌力。
農業機械だけでなく昔から使われる農具も具現化できる。というか農業に関することなら大抵だせるのが彼女の魔具「月刊農具」。

「手動愛耕道具(ラブ・クワ)!! 乙女の魔法で耕す力は通常の何十倍!! さっき幸運耕運機で耕されたから、下の一部はコンクリの破片だらけだよなぁ☆」
「――――じゃあ行くじぇい☆ さっきとは比べ物にならない量の愛の雨(コンクリ)をよぉ♪」

彼女が思いっきり振りかぶると、コンクリのチップで溢れた耕し済の部分の床に向かって鍬を振り下ろした。
――――同時に、コンクリの礫が舞い上がり視界を埋める。コンクリの雨どころじゃない。暴風雨だ。一個一個は軽いが――――その威力は、想像もできない。
しかしながら耕した部分は路地裏のほんの一部、耕運機が通った場所だけ。俊敏な反応で斜め前に切り込むように逃げれば対処可能だ。
もし底の知れなさと彼女の勢いに押され、びびって下がってしまった場合には――――余計に酷い結末が待っているかもしれない。



19 :水無月 水月 :2015/04/09(木) 00:07:30.96 ID:TSjq3JrQ0
>>13
「バイバイ、ダリ―――ア」

去り際、一瞬だけ感じた"何か"
今日ダリアと接してきてはじめての好意以外の何かだ。
それは一瞬で消えて、なんだったのかと考える暇もなく気のせいだと片付けてしまっけど

ダリアが去り、一人きりの赤い路地裏。
慣れてしまったのだろうか。転がり散らかる肉を見ても吐き気はない。この肉も元は人間だったのだと、そんなことを考えると少し胸が苦しくなるが。

(これ、ダリアがやったんだよね……)

再度認識した事実、そこから複雑な気持ちを抱えたまま肉に向かってごめんなさいと謝って
水無月はその場を立ち去った

//お疲れ様でしたー
20 :愛染 濁 [sage]:2015/04/09(木) 00:11:27.94 ID:4Sq7MiVB0
>>17

「あーあー、今度はなんでか?」
「エリートでも苦労してるから±0って話ですかぁ?」

【地面に落ちたナイトロードに向けて舌打ちをする】

「チッ、温室育ちの御嬢様にはちょっとばかし刺激が強すぎますか?」
「あぁ、私の趣味です、いいでしょう?」

【そして両手を両脇に展開した魔法陣に突っ込むと両手に紫の虎の毛皮を張った巨大な鉤爪を装着する】

「紫虎帝(しこうてい)オーバーキルドクロー」
「くたばれ幸せ者(エリート)!」

【乙女っぽくわたわたとしているナイトロードに向けてほぼ垂直に鉤爪を装着した右手で殴りかかる】
21 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/09(木) 00:21:18.85 ID:LDygW1jS0
>>8

「なんだァ、ただのガラクタかよ……」

特殊な魔具とかであればゴリ押しで盗ってやろうと画策していたが、期待外れに終わる。
そもそも此処は相手の結界内なのだから、その場合戦闘は避けられない。旨味はないかと嘆息。
その上で相手の言動を見るとはなしに眺めていたが――――不意に、その目が大きく見開かれる。

「――――、」

「サンキューだ、チビ。 助かったわ」

今までの反発が嘘のようにすっと意志を差し出す新野。
空いた手でコップを受け取り、反対の手ではわしゃわしゃと、相手の頭を乱暴に撫でようとするだろう。
拳固は取りやめ。彼女の言葉に思うところあった新野は、そこで出会ってから――否、ここ数日で始めて、マスクの下で破顔した。


/すみません、お待たせしました!
22 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/09(木) 00:24:47.31 ID:K0CzFtVso
>>18

ぶん投げた耕運機の速度は其処まででも無く、魔法少女としての平均的な身体能力が在れば躱せる程度のモノだった。
よって此の攻撃は当たらず、次に備えて魔具を召喚――したのだが、目の前では農作業服が吹き飛ばされる光景が広がっていた。
あれ、と。なんでだろう、と。一瞬お嬢様言葉を忘れかけた永麗奈だったが、頭を振って余計な思考を振り払い。
降り注ぐコンクリートの雨に柔肌を斬り裂かれながら、雨の中で破顔する――イロモノに見せかけて、髄部とやるようじゃあないか。

「愛!! 降り注ぐこれが愛だというのならば、わたくしはそれを受け入れましょう――――」

後退は当然せず、かと言って前進すらせず、暴風雨にその身を曝し爆撃を其の身に刻み込む。
体中に走る切り傷は熱く、流れ出る血液によって体温は下がり始めていた――とても気持ちの悪い、感覚。
けれど其れと反比例するかのように高揚を隠し切れず、口の端を精一杯に吊り上げる永麗奈の姿があった。
敵は強ければ強いほど良い。塵芥を踏み潰すことに達成感など無く、より高い壁を破壊≠オた時にこそ己こそが最強だと実感できる。
ならば此の痛みさえ原動力に変え、今日九条院永麗奈は北条豊穣を打倒してみせよう――――ッ!!

攻撃を躱さず、九条院永麗奈の姿を舞い散る砂塵が覆い隠す――――全弾直撃、立っていられる筈がない。
ならば砂塵の中で膨れ上がる魔力の源は、そして肌を焦がす様な熱気は何処から生じているというのだろうか。
そして視界が晴れる頃、其処には全身に傷を負い今にも倒れそうになっている九条院永麗奈が――――――――自らの魔具である魔人武装《乙女の作法》を構えている姿が視えるだろう。

「そしてッ!! それを数十倍にして叩き返す――――――――ッ!!」
「お覚悟はよろしくて? ええ、そう。それじゃあ――――――――」

永麗奈の体力は限界寸前だった。今倒れてもなんら不自然ではなく、受けたダメージは生半可なものではない。
意地と挟持、其れだけが彼女を立たせている。そして彼女は召喚したガトリング型の魔具に、ありったけの魔力を注ぎ込んだ。
全弾此れを撃ちこめば、魔力も殆どゼロ――――確実に永麗奈は倒れるだろう。
つまりガトリングを凌ぎ切れば豊穣の勝ち、そしてガトリングで相手を沈められれば永麗奈の勝ち。
豊穣に分が悪いように見えるかもしれないが、実際の所永麗奈のガトリングの精度は其処まで高くない。
本人がそもそも狙いを付けずに撃つため、あまり当たらないのだ。其れに加え、今は足元もフラついている。
威力こそ高純度の魔力を膨大に突っ込んでいるおり、着弾と同時に爆発する火属性を帯びた魔弾のため非常に高いが。
尋常じゃなく強固な防御、或いはある程度の回避能力、または彼女の火力を超える高火力さえあれば凌ぎきるのは容易。
どれか一つでなくとも、組み合わせて実行すれば勝てる確率は大幅に上がるだろう――――。

「『地獄へ落ちな、クソビッチ』――――――――ですわぁっ!!」

ガトリングから放たれる焔弾、其れは狙いを定められていないが為に結界内のあらゆる場所を焼き払っていく。
恐らく弾丸を撃ち終える頃には更地と化しているだろう、だが乱雑な射撃には間違いなく隙が存在しており、躱せぬレベルではない。
倒しきるか、逃げ切るか、勝敗の結果は――――――――。
23 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/09(木) 00:25:53.21 ID:/F926mUA0
>>20

っ!?
か…回避を…!

【愛染の鉤爪による攻撃】
【それを回避しようとするも先ほどのことで反応が鈍り左腕に当たり切り傷が出来てしまう】
【更にマントにも少し当たり切れ目が入る】
【左手から血を流しながらもなんとかナイトロードは距離を取る】
【しかし触媒であるマントを傷付けられ魔法も思う通りには発動ができない】

くっ……
ひ…人の趣味に私がとやかく言う資格は無い
そ…それに別に私は温室育ちというわけではない
生まれはここよりずっと離れたところだ

【左腕を抑えながら尚まだ話を続ける】
【しかし今のナイトロードでは本調子は出すことができないだろう】
【隙を見て逃げるかーー】
【そう思った次の刹那】
【今まで足元を氷漬けにし足止めをしていたクリーチャーが愛染の背後で蠢く】
【それは愛染を仕留めようと後ろから襲いかかろうとする】

おいッ!後ろだッ!

【咄嗟に愛染の背後】
【クリーチャーへと氷の針を一本飛ばす】
【愛染がそのまま氷の針になにもしなければ後ろのクリーチャーを針が貫くだろう】
24 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/09(木) 00:26:53.80 ID:qrTvIgpe0
>>16

────"星の刻印"
かつて何処かに存在していた勇者と呼ばれし魔法少女の血を多かれ少なかれ受け継ぐ魔法少女の体に刻まれた印。
亜久里の場合は骨盤に刻まれているが、その刻印が何処に刻まれるかは千差万別。
濡れた制服から透けて見える呪印は分かる"人"からすれば一目で亜久里が魔法少女と理解出来る。
幾ら魔力を抑え隠そうが星の刻印が見えては意味が無い。
ヘレネは魔力も刻印も隠しているゆえに亜久里は魔法少女だとは気付いていないが、先方は如何やら気付いているらしい。


「分からないわよ? 案外お嬢様っぽい人が腹黒だったり、犯罪者──なんてことも………ま、冗談なんだけど。にしても、私ったらついてるわね。 こうしてお嬢様学校の人と相席出来るなんて。 あ──私、四ノ宮亜久里っていうの。紫薔薇学園に通って一応生徒会長をやってるわ。よろしく──」


運ばれてきた珈琲を一口。
苦いと味覚は判断しながらもその苦味が美味なものである。
ヘレネの軽い冗談に愛想笑いをすると社交辞令と囚われやすい様な言葉を並べながら軽く自己紹介。
人と接する機会が多ければ自己紹介迄の流れを作ることはそれなりに慣れたりするものだが今回に関しては談話相手がお嬢様ということもあり、若干不自然さがある。
此れではまるで此方が緊張しているみたいだと自身を嘲笑する。
ヘレネが此方を魔法少女と気付いていないと思っているゆえにそんな呑気な考えが生まれるのだが、そんな考えは次の言葉により消え去った。


「良からぬこと────………?」


珈琲を丁度飲もうとした手が止まる。
軽い釣り糸──いや、釣り糸にすらならない不自然な話題にヘレネが掛かったことに反応を示す。
──────やはりか。
亜久里は珈琲を一口飲むと一旦深呼吸をした。おそらく此れから先は魔法少女にとっては重要な話になりそうだからだ。
ヘレネが黒百合のそういった部分を知っているということは、やはり彼女も魔法少女なのだろうか。
しかし、彼女の口調からは風の噂で聞いた程度にしか聞こえない。
亜久里はこのヘレネの言葉にどう返そうか迷った。
此処で此方がその事情を知っているとして、それは不自然では無いだろうか──。
黒百合と言えばお嬢様学校。
そんな学校で表立って良からぬ噂が立つなど考えにくいし、内部事情を世間に流すほど黒百合は甘くないはずだ。
しかし、そんな噂を部外者の亜久里が知っているとなればそこにあるのはやはり違和感。なぜ内部事情の良からぬ噂を、しかも表立つ可能性が低い噂を知っているのか。
そんな疑惑を持たれたら魔法少女の尾が出てきてしまうのではないかと、亜久里は考えた。

「────────ッ!?」

が、そんな考えはヘレネの刻印を見て間違いだと気付く。
亜久里は彼女の刻印に反応を示す様に意表を突かれた表情を浮かべて勢い良く席から立ち上がった。
25 :柊 滴 [saga]:2015/04/09(木) 00:27:01.41 ID:GNoowPjk0
青空が落ちて、暗色が空に昇って、星がきらきらと輝く時。
人の少ない細い通りは、周りの静観を破るように、派手な音をならした。

「……はぁ、私はアンタら相手でも厳しいんだから、出てこないでよね、本当に」

派手な音といっても、それは所謂モスキート音みたいなもの。
結界の反応。そんなおとぎの話でしか聞けないような話とか、言葉とかが、通じる世界。
一部の人にしか聞こえない音。それを鳴らしながら、しけた面のおねーちゃんが、路地の角から現れる。
態度の悪そうな鋭い目つきで、じゅあわと、溶けていく異形から出てくる報酬を取ろうと、悪態をついて歩いていく。
路地の裏から吹き飛んでくる異形は、形を失って欠片になる。
そんな、夜の生活の一部の話。何処かの都市伝説の、おはなし。
26 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/09(木) 00:29:27.40 ID:WIwo7f5g0
前スレ>>980

またこりゃ、なんでこんな時間に……ふぁぁあぁ………!

【結界の前で、OLスタイルのアラサー女が欠伸を噛み殺しながら呟く】
【若干顔が赤い。今日は、紫薔薇学園の教師仲間との飲み会帰りだ】
【傍には、愛車である軽自動車。お酒を気にせず飲める、魔法による自動走行万歳だ】

……まあ、稼げるときに稼いでおかなきゃぁ…ねぇ。

【彼女の身は、謎の生物との契約によって供給される魔力に依存している】
【供給される魔法少女の力の対価である星のかけらを払えなければ、その身体はたちまち動かなくなる】
【こんな生活を後50年近く送らねばならない身、蓄えは少しでもあったほうが安心だ】
【そんなことを考えながら、ステッキ片手に結界へと足を踏み入れる】

生命あふれる大宇宙よ、私に力を!ミラクル・マジカル・コスモ・チェーンジ!!

【呪文に応じ、たちまち体が光に包まれ、瞬く間に黒ワンピースに黒帽子の魔女っ娘…いや魔女へ姿を変えた】
【酔いのおかげで羞恥心はいつもより薄い】

闇にはびこるクリーチャー…この私、魔女っ娘皐月ちゃんが退治してあげるわぁ…!

【……ただし、ノリノリな分、痛さは倍増である】

その子を離しなさぁい…さもないとぉ…

【ステッキの先のオブジェが、星の形へと変化する】

星々よ、天を駆けよ!
マジカル・スターライト・シュートぉ!

【そう唱えステッキを振れば、1メートルほどの星の形をした光弾が数発、上空のクリーチャーへと飛んでいく。威力としては、ひるませるには十分】
【…問題は、酔っているせいか、捕まっている少女のことが脳裏から飛んでいることだ。クリーチャーの動き次第では、少女へと光弾は向かってしまうかもしれない】

//遅くなりました…
27 :上田美奈 [saga]:2015/04/09(木) 00:30:49.23 ID:kA2Rj0tzO
>>21
「あと、工業科のセンパイが、魔力込めながら加工すればそれだけでも魔具になるって
 これの型とってくれてるので、って わぷ!!?」

【くしゃくしゃにされる後輩ちゃんの図】
【される方は何が何やらさっぱりです】
【なんか助かること言ったんでしょうか】
【とりあえずキーホルダーは回収できたので、スマホにぶら下げ直しです】
【……変身してなくても使えるらしいよ、これ】

「あうーー……」

【思う存分もふもふもしゃもしゃされたあたりで、結界が解けます】
【懐かれたのかもしんない……】

//
よかった、なんとか耐えれました。
おやすみなさいですこれにてロール終了です
28 :愛染 濁 [sage]:2015/04/09(木) 00:39:25.32 ID:4Sq7MiVB0
>>23

「あーあ、お優しい事で…」
「ただまぁ、このオーバーキルドクローに触れた時点で…」

【後ろから襲って来た虫の様なクリーチャーの頭が氷の針によって串刺しになりよろめく】

「こうなるんですけどねぇ!」

【大きくターンして虫の外骨格を貫き、体内を抉る鉤爪】
【それとともに虫は奇っ怪な叫びを上げる、と、ともに目や口、関節から黒い液体を吹き出して動かなくなる】

「オーバーキルドクローは劇毒と低温の鉤爪」
「今この変なのに流し込んだのは激痛を伴う出血毒…」

【そしてナイトロードの腕から滴る紅い雫を見て加虐的な笑みを浮かべる】

「貴女と同じ…ね」

【それと同時にクリーチャーをまっぷたつに引き裂きナイトロードに投げつけ、猛毒の氷柱をその体に隠して数本打ち出す】
【囮からのとうてき、そして近接戦闘】
【これがこの少女のスタンダードなたたかいかたであり必勝パターン】
【自分が弱いとわかっているこの少女は決して正々堂々とはたたかわないのである】

29 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/09(木) 00:41:01.56 ID:LDygW1jS0
>>27

「あー……その辺は良く分かんねえ」
「けど、もしかしたらお前、結構すごいのかもな」

頭を撫でる片手間に、フェイスガードを降ろしてコップに中身を一息に流し込む。
春先だからだろうか。何処となく暖かい味がした。余韻を味わいつつしみじみと、ガードを直してから呟く。
異音に顔を上げると、いつの間にか周囲の景色が元通りに。人型に凹んだクレーターも無くなっている。そこで邂逅時の痛みを思い出して渋い顔。

「あばよ。 でも、次やったらマジで殴るし」

二度と遭いたくない訳ではないが、最初の出会いだけは生まれ変わっても勘弁してほしい。捨て台詞を遺して手をひらひらと。
分かった事は、今度変な結界を見付けたら絶対安易に入らない。一つ――――いや二つ賢くなって公園を後にする新野であった。


/ありがとうございます、絡みお疲れ様でした!
30 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/09(木) 00:47:31.82 ID:EfiyyoAgo
>>26
「くそっ!離せっ!離せよっ!」

クリーチャーから離れようともがくこと数分間、一姫に疲れが見えてきた。このままではマズイ。だが、魔法の行使も、捕らえられたこの状態じゃ不可能だ。絶体絶命かと思われたその瞬間、救いの魔法を唱える者が

「おおっ!誰だかわかんねえけど、困ってたんだ!助かる……って、え?」

暗がりでその姿は確認出来ないが、自分を助けてくれる魔法少女に違いない。そう思い、声をかける一姫だったが

「ちょ……待て!このままじゃあたしにも当た……ぎゃあああ!!」

あろうことか、そのクリーチャーは一姫を盾にしようと前につき出したのだ。その光弾は一姫にもヒット。だが、それにより一姫はクリーチャーの手から離れることになる。一姫はそのまま落下していった。一方、身を守るものが無くなったクリーチャーは、残りの光弾を浴びることとなった。

「あいたたたたた……もうちょっとソフトに助けてくれよ……」

頭を擦りながら、立ち上がる一姫。その背後には再びクリーチャーが


31 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/09(木) 00:58:05.70 ID:/F926mUA0
>>28

うぁあッ…!
はぁ…毒…か……!

【毒が回り左腕に強い激痛が走る】
【ナイトロードは顔を痛みで歪み愛染を見る】

自分の短所を認めた上での戦い方…か……!
良いじゃないか…!

【そう言うとナイトロードはゆっくりと立ち上がる】
【左腕の激痛は引く気配がない】
【しかしそれをモノともせずナイトロードは先ほどまでと同じように余裕そうな顔を見せる】
【だがそれはただの強がりで本当は立っているだけでも辛いのである】

これでも負けられないのでな…!
吸血鬼を…真祖を舐めるなよ…!

【聞こえるか聞こえないかの声で呟くとナイトロードは両手に魔翌力を込める】
【自分へと向かい飛来するクリーチャーの亡骸】
【それへと向かい一気に両手の魔翌力を解放するーー!】

吹き荒れろーー!闇の暴風、氷の吹雪ーー!
螺旋の闇氷ーー!

【直後ナイトロードの目の前に竜巻が現れる】
【竜巻は冷気を纏いその周りには闇の魔翌力が竜巻を覆い黒と白の螺旋が立ち上る】
【クリーチャーの亡骸はそれに巻き込まれたちまち凍りつき闇の中へと消えてしまう】
【螺旋はそのまま周囲を巻き込み愛染の元へと近づいていく】
【果たして愛染はどう対処する】
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(滋賀県) [sage]:2015/04/09(木) 00:58:50.34 ID:POLx9HPpo
>>22

「テメーまた避けないつもりかよ☆ でも心配も遠慮もしねぇぜ☆ 乙女の鉄則その7、何事にも全力であるべしッッ!!」
「乙女の最大級の愛、受けられるモンなら受けてみやがれってんだチクショウ☆ 愛の暴風雨(ラブストーム)ッッッ!!」

コンクリの礫が鍬の一振りで舞い上がり、そして永麗奈を飲み込んでいく。歪な弾丸が雨になって迫っていく光景は恐ろしい筈なのに、彼女は動かなかった。
動けなかったのではない、受けるという選択を取ったのだ。そして――――彼女は、立っている。折れないハートを真っ直ぐ持って、2本の足で踏ん張っている。
愛は無限のタフネス。それがハベ子の持論であるが、永麗奈も無限のタフネスを持っているのだろうか、と思わせる体力。
最強を目指す意志の強さ――――なのだろうか。いやそれが何であったって良い。どういうモノであろうとも、それが固く強いのは分かるから。

「……――――いいじゃねーか☆ マジでリスペクトに値するぜ永麗奈ちゃんよぉ☆ だからこそこういう時は……ハベ子ちゃんは拳で語りたくなるんだよね☆」
「ヤンキー時代の悪い癖かもなコレ、でもこの気持ちは幾らキュートな乙女ファッションに身を包んでも消えねーんだよ☆」
「――――……じゃあ来いやクソガキィ! 因みにハベ子ちゃんは超☆清純派じゃボケェェェェェ!!!!!!!!!!!」

魔具であるぶ厚い本と腕だけを盾にして、ハベ子ちゃんは鉛玉に恐れず前へ出た。具現化メインだと思いきやこのハベ子ちゃん、最も得意とするは殴り合い。
接近戦からのヤンキー殺法&魔法による身体強化で圧倒するなんてことも出来る。それだけではなく、愛の雨に真っ向勝負を挑んだ永麗奈を意識しての行動だった。
前屈状態から胸と頭を守り一気に詰め寄る。途中弾丸が腕に当たろうとも、魔法である程度コーティングしてあるからまだ進める。激痛なんて知ったことか。
鉛玉の雨が彼女の身体を撃ち抜く。ハベ子は前のめりになって、倒れないように倒れないようにと意識しながら、必死で前に出た。鮮血を棚引かせて、必死に。

「効かん効かねーよ☆ いてぇけど全然効い……ッッ……てねぇって言ってんだ……ろ……☆」
「身体に穴は開いてもハベ子ちゃんのラブには……穴……なんて……!!」

前へ出ながら、見切れるものは見切る。何発か躱して、何発か直撃して、何発か腕の骨で弾いて。愛という3本目の足で、彼女は1歩ずつ確実に前に出ていた。
――――そして、あと3m。走りこむハベ子ちゃんの身体は最早赤で染まり、上体もふらふら。それでも無理矢理、前に倒れこみながら顔面に右ロングフックを振り下ろした。
……それでも、結局意味はなかった。振り下ろすと同時に意識が落ち、生命を護る為に欠片が消費される。変身も解けて結界も消え失せる。
彼女が気絶してなければ彼女の勝ち。彼女が気絶しているならお互い気絶で5分、か。 お互い傷も同じくらいの深さ故に起きるタイミングも同じだろう。


33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/09(木) 01:09:06.52 ID:4Sq7MiVB0
>>31
【永詠と共に現れる竜巻】

「エレメントが…三つ?」
「風に氷…それから闇…ッ」

【次の瞬間、少女の姿が竜巻に完全に隠れる】
【数瞬の暇(いとま)】
【そしてナイトロードの背後の地面が一瞬もり上がり、その中から体をドリルの様に回転させて飛び出す】

「はっはー!」
「自分の視界を塞ぐような攻撃は悪手ですよー」
「おっじょーさまぁー!」

【いきなり大声で叫ぶ、勿論これも囮】
【振り向いたその瞬間に粘着性の高い低温の毒霧を口からはきだして動きを止めようとするだろう】
【そしてこの毒霧には皮膚からジワジワと効いてくる類いの麻痺毒が含まれている】
34 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン :2015/04/09(木) 01:12:40.80 ID:rROtaXw2O
>>24
「―――――あら、どうかしましたか?いきなり立ち上がったりして、虫でもいましたか?」

――――――まんまと掛かった。薄っすらと笑いを浮かべる。

(ちょっと話し方工夫するだけでチョロすぎwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwやべえ笑いが止まらんwwwwwwwwwwww)

わざと此方の情報をぼやかして、薄っすらと示す。それだけで情報戦は格段に有利になる。
多少のリスクはあるが、それも計算済み。ある程度の懐疑を持たせる事が重要なのである。
別に、この話に嘘など一切混じっていない。全て紛れもない"事実"なのだ。

それにしても、釣れた相手が紫薔薇学園の生徒会長とは思わぬ収穫だ。
後は話を此方のペースに引き込むだけ。それだけで相手を丸め込む事は容易い事。
黒百合は、ましてやヘレネは、その思想を学校内だけで完結させるつもりなど毛頭ない。
他校に、町に、国に、世界に。絶対的な力による支配社会の形成こそが黒百合の目的。故に、ここで火種を広げておく必要があるのだ。

         ジャバウォッキー
(それにしても、転生者とはなぁ。元の世界じゃ何にもできなかったクズなんだろうなぁー、可哀想に。あ、でも私が滅ぼしたんだっけその世界wwwwwwwwwwww)

転生者とは、結局、自分の非力さが故に、元いた世界に絶望して、認められなかった存在。
しかし自分と同じ世界から来た存在となると、話は別でもある。自分以外に勇者の刻印を持っているなど、邪魔でしかない。
まさか、全ての元凶―――アジ=ダハーカと呼ばれた存在が目の前にいるとは四ノ宮も思うまい。

「――――――あ、そうだ。
紫薔薇の生徒会長様なら話は早い。今のうちに、早急に黒百合に対する何らかの対策を取った方がよろしくてよ?」


「―――――もしかすると、あなた方の大切な生徒達が、黒百合の企みに巻き込まれてしまうかもしれませんもの、ね?」

最後に、"止め"となる一言。こう言っておけば、嫌でも対策を取らざるを得ないはずだ。
ある意味、こちらは人質を取っている。黒百合の執行対象は、黒百合学園内に留まらない。いつ、どこの生徒が消失してしまうか分からない。

あとはトントン拍子だ。エリートの紫薔薇が対策をしたとなれば、他の学校もそれに習うだろう。
どんな対策を取るかまでは知らないが、魔法少女を中心にしなければまず上手くいかない。
だが、逆に黒百合につくという集団も出てくるはず。人間の心理を考えれば、それも自然。
そうすれば、いずれは魔法少女同士の集団で大きな争いが起こる。今までとは比にならないくらいに、大きく。
四ノ宮の返答次第では、状況が大きく変わるかもしれないのだ。
35 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/09(木) 01:20:08.97 ID:K0CzFtVso
>>32

「拳、結構ですわ!! ならば此処まで辿り着いてくださいましっ!!」

拳で語るのは彼女とて嫌いではない、しかし此のガトリングを発動した上で相手がそう宣言した以上、此の弾幕の雨を乗り越えることは最低条件≠セった。
しかし今更永麗奈に身体能力強化を再び施す程の魔力は残されておらず、辿り着かれた時点で豊穣の勝ち。
それでも構わない。もしも辿り着かれたのなら、其の時は強化なしでも殴りあってみせよう。
其れこそが此の地獄の嵐を乗り越えた者に対する、最大限の賛辞であると彼女は理解していたから。

「ふ、ふふっ。何度も言っているでしょう、わたくしは 最 強≠セって……」
「攻撃からちょろちょろ逃げているような人間が、最強を名乗れるわけが無いじゃない……っ!!」

彼女の行動は戦略的には確実に間違っているし、本当に勝ちたいならば敵の攻撃は回避して然るべきだ。
其れぐらいは彼女にだって分かっている。わかった上で、こんな戦い方をしているのだ――挟持、其れこそが最も優先して守るべきモノだったから。
プライドがあるからこそ己のルールを守り、そして相手を認めた時には最大限尊重し尊敬する。
他人を完全に見下している彼女であったが、弾丸の雨を突き進んでくる彼女はきっと自分と似たような人種で、そして同じぐらい馬鹿で――――だからこそ、素直に認めることが出来た。
防御でも無く、回避でもなく、相殺でもなく、接近――――《乙女の作法》を前に突っ込んできた人間は初めてだったが。
ああ、面白い。最高だ。此れなら負けても悔いはない――――――――無論、負けるつもりなど微塵もないが。

「そう、でしょうね……でも、弾丸如きに、空けられなくとも…………っ!!」
「わたくしの、拳で…………風穴、ブチ開けてやりますわ――――ッ!!!!」

魔力が切れ、乱射が止まった。倒れるように進んでくる豊穣を前に、永麗奈は躊躇なくガトリングを捨て拳を握る。
痛い。苦しい。熱い。寒い。今にもぶっ倒れそうだ。きっと倒れたほうが楽なのだろう、だけどそんな弱音を吐くぐらいならいっそ死ぬ。
まだ動くはずだ。せめて最期の一撃を――――そして豊穣の一撃が直撃し、限界を超えていた永麗奈はそのままぶっ倒れ。
地に付した状態で欠片が自動発動、変身も勝手に解けしばらくした後、豊穣と同じタイミングで永麗奈は目を覚ますだろう。
引き分け――――いや、最後に殴れなかった分、気持ちとしては此方の負けだろうか。
けれど清々しいのは何故だろう。空を呆然を眺めながら、敗北を噛み締めて、立ち上がり。

「今回はわたくしの負け――――ですが、次は負けませんわ」
「此の勝負、北条豊穣に預けます…………何れ必ず、貴方を乗り越えてみせましょう――――」


「お〜〜〜〜〜〜〜〜ほっほっほっほっほっほぉ!!」


そして九条院永麗奈は颯爽とその場を後にした――――残されたのは、たった一人。
激戦の跡も消え、平穏を取り戻した商店街にて――――死闘の勝者は、何を思うのだろう。
笑い声がこだまする中、空はひっそりと夕暮れて往く――――――――。

余談だが、卵ともやしをとりに彼女が戻ってくるのは、彼女が去ってから数十秒後の事だった。

//時間も時間なのでこんなかんじで〆ということで……絡みおつでした!楽しかったです!
36 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/09(木) 01:20:34.61 ID:/F926mUA0
>>33

なにッ!?

【背後から現れた愛染】
【意表を突かれ完全にその動きは止まってしまう】
【そこへ畳み掛けるように毒霧がナイトロードへと付着する】
【しかしそのまま無抵抗で居るナイトロードでは無い】
【ひとまず危険だと察知したナイトロードは距離を開こうとーー】

な…んだ…?
から…が……

【突如自由が利かなくなる体】
【ナイトロードはそのまま糸の切れた操り人形のように倒れ伏してしまう】
【体が動かない】
【まるで自分の体では無いようだ】
【どうやらさっきの毒は神経毒の類だったらしい】
【最近戦闘を行っておらずその勘が鈍ったか】
【ナイトロードはただその場に倒れたまま動かない】
37 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/09(木) 01:23:42.61 ID:POLx9HPpo
>>35
/ありがとうございました! 返事は後で書かせていただきますー!
38 :愛染 濁 [sage]:2015/04/09(木) 01:31:35.48 ID:4Sq7MiVB0
>>36

「くひっ♪」
「いひひひひひひひひ」
「はーはっはっはっはっはっ!」
「さいっこうですよこのエリートを見下す感覚!」
「あぁ…ゾクゾクしちゃう♪」

【力が抜けた様に動かないナイトロードをここぞとばかりになじる】

「貴女達みたいな!」
「温室で生きてきた連中とは違うんですよ!」
「内臓ブチまけでぐっちぐゃになれー!」

「必殺!」

【大きく叫ぶと共に地面がスケートリンクの様にツルツルに凍る】
【その上で加速をつけて相手を串刺しにする大技】

「ヴェノムブリザードクラッシャー!」

【社会的地位が上の者を自分の前に膝を付かせたと言う優越感から勝ちを急いだ故にの必殺技】
【音速で放たれるそれは直線的で隙も大きく、付け入る要素は多い】
39 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/09(木) 01:32:07.96 ID:WIwo7f5g0
>>30

やったぁ、命中〜。

【墜落する少女そっちのけで(年甲斐もなく)喜ぶ篠原】
【恐るべし、酒の力】
【一応良心は残っているのか、墜落した場所へと駆けよっていく】

(あれ…?この子、なんだか見覚えのあるような、無いような…)

【それもそのはず、篠原は目の前にいる少女が通う、紫薔薇学園の非常勤講師を務めているのだから】
【同じ校舎にいる身、顔見知りであってもおかしくはない】
【最も、篠原自身は酔いのせいで、上手く思い出せない】
【しかし、相手はどうだろうか】
【気づかれたならば、篠原の黒歴史に新たな一ページが刻まれることだろう…】

【その隙に、背後からの奇襲】

!?…危ない!!

【迫りくるクリーチャーに、反射的に少女を突き飛ばす】
【覚えていなくとも生徒を守ろうとするあたり、腐っても教師といったところか】

えっ…きゃあぁああああああ!!

【…その結果、少女の身代わりとして、今度は篠原が上空へと連れ去られていく】
【その上ご丁寧に、ステッキを落としてしまっている。篠原が冷静ならば強化魔法なりステッキを呼び戻すなりの対処法があるが…】

きゃあ!怖い!誰かあぁああぁぁあ!!!

【…今の篠原にはなすすべがない】
【恐るべし、酒の力…(2回目)】

//ご飯とお風呂に行ってまいりますので返信遅くなります
//不都合でしたら置きか凍結で…
40 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/09(木) 01:41:09.65 ID:WIwo7f5g0
//すみません其方のキャラ設定を混同していました…
//紫薔薇云々は無視していただくか、江風あたりに脳内変換してください…
41 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/09(木) 01:47:17.73 ID:/F926mUA0
>>38

『私はーー真祖だ』

【まるで自分に言い聞かせるようにナイトロードは心の中で己に問う】

『力を失っていてもそれは変わらない』
『なら真祖がこんなところで死んでいいのか?』

【ナイトロードの魔翌力量が上がっていく】
【内から魔翌力が溢れ出す】
【危機に陥ったからか感情の昂りからか】
【ナイトロードに掛けられていた呪いは今一時だけ解かれた】

否ーー断じて否だッッ!

【ナイトロードを中心に吹き荒れる闇色の突風】
【やがて突風は消え去りそこには悠然とした姿で立っているナイトロードが】

神より与えられし神槍よ
その凍てつく力で愚かなる者に断罪をーー
《フローズン・ザ・グングニル》…!

【直後ナイトロードの手に現れるは氷の大槍】
【全長3mはある大槍を愛染へと向ける】
【その槍はまるで芸術品のように美しくその穂先は猛々しさを持っていて】

貫け…!

【そして大槍をこちらへと向かってくる愛染へと放つ】
【大槍は闇の魔翌力を尾のように引きながらただまっすぐと氷の大地を突き進むーー!】
42 :愛染 濁 [sage]:2015/04/09(木) 02:00:20.01 ID:4Sq7MiVB0
>>41

【一気に膨れ上がる魔翌力に顔面を蒼白にするが一度発動させてしまった技を止める事は出来ない】

「う、うわぁぁぁぁぁぁぁあ!」

【凄まじい力奔流】
【絶叫】

「なんで…こんな……」
「私が…滅びるなんて…ぐっ」

【一陣の風と共に視界が開け、その中心では一つの少女であっものが氷像に成っていた】

ピキッ…ピシッ

【全身に皸が入り、赤い硝子を割った様に砕け散る氷像】
【そして勝者の足元には、彼女の持っていた星のかけらが一つとオーバーキルドクローが軽い音を立てて落下する】

【夜桜が咲き乱れる晩、一つの魔法少女の命がまた】
【戦いの中に散った】
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/09(木) 02:00:44.55 ID:lEpuodrRo



ニート絵チャ作ったぞ
http://draw.kuku.lu/pchat.php?h2114004
44 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/09(木) 02:00:55.90 ID:EfiyyoAgo
>>39
「おいこら!あたしにも命中してんだよ!ってあれ?あんたたしか……」

非常勤講師、そこまでは分かったがすぐに名前が出てこない様子。えっーとと頭を抱える。

「うわ!?え!?あ!?」

そんなことを考えている間に、一姫は突き飛ばされる。何事かと、その方向見れば篠原が一姫の変わりに、上空へと連れ去られてしまっているではないか。

「おい!そこのモスマン!待ちやがれ!」

自分を助けてくれたんだ、見捨てるわけにはいかない。一発魔法当てられたけど
一姫はそう思い、モスマン(仮称)を追う。

(相手との距離があるな……)

一姫の脳裏には、師匠のパメラの言葉。自分の得意な距離に持ち込めるまでが勝負。

(あたしの得意な距離……)

それは近距離。一姫が有利に戦うには、距離を詰めるのがベストだ。故に接近を試みる。
まずは、魔法陣を足元に展開し、手槍を二本取り出す。そして、その二本を上空に向け構えると、身体能力強化の魔法を生かし、一気に跳躍する。

「貫け!あたしの槍!!」

狙うは、モスマンから生えた二つの羽。これを負傷させ、飛行能力を奪う狙いだ。ちなみに、何故飛行魔法を使わなかったかと言うと、勢いが足りないからだ。

//時間も遅いですし、凍結でお願いします。
45 :四ノ宮亜久里 :2015/04/09(木) 02:15:21.72 ID:qrTvIgpe0
>>34
「ッ………いや、なんでもない……わ」

──────ハメられた。
ヘレネの薄ら笑みを見て亜久里は歯を強く噛み締めながら彼女に一杯食わされたと悲痛した。
変わらずの物言いに対して苦い表情を浮かべながらも冷静さを取り戻し、一旦座り直す。
どうやらヘレネは此方が魔法少女と分かりきったうえで、黒百合の裏事情をボカし話したのだと亜久里は静かに解釈をした。



──────────何故?




その刹那、亜久里は一つ疑問が生じた。
何故ヘレネは黒百合の裏事情を自ら話しておきながら"魔法少女では無いと偽っていたのか"。
──────不自然だ。
そもそもが余りに不自然だった。
亜久里はヘレネに対して最初にした質問は、彼女が黒百合の生徒かの確認。
しかし、ヘレネがその話題から展開したのは魔法少女のみに関係する"黒百合生徒会の裏事情"。
まず、この時点で恐らくヘレネは此方が魔法少女であると気付いていたのだろう。
が、其れでも不自然さがある。なぜ、ヘレネは黒百合生徒会の裏事情を魔法少女である亜久里に話しながらも自身が魔法少女であると言わなかったのか。
魔法少女と知られたくなかったからなのか──。
そう様々な思考をする内に亜久里はヘレネに対して一つの疑惑を持った。
それは、彼女が"黒百合生徒会のメンバー"であるという疑惑。

星の刻印が酷く痛む。
まるでその疑惑を固定し、目の前にいるヘレネに対して最も別の憤怒を持つかの様に。



「────────なっ!?」


ヘレネの"止め"は亜久里の疑惑を確信へと変えた。
たったの数分であった出来事が走馬灯の様に駆け巡ると同時に彼女の邪悪でありながら丁寧な口調を聞いて何処か遠い記憶の隅に潜む忌まわしき人物の影が蘇る。
その影は顔も姿も見えないし、出会ったことすら無いのに酷く目の前のヘレネと酷似している気がした。
無意識的に自然と鼓動が早くなり息遣いも荒くなってきた。
目の前にいる此奴が────。
知らない平和を打ち壊して私の平和を脅かす存在────


「──────黒百合生徒会ッッ!!」


止めの一言で激しい興奮に襲われた亜久里は、先程とは比べものになら無い程の勢いで立ち上がると座っているヘレネの襟元を掴もうとする。
亜久里が座っていた椅子は倒れた時木材特有の音を店内に響かせ、辺りの客は二人を好奇の目で見た。

亜久里は自分でも何故こうも激昂しているのか理解出来なかった。否、理解するほど平常心を保つことは出来なかった。
ヘレネの"もしかすると、あなた方の大切な生徒達が、黒百合の企みに巻き込まれてしまうかもしれませんもの、ね?"という一言は亜久里の憤怒の引き金としては十分で、更には何の因果か刻印の痛みによるやり場の無い怒りもヘレネにはぶつけられていた。

「あんた──いや、アンタ達に言っておくわ! もし私の学園にいる生徒や、私の友人に手を出してみなさい! あんたら一人残らず叩き潰すからッ! 分かった!? 転生者ッ!!」

亜久里は怒号をヘレネに吐くと魔法少女に変身すること無く席を離れ店を出た。
本来ならこの場で彼女を潰したいと思っていたが、ヘレネの止めの一言は良くも悪くも亜久里の今後を左右する言葉となったようで自身が今後どう出るか考えることを亜久里は優先させたのだった。
口では強気を言っても相手は未知数。
自分一人で学園全体を守れるかも分からないと消極的な考えをしたのは、星の刻印に刻まれた呪いに記憶によるものかもしれない。
とりあえず亜久里はヘレネの一言で不安が頭を過ぎり学園の安全を確認しに行った。
店内では残されたヘレネを見つめる客と、ヒラヒラと床に落ちる亜久里の領収書が怒号の余韻を残したのだった。

/時間も時間なので中々強引ですがこれで〆という形でありがとうございました!




46 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/09(木) 02:24:46.30 ID:/F926mUA0
//すいません…
//ちょっと今日はもう寝ます
また明日お返しします
47 :愛染 濁 [sage]:2015/04/09(木) 02:26:49.99 ID:4Sq7MiVB0
>>46
//はい
//お休みなさい、お疲れ様でしたー!
48 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/09(木) 07:16:35.00 ID:/F926mUA0
>>42
殺して…しまった……

【砕け散った氷片の前でナイトロードは立ち尽くす】
【気付けばもう呪いは復活していて】
【さっきまでの魔翌力量が嘘のように感じてしまう】
【後悔の念に駆られる】
【自分は果たして[ピーーー]必要があったのだろうか】
【そんなことばかり考えてしまう】

私に出来るのは……
これぐらいしか無い……せめて安らかに……

【愛染ーーいや愛染であったその氷片を集め地面へと埋める】
【近くには彼女の武器、オーバーキルドクローというそれを一緒に埋める】
【とそこまですると近くの散乱している本へと目を向ける】
【どうするかしばらく考えるがやがて本を集めそのうちの一冊を氷片と一緒に埋めることにした】
【ナイトロードはそのついでに星のかけらを拾う】

さすがに全部は入らないからな……
…残りのこれはどうすれば……

【この大量の本を埋めることは流石にできない】
【ナイトロードは頭を抱えるがやがて溜息をつきそれらを持つと公園の出口へと歩みだす】

これは私が片付けておく
…こいつのことを理解するために少し読んでみるか……

【そういい少しだけ中身を見るがそれだけで顔を赤くしすぐに本を閉じてしまう】
【「うぅ…な、なんだこれは……」と短く呟きその場を後にする】
【最後に後ろを振り返る】
【しかし僅かに顔を赤らめその後はもう振り返らずに歩いていく】
【そのままナイトロードは小説を持っているだけで終始顔を赤くしながら帰っていった】

【どうやらナイトロードはさっきの呪いが一時的にだが解けたことに気付いていないらしい】
【果たしてこれが呪いを解く手掛かりになり得るのだろうか?】
49 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/09(木) 11:31:02.26 ID:POLx9HPpo
>>35

ビルの間から夜空が見える。いつの間にか夜、商店街もシャッターを下ろし眠りにつく時間。
――――固いコンクリの床に仰向けになっていた彼女が、意識を取り戻すと同時に跳ね上がる様に起き上がった。
本来なら死んでもおかしくない傷も、欠片の力で今は無い。格好も甘ロリファッションに戻ったが、床に寝転がっていたせいでやや汚れていた。

「……うぉおっ! ハベ子ちゃんもしかして負け……いや――――引き分けだな☆ こりゃ引き分けだ☆」
「ほげっ、欠片減ってんじゃ〜ん!! そっちも使ったっぽいしお互い損しかしてねぇじゃねーかどうなってんだよォ!」
「……ま、それでも久しぶりのガチ喧嘩、楽しかったのは間違いねぇぜ☆ ハベ子ちゃん白黒しっかりつけないと気ィ済まねぇから、今日で終わりじゃねーかんな☆」
「こっちも永麗奈ちゃんに勝負預けんぜオイ☆ 喧嘩っつーのは最後に立ってた方の勝ちなんだよ……だから今回は引き分けだ☆ 負けとか言うな〆るゾ♪」

ぱんぱん、と手で服を叩いて汚れを丹念に払ってからハベ子ちゃんは「引き分け」を強調した。どちらかが欠片を奪った訳でもないし、お互いほぼ同時に倒れた。
――――起き上がったのもほぼ同時なら、引き分け以外言いようがないだろ、との考え。軽く頭をぼりぼりと掻くと、ハベ子ちゃんは肝心なことに気付く。
……欠片が減っている。願いを持たない永麗奈に比べると、欠片への執着心は馬鹿デカイ。しゃがみこんで頭を抱える仕草をするも、それも僅か5秒間に過ぎなかった。

――――なんというか、楽しかったから。乙女になると誓ってから遠のいていた闘いの高揚感が、頭のてっぺんからつま先まで満たしていたのだから。
立ち上がってうんと背中を伸ばす彼女。欠片は減ったが表情は充実感に満たされている。変な笑い声がフェードアウトしてから、彼女はバッグを肩にかけてその場を――。
……いや、立ち止まって方向転換。永麗奈が買い物袋を持って行ってないことに気付き、袋の所まで歩むと――――マイバッグからもやしを1袋そちらに移した。

「……流石に買い過ぎたって思ったからだゾ」

ぼそりと一言つぶやけば、フリルとリボンを踊らせる如く素早くターンし走り去っていく。永麗奈が取りに来る頃には、彼女の姿はもう見当たらなかった。

/ありがとうございましたー!
50 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/09(木) 21:27:41.63 ID:LDygW1jS0

本日も快晴に恵まれた瀬平戸市。
桜も満開の時期、夕暮れの中一人の少女の叫び声が上がる。


「ヒャッハーッ! ついに見つけたぜェ!」

昨日訪れたのとは別の公園。規模が小さいためか遊具も少なく、最低限の憩いの空間としての機能を持っている。
そこのベンチで、不良少女風の格好をした魔法少女が独りガッツポーズを挙げている。
白い長ランに黒のフェイスガード。らんらんと輝く三白眼が見つめる先は、脇に置いた、野球部が持つような大きいスポーツバッグである。

(なければ作る。モノに魔力を馴染ませる。 こんな方法があったとは……)

先日続けて出会った二人の魔法少女の言葉を思い返す。
失った魔具に変わるものを求めて苦心惨憺、あちこちのスポーツ用品店を巡り、ようやく見つけた瓜二つのバット。
恐る恐る、震える指先でグリップに触れる。暫くなかった懐かしい感触。試しに振ってみれば、心地よい重みが腕に掛かる。

「そうだ! これだ、こいつを求めてた!!」

霧中で掴んでぶんぶん素振り。振れば振るほど掌に、身体に馴染んでいく。
一際振りかぶって強振した時――――みしりと嫌な音。

「――、ホワァッ!?」

思わず放り出せば、飴細工のように曲げられた金属バットが地面に転がる。
当然だが、魔法少女の身体能力は人間の其れを大きく上回る。まして強化魔法を得意とする新野なら、握力一つとっても平均以上。
指の形に凹んだグリップと、己の手を呆然と見比べる。

「ま、まあ。 こんなこともあろうかと、余分に買ってあるし……」

御釈迦になった一本目を片付け、ケースから次のバットを取り出す。今度は壊さないよう、そうっと。
先程とは違う理由に震える指先でグリップを握る――――――――
51 :水無月 水月 :2015/04/09(木) 22:21:48.06 ID:TSjq3JrQ0
>>50
学校が終り、沈みかけた陽が赤く照らす夕暮れの帰り道。
いつもは小さな頃よく遊んだ公園が人っ子一人居なかったりして少し物悲しくなるのだけど、今日はやけに騒がしい。
ヒャッハー!だとかホワァッ!?だのやけにテンションの高い叫びが公園を包んでいた。
声の方向へ向いてみると、同い年ぐらいの女子高生。バットを振り回して叫ぶ、変な不良だなーと何時もならこれで終わりなのだが
へし折れる金属バット、しかも、それから微かに魔翌力を感じ―――

(―――まさか、魔法少女?)

そう思い立ってならすぐさま行動へ。腰掛けたスポーツバッグを揺らしながら新野の元まで駆け寄り

「ねぇ君、魔法少女なの?」

と、ドストレートに質問をする。
相手が魔法少女じゃなかったら自分はただの電波な人だとか、そういう細かいことは頭にないらしい。

//まだいらっしゃいますかー?
52 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/09(木) 22:35:46.35 ID:LDygW1jS0
>>51

現在結界は張っていない。故に、背後に迫る気配にも気付かず。指二本でグリップを抓みあげ、眉根を寄せて思案顔をする新野。
先程の失敗は、喜びの余り素の状態、つまり防護幕無しで振ってしまっていた点だ。
先ずは魔力を流して、バット自体を強化せねばならない。初めての試みだが、自分より年下の少女がやってのけるのだから出来ない筈がない。
神経を魔力のデバイスとして認識――そらきた、指先を伝ってそうっと魔力を流す――――


「ファッッっ!?」

不意打ちに跳び上がると同時、どぐしゃあとバットが爆発。正確には握りつぶしたのだが――周囲に残骸が其処此処に飛散する。
呆然と、金属片を髪にくっ付けて振り返る。その目つきは8割悲惨の2割怒り。三白眼と相まって文字通りガン飛ばしであった。


/大丈夫です、よろしくお願いします!
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/09(木) 22:52:35.67 ID:TSjq3JrQ0
>>52
夢中になっている新野に、質問は届いていないようだ。
追撃しようか、そう悩んでいるうちに唐突にバットが爆散。

「う、うわぁ!?」

飛び散る金属片は運よく身体に当たらなかった。のだが
もっと痛いのは新野の視線。え、なに、これ僕が悪い感じ?

「え、えーっと……」

こういうときどんな顔をしてどんなことを言えばいいのだろうか。

「バットに魔翌力を流して、武器にしようとしてるんですよね?
 それなら僕も、手伝えることがあるかも……」

額にいくつか汗をたらして、若干引きつった笑顔の提案。
とりあえずなんとかこのガン飛ばしを止めてもらおうと思っての事で。
54 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/09(木) 23:04:39.15 ID:LDygW1jS0
>>53

話からするに、この相手も魔法少女らしい。笑顔での優しい口振り。親切心から声を掛けたのだろうか。

「――――へぇ」

ゆらりと髪を掻き上げる。幾分冷静さを取り戻した目は依然として鋭く。
今なら怒悲の波動により、触れただけでバットも壊せそうな気分。

「……だったら、球(ボール)代わりに飛んでみるか? お゛?」

三本目を抜き放ち、相手の眼前にびしっと突き付ける。今度は罅一つ入らない。
というより、壊れないよう肉体強化は切ってある。つまり、ほぼ素の状態なのだ。
脅しも怒りも本物だが、取り敢えずこれ以上被害が出るのは精神的にイクナイ。元来気の長い性格ではないのに、次のが折れたら自分の中の何かもプッツンしてしまう気がする。
一言で言うと、早くも自棄気味であった。
55 :結愛 [sage saga ]:2015/04/09(木) 23:06:50.94 ID:V9HT9L1WO

【未だ、人通りも少なくない 駅前掲示板】
【多種多様な人物が利用するその場所に、一人の白がいた】
【白い髪に白い衣装、肌まで白いがその眼だけは紅く】
【そんな少女が一人、掲示板を眺めていた】

………………

【そうしてる間に、貼られたチラシを一枚引き剥がし】
【――映るのは、手に取った魔法少女しか見えない映像・文字】
【その映像を捲り、送り、目的とするのはフリースペース】
【そこに、1つ書き足す】

……………リブラス・サークル…

【リブラス・サークル】
【彼女達が立ち上げる予定の、1つの組織】
【その誘いの触れ込みを書き連ねる】

……うん、ある種の挑発だよね

【ここに載せると言い出したのは立案者】
【当然、今のところの敵対者達にも知れる危険はある】
【しかし、その上で、載せる事を決めたのだ】

……………これでいい

【少しの後、その作業は終了する】
【これで、この掲示板に隠されている複数の『魔法少女向け』チラシ全てに載せられたはずだ】
【――傍目には、熱心にチラシを見ているようにしか見えないだろう】

…………………うん

【そして、彼女は一人、夜の町へと歩き出す】
【……この時、掲示板の真実を知っている者ならば、興味を示すだろうか?】
【それとも、彼女――結愛が歩き始めながら静かに放つ魔力に気づく者もいるだろうか?】


56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/09(木) 23:21:11.63 ID:TSjq3JrQ0
>>54

「え、えー……」

バットを突きつけられ、尚更返答に困る。
とりあえず怒りを向けられないように、ああいったのだけど、それも無駄だったか。
性格上、不良の元へ殴り込んだりは割りと良くあることだったが、こう自棄になった奴の相手は初めてだし。

「僕も魔法少女だし、魔翌力もないただのバットじゃ飛ばせないと思うよ?」

と、今度とってみた行為は逆に挑発。押してだめなら引いてみろ、引いてだめなら押してみろということで。
ここから殴り合いに発展しかねない行為だが、それならそれで話は早い。
戦って、それで自分のことを認めてくれるかもしれないし。
少し都合よく考えすぎてる気もするが。
57 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 00:01:57.47 ID:SJxNKtWE0
>>56

「むっ――。」

脅して追い返すつもりが、逆に挑発されて言葉に詰まる。
天然な相手かと思いきや、見掛けよりも強い芯を持っているよう。
反骨心と冷静さの狭間で、どうしたものかと一瞬の逡巡。

「ちっ」

確かにただの道具では碌な結果にならない。
怒りに任せての行動では、最悪三本目が犠牲になるのがオチだろう。舌打ち混じりに得物を降ろす。

「其処まで言うなら――話だけは聞いて、やらん事も。無きにしもあらず……」

無駄に威圧的な態度。しかし魔具が無いと自信もなくなるのか、語威は尻すぼみに小さくなる。


/お待たせしました!
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/10(金) 00:18:04.48 ID:IxCOxXxt0
>>57
>>57

引いてダメなら押してみる、単純な案だったが予想以上に効果覿面。
なんとか話を聞いてくれるようになった。

「ありがとう!
 あんまり威張れるほどじゃないんだけど、僕も魔具を使うのがメインだから
 ちょっとぐらいなら弄れるんだ」

にっこりと笑顔になって、物怖じもせずぐいぐい話を進めていく。
この少女、以外にも押しが強いタイプのようで。

「とりあえずこのバットを武器にしたいんだよね
 えーと、君じゃ呼びづらいな。名前、聞いてもいいよね?」

じー、と新野を見つめて、少女は名前を尋ねた。
59 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 00:31:23.86 ID:SJxNKtWE0
>>58


どうしてこうなった、と相手の笑顔に対し若干困り顔。何ともポジティブというか、グイグイ来る相手に押され気味なのである。
何故キミ呼びじゃ駄目なんだと睨みながら、渋々本名を名乗る事に。

「……新野(にいの)。」

下の名前は言いたくない、とばかり短く吐き捨てる。年上であればもう少し丁寧に説明するのだが、同年代らしき相手には素っ気ない。


「取り敢えず、魔力を流せばいいんだろ」

アドバイスを受けるとは言ったが、別にそれくらいならできなくはない。さっきのは急に声を掛けられて驚いただけ。
見てろとばかり、指先に力を込める。が、ぴしりといや音が聞こえてきて慌てて手を緩めた。
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/10(金) 00:41:53.58 ID:IxCOxXxt0
>>59
>>59
「新野さん、だね!
 僕は水無月 水月。よろしくお願いするよ」

下の名前は言いたくない、と言外に言われたのを流石に察して、下の名前は聞かなかった。
それぐらい警戒されている、もしくは嫌われていると考えると寂しくはなるのだけど。
出会い方も悪かったし、これから仲良くなればいいよね。なんてやけに前向きに考えていた。

「単純に魔翌力を流すだけじゃ厳しいんじゃないかなぁ。普通の金属バットだし。」

ぴしり、と響く嫌な音にあははと苦笑する。
このままのやり方だと、恐らく何本へし折っても変わらない。そんな気がする。

「そのバット、少し借りてもいいかな?」
61 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/10(金) 00:47:44.79 ID:cCWTzqOC0
>>44

『ピギャアァァァ!!』

【少女の槍は、見事に翅を貫いた。激痛に呻きながら、モスマンは落下していく】
【その最中に、篠原を拘束していた手も緩み…】

きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!がはっ!痛ぁい……

【地面へと、派手に墜落することに】
【魔法少女の身体能力ならば死にはしないが、痛いものは痛い】

……もう、許さない………

【小声で呟きながら、偶然近くに落ちていたステッキを拾い上げる】

……よくもやったわね………絶対に、許さないんだから………!

【涙目になりながら、ステッキを再び構える】

天空に舞う流星よ、降り注げ!
マジカル・スターライト・シューティング・スター!!

【呪文を唱え、ステッキを大きく振れば、結界上空に幾千もの星が瞬きだす】
【暫く経てば、結界内に先ほどと同程度の星の光弾が雨あられと降り注ぐことだろう。威力はあまり変わらないが、弾数はけた違い】
【当然ながら、結界内にいる少女も、巻き込まれてしまうだろう】
【今の篠原に、ブレーキはない。遊びに夢中になる子供のように、ただモスマンを倒すこと、それのみに集中「しすぎている」といったところか】
【……酒は飲んでも、飲まれるな】
62 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 00:51:32.19 ID:SJxNKtWE0
>>60

「――――変なヤツ」

名前の事を言ったのか、それとも性格の事を言ったのか。亀裂の入ったバットを掌で弄びつつ、小さな声で呟く新野。
自分の事は苦手そうにするくせに、それでも積極的に関わってくるような人間は初めてであった。
何というか――理解しがたい。

「……折ったら、殴るし」

笑われたのにむっとして、ならばやってみろとぽいと放りつける。
これで本当に壊しでもしたら本当に殴るつもりで、指の関節をぽきぽきと。お手並み拝見といこう。
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/10(金) 01:17:28.19 ID:IxCOxXxt0
>>62
「?」

水月はきょとんとしている。変な奴、といわれたことは聞こえなかったらしい。
困っている人が居たら見過ごせない。世話焼きな水月は無意識下でそう思っている。
水月にすればこんな事はたいしたことでもなく、自分の本能に従っているのと余り違いはないのだ。

「任せてよね
 これでも、魔具の扱いは慣れてるからさ」

バットを受け取り、まじまじと眺める。わかっていたとおり極普通のバットだ。
これじゃあ魔翌力を通したとしても、魔法少女の戦闘についていくにはかなりの技術が必要だろうか。
親指の先を噛み千切り、血をあふれ出させる。そしてその血でバットに術式を描き始めた。(握り手やバットの裏など、なるべく目立たない場所に)
普通のバットでだめならば、こいつを魔具にしてしまおうという考えだ。
描いた術式の効果は"硬化"と"反射" 単純に強度を上げ、さらに打ち返す力も強化したチューニングだ。
最も、術式は非常に簡易なものなのだが。

「最後に、仕上げ!」

というと水月はスポーツバッグの中から何かの"かけら"を取り出した。
魔法少女ならば必ず見たことがあるはずだ。それは"星のかけら"だった。
そしてそれをバットに使用し、完成!

「思い切り振ってみてよ。きっと、さっきよりは断然いいはずだから!」

と、自信満々にバットを新野に手渡して
64 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 01:37:43.64 ID:SJxNKtWE0
>>63

どうせちょっと硬くして終わりだろうと、自分の知る範囲で予想していた新野。
腕を組んで、暫し見物と行くつもりだったが。しかし自体はそれを遥かに上回るもので。

「――――!?」

新野はどちらかと言えば直感で魔法を使う――正確には見様見真似レベルの習得だったために、突然始まった魔法的チューニングには、丸きり置いてけぼり。
自分で指を噛み千切ったのにはぎょっとした。血が出ている。痛そう。書いてある血文字は難解で、判別しがたいもの。

「お、あ、ちょっ……」

なんやかんや分からないうちに、星のかけらまで出てきた。まさかこのタイミングで、と目を剥いて驚く。
流石にストップを掛けようとするも、時既に遅し。一瞬後差し出された先には、最早あらゆる意味で別物と化した魔具(バット)の姿。

おずおずと、受け取って暫らくは無言。振ってみてと言われて、そこで本来の目的を思い出す。
腰を捻り両手を振り絞れば、刹那の後、きゅんっ、と鋭い音が鳴る。
大気を裂いて、新野の全力で振り抜いて尚、バットは折れるどころか傷一つ付いていない。
以前とはまるで天地の差であるが、その差故に呆然とするばかり。

「え…? これ……なにした、の?」

疑問点は様々だが、先ずは訊ねずにはいられなかった。
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/10(金) 01:47:58.02 ID:IxCOxXxt0
>>64
「大丈夫だよ。大して痛くはないもん」

そうは言うが、眉はへの字に歪み痛そうなのは変わらない。
血文字を描くというのはつまり、傷口をバットに押し当てることになる。正直これも痛い。
だが、それはなるべく表情に出さないようにして少女は作業を終えた。
出さないようにしていたものの、きっと痛そうに見えただろうが。

「良いの良いの。僕、叶えたい願いとかあんまりないんだ」

新野がバットを振り、風切音が気持ちいい。
唖然とする新野をみて、水月は非常に満足げだった。

「そんなに難しいことはしてないよ。
 ちょっと弄くって、そのバットを魔具にしてあげたんだ」

ふふん、と胸を張り鼻を鳴らしてどやぁとええ顔を見せる。

「そして仕上げに星のかけら!
 実は理屈はよくわかってないんだけど……ちょっとした無茶なら何とかしてくれるんだ
 と、まあドヤ顔してみたけど実際は唯の硬いバットなんだけどね。」



66 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 02:10:30.59 ID:SJxNKtWE0
>>65

(説明になってない……)

「まあ、そういう言い方なら分かるけど」

いっそ清々しい顔にこちらに頭が痛くなってくる。よく分からないという事が分かっただけでも収穫だろうか。
しかしそうはいってもこれは異様な凝り方だ。それに相手は平気そうな顔をしているが、眉根の皺が酷く目に付く。
バットを肩に左手をぶらぶら。言い出すかどうか迷った末に――

「――――手、かせよ」

左手に宿ったのは治癒魔法の光。ただ新野の技量では直接触れなければ効果がない。故に、腕を伸ばし、血の滲むその手を握る形となる。
相手が拒まなければ――否、拒もうと半ば強引にその手を掴み、治療を施そうとするだろう。
新野の性格からして、理由なく下される恵みは性に合わないのであった。
67 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/10(金) 14:40:57.61 ID:5Jyd3sXIO
>>61
「よしっ!!」

モスマンの羽を貫き、飛行能力を奪った。着地した一姫は、考える。後は、とどめをさすだけだと

「あ、その前にあいつを救出しねぇと。おーい、大丈夫かー?」

その前に、落下した篠原の救出を優先。魔法少女にとっては、対した高さではないもののダメージゼロってことはないだろうし、心配はしているようだ。

「え?ちょっと待て……それあたしにも当たるから!?おい!?あたしも居るから!?当たるから!!」

が、その心配も必要無かった様子だ。篠原はすぐに魔法を発動した。必至の一姫の制止も、時すでに遅し。一姫は、慌てて足元に魔法陣を展開。そこから大盾を取りだし、光弾を防ぐ。直後に響くのは、モスマンの断末魔。だが、光弾はまだ続く、明らかにオーバーキルだ。

「な、なんだこの人……」

このまま結界内に居たら、ヤバい。そう思った一姫は、結界を解除し逃げ出した。
後に残ったのは、蛾の死骸と一つの輝く星のかけらだけだった。


/今夜は来れそうに無いし、ここで〆でお願いします。
絡みありがとうございました!

68 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/10(金) 21:29:02.93 ID:kpFnG6Ldo

厚い雲が空を覆った、星の見えない夜だった。
メリー・メルエットは住宅街の敷地を分ける塀の上を歩いていた。
彼女は人形のように小さな少女だったため、コンクリートのブロックを踏み鳴らす足音はとても微かなものだった。
メリーは何かを探すかのように道路を見下ろしている。腰元まで伸ばした淡いブロンドの髪が歩くたびに揺れていた。

メリーの後方から一匹の猫が迫ってきていた。
夜の闇に溶けるような黒い毛並みの猫だ。首輪はつけていない、この街に住みつく野良猫だった。
鋭い縦長の瞳が獲物の姿を鋭く捉えた。歪ませた口元から、白い牙が剥き出しされた。


「こっちにこないで!」


今にもその首を刈り取ろうとしていた猫はその動きを無理矢理に止められた。
メリーの放った怒声は、彼女の小さい体から発せられたとは思えないほど大きなものだった。
猫は真正面から睨みつけてくるメリーに怯んでしまっていた。体が痺れてその場から一歩も動けなくなっていた。

メリー・メルエットは臆病者だ。
この世界に来てから、自分よりも巨大な生物たちにずっと怯えながら生きてきた。
しかし先日に紫薔薇学園に潜入した時から、犬や猫、烏などを恐れなくなってきていた。
その理由は、彼女が動物なんかよりももっと強くて恐ろしいものに立ち向かったからなのだろう。
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/10(金) 21:53:15.41 ID:1S0tcE9qO
http://std1.ladio.net:8030/inuyamasine.m3u
魔法少女の話するラジオはじまりましたよ!
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/10(金) 22:28:58.02 ID:IxCOxXxt0
>>66
手を貸せと言われて水月はきょとんとした。
つい先ほどまで自分に怒りに向けていた新野が、手を治療してくれるということが信じられなかった
とまでは言わないが、ぱっと治してくれるんだと察することは出来ずにぼけっとその場に立ち竦む
そうしていると強引に腕を引っ張られて、握られて、千切れた親指が不思議な感覚に包まれた。

「―――あ、ありがとう!!」

治療するために握ってくれた手を上から握りぶんぶん振る。
ちょっと距離が縮んだ気がして凄く嬉しかった。

「……ねぇ、下の名前なんだけど―――
 聞いても、いいかな?」

今なら聞いても許される気がする。思い切って下の名前を聞いてみた

//遅れて申し訳ございませんでした……
71 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 22:47:26.36 ID:SJxNKtWE0
>>70

「…………」

「角武(かくたけ)。」

発言するまでに丸10秒を要した。
理由しては隠している訳のくだらなさと、相手がくれた恩恵。そして齎した理由が無いという、驚くべき事実に気付いたから。
こんな事に星のかけらを使うなど、まともでない。それも桁外れに良い意味で。目の前の相手は蝶の付く善人なのだろう。
その相手に対し思うところはあるが、借りは返す。名を教えるのが知れに繋がるのかは分からないけれど。

「呼んだら、さっきのは無しだからな」

治したばかりの手をぎゅーっ、と必要以上に握りしめる。さながら指の骨でも折って台無しにすると言いたいのか。
ガードの下笑いそうになり、そこでぱっと、手を放す。

「――水無月」
「その、あんまし、人に親切にするな」


/いえ、お気になさらず
72 :パメラ [saga sage ]:2015/04/10(金) 23:02:43.28 ID:fl/h5iUPO

【夜、瀬平戸北部の自然公園】
【未だ肌寒い中、周囲に人影は無く】
【外灯による明かりも遠い、そんな場所に】
【数分前まで、1つの小さな結界が張られていた】

…………あー……まぁまぁ、ですねぇ…

【今は代わりに、その場所には一人の人影】
【長く伸ばした銀の髪に、紫のメイド服は相変わらず】
【気だるげな表情で佇むその姿は、ここ数日間瀬平戸市では見られなかった姿】

自分の結界というのが一番不満ですがぁ………あれだけ使えたら問題は無さそうですねぇ
不具合もありませんでしたし、行ってよかったですよぉ…

【何やらうんうんと、一人呟く】
【ついでに軽く身体を伸ばす仕種をして】
【一息ついた】
【どうやら、珍しく自身で結界を張って何かをしていた様子】

【――そして、同種の存在ならば気づくだろう】
【この場に漂う、夥しい魔力の残滓に】
【それに気づいてしまった人物は】
【この場に、足を踏み入れるだろうか?】
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/10(金) 23:05:50.88 ID:IxCOxXxt0
>>71
「角武、だね!」

沈黙の間は少し不安そうな顔をしていたが、名前を名乗ってくれれば直に表情が戻る。
名前を聞ければそれを復唱(さらっと呼び捨てに)し、手を握る力が強くなる。
特に意図はなく、唯うれしかっただけ。

「うん。貸し借りしたいわけじゃないしね」

元々恩を売ってやろうという気はなかったし、名前を教えてもらえるほど距離が縮んだなら十分だ
痛いほどの握力で手を握られるのも、意外と悪い気はしない。その意図は置いといて。

「―――なんで?」

水無月としては特別なことをしている気はない。そういう性分なのだ。
故に人に親切にするな、とそういわれた意味が理解できない。
人に親切にして何が悪いというのだろう
74 :恩納 風利 [sage]:2015/04/10(金) 23:06:25.04 ID:N+hzDlxXO
>>68

ん〜……来てみたは良いけど、こんな所に有るものかなぁ?

【重苦しい雲がのしかかってくるような空の下、まばらな街灯の灯りが照らす住宅街の片隅】
【塾の帰り道の小学生、といった様子の人影が一人、地面に倒れた傘を拾いながら思案顔を浮かべている】

流石に時間も遅いし、そろそろ……!?

【左腕に巻いたシンプルかつ丈夫そうなデザインの腕時計で時間を確かめると来た道を引き返そうと振り返る】
【が、それと同時に響いてきた叫び声に驚き聞こえて来た方向へと向き直る】

今の声……何か、あったのかな……〜〜っ!

【叫び声の様子からして、悪ふざけからの物でないことは明白、であるなら放ってはおけない】
【数秒程の思考の末、兎に角声のした方へと向かって走り出す】
【然程の距離でも無かったのか、直ぐに声の出所らしき現場へと辿り着くと今度は風利がアッと声をあげ驚く】

キミは……メリー、ちゃん?

【見紛う筈もないサイズの人影を前に、しかし呼びかける声には疑問の響きが】
【それと言うのも、先ほど聞こえてきた声の纏う雰囲気と自身の知るメリーとの間にギャップがあると感じたがためである】
75 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/10(金) 23:16:25.58 ID:kpFnG6Ldo
>>74

今まで硬直していた猫の体がピクリと一瞬震えた。
近付いてくる人の気配を逸早く察した猫は、道路に飛び降りてどこかへと走り去っていく。
その様子を見て、遅れてメリーも誰かがこちらに来ていることに気が付いた。
暗闇の向こうから足音が聞こえてくる。そちらへと目を向けると、街灯に一人の少女が照らされているのが見えた。

「フーリちゃん……?」

駆けつけてきたのは、以前に月尾神社で出会った少女・恩納風利だった。
彼女とはほんの少ししか話をしておらず、特別親しい関係にあるというわけでもない。
しかし、メリーにとって安心して接することが出来る魔法少女であった。

「こ、こんばんは……! お久しぶり、です」

風で捲れ上がるスカートを抑えながら、道路へと膝を畳んで降り立った。
メリーは顔に嬉しそうな笑みを広げて風利へと駆け寄っていく。
76 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 23:16:55.34 ID:SJxNKtWE0
>>73


「そーゆう意味じゃねぇ……」

呼ぶなと暗に明に(言語的に肉体的に)伝えた筈なのに、あっさり復唱されて。
水無月はなんとも何度も予想を遥かに越えてくる。遂に新野も諦めモードで手を降ろした。
しかし純真な顔で問われれば、回答に困って頭を掻く。どう表現したものか。

「あれだ、私の敵が強くなったら困る、し」
「んで、私の敵に殺されたら、寝覚めが悪くなる……かもしれない、し」

敵、という言葉で真っ先に思い浮かぶのは、黒百合の生徒会長。
彼女に加担するという事は、自分のリベンジが難しくなる訳であり。そしてあの会長なら、味方となった物さえ巻き添えにしかねない――
色々と最悪の想像を膨らませるに、結局歯切れの悪い言葉で伝えるしかないのだった。
77 :恩納 風利 [sage]:2015/04/10(金) 23:31:48.15 ID:N+hzDlxXO
>>75

……ぁ……こっ、こんばんは! こんな所で会うなんて奇遇だねっ?

【その場に駆けてきた自分に気付くと笑顔を浮かべて相対的に小さな歩幅で駆け寄ってくるメリー】
【その様子からは以前に自分が会った僅かな時間の中で感じたメリーの印象と相違なく】
【その事に僅かに肩透かしを受けたような心持ちになりながらも慌てて挨拶を返す】

……所で、こっちから叫び声が聞こえてきたんだけど、アレって……

【メリーちゃんが? と、メリーに出来るだけ目線を近付けるべく、その場にしゃがみ込みながら問いかける】
【その問いと心配するような表情からは言外に何かあったのではないかと気に掛けている様である】
78 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/10(金) 23:35:01.21 ID:kNiUY3Jt0
>>72

【深夜の公園】
【普通ならこんな時間に公園には人影はまず無い】
【そう、それが一般人ならーーー】

やはり夜の散歩は欠かせないな
まだ桜は散っていないだろう…か?

【そんな独り言を呟いているとふとそこで気配が】
【魔翌力の気配はまだ新しく恐らくはつい先ほど魔翌力を使ったなんらかの行為をしたものが居るということだろう】
【まるでそれに引き寄せられるようにナイトロードは公園の奥へ歩いていく】

ん…?
あれはパメラ…か…?

【そこに居たのはあるカフェの店主パメラ・レジエルであった】
【見知っている者なら大丈夫だろうとナイトロードはパメラの元へ近づいていく】

おいパメラ
そんなところで何をしているのだ?

【パメラの後ろからそう声を掛ける】
【しかしパメラからすればいきなり背後から声をかけられたという形】
【果たしてパメラはどんな反応をするか】
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2015/04/10(金) 23:42:03.88 ID:QOHtqnDtO
>>76
「……あ、ごめん」

と、先ほどの台詞の意味を理解したようで
顔を赤くして慌ててぺこり、素直に謝罪した

「……ねぇ、角武の敵って誰なの?」

友達に敵が居るならば、どうにかしてそいつをやっつけたいと思う。
水無月はそういう質だ。誰かが困っているならば、誰かが危ないならば、黙っていることはできない。

「僕も角武が誰かに殺されたりしたら嫌なんだ
 だからさ、助け合うってのはダメかな?
 角武が危ないときは僕が助ける。代わりにさ、僕が危ない時は助けてほしいなって」

もう笑ってない。眼はまっすぐに、真剣で。
80 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/10(金) 23:45:06.35 ID:kpFnG6Ldo
>>77

走ってはいるが歩幅が狭いため、風利のもとに辿り着くのに少しだけ時間がかかった。
屈んでこちらに近づいてくれた風利の顔を見上げる。

「あ……。うん、わたしの声だよ。
 えっとね、ちょっと、猫に襲われそうになって……」

メリーは振り返り、背後の暗闇を見つめた。
先程自分に襲い掛かろうとしていた猫の姿はもういなかった。
風利がここに駆けつけてきてくれたのは自分の叫び声を聞いたからだと理解した。
だったら、風利と再会させてくれた猫には少し感謝しなければならないかもしれない。

「でもね、大丈夫だよ。ちゃんと追い返せたみたいだから……」

メリーは両手を広げ、自身が一切傷付いていないことを示した。
そして、心配してきてくれてありがとう、と風利に微笑みかける。
81 :パメラ [sage saga ]:2015/04/10(金) 23:55:28.17 ID:fl/h5iUPO

>>78

……それにしても、少し寒いですねぇ………ん?…

【少しの間、その場で突っ立って】
【いや、うっすらと明かりに照らされる桜を見ていたパメラだが】

……っ………あ、あぁ貴女でしたかぁ
……こんばんわぁ

【近くになって気付く足音、次いでかけられた言葉】
【一瞬ピクッと動きかけるが踏みとどまり、何でもないように振り返る】
【目敏い人物なら気付くだろうが、一瞬びっくりした様子】

いえ……半年かかって直してきたユニット……あー、魔具で良いですね、それが全て直ったんでちょっと試し射ちしてたんですよぉ
これでやっと『全力』まで出せる様になりましたぁ
………ただ、自分で結界を張ったんで………ちょっと…その、狭すぎましたがぁ…

【そこから気を取り直して、聞かれた事に返す】
【特に話して問題のある事でもなかったので、すらすらと話すが】
【最後の一言はかなり言い淀む】
【……それは、彼女が自身の中で最も苦手な結界に関する事だったりする】
82 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/10(金) 23:57:05.17 ID:SJxNKtWE0
>>79

「……やだね」

水無月ならそう言いだす事は半ば予想できていた。
だからこそ、拒否の声も巌然と低く。

「武器をくれたのは。ありがてぇと思ってる」
「でも、自分の尻は自分で拭く。お前もそうしろよ」

対して新野は独りを愛する少数派である。単に好むのではなく、それを心地よいと思える性質。
そのため、穏やかながらもその平穏を守るため周囲に棘を向ける事も厭わない。
真剣な眼差しを見つめ返す目は、普段の目付き以上に尖っている。
合理的精神から見ても水無月の意見が正しいのは分かる。しかし、正しいが故にそれを嫌う反骨心もまた多分に持っていた。


「それと、名前で呼ぶなっつたろ」

一度ならずも幾度も連呼されると流石に嫌になる。
虫を追い払うように、顰め面の前で手を振った。
83 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 00:18:19.19 ID:+cdNMecL0
>>81

あぁすまない、いきなりで驚いてしまったか

【一瞬であったが驚いた様子を見せたパメラへと謝罪】
【そしてパメラの口から出た魔具という言葉に反応する】
【しかしその後の結界の話が気にかかる】

なるほど
魔具の試し射ちか
狭すぎた?ならただ広く結界を張るだけでは……

【そこまで言いかけたところでまさかと思いパメラを見る】
【魔法少女にとって一番大事であろう結界魔法】
【周りの人工物やあらゆるものを壊しても良いよう殆どの魔法少女は結界を張る】
【それをまさかーーー】

まさかパメラ…お前……
結界魔法が苦手……いや流石にそれは無いか
魔法少女にとってほぼ必須である魔法を苦手である筈がない

【幾ら何でもそれは無いだろう】
【そう自分の考えを否定する】
【結界魔法が苦手など魔法少女としての活動に差し支えるどころではない】
【ナイトロードはうんうんと頷き、そう勝手に自分の中で結論付けてしまった】
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2015/04/11(土) 00:22:09.51 ID:PMy8iBDQO
>>82
「あぁー……なんでだよぉ……」

癖のついたショートヘアをかき回し、水無月は嘆く。

「じゃ、じゃあさ!
 敵が共通だったら、っていうのはダメ?」

必死に必死に水月は懇願する。しつこいぐらいに。
自分の知らない領域で友達が傷つく。そういう事に水月は絶えられない。
しつこいと思われてもいい。嫌われてもいい。それで自分が身代わりになれるなら。

「僕の敵は"黒百合学院生徒会"と"魔法少女十二戦姫"
 "角武"の敵も、こいつらだったりしないかな」

名前をわざとらしく強調して、水月は語る。

「次会えるかもわからないのに、名前も呼べないのはいやだよ
 名前を呼んでほしくないならさ、約束してほしいな。
 協力とかはもういいから、次会うまで死なないって」

その後少し黙った後、さっき名前を呼んじゃったのは間違いだけど、と一言言ってまたごめんなさいと
85 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/11(土) 00:38:17.48 ID:Dct1V0DJ0
>>84

「……そんな大それた名前のに、喧嘩売ったりしねぇ、よ」

嘘は言っていない、開くまで敵は生徒会長本人。その過程で他の壁が阻むなら――その時はどうか分からないが。
目を逸らしながら今日巨躯的な否定。なんとなくだが、水無月が自分に過剰に関わろうとしている気がする。
バットを魔具に仕立てた時点でそれに気付くべきだった。

「約束なんかいらん。――――……二度と死ぬかよ」

前半は素っ気なく、後半は苦々しく言い捨てる。
約束というと清い、清々しい印象もあるが、この場このタイミングに於いては呪縛。
不良と掻いてアウトローと読む。束縛される事を嫌うのは新野自身の本能であった。

「わざとだろ。うぜぇ……」

真っ直ぐな性格のようで、案外強かな相手。謝罪する顔に、横目で軽くチョップをお見舞いしようと。
86 :パメラ [saga sage ]:2015/04/11(土) 00:39:33.61 ID:/vzl4oNZO

>>83

……わ、悪かったですねぇ……苦手なんですよぉ…
ついでに言えば治癒も苦手なんですけどぉ……?

【そんなナイトロードの呟きが聞こえ】
【多少、口元をひきつらせながら否定する】
【……ここで便乗して否定しないのは、なけなしの意地なのかなんなのか定かではない】

私が張るとどうしても狭くなりますからぁ……どうしても激しく出来ないんですよぉ
お陰で多少歯切れが悪くて…

…………あ、というか良いところに来ましたねぇ

【そのままぐちぐちと言葉を吐き出すのだが】
【その途中で、ぽーんとなにかを思い付いて一言】
【その眼は真っ直ぐナイトロードを見ていて】
【……どう考えても、ろくな事では無さそう】
87 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/11(土) 00:48:29.84 ID:Dct1V0DJ0
>>85
/タイプミスです……
/今日巨躯的→消極的 掻いて→書いて
88 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/11(土) 00:53:02.06 ID:+cdNMecL0
>>86

……ま、まぁ人には得意不得意があるからな
気にすることでは無いと思うぞ?

【フォローに回るも些かそういうことは苦手なようで】
【明らかに気遣っている様子が見て取れる】

良いところに…?
……なんだその顔は…何を考えているんだ?

【そうなことをしているとパメラがなにか思いついたようで】
【ジッとナイトロードを見つめていた】
【なにやら気恥ずかしくなったのか顔をほんの少しだが赤く染める】
【そこでナイトロードはワザとせき込み一旦仕切り直す】

えぇと……
一体私を使って何をしようとしているんだ?
なにやらまともなことは考えてなさそうだが……
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2015/04/11(土) 01:00:51.76 ID:PMy8iBDQO
>>85
「……そう。なら、いいんだけど」

違うと言うならばこれ以上追求することは出来ない

「―――死なないって言うなら、うん。信じる
 絶対だよ?」

これ以上踏み込むことは出来ないだろう。少なくとも、今は
呪縛は要らないというなら、無理強いはしない。二度と死ぬかと言った決意を信じるだけ。

「いたっ!……
 ご、ごめんね。あはは……」

軽く振るわれたチョップに少しだけ額を赤くする。

「"今日は"もうバイバイって言うけど……
 また、絶対に会ってこんにちわって言わせてね。
 絶対だよ?」

本日二度目の絶対だよ?に新野が素直にうなずいたなら、今日は素直に立ち去るだろう。
手を振って、背を向けて、でもちらりと後ろを見て、名残惜しそうに。
90 :パメラ [sage saga]:2015/04/11(土) 01:03:39.37 ID:/vzl4oNZO

>>88

そうですよぉ、その通りなんですよぉ
欠点くらいありますからぁ

【相手の言葉に、笑みを浮かべながら返すが】
【若干、眼が笑っていない】
【まぁ、それなりに長いのに一番大事な二つが苦手なのだから、自分でも思うところはあるのだが】

あぁ、いえ、そんな大した事では無いですよぉ
ちょっとだけ、結界を張って頂ければうれしいなぁとか思っただけですよぉ
………ついでにそのまま、かるーくお相手して頂きたいとか思ってたりしますがぁ

【そして、そのままの表情】
【ニコニコと笑いながら、続けた言葉はこんなこと】
【やっぱりまともな事ではなかった】
91 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 01:18:07.38 ID:+cdNMecL0
>>90

何を言うかと思えば……
まぁ良いだろう

【そう言うとナイトロードは公園全体に結界を張る】
【そしてパメラの方へ少しドヤ顔を向ける】
【その行為はやられてみれば結構腹が立つだろう】

ただ相手をするだけじゃつまらん
ここはどうだ?一つ負けた方にペナルティか何かをつけるというのは

【不敵に笑いながらナイトロードはそう提案した】
【確かにただの模擬戦よりもこういうペナルティがあったほうがやる気が出るというもの】
【それにナイトロードも暇していたらしくやる気は充分である】

負けた方が勝った方の言いなりになるというものはどうだ?
中々やる気が出てこないか?

【調子に乗ってそんな条件までつけようとしている】
【ナイトロードもそれなりに実力はある方だがパメラの力は未知数】
【あまりこういった賭博紛いのことをするのはどうかと思うがーーー】
92 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/11(土) 01:21:29.55 ID:Dct1V0DJ0
>>89

「――――」

「何がお前を、そうさせんだ」

迷い無く信じる、自分如きの生存を願うその目に、薄ら寒いものを覚えて。
砕けた口調ながらも、落ち着かなげに両指を組み遊ばせる。

「いや……二度と来んなし」

再開の約束はすかさずばっさりと。これ以上お世話にある気もする気も無し。
そもそも邂逅時、武装したヤンキーに普通に話しかける辺り、やはり常識が壊れているとしか思えない。
この性質は魔法少女故にか、それとも水無月の性格故に魔法少女なのか。これ以上自分の中の常識を打ち砕かれるわけにはいかないのだ。
去り際の何度も確かめる独り約束に、指で投げ遣りに○(まる)を作る。

恩人、水無月。明るくて、親切で、思い遣りに溢れるお人好し。

「――――お前なんか、嫌いだ」

一人残り、右手に遺されたバット。掌に馴染んでいたのが、なんだか無性に心がざわついて。
ぐっと握ってもびくともしない手応え――自前の魔具ではないので召還もできない。
苛立ち紛れにがんと殴れば、拳から一筋つうと血が流れた。


/これにて〆……でしょうか
/二日間お付き合い頂きありがとうございましたー!
93 :パメラ [sage saga ]:2015/04/11(土) 01:35:59.16 ID:/vzl4oNZO

>>91

……貴女、結構…うふふ、うふふふ………

【どや顔を見て、カチンと少しだけスイッチが入る】
【流石にピンポイントでやられると来るのだ、色々と】

そうですねぇ……それ、良いですねぇ…大好きですよぉ
それに……久しぶりですねぇ、こういうの……相手から振られるのは特にですがぁ

【そして、ナイトロードからの提案に喜色満面で同意する】
【その様子は本当に楽しそうで】
【クスリと、笑顔は崩れない】

……………アウェイクン、スピカ

【そのまま、スッと手を横に差し出せば】
【浮かんだ魔方陣から現れるのは、白と蒼のメカニカルな大きなランス】
【独りでに浮かぶそれを、手に取ると】

………『クイックシフト』…久しぶりにやってみますかぁ
実は前から少し気になってたんですよねぇ………貴女は自信がある方でしたからぁ…
あ、先手は譲りますよぉ

【何事か、独り言をぼそりと】
【そして次に言い出すのは、後攻の意思】
【ふわりと適当に距離を取り、こちらは準備万端と意思を込め】
【構えること無く、自然体でナイトロードを見据えた】
94 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/11(土) 01:53:57.84 ID:vKA6ssjv0
>>67

【響く断末魔】
【気が付けば少女は姿を消し、星のかけらがポツリと落ちているのみ】

ふぃ〜、疲れたぁ〜。

【やりきった表情】
【星のかけらを拾ったとほぼ同時に、結界が解けていく】

じゃ、帰ろっかなn…あれっ…目がまわr……

【夜の光が、篠原の視界のなかで舞い踊る】
【足元が揺らめき、地面にばたりと倒れた】
【魔力の使い過ぎと、アルコールが体中に回ったことのダブルパンチに耐えられなかったのだ…】

【翌日、二日酔いによって篠原の姿は職場にはなかった】
【どうやって帰ったのは定かではない】

//お疲れ様でした。
//遅レス、駄文にお付き合いいただき、感謝いたします。
95 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 01:54:46.38 ID:+cdNMecL0
>>93

賭け成立、だな
くくっ…

【パメラの笑顔に対しナイトロードもまた心底楽しそうな笑みを浮かべた】
【桜が咲き乱れるこの公園】
【そこに浮かぶは二つの闘志】

【ナイトロードはマントを虚空から取り出すとそれを羽織る】
【漆黒のマントはまるでこの夜空そのもののように黒い】
【そこで相手も魔具を展開する】
【どうやら機械仕掛けの槍のようだ】
【今、二人の魔法少女の火蓋は切って落とされた】

ほう?
それは嬉しいな、こんな私を気になってくれているとは
ではありがたく先攻を貰うとしよう

【そんな会話をしている間にナイトロードの影がパメラの元へ伸びている】
【そのままパメラの元へと辿り着けば影からは数本の闇の針がパメラへ向かい伸びていくだろう】
【もちろんそれを悟られないためナイトロード自身も攻撃へと移る】
【ナイトロードが手を横に一閃すればそこから氷の刃が作り出されパメラへと飛来する】
【このナイトロードの作戦は無事成功するかーーーー】
96 :パメラ [sage saga ]:2015/04/11(土) 02:10:29.10 ID:/vzl4oNZO

>>95

【桜咲く公園で、始まる戦い】
【先手を譲ったパメラは、ゆっくり観察するように見据えながら】

……さて、先ずは…
『ライトニングライト』セ………っ!

【マントを纏ったナイトロード】
【彼女が放った氷の刃を砕かんと、光球を生み出しレーザーを放つ】
【………その直前、光で照らされた中で明らかに伸びてくる影を発見した】

…危ない、ですねぇ…!

【その影がたどり着く直前、パメラはタンっとバックステップをするように宙へと飛ぶ】
【迫る氷刃とナイトロード、その両方に向かって放射状に12の細いレーザーが放たれるだろう】
【こちらも手始めの一手、回避するも防ぐも苦は少ないだろう】

97 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 02:35:44.77 ID:+cdNMecL0
>>96

【惜しくも影による攻撃は失敗】
【さらにパメラはこちらと氷刃へとレーザーを放つ】
【その数実に十二】
【しかし避けきれない程ではない】
【一瞬避けるか考えたがここは受けることにする】

氷楯《フロスト・リフレクト》ッ!

【瞬間ナイトロードの目の前には六角形の氷の盾が出来上がる】
【それがパメラが放ったレーザーを受け止め防いでしまう】
【役目を終えると盾は消え去り再び攻撃がチェンジする】

【ナイトロードは周囲に手の平台の球状に闇魔翌力を固め浮翌遊させる】
【そしてそれを包み込むように周りを氷で凍結させる】
【そうして作った氷球を公園の周りへと放つ】

闇氷の球爆《フロストダーク・マイン》…

【放たれた氷球は公園内へと散らばりそれは空中にまで及ぶ】
【空中に十、地上に二十の計三十の氷球がばら撒かれた】
【この氷球は一言で言えば地雷】
【周囲一メートルの空間にナイトロード以外の魔翌力発動を探知すれば中の闇の魔翌力が爆発し氷と闇の爆風が飛び散るという寸法だ】

場は整った、では行くぞ!
幻影の刃《ファンタズマ・エッジ》!

【ナイトロードが飛ばしたのはまたしても氷刃】
【しかし今度は氷刃の影にもう一つ闇の刃を紛れさせてある】
【注意深い者なら気付くだろうが先ほどと同じ攻撃と思っていれば氷刃を破壊しても闇刃が襲いくる】
【しかし闇刃も油断しなければ避けることは容易いだろう】
98 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン [saga]:2015/04/11(土) 02:52:31.81 ID:8sx9aFyBO
>>45
「――――――――あら、バレちゃった。ちょっと情報を出しすぎたかしら?ふふふっ…」

ヘレネは笑いを含めたその表情を崩さなかった。明らかに相手を逆撫でする、そんな表情。
あぁ、なんて愉快痛快。自分の思い通りに相手が嵌まるなんて。
もう、隠す気はなかった。いずれは看破されていただろうし、どちらにせよこれからの自分の動きに何ら支障はないからだ。
むしろ、こうして煽った方が都合が良い。あとは、紫薔薇学園の生徒を一人。そう、たった一人殺すだけ。
そうすれば、簡単に戦いに持ち込めるものだ。そうすれば、やられた方は生徒会を積極的に潰しに来るだろうから。

「怖いですねぇ、潰すだなんて。あなたごときにそんな事が出来まして?思い上がりも程々にした方が身のためですわよ?
―――――劣等種ごときが、私達を潰す?………クククッ、ちゃんちゃらおかしいですわ」

ヘレネは四ノ宮の怒りを存分に楽しんだ。
彼女の怒号、顔、全てが面白い。こうして怒りに震えている姿が、何よりも滑稽に映った。

「――――――やれるもんならやってみろよ、ジャバウォッキー風情が」

去りゆく四ノ宮を見送り、何事もなかったかのように紅茶を飲み干す。

「………冷めてしまいましたわ」

雨はまだ降っている。止むまで、もう少しここで時間を潰す事にしよう。
だが、楽しみは増えた。まずは一つ、大きな火種を撒いた。あとの情勢は、天運に期待しよう。


「魔法少女によって行われる戦争……考えただけで笑いが止まんねえ……うへへ……」

夢見心地、憂鬱な雨も、今日はあまり気にならないかもしれない。

/最後に遅れて申し訳ありませんでした!改めてありがとうございました!
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(長屋) :2015/04/11(土) 02:58:47.21 ID:/vzl4oNZO

>>97

【防がれた光条】
【代わりに放たれたのは、結晶】

………闇と氷、ですかねぇ

【離れながらも見ることはやめず】
【更に、更にと相手の情報を、手札を探る】

…そうきましたかぁ

【そしてばら蒔かれる地雷】
【辺りを漂うそれは、確実にこちらの動きを制限し】
【次いで放たれた氷刃、と………】

…あいにく、壊すのは得意なんですよぉ
『フォトンブレイザー』セット!

【刃には、刃を】
【放たれた氷刃に対して、取った手段は】
【仄かに光出すランスを、叩きつける様に薙ぐ】
【同時、放たれるのは横凪ぎに放たれる太いレーザー】
【それをそのまま氷刃、その影に紛れた闇刃】
【更には地雷を全体の二割程巻き混みながら、ナイトロードへと迫る】
【しかし、途中で巻き込んだ爆風に煽られたのか】
【若干、精度は甘く、まだ見切れないレベルではない】
100 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 09:44:31.84 ID:+cdNMecL0
>>99

くッ!

【パメラから放たれるその一撃の威力は結構なもの】
【すぐさま危険だと判断したナイトロードは回避行動に移る】
【が間合いを見損なったのかレーザーで少しマントに傷が】

触媒をやられたか…!
だがまだ…!

【触媒であるマントの破損】
【それはそのまま魔法の精度に直結する】
【直後にナイトロードが放った闇刃】
【しかし先ほどまでの威力は無く心なしか闇の濃さも落ちている】

まだだ…!
これぐらいのことで!

【今度はパメラへと接近を図る】
【ほぼ間近からの攻撃なら威力の半減ぐらいはどうにでもなるという考えのよう】
【もし接近が出来たならナイトロードは手を十字に振り下ろし闇と氷の十字刃を放つだろう】
【果たして接近は成功するかーー】
101 :恩納 風利 :2015/04/11(土) 15:16:24.40 ID:vIy662TpO
>>80

ネコに襲われ……って、それは……っ、大変だったね

【猫に襲われる、字面だけをみれば緊迫感が薄いが襲われたのは精々が人形ほどのサイズのメリーなのだ】
【メリー視点での野良ネコとの遭遇を自分に置き換えれば、さながら巨大なライオンに襲われかけたといった所か】
【となれば、それは途轍もなく危険かつ恐ろしい状況であっただろう事が予想できる】

追い返したって、メリーちゃんが一人で? そっか……そうなんだ

【しかし、そんな脅威をメリーは一人で退けたと言い、実際に怪我もしていなさそうである】
【その事実に対して何やら思う所でもあるのか、僅かに顔を曇らせるもすぐに気を取り直し】

そう言えば、こんな時間にこんな所でどうしたの?
前に会った時は安全な場所を探してるって言ってたけど

【以前の別れ際に聞いた一言が意味すること、即ち"安全な場所がない"というのが気になっていたのだろう】
【あれからしばらく経っているが、安全足り得る拠点は見つかったのかと問いかける】

//昨夜は大変失礼しました
//返レスがこんな時間になってしまいましたが置いておきます
102 :四ノ宮亜久里 [sage]:2015/04/11(土) 15:56:39.47 ID:B12Gdcvf0

「はぁ……………」

瀬平戸市のとある丘。
緑の茂った丘の上で仰向けに寝ながら、曇天の空模様を億劫な瞳で見つめる。
先日のある喫茶店の出来事で気が滅入っていた亜久里の柔肌を春というのに冷たい風が刺激する。
今日は休日ということもあり自分が通う学園の制服姿で無い亜久里は黒いジャージを着ていた。
普段なら自分の髪色の事情もありジャージを着るということをしない亜久里だが、この日はそんなことを気にするのすら馬鹿らしく思えた。

「黒百合生徒会……。魔法少女狩り……。
そして────転生者」


脳裏に浮かんだヘレネ=ザルヴァトール=ノイスシュタインの姿。そして彼女の左腕に刻まれた星の刻印。
名もまだ知らない人間に対して、此処まで警戒心を持ったことも怒りを覚えたことも無い。
彼女が自分の友人や顔も知らない魔法少女、自身が通う紫薔薇の生徒達を笑いながら何のためらいも無く[ピーーー]姿を想像すると焦りと怒りで気がおかしくなりそうだった。
亜久里は歯を強く噛み締めた。
魔法少女関連の相談事を出来ない友人などいないし、何時も相談事を解決している手前こういった悩み事が生まれても相談出来ない亜久里は過去何度もこうして一人で悩み混んでいた。
こんな時、魔法少女の友人がいれば──気を許し会える同業者の存在を求めた。
契約魔とは違う、背中を預けられる相棒。
103 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 15:59:25.11 ID:B12Gdcvf0
>>102
/出来ないでは無く出来るです。すいません
104 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 16:16:02.08 ID:BZ/zvEVtO
>>102
【曇天の雲の隙間の先に、何かが飛んでいる】
【目を凝らせば、あきらかに鳥や飛行機とは違う形と、仄かに輝く魔力の光】
【間違いなく、魔法少女である】
【コスチュームとしてはかなり地味な灰色のマントだけども、この曇天であればそれは見事な迷彩だ】
【同業者でなければ見つけられないだろうし、同業者でも空を見てるようなのじゃないと見つからない】
【……ある意味では穴場なんじゃないかな、空の上】
【で、そんなのが何をしてるかといえば……】

「ま、贅沢ですねぇ」

【わざわざ雲の上まで出て日向ぼっことかいうのだから、世の中をなめきってるとしか言えない】
【願いがどうでもよくなってる人種は、魔法をどうでもいいことに注ぎ込むことを惜しまないのでした】
【と、雲の隙間から空を見てる人発見】
【ノリだけで手を振ってみます】
【どうせこの距離じゃ見えないだろうなぁ、という意味付きのいたずらですね】
105 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 16:29:36.85 ID:B12Gdcvf0
>>104

「…………あれは────………?」

変わらずの心情である亜久里は曇天の空に浮かぶ雲とは違った何かを見つける。
目を凝らすがその何かの形をハッキリと捉えることは出来なかった。
だが明らかに雲とは違っているし、同じく空を飛ぶ鳥とは大きさも違っていた為に、ただ空や鳥を見つけるよりかはその何かを観察していた方が面白いだろうと思いボケーと眺めた。

「こうしてみると案外届きそうなのよね……」

空で此方を観察する美奈が手を振ってきた丁度同じタイミングで手を空へと伸ばす。
勿論、手を振ってきたことに気付いて振り返した訳では無く、ただ手を伸ばせば空に浮かぶ何かが掴めそだと思い何と無く行動に移しただけだが。
しかし、上空の美奈からしたら手を振り返してきた様に見えても可笑しくは無いが。
106 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 16:44:06.53 ID:BZ/zvEVtO
>>105
【見 つ か っ た】
【少なくとも、手を振り返してくるヤツがいた】
【そのままそっちに飛んでみることに】
【なんか呼ばれたのかな、と】
【手をぶんぶん振りながら飛んでくる魔法少女とか、地上からみたらどう映るんでしょうね】

「なんかありましたー?」

【気の抜けた声とともに降りてきたのは、中学生でした】
【コスチュームの隙間から視えるのは江風中の制服です】
【こう、丘のすぐそばで声が届く位置にふよふよ】
【友達候補って空からおりてくるものだったのかぁ】
107 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 16:56:40.42 ID:B12Gdcvf0
>>106


掴めないし届きそうも無い物に対して自分が幼稚な行動をしていると思った亜久里は自身の行動を鼻で笑う。
伸ばした手を額へと下ろすと、先程の何かの姿が徐々に大きくなっていることに、否、近付いてくることに気がつく。

「お────」

ハッキリと姿を捉えることが出来る位置まで降りてきた美奈を見ると同時に飛び起きる。
まさか空に浮かぶ何かが人間だと、しかも女の子だとは思わなかった亜久里は驚きを隠せていない表情を浮かべる。

「親方!空から女の子が!!────って、あれ? あんたは確か………スーパーヴァルハラの………中学生?」

美奈の声を聞いてそんな何処かで耳にしたことがある台詞を吐く。
が、よく見たら目の前にいるのはいつか出会った少女だったことに気が付いた亜久里はゆっくりと指を差しながら名前が浮かばないながらも記憶の情報を頼りに当てにいく。


108 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 17:04:05.75 ID:BZ/zvEVtO
>>107
【呼ばれたから来てみたら、この前餌付けした魔法少女でした】
【これはまぁなんて偶然、そういえば友達?】

「あ〜、唐揚げの人!!」

【ミナの方もおっすという感じにご挨拶】
【えぇ、スーパーヴァルハラの中学生です】
【危険地帯と思ったので、あえてあそこに行くことはやめました】
【むしろ商店街で専門店のおじさん・おばさんと仲良くなる方向です】

「なーんか、あの時ほど覇気がないみたいですけど、何かありました?」

【17歳を心配する14歳】
【年下から心配されても苦にならない?】
109 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 17:17:01.72 ID:B12Gdcvf0
>>108

「唐翌揚げの人って………」

向う側も思い出してくれた様だが、その呼び方は如何なのかと思う亜久里。
呆れながらに心の中で唐翌揚げを作ったのは其方なんだから何方かと言えば唐翌揚げの人は貴女だろうと思った。

「え? あー……まぁ、色々……ね」

上げた腰を再び降ろすと亜久里は美奈の質問に少し困った表情を浮かべながらそう答えた。
110 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 17:28:20.03 ID:BZ/zvEVtO
>>109
「他に表現のしようがありませんし……」

【基本的に自炊勢力はなんでも作るのでそういう認識はありません】
【むしろその色々について聞きたいんだけども、そこはちょっとエスパーするべきなんでしょうか】

「……なんかお腹すいた感じです?」

【そのまま着地】
【カバンの中からお茶の魔法瓶を出して一休憩するようです】
【さらにクッキーもいっしょに出してくるあたり、完全にピクニックモード】

「長い話でも聞くだけ聞きますよ?」
111 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 17:39:14.15 ID:B12Gdcvf0
>>110

「お腹は…………確かに空いたかもしれない」

美奈の一言で時間が気になったのか腕時計を見て時間を確認する。
時計の針は既に12時を過ぎていたことに気が付くと自分は一体何時間此処で意気消沈していたのかと思い小さく溜息を吐いた。

「相変わらず美味しそうね。 少し貰っていい?」

彼女の出したクッキーを見て一気に空腹を感じた様で目の前にあるお菓子を食べていいか確認をした。
一つでは無く少しという若干のニュアンスの違いがポイントだ。

「そう? なら少しだけ時間貰うわね。 あんた………黒百合生徒会って知ってる?」

一体何処から話そうか。
いや、そもそも何を話そうか迷った亜久里はとりあえず、昨日出会ったヘレネに関連する黒百合生徒会の存在を認知しているか聞いてみた。

112 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 17:56:56.69 ID:BZ/zvEVtO
>>111
「交渉用品としてはいいですよね、お菓子」

【おやつとお茶で他の魔法少女を釣ってるらしい、人たらし】
【だいたいの相手はこれで攻略できると豪語する】
【別に全部食べてもいいのよ】

「あー、直接的にぶつかったことはありませんが
 どうにかしないといけない相手って思うくらいには」

【他にもいろいろ。生徒会に直接会いに行く機会はほしいところです】
【草地にぺたん座りで、話の次を促す感じ】
113 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/11(土) 18:21:41.73 ID:B12Gdcvf0
>>112

「交渉品って……。まぁ、OKってことで有難く頂くわ」

如何やら目の前にいる魔法少女は結構計算高い女性らしい。
苦笑いを浮かべながらクッキーを一枚手に取り口へと運ぶ。
サクサクした生地が美味いと思いつつ毎日疲れる生徒会の時間に此れが有れば有難いのにとか考えちゃう。
目の前の少女が着ている制服を見るにそんな考えは叶わないだろうと思い小さな溜息が漏れた。

「そう……。実は昨日、その生徒会の一人と偶々話をする機会っていうかなんかそんな感じのことがあったのよ。
で其奴に結構っていうか多少っていうか少なからず脅されたわけ。遠回しに。
あれは多分……私の出方次第で戦況が変わるとかそんなニュアンスだと思うわ。まぁ、要は黒百合生徒会に対して何かしらの対策を取らないと紫薔薇の生徒達を殺すみたいな。で……どうしようかなってこと。黒百合と戦うか……黒百合に付くか」

黒百合に味方すれば、亜久里の大切な者を殺さない可能性もあるがそれは、黒百合の横暴を見過ごすことを意味する。
逆に黒百合と敵対すれば大切な者を失う可能性が高い代わりに黒百合の横暴に反抗することを表す。
大切な者を失う可能性を持ちつつ自分の信念を貫くか、信念を折って大切な者を失う可能性の低い方に賭けるか────。
114 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 18:31:28.77 ID:BZ/zvEVtO
>>113
「無駄に戦いになってかけら1個損するより、お菓子のほうが平和ですよ?」

【戦いになるかならないかを選べるなら、選べる方がいい】
【安い投資で戦いを交渉に変えれるならもっといい】
【計算高い? ケガするよりずっとマシですから!】

「あー、そういうのは……。
 殺す殺さないっていいますけど、大人になったときどうするんでしょう。
 ずーっと背負ってくんですかね」

【なんか違う目線のリアクション】
【まったく後悔したり、フラッシュバックしないんでしょうか、と】

「知人に一人、対向する仲間を集めてる人がいます。
 小さな喫茶店のオーナーさんですけども
 反対側のほうも知り合ってから決めたらどうでしょう」
115 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/11(土) 18:47:21.54 ID:B12Gdcvf0
>>114

「私もあんたも彼奴らも魔法少女よ? 普通の人とは違う……常識という監獄から外れた人生を歩んできた存在。魔力なんていう本人も理解出来ていない力を理解したつもりで操って人を殺して……。普通の人間なら理解出来ない力を持っちゃったら怖くて操るどころか使いもしないわよ。
そんなことを普通にやってる存在が、人を殺して大人になってなんてこと考えるのかしらね。私達はきっと魔法に対していい意味でも悪い意味でも盲目なのよ。だから人を魔法で殺しても案外平気だったりするんじゃない」

彼女なりの見解だった。
勿論例外はいるだろうが大体こんなものだろうと考えている亜久里は、ヘレネ達が大人になっても人を殺したという罪を背負って生きていくとは思えなかった。自分も。
魔法は魔力を操って生み出される力。
では魔力はなんなのだろうか。
少なくとも自分には理解出来ない力だった。
そもそも理解出来ない力を操って人を殺しても人を殺めたという実感があるのだろうか。魔法で人を殺したことが無い亜久里は其処から分からなかった。だからこの様な見解が生まれた。
116 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 18:47:49.44 ID:B12Gdcvf0
>>115/途中送信してしまった。すいません
117 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 18:52:00.72 ID:B12Gdcvf0
>>114

「私もあんたも彼奴らも魔法少女よ? 普通の人とは違う……常識という監獄から外れた人生を歩んできた存在。魔翌力なんていう本人も理解出来ていない力を理解したつもりで操って人を殺して……。普通の人間なら理解出来ない力を持っちゃったら怖くて操るどころか使いもしないわよ。
そんなことを普通にやってる存在が、人を殺して大人になってなんてこと考えるのかしらね。私達はきっと魔法に対していい意味でも悪い意味でも盲目なのよ。だから人を魔法で殺しても案外平気だったりするんじゃない」

彼女なりの見解だった。
勿論例外はいるだろうが大体こんなものだろうと考えている亜久里は、ヘレネ達が大人になっても人を殺したという罪を背負って生きていくとは思えなかった。自分も。
魔法は魔翌力を操って生み出される力。
では魔翌力はなんなのだろうか。
少なくとも自分には理解出来ない力だった。
そもそも理解出来ない力を操って人を殺しても人を殺めたという実感があるのだろうか。魔法で人を殺したことが無い亜久里は其処から分からなかった。だからこの様な見解が生まれた。

「………。それはなんか……違うのよね。上手く言えないけど……派閥っていうかなんか……上手く言えないけど違うのよね。あんたは如何するの?」

黒百合生徒会に対抗する存在を初めて知った。
美奈の言う通り、黒百合に味方するより一人で抵抗するより良いのだろう。
しかし、やはり何か違うと思ったが亜久里はそれが何故なのか上手く言えなかったので、それを濁す様に美奈はどうするのか聞いた。
118 :パメラ [saga sage ]:2015/04/11(土) 18:53:53.20 ID:/vzl4oNZO

>>100

流石に当たりませんかぁ…

【纏めて薙ぎ払わんと放ったレーザーは】
【しかし、ナイトロードには届かなかった様子】
【直後、カウンターの一撃をスピカを盾にして防ぐが】

…?…思ったより……

【予測していた物より、威力が低い】
【それに、心なしか先程より弱々しいような…】

…それなら……!

【しかしそれを考える間も少なく】
【次いで、接近を許したナイトロードからの、十字の刃】
【それに対して、スピカを合わせる様に叩きつける】
【一瞬の拮抗、しかし押し返されかけるも】
【発光し始め、魔力を纏ったランスはその刃を破壊する】
【その直後の、確実な隙は】

………チェンジ、アルファルド!

【直後、振り抜いた先に瞬間的に生まれた魔方陣】
【勢いをそのままにその魔方陣へと振り抜かれたランスは】
【魔方陣を抜けた直後には、蒼い片刃の剣へと変化していた】

【そのまま、ぐるりと勢いを殺さず1回転】
【同時に、ジャラリという音と共に刃が分割された――蛇腹剣】
【鞭のように伸びた刃が、ナイトロードへ迫るだろう】
【しかし、隙は完全には消せていなく】
【割り込む事も、または咄嗟の判断も十分に可能な範囲だろう】
119 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 18:59:53.39 ID:BZ/zvEVtO
>>115
【ほえ? と不思議そうな表情】
【どうしてそんなに拒絶的なんでしょう】

「そうですかね?
 常識を外れても、常識を知らないというのは別ですし、
 今まで会った同業の中でも、かなり使い込んでる側と思いますけど
 やればやるほど、こんな力は自分の延長でしかないなーって思ってます」

【他と違う能力があるからといって、それが常識から外れることとは思っていないのです】
【便利グッズとして魔法は使いますが、それは使えるものが手元にあるから、というだけ】
【ミナは、願いが叶ったあとのことを考えれば、死者を徒に増やすべきではない、というスタンスです】
【理解したことは、使い手の考え方である程度しばれる力である、ということくらいでしょうか】

「私は例外枠でしょうかね? それとも、破綻した人が黒百合に多いだけでしょうかね?
 江風の子は、自分の練習や将来を大事にする感じが多いと思ってましたけど。
 黒百合の人たちも、薔薇の人たちも、自分たちが特別って縛りに、逆に縛られていませんか?」

【ミナの見解はこう】
【お嬢様とか特別な存在として育てられた少女の集まりなら、その方向に魔法も縛られてしまうんじゃないか】
【江風の関係者で出会った魔法少女は、自分も含めて練習熱心な子ばっかりで
 そして江風は職業教育に力を入れている学校で、きっとそこに差があるんじゃないか、と】
120 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 19:03:34.95 ID:BZ/zvEVtO
//おっとリロードしてませんでした

>>117
「学友まで危害が及ぶなら、それは立ちはだかる側と思います。
 でもこの場合の、勝ち負けってどこにあると思います?
 私はまず、そこを探すべきと思います。というか引き分けをずーっと続ければいいんですよ。
 大人になったら使えないからこそ、私たちは魔法少女なんじゃないですか?」

【つまりは、現行の黒百合組が“引退”するまで、対抗勢力で適当に粘る、という路線でした】
【かけらの融通さえできれば、無期限に引き分け続ける方が遥かに楽ですし、自分と高校生たちの間には
 時間的に確実なアドバンテージがありますから】
【そして、黒百合に見つからずにかけらを集めるだけの探索スキルがミナにはあるのですから】
121 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/11(土) 19:25:48.60 ID:B12Gdcvf0
>>119

「あんたは中学生でしょ? 自分でも気が付いて無いだけで魔力とか魔法をそう捉えるなんてやっぱり"異常"よ。多分」

亜久里は美奈の言う事が理解出来なかった。
生徒会長という立場になるだけのことはあるらしくやはり何処か頭の固い亜久里は、美奈の砕けた魔法に対する思考を同じ目線で考えるということは出来ない。
ゆえに美奈の砕けた思考。つまりは魔法を自身の力の延長という考えを当たり前の様に持つことがまず異常なのでは無いかと、魔法少女では無い存在と対比したらそうなのだろうと考えた。

「…………如何かしらね。元々魔法を持ってる存在もいるし、生きてる内に偶々手に入れたってパターンもあるし。前者ならあんたの言うことは当てはまらないかもしれないし、後者なら当てはまるかもしれない。まぁ、私は紫薔薇の生徒達がそんな縛りに縛られてるとは思わないけど……っていうかうちの学園は実際、黒百合と違ってあんま気品とか無いのよね実は」

一瞬考える。
確かに美奈の言う通りそんな縛りに縛られる魔法少女がいるかもしれない。
がそれが果たして共通なのだろうか──。
同じ紫薔薇でも一姫という少女は、いい意味でお嬢様らしさは無く、そんな縛りに縛られていないと思えた。

気が付けば二桁目のクッキーを口に運んでいる亜久里は、此処で話が脱線していたと気が付いて再びクッキーを口に運ぶ。
冷たい風により不規則に揺れる髪の毛を焦れったく思い、時計を付けている腕とは反対の腕に巻いていた髪留めのゴムを使い長い髪をポニーテールに束ねた。

「まぁ、結局環境とか個人差ってことにしといて────。
とりあえずその喫茶店の魔法少女に今度会って話だけは聞いてみるわ。所属とかは無いと思うけど……。其れであんたの言う通り決めてみるわ。黒百合に付くか、戦うか。
────で、あんたは黒百合に対して何かアクションを起こそうとか具体的な考えでもあるわけ?」

おそらく二人の見解は、幾ら話し合っても平行線だろうと思い切り上げた。
美奈が先程アドバイスしてくれた通り、喫茶店の魔法少女に話だけでも聞いてみようと考える。
それは其処に所属するのかを決めるわけでは無く、その組織はどんな理由があってなんの目的があるのか知りたかったし、自分にいいアドバイスをくれるかもしれないと考えたからだ。何方にしても、亜久里には黒百合と争うか味方するかの二択しか無かった。
では美奈はどうなのだろうか。
先程聞いた時は、何かアクションを起こそうとは考えているらしいが具体的なビジョンは持ち合わせているのか気になったゆえに亜久里は其処を聞いてみた。
122 :四ノ宮亜久里 :2015/04/11(土) 19:28:36.33 ID:B12Gdcvf0
/すいません、此方もリロードし忘れました。書き直します
123 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/11(土) 19:35:45.33 ID:B12Gdcvf0
>>119
>>120

「あんたは中学生でしょ? 自分でも気が付いて無いだけで魔力とか魔法をそう捉えるなんてやっぱり"異常"よ。多分」

亜久里は美奈の言う事が理解出来なかった。
生徒会長という立場になるだけのことはあるらしくやはり何処か頭の固い亜久里は、美奈の砕けた魔法に対する思考を同じ目線で考えるということは出来ない。
ゆえに美奈の砕けた思考。つまりは魔法を自身の力の延長という考えを当たり前の様に持つことがまず異常なのでは無いかと、魔法少女では無い存在と対比したらそうなのだろうと考えた。

「…………如何かしらね。元々魔法を持ってる存在もいるし、生きてる内に偶々手に入れたってパターンもあるし。前者ならあんたの言うことは当てはまらないかもしれないし、後者なら当てはまるかもしれない。まぁ、私は紫薔薇の生徒達がそんな縛りに縛られてるとは思わないけど……っていうかうちの学園は実際、黒百合と違ってあんま気品とか無いのよね実は」

一瞬考える。
確かに美奈の言う通りそんな縛りに縛られる魔法少女がいるかもしれない。
がそれが果たして共通なのだろうか──。
同じ紫薔薇でも一姫という少女は、いい意味でお嬢様らしさは無く、そんな縛りに縛られていないと思えた。

気が付けば二桁目のクッキーを口に運んでいる亜久里は、此処で話が脱線していたと気が付いて再びクッキーを口に運ぶ。
冷たい風により不規則に揺れる髪の毛を焦れったく思い、時計を付けている腕とは反対の腕に巻いていた髪留めのゴムを使い長い髪をポニーテールに束ねた。

「まぁ、結局環境とか個人差ってことにしといて────。
そう………。立ち上がる……か。やっぱり、そうよね。うん……ありがとう。
あー、其処は平気よ。勝ち負けの定義は既に見出してるわよ。
私が守れたら勝ち。ただそれだけ。
もし大切な者を守れ無かったら、私は黒百合に対して復習で戦うわ。
────で、あんたは黒百合に対して何かアクションを起こそうとか具体的な考えでもあるわけ?」

おそらく二人の見解は、幾ら話し合っても平行線だろうと思い切り上げた。
美奈の見出した答えを聞いて、迷いながらも黒百合に立ち向かうことを決めた様だ。
勝ち負けに関しては既に見出していた様で、大切な者を守れたら勝ちらしい。
つまり、黒百合に味方しても大切な者を守れたら亜久里は勝ちだったのだが果たして本当にそれは勝ちなのかという突っ込みは野暮だろう。
では美奈はどうなのだろうか。
先程聞いた時は、何かアクションを起こそうとは考えているらしいが具体的なビジョンは持ち合わせているのか気になったゆえに亜久里は其処を聞いてみた。
124 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 19:43:12.35 ID:BZ/zvEVtO
>>121
「だってこの力、どうしようもないほど自分の向き不向きとピッタリですから。
 魔法以外で苦手なことが、きっちり魔法にも反映されてますからね」

【物理的な暴力が苦手なのと同じくらい、自分の魔法は火力面ではポンコツだった】
【前に立つより、一歩下がった所から調べ物とかで手伝うのが好きな自分と、魔法の得意な部分は同じだった】
【そんな性格なのに、防御は硬くて誰かの盾になろうとできた】
【自分の魔法で何ができるかを調べた時に思ったのは、これは自分のハートの写身なのだ、ということ】
【誘導や自動化が仕込みやすいのも、きっと自分の知らない自分の何かなんだろう】

「私の場合は魔法についていろんなフィクションの影響たくさん受けてますから
 なおさらその傾向は強いと思うんですよ。魔法は心で扱うもの、っていうじゃないですか。
 だから、他の人がどうあっても、私の魔法は私の延長であることをやめられません」

【それが本当にそういうものなのか、ミナという魔法少女がそう信じていることが
 ミナの魔法のブーストになっているせいなのかは、わかりません。調べようがありません】
【ただし、そういう方法で自分の魔法を磨くのが有効だという事実があるだけです】

「とれみぃのパメラさんなら、話だけでも歓迎だと思いますよ。
 そうですねぇ。私のほうは、今度うちの生徒会の書類を直接、黒百合の会長さんに届けるお仕事
 ゲットしてみようかと。いろいろ話してみたいとは思うのです」

【他校からの正式な使者という立場で会長さんに直接会う方法なら、問答無用でぶっころ、ということはないでしょう】
【最悪でもかけらがあれば自分は離脱できますし】
125 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/11(土) 20:01:17.13 ID:B12Gdcvf0
>>124

「なるほどね。建前上は魔法少女じゃ無くて学校側の生徒として……合法的に話し合いの場を設ける。考えたわね」

美奈の考えを知って感心した表情を浮かべる。
彼女のしようとしていることは、直接魔法少女として黒百合へと干渉するより安全と思ったゆえだ。

「そういえば……あんた名前は?」

とここでお互いに名前すら知らない事に気が付くと、初めて美奈へと名前を聞いた。
126 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 20:17:24.33 ID:BZ/zvEVtO
>>125
「もっと向いてる人がいるなら、やってみてほしいものですけど」

【そもそも中学生の身でそういう場面に首を突っ込みまくってるのがおかしい、ともいえます】
【正面から仕掛けたら返り討ちになるというのは病高生の人が証明してくれたので
 それとは別方向のアプローチをしてみたい、というのが本音】

「ミナといいます。上田美奈です」

【手のひらをぽんと叩いて名乗ってないことを思い出したようで】
【でもあっさり名乗っちゃう】
127 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/11(土) 20:30:22.13 ID:B12Gdcvf0
>>126

「……なら、私と一緒に行ってみる?って言いたいのは山々なんだけど、あんま交流無いから厳しいわね」

ならば同じエリート高校且つ生徒会長の自分が一緒に行けば平気だと思ったがそもそも黒百合とはあまり交流が無かった為、それは難しいと考えた。
それに、向こうも同じく生徒会長ゆえに中々都合が合わないとも捕らえられた。

「上田美奈……。よろしく美奈。私は、四ノ宮亜久里って名前なの。多分言って無かったと思うけど私立紫薔薇学園の生徒会長やってるわ」

教えて貰った名前を反復する様に口に出す。そして此方も名前を教えようと考え名を名乗ると此れからは交友を深めたいという考えを持ちながら手を差し出し握手を求めた。友人になるのはまだ先だろうが知り合いになれたのだろうか──。
其れとも一気に友人か────。

「心からの信頼は……まだまだ先っぽいわね」

まだ知り合って間もない故にそんな台詞がポツリと漏れた。この台詞は亜久里の固有魔法に関連するのだが未だ力を見せることは出来ないし、今回も恐らく……。
気が付けば曇天の空はすっかり晴れて、代わりに黄昏が支配している。
なんだかんだ曇天同様の心情だった亜久里も話し合いは平行線だったが美奈の存在に助けられたのだった。

/こんな感じで〆ですかねっ。
ロールありがとうございました!
128 :上田美奈 [saga]:2015/04/11(土) 20:42:22.60 ID:BZ/zvEVtO
>>127
「交流なんて、市のイベントとかで言い訳にすればいいと思うんですよ。
 生徒会長の肩書は使わないと損じゃないです?」

【お祭りで運営に生徒会長の立場で接触して、そこから他の高校にも声かけてみますねーで
 だいたいなんとかなるんじゃないかなー、という中学生の浅知恵】
【こっちは児童生徒なんだから大人を味方にしちゃえばだいたい通るっていう思考】
【魔法少女はみんなが思うほど万能じゃない、というのは彼女のセンパイの言葉なのです】
【特に社会的立場ではだいたい守られる側です】

「何か相談に乗れることあったら連絡ください。
 はいこれ、名刺です」

【……某既読でもめる通信ソフトのIDとカタカナでミナって書いてる可愛らしい名刺です】
【魔法少女同士で使う文化とかどうかなーって作ったものだけど、この場合は役に立ちそう?】

//
お疲れ様でしたぁ
129 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/11(土) 21:23:23.64 ID:wduOqPf0o
>>101

顔を曇らせる風利を見て、メリーはどうしたのかと小首を傾げた。
何か気の障るようなことを言ったかと不安に思った。しかし、次の瞬間には彼女の表情は戻っていたので気にしないことにした。

「星のかけらを探していたの。でも、もうだれかが持って行っちゃったみたい……」

メリーは肩を落とし、しょんぼりとした声で言った。
つい先ほどまで星のかけらの気配を感じていたのだが、いつの間にか消え去ってしまっていた。
この近辺にあることは分かっていたのだが、どうやら見当違いの道を探していたようだった。
今頃、かけらを手にした別の魔法少女はほくほく顔で家路へとついていることだろう。

「えっと、うん。見つけたよ。
 今はね、神社の向こう側の森の中にある、誰もいない家に住んでいるの。
 ちょっとこわいけど、人は来ないから安全……かな?」

あの後、風利と別れたメリーが辿り着いたのは、神社の周囲に広がる森の奥に建つ一軒の洋館だった。
随分と昔に人の手から離れた館らしく、草木が無造作に生い茂り、窓ガラスは割れ、夜になると闇の中に消えてしまうような酷い有様だった。
所謂『出る』ところらしく、筋金入りの廃墟マニアでも絶対に立ち入らない場所だ。
しかし、人の目を避けたいメリーにとっては好都合で、館の一室の片隅に住みついている。
今日までずっと館に憑いた良くない者達からは何もされていないが、呪いの人形とでも間違われて受け入れられているのだろうか。

/大丈夫ですよ
/お気になさらないでください
130 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/11(土) 21:24:59.97 ID:Dct1V0DJ0

北地区の一角、山を仰げば見頃の桜が遠目に映える、とある中学校。休日の人気が絶えた昼間の校庭に、制服を着る少女が独り居た。
それだけ見れば不思議さはなく。しかし身に纏う制服は、学生らしからぬ純白の改造が甚だしいもの。顔の半分を覆う牙を模した黒のフェイスガードは、二つの意味で普通の生徒ではなく。
そして全身から立ち上る赤黒い魔力は、存在自体が異質である事を示していた。


「――漸く、調子戻ってきたっス」

金属バット片手に、平坦な口調で呟く新野。
しかし、その足は休み無く地を駆け、両腕は空を裂いて獲物を振るう。
目まぐるしく飛び交うのは小さな白い塊。それをバットで叩くと甲高い音が響く。

広い校庭、校舎の一部を使って行われるのは、テニスで言うところの壁打ち。違いは道具がバットと硬球である点か。
高い打球音が響くたび、ボールは真っ直ぐに伸びてやがて壁に当たり、皹を入れて跳ね戻る。
打点との距離は直線にして凡そ200m。1、2回バウンドして戻ってくる一球を、数秒感覚で返し続ける。

(水無月(アイツ)のお蔭で、魔具は手に入った。 ……でも、以前と同じになった訳じゃない、んだ)

負けてから数日、初めは荒れて、幾つかの八つ当たりや邂逅を経て、漸く三白眼に普段の色を取り戻しつつある。
が、鉄は熱いうちに打てとは古人の名言。敗北が即、死につながる危険を身を以て痛感した今は、日課の素振りさえ特別な意味を帯びていて。
現在脳裏を占めるのは、強さに対する漠然とした憧れから、現実味のある明確な目標へのシフト。
敷地いっぱいに結界を張り、人目を避けて行われる訓練。額を流れる汗量からして、暫くは未だ続くようであった。
131 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 21:39:59.70 ID:+cdNMecL0
>>118

【放った十字の刃は発光を始めた大槍に破壊された】
【しかもその直後振り抜かれた大槍は魔法陣をくぐり方刃の剣へと形状を変化させていた】
【パメラはそのまま勢いを落とさずに回転しナイトロードへと斬撃を浴びせようとする】

そのような剣…!
避けるのなど容易い…なにッ!?

【ナイトロードは剣先の軌跡を予測し間合いから遠ざかった】
【普通ならそれで回避出来る】
【しかし直後パメラの剣は個々で分離し鞭のようになる】
【その時点でナイトロードは完全に間合いに入っていた】

こ、これはッ!?
完全に想定外だぞ…!氷楯ッ!

【すぐさま先ほどと同じ様に氷の盾を剣と自分の間に張る】
【しかし今のナイトロードは触媒が傷付き魔法の完成度も落ちている】
【そんな状態で完璧に受け切れるわけはなく】
【生み出した氷楯も無残に砕かれ刃がナイトロードへと迫る】

当たるものかッ…!
これぐらいのものッ…!

【ナイトロードは最後の僅か数秒で更にバックステップを取りなんとか一撃を逃れる】
【しかしマントの方は完全に引き裂かれてしまいもう触媒としては役に立ちそうにない】
【つまりは魔法を使えない】
【その時点で負けを認めたのかマントを霧散させ消すと両手を上げた】

降参だ
マントが使い物にならなくては戦いにもならん
私の負けだよ

【と少し微笑む】
【パメラ対ナイトロード】
【その戦いは結局パメラへと軍配が上がった】
132 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/11(土) 22:02:51.71 ID:rEftpI5bo
>>130
ブォンブォンとエンジン音、まるでバイクのようなそれでいて違う空気を震わす音は、聞いているだけで耳を塞ぎたくなる程。
それは急に新野の耳に届いて来た、結界を張った時にはなかった筈なのに、いつの間にかいきなり音が発生しだしたのだ。
こんな音が、自然に発生する音の筈が無い、そんな音が、ゆっくりと背後から近付く筈が無い。

「こんちゃーっす、ご機嫌いかがー?」

陽気な高い声、新野の後ろから近づいて来る彼女は、元気な声で存在を知らせる。
まっピンクの可愛らしいドレスと両手足の鎧、力が抜けたような人形のような傾いた頭から、瞳孔の開いた目が新野を見詰めていて。
その右手に掴んだ巨大な大剣が地面に引き摺られていて、音を上げながら駆動する刃が土を噛み砕いていた。

「ご機嫌≠ニ湯加減≠チて似てますよねー、だからなんだって話ですけどー アヒャ」

ガックンガックン、ペコちゃん人形みたいに座らない首を揺らして、弓形に口角の上がった口から歯を見せる。
明らかに、どう見ても、危険でしかない。見た目も雰囲気も発言も何もかも、嫌という程にそれを主張している。
133 :パメラ [sage saga ]:2015/04/11(土) 22:09:58.19 ID:/vzl4oNZO

>>131

……あらぁ、なら今回は私の勝ち、という事ですかねぇ

【パシュンと、伸びた蛇腹剣が元に戻る】
【それと同時に、パメラは一息吐いてナイトロードの元へ】

ふぅん………なるほど、さっきのマントが魔法の要だったんですねぇ

【次に、マント云々の話を聞いて納得】
【途中で感じた違和感はこれだったのかと考えた】

とはいえ、これは勝ちというより引き分けに近い気もしますねぇ
お互いほぼ無傷ですからぁ…

【そこで、うーんと首を傾げる】
【パメラの中では、ちょっと悩む事案らしい】
【………その腕が、微妙に震えているのは、十字の刃を止めた影響だったりする】
134 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/11(土) 22:21:12.92 ID:Dct1V0DJ0
>>132


誰一人侵入を許さない筈の結界に、自分以外の気配。
それ以上に騒がしいエンジン音は、姿が無くとも無性に不安を煽る。
排気の振動が間近に感じられる頃には、流石に新野もバットを振りかぶるのを止めていた。

振り向けば、そこには可愛らしい衣装の少女。
背恰好は大体自分と同じくらいか。だが――――――――


「……どこの族(チーム)だ」

言葉に数秒遅れて、ばしんと掌に収まる白球。グローブには程遠い革手袋だったが、碌に見もせず片手で容易く衝撃を押し留めた。
知った顔ではない。だが立ち昇る空気は馴染みのある匂いを帯びている。魔法少女としてではなく、性質として。
友好的な筈の笑顔が獣の威嚇にしか見えず、思わず足を止めてバットを担いだ。
135 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 22:30:03.48 ID:+cdNMecL0
>>133
あぁ、あのマントは魔法を使うための触媒だよ
それが使い物にならなくなっては魔法も殆ど使えない

【パメラへとマントのことを詳しく話す】
【普通ならこんなことを話したりはしないがパメラになら大丈夫だろう】
【ここ数回の出会いだがナイトロードはパメラに対して信頼のようなものを抱いていた】

いいや、これ以上戦っていたら負けていたのは確実に私だ
なにより魔法を封じられたのだからな

【ナイトロードに先ほどまでの闘志は無くパメラの元へと歩いていく】
【しかしナイトロードはあることをすっかり忘れている】
【そう、戦いの前に自らが言った】
【敗者は勝者の言いなりになるという条件を】
136 :山本 有香 [sage saga]:2015/04/11(土) 22:33:31.75 ID:vKA6ssjv0

『魔具作成いたし〼(ます) 報酬:星のかけら×1〜応相談 ご用命の方は下記の電話番号まで…』

これで良し、と…

【掲示板に新しく刻まれた文字を見て、ご満悦の山本】
【先日の一戦でMG-01が大破した際に、星のかけらを失ってしまった】
【MG-01を動かせなければ、彼女の野望は潰えてしまう】
【故に、星のかけらを何としてでも入手しなければならないのでだった】

……果報は寝て待てっていうし、一旦帰るか。

【山本はその場をいったん立ち去る】
【果たして、誰かからの連絡は来るのだろうか】
137 :パメラ [sage saga ]:2015/04/11(土) 22:44:44.04 ID:/vzl4oNZO

>>135

なるほど…まぁ、私と似たような感じでしょうかぁ
私は八つ程ありますがぁ

【ナイトロードの言葉を聞いて、こちらもうんうん】
【パメラも、基本的な魔法以外はユニット依存が大半を占めるため、その辺りの理解は早かった】

まぁ、それなら良いですがぁ
………そうですねぇ………なら『賭け』の話ですがぁ

【そして、敗けを認めるナイトロード】
【それを聞いて、さらりと賭けについて言及】
【同時、小首を傾げながら】

………まぁ、選ばせてあげましょうかぁ
ひとつ、私の店でメイド
ふたつ、私が立ち上げた組織に加入……まぁ、こちらは名前だけでも、ですがぁ

さぁ、どうしますかぁ?

【そして出した物は二択】
【最初のは、シンプルながら想像は容易いだろう】
【二つ目は………以前話したであろう、組織への誘いであった】
138 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/11(土) 22:47:01.05 ID:rEftpI5bo
>>134
どこの所属かと問われると、歩みを止めた村正は「えっとぉ」と呟きながら、空いた方の人差し指を唇に当てる。
左上を向いた瞳がわざとらしく、思い出すまでもないような事なのに、そんな演技を加えてから。

「魔法ぅーじゅーに戦姫しょーじょ?みたいなー?そんなんですー」
「あ、しってますぅー?しってますかぁー?私達ー、人を助ける為に魔法少女やってんですよぉー」

「アヒャ、エインフェリャルさんってー、言うんですけどぉー」
「その人の為にぃー、星のかけらをくれませんかー?くれませんよねー、そうですよねぇー」

間延びした敬語の話し方は人の神経を逆撫でしそうな物で、それ以上に話しながら体をガクンガクン左右に揺らすのが気持ち悪さに拍車をかける。

「そうなったらぁー、殺してでも奪い取らなきゃなんですけどぉー…アヒャ、私としては、ヒャヒャ、そっちの方がいいかなー?」

獣のように唸りを上げる大剣を、細い片腕でくるりと回して、右手に順手で持ち直す。
触れるだけでもタダではすまなさそうなそれが、先端を新野に突き付けて、村正は喉を鳴らして笑った。
139 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/11(土) 22:55:40.32 ID:+cdNMecL0
>>137

あ…そういえばそんな話を……

【ナイトロードは戦う前自分が言った言葉を思い出す】
【敗者は勝者の言いなり】
【顔を少し青くさせ一体どんな無理難題を言われるかと内心ヒヤヒヤしていた】
【がパメラの出した二択にナイトロードはホッと安堵する】

後者しか選択肢が無かろう……
メイドなど私に務まるわけがない、きっと皿を割りまくりだ

【そう自分がメイドになった姿を想像して思わず笑いが出る】
【ましてやメイド服を着た自分など】
【何はともあれ条件が一つで助かった】
【もし永遠に言いなりなどと言われるかもとナイトロードは少し思っていて】
【しかしそれは口にしないでおく】
【言ったら本当にそんなことを言ってきそうだからだ】

では入らせてもらう
パメラが作った組織とやらにな

【ふふっ、と少し微笑みながらナイトロードはそう言った】
140 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/11(土) 23:04:01.30 ID:Dct1V0DJ0
>>138

(魔法十二――――……水無月の敵、か)

苛立ちを誘う喋り方の裏で、相手の素性と己の情報を擦り合わせる。
どんな組織か知らないが、あの非常識なお人好しの敵となるくらいだから、非常識なくらいの悪党なのだろう。
それはもう、街の不良が霞むくらいに。エインフェリャル。トップであろう名前も記憶の隅に刻まれた。
というより、この相手の強烈な個性が当分忘れさせてくれそうにない。

「やんねー、よ。 殺されてもやらねぇ」

だがそれも、この窮地を無事脱出してからの話。
ボールをポケットにおさめ、鏡映しのように左手でバットを構える。
鋸のような大剣と比べると、あまりにちっぽけな棒切れ。だがそれが今の唯一の武器。


「――――だがまあ、テメエとは案外気が合いそうだ。 ヒャハッ」

フェイスガードの下、新野は静かに唇の端をつり上げた。
141 :パメラ [saga sage ]:2015/04/11(土) 23:08:10.02 ID:/vzl4oNZO

>>139

では一名様ご参加という事ですねぇ
………まぁ、本当は両方で行こうなんて思っていましたがぁ……結構、いやかなりイケると思うんですよねぇ……

【ナイトロードの答えを聞いて満足げ】
【なのだが、最後に呟いた一言は妙な真剣味を帯びていたりする】

一応、名前は『リブラス・サークル』と言いますよぉ
天秤のように、魔法少女のバランスを保てるように、というのがコンセプトですがぁ……まだ少し人が居ないんですよねぇ
なので、良さげな方がいらっしゃれば広めておいて頂きたいですよぉ

……あ、ただ私の名前は大丈夫ですが『とれみぃ』という名前は出さないで頂きたいんですよねぇ
時間の問題だとは思うのですがぁ…少しでも色々と猶予は稼ぎたいと思いますからぁ

【そして、簡潔に説明する】
【名前と、方針と、ついでに勧誘】
【今大事な三つを伝えておいた】
142 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/11(土) 23:19:49.33 ID:+cdNMecL0
>>141

い、いやないない
この私の体に似合うとは思わんよ

【パメラの呟きに対しナイトロードはすぐに否定した】
【やけに真剣だったので本当に着させようとするのではないかと少し焦る】

『リブラス・サークル』……
バランスか、確かにそのような存在は今この街に必要
なにやら最近騒がしいしな
様々な者がそれぞれの思惑の為に動いている
それがどれだけこの街へ混沌をもたらしたことか……

【様々な勢力が今現在この街には存在している】
【それらがこの街へと与える影響は計り知れない】
【この街に長年いるナイトロードにとってそれは確実に快くないことだろう】

勧誘に関してはあまり期待しないほうがいい
私はそういうのは苦手なのでな

【と最後に付け加えた】
143 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/11(土) 23:26:19.00 ID:rEftpI5bo
>>140
「アヒャ」

重なり合う笑い声、戦いに酔う者二人が邂逅した所で、穏便に事が済む筈もない。大剣を持つ手を引いて、駆動する刃の放つ圧が新野から離れる。
かと思えば、すぐさま大きく踏み込み姿勢を低くして新野に突っ込んでいく。
巨大な大剣を持っているとは思えない程の身のこなしだ、それは魔力の殆どを身体強化に使っているからこその事。

「真ァっ二つにしてやりますよぉ〜!」

ブォン!と唸る刃が振るわれる、片腕で大剣を振り上げて、まずは新野の胴体を狙い横一閃を繰り出した。
しなるような腕の動きから繰り出される重たい武器の一撃は、それが初撃の牽制であってもふざけた威力を持っている。
それは例え刃を防御したのでもあっても、重みによる衝撃がタダでは済まさない程に。
144 :恩納 風利 [sage]:2015/04/11(土) 23:27:55.78 ID:vIy662TpO
>>129

あっ……それはそうだよねぇ……でも、そっかぁカケラは他の人に……
ま、まぁ! カケラを探してたおかげでメリーちゃんに会えたんだし、結果オーライだよねっ

【メリーも自身と同じく魔法少女なのだから少し考えれば答えは分かりそうな物である】
【直ぐに思い至らなかったのはやはりメリーが魔法少女という事より小人という事が印象深かった故か】
【そしてメリーと同様、カケラを探してここまでやってきたのが無駄足だったと僅かに落胆するも】
【ションボリと肩を落とすメリーの姿に慌てて励ますように笑いかける】

ホントに!? それは良かっ……た……ね?

【安全な場所が見つかった、その一言を我が事のように喜びかけるも】
【メリーの話すその建物の立地、建物の様子などを聞く内にその笑みに影がさす】

……もしかして、いやでも……ね、ねぇ? そこ、本当に……っ……

【何やらその建物やそこの持つ曰くに心当たりがあるのか不安そうに考え込んだ後、躊躇いがちに質問をしかけるも】
【それを話したところでメリーを不安にさせるだけなのではないか、そう考えると何も言えなくなる】
【曰く付きでもなんでも、恐らくは至る所を探しまわってやっと見つけたであろう"安全な場所"なのだから】
【もしも曰くについて聞かせるのならば、それに代わる場所も掲示しなければ無責任というものだろう】
【そしてメリーに確信を持って勧められる安全な場所の心当たりなど、自分には一つも無いのだ】

……もし、良かったら……今度、お呼ばれしても良いかな?

【故に、敢えてその場所に自分も行っても良いのかと問いかける】
【メリーがそこに居ると知ってしまった以上、曰くが真実なのか嘘なのか、その目で確かめずにはいられない】
【嘘だったのならそれで良し、もしも本当だったその時は……何とかしてみせよう】
【何故かそんな責任感のようなものを感じながら、しかしその事に自分では気づかないまま、そんな事を考えていた】

//返しに気づくのが遅くなりすみません!
145 :パメラ [sage saga ]:2015/04/11(土) 23:31:56.23 ID:/vzl4oNZO

>>142

そうですかぁ……残念ですねぇ…

【本気で残念がる様子】
【どうやら茶化すとかそんな感じでは本当になかったようだ】

そうなんですよねぇ……私も結構長いですが、やっぱり今の状況は特にだと思いますよぉ

【大小様々な要因がぶつかり合って、今の瀬平戸は不安定と言っても過言ではない】
【何が起きるか、定かではないのだ】

まぁ、出来たらで宜しいですよぉ

……さて、ちょうどいい感じになりましたし、この辺りでお開きにしましょうかぁ
色々助かりましたぁ、ありがとうございますねぇ♪

【最後に、軽く笑みを浮かべ、一礼】
【そして、特に止められなければ、パメラは自然公園を出るだろう】

/この辺りがちょうど良さそうでしたので、〆の方向に…
/二日間、ありがとうございました!

146 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/11(土) 23:46:24.36 ID:Dct1V0DJ0
>>143

哄笑と共にどんと響く足音。一瞬のうちに射程内まで潜り込まれる。
大剣の規格外の大きさから、足を止めて戦うタイプとの予想は早速外れる。
そもそも魔法少女に常識は通用しない。何を隠そう、新野もまた身体強化に多くの魔力を割り振るタイプであった。
相手のつむじが見える距離で、吹き抜ける殺気に構えた左手を横へスライド。

「んぐ、ッ!」

膝を曲げ重心を落として初撃を受ける。
衝撃。トラックに突き飛ばされたように重い。腰溜めに構えたバットの柄が脇にめり込む。
一瞬の浮遊感――身体が地面から引き剥がされ、数十cm横に飛ばされる。

「こ、のやろッ!」

空中で体勢を立て直すも、靴底が地を削る勢いは衰えない。強引に身を捻り、刃の軌道をやり過ごす。
だがその場で止まってはいられない。得物のリーチはこちらの方が圧倒的に短いのだ。
回転の勢いをそのままに、一歩踏み込んで右の横っ面にバットを振るった。
147 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/11(土) 23:46:35.85 ID:+cdNMecL0
>>145

まぁそう残念がるな
気が向いたら今度にでも着てやろう

【ここまで言われると流石のナイトロードも少し気になってしまう】
【そのお陰でメイド服を着るということを思わず口走ってしまった】

あぁ、今までここまで混沌としたことは無かった
何かの前触れかなにかかね
まったく、困ったものだ……

【両手を振りやれやれと言った様子を見せればパメラもそろそろ帰るようで】
【自分も帰ることにする】

あぁ、ではまた時が来たら会おう
勧誘の件、まぁ頑張ってみるよ

【最後にそう告げるとパメラとは反対方向へとナイトロードは歩いていく】
【この瀬平戸の街で少しずつ】
【だが確実に街は動き出していた】
【それは希望をもたらすか】
【それともーーー】

//ではこちらも〆させてもらいます
//ロールありがとうございました!楽しかったです!
148 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/11(土) 23:49:39.81 ID:wduOqPf0o
>>144

「……うん!」

曇っていた表情を明るくして頷いた。
星のかけらなんてまだまだこの町にたくさんある。根気良く探せばすぐに見つかるだろう。
でも、住所を知らない風利とはいつ会えるか分からないのだ。
今はかけらのことなんかよりもこの再会を喜ぶべきだろう。

「うん、来て……! いっぱい掃除して、待ってるから」

風利の心配に気付くこともなく、嬉しそうに家に来ることを承諾した。
埃まみれで汚れきった家の中を思い出す。明日は朝から大掃除しなければならない。

「あ、そうだ……。
 フーリちゃんのおうちってどこ? もしかして、この近くなのかな」

メリーは塀の向こう側に建つ一軒家を見上げながら質問をした。
館の掃除が終わったら風利を迎えに行こうと思っていた。
そのためには彼女の住所を知る必要がある。この町も広いし、適当に歩いていては今度いつ会えるか分からない。
149 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 00:05:45.52 ID:8JJDHfWAo
>>146
ぐおんと大きく振るった大剣をそのまま振り抜く、隙を消す事や次の対応を考えてすらいない動作だ。
当然にそこは隙だらけであって、持ち直す事ができたなら反撃は容易い──しかし、反撃を警戒するのは、それを受けたくないからの事。
人の頭部をバットで殴ると鳴る音、人の頭部をバットで殴ると伝わる感触が、新野に伝わってくる。だが───。

「アヒャ …痛いですぅ〜」

バットに殴られてそっぽを向かされた首を、ゆっくりと戻し新野を向き直りながら、瞳孔の開き切った目を見開く。
頭から血がながれ、白い髪と顔を汚しているのに、その痛みは筆舌に尽くしがたい物である筈なのに。

なのに、返す表情は笑顔。

次の瞬間、右手で振り抜いていた大剣を左手にパス、間髪入れずに左手一本で大剣を斬り返す。
150 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/12(日) 00:16:22.56 ID:o6bQc77MO
>>148

あ、あはは……そんなに張り切らなくて良いって、何なら掃除するの手伝うから、ね?

【これは却って不味い方向に向かわせてしまったろうかと内心で焦りつつもぎこちなく笑う】
【掃除をしたりして館に居るかもしれないナニカを刺激してしまったのでは本末転倒】
【もし何かが起こるにしても、せめて自分の目がある時に、そう考えて咄嗟に申し出る】

えっ? ワタシの、家? んっと……ココからはちょっと距離があるけど……

【距離があると言っても、多少の距離は魔法少女である自分達にはどうと言う事もない】
【故にその事は問題にならない、自分の家を他の魔法少女に知られる事を危惧する気持ちは有るものの】
【それもメリーに関して言えば、何故か知られた所で恐らくは問題無いのではないかという気がする】

……何なら、これから来る? 今日は姉さんもいないから、もし良かったらご飯でも一緒にどう?

【安全な場所を見つけるのも一苦労だったメリーの事、食事やら何やらは確保できているとも限らない】
【メリーの過去を考えれば、流石に家に上がるのは躊躇うかもとも思えるために少し躊躇いがちに尋ねる】
151 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/12(日) 00:26:24.13 ID:RM82v8ZH0
>>149

(おいおい、ジャストミートだろうがよ……)

指先から腕に伝わる感触は、完全に振り切った当りの手応え。これがスイカなら今頃粉々に四散している頃。
だが、立っているのみならずダメージが流血以外で感じ取れないのには動揺を隠せない。
白い髪に映える鮮血が笑顔とアンバランスさで、死人と戦っているような眩暈を覚えさせる。一瞬の硬直。

「っ、鈍いやつだ――――ッ!?」

右手の警戒が行っていた所為で、その切り返しは唐突にやってきた。
接近した狭い視野の内で、またしても振り抜かれる大剣。今度も最後まで振り切る気だろう。
刃が迫るのと同じ方向へ横っ飛びに避ける――が、先の踏み込みがあった分後退は一歩分遅れ。右のわき腹の服と皮一枚が犠牲になる。

「痛ぇ……それとも、どの付くマゾヤローかぁ!」

想像以上の痛み。“削られた”傷は通常よりも傷口が広くギザギザの傷ましい断面を一文字に残す。悪態をついて、バットを両手で短く握り込み。
振りきるであろうと予測の元、地面が凹むほど、今度は己から大きく一歩を踏み込む。横溜めに構えた得物を、下から上へ突き上げるようなアッパー。

(もし痛みを感じないなら……普通に殴るより、こっちだろ――――!)

狙うダメージを骨から脳へ。魔法少女と言えど人間、体内の内臓骨格に変わりは無いはず。顎を叩いて脳を揺らせば、足元から崩せるだろうとふみ。
加えて最初にやられたのと同様、いやそれ以上に懐に潜り込めれば、リートの短さは逆に有利になり得るという読みもあった。
152 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/12(日) 00:30:56.89 ID:I91qg3yLo
>>150

「ううん、わたし一人でするよ。お客さんにそんなことさせられないし……!」

少しも迷うそぶりを見せずに掃除の手伝いを断った。
風利の心配を余所に、小さな両手で拳を作るメリーはやる気に満ち溢れていた。

「え? でも……」

しかし、家への誘いには戸惑いを見せた。
風利のことを危険だとは全く思っていない。彼女は自分を召喚した魔法少女とは違うのだ。
メリーが悩んでいるのは風利に迷惑がかかるのではないかという点についてだった。

「……じゃ、じゃあ、ちょっとだけ上がらせてもらっても……いい?」

しばらくの間黙り込んでいたメリーだったが、おずおずと申し出を受けた。
迷惑をかけたくないという気持ちよりもっと風利と仲良くなりたい気持ちが僅かな差で勝ったらしい。
153 :風鈴賛華 ◆CmqzxPj4w6 [sage]:2015/04/12(日) 00:36:09.47 ID:VIZ1SxW80

「……………あぁ、もう」

【風鈴参華は戸惑いながら怒っていた、ついでに魔法少女に襲われていた】

「なんだ、集中狙いか?くそっダリィ、今日で何人目だ馬鹿野郎」

【先日、魔獣に手を噛まれてから妙に魔法少女に見つかりそして絡まれ襲われる】
【こちらとしては争うやる気も無いと説明したが何故か魔獣と間違えられるようだ】

【いやいやいや、確かに偶に人では無いと噂されるがまだ魔獣になった覚えは無い】

「……これで眠れッッ!」

【今日五人目の火を操るモブ魔法少女の延髄に蹴りを決め、意識を落として無力化】
【この魔物めと、最後の呟きを残したモブを適当な所へ蹴り込み、女は歩き出す】

【場所は夜に沈む学校の校庭だ、適当に逃げていたらいつの間にか入ったようだ】
【何もなければそこを出て、何処かの道へぶらりと入り、誰もいない自宅へ向かう】
【女は独り歩いていく。面倒くせと呟きながら、誰にも何も夜にも染まらぬ一匹狼】

【―――シンと、魔翌力の残滓が世界に響いた。魔物と魔法少女の物が入り混じった歪な魔翌力、が】
154 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 00:44:36.11 ID:8JJDHfWAo
>>151
「痛いですよぉ〜、あなたのバットも痛いけど、私のダイちゃんの方がもっと痛いですよぉ〜!」
「アヒャヒャヒャヒャ!下手に躱すより黙って真っ二つになりましょーよぉ〜、そっちの方が痛くないですよぉ〜!?」

斬り裂いた一撃は、当たりで言えばカス当たりだろう、しかしそれでこれだけの威力なのだから、まともに当たるとどうなるか、想像に難くない筈だ。
それは村正自身もよく理解していた、人なんて一瞬で三枚下ろしだ、痛みなんてそれこそ感じる暇もないくらいに。

新野の予測は正しかった、村正はまたも攻撃を振り抜き、余りある大剣の重さで体は引っ張られて立て戻す事は難しくなる。
しかし、その先は予測とは違う。この少女は戦いを笑って臨むからこそ、同じ隙は晒さない。

「アッヒャァ!!」

新野が踏み込むとほぼ同時に、村正は大剣の重さに乗せて体をその場で一回転、一瞬背中を見せたかと思えば瞬時にぐるりと一周して振り向き。
そのまま、回転に乗せた右手での裏拳を突き上げられるバットに合わせる。バットを弾き、防御しながら隙を作り出す気だ。

もしバットを弾かれて隙が生まれしまえば、裏拳に続いて振られる左手の大剣が横に大きく薙いで新野に襲い掛かるだろう。
しかし、まず回転して裏拳を放つというのが普通なら無謀な策、裏拳が外れて顎にバットがヒットし、そのままよろめいた隙に追撃を食らうという未来もある。

新野がどっちの未来を掴むのか、それは彼女次第。
155 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/12(日) 01:16:25.84 ID:o6bQc77MO
>>152

そ、そっか……あ、あーでもちょっと残念だなー
二人で掃除するのって楽しそうだったんだけどなー

【やる気に満ち溢れ拳を作って意気込んで見せる姿を見ては止めろとは言い辛い】
【ならばと搦め手、二人で掃除した方が良いと思わせるべく呟くが】
【ワザとらしい上に演技口調過ぎて目も当てられないレベルである】

ホントに?

あっ、ご飯って言ってもそんなに大した物じゃ無いよ?
それに、帰って一人で食べるよりは誰かと食べた方が美味しいだろうし、ね?

【迷う素振りを見せるメリーにこちらは何の問題もないのだと】
【むしろ来てくれた方が嬉しいのだという事を気軽な口調を心掛けて伝える】

……! もちろん! よっし、それじゃあ早速行こっ!
えへへへっ、姉さん以外の人にご飯を作るのなんて初めてだなぁ

【そして迷った末に家に来ることを了承するメリーに心から嬉しそうな笑顔を向ける】
【ならば善は急げとばかりに変身するべくカバンから傘を取り出す間も楽しげな様子であった】

//この先をロールするべきか否か
//時間も遅くなってきましたが、ここで〆 or凍結どちらにしましょうか?
156 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/12(日) 01:16:41.20 ID:RM82v8ZH0
>>154

ぱん、と軌道がずらされる。
それを為した相手の手――――何もない素手を目が追った刹那――――ぞぶりと剣が喰い込んだ。

「あ、あ、がぁぁぁ!」


ぎゅいいいいと唸りと共に上がる血潮。振り切って伸びあがった所を、右肩に刃が直撃したのだ。
鋼が肉に食いつき、唸りを上げ、その下の上腕骨をごりごりと粉にしていく。
脳味噌が沸騰するような激痛――――死――――前と同じ恐怖が頭を過ぎる。痛みに膝が、肩が痙攣し、力が抜けていく。

「ク――」

身体の落下を強引に止める。同時に、喰い込ませたまま、削る音が変化する。
血脂で滑りが良くなっただけではない、自身の意志で身体強化の一部を切ったのだ。
新野の場合、身体強化は大きく分けて衣服及び皮膚の硬化と、筋力の上昇の二種がある。前者は防御の為であり、後者は攻撃のため。
そして防御を解いた今、人肌の柔らかさに戻った肉体は切断の運命をより早く確実に受けようとする。

「ヒャ、ハ――――」
「いいか聞けぇ……ダイちゃんだか何だか知らねえが――――私の本気(アタリ)、は、こんなもんじゃ、ねぇ」

一秒喋るごとに力が抜けていく。だが、まだ全部ではない。赤黒い魔力が、獲物を振りかぶったままの左手に集まる。
切られながらも、決して逃がさないよう、ぼろきれになった右手を剣を持つ相手の手に伸ばし引っ掛けようとして。
残った全て、防御に回っていた魔力までも全て攻撃につぎ込む。

「――テメエも、沈めやぁぁぁっ!!」

左手一本で、全体重と魔力を掛けた一撃を脳天に振り下ろした。
157 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/12(日) 01:27:16.25 ID:I91qg3yLo
>>155
/そうですね、いい時間ですしここらで〆にしましょうか
/次の私のレス辺りで終わりにしましょう
158 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/12(日) 01:43:52.37 ID:I91qg3yLo
>>155

「ん……そうかな。
でも、わたし一人にやらせて!」

遠回しの制止も意味は無く、メリーは絶対に譲らない様子だった。
意外と頑固というか、一度決めたら迷わないタイプらしい。
もうすでに館のどこから掃除しようかと考えを巡らせ始めていた。

「う、うん……! えと、それじゃ、おじゃまします……っ」

心が暖かくなってくるのを感じて、口元が緩んだ。
この世界に来てからずっと一人の食事をしていたのだ。
何十日ぶりに誰かと食べるご飯はきっと美味しいことだろう。

メリーは浮遊魔法を発動させた。白い光の粒が彼女の周囲を舞うと、足が道路から離れた。
そして風利が変身を完了し飛行すれば、浮ついた気持ちを隠しきれない表情でついていくだろう。

/それでは、お疲れ様でした!
159 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 01:46:27.51 ID:8JJDHfWAo
>>156
それは最早拷問具、ギザギザの刃が何度も何度も通り過ぎて、その度に肉を削り取り、その振動が痛覚をオマケに刺激して行く。
骨があっても御構い無しだ、多少の引っ掛かりも気にせずに、血飛沫を上げながら食い込ませる。

「アヒャ、ヒャヒャ!アヒャヒャヒャヒャ!!」

自身の血と、新野の返り血で顔面を真っ赤に染め上げながら、興奮した狂笑をあげる村正。
肉を斬る感触に酔い痴れるままに、腕を斬り落とそうと力を込める。途中で手応えが変わったのに気付いたが、気にはせずに。

──そう、全く気にせずに、考えもしなかった。その違和感を知りながら、考える事を目先の快感に呑ませたのだ。
同じ系統の魔力の使い方をする者なら、それが意味する事を知れた筈なのに、全く気付きすらしなかった。

「さぁさぁさぁ!右腕一本分のダイエットです──…ハッ!?」

今まさに斬り落とそうとしていた新野の右腕が、大剣を持つ自分の左手に絡み付く、藁をも掴む動作かと思えば、そうではない。
そっちの方に気を取られていた所、振り上げられたバットに目線が行くのが遅れた、ぐるりと滑った瞳が向いた時にはもう遅い。
既にバットの影が顔を覆っていて、笑顔を浮かべた顔面に金属の塊が迫り──

「アヒャ──」

ドグォォン!!≠ニいう、落雷の様な音がした。杭を打つかのように、僅かに村正の体は地面に減り込む。
大剣の刃の駆動が段々と遅くなり、やがて止まる、ダランと力の抜けた村正の手からは大剣が手放され、村正は白眼を剥いて、膝をつき、そこから仰向けに崩れ落ちた。
160 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/12(日) 02:08:58.68 ID:RM82v8ZH0
>>159

今度こそ、長かった本当のジャストミート。残心の構えで、相手が完全に気絶している事を確認し、漸くその場にへたり込む。
硬い頭部を二度も殴って凹み一つないのは流石魔法少女仕込みの魔具である。緊張が解けて弛緩した頭で、幸運と恩人に感謝。

「糞、抜け、ねぇ」

徐々に弱まり、やがて音を止めた大剣の下から緩慢に這い出して。
ぎちぎちと骨に引っ掛かった歯を一つ一つ外す度に、刃の隙間で苦鳴を押し殺した。

「はっ、はっ、はっ――」
「コレ、は、マジでヤバいっ――ての」

やっと解放されれば顔色は真っ青、脇の返り血を浴びた相手を呆然と見下ろす。
見れば己もバケツで被った様な全身血濡れ、違うのはそれが全て自分のものだという点。
傷口に左手を翳しても魔力の残滓を掻き集めても己の稚拙な治癒魔法では止血が精一杯。
もとより血肉が削られすぎて、肘より上は見るに堪えない状況となっている。このままでは失血で命が危うい。

「ヒャ、ハ……かけら――――――――使いてェが、持ってなかったわ」

無い袖は振れないと霞む視界の中、皮肉な笑みを浮かべる。まさに徒に血を流しただけ。
バットを杖代わりに、よろよろと校庭を後にする。その覚束無さは病院に辿りつけるかどうかも怪しいが。

「まだだ……まだ、だよなぁ……」

足を引き摺りながら、呪文のように同じ言葉を繰り返す。
傍で死神に手招きされながらも、諦めの悪い三白眼は、どこか別の何かを見ているようだった。


/そろそろ眠気が現界なのでこの辺で……
/絡みありがとうございました!
161 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 02:19:25.15 ID:8JJDHfWAo
>>160
/乙です!こちらこそありがとうございました!
162 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 13:56:57.38 ID:8JJDHfWAo
私立紫薔薇学園から程近い場所に建つ教会、件の学園から香る薔薇の香りが程良く希釈されて真昼の風に乗る。
教会に訪れる者と言えば、神父かシスターか信徒のような、神に仕える人間だ。しかし往往にして例外というものは存在して、そういうのは大抵良くはないものである。
この教会の石段の上で、体育座りをして笑っている少女もそう。笑っているとは言うものの、ニコニコ≠ニいうよりはニタニタ≠ニいった風で、瞳孔の開いた眼が通行人を監視カメラが如く追い掛けていて、とても気味が悪い。

「…負けてしまいましたぁ〜…これじゃ皆さんに怒られてしまいますぅ〜…」

表情の割に彼女の心は思い詰めているようだ、弱々しく呟いたかと思えば、ヌルリと動いた瞳が空を見る。
休日の青空、今日は晴天。なのに彼女の周囲だけ、ヌメッとした空気が漂っていて、それはそれは不気味だ。
こんなのが魔除けの像めいて座っていれば、教会に入りたくとも入れない者もいるだろう、とはいえこの教会に訪れる者は──それが少女であるなら──こんな事は日常茶飯時の風景でもあって。

「…お腹が減りましたぁ〜…」

ぐるるるる…と、獣の唸り声のような腹の音。時間は丁度お昼時、空腹と上の空のランチタイム。
163 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 14:26:50.58 ID:G+3fwQuj0
>>162

【紫薔薇学園からそう遠くない場所に存在するその教会】
【その周辺には何故か周りとは違う気持ち悪い空気が漂っていた】
【そんな教会になぜリースコルは向かっているのか】
【その理由は星のかけらを渡す為だ】
【何故自らの願いの為に星のかけらを使わないのか】
【それは封印された魔法少女「エインフェリャル」を復活させる為だ】
【そう彼女、リースコル=ゼア=エーテルシアは魔法十二戦姫少女に属している】

ん?
あいつは…何やってんだ?

【リースコルが教会に近づくにつれなにやら教会の前に人影が】
【よく目を凝らしてみればその人影は同じ魔法十二戦姫少女の一人だった】

おいお前、何してんだこんなところでよぉ
かけら集めはどうしたんだぁ?

【村正の目の前に立てばリースコルは睨み付けそう吐き捨てる】
【なにやら喧嘩腰のその姿に村正はどう思うだろうか】
164 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 14:46:03.75 ID:8JJDHfWAo
>>163
「あぁ〜 リースさん〜」

空を向いていた目が、掛けられた声に反応してエレベーターのように落ちる、村正は体育座りのまま、目の前の少女に言葉を返した。

「見てわからないんですかぁ〜?落ち込んでるんですよぉ〜」

とは言うが、表情は笑っているままなので、落ち込んでいるとわかるのは相当に仲のいい人間か心の読める人間くらいだろう。
喧嘩腰のリースコルに対しての敬語だが、決して友好的だとかそういうのとは思えない。

「私だって人間ですからぁ〜、失敗すれば落ち込むしお腹も減るんですぅ〜」
「慰めると思って〜ご飯奢ってくださいよぉ〜」

正に慇懃無礼、言葉遣いがこうであるから逆に人の逆鱗に触れるような面の皮の厚い発言。
ケラケラと笑うのは、喧嘩を売っていると思えなくもない。
165 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/12(日) 15:08:07.53 ID:G+3fwQuj0
>>164

分かるわけねぇだろ
てめぇいつも気持ち悪く笑いやがってよぉ

【イライラした様子で村正の言葉に返す】
【どうやらこの二人の仲はあまり良くないようで】
【だが本人も本当に嫌っているというわけではない】
【ただ性格がイライラするだけだ】
【だがそれと言って好きというわけでもないのだが】

奢れだとぉ?
そんなのは成果出してから言いやがれ
だいたい失敗っていうことは負けたんだろ
そんな奴に奢る金はねぇよ

【けっ、と悪態を吐けば自らの財布を見せ言い放つ】

どけどけ
私は今からかけらを渡しに行くんだからよぉ

【そう言うとリースコルは村正の奥にある教会を指差した】
166 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 15:19:50.40 ID:8JJDHfWAo
>>165
「えぇ〜、いつもしかめっ面してるより〜笑っていた方がいいと思いますよぉ〜?」
「それにぃ〜、そんなにイライラしてたら小じわが増えちゃいますぅ〜 アヒャヒャヒャヒャ」

同じ組織の魔法少女だからって、仲が良いとは限らない。この二人もそれと同じで、お互いが同じに十二戦姫に対する仲間意識が高くなく。
そう言った所で村正は勝手なシンパシーも感じている、かと言って特別視はせずに、思う事は他と同じだが。

「もぉ〜…意地悪なんですからぁ〜…」
「でも仕方ないです、失敗は事実ですしぃ〜…」

「どうぞどうぞ〜、お通り下さいませぇ〜」

リースコルに図星を突かれ、落ち込んでいる…のだろうか?ニタニタ笑ったままなので表情からはやはり感情は伺えない。
『どけ』と言われれば素直に退ける、立ち上がって脇に避け、右手を入口に伸ばしてリースコルを促すが…
何故か、リースコルが教会に入ろうとするとその後ろにピッタリとついて一緒に入って行こうとするだろう。
167 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 15:39:50.82 ID:G+3fwQuj0
>>166

てめぇ私のこと馬鹿にしてんのかおい……
死にてぇなら正直に言えよ、手伝ってやるから

【村正の小じわが増えるという言葉に眉間のシワが更に深く】
【今にも襲いかかりそうな形相になるがなんとか抑える】
【村正のこう言った発言にいちいち気にしていたらキリが無い】
【もう無視して教会にかけらを渡し帰ることにした】

……おい

【村正が傍に避けたのを見て教会へと入ろうとする】
【しかし教会へ入ろうとすると後ろにぴったりと村正がついてきて】
【リースコルは立ち止まり振り返る】

何してんだお前はよぉ!
お前は特に教会に用事はねぇだろうが!

【鬼の形相で村正へと怒鳴りつける】
【その声は遠くに居ても聞こえる程で教会前の通行人も驚きこちらを向く】
【しかしそんなのは御構いなしというようにまくし立てる】

てめぇはいちいち私をイライラさせなけりゃ気が済まねぇのか!?
ホントなんなんだよお前はよぉ!
168 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 16:02:52.87 ID:8JJDHfWAo
>>167
リースコルが立ち止まる、すると村正も同じくして立ち止まり、振り向いたリースコルに変わらぬ笑顔を見せた。
周りの人が振り返る程の大声を間近で受けても、全く気にした風ではなく、逆に頭に?を浮かべて首を傾げる。

「別にぃ〜、用事がなくちゃ入っちゃいけない理由はありませんよぉ〜?」
「いいじゃないですかぁ〜邪魔もしてないんですからぁ〜」

「ほらほら〜、こんな所で言い合ってないで、早く神父に欠片を渡しに行きましょ〜」

全く悪びれていない、というよりも自分の何が悪いのか、わかっていないようだ。
まあ、言う通り本当にわかりやすい邪魔はしていないのだが…とは言え、こんなのがずっと後ろにいるというのは気持ちのいいものではない。
だがそれを知ってか知らずか、村正はリースコルを無理矢理に押し付けてまでも、教会に押し込もうとする。
169 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 16:19:57.86 ID:G+3fwQuj0
>>168

お、おい!
くそッ!押すな!

【そのまま村正に押され教会の中へと】
【もうリースコルは半ば諦めそのまま神父の元へと向かう】
【後ろの村正には極力を注意を向けないようにして】
【そのまま神父へとかけらを一つ渡せば教会の出口へと戻っていく】

【その間にもやはり後ろの村正をやはり嫌でも気にしてしまい】
【だが気にしてもしょうがないと思うとそのまま教会を出る】
【そこでふとリースコルのお腹からなにやら音が】

ち、違うぞ!
今のは腹が鳴ったんじゃない!
いいか!勘違いするんじゃねぇぞ!?

【顔を赤く染め、すかさずお腹を抑え空腹ではないアピールをする】
【だがリースコルのその演技は下手で明らかに空腹なのが見て取れる】
170 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 16:41:27.74 ID:8JJDHfWAo
>>169
リースコルが神父に欠片を渡している間、本当に村正は大人しくしていた、邪魔も何もせず、ただニタニタと笑っているだけで。
だが、リースコルが用事を済ませた後で、神父にトテトテと寄っていけば、何やら話をしていて、それからまたリースコルに駆け寄っていく。

そのまま一緒に教会を出ると、間抜けな音が鳴った、これは自分の物でないとわかった村正は、リースコルに向かってニヤリと笑う。

「あらあら〜?リースさんもお腹が減ってるんですかぁ〜?」
「アヒャヒャ 私もお腹が減っているので、さっき神父から貰ったお小遣いで何か食べるとしますか〜」

そう言って、指で弾いた百円玉をキャッチし、これ見よがしにリースコルにアピールする。こんな物はさっきまで持っていなかった。
この百円玉を持っていたのは、教会を出てから、もっと言えば、神父に何やら話してからだ。

…実は、先程リースコルが神父に欠片を渡してから、村正はこっそりと神父に「私も手伝いましたぁ〜」と嘘の報告をして、その褒美に御駄賃をねだっていたのだ。
なんというか、小狡い。そしてたった百円で喜んでいる様も、子供っぽいというか…
171 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/12(日) 16:43:12.99 ID:/Z5/gMpmo
瀬平戸市南部の大通り、その一角にひっそりと存在するカフェ「とれみぃ」
世間一般では「知る人ぞ知る」といった穴場的評価を受けているこのカフェだが、魔法少女たちにとってはある種特別な場所として認知されている
店主が現役の魔法少女である、という一点で、他の喫茶店にはない独自性を獲得しているのだ

「まあ、それ抜きにしても味の方も割といけてるよね」

そんな特殊なカフェのテーブル席、カフェ全体を見渡せる場所に居座っている少女がひとり
少女の眼前、テーブルにはコーヒーカップがひとつ
おそらくまだ来たばかりなのだろう、中身はほとんど減っていないようだ
他の客は今のところ姿が見えない。この店としては珍しくもないことだ
古風な内装と、それにミスマッチな各種バー。
いつ立ち寄っても変わらない風景に半ば安心感すら覚えていた

「ボクのほかにひとりもいないっていうのは、流石にちょっと心配になるけどね……」

苦笑いにも似た表情を浮かべながら、自然と少女は店の扉へと視線を向かうのだった
172 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 16:57:53.65 ID:G+3fwQuj0
>>170

…それだけの金で何が食えんだよ……
精々菓子ぐらいだぞ……

【村正がこちらへと見せびらかしている百円玉を見て呆れてしまう】
【しかし空腹は誤魔化せずなにか食べに行くことにする】
【しかしそれをすれば間違いなく村正も付いてくるだろう】
【もしその姿を別の十二戦姫少女のメンバーに見られれば仲が良いと思われてしまう】
【それだけは避けなければ】
【その方法はーー】

ほら、金渡すからどっかで食ってこい
出来るだけここら辺から離れた所でな

【そう言うとリースコルは財布の中から五千円札を村正へと差し出す】
【資金面に関しては他の魔法少女やらから奪っているので問題は無い】
【しかしさっきまでつっけんどんな態度を取っていたリースコルがいきなりこんなことをしてきては何か裏があると思うのが普通だろう】
173 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/12(日) 17:05:04.01 ID:45cHw1jm0
>>171

「あー……っとここ…………かしら?」

晴天の空が春を告げる休日の午後。
瀬平戸市の大通りには夫婦の姿や友人と遊ぶ人々の姿などで溢れている。
大通りということもあり喫茶店を始めとした様々なお店が数多く並んでいる中、四ノ宮亜久里はとある小さな喫茶店の前で足を止めた。
カフェ「とれみぃ」が小さく紹介されている瀬平戸市のパンフレットを見ながら此処に辿り着いた亜久里はとれみぃの外装とパンフレットに載っている写真を見比べ、自身の目の前にある喫茶店が本当にパンフレットに載っているとれみぃかを確認すると、優しく扉を押し開いた。

「ふぅ〜ん……。随分綺麗な喫茶店ね」

中へと入る亜久里は、そのまま小雨が座る席の近くに腰を下ろすと辺りを見回しながらそう呟いた。
彼女の服装は休日にも関わらず制服で良くも悪くも喫茶店へとお茶をしに来た女子高生に見えるだろう。
亜久里は小雨を気にする様子もなく誰かを探す様にカウンターを眺める。
やがてやって来た店員に紅茶を頼むと、初めて小雨へと視線を向けた。
恐らく店内には二人しかいない為、偶々偶然視界に入った小雨が気になっただけで彼女が魔法少女だとは気付いていない。

「どうもー」

なんとなくそのまま意識を他に向けるのは、失礼と思えたので軽く会釈する。
普段は魔力を極力抑えている亜久里だが、ここの喫茶店に勤めていて、尚且つ亜久里が探しに来た人物は魔法少女と美奈という少女に教えて貰ったゆえ魔力を抑えはしていなかった。
小雨が魔力を探知するのは容易だろうし、亜久里の様子から察するにネジの外れた魔法少女では無さそうだが────。
174 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 17:24:33.54 ID:8JJDHfWAo
>>172
『百円で何が食えるんだ』とのリースコルの言葉に、珍しく村正はムッとした表情になる。

「たぁーくさん食べられますよぉ〜!うまい棒だったら10本も食べられますぅ〜!より取り見取りなんですよぉ〜?」

…やっぱり駄菓子だ、それで果たして空腹が満たされるのだろうか。
「リースさんにはあげませんよぉ〜」なんて本気で言っているのがまた面白い、羨ましがると本気で思っているのだろう。

「?」

そんな折に、何かを渡されれば、疑いもなくそれを受け取る。首を傾げて、手に取ったそれをよ〜く見て。

「いち…じゅう…ひゃく…せん…」


「五千円!!」

リースコルから受け取った札の桁をじっくりと数え、その金額がとんでもないものだと、驚愕の声を上げる。
途端に、瞳孔の開いた目が輝く。キラキラした目をリースコルに向けて、「これ本当に貰っていいんですかぁ〜!?」と詰め寄って。

「アッヒャ〜!凄いです凄いですぅ〜!五千円なんて初めて見ましたよぉ〜!!」
「見てくださいお姉さん!私五千円も貰っちゃいましたぁ〜!!」

両手に持った五千円札を頭の上に掲げてピョンピョンと飛び跳ねながら、リースコルの周りを踊り周り。
道行く通行人にも自慢して回る、これはこれで渡した方も恥ずかしい。
175 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/12(日) 17:31:16.69 ID:/Z5/gMpmo
>>173

「いらっしゃい。その様子だとここに来るのは初めてかい?」

扉を開き入ってきた少女の姿を認めると、会釈を返して柔和な笑みを浮かべる
一人でいるのは苦ではないほうだが、こうして話しかけてこられたなら、と話題を投げかけてみる
ちなみに小雨の方は休日らしくゆるふわ系のファッションと黒のストッキング。とはいえ外見から高校生くらいであることは十分読み取れるだろう

(いらっしゃい、なんてウチにいるときと同じ感じで話しかけちゃったよ……っと?)

余所事に気を取られかけたところで、現れた少女の放つ「違和感」に気付く
実際にはその「違和感」の正体は彼女の放つ魔翌力そのものなのだが、残念ながら小雨の探知能力は下の下であり
そういった事情から、今現れた彼女が「そう」であるという確信が持てずにいた

「……ふむ」

幸いにも2人きり、周囲の目を憚ることもない
ならば、と小雨は突然立ち上がり、飲みかけのコーヒーカップを手に亜久里の座る席へと移動していく
そうしてコーヒーカップをテーブルの上に置くと、

「折角だし、一緒していいかい?」

傍からは何が「折角」なのかまるで意味が分からないが、とにかくそう提案するのだった
176 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 17:46:50.47 ID:G+3fwQuj0
>>174

あぁ貰っていいからさっさと行け

【リースコルは手をしっしっ、と払い村正を追い払うようにする】
【なにやら相当嬉しかったらしくリースコルの周りを回って】
【道ゆく通行人へと自慢をして回っている】
【それを見て通行人は微笑ましく笑っているがリースコルは恥ずかしいどころではない】

な、なな何やってんだ!
ちょっとこっち来い!

【このまま騒がれては構わない】
【リースコルは村正の手を掴み人通りの無い路地裏へと連れ込む】
【頭を抱え壁によたれかかる】
【その顔は疲れ果てていて溜息をついている】

お前…少しは黙れ……
お願いだから……

【もう声に前までの覇気は無く】
【ただ懇願するのみ】
177 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/12(日) 17:55:07.66 ID:45cHw1jm0
>>175

「アンタは常連さんっぽいわね」

小雨の言葉を聞くに恐らく彼女はこの喫茶店によく通ういわば常連というやつなのだろうと考えた。
休日にも関わらず自分と彼女以外お客の姿が見当たらない為、実は結構この喫茶店は穴場だったりするのではないかと亜久里は思い、そんな喫茶店の常連である小雨は恐らく静かな空間が好きなのでは無いかと考えた亜久里は、声を掛けたことに対して失敗だったかもしれないと後悔した。

「?……あ、別にいいけど────……」

此方の席に移動して来る小雨に対して、こんなにガラ空きなのに何故やって来たと不思議に思いながらも、断る理由も無いし断ったら後々気不味いだろうと考え相席の許可をした。

「……………………」

運ばれてきた紅茶を一口飲むと、ゆっくりと小雨へと視線を移す。
彼女の服装は俗に言うゆるふわ系の衣服で、亜久里の外出着とは全くベクトルが違っていた。
小雨の着る様な服装はやはり可愛い系の少女に似合うと密かに思いながらも、一体何を話せばいいのかと沈黙を打破する話題を探し出した。
178 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 18:07:13.23 ID:G+3fwQuj0
>>176
//今誤字気付きました、構わないではなく堪らないです
179 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 18:08:28.87 ID:8JJDHfWAo
>>176
道行く人に一人ずつ、子供のように飛び跳ねながらお小遣いを自慢していたが、急にリースコルに腕を引かれ、路地裏に連れ込まれる。
気疲れした様子のリースコルを見て、頭を傾げ、どうしたんだろうと思いながらも、五千円札を見せ。

「いやぁ〜!ありがとうございますぅ〜!一生大事にしますねぇ〜!」
「額に入れて飾っておきますよぉ〜!」

そんなに嬉しかったのだろうか、リースコルの考えたのとはまた違う使い方がなされようとしているが。
そもそも、学校に通っていないとはいえ村正は16歳だ、それなのに五千円でこれだけ喜ぶとは、どんな生き方をしてきたのだろう。

「テンション上がって来ましたよぉ〜!なんだか凄くバラしたくなって来ましたぁ〜!」
「でもリースさんは優しいので今はやめときますねぇ〜!アヒャヒャヒャヒャ!!」

…とりあえず、リースコルの『黙れ』という懇願は伝わっていないようだ。
180 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/12(日) 18:21:44.20 ID:/Z5/gMpmo
>>177

「ん、ありがとう。それじゃ失礼して、っと」

許可を得るが早いか、テーブルを挟んだ向かい側の椅子に腰かける
そして訝しんでいる様子を知ってか知らずか、ニコニコとした笑みを亜久里に見せるのだった

「うん?そうだね。入り浸ってる、ってほどではないけど……この店の事は結構気に入ってるよ
 ……『色々』、集まってくる場所だしね」

この場所の性質を知る魔法少女なら意味がわかるかもしれない、探りを入れるような発言を放った
彼女の指す『色々』が魔法少女の事なのか、それとも少女たちの持つかけらの事なのか……その真意は表情からは窺い知れない
実際の小雨の性質は亜久里の想像とは全く逆の、他人とのコミュニケーションを重視するもので
わざわざ近づいてきたのもその性質の表れでもあるのだが

「ここに限らず喫茶店の雰囲気自体が好きなんだよねー。実はボクの母親もカフェをやっててさ。
 北地区の商店街にある『つくばね』っていう所なんだけど、知らない?あ、でもその制服紫薔薇のだよね、だったら知らないかも―――」

話題探しをする亜久里に対して放たれるのは、息継ぎする暇も惜しいと言わんばかりに溢れだす話題の数々
しかし話題の提供というより拾い手を無視したマシンガントーク。ともすれば一方的にもなりかねない話しぶりであるが、亜久里はどう返すのだろうか
181 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 18:25:51.20 ID:G+3fwQuj0
>>179

金は使う為にあるもんだ
飾ったら意味ねぇだろ……

【どうやらリースコルの願いは届いていないようで】
【もう何を言っても無駄と判断し諦めることにした】

…優しい…?

【そこでふと村正の言った言葉に反応する】
【そんなわけがない】
【第一この五千円札を渡したのは村正と一緒に居たくないから渡したのだ】
【こんな自分に優しいという村正】
【それを聞いたからかリースコルは少し村正を見つめる】
【まだ幼く純粋な瞳】
【その奥には一体どんな過去が潜んでいるのだろう】

……いいか?
私は優しくないしこの五千円札をお前にやったのもお前と早く離れたいからだ
勘違いするな

【そう冷たく突き離す】
【柄にもなく同情のような感情を抱いた自分にリースコルは嫌悪感を抱いていた】
182 :四ノ宮亜久里 :2015/04/12(日) 18:40:40.46 ID:45cHw1jm0
>>180

「ふーん……」

(色々────……ねぇ)

小雨の"色々"という単語が一体何を指しているのかは分からなかった亜久里は、紅茶を啜りながら横目でチラリとカウンターへと視線を送った。
何となくだが、その"色々"がカウンター側にありそうだと思ったからだったし、唯一店内で二人以外に人が居る場所だったからだ。といってもその人は店員に他ならないが。

「喫茶店の雰囲気? んー、よく私には分からないけどカフェ開いてる家の娘だからそう言ったこととか分かるのかしらね。 まぁ、紫薔薇ってのもあるけど私用で北地区に行く機会も中々ないからね」

小雨のマシンガントークに助けられた亜久里は話に合わせる。
亜久里には喫茶店の雰囲気を好むという事がよく分からなかったのだが、恐らく自分が喫茶店といった場所にあまり行かないということも理由の一つだろうと解釈すると同時に小雨の着眼点は喫茶店の娘ならではと思えた。
制服で紫薔薇学園と分かる小雨の様子を見るに彼女は何処の高校かと思ったが其れよりもわざわざ北地区から来たことに軽く驚いたがあまり北地区に行かない自分と比べたらフットワークが軽いのだろうと考えられた。
183 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 18:42:40.42 ID:8JJDHfWAo
>>181
「そうなんですかぁ〜?」

金を握らせたのは優しさではない、と云うリースコルに、よくわからないと言った風に村正は首を傾げて。
わからないけど「わかりましたぁ〜」と生返事を返す。

「じゃ、私はちょっと、バラしたくなったのでぇ〜 なんか丁度いい物を探しに行きますねぇ〜」
「アヒャヒャヒャ!大事にしますねぇ〜 このお金〜」

リースコルの願いが伝わったのか、それとも偶然か、すっかり空腹なのも忘れた村正は、大きく手を振りながら駆け出した。
多分、ここから離れても暫くは五千円札を自慢するのだろうが、遠くへ行って仕舞えばリースコルには与り知らぬ所だろう。

184 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/12(日) 18:53:51.03 ID:G+3fwQuj0
>>183

あぁ、さっさと星のかけらを集めてエインフェリャル様を復活させる
てめぇもサボってないでさっさと働け

【駆け出した村正へ向かいそう吐き捨てるとリースコルは村正とは反対の方向へと歩いていく】
【しかしなぜか村正のことが心配になってしまい】
【振り返り去っていこうとする村正へと短く呟いた】

…死ぬんじゃねぇぞ……

【忘れかけていたリースコルの中の優しさ】
【自分でも自分がよく分からなくなり頭を掻き毟る】
【やがて悩んでいても仕方がないとリースコルはまた歩み始める】
【果たしてこれがリースコルを変えるのか】
【またリースコルはエインフェリャルの復活のため星のかけらを集めるのだった】

//では丁度いいので〆させてもらいますね
//ロールありがとうございました!
185 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/12(日) 18:55:33.61 ID:8JJDHfWAo
>>184
/乙でした!
186 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/12(日) 19:50:07.28 ID:RM82v8ZH0

ここは北瀬平戸商店街のアーケード。休日で普段より人通りの多いこの場所、その中でも食事処の多く立ち並ぶ一角から、一人の少女が出てくる。
年の頃は高校生程だが、外見はスカジャンにドカンと土方めいた服装――制服を着ておらずとも病葉の校風を存分に振りまきながら歩く新野。
マスクの下の顔色は普段より青い。そして異なるのは服装だけではなかった。

「う゛ー……まだ血が足りない、ス……」

右腕に巻かれたまっさらな包帯、それを首から三角巾で吊っている姿。外からは分からないが、その腕は危うく切り落とされる寸前という重傷。
本来なら救急病棟のお世話になるべき所を、こうしてお天道様の下を出歩けるのは流石に魔法少女の端くれたる恩恵だろう。
だが治癒魔法で外傷は塞がっても、失った大量の血液や神経は易々と治らない。並み以上の身体を維持、修復するには並々ならぬ量の栄養が必要なのであった。

「でも、食べ放題は地味に財布が傷むし……」

代わりに選んだのは一軒の拉麺屋。その店頭に踊るのは“特盛麺! 30分以内なら半額!”の文字。
看板の写真は通常の3倍はありそうな器に山盛りの麺。それを目的に入店し、見事時間内に平らげたところであった。
しかし、若干膨らんだお腹を左手でさする顔は今一つ食べ足りないという表情。

「――もう一軒探しまス、か」

幸い財布には幾分余裕がある。先程の店で、己の見た目と眼力をフルに使い半額以下にさせた――もといしてもらったのは内緒。
時刻は未だ昼を回った所。土産代わりに頂戴した半額券の束を片手に、次なるお得店を求めて彷徨い始めた。
187 :パメラ [saga sage ]:2015/04/12(日) 21:01:05.95 ID:CFsZ+nZaO

【夕暮れ時の河川敷】
【通りすぎる人々も少なくない中、設置されたベンチに座る一人の姿があった】
【銀の長い髪に、紫のメイド服、さらに頭には赤いヘッドフォンを着けていて】
【更に手元には、何処かで買ったのか結構な大きさの焼き鳥の紙袋とペットボトル入りの烏龍茶】
【――良く良く見れば、大半が鶏皮である】

………はぁ、なんだか怠いですねぇ…

【何をするでもなく、川の流れを見つめて】
【焼き鳥を口に運ぶ】
【……服装と行動、そして場所が色々とミスマッチ過ぎる光景である】

……何か面白いことでも無いでしょうかぁ

【そうして、しばらくすると一言呟き】
【立ち上がると同時に、持っていた筈のペットボトルが『消える』】
【――パメラ自身の固有魔法『転送』】
【それを使い、然り気無く邪魔な荷物を片付けた訳だが】

【一瞬の魔力の発動、それに気付くものが居るだろうか?】
【また、何か気になることがあれば、ふらりと吸い寄せられる訳だが、果たして……?】
188 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/12(日) 21:26:01.12 ID:dob/PLKZo
>>182

「そうだね、用事もなければわざわざ川渡ってあっちには行かないか。商店街に行かなくてもこっちにショッピングモールあるしね。
 あ、そうそうショッピングモールと言えばあそこの2階にある服屋さん、なかなかいいんだけど行ったことある?」

話がどんどん別方向に飛んでいくのは彼女が話す際の癖かなにかだろうか
しかもその内容は殆どすっからかんの世間話だ

(……分からないなあ)

小雨は、自身は洞察力がある方だと自負している
それは彼女が趣味としていることにそれが必要であり、そのためにそれなりの訓練を積んできたからだ
しかしそんな彼女でも、思わせぶりな態度に対する亜久里の反応がどういうことを示しているかは分かりかねていた

(まあ、今はどうせバイトの子しかいないんだし―――いいか)

もし違って「変な子」扱いされたとしても、それなら今後は関わりがなくなるだけの話で
それよりは、魔法少女同士の関わりを持てる可能性を優先することにした
そこで小雨は小さく咳払いをひとつして、コーヒーに口をつける。そうして自分の中の空気を換えるかのように小さく息を吐き出すと、

「ぶっちゃけ聞こうか。キミ、魔法少女かい?」

今度は直球、ストレートに疑問を投げかけるのだった

/遅くなりました!
189 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/12(日) 21:38:39.70 ID:zAVMFfwBo
>>187
「……ん?魔翌力?」

河川敷近く、様々な果物の入ったビニール袋を手に下げ、紫薔薇学園の制服に身を包んだ兵馬一姫は呟く。買い物帰りと思われるこの少女は、一瞬の魔翌力に気付いたのだ。

「あ、師匠だったのか。」

魔翌力が気になり、そちらに近づく一姫。見れば、以前弟子入りした師匠の姿が

「おーい、師匠!どうしたんだ?そんなところ……うおっ!?」

折角だし、近況について話しておきたい。そう思い、駆け寄っていく一姫だったが、足を滑らせ派手に転倒した。普段の一姫なら、こんなドジはしないが、深夜に病院のクリーチャー退治なんかしていた為に寝不足だった様子。それ故の不注意だ。

「あいたた……あっ!?あーあ、やってしまった……」

その時に持っていた果物を落としてしまい、潰してしまった様子だ。師匠の前でカッコ悪いなと思い、恥ずかしそうに頭を掻く。
190 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/12(日) 21:49:38.33 ID:45cHw1jm0
>>188

「あー……そういえばあったわね。ショッピングモールの二階に服屋。 でも私はこう見えて拘りのブランドっていうか類があるから行ったことわないわね。
そういうアンタは行ったことあるわけ?」

特に急ぎの用事がある訳でも無いし、寧ろこの喫茶店の今は姿が見えないとある店員を探しに来た亜久里は、わざわざ話を切り上げる必要は無いと思い小雨の話題が切り替わろうと気にせず話を続けた。

顎に指を当て小雨の言うショッピングモールを脳裏に浮かべる。
記憶が正しければ確かに小雨の言う通り二階には丁度二人くらいの年齢層に需要がありそうな服屋があった筈だ。
しかし、亜久里は友人の買い物の付き添いで其処を素通りしたことしか無かった為に詳しい情報は知らなかった。
ただゆるふわ系の衣服を見に纏う小雨が話題に出すほどだからきっと彼女に見合った服が並んでいるのだろうと亜久里は思う。

「────?」

小雨の思考など分かるはずも無い亜久里は、なにかを考えている様子を見せる小雨を不思議そうに見つめた。
ふと折角喫茶店に来たのだから紅茶だけでは味気ないと思った亜久里は、紅茶を飲みながらケーキでも頼もうかと思った刹那──


「ブ──────ッッッ!? ゴホッ!エホッエっホ! あ、アンタ急に何聞いてんの!? ま、魔法少女? わた、私がそんな魔法少女なわけ無いじゃない!」

小雨の一言を聞いてん飲んでいた紅茶を漫画の様に吹き出す。
涙目を浮かべ噎せながらにテーブルを拭いている亜久里は、動揺を隠せ無いまま小雨の質問に否定的な答えを述べた。
何故其れを否定したのかは本人も分からなかったが取り敢えず口から出た答えは否定的なものだったことに対して何の疑問も持たない亜久里は相当動揺しているのだろう。
191 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/12(日) 21:50:52.38 ID:8EXJ51rU0
【夜の路地裏】

ハァ…どうしたものか。今日で何人目でしょう、これ……

【足元に転がるモブ魔法少女を見下ろしながら、ポツリと呟く】
【血にまみれ、怯える少女を見る目は冷たい】

【何でも最近、「猟銃を持つ魔法少女が逆らう魔法少女をターゲットに狩りを行っている」の噂が魔法少女の間で広まっているらしい】
【その噂の真実はどこかの学校の生徒会長らしいのだが、津山は偶然にも出回る噂の魔法少女の特徴とかなり一致する】
【そのせいで、早とちりした正義の味方気取りの魔法少女による襲撃が絶えない】
【狩りの獲物を探す手間が省けるのはいいのだが、こう一日に何度も襲撃されてはたまらない。魔法薬も多く持ち歩くようにはしているものの、無限ではないのだ】

……おまけに、どいつもこいつも、狩りがいがないと来た。まったく、いい迷惑ね…

【魔法薬を口にし、銃口をモブ魔法少女へと向ける】
【面倒ではあるが、襲撃されてタダで返すつもりは毛頭ない】
【この状況に、救いの手はあるのだろうか…?
192 :パメラ [saga sage ]:2015/04/12(日) 21:53:09.55 ID:CFsZ+nZaO

>>189

……ん?

【シャカシャカと鳴るヘッドホン】
【しかし、何やら気配を感じてみれば、そこには転んで色々とばら蒔いた一姫の姿が】

あら?……うふふ、何やってるんですかぁ

【ヘッドホンを外して一言】
【同時、落ちた果物の内でいくつか問題なさそうな物を拾う】

元気そうで何より、ですねぇ

【そうして、汚れを少し払うとそれらをビニール袋に入れておく】
【恥ずかしそうな一姫を見る表情は、クスリとした様子である】
193 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/12(日) 22:06:23.14 ID:zAVMFfwBo
>>192
「あー……悪いな師匠。ちょっと、買い物帰りに師匠の姿を見かけたもんだからさ。」

照れ臭そうに笑うと、ビニール袋を受け取る。今度は落としたりしないように、大切にしっかりと持った。なんたって、この果物は妹の二那へのお見舞いに持っていこうとしていたものなのだから。

「あ、一応、言っておくけど、あたし、いつもこんなドジじゃねーからな。ちょっと、先日夜遅くまでクリーチャー退治してたからさ。奴は病院に現れたんだ。場所が場所だけに、放っておけなくてさ。」

寝不足気味だと伝える。結局、そのクリーチャーを倒したのは別の魔法少女なのだが……

「師匠の方も変わり無さそうだな。」

194 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/12(日) 22:12:14.90 ID:dob/PLKZo
>>190

「ボクはあそこかなり愛用してるんだよ、丁度趣味に合っていてね。
 拘りかー。どんな服が好きなんだい?」

日本人離れした金色の髪と瞳の色と、凛々しさを湛えた顔立ちの少女。
確かに自分とは方向性がまるで違うな、と思い、今は制服を着ている彼女に尋ねてみることにした


(うっわぁ……わかりやす……)

流石にこれが分からないほど鈍感ではない。洞察力云々以前の問題だ
だが一先ずペーパーナプキンでテーブル拭きを手伝いながら、

「いや、だってここって魔法少女が割と集まる所だし。ひょっとして知らずに来たのかい?」

最早魔法少女であること前提で話を進めようとしている

「あ、ケーキならレアチーズケーキがボクの一押しだよ」
ついでにウィンクひとつ飛ばしながら彼女の注文を後押ししていた
195 :水無月 水月 :2015/04/12(日) 22:18:43.15 ID:GvR+OsiC0
>>191
「ちょーっとまったぁあ!」

銃口がモブ少女に向けられた瞬間に、路地裏の入り口にて特撮染みたタイミングの良さでそいつは現れた。
上下に学校指定のジャージを纏い、スポーツバッグを肩からかけたショートヘアの少女。
ぼんやりと街灯に照らされた顔立ちはぴんと眉が張っていて凛々しく見えるだろうか

「何でそんなことするのかわからないけど
 とにかくそんな酷いことは見過ごせないな!」

モブ子と津山の間に庇うように立ちふさがり、少女は叫ぶ。
片手はモブ子に触れて大丈夫だと言い、もう片方の手で鞄の中のベルト型の魔導具を取り出し、装着する。
事情がわからない以上明確に敵意は向けない、が
いつでも戦闘に移行できる体制は整えた。

//すいません少し遅くなりました……
196 :パメラ [saga sage ]:2015/04/12(日) 22:22:06.46 ID:CFsZ+nZaO

>>193

なるほど、そうでしたかぁ
……確かに、そんな場所では見過ごせないですねぇ…

【一姫の話を聞いて、なるほどと思う】
【彼女の性格ならば、見過ごせないだろう】
【自分でも、見過ごすことはしない】

私の場合は調子がいいんですよねぇ
……やっと全力を出せるくらいには、直りましたからぁ

【一姫の問いに笑いながら答える】
【先日帰ってきて以降、だんだんと最良のコンディションに近づきつつあった】

あ、そうだ、そういえば貴女には伝えてませんでしたねぇ
私、リブラス・サークルって組織を立ち上げたんですよぉ
目的は、魔法少女のバランスを保てるように、というのですがぁ……
……まぁ、簡単に言えば『やり過ぎている』魔法少女を止めるのが目的ですねぇ

【そしてそこからひとつ、話を切り出す】
【軽く切り出したのは、特に問題はないという確信であり】
【話しておいて、損は無いだろうという思いだ】
197 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/12(日) 22:29:27.29 ID:45cHw1jm0
>>194

「別にそんな変わった服じゃないわよ? まぁ、年相応の……なんて言えばいいのかしら……キレイ系?」

言われてみれば自分は一体どんな系統で服を揃えていたのだろうか。
──というより、ちゃんと拘りや好きなブランドなどはあったが其れが今で言う何系に当てはまるか分からなかった亜久里は取り敢えずキレイ系とだけ答えた。
まぁ、実際亜久里はキレイ系の衣服しか買っていないから正解なのだが。

「いや、知ってたっていうか……。
私はここの店員の一人が魔法少女だって教えて貰って、少し話を聞いてもらいに来ただけだから……まさか魔法少女が集まるとは思わなかったわ。………というよりアンタもそうなわけ?」

やっと落ち着きを取り戻した亜久里は、まさか魔法少女が集まる喫茶店とは思わなかったと言いながら、小雨も魔法少女かとジト目を向け聞いてみた。

「え?あ、そう……。なら……それで──……」

小雨のウインクを見て、この女掴めないなと内心思いながら苦笑いを浮かべる。
吹き出した紅茶を拭き終われば小さな溜息を吐いて再び紅茶を一口飲んだ。

「そういえば、アンタは名前は?」

ふと亜久里は小雨の名前を聞いてみた。
最初は、正直聞く予定など無かったしどうせ今日限りの縁だろうと思っていたが、相手が魔法少女なら話は別だ。
善悪、敵味方以前に魔法少女として名前くらい知っておくことに損は無いだろうという考えだった。
其れに話した限りだと中々掴めない少女ではあるが其処に邪悪さがあるかと言われれば否だ。
ゆえに亜久里は今このタイミングで小雨に名前をきいた。

198 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/12(日) 22:43:59.43 ID:zAVMFfwBo
>>196
「おおっ!そりゃ頼もしいな。師匠の全力……うーん、想像つかない。」

今までは、全力を出せなかったのかと驚く一姫。だが、パメラが全力を出せるようになるのは、一姫にとっても喜ばしいことだ。

「リブラス・サークル……つまりは、あのエインフェリャルがどうたらとか言う奴等や、会ったことは無いけど悪い噂を聞く黒百合生徒会とかを止めるってことか……」

確かに、この街の魔法少女のバランスは崩れ初めている。一部の魔法少女が他の魔法少女を殺害するなど、既に何件も起こっているだろう。以前の戦いで、一姫の目の前でも、名も知れぬ少女が一人殺されている。
一姫が守れなかった名も知れぬ少女、彼女の人生は魔法十二戦姫少女の一人の手により幕を閉じた。一姫はこの悔しかった記憶を思い出した。

「もちろん、あたしも参加していいんだよな?未熟者だから駄目とか言わせねぇぞ?」

戦う理由は十分にある。これ以上、奴等に好き勝手させたくない。奴等は、人を平気で殺したりするような連中だ。いずれ、一姫の両親や友人、それに最愛の妹へとその魔の手が迫るかもしれない。

「――あたしは守りたいんだ。大切な人を」

大切な人を守るために戦う。一姫はその意思を真っ直ぐに伝えた。
199 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/12(日) 22:44:13.89 ID:8EXJ51rU0
>>195

また…?ハァ…勘弁してよ…

【割って入った新手の魔法少女に、またため息が漏れる】
【魔法薬の残量的にはまだ相手はできるが、さすがに精神的に疲れているのだ】

貴女が正義の味方気取りなのか何なのかは知らないけど、とにかくその子は私の獲物なの。
おとなしく引いてもらえないかしら?さもないと…

【眉間へと銃口を突きつける】

……容赦、しないわよ?

【殺意も敵意もない、ただただ冷たい目】
【まるで、目の前の少女を物としか見ていないような…】

//ご飯食べてくるので少し次が遅れるかもしれません


200 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/12(日) 22:52:50.79 ID:dob/PLKZo
>>197

「キレイ系かー。似合うだろうね。髪の毛綺麗だし」

自分の灰色の髪の、前髪側部に伸ばした通称「触覚」部分を指先でくるくる弄りながら応じる
比較してどうこう、などと今更そんなネガティブな思考に陥ることもないが、やはり彼女の金色の髪は同年代の周囲の中にあって際立っているように思えた

「なるほどね。誰かの紹介だったわけだ―――あ、ボクも当然魔法少女だよ。
 それ以外のお客さんもたまに来るみたいだけどね。大抵は魔法少女か、引退した元魔法少女みたいだ」

ついでにアルバイトも皆そうだ、と付け足して。

「そんな睨まないでほしいな。ボクだって気が気じゃなかったんだよ。
 キミから感じるその『違和感』が、キミが魔法少女だからかただの勘違いか分からなくってね」

ジト目で見据えてくるのを肩をすくめて受け流す。
そしてどこか不満げな表情でレアチーズケーキを注文する様を眺めていると、名前を尋ねてこられたので

「うん、ボクは朝顔 小雨。好きに呼んでくれて構わないよ。
 キミの名前は?」

名前を聞いてきたということは、きっと魔法少女としてこれからも関わりあうことを見越しての事だろう
友好的な関係なら大歓迎だと、笑みを浮かべて名を教えるのだった
201 :パメラ [sage saga ]:2015/04/12(日) 23:06:03.57 ID:CFsZ+nZaO

>>198

うふふ、そうですねぇ……使える装備が八つ全て整いましたからぁ…
……多少時間さえかければ、ビルの一つや二つくらいは崩せるかもしれませんねぇ……やった事はありませんがぁ

【微笑を維持したまま口に出したのは、そんな例え】
【……まぁ以前、自身だけでは無いとはいえビル一つ半壊させた事もあったりするので、あながち冗談でも無いかもしれない】

もちろん、歓迎しますよぉ
……貴女なら、そう言うと思いましたからねぇ
まだ、貴女を含めて数は少ないですがぁ……仲間は居ますよぉ

【そして】
【一姫の決意を、覚悟を】
【断る理由は無く、否定する道理もない】
【パメラは、すんなりと受け入れたのだった】
【同時に、思う】
【彼女が、自身の魔法少女としての答えを見つけるのは、きっと遠くない、と】

さてさて、なら次からはもう少しキツくしないと行けませんねぇ
私も昔の勘を戻さないといけませんからぁ……うふふ

【しかし、ここで悪戯っぽく笑う】
【内容は……まぁ、お察しである】
202 :風鈴賛華 ◆CmqzxPj4w6 [sage]:2015/04/12(日) 23:07:37.82 ID:VIZ1SxW8o
「……………あぁ、もう」

【風鈴参華は戸惑いながら怒っていた、ついでに魔法少女に襲われていた】

「なんだ、集中狙いか?くそっダリィ、今日で何人目だ馬鹿野郎」

【先日、魔獣に手を噛まれてから妙に魔法少女に見つかりそして絡まれ襲われる】
【こちらとしては争うやる気も無いと説明したが何故か魔獣と間違えられるようだ】

【いやいやいや、確かに偶に人では無いと噂されるがまだ魔獣になった覚えは無い】

「……これで眠れッッ!」

【今日五人目の火を操るモブ魔法少女の延髄に蹴りを決め、意識を落として無力化】
【この魔物めと、最後の呟きを残したモブを適当な所へ蹴り込み、女は歩き出す】

【場所は夜に沈む学校の校庭だ、適当に逃げていたらいつの間にか入ったようだ】
【何もなければそこを出て、何処かの道へぶらりと入り、誰もいない自宅へ向かう】
【女は独り歩いていく。面倒くせと呟きながら、誰にも何も夜にも染まらぬ一匹狼】

【―――シンと、魔翌翌翌力の残滓が世界に響いた。魔物と魔法少女の物が入り混じった歪な魔翌翌翌力、が】

/使い回しですがこれで募集をしてみましょう
203 :水無月 水月 :2015/04/12(日) 23:10:37.29 ID:GvR+OsiC0
>>199
「気取りじゃないよ」

弾丸の込められた銃口に返す、意思を込めた強い視線。
装着したベルトに"カートリッジ"――魔翌力を充填した魔導具――を装填する。

「そのための力なんだ。僕は正義の味方だよ!」

向けられた視線が冷たかろうと、自分が物としか見てられなくとも
自分の正義は変わらない。
誰も死なせない。誰も傷つけさせない。―――痛みは全部、自分が引き受ける
少女は姿勢を大きく落とし、前へ強く踏み出した。同時に―――

「―――変身!!」

叫ぶ、その刹那、水月を包み込む光。
それはベルトを中心に放たれ、着用していたジャージを粒子に変換、再構築しボディースーツを纏う。
そして腕部、胸部、脚部に装甲が展開されて、普通少女は魔法少女へ姿を変えた。

姿勢を落とし、前へ踏み出した体制はいわゆるタックルとなる。
204 :四ノ宮亜久里 :2015/04/12(日) 23:12:12.98 ID:45cHw1jm0
>>200

「そお? 私はアンタみたいな髪の方が羨ましいわよ。特にその髪色。私もとも地毛が金髪だから黒髪とか其れに近い色に憧れてんのよ。でも染めたら染めたで色は変わら無いで相変わらず金だし……。はぁ……良いわよね。黒髪」

褒めの言葉を聞いたのに決して喜びの表情を浮かべずに、寧ろ嫌そうな顔付きになる。
小雨同様に自身の髪を指先で弄りながら彼女は彼女で髪の毛に対して悩みを持っている様だ。
隣の芝生は青いというやつだろう──。

「ふーん。実は黒百合生徒会でしたーとか、エインフェリャル様ーとか、悪い魔法少女でしたーってパターンなら悪いけど勘弁よ。そんなことはとっくに間に合ってるから」

そのまま嫌そうな表情は変えずに小雨を見ながらそう言って手を払う動作を見せる。
恐らくそう言った類の関係はお腹いっぱいなのだろう。
アルバイトも魔法少女と聞いて再びカウンターを見ると其処には丁度仕事をするアルバイト員の女性の姿が目に入った。
なるほど。小雨が先程言っていた"色々"は魔法少女だったのかと一人納得する。

「睨んで無いわよ! ったく私が恥かいたみたいじゃない」

強い口調でそう言うと亜久里は不機嫌な表情を浮かべながら二回目の溜息をついた。
何が気に入らなかったのかと言われれば恐らく紅茶を吹き出した姿を見せてしまったことだろう。
そんな理由で軽く怒るあたりもしかしたら亜久里は短気、または軽く自分勝手な女性なのかもしれない。

「小雨……。良い名前じゃない。
私は四ノ宮亜久里。まぁ、コッチも好きに呼んでくれていいわよ」

小雨の笑顔を見て不機嫌な表情を浮かべていた亜久里は一瞬自分が餓鬼っぽいと思えてたじろぎながら咳払いをして誤魔化すと、此方も自己紹介を済ませた。
205 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/12(日) 23:27:34.65 ID:zAVMFfwBo
>>201
「ビ、ビルを……!?」

これは凄い。これなら怖いもの無しだと思う一姫であったが、現実はそうもいかないのだろう。きっと、敵の中には同等かそれ以上の力を持つ者が居るの筈だ。だからこそ、組織を作ったのだろう。

「仲間か……やっぱり、奴等が徒党を組んで来るんだったら、こっちもそうするのがベストだもんな。」

目には目を、組織には組織を。一人で敵わない相手でも、力を合わせればきっと。だが、その前に自分が足手まといにならないように強くならなきゃな、と考える一姫。

「この街には、立派な志を持った奴がたくさんいるし、きっと仲間はもっと増えるさ。あたしはそう思う。」

救う為に戦う者、守る為に戦う者。もしかしたら、彼女らも協力してくれるかもしれない。この街の未来に、少し明るい光が差した気がした。

「お、おう、その時の為にかけらを集めておくよ。」

やはりちょっと怖じ気づくも、その決心は変わらない。生半可な修業じゃ、強くなんてなれないのだから。
206 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/12(日) 23:34:46.66 ID:dob/PLKZo
>>204

「地毛なんだ、染めてる感じではないと思ったけど……染めても染まらない、って?」

亜久里の魔法少女的事情を知らない小雨は、その現象に謎を感じて首を傾げる
彼女の場合は元々特殊な体質などは持っていなかったためか、魔法少女としてのそういった事例を知らない様子だ

「クロユリ……っていうとあの黒百合学院?エイン……な、なんだって?」

魔法少女間のそういった争いの事にはてんで疎い様子で、疑問符を次々に浮かべ続けている
しかし亜久里の様子から、決して良い間柄ではないことだけはしっかりと伝わったようで不審げに眉根を寄せるのだった

「しのみや、あぐり……シノちゃんかな。それともあぐあぐ?」

好きに呼んでいい、との許可を得たのでここぞとばかりにあだ名を提案
その際の笑みからは先ほどのような純粋さに少し悪戯心が混ざったような形に見えるだろう
睨んでいないと語気を荒げる彼女の様子を見ていると、どこかかき乱したくなる気持ちに駆られてしまう
207 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/12(日) 23:39:24.74 ID:8EXJ51rU0
>>203

威勢だけはいいわね。でもそれだけじゃ駄目、私の獲物としてはね。

【光に包まれ、魔法少女と化した少女の突進を、一歩ふらりと横に動くことでかわす】
【そして数歩後ずさり、二人の距離は10m弱というところか】

……お手並み拝見、ってことで。行きなさい。

【銃口に紫色の魔法陣が描かれる】
【引き金を引けば、飛び出したのは2頭の三つ首の魔犬…ケルベロスだ】
【銃弾の勢いそのままに牙をむき、その身体を食らいつき、引き裂かんと迫る】

威勢だけなら、今日来た有象無象と何も変わらないわよ?さあ、「気取り」じゃないとこ、見せて頂戴。

208 :パメラ [saga sage ]:2015/04/12(日) 23:47:13.34 ID:CFsZ+nZaO

>>205

【ビル云々に驚く様子の一姫に対して、少し気分がよくなる】

まぁ、そうなんですよねぇ
色々と集まった方が行き当たりばったりよりはマシですからぁ

【相手が組むならこちらも組む】
【それは自然な流れで、間違いではないとパメラ自身も考えている】
【ただし、心残りが無いわけではない】
【――それは、単に自身の戦い方、スタイル】
【パメラは、手札や使う戦法からか一対一や一対多はこなせるが、逆に誰かと組むのが実は苦手であった】
【しかし、それを抜いても、組織化するメリットはあると、踏んでいるのも事実】

……えぇ、そうですねぇ
…まだ、会うこともなかった方々、出来れば今のうちに会いたいものですよぉ

【一姫の言葉に、賛同】
【瀬平戸市は、広く、そして深い】
【きっと、まだまだ見知らぬ魔法少女はいるはずだ】

うふふ、そうですねぇ……ただまあ、無理はしないようにしてくださいねぇ

……さて、私はこの後は何もないのでもう少し回っていこうかと思いますがぁ、貴女はどうしますかぁ?

【最後に、若干引いてる一姫に声をかけて】
【この後を聞いてみた】
【特に何もなければ、パメラはふらりと歩き出すだろうが………?】
209 :藤宮明花 [sage]:2015/04/12(日) 23:50:05.08 ID:oVbU111Do
黒百合学院図書室には、その設立から蓄えられ続けてきた膨大な数の資料が眠っている。
そういう、ファイルに綴じられてすらいない資料は基本的に生徒には貸し出される、閲覧したい生徒に対して一時的にそこでの閲覧を許可する、程度に留まっている。
一部はデータ化等も進めているのだが、余りにも数が膨大なためにその作業は未だ追い付いておらず。
生徒会長であり、理事長の娘である藤宮明花は、この図書室の膨大な数の資料に目を通そうとしていた。
とは言っても設立当初からのデータすべてに目を通すわけでは無く、それらは1970年代の、瀬平戸市におけるデータを遡っていく形で、参照を続けていた。
藤宮明花にとっては黒百合学院は庭の様なもので、幼い頃からここには足を運んでいた。
それに……理事長の娘である彼女にとって、一時的に、此処の全ての権限を自分の物にすることくらいは、雑作の無い事で。
藤宮明花は生徒会としての仕事を終えた後、深夜まで一人で資料を読み続けていた……のだが。その日頃の疲れが出たのだろう。


「―――――――――――― すーっ……」

放課後。人も疎らにいる室内の端の机。元々静まり返っており、また春の陽気に当てられたのだろうか。
左右にうず高く積まれた資料の間に突っ伏して、微かな寝息を立てて居眠りをしていた。元々静かだった図書室は、気を遣った黒百合学院の生徒たちによってより静まり返り。
そのお陰で藤宮明花は、自分が寝ている事に気が付くことも無く、穏やかな夢の中へと身を委ね続ける事が成立していた。
210 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/12(日) 23:55:24.31 ID:45cHw1jm0
>>206

「まぁ、体質よ体質」

別に間違ったことは言っては無かった。
特殊であり異例中の異例ではあるが体質により彼女は髪を何度染めようが色は変わら無い。
しかしその異例を果たして同じ魔法少女ではあるが初対面の小雨に言うべきか迷った。

「そうそう。その黒百合学院の生徒会よ。
あとはエインフェリャルだっけ?アインシュタインだっけ? まぁ、そんな感じの組織があんのよ。俗に言う悪者ってやつ」

運ばれてきたチーズケーキに視線を送り適当にこの話を切り上げる。
今の亜久里は話よりチーズケーキの方が重要という理由もあったがそういった魔法少女間の御たつきと縁があまり無い小雨に話しても悪い意味で興味しか持たないだろうと思ったからだ。
魔法少女であれば生きているうちにそんな問題に巻き込まれるのは時間の問題ではあるが無理に引き込む理由は無かった。

「あ、あぐあぐ……シノちゃん……。ど、どっちでも良いわよ!!」

砕けた呼び名であまり呼ばれたことが無かった亜久里はそんな小雨の意地悪な呼び方に対して若干顔を赤くし照れた。
友人はいるには居るが、自分をそんなあだ名で呼ぶ様な仲の友人は右手の指先二本で足りる程度しかいなかった為に嬉しかったのだろう。
更には同じ魔法少女という立場もあり、自分と同じ立ち位置にいる友人が出来そうなこともまた嬉しかったりする。
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/13(月) 00:09:18.92 ID:2x8KlNnv0
>>207
回避されたならば突進の勢いを載せて壁を蹴り、反転すると同時に拳銃を一丁引き抜く。
そして空中に舞う自分へ向かってくる二頭の番犬、その一体の眉間へ向けて弾丸を撃つ。
水月の持つ拳銃が放つは魔弾。威力は決して大きくはない、だが鉛弾よりは強力だ。

それでも一体は無傷。怯む事もなく自分へ向かってくる。
現在空中。防御は間に合わない。ならば―――

「あがっ……」

抵抗せずに噛み付かれ、腹部をかまれて下半身が犬の口へ埋まる。
腹には牙の形の穴が開き、唾液が進入して侵されるように痛む。
―――でも、痛いだけだ。我慢すれば良いだけ!

右手に握っていた拳銃を腿部ホルスターのもう一つの拳銃に重ねた。水月の魔導具は変形、合体し"形態変化"を行う。
番犬の口内にて、響き渡るは回転し擦れる金属の音。今、まさにその"形態変化"が実行されていた。

二つの拳銃が一つになり、新たな姿を得る。
水月が手にする銃は水平二連の"散弾銃" 多数の銃弾を一度のトリガーでぶちまける兵器。
殺傷力の高さから人間相手に使うのは憚られたそれも、魔獣相手なら遠慮は要らない。
―――犬の喉奥めがけ、"散弾銃"の引き金を引いた。
212 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/13(月) 00:12:45.59 ID:V92zPV9Ko
>>210

「ふーん。なんというか難儀だね。面接のときとか大変そう」

誤魔化している、というか迷いが生じているのを察して、詳細な説明は要求せずに留めておく
小雨としても初対面で隠しごとのない仲になれるとは思っていないし無理に問いただす必要もないと思ったからだ

「黒百合学院の生徒会に、エインフェリャル?アインシュタイン?
 とにかくその辺が悪い魔法少女なんだね」

確認するかのように復唱しているうちに、亜久里はチーズケーキの方に意識が向いてしまった
その間に小雨は、『黒百合に入らなくてよかった』などと考えていた
悪戯は好きだし魔法を使うのも嫌いじゃない。願いも叶えられるなら叶えたいが、面倒事に巻き込まれるのは御免だ

「あ、そういえばシノちゃんは5つ集めたら何を願うんだい?」

物凄い軽いノリで問われたのは、星のかけらを5つ集めた際の願い事
思考の延長線上の質問だ、亜久里からすれば恐ろしく唐突な問いに思えるだろう
そしてどうやらあだ名はシノちゃんで確定したようだ
213 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/13(月) 00:16:07.58 ID:dno7rcGOo
>>208
「そうだな……何か魔法少女が多く集まる機会があれば、いろんな奴にすぐ会えると思うんだけどなぁ。」

連絡先を交換しておけばよかったと、後悔する一姫。ただまあ、出会ったのが戦いの最中だったりしたこともあるため、仕方ないといえば仕方ない。

「って、そんな機会無ぇよなぁ……」

一姫が夜桜花見大会の事を知るのは、まだ先のことである。

「ああ、無理はしないよ。」

と、言うが妹の為ならばいくらでも無理をしてしまうのが、兵馬一姫という少女である。これが、彼女の短所でもあり長所でもある。

「あたしはこの後、行かなきゃならない場所があるからさ。」

手に下げた果物を見て言う。果物が傷む前に、妹へ届けにいくのだ。転んだせいで、一姫自身が少し駄目にしてしまったが。まぁ、そもそも一姫は一人のお見舞いに多すぎなくらい果物を買っていたのだ。少しくらいは問題ない。

「それじゃ、また今度鍛えてくれよ。」


//切りがいいので、ここで〆でよろしいでしょうか?
214 :パメラ [sage saga ]:2015/04/13(月) 00:24:36.26 ID:rg7ps++4O

>>213

そうですねぇ………まぁ、少しだけ心当たりはありますがぁ

【一姫の言葉に、こちらも少し考える】
【心当たりは………まぁ、花見なのだが】

そうですかぁ……わかりましたぁ
うふふ、お待ちしてますよぉ……それでは、貴女も気を付けて下さいねぇ

【次いで、一姫からの返答を聞けば】
【パメラは、特に口を挟むこと無く頷き、念入りに話した後に】
【河川敷から離れる小道の一つへと消えるだろう】

/わかりましたー
/お相手ありがとうございました!楽しかったですー!
215 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/13(月) 00:31:07.93 ID:dno7rcGOo
>>214
//お疲れさまでしたー絡みありがとうございます!此方も楽しかったです!
216 :四ノ宮亜久里 :2015/04/13(月) 00:32:40.76 ID:mQ+Ur//x0
>>212

「願い事? あー……黒髪になることかな。ていうか呼び名はシノちゃんなのね……まぁ、小雨が其れでいいなら良いけど。」

小雨の突拍子も無い質問を聞いて思わずチーズケーキを食べようとして開いた口が閉じる。
そして一旦ケーキを食べるのを中断して、フォークを置くと少しばかり考え出した。
と言っても考えるなんて行為は建前だけで、実際はこれっぽっちも考えてなんかいないが。
それを証明するかの様に亜久里はまるでふざけているとしか思えない様な答えを口に出した。

そもそも多くの魔法少女は星のカケラというキーアイテムを探し求めている存在ゆえに、大体の願いごとは魔法少女になった時点で決まっていることであって今更そんな質問に対する答えを考えるということはそれ即ち────

「冗談。冗談。無いわよ別に。叶えたい願いなんて────」

願いごとは無いということだ。
決まっていれば考えなんかしないで直ぐに答えるはずたが亜久里はそうではなかった。
彼女が星のカケラで叶えたい願いごとは無いという理由は髪色と共通点があったりするのだが出会ったばかりの小雨には分からないだろう。
ただこの答えに対して小雨が疑問を抱いたならば亜久里は、出会ったばかりだからという理由で説明しないという愚行はしない筈だ。
何故ならこの答えに関しての理由は、魔法少女なら別に珍しく無かったりすると亜久里は考えているからだ。

「アンタは如何なのよ? 叶えたい願いとかあるわけ?」

単純な疑問だった。
魔法少女なら相手が星のカケラで何を叶えたいかという疑問を持つのはなんら不思議では無いし、小雨が先に聞いてきたのだから此方が聞いても可笑しくないだろうと。
217 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/13(月) 00:53:47.12 ID:V92zPV9Ko
>>216

「うん、呼びやすさ優先でね」

よく考えたらあぐあぐはちょっと呼びにくいよね、などと続けるのは、何度も呼ぶことになる今後のことを考えてか

「……?ボクの願いも大概だけど、願いがない、なんていうのはなかなか珍しいと思うよ?
 なんだい?まさか自分が願いを叶えるより他の人が願いをかなえてほしい!なんて自己犠牲に満ちたキャラじゃないだろうね」

小雨の今抱いている物は疑問というより不可解であるという方が正しい
「なんでも願いを叶えられる」という宝物を前にして、人が抱くのは夢や希望、欲に野望と様々だろう
しかしその状況で「叶えたい願いなどない」などという者がいるのは、やはり不可解だった

「ボクは今の所欲しいものもないから、もし5つ集まったら適当に一生遊んで暮らせる金でも手に入れようと思ってるよ」

それまでに何か欲しいものが出来るかもしれないけどね、などと冗談めかして付け足して。
消極的な理由だが、それでも私欲に塗れた願いを持っている小雨と違って、亜久里はそういったものもないのだろうか
218 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/13(月) 01:02:03.05 ID:situvF6t0
>>211

【いくら魔獣とはいえ、体内で散弾をぶっ放されて耐えられはしない】
【魔犬の口内で散弾が炸裂し、断末魔をあげ、爆ぜ、数m吹っ飛んだ】
【正に、肉を切らせて骨を断つ】

ふぅん、悪くはないわ、でもね……甘い。

【その言葉とともに、少女の背後に鋭い爪が迫る】
【傍の粉々になり吐き捨てられた一発の魔弾が、先ほどの拳銃の弾丸を噛み砕いたことを物語っている】
【もう一頭も、よろよろとだが立ち上がり、再び少女へ正面から駆け出す】
【ケルベロスは3つ首の怪物、一つ頭部を吹っ飛ばしたところで致命傷とはならない】
【痛手を負わせた憎き相手を見るその目は飼い主とは対照的に、爛々と野性的な殺意に満ちている】
【ともあれ、これで挟撃する形となった】

ハァ…やっぱりあなたも、力もないのに正義振りかざす、「気取り」だった訳ね。
そういうのには飽きてるのよ……消えなさい。

【普段の津山ならもっと時間をかけいたぶっているのだが、今日はそんな気力がない】
【上空へ、勝負を終わらせるべく一発の散弾を放つ】
【散弾はすぐに巨大な、黄色の魔法陣を描く】
【そして間もなく、2頭の魔犬もろとも、少女に巨大な雷が襲い掛かることだろう】
219 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/13(月) 01:15:49.60 ID:mQ+Ur//x0
>>217

「はっ……。なんでわざわざ手に入れた星のカケラを他人に使わなきゃいけないのよ。そんな常識外れのお人好しなわけ無いじゃない私が。
 ただアレよ。星のカケラを使って願いごとは叶えたくないだけ。私、星のカケラの所為で結構嫌な思いしてるから嫌いなのよね欠片が。折角持った願いゴトを嫌いな、しかもよく分からない物体にお願いするなんてしたくないのよ。というより、嫌いな物に頼りたくないだけ」

小雨の意見を的外れと言わんばかりに両手を広げて首を横に振る。
星のカケラに限らず、嫌いなものに頼ることが嫌な亜久里は願いゴトを欠片を使って叶えることをしたく無かった。
其れに亜久里は星のカケラにより魔法少女同士の殺し合いに巻き込まれ挙げ句の果て死んだ過去がある為、自分を死に追いやり
更には"星のカケラ争奪戦"という魔法少女同士の殺し合いにまで発展する争いを生み出したキーアイテムである星のカケラの存在すら恨んですらいた。
要は星のカケラ大っ嫌い。
願いゴトをそんな呪いアイテムの力を使ってまで叶えたくない。ということだ。

「適当に遊んで暮らしたいなら、魔法少女でもやめてコツコツ勉強でもしなさいよ……。そんな理由で争奪戦に巻き込まれで死んだらシャレにならないわよ」

願いゴトは叶わないからこそ価値があり、手が届かないからこそ存在意義があると独自の価値観を持っている亜久里は、例えどれほど小さく下らない願いゴトであっても持つ事に意味があると考えている。
それゆえに小雨の言った願いも馬鹿にしようとか、下らないなどと蔑む様なことは言わなかったが、其れで星のカケラ争奪戦に巻き込まれて死んでしまうのは頂けないと思い彼女なりに多少心配をした。
220 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/13(月) 01:39:01.68 ID:V92zPV9Ko
>>219

「……なるほど、分からないでもないね」

魔法少女の戦いは命がけだ。星のかけらを使えば瀕死からでも脱出できるとはいえ、それは紛れもない事実
自分自身の願いが懸かっているのだから、生死を賭けたやりとりがおこるのは当然ともいえる

「ボクもなりたいものはあってもその夢をかなえるために星のかけらを使おう、とは思わないし」

自分の場合は「本当に大切な願い」だけに限られるその思いが、亜久里にとっては「全ての願い」に適応されるのだろう
頑固というかストイックというか、とにかく凄い子だ、という印象が強まった

「分かってないなあ、コツコツ勉強してたら遊べないじゃないか!
 それにそこまで危険な場所に首突っ込む気はさらさらないから大丈夫だよ」

一方こちらは使えるものは使う精神
星のかけらも1つ所持しているからいざというときは脱出することもできるし、と語る彼女の様子は、たしかに緊張感が欠如しているように見受けられる
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/13(月) 01:49:59.99 ID:2x8KlNnv0
>>218
「三回ぶっ飛ばせばいいのかな?めんどくさいね……」

と、余裕のある振りをしてみては良いけど、正直けっこーやばい。
相手本体は無傷なのに、自分は腹部の肉が裂けて真っ赤だ。
幸い、致命傷じゃあない。魔法少女がこの程度の傷で動けなくなってたまるものか。

空に浮かぶ、巨大な魔方陣。
津山の能力は一度見えている。魔方陣から何か、とにかく敵が出てくるのだ。
そして次の魔方陣からは飛び切りヤバイ奴が来る。そう直感が、経験が警報を鳴らしていた。
ふと足元を見下ろす。視線の先には、未だそこに居たモブ子

「―――ああ、もう!」

散弾銃を握った手でモブ子を抱き寄せ、もう片方の手でホルスターから拳銃を引き抜く。
拳銃が"形態変化"で得る姿は何も銃だけではない。
引き抜いた銃を真上に投げ、もう一本の銃を引き抜きまた投げる。
空中で二つの拳銃が重なり、形を変えて"形態変化" 合体したそれは水月の背中に装着された。

「しっかりつかまっててよぉ!!」

背中に装着されたのは"ブースター"だ 変形前に拳銃の銃口であった部分が爆炎を放ち、前方への強烈な推進力を生み出す。
目の前にはケルベロスが立ちふさがる。水月はその股下を寝そべる様な体制ですり抜けると同時に、散弾銃を打ち込んだ。
路地裏から脱出する―――その寸前、空中の魔方陣が閃光を発し、雷が落ちる。

雷により辺りが白に染め上げられて数秒後、津山の視界が晴れた時
路地裏の内部には焦げた犬が二匹。消し炭となった少女は見当たらない。
灰の欠片も残らなかったのか―――否

「気取りかどうかは、僕を黙らせてから言ってほしいね!」

路地裏の入り口にて、少女はまだ生きていた。
立っては居ない。よく見れば片足の装甲が剥がれ、黒焦になった元脚が露出している。
モブ子は雷が落ちる寸前で突き飛ばして助けたが、自分は脚を失うほどのダメージを受けた。
機動能力は大きく落ち、変身が一部解けるほどの損傷。立ち上がることすら出来ず、膝立ちがやっと。
言うまでもなく絶体絶命。少女もそれを自覚している―――なのに
口元に不敵な笑みを浮かべ、指をピストルの形にして津山に向けている。
ボロボロになった身体は微塵も絶望を見せていなかった。

「いっけぇ―――」

少女の手には散弾銃はなく、背中に装着していたはずのブースターもない。
それらは全て一つになり、少女の隣で"殲滅砲"となっていた。

「―――ジャッジ・カノォン!!」

少女は叫ぶ。それを号令として"殲滅砲"から魔翌力の塊たる極大の光線が打ち出された。
それはまっすぐに津山に向けて、路地裏を崩壊させながら突き進む。

(死なないでよ……お願いだから)

この光線は少女の切り札。その威力ゆえに直接人に向けて撃ったことはなかった。
敵であろうと、出来ることなら傷つけたくない。ましてや[ピーーー]などもっての外。
せめて生きて居てくれと、少し奇妙な祈りささげていた。
222 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/13(月) 02:00:25.51 ID:mQ+Ur//x0
>>220

「……ならいいけど。っていうか多分アンタは勉強してもあまり伸びないタイプよ。多分」

亜久里とは正反対の小雨は良い意味で利己的な少女だった。
きっと彼女は世渡りが上手いのだろうと最初に魅せられたコミュ力の高さとこの話を通して思え、勉強しなくてもそこそこの水準以上に将来は落ち着きそうだと亜久里は見解した。
だがそれを言うのは癪だと思い亜久里はいつかのお返しといわんばかりに意地悪にそう言った。

それにしても小雨は結構魔法少女としては呑気な方だ。
もう一人何処か似たような魔法少女を知っているがやはり小雨は危機感が無い様に見えた。
しかし、それは決して悪いことでは無く何方かと言えば良い方なのだろう。
自分とは正に正反対の小雨に対して亜久里は友人になりたいと惹かれていた。

「……………ねぇ。
 良かったらコレ、交換しない?」

そう思えば話は早い。
自分からこう切り出すのは何処かむず痒しさがあったが意を決して携帯を取り出し某通信アプリであるラなんとかのIDを交換しようと申し出た。
実は既にある魔法少女と交換しているが、その時は向こうからだったし何処か大人びていた故に恥ずかしさは無かった。

「そういえば……アンタの固有魔法どんなの?」

先程は、小雨が質問をしてきたので今度はこちらの番と亜久里は聞いてみた。
実際魔法少女として千差万別である固有魔法は気になるところ。
223 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/13(月) 02:54:43.33 ID:situvF6t0
>>221

………ほぉ……予想以上ね。

【少女が魅せた、予想以上の力に一瞬リロードの手が止まる】
【轟く雷に、焼ける魔犬】
【津山の装着している視界を補助する働きのあるゴーグルは、閃光をすり抜けていく少女と、モブの姿を捉えた】
【自らが傷つくのも構わず、モブを躊躇いなく助けに行ったその姿は、「正義の味方」という言葉を連想せずにはいられない…】

ごめん、貴女のこと見くびってたわ。「気取り」なんかじゃない、本当の正義の味方なのね…

【ガチャリと猟銃のリロードを終え、紡ぐ言葉にはどこか敬意がこもったもの】
【巨大な殲滅砲を前に、残りの魔法薬を一気に飲み干す】

……私の全力、見せてあげるわ。

【その瞳は先ほどとは打って変わって、喜びに満ちている】
【最も狩りがいのある獲物を前にした、狩人としての喜びに】
【彼女は全力を持ってこちらに当たってきている。ならば、こちらも出せる限りの全力を持って当たる】
【それが彼女にとって、獲物たちへの最大限のリスペクトであった】

【放たれる、恐らくは切札であろう一撃】
【それに向けた銃口に、1つ、2つ、3つ、4つ……】
【幾重もの、数えきれないほどの魔法陣が展開されていく】

……………行くわよ。

【引き金が、絞られた】
【放たれた一粒弾は魔方陣を次々と通過していき、巨大な光弾へと姿を変えていく】
【光線と激突した光弾は、強烈な魔力を辺りに撒き散らしながらせめぎ合い………】

【………………そして、凄まじい衝撃波を残し、互いに消滅した】

ぐっ…アアァッ……!!

【あまりの衝撃波に、ビルの壁まで吹き飛ばされる津山】
【魔力を使い果たし、変身が解除される】
【ずるりと、力の抜けるままに壁に寄る】

……フフッ、次あった時は、必ず狩る、わ…よ…

【気力・体力・魔力を使い果たし、襲い掛かってきた猛烈な眠気に、津山は身を任せた】
【再び「正義の味方」と出会うことを、心待ちにしながら】

//遅くなって申し訳ありません、この辺りで〆でどうでしょうか?

224 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/13(月) 02:58:41.06 ID:V92zPV9Ko
>>222

「えっ!?ちょ、どういう意味だい、それ!?」

このタイミングでそういうことを言われるとは思っていなかったようで、驚いた様子を見せる
冗談であることは理解してはいるが、そういう冗談を言われること自体が予想外だったようだ

「そうだね。連絡先教えあっておこうか」

これからも助け合いが必要になるかもしれないし、損はないだろう
それに、魔法少女であることを抜きにして、もっと仲良くなりたい。そう思っている自分もいる


「魔法?魔法は――――見せた方が早いかな」

そういいながら、小雨は左手をテーブルの下に潜り込ませる
そうして一度亜久里の視界から消えた後、再び姿を現した彼女の左手には、一束のトランプが握られていた

「こうやって、相手の死角から自分の望むものを取り出すのが、ボクの能力。
 まあ、色々制約はあるけどね」

語りながら慣れた手つきでトランプを弄る様は、まるでマジシャンを想起させるものだ
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/13(月) 03:23:37.04 ID:2x8KlNnv0
>>223
交差する光弾と光線が消滅し、生まれる衝撃波
それは予想外であり、そもそも防御を取る余裕は無かった。
せめて、あの子だけでも―――
モブ子を庇ったせいで水月は全身で衝撃波を受ける事となった。
吹き飛ぶ体は何度も地面にバウンドし、幾つもの傷を作る。
瞼がゆっくりと降りて来て、同時に意識も堕ちて行く。

「次は……もっと気持ちよく戦いたいな」

津山の発した声は不思議な色だった。
であった当初のような冷たいものでもなく、かといって暖かいかと言えば違う。
上手く言葉に出来ないけど、とにかく認めてもらえたことは理解できた。
あの子を守れた。あの人に認めてもらえた。
ちょっと疲れたし痛いけど、悪くないかなと少女は小さく笑う。

―――ああ、でも、脚はどうしよう。直ってるかな。ないな。きっと。
まあ、いいか。

//お疲れ様でしたー
226 :四ノ宮亜久里 :2015/04/13(月) 03:32:46.77 ID:mQ+Ur//x0
>>224

「どういう意味も何も、そのままに意味よ」

今日初めて見た小雨の驚いた表情に対して亜久里は冷たくそう言ったが顔は笑っている。
小雨の驚いた様子が可笑しく思えたのと仕返し出来たという自己満足からきた笑みでもあったが勿論彼女と話して楽しいと感じたから笑ったのだ。

「────……はい、完了っと」

IDを交換した亜久里はどこか嬉しそうに携帯をしまう。
ふと自分が注文した飲食を見れば紅茶は飲み終わり、チーズケーキも気が付けば残り一口となっていた。

「────?」

小雨の言葉を聞くに恐らく説明するのが面倒なタイプの魔法なのだろうかと思う亜久里。

「……………凄いわねそれ。魔法ってよりかは手品みたいだけど」

固有魔法を見た亜久里は初めて見る一風変わった魔法に対して感心と興味を抱きながら小雨をみた。
やはり彼女は将来水準以上の環境で暮らしそうだなと魔法を見て感じた亜久里は、「それ使って手品師になれば儲かる」と助言しようか迷ったが何故か怒られそう気がしたから止める。

「……私の固有魔法は、なんか凄いネバネバした糸を出すのと物を賭けて強くなる魔法が使えるわ」

聞かれてはいなかったが教えて貰った手前此方も言うべきと考えた亜久里は、ざっくりだが説明だけした。
もっとも本命の固有魔法は全く別にあったが、その魔法は心や気を許してくれた魔法少女の魔具の力を扱うというものであった為、これを説明してしまうと其れが狙いで友人になろうとしたと思われるのが嫌だったからだ。
だが仮にこの時点で小雨がその条件に当てはまったならば、亜久里は小雨の魔具の力を借りたことにより彼女に似た魔翌力を帯び、探知が苦手な小雨でも気がつくだろうが。

「さて……と。ケーキも紅茶も無くなったし、そろそろ私は帰ろうかな」

残る最後のチーズケーキを食べ終えると亜久里は、満足そうに背伸びをした。
久しぶりに楽しめた時間だったらしく、若干まだこの時が恋しそうでもある亜久里。
結局本来の目的だった店員はいなかったが、新しい知り合いという何よりの収穫に密かながらに心躍らせた。

「じゃ、楽しかったわ小雨。また今度会ったら……いや、また会いたいから連絡してね」

席を立ち別れの挨拶。
今度会ったらと最初は言いかけたが、やはりまた話がしたいと思い亜久里は言い直した。
手を振り店を出てから数歩歩いた頃に、お会計してないやと思ったがどうせまた出会うのだからその時お金は返そうと考え、一旦代金を小雨に払わせた亜久里だった。

/時間もアレなので〆でーっ。
長い時間お疲れ様でした!とても楽しいロールでしたっ
227 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/13(月) 03:58:46.94 ID:V92zPV9Ko
>>226

「傷つくなあ、もう」

と言いながら、彼女も笑みに近い表情を浮かべていて。
きっと、そういう冗談を言い合える関係に慣れたことが嬉しいのだろう

「ん、登録完了。これからよろしくね、適当にメールするから」

そういって取り出した携帯をしまう。
彼女の場合本当に暇さえあればメールや電話などで連絡を取ろうとするだろう、特に用事がなくても。

「そうだよ。ボクは手品師さ。魔法なんかに頼らなくても、ね」

もともと手品が好きだったからそういう魔法になったんだろう、と彼女は考察している
自分が最も好きな物を武器として戦わなければいけないのは、心境的にはかなり複雑だが

「へえ能力2つあるんだ。結構便利そう……でも前者は出来れば貰いたくないかも」

ネバネバした糸、と言われて連想するのは納豆とかその類。どう考えても食らいたくはない
その考えは表情にありありと現れており
また、小雨の場合魔具に頼らないタイプの魔法少女であるため、亜久里の第三の魔法に気付くことはなかった

「うん、それじゃあまたね、シノちゃん。ボクも今日は楽しかったよ」

そう言って去っていく亜久里に手を振ると、

「…………あれ?ナチュラルに御代こっち持ち?」

なんだかなあ、とか言いながら結局2人分の代金を支払い、北地区にある自身の家へと帰っていくのだった


/絡みありがとうございました!とっても楽しかったです!
/途中レス遅れてしまってすみませんでした
228 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/13(月) 19:09:49.28 ID:Avmz7x4y0
疲れた……
全く…いつでも現れおって……

【静けさに包まれた公園内】
【そこではついさっきまで戦闘が行われていた】
【結界は今も尚張られておりその中ではナイトロードがベンチに座り休憩中】
【その周囲には歪な形をした人型のクリーチャーの死体が転がっていてナイトロードの制服にもクリーチャーの返り血と思われる血が付着している】

これだからクリーチャーというモノは……
少しは時と場所を弁えてもらいたいものだ……
お陰で結界を解くこともできないではないか

【今結界を解けばこの服に付着した血で目立ってしまう】
【よって結界を張ったままベンチで休息を取っているのだ】
【しかし他の魔法少女にはその結界は丸見えで】
【更に先ほどの戦闘での魔翌力の残り滓とクリーチャーの気配は残っている】
【近くを通り掛かればここの結界は一目瞭然だろう】
229 :結愛 [sage saga ]:2015/04/13(月) 19:24:32.05 ID:HeMJmi5oO

>>228

………………うん?

【公園の側】
【一つの道を通る、一人の影】
【白、白、白】
【髪も服も肌も白い少女が一人、歩いていた】

……結界?

【偶然通りかかった道に、偶然張られている結界】
【――迷うのも一瞬、白い少女は】
【彩華木 結愛は、その結界へと歩み寄る】

…………何があるか、うん

【そして、そのまま結界内へと入る】
【同時、姿を白いドレス風の軽鎧へと変えた結愛】
【――結界の主からすれば、存在は丸わかりだろう】
【なぜならば、押さえきれない結愛の魔力が、結界内に流れ出ているのだから】
230 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 19:36:00.53 ID:Avmz7x4y0
>>229

……魔翌力…?

【どうするものかと考えていたその直後】
【結界内に自分とは別の魔翌力を感じる】
【流石にこの連戦は厳しい】
【ナイトロードはベンチから立ち上がり魔翌力の反応があった場所を見る】
【そこには頭から足まで白色】
【その異様】
【だがそれ故に美しい】
【まるでその姿は人形のようだった】

おい貴様
私の結界内に入って何をしている?

【ナイトロードは結愛の元へとゆっくり近付いていく】
【敵意や殺気などは出さずあくまで友好的ということを示すようにしたいが】
【体に付いたクリーチャーの返り血が如何にも不気味で】
【結愛から見てナイトロードの後ろには複数の人型クリーチャーの死体】
【そんな様子を見て結愛はナイトロードを敵と思わないでいてくれるだろうか】
231 :結愛 [sage saga ]:2015/04/13(月) 19:52:35.04 ID:HeMJmi5oO

>>230

………………?……あ…

【入って早々見つかる】
【次いで、自身の魔力が溢れているのに気がついてできる限りシャットアウト】
【返信すると抑えが効かなくなる、とぼんやり思いながらも】
【相手を観察する】

…………………………………………クリーチャーだね、うん

【血濡れの姿】
【複数の倒れた何か】
【その姿を見て考えるが、出した結論はほぼ正解に近い】
【――まぁ、自身のあふれでた魔力を使って精査したのである】
【よくよく見れば、人とは決定的に違う部分もちらほら】

…見かけただけ、うん
………というか君、見たことある

【しかし、そうしている内にある事に気づく】
【それは、それなりに前に、見た顔であった】
【……カフェ『とれみぃ』で、店長と話している時の彼女を】
【まぁ、相手の記憶にあるかは定かではないが……】
【ただ、こちらは先日その店長自身が色々と話してきたので顔を思い出していたのだった】

232 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 20:10:26.22 ID:Avmz7x4y0
>>231

あぁそうだ、襲われてしまってな
ついさっきまで戦っていたところだ

【そう言って自分の服に付いた返り血を指差して言う】
【どうやら敵対は避けられたようで】
【しかしこの相手の少女】
【どうやら自分に見覚えがあるよう】

なに…?
何処かで会ったことがあるか…?

【頭に手を置きしばらく思考し記憶を探る】
【なにやら見たことがあるような無いような……】
【そこまでしてやっと思い出した】
【そういえばこの前あの「とれみぃ」というカフェで見た記憶が】

思い出したぞ!
あのカフェの店員か!

【ポン、と手を納得したというように動かす】
【そういえばあのカフェには店長の他にまだ人が居た】
【結愛のことを思い出すとナイトロードは喉に刺さった小骨が取れたようなスッキリした顔になる】

しかしこんな場所で何をしていたのだ?
店の買い出しか何かか?
233 :結愛 [saga sage ]:2015/04/13(月) 20:54:17.35 ID:HeMJmi5oO

>>232

なるほど……うん、それは災難

【ナイトロードの話を聞いて、簡潔に返す】 
【ちなみに、先程から一切表情は変わらず、赤い眼だけがちらほら動いていた】

……うん、そう、正解
ちなみに副店長

【そして、相手がおもいだせば肯定】
【ついでに自身のたち位置も説明して】

ううん、ただの徘徊
……情報集めたりとか、魔法少女探したりとか

【続いては否定であった】

234 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 20:57:21.80 ID:vkdAJ5Aj0

時刻は正午を回る30分前、新野角武は少し早めのお昼を摂っていた。
人目を避けて左手でハンバーガーを次々胃に放り込んでいく様子は、女子高生と言うより獣の食事の如し。
恰好は今日も病葉の制服ではなく、スカジャンにドカンというつっぱった私服。
先日怪我を負った右手は、ギブスこそ嵌めているものの、傷自体は殆どくっ付いたようで。しかし――

「あっ、」

カシャンと公園に響く音。スポーツバッグから出しかけたペットボトルが地面に転がった音だ。

「んん……、まだ痺れが残ってる」

それを為した右手の感覚は未だないに等しく、指先を曲げ伸ばしする動作もどこかぎこちない。
このままでは箸を使う事も難しかったが、それ以上に不安なのは今後の戦闘面。もし後遺症が残るなら、ただでさえ伸び悩む戦力の回復が更に遠ざかってしまう。
星のかけらさえ手に入ればその不安からも解消されるはず。そう願い、学業返上で朝一番から街を徘徊していたが――――


「肝心な時に限って、ボウズっていう、ね」

数時間かけてもクリーチャーの一匹さえ釣れず、その結果がハンバーガーのやけ食いである。思わず長いため息も出ようというもの。
包み紙の山を横目に沈鬱な色を浮かべていたが、ふと我に返って向こうへ転がったペットボトルを拾いに立ち上がった。
235 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 21:09:37.29 ID:Avmz7x4y0
>>233

全くだ…
こいつらはいつもタイミングが悪い

【後ろにちらりと視線を動かし愚痴をこぼす】
【そして溜息を吐けば再び視線を結愛へと戻す】

なるほど、副店長なのか
なら色々大変だろう

【どうやら結愛は副店長らしい】
【あの店長とは違ってなにやら物静かな性格のよう】

徘徊ねぇ…
なら私と同じようなものだな
…それよりもお前、着替えか何かを持っていないか?
この格好では流石に出歩けない

【自らの服を指し示し結愛へと何か服の替えになるものはないかと尋ねてみる】
【しかし最悪の場合このまま帰ることも覚悟していた】
236 :上田美奈 [saga]:2015/04/13(月) 21:18:40.80 ID:9zSAusQrO
>>234
【ペットボトルが転がった先の遠景】
【方角は市街地の中央方面 背竜川にかかる瀬平戸大橋周辺に広がる結界】
【いや、上から結界が広がってきた、とするのがより正確な表現】
【そして、内部で繰り広げられてるのは空中戦】



【風を切る音、水を切る音、ついでに後ろから追撃する音】
【水面スレスレを飛行しながら、後ろを確認】
【そこそこ見かけるタイプの鳥型。肉食でビーム持ち】
【目指す先は瀬平戸大橋。飛んでくるビームは最小限のシールドで妨害】
【特筆するべきなのは、一切視認していなビームを的確に弾いていることだろうか】

「(ダウジングから先読みしてのシールド、思ったより使えてる、かな」

【若干訂正。たまにスレスレで抜ける一撃もあり、軌道変更での回避も混ざった】
【そのまま、一人と1羽は大橋をくぐる形】
【橋桁の基部に振り子を打ち込み、強引に軌道変更】
【さらにそこから、魔力の紐がリング状に結ばれる】

「これで――、終わり!!」

【怪鳥が頭からリングに突っ込み、そのまま輪が絞られて、さらに飛行の勢いが威力に変換】
【ゴキン、と鈍い音が一回。ぐらりとぶら下がる怪鳥】
【相手の勢いと自重を利用した首折りとか、他の魔法少女が見たらどう思うか】
237 :結愛 [sage saga ]:2015/04/13(月) 21:22:11.58 ID:HeMJmi5oO

>>235

……まぁ、仕方ない、うん

【ため息を吐く様子をみて一言】
【こちらの都合なんて考えないのがあいつらだ】

………………ううん
あの人自体テキトーだし、問題ない、うん

【実際、半ば無茶な事も通してる】
【あれこれ考えなくてすむシステムなのもあるが】

………………うん、店までいけばある
一応、住んでるし、色々あるはず
……最悪、あの人のを借りれば良いし、うん、

【ナイトロードの問いに、少し頭を揺らして考えて】
【答えたのは、そんな提案】
238 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/13(月) 21:30:55.95 ID:Avmz7x4y0
>>237

まぁ確かにあいつは色々適当だしな……

【あの店長はまだ会ってそこまで日が立っていない自分でもそう思う】
【まぁしかし色々裏で組織を作るなど手を回しているし以外にああいうのは演技なのかもしれない】

おぉそうか!
この制服のまま他の生徒に見られれば色々噂が立ってしまうからな……

【このままずっとこの格好で居るよりはカフェまで行って着替えた方が良い】
【そう判断すればナイトロードは結界を解いて公園の出口へと歩いていく】
239 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 21:38:06.39 ID:vkdAJ5Aj0
>>236


「ん――……、――あ、!?」

春先の陽気を謳うように、視界の端を鳥が二羽飛び交う。喉かな風景を肴に食事も進む。
しかし、普通の鳥よりも何だか大きいような――――と
それらが有りえない軌道と速度で橋をくぐった時、その正体に口から水を噴き出した。

(ていうか、アイツ……――)

魔法少女の優れた視力が、見覚えのある年下の顔を漸く捉える。
その時、光のリングが怪鳥の頚部をすっぽり捉えた。

「首吊りとか、えげつねぇ……」

うえぇ、と血の気が引いた顔。食後の眠気も吹っ飛ぶというものだ。
しかしこれで分かった。探し方が悪かっただけで、やはりクリーチャーはいるのだ。
包装をゴミ箱に放り込み、駆け足で橋の袂へ向かう。さっきのがかけらを落っことしてれば儲けものなのだけれど。
240 :結愛 [saga sage ]:2015/04/13(月) 21:43:01.54 ID:HeMJmi5oO

>>238

……うん
しかも、あの人、協力するのが苦手なのにサークル作るし……本当、行き当たりばったり、うん

【そのまま、結愛はポツポツ愚痴を吐く】
【しかし、悪意があるというよりは呆れている調子だ】

……それは確かに危険、うん
大丈夫、色々ある、うん……たくさんあるからきっと大丈夫

【ナイトロードにそう言いながら、ついていく】
【――実は、結愛の服は例によって、所謂白ゴス的な物が多い】
【しかしまぁ、それでもマシだろうというのが結愛の考えなのであった】

241 :上田美奈 [saga]:2015/04/13(月) 21:46:18.96 ID:9zSAusQrO
>>239
【大橋の上では、軽くふってから例のペンデュラムを格納した地味子がいました】
【かけらもしっかりゲットしたようで】
【一仕事終えた感じでスッキリした表情です】

「あ、こんにちわ〜」

【結界の中だけあって、大橋の上には車の一台もなく普段は立てないど真ん中】
【複雑に組まれた鉄骨を絞首台に変えたのがコイツだと、誰が信じるだろう】
【のんきに笑って手を振っているけれども、修羅の類と思われても仕方ない感じ?】
242 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 21:53:47.66 ID:Avmz7x4y0
>>240

そうか、それは安心だ
では行こうではないか

【結愛の色々あるという言葉にナイトロードは安堵する】
【先日メイド服を着させられそうになった為もしかしたらと不安だったが色々あるということは大丈夫だろう】
【そのままナイトロードは公園を出てカフェの方角へと歩いていく】

そうだ
まだ名前を聞いてなかったな、私の名はエヴァージェリン=ナイトロードだ
まぁエヴァとでも呼んでくれ、お前の名前はなんと言うんだ?

【ふと思いついたようにナイトロードは結愛へと名前を訪ねる】
【あのカフェの副店長なら言っても大丈夫だろうとナイトロードはそう自らの名を名乗ることにした】
243 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 21:55:30.22 ID:vkdAJ5Aj0
>>241

食後直ぐの運動は身体に悪い。特に胃の負担が半端ない。
傷む脇腹を押さえてはあはあと、辿り着いた橋で荒い息の深呼吸。
漸く顔を上げた先、その中央に立っていたのはやはり以前であった中学生であった。

「、おお」

お互いが存在を目視し合ったところで、申し訳程度の声と手を上げる。
人っ子一人居ない橋の隅々、目を走らせても欠片の気配はなく。

「かけら、獲れたか」

分かりきった事を確認の意味で問い掛ける。見ていた限りでは随分と手慣れた作業に見えたが。
244 :上田美奈 [saga]:2015/04/13(月) 22:01:34.24 ID:9zSAusQrO
>>243
【痛そうな感じにあわわわ、と】
【そのままヒーリングしちゃうところはお人好しというかなんというか】
【奪われるとかは一切考えてないようで】

「1個だけでしたね」

【結界内とはいえ、橋の真ん中で何やってるんでしょうね】
【とりあえず確保した1個は、指でピンと跳ね上げて再キャッチ】

「ようは、先に見つければいいんですよ。
 ダウジングにして大正解でした」

【見つからない理由の一部に、先制攻撃取ってくやつがいるせい、という情報が開示されました】
245 :結愛 [sage saga ]:2015/04/13(月) 22:04:20.96 ID:HeMJmi5oO

>>242

……ん
結愛、彩華木 結愛
……よろしく、エヴァ

【名乗られたら、名乗り返すのがマナー】
【特に困ることもないので、そう返す】

【そうして、とれみぃまでの道のりを歩く二人】
【もし途中でなにも無く、とれみぃに着いたならば】
【店内の明かりはポツリとついているのに鍵がかかっているだろう】

……裏から入る

【そこで、結愛が裏口に案内したならば】
【カチャっと鍵を開けて中へと招きいれる】
【内装は、普通の玄関といった感じであり】
【少し見渡せば、そこが居住スペースという事がわかるだろう】


246 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 22:13:32.51 ID:Avmz7x4y0
>>245

あぁ、こちらこそよろしく頼むぞ結愛

【そのあとは特に何もなくカフェへと着いた】
【どうやら鍵がかかっているらしい】
【なのに店内に明かりが点いていたのが気掛かりだったが特には気にしない】
【そのまま裏口に回ると結愛が中へと招いてくれる】

【内装は至って普通】
【しかしよく見回してみればどうやらここに住んでいるようだ】
【玄関に居住しているのはどうかと思うがそれは個人の領域なので踏み入らないようにしておく】

本当に色々すまない
このお礼はいつか必ずさせてもらう

【と感謝の言葉綴り結愛が入っていけばそれと一緒に中へと入っていくだろう】
247 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 22:14:42.49 ID:vkdAJ5Aj0
>>244

身体に降り注がれる魔法の光。結局休めば治るのだけれど。寧ろ治癒が必要なのは腕の方だったりする。
かけらは一個。この隙に脅して取れないか――いや、この怪我では結界から出るところで詰んでしまう。

「ダウジング?」

はて、首を傾げれば、L字の棒二本で鉱脈を探す姿が思い浮かぶ。いやまさかそんな訳はない、恐らく魔法の話だろう。

「……もしかして、さっきのもそれ、か?」
「ビーム? も全部、弾いてたっぽかったのは」

高速で飛び回りながら、光線を目視して防ぐのは魔法少女といえど難度は高そう。
第六勘みたいなものだろうか? 魔法の知識に乏しいのでそんな想像しか出来なかった。
248 :上田美奈 [saga]:2015/04/13(月) 22:26:01.45 ID:9zSAusQrO
>>247
【腕にもばっちり効くよ!】
【というか、法力治癒はかなり得意な方だよ!!】

「ロッドだけじゃなくて振り子を使う方法もあるんですよ。
 魔法にしたら、ちょっとしたレーダーみたいになりましたけど。
 あとはそれに合わせて防壁使えば、小さいのでも大丈夫なんです」

【つまり、最初から見てなんかいないのです】
【見てから反応してるわけではなく、先読みしてそこに防壁を配置】
【慣れればもう少し精度上がりそうです、と無邪気な感じに言ってるけど
 なんかとんでもないこと言ってるかもしれません】

「戦闘苦手なので、足りない部分は工夫でなんとかするしかなくて。
 こう、似たようなことやってる作品のマネしてますね、いろいろ」

【……知識がないなら、もってくればいいじゃない派でした】
249 :結愛 [saga sage ]:2015/04/13(月) 22:33:55.37 ID:HeMJmi5oO

>>246

ううん、気にしないで
……あ、そこ脱衣所だから……もし辛かったらシャワー浴びて大丈夫
…………とりあえず、ちょっと待ってて

【入って、少し廊下を歩いて右側】
【脱衣所を示してから、結愛は一度奥へと行く】
【が、ここで】

「……あれぇ、結愛さん帰ってきたんですかぁ?」

……ん、ただいま

「…………あら?何かありましたぁ?」

……エヴァが、着替えが欲しいって

「……エヴァ?…………あー、何となくわかりましたぁ……うふふ」

……なに?

「これです、これを持っていくんですよぉ」

【……等と言った会話が、美味しそうなチーズ系の香りと共に聞こえてくるかも知れない】
【そしてそこからまた少し経てば、結愛が戻ってくるが】

…………とりあえず、こんな感じ、うん

【手に持って来たのは】
【白い軽ドレス】
【赤と黒のゴスロリメイド服】
【紫薔薇の制服】
【の三種類であった】
【……ろくなのが無いのは気のせいでは無いかもしれない】
【そして奥の方からひょっこり、皿片手にパスタを食べながら様子を見ている銀髪店長がいるのは気のせいではない】


250 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 22:40:56.14 ID:vkdAJ5Aj0
>>248

「……そーいうのは、専門外だ」

訪ねておきながらにべもない新野。
媒介を使って、特定の対象だけを探す探知魔法みたいなものか。己の中にある知識で精一杯噛み砕いて解釈していく。
それだけ聞くとそう難しくは聞こえないが、戦闘中に、其れもH化の魔法と併用しながらは難易度が別次元であろう。
これが探究心の違いか……と無邪気な瞳を羨ましげにみやった。

「――そうだ。 この間は、おかげさんで助かった」

いつのまにか、右手の指もスムーズに動く様になっている。9割回復というところだろうか。その手で、肩から下げていたバットケースを掲げてみせる。
直接の原因ではないが、切欠をくれたのは彼女である。詳しく話す気はないけれど、何となく報告しておく義務があると思ったのだ。
251 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 22:44:42.35 ID:Avmz7x4y0
>>249

それは助かる
体の血も洗い流しておきたい

【結愛が示した先にあるのは脱衣所】
【血で汚れている体を洗うため結愛が奥に行った後脱衣所へと入り黒百合の制服を脱ぐ】
【そしてシャワーを浴びている最中】
【なにやら部分部分だが結愛と聞きなれた声が聞こえてくる】

この声は……
なんと言っているか聞き取れないな……

【シャワーから上がりしばらくすると結愛が戻ってくる】
【そして結愛が手に持っているものを見て思わず顔が青く】

こ…これはまた……
どれを着れば……

【なぜこんな服を選んできたのか】
【それを尋ねようとしたその時奥の方になにやら見覚えのある人影が】
【それを見た瞬間ナイトロードはだいたいを理解することが出来た】
252 :上田美奈 [saga]:2015/04/13(月) 22:50:31.92 ID:9zSAusQrO
>>250
「へうあ!?」

【こう、幻の尻尾ブンブンが、へなーんになった感じ】
【誰かに話したかったが話したら腰を折られた的な……】
【首ごきんを見せて、それでも平和に話してくれるだけでもめっけものですよね】

「あ、いえ、こっちは自分が試したことをお伝えしただけですし。
 ……バット使うのに、振り子ほしかったんです?」

【一体どういう組み合わせになるんだろう、的なキラキラが目に戻ってきた様子】
【魔法マニア化が順調に悪化しています】
253 :結愛 [sage saga ]:2015/04/13(月) 22:58:58.67 ID:2MgFd8qQO

>>251

…………あ、サイズとかは大丈夫だと思うよ、うん
……あと、あったのは夏物のワンピースとかだから……ちょっと寒いと思う
……どうかした?

【微妙にずれた発言をする結愛】
【……どうやら、私服の感覚がおかしい様子であった】
【ちなみに銀髪店長は尚も奥から高みの観察中である】

……そうだ、時間かかると落ちにくいし、洗濯もするといい、うん
乾燥機完備だから大丈夫、多分

【そのままポンと、思いついた事を話す】
【言ってる事は正しいだろうが、応じるかどうかは別である】
254 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 23:02:24.13 ID:vkdAJ5Aj0
>>252


「……たぶん、思ってるのと違うと思うけど」

何故か過剰な期待を受けている気がする。気後れしながら、ケースから引き出したのはごく普通の金属バット。
ヘッドとグリップエンドに星形のマークがある以外はあまり特徴が無い。
漏れる魔力を探れば、グリップ部分に何らかの術式が刻まれているのが見えるだろうが。

「何か、変なヤツに、かけらで作ってもらった」
「魔法少女の頭叩いても、びくとも凹まない――ってよ」

要するに武器にするには贅を凝らし過ぎた逸品の魔具らしい。今のところその実力は半分も発揮できていないけれど。
お前の頭で試してみるか? と冗談交じりに肩に担ぐ。笑ってはいるが、マスクの下なので伝わるかどうか。
255 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 23:08:08.93 ID:Avmz7x4y0
>>253

そ、そうか
それは良かった、あぁ

【しかし結愛の善意を無下にするわけにはいかない】
【この三つの服】
【そのどれかを選ばなければならない】
【しかしどれもとても自分が着たときの姿を想像することも出来ない】
【第一こんな服を着るのは生まれて初めてだ】
【尚も後ろでこちらを観察している店長を睨み、瞳で「後で覚悟しておけよ」と宣告をした】

い、いや流石にそこまで厄介になるわけには……

【結愛が服の洗濯を申し出るが流石にそこまでしてもらうのは悪いと思いそう断りを入れる】
【そして再び視線を服へと戻し真剣な表情で見つめ】

…なぁ、結愛はどれを着たら良いと思う…?

【もうこの際どれを着ても一緒だと思ったのか】
【選ぶのを放棄して結愛へと服装を選んでもらうことにした】
256 :上田美奈 [saga]:2015/04/13(月) 23:11:23.19 ID:9zSAusQrO
>>254
「あれ??」

【普通のバットでした。術式刻んで強化はしてあるけど、それは自分も一緒ですし】
【かけらをまるごと鋳込んだものなら、たまに見かけます】
【それをバットに使ってるのははじめて見ましたが】

「野球好きなら、魔法も野球関係だったりするんです?
 前に、サッカー好きな子が魔力弾を脚から出してるの見ましたけど」

【試してみるつもりなんてないでしょう?と】
【この魔法少女、思考回路が相手の魔法にばっかり志向しているのかしら】
【まさかガチ鈍器とは思ってないあたりが箱入りです】
257 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 23:19:22.10 ID:vkdAJ5Aj0
>>256

「……ポンコツで悪かったな」

無邪気差とは恐ろしい。平然と心を抉ってくる辺り筋金入りだ。
一度本当に叩いて、直してみるのも良いかもしれない。無言でバットの素振りを始める。

「そこまで話す義理はねえ。 勝手に想像してろ」

不機嫌な声は続く。前はもう少しだけましな魔法が使えたのだ。
今は堅いバットで殴るだけ。街の不良と変わらない。せめてあと一つ、何かが欲しいところだ。
その何かが見つからないから、こうして欠片集めにも苦労しているのは言わずもがな。
258 :結愛 [saga sage]:2015/04/13(月) 23:22:20.87 ID:2MgFd8qQO

>>255

……そう?……わかった…

【ナイトロードが断れば、そこは素直に引き下がる】
【無理にする理由も無いのだから、当然であった】

……うーん
…………なら、この紫薔薇のs「クマが勝手にぃ」……?

【そこで、ナイトロードからの問い】
【少し悩んだ末、替えもあるし大丈夫だろうと紫薔薇の制服を勧めようとした所に飛んでくるクマのヌイグルミっぽい何か】
【ご丁寧に『ぼくはめいどふくをおします』なんてフリップを紐で固定されて持たされていた】

……これ?

【そして、止められなければ差し出してしまうメイド服】
【余談だが、然り気無くクマが自力で奥に動いていったり、銀髪店長が宣告もなんのそので佇んでいたりする】

259 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 23:32:33.27 ID:Avmz7x4y0
>>258

【こちらに差し出されるはメイド服】
【しかもただのメイド服ではなく黒と赤のゴスロリメイド服】
【どうにでもなれという気持ちでそのメイド服をナイトロードはもう受け取ってしまう】
【これ以上はどうにもならない】
【大人しくここは着るしかないだろう】

じゃあこれにしよう……
…しかし…着方は特殊とかじゃないな?

【もし着方が特殊なものであるならナイトロードは恐らく着れないだろう】
【それこそ誰かこの着方を知っているものに教えてもらわなければならない】
【なので前もってこのメイド服の着方を尋ねる】

【奥の銀髪店長はこちらが睨んで宣告したのにも関わらずまだ佇んでいる】
【最早ナイトロードも諦めたのかそちらにはもう目を向けなかった】
260 :四ノ宮亜久里 [sage]:2015/04/13(月) 23:34:22.58 ID:mQ+Ur//x0
瀬平戸市の大通りから外れた場所にひっそりと位置する小さな喫茶店。
喫茶店の看板には恐らくこの店の名前が書いてあるのだろうがラテン語な為に大半の客は読めていない。
ここの喫茶店は別に魔法少女が特別集まる様な特殊でもなければ穴場と言われる様な喫茶店でも無い喫茶店だ。
強いて普通では無い点を上げるとするならば、ここの喫茶店のコーヒーは特別美味しいということとお嬢様学校の生徒達がよく寄り道することくらいか。

「はぁ………。最近は何かと忙しかったからこうして一人で寛ぐ時間は久しぶりね」

喫茶店のテラス席に座りながら広大無辺の蒼天を見上げ大きく背伸びをする。
思えば、最近は様々な魔法少女と出会ってばかりで一人ゆっくりと過す時間は久しぶりだった。
偶にはこうして見知らぬ喫茶店へ、放課後寄り道するのも悪くないと思いながら名物の珈琲を一口飲んだ。
喫茶店へと来ている客の姿は黒百合学院の生徒達や紫薔薇の生徒達などばかりではあったがそれ以外にも時間を潰す主婦や仕事休みの営業マンの姿なども目に入った。
ふと気が付けば、どうやら席は満席らしいようでもしかしたら新しくやって来た客は自分と相席するのでは無いかと思い、ひっそりと向かいの椅子に置いた鞄を退けた。
果たして亜久里と相席する客はやって来るのだろうか。
261 :上田美奈 [saga]:2015/04/13(月) 23:35:45.86 ID:9zSAusQrO
>>257
「あ、いえ、そういう意味では……」

【あ、これは本当にパカっと頭かち割られるかもしれない】
【じりじりと後退開始です】
【ぶん殴りを防壁で防ぐとか、見方によっては完全に宣戦ですね】

「野球なら、ノックじゃだめなんでしょうか」

【後退しながらなんか適当に言ってみたけど、たぶんダメそうと判断しました】
【飛行魔法で上空に脱出しつつ、結界を一気に縮小です】
【新野さんが道路の真ん中にいるのに、ね】

「またの機会に!!」

【一直線にかっ飛んで雲の中に消えるまで一瞬のことでした】

//
ちと早いですが、おやすみなさいです
262 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/13(月) 23:38:42.74 ID:fAPoKJQAo

大通りからは外れた道。とてもとても狭く暗い道だ。車一台が無理をして通ろうとすれば――――ギリギリ通れるかどうか。
少しでもハンドル操作を誤れば脱輪、もしくは壁にギギギと車体を擦り付ける。そんな道の前には「車が通る幅はありません」なんて看板があって。

「……――――あああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

そして、深夜帯に迷惑にも哀しみの雄叫びが放たれる。――――狭い狭い道に車が1台……傾いている。左のタイヤが溝に落ちて、へんてこな形で停車しているのだ。
傾いた黒の軽自動車、無理に動かそうエンジンをふかせば余計に悪い方向へと動くか。というか車の側面には、残念ながら結構深めの引っ掻き傷が。
黒い車に映り込む女性の表情はとても悲しげで。というかその前に、フリルにリボンのオンパレードの甘ロリファッションが異常に目立っていて。

「なにやってだああああああ!!! ハベ子ちゃんなにやってだこの牛糞女がボケコラァ!! ボーっとし過ぎだろこのトンチキがぁ!!」

そんな彼女が自分で自分のツインテールを上へと引っ張る様は見ていて滑稽というか、かわいそうというか。ともかく車が動かせない&傷ががっつり、という状況はかなり凹む。
通常ならJ○Fとかを呼ぶところだがお金がかかる。何故ならJ○Fに加入してないからだ。……故にか、彼女は電話することを躊躇って――――否。
それだけではない。彼女は「一人で」この状況を打破する方法があるからだ。まぁ……あまりしたくないし、どっちにしろ車の傷は消えないのだが。

「……見てないよな☆ ……変身するかしゃーねェなぁオイ☆」
「ぱんぴーに見られるのだけは嫌なんだよオイ☆ 明らかに浮くじゃねーか♪」

変身前の今の格好でも見られたら浮くのだが、兎に角変身後の姿を見られたくないらしい。1人で脱輪した車を直す方法というのは分かる通り魔法少女になることだ。
魔法少女になって馬鹿力で車体を浮かして無理やりずらす。ハベ子ちゃん――――と自身を呼ぶ彼女なら出来る芸当らしい。
……ともかく、今見えるのは傾いた車の前でおろおろする異常な姿……甘ロリファッションの金髪ツインテールの女。しかもさっき「ほげええええ」とか言ってた女。
さっきの大声が人を呼び寄せたり……とかもあったりして。
263 :結愛 [saga sage]:2015/04/13(月) 23:42:09.27 ID:2MgFd8qQO

>>259

……うん、大丈夫
被って、穿いてで済むから

【ナイトロードの心配を的確に答えていく】
【ちなみにこのゴスロリメイド服、同じ配色のヘッドドレスまでついてたりする】
【あとは、多少差異はあるが本当にサイズは問題ないだろう】
【各所にリボンと、少し短めなスカートが特徴的なゴスロリメイド服であった】

………あ、ちょっと離れてる、うん

【そうして渡して、少しの間微動だにしないが】
【何かに気づいたように、一度離れるだろう】
【着替えを見ている趣味は無いのであった】
264 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/13(月) 23:43:59.76 ID:vkdAJ5Aj0
>>261


「外れ。 ワンペナで罰ゲーム、な」

当て問にしては杜撰過ぎるゲームである。
素振りをだんだん力強くしていきながら、じりじりと近付く。
が、危険を察知されてたのか相手は素早い逃亡。一瞬であの高さまで飛べるのは流石に真似できない――――

「ぅわッッ!!」

突如現れる車の列。そして己は道路のど真ん中。
――――――――危うくもう一度病院送り、であった。



/絡みありがとうございました!
265 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/13(月) 23:52:29.07 ID:Avmz7x4y0
>>263

そうか…
それを聞いて安心した……

【そういうとナイトロードは再びメイド服へと視線を向ける】
【見ればみるほどこんなのを今から着る自分が恥かしくなる】
【だがもう後戻りはできない】

あぁ、じゃあちょっと着替えるよ……

【結愛がそこを離れればナイトロードは早速着替えを始める】
【どうやらこのメイド服】
【ご丁寧にヘッドドレスまで付いていて】
【各所にリボンと短めなスカート】
【長年生きてきた中でもこんな服は着たことがない】
【結愛が言った通り最初は戸惑ったが後は普通に着ることが出来た】
【もしそのまま結愛が戻って来ればもうナイトロードはメイド服に着替え終わっているだろう】
266 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/13(月) 23:56:56.01 ID:fAPoKJQAo
>>260
/>>262はナシでお願いします!

――――運命は彼女に休息の暇を与えない。そう思わせる出来事が今起こった。
カランカラン、とベルが鳴ってドアが開く。春の心地良い風が店内に季節感を演出させる。春。桜。ピンク。そのように連想を続けて行けば……。
――――今店に入ってきた白とピンクのロリータファッションの女性も季節感という点では店内の誰よりもマッチした格好なのかもしれない。喫茶店内では浮いているが。
フリル。フリルフリルアンドリボン。所謂甘ロリの格好に金髪ツインテール。落ち着く為の空間には毒ともいえる派手な格好+白レースの傘リボンを添えて。

「……お、空いてんじゃーん☆ ちょいこっち座らせてもらいまッス♪ はーどっこい庄之助」

明らかに一緒にいると疲れるタイプだ。言葉を交わさずとも空気と格好でわかる。そんな彼女が座ったのは――――亜久里の前の席。
格好のワリにどかっと座って、椅子の横にラメとリボンに覆われたキラキラバッグを置いた。ちなみに見た目は17程に見える。見た目は。

「あ、くっそ甘いコーヒー! M○Xコーヒーみたいなの1つ! あと……ショートケーキ1つおにゃーしゃー☆」

座って直ぐに手を上げて注文。高めの声は混んだ店内でも響く。というか大抵の人は彼女をみて「……」みたいな感じだからそりゃあ声は通る。
中には亜久里に向かって「ご愁傷様」なんて憐みの視線を飛ばす人もいるとか、いないとか。

267 :結愛 [saga sage ]:2015/04/14(火) 00:06:36.77 ID:oyCdzjiqO

>>265

【少しの間離れていて】
【ナイトロードが着替えを終われば、こちらも戻ってくるが】
【その手には、何やら大きな袋が一つ】

………おお、うん

【戻ってきて一言】
【言葉の調子だけみれば、驚いているが】
【やはり、表情の変化は極めて乏しい】

………うん、問題なさそう、よかった………というか似合ってる、うん
……あ、これ、あの人が
なんか、これで流してとか言ってた

【そして、渡すのは袋】
【中身をみれば、タッパーに入ったカルボナーラっぽいパスタと】
【しっかり区切られて、紙の箱に入れられたドーナツが数種類】
【件の容疑者はいつのまにか玄関側へ移動していて、一通りナイトロードを眺めた後に、若干笑いを堪えながら外へと出ていくだろう】

268 :四ノ宮亜久里 :2015/04/14(火) 00:19:52.28 ID:EURxA4Bn0
>>266

「………………………………………ガチか」

亜久里は生まれたそんな言葉を使った。
店内に響いたベルの音を聞いた時、恐らく今来た客は自分の相席相手になるだろうとしか思っていなかった。
目の前に彼女がどかりと座った時は、その服装から自分とは別ベクトルの女性としか思わなかったが、金髪のツインテールを見て密かながらに親近感を覚えていた。
しかし、彼女が口を開いた刹那、この女性は多分関わると疲れるタイプだと口調と雰囲気により直感的に感じた。
先程までの久しかった休息がまさかこんな形で崩壊していくとは思わなかったというショックと、周りの目線によりそんな言葉を放ってしまったのだ。

「……………………………」

(同い年っぽいけど……なんか違和感が)

珈琲を飲みながらチラチラとハーベストを見る。
彼女の容姿は自分と同い年くらいに見え、服装も全く違和感は感じなかった。
しかし、自分と同い年に見えるのだが何故か同い年と言われたら違和感が存在した。
亜久里はチラ見を止めるとジーっとハーベストを見つめ出し毛穴という毛穴を見つめまくる。
そして彼女が注文をした瞬間、この違和感の正体が分かったのだ。

「…………………ガチか」

またしてもこの言葉が出てしまった。
恐らく目の前にいる女性は自分より年上だ。
理由としてはただ一つ。いちいち言葉が"古い"。
亜久里はそれに気が付いた瞬間、この女性はいい年なのに頑張って若くなろとしているんだという同情を抱いたと同時に、いい年してまでこんな格好してるのかとも内心思っていた。
因みに亜久里本人は気が付いてないだろうが、なんだかんだでハーベストをガン見している。
269 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/14(火) 00:34:06.02 ID:HsL6f/pKo
>>268

「おうハベ子ちゃんが席座るまでの間チラチラ見てただろ☆ いや別に構わねぇけどな☆」
「流石にそういうのは慣れてっからなこっちも♪ でも安心しな、ハベ子ちゃんもここらへんずっと歩きっぱで疲れたのよ☆」
「あああんもうハベ子ちゃんちかれたよもおおおん……」

さっき亜久里がしていたように、ハベ子ちゃん……と自分を呼ぶ彼女はうんと背もたれにもたれかかって背伸びをした。くつろいでいるのだ。
うーん、と唸りながら軽く首を回してからピンクの双眸(カラコン)を亜久里へと真っ直ぐ向けて「ちらちら見てただろ」なんて。別に威嚇してるわけでもないから安心してほしい。
自分がどう見られてるかを分からないほど神経が麻痺してるわけでは無いよ、とのアピール。なお麻痺している模様。

「にしてもひっさしぶりだよなー☆ たしかここ6年前くらい……学生ん時に何回か来たっけ? あーここじゃなかったかもな☆ つか昔のことどうでもよす♪」
「――――てか何よ、そんな気になるかハベ子ちゃんが☆ ハベ子ちゃんの乙女力(オトメーター)の高さにビビっちまった的な?」

軽く店内を見渡していつも通りのでっかい独り言を放つと、妙に視線が突き刺さっていることに気付く。いや常にある程度の視線は飛んでいるのだが密度が違う。
亜久里から注がれる視線が一番「濃い」。流石にここまでガン見されたら話しかけないわけにはいかない、とハベ子ちゃんはその視線の理由を問う。
270 :四ノ宮亜久里 :2015/04/14(火) 00:48:15.49 ID:EURxA4Bn0
>>269

「あぁ……うん」

極力避けようと考えた亜久里は、ハベ子ちゃんの話を軽く受け流す。
目の前にいる女性の口調は、若々しくと言うよりはキャピキャピしていて、なんというかとても自分には出来そうに無いなと思う亜久里。
ハベ子ちゃんの言葉は表面上軽く受け流したが、実は内心で

(いや、私以外の人もアンタのことチラチラ見てるんだけど……。絶対麻痺してるわよ)

なんて思ってたりする。
心なしか彼女の口調や服装の影響で甘い匂いが漂う気がした亜久里は其れを珈琲の香りで掻き消した。

「へっ!? いや、なんていうか────………妙に無理s……ピンク色だなぁって雰囲気とか口調とか色々」

ハベ子ちゃんの一言で初めて自分が彼女をガン見していることに気が付いた亜久里は、間抜けな声を出してしまった。
尚、この際間抜けな声と同時に微量な魔翌力を漏らしてしまったが亜久里は気がつかない。
彼女の言う乙女力(オトメーター)が何なのか分からなかった亜久里だが、取り敢えずそれは違うと否定しつつ一瞬本音を言いそうになるが、なんとか誤魔化した。
といっても実際、亜久里からはハベ子の周囲はピンク色に見えていた。
それは恐らく彼女の口調や雰囲気の所為だろうが────。
271 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/14(火) 01:04:56.52 ID:HsL6f/pKo
>>270

「それがハベ子ちゃんスタンダードだから問題ねぇよ♪ つーかなんだこの店JKばっかかオイ☆ JKってよりお嬢様系だからハベ子ちゃん浮いちゃうぜ☆」
「ってことはパツキンちゃんもJKっしょ? まぁハベ子ちゃんはあれよ、ちょい上がってJDってところだな☆」

周囲がピンクに見えているというのなら、それは既にハベ子ワールドに入っている証拠でもあるのではないか。
ピンク色だな、というのは彼女にとっては褒め言葉らしく、輝かしいスマイルにピースを添えて亜久里へと向けた。
「つーか」なんて話を変えて言うは、先程周りを見た時に気付いたこと。学生がかなり多い――――しかもお嬢様系が。
彼女が浮くのはお嬢様系の落ち着いた女子が多いからではないのは勿論のことではあるが。ハベ子ちゃんが気になったのは、黒百合の制服がちらほらいたことだ。

「黒百合もいるなオイ☆ ってことは魔法少女とかも隠れてるんじゃねーの? なんかあそこめっさいるんだろ☆」
「ハベ子ちゃんあんま詳しくないけど生徒会がなんか色々魔法少女にちょっかい出してる? んだっけ?」

隠すことなく堂々と「魔法少女」という単語を口にした。考えてみるとハベ子ちゃんの格好、魔法少女っぽいと言われたらそう感じないだろうか。
魔法のステッキなんか持たせたら子供向けアニメに出られるような服を纏っているのだからそう見えても不思議ではない。
というかこの発言と格好を踏まえるとこの甘ロリ爆弾娘は魔法少女とみて濃厚――――なのである。
272 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/14(火) 01:14:01.76 ID:GocyuRxJ0
>>267

そ…そうか…?
あまりこういった服は経験が無くて恥ずかしさが……

【なにやら脚をもぞもぞさせて言う】
【顔はゆでだこのように赤くなっていて】
【しかしその後に渡させた袋を見れば思わず笑いが溢れてしまう】

はぁ…まったくあいつは……
まぁ今回だけは良いだろう……

【そう言って袋を受け取る】
【そこでふと何かに気付いたナイトロードは結へと疑問を問いかけた】

そういえばその服はまた洗って返した方が良いよな?
だとすればいつ頃私に来れば良いか?

【どうやらこの服に関してのことらしい】
【こういうところは律儀と言うかなんというか】
273 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/14(火) 01:18:50.10 ID:GocyuRxJ0
>>272
//私にではなく渡しにです……
274 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/14(火) 01:25:38.20 ID:EURxA4Bn0
>>271

「じぇ……じぇーけーとか関係無しに浮くタイプよアンタはっ!」

年上の女性ということもありハベ子のスマイルを見て何故かたじろいでしまった亜久里は、それを誤魔化す様に少し強めの口調をした。
生徒会という立場ゆえ、学園では他生徒達の頼りになる様に振る舞う彼女は年上の女性との対談を苦手としていた。

ここの喫茶店は、珈琲が美味いと評判がいいのだがお嬢様学校の生徒達では美味いと言うよりは上品な味らしい。
生徒達はその上品な味にハマり今現在こうして人気を得ているのだ。
後は黒百合や紫薔薇の多くの生徒達が集まる場所でもある為に、お互いが似た立ち位置ゆえ周囲の目線を気にする必要が無いというのも理由だが。

「は────────?」

あまりに自然と魔法少女間の御たつきを話題に出したハベ子ちゃん。
亜久里は意表を突かれたようで珈琲を飲む為に上げていた腕が途中停止した。

「え、あ、はぁ!? え、なに?
 アンタ魔法少女なわけ!? ってよく見たらそれ!その服装、変身済み!?
 なに、やり合うつもり!?」

徐々に思考が回復した亜久里は、テンパりながらもハベ子ちゃんへと質問をする。
思わず席を勢い良く立った亜久里は、椅子を倒してしまった。店内には木材特有の音響が響き渡り、やっとハベ子ちゃんから視線を逸らした客は再び此方を見た。
亜久里は、立ち上がった際にハベ子ちゃんの服装が目に入り、其れが先程の会話も有ってか魔法少女の衣服に見えた。
ゆえに、彼女は店内に入ってきた瞬間から魔法少女に変身していたのだと勘違いをした。そして変身して自分の前に来たということは此方が魔法少女と気が付いていて、潰しに来たのだとも勘違いした。
275 :ラウラ=フォン=ベルク(アウラ) [saga]:2015/04/14(火) 01:28:03.57 ID:dnoLW7LCO
悪とは、正義とは、一体何なのか。
それは人類全てに与えられた永遠の命題であり、そして永遠に答えが出る事のない問いである。
正義だの悪だの、視点を変えてしまえば、簡単にひっくり返ってしまうものだ。
だから、戦いは起きる。黒百合も白百合も、どちらも互いの正義を賭けて戦うのだ。
勝者こそが正義―――――それは、歴史が証明している。

「―――――――気分はどうだい?」

闇に照らされた路地、映されるのは二人の影。
そこには結界が張ってあった―――――――二人とも、魔法少女である。尤も、片方は暴行を受けているのだが。

「―――――――貴様達に味あわされている魔法少女の気持ちが、分かるかい?」

腹に一発。頭に一発。

「貴様達が常日頃からやってきている、一方的に殴られる痛さと怖さが分かったなら」

淡々と言葉を紡いでいく。それは、語りかけているのか独白なのか。
もはや、虫の息。そんな少女に、ラウラは止めを刺そうと、剣を抜く。

「消えろよ、世界の為に」

激情を秘めた、冷徹な口調で、剣は無慈悲にも少女の命を貫こうと伸びる。
黒百合と白百合、互いの正義を賭けた戦いのほんの一幕がここにはあった。
276 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/14(火) 01:42:18.58 ID:HsL6f/pKo
>>274

「浮いてるんじゃねー他のヤツよりも輝いてるんだよコノヤロウ☆」
「お、頼んだの来たぜ♪ うぃっす、あざーす☆」

目の前に置かれたコーヒー&ケーキに眼を輝かせると、フォークでもカップの取っ手でもなく彼女はまずスティックシュガーとミルクを手にした。
コーヒーに流れ込む白。ただでさえ甘いのにこれで更に甘くなる。もう紙パックで売られてる○印コーヒーとかよりもよっぽど甘いレベルだろうか。
その後ようやくカップの取っ手を持ち上げたのも束の間、亜久里がいきなり立ち上がって――――。

「うぉお、なんだよ急によお☆ まぁまぁ焦るなよここは喫茶店だぜ♪ もっと落ち着こうや☆ 」
「そう感じるのもしゃーない所はあるけど、んなことないさね☆ ちなみにこれ変身前な、こんなときくらいそれっぽい格好させてくれってんだ♪」

「ただハベ子ちゃんは疲れたからきただけ♪ まぁ入ってすぐに『あー魔法少女いる匂いするなー』みたいに感じたけどな☆」
「ってことで魔法少女ってのだけはホントだわさ☆ 魔法少女っていうか……マジカル乙女?」

優雅に足を組んでコーヒーを啜っては、立ち上がった亜久里に対して大人の余裕を見せつけるが如く「落ち着けよ」との台詞。お前が言うなと思うだろうか。
敵意は無いと伝える彼女の様子は嘘をついているようには見えない。フォークで真上からケーキをぶっさして豪快にかぶりつく彼女の姿に「裏」は感じない筈だ。
277 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/14(火) 02:05:51.69 ID:EURxA4Bn0
>>276

ハベ子ちゃんは余程の甘党なのか。
上品な味で美味いと評判の珈琲も、此れでは唯の甘味物でしかないと引き気味に思う亜久里。
此れでは身体を壊すのも時間の問題か、或いは既に壊れているのか──。
もしかして、此処まで珈琲を甘くする彼女の味覚は壊れているのでは無いかとも思えた。
亜久里は珈琲の苦味を美味いとは思わなかったが其れが好きだったゆえに、ハベ子の行動は理解出来なかった様子。

「ぐっ────! …………ったく、誰のせいで……。てか、アンタに言われたくないし。
 変身前でその服装って………。変身したらなに?酷かったりするわけ?」

大人な余裕を見せるハベ子ちゃんは、こういう場面に慣れているのか。
経験の差を見せられた亜久里は言い返したかったが取り敢えず、立ちっぱなしも変に目立つ為、倒れた椅子を戻して座り直した。
どうやら、彼女はまだ変身していない様だがやはり魔法少女で間違い無い様だ。
変身前くらい、と言うことはつまり、変身前はせめて魔法少女らしい格好がしたいということだろうか。では、彼女の変身後の姿は一体どれほど凄い事になるのかと気になった。

「探知使わずに匂いで分かるとか犬かアンタは」

呆れた様子でそう言う亜久里だが、その匂いを何と勘違いしたのかバレないようにそっと自分の制服の匂いを嗅いでいる。
ケーキを食べる姿はお世辞にも気品らしさは無かったが、其処から見えたのは彼女が悪い奴では無いと言うことだった。
正確には裏表の無い性格なのだろうが、取り敢えず敵対する様な関係は築かなくてもに良さそうだ。
それが分かると亜久里は安堵して珈琲を飲み終えた。
同じ魔法少女として彼女へと聞きたいことは山ほどあるのだが生憎今日はオフモード。
亜久里はそのまま自分から魔法少女についての話題を振る事は無くただ世間話をハベ子へと求めた。
そしてハベ子ちゃんの世間話や武勇伝が聞けたのならば亜久里は普通に楽しむだろう。

/すいません。時間的にそろそろキツくなったので無理矢理ではありますが〆でお願いします!次回はたっぷり絡みたいです!
ありがとうございましたっ

278 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/14(火) 02:22:16.14 ID:HsL6f/pKo
>>277

「……ぷはー☆ まぁパツキンちゃんの度肝抜くくらいは楽勝だろうな☆ 酷いっつーかすげぇ☆ いややっぱひでーわアレは♪」
「つかわかんねーのかよフィーリングでどっちかってよ☆ 探知とか良くわかんねーけど変身前でも後でも変わらずになんとなーくは見分けられるっぽいな☆」

「魔法少女って言葉出してみたのも、パツキンちゃんが魔法少女だってのがなんとなく分かったからだし♪」
「まあでも折角落ち着ける場所でも魔法少女の話っつーのも疲れるな……さっきの無かったことで☆ ハベ子ちゃんはただの乙女だゾ☆」

亜久里のことをパツキンちゃんと呼びながら(自分の金髪の癖に)彼女はコーヒーを一気に素早く飲み干した。男らしい。
魔法少女は探知能力を持っているということだが、ハベ子は変身しても探知能力を得ることはない。何故なら元々嗅覚が敏感だから。犬には負けるが。
ケーキを口に運び飲み込んでから話すは、魔法少女からは離れた話。成り行きで何故かハベ子の高校時代のことを話すことになって――――。
結局空がオレンジ色に染まるまで、亜久里はハベ子ちゃんの乙女の武勇伝を聞かされることになったのだった。
闇校で特攻隊長だったとか、鍬1本で熊から身を守ったとか。とにかくほとんどの話がぶっ飛んでいるというか、ハチャメチャ。
時間の都合上こんな格好になる前の部分しか話せなかったが、それだけでもケーキなんかよりも腹が膨れる量の話だったのである。

/かしこまりましたー、こんな感じで〆とさせていただきます! ありがとうございました!
279 :結愛 [saga sage ]:2015/04/14(火) 02:23:44.13 ID:oyCdzjiqO

>>272

ばっちりおけー、うん
………うん、慣れれば大丈夫

【恥ずかしさを押さえきれないナイトロードに対して、かなり率直に伝える】
【まぁ、結愛自身方向性は違うが、一般からみれば同類にされるような格好が多いため、そこらへんの感覚もあるだろうが】

……………ううん、あげるって言ってた
……それ、サイズ間違えたって言ってたから、うん

【そして服の事に関して聞かれれば、こう返す】
【持ち主は何処かに徘徊しに行ったため、確認する術は無いが】
【言われれば、なんというか、使用感という物が一切無い事に気づくかもしれない】
280 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/14(火) 07:18:30.29 ID:GocyuRxJ0
>>279

そ、そうか…くれるのか……

【正直これを貰っても着る機会はほとんど無いと思うのだが……】
【まぁしかしせっかくの厚意は受け取っておく】
【服には誰かが来たような感覚は無く新品同様】
【まるで自分に着せるために買ったのではないかと思うほどだ】
【まぁ流石にそれは無いだろうとすぐにその推測は捨てるが】

慣れればなぁ……
あまりこういう服に慣れるのも……

【このような服を着るのに慣れてしまうことは多分無いだろう】
【まずこんな服を着る機会は多分もう無いだろう】
【だがせっかく貰ったのだ】
【やはり着てみなくては相手にも悪い】
【そこでふともうすぐある神社で花見があることを思い出す】

(……もうヤケだ)
(着て行ってやろうじゃないか……)

【実際黒百合の制服よりは他の生徒には見つかりにくいだろう】
【かといってわざわざこれを着る必要は無いと思うがもう半ばヤケになっているのだろう】

じゃあ今度にでも着てみるとしよう
ちょうど良い日があるしな

【そう言うとナイトロードは立ち上がる】
【着替えた制服を持ち結愛の方を向く】

今日は色々すまなかった
このお礼はまたいつか……

【頭を下げお礼はいつかということを言う】
【しかしメイド服を着ているせいかまるでご主人様に頭を下げるメイドのようにも見える】
281 :結愛 [saga sage ]:2015/04/14(火) 19:19:15.08 ID:oyCdzjiqO

>>280

………うん、それがいい
似合ってるんだし、うん

【ナイトロードの言葉にそう頷く】
【表情は変わらないが、言葉には本気な響き】

……っ…ううん
大丈夫、色々と楽しかった、うん

【頭に流れる、典型的なメイドさんフレーズ】
【最近あの人に毒されてきたか、と思いつつ、正直に気持ち伝えた】

……また、来るといい
だいたいは、ここに居るから

【そして最後に、そんな台詞】
【どうやら、かなり友人として打ち解けた様子であった】

282 :橘 葵 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/14(火) 20:12:53.99 ID:PSQVu4Ha0

結界内。この町には極々有り触れた公園――大した遊具も無く、空き地などの表現もできる――を覆う魔力的結界の内部に、一人と一つが存在した。
一つは魔獣、猩猩型をした全長四メートルを超す大型の個体であり。こんな街の真ん中で猩猩がうろついている筈も無く、これは魔獣の分裂個体≠ナあることは即座に理解できるだろう。
一説によれば元の肉体が無くとも魔獣が発生するという話もあるため正確なところは分からないが。対象は魔獣であり、一人の明確な敵であるという事は確定事項である。

一人は人間。時代錯誤の軍服を躰に纏い、マントの内部に隠れていた軍刀の柄が風に揺れて顔を出す。背面腰部を観察すればほんの僅かに膨らんでいて、其処に何か隠してあることも推測は可能だ。
全体的に若い印象が強く、年齢としても十七歳から十九程度までの間であろう。東洋風の顔立ちは、前述した軍服と合わさりいかにも≠ネ雰囲気を醸し出している。
目付きは其処まで悪いものでもないのだが、今は怒りに駆られたような鋭い目つきを魔獣に向けているため判別が難しい。どちらかと言えば、釣り目に近いものだと言えるだろうか。
左の腰には先程柄を見せた軍刀がしっかりと固定されており、足を肩幅辺りまで軽く広げてどっしりと構えている様は男性とも見紛う圧力を発生させる。事実、彼女は並の男よりも格段に強≠「。

肩より下の辺りまで伸ばされた黒髪は艶やかな色を保ち、魔獣を睨む瞳の色は漆黒の黒。右手にだけ指ぬきローブを嵌めていて、隠されていない左手は女性特有のやや白い肌を輝かせる。
魔獣が一声啼いた。明らかな敵対意思と共に放たれる声は魔力を含んだ威力を持ち、暴風という形を持って彼女に吹き荒れる。

――――が、それでも微動だにしない。眉尻すら曲げぬその表情は先ほどまで友全く変わらない物であり、警戒による武器に手を掛ける動作していなかった。

威嚇行動の無意味さを理解したか、はたまた癇癪が爆発したか。猩猩型の魔獣が此方へと一鳴きしてから明らかに動物の速度では無いスピードで疾走を開始する。
猩猩の速さとは思えぬ、寧ろ野生の四足動物かとも思わせるほどの初速。加速や持続力が無いので長距離の移動は其処まで早いものでは無いが、相対する少女までの距離は十数メートル。
持続力よりも始まりの速さが求められる距離なため、この場合は魔獣に理があることは明らかだろう。先に動き始めるという事は相手に対応する隙を与えることになるが
今回の様に初見殺し%Iな能力を持つ者は逆に戦況を有利に転がす事が出来る。明らかに尋常のスピードでは無い&ィ体へと即座に反応するというのは、存外難しく―――――――

――――彼女が軍刀に手を掛ける。柄に手を掛けただけだというのに、まるで軍刀自体がその行動を歓喜しているかのように『りぃん』と振動音を掻き鳴らす。
両足を肩幅よりもさらに開いた状態にして、腰を落とす。右半身を向ってくる魔獣に向けるようにして半身になり、上半身を軽く反時計回りに捩る様に力を溜める。
例えるのなら、まるで東洋の剣士が行う居合抜きの状態へと身体を持っていき。目線は相対する魔獣の方から決して外さない。僅かに瞳孔が開き、自らの集中力が増大していく。

魔獣が彼女のとっているカウンター≠フ構えに気付いたのかは定かではないが、彼女への肉薄が完全に完了する一瞬。その巨体を刹那の時間だけ迷わせて≠オまう。
このままではいい獲物《カモ》にされると、魔力によって強化された野生の勘が気付いたのだろうがもう遅い。
魔獣の攻撃が通る範囲内へと彼女が入り込んだという事は、同時に彼女の攻撃領域に魔獣が入り込んでしまったという事を指す。即ち、この距離からであれば斬り℃フてることが可能であるということ――――

――――――――斬=B

――――

消えていく魔力の残滓に一瞥をくれると、猩猩の形を成していた魔獣はその身体を完全に霧散させ、其の後に残されるのは一瞬の静寂。
規則に従い阿張っておいた結界を完全に解くと、虫の鳴き声と僅かに空気の震える音。頬に当たる風は気持ちが良く、マントがはためいてバサバサと衣擦れ音を出した。
先程斬った魔獣の感覚が消えていく右腕で、握ったままであった軍刀の刀身を左腰部に固定してある鞘へと押し込める。カチリ、と小気味の良い金属音は、金属だからなのだろう。

「…………我らが大日本帝国を穢す蛆共が」

そう呟いた後、また訪れる静寂。破る者は、いるのだろうか――――?
283 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/14(火) 22:36:13.11 ID:GocyuRxJ0
>>281

似合ってるか……
まぁ素直に喜ぶべきところだな

【似合ってると言われ少し顔を赤くするもすぐにそれを隠す】
【そして結愛の楽しかったという言葉を聞けばナイトロードも少し微笑み】

ふふっ、それは良かった
こちらもこんな服を着るのは中々珍しい体験だからな

【そしてそこから出て行くときに最後】
【悪戯的な笑顔を浮かべ振り返る】

今日は色々ありがとう
ではまたいつか来るとしよう「ご主人様」よ

【とスカートの先をつまみメイドがやるようなお辞儀をしてその場から立ち去ったのだった】
【出ていった直後はなぜか自分がやったのに恥ずかしくなり一目散にその場からナイトロードは走り去ってしまった】

//ロールお疲れ様でした!とても楽しかったです!
284 :結愛 [sage saga ]:2015/04/14(火) 23:03:06.05 ID:24YRxQ9UO

>>183

………そう
……新しいことをするのは、大事、うん

【見送りに出ながら、やはりどこかずれたような発言であった】

………っ…!…う、うん

【そして最後、ナイトロードの最後の行動】
【それがなぜかあまりにも『らしい』ので、少々驚くが】
【少しだけ、表情を緩めて見送るのであった】

/こちらこそです、ありがとうございました!
285 :パメラ [saga sage ]:2015/04/15(水) 00:17:14.42 ID:IWLfYG3tO

【カフェ『とれみぃ』】
【普通のカフェとはなんか違う、普通ではないカフェは】
【今日も一日、騒ぎとは無縁】
【しかし、今回は静寂という訳でもなく】

……あー、ちょっと失敗しましたかぁ…

【カウンター奥にある調理スペース】
【そこでフライパン片手に何やら料理しているのは】
【店主であるパメラ・レジエル本人】
【ちなみに、店主以外の人影は無かった】

……ズルズル…ちょっと濃い感じ、ですよねぇ…

【フライパンの中身はペペロンチーノ】
【大きな具材がごろっと転がっているが】
【どうやら、味付けに不満がある様子】
【しかし、そんな事を言いながらフライパンから直接食べていたりする】

【……さて、店主は食事中であり】
【店内にはいい感じに香りが漂っている】
【――来客があれば、そちらへと視線を向けるが、果たして…?】

286 :上田美奈 [saga]:2015/04/15(水) 00:22:00.72 ID:YrP0C9ZPO
>>285
【のんびりとした来客は、ドリンクバーから出したほうじ茶をすすりつつ
 持ち込みの自作お弁当を食べているところでした】
【……お店的にオッケーなのか微妙なラインかもしれません】
【塩ダレで漬け込んだ豚こまの炒めものがメインですね】

「ペペロンチーノが濃いと、辛くないです?」

【言外に、自分にはそれは食べれません、というオーラ】
【そういえばコーヒーにもお砂糖ミルクたっぷりのおこちゃま舌でした】

「一応、数名勧誘しました。
 紫薔薇の生徒会長なんていう大物も拾いましたけど」

【天秤業務の通常報告を、白飯を箸に載せたままで】
【なんだこれ、ナンダコレ】
287 :パメラ [sage saga ]:2015/04/15(水) 00:37:08.81 ID:IWLfYG3tO

>>286

………………………あれ、来てたんですかぁ?

【客に対して何ともな言い種】
【どうやら、調理に掛かりきりで気付いていなかった様子】
【キッチンが奥だから仕方ないのかもしれない】

そうですねぇ、ちょっと辛い………かも知れないですねぇ

【そんな事を言いながらズルズルズルズルとすする】
【パスタの食べ方としては良くなかったりするが、そもそもフライパンから直接なのだから気にしない】
【そして時たまミルクティーに口をつける】
【ちなみに持参弁当についてはお咎め無し、本当に適当である】

おおー、それは良いですねぇ
こちらも数名ですが、信頼できる方々ですよぉ

【そして、相手の報告に対してこちらも成果を伝える】
【――内容は結構重要なのに、互いの話してる姿でただの雑談よりも軽い感じになってたりする】

288 :上田美奈 [saga]:2015/04/15(水) 00:43:06.30 ID:YrP0C9ZPO
>>287
【だってこのお店、気楽なんだもの!】

「来てましたよー。
 そこまで影薄かったかと、自分でもびっくりです」

【魔法がどんどん斥候方面に進歩しているのは、本人はまだ理解しておりません】
【いや、奥だったから気が付かなかったのは間違いないでしょうけど】
【フライパンからパスタ直すすりは、自分もやるので指摘できませんのです】

「問題は、どうやってご本家と接触するかかなぁと思います。
 かけらを融通しながら、向こうが引退まで逃げまわる、というのもありなんですけど
 正義感が強い子が直接挑んでるみたいで」

【自己責任なんですけどね、そこは】
【最低限のカバーはしますが、知らない所で勝手に突っかかって
 勝手に死んでしまうのであれば、それはもう対処不能です】

「素直に逃げればいいだけと思うんですけどねぇ……」
289 :パメラ [saga sage ]:2015/04/15(水) 00:58:34.37 ID:IWLfYG3tO

>>288

そうですねぇ……
…なんというか、前はそんな事は無かった気がするんですがぁ
かなり気配とか色々と消してますかぁ…?

【ふと、最初にあった頃と比較してみて気づく】
【ただ、これは何となく見た感想だ】
【魔法的、というよりは職業的なスキルに近いかもしれない】

あー…まぁ、会うときは会いますよぉ……魔法少女って『そういう物』な気がしますからぁ

……引退まで、ですかぁ…うーん……なんとなく、あの方ですとそれまでに終わらせてしまうか、そもそもやりとげるまで引退しない様な気がするんですよねぇ
『出来て当たり前』と絶対の自信を持っている様な方ですからぁ

…流石に無謀ですねぇ……私も良く言い聞かせてはいるんですがぁ、やっぱり野良の魔法少女って多いみたいですねぇ

【次いで返すのは以上の通り】
【こちらは直接会ったが故の意見だったり、熟練としての考えだったり】

……まぁ、そもそも『それに頼りすぎて』引き際を誤ったり、それこそ逃げる前にやられてしまう事が多いんじゃ無いかと思いますよぉ?


290 :上田美奈 [saga]:2015/04/15(水) 01:07:31.99 ID:YrP0C9ZPO
>>289
「んー、魔法を“置きっぱなし”にできるようになったので
 いろいろ試してますね、はい」

【長所を伸ばすと影が薄くなり地味になるとか、ある意味悲しい現実がありました】
【一般人に対する認識阻害が完成したら、もう警察には止められません】
【かけら、探しほうだいです】

「やっぱり直接会わないとなんともできませんね。
 あ、これ、おすそ分けです。天秤で使ってください」

【かけら、2個、納品】
【本人が便利グッズ以上の使い方をしない前提だと、提供だってできます】
【そう言った意味では、グループへの強力はしやすいかもしれません】
【とっとと引退しろ、って言われても仕方ないですが】

「正直に言えば、一あてしてみたい気持ちもあるんですよ。
 そんなに強いのかー、と。自殺する勇気はないんですけども、
 できることをやらないであと60年生き続けられるほど、自分は強くないとも思ってまして」

【ごはん、もぐもぐ。この達観っぷりはきっと育ちのせいです】
【父親死亡、母親入院。そりゃ破滅志向と生存志向が同居するってもんです】
291 :パメラ [saga sage ]:2015/04/15(水) 01:22:49.43 ID:IWLfYG3tO

>>290

あら……色々と工夫してるんですねぇ

【美奈の言葉を聞きながらズルズルと】
【一応、感心はしているのだ】

まぁ、確かに一理ありますねぇ
……あらら、これはどうもですよぉ
……とりあえず、預かっておきますねぇ…というか、やっぱり貴女も大概ですねぇ……私も人の事は言えませんがぁ

【一礼して受けとる】
【間違いなく、一般的な魔法少女からしたら目を剥くような光景だが】
【渡す方も受けとる方も、特に用は無い品であるからして】
【すんなりとした物である】

あー……まぁ……うーん、貴女でしたら大丈夫、でしょうかぁ…?
……まぁ、変に拘るような方では無いですし、躊躇わなければ生きて帰れると思いますよぉ……多分、ですがぁ
……そもそも、お勧めはしませんがぁ

【そして、最後には】
【かなり悩みながらも、そんな感じで言う】
【かなり曖昧なのは、やはり気にかけているからだ】
292 :上田美奈 [saga]:2015/04/15(水) 01:36:07.49 ID:YrP0C9ZPO
>>291
「私はそこまで才能があるわけではないので。
 工夫で賄うしかないんですよ」

【その結果、ロクでもない何かが生まれるかもしれません】
【でもまだ未知数です】

「もし本当の願いがあるとすれば、
 今の自分のできることの上限を見てみたい、かもしれません。
 その結果、自分の学校の仲間を守ればそれでいいんです。
 これはもう、かけらは保険以外の意味が無い願いですから」

【ならあとは経験値稼ぎと他にまわすかけら集め】
【両立できる手段は魔物狩りくらいのものでしょう】

「……拘らせてみたい、と思いません?」

【たぶん胸中から湧き出すこの声は、悪魔の囁き】
【自分に目を向けさせれば他への弾は減るとか、理由付けが頭をめぐるけども
 そんなのは些細なことです】
【その熱は、年長者なら全力で止めなければいけない類の何か】
【若者特有の病気に、オーナーはどう応えますか?】
293 :パメラ [saga sage ]:2015/04/15(水) 01:57:17.44 ID:IWLfYG3tO

>>292

あー、なるほど…そういうの、わかりますよぉ

【工夫云々については、実はパメラも当てはまる部分はある】
【故に共感】

なるほど……それは、確かに、ですねぇ
……ふぅん…

【そうして、彼女の言葉に頷きながら少しだけ考え事】
【既に食事は終わっていて】

………………はぁ、やっぱり長いとそうなりますかぁ
……そもそも、『拘らない』というのは貴女の方についてでしたがぁ………それは危険ですよぉ?
……とにかく『躊躇わない』事ですねぇ

……色々と失敗した私が言うのもアレですがぁ……というか半分同類ですし

【美奈の、その一言】
【その響きだけで、彼女の内にある『何か』に察するが】
【言う言葉は、短く重く、それだけ】

【……こういった物は、自身でハッキリ気が付かなければ分かりづらい】
【そして、気づいたとしても折り合いは難しい部分もある】
【パメラ自身が、所謂『二面性』を抱えているからこそ、そう考える】
【だから】

……まぁ、『生きて』帰る
これだけは守って頂ければ、ですねぇ

【それだけ、伝えるのであった】
294 :上田美奈 [saga]:2015/04/15(水) 02:14:16.11 ID:YrP0C9ZPO
>>293
【さて、これでお弁当完食。ごちそうさまでした】
【パメラさんとの戦闘は未経験なので、共感のソースわかりません】

「死なない程度に頑張ります、えぇ。
 とはいっても、私は人を攻撃する性質はすごく弱いので
 んー……、得物をかっさらう感じになると思いますけど」

【その先は自分の運次第、というところでしょう】
【もしくは相手側の運も関係してくるかも】

「平和的に会うのでもかまいませんけどね、はい。
 企みが成功したら、そのときはちゃんと知らせます。
 今日はもう帰りますね」

【最初にどっちになるかで、その先がいろいろ決まりそうなのですが
 なかなか機会に恵まれませんので】
【とりあえず今回はこれで終了といたしましょう。お疲れ様でした】
295 :パメラ [sage saga ]:2015/04/15(水) 02:23:16.42 ID:IWLfYG3tO

>>294

そうですかぁ……あ、逆に取られないように気を付けて下さいねぇ
あの方、どうもこちらの魔具を奪えるようですからぁ

【相対するならばと忠告、言わないで後悔するよりは、言っておいた方が良いと】

そうですねぇ、そうしてくださいよぉ
……定期的に来てくださらないと、売り上げも下がりますからぁ

【最後に、そんな事を悪戯っぽく笑いながら】
【出ていくときは、一礼をして見送る】

【…内心では、もっと止めるべきではなかったのかと疑問が生まれているが】
【それでも、黙って見送るのであった】

//了解です、ありがとうございました!

296 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/15(水) 23:43:38.23 ID:EPZEO9pz0

雨天が明けて一夜、本日は晴れ間が差し込む晴天也。
公園とは名ばかりの芝生広場は、昼時というのに人気は絶えて久しかった。

「今日は晴れで良かった……」

その中で芝生に寝転がって空を眺めるのは、マスクをした茶髪の少女。
三白眼を少しだけ嬉しそうに細める。天気が良いと気分も自然と高揚してくるのは皆同じ。

病葉の生徒にしては珍しくジャージの上下を着込み、脇にはグローブを挿んでいる。
傍にボールと金属バット。恐らく一人ノックの練習だったのだろう。額にはうっすらと汗をかいている。


「もう、問題ないか、な」

空に突き出した右の腕。肘を捲って素肌を晒せば、上腕には生々しい肉の盛り上がりが。
真新しい傷跡はすっかりピンクに色づいて、痛々しさは然程ではない。
それを証明するが如く、横のまま右手でバットを軽く振れば――――りぃん、と僅かに星のかけらの気配を振り撒いた。
297 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/16(木) 00:03:47.06 ID:rX84m4sJ0
>>296
春先の陽気に包まれ、焚衿柳狼牙もまた上機嫌だった。
花の匂いや暖かい風をその身を以て感じ、彼女はゆっくりと公園へとその足を踏み入れた。
特に目的はなく、ただ単に散歩をしているだけ。

「いや、全くいい天気なこって」

足取りも軽く歩いていた彼女は、ふと喉の渇きを覚える。
近くの自販機で水を買い、芝生の脇にあるベンチに腰を下ろす。
芝生の中央にいる少女が横たわっているのを見て、自分もそうしたいなんて思いながら座っていた狼牙だったが。

「…お、っと」

星のかけらの気配。瞬時にそれを嗅ぎ取った彼女は、すぐ近くに出所があることに気付く。
そして、その目に再び横たわる少女を見つめ、少し考える。

(…どうするかねぇ)

まだ腹も空いていないし、前に魔法少女を食べたのは割と最近。
食べるというのは選択肢から即座に消し、声をかけるかどうかを考え始める。
春先の陽気を直に感じる為に発動していた「一匹狼」の魔力が、既に隠し切れない物になっているとは気付かず。
298 :パメラ [saga sage ]:2015/04/16(木) 00:09:47.87 ID:+8H4gWmvO

【夜のビル街】
【表通りには未だ人通りがあり、ネオンやビル内の明かりに照らされていた】
【しかし、一つ小道へと入ってしまえばその限りではなく】
【薄暗い空間が、続いていた】

…………ふあぁ……

【そんな場所に、場違いな欠伸が一つ起きる】
【声の方を見れば】
【長い銀の髪と、紫のメイド服の少女が一人】

……寝過ぎてもダメですねぇ…

【昼間は店、夜は魔法少女】
【普通ならば、なかなか両立も難しいが】
【知ってる人は分かるだろう、その適当さ】
【本日も店で居眠りして過ごしていたりする】

……さぁて、何か見つかるといいんですがぁ

【そして、そんな事を言いながら】
【ふらふらと当てもなく歩くパメラ】
【……さて、誰かと邂逅する事はあるだろうか?】

299 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/16(木) 00:11:38.04 ID:IGjN8yfo0
>>297


同類の気配に、肘を突いて半身を起こす。
即座に襲ってくる殺気は無かったが、それでもこの距離にいると嫌でも意識せざるを得ない。


「何かご用、スか?」

バットを脇に置き、さりげなく視界の陰へ。頭半分ほど大きい相手に視線の理由を問う。
300 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/16(木) 00:31:29.13 ID:rX84m4sJ0
「……あれ」

声を掛けられた。何故だと考えて見れば、魔力が少し漏れている。
やってしまったと思いつつも、話しかける手間が省けた事にして、改めて質問に答える。

「いや、特に?あんたがちょっと魔力を出してたもんだから、気になっただけだよ。
ま、俺が言える事じゃあないがな」

嘘を言う理由も無い。あっさりと事実を伝え、水を飲む為にペットボトルのキャップを外す。
一口でそこそこの量を飲み、今度は彼女が質問。

「で?お互い正体は割れた訳だが…闘るか?」

ズバリ、戦意を伺う。
こうやって何もせず近付いて来た事から、相対する少女が星のかけら狙いとは狼牙も思っていない。
どうもしなかった自分に対しても、少女が戦意を感じてはいないだろう。
ただ、一応の確認の為に、彼女はそれだけ問いかけた。
301 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/16(木) 00:41:39.46 ID:IGjN8yfo0
>>300

「、お互い様ですね」

男勝りな喋りを擦る相手に、普通の其れとは異なる違和感を覚える。
最近様々な魔法少女に遭ってきたからだろうか、それとも感知の感覚が鈍ったか。
身を起こしながら、問い掛けに一度目をぱちくり。

「……別に、いいスよ」

いいとは当然ながら闘っても構わないという意味である。
売られた――相手がそう思っているかは知らないが――喧嘩は買う主義であるし。
バットを肩に担いで、かけらのそれとは似つかぬ赤黒い魔力を身に纏う。
302 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/16(木) 00:43:19.97 ID:7PKl6fZp0
【深夜の公園】
【あたり一帯は静寂に包まれていてまるでそこだけ時が止まったように思えるほど】
【そんな場所に一つ人影が】
【ベンチへ腰を掛け何やら缶ジュースを飲んでいる】
【その服装は黒百合学院の制服で】
【そんなお嬢様学校の生徒がこんなところで何をしているのかーーーー】

特に異常無し…と
散歩がてらに見回りをしてみたが特に何も無かったな
まぁいいか、平和というのは良いことだ

【そんなことを呟いて空き缶をゴミ箱へと放り投げる】
【空き缶は弧を描き見事にゴミ箱の中へ】
【それを確認するとナイトロードは立ち上がる】

さてと……
そろそろ行くとするか

【どうやらもうここの公園を立ち去る気のようだ】
【しかし誰もいないこの公園に黒百合学院の制服を纏った人影が一つ】
【そんなのが目立たない筈は無いだろう】
303 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/16(木) 00:57:32.73 ID:rX84m4sJ0
>>301
「…え、いや、闘るのか」

出来れば自分も一緒に寝たいなー、くらいしか考えていなかった狼牙は少し驚く。
バットを取り出す目の前の少女に、どうしたものかと考える。
というか、そもそも何で闘う流れになっているのか。少し挑発的になっていただろうか、と少し反省。
そして、改めて目の前の彼女を見る。
彼女にとっての一番の問題は、「つい」テンションが上がりすぎてしまうこと。
血の匂いまで嗅いだ上で食欲を抑えられるかを自問自答し、その結果。

「…ま、じゃあ。御手柔らかに頼むわ。
過激にはなりすぎない程度に行こうや」

そこまで激化しなければ、誘惑に負ける事もないという結論に達する。
春の陽気に運動も乙だなんて思いながら結界を張り、変身。
早くも高揚する本能を理性で抑え、爪を構えた。
304 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/16(木) 01:09:15.83 ID:wztYDw190
>>302

「ぅぁ〜……ねっむ」

静寂と闇が支配する刻。
人通りの少ない狭い道を履いているローファーの足音を響かせながら歩く。
暗闇の中だとより一層目立つ黄金の長い髪を揺らしながら四ノ宮亜久里は口を大きく開き欠伸をした。
私立紫薔薇学園は近々、高校受験を控えた中学生の為にオープンキャンパスを開く予定があり、生徒会会長である亜久里はそれに向けた準備をする為の準備があるゆえ忙しいのだ。
そのせいか今日は夜遅くまで学園に残るはめになってしまった彼女はこんな時間に帰宅という訳である。


「はぁ……ったく、なんで生徒会長だからって準備の準備をしなきゃならんわけ。
 普通其処は教師の仕事でしょーが。
 あー……疲れた。なにか自販機で飲み物でも買って帰ろ……………ん?」


ブツブツと独り愚痴をこぼしながら細道を外れる。
力が抜けた様な態勢を保ちながらため息混じりにこぼした愚痴は大体が教師に向けてのものだったのは、毎回生徒会会長という立場である亜久里に対してキャパオーバーな仕事を押し付けてくることへの鬱憤が由来だ。
疲れた身体には何か飲み物を浸透させるに限ると考えた亜久里は、丁度近くに公園があり其処に確か自販機が置いてあるのを思い出すと速歩きで向かった。
誰も居ない様に見えた静かな公園。
冷たい風が吹いても揺れること無いブランコの代わりに着ていた制服が波を打つ。
一度公園の入り口で意味も無く足を止めた亜久里は、少しの間昼とは雰囲気が違う公園を見つめた。
そしてもう一度制服が波を打った時、亜久里は中へと足を踏み入れ自販機へと歩き出す。

もう直ぐ自販機へと辿り着こうとした時、初めて自分以外の人間が此処にいることに気が付いた亜久里。
その理由は砂を踏む足音────亜久里はその音が聞こえる方角へと顔を向けた。

「────黒……………百合?」

見えにくい暗闇の中、以前出会った黒百合の生徒と同様の制服を着た少女の姿を見つけた亜久里はぽつりとそう呟いた。
黒百合学院の制服姿を見て、真っ先に脳裏をよぎったのはヘレネ=ザルヴァトール=ノイスシュタインの姿。
亜久里は無意識に警戒心を抱き、微量な魔力を晒し出した。
305 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/16(木) 01:15:30.90 ID:IGjN8yfo0
>>303

「ほどほどに、ね」

呟いた口調はどこまで理解しているのか。
マスクに手を当てれば、魔力が身を取り巻き――、一瞬のちにはその姿は、白の長ランに牙を模した黒いフェイスガード。
不良高校の名に違わぬ変身を遂げた新野だが、相手の変貌には少なからず目を瞠る。
野生というより獣じみた、更には感じる気配は魔法少女の敵にも通じるところがあった。

「――ヒャハッ、」

これは、面白い相手を引き当ててしまったかもしれない。マスクの下、昂りを口角を持ち上げる事で示す。
構えは徒手空拳だが、無手が流儀だろうか。剣の次の相手が拳とは、どうにも肉弾戦に縁があるようである。
バットを担いだまま、左足を出して半身。出方を見る意味で、耐性はそのまま2、3――こちらの得物が届く1歩前までじりじりと足を踏み込むだろう。


/始めたばかりですがそろそろ落ちねば……
/凍結か〆の方をお願いします
306 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage saga]:2015/04/16(木) 01:22:32.27 ID:7PKl6fZp0
>>304

魔力…?

【立ち去ろうと歩みを進めようとしたその時】
【微かに感じたのは魔力の気配】
【その方角を向けばそこにはもう一つ自分以外の人影が】
【ナイトロードは少し身構えその人影ーー亜久里へと近づいていく】

おい貴様
こんなところで何をしている?

【そう亜久里へと言い放つ】
【威圧的とも取れる喋り方は他人に自分に対する不信感や敵対心を煽ることになる】
【だがそんなものは御構い無しと言葉を続ける】

こんな夜中に出歩くとは不良か何かか?
病葉の生徒でもあるまいに
襲われでもしたらどうするんだ?

【やれやれといった感じにナイトロードは溜息を吐く】
【これはナイトロードなりの心配だが他人からすればただ馬鹿にしているようにしか聞こえない】
【果たしてこんなナイトロードに対して亜久里はどんな行動に出るだろうか】
307 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/16(木) 01:27:56.36 ID:rX84m4sJ0
>>305
相手との距離がゆっくりと狭まっていく。
どうやら相手の得物は例のバット。少なからず感じる魔力から、言うまでもなく魔具であろう。

「へぇ…、んじゃ」

バットの間合いギリギリまで近付いた瞬間、「狩り」を発動。
同時に狼爪に魔力を叩き込み、短いが鋭い光を放つ刃を右腕から生やす。
かなりの速度だが、いかんせん想定された間合いはバットのそれ。
反応、そして単純な防御ならば、間に合わない事はないだろうが…。

/了解です、では凍結で
/お疲れ様でした!
308 :四ノ宮亜久里 :2015/04/16(木) 01:40:37.46 ID:wztYDw190
>>306

「……………なによ?」

徐々に近づいて来る黒百合の制服を着用した小さな少女。
その少女が此方に近付く少し前に飲み物を購入して、彼女が此方の目の前にやって来た刹那、ペットボトルのキャップを外した。
お互いの顔も瞳の色彩も見えるほどに近づいて来た少女に対して亜久里は不信感と警戒心を頂きつつそう言うと一口飲料水を飲んだ。

「別に、唯飲み物を買いに来ただけよ」

相手の威圧的な物言いに対して、若干の苛立ちを感じながら少女の眼の前でペットボトルを横に揺らす。
中に入っている飲料水は、海の波を彷彿させるが如くに激しく波を打つ。
腰に手を当て何か文句でもあるのかという表情を浮かべる亜久里は面倒な奴に絡まれたと思い心の中で小さく溜息を吐いた。

「不良? 私が? いやいや、アンタウチの制服知らないの?
 紫薔薇よ、紫薔薇。アンタの通ってる高校と同じエリート高校!不良なわけないでしょ。其れともなに、そんな常識も分からずに私の髪色で判断でもしたわけ?」

疲れている亜久里は、少女の不器用な優しさに気が付かないまま苛立ちにより不機嫌そうに否定する。
亜久里を不良と間違えたのは少女が初めてでは無く過去に幾度もそういった出来事は経験してきた。
その理由の大半が彼女の髪色からきていた為に、また此れの所為で不良に間違われたと勘違いをする亜久里。

「つーか、アンタこそこんな時間までなにしてんのよ?
 黒百合っていったらウチとは違って女子校でしょ? 知らない男に引っ掛けられても知らないわよ?」

自分は自販機に飲み物を買いに来ただけだが、目の前にいる少女は如何なのだろうか。
公園の入り口へと向かう姿を見たところ、少女は自分よりも早い時間から此処に居る筈。
疑問に思った亜久里は其れを聞いてみたが少女と違って優しさは無く、ただ単に気になったからだ。
309 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/16(木) 01:46:09.03 ID:VHXeLYeV0
>>298

あぁ...疲れた......

【その頃、表通り】
【いかにも疲れ切った表情をしているのは、ポニーテールにレディーススーツの、OLスタイルのアラサー女、篠原】
【篠原もまた、昼は教師、夜は魔法少女といった、二足の草鞋を履いている】
【但し、市内にある私立高校3つを非常勤講師として掛け持ちしており、昼寝をするような暇はない...】
【肩凝りに首をぐるぐる回していたその時、裏通りから微かな魔力の反応】

(クリーチャー......じゃないな)

【恐らくは魔法少女のパトロール当たりだろう...とは思う物の、最近のこの街は何かと物騒だ】
【篠原の勤めている学園でも、生徒会の動きが活発化しており、「魔法少女狩り」なる物の噂もある】
【その万一の不安が、篠原を裏通りへと入らせた】

【少し歩いたところで、銀髪の少女が視界に入る】
【少女の格好と魔力反応の位置から考えれば、この少女の魔力に反応したのだろう】
【万一の事は起きていないようなので、一瞬の安堵】

お嬢ちゃん、パトロールご苦労様。

【見るだけなのもなんなので、一言労いの言葉を掛ける】
【変身こそしていないが、篠原が魔法少女であることはその身から漏れる魔力が教えてくれるだろう】
310 :パメラ [saga sage ]:2015/04/16(木) 02:01:38.07 ID:RZzf0ED1O

>>309

…………あら、あらら……?
これはまた……ありがとうございますぅ
……最近の瀬平戸は本当に荒れてますからぁ

【徘徊すること十数分】
【近づく魔力の気配と、かけられた声に振り返れば一人の女性】
【見た目も格好も明らかに大人だが、感じる魔力は魔法少女そのもの】
【その相反する状態に、軽く戸惑うも言葉を返す】

…………うぅん…初対面の方に言うべき言葉では無いのですがぁ
……なかなか『珍しい方』ですねぇ……

【そして、軽く相手を眺めたあとに、発するのはそんな一言】
【年長者相手でもあまり遠慮が無い】
【まぁ、経験は長い方だと自負する自分より経験が上そうな人物】
【興味が沸かない訳が無かった】
311 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/16(木) 02:28:19.87 ID:VHXeLYeV0
>>310

.........まあ、長く生きてりゃ色々あるのよ...あんまりそこらへん、突っつかないで頂戴。

【篠原とて、こんな年齢まで魔法少女を続けたくて続けているわけではない】
【謎の生物との契約により、篠原は魔力を得続けなければ生きられない身体となっている為、契約が切れるまで(残り50年弱)戦いつづけなければならない身なのである】

まあ、「珍しい身」って事は自覚してるつもりよ?
......「袖振り合うも他生の縁」っていうしさ、折角だし世間話でもしない?

【篠原もまた、目の前の少女に興味を抱いていた】
【今思い返せば、最近の魔法少女事情については噂程度がせいぜいで、あまり詳しくはない】
【この機会に、色々と知っておくのも悪くはない】
312 :パメラ [saga sage ]:2015/04/16(木) 02:42:11.05 ID:RZzf0ED1O

>>311

あぁ……わかりましたぁ

【色々ある】
【なんだか複雑な様子を見て、大人しく引き下がる事にする】
【初対面で根掘り葉掘り聞こうとは思わなかったり】

袖振り合うも他生の縁……うふふ、そうですねぇ
良いですよぉ、私も特にやることは有りませんからぁ
……あ、申し遅れましたぁ

私、パメラ・レジエルと申しますねぇ
お分かりの通り魔法少女ですがぁ……一応、こちらの店主も務めておりますよぉ

【縁、パメラが好きな言葉の一つである】
【そして、世間話については特に断る理由もないので了承】
【同時に、自身の名前を告げながらメイド服の端をつまみ一礼】
【最後にポケットから一枚のチラシ――古風な外観のカフェ『とれみぃ』のチラシを取り出して差し出すのであった】
313 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/16(木) 03:11:11.27 ID:VHXeLYeV0
>>312

【渡されたチラシにざっと目を通す】
【喫茶店など、数年単位で行っていない。たまにはゆっくり、そんな場所で過ごすのもいいかもしれない...そんな事が脳裏によぎる】

ふ〜ん、『とれみぃ』ねぇ......今度行かせてもらうわ。

【それは社交辞令のようではあるが、内心本気だ】
【チラシを適当に四つ折りにして、ハンドバッグの中へしまっておく】

ああ、そういえばまだ言ってなかったわね。
私は篠原 皐月。この街の私立の学校3つ...確か江風と、紫薔薇に、あと黒百合だったかな?そこの社会科の非常勤講師やりつつ、魔法少女やってるわ。
...返せる物がないのが申し訳ないんだけど、宜しく。

【軽く頭を下げ、会釈】

さて、これで互いの自己紹介も終わった訳だけど...何か私に聞きたいことある?
......まあ、聞かれたからって貴女が納得する答えが返せるとは限らないけど。

【まずは相手に会話の主導権を委ねておく】
【最も、その理由にはいい年して「最近の若い子はどうなの?」とか聞き辛いのもある】

//すみません、そろそろ凍結お願いします。
314 :パメラ [saga sage ]:2015/04/16(木) 03:35:25.74 ID:RZzf0ED1O

>>313

はいー、お待ちしてますよぉ

【定型文の様な返事ではあるが、こちらもお決まりのお返し】
【客は多い方がいいのだ】

篠原さん、ですかぁ……こちらこそですよぉ

【名前、職業、その他ワードを頭に刻む】
【そして、少し考えて】

聞きたいこと、ですかぁ…
……そうですねぇ、ベタではありますがぁ…黒百合について少し伺いたいですねぇ
『生徒会』と『それ以外』の魔法少女について、何か知っていらっしゃれば、ですがぁ…
一応、私も知人には黒百合の方も居ますが、何か違う観点からでしたら新しいことが分かるかも知れませんのでぇ…

【まず、聞くのはやはりそこ】
【パメラとしても、情報はほしいので、当然ではあるが】
【これには、その他にも一つ】
【どこまで関わっているのか、という見極めも含まれていたりする】

/わかりましたー、ひとまずはお疲れ様です!
315 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/16(木) 07:05:41.69 ID:7PKl6fZp0
>>308

それぐらい知っている
それに髪色で判断したのではない
だいたい私の髪色も金色だろう

【自らの髪を指差し自分が髪色で判断したのではないと示す】
【確かに自分も金髪なのにそれで判断するわけないだろう】
【それに紫薔薇のことを知らないわけがない】
【黒百合と並ぶエリート校であり恐らく知らない者はほとんど居ないだろう】

【飲み物を買いに来たらしい彼女はこちらが公園に来た理由を尋ねてきた】
【別に隠すこともないのでナイトロードは言うことにする】

なに、ただの散歩だよ
見回りも兼ねているがな

【そうナイトロードは告げる】
【そこで亜久里の言葉に少し相手が勘違いをしていることに気付く】
【ナイトロードは「男」に襲われると言ったのではない】
【別の「魔法少女」に襲われるという意味で言ったのだ】
【だがどうやらそれを亜久里はそう捉えてしまったらしい】

あぁ違う違う
私は何も男に気を付けろと言ったのではない
他の魔法少女に襲われると言ったんだよ
まぁそれなのに一人だけで歩いているということはそれなりに腕に自信があるということか

【その言葉でもうナイトロードが魔法少女だということは明らかだろう】
【どうやらナイトロードは自身が魔法少女だということを隠すつもりは無いらしい】
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/16(木) 18:57:39.00 ID:XBWfiAwDO
歌とぅみぃ
http://utato.me/?guid=ON&inv=AVlhBVtOeTAwMDc%3D
317 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/16(木) 20:23:59.46 ID:IGjN8yfo0
>>307

「、!」

一瞬像がぶれる程の速度。目を見開いた時には眼前に突出した刃が迫る。
身を固くしたのが早いか遅いか、がっ、と刃が喰い込む音。――――しかし、それは文字通り皮一枚で止まっていて。


「……悪ィが、速いのは最近……見慣れてて、なぁ。」

受け止めたのは前に出していた左手。革グローブを嵌めているとはいえ素手であるが
強化魔法によって身に着けた衣類、更には皮膚の強度を高めて防御を上げている。中でも特に前にいたく傷付けられた両腕に注ぐ魔力の割合は以前より多い。
咄嗟の反応だが、幾度かの戦闘を経て新野も魔法について多少は見直し始めたようである。

「――それと」

ぐぐ、と握りしめた左手に力が篭る。

「私を切りたきゃ、馬鹿でかいチェーンソーでも持ってくるべきだぜぇ!」

反撃開始の合図と共に、右手でバットを横殴りに振るう。魔具と化した逸品は通常の其れとは一線を画す硬度を有していて。
狙いは鳩尾、振りかぶる可動域が無かった分威力は落ちるが、一番狙い易かった。



/お待たせしました、お返ししておきます!
/それと、一応登録スレには目を通すようにはしていますが、固有魔法などの説明を地の文などでして頂けると有り難いです…
318 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/16(木) 20:35:26.27 ID:TpJvfTVDo

最近、毎晩のように夢を見る。
小人が繁栄する世界で、母と父と一緒に暮らしている夢だ。
その夢の中では巨大な生物の存在に怯えることも、星のかけらを探す必要も無かった。
一切の恐怖の無い、永遠の安心がその世界にはあった。
絶対に目覚めたくない。ずっとここにいたい。
いつもそう思っているのに、やっぱり朝はやってくる。割れた窓から差し込んでくる光が眩しすぎて、また涙を流していた。


「はやく……はやく、帰らなきゃ……」

足元に広がるビル群を見下ろしながら、メリー・メルエットは焦りを帯びた声でそう呟いた。
メリーは夜空の中に留まったまま、瞳を閉じて胸の前で指を組み合させた。
神に祈るような姿勢を取った彼女の周囲に白い光の帯が輪を描き始めた。
光の輪は少しずつ大きくなって行き、瀬平戸市を覆うようにゆっくりと広がっていく。
この光はメリーが発動した探査魔法だ。
街に点在する魔力を感知し、拾い上げた情報を輪の中心にいるメリーへと送信する。
はたして星のかけらはこの近辺にあるだろうか――不安に思いながらも、集中して光の輪を広げていった。
319 :四ノ宮亜久里 [sage]:2015/04/16(木) 21:03:34.28 ID:wztYDw190
>>315

「あー、確かに」

そう言われて初めて亜久里は、目の前にいる少女の頭髪が自分と同じ金色だと気が付いた。
少女が黒百合の生徒ということに対して意識し過ぎていたようだ。
黒百合の生徒と紫薔薇の生徒がお互いに同じ髪色を持ってこんな時間に相対するとは、ちゃんちゃら可笑しいと感じた亜久里は内心この状況を嘲笑していた。

「──? 見回りって一体なんの意味があるのよ」

黒百合の制服を着た、見た目小学生の少女が一人で深夜の街を見回りとは危険だと思うと同時に少女は一体なんの意味があって見回りをしているのかと疑問を抱いた。
冷たい夜風が亜久里の柔肌を刺激した際に一瞬体が震えたのを感じ、少女が毎日見回りをしていたら風邪でも引いてしまうのでは無いかといらぬ心配をした。

「ああ────…………アンタも魔法少女なんだ」

流石にこの"衝突に魔法少女発言"に対して驚かなくなった亜久里は、何故毎回魔法少女は自分から正体を明かすのだろうかと思いながらも少女の姿を舐め回すように見つめた。
自分で言うのもアレだが、少女の髪色や瞳の色からして日本人の血が入っているとは思えなかった。しかし、不思議と同じ人間の血が流れているようにも思えなかった。
少女の頭髪や瞳の色は自分と似て異なるモノの様に見えた。

「なんでそうなるのよ………。
 私は別に腕に自信があるわけじゃないわよ。ただ偶々この時間に帰宅してるだけ。
 なんだったら証明してあげようか?」

何故魔法少女は大体が戦闘民族思想を持つのだろうかと呆れながらに思う亜久里は、それを否定する。
自身が弱いと言いたげに右手をプラプラと揺らしながら其れを証明することも可能だと言った亜久里だが、戦闘になれば手を抜くことは無いだろう。
それは彼女が生徒会長という立場ゆえ、常に何事も全力を取り組んできたからだ。

320 :水無月 水月 :2015/04/16(木) 21:35:34.98 ID:JYphemvY0
>>318
そいつを見つけたのは全くの偶然だった。
ぼんやりと街灯に照らされた通学路を通って、偶々足元に蹴るのにちょうどいい大きさの石ころが有ったから蹴飛ばして
まっすぐ飛ばしてやるつもりが明後日の方向へ行ってしまったから、その小石を追いかけてみた。
そしたら小石が入り込んだ路地裏に、綺麗に輝く何かがあった。空に浮かぶ一番星が落ちてきたようなそれは―――

「―――星の欠片だ」

そして、水無月 水月が星の欠片を拾ったのはメリー・メルエットが探査魔法を展開したのとほぼ同時であった。

二人の距離は直線にして約100メートル、魔法少女にとっては移動は造作もない距離だろう。
水月も星の欠片を入手して浮かれているのか、その場から動く気配はない。

//まだいらっしゃいましたらー!
321 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/16(木) 21:51:56.03 ID:rX84m4sJ0
>>317

ガッ、と。

「…へぇ」

『狼爪』と名付けられ、魔力でその形を為す爪が止められる。
当たれば確かに切り裂け、むしろ相手に避けられた後の追撃に頭を回していた狼牙は、「素手で正面から止められた」事に驚いた。

「面白ぇじゃねえか、この野郎」

思わず口から漏れる、称賛の言葉。
彼女のクリーチャーとしての闘争本能が歓喜に震え、溢れる涎を飲み下す。
仮にも本気ではなかったとはいえ、一匹の狼として、スピードとパワーが劣った事に対する苛立ちも同時に覚えるが、それ以上に今、彼女はただ現状を楽しんだ。
…だが、彼女の冷静な心がふとそれに気付く。
その胃が、その脳が、その本能が。
今狼牙の中で、角武を喰らいたいという欲を駆り立てている事に。

「…そいつはシャレになんねぇだろ……っ!」

思考を一瞬で押さえ込むが、その代償に意識が完全にそちらへ向く。
その結果、スイングが迫っている事に気付く迄に僅かに遅れが生まれた。

「〜〜〜っ!」

瞬時に後方へと跳ね、辛うじて直撃を免れる。
だが、僅かにその体をカスったバットから生まれる衝撃もまた強烈。
そのまま吹っ飛んだ彼女の落ちる先は、調度芝生の縁といったところか。

「グッ………おいおい、マジで痛えな」

愚痴を溢す。再び沸き上がる興奮はその冷静さに隠し、改めて角武を見据える。
仕切り直しとばかりに、再び「狩り」を発動。彼女の体が先程以上に加速し、正に狼の如く獲物を何処までも追い縋る。
そしてその爪を再び構え、生み出すのは更に鋭さを増したそれ。

「チェーンソーなんぞ持ってねえが…」

今度の構えも、特に変わったところはない。
だが、その狙いは明らかに急所、そして込めた魔力は先程の比ではない膨大なもの。

「切れ味で負けるつもりなんぞ、さらっさら無えよ!」

動きが、速度が、狙いが、そして何より爪そのものがより鋭く角武に襲いかかった。

/申し訳ありません、描写に気を付けます
/それと、次の返しは23時頃になってしまうかもしれません
322 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/16(木) 22:02:39.89 ID:TpJvfTVDo
>>320

「みつけた……!」

体が電気を感じたようにびりっと震えた。この反応は、星のかけらだ。
メリーは表情を明るくし、探り当てた方角へと急いで飛行する。
かけらのある場所はビル街から大した離れた距離ではないようだった。
一分もかからないうちにメリーは目的の路地裏へと辿り着こうとしていたが……。

「……え!? 人……!?」

おそらく星のかけらの気配しか追っていなかったせいだろう。
メリーは直前になって、星のかけらを誰かが拾い上げていることに気が付いた。
超高速で真っ直ぐにかけらへと向かっていたため、このままでは激突してしまう。
ブレーキをかけてももう遅い。何とかして目前に迫る少女を避けるしかなかった。

「あぐ……っ!!」

身をよじり、ぶつかるギリギリのところで斜め右へと方向を変えた。
次の瞬間、べちん! と音を立ててメリーは少女の隣のビルの壁に衝突した。
そのままずるずると壁をずり落ちていき、地面へと転がってしまった。

/よろしくお願いします!
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/16(木) 22:21:29.61 ID:JYphemvY0
>>322


思わぬ幸運に浮かれて、とめていた脚を動かそうとしたその時。
音が耳をかすめて、べちんとどこか痛ましい音が響く。
今の音は何だ?生のステーキを壁に叩きつけたような音がしたけど、いや、その前に聞こえたのは声、だったような―――
ぐちゃぐちゃと頭で考え事が始まる直前にして、水月は壁に叩きつけられた妖精に気づく。

「人形、かな……これ」

壁に衝突し、ずり落ちた人型の何か。
作り物には見えないほどブロンドの髪は綺麗で、光の薄い路地裏でも輝いて見えた。
着ている服も、シューズなどの小物も玩具には見えないほどで―――これは本当に人形なのか、と疑問が生まれる。

地面に転がっている人形(らしきもの)に向けて手を伸ばす。
抵抗されなかったなら腹部を掴んで自分の顔の近くまで持ち上げるだろう。
水無月の表情はきょとんとしており、不思議そうに人形を見つめている。
少なくともその顔は悪人っぽかったり悪意がありそうには見えない、はず。
324 :フェデーレ [sage]:2015/04/16(木) 22:31:24.07 ID:Y5Zjr9OHo
とある廃屋、一見すると普通の荒れ果てた民家だが、ここは以前から幽霊を目撃したとの噂が耐えない場所であった。そんな廃屋が今、炎に包まれている。
廃屋の周囲には結界、そして燃え盛る炎からは魔翌力。このことが、間違いなく魔法少女の仕業だということを示していた。

「燃ーえろよ 燃えろーよー 炎よ 燃ーえろ♪」

その炎の中には、小さな少女の人影。それは、この状況下で陽気に歌っていた。

「火ーの子を 巻き上ーげ 天まで 焦がせー♪」

その少女は歌いながら、燃え盛る廃屋の中を歩く。暫く歩いたところで足を止め、しゃがんで何かを拾う。

「あったあった。星のかけら。幽霊の正体はやっぱり、クリーチャーだったのね。」

少女が拾ったのは、星のかけら。この魔法十二戦姫少女所属のフェデーレは、噂の幽霊の正体をクリーチャーだと考え、この廃屋までやって来たのだった。そして、廃屋に火を放ちクリーチャーごと焼き払ったのだ。

「今度は、ちゃんとエインフェリャル様の為に使いますからね。」

以前、自身の脱出の為にかけらを使ってしまった。エインフェリャルの復活に使う為のかけらを。それを悔やんだ台詞を吐き、フェデーレは立ち上がる。
325 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/16(木) 22:31:35.77 ID:IGjN8yfo0
>>321

真正面からの二撃目。速度こそ上がっているものの辛うじて目に留まるレベル。
なら、と横っ飛びに身を投げてみるが、相手の勢いはそのままに、即座に的を修正してくる。

新野の戦術に只の突進を二度も受けるような馬鹿さはない。
しかしその特攻は、新野の心に根差す、時に無謀とも思える反骨精神を擽るには十分だった。
故に、足を踏ん張り体軸を垂直に、前屈立ちで左手を掲げる。
――――二度目の衝撃。

「ヒャッ、――ハァ! こりゃあマジで獣かあ!?」

掌に伝わる硬い爪の感触。一度目は防いだ筈の魔爪は、今度は皮を貫き肉に喰い込んでいた。グローブにじわじわと朱い色が滲む。
盾を貫かれて、痛みと驚きで弾けるように笑いを上げた。

「ご褒美に、お返ししてや、らっ!!」

刹那の間に腕をぐんと引く。腰が、背骨が、肩が勢いよく回転。
再び横殴りの鳩尾狙い。しかし今度はグリップを短く握り、振る速度を上昇させている。
当りは浅くなるのだが、その分掌に受けた衝撃を身体の軸回転に変えて、力を上乗せして放つ流水の技。


/了解しました、ありがとうございます!
326 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/16(木) 22:36:42.53 ID:TpJvfTVDo
>>323

意識が朦朧としていた。どうやら顔面からぶつかって、頭も打ってしまったようだった。
星のかけらを持っていた少女は無事だろうか? そのことが自分のことよりも心配だった。

「ん……」

お腹の辺りを温かい何かに包まれると同時に、体が地面から離れていくのを感じた。
メリーはゆっくりと瞼を開いた。
ぼんやりとした視界の中に人の顔があった。
こちらを不思議そうな表情で見るその顔は女の子のものだった。
メリーは虚ろな目で相手の顔を見つめ返し――

「……え? あ、えと、えっと……」

目の前の彼女が、先程ぶつかりかけた少女だと理解するのにはかなり時間がかかった。
ようやく自分が持ち上げられていることに気付いたメリーは、気が動転してうまく言葉を発せられなかった。
体が小刻みに震え始め、視線がせわしなく宙を泳ぎ始めた。
327 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/16(木) 22:38:52.29 ID:7PKl6fZp0
>>319

見回りの意味ねぇ……
秩序の乱れが無いかとかだよ

【まるで馬鹿にしたようなことを言っているがあながち間違いではい】
【秩序とは言い過ぎだがナイトロードはこの街の力のバランスを保とうとしている「リブラス・サークル」のメンバーだからだ】

いや証明しなくて結構だ
荒事はあまり起こしたく無いからな、まぁ貴様がそうしたいなら受けて立つが

【口元に不敵な笑みを浮かべる】
【このナイトロードの高圧的な態度や仕草は初見だと色々腹が立つだろう】
【だが元々こんななのだから仕方がない】
【そんなことは知らないと言うようにナイトロードは言葉を続ける】

なんなら私が貴様の家までお供でもしてやろうか?
最近は色々物騒だしな

【そう、最近のこの街は大きく乱れている】
【魔法十二戦姫という者たちや黒百合生徒会長などという様々なものが一度に入り乱れ街は軽く混乱状態】
【そんな中一人で居ればもし襲われた時危険だ】
【今さっき知り合った人間が死ぬのは流石にナイトロードもいい気持ちはしないのだろう】
【この提案は案外亜久里のことを思ってのことのようだ】
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/16(木) 22:54:15.49 ID:JYphemvY0
>>326
それは手の中で、文字通り糸の切れた人形のようにぐったりとしていた。
今掴んでいるのは脇腹。ぷにぷにとしていて、少し反発する。骨らしきものもあるし、人肌の温かさすら感じる
そこはソフビの感触はしないし、フィギュアっぽくもないし、ましてや木製な感じもしない。
今まで触れた人形のどれとも違う感触で、しいて言うならば"肉"の感触だろうか。

―――気のせいだろうか。閉じていた瞼が開いた気がする。
しかも、またさっき聞いた声みたいなものが聞こえた。
まさか、この人形は―――人形じゃない!?

「わわっ!?
 しゃ、喋った……」

頭に浮かんだ疑問は今証明された。
この人形っぽい何かは確かに喋って、体を震わせ、瞳をぐりぐり動かして視線を動かしている。
魔法少女というファンタジーな存在に触れていても、その事実には衝撃を受けずには要られず

「あっ」

ぱっ、と掴んでいた手を離してしまい、落ちていく

「―――危ない!」

落ちていく体を受け止めようと手で受け皿を作ろうとしたが、もう遅い。
水月は小人が自力でここまで飛んできたことを知らない故に、少女は酷くうろたえる。
329 :四ノ宮亜久里 :2015/04/16(木) 23:06:22.10 ID:wztYDw190
>>327

「秩序ねぇ────……」

秩序の乱れと聞いて少女がなぜ街の見回りをしているのか察したのか、それ以上追求することは無かった。
確かに最近は、何かと街の秩序は乱れている。しかし、それを統制させる権利も力も普通の魔法少女には存在しないはずだ。
だが少女は其れを目的としているが為に、巡回をしているらしい。
つまり今、目の前にいる少女は何かしらの組織に属していると考えるのが濃厚だ。
少女がリブラス・サークルなる組織に所属していることを知りはしなかったが会話の流れでその考えに辿り着くことが出来た。

「いや、いいわよ。私だって疲れてるのにわざわざ魔法使いたく無いし。
 それにどうせアンタ、魔法少女同士の組織みたいなのに所属してんでしょ?
 よく分からない組織の奴と戦って、目でも付けられたらたまんないし」

飲料水の入ったペットボトルの先端を少女に突き付けながらにそう言う。
そもそも戦う気の無かった亜久里は、相手が遠慮しているのに無理して戦わせる理由など持ち合わせていなかったし、少女が一体組織のどの立ち位置にいるのかも分からない為、下手に手を出すつもりも無かった。

「お生憎様。私の身は私で守れるつーの。それより、アンタまだ時間平気?
 アンタが所属してる組織についての話を色々聞きたいんだけど──……」

戦いよりも亜久里が気になったことは、少女が所属している組織の情報だった。
街の秩序を監視する組織ということはそこそこ規模がデカイと考えられたし、果たして黒百合生徒会や魔法十二戦姫少女などみたな組織かどうかも分からなかったからだ。

330 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/16(木) 23:13:34.86 ID:TpJvfTVDo
>>328

「ひゃ……!?」

少女が驚いて上げた声にメリーもまた驚き、肩をびくりと揺らした。
直後、お腹の圧迫が解けた。足元から冷たい風が吹き抜けていく。
――落ちている!
魔法少女となってから何度も体験した感覚だった。
咄嗟に飛行魔法を発動した。傘のように広がったスカートを両手で押さえながら、地面へと緩やかな速度で降下していく。
やがて、メリーは地面に難なく着地した。

「うぅ……い、いきなり離さないでよ……」

うろたえる少女を涙ぐんだ目で見上げながら、相手に聴こえるか分からないほど小さな声で言った。
ようやく頭がはっきりとしてきた。冷静に考えれば、メリーは少女に文句を言える立場ではないのだ。

「あ、あの……ごめんなさい。
 えっと、けが、とか……なかったですか……?」

自分が衝突事故を起こしかけたことを思い出し、おそるおそる相手へと歩み寄った。
悪人には見えない顔つきと、危ないと叫んで落ちる自分に手を差し出しかけたことから、
メリーはこの少女が自分に危害を加える人間ではないと判断していた。
きっと悪い人じゃない。とは思っていても、自分よりも巨大な人にこうして話しかけるのはやはり少し勇気が要った。
331 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/16(木) 23:13:50.08 ID:rX84m4sJ0
>>325

入った。
角武の白い衣装に滲む赤い色が、爪がしっかりと刺さった事を示す。
しかし、狼牙の表情は少し固い。
必死に食欲を抑えているのが半分、そして。

「マジかどうかを聞かれれば、そいつはイエスなんだがね。
正直、結構今のは自信あったんだよなあ」

自分の爪が、そこて止められている。
それは、彼女のプライドをそれなりに傷付けるには充分な衝撃。
一撃が通り難い固い相手を敵にした事は多々あれど、正面から受けられて余裕を保たれるというのは経験が無かった。
苦々しげな表情をするが、その数秒後には本来の涼しげな顔を取り戻す。

「だったら、弱い部分に当ててやるまで…!」

頭のスイッチを切り替え、次の行動へと移る。
再び放たれたバットの一撃に神経を集中する。
迫り来るそれの勢いは激しく、ジャストミートまでの猶予も少ない。
それに対して、彼女が取ったのは回避でも防御でもなく。

「流れがあるなら…」

そのスイングに合わせ、体を回転。
爪の強度を上げ、受け流す様にバットに押し当てる。
しなやかな狼の体が勢いを受け大きく滑り、しかしその足は大地から離れる事はない。
利用された勢いを更に逆に味方に付け、丁度角武の周りを一周する形となった狼牙。
そして。

「乗らせて貰う、ぜっ!」

勢いを完全に味方に付け、そのまま首筋へと爪を放つ。
と、同時に『狼牙』にも魔力を叩き込む。
『狼爪』と同じ性質を持つそれが、爪の影で隠しながら延びる。
首筋への攻撃、もしそれだけに気を取られれば、その腕へと牙が叩き込まれるだろう。

/少々遅れました、すいません
332 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/16(木) 23:20:04.47 ID:7PKl6fZp0
>>329

そこのところは安心しろ
余程度が過ぎていなければ何もしないだろうからな
それにたったの一戦で目を付けたりは無いだろうよ

【まぁナイトロードがこの組織に入ったのは利害が一致したからだ】
【元々ナイトロードは群れるのが嫌いというか苦手だ】
【そんな彼女が入った理由はこの街の平穏、バランスを保つためだ】

なに?
ほほぅ、私も一応勧誘を頼まれていたからな
良し、では話してやろう

【そう言うとナイトロードはこほん、と咳払いをする】

まぁこの組織を作ったのは私ではない
組織の目的は街のバランスを保つということだ
最近は色々と騒々しいからな、力が強すぎる者の取り締まりなどが主だ

【「まぁ最近出来たばかりであまり人数は居ないが」と最後に付け加える】

//すいません……
//今日はもう続けられないので凍結か〆てください……
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/16(木) 23:39:40.12 ID:JYphemvY0
>>330
水無月の慎重は約160。メリーを掴んで目線の高さまで持ち上げていたのだから、地面までの距離は120
たいした距離ではない、が、メリーの身長は30cm。身長の4倍の高度となれば、それなりのダメージはあるはずだ。
それだけは何とか避けようと、伸ばした手は間に合わない。遂に、メリーが地面へ叩きつけられる―――と思ったのだが
すとん、と。あっさりと。地面に着地した。

「はへ?……」

緊張した体から力が抜けていく。そのまま膝を突き、へなへなと座り込んでしまう。

「今、何したの? もしかして―――
 君、妖精さんなの?」

怪我はなかったかとの問いを遮って、畳み掛けるように質問する。怪我などはないだろうと簡単に推測できるほど興奮している
が、すこし怯えた様子のメリーを見て水月は口を閉じた。
そうだ、自分の何倍も大きい相手が目の前にいるんだ。怖いわけがない。

「ご、ごめんね興奮しちゃって……」

背を丸めて、座り込むことで低くなった視線を更に落とす。
これでメリーと水月の視線はほとんど同じ高さだ。

「怖がらないで、って言っても難しいと思うけど……
 大丈夫。僕は"正義の味方"だから」

そういってにっこりと、水月はメリーに笑いかけた
334 :四ノ宮亜久里 :2015/04/16(木) 23:43:26.82 ID:wztYDw190
>>332

「つまり、魔法少女達の勢力を均等に保つ為に作られた組織ってわけ」

少女の説明を聞いて亜久里は組織の概要を理解し、今現在自分が接触した組織は合計三つとなった。
最も危険視すべきは、紫薔薇の生徒を人質と言い換えた魔法少女が属する黒百合。
目の前にいる少女が所属している組織は、説明通りならいずれ黒百合とぶつかり合うことになる可能性がある。
つまり自分が黒百合と拳を交えることがあるならば少女と同じ組織に所属するのが安全帯だと考えられた。

「…………。なんか色々大変そうね。
 まぁ、なんかあったら力貸すから頑張ってー」

果たして所属するべきか否か、迷った亜久里は一瞬考える。
そして導き出された活路はノーだった。
確かに所属すれば身の安全性は高まる。
然し、亜久里は自分の大切な者くらい自分の力で守りたいとも思ったし、正直色々組織間のことは生徒会でお腹が一杯だったりした。此処は、早急に立ち去るべきと過去のキャッチセールスから学んだ亜久里は、他人事の様にそう言うと速歩きでその場を去った。

/流石に2日も縛るのは申し訳ないので〆ということでー。
ありがとうございましたっ
335 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/16(木) 23:48:01.64 ID:IGjN8yfo0
>>331

眼前から、獣が消え失せる。

こんな近距離で相手の姿を見失う事があるのか。
否、この距離だからこそ、そして側面を駆け抜けるという突飛な移動法だからこそ
魔法少女の速度に慣れた新野の動体視力でも、その軌跡は追う事は叶わなかった。


振りきった上腕が邪魔をして、爪の攻撃は運よく掠る程度に終わる。
しかし、同じ右腕が今度は仇、そして恰好の餌食となり。

「ぅ、ぐうううううッッ!!」

牙が肌を貫き、腕の中ほどが確りと咢に挟みこまれる。
前腕からみしみしと嫌な音。恐らく筋肉の内側まで傷めた事だろう。

「糞っ、痛ぇ……っ」

予想外の一撃に、仰け反って呻く。鳥肌が立つほどの痛み――――だが、これは“知っている”。
反り上がった背筋が、其処でピタリと止まり。


「――仕方ねえ、肉はやる、よ」

脊柱起立筋に、魔力と満身の力が篭る。天を仰いでの呟きは、か細いながらも覚悟に満ちていて。

「良い声で啼きやがれッ!!」

ぐうんと振り下ろすは宛ら骨のハンマー。
伸びあがった身体をぐんと撓め、額と額を合わせる頭突きを繰り出した。
336 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/16(木) 23:57:17.42 ID:TpJvfTVDo
>>333

「あ、う……その……」

次々に投げかけられる質問に対してうまく答えることが出来なかった。
少女の顔を見ることが出来なくなり、目を伏せてしまう。
――ああ、どうして自分は人間と話すことがこんなに苦手なんだろうか。
もう少し勇気を出せば、きっとちゃんと対応できるはずなのに。

「……え? せ、正義の……味方……?」

正義の味方。
日常的な会話でまず聞くことのない単語を耳にし、メリーは伏せていた顔を上げた。
先程よりも少女の顔の高さが低かった。いつの間にか、こちらに目線を合わせてくれていた。
優しい笑みを向けられて、心の中から恐怖が消えていくのをメリーは感じていた。

「せ、正義の味方……さん?
 あの……わたしは妖精じゃなくて、小人……です。
 小人の、メリーっていい、ます」

体の緊張が少しずつ解けていっていた。口元がほんの少し綻んだ。
まだ声を詰まらせていたが、それでもちゃんと相手の質問に答え、自身の名を伝えることが出来た。
337 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/17(金) 00:13:40.14 ID:+fsnlLBA0
「〜〜〜〜ッッ!?」

その頭突きに、彼女は完全に不意を付かれた。
それまでに文字通りの肉壁に遮られ、通らずにいた一撃。
腕に噛み付き、それを与えた事に安心してしまっていた狼牙は、僅かに、しかし大きなスキを晒してしまった事に気付かず。
結果として、手痛い反撃をそのまま受けてしまう結果となった。
噛み付いたままの頭突きは、少なからずその肉を引き千切りながらも彼女を突き放し。

「グ、ォォッ…!」

そしてそれが、焚衿柳狼牙のトリガーに指を掛けてしまった。
本来、牙で腕を封じ、その後直ぐに追い打ちの爪で止めを刺そうと考えていた彼女に。
豊満な【肉の味】を、思い出させてしまった。

「…オイ」

弾き飛ばされ、後方へと下がった少女が声を捻り出す。
その声からは、既に一切の余念が消え去っている。
代わりにそこに有るのは、底冷えする様な冷徹さと僅かな心配、そして純粋な欲望。

「もし手前の命が惜しいなら、悪いがここまでだ。
もしこれ以上やるなら…」

その獰猛さを晒け出し、彼女は最終確認を突き付ける。

「マジで、喰う」
338 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/17(金) 00:14:05.25 ID:+fsnlLBA0
>>335
「〜〜〜〜ッッ!?」

その頭突きに、彼女は完全に不意を付かれた。
それまでに文字通りの肉壁に遮られ、通らずにいた一撃。
腕に噛み付き、それを与えた事に安心してしまっていた狼牙は、僅かに、しかし大きなスキを晒してしまった事に気付かず。
結果として、手痛い反撃をそのまま受けてしまう結果となった。
噛み付いたままの頭突きは、少なからずその肉を引き千切りながらも彼女を突き放し。

「グ、ォォッ…!」

そしてそれが、焚衿柳狼牙のトリガーに指を掛けてしまった。
本来、牙で腕を封じ、その後直ぐに追い打ちの爪で止めを刺そうと考えていた彼女に。
豊満な【肉の味】を、思い出させてしまった。

「…オイ」

弾き飛ばされ、後方へと下がった少女が声を捻り出す。
その声からは、既に一切の余念が消え去っている。
代わりにそこに有るのは、底冷えする様な冷徹さと僅かな心配、そして純粋な欲望。

「もし手前の命が惜しいなら、悪いがここまでだ。
もしこれ以上やるなら…」

その獰猛さを晒け出し、彼女は最終確認を突き付ける。

「マジで、喰う」
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/17(金) 00:22:44.77 ID:f8e5vf0q0
>>336
「僕は水無月 水月。うん、正義の味方だよ!
 自分で言うと何だか胡散臭くなっちゃうけど、困ってる人をほっとけないんだ」

こういうことは自分で言ってしまうと照れくさくて、頬が少し赤くなる。
前の戦いで彼女が自分を正義の味方だと認めてくれたから、勢いで正義の味方を自称してみたけど恥ずかしいものは恥ずかしい。

「妖精さんじゃなくて、小人?……
 小人って空を飛べるんだっけ……」

あの時、メリーは上昇こそしなかったが、鳥が着地するときのようにゆっくりと地面に降り立った。
妖精は飛ぶイメージがあるが、小人といわれるとそんなイメージはない。

「……まさか、君も魔法少女なの?」

真っ先に浮かんだのはその線だった。この世界にいる女の子なら、誰が魔法少女になってもおかしくない。
それがたとえ小人であったとしてもそうなるはずだ。多分。
そしてこの推測が当たってるとしたら―――

「ってことは欠片目当ての魔法少女だったり、黒百合学院生徒会とやらに狙われた事もあったり?」

メリーは小人であり、魔法少女が戦闘に巻き込まれることもなく平和に暮らすのは難しいはずだ。
水月の眉が心配そうに項垂れた

//すいません、凍結はお願いできますでしょうか?……
340 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/17(金) 00:26:11.78 ID:Kx7iUAato
>>339
/凍結了解しました!
/それでは、一旦お疲れ様でしたっ
341 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/17(金) 00:42:15.45 ID:W5qU8Pc70
>>338


「っつぅ……、派手に噛みやがって……」

掌とは比較にならない量の血がぼたぼたと芝生を汚す。
赤く染まった左手で毟られた腕を押さえながら、己も一歩さがって仕切り直し。

「ヒャハ。 わん公、ビビってんのか?」

空気が変わるのを感じ取る。
喧嘩の噛み合いから、血の啜り合いに発展する予感。
ぞわりと背筋に寒気を走らせながら、それでもマスクの下不敵に笑う。

「怖いなら、もう一回撫ぜてやってもいいんだぜぇ……?」

包帯を巻く代わりに、咬傷に治癒魔法の光を当てる。
止血と、神経がまだ生きている事を確認し、その手で人差し指を誘うように動かして。


「――――――――ま、程々に、ね」

ふっと、目の中の炎が陰りを見せる。
血を流し過ぎた事で頭の興奮が下がったのか。そこで漸く当初の約束を思い出した。

「続きは、この次に預けておいて、あげまスよ」

肩を竦めて相手に背を向ける。そしてひらひらと穴の空いた手を挙げて足を公園の外へ。
勝手にやる気にさせておきながら、己の都合で切り上げる。
不良の肩書に違わず、新野もまた自分勝手な一面を持つ人種なのであった。


/連日の凍結は申し訳ないので、本日はこの辺りで〆とさせてください
/二日間絡みありがとうございました!
342 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/17(金) 00:49:08.33 ID:Kx7iUAato
>>339

「正義の味方の、水月さん……!」

メリーは驚きと嬉しさが入り混じった目で水月を見つめた。
まさか、正義の味方が実在するとは思ってもみなかった。
だが魔法少女がいるならば正義の味方がいたって何もおかしいことは無い。
昔テレビで見ていた、好きなアニメのヒーローの姿が脳裏をよぎった。
水月があの彼と同じ存在なのだと思うと嬉しくて、心の片隅に残っていた恐怖なんて完全に消えてしまっていた。

「え? は、はい。そうです」

こくこくと頷いて、魔法少女だということを肯定した。
星のかけらを拾ったあたりで感づいてはいたが、水月の口ぶりからして彼女も魔法少女なのだろう。
水月に自分が魔法少女だと明かすのは怖くなかった。
正義の味方なんだから、かけらを奪い取るために突然襲い掛かるなんて絶対にしないという確信があった。

「くろ……ゆり? は、よく分からないけど……。
 うん、他の魔法少女に襲われたことは、あるよ」

黒百合学院生徒会という団体名は初めて耳にする。
何故学校の生徒会に襲われるのか、その実態を全く知らないメリーは不思議そうに小首を傾げた。
メリーが魔法少女と戦ったのは一回だけ。紫薔薇学園に忍び込んだ時だったが、
あの戦闘は星のかけらの争奪戦というよりも、学園に勝手に入った悪い自分への罰なのだとメリーは考えていた。
343 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/17(金) 00:56:37.53 ID:+fsnlLBA0
>>341

余計な情報を目に入れない為、目を瞑る。
新野が立ち去ったことを、狼の聴覚でしっかりと確認する。
…数秒の後、彼女は迷うことなく自らの頬肉を食い千切った。
口から溢れた鮮血をそのまま吐き出し、狼牙は一人呟く。

「怖い…ねぇ」

誰に向けたかは解らず、何を指したのかも知れない。
相対した不良か、自らの狂気か、はたまた魔法少女とクリーチャーそのものか。
あるいは、それら全てに対してだったのか。

「…まだ、『干し肉』があった筈だ」

兎に角彼女は、その歪な食欲を満たす事にして、帰路に着く。
願わくば、その家路に誰も居ない事を。
さもなくば、明日には一人、行方不明の人間が出るだろうから。

/了解です、こちらこそありがとうございました!
344 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/17(金) 02:02:21.07 ID:vUH9Efvu0
>>314

黒百合ねぇ...生徒会側についてない娘もちらほらいるみたいだけど、直接お目にかかったことはないわね...生徒会に見つからないように大分神経使ってるらしいから。

【あくまで非常勤である為、そこまで深い情報は篠原も知らない】
【ちなみに、篠原自身は契約のこともあり割と御構い無しなのだが、運良く気づかれていない】
【年齢と教師の身分がカモフラージュとなっているようだと、篠原は自己分析している】

......あぁ、後『白百合同盟』っていうレジスタンスまがいの事してる娘達もいる、って噂も聞いたことがあるわ。まぁ、私は自分のことが精一杯なんで、参加する気は無いんだけど。
私が知ってることはこの位ね...

【精一杯は話したが、どれもこれも、校内にいれば割と出回っている噂のレベルに過ぎない】
【役に立つかは、怪しいところだ】

//すみません遅れました...
345 :パメラ [sage saga ]:2015/04/17(金) 02:24:32.89 ID:4CwURsl9O


なるほど……白百合、ですかぁ
ふぅん……いえいえ、ありがとうございましたぁ
……一度は会うべき、なんでしょうかねぇ…?

【返ってきた内容を吟味しながら、呟き】
【反抗勢力が居るならば、そこを探ってみるのも手だろうか】
【…だが、下手に内部抗争に手を出すのもリスクがある】
【などと、考えてみるが、今は深く考え込まないようにする】

まぁ、そうですねぇ…あとは他に何か気になる方が居るなら、話してくださいませんかぁ?
……あ、私から聞いてばかりもアレですから、答えられる範囲でしたら私もお応えしますよぉ

【ギブ&テイク】
【話しかけてきたからには、何か得たいものがあるのではないか】
【そんな考えもふと沸き、何かないかと聞いてみるのであった】

/待機しておりましたー、あまり気になさらずに
346 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/17(金) 03:06:07.85 ID:vUH9Efvu0
>>345

(......会うって、この娘何やらかす気なのかしら...?)

【わざわざレジスタンスに接触しようと考える辺り、平穏な思考は持ち合わせていないのは明らか】
【内心そんなことを考えはしていたが、止める筋合いも無い】

気になる娘...は今の所特別いないんだけど、強いて言うなら病葉の娘がちょっと気になるわ。こないだ黒百合にカチコミに来てたし。
後、何か最近学校絡み以外で大きな動きとかあったら、教えて貰えない?

【篠原は忙しさ故に、勤めている学校で自然に入ってくる噂以外は殆ど知らない】
【答えると言っているのなら遠慮はいらないと思い、有難く聞かせてもらうことにした】
347 :パメラ [saga sage ]:2015/04/17(金) 03:23:17.93 ID:4CwURsl9O

>>346

病葉の……もしかして、こう…フェイスガード付けた方だったりしますかぁ?

【病葉、カチコミ、こないだ】
【このキーワードから、思い浮かべたのは一人の知り合いの魔法少女】
【もしかしてなどと考えつつ、尋ねてみる】

学校絡み以外ですと、そうですねぇ……エインフェリャル、でしょうかぁ
最近、どうやら『エインフェリャル様のため』とか言って他の魔法少女を襲う方々がいるようなんですよぉ

【そこで、真っ先に浮かぶのはエインフェリャル関連】
【現状、黒百合と同様に見過ごせない勢力だ】
【……しかし、こちらもなかなか情報不足なのだが】

後は……あー、まぁ、リブラス・サークルでしょうかぁ
最近、瀬平戸の魔法少女のバランスが崩れてるのでそれを正そうと言う組織なんですがぁ……というか私が立ち上げた組織ですねぇ

【最後に少し躊躇いながらも話すのは、立ち上げた組織に関して】
【こちらは、今現在広めてる真っ最中で主な参加者は両手で足りてしまう程度】
【一応は、駅前掲示板等で広めているのでそちらを知っていれば目にした事はあるかもしれない】
348 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/17(金) 04:23:46.61 ID:vUH9Efvu0
>>347

ごめん、私が直接見たわけじゃ無いからそこら辺は良くわからないんだけど...校舎のガラス割ったんだったら多分そいつだから、もしそうなら今度私の前に突き出してくれたら嬉しいわ。

【残業の恨みは重い】
【もし彼女の言っている魔法少女が犯人なら、一発叱らないと気が済まない.のだ..】
【最も、真犯人は既に生徒会に「処理」されているが、篠原にそれを知る由はない】

エインフェリャル...何それ、エビフライの親戚か何か?そりゃまた、最近の若い娘は妙な物を崇めてるのね......

【名前だけ聞くと珍妙だが、真っ先に大きな動きの代表として出てくる辺り、只事ではないのだろう】

お嬢ちゃん、大層な物立ち上げてんのね......
(...なるほど、だからさっき会うだのなんだの言ってたのね、納得)

【最近の少女は、そんな事まで色々考えているのか...と、教師の職業柄か、つい素直に感心してしまう】
【それと同時に、先程の少女の発言に合点がいった】

...おっと、そろそろ終電の時間。

【ふと時計を見ると、12時を回っている】
【軽自動車は家の最寄り駅の近くのコインパーキングに止めてある為、使えないのだ】

もっと話したいのは山々なんだけど、ちょっと急がなきゃいけなくなっちゃった...続きはまたお嬢ちゃんのカフェ辺りでゆっくりしましょ。

【終電まで、10分を切っている】
【忙しなく少女に背を向け、立ち去ろうとする】

//遅くなってしまいました、度々すみません
//長々拘束するのもあれですし、この辺りで締めでどうでしょうか

349 :パメラ [saga sage ]:2015/04/17(金) 04:47:21.73 ID:4CwURsl9O

>>348

【色々と話したいことはあるが】
【どうやら相手も時間は無い様子】

もうそんな時間でしたかぁ…

【終電、という事は深夜も遅く】
【気づけば、なんだか体が怠くなってきた気配】

うふふ、それでしたら、お待ちしてますよぉ

【駅へと駆けていく彼女にそう伝え】
【パメラは欠伸を一つ吐いてから、また夜の町へと消えるのであった】

/了解しましたー
/遅くまでありがとうございました&お疲れ様でした!
350 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/17(金) 17:34:57.73 ID:AQfdc3aI0
>>334

じゃあその時は頼るとするよ
……では私も去るとするか

【亜久里が去っていく後ろ姿を見ればナイトロードも亜久里とは反対の方へと歩いていく】
【ナイトロードはこれからのことを考える】
【様々な敵や陰謀渦巻くこの街】
【そんなこの街の天秤を戻すことは至難の極みだ】
【だがそれをすることを望んだのはナイトロード自身だ】
【その為なら私はーーー】

…こんなことを考えるとは私らしく無いな……
昔は自分の為以外には動かなかったというのに……っ!?

【そこまで言ったところで体に違和感】
【しかし違和感はその一瞬だけ】

気のせい…か…?いや…だが確かに……
まさか…こ…これは……

【その違和感の正体】
【それは呪いの効力が弱まった為に起こったもの】
【どうやらこの呪いを掛けたものはナイトロードが他人の為に誰かを成し遂げようとする】
【そう思うにつれ呪いが徐々に解けるようにしたようだ】
【しかし呪いがどうして弱まったかの理由はナイトロードは分からなかった】

なぜ弱まった…?
一体何が鍵となった…?何がしたいんだ…お前は……

【自分に呪いを掛けた人物へとそう問いかける】
【しかし当然答えは返ってくるわけはなく】
【返ってきた応えは静寂のみだった】

//ロールありがとうございました!
351 :水無月 水月 [sage]:2015/04/17(金) 22:29:16.65 ID:f8e5vf0qo
>>342

向けられた視線は呆れとか、軽蔑とかじゃなくて、何か好意的だった。
しいて言うなら、憧れだろうか。自分がテレビの向こう側に向けた視線に似ている気がして。

「そ、そんなに見られると照れちゃうな……あはは」

……となると、尚更照れくさいかな、なんて。

「やっぱりあるんだね……」

魔法少女は自らの願いのために戦い、星の欠片を奪い合う。
決して殺し合いというわけではない、が、戦闘の終点が死となる事は珍しいことではないのだろう。
自分も、死んでしまった魔法少女をこの眼で見ている。

「やっぱり、小さいと戦うのも大変だよね」

そしてこのメリーには、正直あまり戦闘力があるとは思えない。
お人形のような体に魔法少女を突き飛ばせる力があるとは思えないし、きっとその魔法少女から逃げるのも苦労したはず。
出来ることならそばに居て守ってあげたいけど、ずっと傍に居るのは難しい。
何かしてあげられる事はないか、うーと唸って考える。

「そうだ。この星の欠片はメリーに使って欲しいな。
 今言ったその黒百合って言うのは、自分達以外の魔法少女を滅ぼしてしまおうって組織なんだ
 そんな危ない奴らが居るんだし、僕の知らない間にメリーと合えなくなっちゃったりしたら嫌だなって」

そういって手渡した星の欠片。要するに危なくなったら使ってくれということだった。

「その代わりに、メリーの願い事を教えてもらえたらうれしいかな」

そしたら他にも何か手伝えるかもしれないし、と付け加えて

//すいません遅くなりました……
352 :上田美奈 [saga]:2015/04/17(金) 22:33:34.75 ID:HHqDdTiAO
【江風高校農業科 実習畑】
【江風の特徴はその無駄に充実した総合高校っぷりであり、この畑はその象徴】
【近隣に農業に通じた人材を供給しつつ、奥様たちに格安新鮮な野菜を供給するその畑は
 今、異変のまっただ中にあった!!】

「……でっか」

【とりあえず一般人から隔離するために結界を敷いたが、それよりも問題は畑の作物】
【明らかに規格外どころか、ありえないサイズの春野菜がごっそりと実っておりました】
【なんだこのレタス、家作れるんじゃないの?】
【アスパラはちょっとしたロケットになってるし、うわぁ、うわぁ】

「おー、新じゃが発見。これ取ったら怒られるかなぁ……」

【結界の特性上、中で食べれば元に戻るんじゃないかという邪悪な心が……】
353 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/17(金) 22:51:49.20 ID:Kx7iUAato
>>351

「うん……そう、だね。わたし、あんまり強くはないかも……」

数日前の学園での戦闘の記憶を思い出す。
あの時、メリーは自分一人だけで戦ったわけではなかった。
名前も知らない、まるで英雄のような勇ましい魔法少女に助けられたのだ。
もしも彼女が駆けつけてくれなかったらメリーは今こうして水月と出会うことは無かっただろう。
これから先、他の魔法少女や――黒百合という組織と一人で戦えるかどうかは、正直なところあまり自信は無かった。

「え? で、でも」

メリーは困惑した面持ちでかけらを受け取った。
嬉しくないと言えばうそになるが、このかけらを先に拾ったのは水月だ。
自分が貰ってしまってもいいものなのだろうか――

「私のねがい……?」

願い事を教えることとかけらの譲渡。
その二つが釣り合いの取れるものとは思えなくて、また戸惑いの表情を見せた。

「……わ、わたしの願いは、おうちに帰ること、です。
 えと、わたし、魔法少女の願いでこの世界に召喚されたから……」

だが、彼女の善意を無下にするわけにもいかなかった。
初対面で何の関係もない小人のことを水月は本気で心配してくれているようだ。
ならばと、メリーは隠さずに自分の願い事を伝えた。

/再びよろしくおねがいしますっ
354 :水無月 水月 [sage]:2015/04/17(金) 23:21:48.67 ID:f8e5vf0qo
>>353
「遠慮しないでよ。
 ……正義の味方の願い事は、皆の幸せなんだから!」

思いついた台詞は、少し言ってしまおうか迷ったけど
せっかくあんな眼で見てくれたのだ。その期待にこたえてあげようと思った。
まあ、やっぱり、恥ずかしいものは恥ずかしくて、戻りかけていた顔の色がまた赤くなった。

「なるほど……」

お家に帰る、言葉にしてしまえば可愛らしい響きがするけど、本当は予想の何倍も重いのだろう。
見た感じ10歳以下の、幼い少女がうちに帰れず親とも会えない。しかも周りの世界は全くの未知
それがどれ程怖いか、辛いか、想像も付かない。

「じゃあさ、こっちの世界ではお家とかはどうしてるの?」

異世界から召喚されたならば、その召喚者の傍に居るのが自然だろう。
だがその召喚者らしき人は居ないし、話を聞く限りメリーに何かそんな存在は居なさそうだ。
ならば、この世界での生活はどうしているのだろう?
素朴な疑問を素直に聞いてみる。

355 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/17(金) 23:37:11.29 ID:Kx7iUAato
>>354

――本物だ。
本物の正義の味方が目の前にいる。
メリーは喜びをほほに浮かべた。正義の味方の水月に対して遠慮をすることは何もなかったようだ。
受け取った星のかけらは大事に使わせてもらおう。また、無事に彼女に会うためにも。

「えっと、あのね。神社の近くの森に、誰も住んでいない館があるの。
 今はそこに、住んでるよ。……ちょっと怖い場所だけど」

北地区の神社周辺に広がる森の奥には一軒の洋館が立っている。
鉄の門は錆びつき、窓ガラスは全部割れて外枠しか残っておらず、壁には蔦が絡まり、草木に覆われた廃墟だった。
夜になれば闇に隠されてしまうようなその館は、一部の人々の間では「絶対に近づいてはならない」と言われている場所だった。
メリーはそんなことは全く知らないようで、人間が来ないから暮らしやすいと思っていた。
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/17(金) 23:49:50.30 ID:f8e5vf0q0
>>355
神社の近くの洋館と言えば、あのいかにもな館のことだろう。
ホラー映画の格好の舞台になりそうなそこには幾つもの噂があった。
幽霊が出るだの、殺人鬼が潜んでるだの、置き去りにされた人形がすすり泣いているとか、後は少女がブリッジウォークで迫ってくるとか。
そんな噂が流れるほど、あの館は少女達にとって格好の噂の種で、故に水月もその館を認知していた。
だが、興味本位で近づくには危なすぎる場所ゆえに、その館には滅多に人が来ない。
もしも誰かがメリーを察知し、そこへ襲撃したならば逃げるのは難しいだろうし、自分も間に合うとは思えない。
出来れば友達がそんな危ないところに居て欲しくないのだが―――

「―――怖いって思うならさ、僕の家に来ない?」

自分の上に誰かを連れ込むと言うのは難しい。流石に。
でも

「メリーならきっとお父さんお母さんにも隠して置けると思うから……だめかな?
 出来れば友達にそんな暗くて危ないところに居て欲しくないんだ」

お願い、と言うように水月は両手を合わせて頭を下げる。
357 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 00:07:12.25 ID:M+iqB9JLo
>>356

「……え?」

全く予想すらしていなかったお願いに驚かずにはいられなかった。
――家に来る? 誰が? わたしが? 水月の家に?
誘いの言葉をきちんと理解するにはかなり時間がかかり、下げられた水月の頭をメリーは呆然と見詰めていた。

「で、でも……っ。そ、それは、だ……だめ、です」

相手は正義の味方だ。何も遠慮することは無い。
そうさっきは思っていたにもかかわらず、メリーの口から出たのは拒否の言葉だった。
不安そうに指を絡め合わせて、申し訳なさそうな顔でメリーは続ける。

「もしも、もしもわたしが水月さんの家族に見つかっちゃったら……。
 きっと迷惑が、かかっちゃうから。
 ご、ごめんなさい。心配してくれてるのに……」

メリーは自分のどんくささを自覚していた。
水月がどんなに注意を払ってくれていても、きっとバレる時はやってくるだろう。
一人ぼっちは凄く寂しいし心細い。正義の味方の水月の傍にいて安心したかった。
それでも、自分が寂しいからと言って彼女に迷惑をかけるのは絶対に嫌だった。
メリーは頭を下げて謝った。
358 :血雨 璃理亞 /リーリア=ブラッドレイン :2015/04/18(土) 00:17:47.02 ID:VjW2o9an0
【まだ人通りの多い街中】
【その雑踏の中ひたすら目立つ人影が一つ】
【燃えるような赤髪に低い背丈】
【それだけでも目立つのだがその服装が一段と周りの注意を引いていた】
【璃理亞が来ているその服には真ん中にデカデカと「魔王」と描かれていて】
【それのせいで更に璃理亞は周りから浮いていた】

「なぁなぁそこの君ぃ、一人で何してんのぉ〜?」

「俺たちとちょ〜っと遊ばない?」

【そんな璃理亞に話しかけてくる二人の男】
【明らかにナンパである】
【がナンパということを璃理亞は分かっていない】
【そもそもナンパということ自体を知らないので無理は無いが】

遊ぶ?
すまないが我は今から帰宅する最中なのだ

「まぁまぁそう言わずにさぁ〜」

「ちょっとだけ!ちょっとだけだからさぁ〜」

【なお食い下がる男たち】
【璃理亞は一般人に魔法を使うわけにもいかず困った顔をしてその場から動けずに居た】
359 :水無月 水月 [sage]:2015/04/18(土) 00:39:03.39 ID:0Zhs8Vtao
>>357
メリーの拒否は優しさ故で、これ以上は寧ろ負担をかけてしまうだろうか。
だけど、一人ぼっちを放っておくのは絶対に嫌だし、なら―――

「なら、僕がメリーのところにお泊りするのはだめかな?
 友達のところに遊びに行くんだし、これなら僕も楽しいんだから迷惑とか無いし!」

メリーがこれ以上に申し訳なさを感じないように、水月は顔を上げてにっこりと笑う。
と同時に、その笑顔にはなんとなく、迫力に近いものがあった。
この笑顔に向けて何を言っても、もうブレやしないのだろうと、そんな風に思わせる笑顔だった。

もしメリーがこれを承諾しなかったとしても、水月はこっそりとメリーの後を追いおしかけるだろう。
優しいと同時に、水月は強引でもあるのだ。

「その代わりに、一つだけ約束して欲しいかな
 願いがかなってもとの世界に戻っちゃっても、たまには僕に会いに来てくれるって」

そして最後にパチンとウィンクして
360 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 00:53:46.42 ID:M+iqB9JLo
>>359

「……うん! それなら、大丈夫!」

嬉しそうに顔に笑みを浮かべて、家に遊びに来ることを承諾した。
自分の他に誰もいないあの家ならば水月の家族に迷惑はかからないはずだ。
それに、メリーは以前に一人の魔法少女とも館に遊びに来る約束をしていた。
彼女も加えて三人で遊ぶことが出来たらきっと楽しいだろうな、まだ見ぬその日の想像を膨らましながらも
まだ館の掃除が全然終わっておらず、人を呼べるほど綺麗ではないことを思いだし、ほんの少し憂鬱になった。

「ん……そうだね。それじゃ、願い事はこうするよ。
 この世界とわたしの世界、二つの世界を自由に行き来できるようにしてくださいって……!」

あの魔法少女に召喚されてから、ずっと故郷に帰ることだけを願ってきた。
人間なんてみんな恐ろしい生き物だと思っていた。弱い者のことを気にかけない強者達しかいないと思っていた。
でも、自由の身となってこの町に住む人々と接するようになってから、皆が皆怖い人間では無いことを知り始めていた。
早く家に帰りたいけど、水月のような人達がいるこの世界を捨てるのはあまりにも勿体無く感じられた。
メリーは水月に歩み寄って、小さな手を伸ばして彼女の手に触れようとする。
361 :水無月 水月 [sage]:2015/04/18(土) 01:08:31.79 ID:0Zhs8Vtao
>>360

「ありがとう!」

そうお礼を言えば、手と手を重ねてアンバランスな握手。
さて、話せることも話したしもうお別れのタイミングだろうか。

「じゃあ、そろそろかな……」

ゆっくりと手を離して、水月は立ち上がり
そしてメリーの歩幅にあわせて路地裏の外まで歩いていく
ちょっとおっちょこちょいな子みたいだし、少し不安はあるけれど
星の欠片も渡したし、きっとまた会えると信じて

「また、今度遊びに行くからね!」

最後にバイバイと大きく手を振ってお別れの時間。

//お疲れ様でしたー
362 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 01:18:27.86 ID:M+iqB9JLo
>>361

「う、うん! また……!」

去っていく水月に手を振りかえす。
壁に激突して気絶しかけたときはどうなることかと思ったが、彼女が優しい人で本当に良かった。
水月の姿が見えなくなるまで、メリーはその小さな手を振っていた。

「……ちゃんと、隠しておこうかな」

水月から受け取った星のかけらをしっかりと懐に仕舞い込む。
今度彼女と会うときはやっぱり元気な姿でいたい。他の魔法少女に狙われないように注意しないと。
メリーは探査魔法で近辺に魔力の気配がないことを確認してから、飛行魔法を使用した。
夜空を駆けてメリーは帰る。水月が心配していた、そしてまた会う約束をした館へと。

/はい、お疲れ様でしたっ
363 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/18(土) 14:17:32.45 ID:toBddjVP0
>>358

人で溢れかえっている夜の街中。
深く澄んだ青色のニットに白いスカートを履いて凛としなやかに装う亜久里は、そんな街中をただ目的もなしに歩いていた。
普段は着けないサングラスを掛けている彼女は髪色もあってか人混みの中でも目立つ存在だった。

「ちょっと、アンタ達──なにしてんのよ?」

ふとサングラス越しで目に入ったのは存在感のある服装をした少女と、その少女に対して俗に言うナンパをしている男達の姿。
少女が着ている服には自己主張の激しい文字が書かれていた為に直ぐに記憶に刻まれて、此処で無視したらその後彼女がどうなったのか気になると思った亜久里は、速歩きで近付くとリーリアの前に立ち、男達の壁となって止めに入った。

364 :血雨 璃理亞 /リーリア=ブラッドレイン :2015/04/18(土) 14:31:47.44 ID:VjW2o9an0
>>363

「あぁ?なんだぁお前?」

「こいつの知り合いかなんかか?」

い、いや…知り合いではないが……

【いきなり現れた亜久理に対しそんな口を利く男たち】
【しかし魔法少女の存在など知りもしない男たちは亜久理をただの女の子と評価し】
【亜久理に対してまでもナンパを始めた】
【しかしそれは恐らくもっとも愚かな行為だろう】
【魔法少女に一般人が叶うわけが無いのだから】
【その気になれば男二人など簡単に塵に戻すことなど容易い】
【もしそれを知っていたら男たちも話しかけることは無かったのだろうが】

「おぉ?よく見れば君も結構可愛いじゃん!」

「それなら君も一緒に遊んじゃう?」

【相手がただの女だと思っている男たちはそう言うと男の一人が亜久理の肩に手を掛けようと腕を亜久理へと近づけていく】
365 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/18(土) 14:46:02.83 ID:toBddjVP0
>>364

「────」

男の一人が肩に手を掛けた刹那、亜久里から何かが切れた音がした。
彼が肩に手を掛けるまでは、自身に対してのナンパ行為も強気な発言で拒否していたが、彼が肩に手を掛けたことが亜久里の怒りを呼び起こす引き金となったのだ。
そして数秒後には、地面に倒れた男性二人とゴミを見る目でその二人を見下す亜久里の姿をリーリアは見るだろう。

「はぁ……。アンタ大丈夫?」

既に発言をしない倒れた男性に対して、軽く蹴りを入れると亜久里は振り返ってリーリアにそう聞いた。
彼女が魔法少女かどうかは知らない亜久里だが女性が男性二人を潰すという行為を起こしても気にする様子はなかった。
というのもなんとなく目の前にいる少女が魔法少女なのではないかと思えたからだ。
今までの経験上、この世間と一風変わった少女が魔法少女というパターンは過去二回ほど味わってきたゆえだ。
366 :血雨 璃理亞 /リーリア=ブラッドレイン :2015/04/18(土) 14:56:38.70 ID:VjW2o9an0
>>365

【地面に伏している男二人を見てリーリアは心配そうな顔をする】
【しかしそれは男たちに対してではなく周りからの視線に対してだ】
【周りの視線はリーリアと亜久理へと向いていた】
【こんなことをすれば目立つことは間違いないだろう】

た…助けてくれたことには感謝したいが……
こんなことをして大丈夫か…?

【今の亜久理の行動で亜久理がなにか一般人とは違うことを感じ取ったリーリア】
【もし彼女が魔法少女なのだとしたらあまり目立つのは良くないだろう】
【自分のせいで迷惑を掛けてしまったと思いとにかく今はここから離れた方が良いと判断したリーリアは亜久理の手を取る】

まぁとにかくまずはここから離れるべきだ
これだけ人の目があると話しにくい、我についてこい

【そしてリーリアはそのまま人通りの少ない場所へと歩いて行こうとするだろう】
367 :四ノ宮亜久里 :2015/04/18(土) 15:09:28.34 ID:toBddjVP0
>>366

リーリアの言葉で初めて周囲の視線に気が付いた。
見れば先程まで足を早めていた人々が足を止め、野次馬と化し此方を見ている。
確かにリーリアの言う通り果たしてこの人混みの中でこれほどまでに目立っていいのだろうか。
ただでさえリーリアと亜久里は目立っていて更にその二人の足元には倒れた男性二人の姿。
亜久里は、面倒なことになる前に早急に立ち去ろうと考えた。

「え、あっ、ちょ────」

どうやらリーリアも同じことを考えていたようで、亜久里が行動を起こすより早く彼女の手を引いてこの場から立ち去った。
亜久里は咄嗟の出来事で連れていかれるがままだったが、自分を引くリーリアの力に対してやはり普通とは違かったと確信を得ていた。

「はぁ……。連れて行くなら連れて行くで、なにか言ってよ」

人通りの少ない場所に辿り着いた二人。
亜久里は腰に手を当て、ため息混じりにそうリーリアへと言った。


368 :血雨 璃理亞 /リーリア=ブラッドレイン :2015/04/18(土) 15:23:11.55 ID:VjW2o9an0
>>367

いやぁすまないすまない!
出来るだけ早く去った方がいいと思ったのだ、この通りだ!

【両手を合わせ頭を下げる】
【しかしあの状況では出来るだけ早く立ち去った方が良かったのも事実】
【リーリアは周りに人が居ないかとキョロキョロ見回し】
【やがて居ないことを確認すると一息つく】

さっきは言わなかったが貴様、魔法の類を使えるだろう?
じゃなければ人間の女が男二人をのすことなどほぼ不可能だ

【リーリアの言う通りただの一般人の女性が男二人を気絶させるなど無理だろう】
【なにか格闘技を習っているのなら分からないが多分それは無いだろう】

安心するがよい!
我も人間では無いが貴様と同じだ!
堂々と正体を明かすが良い!

【笑いながらに言うリーリア】
【見た目は子供みたいだが嘘をついているようには見えない】
【しかし自らを「人間ではない」というリーリアに対し亜久理はどう答えるだろうか】
369 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/18(土) 15:35:39.82 ID:toBddjVP0
>>368

「まぁ、私も同じ考えだったからいいんだけど」

リーリアと同様、あの場から早く立ち去った方がいいと思っていた亜久里は頬を掻きながらそう言った。
周りを見回すリーリアを亜久里は不思議そうに見ていたが、彼女が一息ついた様子を見るとここまで来てまだ警戒してたのかとリーリアに対して注意深い人物なんだと思った。

「え? あー、まぁね」

リーリアの指摘をあっさり認めた。
以前までの亜久里なら隠したり誤魔化したりするのだが、流石にもう慣れたのかそのようなことはしなかった。
それに先程もそうだったが、リーリアからは魔法少女のような雰囲気を感じていたし、男性二人を気絶させた力を魔法の類と見解するあたり彼女もそうなのだろうと考えられたからだ。

「人間ではないって、アンタどうせ魔法少女なんでしょ? 私みたいに」

最早確信していたのか亜久里は自分を指差しながらにそう言う。
リーリアが人間ではないと言っているのはやはり彼女が魔法少女だからだろうと思ったからだ。
魔法少女は人間とは違うという思想を持ち合わせている亜久里はそう考えていた。

370 :血雨 璃理亞 /リーリア=ブラッドレイン :2015/04/18(土) 15:46:42.91 ID:VjW2o9an0
>>369

違う違う
確かに魔法少女?だがそういう意味では無い
…見てもらった方が早いな、よし!

【そう言うとリーリアは何を思ったか少し亜久理から離れる】
【瞬間リーリアの魔翌力量が上がりそれに伴い魔翌力の濃さも上がる】
【そしてリーリアを見ればいつの間にか肌の色が漫画などで見る悪魔のような青肌に】
【頭からは角まで生え瞳の色も変わっている】
【更には尻尾と羽】
【これを見ればリーリアが人間では無いと言った理由が分かるだろう】

どうだ!
かっこいいだろう?これが我の真の姿だ!は〜はっはっはっ!

【腰に手を当て平らな胸を張って高らかに笑う】
【そのまっすぐな瞳を輝かせ何やら満足そう】
【このリーリアの変身ならぬ変態を見て亜久理はどのような反応をするだろうか】
371 :四ノ宮亜久里 :2015/04/18(土) 15:57:45.90 ID:toBddjVP0
>>370

「?」

リーリアの言っている意味を理解できない様子の亜久里。
魔法少女なのにそういった意味ではないとは一体どんな意味なのだろうか。
一人物事を進めていくリーリアをただ見たながらそう思っていた。
彼女の魔翌力が高まるに連れて、周囲の様子も変化してくる。
リーリアを中心に風は吹きながら、亜久里の髪を揺らす。

「………………………は?」

そして魔翌力の光がリーリアから放たれた刹那、彼女の容姿は先程とは変化していた。
それは宛ら悪魔と呼べる容姿で、魔法少女の変身と似ていたが異なる異質なものだった。
自慢気に胸を張り自己主張するリーリアを見て亜久里はただただ驚愕をして、言葉はでなかった。
脳内では"こんなパターンもあるのか"という言葉がひたすら反復されると同時に、脳裏に浮かんだのはかつて紫薔薇学園で出会った小人ほどの小さな少女の姿だった。
亜久里は、魔法少女以外にも不可思議な存在が沢山いるのかと思い頭が痛くなった。

372 :血雨 璃理亞 /リーリア=ブラッドレイン [sage]:2015/04/18(土) 16:16:23.68 ID:VjW2o9an0
>>371

ん?おーい、どうしたのだ?

【亜久理と同じ目線へと飛び不思議そうな顔をする】
【誰だって目の前でこんなことが起こればこうなるだろう】
【だがリーリアはそれを分かっていないらしくどうして亜久理が固まっているのか見当がつかない】

…まぁいいか
これが我が「人間でない」と言った意味だ
貴様は悪い奴では無さそうだしな
言っても大丈夫だろう

【そう言うと羽をパタパタとはためかせる】
【だがそこでふと自分が帰宅途中だったことを思い出す】

あ…そう言えば我は今帰る途中であった
いやぁすっかり忘れていた

【どうやら記憶力の方はあまり良くないらしい】
【尻尾をくねらせるとそのまま地面へと着地した】

ではそろそろ我は帰るとしよう
最後にもう一度礼を言うぞ

【そう言うとリーリアは頭を下げた】
373 :四ノ宮亜久里 :2015/04/18(土) 16:30:22.71 ID:toBddjVP0
>>372

「人間じゃないって文字通りの意味だったのね……」

リーリアの言葉の意味をようやく理解した亜久里は呆れながらに彼女を見た。
パタパタと羽をはためかせるリーリアは、悪魔というよりは小悪魔に見えて、威張る彼女が不思議と可愛く思えた。

「あぁ、うん。アンタ、只でさえ目立つ服着てんだから気を付けなさいよ」

頭を下げお礼を言うリーリアに対して、手を振る。
人間ではない魔法少女に出会ったのは二度目だったが彼女の場合は着用している服の所為でより一層目立っていると思えた亜久里はそれをリーリアへと言っとく。
そして自己紹介でもしようとおもったが、無理に引き止めるのも悪いと思いそれはせず、代わりに別れの挨拶をしてその場を後にした。
次に出会ったら名前くらいは聞いておこうと思う亜久里の脳裏にはリーリアの姿がきっちり焼き付いていた。

/では時間的に〆で、ありがとうございましたっ
374 :血雨 璃理亞 /リーリア=ブラッドレイン :2015/04/18(土) 16:35:18.66 ID:VjW2o9an0
>>373
//こちらこそありがとうございました!
375 :イベント:夜桜の 月に踊るを 盃に @月尾神社 [saga]:2015/04/18(土) 20:36:37.08 ID:dmMnfvEyo
【閑寂を享受する夜に叢雲翳る満月が、酒上に映える桜吹雪の波間に揺れる揺れるは騒乱に、犇めく枝垂れ桜の繚乱は絢爛豪華の華やかさ】
【静寂は夜の空へと押しやられ、地上に巣食い蔓延る魔物と化しら輩共の下品な大笑いが支配する領域】
【宙空に逍遥する桜の花弁が飄々と、盃の上に踊り始めて漸く自分が花見に来たのだと思い出す程の泥酔の様で】
【桜色に塗れた饗宴が盛り上がりを見せる最中、中心部に厳然と構える"姫櫻"は妖麗たる容色を無碍にされ】
【物言わぬ彼女の静けさに気付く者は居らず、花よりも徳利の傾きの先に、垂れる滴に目を向ける愚か者共】

【月尾神社境内は人間に埋没せんと思われる程の賑わいに満ち満ちている】
【常夜灯の仄明かきは取り付けられた照明に役目を奪われ、祀られる対象も最早神よりお酒、と言わんばかり】
【今宵無礼講、男女構わず酔えば狂乱、酔わねば酒気帯び痴れ者共の肴として説教講釈に食い潰される事だろう】

【兎にも角にも、月尾神社で行われている、花見とは名ばかりに行われている宴会は、遅かれ早かれ必ず魔法少女の耳にも入ってくるだろう】
【連日殺戮に明け暮れている狂人でも、魔法少女の本分に気付く事が出来るであろう異常さ】
【あの神聖で厳格な雰囲気を保つ月尾神社が、一晩だけとは言え、酒の狂気に喰われた、など】

【……急遽駆け付けた魔法少女達は、月尾神社のある山が、桜色にぼんやりと輝くのを、目の当たりにする】
【神を祭り上げる社は周辺に結界が張り巡らされており、魔獣の立ち入りを隔絶する空間となっている筈】
【しかし、意外にも魔力と妖気は────本来魔法や結界の使用が封じ込められる結界の奥の奥から滲み出ている事に、彼女達は気付くだろう】

《入り口は左右を桜に囲まれた正面石段、そして森に覆われた左獣道、右獣道、背面の獣道がある》

────────────────────

【ルール説明】
・最初は参加表明としてこのロールに安価をつけてロールを投下してください
・自由に飲めや歌えやどんちゃん騒ぎは22:00迄です
・その間魔法少女同士で交流を深めてください。原則殺し合いは禁物です
・結界内のため、魔法は封じ込められています(?)
・GMはちょくちょく状況説明のロールを投下します
・22:00辺りで、探索イベントに続くロールが投下されます
・探索イベント不参加の方はそのロールで終了してください
・GMロール文中に幾つかの選択肢を含む《》があります
・自ロール内で必ず《》内の選択肢の一つだけを選んでください
・至らない所もあると思いますが、楽しんでもらえたら幸いです

376 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/18(土) 20:52:29.38 ID:X/RfC/YK0
>>375

宴会が始まって程ない頃合。かねてから広まっていた噂を耳にして訪れ――――否、駆けつけたのは茶髪にマスクの少女。
今夜は病葉の制服ではなく、闇にまぎれる黒のジャージを纏い、結界の境界間際の石段をとんとんと爪先で叩く。
見上げれば、満月の下で舞い踊る薄紅色の花弁たち。風がそれらをふわりとふもとまで運んできて。

「い〜ぃ匂い、してるッス……」

マスクの下でくんくんと鼻を蠢かす。
嗅ぎ取ったのは結界内から漏れてくる魔力の事ではない。新野の興味は専ら漂ってくる酒気に呼び寄せられていて。

「警察(ポリ)に見つからないように――――まあ、居ないだろうけど、っと」

眼前の結界、誰かの画策があるにせよ――別の意味で知る酒の魔力には乗っからざるを得ない。
しかし知り合いや、まして法の番人にだけは見つからないようにせねば、どう見ても未成年の自分には圧倒的不利。
結論に達して最も遠回りな道を少しだけうんざり顔、しかし期待に胸を躍らせて進み始めた。


《選択:背面の獣道》


/GM様、参加者様、よろしくお願いします!
377 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/18(土) 20:59:04.61 ID:p9Lc/jlM0
>>375
【結界の中、そこは本来神を畏れ敬うための神社の境内】
【しかし今宵は無礼講、酒や肴が振る舞われ一般人達は酔いに酔っている】

まったく、ここは本来神様がいる神聖な場所だろうに…
どうしてこの風情のある夜桜を節度を持って楽しめないのかね

【そして珍しくはしゃいで滅多に着ない浴衣等を着ている彼女もまた】

ふむ、まぁしかしだ!
こういうのはある程度羽目を外して楽しむのが許容されるべき行事であり…いやいや、そもそも体が弱いこの僕が百薬の長たるお酒を口にするのはむしろ当然。
これはお薬だ仕方がない、うん、理論武装は完璧だ

【一応の事、駅前の掲示板の魔法で隠された文字を見てきた訳ではあるがもうノリノリである】
【この足元まで届くような夜に熔ける黒髪の女子中学生、狂犬病 鬱月】

いやはや、これは調査の為だ!
いやー大変だなぁ!

【盃の中の液体を喧騒と桜の花弁と共に飲み下して顔を赤くしながらご満悦である】
378 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/18(土) 21:01:45.17 ID:p9Lc/jlM0
>>377
追加
選択:左獣道
379 :如月 千寄子 [sage saga]:2015/04/18(土) 21:04:05.34 ID:p1Fe1gJh0
>>375

最後に花見をしたのは、果たしていつだっただろうか。
お母さんやお父さんと一緒にこんなところへ来た思い出というのは、とっくのとうにセピア色へと褪せてしまっている。
況してや友達は昔から少なくて、彼ら彼女らも精々体育の二人組みになる時に困らない程度の仲だ。
舞い散る桜の花びらは雲の隙間から差す月光を遮って、月尾の山を淡い夜の春色へと染めていっている。けど私が胸を締めるような郷愁を感じないのは、そんな理由があるからだった。
むしろ、私がいま胸に抱いている思いが、そんな遠い過去へ向けられているわけはない。春の温もりに濡れた唇を、静かに。

「――ああ、姉様」

狐花先生。コバ姉様。あの人は、きっと夜桜によく似合う。そしてあの人も、それをよく分かっているだろう。
私は、あの人に会いたかった。単なる親愛の情と、敬意からくる思いなのかは分からない。恋、なのだろうか?
なんだっていい。私の心情なんて関係ない。それをどう思われたっていい。ただ姉様に、会いたいだけ。
ひらり。春のかけらを乗せた馥郁たる薫風が、また私をゆるやかに撫ぜて、私の黒髪をたなびかせた。
仄かに感じる妖力ですら、昂ぶっま心を燃え上がらせるひとつだった――乙女のように逸る足先を、どうか上品に抑えようとしつつ、私は石段への一歩を踏み出した。

《選択:正面石段》
380 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 21:04:54.00 ID:M+iqB9JLo
>>375

人のものを盗んではいけない。
なぜなら、泥棒は悪いコトだからだ。
法律を破るから駄目なのではない。悪いコトをすれば巡り巡って自分へと悪いコトが還ってくるのだ。
今年で8歳になるメリー・メルエットでもそんな当たり前のことは分かることだった。
だから彼女はどんなにお腹が空いていても、どんなに美味しそうな食べ物が目の前にあっても、それが人のものであれば決して勝手に取ることはしなかった。
しかし、今夜の花見で出される料理は全て無料だと言うらしい。
無料のご飯を勝手に食べてもそれは悪いコトにはならないはずだ。だったら――食べに行くしかないだろう。

「う、わぁ……人間がたくさんいる……」

右獣道から神社に入り込んだメリーは、身長30cmの小さな体を社務殿の陰に隠していた。
陰から顔をひょこっと出して境内の様子を確認する。夜桜の下で騒ぎ踊る人々の姿を怯えた目で眺めた。
神社のどこからか感じられる魔力の気配が少し気がかりだったが、それよりも大量にいる人間達の方が怖かった。
やっぱり来ない方がよかっただろうか? いやでも、美味しい料理は食べたいし……。
深呼吸をして心を落ち着かせた後、再び境内を見据える。
さて、魔法が使えない状況の中、どうやって他の参加者にバレずに料理を取りに行こうか。

≪選択:右獣道≫

/よろしくお願いします
381 :パメラ [sage saga ]:2015/04/18(土) 21:06:08.80 ID:OVn4xVO5O
>>375

………ふぅん……

【人混みに溢れる神社、その一角に】
【銀の髪と紫のメイド服という、常の格好でたたずむ少女が一人】
【――佇むというよりは、陣取ると言った方が正しいが】

……うふふ、うふふふふ♪

【足下にはシートが敷かれていて】
【更に言えば、各種さまざまな料理と飲料物が並べられていて】
【……完璧に、花見客のそれであった】
【しかもかなり初めの方から居たのかなんなのか、既に幾つか空いている】

……それにしても、本当に人居ますねぇ……うーん?

【目を向けるのは、石段】
【自身もそこを通って来たのだが、未だに訪れる人々は収まらない】
【なにか違和感を感じては居るのだが】
【それが何かまでは、わからない】

【――まぁ、しかし】
【この銀髪メイド、若干体が揺れている】
【よくよく見れば、その周辺には大人向けジュースがちらほら】
【そのお陰か、いつも以上に気分が乗っているようである】

《選択:正面石段》

/皆さま方、お願いしますー!

382 :如月 千寄子 [sage]:2015/04/18(土) 21:08:05.30 ID:p1Fe1gJh0
/書き忘れてたので今更感すごいですが、皆様方よろしくお願いしますーっ……。
383 :水無月 水月 [sage]:2015/04/18(土) 21:09:05.16 ID:0Zhs8Vtao
>>375

どんちゃん騒ぎに馬鹿騒ぎ、それに惹きつけられる人間もまた騒ぎたがりなのは多分必然で
《正面石段》の前に立つ少女、水無月 水月は難しいことはなーんにも考えていない。
この場に張られた結界も、誰も魔獣に襲われない様にと主催者様の気遣いなのだろうと思っている。

「よーっし……飲むぞぉ!!」

花見に参加を決めたのには同じ魔法少女の仲間集めというのがあったのだが
神社を包む酒と鼻にすっかりうかれて、難しいことと一緒に落としてきたらしい。

飲むぞと言ったのは勿論お酒のこと。水月は未成年であるが、今日は無礼講。
ちょっとぐらい、酒飲んでも―――バレへんやろ
ということで。

石段の先に期待を膨らませて、脚を弾ませレースを揺らして階段を上る
今宵纏うのはなんとか女の子らしくとお洒落したとっておき。
黒のキャミソールの上に薄手の白ブラウスを纏い、桜色レースのホットパンツを履いて甘く可愛く!
―――本当は普段着のつもりで、可愛すぎて着るに着れなかっただけだけど

384 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/18(土) 21:11:56.55 ID:wdAVdUFRo
>>375

【花より団子、花よりお酒。花見なんてそんな連中ばかり。タダ酒タダ飯目当てのおっさんや大学生の集まりがブルーシートを埋め尽くす】
【そのような、紙コップを持って乾杯をする人混みの中に彼女が居た。彼女――――というか、桜の化身みたいな格好のイカれた女性】
【白とピンクのド派手なドレスが夜に際立ち、いつものリボンとフリルは今日に備えてか櫻使用。桜の花弁型のリボンがふじつぼの如く密集してドレスを覆う】
【金色のツインテールも勿論目立っており、人混みの中でも彼女の姿は一瞬で見つかるだろう。その格好、そして――――その行動で】

「お酒の時間だあああああああああああああああああああほげええええええええええええええええ!!!!」
「なんだなんだてめー等☆ 桜みねーならこの桜の化身ことハベ子ちゃんを見ろ☆ え、おっさん注いでくれんの? おうサンキュー☆」

「お、年齢的にアウトだろって? なにいってだハベ子ちゃんは24だぞぉ♪ 免許証見るか? ハベ子ちゃんの真顔写真見るか? お?」

【紙コップ両手持ちでブルーシートの海を縦横無尽に駆け巡る彼女。普段ならドン引きされることもあるがここは宴会場。寧ろ声をかけてくれる人もいるくらいだ】
【ウェイウェイいってそうな大学生サークルやら、ネクタイを頭に巻くリーマンおっさん集団にまで突撃してっては酒を注いでもらったり一緒に笑ったり】
【桜の化身を自称しているが、本当は宴会の化身か何かじゃないかと思わせる程の行動力で神社内をうろつく彼女から漂うは、きつい酒の臭いと混じった魔力】

【おっさんから注いでもらった日本酒をぐいと飲み干せば、自らをハベ子ちゃんと呼ぶこの女性はまたタダ酒と飯と会話と出会いを求めてふらふらと彷徨うのであった】
【……――――兎に角言いたいことは一つ。この女は目立つ。魔法少女からも、一般人からも】
385 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/18(土) 21:13:12.25 ID:qQDoVK6fo
>>375
「まさか、本当に魔法少女が集まる機会があったなんてな……」

石段を上るジャージ姿の少女、兵馬一姫。肩からは鞄を掛けたおり、首からはデジカメを下げている。彼女もこの花見へと参加するために、この神社へとやって来たのだ。だが、花見は本当の目的では無い。本当の目的は――

「食い物とか持ち帰っても大丈夫……だよな?あたしだけ美味いもの食ってってのは、二那に申し訳ないしな。写真とかも撮って、見せてやりたいな。」

肩から掛けた鞄の中には、沢山のタッパーが。そう、彼女の本当の目的は食べ物を持ち帰ること。……ではなく。

「それに、食事に集中出来るような状況じゃないだろうしな。」

集まるのは、普通の少女ではなく魔法少女。唯の花見で終るわけがない。そして、その中には一姫の戦うべき相手の情報を持つ者も居るだろう。そう、一姫の本当の目的は情報収集だ。

「少しでも、奴等の情報を掴んでおきたいんだがな……」

不安も沢山。まぁ、流石に殺生沙汰にはならないだろうと考える一姫。彼女は、また一歩石段を上り――

「お、見えてきたか。」

神社へと到着した。

《正面石段》
386 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/18(土) 21:13:47.54 ID:wdAVdUFRo
>>384
>>375
/すみません、正面石段から堂々と来ました
387 :アンネリース=クレヴィング [sage]:2015/04/18(土) 21:14:28.98 ID:Pqz9EVuUo
「―――おお! これが日本のkirschbluten(桜)! ハナミという奴ですネ!」

魔獣の立ち入りを禁じ、今夜限りの狂乱を開く結界の前で、少女は興味津津といった表情で桜を見上げていた。

桜の香りを運ぶ風で首で纏めた長い金髪はふわりと揺れ、白い肌に花びらが一枚くっつけば、その蒼い瞳は更に輝きを増す。
165cmというこの国の同年齢女子にとっては高い身長だが、それでもやはり少女なのか艶ぼくろを隣に付けた口は嬉しそうで。
そんな彼女の服装はスカイブルーのタンクトップにゆったりした黄色のショートパンツ。その下には、黒いインナーウェアと3分丈のスパッツがチラリと見え隠れする。
そして―――膝と肘のプロテクターにラバーのグローブ。インラインスケートを履いているとなれば、彼女の趣味も自ずと理解できるか。

「ハナミではお酒が飲み放題、料理が食べ放題と聞きます……行かない理由がありませン!」

ドイツでは16歳からビールとワインが飲める。例に漏れずこの少女もお酒を飲んだことが有り、そしてお酒が好きになった。
そんなものが飲み放題、料理も好きに食べられるとなれば、バイトをほったらかしてでも行く価値はあると踏んだらしく。
グッ、と手を握りしめれば、宴の会場へと続く道へと視線をずらすが……彼女の前には4つの道。
どれでも宴の場所にはたどり着けるらしいが、ふむ、と少女は考えると。

「……やっぱり正面が一番綺麗ですネ!」

と、正面の石段を登って会場へと飛び込もうなんて算段を建てたらしい。
軽い準備運動をして、グッと膝を曲げれば―――なんとインラインスケートで、脅威の5段飛ばしをし始めた。桜と酒の匂いを一身に浴びて。
《選択:正面石段》

/よろしくお願い致します!
388 :藤宮明花 [sage]:2015/04/18(土) 21:19:47.13 ID:1YOQKlkpo
>>375

『……せ、生徒会長〜……?』

「――――――――――――――――――」

酒に濡れた櫻吹雪が踊る。酒気に塗れて少女が躍る。桜吹雪に立つ黒百合は―――――――――――― 
一人の生徒会所属の少女を侍らせて、藤宮明花は此処に来ていた。いつもの黒百合の制服を身に纏い、正面石段から、内部へと続く光景を見た。
藤宮明花は、花見、という行事の粋は理解できるが、それに率先して参加するような人間では無かった。
事実彼女がこの花見への参加を決定したのは今日に入ってからであり、もっと言えば花見が展開されてから―――――― 即ち、"異常の確認"。
そして、その異常は十二分に把握できた―――――――――――― 可笑しい所は、幾らでも出てくる。指摘すれば、幾らでも出てくるが。


「……認めましょう。こういう催しごとにおいて、多少は法律と言う網を抜け出して寛容になるべき、と。しかし、それは」
「飽く迄"一般常識"です―――――――――――― 我ら黒百合学院の人間は、そうあるべきではないのです。魔法少女如何に関わらず」

この中に、見覚えのある顔が混じっているのは一体どういうことか。


「―――――――――――― 流石に看過できません。飲酒した黒百合の生徒は、全員直ちに確保しなさい」


『や、Ja!生徒会長!!!』

「ああ……魔法少女、以前の問題です」

黒百合学院生徒会長、藤宮明花は常に笑顔を絶やさない事を心得ていた―――――― 今回ばかりは、それが引き攣っていた。
傍らの生徒会所属の少女が、ぴん、と背筋を伸ばしてぴゃーっと散っていく。そのくらいに、今。彼女の中には様々な感情が渦巻いていた。主に、負の方面で。


《選択:正面石段》

/オッスお願いしま〜す
389 :蛇蝎 夏凛 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/18(土) 21:21:46.78 ID:IENEGrTJ0


「あんま運動してないとキッツイなこれ…………。」

左右を櫻に挟まれた石段を登り切り、膝に軽く手を掛けて荒れた息を整える。吸って、吐いての深呼吸を二度ほど行えば、ようやく喋れる程度には回復する。
普段の運動不足がたたり、たかが神社への階段を上るだけで体に負担がかかっている。これは流石に筋トレか何かしなければ不味い――――そうひしひしと運動不足を感じながら、呟やいた。
表情はやや疲労の後が滲んでいるが、即座に回復する程度の物で。普段の彼女からすれば明らかに明るい♀轤していることに、誰か気付くだろうか。

肩のあたりまで伸ばされた黒髪をそのままに垂らし、双眸に宿る色は鳶色。目つきがやや悪いものの、所詮は釣り目とでも印象付けられる程度である。
学生服には胸元に十字のモチーフが描かれ、この町には存在しない学校の物であること事を確実にさせる。首元を隠す様に巻かれたマフラーは市販品のようだが、通常の物よりも質としては良さそうだ。

本来、彼女は人通りの多い場所が苦手である。以前からの性格と、魔法少女としての人生。そして、他の十二戦記≠ノ出会った際に発生する絶対的なリスク。
彼女はたった一度とは言え、彼女の属する組織の長であるものの命令を裏切っている。ばれているかはまだ不明であるが、今ばれていないとしても所詮時間の問題だろう。
それに、この場所はどこか可笑しい=B魔力が溜まっている様な、それを意図して溜めてしまっている様な。そんな気配。何をするにしても、こんな違和感≠抱えたままでは、気持ちが悪かった。


「…………あれ、さっきまで隣に居たはずなんだけどな」


だが、それも結局は此処に来ることを正当化するための理屈であって。本来の目的は、あの子≠ニ此処に来るための物であるのだが――――
390 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/18(土) 21:23:30.67 ID:toBddjVP0
>>375

まだ宴が始まって間もない刻。
夜桜舞う月尾神社に足を踏み入れる少女。
私服か制服か迷ったが、今宵は無礼講。
生徒会長として羽目を外したかった亜久里は、私立紫薔薇学園の制服を着用してやって来た。
春の冷たい夜風が柔肌を刺激する。
桜の花弁が宙を不規則に舞い、黄金色の髪へと落ちる。
月明かりに照らされるピンクの桜と金色の髪はミスマッチでありながら両者共に美々しさを醸し出していた。

月尾神社を支配する酒の薫香と美しい桜木。
夜桜の合う酒があっても未成年な亜久里はそれを飲むことは出来ないゆえ、桜木をつまみに鼻を刺激する酒の香りを楽しむことにした。
一応飲料水で一番好きな瓶のオレンジジュースを持ってきた亜久里は、それを飲みながら花見を楽しむ同じ魔法少女達の姿を少し離れた位置から観測していた。
かつてこれほどまでに魔力が一斉集結した時があっただろうか────。
他校との生徒達と交流を目的に来た亜久里だったが、此れでは魔法少女の顔合わせだとこの状況を内心笑いながら特に危機感を感じはしなかった。

「それにしてもミスったわね。
 私以外に制服着てる人いないじゃない。他校と交流するいい機会だと思ってわざわざ制服着てきたのに──………魔力有り無しに私、この状況では結構浮いてない?
 羽目を外したいけど制服姿が私だけだと物凄く嫌だし………。
 あ"ーーー! せめて私と同じ立場の奴でもいればーー」

桜木に背をかけながら悲痛な独り言。
ヤケ酒ならぬヤケオレンジジュースをしながら、酒じゃないのに酔っ払いを装うかわいそうな亜久里ちゃんに、声をかける人物はいるだろうか。
気の所為か亜久里から流れ出る魔力は哀愁漂うような………。

《選択、正面石段》

/よろしくお願いしますっ

391 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/18(土) 21:25:57.75 ID:2OCZaNeI0
>>375

何でこんなところまでしか車が入れないのよ......

【大きな鳥居の聳える山...の近くの小学校の校庭】
【花見客の為の臨時駐車場となっているその場所に愛車を停め、呟くのはレディーススーツにポニテのアラサー女】
【彼女の勤め先である3つの高校から、浮かれる生徒に酒に手を出させない為の、お目付役に指定されてしまったのだ】
【......彼女の先輩に当たる元魔法少女の教師達の推薦によって】

......まぁ、わからない話じゃ無いけどさ...

【先日の世間話でも話したが、最近のこの街は物騒極まりない】
【殊更に、魔法少女界隈】
【それぞれの高校にも魔法少女は少なくない。魔法少女同士が出くわして、先頭になる可能性も大いにある】
【そこで篠原の出番、というわけだ】

それにしても、中々綺麗ね...ちゃんとこうして花見するのも、最近やってなかったし、まあ悪かないわね。

【両脇を固める桜並木】
【神社内を見回るべく、篠原は石段を登って行く...】

《選択:正面石段》

//本日はよろしくお願いします。
392 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/18(土) 21:25:59.09 ID:VjW2o9an0
>>375

いかんな……
遅れてしまった……

【石段を上りながら呟くナイトロード】
【どうやら花見に遅れたことを気にしているらしい】
【普段はそういうことに真面目なナイトロードがなぜ遅れたのかというと】

…いや、私の選択は間違っていない……そうだ…間違っていない……

【普段は黒百合の制服に身を包んでいるのだが今回は違った】
【各所にリボンが施されたスカートが少し短めな赤と黒のゴスロリ服】
【さらにそれはメイド服のようになっていておまけにヘッドドレスまで付いている】
【そしてなぜだか眼鏡まで掛けている】
【どうしてこんなことをしているのか】
【それは黒百合の生徒に見つからないため】
【見つかっては後々面倒になることは予想できる】
【それを避けるためにこんな服を来てやってきたのだ】

落ち着け……バレていない…バレるはずがない……

【ナイトロードは堂々と歩いているつもりのようだが実際はかなり動きがぎこちない】
【そのようにしてナイトロードの長い花見は始まったのだった】

《正面石段》
393 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 21:29:33.69 ID:M+iqB9JLo
>>384

「え、な、なに? あの人……」

境内の様子を伺っていたメリーは、一人の女性の姿に圧倒されていた。
ハベ子ちゃんと名乗るその女性はこの神社において凄まじい存在感を放っていた。
一体あの溢れんばかりのパワーは、っていうか溢れかえって洪水起こしてるエネルギッシュさはどこからくるのだろうか。
周囲の人々の視線はハベ子ちゃんに集中していた。これはもしかしたらチャンスなのではないだろうか。

「よ、よし……っ」

メリーは白色の紙袋を被り、社務殿の陰から飛び出した。
境内に吹く風に飛ばされる振りをしながら、ブルーシートの中をゆっくりと進んでいる。
目立ちまくっているハベ子を利用して、隠れてこっそり料理まで辿り着こうという作戦だった。
しかしメリーは二つミスを犯していた。
一つは探査魔法が使えないから周囲の様子が把握しきれていないこと。
もう一つは、あっちこっちを忙しなく彷徨うハベ子の足に、今まさにぶつかりそうになっていることだ。
394 :柊崎陽菜子 [sagesaga]:2015/04/18(土) 21:33:52.78 ID:0jymbSLpo
>>375>>389

なにやら花見が行われているらしい、ふとそんな噂を小耳に挟んだ柊崎陽菜子は、つい先日色々あった魔法の師匠を誘って月尾神社に向かっていた。
元々こういったイベントに自分から参加する様なタイプではないのだが、魔法の先生である夏凛と仲良くなる良い機会である。
朝からちまちまとお弁当を用意して、いつもの制服でもジャージでもなく、白のワンピースにジージャン、ブーツと少しばかりおめかしして。
陽菜子はにこにこと明るい笑顔を浮かべながら、夏凛と共に《正面石段》を登っていた。

「夏凛さん、魔法ばっかじゃなくて運動もしないと駄目ですよっ」
「これぐらいでへばってたら、いざという時困るかも……!」

陽菜子もどちらかと言うと文系で運動は苦手なのだが、魔法少女になってからはランニング等をしているため階段程度ならば駆け上がっても息切れはしない。
魔法少女、と言うときらびやかでファンシーな可愛らしい物を想像するが、陽菜子の場合其の対極に位置するような魔法しか使えず。
基本は拳、殴り合いによって事をなす魔法少女である彼女にとって、体力の強化は強くなる必要条件だった。

「っとと……ごめんなさい、ちょっと躓いちゃいました」

軽く階段を駆け上がり、夏凛の隣に並ぶ。このペースで行けば、もう少しで境内に辿り着くだろう。
お花見なんて何年ぶりだろうか。心が躍り浮かれる様子を隠すこともなく、歩調はとても軽い。
何処からか滲みだす魔力と妖気、しかし探知の魔法を使えない彼女は表面上は気付いておらず。
しかし無意識化では其の存在に気付いており、僅かに心をざわつかせていた。
395 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/18(土) 21:34:52.21 ID:X/RfC/YK0
>>388

険し獣道を踏破して、漸く祭りの渦中へと辿り着いていた。
頭には小枝、足元は泥に汚れて、額は薄ら汗ばんでいたが、お囃子の音頭を聞いていると人嫌いな新野でさえ心が弾んでくる。
顔の紅いカップルや中年の間を身を屈めてすり抜けて、やがてその手に宝を掴む。

「ヒャッハー! 生ゲットォォォォッッ!!」

態々こんな人混みにまで来たかいがあった。疲れも一息に吹き飛ぶというもの。
マスクをずらして左手を腰に、お風呂上がりのスタイルで一気に紙コップを乾してのける。
そして――――


「んぶううううううううっっ!?」

あろうことか、黒百合のトップの姿を目の当たりにして、口の中を全て無に帰した。
まさかの水平噴水である。


/宜しければ!
396 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/18(土) 21:36:08.47 ID:wdAVdUFRo
>>388

【生徒会長に仕える少女達が散っていった束の間、彼女たちの目を掻い潜ってハベ子は藤宮へと接近した(その派手な服装でどう掻い潜ったのかは知らないが)】
【ハベ子は彼女が黒百合学院の生徒会長だなんて一切知らない。ただ何となくピンク色の瞳に引き攣った彼女の表情が飛び込んできたのだ】
【……あと少しだけ、話が聞こえた。飲酒した生徒は検挙――――だとか。正しいけどハベ子ちゃん的には空気読めやコラと言いたくなるらしく、背後から接近】

「オイィ……今日は一応『花見』ってことになってるよな☆ まあ実際はハベ子ちゃんみたいなタダ飯タダ酒目当ての連中がザラだけどよ☆」
「なーんかちらほらナウでヤングなJKも見えるし、お顔がリンゴになってんのもいんじゃねーか☆ まあ所謂未成年の飲酒ってか♪」

「だーかーら、そっちが確保ォォ!! とか言うのも分かるけど――――今日は花見だろ? じゃあ一番権限持ってんのは誰だ?花だろぉぉぉおおおおん!?」
「ハッ……!? ってことは……桜の化身であるハベ子ちゃんブロッサムモード=神=ルール……!? そう、ハベ子ちゃんが絶対!!!!!!」
「そしてこれより花見神であるハベ子ちゃんが新たなルールを定めます!!! 高校生からでもお酒は飲めます!!!!!!! イェーーーーーーーーーーイ!!!」

【なみなみと日本酒が注がれた紙コップを両手に持ちながら、酔っ払いと化したハベ子ちゃんが馴れ馴れしく話しかけてきた。酒と魔力をぷんぷんに漂わせて、である】
【謎理論と謎ルールを声高に叫ぶ理解不能のよっぱらいは、イェーーーイ!!!とか言いながら藤宮の口に日本酒を流し込もうとする。どうみてもアルハラだった】
【このアルハラを我慢して受け入れるのか、余りにも突然すぎて受け入れるしかないのか跳ね飛ばすのかどうかは勿論、そちらの自由で――――】

397 :イベント:夜桜の 月に踊るを 盃に @月尾神社 [saga]:2015/04/18(土) 21:39:46.28 ID:dmMnfvEyo
【21:37現在まとめ】
絡み待ちは・絡まれたら◯

◯新野 角武:背面獣道、こそこそ未成年飲酒画策、不良じゃないのか
・狂犬病 鬱月:左獣道、豪快に未成年飲酒、ミステリアスさが酒気に乗って飛んで行った
・如月 千寄子:正面石段、恋に酔って石段進む、やっぱりレズじゃないか
・メリー・メルエット :右獣道、ドキドキ社務殿隠れん坊ご飯食べたい可愛い、悪いことじゃないけど押し潰されない様にね
・パメラ:正面石段、怪しみつつ自分も怪しい、メイド服で宴会
・水無月 水月:正面石段、仲間集めが飲み仲間集めになりつつある、未成年飲酒は犯罪
◯化物:正面石段、キチガイ24歳、酔いが覚めたら死にたくなるタイプ
・兵馬 一姫:正面石段、情報収集飯収集、謙虚かわいい
・アンネリース=クレヴィング:正面石段、五段飛ばしドイツ人バイトサボり、後で叱られるタイプ
◯藤宮明花:正面石段、未成年飲酒黒百合生徒取り締まり、お勤めご苦労様です
・蛇蝎 夏凛 :正面石段?、お友達待ち、デートかな
・四ノ宮亜久里:正面石段、紫薔薇生徒会長ヤケオレンジジュース、制服だと黒百合生徒会長に……
・篠原 皐月:正面石段、監視アラサー、狐花と絡ませたかった
・エヴァージェリン=ナイトロード:正面石段、御忍び黒百合、生徒会長に暴露たら死刑
・柊崎陽菜子:正面石段、待ち合わせ、元気っ子かわいい
398 :ラウラ=フォン=ベルク(アウラ) [saga]:2015/04/18(土) 21:46:14.16 ID:L35AtLerO
>>375
「いやほんとさぁ、どうなってんの?未成年が飲酒しちゃいけないなんて常識、法律をどうして守れないの?馬鹿なの?死ぬの?
あー、見せしめに酔っ払った奴らを拉致してそこらの盛った男にでも売り飛ばしてやろうか…こういう奴ほど自分から腰を振るド淫乱になるってもんだ」

ヘレネは、苛々していた。なぜ、黒百合ともあろう者がこの公の場で飲酒などをしているのか。
この場に参加している魔法少女(黒百合派除く)を、黒百合の目的を達する名目で殺害しに来たはずが、余計な仕事が入ってしまった。
取り敢えず見せしめとして全員とっ捕まえて、娼婦として売り飛ばしてやろうか、などと考えているわけで。

「不正はバレなかったら不正じゃないんだから、そこら辺を考えて欲しいね。まったく、小学生からやり直した方が良いんじゃないの?」

ぶつぶつと独り言を垂れながら、取り締まりを行っていく。
ちなみに、実際のところ、何故こうにも苛々しているのかと言えば、当然黒百合の生徒が法律を破って飲酒をしている。などという理由ではなく。
ただ単に、自分が酒を飲めないからである。要するに、私を差し置いて酒を飲むなど許さん――という事だ。

(もーあの生徒会長めんどくせぇ!酒くらい飲ませろやオラァ!いいよ帰ったら飲むから!へんだ!!)

お淑やかな口調はどこへやら、いつもの素が出てしまっているが、まあそこはご愛嬌…か?

《選択:正面石段》

/よろしくお願いします!
399 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン [saga]:2015/04/18(土) 21:47:19.27 ID:L35AtLerO
/名前を間違えました!
400 :藤宮明花 [sage]:2015/04/18(土) 21:49:01.01 ID:1YOQKlkpo
>>395
頭痛い。如何にも余りにも状況が酷過ぎる。わんさかわんさか未成年飲酒が横行する。こうも秩序ない存在が。ほんの些細な法律すら守れない存在が。
魔法少女と言う強力な力を持つという事が、どれだけの驚異であろうか。本当にこんな事で、自分の思考がやはり正しいのだと再認識できる。
また、目の前で一人、少女が飲酒を―――――――――――― 


「―――――――――――― あら、ごきげんよう、不良さん。はしたないですわよ?」


見覚えのある少女が、口に含んだアルコールをぶちまけたのを、さっと身を引いて回避し。彼女へとそういった。
さて、今すぐにでも彼女は"狩る"べきなのだろうが―――――――――――― 

>>396

「―――――――――――― は?」

背後から話しかけられる。振り返る、見覚えはない、酒臭い、成人してる? その手には、日本酒。ターゲットは?
―――――――――――― 黒百合学院生徒会長、藤宮明花。

「うわ、ちょ、何―――――――――――― や、やめなさい! 私は未成年です、高校生からお酒は飲んじゃいけません!!」
「貴女が桜の化身を名乗る事は認められません、花よりも優先すべきは法律です―――――――――――― やめんさいって言ってるでしょ!!」

彼女は、何者だ。
外見は少女だ、だがこれではまるで―――――― 悪酔いして子供に酒を飲ませようとするその辺のおっさんそのものではないか。
だが、黒百合学院生徒会長の誇りと義務にかけて、酒だけは断固として受け取れない、
うぉぉぉ、と彼女が日本酒を押し込もうとするその手を握り、思いっ切り押し返そうとする。
401 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/18(土) 21:49:47.07 ID:p9Lc/jlM0
>>390
【ホロ酔い加減に艶やかに舞う桜と人々の喧騒を眺めていた少女】
【ご丁寧にカラオケセットまで持ち込んで調子っ外れな歌を歌う者、既に酔い潰れている者、悪目立ちする者、何やら飲酒をしている自校の生徒を咎める者】

おやおや、見慣れた制服があると思えば…ふふふ

【猫目を細めて着物に付いた桜の花弁を払うとややふらつきながらも一人やや可哀想なオーラを放ちながらオレンジジュースをガブ飲みしている人物に歩みよっていく】

やあやあこんばんわごきげんよう!
まさかこんな所で愛すべき我が学園の生徒会長様に御会い出来るとは夢にも思いませんでしたよ!
おっと、こちらは生徒会長様の事を知っていても生徒会長様は僕の事を知りませんよね?
いやはや大変申し訳なく申し遅れてしまい申し訳ない!
僕は狂犬病 鬱月…我らが私立紫薔薇学園中等部二年の保健室登校児童ですどうぞよろしく
そう言えば櫻も確かバラ科に属していた筈。
そう思うとこの樹木にある種の近親感を抱くのもまぁ必然とも言えなくないではありませんか!

【酔いのせいもあってか何時も以上に饒舌に挨拶と言うにはあまりにも長い言葉をほぼ初対面の相手に言う辺りがうつつきさんイズムと言うべきか】

と、まぁ
どうしてそんな所で一人でオレンジジュースを煽ってらっしゃるんですか?
402 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/18(土) 21:50:33.32 ID:qQDoVK6fo
>>381
「お、師匠も来てたのか。」

不安気だった表情が、明るいものに変わる。信頼できる師を見つけたからだ。

「いやー、ちょうど良かったよ。知らねぇ奴が多くて、どうにも不安でさ。」

魔法十二戦姫少女の二人に立て続けに敗北してから、魔法少女というものを警戒するようになった一姫。流石にこの場で堂々と活動するようなことは無いと思うが、不安なものは不安なのだ。そんな中、信頼のおける師匠と出会い安心感を覚える一姫だったが

「……師匠?酔ってる?」

(大丈夫……だよな……?)

その師匠、どうやら酔っている様子。一姫の表情に少し不安が戻る。だがまぁ、いつまでも師匠に頼りきりも情けない。やるべきことはちゃんとやらないと。

「見ていてくれ師匠!あたしはこの機会を無駄にはしない!」

一姫は決意する。とは言え、具体的にどう動くか決まっていないのだが……
403 :アンネリース=クレヴィング [sage]:2015/04/18(土) 21:50:33.77 ID:Pqz9EVuUo
>>391

「……! 其処に居るのは篠原先生ではないですカ!?」

石段を歩く彼女の後ろから、そんな僅かにカタコトな言葉とあまりにもストロークが長い足音(?)が聞こえてくるだろうか。
数秒もしない内にその足音……スケート音は彼女に追いつき、その持ち主である少女は彼女の顔を覗き込むことだろう。

「やっぱり篠原先生でしタ! 先生もハナミですカ?
 それとも、SchnapsとFestですカ? ……あ、今のは「お酒」と「ご馳走」でス!」

彼女が自分の通う江風高校で教鞭を執る社会科の教師だと分かれば、ハナミに浮かれた顔は更に笑顔を増していく。
浮かれている所為かついつい母国語が出てしまい、慌てて修正するこの少女。複数の高校の授業を担当する彼女は、果たして彼女を知っているだろうか。
少なくとも、少女は彼女を篠原 皐月と知っているらしいが。

「ふふ、ハナミというのはいいですネ! なんでもお酒がただで飲み放題、料理は食べ放題と聞きまス!
 日本人が花見好きというのも頷けますネ! ……さ、篠原先生も一緒に行きましょウ!」

……どうやらこの少女、なんだか花見というものを勘違いしているらしい。いや、花より団子ということわざもあるけれども。
ともかく少女は彼女にそう言って、時々急かしながら石段を登っていこうとする。その顔は変わらず楽しそうだ。

そして、石段を登り切ったならば座れる席を探し、座れたならば躊躇なくビール缶を開けようとするだろう。どこから持ってきたそのドイツビール。

/よろしくです!
404 :蛇蝎 夏凛 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/18(土) 21:52:38.97 ID:IENEGrTJ0
>>394

「いや…………こればっかりは否定の仕様が無い。」

端的に言って、蛇蝎夏凛の運動能力は低い。今隣に並ぶ、少しだけ歳のアh慣れた少女よりも、下手すれば――下手をしなくても――筋力という面においては、下だ。
魔法という万能のエネルギーを扱う才は類稀なるものを持つが、反面物理攻撃の適性は無く。そもそも相手が此方に近づく前に殺してしまえるので、動く必要が無い。
まさか、こんなところでその弊害が表れるとは微塵も思っておらず。陽菜子の諭すような声に、「ぐぬぬ」と反論を述べることすら出来なかった。

自分とは違い、先日出会った時よりもよりお洒落な格好をしているのを横目で確認し。彼女自身もおしゃれをしてくればよかったかな、と少し後悔。
無論、今までの適当な生活により私服と呼べるものはごく僅かしか所持しておらず、そのどれもがパジャマであったり部屋着であったりと外出用の服はゼロに近い。
通常外に出る時は制服さえあればたいてい事足りる。そう制服の利便性にかまけて新たな服を買おうともしなかった弊害である。先程から、自らの駄目なところばかり気付くのは、気にしないふりをしておこう。

「それにしても…………ほんとに人多いなぁ」

此方に無事追い付いてきた少女を確認すると、感嘆符を漏らす様に呟く。少女の誘いで取敢えず行ってみるかとここまで来たものの、此処まで人が多いとは思わなかった彼女は、あまりの多さに驚いていた。
微弱ではあるが確かに存在する魔力と、恐らくはキャパシティギリギリであろう人の群れ。ますます警戒の色を強めて、少しだけ眉を潜める。
正直、他の人間はどうなろうと知った事ではない。しかし、同じ場所に少女がいる以上彼らが実際にどうにかなったところ≠見せるのは躊躇われた。少女は如何せん、優しすぎる=B
持ち前の勘の良さ――以前彼女がやられた、あの=\―で、無意識下では恐らくこの場所の異常を感知しているのであろう。だからこそ、この場所を選んだのだろうから。
405 :水無月 水月 [sage]:2015/04/18(土) 21:55:43.97 ID:0Zhs8Vtao

>>395>>396>>400
祭りの場にて、最初に行ったのは知り合いの探索。一緒に飲める人が居なくちゃ、おいしい酒は飲めやしない。
きょろきょろきょろと辺りを見回して、見つけた知り合いの顔がまず一つ。
声をかけようとするとその知り合いは一気に酒を口に入れて、そして―――

―――噴出した

「え、ちょっと、え?」

彼女の目の前に居るのがあの黒百合学院の生徒会長、だなんて事は水月は知らない。
だって、その生徒会長は目の前で甘ロリの酔っ払いにアルハラを引っ掛けられているのだから。
故に噴出した原因も酒が気管に入ったとかそんな理由だと思って

「だ、大丈夫?」

慌てて駆け寄り、背中を摩る。

「花見だから、想像はしてたけど……ひどいカオスだね
 ま、楽しいからいいか!」

「おーい、そこのお嬢さんとおねーさん!
 硬いこと言わないで"僕ら"と一緒に飲もうよ。今日は無礼講だし!!」

と、次は藤宮とハベ子ちゃんに向けて、皆の因縁など知らないまま呼びかけてみたり

//大人数になりますがよろしければ!
406 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/18(土) 21:55:44.50 ID:wdAVdUFRo
>>393

「……と、ととととととぉおおおおっ♪ ……ぷはー☆ っつかあぶねぇなオイ……?」

【ドン、と足に何かが当たり紙コップ内にビックウェーブ発生。無理やり口をつけて喉に流し込む男らしい方法で零れるのを阻止】
【視線が>>388の引き攣った表情へと向いていたこともあってぶつかったのか?と紅潮させた顔を一瞬下に向けると、何かちっこいのが見えた】
【紙袋に隠れていても、この距離であれば五感の鋭い化物(ハベ子ちゃん)なら彼女の存在に気付くことくらいはできる。そしてメリーの姿を瞳が完全にとらえれば】

「――――うぉおおおお☆ なんじゃこらああああ♪ ちっこくてラブリーじゃねーかおいどーなってんだ☆」
「小人? これ小人? お酒……は流石にダメか☆ おらこの肉団子くえ肉団子☆ そんで一緒にあっちいくぞ、あのつまんなそうな顔してる子にな☆」

【ずい、としゃがみながら一気に顔を小人へと寄せて「かわいいいいい☆」と今時の女子のような言動。酒臭い息がかかるのはご愛嬌である】
【メリーが拒まないならば、ハベ子は適当なグループの大皿にあった肉団子を一個メリーに渡して、ハベ子は肩に彼女を乗せてから>>388へと向かおうとするだろう】
【ちなみに拒んだら普通に返してくれるぞ!!!】
407 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/18(土) 22:04:00.06 ID:X/RfC/YK0
>>400

「だっ、誰の所為、だ誰、の!」

咽て口角に泡とビールを付けながら、慌ててマスクを戻す。
紙コップを放り捨てて代わりに掴むのは背中のバットケース。
今はただのバット――新野自身は気付かないが――でも、万一の為に持ってきて良かった。
きっと睨みつける、憎き敵の背後に現れる影――――

>>396

それは桜の精が形を成してあらわれたかのような。というより最近何処かであったような。

(あ、なんか見覚えのある――――――――先輩アウトォォォォォっ!!!!)

ものすごい勢いで藤宮を襲撃する姿に蒼ざめる新野。
何時もながらテンションの高い先輩は、アルコールの力を借りて普段より数段凄い事になっている。
あの容姿で成人しているのだろうか、合法的に飲めるのは羨ましい――――と、現実逃避している場合ではない。

「ちょ、先輩、ソイツはヤバいでスっ!」

藤宮の背中にしがみ付く彼女――の背に更にしがみ付いて、必死に静止を呼び掛けようとする。
その時感じる後ろの気配――――

>>405

「うおっ!? ……ややこしい時に出てくんなっ!」


今日は知り合い率が半端ない。上にこの状況で何を言っているのだこの水無月(おひとよし)は。
振り向きざまに驚き、怒鳴りつけ、最後に脱力した。
408 :柊崎陽菜子 [sagesaga]:2015/04/18(土) 22:05:00.25 ID:0jymbSLpo
>>404

「じゃあ今度、一緒に走りましょう。最初は辛いですけど、馴れると気持ちいいですから!」

魔法も大事だが、やっぱり身体が資本である。健全な肉体に健全な魂は宿る、魔法ばっかりじゃ楽を覚えて人としてダメになってしまう……かも知れない。
実際の所は夏凛程の魔法の知識や力量を学ぶより、明らかに体力づくりの方が険しい道であり、難易度も遥かに高いのは言うまでもない。

「そうですねぇ……あっ、あそこ空いてます!」
「あの場所に座らせてもらいましょう、お弁当も作ってきましたからっ!」

胸元にまで掲げたトートバッグには、陽菜子が前もって準備してきたお弁当が詰められていた。
陽菜子は見た目こそちんちくりんだが、いろいろあって家事のスキルは人並み以上――料理も勿論お手の物で、其の腕前に関しては夏凛も知っての所だろう。
なのでこういった料理が絡む行事になると、彼女はかなり張り切ってしまう。今日もわざわざ早起きして、下準備から延々と夕方辺りまで調理を続けていたのだ。

陽菜子は空いている場所を見つけると、小走りで其処へと先に赴き、座った後に横をぽんぽんと手で叩き座るように催促する。
此れだけ人がいるのだ、かなり出遅れた感があり、場所的には桜も少しばかり見えづらい。
だが、まあこういった行事ではお花を見るより外でご飯を食べて騒ぐのが目的であり、陽菜子も其の類に漏れないため、あまり気にしていなかった。
陽菜子は隣の団体に挨拶しつつ、夏凛が座ればお弁当を早速広げるだろう。いつにも増して豪華である。
隣の人におすそわけしつつお菓子やらを貰いながら、陽菜子は持ってきた紙コップと水筒を取り出しお茶を汲むと差し出した。
409 :パメラ [saga sage ]:2015/04/18(土) 22:08:12.97 ID:OVn4xVO5O

>>402

あー、一姫さんじゃないですかぁ
とりあえずこんばんはーですよぉ

【何かちらっほらっどっかで見たような方達と目立ってる方に視線を向けていたが】
【かけられた声に振り向けば、案外しっかりした呂律と反応】
【ただし、体は今だ揺らし続けていて】

そーですねぇ、このくらいは飲んでる内には入りませんよぉ
ジュース、ジュースですからぁ

【酔ってると聞かれれば否定】
【ついで、手に持ったグラスには淡い赤色の炭酸水的ななにか】
【これだけ見たら分からない物だ】

おおー、やる気に満ち溢れてますねぇ
でしたらここは、これでもどうぞぉ

【そしてなんだか決意を固めた一姫に】
【どこから出したのか透明なグラスに】
【『めろんじゅーす(?)』と『おみず(?)』を目の前で混ぜて渡そうとする】
【さて、受けとるかどうかは自由なのだが…?】

410 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/18(土) 22:10:43.96 ID:toBddjVP0
>>401

「あぁ?」

漂う哀愁を楽譜にアコースティクギターでも弾いて花見を楽しむ奴らを悲壮感で支配しようかと思っていた亜久里。
飲み終えた瓶を遥か遠くに置かれているゴミ箱へと投げ入れる。なお、ちゃんと瓶専用のゴミ箱の模様。
そうして最早おっさんと化した亜久里だったが自分へと向けられた声に反応して顔を上げた。


「………………。いや、別に知ってるし。
 アンタあれでしょ。鬱月さんでしょ。
 よく保健室に通う人。学園内でもそこそこ有名よ。ある意味問題児だって。"ある意味"ね」

マシンガントークを繰り広げる鬱月だが、亜久里は以前にも二度彼女の様にマシンガントークをする人物と出会っていたことにより、結構慣れていた。
因みにその内の一人は、今日この場に居たりするが亜久里は全く気が付いていない。
鬱月は紫薔薇学園でも中々名が知られているようで、その最もたる理由は保健室に通い詰めているというものだった。
亜久里は学園の生徒会長という立場上、そういった話はよく教師から聞かされていたし、いつか出会うことがあるだろうとも思っていた。

(つーか、まさかあの保健室ちゃんが魔法少女だったとはねぇ……)

「てかうっさいのよアンタ。少しは、静かにしろおら。それに、私は夜桜より、向日葵の方が好きなのよおいこのやろー」

亜久里の脳内では鬱月は保健室ちゃんと呼ばれていた。
しかしそんな保健室ちゃんと魔法少女同士の宴で出会うとは中々予想外だと亜久里は思いながら、冷めた瞳で彼女を見つめた。
ゲシゲシと軽く鬱月を蹴ろうとする亜久里。
軽く口調が適当なのは、同じ紫薔薇学園の生徒且つ魔法少女という立場上、別にいいかと思ったからだ。

「なんで? いやいや、私はね、魔法少女同士の顔合わせなんか興味ないのよ。
 ただ生徒会長として他校の生徒達と交流しようかと思ってたのに……なんで魔法少女しかいないのよ。しかも、みんな私服。なに、いじめ?
 生徒会長権限で紫薔薇の生徒みんな退学させるぞオラ」

いじけながらに鬱月へと愚痴る。
自分以外に制服姿の人がいなかったことがよほど気に入らなかった様子。
本当は彼女以外にも制服姿の魔法少女はいるのだろうがやはり亜久里は気が付かない。


411 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 22:11:09.92 ID:M+iqB9JLo
>>406

「いた……っ!」

何かにぶつかって尻餅をついた。紙袋がメリーの手から離れ、小さな姿が晒された。
ぶつかって初めて気が付いたけど紙袋被ってたら前見えなかった。お馬鹿か。
そして頭上から感じる凄まじい視線。ぎこちない動きで見上げると、そこには化け物(24)の顔がこちらへと向けられていた。

「え? え? え?
 ――うわぷ!?」

かわいいかわいいと興奮するハベ子の口から吐き出された濃厚な酒の臭いを全身に浴びる。臭いを嗅ぐだけで酔いそうだった。
肉団子を渡される。肩に乗せられる。見知らぬ誰かへと元気よく歩き出す。
既にハベ子の行動に心も体もついていけなかった。
肉団子を抱え持ち、困惑した表情で彼女に連れられるまま共に>>388へと向かう。
412 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/18(土) 22:12:05.57 ID:wdAVdUFRo
>>400 >>411

「おおおおん!? まだ20にもなってねぇ高校生が法律優先とかクソつまんねぇなぁおい☆ 飲めよ青春しろよコラ☆」
「言っとくけどやめねーぞ☆ ……ってか案外力つえーじゃねーか、このハベ子ちゃんの左腕を抑え込むとは♪ でもこっちには――――!!」

「小人ちゃん!!!!!! やれーーーー!!!! 今すぐその嬢ちゃんの鎖骨とか耳とか何でもいいから感じる部分を舐めるか撫でるかしろぉぉぉ!!!」

【無理やり酒を飲まそうとするハベ子ちゃん、拒む藤宮。だがこっちは2対1だとハベ子ちゃんが笑うと、甲高い声でメリーへと指示】
【兎に角藤宮の力を抜けさせる行為をしろ。なんならおっぱいを揉むとかでもいいぞ、と。ちっちゃい子にやらせる行為ではないがそんなことは関係ない】
【――――酒は戦争だ。というか闇校OG元特攻隊長の名に懸けてエリートお嬢様に酒を拒まれるわけにはいかない。まとめるとハベ子ちゃんはアルハラする屑だった】

「おらぁ更に人が来たぞ☆ しかもJKっぽいぜそっちとトシちけぇんじゃねーの♪ これで3対1だ、ほら日本は多数決がつええんだろーが折れろ☆」
「……お、後輩チャンまでいるぜこれで4対1ィィ!!! おら見てろお前ら、今からこのすまし顔のお嬢様にやっすい酒を飲ませんぞ〜☆」

【ハベ子ちゃんの意見に賛同するJK(>>405)と、ハベ子ちゃんと面識がある後輩(>>407)。どっちも味方つまり4対1。生徒会の応援が来ない限りいける、とハベ子は踏んだ】
【そして告げるは勝利宣言。お酒が入って鬼畜外道成分が漏れ出しているのも……ご愛嬌ということで】
413 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン [saga]:2015/04/18(土) 22:13:23.93 ID:L35AtLerO
>>396>>400>>405>>407
「えっ、なにこれは………(大困惑)」

今宵はてんやわんやの大騒ぎ、ぶっちゃけ一緒に騒ぎたかったが、そこは我慢。
我慢をして、自分以外に騒いでいる奴の取り締まりをしていこうと意気込んでいたのだが、目の前の光景にはさすがに絶句せざるを得ない。
生徒会長が絡まれている。我らが生徒会長、藤宮明花が。あの生徒会長の普段のクールキャラが崩れてる、面白い。
ではなく、取り敢えず助け舟でも出さなければ。このまま眺めているのも面白そうだが、取り入る口実にはなるだろう。

「オホン。あなた方、何をしているのです?このお方をどなたと心得てこのような無礼を働いているのですか?」

デンデデデン。どこぞの黄門様のテーマでも聞こえてきそうな口上だ。まあいい。

「良いから離れなさい。さもなければ然るべき"処罰"を下しましてよ?」

生徒会副会長らしく、それっぽいオーラでも出しておく。
黒百合の会長と副会長が勢揃い。これで、ははーと土下座で敬ってくれれば良いのだが。
414 :水無月 水月 [sage]:2015/04/18(土) 22:17:09.48 ID:0Zhs8Vtao
>>407
「ややこしい?……
 よくわかんないんだけど今日はお祭りなんだからさ!
 とにかく飲もうよ飲もうよ!!」

少女はまだ酔っては居ない、が、花見の空気は人を酔わせる
今日の水月はやけにテンションが高い

>>411>>412>>400
「あ、あれ……
 メリー!メリーだよね!」

あのやけにテンションの高い24歳につれられているのは、つい昨日であったばかりの女の子
遊ぶ約束はしたけれど、こんなに早く再開するとは思ってなかった。
昨日色々カッコウつけていたのが恥ずかしいけど、まあ、楽しいからいいか!

「ちょ、ちょっとぉ?
 メリーにあんまり無茶やらせないでよ?
 その役は僕が変わりにやるからー!」

と、次はハベ子ちゃんに煽られたテンションのままに、持っていた紙コップの中身を藤宮に飲ませようとして―――

「あ」

つまずいて
藤宮と、それに絡むハベ子ちゃん、メリーに向けて黄金色の液体がぶちまけられる
415 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/18(土) 22:21:24.50 ID:qQDoVK6fo
>>409
「え?いや、あたしは未成年だし……」

それに未成年飲酒なお姉ちゃんと知って、妹の二那はどう思うだろうか?一姫は考える。

(いいなー、私も飲みたかったなー。とか言いかねないなこれ……)

「いや、やっぱり貰っておこうかな……」

うん。なら、いいや。と、手を伸ばすが

(いや、待てよ。二那は昔、酔って寝ちまった親父を見て……うわっ、私こういう風にはなりたくないなーって、言ってたような……)

思い出すのは、泥酔しパンツ一丁で寝ている太った中年男性の姿。この情けない記憶の中の男性が、兵馬姉妹の父親なのだ。

(ま、でも飲み過ぎなきゃ大丈夫だろう。)

「サンキュー、師匠。」

折角の機会だ。少しならいいだろうと、それを受け取り口にした。
416 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/18(土) 22:23:43.36 ID:2OCZaNeI0
>>403

【背後からの声に振り向く】

あら、貴女は...えー、確か...アンネさん、だったかしら?

【かなりの数のクラスの授業を受け持っている為に、少しばかり思い出すのが遅れる】
【それでも思い出せたのは、彼女の留学生という特徴故】

いいえ、私は学校の仕事で、何かうちの生徒が揉め事を起こさないようにする為の見張り役よ、だからお酒はお預け。

【最も、その縛りがなくともお酒を飲まない方が篠原の場合賢明だろう】
【目の前の少女に知る由はないかもしれないが、篠原は相当な酒乱なのだ】

...アンネさん、一応本当のお花見はこういうのじゃなくてもっと風情のある物なのよ?

【日本史も教えている身としては、こういう日本文化を曲解してるのを見るとつい指摘したくなってしまう】

(まあ...少し位いいか。)

【見回りをしなくてはならないが、誘いを断るというのも野暮だ】
【二人でベンチに腰掛け、アンネが取り出したのはドイツ語表記の缶ビール】

アンネさんストップ、ここは日本よ?お酒はハタチになってから、OK?

【ドイツの法律は知っている、だがここは日本】
【見逃す訳にはいかないと、缶ビールが開く前に素早く取り上げようとする】
417 :蛇蝎 夏凛 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/18(土) 22:24:25.72 ID:IENEGrTJ0
>>408

自らの体力が此処まで低いと思わず、歯噛みしている矢先に入る少女の言葉。正直に言ってランニングとかそう言う類の練習は比較的苦手であるが
誰かと一緒にやるのであれば、恐らくその面倒さも少しは解消されるだろうと思い、少女には肯定の返事を返しておく。
魔術然り、運動然り、小さいころはなまじ何でも一人で出来てしまったために、其の事自体を詰まらないと感じてトレーニングの類はあまりやらなくなってしまっていた。
この際、少女と一緒にもう一度始めるのもいいかもしれない。自分を変えるには、日頃挑戦していないことに挑戦することが、何よりの近道であるのだから。
…………多分、三日ほどで着いていけなくなるとは思うけれど。

「はいはい…………っと」
「この前食べさせてもらったのも美味しかったからなぁ、このために来たというのもあながちウソじゃない」

何から何まで少女に任せっぱなしだな――――という感想は一先ず置いておき、誘導されるがままにふらふらと移動する。火に向かう虫、と言った表現が今の彼女を現わすうえで相応しいだろう。
指示された場所花見という行事においてはそこまで良いと言えるものでは無いようだが、正直桜を見るより少女を凝視していたほうが数百倍マシだろう、と言い切れるほどには桜に興味が無く。
むしろ、この大人数の中で座る場所を各個できたのは奇蹟に近い。どうやら遠くで暴れているような声も聞こえるし、先ほどから不穏な魔力と関係の無い魔力の気配も強い。
これだけ人が居れば当然魔法少女も紛れ込んでいるだろうが、今のところ此方はばれていないようだし関係も無いか。もし気付かれた場合排除しなくてはならないのが酷く面倒だ。

自らよりも年下の少女に食事まで用意してもらい、ただそれに甘えるだけというのも気恥しいもので。隣に居る団体に少しだけ上気する頬。
あまりこういった物事に関心が無かった彼女にとって、他者と交流を行いながら花を見ると言ったこと自体が新鮮である。少しだけ気恥しそうに会釈をすれば、以前のような面影は微塵も無く。
所詮は少女も一介の少女≠ナあることには変わりないのだ。差し出されたお茶を取敢えず喉の奥へと流し込んで、それと同時にもどかしいようなこの感情を押し流してしまおうとする。

豪勢なお弁当に対する反応は――――絶句のあと、「……すごいな」という単調な物。だからこそ、彼女が抱いている感情が如実に表されるのであるが。
418 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 22:25:39.40 ID:M+iqB9JLo
>>400 >>412

嫌がってる人に無理矢理飲ませるのは悪いコトのような気がする。多分。
しかし勢いを増すハベ子を小さな体で止めることは不可能だった。
メリーはどうすればいいのか分からず、ハベ子の肩の上でおろおろとしていると、

「……えええええ!?
 う、あぅ、は……はい!」

突然出された無茶ブリという名の指示に驚愕し、小さな肩を震わせた。
一体どうすればいいのか分からなかった。今この瞬間、自分は何をするべきなのか。
頭の中がパニックに陥っていた。色々と意味不明な状況に置かれて、正常な判断が出来なかった。
――だから、自分でも分からないうちに、メリーはハベ子の肩を蹴って藤宮の顔へと飛びかかろうとしていた。

>>414

「え……この声、水月さ――」

宙に体を投げ出したメリーが耳にしたのは、つい最近あったばかりのあの正義の味方の声だった。
そちらへと顔を向けようとした瞬間、体にぶっかかってきたのは黄金色の謎の液体で。
体をびしょぬれにしながらも、飛び出したメリーの勢いは止まらず藤宮へと向かっていく。
419 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/18(土) 22:26:46.69 ID:p9Lc/jlM0
>>410

ほうほう、いやはや僕の様な末端の人材の事まで承知とは流石は生徒会長さ、ちょ痛い痛い、本当痛い、す、脛は、ちょっ、地味に痛いから!?
僕にそういう趣味は無いし!
そもそも花の好みは各個人あって良いとおもうよ!?
って言うか理不尽極まりない!
これは横暴だ!立ち上がれ国民達よ!
と言うかフランク!威厳的な物が一切感じ取れないよ!それでもいいのかい!?
そもそも完全に愚痴じゃないかい!

【ある意味差別することなく接してくれるのは嬉しいが寧ろこちらが面喰らってしまう】

いやいや、探せば結構いるしね!?
僕も割りと気に入ってたミステリアスさ()が完全に消えてるけど君も既におっさん見たいになってるよ!?
それでもいいのかい!

【こういう時こそとばかりに口から思い付くままに言葉を発しながら必死に蹴りを避けようとするものの千鳥足ではそれも難しく珍しく女の子チックな悲鳴を上げている】
420 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/18(土) 22:27:39.20 ID:VjW2o9an0
>>409>>415

【雑踏の中を歩いていればふと見覚えのある人影が】
【カフェ「とれみぃ」の店長パメラである】
【そしてその横にももう一人】

あ…あれはパメラか…?
も…もしこんな姿を見られたら……

【イジられるのは目に見えているだろう】
【しかしこの先に進むにはどうしてもパメラ達の目の前を通らなければならない】
【だが今の自分は変装をしているのだ】
【バレるはずはないと思っているナイトロードはパメラ達の前を通ろうとする】
【だがしかしこの服をナイトロードにあげたのはパメラである】
【それに気付かないわけがないだろう】
【しかし焦っていたのかそこまで頭が回っていないようで】
【そのままぎこちない足取りで歩いていく】
421 :如月 千寄子 [saga sage]:2015/04/18(土) 22:31:56.98 ID:p1Fe1gJh0
>>400>>412

浮ついた足取りで石段を登りきれば、先程から薫っていた春の香り――桜と人の熱とアルコールが入り混じったもの――が、一層芳烈に感じられる気がした。
そこらから人の笑い声が響いてきて、私はどうにも決まりが悪い。いくら姉様を探してとはいえ、一人で来るべきではなかったかもしれない。
何とも不安になる。きょろきょろと辺りを見回して、せめて誰か見知らぬ顔はいないかと祈っていた、けど。

「……あ、あれ? 会長、……?」

ふと、一番に五月蝿く騒いでいる一団に、視線が留まる。
初めは、見間違いかと思っていた。だってあの人、こんな所にやってくるような気質ではない気がしていたし。
でもやっぱり、何度目をぱちくりさせてみても、あの人――藤宮会長は、ブルーシートの下で何やらもみ合っているようなのだ。しかも、騒ぎのど真ん中。
走りにくいローファーでどうにか駆け寄ってみるうちに、なるほど、そういうことか。
酒の席では、割とありふれた光景だと思う。年長者が年下に飲酒を無理強いする。十分にありえることだ。
――だけど普通、酒を飲ませようとするのは、大抵中年のおじさんあたりと相場は決まっているのではないか。保険の教科書の挿し絵だって、そうだった。
何があって、あんな煌びやかで華やかなピンク色の、まさしく「魔法少女」然としたひとが、堅物も堅物の会長に紙コップ入りの酒を飲ませようとしているんだろう。

「……あのぅ、その……会長、じゃなくて……
 嫌がっていらっしゃるのですし、あんまりよくないんじゃないですか……?」

ただでさえこういう時に萎縮しがちな私は、いつもより更に戸惑いつつ、とりあえずあの酔っ払い魔法少女に声をかけてみた。
私の声は小さいし、人差し指同士をつんつんさせて、いかにも弱々しく話すものだから、周りの酔っ払い連中にかき消されてしまうかもしれない。
――そして、もしかしたらこれは会長の二の舞になるんじゃないかって、声をかけた後に気がついた。

/改めて、よろしければーっ。
422 :藤宮明花 [sage]:2015/04/18(土) 22:34:23.23 ID:1YOQKlkpo
>>405
この状況で、よくもそんな事が言えるな。
藤宮明花の心内環境を端的に言い表したものがこれだ。今、この状況が見て分からないか。
よく分からない酔っぱらいのおっさんの様な少女の様な何かに、黒百合学院生徒会長が酒を飲まされかけているという前代未聞の状況で。

返されるのは、無言の威圧である。黒百合学院生徒会、全魔法少女の完全管理を掲げる組織の長の重圧をとくと受け止めるがいい。

>>407
「心配しないでください。今は、"まだ"。貴女に構っている暇はありませんから」

得物が納められたケースを握ったのを見て、彼女を宥めるようにそういった。……いや、本当にそんな暇は無いのだ。
黒百合学院生徒会長として真っ当な仕事をしに来たと言うのに。よく分からない人間に酒を飲まされそうになっているのだから。
"これこそがこの神社が産み出す怪異"なのではないかと本気で疑う。今、藤宮明花は、非常に"ピンチ"だ。

>>411>>418

「―――――――――――― え、それ動くの、かわいい、けれど、ちょっと待ちなさい!!」
「鎖骨も耳も―――――――――――― その、お、……む、胸も、触らないで、く、だ、さ、い!!!」

彼女の肩にのせていた人形は、不思議センスによるアクセサリでは無かったのか……それには少しだけ、心が惹かれるものはあるものの。
その彼女が放った恐ろしい指示は洒落にならない。ここで力負けすれば酒を飲まされるという所で、そんな介入があれば。
―――――――――――― そんな事が、あってはならないのだ。
最早その手を握りつぶさんとする勢いで力を籠める。劣等種なんかに絶対負けたりしない、という意思をより強く研ぎ澄まして。


「民主主義がなんですか、日本は法治国家です!法律も守れない劣等種に―――――― 私は負けません――――――きゃあ!?」

そしてそんな、小さな少女がついに顔に飛びかかってきた―――――――――――― 抵抗、出来ない。
それ以上の行動には移れなくなってしまったが。だが、まだだ、まだ手の力だけは抜けていない、抜けないのだ。

>>413
「―――――――――――― ヘレネさん!千寄子さん!」

この状況において、何とも頼もしい助け舟が現れた。生徒会副会長、書記長―――――― 不安要因は多いけれど、この状況においては何よりも頼もしい。
何が頼もしいって、自分の味方が増えた事だ。この意味不明な状況において、彼女達はまさしく地獄にたらされた蜘蛛の糸。
顔をぱあ、っと明るく輝かせる、らしくもなく。……顔に、メリーを張り付けたままだが。
423 :パメラ [sage saga ]:2015/04/18(土) 22:36:36.11 ID:OVn4xVO5O

>>415
>>420

はぁい、飲みやすい配分ですからぁ

【悩んだ末に受け取った一姫に、そんな言葉をかけて】
【自身も自分のを一口】
【ちなみに、渡した中身は――本当に飲みやすい程度だろう】

……あらぁ?……うふふふふふ

【そして、ふと一姫から視線を外した時】
【視界に映るのは、見たことがある服装】
【良く良く見れば、それは――】

……うふふ、一姫からさん、一つお仕事ですよぉ
…………そこにいらっしゃる、ゴスロリ少女を確保してきて頂きたいんですがぁ
大丈夫です、一姫さんなら出来ますからぁ

【目標、発見】
【そしてよりによって一姫に振る始末】
【ちなみに、この時の表情は】
【満面の笑みだったりする】
【……どうなるだろうか?】
424 :柊崎陽菜子 [sagesaga]:2015/04/18(土) 22:40:25.14 ID:0jymbSLpo
>>417

「えへへ、ちょっと気合入れちゃいました」
「せっかくですし、結構上手に出来たと思います!」

お弁当を広げ、割り箸を手渡す。二人で食べるにも関わらず陽菜子が持ってきたのは重箱で、正直言ってかなりの量が詰められていた。
唐揚げやらエビフライやらと言ったメインのおかず各種に、玉子焼きやポテトサラダ等の付け合せ。
其れに加え野菜の胡麻和えにデザートのフルーツやら手作りのクッキーやら、そして最後に主食であるおにぎりなどなど。
和洋入り乱れて大変なことになっている気がしないでもないが、味に関しては一級品のため其処は許して戴くとしよう。
まあ先ほどのようにお裾分けすることも考えて多めに作ってきたのだろうが、それにしてもこの量は相当である。
ちなみに陽菜子は身体こそ小学生に間違えられるほど小さいが、食べる量はそこそこ並外れているので夏凛が小食でもなんら問題はない。

「………………」

そんな訳で陽菜子はお箸を割りつつ、まず最初に相手のことをじっと見つめるだろ。
深い意味はない。単に美味しく出来たかどうか、其の感想が欲しいだけなのである。
つい最近まで一人でご飯を食べていたから、誰かにご飯を作るのはとても久しぶりで。
だからこそ感想が気になった。人が食べているのをじっと見るのは、少し失礼かもしれないけど。
彼女にとっては魔法少女と同じぐらいの真剣勝負なのだ、譲れない思いが其処には確かに存在する。
425 :四ノ宮亜久里 :2015/04/18(土) 22:42:28.19 ID:toBddjVP0
>>419

「はい、残念でしたー。国民ならぬ紫薔薇の総意は私に味方しますー。
 まぁ、冗談よ冗談。流石にそんな権限ないし。私にあるのはせめて、目の前にいる紫薔薇の生徒を未成年飲酒として退学にさせることくらいよ……ふっ。
 つーか別に威厳なんて元々ないわよ、私。この身なりで威厳あったら、誰も話してくれないし」

右手を上げふざけながら高らかに宣言する。しかし、鬱月が痛がる様子を見せると亜久里は蹴るのを止めて代わりに、欠伸をしながら軽い口調で一番冗談に聞こえない冗談を鬱月へと放った。
威厳でんでんは、元々持ち合わせていない亜久里だったが一体何故自分に威厳が必要か分からない様子。なお、愚痴については否定しないあたり内心、いい愚痴り相手が転がり込んで来たとニヤついていたりする。

「ふぅん。例えば? いなかったら怒るかわよ。言っとくけど。
 ミステリアスって、なに保健室ちゃんはそんなキャラなの? 厨二的なアレ? あー、なるほど。それは保健室に行かなきゃね。つーか、誰がおっさんじゃボケェ!!」

悲鳴をあげていた鬱月を笑いながらからかう亜久里は、こことぞばかりに彼女をdisる。
花見に来たのに魔法少女しかいないことによる苛立ちを彼女へと八つ当たりしているのだろう。しかし、内心からのものではなく、あくまで冗談としてだが。
反面、自分がdisられるとノリ良く対応するあたりなんだかんだ楽しんでいるようだ。

「で、私以外にも制服姿の魔法少女がいるって話しだけど。本当なの?」

だが本来の目的は他校との交流。
これの真意は紫薔薇学園の顔をより一層広げることにあるため、なるべくこういった機会で知り合いを増やさなければならなかった。だが、周りは皆私服ゆえ、誰が何処の高校生かは分からなかった。
426 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/18(土) 22:42:49.24 ID:X/RfC/YK0
>>412-414>>418>>421-422

止まらない先輩、天然を発揮する知り合い、さらに増える見知らぬ顔(恐らく敵)。
ついでに視界の端に先輩とは別の妖精みたいなのが見える。

(もう駄目かもしんない)

頭の奥で何かが切れる音がした。それは理性という最後の糸だったのかもしれない。

「ヒャッハー! うるせぇぞ飼い犬共、テメエらのトップがどうなってもいいのかコノヤロー!」

遅れてやってきた、黒百合と思しき二人にやけくそ気味の罵声を張り上げる。
狼狽える生徒会長の腰にしがみつこうとしながら、こうなったら暴走気味の先輩(ビッグウェーブ)に乗るしかない。

「オイ水無月ィ! もっとビールもってこォい!! この馬鹿どもにも沢山ぶっ●けてやれぇ!!」

その前にも自分も飲みたいんだけどな、と切れた理性の端が寂しそうに呟いた。
427 :イベント:夜桜の 月に踊るを 盃に @月尾神社 [saga]:2015/04/18(土) 22:47:54.17 ID:dmMnfvEyo
【22:46現在まとめ】
絡み待ちは・絡まれたら◯

◯新野 角武:瞬間水平噴射センチメンタル、藤宮生徒会長に粛清されてしまうのか
◯狂犬病 鬱月:保健室ちゃん、こいついっつも保健室かよってんな
◯如月 千寄子:黒百合生徒会の(キャラ設定的に)良心(であってほしい)
◯メリー・メルエット :肉団子抱え何を見据える──ハーベストは目に毒だよ
◯パメラ:師匠さん、よしあのゴスロリだ、捕まえろ
◯水無月 水月:最初の一撃は刹那い、麦酒ぶちまけ男
◯牛糞検定一級:やめろいけもっとやれそこだ揉ませろいいぞ
◯兵馬 一姫:飲むのか飲んでいいのか飲むとキャラ設定が、いいぞもっとやれ
◯アンネリース:先生と日本文化の勉強ジャパニーズのサクーラはキレイーですネー
◯藤宮明花:ウザ絡みを受ける、死なないで藤宮生徒会長!貴女様が(キャラ的に)死んだら黒百合はどうなっちゃうの!?
◯蛇蝎 夏凛 :ここだけ青春時代、法律を守る最強加減
◯四ノ宮亜久里:ほろ酔い生徒会長、愚痴り愚痴りで生徒会長それでいいの
◯篠原 皐月:ドイツ人の生徒に日本文化を正しく教えたい、残念、そいつはドイツ人だ
◯エヴァージェリン=ナイトロード:ゴスロリ黒百合、生徒会長には見つからないだろうけどそれでいいのか
◯柊崎陽菜子:ここだけ青春時代、元気っ子でお料理もできる良妻
◯ヘレネ:正面石段、黒百合生徒会取り締まりお酒飲めないイライラ、生徒会の闇を見た

428 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/18(土) 22:48:54.22 ID:wdAVdUFRo
>>414 >>413 >>418 >>421 >>422 >>426

「うぉおおおお☆ 小人ちゃん大丈夫かってか寧ろそっちのお嬢ちゃんが大丈夫か☆ あーもー喉乾いたから飲む☆」
「お、後輩チャンナイス! これからドゥンドゥン酒飲もうぜぇ、持ってこーい!!!!!!」

【藤宮に日本酒を飲ませようと必死な彼女が空中を舞う黄金色に気付くわけも無く、ジャバー。アルコールを全身に浴びて、ドレスも濡れる】
【というか藤宮の顔面にはメリーが張り付いているので飲ませようにも飲ませられない。紙コップ両手持ち故に剥がすこともできないのだ】
【――――……ということで仕方ないと手を切って断念するが……まだまだ標的はたくさんいる。というか喉乾いたので片方飲む。ぷはー☆】
【本当はこの時点で片手が空いたので剥がして藤宮狙い再開も可能だが、酒に飲まれた頭ではそんなことにも気づかない】

「とーりーあーえーず、てめぇ何しやがんだコラ♪ ってことで次はオマエな☆ 言っとくけどこの日本酒くっそキツめだぜハベ子ちゃんはイケる口だけど!!!!」

【ピンク色の眼光が水無月へと向く。ドレスは結構洗うのが大変だからだろうか、もしそうならばこんな格好してこんな所に来なければいいのに】
【身体を彼女の方向に振り向かせてからじりじりと水無月に迫るが――――突然聞こえるは空気の読めない言動(>>413)】
【ここで標的が変わる。藤宮→水無月→ヘレネ。ハベ子の酒爆弾は次々と対象が移り変わるのだ】

「は?(威圧) 誰だよテメーはいきなり現れて好き勝手言ってんじゃねーぞ☆ こっちは化身だぞ化身? この姿を見ろどう見ても桜の化身じゃねーか☆」
「花見の主役は桜! その化身となればハベ子ちゃんが主役も同然! な? ってことでやっぱり標的はそっちじゃコラァ!!!! 飲め飲めェェェェ!!!!!」

【この暴走機関車が土下座などするわけがない、しかも酒が入っているのだからその確率は素面状態(1%)から0%。つまり意味などまるでなし】
【というか寧ろこの妖怪ド派手酒飲ませ牛糞投げ付け女の標的になるという悪夢】

「然るべき処罰じゃあああああ☆ てめぇも日本酒に溺れるんだよ――――って、お?」

【……いや、まだ何か聞こえる。(>>421) このどんちゃん騒ぎに似合わない小さい声。……これは教育しなきゃ。標的さらに移動。ヘレネから如月へ】

「……やっぱてめぇじゃああああああああ!!!! この桜の化身に意見をするのならはっきり大きい声で言うんだじぇ☆」
「ハベ子ちゃんの高校時代はぼそぼそしゃべってたらセンパイに竹刀でぶっ叩かれたりしたんだぜ☆ そう考えると酒ぐらいはやさしいもんやのう、おらああああ!!!!」

【――――ということで、最終的には如月へと向かうハベ子爆弾。右手に持った紙コップ(きっつい日本酒入り)を彼女の口に流そうとするがどうなるか……】
429 :アンネリース=クレヴィング [sage]:2015/04/18(土) 22:49:14.97 ID:Pqz9EVuUo
>>416

「Ja!(はい!) アンネリース=クレヴィングでス!

 揉め事ですカ? こんな飲み物も食べ物も一杯あって、喧嘩なんて起こるんですカ?」

少女……アンネも彼女が複数の授業を担当していることを知っていたため、覚えていてくれただけでも嬉しそうだ。
階段を歩けば、一歩ごとに酒と料理の混じった香り。アルコールに慣れたアンネにはいい香りらしく。
日本好きな癖に……いや、だからこそかいまいち日本文化や気風をよくわかっていないアンネには、そういった諍いが起こる理由がわからないようで。

「風情……? 日本に来て結構経ちますガ、その風情というものはよくわかりませんネ。
 ……けど、この桜がとてもhubschだということはよくわかりまス! ……あ、今のは「綺麗」という意味でス!」

石段を歩けば、何処からとも無く降ってくる桜の花びら。ドイツ人のアンネでもその目には美しく写っている様子。
口ではそう言うものの、親日家なこの少女は、だんだんと日本というものに慣れてきているらしい。

「――――――えッ!? ハナミではお酒飲んじゃいけないんですカ!?
 ……それなら、コレは大丈夫ですネ! オーガニックでアルコール0の炭酸飲料でス!」

……やっぱり理解してなかったドイツっ子。結構高かったビールを取られて少ししょんぼり顔である。
しかしめげないのもこの少女の特徴。次なる缶は少女の言う通りアルコールの入っていない只の炭酸飲料である。
「篠原先生もどうですカ?」なんて突き出すその間を彼女が取ろうと取らずとも、アンネはプルタブを開けて一気に喉へと飲み物を入れていくことだろう。
……その飲み物の名前は「ビオナーデ」。ビールの作り方で造った炭酸飲料で、味はそのまんまビールである。早い話、ノンアルコールビール。
430 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/18(土) 22:51:40.99 ID:qQDoVK6fo
>>420,>>423
「ほんとだ。こりゃ、ジュースと変わんねぇな。」

だからといって、飲みすぎはよくない。そう思いつつも、初めての酒に興味津々の一姫だ。

「へ?確保?」

何だか分からないが、師匠の言うことだきっと意味があるのだろう。一姫は、そう思い実行に移る。

「ん?あれ?お前、確か以前……」

ナイトロードに近づき、その顔をまじまじと見つめる。すると、格好は全然違うが前に合った少女だと気付く。確か、あの時は戦いになった筈だ。戦いの原因は、一姫の恥ずかしい発言。その記憶を思い出す。

「……違法少女はもう忘れたよな?」

そして、よせばいいのにわざわざそれを口に出した。恐らく酒のせいだろう。
431 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/18(土) 22:55:53.41 ID:M+iqB9JLo
>>414 >>413 >>422 >>426 >>428

べちゃっ、と藤宮の顔に張り付いた全身酒まみれのメリー。
両手両足を広げた状態で彼女へと移って数秒後、やっと自分がとんでもない行動に出たことに気が付き、顔を青ざめさせた。

「ご、ご、……ごめんなさ、ごめんなさい! ごめんなさい……っ!
 すすす、すぐにおります……!」

震える声で藤宮に謝りながら、彼女の肩へと移動する。
今はすぐにこの混沌とした場から離れるべきだ。それ以上に正しい判断は無いはずだ、と思う。
メリーは急いで飛行魔法を使用し、飛んで逃げようとした。
しかし、魔法が発動しない。そういえば結界のせいで魔法が使えないのを忘れていた。
藤宮の肩にしがみつき、そっと地面を見下ろした。
遠く離れた地面に先程ハベ子から貰った肉団子が転がっていた。
飛ぶことのできない世界はこんなにも怖いものだったのかと、メリーは小さな体を震わせる。
432 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/18(土) 22:58:59.69 ID:p9Lc/jlM0
>>425
それを冗談だと聞き流せる学生ってこの世に存在するのかい!?
自分で自分の威厳を否定してしまっていいのかい!?
ちっ、違うとも!
僕は断じて…いや、良く考えると中等部の二年生だから…いやいやそんな関係ないとも!
少なくとも僕の目にはそう映ってるよ!本当にそれはオレンジジュースなのかい!?
完璧に酔っぱらいのおっさんのノリだよ!その液体は原料はオレンジでもキュラソーか何かなのかい!?

【肩で息をしつつも全力でツッコミを入れる】

ぜぇぜぇ、ただでさえ肉体強化をかけてない僕はここまで登って来るだけで死にそうだと言うのに…
ツッコミでの過労死なんて笑いにもならないよ…

【だいたい僕は黙って座ってればかぐや姫だって言われるのに…等とブツブツと言いながら】

ほら、あっちの方になんかにたしか…

【黒百合組の方に顔を向けて一言】

ナンナンダイアレハ…
433 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/18(土) 23:00:15.61 ID:VjW2o9an0
>>430

【その場を去ろうとするもやはり簡単には行かないようで】
【先ほどパメラと一緒に居た人影が目の前に現れた】
【しかもこの顔は何処かで見たことあるような……】

……あっ!貴様は違法少女の…!!

【そこまで言いかけたところで口に手を当てる】
【少なくとも今の自分は変装しているのだ】
【出来るだけいつもとはキャラを変えて別人を演じなければならない】

……さ、さてどちら様ですか?
わたくし貴方とは初対面ですよ?

【眼鏡をくいっ、と上げいつもとは違う口調で話し始める】
【だがしかし声音などは変わっておらずほとんど意味はない】
【オロオロとしてナイトロードはその場から立ち去ろうと後ずさるが】
【今の混乱状態のナイトロードなら捕獲することは容易だろう】
434 :蛇蝎 夏凛 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/18(土) 23:07:35.07 ID:IENEGrTJ0
>>424

割り箸を受け取り、そのあまりの量に若干困惑しつつも箸を割る。右側の方が左側の木の部分をかなり持っていってしまい、左右非対称な箸が出来上がった。
こう言う所でも運動が得意でないという事が露骨に現れ出てしまうわけだが、割りばしが綺麗に割れないからと言って別段何が起こるというわけでもない。
失敗すると無性に悔しいが、実害があるわけでは無い――――が、ここで少女が此方の事をじっと見つめていることに気付く。
普段であれば何でも無い事だと一蹴できるのだが、今回は何かが可笑しい。目はやや険しく見え、戦闘時と同じくらいの闘気を放ち、此方を耐えず観察している。


(まさか――――――――――試されて≠「るッッ!?)

以前、風の噂で聞いたことがある。食事を作ることを得意とする者には、橋の割りかたから割った後の対応。初めに目を向ける料理と箸を伸ばす料理。
そしてお茶を飲んだり言葉を発したりするタイミング。それら全てを一挙一動観察し、人間としてのレベルを図る人種がいるらしい。
少女がそのような人種であるとにわかには信じられないが、噂の通り凄まじい視線が彼女の貫き。ただ一つの過ちすら許さぬと言っているような真剣さが、その噂に真実味を与えていく。
そういえば、この間の食事の際もどことなく食事風景を見られていたような気がする。まさか…………あの時から試されていたというのか!?

(なら……やってやるッ!!!)

言葉を発する事もできずに、喉が震える。ゴクリと飲み込んだ唾が再び胃の中へと撤退し、僅かに滲んだ脂汗は緊張の証。
指先の震えによって引き起こされる箸の震えを見られない様必死で隠しながら、僅かに空中で箸を泳がせる。どれから食べるかの予想を誤認させるためのフェイクだ。
本命は既に決めてある。ゆらゆらとしていた箸が突如として彼女の指の加速と、誰にも気付かれないように展開した加速魔法の影響により高速で目標へと近づいて、その体躯を摘み取った。

形状は長細く、衣が貼っているところから見てあげモノだろう。薄い衣に隠された身が今か今かと食事の瞬間を待ちわび、橋の揺れに合わせて体をくねらせている。
ならばいいだろう、一息にその身を喰らってやる。自らの力を見せつける様にやや尊大な動きを交え、且つ食事としての絵面を汚く見せないような優雅さで――――――咀嚼。

咀嚼した瞬間に覆われた衣がサクっとした触感を歯の内側に響かせ、先ほど思い描いていた稚拙な思考は即座に吹き飛ぶ。
直後に発生するぷりぷりとした触感は、衣に包まれていた本来の部分であり。引き締まった体躯からは想像もつかない柔らかさと、それと矛盾しない程度にあるハリの強さ。生半可な力で噛もうとすれば弾き返してしまいそうなん弾力は、筆舌に尽くしがたい。
端的に言ってしまえば普通のエビフライであるが、ジャンクフーダーである彼女が思わずうなってしまう程に旨い。素材の良さもあるが、時間が経ってもなおサクサクとした触感を残す衣が非常に高い評価だ。
飲み込んだ後の余韻もまた格別で、即座に次の料理へと手を伸ばすのが躊躇われる程。取敢えず、言うべきは――――――


「――――おいしい」
435 :パメラ [saga sage ]:2015/04/18(土) 23:11:29.37 ID:OVn4xVO5O

>>430
>>433

一姫さぁん!そこです、ガッと捕まえちゃって下さいよぉ!

【目標、接触中】
【人混みと喧騒に紛れて声を張り上げて】
【何かの観客かのように声援を送る】

……?……ぐふっ!?……っ……

【そんな時に、ふと滅茶苦茶騒がしい場所が見えて】
【視線を向ければ……まさにカオス】
【まさかあの方がぁ、なんて思いもう一度見ようとするが】
【すでに再び厚い人壁で遮られてしまっていた】

……あー……ん……

【なんか色々と気管に入って】
【口直しに一口】
【まさに混沌の様相である】
436 :四ノ宮亜久里 :2015/04/18(土) 23:11:50.48 ID:toBddjVP0
>>432

「? なによー。ちゃんと私はオレンジジュース持ってきたわよ? ホラー」

そう言って亜久里はカバンから二つ目の瓶を取り出した。
ラベルにはオレンジジュースと書かれているが匂いはアルコールだった。
どうやら中身はお酒だが、容器はオレンジジュースが入っていた瓶らしいがこれもうわかんねぇな。
一体これを何処で手に入れたのか──。
どうやら亜久里は知らないうちに酒を飲んでしまい酔っ払いとなっているご様子。

「大丈夫よ。私が笑ってあげるから。
 つーかなに、疲れてんのアンタ? ならほら、座れば?」

息継ぎすら厳しそうな鬱月を見て、何を勘違いしたのか自身の膝をポンポンと叩く。
膝を叩き座ればとはまぁ、そう言う意味だろうが今までの会話上、権限を乱用する様子を見せたあたり恐らくなにかあるだろう。

「? 人が多いからよく見えないわよ?」

鬱月が示した方向に目を凝らすが、生憎人が多い為に制服を着ている魔法少女の姿は見えなかった。
437 :水無月 水月 [sagasage]:2015/04/18(土) 23:12:29.80 ID:0Zhs8Vtao
>>428>>431>>426>>422>>421>>413
やってしまった―――
空舞う酒に、濡れる女子達―――こうなれば、やけだ

「お、おーう!
 日本酒ぐらいならいくらでも飲むよ!もっとどんどん持ってきてよね!」

酒乱に迫られようが、理性が切れた水月も最早酒乱と変わらない。
だからそこに>>413>>421のように空気の読めないやからと、>>426のようにふっきれた友達が居れば

「りょーかい角武ぇ!!
 空気の読めないおじょーひんさんにはぶっ××けだよー!!!」

藤宮の肩で震えるメリーを回収して、自分の鞄の中へ避難させて置き
いつの間にか両手に握っていた新たなビールを黒百合の三人へぶちかます

「ほらほらほらー!メリーもそんな顔しないでよ!
 お団子もお酒もいっぱいあるんだから好きなだけ楽しもう、ね?」

ぽんぽん、とメリーの頭を指先で撫でる。どれだけテンションが上がって、理性がぶっ飛ぼうと根っこは変わらない。

ちなみに、メリーを入れるために開けた鞄の中からは酒瓶が数本顔をのぞかせ、仲にはお団子やおにぎりなど食べ物もぎっしり。
お酒は恐らくどこからか回収してきたのだろう。正義の味方も今日だけは無礼講、ということで
438 :糸神 千早E:花柄和服+お面 [sage]:2015/04/18(土) 23:15:10.01 ID:qkGAYWtHO
>>375
《選択:正面石段》

「おぉ〜……綺麗な桜ですねぇ」

花柄の模様が入った和服を着た女性が、石段を一つづつ上ってくる。声と口調は現代で見かける所だと「料亭の女将さん」辺りが妥当だろうか。

「……ふふ、偶にはこんな催しも良いかしら」

お花見、という行事に完全に一致した服装。そして黒髪は簪で団子状に纏めてある。それこそ京都の舞子を彷彿とさせる格好で……しかし一点だけ、致命的におかしい部分がある。

ーーそれは、その額を覆った狐のお面だ。

(生徒会の面々にバレたら面倒だしねぇ……上手くやれるといいけど)

>>430>>433>>435

「どうも、少しお邪魔させて貰っても良いかしら?」

にこかな笑顔ーーいや、お面の下からだから雰囲気だけだがーーを出しながら「比較的」平和「そう」な一団に入る。
そしてそことは別、視線の先には黒百合学院生徒会の面々。

彼女は右手に炭酸飲料を注いだコップを片手に持って、ナイトロードと一姫の間に割り込もうとする。

「まぁまぁ、折角の花見やしそんなカッカせんでええんとちゃうん?」

フフフ、と小さく笑いながら左足を半歩後ろに下げる。
何時でも、どの方向にも飛べる様に足を調節しながら、魔法少女達へ話しかけた。

そして別の思考ーーー

(なんか向こうが……ヤバい)

混沌、無秩序、曰くカオス。
そんな空間を肌で感じ取っていた。
439 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/18(土) 23:16:07.15 ID:qQDoVK6fo
>>433,>>435
「だ、だ、誰が違法少女だ!?師匠の前でなんてこと言いやがる!」

いや、最初に言ったのは一姫の方なんだが……そして、未成年者の飲酒という意味では違法少女というのもあながち間違ってはいない。

「誤魔化そうったって無駄だぞ!師匠の命令だ悪く思うな!とりゃあ!確保!」

酒の勢いと恥ずかしい記憶から、暴走気味の一姫はそのままナイトロードを押し倒そうとする。こんなところを誰かに見られたら、誤解されるのは間違いない。 が、今の一姫にはそんな判断力など無い。どうやら、一姫は酒に弱いタイプのようだ。
こんな姉の姿を見たら、妹の二那はどう思うのだろう……

440 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/18(土) 23:21:02.81 ID:p9Lc/jlM0
>>436

【取り出された瓶は確かにオレンジジュースの物だったが微妙に色が違う、近づくと漂うアルコールの香り】

って、それバリバリお酒じゃないかい!
しかももう一本空けてしまっているよ!?
良く見たら顔とか真っ赤じゃないかい!

【そしてポンポンと叩かれる膝、恐らくこの酔っぱらいに抵抗したら確実にめんどくさい事になるだろう】

やや気恥ずかしいが…

【自分の髪を引っ張らない様に避けてからその同世代の中でもやや小柄な体を膝の上に乗っける】

うぅ、この前のメリーちゃんもこんな気持ちだったのだろうか?
だとしたら悪い事をした…

【心の中で知り合いの小人に謝りながら顔を真っ赤にして膝の上で縮こまる】
441 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/18(土) 23:24:16.31 ID:2OCZaNeI0
>>429

そうでもないのよこれが...飲み物も食べ物もあって、人が集まると浮かれる奴も必ず出てくるのよ。例えば...ほら、あんな感じに。

【指差す先には、カオスの形相を呈している牛糞組】
【大半が制服で無いせいか、酔っ払いの大学生サークルか何かと思っているようだ...】
【篠原の目は、節穴だ...】

今はわからなくても、暮らして行くうちにいずれ分かるようになるわ。
......まあ、こういう私も、完全にわかってるなんて言えないんだけどね。

【ひらりひらりと舞う桜の花びらの一つが、掌に落ちる】
【こんな時、歴史に名を残した詩人であれば一句読むのであろうが、社会科教師に過ぎない篠原にはそんな気の利いた言葉は思い浮かばない】
【少しばかり、残念そうな笑顔】

ふーん、ノンアルビール...この世界、広いとはいえどこも考えることは一緒なのね...

【渡された缶をクルクルと回しながら、どこか感慨深そうに呟く】
【ノンアルコールならば、問題はあるまい。そう考え篠原もプルタブを開け、一口】
【気のせいか、日本の物とは少し違う味が、口の中に広がる】

......ねえ、あれって止めた方がいいかしら?

【先ほどの牛糞組が、流石に部外者であってもちょっと異常だと思う程のテンションと化している(実際は今すぐにでも止めなければならない立場だが)】

//すみません、ご飯食べて来ますので次が遅れるかもしれません

442 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/18(土) 23:27:58.56 ID:VjW2o9an0
>>435>>438>>439

うわっ!?

【一姫の勢いに押されナイトロードはあっという間に押し倒されてしまう】
【こうなってはもう抵抗が出来ない】
【なんとか動こうとしても一姫の身体で押し倒されているのでそれすらも叶わない】
【そしてそこになにやら仮面を被った人物も乱入】

おい!なにをするんだこの違法少女!
なぜ押し倒す!?
そこのお前もこの状況でお邪魔させてとか呑気なことを言うな!
ていうか早く助けてくれ!このままだと私の貞操が!

【もう自分でも何を言っているか分かっておらずとにかく千早へと助けを求める】
【もう涙目になりながらひたすら訴える】
【そこにはいつものようなナイトロードはおらず最早別から見ればただの子供にしか見えなかった】
443 :柊崎陽菜子 [sagesaga]:2015/04/18(土) 23:32:44.06 ID:0jymbSLpo
>>434

不器用ながらも箸を割り、其れを開戦の狼煙とする――――いいや、違う。戦いはもっと前から始まっていた。
土曜日ということもあり、平凡な中学校である江風中学校は休み。だからこそ彼女の戦いは朝から既に始まっていたのだ。
朝六時。中学生が起きる時間にしては些か早く、普段ならば陽菜子も寝ている時間なのだが、今日は違った。
落ちそうになる瞼を擦りながら、柔らかく温かい布団の誘惑を振り切り、起床――顔を洗い歯を磨くと、気合を入れるべく軽く走り込む。
帰ってきたらシャワーを浴び、着替えると戦闘装束であるエプロン=Aそして三角巾≠身につけ、凡そ朝八時にゴングは鳴った。

材料は昨日購入済み。後は下準備に下準備を重ね、最高傑作を創り出す――――無論、魔法の力など一切借りずに、だ。
此の戦いは彼女にとっての聖戦、己の力のみが介入することなど決して許されず、魔法の行使は挟持を穢すこととなる。
故に陽菜子は丁寧に、じっくりと準備を進めた。時折味見と称して摘み食いを挟み、予想以上に早く終わりそうだったからテレビを見たり等したが。
先制攻撃、即ちメニューの選択権は彼女に在る。選び出したのは当然ながら自らの得意料理ばかり。
そのため若干バランスは悪くなったが、此のような場においては栄養バランスよりも彩りと味を重視すべきだろう。
其れに今日崩したバランスは、後日取り戻せばいい――――小さな策士が、其処にはいた。

そうして作り出された其れはまさしく芸術作品、完成され尽くした最高傑作=\―――自信を持って言える、此のお弁当こそが世界を征すると。
最強にして最凶、我ながら自分の実力が恐ろしい。不敵に笑う幼き少女は、まるで悪魔に魂を売った研究者のように妖しい空気を纏っていた。

そう、此れは完成された彼女の最高傑作。故に此のお弁当が彼女の舌を唸らせることが出来なかったら、その時は――――。
命すら賭けた、全力の一撃。天を震わせ地を割る勢い、此れで勝てなかったのならば、もはや彼女に料理をする資格はない。
此れは彼女の今後の料理人生を賭けた戦いだった――――此れで負けたら、彼女は生涯スーパーのお惣菜か、コンビニ弁当で生きていく事となる。
即ち、発育の死――――其のような食生活で、健康的な成長が望めるはずがない。其れはつまり、彼女の人生の終焉を意味していた。
だから受け止めるがいい、其れこそが彼女の全力全開。総てを賭けた、至高の一撃――――ッ!!

「よかったぁ。……うん、我ながら上出来ですねっ」

なんて事はなく、普通に美味しいと言ってもらえて真剣な表情から一転、綻ぶような笑顔を浮かべて自分も唐揚げを一つ口に運ぶ。
美味しい。今日は特に気を使ったから、もしまずかったら自信を喪失していただろうが、そんな心配は要らなかったようだ。
そして他の物を一口、二口と食べた後、遠目に映る桜に視線を移した――――ちょっと離れてはいるけれど、咲き誇る夜桜はとても綺麗で。

「なんか、こうして夏凛さんとお花見してるの……最初のこと考えたら、すっごい変ですね」
「あっ、べつに悪い意味じゃなくてですよ? こうして綺麗な桜に囲まれてご飯が食べれて、本当に嬉しいんです」

桜。春の象徴。春とは出会いと別れの季節である――――こうして彼女と出会えたのも、きっと何かの運命だったのだろう。
世界は優しくない。神様だって、言うほど良い人ではないと思ってる。けれど陽菜子は、此の出会いに関しては神様に感謝していた。
神様のおかげじゃないかもしれないけど、お礼を言うべき相手が他に見当たらないから、取り敢えずは神様のおかげと言うことで。
桜を見つめる少女の瞳には、何処か憂いが秘められていた。其の原因がなんなのかは、彼女自身理解していない。
444 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/18(土) 23:32:46.73 ID:aECM46/p0
>>436>>440

「やっべー、出遅れたー」

言葉の割にはそんなに焦っている様には感じられない声が、喧騒の中小さく上がる。
先の戦いで湧いた食欲を必死で抑え、それでもまだ足りないと叫ぶ本能。
それを少しでも満たすため、タダで食べ放題な花見に来たとも言える彼女。
早速食べ物をひっつかみ、デカイ騒動の中心は避けて空いている所を探す。

「…ダメだ、いいとこ見つかんねぇな」

しかし、てんやわんやの花見場に落ち着ける場所など無い。
とりあえず飯を食べる場所だけでも確保しようと見回っている彼女が通ったのは、偶然にも紫薔薇の生徒会長の目の前。しかも生憎、視線は巡らせているようで。
彼女の持つ異形の気配もさることながら、酔っ払いに絡まれない道理はほぼないかもしれない。
445 :アンネリース=クレヴィング [sage]:2015/04/18(土) 23:37:34.06 ID:Pqz9EVuUo
>>441

「へぇー……そんなものですカ……。
 確かにアレはちょっと騒ぎすぎのような……って、アレ? んん、何だか見たこと有るような人が……」

人生の先輩、そして日本の先輩である彼女に言われれば、アンネも納得するしか無い。
しかし彼女が指差す先。そこには彼女の言う通り酔っぱらいの集団かなんかが居るのだが、アンネはどうも不思議そうな顔。
そう、何だか見たことのある人が……いや、もっと言えば江風の生徒ならば嫌でも知っている生徒が見えるのだ。
たとえそれが、系列校の大学院研究生だったとしても、だ。

「んー! やっぱりドイツの飲み物は美味しいでス! ビールじゃないのが、少し残念ですガ……。

 止めに行く、ですカ? そういえば、元々見回りに来たんでしたネ……そのほうが良いと思いまス!」

全体が既に狂乱の渦に有る中で、一際目立っている彼女らは一体何なのだろう。
篠原はあくまで風紀のために止めに行くと言っているが、アンネはむしろ、その中に入りたい気持ちのほうが強かったりする。
風情、なんて確かに分からない。だけど、皆でこう楽しくどんちゃん騒ぎしているのもまた、風情というものかもしれない、とも思って。

篠原が彼女らを止めに行くというならば、アンネはちょっと嬉しそうにその後ろをついていくことだろう。

/了解です! ごゆっくり!
446 :パメラ [saga sage ]:2015/04/18(土) 23:39:23.48 ID:OVn4xVO5O

>>438
>>439
>>442

はぁい、良くできましたぁ

【そんな場所に、いつのまにかするりと近づいていたメイド】
【のし掛かっている一姫に近づくとヒョイっと引き剥がそうとする】

ほら、そんな顔しないで下さいよぉ
私が来ましたから大丈夫ですよぉ?

【次に話しかけたのはナイトロード】
【優しく声をかけて、落ち着かせようとするが】
【しかし、そもそもの原因はパメラなのであった】

貴女もどうぞぉ
騒がしいですからねぇ、場所は確保してありますから多少はゆっくりできるかと思いますよぉ

【最後に、狐面の少女にも声をかける】
【そうして、一旦落ち着くことができたならば】
【パメラは足取りは確かなのに体だけ揺らしながら戻ろうとするのだが、どうなるだろうか?】
447 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/18(土) 23:42:37.44 ID:toBddjVP0
>>440

「はぁ? お酒じゃないわよ。オレンジジュースよオレンジジュース。
 アンタ知らないの? 未成年はお酒飲んじゃいけないのよ」

そう言いながらまさか自分が手に持っている飲料水がお酒だとは気が付いていいない亜久里は、2本目のアルコールを飲む為に、これまた何処で手に入れたのか杯を取り出すと其処に注いだ。
夜桜舞う夜の花見。
金髪の美々しい頭髪は、冷たく気持ちの良い春風に揺らされ、舞い落ちる桜の花弁が一枚、杯に注がれた酒へと着地するのを見れば亜久里は、優しく微笑んでそのまま飲み干した。

「……む。なにアンタ、随分良い体してるじゃない。よこしないよその胸。どうせアンタには宝の持ち腐れよ」

そう言いながらも揉まないあたりまだ常識は残っているようだ。これがほろ酔いか。
そのまま自分の愚痴でもひたすら耳元で囁いてやろうかと思っていた亜久里だったが、不意に目の前で突っ立っている少女を見つけた。
彼女の手には料理が確保されていたが、目線は定まっていない様子。
どうやら料理は確保したが、場所を確保できなかったのだろうと察した亜久里は、膝に座る鬱月を気にせずに、勢い良く立ち上がるとそのまま少女がいる方へと歩き出した。

「どうしたのアンタ。場所がないなら私達のとこくる? ってか来なさい。私達料理がないからアンタの料理分けるからね」

どっからどう見ても強引そのもの。
亜久里は、狼牙の肩を叩きそう言って鬱月がいる場所へと連れて行こうとする。
448 :四ノ宮亜久里 :2015/04/18(土) 23:43:10.99 ID:toBddjVP0
>>447
安価付け忘れました。>>444
449 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン [saga]:2015/04/18(土) 23:44:25.05 ID:L35AtLerO
>>421>>422>>426>>431>>428>>437
「………………………」

あー、もうめちゃくちゃだよ。どうすんの、これ。いや、本当にわけがわからない。カオスすぎて。
取り敢えず、この場ごと消し去りたい気分だ。いや、実際結界さえなければ黒百合総出で神社ごとこのどうしようもない酒乱共を吹き飛ばしていただろうに。
所詮、魔力を封じられてしまえば魔法少女もただの少女、という事か。
いや、取り敢えずどうやって収めよう、この場。

「てめぇらいい加減にしろやオラァ!!いっぺんに喋るな行動するな私は聖徳太子じゃねぇんだぞ!?良いから、会長様から離れろつってんだよぉ!!私の言うことが聞けねえのかぁ!?」

まあ、当然ぷっつん。此方で外れたのは理性ではなく、頭の血管のようです。

「あっ、書記ィ!お前もそんなヘナヘナしてないでシャキっとしろぉ!!一緒に会長様をお救いするんだよ!!」

あまりにも下手に出過ぎている千世子にも一喝。そんな弱々しい態度で、藤宮を助ける気はあるのかと。
むしろ、藤宮の二の舞いになるのではないか。

「お前らさぁ、いい加減にしないと本気で怒るよ?生徒会のブラックリスト入りだよ?お花見終わった瞬間にぶっころだけど良いの?
それよりも、死なんて生ぬるいものよりもっと強烈なもの与えた方が良い?ヤクザとかの慰めものとして売りつけてやっても良いんだよ?ねえ?」

割と本気の殺意と、ドスの聞いた声を込めて、この場で暴れている全員に言う。

「―――あと、てめぇはいい加減にしろぉ!!」

そして、>>437でビールをぶっかけられるのを厭わず、>>428で色々ととんでもない事をしでかしたハーベストの腹に、拳で一発強烈な一撃をかまそうとするのであった。
450 :如月 千寄子 [sage saga]:2015/04/18(土) 23:48:29.12 ID:p1Fe1gJh0
>>422>>426>>428>>431>>437>>449

「で、では今から、できるだけのことを……っ、……」阿呆みたいな熱気にあてられているせいで、会長への返事もなんだかままならない。
そろりそろりと会長へと歩み寄り、ひとまずは何故か会長の顔に張り付いている人形(みたいなもの)を取ってさしあげようと思ったけど――これまた、何だかよくわからないひとに、人質を取られて呼び止められる次第である。

「ぅ、それは困ります、けど……は、はいぃっ、分かりました副会長っ……」

何を真面目に返事してるんだろう、私は。空気についていけない自分が恥ずかしい。少なからず不満はあるけど、それを口に出せるわけがないだろう。
そさていつの間にか、会長の顔にひっついていた人形まで、肩でふるふると身体を震わせている。
何だ。幻覚か。とりあえずあの人形を取り除く必要はなくなったが、何なんだこれは。
もしかしたら、もう私はこのイカれた空気に毒されて、既に飲まずして酔っ払っているのか。
だけど何にせよビールかけは、困る。制服をクリーニングに出すのは面倒だし、リスカの跡に染みそうだし、何よりアルコール臭くなって姉様に会うのだけは御免被る。
うっ、と声にならない呻きをあげながら、西部警察か太陽にほえろのワンシーンみたいに、仕方なくじりじりと会長から離れようとして――「ひいっ!」
……それはそれは唐突に、私はびくっと震えてしまった。酔っ払いだ。やっぱり酔っ払いだ、この人。
大きな声を出されるのは嫌なのに、ああもう――でもここではっきりと自己主張できるほど、私は聡明ではないのである。

「そ、それは多分体罰に相当し――ふぇあっ!?」

言い終える暇なんて、ない。反射神経はいいはずなのに、会長みたいに咄嗟に受け止めることも、私にはできない。どうにも私は、どんくさいのだ。
んぐっ。注がれた清酒はやたらと苦くて、辛くて、熱くてたまらない。パッチテストをやるたびにいっつも真っ赤になっていた私に、こんなものに耐えられる道理があろうか。
ぼとぼとぼとぼと、コップが傾けられるたびに、半ば口の端から零しながら、私はなされるがままに――んでもって、今度は頭に、冷たいものがぶっかけられる感じがして。
やられた。やられちまった。くぅ、結局私は、酔っ払いみたいな風体で姉様に会う羽目になるのか。あぁ、どうにも切なく悲しくなってくる。
コップが空っぽになったら、ビール塗れの私はがくっと膝をつく。そのまま地面に手を押し付けて、これじゃ土下座じゃないか。熱いものが目の奥から溢れてきて、やってられないよチクショー。

「……かぁいちょぉぉー……ぅぅぅぅぅっ…………」

すっかりアルコールに塗れた私は、四つん這いのまま藤宮会長へとすり寄って行こうとして――
上手く肩口に縋り付いたなら、よよよよと大袈裟なほどに呻きながら涙を流すだろう。
本当なら姉様に縋りたいところだったが、今私が頼れるのは会長しかいない。あの口の悪い副会長、今に見ていろお前も酔い潰れてしまえ。
でも何だか、私もいつもより口が悪い、気がする。そして無性に悲しい気分になって、さっきまでの切ないお慕いの心なんてどっかに吹き飛んでいる。
酔っ払うって、こういうことなんだろうか。まあいいや、今はただ会長の庇護を受けて、涙が枯れるまで泣きたいのだ。
451 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/18(土) 23:50:01.55 ID:qQDoVK6fo
>>438,>>442,>>446
「あ、師匠。どうだ、師匠!あたし、ちゃんと捕獲出来たぞ!」

簡単に引き剥がされる一姫。押し倒してナイトロードをどうこうしようとか考えているわけではないので、当然だろう。だが、その光景を見てしまった者はいる訳で。見た目幼い少女を押し倒したその光景を、千早はどう思うだろうか?

「で、師匠。次は何をすればいいんだ?何でもするぜ。」

そして、次なる指示を待つ一姫。赤らんだ顔に、普段とは明らかに違う言動、これは完全に出来上がってしまっている。一姫に酒を飲ませたのは、間違いだったのだろう。
452 :イベント:夜桜の 月に踊るを 盃に @月尾神社 [saga]:2015/04/18(土) 23:50:13.46 ID:dmMnfvEyo
────────────────────

《ロール纏め》

【命名】玲瓏で至純の黒百合に、錆びれた災禍の屑
【参加】メリー、ハーベスト、藤宮、水無月、ヘレネ、ちよこ、
【概要】
空腹を押し殺して、宴会の食事に人知れず参加することを試みたメリー
運悪く魔法少女界の魔獣オブ化物であり、自分の年齢を暴露してしまうという暴挙に出た農家系魔法少女ハーベストに発見され、しかも彼女の足に衝突
花見の神に昇華し人間の屑と成り下がったハーベストはこちらも運悪く(?)黒百合生徒会長藤宮に絡み酒
藤宮は先刻まで不良の癖に未成年飲酒を憚っていた新野とハーベストに断固として飲酒を辞める様に促す
が、ここで水無月選手のビールぶちまけ攻撃がクリティカルヒット、黒百合生徒会長ここはテンプレートに酔って行くのか────!?
何故か集結する黒百合生徒会!団結する三人!黒百合を怒らせると集団リンチにあうのは自明の理!!
突っ込むのかコンバインの燃料に牛糞を詰め込む系魔法少女!そして生きて帰って来れるのかメリーちゃんにかくたけちゃん!!

そして私は────────まとめるのを諦めた

【命名】異文化交流パラドックス
【参加】アンネリース、篠原
【概要】
初めての日本での花見をビール祭りかなにかだと勘違いしつつあるアンネリースに、篠原は花見は本来落ち着きのある文化だと解く
日本慣れしていない異国の人間にこの国のルールを叩き込もうとするが──
触れては行けない異文化交流に触れつつあるやめろ落ちつけ

【命名】Good by my identity
【参加】狂犬病、四之宮、狼牙
【概要】
触れてはいけない禁忌の過去────なんてかっこいいものはなくて酒のせいでキャラ設定こわれる
紫薔薇を担う者として、全ての責任の重圧が胃に染み入る酒のお陰で蒸発していく四之宮、そしてミステリアスさを殺す狂犬病
新しい世界《壊れた向こう側》へようこそ────
だけど牛糞の世界はダメだ壊れてるとかそういうレベルじゃないから
そして現れるもう一人の刺客……(刺客の方)逃げて超逃げて

【命名】御忍び花見にゴスロリが咲く
【参加】糸早、一姫、ナイトロード、パメラ
【概要】
気分の良い酔いに顔見知りとの出会いを楽しむパメラに一姫、そんな中御忍びで黒百合生徒であるナイトロードがゴスロリ衣装で現れる
二人の画策でゴスロリ衣装のまま捕縛されつつあるナイトロードを横目に平和を求めて糸早の姿が
そちらに視線をやってはいけない
牛糞を覗く時、貴方は牛糞に覗かれている

【命名】隔絶されが素晴らしき青き春の世界
【参加】蛇蝎、柊崎
【概要】
待ち合わせをする二人はこのイベントの良心
柊崎の手作りお弁当に舌鼓なうな感じでマジに平和な青春時代を送る二人の背後に踊るいやらしい香りを纏った不気味な影────
は今の所なく本当一番イベントの趣旨を理解している、今日は酒がメインじゃない桜を見るんだ
とても良い師弟(?)関係

────────────────────
453 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/18(土) 23:54:07.81 ID:p9Lc/jlM0
>>477

お、おっぱいは関係ないだろう!?なんだい宝の持ち腐れって、それに女性としての魅力はそれなりにあるつもりだよ!

【そして新たなる犠牲者たる>>444の少女の方へと迎う四ノ宮】

むぅ、こうなったら目には目を…耐えてくれ…僕の内臓

【そういうとブレットに油漬のオリーブとアンチョビを乗てバジルソースをかけたつまみを口にほおりこむと大きなジョッキにライトボディの赤ワインとジンジャエールを注ぎグイグイと飲み始める】
【両手で持っているジョッキの半分がなくなった所で顔を上げる】
【完全に目が据わっていた】
454 :蛇蝎 夏凛 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/18(土) 23:57:05.74 ID:IENEGrTJ0
>>443

「…………あ、ああ」

「――――――そう、だね」

食事の余韻で呆けていたのか、それとも全く意味の分からない想像に思考を膨らませていたのかは分からないが、少女に声を掛けられた生返事を返し。
その言葉の意味を正確に理解した二回目の返事は、ややトーンの落ちたものになる。表情も、先ほどまでの真剣な顔とは打って変わって悲しそうにも見えるだろうか。
彼女と少女の出会いは、一方的な物。彼女が気まぐれで少女を狙い、自らの欲望に従って殺そうとした。友として、友人として過ごすには余りにおかしな出会い。
己に出来るのは殺戮だけだと思っていた彼女が殺そうとした魔法少女の一人。他愛も無く消えていく有象無象だと、初めはい思っていた。

しかし、その予想は初めから大きく覆される。推測した行動から遥かにかけ離れた回答、行動。常に先の先までを予測し、事実その通りに戦況を作ってきた彼女にとって、初めてのイレギュラー=B
此方が幾ら悪意を見せようと、彼女の言葉は一つとして変わらなかった。こちらが狼狽えるのを狙ったわけでも無い、純粋な善意。それが、まぶしかった。
壊そうとしたものに肯定される。自らがしてほしかったことを容易く、出会ったばかりの年端もいかぬ少女にされてしまう。かのじょの存在意義が、拡大されてしまう。

機械の様であればいいと思い続けていたものが、人間としての所為を望んだ時。彼女は、少女に攻撃を加えることができなくなってしまった=B
都合のいい、自分勝手な理屈を並べる。自分さえよければいい、自分だけがトクベツであればいい。それを肯定されたが故に、そのトクベツを手放せない。

「最初に師匠にしてくれ≠ネんて言われたときは、何かと思ったよ」
「出会いが出逢いだったし」「どうしてそこまでするんだ! って」

苦笑を浮かべ、どことなく申し訳なさそうな顔をする。
あの時は、数えきれないくらいの傷を少女に与えたと思う。後に直したとはいえ、与えた痛みが消えるわけでは無い。

「でも、さ」「なんだか……陽菜子と一緒に居ると、分かるような気がするんだ」

桜は散る。一枚、二枚と花弁が舞って、其の一枚が掌に。それがもう一度風によって吹き飛ばされた後に、右手を少女に向かって伸ばそうとした。
以前と同じ様な構図で、この前とは僅かに離れる距離を埋める様に、少しだけ体が動く。自らの身長の少しと腕の長さを足し、少女が拒まなければそのままその頭に手を軽く乗せ。
拒むようであれば手持無沙汰に手を揺らしてから、体を元の位置に戻す。どちらも、距離がさらに近くなることには、変わらない。
何処か憂うような瞳に吸い寄せられたのか、それすら自らが齎した願望が見せる技なのか。彼女にはわからない。分からないが…………動くことは出来る。

後に続く言葉は――――風に載せられて消えてしまった。
455 :イベント:夜桜の 月に踊るを 盃に @月尾神社 [saga]:2015/04/19(日) 00:00:32.81 ID:RnHu0FIUo
【賑わいも最高潮といった所か、馬鹿が馬鹿騒ぎする空間の生温い空気が、寧ろ心地よく感じられる】
【混沌と秩序が相対した時生じたのは何か────考えれば考えるほど頭が痛くなる】
【何もかもを脱ぎ捨てて逢着した世界に挨拶を交わして、血の中に循環する酒を武装にして滑稽に暴れまわるも】
【"姫櫻"は笑わない。無表情に、所詮植物。されど、"彼女"は愚か者共を許さなかった】

【風が吹いた。突風と迄は行かないが、何処か強い意思と力、何かを訴えるような、"冷たい"風だった】
【皆その風に空を仰ぐだろう。時が止まったが如く、遍く全てが空を見つめて動きを止めるだろう】

【"姫櫻"が泣いた。涙を零す様に桜の花弁が、宵に浮かぶ満月を背景に、はらりはらりと宙を舞う】
【花吹雪とはまさにこのことか、桜色に染め上げられた夜景は、全ての人の心を捕らえて離さないだろう】
【静寂の内に起こった静謐たる慟哭へ耳を傾ける人々に、その"涙"である花弁が降り積もる】
【優しく降る涙の雨の様なそれに、手を伸ばせば、"姫櫻"の嘆きが聞こえるかも──知れない】
【触れると途端、世界が重い重い、暗闇に落ちるだろう】
【────────意識が、深淵へと誘われ、少女達は瞼を落とす】

《"姫櫻"の花弁を手に取るか、取らないか》
《意識して取るか、それとも意識せずに取るか》

/手に取れば次回のイベント参加表明となりますが、暫定敵なものです
456 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/19(日) 00:06:43.20 ID:niOXRBHk0
>>438>>446>>451

パ…パメラ……?

【パメラの姿を見てようやく落ち着くナイトロード】
【だがこれは全てパメラが画策したこと】
【しかしそれをナイトロードは知る由もない】
【一姫の言葉も耳に入らずもう涙を浮かべパメラへと抱きつきに行く】
【今のナイトロードにとってパメラの言葉はとても心に染みて】

うぁぁぁ!
なんなんだあいつはぁ!もう嫌だぁ!

【ようやく出た助け舟(張本人)】
【泣きながら抱きつく姿はもう子供そのもの】
【どうやらよっぽど怖かったらしい】
【普段なら絶対に見せない泣き顔を見せるナイトロードを見てどう思うか】
457 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 00:08:28.30 ID:ZoKfvQ3f0
>>453

「うおっ!?」

いきなり酔っ払いに声を掛けられたと思ったら腕を引かれ、危うく料理を落としそうになる狼牙。
なんとか全てキャッチし、しかし既に抵抗出来なくなった彼女は、四之宮にされるがままズルズルと引きずられていく。
その背中は無防備で、とても…

「…いやいや」

食欲のせいであまり見境が無くなっている事に、少なくない危機感を抱く。
とりあえず応急策として、今ある物を食べてしまおうとするが。

「いや、食わせねーよ!?食わせたらそっちが食われるよ!?」

急に横取り宣言きました。結構焦っていたところにコレ、つい口も軽くなるというもの。言っちゃいけないことをポロッと言ってしまった事はひとまず置いておく。
それでも場所を確保すれば、改めて食べ物を取りにいける。そう考え、付いていった先には…

「…え」

いました、目が据わったもう一人。
二人揃って仲良く酔っ払っている二人を見て、それまでとは全く別のベクトルへ不安が増えてゆく狼牙だった。
458 :糸神 千早E:花柄和服+お面 [sage]:2015/04/19(日) 00:08:53.69 ID:ryt7JX+30
>>446>>451>>456
『私が来ましたから大丈夫ですよぉ?』という台詞を聞いて、ポツリと一言。

「アンタがけしかけたんじゃ無いのかなぁ……」

だが、それは流すにしても中々面白い光景だ。何時もはタカが外せないので、こういう時だけはからかいの一つや二つは許してほしい。
そう思いながら、離れた一姫と今度はパメラに抱きついたナイトロードに向けて顔を赤らめる様な仕草で

「その……愛の形は人それぞれだから……ね? 私はそういう愛があっても良いと思うなぁ〜……相手が良いかは別だけどー、ね?」

お面を被っている筈なのに顔を背けながら流し目を送れば、取り敢えずパメラの横に付く。

そして、向こう(主に生徒会長達)を見ながら

(……神楽、魔翌力強化は別として使えるかしら……)

などと思いながら静かに笑っていた。
まぁ、あの生徒会長がしてやられてる状況に助太刀などするわけが無いが。
もっと言えば身バレの可能性があるので近づきもしない。

「これ終わったらあの独裁生徒会長を背後から切ってあげましょうかしら」

と、静かに笑ったのを見た人間は居たのだろうか。
459 :藤宮明花 [sage]:2015/04/19(日) 00:18:19.19 ID:gvlTRwrvo
>>414
ああ―――――――――――― もう、何だ。べちゃ、と制服に付着する黄金色の液体。アルコール臭。
こうも、こうまでも、不幸は重なるか。

>>426

「もう、何で貴女まで!離しなさい、今ここで"処理"されたいんですか!?」

とうとう、狼狽を続けていた彼女までが加わってくる。自分の腰にへばり付いてくる。
もうあの時の事を忘れたのか。最早外聞も無く、彼女はここで一度処理しておくべきか―――――― 魔法は使えない状況でも、負ける気はないが。
流石にその状況では面倒臭い事が起こる。故に――――――――――――。

「こらっ!!!」

ゴツン、と彼女に拳骨を喰らわせようとする。まるで悪ガキを然る母親の様な文句と共に。

>>428>>431>>437
―――――――――――― 助かった?
錯覚だろう。だが、自分からターゲットが移ったのは事実だ。顔に酒塗れの人形少女を貼り付ける、という置き土産は貰ったが。
その隙に、肩の少女へと目を向ける。一体、これは何なのか。喋っている、動いている、肩にしがみついている……何らかの異能の産物、なのだろうか。
分からない。調査が必要だ。―――――――――――― それに、これ以上考える余裕も無かった。

「……あら。残念」

回収されていくメリーに、少々残念そうな表情で送る。久々に、少女として心擽られる存在に出会えたのだが、まあ、仕方ない。
さて、水無月からぶちまけられたビールをそのまま、避ける事無く受け止めて。

「それにしても―――――――――――― 服が汚れてしまいましたね。クリーニングに、出さなければいけません」

スカートの裾をほんの少し右手で摘まんで、水無月

「―――――――――――― 払って頂きますよ。無理とは言わせません。"貴女に"」

黒百合学院―――――――――――― それがとんでもないお嬢様校である事は、周知の事実だろう。
黒百合学院理事長の娘である藤宮明花は、そんな学院の"裏"も幾つか見てきた。―――――― 故に、そんな少女達の制服を汚す、という事は。
まあ、大袈裟な事は無く。法外な値段のクリーニング代を請求されるくらいで済むだろうが。

/分けます
460 :藤宮明花 [sage]:2015/04/19(日) 00:18:58.97 ID:gvlTRwrvo

>>449>>450
ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン。今、彼女が輝いて見えた。とんでもない事をしでかそうとした……いや、しでかした後だが。
彼女へと振るわれた鉄拳が、何とも美しく見えた―――――――――――― 嗚呼、流石。私が見初めた優等生だ。さて、問題は。
無理矢理酒を飲まされた、書記長の方だ。……泣き上戸、だったか。四つん這いになったまま、自分の方とすり寄ってくる彼女に、屈む。

「あらあら……」

縋りつく彼女の背へと手を回して、ぽんぽん、とあやす様に背を叩く。
一つの荷物も抱えずにいてあの状況なのに、こんな風になってしまった書記長を抱えてまで、あのモンスターとその他大勢を相手にできる程、気力はない。
最も―――――――――――― 魔法少女として戦うのだったら、その限りではないが。
彼女を支えて、立ち上がる。今日は自分達は撤退するとしよう。―――――――――――― 仕事は、あの役員がやってくれるはずだ。

>>455
―――――――――――― 風が吹いた。ああ、丁度引き際のようだ。その風はきっと歓迎では無い。
ひらり、ひらりと舞い散る花弁を踏み潰す。受け取る事はしなかった。



「帰りましょう、千寄子さん、ヘレネさん。私達には、私達のやるべきことがある」

「それでは、さようなら、皆々様。―――――――――――― また、逢う日まで」


それから藤宮明花は、石段を、応じるならば千寄子を支えながら、降りていくだろう。
藤宮明花が求めるのは桜の花弁では無い。もっともっと、刃のように満たされた、黒く染められた百合の花。


今宵は喧騒でありながら、ほんの少しの静寂。次に逢えば、その銃弾は――――――――――――。



「生徒会長ー、どこですかー!!」

一人、仕事を終えた生徒会役員の一人が、検挙者を書き連ねたノート片手に彷徨っていたが。


/おい、花見させろよ
/それでは私の方はこれで撤退させていただきます!ありがとうございましたー!!
461 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/19(日) 00:20:57.68 ID:QbvJ4SZh0
>>453
>>457

「いや、食べるわよ? 拒否したら"これ"いっとく?」

亜久里の言い方はとても悪かったがようは、お裾分けを求めている様子。
なえ、断ったらこれを爆発させるぞとカバンから手榴弾を一つ取り出した。
因みにこの手榴弾は、亜久里の魔具であり普段は魔力を帯びているのだが今結界内では魔法は使えないのでようは唯の手榴弾である。まぁ爆発しても平気でしょう(コメディ補正)

「あ、アンタなに飲んでんのよ。お酒は未成年にはダメだって言ったでしょーが。
 あんたはおとなしく此れでも飲んでなさい」

連れてきた狼牙の手を離して、鬱月へと目線を向ければそこには先程と様子が違う彼女の姿が。
鬱月の両手に持たれていたジョッキには半分の量を失ったアルコールが入っていた。
ほろ酔いの亜久里でも、彼女が飲酒を働いたと分かったようでそのジョッキの代わりにこっちを飲めと先程まで飲んでいた自分のオレンジジュース(酒)を渡した。

「じゃあ、料理が来たことだし私の愚痴でも聞いてよー」

そう言ってどかりと鬱月の隣へと座り桜木に持たれた亜久里は、引っ張ってきた狼牙を手で招き座りなと。
もはや愚痴を話すのは確定事項のようで、亜久里はそれを容赦無くひたすらに語ろうとしるが実際あまり内容は濃くないし、量も少ない。
自分の手に持っている手榴弾をオレンジジュースだと勘違いしながらひたすら口に当てる亜久里。手榴弾爆発はそう遠くない未来かも。
462 :柊崎陽菜子 [sagesaga]:2015/04/19(日) 00:22:27.37 ID:x7OywWRio
>>454>>455

自分を殺そうとした相手と和解し、其の上師匠になってもらう。今考えると、自分でも中々に凄いことをしているなと思えた。
けれど、あの時何故か彼女の中には確信が在ったのだ。彼女は悪い人じゃないから、絶対に分かり合えるって。
どうしてそう思えたのかは分からない――――だが間違っていなかった。其れだけが真実である。

「えへへ……あの時は無我夢中だったので、その」
「でも、今なら胸を張って言えます。ああしておいてよかったって」

最初見た時は、正直言って夏凛がとても怖かった。けれどこうしてお花見をして、一緒にご飯を食べて、こうして笑っている彼女は自分とあまり変わらない存在で。
もしかしたら、あの時頑張っていなかったら彼女のこんな顔は見れなかったかもしれない。そう考えたら、あの日命を賭けた意味はあったと断言出来る。

「…………」

自分がどんな人間なのか、陽菜子はいまいち分からない。何処にでもいるような平凡な人間だとは、思っているけれど。
そんな人間が魔法少女としての力を手に入れて、何かを救うことが出来るのか――――自分を疑わなかったといえば、嘘になる。
守るべき己が自分に、何かを守れることが出来るのか。魔獣と戦い続けながら、そんな疑問を持ち続けていた。
今も少しは考えているのかもしれない――――でも、夏凛の言葉で、そんな不安も靄のように薄れて。

「…………なら、これからも一緒にいてくださいね」

出会いと別れの季節。けれど別れが来ないことを祈って――――頭に手を載せられ、陽菜子はくすぐったそうに目を細めた。
両親はもうおらず、兄弟姉妹も元々居ない陽菜子だったが、もしかしたら姉がいたらこんな風だったのだろうか。
そう考えると少し寂しくなったけれど、けど今は独りじゃない。
過ぎ往く時間はあまりに優しく、何物にも代え難い程に尊くて。今はただこんな時間が続けばいいのにと、そう願い続けていた。

《姫櫻の花弁に、少女は気付かず――――はらりと、視界から消え失せて》

//曖昧な感じですが自分からはこれで〆と言うことで……絡みおつでした!
463 :パメラ [saga sage ]:2015/04/19(日) 00:29:42.92 ID:tfRc5A/vO

>>451>>456>>458

【とりあえず、ぞろぞろと】
【集まり止まり、座り込み】
【その場にあるのは、様々な飲料物と食物】
【……若干、いや、かなり串物が多いのは気のせいではない】
【というか、屋台で手に入るだろう物のオンパレードである】

はぁい、一姫さんは次はこれを飲んで下さいねぇ
というか、結構弱かったんですねぇ…

【そして、まずは】
【相変わらずの笑みを崩さないで、なにか半分凍ったような液体を渡す】
【中身は……実はかき氷、すとろべりー味である】
【それの、特大山盛りサイズ、どっから出したか不明】
【まぁ、少しは酔いも覚めるだろうか?】

はいはい、よしよしですよぉ
とりあえずこれを飲んで落ち着いて下さいねぇ
……それにしても、うふふ……似合いますねぇ

【次いで、抱きつきっぱなしのナイトロードに差し出したのはピンク色の液体】
【…例によって例のごとく、大人のジュースである、ただしこちらも微量】
【そして今度は服装を、またまた笑みを浮かべて誉めはじめる】

あ、私は無しですからぁ
そういうのって、あまり想像出来ないんですよねぇ…
………………ふぅん…?

【最後に、狐面の少女】
【なんか要らぬ誤解が生まれているようなので否定】
【ついでに、なんか悲しい事を言い始めたのだが】
【ふと視線を向けた先にはまた黒百合組】
【そしてなにやらそちらを見てるような少女】
【何かあったんでしょうかぁ、などと考えながら】
【さりげなく、彼女の方にもナイトロードと同じものを差し出しはじめる】

【ちなみに、パメラ自身は口に食物と飲料を放り込んでいた】

464 :蛇蝎 夏凛 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/19(日) 00:32:19.63 ID:dytcREir0
>>462
//はい! お疲れ様でした!
//自分も一応此処で〆とさせてもらいます
465 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/19(日) 00:34:22.81 ID:/WZKj29g0
>>445

んん...・・何かちらほら見たことのある顔が......!!

【アンネの言葉に、もう一度ドンチャン騒ぎを目を凝らして見れば、そこには噂の黒百合生徒会の顔】
【このまま放置しておけば、元魔法少女の先輩に怒りの雷(物理)を落とされないとも限らない】
【缶をベンチに残し、牛糞組(>>422>>426>>428>>431>>437>>449 >>450)の方へ歩いて行き一息、大きく吸ってから...】

楽しそうねぇ〜、何をやってるのかしら、貴女達?

【教師らしく、怒気を孕んだ大声】
【騒ぎのドサクサで生徒会は消えたようだが、色々と事情を聴く必要がある】

//すみません遅くなりました...
//乱入宜しいですか?
466 :水無月 水月 [sagasage]:2015/04/19(日) 00:36:28.86 ID:wLU4V1vho
>>465
//私は今日は3時まではおきてるつもりなので、それまでは乱入大歓迎ですよー!
いいよこいよ!
467 :新野 角武 [sage saga]:2015/04/19(日) 00:39:11.63 ID:gJcjJW2X0
>>428>>431>>437>>449>>450>>455>>459-460

「名前で呼ぶな、新野だっつってんだろーが!」

酔っても尚変わらない水無月に何時ものように怒鳴り返す。
意図せず本名を全方面に暴露してしまったのだが自業自得だろうか、そうだろうか。
知り合いに気をとられて、生徒会長から目を離したすきに――――、

「んがッッ!」

脳天へ、ドカンと雷が落ちる。

「ふぐぐ……つむじ、つむじはヤバいっス……」

頭に拳骨など最後に喰らったのは何歳以来だろう。遠い日、母親に叱られたのが記憶によみがえる。
視界が滲むのは、よりによってこの相手にという悔しさもあっただろうか。

「って――こらテメエ、先輩に何しやがんだッ!」

涙目で顔を上げたところ、生徒会の一人が振るった暴力の先は黒百合の一角を見事沈めた先輩の姿。
我に返って、思わずその拳を止めようと伸ばした手に――――――――はらりと。

「あん?」

一陣の風が吹き抜け、目の前が薄紅に染まったと近くした刹那――視界から、それまでの喧騒が夢のように遠ざかる。
難き敵たちも騒がしい知り合いも、未知なる存在も、全て花弁が呑み込んで。


《選択:『偶然』花弁を手に取る》


/私の方も一先ずはこれで〆させてもらいます
/皆様、絡みありがとうございました! とても楽しかったです!
468 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/19(日) 00:39:29.60 ID:5tvrexS6o
>>456,>>458,>>463
「ん?なんだかよく分からないけど、いただくよ。」

かき氷を受け取り、一気に飲み込んだ一姫。そんなことをすれば当然

「……頭痛ぇ、これが二日酔いって奴か?つーか、あたし今まで……」

違います。明らかにかき氷のせいだろう。文字通り頭を冷やした一姫は、酔いも覚め落ち着いていく。そして、今までの自身の行動を振り返り――

「あああああああ!?あたしは何をやっていたんだぁ!!」

今度は酒ではなく、あまりの自身の醜態に顔を赤らめる。取り敢えず、押し倒してしまったナイトロードに謝らなくてはと思い、ナイトロードの方を向き

「す、すまんかった!マジで!」

勢い良く土下座をした。その時に、頭をぶつけたが気にしない。精神的なダメージの方が大きいから。
469 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/19(日) 00:40:32.04 ID:UEPVWFwO0
>>457>>461

【生徒会長に強制連行されてきた少女に赤い顔とやや焦点のあってない視線を向ける】

あはははは!ようこそ!
他人の愚痴を聴きつつヤケ酒を煽る会へー!
あぁ、それにしても暑いね、確かに僕としたことがやや羽目を外してしまったようだ!

【差し出された瓶を口をつけてグビグビと煽るがその半分程が口から溢れて首を伝って深い谷間なんかに吸い込まれて言っている】

うーうー、僕はみすてりあすなんだー、かっこいいんだー

【もう駄目である、浴衣もキャラも若干崩れてきているしなによりも乙女としてここまでくると終わりな気がする】

こんばんは食べるぞー飲むぞー!
だれが体重なんて気にするかー!

【ちょうど並べられていたセンマイ刺や牡蛎フライを掻き込み様に頬張りオレンジジュース(酒)で流し込む】

んくっんくっ、はぁー
うん?どうした?君も飲みたまえ食べたまえ!
今宵は無礼講だ!誰も文句は言わないさ!

【そして先程まで自分が口をつけていた大ジョッキに入った酒をグイグイと押し付ける】

姫櫻の花弁を手に取る
470 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/19(日) 00:46:28.32 ID:jaYmyO7io
>>431 >>437 >>449 >>450 >>459-460 >>467

「会長の代わりだと思えばいいだろォォオオ!? おらおら☆ 一度こういう経験もしてみるべきだじぇうひひひひ☆」
「お酒は元気の源だ、これ飲めばもっと腹から声出るんじゃねーの☆」

【まずは如月(>>450)がハベ子ちゃんのアルハラに堕ちた。うひひひひ、なんて邪悪な笑みを浮かべながらコップを傾けるハベ子】
【これは黒百合のブラックリスト確定やろなあ。それでも少しの優しさか、コップの中身は半分ほど残してある。全部飲ませない優しさである(なお行為は鬼畜)】

「そーよそーよ小人ちゃん☆ 今日は花見だルールなんてない、自由、自由なのさね!! しいて言えば桜の化身ハベ子・ブロッサムがルールだじぇ☆」
「だからどんどん飲め食え騒げ♪ おらぶっかけヤロウめ酒勝手に貰うぞ☆ そんで瓶のまま……飲むっっ☆ 」

【水無月の鞄の中にたんまりとある酒瓶を奪うついでに、ハベ子ちゃんはメリーへと紅潮した笑顔を向けて言葉を投げかける】
【今日は何をやってもいい。酒を飲みまくったって、ゆったりと桜を眺めたって、ご飯を食べることに命を懸けたって。花見は自由なんだ、なーんて】
【ハベ子のように酒瓶を豪快に口に咥えてラッパ飲みしてもいいんだ、自由だから(本当はダメです絶対に真似しないでね)】

【誰かがぷっつんしたらしいが桜の……自由の化身であるハベ子ちゃんはそんなことに目もくれず日本酒をラッパ飲みで喉に流し込む】
【先程の行為もあってかヘレネの怒りはこちらへと向いていたらしく、酒に夢中なハベ子ちゃんのお腹に突き刺さる鉄拳。なお――――】

「――――ぶへぇえぇっ!! ちょ、今腹たぷたぷなんだってマジやめーやコラ☆ つーかふざけんなよテメェ☆」

「……桜の化身に喧嘩売ったことに怒ってるんじゃねーぞハベ子ちゃんは。 花見っていう楽しい時間に暴力を振るうっていうKY行為に怒ってるんだコラ」
「楽しく過ごしてる中でいきなり人ぶん殴って何が生徒会だコラ、偉そうにしてんじゃねーぞクソガキが。いい加減にするのはテメーだぞボケ」
「――――……あーごめんねみんな☆ ハベ子ちゃんもちょっと変な空気にしちゃったかも☆ ってことで飲んで忘れまっす☆」

【飲んでいる真っ最中にそんなことをされたら口に含んだお酒が飛び出すのも当然で。そして霧のように吐き出された大量の日本酒がヘレネへと襲い掛かる】
【――――というかそんなことはどうでもいい。なんか知らんがハベ子ちゃんの眼光が凄いことになっているというか。格好からは想像できない程鋭いというか】
【元闇校の特攻隊長&最年長だけあってか、顔は真っ赤でも肌を突き刺す覇気は確りと双眸に揺蕩う光に現れていた。やり返さないのは大人の証拠……なわけないか】

【ここで暴力はダメだろ、なんてことを先程からは想像できない程の雰囲気と口調でヘレネへと告げる。告げた後5秒ほどメンチを利かせてから――――また元通り】
【少しだけ恥ずかしそうに&申し訳なさそうにしながらも、また一気飲みをするハベ子ちゃんだった。というか暴力もだめだけどアルハラもダメでしょ(正論)】

/続きます
471 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/19(日) 00:46:42.45 ID:jaYmyO7io
/続きます

「で、会長さんだっけ? そっちがクリーニング代請求するならハベ子ちゃんもあのぶっかけ少女にドレスがびちゃびちゃになった分の金請求しようかなー☆」
「言っとくけどこれ結構洗うの大変だからな、たけーぞ? うへへへへ……あ、あと後輩チャンサンキューな止めようとしてくれて……って何寝てんだよ飲み過ぎか☆」

【取り敢えず話を変えようと、クリーニング代の話題に乗っかってみた。確かにこんなフリフリのドレスは洗うのも一苦労】
【しかも櫻バージョンの衣装は余計に洗いにくいので、クリーニング店に頼むとそれなりにするぞ、という脅しをかけて微笑むハベ子ちゃんはやっぱり鬼畜】
【地面に突っ伏した新野を見て「酒の飲み過ぎか」なんて思いながら微笑むと、ようやく空に舞うピンクの雨に気が付いたらしく】

「……お、すげー☆ なんか幻想的じゃねーかあれ♪ ほら花弁もなんとなく他の桜と違うっつーか……ん、流石に眠たくなってきたというか……zzzzz」

【カラコンで作った桜色の双眸に、夜空を舞う桜の花弁が映り込む。闇夜に映えるその光景に目を奪われると、その一片が意思を持っているかのように彼女の掌へ】
【すると5秒でグッナイ。元々眠たかったが流石に早過ぎる。周りからはただ酔っ払いがついに疲れて寝たとしか思われないだろうが――――】
【その眠りは決して自然なモノではなく、美しい桜色の裏に潜むどす黒い何かが与えた眠り。それでも眠っている彼女の姿は、すごく気持ちよさそうに見えたとか】

《選択:『偶然』花弁を手に取る》
/これで〆とさせていただきます、ありがとうございましたー!
472 :アンネリース=クレヴィング [sage]:2015/04/19(日) 00:46:56.97 ID:vImiVeDfo
>>465

「ホントに楽しそうでス! 何をされていたんですカ?」

怒気を飛ばす篠原の後ろからヒョコリと顔を出すアンネ。
同じことを言っているのに、アンネの口調はとても穏やかでむしろワクワクしているような感じさえする。
大人と子供の差なのだろうか。まぁそれはともかく。

篠原の声もなんのその、彼女の横を通りすぎて騒ぎに加わろうかと思えば―――そこに流れるのは薄紅の花弁。
思わず手にとって、そこでアンネは、急激な眠気に襲われる。

(あ、あ、レ……?)

疑問を持つ間もなく、アンネは睡魔に屈した。持っていたビオナーデの缶を取り落として。
そこからどうなるかは、もう"姫櫻"の意のまま。抗うすべなど、今の彼女にはとっくに無かった。

《選択:花弁を手に取る》

/すいません、自分も此処で抜けさせていただきます!
/篠原の方、ロールありがとうございました!
473 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/19(日) 00:54:12.45 ID:niOXRBHk0
>>458>>463>>468

うぅ…ぐすっ…なんだこれは…ジュースか…?
まぁ酒ではないだろう……

【落ち着いたのかパメラから離れる】
【そしてパメラが手渡したジュースを受け取り口を付ける】
【それを全部飲み干せばたちまちナイトロードの顔は赤くなり】
【どうやら酔っ払いが一姫から交代したようだ】

うぅ、ひっく…もう別にいいぞぉ
気にしてないからなぁ

【一姫へと手をぶらぶらさせ気にするなと告げる】
【そして千早の言葉を聞けば頭に?を浮かべ】

愛ぃ?
何を言ってるんだぁ貴様はぁ?
私がそんな風に見えるのかぁ?

【千早へと肘をグリグリさせ否定する】
【その時もやはり顔は赤く明らかによっていることが目に見えていた】

そうかぁ似合うか?
そうかそうかぁ!

【パメラの似合っているという言葉を聞き高らかと笑い声をあげる】
【そしてパメラの肩を叩けば少しフラついて】
【この変わりようを周りは一体どう思うだろうか……】
474 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 00:57:09.58 ID:ZoKfvQ3f0
>>461>>469

人生で初めて手榴弾を見たのが花見の席なんて、将来のジョークのネタになるだろうか。
そんな突拍子もない事を考え付いてしまう程には、そのノリが理解出来ていない狼牙。

「…お、おう」

座ってみるなり、隣の少女は愚痴を溢す…というより、溢れさせ始め。
その隣の少女からは、酒を口の中に突っ込もうとされ。

「!?おい、それはマズイ!」

祖父の酒を飲む→酔う→夜の町で食欲全開、のコースをひた走った数年前を思い出し、断固としてそれを断る狼牙。
その間にも愚痴は続き、くどくどと生徒会長のありがたくないお話がBGMとなって彼女の脳髄を揺らし。
保健室登校の病弱少女の絡みは、さながら眠気を誘う文学小説のごとき雄弁さで。
気づけば、彼女は必死に二人の言葉に相槌を打っていた。
…死んだ目で。
475 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/19(日) 00:59:51.84 ID:zXG0DD9Lo
>>437 >>470

「ひゃ……!?」

どうやって藤宮の肩から降りようかと悩んでいると、突然体が浮いた。
まさか飛行魔法が発動したのか。いや、そうではない、誰かに掴まれている。
移動させられたメリーが落ちたのは鞄の中だった。
近くには鞄の持ち主が入れたのであろう、酒瓶や食べ物がごちゃごちゃと入っている。

「み、水月さん。でも……」

水月に優しく頭を撫でられ、ほんの少し安心した。
困っている時に颯爽と助けてくれる水月はやっぱり正義の味方なのだろう。
しかし、

「か……かわいそうだよ! ビールなんてかけちゃ……っ」

この小人は牛糞組に属しているくせに空気の読めないようだった。
眩しい笑顔を向けてくるハベ子に、声を張って彼女の言葉を否定する。
楽しめるものなら楽しみたい。だが、メリーには桜の化身のような自由な振る舞いは出来なかった。
水月を見上げて「やめてあげて」と訴えかける。

>>449

嵐のように賑やかな宴会場が静まり返るかと思うほどのヘレネの怒号に、メリーはか細い悲鳴を上げた。
ほら、やっぱり怒ってる。
こんなに相手が嫌がっているのに、自分達だけで勝手に楽しめるわけがない。
メリーは未成年なのでお酒の席のことはよく分からない。
でも、酔いが覚めてから昨夜のことを思い返して「良いお酒が呑めたな」と笑えるのが本当に楽しい宴会なのではないだろうか。
そう考えたメリーは、鞄から身を乗り出して藤宮の方へと顔を向けた。

>>450 >>459 >>460

「あ、あの……ごめんなさい、わたし……」

藤宮に謝ろうとするも、上手く言葉が出てこなかった。
良い潰された千寄子を支えて神社を去っていく彼女に、メリーの小さな声は聞こえただろうか。

>>455

「……?」

しょんぼりと顔を伏せるメリーの頭に、一枚の花弁が舞い落ちた。
なんだろうと手に取った花弁を不思議そうに見つめる。
ただの桜の花びら――のようには見えなかった。なにか、どこかがおかしい。
耳の奥で薄く聞こえるこの声は何なのだろうか。
花弁を凝視するメリーの瞳がとろんと蕩けた。視界がぼやけ、意識がどこか遠くへと消えていく。
メリーは花弁を手に持ったまま、水月の鞄の底へと、深い眠りへと落ちて行った。

≪意識せず花弁を手に取る≫

/それでは、お疲れ様でしたっ
/皆様ありがとうございました!
476 :糸神 千早E:花柄和服+お面 :2015/04/19(日) 01:01:25.22 ID:ryt7JX+30
>>463>>468>>473
「……こういうのは余り飲まないのですがね」

勧められたら断るべきではないか? と眉を顰めてから、パメラが差し出した物を受け取る。
そして、唐突に気づく。

(……どうやって飲もう)

……お面を被っていた女性は、そんな事で頭を悩ませていた。
と思えばいきなり一姫が正気を取り戻し

「あのかき氷は何よ……」

と苦笑しながらその様子を見ている。
一発で酔いを醒ますかき氷……何というか、シュールである。
もしや体内のアルコールを分解しているのだろうか。

「……え? ちょ、まっ」

肘でぐりぐりされて、身をよじらせる。

「だ、大丈夫?」
477 :四ノ宮亜久里 :2015/04/19(日) 01:16:43.12 ID:QbvJ4SZh0
>>469
>>474

「だからねぇ、私は言ったのよ。なんで私が紫薔薇学園の生徒をやらなきゃいけないんですかって────」

息継ぎをするたびに口から吐き出される愚痴はアルコールの薫香を纏い宙を漂う。
紅く染まった頬は亜久里が酔ったことを意味し、お酒を飲んだという事実を表していた。
普段の亜久里なら飲酒などは絶対にしなかったがいかんせん持ってきた飲料水がお酒とは気が付かなかったようで今回ばかりは、未成年ながらに立派に飲酒を働いた。

気が付けば眠りに落ちている鬱月を気にする様子も無く愚痴を続ける亜久里だったが、いよいよ酔いが本格的に回ってきたらしく自分がなにを話していたか忘れたのか、不意に愚痴を漏らすのを止めて黙り込む。
そして寝息を立ている鬱月を一瞬見て、彼女の目の前に広がっている食料を一つ手に取り口へと運んだ。
頭が回らないわけではないが自分がここに何をしに来たのか思い出そうと頭を無理に働かせる。
しかし、全く思え出せない亜久里はアルコール臭い溜息を吐くと目の前で意気消沈する狼牙へと目線を向けた。

「そういえば……私ってまだアンタに自己紹介してないわね。
 私の名前はあぐり、んでこっちの寝てる奴が………保健室ちゃん。あ、違った、鬱月ちゃんだった……あれ、どっちだっけ」

鬱月の飲みかけの瓶を取り戻すと、再び自身の杯に注ぐ。
自分の名前を言い終えると亜久里は、寝てる鬱月を顎でさしながら彼女の代わりに名前を代弁しておくが、やはり酔っ払っている亜久里は彼女の名前が定かすら分からなかった。

「む……。また花弁……。別に嫌いじゃないけど、飲むとき邪魔なのよねぇ────……………と………なんか急に眠たく………可笑しいわね、私オレンジジュー……………………………」

杯に入れた酒の上に再び花弁が舞い落ちてきたのを見て亜久里は、目をこらしながらそれを指でつまんで捨てようとした。
が、不思議なことにそれを摘んだ刹那、急な睡魔に襲われた亜久里は瞼が重くなっていくことに疑問を感じる。
なぜ自分は急に眠くなってしまったのか。
自分が飲んでいたのはオレンジジュースだと思い込んでいる亜久里は、舞い落ちてきた花弁の仕業なのかと奇妙に思いながらもその思考は眠りにより途中で消えてしまった。

《選択、花弁を取る》

/睡魔により、これで自分は落ちますっ。
ロールお疲れ様でしたーっ
478 :パメラ [sage saga ]:2015/04/19(日) 01:18:11.37 ID:tfRc5A/vO

>>468>>473>>476

うふふー、効果抜群ですねぇ
まぁまぁ、今日くらいはこれでいいと思いますよぉ
……二人ほどたりませんが、サークルメンバーの中を深めるにはちょうどいいですからぁ

【一発で復活した一姫にそんな台詞を言う】
【しかし、なんだかそんな二人の様子を楽しんでいるようなのは確かで】
【このメイド、若干悪乗りしていた】

……貴女もですかぁ……最近の子は弱いですねぇ…
はい、可愛いですからゆっくり食べてくださいよぉ…
…………あ、はい、チーズ♪

【一姫に代わり、ナイトロード暴走】
【やっちゃったなー、なんて顔だけしながら楽しみつつ】
【こちらも調子に乗って、なんとスマホでパシャリ】
【そうして、最後に進めたのは焼きそばとか焼き鳥とか】
【その最中に然り気無く渡した液体とただの冷や水をすり替えようとするのだが……?】

あ、これでいいですかぁ?
……普通のかき氷、だと思うんですけどねぇ

【その途中、狐の少女に差し出しすのはストロー】
【どうやらドリンクを混ぜるのに使っていた物で】
【これなら、仮面をはずさずとも大丈夫だろうか?】
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/04/19(日) 01:36:12.40 ID:wLU4V1vh0
>>470
鞄から抜き取られる瓶を確認しても、水月は気にせず

「いーよいーよ持って言って!
 でもぶっかけヤロウって可愛くない呼び方は止してよね!」

>>475
水無月 水月は魔法少女であるが、普通の高校生だ。どんちゃん騒ぎの空気に呑まれて悪乗りしたりもする。
悪乗りというのは周りの空気ごと狂っているが故に出来るものであり、自分ひとりだけ狂ったテンションで居るのは難しい。
だから直傍に、メリーのように冷静で、優しい魔法少女が居ればすうっと頭が冷えて行き

「……ごめんね、メリー。確かにやりすぎちゃったみたい」

辺りを見れば凄惨なカオスの足跡。酔っ払っていなかったから自分のやったことははっきり覚えている。
正義の味方を名乗るんだから、もうちょっと自制しなきゃなぁ、と反省するが

「でも―――ちょっと、遅かったみたい」

両手の紙コップは全て空っぽ。つまり全てぶちまけられてしまった後で―――

>>449>>467
そこに響く殴打音。
聞こえたのは明らかな暴力。楽しい楽しい祭りの場に、決して有ってはいけない音がした。

「ちょ、ちょっと!
 悪いことは確かにしたけど、殴るほどの事じゃないよ!」

ビールをぶっかけた本人からの台詞だと説得力はないのだが
隣で声を上げる友人を静止し、ハーベストとヘレネの間に割って入ろうとしたが―――
>>459-460
そこに響いたのは、"生徒会長"と呼ばれた女生徒の声。
ちょっと待って、"生徒会長"に、"ブラックリスト"に、そして、この藤宮の服は―――

「―――黒百合、学院」

ということはまさか、自分がビールと一緒に喧嘩を吹っかけたのは
もしかしてとんでもない存在だったのだろうか

「―――クリーニング代……高校生に払える額でお願いしますね」

その少女から降りかかる圧に、体の力が抜けていく。
それだけじゃない。偶然掌に触れた花弁が、意識を遠いどこかへ誘い

藤宮が背を向けた後、水月の瞼はゆっくりと閉じられていった

//私もここで落ちます。お疲れ様でございましたー!
480 :火暴 炎 [sage]:2015/04/19(日) 01:37:55.45 ID:UEPVWFwO0
【とある路地裏、そこには一人の魔法少女がクリーチャーと戦っていた】

火ゃっはぁーーーーー!
オラァどぉしたぁ!もっと熱くなれよぉー!

【180cmという女性としてはかなりの長身、赤い髪、赤いサングラス、赤い特攻服、そして】

ぅおらぁ!バーニングトルネード!

【赤い炎の翼から弾ける赤い竜巻が車を何台も集めて人型にしたような化物を弾き飛ばし】

これで止めだぁっしゃあぁ!

【振り抜いた七支刀の大剣、剣火情刀(けんかじょうとう)が両断し爆散させる】

ま、こんなもんか

【クリーチャーの体内から飛び出した星のかけらをつかみとったこの人物こそ火暴 炎、病葉会の幹部である】
481 :兵馬 一姫 [sage]:2015/04/19(日) 01:44:06.04 ID:5tvrexS6o
>>473,>>476,>>478
「許された!って言うか、お前キャラ変わってない?」

顔を上げ、ナイトロードの方を見る。そして、なんかキャラ変わってるなと思っていたらどうやら酒のせいらしい。自分も先程までは、そうだったのかと改めて落ち込む。

「うーん……いいのかこれで?あたしとしては、情報収集とかしておきたかったんだけど……まぁ、師匠が言うんならそれで良いか……」

パメラの言葉に、これで良かったのかな、なんて考える一姫。魔法少女が集まる貴重な機会。そう何度もあることではないが。まぁ、ナイトロードとは(多分)仲良くなれたしいいかな。とか、考えているうちにもう1つの目的を思い出す。

「ああ!そうだ!二那と約束したんだった!」

それは、妹の二那へ食べ物と桜の写真を持っていくこと。一姫にとって、もっとも大切なことだろう。

「取り敢えず、撮影撮影っと!後は、料理残ってるよな。」

首から下げていたデジカメを構え、桜を撮影。その後、鞄からタッパーを取り出し料理をそれに詰めていく。


>>455
その時風が吹き、一枚の花弁がタッパーの中へ入った。

「ん?花弁か?」

花弁を二那に食べさせる訳にもいかないので、それを取り除こうとタッパーへ手を伸ばす一姫。

「あれ……?なんだ……酒のせい……か……?」

そして、その花弁に触れた時、一姫は眠りについた。

《選択、偶然花弁を手に取る》

//眠気が限界なので、自分はここで落ちます。皆様、ありがとうございました!
482 :如月 千寄子 [sage saga]:2015/04/19(日) 01:50:33.11 ID:58JSxlFaO
>>455>>460>>470

あやすように背中を叩かれて、私は更に情けない気持ちになって、とうとう眼鏡も眼帯も涙とビール塗れで。
「出ませんよぉ、ううぅぅ………っ……」理不尽だ。理不尽すぎる。この人、苦手だ。というか、嫌いになりそうだ。
これではまったく、ただの足手まといじゃないか。また悲しくなる。泣く、泣く。涙が出たからといって、楽になるわけでもない。
むしろもっと悲しくなって、どんどん泣きたくなっていくような気分で――あ、会長が立った。うう、でもまだ歩く気にも、引きずられる気にもならない。
「……わたひはもうちょっと、ここにいますっ……」呂律もろくに回らないけど、とりあえず会長の肩からは離れて、ビールがぶちまけられたブルーシートの上にへたりこむのだった。

「……あれ、なんだろ……さくら、かぁ」

すっかり火照った私の身体を、不思議な風がまた撫でる。春の温もりに晒されてきたはずなのに、不思議なくらい冷たかった。
一枚の花弁が、私のてのひらに乗る。何か、声? 聞こえたような気がしたそれはどこか悲しくて、私の涙をまた誘う。
でもどうしてか、今度は目の中にじんわりとした気怠さが広がっていき、あ、これ眠いやつかな。お酒は、眠気も産み出すのかもしれない。

「……コバ、ねえ、さまぁ……っ」

結局、姉様とは会えなかったし――ああ、きっと明日は二日酔いだ。
憂鬱になって閉じた瞼の下で、眠りに落ちる最後まで私は泣き続けていた。

/っと、こんな感じで〆ます! 皆様、絡みありがとうございましたぁっ! 来週もよろしくお願いします!
483 :如月 千寄子 [saga sage]:2015/04/19(日) 01:51:55.10 ID:58JSxlFaO
>>482は《花弁を偶然手に取る》で……改めて、ありがとうございました。
484 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 01:54:32.27 ID:ZoKfvQ3f0
>>477

「…うん…うん…うん?」

ただひたすらに相槌を打ち続けていた彼女は、急に止んだ愚痴に少々驚く。
相手の顔を見てみれば、そこにあるのは二つの安らかな寝顔。
そこに僅かな違和感を感じつつも、ともかく話が終わった事に一息。

「紫薔薇の生徒会長、アグリ。んで、そっちがウツツキか」

二人の名前を、ひとまず頭へ叩き込む。
まさか名前が保健室ではないだろうから、鬱月の名前はそちらを選んだようだ。

「さて、と」

本来の目的やそのおまけの調査、何一つとして完全に終わっていない。
元々彼女は食欲を満たし、ついでに他の食べられそうな魔法少女と十二戦姫の情報も全く無し。
聞けたのがただの愚痴だという事に、つい涙が出そうになってしまう。
それでも、まずは食べ物を取りに行こうとして。


「…んあ…?」

姫櫻の花弁が舞い散り落ちる。
そうしてそこに残るのは、一つ増えた少女の寝顔だった。

選択:花弁に偶然触れる
485 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/19(日) 01:55:12.54 ID:niOXRBHk0
>>476>>478>>481

大丈夫に決まっているー!
この私を誰だと思ってるんだー?

【両手をバタバタさせ千早の心配をはねのける】
【酒を呑むと性格が変わる人が居ると言うがナイトロードはどうやらそのうちの一人らしい】
【パメラがこちらにスマホを向けたのをみてすかさずピース】
【そして焼き鳥やらを頬張りながらすり替えられた冷や水を飲む】
【そして花弁を触り眠りについた一姫を見てまたしても笑う】

はっはっはっ!
これぐらいで眠るとはまだまだだなー!

【そう言って冷や水をまた口へと運ぶ】
【その頃にはもう酔いは醒めてきていて】
【だが酔っていたことの記憶は無いようだ】

んんぅ…なぜだ…?
記憶が飛んでいるぞ…?
486 :ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン [saga]:2015/04/19(日) 02:02:52.60 ID:z5ZPUwNZO
>>470>>475>>459>>460>>467
ハーベストを全力で殴る。殴ったまでは良い。ただひとつ問題があったとするならば、その部位は腹部だった―――という事だろう。
当然のことながら、酒は逆流し、ヘレネにそのままぶちまけられる。
更に悲惨な事になった。もう一体全体ここの連中のどこに女子高生要素があるというのか。

「げっ!?きったねぇもんぶちまけてんじゃねえよてめえ!!うげ、くっさ!くっっさ!!!
 ふざけんななんてことしやがんだてめえ殺す!一族郎党皆殺しにしてやるぞ!!!」

言っても止まらないなら、力で制するを実行しただけなのに抗議をされる。
いや、そもそも被害者はこっちだと。

「天下の生徒会様に口答えだぁ?所詮てめえらは劣等種なんだよ!穢多非人にいくら偉そうにしようが暴力を振るおうが構わないだろうが!
 大体、未成年飲酒は法律違反だろうが!法律すら守れない奴に楽しむ権利なんか与えられるわけないだろう!!いや、それよりもそもそも
 てめぇが勝手に酔っ払って会長様に無理やり酒飲ませようとしたのがいけないんじゃねぇか!自業自得だ!」

何だか前半部分は間違っている気がするが、後半部分は概ね正解、のはず。
とにかく、今回はひどい目に会った。絶対に許さない。

(こいつら次会ったら殺す…皆殺しだ皆殺しだ皆殺しだ……)

とにかく、殺す名目ができたので良しとしよう。ここで出会った人物は全員ブラックリスト入り確定。つまりは死刑宣告と同義である。

「もういい帰る!お前ら次会ったら皆殺しだかんな!ばーか!!!」

ここは一先ず撤退、である。何というか、魔力封じの恐ろしさを味合わされた気がした。
とにかく生徒会長の後に続いて場を後にしていく。

しばらく行ったところで、謎の眠気に襲われてそのまま途中で倒れるのはまた別のお話。手の平にはなぜか、一つの花弁が握られていた。

《選択:意図せずして花弁を手に取る》

/ありがとうございました!
487 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 02:09:07.27 ID:ZoKfvQ3f0
>>480

そんな彼女を、影から見つめる少女が一人。

「先越されちまったか…」

この焚衿柳狼牙、気配を追ってやってきたものの、炎が既にクリーチャーと戦っていた為に顔を出せずにいたのである。
本当は手助けしようかとも考えていたが、その炎に巻き込まれそうだったのでついやめた。
…ついでに、幼少の思い出のせいで炎が嫌いだつたという事もあるのだが。

「まあ、もういない以上もう意味は無いか」

まあ何はともあれクリーチャーは倒され、星のかけらは取られてしまった
となれば彼女が長居する必要もない。
さっさと変身を解除し、帰ろうとしところで。

テッテテーテーテーテテテ♪

「あ」

ケータイの電源は、きちんと切っておきましょう。
488 :火暴 炎 [sage]:2015/04/19(日) 02:19:12.64 ID:UEPVWFwO0
>>487

んぁ?

【戦闘が終結したタイミングで物陰からなり響く携帯の着信音】

…おい、誰かいんのか?
まぁ、あれだ、うん

【女性は煙草をくわえて、着火すると近くにあったドラム缶を倒す】

取り合えずイライラするからぶっつぶれろ

【そのドラム缶に蹴りがヒットした瞬間に爆発が起き、その衝撃で音のした方に凄まじい勢いで飛んでいく】
489 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/19(日) 03:13:57.64 ID:/WZKj29g0
>>455

【牛糞組に向かって怒声を上げた、その時だった】
【奇妙な程に冷たい風が吹き抜ける】
【それに伴うように、先ほどまで大騒ぎしていた連中も、後ろについて来ていたアンネも、バタバタと倒れ出したではないか】

......!?ちょっと、大丈夫!?ちょっと!?

【倒れた彼女達を揺するが、目を開けることはない】
【そして、集中していなければ気づかない程微弱だが、確かに感じる魔力】
【一つ一つは弱いが、辺り一面から感じる。まるで先ほどの風に寄り添うように...】
【その正体を探るように辺りを見回しているとふと、彼女らの手に握られた、淡い桃色の花びらが目に入る】
【それは例外なく、倒れた少女達の手の中にあった】

まさか......

【恐る恐る地面に落ちたそれを手に取ろうとすると、何処からか啜り泣く様な声が聞こえてくる】
【同時に感じる魔力も大きくなる。触れてはいけない、そう篠原の直感は告げていた】

でも、ほっとくわけにも行かない...ならば。

【スーツのポケットを探り、取り出したのは同じく桃色のハンカチ】
【篠原の乏しい女子力の、最後の防衛線だ】

これならば...!

【直接花びらに触れない様に、ハンカチ越しに周囲に落ちていた数枚を拾い上げ、巾着袋の要領でハンカチを内側に折りたたみ結ぶ】

...何だか分からないけど、何か嫌な予感...!

【アラサー女の勘など対して当てになる物ではない事は知っている、でもこの予感は確かに思えた】
【実際、この状況は尋常ではない】
【その予感に急かされる様に、石段を駆け下りた】
【少しでも、情報は得て置いた方が良い。20数年の経験則だ】

《花弁を採取(取った物の、直接は触れていない)》

//お疲れ様でした。
//駄目な様でしたら、書き直させていただきます。



490 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/19(日) 03:15:48.68 ID:/WZKj29g0
>>455

【牛糞組に向かって怒声を上げた、その時だった】
【奇妙な程に冷たい風が吹き抜ける】
【それに伴うように、先ほどまで大騒ぎしていた連中も、後ろについて来ていたアンネも、バタバタと倒れ出したではないか】

......!?ちょっと、大丈夫!?ちょっと!?

【倒れた彼女達を揺するが、目を開けることはない】
【そして、集中していなければ気づかない程微弱だが、確かに感じる魔力】
【一つ一つは弱いが、辺り一面から感じる。まるで先ほどの風に寄り添うように...】
【その正体を探るように辺りを見回しているとふと、彼女らの手に握られた、淡い桃色の花びらが目に入る】
【それは例外なく、倒れた少女達の手の中にあった】

まさか......

【恐る恐る地面に落ちたそれを手に取ろうとすると、何処からか啜り泣く様な声が聞こえてくる】
【同時に感じる魔力も大きくなる。触れてはいけない、そう篠原の直感は告げていた】

でも、ほっとくわけにも行かない...ならば。

【スーツのポケットを探り、取り出したのは同じく桃色のハンカチ】
【篠原の乏しい女子力の、最後の防衛線だ】

これならば...!

【直接花びらに触れない様に、ハンカチ越しに周囲に落ちていた数枚を拾い上げ、巾着袋の要領でハンカチを内側に折りたたみ結ぶ】

...何だか分からないけど、何か嫌な予感...!

【アラサー女の勘など対して当てになる物ではない事は知っている、でもこの予感は確かに思えた】
【実際、この状況は尋常ではない】
【その予感に急かされる様に、石段を駆け下りた】
【少しでも、情報は得て置いた方が良い。20数年の経験則だ】

《花弁を採取(取った物の、直接は触れていない)》

//お疲れ様でした。
//駄目な様でしたら、書き直させていただきます。



491 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 06:52:20.74 ID:ZoKfvQ3f0
>>488

いきなり吹っ飛んできたドラム缶に目を見開く。
とんでもない速度と質量のコラボレーションは、普通に当たれば真っ直ぐ意識とサヨウナラ。
だが、あくまでそれはドラム缶である

「イライラしてるなら、カルシウムがいいらしい、ぜッ!」

より刀のフォルムに近くなった『狼牙』を一閃。
吹っ飛んできたドラム缶は呆気なく両断され、そのまま彼女の後方で悲惨な残骸と化した。

「悪いけど、んな簡単に潰れる気は無えな。
こっちは戦意は特に無いが、… 闘る、か?」

特に戦う気は無いが、背を向けて先程以上の攻撃が来るかもしれないと考え、改めて訪ねる。
食欲を抑えつつ、降りかかる火の粉は払っておく必要がある。
彼女にとっては、食欲を刺激したくないらしいが…


//本当にすいません、寝落ちしてました
492 :糸神 千早E:花柄和服+お面 [sage]:2015/04/19(日) 08:16:29.75 ID:RJLVT09Y0
>>478>>481>>485
「……あ、戻った」

正気を取り戻したナイトロードを見て、そして眠ってしまった一姫を見る。
なんだかんだと騒がしい面々だが、まぁお花見だし仕方のないことか。

「……

「……っと、お気遣いありがとうございます」

パメラから有難くストローを受け取り、大人のジュースを口に含む。

「……普通のかき氷、なんですかねぇ」

プラシーボ効果? でも酔ってる最中に? などとしょうもない考察を始めていたら、花弁が落下してくる。

「……これは……」

眉をひそめる千早。そして僅かに躊躇って、花弁を取ろうとした右手を袖にしまった。

《選択:花弁を取らない》

「……? 何でしょうね……少々嫌な予感がしますが、厄介ごとは関わらない様にしましょう」

そう言って、先程まで絡んでいた女性達に別れを告げる。

「またいつか、会いましょう。そして今日は、さようなら。私は余り夜更かしも出来ないので、先に」

/次回のイベントは予定が合いそうにないです……申し訳ありません
493 :火暴 炎 [sage]:2015/04/19(日) 09:43:06.28 ID:UEPVWFwO0
>>491
あぁ?真っ二つってこたぁあんたも剣士かぁ?

【煙草をフィルターギリギリまで吸い込んで大きくはきだす】

とりあえず名乗りなぁ、最近の奴ぁどうもこういう流儀ってもんがなってねぇ
戦場で名乗るってぇのはてめぇ
百年くらい前には美徳だったんだぜ?

【フィルターを地面に投げ捨てると同時にサングラスをとって隠れていた少女を鋭い刃物の様な赤い視線を向ける】

あたしは火暴 炎、あんたは?
494 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 10:10:44.56 ID:ZoKfvQ3f0
>>493

「剣士…は違うな。そんな格好いいもんじゃねーよ」

爪の形状のせいか、剣士と間違えられた様だ。
自分の本性と剣士という言葉の高潔な印象の落差に、つい自嘲を挟んでしまう。

「名前を明かすのはリスクがでかい、っていう最近の風潮みてーなもんか。
…ま、そういう礼儀を大事にする奴は大体そんなものとは別だろうな。
飯にしたら、きちんといただきますを言える人間と言えない人間の違いってとこか」

炎の語りに対して、狼牙も持論を用いて応える。
流儀、美徳。狼牙も、こと食べる事に関してはそういった物を大事にする人種だった。

「焚衿柳。焚衿柳狼牙だ」

自分と同じ様に、敬意を払う相手にはきちんと敬意を払う人種。
だからこそ、彼女は名を明かしたのだった。
名乗りが済んで、狼牙は改めて問い掛ける。

「で、どーすんだ?
正直積極的に闘るのは、色々と避けたいんだがよ」

彼女の欲望を抑える為には、あまり積極的に闘いたくない。
そんな意思表明に、どんな答えが返って来るのだろうか。
495 :火暴 炎 [sage]:2015/04/19(日) 10:33:14.63 ID:UEPVWFwO0
>>494

はっ、その意見については同感の一言だ
ろうが…狼の牙か、今にも噛みついてきそうな名前だな
まぁあたしも人のこたぁいえないが

【クルリとターンしてバトルコシュチュームを解くと軽く体を解すように肩を鳴らす】

はぁ、嫌がる奴と無理矢理ヤッてもいまいち熱くなれねぇしなぁ
一応聞いちゃおくがよぉ狼牙ちゃん、あんたぁどこの勢力の所属だい?
それによっちゃあ此方も仁義通さにゃいけねぇからよぉ
496 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 10:46:41.46 ID:ZoKfvQ3f0
>>495

「下手に噛み付く狼の躾は、案外大変だぜ」

声を暗くし、届くかどうかの音量で呟く。
炎の一言に対するその台詞には、彼女自身への恨みが見え隠れしていた。
と、不戦宣言が彼女の耳に届き、狼牙は我に返る。

「ありがとよ」

取り合えず、この場は丸く収めてくれるらしい。
その動機自体少々過激ではあったが、そこは目を瞑り礼を言う。

「所属?…通ってんのは江風だ、あそこの農業科。
決闘の申込みじゃねーなら、いつでも歓迎だぜ」

通す仁義は無さそうだが、取り合えずは身分も明かしておく。
口が軽くなっているところ、堂々とした彼女を気に入ったのかも知れなかった。
497 :火暴 炎 [sage]:2015/04/19(日) 11:00:32.80 ID:UEPVWFwO0
>>496
なぁに、礼を言われるよぉなこたぁした覚えはねぇよ

【ニカッと笑いタバコに火を付ける】

はっ、あたしは闇校、病葉会の幹部張ってんだ
それにあたしが用のあんのは黒百合の連中だしな
末端の奴たぁいえ、二匹程ウチのバカが黒百合にぶっころがされてるっぽくてよ

【いまいましげに顔をしかめると煙をはきだす】

はっきりいって彼奴らはおかしい、異常だ、全員たぁ言わねぇが一部の奴等は頭飛んでやがる
狼牙ちゃんもきをつけろよ?
498 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 11:15:22.34 ID:ZoKfvQ3f0
>>497

「病葉会の幹部、黒百合…」

学校関係には疎い狼牙でも噂が届くほど、その二つは有名なもの。
闇校を仕切る、ヤクザのような巨大組織。
そして、魔法少女を狩る生徒会。

「ああ、気を付けるぜ。
後それなら、一つこっちからも言わせて貰うぜ。
エインフェリャル、それとそいつを復活させたい魔法十二戦姫少女ってのには注意しときな」

代わりと言っては何だが、彼女も危険な集団の情報を渡す。
嘗て彼女を庇った少女が言っていた、星のかけらを狙う集団について。

「見つけたら、出来れば特徴を教えてくれ。
…あ、そうだ。それこそウチに来てくれよ。少しならサービス出来るぜ?」
499 :火暴 炎 [sage]:2015/04/19(日) 11:32:03.92 ID:UEPVWFwO0
>>498

まーた発音の難しい…まぁ、人のこたぁ言えねぇがオカルトっぽさ全開だなそりゃぁ
まぁそこまで言われたら警戒しない通りもねぇ

【そして近くに止めてあったやたらとゴツいバイクに跨がる】

つーかお前ん所の学校は他ん所みてぇに自治団体ねぇんだろ?
だったら気を付けるべきじゃねぇのか?
個々の能力が高いならわかるが、それもある意味で狂気の沙汰と言えなくもねぇ、相手が集団なら此方も集団を作って迎え撃つってぇのがセオリーだろぉがよ。

【ヘルメット被ってエンジンを蒸かす音がなり響く】

ここで会ったのも何かの縁、そんときは情報提供くらいしてやんよぉ
まぁ、お互い何時死んでも可笑しくねぇ身の上だがなぁ

【じゃ!と言って明らかに法律を無視した速度でかっとばした女性の最後に残した言葉は】

そのかわりビール30本なー

【であった】

//ではこの辺で〆させていただきます、2日に渡るロール、お疲れ様でしたー
500 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 11:46:53.79 ID:ZoKfvQ3f0
>>499

「…集団ねえ。
俺は群れるのはちと苦手だが、考えとくか」

その理由、彼女の秘めた狂気は今も燻っている。
だが、一つの可能性として深く心に止めておく。

「じゃ、情報は待ってるわ。
人間、死ぬときは死ぬさ。だが、最後の最後まで生きる事を諦めなきゃあ、何とかなるもんだろ」

そう言って、走り去るもう一人の少女を見送った。
…30本のビールは、流石に用意出来ないよな、とか思いつつ。

/お疲れ様でした、寝落ちの件、本当にすいません
/ありがとうございました!
501 :篠崎胡桃 [sage]:2015/04/19(日) 18:59:40.56 ID:QbvJ4SZh0

静かな瀬平戸市の街中に響き渡る少女の騒がしい声。
ピンク色という一風変わった髪色を持った少女が激しく髪を揺らしながら、大きな登り坂を駆け上がる。
着ている制服は私立江風中学の物で、首には煌びやかな星のイヤリングを付けている少女の表情は焦りと疲れで支配されていた。


「  ぬわあ"ぁぁぁぁーー!

  遅刻遅刻ーーーーーーーーーー!!  」


《私の名前は篠崎胡桃!
私立江風中学に通うアニメと歌が大好きな中学二年生!
そんな私はいつも遅刻ばかりで今日も今日で寝坊して遅刻の大ピンチ!
でも空は雲ひとつない青空で、春の微風は気持ちが良くて、なんだか今日はいいことがありそうな予感!!》


某アニメの様にお約束の前置き自己紹介を済ませた胡桃の表情は先程とは打って変わって笑顔で溢れていた。
そんな胡桃は坂を登り終えた後、真っ直ぐの道をスキップで歩き出す。
しかし、遅刻しそうなのに何故彼女はこう呑気なのだろうか。
この春特有の暖かな天気の所為なのなら、この少女は相当お気楽な精神の持ち主に違いない。


「おおっ! この先に見えるのは曲がり角! 今私は遅刻ギリギリ。遅刻ギリギリの女の子が曲がり角を走りながら曲がると言ったらアレしかない!!」


坂を登り終え、真っ直ぐの道路を歩き終えた少女の目の前に現れたのは、漫画に出てくるような直角の曲がり角。
遅刻で走る少女が曲がり角を曲がると素敵な王子様と出会うという幻想を思い出し、瞳を輝かせながら走る少女は更に足を加速させて曲がり角を勢い良く曲がる。
果たしてこの少女とぶつかり、これから始まる新たなる魔法少女の誕生に巻き込まれる人は現れるのだろうか────。



502 :篠崎胡桃 :2015/04/19(日) 19:04:54.40 ID:QbvJ4SZh0
>>501
/星のイヤリングでは無くネックレスです
503 :パメラ [saga sage ]:2015/04/19(日) 19:44:38.37 ID:Uuk3zki8O

>>455>>481>>485>>492

………………あら、あらら?

【熱気も騒ぎも最高潮】
【各々のテンションもおかしくなって久しいが】
【そんな、一瞬の時】
【空気が変わったのを、見逃さなかった】
【あれだけ煽って飲んでいても、そのあたりはしっかりしてると言うべきか】

……寝ちゃいましたかぁ?

【まず一つ目の変化は、一姫】
【赤くなったり青くなったり忙しなかった彼女が、静かに眠りに落ちる】

……そうですねぇ
厄を逃れるのでしたら、今がギリギリのタイミングかと思いますよぉ
……はい、それではまたいづれ、ですねぇ

【次いで、何かを感じたのか狐面の少女が立ち去る】
【その様子の変化は、パメラと同じように何かを感じたのか、どうか】

…………ふぅん…

【そして、ふと】
【自身の目の前で、ひらひらと花弁が一枚】
【揺れているのは、自分か花弁か】
【ふと気づけば、辺りのあちこちで眠りにつく者達が居るらしく、若干のどよめきを感じた】

……まぁ、虎穴には入らなければなんとやらって言いますよねぇ

【そして、少しの考えの末】
【もう一人、立ち直ったナイトロードにそんな意味深な事を言ってみながら】

【花弁に、手を差し出した】
【揺れるのは、自分か花弁か、世界か】
【そして――眠りにつくのであった】

《選択:意識して取る》

/遅ればせながら、皆様ありがとうございました!
504 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/19(日) 19:57:45.73 ID:niOXRBHk0
>>455>>481>>492

ん?あ、おいーーー

【その場を去っていく狐面の女】
【一姫と同じように眠りについてしまうパメラ】
【そして周りを見れば他にも同じような人々が】

…これは…おかしい……

【異常に気が付き空を仰げば】
【そこには桜吹雪が舞っていて】
【しかし何故かそこ様子は泣いているように見えた】
【ひらひらと舞い落ちる花びらの一つに手を伸ばせば】
【聞こえるのは嘆き】

な…なんだ……これ…は……

【花びらに触れればたちまち眠気が襲いかかる】
【そしてそれと同時に理解した】
【自分が何かの「異変」へと巻き込まれたことをーー】

《選択:意識して取る》

//みなさん乙でした!楽しかったです!
505 :甘井 蜜柑 :2015/04/19(日) 20:05:01.33 ID:0JAc9SM9o
>>501
「はぁ…眠い…」
街を歩いていると、私は一人の女のコに目を向ける。
遅刻ギリギリと騒いでる。
私も人のこと言えないけど。

「あれは…」
女のコはピンク色の髪をしてる。変わってるな…
あの制服は江風中学だ。
それにあのコが付けてるネックレス、あれは星かな。可愛い…
何か不思議な感じがするけど…もしかしてあれは…

「ってヤバっ…!!」
冷静に見てる場合じゃ無かった。
この曲がり角、走ってたら先なんか見えないじゃん!!
避けきれない…このままだとあのコが言ってるアレになる。
多分、少女漫画みたいな展開でしょ…
私は避けるのを諦め、ぶつかる事を覚悟する。
506 :篠崎胡桃 [sage]:2015/04/19(日) 21:02:56.01 ID:QbvJ4SZh0
>>505

「──………なーんてっ! そんな都合よく人がいるわけぇ……っていたァァァァァァ!!」

本当に人がいるとは予想しなかった胡桃は咄嗟の判断で足を勢い良く止めようとするが時すでに遅し。
プロペラを彷彿させるように両手を大袈裟に回しながら、目を見開き驚愕の声を上げて蜜柑へとぶつかり見事尻餅をついた。
鈍い音響が辺りに響き渡り、それに驚いた小鳥達は空へと飛び立つ。

「いたたた…………。あ、ご、ごめんなさいっ!! だ、大丈夫ですか!?」

お尻を摩りながら目の前にいるぶつかった相手へとすぐさま謝る。
涙目になりながらこんなはずではなかったと後悔をしながらもそれ以上に、相手に迷惑をかけてしまったという申し訳なさが心を支配する。

/よろしくお願いしますっ


507 :甘井 蜜柑 :2015/04/19(日) 21:13:31.68 ID:0JAc9SM9o
>>506
「いったぁ…」
やっぱり、あのコとぶつかった。
私も見事に吹き飛ばされ、そのまま尻餅を付く。

「ごめん、君こそ大丈夫?」
私は立ち上がり、女のコに謝る。
だけど、どうしても気になる物が…

「ところで、そのネックレス…」
あのネックレス…星の欠片をくっつけた物だ。
一生に一度、願い事を叶えると云われる星の欠片…
あのカケラは危機を避ける為に使われる事もある。
だけど、それをネックレスにしてる人は初めて見た。

「君も、そうなの?」
あのコも私と同じ、魔法少女かもしれない。
508 :篠崎胡桃 [saga]:2015/04/19(日) 21:30:49.70 ID:QbvJ4SZh0
>>507

「あ、はい……。本当にごめんなさい」

ゆっくりと腰を上げ冷たい地面から立ち上がる。視界に入る目の前の女性は胡桃と同様のタイミングで立ち上がったのを見て苦笑いを浮かべた。
此方がぶつかったというのに謝る彼女は心優しい女性だと思う胡桃。

「? これですか?」

蜜柑の言葉を聞いて丁寧にネックレスを手の平に乗せる。
今まで出会ってきた初対面の人の中で首に掛けたネックレスに反応を示すのは蜜柑が初めてだったゆえ、胡桃は頭にハテナを浮かべながらネックレスがどうかしたのか聞き返した。

「まほーしょーじょ──……?」

"魔法少女"。
目の前の女性は確かにそう言った。
魔法少女と言えば悪者を不思議な力で倒す正義の女の子ヒーローと記憶する胡桃は、一体何故自分が魔法少女に見えたのかと疑問に感じたが、それよりも気になったのは蜜柑の"君も"という単語だった。
"も"ということは目の前にいる彼女は魔法少女なのだろうか。
いや魔法少女というのは本当にいるのだろうか。一度に様々な思考が交差した胡桃の頭はパンクしたようで、目をグルグルと回し始めて混乱した。

「よ、よく分からないけど魔法少女じゃないですよ。
 でもでも、魔法少女って憧れるなぁ」

取り敢えず口から出た言葉は否定だった。
別に嘘はついていないし、ついでに言えば魔法少女という存在すら知らない。
だがなんとなく魔法少女というフワフワ感のある存在に幼い頃から憧れていた胡桃は、出会って間もない彼女にそんなことを言ってしまった。
509 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/19(日) 21:42:22.14 ID:niOXRBHk0
>>507>>508

星のかけらの気配はここかぁ?

【ふと二人が居る道の奥から女性が歩いてくる】
【黒いコートを身に纏いまるで闇そのもののようなその女性ーーリースコルは現れた】
【手には魔法少女らしき少女が頭を鷲掴みされていて】
【苦しげな呻き声が聞こえてくる】

あぁ?あそこの二人がそうなのかぁ?
まぁいいか

【ずる…ずる…、とその少女を引き摺りながら蜜柑と胡桃の元へと近づいていく】
【リースコルの魔翌力を探ろうとすればリースコルから感じる魔翌力は黒く禍々しいものだろう】
【しかもその魔翌力はリースコルから漏れ出ていて胡桃にもその禍々しさを感じることができるだろう】

おい…そこのてめぇら、星のかけら持ってんだろ?

【そう言って二人へと話しかける】
【だがまだネックレスには気付いていないらしい】
【だがリースコルがそれに気付くのは時間の問題だろう】
510 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/19(日) 21:50:32.70 ID:0JAc9SM9o
>>508
「えっ、違うの?」
あのコ…魔法少女じゃ無いって言ってる。
どうして普通のコが星の欠片を…
しかも欠片を五つも持って…

「じゃぁ、不思議事件って聞いた事ある?」
瀬平戸町には超常現象の様な事件が幾つもある。
これらの事件は瀬平戸町の人は不思議事件と呼んでいる。
そしてその事件は…

「あれってさ、魔法少女がやってるんだよ。
 例外もあるけどね…それでも憧れる?
 それとも、それに向かって解決してみたい?」
星のカケラを持ってるんだ。
もしかすると、彼女も自覚が無いだけで…

>>509
「ってヤバっ!!」
嫌な気配がした。
女のコの呻き声が聞こえたけど、それより気配だ。
その先を見てみると、黒いコートを着てる女。
その手には少女が鷲掴みされている。あれは魔法少女…

「だったら…」
私は左手を掲げる。
その手には光を放ち、光は私の身体を包み込む。

「どうするの?」
光が消え、私は赤いビキニとレザーの様なホットパンツの姿となる。
この姿こそ、私が魔法少女として戦う時の姿だ。
あの女は未だネックレスの正体に気づいていない。
だけど、魔法少女じゃないと言ってるあのコに近づけるのは危険だ。
何とか守らないと…!!
511 :藤宮明花 [sage]:2015/04/19(日) 22:05:17.43 ID:gvlTRwrvo
黒百合学院図書室には、その設立から蓄えられ続けてきた膨大な数の資料が眠っている。
そういう、ファイルに綴じられてすらいない資料は基本的に生徒には貸し出される、閲覧したい生徒に対して一時的にそこでの閲覧を許可する、程度に留まっている。
一部はデータ化等も進めているのだが、余りにも数が膨大なためにその作業は未だ追い付いておらず。
生徒会長であり、理事長の娘である藤宮明花は、この図書室の膨大な数の資料に目を通そうとしていた。
とは言っても設立当初からのデータすべてに目を通すわけでは無く、それらは1970年代の、瀬平戸市におけるデータを遡っていく形で、参照を続けていた。
藤宮明花にとっては黒百合学院は庭の様なもので、幼い頃からここには足を運んでいた。
それに……理事長の娘である彼女にとって、一時的に、此処の全ての権限を自分の物にすることくらいは、雑作の無い事で。
藤宮明花は生徒会としての仕事を終えた後、深夜まで一人で資料を読み続けていた……のだが。その日頃の疲れが出たのだろう。


「―――――――――――― すーっ……」

放課後。人も疎らにいる室内の端の机。元々静まり返っており、また春の陽気に当てられたのだろうか。
左右にうず高く積まれた資料の間に突っ伏して、微かな寝息を立てて居眠りをしていた。元々静かだった図書室は、気を遣った黒百合学院の生徒たちによってより静まり返り。
そのお陰で藤宮明花は、自分が寝ている事に気が付くことも無く、穏やかな夢の中へと身を委ね続ける事が成立していた。

/使い回しぃぃぃぃぃぃぃ
512 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/19(日) 22:09:54.08 ID:/WZKj29g0
>>455

【牛糞組に向かって怒声を上げた、その時だった】
【奇妙な程に冷たい風が吹き抜ける】
【それに伴うように、先ほどまで大騒ぎしていた連中も、後ろについて来ていたアンネも、バタバタと倒れ出したではないか】

......!?ちょっと、大丈夫!?ちょっと!?

【倒れた彼女達を揺するが、目を開けることはない】
【そして、集中していなければ気づかない程微弱だが、確かに感じる魔力】
【一つ一つは弱いが、辺り一面から感じる。まるで先ほどの風に寄り添うように...】
【その正体を探るように辺りを見回しているとふと、彼女らの手に握られた、淡い桃色の花びらが目に入る】
【それは例外なく、倒れた少女達の手の中にあった】

まさか......

【恐る恐る地面に落ちたそれを手に取ろうとすると、何処からか啜り泣く様な声が聞こえてくる】
【同時に感じる魔力も大きくなる。触れてはいけない、そう篠原の直感は告げていた】

でも、ほっとくわけにも行かない...ええい、ままよ!

【意を決し、花びらを数枚ひっつかむ】
【そして、意識は闇へ...】

《選択:意識して触れる》

//修正させていただきました



513 :篠崎胡桃 :2015/04/19(日) 22:11:55.51 ID:QbvJ4SZh0
>>509
>>510

「不思議な事件? え、魔法少女が!?
 え、え、魔法少女って本当にいるの!?」

不思議事件と聞いて脳裏をよぎるのは、偶に起きると言われている少女が神隠しのような現象に巻き込まれるという噂だった。
胡桃が通う私立江風中学でもほんの一時期だったがそんな噂が流行っていたことがあったが、所詮は一過性の噂の域にとどまっていた為に流石にそれが魔法少女という超異常存在と関連するとは思いもしなかった。
というより魔法少女が実在するとも思わなかった胡桃は二重の意味で驚いた。

「え、わた、私は────………」

そんなことを言われてもまだよく分からないというのが正直の感想だった。
そもそもの話、魔法少女という存在に憧れていた理由は不思議な魔法の力で笑顔を守ったり人を助けて笑顔を増やしたりとする行動が最もであった為に、怪奇な事件を起こしている存在と聞いて自分の中の魔法少女像が揺らいでいた。

そうして吃る胡桃だっが、一つ疑問が生まれたのでそれを目の前にいる彼女に聞いてみようと思い、その話を切り出そうとした刹那──。

「──えっ、えっ!な、なに!?」

徐々に近づいて来る不穏で異質な雰囲気を見に纏う少女の姿が目に入った。
その少女はまた別の女性を無慈悲に引きづりながら此方へと意識を向けている。
声をかけられて状況の意味も理解出来ない胡桃はその禍々しい少女の問いに答えることも出来ずにただ声を震わせた。

「うわっ!? こ、こんどはなにぃぃぃぃぃっ!?」

無意識のうちに蜜柑の背後へと身を隠す。
気が付けば自分の両足、それどころか全身が震えていた。
恐怖なんか生易しいものではなく、まるで心臓を冷たい手で触れられたような不気味で気味の悪い寒気が胡桃を支配する。
しかし、そんな恐怖に似て異なる寒気は自分の目の前で壁のように立つ勇ましい少女の解き放った光により吹き飛ばされた。
代わりにやって来たのは本日何度目になるか分からない混乱と暖かな温もりだった。

「あ、あのっ!あの女の子なんかおかしくないですか!!て、ていうかお姉さんその格好!もうなにがなんだかぁぁぁ!!」

514 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/19(日) 22:17:25.60 ID:UPNDfvX2o
暗い夜空に一筋の光、満天の星空から流れ星が零れ落ちた。
地上に落ちた流れ星は星の欠片となる──のかは知らないが、そんな事はどうでもよくて、瞳に映し出した星空が綺麗だからずっと眺めている。

「アヒャぁ〜………」

瞳孔のかっ開いた目で定点カメラの如く星空を見上げ、明るい三日月のように口角が吊り上がったまま、人形のようにソレはいる。
瀬平戸市を臨む事が出来る山間の公園、丘から見える街の光は星の輝きを飲んでしまう程に輝いていて、街に営まれる人々の暮らしを伺える。
でも、やっぱり彼女にそんな事はどうでもよくて、どうでもいいからどうでもよくて、そこに在るのはいつかバラす予定の肉ばかりだとしか思わない。

──つまり、端的に言えば、街を臨める丘の公園には一人の少女がいて、星を見上げていて。
そして、彼女は所々の話ではなく、真っ赤に滑る液体で染まっていた。
白い髪も着ている服も白い肌も、その全てが満遍なく、赤くて蒸せ返る程に錆臭い液体に塗れていて、しかし彼女はそれを全く何時もの事のように、気にしないでいた。

「あの人、星の欠片…持ってませんでしたねぇ〜……」
「バラしただけじゃエインフェリャル様に喜んで貰えません〜……」
515 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/19(日) 22:21:55.09 ID:x7OywWRio
>>511

放課後、穏やかな時間が流れる図書室にて。彼女もまた偶然調べるものがあった為、其処に居た。
疎らにいる生徒には目もくれず、適当な資料を漁っては戻しを繰り返す――黒百合学院の図書室の蔵書量は中々のものだったが、目当ての情報は見当たらない。
ならば街の図書館か――――そう思いながらも、身近にあって見逃す等という失態を犯す愚かさを露呈するつもりはなかったため、ひと通りは目を通す。
そうして時間は過ぎていき、黒百合学院に宵が迫りつつあった。夕焼けが図書室を照らし、寂寥感が胸にこみ上げる。

「…………」

やがて他の生徒達も帰路につき、静謐な時が訪れる。今日は此処までか――なんて思い、最後の一冊を棚へと戻し。
そして、自分以外に誰かが残っているのに気付く。山のように積まれた資料、此のような時間まで何やら熱心に調べていたらしい。
一体誰だろうか。なんてことのない疑問が鼻についた。もう下校時刻は過ぎており、生徒は全員が帰宅しなければいけない時間である。
起こしてあげようか。そんな親切心に駆られ、永麗奈は近付いていき、寝ている生徒の顔を覗きこんで――そして、不敵な笑みを浮かべた。

「…………あら」

生徒会長、藤宮明花。まさかこんな場所で可愛らしい寝顔を晒しているだなんて、思いもよらなかった。
取り敢えず携帯電話を取り出し、寝顔を収めた後にどうするか少しばかり思案し、ブレザーを脱ぐ。
面白い状況だ、逃す手はない。かといって彼女は意外と気遣いができるタイプなので、起こすのも気が引けて。
ならば起きるまで待つとしよう。脱いだブレザーを藤宮にかけた後に、隣の席に座ると永麗奈は古臭い携帯ゲーム機を取り出した。
赤い帽子を被った配管工が主人公のゲームをやって、時間を潰すことにする――――そして、藤宮が目を覚ませば。
隣には魔力を漲らせ、綺麗な姿勢でゲームに勤しむ永麗奈の存在が在るだろう。ちなみにゲームに関しては殆ど先に薦めていない。
516 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 22:27:00.56 ID:ZoKfvQ3f0
>>514

確かに、聞こえた。
聞き間違い等ではない、あんなに言いづらい単語はそうそう無い。
そして、その血の臭い。

「よお」

間違い無い。
目の前に今、探し求めた人間がいるのだ。
あの庇ってくれた少女が、復讐を誓っていた相手。

「魔法十二戦姫少女…だろ?」

故に、焚衿柳狼牙は。
鮮血にまみれた少女へと、迷わず声を掛ける。
517 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/19(日) 22:30:02.02 ID:niOXRBHk0
>>510>>513

なんだぁ?
片方は一般人かよ……

【胡桃の言動を見て顔を歪ませると今度は蜜柑の方を見据え】
【変身した姿を見れば笑いが溢れる】

カハッ、良いねぇ……
お前みたいな奴は良い……

【瞬間リースコルを不気味な光が包む】
【次の瞬間にはリースコルのコートに鎖が張り巡らされる】
【その姿がまた不気味で】
【それと同時にリースコルの魔翌力も増した】

お前はこいつみたいにすぐに壊れるなよ?

【そう言って鷲掴みにしている少女を掲げる】
【そこでその少女が口を開き】

「逃げて…こいつの鎖に捕まったら」
喋んじゃねーよこのゴミが

【少女がそこまで言いかけた途端リースコルが地面へと叩きつける】
【そうして気絶したのか動かなくなり】
【その少女の頭をリースコルは踏みつける】

たくよぉ…壊れた奴がでしゃばんじゃねーよ
いやぁすまねぇな、とんだ邪魔が入った

【そのまま少女を邪魔にならない場所へと蹴り飛ばせば】
【リースコルはまた笑う】

じゃあ始めようじゃねぇか……
カハハッ、楽しくなりそうだなぁ

【ここで蜜柑は気付くことができるだろうか】
【少女が出した蜜柑へのヒントを】
【鎖に捕まるなという警告を】
518 :藤宮明花 [sage]:2015/04/19(日) 22:41:14.89 ID:gvlTRwrvo
>>515

「―――――――――――― んっ」

……寝てしまっていたようだ。何せ前日は酷い目に逢った物だから……自分の想像していた以上に、疲れてしまっていたらしい。
二、三度寝ぼけ眼を擦る頃に、自分にかけられているブレザーに気付いた。誰の物だろう、という疑問は、すぐに隣から聞こえてくる電子音が教えてくれた。
正にピコピコ、という音がふさわしいようなレトロなゲームの音。その綺麗な姿勢からは少々不釣合いで―――――――――――― そして、もっともっと不釣り合いな物がある。
迸る様な、隠す気が無いどころか、わざとらしいとすら言えるほどの魔翌力の奔流を感じる。
顔を上げて、肩にかけられたブレザーを手に。彼女へと、顔を向けて。

「貴女が、かけてくれたんですね。ありがとうございます」

そう言って、彼女へとブレザーを差し出す。それを、受け取りさえすれば―――――――――――― ほんの少しだけ、口元に浮かべた笑みを強くして。
同時に、全ての人間が。彼女と藤宮明花、その二人以外の全員が消える。それが何かは、魔法少女ならば分かるだろう。差し込む木漏れ日は異質へと変形する。
―――――――――――― それは、そういう事なのだろう、と。黒百合学院生徒会の、その長の前で、それを見せつける、という事は。

「少々、恥ずかしい姿を見せてしまいましたね―――――――――――― 始めましょう」


「お待たせ、してしまいましたか?」


右手に集中する魔翌力、物質化するほどまでに圧縮されれば形成される、藤宮明花の得物であり、彼女の"思想"の象徴たる存在。
"猟銃"。その銃口が、彼女へと突きつけられて―――――― それから、ふわっ、と。一度だけ欠伸をし。
519 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/19(日) 22:41:34.91 ID:UPNDfvX2o
>>516
「アヒャ?」

見上げていた顔を、そのまま仰け反らせて村正は振り返る。逆さまになった視界に、自分よりも体の大きな、銀髪の少女。

「どうも〜 こんばんはぁ〜」
「アヒャヒャ、どうしてわかったんですかぁ〜? ま、どうでもいいですけどぉ〜」

仰け反った体を戻した勢いを付けて、座っていた柵からヒョイと飛び降りる、そこから振り返って、笑顔を向けた。
笑顔といっても、まともな物では断じてない、絵に描いたような邪悪な笑顔が、狼牙を見つめ返す。

「そうやって聞くって事はぁ〜、知ってるって事はぁ〜 あなたも魔法少女ですかぁ〜?ですねぇ〜?」
「アヒャ、お代わりですねぇ〜 アヒャヒャヒャヒャ!」
520 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 22:57:06.86 ID:ZoKfvQ3f0
>>519

「…ああ、どうでもいいな。
重要なのはそんなことじゃあ無え」

こちらを見つめ返してくる少女に、ゆっくりと答えを返す。
相手が浮かべる狂気の笑顔も意に介さず、質問をしようとした。
…だが、その次の台詞で、それらを一旦破棄する。

「お代わり、か。お代わりと言ったな?
ならば手前は今、殺した少女に敬意を表したか?
しっかりと彼女の生を認め、その上で殺したか?」

例えに食べ物を持ち出した事に、純粋な怒りが込み上げる。
彼女の理性が、本能が、食欲が、そして体内で眠るあの少女が今叫ぶ。
目の前の少女を、喰らえと。
521 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/19(日) 22:58:55.13 ID:0JAc9SM9o
>>513
「これが、魔法少女よ…
 これから起きる事は、全部現実。良いね?」
魔法少女って聞くと、一般人からしたら夢の様な話だ。
だけど…その先に居るのは私達に牙を向ける女。
私も魔法少女としての姿をあのコに見せている。
あのコにとって、この光景は衝撃的なものだろう。
だけど、あのコはこれから…この“夢の様な現実”に巻き込まれる事になる気がする。
あのコの持ってるネックレスが、そう言ってる気がする。
>>517
「喧嘩売られて逃げたら、闇高の生徒として恥ずかしいでしょ?」
闇高…病葉工業高校の呼び名だ。
ヤンキーばかりの学校として有名な学校だ。
闇高の仁義とかは興味無いけど、こんな光景を見て逃げるワケがない!!
それに、あの女…気に入らない!!ぶっ飛ばしてやる!!

「とくと見なさい!!甘井 蜜柑の戦いを!!」
私は名前を名乗り、魔力を蓄え、身体能力を上げながら正面を切って走っていく。
捕まってたコが言ってた鎖って言葉が気になるけど、
敢えて私は正面から立ち向かっていく。
立ち向かって行く途中、側転やハンドスプリングを交え…

「スウィートダイナマイトアタック!!」
近づいた所で私はアイツに背中を向けてジャンプ。
尻を突き出し、アイツの顔面に向かって私の尻を叩き込む事を試みる。
ヒップアタックって奴だ。魔力を使い、攻撃の威力を高めて戦うのが私のやり方だ。
522 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/19(日) 23:04:32.46 ID:x7OywWRio
>>518

全く進めない。何故だ。何故此の配管工は頭突きでブロックを砕く膂力を持ちながら、きのこみたいなやつに体当たりされただけで死ぬのだ。
いや――――逆に考えろ。このきのこみたいな奴の攻撃力が、異常なまでに高かったとしたら?
成る程、そういう事か。納得し、誓う。ならば自分は、この主人公がきのこを正面突破出来るようになるまで突撃し続けようと。
それこそが最強たる九条院永麗奈としての使命、天命に他ならないのだ――――そして、そんな決意を固めた所で、隣の少女が目を覚ます。

「いいえ、礼には及びませんわ」

ゲーム機を仕舞いブレザーを受け取ると、改めて着直す。ボタンまできっちり締めて服装を整えると、右手で後ろ髪を靡かせて。
同時に、世界に真の静寂が訪れた。図書室から音が消え、魔%Iな要素を含まぬ総てが排斥される。
話が早い。分かっているじゃあないか。流石は名門たる黒百合学院の生徒会長を務めるだけの事はあるということか。

「ええ、待ちましたわ。それもとっても、とーっても、ね」
「わたくしが学校で暴れても、街中で暴れても、一向に気付いてくれないんですもの」

黒百合学院に在籍する生徒で、生徒会以外の魔法少女は弾圧される。彼女はそれを理解した上で、一切隠匿を行ってこなかった。
逃げる? 隠れる? そんな事は有り得ない。何故か。此の天地神明総てを超越し、己こそが最強だと信じているからだ。
だから彼女は、一切逃げも隠れもしなかった。それどころか魔力をこうして垂れ流し、時には結界内で大爆撃を行い、あたかも誘い出すかのように動き続け。
そして今日、こうして漸く目の前に望んだ存在が立っている。ああ、この日を酷く待ち侘びた。

「それとも、わたくしの存在感が薄かったかしら……だとしたらごめんなさい、もっと暴れるべきでしたわね」

別の位相に収納された自らの魔道具を呼び出し、握り締める――――なんてことはない、ただのガトリングガン=B
個人兵装にしては余りに長大過ぎるそれも、魔法少女であることを考えれば想定の範囲内。光すら飲み込む漆黒のカラーリング、幾つもの銃口が彼女へと向けられて。

「黒百合学院三年――――九条院永麗奈ですわ」

相手は自分のことを知っているだろうか、それとも知らないだろうか。たとえ知っていたとしても、彼女は名乗っていただろう。
それこそが彼女の流儀の一つ、戦う前には名乗れ。それが魔法少女として、そして戦士としての礼儀である。
とはいえ九条院永麗奈はよくも悪くも非常に目立つ。喋りから背格好、そして行動まで何もかもが派手だからだ。
万人を見下したかのような傲慢な態度を隠そうともせず、その上整った容姿をしているため余計にそれが際立ち。
勉強から運動、なにをやらせても完全にこなす――――端的に言って完璧超人、それが周りからの彼女の評価だった。
よって、評判か、或いは名前程度は聞き及んだことがあるかも知れない――――天才か、或いは変人か。
尤も彼女の能力は総じて彼女の努力によって成された物であり、目の前にいる本物の天才≠ニは似ても似つかない努力≠フ塊が彼女なのだが。
523 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/19(日) 23:18:21.30 ID:UPNDfvX2o
>>520
「敬意?………なんですかぁ〜?なんでですかぁ〜?」

狼牙の怒りをその身に受けながら、グリンと首を傾げて、『わけがわからないよ』と言った風に答えを返す。
狼牙は知る由もないだろうが、村正の事を知る者ならば、その問い掛けは失笑にも値する物。この血塗れた少女が、手にかける相手に敬意なんて持つはずがない、それどころか考えすらしない。

「よくわからないですけどぉ〜 あなたからは私と同じ臭いがしますぅ〜」
「…ねぇ?あなたも血塗れでしょ?」

村正の、深淵の様な暗い瞳が、狼牙の目を真っ直ぐと見詰めて心をも見透かさんとしてくる。
俄かに集まりだす魔力、これは開戦の合図ともなり得るが──反応が良ければ、狼牙は村正がそうするよりも早く結界を張る事も可能だ、自分に有利な結界を、相手よりも早く。
そうしなければ、その場は村正の張った粗末な結界に包まれるだろう。強い力も支配権も無い、ただ戦う為の簡素な柵ともいうべき物。
524 :藤宮明花 [sage]:2015/04/19(日) 23:27:45.45 ID:gvlTRwrvo
>>522
「それは、それは。申し訳ありませんでした。最近、少々忙しかったもので」

「でも、それも今日で終わり」

「此処から先は私の射程。此処から先は私の時間。此処から先は私の領域、私だけの射程、私だけの時間、私だけの領域」

そういう事ならば、きっと間が悪かったのだろう。何人も、何人も。魔法少女を狩っていた、その合間が彼女の行動範囲内だったのだろう。
だが、それはもう終わりだと、藤宮明花は高々と宣言する。
知っているとも。この学院の人間の顔と名前は全て把握している。彼女の様に"目立つ"人間ならば猶更だ。
彼女が"天才"と言うのならば、認めよう。"完璧"だというのならば、認めよう。彼女が本当に才能による物でも、或いは自らの手で勝ち得た最高峰にまで達する技術だとしても。
それらは全て―――――――――――― この私には、至らない。

「―――――――――――― さぁ、"管理"を始めましょう」

「黒百合学院三年生。生徒会長、藤宮明花」

「―――――――――――― 黒百合学院生徒会に従わない魔法少女は、全て。適切な手段を以って"処理"します」

その奇環砲は―――――――――――― まるで藤宮明花の逆を張るよう。
だが。何発の銃弾の雨霰を降らせようとも、それは"殺さなければ"意味が無い。
弾丸一つ、それだけで人は死ぬ。それが藤宮明花の抱える信条、と言うよりは信じるもので。ただの一つの鉛の弾が、純粋な致命傷へと人を導く。
人の形をしているのならば、魔法少女としてそれは同じだ。

先ずは―――――― 少々、単純に。引き金を引いた。螺旋を描いて、弾丸は彼女の胸へと吸い込まれるように。
硝煙を吐き出す銃口、左手で一発の弾丸を指の間に挟み、槓桿を思い切り下へと引いた。それと共に空の薬莢が飛び出し、弾倉が開かれる。
其処にもう一発弾丸を籠める。魔法少女の身体能力、反応速度、そして彼女自身の馴れを用いる事によるその動作には、最早寸分の隙足り得ず。

さぁ、"偽りの完璧超人"の実力は。
525 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/19(日) 23:46:32.97 ID:ZoKfvQ3f0
>>523

「…成る程、分かった」

恐らくはそれが、狼牙に残された最後のリミッターを破壊した。
敬意どころではない。目の前の少女は余りにも【無関心】だ。
その振る舞いが、嘗て何も考えず家畜を殺していた幼き自分の様だったから。

「ああ、血塗れなんて生温い。
俺そのものが血で肉で骨だよ。俺が喰ってきた人間達のな」

村正の指摘に、たっぷりと自嘲を込めて返す。
所詮は自分も他人を食い物にしているのだ、反論なんてする訳が無い。
ただ。

「だがよ、生きている者から奪う事で巡り行く命を尊いと思う位には。
俺は、一匹の獣として落ちぶれてはいねえんだよ」

彼女を構成するありとあらゆる物質が、只目の前の少女へと怒りを燃やしている。
そんな錯覚に囚われる程、狼牙の感情は昂っている。
只一つ、喰らえという叫びが彼女を支配していた。

「…最後に聞こう。最も、手前がそうでも覚えては無さそうだがな。
警察の様なコスチュームの魔法少女。そのツレを殺したのは…手前か?」

その言葉と同時に、異質な魔力が周囲に溢れ出す。
魔法少女ならば気付くだろう。その魔力が何かを。
余りに暴力的な力が瞬時に村正の結界を塗り替え、一つのクリーチャーの結界が姿を顕す。
その中心で、彼女は変身する。
『狼爪』を構え、「狩り」と「一匹狼」を発動。
極限まで昇華した速度と五感を以て、狼牙は駆け出した。
526 :如月凛音 [sage]:2015/04/19(日) 23:52:22.60 ID:QbvJ4SZh0
煌びやかな星々が点となり深淵広がる夜空に浮かぶ。
幾万の星々は古来より様々な魔法や魔術などを始めとした摩訶不思議な未知の力と関連付けられてきた。
例えばそう。"占星術"なんていう魔術が真っ先に思い浮かぶかもしれない。
ここ瀬平戸市には、"魔法少女"なんて呼ばれる少女達が存在する。
その少女達は"魔法"少女と呼ばれるだけあって、そんな星々に関連した魔法や魔術、関連しない魔法や魔術、ようはオカルトめいた類の未知なる力を操ることが出来た。
魔法少女は夜空に浮かぶ星同様、果てしない数存在するゆえに、中には魔術の代表の 一つである"占星術"を使える魔法少女がいるかもしれない────。
最もこの街に息をひそめる魔法少女達が、たかが占いを使用してその身を守れるとは思えないが。仮に占星術が星を操るという驚異的な魔法なら話は別。

冷たい夜風が吹き荒れる街中は、人で溢れかえっていたりする時もあるだろう。
例えば今宵なんかは特に人が多く、その気になれば魔法少女の二、三人は簡単に見つけることも可能かもしれない。
魔法少女が同じ立ち位置に存在する魔法少女を見つけたいなら探知魔法を使えばいとも容易く見つけることも可能だろうが、仮に占星術を扱う魔法少女がいたならより一層遠く離れた魔法少女を見つけられるだろう。


「今宵は星が綺麗じゃのぅ」


白銀に光って見えた那由多の星々。
神秘的な光を解き放つ何光年も離れた星を観れるとは些か不思議な気持ちだ。
あの星は既に爆発して消滅しているかもしれないのにこうして観れると考えると時間なんていう概念は魔法少女という存在より奇跡なものに思える。
キャンプなどによく使われる折り畳み式の小さな椅子に脚を組むように座りながら、隣にいる魔法少女に聞こえるよう呟き、意地悪そうなにやけ顔を浮かべながら、目線を少女へと向けた。
古めかしい口調の言葉を聞いても、殴りたくなるようなにやけ顔を見てもその少女は全く反応しない。
代わりに反応したのは、少女の口や体から流れ落ちる鮮血だった。
椅子に座る魔法少女に反応するかのように血を吐き、流し苦しむ魔法少女。
その少女の身体には無数の槍や剣が様々な部位に突き刺さっていた。
両腕は横に広げられ、その腕に突き刺さっているのは赤い槍。
ギロチン台で斬首を待つ獄人の如き、態勢をする少女の身体を支えるのは貫通する五本の剣。
そしてギロチンの代わりに首の柔肌を破壊しているのは十字に刺された二本の槍。
死んではいないが死ぬ手間の少女と、その隣で夜空を眺める少女。他に誰もいない、空間。


「それにしてもつまらんかったのう。
 占星術といったら大体、星々を操るのが相場じゃろーに。主のは伝記同様の占星術でしかなかったとは、非常に残念じゃ。
 星のカケラも持ち合わせていないようじゃし……使えんのう」


呆れた表情を浮かべため息まじりに文句を少女へと言い放つ。
この際も椅子に座った魔法少女はその場から立ち上がろうとはしないで、ただ目線を向けるだけだった。
そうして言いたいことが言い終わったのか、最後に指を爽快に鳴らすと再び目線を夜空へと向けた。
指を鳴らして夜空を見上げてから僅か、数秒、鼓膜を振動させたのは隣にいた少女の断末魔だったが椅子に座る少女は────戦姫の首領、如月凛音は気にもしなかった。足元に流れ着いた鮮血すらも。





527 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/20(月) 00:05:13.82 ID:XPIb8e0Uo
>>524

聞いていた通りの思想、生徒会に従わない魔法少女の処理――実際目の前にしてみると、確かに恐ろしい物があるかも知れない。
超常の力の管理。優れた力は優れた者が扱うべきであり、その他大勢有象無象が手にすべきではない。
自らが優れており、完璧だと自負しており、絶対だと確信している。もしかしたら、彼女と自分は似ているのかもしれない。

「――――――――」

だが、其れを永麗奈は否定した。其のような考えに至り、自ら結論を叩きだした。
藤宮明花と九条院永麗奈は、全く違う人間であり、似ている箇所等無い――――そして、自分こそが最強であると。

放たれた弾丸。其れは一切の迷いなく永麗奈の心の臓腑を抉り取るように進み、そして彼女の息の根を完全に断ち切る。
本来ならばそうなる筈だったのだろう、或いは其処らにいる魔法少女が相手だったならば、そうなっていたのかもしれない。
だが彼女に一つ見誤った点があったとしたら――――其れは相手が、此の九条院永麗奈であったということ。
弾丸は、止まっていた。ガトリングから離された右手によって、弾丸は握り潰されていたのだ。
魔法少女の身体能力は異常なまでに高い。ならば其の魔法少女が扱う銃撃は、当然其れ等を殺せるべく想像を絶する性能を誇る。
防御魔法で防いだならば、まだ納得できたかもしれない。攻撃魔法での相殺ならば、理解出来たかもしれない。
だが永麗奈の行動は何方でもなく、身体能力に任せての粗雑な対応――――その表情は傲岸不遜、完全に見下した嗤い。

「――――――――――――――――ああ、ああ。成る程、そういうことなの納得したわ」
「ええ、貴女の考え。よーく分かりましたわ。流石は完璧、ただの一手にも迷いがない」

納得、理解、そして肯定。宣言から攻撃にかけての総ての動作、迷いなく放たれた一撃はまさしく完璧≠セった。
やはり自分とは違う。自分とは大違いだ。こんなものと一緒にされてたまるか。
永麗奈は自分が最強だとは考えていても、完璧だと思ったことは一度もなかった――――理由は単純、完璧ということは、完成されているということだからだ。
完成、即ち其の上はもう存在しないということ。完璧であるということは、其れより上が存在しないということ。
馬鹿な。自分は最強だが、此れから先ももっともっと強くなり続ける。此の程度で完璧など、笑い話にすら成り得ない。
そして明花は自らを完璧だと自負している――――ああ、そうか。 其 の 程 度 ≠ゥ。

「完璧、此の程度で完璧ならば――――ええ、がっかりという他ありませんわ」
「わたくし、黒百合学院生徒会には期待していましたのに――――――――」

だが、彼女が落胆したのは其れだけではない。彼女が掲げた其の理念、其処からまず失望したのだ。
強者による管理、此の点に関してはなんら不自然ではない。世界中どこでも行われていること、そして当然の摂理でも在る。
だが、それでも――――彼女が上に立っていたならば、そんな真似はしない。

「優れた者による力の統治、とっても聞こえがいいですわねぇ。実行者側なら、さぞ気持ちがいいでしょう?」
「でも残念ながら、わたくしには 弱 者≠ェ 叛 逆 ≠恐れている様にしか視えませんわねぇ」
「負けるのが、超えられるのが、己こそが絶対だという理念を崩されるのが怖くて仕方ないんじゃないかしら――――――――」

明花が本当に其の程度だとしたら、期待外れも良いところだ。先日戦った北条豊穣の方がよっぽど骨もあり好感が持てる。
本当に其の程度ならば――――しかし、まだ明花が本気を出していないのだとしたら。
其れは喜ばしいことだろう。強者を踏み躙り、上へと駆け上がる事こそが彼女の総て――――星のかけらに賭けられる様な安っぽい願い等、持ちあわせておらず。
まるで明花を煽るように、そして本心からそう思っているように彼女は嗤い、魔力を迸らせる。

「それじゃあ――――――――お覚悟はよろしくて?」

同意を得る間もなく、彼女の魔具が火を噴いた。狙いすらつけずに放たれた其れは、図書館全域を爆撃の渦へと巻き込んでいく。
超高火力の破壊の嵐、其れ相応の魔力を消費するが、その分破壊力に関しては飛び抜けて高い。
ガトリングに込められた弾丸、其の一つ一つが彼女の火炎属性の魔力が込められた魔弾≠ネのだ。着弾と同時に爆発し、周囲諸共炎上させる。
狙いを定めていないため回避は可能だし、明花の魔法技術ならば防御も可能だろう。だが此の程度で沈むならば、それまでだったという話。
壁、天井、視界に映る総てを蹂躙する焔弾――――黒百合の帝、藤宮明花は。
528 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/20(月) 00:10:21.40 ID:p7dlG0bro
>>525
「…アヒャッ♪」

塗り替えられていく自分の結界、余りにも脆く薄い自己の殻が砕けていくのに、だといつのに関わらず村正の目は輝いていた。
最初から、結界なんてものはあって無い様な物、戦えるのならその身一つでどこにでも行く、まるで災害、それが彼女。
喜びを表したのは、戦いが始まったからか、狼牙の力を感じたからか、若しくはやはり狼牙が同類であると感じたからか。

片や魔法少女の死肉を喰らう獣、片や破壊の限りを望む獣、同じであったとして、そこに優劣などあろうか。
いや、そんな事を決めるのは他の誰でもなくて、本人達の決める所、彼女達自身がそうであると思えばそうとなる。
故に、自身が高尚であると自負するならばそうなるだけで、であるなら、この村正喜梨という少女は何よりも自覚の無いただの獣であった。

結界の中で、村正の姿は戦装束に切り替わる、それは彼女の性格にしてはとてもとても可愛らしい物で。
桃色のドレスにはフリルやリボンが揺れ、両手足を覆う鎧は堅牢に四肢を守る、しかしそれが血塗れでなければ、その武器≠ェなければただ可愛らしい≠ナ済んでいただろう。

「人を食べるなんてぇ〜恐ろしいですぅ〜怖いですぅ〜」
「食べられちゃうのは嫌だからぁ〜、バラしますねぇ〜?いいですかぁ〜?いいですよねぇ〜?」

ガォンガォンと唸りを上げる、巨大な鉄塊が牙を剥く、幾つも連なる波の様な刃が何度も何度も周回し、触れる物を噛み砕く。
血濡れたような錆色のそれは、身の丈ほども有る厚い大剣と簡単に説明出来る、チェーンソー状の刃が今か今かと魔法少女よ肉体を切り裂く時を待っているかの様に唸る、惨殺の魔剣。

「アッヒャ!警察官ン?それってあなたの事ですぅ?」
「他にぃ〜、いましたかねぇ〜?…忘れちゃいましたぁ〜!アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」

狼牙の考える魔法少女を手にかけたのは、村正ではない──やっていたとしても本人は覚えてい無いだろうが。
ただ、目の前の物を破壊(バラ)すだけ、そこに意識や記憶の介入はなく。
迫ってきた狼牙を迎え撃つ様に、右手に持った大剣を大振りに横へと振るう。スピードは狼牙のそれには遠く及ば無いが、巨大さ故のリーチと馬鹿げた威力のある一撃だ。
だが、それを回避して空振らせるのは拍子抜けするくらいに簡単で、その重さから隙も遥かに大きい。
529 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/20(月) 00:32:55.86 ID:W69qv9ro0
>>528

此処は、一つの異界だ。
自らが作り出した結界が本来自分の張るそれとは何となく違う事に、狼牙は気付いている。
恐らくは、獣としての自分を自分のまま振り回すのが初めてだからだろう。
彼女にとって、この異質な力は何なのだろうか。
それは彼女しか知らないし、彼女もまた語らないであろう秘め事。

「それが、答えか」

ただ一つ、確かな事があるとすればそれは。

「もういい、もう何も云うな。
安心しろ、手前の肉は1ミリたりとも残さず喰い尽くしてやるよ」

今の焚衿柳狼牙は、どうしようもない程に人間らしい獣だった、という事である。

「手前の命にも、敬意は払ってやるから心配はいらん。
…さあ、喰われろよ」

破壊の化身の様な大剣。チェーンソーという言葉を聞いたのは何処だったろうか。
凶悪に尽きるその一振りに、迷うことなく突っ込んで行く。
僅か数十センチの移動で易々と刃を回避し、その一瞬の後には懐にまで潜り込む。
そうして振るうのは、圧倒的な魔力が込められた狼の爪。
喉笛を一閃する様に振るわれた刃。避けられない事は無い、が…?
530 :水無月 水月 :2015/04/20(月) 00:33:05.11 ID:rlomJGhk0


「―――すっかり忘れてたなぁ」

先日参加した花見には、黒百合や魔法少女十二戦姫に対抗する仲間集め、という割と重要な目的があったのだが
祭りの勢いに流されて、そのことがすっかりと頭から零れ落ちていた。
先日やっていたことといえば、ビールをぶちまけていたぐらい。それも、黒百合の生徒会長に対して。
知らなかったにしろ、黒百合学院の生徒会長に喧嘩を売ったことには変わりない。

「今日こそ、ちゃんとしないとね……」

本気かどうかはわからないが、自分もブラックリストとやらに入れられてしまっているのだから。
そろそろ真面目に活動しなければ―――なんて思いながら、手にはちゃっかりとクレープが握られているのだが

現在夕方4時、場所はショッピングモールのイベントホール
とりあえず人が沢山居るであろう、ということでこの時間と場所を選んだのだった。
水月が肩から提げたスポーツバッグの中には魔道具が収納されており、当然強い魔翌力の反応を示している。
近くに魔法少女がいたならば、人混みの中だろうと水月を探し出すのは容易であろう。
531 :藤宮明花 [sage]:2015/04/20(月) 00:41:28.94 ID:lu27gXE/o
>>527
成程。唯の銃弾一発程度では貫けない、か。結構、それでいい。
それが油断か、傲慢か。どちらにせよ、"そう出来ると思ったからそうし、そしてそれを実行に移し、成立させるだけの実力はある"という事だ。
ただ名ばかりでは無い。その行動に見合う実力はある、という事であるが……さて。では、"その口に見合うだけの実力"はあるだろうか。
その先に続く言葉は、藤宮明花への肯定、後の否定。
彼女は何か、自分の事を勘違いしているのだろう。その通り、藤宮明花は"完璧"であるが、"最強"では無い―――――――――――― 黒百合学院生徒会の設立の理由は。

「魔法少女の完全管理、それが黒百合学院生徒会の、そして私の目的」
「ええ、認めましょう―――――― 私は、魔法少女が恐ろしくて仕方ありません」
「初めて、魔法少女を見たあの時から、私は怯えていました。私の知り得ない場所で、こんな力が振るわれる、人が死んでいく。私は、それに脅えました」

「だからこそ、私は完璧であると決めた。私は―――――――――――― 完璧な支配を行うと決めた」

業炎と鉛玉の嵐。図書館全てが火の海に包まれていくよう。だが、藤宮明花には、"見えている"。
猟銃の先端にバヨネットを形成、自分に向かう炎の魔弾を斬り落とす、これを繰り返しながら、後退していく。
―――――――――――― 撤退行動では無い。ただ、ガトリングガンから放たれる銃弾の一つ一つを数えていた。

「叛逆を恐れる、ええその通り。昨日までの隣人が、私に銃を向けてくるかもしれない。剣先を突きつけてくるかもしれない」
「私は、それが恐ろしいの。だから―――――――――――― 」

飛び交う銃弾の一つをブーツのつま先で"蹴り飛ばし"、そして―――――――――――― その瞬間に、猟銃の引き金を引いた。
無数に飛び交う九条院永麗奈の魔弾の中を、藤宮明花の魔弾が"潜り抜けていく"。

「何発も何発も撃つ、なんて―――――――――――― あまり、美しくありませんよ?」

それは―――――――――――― まず、彼女の肩のすぐ傍を通り抜けていくだろう。
真正面からは着弾しない。それはその直後に、物理的に有り得ない、それこそ"魔弾の射手"こそが成し得る軌道を描き、彼女を"背後から"刺し貫かんと試みるだろう。


「私が、優等種であり続ける為に」

「全ての魔法少女達に、完璧なる"管理"を」


「覚悟は、最初から出来ています」


そしてその焔を、呑み込まんと降りかかる業火を"魔翌力"の波動が吹き飛ばした。
それは"黒百合"の形をして、藤宮明花を包み込んだ。衣服が魔翌力によって分解されて、それから再形成を成していく。
右手に握る銃の姿が一新される。銃のグリップが変形するのに伴って、指と手の形を変えて、それを再度握り直す。長大な銃を、両手で支え。焔の中から銃口が覗く。


「私の"完璧"は、貴女の"最強"よりも、誰よりも、何よりも―――――――――――― 最上にいるべきだから」
532 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/20(月) 00:47:17.11 ID:p7dlG0bro
>>529
狼牙のすぐ側を掠めて行く強大な破壊の力、その風圧は凄まじく、それだけその力が凄まじい事を主張する。
だが、当たらなければどうという事は無いとはよく言った物であって、実際この武器にはその通りだ。

大きく薙がれた大剣は、その重みから生まれる遠心力で体を引っ張り、体制を直す事を阻害する。
懐に潜り込んだ狼牙のスピードに対抗する術は無く、その爪は村正の喉笛を掻っ切る──それは、いとも簡単に。

しかし、しかしだ、よく考えても見て欲しい。
こうも戦いに酔った者が、こうも戦いを重ねた者が、こんなに呆気なくも終わるだろうか?こんなに分かりやすい欠点をそのまま晒すだろうか?
答えは、ある意味でYes=A欠点でしかないものを矯正すらしないのは、必要が無いから≠ニいう理由付けで答えられる。

「──アヒャッ」

彼女は──ソイツは──ソレは──喉から流れる自分の血に濡れながら、笑みを返した。
浅かったと言えば、浅かった。攻撃をくらう瞬間に僅かに仰け反ったのだろう、致命傷には至らなかった──が、普通なら喉への攻撃は大ダメージだし、それでなくとも激痛に怯む筈だ。
村正の反応は、そのどちらでもなく、喉笛を掻っ切られたとしてもそれを『だからどうした』と言わんばかりに笑って。
その刹那、村正の左手が蛇の様に素早く動き、狼牙の喉笛を掴まんとする。大剣での攻撃動作は遅くとも、重みの無い諸手での動きは素早く、それでなくともこの至近距離だ、更に早く感じられるだろう。
もし喉を掴まれてしまえば──その力は、彼女の体系と細腕からは考えられ無い程の怪力だ、その怪力を持って持ち上げ、狼牙を地面に叩きつけようとするだろう。
533 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/20(月) 00:52:18.48 ID:Tw6E+ehYo
>>530

【魔法少女同士は惹かれ合う。お互いが発する魔力をお互いが感じ取る故に、面識が無くとも誰が魔法使いかが分かるのである】
【故に魔法少女にとって魔法少女は目立つ存在なのだが――――此処にいる魔法少女は、魔法少女かどうかに関わらず、目立つ】
【一に格好。白とピンクで構成されたド派手なドレスwithリボン&フリル。髪型も金髪ロングツインテールと来れば浮くのは自明の理】
【二に行動。何故か妙にふらついている。というか千鳥足。理由は明白、昨日の荒れっぷりのせいだ。ようは二日酔い、甘ロリファッションの姫が右往左往である】

「クリーニング出したし……ポイント5倍で買い物もした……後はえーと……くっそ、まだ頭いてぇんだけど……☆」
「流石にハベ子ちゃん昨日ははしゃぎすぎちゃったぞ☆ てへぺr……うっぷ……うぉぉ、ガチできちぃ♪」

【買い物袋を引っ提げて人混みを掻き分けるド派手ファッション。掻き分けるというよりかは、人混みが彼女に合わせて開いているというか】
【海を割るモーセの如く、彼女がふらふらとモールを歩むにつれ人混みが彼女を割ける。未だに酒臭いことも避けられる原因か。まぁ本人はそんなこと気付いていない】
【兎に角揺れる頭と響く痛みに苦しんでいる様子。そりゃああれだけ昨日騒げば……なんて、彼女の狂乱っぷりを知っている人間ならば思うだろうか】

「……んー? なんか匂うぞ……おいおいマジか魔法少女か☆ こんなときに戦えねぇぞ……って、アイツかよ♪」
「おらぁ、クリーニング代出せー! ……ああダメだ走れねぇ、頭がんがんするしタンマ☆ いやまじで酒やべぇから☆」

【酒に溺れても自慢の五感は鋭く異変に反応する。特に嗅覚には自信あり。魔法少女を判断する彼女の嗅覚というのは犬と同等と言ってもおかしくない性能なのだ】
【ふらり、と匂いの方向に身体を捻ると、見えるはどこかで――――というか昨日見た奴。ビールぶっかけ女じゃねーか☆】
【そういえばクリーニング代請求してないな、というかさっき凄い高い金とられたぞ、なんて思えば危うい足取りで近寄る。走ろうとしたら3歩目で断念した。痛かった】
534 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/20(月) 00:59:57.41 ID:WOJ8ZnfE0
>>530

【同時刻・ショッピングモール内】

......いろいろ見る物があるのはいいけど、一日中じゃ飽きるわね。

【ショートカットに、黒を基調とした私服の女、この女の片手にもクレープ】
【「魔法少女狩り」の噂によるきりのない襲撃に耐えかね、こうして襲撃し辛い人の多い場所に紛れて居たのだ】
【最も、悪の魔法少女という意味では、間違いではないが】
【一刻も早く噂の根源を絶たなければ、彼女に安寧の日々は永久にやってこない】
【彼女もまた、生徒会長についての情報を求めて居た】
【そんな中、感じる強烈な魔力】

あら、こんなところで会うなんて奇遇ね、「正義の味方」さん?

【その声に戦意はない。流石にこの場では目立ちすぎるというのもあるが】
【予想外の早い再会に、正義の味方はどう反応するだろうか】
535 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/20(月) 01:03:48.38 ID:p7dlG0bro
>>529
/申し訳ありません、もう落ちなければならないので、一旦凍結でお願いします。
/明日は夕方6時くらいから再開出来ると思いますが、都合が合わなければ言ってください。
536 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/20(月) 01:04:56.91 ID:W69qv9ro0
>>532

浅い。
のけぞった少女の喉元を僅かに切り裂くが、それは決して致命打では無い。
狼牙にとっても、それは予想できていた。急所への攻撃、少なくとも回避は行うだろうと。
ならばこそ、彼女はそのスキを突こうと考え、左の爪に更なる刃を作り上げていた。
…そのスキすら存在しないなんて、露とも思わず。
迫る左の手。カウンターの様に此方の喉を狙うその手は、この距離では気付いても回避を許さない速度を持つ。
既に、彼女はその身を叩き付けられる未来を歩まんとしていて。
狼牙は、その手を。

「ク、ハッ」

甘んじて、受けた。
だが、だからと言って。単に為すが侭に彼女は捕らえられたのだろうか。
明確に、NO。
手がその首に掛かった時、既に『狼牙』はその鋭い輝きを放っていた。
上顎の犬歯の様に伸びるその牙は、首を捕まれているならば簡単にその腕を喰い千切れる物。
その殺気を感じ手を離すか、左手を失う覚悟でそのまま攻撃するか。
村正が採る、選択は。
537 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/20(月) 01:07:56.33 ID:W69qv9ro0
>>535
/明日も大分遅くなってしまうかと…
/早くとも22時頃になってしまうと思われます、ごめんなさい
538 :水無月 水月 :2015/04/20(月) 01:16:32.82 ID:rlomJGhk0
>>534>>533
「あ、あなたは―――」

目の前に現れる魔法少女に戦意はないならば、水月は津山を笑顔で迎えるだろう。
水月はまだ津山の名前も、なぜあの魔法少女を襲っていたかも何も聞いていない。
それに、殆ど勘であるが津山は悪い魔法少女という感じはしなかったし、だから水月は津山との再開を望んでいたのだ。

「僕は水無月 水月って言います。その呼び方は、面と向かって言われるとちょっと恥ずかしいです……」

と、前髪をくりくり弄りながら照れて

「名前、そういえば聞いてませんでしたよね?
 それとあの子を何で襲ってたのかも―――」

真面目な話が始まりかけたその時、どこか聞き覚えのある声が。
そっちのほうに顔を向ければ、人ごみが不自然に開いていて―――

「あ」

この再開は正直望んでは居なかった。
祭りの中でなら、ああいうノリも楽しめる、が、素面でこれは正直きついものもある。
だって☆とか♪とかは花見でテンションが高いからついてると思ってたんだもん。
常にこれが付いてくるとか思わないじゃないですか。

「クリーニング代は……クレープじゃ、ダメかな?」

と言って指差すのはイベントホールに隣接したフードコート内のクレープ店。
津山に対しては敬語を使っていたが、今はすっかりとタメな口調。どうやらハベ子ちゃんを年下だと思っているらしく。
539 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/20(月) 01:17:59.15 ID:XPIb8e0Uo
>>531

「それはそれは、可愛らしいことね。女の子らしくて素敵だわ」
「でも支配者の器じゃあ、無いですわね――――」

天井が崩れ落ち、床が剥がれ、本が燃え灰が舞い散る。しかし倒したという手応えは、一向に得られない。
見れば向かってくる弾丸のみ、丁寧に斬り裂いているらしい。降り注ぐ弾丸の量を考えれば気が遠くなりそうな数だが、それを成せるだけの技量が明花にはあるようだ。
天才――――これが天才。確かに彼女は優れているといえるだろう、ともすれば自分よりも基礎的な能力は高い筈だ。
羨ましいとは思わない。元が凡俗であろうと、其れを凌駕するだけの積み重ねが彼女には在る。
努力し、勝ち取る。積み上げた力で、叩き潰す。其れこそが九条院永麗奈の生き方なのだ。

「叛逆者、大いに結構だと思いますわ。敵の居ない人生なんて、退屈でつまらなくて死んでしまいそうだもの」

支配者となるべく育てられた。其れに見合うだけの力を得るべく、此処まで這い上がって来た。
持たざる者が傲慢で、最初から持っている天才が恐怖を持つ――――果たして、支配者に相応しいのは何方だろうか。
ともあれ、分かったことが一つある。いや、其れは分かりきっていたことで、今日其れを再確認しただけという話なのだが。

――――――――こいつとは、分かり合えない。。

彼女は正義を自称するつもりなんて無い。最強で在るためならば正義も悪も、何もかもを叩き潰して自分一人が立っていればいい。
歯向かってくるならば歓迎しよう。乗り越えようとするならば立ち塞がるまで。そうして彼女は自らが最も強いことを証明し続けてきた。
危機管理能力の欠如といえば其れまでだが、其れが可能な実力が彼女には在る――――堅実な藤宮明花とは、何もかもがズレている存在。
尤も、自分と分かり合える誰かが此の世界にいるだなんて、思ったことは一度もないが――――。

「あら――――――――――――――――」

弾丸の雨を潜り抜け、そして永麗奈を掠ることもなく通過していく明花の魔弾。
外した? ――――――――まさか。彼女とは分かり合えないだろうが、其れでも目の前にいる少女は紛れも無く天才だった。
予感にして直感、ただ彼女が外すだけなど有り得ない。敵でありながら彼女は其のような信頼に似た何かを懐き、そしてガトリングを放り捨てる。

「――――――――背後から狙う。卑怯で格好悪い貴女には言われたくありませんわねぇ」

同時、魔力によって編み上げられたドレスが、制服を上書きしていく。
そして手には第二の魔具――――吸血姫。ガトリング同様に漆黒の刃を持ち、血のように赤いラインの走った吸血大剣。
背後から永麗奈を穿つ筈だった弾丸は、大剣によって其の進行を阻まれる。

「ごめんなさい――――――――貴女如きの下にいるつもりなんて、欠片も無いですわぁ」

認めた相手ならば或いは、対等に扱っても良い。此の前の戦いは心が躍った――――だが、其れでも自分より上は有り得ない。
ましてや臆病者に下る挟持等持ちあわせておらず、少女を見る彼女の瞳には一切の変化が見られない。

身体能力強化の魔法を身体に何重にもかけ、同時に固有魔法の展開を開始する。
彼女の固有魔法はとても単純なものだった――――即ち、火炎魔法のエキスパート。
身体から溢れる魔力は其の侭豪炎へと変換され、図書室の室温が肌で感じ取れるほどに上昇していく。
破壊力至上主義の火力特化。魔力の消費量など度外視した戦法は、並外れた魔力を秘めた彼女だからこその戦い方だろう。
効率など関係ない。自分がそうあるべきだと思うように動き、事を成す――――踏み込み、抉れる勢いで床を蹴った。
妨害がなければ永麗奈は明花に肉薄し、横一線の斬撃を放とうとするだろう。
身体能力強化によって其の速度は尋常ではなく、直撃すれば一溜まりもない。だが先程の爆撃同様、明花ならばどうとでも対処できるだろう。
ただし先程も述べた通り、彼女は火力特化の魔法少女だ。あらゆる能力が軒並み明花のほうが上であったとしても、攻撃力≠ニいう一点にかけては永麗奈は決して劣っていない。
明花がどのような対処を取るかは分からなかったが、正面衝突はあまり利口とは言えないかもしれない。
540 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/20(月) 01:44:27.50 ID:WOJ8ZnfE0
>>533 >>538

(......あら?)

【帰って来た反応は、予想外の笑顔】
【一瞬の戸惑いの後に、ひとまず微笑を作っておく】
【現状、必要以上に敵を作ることは好ましくない。ここは有効的に接して置いた方が得策であるという、強かな打算だ】

名前?...津田 涼子よ。いや、あの時はちょっとばかり勘違いされちゃってね?何でも、最近噂の「魔法少女狩り」をしてる子に似てるらしくて......

【故に、名乗る名前は偽名。用心するに越したことはない】
【反面、説明に嘘はない。情報不足ではあるが】

【その時、横から聞こえるのはおぞましいテンションの声】
【思わずちらりと目を向ければ、その声から連想される通りの凄まじい格好の女。まるで近頃台頭する、サブカル系の女性アーティストの様な】
【それなりに長く魔法少女をやって(殺って)きているが、ここまで濃いのは見たことがない】
【若干の恐怖が、身体に走る】

(.........何なのよ、こいつ.........!?)

【笑顔を保とうとするも、つい引きつってしまう】

......知り合い?

【何とか体裁を保とうとしつつ、一言だけそう聞く】
541 :藤宮明花 [sage]:2015/04/20(月) 01:53:45.80 ID:lu27gXE/o
>>539
嗚呼、こいつは―――――――――――― 潰したい。
そういう感情を抱くのは、藤宮明花にはなかなか無い事だった。変に、似通った部分を持ちあわせながら、根底の部分で余りにも違う事に起因するのだろう。
藤宮明花は全てをねじ伏せて頂点に立つ、"最強"などと言う余りにも遠くて馬鹿げた目標は持たない、人間性として持てないのだ。
それでいて彼女は傲慢だった。藤宮明花の構成として、そもそもが臆病だった。そう言い切れるだけの度胸など無かった。
自分は全ての人間を上回る『優等種』である自信があり、同時に彼女が見下す『劣等種』が上回る事が耐えられなかった。叛逆者は、極刑を以てして滅とする。

だがそれでも―――――――――――― 藤宮明花は、何よりも上にあるという自信があった。

室温が上昇していく。本が、本棚が、部屋が、燃え盛っていく。
藤宮明花は何にも劣る気はない。その自覚と自信があるが、同時に"一点においては"誰かに上回られる可能性がある、という自覚もあった。
目の前に迫る其れが正しくそれだ。文字通り、彼女の力は"火"力に特化しているのだろう。先の奇環砲も、いま彼女が振るわんとする大剣の一撃も、それを証明する。


「ええ、私も―――――――――――― 貴女を『下』につける気はありません」


狙いを定めろ。正面からの殴り合いでは勝てない―――――――――――― ならば、そのまま"撃"ち抜いてしまえばいいじゃないか。
それが自分の今までやってきた事だ。彼女が藤宮明花を上回る、"火力"を持ってるのだとしたら、藤宮明花にも、何にも負ける気はないと思える物がある。
何度でも言おう。人間は―――――――――――― ただの一発の弾丸で、死ぬ、という事を。



「貴女は、ここで"終了"します」



彼女が肉薄する、その速度―――――――――――― 捉えた。
藤宮明花とて、魔法少女だ、彼女の速度は、そうだろう、尋常ではないだろう―――――――――――― だが、それは同じ条件だ。それに、追随する事は出来る。
やる事は同じ。―――――――――――― ただ、針の穴を通し[ピーーー]事。
いや、今回は少し違う、か。針穴ごと、彼女を"破壊"する。

彼女の剣戟が放たれようと、藤宮明花へと肉薄するその刹那に、引き金を引いた。弾丸は、特異な軌道は描かない―――――――――――― 真っ直ぐに、飛んでいく。
だが、先のそれとは格が違う。そう、それが卑怯だと言うのならば、単純な"威力"を叩き付けてくれようじゃないか。
彼女が"猟兵"となり、銃が"ザミエル"へと変形した瞬間、その銃の威力は底上げされる―――――――――――― 更に、藤宮は其処に一つ手間を加えた。
弾頭の先に、もう一つ。魔翌力を用いて、"弾頭"を創り出した。着弾点には、凡そ二段階の衝撃が叩き付けられることとなる。―――――― 魔法少女を一撃で屠るに足る威力と。
そして、その本体。弾丸自体に織り込まれた、"相手の防御手段に対して貫通・非貫通に関わらず、必ず一撃で破壊するという概念干渉魔法"。
これが容易に対応されたのならば、彼女の斬撃を、受け入れるしかないが。彼女のそれと同じく―――――――――――― 真正面から受けたならば、ただでは済まさない筈だ。

/申し訳ない、ここらで凍結をお願いします……!!
542 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/20(月) 01:56:23.86 ID:Tw6E+ehYo
>>538 >>540

【強烈な魔力、それも2つ。それを鼻で追えばこの前のビールぶっかけ女と――――もう一人は知らない子】
【兎に角分かるのはどちらも魔法少女だということか。今日のコンディションでは闘う気にはなれないが、まぁ花見で飲んだ仲間がいるのだから話しかけようか、なんて】
【クリーニング代は正直クレープで賄える額ではないが、まあクレープは乙女の主食(ハベ子ちゃん調べ)なので許してやらんでもない】

「クレープか……まぁ許してやるか☆ 高校時代は仏のハベ子とか呼ばれてたからな☆(大嘘)」
「その代わり一番たけーやつな♪ ジャンボDXなんとかかんとかってあるだろ?1000円少しだけ超えるからなそれ☆」
「つーかちょいまてあっちにある椅子に腰かけさせてまじつらい頭が」

【高校時代、なんて言葉を言う当たり高校を既に卒業しているらしいこのハベ子ちゃんは、水月の指さす方向にピンクカラコン装備の視線を向けた】
【あのクレープ屋は3回ほど言ったことがあるが、毎回そのジャンボなんとかを食べようかと思いながらも実際はクレープにお札を出すことに気が引けてやめるのだ】
【だからこそ今日はチャンス、故にJKに一番高いクレープをたかる(24)。そして立ってるのもつらい、なんて老人みたいなことを言えばフードコートの椅子に座るだろう】
【ぐわんぐわん鳴り響く頭。うこ○の力なんて聞きやしないなんて軽く絶望しながらも、どさりと腰を下ろし荷物を置いて、テーブルに突っ伏した。ちょっとシュールだ】

「……つーかそっちのノッポちゃんも魔法使いだろ? 案外お前ら魔法使い同士で繋がりあんのな☆」
「ハベ子ちゃんまだなって1か月ちょっとだからまだまだそういう繋がりも少ないんだよな♪ だからこそ花見で……ってのは後付なんだけどさ☆」
「涼子ちゃんっての? ハベ子ちゃんはハベ子ちゃんだぜ☆ 北条豊穣(ハーベスト)っていうんだわさ☆」

「そんで? 『魔法少女狩り』とか言う奴がいるんだろ? まー元々欠片の奪い合いだし、魔法少女が魔法少女を狩るってのも自然ではある気はすっけども☆」
「もし叶えたい目的もあるわけでなく、ただ楽しいからー、みたいな感じでやってんならハベ子ちゃんが……〆る☆」

【取り敢えず名乗ってるのだから自分も名乗ろう、ということで本名を言うが……正直こっちが偽名なんじゃないかと思われそうな気がする、そんな名前だった】
【にしても無理矢理会話に捻じ込んでくる辺りがハベ子節というかなんというか。引き攣った笑顔も関係なく、会話の矛先が彼女へと向いた】
543 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/20(月) 01:59:04.66 ID:XPIb8e0Uo
>>541
//凍結了解です、明日返させていただきますね
544 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/20(月) 02:16:39.19 ID:Tw6E+ehYo
>>538 >>540
/序盤で申し訳ありませんがここで凍結お願いできますか?
/返信は明日します……申し訳ないです
545 :水無月 水月 :2015/04/20(月) 02:21:15.52 ID:rlomJGhk0
>>542>>540
「うん、一応……」

花見で共に馬鹿をやった仲だ。一応知り合い、ということになってしまうか

財布を開いて、中身を確認。顔を出したのは1000円札が一枚と、小銭がいくつかぽつりぽつり。
……ギリギリ、そのクレープが変えてしまう所持金。お金が足りないなんて言い訳も出来やしない。

「クレープ、買って来たよ……」

手に持ったいかにもDXなクレープと対照的に、水月の表情は暗い。
部活真っ盛りで、しかも魔法少女。そんな少女にバイトをする時間なんてあるはずはなく。
水月は月2000円のお小遣いでやりくりをしているのだ。今、その半分が消し飛んだけれど。

「未成年の癖にあんなに飲むから……ほら、クレープ」

と、ハベ子ちゃんにクレープを手渡し自分も椅子に座る。

「津田涼子さんに、は、ハーベストちゃんだね!
 繋がりというか、因縁というか……はは。ちょっと撃ち合った仲なんだ。」

ハーベストなんて漢字が全く思いつかない名前に少し戸惑いながらも、二人の名前を復唱する。
強引さ、ならばきっと水月も負けては居ない。こんな風に、自然を装って会話に入り、自分の話を展開する程度には水月も強引だ。

「それで、その、『魔法少女狩り』だけど―――ちょうど花見で喧嘩売ってきた所だよ
 まあ、ビールをぶっかけてやっただけなんだけどね」

魔法少女を狩る魔法少女―――真実かどうかはまだわからないが、そんな存在に一つ心当たりがあった。

「黒百合学院―――その生徒会が自分達以外の魔法少女を狩っているらしいんだ
 それも、くだらない理由で

 〆てやりたいのは僕も同じ!そんな奴らを見過ごせるわけないもん
 だから、ハベ子ちゃんと津田さんには協力して欲しいんだ
 一緒に戦ってくれると、やっぱり嬉しいんだけど。ダメだったら情報提供だけでもいいから」
546 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/20(月) 03:05:09.88 ID:WOJ8ZnfE0
>>542 >>545

......はは、ハーベスト、さんね。よろしく.....あはは。

【凄まじいテンションに、笑いが乾く】
【そのキラキラした名前に、何故か頭痛】
【一体こいつは何なんだ、ハーフタレントか何かなのか】
【津山には、まるで理解不能だ】

......噂でしか知らなかったけど、そんなひどい連中だったのね......許せないわ。
(なんでそこまで綺麗に一致してるのよ......!!)

【口では調子を合わせている物の、内心穏やかではない】
【かけらの為では無い、「他者から見れば」理由の無い狩り】
【生徒会長がどうなのかは知らないが、それは綺麗に津山のそれとも一致している】
【恐らく真相がバレれば、ただでは済まないだろう】
【二人をこの場で無理矢理倒す...というのも魔法薬の残量から考えれば難しい話】
【内心ヒヤヒヤしながら、言葉を紡いで行く】

戦うつもりなら、私も手伝うわ。いつまでも勘違いされたままじゃ困るもの。
些細なことかもしれないんだけど、その娘、猟銃を使ってるみたい。だから私が勘違いされたみたいなんだけどね......

【一人ではやれることに自ずと限界が出てくる。何はともあれ、取り敢えずの味方を作っておくのは悪く無い】
【そう考えつつ、ソフトクリームと苺の上に、チョコソースのたっぷりかかったクレープを齧る】
【DX程ではない物の、なかなか悪く無いボリュームだ。恐らくワンコインでは足りない】
【それを躊躇い無く選ばせたのは、大学生の財力による物か】

//取り敢えず、お疲れ様でした
547 :水無月 水月 [saga]:2015/04/20(月) 03:09:14.51 ID:rlomJGhko
//すいません、今日は一旦落ちます・・・・・・
//返事は明日しますので!
548 :篠崎胡桃 [saga]:2015/04/20(月) 10:08:42.80 ID:YtaLYmJQ0
>>517
>>521

「魔法……少女────…………」


蜜柑の言葉を反復するかのように呟く。
ああ、成る程。これは夢ではない現実なのか──。
あの曲がり角に現れたのは決して王子様ではなく代わりに現れた彼女は魔法少女であって、もう一人の彼女もまた同じ魔法少女なんだ。
身体を蝕む恐怖も、心を鷲巣噛む冷たさも、肌に触れる温もりも全てが現実と理解した少女──篠崎胡桃は初めて魔法少女という存在が幻想ではないと肯定した。
幼少期絵本で読んだ人を笑顔にさせる魔法少女。アニメで観た人を助ける魔法少女。
思えば小さな時から魔法少女に触れていた篠崎胡桃は魔法少女の存在を肯定することに時間はかからなかった。

篠崎胡桃が魔法少女の存在を認めた刹那、首にかけているネックレスが静かな金属音を響かせて、消えてしまいそうな微量の光を解き放った。それは全て同時であり一種の出来事。
目の前で起きている現象に意識が向いている篠崎胡桃は、それに気がつくことはなかったが応答するかのように無意識的にネックレスを握りしめた。

夢の様な現実に片足を突っ込んだ篠崎胡桃。この現実は底なし沼。
一度入れば片足だろうと抜け出すことはできない因果の沼。
その抜け出すことすら許されない場所で、必死にもがき抵抗する存在こそ魔法少女。
優しくも残酷であり続けることを認められ強いられる刹那の存在。

蜜柑と敵対している魔法少女が掴んでいた彼女はその刹那を終え、身を全て沼にのまれたのだ。そう考えると身が震えた。
もしかしたら次は目の前にいる、自分を守ろうとしてくれている彼女が飲み込まれるのではないかと思い──。


「あ、あの! はやく逃げないと!!」


そう惨めに震える声を渇いた喉から力一杯吐き出した。しかし、何故なのだろうか。
目の前に立つ少女は逃げない。
それどころかあの禍々しい魔法少女と戦う気でいた。同じくもう片方の魔法少女も逃げようとしない。二人は戦おうとしていた。情けない、情けない。なんだこれは。
自分だけだった。恐怖に支配され、怯え、逃げようと考えているのは、この場で自分だけだった。急に自分が物凄く弱いと思えて、同時に善悪関係なしに目の前の二人に、尊敬を抱いた。
素人の、魔法少女の力もない篠崎胡桃ですらこの状況が殺し合いに発展するのは分かりきっていた。だからこそ、二人を尊敬した。


「ごくりッ────!」


だが、勝ってほしいのは当たりまえだが蜜柑の方だ。
尊敬というのはあくまでそのメンタル面に対してであり、行動はそうではなかった。
自分の弱さを感じたからだろうか、不思議と先程までの恐怖はなかった。
蜜柑の名乗りを聞いて、いよいよ始まる戦いに緊張感を感じた篠崎胡桃は、生唾を飲んだ。
一体どんな魔法を使うのか。
魔法少女同士の戦いが恐ろしいのは、瀕死の少女を見れば一目瞭然だったが、それ以上に期待と好奇心と緊張感に支配されていた。


「が、頑張ってー!!」


遂に動き出した蜜柑を見て応援をする。
今の自分にできることはその程度しかなかった。
果たして蜜柑はどんな魔法を使うのか。
光線か。炎か。星か。様々な空想が脳裏をよぎる。
そして────


「エェェェエェェ!? まさかの物理!? しかもおケツ!!」

斜め上の技だった。
強化魔法などは目で見ても分からない為、篠崎胡桃はそれを普通のヒップアタックだとしか思えなかったのだ。


549 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/20(月) 17:16:13.81 ID:Tw6E+ehYo
>>545-546

「うぇーいサンクス☆ 念願のDXなんとかかんとかをゲットしたじぇい☆ つーか思ってたよりもでけーなオイ♪」
「つーかハベ子ちゃん未成年に見える? 見えるよなウヘヘヘ☆ でもハベ子ちゃん成人してまーっす、免許証も勿論あるんだなそれが☆」
「嘘かと思うなら見るか? お? ハベ子ちゃんの真顔フェイスが映った免許証みてーのかってんだ☆ ……うぉっ、これクリームの量ぱねぇ♪」

【真ん丸な瞳を輝かせてクレープを大歓迎するハベ子ちゃん。はしゃぎっぷりも格好もやっぱり成人しているとは思えないが、これでも24歳です】
【もし水月が「免許証見ないと信じないぞ!」というスタンスならば、差し出されるは完全真顔のハベ子ちゃん。なお格好は甘ロリドレス。その格好なのに真顔】
【写真の彼女は口を一文字にして、どこか虚空を見つめる様なローテンションな表情だった。因みに北条豊穣(ハーベスト)が本名であることもそこで判明する】

【彼女は口元についた生クリームをぺろり☆と舐めとりながらでっかいクレープに豪快にかぶりつく】
【そしてくっちゃくちゃしながら水月の話を聞いて、ゆっくりと甘さを口いっぱいに広げてから飲み込めばようやく口を開いた】

「……ああ、アイツ等か☆ ハベ子ちゃんが酒飲ませようとした連中だろ♪ ハベ子ちゃんに腹パンしてきたヤツも生徒会らしいし、一度〆なきゃなとは思ってたんだ☆」
「――――でも、最優先はハベ子ちゃん自身の願い。願いを叶える為に魔法少女になったんだからな☆ つーかフツー魔法少女ってのはそんなもんじゃねーの☆」
「ってことで、生徒会はムカつくはムカつくけど……ま、ハベ子ちゃんの魔法少女活動を妨害しない限りは――――ってこった☆」

「ごめんなぶっかけ女……じゃなくて水月とかさっき言ってたな。あと涼子ちゃんもごめん。欠片を5つ集めて願いを叶える……ハベ子ちゃんはそれに必死なのよ☆」
「勿論情報提供くらいならするからさ♪ ほら2人とも、ハベ子ちゃんのDXクレープ一口やるから許してくれってんだ☆」

【首を縦に振った涼とは異なり、ハベ子ちゃんは共闘を拒んだ。理由は願い。願いを叶える為に魔法少女になったのだから、寄り道をしている暇などない】
【ハベ子ちゃんはクレープを差し出すようにしながら90度の礼をする。闘うのならば願いの為に。ふざけていながらもどこか一本芯の通った真剣な意志が見えるようで】

/返しておきます!!
550 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/20(月) 17:29:17.58 ID:20Fb9rmJ0
>>521>>548

闇高?
あぁ、あの落ちこぼれ集団の学校か

【聞いたことがある】
【ヤンキーだらけの学校でその学校にも魔法少女は存在しているという】
【おそらくこの目の前の人物だけではないだろう】

まぁ私に挑んできた度胸は褒めてやるよ
だがどうせすぐにお前は負ける
全てはエインフェリャル様の為にーー

【そこまで言ったところで一般人である胡桃の声援が聞こえる】
【だが関係は無い】
【今の自分に出来ることは目の前の敵を倒すことだけ】
【そう、エインフェリャル様の為に】

そんな攻撃が当たると思ってんのかぁ!?

【蜜柑のヒップアタックを左へとサイドステップをし避ける】
【近接攻撃を仕掛けてきたということはおそらく肉弾戦が得意なのだろう】
【だがそんなのはリースコルにとっては関係が無い】
【「使えなくなれば」全て一緒だからだ】

名前通り甘い攻撃だなぁ!!
隙がありすぎなんだよぉ!

【そう叫べばリースコルは袖口から鎖を伸ばし】
【蜜柑の右腕を縛りつけようとまるで蛇のようにうねり迫っていく】
【もし鎖で縛られたなら右腕には謎の刻印が刻まれることだろう】
551 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/20(月) 17:29:33.59 ID:XPIb8e0Uo
>>541

「はっ――――――――――――――――」

弾ける魔力、口元に浮かべられる笑みは獰猛な獣の如く荒々しく、そして淑女の如く高い品格を持ち合わせた二律背反。
終了。自分が此処で死ぬ、目の前の女はそう断言したのだ。此れを笑わずにしてなにを笑えばいい。道化師等より余程愉快だ。
眼前に迫る死≠、彼女はただ笑って認識した。その精神の在り方は十七歳、とてもではないが女子高生のそれではなく。
魔法少女らしい異常∞超常∞狂気≠ノ沿った実に普遍的な存在=\―――故に王道≠ナある。

自分が此処で死ぬ? たった一発の弾丸に貫かれ、心臓は鼓動を刻むのを止め、血液の流れが止まると――――たかが、其の程度で九条院永麗奈が死ぬとでも、本気で思っているのか。
たった一発の弾丸で人は死ぬ。ああそうだろう、其れが現実であり絶対不変の法則だ。人は決して強くなど無く、撃ち抜かれて生きているなら其れは人ではない。
人であることを捨てるつもりのない彼女にとって、少女の弾丸は致死量に値する。だが其れと永麗奈が此処で死ぬかどうかは別の問題――――だって、そうだろう。
ただの一発の弾丸が身を穿けば人は死ぬ。真実にして真理、だが彼女に言わせればこうだ――――当たらなければ、死にはしない。

寝言は寝ていえ。ピーチクパーチク好きなようにほざいていろ。そして死ぬまで群れているがいい何処にでもいる平凡な天才風情≠ェ。
研ぎ澄まされ際限なく強化された身体能力は、少女の死≠捉え――――そして、其れでも彼女は動きを止めることはなく。
正面から来るというのなら、受けて立つまで。少女に向けて放たれたはずの一撃は、此方へと向かってくる弾丸に標的を変更し。
大剣を弾丸に叩き付けた其の瞬間――――――――吸血姫が、粉砕された。
絶対破壊という概念干渉、魔法の中でも最上級に位置するであろう、存在するはずのない絶対≠ノ、彼女の魔具は耐え切れず瓦解し崩壊する。
魔具の喪失。魔法少女にとって其れがどれほどの痛手なのか、考えるまでもないだろう。いや、この場合は魔具だけ≠ナ済んだというべきか。

吸血姫は相手の魔力を奪い、そして貯蔵する能力を秘めた魔具。其れを吸血鬼に見立て、吸血姫の名を冠した大剣。
其れが砕け散るということは、内包された魔力が辺り一帯に撒き散らされるということ――――黒の刀身が粉塵となり、視界を奪う縛鎖となる。
驚愕は一瞬、相手ならば此の程度はやってのけるだろうという認識のもとに永麗奈は更に一歩踏み込み、大剣を握っていたはずの右手で握りこぶしを作り。

「やれるものならやってみなさいな――――臆病者(チキン)&酪がっ!!!!」

吸血姫に込められていた膨大な魔力を急速に吸い上げ、永麗奈は自らの身体に更に身体能力の強化を数十回数百回と連続で展開し。
同時に拳に爆炎を纏い、其れを明花の顔面に向けて放つ――――そして其の拳は当たる当たらないに関わらず、大爆発を起こし更に周囲一体の視界を悉く奪い尽くすだろう。
拳撃、爆発、何方も当たれば一溜りはないだろうが、吸血姫に秘められていた魔力は周囲に爆散し、誰の所有物でもない無色透明の魔力として流れている。
つまり其れを利用できるのは永麗奈だけではなく、明花も同様に其の魔力を吸い上げ使うことが出来るということ。
膨大な魔力をつぎ込めば、如何な大魔術とて発動にそう時間はかからない。防御、相殺、或いは別の手を直ぐ様講じることも難しくはない筈だ。
そして攻撃の有効無効に関わらず、火炎が爆裂し視界を覆い尽くし、黒煙が空間を支配する。
永麗奈の姿も見えなくなるだろう。逃げたわけではない。単純に視覚、聴覚で捉えきることは状況的に不可能であり、魔力探知も意味を成さないというだけの話だ。
場に溢れた魔力、そして限界まで高められた永麗奈自身に内包された魔力は、もはや一個人が本来持ち得る魔力量を遥かに超越し空間に流れ出している。
魔力の探知によって得られる結果は点ではなく空間そのもの、膨大な魔力によって特定の位置を捉えるのは不可能なはずだ。
よって永麗奈の姿を捉えるには、視界を取り戻す必要がある。彼女の性格上、その間に不意打ちをする、といった事は起こり得ず――――数十秒後、黒煙は風によって取り払われ。
真っ直ぐに前を見れば、丸腰の九条院永麗奈が堂々と仁王立ちしている姿が眼に入るだろう。

//お返ししておきます
552 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/20(月) 20:25:06.88 ID:p7dlG0bro
>>536
狼牙の牙が、左手の鎧を貫いて突き刺さる。魔力の強化に依らぬ簡素な防具は牙を防ぎ切る事は当然出来ず、肉を裂いた牙には血が滴るだろう。
当然ながら激痛が走る筈だが、それを全く感じていないのか力が緩む事はなく、寧ろ強まったようにも感じられて。

「アヒャ!アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!」

噛まれたならば、離すか千切れるまで続けるのみ、頭に後退の文字はない。
狼牙が左手に噛み付いている間──自分から離れようとしない間、村正の純粋なる暴力は続くだろう。なんて事の無い行為、掴んだ狼牙をひたすらに何度も何度も力任せに地面に叩きつけるだけ。
まるで生命の尊さを知らない子供が虫で残酷な遊びをするのと同じ、笑いながら、自分からも血を流しながら、何度も何度も何度も何度も。
揺さぶり、引き上げ、叩き落とし、繰り返す、その行為の中で左手を噛みちぎる事は可能だろう──出来るなら、の話だが。
牙が届いていても、肉を引きちぎるまでに首を動かせるか、喉輪のように閉まる手を掴めるか、上下に激しく揺さぶられる中で正常な判断が出来るか──村正の行為は、攻撃でありながら同時にそれ自体が激しい妨害行為でもある。

/了解です!とりあえず返事を返しておきますね!
553 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/20(月) 20:35:58.64 ID:G0YlQHE6o
とある廃屋、一見すると普通の荒れ果てた民家だが、ここは以前から幽霊を目撃したとの噂が耐えない場所であった。そんな廃屋が今、炎に包まれている。
廃屋の周囲には結界、そして燃え盛る炎からは魔力。このことが、間違いなく魔法少女の仕業だということを示していた。

「燃ーえろよ 燃えろーよー 炎よ 燃ーえろ♪」

その炎の中には、小さな少女の人影。それは、この状況下で陽気に歌っていた。

「火ーの子を 巻き上ーげ 天まで 焦がせー♪」

その少女は歌いながら、燃え盛る廃屋の中を歩く。暫く歩いたところで足を止め、しゃがんで何かを拾う。

「あったあった。星のかけら。幽霊の正体はやっぱり、クリーチャーだったのね。」

少女が拾ったのは、星のかけら。この魔法十二戦姫少女所属のフェデーレは、噂の幽霊の正体をクリーチャーだと考え、この廃屋までやって来たのだった。そして、廃屋に火を放ちクリーチャーごと焼き払ったのだ。

「今度は、ちゃんとエインフェリャル様の為に使いますからね。」

以前、自身の脱出の為にかけらを使ってしまった。エインフェリャルの復活に使う為のかけらを。それを悔やんだ台詞を吐き、フェデーレは立ち上がる。

/使い回しですが……
554 :いすず・"ウィリス"・オーバランド  1/2 [saga]:2015/04/20(月) 20:46:07.42 ID:ROYgJGvBo
【ドロリ、とした何かが身体の中に染み渡っていくのを感じた。】
【魔力でも無ければ、血液でも無い。意思の力や怨念でもない、もっと直接的で、】
【そして生命の根源を感じさせるような濃い、濃い"スープ"が―――純白と薄い桃色を割って、流れて行く。】

 ―――っ。

 【ドロリ。】


 ――――――――ぁ。


       【ドロリ】


 ―――――ん……。


  【ドロリ】


      【ドロリ】


【ドロリ】 
           【ドロリ】



 【ドロリ】






【―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――。】



 ……ぅふふ。ありがとうね、"おにーさん"。
 またこんど、いっしょにあそぼう?
 
 ……? れんらく、さき?
 んーとね、ごめんなさい。
 それはおしえちゃだめー、って。
 "ともだち"がいってたの。るーる、だって。

 だから――――

 あいたくなったらまた、"いすず"をさがしてね。……ぅふふ。

【瀬平戸市内。町外れに位置するアーケードから少し離れた所に、宿が集中する通りが存在していた。】
【昔ながらの街並みが今も色濃く残っている、そのアーケード近辺と宿屋の通りに、人は余り多くない。】
【寂れた商店街は、平日だろうと休日だろうと、何時でもシャッターが閉まったままの店舗が大半であった】

【困った事に、寂れただけでは飽き足らず、一部の店や店舗跡は不良の溜まり場として使われており】
【その煽りを受け近辺の宿や飲み屋の集まるこの地域一帯が、どこかアンダーグラウンドな雰囲気を纏っていた。】
【そんな昼でも冷たい空気の流れる通りに、幾つかある古びたホテルの一角から、場にそぐわない年齢の『少女』が出てきた。】

【背格好と、あどけない表情から判断するに年齢は10歳か、そこらだろうか。】
【その年齢層の少女にしては、少し高級そうというか、なんとなく、大人びた格好のワンピースを身に纏って】
【ホテルの出口から軽い足取りで出てくると、自分の後から続いて出てきた、30代中頃の男に一度だけ二コリ、と笑顔を見せて】

【そのまま、男とは別の方向へ歩いていき―――その姿は裏路地に消える。】
555 :いすず・"ウィリス"・オーバランド  2/2 [saga]:2015/04/20(月) 20:47:06.73 ID:ROYgJGvBo





 『……ん、……財布、アレ、……あっ!?』

【―――さて、問題はここからだ。男は珈琲でも飲んでスッキリしようと、ホテル横の汚い自販機に近寄ったが】
【そのままビジネスバッグの中に手を突っ込み、財布を取り出そうとした所でようやく異変に気がつく。】
【そこにあるべき物が、ない。カードも、携帯も、財布も、何もかもが抜き取られていて―――】


 『あん、の……ガキッ……!! どこいった!?』

【慌ててバッグを投げ出し、少女の消えた裏路地に飛び込んだ物の―――そこにもう、彼女の姿は無く。】

 『……あああああ!! やられたっ!! く、そ!!』


【―――そんな男を、"彼女"は面白可笑しいといった表情で、ホテルの屋上から優雅に見降ろしていた。】



 ぅふふっ。おばかさんだなぁ。"いすず"がこどもだから、ちょっと"ゆだん"しちゃったのかなぁ?
 
 「……どうかな。ボクには彼、場馴れしてないシロウトさんに見えたけど。いすずも意地悪だねぇ。」

 だって、やさしいおにーさんならほかにもたくさんいるんだもーん。
 それに、あのおにーさんはあんまり"はぶり"がよくなかったしー。

 「何処で覚えてくるんだい?そういう言葉。ボクは教えてないけどなぁ。
  まあいいよ、これで一週間分くらいは資金が確保できた。上出来だよ、いすず。」

 ……うん。これで、"かけら"さんさがしにしゅーちゅーできるねっ。



【肩に乗せた、一匹の"亀"のぬいぐるみと、愉しそうに言葉を交わしながら。】
【少女―――"いすず"と名乗った彼女は、財布からお金を全て抜き取ると、ポイ、と排水溝へ投げ捨てた。】
【不思議な存在との会話。一瞬にして路地から屋上へ移動する能力。そして、纏う邪気とも無邪気ともつかない、幼子特有の魔力。そう。】

【彼女は―――魔法少女であった。】

/初っ端から2レスに跨り申し訳ありません。
556 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/20(月) 20:51:10.80 ID:GKTABwETo
>>548
「………!!」
感じた…!!
良く解らないけど…あのコから何か不思議な…
一瞬だけど、あのコから何かを感じた…
やっぱり、あのコも…

「………!!」
だとしたら…
あのコのネックレスは持ち主を私達の下へと導いてきたのか…
魔法少女との戦いを見せる為に…!!

>>549
「ヤバっ…!!」
攻撃を避けられ、私はそのまま飛んでいくが、
空中で縦向きに一回転を交えながら、両手を着いて着地。
両手に魔力を込めて地面を叩き、反動で立ち上がると…

「あれは…!!」
私の右腕に向かって鎖を伸ばしてきた。
さっき言ってた気を付けろって言ってた鎖だ…
あれなら避けられる…気をつけろって言ってたけど…!!

「………!!」
敢えて私は右腕を差し出す様に前へ出す。
あの女の鎖は私の右腕を捕らえた。
右腕には妙な刻印が刻まれている。

「見せて来たわね…アンタの魔術。
 それにしても…鎖で縛るなんて…ドMがバレたらどうするつもり?
 身体が熱くなってくるじゃん…」
私は賭けていた。
もしもあのコが…ネックレスの女のコが、魔法少女の素質があったら…
あのコが此処で、魔法少女として覚醒して、戦うことになれば…
相手の魔術を知ってる状態で戦う方が有利なる…!!
ただ…一つ問題が…

「やばい…」
鎖で縛られてから顔が熱い…
身体中が熱い…
腕を見てみると赤くなってる…
顔も、そうなんだろう…
これはアイツの魔術と関係あるのかは解らないけど…
ドMは本当なんだ…
557 :上田美奈 [saga]:2015/04/20(月) 20:57:33.14 ID:ySiJqFOWO
>>553
【ミナという魔法少女にとって、先手を打てるかどうかは生死を分ける重要なファクターである】
【直接的な戦闘力という一点においては他者より明確に弱い以上、
 先に気付いて先に獲得というのは命綱ともいえる手法なのだから】
【ただそれでも、上手くいかないときもある。たとえば対抗者が先に気がついたときや
 対抗者のほうが近い位置にいた場合だ】
【結界の向こうで燃え上がる廃屋を見ながら、今回も先手を取られたか、と納得】
【一応、遠隔探査だけしてから帰ろうという感じ】

「ま、珍しいことでもないですしね」

【右手の指に吊るしたペンデュラムで、戦況だけ確認することにしたようで】
【この時点ではまだ、場合によっては助太刀するかも、というくらい】
【相手側が見られた可能性に気がつく可能性もあるけど、さすがに結界の外からなら大丈夫だろう、と】
【なお、本人はまだ気がついておりません】
【“光の加減で”視認されにくくなるローブが、この時だけは炎に照らされていることに】
558 :水無月 水月 :2015/04/20(月) 21:06:54.82 ID:rlomJGhk0
>>549>>546
「成年って、えと、年上!?」

目の前に居るのは身長150のロリータファッションを纏う女の子、に見える24歳
そういえば花見のときにも24歳だとか言っていたが……冗談だろう?
しかし免許証を見せるとまで言うのだから本気なのだろう。真顔写真に興味はあるが、そこまで追求はしなかった。

「ありがとう、津田さん!」

津山の空いている方の手に両手を重ねて、ぎゅっと握る。
そしてまっすぐに見つめて、笑う。疑いなんて知らないような、そんな顔をして。
始めて会った時は敵同士だったのに、今では何故ここまで素直に信用できるのか。

「ううん、ハーベストさんも情報提供だけでもうれしいですよ!
 自分でも勝手なお願いをしてるって言うのはわかってますし……」

口ではそう言えど、本音を言えば正直残念だ。
そんな気持ちを表情には出さないように、と本人は意識しているのだが、眉は垂れてしゅんとしている。
仲間は多いほうが頼もしいし楽しいし、それに大人が味方についてくれるというのは心強かった。
だが、叶えたい願いのためというのであれば、これ以上お願いすることは出来ない。
殆どの魔法少女には命の危険を冒してでも叶えたい願いがあるのだから。

「じゃあ、クレープの代わりに……ハーベストさんの願いを聞いてもいいですか?
 もしかしたら、僕にも何か出来るかもしれないですし」
559 :篠崎胡桃 :2015/04/20(月) 21:10:53.99 ID:YtaLYmJQ0
>>550
>>556

「あぁッ!?」


蜜柑の渾身のヒップアタックはエーテルシアの回避により当たらず、篠崎胡桃はそれを見て焦りの声を上げた。
エーテルシアの魔法──鎖を操る妙な魔法を見てやはり自分の想像していた魔法と違っていたと思う反面、彼女達の扱う魔法の力はどのような法則で決まっているのか気になった。


「み、蜜柑さんッ!」


まるで命が宿っているかのように自我が存在し、己の意思で蜜柑へと迫るような動きを見せる不気味な鎖。
まさか蜜柑が自ら進んで鎖に縛らたとは思いもしないようで焦りと不安の入り混じった声を口から蜜柑へとなげかけた。
蜜柑の様子が可笑しい──────ところど赤く染まっているような、気のせいか息も荒くなっている。

────そうか。あれはきっと鎖の仕業なのだろう。鎖に縛られたら彼女のような状態異常が発生しるのだと自分なりにこの状況から推理する篠崎胡桃は、どうにかして蜜柑をあの鎖から解放させようと思考するが、果たして非力な自分にできるのだろうか。
彼女を助けられる力があれば────。



"私も魔法少女になれれば────"



脳裏をよぎるのはそんな思いだった。
しかし、自分にはそんな力は存在しないと考える篠崎胡桃は幻想の如きその"願い"を胸の奥底へとしまい込み、その願いに反応するかのように点滅をしたネックレスには気づかないで


「蜜柑さんッ! な、なにか私に出来ることはありますか!!」


偶々近くに落ちていた木の枝を手に取り、蜜柑とエーテルシアの間に立つと、極細で今にも折れそうな枝をエーテルシアへと構える。



560 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/20(月) 21:17:53.76 ID:G0YlQHE6o
>>557
「さてと、かけらも手に入ったことだし。」

この場から去ろう。そう思い、廃屋の出入口へと歩いていくフェデーレ。どことなく上機嫌で、またも歌を口ずさんだりしている。

「……ん?あれは……」

出入口へと到着した時、フェデーレの目には来たときに無かったものが写る。炎に照らされる何か。何者か。フェデーレはそれに向かって声をかける。

「あなた、誰?もしかして、これ欲しいの?」

そして、先程回収した星のかけらを取り出し、見せびらかした。
561 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/20(月) 21:23:10.08 ID:20Fb9rmJ0
>>556>>559

カハッ、ならとことん虐めてやるよ
次はその左腕だ!

【そう言って今度は左腕へと鎖を伸ばそうとしたその時ーー】

……てめぇ…!

【目の前に現れた胡桃を見てリースコルの怒りが増す】
【戦闘の邪魔をされた】
【その事実がリースコルには許せなかったのだ】

一般人が出てくるんじゃねぇよ……てめぇら一般人はなぁ……

【両腕を二人へと向ける】
【瞬間鎖が伸び蜜柑と胡桃へと襲いかかる】
【胡桃へと伸びた鎖は首元へと】
【蜜柑へと伸びた鎖は最初の宣言通り左腕へとそれぞれ伸びる】
【そしてその間にも蜜柑の右腕へと刻まれた刻印から黒い鎖の影が右腕へと広がろうとしていることに気付くことが出来るだろうか】

てめぇみたいな勘違い馬鹿はさっと死んだほうが良いんだよぉッッ!

【鎖が伸びる】
【唸りを上げながら空を切り裂き迫っていく】
【しかしここで胡桃をただの一般人だと判断したリースコルは正しいのかーーー】
562 :上田美奈 [saga]:2015/04/20(月) 21:24:18.26 ID:ySiJqFOWO
>>560
【ほえ、見えてる? と自分の姿を確認】
【……これはトンだポカミスでした。そういえば炎はまだ試したことがなかった】

「えーと、江風中の上田美奈といいます。
 かけらは、欲しいといえば欲しいですけど、わざわざ戦う気もないです」

【とりあえず話は成立するらしい、とふよふよ降りてくる魔法少女一名】
【普段着に灰色のマント、ワンポイントで葉を象ったブローチが1個】
【魔具っぽい備品は、手にぶら下げた振り子だけ】

「どちらかといえば幽霊さんのほうが興味があったくらいですね」
563 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/20(月) 21:30:44.06 ID:W69qv9ro0
>>552

相手の想像以上の力が発せられ、狼牙は驚愕のままにその体をシェイクされる。
地面に叩き付けられ、持ち上げられ、また叩き付けられ。
そのループは単なる「縦揺れ」で、横に大きく動けないのでは食い込んだ牙はその腕を喰い千切ることが出来ない。
そして、振り回されている中では思う様に腕を動かす事も出来ない。
即ち今、この焚衿柳狼牙に村正喜梨の攻撃を止める事は事実上不可能だった。

「ク、ファ」

最も、それは「この」焚衿柳狼牙にとってというだけ。
叩き付けられながらも意識を保つ彼女は、「一匹狼」を解除する。
五感が元に戻り、その精神への負担は減少した。
そして、代わりに頭の中で「群れ」のスイッチを押す。
その瞬間、村正の背後に生まれる二人の狼牙。
彼女達もまた「狩り」の速度と『狼爪』を以て、村正の急所を貫かんと迫る。
気付くこと自体は、簡単だ。
瞬間的に巻き起こった魔力はかなりの物で、どんなに感知に疎い魔法少女でも容易に察知出来る。
だが、それへの対応という事は即ち左手の狼牙への対応を止める事と同義。
ならば狼牙そのものを振るい撃退するか?否、それは「喰い千切る」のに必要な「横揺れ」だ。
そうして彼女は、村正の左手へとリーチを掛けた。

//まさか早く帰って来れるとは思わなんだ
//改めて宜しくお願いします
564 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/20(月) 21:46:59.03 ID:G0YlQHE6o
>>562
「私はフェデーレ。」

名乗るフェデーレ。だが、どう見ても日本人的な顔立ち。明らかに偽名……と言い切れないのが、最近の日本だ。いわゆる、キラキラネームと思われるかもしれない。

「戦う気はないの?あ!わかった!このフェデーレちゃんに、恐れをなしたんでしょ?うんうん、そりゃそうだよね。なんたって、この炎だもん。」

相手は自分に恐れをなしたに違いない。勝手にそんな勘違いをし、勝手に納得するフェデーレ。にやけ顔で胸を張る。いったい何処からそんな自信が来るのやら。

「残念だったね。幽霊さんなら、私が燃やしちゃったよ。このかけらが原因だったみたいなの。」

そう言って、再びかけらを見せびらかした後、それを懐へとしまった。顔は変わらず上機嫌そうな笑顔だ。

「あ!そうだ!美奈ちゃんだっけ?――あなた、ここの新しい幽霊になってみない?」

その笑顔のまま、とんでもない発言が飛び出した。
565 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/20(月) 21:50:45.52 ID:GKTABwETo
>>559
「だったら、その勇気を捨てないで…!!」
また感じた…!!
あのネックレスからだ…
あのコの行動からして未だ魔法少女として目覚めてないけど、
前に出る勇気が無ければ、戦う事なんて出来る訳がない…
私達の間に立つのは余りにも無謀だけど…
あのコは魔法少女としての一歩を踏み出しているんだ…

>>561
「………」
鎖の影が気になる…
右腕へと広がっている様な…
あの魔術…やっぱり解らない…
だけど…

「おっと…!!」
宣言通り、アイツは私の左腕へと鎖を伸ばしてきた。
流石に左腕までくれてやる訳にはいかないし、
中学生にこれを見せるのはヤバい気がする。
私は右にステップを踏み、鎖を避ける。
そのまま後ろへ回り込む様にステップを踏み続け…

「続きは二人っきりの時にね…!!」
左腕に魔力を込め、拳を握る…
私の拳は魔力を剥き出しに、光を放つ。
その光を持った拳で、私はアイツに向かってパンチを放つ…!!
566 :上田美奈 [saga]:2015/04/20(月) 21:54:19.84 ID:ySiJqFOWO
>>564
【腕を組んでふむぅ、と目を伏せる図】
【どう見たって怖がってるヤツの対応ではなかった】

「いや、自分以外の魔法少女はたいてい怖いものなので、
 炎がどうこうという問題ではないんですよね。
 あと私も魔法少女ですから、消えるだけで幽霊もムリっぽいです」

【しかも容赦なく相手の期待をへし折っていくスタイル】
【別にかけらがほしそうな雰囲気もなし。だってミナの願いはとっくに叶っているから】
【そして幽霊さんにもなれないそうです】

「無事に回収されてるなら、ソレ以上踏み込んでも仕方ないです。
 フェデーレさんは私の探しているタイプの人でもなさそうですし」

【怖がらないし欲しがりもしない。戦闘力も低そうに見える】
【ある意味で、戦闘主体の存在から全力で後ろ向き】
567 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/20(月) 22:08:05.68 ID:p7dlG0bro
>>563
地面が揺らぐ、ひび割れる、削岩機のように地面を叩いていた左手が、ピタリと止まる。
グリ、と動いた瞳が自分の背後に向けられて、召喚された狼を捉え。

「アヒャ、こーゆーの、なんて言うんでしたっけぇ〜?」
「…小賢しい≠チて、言えばいいんですかねぇ〜?」

狼牙を首根っこで支えて持ち上げたまま、ぐるりと振り向き、二匹の狼を見据える。
狼牙が腕を噛みちぎる為には、その万力の様な力から逃れながら腕を引きちぎる事が必須、無理矢理に逃げる事も出来るだろうが、それには少なくないリスクがある事も考慮するべきだ。

そうしながら、片手間とばかりに村正は右手の大剣を持ち上げ、迫る狼に向かって大剣を真っ直ぐ横に薙ぎはらう、なんのテクニックもない、シンプルなパワーの押し付けだ。
だが、その振るわれる大剣が曲者で、それは魔法少女の持つ武器でありながら、駆動する牙の様な刃は魔力を喰らい、問答無用に引き裂き壊す。魔力への完全なメタと言ってもいい性質を持つ。
つまり、狼牙の呼び出した狼が魔法少女の力であるならば、其れ等には大剣の刃に対抗する術は無く、刃に触れた瞬間にぶった斬られてしまう未来しか無いという事で。

568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2015/04/20(月) 22:14:36.95 ID:a0KcjVEr0
>>554
/まだいるでしょうか……?
569 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/20(月) 22:14:56.73 ID:G0YlQHE6o
>>566
「むぅ……」

少しも怖がらないし、戦う意思も見られない。それに不機嫌そうな表情をする。フェデーレは考える。こんな相手は初めてだと。

「美奈ちゃん!あなた、つまらない!つまらないよ!それでいいの?」

フェデーレから、先程まであった殺気のようなものが消える。そもそも、フェデーレも廃屋を派手に燃やした後に戦うのは、消耗が激しいので避けたかったのだ。

「何か願い事は無いの?誰か好きな人とか居ないの?」

やがて、話が妙な方向へと発展する。

「私はあるよ、いるよ。願い事も……好きな人も……」

そこには、不機嫌そうな表情も笑顔もなく、ただ真剣な表情だけがあった。


570 :篠崎胡桃 :2015/04/20(月) 22:16:25.22 ID:YtaLYmJQ0
>>561
>>565


「ゆ、勇気──………………」


蜜柑の教えはあまりに抽象的であまりに理解しやすかった。
篠崎胡桃は蜜柑の教えを守るよう勇気を捨てないで首元へと迫ってくる鎖に対して零細な木の枝を使い防ごうとする。


「────────あ」


だが所詮は地に転がっていたただの枝。
自然の群衆から離れた役目のない枝。
そんな武器にもならない物質で、人を殺せる魔法の力を授かった鎖を防げるはずはなく、鎖はそのまま篠崎胡桃の首元へと──────そう、ネックレスが掛けられている首元へと当たった。


「!?!?!?」


鎖がネックレスへと接触した刹那、篠崎胡桃の首元からピンク色の眩い光が解き放たれた。
それは聖なる光────。
魔翌力を帯びて、魔翌力で構成された立派な魔法の光。
篠崎胡桃の首元に掛かったネックレスは、五つの星のカケラで構成されているゆえ、魔翌力を帯びた鎖に反応したのだろう。


「な、なにぃぃぃぃぃコレェェェェ!?」


鎖は光により弾かれた。
しかし、ピンクの聖光は収まらず光線のように蒼天へと線を伸ばす。
篠崎胡桃は咄嗟の現象にただ取り乱すだけだった。
しかし、何故だろうか。
この光からは、蜜柑が変身した時に放たれた光同様、温もりを感じた。
もしかしたらこれが──────。


「魔法………少女に………。蜜柑さんを助けられる力を──……皆んなを笑顔に出来る力を────……………!!」


直感的にこの光に手が触れようとしていた。この光に触れたら沼にハマると本能的に理解できた。
しかし、欲しかった。力が。蜜柑の様に誰かを守る力が。幼い時、観ていた笑顔を守り、人を助け、笑顔を増やす魔法少女に────なりたかった。
そう強く思い篠崎胡桃は光へと触れた。


「…………………………………」


光に触れた篠崎胡桃は瞬く間にピンクの沼に飲み込まれた。
そして光は篠崎胡桃の体を包み込み、やがて鎧のような形状をしたドレスへと形を変えた。


魔法少女として篠崎胡桃が力を得た瞬間だった。


「これが………魔法少女」


ピンク色の鎧形状のドレス、背には三枚の零細な翼の様なものが生えていて、ピンク色だった髪の毛は色素の薄い金髪へと変わっていた。
エーテルシアとは違い、禍々しさはなく代わりにあるのは温もりと優しさ。
そして恐らく使い魔の猫型妖精の姿が篠崎胡桃の肩にいた。
571 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/20(月) 22:17:41.26 ID:ROYgJGvBo
>>568
/はい、まだ此方でお待ちしてますよ!
572 :上田美奈 [saga]:2015/04/20(月) 22:22:57.98 ID:ySiJqFOWO
>>569
「というか願い事、もう叶っちゃったんですよねぇ。
 なので今はどちらかというとボーナスタイムというかなんというか」

【腕を組んでこめかみを抑えて】
【実際、多くの魔法少女が持っている“熱”みたいなものが、今の自分には欠けている気がする】
【戦闘中の治療すら可能にする法力治癒魔法は、彼女が用意していた願いをあっさり叶えてしまった】

「もう一つ願いはありますが、それはかけらで叶えたら願いの意味がなくなるものですし。
 好きな人はたくさんいますけど、その人達はかけらでどうにかしてほしいなんて思わないでしょうし。
 世の中って意外とままならないものでして」

【好奇心というものは自分の足で求めるからこそ埋められるのです】
【今回の幽霊騒動だってそう。かけらに教えてもらってもドキドキがありませんのだ】

「フェデーレさんのかけら集めは、その人のためです?」

573 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/20(月) 22:32:25.32 ID:20Fb9rmJ0
>>565>>570

んだとぉ…!?

【自分が胡桃へと放った鎖は謎の光に弾かれてしまう】
【光の正体】
【それは魔翌力だった】
【なぜ一般人であったはずの胡桃が】
【そういえばあのネックレス】
【それの正体に気づいた瞬間】
【リースコルは自分の判断が間違っていたことを知った】

クソがぁぁッッ!ぐッッ!?

【そちらに気を取られてしまったのか蜜柑の拳はリースコルの腹へと入る】
【そしてそのまま背後へと吹き飛ばされ壁へと叩きつけられた】

ガハッ…クソがぁ……クソッ……!

【吐血し今にも途絶えそうな声で呟く】
【もう戦えないかーーー】
【いや】
【まだ立ち上がるリースコルの瞳からは闘志が消えていない】
【むしろ以前よりも増していた】

[ピーーー]…!
お前ら二人とも…![ピーーー]…!

【リースコルはコートの中へと手を入れ鎖でぐるぐる巻きにされた何かを取り出す】
【その鎖を解いていけばそこには自らの尻尾を噛んでいる蛇の装飾が施された短剣が】

《ウロボロス》…発動…!

【そしてその短剣を自らの腹へと突き立てた】
【腹からは血が溢れ出しリースコルの足元へと落ちる】
【そして次の瞬間】
【リースコルの影が蠢き始めた】
【やがて影の中から人間大の蛇の頭が数個顔を出した】
【その蛇は影のように黒い】

がはッ…やれぇ…!
あいつらを食い荒らせぇぇ!!

【リースコルの指示が出たと同時に二匹の蛇の頭が二人へと伸びていく】
【それは先ほどの鎖とは比べ物にならない】
【しかしリースコルの出血も激しい】
【あまり長々とは戦えないだろう】
574 :藤宮明花 [sage]:2015/04/20(月) 22:41:01.87 ID:lu27gXE/o
>>551
―――――――――――――――――― "努力家風情が調子に乗るな"。
『やれるものならやってみろ』?やれるから、そうしているのだ。自分の才能を用いれば、一人の魔法少女を粉砕する程度、何の造作も無い事なのだ。
確かに、自分は臆病者だろう。或いは九条院永麗奈という少女は少女の領域を超越し、正しく"魔法少女"らしく勇敢で無謀であるかもしれないが。
それがどうした。
序列は決して変わらない。何度最強を自称しようが。何度炎を撒き散らそうが。何度こちらへと立ち向かってこようが―――――――――――。
藤宮明花こそが人類種全てを上回る"優等種"だ。―――――――――――― 分からないならば、何度でも、何度でも、それを証明して見せる。

"魔弾"が大剣を砕く。この無限に存在する可能性、確定しうるはずの無い可能性を完全に確定させる"絶対"が砕く。
その瞬間―――――――――――― その大剣に、恐らく内包されていたのであろう魔翌力がこの空間中にばら撒かれ、同時にそれが分解され、目晦ましと飛散する。
小賢しい、小賢しい。視界が潰されるというのならば魔翌力による探知を―――――――――――― エラーだ、余りにも周辺に散らばる魔翌力が多過ぎる。
個人を特定する事が出来ない。ならば、どうする。
決まってる。自分には最高峰の探知能力がある。この"天才"故に許される、最高峰の探知能力。"勘"がある。研ぎ澄ましてきた、経験と才能がある。
其処にいるであろう彼女へと。―――――――――――― いい、銃は、捨てていい。

―――――――――――― 此処だ。いや、一寸間に合わない。

タイミングは合わせた。だが、仕留めきれない。―――――――――――― 足りない。いや、腕の長さも拳を振る位置もあっている。
拳を振るった。それは彼女の顔面を狙って叩き込もうと振るわれる。それは丁度、交差する形であるが。

今からでは、身体強化が追い付かない。身体強化の回数で"殴り負ける"。―――――――――――― だったら。
身体強化に回していた魔翌力。その魔翌力を単純な"防御力"の増加と―――に回す。数百回の重ね掛けとはいかないが、それでいい。こっちは、"質"が違うんだ。
甘んじて、その一撃は受け止めてやる―――――――――――― だが。

拳が、叩き込まれる。痛覚器官が追い付かず、先ず最初に感じたのは後方への浮翌遊感。次いで―――――――――――― 爆散する、魔翌力の塊。
頬を刺し、肌を焼く。魔法少女としての衣装、魔翌力の塊である筈のコスチュームの一部が焼かれて、その下の素肌が剥き出しになる程の、"大火力"。
そのまま、燃え盛る本棚の一部に叩き込まれる。感覚が衝撃に追い付く前に―――――――――――― 全部、シャットアウトしてしまえ、そうすれば何の問題も無い。
さあ―――――――――――― 黒百合の、支配は此処からだ。

/分けます
575 :藤宮明花 [sage]:2015/04/20(月) 22:41:21.47 ID:lu27gXE/o
>>
周囲に満たされた魔翌力を集中させる。掻き集める。まだだ、それでもまだ、足りない。もっともっと―――――――――――― 倍に、倍に、倍に。
粉砕された本棚と炎の中から、ゆっくりと立ち上がる。背後に、形成されていく巨大な"黒百合"の蕾。それは魔法少女ならば一度見ればわかるだろう……魔翌力の"増幅機関"。
この結界に満たされた魔翌力を凝縮させ、更に膨れあげさせる―――――――――――――――――― もう、少し。

あと、少し。

―――――――――――― 完了だ。



「如何な焔の神が相手であろうとも、私はそれをやってみせる」

「ただの"最強"風情が、ただの"頑張り屋さん"風情が、この私が、"天才"が、完璧が産み出す支配を崩す」


黒百合が"花開く"。余りにも膨大な魔翌力の塊は―――――――――――― その、"結界"という再現事象に"処理落ち"を齎さんとするだろう。
一人の魔法少女が決して持ち得る事の出来ない巨大魔翌力に、倍増に倍増を重ね掛けした"絶大魔翌力"。如何に魔法少女の結界が―――――――――――― 強力で、あろうとも。
抗う術が無いのであれば、全ての"再現"がスローモーションとなるだろう。燃え盛る炎も、倒れていく本棚も、堕ちていく本も、そして―――――― 悉くの魔術が。
其処に立つ九条院永麗奈は威風堂々たる―――――――――――― 腰に納めた銃剣を、右手で引き抜いて。




「―――――――――――― やれる物なら、やってみなさい!!!!」



"今度こそ、身体強化を重ね掛けして"。それは魔法少女たる存在に相応しい速度を以てして、彼女を斬り拓かんとした。
一歩踏み出した瞬間に、その行動はほぼ完了している。右手に握った銃剣での、外から内側へと放たれる大振りの斬撃を、繰り出した。

/遅れて申し訳ありませんんんんんんn!!!!!!!!!!!!!!!!
576 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/20(月) 22:42:01.60 ID:G0YlQHE6o
>>572
「…………私にはよくわかんないや。」

好きな人がたくさんいて、かけらでどうにかして欲しいなんて思わない。エインフェリャルしか信じられないフェデーレにとって、理解し難いことであった。

「うん、そうだよ!その方とは、訳あって今は会えなくて……遠距離恋愛って奴かな。いや、ちょっと違うかも。とにかく、その方とまた会うことが私の願いなの。」

正確には私達の願い、だろうか。真面目な表情のまま語るフェデーレ。

「それでねそれでね、また会えたらいっぱい愛して愛されて、それからそれから……きゃーっ!これ以上は言えないっ!!」

だが、少しずつ真面目な表情も崩れていき、だらしないにやけ顔へと変化していく。そして、体をくねらせ妄想、エインフェリャルへと思いを馳せる。
577 :柊 滴 [saga]:2015/04/20(月) 22:42:37.12 ID:a0KcjVEr0
不良の溜まり場として、アーケードから少し外れた町外れはそれなりに有名だった。
有名だった、といっても柊 滴がそう思っているだけ……なのだけれど、何せいついっても誰かいる。誰かっていうのは柄の悪いにーちゃんねーちゃん。どうしてこうも揃ってこんな場所にいるんだろう? と傾げてしまう位だ。多分そういう示し合せに使われているんじゃないかなと考えもしたが、真相は闇のまま。

さて、そんな独白ではなく訪れた彼女の話。ぶっちゃけていうと彼女も魔法少女なのだけれど、そりゃもちろんなったからには欠片探しをしているのも必然。
いつの間にか噂になった魔法少女のお話。いわくつきの場所にいけば会えるだろうなんて考えて、浮かんだ場所がこの辺り。
鋭いツリ目、黒髪癖っ毛な彼女は残念な事に、暗い路地が似合う条件を満たしていて、何かゴロツキが増えたみたい。

「……あーもー、何ようるさいわね……」

そんな彼女の耳に届くは男の叫び声、何が何やら事件の匂い。
けれど現場にいくのは忍びない……ならば便利な魔法で耳を良くすれば。

【――――だって、やさしいおにーさんな――――――なかった――――し】

「……?」

他に声が聞こえない。苛々したような男一人、後はちょっと遠くに女の子。なんとなくあどけなさがのこってるような、小さい雰囲気を思わせる声。……酔ってるだけか、と諦めて別の場所を探そうと

【――れで――"かけら"さんさがしに――――しゅーちゅーできるね】

……思ったんだけれど、こんな声が、女の子の声で聞こえたら流石に引けない。
声を頼りに辺りを探して、見つけた場所は屋上のビル。
勢いよく―――ばんっ! なんて屋上のドアを開けてみれば、そこにいるのは……女の子と、亀さん人形。

「……ねぇ、ちょっと、聞いてもいい?」

何でこんな場所にいるのかーとか、どうして小さい女の子なのかーとか、そういうのは置いておいて、どうせろくでもない理由だし。

「……少し前に、誰か通ってこなかったかな、女の人」

滴は、まあまさか目の前の女の子が魔法少女な訳がない、と頭の中で切り捨てて、多分オッ脚気ている間に何処かいってしまったんだろう、とかそういう適当な事を考えていたのだけれど、それがどう転ぶのやら。


//返事遅れてごめんなさいっ! いてくれてよかったです。
お願いしますね!
578 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/20(月) 22:45:11.50 ID:W69qv9ro0
>>567

「小賢しいのも、生き残る術だぜ」
「否定するのは勝手だがな」

現れた狼牙が村正の問いに答え、駆け出す。
迎え撃つチェーンソーの一撃をその内一人が受け流し、その影からもう一人が懐へと潜り込む。

「ッ!?」

必殺のコンボと成りうるそれは、しかし通らない。
刃を受け止めた一人が一瞬の内に霧と消え、もう一人に続けてその剣が振るわれる。

「…チッ…!」

急いでその体を引き、間一髪で刃に触れずに済む。
だが、態勢を大きく崩した狼牙は距離を置くしかなく、時間を大きくロストしてしまう。
限界が近付く幻影は、焦りつつも再び彼女へと突っ込んだ。

「…ん……ク……!」

だが、村正の左腕が止まった、という事は。
即ちそれは、狼牙本体がある程度の自由を取り戻すという事で。
そして、両の腕が自由に動かせるという事である。
そして、その恩恵を最も活かすのは、その牙でも爪でもない。

「…なあ、さっきの質問、もう一度させて貰うぜ」

突然消えた牙の痛みとその声に反応すれば、同時に村正は見るだろう。
彼女のコスチュームが、獣じみていない本当の警察の様な物に変わる瞬間を。
そして、その瞬間にはもう既に「オーディンの英知」と呼ばれる拳銃がその手に握られている事を。

「このコスチュームの奴のツレは、見た事があるか?」

当たった物の動きを止める弾丸が、発射される。
至近距離からの銃弾、避けるならば素早い回避行動が必須。
だが、避けた先には直ぐそこに爪が迫るだろう。
息を着かせぬ連撃が、村正を襲う。
579 :柊 滴 [saga]:2015/04/20(月) 22:46:37.00 ID:a0KcjVEr0
>>677>>554宛ですごめんなさい…………
580 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/20(月) 22:53:09.30 ID:GKTABwETo
>>570
「思った通り…!!」
やっぱり…あのネックレスはあのコを魔法少女へと目覚めさせる鍵になった。
私の目に映ってるのは、首を狙った鎖がネックレスに弾かれた光景…
そして…

「それが…勇気の証よ…!!」
鎧の様なドレスに身を纏った…魔法少女となったあのコの姿…!!
ネックレスが…あのコの勇気に応えたんだ…!!

「………」
だけど、“皆を笑顔にする出来る力”か…
優しさって奴かな…
気のせいかな…あのコから、何か温かさを感じる…

>>573
「………!!」
此処に来て新しい類の魔術…!!
目の前に現れたのは黒い蛇…
現れたのはアイツの影から…
アイツがナイフの様な剣で腹を刺してからだ…
間違いない、あれは自分の身を削るタイプの魔術だ…

「魔具よ…私に力を…!!」
だったら、長引かせる必要はない…!!
右手を差し出し、蛇に噛ませ、
私は左手から小さな刀を召喚する。ドスって奴だ。
そしてそのドスに魔力を込め…投げる!!
ドスの刃は女性の方向を向き、光を放ち、速度を伸ばしながら向かって行く。
581 :上田美奈 [saga]:2015/04/20(月) 22:55:55.43 ID:ySiJqFOWO
>>576
「だってその人の努力とかそういうの、全部潰しちゃうことになりません?」

【ミナからみても不思議枠だったようです】
【一体どういうことなのかな? 遠距離恋愛?】

「んー、私は今、特に叶えたい願いがないので、必要ならお手伝いできるかもですけど。
 えーと、彼氏さんなんです??」

【……これはもうダメな人なんじゃないかな、とちょっち思った】
【恋は盲目? でいいのかな?】

「で、どうして会えなくなっちゃったんです??」
582 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/20(月) 23:03:45.48 ID:p7dlG0bro
>>578
「無駄無駄、ムダですよぉ〜」
「私のダイちゃんはぁ〜、魔力を断ち切るんですぅ〜、いくら分身したって触れた瞬間に真っ二つですよぉ〜?」

いくら策を練ろうと、搦め手をかけようと、『無駄な事だ』と力で捩伏せる。それを戦法と呼んで良いものか、これはただの暴力だ。
いくら攻め手を変えても同じ事、来るなら叩っ斬るというだけの簡単な理屈で簡単な答え、それしかないから、故に、それだけで十分なのだ。

だから、再び攻めを再開した分身に対しても同じ様に大剣を薙ぎはらう。左手に掴んでいる狼牙本体は、最早恐る物はないとでもいうかの様に。
飽きたらこのまま狼牙の喉を握り潰す、そうすれば流石に牙を放す筈だ──と、ある種人間らしい希望的観測があった。
違和感に気付いたのは大剣を振るった瞬間、左手から牙の感触が消え、狼牙の問い掛けに首だけが振り返る、その眼にでかでかと映るのは銃口だ。

「アヒャ──」

放たれた銃弾が村正の額に打ち付け、そこから網目の様に広がる魔力が、瞬時に身体中を縛り上げる。
答える間も無く、村正の体は縛り付けられ、動きがピタリと止まる。分身の迎撃には間に合ったか、間に合っていなければ…

/描写が無かったので銃弾自体にはダメージは無いと脳内補完しましたが、間違っていれば言ってください。
583 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/20(月) 23:05:10.56 ID:ROYgJGvBo
>>577

【男性の方はといえば、まだ路地裏の方で"ヒト探し"に夢中になっていた。】
【どこかに隠れていないか、ゴミ箱の中は、ホテルの裏口は、マンホールの下は―――】
【そんなとこにいる筈もないのに。(やまざきまさよし)それはともかく、彼は知らなかったのだから仕方ない。】

【遊び"相手"の少女が瞬時に空間を移動する能力を持った"特殊な存在"である事を―――そう。】
【魔法少女、である事を知らなかったのだから。そしてそれは、どうやらこの場に現れた侵入者―――】
【もう独りの"魔法少女"もまた、同じだったようで。当然だ、いすずの外見は10歳かそこら、まだ小学生のそれ。】

【こんな幼い少女が魔法を使って、欠片を集めているとは矢張り思わないのだろう。】
【目の前に現れた滴を前に、「誰か来なかったか」と尋ねられたいすずは―――くすり、と笑った。】


 (―――いすず。彼女は……、)

 <うんうん、わかってるよ"キャラン"。―――まほーしょーじょ、でしょう?>

 (……間違いない。恐らくは、さっきの僕らの会話を聞いていたんだろうね、だからここに来た。)

 <じごくみみだなあ。でも、こうして"まほう"をつかって"こころのこえ"でしゃべっていれば、きこえないよね?>

 (……恐らくは。だけど油断は禁物だ。幸い、向こうはまだ僕たちの正体に気付いてないみたいだしね。)

 <……しばらくは、しゃべっちゃだめだよ? キャラン。かめのぬいぐるみがしゃべったら、すぐばれちゃうからね。>

 (無論さ。君の方こそ気をつけてくれよ? うっかり魔法少女だなんて口に出したら―――。)


 ……ぅふふ。

 おかしなおねーさん。ほてるのおくじょうにかけこんできたとおもったら、
 
 ”だれかここにきませんでしたか?” なーんて、へんなしつもんするんだもの。ふしぎなおねーさんだね。


 ―――まず、ここは"おくじょう"だよ。
 
 "とおる"っていうのは、ちょっぴりへんなひょうげん、だよね?

 だれか"あそびにこなかった?" とかなら、わかるんだけど。おねーさんのいいかただと、まるで―――


 
               ―――――――おそらをとべるひとが、おくじょうのうえをとおっていった、ってかんじだもの。


【腰掛けていた縁からぴょん、と飛退くと、少女は滴の方へと静かに歩き出した。】
【―――屋上を"とおらなかったか"という質問は、なんだか表現として、"人間以外のモノを探してるみたいだ"と】
【それこそ―――そう、屋上を"通り抜けれられる様な、空を飛べるヒト"を探しているかのようじゃないか、と。】

【白く、透明な肌と、赤い瞳が少女の異質感を加速させる。】
【口ぶりもそうだが、この少女はどこか―――人間離れした何かを、醸し出していた。】


 ぅふふ。じょーだんじょーだん。
 それで? おねーさんは、だれかをさがしているのね。それはいったい、どんなひと?
 もしかしたら、"いすず"もさっき、そのひとをみてるかもしれない。ここのあたりは、ひとどーりがおおいから。

 ―――それと、どうしてさがしてるのかなぁ。
 こんなきちゃないほてるのおくじょうにまでおいかけてきて。ぅふふ。
 よっぽどだいじなおもだち、なのかなあ。それとも―――おにごっこの、とちゅうかな。クス。

【少女―――いすずと名乗った彼女は、鈴の鳴る様な猫撫で声で、そう続ける。】
【はて、この声だがこれもヒントになりえるだろう。何故なら先ほど滴が断片的に聞いていた"会話"の声と―――よく、似ているからだ。】
584 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/20(月) 23:17:15.60 ID:G0YlQHE6o
>>581
「ううん、女の人だよ。私のことを唯一愛してくれた人。私、男の人嫌いだし。」

うん、これは明らかにダメな人だろう。彼女が男性嫌いになったのは、過去の出来事が原因なのだが。それにしたって……

「……封印されたの。努力とかじゃ、どうにもならないよ。」

にやけ顔から一転、またしても真面目な表情になる。そして、その口からはまた妙な一言。

「それでね。封印を解くには、星のかけらを集める他に、もう一つあるんだ。それはね――魔法少女を殺すこと。」

更に言葉を続けるフェデーレ。その口から明らかになるのは、彼女の目的。

「――ねぇ、美奈ちゃん。私のお手伝いしてくれる?」

光無い瞳で美奈の方を見つめる。お手伝い、それはここで死ぬか、かけらを寄越せという意味か
585 :篠崎胡桃 [saga]:2015/04/20(月) 23:21:36.53 ID:YtaLYmJQ0
>>573
>>580

──────不思議な気持ちだった。
己の華車な体へと森羅万象、ありとあらゆるものの優しさ、温もり、愛、全ての善が流れ込んでくるようで、同時に自分は絶えず善を周囲に流出しているような感覚だ。
体の温もりが生命だけのものではないと、直感的に感じれた。
まるで全ての温もりや優しさを始めとした善と"愛"と同化したかのようだった。
目の前にいる蜜柑の温もりも手で触れずとも、肌を重ねなくても心から感じれた。


「勇気の証拠──────…………」


星のカケラが叶えた篠崎胡桃の勇気。
首元に掛かったネックレスは消滅していたが、それが魔法少女として力を得た代償でしかなかったのは初心者ながらに分かりきっていた。
それにしてもそうか────。これが勇気の証拠なのか。
"私は生まれたばかりの魔法少女。これから無限に成長する可能性を秘めた赤子"
不意にそんな台詞が脳裏をよぎった。
そうだ、自分は魔法少女になったばかりの存在。人間で言うなれば生まれたばかりの赤子だ。
ならば、そう。名前を付けよう。
昔観ていた魔法少女達のように。
これから始まる新たな人生の門出を祝って。
邪を滅し、笑顔を守る正義の名乗りを声高らかに上げよう────。


「笑顔の守護者────

    ウィッチアーミクスッ!!」


両手を広げ勢い良く二拍子叩いて、体を一回転させ、キレ良く足を踏む。
まるで体を楽器のように使い音を奏でる。
そして声高らかに名を名乗った。
口から出た魔法少女としての名前に反応するかのように背後からピンク色の光が小規模に爆破した。



"きまった"



「蜜柑さん! 私に任せてェッ!!」


折角憧れの存在になれたのだ。
格好つけたい年頃の篠崎胡桃は、一気に魔力を全開にすると迫り来るウロボロスとエーテルシアのいる方角へと手を向けた。
ピンク色の光が左手を纏いだす。
そうして光により造られたのは、ピンク色の円板状の表面が虹色に輝くデバイスだった。


「トゥインクル──クルセイダーァァァァァァァァ!!!」


初心者なら誰でも通る後を考えない火力押し。
全魔力を注いだ必殺技の魔法。
円板状のデバイスが爆発的なピンク色の光を解き放ち、光線となりウロボロスごとエーテルシアへと向かう。





586 :上田美奈 [saga]:2015/04/20(月) 23:22:15.12 ID:ySiJqFOWO
>>584
【たまに見かける百合の人かっ!】
【そっちの趣味はありませんが、まぁそこにある程度個人の趣味とも思いますゆえ】

「んー、なんで封印されたんでしょう。
 そこのところわからないと、なんとも言えません。
 あと、人のために命を投げ出す趣味もありませんので、いいとこかけらの提供くらいです」

【……同業者の生命を使う時点でかなりまともじゃない路線なのは確定じゃないかな、と】
【ただ、それでも確認するのがミナちゃんの流儀なのです】

「どうして封印されちゃったんです??」

【重ねて質問です】
587 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/20(月) 23:25:46.68 ID:XPIb8e0Uo
>>574>>575

既に手元に魔具はなく、在るのは只管に膨大な魔力と己が編み出し独りで高め続けた魔法の技術のみ――だが、他に何が必要だというのだろう。
所詮ガトリングも、大剣も、他人から奪い取ったものにすぎない。彼女用にチューニングされたものではなく、100%の力を引き出せば彼女自身に負担がかかる。
そう、あれらは所詮彼女にとってはただの枷だった。全力を縛り付ける鎖に他ならず、元々あんな物に頼るのが彼女の戦い方じゃあない。

支配者とは孤高であるべきだ。そう信じて生きてきた。だから何もかも独りで極め、誰よりも高い領域でこなし続けてきた。
己こそが最強≠セ。その意志は決して変わらず、曲がらず、折れることはない――――完璧によって造られた支配を崩す事も、またいつもの様に成してみせよう。
『やれる物なら、やってみなさい』? ――――やれるから、こうしている。死を恐れないような愚鈍ではなく、勝てるという確信があるからこそ今日彼女は此の場に残った。

「――――――――――――――――っ」

当然ながら明花も周囲に散らばった魔力を奪っている。しかし元々は彼女の大剣に収められていたもので、吸血姫の仕組みを理解していた為に砕けた其の瞬間から彼女は回収を始めている。
吸収量が同じならば、早めに奪いだした永麗奈のほうが吸収量は多い――――仮に吸収率が劣っていても、彼女の魔法特性は火≠セ。
体内に取り込んだ魔力を炎のように爆発させ、暴走させることで其の総量を瞬く間に増やしていく。
まだだ。もっと、もっともっと――――――――此の身を焦がし、そして世界すら燃やし尽くせ。

拳を放ち、爆発魔法を発動し、そして距離をとった其の瞬間から彼女の準備は始まっていた。
魔力の吸収と同時に発動し重ね続けていた魔術が二つ。――――その内の一つは、結界強化の魔術。
気付くだろうか。明花程の才の持ち主ならば気付くかもしれない。永麗奈はひたすらに結界に結界を上書きし、結界そのものの強化を繰り返していた。
其の回数は既に百を超え、並大抵の事では砕けない程度の硬さにはなっている。其れでも強化を続ける様は、明らかに異常だろう。

「ええ、やってさしあげますわ――――――――後悔しても、知らなくてよ?」

そして同時展開されるもう一つの魔法、魔力暴走による総量上昇はやがて永麗奈が本来持っている魔力量の数十数百倍という域に達しようとしていた。
身を焼く劫火、永麗奈から迸る灼熱は結界内の気温を常人ならば呼吸すら出来なくなる程に上昇させ、其れでもまだ足りないと熱を上げ続ける。
本来持ち得る魔力量を大幅に突破しているのだ、永麗奈本人に負担が掛からない筈がない。
だが此の程度耐えられずして何が最強か――――そして魔力総量が本来の千倍に達した時、一つの魔法が天空に展開された。

――――――――――――――――《炎神熾天》

彼女の固有魔法はただ焔の魔法に特化しているというそれだけのもの、だが単純故に強力であり其の上限は他の追随を決して許さない。
高い攻撃力と破壊力、其れに比例して上昇する使用魔力。平均より遥かに高い魔力を持っていながら、其れを直ぐ様使い切るほどに永麗奈の魔法は燃費が悪い。
588 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/20(月) 23:26:40.29 ID:XPIb8e0Uo
>>587

だが今、其の欠点は取り払われた。魔具を手放し、枷が外れ、残す攻撃手段を固有魔法のみとした九条院永麗奈のまさしく全力全壊――――。
ガトリングによって天井が崩壊し、図書室から空が見える。天に視線を向ければ視えるだろう――――――――空を覆い尽くすように展開された、無数の赤熱の魔法陣が。

――――――――――――――――FULL THROTTLE BOOSTER

此等総てが火炎属性の魔力砲撃、其れも当たった場所から炸裂し周囲を焼き尽くすという謂わば最初に使ったガトリングの超強化魔法。
ガトリングを遥かに超えた超威力、ただの結界ならば耐え切れず消し飛んでしまうという真の火力特化型魔法である。
ただの一撃ですら、結界内を埋め尽くし結界を瓦解させ、被害が結果外にまで及んでしまう。だから永麗奈は只管に結界を強化していたのだ。
一発でも耐え切れないのだから、数えきれないほど撃てばどうなるかなど分かる筈もない。
だが少なくとも永麗奈に街を破壊する意志はなく、だからこそ此の魔法を行使するときは限界まで結界を強化する。
身体能力を強化した明花が接近してくる。発動は間に合うか――――間に合わせる。間に合わなくとも問題ない。
展開が終了したと同時、永麗奈は今までで一番楽しそうに嗤い――――――――。




「――――――――――――――――消し飛びなさいな」



――――――――――――――――SERAPHIM



銃剣は、確かに永麗奈の肩を深く斬り裂き、そして心臓に達しようとしていた。
だがそれとほぼ同時に発動された永麗奈の現状での最強魔法が咆哮し、結界内を蹂躙すべく絨毯爆撃が敷かれる――この魔法の最も恐ろしい所は、結界内にいる限り逃げ道が無い点である。
魔法少女は其の特性上結界内でしか魔法を使おうとしない。移動できる距離がある程度制限される、だからこそ此の魔法は恐ろしい効果を発揮するのだ。
逃げ場がない。結界内総てが爆撃に包まれる。当然永麗奈も巻き込まれるが、彼女は焔に高い耐性を持つため死にはしない。
殆ど自爆に等しい文字通りの必殺技、しかし永麗奈は明花と違い目の前の相手を殺そう等とは思っていなかった。
どうせ貴女なら此れぐらい何とかするのでしょう? ――――――――歪な信頼と共に放たれた、極限の火砲。
九条院永麗奈は、ただ本気が出したいだけなのだ。全力で駆け抜けぬ人生などに価値はなく、常に己の限界に挑戦し続けたい。
藤宮明花は、己が全力を出してなお届くかわからない相手だった。そんな相手は初めてだったから、彼女は腹を抱えて笑い出したかった。
だがそんな暇はなく、次の瞬間空間全域を焔が灼き尽くす――――此処に、焦熱地獄が展開された。

//此方も遅れました、申し訳ない……
589 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/20(月) 23:29:31.34 ID:W69qv9ro0
>>582

止まる、目の前の少女。
「オーディンの英知」の拘束は、どんなに魔力を込めようと十秒は破れないであろうもの。
彼女の衣装が元のそれとなり、と同時に再び魔力を込める。
彼女が一度に生み出せる幻影、その限界である残りの六人が辺りに表れた。

「答えは期待してねぇよ、もし見覚えがあんなら」

そして、狼牙もまたその『狼牙』に魔力を込める。
限界まで魔力を込めた牙は、最早竜のそれと言っても遜色は無い程。

「向こうの世界で、あの人に会ってきやがれ」

全ての幻影が、全方向から村正へと襲いかかる。
そして、狼牙本人もまた牙を突き立てんとする。
星のかけらに念じれば、逃げる事は可能だろうが、果たして。

/その解釈で大丈夫です
590 :柊 滴 [saga]:2015/04/20(月) 23:33:57.79 ID:a0KcjVEr0
>>58
「あー……ごめんごめん、そういう意味じゃなくて。
誰かここにいなかった?ってコト」

確かに表現としておかしかった。屋上から屋上に飛ぶ世紀の大怪盗探し。だとしたら彼女はどこぞの警部。ばかもーん、そいつがなんとかだ。
とはいかず、そりゃそうだ。相手は見た限り相当年の小さな女の子。こっちの言いたい事を汲み取る、なんてできないだろう。

――――――なーんていうのは建前で、実の所は彼女は焦っていた。
なんてったって、魔法で聞いた声と、同じ声だったんだから。

(――――あー、いや、面倒だ)

本来なら腹の探り合いでもするべきなのかもしれない。なんか面倒だし、というよりも。もし目の前の女の子が魔法少女だったとして、彼女は正直手を出せない。正直ゲームセットである。
というのも、過去に色々あったからで、ここでは省略。

「……私、面倒なの嫌いなんだけどさ
――――欠片がどうのこうのって、言ってたの君?」

その異様な見た目は、結論を急ぐには十分だった。正直な所、白い肌と赤の瞳は結構焦りを覚える光景。初めて見た時は女の子にしか見えなかったけれど、今ならば実は魔化魍だとかいわれても納得できてしまうくらい。
本当だったらもう少し考えるし、駆け引きもするけれども……残念ながら、滴は小さな女の子に対して弱かった。色んな意味で。
591 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/20(月) 23:41:26.12 ID:G0YlQHE6o
>>586
「なんでだろうね……?私にも分からない……」

俯き気味に、その表情を隠すように言う。

「あんなに美しかったのに……あんなに優しかったのに……あんなに私を愛してくれたのに……なんでだろうね……どうしてだろうね……」

幼かったフェデーレに、エインフェリャルが何をしていたのか、何を考えていたのか理解は出来なかった。
だが、エインフェリャルはフェデーレにとって、美しく優しく愛しい存在というのは、事実なのだ。そして、そのエインフェリャルを封印という形で奪われたということも、紛れもない事実だ。

「……エインフェリャル様は間違っていない筈なのに……エインフェリャル様は絶対なのにっ!!どうしてっ!どうしてエインフェリャル様が封印されなくちゃいけないの!?狂ってる!狂ってるよこんな世界!!」


頭を抱え、声を荒げる。そして、ついにその名を口に出した。フェデーレが敬愛するその名を。
狂っているのは、彼女か世界か――

592 :村正 喜梨 [sage saga]:2015/04/20(月) 23:48:46.86 ID:p7dlG0bro
>>589
ビタリと体が固まって動かない、身体中に浸透し縛り付ける魔力が、指先すらも動けなくする。

嗚呼、自分はこれから死ぬのだと分かった、今まで考えた事も無いが、こうして今、実感する。
怖くは無い、ただ、少し不安だ。死んだ後の人はどこへ行くのだろうかとか、魂は存在するのかとか、ずっとずっと昔から考えていたから。
いくらバラしても魂がどんなものかはわからなかったし、死んだ人間が目の前に現れて教えてくれる事も無かった、だからわからない。でも──

「…アヒャ」

「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」
「やっぱり!やっぱりあなたは私と同じですよぉ!嬉しいなぁ!同じ人に殺されるなんて!嬉しいですよぉ!!」
「でも…あなたがそうやってまともなフリ≠している限り、あなたはずっと生きにくいまま!!自分を解放しないでいるのに、快感なんて有り得ない!!」

鳥葬されるその瞬間にも、事切れるその際までも、延々と続く笑い声。血塗れた者にしかわからない世界を語り続ける。
狂気者は死に狂喜し、驚喜の声を上げて世界を語る、願いを語る。

「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!」


「ああ」


「バラしたかったなぁ………エインフェリャル様ぁ…」

今宵、一人の魔法少女の命が潰える。所持していた魔具が消えると同時に、とうとうその存在は本格的に消え去るだろう。
星の欠片は遺されず、つまる所彼女はそれを所持すらしていなかった、本当に退却を考えてすらいなかったのだ。そう思えばこそ、この死は彼女にとって必然でもあったのかもしれない。

/二日間お疲れ様でした!
593 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/20(月) 23:52:09.94 ID:ROYgJGvBo
>>590

【相手が少し、狼狽しているのはいすずにも伝わっていた。】
【彼女は明らかに困惑している。それがどうしてなのかは、まだ分らなかったが】
【少なくとも、此方に危害を加えようだとか、攻撃してこようという気は無かったのは確かだった。】

 (―――……ビンゴ。どうやら此方の正体もバレているみたいだね。)

 <でもふしぎだなぁ。どうして、"こーげき"してこないんだろ?>

 (……此方の出方を伺っているか、それとも―――ともあれ、油断は禁物だ。)

 
 ん〜?? だれか、ここにいなかったか、って?
 ……ぅふふ。だぁれも。"いすず"がみたのは、ここからみえる、"したのみち"にいるひとだけ。
 さっきの"おさいふ"をなくしちゃったかわいそーなおにーさんとかぁ、かーどをなくしちゃったおにーさんとかぁ。……クス。

 そういうのしか、みてないなぁ。それに……"かけら"?
 ……ぅふふ。もし、いすずが"かけら"をさがしてたら……おねーさんは、どーするのかなぁ。

【いすずはずい、ずいと近付いていくと、小柄な身体で滴の真正面に立って】
【半ば挑むような形で、彼女の方を見上げるだろう。愛らしい見た目に反して―――】
【瞳はこれっぽちも、笑っていない。不気味さが充満していく―――。】

   

  ―――――――――ぷっ。くっ、ふふっ、ぅふふふ!

 っふふふふ、っはははは! いやだなあ、おねーさん。いすずはね、しょーじきなのはきらいじゃないけど、
 
 ”めんどうなのはきらい”、だなんて。それじゃあ、すぐほかの"まほーしょーじょ"に、ばればれで"こーげき"されちゃうよ?

 もっと、ちゃんと"かくさない"と! いすずはこーみえて"おとな"だから、すぐぼーりょくにはしる、なんてこと、しないけどさぁ。

 ―――それ、で。さがしてるよ、"かけら"。いすず、まほーしょーじょだからね。ぅふふ。

 おねーさんのおなまえは? おねーさんも、"まほーしょーじょ"なんでしょ? かけら、ほしいのよね。ぅふふ。
  
 もし、いすずがかけらもってる、っていったら……おねーさん。おねーさんは―――いすず、いじめる?


【くるり。くるり。】
【長い裾のワンピースを風にたなびかせ。】
【いすずはその場で踊るように廻った。まるで、"滴"を弄ぶように―――。】


 (……いすず。あまりからかうのはよそう。どういう理由かは分らないけれど、彼女は此方に対して好戦的じゃない。)

 (だから、君の方から煽りに行くのは―――……聞いてない、か。やれやれ、困ったものだよ。)

 (ただ……確かに、かけらを持っている、といえば向こうの反応も変わるか……?)

 (どう出る……、蛇が出るか、或いは―――。)
594 :上田美奈 [saga]:2015/04/20(月) 23:53:12.62 ID:ySiJqFOWO
>>591
【噂でたまに聞いた名前が出てきました】
【コレは貴重な情報源? でもなんか暴走してる??】

「はい、落ち着いて。深呼吸してー? すーはーすーはーって」

【あんまり記憶に残らないくらい昔の話?】
【それとも彼女の思い込み?】
【どっちにしろ、これだけじゃなんともしようがない?】

「んー、とりあえずですね? どうして封印されたか調べないと
 せっかく開放しても、また封印されちゃいません?
 まず、そこからしっかり調べて、封印したのが人ならやっつけないとだし
 少なくとも誰かに封印されたなら、絶対ってことはないと、聞いただけだと思うんですよ」

【調べ物なら手伝いますからね? と】
595 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/21(火) 00:10:05.92 ID:m8qj9vwdo
>>594
「うるさいっ!エインフェリャル様はもう一度封印されたりなんかしない!!」

落ち着くどころか、火に油を注いだらように荒れ狂うフェデーレ。瞳からは、涙がこぼれ落ちる。どうにも情緒不安定。こうなってしまったら、もうまともな会話は期待できないだろう。

「エインフェリャル様は絶対なんだ!エインフェリャル様が正しいんだ!エインフェリャル様を封印した奴らが間違ってるんだ!」

何を言ってもエインフェリャルが正しいの一点張り。エインフェリャルしか見えておらず、エインフェリャルしか信じられない。盲信にして狂信。それがフェデーレという少女だった。
596 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/21(火) 00:10:34.52 ID:XlWabGCV0
>>592

突き立てた牙が、爪が、少女の命を散らし。
その直後、異形の結界が解除される。

「…っっ、随分としっかり握ってくれてたモンだな」

苦戦しつつ、首から村正の手を外す。
改めて手を当てて見ると、くっきり跡が残っているようだった。
狼牙は暫しの休憩の後、ゆっくりと立ち上がり二つの死体を持ち上げる。
…ふと、彼女の最期の言葉がリフレインする。

「…元より、楽しく生きていけるなんてつもりもねえんだよ。
俺も死ぬ時が来る。それまでは、ただ…」

最後は、既に動かなくなった村正の耳元で囁く。

「狼少女は、自分を騙して生きていくのさ。
そうしている限り、俺は人間でいられるから」

それから数日の間、彼女の「いただきます」は少し長かったらしい。

//お疲れ様でした!
//雑談スレにも書きましたが、色々無遠慮なロールをしてしまい、すいませんでした
597 :上田美奈 [saga]:2015/04/21(火) 00:16:19.23 ID:DHJEhm24O
>>595
「それにほら、封印したやつらをやっつけておいたら、きっと褒めてもらえますよ?」

【あばばばば、どうすればいいのこれ!?】
【泣いてる女の子を放置するわけにもいかなくなった大失敗】
【頑張って説得するけど、聞いてもらえないんだろうなぁ】

「ほら、泣き止んで? ね?」

【目の前で、振り子ぶーらぶーら】
【あなたはだんだんねむくなるー】
598 :藤宮明花 [sage]:2015/04/21(火) 00:19:57.52 ID:7d/QoAa7o
>>587>>588
―――――――――――― その認識は、少々改める必要があるかもしれない。
一発の弾丸で人間は死ぬ。だが、一発の弾丸一つで"必要十分だとは限らない"。これが―――――――――――― これが、その証左だ。
空を満たす赤熱の魔法陣。満たす、満たす、満たす、満たす、満たす―――――――――――― この、増加し続ける魔翌力による"処理落ち"が、追い付いていない。
この規模の力。ただ放てば結界の処理能力を超え、最早"世界"にすら影響を及ぼすだろう。魔法少女は魔法による表への被害を基本的に抑えようとする、本来ならば。
これほどの魔法は決して使われない―――――――――――― その解決策が、"結界の強化"か。
上がる、上がる、際限なく上昇を続ける室温。ただの人間が、もしくは下手な魔法少女ですらこの領域に踏み込んだならば、呼吸すらもままならないだろう。

深々とバヨネットが彼女の身体を裂く。手の中に帰ってくる確かな命を切り裂く感触、だがこれでは終わりってはいない。
逃げ場はない。臆病に駆られている余裕などどこにもない。だったら、どうする、すごすごと逃げ帰るか?―――――――――――― それが、支配者のやる事か。
答えは否、逃げるなどと言う選択肢など最初から存在しない。
打ち果たせ。その程度できずに何が支配者か。撃ち砕け。その程度できずに何が管理か。切り拓け。その程度できずして何が"完璧"か。


―――――――――――――――――― 其処に"支配"を打ち立てるのならば。


―――――――――――――――――― 邪魔をする者は『神』をも殺せ。


瞬間、銃剣を手離して振り落ちる爆撃の中を駆ける。どれだけの速度を出しても、結界内すべてを包み込む大火力魔法を脱する術はない。
身体強化を重ねた体を、それでも焼いてくる。焼き払おうとしてくる。―――――――――――― そんな物、欠片の障害にもなりはしないんだ。
捨てた長大な銃を拾う。槓桿を引いて薬莢を飛ばし、そして一発の弾丸を―――――――――――― 虹色に輝く、星色の弾頭を持った銃弾を取り出した。


「そんな下らない物引っ張り出して―――――――――――― 全く、黒百合の生徒であるのに、はしたない」


銃弾を装填し、槓桿を戻し、弾倉を閉じて槓桿を叩くように下げる。―――――――――――― そしてそれを、赤熱する焔が降り注ぐ上空へと掲げるように。
そして、引き金を引いた。
上空へと放たれた弾丸が、やがて幾重の魔法陣を築き上げる。炎を弾きながら藤宮明花を護る傘のように展開されたそれは、やがてその全てが藤宮の身体を通り抜ける。
彼女の"黒百合の軍装"の姿が変わっていく。背には漆黒の外套が形成された。黒百合の紋章が施されたそれは、灼熱の天下に翻った。
金色に輝く魔翌力の帯が、まるでそれに施された豪奢な飾りのように体中へと巡らされ―――――――――――― そして、その背に花開く、膨大な"魔翌力の塊"の黒百合は。


「黒百合を、黒百合学院生徒会長藤宮明花を―――――――――――― 余り、馬鹿にしないでください」


もう一度、一発の弾丸を取り出した。"黒百合"が内包していた魔翌力、その全てが"その弾丸の中に籠められた"。
―――――――――――― 熱い。暴走寸前の魔翌力を籠めたが故に、酷く熱を持っている。だが―――――――――――― まだ、足りない。
全身に施された金色の帯が、光り輝いて右手を伝い、弾丸へと魔翌力を伝達する。


―――――――――――― これなら、十分だ。


引き金を引いた。
それは一筋の閃光となって―――――――――――― やがて、それは、膨大で純粋な、魔翌力の"暴走"となって。
その"全てを焼き尽くす神の業火"を、飲み、喰らい、そして―――――――――――― 全てを焼き払おうとした。

/私も遅くなってしまって……も、申し訳ありません……
599 :柊 滴 [saga]:2015/04/21(火) 00:29:38.52 ID:uXMM7qw30
>>593
よくある何処にでもある話なんだけれど、つまりは柊 滴という少女は小さいころに妹を無くしているのでした。
だから、こーいう自分より小さな子とか、小動物臭する子とか、小さな子とか、つまりそーいう者に対して手が出ない。どうしようもない事に手が出ない。

「……」

必要以上に煽る行動も、笑う様子も、何と言うか今一動けない。
けれども、自分も目的の為に動いているのだから、そりゃ、まあ、戦うつもりはあったんだけど。

何せ、目の前にいる。ずい、ずい、ずいと近づいてきて、何とも隙だらけに見える。
それに、滴の魔法は不意打ちに特化している物がある。つまりこの距離ならもしかしたら、倒せるかもしれない。
魔法少女の衣装にならないといけないとか、色々あるけど、それでもこの距離でくるりくるりと回る少女と、多分少しは冷静に場を見れている自信があった。

「……っ!!」

崇高な理由もない。ただ自分の欲求を埋めるだけ。
生活に困ってるとか、何処かの誰かを信仰しているとか、世界征服とか何もない。ただのエゴを通そうとしてるっていうのもあるけど。

「……そ、そんなつもり――――――」

がし、っと思わず肩を掴もうと手を伸ばして

「ないにきまってるでしょ!!!!」

なっさけない宣言を、思わず叫んでしまう。
だって、そんな明確な年下に、いじめる?とか言われたら
言われなければ、まだ不意を突いたのに

「……あ」

やっべ、て言葉が頭に浮かんだ時には既に遅い。目の前で回っていた子よりも、圧倒的に、隙だらけである
鬼が出るか蛇がでるかの賽振りだったなら、これはどっちに傾いたのだろう。
600 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/21(火) 00:35:13.52 ID:m8qj9vwdo
>>597
「うう……エインフェリャル様……」

振り子の効果か、泣き疲れただけか、本当に眠ってしまう。パタリと音を立てて、倒れるフェデーレ。騒がしかった先程までと違って、彼女が発する音は静かな寝息のみ。
それと同時に、彼女の張った結界が崩壊。廃屋の炎も消えていた。フェデーレの服装も、紫薔薇学園中等部のものへと戻った。

「……エインフェリャル様」

寝言までエインフェリャル。起きる様子は無い。
――このまま、捕らえて情報を聞き出すといった行為も出来るだろう。だが、仮にそうしても、フェデーレが情報を話す可能性は低い。先程までと同じ状態になる可能性もあるし、最悪自害なんてのもあるかもしれない。殺す魔法少女は、十二戦姫でも問題ない、つまり自身でも問題ないのだから。打つ手が無くなったら、フェデーレはその命を、迷いなくエインフェリャルに捧げるだろう。
601 :九条院永麗奈 [sagesaga]:2015/04/21(火) 00:46:06.08 ID:zc1q0a0Vo
>>598

結界は確かに強化されていた。並大抵の攻撃では砕けず、通常ならば考えられないほどに其の結界は強固であった。
だが砕けない訳ではない。此の世に絶対など無いと彼女は考えている、故に彼女が扱う魔法に絶対≠ニいう概念は付与されない。
そして彼女が強化した結界は、あくまで彼女の全力を受けて何とか持ち堪えられる程度の硬さ――――其処に新たなる魔法が加わればどうなるか。

「――――――――――――――――ふぅん」

金色の閃光、焦熱地獄を照らす黒百合の太陽が、焔の宴を斬り裂き崩壊させていく。
躱せるか。無理だろう、文字通りの全力だ。余力など残されていない。通常の防御など貫かれるだろうし、かと言って今更咄嗟に動くだけの体力もない。
出来る事は、ただ破壊することのみ。火力を増していく焔砲で打ち砕こうとするも、閃光はびくともせず。
何十発もの砲撃を当てることで漸く僅かに弱体化させ、其処で永麗奈の肉体に到達する――――肩が、持って行かれた。
焔砲を当て続けたことで、なんとか狙いを逸らす程度は出来たのだろう。直撃は避けられたが、受けたダメージは残りの体力もあって許容量を超えている。
結界を維持するだけの体力もなく、そして結界内に飽和した破壊の渦は結界が耐え切れる限界量をとうに突破してしまっている。
其れが齎す結末は当然ながら結界の崩壊であり、血を吐き出しながら確信した――――――――負けた。
成る程、完璧な天才。彼女の評判に嘘偽りは無かったらしい。立っていられるだけの体力も、もう残されていない。
そして結界が崩れ去り、世界は元の形へと収束する――――既に、其処に彼女の姿は無かった。
恐らくは星のかけらを使って体力を回復、同時に結界が崩れ去り元の世界へと戻る際に着地地点をずらしたのだろう。
図書室に、たった一枚の紙切れと彼女の魔具であるガトリングを残して――――――――。

『今回は私の負けですが、次は勝たせていただきます――――――――あと、わたくしはただでは負けません 九条院永麗奈』

――――――――――――――――――――――――――――

門限がヤバイ。家に帰ろうと思ったけど、案の定道のど真ん中でぶっ倒れた。
なんとかコンビニに辿り着くとお小遣い総てを投入してエナジードリンクを購入、複数ものエナジードリンクをちゃんぽんし其れを一気に飲み干す。
クソ不味い。だが此れで最低限歩いて帰る程度の気力ぐらいは回復したか――――そして、なんとか家に辿り着くも。
文字通り魔力は底をついていた。ベッドに倒れ込むも立ち上がることすら出来ず、彼女は魔力が回復するまでの数日間家で寝こむこととなる。

そしてそれから数日後、彼女が登校すると同時に、非公式新聞部等という謎の団体に一つのスクープが持ち込まれた。
あの 完 全 無 欠 の生徒会長の寝顔を入手したとかなんとかで、其れは瞬く間に黒百合学院全体に広まっていったとか。
持ち込んだ人物の詳細は一切不明である。一体其の人物が何物なのか、どうやって其のようなスクープを入手したのか、謎は深まるばかりである。
平然と登校して来ているが、間違いなく彼女を真っ先に潰した方がいいのは考えるまでもないだろう――――。

//キリもいいので此処らへんで〆ということで……
//絡み乙でした!少し熱が入ってしまいやりすぎて申し訳ございません……図書室に置いていった魔具は弾丸に加工するなり魔改造して使うなりしてくださって結構ですので!
602 :上田美奈 [saga]:2015/04/21(火) 00:52:35.29 ID:DHJEhm24O
>>600
【ミナの結論は、この子は多分何もしらない、というものでした】
【ひよこがはじめてみた動くものを親と思い込むアレみたいなのかな? と】
【ただ、名前の方はちょっと厄ネタすぎないかなぁ、とも思いました】

「これ、封印とやらが解けたら最終戦争待ったなしですよねぇ、名前的に。
 やっぱり封印先はヴァルハラの館なんでしょうか」

【盛大なため息一つ。一度だけ、かけら乗せでディスペル・マジックは試しておきましょう】
【使うかけらは自分のストックからの持ち出しです】
【あとで盗られたなんて思われたくはないので】
【ダメでもともと。抗術で貫通できたならラッキー】
【精神操作系は、一般人には簡単に通っても魔法少女にかけて力を発揮できるかは疑問でしたので】
【それが終わったら安全な場所まで運搬です】
【……投げ込まれる先が天秤の魔法少女たちの拠点な喫茶店なのはある種のお約束ですけどもね】

//
おわりましょー
おつかれさまでした
603 :フェデーレ [sage saga]:2015/04/21(火) 01:01:50.54 ID:m8qj9vwdo
>>602
やはり、フェデーレは何も知らないのだろう。唯々、エインフェリャルを盲信するのみなのだ。この狂信の悪魔は。

そして、目が覚めたときはきっと喫茶店に居るのだろう。彼女が瀕死の重症まで追い込んだ一姫とも、再会することになるのだろう。その時、一姫はどう思うのか……

//お疲れさまでしたー
絡みありがとうございます!
604 :藤宮明花 [sage]:2015/04/21(火) 01:12:10.49 ID:7d/QoAa7o
>>601
「――――――――――――――――――」

結界が崩れていく。炎の宴が壊れていく。コスチュームがバラバラに、魔翌力の塊となって崩れていって、銃も、そして彼女の残したガトリングも金色の光に還す。
図書室は本当に嘘のように静寂で、生徒達も全員下校を完了していた。ふぅ、と小さくため息を吐いた。―――――――――――― 終わり、か。
全身に残された傷は、星のかけらを使って治療した。それから……残された、一枚の紙を拾い上げた。
『次は勝たせていただきます』―――――――――――― 折り畳んで、それをブレザーのポケットの中に突っ込んだ。

成程、流石『完璧超人』とまで称される程の事はあった。それだけの実力はあった。
彼女がそれを手に入れた経緯がどうであろうが、それほどまでに評価されるには納得した。"最強"を自称するまでの事はあるだろう―――――――――――― だが。
どう足掻こうと、その"最強"は"完璧"を超えさせない。絶対に超えさせない。

「いいえ、次に勝つのも私です―――――――――――― 九条院さん」

資料を元に戻して、それから図書室から去っていく。
――――――――― 流石に、疲れた。


―――――――――――― 数日後。


「……何ですか、これ」

黒百合学院生徒会室にて、藤宮明花の手には一つのスクープが舞い込んだ。あろう事か、それは自分の寝顔―――――――――――― 居眠りをしているときの。
いや、何だか非公式新聞部などと偽装はされているが、これを手に入れる事が出来る人間は一人しかいないだろう。

「―――――――――――― 九条院永麗奈さん。」
「―――――――――――― 貴女は必ず、"私"が"終了"する。―――――――――――― 必ず!!」

右手に握った拳をぷるぷると震わせて、決意を新たにした。
その日、黒百合学院生徒会のブラックリストに一人の人物が加わった。小さく"私がやります"とだけ書いた、注意書きを残して。

/ありがとうございましたー!いえいえー、私は楽しかったので良かったですよー!!またよろしくお願いします!!
605 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/21(火) 07:20:09.14 ID:AYbDS9Gr0
>>580>>584

【自分へと向かい迫り来る一つの刃】
【それを右手の手のひらで受け止めようとするも上手く手が動かない】
【なんとか右手を前に出すが手のひらに刃は刺さる】

ゔッ…!?
ふ…ふざけんじゃねぇぇ!!

【直後胡桃が放った超高魔翌力の光線】
【それに向かい影が伸びる】
【何頭もの蛇が光線を防ごうともがく】
【だがそれでも全て防ぎきれない】

ふざけんな…クソが……!!

【光がリースコルを包む】
【両手を前に出し魔翌力を纏い光を少しでも防ごうと】

私はッ…こんなところで負けるわけにはッ……!

【しかし纏った魔翌力は胡桃の温かい魔翌力にまるで中和されるように消えていき】
【リースコルはそのまま膝をつき倒れる】
【見ればコートのあちこちが破れ一部肌が黒く染まっていた】

これじゃあエインフェリャル様をッ…嫌だッ…!
あの人は私の…ッ…全てなんだッ…こんなところで…こんな奴らにッ……

【尚も抵抗しようと動こうとするも体が動かない】
【もう魔翌力がほとんど尽きているのだ】
【動ける筈がない】
【「あぁ…死ぬのか」】
【そんな言葉が頭をよぎる】
【普段は吐かない弱音だがこんな状況ではどうしようもない】
【死を覚悟すれば頭に今までの記憶が蘇る】
【走馬灯というやつだろうか】
【なんて自分は無力なんだ】
【気付けばリースコルは涙を流していた】
【仰向けに空を仰ぎエインフェリャルのことを想いながらーーーー】
606 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/21(火) 14:26:25.00 ID:WY6KTcnK0
>>599

【いすずには、滴の過去に何があったのかを、見通すまでの力は無い。】
【精神干渉系の魔法や、高等魔術に長けているならまだしも、彼女の専門はそれらとは違う。】
【それに、今はまだ"変身"すらもしていない状況。故に、滴の心の奥底に何が抱えられているのか、知る事は出来ず。】

【―――出来ずいた、のだが。】


 (……妙な反応だ。いすず、この娘は―――、)

  <……わかってるよ、キャラン。……たぶん、そうだとおもう。>

  <すこしだけ……にてるから。おねーさんのめ。いすずのめに、にているもの。>


【勘づいていしまった、と言うのが正しいだろうか。いすずは滴の中に、"何か"を見る。】
【それがどんな過去なのか、詳細な所こそ知れないが―――滴が、何かトラウマを持っているであろう事までは、見抜く。】
【それは何故か。簡単な話で、いすずもまた、―――滴と同じ様に、"亡くして"いたからだろう。少女は、口元を歪ませた。】


 【―――肩を掴まれて、少しだけビクッ、としていたのは確かだけれど。】


【いすずは直ぐに調子を取り戻し。滴の態度の変化を鋭く見抜くと、笑った。】


  ―――ふぅん。おねーさんは、やさしいひとなんだね。
  いすずをいじめない。いじわるしない。かけらをとろうとしない。

  ふぅん……ぅふふ。


  じゃあ。―――ぎゃく、ならどうかな? "おねーさん"。


【――――ドロリ。と、魔力が流れ出す。】


  いすずが、いまからさぁ。


【――――――ドロリ。溶けだした魔力が、足元で形を成して、魔法陣が生成される。】


  おねーさんのことを、   " い じ め る " っていったら――――


【瞬時にして、コスチュームが現れる。いすずの格好が、魔法少女のソレへと変化する。】


  おねーさんはぁ。

                        いすずを、たおす? 


【吹き荒れる魔の圧力が、いすずの小さな身体から解き放たれ、そして滴を吹き飛ばそうとするだろう―――ッ!!】

/先にお返しさせて頂きます、昨晩はすみませんでした。
607 :如月凛音 [saga]:2015/04/21(火) 19:43:56.88 ID:LYMyaWrT0
煌びやかな星々が点となり深淵広がる夜空に浮かぶ。
幾万の星々は古来より様々な魔法や魔術などを始めとした摩訶不思議な未知の力と関連付けられてきた。
例えばそう────"占星術"なんていう魔術が真っ先に思い浮かぶかもしれない。
ここ瀬平戸市には、"魔法少女"なんて呼ばれる少女達が存在する。
その少女達は"魔法"少女と呼ばれるだけあって、そんな星々に関連した魔法や魔術、関連しない魔法や魔術────ようはオカルトめいた類の未知なる力を操ることが出来た。

魔法少女は夜空に浮かぶ星同様、果てしない数存在するゆえに、中には魔術の代表の 一つである"占星術"を使える魔法少女がいるかもしれない────。
最もこの街に息をひそめる魔法少女達が、たかが占いを使用してその身を守れるとは思えないが────仮に占星術が星を操るという驚異的な魔法なら話は別。

冷たい夜風が吹き荒れる街中は、人で溢れかえっていたりする時もあるだろう。
例えば今宵なんかは特に人が多く、その気になれば魔法少女の二、三人は簡単に見つけることも可能かもしれない。
魔法少女が同じ立ち位置に存在する魔法少女を見つけたいなら探知魔法を使えばいとも容易く見つけることも可能だろうが、仮に占星術を扱う魔法少女がいたならより一層遠く離れた魔法少女を見つけられるだろう。


「  今宵は星が綺麗じゃのぅ────……………   」


白銀に光って見えた那由多の星々。
神秘的な光を解き放つ何光年も離れた星を観れるとは些か不思議な気持ちだ──。
あの星は既に爆発して消滅しているかもしれないのにこうして観れると考えると時間なんていう概念は魔法少女という存在より奇跡なものに思える。

キャンプなどによく使われる折り畳み式の小さな椅子に脚を組むように座りながら、隣にいる魔法少女に聞こえるよう呟き、意地悪そうなにやけ顔を浮かべながら、目線を少女へと向けた。
古めかしい口調の言葉を聞いても、殴りたくなるようなにやけ顔を見てもその少女は全く反応しない。
代わりに反応したのは、少女の口や体から流れ落ちる鮮血だった。
椅子に座る魔法少女に反応するかのように血を吐き、流し苦しむ魔法少女。
その少女の身体には無数の槍や剣が様々な部位に突き刺さっていた。
両腕は横に広げられ、その腕に突き刺さっているのは赤い槍。
ギロチン台で斬首を待つ獄人の如き、態勢をする少女の身体を支えるのは貫通する五本の剣。
そしてギロチンの代わりに首の柔肌を破壊しているのは十字に刺された二本の槍。
死んではいないが死ぬ手間の少女と、その隣で夜空を眺める少女。他に誰もいない、空間。


「それにしてもつまらんかったのう。
 占星術といったら大体、星々を操るのが相場じゃろーに。
 主のは伝記同様の占星術でしかなかったとは、非常に残念じゃ。
 星のカケラも持ち合わせていないようじゃし……時間潰しにもならんわい」


呆れた表情を浮かべため息まじりに文句を少女へと言い放つ。
この際も椅子に座った魔法少女はその場から立ち上がろうとはしないで、ただ目線を向けるだけだった。
そうして言いたいことが言い終わったのか、最後に指を爽快に鳴らすと再び目線を夜空へと向けた。
指を鳴らして夜空を見上げてから僅か、数秒、鼓膜を振動させたのは隣にいた少女の断末魔だったが椅子に座る少女は────戦姫の首領、如月凛音は気にもしなかった。足元に流れ着いた鮮血すらも──────。



/使い回しなんて気にしないん。
608 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/21(火) 20:23:21.21 ID:qa7x1aLc0
>>607

「やっほ〜、凛音ちゃん。 元気しとる?」

静寂が訪れて間もなく、場に明るくよく通る声が響く。手を振って現れたのは、高校の制服に身を通した一人の女。
年頃だけでなく同じくらいの背丈だが、こちらは長い黒髪と相まってひょろりと細長い印象を与える。
凄惨な現場を目の当たりにして顔色一つ変えない辺り、精神的に異質なものを抱えているのだろうか。
要するに魔法少女でありながら、その中でも悪の部類に位置するモノ。

「って、見たらわかるか。 また派手にやったなぁ」

「聞いたけど、喜梨ちゃん死んでも〜たって!? 可哀相に――」

足元を流れる地獄絵図に、目と口元をつり上げたまま器用に眉を八の字に曲げる。
近寄って南無南無と、目の前のホトケと旅立った仲間に手を合わせつつも、口調は底抜けに明るいまま。
一拍置いてスカートをぱんぱんと払い、向き直れば改めて目線を合わせて。


「ご無沙汰やったな。 椎名さん帰ってきたで〜」

魔法十二戦姫少女の2位を冠する少女は、最初と変わらぬ笑顔で、暫しの再開を語るのであった。


/まだ宜しければ……
609 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/21(火) 20:26:53.81 ID:UqiHRec5o
>>607

今夜は綺麗な星々が良く見える雲一つない空だというのに、メリー・メルエットの顔は憂鬱そうに曇っていた。
原因はこの前開催された花見大会にあった。
お腹一杯にご飯を食べるため、人の多い中勇気を出してこっそり参加したのだが、色々とカオスな事態に巻き込まれて結局何一つ口にすることが出来なかったのだ。
……しかも、酒を呑んだわけでもないのに花見の途中からの記憶が無い。あれから何がどうなったんだっけ。

「あれ……? この、気配」

飛行魔法を使って夜空を駆けていると、また今日もあの気配を感じた。
誰かが魔法を使う気配。自分と同じ魔法少女の反応だ。
それ自体はこの町では何ら珍しいことではない。しかし、今回は何かが違っていた。
まるで風前の灯のように、今にも消えてしまいそうなか細いこの反応は一体何なのだろう。
不思議に思ったメリーはその気配を感じた場所へと向かうことにした。
だが、この時彼女はもっとよく考えて行動するべきだったのかもしれない――


「え……。なに、これ……?」


眼下に広がる赤い池が何なのかを理解するにはかなりの時間を要した。
メリーは空中に留まったまま、人形のように小さな体を微かに震わせる。
夜空を見上げる凛音と目が合うのはもうすぐのことだろう。

/よろしくお願いしますん
610 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/21(火) 20:27:57.11 ID:UqiHRec5o
>>609
/すみません取り消しです申し訳ない
611 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/21(火) 20:30:59.97 ID:KR5fN4glo
>>585
「笑顔の守護者…!!」
そうか…
勇気だけじゃない。
優しさだ…あのコの優しさが、あのネックレスに応えたんだ!!
あのコから感じる温もりは優しさにあったんだ…!!

「後でキミの名前…聞かせてネ!」
私は親指を立て、あのコに声をかける。
笑顔の守護者とか、ウィッチアーミクスちゃんって呼ぶのもね…

>>605
「決まった…!!」
あのコの…ウィッチアーミクスちゃんの技がアイツの魔力を…!!
打ち破ったと言うより、中和した様な…

「………」
私に写っている光景は死に掛けている一人の女性。
本来ならトドメを刺すけど…
あのコ、ウィッチアーミクスちゃんの力の源は優しさなんだ…!!
ここでトドメを刺せば、ウィッチアーミクスちゃんの晴れ舞台が…!!
612 :如月凛音 [saga]:2015/04/21(火) 20:50:51.32 ID:LYMyaWrT0
>>608

黒色の高級品を匂わせるブーツの底が赤く染まっていた──。
それに気がつくまでに時間はややかかったが認知しても特にどうすることもなく、ただ煌めく星々を眺めるだけで、その瞳はつまらなそうな──退屈そうな瞳子だった。


「おお! その声は椎名ではないか!!
 久しぶりよのう!」


夜風と共に聞こえた声。何処かで聞き覚えのある声音だった。
確かそう────この声の主は自分と同じ戦姫である少女だったはずだ。
如月凛音はそれを確認するかのように声の発信源へと冷めた目線を向けた。
そこで彼女が見たのはやはり、よく見知った少女の顔だった。
久しく会っていなかった"仲間"と呼べる存在の少女を見て、嘘か真か、歓喜の顔付きを椎名へと見せる。
彼女の陽気な声を真似するかのように、此方も同等の軽さを感じさせる口調。


「いやはや………まさか我等から死人が出るとは────。 まぁ、可哀想じゃと言えば可哀想そうじゃが」


果たして目の前にいる彼女は仲間の死を心から悲しんでいるのだろうか。
同じ戦姫でありながら彼女の陽気な心情はある種、不気味なものだった。
如月凛音は椎名から聞いた仲間の死に対して気持ちが落ちるといったことはなく、ただあるのは呆れだけ────。
死ぬくらいなら逃げればいいのに、と頭の硬さ、いや彼女の場合はエインフェリャルへの盲信が招いた結果だろうが──如月凛音はそれに呆れた────死んでしまっては意味がないと。


「────………相変わらずテンションが高いのうお主は。
 なにかいいことでもあったのか?」


最初と変わらない笑顔を見せる椎名。
如月凛音はその表情に対して、呆れた表情を見せながら戦姫へと帰還した椎名を再び向かい入れた。



613 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/21(火) 20:58:04.37 ID:qa7x1aLc0
>>612
/避難所でお話したのですが、メリーさんと3人ではどうでしょうか?
614 :篠崎胡桃 [saga]:2015/04/21(火) 21:03:45.10 ID:LYMyaWrT0
>>605
>>611


「──ハァッ……ハァッ……ッ!
 つ、疲れるーーー!!」

魔力を全て解き放った篠崎胡桃の変身は直ぐに解けた。
蜜柑の言葉に対して親指を立てて応答すると瞬間的に両足の力が抜け唯一日常と同じコンクリートの地面へと座り込んだ。
持てる力は全て使い切ったゆえに、先程まで全身を支配していた温もりは消え、代わりに疲労感が篠崎胡桃を襲った。


「っ! 泣いてるの────…………?」


今にも気絶してしまいそうな疲労感をギリギリで耐えながらエーテルシアへと顔を向ける。
そして篠崎胡桃の瞳に映ったのは──あの禍々しく恐ろしい魔法少女が涙を流す姿だった。篠崎胡桃は知っていた。涙を流す人は必ず優しさがあると。
それゆえに彼女は混乱した。
あの魔法少女が泣いている姿に────、温もりの水滴を瞳から流す姿に────。
変身の解けた、魔法少女の力を一時的に使えない篠崎胡桃は届かない手をエーテルシアへと伸ばして────瞳は閉じた。
疲労感に耐えきれなくなった篠崎胡桃は、そこで気を失った。


/二日間縛るのはアレなのでこんな感じで〆でお願いしますっ!
魔法少女デビューにお付き合いとキッカケをくださってくれて感謝です!!
615 :如月胡桃 :2015/04/21(火) 21:05:18.62 ID:EZvT6SDIO
>>613
避難所確認するまえに投下してしまった。
全然オッケですよっ
616 :パメラ [sage saga ]:2015/04/21(火) 21:19:51.12 ID:JBLLi3dpO

【瀬平戸市、ビル街】
【表の光と裏の闇】
【その二つが鏡合わせの場所に、いつものように銀髪メイドの姿があった】
【長い銀髪を靡かせながらビルとビルの間の路地を行く姿は堂々としたもので】
【まるでそこが庭かのように迷いなく歩いていた】

……なかなか、収穫に乏しいですねぇ

【しかし、ため息混じりに一つ呟く】
【ここ最近は適当に歩いてもなかなか有益な展開にならない】
【そのくせクリーチャーだけには当たるので八つ当たりしていたりするが】
【それでなにか得られる様なことが無く】
【――まぁ、端的に言えば結構ムシャクシャしていた】

…場所を変えた方が良いんでしょうかぁ……

【少し悩んで決断】
【御丁寧に星のかけらをさらけ出し、手で弄びながら歩いていても】
【そして然り気無く魔力の残滓を漂わせていても、釣れる相手が居ない】
【そろそろ場所を変えるべきかと考えて、一度表通りに出ようとするのだが】

【……さて、見る者が見れば一発で魔法少女だと分かるだろうだとし、ある種の輩には格好の標的に見えるだろうが】
【彼女の前に姿を見せる者はいるだろうか?】
617 :如月胡桃 :2015/04/21(火) 21:22:21.41 ID:EZvT6SDIO
>>608
>>608

黒色の高級品を匂わせるブーツの底が赤く染まっていた──。
それに気がつくまでに時間はややかかったが認知しても特にどうすることもなく、ただ煌めく星々を眺めるだけで、その瞳はつまらなそうな──退屈そうな瞳子だった。


「おお! その声は椎名ではないか!!
 久しぶりよのう!」


夜風と共に聞こえた声。何処かで聞き覚えのある声音だった。
確かそう────この声の主は自分と同じ戦姫である少女だったはずだ。
如月凛音はそれを確認するかのように声の発信源へと冷めた目線を向けた。
そこで彼女が見たのはやはり、よく見知った少女の顔だった。
久しく会っていなかった"仲間"と呼べる存在の少女を見て、嘘か真か、歓喜の顔付きを椎名へと見せる。
彼女の陽気な声を真似するかのように、此方も同等の軽さを感じさせる口調。


「いやはや………まさか我等から死人が出るとは────。 まぁ、可哀想じゃと言えば可哀想そうじゃが」


果たして目の前にいる彼女は仲間の死を心から悲しんでいるのだろうか。
同じ戦姫でありながら彼女の陽気な心情はある種、不気味なものだった。
如月凛音は椎名から聞いた仲間の死に対して気持ちが落ちるといったことはなく、ただあるのは呆れだけ────。
死ぬくらいなら逃げればいいのに、と頭の硬さ、いや彼女の場合はエインフェリャルへの盲信が招いた結果だろうが──如月凛音はそれに呆れた────死んでしまっては意味がないと。


「────………相変わらずテンションが高いのうお主は。
 なにかいいことでもあった────……………」


最初と変わらない笑顔を見せる椎名。
如月凛音はその表情に対して、呆れた表情を見せながら戦姫へと帰還した椎名を再び向かい入れると同時に、丁度暇をしていた如月凛音は上手く世間話へと話題を展開させようとする──────が、


「のう、椎名。例えば、人形のような生き物がこの惨劇を目にしたのを見つけたらどうする?」


ふと────なにかが此方を見ている気配が────視線を向けられていると感じた如月凛音は夜空へと顔を見上げた。
そして目に入った震える人形の姿。
初見でも理解し、肯定できる。"アレ"は人形ではないと──────。
如月凛音は、椎名へと意図の読めない質問を投げかけると椅子から立ち上がって、様々な武器が見に突き刺さっている魔法少女の体から赤い槍を抜く。
そしてその槍をメリーへと鋭く投げた────。



618 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/21(火) 21:39:21.00 ID:qa7x1aLc0
>>609>>617


「いやいやなにゆーてんの、全然やで?」
「ただでさえ友達少ない椎名さんは、仲間が減って心底がっくりきてるんやから」
「他の子も良い噂聞かへんし、これ以上減る前に補充しようや〜」


どこまで本気なのか、額に手をやったり肩を落としたり、身振り手振りで感情の揺れ幅を示す。
なかまと再会できた喜びは誠であろうが、補充という言葉には薄っぺらさを隠すにはやや心許無く。
と、相手の声色が半音落ちたのに、世間話の延長と想いながら、つられて凛音と同じ方向を向けば――――

「……んー? 新手のクリーチャーかいな? あんなん見た事あらへんなぁ」

見上げて呟く視界の端から飛び出してくる、一竿の凶器。


「判断はやっ、凛音ちゃん流石やね……お人形ちゃん、死になや〜」

僅かに仰け反りつつ、感心と共にこ己がこめかみを突けば、微かに静電気が走り。直後、周囲に結界が展開される。
言葉のうわべだけは心配する素振りを見せるも、件の正体不明の素性に首を傾げる姿は憂いとは程遠い。
寧ろ易々とは逃がさないと結界の檻を張るのは、仲間を助ける意志あってのものであろう。
肩幅に足を開いて腕をだらりと、一先ずはそれ以上加勢する様子はないが――――
619 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/21(火) 21:44:59.10 ID:UqiHRec5o
>>617 >>618

はやく、はやく手当てをしないと――。
人の死を一度も見たことないメリーでも、もう彼女が息絶えていることは分かっていた。
しかし、それでも、治癒魔法をかければ……もしかしたら都合の良い奇跡が起きて息を吹き返すかもしれない。
串刺しになった少女のもとへと駆けつけようと、ぎこちない動きで飛行する。

「え」

大気を刺し貫く紅い槍が、目の前へと迫って来ていた。
メリーは反射的に防御魔法を発動した。彼女の周囲に透明色のバリアが展開される。
だが咄嗟に作り上げた盾だ。それには十分な魔力は通っておらず、あまりにも脆かった。
投擲された槍によって容易くバリアは砕け散った。
バリアの弾け飛ぶ衝撃をその身に受けて、メリーは悲鳴を上げて硝子の破片に似た光の残骸と共に地に落下した。

「う、ぐ……っ」

地面に激突したせいで全身が痛かった。でもきっと、あの少女が受けた痛み程ではないと思った。
周囲に張られた結界を見てメリーは理解した。彼女はあの槍を投げた魔法少女によって殺されたのだと。
そして、次に殺されるのは、自分だということを。

「ど、どうして、こんな……。どうしてこんなことを、するの……?」

きっとこの質問は意味を為さないものなのだろう。
それでも二人に問いかけられずにはいられなかった。魔法少女が魔法少女を本当に殺すなんて信じたくなかった。
震える足で何とかして立ち上がる。メリーの顔は恐怖に染まっていた。
620 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/21(火) 21:45:39.66 ID:kSlJL0zho
>>616

ビル街を歩くパメラの視界に、灰色髪の少女が現れた
少女は江風高校の制服姿で手提げ鞄を肩に掛けており。どうやら学校帰りのようだ
ほどなく彼女のほうもパメラの姿に気付いたようで

「おや、てんちょー。こんな所で奇遇だね」

そんな風に声を掛けて近づいてくる
妙に馴れ馴れしいのは、実は彼女、『とれみぃ』に常日ごろからしばしば顔を出しており
実際話したのは今回が初めてでも、パメラ側からも顔くらいは見たことがあるかもしれない

「そんなあからさまに見せびらかしてたら危ないんじゃない?
 ま、魔法少女探しするなら一番楽ちんな方法だとは思うけどね」

現に自分もこうして釣られている訳だし。
言いながら星のかけらを示し苦笑いにも似た笑みを浮かべるが、非難するような声音では決してない
実際自分も同じ方法を採用したこともあるのだが他人がやっているのを見るとついつい口を出したくなってしまうのは性分だろうか
621 :ヴァルプ・ヴェルリエル [saga]:2015/04/21(火) 22:10:23.55 ID:D47oZGGD0
満月が笑えば、星々もまたつられて笑うように輝きを放つ。
空には雲など一つも無く、澄んだ空はプラネタリウムの様に綺麗。
今宵は外を歩けばつい空を見上げてスキップを踏みたくなるような、そんな陽気な夜にて
路地裏から少女の歌が響いている。

「I'm singing in the rain 〜♪」

少女、ヴァルプ・ヴェルリエルは空に釣られてか機嫌よく唄っている。
"なんて幸せな気分なんだろう" "私の心にはお日様が照っているの"
それは満面の笑みを浮かべるヴァルプの心をそのまま唄ったような歌詞で。

明るい夜に楽しい歌を歌うならば格好もそれに合わせたほうが良い。
ヴァルプの普段の服装は黒を基調とした、陽気には見えない服装だが、今宵だけはその服にアレンジが施されていた。
スキニーパンツにはバリエーションに富んだ模様が幾つもと、レザージャケットには赤い水玉がぽつぽつと浮かんでいる。
まるでピエロか何かのようで、とっても愉快な格好だ。少なくとも、本人にとっては。

「I'm singin' and dancin' in theb rain 〜♪」

歌の盛り上がりはピークに達し、気分の高揚もまた最高潮。すると自然と体がリズムを取り始めた。
ちょうど音を鳴らすのに良い物が足元に有った。最早悲鳴を上げることも出来ず、呼吸だけを続けている少女。
手拍子の代わりにドスッ、ドスッ、と重い音がドラムのように気分の良いリズムで鳴る。

歌の終わりに、飛び切りの一撃を足元の楽器にくれてやった。
楽器は壁に叩きつけられて、壊れかけていた体はぴくりと一度だけ動き、とまる。
さて、もう満足するまで遊んでやった。まだ生きているかどうかはわからないが、止めを刺してやる
―――そう思った、その時。

最早動くことも出来なくなった少女は、最後の力を振り絞り、叫んだ。
助けて。そう叫びたかったがもう声を言葉にする気力すら残っておらず
口から出たのは極々単純な音―――だが、その音は悲鳴であり、助けを呼ぶには十分なものだった。
622 :如月凛音 :2015/04/21(火) 22:15:38.91 ID:EZvT6SDIO
>>618>>619

「烏合の衆を適当に引っ張って補充したところで意味などないんじゃがのー」

仲間が減るというのは即ち魔法十二戦姫少女の戦力が下がることを意味する。
たしかに、椎名の言うとおり減った仲間は──空いた席は埋めればいい話だ。
しかし如月凛音はそれを拒む。
理由は、千差万別だが十二人の少女は"選ばれた"存在。魔法少女なら誰でもといった安易な話ではない。
もっとも椎名の口調からはそれを分かりきって聞いてきたという意図がまるわかりだった為に、如月凛音は若干適当な返しをするだけで終わった。


「面倒ごとは好きじゃが、面倒ごとになりそうにない面倒ごとは嫌いじゃからのう。仕方ない────…………と、流石儂じゃな。見事ヒットしたぞ」


槍を投げ終えた腕をプラプラと回しながら、目を凝らしてメリーが浮翌遊していた位置を確認する。
一瞬、なにかアクションしたように見えたが──意味は多少しかなかったようだ。
如月凛音という女性は、善悪混合した気分屋。身に危険が生じるほどの厄災などを始めとした面倒ごとは大好きであったが、一番嫌いなのは中途半端にすらなれない面倒ごとだった。
彼女はこの惨劇を目撃した存在はまさに、嫌いな面倒ごとを運ぶタイプと見解したゆえに、その正体も確認しないで先制を仕掛けただけで他に意図があったわけではない。


「おおぉ………。これはこれは、なんとも可愛らしい生き物じゃ。
 儂はお主のような存在の名を知っているぞ。よく童話や伝記に登場する"妖精"というやつじゃな」


地に堕ちたメリーの元へと足を運ぶと、如月凛音はしゃがみ込み天から覗くが如く、華奢にすら辿り着けない小き体を持ったメリーへと瞳を向けた。
決して直ぐに殺そうとはせず、身を一ミリも動かさないでただ口だけを話すためだけに運動させる。
目の前にいる生物は、かつて絵本などで存在を知った妖精と酷似していたために如月凛音はそう見解したがそこに疑いはなく、寧ろ魔法少女という存在もあった為に肯定すらしていた。

「妙なことを聞くのう。なぜかと言われたら……そうじゃな。目的のためと儂からは言っておこう」


如月凛音は奇妙な精神構造を持った女性だ。
気分屋でありながら気分屋の範疇を超えた精神の宿主。
今先程自分が攻撃したメリーを己の治癒魔法を使い回復させようとする様子からそれは明らかであった。
メリーの質問を聞いて一瞬、不思議そうな表情を浮かべたのちに今度はなにかを楽しむようなまるで悪戯を思いついた少女の様な表情を浮かべて答えた。


「それにしても小さいのう────………。おい、椎名よ。お主は此奴をどうしたいか?」


不意に椎名へと質問を投げかけた────。
如月凛音は直感ではあったがこの妖精が自分達とは別ベクトルの存在に思えたゆえに、隣で脳天気そうな椎名へと────お主が手を出すか、見逃すかの選択をメリーに察知されないように"ワザと妖精に分かりやすく"ボカし言い回した。
623 :パメラ [saga sage ]:2015/04/21(火) 22:16:27.84 ID:JBLLi3dpO

>>620

あら?…うふふ、確かに奇遇ですねぇ
…こうして話すのは初めて、ですよねぇ
改めて…パメラ・レジエルと申しますよぉ

【掛けられた声に反応すると】
【そこには一人の少女が居て、どこか見覚えがある顔】
【少し間を置いて思い出すのは、店の客の一人であった】
【どうにも巡り合わせが悪いのか、寝てる時に来てたり外出先から帰ってきたらすれ違いになったり等々が数回あった……はず】
【ちなみに、バイト経由で小雨が魔法少女だという事をしっていたのも、すぐに思い出せた理由かもしれない】

まぁ、リスクが高いですからねぇ……かわりにリターンも得やすいですがぁ
…まぁでも、私で良かったですが最近は危ないので本当に気を付けた方が良いですよぉ?

【そして、危ないけど楽チンという言葉に】
【それは、小雨の反応を見てなのかなんなのか】
【この場合のリターン……つまり小雨を観察しながら返した】

/すいません、少し離れてました…
/よろしくお願いします!

624 :柊 滴 [saga]:2015/04/21(火) 22:24:24.97 ID:uXMM7qw30
>>606
「………………」

嵐の前の静けさ。それは静寂からこれから来る大きな騒ぎを暗に知らせる、だとかなんとか。詳しい意味は分かっていない。
肩に触れた。情けなく叫んだ。そしてそして沈黙。ここまで来たら目は逸らせないし、かといって何か喋る機会も失ってしまった。


「…………」


目の前の少女、いすずが喋るまでの間、どうしよう、どうしようと情けなくも頭をぐるぐるさせて、手を離そうか、こちらか切り出そうか、はたまたヤケになって仕掛けてから――――とか、そーいう碌でもない選択肢がふっと出てくるくらいには冷静じゃない。黙ってじっとみてるだけだから、そう見えるだけかもしれないけど、内心とっても穏やかじゃない。焦って必死。


「……今は、それができないだけ。
大体、いじめるって、おかしいでしょ――――そういう、ものなんだから」

重ねるように言葉を吐き出して、口から出たのは別にそんなんじゃねーし、とかいう見てて丸わかりは空元気みたいな、そーいうテンプレート行動。
大体、魔法少女だって欠片を取り合うんだし、いじめるとかないし……と、最も攻撃できなくなった決め手はいじめるの? っていうただの言い回しを変えただけの一言なのだから。ちょろいし、言葉って不思議。



「だから――――――」


どろり。
どろり。
魔方陣が形成されて、コスチュームが形成されて。
止まった。一瞬。止めてしまったともいえるかもしれない。


「きゃっ――――――――――!!」

吹き荒れる魔の圧力。顕著な体でも、吹き出る力は変わらない。
僅かな停止は今度こそ致命的。吹き飛ばされて、宙へと飛んで。
……流石にそこまで腑抜けじゃない。僅かに感じた生命の危機。それを頼りに魔法少女へと変身する。
跳ねあがった身体能力で、なんとか着地して目の前を見る。
そうだ、よくある戦闘だ。命の奪い合い。欠片探し、欠片をとって、願いを叶えて……。

「……っ!」

それでも、ただ目を送るだけで、行動に移せなかった。
いすずの動向を待つ。直ぐに反応できるように。でも……それだけ。

//あの後こちらも寝てしまって、先程気づきました……大丈夫です。それと遅れてごめんなさい。……その、よかったら、また続きをしてくれると……嬉しい、です

625 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/21(火) 22:35:23.86 ID:AYbDS9Gr0
>>611>>614

【体の出血は酷く動くことすらも叶わない】
【そんな時に胡桃の言葉で初めて自分が泣いていることに気付いた】

泣いて…?
この私が……?

【かろうじて動かすことのできた手で自らの涙を触る】
【そして胡桃へと目をやればこちらに手を伸ばそうと】
【しかしそこで力尽きたのか倒れてしまう】
【そんな彼女にリースコルはある人物を重ねてしまう】
【自分に誰よりも優しくしてくれた母を】
【どうして自分を捨てたのだろうか】
【考えれば考えるほど分からなくなってしまう】

くッ…うぅッ……

【リースコルはなんとか立ち上がる】
【しかし体は震え壁に手をやらなければ今にでも倒れてしまいそうだ】

おい…お前……!

【蜜柑へと言葉を放てば胡桃の方へと視線を向け】

こいつにはもう…星のかけらのことには関わらせるな……
こいつは……優しすぎる…

【そう言えばリースコルは奥へ奥へとそのまま歩いていく】
【どうしてこんなことを言ったのか】
【自分にもわからない】

…今度村正と一緒にご飯にでも行ってやるか……

【そう呟けばリースコルの姿は完全に闇へと消えた】
【今はもう生きてはいない】
【村正のことを考えて】
【彼女が村正の死を聞いたとき】
【彼女の中にはどんな感情が芽生えるのだろうかーー】

//何度も落ちてしまい申し訳ありませんでした!楽しかったです!ありがとうございました!
626 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/21(火) 22:40:26.00 ID:qa7x1aLc0
>>619>>622

「なんや、飛んで火に入るなんとやら――かいな。 羽は生えてへんみたいやけど」

槍の一投であえなく撃墜される小さな少女。見た目に違わぬ弱々しさに、呆気ないと肩を竦める。
凛音程は知識がなくともその言葉があれば素性を把握するには十分なようで、彼女が重々しく説明する間、ほーほーとしきりに首肯していたが。
いざ振られれば、一瞬ハテナを浮かべて、それからぽんと手を打ってみせる。

「んー、おニューの魔装(オモチャ)を試してみたかったんやけど〜、も少し後でも大丈夫っぽいなぁ」

遊び相手には物足りない、と肩を竦めて頭を振り。
治癒の光に顔を照らされて、しゃがみ込めば、見つめる糸目に浮かぶは悪戯っぽいそれとは異なる観察の色。
治療が終わるが早いか、笑顔のまま、それこそ人形を弄ぶように片方の足を抓みあげようとする。

「妖精ちゃ〜ん、さっきは凛音ちゃんが乱暴してごめんなぁ」
「椎名さん達は別に悪い魔法少女やないんやで〜。 この凛音ちゃんも、ちょーっと言葉が足らんかっただけやねん」
「もちょっとお話すれば分かるし。 な、だから、仲直りしようや?」

先程とは打って変わってばつの悪そうな困り顔。薄っぺらな演技と庇っているのかも怪しいフォローで気軽な謝罪を挿む。
ぶら下げられたなら、そのままの状態で人差し指で握手を求めるだろう――――圧のある声の裏は、それが対等なものかは定かではないが。
627 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/21(火) 22:41:34.67 ID:kSlJL0zho
>>623

「なんだかいつもちょっと間が悪くってね
 ボクは朝顔小雨。改めてよろしくね、パメラてんちょー」

それ以外にも、こちらが目の前のケーキに目を奪われすぎていて……ということもあったとかなかったとか
他にもなんとなく用もないのに仕事中に話しかけるのに気が引けていたこともあった
雑談するならこうして外の方が気兼ねなくできて良いものだ

「んー、まあそこそこにしておくよ
 で、てんちょーも何か目的があってやってたんだよね?魔法少女探し」

適当に相槌を打った後、パメラの行為の真意を探る
魔法少女同士でコミュニケーションを図るのは自然だが、彼女の場合はそれに適した場所として『とれみぃ』がある訳で
わざわざリスクを冒してまで出張してきた理由を問うた

「危ないらしいね、最近。詳しくは知らないけど、なんだっけ
 黒百合生徒会とアイ……ンシュタインは違うんだった、エ……エンドリケリ?」

うろ覚えのカタカナの羅列を脳内から引っ張り出そうとしているが……正解は遠い
そしてその言い口からして、彼女はそれらの組織とは遠い位置に立っていることが見て取れるだろう

/大丈夫ですよー、よろしくお願いします!
628 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/21(火) 22:45:19.73 ID:MXhCLe0Lo
>>624

【"そういうもの"―――か。確かに、滴の言うとおり、魔法少女とは"そういうもの"だった。】
【欠片を探し、他の魔法少女と戦い、願いの為に武器を手に、思いを貫き敵を討つ。そういう、運命。宿命。】
【だが、冷たい事実を言い放つのとは裏腹に、滴の表情も、態度もいすずを突き放した物ではなく―――矢張り、隙があった。】


 ―――クス。

 おもしろいね、"おねーさん"は。

 いすず、"わるいまほーしょーじょ"だよ? じゅーにせんき、っていうやつ。

 ほかのまほーしょーじょからもきらわれてて。すぐ、みんないすずたちをころそうとしてくるのに。

 ―――おねーさんは、そうしてこない。ぅふふ。ぅふふふ。かなしいけど、にらむだけじゃね、なにもおきないのよ?


【ゴウ。吹き荒れた魔力が、いすずを中心とした虚空の一点に集中していく。】
【膨大な量のエネルギーが集約されて、凄まじい速度で高度な魔術が展開されていく―――!!】


             『召喚変異魔法』


【いすずは、持っていた"ポシェット"から―――1体の"ぬいぐるみ"を取り出すと、それを召還陣の中へと投げ入れ、そして―――】

         
                           R/N/F―――<Ray's Funny Nightmare>


【術式を唱え、詠唱が完了した時、強力な魔術が発動する。】
【放り投げられた"ぬいぐるみ"―――丁度、昔ながらの尻尾を引き摺ったスタイルで立体化された"恐竜"のモノらしきそれが】
【術式と召還陣の中で"変異"されて、そして戦場へと降り立った。同時に広がる結界、瞬時に辺りは"魔法少女"の為の空間に変わって】

【―――結界で仕切られた魔法少女の戦闘空間に、現れたのは、ぬいぐるみが変化した一匹の巨大な―――""】


  『グルルルルルルルルルル……グオオオオオオオオオオオオオオッ!!』


【―――怪獣。身の丈にして50m前後はありそうな、超巨大な"怪獣"と化したぬいぐるみは】
【振り上げた腕でホテルの屋上ごと、滴を吹き飛ばしてしまおうとするだろう―――!!】
【いすずはといえば、召還に成功した段階ですぐさま屋上から飛び去り、怪獣の頭の上に飛び乗っていた。】


 ―――これが、いすずの"あそびかた"。
 
 しょうかん、っていうのかな? いすずはね、よわむしだからね、じぶんではたたかえないの。

 かわりにね、"おともだち"をよんで、へんしんしてもらって、それであばれてもらうんだ。

 とってもかわいくて、とってもつよそうでしょう? このこのなまえはね、『だいかいじゅうおう・がろーら』!

 いすずのいちばんのおきにいりのぬいぐるみさんなんだぁ。ねぇ、おねーさん。

 ―――たっぷり、たのしんでいってね。


【大怪獣王・"ガローラ"―――ネーミングは子供染みているが、その攻撃性とパワーは、底知れない魔力で編み出されている。】
【迂闊に攻撃を貰えば、たとえ腕の一振りであろうと、致命傷は裂けられないほど大きな傷を負うだろう―――!!】

/いえいえ、此方こそ絡んでいただいたのに申し訳ないです……!
とても愉しいロールなので、是非とも続けさせてくださいませ。
629 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/21(火) 22:55:00.39 ID:UqiHRec5o

>>622 >>626

「ち、違います、わたし、妖精じゃありません……小人です。
 ……小人の、魔法少女です」

見下ろしてくる凛音を怯えた目で見つめ返しながら、彼女の間違いを正した。
これで妖精だと勘違いされるのは何度目のことになるだろうか。妖精と間違われるのは喜ぶべきか悲しむべきか、どっちなのだろう。
体に走る痛みがなくなったのを感じた。傷が癒えている。目の前の彼女が治癒魔法をかけていた。
どうして? メリーは目を丸くした。何故凛音は追撃を仕掛けず自分で与えた傷を治しに来たのか。彼女の考えていることが分からなかった。

「目的って……かけらを奪うため……?
 だ、だったら、べつに、なにも殺す必要は……」

突然、視界が逆転した。
何が起こったのか分からずメリーはまた悲鳴を上げる。
見れば、もう一人の少女・為浄に片足をつままれていた。
ワンピースが捲れて太ももや下着、腹が見えそうになって、メリーは慌てて両手で服を押さえつけた。
文字通り頭に血が上らされた状態のまま、為浄は謝罪と共に握手を求めてくる。
メリーはただただこの二人が恐ろしかった。
紅の中に転がる少女に目を向ける。あの酷い有様は、一切の抵抗もなく殺されたという感じだった。
あんなのあんまりだと思った。会ったこともない人だけど、彼女に与えられた苦痛を想像すると心がズキズキと痛んだ。

「い……い……いや、です……。し、信じられません……っ」

震える声が出した言葉は拒否だった。
メリーにはどうみても彼女達が悪い魔法少女にしか見えなかった。目に溜まった涙が、額の方へと流れていく。
630 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/21(火) 23:00:59.17 ID:KR5fN4glo
>>614
「これが…あのコの優しさ…」
あのコはさっき、魔力を全力で解き放ったんだ…
それでも、フラフラになりながらも…アイツに…笑顔を与えようとしている…
さっきまで、殺意を持って襲って来た悪魔の様な女性を…
あのコは途中で気を失ったけど…

もしも…もしも気を失っていなければ…
もしも…もう少し早く、あのコと出会っていれば…!!
もしも…あのコとの初対面が…
もしも…魔法少女になった後の…ウィッチアーミクスちゃんとしての彼女と出会っていれば…!!
あのコには未だ可能性を感じる…!!

「あ…」
つーか名前を聞けなかった…
次にあった時どうしよう…
ウィッチアーミクスちゃんって呼ぶことになるのかな…
それより…

>>625
「………」
確かに、願いを叶えると云われる星のカケラを集めてる人は…
力の欲求、金や権力…欲望の為に集めている人が多い…
私も…復讐の為に…その現実をあのコに見せるのは…
だけど…

「そう、優しすぎるからなんだ…」
アイツが闇に消えた方向を見て私は呟く。
アイツが言った“関わらせるな”って言葉は相手が私だけだと決して出る事は無かっただろう。
精々、“憶えておけ”とか、“次は殺す”とか…いや、勝ててたどうか…
その場合は“ざまぁみろ”とかかな…
その言葉が出なかったのは…あのコが相手だったから…多分、優しさをもらったのか…
それとも、アイツ自身が持っていた優しさを…もしかしたらあのコが…

「それにしても…」
私は服装を私服に戻し、服に入れていたタバコを取り出し、火を点ける。
タバコを咥えたまま、私はアイツの言ったことを考えていた。

「エンフェイ…違うな…えっと…エインファ…あれ…何だっけ…確か…インフェル…あれ…全然違う気がしてきた…」
ダメだ…上手く言えない。
とにかく、アイツは何とか様って発言を何度かしていた。
何処かの宗教の神様かな…

//ありがとうございました。
631 :パメラ [sage saga ]:2015/04/21(火) 23:02:40.74 ID:JBLLi3dpO

>>627

まぁ、魔法少女探しと言えばそうですねぇ…
……具体的に言えば、危ない方か仲間になって頂ける方を探したりしてますねぇ

【危ない者なら倒せばいいし】
【今の瀬平戸を憂いている者なら仲間に――リブラス・サークルに勧誘】
【後は、新人ならちょっかいかけてみたり、等々】
【行き当たりばったりではあるが】
【自身の眼と、場合によっては力量で相手を計れるという点では確実であった】

エインフェリャル、ですよぉ
…現状、どちらも見過ごせないレベルですし、積極的に『狩り』なんて事をしてるみたいなんですよねぇ
……どちらも、1回しか会えてないので私としても情報が足りませんがぁ

【小雨の物忘れを訂正】
【同時に、この反応から小雨はまだ被害に会ってないのだと読み取れた】
【まぁ、魔法少女というのは存外に情報伝達が鈍い方だ】
【こういった反応もまた、当然なのかもしれない】

632 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/21(火) 23:19:23.04 ID:kSlJL0zho
>>631

「仲間、かあ。その2つの組織に対するカウンター、みたいな物を考えているのかい?」

自分は「危ない方」には該当しないだろうし、自然と思考は後者の方へ
パメラの言う仲間というのが単なる「仲良し魔法少女連合」だとは思えなかった
黒百合とエインフェリャル。この2つを悪者として、パメラは正義を実行する気なのかと問う

「ああそう、それそれ。エインフェリャルね
 ボクは一回も会ったことないけど……狩りって言うのは、かけら狩りじゃなくて?」

単に「かけら狩り」なら良い。それはある意味魔法少女に宿命づけられているようなものだから
だが、狩りの対象がかけらに留まらずその所有者にまで及んでいるのだとしたら―――
633 :如月凛音 [saga]:2015/04/21(火) 23:19:39.72 ID:LYMyaWrT0
>>626


「ぬぅ……なんじゃ、おニューのオモチャとは。気になるではないかっ!
 だいたい、儂はそんな感じの勿体振る行動は嫌いなんじゃぞ!」


如月凛音は思い出す────。
たしか、椎名は魔法十二戦姫少女の中で唯一"固有魔法"を持たない異質な存在。
彼女がどんな魔法や魔具を扱うのかは知らないが"固有魔法を扱えない"ということは記憶していた。
ゆえに興味があった────椎名はいったいどんな魔法を使いどんな魔具を操るのか。だが、椎名は今この場でそれを出すことはしないと明言した。
如月凛音はその言葉を聞くと、頬を膨らませていじけながらに文句を垂れた。
治癒の光は如月凛音の非道を体現させるようはものではなく、寧ろ非道とは縁遠い平等を彷彿させる慈悲の聖光だった。
気分屋である如月凛音は、良くも悪くも慈悲という思想に似ているものを持っていた為に、それが具現したのだろうか────。


「? なんじゃ、妖精じゃないのか。
 聞いたか椎名よ。此奴は小人らいぞ」


メリーの否定を聞いて、いったい妖精と小人は具体的に何が違うのかと疑問を持ち眉を顰める。
目の前で怯えた目を向ける小人の考えなど如月凛音は分かりもしないで────ただ何も考えていないような表情を浮かべて治癒を施す。それは不気味な行為に見えてあまりに不規則な行動だった。


「ぬ、おい椎名! お主、なにをいきなり手を出しているんじゃ!!
 貴様は先程、遠慮したばかりではないか! もう此奴は儂の獲物になったのじゃぞ! ええい、その手を離さんかっ!」


不意に小人の姿が消えた。
見れば隣で自分と同じ目線だった椎名が、まだ治癒途中のメリーを掴んでいるではないか。如月凛音はメリーの言葉を聞く前に、椎名の頬を両手で引っ張ろうとした。
椎名へとこの小人をどうするか聞いた際に、彼女は遠慮をした────。
ならばこの小さき少女をどうするかは自分が選択していいと解釈した如月凛音は、椎名が手を出したことが気に入らなかったのだ。
メリーの意思など如月凛音にとっては興味のカケラもなく、彼女が魔法少女と名乗っても反応を示さなかったのはその事実が"どうでもよかった"からだった──。
心を痛め、恐怖を感じるメリーの心境は如月凛音には伝わらず────仮に伝わってもやはり興味が生まれることはない。


「ほれ、見るのじゃ! お主が乱暴に扱うから小人が泣いてしまったではないか!
 謝るのじゃ! そして大人しく儂に渡すのじゃ!」


涙を流すメリーを見ても、如月凛音は彼女が何故泣いているのか理解できず────理解しようともしなかった。
この状況からもっとも安易な推理をして、椎名が乱暴に扱ったからという理由で彼女が泣いたのだとしか見えなかった。
如月凛音は再び、串刺しになっている魔法少女から一振りの太刀抜くと、手を差し出して椎名に小人を要求した。
もし椎名が渡そうとするならその刹那が、メリーにとっての身を離れるチャンスになりうるが────。



634 :パメラ [saga sage ]:2015/04/21(火) 23:41:02.25 ID:JBLLi3dpO

>>632

カウンターと言うよりは……バランサー、でしょうかぁ?
…なんとかしないといけないのは確かですがぁ………その為の組織、それ自体が『それら以外』の魔法少女にとって脅威になる可能性は有り得ますからぁ
ですから、私が目指すのは『天秤の様に、瀬平戸市のバランスを保つ』事なんですよぉ……ちょっと、難しいかもしれませんがぁ
……ちなみに、既に何名か少ないですが賛同して下さった方々はいますよぉ

【結局、魔法少女は正義や悪ではなく、自分達の都合で動いている者が多い】
【そもそもが、自らの『願い』を叶えるために戦っているのだから】
【……と、いうのがパメラの持論の一つである】

【――そして、それは時として大きな脅威となるという事も知っている】
【だからこそ、それがパメラの周囲に刃を向けられるのなら】
【自分は、自分の都合で彼女達の願いを否定して、壊す】
【それが、パメラの考えであった】

えぇ、かけらではなく……『魔法少女狩り』ですねぇ
エインフェリャルの方は、かけらも狙っているようですが……黒百合は、純粋に魔法少女そのものを対象にしていますよぉ
……既に、少なからず被害に遭ってしまった方もいますからぁ

【伝えるのは、紛れもない真実で】
【それが示すのは、最悪の結末も含まれていた】
635 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/21(火) 23:42:37.39 ID:qa7x1aLc0
>>629>>633

「ああぁ、フラれてもうた。 やっぱコミュ障に交渉事は荷が重いわ〜」

案の定拒否されて肩を落とす椎名。
嘘臭い演技を続けようとすれば、そうはさせじと横で凛音が強くせっついてくる。

「えー、ひいなひゃんほんな事ひってへんしぃ〜」

頬を伸ばされながら、長い髪をぐわんぐわんと鷹揚に振り乱す。
取り敢えず言葉を続けようと、彼女が刀を構えるのを傍目に、メリーを掌に抱えて撫でながら

「いやな、この子魔法少女やん? かけら持ってるかもしれへんやん?」
「持ってなかったとしても――――なんかこの子可愛いやん?」
「椎名さんはそんな趣味ないけど、上手い事言やあ、頑張って他の子の情報取ってきてくれるかなぁ〜、って」

浮かんだのは女性の真理として可愛いものに目が無いという自明の理。
最初に凛音の興味を引いたのも、その事が無関係ではないだろうというのが椎名の推測であったが。
其処から発展してスパイ的な足がかりでも掴めれば楽しめそうという、浅はかな思考をダダ漏れさせて口を尖らせる。

「まあ一位の凛音ちゃんの命令とあれば、従わなしゃあないわなぁ」
「ごめんなー小人ちゃん。 椎名さんは上の言葉には一切逆らえへん、哀れな労働者階級やさかい」

散々言い訳は長くなったが、結局凛音の意志を尊重するつもりはあるらしい。
序でにメリーを拘束する意志自体もあってないようなもので、掌から今度は服の首根っこを左手で抓もうとしつつ。
極めて杜撰な受け渡しを行使せんとするのであった。
636 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/21(火) 23:55:28.79 ID:UqiHRec5o
>>633 >>635

二人の少女が自分を巡ってもめ始めた。為浄は頬を抓られて頭を振り乱し、凛音は武器まで持ち出してしまっている。
儂の獲物となった、その言葉の意味を冷静に考える。
やっぱり殺されるのか。それとも、まさか檻に入れられてペットのように可愛がられでもするのか。
どちらの意味なのかは分からないが、とにかく凛音の手に渡ってしまえばメリーはもうどうしようもなくなるということは確かだ。
凛音の治癒魔法によって、メリーの傷はほとんど治っていた。すでに腕の痛みは消えている。
――頑張れば、逃げることはできるかもしれない。

(で、でも、逃げれるの……?)

優しく撫でられながら、メリーは思案する。
幸い、かけらは持っている。使用すれば、この閉鎖された空間から脱出することは出来るだろう。
しかし勇気が出ない。この手を振り切って逃げだした後、彼女達がどういう行動に出るか分からないのが怖かった。
もしかしたら今よりも最悪な展開が待っているかもしれない。ここからどうするのが一番正しい選択なのだろうか。
凛音への自身の受け渡しが始まった。猫を持ち上げるように抓まれ、彼女の顔が間近に迫った。

(い、いや……! 今やるしかない……覚悟を決めなきゃ……!!)

両親の姿が瞼の裏に映る。故郷の光景が頭の中に広がった。
メリーの目から流れ出していた涙が止まる。彼女は右手を前へと出した。
空間が歪んだ。水面に波紋が広がるかのように揺らいだそこから、一本の剣が光と共に出現した。
涙の剣と名付けられたその剣は、人間から見れば剣と呼べる大きさでは無く、まるで玩具のようだった。
しかし、水晶のように輝く刀身からは確かに魔力の気配が漂わせれていて、それが魔具であることが分かるだろう。

その手に剣を握りしめたメリーは、その切っ先を凛音に向けた。
魔力を剣へと一気に流し込む。剣が青白く発光した次の瞬間、その刃から大量の水が溢れ出した。
まるで巨人の零した涙のような激流が凛音の顔面へと襲い掛かろうとする。
荒れ狂う水を彼女の体に叩きつけることが出来たならば、メリーは飛行魔法を使用し為浄の手から逃れようとするだろう。
637 :朝顔 小雨 [sage]:2015/04/22(水) 00:06:34.63 ID:mC06TEpTo
>>634

「なるほど、バランサーか。いいね
 正義の味方を名乗るよりよっぽど好感触だよ、ボクとしてはね」

パメラの言を聞いて、腑に落ちたような表情を浮かべる
正義などというのはそれに比肩する悪がいないと成り立たないもので
重要なのはバランスなのだ、というのはどこか納得がいく話

「―――そう、だよねえ」

嘆息。
そもそもパメラがこうも問題視しているのだ、予測できた答えではあった
だが実際に耳にすると、心に重く圧し掛かる

「そういう子、魔法少女を狙って狩ろうとしてる子たちを相手にしたとき。
 てんちょーはどうするつもりなんだい?そのバランサーとしての立場でさ」

浮かんだ疑問は、パメラとその賛同者たちはどういった姿勢で彼女たちに挑むのだろうか、ということ
つまり、[ピーーー]気で挑んでくる相手に対して、こちらからも[ピーーー]気で挑むのか、それとも温情をかけるのか
殺さずになんとかなるならそれでいい。しかし相手が組織となると、それも難しいだろう。きっと改心は望めない
それでも実行しようとするのか。それを見極めたかった
意地の悪い問いであるとは、自分でもわかっているけれど。
638 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 00:30:55.02 ID:UHGfqI1E0
>>635

「お主は一度、インターネットで"コミュ障"と調べるといい。どれほど自分と縁遠い存在か直ぐに分かる」

呆れた様子で冷静にツッコミを入れる。
彼女の隣に立つならば大体の人間はこのようなポジションに追いやられてしまうものだ。序列に優劣はないにしろ、自分の次のナンバーがこの脳天気さだと、不思議と此方が真面目にならなければと思う。
冗談にしろ、果たして一体どこの世界の人間が椎名を見て"コミュ障"と捉えるのだろうか。否、斜め上の思考回路を持った偉人でも彼女をコミュ障とは認知しないだろう。

「ぬ────…………たしかに、お主の言うとおり、此奴はカケラを持っているかもしれぬし、可愛いのもたしかじゃ。
 すまぬ。まさかきちんと考えがあるとは思わなかった」


椎名の考えは浅はかではあったにしろ、一番目的を遂行するうえで心理なものであった。
如月凛音は、マシンガントークという言葉が一番似合うこの少女にまさか考えがあるとは思いもしなかったようで自分の思い違いを認め謝罪をした。
最も如月凛音の弁明は、椎名からしてみれば馬鹿にするにもいいところだが。

「なにが労働者階級じゃ」

やはり呑気な奴だと思えた──。
如月凛音は、椎名の先頭を見たことがないからこそ、普段の会話でしか彼女の人間像がイメージ出来なかった。
そして今迄の会話を振り返ると、やはりそこにあったのは呑気でノリの良い対談。
だからこそ、如月凛音は椎名を呑気な奴だと捉えた。

此方へとゆっくりと渡されようとするメリーの姿だけを如月凛音は見ようとはしない。
椎名という人間を瞳で見ることで──メリーという小さな存在を隅で認知するだけで十分だったからだ。
そう────やはり如月凛音にとって現段階ではメリー・メルエットという小人の存在はその程度でしかなく、それが誤認とも思わなかった。
それは何故なのか────涙を流した姿を見たからでもなければ、体が小さいからというわけでもない。
ただ単に"自分からやって来て、面倒ごとすらも起こさない存在"だったからだ。

だからこそ、如月凛音は受けてしまった。
小さな小人の勇気の涙を。
活路を見出す、奇跡の涙を────。


「────────ッ!?」


それは刹那だった。
椎名の手から渡されようとしたメリーから流出しだしたのは魔力。
如月凛音がその魔力に気がついた時には、すでに後の祭り。
視界が藍色へと変わり、椎名の姿もメリーの姿も見えなくなったのだ。
突然の攻撃に如月凛音は、驚きを隠せなかったが同時に口元が緩んでしまった。
足が一歩二歩後退して、如月凛音は顔を魔法少女の戦闘服である衣服の袖で拭うと、手に持っていた太刀を地面へと投げ捨てた。


「突然のことでビックリしたではないか!
 それにしても────………ふむ。不意打ちとはいえ、顔面に一撃とは。
 ん、そもそもこれは不意打ちなのかのう? まぁ、いい。儂が久しぶりに意表を突かれたのは事実じゃ。ご褒美にお主を喰うてやろう────。久しくゲヘナを開いていなかったからのう。さぁ、演奏の始まりじゃ! 逃げるならはやく逃げないと死んでしまうぞ。のう、椎名!」


それは歓喜の声だった。
攻撃を受けたいうのに如月凛音は、嬉しそうな表情を浮かべている。
そしてメリーへの過小評価を認め、否定し、改めて自分が彼女を誤認していたと肯定した如月凛音は、メリーという小さな魔法少女を文字通り喰らおうと魔力を流出した。
その流れ出す魔力は言い知れぬ不快さ────幾万の魔法少女達の怨念や憎悪、嫉妬や欲望、ありとあらゆる負が混合したもので、如月凛音の周りには赤黒い腕が半透明に宿っていた。
如月凛音の魔法は地獄の魔法────メリーへと放たれたのは魔法少女の服を着た少女が泣いている姿を反映した球体だった。
ただそんな球体一つを椎名の手から逃れたメリーへと放ったのだ。
しかし、まぁ、椎名にも当たりそうだったり……ね。








639 :如月凛音 :2015/04/22(水) 00:31:53.03 ID:UHGfqI1E0
>>638安価忘れです。
>>636
640 :パメラ [sage saga ]:2015/04/22(水) 00:34:19.45 ID:NQosAR0RO

>>637

うふふ……私は案外好きですけどねぇ、正義の味方とかぁ
なんと言うか……夢があって良いじゃないですかぁ

【クスクスと、笑みを浮かべるパメラ】
【それは、別に馬鹿にしている等ではなく】
【単純に、純粋にそう思えているからだからだ】
【……まぁ、それとこれとが別の話なのも、確かであったのだが】

……そうですねぇ
…………これは、ズルい答えだとは思いますがぁ
……『終わってみなければ分からない』……でしょうかぁ

【そして、小雨の問い】
【それは、覚悟を問う質問なのは気づいている】
【しかし……返した答えは、以上の物であった】

……結局、極端に言えば互いに譲れない物を賭けた戦いですから
手を抜く事、それ自体すべきでは無いと思っていますよ
……ですから『生き残る方は、生き残る』……こう考えています

…………まぁ、それとは別に『寝覚めの悪くなるようなことはしたくない』という気持ちも存在してますけどねぇ
それと、これはあくまでも私個人の考えですよぉ

【続いた台詞、本当に真面目な時の口調であり】
【ある種の覚悟を、秘めていた】
【敢えて『生き残る』なんて直接的に言ったのも、それによるもの】

【だが、その後のは普段のパメラの口調でもあり】
【――どちらも、パメラの本心であり、相反する二面性】
【……人によっては、どっちつかずとも捉えらるだろうが、小雨には通じただろうか?】
641 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/22(水) 00:58:36.06 ID:BNSm7HXV0
>>636>>638

「凛音ちゃん、久々に会うたのに手厳しいわぁ〜。 これでツンデレやなかったら、椎名さん悲しくて泣きそう」
「小人ちゃんもそう思うやろ? ……って全然聞いてへんし」

やれやれと苦労人ポジションを気取って、肩を竦める椎名。
恐怖からか殆ど無言を貫くメリーに至っては、心底つまらなげに溜め息を吐いて。
そうして人権侵害万歳の取引が成立しようとした矢先――――突如湧き上がる、魔力の奔流。


「……あ、あーぁ、やってもた〜」

水浸しの刑に処された凛音に気の毒そうな声を漏らす。
尤もこの場合気の毒なのはメリーの方であり、凛音へ心配の欠片もないのは流石にその実力を信用に足ると考えるからだろう。
次に指から微かな重量が消失して、漸く視線を上空へと持ち上げる。

「うちの凛音ちゃんは怒らせると怖いねんで? ――……今はどう見ても喜んどるけど」
「まぁ、謝るなら今のうちやろn――――あ痛ぁ!?」

言い終わらないうちに地獄の球体の巻き添えを喰らう椎名。
理由は無論視線を上向けていた所為で、辛うじて電気を纏った右手で顔面を守るも、防御した手の甲で鼻を強打。
弾みで張っていた結界が溶けるように消え去る。尤も赤くなった鼻を擦る顔だけ見れば、本当にものの弾みかどうかは定かではないが。


/少し早いですが、私の方はそろそろ〆させて頂きたく……
/続ける場合は自分は気絶とか傍観とかお好きに補完していただいて結構です
/お付き合い頂きありがとうございました!
642 :朝顔 小雨 [sage saga]:2015/04/22(水) 01:03:48.23 ID:mC06TEpTo
>>640

「ボクとしては、随分独りよがりな夢だと思うけどねー。正義の味方」

夢で人を救えない、などと言う気はない。寧ろ自分は夢で人を救いたいタイプの人間だと思っている
だが「正義の味方」という「夢」はその本人が見る「夢」であり、「悪役」からしてみれば「夢」でもなんでもないのだろうと彼女は思う
ゆえに彼女は、正義の味方を肯定しない
……まあ、この話は今はどうでもいいとして、

「うわぁ……てんちょー、それはズルいよ卑怯だよ」

パメラ自身も言うように言及を避けたような物言いに、思わず文句のひとつふたつも言いたくなる

それに続いてパメラの放った言葉の、口調の細やかな差異を聞き分け、それについて敢えて述べることはなかったが
少なくとも、戦いに出るうえで『必要な覚悟』を決めているのは事実であり。それでいて可能なら『その結末』は回避したい、ということも伝わった
それを示すようにたしかに頷くと、

「個人の考えってことは、その賛同者にそれを徹底させるつもりもないんだよね?
 だったら―――ボクもそこに加わってもいいかな?」
643 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 01:15:11.37 ID:jj0HoPSuo
>>638 >>641

放たれた水は凛音の顔へと直撃した。
やった、当たった。勇気を出して本当に良かった。
為浄の拘束から逃れたメリーは急いで飛行し、彼女達から五メートル程距離を取った場所に着地した。
水に濡れる中で凛音が口元に笑みを浮かべるのを目にした。
何故攻撃されたというのに笑っているのか。やはり、彼女の考えていることは分からなかった。きっと永遠に理解出来ない気がした。

「う……っ」

禍々しい魔力と歓喜の声ををその身に受けて、メリーは呻いた。空気が、地面が、世界が汚れていくような嫌な気分がした。
もしかしたら、メリーは選択を間違えたのかもしれない。
最初の一撃以来、凛音は戦うつもりなど無かったのだ。メリーが大人しくしていれば、おそらくこれ以上危害は加えられなかった。
勇気を振り絞って攻撃したことで彼女のスイッチを入れてしまったのだ。
だがもう覚悟は出来ている。この勇気が間違いだと後悔はしない。
どんな恐怖にも立ち向かうと決めたのだ。あの時、紫薔薇学園のあの生徒の勇姿を目に焼き付けた瞬間から――

遂に放たれた攻撃は魔法少女の魂を凝固されたようなものだった。
嘆く少女の表情を見てメリーはゾッとした。彼女の哀れな姿が、まるで未来の自分のように見えたからだ。
球体は為浄にぶつかり、軌道を変えられ、避難していたメリーに届くことは無かった。
魔法少女達を閉じ込めていた結界が消えていく。夜空に瞬く星々がよく見えた。
結界が解けたということは彼女は今の攻撃で気絶したのだろうか。飄々とした彼女のことだ、まだ分からない。

「喰われなんて、しない……。わたしは、絶対に、家に帰るの……!」

結界は解かれたが、メリーは逃げるつもりは全く無かった。
今ここで逃げても凛音からは決して逃れられない。
彼女に勝利するのは難しいだろう。それでも、頑張れば退けることは出来るかもしれない――
メリーは地面を蹴り、凛音へと駆け出した。
身体強化された足で一歩一歩地面を踏みしめる。右手に剣を構えて、自分よりも巨大な彼女へと接近していく。


/為浄さんありがとうございました、そしてお疲れ様でした!
644 :パメラ [sage saga ]:2015/04/22(水) 01:20:22.93 ID:NQosAR0RO

>>642

まぁ、夢は夢ですからねぇ

【独りよがり、というのは否定しない】
【パメラもそこの辺りは分かってはいるのだから】

……うふふ、構いませんよぉ
もちろん、この考え方を強制する気はありませんし、それをしてしまえば自分からバランスを崩すような物ですからねぇ

……『リブラス・サークル』、それが私の作った組織ですよぉ
改めて……よろしく、お願いしますねぇ

【そして、小雨の参加を拒む理由は無い】
【故に、パメラはすぐに返事を返して】
【自身の立ち上げた、バランサーの為の組織の名前を伝えながら、綺麗に一礼するのであった】

……ところで、なのですがぁ
宜しければ、参加を決めた理由、なんかを聞いてもいいでしょうかぁ?
あ、無理にとは言いませんよぉ

【そうして、最後に】
【参加を決めた理由、または想い、そういった物を聞いてみる】
【フリーで居るよりも危険が増えるかもしれないのだ】
【その辺りを、一応でも聞く必要があった】
645 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 01:41:04.01 ID:UHGfqI1E0
>>641>>643

「誰がツンデレじゃ!! だいたい仮に儂がツンデレであってもお主のようなやつにはデレは見せるかっ!
 儂のデレは凄いんじゃぞ! 可愛いーじゃぞ!」


椎名のペースに呑まれていく如月凛音。
そもそも彼女の性格上、椎名のようなタイプの女性と共にいると大体こうなるのだが。
というより何故彼女はこの場に置いて苦労人ぶっているのか────一番の苦労人は椎名の扱いに頭を抱える自分の筈だと勘違いな思考をする如月凛音だが、その口調のせいかさして椎名と話していて悪い気分は感じなかった。


「──────あ」


メリーを狙い放った球体だったが意識が椎名にも向いていたせいか、見事本来の的に当たることはなく、偽りの的へとヒットした。だが、如月凛音は焦らず心の中で、椎名の反応からコメディ補正でオールオーケーと肯定して気にもしなかった。ある意味冷酷。

さて────冗談はここまでにしようと如月凛音は一度咳払いをするとまるで椎名など最初から居なかったかの様に、意識をメリーへと向けた。
椎名が気絶したことにより結界は消滅し、本来の日常を取り戻す景色が見える。
遍く星々が浮かぶ夜空より明るい────言うなれば藍色をした如月凛音の頭髪が吹き込んできた夜風の影響で丁寧に揺れた。


「ほう。ならば帰ればよいのに────………いま大人しく帰らなかったという選択が如何に愚行だったか、数秒後に後悔しても儂は知らぬぞ?」


────理解しがたいものだ。
家に帰りたいのならば結界が晴れたこの一瞬で、この場から去ればいいのに──メリーの事情を知りもしない如月凛音は、そう思いながらも彼女の勇敢さだけは認めたようで周囲に簡単な最も普遍的な結界を貼った。それはただの結界魔法。周囲の光景をコピーするだけの世界を作り上げる魔法。
どの魔法少女でも使える魔法だった。
ただそれだけで戦場になりえるのだから、全くもって十分な魔法だ。


「では、お手並み拝見といこうかのうッ!」


迫り来るメリーの姿を瞳で確認すると同時に、此方も彼女へと接近をする。
身体能力強化魔法を使用したせいか、見た目からは考えられない速度で移動するメリーに数秒ほどの遅れをとった如月凛音は、状況的に向こうが此方に近付く形になったことに気がついた。
やはり────過小評価をしていたと、見解した如月凛音はまずは小手調べからと、指から魔力を凝縮した"弾"を二発メリーへと撃った。
それはただの攻撃魔法────しかし、小手調べにはそんな魔法が一番適任であるのは明白な事情だ。

646 :朝顔 小雨 [sage saga]:2015/04/22(水) 01:46:02.25 ID:mC06TEpTo
>>644

「うん、『リブラス・サークル』ね。それじゃ改めてよろしく、てんちょー
 組織に入る上で守らなきゃいけない決め事とかあるのかい?」

彼女の問いにだろうな、という思いを得ながら頷くと
リブラは天秤だったっけ、などとあやふやな記憶をたどりながら、これからの付き合いを約束する礼を返すのだった
同時に、組織としての体裁を保つためのルールを訊ねておく

「『正義の味方』じゃなくて『エンターテイナー』として、自分がどこまでやれるのか試したくなった、ってところかな?」

『エンターテイナー』。自らをそう称するとおり、小雨は手品師、マジシャンとしての一面を持っていて、魔法少女としての性質もそれに近いもの
そんな彼女だからこそできることがあるのではないかと、話を聞くうちに挑戦心が芽生えてしまったのだ

「勿論自分の命が一番大事だから無茶する気なんて毛頭ないから、そこは心配しなくていいよ
 ボクの場合、願い事も大したものじゃないしね」

願い事に執着すれば、いざ戦いになった時に引き際を誤るファクターともなり得る
自身の願いに対してさほど執着心を持たない自分ならそんなことにはならないはずだ、と笑いながら彼女は言う
647 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 01:59:55.15 ID:jj0HoPSuo
>>645

再び張られた結界。もうメリーは後退を許されなくなった。
逃げるためではない。帰るために戦うのだ。何も知るはずもない彼女には決して分からない動機だろう。
地を駆け抜けるメリーの周囲から青い光が発せられた。
光は円を描いてメリーを包み込み、柱となって天を突きぬける。
瞬時にフリルが大量にあしらわれた水色のエプロンドレス姿に身を包んだメリーは、迫り来る魔弾を睨み付ける。

「てやあああああッ!!」

気合と共に剣を振り抜いた。
一発目の弾が斬り伏せられた。魔力が空に拡散して消えていく。
連続して放たれた二発目の弾も斬り飛ばそうとする。が、これに対応するには時間が足らなかった。
身をよじって躱そうとする。魔弾はメリーの左腕を掠って地面に着弾した。メリーの背後で土が弾け飛ぶ。
この程度の痛みなら、まだ大丈夫だ。小手調べということもあって、熱された腕はまだ動かせるようだった。

足に力を入れて大きく跳躍する。
凛音の目の前にまで飛んだメリーは、両手で剣を振り下ろした。
剣から零れ出た水が半月状の刃となって放たれる。
小さな剣から放たれたとは思えないほど大きな水の斬撃は、凛音の胸から腹にかけてを切り裂こうと彼女に襲い掛かろうとする。
648 :パメラ [saga sage ]:2015/04/22(水) 02:10:22.31 ID:NQosAR0RO

>>646

はい♪
……そうですねぇ……………特にはありませんねぇ
基本的に、フリーな感じでしょうかぁ…魔法少女って、一人一人の我が強い方々が多いですから、あまり縛るのも良くないですしぃ
ただ『仲間内での情報』は出来るだけ共有するようにはしたいと思っていますから、強いて言えばその辺りでしょうかぁ?

【新たな仲間に、気分が良くなる】
【次いで、決まり事について聞かれるが……特に思い付かない】
【それでも少し考えて出てきたのは、出来るだけの情報の共有化であった】

……うふふ、良いですねぇ、そういうの……分かりました、ありがとうございますぅ
……引き際だけは、間違えないで下さいねぇ
これは、私が指導している子達には常々言ってる事なのですがぁ……何事も『躊躇わない事』ですからねぇ

【挑戦的な、その発言】
【それは、若さ故の心であるのは分かっているし、一種の危うさを持っている事も承知している】
【しかし、パメラはそれには触れない】
【その辺りは、自信で向き合っていくしかないのだから】
【だから、多少お節介ながらも言うべき事だけ言うのであった】

649 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/22(水) 02:14:31.02 ID:OLGBcNT+0
>>549 >>558

(これで私より年上...?)

【信じがたい事だが、差し出される免許証は確かにそのことを示している】
【心が少女であれば魔法少女であるとは聞いたことがあるが、これでいいのか魔法少女】

そう...叶えたい願いがあるって言うんだったら、仕方ないわね。
(良かった......本当に良かったわ......)

【もし、ハーベストとこれから一緒に戦うなんて展開になったら、正気を保てるか分からなかった】
【津山は心底、神に感謝した......】

【そんな中、津山の右手が握られる】
【疑いない、真っ直ぐな瞳】

(.........この子、何なの?)

【何故つい最近殺しあった相手をそんな純真な目で見られるのか、これもまた津山には理解し難い物だ】
【とはいえ、向こうから友好的に接してくるなら、それに越したことは無い】

ええ、これから宜しく、水無月さん。

【津山もまた、微笑み返す】
【水無月がどう思っているかは知らないが、生徒会長を倒すまでは一時共闘と言ったところか】

(...情報収集は、もうしばらく付き合ってからね)

【他人の願いに興味など無いが、取り敢えず今はハーベストの話を聞いておく】
【下手に動けば、怪しまれる。そんな可能性は少しでも減らすべきだ】
650 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 02:21:22.33 ID:UHGfqI1E0
>>647

────放った弾は計二発。
魔力を凝縮させ、固形物として放っただけの────攻撃魔法。
それを選んだ複雑な意味はない。
ただ適任だから。それだけだった。
だからそんな魔法に如月凛音は"期待"とか"思惑"といったものを抱いてはおらず──仮にあの程度の魔法でメリーが沈むならそれまでの話だった。
しかし、現状はそうではなく────メリーは勇ましい雄叫びを上げてその弾を──切断していた。
────だが所詮は一発の弾のみを切断しただけで、もう一発の弾はギリギリ避けたらしく如月凛音は複雑そうな表情を浮かべてメリー・メルエットを見つめた。

魔法十二戦姫の首領代行として、負けるという愚行だけは避けたいが────それはあり得ないだろうと如月凛音は肯定。
なにかしらの因果で逃げることはあっても果たして実力で引いてしまうことはあり得ないと考えた。
が、やはり彼女は気分屋────。
逃げたくなったら逃げようと考えてそんな思考は遮断した。


「おお! 見た目に反して容赦ないのう」


──────刹那の回避。
小さなメリーの姿を捉えるのは中々に難しいが戦姫を束ねる存在である彼女には────そんな問題は関係なく、些細にも満たない事情でしかなかった。
見れない、捉えることが難しい──ならば、魔法少女として彼女を察知すればいい。
そうだ、探知魔法だ。メリーの持つ剣は先程の一撃で魔具だと瞬時に理解出来た。
ならばその魔力を探知し続ければ、メリーの姿が捉えることが不可能でも彼女の動きを捉えることは可能だ。

だが、やはり如月凛音といえど"天才"ではない。ゆえに慣れは必要不可欠。
ギリギリまで神経を──魔力を集中させてメリーの魔具を探る。
そして、そう────脳が反応した。如月凛音の魔力が理解した。メリーの魔具の動きを────見出した。
それは目の前。すぐ付近だった。
如月凛音はメリーの斬撃と、それにより放たれた巨水の斬撃に対して体の重心を右へとズラして回避という行動をとる。


「では、お主には此れをお見舞いしよう」

右足に何かが当たった────。
それは太刀。先程自身が大地へと放り投げた──串刺しになっている魔法少女から抜いた血塗れの太刀。
如月凛音はそれを足で踏み、勢い良く手元に飛来させると、流れるようにそれを掴んでメリーへと横に一閃────。
651 :朝顔 小雨 [sage saga]:2015/04/22(水) 02:37:55.55 ID:mC06TEpTo
>>648

「ん、りょーかい。確かにルールに束縛されるの嫌いな人が多いかもしれないね」

元々魔法少女には学校や大人など社会に束縛されがちな学生が多い
そういった『表』での束縛があるからこそ、魔法少女としての活動ではフリーでいたいと思う人が多いのではないかと小雨は考える
……・その思想が飛躍していった結果が、あるいは黒百合の生徒会であったりエインフェリャルだったりの暴走の原因だったりするのかな、とか思いもするのだが

「情報の共有かー。メンバーの名簿みたいなのあるかな?顔写真付きだとなお好し」

一番に欲しいのはメンバーのリスト。連絡先までは難しくても最低限名前と顔が一致すればコミュニケーションも取りやすい
次点でで敵の情報だが……これは正直難しそうだし、飽くまで立ち位置はバランサー。彼女らに目を奪われすぎるのもよくないのかもしれない

「いやいや。こっちこそありがとう。肝に銘じておくよ
 ……指導?てんちょー、弟子がいるのかい?」

『躊躇わない』。それが何に関しての事なのか、暫し思いを巡らせる
その答えはきっと先の問い、『殺すのか、情けをかけるのか』ということに繋がっていくのだろう
それなら大丈夫、自分は迷わない。そう結論付けて別の話題へ

「弟子なんているってことは結構魔法少女歴長い?」
652 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 02:39:24.18 ID:jj0HoPSuo
>>650

水の斬撃はが凛音を切り裂くことはなかった。
行き場を失った水はそのまま直進し、地面へとぶつかって水溜りを作った。
奥歯を強く噛み締める。やはり、そう簡単には彼女は倒せないか。

凛音の攻撃の宣告にメリーはハッとする。
近付きすぎているのだ。このまま空中に留まっていればあっけなく撃墜されるだろう。
メリーは飛行魔法を発動し、すぐに凛音から距離を取ろうとした。
その瞬間、左の脇腹に重い痛みが走った。
無駄の無い動きで掴まれ、振り抜かれた赤色の太刀がメリーの体をとらえていた。
身体強化が十分でなければおそらくその体は真っ二つに切り離されていたことだろう。
太刀はメリーの腹をヘソ近くまで裂き、骨に引っかかっていた。
人形のように小さな体が血を噴き出しながら真横に吹っ飛んでいく。

「あ、ぐ……あぁ……ッ!」

凛音から遠く離れた地面に転がったメリーは、苦痛に顔を歪めた。
呼吸を荒げながら傷を手で押さえつける。とめどなく血が溢れ出ていた。
早く、早く立ち上がらないと。そう思っているのに、中々足に力が入らなかった。
顔だけを凛音へと向けて、彼女を睨み付けた。
653 :パメラ [saga sage ]:2015/04/22(水) 03:03:27.66 ID:NQosAR0RO

>>651

あー、名簿ですかぁ……えーと、少し待って下さいねぇ

【メンバーの名簿】
【そう聞かれ一瞬固まるが、気を取り直したように再び動き出す】
【同時、一瞬魔方陣が浮かんだと思えばパメラの手にはペンとメモ帳が掴まれていて】
【どうやら、パメラの固有魔法である転送を使ってとりだしたらしい】

まぁ、先の話が本当にでしたら大丈夫かと思いますよぉ
……弟子というか……まぁ、居ますよぉ?
そうですねぇ……少なくとも、バイトの子は殆ど私の教え子、ですねぇ


【そのまま、なにかを書きながら話を返す】
【……しかしパメラ、実は言葉足らずでかけらを使うことを躊躇わない、という内容が微妙にずれている事には気づかなかった】
【そしてそのまま話を続けて】

……まぁ、普通の方よりは大分長いとは自負してますねぇ
…………長すぎて、魔法少女を辞められなくなってしまった程度には、ですよぉ

【長いかと聞かれれば肯定】
【ついでに出た言葉には、何処か表し難い感情がこめられていたりするのだった】

654 :パメラ [sage saga ]:2015/04/22(水) 03:08:42.85 ID:NQosAR0RO
/すいません、こちらでお願いします
>>651

あー、名簿ですかぁ……えーと、少し待って下さいねぇ

【メンバーの名簿】
【そう聞かれ一瞬固まるが、気を取り直したように再び動き出す】
【同時、一瞬魔方陣が浮かんだと思えばパメラの手にはペンとメモ帳が掴まれていて】
【どうやら、パメラの固有魔法である転送を使ってとりだしたらしい】

まぁ、先の話が本当にでしたら大丈夫かと思いますよぉ
……弟子というか……まぁ、居ますよぉ?
そうですねぇ……少なくとも、バイトの子は殆ど私の教え子、ですねぇ


【そのまま、なにかを書きながら話を返す】
【……しかしパメラ、実は言葉足らずでかけらを使うことを躊躇わない、という内容が微妙にずれている事には気づかなかった】
【そしてそのまま話を続けて】

……まぁ、普通の方よりは大分長いとは自負してますねぇ
…………長すぎて、魔法少女を辞められなくなってしまった程度には、ですよぉ
……っと、一応これで良ければどうぞぉ

【長いかと聞かれれば肯定】
【ついでに出た言葉には、何処か表し難い感情がこめられていたりするのだった】
【そして、最後に一枚のメモを渡す】
【そこには、リブラス・サークルの主要なメンバーの名前と簡単な特徴が載っているのだった】

655 :朝顔 小雨 [sage saga]:2015/04/22(水) 03:23:15.33 ID:mC06TEpTo
>>653

「あ、あることはあるんだ……って、メモ!?」

手書きか……というか便利……などと呟きながらその様子を見守る
便利さでは自分の魔法も負けずとも劣らないが、ペンとメモが瞬時に取り出せるかは正直怪しい。鉛筆とペラ紙一枚なら多分いける。
そんな密かな対抗心を燃やしているのは、割と魔法少女としてではなくマジシャンとしての側面が強い小雨だった

「ああ、あの子たちそうだったんだ」

そういえばそういった深い話をしたことはなかったな、などと思い返す

「へえ、見た目からは全然見えないけどね。精々同い年かちょっと上くらいにしか見えないよ
 なになに?不老不死とか願っちゃった感じかい?」

意味深げな表情、台詞を受けて興味津々、といった様子だ
656 :朝顔 小雨 [sage saga]:2015/04/22(水) 03:30:49.62 ID:mC06TEpTo
>>654
/おおっと、ごめんなさい
/>>655の最後にこれ追加でっ

「うん、ありがとう。この子達と会ったら、仲間になったこと伝えておくよ」

言いながら受け取り、軽く目を通す
どうやら知った名前はないようだが

「あ、でも江風の子もいるんだ。2つ下かあ……」

などと呟くのだった
657 :パメラ [saga sage ]:2015/04/22(水) 03:43:41.26 ID:NQosAR0RO

>>655

まだまだ、私から見れば危ういですけどねぇ
せめて星のかけらを用意させなくても大丈夫な程度には成長して頂きたいところですがぁ……

【弟子が星のかけらが必要になる】
【それだけで色々と過激なのは、わかるだろう】
【…まぁ、実際にパメラの戦いを見ていなければ伝わりづらい部分もあるのだが】

…え?
あー、えーとですねぇ…さすがにそんな人間辞めるレベルでは無いですよぉ?
………………まぁ、年齢に関しては見た目で判断して頂きますねぇ

【なぜか不老不死とか出てきて戸惑う、というか眼が丸くなった】
【しかし、流石にそんなレベルでは無いので否定するのだが】
【年齢だけは、ゆるく笑って誤魔化すのだった】

【……ちなみに、パメラの年齢に関しては本当に誰も知らなかったりする】
【とれみぃの七不思議の一つとか、バイトの間で言われてたりするのだが、それはまた別の話であった】

658 :パメラ [sage saga ]:2015/04/22(水) 03:52:14.64 ID:NQosAR0RO

>>656

うふふ、どの方も面白かったり、良い方ですのであって見て下さいねぇ

……あ、その方でしたらよく、とれみぃにいらっしゃる事が多いですから会えるかも知れませんよぉ?
……最近は、なかなか気配を断っている事がありますがぁ

【江風の子、と聞けば該当する人物は一人】
【良く店に来てる事と、ついでに一言伝えるのだった】

/更新大事ですよね……すみませんこちらも纏めてお願いします
659 :朝顔 小雨 [sage saga]:2015/04/22(水) 04:14:29.01 ID:mC06TEpTo
>>657,658

「Oh……スパルタっぽい……」

店長として働く姿や今の彼女からは想像できないが……かなり厳しめな教官らしい
指導者としての一面はなるべく拝みたくないな、という思いを得るのだった

「あ、そーかい?いやー早とちりでよかったよかった」

ノリと勢いでそれを望む人も結構いると聞く。というか実際割といたりするので
彼女がそんなタイプではないと知り、とりあえず安心。
そうすると今度はその経歴と外見年齢のギャップが残ることになるのだが、

(……まあ、敢えて問いただすこともないかな)

プライバシーというものもあるし、そもそも2人は初対面。
言いたくないことを無理に聞き出そうとするのは主義に反するし、秘密は誰にでもある物だとしておいておくことにした

「魔法少女同士、この街にいればきっと会うだろうしね」
そのとき仲良くやっていければいい、と思いながら。


「さて、それじゃあボクはそろそろ帰ることにするよ。
 またお店に行くから、その時にね」

小さく伸びをひとつすると、肩に掛けた鞄の位置を正して
再びこれからよろしく、とお辞儀を一つしてから、小雨は北地区にある家の方へと去っていく
受け取ったメモの名前一覧をなぞり、どんなあだ名が良いだろうと仲間との出会いを楽しみにしながら。

/時間も時間ですしここまででいいですかね、ありがとうございましたー!
660 :パメラ [sage saga ]:2015/04/22(水) 04:27:06.58 ID:NQosAR0RO
>>659

うふふ……気を付けて下さいねぇ
……はい、お待ちしておりますよぉ♪

【制服を翻して去っていく小雨を見送るパメラ】
【一礼し、自身も帰路につくのだが】

…………辞められない、ですかぁ…
……いつか、私自身に………

【ふと、今さっきの会話を思い出して】
【口に出た呟きは、表の喧騒へと消えていった】

/本当に遅くまでお付き合い頂き、こちらもありがとうございました!
661 :風鈴賛華 ◆0XGJtA9I48SV :2015/04/22(水) 11:48:42.73 ID:thIekZCyO
【病葉工業高校購買付近】

【流れ狂う人の濁流、本能により突き動かされた獣の行進、罵声、叫び声、悲鳴】
【病葉工業高校のお昼休みには死人が出ると噂される。これが焼きそばパン争奪戦】
【1日限定30個とされる絶品を求め、嗚呼授業より真面目に繰り広げられる戦場よ】

【まぁ、言わばそれは日常の光景だが】
【本日は、一つの暴力が飛び入り参加をしてたのだ】

「オラァ!オラオラオラ――――
オラァ!!!」

【黒い改造スカートをはためかせて、紡ぐ声は歯切れよく、吹き飛ばす人、人、人】
【彼女が動けば人が飛び彼女が進めば人は泣く、その光景は竜巻が通った後と同じ】
【普段この学校に訪れない不真面目生徒、風鈴賛華は何故かこの日は訪れていた】

「ッ!シャーッ、良くわからねぇが、さいごの一個は私が貰ったぁ!」

【彼女の存在に気がついた一部生徒はルーガルーが来やがったと騒ぎ立てるが】
【とうの本人はそんな事は露知らず、残らせた最後の昼休みの希望に手を伸ばした】

/まったりと絡める方募集
662 :風鈴賛華 ◆CmqzxPj4w6 :2015/04/22(水) 11:49:32.77 ID:thIekZCyO
Wiki参照と書いたらパスと誤認、正しいのはこちらです
663 :柊 滴 [saga]:2015/04/22(水) 13:10:26.66 ID:/SG62spx0
>>628
「十二、戦記……」

名前くらいは、聞いたことがあった。何でもエインヘ……リャル、とか、リエル、とかいう誰かを蘇らせる存在。
その為には手段も選ばないだとかなんだとか、ともかく確かによくない噂が多い。
――――ただ、それは十二戦記に、限らないんじゃないか。

「何が悪い魔法少女だよ。
……奪って、奪われてに良いも悪いも、ないでしょ」

よく、わからなかった。
良いとか、悪いとか、その基準が。
……だって、人の世界と、違う場所なんだもん。

「……私には、わかんないよ。
自分のしたい事の為に、人に押し付けて置いて……良いとか、悪い、とか。そういう感覚が、何処にあるのかなんて」

考えていたことがある。不良の割に、考えるのが嫌いな割に滴はそれなりに頭が良かった。悲劇で衝撃である。
妹に会いたい。妹に会って、言いたい事は沢山ある。
でも、それが決して、他の人から何かを奪ってまでやる事なのかって。
―――――――目の前の女の子を、ぶん殴って泣かせてまでやる事なのか、わからない。
妹と同じ位の年の子を殴って、する事なのか、わからない。
そんな事してまで会って
妹は
喜ぶのかなぁ。――――やっぱり、わかんない。


***


「――――――で、っか……」


50mに及ぶ巨大な化け物。ぬいぐるみがああなるんだから、人の想像力は怖い。チャッキィとか、下品な事を言うぬいぐるみの映画、とかよく思いつく――でも、本物を見るのが一番応えた。

「二度とそういう映画が見れなくなりそう――――ちゃっちぃ、なんていっちゃってね」

冗談を言える余裕はある。まだ動ける――――それに、相手は化け物になった。だから、どうにか戦える。
ただ目を逸らしただけの現実逃避、そう言える状況だけれど、でもどうも、こんな巨体でいじめる?とかいじめちゃう、とかそんな事言ったら逆に面白い……だから、多分どうにかなる。

ガローラ。そう名乗ったお友達の攻撃を宙に飛んで、回避する。
本当なら近くに足場があればよかったのだけれど、どうも見当たらない。体勢が不利だけれど、こうするしかない。
大体、あの化け物はどういう原理なのだろうか。隙をついて攻撃できるのか、まず隙があるのか、ずっと維持していられるのか?
――――とか、書いてみると具体的だけど、実際その時はそれを全て、曖昧な形のまま残して「どうしよう」って適当に統括していた。
つまり、まず隙を見つける事が第一。

(やってみるしかない、か)

空中に浮いたまま、小さな魔方陣をつくる。くいんと、人回転してそれは魔力を光として出して、目の前の怪獣めがけて飛んでいく。
見た限り、小さな小手調べともとれそうな程弱い攻撃。
あたっても、生身の人間でもなければ少し痛いくらいの攻撃。
――――ただ、一つ特記する事があるなら、毒が込めてある。せっこーい魔法なのである。

抉れた屋上の瓦礫を避けるように、ゆっくりと進んでいき、途中で急加速、角度を曲げて変更しながら、怪獣のお腹へと突き刺そうとする。



//き、きのうはあのまま落ちてごめんなさい……その、今日は20時くらいから返せるので、よければ続けて……ください、はい。
664 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/22(水) 13:53:41.32 ID:hrU7TmqS0
>>683

【"大切な誰か"を、呼び覚ます為に集った集団―――そう言えば、聞こえは良いかもしれない。】
【だがそもそも、その"エインフェリャル"という魔法少女は、かつて彼女を除く"大勢"に封印された過去を持つ。】
【その事実が意味するところはつまり―――彼女もまた、危険な"存在"である、という事に変わりは無く。そして、それ故に。】

【そんな危険な存在を崇め奉り、】
【それを蘇らせようとする"彼女等"は紛れも無く―――】
【この世界にとっての、魔法少女にとっての"危険分子"に、違いは無かった。】


   【だけど―――いや、だからこそか。】


【目の前の滴が、そんな単純な構図に疑問を抱く気持ちが、いすずにはとても奇妙に映った。】
【良いも悪いもない。結局の所―――蘇らせようとするのも、それを阻止しようとするのも、善悪で括れる様な物では無く】
【どちらもそれなりの思想と意思を持った者たち同士の、意地のぶつけ合いだ、と―――そう、言われている様な気になってしまったのだ。】


 ……ふぅん。……へんなのー。
 
 いすず、おねーさんみたいなまほーしょーじょ、……はじめてみた、かも。
 
 だって、みんな、ねがいをかなえたい、って、それにひっしで、むちゅうで、いのちがけで……それだけで……。

 ―――それは、いすずもいっしょで……だから、じゃあ、……


【魔法少女の戦い、なんて。エゴのぶつけ合いに過ぎないのかもしれない。】
【だけど、それを理解するだけの頭はまだ、いすずにはなくって。】
【だから、言葉を切る。これ以上、話せばきっと惑わされる。そんな、気がしたのだ。】

 ―――……よく、わからんっ! がろーら、つぶしちゃえっ!!

【いすずの声に呼応するように、腹へと向かう魔法陣には目もくれず】
【巨大怪獣は潰し損ねた滴を再び叩き落そうと、今度は両手で襲いかかる。】
【両の手に生え揃った巨大な爪は、まるで一本一本が大きな剣の様に鋭く、獰猛だ】

【丁度両手で宙に浮いた滴を挟み込むように、手で捕まえようとするだろう】
【握り締められれば、その後は想像するまでも無い。この巨体ならば、握力は凄まじい物になるだろう。回避しなければ―――危険、か。】

 『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!』

【だがそれ故に、怪獣は自らに向けられた攻撃に対しては無防備だ。】
【回避も防御もせず、腹部に直撃する先程の魔法陣が、毒を体内に注入していく。】
【それがどれほどのダメージを与えているかは分からないが―――少なくとも、直ちに影響はなさそう、だった。】
【この怪獣、矢張り頑丈だ―――!】
/いえいえ、大丈夫ですよ〜。八時から了解しました!
665 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 18:01:41.54 ID:UHGfqI1E0
>>652

振り抜かれた太刀はメリーの小さな体を容赦無く襲う。
刀身の重量にメリーの僅かな重さが加わるという違和感が手元に伝わるのを感じれば──────その"僅かな重さ"を吹き飛ばすが如く如月凛音は太刀を横に振り抜いた────刹那の不一致であった重味と重味の結合が太刀から消えていくのを実感すれば如月凛音は冷めた瞳で先を見つめた。

なんてことはない────ただの太刀だった。魔具なんかに値しない普遍的な武器の一つに過ぎなかった。
────いや実際は"構成"が異様な太刀ではあったがそれを除けばやはり普通の武器でしかない。
それを横に一閃────たったそれだけで小さな魔法少女は弱っていた。
先程自身が認めた勇敢さに比例する力などなく──無様に地に転がっているではないか。


「ふぅ………すまんのう。少々、力を入れすぎたようじゃ。
 しかし残念ながら、儂の目ではお主の姿をこの距離から確認するのはちと難しくてな。お主が血を流して此方を睨んでも儂にはよく見えないんじゃよッ────……のう?」


如月凛音は見えていた。
この距離からだとまだメリーの姿を瞳で確認することは可能で──────彼女が此方を睨むのも、流れ出す鮮血を気にしながら傷口に手を当てる姿も────メリーの全身も行動もよく見えていた────だからこそ煽った。
地に這いつくばるメリーが一体どんな反応を示すかただ興味があったから────あんな強気な目線を向ける彼女が一体、どうするか見たいと思ったから如月凛音は煽った。
だが────ただ煽ってもあの様な瞳をする今の彼女が様子を変えるとは思えない。
如月凛音はだから適当に────無造作に──手に握っていた太刀をメリーの真横へと槍同様に投げて、笑顔を見せた────己の破顔をメリーへと向けた。


「そう言えばお主、先程儂に"なぜ、このようなことをするか"と聞いてきたのう。
 あの時儂は、椎名もいた手前"目的のため"と言ったが──────」







「   あれは嘘じゃ    」




不意にメリーの質問を思い出した如月凛音は────この状況を生み出した要である存在の魔法少女の元へと近付くと意地悪な笑顔を見せてメリーにそう言った。


「儂はよく気分屋と評価されていてのう。まぁ、それは自分でも理解しているのじゃが…………。この魔法少女をこのような目に合わせたのはそんな気分屋の気まぐれじゃよ。
 ただ単に暇だったから此奴を見た瞬間、暇潰しに殺してみよーと思い実行しただけじゃ。だからまぁ、なにが言いたいかというとじゃな…………未来の儂がお主をどうするかは儂でも分からないというわけじゃ。今は殺す気があってももしかしたら逃すかもしれぬ…………だからお主は必死で儂の気分を変えるよう努力してみるとよいぞ」


如月凛音の気まぐれ──気分屋の気まぐれ。
偶々時間的に暇だった。其処に一人の魔法少女がやって来た。暇潰しにあの魔法少女を殺してみよう────連想ゲームのような思考回路だった。それだけで如月凛音は人を殺せた────。
いくら魔法少女といえど一人の少女が、そんな簡単な考えで人を殺せるのだろうか────普通ならそんなはずはない。
そう────"普通"なら────。
如月凛音はいま、メリーを殺すつもりでいるが簡単に殺したいとは思っておらず、楽しみながら殺したいという考えを抱いていて──それが嫌なら────死にたくないなら気分屋の気まぐれを良い方向で起こさせてみろとメリーへと助言をした。

メリーへと話をしている最中、如月凛音は息をしない魔法少女の額に手を当てた。
そしてそこから展開されたのは────不思議な光景で────彼女が魔法少女に触れた刹那、魔法少女の体は青く光り輝き、その身を全て光が包み込み────渦動を彷彿させる螺旋を描き──────如月凛音の手に吸い込まれた。
その現象が終わると同時に話を終えた如月凛音は、再びメリーへと体を向ける。


666 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 18:46:37.30 ID:jj0HoPSuo
>>665

「ちゃ、ちゃんと……ぜんぜん、見えてるじゃない……」

凛音の矛盾にメリーは苦笑した。
見下されて煽られていることに対して怒りは無かった。この世界に来てからずっと人間達に見下ろされながら生きてきたからだろうか。

傷口がとても熱かった。まるで溶岩を詰め込まれているかのようだった。
今までに受けた痛みを思い出す。あの時は泣きそうな程に苦しかったのに、この熱さに比べれば優しいものだと感じた。
このままでは立ちあがることも、戦闘を続けることも出来ない。治癒魔法を発動した。
腹にかかっていた苦痛が少しずつ和らいでいく。だが悠長に回復をしている時間はなかった。
肉と肉を無理矢理に繋ぎ合わせ、これ以上血が出ないように塞いだ。
全身を巡り始めた熱はこの程度では止まらない。それでも、さっきまでよりかは多少は体が楽になった。
両手を膝の上に置き、呼吸を乱し前屈みになりながらもなんとか立ち上がった。
メリーは気合を入れなおして一歩前へ踏み出した。が、次に凛音が吐き捨てた言葉によって体が凍りついた。

「なに……それ……おかしいよ。暇、つぶしって……。そんな……そんなこと……」

目的のために殺した。その答えは嘘だと突きつけられたメリーは頭の中が真っ白になった。
凛音は魔法少女だから、彼女にも当然願いがあるのだと思っていた。
他人の命を奪ってでも叶えたい願いが何なのかは分からなかったが、彼女は強い意志と覚悟を持って進んでいるのだと思った。
でも実際は違った。ただの暇つぶしで、彼女に意志や覚悟など何も無かったのだ。
心の底から強い何かが湧き上がってきた。それは、今さっき煽られた時には少しも覚えることの無い感情だった。
血で染まったあの魔法少女の体が凛音の手に吸収されるのを見た瞬間、その感情は一気に爆発を起こした。


「――ふざけないでよ!!!」


心の器から溢れかえった怒りが声となって放たれた。
逃げるとか、退けるとか、勝つことは出来ないなんて考えは全て頭の中から捨てられた。
凛音を倒したいと思った。凛音に彼女の受けた苦しみを、身を持って教えなければ気が済まなかった。
メリーは懐から星のかけらを二つ取り出した。それを両手で握りしめると、拳の隙間から光が漏れ出た。
凛音の気分を変えろと言うのであれば、全力で変えてやる――今持てるだけの力以上を使ってでも。
強い魔力が彼女の手から広がっていた。光はどんどんその明るさを増していき、メリーの小さな体はもう見えなくなっていた。
667 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 19:26:58.88 ID:UHGfqI1E0
>>666

「おおっ!?」

メリーの怒声が鼓膜を振動させる。
久しぶりに聞いた人の怒りの声だった────如月凛音はそれを聞いてわざとらしく驚きの声を上げると一歩後退した。
なぜ彼女は怒っているのか────そんな理由は如月凛音でも分かりきっていて、寧ろそれ以外の理由など思いつかなかった。
如月凛音は気まぐれだ────捉え方次第では非道であり無情、また別の角度から見れば優しく慈悲深く──どれも如月凛音という少女を飾る人格であり気まぐれの産物────人格が破綻しているというわけではなく人より癖の強い気分屋である如月凛音はメリーが怒りを露わにする理由が理解できないといったことはない。

メリーが取り出した星のカケラを見て、先程とは違い鋭い目付きをする如月凛音は無言で徐々に強大になっていく魔力を感じていた。
微小なメリーの体を────星のカケラによる光が包み込む光景は大変興味深く、この刹那から始まる展開に期待の念を抱く如月凛音はゆるむ口元を隠そうともしない。

十分────如月凛音の気まぐれを起こすには十分過ぎる事象だった。
すでにメリーを殺すといった目的は消滅していて、代わりに頭に浮かんだのはまた別の思考で────如月凛音はそれが恐らく未来に置いて自身の大好物である面倒事に発展すると肯定した。


「──────プッ、プハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ〜ッ!!
 良いぞ良いぞ! 久しぶりの感覚じゃ!」


遂に笑い声を上げてしまった────が、仕方ないと割り切る。
この状況で笑うなというほうが無理だと如月凛音は自身を正当化して大いに笑う。
楽しい、楽しい──と久しぶりに心が弾むのを感じて、容姿相応の笑顔を見せる
無意識にテンションが上がる────メリーの上昇する魔力により力強くで風向きを変えられた夜風が自身の魔服に波をうたせる────体温の上がった体を冷やすには丁度よかった。
さて、一体メリーはどんな手段を繰り出すのか考えるだけで涎が垂れてしまう──。


668 :お知らせ [saga]:2015/04/22(水) 19:29:02.40 ID:l/obJer6O
ぴんぽんぱんぽーん
念話ラジオからのお知らせです

今夜はこと座流星群極大日となっております
多数の星のかけら出現が予想されます
出現ポイントは瀬平戸駅前、ビル街エリア
フィールド変化は「廃墟の海」となっております
みなさん、奮ってご参加ください

念話ラジオからのお知らせでした
ぴんぽんぱんぽん

◆フィールド情報
廃墟になったビルが立ち並ぶ無人の海

◆想定クリーチャー
海洋型変異種複数
水中用“暴走”自動警備機械群

◆ボスクリーチャー
海サソリ型大型クリーチャー(想定AA:デススティンガー(ZOIDS))
鉄も切り裂く大きなハサミと、ビーム化した大きな尻尾が特徴です
間違いなくかけら入りです
669 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 19:45:50.13 ID:jj0HoPSuo
>>667

凛音の歓喜の笑い声が響き渡る中、靄が晴れるように光が消えていく。
ようやく、その小さな姿が現れた。
――メリーは両手に剣を握りしめていた。
それはまるで純白の羽のようで、剣と言わなければ分からないような見た目だった。
鍔の周囲には天使の被るものに似た黄金色の輪っかが浮いていた。
まだ名前も付けられていない二本の剣が、彼女の右手と左手に一本ずつ伸びていた。
メリー・メルエットが使用したのは鍛冶魔法だった。
それは金属を武具に変える魔法だ。彼女の傍に落ちている涙の剣も、鉄屑にこの魔法を使って作り上げたものだ。
しかし、星のかけらを武器に変えるのは初めてのことだった。
両腕の感覚がほとんど無かった。電気を浴びせ続けられたみたいに痺れている。
心は覚悟を決めていても、慣れないことに体が驚いているのだろうか。


「……いく、よ。凛音」


笑っていられるのは今の内だ。もうすぐに全てを後悔させてやる。
夜風がメリーのブロンドの長髪を靡かせた。髪が流れて見えた彼女の背中には、一対の翼が生えていた。
剣と同じような白い羽だった。最初に凛音が間違えた、まるで妖精のような姿に彼女はなっていた。
怒りを心の中に保たせたまま、落ち着いて深呼吸をする。そして、凛音を真っ直ぐに見据えた。

メリーの体が消えた。遅れて、彼女のいた地面が爆発を起こした。
彼女は一瞬の間に跳躍して宙に身を投げ出した後、飛行魔法を使用していた。
これまでとは比べ物にならない驚異的な飛行速度だった。まるで銃弾のような速さで、一直線に凛音へと向かっていく。
おそらく、飛行魔法の強化があの名もなき剣の効果なのだろう。
凛音のもとに辿り着くことが出来たならば、メリーは彼女の腹部を全力で蹴り飛ばそうとする。
本当はこの剣で彼女をぶった切ってやりたかったが、腕の痺れがそれを許さなかった。
670 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 20:43:01.38 ID:UHGfqI1E0
>>669

メリーの新たなる姿を見た時、如月凛音の歓喜は絶頂を迎えた────。
明らかに違っている。先程とは比較するだけ無駄と頭を使わなくても理解できた。
纏っている雰囲気が変わったとか────メリーの心情が変化したとか、そんなヤワな表現では言い表せないし、そもそも当てはまりもしなかった。
そう────────変わったのは"質"。
メリーの纏う魔力の質が明らかに変化していた──。

なるほど────、極端に言えば彼女は強くなったのか。
いいぞ──────いい演出だ。
そうだ、力だ。弱者が勇敢ならそれは無謀にとどまる────それが先程までのメリーだったが、今は違う。
彼女は自身の勇敢さに見合った、十分な力を手に入れたのだ────。




「──────────ッッ!?」



────刹那、視界が反転した。
気が付けば先程自分が高笑いをして立っていた位置にメリーの姿が逆さになって見えた。
いや──────逆さになっているのは自分か、その証拠に他の背景も反転している────何故だ。何故、自分は反転しているのか──いや、そもそも何故"あの位置"にメリーの姿が遠ざかって見えているのか────それに、なんだ。腹部が痛む、熱い、熱い、熱い──────。

如月凛音はそのまま思い返す。
この状況になる前になにが起きたのか────そうだ、たしかメリーの姿が爆発と共に消えた。そして腹部に違和感を感じたと思ったら────視界が反転していたんだ。
なるほど。蹴り飛ばされたか、殴り飛ばされたか──────まぁ、どちらにしよメリー・メルエットという魔法少女に吹き飛ばされたのだと理解。

口元から流れ出す一滴の血が反転しているせいで頭髪に辿り着いた。
如月凛音はそれを人差し指で拭うと、体を起こしてゆっくりと立ち上がる。
そして数秒の沈黙────夜風の音すら聞こえない結界の中、如月凛音は口角を少し上げて静寂を破った。


「随分やるではないか────。
 儂はテッキリお主が人間ほどの身長になって下着が破れると予想していたんじゃがのう。
 まぁ、それはさておき──────」


軽い冗談は真面目な戦いでも必要なもので────真面目になりすぎると視野が狭くなるというのが如月凛音の考えだった。
しかし、どうしてなかなかやるではないか────まさか血を流すとは考えもしなかった如月凛音は"初めて固有魔法を使用する"


『Ab honesto virum bonum nihil
 "いかなるものも立派な人間から高潔を遠ざけることは出来ない"

Animo imperabit sapiens, stultus serviet.
 賢者は心を支配し、愚者は心に隷属するだろう"』


さあ────ここからはレベルが違うぞ。
魔法少女としての本領発揮──独壇場、固有魔法の使用だ。
その魔法はゲヘナの魔法────誰も、何も経験したこともない領域の魔法──。


『────《Gehenna・Hexennacht》』

多重の魔力が如月凛音を包み込む。
彼女のゲヘナに内包された魔法少女達の魂や魔力が重なり合う現象────一にして一にあらず、死者の軍勢力を率いた如月凛音の魔法──。
671 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 21:08:36.10 ID:jj0HoPSuo
>>670

足から伝わるのは確かな力だった。
自分よりも巨大で、重く、そして強い者に一撃を与えた感覚。
最初のような逃げるための不意打ちなんかじゃない。打ち倒すための攻撃が通じたのだ。

「そうなれたら、多分もっと強くなれたかも……ね。
 でも、裸にはなりたくないよ」

空中に留まったまま、地に立つ凛音に笑みを返した。
勝てる。絶対に勝てる。今の勢いなら、今のわたしなら絶対にやれる――
心の中で自分に強く言い聞かせ、もっと勇気を湧き上がらせた。

詠唱を終えた凛音が纏う魔力は、今までに感じたことが無いほどに強大なものだった。
この町にいる魔法少女の全ての力を合わせても、彼女の魔力量に達するかどうか分からなかった。
一体どこにあんな力を隠していたのだろうか。手加減やお遊びではない、本気の魔法にメリーは冷たい汗を流した。

「い……行くしかない! 今すぐに、おしまいにしてやる……っ!」

だが怖気ついている暇はない。このまま立ち止まっていれば、すぐに全力を出した彼女に落とされるだろう。
攻撃が開始される前に凛音を倒す、そう決意した。
今の自分の速さなら彼女が動くよりも先にこの剣を突きつけることが出来るかもしれない。
再びメリーは飛翔する。さっきと同じように、最短距離の直線を高速で駆け抜ける。
腕の痺れは先程よりかはましになっていた。今度はいけるはずだ。
メリーは両手の剣を構え、凛音の体に斬りかかろうと突撃していく。
672 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 21:38:20.68 ID:UHGfqI1E0
>>671

初めてメリーと出会った時と同様の白い軍服に黒色のブーツを履いた如月凛音だったが詠唱を終えてからは少し容姿に変化が生じた。
翼が────烏を彷彿させる二枚の翼が背中から禍々しく生えたのだ。
固有魔法を使ったということは、メリーをそれ相応の魔法少女と認めたことを意味した。

一歩────足を前へと踏み出す。
ブーツの足音が静寂な結界内に響き渡り、それに合わせるかのように──────如月凛音は両手を広げた。
冷や汗を流すメリーとは対照的にある種の不気味な笑みを浮かべる如月凛音は、狩人のような鋭く冷たい瞳を見せる。


「おしまいとな? 果たしてそう物事が上手くいくとは思えぬがのう────…………。まぁ、よい! せいぜい儂を楽しませてくれよ!!」


身体を守ろうともせずに────素早く此方へ飛翔するメリーの姿はやはり己の瞳では確認することは出来なかったが────それは今まで同様に彼女の魔力を探知し続ければ問題なかった。
しかし────探知が出来ていてもその動きに此方が追い付けなければ意味はなさない────如月凛音が探知したメリーの魔力は素早く、刹那で接近している。
今から動作しても間に合いそうにないと瞬時に理解、判断した如月凛音は────魔法を使用した。
体が追いつかない時こそ、魔法に頼ればいい──────メリーは見たことがあるだろうか。人体から黒色の女性の腕が生えるという魔法を────如月凛音の使用した魔法の技は、己の体から魔力で構成された半透明でありながら物質である少女の腕を腹部から生やすという未知────そして狙うはたった一つのタイミング、メリーが剣を振り上げた刹那────その腕をもって狙うは迫り来た剣を振りかざすメリーを殴り飛ばすという物理。
673 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 22:05:43.86 ID:jj0HoPSuo
>>672

凛音の生やした二枚の翼はメリーの翼とは対照的に黒かった。
深い闇を凝縮し羽の形にしたようだとメリーは不気味に思った。
不吉さを感じさせるその翼に恐怖する。しかし、その恐怖を上塗りする勇気で彼女は飛んだ。
凛音は動かない。やはりこの飛行速度のメリーを捉えきれることは出来ないようだった。

「な……っ!?」

いける――そう確信し、剣を振りかぶったメリーが目にしたのは、自身へと迫り来る腕だった。
凛音の腕ではない。ならばこれは誰のものなのか。
脳裏に少女を固めたような球体の攻撃と、手から吸収された魔法少女の姿が蘇った。
そうか、これは魔法少女の腕だ。どういう原理か分からないが、凛音には別の少女の魂が内包されているのだ。
黒色の拳が小さな体を殴り飛ばした。全身が軋む音を立てて、彼女は地面に叩き落とされた。

「まだ……! も、もう一回……!!」

唇の端から血が流れ出ても、体が悲鳴を上げ続けていても、メリーの心は折れない。
剣を握る手に更なる力を込めて地面を蹴った。
大地を舐めるような高度で飛行する。次に狙うのは凛音の足首だった。
魔力を探知して居場所を突き止めているのだから、もはやこの速さは大して役には立たない。
だったら、メリー本来の有利さを――小人の小ささを活かすのだ。
地面擦れ擦れを高速で動き回る小さな物体を捉えきるのはきっと困難なはずだと考えた。
メリーは右足と左足の順番で回り込み、アキレス腱を切り裂こうと剣を振るう。
674 :柊 滴 [saga]:2015/04/22(水) 22:07:40.64 ID:/SG62spx0
>>664
願いを叶えたい。そういう意味では滴も必死なのは事実だ。
ただ、そこに絶対に為さなければならない理由。物語的な物が存在しない。
つまり、とっても主人公的でない、脇役的な何か。
だから微妙にズレが生じているのかもしれない。結局の所、意地とかエゴとかなんだとか、それ自体滴にだって、わかっていないのだから。
ただ、そのモヤモヤが晴れないから、滴はとっても複雑な表情をする。元から目つきが悪いのに、悩めば結構、酷い顔だ。


(よし――――当たった!)


滴の放った毒は、麻痺毒に近い物だった。
段々と体をむしばんで、熱と体の硬直を促して、段々と動けなくする……という物なのだが
まず、相手が魔法少女用という事。怪獣にうって効果があるのあ……あるとすれば、じわじわと、ゆっくりと蝕んでいくはずだ。
最終的には動けなくなる位の……とはいっても、10分程度で毒は抜けきってしまうが。

後はいつもの滴の戦法として、時間を稼いで逃げつつ、離れずの位置を維持して、隙をついていく。
魔法少女、なんて華やかな名前に似合わないしみったれた方法だけれど、滴にはこれしかない。
後は、次第に効果が表れてくれる事を祈るだけ、だ。

(やっ、ば――――これは、避けないと!)

飛行の魔法――――というよりは、跳躍の魔法に近かった。
一瞬だけ飛行して、その後は勢いで遠くまで飛ぶ――具体的には、更に高い位置まで飛んだ。
物理的に遠くに離れるべきだったが、滴はまず戦闘に慣れていない。とっさの判断が緩んでしまった。

付け加えるなら、滴の戦い方は少し変な所がある……いや、既に変だが。
飛行をせず、飛んで、その慣性で動く。
まるで魔力使用をケチっているようにも思える程、どうしてそうしないのか、と思える動きをしている。……種明かしをすれば、魔力量がそんなに多くない、という話。

(とりあえず――もう一発!)

更にもう一度、指を突き出して、魔方陣が広がれば魔力の弾。
先程と同じ、見た目も効果も同じ物。――更に当てて、毒が回る時間を早めようという魂胆だ。

//ごめんなさい、予定より遅れてしまいました……
本当に……ごめんなさい。
それでもよければ、今日もよろしくお願いします。
675 :パメラ [saga sage ]:2015/04/22(水) 22:16:16.84 ID:RjdXibtmO

【夕方、自然公園】
【春も訪れ、暖かさと緑に溢れたその場所に】
【とぼとぼ歩く、長い銀髪と紫のメイド服姿の少女が一人いた】

……本当に暖かくなって来ましたねぇ

【ぷらぷらと歩くその姿は、特に目的があるようには感じられない】
【強いて言えば、ちらほら見かける散策者と同じ感じだろう】
【――しかし】

…さて、もう少し歩いてみましょうかぁ

【先日と同じように、魔力の残滓を残しながら】
【そして、手にはまた星のかけらを持って】
【ある種の挑発、又は餌を晒しながら歩いているのであった】
676 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/22(水) 22:29:50.94 ID:UrEyZ0SYo
>>674

【いすずも、滴と同じ様にかつて、大切な"誰か"を見失ってしまった。】
【だが、いすずの場合滴とは対照的に、その願いに対してとても、執着的であった。】
【願いを叶える為に、今のいすずの全てがある。あの日居なくなった"○○"に会う為に―――】


 ……あって、いっぱいいっぱい、おはなしするんだもん。

 いすずの、いままでと……これからのことを、いっぱい、いっぱい……だから。

 ―――だから、かけらを!! かけらをあつめないと、だめなの!! おねーさんも……そう、なんでしょう!


【そう、魔法少女であれば誰だって。いすずはそう思っていた。】
【だがしかし、自分と似た哀しみを抱える人間でありながら、願いに対しそれほどまで】
【執着的でない、不思議な雰囲気の少女を前に始めて―――生まれて初めて、いすずは困惑していた。】

【そんな戸惑いを、目の前の理解しがたい存在を、頭から否定するように。】
【お前だってそうだろう、と。お前<滴>だって、かなえたい願いがあるはずだ、と。】
【いすずはそう、訴えるように叫ぶ―――そして、呼応する様に、ガローラもまた、唸る。】

 『グルルルルルルル・・・・・・・・・・・・・・・・!!』

【両腕のプレスが回避され、更に高い位置へと逃げられると、ガローラには手が出せない。】
【だが、ここでこの巨大怪獣の喉元が一瞬にして膨らみ、そして青い輝きが灯った、次の瞬間―――】
【ガバっ、と大きく開いた口の中、煌く光はまるでチェレンコフ光―――爆発的なまでの魔力が、光線と化して―――!!】


 『――――――――――――――ゥゥォォォォォォォォォッォォォォオオオオオオオオオオオン!!』


【地響きと共に、放たれる。口内から、一直線に空へと伸びる"破壊光線"は】
【まさにかつて、銀幕の中で暴れまわった"怪獣"そのもの―――穿たれた光線で、魔弾を焼き払い】
【そのまま首を振って、光線を滴にも届かせようとするだろう―――! 命中すれば、残念だが命の保障は出来ない!!】


【―――だが、それとは別に。この圧倒的な攻撃の絵面に怖気づかず】
【しっかりと"いすず"を観察していたのなら―――先ほどの毒を怪獣が喰らってから】
【同時に彼女の表情もまた、少しずつ、変化して言って居ることに気が付ける、だろうか……?】

/いえいえ、大丈夫ですよ〜。
ただ、遅れる場合には一報頂けると此方としては非常に助かりますので、宜しくお願いします。
677 :如月凛音 [saga]:2015/04/22(水) 22:47:08.67 ID:UHGfqI1E0
>>673

当たった──────。
腹部から生えた黒腕は小さなメリーを捉え地面へと叩き落とした。
しかし、如月凛音はそれを確認するような動作は見せない────いや、しなかった。なぜか──────それは確信していたからだ。メリーは今の攻撃を必ず受けると如月凛音は確認していた。
理由は簡単だった──────絶対に回避出来ないタイミングを見計らって放ったからだ。
高スピードで接近して直ぐさま攻撃へと移すという行為は見事の一言だったが────────攻撃する刹那に此方が合わせることで絶対に攻撃を中断できない、回避も不可能な状態を作らせればいいだけの話だった。

一見簡単そうに見える動作でありながら、それは至難の技──────しかし、如月凛音はそれをいとも容易くこなす。
しかし、彼女は天才でもなければ完璧でもない────ではなぜかそのようなことを可能にしたのか。
それは最も単純且つ、最も確信のもで────────如月凛音という魔法少女が魔法十二戦姫少女を一時的にだが束ねるだけの力を持っているからだった。


「おお! やはりまだ終わらぬか!
 よいぞよいぞ!」


再びメリーの魔力が素早く移動を始めたのを探知した如月凛音は期待通りと言わんばかりに歓喜する。
己の条件を上手く使いこなすメリーに対して此方はやはり魔力探知を頼るだけで────小回りを効かせる彼女を捉えるのはそう簡単な話ではなかった。
再びタイミングを合わせるか迷ったが──────その刹那の思考が災いを招く。
アキレス健を切られても痛みは感じなかったが、表面上は物理的に斬られたゆえに生々しい痛みを感知し脚の痺れに眉をひそめる。

だがいい────これで合計四回の攻撃を受けた。十分だ。
如月凛音にとってメリーの力量を見極めるにはこの辺で十分過ぎた。
痺れた脚を動かすか迷ったが折角の翼だ────使用したほうがいいだろうと思い砂煙を巻き起こし大きく羽ばたかせると、天へ大きく浮遊した。


「もう少しお主とは戯れたかったのじゃか、残念じゃ……。どうやら儂の予想通りであり期待通りではあったがその域を超えることはなかった。
 しかし、この短時間でそれほどの成長! 今後の成長も大いに期待できる!!
 儂の名は如月凛音────エインフェリャルなる魔法少女を復活させる組織、魔法十二戦姫少女の首領代行にして第一位のゲヘナ。覚えておくと良いぞ、小さきゃ魔法少女よ! 次に会うときは儂の期待を凌駕すると願っておるぞ!!」


結界を解除する──────右手から魔法陣を創り出すとそこから数本の鎖を出現させて気絶している椎名を縛り付け手元に引き寄せる。
日常の景色の中浮かぶ非日常の存在は──────背後の月に照らされ姿を隠し声高らかに己の名を上げた。
そして如月凛音は遥か彼方へと椎名を連れて飛んで行く──────。


/これで此方は〆になります!
ロールありがとうございましたっ!


678 :柊 滴 [saga]:2015/04/22(水) 23:06:07.18 ID:/SG62spx0
>>676
相手の感情が乱れた――――そう、滴にとって有利な状況になった。
感情が露わになればなるだけ、動作が鈍る。制度が落ちる。
これで例え、どれだけ強大な相手でも、隙が生じて、それに焦り、更に焦りが焦りを生む。形成は有利だと、滴は思った。

(……効いてる?)

魔法少女の恩恵。恐らく視力もそうなのだろう。
僅かに苦しんでいるように見える……これは自分の勘を信じるしかないが、会ってる筈だ。何せこの戦い方でずっと続けてきたんだから。
それに――――一度、間近で見た事がある。
皮肉な事に―――――事故にあった、妹の、苦しそう、辛そうな、顔。

「―――――――ッ!!」

焦りが更に焦りを産んだ。それは一人だけじゃない、滴にも楔を打ち込んだ。
そんな苦しそうな顔で、そんな顔で必死にならないでくれよ。
そうだよ、私だって必死だよ。必死なんだよ


――――必死にやってきたんだよ!!!!!
679 :柊 滴 [saga]:2015/04/22(水) 23:06:19.89 ID:/SG62spx0


「そう、だよ―――――!」

心からの叫びは、相手の心をむき出しにする。
ありのまま、どうなんだという悩みを吐露したそれは、逆に少女の心を表して――――それに、呼応するように。
ぼろぼろとはがれていく。どうすればいいかわからない、情けない女の子の内面。
それは、ある意味妹に向けた言葉だったのかもしれない。何処かで、影を重ねて―――ああ、何て弱いんだろう。

「そうだよ! 私だって、もう一度会って、話をしたいんだよ!
沢山あるんだ、話したい事だって、何をすればいいかだって、もう大丈夫だよって、安心してもらいたくて、いいたい事、沢山あるんだよ!!!」

どうすればいいんだよ。
会いたい。会いたいよ。大事だった家族なんだ。
もう一度会えるかもしれない。そう言われたら藁にもすがるだろう?
縋ったんだよ、何も考えず、がむしゃらに、ひたすらに戦って、祟って、勝つ為に色々考えて、情けなくても、惨めでも、卑怯でも、勝って会えればいいからって、感気てたのに―――

「でも―――――もう一度会った時」

どうして、どうしてそんな、面影の重なる姿で出てくるんだよ。
向き合わなくちゃいけないじゃないか。そうされたら、看なくちゃいけないじゃないか。現実を。
――――会いたい人に相応しい自分に、なる努力をしないといけないじゃないか。

そんな、叫び。半ば逆ギレじみた。感情を生のまま投げ出して――――

「情けない自分なのは、もっと嫌なんだよ!!! 誰かを倒して、殺して、虐めて、そうまでして――――そうまでして―――――っ!!!!」

―――それ以上は、言えなかった。
どの口が言うのだろう。どんな態度で言うのだろう。
今の今まで、直前まで、その妹に合う為だったらと、そんな態度だった癖に、どの口がそれを言うんだ。
……だから、出かかった、もやもやを口に出しながら、形にしながら言葉を止めた。
――――そんな、ありのままの感情をぶつけたって、まだ小さいいすずには、きっと、伝わり切らないから。
――――――そして、そんな事よりも、目の前の物をどうにかしなければ……嫌な形で、妹と出会えてしまうかもしれないから。


飛んでくる光線。弱い魔力の玉なんて、散り散りになって霧散させる。
喰らえば、死ぬ―――そう直感できる程の一撃。

「だから―――死ねない!」

迫りくる光線に向けて、展開するは幾つもの魔方陣。
防御壁――――バリアー。等間隔で四つの防壁を張り、それを自らまでの道筋への盾とする。

「私は―――――死ねない!!」

一つの防壁に集中させないのは、防ぎきれる自信がなかったから、もっと言えば避けきれる自信もない。
だから――――当たった時の為に、威力を少しでも、削りに削って弱めておく。
直に一つ目は壊れる――次に、もう一つ。
更にもう一つ、更に、もう一つ―――――。

「―――――っぐ、あああああああああああああああああああああああ!!!!」

最後に、自らに注ぐ光線。
最後に自らの手元から、防御魔法。
重音、高音を交互に出したような奇怪な音を出して、暫くは堪えるも―――弾かれるように、体が吹き飛ぶ。
殺しきれなかった光線を受けて、吹き飛ばされて、後方へと飛んでいく。


「―――――ッ、ア…………」


ギリギリ崩れきらなかった屋上へと身体が当たり、衝撃を殺しきれず体が跳ねる。
そのまま後ろに回転して、二回、三回と体を回して――――ぐらり、と倒れる。


/はい、連絡しておくべきでした、ごめんなさい…………
680 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/22(水) 23:17:58.47 ID:jj0HoPSuo
>>677

かけらを使用して新たな武器を手にしても、凛音とメリーには圧倒的な力の差があった。
それは人間と小人、十二戦姫の一位とただの魔法少女という格の違いだけではない。
戦闘経験だ。凛音にはこの領域に辿り着くまでに得た様々な戦いの記憶があった。
メリーは確かに成長したが、これまでの積み重ねが無い。刹那の判断が勝敗を分ける戦闘において、彼女はあまりにも未熟だった。

狙った箇所を見事に切り刻むことが出来、メリーは喜びを心に漲らせる。
しかし、そこで体がガクンと地に沈んだ。
遂に限界が来たのだ。大地を転がる彼女はうつ伏せに倒れこんだ。
これ以上戦闘を続けることは不可能だった。凛音が止めを刺しに来る――メリーは青くした顔を上げた。
だが凛音は襲い掛かってこない。黒い翼を羽ばたかせてメリーから離れていく。


「エイン……フェリャル……?」


その名前には聞き覚えがあった。学園の保健室にいた、あの少女が言っていた名前だ。
憧れの先輩の名前か何かだと思っていたがどうやら全くの見当違いだったらしい――もっと、ずっと、想像もつかない強大な人物の名だったようだ。


「わたしは、メリー・メルエット、だよ。……如月凛音、さん」


凛音は憎むべき敵だった。今もまだ、メリーの心から怒りは消えていない。
だが、確かに彼女のおかげで自分は成長できた。そう考えると、おかしな話だけど彼女は師≠フような存在に感じられた。
メリーは奇妙な感謝を込めて、凛音へと自分の名を伝えた。
また、彼女と会いまみえ、戦う時が来るのだろうか――きっとそう遠くない未来に、その日はやってくる気がした。
その時に勝てるかどうかは分からない。凛音の力の底は未だ見えないし、自分自身がこれからどれだけ強くなれるかも予想は出来ない。

体も心も疲れていた。こんなに体力と精神力を消耗したのは初めてだった。
今は危機を乗り越えたことに安心しよう。メリーは長いまつ毛を伏せて、夢の中へと沈んでいった。


/ありがとうございました! お疲れ様でしたっ
681 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/22(水) 23:24:43.38 ID:Pgs0qwL90
>>675

狼牙にとって、星のかけらはそこまで執着すべき物では決して無い。
実家の畜産農家の復興という願いは、経験不足を自覚している彼女はまだそれを叶えるつもりはなく。
治癒、離脱にしても、彼女は最低限を溜めておくスタイルを確立している。
よって、彼女にとってかけらは「あれば拾って使う」程度の認識しか無い、のだが。

「…え、えー…」

流石にそれを見せつけながら歩き、あまつさえ魔力を漏らしている少女には、彼女も呆れ…もとい、驚きを隠さずにはいられなかった。
そして、その結果。

「えっと…危ないんじゃねーの、不用心で」

とりあえず声を掛けるという選択をした彼女だった。
果たして、その反応は?

/まだおりますでしょうか…?
682 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/22(水) 23:35:27.36 ID:UrEyZ0SYo
>>678-679

【―――ドクン、と心臓が震えた。いすずの感覚が少しずつ、鈍くなっていく。】
【一瞬だが視界の端が揺らぐ。体と身体を結ぶ、脳内がピリピリとしてくる感覚が支配する。】
【身体を動かすのが容易ではない様な、そんな独特の麻痺が全身を襲い始める―――そう。そうだった。】

【契約者たる"いすず"と、召還物たる"怪獣"達は、少しずつだが"リンク"しており】
【そのダメージレベルは共有されている状態、つまり怪獣に攻撃を与えればいずずにも、また―――!】


 ―――っ……はぁっ……、ぁっ……ぅ、ぅぅ……!!

 (からだが……なんだか……おもい、の……)

 「……!! いけない、いすず!! これは相手の魔法の効果だ!!
 恐らくは感覚や意識を鈍らせる毒の様な効果を持った魔法がさっきの攻撃に含まれてたんだ!」

【いすずをサポートするように、彼女の肩の上に載っていた亀のぬいぐるみがふわふわと浮いて】
【状況を解説し、なぜ身体に異変が起きたのかを分析する。どうやら―――ブレインは、この妖精の様だ。】
【だがそうこうしている間に、ガローラの極大光線が魔方陣を貫き、滴を弾き飛ばしたのを確認する―――チャンス、だ。】

 っ……ぅぅ、ぅ……っ、んっ、こん、なの……どう、ってっこと……んっ、ぁっ……ふぅ……!!

 ない、もん……そう、でしょ……! おねーさん、も……”ねがい”の、ために……ぅふっ、ぅふふっふ……!

 みんな、みぃんな、そうだもの……まほーしょーじょは、みんな、そう……かけらを、ほしがって、みんな、みんな―――!


【―――さあ、向きだしにしろ。そうすれば、より簡単に潰せる。】
【何の感傷もなく。お前もただの魔法少女に過ぎない、と、そう断ずる事が出来る。】
【そうだと分れば、盆百の魔法少女と同じだと分れば―――簡単に、消し飛ばせる。だから―――!!】

【―――……だから。吼えて欲しかった。いすずを倒す、と。】
【お前を倒してかけらを奪う、と。そういう、分りやすい相手であって欲しかった。】
【だけど返ってきた答えは―――もっともっと、怖くて深い、人間らしい、台詞の数々であって。】

 
 ―――……!? なさけ、ない……?
 
 ねがいを、かなえようとするのが、なんで、なんでなさけないの!?

 わかんない……わかんない、わかんないよ……おねーさんが、なにを、いってるのか!!

 いやだ……きらいよ、あなたなんて、あなたなんて、あなたなんて!! だいっきらい!!

【吹き飛ばされた滴めがけ、ガローラの尾が殺到する。】
【そのまま小柄な身体を締め上げ、いすず達の高さまで、持ち上げようとするだろう。】
【その拘束は中々にキツく、そして締め上げる力は万力よりも強力だ。だが―――目論見どおりならば。】

【そろそろ、怪獣の力が"麻痺"し始める、かもしれない―――!!】
683 :パメラ [sage saga ]:2015/04/22(水) 23:46:01.91 ID:RjdXibtmO

>>681

……ん?
…あー、初めまして、ですねぇ………ご心配ありがとうございますぅ

【しばらくあっちへふらふらこっちへふらふら】
【そうしていると、一人の少女に声をかけられた】
【…声をかけられた、その時点で相手も同類というのがわかるのだった】
【なのでとりあえず一礼、相手がどのような人物かは分からないが、ファーストコンタクトはしっかりするに限る】

……ですが、これくらいしなければ中々出会えませんので…うふふ
それに…自信が無ければこんな事は出来ませんよぉ

【次いで、口にするのはそんな事】
【つまるところ、最初から目的は他の魔法少女に会う事だと】
【ついでに笑みを浮かべながら一言加えるが、別に敵意などは含んでいない】

/大丈夫ですよー、よろしくお願いします!
684 :山本 有香 [sage saga]:2015/04/22(水) 23:58:05.25 ID:OLGBcNT+0

『魔具作成いたし・(ます) 報酬:星のかけら×1〜応相談 ご用命の方は下記の電話番号まで…』

これで良し、と…

【掲示板に新しく刻まれた文字を見て、やり切った表情の山本】
【先日の一戦でMG-01が大破した際に、星のかけらを失ってしまった】
【MG-01を動かせなければ、彼女の野望は潰えてしまう】
【故に、星のかけらを何としてでも入手しなければならないのでだった】

……果報は寝て待てっていうし、一旦帰るか。

【山本はその場をいったん立ち去る】
【果たして、誰かからの連絡は来るのだろうか】

//使い回しですがどなたか宜しければ
685 :柊 滴 [saga]:2015/04/22(水) 23:58:31.70 ID:/SG62spx0
>>682
(体は……うご、く……)

四つの魔方陣、更に手から出た物も含めれば計五つ。
四つは光線の威力を確かめる為――――そして、手から出た防御壁は、相手の威力を図り、その威力に対して、防げる最小を導くため。
そして、防ぎきれなかったのは――――わざとだった。
魔力を使えば、防ぐことも可能だったかもしれないが――――そうなると、滴の魔力は持たない。後に続かなかっただろう。
だから、自分が喰らっても、行動できるだけの威力まで削って、その分の魔力を温存する――――――体中が痛いが、それでも動き、あたまが働くのを確認して、成功したんだ、という事が理解できる。

「っ、きゃっ、あぁ―――――――!!」

それでも、弱めたとはいえ体全体で貰った攻撃だ。
その直後に機敏に動ける訳もなく、そのまま尻尾で拾われる。
同じ高さまで上がって、ぎりぎりと体を締め付けられて―――――

「っが、ぐ――――――」

体が痛い。万力にかけられたらこうなるのかな、なんて曖昧に思いながら、それでも痛む体を堪えて――――というより、堪えるしかない。
意識が遠のいて今すぐにでも気絶しそうで、まるで骨でも折れているかのような、体中痛くて、熱い。声を上げる力すらない。息を吸い込めば深く、吐き出せば浅く途切れる。
でも――――もうそろそろだ、麻痺が始まるのも。
だから、もう少し、揺さぶってみればいい――――そうだ、話をしよう。

「……血だらけの手で、抱きしめたく、ないんだよ」

必死に強がって、口元を動かす。
でも、出た言葉は本心。乱れろ、例え、泣かすことになっても……流石に死ねはしない、から。
686 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 00:04:07.00 ID:ehXCjXKI0
>>683

「お、う。初めまして」

挨拶されて、一礼まで返される。
丁寧な一連の動作に、狼牙としては何となく違和感。あそこまで開けっ広げにしておいて、ここまで堂々とするなんて…

「…成る程、ね。そういう理由か」

だが、その疑問は次の言葉で氷解した。
最初から魔法少女を探すなら、魔力のバラまきや思いっきりかけらをあからさまに見せるのはとても効果的。
そして確かに、自身が無いのにこんな事をするのはただのバカだ。
という事はやはりかなりの腕なんだろうか、とか思いつつ、狼牙はもう一度質問する。

「つっても、何で積極的に探してるんだよ。
かけら狙いで争うタイプ…には、色んな意味で見えないし」

わざわざそんな事をする目的を、その無害そうな笑顔をとりあえず信じながら。
687 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/23(木) 00:09:51.78 ID:tux72jLSo
>>685

【ギギギ、ギリリ。締め付けがゆっくりと強まっていって、より強固に滴を捉える。】
【その身体を腕ごと尾で巻きつけて、いすずの高さと同じ場所へ運ぶと】
【はぁ、はぁ、と荒く息を漏らすいすずが、滴に見下したような笑みを見せた。】


 ―――ぅふふ。ぅふふふふ。いたい? ねぇ……おねーさん、いたい?
 
 いたいわ、いたいにきまっているもの。だって、がろーらのちからは、とってもつよいのよ。

 とっても、とーっても、つよいの……ねぇ。いたいでしょう? ゆるして、ほしいでしょう? はなしてほしいでしょう?

 だから、おしえてよ。おねーさんは、かけらをもってるの? もってたら、それをいすずに、くれるよね……?

 くれるなら、もういたくしないよ。いすずはね、"かけら"がほしいだけ……いのちまでは、ほしくないの。

 だから―――……、……―――、え?


【寄越せ。かけらを寄越せ。いすずは、そう脅しをかけたつもりだった。】
【だが、逆に滴の放った言葉に、思わず口を噤んでしまう。なにを、言って居るのか。】
【血だらけの手で―――抱き締めたくない。それは、どういう意味か。誰を抱き締めるつもりなのか。】

【彼女は―――滴は、どうして、願いに対してこんなにも―――】


 ……っ。いみが、わからないよ……し、しつもんに、こたえて!
 
 かけら、かけらはどこ!? もってるんでしょう、ねぇ!? おねーさんの、かけらはどこ!

 っ……しらない、ちだらけかどうかなんて、しらない、ききたくない、わかりたくない! だまって!!


【いすずの動揺が強まるのと同時に―――段々と、怪獣から力が抜けていく。】
【もう少し、粘れば―――或いは!】
688 :パメラ [saga sage ]:2015/04/23(木) 00:23:09.38 ID:Wmx4bNP/O

>>686

そうですねぇ…確かに、かけらにはあまり興味がありませんよぉ
……まぁ、『仲間探し』か『やり過ぎている』魔法少女のどちらかが目当てですねぇ
最近はかなり荒れていますからぁ……こうして動いている、という訳ですよぉ

【少女の当然の問いに、包み隠さず答える】
【最近荒れている、というのは風の噂くらいなら知っているかもしれない】

という事で、貴女も気を付けたら方が良いですよぉ?
本当に、最近は魔法少女狩りなんてしてるのが『二つ』もあるんですからぁ
…なので、不用意に私みたいなのには声をかけない方が良いかもしれませんねぇ

【若干、やれやれと言った様子で話すパメラ】
【そして最後に、悪戯っぽく笑みを浮かべながら一言付け加えて】
【じゃあそんな事するなよ、なんて言われても文句は言えない様な話であった】
689 :柊 滴 [saga]:2015/04/23(木) 00:35:23.46 ID:ZIpKhQyj0
>>687
痛いし、許して欲しいし、離して欲しい。
欠片も持ってるし、場所も教えられる。それ位の気力はある。
教えれば楽になれるし、二度と関わらなければいい。これを契機に魔法少女になんかならないで、諦めて終わり。それでもいい。

……いい、けれど。

「……いいよ、それで」

ただ、独り言のように呟いてただけだから。
知らなくていい、分からなくてもいいよ。だけどさ。
これだけ、常識から外れた世界で、常識を振りかざしてたんだから。
最後の最後まで、エゴを通させてくれよ――――――
自分の、どうしようもない理由の為に、奪えないし、奪わせない。
それ位、通させてくれたって、いいじゃないか。

「……欠片は、ポケ、ット」

服のポケット。魔法少女の服になっても、いつでも逃げれるように、と念には念を入れていた為……この状況でも壊れないなんて、丈夫なんだな。なんて改めて思いながら。

弱まった手の中で、ゆっくりと、手をするりと動かして、前へ突き出す。
人差し指だけを伸ばして、ぼやぼやの視界の中で、がろーらに向けて、翳して。

「……勝てたなら、もってけばいいよ」

指先に、魔力を込める。
一点集中。細い一本の線を魔力で構成して、それで相手を貫く技。
なんのひねりもない、線の魔法、なんていうのが技名。

「……勝てたら、ね」

狙いは、同じくがろーらのお腹。
指先を僅かにまげて、指先に集めた魔力を放つ――――ーそして―――――

「―――――――っ、ぁ――――――」




指先から、魔力が噴き出る直前に、がっくんと、意識が遠のいた。
短く、考えるより先に察した頭が、小さな声を漏らして―――――魔法少女のコスチュームが、解かれる。
少し前の、高校の制服。疲れ切った顔に比べて綺麗な服。
魔力は空中で消えて、形にならないまま、僅かな光を放ってふらふらと宙に飛んでいく。
最悪のタイミングでの、気絶―――――殺されても、何をされても、文句所か、天国で愚痴をこぼす羽目になるかもしれない状況。
後は煮るなり焼くなり、お好きに……どうぞ。
690 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 00:43:33.75 ID:ehXCjXKI0
>>688

仲間探し。
荒れている云々より、狼牙の注意を引いたのはそちらだった。
思い出すのは病葉会の幹部、火暴の言葉。

「抵抗勢力、ってことか?
…やっぱり、必要になってくんのかね」

狼牙としては、あまり賛同できない。
現在は落ち着いているとはいえ、彼女の食欲がある限り組織に入る事は向かない。
しかし、先の戦いのようなものが繰り返すと考えた時、自分一人で大丈夫なのか。
…当然、答えはNoである。

「…知ってるぜ、“黒百合“と“十二戦姫“だろ。
黒百合の方はともかく、十二戦姫については…手合わせ、したぜ」

と、そこに飛び込んで来るのは敵の示唆。
倒した、という事は伏せつつ、こちらもそれらとの敵対を示しておく。
ならば、それらの情報を言う前に一言だけ言わせてもらおう。

「疑われんならやんなよ」
691 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/23(木) 00:51:24.08 ID:tux72jLSo
>>689

【良いよ。その言葉が聞こえた途端、いすずの表情はぱーっと、明るくなった。】
【彼女は"持っている"。これでかけらを"回収"出来る。回収できれば、願い事へまた一歩近付く。】
【彼女を倒しさえすれば。彼女に勝ってしまいさえすれば。彼女を―――そう、彼女を、殺してしまいさえれば。】

 「……いすず、確かに彼女は"持ってる"。けど―――……、」

 ……きゃらんは、だまってて。

  ぅふふふ。持ってるんだ。ポケット。かけら。ぅふふふ。

  ―――"勝てたら"? この状況で? ……っ、いすずが、負けるわけ、ないでしょう……!


【だが、あっさりと在り処を教えるなんて少し変だった。罠か。いや、そうではない。】
【これもまた、いすずの幼さでは分らないことだったが―――滴はこのとき、覚悟を決めていたのだ。】
【そんなに簡単に、渡していいものじゃない。だから、奪うなら奪って見せろ。その代わり、戦って奪え、と―――。】

【いすずに、そんな深いところまで見通す力はない。フラついた意識の中で、なんとか自分を建て直し】
【怪獣・ガローラに命じた―――その女を絞め殺せ。そして、かけらを見つけ出せ。だが―――】
【済んでのところで、ガローラにかかっていた麻痺が最大の効果を発揮し、力が抜け始めてしまう。】

【同時に―――最後の一撃を放とうとした滴もまた、意識を失い。】


【―――怪獣は、そのまま崩れ落ちる。当然、尾っぽには真っ先に力が入らなくなり】
【意識を失った筈の滴は崩れ落ちていってしまう、筈、だったのだが―――】


 ――――――――――――……っ、!!


【―――宙に浮いたいすずが、間一髪のところで、なぜか―――滴を、助け出してしまっていた。】
【倒す筈の相手。奪う筈の相手。本当なら、見殺しにして良い筈の相手。なのに。いすずは―――】
【気が着けば、滴を助け出していた。それが何故かは分らない。分らないけれど、彼女は彼女を、助けた。】


 ……おねーさん、これでかし、ひとつね。

【地上へと降りると、いすずは魔法を解除して"結界"と"怪獣"を魔方陣の中へと戻す。】
【辺りに広がるのは、先ほどまでと同じアーケードの光景。】
【いすずは滴を屋上に下ろすと、ポケットのなかへ小さな手を入れる―――】

 ―――……ばかだなあ。もうすこしで、いすずにもかてたかも、しれないのに……。
 
 ねぇ、おねーさん……こんどあったときには、おしえてよ。おねーさんの、おなまえ。

 ―――そしたら。こんどは、かけらなんて、もうどうでもいいから。

  

                                         おねーさんを、ほんきでたおすよ。


【いすずは、容赦なくかけらを奪い去り。そしてそのまま―――浮かない顔で、屋上を去っていった。】
【勝負の結果はドロー。だが、かけらが一つ、いすずの元へ転がっていった―――】

/こんなところでしょうか、欠片に関してまずければ仰ってくださいな。
三日間、絡んでいただき本当にありがとうございます!
692 :パメラ [sage saga ]:2015/04/23(木) 01:05:58.67 ID:Wmx4bNP/O

>>690

まぁ、少なくとも対抗できるだけの何かが無ければ、少し不味いかもしれませんねぇ
……私の場合は『瀬平戸の魔法少女のバランスを保つ』バランサーの様な物ですがぁ……あ、良く言われたりしますが、別に正義とか悪とかには然程拘ってませんよぉ

【彼女の言葉には肯定】
【そして、相手の食い付きから少なからず興味を引けたと考えて、更に気を引けそうな話を加えていく】

十二戦姫…………あぁ、たしか…エインフェリャルサイドの事、ですよねぇ?
ふぅん……奇遇ですねぇ
私も既に、それぞれ一度戦ってるんですよぉ
エイン……十二戦姫は、大きな山羊を出す子と…………黒百合は生徒会長様その人と、ですねぇ

【最初、十二戦姫という単語にピンと来なかったが】
【良く良く思い出してみれば、たしかそれはエインフェリャル関係の魔法少女だと想い至る】
【そして次に、手合わせ…つまり戦ったという相手に対してこちらも同等の情報でもって答えるのだった】
【同時に、こちらの興味も沸いてきた】
【どんな相手かは分からないが、並みの相手ではないだろうと予測のつく十二戦姫】
【その相手をして生きているのなら、少なくとも実力は低くはないのでは、と】

うふふ…ごもっともですがぁ……
それでも話しかけてくる人の方が、都合が良いんですよぉ
そういう方は大抵、自分の力を信じている方かお人好しか新人ですからぁ……そもそも話かけてこない方なら不用意に挑んだりしないと考えてますしぃ

【まさに正論】
【しかし一応、そこの辺りも考えているらしく、そんな話で返すのであった】
693 :柊 滴 [saga]:2015/04/23(木) 01:16:24.44 ID:ZIpKhQyj0
>>691
――――目覚めてから、真っ先に見たのは夜空だった。
屋上は何も変わってないし、ただ、そうだ――――欠片が亡くなっていた。

「……いたっ……」

でも、無事に生きてる。
体中痛いけれども、どうにかなりそうで、勿論だけど――周りに、いすずはいなかった。
見逃してくれたのだろうか……記憶が飛んでいる滴には分からない事だった。

「……、駄目、だったかぁ」


――――結局、あれだけ大口をたたいておきながら、結局勝てなかった。
エゴも意地も、張りたい見栄も、それに見合うだけの力が無かった。
情けない、情けないけど―――――。

「そういえば、あの人形も……喋るんだね」

生きていた事に感謝して、何か意味がある事に、しておこうか。
――――ゆっくりと目を閉じた。翌日。見つかって面倒事になったのは、別の話。

//三日も付き合っていただきありがとうございました!
途中こちらのせいで遅れてごめんなさい……楽しかったです!
694 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 01:27:19.99 ID:ehXCjXKI0
>>692

「バランス、か」

ともすれば自分がそれを崩す立場になりかねない狼牙としては、その言葉は若干思うところがあったよう。
どちらにしろ、少し敬遠を考えたが。

「ふーん、生徒会長…親玉とやって無事って事は、あんたもタダモンじゃなさそうだな。
…後、山羊を操るんだな?その戦姫は。
出来れば、詳しく知りたい」

思わぬところで、十二戦姫の情報を入手出来た。
ふと彼女にとっても貴重な情報源にも成りうるという事が考えつく。
組織としての情報、確かに魅力的ではある事に気付く。

「自分の力…ねえ。
まあ俺も、ガチでその気で全力なら最悪逃げる位はなんとかなるからな
……力を、振るう。か」

それに続く言葉には、軽く返す。
…だが一瞬、村正の台詞がフラッシュバックする。それを打ち消す様に言葉を重ねたが、少々変に見られたか、と一抹の不安を感じた。
695 :パメラ [sage saga ]:2015/04/23(木) 01:54:56.50 ID:Wmx4bNP/O
>>694

はい、バランスですよぉ…それも清濁合わせ呑むような物を、ですねぇ
……でなければ、次は私達がバランスを崩すことになりかねませんので……難しいんですよねぇ、こういうの

【清濁合わせ呑む】
【それはつまり、綺麗事ばかりでは無いということ】
【その辺りで、多少憂鬱そうな表情を晒すだろう】

うふふ……ただの魔法少女ですよぉ?……少しだけ、長いだけですからぁ
…そうですねぇ……まあ良いですよぉ、今日はそれほど疼いて居ませんからぁ
端的に言えば、巨大な山羊の……悪魔、とでも言えば分かりやすいでしょうかぁ?
そんな感じの手や足を召喚して戦うタイプですねぇ
名前はたしか……フェデーレ、といいましたかぁ

【しかし、次には笑みを浮かべながら、ちょっとだけ謙遜を混ぜて】
【そして情報を求められれば、少し考えた後に了承する】
【その際に、何か変な事を呟いたのだが……それを気にするかは自由である】

うふふ……逃げ切れる、それが出来るだけでも実力はあると思いますよぉ?
……どうか、しましたかぁ?

【最後に、少しだけ相手の様子がかわった】
【それに気づくのがパメラだが、初対面なのもあるので軽く聞くだけにとどめるのだった】

696 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 02:14:00.31 ID:ehXCjXKI0
>>695

バランスが崩れ、崩壊する。
例えば、メインの構成員の少女が行方不明になる、とか。

「笑えねえな」

再びボソリ。
どうしても自分が壊す側の人間だと感じてしまい、その話からは少し話を遠ざけようと考える。

「フェデーレ、能力は山羊の悪魔の体を召喚…っと。ありがとな」

一息に声に出して覚えてしまう。
将来このまま行けば、また戦いになるかも知れない。
能力、名前から調べれば身分も掴める事を考えれば大きな情報…偽名であるので、後半は無意味だが。

「…自分の力、自分自身に躊躇いを無くす、のが怖いってだけさ。
あんたの言うその疼きってやつと、似てるかどうかは知らんけどよ」

どうやら、一瞬の葛藤は見抜かれてしまったらしい。
分かりにくいようにぼかしつつ、自分からも気になったひとつのワードを混ぜて言葉を返した。
697 :パメラ [saga sage ]:2015/04/23(木) 02:37:51.14 ID:Wmx4bNP/O

>>696

いえいえー、これも何かの縁ですからぁ

【クスリと笑いながら、感謝されればそんな言葉で返す】
【パメラは、ここで対価を要求することはしなかった】

…そうですかぁ……そう思えるのでしたら、きっと大丈夫ですよぉ
それさえ考えずに躊躇いが無くなる、それが一番不味いですからねぇ

…………うふふ、私の場合は、そうですねぇ…
『止められなくなった』方ですからぁ……魔法少女を、『戦うこと、壊す事』を、ねぇ
……そう考えると、やっぱり私自身は『あちら側』なのかもしれません

【何となく、パメラは理解する】
【それは、結局パメラ視点での解釈であるので、当たっているかは定かではない】
【しかし、それでも熟練者らしく、声をかけて】

【そして、返された言葉に苦笑】
【目の前の少女も目敏い方だとかんじつつも、気付けば】
【ぽつりぽつりと、自身の在り方を話して】
【そして最後に、ぽつりと小さく呟くのであった】

…………あー、何か変な感じになってしまいましたぁ、すみません
……あ、そうだ、お詫びといっては何ですが、時間がある時にでもこちらにいらして下さいよぉ
私の店ですので、サービス致しますよぉ…もちろん、組織とか魔法少女とかは関係なく、一人のお客様として、ですからぁ♪

【と、フッと我に返ったパメラはこう話ながら】
【カフェ『とれみぃ』のチラシを渡そうとするだろう】
698 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 17:48:00.48 ID:ehXCjXKI0
>>697

「躊躇っている内は大丈夫…か。
だとしたら、俺は躊躇い続けるしかない。
それを止めてはいけない事だけは解ってるんだ」

それは、絶対に揺らがない。
自らが喰べた少女達、それらの命の輝きは絶対に忘れない。
それが自らの生きてきた道であり、同時に最大の罪なのだから。

「『止められなくなった』…」

それは、もしや自分と同じなのか。
もしかしたら自分の目の前のこの少女もまた、同じ様な業を被っているのだろうか。
自分もまた、彼女の言う『あちら側』なのだろうか。

「…あー、そうだな。俺も悪かった。
ん、チラシ…へえ、成る程ね。
美味そうなモンを期待しとくぜ」

重くなった空気をお互い打ち消しながら、狼牙は笑顔でチラシを受け取る。
その喫茶店で出る食べ物に、早くも期待をしているようだった。

/申し訳ありません、寝落ちしてしまいました…
699 :パメラ [sage saga ]:2015/04/23(木) 19:36:24.50 ID:cTTdIkmmO

>>698

えぇ、躊躇って、悩んで、そうしていつかはある種の答えにたどり着く……と、思いますよぉ

【何かを強く想い、それを心に留める少女を見ながら】
【パメラは優しく、ゆっくりとそう締めくくった】

はい、任せて下さいねぇ…食べ物ですと、何があるかは日によって変わりますがぁ
……あぁ、そういえば…ここまで話していたのに、名乗っていませんでしたぁ

……パメラ・レジエル、とれみぃの店主兼魔法少女兼……リブラス・サークルというグループの…あー、一応、リーダー的な何かになってしまうんでしょうかぁ…?

【雰囲気がかわり、笑う少女に対してこちらも切り替えて】
【次に、やっと自身の名前と立場を告げる】
【……最後にかなり言い淀むのだがそれはまだパメラ自身が、実はその立場を遠慮したいから】
【この期に及んで、なのだが……ハッキリとなるのはまだ少し時間がかかりそうであり】
【その姿はきっと少しおかしく見えるだろう】

/自分は大丈夫ですのでー、お気になさらず!
700 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/23(木) 20:21:56.50 ID:4c/x8mUc0

平日の、北瀬平戸商店街アーケード。

「いやぁ、昨日は散々な目にあったわぁ」

その中を大股で闊歩する一人の女性が独り。細められた糸目と吊り上った口角は、焼き付けたように薄い笑みが浮かんでいて。
夕方時の主婦や学校帰りの人の群れを、細身の体躯を活かしてするすると追い抜いて行く。
女性らしからぬ身長は、歩いていても人混みの中から頭半分ほど抜きんでていた。

「まさかあのまま放置されるとは、椎名さんも予想外やったで」

へっくし、とくしゃみをするのは魔法十二戦姫少女の一員、椎名である。
長い黒髪にセーラー服と、およそ一般的な学生の姿をしているがそこは魔法少女。
普通とはやや異なるものの、その華奢な身体からは魔力に相当する微弱な電波を発していた。

「……あかんアカン、風邪引いたかもしらん」
「やけど、久しぶり過ぎてイマイチ勝手が掴めんのは困るし〜」
「このまま3位から順番に、他の子の顔見て回るんもええかもなぁ」

洟をすすって、長い足を軽快に路地裏へ方向転換。
揉め事といえば古今東西裏手に限る。そして自分のような魔法少女は人目につかない場所と相場が決まっていた――筈。
態々そのような道を選んだのは、無論そのような輩との邂逅を望んでいるからに相違ない。
椎名は体面上は組織のNo.2を冠しているが、訳あって一時期組織を離れていた事がある。
昨日は散々だったが久々にナンバーワンとも出会えたし、この調子で他のメンバーと旧交を温めるのも悪くはない。
呑気に鼻歌など歌いながら、もう出会えた気になって軽い足取りで角を曲がった。
701 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 20:50:01.38 ID:ehXCjXKI0
>>699

「勘弁してくれ。もし全部美味かった日には破産しちまう」

笑いながら答える。食べ物にはうるさい彼女、どうやら一通り食べてみる事を考えているよう。
しかしまあそれこそ破産しかねないので、ご利用は計画的にしようと心に決める。

「お互いに、な。焚衿柳狼牙だ、宜しく頼む」

そういえば自分も自己紹介がまだだった事を思い出し、名を名乗る。

「リプラス・サークル…」

その次の言葉には、少なくともパメラのおかしさに気付かない程度には彼女を惹き付けた。
先程も理解した「組織としての情報」の有力さや、「集団に集団で迎え撃つ」という火暴の言葉。
そして目の前の、リーダーであると言う「自分と似ているかもしれない」魔法少女。
それらは全て、彼女にとって魅力的な物である。

「…ちょっと、そのグループに興味が出てきた。
取り合えず、保留にしといてもらっていいか?」

が、やはり狼牙は「壊す側」の自分に自信が持てず。
そして、火暴の言葉が「江風」としての防衛策を示唆していた為に。
結果としてはそんな消極的な所に収まった。

/すいません、ありがとうございます
/それと、次の返しは23時頃になってしまうと思います
702 :上田美奈 [saga]:2015/04/23(木) 21:30:44.14 ID:x4raWB68O
>>700
【角を曲がってちょっと先】
【薄暗い危険エリアだけが路地裏じゃない、とでもいうかのように
 小さな噴水と、ビルの隙間から降りてくる陽の光】
【小さな小さな、公園と呼ぶにも小さすぎる憩いスポットにふわっと抜けました】
【なるほど、これはトラブルとは無縁そうなエリア】

「……珍しいです。結構あなばスポットと思ってたんですが」

【そこにいたのは学校帰りに寄り道中と思しき少女が一匹】
【手にはなぜか、猟銃についての解説書】
【膝の上には表の商店街で安くて美味いと評判のたい焼きの袋】
【江風中の制服と指定カバン。ベンチの上には魔法瓶が一本。
 そして、魔力がふんわり漏れてる緑色の石を使ったストラップ付きのスマートフォン】
【残念ながら先に他の仲間、とはいかなかったようです】
703 :パメラ [saga sage ]:2015/04/23(木) 21:39:35.74 ID:cTTdIkmmO

>>701

うふふ、大丈夫ですよぉ、サービスしますからぁ

【クスリと笑って、一言】
【お客様ゲットであった】

狼牙さん、ですねぇ…こちらこそですよぉ

【そして、改めて一礼】
【また一人、魔法少女の繋がりが増えた瞬間であった】

えぇ、構いませんよぉ…
私は、強制も何も致しませんからぁ
それに……魔法少女というのは、本来ワンマンアーミーですので、色々としがらみもあるかと思いますからぁ

【そんな、狼牙の葛藤を知ってか知らずか】
【返す内容には、多少気遣うような言葉が含まれていた】

/了解しましたー!

704 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/23(木) 22:19:51.46 ID:tux72jLSo

【―――カラン、カラン。鐘の音が鳴り響く。】
705 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/23(木) 22:20:15.79 ID:4c/x8mUc0
>>702

「んー?」

暫く歩かないうちに爪先に感じる感触が変わる。
行き止まりかと思いきや、小さな公園のような、噴水の周囲には暖かな光。
建物の隙間なのに、何処か開放感のある、成程穴場スポットとは言い得て妙だと納得する。

「ちっさ! チューガクセーかいな? こんな子でも今どき魔法少女やってんねんなぁ」
「銃(ハジキ)とか物騒なもんに手ぇ出して、お母さん悲しいわぁ……」

その中で寛いでいる少女を上から下までじろじろと。眺めまわしての第一声は大げさな驚きであった。
見るからに若い風貌と手にしたカタログらしき本を見やり、よよよと泣き崩れる真似。
続いて傍らからただよう甘い香りに鼻を蠢かして、顔がぱっと輝く。

「あっ、それさっきの店で売ってたやつや! 椎名さん行った時、あと5分待ちです言われてな〜」
「そんなん待てるかー! ゆうて蹴ってきたんやけど今思ったら失敗やったやわー」
「うわえ〜な〜、どう美味しい?」

まくし立てるようにして指差した先は勿論たい焼きの袋である。
噴水へ無遠慮にずかずかと近寄り、身長差から見下ろす形で覗き込むだろう。


/すみません、遅くなりました……
706 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/23(木) 22:20:25.72 ID:tux72jLSo
/あわわ、途中送信です。>>704は一旦抜きで、お願いします。
707 :上田美奈 [saga]:2015/04/23(木) 22:26:22.33 ID:x4raWB68O
>>705
【お、おう!? なんかすごくテンションが高いのがきた!?と目がぱちくり】
【しかも魔法少女なんて単語をあっさり言い放つとは……】

「あー、えーと、これはですね?
 今、瀬平戸で一番おっかない人がこういうの使うらしいので予習しておこうと思っただけですね。
 自分で手を出そうとかでなくてですね」

【精神的な奇襲はいい具合に直撃ったようで、慌てて本をぱたぱた閉じました】
【そりゃまぁ、女の子がこんな本読んでたら普通はツッコミどころです】
【自分でもそう思ったので、こんな場所で読んでいたのです】
【そしてまさかのたい焼きロックオン!?】

「えーとえーと、はい、どうぞ」

【差し出されるたい焼きの半分】
【頭側か、尻尾側かはたい焼きというアイテムを分割するときの永遠の課題というやつです】
【頭側を取るとちゅうがくせーが涙目になるオプション付きです】
【なお、どちらをとっても、魔法瓶から暖かいほうじ茶の提供があります】
【はたから見たら完全にカツアゲや】
708 :いすず・"ウィリス"・オーバランド [saga]:2015/04/23(木) 22:33:11.62 ID:tux72jLSo
【―――カラン、カラン。鐘の音が鳴り響く。】
【パープル・ローズの名を持つ学園の近く、ひっそりと佇む教会から発せられる音だ。】
【静かな時間帯故に人通りも少なくなった学園の周辺は、昼間の賑やかさや華やかさから解放され、乾いた鐘の音がよく響き渡る。】


 ―――うん。"うばって"きたよ。これでなんこめかな?

 あと、いくつあつめなきゃいけないの?

 ……、ふぅん……まだ、そんなに、あつまってないんだ。

 いすずいがいのみんなはぁ、なにをしてるのかな?

 ちゃんとしごとしてなかったらぁ―――ぅふふ。


 


         いすずが、"こらしめ"て、あげないとね。



ぅふふふ。


【手に入れた欠片を神父へと手渡すと、齢11歳ほどのその"少女"は軽い足取りで】
【教会の扉を開けると外へ出て行く―――夜風にたなびく銀髪と、月明かりを受け煌く紅い瞳。】
【狂気と悲哀に染まった彼女の視線が、夜の闇を射抜く。さあ。次はどの魔法少女から―――奪おうか。】


【対象は欠片でもいいし】


【―――魔法少女の命でも、よかった。】


【そう、なんでも。奪える物は、全て奪え。】

/欠片が回収できましたので、一応教会に預ける為の文章となります。
投下ではありませんが、もし絡みたいという方がいらっしゃいましたら、是非お声かけ下さいませ。
709 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 22:47:20.26 ID:ehXCjXKI0
>>703

サービス。成る程それなら遠慮はいらないレッツゴー。
一瞬そんな短絡的な思考が働く程狼牙は楽しみにしている様で、表情も随分と綻んでいる。

「ああ、今度行かせてもらうわ。
楽しみにしてるぜ」

弾む声音で答え、チラシをポケットへしまっておく。

「ありがと、よ。
…俺の場合はワンマンアーミーっつーか、ローンウルフっつーか…」

要望の答えは有難い物で、感謝の言葉を返す。
と同時にこっそり呟かれた余りにもストレートな直喩は、パメラの耳にどの様に聞こえたのか。
710 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/23(木) 22:48:27.74 ID:4c/x8mUc0
>>707


「えぇってぇって、その歳やったらそーゆーもんに興味湧くんはしゃーないねん。 自然現象」
「椎名さんにもあったんや〜、頭に包帯と眼帯巻いて学校通た経験……うっ、あの時の傷が疼くッ」

したり顔で全廃風を吹かす椎名。何時もの笑顔に3割増しで揶揄が含まれた表情は数倍輝いている。
懐かしそうな表情の後に不意に顰め面で手を当てた。尤も押さえたのは頭ではなく心臓(こころ)だが。

「ええの!? やたーーっ」

恐る恐るの申し出には笑顔をぱあっと輝かせて、疾風の速さで顔から行った――――そう、口からである。

「はむんっ」

齧り付いた先はたい焼きの頭側。
良く喋る人間は口が大きいというが、たい焼きを一息に半分頬張れるのは全魔法少女通しても中々ないだろう。
もっしゃもっしゃと大口で頬張る――――と同時に中学生のもう片方の手の中、尾っぽ側にむんずと手を伸ばす。

「うんま! あの値段でこれは値打ちもんや! 偉い! あんこたっぷり!」
「いやー、偉いと言えば中学生ちゃんも偉いっ。 サービスええな〜、態々千切ってくれるんは中々ないで」

分け合うなんてとんでもない、たい焼きは一匹食べてこそ価値がある。
そう信じて疑わない椎名の手は、多少抵抗があろうとなかろうと、問答無用でもう片方ももぎ取ろうと動くだろう。
これぞ上背の無駄遣いである。
711 :上田美奈 [saga]:2015/04/23(木) 23:00:20.62 ID:x4raWB68O
>>710
【いや、真面目な話だったのだけども】

「えーと、真面目なお話だったんですけども。
 コレで狙い撃ちしてくる魔法少女がいるって聞いただけで
 って、ああああ!!?」

【言い繕ったところでたい焼きの頭が消失した】
【え? え?? なんでこの人、全部食べちゃったの!!?】
【え? 一口!!?】
【魔法少女モードだと結構話せるミナも、普段は歳相応というか
 むしろ人付き合いは苦手な部類というか、大トロというか……】
【さっきまでお楽しみが乗っていた手のひらを見ながら、ぉぉぉぉぉ......と声なき声】
【これは悪い夢なんでしょうか?】

「って、ちぎって? え??」

【追撃でもう片方も消失しました】
【なんということでしょう、久々にゲットしたお楽しみは完全に食べられてしまいました】
【神様、ミナは何かワルイコトしましたか?】
【たい焼きをお腹に収めた極悪人がたい焼きから意識を戻せば、
 この世の終わりを見てしまったような表情で茫然自失状態の女子中学生が一人】
【どうすんの、これ】
712 :パメラ [sage saga ]:2015/04/23(木) 23:13:13.54 ID:cTTdIkmmO

>>709

うふふ…あ、でも不在の時もありますので、その時はすいませんねぇ

【楽しげな様子の狼牙を見て、こちらも少し嬉しくなる】
【なので、不在の時に来ると何だか申し訳無いので先に伝えておく】

ふぅん……なるほどぉ……
……うふふ、大丈夫ですよぉ
もし決心がついたなら、一歩、踏み出してみるのも良いかと思いますよぉ

【ローンウルフ、一匹狼】
【それが示すのは……確実に何か、人と一緒に居づらい理由がある、だろうか】
【わざわざ言い直したあたり、予想だが近いものがあるのかもしれないと考える】
【しかし、今はまだ踏み込むには早いだろうか】
【もう少し、話せるようになればあるいは……】
【そんな事を考えながら、パメラは言葉を返すのであった】

……あらぁ、結構時間が経ってましたかぁ
…………そろそろ、一度戻らないといけませんねぇ
色々と話せて楽しめましたぁ、本当に時間が空いていましたら、来てくださいねぇ

【そして、ふと時間をみれば良い時間帯】
【まだ少し気になる部分はあるが、それはまた会えた時にとっておこう】
【そう考えて、最期に一礼をすれば】
【呼び止められなければ、再会の約束をとりながらその場から去るだろう】

/この辺りがキリが良さそうなので〆の方向にしましたが、どうでしょうか?
713 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/23(木) 23:18:40.89 ID:4c/x8mUc0
>>711

「いやいや助かったわ〜、これで晩までお腹もちそうやもん」

見事奪い取った半分を暗愚と放り込んで一噛み二噛み。
心持ち頭より焼き味の強い部位を飲み込んで、幸せな吐息を漏らす。被害者とは対照的な光景。
とはいえ椎名にとっては、47この量ならもうじき訪れる晩御飯までの“つなぎ”程度の扱いなのだが。

「んー、ただ甘いもん食べると喉乾くんはなー……――おっ、ええもん見っけ」
「伊●衛門好きやけど偶にはほーじ茶もわるないなぁ」

久々の楽しみを奪った事などお構いなしに、相手の周りに目聡く観察を走らせてわざとらしい呟き。
持ち主が絶賛脱魂中なのをいいことに、横に腰かけて剰え魔法瓶の中身にも手を出そうとする。

「中学生ちゃんどした? 顔色悪いけど食中毒か〜? まあこれでも飲んで元気出しぃや」

一通り堪能すれば、そこで漸く相手の様子に気を留めて。心配ありげな声と共に、魔法瓶のコップを眼前に差し出すだろう。
しかして妨害が無ければ、その中身は半分近く飲まれた後なのだが。
714 :上田美奈 [saga]:2015/04/23(木) 23:28:15.18 ID:x4raWB68O
>>713
「……半分こどころか全部食べちゃうとか酷いじゃないですか!!
 しかもそのお茶ももともと私のですし!!」

【あ、意識戻ってきた】
【痩せすぎっ子とはいえ、お腹は減るんです!】
【むしろ蓄えがないぶんきついんです!!】
【知ってますか。お腹って減りすぎると空腹感よりも寒さで表現されるんですよう】
【ここまで心の声。とりあえずコップは奪還】

「これは、貸一つ分で何か返してもらうくらいしても許されるはずです。
 極悪な同業者には借した分をしっかり払ってもらわなければいけません!!」

【椎名さんから見たら、子犬が頑張ってがるるるるるってやってるようにしか見えない予感】
【とりあえず額のど真ん中に人差し指びしーっと】
715 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/23(木) 23:34:16.26 ID:ehXCjXKI0
>>712

「一歩、踏み出す…」

そう言われても、自分はどこへ歩めばいいのだろうか。
自分が進む道は、果たしてどんな道なのだろうか。
そんな疑問や不安が、狼牙の心に浮かぶ。

「………喋り過ぎた、かな。
悪ぃな、愚痴になっちまって」

ただ、それでも少しだけ。
村正の言葉や最近の衝動で揺さぶられていた心の、わだかまる靄は晴れた様で。
そう言う彼女の声は、どこか晴れ晴れとしていた。

「ん、もうそんな時間か。
色々とありがとよ、今度また行かせて貰うぜ」

パメラの言葉で空を仰げば、確かにもう夕焼けの赤みが消えかけていて。
その為に狼牙もまた、その言葉を最後に背を向ける。
敵の情報、思わぬ穴場、第三勢力、そしてパメラからの助言。
様々な手にした物を胸に、狼牙は家路を駆け出した。

/了解です、ありがとうございました!
716 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/23(木) 23:45:21.02 ID:4c/x8mUc0
>>714

「すまんな、椎名さん成長期やさかい、毎日にひゃくまんきろかろりー摂取せな死んでまうねん」
「いやはや、難儀なもんでっせ」

女性ならではの体重計とのあくなき戦い、そんなものとは生まれてこのかた無縁の椎名は、適当さを反省というオブラートに包んで肩を竦める。
200万が真実にせよ嘘にせよ、その栄養が丸ごと全部身長に偏った結果が此れである。思春期に養われる健全な精神は、頭はおろか心臓(ハート)にも行き渡らなかったらしい。

「なんや、思ったより元気やん。」
「菓子とな。 よしよし、海より心が広い椎名さんに何でも言ってみい!」
「あ、たい焼きもう一個もろてえぇ?」

コップを渡し追及の指をあっさり躱して、相手の頭を撫でるべく伸ばしながら、もう片手は袋をごそごそ漁ろうと。
つなぎは所詮つなぎでしかないのか、良い笑顔で最後の台詞を付け足すのはもう台無しであった。
717 :上田美奈 [saga]:2015/04/23(木) 23:57:40.35 ID:x4raWB68O
>>716
「どんだけですか、それ!」

【地味に基礎代謝量を理解している年頃女子】
【栄養不足というわけではないんです、たぶん】
【精神が健全かどうかは、本人としてはちょっと自分を疑う感じでした】

「もう袋は空っぽですよ!!
 なんでもっていうなら、情報の共有といいますか
 最近の魔法少女稼業のお話、聞かせてください」

【地雷を踏み抜く問題発言が提出されました】
【頭をぐしぐしされながら、これを言い出すあたり、だいぶいつものリズムに戻ったようです】
【ただ、まさかそれをぶつけたたい焼き泥棒がそっちがわとは知りませんで】
718 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/24(金) 00:36:26.78 ID:u23237WG0
>>717

「んー? 椎名さん復帰組やし、最近のはやりとかよく知らんで?」
「あ、凛音ちゃんはああ言っとったけど、椎名さんは絶賛仲間(トモダチ)募集中ですっ」
「でも西部劇ごっこは正直ないかなぁ」

どんだけの言葉にも無言で薄い腹を撫でる椎名。つまりはそういう事なのだろう。
おまけに暫くこの界隈を離れていたとあって役立つ話など皆無も皆無、結局最初の銃云々の話に戻る始末。
きゃはっとぶりっ子でと嗤ったかと思えば、最後には何故かやけに冷め気味で。

「おっと、あまり寄り道しとったら他の子に怒られてまうわ」
「厨学生ちゃん、もし今度安売りしとったら教えてな、マッハ50で食べ来るし」
「ほな、また〜っ」

唐突にありもしない腕時計を確認し、ひょいと噴水から立ち上がる。腹がやや満ちた分だけ、来た時にも増して軽快な足取り。
ひらひらと空の掌を振り、さっさと広場を後にするだろう。徹頭徹尾気ままな生き方を体現しきって。
果たして有益な情報は残せただろうか。少なくとも本人にその気は欠片も見当たらないのであった。


/眠気が来たのでこの辺りで〆でお願いします……
/途中遅れてすみません、絡みありがとうございました!
719 :上田美奈 [saga]:2015/04/24(金) 00:45:16.78 ID:VNM6ecWZO
>>718
「怒られる? 他の子??」

【お仲間がいるということ? とか考えているうちに、背の高いお姉さんは行ってしまいました】
【どうやっておしえろと言うんでしょうか、これ】
【これでは単純に食べさせ損じゃないか!!】

「うー、帰ろう。そうしよう……」


【本日の被害:たい焼き1個、ほうじ茶コップに半分】
【普段から見ればだいぶおとなしい気もしました】

//
お疲れ様でした
おやすみなさい
720 :紅 麗玲 [sage]:2015/04/24(金) 18:09:30.28 ID:9ySQ4stQ0
ふぅ…いい汗かいたアル……

【そう言いタオルで汗を拭くその人影は江風高校の制服を着ていた】
【公園で武術の稽古をしていたらしい】
【しかしどこか公園の様子がおかしい】
【人の気配が無くまるでそこだけ隔離されたような雰囲気を漂わせる】
【そう、公園内には結界が張られていたのだ】
【どうやら結界内で稽古をしていたよう】

これホントに便利アルなぁ
人目につかず練習出来るなんて最高アル!

【だがその人影ーー麗玲はこの結界を張ることで周りの魔法少女に結界のことを知られるということを知らないようで】
【それに何を隠そう麗玲は対魔法少女戦の経験がまだ一度も無いのだ】

じゃあ少し休憩するアルかぁ
結界解除と……

【そう言って結界を解けば自販機の前へ歩いてお金を入れる】
【お金を入れたところでまだ何を買おうかを考えていなかったことに気付く】
【麗玲は顎に手を当て自販機とにらめっこを始めた】
【しかし麗玲の顔立ちは目立ち、更に江風では有名なので自然と視界内に入れば目が行くことだろう】
721 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/24(金) 20:43:29.33 ID:u23237WG0
川は古来龍に例えられ、その氾濫は彼らの怒りを表し、雷雨と共に天に駆け昇るとされる。
背竜橋のたもと、堤防を降りた先の川沿い。泥に濁った水とにわかに翳り始めた午後の空を見上げて、椎名為浄は大袈裟に溜息をついた。

「あーあー、折角傘持ってきたのに水浸しやん。ついてへんわ〜」
「あっそうや、この傘な、なんや宇宙服の素材とおんなじので出来とるんやって」
「まあフツーに安かったし柄が可愛かったから買うたんやけど。なーなー見てみて、どない思う?」

茶系の春物セーターに安いジーンズは濡れそぼって、長い黒髪をざっと掻き上げる。
長身をすらりと伸ばし、左手に持ったアクセント付きの傘を振る姿に答える相手は存在しない。

否――――その足元に蹲るのは、水色のドレスを着た、高校生と思しき一人の少女。
周囲は豪雨でも起こったかのように其処此処に水溜まりを残し、何より一帯に充満する魔力は、彼女が魔法少女である事を如実に伝え。
水色の結界はそれを張った本人が力尽きると同時、ぱきんと力の残滓を振り撒いて霧散した。

「今更言うのもなんやけど、自分ホンマに弱いなぁ〜。」
「相性もあるんやろーけど、汎用魔法だけで勝ってまうんは椎名さん初めての経験かもしれんわ」

ついさっきまで溢れんばかりの水魔法を発動していた椈(ぶな)の杖は、黒く焦げついて少女の足元に炭化した残骸を遺している。
持ち主の少女は壁に背を預ける様にしてその身を起こそうと。喰いしばった歯から悔しい唸りを漏らしていたが。
不意にその口から高い悲鳴が響いた。

「よっ、と」

喉を抑えつけられて、潰れた蛙のように呻く魔法少女。その身体を堤防の壁に押し付け、徐々にずり上げていくのは新野の長い右手である。
片手一本で人一人を持ち上げるのは身体強化の恩恵もあろうが、元々の身体も細身ながら中々に普通ではないのかもしれず。

「かけら持っとるんやろ? 助ける思て一つ二つ渡してくれたら嬉しいねんけど」
「やー悪いとは思うけどな〜? 椎名さんも遊びやないさかい、お仕事せな怒られてまうんやわ。いやー心が痛む」

良く廻る舌を盛んに働かせながら、細い目で相手を頭からつま先まで丹念に見回す。
ふわりと少女の両足が地を離れれば、掴んだ親指と人差し指で嬲るように首筋をきゅっと摘んだ。
722 :四ノ宮亜久里 [sage]:2015/04/24(金) 21:04:21.74 ID:DedwXEuc0
結界魔法────。
魔法少女としての行動を隠蔽したり現実に抗争の被害が及ばないようなバリアの役割を持つ魔法少女が扱う魔法の一つだ。



私立紫薔薇学園から少し離れた位置に森には満たない林地が存在する。
自然豊かな空間は、頭を使う授業や詰められた課題に日々頭を悩ます生徒達の癒しの場所としてひっそりと人気であり昼休みや放課後になると紫薔薇学園の生徒が二〜三人、その身を木々に囲まれに足を運ぶ。
それは紫薔薇学園の全校生徒を束ねる立場────生徒会長という肩書きを持つ四ノ宮亜久里も例外ではない。
彼女の場合は日々の生活にまで支障をきたし始めた魔法少女同士の揉め事の悩みもあってか"此処"に足を運ぶ頻度が高いが。


「ふぅ…………やっぱり良いわね。ここに来ると魔法少女とか生徒会長とか全部関係なく思えて────」


恐らく自身の倍以上の時を重ねてきた樹齢を持つ巨大な木に小さな手を当てながら、木々により遮断された昼の青空を見上げる。
自然の包容力はまるで母の様に優しく温もりを感じさせると四ノ宮亜久里は身を持って体感した。
だがそんな幸せな時間はそう長くは続かないのがこの世の理────。
四ノ宮亜久里を現実へと戻す時がやってきたのだ。
一度大きく欠伸すると気合いを入れるために自身の頬を叩き魔法少女の姿に変身する四ノ宮亜久里はそのまま周囲を気にする様子もなく結界魔法を張り出した。


「………………よしっ。
 か〜めぇ〜はぁぁ〜めぇぇ────…………波ァァァァァァァ!!………………駄目か」


何処かで聞いたことのある見たことのあるポーズと叫び声を上げる四ノ宮亜久里。
しかし突き出した両手からはなにも放たれなかったようで肩を落とし溜息を吐いた。
一体彼女は何をやっているのか……。
とりあえずこんな場面を誰かに見られたらマズイが結界魔法を貼っているので平気だろうと思う四ノ宮亜久里だが、彼女は忘れている。
結界魔法は魔法少女なら誰でも侵入できることを────。


723 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/24(金) 21:35:13.01 ID:6sNm91Yao
>>721
──それは、椎名が魔法少女の喉を掴んだのとほぼ同時に起きた。
結界──である。たった今破壊された結界とはまた違う、新しい結界が展開され、椎名と魔法少女をその中に巻き込んだのだ。
と、いう事は、だ。結界が新たに張られたという事は、それを行った魔法少女がいるという証明に他ならない。要はこの結界はアピールだ、『他にも魔法少女がいるぞ』という。

「アンタ、どこの学校の生徒?ま、なんだっていいけどさ」
「喧嘩のトドメにしたって、追い打ちが過ぎるんじゃないのかしら?」

そんな声が、土手の上から椎名に投げかけられた、それは隠す様子も無く、自分がこの結界の主だと語るようでもあって。
彼女は持っていた鞄をその場に置くと、セーラー服なのにも関わらず、軽快に土手を滑り降りて来る。

「よっ…と」
「取り敢えず、その手を離しなさい、殺人者にでもなりたいの?」

堤防に舞い降り、腕を組む女──草照 八百維は腕を組み、仁王立ちで椎名を睨む、その少女を離せと。
身に纏う服は江風高校の制服で、それが魔法少女の衣装ではないのは明白であって、つまり結界を張りはしたもののまだ戦闘体制には入っていないという事だ。
724 :上田美奈 [saga]:2015/04/24(金) 21:43:05.91 ID:mwp+v8phO
>>722
【ふよふよと飛んでいたらいきなり結界に巻き込まれました】
【しかも結界の中でかの有名な龍玉の必殺技のマネッコを目撃してしまいました】
【……これ、見ちゃったのバレたら殺されるんじゃ、と思わなくもありません】

「見てません! 次はドドン波? とか思ってません!
 個人的には魔貫光殺砲が一番好きとか思っていませんから!!」

【ヒトはそれを墓穴というのである】
【タイミングとしては上空で、まだ気づかれてなかったとしても
 このセリフは確実に聞かれてしまい、そしてそれでバレるでしょう】
【以上、どっかで見覚えのある地味系魔法少女の虚空へのツッコミでした】
725 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/24(金) 21:52:41.12 ID:DedwXEuc0
>>724


結界内に侵入してきた魔力に今更ながら気が付いた四ノ宮亜久里は、それが自身の上に位置していると探知して絶望的な表情を浮かべながら天を見上げた。


「」


見覚えのある少女が必死に誤魔化す姿を確認した四ノ宮亜久里の意識は消滅、デットエンド──────にはならずなんとか意識を保っている。
しかし美奈の様子から察するに全て見られていたと分かると耳まで真っ赤に染まり身を震わせた。
そして──────────


「波ァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!」


開いた口から魔力光線!ドドリアか貴様!
勿論ギャグ補正なので食らっても平気!
やったね美奈ちゃん!
黄色の魔力光線は真っ直ぐに美奈へと向かう。全く波じゃない!
726 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/24(金) 21:58:26.41 ID:u23237WG0
>>723

付近の空気が変化したのを新野は敏感に察知した。
濡れていた黒髪が一部、ざわりと立ち上がったのがその証拠である。

「――……おっ、あったあった。 こんなとこに隠して、やーらし〜」

にも関わらず、椎名はその手を緩めず、眉一つ動かさない。代わりに、空いた手で相手の身を弄り目的のものを見つけ出して。
件の結界の主が己の前に姿を現せば、漸く笑みを浮かべた顔をそちらに向けた。

「別にええよー、椎名さんまだ刑務所(ムショ)に入るつもりはないさかい安心してや」

言い終わるや、咽込んだ音が両者の間に響く。椎名の手から解放された少女が発する荒い呼吸。

「やっ、最近はあちこちに増えてんねんやな〜。 この水色ちゃんのお友達?」

足元に伏せる彼女を指差して、新たな魔法少女に尋ねる。野良の同類にしては場慣れしているように見える相手。
手練れならば色んな意味で興味深い。笑顔の下、椎名の興味は目の意に立つ高校生に移ったようであった。
727 :上田美奈 [saga]:2015/04/24(金) 21:58:30.11 ID:mwp+v8phO
>>725
【大丈夫、光は波って理科の授業でいってた!】
【ってそういう意味でない? ごもっともです】
【何はともあれ防御防御。何考えてるんですか生徒会長】
【明らかに死ぬ威力でしょうこれ、生徒会長】
【そして轟音】

「……けほ……」

【防御に自信はありましたが、世の中に
 あらゆる防御を貫通して、アフロにする攻撃魔法があるとは思いませんでした】
【……このアフロ、もっふもふやでぇ】
728 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/24(金) 22:11:55.34 ID:75zlNNV3o
>>558 >>649

「まぁでもアレよ、花見で目ぇつけられたかも知れないしな☆ 結局どうあがこうとアイツ等とは闘うことになったり……なんて☆」
「そうなれば勿論打倒生徒会に協力はするじぇ♪ チョーシこいたお嬢様がハベ子ちゃんの邪魔をするんなら、泣かす☆」

「……ほぇ? ハベ子ちゃんの願い? そりゃもう決まってるっしょ! 乙女の願いと言えば一択! それは――――愛(ラブ)!!!!!」

【だんだんと二日酔いの痛みは和らいできたようだが、水月がハベ子ちゃんの願いに興味を持った途端に、完全に頭痛を振り切った】
【よくぞ聞いてくれました、と言うかの如くテンションが再度上がって、そして告げるはシンプルな一文字。愛。それだけじゃさっぱりだろうか】

「ハベ子ちゃんを不良共から救ってくれた一人の男性……疾風の如き速度で奴等を薙ぎ倒し、『大丈夫か?』って優しく声をかけてくれたあの人☆」
「一目惚れしたハベ子ちゃんが名前を聞いても、「名乗る程の者じゃない」なんて言って直ぐに立ち去ってしまったあの人!!!!」
「幾ら探しても見つからない、つーかバックパック背負ってたし多分旅人そら簡単に見つからない!! でもハベ子ちゃんは運命(ディスティニー)感じちゃったのよ☆」

「ってことで、ハベ子ちゃんはこの愛を成就させるために魔法少女になったのさね☆ あーむ☆ ふごふご……ふぁいふぁふぁふ(愛は勝つ)!!

【人は自分の好きな話題になると早口になるというが、まさにそれ。ハイテンション&早口で語る愛の詳細。一目惚れの恋を叶える為という、正しく愛に生きる女】
【恋は自力で叶えるものだと言われれば反論はできないが、自力で叶えようとしてもできないからこうしているのだ】
【探しても探しても見つからない。探偵事務所に頼んだりもしたけど一向に姿が見えない。記憶にあるは、尻餅をついた自分に優しく手を伸ばす彼の姿】
【それだけを頼りに、世界を股にかける一人の旅人を見付けるのは至難の業。故に頼るは――――不思議な、力】

【早口で言い切ると、乾いた口を生クリームとフルーツたっぷりのクレープで癒す。飲み込んでから言えばいいのに、口いっぱいに頬張ったまま喋ったりもして】

ふぁんふぁふぁー、ふふぉふひっふぇふぁひほーほほひほほんはふはっははひーはん☆ はーほへんほひほんへははははふは☆
(なんかさー、黒百合って闇校とも一悶着あったらしいじゃん☆ あーごめん飲み込んでから話すわ☆)

……ハベ子ちゃん一応闇校OGだからさー、後輩たちがもし最近仲悪い黒百合の魔法少女共にボコられっことがあんならハベ子ちゃん参戦したるっての♪
だから水月ちゃん涼子ちゃん、そんときゃよろしく頼んじゃう☆ ハベ子ちゃん暴れ回るから巻き込まれんなよ☆
黒百合生徒会?がどんだけつえーのかはわかんねーけどよ、奴らに……特に腹パンの女にはハベ子ちゃんがどんだけ恐ろしいかわからせてやんよ、いやマジで☆

【口内をフルーティーな生クリームで満たしながら喋るハベ子ちゃん、本人以外はただフガフガ言っているようにしか聞こえない】
【流石に自身でも気が付いたらしく、少々急ぎ気味でクリームを喉に流し込んでから会話再開。参戦条件その1が自分の妨害なら、その2は後輩たちの妨害だと】
【……ということで、黒百合生徒会の行動次第では津山とハベ子の共闘というのもあり得る。まぁ、敵にするよりは幾分マシ……なのかもしれない】

/戻ってこれたので返します!! 遅れて申し訳ありません。
729 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/24(金) 22:21:28.21 ID:6sNm91Yao
>>726
「何アンタ、関西の人?わざわざカツアゲしにこの街に来たって感じじゃ無さそうだけど」

片目を閉じて、椎名の態度に呆れた風に答えると溜息を吐きながら靴先を地面でトントンとリズミカルに叩く。
わざと冗談めかして一般人じみた言葉選びで話を運ぶが、草照だって椎名のしている事が理解出来ていないのではない。

「…さあ?知り合いじゃないわよ?だから?」
「知り合いじゃない人間を助けちゃいけない、なんて法律はないでしょ?」

椎名の手に掛かった魔法少女は全く知りもしない少女であった、しかしだからと言って、見て見ぬ振りをしていろというのが無理な事。
簡単に言い表すなら正義感≠ナ、この場に乱入を仕掛けたのだろう。魔法少女が取り敢えずは生きていると解して内心一安心。

「今とった物も返しなさい…なんて言って、素直に聞きそうにもないわね、アンタ」
「…ほら、貴女もボーッとしてないでさっさと逃げなさい、貴女は結界から出してあげるから」

シッシッ!と手を振りながら、いかにも『邪魔だ』とでも言わんばかりの口振りで魔法少女を何処かへやろうとする。
草照の相手するべきは椎名だ、その中で戦闘が始まれば、もう戦えない少女は足手まとい以外の何物でも無くなってしまう。
故に、まずは魔法少女を安全な場所にやる事にした。何よりもそれを優先したのは、椎名の人間性を見抜いたからか。
730 :四ノ宮亜久里 :2015/04/24(金) 22:32:01.02 ID:DedwXEuc0
>>727

「ったく、なんでアンタがこんな場所にいるのよ。ミスターサタン」

プイッと顔を横に向けて横目でチラッとアフロ姿の美奈を見る。
ため息混じりに恥をかいたと呟きながら今日からもうあの様な愚行はしないと密かに誓った。

「────で実際どうなのよ?」

ここで会ったのも何かの縁。
まさか三回出会って二回は空から登場とは美奈はラピュタの世界からやってきたのかなと考える。
一瞬、手元にある星のカケラ四つを使いバルスの真似でもしようかと思ったが本当にバルスったら怖いのでやめました。
さて実際美奈は何故ここにきたのだろうか。
731 :上田美奈 [saga]:2015/04/24(金) 22:42:56.58 ID:mwp+v8phO
>>730
「魔法少女の飛行は基本テクと思ったんですけど
 というかミスターサタンは飛べませんし?」

【むやみに高いステルス性能を盾に上空から強引に探索するスタイル】
【仮に敵対魔法少女に見つかっても逃げ切る手段だけは山ほど用意しているスタイル】
【これを両立してるゲテモノがそこにいます】

「実際にどうか、と言われれば
 ベスト技は太陽拳か気円斬だと思います。
 前者は便利さがすごいですし、後者は私みたいな格下でも使い方次第という点で」

【違う、そこじゃない】
【なんでそんなの知ってるかって?】
【お父さんの趣味で実家に全部あるからです】
732 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/24(金) 22:54:08.19 ID:u23237WG0
>>729

「椎名さん最近まで離れとったからなぁ。 こっちは久しぶりやねん」
「暫くぶり過ぎてあちこち変わっとって吃驚してるわ〜。 もう浦島太郎状態や」

軽口に軽口で返す二人。
そのギャップと相まって、徐々に嗚咽が混じる呼吸が場の異様さを一層際立たせている。

「ご立派やなー、もっとサツバツしとる思ってたけど、最近はそうでもないんやろか」
「この子も昨日会うた子も暢気しとったし、世代と価値観の違いやろうね。」

そこそこ長く魔法少女を続けていると色んな相手に出会う。その中には理不尽な理屈を持つ者もいた。
しかし、自分の利益にならない行動をするような存在は中々いない。よほど自信家なのか、或いは――――

「あらん、逃げられてもうた……ま、かけらあったしえぇか」

結界内から姿を消す姿を、特に止めるでもなく追うでもなく。不要な危害を加えなかったのは目的のものを回収できたからだろうか。
返せと言われた其れをどこ吹く風でジーンズのポケットに仕舞う。

「まーそんな物騒な言い方せんといてほしいわ、怖いやん……」
「まずはお話しようや。 椎名さん平和主義やからな〜、争い事はピーマンより嫌いやし」

君もそうやろ? と肩を竦めて白を切る。笑顔だけ見ればそれは真実の一つなのだろう。
しかし、脅しをかけて強制的にかけらを奪い取った面を見れば、その裏には並々ならぬ異常な面を抱えているのかもしれない。
押し留めるように両手を掲げる姿は、出会った時と同じ穏やかさを繕っていた。
733 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/24(金) 22:55:44.60 ID:DedwXEuc0
>>731

「いや、それにしたって二回も空から降ってくるとかアンタはシータか。それに残念ね。ゲームだとミスターサタンは背中によく分からない機械装備して飛ぶのよ」


美奈の言う通り飛行魔法は魔法少女の基本テクなのは亜久里も理解していたが落下経験はなかったり。
まぁ、一回は自身から、二回目は光線を受けてとなんやかんや空から降ってきた美奈を見てシータみたいだと思ったのは事実。
ミスターサタンのくだりで原作論争にゲーム設定を持ってきたにも関わらずドヤ顔亜久里。


「また酷く脇役な技をチョイスするわね。私? 私は勿論、もっぱらギャリック砲ね。よくダサいとか馬鹿にされてるけど初見の時はかっこよく見えたものよ────って違う違う。何しにここに来たのか聞いてるのよ」

なんやかんや美奈のペースに乗ってしまう亜久里。良いじゃんギャリック砲かっこいいじゃん。
というか結界内で魔法少女二人が、しかも華の中学生と高校生がドラゴンボールの話題ってどうなのよ。
とここで話が脱線していることに気がつくと頭を抑えながら手を前に出して違う違うと振りながら話を戻そうとする。
734 :水月 水無月 [saga]:2015/04/24(金) 23:05:00.76 ID:OKIhPx1l0
>>728>>649
あの戦いで誰かが死んでいたら、水月はこんな顔は出来ないだろう。
だが、誰も死ななかった。傷つきはしたけど水月は生きているし、あの襲われていた魔法少女も助けられた。
水月にとってはこれでハッピーエンドのオールオッケー。人を信用するのに必要な材料は、水月からすれば余り多くない。

「うん、こちらこそ!」

笑顔が曇る気配は無い。
もしも水月が津山の過去を知ってしまえば、どうなるかはわからないけど。

「―――愛、ですか」

きょとん、と。実感がわかないという顔だった。興奮するハーベストに完全においてかれている。
恋が重い物だという事は知っているし、愛に命を欠ける人間が居ることも、縺れた恋情は殺意を生むというのも知っている。
愛に命を賭ける。理屈で言えば理解は出来る、が、実感がわかない。水月は恋を知らないから。
趣味が女の子っぽくないせいで、見た感じも余り可愛らしいタイプではない水月は余り"女の子"として見られることは少ないし
水月自身も女の子らしくなりたいと願いはすれど、その女の子らしい自分というのがあまり想像できなくて。

「その願いは僕が協力できることはなさそうですね……
 でも、応援してます!頑張って運命の人を射止めちゃってください!」

一応はハーベストのテンションについていこうとはするのだけど。

「はい、勿論です!
 誰かが襲われるなら、それを放っておくなんて出来ないですもん!」

ハーベストとの共闘、水月はそれを快く承諾した。
酒を飲んだ状態のハーベストは正直苦手……だが、実際素面の状態で話してみれば、ちゃんと頼れるお姉さんという感じがした。
戦う姿は見たことが無いが、きっと戦闘でもかっこよくて頼りになるお姉さんになってくれるはず。
そんな人との共闘を嫌がる理由は無かった。
―――もう、一緒に酒を飲むのはこりごりだけど
735 :上田美奈 [saga]:2015/04/24(金) 23:24:02.51 ID:mwp+v8phO
>>733
「二回もというか、普段は鳥型とか相手にしてるもので。
 気分が乗れば富士山の上より先を目指したりもしますね」

【魔法少女的言い訳】
【これが夢物語ではないあたりがなんともいえません】
【ごめん、ミナちゃんゲームはわからないんだ……】

「いいじゃないですか、脇役技!!
 って、あー……、基本的にどこか目指してるわけではなく
 飛んでたら結界が下から広がって、中に入っちゃっただけですよ?」

【割とまじで、何かをしてたわけではないのです】
【あえていうなら、広域探査は空からやったほうが効率がいいくらい?】
736 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/24(金) 23:25:24.13 ID:pZhAVMcV0
>>720

部活が終わり、さあ帰ったら夕飯は何を作ろうかな、みたいな事を考えていた。
そして、今日はなんとなく、公園を通って帰ろうかななんて考えて。
その判断を、狼牙は今猛烈に悔いていた。

「…また、面倒臭そうな」

紅麗玲。江風では結構な有名人である彼女が、あろうことか結界の中から出てきた。
しかも、どうやら魔力を隠す兆候など更々見せていない。かといって、先日のパメラの様に少女を引き付けようとしている訳でもなさそう。
ただのバカ、という分類に入れた物かと悩みながら、とりあえず。

「オイ、魔法の使用には気を付けろよ…」

とまあ、気の抜けた注意をするのだった。
737 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/24(金) 23:33:16.03 ID:DedwXEuc0
>>735

「たまたまやって来てアフロになるなんて……御愁傷様ね」

全ての原因は亜久里の所為なのにこれは酷い。
女子中学生が地毛でアフロ姿になる光景はそうそうないと思いスマホで写メをパシャリしようと変身を解除してポケットからスマホを取り出す。

「まあ、この辺りはよく私が結界貼ったりしてるから運命の悪戯ってことでここは一つ。つか、暇潰しで空飛んでたの? それともパトロール的な?」

全く自分に非がないと言わんばかりの素振りを見せる。
わざわざ結界貼ってなにをしているかは先程の光景を思い返せばすぐに分かるだろう。
美奈が偶然空を飛行していたのは分かったが果たして何故空を飛んでいたのかなんとなく気になる。
しかし彼女のことだ。どうせ暇潰しだろうと予想しながら自然と美奈のアフロ姿をパシャり。

738 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/24(金) 23:33:39.85 ID:6sNm91Yao
>>732
「ヤケに先輩面するわね、見た所同年代だけど」

久し振りだとか最近だとか、まるでブランクが長い間空いていたかのような口振りで話す椎名に怪訝な反応を返す。
見た目は自分と然程変わらない、高校生程度に見える。もしや見た目が若いだけで実年齢はもっと上だったりするのだろうか、などと考えたりしながら。

「人から暴力で物を脅しとる平和主義が何処にいるのよ、都合の良い事言わないの」
「…そんなに叶えたい願いでもあるの?」

最初からそうだと思っていたが、椎名の言葉で遂に確定出来た、椎名が先程魔法少女から奪い取った物は星のかけらだ。
5つ集めれば願いが叶うと言われている、魔法少女が求める物体、それを手にする為に無理矢理な手に出る者も少なくはないのは知っていた。
そんなカツアゲじみた事はみっともないと思っていたが、実際目の当たりにするとやはり良い思いはしない。
願いを叶える為の材料を他人から奪う、それはすなわち他人の願いを蹴落としているのと同義だ、そんなのを見逃しておけようか。

「でもね、そんな風に他人から奪い取った願いを叶えたって、ろくな事にならないわよ」
「因果応報≠チて言葉があるの、絶対に罪は返ってくるんだから」
739 :四ノ宮亜久里 :2015/04/24(金) 23:33:49.80 ID:DedwXEuc0
>>737
最後のパシャりではなく、パシャりしようとした。でお願いします。
740 :紅 麗玲 :2015/04/24(金) 23:41:50.33 ID:9ySQ4stQ0
>>736

んにゃ?

【そんな返事をして後ろを振り返ればそこには自分と同じ制服を纏った少女が】
【自分になにか用があるのかと思ったがその少女──狼牙の魔法という言葉を聞き慌てふためく】

ま、ま魔法っ!?
そ、そんなもの知らないアルよっ!?

【両手を前でバタバタと振りながら答える】
【その様子は明らかに怪しくもう自分が魔法少女だと言っているのと同じだろう】
【だが誤魔化すことなどはあまり麗玲は得意では無い】

ま、魔法なんて聞いたことも見たこともないアル!
そ、それに今魔法の稽古をしていたわけでも無いアルよ!

【聞いていない情報までついには喋り出す始末】
【もうこれは魔法少女確実だろう】
741 :上田美奈 [saga]:2015/04/24(金) 23:42:58.55 ID:mwp+v8phO
>>737
「いやー、固有魔法っていうのか、メイン魔法がダウジングなので
 なるべく高いところから見たいかな、という」

【割と実務的な理由でした】
【……さすがに飛行中に結界範囲が巻き込まれると逃げ切れませんが】
【スマホについては……撮影したあと画面を見てもなんかピンぼけ?】
【検知妨害も使えるようで】

「暇をつぶしてるわけじゃないんですよ?」

【クリーチャーのキルスコアなら結構なもんです】
742 :四ノ宮亜久里 :2015/04/24(金) 23:54:15.44 ID:DedwXEuc0
>>741

「へー……いいわねダウジング魔法」

美奈の固有魔法を聞いて少し羨ましいと思ったり。
自分の魔法は全て力技である為に脳筋さが拭えないのが辛いと感じる亜久里は、美奈のような使い方次第では面白くなりそうな魔法に憧れてたりする。

スマホの画面を確認するとピンボケなのか美奈のアフロ姿がよく撮れていなかった。
亜久里はそれに対して悔しそうに舌打ちをかます。

「じゃあやっぱりパトロール?
 この前、偶々パトロール中の魔法少女に会ったけど皆んな頑張ってるのねぇ」

暇潰しではないのならやはり魔法少女として街に潜む厄災を捜しているのだと考える。
そして脳裏に浮かんだのは以前、公園で出会ったパトロール中の魔法少女の姿だった。
美奈といい彼女といい最近は街が物騒なのでパトロールしていると思うと他人事の様に大変そうだなぁと。


743 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/24(金) 23:58:16.41 ID:u23237WG0
>>738

「ぐはっ、れでぃーにトシを訊くのはちょーっち感心せえへんなぁ」

年齢を疑う視線に、一際大袈裟に肩を竦めてみせる。その前に撃たれたように仰け反っている様から地味にダメージを受けている模様。
だが、相手の口調が真剣みを帯びたのを聞くと、持ち上げていた口角を少しだけ下げ。声のトーンも同じく落ちる。

「――――しゃあないねん、現在進行形でイジめられてる友達を救いたいが一心やねん」
「そらな、椎名さんかて魔法少女の端くれや、困っている人居ったら助けたいと思うで? でも生憎、寒い懐と並以下の才能しか持ち合わせがないねん」
「この両手の指で救えるのんも限りがあるんやし――……、せめて大事なだいじな友達の為には、常に全力投球な訳でござぁーますよ」

相手の言い分も尤も、寧ろ世間や倫理的に見ても間違っているのは自分たちの方だと分かっていると。
しかし己の性格と現実を見据えた結果、このように空廻ってしまうのだと、ばつの悪げに眉を八の字に項垂れる。

「せやからお願い! 今だけ、いや今回だけは見逃してっ」
「インガオホーでも構へん、エインちゃんが無事助かりさえすれば、椎名さんはどんな罰も甘んじて受ける覚悟やから!」

選んだのは恫喝でも白を切るでもなく一種の開き直り。
その罪悪感の表明として、ぱんっと両手を合わせて拝み倒す。仮にも見た目同年代に頭を下げるという情けない姿。
あまりに格好悪すぎて口元がむずむず持ち上がりそうになる――それを見られるのはもっと情けなく、頭を90度近くまで下に落とした。
744 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 00:04:42.05 ID:m4jpjqhz0
>>740

(テンプレってレベルじゃねーぞ!)

心の中で叫ぶ。まあ魔法少女なのは確定だろう。
聞いていれば、こっちが知りようもない情報までぺらぺらと喋り始める始末である。

「…見つかったのが俺で良かった…いや、別によかねーけどよ」

兎にも角にも、自分か最初に出会ったらしいというその事実に一安心。
これが黒百合か戦姫ならば、彼女の命は恐らく無かっただろう。
そうでなかっただけでもある程度好運なのだろうが。
ともあれ、返すのはそんな言葉だった。

「気を付けろよ、魔法少女もいろんなやつがいるからな」
745 :上田美奈 [saga]:2015/04/25(土) 00:05:26.84 ID:srbr9WSiO
>>742
「まぁ、先に見つけて拾ってさっさと逃げるくらいですけどね」

【相手の攻撃を感知して叩き落とす振り子を、ただのダウジングといっていいかわかりません】
【他にも、無駄にたくさんの動作バリエーションと、本人の好みが合致した結果
 死ににくさだけは無意味に高性能となっております】

「んー、パトロールだけでなく飛行の練習もこみこみ、ですかね?
 あとはまぁ、かけらを先に拾って、逃げる手段ない子にばらまいたりとか。
 パトロールとか柄じゃないです。戦闘得意な子と遭遇したら確実に勝てません」

【ただでさえ物騒なのです。なので予習とかいろいろしてます】
【先に見つければ逃げ切れますし、見つかっても早いうちに気がつけばやっぱり逃げ切れるのです】
【ただし、負けますと言わずに勝てないというところがミソ】
746 :紅 麗玲 [sage]:2015/04/25(土) 00:14:39.63 ID:rGg9C1ub0
>>744

いろんな…?
…なるほど、忠告感謝するアル!

【そう言えば手のひらに拳を合わせ頭を下げる】
【どうやらさっきまで自分が魔法少女だということを否定していたことを忘れたらしい】
【そこまで言ったところですっかり流されていたことに気付き】

はっ!?
ず、ずるいアル!誘導尋問ってやつアル!

【いくらなんでもこれは言い掛かりが過ぎるだろう】
【麗玲が最後まで自分が魔法少女では無いことを貫き通せば良かったのだから】
【まぁ絶対どこかでボロが出るだろうが】
【というか既に出ている】

う…うぐっ…そうアル!
私も魔法少女っていうやつアルよ!なにか文句あるアルか!?

【ついには開き直ってしまう】
【この今までの行動で分かることが一つ】
【それは麗玲が「馬鹿」であること】
747 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 00:16:25.20 ID:1SzS5HDQ0
>>745

「ふぅん。鼠小僧みたいなことしてんのねアンタ。まあ、戦闘得意な奴は逆にアンタみたいなタイプ苦手だろうし負けはしないんじゃない? って勝てないって言うわりに負けないとか口に出さない理解してそーだけど」


逃げの手段を有さない魔法少女に星のカケラを配布するとは中々粋なことをしていると思う反面、美奈はそんなにカケラを集めれるならとっくに願い事など叶えたのではないかと疑問を抱いた。
それに星のカケラをそう何個も手に入れられるなら恐らく本人が思っているほど弱くはない──と一瞬思ったが美奈に限ってその辺を理解していないわけがないと思えた。
ただ今回の美奈の口調からは何処か負けず嫌いな性格を感じれたゆえに彼女は見た目に反して頑固な性格を持ち合わせているに違いないと考えられた。





748 :上田美奈 [saga]:2015/04/25(土) 00:26:22.54 ID:srbr9WSiO
>>747
「戦わなければ負けないんですよ?」

【それでもたまに戦闘になるのはご愛嬌】
【さすがに死にかけを放置するほど冷たくはなれませんので】
【そしてねずみ小僧ごっこについても、ついでというヤツなのです】

「というか、魔法少女になったせいでメインの願い事、かなっちゃったんですよ。
 治癒魔法、結構強力だったので」

【なので願いはいま、完全にフリー】
【好き放題魔法少女の力を堪能して、好きなときに放棄できる立ち位置】
【あとはあれ、一応、もらった援助分くらいは恩返ししたいのです】
749 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/25(土) 00:35:42.84 ID:7+iF5HPBo
>>743
椎名の声のトーンが落ちて、語り出す魔法少女としての願いを聞く、『友達を助けたい』という至極真っ当で単純な願い。
草照はそれをそのまま真っ直ぐには聞けなかった、そんなに綺麗な願いを想う人間があんな事をするだろうか?願いが真実だとしても許される理由だろうか?
答えはNOだ、自分に力が無いからせめて友達だけは助けたい、そんな願いで他人を蔑ろにするのは、例え自分がここで許してもろくな事にはならないだろう。
そう思えばこそ、否定の言葉を言わなくてはならない、相手の願いを真摯に受け止める気があればこそ、否定する。

「…私ね、いつも思ってるの」
「『魔法少女がみんな少年になればいいな』って…そんな素敵な世界があったらいいなって」

その為に、まず語るのは自分の願い。他人に言うべきでは無いそれを、椎名が語ったから自分も語る。
『魔法少女がみんな少年になったら』、そんな願いを肯定できる人間は少ないだろう、草照自身それをよく理解している、した上で、今のような考えの元に行動している。
叶えたいけど叶わ無い願いを諦めず、しかしその為にだれかを蹴落とす事はしない。あくまでも願いを持つのも叶えるのも自分なのだから。

「私の願い事を肯定する魔法少女は今までいなかったわ、それだけ人に理解出来ない願い事で、だから自分一人で頑張るしかないの」
「でもね、私はその願いの為に他の子の願いを潰すような事はしなかった、していないつもりよ」
「アンタの願いはそうやって叶えてもいい願いなの?そうやって願いを叶えてその子は喜ぶの?」

「少なくとも、私は、『自分を助ける為に他人が犠牲になった』なんて聞いたら、素直に喜べないわね」

椎名の言う友達、最早人かどうかすらも怪しい強大なる存在だが──それを草照は知らず、椎名の言う事をそのまま受け取るならば、同じ人間であると思っている。
こういった良心に訴える説得をするのは、相手の事をよく知らないからだろう。彼女は大人ぶってはいるが高校生、そういった事にはまだ知識がない。
750 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 00:36:13.32 ID:1SzS5HDQ0
>>748

「誰かの病気とか怪我を治したかった……とか?」

治癒魔法を使用出来るようになって願い事が叶えられたということは美奈の当時の渇望はそれ系だったのだろうと予想する。
星のカケラを使用しないで願望が叶えられたのならそれは一番の得ではないか。
街には星のカケラを使用しても叶えられない願いを抱く魔法少女も少なくないのに。

「宝の持ち腐れってやつよねぇ……。こいいうキーアイテムは大体求めてない人のところに集まったりするのってなんか皮肉ね」

亜久里は願い事があるが星のカケラに頼りなくないというタイプの魔法少女だ。
そんな彼女も一応ではあるがカケラを四つ持ち歩いていた。
美奈や亜久里は星のカケラを自分からは求めてないのに下手をしたら血眼で探している魔法少女よりも所持している可能性がある────そう考えると不思議な気持ちになった。
751 :上田美奈 [saga]:2015/04/25(土) 00:46:49.77 ID:srbr9WSiO
>>750
「ま、ほぼそれで正解です。
 結果として助かりましたが、ソレ以上の苦労も背負いましたけども」

【無理やり願いを叶えた弊害、というものもあったようです】
【ただそれでも達成者側に名前を連ねることになりました】

「探索向け、というのはそういう意味では強みですよ。
 強引なことしなくてもいいので」

【無理して、そして離脱に消費するのはいい手ではない、と思います】
【ただしそれができるのは高レベルの探索魔法が必要、というジレンマ】

752 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 00:59:59.06 ID:1SzS5HDQ0
>>751

「ならいいじゃない。結果オーライよ」


指で星のカケラを弾きながら美奈の苦労など考えずに軽い口調で二言。
考えたところで美奈の経験した苦労が一体どんなだったか思いもつかないし、意味も無いと感じれたからだ。
ただ今の美奈の人格形成にそれが一役かってると思うと少し納得もできたが────。


「そうねー。アンタの魔法なら無駄な争いなくカケラ見つけられるからね。
 多分、星のカケラを探してる魔法少女からしてみれば喉から手が出るほどに羨む魔法よそれ」


血を流す可能性を低く保ちながら星のカケラを見つけられる魔法など最早カケラの次にレアリティが高かったり、重要だったりするかもしれない。
それに魔法少女中には争いが嫌いなのにカケラを手に入れるが為、抗争を繰り広げる者だっている。
美奈の魔法はそんな存在からしてみれば非常に羨ましいだろうと亜久里は思えた。


「………いま結界内で星のカケラあったりする?」


ふと自身が貼った結界内にカケラが奇跡的に落ちているのか気になった亜久里は、丁度探知役割のために魔法少女になったと言っても過言ではない美奈へとそんなことを聞いてみた。

753 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/25(土) 01:04:56.29 ID:5NYuVbQs0
>>749

「んー? どうやろ。 エインちゃんの事やし、案外笑って許してくれるんちゃう?」
「そら友達の事は信じるんが筋やし、拒否されるとしても、どのみち教えんかったらええ話やしなぁ」

悩む気配すらなくすぐさまけろっとした顔。相手が真剣であるほど、逆に冷めた温度の口調は宙に浮いて。
口元には普段のにやにや笑いが戻っているが、此れが文字通りいつも通り。寧ろ今までの方が遊びだったのだ。

「まあええねん、嫌われても蹴られても唾吐かれても、エインちゃんが無事やったら椎名さん大勝利!」
「きゃはーっ恥ずかし、なんやこれむっちゃ照れるわ〜!」

そもそも許してもらうつもりがあったのかどうか。今だけと言っていたのも実際定かではない。
不真面目な告白を軽薄な照れ笑いで打ち消して、くねくねと身悶える。一頻りくすくす笑いを堪能すれば、まあまあと宥める調子で。

「それはそれとしてえーんちゃう? チームプレイも個人プレーも、ビ●チちゃんの自由意思でOKやろ」
「椎名さんもシャイガールやさかい、昔は色々苦労したなぁ。折り紙してる子にキックベースしようって声掛けんのんとか絶対無理やったし」
「まー男漁りも大概にしといたほうがええと思うけど」

温度差だけでなく、論点からしてずれているのはわざとか天然か。瞳の奥の色はそれさえも笑みで誤魔化そうと。
どうやら先の願い事を聞くにつれ椎名の感覚では、相手はとんでもない男好きという認定を下されているようである。
親しみという名の侮蔑的なあだ名で呼びながら、適当な忠告で締めくくる。


/そろそろ眠気が来そうなので、次レスくらいで〆ようと思うのですが大丈夫でしょうか……?
754 :上田美奈 [saga]:2015/04/25(土) 01:13:49.47 ID:srbr9WSiO
>>752
「なんでこれで助かるんだよ、ってお医者さんが頭抱えることになりましたけどね」

【いろいろひねくれた原因にはなってそうです】
【そのまま瀬平戸で暮らしてるあたり、何か足かせもあるんでしょう】

「たぶん、別に欲しくないからこんなのなんでしょうけどね?」

【むしろある程度の探知範囲は全部持ってる以上、あとは自分をどう鍛えるかだと思うのです】
【練習すれば魔法の性能は上がる、というのが持論ですので】
【振り子をたらん、とぶら下げて集中して】

「今この場にあるの以外は、ないですね。
 ……というか、これである意味目的達成しちゃいましたし、
 そろそろ帰ります……」

【結論からいえば、欲しいものは見つかりませんでした】
【そしてソレで目的終了】
【よし、帰ろう!】
755 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/25(土) 01:23:14.09 ID:7+iF5HPBo
>>753
──嗚呼、そうか──草照は笑う椎名を見て、椎名という少女の人間性の一角を垣間見たような気がした。
笑ってはいるが、言っている内容は偏愛と同じだ、他人の為にその他の他人を犠牲に出来る人間。
それが演技なのか、天然なのか、『自分で自分に思い込ませている』のかはわからないが、何にしたって厄介な存在だ。

「友達思いね、アンタ」
「…でも、ま、いいわ。アンタがいいならいいんじゃない」

「今日の所は見逃すわ、今日の所は、ね」

眼鏡を押し上げながら、怒らせるつもりなのか小馬鹿にしたセリフをそのまま流しつつ、呆れたように答えた。
このまま戦いに入ってまでなんだかんだ言ったって、どうせ聞きやしないタイプなのはわかった、こういう輩を叩くには現行犯に限る。

「でも、あの子から取ったかけらは返しなさい、やっぱりああいうのは良くないわ」
「ほら、代わりに私のかけらをあげる、これと交換しましょう」

そう言って、一つの星のかけらを取り出して椎名に見せる。わざわざ自分のと交換してまで元の物を返すよりはもっとやり方があるように思えるが、こういうのは気持ちの問題の占める面積の方が多い。
椎名が交換に応じたならば、結界は解けて何処へなりとも行けるようになるだろう。



「…ビ○チ、ねぇ」

ポツリと、溜息交じりに呟いた言葉と椎名を見る目線には、色々複雑な感情が篭っていた。
『ああ、貴女はノーマル≠ネのね』とか、『この世界の同士はどこにいるのかしら』みたいな、言って仕舞えばバカにしたような哀れんだような自嘲するような、それも超最大級で混じりっけ無しの悟りの視線だったと言う。

/わかりましたー、多分これに対するレスで切れるようにはなってる筈ですが…
756 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 01:38:18.02 ID:1SzS5HDQ0
>>754

「まあ、治癒魔法だからね。仕方ない仕方ない」


その時の医者に対して美奈は一体どう誤魔化したのか気になったが何故かそれ以上に医者への同情が強かった。
当時の医者の心情を考えると──苦笑いが出てしまう。


「あー、そう言えば前に魔法は自身の可能性の延長────………とか言ってたわね」

美奈の言葉を聞いて以前教えてくれた彼女の持論を思い出す。
あれから様々な魔法少女に出会ってきたがそれを踏まえると美奈の持論は意外と的を得ているのかもしれないが、それを認めてしまうと自分は脳筋と言うようなものなので亜久里は頑固に認めようとはしない。


「目的? ああ、カケラ探しだったんだ。ふーん……案外ここは当たりかもよ? ホレッ」


どうやら結界内にカケラはないようで、美奈の目当てもそれらしく残念。
やはり求めるとこういったキーアイテムは手に入らないのだろうか────。
しかし今回は美奈の不運が招いた幸運ということで、亜久里は先程から指で弾いていたカケラを美奈の手元へと飛ばした。
亜久里の奇行を目撃した美奈への口止め料みたいなものだが、とりわけ要らないので、欲しいのならあげようと一丁前の慈悲だ。


「あげるわそれ。どーせ家にはまだあるし。カケラは嫌いだけど関わってきた魔法少女との思い出って感じで偶にプレゼントしたり取って置いたりしてんのよ」


どうやら手元にある以外、お家にもまだカケラはあるようで────。
美奈のように魔法少女に日々配るわけではないが関わってきた魔法少女へ、自分との思い出と称し渡したりしている様子。
最もカケラを渡すのは亜久里が気に入った魔法少女にだけだが──。
星のカケラを嫌う亜久里だが、そのカケラにより関わった魔法少女は忘れてはならないと考え大切に保管している。
勿論保管しているカケラは渡しはしないが、美奈へと渡したのは偶々一人道端で見つけたカケラだ。


「つーか、アンタ。カケラを配るのは自由だけど変に利用されて殺されたりしたら洒落にならないから気をつけなさいよ」

ビシッと指をさして彼女なりに心配。
最も美奈にとってはいらぬ心配であり、それがお節介なのは分かりきっていだが──。
カケラを受け取るか受け取らないかは見ないでそれだけ言うと背を向けてその場を離れた。
え、なんで飛ばないかって?
美奈が魔法光線をやり返してきてシータにならないためさ。

/とこれで〆お願いしまっす。
ありがとうございましたーっ









757 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/25(土) 01:49:24.95 ID:5NYuVbQs0
>>755

「えー、こんなんフツーよふつー。 椎名さんの周りはもっと熱血揃いばっかしやで?」
「でもビ●チちゃんがそう言うんやったら、少しは感化されたんかもしれへんな〜」

朱に交われば赤くなるというが、長く同じ景色を見慣れていれば、己の色さえ識別できなくなる。
異常を正常と笑い飛ばす椎名は、相手の言葉も軽く流して掌を振っていたが。次の提案には細い目を丸くした。

「おーきにー……――――って、はぇ? 交換?」

ぽかんと口をあけて、流石に不意をつかれたのだろう、思わず言うとおりにおずおずと欠片とかけらを受渡ししてしまえば。
数秒於いてはっと我に返る。

「ニセモン――――って訳でもなさそうやな。 ぶっちゃけ違いとかあんのかいと」
「どっかに名前でも書いてあるん? よー分からん理屈持っとるんやねー」

自己犠牲がどうのというのなら、そのまま自身のかけらをさっきの子に譲渡すれば万事解決なのでは……と頭に疑問符。
理屈と言ったがどうも合理的とは思えない。それともこれが“正義漢”特有のやり方なのだろうか。
新たに手に入れたそれをしげしげと見つめて、今日初めての訝しげな顔をつい溢した。

とはいえ、一悶着あったが目的のものを入手したには変わりない。
厄介な結界もなくなったし、もう用はないと足を運び始める。

「ほなまた、かけらもってたら交換しよな。 今度は2倍レートやと嬉しいわ」
「あ、椎名さん人の趣味には口出しせえへん方やけど、あんましちっちゃい子は止めといたほうがえぇで?」
「青少年健全何とか、最近は条例もキッツうなっとるみたいやからな〜」

数歩進んで振り返りざま、無駄に理解のある風な心配を。
にやにやと笑顔のうえに気遣いを盛りながら、橋を渡って向こう側へ去っていく。
この次の邂逅はあるのか、あるなら今度こそ完膚なきまでに否定して欲しいと願うのは果たして捻くれなのだろうか。
そう考えると口元の笑みはますます深まるばかりなのであった――――――――


/申し訳ないです、では私の方はこれにて〆で! 絡みありがとうございましたー!
758 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/25(土) 02:03:59.29 ID:7+iF5HPBo
>>757
「理屈じゃないのよこういうのは、問題なのはもっと根本的なものなの」

自分のと交換してもらったかけらをポケットにしまい込みながら、怪訝な椎名に諭すように答える。
わざわざ合理的でもない儀式を執り行うのは、ただ問題が解決すればいいという事ではないから、そういう事をなんとなくわかっているから、そうする。

結界を解いて、歩いていく椎名の捨て台詞に「ふざけた事言わないの」なんて言い返して、自分も置いておいた鞄を取りに行こうと踵を返す。
その最中、背中越しに椎名の声が聞こえて、その場では聞こえないふりをして無視して土手を登っていった。

「…なんでバレてるのかしら…あの事」

確かに小学生の下校を監視していたりもしたが、あの文面からどうバレたのだろうか?草照には本気でその要素がわからない。
とりあえず、『この世には油断も隙もならない奴がいる』とだけ心に刻み込んで、鞄を拾い歩き出す。
あとで、石をあの魔法少女に返さなければ。

/お疲れ様でした!
759 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 06:38:18.87 ID:m4jpjqhz0
>>746

「誘導尋問がそもそもどっから出てきたんだよ」

狼牙、どうやら全力で呆れを体現している様子。
…というか、最近公園を通るとほぼ間違いなく魔法少女と出会っている都合上、疲れているのかもしれない。


「いや、別に悪いとは言ってないけどよ…
魔法少女にもおっかねー奴等がいるからな」

ああ、こいつはバカか、なんて考えながら溜め息。
口からそのまま言葉に出すものの、そもそも魔法少女同士での戦いというものがなったばかりの少女に伝わるとは思えないが。

「黒百合と戦姫って奴等には気を付けておけよ。あ、戦姫の方は出来れば情報をくれ。
反対にパメラっていうねーちゃんは信用出来るぜ」

…お構い、なし。
760 :紅 麗玲 :2015/04/25(土) 08:34:12.84 ID:rGg9C1ub0
>>759

おっかない奴ら?

【確かに魔法少女は同じ魔法少女同士で星のかけらというものの奪い合いをしていると聞いたことがある】
【ということはこの狼牙が言っていることは他の魔法少女に対してのものだろうか】
【考えるも麗玲の頭には?マークが浮かぶばかり】

黒百合と戦姫…?
確か黒百合ってあのお嬢様学校のこのアルよね?
でも戦姫ってなにアル?

【黒百合の方はギリギリ理解できたが戦姫という言葉は分からなかったらしい】
【まぁ黒百合のことを理解出来ただけでも上出来と言っていいだろう】
【首を傾げ狼牙へと戦姫というものの詳しい情報を聞こうとそう問いかける】
761 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 09:45:40.26 ID:m4jpjqhz0
>>760

どうやら争奪戦については知っていたらしい。
…知っていながら隠そうともせず結界を張っていた事に頭痛がしなくもないが。

「ああ、黒百合のほうは魔法少女狩りなんてのをしてるらしい。理由は知らんが。
戦姫…魔法十二戦姫少女。エインフェリャルっつー魔法少女の復活の為にかけらを集めてる組織だ。
単純に差し出せば許してくれるとも言うが、復活も何やら危険な臭いがするからな」

だが、気を付けなければいけないのは同じ。二つの組織について、狼牙は知っている事を話した。

「俺はその戦姫の奴等に聞きたい事があってな。情報を集めてるんだ。
…戦って生き延びろなんて言ってねーが、出来れば『かけらを渡す代わりに情報を貰う』みたいな事がもし出来たら。
その情報は、俺に伝えてくれると、嬉しい」

そして、個人的な事も少し。
そこまで話したところで、やっともう一つ、一番言わなければいけない事を思い出す。

「…とまあ危険だから、結界張る時は注意しろよ?めったやたらに張るもんじゃねーんだし」
762 :紅 麗玲 :2015/04/25(土) 10:06:45.89 ID:rGg9C1ub0
>>761

え…えいふらい…?美味しいアルか…?それ……
ってちょ…ちょっと待つアル、色々なことを一気に言われると分からんアルよ

【目を回してそんなことを言う麗玲】
【だがエインフェリャルをエイフライと聞き間違えるのはさすがにどうだろうか……】

えっと…つまりそのまほーじゅーにせんきしょうじょっていう奴らの情報伝えればいいアルね
分かったアルよ!

【本人は分かったと言っているが今までからして本当に分かっているのか怪しい】
【なんたって学校では教師に頼みごとをされたはいいものの頼みごとをされた自体を忘れて叱られることが何度もあるのだ】
【武道のことになれば天才級なのに普段がこれとは】
【「天は二物を与えず」とは案外本当なのかもしれない】
【そして狼牙が結界の注意を受けるとバツが悪そうな顔をして】

いやぁこの結界便利でついつい使っちゃって……
なんたって人目を気にせず稽古が出来るとこがいいアル!

【とここまで来てまだそんな呑気なことを言っていた】
763 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 10:24:36.44 ID:m4jpjqhz0
>>762

「……………」

バカというレベルでは無い気がしてきた。エビフライか俺にも喰わせろ。

「情報を伝えるだけっつーか、先ずは生き延びる事な。
かけら渡さなきゃ問答無用で殺しにかかってくる様な奴等だ、気は引き締めときな」

呆れ返ったものの、兎に角危険性は伝える必要がある。
そう思い、改めて丁寧に伝えた、のだが。

「だ、か、ら、人目に付かずとも魔法少女の目には付くの!
今回の俺も危険度はイエローだってのに、ぶっちぎりでレッドが来たらどうすんだよ!」

呑気というか、もうここまで来たら清々しい程である。
最近やりすぎて板に着いてきたツッコミが少女へ炸裂。クールキャラはもう何処かへ置いてきたのかも知れない。
高校で有名な格闘家の一人がここまでバカだったとは、と心底呆れ返っていた。
764 :紅 麗玲 :2015/04/25(土) 10:44:50.76 ID:rGg9C1ub0
>>763

な…なるほど……肝に銘じておくアル……

【確かに死にたくはない】
【だが自分は特に願いもなく星のかけらを集めてはいないので渡すことはできないのだが】
【そこら辺は後々考えることにする】
【まぁ覚えていたらだが……】

ま、まぁまぁ落ち着くアル、どーどー

【まるで動物をあやすように狼牙を落ち着かせようとする】
【しかしこの原因を作ったのは百パーセント麗玲である】

これでも食べるアル!ほら!
イライラしてるのは腹が減ってるからアル!

【どこから出したのか麗玲の手には肉まんが握られていた】
【その手を狼牙へと伸ばし笑いかける】
【こんな時でさえ自分のペースを崩さないところは尊敬するべきところなのだろうか】
765 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 11:10:37.58 ID:m4jpjqhz0
>>764

紅によって抑えられ、ようやく正気を取り戻す狼牙。
テンションが大分ひどいことになっていたのをやっとこさ自覚し、深呼吸をする。

「誰のせいだ、全く…」

まあ、そんな愚痴が漏れるのはもうしょうがないかもしれないが。
正直目の前の少女の行く先に不安を隠せない狼牙は、またも大きな溜め息をついた。

「…ん?おお、くれるのか。
では…いただきます、と」

取り出された肉まんを受け取り、手を合わせる。
こんな状況でも丁寧さを忘れないのは流石であるが、少々変に見えるかもしれない。
更に丁寧な事に、咀嚼が完全に終わってから話を再開する。

「ん、まあ、とにかく言いたいのは気をつけろって事だけだからよ。
物騒なんだから、少しは自分を隠す努力をしろよ、紅…ええと、下の名前なんだっけ」

最終的なまとめと共に相手の名を呼ぼうとしたが、どうやら後半が出てこないらしく。
恥ずかしさは顔には出さず、そう問いかけたのだった。
766 :紅 麗玲 :2015/04/25(土) 11:27:35.86 ID:rGg9C1ub0
>>765

そうそう、食べれば元気なるアル!
たくさん食べるよろし!

【そう言って自分も肉まんを取り出し食べ始める】
【そこで狼牙が自分の名前を聞いてくるので肉まんを飲み込み笑顔で答える】

麗玲アルよ!紅麗玲アル!
…あれ?そういえばなんで私のこと知ってるアルか?

【狼牙がなぜ自分のことを知っているのか分かっていないらしい】
【そもそも自分が学校内で有名ということ自体を知らないようだ】
【まぁもういいか、と言って特に気にしていない様子】

ところでそっちの名前はなんていうアルか?
お近づきの印に教えて欲しいアル!

【と今度は狼牙の名前を問いかけた】
767 :焚衿柳 狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 11:45:29.76 ID:m4jpjqhz0
>>766

「おいおい、学校内ではそこそこの有名人が何を言ってんだ」

ようやく落ち着いたのか、微笑を顔に浮かべて答える狼牙。

「ああ、俺は焚衿柳狼牙ってんだ。
食文化研究部、っつって分かるか?あそこに所属してる」

自分も改めて名乗り、ついでに所属する部活も明かしておく。
お互い連絡が取りやすくしておけば、とっさの事態にも反応出来ると考えた結果である。

「んじゃ、まあ。また学校でな。
…ガチで気を付けろよ、お前」

そろそろ時間も遅くなってきたと思い、狼牙はそう言って話を切り上げる。
引き留められなければ、そのまま公園から出ていくだろう。

/この辺りで〆、でいかがでしょうか?
768 :紅 麗玲 :2015/04/25(土) 12:02:07.79 ID:rGg9C1ub0
>>767

有名人?
私そんなに有名になることしたアルか…?

【思いつくのはテストの点数】
【もしや頭の悪さで有名になったのでは無いか】
【そんな不安が頭をよぎる】

……そんなわけ無いアルよね…

【そう小さく呟く】
【実際はそうでも無いのだがそれがあり得るから怖い】

狼牙…良し!覚えたアルよ!
じゃあまた学校でアル!

【そう言えば狼牙とは反対の方へと走り出す】
【途中で振り返り「ばいばいアル〜!」と大きな声で手を振れば麗玲はそのまま公園からまるで嵐のように過ぎ去ったのだった】
【黒百合学院や魔法十二戦姫少女】
【それらと麗玲は一体どんな関わり方をするのだろうか──】

//了解しました!長い時間付き合ってもらってありがとうございました!
769 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/25(土) 14:41:00.28 ID:VhfSeYEt0
>>728 >>734

............愛?

【一目惚れした人を探すなどという、少女漫画の中にしか存在しない様な願い】
【そんな願いのために魔法少女としての戦いに身を落としたのか......】
【そんな呆れが、素っ頓狂な声をあげさせる】

ハッ......ごめんなさい、つい、驚いちゃって......そうね、恋は盲目って言う物、可笑しくはない......わね....。

【失言を慌てて取り繕うが、微妙にテンパっている】

闇校、ね......。此方こそ、その時は宜しく。
(......闇校の生徒、もう数人狩ってる.........)

【勘違い魔法少女は、当然闇校の生徒の中にも居た】
【その連中も例外無く、津山に返り討ちに逢っている...即ち、ハーベストと敵対する可能性も十分にあると言うこと】
【まさか、こんなところで因果が自分に返ってくるとは......】
【取り敢えず、暫くは闇校は触らないでおこう...そんな考えがよぎる】

【そんな時、齧っていたクレープがなくなる】

さて、クレープも食べ終わったことだし、今日はこの辺で失礼するわ。
また何かあったら、念話辺りで連絡ちょうだいね。

【そう言って、席を立とうとする】
【これ以上話してたら、いつかボロが出そうなので津山としては早くこの場を去りたいところだ】

//すみません遅くなりました
//この辺りで〆でしょうか
770 :津山 涼 [sage saga]:2015/04/25(土) 14:41:11.75 ID:VhfSeYEt0
>>728 >>734

............愛?

【一目惚れした人を探すなどという、少女漫画の中にしか存在しない様な願い】
【そんな願いのために魔法少女としての戦いに身を落としたのか......】
【そんな呆れが、素っ頓狂な声をあげさせる】

ハッ......ごめんなさい、つい、驚いちゃって......そうね、恋は盲目って言う物、可笑しくはない......わね....。

【失言を慌てて取り繕うが、微妙にテンパっている】

闇校、ね......。此方こそ、その時は宜しく。
(......闇校の生徒、もう数人狩ってる.........)

【勘違い魔法少女は、当然闇校の生徒の中にも居た】
【その連中も例外無く、津山に返り討ちに逢っている...即ち、ハーベストと敵対する可能性も十分にあると言うこと】
【まさか、こんなところで因果が自分に返ってくるとは......】
【取り敢えず、暫くは闇校は触らないでおこう...そんな考えがよぎる】

【そんな時、齧っていたクレープがなくなる】

さて、クレープも食べ終わったことだし、今日はこの辺で失礼するわ。
また何かあったら、念話辺りで連絡ちょうだいね。

【そう言って、席を立とうとする】
【これ以上話してたら、いつかボロが出そうなので津山としては早くこの場を去りたいところだ】

//すみません遅くなりました
//この辺りで〆でしょうか
771 :ハーベスト [sage saga]:2015/04/25(土) 17:05:42.76 ID:Y5C/fM8ho
>>734 >>770

「そう、愛だじぇ愛! 愛こそ最強のエネルギー、つまり恋する乙女は最強=ハベ子ちゃんも無敵☆」
「ってことで水月ちゃん、強くなりたければ心の底から好きだと思える――――運命の人ってのを見付けるのがハベ子ちゃん的にはオヌヌメさね♪」
「っていっても、んなこと言って簡単に見つかるもんじゃねえし……ま、愛は勝つってことだけ! 誰かを想って闘う事の強さ? なんて言ったら素敵じゃね☆」

【ハベ子ちゃん自身がそうだったように、まだ水月の年齢では愛を知らない子も多いのだろう――――となれば、自称愛の伝道師がラブパワーを布教する時間】
【愛は勝つ。漫画やゲームでありがちの展開だが、現実世界でも愛の力は強いのだ。……なんてことを語るハベ子ちゃん】
【魔力を鍛える。筋力をつける。知識を蓄える。どれも強くなるために必要な行為ではあるが、ハベ子理論だとまず優先されるのは――――愛力(ラブパワー)】
【愛力を磨くためには乙女力(オトメーター)を蓄える必要が……などと色々メンドクサイし多分間違っている。兎に角彼女は愛に生きる女。それだけ覚えていればいい】

「……ま、水月ちゃんも涼子ちゃんも良い子だし? きっと近いうちに運命感じちゃうメンズに出会えるかもぬ♪」
「言っとくけど感じるかどうかってフィーリングだかんな☆ びびっと来たらもう一直線、乙女は黙って直線ってんだ☆ あーむ♪」

「ふーほはへーは、ほーほはんは☆ っへははへほはんほはへっへーはへは☆ へほほーふいほはんほ♪」
(食うのはえーな、涼子ちゃんは☆ てかハベ子ちゃんのがでっけーだけか☆ でももう食い終わんぞ♪)

【男らしく残りのクレープに齧りついたと思えば直ぐに喋り出す。子リスのように頬を膨らませてもごもごさせる様は、食うか喋るかどっちかにしろと言いたくなるようで】
【もし花見でヘレネがハベ子ちゃんにしたような腹パンを今浴びせたのなら、きっとクリームの霧が口から飛び出すことも容易に想像できた】
【段々と頬の風船が咀嚼と共に萎んでいき、全て飲み込めばペロリと唇周りについた生クリームを舐め回した。完食。あの大きさをこのペースはかなり早い】

「……っぷ、わりーわりーまたまたやっちったぜ☆ 水月ちゃんごっつあんです♪」
「つーか念話……って何よ、んなこと出来んのかテメーら☆ ハベ子ちゃん知らねーしできねーぞ……ってああ、もう行っちゃった」
「ま、頭痛も消えたしタダ飯食ったし、ハベ子ちゃんもかーえろ♪ 応援サンキューな水月ちゃん☆ ハベ子ちゃんも余裕あれば助けっから☆」

「よっ、どすこい☆ う〜〜〜〜〜ん、甘いモン食ったから乙女力(オトメーター)も回復したじぇ♪」
「じゃー水月ちゃん、たまーにこっち来るしそんときゃよろよろー☆ うぉおお乙女ダーーーーーッシュ!!!! つかなんで皆ハベ子ちゃん避けるんじゃああああ!!!」

【ぴょん、と無駄に反動をつけて、「どすこい」の言葉と共にダイナミックに椅子を立てば、軽く背伸びの運動】
【買い物袋を勢いよく持ち上げれば、人の波へと猛ダッシュ。そしてやっぱり人が彼女を割けるように割れていく。文句を言えば余計に人が退いていく】
【うわあ危ない人だ、と周りは思っているようだが――――実際そうだから、何とも言えないのである。それでも心優しい部分も持ち合わせていることも知っていてほしい】

/ならば自分も〆にしますー! ありがとうございましたー!
772 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/25(土) 20:07:49.01 ID:tcYdhBnKo

メリー・メルエットは約30cmしかない小さな体を夜空の中に漂わせていた。
今夜は特にかけらを探しているわけでもなく、ぼんやりと考え事をしていた。
如月凛音、魔法十二戦姫少女、そしてエインフェリャル――。
自分の知らない間に、大きな何かが既にこの町で動いている。でも、所詮部外者のメリーには考えても考えても、やっぱりよく分からなかった。
いつのまにか眼下には黒色で塗りつぶされた海が広がっていた。そろそろ引き返して町に戻らないといけない。
――空中で体を縦に一回転させた、その時のことだった。

ワンピースのポケットにしまっていたはずの一つの星のかけらが零れ落ちていた。
気付いた時にはもう遅い。自分の命と同じ位大切な宝石は、冷たく深い闇の中へと吸い込まれていた。

「え? え? う、うそ、うそ、うそ……!?」

嫌な汗が全身からふきだして、みるみるうちに顔が蒼ざめていった。
急いで探査魔法を展開する。だが、かけらの気配は全く探れなかった。もうかなり深い所にまで沈んだのだろう。
魂が抜け出てしまったのかと思うくらい、頭の中が真っ白になっていた。
しばらくして、メリーは沈黙したままふらふらと浜辺へと飛んでいく。
砂浜に着地した彼女はその場にぺたんと座り込み――


「ば……ばかー! あほー!! ばかばかばかばかぁーーーーっ!!!」


これまでに生きてきた八年の中で、最も大きな声で自分自身を罵倒した。
かけらを無くすのはこれで三回目だった。精神的に成長したと思っていたけど全然そんなことはなかった。
自分の馬鹿さ加減への怒りと、家への帰り道が遠ざかる悲しみに襲われて、メリーは声を立てて泣き出した。
とめどなく涙が溢れ出た。ここが砂の上で無ければ、涙の池が出来て溺れ死ぬかもしれないほどに泣いていた。
感情が昂っていることで、普段隠している魔力はダダ漏れで。ただ泣いているだけなのに、大魔術を行使しているかのような魔の気配が噴出していた。
773 :【魔法少女特訓中】 [saga sage ]:2015/04/25(土) 20:08:23.75 ID:59HTciJjO

夜、瀬平戸市郊外の公園
通常ならば人気も無く、しんと静かな場所なのだが
本日は様子が違い、何名かの少女達がたむろしていた

「少し……休みましょうかぁ」

そんは台詞を吐いたのは、銀髪にメイド服の少女
良く見れば、所々服には汚れや切り傷に焦げたような痕等があり、少しの傷も負っている様子

そんな彼女の言葉に、息を吐きながらほっとした様子の少女が2名
こちらは私服なのか、どちらもカジュアルな春物の服装ではあるが、激しく動いていたのか汗を流していた

「…………………………」

そして最後の一人、何もかも真っ白な少女だけは、一切普段と変わらずに突っ立っている

メイド服の少女はパメラ・レジエル
汗を流しながら深呼吸をしている2名は、彼女の教え子とも呼べる魔法少女
そして白い少女は彩華木結愛

今の今まで結界を張っていた公園に、最低でも四人の少女
魔力の気配も多く、その手の関係者が引き寄せられても不思議ではなく
また、既に他に誰かが訪れていてもおかしくはない


「…………そうだ、そうしよう、うん」

そんな、集まった者達を確認したならば
彩華木結愛が、一言ぽつりと、こう呟くだろう

「……みんな、ちょっとあの人と戦ってみて、うん」
「……お願い、うん」

――有無を言わさない様な、静かな口調で、パメラを指差しながら

/一応告知してたミニイベント用の開始文です
/9時までは飛び入り可能、本格的に開始は9時以降全員集まってからの予定とします
/とりあえず参加側は一度こちらに返信をお願いします

774 :四ノ宮亜久里 :2015/04/25(土) 20:17:45.05 ID:1SzS5HDQ0
>>772


「────ッ!? チャドの霊圧が増えた!?」


偶々丁度近くに足を運んでいた四ノ宮亜久里は片手に週間少年バンプという漫画を持ちながら意表を突かれた。
ここ最近様々な魔法少女と出会ってきたが、必ず皆魔翌力を抑えたり消滅させたりと隠していた。
ゆえに自分から見つけてくださいと言わんばかりの魔翌力流出に四ノ宮亜久里は驚きを隠せなかった。

おそらくこういった場合は大体が魔法少女の身になにか不運が起きたというのが相場。
自身が通う紫薔薇学園には同学年の魔法少女二人がいたことを思い出した亜久里は彼女達のどちらかがこの魔翌力を発信している可能性が少なからず存在すると考えて変身せず全力ダッシュで向かった。


「な、なによ……誰もいないじゃない」

辿り着いた魔翌力流出現場。
しかし不思議な現象だ────魔翌力は確かにここから放たれているにも関わらず魔法少女どころか自分以外に人が見当たらない。
小人のメリーに気が付かない亜久里は念の為に変身をするとキョロキョロと周囲を見回した。
775 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/25(土) 20:28:59.50 ID:tcYdhBnKo
>>774

とてつもなく惨めな気分だった。
胸の中が情けなさでいっぱいになって、どうしようもない自己嫌悪に駆られた。
散々泣きわめいて喉が枯れてしまった。声が出なくなり、メリーは静かに涙を流した。

「……?」

猛スピードで何かがこちらに向かってくる気配がした。
落としたかけらは見つけられなかったくせに、魔法少女の反応には敏感だった。
足に力が入らずすぐに立ち上がることが出来なかったので、座り込んだまま顔だけを気配のした方へと向けた。


「あ……あの人……」


彼女の顔は見覚えがあった。
数日前、紫薔薇学園で他の魔法少女と戦いになった時、見ず知らずの自分を助けに来てくれた少女だ。
そういえばあの戦いの後気絶して、彼女にお礼を言うことが出来なかった。
手の甲で両目を擦る。メリーは体をふらつかせながら立ち上がった。


「こ、ここです……。ここにいます……っ」


四ノ宮亜久里へと歩み、小さな声で呼びかけた。
声のした方へと目を下せば、そこには目元を赤くしたメリーが見上げているだろう。
776 :四ノ宮亜久里 [sage]:2015/04/25(土) 20:52:03.11 ID:1SzS5HDQ0
>>775

「────………?」


魔翌力が漏れているのは確かだった。
しかし何度辺りを見回そうが魔法少女の姿は見当たらない────となると海か地中に息を潜めたクリーチャーの仕業か。
クリーチャーという魔法少女より日常からかけ離れた存在に出会ったことはないが、話くらいなら風の噂で聞いたことがある。
なんでも星のカケラを飲み込んだ生き物が魔翌力に侵食されて変異するとか────。
ここは砂浜。生き物が身を潜めていてもおかしくはない。偶々身を置く生物が星のカケラを飲み込んだ────なんてことも。


「──! あ、アンタは確かあの時の………小人?」


そんな考えを頭に巡らせていたら足元から消えてしまいそうなほどに細い声が聞こえた。
黄金の瞳を下に向ければそこに見えたのは────以前、紫薔薇学園で共に力を合わせて共闘した勇敢な小さき少女の姿。
事情は知らないがどういう訳か少女は目元を赤くしていた────泣いていたのだろうか。
たった今少女の姿を見つけた亜久里は、そう思ったが確信が持てないために悩ましい表情を浮かべた。
777 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/25(土) 21:01:45.53 ID:tcYdhBnKo
>>776

「そ、そうです、あの時の小人です……!」

よかった、覚えていてくれた。
矮小な存在だからもう忘れられていると思っていた。悲しかった心がちょっとだけ暖かくなる。


「あ、あのね……わたし、メリー・メルエットっていいます。
 あの時は、えと、その、ありがとう、ございました」


遅すぎる自己紹介とお礼だった。
本当はもっと早くに会いに行くべきだったのかもしれないが、あの日以来学校には怖くて近づけなかった。
メリーは頭をさげた後、亜久里に照れくさそうに微笑みかけた。
778 :兵馬 一姫 [sage saga]:2015/04/25(土) 21:01:53.42 ID:T76binpOo
>>773
「師匠!稽古つけてくれるって本当か?」

公園へとやって来たのは、パメラの弟子の一人、兵馬一姫。彼女は、今回の特訓を聞き付け、弟子のあたしが参加しないってのは無いよなと思い、ここまで来たのだ。

「あれからあたしもいくつか戦闘経験も積んだし、自主トレも欠かしてないし、成長を見せられる自信はあるぞ!」

既に中華風鎧の魔法少女姿へと変身している一姫は、やる気充分といった感じ。その脳裏には、これまでの戦い。自分だって強くなっている。今日は、師匠にそれを見せよう。そして、更に強くなってみせる。一姫は、そう決意し、パメラの元へと歩いていく。
779 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/25(土) 21:13:48.79 ID:D+z1nubxo
>>773
「えっと…ココかな…」
“とれみぃ”って魔法少女がやってるカフェのバイト募集に興味を持ち、
その店主が魔法少女達に戦いを指導していると聞いて、私はその公園を訪れていた。

「うん、間違いない…」
魔力の気配が半端ない。
それに、公園には結界が張られている。
魔法少女が居る証拠だ。

「えっと…とれみぃの求人を見て来たんですけど…甘井 蜜柑って言います。」
私は結界の中で、声を掛けてみる。
魔法少女が多すぎて誰がとれみぃの店主か解らない…
店主は魔法少女を集めて組織を立ち上げてるとも聞いてる。
それほどの実力者…恐らくは、銀髪のメイド服か、真っ白な女のコ…
780 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 21:22:37.86 ID:1SzS5HDQ0
>>777

「メリー・メルエット…………」

教えられた名前を呟く。
なんとも可愛らしい名前だろうか──見た目相応の名だと思った。
そういえばあの時は、自己紹介をする暇もなしに戦闘が始まり────お互い名を知らぬまま騒ぎは終わったんだったと亜久里は苦笑いをしながら思い返す。

お礼を言われた亜久里だったが一体彼女の浮かべる微笑みに相応しいなにかをしただろうか────。
亜久里は何故メリーにお礼を言われたのか理解できなかった。
あの時は、別段メリーを助ける為に戦いに介入したわけではなく、自身の学園で魔法少女同士の問題を起こして欲しくなかったから手を貸しただけであって────決してお礼をを言われるようなことはしていなかった。
そもそもメリーは助けられたと勘違いをしているがあの場では彼女の力があったからこそフェデーレを凌げたのだ。


「私の名前は四ノ宮亜久里。まあ、アンタにとってはトラウマの場所だと思うけど一応彼処の生徒会長をしているわ」


人と話す時は必ず目線を同じにする。
これは生徒会長という立場である亜久里の掲げる対話術の一つだ。
相手を見下すということも相手を見上げるということもしないで平等に接することで、少しでも相手が話し易くなれば良いと考えた末に見出したもので────自己紹介といった場面では必ず亜久里はこれを重要視する……が流石にメリーと目線を同じするのは難しいようでしゃがみ込みをしてもやはりまだ見上げた感はあった。
悩んだ末に亜久里はメリーから少し離れて、目線を同じに感じるような距離になってから手を伸ばして小指を向けた。
握手をしようと思ったが手の大きさが違い過ぎた為に小指というわけだ──。
781 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/25(土) 21:24:06.25 ID:rGg9C1ub0
>>773

おぉやっているなぁ

【公園の入り口からそんな声】
【その声の主はもちろんナイトロード──だがしかし少し違和感が】
【ナイトロードの身体が「成長している」のだ】
【どうやら年齢は16〜18ぐらいか】
【金髪などは変わっていないが胸の大きさが普段のナイトロードとは思えなかった】
【服装は黒百合の制服のようだ】

変身能力が使えるようになって生活が便利になったなぁ
隠れる必要がなくなった

【そう、ナイトロードは元は吸血鬼】
【その能力は以前は封印されていたがなぜか最近その封印が弱まりある程度の吸血鬼スキルが使えるようになったのだ】
【今ナイトロードが使っている変身能力もその一つ】
【まぁまだ完全ではないので自分以外のものには返信ができないが】

ようパメラ
元気にやっていたか?

【初見ではどうみてもナイトロードには見えないがところどころの特徴から少し考えればナイトロードだと判断することはできるだろう】
782 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 21:39:07.84 ID:m4jpjqhz0
>>773

「…ふう、出遅れた…」

集まり始めてから既に大分時間は経っているが、そんな中盛大に遅刻してきた狼牙はそんな事を呟いた。
どうやら全力疾走してきたらしく、既に肩で息をしている上に汗だくである。

「………つと、パメラ、さん。
今日は宜しく頼みますわ」

公園を見渡して、発見した今回の主催者へ声を掛ける。
治癒能力の応用か、既にその息は整っており、汗も引きつつあるようで。
改めて顔を上げ、丁寧に挨拶する。

「これ終わったら、カフェの方に食いに行ってもいいか?
…サービス、してくれるならよ」

最後だけはちょっと早口でそんな事を言いながら、彼女もまた変身するのだった。
783 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/25(土) 21:39:25.55 ID:tcYdhBnKo
>>780

「四ノ宮、亜久里さん……って、え? せ、生徒会長? それって……」

実は滅茶苦茶偉い立場にある人なのではないか。
メリーが昔通っていた学校には生徒会長という役職がなかったためよく分からない。
でも、会長という位なのだから普通の生徒とは違うはずだと想像した。
流石に校長や理事長程ではないだろうが彼女は責任者。つまり――


「あ……と、トラウマなんて、そんな……!
 それよりも、勝手に学校入っちゃって、ごめんなさい……」


メリーは亜久里に謝らないといけない、ということだ。
そもそもあの時の戦闘はメリーが学園に不法侵入したことが始まりだった。
自分が学園に忍び込まなければ、保健室に行かなければ、あの少女に近寄らなければ――四ノ宮亜久里を巻き込むことは無かった。


「や、やっぱり校長先生とかにも謝りに行った方がいい、ですか……?
 なにか罰を受けた方が……」


差し出された小指を両手で包み込むように握った。
小さな体をさらに縮こまさせて、両目をぎゅっと閉じ、亜久里から叱られるのを待った。
784 :【訓練中】パメラ [sage saga ]:2015/04/25(土) 21:50:17.90 ID:59HTciJjO

【強く、強く、強く】
【強くなければ、出来ない事がある】
【その為の訓練であり、指導であり、特訓】
【それは、彼女にとって変わらない一日であったが】
【今回は、来客がいた】

>>778
あ、一姫さん…うふふ、いいですよぉ

【まず真っ先に現れたのは一姫】
【やる気に満ちており、既に変身までしている様は好ましい】
【そして、そんな一姫を切欠にしたのか】

>>779
……えー、と、私が一応店主のパメラですがぁ
とりあえず、はじめまして、ですよぉ

【次に現れたのは、見覚えのない少女】
【その名乗った少女は、とれみぃの求人を見てきたと言う彼女に】
【パメラは、丁寧に自分が目的の人物だと告げる】

>>781
…………え、えー…?
………………もしかして、もしかするとですがぁ
……エヴァージェリンさん、ですかぁ……? 

【更に現れたのは、見覚えがあるような無いような、微妙な少女】
【その口ぶりから、知り合いではあるらしいのだが、直ぐに誰かなどは分からず】
【しばらく考えた後に、まさかと思いつつ、一つの名前を口に出した】

>>782
あら?……ふふ…貴女もですかぁ
わかりましたぁ……サービスしておきますねぇ

【最後に現れたのは狼牙】
【治癒を使っているのか、急いできたのに息が整っていて】
【こちらも十分やる気であった】
785 :【訓練中】パメラ [saga sage ]:2015/04/25(土) 21:51:20.30 ID:59HTciJjO


【そんな四人が集まった時】
【突然結愛が言い出した一つの提案は、パメラにとって意外すぎる物であった】
【二人ならまだしも、四人の相手】
【少し、考えるが】
【特にそんな事を言い出す理由は無いはず】
【……しかし、呼び掛けた相手は無言、むしろ何か機嫌が悪く見えた】

「……『出来るよね』」

っ………………………………………………わかりましたぁ
……すいませんが、宜しければお願いしますねぇ

【暫しの無言の後に、更に放たれた言葉】
【それを聞いて、パメラは答えを決めた】
【短く、そう言うと、魔方陣からとりだすのは大型のランス】
【それを手にした時には、パメラは既に戦う態勢に入っていた】
【強く、強く、強く】
【強くなければ、できないのだから】
【そう、とある思いを抱えながら】

【だから、聞こえなかったのだろう】
【誰かが、短く小さく、「馬鹿」と呟いたのを】

【先手は……四人からだ】

786 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 21:55:20.38 ID:1SzS5HDQ0
>>783

「あー……まあ、それは反省してるなら別にいいわよ。
 校長にはバレてないし、ちゃんと悪いと思ってるなら罰なんて受けなくていいわよ」

学園に侵入するといったメリーの行為は決して褒められるようなことではない。
寧ろ、世間一般で言えば無関係者が学園に無断侵入というのは悪い行為だ。
生徒会長という立場である以上、その行動をどうでもいいと考えることはないし、反省をしていないのなら此方から言おうとも思っていた。
だが今こうしてメリーは反省している。
ならばそれ以上此方が追求する必要はないと思いこの件は水に流した。
身を縮めているメリーに対して純粋無垢であり変に真面目な少女という印象を受けた亜久里は、その姿を少し呆れた表情を浮かべて見ていた。

「それはそうと……いったい何があったの? ここから結構な魔力を探知したんだけど────…………」

握られた小指をゆっくりと離すと、亜久里はここに来たキッカケである強力な魔力についてメリーへと問いかけた。
あの魔力の量からして恐らく只事ではないだろうと思うゆえに無意識的に真面目な顔付きに変わる。


787 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/25(土) 22:00:48.69 ID:rGg9C1ub0
>>784

あぁそうだ
どうだ?これで身元もバレないで済むだろう?

【そう言ってパメラへとドヤ顔】
【まぁこの格好をしてきた目的はパメラを驚かすことも含まれていたので驚いてもらわなけらば困る】

そう言えば他の者も集まってきているな
うむうむ、向上心があるのは良いことだな

【うんうんと頷く】
【その大人びた雰囲気を漂わせるナイトロードからは前回会った時よりも僅かに人外の気配が強くなっていた】
【そのことにパメラは気付くだろうか──?】

…っとでは見学でもさせて頂くかな

【そう言えばナイトロードは少し離れた場所で腕を組めばパメラの様子を眺め始めた】
788 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 22:05:52.73 ID:m4jpjqhz0
>>785

「サンキュ、楽しみにしとくぜ」

それでまた少々気分を良くしたのか、狼牙は全身に魔力を行き渡らせる。
その爪は鋭く尖った獣の物となり、ゆっくりと眼前にそれを構えて。

「…って、意外に人数多いな…
一気に攻め込んでいいのか、オイ」

ふと見回すと、戦闘態勢を整えているのは自分の他に三人。
総勢四人の攻撃、普通なら耐えられるはずもない。

「………まあ、遠慮はしねぇよ。
じゃあ見せて貰うぜ、あんたの強さを!」

だが、戦闘準備をするパメラの姿に、そんな感情は消し飛んだ。
そう、彼女は「自分と同類かもしれない」少女。
ならばその強さを信じるのが礼儀だと、狼牙は地を踏み込んだ。
初手は、単純な「狩り」での加速と爪の一撃。
首を狙う様に見せ掛けて、その本命は脇腹を襲う左手。
高速のフェイント、どう対応する。
789 :兵馬 一姫 [sage saga]:2015/04/25(土) 22:12:40.02 ID:T76binpOo
>>785
「え?何?四人同時に相手をするのか?そりゃいくら師匠でも……」

いくら師匠でも無理だろ。そう言いかけたが、口を塞ぐ。師匠の実力は、一姫よりもずっと上。そんな自分が、無理だとか決めつけていい訳は無いからだ。

「師匠が出来るって言うんなら、そうなんだろうな。」

師を見据え、そう呟く。そして、足元に魔法陣を展開。そこから取り出したのは、身の丈以上の大きさを持つ青龍刀だ。

「行かせてもらうぞ!師匠!」

そのまま青龍刀を構えると、パメラに向かい走り出した。狙うは得意の接近戦。だが、そう簡単に接近を許す相手では無いだろう。一姫は、それも分かっていた。

(どうやって接近戦に持ち込むか……それがあたしの課題だからな……)



790 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/25(土) 22:15:08.67 ID:tcYdhBnKo
>>786

「え? で、でも……」

簡単に許されて拍子抜けした。肩から緊張が抜けて、小指から離れた手がだらりと下がった。
亜久里がもういいというのならばそれでいいのだろう。これで全部終わりだ。
だがメリーは顔を曇らせていた。一言、また小さな声で「ごめんなさい」と呟いた。

「――!
そ……それ、は」

亜久里に指摘されて初めて気が付いた。泣いている時に涙と一緒に魔力の気配を散らばらせていたことを。
思い返せば、あの魔力量は尋常ではなかった。他の魔法少女と戦っている時に匹敵する強さだったし、亜久里が駆けつけてくるのも当然だ。
ちらり、と亜久里の顔を覗き見る。彼女は至極真面目な表情をしていた。

(い、言えない。言いたくない……!)

本当のことを言えば亜久里はどう思うだろうか。きっとこの真面目な顔は一瞬で崩れて笑われるに違いない。
もう嘘をついて誤魔化してしまおうか、そんな考えが頭をよぎった。


「……海に、かけらを落として……泣いて……ました……
 それだけ……です……」


今にも泣きだしそうな目を逸らし、顔を真っ赤に染めて告白した。
亜久里に嘘をついても意味は無い気がした。彼女の黄金色の瞳は誤魔化しなど容易く見破ることだろう。
それに、学園に侵入した負い目があるのでやっぱり嘘はつきたくない。
さあ笑え、呆れろ、馬鹿にするがいい――死にたくなってきた。
791 :橘 葵 ◆XKrTwtU.LE [sage saga]:2015/04/25(土) 22:19:25.13 ID:hls8phRg0

結界内。この町には極々有り触れた公園――大した遊具も無く、空き地などの表現もできる――を覆う魔力的結界の内部に、一人と一つが存在した。
一つは魔獣、猩猩型をした全長四メートルを超す大型の個体であり。こんな街の真ん中で猩猩がうろついている筈も無く、これは魔獣の分裂個体≠ナあることは即座に理解できるだろう。
一説によれば元の肉体が無くとも魔獣が発生するという話もあるため正確なところは分からないが。対象は魔獣であり、一人の明確な敵であるという事は確定事項である。

一人は人間。時代錯誤の軍服を躰に纏い、マントの内部に隠れていた軍刀の柄が風に揺れて顔を出す。背面腰部を観察すればほんの僅かに膨らんでいて、其処に何か隠してあることも推測は可能だ。
全体的に若い印象が強く、年齢としても十七歳から十九程度までの間であろう。東洋風の顔立ちは、前述した軍服と合わさりいかにも≠ネ雰囲気を醸し出している。
目付きは其処まで悪いものでもないのだが、今は怒りに駆られたような鋭い目つきを魔獣に向けているため判別が難しい。どちらかと言えば、釣り目に近いものだと言えるだろうか。
左の腰には先程柄を見せた軍刀がしっかりと固定されており、足を肩幅辺りまで軽く広げてどっしりと構えている様は男性とも見紛う圧力を発生させる。事実、彼女は並の男よりも格段に強≠「。

肩より下の辺りまで伸ばされた黒髪は艶やかな色を保ち、魔獣を睨む瞳の色は漆黒の黒。右手にだけ指ぬきローブを嵌めていて、隠されていない左手は女性特有のやや白い肌を輝かせる。
魔獣が一声啼いた。明らかな敵対意思と共に放たれる声は魔力を含んだ威力を持ち、暴風という形を持って彼女に吹き荒れる。

――――が、それでも微動だにしない。眉尻すら曲げぬその表情は先ほどまで友全く変わらない物であり、警戒による武器に手を掛ける動作していなかった。

威嚇行動の無意味さを理解したか、はたまた癇癪が爆発したか。猩猩型の魔獣が此方へと一鳴きしてから明らかに動物の速度では無いスピードで疾走を開始する。
猩猩の速さとは思えぬ、寧ろ野生の四足動物かとも思わせるほどの初速。加速や持続力が無いので長距離の移動は其処まで早いものでは無いが、相対する少女までの距離は十数メートル。
持続力よりも始まりの速さが求められる距離なため、この場合は魔獣に理があることは明らかだろう。先に動き始めるという事は相手に対応する隙を与えることになるが
今回の様に初見殺し%Iな能力を持つ者は逆に戦況を有利に転がす事が出来る。明らかに尋常のスピードでは無い&ィ体へと即座に反応するというのは、存外難しく―――――――

――――彼女が軍刀に手を掛ける。柄に手を掛けただけだというのに、まるで軍刀自体がその行動を歓喜しているかのように『りぃん』と振動音を鳴らした。
両足を肩幅よりもさらに開いた状態にして、腰を落とす。右半身を向ってくる魔獣に向けるようにして半身になり、上半身を軽く反時計回りに捩る様に力を溜める。
例えるのなら、まるで東洋の剣士が行う居合抜きの状態へと身体を持っていき。目線は相対する魔獣の方から決して外さない。僅かに瞳孔が開き、自らの集中力が増大していく。

魔獣が彼女のとっているカウンター≠フ構えに気付いたのかは定かではないが、彼女への肉薄が完全に完了する一瞬。その巨体を刹那の時間だけ迷わせて≠オまう。
このままではいい獲物《カモ》にされると、魔力によって強化された野生の勘が気付いたのだろうがもう遅い。
魔獣の攻撃が通る範囲内へと彼女が入り込んだという事は、同時に彼女の攻撃領域に魔獣が入り込んでしまったという事を指す。即ち、この距離からであれば斬り℃フてることが可能であるということ――――

――――――――斬=B

――――

消えていく魔力の残滓に一瞥をくれると、猩猩の形を成していた魔獣はその身体を完全に霧散させ、其の後に残されるのは一瞬の静寂。
規則に従い阿張っておいた結界を完全に解くと、虫の鳴き声と僅かに空気の震える音。頬に当たる風は気持ちが良く、マントがはためいてバサバサと衣擦れ音を出した。
先程斬った魔獣の感覚が消えていく右腕で、握ったままであった軍刀の刀身を左腰部に固定してある鞘へと押し込める。カチリ、と小気味の良い金属音は、金属だからなのだろう。

「最近、あまりにも数が多過ぎる=c………」

そう呟いた後、また訪れる静寂。破る者は、いるのだろうか――――?

//使い回しですが……
792 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/25(土) 22:22:46.68 ID:D+z1nubxo
>>784
「貴女が…」
名乗ってきたのは銀髪の少女…
見た感じは私とタメ(同い年)じゃない…
あのコ…いえ、あの人が“とれみぃ”の…

「闇高…病葉工業高校の二年です。あと、リブラス・サークルの話も聞いて…」
リブラス・サークル…あの人が立ち上げているって組織だ。
詳しくは解らないけど、瀬平戸の脅威に立ち向かう人を集めているらしい。
瀬平戸の脅威か…
この前、私ともう一人の魔法書の前に現れた一人の魔法少女…何とか様って名前を言っていた。
何かの神様だろうか…あれにはとんでもなく大きな何かを感じる。名前も何故か上手く言えないし…
それに、黒百合学院と闇高の関係…詳しくは解らないけど、妙な噂も聞く。
それらの脅威の真相を知りたいが為に、私はリブラス・サークルのリーダーに会いに来たんだ。
当然、時給1000円の募集も魅力的だったけどね。
>>785
「………!!」
そうだった。他の人はバイト探しに来てたわけじゃ無かった。
修行…あの人は魔法少女達を相手に戦いを教えているんだった。
それにしても、4対1だなんて…

「この勝負、面接も兼ねて貰いますよ!!」
私は腕を廻し、大きく円を描き、自分の身体の前に魔法陣を展開する。
そしてその魔法陣を潜り、

「甘井 蜜柑、行きます!!」
魔法陣を潜れば、私は赤いビキニにレザーの様な赤いホットパンツの姿となる。
これが私の、魔法少女としての姿だ。
そのまま私はパメラさんの元へと走る。
相手の強い魔力を感じるが、私は敢えて正面へ…
拳に魔力を込め、拳に魔力が溢れ出した光を込め、パメラさんの下へと向かって行く!!

フェイントや様子見の人が居るんだ。
私が正面から行けば、付け入る隙を誰かが…!!
それに、パメラさんも全てに対応するのは厳しいはず!!
793 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/25(土) 22:34:59.09 ID:7+iF5HPBo
「ふぅ〜──やっぱり夜はヘルシーにヤサイマシマシよね〜」

ぷはぁ、と息を吐きながら、夜の駅前を少女が歩く。脂でツヤツヤになった唇を舐めて、サタデーナイトの街並みを見回した。
今宵は土曜日の夜ともなれば、駅前の街は賑やかしくて、同年代の男女が遊んでいるのも目に入る。
そんな中、この少女は華の女子高生と言うのに一人でラーメン○郎、女子高生とは何なのか確かめたくなってしまいそうだ。

「さーて、夜遊び…じゃなくてパトロールね、パトロール…」
「こないだのみたいな魔法少女がいたら困るし、うちの生徒を狙うような奴がいないか警戒しときましょ」

彼女の名は草照 八百維、江風高校の三年生にして生徒会会計…だから、どうという事ではないが。
今彼女がここにいるのは、何も食事の為だけではなく、勿論夜遊びなんかでもなくて(多分)。
そうするのは少し前に出会った魔法少女の事が気がかりだったからだ、自分の願いの為に他の魔法少女を狙う外道が。
自分の他にも魔法少女がいると言うのは知っている、そんなのが自分の知らない所でやり合ったりやられたりなんていうのは、やはり手放しに楽観視はしていられず、とりあえずこうして街を見回ってみる事にしたのだ。

「…あ、ついでに新刊出てないか見てこようかしら?」

…多分
794 :【訓練中】パメラ [saga sage ]:2015/04/25(土) 22:36:07.54 ID:59HTciJjO

>>787

【正直、驚いた】
【何があったかは知らないが、様変わりしている】
【その上、感じる魔力も以前と比べると、違和感を感じる】
【もう少し、集中すれば……】
【しかし、それを行う前に告げられる言葉】
【その後の展開で、それどころでは無くなり】
【そして、始まる戦い】
【ナイトロードは、様子見?見学?】
【とりあえず、来る様子は今のところないのを確認】

>>788
【まず最初に飛び込んで来たのは、狼牙】
【素早く鋭い踏み込みと、首もとを狙う爪】
【それに対して、パメラは】

っ、そのくらい……!

【身を引き、首を回避しようとすると同時に手放し】
【そのまま、押し付けようとする所にフェイントの一撃がランスにあたる】

>>788>>789
【フェイントを避け、一時的に自律浮遊するランスごと狼牙に押し付けて距離を離そうとする】
【それと同時に確認するのは、自らを師と呼ぶ一姫と蜜柑と名乗った少女】
【どちらもこちらに接近しようとするが、させる訳にはいかない】

『シューティングスター』セット!
…『ライトニングライト』セット!

【自身を中心に広く展開する、無数の光球】
【それはその場をゆっくりと浮遊し、空中機雷の様に周囲へとばらまかれる】
【更に、続けざまに唱えるのは複数の細いレーザーを放つ魔法】
【それを三人目掛けて、一斉に放つ】

【レーザーも光球も威力は低く、直撃さえなければダメージも薄い物であるが身動きするには面倒だろう】
795 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 22:41:18.88 ID:1SzS5HDQ0
>>790


「──────?」


どうしたのだろうか────。
ここから絶えず流出していた尋常ではない魔力量について聞いたはいいがメリーの様子が明らかに可笑しい。
あの魔力の発信源が目の前にいるメリーのものということは此処で彼女を見つけて直ぐに分かった────しかし、その理由は全く見当もつかない。
あれほどの魔力を魔法少女がなんの事情もなしに晒し出すとは考え難い。
となればやはりなにか嫌なアクションがメリーを襲ったのだろう────魔法少女が魔力を流出するほどの厄災と言えば思い当たるのは魔法少女同士の抗争、或いはクリーチャーとの戦闘。
しかし、メリーの姿を見ても目立った外傷はない────まさか傷一つなしに厄災を払い除けたのだろうか。
なるほど──彼女はあの時以上に強くなったのか。
勝手に立てた予想に勝手な予期を加えて何時の間にかそれを肯定する亜久里。

一人悩むメリーの様子を見て最初は不思議そうな表情を浮かべていた亜久里だったが、いざ自分の立てた予想を肯定すれば悩むことないのにと少し微笑む。


「──────は」


赤面するメリーの姿が瞳に映ると同時に聞こえた予想斜め上の回答。
亜久里は思わず間抜けた声を上げて、目を逸らすメリーに対して驚きの表情を向けた。
暖かな春風が金色の髪を不規則に揺らすと亜久里は一瞬、自身が意識を失っていたことに気がついた。
さて、どうしたものか────。
それにしてもまさかあれほどの魔力を流出させた原因がカケラを失くしてしまい泣いていたからだとは────。
亜久里はその理由を頭で思い返しながら今にも恥ずかしさで泣いてしまいそうなメリーを見ると笑ってしまいそうになった。

別にメリーに対しての笑いではなく、さっきまで緊張を張り詰めていた自身に対しての笑いではあったが流石にこの状況下で、笑ってしまっては駄目だと思った亜久里はなんとかそれを堪えた。


「海にカケラをねえ……」


だが本当にどうしたものか。
理由は知らないが泣くほどまでに大切なカケラを失ったのだ。
簡単な言葉を並べてその悲しみを拭うかは不可能だろうし、その場凌ぎの文字羅列でメリーの心情を変化させるのは些か失礼ではあった────がふと亜久里は背後の海を見てあるアイディアを思い付く。


「アンタついてるわね。海にカケラを落とすなんて……不幸中の幸いよ。
 ほら、海って波があるじゃない? だから仮に水中に落としたとしても波の影響で砂浜に上がったりするのよ。ホラ」


落としたカケラが戻る可能性はあるだろうが何時になるかは分からない。
誤魔化しでしかないが亜久里は背後の海へと向かうと水中に手を入れた。
そしてメリーへと説明をしながら、元々持ち合わせているカケラを恰も水中から拾い上げたように見せかけ────メリーへと投げた。


796 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/25(土) 22:48:09.21 ID:rGg9C1ub0
>>794

おぉ、始まったか

【パメラ対その他の1対3】
【これをパメラは如何にして対処するのか】

やはりやるな……
あんな動きそうそう出来んぞ……

【パメラの動きを見て感心しているのだろうか】
【いずれにしてもやはり人数の差は埋めれない】
【流石に1対3はキツイだろう】

流石にあのパメラも負けるかもしれないな
まぁ勝負を受けたあいつの自業自得だが……

【そこまで言えばナイトロードは結愛のところへ歩いていく】

なぜお前はパメラを戦わせるようにしたのだ?
それにどこか虫の居所が悪そうな……

【なにやら結愛の顔は少し機嫌が悪そうだ】
【日頃のパメラへの恨みを晴らそうとしているのか──?】
【そもそも結愛にパメラへの恨みなんてあるのだろうか】
【まぁそこらへんは考えても仕方がない】
【ナイトロードは考えるのをやめ結愛の返事を待つことにした】
797 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 22:52:35.04 ID:m4jpjqhz0
>>794

遮られる。
成る程、これは手強いと笑みを浮かべる狼牙。
パメラの呼び出すこれ、恐らくは強力な魔具であるこのランスは簡単には破れそうもなく。

「う、おおっ!」

そして、そのランスごと吹っ飛ばされる。
押し付けられたパワーに、なすすべなく遠ざけられるが、そこで大人しくはしていない。

「じゃ、こいつを『盾』にしてやるよ!」

爪を鉤の様な形状にして、ランスの表面に「引っ掻ける」。
そのまま取り付いて主だった光線を防ぎ、ランスの影から来るものだけを反対の手で弾き落とす。
ある程度を防ぎ、尚も取り付きながら、狼牙は次の一手を待つ事にした。

「…さ、何をしてくんのかな。あんたは」
798 :兵馬 一姫 [sage saga]:2015/04/25(土) 22:55:42.26 ID:T76binpOo
>>794
「くっ!やっぱ、そう簡単に接近なんて出来ねぇよな!」

レーザーを見た瞬間、接近を辞め、距離を空ける一姫。接近を防ぐと予想出来たため、当たることはなかった。だが、結局は接近は失敗。ふりだしに戻ることになった。

「……さて、どうするか?」

一姫は思い出す。パメラとの以前修業を。

(盾が使えるなら、何か加速手段を併せて突進するのも手……だったな。)

それは、きっとこんな場面で使うべき手段なのだろう。そう、相手に接近することが難しいこんな場面に。そう考えた一姫は、足元に再び魔法陣を展開。青龍刀をそこに片付けると、次に取り出したのは大人三人が隠れられる程の大盾。一姫は、それを右手で持ち、前方に構える。

「見ててくれよ師匠!あんたの言葉で思いついた、これがあたしの新戦術!」

盾を持っていない左手を後方へ向ける。その左手には、魔力が集まっていく。そして――

「名付けて!曲 龍 突 撃!!」

左手から、まるでジェット噴射のごとく炎を放つ。炎魔法を応用したものだ。それを推進力に、高速で突き進む。レーザーは盾で防ぐ算段だ。

「いっけええええ!!」

目指すは、文字通り盾での突撃。そのまま、パメラへと向かう。
799 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/25(土) 23:02:46.47 ID:D+z1nubxo
>>794
「ヤバっ…!!」
あの人の周りに現れたのは大量の光る球…
あの球からレーザーを撃ってきた…!!
しかも数が多い。

「チッ…」
あれじゃ近づけない…!!
私はレーザーを避けるように背中を地面に付けて滑り込むようにブレーキを掛ける。
私はそのまま、背中を付いた状態で両足を開き、身体を踊るように回転させる。
その脚を使い、私はあの人が放ってくる光の球を弾き返していく。
でも、全てを弾き返せるわけじゃない。
一部のレーザーや球は私の身体にダメージを与えている。
ダメージ自体は薄いけど、あれに近づくのは無理だ…

「いっけぇ…!!」
近づくのは諦めた私は、身体を回転させながら踊るように足を動かす。
私はその足に魔力を込め、魔力を弾に変え、それを複数、パメラさんへと放っていく。
800 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/25(土) 23:03:42.39 ID:tcYdhBnKo
>>795

四ノ宮亜久里は何も言わない。
まるで時間が止まってしまったようだった。もしも時を止める魔法が使えたら世界はこんな風になるのだろうか。
もう覚悟は出来ているんだから、笑うなり馬鹿にするなりしてくれてもいいのに――いや、やっぱり笑われたくないかも。
亜久里の顔を直視出来ず彼女から顔を逸らしたままのメリーだったが、不意に足音が聞こえてきて顔を向けた。
見れば、砂浜に足跡が刻まれている。それは亜久里のもので、彼女は波打ち際へと向かっていた。

「えー……そんなわけ……」

そんなわけ、あるわけない。
苦笑いを亜久里に向けようとしたメリーが目にしたのは、彼女が水中から拾い上げた星のかけらだった。
あまりにも驚きすぎて声が出なかった。言葉を発さない口がパクパクと開いては閉じる。
投げられた宝石を両手で受け取る。確かにそれは、星のかけらだった。

「う、海すごい!」

じゃ、なくて。


「あ……あ……あ、ありが、ありがとうございます……!
 わ、わたし、これ、絶対になくしちゃだめで……っ。
 本当に――ありがとうございます!」


これは紛れもなく自分の落とした星のかけらだ。ちょっとどこか違う気もするけど、海に落ちた時に形が少し変わっちゃったんだろう。
両目に涙を溜めて、感謝の言葉を伝えた。
浜辺を走って亜久里のもとに行こうとする。だが小人の足では彼女のもとに辿り着くのに時間がかかる。
メリーは飛行魔法を使用し、亜久里へと向かった。そして、甘いミルクのような香りを漂わせる体を彼女の胸に飛び込ませようとする。
801 :恩納 風利 [sage]:2015/04/25(土) 23:08:48.69 ID:GuOLOmpgO
>>793

ん〜この辺り、かなぁ? ……こんな人の多い所にあるのかなぁ?

【人波に溢れる夜の駅前通り、その片隅へとやって来たのは江風小学校の制服姿の恩納風利】
【背中のランドセルに勉強道具一式の代わりにピクニック道具一式を詰め込んで街を行く】
【土曜に制服姿なのは、この時間帯の街を彷徨くのに「塾の帰り道」と言い訳をする上ではこの格好が手っ取り早いがためだ】
【どうやら探知魔法で星のかけらを探す内に駅前までやってきてしまったと言った所のようだが】

…………もっと向こうの方なのかなぁ? よしっ、もっかいやって見よっと

【周囲を見渡してもコレと言って不可思議な事が起きているような気配は感じられない】
【ならばと再び探知魔法を行うべく右手にぶら下げていた傘ー風利の魔具ーを地面に垂直に立て、手を離す】
【すると傘を中心にして周囲へと放射状に探査の魔法による魔翌力が放散される】
【星のかけらを探すことを目的とした探査魔法だが、あまりにもあからさまかつ無造作に放たれる魔翌力に】
【一般人には傘で遊ぶ子ども程度にしか見えずとも、魔法に所縁のあるものからは一発で魔法少女と露見するだろう】

……! ありゃ? さっきと方向が違うような……??? やっぱり何か間違ってたのかなぁ

【そんな事とは露知らず、探知した何かに反応して倒れた傘を首を傾げながら拾い上げる風利】
【果たして怪訝そうにしつつ傘の倒れた方向へと歩き出す風利だったが】
【偶然か必然か進行方向には自分以外の魔法少女、草照 八百維がいるのであった】
802 :【訓練中】パメラ [saga sage ]:2015/04/25(土) 23:15:21.53 ID:59HTciJjO

>>796
【話しかけられたなら、結愛はチラリとナイトロードに目をやるが、直ぐに目線を戦いに戻す】
【ちなみにいつのまにか、小さいながら強固なバリアを周囲に張っており、そのなかには二人のモブ少女も居る】

………………………………結局一人でやろうとするから

【そして、暫くの後に、それだけポツリと呟くのだった】

>>798、799
【放たれたレーザーは防がれた】
【その上、自らのランスは盾にされ、奪われたまま】
【更には、一姫の大盾による突撃】

く…っ!

【まずは、大盾を避けようとその軌道上から飛び退く】
【直ぐ側を突き抜ける一姫を避ける事には成功するが、周囲に蒔いた光球は大きく数を減らし】

!!ッ…『プロテクトシェル』セット!

【そこに放たれたのは、蜜柑の魔力弾】
【飛び退いた直後であり、回避するのは不可能】
【しかし、それでも咄嗟に発動したのはバリア魔法であり】
【多少のひび割れを起こしながらも、防いでいく】

>>797 
【その間に、奪われたランスを何とかしようと呼び出す】
【グイグイと、ランスからは引っ張られる力を感じるがキチンと力を込めれば離されることはないだろうが】
【更に、そのすぐ近くに魔方陣が現れるだろう】
【その魔方陣に入ってしまえば、ランスは一度回収されてしまうが、どうなるだろうか?】

>>全員
【そして、それらの動作でパメラは身動きがとれない状態】
【蜜柑の側にはバリアがあり、更にはまだ少々光球が漂ってはいるが】
【それら以外には、邪魔になる要素は無い】
【今なら、更に追撃も可能だろう】

803 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 23:21:36.94 ID:1SzS5HDQ0
>>800

感謝の言葉を聞いた亜久里は人を助けた達成感や幸福感、満足感とは違う──罪悪感に駆られた。
それは理由や形はどうあれ純粋なメリーを騙したという行為が最もたる理由だ。
やはり嘘を吐くのは良くない────がここで事実を打ち明けるのも最善策とは言えない。
メリーと別れた後、水中から彼女の失くしたカケラを探し出して次出会った時に事実と共に彼女に手渡そうと一人誓う────それにしてもやはりこんな状況を体験すると美奈という魔法少女のダウジング魔法は羨ましいと思った。

しかし、絶対に失くしてはいけない星のカケラか──────となれば恐らく大切な誰かから受け取った物に違いない。
再び勝手に考える亜久里は、是が非でも見つけ出さなければこの罪悪感は拭えないだろうと思った。

「────わっ!ちょ、急になに!?」

いきなり胸に小さな身を飛び込ませたメリーに対して驚きの声を上げる。
まさかこれほどまでに喜びを表すとは予期しなかったようで────。
だがメリーはミスを犯した。
そう、亜久里の胸に飛び込むという絶大なるミスを!!
何を隠そう亜久里の胸は──────






      "貧    乳"




なのだ!!!あ、隠すほどの胸でもねーや!
よく言えばスレンダーだろうがやはり貧乳!弾力の代わりにあるのは硬さ。
果たして壁に打つかったメリーの運命は!!



804 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/25(土) 23:27:49.78 ID:rGg9C1ub0
>>802

一人で……か

【ナイトロードはただそれだけ呟けば再び戦いへと視線を戻す】
【少し結愛のことも分かる気がする】
【なるほど、だからパメラに一人で戦わせているのか】
【パメラを想うからこその行為、ということだろう】

お前はパメラのことが大事なんだな
ふふっ、あいつが羨ましいよ

【心の底からパメラを羨ましいと思った】
【大事にしてくれる者がいる】
【それは何よりも嬉しいことだ】
【自分にはそんな人間は居ないから余計羨ましく思うのだろうか──】
805 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/25(土) 23:28:50.05 ID:7+iF5HPBo
>>801
「──!」

それは、周りを歩く人々にはまるで何事も無かったかのような事だった。ただ一人、草照を除いてそれに気付いた者はいない。
緩んでいた表情筋を引き締め、体を撫でていった魔力の性質を探る、これは敵対する者か友好的な者か。
ピタリと立ち止まり、振り返ると、風利と目が合った。その一瞬でお互いはお互いが何者であるか理解出来るだろう。

(魔法少女──小学生?──敵?──こんな時間に──味方?──制服──どうする?──どこの学校──話し掛ける?──目的?──)

元々その気はあったとしても、余りに急な出来事で、纏まらない考えをどうするべきかと様々に巡らして。
まずは相手が敵か味方か、どういう目的で魔力を撒いていたのか、それを確かめる必要がある。
目が合った、という事は相手もこちらを認識している筈だ、だったらわざわざ隠して探るよりも、こちらから近付くべき。
向かってくる風利にこちらからも歩み寄り、距離が縮むと、膝を曲げて目線を合わせる。

「あらー、どうしたの君?迷子ー?」

まさか、こんな人通りの多い街中で『貴女は魔法少女ですか?』なんて聞ける筈も無い、この場でこの対象に言っても違和感の無い言動で、コンタクトを取る。
とは言っても、魔力に反応した時点で魔法少女である事は風利にもバレている筈で、それに対する反応は風利の空気を読むスキルに定められているが。
806 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/25(土) 23:30:59.85 ID:m4jpjqhz0
>>802

パメラの攻撃を待ってみたが、やはり三対一ではこちらに割くキャパはない様子。
どうしたものか、と考えていた時、感じるのは先程とは真逆の力。
即ち、引き寄せられる力だ。

「んなら、こっちはもうちょいエンジン掛けさせて貰うぜ」

ランスが向かう先は魔法陣。恐らくはそのまま収納するのだろう。
そのランスから全力で駆け出し、先端で跳ぶ。
陣すらも飛び越えて、上からの急襲を仕掛ける狼牙。
その爪は再び変化し、刃に近い形を成してパメラへと向けられる。
勿論周囲は虚空、カウンターは避けようも無い。

「『一匹狼』ッ!」

だが、新たに発動したそれが、彼女の感覚を鋭敏にする。
つまりは、襲い来る全てを弾き落としてその一撃を加える構え。
その突貫に、どの様に反撃を起こしてくるのか…?
807 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/25(土) 23:36:56.07 ID:tcYdhBnKo
>>803

メリーは人見知りの激しい性格だ。他人と打ち解けることが難しく、友達だって多い方ではない。
だがこの四ノ宮亜久里にはすでに心を開いていた。
一度ならず二度も彼女に助けられたのだ。彼女に対して警戒心なんて微塵も抱いていないし、びくびくと怖がりながら接することも無い。
喜びが心を満たした瞬間、無意識のうちにメリーの体は動きだしていた。
とにもかくにも亜久里に抱きついてこの喜びを伝えたかった。
しかし――


「 い た っ ! 」


硬い、物凄く硬い何かに顔がぶつかった。
飛行魔法の操作を誤ったのかと思った。胸に飛び込んだはずなのに、壁に激突してしまったのだろうか。
見上げると、すぐそこには亜久里の顔があった。
ちゃんと抱きつけたはずなのに、どうして壁に当たったなんて思ってしまったのだろう。

(ま、まさか、ひん――)

すぐさま思考を止めた。
心の中であってもこれ以上言ってはならない。
人の身体的特徴を馬鹿にするなんて最低最悪のゴミ屑以下の行為だ。


「ご、ごめんなさい……」


亜久里に抱きついたまま、再び謝った。
思わず勝手に飛び込んだことと……酷いことを考えかけたことに対して。
808 :兵馬 一姫 [sage saga]:2015/04/25(土) 23:37:20.99 ID:T76binpOo
>>802
「避けられたか……」

ジェット噴射を止め、その移動を終わらす一姫。だが、距離は詰められた。ここは再び青龍刀を取り出すべきか?そう考えたが

(師匠、今は動けないのか?)

相手を観察し、すぐに気づいた。今、パメラは身動きがとれない様子だと。このチャンスを逃す訳にはいかない。だが、呑気に青龍刀を召喚していては、間に合わない。それならば――

「よし、これを使う!」

自身の左手を見つめる一姫。再びそこに魔力を集中させる。やがて、その手には炎が灯る。

「行くぞ師匠!!うおりゃあ!!」

燃える拳を握り締め、駆け出す。そして、そのまま殴りかかった。
809 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/25(土) 23:46:59.31 ID:D+z1nubxo
>>802
「………!!」
あの人の前に現れたのは魔力の壁…バリアだ!!
私の放った弾はパメラさんの放ったバリアによって防がれていく。
ヒビは入ってるけど、それでもパメラさんには届かない…

「流石に強いですね…」
私は回転を止め、手足を使いながら踊るように立ち上がる。
バリアは破れなかったけど、私の側だけだ。
それ以外に邪魔になる物は無い。それなら…!!

「………!!」
私はそのバリアに向かって突進。
拳に魔力を込め、バリアのヒビの部分を殴り壊すために、
敢えて光の球を無視して向かって行く。
パメラさんは多分、私以外への防御が追いついていないんだろう…
もしかすると、あの光の球は私だけを狙ってくるかもしれない。
だから敢えて私は、私への攻撃を誘い込むためにバリアに向かって立ち向かって行く。
周囲への隙を作る為に…皆の攻撃のチャンスを作る為に…!!
810 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/25(土) 23:54:14.92 ID:1SzS5HDQ0
>>807

「あぁ、うん。私こそごめん」

ハイライトの消えた瞳だった。
黄金の瞳から光の消えた、螺旋描く輪廻の如き闇の目だった。
胸に抱きついているメリーの謝罪に対して、亜久里はその真意を察したのかとりあえず闇落ち。

と一瞬のガチなテンション下がりを体験し、あまつさえそれを外部に漏らした亜久里だったが直ぐに普段通りに立ち直ると胸に身を委ねるメリーへと微笑を向ける。
しかし、このような状況は初めてだったようで亜久里はどう行動すればいいのか分からなかった────というより小人が飛び込んでくるという体験をした人間は自分が初めてではないのかと思えた。

とりあえずそのまま包容してしまっては、その身を潰してしまう可能性は────メリーも魔法少女ゆえにないだろうが、やはり万が一のことも考えて自身の指で彼女を優しく包容することにした。


「アンタ────じゃなくて、メリーって意外と見た目に反して大胆なのね」


意地悪そうな悪魔の微笑を浮かべながら、からかうような口調でメリーを弄る。
それにしても胸に飛び込むほど喜びを表してくれたことは嬉しいが、彼女が一体どれほど自分に心を開いてくれたか気になった────亜久里の固有魔法である一つに心を開いてくれた魔法少女の魔具の力を借りるといった魔法があるゆえだった。
メリーが本当に信頼を向けているのなら亜久里の胸に──丁度メリーが身を委ねている部位な光り輝くだろう───亜久里は無い胸とメリーを見つめながらそれを考えた。

811 :恩納 風利 [sage]:2015/04/25(土) 23:54:59.09 ID:GuOLOmpgO
>>805

ん〜っと、この方向は何があったっけかな〜……?

【傘の倒れた方向へと歩きながら、その先の街並みを頭の中で思い浮かべている風利であったが】
【思い浮かべていた街並みを見つめるが如く上向けていた視線をフと下ろせば】
【進行方向から真っ直ぐに自分を目掛けて視線を飛ばす年上の少女の姿】
【しかもその少女、偶然目があっただけで終わらずに視線をこちらに向けながら真っ直ぐこちらに歩いて来たかと思えば】

……え……えぇっ? わ、ワタシ、ですっ? 迷子って、えと、あ〜……っ?

【何故か目線を合わせるように屈み込んだ上で迷子かと問いかけられる】
【今までそれなりに夜の街を出歩いては来たが、そんな風に声をかけられたのは初めてなのだ】
【自分はそんなに挙動不審な様子だったのだろうかと焦りの気持ちの片隅で思いつつ返答に窮する風利】
【しかし、そんな風利を他所に右手に掴んでいる傘が何かに反応するように小さく震え】
【それを手の内で感じ取れば次第に困惑の、しかしある種の確信を得たといった色が顔へと浮かび上がり】

じゅ、じゅくのかえりでひゅからっ!

【内心の焦りがそのまま現れたのが明らかなまでの噛みっぷりで的外れなテンプレート発言をかますのであった】
812 :【訓練中】パメラ [saga sage ]:2015/04/26(日) 00:08:13.05 ID:4SfQDnQ7O

>>804
……あの人は恩人だけど、あの人だけじゃない
…………エヴァも、大事だし友達だから、うん

【再び目線をナイトロードに向けて、言うのはそんなこと】
【相変わらず無表情だが、言葉に茶化すような気配はなく】
【真剣にいっているのだと、伝わるだろうか】

…………エヴァ、お願い
……そろそろ無理し始めるから、たたみ掛けてきて

【最後に、戦いの様子をみながら、ナイトロードにそう告げる】
【しかし、同時に、そうなるのが一番厄介なのを、結愛は知っていた】

>>806>>808>>809
【魔力弾を防ぎ、ランスを回収する】
【それを優先したのは、間違いであると気づいたのは直ぐであった】
【1対多では、決定的な隙であり】
【そして何よりも、パメラの戦い方は――】

……ッ……まだぁ!
『シューティングスター』セット…ブレイク!

【見えたのは、真正面から接近する蜜柑】
【そして、自身の上から飛び掛かる狼牙】
【その二人に対して光球を四つほど作り出し、そして】

……ぐっ、ぅ!?

【爆発――しようとする瞬間に一姫に気づく】
【咄嗟に振り向き、対応しようと無理矢理動き】
【結果は――腕を使い防ぐ事には成功するも、光球の爆発】
【その場に殺到した三人ごと、爆発に巻き込まれる】
【しかし、狼牙や蜜柑、一姫は気づきさえすれば直撃を防御する時間はあるかもしれない】

【そして、パメラは】

>>全員
【手元に呼び出すには、絶妙に時間が足りず】
【一姫への対応で、爆発を受けてその場から弾き飛ばされはしたが】
【煙が消えていけば、少し離れた場所に立っているのがわかるだろう】
【――その姿は、両足にはダメージの痕があり、左腕も一姫の炎のせいか焼けた痕がありだらりとしている】
【そして、頭からは血も流しているが――口許は、笑っていた】

………………まだ、ですよぉ
……まけるわけには、いかないんですからぁ
…………私にできるのは……これだけ、何ですから!

……『ヴィルゴッ!!!』

【口許は笑ったまま、呟くのはそんな言葉であり】
【いつのまにか、右手にあるのはランス】
【そして――空に浮かんだ魔方陣から、六基のランス型砲台が、姿を現す】
【それは、すぅっと魔方陣から現れると同時に、地上に向かい一斉に砲撃を放つだろう】
【一撃の威力は高く、直撃すればただではすまない】
【しかし、精度は甘く、どちらかと言えば無差別に放っている様子でもあるため注意すれば何とかなるだろうか?】
【更に言えば――パメラは、その場から動く様子は無く】
【雨を潜り抜ければ、勝利を獲るチャンスは必ず訪れるはずだ】

813 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/26(日) 00:12:58.89 ID:fI6QIhG3o
>>810

「…………」

ごめんなさい、ほんとうに。
もう一度謝りたかったが、謝れば謝るほど彼女の心を抉るのではないかと思い、口を噤むことにした。
でもすぐに立ち直れたようで本当に良かった。メリーは亜久里に笑顔を返した。


「え? そ、そうかな。自分ではそうは思わないんだけど……
 このかけら、友達から譲ってもらったものだったの。だから、無くして凄くかなしくて。
 亜久里さんが見つけてくれて、すっごく、すっごくうれしかったの……!」

亜久里の予想通り、メリーの無くしたかけらは大切な人から受け取ったものだった。
正義の味方を名乗る少女に、悪い魔法少女と出会ったら使うようにと渡されたのだ。
それがこんなつまらないことで失ってしまうなんてあまりにも酷すぎて、何もかもが嫌になってしまう位落ち込んでいた。
亜久里がここに駆けつけてきてくれて良かった。彼女がいなければ、きっとメリーは立ち直ることは出来なかっただろう。


「――え? な、なに? なに?」


突然、亜久里の胸が光り輝いた。
あまりの眩しさにメリーは目を細める。一体どうしたのかと顔を上げ、亜久里を不安そうに見つめた。
水を操る涙の剣と、飛行魔法を強化する小鳥の剣――メリーが持つ二つの力が自分自身に備わっているのを感じるだろう。
しかし、この二つは小人のメリー用に作られたためとても小さい。
刃に宿る能力は問題なく使えるが、人間の亜久里がこれを剣として扱うには少し難しいかもしれない。
814 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/26(日) 00:18:05.94 ID:rkGxju1so
>>811
(噛んだ…)

こんな街中で魔力をばら撒く相手だ、見た目で判断してはいけないと、語り口とは裏腹に色々と考えてはいたが、杞憂だったのかもしれない。
自分から探しておいてこの焦りよう、演技で無いとしたら抜けているにも程がある。

「そ、そんなに焦らなくていいわよ、別に取って食ったりする訳じゃないんだから…」
「塾帰りかどうかは置いといて、さっき魔力を出したのはあなたね?」

すっかり気が抜けてしまった、油断させるつもりでやっていたなら大成功だろう。
呆れ混じりに小声で問い掛けた確認は、周囲の雑踏には聞こえてい無いようだが、風利には届く筈だ。
こうやって聞くと言う事は『私は魔法少女です』と明かしているような物、風利が探知した星のかけらの反応が草照の持つかけらに反応していたのならドンピシャだ。

「なんの為にあんな事をしていたのか知らないけど、魔法少女を探してたなら話くらいは聞いてあげる」
「あなたが聞き分けのある人間で、話をするつもりなら場所を変えましょう?ここは人が多過ぎるわ」

小声で続ける、魔法少女としての話し合い、情報交換や新人で勝手がわからないのなら、言葉を交わすくらいの手助けは出来ると申し出る。
だが、それをするにはこの街中は人が多い。こんな場所で魔法少女がどうのこうの話すのは痛いというレベルではなく気が引ける、草照にも面子があるのだ。
魔法少女としての会話をしたいのなら場所を変えるべきだ──そうでないなら、話は別だが。
815 :兵馬 一姫 [sage saga]:2015/04/26(日) 00:33:23.43 ID:cPu9TZWCo
>>812
「くっ……うおっ……!?」

右手で持っていた盾で、爆発を防ごうとする。だが、爆風は強く、それにより盾ごと吹き飛ばされてしまう。

「あいたたた……やっぱり師匠は強いなぁ。でも、今のはあたしも結構いい線いってた筈だよな。」

地面に叩きつけられ、頭を打ったらしく、そこを擦りながら立ち上がる。派手に吹っ飛ばされてしまった。もうボロボロの一姫。だが、今回は前回の修業よりも、上手くいっている筈。そう思い、パメラの方へ視線を向ける。

「お、おい?師匠?もうこの位にしておいた方がいいんじゃ……」

その様子を見て、これ以上の修業の続行は危険なのではないかと考える一姫。お互いに傷つき、他の二人だってきっと楽な状態ではない。だが、まだ戦いは続く。

「うわ!危なっ!」

地上へと放たれた砲撃。これは盾でも防げないと考え、持っていた盾を投げ捨てる。だが、妙だ。こんな無差別的攻撃は、師匠らしくない。そう思う一姫だったが

「考えるのは後だ!まずは接近を!」

砲撃を避けつつ、パメラの元へと走り出す。
816 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/26(日) 00:34:56.90 ID:UKLa4UcL0
>>813


「oh…………。ま、まあ見つかって良かったんじゃない?」


やはりそうだったか。
亜久里の仮説はメリーの明言によって事実となった────が寧ろ違って欲しかったと切に願っていた様子。
本当はそのカケラ、私が持ってたのだよとは言えない。というか言わなくて良かった。
とりあえず今日中にメリーの大切なカケラを探し出さなければ────。

それにしてもそうか。
"友達"からメリーはカケラを受け取ったのか。
亜久里はその友人とは出会ったこともないし、この話を聞くまで存在すら知らなかった。
魔法少女にとって大切なカケラを渡すとは、きっといい友人に違いないと思うと同時になんだかんだカケラを配布する魔法少女は少なからずいることに多少驚いた。

メリーの喜ぶ姿を見るにその友人は彼女にとって恐らくカケラ以上に大切な存在なのかもしれないと────いや、カケラと友人を天秤にかけるのはあまり良い考えではないなと、自身の愚考を愚弄した。


「なっ!? こ、これは────ッ!」


《聞いたことがある。
神聖なる力を手に入れた選ばれし魔法少女がその身に幸運を運ぶ自由の象徴的存在である小人が飛び込んできた時、楽園の林檎を齧った愚者同様の天罰──もとい新たなるスキルが宿ると。そして光は胸から放たれている。まさか、これは、巨乳化!!》


────と脳内で馬鹿な説明口調をする亜久里だがあまりの興奮に念話状態です。
胸から解き放たれる光に驚いているのは事実で、メリー同様に目を細めた。
此方を見上げるメリーの姿すらもが刹那ではあったが見えなくなるほどに光は強くなり────爆発的な黄金を解き放って何もなかったかのように消滅した。


「──────?」


不思議な感覚だった。
胸にいるメリーから感じる魔力の一部が自身からも流出している。
つまりはメリーと同様の魔力を部分的ではあるが帯びていた。
訳のわからないような表情を浮かべながら、メリーへと首を傾げる。
メリーからしてみれば自分の知っている魔力が亜久里から感じるだろう。




817 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/26(日) 00:36:17.96 ID:ScPucDqw0
>>812

光球が目の前に現れたその瞬間、既に狼牙は左手を振るっていた。
それはその球自体を風圧で遠ざける為でもあるし、爆発を掻き消す為でもあったのだが。

「……く、ッ!」

起こるのは、想像を越えた巨大な爆発。
咄嗟に右手も使ってその爆風を受け流すと共に、飛ばされる体のバランスを保つ。
そうして少々離れたところに着地すれば、一匹狼の感性を存分に活かして周囲を見張り。
ふと、唐突に。
パメラの声が聞こえ、その戦闘を求める姿が、見える。

「………は、ははっ。
何が、何がなんだよ」

狼牙の口からは、何故か笑いが上がる。
何が可笑しいか。答えは一つ。
その姿が、どうにも、ダブるのだ。

「一体、何があんたを、そうさせるんだよッ!」

瞬時に三度、その爪の形が変わる。
そのフォルムは、狼のそれをより巨大にしたもの。
それを構え、砲撃の中をただ一直線に突っ走る。
既に彼女に周りは見れておらず、かすった砲火がその身を焦がし。
それでも、彼女は止まらない。
パメラの戦いを求める姿に、似ているそれを。
目的は違えど、終わる事の出来ない「己の性」を、その手で払う為に。

「お、おオおオオお!」

そして、身を焼きながらパメラの元に到達した狼牙は、残る全力を以てしてその刃を降り下ろすだろう。
既に速度を失ったそれは、避けるのは容易く。
そして、それが彼女の意識のブレーカーを落とす合図になるだろう。

/私の方は、こちらで〆とさせて頂いてよろしいでしょうか?
818 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/26(日) 00:41:11.53 ID:nS1msfuNo
>>812
「嘘…!!」
あの光の球…レーザーを撃つか飛んでくるだけだと思ってた。
光の球の爆破…私は爆破に巻き込まれるが、全身の魔力を放出する事に寄って、光の膜を放ち、ダメージを和らげる。
それでも、私は後ろへと吹き飛ぶが、手を地面に着け、手をバネにしながら飛ぶ様に受身を取る。

「何…あれ…」
爆発の煙が消え、その先に見えるのはパメラさんの姿。
巻き込まれたのか、吹き飛ばされたのか、少し離れた位置に居る。
足の傷や頭からの流血を見せながらも…あの人は笑ってる…
そして空の魔法陣から現れた砲台…
あの砲撃…当たればタダじゃすまない。
でも…!!

「負けない…!!絶対…!!」
砲撃は避けられない様な攻撃じゃ無い。
私はその砲撃を潜り、もう一度パメラさんに近づこうと突進。
魔力を拳へと注ぎ、鉄拳を浴びせんと砲撃を潜りながらパメラさんへと向かって行く。

「これが…私の全力!!」
私だってダメージが無いわけじゃない。
魔力で防御したとは言え、無傷ではいられない。
全身が痛い…防御や回避にも魔力を使って戦ってるんだ…
これ以上やっても勝てるかなんて解らない。
だったら私に残った全ての魔力を搾り出し、私の全てを…全てを込めた魔力を…あの人へぶつけてみせる!!
819 :恩納 風利 [sage]:2015/04/26(日) 00:42:26.12 ID:jjpiF943O
>>814

(……噛んじゃった)

【誤魔化すべく口にした発言が動揺のあまり逆に不自然さを強調することとなってしまった】
【その事を悔やむ気持ちも有るが、それより何より単純に気恥ずかしく、赤く上気した顔をフイと逸らす風利である、が】

……っ! ………ちが……いや、その…………そう、です

【"魔翌力"、そのあまりにも決定的な単語が挙げられれば、先とは違った理由で言葉が詰まる】
【数秒ほどの逡巡の後、僅かに口から出かけた否定の言葉を諦めと共に飲み込めば】
【何とも気まずそうな顔を浮かべつつも八百維の問いに肯定を返す】

話を……? それは…………っ、わかりました……です

【どうやら相手の少女は此方をどうこうする為に声をかけてきたわけではないらしい】
【かけられた言葉のニュアンスからその事を察しつつも、同時にここで何も言わず去ってはいけない雰囲気を感じ取る】
【なんにせよ、此方が魔法少女と知られてしまった事には変わりがない】
【であるのならば、彼方から声をかけられた理由を含めて聞けることを聞いておいた方が良い】
【そう結論づけると場所を変えるという八百維の提案に頷くのであった】
820 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/26(日) 00:43:45.84 ID:ZMO0TmBE0
>>812

……そうか…私にも……

【想ってくれる者が居るのか】
【そう思うだけで自然と口元には笑みが浮かび】
【こんな気持ちはいつ振りだろうか】

……そうだな
私も行こう、あいつにお前の気持ちを伝えるために…な

【そう言えば既にナイトロードはマントを装備していて】
【マントを翻しパメラの元へと】

それにこの前の借りも返さねばならないしな

【ナイトロードの周りに浮かぶは氷の槍】
【その数4本】
【次の瞬間ナイトロードのマントが羽のような形態になり】
【それを羽ばたかせナイトロードは砲台よりも高い位置へと浮かび上がる】
【そこから氷槍をパメラの方へと放つ】
【放った後にはナイトロードの頭上に魔法陣が展開されていた】

氷の精、闇の精──我の呼び掛けに応え顕現せよ──
吹くは吹雪──包むは闇──
我が氷は全てを凍てつかせ、我が闇は全てを覆う──決して光は届かない──
全てを貫く神の槍よ──闇を纏いて敵を貫け──!

【何節もある長い詠唱を終えれば魔法陣には多大な魔翌力が集まっていて今にも爆発を起こさんと輝きを放つ】

英知の神槍《ロンヒ・ザ・グングニール》!!

【魔法陣から現れたのは巨大な氷で出来た神槍】
【ナイトロードはそれをパメラへと向かい解き放つ】
【闇の尾を引きながら神槍はまっすぐとパメラへと向かい飛んでいく】
【そして放った後ナイトロードは顔を引きつらせ】

……やりすぎた…

【と呟いた】
821 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/26(日) 00:53:44.68 ID:fI6QIhG3o
>>816

《 たぶん違うと思う…… 》

脳内に直接流れ込んできた興奮しながら説明する声に、メリーも念話を使って返した。
即答で否定するその様は中々に無慈悲だった。
というかふざけている場合ではない。どんどん光は強くなってもう目を開けていることも出来なくなった。
このまま光に飲み込まれるのか――不安と恐怖で心が染まるが、一際大きな輝きを発した瞬間、光は消えていた。

「な、なんだったの……?」

亜久里の顔を見上げるが、首を傾げている。彼女にも何が起きたのか分からないようだった。
何が起きたのか分からない――何故、亜久里からあの魔力を感じるのかが分からない。
自分の手で幾度と無く握りしめたあの力。家へと帰るため、メリー自らが作り出したあの力の気配が、亜久里から漂っている。


「も、もしかして、わたしの剣を取って――あ、あれ? 違う、ここにある……。
 じゃあどうして亜久里さんが、わたしの剣を持っているの?」


亜久里がわたしの剣を奪った、メリーは最初にそう考えた。
メリーは亜久里から離れて、頭の中に二本の剣を思い浮かべる。
すると、彼女の周囲の空間が揺らいだ。空間と空間の隙間から、見慣れた剣が姿を現した。
水晶のような輝きを放つ涙の剣と、白い羽を模った小鳥の剣。
二本とも自分の手にあることを確認しメリーは安心した。
それならば何故亜久里がこれらの剣と同じ魔力を宿しているのか。メリーは不思議そうに彼女を見つめた。
822 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/26(日) 01:11:55.83 ID:UKLa4UcL0
>>821

「"わたしの剣"────っ!」

最初は理解出来ていなかった。
この魔法の存在は知っていたが、一体どんな魔法かは理解出来ていなかった。
ただ友人の魔具の力を操るというのを知っているだけで、どのように具現化されるのかは全く知り得なかった。
ゆえにこの光が三つ目の固有魔法のものだとは考えもしなかったようで、メリーの言葉を聞いてやっとこれがなんなのか理解した。

「多分……私の固有魔法────"私に心を開いてくれた魔法少女の魔具を操る"っていう魔法のせい……だと思う」

不信感と疑問を向けるメリーに対して、自身の両手を見ながら説明をする。
四ノ宮亜久里の固有魔法は合計三つ。
一つは切れ味皆無だが粘着力が凄い糸を操る魔法。
もう一つは自分自身のモノを賭けることで、賭けたモノのリスクに比例して自分を強化する魔法。
そして最後の固有魔法が────四ノ宮亜久里という魔法少女に対して心を開いてくれた、あるいは気を許した魔法少女の魔具の力を操るという魔法。
メリーと同様の魔具の力が亜久里から流れているのはその三つ目の魔法の力だった。
亜久里自身もメリーの魔力と自身の魔力を比べてそれを確信した。


「ただ使いこなせるかって言われたら難しいわね……」

説明したはいいがやはり見せた方が説得力も現実味もある。
そう思った亜久里は、メリーとは違い不慣れな感じで魔力を集中させた────徐々に高まる魔力は亜久里の身体から流出を始める。やがてメリー同様の空間が揺らぐ、とはならないのは本家との違いか────代わりに亜久里から流出している魔力が形を形成して目の前に浮かぶ形でメリーが手に持つ魔具同様の剣が二本現れた。





823 :【訓練中】パメラ [saga sage ]:2015/04/26(日) 01:12:04.42 ID:4SfQDnQ7O

>>815>>817>>818>>820

……うふふ…まだ……っ!

【笑みを浮かべ、更なる一手を繰り出そうとするパメラ】
【しかし、その動きは直ぐに止まることになる】
【それはまず……ナイトロードによる、攻撃】
【四本の槍は、砲撃を強引に捩じ込み打ち落とす】
【しかし、ダメージもたまっていたパメラはそのせいでナイトロードの本命への対処が遅れてしまう】
【それでも、それでも!】

…ヴィルゴ、フルドライブセット!
……リミットコード…『アストライア』……セットッ!!!
『アストライア・エクス』……シュートッ!!

【魔力をかきあつめ、ヴィルゴへと流し】
【唱えるのは、ヴィルゴ最大の一撃――星となった乙女の、審判】
【六基全てが魔力のラインによってつながり、中心には圧縮された魔力が軋み】
【大型ランスからは、白い煙が挙がり始める】
【――本来ならば、想像を絶する火力をもつ極大砲撃魔法】
【しかしそれはためるべき魔力を整える時間も無く、パメラは不完全なままに解放しす】
【迫る神槍に放たれる星砲】
【それは、一瞬神槍を飲み込んだかに思えたが――打ち消すには至らず】
【その軌道を、僅かにずらすに留め】

……ぐ、ぅっ……!?

【そこに、狼牙の一撃が、迫る】
【無理矢理放った必殺の一撃により、本来以上に魔力を削ったパメラには、防ぐ術は無く】
【僅かに、揺れる体がその直撃を避け、しかし肩口から浅く斬撃が入る】
【そのまま、倒れる狼牙には反応はしない】

【しかし、その口許は未だに笑顔】
【そしてその目には残る二人】
【一姫と蜜柑が映っており】
【完全に終わらせるならば、今しかない】

824 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/26(日) 01:12:22.02 ID:rkGxju1so
>>819
とりあえず、話の通じない相手ではなさそうだ、と一安心、そうとなれば場所変えだが…。

(場所を変える…っても、いい場所あったかしら…)

この時間の街中で、どこか人通りの少ない所なんか思い当たる節が無く、かといってこんな二人で路地裏に場所を変えるのも身の危険を感じる。
なんかいい感じの場所はこの近くにあっただろうか、安全で、人通りが少なくて、そう遠くない所──

「あ、そうだ」

一つ、思い当たる場所があった。ポンと手を叩くと、風利に「こっちこっち」と手招きしながら歩き出す。
辿り着いた先は一つのテナントビル、アレ系な本屋やらゲームショップやら偏った店ばかりが入ったビルの1階ワンフロア、その端っこにある休憩フロアだ。
自動販売機が壁に並び、簡易なベンチとテーブルがあるだけの場所。そこに風利を案内すると、適当なベンチに座るように促してから自分は自動販売機に向かう。

「多分ここなら、ここいらの時間帯は人があまりこない筈よ…で、本題だけど」
「あなた、なんで魔力をあんな場所でばら撒いたのかしら?魔法少女を探してたんじゃなかったら、自分の存在を他の魔法少女に知らせてるようなモンだったわよ?」

そうして、ようやく本題に入りながら、自動販売機で適当なジュースを買った草照がベンチに座った時、二人の間にあるテーブルに置かれた缶ジュースは二つあった。
825 :兵馬 一姫 [sage saga]:2015/04/26(日) 01:23:22.29 ID:cPu9TZWCo
>>823
他の者の攻撃もあって、どうにかパメラの元へと接近出来た一姫。

「師匠……どうしちまったんだよ?……話は、落ち着いたら聞かせてもらうからな!」

不安そうな表情で語りかける。だが、その表情もすぐに真剣な表情へと変わる。そして、己の右手に魔力を集中させる。

「せいっ!」

今度は雷の魔法だ。それを己の右手に付与すると、そのまま手刀の形をつくり降り下ろした。雷の威力はスタンガン程度と強くは無いが、終わらすための一撃ならばこれで良いとの判断だ。
826 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/04/26(日) 01:33:10.20 ID:ZMO0TmBE0
>>823

あれを…なるほど……
いくら力が落ちているとはいえ防ぐとは…勝てる気がしない

【だがやらなけらばならない】
【なんて言ったって友達に頼まれたのだから】

幸いまだこちらには私含め3人も居る
十分すぎるぐらいだろう

【地面に降りたナイトロードは周りを見る】
【数の利はこちらにある】
【ナイトロード】
【ナイトロードが縦に手を振るえば闇の刃パメラへと地面を抉り突き進む】
【だがこれぐらいで倒せないことなど百も承知】
【これは囮で本命はパメラが避けられないようにすること】
【いつの間にかパメラの足元には冷気】
【先ほどの大技で大気が冷えたのだ】
【そしてナイトロードはパメラの足元を固定しようと氷で足を氷漬けにしようとする】
【例え闇の刃が防がれてもこれならば確実に他の者が終わらせてくれるだろう】
827 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/26(日) 01:35:23.10 ID:fI6QIhG3o
>>822

「そ、そんな魔法があるの……?」

以前に亜久里と共闘した時のことを思い出す。
あの時の亜久里は確か、強化魔法を使用していた気がする。他の魔法少女の魔具を使うなんて素振りは見せなかったはずだ。
まさか、そんな魔法を隠し持っていたとは思わなかった。
亜久里が出した自分のものと同じ剣を目の前にすれば、メリーは息を呑んだ。

――この剣はメリーが作ったものだ。
家へと帰るため、降りかかる危険から身を守るために作った自分だけの武器だ。
どんな理由を並べようとも人を傷つける凶器には違わないが、長く使ううちにメリーはこの剣に愛着を持っていた。
だから、それを他人に使われるというのはあまり良い気分ではない。
しかし、だ。


「……がんばって、使いこなしてよ。亜久里さんなら多分、きっと出来るよ」


自分の力が亜久里の助けとなるのならば、いくらでも貸し出そう。そう思った。
傍にいなくても彼女の力となって共に戦い、敵を退ける力になるなら、メリーはとても嬉しかった。
自身の願いのためならば他者の願いを踏みにじってでも前に進む魔法少女の世界において、確かな絆を感じていた。
メリーは無垢な笑顔を亜久里に向けた。手元から二本の剣が消え、目には見えない鞘へとしまわれる。
828 :恩納 風利 [sage]:2015/04/26(日) 01:38:42.06 ID:jjpiF943O
>>824

【八百維に促されるままに後ろを付いて行く風利、一体何処へ行くのやらと僅かな不安を抱いていたのも束の間】
【何やら今まで足を踏み入れたことのない類のビルの中へと入って行く八百維】
【その背後では物珍しそうに周りを見回しながら付いて歩く姿は傍目には姉妹に見えなくも無いだろう】

……へっ? あ、はいっ!

【と、気もそぞろに歩いていた為にベンチに座るよう促され話を振られても一瞬反応が遅れるも】
【いよいよ本題が始まるとなれば気を引き締めねばと八百維の顔を真っ直ぐに見返し】

……………………ソウダッタンデスカ?

【告げられた事実に誇張表現抜きで目を点にしつつ固まる】
【本人としては極めてヒッソリと星のかけら探しを行っているつもりだったのだ】
【それがまさか、自身の存在を周囲に喧伝して回っているが如き所業だったとは】
【茫然自失とでも言うべきその様子を見れば魔翌力の放散が意図せぬものであったのは誰の目にも明きらかだろう】
【ショック故か、目の前に置かれていた缶ジュースへと無意識に手を伸ばすが】
【開けて飲むでもなく両手で抱えるように手にしたまま小さく溜息をつくばかりである】
829 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/26(日) 01:39:16.98 ID:nS1msfuNo
>>823
「笑ってる…」
私達はパメラさん追い詰めてる…
追い詰めてる筈はんだ…
それでも、あの人は笑顔のままだ…
あれは余裕なのか、それとも…
何れにせよ、私にはそんな余裕は無い…
あの人は未だ、砲撃魔法を繰り出そうとしてる。

「それなら…!!」
突進する事を諦めた私は、拳を拡げ、掌をあの人へ向け、
私の残った魔力を搾り出し、全て掌に込める。

「この一撃に…全てを…」
込めた魔力を更に搾り出し、光の球を精製。
魔力を濃縮させた球だ。私に残った魔力を全て注ぎ込んだ…

「全てを…賭ける!!」
球は弾となり、あの人へ…パメラさんへと向かって行く。
弾丸の様に、真っ直ぐと…!!

「………」
魔力を全て絞り出した私は、そのまま倒れ込む。
変身は解け、格好は普段着へと戻る。
これ以上は戦えない。あの人が未だ立っていれば、私の負けだ。
立てていなくても、引き分けかな…いや、一体一じゃ確実に…
830 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/26(日) 01:53:45.96 ID:rkGxju1so
>>828
「…『そうだったんですか』って…アンタねぇ…」

思いも寄らぬ風利の答えに、ガックリとズッコケそうになる草照。まさか無自覚だとは草照もおもってはいなかった。
反応からして本人は大真面目なのだろうが、あからさまかつ無造作だったのは事実、あれで気付かない魔法少女がいるのだろうか?

「はっきり言っちゃうけど、かなり分かりやすかったわよ、ホントに」
「…まあ、慣れてないなら仕方ないけど、要練習よね」

困ったような呆れたような、そんな溜息を吐きながら缶を開けて、炭酸弾ける独特な味わいのジュースを一口。
喉を鳴らして一気飲みすると、僅かにしか残らない缶をテーブルに置いて、風利に向き直る。

「で、質問にまだ答えてないわよ」
「なんで、あんな探査するみたいな魔力を飛ばしたのかって私は聞いてんの。答えたくないのかしら?」
831 :パメラ [sage saga ]:2015/04/26(日) 01:57:23.47 ID:4SfQDnQ7O

>>825

……っ…

【既に、その身を動かす余力はなく、立つだけ】
【そこに僅かにそらした神槍が、光との拮抗で少し遅れて至近に着弾】
【同時に巻き起こる凄まじい破壊】
【その軌道をそらせたのは真横から砲撃を放ったからであり、ある意味奇跡に近く、威力の衰えなどは感じないだろう】

【そして、その直後に感じたのは幾つもの感覚】
【冷たい感覚、動かない】
【その後に感じたのは、無数の痛み】

【なにかが、からだにあたるかんかく】
【きられるかんかく、うたれるかんかく】

……………………わたし、は……

【さいごのつぶやきは、かぜにきえて】
【いちばんさいごに、びりっとしたなにか】

【そうしてパメラは、地に伏せた】

「……!」

【そこに、多少慌てて駆け寄るのは結愛】
【その手には、かけらがあり】
【途端に、濃密な魔力が周囲を覆うと共に治癒が始まる】
【そうして、少し経てば】
【僅かに、体が動くのを、確認できるだろう】

「……このくらいしないと、ダメだった」
「……ごめん、皆、巻き込んで」

【最後に結愛は、そう全員に話すだろう】
【ぐっすりと、寝ているパメラの隣で】
【……そうしてあとは皆、それぞれ思い思いの言葉をいうか、または無言で去るだろう】

【ちなみに、倒れた狼牙に関しては目覚めなければ結愛以下モブ2名がとれみぃに運ぶだろう】

//皆様、お付き合いいただき大変ありがとうございました!
/以上で〆となります、お疲れ様です!
832 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/26(日) 02:01:54.33 ID:UKLa4UcL0
>>827

「まあ………今まで有って無いような魔法だったけどね」

今日メリーと出会うまでは、この魔法を使用することは不可能だった。
それはつまり魔法少女で自分に心を開いてくれた存在がいなかったからだ。
だがこの時を持ってそんな魔法少女の存在が現れたことを考えると大変嬉しい感情を亜久里は抱いた。
それにメリーという魔法少女は、自分から見ても心の優しい少女で────彼女と友人になれたのならそれは今日なによりの幸福に間違いなかった。

魔具というのは魔法少女にとって愛着のある存在だ。
それを操るという魔法は亜久里本人もあまり好まなかったりする。
ゆえにこの魔法で友人を失うようならば破棄するという選択すらも亜久里は考えていた。

「………じゃあ私がピンチになったら"メリー"に助けてもらうわね」

この魔具は所詮偽物である。
メリーが手に持つ魔法道具本体どはないのだから当たり前だ。
しかし、紛れもなく彼女の魔力を帯びた彼女の魔具だ────ゆえに亜久里は大切に扱うと誓い、故にこれをメリーだと思った。
自分が危なくなったら、どうしても手足が出せなくなったら"彼女"に頼ろう────亜久里はメリーの優しさに感謝をして小さくありがとうとお礼を呟いた。

初めて感じた魔法少女からの絆は四ノ宮亜久里という一人の魔法少女にとって大きな力となり、またメリー・メルエットという小人は彼女にとって大切な存在となっていた。

「……アンタ、そろそろ時間ヤバいんじゃない? 日も落ちてきたし、また"カケラ"落とすわよ?」

気が付けば日は沈み空は黄昏を迎えていた。
体の小さなメリーが暗くなった街を徘徊するのをなんだか危なく思えたのは魔法少女という立場を有りに考えても、なんとなく変に真面目そうだったからだ。
純粋なゆえに悪知恵の働く魔法少女に騙されないかと柄にもなく心配したのは、メリーの人望的ななにかだろうか──。
薄暗くなりつつある空を見上げながら、ふわふわ浮かぶ二本の剣を魔力に還元させると、体を襲う疲労感。
メリーの魔具が帯びていた魔力の消費によるものだろうか────よく魔具を一度に二つも扱えるなと内心メリーって実は凄いんだとおもいながら、そんな疲れた姿は見せない。
とりあえずメリーと別れたならば、亜久里は変身をして水中に潜ると星のカケラを探し始めるだろう────。

/時間的にもそろそろ〆でっ!
ロールありがとうございましたーっ




833 :兵馬 一姫 [sage saga]:2015/04/26(日) 02:14:40.13 ID:cPu9TZWCo
>>831
「…………」

かけらに治療されるパメラを複雑そうな表情で見守る一姫。彼女の心境を知ることが出来ないのが、どうにももどかしい。

「師匠……あたしは、師匠のことを信頼してる。」

眠っている師匠へと声をかける一姫。正直、対峙した時は怖かった。だが、一姫にとっては信頼できる大切な師匠なのだ。それは変わらない。

「だからさ、今度話してくれよ。師匠のことを。」

師匠は何を抱えているのか。自分はそれを話して貰える程、信頼されているのだろうか。不安は尽きないが、聞かなければならない。何故だが一姫はそう思った。

「あと、今回の評価も聞きたいしな。以前よりは、あたしも強くなったと思うんだけど。まだ、改善点はあるだろうしな。」

最後に普段と変わらない笑顔を向け、それだけ言うとこの場を後にした。
834 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/26(日) 02:16:16.28 ID:jjpiF943O
>>830

……そんなに、ですかぁ……うぅぅ……りょーかいです

【探査の魔法は精度はともかくとしてもまともに使える数少ない汎用魔法だと自負していたのだ】
【それがまさかそんな事に、と落ち込む気持ちは計り知れない物がある】
【もっとも、探査の魔法の痕跡を探知される、という発想がなかったのだから仕方ないと言えなくもないのだが】

えっ……それ、は……星のかけらを探すため、です……けど?

【そして改めて向けられた問いには、それまでとはまた違った意味での困惑を浮かべる】
【と言うのも、探知魔法の使い道として星のかけら探し以外の用法を想定していないのだ】
【自分が周囲に素性やら何やらを知られたくないという事情を持っている事を抜きにして考えても】
【魔法少女とは「星のかけらを集める」ことと「クリーチャーを倒す」ことを目的としていると認識している】
【それ故に、その先にある「魔法少女同士の争奪戦」にまで思考が及ぶ事がないのである】
835 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/26(日) 02:24:12.22 ID:fI6QIhG3o
>>832

「……うん! いつでも、助けに行くから」

暖かい感情が心の中を満たしていた。
これから先、なにがあろうとも、メリー・メルエットは四ノ宮亜久里を裏切ることは無いし、逆も同様なのだろう。
両親のいないこの世界はとても心細い。大きな人達が支配するこの世界はあまりにも恐ろしい。
でも、四ノ宮亜久里や、優しい魔法少女達がたくさんいるこの町ならば、もう寂しくも怖くも無かった。

「え? そ、そうかも……。
 それじゃあ、わたし、帰るね。
 ええと……ま、またね……!」

せっかく亜久里に拾ってもらった星のかけらだ。絶対に無くすわけにはいかなかった。
亜久里と別れるのは名残惜しいが、今日は家で大人しくしていよう。そして、これ以上かけらを落とさない方法を考えよう。
メリーは亜久里に無邪気に微笑みかけた。その頬が赤くなっているのは、夕焼けに照らされているからだろうか

亜久里へと手を振った後、小さな体を空へと向かわせた。
振り返ることはしなかった。この町にいればきっとまたどこかで再会すると分かっているからだ。
この後で海の中を潜る亜久里のことなど知らずに、メリーはだらしなく頬を緩ませながら飛び去って行った。


/こちらこそありがとうございました!

836 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/26(日) 02:24:18.22 ID:jjpiF943O
>>830
// >>834追記

【同時に、星のかけらを集める以外の可能性が有るとでも言うのか? と言いたげなその表情からは】
【確固たる目的意識、星のかけらを集めて叶えたい願いを風利が有していることを見て取れるだろう】
837 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/26(日) 02:29:42.17 ID:rkGxju1so
>>834
「ああ…まあ、やっぱり、そうなるわよねえ…」

星のかけらを探す為、魔法少女が何かを探査するとなれば当然の理由だろう、寧ろそれ以外の理由は見当たらない。
どの魔法少女も(例外はあるが)願いの為に魔法少女となっているのだから、その為の星のかけらを求めるのは必然だ。
少なからず自分だってそうなのであるからして、聞いた所で攻める理由もないのだが。

「…願い事を叶えたいのはわかるけど、もう少し慎重になった方がいいわよ」
「確かにあの探査魔法はわかりやすかったけど、それ抜きでも勘のいい魔法少女には気付かれるかもしれないんだから」
「寄ってくる奴らがみんな普通の奴だとは限らないのよ?それに、クリーチャーだって魔力に反応するし…」

思わず説教っぽくなってしまうのは、風利が慣れていないと思っているが故、心配になったからだ。
魔法少女が星のかけらを集める方法は、何もクリーチャーから抜き取ったり、拾うだけでない事を知っている。全ての魔法少女がかけらを探すのだから、魔法少女から奪えばいい。
現にそうしてかけらを集める魔法少女を知っている為に、少し過敏になっているのだろう、それでなくとも風利は頼りなくも見えたから。
838 :恩納 風利 [sage]:2015/04/26(日) 03:07:17.49 ID:jjpiF943O
>>837

……ありがとう、ございます

【告げられる言葉から感じられる忠告としてのニュアンスに、僅かに口籠りつつも謝辞を返す】
【風利も意識せず、考えないようにする事で辿り着いて居なくとも薄々と感じてはいるのだ】
【自身には理解できない理由でもって他の魔法少女に執着する者がいる事を】
【複数の魔法少女の眼前に星のかけらが転がった時に、それを手にできる者が限られているのだという事を】
【複数の価値観が存在する時に起こり得ること、即ち魔法少女同士での……】

これからは、もっと上手にやれるように頑張ります
……今日は、教えてくれて助かりました……ありがとうです


【だが、そうだとしてもソレを理由に止める訳にはいかない】
【他人の願いと比べれば、ちっぽけで下らない願いだったとしても】
【それでも、諦めてしまう事だけはしたく無いのだから】
【その確固たる思いと共に、争い以外の目的で助言を授けてくれた眼前の少女に】
【精一杯の、しかし心からの感謝の気持ちを込めた笑顔で感謝を告げる】
839 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/26(日) 03:26:13.77 ID:rkGxju1so
>>838
他の魔法少女との衝突の恐れ、自身の魔力の使い方、それらの現実を知っても尚、礼はすれども折れはしない。
それだけ叶えたい願いがあるか、強い心を持っているのだろう、そんな一生懸命な風利をどうして否定できようか。

「ん」
「いいのよ、別に、ちょっと先輩面したかっただけだから」

「でも本当に気を付けてね、いるんだから、カツアゲ気分で星のかけらを奪うならまだしも、強盗紛いの事をする奴」
「…そして、あなたもそうなっちゃ駄目よ」

風利の笑顔に、照れ臭そうな笑顔で言葉を返す。しかし続ける言葉は再三の忠告だ、相手だけではなく、風利自身がそのような輩に身を堕とすなと。
手を汚して叶える願いなら、例えそれがどんなに高尚であろうとも否定する。漫画めいた正義感が、意思を頑なにしている。

「さって、と!そんじゃ情報交換も済んだし解散解散!」
「あ、何か困った事あったら何でも相談しなさいよ?私、草照 八百維、江風高校の三年生だから、よろしく」

これ以上、何か話すにしても、願いだとか何だとか無粋な話になってしまう。初対面でそんな入り込んだ話をする訳にも行かない。
ので、突然の会話の切り上げを宣言すると、草照は凝り固まった体をほぐしながら立ち上がる。ついでにいつかまた会った時の為に名前を名乗っておいて。
風利には、「大丈夫?一人で帰れる?」なんて、冗談めかして笑った。
840 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/26(日) 03:57:13.13 ID:jjpiF943O
>>839

……! ……分かりました、キモにメイじて、絶対に

【再三の忠告に、それでも真剣な面持ちで頷き告げる】
【それだけは無いと、否、あってはならない事なのだと思うが故に】
【自身の願いの為に、他者の願いを踏み躙る事だけは】
【他者に犠牲を強いる願いなんて、あってはならないのだと思うが故に】

あ……はいっ、本当に今日は色々とお世話に
……え、江風……高校…………先輩、だったんですね
………………江風、小学校5年の……オンナ フーリ、です

【そしてお開きと同時に行われる再会の約束からの自己紹介、なのだが】
【江風高校と聞いた瞬間に笑顔が一瞬引き攣り冷や汗が吹き出る】
【しかし物の見事に江風小学校の制服を着ている自分が今更誤魔化せるはずもない】
【そんな諦観と此処までの流れから、"もしバレたとしても"という思いが僅かにあったからだろう】
【先程とは打って変わって若干顔を引きつらせながらも自身の名を告げ】
【冗談めかしたセリフには「魔法少女なので大丈夫です」と】
【僅かに"少女"という部分を強調しながら告げた上でしばしの別れを告げるのであった】

//朝方近くまで引っ張ってすみません!
//この辺りで〆ます! お疲れ様でした!
841 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/26(日) 04:09:48.35 ID:rkGxju1so
>>840
風利が同じ江風の生徒である事は、制服からわかっていた事だ。それにしたってそんなにビビる事はないじゃないか。
先輩だったからと言ってどうしろと言うつもりもないのだが、何か気に障った事でも言っただろうかと心配になる。

「オンナ フーリ…」

いくら名前を聞いたって余程有名人でもなければピンと来ない、ましてや高等部と初等部だ、すぐにその存在が浮かぶ筈もなく。
だったら後で生徒会権限を使って調べでもすればいいだけで、その場は一先ずお開き。

「…なーんか、匂うのよねえ」
「…まさかあの子…いや、まさかね…」

ずっと感じていた風利への違和感、とうとう突っ込む事の出来なかったそれを、笑い飛ばして胸の中にしまいこむ。
これはいつか聞けばいい、そう自分に言い聞かせながら、草照は行きつけの本屋のあるフロアへと向かった。

/お疲れ様でしたー
842 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/04/26(日) 07:47:19.75 ID:ZMO0TmBE0
>>831

気にするな、なかなかよ良い余興だった

【治癒されるパメラの元へと歩いていくナイトロード】
【その顔には少し疲れが見えていて】
【だがすぐに引き締め直しパメラを見つめ】

パメラ…お前に何があったかは知らん
だが…少しは頼れ……貴様が居なくなって困る人間も居るのだぞ?

【そう呟きパメラを無言で見つめる】
【その顔は怒っているのか心配しているのか分からない】
【それはナイトロードにも一緒だった】

まぁ今度機会があったら…お前が良ければ話を聞かせてくれ、その時は私も話そう

【そう言えばナイトロードは闇の中へと消えた】
【いつか話さなければならないのだろう】
【そのとき──彼女たちは私を怖がるだろうか】
【そうしてまた一人になるのだろうか──】
【そんな不安を感じなから──】
843 :如月凛音 [sage]:2015/04/26(日) 11:32:13.82 ID:UKLa4UcL0

「暇じゃのー
 暇じゃのー」

此処はとあるファーストフード店。
椅子に座り足をブラブラさせながらだらしない様子でコーラを飲む。
"一"という文字を太くしたが如き両目をした如月凛音。
彼女の服装は黒百合学園の制服で────仮にもお嬢様という類である生徒にもかかわらず全く気品や高貴を感じさせない。

彼女はいま、大変暇を持て余していた。
今日は休日ゆえに外出したは良いが目的がなかった凛音はどうしたものかと悩みを抱えながらマクドナ……で食事中。
ここで結界を貼り誰か魔法少女をおびき寄せるという選択もあったが彼女は気分屋。
いまはその様な気分ではない為に、それはしなかった。

「こうなったら今日はここから動かんっ」

気が付けば混み合う店内。
ファーストフード店では大変珍しい相席をしなければ店内で食事は出来ないだろう。
如月凛音は他人の困る顔が見たいが為に、混み合う店内──あえて席を離れないという馬鹿馬鹿しい行動をすることにした。

844 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/26(日) 11:46:25.54 ID:ZMO0TmBE0
>>843

クソッ…なんでこんなに混んでんだよ……

【混み合っている店内で一つリースコルは愚痴をこぼした】
【たまたま昼飯にしようとした店がまさかここまで混んでいるとは】
【しかしここで別の店に変えるとなんだか負けたような気がする】
【それ故にリースコルは店を変えなかった】

どこか空いてるところは……

【最近村正の姿も見えない】
【それも相まってリースコルはただでさえ苛々していた】
【そんなリースコルの眼に映るのはどこかで見たような人影】
【よく見ればそれはリースコルが所属している魔法十二戦姫少女の序列一位】
【如月凛音の姿であった】

……!ッ…クソがッ……!

【ここでずっと突っ立っている訳にもいかない】
【ハンバーガーを一つ持ってリースコルは仕方なく凛音との相席という手段を取ることにする】
【席に座れば機嫌の悪そうな顔で凛音を睨めば】

おいてめぇ…何やってんだよ……!
迷惑ってことが分かんねぇのか…?

【そう言ってハンバーガーを食べ始めた】
845 :如月凛音 [saga]:2015/04/26(日) 11:59:50.16 ID:UKLa4UcL0
>>844

「お」

目の前に座って来たのは自分と同じ組織に所属している魔法少女の一人────リースコール=ゼア=エーテルシアだった。
彼女の姿を見るのは久しぶりではあったが、以前に別の仲間と出会った為に驚きの声は出さなかった────がまさか彼女とこんな場所で会うとは思わなかったようだ。

「なにがじゃー? 儂はただ頼んだメニューを胃袋に詰めてるだけじゃがー?」

不機嫌そうな表情を浮かべるエーテルシアに対して何の迷いもなしに嘘を吐く。
テーブルの上を見れば凛音の言葉が全くの嘘だと分かるだろう────既に頼んだハンバーガーやポテトはなくなり、今飲んでいたコーラも飲みきったのかズズズと無理やり吸い出す音が聞こえる。
黒百合学院の制服を着用した少女がこのような行為をするのは────なんともアレな感じである。

「お主の方こそ、こんな場所で何をしているのじゃ?リースコールよ」

わざわざそんな質問をしなくても分かりきっていた。
大体ここに来店するのは食事目的で────寧ろそれ以外にあるのかと。
846 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/26(日) 12:12:50.41 ID:ZMO0TmBE0
>>845

おぉそうか…もうメニューはとっくに胃袋の中だと思うんだがなぁ…?
それとも空気でも詰め込んでたのかぁ?

【テーブルの上には既にハンバーガーやポテトの包み紙】
【もうとっくに食べ終わっているように見える】
【凛音に構っていてはキリがないとは思いつつも相席ではどうにもならない】
【これでは別の店に変えた方がまだ良かったかもしれない】
【だがそれも後の祭りだ】
【しばらくはこれに耐えるしかない】

飯食う以外に何かあるか?
それともお前はそれ以外になにかあるのかよ

【リースコルの言葉は全くその通り】
【ここに飯を食う以外に何かあるのかと】
【だが丁度凛音に会えたのだ】
【凛音なら村正の行方を知っているかもしれないと思えば問い掛けた】

そういや最近村正の姿が見えねぇ
お前は何か知ってるか?

【恐らく返ってくる答えは酷く残酷で】
【そのことをリースコルは知りもしなかった──】
847 :如月凛音 [saga]:2015/04/26(日) 12:30:46.28 ID:UKLa4UcL0
>>846

「ム……なにを言うか! 儂はちゃんと食べているぞ!」

吐いた嘘が直ぐに見破られたことが気に入らなかったのか、凛音はコーラに入っていた氷をボリボリと食べ始めた。
しかし、結構冷たかったようで二口氷を含んだだけで止めたが。
エーテルシアの後悔はある意味間違っていないだろう────今日みたいな彼女と相席してはエーテルシア自身も凛音同様の人物だと周囲から見られてしまう可能性があるからだ。

「あるわけないだろ。馬鹿かお主は」

何言ってんだ此奴といった目線でエーテルシアを見る凛音。
先程自分も同様の質問をしたというのに。
やはりエーテルシアの後悔は間違ってはいないだろう─────。

「ああ、あやつか。村正ならたしか──────死んだぞ」

リースコールの質問を聞いてふと思い出したように彼女の死を────村正の死を当たり前のように告げた。
彼女の命が消える刹那をこの目で見たわけではないが魔法十二戦姫少女の情報網や椎名からの話しを聞く限り、その死が事実なのは明白だろう────最も魔法少女のだれが殺したかは知らないが。

「彼奴も馬鹿よのう。死にそうになったらカケラを使って逃げればよいのに────まあ、村正なりの覚悟があったのだろうが……それともそこまで頭の回転が────なんてのう!」

村正とエーテルシアがどれほどの仲なのかは知らない凛音。
村正の死を────仲間の死を悲しむ素振りも見せずにまるで世間話の様に軽い口調で茶化しを交える。


848 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/26(日) 13:07:04.83 ID:ZMO0TmBE0
>>847

舐めてんのかてめぇはよぉ…!

【お前が言い出したのではないかと今にも襲い掛かりそうなリースコル】
【だがそんな気持ちもその後の凛音の言葉を聞けばたちまち消え去る】

……は…?死…んだ…?

【しばらく頭が理解出来なかった】
【死んだ?しんだ?シンダ?】
【そこでやっと正気に戻った】

な…へ、下手なジョークだな
全く笑えねぇぞ?

【信じられないと言った様子で凛音を見る】
【だが凛音はこんな冗談を言うような奴ではない】
【それを知っているからこそ信じたくなかった】
【村正が死んだということを】
【思い出すはお金をあげただけではしゃいでいた村正の姿】

ふ…ふざけんじゃ…ねぇ……

【今のリースコルに出来るのはただただ呆然と呟くだけだった】
849 :如月凛音 [saga]:2015/04/26(日) 13:23:28.38 ID:UKLa4UcL0
>>848

「? なんじゃお主、村正が死んだことがショックなのか?」

唖然するエーテルシアの様子を見て頭にハテナを浮かべる────如月凛音には分からない、分からなかった。
村正の死を知って何故彼女が衝撃を受けているのか────仲間の死を知って驚くのはまだ分かる。
しかしだ、まるでそれを認めないと────認めたくないと否定的な感情を抱く素振りを見せる理由が分からない。
如月凛音にとって魔法十二戦姫少女の仲間は皆平等に仲間でありそれ以上でもそれ以下でもない。
友人でなければ家族でもない────死を知って驚くが悲しみはしないし、目的の邪魔や妨害をするなら殺めることも躊躇わない────他の戦姫は知らないが如月凛音にとって仲間とはそんな存在でしかなかった。

「変な奴じゃのう………」

ゆえに分からなかった。
エーテルシアの心情が────理解に苦しむ彼女の思考が。
如月凛音はエーテルシアのポテトを摘み食いしながら不思議そうな表情を浮かべる。



850 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/26(日) 13:44:46.18 ID:ZMO0TmBE0
>>849

【あの時もうちょっと一緒に居てあげられていたら】
【そんな感情が湧き上がる】

そうか…死んだのか……

【テーブルへと拳を叩きつける】
【その顔にはなんとか涙を流さんとする自分を抑えようとして】
【顔を歪めるも心までは止められない】

私も最初は同じ十二戦姫の奴らなんて道具としか思ってなかった…思ってなかったんだよ……
どうしてだろうな……自分でも分からねぇ……

【それは村正の純粋さに触れたからだろうか】
【村正を自分の過去に重ねて──】
【あの純粋な姿を過去の自分に重ねたのだろうか】
【せめて自分とは違う】
【自分のようになってほしくないと──】
【それに目の前で魔法少女に覚醒したあの少女の優しさ】
【それに触れたからか】
【あるいは──その両方か】

分からねぇんだよぉ…私にも……
851 :如月凛音 [saga]:2015/04/26(日) 14:21:11.09 ID:UKLa4UcL0
>>850

「──────………………」


周囲の視線など気にもせずに己の拳をテーブルに叩きつけるエーテルシアの姿は苦しそうだった。
様々な感情が複雑に混じり合い不調和音となって彼女を内部から痛みつけていて────如月凛音という女性が体験したことない心情を彼女は味わっていた。
何時にない深妙な顔付きで涙をこらえるエーテルシアの姿を見つめる。
変わるのか────彼女は村正の死をもって生まれ変わるだろうか────それならそれで結構。心変わりをしようが復讐心に囚われようが目的を見失わず、妨害をしないならそれは別段気にすることでもない。


「自分でも分からぬ…………か」


だがどうしてだろうか──────。
今目の前で苦しむ彼女をほっとくことは不可能だと感じた。
しかし、それは如月凛音という気分屋の偶々の優しさではなく────首領代行としてこれを見過ごすことは出来ないと直感的に察知した────エーテルシアの心変わりは目的を阻害すると。
まだ間に合うだろうか────涙をこらえる少女を"此方側に戻すこと"は。
試そう────そう、試そう。無理ならその時は──────エーテルシアをヴァルキュリアに────。


「のうリースコールよ。お主が苦しんでいるのはよく分かった……。お主が分からぬなら儂があえて教えよう、お主は村正に情というヤツを感じているのではないか?
 儂には分からぬが、お主は村正が死んで悲しみを体感しておる……それは情であり主の立派な優しさじゃ」


普段とは違い全てが冷たい凛音。
口から放たれるはエーテルシアを試す為の所詮前振り。
あたかもそれを説法が如く説く様は軽い口調を当たり前とした凛音からは考えられないだろう。


「じゃが────じゃがのうリースコール。その優しさは不要じゃ。儂らの目的はなんじゃ?
 よく思い返せ────────私達の目的は仲良しごっこですか? 違いますよね、リースコール=ゼア=エーテルシア。私達の目的はもっと別のはず。それの為なら手段も仲間の死すらも利用する────違いますか? 少なくとも……私は貴女にそのような感情を抱かせる為に──────と、これ以上言っても時間の無駄じゃのう。まぁ、良いか。リースコールよ、先程も言ったが優しさは不要じゃ。お主の優しさはお主が弱くなる引き金となりゆる。ゆえにじゃ、そうゆえに儂らの仲間を一人殺して────優しさを消せ」

口調が変わる如月凛音は魔力を抑えようともしないで────周りに市民がいるにも関わらず普通人の毒になりゆる魔力を店内に蔓延させる。
極端に言えばそうだ。
芽生えつつてる優しさの要因は仲間の死────ならば、仲間を殺させ芽を摘み取ればいいだけの話だ。
それが不可能な領域まで感情が支配されているのならば────素晴らしいことだ、友情とは。
話が終われば魔力を完全に消滅させ最初同様に足をブラブラさせながら顎をテーブルへと乗っけた。





852 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/26(日) 14:44:21.77 ID:ZMO0TmBE0
>>851

やさ…しさ……
この…私…が……?

【そんなもの】
【とっくに消えたと思っていたのに】
【とっくに消したと思っていたのに】

【だがその次に凛音が放つ言葉はそれを丸々否定するもの】
【「仲間を消す」】
【つまり殺せということ】
【仲間の誰かを────】
【「お主の優しさはお主が弱くなる引き金となりうる」】
【その凛音の言葉はリースコルの心に深く刻まれた】
【そう、私たち魔法十二戦姫少女の目的】
【その達成の為なら何もかも捨てる覚悟をしたでは無いか──】

……分かった
殺せば良いんだな?

【そうだ、エインフェリャル様の復活の為ならば私自身さえも──】
【顔を上げたリースコルの瞳は既に覚悟が決まっているようだった】
853 :如月凛音 [saga]:2015/04/26(日) 15:01:58.35 ID:UKLa4UcL0
>>852

簡単だった────彼女を引き戻すのは呼吸をするほどに容易い行為だったと感じると同時に如月凛音はエーテルシアの覚悟を舐めていた、侮っていたと知った────。
彼女の意思が強いからこそ、エーテルシアを引き戻すことが簡単だったのだと思えた。

「ああ────そうじゃ……」

顔を見上げたエーテルシアの表情は先程よりも力強く、瞳には揺るぎない覚悟が宿っている。
これなら────心配はないだろう。
そうと分かればあとは彼女がそれを実行して覚悟を証明するのを気長に待つだけだ────最も如月凛音は気分屋ゆえに、その気長は他人にとって刹那である場合もあったが今はその心配はないだろう。

「誰を殺してもよいぞ? 夏梨でも椎名でもメアリでも村正でも────っと村正は死んでいたなすまんすまん」

ニヤニヤとした顔付で強い表情を浮かべるエーテルシアを見つめる。
そう誰を殺してもそれが封印を解く為になるゆえに誰でも良かったのだ。
如月凛音はそれを知っているし、それはエーテルシアも同じだろう──ゆえに仲間の名を上げることに対しても抵抗はないし、如月凛音が告げ仲間達の名も適当に例として上げただけだった。



854 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage saga]:2015/04/26(日) 15:20:22.90 ID:ZMO0TmBE0
>>853

そんなのは誰でもいい
適当にこっちが見繕う

【最早村正という言葉に反応もしない】
【それだけ決意が固いということだろうか】
【魔法十二戦姫少女の中の誰かが死ねばエインフェリャル様の復活が近付くのだ】
【そう、「誰か」が死ねば──】

(やっぱ…この気持ちをそんな簡単に消せねぇよ……)

【そう、それは例え自分でも良いのだ】
【自分が殺されれば殺す必要は無い】
【なら話は簡単だ】
【魔法十二戦姫少女の中の誰かと戦い】
【自分が死ねばいい】
【今更殺したくないというのが身勝手だとは分かっている】
【だが少しでもこれが】
【今までの自分への償いとなるのなら甘んじて受けよう】
【それが自分なりのけじめだ】

……すまねぇな、長話になっちまって

【もう後戻りは出来ない】
【私にやれることは一つだけなのだから────】
855 :如月凛音 [saga]:2015/04/26(日) 15:31:27.77 ID:UKLa4UcL0
>>854

「む……そうか」

テッキリいい反応を見せてくれると思っていたがまさか歯ぎしり一つしないとは────如月凛音は拍子抜けと言わんばかりに溜息を吐いた。

「お主……一々そんな理由で謝る奴だったかのう? まあ、良いか。儂はそろそろ此処を出るとしよう。食べる物は食したしのう」

たかだか話が長引いた程度で────そんな些細な問題で謝る人物だっだろうかリースコール=ゼア=エーテルシアという魔法少女は────如月凛音はそんな小さな疑問を抱いた。
彼女がどんな計画を立てているかは如月凛音には分からないが仮に知ってもそれを止めることはないだろう────。
気が付けばエーテルシアのポテトを結構な量食べていた如月凛音はこれ以上長いすると、流石にエーテルシアも気が付いて怒るだろうと如月凛音は逃げ足ながらに店を後にした──────不気味な笑みを浮かべて。


/流れ的にも〆でしょーかっ。
ロールありがとうございました!
856 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/26(日) 22:23:23.23 ID:nS1msfuNo
【カフェ“とれみぃ”にて】

「暇だ…」
魔法少女が集まるって言うカフェ、とれみぃ…
ココでバイトを始めた私は、お店からゴシック系の服を借りてウェイトレスを勤めている。
とは言っても、メニューの殆どがセルフだし、皿を洗おうにもお客様が来ないんじゃ…
掃除も終わらせたからやる事が無いので、私は客用のテーブル席に座って客を待つ。
とは言っても、来るかどうか解らないけどね…
857 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/26(日) 22:43:39.60 ID:6Nxx4Z5V0
【カフェ「とれみぃ」】
【何故か様々な噂話がまことしやかに囁かれるこのカフェ、そこに一人の少女が立ち寄った】

ふむ、店内は思ったよりもオシャレだね

【そこでその少女は本来客の座るテーブルに座っている女の子を見つけると「やぁ」と軽く手をかざす様にして挨拶する】

ここは良いお店だね、僕はこういう雰囲気のお店が好きなんだ。
いやぁ、好奇心は僕を[ピーーー]ね、ああいう類いの噂を聞くといてもたってもいられなくなってしまうよ
勿論どんなものでも突き詰めれば人を[ピーーー]だろうが僕は僕の愛する好奇心になら笑って殺される自信があるさ
それにそもそもが外食をあまりしない類いの人間でね、純粋にこういうところで食事を摂ると言うことに対してワクワクせざるをおえないよ
一見すると私服にしてはやや珍しいけど昨今の世の中を考えるとまだ常識の枠の範囲内だ、よって僕が君に質問することを許していただきたい。

【そして猫目の少女は自分の着ているダルッダルのジャージに刺繍してある大きく『狂犬病』とかかれたゼッケンごとやや小柄な体には不釣り合いな豊満な胸を持ち上げる様にして腕を組む】

君がこのカフェの店員さんかい?
858 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/26(日) 22:57:37.65 ID:zeFw36WR0
>>856

【カランコロンと、ドアベルの音】

えーと...「とれみぃ」って、ここでいいのよね...?

【片手にチラシを持った、アラサーポニテスーツ女】
【以前店主と出会い、この店を知った篠原】
【今日は、丁度近くによる用事があったので、ついでに寄ってみようと言う思いつきでやってきたのだ】

あれ......もしかして今、営業時間外だったりするの?

【客用の椅子に座った、ウェイトレスらしきメイド服の少女に問い掛ける】
【篠原の他に客は、ぱっと見いない】
【時計と店を見比べ、ちょっとばかり経営状況が心配になった...】
859 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/26(日) 23:00:12.76 ID:nS1msfuNo
>>857
「あ、いらっしゃいませぇ〜」
私はお客さんに反応し、テーブルから立ち上がり、挨拶をする。
お客さん、来ないと思ってたのに…
あのジャージの狂犬病ってどう言う意味なんだろ…
私はバックヤードへ行き、水とお絞りをお盆に乗せ、お客さんのテーブルへと運ぶ。

「メニュー、お決まりですか?」
水とおしぼりを渡し、注文を聞く。
確か此処のメニューって…

ドリンクバー(ドリンク・アイスのみ)←300円
プレミアムドリンクバー(サラダバー、スープバーその他諸々全て)←500円
スイーツかっこわらい(価格破壊品)←150円
店主の気まぐれ
その他etc

大半がセルフだった…
本当に時給1000円出るのかな…
だけど…

「あ、“店主の気まぐれ”は…店主が居ないので…アハハ…」
860 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/26(日) 23:05:30.78 ID:nS1msfuNo
>>858
「あ、やってますよ…いらっしゃいませぇ〜アハハ…」
まさか二人目が来るなんて…
私は再びバックヤードへ向かい、水とおしぼりをお盆に乗せて
客席へと運ぶ。

「メニュー、お決まりですか?」
とは言っても、大半がセルフだ。
だけど、此処に来るのは魔法少女が殆どって聞いてるけど。
大人の女性も来るのか…
私はスーツの女性をマジマジと見つめる(失礼)。
861 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/26(日) 23:17:15.00 ID:6Nxx4Z5V0
>>859
【椅子に腰をかけてメニューをうけとる】

うん?あぁ僕も噂しか聞かないがいろいろと凄いって話だね、オーナーさん
えっと、注文はドリンクバーと・・・・・・・・・スイーツかっこわらいって・・まぁこれもお願いするよ
何事も挑戦しなくてはね!

【そして女の子の視線が自分の胸、より正しくは胸のゼッケンに注がれてある事に気づく】

あぁ、気になるかい?
何てことはないし、面白味もない
これはただの僕の苗字だよ、別に狂犬病に感染している訳でも細菌そのものでもないからね?

【そういって何が可笑しいのか手で口を覆いながらクスクスと笑う】

まったく、狂犬病 鬱月なんて不吉この上ない名前だろう?
まさしく戯言の極みだと思わないかい?
862 :水月 水無月 [saga]:2015/04/26(日) 23:37:23.41 ID:Hsxl3pE50
>>856>>857>>858
ドアが開く。カランコロンと来客のベルが鳴る。
銀髪を靡かせて現れるのは赤銅色の肌をした少女。
身長は高く出る所も出て、なんとなく大人びた雰囲気を纏う。

「注文は……どうするか」

店内を見渡し、来客の数を確認する。
1、2、店員を含めて3人。
この人数なら―――

「―――獲物を待つ必要もねぇか
 注文は決まったぞ。お前らの命をよこせ。死ね。」

店内の和やかな雰囲気をぶち壊す何かが少女の体からあふれ出す。
―――殺意。店内に居る人間全てに向けて、それは放たれた。
そして懐から取り出す、星の欠片―――少女が魔法少女である証。

「居るんだろ、この中にも。
 精々あがけ」

//返事が無いのでとりあえず投下だけ……
//乱入がダメでしたら無視してください
863 :ヴァルプ・ヴェルリエル [saga]:2015/04/26(日) 23:39:19.88 ID:Hsxl3pE50
>>862
//名前ミスでした!
864 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/26(日) 23:47:35.17 ID:nS1msfuNo
>>861
「うつつきさんですか…」
見た感じは私より年下…
中学生くらいかな…大きな胸が気になる…
名前って事は、あのゼッケンは名札替わりなのかな…

「私は、甘井 蜜柑って言います。」
向こうも名前を名乗ってきたので、私も名前を返す。

「オーナー…確かに、パメラさんは凄いですよ。詳しくは言えませんけど…
 今は居ないですけどね。忙しいのかな…」
魔法少女なんて言っても、このコが魔法少女かどうかって確信はない。
このカフェは魔法少女が集まるらしいけど、このコもそうなのかって保証は無い。

「スイーツかっこわらいですね。あと、ドリンクバーは…あれです。」
店のど真ん中にある大きな機械。
あれがドリンクバーの機械だ。
アンティークな雰囲気の店には不釣り合いだ。

そして私はテーブルを離れ、キッチンへ…
スイーツかっこわらいがどれか解らない…
私が適当に選び、狂犬病さんに提供したのはオレンジムースの使ったショートケーキだ。
これを狂犬病さんのテーブルに置くと…

>>862
「ごめんなさいね、命や“カケラ”はメニューにありませんので…
 もしかすると、店主のきまぐれにそれはあるのかも知れませんね。
 とは言っても店主は留守ですけどね。フフッ…」
今度のお客さんは殺意むき出しの少女。
星のカケラを見せ、自分が魔法少女だという事を証明してみせた。
だけどココで暴れればほかのお客さんにも迷惑だ。
って言うか、暴れてクビになるなんてゴメンだ。
865 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/26(日) 23:52:14.66 ID:zeFw36WR0
>>861

【聴こえた声にふと店内を見回して見ると、先客の姿】
【多分、さっきは目が疲れていたのだろう】
【顔に見覚えがない辺り、彼女は篠原が勤めていない高校の生徒...病葉辺りか】
【その奇異な服装に、思わず目が向く】

(......狂犬病?)

【その格好は珍妙極まりないが、篠原の勤めている高校での経験値により、何とか平静を保つ】

(どこの学校も、変な生徒はつきものなのね...)

【機関銃の様に降り注ぐ、中二病地味た言葉を聴き、そんなことを感じながら客席へと座る】

>>860

えーと、じゃあこのプレミアムドリンクバーと...スイーツかっこわらい?って奴で。

【そして、注文】
【かっこわらいの方は好奇心からの注文だ】
【本当は店主のオススメも頼みたかったのだが、いないのならば仕方が無い】

ねえ、ちょっと聞いて見るんだけど...ここが魔法少女の溜まり場、って聞いたんだけど本当なの?

【大人の女性ではあるが、篠原はこれでもれっきとした魔法少女なのだ】
【まじまじと見つめる視線に、そう問いかけることで、自分も魔法少女であると暗に示す】

>>862

【建物の中に漂っていた、穏やかな空気】
【それが、突如崩れる】

............っ!?

【視線の先に、赤銅色の少女を見据える】

......お嬢ちゃん、挨拶にしては穏やかじゃないわよ。

【いつの間にか握られている、ピンク色のステッキ】
【いきなりこの態度な辺り、いつか戦った戦闘狂の少女と同じ様なタイプか】
【油断無く、それを構える】

//すみません遅くなりました。
866 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/27(月) 00:05:09.42 ID:t+B0yPLAo
>>865
「スイーツかっこわらいですね…
 少々お待ちください…少々…アハハ…」
スイーツかっこわらいって人気だな…
今日は適当に選ぶけど、次からは店長に聞いておかないと…
とは言っても、今はそんな雰囲気じゃない。

「魔法少女…そんなコが集まるって聞きますね。私もなんですよ。」
私は笑顔で質問を返す。
魔法少女の事を聞いてきたんだから、彼女もそうなんだろう。
だけど明らかに大人だから、元魔法少女かな…って思ってると…

「って、えぇ!?」
あの人が構えたのはピンク色のステッキ…
お店の備品にあんなのは無かった。
多分、あの人の…魔具かな…
だとすると、あの人は現役の魔法少女だ。
まさか、大人の魔法少女が居るなんて…

「やるなら…結界、張ってくださいね…」
お店を壊された店長になんて言えば良いか…

//ごめんなさい、続きは次回でお願いします。
867 :ヴァルプ・ヴェルリエル [saga]:2015/04/27(月) 00:10:48.21 ID:Ew8QQ+RA0
>>866
//了解しましたー
868 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/27(月) 00:12:11.80 ID:loffWMBt0
>>862
>>864

ほぅ、あれが…
恥ずかしながら僕はああいうのを見るのが初めてでね、うん、興味深いよ。

【そしてグラスを当ててお茶を汲むを見て小さくオオーと感嘆の声を上げていたりする】

へぇ、何故か詳細がわからないのに凄さだけが伝わると言うのもある種凄いと言えるね

【そして出てきたケーキを見て一言】

失礼だがまともな物が出てきたこと、まずはそれに驚いているよ

【口に入れるとオレンジの爽やかさとスポンジのふんわりとした食感が広がる】

【そして店にまるで道場破りの様に入店した魔法少女】
【それを見てその猫目を細めて口角を上げる】

やれやれ、人が折角ティーブレイクを楽しんでいると言うのに無粋なお人もいたものだね
だがその意外性、悪くない。
まったくこれだから人生とはおもしろいね、意識の弱い僕にはとても止められそうにないよ

【物騒な言葉、明らかな異常事態】
【しかし少女はそれをお芝居でも見るかのようなノリで感想を述べる】

が、僕としては何としてもこのケーキを食べ終わるまでは生き残りたい物でね
蜜柑ちゃんだったかな?実にスイートなお名前だね、炬燵の上が定位置かい?
まぁ、名前の事で人の事を言える様な名前はしていないが…
僕も僅かながら助力させていただいてもいいかな?

869 :ヴァルプ・ヴェルリエル [saga]:2015/04/27(月) 00:30:42.37 ID:Ew8QQ+RA0
>>864
「そうかよ。じゃ―――奪わせてもらう」

こっちは人を殺せれば何でも良い、気を違えた魔法少女
他のお客様に迷惑だとか、暴れてクビになるだとか、そんな都合は死ぬほどどうでも良い。
>>865
「穏やかにして欲しかったか。
 じゃあそうだな。死んでくださいませ。
 これでいいか?満足したか?したなら死ね。してなくても死ね」

>>866
「そうかそうか。
 お前はそのケーキが食べたくて、そこのお前は店を壊して欲しくないわけだ。」

>>864->>866
近くにあった椅子を手に取り引きずり歩いていく。向かう先は狂犬病の居るテーブル。

「止めてみろよ。クソ犬とクソ蜜柑。それとそこのクソババア」

二人に向けては聞こえた名前を、一人に向けては見た目から、悪意を込めてそう呼びかけた。
そして椅子を持ち上げ、振り下ろす。対象は狂犬病―――ではなく、ケーキが置かれたテーブル。
安い挑発だ―――だが、止めなければテーブルも、ケーキもぐちゃぐちゃになるのは間違いない。
870 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/27(月) 01:05:19.49 ID:5+ypfBDI0
>>866

分かってるわよ。何なら外にでも出すわ。
戦うつもりないんだったら、危ないから下がってなさい。

【投げかけられた言葉へそう答える】
【侵入者への一歩引いた態度から、戦う気が無いと判断した様だ】

>>868

狂犬病さん...だっけ?貴女がどこの誰か知らないけれど、行くわよ?

【戦闘の意思がある様に見える先程の中二病少女にそう呼びかけ...】

>>869

...そう言うの、「慇懃無礼」って言うのよ!

【椅子を振りかぶり、今にも振り下ろそうとする赤銅色の少女に向け駆ける】

生命溢れる大宇宙よ、私に力を!
ミラクル・マジカル・コスモ・チェーンジ!!

【まるで日曜日の朝の少女向けアニメのごとく叫ぶとともに、身体が光に包まれ、現れたのは星の飾りに黒帽子に黒ワンピースの魔女っ娘スタイルの篠原】
【下手したら狂犬病よりたちの悪いコスプレに見えるかもしれないが、本人は至って大真面目だ】
【ステッキを振りあげれば、星空を模した結界が展開されて行く】
【そして10m程の距離を一気に詰め、星のオブジェのついたピンク色のステッキで、振り下ろされる椅子を受け止めた】

ほら...止めてあげたわよ?
後、ババアじゃないわ...お姉さん、って呼びなさいな、私はまだ四捨五入して30なのよ......!

【...そこは、譲れない一線の様だ】
871 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/27(月) 01:30:12.60 ID:loffWMBt0
>>869-870

やれやれ、品がないね
まぁ、僕はあまり気にはしないけどね
では戦うとしようか
それと四捨五入して30でその格好は些か問題があると思うのがこの僕のささやかな意見ではあるものの同じ女性として年齢と体重とスリーサイズには触れて欲しくない事をわかっている僕はそれをしないでおこう

【椅子とステッキの激突を間近で見ながらヒョイと机から避難させたケーキを一口頬張る】

まむまむ、ただまぁ、おしゃべりをしている内に準備は完了だとも

【この店舗が、とれみぃがこの少女、狂犬病 鬱月の作り出した結界によりこの世界から隔離される】

ところで座右の銘と言うものをしっているかい?
有名な言葉をそのまま自分の信条にすると言うものだが僕にもいくつかあってね、中でも好きな物は…

【瞬間、天井、床、壁、ありとあらゆる場所から展開される紫の魔法陣】

『下手な鉄砲数撃ちゃ当たる』、だよ

【そこからばらまかれるのは闇の魔翌力を固めた弾幕、威力よりも数を重視したそれがシャワーのようにヴァルブを襲う】

『ドレスアップ』!だね。

【そう呟くと共に少女の目の前に展開される紫の魔法陣、それを潜り抜けるようにして少女は戰装束へと姿を変える、黒と暗い紫色をしたゴシックロリータドレスに血のように赤い眼帯と包帯が各所に巻き付いたバトルコシュチュームはこのシックな店内に意外な程に溶け混んでいた】

さぁ、君の物語(ストーリー)そのエピローグだ!
872 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 17:22:59.20 ID:SJhqFNH20
ふふーんっ♪今日の晩御飯は何にしよっかな〜♪
カレーが良いかな?肉じゃがも食べたいなぁ・・どっちも作っちゃおうかな〜♪

【空が鮮やかな夕日に染まる頃。北瀬平戸商店街にラフな格好で買い物袋を持ち、楽しげに歩く少女が一人】
【彼女は早苗取月 皐。極一般的な見た目の、極一般的な少女の思考を持った、極一般的な一市民】
【たった一つ―――魔法少女であると言う事を除いては】
【彼女もこの街でかけらを集める魔法少女の一人。時には穏やかな日常に、時には魔法入り乱れる鉄火場に身を置く存在なのだ】
【そんな彼女は今、ご機嫌でかけらを集めに来た。と言う訳では無く・・・】

今日は貯金が一杯貯まってたから、いつもより美味しいものを作るんだもんね〜!
ひゃっほぅ!

【買い物に来ていた】
【彼女に家は訳あって貧しい。かけらを集める事も重要だが、彼女には家事を手伝うと言う重要な任務もあるのだ】

うーーん・・・カレー・・・肉じゃが・・・洋風でパスタとか・・?
何が良いかな〜〜どれも美味しそうだけど・・・
873 :紅 麗玲 [sage]:2015/04/27(月) 17:39:55.69 ID:4f/I9BKq0
>>872

ふぅ〜、今日はもう疲れたアル〜……

【空が夕日に染まる時頃】
【商店街を歩く一風変わった人影があった】
【その人影は両手一杯に肉まんを持ち江風学校の制服を着ていた】
【それに加えて褐色肌でかなり目立つ】

まさかバケツを持って立たされるとは思わなかったアル……
ただ宿題を忘れただけじゃないアルか〜……

【だがこれで宿題を忘れたのは何回目かも分からない】
【なんと言っても麗玲は宿題を忘れる常習犯なのだ】
【成績も悪く教師陣はいつも手を焼いている】

それに部活が休みとは……はぁ…ついてないアル……

【麗玲の歩く先には皐の姿が】
【だが大量の肉まんで皐の姿は麗玲には見えておらずこのまま歩けばぶつかることになるだろう】
874 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 17:51:08.12 ID:SJhqFNH20
>>873
カレー・・・肉じゃが・・・パスタ・・・唐揚げ・・・夕日が綺麗だなぁ、醤油ラーメンみたい・・・どれも美味しそうだな〜、どれも作っちゃおうかな!
あっ、でもそこまでのお金無いかっ。じゃぁ・・・ぐぬぬぬぬぬぬぬ

【未だに皐は延々と夕飯について悩み続けている】
【空を見上げながら、夕日を醤油ラーメンのようだと言っている時点でかなり周囲に注意が向いておらず、人にぶつかるか躓くのではないかと心配になってくる様相】
【皐の前には大量の荷物・・・肉まん・・?を抱えた人物が歩いてきている。どうやら向こうも荷物のせいで前方不注意気味のようだ】
【そして、案の定と言うかやっぱりか・・・。と言うか当然の結果、皐はその人物にぶつかってしまう】

うわぁっ!ごっ、ごめんなさい!大丈夫ですか!?
荷物とか落としたりしてませんか!

【皐は自分が後ろに倒れ、尻餅をつきながらも相手に謝罪し問いかけた】
875 :紅 麗玲 :2015/04/27(月) 18:05:19.21 ID:4f/I9BKq0
>>874

ホントについてな…ぬぁっ!?

【完璧に前方を見えておらず何者かとぶつかってしまう】
【その拍子に肉まんが宙を舞う】
【それに気付くや否やキリッ、と麗玲の目が鋭くなり】

はっ!?私の肉まんがっ!?
落とすわけにはいかないアル!

【すぐに態勢を立て直せば落ちてくる肉まんを華麗に取る】
【見れば麗玲の両手には綺麗に積み重なった肉まんが塔のようになっている】

あぁ気にしないでいいアルよ〜、こっちが注意してなかったのが悪いアルから
それよりもそっちこそ大丈夫アルか?

【しゃがみ込み皐と同じ目線になり無事かを問いかける】
【手を差し伸べたいのは山々だが両手が肉まんで塞がれているのでそれは叶わなかった】
876 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 18:18:02.33 ID:SJhqFNH20
>>875
は、はい!此方こそすいません。僕が浮かれてしまっ肉まんっ美味しそ・・じゃなかった・・
と、ともかく本当にすいませんでした・・

【皐は立ち上がり、肉まんに少々気が向いてから麗玲に謝罪する】
【この瞬間に皐の夕飯の選択肢に肉まんが追加されたようだ】
【そして、皐は麗玲の肉まんを取る際に見せた動きが気になったようで】

それにしても・・・さっきの動きスゴいですね!僕もあんな風になりたいなぁ・・
あのっすいません!ぶつかっちゃったりして申し訳ないんですが、さっきの動きどこで覚えたんですか?!
僕、色々と理由があって自分を鍛えなきゃいけないんです!どこで教えてもらったのか・・教えてもらえませんか?!

【皐は探知魔法が極端に苦手故に未だ麗玲が魔法少女だと言う事に気づいていない】
【その眼を夕日に負けないほど輝かせて問いかけた】
877 :紅 麗玲 :2015/04/27(月) 18:34:34.25 ID:4f/I9BKq0
>>876

……肉まんいるアルか?

【どうやら目の前の少女が肉まんに目が行っていたのに気が付いたようで】
【笑顔で片手の肉まんタワーを皐の前へと差し出す】

あれアルか?
あれは全部私の我流アルよ?特にどこかで習ったとかではないアル

【皐にどこで習ったかを聞かれればそう返す】

【実際麗玲に師匠と呼べる人間は居らず全て我流で今の戦い方を身に付けたのだ】
【それにしてもこの目の前の少女】
【まだ幼いのに自分を鍛えなければならないとは】
【一体どんな事情があるのだろうか】

それにどうして鍛えなければならないアルか?
見た所まだ子供みたいアルが……

【皐を上から下へとマジマジと見つめる】
【理由によっては教えてあげても……】
【微かにそんなことを考えながらどうしてかの理由を尋ねることにした】
878 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 18:48:39.49 ID:SJhqFNH20
>>877
あっ、良いんですか?!ありがとうございます!頂きます!

【皐は幾つあるのか想像もつかない程の肉まんの塔から数個肉まんを貰い、買い物袋に入れる】
【心なしか口が開いているように見える。今すぐにでも食べたいのだろうか。目線も少々肉まん寄りだ。食いしん坊過ぎるぞ皐】
【そして肉まんに気が向いていた時にふと問われた一つの質問に皐は慌てて話に戻る】
【皐はその質問に迷いも無く】

それはもちろん魔法少女っ!・・・・じゃなかったえへへ・・
え、えぇっとまぁさっきのはちょっと考え事していて変な返し方をしちゃったと言うかなんと言うか・・・
ま、まぁあれです。スポーツの・・そうサッカーの試合に出るので体力をつけたいと言うかなんと言うかぁぁ

【皐は苦し紛れの言い訳をかましていく、最早先程叫んだ一言を聞き逃す者はいないだろう】
【絶体絶命、大ピンチである】
879 :紅 麗玲 :2015/04/27(月) 19:04:21.40 ID:4f/I9BKq0
>>878

うんうん!たくさん食べて大きくなるアルよ!

【うんうんと頷き笑顔で肉まんを買い物袋に入れる皐を見つめる】
【だがその後の皐の言葉に思わず耳を疑う】

……い、今魔法少女……

【小さく呟くももし違ったら自分が少しアレな人と思われる】
【流石に頭の悪い麗玲にもそれは分かっているよう】
【少し考えてなにか良いことを考えたようだ】

あぁなるほどサッカーアルかー……
確かに体力は必要アルねぇ……

【そこまで言ったところで麗玲は結界を展開した】
【もし魔法少女ならばこのまま一緒に結界内へ】
【しかし麗玲は魔法少女じゃなかった時の場合を考えていないようで】
【もし違ったときはかなりまずいことになるがそこまで頭は回らないようだった】
880 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 19:18:37.03 ID:SJhqFNH20
>>879
【皐は麗玲の作り出した結界に否応無しに引き込まれる】
【周囲の人々は瞬時に消え去り、夕日の照らす商店街には褐色の少女と金髪の幼女が残された】
【皐は一瞬何が起こったのか理解できないと言う風に眼を丸め、半拍置いて口を開く】

えっ
お、お姉さん・・魔法・・少女?
そ、そんな冗談やだなぁ・・冗談じゃないの?

【すっとんきょうな声を上げてから確認するように麗玲へと問いかける】
【その顔には突然すぎると言う驚愕と、明らかに自分より強いであろう少女との戦闘になった絶望が滲み出る】
【いつもの元気は最早消え失せている。それほどまでに突然で衝撃的だったのだ】

お姉さん・・・闘うんですか・・?ですよね・・
僕のこと始めから探知してわかっていたの?それなら酷いよ・・・

【皐は少しずつ麗玲から距離を取りながら問いかける】
【その声は焦りと緊張感に満ちていた】
881 :紅 麗玲 [sage]:2015/04/27(月) 19:32:19.93 ID:4f/I9BKq0
>>880

まぁ一応そうアルよ
まだ新米アルが……

【頬をぽりぽりと掻き恥ずかしそうに自分がまだ新米であると言う】
【だが皐はなにやら複雑そうな顔をしている】
【それに自分から少し遠ざかりなにやら闘うようなことを口走る】
【そこまで聞きやっと皐がどうしてこんな反応を取るのか理解した】

あぁ!違うアル違うアル!
ただ魔法少女かどうかを確認したかったぢけアルよ!
それに探知魔法なんて全然使えないアル!

【両手をブンブンと降り戦意は無いとなんとか伝えようとする】
【その麗玲の顔は嘘をついているようには見えないが……】

察するに鍛えなくてはならないとは魔法少女のことアルよね?
理由次第ではコーチ、つけてやるアルよ

【親指を突きたてればニッ、と笑う】
【どうやら本当に戦闘をする気は無いようだ】

お主にとっても悪い話じゃないアルよ?
さぁどうするアル?
882 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 19:43:42.80 ID:SJhqFNH20
>>881
ほっ本当ですか?!
やったぁ!ありがとうございます!

【実に単純、難しい事を考えない皐はすぐに麗玲の言うことを信じてしまう】
【お人好しな所が良いところでもあるのだが】
【ともかく、皐はすぐに麗玲に駆け寄り、手を握る】
【麗玲の手を握りしめ、顔を先程よりもずっと輝いた眼で見つめながら】

僕も全然闘った事なくて、困ってたんです!
嬉しいです、他の魔法少女の人に稽古をつけてもらえるなんてラッキー!

【皐は跳び跳ねながら麗玲の手を振り大いに喜んだ】
【その姿は実に可愛らs・・・微笑ましいものだろう】
【一頻り喜ぶと皐は麗玲の手を離し、早速稽古をつけてもらうべく話始めた】

えぇっと僕も探知魔法苦手なんです!それ以外の魔法もそこそこで・・・
僕、もっと闘える魔法を覚えたいんです!
883 :紅 麗玲 [sage]:2015/04/27(月) 20:02:17.28 ID:4f/I9BKq0
>>882

お、おぉっ!?

【手をいきなり握られ少し麗玲は驚いてしまう】
【だが皐の輝く瞳を見て麗玲も笑顔になり】
【皐の頭に手をポンポンと当てれば腕を組む】
【どうやらノリノリのようである】

よぉし任せるアル!
じゃあまずはお主の戦い方を見せてほしいアル
魔法少女ということはある程度は戦えるアルよね?

【まずはどんな魔法を使うのかわからないと話にならない】
【そう考え皐の使う魔法を尋ねる】

ちなみに私の魔法は殆ど肉弾戦を主にしてるアル

【そういえば己の拳をかざし微笑む】
【どうやら初めてこういうことをするのでかなりテンションが上がっているようだ】
884 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 20:03:14.01 ID:SJhqFNH20
>>881
食事を済ませて来るので少々返レス遅れます。申し訳ない・・
885 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 20:31:09.86 ID:SJhqFNH20
>>883
わかりました!それじゃあ早速始めますね!

【皐はそう言うと魔法の発動を始めた】
【途端、皐の周囲に金とも銀ともつかない淡い輝きを発する防御フィールドが発生する】
【そして、皐はそれを発生させたまま商店街の店の壁へと向くと】

これが第一モードで・・・こうだっ!

【そう叫ぶと皐は防御フィールドの一部を細長く伸ばし始め】
【瞬間的に槍の先端の様になり、壁へと直線に突っ込んで行く】
【防御フィールドは壁に深々と突き刺さり、ヒビを入れた】

どうですか?!どうですか?!
これが僕の魔法、強化防御フィールドなんです!

【更に皐は別の魔法を唱え始め】
【皐の身体は一瞬で軽やかに宙に浮いた】
【そして空中で一回転し、何度かホバリングの如く滞空してから着地した】

こっちが飛行魔法です!ど、どうですか?!
886 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/27(月) 20:42:41.37 ID:fJCv+1Cw0

繁華街からやや離れた閑静な住宅街の中の一つに、一軒の古びた民家がある。
随分前に住む人が居なくなった其処は、所々崩れかけているが未だ骨組はそのままで。

その軒先に一つ、非人工物の幾何学的な何かがぶら下がっている。
パッと目を引くのはその模様、水面に小石を投じたように広がる波紋は宛ら羽を広げた孔雀の如し。
違いは鮮やかな黄と黒の二色で、まあるい球体で、それがトラックに乗るほどの大きさがあった事だろう。


「――――はい椎名さん右ストレートぉ、ッ!!」


付近は十数分前からずっと静寂が支配している。
いや――正確には、ひっきりなしにワンワン唸る羽音で鼓膜が麻痺している状況――か。
その中――結界内に唯一ある人間の声。そして異形の悲鳴が短く響く。

声をあげたのはひょろりと背の高い黒髪の女。服装は高校生と思しき制服を着ていて。
愉しげな笑顔の下、頑丈な甲皮を突き破った右手は血みどろ。その色は赤ではなく鮮やかな黄緑色をしていた。
心臓と向こう側の羽をもぎ取り、動かなくなった死骸から耳を背けたくなる音と共に腕を引き抜く。

「いやぁ、これでやっと雑魚二匹か。 まだまだ勘が戻らへんなぁ」
「うわもう……髪も手ぇもベッタベタやん、もーサイアク〜」

子犬ほどもある其れは仲間が2、3匹殺された程度では戦意を失うどころかかえって怒りを増したようで。
ぎらぎらと複眼に怒りを灯して、短剣のような針と顎を向けて威嚇の劈きを上げる。
羽音にぎちぎちと耳障りな音が増える中、どこ吹く風で汚れた手をハンカチで拭き。

「ここまでデカいとキ●チョールも効かへんやろし、めんどくさいでぇ――」
「ま、肩慣らしには丁度ええわ。 ボスが出てくるまでぜぇんぶ叩き潰したるから、覚悟しときや?」

久々の復帰戦、勘を取り戻すにはうってつけの獲物。最低限の魔法だけでどこまで戦えるか。
巣を張って夜の住宅街を脅かす群虫型クリーチャーを相手どり、椎名は挑発するように立てた指を動かした。
887 :紅 麗玲 :2015/04/27(月) 20:45:30.08 ID:4f/I9BKq0
>>885

ほうほう…なるほど……

【皐の魔法を見てしばし考える】
【そういえば自分は肉弾戦以外の戦い方をしたことがない】
【どうしようかしばらく考えるも浮かんでこない】
【これでは示しがつかないと考えればある一つの考えが】

…じゃあまずは模擬戦でもするアル!
まずは戦い方を見てみたいアルからな!

【確かに麗玲の言っていることは最もだ】
【そう言えば麗玲は皐から距離を取れば大きな声で】

先手はそちらからで良いアルよ!
さぁ来るアル!

【そんなことを言うがなぜか麗玲は構えない】
【別に甘く見ているわけではない】
【これが彼女の「構え」なのだ】
【構えないことが構え】
【構えないことで自分の次の動きを読ませにくくするのだ】

さぁ全力でぶつかってくるアルよ!
遠慮は無用アル!
888 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 20:54:16.10 ID:SJhqFNH20
>>887
も、模擬戦ですか・・・わっかりました!

【そう言うと皐は防御フィールドを発生させ、地面から十数cm上へと浮かんだ】
【地面には立たず、すれすれで滞空する】
【そうやって接近戦闘にも慣れるように心掛けているのだ】

よーし・・いきます!
って・・え?

【皐は麗玲の戦闘態勢、そう呼べるのかわからないような待ち方に驚愕する】
【腰を落とすでも半身になるでも拳を顔の前に構えるでもなく何もしない】
【まるで先程までと同じように会話を始めそうな態勢】

ど、どういう・・・まぁ先攻を譲ってくれるなら、いきますね!

【そう叫ぶと皐は素早い動きで空中を滑走しながら麗玲へと突進する】
【この状態で体当たりし、接近したところで槍を使う。それが皐の戦術だ】
889 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 21:02:47.66 ID:/S3Sf3FIO
【夜の屋台にて】

【瀬平戸の魔法少女には夜間の活動が多いものも珍しくありません】
【治癒魔法かけっぱなしで寝れば、ある程度睡眠時間がカバーできるからです】
【しかしながら、そこには問題も発生します】

「……お腹へった」

【育ち盛りの乙女にとって夜間の空腹は危険信号としかいえません】
【体重との深刻なトレードオフが発生します】
【そしてこの時間の魔法少女たちが恐れるデストラップが、ここにあります】
【そう、屋台から立ち上るラーメンのかほり】

「ラーメン、食べてこう」

【本日の舞台であるこの小さな屋台】
【ここのオヤジさんは、ある意味で魔法少女最大の敵ですが、最大の味方の一人でもあります】
【こんな遅い時間に未成年の女の子が一人で食べにきても、通報したりはしないのです】
【そして何か詮索したりもしないのです】
【今日も、煮干しと昆布の出汁が聞いた醤油ラーメンのかほりにつられた腹ペコが、ふらふらと集まってくるのでした】
【ミナちゃんも醤油ラーメン派です、えぇ】
890 :紅 麗玲 :2015/04/27(月) 21:12:22.11 ID:4f/I9BKq0
>>888

来たアルな!
さぁ行くアルよ!

【皐が行った行動は突進】
【なにをするでも無くおそらくこのまま体当たりをするつもりなのだろう】

それならば…!
玄武の型!

【瞬間足元に陰陽陣が浮かび上がる】
【そうすれば麗玲は瞳を閉じ体の力を抜く】
【他人から見れば自殺行為のような真似だが麗玲にとっては一番集中が出来る態勢だ】
【そして皐の体の一番力が掛かっているところを見極める】

……そこ!

【そこを掌底で的確に当て力を相殺させようとする】
【そうなれば皐は完全に動きを止めてしまうだろう】
【そして止まったところへカウンターを狙い逆の手の掌底を皐の腹へと捩じ込もうとする】
891 :四ノ宮亜久里 :2015/04/27(月) 21:15:33.11 ID:n6zK1aTCO
>>889

そんな葛藤を乗り越えてラーメン屋に来た美奈ちゃんの隣に座っていたのは見覚えがありすぎる知人の姿。
上は黒色の無地Tシャツ、下は灰色の七分ズボンとラフな服装で頼んだ味噌ラーメンを食事中の彼女は美奈には全く気付きません。

「うおォん 私はまるで人間火力発電所だ」

本来なら焼肉屋で使うのが正しいのだが、そんなことを気にするのは野暮ってことで。
男性顔負けの勢いで麺をダイソーの掃除機の様に吸引している。
周囲の顔など気にしないで麺間やチャーシューをルンバを彷彿させるように迷いなく口に運ぶ。

「すいません、替え玉──じゃなくて豚骨ラーメン一つください」

替え玉は既に数回した亜久里の舌は味噌に飽きていたようで偶には気分転換にと豚骨ラーメンを頼みました。
増し増しとかそんなのがあるラーメン屋ではないのが残念。
892 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/27(月) 21:23:43.31 ID:t+B0yPLAo
>>869
「奪わせてもらう…ですか…
 当店での乱暴な行為は…」
売られた喧嘩は買うのが私のやり方だけど、
やっぱり店だし、今日に限ってお客さん結構いるし…
お店を空にして外に出るのもね…
穏便に済ませよう…
そう思ったんだけど…

「………!!」
椅子を持って暴れだした…!!
挑発のつもりだろう…
しかもアイツ…私の名前にクソを付けてみせた…
本当なら、ボコボコにしてやりたい…!!
だけど、お店の中だし…
耐えるんだ、耐えるんだ…私!!

>>870
「下がる…ですか…」
本当に結界を展開してみせた…
一番大人な人が…四捨五入して30って言ってたな…
しかも変身して…本当に魔法少女なんだ…

>>871
「貴女も、そうだったんですね…」
魔法少女が集まるカフェ…
欝月ちゃんも例外じゃなかった…!!

「………」
私まで結界に隔離された。
これで店に被害が及ぶこともなくなった…
それに他の皆はやる気だ…!!
こうなったら…
やる事は一つ…

「とくと見なさい!!」
手を天に掲げると、私の身体は光に包まれる。
その光が消えた時、私の姿は赤いビキニと赤いレザーの様なホットパンツの姿となる。
これが、私の魔法少女としての姿だ…!!

「闇高二年、甘井 蜜柑の戦いを!!」
私だけ逃げるわけにはいかない!!
闇高二年とかの仁義とかは興味ないけど、
ココで戦わなかったら、闇高生徒として格好悪いからね…!!
893 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 21:26:32.73 ID:SJhqFNH20
>>890
嘘っ?!

【体当たりが当たるかに思われた瞬間、麗玲の一撃が防御フィールドへと炸裂する】
【途端にヒビが入り、攻撃の当たった部分が砕け散る】
【皐の予想を越えた威力に愕然とし、瞬間麗玲の二撃目が皐へと迫る】
【咄嗟に皐は相手の攻撃が迫った腹部から胸部を防御フィールドで覆った】

くっ・・・魔法で強化してるんだろうけど・・・
格闘攻撃ってこんなに強い?!

【防御フィールドはヒビ割れ、皐は後方に吹き飛ばされる】
【麗玲から5m程離れただろうか。其処で又も防御フィールドを発生させる】
【今度は突進するのでは無くその状態で引き延ばし、地面へと突き刺した】
【地中に潜り込み、そのまま真っ直ぐ延びていく槍は一瞬で皐と麗玲の間程の長さとなった】

ん・・・・・そ〜れっ!

【皐は槍を一気に地上へと浮上させる。当然ながら地面、コンクリートは砕けながら盛り上がる】
【飛び散ったコンクリートと土煙で目眩ましをし、その隙に懐に飛び込むつもりだ】
【皐はすぐさま浮遊すると弧を描きながら麗玲に突進する】
894 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 21:28:09.19 ID:/S3Sf3FIO
>>891
【オススメ以外のメニューを的確にぶちぬく四ノ宮女史】
【オヤジさんちょっちかわいそうなので、ミナさんは普通にいつものを頼むことにしました】

「というか、なんで孤独のグルメやっててそういう頼み方しますか……」

【……読者でした。お父さんの本棚の中に入っていたのです】
【読んでる本のラインナップが若干マニアックなのは、だいたいそういう理屈です】
【他にもしょうもないネタに反応するので試してみるといいでしょう】

「あっさり醤油こそが正義と思うんですよね、特に夜食用」

【澄んだスープに汁がたっぷり絡む細縮れ麺】
【煮干しとかつおと昆布がかほる、昭和系ラーメンとでもいうべき一品】
【ずぞぞとすすって、うん、最凶】
895 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/27(月) 21:41:28.67 ID:n6zK1aTCO
>>894

「お、出たわねシータ。つーかアンタ孤独のグルメ知ってんのね。変わった女子中学生」

やってきた豚骨ラーメンを食べようとした亜久里だったが美奈の言葉を聞いて顔を向けた。
たった今彼女の存在し気が付いたようだが特別驚くような様子はない。
とりあえず女子中学生で孤独のグルメを知っているのは珍しい方だろうと思った亜久里はなにか他にも言ってみようか考えたが、特に台詞が当てはまる状況ではないので断念。

「馬鹿ね、夜食だからこそコッテリ系でしょ」

此方は美奈とは違い太る人間の様な発想。
しかし本音は腹につく脂肪を胸に行かせたいからという悲しい渇望だったりするのだが、現実は厳しく胸どころか腹にも脂肪は付かない。ある意味恵まれた体質。

「醤油! そういうのもあるのね」

やっとここで台詞が使えるシチュ。
美奈の醤油ラーメンを美味しそうな眼差しで見つめながらそんな台詞を吐く亜久里。


896 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 21:48:58.06 ID:/S3Sf3FIO
>>895
「お父さんの本棚、いろいろ変な本が多いもので……。
 というかシータじゃないです、ミナです」

【どこの飛行石の女の子ですか、と】
【空から落っこちるだけじゃないです、ちゃんと飛んでます】
【飛行と落下と浮遊は全部違うものだって、橙色の魔術師がいってました】

「次の日、胃にくるのでそれは断固として否定しますよ?」

【体重うんぬんについては人のこと言えません】
【驚異的な燃費の悪さは、ミナちゃんのイメージをスリム通り越して病弱っぽいラインまで進めています】
【本人はいたって健康体なのがどうしようもなし】

「あげませんよ?」
897 :紅 麗玲 [sage]:2015/04/27(月) 21:53:44.42 ID:4f/I9BKq0
>>893

これは…目眩ましアルか…?

【瞳を閉じているので分からないがどうやら周りには土煙が舞っているよう】
【だが瞳を閉じている麗玲にとってほとんど意味は無い】
【麗玲は皐の気配を探り次の攻撃を予測する】
【気流の流れ、空気を切る音、僅かな闘気すらも今の麗玲にとっては位置を探り当てるヒントになるのだ】
【そして察知した結界どうやらまたしても突進のよう】

良く私を見るアル!
私は今瞳を閉じているから目眩ましは意味ないアルよ!
接近戦は避けるアル!

【あくまでこれは皐のためにしていること】
【そうアドバイス?をすれば皐が突進してくる位置へ合わせて回し蹴りを繰り出す】
【もしこのまま皐が突進してくれば回し蹴りの餌食になってしまうだろう】
898 :四ノ宮亜久里 :2015/04/27(月) 22:00:16.27 ID:n6zK1aTCO
>>896

「ああ、だからこの前もミスターサタンに反応出来たのね──冗談よ。ちゃんとアンタの名前くらい覚えてるわよ」

成る程、美奈の父親は漫画好きに違いない────と勝手に予想。
以前出会った時に美奈がドラゴンボールに反応したことを思い出した亜久里は、彼女の言い分に対して納得した様子を見せる。
美奈の名前については二回目の時に貰った某通信アプリのIDのおかげで把握済み。

「胃が弱いのね美奈は。ま、私は別に平気だから余裕で食べるけど」

そう言うと再び勢い良くラーメンを食べ始めた。
ラーメン屋は友人と来ても無言で食事が暗黙の了解だったり。
そもそもラーメンを前に談笑などしていては麺が伸びてしまう。

「いらないわよ。自分で頼むから。
 すいませーん、醤油ラーメン一つ」

刹那の様に豚骨ラーメンを食べ終えた亜久里は美奈と同様の醤油ラーメンを注文。
本来は一口欲しかったが此方からお願いするのはなんとなく癪なので仕方なく注文。
お腹の空き具合は──ギリギリセーフでしょう。
899 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 22:12:12.69 ID:/S3Sf3FIO
>>898
「恥ずかしながらそういうことです。
 ……飛行石よりは舞空術のほうがいいですね。
 空はやっぱり、自由に飛べるべきだと思います」

【他の魔法少女も、もう少し空を楽しむべきだと思うのです】
【せっかく、汎用魔法の中にわざわざ飛行があるのに、空から降りただけで特別扱いなのは
 何か釈然としないモノを感じざるをえません】

「ぐぬぬぬぬぬ。たくさん食べるとすぐお腹壊すんですよねぇ」

【そのせいでたくさん食べれないヒト、結構多いと思うのです】
【たまに拒食症と間違われますが、私は元気です】
【……少なくともそれだけ食べれる人には通らなそうな悩みです】
【伸びない程度に急ぎつつ、それでも決して早いとはいえない食事速度なのでした】

900 :ヴァルプ・ヴェルリエル [saga]:2015/04/27(月) 22:18:27.95 ID:Ew8QQ+RA0
>>870
「ククッ……恥ずかしくないのかねその格好は
 無理すんなよ"おばさん"」

四捨五入して30、なんて言うだけ無駄。
ヴァルプは15、確実に10以上上の年齢などおばさんで十分。

>>871
「長い。五月蝿い。グダグダ喋るな部分デブ。」

部分デブ、は多分胸のことか

>>892
「乱暴な行為は……なんだって?」

期待したとおりの反応を得られた。
馬鹿にするように首をかしげ、嫌味に笑う。

>>892>>871>>870
「さて……全員足掻く用意は出来たんだな」

襲い来る弾幕、けれどヴァルプは動かない―――否、動く必要が無い。
蛇のような、黒い何かがヴァルプの体に纏わり付き、形を変え―――

漆黒の一閃。弾幕は全て振り払われ、ヴァルプは無傷。

「これからお前らが口にして良いのは悲鳴と命乞いだけだ
 精々気持ちよく殺させろよ?」

纏う衣服はレザージャケットからライダースーツに変わり、肩に身の丈を超えるハンマーを担ぎ
無数に入ったスーツの切れ目からは無数の生傷が晒され淡く、光る。
これが魔法少女としてのヴァルプ・ヴェルリエルの姿。

「まずはデブと……ババア。お前らでいいか」

目の前にはステッキを構える篠原と、妙な衣装の狂犬病。
戦闘の準備が出来ているのは武器を構える篠原の方―――初激は篠原に向けて放たれる。
肩に担いだハンマーを片手で振り上げ、振り下ろす。
何十にも重ねられた身体強化魔法による筋力と、ハンマーの純粋な重量に寄る攻撃。
極々単純な一撃で ―――故に威力も強力無比。
そしてそれから間髪入れず、ヴァルプの片手にもう一つ鎚が生成され―――次は横
狂犬病の脇腹目掛け、全力でハンマーを振るった
901 :パメラ [saga sage ]:2015/04/27(月) 22:19:01.42 ID:VH7O3egVO

【夕方、市内の河原】
【春の日差しと穏やかな風が流れる場所】
【その一角に設けられたベンチに、彼女は座って居た】

…………………………………………あ……

【長く艶やかな銀の髪に、珍しく春物の水色のワンピースを着て】
【ぼーっと、流れる川に視線を投げ】
【たまに空を見上げたかと思えば、ぽけーっとそのまま固定されて】
【どこからどう見ても、心ここに在らずと言った佇まい】
【口から魂が出かけてるのが見えてもおかしくないような様子であった】

………………………………うー、にゃー……

【――漂う雲を見てこの一言】
【何か壊れかけているかもしれない】
【もしくは変な電波でも受信しているか】
【どちらにしろ、色々燃え尽きてた】

【さて、こんな状態のパメラだが】
【平日の夕方、しかも河原でぽつんと一人なのもあり】
【そこそこ、人目を惹いていたりする】
【ついでに言えば、自分の隣に置いてある袋から中身が散乱してたり、ペットボトルの口が開いて中身が溢れてるのにも気づいていなかったり】
【……こんな様子の彼女に、話し掛ける人物はいるのだろうか?】
902 :四ノ宮亜久里 :2015/04/27(月) 22:24:07.00 ID:n6zK1aTCO
>>899

「まあ、空を自由に飛べたら気持ち良いでしょーね────縛りとかなくて」

空を鳥のように飛べたらどれだけいいだろうか────魔法を使用して空をふわふわ浮かぶのとはまた違った感覚に想いを馳せる。
なお、美奈を特別扱いは二回空から現れたからという意味わからない理由だったりする。

「結構不健康そうな細身だと思ってたけど、胃が弱いからとはねぇ。
 胃が弱いのによくラーメンなんて食べる気になるわねアンタ」

運ばれてきた醤油ラーメンを美奈の倍速で食べ始めた。
なにが彼女をそこまでさせるのか────いや、これが、このスピードが亜久里の普通なのだ。
美奈の食事スピードを横目に見れば、最初とは違いなんだか年相応の少女に見えて──呆れたような微笑むような表情を浮かべた。
903 :ラウラ=フォン=ベルク(アウラ) [saga]:2015/04/27(月) 22:24:41.58 ID:MygrGd6hO
悪とは、正義とは、一体何なのか。
それは人類全てに与えられた永遠の命題であり、そして永遠に答えが出る事のない問いである。
正義だの悪だの、視点を変えてしまえば、簡単にひっくり返ってしまうものだ。
だから、戦いは起きる。黒百合も白百合も、どちらも互いの正義を賭けて戦うのだ。
勝者こそが正義―――――それは、歴史が証明している。

「―――――――気分はどうだい?」

闇に照らされた路地、映されるのは二人の影。
そこには結界が張ってあった―――――――二人とも、魔法少女である。尤も、片方は暴行を受けているのだが。

「―――――――貴様達に味あわされている魔法少女の気持ちが、分かるかい?」

腹に一発。頭に一発。

「貴様達が常日頃からやってきている、一方的に殴られる痛さと怖さが分かったなら」

淡々と言葉を紡いでいく。それは、語りかけているのか独白なのか。
もはや、虫の息。そんな少女に、ラウラは止めを刺そうと、剣を抜く。

「消えろよ、世界の為に」

激情を秘めた、冷徹な口調で、剣は無慈悲にも少女の命を貫こうと伸びる。
黒百合と白百合、互いの正義を賭けた戦いのほんの一幕がここにはあった。
904 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 22:27:12.63 ID:SJhqFNH20
>>897
うにゅ・・・そうだった・・・目眩ましは意味ないのか
でも、ただの突進だけじゃないです!

【皐は先程発生させた極長の槍を右手に発動している】
【そして、そのまま回し蹴りを放とうとする麗玲へと槍を振りかぶり叩きつけようとする】
【威力は申し分無い。だがもし先程のように壊れやすい部分を的確に突かれたら】
【そんな考えはまだ皐には無いようだ】
【次の一撃で思い知る事となろう。自分の作戦の浅はかさを、自分の経験の少なさを】

うりゃああああっ!

【皐はそう叫んで槍を振り下ろした】

905 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 22:28:14.60 ID:SJhqFNH20
/少々遅れて申し訳ないです
906 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 22:30:16.62 ID:/S3Sf3FIO
>>902
「音速の壁はなかなか越えれません。
 上方向は、青い空が暗くなるところまではいけました」

【そんなのわざわざ試す魔法少女がどれだけいるのやら】
【暇つぶしでもパトロールでもなく、完全に娯楽として飛行しているんじゃないだろうか】
【しかしこれでもミナは自分が飛行が得意とは思っていないのです】

「弱くてもお腹はヘリますし、ここのは大丈夫ですっ」

【その高速の食べっぷりをみてうへぇ、と】
【同じ食べ方をしたら、確実にはきます。ゲロインの仲間入りです】
【はふはふふぅふぅしながら食べるのがラーメンの正義ではないでしょうか】
907 :四ノ宮亜久里 :2015/04/27(月) 22:40:53.75 ID:n6zK1aTCO
>>906

「アンタ、なにしてんのよ……」

呆れながらにそんな言葉を美奈へと言った亜久里。
美奈の行動はもう予想斜め上だったとしか言えないようで────一瞬頭に、大気圏ギリギリを不器用ながらに満足気な表情を浮かべて飛んでいる美奈の姿が思い浮かび、ラーメンを吹き出しそうになる。

「ふーん。あ、食べ終わった」

熱々を勢い良く食べるのが至高だというのが亜久里の考えで────美奈と対談しながらも醤油ラーメンを完食。
美奈の言葉から察するに彼女は常連のようだが────どうしようか、食べ終わったら退出が後に仕えるお客さんへの気遣い。
しかし美奈はまだ食べているし────

「うーん………」

悩ましい表情を浮かべながら水を一杯。
ラーメン屋の水って何故か美味だと思った亜久里。
908 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/27(月) 22:42:46.85 ID:49Qh2aTF0
>>901

「…………………………」

(^_^;;)の顔文字と全く同じ表情をして、狼牙はそれを見ていた。
どうみても、アカン。
それは彼女を見た人間なら誰しも思うであろう事であり、狼牙もまたそれに外れることはなかった。
因みに狼牙、この間の模擬戦の後カフェで目覚めたが、パメラもまた爆睡していたために、結局サービスを受けることなく帰宅していた。
そのため、次会ったら絶対にサービスさせると考えていたが。

「………とりあえず、声かけとくか」

このままではその内帰ってこれなさそうな少女のその姿に並々ならぬ危機感を感じ、飯は置いといて声をかけることにした。
何となく、この間の模擬戦の終盤の彼女の言葉が浮かんだからか、少々の危機感を感じていたのかも知れず。
幾らか焦った様子で、狼牙はパメラへ話し掛けた。

「おい、大丈夫か?」
909 :紅 麗玲 [sage]:2015/04/27(月) 22:44:50.15 ID:4f/I9BKq0
>>904

甘いッ!!

【麗玲の脚はしっかりと皐が叩きつけようとする槍を捉えた】
【空気を切り裂き迫る槍】
【だがそれは瞳を閉じている麗玲に確実な居場所を伝えることになる】

だから接近戦は止めろと言ったアルよ!


【そして脚と槍がぶつかりあたりに衝撃で風が舞う】
【だが先ほどと同じように────】

【いや】
【どうやら槍の威力の方が麗玲の方を上回ったようで】
【同程度の力で相[ピーーー]る筈だった麗玲の脚は槍によって弾き飛ばされる】
【それによって態勢を崩した麗玲は次の行動がワンテンポ遅れてしまう】
【そこで麗玲は大きく皐から距離を取るとその闘志を消す】
【だが麗玲は先ほどの皐の動き】
【それに威力】
【これでまだ発展途上なのだ】
【その先を思い浮かべるだけで身震いがする】
【きっとこの少女は私以上に────】
【だがそこまで考えたところで前へと手のひらを突き出し】

良し!これにて終了アル!

【と終了の声を出すのであった】


//すいません、もう今日は返せそうにないです……
//凍結かどうかはそちらにお任せします
910 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 22:47:30.48 ID:/S3Sf3FIO
>>907
【目の前のこの話題ですらスルーするオヤジさんのスルースキルは神がかっています】

「むしろ、どうしてみんなやらないんでしょう。
 富士山くらいの高さで飛んでると、ほとんど誰とも会わないで探索専念できるのに。
 なぜかそこで上から落ちてきた一人以外は、ほとんど同業者に会えません」

【胃腸の弱い変な魔法少女にとっては、心底不思議な案件らしいです】
【魔法の種別は結構流行りに引っ張られるのに、空中散歩は流行りに該当しないんでしょうか】
【世の中には空戦Sランク魔導師な作品もあるというのに……】

「ふぅ。ごちそうさまでした」

【どうせこの時間はお客もまばらです】
【本格的に座る所がない状態で追加が来た時に席を立てばいいかと思います】
911 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/27(月) 22:56:32.56 ID:n6zK1aTCO
>>910

きっと親父さんはいい男に違いない。
それはラーメンの味から伝わる気がした。

「さあ? やろうと思わないってか思いつかないんじゃない?
 実際、私も富士山は目から鱗だし──て別にカケラとかいらないけど」

そもそも富士山に飛んで行くという発想自体が浮かばないのではないだろうか。
亜久里の考えはそんなものだった。
というか上から落ちてきた一人が気になったが聞かなかったのは何故だろうか。

「アンタ、最近なにか魔法少女関連でアクションあった?」

周りを見れば席は満席ではなかった。
まあ、こんな時間だし────と亜久里は席を空けなくていいと分かると美奈へと最近の魔法少女事情を聞いてみた。
912 :パメラ [sage saga ]:2015/04/27(月) 23:00:41.83 ID:VH7O3egVO

>>908

【ゆらゆら、ゆらゆら】
【流れる水と、流される雲を交互に見ながら佇むパメラ】
【しかし、声をかけられたならば、ゆるゆると視線をそちらに移し】

…………………………………………………………………………………………うみゃー?

【たっぷり時間をかけてこの一言、もはや会話能力が機能してない】
【更に言えば、目の焦点が合っていない】
【しかし、さらに固まること十数秒】
【だんだんと焦点が合ってくると同時に】

………………………………………………ッッ!!?

【これまた珍しく、赤くなりながらバッと勢いよく立ち上がる】
【口はなんかパクパク動いているが、言葉は出てこなく】
【どうやら、変な言葉を発したのが恥ずかしい様子】

ろろろ、ろーがさんですかぁ、きき、奇遇ですね、ぇ?

【わなわなと震えつつも、やっと口からでた言葉で何とか取り繕うとする】
【……のだが、完全に手遅れ、おもいっきり動揺していた】
913 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 23:02:04.41 ID:/S3Sf3FIO
>>911
【×富士山から ○富士山くらいの高さから】
【高度だとだいたい4000メートル弱でしょうか】
【強力な探知能力があるからできるのか、それとも単に盲点なだけなのか】

「やっぱり考え方、変なんでしょうか。
 こう、テレビでお皿みたいの載せた飛行機みて、“これだ!”と思ったんですが」

【上から見れば障害物もある程度無視できるし地平線も遠くなるから広い範囲が見渡せます】
【それを知っていれば、魔法少女ももう少し空で会ってもいいと思うのですが……】

「あー、なんか関西弁の年上さんにたい焼きを取られました。
 復帰したとか言ってましたけど……、ん? 復帰??」

【なんか自分の言葉に違和感】
【魔法少女に復帰ってどういうことだろう……】
914 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/27(月) 23:04:49.98 ID:fJCv+1Cw0
>>903

戦いの余熱と夜闇を切り裂く、明るい声。
それこそ無意味なくらいの声量で。

「お〜〜いっ!!」

向こうで鬱陶しいくらい手を振っているのは、セーラー服を着たひょろ長い黒髪の女である。
きゅっと上がった眼元と口角は、懐かしさを隠そうともしない笑顔。そこに多少の胡散臭さも混じっているが。

「あーちゃん! アウラちゃーんっ! おっ久〜っ!!」
「元気? 椎名さん居らん間元気してた? あ、見れば分かるわゴメン」
「どしたん喧嘩? あーちゃん真面目キャラやのに珍らし〜」

姿を見せるや否や歩み寄りつつ、矢継ぎ早に言葉をぶつけていくのは魔法十二戦姫少女の椎名。
邂逅の喜びに顔色をころころ変えながら、敗北した方は華麗にスルー。正しくは一瞥後に大股で跨ぎ越して、ラウラの手を握ろうとするだろう。
そこで初めて、仲間が剣を向ける相手に気が付いたとという風に、絶命寸前の魔法少女に視線を落とした。


/まだ宜しければ……
915 :四ノ宮亜久里 :2015/04/27(月) 23:10:51.25 ID:n6zK1aTCO
>>913

あ、すいませ。間違えました。テヘペロ。
それでも魔法少女でそんな高度まで飛ぶ存在は少ないだろう────実は美奈は飛行魔法に長けてるのではないかと思ったり。

「ふぅーん。私も最近飛んでないから、今度飛ぼっかなー」

ペラペラとメニューを眺めながらそんなことを言う。
思えば飛行魔法を使用したのは、男性でありながら魔法少女の力を持つ存在と出会った時が最後で────それ以降は一切使用していなかった。
もし飛行魔法を多用したら美奈と空で出会う可能性もあるのだろうか────あるのだろう。

「たい焼きってを取られるってアンタついてないわね。てかなによ復帰って、魔法少女辞めてまた魔法少女になった感じ?」

甘い食べ物は女子達の正義。
それを強奪されるとは美奈も不運を持ち合わせているんだなと────復帰については亜久里も理解出来ないようで、魔法少女歴が美奈よりパイセンの彼女からしても珍しい類だった。
916 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/27(月) 23:11:38.93 ID:49Qh2aTF0
>>912

ああこの人もこんな表情するんだおもしれー、とか思いながら焦るパメラを眺める。
彼女が抱いていた危機感が一瞬にして溶け落ち、代わりに笑いが込み上げる。

「おう、奇遇だな…」

プルプル震えてるのはこちらもだったり。
正直食欲より必死に堪えている様に見えなくもない。
今笑い出すのが何より彼女のプライドを傷付けるであろう事は想像に難くない為、気合いで腹筋を押さえつける。

「こんな所で、なにやってたんだよ…
……う、う…みゃー、とか……」

何とか口を開くが、もう決壊は近そうである。
もし次に何かやらかせば、彼女はその場にくずおれて呼吸困難に陥りそうだが、果たして。
917 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 23:20:29.32 ID:/S3Sf3FIO
>>915
【ミナちゃんの認識では自分は飛行はできるけど得意というほどでもないあたりです】
【加速はともかく、小回りが効かないんだとか】
【それでも、鳥型クリーチャーに空中戦挑んで仕留めるくらいはしてのけますが】
【……あえていうなら発想力が切り札なんでしょう】

「ある意味、瀬平戸で一番平和ですよ」

【お水を飲んでほっと一息】
【どうやら空腹は十分に満たされたようで】

「いえ、どういうことなのかちゃんと聞くべきでした。
 仲間もいるみたいな感じでしたし、もう一度本人に会ってから確認したほうがいいかもです。
 椎名さんというんですが、かなり強引な人で……」

【思い出せば、かなりいろいろなヒントが散りばめられた気はする】
【ぐぬぬぬぬ。これはミスったかもしれません】
918 :パメラ [saga sage ]:2015/04/27(月) 23:22:45.56 ID:VH7O3egVO

>>911

ええ、えぇ、奇遇、ですねぇ

【真っ赤になりつつ、少しずつ落ち着きを取り戻していく】
【このままいけば、何とか調子を戻しそう】
【だったのだが】

ッ……な、なんのことですかぁ?
そんな猫が餌をねだるような事はいってましぇっ…………っ〜〜〜〜!?!?

【なんとか追求を逃れようとするが、動揺が抜けきって無かったせいなのかなんなのか】
【こんどは舌を噛んでしまい、またまた赤くなりながら】
【とうとう、わなわなと震えながらしゃがみこんでしまったのだった】
919 :パメラ [sage saga ]:2015/04/27(月) 23:25:09.61 ID:VH7O3egVO
/安価間違い、>>918>>916宛です、申し訳無いです…
920 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/27(月) 23:29:30.50 ID:5+ypfBDI0
>>871

分かってるんだったら最初っから言わないでもらえないかしら...?
私だって好きでやってるわけじゃないのよ、こんな格好!

【悠々とケーキを味わう狂犬病に吠える】
【事実、幼い頃の契約により、大人となった今でも魔法少女として戦わざるを得なくなったという立派な事情があるのだが、今は説明してはいられない】

>>892

(あら...この子も病葉の子だったのね)

【病葉は不良校だと聞いていたが、こんな店でバイトをする様な子もいるのか、とふと先入観に基づく偏見に気づく】
【ともあれ、戦力が増えるのは歓迎だ】

>>900

あ〜もう、どいつもこいつもおばさんだの三十路だの早く結婚しろだの煩いわ!

【しれっと、言われていないこと...否、普段周りから言われていることが混じる...】
【おばさんだのなんだのは言われ慣れてはいるが、言われて平気な訳では無いのだ】
【そこに振り下ろされる鎚。先程の弾幕にもかかわらず、無傷であることから、鎚の持ち主は相当な魔法少女の様だ】
【後ろに下がろうとするが、備え付けの机が邪魔で下がれない】
【無論、素のステッキで受け止められるものでもないし、呪文を唱えている時間もない】

だったら...!

【ステッキを適当に放り投げ、少女との距離をさらに詰める。間合いを崩すことで、金具部分の直撃を避ける狙いだ】

ぐっ...

【柄の部分が除けきれず、左肩に当たり鈍い痛みが走るが、足は止まらない】
【肩に乗った柄を払い除け、あっという間に超至近距離へと踏み込む】
【両拳に、星の煌めき】

はぁぁ......ヤァッ!

【繰り出すのは、鳩尾狙いの右ストレート】
【星の魔力を纏った一撃、まともに喰らえば悶絶必至だ】







921 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/27(月) 23:30:18.46 ID:JqcQ7t4T0
>>917

「平和ねえ…………」

大きく欠伸をすると捲っていたメニュー表を元の位置に戻す。
なにか軽く胃袋に詰めれそうな食べ物を探したがどれもピンとはなこなかった様子。

魔法少女ともなれば平和が自然と離れていく悲しい運命を背負うのが当たり前と過去の経験から考えている亜久里は、空の平和に軽い興味を持った。
偶には世界から外れて、空気が支配する異界に身を授けてみるのも悪くないだろうと────明日あたり空を飛びながら学園に登校しようと計画する。

「仲間……。まあ、そいつが──椎名さんだっけ? その椎名って子が悪い魔法少女だとは限らないんだし、あまり深追いする必要もないんじゃない?」

亜久里にしては呑気な思考回路だった。
普段────というか本来なら、その魔法少女について何かしらの警戒を抱いたりするのだが、恐らく美奈との平和な雰囲気に流されたのだろう。




922 :早苗取月 皐 [sage saga]:2015/04/27(月) 23:34:18.56 ID:SJhqFNH20
>>909
うわわっ!

【皐は押しきろうとした攻撃を弾かれかけ、麗玲が後方に回避したため前方によろける】
【そしてそのまま地面へとダイブした。辺りに響く皐の間抜けな唸り声】

ぐえっ

【皐は麗玲の終了の合図を聞き、残念そうに首を傾げる】
【早々と戦闘が終わってしまった事に少々の不満を感じながらも皐は確実に自分の欠点を見つけていた】
【自分の攻撃は簡単に返されてしまう事、そして防御フィールドの脆い部分を突かれると途端に意味が無くなること】
【皐ですらその事を重要に感じていた】

あっあの、もう終わりなんですか?ちょっと残念です・・
ってもうこんな時間?!早く買い物して家に帰らなきゃ!

【皐は慌ただしく買い物袋を持つと商店街に向かう】

あ、まだ名前を言ってなかったですね!
僕は皐です!早苗取月 皐です!
あ、あと肉まんありがとうございました〜!

【そう一頻り叫ぶと皐は商店街を一目散に駆けていった】

/きりが良さそうなのでここで〆にさせていただきます。
/初絡みありがとうございました!又いつか宜しくお願い致します!
923 :上田美奈 [saga]:2015/04/27(月) 23:41:36.14 ID:/S3Sf3FIO
>>921
「えぇ、平和ですよ」

【テーブルに金額ピッタリの小銭をおいて、ごちそうさまでした、と両手合わせ】
【どうやらそろそろ帰るようです】
【ま、いい時間ですしね?】

「……わざわざ半分に割ったたい焼きを両方とも食べる人が、極悪人じゃないわけがありませんので」

【あぁ、間違いなく稀代の大犯罪者とかに違いない】
【そうでなくとも、食べ物の恨みは恐ろしいのです】
【ましてや、商店街のあのお店のものともなれば……】

「せめて対価はもらわないとです、ええ。
 そろそろ帰りますね、おやすみなさい」

【一応路地に入ってから上昇かけます】
【……まじで移動に常用してんだね、飛行魔法】
924 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/27(月) 23:43:16.28 ID:49Qh2aTF0
>>918

「ぶふおっ!!」

限界、であった。
焚衿柳狼牙はその膝を屈し、呼吸のリズムが一瞬にして崩壊する。
パメラの外見からは想像出来ない程、いや、だからこその破壊力。
それまで何とか持ちこたえて来たその体は、しかしもう立ち上がる事は出来ず。
そして、彼女は。

「ぶ…あっは、あはははっ、あーふはははは、ひー、ひー!
ぶふっ、ひゃあはははははははっ!あはっ、ははっ、ふひひ、ふはっ、あーっははは!
くふ、ふは、ひーはははっ!あー、ふー、ふー……ぶっ、ふひはひひひっ!ふっ、ふはっ、ふあははははは!」

近年稀に見る大爆笑を、河原に響き渡らせる事となった。
元からパメラを気にしていた様子の一般人も正直ドン引きになるような腹筋崩壊っぷり。
この恥辱を凄まじく煽る笑い声は、それこそプライドを傷付けてしまうだろうが。
925 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/04/27(月) 23:46:55.87 ID:a9ZZEYq7O
>>914
「……………?」

誰だ、いきなりこんなところで。しかも、馴れ馴れしい。
自分はこんな奴、知らないはずだが………いや―――――――そうか、そういう事か。
この女は間違いなく自分を"アウラ"と呼んだ。この裏の名前を知っているという事は、どうやら思考を"ラウラ"から"アウラ"に切り替える必要があるらしい。
そうすれば――――あぁ、分かった。確か、椎名と言ったか。同じく、魔法十二戦姫少女の一人だ。別に仲間、と呼べるほど大層なものでもないが。

「椎名か。別に、僕はこの通りいたって元気だよ。ちょうど、世界のゴミを掃除しようとしているところだ」

そっけなく、かと言って突き放すわけでもなく、手を握られるまま反応を返す。

「こいつはどうしようもなく悪い奴の一味なんだ、生かしておいても仕方がない。殺したって構いやしないだろう?人が殺されるのを見たくないと言うなら、見ない方が良いとは思うけど。いい気分はしないだろうしね」

別に気づかれたところでどうという事はない。正義を執行する事にためらいはない。
なので、特に静止がなければ迷わず虫の息の少女の心の臓に剣を突き刺すだろう。

/すいません発見遅れました!よろしくお願いします!
926 :四ノ宮亜久里 :2015/04/27(月) 23:53:21.04 ID:JqcQ7t4T0
>>923

「ぷっ! なにアンタ、そんなことで怒ってんのっ?」

椎名という魔法少女が"悪"だと感じた理由があまりにも予想外過ぎて思わず吹き出しそうになる。
食べ物の恨みは恐ろしいというが美奈の場合は食い意地の張った子供に見えて────亜久里はそれが余計可笑しく思えた。
しかし、亜久里も甘い食べ物は好きだったり────というより食べ物全般が好きな食いしん坊だったりするので、その鯛焼き屋のお店を知ったら美奈と一緒に怒るかもしれないが。

美奈の後に料金を支払う亜久里だったが、その値が美奈の何倍もの金額なのはご察しで────更にはそれをなに食わぬ顔で支払う亜久里はなんだかんだ紫薔薇。
最も魔法少女の力を利用して様々なバイトをこなし自分で稼いだお金ではあるが。

「はいよー。おはすみーって、やっぱり飛ぶんかい」

最後の最後までブレない魔法スタイルだと思いながらふわふわ浮かぶ美奈に背を向けると、手を振りながら歩き去りましたとさ。ラーメンラーメン。
なお、家に帰ってラーメン屋の店主が何者か気になったのはまた別の話。

/キリが良いのでここいらで〆ですかねっ。
ロールありがとうございましたー


927 :パメラ [saga sage ]:2015/04/27(月) 23:58:56.27 ID:VH7O3egVO

>>924

【ぷるぷる、わなわな、がたがた】
【とうとう耐えきれずに爆発した狼牙】
【その笑い声が響くこと数秒、震えていたパメラが不意に顔をあげる】

わ、わ……………………わすれろー!!!

【恥ずかしさと怒りと、ついでにもうどうにでもなれと半ば自棄っぱち】
【普段の口調も雰囲気も全てかなぐり捨てて、崩れ落ちた狼牙に襲い掛かる!】
【真っ赤な泣き笑いとかいうおかしな表情をしながら、ヘッドロック&グーで頭をグリグリしようと捕まえにかかるのだった】
【……もはやキャラが崩壊している】
928 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/28(火) 00:10:34.78 ID:HPXX+a9z0
>>927

「ふひははははははあ痛ぇふ、痛い痛い痛いふは痛いひーふあはは痛い!」

大分凶暴な仕返しを受けるものの、笑いは全くもって止まる気配がない狼牙。
忘れろという言葉も鼓膜には届いたが、この様子だと恐らくしばらくは記憶にこびりつきそうてある。

「ふー、ふー…おい、痛いですよー」

しばらくして、ようやく彼女が正気に戻る。
心の痛みも込みで言えばパメラの足元にも及ばないだろうが、落ち着いた狼牙はとりあえずヘッドロックの解除を要求した。
もし離れたのを確認すれば、彼女はひっそりとこう呟くだろう。

「わすれろー…って…くっ……」

離れていれば気付かれない、しかし聞かれれば間違い無く第二ラウンドなギリギリの笑い、果たして聞こえたたろうか
929 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/28(火) 00:10:38.45 ID:j5F27d4O0
>>925

「あーちゃん相変わらず漢前っ、末は博士か大臣かって言葉が良う似合うわ」

無駄のない最低限の言葉と、その中に溢れんばかりの正義感を詰め込んだ態度はそこらの男性より男らしい。
素っ気ない相手を置いてきぼりに、手を握ったまま楽しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねる。
喧嘩、と評した戦いの決着を聞くに笑みを曇らせて舌を出した。

「うげー、やっぱ真面目やな〜。 そんなんほっといても死ぬやろ」
「まー、いざこざの原因は知らんし? あーちゃんがそないゆうなら間違いないんやろーけど」
「椎名さんまだ晩ご飯食べてへんし、肉料理食べられへんのは勘弁してーな」

倫理的に止めるのかと思いきや、やはりそこは論点がずれている持論を展開する椎名。
が、言葉に反して相手の手に掛かるのはそこまで強い制止でもない。表面では眉を顰めているが、心の底ではほんの些事と思っているかのように。
いずれにせよ事が終わって一段落すれば、腹減ったー、と呟きつつ意味ありげな視線を送るだろう。
人が殺されようとする現場で食事をねだる精神が、果たして正しいのかはともかくである。
930 :パメラ [sage saga ]:2015/04/28(火) 00:23:31.09 ID:n09sYJBWO

>>928

はぁ、はぁ……ふう、はぁ……!

【グリグリグリグリグリグリグリグリ押し当てて】
【息も荒く、軽く目が血走っていて】
【よっぽど恥ずかしかったのだった】

こ、今回はこのぐらいにして、あげます、よぉ

【そうした後に、荒い息が今度は切れ切れになりながら、狼牙を離す】
【今ので大部怒りが冷めて落ち着いてきた様子なのだが】

……っ!

【見事に聞こえてた、その一言】
【思わず転がってた自分の水入りペットボトルを掴み取り構える】
【ここで止めるか話題を変えるかしなければ、中身の水が狼牙目掛けて飛び散るのだが、果たして?】
931 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/04/28(火) 00:27:27.70 ID:A2k7Dd+OO
>>929
「………お褒めの言葉をどうも。人が殺されようとしている中で呑気にお腹が減ったなんて言っている君も、大概異常だな」

この椎名という女性もまた、異常だと思った。そもそも魔法十二戦姫少女などという肩書きを持っているからして、普通ではないのだが。
まあ、食事は別にこれを終わらせてからでも良いだろう。そういえば、自分もお腹が減ってきたような気がする。
事は一瞬で、たった一突きで終わった。胸から血を流し、声を出す間もなくただの骸となった少女。
最後に懐を漁ってもみるが、目当てのものは所有していなかったらしい。

「かけらは持ってない、か……まあ良いや、これで一匹駆除完了だ」

結界を解くと、少女の体も消え、そしてこの場にいた者以外の記憶からも少女は消え去る。

「………なんだよその目は。分かった、分かったよ。おごれば良いんだろおごれば」

何事もなかったかのように戻る風景。
そして、椎名の如何にもな視線に根負けし、仕方なく食事をおごる事にした。
あくまで目指すはエインフェリャルの復活で、他の魔法十二戦姫少女と馴れ合うつもりはまったくないのだけれど、まあたまには良いかと、妥協するのであった。
932 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/28(火) 00:47:04.74 ID:j5F27d4O0
>>931

「いやいや、人間やしフツーの感覚やろー」
「それに椎名さん食べれる時に食べとく主義やねん。 素人のダイエットは健康の大敵やからなー」
「あ、かけら無し? そりゃ死ぬ羽目にもなるわな。 用心悪い子ォやで」

先程まで静止していたのが、いつの間にか一緒になって遺体の懐を探る椎名。異常と云われた言葉に微妙にむくれて肩を竦めていたが、どこまで本気なのか。
結界が消えればぱんぱんとスカートをはたき、続く言葉に細い目を見開いた。

「え、ホンマ!? やたーっ! いや〜悪いなぁ、かけらだけじゃお腹は膨れへんしなぁ、困っとってん」
「そやなー、気分的にィ、がっつりとピザにコーラでも食べたいわ」

元からその心算だったにもかかわらず、大袈裟なわざとらしい驚きよう。
手放しで喜ぶや否やすぐさま微妙に難しいチョイスをごり押ししていく。そもそも時間的にお店自体、コンビニか呑み屋さん以外開いて無さそうな気もするが。
ともあれアウラの背をぐいぐい押して、寂しいお腹を満たせる場所へ赴こうとするだろう。
933 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/04/28(火) 01:07:40.06 ID:A2k7Dd+OO
>>932
「はぁ……現金なやつ」

ちゃっかりとおごらせたり、死体をまさぐったりと、椎名はある意味良い根性をしている。
まあ、魔法十二戦姫少女とあってエインフェリャルの復活にこちらも執心しているのだろう。
だから、アウラは魔法十二戦姫少女を味方だと思っていない。他も同じかもしれないが、エインフェリャル復活のライバルでもある。
誰が、どれだけ早く復活させるかに懸かっている。自分がエインフェリャルの力を手に入れるには、一番早く復活の条件を満たすしかない。
椎名の行動もある意味計算づくなのかもしれない、と思った。
自分がこんなところに身を置いているのも、ただ力を手に入れるためだけなのだから、思う存分に利用してやれば良いのだが。


さて、食事といっても時刻は真夜中。やっているお店などそこらのコンビニしか選択肢はない。
というわけで、コンビニに来たわけだが。
アウラは適当におにぎりを買って、それを食べている。

「……そういえば、椎名は黒百合生徒会って知ってるっけ?」

ふと、そんな事を口にする。先ほど殺した相手もその一人なのは言うまでもない。
黒百合は当然、十二戦姫も例外なく狙ってくるだろう。その警告も兼ねて、この話を持ちだしたのだが。

/すいません、今日はもう返信できなさそうなので凍結もしくは〆よろしいでしょうか…
934 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/28(火) 01:30:59.23 ID:j5F27d4O0
>>933

呑気とか極悪人とか現金と評される椎名だが、馬鹿ではあっても取り敢えず素っ気なくされているのに気付かない程の愚かではない。
が競争心を表層に見せないのは、演技か本心か。笑顔からは、これと云った敵意は見せる様子もなく。
少なくとも、仲良くする意志は存在して、それを実行しようとするのは真実なのだろう。
ご飯を奢らせるのを仲間と呼ぶに相応しいかは不明だが。

「店員さんっ、ファ●チキくーださーいなっ」

名前にそぐわず純日本的な夜食を選んだラウラに対し、椎名は店名確認もそこそこにレジ備え付けの肉類を根こそぎ掻っ攫うスタイル。
肉類云々と言っていたのはどこへやら、店内での開口一番純真そうな言葉とは裏腹にその目は捕食者の其れである。
レジ袋の中から一つを掴みながら、店の前で深夜の井戸端会議が始まった。

「黒百合ィ? ……ゆうたら、あの超絶お嬢様学校やろ?」
「もしかして、あーちゃんそこの生徒やったっけ? ひゃ〜凄い、人は見かけによらへんとはこの事ですよ」
「んで何? 今度魔法少女の総選挙でもあるん?」

椎名の立場上、一般人として最低限の知識はあるものの、生徒会の裏事情にまでは通じていない。
つい最近この街に戻ってきたとあって、同業の中ではその情報の質は一段落ちるのも無理からぬことであり。
肉を頬張りつつ見当違いな台詞を吐き出した。


/了解です、では凍結でお願いしたいです
/一先ず絡みお疲れ様でした!
935 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/28(火) 03:21:22.71 ID:TgC8ss9s0
>>870

あはは、いやいや、案外そういうのが好きな男性なんかは割と簡単に捕まえられるかもしれないよ?

【口に手をあててニヤニヤ笑いを強くしながら猫目を蜜柑の方へとやる】

>>892
ヤミコウ…確か市立病葉工業高校の通称だったね。
ふむ、過激な生徒が多いと聞くが彼女の様な真面目な生徒も存在するらしいね、これは認識を改めなくては…
まぁ結局はこれも大数の法則に則って考えると至極当たり前のことなのだが…

【そしてバトルコシュチュームを纏った彼女の姿を見て一言】

ふむ、これが世間で言うギャップ萌えと言うやつか…いつも真面目な女の子が急に惜しげも無くこんなに大胆に肌を露出させたりするのが世の殿方の心をつかんで離さない、と
…僕には恥ずかしくてできなさそうだね

>>900

[ピザ]…だと?

【漆黒の魔法少女の言葉に何時もの饒舌すら止まる、思考もフリーズ、そして迫り来る破壊力を伴った質量】

違う…

【背中に三対の魔翌力の翅を生やして空中に逃げていい放つ】

これは中等部に入る辺りで急におっきくなって来たしそもそもこう言うのは女性的って言うんだ!
そりゃあ僕だって重いし男の子には変な目で見られるし思うところはあるよ?
それても女の子にとっては自然な事だって先生がいってたもん!

【と、大声で捲し立てると>>870の女性と合わせる様に闇の魔翌力を纏った踵落としを叩き込もうとする】
936 :紅 麗玲 :2015/04/28(火) 06:52:31.69 ID:YZzOQ3Wv0
>>922

まぁそう言うなアル
今日のところはこれで終わりアル

【皐の残念がる姿を見て微笑む】
【そんな姿はやっぱりまだ子供だな、と】
【だがいつの間にかかなり時間を使っていたようだ】
【気付けばかなり時間が経っていた】

じゃあ私もそろそろ帰るアルか

【そして慌ただしく商店街を駆けていく少女の名前を聞いて】
【それに応えるように麗玲も声を張り上げる】

私の名前は麗玲アル!紅 麗玲!
それとまた鍛えたいときには江風学校の柔道部を訪れるといいアルよー!

【そう叫べば麗玲も商店街から出るように歩いていく】
【その顔は金の卵を見つけたからか】
【はたまたただ単純に楽しかったからか】
【その顔は笑っていた】

//こちらこそありがとうございました!
//楽しかったです!
937 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/28(火) 06:57:54.31 ID:HPXX+a9z0
>>930

一人言は、どうやら聞こえていた様だ。
ペットボトルが構えられるのを見て、狼牙は慌てて取り繕う。

「っ、すまんすまん。悪かったよ。全く」

そう言って、再び暴れかねないパメラを落ち着かせようとする。最も、その顔からは笑いが張り付いているが。
もしそれがパメラを刺激しなけれな、狼牙はこう続けるだろう。

「ふぅ、にしても何してたんだよ、こんな所で。
ほれ、荷物も漏れてんぞ?」
938 :パメラ [sage saga ]:2015/04/28(火) 20:26:37.28 ID:ZHOSD8WRO

>>937

本ッ当になんなんですかぁ、もぅ……
……というかいつの間にか服まで濡れてるじゃないですかぁ…

【色々と暴れて脱力したのか、ぐてっと肩を落とす】
【そうしながら、指摘された荷物をバサバサとふって水気を切っていく】
【のだが、その途中でワンピースが所々濡れてることに気づく】
【どうにも、こぼしていたのに接触していたらしく】
【そのせいもあり、とうとう怒る気力も尽きた様子】

はぁ………………なんといいますかぁ…
……こう、色々とすっからかんになったと言いますか、自身のアレ具合に毎回の事ながら呆けていたと言いますかぁ……いや、そもそも初めて三途の川的ななにかを見てしまったと言いますかぁ

……とにかく、頭の中がまだ真っ白なんですよねぇ
…………そんな時に貴女が来たわけですがぁ

【そして、もはや諦めたのか再びベンチに座り込むと、とぼとぼと話始める】
【表情はなんだか複雑で、少し暗めであり】
【目線は再び川の流れへと】
【……まぁ、最後にはじとーっと狼牙を一瞥するのだが】

939 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/28(火) 20:30:43.23 ID:moB0P6Tlo

麗らかな昼下がり、背竜川の河川敷には様々な人達がいた。
犬の散歩をする飼い主。ジョギングをするジャージ姿の男性。のんびりと散歩をする老夫婦。
そして――土手の斜面に腰を下ろす、人形と見間違えるほど小さな体躯を持つ少女。
身長僅か30cmしかない彼女の名は、メリー・メルエットという。
メリーは人間では無い。魔法少女の願いによって異世界から召喚された小人だった。


「平和、だなー……」


のどかな風景を目に映しながら一人呟いた。
ゆっくりとした時間が流れる昼間の瀬平戸市を眺めていると、魔法少女達や星のかけらのことなんて忘れそうになる。
つい最近、他の魔法少女の手によって死にかけたというのに暢気なものだった。

春の温かな風が背竜川を通り抜けた。腰元まで伸ばした淡いブロンドの髪が、光を散りばめながら流れた。
いつのまにかメリーの目つきはぼんやりとしていた。薄らいでいく意識が夢と現の狭間で揺れる。
優しく包み込むような眠気にほとんど抵抗することなく、メリーの体は草地に倒れた。
彼女のことを気にする者はいなかった。河川敷を行くものは皆、彼女の姿を見てもただの人形が落ちているだけだと思っていた。

しかし、魔法少女ならば気付くだろう――この人形のような少女が、不用心に抱えもったままの星のかけらの気配を。
940 :四ノ宮亜久里 [sage]:2015/04/28(火) 21:30:54.63 ID:xO0LqR+P0

「はぁ………私が何をしたって言うのよ」

四ノ宮亜久里。
紫薔薇学園の現生徒会長である彼女は今日の朝──────三日間の停学を言い渡された。
何故、教員や生徒達から慕われている彼女がそんな罰を受けているのか。
理由はたった一つの簡単なもので────彼女の髪色が変化していたからだ。
生まれつき黄金の頭髪を持っていた亜久里の髪色が蒼天を彷彿させる透明感のある水色へと色変りしていて、それを見た教員や生徒達は彼女が髪染めをしたのではないのかと────そんな疑惑を粒子より小さなレベルで抱いていた。

勿論、亜久里はそれを否定したがやはり生徒会長である人間が髪染めをした疑いを持たれること自体が問題だったようで、三日間の停学を言い渡されたのだ。
流石に反論は無意味と亜久里は思い、それを承諾。
そして、そんな亜久里はたった今、紫薔薇学園の制服を着用して公園のベンチで黄昏ていた。

「あー……絶対これ、魔法の所為よねぇ」

だいたいの予想はついていた。
とある魔法少女との絆が生まれたことにより開花した固有魔法。
それの副作用だろうと亜久里は考えていて────実際それは正解で、亜久里は直感的にそれが分かっていた。
珍しく無気力な表情を浮かべる亜久里からは哀愁漂うような魔翌力がどよーんと漂っていた。

941 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/28(火) 21:57:15.43 ID:dlbmOb/Wo
>>940
「おー、これはまた凄い色してるわねー」

ベンチで項垂れる四ノ宮にとって、その声は正に晴天の霹靂だっただろう。
その、呑気というか空気を読まないというか、気の抜けるようなハッキリとした声色は、感嘆の感情を乗せて四ノ宮の隣から掛けられて。
隣を見れば、ベンチの裏から背もたれに両腕を乗せる様な形で、四ノ宮の髪を見つめている少女がいる。着ている制服は江風高校の物だ。

「それに顔も良いし、さすが紫薔薇学園の子って感じするわー、コスプレとか似合いそう」
「それって天然?染めてるの?それともウィッグ?」

眼鏡をかけた江風の女子高生は、目を輝かせてグイグイと四ノ宮に質問攻め攻撃を食らわせる。
だが、彼女は決して通りすがりの一般人なんかではなく、四ノ宮がいるのに気付けたのも魔力を感じたからこそ。
なのに魔力について触れない、四ノ宮の呟きに突っ込まないのは、わざとか若しくは──
942 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/04/28(火) 21:59:42.02 ID:GfDgeFBDO
>>938

パメラも落ち着き、狼牙も落ち着き。
何とか状況が一段落したところで、彼女も荷物を片付けるのを手伝い始めた。
…のだが、ずぶ濡れになっているそれを見て嘆息。
パメラも止めたようだし、その手を止めて話を聞く。

「…こないだの、模擬戦か」

彼女の雰囲気にそぐわない弱気な台詞に、狼牙は呟く。
自分が倒れたあの後、彼女はどうなったのか。
気になっていたそれは、恐らくはそこそこに壮絶だった様で。
あの時叫んだ問いの答えと共に、深い話を聞こうとしたのだが。

「…あ、はい、すいません」

ジト目を向けられ、素直に謝る。それはまあ、こちらが悪いので。
大笑いした事以外に否はないし、寧ろ正気に引き戻したとも言えるけれど、まあ前者の罪は重すぎるくらいなのでしょうがない。
943 :上田美奈 [saga]:2015/04/28(火) 22:03:30.49 ID:Ae+mf9MFO
>>939
【不用心な小人さんを発見したのは、探し物マニアでした】
【おー、まだ無事だったのか、と近い位置で休憩体勢】
【護衛というわけでもなく、奪おうというわけでもなく、起きるのを待つ感じ】
【カバンからブックカバー入りの文庫本を取り出します】

「まー、いよいよになったら掴んで離脱ですかねー」

【とりあえずハンカチくらいはかけておくか、と】
【さらに上乗せで見えても意識させない陣構築】
【こうなると、魔法少女以外には完全に意識の外側です】

「のどかですねぇ」

【4月も終わり。植物が賑やかさを取り戻す季節】
【こんな日は日向ぼっこしたくなるというものなのです】
944 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/28(火) 22:19:30.09 ID:6E+jC4skO
>>941

「なによアンタ」

直ぐ間近から聞こえた声は───呑気な口調で、億劫な心情を持ち合わせ黄昏れている亜久里にとっては一番面倒な類だった。
顔を向けようとはしないで聞いたことのない声からして初見の人間だろうと予想し、横目で軽く確認だけした。
やはり目に入ったのは、見知らぬ顔で────それなのにこの女は随分と馴れ馴れしいと感じつつ、突き放すような鋭い口調で彼女の名前を含む正体を聞いた。

久しぶりに見知らぬ人に声をかけられたゆえに、冷たい口調になってしまったがよくよく考えると普段もこんな感じだったと思い返して、内心自分の嘲笑する。
彼女の衣服を見るに江風高校だろうか────ふと江風という類のおかげで脳裏に浮かんだのは知り合いの魔法少女。
もしかしたら江風繋がりで彼女も魔法少女なのではないかと思ったが────それならそれで尚更面倒な類だと感じれた。

「うっさいわねー。なんなのよアンタは。
 あと顔近いわ!」

此方の事情などいざ知らず。
心情などお構いなしに放たれてくるお世辞に質問の連続攻撃────いつか出会ったマシンガントーク魔法少女とはまた違ったベクトルの彼女を鬱陶しく思えた亜久里は、彼女の額へとデコピンをしようと手を伸ばす。
945 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/28(火) 22:25:48.03 ID:moB0P6Tlo
>>943

――夢を見ていた。
自分の家で両親と一緒に晩御飯を食べている、ありきたりな思い出の夢だった。


「ん……」

春の陽気にあてられて眠りこけていたメリーが目を覚ましたのは、美奈が傍に来てから30分程度経ってからだった。
寝ぼけ眼を手の甲で擦る。それから、ふわぁと小さな欠伸をした。
上体を起こすと体の上から何かがずり落ちた。何だろうと手を伸ばすと、掴んでいたのは見たことないハンカチだった。
そういえば結構前にあの人からハンカチを借りたままだったな、と思い出す。

「……………………あれ?」

すぐ近くから人の気配を感じ、隣に顔を向けた。
そこにいたのは一人の少女で――今ハンカチから連想した彼女だった。


「わ……!? み、ミナさん? どうしてここにいるの?」


美奈の姿を見た瞬間、靄のかかっていた意識が一気に晴れた。
ハンカチの端を握りしめ、驚いた顔で問いかける。
946 :パメラ [saga sage ]:2015/04/28(火) 22:27:13.58 ID:ZHOSD8WRO

>>942

はぁ……なんかもう良いですよぉ

【謝られたなら、本当にもう気にしない、いやスルーする流れでそう答えて】

あー、その件に関しては本当に迷惑をかけてしまいましたぁ
……どうにも『痛みを感じると』止まらなくなってしまうんですよねぇ
…………普段はそうなると、どんな時でも戦うことが『楽しくて楽しくて仕方がなくなる』んですが……一応自制も効くんですけどぉ……
……あの時はどうにも…とにかく負ける訳には行かないって感じだったんですよねぇ

【ワンピースの裾をギュッと絞りながら、話が模擬戦に触れれば】
【徐に、語りだすのは自身の心境と】
【自身の、根幹に潜んだ一面の話】

…………でも、何ででしょうかぁ…なぜか負けてホッとしてる自分が居るんですよねぇ
同じような事が昔ありましたが……やっぱりちょっと不思議ですねぇ

【そのまま、本当に不思議そうな表情で続ける】
【小首も傾げて、んーと少し考えるような形になる】
947 :上田美奈 [saga]:2015/04/28(火) 22:37:41.26 ID:Ae+mf9MFO
>>945
【今度はこっちが無言でした】
【完全に本の世界の中に入っておられる】
【ちらりと見える挿絵には、クジラの群れと大きな潜水艦】
【かなり真剣に読んで読んで、そのまま10分ほど上乗せ】

「あれ、起きてましたか」

【素晴らしい集中力を無駄に発揮してくれた地味系魔法少女は
 とても呑気にそんなことを言いました】
【たまにいますね。本を読み始めると周りから切り離される人】
【ミナもそういう人種なんでしょう】

「なんでといわれても、かけらの気配を隠さないで昼寝してる知人がいたので、としか」

【うむー、とちょっと困った感じ】
【自分は何か驚かれるようなことをしたのでしょうか】
948 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/28(火) 22:48:02.55 ID:dlbmOb/Wo
>>944
「あ″う″っ!」

ペチン、と間抜けな音が弾けて、指で叩かれた頭が仰け反る。しかしそれが大してダメージになるかと言えばそういう事はなく、すぐに赤くなった額を摩りながら首を戻した。
少々涙目になりながら「痛いなぁ」なんて半笑いで、ヒョイと背もたれを越してベンチに飛び乗る。

「もー、もしかして気にしてた?ごめんねー、珍しいからつい気になっちゃった」
「いやでも、顔が良いってのは本音よ?紫薔薇の子って貴女みたいな感じの子ばっかなのかしら?」

だが、全く懲りていないようだ、物珍しさ一つで他人の拒否も軽く流し、ニコニコと屈託の無い笑顔を浮かべて言葉攻め。
とはいえ、別段早口にまくし立てる風でもなく、ハキハキとした明るい、話し慣れている感じの話し方、フレンドリーなだけかもしれない。

949 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/28(火) 22:51:17.93 ID:moB0P6Tlo
>>947

声をかけたというのに美奈から返事は無かった。
体が小さいため、自分の存在を認識して貰えないことはこれまでも何度かあった。
しかしこの至近距離で、ちゃんと相手に聴こえる声で話しかけても無視されるというのは――割と辛い。

「お……おきました! 起きてました! 起きてたよ……」

10分ほど経ってからやっと気付かれた。
もう一度声をかけるなり、触るなりすればもっと早く気付いてもらえたのだろうが、結構心が傷付いていたメリーはただ待つことしか出来なかった。
両目に涙が溜まっているのは寝起きで欠伸をしたからだと思いたかった。

「え……あ、そっか……。ごめんなさい、気をつかって貰っちゃって……」

寝る前に抱えもっていた星のかけらはすぐ傍に転がっていた。
そういえば隠すのを忘れていたな、と反省する。
今ここに来たのが美奈だったから良かっただけで、別の魔法少女だったらもう既に奪われていたことだろう。

「あの、このハンカチってミナさんの、ですか? ありがとう、ございます」

いつのまにかかけられていたハンカチを指さす。
頼んでもいないのにこういう事をしてくれる彼女はやっぱり優しい人だな、とメリーは思った。
ハンカチを綺麗に折りたたんで、美奈に差し出す。
950 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/04/28(火) 22:56:49.30 ID:GfDgeFBDO
>>946

「…それは」

目の前の少女の言葉が、胸に深く深く突き刺さる。
先の戦闘で垣間見た既視感が、再び心に去来する。

「…同じ様な奴を、一人知ってる。
そいつも同じ様に、スイッチが入ると楽しくて楽しくてしょうがなくなるらしい。
だけど、それは同時に。そいつにとって何より恥ずべき事なんだ」

そのまま口から吐き出される言葉は、あるいは懺悔か。
滔々と語る狼牙の目は、何処を見るともなく。
それが彼女自身の事だと言うのは、多少鋭ければ直ぐに気付くだろう。
…暫く目を伏した彼女だったが、ふと、パメラの最後の台詞に反応する。

「止められる、内は。止めた方がいいぜ。
そいつはもう、帰って来れなくなっちまう。それ無しには生きていけなくなっちまうんだ。
だから、『ホッとした』ってんなら、それはきっとアラートなんだ。あんたが今のあんたのまま生きていく為に、引き留めるアラート」

まだパメラには、戻る余地がある。
それを理解し、狼牙はその言葉を送った。
出来るならば、自身の様になって欲しくないという願望が、そこにはあった。
951 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/04/28(火) 23:00:17.90 ID:A2k7Dd+OO
>>934
「……なんだ、知らないのか」

返ってきた答えは、どうにも斜め上にずれていて。さすがに、黒百合の内情までは知らないか。

「まず、黒百合の生徒会全員魔法少女なんだけど。そいつらは全員性根が腐ってるんだ。まあ、所謂選民思想ってやつなんだけど。それが集まった黒百合の生徒会の目的は、最終的に全ての魔法少女を管理する事なんだってさ。逆らう者は皆殺し、現に、学校の魔法少女がかなり消されていってるからね。だから、いくら十二戦姫であろうと注意しなくちゃいけない。魔法少女ときたら見境なしに攻撃してくるだろうからね」

なぜ、十二戦姫の者に黒百合の事を明かしたのか。
それは、ただ単に心配しての事ではない。純粋に、使えると思ったからだ。
はっきり言って黒百合の力は強大である。だが、十二戦姫の力もそれの互角以上。
故に、戦わせておけば時間が稼げる。黒百合vs十二戦姫という事態になれば、それを終結させるのにかなりの時間を要するだろう。
その間に、自分はエインフェリャルを復活させる。あとは、その力を使って黒百合を潰し、世界の悪という悪を潰す――――という理想だ。

十二戦姫を白百合の方につければ、戦力的にもプラスになるだろう。あとは、他の組織とも連携して黒百合包囲網を形成しなければならないか。
まあともかく、そんなような事を椎名に伝えるわけである。

/やっとロールができる状態になったのでお返しします!
952 :上田美奈 [saga]:2015/04/28(火) 23:01:06.80 ID:Ae+mf9MFO
>>949
「あー、またやってしまいましたか。
 どうにも、本の世界に入ってしまうことがありまして」

【まったく悪気はなかったのです。まじで】
【ちょっとばかり意識だけはるか遠い世界へ飛んでいただけなのです】

「起きてから取り上げて、涙目になるメリーちゃんを見る選択肢を取るキャラでもないですしねぇ」

【遠回しに、そういう趣味のがいる、ということを言ってる気がします】
【世の中にはメリーちゃんを泣かせ隊というのがいる可能性もあるんです】

「一応知り合いが風邪引いても夢見が悪いですし、メリーちゃんは一人暮らしでしょうから。
 大変ですよ、一人暮らしで風邪ひくと。私は下宿ですのでヘルプももらえますが。
 というのは建前で、一応打算的なものもないではないのです」

【じーーーーーーー。どうやらある程度待つだけの理由はあったようで】

「最近、結構派手に戦闘しました?」
953 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/28(火) 23:02:01.11 ID:DpK9S9gqo
>>900
「もう行儀よくする必要もないね。」
私は掌を構え、アイツに向け…

「私を無視してくれるなんて、良い度胸じゃん!!」
掌に魔力を込め、光の球を精製する。
球は弾となり、アイツへと向かって行く。
私を後回しにしたのが気になる…
余裕か、それとも…

「覚悟しなさい!!ぶっ飛ばしてやる!!」
何れにせよ、喧嘩を売ってきて後回しにしてきたんだ。
気に入らない…アイツの挑発なんだろうけど、敢えて乗ってやろう。
先程まで行儀良くしていた私は、それを止め、怒りや殺意を剥き出しにする。
果たして私の怒りや殺意はアイツにも伝わるだろうか。

>>920
「お姉さん…」
さっき色々言われてたけど、結婚しろって言われてなかったような…
周りから言われてるんだろうな…
なんでだろう…あの人を見てると将来が不安になってくる…
私も、もう17だ…
もし…魔法少女を卒業できなかったら…

「30って色気が出てきて良いらしいよ。ほら、そう言うの…私たちには無いじゃん…」
色気が出てくるらしいって話は実際に聞いた話だ。
フォローとかじゃ無いけど、私も何れは年を取るんだ。
あんなネガティブにはなりたくないからね。
と言うか、欝月ちゃんにフォローを求められた。目で…

>>935
「案外、私も例外じゃ無いかもよ。」
そう、さっきまで私はバイト中で行儀良くしていただけだ。
結界の中に居る以上、此処はカフェの中では無い。
954 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/28(火) 23:05:04.50 ID:6E+jC4skO
>>948

弾いた指は見事草照の額へとヒット。
デコピンした側のみが味わえる、骨の硬さの感触が人差し指に余韻として残る。
痛くないはずなのに、人は何故痛がる素振りを見せるのだろうか────なんて捻くれた考えはしないで、涙目ながらに半笑いする草照を呆れたような表情で見つめた。
そして恐らく、いや確実に彼女のペースに慣れた亜久里は先程の様に面倒くさそうな様子は見せないで────溜息を吐いた。

ベンチに飛び乗ってきた草照へ、顔を向けようとしないのはする必要がないと感じたからであって決して拒絶の意思ではない。
寧ろ、下がる気分を紛らわすには彼女の様な人間と言葉の交わりをした方が精神的にもプラスだったりする。


「青髪────てか水色の髪なんて私も見たことないわよ。あるのは漫画とかアニメとか二次元くらいね。
 それに気にしてなんかないわよ。ただアンタがうざったかっただけ。
 顔がいいねぇ………私は自分の顔がどんなレベルか考えたことないから紫薔薇の顔面レベルなんて知らないわよ」


丁寧に全て答えるのは生徒会長として普段使用している対話術の所為だろう。
この状態の────生徒会長状態の亜久里はまだ相手に対して若干の警戒心を持っている表れ────なんて特別な意味はなく、ただ単に気分だからだ。
見知らぬ人と会話をする際はなるべく話を拾った方が気不味い空気を味合わなくて済むとかそんな適当な理由が含まれていたりもするが。

「つーか、アンタ誰よ? やけにフレンドリーじゃない」

笑顔を絶やさないで話をする草照だが、四ノ宮亜久里という女性は別段フレンドリーではない故に、相手の名前も知らないようでは気楽に話をするといった行為はできない────というのは建前で実際は呼び方に困るだけだが。
955 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/28(火) 23:15:25.50 ID:moB0P6Tlo
>>952

「うん、ミナさんはそんな人じゃないよ」

言われなくても分かってるよ、と微笑みかけた。
どうやら美奈が遠回しに伝えようとしていることには全く気付いていないようだった。
メリーちゃんを泣かせ隊なんていう悪趣味なものがこの世に存在すると思ってもみない。
これまでに出会った魔法少女達の影響か、メリーは「大体の人間は優しくていい人」だと考えていた。

「う……気を付けます……」

確かに家族のいない一人ぼっちのこの状況で風邪を引くのはまずい。非常にまずい。
再び反省する。暖かいからって何も考えずにのんびり昼寝するものじゃないな、と。
ところで打算ってどういう意味だろう? 初めて聞く単語にメリーは首を傾げた。

「……え!? え、ど、どうして分かるの?」

不意打ちだった。
美奈と会うのはこれで二回目だ。近況を報告した覚えはない。
メリーは慌てて自分の体を確かめる。以前の戦闘で受けた傷はほとんど完治していた。
何故戦ったことを見破られたのだろう。メリーは目を丸くして美奈を見つめた。
956 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/28(火) 23:17:07.13 ID:YZzOQ3Wv0
【月の光も届かない路地裏】
【まるでそこだけ隔離されたような感じさえもして】
【そんな場所にリースコルは居た】
【胸を押さえどこか苦しげな様子で壁に寄りかかっていた】

ぐッ……あぁッ…!
クソがッ…なんなんだよッ……!

【苦しげに呻き今にも倒れそうなぐらいヨロヨロとしている】
【魔法少女との戦闘で怪我でもしたのだろうか】
【いや、リースコルの体にそんな様子は無い】
【服や髪も乱れておらずとても戦闘を行ったようには見えない】

がはッ…早く…他の十二戦姫を……

【リースコルが自分以外の十二戦姫を探している理由】
【それは他の十二戦姫の手により自分を殺してもらう為だ】
【なぜそんなことをするのか】
【先日魔法十二戦姫少女序列一位】
【如月凛音との出会いがきっかけである】
【凛音はリースコルに優しさが目覚めたといいその優しさを消すため仲間を一人殺せ】
【そんなことを言ってきた】
【以前までのリースコルならばそんなことは簡単だろう】
【だが今リースコルが考えることは「もう誰も殺したくない」】
【そんなことは以前までのリースコルにはあり得なかっただろう】
【だが仲間の死とある魔法少女との出会いでリースコルは変わった】
【優しさというものを得たのだ】

くぅッ…魔翌力が抑えきれねぇ……
今までのツケが回ってきたってわけか……

【リースコルの中の負の魔翌力】
【それが限界まで迫ってきているのだ】
【さらにそれはリースコルが手に入れた優しさと拒絶反応を起こし既に自分ではどうしようもできないところまで来ている】
【そのせいでリースコルからは魔翌力がただ漏れになっていて】
【魔翌力探知が苦手な魔法少女でも感じることができてしまうほどだった】

エインフェリャル様……
すいません…私は……

【空を仰ぎ見て】
【出てきたのは尚もそんな言葉だった────】
957 :上田美奈 [saga]:2015/04/28(火) 23:23:27.39 ID:Ae+mf9MFO
>>955
「………やりそうな人に心当たりがないわけでもないので。
 あとかわいいーって抱きあげて、頬ずりついでに髭でじょりじょりしそうな人とかも」

【謎の交友関係の持ち主です】
【そういう人ともある程度会話を成立させるのが売りです】
【……それで得しているかは謎です】

「魔法の中には、占いみたいな使い方ができるものもあるのです。
 まー、半分くらい確証はなかったのですが、カマかけしやすいのは助かります。
 そして話が早いのも助かります」

【おさいふから欠片を1個】
【はい、と差し出す感じに】

「その時のことを詳しく聞きたいのです。情報量としてかけら1個では足りませんか?
 もう一つは、私たちは危ない系魔法少女に負けないようなチーム作ってるんですけど
 よかったら入りません?という勧誘をソレとは別に。
958 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/28(火) 23:25:53.64 ID:dlbmOb/Wo
>>954
「見た事無いって…自分がそうじゃない?」

四ノ宮がようやく返してくれた質問の答え、だがそれは事情を知らぬ者には矛盾した答えだ。
自分の髪が青いのに、青い髪を見た事が無いだなんて。
──と、なるのが普通だが、こう嘯く中で実際の所、草照には大体の見当が付いていた。

「あー、もしかして魔法の副作用とかでそうなっちゃった感じ?」

その言葉はまるで日常の事のようにするりと紡がれる、現実の世界では幻想である筈の単語。
周囲に人が居なく、話を聞かれる心配もなさそうだが、それにしたって突拍子も無い。

「いやー、なんか魔力垂れ流して項垂れてる子がいるから、励ましてあげなきゃと思ったけど、そういう理由とはねー」
「あ、私草照 八百維、江風高校の三年生で、多分貴女と同じモノ≠ゥしらね」
959 :パメラ [sage saga ]:2015/04/28(火) 23:27:49.36 ID:ZHOSD8WRO

>>950

【狼牙の、その話を】
【いつの間にかパメラは、目を閉じながら聞いていた】
【同じような、人物の話】
【そして、留まるための、アラートの話】
【それらを、咀嚼するように考えて】

【――しかし、何かが、ズレている感覚】

【止められるなら、帰ってこれるなら】
【その言葉だけが、自身の中で違和感を感じて】
【もっと、別の、例えば、そう、昔感じたときも】
【どちらかと言えば、止めて貰えて、負けること自体が】

…………あー、そういう事ですかぁ

【そうして、パメラは自分の中の違和感に気づいて、更にもう一つ気づいた】
【きっと、その間は、狼牙にはただ俯き考えている風にしか見えなかっただろう】
【しかし、パメラは一つ呟いたならば】

……うふふ、申し訳無いですが、やっぱり私は手遅れみたいですねぇ
…それに、私は既に向き合うと決めてしまっていましたからぁ

むしろ……私にはまだ貴女の方が望みは有りそうだと思いましたよぉ?

【意味深な、そんな物言いと】
【ちょっと複雑そうな、しかしどこか晴れたような笑顔で、狼牙に返した】
【そして最後のその台詞はきっと、パメラが狼牙の抱える問題に気づいたからこその言葉だが、通じるだろうか?】
960 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/28(火) 23:38:20.16 ID:moB0P6Tlo
>>957

「髭? ……ひげ!? え、い、いるかなぁ……?」

髭でじょりじょりしそうな人――まるで想像がつかなかった。
小人とはいえ魔法少女なのだから、普通のおじさんが捕まえようとしてきても簡単に逃げられる。
だったら、美奈が言っている人は魔法少女なのだろう。でも、髭を生やした少女って一体……。
髭を生やして戦う魔法少女の姿を想像してみると変な笑いがこぼれた。

「え? え? か、かけらって……い、いいです!
 お話しするだけなのにかけらを貰うなんて……っ」

足りる所か勿体無さすぎる。
本当は貰えるものなら欲しいけれど全力で拒否した。両腕でバッテンのポーズを取り、首をぶんぶんと横に振る。

「え、えと、チーム……があるんですか? 魔法少女に?
 と、とにかく、星のかけらはいりません。だ、大丈夫です」

魔法少女のチーム。それはお髭少女よりも想像し辛かった。
他人の願いを踏みにじってでも自分の願いを叶えようとするのが、この町の魔法少女だ。
チームなんて作ってもいずれは裏切られておしまいなのではないだろうか――
そしてもう一度かけらを拒んだ。念入りに断らないと押し切られて貰ってしまいそうな気がしたから。
961 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/28(火) 23:42:49.74 ID:6E+jC4skO
>>958

「あー……私以外って意味よ」

本当はこの後に"私も今日の朝迄は青髪の人見たことない"と付け加えるはずだったが彼女が魔法少女ではないと考える以上、不審に感じれる、矛盾が生じる説明は避けたかった。
頬を掻きながら己の説明不足を訂正し、説明を付け加える。
草照はほっといても無差別に言葉を吐き出す人間だとこの数分間で理解し、そういったタイプの人間は、何か疑問を持つとお構いなしにそれを問い詰めるだろうと仮説を立て────そんな疑惑をぶつけられないように隙のない付け足しをした──────が








「  ま た か  」






そんな思考は衝突な幻想の襲来で無意味となった。
亜久里は草照の言葉を聞いて今日一番の嫌そうな顔付きを見せる────今日まで様々な魔法少女と出会ってきたが、そのうち大半が丁度彼女の様に何の前触れもなしに"魔法少女"だと正体を明言してきた。
思い返すと初めの頃は────いや、同パターンを螺旋のように繰り返してきたゆえに、最初を覚えてない様子。
だが自分より年上の元ヤンピンクワールド魔法少女辺りで、この爆弾発言にも耐性がついてきたはずだと考える。

「あー、垂れ流してたかぁ。
 同じモノってそんな意味深な言い回ししなくても分かるわよ。魔法少女だって」

まさか魔力を曝け出していたとは思わなかったようで多少の後悔をする。
彼女が魔法少女だと亜久里が肯定したのは、やはり先程の発言からで────草照がなぜそんな妙な言い回しをしたのか疑問だった。





962 :上田美奈 [saga]:2015/04/28(火) 23:51:53.25 ID:Ae+mf9MFO
>>960
「恐ろしいことに、身体と心の性別が違って、身体も女性にしたいので魔法少女というのが
 割と身近にいたのを最近発見しまして。
 その人はまぁ、ヒゲではないのですが」

【通称、オネェ先輩といいます。心は乙女でした、えぇ】
【他にも変な人にはたくさん会いました。きっと変な人を寄せるオーラがあるのです】

「……そうですか、かけらいりませんか。
 困りました。あとはこれくらいしか渡せるものが……」

【カバンの中から登場したのは一口スモークチーズ(お徳用)】
【なんでだろう。かけらの時よりも手放すのがつらそう】
【……これはあれか。かけらよりも此方のほうが重たいのか、これは】

「チームのほうはそうですね。願い事よりも情報共有くらいのものと思ってもらえば」
963 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/28(火) 23:52:54.98 ID:HPXX+a9z0
>>959

ああ、きっと自分は失敗したのだろう。
いや、その言い方も正しくない。きっともうそれは終わっていた話で、それを今彼女に自覚させたという、それだけの話。
パメラの呟きを聞いた狼牙の頭、そんな考えがよぎる。
そうだ、既に彼女は。

「…同胞なんて、増えたって、何も嬉しくねえんだよ」

パメラの返答の後、狼牙はそう吐き捨てる。
心の中で、僅かでも同類の存在を喜んでしまった自らを恥じ。
そして、どうしようもなく歪んでしまった自分を呪う様に。

「俺は、もう戻れないさ。それに、その気もない。
出来るのは、自分をひたすら騙し続ける事だけだよ。それこそ狼少年、もとい少女としてな。
そうやって騙して騙して、それでも我慢出来なくなって、俺は結局こうなった」

バレるだろうとは思っていた。当たり前だ、世間にこんなのがまだ居たら困るだけなのだから。
だからこそ、もう隠す事もなく正直に答える。
自分にはもう、後戻りは出来ないと。

「だけど、それと、俺が奪った物の重さを背負う事は違うんだ。
それを下ろすのは、下ろして只貪るだけになることだけは、お断りだよ。
それが、あいつらに対する、俺の敬意だ」

そして更に続く言葉は、その一つ一つを噛み締める様に紡がれる。
ついこの前に殺した少女の最期の言葉に、自分の中で否定を叩き付ける様に。
その台詞に込められた覚悟は、パメラの瞳にどの様に映るのだろうか。
964 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 00:08:56.88 ID:P3fJ7D3io
>>961
別に驚かそうとかからかおうとか思った訳じゃあない、そういった悪戯心で隠していたとかそういうのではなくて。
普通に、ナチュラルに『魔力垂れ流してるし魔法少女なんだな』と思ったから、言うまでも無い前提事項に置いていた訳だが。

「え?何々?もしかして何回か似たようなパターンあった?」
「いやー、なんかこう、そっちもわかってる物かと…」

余りにも大袈裟に思える程の四ノ宮の反応に、笑いを堪えながらフォローを入れる。
が、何かツボに入ったのか何度も吹き出して顔を真っ赤にしている為に逆効果な気がしなくも無い。
とりあえず、暫く経って、ようやく笑いの波が引いてから会話再開。

「あっははは、ほら、そう言った方がカッコいいじゃない?『異端のモノ』的な感じがしてさ」
「あ、もしかしてそういうのは嫌いかしら?そうよね、お嬢様学校の子ってかっこいいとは余り言われたくない物かしら」
965 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/29(水) 00:09:25.79 ID:npbwb2tXo
>>962

「そ、それは……えと、が、がんばって……!」

まだ見ぬオネェ先輩にエールを送った。
物凄い変態なのかと思ったら切実な願いだった。これは成就してほしい。
というかヒゲじゃないのか。トゥルトゥルなのか、オネェ先輩の肌は。とても女子力が高そうな予感がした。

「……っ! いりません! い、いりません!」

鞄の中から姿を現したスモークチーズから必死に目を逸らした。
メリーは基本的に一文無しだ。普段からあまりまともなものを食べていない。
情報提供するだけで食べ物を貰えるならば是非貰いたい。
だが、かけらよりも惜しそうな美奈の表情を見ると、それに手を伸ばすことは出来なかった。

「えっと、わたしがついこの前戦ったのは、如月凛音さん……って人だよ。
 確か、エイン、フェリャル? さんを復活させる、魔法十二戦姫少女の第一位だって言ってました。
 ……すごく強そうな人だったよ。一瞬だけあの人の本気を見たけど、わたしとは桁違いの魔力を持ってた……」

チームのことは後で聞くとして、先に彼女≠フことを話した。
思い出すだけで鳥肌が止まらなかった。あの時に彼女と対峙したメリーが今無事でいられるのは奇跡のように感じていた。
ほとんど知らない人だから、あんまり役に立たない情報かもしれないけど、と申し訳なさそうに付け足す。
966 :上田美奈 [saga]:2015/04/29(水) 00:24:13.45 ID:jRyjj2EYO
>>965
「凛音さん、凛音さんですか……」

【なんてこと。こんなところで“線がつながった”】
【そして同時に、たい焼き泥棒さんの“復帰”という言葉の意味も少しだけ見えました】
【それは同時に、ミナが千載一遇のチャンスを逃したということでもありました】
【でもしかし、糸はまだ切れていないようでした】
【気がつけば、肝心のスモークチーズも手元から袋ごと落下です】

「メリーちゃん、先に謝っておきます。
 お詫びにこのままご飯代私もちでちょっといいとこに誘います。
 その代わり、見たこと気がついたこと全部、徹底的に聞かせてください。
 私は、たい焼きの恨みを晴らさなければならないのです」

【表情は朗らかだけど目がマジ、とはこういうことをいうのでしょう】
【たい焼きに並々ならぬ熱意があるようですが、それ以上に何があったか聞ける空気ではなさそうです】
【ついでにいえば拒否権もなさそうです】

「本気を見たということは、それだけでも得難いお話なのですよ」

【某奇妙な冒険マンガ並にゴゴゴゴゴゴなオーラ】
【あるいは某吸血鬼マンガ的にやばげな雰囲気】
【食べ物の恨み、ここに極まれり】

【逃げ出さない場合、このあと根掘り葉掘りゲロらせたら
 宣言通り、安くて美味しい定食屋さんでご飯タイムになります】
【どうするかはおまかせ!】

//
明日、9時までに到着せねばならない外出がありますゆえ、このあたりで!
967 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/29(水) 00:26:00.86 ID:YrIPoTMvO
>>964

「ええ、あったわよ凄く。つーか、アンタ笑すぎよ」

嫌そうな表情を浮かべていた亜久里だったが、その容貌がツボったのか幾度となく吹き出す草照を見て呆れた顔付きへと変わった。
なんというかテンションの高い人だと────自分より年上の女性だとは思えなかった。
とここで自分が名を告げてないことに気が付いたが亜久里はそれを言い出さない。
次に────二度目の顔合わせが名を交えるに相応しい機会だと普段から考えている亜久里はそれゆえに自分から自己紹介をしようとはしなかった。


「別に、ただ不思議に思っただけ。
 てかウチは黒百合みたいなお嬢様学校じゃないわよ。
 ただ単に物心着く前から誰かと競い、競り勝ってきた優等生が集まるエリート学園ってだけで、"ごきげんよう"とか"ですわ"とかそんな感じの口調がデフォなわけじゃないし。そもそも紫薔薇は共学だしね」


偶に間違える人間がいることは紫薔薇の生徒会長として悩ましいものだ。
黒百合と紫薔薇は肩を並べる名門・エリート校であり、なにかと世間一般では比較されてきた。
別段、比べることに対してはなんの不満ないし危惧もしていないが────紫薔薇もお嬢様学校と勘違いされることに対しては些かながらに問題視している。








968 :パメラ [saga sage ]:2015/04/29(水) 00:28:00.84 ID:bE95FZvOO

>>963

……はぁ、お互い、難儀な生き方をしてますよねぇ
…………いえ、私よりも、よっぽど強い方、ですよぉ

【彼女の、狼牙の心の吐露を聞いて】
【パメラもまた、ぽつりと呟いた】
【抱えるものは似ていて】
【しかし背負った物は、重く】
【決めた覚悟は、固く堅く硬い意思が込められていた】

……狼牙さん

【だからだろうか】
【パメラは、そんな自身と似た狼牙だからこそ】

……無理を承知で、言います
…………私と一緒に、戦ってくれませんか?
貴女が、奪った物を背負うというのなら、私は『奪わせないために背負いたい』んです

【自然と、口がそう言葉を紡いでいた】

私一人では、出来ません…先日の事で、それは分かりましたから
ですが、誰かと一緒ならば、きっと出来ると思います
……それは、貴女と一緒でも、です
…………これ以上、私たちみたいな方を増やさないためにも、私は背負いたいと、ハッキリと思いましたから

……それに、これなら私と貴女でバランスも取れます、からぁ

【放つ言葉は、明確な意思をもった誘いであり】
【パメラ自身が、狼牙と話した末の変化と覚悟】
【狼牙が背負う物にたいして、自身が背負うべきものだと告げて】
【言葉は乱れ、唐突とも感じられるが、それを真剣に】

【しかし、最後には、パメラらしく】
【少しいたずらっぽく笑みを見せながら、手を差し出す】
【その先は……狼牙次第だ】

/すいません、遅れました…
969 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/04/29(水) 00:41:11.02 ID:npbwb2tXo
>>966

「え? た、たい焼き? それって――」

たい焼きの恨みとは何なのか。奇妙な恨みが気になり、美奈へと訊いてみようとする。
彼女の顔を見た瞬間、メリーの背筋は凍りついた。緊張が全身を支配し、唇が固く結ばれて声が出ない。
いつも通りの穏やかな表情。語調もとても丁寧だ。
なのに、彼女のこの目は一体どうしたのだろう。どす黒い闘志が瞳の奥で揺らめいている。

「うぇ、え、ええと……は、はい……」

有無を言わさぬ雰囲気から逃げようと思うことさえ許されないメリーは、あの日の戦いのことを出来るだけ細かく、いや、一から十まで説明した。
如月凛音と対峙した時とまた違った恐怖を上田美奈から感じていた。
いつも優しい美奈に一体何をすればこんな風になるのだろうか。たい焼きのことが増々気になった。訊けないけど。


でも、久しぶりに美味しいご飯が食べられるからいいか――出された料理を前にしたメリーは、頬を緩ませながら思った。


/了解です、それではお疲れ様でした!
970 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 00:45:35.06 ID:P3fJ7D3io
>>967
「ありゃ、そうだった?あー…そういや黒百合と混ざってたかも…」
「紫薔薇はお嬢様学校じゃないと…ダメだなー、他校の事も覚えとかないと生徒会失格だわ私、つっても会計だけど」

『紫薔薇はお嬢様学校ではない』と、当の学生からの指摘を受けて、面食らったような表情で首を傾げた。
おそらく、薔薇という響きからなのか、黒百合と混ざっていたからなのか、そう思い込んでいた節があったようだ。腕を組んで考え込む素振りをし、今覚えた事を脳に叩き込む。
『生徒会失格だ』なんて冗談めかしていうが、江風高校の生徒会にそこまでの資格は必要ない、それ程権力なんかもないし、四ノ宮とは月とすっぽんだ。

「でも紫薔薇って共学なんだー、共学かー」

「…共学…エリート男子生徒…薔薇…──」

今更明らかになった事実に想いを馳せて、ぼんやりと考える、共学だと言うことは男子生徒もいるということだ。
きっと紫薔薇なんかの男子生徒ならエリート揃いでイケメンばかりなんだろうな、それでプライドも高くて競い合う事が多くて、でも認める所は認めていて。
そんな風に友情を育んで、時にはその友情が危険な領域へと──

「──…ハッ!?私ったら何を!?」

──なんて考えていたら、いつの間にか草照の鼻からはダラダラと滝のような鼻血が流れ出していた。
それはもうとんでもない量、貧血を起こしても不思議ではないくらいにダッバダバだ。

「…ね、ねえ…」
「今度、紫薔薇に見学しに行ってもいい?ぶ、部活とか…」

目に危ない光を讃えながら鼻息荒く四ノ宮に問い詰めるが、まずその前に鼻血を止めるべきなのだ、と言う事をすっかり頭から吹き飛ばしてしまっている。
971 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/29(水) 01:12:44.14 ID:YrIPoTMvO
>>970

「なに? アンタ生徒会なの?」

草照のさり気ない言葉────亜久里は、それを聞き逃すことはなかった。
魔法少女と知った時は嫌そうな表情を浮かべ、生徒会と分かれば今度は驚いた顔付きに変化して────色々顔が忙しい朝だ。
時刻的には丁度朝と昼の間だろうか、公園の前にある道を時折歩く人々の姿は、殆どが手に鞄や買い物袋を持った女性で────亜久里はそれを見てもうそんな時間かと溜息を吐くと、驚愕の表情を消滅した。

しかしまさか彼女が自身と同じ生徒会だとは予想外だったようで────生徒会同士ならもっと前から交流などがあってもよかったのではないかと思えたが、そもそも学校ぐるみの付き合いも存在しないし、生徒会同士の対談の場を設ける機会もありはしなかった。
亜久里は生徒会同士が談笑──もとい交流する機会があってもいいのではないかとこの刹那に思考して、確か紫薔薇と江風以外に生徒会が存在するのは黒百合と闇校だったと記憶する。
誰が、どの高校が集まるかは定かではないが今度そんな場を設けてみたいと密かに企画した。


「────? なに、なんか気になることでもあるわけ?」


なにやら様子が可笑しい草照。
共学と聞いてから脳内でなにを考えているのか亜久里には理解できないし、恐らく永久的にたどり着くことはないだろう。
眉を顰めて不信そうに草照の顔を覗き込む。
すると亜久里の表情が引きつり出した。
見れば草照は鼻血を大量にだらしなく流し始めていて──────その様子から察するにロクなことを考えていないだろうなと勝手に肯定。


「いや、無理」


こんな不審者は学園に通すことは不可能────というより四ノ宮亜久里がそれを認めない。
学園の平和を脅かす存在は誰であろうと容赦せず、場合によっては殺すことも躊躇わない。
そんな亜久里が鼻血ダラダラ流すわ、鼻息荒いわと変態っぷりを露出させる女性に対して紫薔薇の門を通過させるわけがない。
断固として反対、頑なに拒絶をする。


「ま──私も生徒会長だし、生徒会として話がしたいなら足を運ぶ機会くらいならあげるわ。草照先輩」


しかし、生徒会として亜久里に話があるなら致し方ないだろう。
そもそもあれほど否定はしたがあれは冗談であって流石に草照が無差別な変態だとは思えない亜久里。
と、そろそろこの公園から身動きしないと紫薔薇の生徒がサボっていると事情を知らない外部に勘違いされてしまうので四ノ宮亜久里はその場を後にした。


/時間的にも〆でっ。
ありがとうございましたーっ
972 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/29(水) 01:17:44.90 ID:02CMGRaS0
>>968

「強くなんてない。俺は、ただ命を尊いと思っているだけだ」

そして、だからこそ。
自分が背負ったこの業に、永遠に縛られ続けるのだろう。そして彼女自身、それを求め続けるのであろうと思っている。

「……共に、戦う」

その提案に、彼女は迷う。
これまでずっと、焚衿柳狼牙という少女は一人だった。
それは、あの時、最初に人間を喰らった時に覚悟した事。
そして、自分以外の全てを喰らいたくなることを自覚した時に、決意した事。

「…俺が奪った物を、その罪を。俺があんたに背負ってもらう事は絶対にしない。
だけど、これから俺が背負わなくてもいい十字架を背負いそうになった時、あんたがそれを止めてくれるなら。
…俺も、あんたを背負おう。んでもって、絶対に受け止めてやろう。
俺達みたいな罪人を、もう生まない為に」

だけど、今目の前にいる彼女ならば。
自分と似て、しかしやはり否なるパメラ・レジエルという少女ならば。
彼女に自らを委ね、自らに彼女を委ねられながらその戦いに身を投じる事に、狼牙は不思議と一片の不安すら感じなかった。

「…ああ、そうだな。これなら、安心だ。
俺に『奪わせない』よう、しっかりと見ていてくれよ?
…その代わり、俺もあんたの『奪った物』を引き受けるからよ」

そう言って、狼牙もまた差し出されたその手を握る。
その瞳には、これまでとは別の覚悟が宿る。
一人ではなく、共に全ての罪を背負い。そして、新たな罪を生み出さないという覚悟が。

「…………………………ちゃんと、『うみゃー』も背負ってやるよ」

…プルプル震えながら付け足したその一言さえなければ、イイハナシダッタノニナー。

/こちらも遅れました、申し訳ありません
973 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 01:25:08.66 ID:P3fJ7D3io
>>971
「えー!そこをなんとか!お願いします!何でもしますから!」

当然ながら拒否される頼み、四ノ宮の考えは賢明で、こんな人間を校内に入れてしまえばどうなってしまうかわかった物ではない。
だが、その程度で草照は折れない、頭を下げ、両手を合わせて頼み込む。その前に鼻血を抑えろと(ry

──とりあえず、ポケットティッシュを詰めて鼻血を止めた。両方の鼻にティッシュが詰まっているのはとても女子高生らしくはないが中身がアレなので仕方ない

「生徒会として、ねー」
「今度合同での会合でも会長に頼んでみようかしら…」

なんだかんだ言って、条件付きだが許可は貰えたようだ、学校は違えど同じ生徒会の人間として、なら。
それに、魔法少女としても同じ立場である、そういう点でなら、足を運んで話し合う意義もあるかもしれない。
…とはいえ、こんな奴の話がどちらにしても有用な物になるのかはわからないのだが。

/お疲れ様でしたー!
974 :パメラ [sage saga ]:2015/04/29(水) 01:40:07.04 ID:bE95FZvOO

>>972

…ええ
……ある意味、一心同体ですかねぇ、これは
……よろしく、お願いします

【背負い、背負われ】
【持ちつ、持たれつ】
【これもまた縁なのだと、パメラは感じる】
【同時に、これは新しい一歩なのだ】
【もう一つ先へと、進むための】

うふふふ、勿論、任せてくださいねぇ
……頼りにしてますか、ら…………………………

【差し出された手を握り、パメラもまた覚悟をする】
【背負うための覚悟を、誰かを背負うための、心を】
【――そして、彼女を含めた『全員』を、背負っていくための意思を】
【固めた――ところで】

……どうやら、早速奪ってしまったようですねぇ?

【ギリギリギリギリと、わざわざ身体強化までかけて】
【握られた手を、つよーく握り返すのであった】
【ついでにもう片方はペットボトルに伸びている】
【色々と台無しであるが、パメラが晒した醜態なので仕方ない(?)】


975 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/29(水) 01:58:00.03 ID:02CMGRaS0
>>974

出来心の一言は、どうやらしっかりと心を抉っていったらしかった。
凄まじい握力に脂汗を滲ませながら、狼牙は乾いた笑いを浮かべ答える。

「そんな、こんなレベルで背負ってくれなきゃどうしろっつーのよ…っ…くっ…」

込み上げてくる物は頑張って我慢し、改めて状況を確認。
身体強化で握られた右手、離せそうになし。
向こうの左手、ペットボトルへ。

(あ、これずぶ濡れコースだ)

自分の行く末を悟り、その瞳にはこれまでとは別の(無駄な)覚悟が宿る。
一人で、全ての水を被り。そして、新たなネタがあっても絶対にからかわないという覚悟が。
ではいざ、ぶっかけの刑執行のお時間です。
976 :パメラ [saga sage ]:2015/04/29(水) 02:14:51.96 ID:bE95FZvOO

>>975

それと、これとは、話が、別なんです、よぉ…?

【ロックオン完了】
【ぶつ切りの単語を発した後に、伸びた手がペットボトルを掴み】
【いよいよ、刑罰執行】

覚悟は良いですねぇ?
……くらいなs「バシャア」…………………………

【――の瞬間!】
【振り上げた手の中で、ペットボトルがグシャリとあり得ない勢いで潰され】
【パメラ自身も水を被ってしまったのだった】
【………どうやら、身体強化したまま掴んだので力を入れすぎた様子であり】
【なんかもう、濡れ透けになってしまった】

…………………………………………………………帰ります……

【そして、なんかもうどうしようもなくやるせなくなってしまったパメラは】
【手を離して、荷物を掴んで一言呟くと】
【とぼとぼと、帰路についてしまうのであった】

【調子を崩されるとろくな事にならないパメラであった……合掌】

/二日間ありがとうございました!お疲れ様です!

977 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/04/29(水) 02:32:01.59 ID:02CMGRaS0
>>976

バシャ。
予想に反して、大して濡れてしまった訳ではなく。。
そして目の前には、同じ様にほぼ半身だけが濡れた姿。
つぶれたボトルの残骸から、何が起こったのかの想像は簡単についた。

「…………………………………………おう」

帰る、という宣告に、たったそれだけ返事を返す。
サービスをせしめたいな、なんていう元々の予定を今更の様に思い出すが、この状況では言わぬが花であろう。
狼牙自身も若干ながら濡れ透けなのだが、それよりも今はただパメラの姿に合掌するのみだった。

「………………………………にしても……く、っふくっ…」

因みに、帰り道では我慢の限界だったのか笑いが止まらず。
結果として周辺住人にちょっと変な人のレッテルを張られつつも、自宅にて爆笑するのだった。

/こちらこそ、ありがとうございましたー!
/お疲れ様でした
978 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/29(水) 05:07:23.24 ID:tDoduucc0
>>951

「よその学校にはあんまし行かんからなぁ……」
「管理ってなんや、役所みたいに住民票に識別番号でも付けてくれるんかいな。 魔法少女に市民権があったとは椎名さんも目から鱗やで」

絶句するような内容に、へーへーと無知を晒しながら盛んに首を振って頷く椎名。
組織立って動ける程一つの場所、まして学校という開けた場所に魔法少女が集うとは思わなかった。
軽口とは裏腹に、聞いた内容からは宗教染みた思想を感じる。戦姫の中にも似た意識を持つ者がいるらしいが、学舎管理局丸一つとなるとその規模は桁違いだろう。

「その生徒会って、なんかあーちゃんと似とるね。 あ、悪い意味やないで? 一度始めたら真っ直ぐそうなとことか」
「さしずめ正義感のムチャつおいあーちゃんは、黒百合に対抗する筆頭株ゆうところと言いたかった訳よ」

要するに世界を変革しようという理想家たちの集団でその活動が表立ってきたのだろう。精力的で結構な事だ。
渦中に巻き込まれてみれば呑気な事は言っていていられないとしても、椎名としては群れの縄張り拡大以上の認識は未だない。
過激派組織という点では十二戦姫も五十歩百歩という見方もあるが。

「偉いな〜あーちゃん、ほなさっきやっつけたんも他所に被害出んようにちゅう事やったんやね」
「そういう事なら椎名さんも草葉の陰から応援させてもらいまっせ〜」

そういう事なら黒百合に接触すれば手強い魔法少女に出会えるかもしれない。
問題はその際いかに揉め事にならぬよう接触するかだが――まあ、十中八九困難だろう。
問答無用で殺しに掛かる様なのが相手では、いかな椎名といえども流石に口より腕っぷしで対応する他ない。
取り敢えず黒百合辺りに赴いて探ってみるか――――大雑把なプランを建てながらも、平気な顔で部外者然とした生返事を寄越す。面の皮は大分厚い。
そうこうする内に、袋の中はすっかり軽くなる。空の紙包の山を見せ如子の屑入れにぽいとシュート。

「ごっそーさん! いや〜おおきに、今度バイト代入ったら奢るさかい」
「あ、そういや喜梨ちゃん死んでもうたんやって。 もしかしたらそれも黒百合とかの仕業かもなぁ、可哀相に……」
「ほな、あーちゃんもあんまり無理はしなや〜」

知っているだろうけど、と前置きをして去り際に仲間の訃報を置いていく。
それを聞いてアウラはどんな顔をしたのだろう。おそらく一位の彼女の其れと大差ないのではないだろうか――
向けた背中の向こうで改めて喪われた十二位に手を合わせ、ひらりと掌をかざして再度『二人』に別れを告げた。


/すみません、返すのが遅れました……
/長く拘束するのも申し訳ないので、強引ですが〆させてもらいます、絡みありがとうございました!
979 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/04/29(水) 11:19:37.28 ID:5tjMoy52O
>>978
「あいつらはただ魔法少女という強大な力を管理する事によって、支配者になるつもりなんだよ。全ての魔法少女を手中に収めさえすれば、ただの人を支配するなんて簡単じゃないか。そんなの、許される事じゃないからね」

一切合切の悪を駆逐すると、そう決心したアウラもまた理想家。常人からすれば、それもまた異常なのかもしれない。
黒百合の連中は、魔法少女を見つけ次第殺しにかかる、異常で野蛮な集団としか思っていない。

「……ふぅん、死んだんだ。あの子」

と、ここで仲間の訃報が置いて行かれるわけだが、別段悲しむ様子もなく平然と返す。
喜梨という奴は、確か殺人を楽しむような、そんな奴だった気がする。そんな奴を、仲間だとは思っていなかった。
むしろ、いずれ粛清するつもりだったので、手間が省けた。戦力的には大きくダウンしたが、黒百合にやられるならその程度だったという事。

「そっちこそ、くれぐれも気をつけるんだよ。襲われたら殺す勢いでやらないと、やられるだけだからね」

椎名が去って行くのを見送った後、またアウラもこの場から去る。
また、「ラウラ」に戻る時だ。白百合同盟のリーダーとして、働く時である。

/ロールありがとうございました!
980 :恩納 風利 [sage]:2015/04/29(水) 11:49:19.33 ID:KKyswiwbO
>>956

……よっ! ……ほっ!! うわっとと! ふぅ、危ない危ない

【時刻は夜、月が中天に位置する頃合いにビルの屋上を飛び渡る人影が一つ】
【身体強化の魔法の練習といった所なのか、微弱な魔翌力を纏いつつビルの合間を飛翔するが】
【目算と力加減を誤って所々で屋上から落ちかけるなど見ている者がいたならば非常に危なかっしい有様だ】

え〜っと、あっちの端の方から始めたから……以外と遠くまで来ちゃったなぁ
時間も結構経ってるし、そろそろ家に帰ろ……んっ?

【これまで飛び渡ってきたビル群を振り返って帰宅の頃合いかと踵を返しかけるも】
【フとそれほど離れていない所から魔翌力の気配が感じられる事に気が付き辺りを見回す】
【自分の立っている屋上にはそれらしき人影は見当たらないが】
【やけに濃密な魔翌力は探知能力の低い風利にさえ感じられるほどの気配をビルの隙間の路地から感じさせている】

何だろうコレ……ひょっとして、魔翌力を隠したりが出来ない人なのかなぁ……っ!!

【先日の自分が探知魔法を使って逆に周囲に気配をばら撒いていたのと同様かもと考えたのか】
【他の可能性を考える事なく、しかしそうっとビルの屋上から魔翌力の漂ってくる路地裏を覗き見る】
【すると、月明かりの届かない暗闇の中で魔翌力を放ちつつどこか苦しげな足取りで歩む人影を見つけ】

だ、大丈夫ですか〜〜っ? あ〜〜……よ、よしっ……えいっ!

【漂う魔翌力から人影は恐らくは魔法少女だろうと理解はしつつも、フラつく様子に思わず呼び掛け】
【屋上からでは声を掛ける位しか出来ない、早く下に降り無ければと考えれば自分が身体強化を使っていた事に気付き】
【一瞬の躊躇の後に勢いをつけて屋上のフェンスを飛び越えつつ路地に向かって飛び降りる】

ふんぐっ!? ……っと、大丈夫ですか〜? そこの、えっと……

【着地の瞬間、思わず声が出るものの思っていた程の衝撃がなかったことに僅かな驚きを感じつつも】
【今はそれよりも目の前の人の方が肝心だと思い直して改めて声を掛ける】
981 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/29(水) 12:08:25.92 ID:dXnIuqYV0
>>980

うッ…なんだてめぇはッ……

【屋上から掛けられた声】
【最初はただの一般人かと思ったが屋上から飛び降り無事着地したところを見るにその考えは捨てる】
【一般人にそんな芸当が出来るとは思えない】
【恐らくは魔法少女だろう】
【かけら目当てだろうか】
【目的は分からないがすぐに戦闘を行うつもりは無いようだ】

なんの用だ……
見ず知らずの魔法少女に話し掛けるなんてよっぽどの馬鹿かかけらを狙ってるか……
てめぇはどっちだ…?

【だが完全にはやはり信じてはおらず】
【警戒しながら風利へと目的を問う】
【未だ漏れ出ている魔翌力は止まる気配はなく】
【それどころか少し増しているような気もした】

言っとくが私はかけらを持ってねぇぞ……
だが戦うのなら……受けて立つ……

【一瞬迷うも「もし戦いになれば受けて立つ」】
【自分は他の十二戦姫に殺されれねばならないのだ】
【そうすればエインフェリャルへの復活へも繋がる】
【だからただの魔法少女に殺されるわけにはいかない】

さぁ…どうする…?
簡単には負けねぇぞ……

【だが今のリースコルはとても戦闘を行える状態ではない】
【魔翌力操作も出来ない今のリースコルではとても敵わないだろう】
【だがそれでも戦おうとするのは未だにエインフェリャルへの執着に縛られているからか】
【ヨロヨロとしたままリースコルは風利を見つめる】
【その瞳にはまだ微かな光が宿っていた────】
982 :恩納 風利 [sage]:2015/04/29(水) 12:42:28.67 ID:QzGInz/no
>>981

うぇ? え、えと……そのどっちかしか選んじゃダメ……です?
ぁ〜……か、カケラを狙ってってことじゃないです、よ?

【話しかけた此方に対して強い警戒心を持ったらしい様子につい駆け寄る足を止める】
【自分としてはただ単に覚束無い足取りの人が心配で声を掛けただけなのだが】
【目の前の少女の掲示した選択肢にはそういった内容の物は無く】
【仕方なくカケラを狙っているわけではないことだけはハッキリさせようとして答える】

え、えぇっ!? なんでそんな!? 戦いませんっ! 戦いませんよぅ!!

【明らかに不調そうな様子にも関わらず戦いの構えを取ろうとする様子に慌てて戦意を否定する】
【他の魔法少女と争うつもりが欠片もないからか、得物も持たず両手をバタつかせる姿は滑稽にも見える】

そ、それより……なんだか具合が悪そうですけど……

【更にはフラついているリースコルに向かい心配そうな顔で体調を尋ねる】
【そんな相手の弱みを不躾に尋ねるともとられかねない行為を行うにも躊躇は全く無く】
【見つめる瞳に浮かんでいる感情は混じりけの無い、言葉通りの心配の感情であった】
983 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/29(水) 13:07:02.64 ID:dXnIuqYV0
>>982

……くそッ…お前もか……

【目の前のこの少女は本当にただ心配して声を掛けたようである】
【それが分かったと同時にリースコルは溜め息を吐く】
【たった今自分を苦しめている優しさ】
【もし人がみんな優しさを持っていたら自分はこんな目に遭わなくて済んだのだろうか】
【そう思うがもう今更どうにもならない】
【そう、どうにもならないのだ】

いいから私に構うな……
後悔するぞ……

【体が疼く】
【自分の中の魔翌力が自身までも押し潰そうとする】
【顔の黒く染まった場所を手で押さえ風利に見えないようにする】
【「後悔する」】
【この言葉の意味は恐らく自分の中の魔翌力のことだろう】
【溢れ出る負の魔翌力は目に見えるまでになり他の魔法少女にさえも影響が出る程になっていた】
【風利も少しずつリースコルの魔翌力が自分へと向かって近づいてきていることが分かるだろう】

いいから離れろ……!
お前もこれの餌食になるぞッ…!

【苦しみ呻きながら風利へとただ一言】
【「近づくな」】
【そう言うのだった】
984 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/29(水) 13:34:41.15 ID:QzGInz/no
>>983

えっ? 後悔、って……!

【自分の一言が気に食わなかったのか、苦々しい表情でため息をつくリースコル】
【そして告げられる言葉に、しかし忌避や拒絶以外の感情を感じ取るが】
【ゆっくりと、しかし確実に自身へ向かって迫りつつある魔力の圧力を感じ言葉を詰まらせる】

………っ

【そして重ねて告げられる警告の言葉、「餌食になる」と言うからにはそれは何らかの脅威を持った物で間違いない】
【目の前に相手とは今始めて会っただけの関係、これ以前に会ったことが無いだろう事は間違いない】
【自分が気付きさえしなければ、今この一時の邂逅すらも無かったであろう、純然たる赤の他人】
【その相手が自分に対して何らかの脅威をもったモノを向けていて、「自分に構うな」と言っているのだ】
【であるならば、わざわざその言葉に逆らってまで構い、あまつさえ危険に身を晒す必要性は皆無だろう】
【そもそも、自分は魔法の扱いも碌に出来ていないような新米なのだ、何が出来るとも思えない】
【この場を丸く治めるためにも、相手の言葉通りに自分がこの場から去ることこそが最善なのだ】

………………さっきの質問ですけど、まだちゃんと答えて無かったですね
なんていうか……ははっ、ワタシってよっぽどの馬鹿だったみたいです

【一歩を前に踏み出す、頭では分かっていても、身体と心が足を進める】
【何故と問われれも、自身にはこの気持ちを性格に伝えることはできやしない】
【だがそれでもあえて、この感覚を言葉にするとするならば】
【この場を去れと告げる彼女の言葉に此方への優しさのようなモノを感じてしまったから、といった所だろうか】
985 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/29(水) 13:53:41.00 ID:dXnIuqYV0
>>984

ふ…ざけんなッ……!
構うなッ…!下手すれば飲み込まれるぞッ……!

【忠告を無視して一歩を踏み出す風利】
【それを見て更にリースコルの声は荒くなる】
【見ず知らずの自分に構うな】
【自分の為に危険を冒すな】
【もう嫌なんだ】
【お願いだから────】

ぐあッ…あ゛がッ……!
や…めろッ……!来るなッ…!

【魔翌力がリースコルを侵していく】
【もう自我を保つので精一杯だ】
【尚も近づいてくる風利】
【傷つけたくない──来ないでくれ──】

お願いだから…やめてくれ……

【遂には涙を流し懇願した】
【しかしそんなリースコルとは裏腹に周りの魔翌力は鎖を形作り】
【風利を飲み込まんと数本の鎖が風利へと迫っていく】
【止められない】
【制御ができない】
【やめろやめろやめろやめろやめろやめろ】
【頭の中で何度も叫ぶ】
【が止まらない】
【もやはリースコルの意思は関係ない】
【負の魔翌力はただ周りのものを喰らい尽くそうと】
【そしてその矛先は風利へと向いた】
986 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/29(水) 14:25:08.52 ID:QzGInz/no
>>985

ふざけては、いません……心配してくれてるのは分かってます、でも……ごめんなさい

【自分に向けての罵倒するように、或いは懇願するようにこの場を去れと告げてくる少女】
【実際に、目の前で魔力によって形作られていく鎖からは彼女の言葉に違わぬ脅威を感じる】
【それを目の当たりにすれば背中はチリチリとした感覚が浮かび顔や手からは汗が噴出す】
【率直に言ってしまえば、恐ろしい、彼女の言葉に従ってこの場から走り去ってしまいたい、だが】

目の前で泣いている子を放っておいて逃げるような……そんなヤツに、なりたくないんです……っ!

【それは、自らの抱える僅かな、しかし譲ってしまえばもう取り戻せないかもしれないであろう矜持】
【目の前の彼女にしてみれば、自分のそんな矜持なんて知ったことではないのだから良い迷惑かもしれない】
【それでも、この場から逃げ去ること以外お方法で彼女の助けとなりたい、そんな思いのままに更に踏み込む】
【身体強化によって増強された脚力は一足にて彼我の距離を縮め、迫り来る鎖との距離を更に縮める】
【だがその鎖を見つめる瞳には既に恐怖は無く、自身に向けて迫り来る鎖を前に臆することなく突き進み】

”降り注ぐ鎖の雨”なら、これで……っ!!

【突進の最中、取り出したるは自身の魔具たる一振りの傘】
【それを開いて前方で盾にするように掲げれば、”雨”のように”降り注ぐ”鎖が傘の表面に触れると】
【まるで雨粒が傘に弾かれるが如く、傘に弾かれて両脇の壁に目掛けて弾き飛ばされる】
【殺到を続ける鎖の勢いをまったく意に介しないように疾走は続き、見る見る間にリースコルへと迫る】
987 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/29(水) 14:47:34.30 ID:dXnIuqYV0
>>986

あぎッ…がッ、ぐッ……!?
ヤ…めテ……クれ…もウ……!

【もう立っていることもままならなくなりその場に膝から崩れ落ちる】
【魔翌力が全身へと広がっていく】
【侵食が進みもうあと一歩で飲み込まれてしまうほど】
【まだ踏みとどまれているのはリースコルがまだ自我を保てているからだ】
【だがもしリースコルが自我を保てなくなった時】
【その時はもう──】

どウして…お前ハ……!

【傘により防がれ鎖が弾かれる】
【弾かれた鎖は両脇の壁に次々とぶつかり霧散し消える】
【が霧散した魔翌力が再び集まりまた鎖を創り出す】
【今度は両脇から鎖が風利へと迫る】
【そしてリースコル自身の影から数頭の影のように黒い蛇が姿を現す】
【それはまさにドス黒い魔翌力の塊】
【リースコル自身の魔翌力そのもの】
【そして同時にエインフェリャルから与えられた力である】
【影蛇はその大きな口を開き風利へと襲い掛かる】
【前方からは影蛇】
【左右からは鎖】
【邪悪な魔翌力を纏いそれらが風利へと襲いかかった】
988 :強正美義 [sage saga]:2015/04/29(水) 14:52:50.88 ID:02CMGRaS0
休日。
休みの日。
それは、いつも仕事や勉学に縛られている人間にとって、遍く癒しを感じさせる言葉である。
こういう日には、大抵の人々は何処かへ遊びに行ってストレスを晴らすか、逆に家でゆっくりと休息をとる。
そうして、また始まる平日へと挑んでゆくのだった。

「うーん…」

そして、今このショッピングモールにて悩んでいる少女は、先程の二択で言えば前者。
普段の『調べもの』で望んだ成果がなかなか上がらず、たまり続けるイライラを発散しにやってきたのである。
少女(ともう呼べるかどうか怪しくもあると自分でも思っているが)の名は、強正美義。

「どっちが、より美しいか…」

目の前の洋服二着を眺め、そんな言葉。
両方ともそこそこのお値段だが、確かに迷うに値するそれなりの一品であった。
どちらも彼女のモットーの一つ、美しさを念頭に審査され、見事最終選考に残った物。
だからこそ、彼女も最後まで悩んでいるのだった。
ここまで来たらいっそコイントスだと、懐から小銭をを取り出そうとしたが。

「あ」

間違えて一緒に落としかけるのは、魔法少女にとって重要な宝石。
僅かに意識に空白が生まれるも、とんでもなく素早い動作で空中のうちにそれをキャッチ。
正に美しいその動作は、一瞬で行われた見事な早業。
最もその一瞬は、他の魔法少女に感づかれるには十分なものであるが。
989 :血染違 虚 [sage saga]:2015/04/29(水) 15:12:55.66 ID:JgKaB8IN0
>>988
休日のショッピングモールとは騒がしい物だ。
日頃の疲れを癒す社会人、和気あいあいと買い物を楽しむ家族、友人と遊びに来る学生。
殆どが自分にとって重要な誰かと過ごしている中でも少なからず一人で過ごしている者も居る。
彼女も後者に属す人間だった。

「たまにはこう言う服も着てみたいね〜でも俺が着たら折角の服が近場のドンキで買えるレベルになっちゃうかな〜、ふはっ」

女性としては少々低めのハスキーボイスでふざけた独り言を呟いている。
目の前にあるのは普段着ないような可愛らしく、美しい服。気分転換がてら買い物に着たショッピングモールで本格的にどれを買うか迷ってしまったのだ。
だが、これもまた休日の過ごし方の一つ、すぐ近くにも先程から同じ服を見つめ迷っている女性が居る。
ふと、その女性は懐から何かを取り出そうとした。瞬間、重力に誘われるままに床へと自由落下を始めた物体。
それは自分達魔法少女が求める唯一無二の宝、星のかけら。
彼女はそれを瞬間的に拾った女性を見つめ、少し笑い、問いかける。

「あの〜今の宝石すっごく綺麗ですねー」
「どこで手に入れたんですか?まるで星の光みたいだ」
990 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/29(水) 15:18:29.81 ID:QzGInz/no
>>987

……っ!

【少女が膝から崩れ落ち、その身体に影のような魔力が纏わりついていくのに気がつく】
【先ほどから感じる強い魔力がアレだとするならば、彼女を苦しめているのもあの魔力】
【一体どうして自らの魔力で苦しんでいるのかは分からないが、アレを何とかしさえすれば】

なっ!? ……黒い、ヘビ?

【続けざまに飛来した鎖を弾き飛ばして接近したものの、次に立ちはだかったのは蛇を象った魔力の塊】
【そして弾き飛ばして霧散したかに思えた鎖も再び形を成して今度は多方向から鎌首をもたげている】
【自分の魔具、テンペストは傘型の魔具、飛来物であればほぼ防ぐことが出来るが防御できる方向が限られる】
【その上、黒い蛇型の魔力は飛来物としてよりも”飛び掛る動物”としての側面が強く認識される】
【これでは自身の魔具の特性で防ぎきれるかどうかは判断が難しく、防げない可能性は高い】
【そこに到って掲げていた傘を腰ダメに構えなおしながら突進の勢いを足を踏ん張ることで強引に制動すると】

〜〜〜っ! 『逆巻け、逆巻け、逆巻け! 我が身に迫りし苦難を彼我の彼方へ!』

【傘を開いたまま石突を地面に突き立てると、石突を支点に傘をグルグルと回しつつ詠唱を開始】
【詠唱の文言が告げられる度に回転する傘から音を立てて風が吹き荒れ始め】
【詠唱の完了と共に路地を埋め尽くすような風、天に向かって逆巻く小型の竜巻が発生する】
【風利と魔具の傘を中心とし、近づくものを天に向かって吹き飛ばさんとする暴風が吹き荒れ】
【自身に向かって迫り来る黒い影の蛇と鎖をリースコルから引き剥がし吹き飛ばそうとしているようだ】
991 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 15:19:39.45 ID:P3fJ7D3io
春も近い休日の午後、人通りの少ないベッドタウンの片隅で展開されているのは、魔法少女の結界だ。
同じ魔法少女であるなら感じ取れるし、侵入も出来る魔法少女の為の空間、その中心にはそれを展開した一人の魔法少女がいる。

「いやー疲れた疲れた、でもまあ、これで一安心かしら」

身に纏うは大人びた黒のカクテルドレス、その上に大きなつば広の魔女帽子と黒マント、うなじと両肩に引っ掛けて持つのはシャベルのような形状の杖。
そんな魔法少女の目の前には、グズグズに腐ったクリーチャーの屍体が転がっていて、腐臭と共に魔力が充満していた。

「魔法少女じゃなくてクリーチャーでよかったって所かしらね…いや、よくないけど」

最近この辺りで不審な事が続いていた、おまけにその周囲には魔力を感じ取れたと言うのは、周辺に住む魔法少女が知れた事。
この魔法少女──草照 八百維は、その不審事に一人で赴き、たった今こうして事の発端であったクリーチャーを退治したばかりであった。
他にもこの事を調べてここに来る魔法少女はいるかもしれない、しかし今回は草照の一等賞だ。

「さーって、持ってるかしらねー?」

シャベル型の杖を使って屍体を掻き分け、その中から星のかけらを探し当てて──
992 :強正美義 [sage saga]:2015/04/29(水) 15:30:06.48 ID:02CMGRaS0
>>989

アクシデントこそあったものの、彼女は別に動じていなかった。
どうせ一瞬、それで見つかったのならばどうでもいい。傷を治し、そして離脱をするくらいの予備も十分にある。

「ええ、言うなれば一番星の輝き、といったところかしら?
私もどうせなら、こんな風に見るものに美しさを与えたいものよ」

よって、突然声を掛けられても、その受け答えは流れるように口から出てくる。
更には改めて自分からそれを取り出し、手の中で玩ぶ始末ですらある。
そして、澄んだ黒の瞳で虚を見つめ、悪戯っぽく笑い。

「欲しいなら、あげるわよ。特に思い入れのある品でもないしね。
それにお値段なら、今悩んでるこの二つの服の方が高いくらいだし…あ、そうね。
貴方なら、この二つの服、どちらを美しいと思うのかしら?」

見せびらかすようにかけらを差し出した後、そんな風に自らの悩みを問いかけたのだった。
993 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/29(水) 15:40:44.22 ID:YrIPoTMvO
>>991


一角に貼られた結界。
偶々付近を散歩していた亜久里は、その微量な結界の魔力を探知して眉を顰めた。
久しぶりに魔法少女の結界内に足を踏み入れた亜久里は一面に散らばるR18の屍の数々を前にしても臆することはない。
しかし、それらから漂う腐臭は鼻を強く刺激してきて──亜久里は思わず鼻を摘んだ。

一体誰がなんの目的でやったのか──なんてことは大体検討がつく。
正体は不明。しかし魔法少女である存在がカケラを求めてクリーチャーを葬ったのだろう。
魔法少女とは本来カケラを求めることが前提とされる存在ゆえに、そういった行為は割りかし興味なかった。
しかし、それを行う魔法少女に興味がないわけではない。
最近は街も不穏な空気を漂わせているし、そういった災いの芽が結界を貼ったなんてことも考えられた。




「 ま た ア ン タ か」



焦げたような腐ったような薫香が漂う中、亜久里は魔法少女へと変身して足を進める。
靡く紫薔薇の制服を模した白い魔服は足元に倒れといる屍の体色と対照的だ。
そしてどの程度結界彷徨ったのか、そろそろ行き止まり、もとい出口が見えそうな場所まで辿り着いた刹那──耳に入ってきたのはつい最近聞いた声。
亜久里はその声が聞こえた方角へと顔を向け────目に入った草照の姿に対して呆れた表情を浮かべた。

994 :血染違 虚 [sage saga]:2015/04/29(水) 15:44:56.35 ID:JgKaB8IN0
>>992
「ふっ……ふひひっ」
「ふはははははっっ!」
「ごっ、ごめん!こんなアホらしい鎌かけに真剣に反応しちゃうからつい笑いがっ!「星の光みたいだ」ひひはっいひっ!」

一頻り笑った後、落ち着きを取り戻しながら美義の問いかけに応じる
心なしかまだ笑いが去っていない様な様子で少し息を整えながら

「えっ?くれるの?くれちゃうの?そんな「ポッキーやるよ」「ありがとう!」みたいな雰囲気でくれちゃうのそれ?」
「まっ俺は別にどっちでも良いんだけどねその石。手に入ったらラッキーレベルの物だし」
「えぇっとそれで質問は何だっけ?どっちの服が良いか、か……」

そして、自分が率直に可愛いと感じた服を指差す。
片手で帽子をいじりながら、指を少々揺らして強調する仕草。
少し迷った表情をし、また笑いがこみ上げてきたのかちょっとにやつき、美義を見つめて理由を述べる。

「俺はそっちのが良いかな〜。そっちの方がお姉さんに似合うと思うよ虚ちゃんは」
995 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/29(水) 15:49:03.80 ID:dXnIuqYV0
>>990

『キシャァァォァッッ!』

【そんな声を上げて風利へと迫る影蛇】
【更に四方八方から迫り来る鎖】
【もうダメかと思われたその時風利が傘を地面へと突き立てた】
【そして突き立てた傘を回し詠唱を始めた】
【その一節一節を唱えるたびに傘から風が吹き荒れる】
【荒れ狂う風はやがて渦を成し竜巻へと変化し】
【その竜巻は天へと昇りその場を埋め尽くした】
【吹き荒れる竜巻は鎖を、蛇を、リースコルの魔翌力を飲み込み引き剥がそうとする】

【風がリースコルの肌に触れる】
【その風はなぜだか温もりを感じて】
【風利の優しさをそのまま風に移したかのようだった】

これ…は……私…は……

【その直後リースコルを蝕んでいた黒い魔翌力は消え去り】
【それと同時に鎖も影蛇も消え去っていた】
【いつの間にかリースコルの肌の負の魔翌力が原因で黒く染まってた部分も何事もなかったかのように消えていた】
【リースコルの中で渦巻いていた負の魔翌力も消え去りなにやら温かいものが】

あれ…?
ど…うしたんだ……?これ…は……

【リースコルは立ち上がろうとするも脚に力が入らず倒れてしまう】
【体の中から感じる温かいこの魔翌力】
【そうか──これが私の────】
【それに気づいたリースコルはただ】
【声をあげ──泣いていた】
996 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 16:07:10.54 ID:P3fJ7D3io
>>993
「おっ、あったあった」

まるでB級映画の世界のような屍体の山、元々の原型がどんなのであったかわからなくなる程のそれを難なく掻き分けて、グチャグチャな中に見えた輝き。
それを指で摘み上げると、マントで汚れを拭って眺める。魔法少女の求めて止まない物、星のかけらに間違いない。
まだ願いを叶えるには足りないが、これもその為の一歩だ、草照は欠片をしまい込み、結界を解除しようとして──

『ま た ア ン タ か』

という、こちらもつい最近聞いた声と話し方、目を丸くしてそちらを振り向くと、前とは違った趣の四ノ宮がそこにいた。

「おー、こないだの紫薔薇の子じゃない?また会ったわねー」
「でもまー、ちょっと遅かったかなー?もう終わっちゃったわよー?」

腐肉の付着したシャベル型の杖を持ったまま、腕を組んでにこやかに四ノ宮に挨拶を返す。呆れた四ノ宮とは対照的に、今日も草照はフレンドリー。
もうクリーチャーの掃討は終わったし、星のかけらも回収してしまった、『分け前は無いぞ』と旨を表して。
997 :強正美義 [sage saga]:2015/04/29(水) 16:12:50.20 ID:02CMGRaS0
>>994

「あら、なかなかいい言葉だったと思ったのだけれど」

そんな言葉と共に笑い、改めて少女に向き直る。

「まあ、私はもう願いは叶えたからね。渡さなきゃ戦闘になるようなもの、お菓子より扱いは軽くてもいいじゃない。
まあ、貴方がいらないのならばわざわざ渡しはしないけれど」

そう言って、かけらを懐にしまいなおす彼女。
どうやら虚も自分と同じような認識らしく、仲間を見つけたかのように少々弾んだ調子である。

「ああ、こっち?成程、そういうことならこっちにしようかしら。
…ふふっ、ありがとう。貴方、なかなかお上手ね。
そのお礼に、こっちは貴方にプレゼントするわ」

一人称がころころ変わることに少々の違和感を感じつつも、彼女は讃辞に対し礼を返す。
更に続くその言葉は、なかなかのお値段のもう一着を奢るという太っ腹な提案であった。

/すいません、遅れました
/次の返しも遅れるかもです
998 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/29(水) 16:17:25.87 ID:QzGInz/no
>>995

……ぶはっ! はぁ、はぁっはぁ………っ

【ビルの狭間、路地の狭い空間を埋め尽くした暴風が淀んだ空気ごと黒い魔力を吹き飛ばすと】
【最後に一陣の清涼な風を吹き抜けさせた後、辺りに静寂だけを残してパタリと吹き止む】
【静寂の中心では傘を突き立てた姿勢のまま呼吸を止めて硬直している風利の姿があったが】
【息苦しそうに息を吐き出すとそのままその場でへたり込み肩で息をし始める】
【どうやら急激に強力な魔力を限定的な規模で発動させるのに極限まで集中していた様だ】
【しばらくその場でへたり込んでいた風利であったが、路地に存在する自分以外の気配】
【静寂に包まれていた路地に自らの存在を主張するような泣き声】
【―――或いは此処に在る事を喜んでいるようにも聞こえるソレを耳にすれば】
【力の抜けてしまっていた足を奮い立たせ、僅かにフラつきながらも残り僅かな距離を埋めるべく歩みを進め】

え、っと……こういう時、なんていったら良いのか……分からないですけど

【地面に倒れこむようにしてなき続けるリースコルの傍らにやってくると
【僅かな間、困ったように頬を指で掻きながら思案するように天を仰ぎ見ていたが】
【片足を地面につき片足立ちの姿勢になると泣き続けるリースコルへと右手を伸ばすと】

もう、大丈夫ですよっ?

【そう言って笑顔を浮かべながら目の前の少女の頭を優しく撫でようとするだろう】
999 :四ノ宮亜久里 :2015/04/29(水) 16:41:22.44 ID:YrIPoTMvO
>>996

「別にいいわよ。カケラとか────」

別に星のカケラが欲しくここに入ったわけではない亜久里は草照に対して手を煽りながらそんは言葉を口にした。
ふと、結局星のカケラがあったのが気になった亜久里は────

「で、結局あったの?」

周りに自分達以外の魔法少女がいるか探知するとそんなことを聞いてみた。
1000 :血染違 虚 [sage saga]:2015/04/29(水) 16:45:18.83 ID:JgKaB8IN0
>>997
「へぇ願い叶えたんだっ。それじゃ石も友人にあげるポッキーと同レベルですよね〜」
「何の苦労もせずに石を手に入れるって言うのも何だかですし、貴女に危険が及んだ時に石が無かったらお陀仏ですしね。石は貰わないでおきますよん」

そう言って服を指差す手を下げ、帽子を直した虚は両手をジーンズのポケットに突っ込み話続ける。
美義からのお褒めの言葉を頂き少し顔をほころばせて虚は美義を見つめる。
そして眼前の女性が迷い、自分が選ばなかった方に視線を移し

「わぁ、そっちもよく見ると可愛いですねぇ。いいですねぇ。コーディネート次第でドンキから大幅レベルアップできますねぇ」
「でも、本当に貰ってしまっていいんですか?結構値段張りますし……まぁ貰えると言うならフヘヘ」

先程とは180度、一切合切まるで違う答えを返し虚は美義を見つめる。
その眼には「く」「れ」と解りやすく書いてある。石に対しては無欲なのに服に対しては強欲、これが本当に魔法少女なのだろうか。
ともかく虚はその服を気に入ったのだろう。先程までどの服が良いか迷い続けていた虚の胸中に迷いはすでに無かった。
そわそわとしながら美義と服に近づき、双方を交互に見つめる。
明らかにねだっている。余りにも解りやすくねだっている。この仕草を見て引かない人間は居るのだろうか。

「可愛いですねぇこれ………」

/申し訳ない!少し用事が出来てしまったので返せるのが20時頃になりそうです…
/それまで凍結していただけるでしょうか?本当に申し訳ないです
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