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ここだけ魔法少女の街 ☆3個目 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/04/29(水) 15:41:48.23 ID:QzGInz/no
☆魔法少女の街へようこそ!☆
ここ、瀬平戸市では昔から囁かれる都市伝説があります。
集めると願いを叶える星のかけら。星のかけらを集めるために夜を駆ける少女たち。
問題はこの都市伝説が真実であるということです。
あなたは瀬平戸市でくらす魔法少女の1人となり、この街で生活と星のかけら争奪戦に参加することとなります。

☆星のかけらについて☆
いつの頃からか市内に出現する綺麗な石です。
5個集めることで一生に一回だけ願いを叶えることができます。
また、魔法少女が使い潰ぶすことで生命の危機の回避や、後述する結界の強行突破などもできます。
悪い願いであってもかなえられますが、魔法少女制度を終わらせるような願いは拒絶されるようです。

あふれだす無色の力は超常現象じみたトラブルを引き起こすことが多く、不思議事件などと呼ばれています。
探索の際は市役所や警察の生活安全課、噂が集まる喫茶店やお祓いを請け負う神社などが情報源となります。
各方面で働いている元魔法少女たちも情報をくれます。
魔法少女たちも自分の近くであればある程度存在を感知できますが、探知距離には個人差があるようです。

重要事項:所持個数を厳密に管理する必要はありません。ロール状の都合にあわせて好きに調整してください

☆魔法少女について☆
それぞれ事情や原理は違うようですが、概ね魔法っぽい技を使う少女たちの総称です。
不思議系全開のも科学っぽいのもいます。巫女さんっぽいのも魔女さんっぽいのも、他の世界からきたのもいます。
各自の事情で星のかけらを集めているため、その過程で衝突することも少なくありません。
具体的な記録は残っていませんが、現役組の魔法少女のお母さん世代に元魔法少女がいることから
だいたい1970年代くらいには出現していたようです。長く関わってきた人によると、時代ごとの流行りとかもあるみたいです。
心が少女なら名乗っていいとのことです(重要)。

【戦闘・結界について】
全ての魔法少女はどれだけ暴れても大丈夫な異空間を展開する結界魔法を習得しています。
この結界魔法により戦闘エリアになる一帯のコピー空間を作り、一般人から隔離できるほか、
結界の中で壊したものは結界解除でなかったことになります。
入るのは魔法少女なら簡単ですが、出るのは結界を作った魔法少女の撃破か許可、あるいは魔法を使った強引な突破が必要です。
大出力ビーム魔法で建物ごと薙ぎ払い、音を越える高速で空を駆けるような戦闘も魔法少女なら可能です。
普通なら死んでしまうようなダメージも、星のかけらの消費することで致命傷にならない撃破として扱われます。
戦闘終了後にゆっくり治療して復活しましょう。
ただし慣例として、一般人を巻き込むことは避けられる傾向がありますので、その点はご注意ください
マナーをまもって楽しくインフレし、一緒に遊んだ中の人全員が楽しかったねといえることが目標です。
すっきりさわやか全力全壊してください。

・当スレは自分だけの魔法少女を設定し、いろいろ動かして遊ぶスレです。
・キャラクター登録はしたらば側で行ってください。なりきりという遊びの都合上、資料共有が便利です
・戦闘や交流などにおいて、相手が不快になるロールや確定ロールは避けましょう
 キャラクターの言葉と中の人の言葉は違うものですが、きつい言葉を使う場合は相手への配慮を
・魔法少女によっては強力極まりない攻撃魔法や人外レベルの身体強化、異様に硬い防御な自己回復などを持ち合わせいます。
 最強設定全力オッケーですが、それは相手も同様です。かち合ったらお互いに笑ってすりあわせましょう
・荒らしは放置しましょう。関わってもいいことはありません

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■次スレッドが立つまでは>>980からの書き込みを減速してください

・避難所
http://jbbs.shitaraba.net/internet/22387/

・前スレ
ここだけ魔法少女の街 ☆2個目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1428495971/
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

2 :早苗取月の中の人 [sage saga]:2015/04/29(水) 15:46:34.49 ID:JgKaB8IN0
>>1
スレ立て乙ですー
3 :強正美義 [sage saga]:2015/04/29(水) 16:15:23.83 ID:02CMGRaS0
>>1
乙です!
4 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 16:56:56.77 ID:P3fJ7D3io
>>1乙!

>>999
「ん?何?やっぱり気になるの?」
「もー、素直じゃないなぁ〜!気になるなら気になるって素直に言えばいいのに〜」

『別にいい』とか言っておきながら、舌の根も乾かぬうちに欠片の有無を聞く四ノ宮に、嫌らしい笑みを浮かべて、勿体ぶりながらコスチュームを探る。
マントの下から取り出したのは、見間違いようの無いもの、星の欠片だ。…なんだか嫌な汚れが付いているが、それが逆にたった今取り出したものだと表している。

「ま、手伝ってくれてたらあげてたかもしれないけど、今回は私一人でやったんだから私はのよ」
「これで願いを叶えるまであと──」

そんな風に、得意げに欠片を見せびらかしながら語っていた草照であった──が、その背後で何かがピクリと動くのが四ノ宮には見えるだろう。
次の瞬間、草照の背後に重なっていた屍体の中から、獣型の魔物が飛び出し、その大口を開いたまま草照に飛び掛った。
恐らく、死んだふりをしていたのを草照が見落としていたのだろう。突然の急襲に草照の行動は間に合わず、今にもその鋭い歯牙の獲物となってしまいそうだ。
だが、動き出す予兆を見る事が出来た四ノ宮なら、止める事が出来る──四ノ宮が、草照を助けようと思ったなら、だが。
5 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/29(水) 16:59:01.93 ID:dXnIuqYV0
>>1


前スレ>>998

【頭になにかが乗る】
【なぜかそれがとても心地良くなぜか抵抗しなかった】
【だがそれが風利の手だと気づいた途端顔を赤くして手を払いのける】

な…ななにしやがる!?
い、言っとくが私はお前よりは年上だぞ!
てか成人ももうしてる!

【とつい自らの年齢を明かしてしまう】
【だがもうこんなに元気なら心配は無いだろう】
【リースコルは涙を袖で拭うが瞳が赤くなっている】

だ、だいたいあれぐらい私一人でどうにか出来た!
勘違いするなよ!
それとこれは泣いてないからな!あ、あれだ!目にゴミが入っただけだ!

【そんな言い訳をするもさっきまで号泣していたのでまったく言い訳になっていない】
【やがて恥ずかしそうに風利を見つめ】
【顔を笑顔にすればボソリとこう言うのだった】
【「ありがとう」と】
6 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/29(水) 17:21:11.00 ID:QzGInz/no
>>5

うわっと!? え、ええっ!!? ご、ごめんなさいっ!!

【真っ赤な顔で手を払いのけられたことで一瞬慌てるも】
【それよりも、その後に告げられた年齢についての言及と】
【その際の迫力のような物に押されて少し慌て気味に謝罪の言葉を返す】

は……はぁ……そう、なんですか?……あぁ、 それは、んっと……ごめんなさいです

【重ねて矢継ぎ早に良い募るリースコルを少しキョトンとしつつ見つめ】
【僅かながらに「これは本当に余計なことをしてしまったかな」と申し訳ない気持ちが頭をもたげるも】
【恥かしそうにこちらを見ながら小さな声で告げられた感謝の言葉を聞くと】
【その表情とさっきまで話していた内容、そしてこれまでの経緯を併せて考えて思い至る】
【「あぁ、きっとこの人はとっても素直じゃない人なんだな」、と】
【その為か、あくまでも相手の主張することを否定しないように言葉を返してはいるが】
【内心の笑みが僅かに漏れ出すように、顔の端に僅かに笑みが浮かぶ】
【そして告げられた感謝に自分の思いを返すべく、今度は内心の思いも込め再びの笑顔で告げる】
【「こちらこそ」、と】
7 :強正美義 [sage saga]:2015/04/29(水) 17:25:56.75 ID:02CMGRaS0
前スレ>>1000

「ええ、私も余裕はあるけど…いらない人に渡すほど、お人よしでもないしね。
逆に言えば…欲しがってる人を無下にはできない、ってことよ」

虚に返すのはそんな言葉。
お財布にそこまで余裕があるわけでもないが、かといってこれを買ったからどうということもない。
それに、虚の熱視線はもう抑えられなさそうであった。
よって美義は躊躇なく両方をひっつかみ、レジへと運ぼうとする。

「但し、流石にタダってのもアレだし…そうね、連絡先でも頂戴。
今度、また色々と話しましょう」

背後の少女に振り向き、笑顔で投げかけるのはそんな言葉。
もちろん私も渡すから、という言葉と共に。

/了解しました、返しておきます
8 :リースコル=ゼア=エーテルシア [sage]:2015/04/29(水) 18:02:20.40 ID:dXnIuqYV0
>>6

わ…分かれば良いんだよ分かれば……

【風利の謝罪に少し言い過ぎたと思ったが風利の顔に僅かに笑みが浮かんでいるのを見て恥ずかしさがさらに増す】
【顔を赤くして何か言おうとするがその後の風利の笑顔と言葉を聞けばそんなことを言う気も無くしてしまう】

こんな年下に助けられるとはな……
……お前、名前は?

【そういえばまだ名前を聞いてなかったことを思い出す】
【自分の恩人である目の前のこの少女?の名前を聞きたい】
【自分を救ってくれた者の名前を】

私の名前はリースコル=ゼア=エーテルシア……つってももうこの名前は捨てるつもりだ
だから覚えなくてもいい

【もうこの名前は必要ない】
【だが名前を捨てるからといって今までの罪が消えるわけではない】
【これは今までの自分との決別】
【死んで罪を償うのではなく生きてその贖罪をする】
【それが私に科せられたことだろう】
【これからは人の役に立ちたい】
【[ピーーー]のではなく救う】
【そんな生き方をしていこう】
【そう、今まで出会ってきた者たちのように────】
9 :四ノ宮亜久里 :2015/04/29(水) 18:36:50.53 ID:YrIPoTMvO
>>4

「あー……なんか、汚いわよソレ」

やはりテンションが高いと感じ苦笑いを浮かべる。
なぜこの女性はここまでテンションが高いのだろうか────今迄幾多の人間と言葉を交えてきたが彼女は非常に珍しいパターンだ。
それに偶に彼女の口調が早口になるのも気になる──正直、いきなり早口で話されてしまうと聞きづらい、というより彼女の早口は若干興奮気味の様に聞こえて尚更聞きづらいと感じた。
嫌らしい表情を浮かべてきた草照に対して別に星のカケラが欲しいから有無が気になったわけではなく、ただ単にクリーチャーの屍にカケラが存在したのかが気になっただけで勘違いして欲しくないと思った亜久里だったが────彼女の取り出したカケラを見てやはり聞かない方が良かったと後悔。

「だから、私は別にカケラはいらな────ッ!」

草照を手伝うことがあってもそれはカケラの欲しさからくるものではないし、そもそもカケラを自分から探す行為はしない。
偶々道に落ちていたり、相手がどうしてもと言うなら持ち帰るがやはり自分から欲することはない。
ゆえに今回も、草照の言葉を否定する亜久里だったがその言葉は途中で消えた。
気が付けば右手で────草照の背後で彼女を喰らおうとする屍の顎をアッパーしようと身体が刹那で動いた。
草照からすると目の前の亜久里が一瞬で魔翌力を全開にし、己の背後に移動したように見え同時に殺気を感じるかもしれない。

10 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/29(水) 18:51:40.95 ID:QzGInz/no
>>8

あ〜……えっとぉ、ほら! 困った時はお互い様って言いますし
それに、魔法少女に年齢とか、色々は関係ないんじゃないかな〜……って
……名前、です? あ、あはははっ! そ、そんな別に名乗るほどのモノじゃあないですよっ?

【と、話の流れでこちらの名前を尋ねられ、一瞬硬直するも大したことないとばかりに手を振りつつ】
【あわよくば告げないまま有耶無耶にしてしまおうかなどと思っていた風利であったが】

……っ……恩納、風利……です

【名を捨てる、そう言いながら自身の名を告げたときの表情の内に秘めた想いを感じ】
【自身が行おうとしていた不誠実を自覚するとスッと表情を引き締めて自身の名を告げる】

あ……えっと、リースコルさん、は……名前を捨てるんですよね?
それじゃあ、もし今度お会いしたときは何て呼んだら良いですか?

【そしてフと頭をよぎった疑問を半ば反射的に口にする】
【それは特に何かを考えて口にしたことではなかったが、或いは無意識がその問いを口にさせたのかもしれない】
【つまりは……またいつか会える日がくることを望んでいる故に】
11 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/29(水) 19:15:56.60 ID:dXnIuqYV0
>>10

恩納風利……覚えたぜ、ありがとうな……私を救ってくれて……

【風利】
【その名前を心に深く刻み込む】
【自分を救ってくれた恩人の名前を】
【とそこで確かに次に名乗る名前を決めていないことを指摘されて思う】

あ〜確かにそうだな……
なら恩風(おんぷう) コル、よしこれだ

【明らかに適当に決めたような名前だがそういうのが苦手なリースコル、改めてコルにはこれが限界だった】
【だが名字に恩と風という漢字があるのは風利のことを忘れないためか】
【そこらへんの真意は分からない】

じゃあまたいつか会おうぜ
私は今までの罪を償うため色々するからよ

【がまずは仕事を探すことが大切である】
【まずは手当たり次第に当たらなければ飯を食べることさえままならない】

いっそ教師になるのも良いかもな……

【小さくそんなことをボソリと呟く】
【何を思ってそんなことを言ったのか分からないが果たして務まるのだろうか……】

ま、色々ありがとよ
本当に感謝するぜ

【もう考えることが面倒くさくなったのか頭の中で考えていたことを振り払い笑顔でそうお礼を言うのだった】

//そろそろ〆の方向で良いでしょうか?
12 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 19:19:46.21 ID:P3fJ7D3io
>>9
それはまるでスローモーションのように、草照の視界の端で進行した。
振り向くまでに時間が足りない、ノコギリのような牙を剥き、粘ついた唾液に塗れた口が覗く、頭を丸ごと噛み砕かんと迫って来る。
産まれた瞬間から今までの記憶──走馬灯だ。
つまり、これは脳が死を覚悟したという事であって、脳裏を過るのは色んな後悔と心配と──

(やば…これ死んだわ私…)

頭に浮かんだ諦めの念、絶望する間も与えずにクリーチャーが草照の頭に食らいつく──かと思われた刹那。
今まで正面にいたはずの四ノ宮が、残像と共に現れて、かと思えばクリーチャーの顎を殴り飛ばす──すべて、一瞬の出来事。
ほんの一瞬で、数秒にも満たない出来事だったが、それらがコマ送りになって草照には見えた。顎を砕かれ、ようやく息絶えたクリーチャーが崩れ落ちたのと同時に、ようやく我にかえる。

「………ッ…」

余りの驚愕に肺が上手く動かず息が詰まる、それでも何とか酸素を吸い込んで、固まっていた脳が動き出す。
引きつった口から息が吐き出されると共に、ようやく実感が湧いてきた、『もう少しで死ぬ所だったと』

「…う、うわーん!!死ぬかと思ったぁぁー!!」
「ありがとー紫薔薇の子ー!!君は命の恩人だー!!」

自分の命がすんでの所で四ノ宮に救われたとわかるや否や、すぐさま叫びながら四ノ宮に感謝のハグをかまそうとする。
これが本当に数秒前まで死にそうだった人間の発言がと思う程呑気だが、これは強がりというものだ、本当に死ぬかと確信しかけていたし、正直今も震えが止まらない。
それを抑えて気丈に阿保にふるまっているのだが、もし四ノ宮が草照に抱きつかれればその震えも伝わるだろう。
13 :パメラ [sage saga ]:2015/04/29(水) 19:37:25.70 ID:twP7n4WCO

【瀬平戸市、夕方の公園】
【割と広い公園には、ベンチや噴水、遊具などの設備がそろっており】
【ちらほらと、子供たちの姿や家族連れの姿などが見えていた】
【――そんな中の、ある一角に】

……あー、今日はそこそこでしたぁ…

【片手に大きな紙袋、もう片手には黒い日傘を持って】
【深い紅のゴシック調の服装を身に纏った、銀髪の少女が一人立っていた】

………そういえば、もう大型連休ですかぁ…

【紙袋の中には、これまたゴスロリと呼ばれる服が入っており】
【どうやら買い物帰りの様子で、立ち寄った公園で休んでいたようで】
【そのまま、ふと世間で話題となる大型連休について少し考えを巡らせていた】

【さて、当然の事ながら、普通の公園なので彼女は――パメラは非常に目立っていた】
【話しかけるような人物は、居るだろうか?】

14 :恩納 風利 [sage saga]:2015/04/29(水) 19:38:39.83 ID:QzGInz/no
>>11

そんな、救っただなんて……

【大げさな、と言いたくなるも、その言葉はリースコルの浮かべる表情と口調を前に思いとどまる】
【自分にとってはある種の意地ゆえの行動であっても、彼女にとってはそれだけの意味があったのだ】
【であるならば、その思いに対してこちらが口を出すのは無粋といったものだろう】

ま、まぁそういうのって直ぐには決められなってえぇぇぇぇっ!?
そ、そんな適当な……良いんですかそんな……?

【取り敢えずはリースさんとでも呼んでおくのが無難かなと思った矢先に告げられる新たなる名前】
【その、いかにも即興で考えた、率直に言って適当とも思える名前に困惑の表情を浮かべる】
【別段文句があるという訳では無いのだが、なんだか苗字の部分に不思議なこそばゆさを感じないでもない】

あっ……はい、それじゃあ……えっと……コルお姉さん、お元気で
……こちらこそ、です……ボクも今日のこの日を忘れません……きっと……絶対に

【「またいつか会おう」その言葉を聞けば、そんなこそばゆさもどうでも良いと思える】
【彼女の罪と言うのが何を指しているのかは分からない、だが】
【きっとこれからは言葉通り、色々としながら前を向いて生きていくのだろうと感じられた】
【それだけで、今日の日の邂逅は無駄では無かったのだと思え】
【自らの望みをかなえる為だけに得た魔法少女の力だというのに】
【この力を持っていたことに、誰かの助けとなれたことに感謝をしたい】
【そんな事を思いつつ、去り行く背中に向かって小さく呟けば】
【自らも路地の闇から月光の照らす夜空へと消えていくのであった】

//了解です、こちらはこれで〆で!
//長丁場となりましたがお付き合いくださりありがとうございました!乙です!
15 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/29(水) 19:48:04.22 ID:YrIPoTMvO
>>12

久しぶりだった────久しぶりに魔法で命の目を摘み取ろうとする存在を容赦無く攻撃した。
頭で考えるよりも先に身体が動いたというやつを四ノ宮亜久里はこの世に転生してから初めて体験した。
目の前で知人が殺されるのは目覚めが悪いとかそんな話は関係なくて────知人を殺そうとした屍が許せなかった。
みんなを守りたいとか、正義感があるとかそんな大層な志しは生憎持ち合わせていない亜久里。
しかしそんな彼女でも"友達や家族だけは守る"という信念だけはあって────それはたった二回の絡みしかない草照も例外ではなく──。

ゆえに亜久里の右拳はクリーチャーの顎を容赦無く殴り飛ばした。
身体能力上昇魔法とはまだ違う────肉体強化魔法を瞬時に、呼吸をするかのように使用して大地を蹴り上げることで身体能力上昇魔法を使い走り出すよりも──刹那に手が届きそうな速度で相手に迫る。
それが狙いであり、それは初めての考えだった。

顎を砕かれたクリーチャーは溶け落ちる汚れの様に流れるが如く、体を幾万の屍が支配する地表面の見えない大地へと崩れ落ちた。
未だ顎を砕いた感触がある────なんてことを余韻として感じることもなく、魔法を解くと同時に緊張の息を吐き出して、力を抜いた。
そうして屍へと目線も意識も向けることはなく、体を回転させて草照へと全身を向けた。


「────?」


彼女のことだ──てっきり背後のクリーチャーに気が付いていて、ワザと自分に手を出させたと思っていた亜久里は、屍を屍に蹴落とし終わったにもかかわらず、声を出さない草照を疑問に思った。


「うわっ!? ちょっ、いきなり声出すな! あと抱きつく……な?」


そんな疑問を知ってか知らずか、いきなり先程のようにハイテンションの口調で抱きついてきた草照。
思わず驚愕のような間抜けたような声を上げてたじろぐ亜久里だったが、体を重ねて感じた彼女の震えに気が付いて────少し不安そうな表情を浮かべて両手を肩へと置いた。

16 :ヴァルプ・ヴェルリエル [saga]:2015/04/29(水) 19:57:29.13 ID:bi9qye8C0
前スレ>>920>>935>>953
篠原の右ストレート、狂犬病の踵落とし
同時に放たれた二撃に対し、ヴァルプは避けることも防御することもなくそのまま受け止める。
鳩尾を殴打の衝撃が突きぬけ、呼吸が止まる。更に踵落としが肩の肉を抉るように入り込んだ。
意識が飛びそうだ。死ぬほど痛ぇ―――でも

「慣れてんだよ……この程度!」

意識が飛ぶことも無く、崩れ落ちることも無く、ヴァルプは微動だにしない。
そして今、篠原も狂犬病もヴァルプに触れている。お互いに攻撃の射程範囲。

「ぶっ飛べぇええええええ!!」

人間一人程度の体重なら片手で難なく持ち上げ、投げ飛ばすことは造作も無い。
ヴァルプは篠原の手を、狂犬病の脚を掴み投げ飛ばす。
二人が飛んだ方向、その先には蜜柑が放った光の玉が。
17 :リースコル=ゼア=エーテルシア :2015/04/29(水) 20:02:05.09 ID:dXnIuqYV0
>>14

良いんだよ、こういうのは思いついたらすぐ決めねぇと

【風利の驚く顔を見てそんなことを言う】
【いくらなんでもあっさり決めすぎだと思うが本人がそういうのならそれでいいのだろう】
【あまりにも安直すぎるとは思うが】

……あぁ、私も絶対に忘れねぇ
いつかまた会おうぜ、絶対に……

【去りゆく背中へとそう呟けば反対方向へと歩き出す】
【思えば家族からは見放されてエインフェリャルと出会った】
【どうしてエインフェリャルは自分のところへ来たのだろうか】
【これからのことを考えれば不安は尽きない】
【この一件でコルは十二戦姫をやめるだろう】
【そうなれば他のメンバーは自分のことをどう思うのだろうか】
【狙われるか】
【それともそのまま放置されるか】
【その先はわからない】
【だがコルはきっとこの邂逅は一生忘れることはないだろう】
【そう、一生────】

//乙でした!
//とても楽しかったです!またいつかやりましょう!
18 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 20:13:10.97 ID:P3fJ7D3io
>>15
「はぁ…いやホント、死ぬかと思った、チビる所だったわ」
「貴女がいなかったら今頃お腹の中よ…ふぅ」

言葉選びは変わらないが、その口調は今までとは全く違って大人しく、震えている。
ふざけた事を言ったり、馬鹿みたいに明るくても、結局は18歳の少女なのであって、死に直面すればいくら強がろうともこうなってしまうのだ。
魔法少女も、一人の人間で、少女。

「……はっ!?」

…が、暫くすると、我に返ったように目を見開き、素早い動きで四ノ宮から離れ、後ずさる。
尻餅でもつくんじゃないかってくらいの動きで、最初以上に離れると、真っ赤になった顔を横に振って。

「あ、いや、えーと、その、ね!そーいうんじゃなくてね!いや私そういう趣味とかじゃなくて!」
「私が興味あるのは男だけ…ってのもなんか違うけど!今のはちょっとビックリしたからっていうか!その…」
「『ノーマル』だからね!勘違いしないでよね!!」

たった今の出来事を変に誤解されるまいとして必死に否定、その必死さがまたおかしいが。
今のは草照にとっても相当に驚いた出来事のようだった、とにかく『ソッチの気』はないと首をふる──実際、それ以上の性質を隠し持っているのだけれど。
19 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/29(水) 20:31:03.84 ID:YrIPoTMvO
>>18

「────……………………」

(アンタなら、腹の中から魔法使って生き延びそうだけどね……)

そんなことを心の中で呟く。
本当なら震える彼女を元気付け為に口に出しても良かったのだが、あえてそれはしなかった。
理由は簡単で、凄く抽象的なもので────なんとなく言葉にしてはいけない気がしたからだ。
死を感じた人間の恐怖は、本人しか分からないしそれを馬鹿に出来る人間はこの世に誰一人いない。
口調は昨日や先程同様だったがやはり何処と無く死への緊張が見えていた。

「えっ!?」

どうしたものかと思考する亜久里だったが、いきなり声を上げて離れて行った草照に驚き間抜けた声を上げる。
身体能力上昇魔法でも使用したんじゃないかと思うような素早く過敏な動きを見せる草照────


「──……? そういう趣味────…………な!?え!?ば、馬鹿じゃないのアンタ!? わた、私だってそんな趣味ないわよ!!」


最初は何を言っているか分からなかった亜久里だが、顔を赤く染め上げる草照を見て色々察し。
変な勘違いに対して此方も取り乱しながら否定。
屍が地を支配し、腐臭漂う結界内で魔法少女二人は顔を赤くし取り乱すケイオスな領域は魔法少女とは別ベクトルで非日常的な光景だ。
草照の高みの領域へはやはりまだ辿り着かない亜久里はその性癖を察することはなかった。
20 :血染違 虚 [sage saga]:2015/04/29(水) 20:38:43.45 ID:u5s9Eqeo0
>>7
虚は途端に晴れやかな表情になり、美義へと感謝の言葉を放つ

「良いんですか?!わぁ、優しいなぁ。俺、貴女程優しい人は見たこと無いですよ〜本っっっっ当にありがとうございます!」

満面の笑みで余りにも調子の良い台詞を吐き、二つの服を会計へと持っていく美義へと着いていく。
弾むような足取りで歩くその姿はまるで新しい玩具を買ってもらった子供のようであり、計画通りと言ったズル賢い気配も感じられる。
それはともかく、虚は交換条件として美義に連絡先を聞かれたので懐から携帯を取り出して何やら弄り始める。

「此で……こうですね。OKですか?何かあったらいつでも連絡して下さいねー。これでも魔法で戦うことには自信があるんですよ俺っ」

自信ありげな表情のまま美義へとウィンクする。心強さよりもどちらかと言うと胡散臭さが漂うウィンクだ。
会計へと着き、先程の笑みにも勝る笑顔でもう一度美義へと感謝の言葉を述べる。

「俺が服を選んだだけなのにこんなに良くしてもらって本当にありがとうございます。大変な事があったら必ず連絡して下さいね〜何処へでも駆けつけますから。」
21 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 20:52:53.07 ID:P3fJ7D3io
>>19
「…と、とりあえずクリーチャー退治は済んだし、結界解除っと」

なんだか、変に否定したせいで妙な空気になってしまった気がする。
それを誤魔化すように、咳払いをしてから結界を解く。結界の中の腐臭と屍体は結界の消滅と共に消え失せ、魔法少女装束も解除。
骨に装飾された魔女衣装から、現代的なパーカーとスカートな衣装へとチェンジ、メガネを上げ直す。

「まあ…その…ありがとね、紫薔薇の子。助かったわ」
「お礼にこれ、あげるわ、貴女がいなかったら持ってる意味も無くなってた所だし」

照れ臭そうに頬を掻いて礼を言うと、四ノ宮に歩み寄り、先程クリーチャーから手に入れた星の欠片を差し出す。
色々と喧しく表情もころころと変わったが、今は屈託の無い笑顔で、心からの礼を表している。
22 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/29(水) 20:55:53.53 ID:tDoduucc0

ここは黒百合学院前。古き良きを地でいくこの地は、北区の午後を今日も上品に作り上げており。
ところで此処、黒百合には魔法少女が集う――――。そんな眉唾ものの噂を聞きつけ、ここには今日も様々な者が尋ねるようで。
しかして彼女らはその立場や性質も、同様に様々であることは間違いない――唯一つ、魔法少女である点を除いて。


「あーやっぱり! こないだの子や!」

百合の花壇が咲き誇る前でおこる、無粋な大声。そしてそれを聞く方も、どちらもこの場に相応しい姿にあらず。
片方は水色を基調としたワンピースの目立たない少女、片や七分丈のパンツとカッターシャツからひょろ長い手足をにょっきり伸ばした黒髪の女。

「ちょっとぶり〜、元気しとった?」

声を上げた黒髪の方がずんずん近寄れば、もう一人は蛇に睨まれた蛙のようにびくりと縮こまる。
風貌もまさしくその図式のままに、手の触れる距離まで近づけば。勢いのまま黒髪――――椎名は、どんと向かいの壁に掌を突いた。
これぞかの有名な壁ドン――そこで初めて、やぁっ、と気さくな笑みで片手を挙げてみせる。

「もしかして此処の生徒やったり? んー、人は見かけによらん! ……あ、この台詞、今週二回目やわ」
「しかし変身? しとるのに魔力(けはい)隠すん上手いなぁ〜。でも残念! 椎名さんは一度会うた他人の顔憶えるの特異やねん」

この二人は以前、背龍橋の辺りで邂逅し、そこで小競り合いをした経緯がある。
椎名にとってはなんてことない相手だが、逆の立場からすれば相当に酷い経験だったに違いなく。親しげな椎名に対し、俯く少女の方はみるみるウチに顔色が青ざめていった。
だが世界は無情にも、狩る側はそんな事は微塵も気に留めず、にこにこと自分の都合でずんずん話を進めていく。

「――成程なるほど、弱っちいのにかけら集められるんもその辺りに秘密がありそうやね」 
「お、もしかして今日も持っとる? いやー今日は色んな意味でツイとるわ!」

かけら、という言葉にポシェットを大事そうに抱え、子犬のように震える相手。目ざとく反応し、両手を広げてじりじりと顔を近づける椎名。
1on1の状況は完全に上背で勝る椎名に傾いており。まして過去に刻まれた恐怖(トラウマ)からか、相手はもとより初めから戦意喪失している。
傍から見れば場に相応しからぬ苛めの現場であるし、それ自体に嘘はないのだが――――
23 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/29(水) 20:57:06.69 ID:tDoduucc0
/そして>>1スレ建て乙であります!
24 :四ノ宮亜久里 :2015/04/29(水) 21:15:49.74 ID:YrIPoTMvO
>>21

「はぁ……」

なんだか変に疲れた気がする。
貼っていた結界がゆっくりと解除されていくのを魔翌力的にも感じれた。
晴れた結界と同時に消えた屍の数々、勿論草照を襲ったクリーチャーも例外ではない。
目の前の彼女が変身を解除したのを確認すると此方も魔法少女の力を解いた。
ポニーテールだった蒼天の髪は腰まで伸びたストレートヘアに戻り、白色の紫薔薇学園制服も普遍的な紫薔薇の制服へと戻る。

「あー……紫薔薇の子じゃなくて、亜久里でいいわよ。私、四ノ宮亜久里って名前だし」

既に無効は名を教えていたが、此方が名を教えるのは初めてだった。
二回目の顔合わせが結界内だとは予想外だったが二度合えばこれから先も出会うことはあるだろうと考えている亜久里。
ゆえに今こうして名を────自己紹介をした。

「いいの? 私、別にカケラとかいらないけど貰えるならいただくわ。
 アンタとの思い出ってことで、大切にするけど……」

先出されたカケラを腑に落ちない様子で手に取る。
四ノ宮亜久里は自からカケラを求めることはないし、欲することもない。
しかし、関わった魔法少女があげると言うのならそれは彼女との思い出の品として大切に保管する。
それが四ノ宮亜久里さんカケラの使い方だ。
25 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/04/29(水) 21:20:03.50 ID:KBodRgHr0
【確かに不安定な体勢からの一撃ではあった、しかしダメージを与えられたにも関わらずに受け止められるだけならまだしも投げ飛ばされるのは想定外であった】

前スレ>>920
ははは、人間なんだから健康に生きていれば歳はとるものだよ
まぁ、この中で一番年下であろう僕が言っても些か説得力がかけるかも知れないが僕のようなチンチクリンよりも寧ろお姉さんの様な人の方が殿方に受けは良いように思うよ?
前スレ>>953
ふふふ、これは怖い怖い
まぁ人間の心理を司る三要素、エゴ、スーパーエゴ、イスの一つであるイスなんかは誰だってそんなものなのだろうがね…
>>16

と、おしゃべりをしている暇も無さそうだね、残念でならないよっと。

【と、光の玉のギリギリまでワザと飛ばされてから翅を再び大きく展開し、威力をある程度[ピーーー]とその勢いを生かして一緒に飛ばされた女性をクルリと遠心力で一回転させて>>953の少女の方へと加減をして放り】

大切なのは状況の観察、そして機転だとも

【と、更にオーバーヘッドキックを光の玉に叩き込むと同時に闇と爆発の魔翌力を付与させて>>16の少女へと向けて蹴り飛ばす】
26 :草照 八百維 [sage saga]:2015/04/29(水) 21:40:20.04 ID:P3fJ7D3io
>>24
差し出した欠片を四ノ宮が受け取ると、満足そうに腕を組んで頷く。

「亜久里ちゃんって言うのね、よろしく!私は──って、もう教えてるか!」

もうすっかり元の調子に戻ったようだ、つまらない冗談を言って自分で笑う。
それでも、こんな風に笑っていても、怖い物は怖くて、死ぬ事は怖い。それでもこうやって明るく振る舞うのは、一種の責任感からだろうか。

「…それじゃあ、私はもう行くわね、クリーチャーも退治したし、この辺りも平和になるでしょ」
「今日はありがと!亜久里ちゃん!また今度、紫薔薇学園に遊びに行くからね!バイバイ!」

辺りの様子を伺って、クリーチャーの気配が消え去った事を察知する。これで怪異も収まるだろう。
繰り返し四ノ宮に礼を告げると、笑顔で手を振り草照は駆けていく、嵐のような少女は、去り際も台風のようで。

/こんなところでしょうか、お疲れ様でした!
27 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/29(水) 22:48:48.20 ID:YrIPoTMvO
>>13

嵐のような魔法少女と別れた四ノ宮亜久里は、紫薔薇学園の制服を靡かせながら公園へと足を運んでいた。
ここの公園に置かれている自販機は安い割に変わった飲み物が沢山ある故に、亜久里は外出時に喉が乾くとここを利用していた。
時刻的にも丁度、子供達の遊び場となっている公園は春のそよ風により奏でられる草木の揺れる音、元気良い子供達の声、空を飛び自己の存在を周囲に知らしめる烏の鳴き声で満ちていた。


「なにあの人…………なんか凄い浮いてるわね」


そんな黄昏の舞台を横切りお目当ての飲み物 "激甘なココア"を買うと近くに置いてあるベンチへと腰を下ろした。
一息吐いて、ココアを乾いた喉に流し込む────冷たい飲料水が体内に入るのを感じれば、口元からカンを離してなんとなく自然と目の前を見つめた。
そして目に入ってきたのは大量の荷物を持って日傘をさした色々公園から浮いている女性の姿。
不審者には全く見えないが、不思議と気になってしまいジーっと黄金色の瞳で先にいる女性を見つめてしまう。


/まだいれば……
28 :強正美義 [sage saga]:2015/04/29(水) 22:49:05.60 ID:02CMGRaS0
>>20

「ふふっ、本当にお上手ね。私も貴方の様な人には中々御目にかかった事はないわ」

優しいと言われ気を良くしたのか、美義の足取りも軽くなり、口もよく回っている。
と、虚が携帯を用意している事に気付き、彼女も同じ様にポケットを漁る。

「…うん、大丈夫。よろしくね、ええと…虚ちゃん」

取り出したスマホで送信されたデータを受け取り、登録。
相手の名前に少々戸惑うも、商品をレジに置くと、改めて自分の番号、アドレス、それと名前を打ち込んで返信する。

「あ、袋は別で御願いします。それで、金額は…」

取り合えず4ケタを出ていない事を確認し、財布から諭吉を一人取りだす。
そうして虚の言葉に振り向き、ウィンクを自分からも返して一言。

「そこまで言うなら、頼りにしちゃうわよ?
…主に、情報とか、ね」

だが、その最後の言葉を発した刹那、美義の目はそれまでとは違う鋭さを宿す。
それはまるで、狙いを定めた狩人のような。
そして、次の瞬間にはもう笑顔を取り戻し。

「じゃ、はいこれ。大事に着なさい」

そう言って、会計の済んだ服を渡すのだった。

/申し訳ありません、遅くなりました
29 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/04/29(水) 23:01:04.40 ID:pCUVHUBz0
前スレ>>953

(......分かってないわね.........)

【色気は若かろうが努力すれば幾らでも作れるが、若作りには限界がある】
【最も、その年齢で理解するのは無理な話なので口には出さない】
【ただ、じっとりとした目線を送る...】

>>16

んなっ...!?

【拳がめり込んだ感触はある】
【しかし、ダメージなど御構い無しに、手首を掴まれ、あっという間に放り投げられる】

中々、タフじゃ無いの...!

【評価する言葉と共に、苦々しい表情】
【飛んで行く先には、蜜柑の放った光弾】
【一撃でダウンする程ではなさそうだが、みすみす喰らいたくも無い】
【防御を行うべく、ステッキを呼び戻す】

>>25

そんなのがそこらに居たら苦労してないわよ...!

【世間的に言えば、ヴァルプの言う通り「おばさん」に片足突っ込んでいる篠原を拾おうとする物好きな男性には、未だ巡り会えていない...】

【先程呼び戻したステッキが手元へと戻る】
【呪文を唱えようとしたその時】

星々のかがやk...キャアッ!?

【身体に狂犬病の手が触れ、まるで痴漢にあった小娘か何かの様な甲高い声を反射的にあげ、びくりと身体を震わせる】
【そのまま、狂犬病の周りをぐるりと一周し、放り投げられる】
【いささか予想外ではあるが、これは大きなチャンスだ】

ハァ...ハァ...こほん。
天空を舞う流星よ、降り注げ!
マジカル・スターライト・シューティング・スター!!

【息を整え、唱え終わると同時に、結界内に煌めいていた星々が、直径1m程の光弾を、赤銅の少女へ向け放つだろう】
【一発一発の威力は並だが、数が非常に多く、おまけに結界内のあちこちから降り注いでいる】
【先程のダメージを考えれば、それなりの数が命中すれば戦闘不能にしてもお釣りが出るだろう】

はぁぁぁぁぁっ......タァァァァッ!

【駄目押しに、右足に先程と同じ星の魔力を纏った、片足での飛び蹴り】
【こちらも命中すれば、一撃で戦闘不能に追い込める、必殺級の威力を持つ】
【この合わせ技に、少女はどう対処するか】
30 :パメラ [sage saga ]:2015/04/29(水) 23:07:39.56 ID:twP7n4WCO

>>27

うーん……今年はどこか行こうかと思ってましたがぁ……やめた方が良さそうですよねぇ………ん?

【日傘をさして、ぼんやり遊ぶ子供たちを眺めながら呟く】
【今年はバイトがかなり帰省している上に、色々起きてるから休み無しかなぁ、等と考えていると】
【ふと、どこからか視線を感じる】

……………うふふ

【そちらへと顔を向ければ、紫薔薇の生徒であろう少女が一人】
【何となく笑みを返して、ついでに座ろうかとそちらへと歩み寄る】
【ちなみに、普段から色々目立つ格好なため、人目には慣れていた】

こんにちわぁ……お隣宜しいですかぁ?

【そして、すたすたと近づいたならば】
【少女の隣を指差しながら、そう問いかけるのであった】

/大丈夫ですよー、よろしくお願いします!

31 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/29(水) 23:22:16.44 ID:YrIPoTMvO
>>30

「やば……顔合っちゃった」

返された笑みに対して若干引きつったギコチナイ微笑みを此方も向けた。
しかし、頬笑をされたということは此方が彼女を見つめていたことに気が付いたのだろうと────不思議と一方的に気不味い雰囲気を感じた亜久里は、そのまま顔を下へと背けた。
見知らぬ人と顔が合うこと自体はなんともなかったのだが、此方が見つめていたと気が付かれたことに対して赤恥をかいた感じがした亜久里は冷や汗を流した。

「えっ!? あ、はあ…………どうぞ」

砂を踏む足音が徐々に此方へと近付いてきて────沈みかけの太陽に照らされている自身の体に女性の影が重なったことに気がつく。
そしてその影の主へと────声が聞こえた方へと顔を上げた。
先程、自身の前に座っていた女性が目の前に立っているのを確認すると"何故隣に座るんだ"と疑問を抱きながら断るのは失礼だと考え、渋々承諾。
隣をあける為に右へと位置を移動すれば、何処なく気不味そうに、落ち着かない様子で足を何度も組みなおす。
なお、彼女も相当目立っているが四ノ宮亜久里も髪色のおかげで奇異な存在となっていた。
32 :パメラ [sage saga ]:2015/04/29(水) 23:38:46.89 ID:twP7n4WCO

>>31

ありがとうございますねぇ

【少しだけばつが悪そうな少女が場所をあければ、パメラは礼を言いながらもそこへ座る】
【同時に荷物は一度置いて、日傘も閉じて側へと置けば】
【一つ伸びてから、一息吐くのであった】

………ふぅん

【そして、少しの間お互いに無言】
【夕暮れ時、聞こえるのは子供達の声や鳥の鳴き声、風の音くらいになるのだが】
【ふと、隣でなんだか忙しない様子の少女が気にかかり、そちらを向けば】

…珍しいですねぇ……色々似合いそうですがぁ………
…あ、すみませんでしたぁ

【ふっと、そう言葉をこぼす】
【その視線は、夕日に照らされた隣の少女の珍しい髪に注がれていて】
【どうにも、思わず出たといった感じの台詞であった】

【そして、それに対して反応したならば】
【とりあえずは、まじまじと見てしまった事に対しての謝罪をするだろう】
33 :血染違 虚 [sage saga]:2015/04/29(水) 23:53:20.54 ID:zQZqY7jq0
>>228
「はい!俺が服に着られちゃうかもですけどね〜」

虚はそう言うと美義から服を受けとる。
一瞬だけ見せた美義の鋭い視線に少しだけ気圧されそれでも見なかった事にし、虚は話を続ける。

「情報ですね······優しい人だと思ったら意外と怖いことも言うなぁ……いえ、何でも無いですよん」
「此方も何かあったら連絡させて頂きますし、持ちつ持たれつですね。何処かの漫画みたいな会話だなぁ···まっつまりは今からそう言う関係ってことですね」
「了解いたしました。美義様〜」

虚はそう言うと帽子を取り胸の前に置いて頭を下げた。その動きはより一層虚の胡散臭さを上げていく。
一頻り会話を終えると、虚は何か思い立った様に口を開いた。

「おっと引き留めてしまいましたかね。あっそうだ。最後に···」

虚は掌を翳すと血液のような赤い液体を集め始め、気付いた時には刃と同じ色で出来た柄に入った短刀が出来上がっていた。
虚はそれを美義へと差し出すと、

「俺からの御礼です。こんな物しか渡せませんけど、性能は抜群ですよーそれ」
「ではでは俺はここら辺で、今日は本当にありがとうございました。服、大切に着ますね〜」
「あぁそれと」
「情報の一つですよ。俺の魔法は破壊に特化した魔法なんです。取り敢えずそれだけ教えておきますね〜戦闘時には是非とも俺を······」

そう言うと笑顔で手を振りながら歩き去っていった。

/気付くのが遅れてしまいました。申し訳ない···
/明日は仕事なのでここで〆か凍結で良いでしょうか?申し訳ないです。お疲れさまでしたー
34 :四ノ宮亜久里 :2015/04/29(水) 23:54:44.32 ID:YrIPoTMvO
>>32

「あー……まあ、私も珍しいと思ってるから別にいいわよ。
 髪が水色の人間なんて、街を歩いてもそうそうお目にかかれるものじゃないし。
 コスプレとか二次元とかそんな世界限定の産物よ、こんな目立つ髪色は」

女性の謝罪に対して特にこれといった反応は見せない。
ここの公園に来る間にすれ違った様々な人々が透明感のあるこの髪色を奇妙な眼差しで見てきたために、髪の毛を見つめられることは慣れていた。
本人も最初こそは、変に目立ってしまうゆえに好んではいなかったが、生まれて初めて金色以外の髪色ということで、今はそこそこ気に入っていたりする。

「アンタは……メイド服とか似合いそうね」

色々似合うとは言うが、亜久里からしてみれば隣に座る女性も様々な衣服が似合いそうにも思えた。
水色の頭髪を持つ人間が言うのもアレだが、銀髪の女性もまた珍しいと感じた。
お世辞に聞こえたかは分からないが、銀髪を持っていることもあり亜久里はメイド服が彼女に一番似合うのではないかと────そう思い口に出す。
ふと、メイド服を着た彼女の姿を頭に浮かべた亜久里は星のカケラをアクセサリーすれば彼女は一段と輝きそうだと考えた。
自分で勝手に脳裏に浮かべたカケラに意味もなく反応した己の魔翌力────亜久里はそれを刹那で隠すとぎこちない笑顔を女性に向けた。



35 :血染違 虚 [sage saga]:2015/04/29(水) 23:58:30.93 ID:zQZqY7jq0
>>33
>>228ではなく>>28です。申し訳ない···
36 :パメラ [saga sage ]:2015/04/30(木) 00:15:02.19 ID:AmKVdvZPO

>>34

あー、確かにそうですねぇ
………でも、なかなか良いと思いますよぉ?

【髪に対して色々言及している少女の言葉に頷きながらも】
【正直な感想を告げてみる】
【確かに物珍しいが、近くで見れば見るほど透き通っているのが感じ取れた】

…?……………うふふ、なかなか鋭いですねぇ
似合うと言いますか、普段はメイド服そのものを着てるんですよぉ
…………最近色々あって、修繕中ではありますがぁ

【メイド服が似合いそうと言われれば、メイド服を着ていると答えるのだが】
【その直前に感じたのは紛れもない魔力であり】
【放った存在は――間違いなく、目の前の少女】
【そのまま言葉を紡ぎながらも、ならばどうするかと考えて】

……あ、メイド服を着ていると言っても、所謂メイド喫茶的な事では……あー、まぁ違いますよぉ?
………ここで会ったのも何かの『縁』ですし…

……パメラ・レジエルと申します、このカフェ「とれみぃ」の店主を勤めておりますよぉ

【考えたのは、まずは自身の身分の提示】
【率直に聞くには、警戒心が強そうな相手であり】
【ならば、最近色々な場所に広めてる自身の店の名前から出して様子を伺うべきと考えた】
【さて、少女の反応は、どうだろうか?】
37 :強正美義 [sage saga]:2015/04/30(木) 00:16:03.80 ID:gjF2nW3k0
>>33

「そもそも、優しいと信用されようとしている人間は疑った方がいいわよ。
今回みたいに、思いっきり信じられる事柄があるなら…いえ、あった方がより危険かもね。貴方を狙っている可能性も高くなる」

再び悪戯っぽく笑い、刑事擬きとしての忠告を一つ。
事柄とは勿論魔法少女についての事だが、この言い方だと自分が怪しいと言っている様なものである。
それは彼女も分かっているようで、だからこそのこの笑顔なのだろう。

「…あら、漫画は嫌いかしら。あれはあれで、中々面白いものだけれど。
ともあれ、そうね。宜しく御願いするわ」

クスリと笑い、挨拶。
それを最後に立ち去ろうとするが、ふと手何かを生み出そうとする虚に眉をひそめる。

「おっと、これはこれはご丁寧に。
そこまで御墨付きと言うのならば、頼りにさせて頂きますね」

そして、作られた血のような色の短刀を受け取るとそんな事を答え。
そしてそのまま、暫く歩き去る少女を見送るのだった。

「…破壊の魔法を使う、血染違虚。
彼女は、真実を知っては……まあ、いないでしょうね」

その声に僅かな冷徹さを滲ませ、最後に呟いたその言葉は、喧騒の中で消えた。

/了解しました、お疲れ様でしたー
/ロールありがとうございました!
38 :パメラ [sage saga ]:2015/04/30(木) 00:18:00.76 ID:AmKVdvZPO
/>>35すいません、ちょっと最後の方を修正しました…

>>34

あー、確かにそうですねぇ
………でも、なかなか良いと思いますよぉ?

【髪に対して色々言及している少女の言葉に頷きながらも】
【正直な感想を告げてみる】
【確かに物珍しいが、近くで見れば見るほど透き通っているのが感じ取れた】

…?……………うふふ、なかなか鋭いですねぇ
似合うと言いますか、普段はメイド服そのものを着てるんですよぉ
…………最近色々あって、修繕中ではありますがぁ

【メイド服が似合いそうと言われれば、メイド服を着ていると答えるのだが】
【その直前に感じたのは紛れもない魔力であり】
【放った存在は――間違いなく、目の前の少女】
【そのまま言葉を紡ぎながらも、ならばどうするかと考えて】

……あ、メイド服を着ていると言っても、所謂メイド喫茶的な事では……あー、まぁ違いますよぉ?
………ここで会ったのも何かの『縁』ですし…

……パメラ・レジエルと申します、このカフェ「とれみぃ」の店主を勤めておりますよぉ

【考えたのは、まずは自身の身分の提示】
【率直に聞くには、警戒心が強そうな相手であり】
【ならば、最近色々な場所に広めてる自身の店の名前から出して様子を伺うべきと考えて、チラシを差し出す】
【さて、少女の反応は、どうだろうか?】

39 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/30(木) 00:33:37.93 ID:cfULRUyNO
>>36

「ふぅーん。
 メイド服をよく着る仕事って言ったら……メイド喫茶とか少し洒落た喫茶店とかよね」


なるほど、道理でメイド服を着た彼女の姿が想像しやすく違和感がないわけだ。
メイド服の着用が常となる仕事と言えば、まず真っ先に思い浮かぶのは"本職"だが、それはないだろうと直感的に思えた────となればやはり飲食系、中でもメイド服を着るとなれば喫茶店やメイド喫茶があげられた。
仮に彼女がメイド喫茶で働いているならば銀髪+メイド服で中々の顧客を獲得できるだろうなとか思ったり。


「え、メイド喫茶じゃないの────……って"とれみぃ"?
 なんかどっかで聞いたような………………あ、あぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!
 思い出した! 美奈が言ってた喫茶店! 小雨と出会った場所!!」


"とれみぃ"という単語を聞いて、ふと何か大切なことを忘れている気がした亜久里。
浅いながらに眠る記憶を一つ一つ起こしていき、心当たりを探る。
嵐のような魔法少女、空飛ぶ魔法少女、小さな魔法少女────様々な記憶を掘り起こし出会ってきた魔法少女や普通人との会話を走馬灯の様に駆け巡らせる。
そうして辿り着いたのは、美奈という魔法少女と対談した時の内容で────"とれみぃ"という喫茶店の店主は魔法少女、組織を作り上げてるから話を聞いてみろ"的なニュアンスのアドバイスを貰っていたこと。
更にその後、とれみぃへと足を運んだ際に店主が見当たらなかったということも思い出した。


「あ、アンタ探してたのよ!
 一回アンタの喫茶店に行ったけど居なかったし────」


あの時は彼女の姿は見当たらず、代わりにバイトの子が魔法少女だという情報を得て小雨という魔法少女と知り合って終わったのだった。
何度か足を運んでみようか迷っていたが中々時間が合わず────というよりどっかで出会えばいい的な感じに考えていた為に、時が経つにつれ忘れていたようだ。
しかし、まさかこんな場所で出会うとは考えもしなかったようで亜久里は勢い良くベンチから立ち上がってしまった。






40 :四ノ宮亜久里 :2015/04/30(木) 00:36:16.36 ID:cfULRUyNO
>>38

「ふぅーん。
 メイド服をよく着る仕事って言ったら……メイド喫茶とか少し洒落た喫茶店とかよね」


なるほど、道理でメイド服を着た彼女の姿が想像しやすく違和感がないわけだ。
メイド服の着用が常となる仕事と言えば、まず真っ先に思い浮かぶのは"本職"だが、それはないだろうと直感的に思えた────となればやはり飲食系、中でもメイド服を着るとなれば喫茶店やメイド喫茶があげられた。
仮に彼女がメイド喫茶で働いているならば銀髪+メイド服で中々の顧客を獲得できるだろうなとか思ったり。


「え、メイド喫茶じゃないの────……って"とれみぃ"?
 なんかどっかで聞いたような………………あ、あぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!
 思い出した! 美奈が言ってた喫茶店! 小雨と出会った場所!!」


手渡されたチラシを見て、更には"とれみぃ"という単語を聞いて、ふと何か大切なことを忘れている気がした亜久里。
浅いながらに眠る記憶を一つ一つ起こしていき、心当たりを探る。
嵐のような魔法少女、空飛ぶ魔法少女、小さな魔法少女────様々な記憶を掘り起こし出会ってきた魔法少女や普通人との会話を走馬灯の様に駆け巡らせる。
そうして辿り着いたのは、美奈という魔法少女と対談した時の内容で────"とれみぃ"という喫茶店の店主は魔法少女、組織を作り上げてるから話を聞いてみろ"的なニュアンスのアドバイスを貰っていたこと。
更にその後、とれみぃへと足を運んだ際に店主が見当たらなかったということも思い出した。


「あ、アンタ探してたのよ!
 一回アンタの喫茶店に行ったけど居なかったし────」


あの時は彼女の姿は見当たらず、代わりにバイトの子が魔法少女だという情報を得て小雨という魔法少女と知り合って終わったのだった。
何度か足を運んでみようか迷っていたが中々時間が合わず────というよりどっかで出会えばいい的な感じに考えていた為に、時が経つにつれ忘れていたようだ。
しかし、まさかこんな場所で出会うとは考えもしなかったようで亜久里は勢い良くベンチから立ち上がってしまった。

>>39
此方に訂正しますっ
41 :パメラ [saga sage ]:2015/04/30(木) 01:01:48.00 ID:AmKVdvZPO

>>40

あらぁ………どうどう、落ち着いて下さいよぉ
ほら、子供がびっくりしちゃってますよぉ?

【結果は、まさかの効果抜群】
【大声&勢い良く立ち上がった少女に対して、集まるのは公園内の幾つかの視線】
【パメラは苦笑しながらも、とりあえずは彼女を落ち着かせようとして】

……美奈さんと、小雨さんに会ってらしたんですねぇ…お二人とも、一度しっかりはなしかをしたいですねぇ

【そうしながらも、ぽつりと口から出るのはそんな台詞】
【いや、彼女達だけではない】
【今の自分は、もう一度全員と話をするべきなのだと、心で確認する】

あぁ……それは申し訳ございませんでしたぁ
何分、『表も裏も』忙しい時期ではありますからぁ
…宜しければ、この場でご用件を伺いますよぉ?

【次いで、会えなかったと聞けば】
【その場で綺麗に深く礼をしながら、謝罪し】
【再び面を上げながら、その探していた理由を聞くのであった】
42 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/04/30(木) 19:54:00.55 ID:q5Lgd2HG0

ここは黒百合学院前。古き良きを地でいくこの地は、北区の午後を今日も上品に作り上げており。
ところで此処、黒百合には魔法少女が集う――――。そんな眉唾ものの噂を聞きつけ、ここには今日も様々な者が尋ねる。
しかして彼女らはその立場や性質も、同様に様々であることは間違いない――唯一つ、魔法少女である点を除いて。


「あーやっぱり! こないだの子や!」

百合の花壇が咲き誇る前でおこる、無粋な大声。そしてそれを聞く方も、どちらもこの場に相応しい姿にあらず。
片方は水色を基調としたワンピースの目立たない少女、片や七分丈のパンツとカッターシャツからひょろ長い手足をにょっきり伸ばした黒髪の女。

「ちょっとぶり〜、元気しとった?」

声を上げた黒髪の方がずんずん近寄れば、もう一人は蛇に睨まれた蛙のようにびくりと縮こまる。
風貌もまさしくその図式のままに、手の触れる距離まで近づけば。勢いのまま黒髪――――椎名は、どんと向かいの壁に掌を突いた。
これぞかの有名な壁ドン――そこで初めて、やぁっ、と気さくな笑みで片手を挙げてみせる。

「もしかして此処の生徒やったり? んー、人は見かけによらん! ……あ、この台詞、今週二回目やわ」
「しかし変身? しとるのに魔力(けはい)隠すん上手いなぁ〜。でも残念! 椎名さんは一度会うた他人の顔憶えるの得意やねん」
「あ、ひょっとして大人しいんは黒百合(ここ)の偵察が目的やったりして〜」

この二人は以前、背龍橋の辺りで邂逅し、そこで小競り合いをした経緯がある。
椎名にとってはなんてことない相手だが、逆の立場からすれば相当に酷い経験だったに違いなく。親しげな椎名に対し、俯く少女の方はみるみるウチに顔色が青ざめていった。
だが世界は無情にも、狩る側はそんな事は微塵も気に留めず、にこにこと自分の都合でずんずん話を進めていく。

「成程なるほど、弱っちいのにかけら集められるんもその辺りに秘密がありそうやね」 
「お、もしかして今日も持っとる? いやー今日は色んな意味でツイとるわ!」

かけら、という言葉に肩から提げたポシェットを抱え、子犬のように震える相手。目ざとく反応し、両手を広げじりじりと顔を近づける椎名。
1on1の状況は完全に上背で勝る椎名に傾いており。まして過去に刻まれた恐怖(トラウマ)からか、相手はもとより初めから戦意喪失している。
傍から見れば場に相応しからぬ苛めの現場であるし、それ自体に嘘はないのだが――――
43 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/04/30(木) 21:19:52.61 ID:/hbqQBVLo
>>16
「………!!」
投げた…片手で…!!
しかも投げた先には私の撃った球が…!!
これじゃ私の技が二人に…!!
いや…!!

>>25
「ナイス!!」
欝月ちゃんは光の球を私に蹴り飛ばしてきた。
しかも魔力を付与させて…!!

「………」
私も脚に魔力を込め、向かってきた球をその脚で蹴り返す。
脚に込めた魔力は球へと移り、より魔力が濃縮された球となり、アイツ(ヴァルプ)へ向かっていく。

>>29
「お姉さん…」
なんでだろう…
何か私が言った事を全て否定された気がする…
やっぱり、あの人を見てると不安になるな…
44 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/30(木) 21:35:02.73 ID:w+7QL+wa0
>>41

「用件……そうね。アンタが此処で良いならお願いするわ」

辺りを見回し自分達以外に魔法少女がいないか確認する────見る限り先程と景色は変わらず、子供達や保護者達の姿のみで他に魔法少女の存在はなかった。
これから話す内容は主に魔法少女達の勢力に関連することの為、警戒心を周辺に向けることは必須であり自然的な行為だろう。
用心深いと言えばそれまでだが、四ノ宮亜久里はそう言われても仕方がないほどに今回の混沌を危惧していた。
それは戦争が始まるとか世界の命運に影響するから────などの素晴らしい理由からではなく、ただ単に大切な人達が巻き込まれてしまうからではないかと────そんなもので


「美奈から、アンタが黒百合に敵対する組織を作ってる──私はそう聞いたわ。
 その組織について詳しい話を聞きたい」


彼女の作り上げた組織が危険ではないという根拠も信頼も正直、今はない。
美奈からの話は詳しい部分まで踏み込むことはなかったし、目的も知り得なかった故に、組織を作り上げた人物から────筆頭である彼女から直接的な話を────全てを聞きたかった。



45 :パメラ [sage saga ]:2015/04/30(木) 22:21:40.11 ID:A9GQin3fO

>>44

あー、その事ですかぁ…分かりましたぁ

【用件を聞けば、話はどうやらリブラス関連で】
【どのくらい聞いてきたかは不明であるが、詳しく………つまりはきと、その目的なり成り立ちなりを確かめたいのだろうと考える】
【パメラは少し間を置いて、話す内容を纏めて】

まず、根底からですが…私が立ち上げた「リブラス・サークル」は、簡潔に言えば「バランサー」を目的にしてますよぉ
…黒百合や十二戦姫みたいな方々のおかげで、瀬平戸市の魔法少女のバランスは崩れていますから「そのバランスを正す」というのが大まかな目標ですねぇ…
あ、先に言いますと、正義とか悪とかではありませんよぉ?
………もともと、魔法少女はそれぞれ独自の価値観で動く存在ですからぁ、そもそも当てはまらないと思いますしぃ

【まず、話すのは組織としての方針、立ち位置】
【何をするのか、何を目的としているのかを、明確に告げる】

後は……そうですねぇ
……話すと長くなってしまいそうですからぁ、特に聞きたい事があればそちらからお答えする事にしましょうかぁ

【そして、そこで一つ区切ったならば】
【目の前の少女へと、特に知りたい点を伺うのであった】

46 :四ノ宮亜久里 [saga]:2015/04/30(木) 22:52:23.86 ID:w+7QL+wa0
>>45

「バランサー……そういえば、この前会った黒百合の学生も似たようなこと言ってたわね。
 街の勢力を均等にする……的な。
 あいつもアンタの仲間だったわけね」

説明された組織の目的は────以前、深夜に丁度この公園で出会った魔法少女が述べていたことと似ていた。
あの時は、彼女がどんな組織に身を置いているかまで分かることはなかったが────なるほど、どうやら彼女の組織"リブラス・サークル"は結構な勢力を持っているのだろう。
先程の彼女の口振りから察するに小雨も組織の一員だと考えられた。
二つの勢力を潰すのか──放置しておくのかは分からないが第三の勢力として街に存在すればとりあえず均等──といったところだろうか。
しかし、亜久里が気になったのは黒百合と十二戦姫の消滅した後の対応、更には女性の言うバランスを崩す魔法少女の例外だった。

「聞きたいこと……。そうね、二つほどあるわ。
 まず一つ、黒百合と十二戦姫ってのが街から消えたらアンタの組織はどうなるのか。
 そしてもう一つは、さっき善悪ではないって、あくまでバランスを目的とした組織って言ったけど、それはつまり力を持ちすぎた魔法少女がいたら事情関係なしに制裁するってことかしら?
 最後に一つ、バランスを保つって具体的にはどんなことをするの?……三つだったわね」

聞けるなら聞いとこう。
そう考え亜久里は気になった三つの説明を求めた。

黒百合と十二戦姫が消滅したらリブラス・サークルはどうなるのか。
そのまま残るなら今度は其方がバランスを崩すのではないか、しかし消えた後にまた別勢力が出現してしまう可能性も──。

街の中中には心優しい魔法少女もいる。
そんな彼女達は人一倍叶えたい願いがあり、それを掴むために力をつける。
やがて街を脅かす力を持ち合わせることがあるかもしれない──そんな魔法少女を組織はどうするのか。

最後に、街のバランスを保つとはやはり力を持ち過ぎた存在を制裁するのか──または──

47 :ヴァルプ・ヴェルリエル [saga]:2015/04/30(木) 23:06:34.07 ID:jEkQ+ZFD0
>>43>>25>>29
魔力を纏ったとび蹴りは、既にダメージを負ったこの体じゃ耐えられないだろう
結界の中に飛び交う魔弾も、数を喰らえば絶命必至であり
幾重もの魔法を重ねがけられた濃縮弾に至ってはどこまで身体が残ってくれるかわかりやしない。
絶体絶命。地獄が眼前に迫る。が

―――慣れてるつってんだろ、死線と地獄の一つや二つ!

「いらねぇんだよ。観察も機転も、無駄でしかねぇ」

その手に握られるのは鎚。再びヴァルプの傷口から生まれ、姿を現した。
無数の魔弾が体を削る。でも、まだ死なねぇ。鎚に魔力を、ありったけを込めてやる。そして―――

「圧倒的な!殺意で!捻じ伏せるッ!!」

濃縮弾に鎚を叩き込む。その刹那、印に込められた魔力が爆発する。
閃光。轟音。その規模は計り知れず、この喫茶店を焼き尽くしていく。
過去に一度公園全域を燃やした爆発だ。店の一つ、崩壊させるなど容易な威力。
無論これほどの爆発で自分に被害が無い訳がない。
―――だが、魔法少女には"星の欠片"がある。

爆発が晴れ、閃光に焼かれた視界が三人に戻ったとき、ヴァルプ・ヴェルリエルは姿を消している。
恐らくは一時撤退。星の欠片の能力により結界から脱出したのだろう。
48 :パメラ [saga sage ]:2015/04/30(木) 23:27:39.91 ID:A9GQin3fO

>>46

ふぅん……そうですねぇ……至極最もな問いではありますがぁ

【提示されたのは、3つの問題】
【そのどれもが、避けては通れない道であり】
【今後を決定付ける、交差点】
【故に、パメラは暫し黙して思考を巡らせ】

……これは、最近特に思った事なのですがぁ
…………『魔法少女の居場所』を作りたいと、考えてるんですよぉ

【そして、その後に口から出たのは、3つの内のどの答えでもなく】

なので、一つ目の答えはそれです
………これは3つ目の答えにも通じていると思います……一人で抱えてしまうからこそ、取り返しのつかない所まで行ってしまうと考えてますからぁ
……そして、それを実現するには、二つ目のような事はあっては成らないと考えて居ますよぉ

……簡潔ではありましたがぁ、いかがでしょうかぁ?

【しかし、その全てに通じる答えでもあった】
【それを、真っ直ぐ透き通るような眼差しで、目の前の少女へと話し】

……そもそも『私自身、バランスを壊しかねない一面』を持っていますからぁ

【最後に、そう締め括る】
【――最後の台詞、これは、少女にとってどう受け取られるかは分からない】
49 :四ノ宮亜久里 :2015/04/30(木) 23:56:56.15 ID:w+7QL+wa0
>>48

「────…………ふぅん」


投げた三つの問いに対して答えられた説明。
それを聞いた四ノ宮亜久里は、一言気抜けた相槌をしただけだった。
なにかが気に入らなかった。更に疑問が生まれた。そんなわけではなかったが不思議と言葉が出てこない────言いたいことがまとまらない、頭に浮かぶ文字の羅列を正しい配置に並び替えることが不可能だった。
どうだったかと聞かれたことに対して答えにならないその返事は、四ノ宮亜久里のそんな思考を音にしたような生半可。

自身を突き刺す真っ直ぐな瞳は、強い意志が宿っているように思えて────四ノ宮亜久里はそんな眼差しに対して悟りの様な、何処か遠い世界を見つめている様な視線で送り返した。
黄昏が空を支配してから多少の時計針が動いたのだろうか、己の髪が藍色に見えるくらいに空は暗くなっている。
気が付けば周りにいた子供達や保護者達の姿も見えない────人の気配も魔翌力の気配も自分と彼女からしか感じられない。


「そん時は──……居場所に頼れば?
 本質はそれでしょ?」


最後の言葉はよく理解出来なかった────バランスを保つ者がそれを破壊する一面を持つ。
そんな力を持っているといった意味だろうか、やはり一度会って言葉を交えた程度では内面の更に内面までは分からない。
しかし、亜久里はなんとなく自分でも分からなかったが、不思議とそんな言葉を口にした。
先程言っていた魔法少女の居場所を作りたい────街のバランスを保つなどと掲げているが組織の本質は居場所なのだろうとそんな気が組織の筆頭の言葉から感じれた。


「ま、アンタのことはよく分からないけとあんまり小雨や美奈に危険なことはさせないでよ? 本人達からすれば、余計なお世話かもしれないけど────」


聞きたいことは大体聞けた。
本当はメンバーについても知りたかったが、いっぺんに質問し過ぎてしまうのはよくないだろう。
飲み終えたカンを付近に置かれているゴミ箱に捨てると、話の切り上げを表す様に大きく背伸びをした。


「じゃ、私帰るわ。色々話聞けて良かったわ、美奈と小雨のことよろしくね」


それだけ言うと四ノ宮亜久里は、紫薔薇の制服を靡かせ────お互いに名を知らぬまま、公園を後にした。


/こんな感じで〆ですかねっ。
ロールありがとうございましたん
50 :パメラ [saga sage ]:2015/05/01(金) 00:13:37.76 ID:onN8y8zDO

>>49

【その時は、居場所に頼ればいい】
【その言葉は、パメラには少しだけ眩しく聞こえて】

……えぇ、やれるだけ、やりますよぉ

【彼女の最後の一言、それに対して、強く頷く】
【――少なくとも自分は背負うと、決めたのだから、と】
【そうして、パメラは去っていく彼女を見送り】

……それにしても、なんだか不思議な方でしたねぇ

【ぽつりと呟くのは、そんな感想】
【残念ながら、名前を知ることは叶わなかったのだが】
【パメラは何故か、今はもう居ない少女から、自身とはまた違う何かを感じるのだった】

……というか、我ながら途方もない事ですよねぇ…居場所を作るなんて…
…まったく、本当に私らしくないじゃないですかぁ、こんなの

【最後に何やらぶつくさ言いながら】
【パメラもまた、公園を後にするのであった】

/こちらこそ、ありがとうございました!
51 :ハーベスト [sage saga]:2015/05/01(金) 20:27:00.39 ID:/2JflBBIo
「はーっ、はー……ゲホッ……言っておくけどよ……最初に喧嘩売ったのはテメー……だから……な☆」
「つーか……ッぐ、うぷっ……さっきまで散々ボディぶん殴られた分……仏のハベ子ちゃんでもっ……一切手加減しねーぞっ、コラ……!!」

【魔法少女同士の闘いとは思えない原始的な殴り合いだった。片方は赤髪の女。彼女は魔法少女の力で増幅された身体能力を活かしたインファイトを得意としており】
【事実スピードや攻撃の連射速度、体格では「もう片方の女性」を上回っていた。そして今その闘いに終止符が打たれようとしているが――――立っているのは、もう片方】
【ピンク色の農作業服に金髪ロングツインテというアンバランスで不可解な格好をした女性。荒い呼吸は疲弊の証拠、苦痛に歪む表情と腹を撫でる手は激戦の証】
【自身をハベ子ちゃんと呼ぶ彼女は、両膝両手を地面に付けて疲弊する赤髪の女性へと近付く。ふらふらとした足取りながらも、向けられたその瞳は餓狼の如き鋭さを誇り】

【その瞳を浴びて恐怖したのかはたまた奮起したのかは知らないが。赤髪の女性は最後の力を振り絞って立ち上がりそのまま右ストレートを繰り出す――――が】

「――――っしゃあこらぁぁぁあああっっ!!!!!!」

【雄叫びと共にカウンターの頭突きが顎に入る。身体が開いた所に完璧なタイミングで決まった石頭に、赤髪の女性は意識の欠如と共に崩れ落ちることしか出来なかった】
【魔法少女――――魔法が無ければ大半はただの少女。本来は闘争なんかと縁は無く、その経験も大半は薄い。故に高い身体能力を貰っても持て余す】
【喧嘩の経験も無ければ、正しいパンチの打ち方も知らない。ただ貰った身体能力を闇雲に振るった結果が敗北。それも相手は、喧嘩慣れした魔法少女】

「……っふー……っぐ、いってーなオイ☆ でも……えーっと……お、あった♪ 欠片が1つ、これでようやく2つに戻ったじぇー☆」
「にしても勿体ねーなコイツ……あんだけはえーのにパンチへっぴり腰だし……最初見えなかったけど今となっちゃ丸見えだわマジで」

【電柱にもたれかかり息を吐きながら、ピンク色の農作業服に身を包んだ魔法少女はその胸ポケットに、新たに手に入れた欠片を仕舞った】
52 :血雨 璃理亞/リーリア=ブラッドレイン [sage]:2015/05/01(金) 20:42:05.98 ID:MQ9eF6590
なんだなんだ
全然手応えが無いではないか

【すっかり暗くなった公園内】
【そこには結界が張られていて魔翌力も感じられる】
【結界内に居るのは一つの人影】
【しかしそれを人と呼んでいいかは分からない】
【なんていってもその人影には頭に角が生えていて、翼と尻尾も生えていた】
【さらによく見れば肌の色も普通では無く青色をしている】

つまらん!
図体だけがでかいだけではないか!

【リーリアの目の前にある大きな塊】
【それは巨大なクリーチャーの死骸だった】
【人型のそれは目が一つしかなくまるでサイクロプスやそこらへんに似ている】
【しばらくリーリアはその死骸を指で突いたりしていたがやがて飽きたのかその死骸の上に寝転んでしまう】

なにか暇潰しになることはないのか……
暇過ぎて死にそうだ……

【夜空を仰ぎ見て呟く】
【やがてそのまま寝入ってしまい辺りにはリーリアの吐息だけが聞こえる】
【しかも魔翌力がだだ漏れになっていてこれでは魔翌力探知が苦手な者でも捜しだすことが出来てしまうだろう】
53 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/01(金) 21:17:46.49 ID:H/lWIao10
>>52

だだ漏れの魔力が招き寄せるのは、何も人間だけではない。
公園の中へと忍び寄る一つの影、ソレは暗闇の中で己の身体を引き摺りながら、僅かに足音を響かせる。
ずるずる、ぴちゃぴちゃ、という、人間のものとはかけ離れた、余りに不気味な足音を。

「……………、………、」

やがてソレは死骸のすぐ側へと辿り着き。その不定形の身体を蠢かせて微睡む少女の顔を覗き込んで。
身体を大きく震わせると、そのままその形状を瞬く間に変化させて―――


「……………よし、れす」

―――なんかワンピース姿の幼女になりました。それもガッツポーズして。
そのままキョロキョロと辺りを確認すると、幼女の姿のままで巨体な死骸に登り始める。
先ほどまでの姿だったら一瞬で登れたのを、わざわざ人間の手足を使って苦労しながら。


「………のぼれた、れす………えっと、……?」

そうして眠っている少女の側へと近寄ったのなら、その顔をもう一度じっと見つめて。
その頬をツンツンと、指先でつつき始めるだろう。まるで初めて見る動物に触り、その感触を確かめる子供のように。

ここまでこの異形改め幼女からは、魔力の気配は一切感じることができないだろう。
どのタイミングで目が覚めて、そしてどのような反応を示すかは彼女次第―――

54 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/01(金) 21:18:10.46 ID:8OSJgUk30
>>51

「おー、派手な喧嘩やったな〜」

今まで骨と骨がぶつかっていた後の静寂に、第三者の音が混じる。
まるでその戦いを目撃していたような言い草ながら、その声には些かも恐れの色はなく。
張る色のシャツに七分丈のパンツとパンプスを履いた足が電柱の陰からにゅっと突き出てくる。

「いやー、まさかヘッドパットでのしてまうとは何ちゅう漢前な人や」
「イケメン過ぎてなんなら仲間に勧誘するまであるけど、でも椎名さん平社員やからなー」
「しかし服装がちと前衛的(アヴァンギャルド)過ぎひん? いやまあ好きか嫌いか聞かれれば嫌いやないけども」

吊り上った糸目と口角で話すのは、細い長身を持つ黒髪の女。
馴れ馴れしい言葉遣いで、傷だらけの勝者へ無造作に歩み寄る――その足運びに反し発する足音はごく僅か。
声が大きいだけだと言われればそうなのだが、ひょろ長い体格ながら、その身には意外な発条を宿しているようで。
闘気こそ発していないものの、身に纏う雰囲気はどうも普通人にあらじといった風であった。


/まだ宜しければ……
55 :血雨 璃理亞/リーリア=ブラッドレイン [sage]:2015/05/01(金) 21:32:16.73 ID:MQ9eF6590
>>53

【なにやら人間ではない異形の気配】
【液体のようなその異形は死骸の側まで来れば姿を変化させ】
【ワンピースを着た幼女の姿になれば死骸を登り始めた】
【なぜその姿になったのかは分からないがなにか理由があるのだろうか】
【しかしリーリアに目覚める気配は無い】
【そして幼女の姿となった異形は死骸を登り着けばリーリアの元へと近寄ってくる】

んん〜……そのケーキは我のぉ……むにゃむにゃ……

【頬を突かれるもまだリーリアに起きる気配ない】
【しかもかなりベタな寝言を口走りながら】
【口からはヨダレまで垂らし幸せそうな顔で眠り続け起きる様子は微塵もない】
【ある程度のことをされてもリーリアが起きることは恐らく無いだろう】
56 :ハーベスト [sage saga]:2015/05/01(金) 21:42:50.75 ID:/2JflBBIo
>>54

「ん? オイオイ見物人がいたのかよ☆ 今回だけは乙女割引で見物料タダにしてやるゾ♪」
「フィニッシュは結構派手かもしんねぇけどよ、途中まではハベ子ちゃんひたすらタコ殴りにされてただけなんだよな☆」
「結局こっちの攻撃は2発だけって割に合わねーってんだ☆ まあ勝ったからよしよし吉幾三♪」

【先程まで荒い呼吸をしていたにも関わらず、第三者の存在に気付けばペチャクチャペチャクチャ、この口数の多さ。実はこのスタミナが一番のウリであったりもする】
【それでもまだダメージはあるようで、左手はずっとお腹辺りを撫で回している。相当な攻撃をボディに貰っていたのだから仕方がないといえば仕方がない】
【一方こっちの攻撃はというと――――赤髪の女性に膝を付かせることになった左のレバーブローと、先程の頭突き。どっちも相手の右ストレートに合わせた技】
【赤髪の女性が踏み込んで繰り出す右ストレートは高い身体能力故に速いが、身体が開き一瞬隙が出来るという弱点があった。この2発はその隙を付いたモノ】

【少ないチャンスをモノにした――――なんて、言い方もできる。そしてそのチャンスをモノにした理由、その第一にはやはり「喧嘩慣れ」があった】

「格好は……あんま言うな☆ 正直ハベ子ちゃんもちょいちょいコンプレックスに思ってんだからよォ♪」
「つーかなんだ、てっきり2連戦かと思ったら勧誘? なんか黒百合の世間知らずJKが生徒会とかでチョーシこいてるのは知ってっけど☆」
「他にも魔法少女のグループってのがあるってことでいいのかよ、関西ノッポちゃんよ☆ youも魔法少女っしょ☆」

【勧誘。そのワードに喰い付きを見せるハベ子ちゃん。あまり魔法少女全体がどうなってるかは詳しくない故に、手に入れられる情報は確実にモノにしたい】
【先程見せた餓狼の瞳をひん剥かせて襲い掛かる――――なんてことはしない。相手が来るなら、若しくはその組織が余りにも気に喰わないなら――――開戦、だが】
【兎に角ハベ子は聞き返す、勧誘とは何かと。そして尋ねる、お前は魔法少女だろと。……まだ変身は解かない。即ち其れ警戒の証】
57 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/01(金) 21:49:57.76 ID:H/lWIao10
>>55

頬をツンツンするのを繰り返すこと数分間、未だ微睡みの中にいる彼女の寝言を聞いてその動作をピタリと止める。
相変わらず彼女の寝顔をじっと見つめたまま、ゆっくりと首を傾げて呟いたことには。

「…………けー、けーき、…?」

どうやらケーキがどういうものか知らない様子。首を90°くらい傾けて、その頭上にはハテナマークっぽいものも生えていて。
頬のツンツンを再開するが、どうやらその程度では彼女を目覚めさせることはできないらしいと数分間には気づくことになる。

「…………、………」

沈黙、その表情は少しだけ不機嫌そうで。
そのままひょいと彼女に跨がって、馬乗りになって座り込むと。

ぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺし、と。驚くほど容赦なく高速ビンタを開始した。
58 :カウ・ベル [sage]:2015/05/01(金) 21:56:22.74 ID:6GMJ5iKh0
熱帯夜のコンクリートジャングル、そびえ立つ巨塔の頂に、楕円形の結界に包まれた二人の少女。どうやら魔法少女であるらしい。
何やら交戦状態であるらしいが、しかし勝敗は目に見えて明瞭なようだった。なぜならば片方の銃を携えた少女は、相対する少女の脳天に銃口を向けていたからである。
しかもその銃口とは、ふたつ。右手と左手に携えられた大口径の拳銃によるもの。
劣勢の少女は息を荒くして地に跪き、少女はうつろな目をして頭を擡げた。
だが惨めに命を乞う気配はかすかにも感じ得られなかった。そこに、魔法少女たるプライドを感じるか。

「私は…哀しい。君に哀れみを感じている。」

向けられた銃口からはもう既に火薬の匂いが漂い、二人の少女の周辺はもうそれと硝煙が垂れ込めていた。
引き鉄はギリギリにまで引かれ、いまにもハンマーが弾丸を叩いてしまいそうな状態になっていた。片方の死はすでに確定した、いつ落とされるか分からないギロチンのような虚しい拮抗状態である。
いつ拮抗状態を解くか、それはまさに銃口を向けている優勢の少女次第なのだ。

「いけない、本当にいけないよ。君は私に火ーーいや、灼熱を灯してしまったのだから。」
「綺麗なライターだよ、君は、しかし君は幾許か度を知らなかったらしい。私への反逆は最大の罪であるのだよ。」
「少女よ、分かるか? それは君と私の関係に於いて極刑に値するものである。」
「ゆえに死にたまえ、今ここで下す。」

銃声二つ、飛散する脳漿と脂肉、脳天を貫いた弾丸はからんと音を立てて二つ転がっていた。
まだ空中にいた血液は気分の悪い空気中で蠢動し地に散って、消えるように土に吸われていった。
つまり、ゴシックロリータ調のドレスを着たさながら人形の少女は、美麗なドレスと暖かみ残る柔肌の肢体を残して、頭を失い天へ召したのである。
御誂え向きに結界は消え、共に戦闘の傷痕も何一つ残っていなかった。

「君は本当にいけない娘だった…可哀想で、私は今怒りすら覚えている。」

コンクリの地面を蔑視して、独り言を吐き捨てる。舌打ちを一つ、空になったマガジンを棄てた。
更けてゆく夜の空を仰ぎ見て、垂れ込めた藍色の雲を振り払うような仕草をしてから少女は、拳銃を二丁、内太腿に仕舞い込んだ。
59 :血雨 璃理亞/リーリア=ブラッドレイン :2015/05/01(金) 22:07:27.14 ID:MQ9eF6590
>>57

もう食べられないぞぉ…ん〜……

【またしてもベタな寝言】
【今時演技でもこんな寝言をいう者は居ないだろう】
【頬をツンツンと突かれるも御構い無し】
【その幸せそうな顔は崩れずに寝息を立てる】
【やがて起きないことに不機嫌になったのか】
【突くのを止めたと思えば次はリーリアに馬乗りになる】
【そしてそのままリーリアへとビンタを開始】
【これには流石のリーリアも起きずにはいられない】
【だが跳ね起きるわけではなく眠り目を擦りながらスライムを見つめる】

ん〜…?
なんだぁ…?これは……

【どうやらまだ寝ぼけているらしく目の前のモノがなんだか理解出来ないらしい】
【ふわふわとスライムをずっと見つめる】
【どうやらまだ理解出来ていないようだ】
60 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/01(金) 22:10:12.92 ID:8OSJgUk30
>>56

「なんや溌溂とした娘ォやな。思ったより元気で安心やわ」
「椎名さんの知ってる乙女は拳と拳で語り合いしたりはせぇへんのやけど、そこはまあ有り難く許されまっさ」
「あ〜お腹痛そうやなぁ。椎名さん殴り合いは苦手やし、序でに治癒魔法も苦手やねん。ゴメンなー」

おぉっ、と珍しく押されそうになる椎名。しかしすぐさま楽しげに言葉を返し返し。
何度もこぶしが突き刺さったであろう腹部を見れば、眉が困ったように垂れ下がる。言葉通り治療の類は苦手で、其れへの知識にも疎い故に下手な処置は逆効果か。
警戒している相手がそれを許すかどうかは知らないが、代わりとばかりその背を軽く撫でようとするだろう。それが優しさなのかは推して知るべし。

「やっぱり? 椎名さんも一時期アッチ系のビョーキしてたから分かるわーというか思い出しとうないわー、――……この話止めよか、アストロノーカちゃん」
「んー魔法少女(ソッチ)関係かと訊かれれば答えはYesやけども――あーウチのは黒百合とは無関係やで。 そこらのゴロツキ集団と一緒にされんのはかなわんし〜」
「ただちょーーっとブラック、いやアッシュグレーかな? な仕組みなもんやから、同期がちょいちょい辞めていくねん」
「何の因果か椎名さんと入れ替わりで立て続けに二人止めたもんやさかい、もー悲しぃてなぁ」

芳しい反応に気を良くしたのか、自分の立ち位置に対して気前よく口を滑らせていく。
とはいっても魔法少女関連の図式を知らねばまず分からない、表向きは秘密裏に動く立場なのだから知らなくて当然なのだろう。
問い掛けに対しても実にあっさりと、親指を立てて肯定の意を示した。
61 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [saga]:2015/05/01(金) 22:22:39.44 ID:H/lWIao10
>>59

往復ビンタが功を奏して目覚めた彼女と幼女っぽいものの視線が合う。
寝ぼけ眼の彼女に対して、幼女っぽいのはというとやっぱりどこが不機嫌そうなジト目。
無言でその顔をじっと見つめて、そしてその間も恐ろしいことにビンタは継続中。
ぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしぺしと、多分そろそろ痛く感じてもおかしくない頃。

「………、けーき、…………ん、けぇき、けぃき?……けぇ、……ん……?」

そしてようやく何か言おうとして、そのまま何故か首を傾げて言い淀む。
その台詞からしてケーキについて何か聞きたいようだが、どうやらその発音が分からないらしく。
「けぇき」「けぃき」を連呼すること十数回、試行錯誤をしばらくの間繰り返してようやく―――

「………えと、けーき、……ん!」

ようやく正しい発音で言えたよ、やったね。
ドヤっと嬉しそうな表情を見せる幼女っぽいの。結局何がしたかったのかは不明だが。


尚、ここまでずっとビンタは継続中。多分そろそろ赤く腫れてもおかしくない頃。
62 :ハーベスト [sage saga]:2015/05/01(金) 22:36:23.14 ID:/2JflBBIo
>>60

「治癒魔法? んな便利なモンあんのかよハベ子ちゃん苦手どころか全く使えねーぞコラ☆」
「あーでも撫でて貰えるだけで十分……まぁ帰ったら湿布、いや腹に湿布って冷えるからよくないっぽい系か? ああんもうめんどくせー唾でもつけとくわ」

【格好だけでもなく能力も変わり種というか、使えないどころか治癒魔法の存在すら知らない。その分五感の鋭さやスタミナなどに割かれているのではあるが】
【なんというか、無知。因みに彼女、対魔法少女で勝利し欠片をゲットしたのは初めてである(戦績昨日まで1戦1分け、クリーチャー相手に勝利は数回)】
【背中を撫でられて息をつく様はちょっとおばあちゃんっぽいけど、そんなことを言った暁にはさっきのヘッドバットか飛んでくるのでやめておくのが吉】

「んー、でもよぉ☆ ハベ子ちゃん的には魔法少女で組織ってのもオカシイんだよな☆ だってよー、己の願いを叶える為になるんだろ♪」
「一人一人の願いは違うんだから進む方向も違うし、欠片の奪い合いになって結局喧嘩別れみたいなのも想像はできるっしょ☆」
「だから正直、今ん所ハベ子ちゃんは組織に入るって気はねーな☆ まぁガッツリ誘われてもないのにこんな言い方しちゃうけども♪」

「ってかよ、椎名ちゃんっての? なんで組織におるんよ☆」

【まだどんな組織が聞いていないにも関わらず、というか自分で聞いておいて早くも入団拒否。こういう子なので許してほしい】
【ハベ子ちゃんがそうであるように、魔法少女の多くは恐らく叶えたい願いの為に動く。偶に「正義の為に」とか「闘う事自体が望み」なんてのもいるが、それは例外】
【格好や能力は変わり種でも、目的の部分では大枠で見ると一般的。……ハベ子ちゃんは自分が叶えたい願いの為に動く】
【――――となれば、ハベ子ちゃんからすれば組織に属している椎名が変わり種。その理由を気軽に聞いてみた】
63 :血雨 璃理亞/リーリア=ブラッドレイン [sage]:2015/05/01(金) 22:38:16.85 ID:MQ9eF6590
>>61

……そろそろビンタを止めて欲しいのだが……

【こちらが目覚めたのにも関わらずビンタを止めない】
【流石に痛くなってきたのかその場から動こうとするも馬乗りになられているので動けない】
【その後もビンタは続けられる】

ケーキがどうした……?
…ってお、おい!
ホントにもう止めんか!流石の我も痛いぞ!?

【いったいもうどれぐらいビンタされているのだろうか】
【頬も赤くなり腫れてきている】
【少し涙を浮かべて目の前の正体不明なモノへと叫ぶ】
【その様子はまるで子供のよう……まぁ見た目は完全に子供なのだが】
64 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/01(金) 22:58:12.81 ID:8OSJgUk30
>>62

「得手不得手はあるやろうけど、治癒魔法自体はたしか誰でも使えたはずやで?」
「機会があったら知恵袋で今度教えたるわなおばーちゃ、いやさベコちゃん」

魔法の系統が根本から違うか、余程資質がない等でも限り、補助に属する基礎魔法は差別なく使用可能だったと記憶している。
これは単なる雑学ではない――過去自分が囚われていた研究所にて、文字通り身を削って実験的に導き出された算出結果なのであったが
軽薄な笑みで告げる言葉に果たしてどこまで信用性があるのだろう。尤も途中で呼び方を変えるあたり、多少勘は働くようである。

「あらら、またフラれてもうた。 やっぱ口下手なんがアカンのかなあ」
「んー、その理屈で言うと椎名さんとその愉快な仲間たちは全員変わり種ちゅうことになるなぁ……なんせ皆がみんな、社長(ともだち)の為に日夜額に汗しとるさかい」
「まあ実際は必要最低ノルマがキツ過ぎて、椎名さんなんかはひーひー言うだけで終わっとるんが現状やねんけど」
「中には年中やる気に満ち溢れとるような熱血ちゃんもおるし、理由は人それぞれなんやと思うわ」

勧誘前の拒絶にガクッと肩を落とす、続くストレートな疑問には落とした肩の上で90度首を傾げて。
理由は同じくストレートに述べているのだが、如何せんはぐらかす様な言動が多過ぎて、言葉の厚みが薄っぺらくなっている。
薄過ぎて気づいてもらえるかどうか、全く期待していないような顔で、もっともらしく締めくくる。
65 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage sage]:2015/05/01(金) 23:02:05.54 ID:H/lWIao10
>>63

ぺしぺしぺぺしぺししぺし、ぴたり。
ビートを刻むかのようにビンタを繰り返していた幼女っぽいもの、彼女の言葉を聞いてその動作をピタリと止める。
キョトンとした表情で、彼女の涙目の表情を見つめて、何かを考えるかのようにじっとして。

「……あ、……いたい、れす、か……?」
「……えと、……ごめん、なさい、れす、……」

その言葉の意味を理解したのか、モゾモゾの動くと馬乗りを止めて立ち上がる。
その際に幼女っぽいものの身体からにゅるんという、明らかに人間らしかぬ触感を感じることができるかも知れないが。
しかしその風貌は白いワンピースをきた幼い女の子のもので、そこに異形を感じさせる要素はどこにも存在せず。


「………けーき、て、なんれすか、……?」

そして唐突に切り替わる話題。脈略なんて存在しない。
ケーキについて尋ねる幼女っぽいの、自己解決したようでやっぱり何か気になるらしく。
それを尋ねるソレの姿は、好奇心に瞳をキラキラと輝かせていて。
66 :ハーベスト [sage saga]:2015/05/01(金) 23:13:18.62 ID:/2JflBBIo
>>64

「うぉっ、マジかよ☆ なんか今聞き捨てならん言葉聞こえた気ィすっけど許しちゃる♪」
「その治癒魔法って二日酔いとかには効かねーの? 効くなら絶対覚えるんだけどさ☆」

また喰い付いた。というかその理由が魔法少女にあるまじき使い方をしたい為なのではあるが。
ハベ子ちゃんは大体が独学であり、誰かから魔法少女としての闘い方を習ったりはしていない。
フィーリングと今までの貯金、いわば喧嘩慣れでこなしていた。故に荒削り、故に豪快、故に独特。格好も性格も闘い方も――――である。

「んー、なんかごめんな☆ こっちも寄り道なく真っ直ぐ目的へと進みたいし仕方ねーっしょ♪ ……にしてもなんだそれブラック企業かな?」
「働いて金でも貰えんのか?なんかそのともだちってのがコエーんだけど☆ 騙されてねーかよ椎名っち☆」

魔法少女が誰かの為に、というのもおかしな話だ。なんてハベ子ちゃんは思った。自分の願いを叶える為になるものだと思っている故だろう。
ノルマとか、2人辞めたとか日夜額に汗とか、社畜臭がぷんぷんするのは気のせいだろうか。魔法少女が職業、なんてのもいるのかなんて思考を張り巡らせて。
67 :血雨 璃理亞/リーリア=ブラッドレイン :2015/05/01(金) 23:33:33.17 ID:MQ9eF6590
>>65

まったく……
まだヒリヒリするぞ……

【目の前の幼女が馬乗りを止めてようやくリーリアも起き上がる】
【なにやら普通の人間からは出るはずのない音が聞こえた気がしたがまだ寝ぼけてるのだろう】
【そう考えて幼女と同じ目線へと立つ】
【この目の前の幼女はどこかおかしい様子を時折見せるがそれも寝ぼけているせい】
【そんなはずはないのだがリーリアは考えるのが面倒らしく強引にそう考えることにした】

なんだ貴様
ケーキを知らないのか?最近の子供は世間知らずのようだな

【そういって少しドヤ顔】
【そして少し偉そうにケーキの解説を始める】

えーこほん、ケーキというのはだな……えーと……

【だがそこでリーリアは詰まる】
【よくよく考えればケーキのことは詳しくは知らない】
【しかしここまで来ればもう引き返せない】
【なんとかケーキの自分が説明出来ることを考えるが──】

え…えーとだな……
そ、そうだ!ケーキはとっても美味しいものだ!そう!美味しいもの!

【結局出てきたのはそんなことだった】
68 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [saga sage]:2015/05/02(土) 00:00:41.11 ID:7G27FHxG0
>>67

彼女の回答に納得したのかそうでないのかよく分からない表情の幼女っぽいの。
首を傾げて少しの間考え込むと、顔を上げて次に口にしたのは。

「…ん、……えと、おいしい、て、なに……?」

美味しいとは一体なにか。相手が回答に困る未来しか見えない質問ですね。
どうやら食事という文化すら知らないらしいこの幼女っぽいの、世間知らずといわれてもキョトンとしたままで。
そのまま周囲をなんとなく見渡して、足元のクリーチャーの死骸を見て。

「………けーき、……?」

んなわけあるか。
台詞にも行動にも脈略が存在しないまま、幼女っぽいのはそのままクリーチャーの亡骸をつつき始める。
その興味の移り変わりの速さはまさに子供のそれで、手を触手っぽいスライムにかえてそれはもう楽しそうに


唐突に幼女の腕が不気味なスライムに変化した訳ですが、それにどんな反応を示すかは人それぞれ。
常人なら悲鳴を上げるなりするだろうが、彼女は果たしてどんな反応を示すのやら。
69 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/02(土) 00:08:00.73 ID:i9lFh5Jx0
>>66

「椎名さんの知り合いでは四十肩が治ったー、ってのが最高やったかな」
「夜のお勤めにはしじみそ汁カプセル錠が効くんちゃう? あと邪念が透け過ぎやて、年齢バレは夢壊れるからやめよ、な?」

超常パワーの議論だった筈がいつのまにやら健康漫談にすり替わっている不思議。
くぅっ、と憐みの涙を目尻に浮かべつつ、背を撫でる手からそっと治癒魔法の光を漏らす。苦手の言葉通り、精々痛みを和らげる程度の効果しか期待できないが。
ハベ子ちゃん、苦労して来たんだなぁと想像に絶えない。

「いやまぁ誇張が過ぎたんはあるわ。実際は聞くと見るでは大違いやで? 辞めた子たちも一身上の都合とか音楽性の違いとかでやむなく――――ちゅうんパターンが殆どやし」
「なんやかんやで騙されてもええかな、って思うくらいには椎名さんも楽しんどるんや。無報酬でもウチはクリーンな職場ですっ」
「いちおうなー、十二戦姫っちゅう通り名があるんやけど。 最近は外でそれ言うと黒百合に目ぇつけられるさかい、近いうち“エインちゃんを愛でる会”にしよかって上に交渉予定やねん」

確かに仲間内で嫌々働いている者は少ない、いや皆無であろう。それだけトップの求心力が強いというのもあるが、各々が確固たる目的意識を以て挑んでいるのが大きい。
口では色々言うが椎名自身も勿論今の状況に不満はない。仲間が減る事に寂しさを覚えるくらいには愛着もある。
ともあれ仕事と言うよりは愛護団体のボランティアみたいな説明になってしまったが果たして伝わったのかどうか。
70 :血雨 璃理亞/リーリア=ブラッドレイン :2015/05/02(土) 00:13:20.25 ID:llaD1/Fi0
>>68

お…美味しいがなにかだと…?

【さて困った】
【そんなものを説明のしようがない】
【ましてやリーリアはあまり語彙力があるほうでは無くそれを説明するのは至難の技】
【さてどうするか】

お…美味しいというものを説明しろ…?
い、一体どうすれば……そ、そもそも美味しいとはなんだ…?

【自分が分からなくなっている】
【しばらくしゃがみこみ頭を抱え込みながら考える】
【美味しい?おいしい?オイシイ?】
【考えれば考えるほど分からなくなり既にリーリアの頭はパンク寸前】
【そのため周りが見えておらず目の前の幼女の腕がスライムに変わったのも見えておらず】
【ひたすら美味しいとはなにかを考えていた】
美味しい…一体何なんだ……
この我をここまで困らせるとは……なかなかのツワモノ……

【なにやらぶつくさと言いながらまだ考えている途中】
【今のリーリアには周りの声も入ってこないだろう】
71 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/02(土) 00:36:26.09 ID:7G27FHxG0
>>70

にゅるにゅる、ぐじゅぐじゅ、そんな不気味な音が公園に響く。
彼女が見逃してしまった幼女っぽいものの手が、スライムへと変化して更にどんどん伸びていき。
クリーチャーの亡骸の半分程を包み込んだところで、その動きが一瞬だけ止まると。

―――――――――

リーリアが次にこの幼女のようなナニカに意識を向けた時には、既に其処には幼女の姿はないだろう。
その代わりに残されているのは、まるで巨大な濡れたもので地面を引き摺ったかのような痕跡と。
音もなく噛み潰されて、無残な残骸と化したクリーチャーの亡骸の一部分。
どうやらソレは「美味しい」は理解できなかったものの、「美味しくない」は理解できたようだった。

ずるずる、ぴちゃぴちゃ。
そんな音が公園から遠のいていく。
72 :ハーベスト [sage saga]:2015/05/02(土) 00:39:49.11 ID:ZO3Q+6BZo
>>69

「おおー、なんか背中がじわーってきてるゾ☆ これ? これが治癒魔法? サンキュー椎名っち、大分楽になるわー……」
「そんでその椎名っちはエインちゃん?って子の為に闘ってる系かー……うぉぉ、これ絶対覚えよう。これあるかねーかで疲れとか大分ちげーし☆」

【背中に淡い光が広がり、染み込んでいく。其れが腹まで届いて、暖かな感触が痛みを薄めていくのが分かる】
【成程、これが治癒魔法。心地よい感覚の中で思うは、これから厳しい戦いを乗り越えていくためには必要な技術だということ。是非習得したい――なんて思った】

「まぁそのグレーな組織がどんなんであれ、椎名っちは良い子ってのは保障できたじぇ☆ こんな怪しい奴にも優しくしてくれるんだかんな♪」
「普通なら『今じゃボケェ!!!』みたいな感じで凹りにくるっしょ。そこで寝てる赤髪とかもきっとそうだじぇ、いきなり拳ぶん回してきたしよぉ☆」

【職場なのに無報酬とは……なんて思うが、まぁ自分と、自分にとって大事な人間と、魔法少女ではない一般人を巻き込まない他人の願いや行動に口出しはしない】
【というか見ず知らずの農作業服女を助けるのだからそういう子でも無いだろう。蹴落として願いを掴み取る世界で助けることが出来るのは優しい心の証明だ】
【……なんて感心しながらも、流石にこれ以上は治癒してもらうのは悪いと「サンキュー十分よ☆」なんて言いながら離れた】

「まぁ黒百合に目ぇつけられてるんなら、ちょっとは助けてやらんでもないゾ☆ さっきので借りもできたしな♪」
「流石に一戦やって疲れたしハベ子ちゃんは帰るけど……あ、この寝てる赤髪は……このままでいっか☆ めんどくせーしあと30分もしたら起きるだろ☆」
「その十二なんとか……あー、エインちゃんを愛でる会? 未だによくわかってねーけど頑張ってな♪ お互いベストを尽くそうってな☆」

【黒百合とは多少因縁がある。というかハベ子ちゃん的にはたかが一高校の生徒会の分際でくそでけぇ態度を取ってきた腹パン女に】
【となれば黒百合に目を付けられている椎名の組織にも多少は協力できるかもしれない。協力というか、自分の憂さ晴らしのついでなだけだが】
【兎に角、ハベ子ちゃんは根性のある奴と優しい奴は嫌いになれないし応援したくなる。だからこそ頑張れと声をかけて、小さく手を振り、力にもなる「かも」と言いながら】
【彼女は変身を解き、白とピンクの甘ロリドレス姿に戻ってから暗い夜道を駆けて去って行った】

【――――農作業服からリボンとフリルでいっぱいのドレス。その姿の高低差……しかも魔法少女コスは農作業服の方。やっぱりハベ子ちゃんは、変わり種だった】

/ここで〆と致します、ありがとうございましたー!
73 :血雨 璃理亞/リーリア=ブラッドレイン :2015/05/02(土) 00:51:02.75 ID:llaD1/Fi0
>>71

お…美味しい……なぁ貴様は──あれ?

【振り返ればそこに先ほどの幼女の姿は無く】
【あるのはなにかに食い荒らされたようなクリーチャーの亡骸だけ】

ひ…人に尋ねておいて一人でに居なくなるとはいい度胸だ……
今度会った時には覚悟しておれよ……

【そう言って立ち去ろうとしたその時地面になにかがあるのに気付く】
【まるで巨大な濡れたものを引き摺っていったような跡が】
【自分が来た時には無かったことから恐らく先ほどの幼女が】
【あの幼女がこのクリーチャーの亡骸とこの跡の犯人なのだろうか】
【だがそうで無ければあり得ないのだ】
【結界内に入ってこれたからには魔法少女か】
【しかしそのリーリアの予想は外れている】
【なぜならあの幼女は決して魔法少女では無いのだから────】
【そのことをリーリアは知る由も無かった────】

//これで〆の形でよろしいのでしょうか?
74 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [saga sage]:2015/05/02(土) 00:55:54.27 ID:7G27FHxG0
>>73
/〆で大丈夫です。ロールありがとうございました〜!
75 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/02(土) 01:15:44.76 ID:i9lFh5Jx0
>>72


「椎名さんも人選んでお話するからなー。こういう子には鉄拳交渉も辞さへんで?」
「ベコちゃんに優しくしたんもなんか裏があったりしてな〜、って嘘や嘘。 椎名さんマジ善人」

赤髪の子を示してぱんぱんとこぶしを掌に打ちつける。非暴力と非服従は必ずしもイコールでつながらない。
言い方だけは恰好付けているが、後半の舌出しで台無し。そして、別れを告げられれば、またな〜、と手を振って応じる。

「ベコちゃん良い娘やなー……あのカッコ、娘って歳なんかな? 気になるわー」
「――いかんイカン、開けてはいけない扉を開こうとしたんかもしれん」

「んで、こっちの子はどないしよかな、っと。」

背中に攻撃魔法をぶつけなかった理由は二つ、あれだけ殴られてぴんぴんしているハベ子ちゃんのタフネス。その底が知れなかったのと、単純にこの距離が不得手だった事に尽きる。
此れが仲間内の1位なら単に気まぐれで済むかもしれないが、2位の椎名としては打算の裏打ちによって動く動かざるを選択する性質があった。
殴り合いが苦手の言葉に嘘はないが、組織に属していると色々と縛りも増えてくるのだ。

ハベ子ちゃんが去り、その背おw見送ってから足元の赤髪に視線を落とす。
ごそごそとその懐を探ってみるがかけらは無し。ハベ子ちゃんが先んじて収穫済みだった事を思い出す。

「――――ま、弱っちそーやけど生きてればなんや使えるやろ」
「いやはや、暴力沙汰が省けて良かったわ〜」

単純に奪ってポイでは済まさない、搾れる所からトコトン搾取。
闇金融みたいなドス黒い考えと共に、その手間を半分引き受けてくれた農業系魔法少女へ心の中で手を合わせたのであった。


/ありがとうございました!
76 :恩風 コル :2015/05/02(土) 10:30:53.34 ID:llaD1/Fi0
【瀬平戸市の南部に存在する恩風魔法事務所】
【普段は魔法少女以外が入ることが出来ないよう人払いが施してある】
【そんな事務所の中に2人の魔法少女が】
【机に向かい合うように座りコルの方はカードを切っている】

負けた方が掃除当番だぜ?

「分かってます!絶対に負けません!」

【どうやら掃除をどちらがやるかをポーカーで決めるようだ】
【それぞれがトランプを5枚取り見比べる】
【バイトの方は真剣な表情でカードを見つめるがコルの方は余裕の表情】

「に、2枚交換します!」

そうか、なら私は3枚だ

【それぞれがカードを入れ替え終わったところでバイトがなにやら勝ち誇ったような顔をする】
【だがコルはやはり涼しい顔つきのまま】

「ふっふっふっ、今日こそは私の勝ちですよ!」

そうだといいがな

「その余裕な顔も今の内で……」

いいから早くカードを見せろ

「あ、分かりました」

【バイトがカードを公開する】
【6が3枚に4が2枚】
【役はどうやらフルハウスのようだ】

「どうです!そろそろそのポーカーフェイスも崩れてくる頃じゃ……」

ん?なにか言ったか?

【コルの手札】
【ハートの10、J、Q、K、A】
【そう、この役はポーカーで最上級の役】

ほれ、ロイヤルストレートフラッシュだ

「……は?」

【バイトは思わずそんな抜けた声を出す】
【まぁ当然だろう】
【ロイヤルストレートフラッシュが出る確率を考えれば誰でもこんな風になる】

「な…なななんでそんなのが出るんですか!?」

さぁな、仕方ねぇだろ
出ちまったんだから、ってことで掃除よろしくー

【だが当然であるがまともな勝負でロイヤルストレートフラッシュが出るわけはなく】
【もちろんコルのイカサマである】
【その証拠にコルのポケットに数枚のトランプが】
【だがバイトはそれに気づいていないようだ】

「くぅ…おかしいですよこんなの……」
「これで10敗目です……」

違うぞ、11敗目だ

【さてこんな場所に今日はどんな客が来るのだろうか】
77 :フェデーレ [sage]:2015/05/02(土) 20:52:40.86 ID:SaoQnJ9+o
紫薔薇学園近くの教会。その扉から出てくるのは、一人の小さな少女。

「ふぅ……なんとか渡せた……廃屋で入手したかけら……」

少女の名は、フェデーレ。魔法十二戦姫少女の序列第8位である。十二戦姫である彼女が、ここに訪れたのは、勿論星のかけらを神父へ渡すため。
これで、また一歩、愛するエインフェリャルの復活に近づいた。それ自体はフェデーレにとって、喜ばしいことなのだが……

「はぁ……」

何故だか浮かない表情。そんな表情のまま、手を空にかざす。そして、辺りに誰も居ないことを確認すると

「――燃えろっ!」

その手から黒き炎の魔法が放たれ――なかった。

「…………駄目か……」

そう、フェデーレは廃屋での一件以来、ディスペル魔法により、魔法を封じられているのだ。とは言え、それは一時的なもの。その証拠に、掌からは魔翌力だけが漏れ出ている。あと少しで、また魔法を使えるようになると、フェデーレ自身も理解はしているのだが……

「マズいよね……早く魔法を使えるようにならないと……」

なにやら、魔法少女達の間では十二戦姫への警戒が高まっている様子。フェデーレの耳にも、それは届いていた。このまま魔法を使えない状態でいるのは危険だ。フェデーレは、焦りを覚えていた。
78 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/02(土) 20:54:06.36 ID:8sERRlH20
>>47
圧倒的、ね、まぁ、悪くはない回答ではあるのかな?しかし…!?

【突然の爆発、しかしこの魔法少女は瞬時に魔法陣を展開してこれをまるで霧雨を払う様に防ぐ、しかしその隙に脱出を赦してしまった】

逃げられた様だね…この僕の事を仮にも年頃の乙女にあんなことを言うやつは次逢った時に口上を宣(のたま)う暇すら与えずに潰してしまう事にしよう…

【と、小声かつ早口で薄い笑顔を浮かべて捲し立てる】

>>43
う、鬱月ちゃん!?

【普段からわりと周りの人間と距離を置いて接している少女にとってはこう親しげに呼ばれるのは慣れていなかった様だ、ようは御年頃である】

うぅ、なんと言うか…そう呼ばれると照れ臭い物があるね…

>>29

僕じゃあるまいしそんなに卑屈にならなくてもいいじゃないか…

【これが婚期を逃した女性の姿なのかと若干心の中で手を合わせるのであった】

と、危機は去った、これは暫定的に僕達の勝利と言う風だ。
いやぁ、こんなにエキセントリックな事が日常的に起こるとは流石はかねてより耳驚かしたるカフェ『とれみぃ』だよ、是非ともまた来たいものだ
いや、こう言う事は次の瞬間の自分の命さえ保証できない僕達には不適切だったかな?あはは、不愉快に思ったらご愛嬌だと思ってくれたまえ、如何せんこの僕にはそれとおっぱいくらいしか誇れる物なくってね!

【と言って結界を解くと元通りになった店内で再び椅子に腰掛けてケーキを口に運ぶのであった】

//昨日は遅れて申し訳ありませんでした、私はこれで〆とさせていただきます。数日間に置けるロールお疲れ様でした、とても楽しかったです。
79 :上田美奈 [sage]:2015/05/02(土) 21:30:03.91 ID:fuTGsAuAO
>>77
「えーと解除必要です?」

【なんかいきなり声かけられました】
【しかも、かけた本人でした】

「封印<シーリング>でなく解呪<ディスペル>のつもりだったんですけど、
 私、失敗しちゃいましたでしょうか」

【いつぞやの地味系魔法少女は大変困った感じになっておりました】
【補助系使いとしては、自分の想定外の効果が発揮されたことで、
 ちょっとびっくりした感じです】
【本来は、自己強化とかを相殺で吹き飛ばす系統の魔法なんです】
【もしエインなんたらさんが呪みたいな感じでフェデーレに暗示をかけたなら
 それを真正面からぶっこわせないかなー、と試した次第】
80 :如月凛音 [saga]:2015/05/02(土) 21:30:12.32 ID:aKzLUVDmO
>>77

魔法十二戦姫少女────計十二名の魔法少女から構成される組織。
目的はとある魔法少女の復活────それに伴い必要される条件は二つのうち一つ。
星のカケラを八つ手中に収める条件か──魔法少女九人の命を奪い取るか────だ。
集めたカケラは私立紫薔薇学園の付近にひっそりと位置している教会に住む神父に渡すことが必須とされている。
やがて神父は渡されたカケラを教会の地下に存在する"なにか"に埋める────。
今現在埋まっている"穴"は四つ。
いずれも魔法十二戦姫少女のメンバーが奪ってきた物であり、言い換えれば"願い事への希望の強奪"である。


────目の前にある"なにか"とカケラにより埋められた"穴"を見る少女が一人。
普段通りの服装ではなく、青色の水玉模様が書かれた白と水色のパジャマを着たその少女の名前は"如月凛音"。
魔法十二戦姫少女の一時的な筆頭を勤めているこの少女は、時たまこうして教会へと足を運びカケラの状況を確認している。
そして目標のラインまではまだまだ遠いと思える現実を目にして頭を悩ますのだ、自分は何もしない癖に。


「本当にまずいぞフェデーレ。
 儂が思うに、このままでは目標数のカケラは集まらんかもしれんのう。のう?」


呟くフェデーレの背後から間抜けた口調で、声をかけたのは如月凛音だった。
時刻は丁度いい頃合いの夜────烏の鳴き声は最早過去の事象となり、生温い夜風が肌を気持ち悪く刺激する。
それに反応するかのように、如月凛音は眉を顰めた。
教会の地下から感じた魔力は身に覚えのあるものだった故にやって来たが────まさか気弱になっているフェデーレと出会うとは思わなかったようだ。


「最近、村正が死んでリースコールが戦姫を脱退して────次はお主が抜ける番になるのかのう?」


村正の死は、良くも悪くも魔法十二戦姫少女の未来を変える分岐点を増やした。
それを危惧するかと言ったら如月凛音はそうではなくて────ただ単に面倒なことをしてくれたと"歓喜"しただけで。
戦姫を抜けたエーテルシアを生かすも殺すも気分次第────とは言わないで、元となったが彼女は戦姫の一人。
殺せば目的に一歩近付く。ゆえに如月凛音は彼女を殺すという分岐点を選び──フェデーレへと分岐点を示した。
このまま死ぬか──もがき目的を成すか。
81 :如月凛音 :2015/05/02(土) 21:30:58.32 ID:aKzLUVDmO
>>80
/被りました。すみません、これは取り消しでっ
82 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/02(土) 21:49:14.15 ID:i9lFh5Jx0

瀬平戸市の港付近の海を臨む工場街。普段は機械や船舶が忙しなく行き交い、賑やかを通り越して騒がしい場所。
中でも鉄工場の一つに、数週間前より現場での怪我や事故が頻発するという曰くつきの一件があって。
とある昼下がりのそこは無人、このままでは一時閉鎖の噂が流れていたとはいえ、休日にしてもあまりに人の気配が無さ過ぎる――
その理由はまさに、建物の上空に鎮座する一人の少女にあった。

「――――しっかし、改めて考えると十二戦姫も危機的状況やなぁ」
「喜梨ちゃんとリースちゃんがリタイヤしてもうたし、アウラちゃんは黒百合に目ぇつけられている状況」
「ここ最近で組織の知名度も上がってるのに対し、戦力は単純計算で5分の1減……これ大分ヤバいんちゃう?」

天を衝くが如くそびえ立つ煙突群、中でも一際高いものの天辺に腰かけるのは、帽子を被った黒髪の女である。
何やら呟きつつひいふうみと指折り数える左手――その反対側の手には何故か一本の釣竿。先端から伸びた糸は、先が見えないばかりか空間に溶け込んでいて。
原因はこの少女――――椎名が張り巡らす球形の結界。糸の先が結界から露出しているが故に、結界内に居る者からは見え辛くなっているのだ。それが証拠に椎名を中心として50mより向こうは景色が曇りガラスを通したが如く歪んでおり。
不意に、糸のその中間に括られた浮きがぴくぴくと浮き沈みしている。

「おっ、掛かった?」

数秒待ち、とぷんと“外に”沈んだ頃合を見計らい、全力で竿を引き上げる。
騒動の原因と思しきクリーチャーを目当てに、魔法少女独自のネットワークである掲示板情報を頼って本日の釣りを敢行していた椎名。
釣りは初めて故に、まんまと針に掛かったであろう獲物の輪郭に思わずごくりと唾を呑む。結界内で張りつめる魔力。相手がかけら持ちだといいのだが――――
83 :フェデーレ [sage]:2015/05/02(土) 21:50:44.57 ID:SaoQnJ9+o
>>79
「わぁっ!?い、居たの美奈ちゃん!」

急に声をかけられ、驚くフェデーレ。

「て言うか、やっぱり美奈ちゃんの仕業だったのね。なんでもいいから、解除してよ!」

解除を要求する。自力解除出来そうではあるが、やはり魔法が使えない状態が少しでも続くのは怖いのだ。
それにしても、何故解呪でなく封印がかかったのだろうか?……それは中の人の勘違いが原因です。はい。

84 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/02(土) 21:53:22.28 ID:ZL06sZDxo
夜桜咲き誇る月明かりの下、桜の木の下で淡く照らされる、男と女。
無邪気に笑う彼女の姿を微笑ましくも高鳴る気持ちで眺める男、「綺麗だね」と彼女は言った、「君みたいだ」と男は答えた。
不意の一言の意味が噛み砕けず、首を傾げる彼女の髪に、淡い色の花弁が落ちる。男は彼女に顔を寄せ、細い息でそれを飛ばし、そのまま交差する二つの視線。
夜桜に負けないくらいに頬を染める彼女の肩を抱いて、震える彼女を宥めるように、甘い声で男は囁く。

『──君は綺麗だ』

そして、風に押されるかのように、二人の男女の唇は重なり合って──

──────────────────────────────

「うっひょおおおおおおおぉぉぉウェ!!!」
「ktkr!萌えシチュ!!囁き告白ktkr!!フゥゥゥゥゥゥゥッ!!」

──という場面を、携帯型ゲーム機のディスプレイ越しに見ながら興奮の叫びを上げる少女が一人、街中のファミレス席で足をジタバタさせていた。
余りの興奮でついつい漏れ出た心の内、ハッと気が付いて周囲の人間の視線に気付けば、愛想笑いでやり過ごす。

「…いやー、それにしてもマジ萌えだわ〜…やっぱりこのシリーズにハズレは無いわね〜」

新発売の乙女ゲーをやりながら、ホクホクと感動の溜息を漏らす、パーカー姿の少女。その彼女が江風高校の人間、延いては生徒会の一員だと知るのは、同じ江風の人間くらいだろうか。
例え彼女の高校だとか立場だとかを知っている人間であっても、こんな風にファミレスで乙女ゲーに萌えてたり、満席寸前のファミレスでドリンクバー一つで席を占有する姿までは知られてい無い。
店にとっては迷惑極まりない客なのだが、本人は本人でそれどころでは無いらしい。──もし一人でこのファミレスに来る者がいたなら、哀れにも彼女と相席にされてしまうだろう。
85 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/02(土) 21:56:15.36 ID:pw39V7CDO
>>76

そんな小さな賭け事が行われていた事務所の外。
お世辞にも綺麗とは言い難い建物を、立ち止まって見上げている人物が一人。
食い倒れ上等のバイキングで腹を満たし、食後の運動として散歩していた狼牙は、眉を潜めそれを眺めていた。

「…こんな所に、なんでまた」

そう呟いた彼女は、改めてその看板に目を移す。
恩風魔法事務所。
そう書いてあるのを見つめ、再び眉を潜める。

「恩風って、やっぱりあの恩風なのか…?」

彼女が立ち止まっている理由はそれだった。
先日江風に新任教師として配属された、恩風コルという人間。
例え瀬平戸の街広しと言えど、ここまで珍しい名字はやはり少ないだろう。
というか、珍名字が多いこの街でそれが重複すること自体がそもそも珍しいのである。
まあ自分も他人の事は言えねーけど、と一人愚痴り、ともかくノックしてみる事にした狼牙。
実際にどんな事をしているのかは知らないが、魔法と書いてある分には魔法少女関連というのは確実。
しかも一応オープンになっている都合上、かけらの奪い合いになる可能性も低い。
となれば、ネットワークを作っておくのは決して悪くはないだろうと、そう考えての事だった。

「失礼するぜ、ここは何やってるとこなんだ?」

そんなガラの悪い挨拶と共に、彼女はドアを開いた。
86 :上田美奈 [sage]:2015/05/02(土) 22:07:11.46 ID:fuTGsAuAO
>>83
「まー、こちらのミスなので解除するのは別にかまわないのですが……」

【中の人的には勘違いだろうなー、だったのですが、
 キャラクター視点だと、ちょっと別な答えが出てきます】
【解呪の方で魔法が使えなくなる、ということは、
 誰かがフェデーレちんに「魔法を使えるようになる魔法」をかけたと解釈できるのです】

「他の魔法少女と喧嘩したりしません?
 約束できないなら、解除ではなく重ねがけです!」

【ひとたび飛行に入ればいくらでも逃げれるヤツがこんなこと言い出すと
 脅迫以外の何ものにもなりません】
【にっこりわらって、いうことは鬼畜でした】

「ところで、奥の教会にいけば、エインなんちゃらさんがなんで封印されたのかも聞けるのです?」
87 :恩風 コル :2015/05/02(土) 22:23:29.96 ID:llaD1/Fi0
>>85

ほらさっさと掃除……ん?

【バイトへと掃除を押し付けようとしていたそんな時】
【普段ならば鳴ることは滅多にないドアの開く音】
【雨でも降るかもと思いながらドアの方を向けばそこには見覚えのある顔が】
【確か江風の生徒に居たような……】

えーと……確か…ちょっと待て、あと少しで思い出す……

【頭に手を当て記憶を辿る】
【そこではっ、と思い出したのか顔を上げる】

そうだ犬牙!確かそんな名前だった!

【違います】
【あろうことか狼と犬を間違うという狼牙にとっては屈辱的だろうこの間違い】
【だがコルはそのまま続ける】

ここか?
ここは所謂何でも屋ってやつだ
金を払えばなんでもしてやるよ

【煙草を口から離し副流煙を撒き散らす】
【コルはそこでバイトへとドアを閉めるように言えば狼牙へとコルと向かい合う位置にある椅子へ座るよう促す】

そんなところに立ってないで座れ
おい、茶を出せ、久しぶりの客だぜ

【バイトへと茶を出すように言う】
【バイトはお茶を注げばおぼんに乗せ二人分のお茶を机へと運ぶ】
【そのあとは部屋の奥へと引っ込んでいった】
88 :フェデーレ [sage]:2015/05/02(土) 22:24:17.35 ID:SaoQnJ9+o
>>86
実際、フェデーレはエインフェリャルから力を授かっている為、その解釈は間違いではないかもしれない。勘違いだったのに、割りと辻褄が合うという……

「うん!しないしない!しないから早く解いてよ!」

そして、迷いもせずに喧嘩はしないと言い切った。

「多分、聞けないと思うよ。私ですら、何も聞けないんだから。」

フェデーレは、神父から何も聞いていない。そもそも、彼は何者なのか。それすら分からない。そもそも、男性嫌いのフェデーレは神父と話そうともしない。さっきだって、かけらを投げ付けてきたのだから。
エインフェリャルのことについても同様。フェデーレは、唯々彼女を崇拝するのみだ。
89 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/02(土) 22:24:45.50 ID:i9lFh5Jx0
/>>82は取り消しで


>>84

「相席? ええですよー、――え、あそこ?」
「めっちゃハッスルしとるけど大丈夫なん? 怖いわぁ……」

がやがやと騒がし店内には空腹を抱えた人々が引っ切り無しに舞い込んでくる。
今にも痺れを切らしそうな家族連れの呻きなどが立ち込める中、あるお一人様と店員のやり取りが切れ切れに周囲に届くだろう。
向こうに見える異様な一角に躊躇していたようだが、結局レジでお冷とおしぼりだけ受け取り、怖々と指示された席に赴く。

「どもー、失礼しまっせ……――あーん?」

そうして上から席を覗き込んだのは、七分丈のカッターとパンツ姿のひょろ長い女。
返事を聞く前にコップを置いて長い黒髪を掻き上げつつ、上げた糸目が怪訝そうに更に細められる。

「あー……えーと、こないだの! 大分雰囲気違たから最初分からんかったわ〜」
「なんやえらい声響いとったけど、誰か待ち合わせ?」

ぽふ、と手(の中のおしぼり)を打って納得の表情。たしか背龍橋で出会った正義のヒーローの人だったか。
あの時は物静かな物腰に見えたが、公共の場で黄色い悲鳴をあげる姿はイメージと異なるところがある。
疑問を胸に首を傾げながら向かい側に腰を下ろそうとするだろう。


/まだ宜しければ……
90 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/02(土) 22:44:31.76 ID:ZL06sZDxo
>>89
「…えっ?何!?まさかアレでルートEDじゃないですって!?まだ続くと言うの!?」
「1キャラでこのボリューム…以前のシリーズよりもシナリオ面を強化して来たという訳ね…」

「…ん?あぁ、相席ですか?どうぞどう──」

何だかかなり熱中しているらしい草照は、周囲の目も気にならず再び乙女の為の世界にのめり込む。
とは言っても、流石に公共の場で声が聞こえないほどに熱中はしない(現段階でもかなりの物だが)、声が聞こえると顔を上げ、周りの状況からすぐに相席だと判断、笑顔で答える。
──が、その相手の顔を見た瞬間、その笑顔がコンクリートの様に固まり、ヒビが入った音がした。

「あ、アンタこないだのカツアゲ関西人!何でこんなところに…って、ファミレスかここ…」
「…別に待ち合わせはしてないわ、アンタこそ、女一人でファミレスご飯?」

今まで持っていたゲーム機を、一人で占有している二人がけソファの端に置いて、あまり良くない相手の印象をそのまま隠さずに吐きつける。
とはいえ、だからって相席を拒否する事も無く、なんだか『お前が言うな』的な呆れ台詞を代わりに返すが。

/ウェルカムですよ!
91 :上田美奈 [sage]:2015/05/02(土) 22:45:57.03 ID:fuTGsAuAO
>>88
「フェデーレちゃんは、正直、何も知らなすぎて、
 とにかく不安になるんですけど……。
 なんでそんなに迷わずいけるんですか」

【解除はさくっと、指パッチンで一発です】
【このために指パッチンの練習したのは、ある意味でお約束】
【魔法少女はバトン回しできないといけないくらいのど定番】

「私ならむしろ、相手と戦ってでも、というような前提を作る人は
 間違いなく信用できないと思うのですが……」
92 :フェデーレ [sage]:2015/05/02(土) 23:00:37.52 ID:SaoQnJ9+o
>>91
「……お、やった、戻ってる!」

美奈の指パッチンの後、自身の内に魔法が戻ってきたのを感じるフェデーレ。これで一安心。いや、十二戦姫の現状を考えれば一安心という訳ではないのだが。まぁ、魔法が使えない状態より良いのは明らか。

「…………そんなの、好きだからに決まってるでしょ。エインフェリャル様は、私を愛してくれた。そんなエインフェリャル様を、私は好きになった。それだけ。」

まるで、世界には自分とエインフェリャルさえ居ればいいとでも言うかのように。いや、実際にそうなのだろう。あの日、全てに絶望し自ら命を絶とうとした瞬間、現れたエインフェリャルに救われて以来、フェデーレの目にはエインフェリャルしか写らなくなってしまったのだから。
93 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/02(土) 23:00:59.61 ID:pw39V7CDO
>>87

そこに居たのは、やはり間違うことなき新任教師。
どうやら自分の名前を思い出しているようで、狼牙はどんな言葉が出るか少々楽しみになる。

「…そうきたか」

その結果、犬牙。なかなか新しい単語な気がする。つかそれただの犬歯じゃない?なんて突っ込みが頭に浮かぶ。
名前を間違えられた事は余り怒っていない、というか寧ろ面白かったらしく。

「狼牙だよ、焚衿柳狼牙。ちゃんと覚えとけよ?コル先生」

結果、少々笑いながら、改めて自己紹介。
コル先生の部分には、思いっきり揶揄が込められていたが。

「何でも屋ねぇ…とはいっても、今すぐ頼みたいことはねぇな」

何でも屋。
確かに魔法少女の問題を解決するには、それなりにうってつけである。
リブラスとしての依頼等も出来るかな、と無駄に想像を広げていた狼牙だった。

「いや、長居するつもりは…」

茶を出す助手にそう言いかけるが、ふと口を閉じる。
表の惨状を見るに、恐らくはここ、まだ大して儲かってはいない。
それなのに自分がここで何も頼まずに帰るのは、失礼ではないだろうか。

「…そうだな、一つだけ。もし魔法十二戦姫少女ってのの情報を掴んだら、教えてくれ。
積極的にやんなくてもいいが、手に入ったら金を払う」

そして、そんな余計な考えの結果。
彼女は一つの依頼―――コルにとって因縁浅からぬ組織の調査を依頼することとなった。

/少々遅れました…
94 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/02(土) 23:07:15.34 ID:i9lFh5Jx0
>>90

「酷い言い草やなー、あんなんこの業界では日常茶飯事――――」

「ぼっちちゃうしー、偶にはドリンクバーちゃんぷるーで遊びたかっただけやしー!」
「声大きいのん迷惑やからやめよ? やめてくださいお願いします」

何時ものようにしれっと白をを切ろうとするも、そのものズバリな指摘にやや動揺を隠せない椎名。
すかさずの切り返しを喰らい、少なからずトーンが跳ねあがる。珍しく場の空気を読むことを優先し、唇に人差し指を付けて哀願。
喋りほどメンタルは強くないのかもしれない。そこで初めて、相手のテンションの原因(?)に気が付いた。

「あ、ゲーム? 椎名さんテ●リスむっちゃ強いで!」
「ルートがどうとか聞こえたけど、RPGでもやっとんの?」

チョイスしたジャンルにズレがあるような気もするのは、触れる機会に乏しくて久しかったのだろう。
どんなんどんなん? と無邪気に画面を覗き込もうとする。手を伸ばさなくとも身を乗り出すだけで視界圏内なのは上背のお蔭か。
序でに片手で店のインターホンを押すのも忘れない。
95 :如月凛音 [saga]:2015/05/02(土) 23:14:51.53 ID:3IsqCb940
>>91
>>92


魔法十二戦姫少女────計十二名の魔法少女から構成される組織。
目的はとある魔法少女の復活────それに伴い必要される条件は二つのうち一つ。
星のカケラを八つ手中に収める条件か──魔法少女九人の命を奪い取るか────だ。
集めたカケラは私立紫薔薇学園の付近にひっそりと位置している教会に住む神父に渡すことが必須とされている。
やがて神父は渡されたカケラを教会の地下に存在する"なにか"に埋める────。
そして、今現在埋まっている"穴"は四つ。
いずれも魔法十二戦姫少女のメンバーが奪ってきた物であり、言い換えれば"願い事への希望の強奪"である。


────目の前にある"なにか"とカケラにより埋められた"穴"を見る少女が一人。
普段通りの服装ではなく、青色の水玉模様が書かれた白と水色のパジャマを着たその少女の名前は"如月凛音"。
魔法十二戦姫少女の一時的な筆頭を勤めているこの少女は、時たまこうして教会へと足を運びカケラの状況を確認している。
そして目標のラインまではまだまだ遠いと思える現実を目にして頭を悩ますのだ、自分は何もしない癖に。


「よかったのうフェデーレ。魔法が消えては十二戦姫が死んでも意味ないからのう」


美奈とフェデーレ、二人の会話に割って入ったのは魔法十二戦姫少女の一位である少女────如月凛音だった。
夜空同様の藍色を持つ髪が、夜風によって優しく揺れ毛先が口元に触れる。
それが邪魔に感じた凛音は髪を手で押さえながら、何食わぬ顔で"仲間"であるフェデーレと"見知らぬ魔法少女"の美奈を見つめた。
教会の扉へと繋がる短い五段使用の階段へとゆっくり、ゆっくり、確実に一歩ずつ前進して行き、一段降りるとそれが重労働だったかのように息を吐いて腰を下ろす。
その様子からは、見知らぬ美奈に対して警戒心など存在しないようで────十二戦姫の戦略降下もまるで他人事だ。


「もう夜も遅いというのに……女子が二人でこんな場所にたむろっていたら、怪しい変態に捕まってしまうぞ?」


魔法少女などといった存在はこの世にないかの様な物言いで、パジャマ姿の女子高生は目の前にいる女子高生と女子中学生に注意を言った。
自身の膝に肘をついて、手の平に顎を乗せながからかう様な表情を浮かべているから察するに美奈が魔法少女だと気が付いているのだろう────げんに如月凛音は魔力を隠してはいなく、微量ながらに教会一帯に魔法の構成力である魔力を流出させている。


96 :パメラ [saga sage ]:2015/05/02(土) 23:16:15.53 ID:fRko9Ty1O

【カフェ「とれみぃ」】
【一部魔法少女がたむろするこの店のカウンターで、頬杖をつきながらスマホを弄る人物が一人】
【長く伸ばした銀髪に、深紅のゴシックドレス風の服装という彼女は】
【この店の店主でもある、パメラ・レジエルである】

………あ、駅前のアイスクリーム屋さん、新作出てるじゃないですかぁ
…………………………お店閉めてしまいましょうかぁ

【見ていたのは、何やら瀬平戸市のお店情報みたいであり】
【新作アイスクリームと聞けば、まさかの営業放棄の一言】
【まぁ、今日も今日とて店内には閑古鳥なので無理もなかったり】

………バイトの子達は今日来ませんし、結愛さんは買い物行ってますし…良いですよねぇ……?

【しかもかなり本気の様子】
【このままではガチャっと鍵をかけて閉店状態にして出掛けてしまうのだが】
【それを阻止――もとい来客する人物はいるだろうか?】

/だいたい1時〜2時くらいに〆を目安で募集します
97 :上田美奈 [sage]:2015/05/02(土) 23:24:03.78 ID:fuTGsAuAO
>>92
「出会った時のお話、もっと詳しく聞いても?」

【長丁場を覚悟したのか、いつも持ち歩いているおやつとお茶セット展開開始】
【本日は、お煎餅と玄米茶というチョイス】
【教会の前でひらくには、なんとも渋い方向性】
【もっとも、夜の教会でお茶会という時点で、何かおかしいのです】
【一般的には、それは肝試し、と呼ぶのです】

>>95
「ご同業なら、まだまだ宵の口ですよ?」

【物怖じしない中学生は、来訪者相手にも呑気なものでした】
【灰色のマントに小さなブローチという、簡易極まりないコスチュームをまとった魔法少女は
 ナチュラルにお茶の準備を三人分に増やしました】
【紙コップはいつも多めに携帯するものです】

「怪しいヘンタイというのは、自己紹介です?
 小人さんをいじめたりするのはヘンタイだったからです?
 それとも、もっと別な理由ですか?」

【マッドなお茶会(ただし和風系)の準備完了と同時に、いきなり質問ブッパスタイルです】
【2対1で勝てるとは思っておりません。まぁ、最悪かけらを差し出せば逃げれるでしょ、と】
98 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/02(土) 23:28:39.56 ID:ZL06sZDxo
>>94
「どの業界よ、ヤ○ザか何か?」

「まあ何だっていいけど…ていうかアンタ友達いるんじゃなかったの?エインちゃん≠ヘどうしたのよ?」

椎名の懇願に、「ソンナニコエダシテタカナー」と目を逸らしながら、ジュース(ドリンクバー制ミックスジュース)を飲み干す──まさか同じ事をしようとしているとは気付かれたくなくて。
それに、草照の記憶では椎名には友人がいた筈で──それがまさか封印されているとは露知らず──その友達はどうしたのか、まさかイマジナリーなフレンドか、とか思いつつ疑いの視線を送る。

「…ん?あ、ゲーム?あー…うん…」

椎名がゲームの件に触れた瞬間、素早く椎名からは目を逸らしつつ、手でゲーム機の画面を覆って隠す。
この一瞬で理解した、『このジャンルはコイツには理解できまい』と、その様な人物にこう言ったブツを見られると結果は火を見るより明らかだ。
だから、見せる訳にはいかない、何とか誤魔化さなくては──と、思っていた矢先。

『──君の側にいたい、永遠に…』

突如として流れる男性声優のイケメンボイス、それはファミレスの喧騒に飲まれただろうが、同じ席に座る二人に届くには十分で。
今日に限ってイヤホンを付けてなかったとか、スリープモードにしなかっただとか、慌てて抑えたせいでイベントが進行してしまっただとか、原因は色々とあるが、確実なのはこれだけだ。
この少女のやっていたゲームは、決してテトリスとかRPGとか、そういう一般人に向けられた物とは全く違う物だ、と。
99 :フェデーレ [sage]:2015/05/02(土) 23:38:14.84 ID:SaoQnJ9+o
>>95,>>97
「お、聞きたい?私とエインフェリャル様の馴れ初めを」

美奈の方を向き、先程とは一転して笑顔で話す。

「あれはね、私がまだ……」

そして、そのまま語りだそうとしたその瞬間。誰かが近づいてきたのが分かった。

「……凛音ちゃん……見てたんだ……いつから?」

現れたのは、十二戦姫の首領である如月凛音。だが、フェデーレは彼女に敬意を払うことなど無く、むしろどこか嫌悪感を示したようなひきつった表情をする。

「言っとくけどさ、私は死ぬつもりなんて無いから。生きてエインフェリャル様と再会するって、心に決めたから。」

気に食わない。その態度が、雰囲気が。何より、自分よりもエインフェリャルのことを知っているのが気に食わない。フェデーレは、凛音に対しそう考えている。

「平気だよ。そんな変態居たら、燃やしちゃうから。あいつみたいに……」

あいつとは、恐らくフェデーレが自身の手で葬った父親のことだろう。父親を思い出したフェデーレ、その目には未だに強い憎しみがあった。
100 :恩風 コル :2015/05/02(土) 23:44:55.11 ID:llaD1/Fi0
>>93

あぁそうだ狼牙!やっと思い出した!

【やはりコル自身もなにか引っかかっていたようで】
【名前を聞きやっとすっきり】
【だが先生という呼ばれ方に慣れていないのか少しむず痒い感じがする】

あぁそうだ
クリーチャー退治から何から何までなんでも言えよ
あ、魔法少女を殺してくれとかいうのは無しだぜ

【そういってお茶を飲む】
【物騒な会話だがコルにとっては大事なこと】
【なぜならばコルはもう誰も殺さないと決めたから】
【そう、もう誰も────】

おうなんでも言え
今のお前は生徒じゃなく客だからな

【さてさてどんな依頼が来るのか】
【やはり年相応の可愛らしい依頼だろうか】
【だがしかし狼牙が放った言葉はコルの思ったものとは違う】
【魔法十二戦姫少女】
【それはコルにとって最も関係が深い名前だろう】
【なんといったって以前までそこに自分は身を寄せていたのだから】

……何を聞きたい?
そしてお前はそれを聞いてどうする

【先ほどまでの表情とはうって変わって神妙な表情へと変わる】
【それと同時に声のトーンも落ち明らかに様子が変わった】
【これを見ればコルが魔法十二戦姫少女の何かを知っていることは分かるだろう】
101 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/02(土) 23:48:35.74 ID:Cc+2o/+c0
>>43 >>47 >>78

んなっ......・・

【渾身のキックは、虚空に舞う】
【こんな芸当ができるのはただ一つ、星のかけらによる奇跡】
【取り逃がしたことを悟り、ギリリと歯を軋ませる】
【そして、背後の爆発____】

くっ...!ぐあぁぁぁっ...!

【超至近距離での爆発、避けられるはずも無い】
【咄嗟に防御呪文を唱えようとするも間に合わず、結果として十数m吹っ飛ばされ、壁へと叩きつけられる事となる】
【黒いワンピースは所々焦げ、そこからは鮮血の赤が覗いている】

......痛たたたた......ちょっと......これ......不味いかも......
......蜜柑ちゃん、だっけ?悪いんだけど......頼んだメニューは......またの機会で......痛たた......

【生憎、毎月の「支払い」を済ませたばかりでかけらの持ち合わせが無い篠原】
【自力での回復ができないわけでは無いが、これだけの傷だと少しばかり回復への専念が必要だ】
【ヨロヨロと立ち上がり、壁伝いに出口へと歩いて行く】
【呼び止められなければ、ドアの前へ待機させてある愛車へ倒れこむ様に乗り込み、「とれみぃ」を去ることだろう】

//すみません遅くなりました...!
//長い間お付き合いいただきありがとうございました。
102 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/02(土) 23:49:45.43 ID:i9lFh5Jx0
>>98


「うぇ? いやー我ながら愛されモテかわスリムとは程遠い人種やからなぁ椎名さん」
「エインちゃんはともかく、普段周りでつるんでくれる友達ゆうたら中々……ね?」

女性の憧れの体質とはスリム以外共通点が無いという悲しさ。言っていて泣けてきそうだが、それさえも楽しめるのは転んでもタダでは起きないしつこさか。
まあ詳しくは察してくれ、と覗き込みながら舌を出そうとした時。それより早く、自分の方が状況を察しなければならない状況が訪れる。


「……お、おう」

「――――いや、しゅみれーしょん的、な、アレやろ? 知っとるしっとる」
「いやまさか守備範囲が年下から仮想世界までとは、ビ●チちゃんも好きやなぁ〜〜……」

両者間に流れる第三者の男性の声。凍った空気から数秒置いてストンと席に戻り、姿勢を正してOKOKと指で○を作る。
若干口角の揚がりが余分なのは、どういった種類の動揺なのか。気まずい空気と共に、やがて訪れるであろう店員と八百維を交互に見比べ、暫し途方に暮れる。

「あー、と。 ビ●チちゃんのおすすめある? 少しやったら奢るで?」

正直何処まで突っ込んで良いのやら分からず。拗れた時に備えて、先に注文しておくスタイル。
勝手が分からないという事もあり、先述のドリンクバー以外は相手に任せようという気遣い(?)で尋ねた。
103 :如月凛音 [saga]:2015/05/02(土) 23:59:42.29 ID:3IsqCb940
>>97
>>99

「む………なんじゃ和菓子はないのか」


用意されている和風ティーセットを見て少し残念そうな顔つきを見せたのは、大好物の洋菓子がなかったからであり、更には目の前に広がるお茶会セットには和菓子が置かれていなく、何が言いたいかと問われれば──────


「甘い物が食べたいのー……」


下を巻く、脳髄が溶けそうな甘味が存在しないことに納得がいかない──だ。
階段を降りると何処からだ取り出したのか、キャンプなどでよく使用される折りたたみ式の椅子へと座り、渋々煎餅へと手を伸ばした。


「小人? おお、たしか、椎名と共に戯れた人形の様な彼奴じゃな!
 名前は……なんじゃったかのう。メリーとか言ってたような……。
 なるほど、あの小人はお主の知り合いじゃったか。すまんの、ついつい弄ってしまった」


美奈の問いに対して多少の時間、頭にハテナを浮かべた後、煎餅を噛み砕いたと同時に────まるで煎餅の咀嚼音が問題の解決音かのように、凛音はメリーの姿を思い出した。
目の前にいる少女がメリーの知人だと一人で納得すると頷きながらに煎餅をバリバリ食べる。
別の理由────そんな複雑な意味など、あの時の行動には存在していないのは事実であり、それをただの弄りと言えばそれまでだ。


「いつからと言われれば、たった今じゃ。死ぬつもりはなくても良いし、あってもいいぞ? 結局、お主が生きるか死ぬかは儂にも分からないしのう」


正直、フェデーレ含む十二戦姫が死のうとする意思を持たれるのは戦力的に見ても好意的なものではなかった。
しかし、フェデーレが死ぬ意思を持たないと凛音は分かりきっている為に、ただ単にからかう様なつもりでそれを言っただけであり、そこに複雑な真意は存在しない。


「心に決めても変わる場合もあるぞ? 心変わりと言う奴じゃな。
 例に挙げるならリースコール、彼奴は戦姫をやめたからのう。あれほど、お主の様に目的に真っ直ぐだったと言うのに……気分屋は嫌じゃのう」


フェデーレへと、自然に仲間の行動を教えた。
勿論、彼女が既にそれを知っていることは分かっていたが如月凛音はエーテルシアの行為を話した。







104 :上田美奈 [sage]:2015/05/03(日) 00:08:22.93 ID:yqhMpH96O
>>99
「聞きたくない、といったら嘘になるんですが
 多分、私が知りたいのはもっとその先なんですよね。
 一体どういう流れで、あなた達が組むことになったのか、とか
 エインさんがなんで封印されたのか、とか」

【甘いもの、和菓子と言われてぐぬぬぬぬ】
【これはとっておきなのですが、とべこもちが入ったタッパーを取り出しました】
【……毎度毎度、地味系ちゃんのかばんの中は、いろいろ食べ物が詰まっています】

「まぁ、いじりたくなる気持ちはものすごくよく分かるのですが……
 それ以上に気になるんですよね。
 なんでこんな魅了されまくりな子を出すような人が、封印なんて形になってるのか」

【その疑問を解決するために、わざわざ泳いでもらったようなものなのです】
【あなたなら、知ってるんじゃないですか? と凛音へ】
105 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/05/03(日) 00:19:03.33 ID:+A1mp7bc0
>>100

場の空気が変わるのを、狼牙はその肌で感じた。
間違いない。

「コル先生、あんた…知ってんな。それも、単純な事だけじゃない。
組織の、かなり深いとこまで」

答える狼牙の言葉にも、自然と力が入る。
獣の警戒心を張り巡らせ、相手からの質問に答える。

「…目的は、ケジメを付ける事だ。
とある魔法少女…俺にとって大きな切っ掛けだったそいつが、十二戦姫を追っていた。
それを、俺が勝手に受け継いだーーー俺がそいつの機会を、奪った様なモンだったから」

語られるのは、狼牙が彼女達を追う理由。
それは、彼女の一つの原点。
狼牙が魔法少女となったその時、あの山の中で少女のその体に誓った事。
それを偽る事は彼女の誇りを傷付ける事だとそう思い、狼牙は正直に事実を話す。勿論、伏せるべき部分は伏せたが。

「だけど、追っている時に。
その中に『許せない』奴を見つけた」

それで、終われば良かったのかもしれない。
全てではなくとも真実を語って、それで良しとすべきであったのかもしれない。
だが、狼牙にとって、今戦姫を追う理由がそれだけでは無かったから。

「そいつは、命を命と思わねぇ奴だった。
人を殺し、その相手に何の敬意も払わないような、そんなヤツだった」

更に言うならば、コルが殺人の依頼を断るという言葉。
それが、逆に殺人という行為自体への異質感を薄くしていた、というのもあるかも知れない。
だから、狼牙は。
ある意味コルにとって、最悪の言葉を言い放った。

「もし、同じ様なヤツしかそこに居ないなら。
俺が、『そいつと同じ様に…殺す』かも、しれない」

それで、コルならば恐らく気付くであろう。
村正を殺したのが、目の前の狼牙だと。

「それは、俺がしたい事だ。さっきのケジメとも違う。だから、手伝ってくれとは言わない。
だが、俺は十二戦姫のーーーその考えが、もしあいつと同じ様な考えをするのなら、殺してでもあいつらを止めるつもりでいる。
…俺が追う理由としては、そんな感じだ」
106 :フェデーレ [sage]:2015/05/03(日) 00:20:34.87 ID:UWeSa60ho
>>103,>>104
「それを聞くなら、私じゃなく凛音ちゃんに聞いたらどうかな?悔しいけど、私よりも知ってるし……」

悔しそうな表情を浮かべ、美奈と話す。実際、フェデーレが話せることなど殆ど無い。

「……そう簡単に聞けるとは思わないけどね」


「ところで、凛音ちゃん。そのリースちゃんが裏切ったってのは、本当なの?」

リースコルが裏切ったということは、話には聞いていた。だが、フェデーレには信じられなかった。彼女と親しかった訳では無いが、彼女は自分と同じでエインフェリャルに忠誠を誓った仲間だったと記憶している。

「リースちゃんの大がかりな作戦だったりしないの?ほら、敵を騙すなら味方からって言うでしょ?」

むしろ、そう信じたかった。リースコルの為ではなく、エインフェリャルの為に。十二戦姫が減ったとなれば、エインフェリャルは悲しむだろうとフェデーレは思う。エインフェリャルの悲しむところは見たくないのだ。

「もし、本当に裏切ってたら、それは許されざることだよね。」

もし、本当だったならば、始末するしかない。十二戦姫を裏切ることは、エインフェリャルを裏切ることに等しいのだから。
107 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/03(日) 00:21:26.42 ID:Sz7Dgmkpo
>>102
「」

その場の空気が凍り付いた、絶対零度の雰囲気が草照を凍らせて、砕け散る。
椎名に何も答えぬまま、手元でゲーム機をカバンに突っ込むと、両肘をテーブルに着いて合わせた両手で頭を抑える。
もう、何も言わなくともこのポーズだけで『やっちまった感』が溢れ出んばかりに滲み出ている所から、何を思っているかはお察しだろう。

「…春イチゴのパンケーキ……」

でもオススメメニューはバッチリと言う、ポツリと呟いたが、椎名にもしっかりと聞こえるだろう。春の限定メニューだ。


「………」

注文を聞き終えた店員が離れた後、暫し黙っていた草照に動きがあった。
無言で顔を伏せたまま、カバンの中から件のゲーム機を取り出し、椎名にも画面が見える様にテーブルに置く。
画面には、イケメン男子が言い寄ってくる場面のCGが映し出されていた。…うん、どんな物かは想像に任せる。

「これね、『幕末の☆藩士殿っ!』ていうシリーズの最新作なんだけど、その手の人間にはこのシリーズ、凄く評判がいいの」
「私の推しメンは彼でね、オススメのカプは…これ」

静かな声で、急にゲームの説明をしだした…が、何やら様子がおかしい。
ゲーム内でどのキャラが好きか、とかそういうのは遊び方としてまだ普通な方なのだが、なんかカプ≠ニか言い出したかと思えば、続いてカバンから取り出してテーブルに置かれた三冊程の冊子。
…まあ、所謂薄い本≠セ、しかも、女性向けの、男性が組んず解れつするようなの。

「このカプを描いてるサークルの同人誌は委託だと品薄必至で、最近この辺りで販売してたのを見つけて衝動買いしちゃった」
「でも後悔してないわ、こういうのって金に糸目をつけたら駄目じゃない?人に笑われてナンボじゃない?」
「でもね、理解してもらいたいって気持ちはあるのよ?私もね、同士が身近にいたら素敵だなーって思う事もあるの」
「……ね?これ、凄くイイ≠フよ?」

影の挿した笑顔で、オススメ≠ノついてつらつらと語り出す草照、そこに一切の動揺は無いように見えて、ニュースキャスターかドラマ俳優のように、それは見事にすらすらと語る。
だが、どう考えても危ない、これはヤケだ、最早見られてしまってはと、ヤケを起こしてしまっている。
同好の士と言う名の深淵に引き込むつもりか、その薄い本を押し付け、ページをめくり、洗脳紛いの行為で椎名の脳内に新しい世界の扉をこじ開けようとしてくる。やばい。
108 :恩風 コル :2015/05/03(日) 00:45:35.53 ID:g40xJd7I0
>>105

【恐らく狼牙も自分と同じ────】
【人には人それぞれの過去がある】
【それはコルも同じこと】
【だから追求はしない】

『許せない』奴…?

【狼牙の言った『許せない奴』】
【狼牙は語った】
【そして狼牙はその人物を殺したというようなことを口走った】
【まさか──そんな────】

村…正……

【思わず口に出てしまった】
【誰よりも純粋だった】
【そして歪んでしまった彼女の名を】
【もし村正がエインフェリャルと出会わず】
【魔法少女にもなって居なかったら】
【きっと今頃は────】

…いいか狼牙……
私はお前にどんな過去があるかは知らないし知るつもりもない
だがこれだけは言わせてもらう

【このままでは狼牙は────】
【止めなくてはならない】
【狼牙の道が逸れるのを】
【まともな生き方から外れるのを】

それで[ピーーー]ならお前は十二戦姫と一緒だ
それをよく心に刻んでおけ
109 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/03(日) 00:46:54.14 ID:pbHIGs8M0
>>107


「あ、ほなそれ二つ。 とドリンクバーで」

行ってほしいような欲しくないような。二人きりにとり残された狭い世界、きまり悪げにそわそわ身じろぎする。
最初こそいいネタがあったと揶揄おうとしたものの、伏せた顔の奥の表情が空恐ろしくてごくりと唾を飲んだきり。目当てのドリンクバーにも立ち上がれず、氷の解けたお冷を手の中で弄んでいたが。
カップしかなかった机の上に再びゲーム機が出てくれば、怪訝そうに中に映るイケメンと目を合わせる。

「幕末……――あぁ、ほなこれ●撰組の隊士さんとか?」
「ほぇ〜〜っ、教科書と全然顔違うやん。さすがゲームやと美化されとんなぁ……」

「……ん? んん〜〜??」

成程乙女ゲーとはかようなものかと、思わず手にとってしげしげ、声優の情緒あふれる美声に暫し酔うが
続いて現れた厚みのない本に首が90度曲がる。それが新世界の幕開けで――――


「これ、男の子しか出てこ−へんけど……うわっ、そんないきなりィ!?」
「え、えぇー、これ、公共の明るい場で見せたらアカン奴とちゃう……ちょ、そんなとこまでッ!?」

赤くなった顔を両手で覆ってこそいるが、見開かれた眼は指の隙間からばっちりガン見している。
一見して軽薄な態度が目に付く椎名だが、先に述べたように友人と呼べる類の対象は少なく。中でも異性となるとさらに一握り。
具体的に言うなら、最近はコンビニの店員と組織関係の神父としか話していない枯れ具合。
己から両手が塞いだ現状では相手の怒涛の攻めを防ぐことも叶わず、アブノーマルな情報を次々脳内に叩き込まれる。
気付けば仰け反っていた身体は、何時しか喰い気味でテーブルに身を乗り出していた。
110 :如月凛音 [saga]:2015/05/03(日) 00:48:57.72 ID:Qi08cUXo0
>>104
>>106

「うむ。儂はフェデーレより詳しく知っているぞ。なんなら、エインフェリャ────……エインフェリャル様のスリーカップまで教えても良いぞ?」


手元から何やら如月凛音の流出させている魔力とは少し変わった魔力を帯びているフォークを出現させる────そのフォークの形状は少し変わっていて、両端がフォーク状になっている。
大きさこそ、普遍的なフォークとなんら変化はないが、色も赤黒く中央部にはストラップが付いいるし、やはり従来のフォークとは別物だろう。
果たして、それが食事用のフォークかと問われれば"否"であるが使おうと思えば使える故に、出されたタッパーに入っているとべこもちを"それ"を使い口元に運んだ。
本来、とべこもちはフォークなど使わないはずなのだが、手が汚れているのを気にした為に手を使い食すのは気分が悪いと思い、フォークを使用したのだ。


「────で、なんじゃったかのう?
 結局お主が問いたいのは、何故封印されたのかでいいのか?
 悪いが儂も組織の頭であるが、所詮歯車の一つ……全てを今話すのは不可能なんじゃよ。だから、聞きたいのは一つで頼むぞ」


煎餅に引き続き、とべこもちも無遠慮で何の躊躇いもなしにバクバク口へと運ぶ。
本当ならば、この歳の少女が夜に甘い食べ物など自殺行為に等しい筈なのに────如月凛音はそれを気にもしない。
美奈の質問は結局のところ、組織の全て────根幹の部分までを知りたいのだろう。
勿論、如月凛音は全てを知り、正直何時でもそれをなりふり構わずに話すことは意図容易い行為に過ぎない。
しかし、彼女はそれを拒んだ────適当な理由を並べて、相手を馬鹿にしている様な口調ではあったが其処に存在するのは拒否権だった。
組織の為────と言えば聞こえはいいが、実際のところ────唯の気まぐれに過ぎない。
だが、如月凛音は気分屋。今は拒否しても、明日や──下手をすればコンマ数秒後には極普通に話すこともあるだろう。


「なぜわざわざ嘘をつく? 彼奴はそんな小賢しいことをしなくても魔法少女の一人や二人、カケラの三つや四つ集めれるだけの力はあるはずじゃ。
 "裏切った"のじゃよ。お主の大好きな人を彼奴は自分の都合て、見捨てたんじゃ。
そして、封印されて目の前も見えない──何色にも染まらない"無"の世界で苦しむお主の愛しい者など関係なしに、この街で普通に生きているんじゃよ。
 のう、フェデーレ。お主は許せないだろう、リースコールを。なら、どうする?
 そう言えば……リースコールも戦姫だからのう、お主が殺せばエインフェリャル様の復活に────………とすまんすまん。歯に餅が詰まった」


裏切りの行為は事実であり、それが演技などではないのは明白だ。
あの時見せた覚悟の瞳が嘘ではないのは確信していたが、やはりあの後なにかあったのだろう────使える仲間は使うのが、如月凛音のやり方であり、生きる道具と言い換えることの出来る存在が彼女にとっての"仲間"でありそれが、自身を除く魔法十二戦姫少女であった。
111 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/03(日) 01:03:23.90 ID:bMixE1UY0
【深夜・路地裏】
【ビルの屋上に、猟銃を手にした少女___津山の影】
【そこから見渡せる道路には、津山が仕掛けた餌として星のかけらが一つ】
【幾度となく繰り返したはずの、狩りを始めようとするも...】

『うん、こちらこそ!』

【視界に、先日出会った少女...水無月の顔がチラつく】

(......またか)

【幻へ向け、一発の弾丸】
【魔力の篭った弾丸は幻を通り抜け、コンクリートを傷つける】
【これで何度目だろうか、自分でもわからない】
【何故ここまで水無月の顔が離れないのかさえも、津山にはわからない】

......ハァ。

【一つ、大きな溜息】
【きっと、狩りを暫く行っていないせいだろう。そう決めつけ、仕掛けた罠へと視線を向ける】
【果たして、獲物は引っかかっているのだろうか】



112 :上田美奈 [sage]:2015/05/03(日) 01:04:57.18 ID:yqhMpH96O
>>106
「私個人としては、最初にいったように知らないままなのが怖いといいますか
 ………人を罠にはめるようなのは、大抵素晴らしいものを装って近寄ってくるってのを
 経験的によ〜く知っているもので」

【お話ちょっと脱線】
【思ったよりリーダーさんは物知りさんのようで、お話も聞けそう】
【フェデーレさんの予想はちょっち外れました】
【そしてもう一つ、実はミナちゃんはフェデさんのことを年下と思っておりました】
【理由は台詞の通り】

「まー、なんで知りたいかってと、それが本当に素晴らしい人で
 封印がとけても何事も無いってなら、かけら集めに協力してもいいくらいと思ってまして。
 広域探査の固有魔法、需要ありませんか。
 それとは別に、食べたべこもちの数くらいは質問に答えてもらいたいところでもありますけど」

【ぶっちゃけ、取引でした】
【指の上にかけらを1個、無造作に。同じ指の根元からは、彼女の魔道の器たるペンデュラムをぶら下げて】
【何を知りたいか、については答えになっていませんが、大別すると封印された理由と、
 封印がとけた場合におきること、といったところでしょうか】

「エインヘリアルって、一度死んで世界の終わりに神々の軍勢として参戦する戦士のことでしょう?
 それが、封印から解放って、それだけで嫌なフラグですよね、普通。
 そもそもなんで固有名詞のように扱われてるんでしょう」
113 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/05/03(日) 01:09:26.70 ID:+A1mp7bc0
>>108

「…………っ。
村、正。あいつは、そんな名前だったのか」

コルの言葉に、一人呟く。
例え聞いたとしても名前は明かさなかっただろうあの少女の名前。
改めてその名前を、その心に、肉体に深く刻んだ。

「…知ってるよ、んな事は」

そして、コルへと真っ向から言葉を返す。
そう、解っているのだ。
自分が、既に人の道を外れている事も。
自分が、他人を殺して生きる事しか出来ない事も。
それが、憎んでいる自分の敵と同じ穴の狢という事も。

「自分を正当化するつもりも、一二戦姫の奴等を間違っていると言うつもりもない。
俺は、そんな奴等が許せないからやるだけだ。他人の存在に敬意を払えない奴等を」

だから、せめて自分は敬意を払おうと。
自らが奪ったその命を、生き様を、魂を出来る限りその心に残そうと。
狼牙の言葉には、そんな感情が込められていた。

「…俺は、あくまで殺した人間には敬意を払っているつもりだ。だけど、それで恨まれて殺されるなら、それを自業自得と受け止める覚悟は済んでる」

そこまで言って、狼牙は茶に手を伸ばす。
まだ熱い中身を一息に飲み下し、改めてコルを見据え。

「…名前まで知ってて、言い逃れは出来ないと考えて貰うぜ。
恩風コル…あんた、ナニモンだ」

そして、そう問い掛けた。
114 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/03(日) 01:11:07.59 ID:Sz7Dgmkpo
>>109
繰り広げられる薄い本攻撃、ある意味では精神干渉魔法とでも言えようか、いや寧ろそんなものよりもよっぽど恐ろしいかもしれないそれ。
パラパラと捲られるページ毎に、一般人からは遠く腐臭漂う世界の香りが漂ってくる。
一冊分を見せ終えて、パタンと本を閉じればふぅと息を吐いた草照は、ニッコリと椎名に笑ってみせる。

「…良いでしょ?これ」
「…別にね、私も隠してはいるけど、それが恥ずかしい事だからじゃないの、こういう物は同じ趣味の人間の中だけにあるべき物だから、やたらめったら表に出さないだけなのよ」
「わかる?これは別に恥ずかしい事じゃないの、いえ、寧ろこれは全ての女の子が心の中に持っている物なのよ」

『ホ○が嫌いな女子なんていません』とはよく言ったもので、実際どうかは知らないが、誰しもにこういうきっかけはあるのだろう。
『熱弁して理解してもらう』と言えば聞こえはいいかもしれないが、これはただ深淵に引き込もうとしているだけだ、僅かにでも突こうと見た瞬間にこれとは恐ろしい。

「私、ジュースのお代わり入れてくるわ」
「ああ、それ読みたいなら読んでて良いからね?」

そう言って、草照はジュースのコップを片手に席を暫し立とうとする、テーブルの上にはまだ椎名に中身を見せていない薄い本が何冊か。
それをどうするかは椎名次第だ、草照は数分もしない内にジュース片手に帰ってくるが、その時にどうなっているかはまだわからない。
115 :フェデーレ [sage]:2015/05/03(日) 01:16:26.03 ID:UWeSa60ho
>>110
「そっか……真実なんだね。リースちゃんの裏切りは……」

信じたかった。だが、それを否定する情報は出揃っている。ならば、裏切りは事実なのだろう。

「……許せない……許せないよ……エインフェリャル様は苦しんでいるのに……エインフェリャル様はきっと、リースちゃんのことも愛していたのに……」

リースコルは何故裏切ったのか?何があったのか?そんな疑問は、もはやどうでもよくなっていた。例え、どんな理由があろうとも、裏切ったのは事実なのだから。怒りに満ち溢れたフェデーレの答えは決まっていた。

「――勿論、[ピーーー]に決まっているでしょ。」

裏切りとは、フェデーレにとって最も許し難いものの一つ。フェデーレは、リースコルに対し明確な殺意を露にした。


>>112
「なにそれ!エインフェリャル様が私を嵌めようとしてるって言うの!?有り得ない!エインフェリャル様からの愛は本物だもの!」

あくまでも、自分がエインフェリャルに愛されていると主張するフェデーレ。
誰からも愛されず、死を選ぼうとした時に手を差しのべてくれた。そして、力をくれた。フェデーレにとっては、それだけで心の底から信じる理由になるのだ。
116 :恩風 コル [sage saga]:2015/05/03(日) 01:23:48.84 ID:g40xJd7I0
>>113

解っていて尚曲げねぇか……

【人を殺す】
【それがどういうことかはコルは痛いほどに解っている】
【今まで自分が何人の魔法少女を殺してきたか】
【それは決して許されるものではない】
【きっと一生掛かっても許されることはないだろう】
【だが】
【だからこそ──やらなければならないのだ】
【それに対しての僅かながらの償いを】
【報いを受けなければならないのだ】

きっと私は今誰よりも真っ先に死ななきゃいけない人間だ
だが──だからこそ生きる
そして少しでも報いを受け償いをしなければならねぇ

【そして狼牙の言葉に対してコルは目を背けることなく】
【まっすぐと狼牙を見据えて言うのであった】

私は…元十二戦姫だ
117 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/03(日) 01:28:00.81 ID:0DkkS/37O
>>111

「……おお、きら、きら、……」

獲物が引っかかってました。
幼女っぽいのが欠片を指先でツンツンとつついていました。
その瞳は好奇心にキラキラと輝いてはいるものの、星のカケラがどのようなものかは理解していないようで。
その反応は綺麗な石ころを見つけた子供のものと全く同じで、獲物と呼ぶには余りにも貧弱そうだったが。

「……きれい、れす、……きら、きら、…… きら、きら、……」

そんな台詞を連呼しながら、一定間隔でカケラをつついている幼女っぽいの。
しかしその風貌をよく観察したならば、小さくない違和感を覚える筈だろう。
その服装は白いワンピース一着だけ、靴も履かずに裸足でここまで歩いてきたのかと疑われる格好。
そして周囲にほんのりと漂う、湿気た空気。その中に混じった僅かな魔力。

「…………、きら、きら、りん、……♪」

しかし現状この幼女っぽいに警戒心というものは全くなく、このままでは延々と干しのかけらを突ついて楽しんでいるだろう。
奇襲をしかけるも、或いはコミュニケーションを図ってみるのも、全ては狩人の気まぐれ次第――

118 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/03(日) 01:40:37.25 ID:pbHIGs8M0
>>114


「ビ●チちゃんフツーのビ●チやなかったんやな……」
「これってホm――――いや無理、なんぼ椎名さんでも口にすんの憚られるわ」
「てゆーか、なんかもう完全にキャラ変わってへん?」

男に興味がある――――とは薄々気づいていたが、それが本能ではなく趣味全開の世界とは思いもよらない。
目が覚めたと同時に目を覆いたくなるような惨状に、良い笑顔の相手を呆然と見つめる椎名。
ひと段落したと見え、漸く両手を下に降ろして戸惑いと羞恥の残る顔を晒す。
変な興奮冷めやらぬうち、不意に席に置いてきぼりを喰らえば、得意の舌鋒も今一つキレがなく。

「あ、ちょ」

「いやいや、そんな分かり易い罠(トラップ)に掛かる程、椎名さんは平和ボケしてへんって」
「それと、行くんやったら序でにファン太グレープとオレンジ頼むわ〜」

せめてものお遣いを注文し、火照った頭にお冷を喉へ流し込んで溜息。多少冷静さが戻るとテーブルの一角が嫌でも目についてくる。
強がりでああは言ったが――見まいと、目を逸らそうとするほどに、机の上の其れが存在感を放って大きくなるような錯覚を覚える。
わざわざ見えるところに置かれているのに視界に入れないとか――不可能だ。

――――迷った末、何気ない風を装い店のメニューに隠してさりげなく、さりげなく一冊を手に取る。


「うぅ……、うわー、男同士でそんなん、ありえへんって……」
「やっぱこんなんアカンやろ……作者の頭が色々信じられへんわ――――」

一度頁を捲れば、広がるのはめくるめく薔薇の世界。
時々目を瞑ったり朱に染まる口元を押さえたりしながら、なんだかんだで結局目次から作者の結びの挨拶まで目を通してしまう。
八百維が戻る頃には、高い身体を出来るだけ縮めながらも、メニューのカモフラージュも忘れ二冊目を読み耽る椎名が居るだろう。
119 :焚衿柳狼牙 [sage saga]:2015/05/03(日) 01:55:16.82 ID:+A1mp7bc0
>>116

「曲げない…いや、もう『曲げられない』んだ。
俺はもう、歪んだ形で完成しちまってるんだよ」

その言葉には、苦々しげな響き。
きっと自分は、死ぬまで喰べる事を止められないという諦め。
そして、それを悦んでいる獣が自分の中にいるという恐怖。
それらがないまぜになった言葉は、空中に揺れて融けていく。

「…そうか」

やはり、か。
予想はしていた。いや、大して考えずとも出る答えだっただろう。
そして、狼牙は息を吐く。

「その償いってのは、敵討ちもすんのか?」

その言葉が、示唆する物とは。
それに考えが至るより早く、狼牙は次の言葉を紡ぐ。

「あんたみたいに、償おうとしている人間が。他人を認められる人間がいる事は、覚えておく」

そう言って、ふと少し立ち上がる。
ふと、もしも十二戦姫がこんな人間であってくれるならば、どんなに楽だろうかと頭によぎる。
だが、きっと現実はそうじゃない。
だからこそ、自分は戦うのだろうから。

「…あんたは、俺をどうするつもりだ」

改めて周りを隔離し、そう呟く。
それは、村正のケジメについての事か、はたまたこの道を行く狼牙自身ついての事か。
どちらともとれる問に、コルはどう答えるのか。
120 :如月凛音 [saga]:2015/05/03(日) 01:59:45.82 ID:Qi08cUXo0
>>115
>>112

「そうじゃ。フェデーレ、お主が殺せばエインフェリャル様は喜ぶぞ────と、フェデーレの顔見知りということは、儂らの活動内容を知っているのじゃろう?
 魔法少女を殺す組織に手を貸したいなど変わっておるのー……まあ、お主が何を目的にしているかは分からないが……。
 んー、"彼女"がいい魔法少女かそうでないかで言ったら────そうでない魔法少女だろうな。というより、いい魔法少女なら封印などされないだろうに。
 じゃが、儂ら──魔法十二戦姫少女からすればいい魔法少女じゃ」


多分とべこもちは相当食べただろう。
しかし、それを気にもしないで如月凛音は煎餅へと手を伸ばした。
美奈の質問────そして、彼女の言うことが真意なのかこの場で理解することは不可能だったが、自身の固有魔法を警戒無しに話すことから信憑性は高いだろう。
"エインフェリャル"が世間一般で言われる"いい"かはたまた"悪い"かの二択で答えを求められれば──────出てくるアンサーは後者だった。
美奈の質問を答える凛音の脳裏に浮かんできたのは、"エインフェリャル"の姿────。
何時しか出会ったあの頃と変わらぬ容姿のまま思い出したかの様に、頭に姿を現した彼女を懐かしむかのように、如月凛音は星空を見上げた。


「お主の言うのは死せる戦士たち、通称エインヘリャルじゃな。
 じゃが、儂らが復活させようとしているのエインフェリャル────"エイン・フェア・ティルゲー・リャル"。
 人格の終わりと始まりの魔法を得意とした魔法少女じゃ──と言っても人格関連など、彼奴等の固有魔法の端っこ部分でしかないがな。
 まあ、こう言えば神話に引けを取らないが、実際言い換えると基地外行動して逮捕された魔法少女じゃな。
 なぜ固有名詞かと言われれば、そうじゃのう。そもそもなぜ固有名詞だと思ったんじゃ?
 それではまるで──────」










「  エインフェリャルが一人みたいな言い方じゃないかのう  」







それを答えた後に、如月凛音はうっかりした様な表情を浮かべて煎餅を五枚口へと投げ込み物理的に己の口を塞いだ。
エインフェリャル────エイン・フェア・ティルゲー・リャル。
終わりと始まりを司る"魔法少女"。
そう──魔法少女であり、"一人"の魔法少女とは誰も言っていない。
固有名詞の様に扱われているその呼び名は、彼女等を括った通称であり一人を指すものではない。
彼女等が魔法十二戦姫少女に魔法を授け、魔法十二戦姫少女に慕われ、愛された存在であり、"彼女等"が封印された存在だ。
組織の筆頭である存在、戦姫にエインフェリャルと呼ばれている魔法少女は一人であり一人ではない。
そしてその一人をエインフェリャルと名付けた存在が彼女───────


「まあ、訳せばエインフェリャルじゃろ」



──────如月凛音だ。










121 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/03(日) 02:06:26.84 ID:Sz7Dgmkpo
>>118
なんだかんだ言って、ちゃんと注文は聞いていたみたいで、帰って来た草照の手には椎名の注文したジュースが一緒にもたれていた。
置いて行った本にしっかりと興味を示してくれた椎名を、子犬を見るような目で見ながら、テーブルにジュースを置いて席に着く、丁度注文の品も来たようだ。
テーブルに皿を置くのに邪魔になるからと、置いておいた本とゲーム機をカバンにいそいそとしまいだす、だが、椎名が読んでいた物だけは手を付けず。

「その本、アンタにあげるわ。気に入ったみたいだし、これでパンケーキの分はチャラね?」

イチゴのソースとホイップクリームに彩られたパンケーキ、その向こうからニッコリと笑いながら宣うのはそんな交換条件。
迷惑極まりない交換だが、否応無しだと言わんばかりに話を進めた草照は、そのままパンケーキを口に運ぶ。
広がる酸味と甘さとふわふわ食感のハーモニーに舌鼓をうちつつ、全くもって最初よりも上機嫌だ。

「あげたんだから、それはアンタの物、捨てても良いし持っててもいいわ、それはアンタの自由よ」
「…もし違うのが欲しかったら、駅前のビルの本屋さんで他の色んなのが売ってるから」

メガネの奥で細めた目から眼光が光る、獲物を捕らえた野獣の眼光だ。
逃れたいならばまだ間に合う、この本を捨てて一晩二晩眠れば、夢だった事にして忘れる事が出来る、例えそうなっても椎名を咎める人間は誰もいない。
腐臭を纏った悪魔の囁きを聞き入れなければまだ戻る事は出来る、出来るのだ。

「…でも、それとこれとは別の話で、次カツアゲしてんの見たら許さないからね」
「そうならないと、良いけど」

パクパクと、素早くパンケーキを食べ終えて、ナプキンで口を拭きながらそう言うと、「ご馳走様」と言ってから、さっさとカバンを持って席を立ってしまう。
災害の様に自分勝手で無慈悲に掻き回しては去って行く草照が置いて行ったのは、一冊の薄い本が椎名の手に。
それをどうするか、今日見出した知識をどう使うかは、椎名本人の手に委ねられている。

「──Welcome to Underground…」

帰り掛け、ファミレスを出て歩く草照は、夜の帳に呟いた。

/そろそろ眠気が来たのでこの辺りで…
/お疲れ様でしたー!
122 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/03(日) 02:08:03.56 ID:bMixE1UY0
>>117

......んん?

【罠の前には、幼い少女...】
【しかし、様子が妙だ。魔法少女であればそれがどの様な代物であるか程度は理解して然るべきのもの__星のかけらに対する反応が、それと知ってのものだとは思えない】
【更に、余りに綺麗すぎる服装であったり裸足であったりと、奇妙な点は多々あるが......】

......まあ、いいわ。

【漂う魔力は、少女が普通の人間で無いことの証明】
【それに、目の前の少女が魔法少女でもそれを模したクリーチャーでも問題はない】
【今の津山には、何者かを狩ることが必要なのだ】
【得体の知れない何かを、振り切るために】
【猟銃に弾丸を込め、安全装置を外す】

...まずは、小手調べ。

【一発は、上空へ放たれ、結界を形作る】
【もう一発は少女の数m後ろへ放たれ、魔方陣を描く】
【そうして現れるのは、2頭の地獄の番犬...ケルベロス】
【彼らは爪を剥き出しにして、欠片を弄ぶ少女を引き裂かんと襲いかかる......!】
123 :恩風 コル :2015/05/03(日) 02:17:12.21 ID:g40xJd7I0
>>119

歪んだ形で完成してる…か……
知ってるか?

【完成している】
【きっと狼牙にとってはそうなのだろう】
【歪んだ自分が中にいて】
【その自分が自分を蝕む】
【だが──本当に諦めているのだろうか】

本当に諦めてるやつってのはとっくに飲まれてるんだよ
だが今のお前はどうだ?
まだ飲まれていない、なら少しでもその自分に抗え、恐怖しているということは諦めてないってことだ
ならまだお前は歪みきっちゃいねぇ

【本当に似ている】
【これでは救ってやりたいと思うしかないではないか】
【自分のようにならさないためにも】
【まだ救いがあるのなら──】

敵討ちか…そんな大層なもんじゃねぇよ
それにもしかしたらこんなのはただ私の自己満足かもしれねぇ
本当はやっぱ死んだほうが……

【これはただの独りよがりなのかもしれない】
【だが決めたのだ】
【例え独りよがりだったとしても構わない】
【そう、あの光のような魔法少女を見て──】

どうするもこうするもねぇよ
私は救えるもんは救ってやりてぇ、ただそれだけだ

【狼牙の問いへの答え】
【それは紛れもなくコルの本心だった】
124 :上田美奈 [sage]:2015/05/03(日) 02:20:48.12 ID:4rnjw5KGO
>>115
「相手に恩を売ったり、自分に惚れさせたうえで魔法少女<ヨゴレシゴト>なんてさせるのは
 どう考えても手慣れたプロのろくでなしの犯行、という考え方もあるのですよ。
 私のところにきたのはもっと軽いものでしたが、後から振り返ればいろいろ気付けるところもあったのです」

【水筒の蓋に注いだ暖かい玄米茶をすすりながら、悔恨のぼやき上乗せ】
【ミナちゃんのここまでの人生はあまり明るいものではありません】
【最初から真っ暗なのと、灯りを知ってる状態で真っ暗闇に放り込まれるののどちらがマシか
 恐らく誰も結論つけることはできないでしょうが、ミナちゃんは後者のほうです】
【データシートには母の治療としか書かれていなくても、その裏は……】

「約束を忘れてほしくはないのですが、とりあえず、悪い人ということで割とはっきりしましたけども。
 そしてもう一つ、どうしましょうフェデーレさん。一人ですらないと来たようです。
 あなたが大好きな人は、本当にその人なんでしょうか。
 とりあえず、私の方は彼女等のお眼鏡には叶わなかったようですが」

【さて、リブラスとして取るべき行動はなんだろう】
【情報、という形ではある程度進展はあったと思うのです】
【だけども、これでは具体的な対応策に踏み込むにはまだ甘い気もします】
【適度にフェデーレにどうよ、と投げ込みつつ次の一手を考えます】

「知りたいことはこれで半分なんですが、一応確認だけ。
 その子は、戻ってきたらやっぱりやらかす感じです?」

【結論からいえば、魔法少女の力で好き放題やった結果封印された、というのであれば
 確認するべきはただ一つでした】
【その子、反省してますか?】
【天秤の魔法少女ではなく、割と私人を優先して考えることにした模様】
125 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [saga sage]:2015/05/03(日) 02:30:20.23 ID:0DkkS/37O
>>122

「………………?」

その幼女らしきものは何も抵抗しなかった。
結界が発動したことにも反応せず、現れた双頭の猟犬から逃げようともせず。
ただキョトンとした表情で、自らに迫る鋭利な爪を眺めていて。


ぐしゃり、と。
ケルベロスの爪はソレを呆気なく切り裂いた。
その首を、正確に抉り。明らかに致命傷をその幼い身体に刻みつけ。
まるでスローモーションのように、ゆっくりとソレは地面に崩れ落ちた。
幕引きは余りに呆気なく、こうして一つの命が儚く散り……


にゅるりん。

次の瞬間、そんな音が幼女っぽいもの残骸から鳴った。
その音に気づかなくとも、少し観察すればある異常に気づくだろう
根元から抉られた深い傷であるにも関わらず、その傷口からは血が一切流れていないことに。
そして更によく観察すれば、その傷口の奥で蠢くおぞましい不定形の物体が―――


にゅるにゅる、にゅるり。

「………うう、いたい、れす。……」

ソレは再び幼女の姿をして立ち上がる。その傷口はまるで始めから何もなかったかのように消えていて。
ぐじゅり、ぐじゅり、と。涙眼で警戒するソレの体内から、不気味な水音が繰り返し鳴り響く。

126 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/03(日) 02:37:15.30 ID:pbHIGs8M0
>>121

「ぅんぐっふ!?!?」

最初に感じたのは視線―――生暖かい其れの出所に気付いた瞬間、変な声が出た。
椅子から転げ落ちる勢いで本を放り出し、何食わぬ顔で注文の品をひったくる。
額の汗に気付かれていないだろうか、等と恐れる前に、先手を打たれた申し出に咽ながら真っ向から噛みつく。

「なっ!? いらんし! べつに興味なんてないんやから!」
「ちょちょちょ、勝手に話進め過ぎやて。 ナンボ温厚な椎名さんにも怒りのボルテージちゅうもんがあってやな――――」


「ったく、なにがカツアゲやねん正当防衛やっちゅーの……」
「って、あ!」

弁明も釈明も与えられず、状況証拠を押さえられては流石に分が悪い。つられてフォークを進めるも、口に入れるパンケーキの味が全く分からなかった。
しどろもどろで半分も食べないうちに、件の台風は猛威を振るった惨状を残して去っていった。
それは一瞬であり、椎名が初めてドリンクバーのお代わりをした隙の事。

「チクショー、最後まで勝手してくれるわー」
「――――あ、店員さんコレいる?  いらん? あっそ……」

地団太踏んで悔しがるが最早後の祭。残った食事をぶつくさ片付け、会話と表紙だけで察したらしい店員と短いやり取りをし、レジでお金を払う。
来た時よりも本一冊分だけ荷物を増やし、それを店を出た先のゴミ箱に放り込もうとして。


「―――――はぁ、」
「あの子、エインちゃんより先に封印されるべき存在やろ……――この本も」

脳裏に映るのは腐った悪魔が見せた鋭い眼光と屈託ない笑顔。きょろきょろと一度周囲を見回して
手に残る微かな重みをそのままに、とぼとぼと帰路へ就く。それが引き返せない道であるとも知らずに――――


/絡みありがとうございます! お疲れ様でしたー!
127 :フェデーレ [sage]:2015/05/03(日) 02:40:47.19 ID:UWeSa60ho
>>120,>>124
「え……それって……」

フェデーレも知らなかった事実。エインフェリャルが一人ではない。ならば、自身が愛していたあの少女と、他の十二戦姫が慕っていた少女は別の人物だったのか?自身が愛していたのは、誰だったのか?頭の中に様々な疑問が浮かび、混乱するフェデーレ。

「もう……訳分かんないよ!」

頭を抱え叫ぶフェデーレ。自身が信じていたものが揺らぐ。自分はこれからどうすればいいのだろうか。答えは中々出てこない様子だ。

「私は……私が愛しているのは……」

美奈に声をかけられても葛藤は続く。たが暫くして、フェデーレは口を閉じ、静かになった。答えが見つかったのだろう。

「そうだ……私が愛しているのは、エインフェリャル様。どうしてこんなことで悩んでたんだろう?答えは決まっていたのに……」

フェデーレの考えは、今までと変わらなかった。例え、エインフェリャルの正体が何であろうと、何人いようと、フェデーレを救い力を授けたというのは事実なのだから。ならば、エインフェリャルの全てを愛するのみ。今までと同じ様に。いや、今まで以上に――
128 :如月凛音 [saga]:2015/05/03(日) 02:56:27.34 ID:Qi08cUXo0
>>124
>>127

「いや、エインフェリャル様は一人じゃよ。
 フェデーレが愛するエインフェリャル様も、フェデーレに魔法を授けたのもエインフェリャル様も、儂等が復活させようとするエインフェリャル様も同じじゃ。
 しかし、二人であり三人であり────と、のう?
 彼奴は一人であり複数の存在なのじゃよ」

一人であり一人ではないとはこれいかに。
しかし彼女の使う魔法を考えたらやはり、エインフェリャルは彼女ではなく彼女等という扱いになり、存在は複数と呼ばれるだろう。

「どうかのー? その時にならないと儂には分からぬ。"エイン"なら復活した刹那十中八九、ラグナロクじゃがのう」

正直、それは如月凛音にも分からなかった。
復活したらどうなるのかなどは────未来の現象など刹那を生きる人間には理解しがたい遠い先の話だ。
しかし想像程度なら誰でもすることは可能だろう、当たるかハズれるかは別として。

「そうじゃフェデーレ────そうです、フェデーレ。貴女が愛するのはエインフェリャル様、ただ一人。そして貴女を愛するのも彼女等だけ。
 だから、貴女の愛を見せてください。
 彼女等は貴女を裏切らない────故に貴女も彼女等を裏切らない。誓いなさい。
 そしてそれを示しなさい──分かったかのう、フェデーレ」

優しい口調で葛藤から抜け出したフェデーレへと言葉を投げる。
フェデーレの愛を肯定し、エインフェリャルの愛は揺るがないと彼女の心にまで浸透するかのように透き通る声調で。
エーテルシアとは違い、魔力を消滅させて警戒を抱かせず、脅しもしないで。

「では、儂は帰るとしよう。
 夜更かしは美容の大敵じゃからのう────と、其処の魔法少女にヒントじゃ。複数であり一人────我ながら"言い得て妙"じゃのう」

大きく欠伸をすると指を鳴らし、椅子もフォークも消滅させた。
美容など気にもしていないのに、そんな言葉を放ったのは如月凛音が眠くなったからだろう────げんにその瞳は半開き状態だ。
最後にエインフェリャル────エイン・フェア・ティルゲー・リャルのヒントになる自画自賛を述べると、己の影にその身を沈め消え去った。


/時間的にも〆でっ。
ありがとうございましたーっ

129 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/03(日) 03:01:49.82 ID:bMixE1UY0
>>125

!?

【屋上から観察していた津山の顔に、驚愕の表情が浮かぶ】
【確かに、致命傷に至ったはずだ。だがしかし、実際に少女には傷ひとつない】
【よく見れば、傷があるはずの場所にぬるりとした粘液の様な物体が詰まっている】
【相当な固有魔術の使い手か、それとも人に化けたクリーチャーか...】
【どちらにせよ、一筋縄ではいかなそうだ】

......もう一度行きなさい。

【念話により、2頭に指示を出す。探知魔術が使えれば、少女は津山に気がつくだろう】
【現状では、まだ少女の力を十分に見れたとは言えない。あの少女を狩るには、更に観察する必要がある】
【一頭ずつ少女の前後へ廻らせ、先程と同じ様に爪を少女へと振り下ろす】

130 :上田美奈 [sage]:2015/05/03(日) 03:13:27.88 ID:4rnjw5KGO
>>127-128
「あぁ、“中身”が複数、とそういうことですか」

【演技なのか本当なのかは別として、口調の変化はヒントととって大丈夫そうです】
【でも、その中身の一人は封印されているはずなのに、出てきているの?】
【いやそれはあくまで、真実の一部で……】

「……まったく、何が組織の歯車ですか」

【髪の毛をぐしっとひとかき】
【提供したおやつ分の成果は確かにあったと思う】
【ただし、結果として掴んだ情報の扱い方が思いつかない】

「もう少し、他の視点が必要かもしれません。
 ……やはり、たい焼き泥棒か、あるいはパメラさんか」

【なにやらぶつぶつ考え事しながら飛んで帰ることにしたようです】
【すまぬ、フェデーレくん。ミナちゃんは思索の海で溺れました】


//
これにて撤収その2です
お疲れ様でしたー
131 :フェデーレ [sage]:2015/05/03(日) 03:29:03.83 ID:UWeSa60ho
>>128>>130
「誓います――私の刃はエインフェリャル様に仇なすものを切り裂き、私の炎はエインフェリャル様に仇なすものを焼き尽くす事を。そして、エインフェリャル様を永遠に愛することを」

フェデーレは、まだエインフェリャルの実態を掴めないでいた。だが、そんなことはもはや問題ではない。狂信の悪魔フェデーレは、エインフェリャルを愛するのみ。それを真剣な表情で誓った。

「えへへ、何だか結婚式みたい。愛を誓います、だなんて。」

その後、皆が去った後、先程までの真剣な表情を崩し、曇りの無い笑顔で言った。

//遅くまでありがとうございます!お疲れさまでした!
132 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage sage]:2015/05/03(日) 22:20:22.34 ID:17kpdohI0
>>129

ソレはキョロキョロと周囲を見渡して、すぐに探していたものを見つけた。
ある建物の屋上に立っている、一人の魔法少女の姿をじっと見つめていて。
前と後ろから迫っている猟犬二頭に対しても微動だにせず、そしてその爪が再び振り下ろされた瞬間――

ばしゃり。

突然ソレの身体が固体から液体へと変化して、全てが地面に撒き散らされる。
ソレを抉るはずだった二つの爪は何もない空間をただすり抜けて。
地面にはソレが変質した液体で満たされた大きな大きな水溜り。それは二頭の猟犬の足元にも及んでいて。

そしてすぐにその水溜りの中から、ゆらり、ゆらりとスライムの触手が立ち上がる。
一本だけではなく、二本、五本、十本と、その数は僅かな時間でどんどん増えてゆき。

「………、なんで、いたいこと、…する、れすか……?」

水溜りの中心に再び現れた、幼女の姿をしたものがそう尋ねる。
その声色にも敵意も警戒心も含まれておらず、ただ純粋に疑問の理由を尋ねているだけで。
その声は距離が離れているにも関わらず、屋上の魔法少女にもしっかり届くだろうが……

ぐじゅり、ぐじゅり。
不定形の異形は無数の触手を揺らめかせながら、その形容を変質させていく。
133 :恩納 風利 [sage]:2015/05/03(日) 22:36:28.76 ID:xHGICw5OO
え〜っと……郷土史の棚は……ここ、かな?

【時は昼下がり、柔らかな日差しが燦々と降り注ぐ絶好の行楽日和】
【にも関わらず、風利が訪れているのは江風内の総合図書館】
【小、中、高、大と併設されている江風において、それぞれの学生が利用するそこは】
【学内図書館としてはかなりの規模であり敷地や蔵書、書架の数もそこらの図書館を上回っている】
【故に、普段であれば訪れる人の数も結構な物であるそこも、連休中となれば嘘のように静かである】
【その上、普段であっても訪れる人の滅多にいないであろう郷土史を扱っている一画となれば尚更】

よしっ、それじゃあんっと……うん、あの辺の本で良いかな……よい、しょっ……おとと

【お目当ての書架の下で本の背表紙を眺めて歩くこと数分、大体の目星を付けるとその場を一旦離れ】
【近くに設置されていた踏み台をえっちらおっちら運んで書架の前に】
【高い所に置かれている本を出すべく踏み台に足をかけて登るが、立て付けが悪いのかギシギシと音を立てる踏み台】
【時折小さくグラつきスカートを揺らす姿ははたから見ると危なっかしいことこの上ないだろう】
134 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/03(日) 23:07:41.89 ID:Sz7Dgmkpo
>>133
踏台の上で背を伸ばし、危なっかしく本棚を探す風利の背後に忍び寄る、一人の人間。
彼女は風利の姿を認め、何をやっているのかを見ると、口元に笑みを浮かべて歩み寄る。そして、風利の背中を支える様に優しく手を添えながら、話し掛けた。

「危なっかしいわねえ、勉強熱心なのはいいけど、それで怪我してちゃ形無しよ?」
「や、風利ちゃん」

風利の後ろから顔を覗き込む様に見せた彼女は、メガネの奥で目を細めて、ニッコリ笑って挨拶する。
ゆるふわなワンピースに春物のカーディガン、制服とは違った趣のある、休日ならではの服装で。
それでも風利が目的の本に手が届かなかったなら、代わりに草照が女子高生にしては高めの背を伸ばして本を取ってやろうとするだろう。
135 :恩納 風利 [sage]:2015/05/03(日) 23:34:06.11 ID:xHGICw5OO
>>134

ん〜……わっとと! あっ、ごめんなさ……ぃ……っ

【踏み台の上で必死に背伸びをしても尚、ギリギリの所で本に指が届かない】
【人目がないならいっそのこと魔法を使ってしまおうかなどと考えた矢先】
【バランスを崩しかけた瞬間に後ろから背中に添えられる手の感触に慌てるも】
【背中を支えている相手の顔を見れば、先の理由とは別の意味での驚きによって声を詰まらせる】

こ……こんにちは……えと、草照……さん
こんな所で会うなんて……あ〜……きぐう? ですねぇ

【取り出すのに手こずっていた本を草照に取ってもらえば「どうも」と小さな感謝の言葉を言うが早いか】
【スカートの裾を押さえつつ、そそくさと踏み台から降りれば思わぬ場所での邂逅への驚きの心情を告げる】
【因みに驚きの方向性としては喜びというより焦りの色が強いのは言うまでもない】
136 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/05/03(日) 23:40:48.32 ID:6VvBTVJro
>>47
「チッ…!!」
アイツ…私達の攻撃を受けてもピンピンしてる…
私たちの攻撃は効いてるハズなんだ…
それでも平気に見えるって事は、恐らくは意地か気合か…
しかもアイツ、反撃として濃縮させた魔力の塊を爆発させてみせた…!!
あれは避けきれない。私は爆風を見事に浴びるが、私もそれを気合で耐えてみせる。
凄く痛いけど、あんなのを見せられて倒れるわけにはいかないからね…!!
だけど、爆風が止んだ先を見ると…

「居ない…!!」
視界が晴れた先にアイツの姿は見えなかった。
さっき、私たちに見せた星のカケラを使って結界から逃げたんだ。

>>78
「ナイスアシストだったよ、欝月ちゃん。」
言ってる事は良く解らないけど、機転が効くコだ。
格好はアレだけど、言ってる事が賢そうに見える…
紫薔薇か黒百合か…瀬平戸町で賢そうって言えばこの二つだ…
>>101
「あの様なお客さんは予想外でしたからねぇ…
 お姉さんもお気を付けて…」
あのお姉さんはかなりの重傷だ。
フラフラしながらお店を出て車に乗っていった。

//ありがとうございました。
137 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/03(日) 23:50:28.10 ID:Sz7Dgmkpo
>>135
「ん?そうねえ、奇遇と言えば奇遇かしら」

風利から手を離しつつ、踏台から降りる風利の言葉に、少し違和感を感じつつも同意の言葉を返す。
しかし、風利の慌てようが何か異様な事に目ざとく気付く、いきなり後ろから自分が現れたにしても、その事だけでこんなに動揺するものだろうか?
真実がどうあれ、草照はそうは思わない、『これは何かあるな』と考え、暇人な彼女は折角なので弄ってみる事にした。

「どうしたの?そんなにビックリされるとお姉さんちょっとショックだなぁ〜」
「…それとも、何か見られたくない物でもあったかしら?」

なんて、意地悪く茶化しながら、取ってやった本を風利に手渡す草照。
しかしそこは抜かりなく、一瞬視線を落として手渡す本の表紙を確かめる、もしかすればこの本が慌てる原因か、と。
138 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/04(月) 00:09:51.88 ID:T/QtEFqCO
>>137

いや、ホラッ! 今日って学校がお休みだから、知ってる人に会うなんて思ってなくて……あはは
え、えぇっ!? や、ヤダなぁ……見られたくないとか、そんなの別に無いですよっ?
今日はその、ちょっと調べ物でもと思って来ただけ、ですし……

【「見られたくない物」という言葉にギクリとした顔を一瞬浮かべるものの】
【目を逸らしながらでは有りながらも、それらしい理由を説明する】
【また、その台詞に嘘はないのか本棚から取り出した本のタイトルはそのものズバリ「瀬戸平の歴史」】
【どういった理由でかは定かでは無くとも、調べ物をするという言葉に嘘が無いのは明らかだ】

そ、それより!草照さんは、どうしてお休みの日なのに図書館にっ?

【そして今度は草照が休日の図書館にいる理由について問いかける】
【最も、その理由が気になるからと言うよりは単に話題を変えたいが為の質問であるのは明らかではあるが】
139 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/04(月) 00:32:28.19 ID:ymIzINlYo
>>138
「へー、調べ物かー…それも自分の住む街についてなんて、熱心ねー」
「…あ、そういえば昔私もそんな宿題出された事があったっけ…『自分の住む街について調べて来る』みたいなの」

調べ物をする、という風利の談を受けて、目に入った本の表紙も納得、草照も同じくらいの年代にそんな感じの宿題を出された覚えがあった。
「懐かしいわー」なんてしみじみ呟く草照は、風利の言う事に疑いの気持ちは全く感じておらず。

「ん、私?私はねー、資料に借りてた本を返しに来たのよ」
「最近は同人にもリアリティが──ま、まあ、ちょっとした事で色々と借りてたからね、そのついでに図書館を回ってたの」

…こっちはこっちで、隠したい事があるようだ。尤も口を滑らせて氷山の一角が見えてしまっているが。

「ところで、風利ちゃんは調べ物があるんでしょ?この街について」
「折角だから私も手伝うわよ?こー見えて私勉強は出来るんだから」

そしてこちらも話を逸らす、というか元の話に無理矢理路線を戻して、自分について突っ込まれるのを防ごうとする。
得意顔で言っているが、役に立ちそうかどうかと言えば不安が募る所…何より、隠そうとするならいい迷惑なのだが。
140 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/04(月) 00:49:05.09 ID:+uf7vszh0
>>132

(......なるほどね)

【少女が魔法少女なのかクリーチャーは未だに判別がつかないが能力の詳細は掴めてきた】
【肉体を自在に液状化させ思い通りの形をとる、と言ったところか】
【ダメージは入るようなので、このまま攻め続けていればいつかは狩れるだろうが、それでは締まらない】
【策を打つべく、魔法薬を一口含み、先程からになった魔弾を再び込める】

何故かって?決まってるじゃない......

【青色の魔方陣が銃口へ描かれ、それをスライム少女へ狙いを定め____】

......貴女は私の獲物だからよ?

【念話による指示により、2頭の番犬が交代し、少女から離れようとするのとほぼ同時に、引き金が引かれた】
【魔方陣を通った散弾は数十発へと分裂し、その身体にめり込まんと少女に迫る】
【その弾丸の属性は、氷】
【不用意に当たれば、命中箇所からその身体は凍りつき、柔軟性を失うこととなるだろう】
【とはいえ、目の前の少女の身体は普通の肉体ではない。凍るかどうか、若干怪しいが...】
【津山の狙いは成功するか、否か】
141 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage]:2015/05/04(月) 01:33:04.19 ID:qDQPc3AGO
>>140

ソレは銃がどのようなものか知らなかったが、自分に敵意が向けられているとは理解していた。
銃口を向けられた瞬間にソレがとった行動は防御、数本の触手を前面に並べると、その性質を硬質化させて。
降り注ぐ数十の弾丸を正面から受け止める。決して軽くない衝撃にその表情を歪めながらも。

「……いた、い、れす、……ん、…?」

銃弾の雨が止むと、盾代わりに使った触手を動かそうとして、ソレは違和感に気づく。
その触手を思うように動かせない――見ればスライム状の触手は魔弾によって根元から凍りついていて。
銃、魔法、凍結、その何れもがソレにとっては未知の現象で。

「…ひんやり、する、…れす、……かち、かち……」

ソレは動かなくなった触手を不思議そうに眺めながら――その根元を躊躇なく捻じ切った。
カランコロンと音を立てて転がるソレの一部分だったもの。

「………もう、いたいの、…や、れす………いたいの、させるのも、や、……れす、けど」
「…らから、せーとー、ぼーえー、?……れす」

ソレは無知だった。銃も、敵意も、何も知らなかった。
だから、学習した。学習して、少しずつ理解して、そして模倣する。
ソレの身体が蠢く。不定形の異形の本質を露わにして、その触手を絡め合わせ、新たな形を創り出していく。
その形とは――銃だった。屋上の魔法少女が持つものと、全く同じ形状をしたもの。

ソレは銃がどのようなものかを学習した。痛みを与えるものだと理解した。
これ以上痛みを与えられるのが嫌だから、同じ痛みを相手に向けて与えようとしていた。
幼女の形をしたものの周囲に立ち上がる数十の触手、その一つ一つが先端部分を銃へと変えていて。

「……えい、…」

一斉射撃。一つの銃口から数十の散弾、それが数十セット、計数百もの弾丸の雨が魔法少女に降り注ぐ。
その照準はどれもデタラメで、どれも屋上を大雑把に狙っているだけだが。
その弾幕の量自体は凄まじく、魔女の立っている屋上の一角を吹き飛ばすには充分な破壊力を秘めているだろう。
その上に立っている人間一人を倒すにも、充分過ぎるほどの。
142 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/04(月) 02:40:06.22 ID:+uf7vszh0
>>141

チッ...!

【カランコロンと、凍った触手が地面へと落ちて立てる音に舌打ち】
【あの肉体を凍らせるには、一発だけでは威力不足のようだ】
【凍らされた部位は強引に切り離され、結果は実質的なノーダメージ】
【そして、向けられる銃口の群れ...】

っ......!何てデタラメ...!

【反射的に空中へ舞い直撃は避けるものの、本来の狙いである屋上を逸れた数発が身体をかすり、赤い筋を作る】
【数m下の、先程まで立っていた屋上は跡形も無い。飛び退くのが後数秒遅れていれば、かけらでも手遅れレベルの傷を負っていただろう】

(......不味い)

【相手は無知だ。それ故、あらゆるものを学習する。先程の銃のように】
【......それも、都合のいい部分のみ】
【オリジナルである津山があの威力を出すには、それなりの魔法薬が必要となるが、あの少女にはその様な弱点まではコピーしていない様に見える】
【加えて、津山の持つ猟銃型の魔銃は、お世辞にも連射性能は高いとは言えないが、外側だけを真似ているせいかそれも御構い無し】
【単純な撃ち合いでは明らかに不利だ】
【ビルが凍結したりしていない辺り、魔法までは真似られない様子なのが、不幸中の幸いか】

だったら、これなら......!

【上空へ向け、引き金を引く】
【弾丸は、緑色の巨大な魔方陣を空中へと描き出す】
【程なくすれば、巨大な雷がスライム少女へ向け放たれるだろう】
【真似られないであろう魔術により、大威力の一撃を叩き込みノックアウトさせる狙いだ】
143 :恩納 風利 [sage]:2015/05/04(月) 02:55:02.53 ID:T/QtEFqCO
>>139

あっ、いや……別に宿題でって訳でもないんですよ?
ちょっと前にそういう課題をクラスの皆んなとやったんですけど
なんと言うか……魔法少女のことについて書かれてる本とかは無いのかなぁって

【学校の宿題ではなく、あくまでも個人的な興味による物であるとのことだが】
【そもそも調べ物をするきっかけは学校での調べ学習だったのは正しいようだ】
【周囲を改めて見回した上で声を落として口にした"魔法少女"という単語から】
【対外的に自分が魔法少女である事を隠しているだろうことが見て取れる】
【最も、そんな事を無闇に喧伝してまわる魔法少女もそうは居ないだろうが】

……? へぇ、そうだったんですかぁ……何だか大変そうですね

【草照が口を滑らした同人という単語に特に反応を示すことはなく】
【きっと何か自分の知らない種類の課題の呼び方なのだろうと判断して勝手に感心してたりする】

えっ? 手伝ってもらうなんて、個人的な事なのにそんなの悪いですよっ

【手伝おうかという申し出に対して、言葉通り単純に手を煩わせるような事ではないという思いから断ろうとするも】
【実際に調べ物をする上では年長の草照に手伝ってもらうのは色んな意味で助かるなとの考えるが過るも】

……っ! あ〜……ほ、ホラッ! 高校生のお姉さんと小学生が一緒に勉強してるとか
知らない人が見たらそのっ、ヘンに思われるかもですしっ!

【もしこのまま一緒に調べ物をするとなった時、一緒に作業を進める内にもしもさっきのような場面】
【即ち「スカートの中が見えそうになる」様な場面など、自分の秘密に関してボロが出るような状況になったらと思いつくと】
【何とか別の理由を挙げて断ろうとするも、言い訳としてはかなり苦しい理由である】

//返信が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした
//次で〆るなり凍結にするなりしていただければと思います
144 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/04(月) 03:18:06.55 ID:7tn8daT40
>>142

魔法陣、先ほど氷の魔弾が放たれる時にも出現したものと同じもの。
その意味は知らなくとも、それが自らに危害を加えるものであることをソレは理解していた。
また氷属性の銃弾が襲ってくると考えて、ソレが選んだ行動は防御ではなく回避。
正確には襲ってくるのは銃弾ではなく雷だったのだが、回避する上でその勘違いには特に意味もなく。
しかし今の姿では素早く動くことはできない。素早く動けるにはどうすればいい?ソレは考える。
そしてすぐに答えに辿り着いた。素早く動くには、素早く動けるものになればいいと。

にゅる、にゅるり。

「……はやく、うごける、れす…はしれる、れす……」

異形は自らの形状を再び変える。触手も幼女の形をした部分も全てが溶けて一つになって。
そして求めた姿を模倣する。その姿とは最初に襲いかかってきた凶暴なケルベロスのものだった。
健脚の猛獣の姿とその力を模倣したソレは、獣の瞬発力で地面を駆け出し――その直後に巨大な雷が魔法陣から放たれる。

雷はつい数秒前までソレが立っていた場所を粉々に吹き飛ばし、獣の姿で駆けるソレにも傷を負わせた。
その身体の表面は黒く焦げ、見るも無残な痛々しい傷をその全身に焼きつける。
その不定形の性質上、傷自体はすぐに再生して何事もなかったかのように元通りになるが、蓄積したダメージはかなりのものだった。
最も直撃は回避したお陰で致命傷にならなかったようだが。ソレは立ち止らず、空中に舞う魔法少女を見つめると――

「……えい、や、……!」

地面を蹴り、建造物の壁を蹴り、空中へと大跳躍。その魔法少女へと肉薄する。
それと同時に幼女の形へと姿を戻し、更にその背中から数十本もののスライムの触手を一斉に生やして。
それらを全方位から彼女を囲むように伸ばして、そのまま彼女の手足を縛り上げて拘束しようとするだろう。
因みにスライム状とはいえその強度はかなりのもので、一度縛られてしまえば自力で解くことは困難である。あとひんやりする。



145 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/04(月) 19:07:55.26 ID:ymIzINlYo
>>143
「魔法少女について…」

風利が調べようとしている事のなんたるかを知ると、草照は小さな声で鸚鵡返しをする。
そう言えば自分も魔法少女な訳だが、その魔法少女についての知識は漠然とした物しかない。例えば魔法少女とは、星のかけらとは、そもそもいつから魔法少女があるのか等、今にして思えば謎は枚挙に暇がない。
顎を触り、顔を伏せて考える、何時にない真剣な表情で暫し考えた様子の後、パッと顔を上げた。

「…うん!そう言われてみれば、私もちょっと気になってきたわ!」
「私もその事について調べてみたくなっちゃった!折角だし二人で一緒に調べましょ?その方がきっと早いわよ!」

『自分も疑問に思っているのだから、個人的ではない』と、目を輝かせて風利に詰め寄る。
単純に興味が湧いてきた、魔法少女とは一体何なのか、こう言った謎に無関心に思える程クールな性格ではない。

「大丈夫だいじょーぶ!別に変な事はしてないし、同じ学校の先輩後輩なんだから、おかしくないって!」
「周りからみたら家庭教師みたいなもんよ!」

風利の心配も露知らず、さっさと心持ちを決めてしまった草照は、適当に資料になりそうな本を周りの本棚から手に取ると、風利を連れて適当なテーブルに座ろうとする。

/取り敢えず返事しておきますねー
146 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/04(月) 21:10:10.48 ID:e6WsoImDO
>>123

「…それは、違う。
俺はもう歪みきっていて、それでも失った命に敬意を払いたい。
それを失った時、俺はただのバケモンになっちまうんだ…違うか?
俺は、獣だろうが人間だろうが―――どうなろうが、殺した相手をどうでもいいなんて思いたくないんだ。
そして、それが俺を歪んでない様に見せるだけだ」

狼牙にとって、それは自分への枷だった。
そうしなければ、他人をただの食料と見てしまう自分を肯定してしまえば。
その先にあるかもしれない、あの日の魔物の様になってしまった自分が見える気がして。
なまじ純粋な人間ではない狼牙だからこそ、そこにある『人間の心を失う』という恐怖に気付かぬまま縛られていた。

「―――ふざけんじゃねぇ!
救うだと?あんたがその償いをすると決めた様に、これは俺の決めた事なんだ!
口出しされる事じゃねぇんだよ!!」

だからこそ、その言葉に狼牙は立ち上がり叫んだ。
その鎖が緩む事で、自分が更に獣へと変わっていく気がして。
―――落ち着きを取り戻し、だがその目にまだ激情を灯しながら、彼女は再び言葉を吐き出す。

「あんたに救ってもらうなんざ、絶対にしねぇ。
俺の罪は俺のモンだ、誰にも関係ねぇ…そうだろ?」

それは、まるで意固地になった子供の様な表情だった。
自分で自分の選択肢を狭め、そのくせ他人の啓示を求めている様な。
ある意味では、それは年頃の少女らしい―――自分の感情に迷って、助けて欲しいという、悩み。
一人の『生徒』を前に、『先生』として、コルは―――
147 :恩納 風利 [sage]:2015/05/04(月) 21:28:42.39 ID:T/QtEFqCO
>>145

うぇっ!? あ〜……そ、そうですかぁ? ん〜……でもぉ

【しまった、内心で頭を抱えるも時既に遅く目の前の草照は目を輝かせヤル気満々だ】
【今からでも何らかの理由をつけて申し出を断れないかと頭を巡らせるものの】

……それも、そう……ですね……うん、分かりましたっ

【資料になりそうな本を手際よくテーブルに積み上げていく草照の姿に覚悟を決める】
【そもそも、資料を調べるにしても小学生の自分では資料の内容を追いきれない部分がきっとある】
【であるのならば、高校生である草照に手伝ってもらうことは効率的に考えても悪くない話なのだ】
【それに傍目に見る分には草照の言う通り、下級生の勉強を見る上級生といった具合だろうし】
【今は休日、自分の素性を知っていて、かつ魔法少女としての姿を知らないクラスメイト達に遭遇する確率は極めて低い】
【後は自分がボロを出さないように気をつけさえすれば何も問題はないのだ】

それじゃあ、えっと……お休みの日に申し訳ないですが、ヨロシクお願いしますっ

【大丈夫、そもそも普段からして男として扱われてないと感じる事が多い我が身なのだ】
【図書館で調べ学習をする程度の間、男であるとボロを出さないでいることは大したことではない】
【心の内でそんな事を自分に言い聞かせるようにして気合を込めつつ、草照にペコリとお辞儀をする】
148 :恩風 コル [sage]:2015/05/04(月) 21:42:13.33 ID:+XYO6Vyh0
>>146

本当に歪んでる奴がそんなこと言うかよ……!

【ぼそり】
【コルが呟いた】
【何が「歪んでない様に見せるだけ」だ】
【コルはいつの間にか狼牙に対し怒りの様な感情を抱いてしまう】
【誰にも頼ろうとしない】
【まるで「自分のことが分かるのは自分だけ」】
【そんな風に言っているような狼牙の口ぶり】
【その姿を過去のエインフェリャルと出会う前の自分に重ねて】
【あの時にエインフェリャルと出会ってその言葉に──力に魅せられた】
【もし狼牙をこのままほおっておいたら自分と同じに────】

誰にも関係ないだと?
そっちこそふざけんじゃねぇッ!確かにてめぇの罪はてめぇの罪だ
だがそれで私や他の奴が関係ねぇわけがねぇだろ!!
てめぇを私と同じようなことにさせたくねぇんだよ!誰にも頼ろうとしねぇ全部自分で背負いこむ!!
そんなんじゃいつかその背負ったもんに耐えられなくなる!!だから私たちが!仲間がいるんじゃねぇのか!?その背負ってるもんを一緒に背負うために!!

【そう、かつての自分はそれで頼ってしまった】
【背負ったものに耐えられなくなり】
【そんなものを全て無くすために】
【力に──エインフェリャルに頼ったのだ】
【結果今の自分がここにある】
【せめて】
【せめて目の前の狼牙には────】

お前は一人じゃねぇんだ
仲間が居るんだよ

【自分と同じ末路を辿らせはしない】
149 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/05/04(月) 21:48:42.69 ID:yhLT50E3O
「エインフェリャル、復活まであと何人の命が必要なんだ…?」

アウラは夜の公園にいた。閑散としているそこは、アウラ以外誰もいない。
最近は、エインフェリャルを復活させ、その力を我が物とするにはどうすれば良いか、それだけを考えている。
正直な話、十二戦姫などという組織にこれといった思い入れはない。ただ、そうする事が必要だったから所属しているだけだ。

「……待てよ、全員で星のかけらを1つずつ持ち寄れば復活できるんじゃないのか…?」

復活のためには、確か、星のかけらが8つ必要なのだという。
現在、十二戦姫は二人の欠員が出ているが、それでもまだ10人。全員で持ち寄れば、足りる。
だが、それでは駄目なのだろうか。そもそも、どうすればエインフェリャルの力を我が物にできるのか。

「……そもそも、エインフェリャルはどんな力を持っているんだ?」

エインフェリャルについて、まだまだ分からない事が多すぎる。
知っておくべきなのだろうが、とにかくエインフェリャルに詳しい人物でも通りかかってくれれば話は別なのだが。
150 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/04(月) 21:59:47.57 ID:ymIzINlYo
>>147
「よーし、いい返事だ!」
「それじゃ早速調べましょうか!座って座って!」

風利が調べ物とは全く別の心配をしているのを余所に、草照は楽しそうに本を纏め、テーブルへと風利を呼び寄せる。
人通りの少ない場所に位置するテーブルで、山積みになった本、その殆どは瀬平戸市の風土に関係するものだ。

「さーて、それじゃあ…」

椅子に座り、適当な一冊を手に取って読み始める草照、パラパラとページをめくり、本当に読んでいるのか疑える程の速読術を披露して──

「うん!わからん!」

かと思っていたら、いきなり本を閉じてお手上げ宣言、しかも凄いいい笑顔。
速読のように見えたページ送りも、実際殆ど内容を見ておらず、目に止まる情報を探しただけだ。

「わかっちゃいたけどそうそう魔法少女の事について書かれちゃいないわよね〜…これは骨が折れそう…」

とかなんとか、速攻で愚痴りだす。それでも投げ出したりはせずに、もう一冊の本を読み出すが…
151 :如月凛音 [saga]:2015/05/04(月) 22:11:17.52 ID:STtz0ntq0
>>149

静寂な夜の中────夜空に浮かぶ幾万の星と比例するほどの魔法少女が街に息を潜めて、今宵も日常を過ごしていると考えると不思議な気持ちになる。
好奇心と言えば良いのだろうか──自分以外の魔法少女がどのような時を過すのか気になってしまう。

「それはお前アレじゃ。
 見知らぬ子供にお菓子配ってたら警察に逮捕されたという、不審者魔法じゃよ」

水玉模様のパジャマを着た少女が一人──なにやら独り言を虚空へと呟く知人の隣に座りながら、ホカホカ鯛焼きを頬張っている。
誰に聞いたわけでもないアウラの問いに答えたこの少女は如月凛音────。
アウラと同じ組織に身を置く"魔法少女"であるデタラメな古風口調を使用する人間。

「こんな時間に公園で黄昏るとは、さてはお主────厨二病じゃな?」

当ててやったぞというドヤ顔と手に持つ食べかけの鯛焼きをアウラに向けながら、冗談か誠か分からない言葉を発した。
春の夜風は寒くはないが、やはり夜の公園にパジャマ姿は少々肌寒いようで直ぐに身を縮こめた。

152 :上田美奈 [sage]:2015/05/04(月) 22:17:47.71 ID:cV/TwCSKO
【喫茶店とれみぃ】
【メモ帳片手に聞いた情報をまとめてる地味なもやしっこ一人】
【一般人相手には、意識されないように軽めの隠蔽魔法セット済み】
【つまり、気がついてくる時点でその子は魔法少女確定なので問題なし】

「魔法少女の遺体がひろがる特殊結界に、実は一人ではなく一つの身体に複数のタマシイ。
 ……すでに若干復帰してるっぽい感じの口調」

【ぐぬぬぬぬ、と頭を抱える構図】
【なお手元に、某休載で有名な漫画家の、人差し指から霊気の弾を撃ちだすマンガがあります】
【お父さんの本棚から失敬してきました】

「これ、本質は十二人というよりは中に何人いるか、というか……
 ご本人の魔法のカード枚数強化ですよねぇ、目的」

【うにゃにゃにゃにゃ】
153 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/04(月) 22:30:15.91 ID:e6WsoImDO
>>148

「…止めろ」

一人ではないなら。
共に背負ってくれる、仲間がいるなら。
そうすれば、彼女は確かに僅かな解放を得られるだろう。
―――だが。

「五月蝿ぇんだよ、俺は死ぬまでこいつを背負うしか無いんだよ!
そうしなきゃ、俺は…っ!」

それでは、殺してきた、喰べてきた人々に。
彼女は心の中で、どうすればいいのか解らなかったから。
狼牙の中での折り合いが、どうしても付かなかったから。
だから彼女は、頑なに否定を続けた。

「…そこまで言うなら、覚悟はしてんだろうな」

そして、最後の言葉に返すのは、そんな呟き。
その響きは、先程とはかけ離れたもの。
底冷えする程に、鋭く、険しい声で。

「…ここじゃ、さっきのあいつも居る。
場所を変えるか、或いは時間を変えるか―――どっちがいい」

見せてみろ、と。
その背負うという覚悟を、証を示してみろと。
彼女はつまり、そう言っているのだ。
―――そして、それが今か、それとも然るべき時かは、コルに委ねられた。
154 :汐月 メアリ 知理 [sage]:2015/05/04(月) 22:32:47.24 ID:bSTN1e9eo
夜、路地裏の奥。今の今まで張られていた結界が解除され、破壊されたビルの壁や路地が元通りになる。
だが、元通りにならないものが1つ、いや1人。倒れ伏した少女は息も絶え絶えで、まさに瀕死といった様相。
そんな彼女が手に持った小さな塊……星のかけらを強引に奪い取るのは、此方も少女。
そして二人の間に起きた戦いの勝者だった。

「……」

かけらを手に持って、倒れた彼女を冷たい双眸で見下ろす銀髪の少女。
濃紫の魔女帽子とローブ、分厚い本が合わさって、魔法少女と言うよりかは魔導師という方が似合うこの少女は、
近頃魔法少女の間で静かに騒がれる、とある魔法少女の復活を目論む魔法十二戦姫少女が1人であった。

今しがた倒した少女には、何の感情も抱いていなかった。目に入ったから戦闘を仕掛け、弱かったから倒した。ただそれだけ。
もともと感情の起伏が緩いこの少女にとっては、ただ蹂躙するだけの戦闘など無感情に行われるもので。
だから戦闘不能にした今、殺そうなんていう感情は湧いてこない。放置していけば、そのまま野垂れ死ぬかもしれないだろうし。

ローブをはためかせて、倒れる彼女に背を向けそのまま歩き出す少女……汐月 メアリ 知理。
引き止めるものが有れば、汐月のその足を止めることが出来るだろう。言葉でも、勿論魔法でも。
155 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/05/04(月) 22:36:26.86 ID:yhLT50E3O
>>151
「―――――これはこれは、代行者様じゃないか」

一人言だったつもりだが、思わぬ返答が返ってきた。知っている声だ。
如月凛音――――十二戦姫の序列一位。エインフェリャルの代行者。現時点で、一番エインフェリャルの事を知っているであろうと思われる人物。
これは幸運だった。ちょうど今一番会いたいと思っていた人に会えたのだから。

「解せないな、それは何かの比喩かい?かのエインフェリャルが、そんなくだらない理由で封印されるとは思えないな」

さて、それなら話は早い。エインフェリャルの全貌とまではいかないまでも、輪郭くらいは掴んでみせよう。

「で、知っているなら教えてもらいたいんだけどな、エインフェリャルの事を」

アウラは、冗談など意に介さず、真剣な眼差しで凛音を見つめていた。
156 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/04(月) 22:41:29.14 ID:T/QtEFqCO
>>150

それじゃあ、ワタシはコッチの方を……っしょ、と

【テーブルに積まれた本を早速読み始める草照に倣って風利も手近にあった本の一冊を手に取る】
【他の本に比べて幾らか重厚な荘重が為されてぶ厚めなその本は瀬戸平に伝わる幾つかの民話を纏めた物のようだ】
【難解な言い回しで書かれた民話部分や編者による注釈などを草照とは対照的にジックリ時間をかけて目を通しているが】

……あはは、やっぱりそう簡単にはいかないですねぇ

【早々にギブアップ宣言をしていると受け取れる草照の様子に呆れるでもなく】
【書かれている内容が単純に自分にとって難解に過ぎるものであったが故に】
【草照に同意するニュアンスでの苦笑を浮かべつつイスの背もたれに寄りかかる】

魔法少女の事って普通の人たちには秘密、なんですもんねぇ

【姉が魔法少女であった自分は魔法少女となる前からその存在を知っていた故に忘れがちだが】
【不可思議な現象を多々巻き起こしながらもこの街においてその存在は認知されず秘匿され続けている】
【その事を改めて認識させられるばかりであったが】

あっ、でもでも……この本のこのお話とかは何だかちょっと興味深いっていうか……っ

【そう言って自らの手にしていた本の一頁ー背竜川に纏わる伝承の書かれた項ーを草照に指し示そうとして腰を上げた際】
【背筋を水が伝うがごとく僅かに覚えた感覚にフルリと体を震わせれば本を置いて椅子から立ち上がり】

す、すみませんっ ちょっとお手洗いに……

【別段気負いなどはなく単純な生理現象の解消を行うべく】
【少し気恥ずかしげに草照に一言断った上で席を離れようとする】
157 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/04(月) 22:48:18.47 ID:+uf7vszh0
>>144

【少女は、獣へとその姿を変え、稲妻の直撃を避ける】

......何でもありって訳...!?

【ダメージは確かに入ったが、疾走は止まらない】
【先程の一撃で、魔弾を打てるだけの魔力も、猟銃内の魔弾そのものも撃ち切った】
【可能な限り手早く、弾丸を込めるが、少女はそれよりも早く津山へと肉薄した】
【至近距離からの何十本もの触手から逃れる術は、津山にはない】

くっ.........!

【その時だった】

『グオオオオォォォォン・・』

【咆哮と共に、迫る漆黒の獣...先程呼び出されていた、2頭の本家ケルベロス】
【主___津山の危機を察し駆けつけたと言ったところか】
【先程少女の肉体を引き裂いた爪を剥き、津山に迫る触手を切り裂こうと飛びかかる】
【それが成功するか、意識がそちらの方に向くか、どちらにせよ隙が生まれたならば、後ろへと飛行し距離を取り、魔法薬の入ったボトルを口に運ぶ】
【恐らく生まれる隙は一瞬、だがそれで十分】
【スライムへ向けられた銃口の先から、幾重もの紅き魔方陣が少女へ伸びて行く】

喰らいなさい.....!

【引き金と共に打ち出された一粒弾が、魔方陣を次々に通過して行く】
【そうして少女を襲う弾丸は、巨大な火炎弾へ変化していき、その熱は津山の肌さえ焼く】

ぐっ...!

【強大な弾丸の反動で、数m意図せず更に距離は遠のき、腕に痛みが走る】
【魔法薬の残量は乏しい。これで終わりになることを、津山には祈るしかできない】
158 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/04(月) 22:48:41.03 ID:+uf7vszh0
>>144

【少女は、獣へとその姿を変え、稲妻の直撃を避ける】

......何でもありって訳...!?

【ダメージは確かに入ったが、疾走は止まらない】
【先程の一撃で、魔弾を打てるだけの魔力も、猟銃内の魔弾そのものも撃ち切った】
【可能な限り手早く、弾丸を込めるが、少女はそれよりも早く津山へと肉薄した】
【至近距離からの何十本もの触手から逃れる術は、津山にはない】

くっ.........!

【その時だった】

『グオオオオォォォォン・・』

【咆哮と共に、迫る漆黒の獣...先程呼び出されていた、2頭の本家ケルベロス】
【主___津山の危機を察し駆けつけたと言ったところか】
【先程少女の肉体を引き裂いた爪を剥き、津山に迫る触手を切り裂こうと飛びかかる】
【それが成功するか、意識がそちらの方に向くか、どちらにせよ隙が生まれたならば、後ろへと飛行し距離を取り、魔法薬の入ったボトルを口に運ぶ】
【恐らく生まれる隙は一瞬、だがそれで十分】
【スライムへ向けられた銃口の先から、幾重もの紅き魔方陣が少女へ伸びて行く】

喰らいなさい.....!

【引き金と共に打ち出された一粒弾が、魔方陣を次々に通過して行く】
【そうして少女を襲う弾丸は、巨大な火炎弾へ変化していき、その熱は津山の肌さえ焼く】

ぐっ...!

【強大な弾丸の反動で、数m意図せず更に距離は遠のき、腕に痛みが走る】
【魔法薬の残量は乏しい。これで終わりになることを、津山には祈るしかできない】
159 :如月凛音 [saga]:2015/05/04(月) 22:53:30.98 ID:STtz0ntq0
>>155

「いやいや、事実じゃよ。
 お主らに魔法を配って、自身は自称正義の味方に封印される────。
 不審者がお菓子を配って逮捕されたと言い換えても、このご時世通じるものじゃ」

アウラの返しに対して口角を若干上げて、ニヤついた顔付きを見せた。
てっきり先程の言葉は無視されると思っていたようで────口調こそ堅物めいているが、何処と無く冗談のような内容の返しを聞いて如月凛音は満足したのだろう。

「むぅ……お主といい昨日の魔法少女といい──エインフェリャル様のなにを知りたいのじゃ?
 そんな抽象的な質問をされては、いくら天才の儂でも困ってしまうわい」

アウラの眼差しに宿る真剣を前にしても、自身のペースは変えることなく───彼女の質問に対して口を尖らせる。
昨晩出会った魔法少女同様に、アウラの問いは具体性のないものだと感じた如月凛音は、眉を顰めてそっぽを向いた。
具体性────一体彼女はなにを知りたいのか。如月凛音はその意図を質問から見出すことな出来なく、故に知りたい内容を求めた。

160 :恩風 コル :2015/05/04(月) 22:55:21.08 ID:+XYO6Vyh0
>>153

あぁ、覚悟してなきゃこんなことは言わねぇ

【狼牙の酷く冷たい声が室内に響く】
【だがコルは臆さない】
【ここで臆すようならあんな言葉を言う資格はない】
【もう覚悟は決めている】
【十二戦姫を抜けたあの時から】

……分かった
じゃあ場所を変える

【そう言って別室に居るバイトの方へと歩いていく】

おい、ちょっと出る
留守は任せたぞ

「え?ちょ、ちょっといきなり……わ、分かりました……」

【コルの表情を見て察したのかバイトは渋々承諾した】
【そしてバイトの承諾を見れば近くに立て掛けてあった刀入れを持つ】
【自らの覚悟を示すために────】

さてと……じゃあ、分からず屋の不良生徒の指導といくか!
161 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/04(月) 23:04:46.45 ID:ymIzINlYo
>>156
「そうなのよね〜…いつからあったのかは知らないけど、かなりの情報規制がかけられて然るべき物だものね…」
「普通に考えて、条件付きとはいえ『願いを叶える事が出来る人智を越えた存在』なんだもの、おいそれと資料を残せる訳がないわ」

たった今諦めかけていたが、すぐに切り替えて本のページをめくりながら風利の言葉に答える、なんだかんだ言ってページを追う目は真剣な目付きだ。
しかし、いくら探しても出てくるのは、瀬平戸市の地形や地名、開拓した人物なんかそんなのばかり、当然と言えば当然だが、魔法少女の『ま』の字も出て来ない。
今の今まで意識してはいなかったが、星のかけらを集めて願望を実現出来る何てこと、原理とか物理とかを全く超越した神の所業だ。そんな事を出来る可能性を秘めた存在が明言されているなら、瀬平戸市は今こんなに平穏ではないだろう。

「──ん?どれどれ…伝承ね…へぇ、こんなのが…」
「…あら、大丈夫?トイレなら確かあっちの方にあるわよ、早く行って来た方がいいわよ」

風利が一つの本の内容を提示すると、読みかけの本を置いて、その内容を追って行く。見た所この街に伝わる伝承のようだが、それが魔法少女に関係するかどうかはよく読んでみないとわからない。
風利から本を貰って読んでみようと思ったが、その瞬間に風利の発言、恥ずかしげに言う風利とは対照にあっけらかんに言うと、近くにあるトイレの方向を指差す。
…入り口がテーブルから丸見えだ、どっち側に入るか完璧に見えてしまう。

「……伝承、とは言うけど…ふむふむ」

しかし、草照は風利の出した本の内容に夢中のようだ、他の本と照らし合わせたりして、色々と真剣に考えている。
…素早く事を済ませれば、見られずに済むかもしれない。
162 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/05/04(月) 23:10:25.90 ID:yhLT50E3O
>>159
「………ふぅん、なるほど」

エインフェリャルは全ての魔法少女の祖という。人類に魔法を与えて、そして魔法で封印されるとはなんて皮肉な話だろう。
本当にその本質が悪だったのかは知らない。そもそも、本質が存在しているのかすら知らない。

「なんでも良い。本当は全てを知りたいところだけど、一日中かかってしまうんだろう?
今日僕が知りたいのは、その能力と、正体だ」

今のアウラにしてみれば、エインフェリャルなどただの概念にしか過ぎない。
だから、せめてその正体を知っておきたかった。本当に概念の存在なのか、全てを統べるに相応しい圧倒的力を有した伝説なのか。
そして――――それを、自分のものにする方法を。
163 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/04(月) 23:24:12.47 ID:e6WsoImDO
>>160

「御託はいい、早くしてくれ」

苛立ち混じりにそんな言葉を吐き出し、外へ出る。
表の道に出て、周囲を確認。
広場の様な場所を適当に身繕い、そこで振り向く。

「ここで、いいか」

その言葉と同時に、異質な魔翌力が溢れ流れる。
クリーチャーの様なそれが形作るのは、禍々しさを宿す結界。
その中心で、彼女は鋭くコルを睨む。

「さあ―――見せてみやがれッ!
あんだけ大口叩いたんだ、遠慮はしねえぞ!」

徐に変身し、『狼爪』に魔翌力を流す。
生み出すのは、やはり鋭い狼の爪。
それを構え、狼牙はコルへと走り出した。
まずは小手調べ、浅く、だが神速の一撃を放つ。
164 :如月凛音 [saga]:2015/05/04(月) 23:25:33.02 ID:STtz0ntq0
>>162

「一日は──…………かかるかのう? いや、かからないかのう? いや、かかるか? んん?」

具体的に話せば────全てを説明するとどの程度の時間を有するかは分からない。
果たして、一日か、二日か、もしくは一時間か、数十分か──────。
如月凛音という人間も自身達の頭である存在の根元からの説明はしたことがない故に、必要な時間が分からないようで────寒さで色素が薄くなっている唇をまだ生暖かい食べかけの鯛焼きで叩きながら悩んでいる。

「まあ、それはどうでもいいか。
 ふむ…………能力と正体か────……うむ、良いじゃろう。
 まずは、能力からじゃな」

なにが知りたいか────アウラの目的な分からないが、否、分かるつもりはない如月凛音だったが、彼女の欲する知識を理解したようで────叩いていた鯛焼きを勢い良く食し、口元に付いた餡子を舌で舐めとると頷きながら説明を始めた。

「彼奴の────エインフェリャル様の魔法は終わりと始まりの魔法…………と呼ばれているが実際はもっと別の魔法じゃ。
 "終わり"も"始まり"も所詮、彼奴の扱う魔法の端っこ──オマケみたいなもの。
 エインフェリャル様の持つ魔法は──……"魔力と同化"する魔法じゃ。
 封印される時には既に扱うことは不可能になっていたがのう────でじゃ、"魔力と同化"と言われてお主はそれをどう扱う?」

165 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage]:2015/05/04(月) 23:29:51.79 ID:7tn8daT40
>>157

無数の触手が伸びていく。敵である魔法少女を無力化する為に。
ソレはこれでこの理不尽が終わると思っていた。思っていたから油断していた。
その隙を突いた獣の爪が、ソレの触手の大半を一瞬で切り落とした。

「………………え、………?」

痛みと驚きでソレの思考は停止する。
切り落とされなかった触手も動きを止めてしまい、呆然とソレの瞳に目の前の魔法少女の姿が、それが構える銃口の姿が映り込む。
紅い魔法陣を挟んで魔法少女を見つめるその顔は―――今にも泣きそうな表情をしていた。



「……あ、…う、………」


ソレは火炎に身を焼かれながら地面へと落ちていった。
どさ、ぐしゃり、と音を立ててコンクリートに衝突すれば、苦しそうに残った触手を蠢かせて。
焼け焦げた部分をゆっくりと再生するものの、既に心身共に満身創痍。
首を擡げて魔法少女を見つめるその瞳には―――明確な恐怖が宿っていた。

「…………い、……いや、…………!」

ソレは残った全て力を振り絞ると、身体を全部溶かして液状化させる。
そのまま素早く飛び込んだのは道路の端の排水溝、そこから下水道の中へと必死へ逃げ込んで。
一応、魔法で地面を吹き飛ばすなりすれば、ソレに追撃を仕掛けることは可能だろう。
既に戦意を失い、恐怖の感情に動かされて逃げるソレを追撃する意味はあるのか不明だが。


/これで〆でしょうか。絡みありがとうございました
166 :パメラ [sage saga ]:2015/05/04(月) 23:31:01.13 ID:KoJcJItyO

>>152

〜〜〜〜♪〜〜♪〜♪

【そんな時に、ガチャっと店の入り口を開けて入ってくる人物が一人】
【深紅のゴシックドレスに長い銀髪、更にはそこに赤いヘッドホンまで着けているのは】
【店の店主であるパメラ・レジエルその人で】
【手には何やら大きな紙袋を持っていたりする】

〜♪〜………?………………あぁ、美奈さんですかぁ

【鼻唄混じりで入ってきた直後に、何やら漂う魔力に顔をしかめるも】
【その発生源の少女を発見すれば、その表情は消える】

勉強ですかぁ?

【そしてそのまま近づくと、紙袋を置いて聞いてみる】
【……ちなみに、紙袋を覗けば駅前で評判のドーナツ屋の商品が箱詰めされてるのが見えるだろう】

167 :上田美奈 [sage]:2015/05/04(月) 23:39:21.10 ID:cV/TwCSKO
>>166
「エンゼルフレンチか、フレンチクルーラーでお願いします」

【もらえる前提から入りました】
【目がキラーンってなったのを見間違うことありません】
【完全に獲物ロックオン姿勢】

「えーと、勉強というより調査まとめですかね?
 エインなんちゃらさん関係なんですけど」

【直接喧嘩した小人の魔法少女と、あとは十二戦姫の第一階位】
【そこから拾ってきた情報をつなぎ合わせようとした結果ですね】

「ご褒美枠でドーナツ二倍ですね? ね?」
168 :恩納 風利 [sage]:2015/05/04(月) 23:39:41.97 ID:T/QtEFqCO
>>161

あははは……へっ? ……ぁ……

【あっちの方にある、そう言って指差された方向に見えるトイレに一瞬言葉を失う】
【それと言うのも風利はそこのトイレではなくロビーの裏手にある職員用トイレを使うつもりだったのだ】
【普段の学校生活の中で生徒用のトイレを使うのは見た目的な面や実用面において不都合がある為に】
【黙認という形でありながらほぼ公認で職員用トイレを使うことが許されているのだ】
【だが今回はその事が裏目に出てしまった、近くにあるトイレを使わないのは"不自然"】
【"不自然"な行動をとればその理由を問われるかもしれない、そうなった時に自分に誤魔化すことは恐らくできない】

…………っ

【故にここは自然に、何てことのない事柄であるとして迅速にコトを終えなければならない】
【幸いな事に草照は先程こちらが提示した資料に夢中でこちらへの意識は削がれている】
【今なら特に見咎められることなくトイレに入ることができるだろう、だから早く中に】
【そう考えつつ歩みを進める中で、ふと一つの考えが頭をよぎる……それは即ち】

(ど……どっちのトイレに入るべきなんだ……っ!)

【勿論、普通に考えれば入るべきは男用で間違いない、教師用トイレを使うようになる前は普通に使っていたのだ】
【だが、普段であればまだしも今回は自分を女だと思っている相手がすぐ側にいるのだ】
【今はこちらを見ていない故に入る所を見られることはないかも知れない、だが】
【トイレから出て来る時は、どうなのだ? その時に まで意識が本に向いてるとは限らないではないか】
【それに女子はよく連れ立ってトイレに行くものだ、もし少し遅れてトイレに入った時に】
【女子用に自分の姿が無いと気付かれでもしたら、それこそマズイのではないか】

(あぁぁぁぁっ、ど……どうすればっ!?)

【トイレに至るまでのほんの数十秒間の中で圧縮された思考は取り留めのないループを繰り返し】
【やがて答えの出ぬままに必然としてトイレの扉の前へと辿り着く】
【眼前には扉が二つ、それぞれの扉にはスカート姿のシルエットとズボン姿のシルエットのエンブレム】
【堂々巡りの思考を刹那の内に繰り返しつつも、しかしそこで立ち止まり続ける事のリスクに背を押される形で】

……っ……〜〜!

【意を決すれば眼前の扉の一方を開け放ち素早く体を滑り込ませる】
169 :恩風 コル :2015/05/04(月) 23:39:59.45 ID:+XYO6Vyh0
>>163

この魔翌力は……
なるほど、イレギュラーってわけか

【煙草を咥え火をつけると広がるのは結界】
【だがその結界が纏う魔翌力は異質】
【そう、まるでクリーチャーのもつような────】

……お前は一体……どんな過去を背負って……

【一体過去に狼牙に何があったのか】
【このような魔翌力をなぜ狼牙が使えるのか】
【いずれにしても今は目の前の狼牙へと教えなければならない】
【仲間というものを────】

あぁ来いよ
てめぇの全部、この私が受け止めてやる

【刀入れから鞘に入った『火之迦具土』を取り出す】
【その異様に長い刀】
【普通の刀よりも恐らく二倍かそれ以上あるだろう】

【狼牙の睨みに対しコルもまた狼牙を睨む】
【その瞳は本気の瞳】
【自分の全身全霊を持って狼牙に応える】
【それが今できる最高の方法だ】

来いッ!

【狼牙が放った神速とも言える一撃】
【それをコルは鞘に入ったままの刀で受け止めた】
【威力が浅かったのが幸いし無事受け切れたようだ】
【その後すぐにコルは空中へと魔法陣を展開させる】
【コルの背後】
【その両脇に光を放つ魔法陣が二つ】
【刹那その魔法陣から光り輝く鎖が伸びる】
【その鎖は狼牙を縛ろうと左と右の両腕へと伸びていく】
170 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/05/04(月) 23:44:42.20 ID:yhLT50E3O
>>164
「魔力と同化?」

終わりと始まりの魔法、破壊と再生とでも言うべきものですらおまけだというのか。
魔力と同化―――――――それはつまり、魔力を吸収するというものだろうか?いや、それだけならただの吸収で終わるはず。
魔力と同化できるという事は、魔力をそのまま実際の形にできるということか?同化、魔力と一体になるという事か?
どうもピンと来ない。だが、この仮定が本当だとすれば、それが意味するものとは―――――

「……仮に、魔力の同化を、魔力を吸収するものだとすれば、僕は敵対する相手の魔力を全て吸収する。
だが、もしそうではなく、"本当に魔力と同化する事ができてしまう"のならば」

「――――――僕は、いや、エインフェリャルは、魔力そのものになれる。つまり、エインフェリャルは一人だけじゃない。魔力そのものなんだから、どこにでも、無限にすら数がいる存在という事になる」

辿り着いたのは、そんな結論。あまりに飛躍しすぎていて、的外れ極まりないような気もするが。
しかし、これが本当ならば文字通りエインフェリャルは概念の存在であるという事だ。それは、自らの内にエインフェリャルを宿している事に他ならないのだから。

「……さすがにこの予想は、的外れかな?」
171 :パメラ [saga sage ]:2015/05/04(月) 23:54:18.83 ID:KoJcJItyO

>>167

エインフェリャルですよぉ…というか、いつもながら情報収集早いですねぇ
…あ、そうそうこれ、最新のメンバーリストですよぉ

【なるほどと得心しながら、適当に近くに座れば】
【同時に最新のメンバーリストを差し出してから】

仕方ないですねぇ、じゃあ新作で妥協して頂きましょうかぁ

【ニヤリと笑いながら、紙袋をガサゴソ】
【そこから取り出したのは、お望み通りのフレンチクルーラー】
【ただし………通常の五倍サイズだが】

172 :上田美奈 [sage]:2015/05/05(火) 00:04:33.78 ID:pJiHcIJdO
>>171
「知ってますけど毎回舌噛みかけるのでダメです。
 というか、私は戦闘要員としては使い物にならないでしょうし?」

【本気でやるなら、ガチ戦闘要員が必要と思いますが
 それ以上に意外とあかんパターンなことが問題です】
【特に、封印中の約一名については開放から即ラグナロクらしいですから】
【メンバーリスト確認中】

「まぁ、リブラスは直接動くよりは危険を回避するほうが重要ですから
 共有だけかけれれば問題ないとは思うのです。
 ……実際、相手の魔法を知っていれば対応はできますから」

【新作はナチュラルに受け取ってまるごとがぶっといきます】
【5倍であっても挑みかかる剛毅な精神】
【これぞ食い意地】

173 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/05(火) 00:07:03.53 ID:k9aKe+uuo
>>168
「…背竜川にそんな伝承が…確かに昔の地図とは一致する…けど」
「魔法少女の仕業だとは一概には言えないわよね…ただの偶然の一致という事も…」

ぶつぶつと小声で呟きながら、情報を整理し、照らし合わせてパズルのように組み立てる。
しかし、それでもこれが魔法少女のルーツとなる話と確定も出来ず、そもそもゴールを決めていない為にどこまで知ればいいのかがわからない。
だったら、自分が満足するまでトコトンだ、草照は元来そういう少女だった、好奇心旺盛で、決めた事には拘る人間。
それに夢中になる余り、風利の事をすっかり忘れてしまっていたが、これは風利にとっては吉兆であったかもしれない──入るまでは、だが。

「──あー…やっぱりわっかんないわ…せめてもう少し攻めた情報があれば…ん?」

詰まっていた息を大きく吐いて、背中を伸ばすように伸ばした体、ついでに視線を動かすと、テーブルの本の山の中に何か変な物が紛れ込んでいる事に気付く。
それは一つの封筒だった、恐らく本の中に紛れ込んでいたのかもしれないが、それにしては異様だ。
宛名は無いし、変に小綺麗だ、まるでたった今ここに現れたかのように、封も閉じられて糊付けされている。

「…………」

しげしげと眺めながら、封筒について考えている内、少し嫌な考えも浮いて来た。恐怖新聞的なソレ。
思わず身震いした草照は、ちょっとした悪寒も手伝って、まずは封筒を開ける事を置いといて、席を立つ。
向かう先は先程自分も指差した場所だ、風利が入った瞬間は見ていないが、まだ帰って来ていないという事は中にいるのだろう──と、草照は考える。
草照が入るのは当然女性用の方であるが、果たしてその中に風利はいるのかいないのか、もしくは、タイミング悪く鉢合わせるか。
174 :如月凛音 :2015/05/05(火) 00:08:45.15 ID:OSGaEJXn0
>>170

「んー……残念じゃが、それはお主の言う通り"的外れ"じゃな。
 今でこそ、戦姫に神格化されているが所詮は魔法少女──"人間"じゃよ。
 "人間が魔翌力になれる"というのは、故にハズレじゃな────ただ、エインフェリャル様が"一人ではない"は正解じゃ」

答えを間違えたアウラを小馬鹿にすよ様な────意地悪な笑顔を見せながら両手をクロスさせ、バッテンの文字を作る。
アウラの予想は要約すれば────エインフェリャルは魔翌力そのものになれる。故に概念であり魔翌力の集合、空気の様にありとあらゆる位置に遍在している。ということだろう。
しかし、残念ながらそれは当たりではなかったようで────寧ろ、そんな発想を思い浮かべるとは考えもしなかった如月凛音は内心驚いていた。

「エインフェリャル様は、"魔翌力と同化する"。お主の言う通り、"本当に魔翌力と同化する"のじゃ。
 じゃから彼奴も主の使い方同様、敵対する魔法少女の魔法を吸収していたが……それ以上のことをしていた。
 何度も言うが魔翌力と同化が彼奴の魔法。でじゃ、魔法少女は如何やって魔法を使う? 基礎的な問題過ぎるが、これが要じや。
 魔法少女は皆、総じて魔翌力を内包したり帯びていたりと────言い換えれば魔翌力と一体化しておる。
 そして、彼奴の────エインフェリャル様の魔法は魔翌力と同化……もう、分かるな?」

投げた質問に返された答え────しかし、それは外れ。
世間一般では正しい答えを述べる流れである故に、如月凛音は真実を答える。
エインフェリャルの魔法────"魔翌力と同化"の本来の使い道を。
その使い方はアウラの予想で現れた"一人ではない状態"を持ち合わせ、尚且つ"魔法を吸収する"────して、その答えは。

「"魔法少女と同化"じゃよ。
 生きたまま、魂も命も存在も世にある状態で自身と一方的に同化────一体化させる。ゆえに、彼奴は一人ではなく、何人も何十人も何百人も──中身が魔法がアインヘリアルが存在する」

魔法少女という存在は、魔翌力を持つことが大前提でありそれが理だ。
形は様々だが、魔法少女状態の少女達は魔翌力と一体化している。
エインフェリャルの魔法は魔翌力と同化────つまり、魔翌力と一体化している魔法少女と同化することも可能であり、それが本来の使用方法。
エインフェリャルという名前はただ単に彼女の名前を約しただけでなく、彼女と同化している魔法少女達をアインヘリアルと指して如月凛音が付けた名前でもあった。
175 :パメラ [sage saga ]:2015/05/05(火) 00:16:18.81 ID:mcukmgfAO

>>172

あー…………そう、でしょうかぁ?

【口には出さないが、隠密系で極まっちゃえばそれこそ忍者スタイルでいけそうかなと考えてみたりする】

まぁ、そうですねぇ
事前の情報があるのと無いのとでは違いますからぁ
……私もちょくちょく探してるんですがぁ、どうにも出会えないんですよねぇ……

……というかやっぱり食い意地張りまくってますねぇ

【うんうん頷きながら、ちろっと美奈のメモを覗き見】
【しながらも、目の前でかぶり付く少女にストレートに感想を放つのであった】

176 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/05(火) 00:16:53.94 ID:UJNaBecDO
>>169

「…もしあんたの覚悟が足りれば、その時は教えてやるよ」

呟いたコルの言葉を、狼牙は聞き漏らさず。
彼女の根底であり、云わば最大の重みであるそれを、伝える。
もし覚悟が本物ならば、自分もまたそれくらい覚悟しなければいけないと、そう考えたからこその言葉。
即ち、彼女もまた―――本気。
故にその攻撃もまた、遠慮などない。

「ッ……ルオオッ!」

流されるのは折り込み済みとばかりに、一撃をいなす。
更に襲い来る鎖を辛うじてすり抜け、再び放たれる爪の一撃。
その一方は強かに剣を打ち据え、もう一方がコルへと迫る。
だが、無理に鎖を避けた為にその体勢は決して安定してはいない。
故にその一撃は甘く、命中したとしてもそこまでのダメージにはならないだろうが―――
177 :上田美奈 [sage]:2015/05/05(火) 00:23:28.94 ID:pJiHcIJdO
>>175
「食べれる時に食べないと、人は[ピーーー]ます。
 二週間を小麦粉だけで暮らす生活を経験すればわかります。
 カップラーメンを作った人も、食が足りてこそ世の中は平和になるっていいました」

【とてつもなく切実な発言が漏れました】
【一体何があったのか深く触れたら特大の地雷を踏みそうです】

「それなんですけども、この前ここに運び込んだエインさんちの魔法少女に
 ちょっと追尾魔法しかけまして、紫の教会が活動拠点みたいでした」

【保護した上で泳がせて拠点割ってました、この子】
【メモは作りかけですがどうぞもらってください】
【メリーちゃんから聞いたこと。凛音さんから聞いたこと。
 それらを組み合わせた思考の結果が書き込まれています】



178 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/05/05(火) 00:27:38.50 ID:fMKwbLr5O
>>174
「なんだ、それ………」

アウラの考えは外れ。だが、正解はその更に斜め上を行くものだった。
エインフェリャルは魔力そのものになれるわけではない、魔法少女の内包している魔力と一体化し、同化するのだ。
だから、一人ではない。言ってしまえば存在する魔法少女全てがエインフェリャルでもあり、エインヘリヤルの一部でもある。
ある意味は昇華とも言って良い。自身の存在を失い、より高位な存在へと昇華するのだ。全ては祖に還り、回帰する。
それはまさしく、絶対的な力。
アウラは、生まれて初めて、武者震いとでも言うべきものを感じた。
冷や汗が止まらない、自分達は今までこんなにも恐ろしいものを復活させようとしていたのかと、恐怖すら感じる。さすがに、絶句するしかなかった。
だが、だからこそ。だからこそ、その力を手にしたい。意のままに操れれば、世界の浄化などあっという間に終わる。

「仮にエインフェリャルを復活させたとして、一体どうするんだ?凛音は、一体何が目的なんだ?
僕は、エインフェリャルの力が欲しい。復活させて、その力を僕の正義の為に行使したい。それは、できるのか?」

復活させたとして、力が手に入らなければ何も意味はない。どうにかして、自分のものにしなければならない。
だが、それは可能なのだろうか?彼女の意思が一体どんなものかすら、分からないというのに。
179 :パメラ [saga sage ]:2015/05/05(火) 00:34:40.37 ID:mcukmgfAO

>>177

あー…まぁ、確かにそうですねぇ

【なんだか少なからず重そうな一面】
【何があったかは不明だが、あまり踏み込むのも良くないかと思いそれだけ返して】

……やっぱりスパイとか諜報員のが向いてるんじゃないですかぁ?
…………紫……あぁ、紫薔薇ですかぁ

【メモを受け取って、ざっと目で追いながら考える】
【作りかけとはいうが、それでも材料としては貴重である】

……えーと、紫薔薇には一姫さんと結愛さんが通ってましたねぇ…今度聞いてみましょうかぁ
…………そういえば、この間出会った方も紫薔薇の制服でしたねぇ

【そこで思い出すのは、先日出会った水色の髪の少女】
【何か気にかかる彼女もまた、紫薔薇の生徒だったはずだと思い返す】

180 :上田美奈 [saga]:2015/05/05(火) 00:41:06.93 ID:pJiHcIJdO
>>179
「というわけで、食べものは人が生きるのに必要なのです、以上」

【もっくもっくと消えていくフレンチクルーラー】
【ミナちゃんは大抵のものを美味しく食べます】
【なので、コメントを期待しても美味しかったですとしか言ってくれません】
【新作の出来を確かめるには不向きなのです】

「こっちで確定は二人、怪しいというか確実なのが一人ですね。
 この一人については、たい焼きの恨みがあるのでもう一度正面から会わなきゃいけません。
 なので他を担当できるメンバーがいるならとても助かります」

【正直、最近あまり動きが見えない黒百合生徒会よりも
 エインさんち(ミナちゃん命名)のほうが短期的な危険度は高そうと思っています】
【が、それ以上にたい焼きのほうが重要です】
【この件についてはきっちり確認しなきゃいけないので、手間は他に回したいのです】

「あと、スパイとか諜報関係はどうやって就職したらいいのかわかりませんよ、と」
181 :津山 涼 [sage saga]:2015/05/05(火) 00:44:17.97 ID:oFv1GQw90
>>165

【焔に焼かれ、落ちていく少女を見つめる】
【怯える表情に、暫く味わっていなかった感覚が蘇る】

........嗚呼、これよ。

【恐怖に怯える獲物を追い詰める、愉悦に満ちた時間】
【そうだ、これこそが求めていたものだ。恍惚の表情が浮かぶ】

逃がすか...!

【魔法薬の残りを啜り、少女の去った排水溝へと銃口を向ける】
【地面を丸々引っぺがすことは厳しいが、海魔召喚程度の余力ならばある。引き金に指がかかった、その時...】

『うん、よろしくね!』

【再び、水無月の幻】
【幻は此方へ向け、手を差し出している】
【まるで、疑う事を知らない様な表情で____】

..........!

【幻は、無意識の発砲音に消えた】
【但し、狙いは大きくそれ、着弾したビルの壁には、蛸の様な生物が張り付きのろりのろりと蠢いている...】

......何なのよ............!

【その胸に湧き上がる何かを理解できないままに、変身を解く】
【結界が解け、覗いた月には雲がかかっていた】

//ロール有難うございました。
//度々の遅レス申し訳ありませんでした...
182 :恩風 コル :2015/05/05(火) 00:46:18.86 ID:hFOoXnm+0
>>176

あぁ是非そうしてくれ…っよッ

【「覚悟が足りなければ教えてやる」】
【ならこちらも教えられないよう覚悟を見せなければ】
【でなければ狼牙に呆れられてしまう】

くッ!冗談きついぜッ…!

【どうやら先ほどの攻撃が受け流されることは予想内だったようだ】
【そのまま態勢を変え鎖を避けると放たれる爪による一撃】
【避けれる状態ではない】
【ならば────】

それなら受けてやるよッ!!

【コルはそのまま足を踏ん張る】
【そこへ襲いかかる狼牙の一撃】
【その一撃はコルの肩へと命中し肩からは出血が】
【だがそれに狼狽える様子もなくそのまま刀を鞘より抜けば咥えた煙草を落とす】
【その煙草をは重力に従い地面へと落下していく】
【しかしその煙草の火】
【それが刀に近づいた瞬間】
【その火はたちまち増幅し刀へと火が宿る】
【焔を纏った刀を爪による一撃を放ったあとの狼牙へと下から上への斬り上げ】
【しかし肩の出血のせいで一瞬であるが出だしが遅れる】
【回避することは可能だろう】
183 :如月凛音 [saga]:2015/05/05(火) 00:52:45.49 ID:OSGaEJXn0
>>178

「お、どうしたアウラ?
 まるで登校中に漏らした様な顔をして……」

エインフェリャルの魔法を聞いて、何かを感じたアウラの様子を見た如月凛音はそれを馬鹿にする────というよりは、弄るように声をかけた。
魔法少女と同化。同化された魔法少女はどうなるのか────勿論、死にはしない。
そう、死なないのだ。ただ一生、エインフェリャルと共に、彼女の一部となり、彼女となり生きるのだ。死にたくても死ねない。
そんな魔法を知っていて身震いしない如月凛音と対照的に恐怖を感じたアウラの状態は別段、不思議ではないだろう。

「儂か? 儂はそうじゃのう……見たいのじゃよ。彼奴が────"彼女達"が魔法少女を蹂躙する様子を、儂の目で見て、儂の瞳に焼き付けたいのじゃ。
 お主の質問の真意が儂には分からぬ。が、可能か不可能かで答えるなら"可能"じゃ。
 まず、この世に不可能なことは存在しないしのう。それに、お主は戦姫じゃ。娘の頼みを聞くのが親という存在──……ゆえに、お主の正義を執行する為に彼奴は魔法を簡単に使ってくれるじゃろう。
 お主がエインフェリャル様の"魔法"自体が欲しいなら、まずは彼奴の封印を解くことじゃな。因みにそれも可能じゃ。
 最も今──……というより、復活しても同化魔法が使えるかは知らぬが。
 まあ、それが使えなくても既に同化した魔法少女達の魔法を使ったり、魔法少女の魔法と魔法少女の魔法を混ぜた"魔法"を使用することは可能じゃがの」

アウラの質問の本質である答えにはならないだろう、如月凛音の返答は。
しかし、エインフェリャルという魔法少女の使用する魔法をアウラの力にしたい────文字通り、魔法を物にしたいという問いは可能だろう。

「因みに、儂らが扱う魔法もエインフェリャル様が創り出した魔法じゃ。これは言い換えれば"始まり"の部分じゃのう。
 で、お主らが……いや、儂らが死んだ場合も彼奴の復活に繋がる。
 その理由はの、魔力の還元じゃよ。
 戦姫が死ねば、授けた魔法はエインフェリャル様に戻る。そしてその魔法は最低二つ以上の魔法を組み合わせたもの故に、それ相応の魔力が宿っている。
 魔力が、力が増せば……いや戻れば封印は自力で解ける────ということじゃ」

ついでだった。
こんな情報を如月凛音自身が話すのは、ただのついでであり、気まぐれに過ぎない。
それがアウラにとってどんな意味に聞こえるか────"戦姫を殺せば復活が近付く"という要約が、彼女にどう扱われるか。
そんなことは如月凛音は考えてはいない。
184 :パメラ [sage saga ]:2015/05/05(火) 00:57:09.36 ID:mcukmgfAO
>>180

あー、まぁ、その辺りは私からも根回ししておきましょうかぁ
……というか、何か連絡手段を考えないとですねぇ…………普通に電話とかでも良さそうですがぁ

【ざっとメモを確認した後、今度は消えていくフレンチクルーラーを眺めながら返す】

なんというか……食べ物の恨みは恐ろしいと言いますからねぇ、嫌ですねぇ

【そんな事を言いながらも、自身もガサゴソとポンデリング五倍サイズをちぎる作業に移る】
【その中には多少の飽きれが混ざっていたり】
【そのために命かけると言ってるのも同じだと思うからである】

そこはほら、実力を見せつけてでぇ……映画の見すぎですねぇ、これ

【最後に、自分で言ったのにセルフつっこみをしてしまうのだった】

185 :上田美奈 [saga]:2015/05/05(火) 01:04:35.89 ID:pJiHcIJdO
>>184
「あとはまぁ裏切ったというか離れた人もいるらしいので
 そちらについては声かけてみてもいいかもしれません。
 しかし、調べれば調べるほど不思議です。どう見ても洗脳されてるようにみえます」

【自分で自分を疑わないのかな?とも思うけど、疑えないから洗脳なのかーとも思います】

「連絡手段、ネット上に掲示板でも立てればいいんじゃないでしょうか。もしくはSNSとか。
 食べ物の恨みというのは口実みたいなものでしょうか。
 そういうことにしておいた方が、私が落ちてもリブラスに手が届きませんので。
 あとは自分のモチベーションの問題です」

【拠点内だからこそしれっと言えるけども、彼女なりにいろいろ考えているようです】
【カフェの常連であってもリブラスとは限らない、ということを広めておいたほうが
 いろいろ便利でしょう、今後も】
186 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/05(火) 01:10:28.58 ID:UJNaBecDO
>>182

「ッ―――!!」

浅くなった、然れど鋭さは変わらぬ一撃、それをそのまま受けられる。
元から無理な体勢、それに攻撃後の隙。
それらが作り出した間隙へと、焔を纏う剣が迫る。

「オ、ラァ!」

対して発動するのは、魔翌力による「追尾」と「加速」―――「狩り」とそう彼女が呼ぶ魔法。
振り抜かれた腕の勢いが更に加速、そのまま狼牙はコルの肩口に爪を突き立てる。
そうしてそのまま地を蹴り、目の前の少女の背後へと跳んだ。
もし振り向けば、そこには着地して体勢を立て直す狼牙が見える筈。

「―――ふんっ!」

再び追撃を仕掛けんと、そのまま飛び上がる狼牙。
「狩り」の加速を活かし、攻撃を全て受け流して疾風の様な一撃を放つ。
無論空中は回避が難しく、爪で流しきれない魔法ならば簡単に退ける事が出来るが。
187 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/05/05(火) 01:11:47.28 ID:EXVPIUquO
>>183
「………なるほど、そこまで聞ければ十分だ」

とどのつまり、まずは復活させねば始まらない。だが、戦姫が死ぬ事によって復活が早まるの予想外だった。
現在、一人死んだわけだが、それならなぜ十二戦姫は存在しているのか?
エインフェリャルを復活させる為に殺し合えとでも言いたいのだろうか、ならば、十二戦姫というものが存在している意味は?

「しかし、それならなぜ十二戦姫がいるんだ?それじゃあ内輪で殺し合う為にできたみたいなものじゃないか。今、こうして暗躍している意味はどこにあるんだ?」

わざわざ暗躍する意味もないのではないか、殺し合っていれば、勝手に復活するのだ。
欠片を集めずとも、魔法少女を殺害せずとも、十二戦姫が死ねば、勝手に復活してくれるのだから。
188 :恩風 コル :2015/05/05(火) 01:23:22.78 ID:hFOoXnm+0
>>186

【コルの斬り上げは結果的に無意味となった】
【肩口に突き立てられた爪】
【その後狼牙は血を蹴りコルの頭上を跳び背後へと】
【しかしこれを黙って見ているコルでもない】
【狼牙が飛ぶ瞬間】
【その時コルはなぜか刀を鞘へと戻した】
【しかし鞘の中でも焔は依然と燃え滾る】

火焔……

【追撃を仕掛けるため飛び上がる狼牙】
【しかしコルは振り返っていない】
【だがそれに関係なく狼牙は容赦なくコルへと迫る】
【そしてコルとの距離が残り僅かとなった時──】

一文字ッ!!

【振り返りざまによる抜刀】
【所謂「居合」である】
【その居合はまるで漢字の「一」のように横薙ぎに放たれる】
【その速さは凄まじく素人ならば見ることさえもできないだろう】
【もちろんその目標は狼牙】
【焔を纏いして刀が狼牙を斬ろうと迫り来る】
189 :パメラ [saga sage ]:2015/05/05(火) 01:23:45.04 ID:mcukmgfAO

>>185

……裏切り、それに洗脳ですかぁ…
…………案外、一枚岩ではないのかもしれませんねぇ

【まだ自身も纏めきれていないため、多くは言えないが】
【メモの情報とも合わせて、感じた事はそんな事であった】

あー、それ言いかもしれませんねぇ……考えてみますよぉ

【続いて、出された案に関しては乗り気で答える】
【そういうのは総じて、色々と便利に使えそうだなぁと思いながらも】
【ふと、その佇まいをパメラは直した】

……そういえば、なんですがぁ
私が色々とまごついている間も、美奈さんには色々と助けて頂きましたぁ

……そろそろ、私も立場をはっきりする事にしましたので、改めて伝えなければいけないことがあります
…………リブラス・サークルのリーダーとしてお願いします、今後も力を貸して頂けませんか?

【今更何を、と思うかもしれないが】
【今までパメラは、リーダーという肩書きを避けていたのであった】
【そして、そのおかげで言うべき事を言えていない】
【そう考えていたパメラは、だからこそこの場で改めて、美奈に話すのだった】
【自身よりも多くを考え、他人への影響まで案じている彼女に対しての誠意の意味も込めて】
190 :上田美奈 [saga]:2015/05/05(火) 01:39:37.50 ID:pJiHcIJdO
>>189
「たぶん、内部で情報共有がほとんどされていないと思います」

【目の前で、約一名が気合入れなおしてたはずだけど、
 あれだって共有されていたらおきない現象と思う】
【というか第一階位が気まぐれ屋さんすぎると思うのです】

「“長”がついてる立場に絶対しない、という前提でなら
 力を貸すことはまったく問題ありません」

【ミナちゃんの人生観がちょっち見える前提条件でした】
【この地味系は、そういうことを避ける精神性があるからこそ、隠密系に長けた魔法少女なのでしょう】
【その前提なら探知系はきっと、旺盛な知的好奇心の反映でしょうか】

「半分以上は、自分の趣味ですから」
191 :如月凛音 [saga]:2015/05/05(火) 01:42:28.78 ID:OSGaEJXn0
>>187

「まず、戦姫が死んで復活に意味を持つのは同じ戦姫に殺された場合────次に儂らは彼奴の保険でもある。だから、主の言い分は一理ある。復活させたいなら、仲間を殺せばいい。
 じゃが、儂らがこうして暗躍する意味はある。
 仲間を殺せば復活する────が、エインフェリャル様が選んだ戦姫、それらを許可無しに殺せば、復活した彼女等から身内殺人を犯した戦姫に"お仕置き"が来てしまう。それを避けるためじゃ。
 あとはそうじゃのう。無駄なリスクを避ける意味もある、戦姫と戦姫が潰し合いをすれば当たり前に戦力は降下──エインフェリャル様を復活させる人数が足りない状態で第三者が戦姫を殺せば、結果的に目標は遠退く。
 ようはアレじゃ、戦姫同士が潰し合い、あと一人戦姫を殺せば復活──という時に、戦力の弱った魔法十二戦姫少女が他者に潰される可能性を避けたいのじゃよ。」

アウラの質問はもっともだ。
事実、如月凛音も思うところはあった。
しかし、流石にこれを気まぐれで済ますことは出来ないのか最もたる理由を述べた。
その内容は、組織という小さな社会のいわば経済力を危惧したものであり────如月凛音という組織の頭を代行する者が自身達の組織の進を悩ますものであった。

「あとはアレじゃな。
────彼奴が復活した時に、迎えてくれる存在が居ないと可哀想ではないか」

何かを懐かしむ様な眼差しで不思議と夜空を見上げた如月凛音。
形は違えど、戦姫達はエインフェリャルにより人生を変えてくれた存在────いわば恩人。
そんな者が復活した時に、歓迎する存在は限りなく無だろう。
そう考えると、せめて魔法十二戦姫少女達くらいで迎えてあげたいと思う如月凛音には珍しい"優しさ"であった。

192 :パメラ [sage saga ]:2015/05/05(火) 01:55:59.51 ID:mcukmgfAO

>>189

なるほど……考えれば考えるほど、何か不自然な方々ですねぇ……

【情報の共有も無く、裏切りや各々の同行も察するにバラバラ】
【しかし、目的は同じな様子であり……やはり少し首をかしげるのであった】

……うふふ、ありがとうございますよぉ
というか……趣味なんですかぁ……まぁとりあえずの追加報酬でもどうぞぉ

【美奈のその一言でも、十分】
【それに、そういう気持ちも分かるので、特段否定もなにも感じないし】
【そもそも、それを他人にさせるつもりもパメラはなかった】
【なので、素直に礼ひとつ、さらに巨大エンゼルフレンチまで差し出すのであった】

……あ、もうこんな時間ですかぁ
私はそろそろ、仕入れの交渉に行かないといけませんので、この辺りで失礼させて頂きますねぇ

【最後に、ふと時間を確認するとそう言って】
【残りのドーナツを、カウンターの隅で空気に徹していた低身長なバイトに手渡した後に】
【なにも無ければ、再び店内から出ていくだろう】

/すいません、ちょっと眠気が来たのでこの辺で〆の方向にさせて頂きました……
絡みありがとうございました!
193 :アウラ(ラウラ=フォン=ベルク) [saga]:2015/05/05(火) 01:58:18.77 ID:EXVPIUquO
>>191
「………なるほど、大体分かったよ」

こちらの理由は、まあ、組織にありがちな問題というか、そういったものを抱え込んでいるが故のものだった。
確かに、復活が早くなるからと言って潰し合って、疲弊したところを潰されるのでは元も子もない。
下手に殺す事を狙うのはやめるべきか――――黒百合とかに、勝手に殺さるのはまあ良いが。
なら、エインフェリャル本人に選ばれる事を狙うしかない。一番の存在になれば、目標に近づける。

「……エインフェリャルも、案外子供なのかもね。それじゃあ、聞きたい事も聞けたし僕は行くよ。今日はありがとう」

凛音の話を聞いて、そんな想像をしながらも、アウラは公園から立ち去る。
エインフェリャルの輪郭は掴めた、あとは、今まで以上に復活に精力を尽くそう。
目指すべくは、エインフェリャルに選ばれる事、である。

/それではこれで〆で!ありがとうございました!
194 :上田美奈 [saga]:2015/05/05(火) 02:09:43.77 ID:pJiHcIJdO
>>192
「困りました。
 さすがに2個は入りません」

【ミナちゃんの食欲にも限界はありました】
【本来、量は少なくても大丈夫なので安くて大量より品質よくて少量派です】
【このドーナツの場合、質も量もすばらしいのがなお辛い】
【食べ物を残すことは許されません(エビとシャコを除く)】

「はい、いってらっしゃい」

【もう少し思考を練るそうです】

//
おやすみなしあ
195 :如月凛音 [saga]:2015/05/05(火) 02:11:04.81 ID:OSGaEJXn0
>>193

「ぬ、まだ正体は────…………面倒だから良いか」

まだ魔法しか説明をしていないが、アウラは満足したようで────何かを再び心に刻んだであろう彼女が公園から去って行く後ろ姿を眺める。
正体についての説明をしていないが故に、届かない手を伸ばして遠退く彼女を呼び止めようとする────が、また出会った時で良いだろうと後回しにして伸ばした手を下げた。

「───"子供っぽい"……だそうじゃ」

去り際にアウラが放った言葉を何処かで眠る彼女等に向けて如月凛音は夜空を見上げ呟いた。
果たしてエインフェリャルは空に浮かぶ星同様の魔法少女と同化しているのだろうか────考えるだけ無駄だと思いアウラの消えた先を見つめ破顔する。
アウラへの分岐点は示した、後は彼女の選択と力量次第────掴む目的をバネにどこまで跳ねるか見ものである。
如月凛音は二度目の破顔を虚空に見せた。


/ロールありがとうございましたん。




196 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/05(火) 08:27:29.10 ID:UJNaBecDO
>>182

振り返らないコルに疑問を感じつつも、矢の様に鋭く貫かんとする爪は止まらない。
念の為に用意しておいた受け流す為の左腕の構え、それを不要と断じ解こうとした狼牙。
―――刹那、凄まじい殺気が彼女の身を襲った。

「な…ッ!?」

瞬時に左の『狼爪』に魔翌力を叩き込み、辛うじて刃を受け止めた。
だが、感覚を「一匹狼」で強化していなかった彼女は、僅かに遅れがでて。
更に言えば、魔翌力のチャージタイムも少なかった『狼爪』は、火焔を纏う剣を抑えきれない。
そして、その結果。

「ッ……く、ああッ!」

狼牙の左腕へと吸い込まれた焔の剣は、それを深く切り裂くと共に焼き払う。
そして、揺らめく焔は、彼女に忌々しい記憶を呼び起こした
―――全ての始まりの戦いの、その最後の最後を。

「………お、オオおおおッ!!」

だが、彼女は怯まない。
そんな過去ごときでこの戦いを放棄する位の覚悟ならば、焚衿柳狼牙はここには居ない。
空中で体を捻り、無理矢理突撃を続行する。
その狙いは正鵠無比―――最も、肝心の速度が失われているために、回避は決して難しくないが。
197 :恩風 コル [sage]:2015/05/05(火) 09:53:51.95 ID:hFOoXnm+0
>>196

一閃ッッ!!

【居合は見事に狼牙の左腕へと命中する】
【そしてその直後】
【狼牙はまるで自分を奮い立たせるような雄叫びを上げた】
【それは狼牙の覚悟の叫び】
【ならばそれに応えなければ】
【狼牙の突撃をコルは避けない】
【その代わりに刀を構え向かい打つような態勢に入る】

来いッッ!狼牙ぁぁぁあッッ!

【刀の熱量が増す】
【そしてそれに比例するかのようにコルの雄叫びも】
【これで決める】
【見ていろ狼牙】
【これが私の「覚悟」だ!!】

はぁぁぁあッッ!《カグツチ》ッッッッ!

【刀を振り抜く】
【それに伴い熱量が更に増す】
【そしてその焔を】
【覚悟を放つ】
【それは蛇のようにうねり狼牙へと──!】
【どちらが勝っても不思議ではないこの瞬間】
【この決着】
【どちらの覚悟が上回るか────】
198 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/05(火) 16:08:05.96 ID:UJNaBecDO
>>197

コルがこちらを向く。
その目に宿るのは、単純な一つの感情―――狼牙を助けたいという、願い。
それを見て、狼牙は微かに笑った。
その瞳に映る覚悟に一切の偽りは無いと、そう言わんばかりのコルへ、笑いかけ。

「…だったら、見てみやがれ」

偽りが無いのならば、後はその強さが如何程なのか。
自分を本当に助けたいのならば、此を見てその思いを推し量らんと。
そうして狼牙は、再び―――吠えた。

「                ―――フェン、リルッ―――!!                」

その一声が、段々とその「質」を変えていく。
人間の「雄叫び」だったそれは、何時しか獣の「咆哮」となり。
そして、切り結ぶその刹那には、既にそこにヒトのカタチは無い。
そこに居るのは、一匹の銀の狼。
左の前足に残る新しい斬撃の痕が、それが狼牙である事を示していて。
隠されたその姿を顕現させた獣が、火焔の大蛇と激突する。

「―――――――――――――――――――――――――――――――!!」

禍々しくも雄々しき咆哮が、その結界に響く。
全身に業火が絡み付き、白銀の毛並みが焼き尽くされていき。
それでも尚前へと進み続け―――そうしてそれは、コルの目の前で崩れ落ちるだろう。
そして、その宝石の様に輝く目だけは、しっかりと見据えている。
その姿を見た彼女が、どの様な反応を示すかを―――
199 :恩風 コル :2015/05/05(火) 16:23:59.42 ID:hFOoXnm+0
>>198

【ぶつかり合う火蛇と狼牙】
【それにコルは奇妙なものを見た】
【狼】
【銀色の毛並みを勇ましくたなびかせ火蛇とぶつかっていた】
【瞬時にコルは理解した】
【それが狼牙だと】
【その狼を目にした時】
【「美しい」】
【そう感嘆の声を漏らした】

【全身を業火に焼かれそれでもなお自身へと突き進んでくる】
【だがそれが届くことはなかった】
【白銀の狼はコルへあと一歩のところで力尽き崩れ落ちる】
【だがその瞳はしっかりとコルを見据えていた】

たくっ…かっこいいじゃねぇかよ……

【狼牙へと近付き座り込めば】
【その焼かれ尽くした白銀の体をそっと抱き寄せた】
【その体は温かい】
【きっとそれは狼牙自身の心の温かさ】
【狼牙の持つ優しさだろう】

ありがとな……
本当のお前を見せてくれて……

【それは心から出た言葉】
【その後その場に残るは静寂と──】
【一人と一匹だけだった】
200 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/05(火) 17:48:34.16 ID:UJNaBecDO
>>199

きっと、理解されないだろうと。
疑念や恐怖、とまではいかなくとも、自分の存在をそのまま受け止められる事は無いだろうと。
地に臥しながらそう思っていた銀の狼は、だから体に感じる温もりの正体に暫く考えが至らなかった。
そして、それがコルの体だと理解した時―――狼牙は、静かに身を委ねる。
―――美しいと、そう言われた。
自分が最も醜いと考えているあの姿を、コルはそう形容した。
そして今、彼女はこうして、ただ曇りのない優しさで自分を包んでくれている。
それで、全て充分だなんて考えてはいないけれど。
それでも彼女はただ、今だけは全てを委ねていてもいいだろうと、そう思えたから。
こんな自分を受け止めてくれる人間がいる事が、嬉しかったから。
―――数分後、彼女の体が元のそれに戻ると共に、結界が解かれる。

「………俺は、人間を喰った」

一言。
自らを縛る罪を、呟く様に告白する。

「まだ、直ぐに全部は話さねぇよ。
それに、ただ救ってもらうつもりもねぇ。
…ただ」

そう言って、コルに顔を埋める。
既に泣きそうなその表情を隠して、狼牙は言葉を紡いだ。

「それでも、頼っていいなら、少しでいいから…
―――頼らせて、くれ」
201 :恩風 コル :2015/05/05(火) 18:13:37.69 ID:hFOoXnm+0
>>200

……そうか

【「人間を喰った」】
【きっとそれが狼牙をここまで縛り付けてきたのだろう】
【誰にも頼ろうとせず】
【一人で生きてきたのだろう】
【決して内には他人を入らせようとせずに】
【辛かっただろう】
【ずっと一人で苦しみ続けて】
【だが今はもうお前には仲間が居るんだ】
【一人で背負い続ける必要はないんだ】

あぁ…頼れ……
好きなだけ頼れ……私はずっと…お前の味方だ……

【そっと狼牙の頭を撫でる】
【今にも泣き出してしまいそうなその体をコルはそっと抱きしめた】
【「今まで頑張ったな」】
【気付けばコルの瞳には涙が浮かんでいた】
202 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/05(火) 19:26:54.65 ID:UJNaBecDO
>>201

人に抱かれるのは、久し振りだったかもしれない。
もしかしたら、頭を撫でられるのも。
久し振りに触れた優しさに、安心で心が満たされていく。

「…………あ……」

狼牙はまるで飼い犬の様に、従順に従う。
魔翌力を大量消費したせいか、思考もそこまではっきりとしていないのか。
普段の彼女とはかけ離れた蕩けた顔を上げ、涙を浮かべたコルに一言。

「―――ありが」

わん。
突然の闖入者の鳴き声に、その言葉は遮られる。
へ?と振り向けば、そこには本物の飼い犬が一匹、そしてその飼い主らしい少女。
―――改めて、自分達を客観的に見る。
こんな所で、互いに抱き合って泣きながら言葉を交わしたり撫でられたりしてる二人。
しかも片方はなんか長い棒状の物を持ち、もう片方は結構な怪我を負っている。
…取り敢えず、不審という事は疑いようも無い様な状況だった。
そして、狼牙はふと、先程までの自分を思い出す。

「…………〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!?」

下手をすればわんわん泣き出していた、それ以外にも色々と吐き出し過ぎた、表情、その他諸々。
それらが急に恥ずかしくなり、いきなり駆け出す。
が、魔翌力失調が体力にも影響していたらしく、直ぐ足は縺れ転びそうになる。
それでも彼女は、また学校で、と言いながら出来るだけ早く遠ざかっていったのだった。

/この辺りにしましょうかね
/何度もお待たせして申し訳ありませんでした、ありがとうございました。
203 :恩風 コル :2015/05/05(火) 19:52:04.15 ID:hFOoXnm+0
>>202

……わん?

【狼牙の感謝の言葉はそんな鳴き声に遮られた】
【一瞬狼牙が言ったのかと思ったがこの狼牙がそんなことを言うはずもなく】
【その方向を見ればそこには犬一匹に少女が一人】
【いや、それにはなんら問題はない】
【問題があるのはこちらの方】
【涙を流して抱きしめ合ったり撫でたり】
【しかも片方は傷を負っている】
【そんな状況を目にすればとても普通の人とは思えないだろう】
【しかもその少女】
【更に最悪なことに江風の生徒だったらしい】

「お…お…恩風先生…ですよね…?」
「せ、先生が生徒を襲ってる…!(性的な意味で)」

ち、違う!違うぞ!
おい!お前からもなにか弁明を───っておい!?

【狼牙に助けを求めようと見ればもうそこには姿はなく】
【気付けばもう駆け出していた】
【咄嗟のことに追うのは困難でそこに取り残されてしまう】
【しかも犬を連れた少女はなぜか顔を赤くしていた】

「やっぱり先生はこっち側だったんですね!」

おい!こっち側ってなんだ!?
…って待て!とにかく弁明を……逃げるなぁ!

【少女はきゃーと声を上げながら凄まじい速度で逃げていく】
【追いかけようとするもすぐに見失ってしまい断念】

……はぁ…疲れた……
事務所に戻ろう……

【その後江風高校ではしばらくコルがレズだの今まで百人の生徒を食っただのそれのせいでこの学校に飛ばされたのだの根も葉もない噂が蔓延することになるのだが今のコルには知る由もなかった】

//数日間のロールありがとうございました!
//とても楽しかったです!!
204 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/05(火) 20:53:44.80 ID:+yUSshfxo

『メリーちゃん、またねー!』

「う、うん! またね……!」

小学校低学年ほどの、二人の少女が公園から出て行った。
彼女達は泥で汚れた手を笑顔で振って、別れと再会を約束する言葉を公園内に残された少女に送った。

その少女の体はとても小さかった。一見すると人形と見間違えてしまうほどの小ささだった。
彼女は人間では無く、小人だった。名前はメリー・メルエット。ふわふわした金髪が特徴的な幼い少女だ。
メリーは公園から去っていく二人に手を振りかえした。

メリーがあの二人の少女に出会ったのは、今日の昼間のことだった。
突然、背後から体を鷲掴みにされて捕まえられた時はどうなることかと思ったが、二人と友達になれて本当に良かった。
子供同士で一緒に遊ぶのに小人と人間なんて問題は全く関係無かったらしい。

「なんだか、帰りたくないな……」

気が付けば、空は茜色に染まっていた。公園にはメリー以外に誰もいなかった。
さっきまでは時間が経つのがとてつもなく早く感じていた。だが、今は物凄く時の流れが遅い気がした。
ブランコに座って一人呟いた。返ってくるのは友達の声では無く、カラスの鳴き声だけだった。
205 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/05(火) 21:18:27.54 ID:tHZp1ABr0
>>204


がたん、にゅるり。そんな音が公園のどこかから聞こえてくる。
がたんというのはマンホールを内側から押し開けた音で、にゅるりというのはその中から何かが出てきた音。
それは下水道へと続く穴から這い出ると、ずるりずるりと己が身体を引き摺りながら姿を現した。

「………、…、………」

それは不定形のスライム、人間とは異なる異形のモンスター。
絶えず半透明の身体を蠢かせながら、ずるずると立ち上がると―――

「………、……あ、…う………」

―――その姿を、ワンピース姿の幼女に変える。
その一部始終はブランコから見届けることができるだろう。
そして同時に幼女の形をしたなにものかも、ブランコに座る小人の存在に気がついた。
その視線を彼女に向けると、何か伝えようとするかのように腕を伸ばして……

「………………きゅう、………」

そのまま地面にぶっ倒れました。
どうやら幼女のようなそれは酷く衰弱している様子、しかし見た目は人間であろうともその正体はまごうことなき人外。
割とめんどくさい状況だが相手はどうするか。
206 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/05(火) 21:33:43.46 ID:+yUSshfxo
>>205

「……? 何のお……と……っ!?」

不自然な音がした。人の足音でも風で木の葉が揺らされる音でもなかった。
音の正体が気になり、反射的にそちらへと顔を向けた。
そして――地面で蠢く何かを目にした彼女は絶句した。

「な、なに……これ?」

注意深くそれを観察する。
女の子の形を取ってはいるが、間違いなく人間では無い。
半透明の体は水で出来ているのだろうか。今までに見たことのない生物だった。
こちらを見て腕を伸ばされ、メリーはビクリと肩を震わせた。
これから彼女がどういう行動をするのか怯えながら待っていたが、

「えぇ……? ど、どうして、倒れて……?」

言葉を発するわけでもなく、攻撃を仕掛けてくるわけでもなく、地面に転がった女の子の姿に唖然とした。
メリーはブランコから飛び降りると、ゆっくりと警戒しながら女の子へと近付いていく。

「もしかして、弱ってる……? お、おーい……」

女の子の近くへと辿り着くと、とりあえず呼びかけてみる。果たして意識はあるのだろうか。
207 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [saga sage]:2015/05/05(火) 21:48:30.64 ID:tHZp1ABr0
>>206


にゅるにゅる、ぷるぷる。
その幼女っぽいものをよく観察すれば、身体の一部分がスライムのままだったりする。
要は碌に擬態できない程ソレは衰弱していて、もしかすると手を伸ばしたのは助けを求めていたのかもしれなくて。

「………きゅぅ、……?」

おーいと呼びかけられて、なんか小動物っぽい声で応えるソレ。
しかしぷるぷる震えるだけで、どうやら意識はあるものの立ち上がるだけの体力はないらしく。
にゅるりと首だけ動かして、近寄ってきた彼女の姿を見つめれば。

「……あれ……にんげん、さん、……れす、か…?」

そのサイズに違和感を覚えたらしく、60%ほど首を傾ける、が。
すぐに力尽きてふらふらと首を下ろすと、突っ伏したままの姿勢でなんか呻く。

「……あ、ぅ、……いたい、れす……それから、おなか、すいた、……れす、………」

どうやらソレは身体が痛いらしいらしいのと、空腹であるらしい。
一応、それは初対面の彼女に対してSOSに聞こえなくもないが。

208 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/05(火) 22:01:41.32 ID:+yUSshfxo
>>207

「い、いえ、小人だよ」

人間かという問いに戸惑いながらも否定し自分の正体を伝える。
そう訊いてくるあなたは何者なのか?――まだ状況が今一飲み込めていなかった。
意思疎通は出来るようだが話し方に違和感を覚えた。何だか、つい最近まで言葉を知らなかったような、そんな雰囲気だ。
彼女は見た目通りに幼いのだろうか。でも、さっきまで人の形では無かったし、容姿で年齢を判断するのは間違いかもしれない……。

「え、い、痛い!? お腹すいた……って、行き倒れってこと!?」

人生で初めて人(?)が行き倒れる瞬間を見てしまった。
女の子の正体は分からないが、とにかく彼女が自分に対して敵意を持っていないことは確かだ。
だったら助けるべきだとメリーは判断した。食べ物は持ち合わせていないが、傷を治す方法ならば持っている。

「え、えと。じっとしててね?」

女の子に優しくお願いしてから、治癒魔法を発動した。
伸ばされた手から青い光が発せられる。その光は女の子の体を包み込んでいき、彼女の負傷を少しずつ癒していく。
209 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/05(火) 22:17:31.52 ID:tHZp1ABr0
>>208

「……、こびと、さん、れすか……?」

語尾に疑問符がついている辺り、小人がどういうものか理解していない。
もっと質問をしたかったようだが、それよりも早くに体力が尽きてしまい。
地面に突っ伏してぷるぷる震えて続けていると、その身体を彼女の治癒魔法の光が包み込む。

「…………あ、……いたいの、…きえてく、れす……」

外見上の傷は見当たらないようでも、その身体は随分とボロボロだったようで。
苦痛が和らいだことで幾らか元気になったらしく、暫くすればふらふらと立ち上がると。
にゅるり、にゅるり。ついでに擬態し損ねていた部分も直して、ちゃんとした人間の幼女の姿になって。

「……えと、…ありがと、れす。」

ぺこり、と頭を下げる。
その風貌はただの舌足らずな女の子で、しかしその正体は彼女が先程目撃した通りの人外のナニカである。
そして次にその幼女っぽいものは―――唐突に彼女の頬辺りを指でつつこうとするだろう。
どうやら小人というものに興味を示したらしく、その瞳はキラキラと好奇心に輝いていて。
210 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/05(火) 22:32:18.28 ID:+yUSshfxo
>>209

(……これ、ちゃんと治ってるのかな)

随分と衰弱しているようだが怪我をしているようには見えなかった。
治癒魔法が効いているのか不安だ。一体どの程度魔法をかければいいか分からない。
だが治し始めたものは仕方がない。元気になるまでかけ続けてみようか。

「あ……よかった。ちゃんと治ってるんだね」

女の子の言葉を聞いて一安心する。人ではない彼女にも治癒魔法は有効だったようだ。
足元はふらついているが、立ち上がれるまで体力が回復したみたいだった。
メリーは飛行魔法を使用して浮かび上がり、女の子の目線の高さまで上昇する。

「う、うん! どういたしまし――ぅぶ!?」

彼女が体が治った途端襲い掛かってくるなんていう恩知らずでなくて良かった。
スライムの体のことはまだ分からないが、この女の子はきっといい子だ。
……と思っていたら、突然頬を指で突かれた。間抜けな声と共に空気がぼひゅっと口から漏れ出た。

「ちょ、ちょっと……! やめて、つつかないで……!」

制止しなければさらにつつかれる気がして慌てて彼女を止めにかかる。
突き出した指を両手で包み込むように持とうと手を伸ばし、これ以上の攻撃(?)を禁止しようとする。
211 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [saga sage]:2015/05/05(火) 22:49:44.39 ID:tHZp1ABr0
>>210

つんつんつんつん、ぴたり。
指先を掴まれて制止をせがまれたので素直に停止。
そのまま手を引っ込める代わりに、じーっと彼女を見つめれば。

「……おぉ、…ちいさい、れす……」

うん、今更だね。
ソレにとって小人は未知のもの、だからこんなにも興味津々である訳で。
突つくのは止めても、何かしたいのかとってもウズウズとしていたのだが。

「………おなか、へった、…れす………きゅぅ、………」

空腹なのは依然変わりなく、力が抜けてぺたり、にゅるんと地面に正座座り。
飛行魔法を使って浮かぶ彼女を上目遣いでじっと見つめて……「食べれるかな」なんて考えてないよ、多分。

「……えと、……こびと、て、……なん、れすか、……?」

そしてようやく最初に思った疑問を尋ねるのだった。簡単そうで逆に答え辛そうな質問だけど。
212 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/05(火) 23:11:41.13 ID:+yUSshfxo
>>211

(わ、わかった、この子、子供だ! たぶん、絶対、わたしよりも年下な気がする……っ)

自分を捉える瞳を見て確信する。
彼女は体を自在に変えられるから、見た目だけで年齢を把握することは出来ない。
だがこのキラキラと輝く瞳――初めて見るものに対する好奇心一杯のこの目は子供特有の反応だ。
舌足らずな喋り方は体を上手く作ることが出来ていないからと勝手に予想していたが、単純に幼いだけなのだろう。
つんつん攻撃が止まった。頼んですぐに止めてくれるあたり素直な子なのだろう。

「あ……そっか、お腹空いたってさっきも言ってたね……」

再び地面に座り込んだ女の子を見下ろしながら、ついさっきのことを思い出す。
何とかしてあげたいがやっぱり食べ物は持っていない。どうしたものかと悩んだ。
女の子がこちらを見上げていた。空腹のせいかその瞳は先程の輝きを失っていて、別の感情を宿しているように見えた。

「え、えと、ええと、こ、小人は……小人は食べ物じゃ、ないです……!」

小人って何? その質問に対する適切な答えでは無かったが今はこう答えるのが正解だと思った。
食べられる――ちゃんと食べないでと伝えなければ、多分、この子は食べにくる。無垢なだけにそう思わせる危険さがある。
頭の中に鳥の翼を思い描いた。すると、メリーの手元の空間が揺らぎ、二本の剣が出現した。
まるで羽のような形をしたその剣を両手に握りしめると「ちょっと待ってて!」と女の子に言った。
その次の瞬間、吹き抜けた突風と共にメリーの姿が消えた――

10、9、8、7、6、5、4、3、2、1……


「はぁ、はぁ……た、ただいま……っ!」


ぴったり十秒後、メリーが砂埃を巻き起こしながら地面に着地した。
息を荒げ、汗を流す彼女は真っ赤なリンゴを抱えもっていた。
食べられないためにはお腹を満たすしかない。でも食べ物を持っていない。だったら、帰って持ってくるしかない。
そう判断したメリーは全力疾走の飛行魔法を使用し、十秒で自身が住む館に帰ってリンゴを取り、そして戻ってきた。
スライムの女の子にリンゴをかじれるかどうかは分からないが、とにかく食べてもらうしかない。
メリーは「こ、これ……」と息を切らしながら、女の子にリンゴを差し出した。
213 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage]:2015/05/05(火) 23:31:30.42 ID:tHZp1ABr0
>>212


「……こびとは、たべれない、…れす、ね、……ふむ、ふむ、……」

小人は食べ物ではないと、また一つ賢くなった幼女っぽいもの。
この様子だと彼女の予想はあながち間違ってなかったかもしれない。回答次第では本当に食べようとしていたかも。
と、新たな知識を得て嬉しそうなソレの目の前から突風と共に消え去る彼女。
ソレはキョトンとした表情で小人がいなくなった場所を見続けて、そして十秒後に彼女が帰ってくれば。

「……おぉ、……まっか、まるい、れす……えと、ありがと、れす……」

汗だくの彼女から差し出されたのは真っ赤なリンゴ。
どうやらソレはリンゴを見るのも始めてらしく、手で受け取ってからも暫くはじっと眺めていたが。

にゅるりん、と。
手をスライムの触手に変えて、口に入れることなく直接体内に飲み込みました。
すぐに触手を人間の手に戻すが、その体内からはリンゴを擦り潰すシャクシャクという音が直接聞こえてくる。
人外らしさ100%の食事風景を披露しながら、ソレは初めて味わうリンゴの味に目を丸くしながらも。

「……おいしい、れす……」

とても嬉しそうに、そう言った。
どうやら本当に驚きの美味しさだったらしく、驚きの余り背中から触手が二、三本飛び出ている。
にゅるり、にゅるり。栄養吸収も早いらしく、触手の動きからしてだいぶ体力は戻ったようで。


214 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/05(火) 23:43:07.39 ID:+yUSshfxo
>>213

魔力が枯渇していた。さっきの飛行魔法でほぼ空になっていた。今他の魔法少女に襲われたらワンパンで死ぬ。絶対に。
初対面の人、いや人外に無関係の自分が何故ここまでしてあげているのだろうか。
冷静に考えると結構馬鹿馬鹿しい気もした。でも、何だかこの子、放っておけない雰囲気があるし……。

「え……えぇー……えー……。
 お、おそまつさまでした……?」

目の前で進む食事風景に驚く体力も無かった。
美味しかったならもう何でもいいや。お腹が膨れたなら良かったじゃない。うわあ触手すごい動いてる――そんな気分だった。

「……わたし、メリーっていいます――あなたは、何者なの?」

傷は癒した。ご飯あげた。自分の名前も教えた。
もう十分に女の子に質問する権利は得られたと思い、メリーは問いかける。
彼女の正体は何なのか。人か、クリーチャーか、まさか魔法少女なのか。
それを知らない限り、気になって今夜は眠れない気がした。
215 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/06(水) 00:00:38.39 ID:TknSZZ+G0
>>214

にゅるり、にゅるりん。
食事も終わって触手も引っ込めて、どうやら完全復活した様子の幼女の姿をしたもの。
頭をぺこりと下げて感謝の気持ちを伝えれば、今度は彼女の質問に耳を傾ける。

「……めりー、さん、れすね、……えと、わたし、…れす、か……?」

自分は何者か。相手からすれば尋ねないと気が済まないであろう質問。
ソレ自身も彼女に助けてもらったことに恩を感じており、できる限り彼女の質問にば答えようとしていた筈なのだが。
しかし、ソレは答えない。ただ沈黙の時間が数秒、十数秒、数十秒とどんどん伸びてゆき。
ゆうに一分を過ぎた頃、ソレはようやく口を開いて――――――


「……わからない、れす、…わたし、なんなのか、わからない……れす、…」

ソレは自分の正体を知らなかった。
人間ではないことだけは確かだが、自分の種属も、名前も、何も覚えていなかった。
その顔はどこか困ったような、申し訳なさそうな表情を浮かべていて。

「……あ、…でも、にゅる、にゅる、してる、…れす、……」

それは誰でも見たら分かる。
だから背中から触手を出してにゅるにゅるアピールしなくていいよ。
216 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/06(水) 00:15:30.60 ID:RVN/RFhgo
>>215

女の子はすぐに答えなかった。
言いたくないのか、もしくは言えないのか。黙り込む彼女を見つめながら、口を開く時を待った。
心臓の鼓動が速まっていた。ずっと気になっていた疑問がやっと解けるのだ――

「……そっか」

不眠決定の瞬間だった。
メリーは何が何でも正体を知りたかった。しかし、女の子の困った表情を見ると責めることなど出来なかった。
自分が何者なのか分からない。
それはどれだけ不安なことなのだろうか。家族と離れ、たった一人この世界に放り出された自分の状況よりも不安に感じることなのかもしれない。

「そ、それは分かるよ、うん」

にゅるにゅるする触手を見て苦笑いをする。
これは分からないなりに今分かっていることを頑張って答えようとしているのだろう。
健気で良い子だと感じる。彼女をほったらかしにしてはいけないと思った。

「ね、ねえ。あなたは、自分の正体を知りたい? それとも、知りたくない……?」

だから、メリーは一つの質問をした。
もしも女の子が自分のことを知りたいと、分かりたいと思うならば、きっとその手助けが出来ると思ったから。

217 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [saga sage]:2015/05/06(水) 00:29:30.59 ID:TknSZZ+G0
>>216

自分の正体を知りたいかどうか。
ソレは今に至るまで、自分の正体について深く考えたことはなかった。
否、考えようとすらしなかった。別に自分の正体が分からなくても問題なかったから。
でも、こうして尋ねられて、初めてソレは考えた。
知りたいか、それとも知りたくないか。そしてソレはとても好奇心が旺盛だった。

「しりたい、れす、……わたし、なんなの、か…わかりたい、れす……!」

答えは一つだった。ソレは真っ直ぐな意志の宿った瞳で彼女を見つめながら、そう答えて。
背中の触手も気合が入っているのか、ブンブン振って荒ぶっている。

「…………でも、わたし、…なにも、おぼえてない、れす、…………」

そうだった。結局ソレは知りたくてもどうすれば良いのかが分からなくて。
背中の触手もシュンとしているのか、力なく垂れ下がっている。犬の尻尾か。
218 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/06(水) 00:46:01.14 ID:RVN/RFhgo
>>217

「……うん、わかった!」

答えはイエス、知りたいだった。
女の子の瞳からは強い意志を感じた。何も知らないからこそどこまでも真っ直ぐな、曇りのない目だった。
荒ぶる触手を見て、今度は苦笑いでは無く素直な笑みを浮かべた。

「いいんだよ、覚えてなくて。だって、これから探しに行くんだもん」

メリーは懐に手を突っ込み、そこから小さな宝石を出した。
それはキラキラと輝いていた。まるで星のように煌めくその石の名は――

「これはね、星のかけら、っていうの。もしかしたら、見かけたことあるかな……?
 この星のかけらを五つ集めるとね、願いが叶うんだ」

お腹を満たし、元気になった頃からだっただろうか。
女の子から魔力の気配を感じていた。
彼女が触手を動かすたびに、そこから魔法少女の使う魔法と同等の力が流れていることに気付いた。
この子はきっと魔法を使える、そうメリーは確信していた。
心が少女で、しかも魔力を有しているならば、彼女は絶対になれるのだ。そして、この石に願う権利を持っているのだ。


「――あなたはこれから、魔法少女になるの」


女の子の目を真っ直ぐに見つめて、彼女の運命を決定付ける言葉を送った。
星のかけらを五つ集めて自分が何者なのかを知るために願う。
これがメリーに出来るただ一つの手助けだった。
219 :甘井 苺 [saga]:2015/05/06(水) 00:58:09.47 ID:YiZ51wG7o
【瀬平戸ショッピングモールにて――】

「これで全部かな…」
瀬平戸の南地区に存在するショッピングモール。
放課後、モール内の広場で僕はメモ書きを取り出し、買った物を確認する。
妹に買い出しを頼まれたワケだけど、僕の通ってる学校とは場所が全然違うじゃ無いか…
シャンプー、洗剤、香水、映画のDVD、…なんでこんな物まで…

【その女性は白いワイシャツにネクタイ、黒い綿パンを履き、男性を思わせる】
220 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/06(水) 01:10:50.30 ID:TknSZZ+G0
>>218

それはまるで夜空から落ちてきたかのような、キラキラと光る石。
その名を星のカケラ、五つ集めることで願いが叶う魔法の石。
そしてソレは――否、彼女は、星のカケラを見るのは初めてではなかった。

「……えと、…それ、もってる、れす、……」

にゅるりん。
新たに背中か生えてきたスライムの触手、その先端に握られていたのはキラキラ光る小さな石。
そう、星のカケラだった。それはつい先日、ある魔法少女が囮の為に使っていたもので。
単純にキラキラが好きだったから、こうして大事にとっておいたのだった。その力を知ったのはつい先程だけど。

五つ集めれば願いが叶う。
ということは失った記憶だって思い出すことができる。それ位は理解できた。

「……まほう、しょうじょ、…わかった、れす……!」

真っ直ぐな意志のこもった声でそう答える。多分魔法少女がなんなのかすら理解してないだろうけど。
それでも自分の正体を知りたいという意志は本物で、今の彼女にあるのはそれだけだった。

「……えと、めりーも、…かけら、あつめてる、の?」
「……めりー、も、…ねがい、かなえたい、…の、れす、か、……?」

星のカケラは彼女も持っている。そして彼女が願いを叶えることを教えてくれた。
そこから連想して、ソレは尋ねる。彼女の願いを、ただの純粋な好奇心から。
221 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/06(水) 01:14:50.09 ID:lt7iAL1c0
>>219

まったく……
血液の一袋置いてあっても良いだろう……

【そんな苺の隣】
【そこからそんな物騒な言葉が聞こえてきた】
【見ればそこには黒百合の制服を纏ったナイトロードの姿が】
【どうやら暇潰しをしていたらこんなところまで来てしまったらしい】
【しかも血が飲みたいらしく辺りを彷徨いていて偶然ここに来た】
【血を吸うにもあまり事件等は起こしたくは無いし魔法少女相手に吸おうともその肝心の魔法少女が見つけられない】
【結果ナイトロードはあるわけが無いと分かっていながらこのショッピングモールに訪れたというわけだ】

せめてなにか食べ物だけでも買っていくか……
さてどれにするか……

【ナイトロードは陳列棚を見つめながら夜食を選んでいる】
【同じ学校の制服を着ているナイトロードに苺は果たしてどう反応するか】
222 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/06(水) 01:26:05.28 ID:RVN/RFhgo
>>220

「持ってた!?」

にゅるっと取り出した星のかけら。一体どこに隠し持っていたのだろう。
一度くらいどこかで見かけたことがあるか、所では無くまさか持っているとは思いもしなかった。
ともかく、これで一つ目だ。あと四つ集めれば願いは叶う。
悪い魔法少女に襲われた時の脱出・全回復用にかけらを一つ譲ろうかと考えていたが、その必要は無かったようだ。

女の子の返事は力強く、希望に満ち溢れたものだった。
きっと彼女なら成し遂げられると思った。何でも吸収しようとする彼女はこれから幾らでも成長出来るし、様々な困難も乗り越えていけることだろう。

「え? う、うん。わたしも叶えたい願い事があるの。
 わたしはね、おうちに帰りたいの。家に帰って、ママとパパに会うのが、わたしの願いごと」

メリー・メルエットはこの世界の住人ではない。異世界から召喚されたのだ。
元の世界への帰り道は無い。自力で帰れるほど近くないから、彼女は星のかけらに家路を願う。
この女の子は好奇心旺盛だ。まだまだ何も知らないから、何でも知りたがる。
だから、メリーは自分が教えられることならば渋らずに何でも教えようと決めた。
でも、あんまり色々伝えすぎても頭がパンクするかも、と思ったので異世界から来たことなどは伏せておいた。
223 :甘井 苺 [saga]:2015/05/06(水) 01:29:11.48 ID:YiZ51wG7o
>>221
「やぁ…珍しいね…」
僕が話しかけたのは黒百合学院…僕の通ってる学校と同じ制服の人が居る。
黒百合は北地区に位置するのに対し、このショッピングモールは南地区だ。
此処に黒百合の生徒が居るのは珍しい。僕もそうなんだけどね…
それに、彼女の見てるのは食品の陳列棚だ。

「食品なら、商店街にも売ってるよね。」
瀬平戸商店街…北地区に位置する商店街だ。
黒百合の生徒なら、あそこを利用するだろう。
最も…僕も含めて黒百合はお嬢様の集まりだから、
庶民の食事には縁が無いって人も多い。
違和感だらけだ…
224 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/06(水) 01:49:17.48 ID:lt7iAL1c0
>>223

んん?

【突然話しかけられたのでそちらの方を向けばそこには少年……いやよく見れば少女だ】
【その容姿や服装から一瞬男と判断しかけたがよくよく見れば男ではないということが分かる】
【しかしなぜ声を掛けてきた?】
【私には心当たりは……】
【そこでふと思い出す】
【そういえばこの顔】
【学校で見かけたことがある気がする】
【ナイトロードは基本学校では一人なので休み時間などはやることがない】
【なのでその時はいろんな人間を観察しているのだ】
【それのおかげで見たことがあるということが分かったのだろう】
【まぁ向こうがこっちのことを知っているかは分からないが】
【確かにこのショッピングモールに自分以外の黒百合の生徒がいれば声を掛けるのはまだ突飛な行動ではないだろう】

いや、ちょっとふらふらしていたらここに辿り着いただけだ
ただの暇潰しって奴だよ
お前は買い出しかなにかか?

【何気ない会話】
【だがその会話をしている最中にも空腹は収まらない】
【遂に話しているナイトロードのお腹がなってしまい「くぅぅ」という可愛らしい腹の音が聞こえてくるだろう】

…………い、今のは私のではないぞ
断じて違う

【言い訳するが二人の周りには誰もおらずナイトロードの音だということは火を見るよりも明らかだった】
225 :甘井 苺 [saga]:2015/05/06(水) 02:11:52.53 ID:YiZ51wG7o
>>224
「実は妹に頼まれてね…」
暇つぶしか…彼女、血がどうとか言っていた気がするが…
今は気にしないでおこう。それより…

「残念だけど、僕でも無いんだ。」
腹の音…彼女自身は違うと言い張っているが、
周りには僕と彼女しか居ない。だとすると彼女だろう…
僕は陳列棚から商品を取り出す。
それをレジに通し…

「君の口に合うかな…」
僕が選んだのはイチゴジャムのパンだ。
それを僕は彼女に手渡す。
黒百合はお嬢様が多い…
こう言う所で売ってるようなパンはお嬢様には無縁だろう。
彼女もそうなのかは、僕には解らないけどね…

「ところで、僕の妹が“とれみぃ”ってカフェの面接を受けてたみたいだけど、
 知らない?黒百合の制服を着てたコが居たって聞いてね…」
“とれみぃ”…魔法少女が集まるって有名なカフェだ。
僕は行った事が無いけど、妹はそこで店主と戦闘を行ったらしい。

「赤いブラに、赤いホットパンツの女の子だ。」
戦闘…妹は結界内で戦闘を行なっていたと聞いている。
居合わせられるのは、魔法少女だけだ。
だけど、黒百合の生徒は簡単に魔法少女を名乗れない…
彼女がそうでも、応えてくれるかどうか…
226 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/06(水) 06:46:35.49 ID:lt7iAL1c0
>>225

おぉ!すまないな!
ありがたく貰うとしよう!

【差し出されたパンを素直に受け取る】
【黒百合学院はお嬢様学校だがだからといって生徒全員がお金持ちのお嬢様というわけではない】
【その中でもナイトロードはかなり異質な立ち位置に位置しているのだ】

ほぅ…?「とれみぃ」でなぁ……
だが生憎私は君の妹のことは知らないぞ

【カフェ「とれみぃ」と言えば現在ナイトロードが所属しているリブラス・サークルの現リーダー】
【パメラ・レジエルが店主をしている店である】
【そこでバイトをしているということは恐らくは魔法少女】
【ナイトロードは最近とれみぃ自体から足が遠のいているので知らなかったようだ】

(こいつも魔法少女か…?よし、試してみるか……)

【こんなことを知らない自分に聞いてくるとはなにか裏があるとしか思えない】
【ナイトロードは魔翌力を内から外へと漏らし反応を伺うことにする】
【一挙一動も見逃さないよう苺を注意深く見つめながら】
227 :恩納 風利 [sage]:2015/05/06(水) 08:43:16.15 ID:8T/lbQJJO
>>173

【小さな軋み音を立てて扉が開かれる、開かれた扉は当然ながらスカート姿のシルエットが描かれた女子用の方】
【トイレの個室が並ぶばかりのソコには人影などは見当たらず、静かなものであったが】

…………ぁ……草照……さん

【個室の一つから水の流れる音が響くと小さく蝶番が軋む音を立てながら扉が開かれ】
【中からは用を済ませたらしき風利が出てくるが、どうにも表情が暗く落ち込んでいるようにも見える】
【だがトイレの入り口に立つ草照の姿に気付くと、どこかホッとした様な】
【しかし同時に、そんな表情を浮かべた事を悔やんでいるかの様な複雑な表情を浮かべる】

……草照さんもお花摘み、ですか? すれ違いになっちゃいましたね
……っ、ごめんなさい……ちょっと、気分が悪くなっちゃって……先に、帰りますねっ……それじゃあ……っ!

【どこか虚ろな雰囲気を纏いながらそんな事を早口に伝えると返事も聞かず足早に出て行く】
【草照が後を追ってトイレを出るも、魔法を使ったかのような素早さで図書館から去る風利の背中が一瞬見えるだけであった】


//本当にこれだけの文を返すのに2日もかかってしまいご迷惑おかけしました
//遅くなりましたがロールありがとうございました、お疲れ様です
228 :甘井 苺 [saga]:2015/05/06(水) 14:31:35.80 ID:YiZ51wG7o
>>226
「そうか、それは失礼…」
彼女、妹の事は知らなかったようだ。
だが、“とれみぃ”と言うカフェの事は知っているようだ。
彼女は只の常連か、それとも…

「おっと、これはこれは…」
僕が彼女から感じ取ったのは魔力。
それも急にだ…
恐らく、身体に秘めた魔力を外へと放出させてみせたのだろう。
だが…

「良いのかい?もしも僕が、“黒百合の魔法少女”だとしたら…」
黒百合の魔法少女の殆どは正体を隠している。
生徒会長が生徒会を使い、自分の認めた魔法少女を排除しているからだ。
僕も“黒百合の魔法少女”だ。
生徒会長の使いだった場合、彼女の身は危険に晒される事になるだろう…
恐らくは、あの生徒会長に負けない自身があるのか…それとも…
何れにせよ、僕はあの生徒会長に従う気も無ければ屈する気も無いけどね…
だが…

「フッ…」
彼女の行動に何も示さないのは失礼に値する。
僕も身体に秘めた魔力を放出する。
戦おうなんてつもりは無い。
これは只の挨拶がわりだ。
229 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/06(水) 15:00:29.61 ID:lt7iAL1c0
>>228

お前が黒百合の生徒だということはとっくに知っている
お前が生徒会では無いということもな

【黒百合学院の生徒はだいたい覚えている】
【生徒会なら尚更だ】
【それにもしも彼女が生徒会側の人間だったとしても口を封じればいい】
【とどのつまり生徒会のメンバーにバレさえしなければいいのだ】

ふふっ、やはり私の予想通りだったな
そこでだ、同じ黒百合の魔法少女として頼みがある

【苺の放出した魔翌力を感じ笑う】
【そして真剣な顔立ちで告げる】
【一体どんな深刻な頼みごとなのか】
【ナイトロードはその重い口を静かに開け言葉を紡ぐ】

────血を吸わせてくれないか?

【それはあまりにも唐突で突飛な頼みだった】
【「血を吸わせてくれ」とはどういうことか】
【いきなりこんなことを言われても理解することは難しいだろう】
【苺はこの頼みをどう解釈するのだろうか】
230 :甘井 苺 [saga]:2015/05/06(水) 15:45:03.12 ID:YiZ51wG7o
>>229
「やれやれ、お見通しと言うわけか…」
魔力を剥き出しにしてみせたのは、僕が生徒会のメンバーではないと知っての事だったか。
いや…もしも僕が生徒会だったとしても、彼女は僕を消すつもりだっただろう。
何れにせよ、彼女からは余裕を感じられる。

「血を吸う?それはひょっとして、僕からの愛を求めているのかい?」
そう言えば、血液がどうとか言っていたな…
輸血なら病院で行えばいい。
いや、そこまで彼女が病弱だとは思えない。
彼女の言っている意味が解らないな…
僕はその頼みを質問で返してみせた。
冗談だけどね…
そして…

「そう言えば、名前を名乗ってなかったね。
 愛を求める相手の名前くらいは知っておきたいだろう?
 僕の名前は甘井 苺。黒百合学院の三年生だ。
 それに僕は、君の名前を知らない。
 名前を知らない相手を愛する事は出来ないよ。」
僕は名前を名乗る。
名前と学年は本当だけど、彼女が本当に僕からの愛を求めているわけでは無いだろう。
これも冗談だ。だけど、彼女はこの冗談にどう応えるだろうか、興味がある。
231 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/06(水) 16:25:10.16 ID:lt7iAL1c0
>>230

愛?
なにを言っているんだお前は
そのままの意味だぞ?

【頭に?を浮かべ何を言っているんだこいつはという目で苺を見る】
【不思議なやつだと思いながらも確かに名前を名乗るのは礼儀】
【そこらへんは弁えているらしく名前を名乗る】

私の名前はエヴァージェリン=ナイトロード
学年は…まぁ一応三年だ

【と少し曖昧に答える】
【ずっと黒百合学院に居る身なので正直学年などはあまり意味がない】
【しかし答えないわけにはいかないのでとりあえず答えることにした】

で血はどうなのだ…?
吸わせてくれるのか…?くれないのか…?

【少し必死気味に尋ねる】
【見ればナイトロードの顔は少し紅潮していて息も荒い】
【最近血を吸っていかなったのが祟ったようでどうやらもう限界に来ているようだった】

は…早く決めてくれ……
ダメなら他の魔法少女を探す……さぁどうなんだ……
232 :甘井 苺 [saga]:2015/05/06(水) 16:55:46.35 ID:YiZ51wG7o
>>231
「そのままの意味か…」
まさか、僕の生き血を求めると言うのか…
しかし、一応三年とは…どう言う意味だ?
そんな事はどうでも良い…
何れにせよ、生き血を求めるのは本気のようだな…
焦っているようにも見える…
彼女を見ていると…

「ククッ…まるで、吸血鬼のようだな…」
このまま彼女の様子を眺めているのも悪くはない…
だが、放っておいてもエヴァージェリンは他の魔法少女を探しに行くだろう…
僕もタダで血を吸わせるつもりは無い…
そうだな…

「ククッ…ならば僕の愛を受けよ…
 僕の寵姫となれ…」
僕は条件を差し出す。
僕は生徒会長の様に、従わない魔法少女を排除するするつもりは無い。
支配…如何なる手段を用いても、屈服させ…従わせるのが僕のやり方だ。
エヴァージェリンの焦り様…
この条件に彼女はどう応えるだろうか…
想像するだけでも興奮する…
233 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/06(水) 17:11:30.55 ID:lt7iAL1c0
>>232

なっ…!?
そんな条件飲めるわけが……!

【籠姫になれという条件を当然ナイトロードが素直に飲むわけがない】
【というか誰でも素直に認める人は居ないだろう】
【だが近くに他の魔法少女が居る保証もない】
【条件に従えば比較的穏便に事態は収拾がつく】
【だがその条件があまりにも……】

こ…この私がそのようなものになるわけが無いだろう…!
ふざけるのも大概にしろ…!

【この条件を飲むことはナイトロードのプライドが許さなかった】
【だがもう我慢も限界に近い】
【しかし苺の表情はまるで困っている自分を見て楽しんでいるよう】
【こんなやつの言いなりになるのだけは許せなかった】

こちらは力ずくで吸うこともできるのだぞ……!
なのにできるだけ穏便に済ませたいからこうやって話し合いで解決しようとしているのだ…!
分かったら早く血を寄越せ…!

【ナイトロードはそう言っているが今の血を吸っていないナイトロードには魔翌力量がかなり制限される】
【そんな状態で戦闘を行っても負けるのは火を見るよりも明らかだ】
【なんとかそれを悟られないようできるだけ自分の力が強いということをアピールする】
234 :甘井 苺 [saga]:2015/05/06(水) 17:47:07.92 ID:YiZ51wG7o
>>233
「おっと…怖い怖い…」
簡単には従わないか…
この状況下であの態度…
強がっているだけにも見える…
戦っても僕が勝つだろうが、それが“見栄”では無く“余裕”だとしたら…
そう考えていると…

「ん?ちょっと失礼…」
突然の黒電話の音。
僕の携帯だ。画面を見て、相手を確認して出てみると…

「もしもし…あぁ…ちゃんと買ってあるよ。人に会っててね…直ぐに戻る。」
僕は電話を切り…

「失礼…妹が急かしてきてね。
 僕の愛と血を与えるのはまたの機会とするとしよう…
 ごきげんよう…エヴァージェリン…」
僕はそう言い残し、彼女のもとを去る。

//〆ましょうか。
235 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/06(水) 18:34:57.94 ID:lt7iAL1c0
>>234

ん…?あ、あぁ……

【今時黒時計などを使っていることに驚くが電話に出ることまで止めさせるわけにはいかない】
【ナイトロードは苺が電話を終わるのを待つことにする】

……え?
おい!ちょ、ちょっと待て!
今じゃないと!

【引き留めようとするがもう遅い】
【結局血は吸えずじまい】
【ナイトロードはもつその場に立ち尽くししてしまった】
【仕方がないと貰ったパンを持ってトボトボとショッピングモールを後にする】

うぅ…血ぃ…早く血が……
別の魔法少女を探さなければ……

//了解しました!楽しかったです!ロールありがとうございました!!
236 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/06(水) 21:14:08.67 ID:TknSZZ+G0
>>222


「……おうち、かえる、…れすか?まいご、れす、…ね」
「ぱぱ、まま、…あえる、…と、…いい、れす、ね、…!」

彼女の願いの意味までは理解できなくとも、叶えたいという想いは理解して。
相変わらずの純粋な笑みを浮かべて、小人の魔法少女に精一杯の励ましを送る。
これからの自分のこともままならないというのに、彼女はとてもマイペースで。
にゅるり、にゅるりとカケラを掴んでいる触手を蠢かすと、そのまま体内に引っ込ませる。

にゅるにゅる。にゅるりん。
スライムのような異形が形を変える度に生じる仄かな魔力。
本人に自覚はなくともそれは確かに魔法であり、彼女が魔法少女を名乗るには何の問題もなかった。
見た目は女の子以前に人間ですらないけどね、デフォで幼女に擬態しているからまだ許されるけど。

「…………、ん、………」

にゅるりん、と。突然彼女は背中から触手を再び生やす。
その先端には先ほど体内にしまった筈のカケラが握りしめられていて、彼女はそれを小人の魔法少女に差し出すと。

「…、いたいの、なくして、くれた、…おいしい、もの、…くれた、れす、……」
「…、ありがと、おれい、れす、……どうぞ、れす……」

助けてくれて、そして色々と世話を焼いてくれたお礼にと、カケラを渡そうとするだろう。
触手でグイグイと若干強引に。それだけ受け取って欲しいのだろうが。
237 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/06(水) 21:27:36.90 ID:DC2YqRBwo
江風総合図書館──連休も最後の日となり、それも日が落ちた時間ともなれば図書館にいる人間は少ない。
閉館ギリギリになってから、扉を押し開けて出て来た少女は、大きな溜息を吐きながらフラフラと街灯の灯りの下を歩き出した。
その手に持つ一つの封筒を、隠し文字でも無いかと灯りに翳して見るも何もわからず、また溜息。

「はぁ…なんだか核心に迫っているような物を見つけた気がしたけど…まずこの封筒自体の存在が謎ってね」
「風利ちゃんに知らせようにも今日はいなかったし、どうしたもんかしら…」

魔法少女について──魔法少女とは何なのか──調べて図書館に通っていたら、いつの間にかGWが終わっていた。
最初は暇潰し程度の物であったのだが、ある物を見付けてからそれは本格的な物となる、それがこの封筒。
宛名も無く、持ち主も知られず、図書館の司書に聞いても出処のわからなかったその封筒の中に納められていた資料。
誰かが書いたレポート用紙、それに書かれていたこの街の成り立ちと魔法少女の誕生についての考察、それが事実かどうかはわからないとして、そのような考察に至った経緯を知る事で自分にも何かが見えてくるかもしれない。
…のだが、そもそもこれを書いた者が誰かもわからぬのでは、経緯を聞く事も真実を知る事も出来ない。

「…こういう調べ物に強い魔法少女とかが知り合いにいたらなあ…」

薄暗くなった道を、視線を上げて前も見ずにボンヤリと歩く。疲れからか足取りもしっかりしているとは言いづらく、少し危なっかしいか。
238 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/06(水) 21:32:44.77 ID:RVN/RFhgo
>>236

「ま、迷子? ……ありがとう、頑張るよ」

迷子というよりも誘拐という方が正しい気もするけど、それは置いておいて。
笑顔で応援する女の子にこちらも笑みを返した。

「え? で、でも……」

体内に仕舞い込んだはずの星のかけらを目の前に差し出された。
今までのお礼だということは分かるが、それでは彼女が困るのではないだろうか。
星のかけらは願いを叶える以外に危機を脱するのに利用できる。まだ危なっかしいこの子には必要なはずだ。
ここは気持ちだけ受け取ることにしよう。

「って、ちか、近い! うわ、わかった、あ、ありがとう……っ!」

しかし、押し付けるように渡されて断れなかった。
彼女の感謝の気持ちを無下にしては悲しませてしまうだろう。押しに弱い自分に若干嫌悪感を抱いたが、これでよかった、のかも。
……でもこのかけら、ちょっと濡れてない?
239 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/06(水) 21:37:14.29 ID:dEc5SKeLO
>>237
【角を一つ越えたあたりで、唐突に声をかけられました】
【……魔法少女というにはなんか妙に大人っぽく
 でも、外見年齢は魔法少女やってそうでもあり】
【それら全部ぶっちぎって、手元に携帯灰皿と火のついたタバコ】
【彼女を知っているかどうかは、市役所等の手続きを自分でやるタイプかによります】

「なんだ、その封筒はまだあったのかい」

【ぐりぐりとタバコの火を消して、ふむ、と一声】
【魔力を隠すことはしてないので、割とあっさりバレそうです】

「追いかけようと思うならやめておいたほうがいいね。
 果てしなく無駄足になるだけだから。
 というか、それが真実なのか裏をとる方法がないんだ」

【目線を合わせない一言は、それでもいろいろ知っている側のモノ】
240 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/06(水) 21:50:01.90 ID:DC2YqRBwo
>>239
裏、表、斜め、いろいろな角度から封筒を見てみるけどやはり何もない、そもそもこんな動きは家でも何回もやっていた。
これが魔法少女に書かれた物だとしたら、特定の魔力に反応するとか、そういうマジカルな物かもしれない、とは言っても余り無茶なことして封筒をお釈迦にしてしまうのも怖くて。
結局はどうしようもない訳であって、どうしたものかと考えていた矢先に、不意にかけられた声に体がビクリと跳ね上がった。

「ひゃい!?へ!?あ…貴女は確か市役所の…」

封筒を思わず背に隠しながら声のした方向を振り向くと、見た事あるようなないような顔、市役所で諸々の手続きする時に何回か会ったような。
だが問題は自分が彼女を知っているか知らないかでは無く、この封筒について何か知っているような口ぶりである事だ。
ハッとして、隠した封筒を見せるように出して詰め寄る。

「…これについて、何か知っているんですか?」
「これは…一体…?というか貴女も…?」

この封筒について、少なくとも『無駄足だ』と言える何かを彼女は掴んでいる、自分にはまだ掴めていない情報を。
それに加えて、隠そうともしていない魔力、間違いない、彼女も魔法少女だ──
241 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage]:2015/05/06(水) 21:56:29.80 ID:TknSZZ+G0
>>238

濡れてます。めっちゃヌルヌルしてます。
ずっとスライムの体内にあったからしょうがないね。本人は大切にしていたつもりなんだろうけど。
妙にヌルヌルテカテカするカケラを渡せば、彼女は満足したような表情を浮かべる。
にゅるにゅる、うねうね、触手も嬉しそうに蠢いてます。絵面的にはキモいけど。


「……、ん、…………!」

キョロキョロ、にゅるにゅる。
公園の中を見渡して、見つけたのは少し離れたところにあるベンチ。
ペタペタにゅるにゅると足音を立てながら近づくと、ぴょんと飛び乗って。

「……おやすみ、なさい、れす、…………」

まるで遊び疲れた子猫のように、ベンチの上に丸くなって睡眠モードに。
色々とあった一日で、それなりに疲労が溜まっているのだろう。どうやらこのまま寝るようで―――

このスライムっぽいの、記憶がないということで当然ながら家も寝床もない。
こんな感じで野宿を繰り返しているのは誰にでも想像がつくだろうが。
幼女っぽいのが一人公園で夜を過ごそうとしている、そんな色んな意味で危ない光景がそこにはあって。
せめて寝所について一言くらいアドバイスしてあげてもバチは当たらないでしょう、うん。

242 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/06(水) 21:58:12.31 ID:dEc5SKeLO
>>240
「んー、現役のころにそれを拾って
 ちょっと追いかけたことがあるくらいかな?」

【少し座ろうか、と近場の公園へ】
【移動後は、適当なベンチを占領しましょう】

「さて、どこから話したものかなぁ。
 とりあえずさっきの質問にこたえるなら、
 あたしが現役のころより前の子が書いたメモで
 あたしはそれに挑んだ元魔法少女<エクスウィッチ>というのが近いかなぁ」

【夕刻の一番星を眺めながらそんな言葉】
【その横顔には懐古とかそんな気持ちが浮かんでいました】
243 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/06(水) 22:14:26.15 ID:DC2YqRBwo
>>242
「現役の頃に…?」

促されるまま、ベンチに座り話を聞く、何処か不可解な感じだ。

「ちょ、ちょっと待って下さい!貴女より前の時代の魔法少女って…」
「そんなに前に書かれた物なんですかこれ!?それにしては綺麗過ぎるし、それに…」

自分の一つ前の世代の魔法少女より更に前、そんな人物が書いた物、その真偽は不明だが、しかし…
そうだとしたら、そんな昔に書かれた物が何故今の今まで確認されずに図書館にあったのか、それにこんなに綺麗なままなのか。
それに彼女がこの封筒について調べた過去があるなら、何故また図書館で発見されたのか?謎は更に深まる。

「…このレポートを書いた人を、知っているんですか?」
244 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/06(水) 22:14:30.34 ID:RVN/RFhgo
>>241

「えへへ……」

表情だけでなく触手をも使って喜びを表す女の子を見ていると、自然と頬が綻んだ。
「やっぱりこの星のかけら濡れてるから返します」なんて言えるわけがない。
相手に見えないようにかけらを後ろ手に回して、ワンピースにごしごし擦りつけてヌルヌルを拭い取った。

「え……ま、まさかここで寝るの? ちょ、ちょっと待って……!」

離れたベンチで眠ろうとしている女の子へと慌てて駆けつける。
魔力が空なので飛行魔法も身体強化魔法も使用できず、メリーは普通のダッシュで向かうことになった。
人間よりも歩幅が小さいためベンチに辿り着くのにかなり時間がかかった。
再び息を切らし、全身から汗を流す。今日こんなのばっかりな気がした。

「ま、まっ、待……って。そんな、とこで、寝ると、あ、危ないよ……」

呼吸を整えながら、女の子へと注意を呼びかけた。
彼女には自分と同様に帰る家がないのだろう。だがこのまま野宿をさせるわけにはいかない。

「……! そ、そうだ! あの、その姿からまた水になることって出来る?」

咄嗟に思いついたのは体の形を変えることだった。
女の子の姿で無ければ変な人に絡まれることもないはずだ、多分。
少し時間は経っているが、まだ完全には眠っていないはずだと思い「起きて起きて!」と必死に声をかけた
245 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/06(水) 22:27:30.13 ID:dEc5SKeLO
>>243
「そう。現役の頃に。
 そのころもその封筒は、キレイだったよ。
 年単位で図書館に置いてあったと思えないくらいキレイだったね」

【恐らく、それはそういう魔法なんです】
【資料を保存し、誰かに見つけてもらうための】

「一番最初の魔法少女もたぶん存命なんだけど、結局見つけられなかったし
 その話に出てくる龍に会う方法も見つけられなかったし
 いったいどうやってそこまで調べたのやら……。
 書いた本人は知らないけどね、それは一種の罠なんじゃないかなーと今は思ってる」

【これを調べたからといって、何かを変えれるわけではないのです】
【星のかけらは魔法少女システムを排除する願いを弾きます】
【じゃあ、どうすればいいのやら?】
246 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage]:2015/05/06(水) 22:34:04.83 ID:TknSZZ+G0
>>244

「………ん、……おはよう、……れす、……?」

おはよう。随分と早い眠りでしたね。
ぷるぷると震えながらベンチの上で立ち上がって大きく伸びをする。
人の姿に擬態してるだけなので、本当に伸びをする必要性はあるのか不明だが。

「……あぶない、れす、か?、…ふむ、ふむ、……」

危ないといわれて、少しキョトンした後に考える。
人間の姿は危ない、そして彼女が尋ねるには水の姿になれないかと。
うつらうつらと寝ぼけた様子ながらも、コクリを頷いてその姿を変えれば―――

「……これで、よし、…れす、……おやすみ、……れす、………」

―――でっかいスライムの塊になってベンチの上で再び寝ようとする。
幼女の姿とは別の意味で色々と危ない。まあ多分何が起きても何とかなるんだろうけど。
ぐじゅぐじゅ、にゅるにゅると、それはもう心地よさそうな寝息を立てて―――寝息ってなんだっけ。
247 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/06(水) 22:43:39.87 ID:DC2YqRBwo
>>245
「…わからないんですかぁ……あ、いやいや!別にその、悪い意味じゃ無くてですね…」

このレポートを書いた魔法少女についての情報は無し、筆者にインタビューするのはまだ難しそうだとガッカリ。
すぐに、機嫌を損ねては悪いとごまかすが。佐藤さんが続けた言葉が、俄かに不穏な空気を運んで来る。

「…罠、ですか?」

一種の罠、と言われた件の封筒に視線を一度落としてから、真っ直ぐ佐藤さんの目を見つめて聞き返す。
この封筒が、罠──一体どういう事か。
248 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/06(水) 22:54:39.03 ID:RVN/RFhgo
>>246

「う、うん、危ないの」

寝ぼけてはいるが、言っている意味は理解してくれたようだ。
女の子の姿がにゅるにゅると変わっていく。これで安心して寝させてあげれそう――

「え……? あれー……? な、なんか違う……」

変化した姿は想像とは遥かに違った形だった。
この大きさだとかえって目立ってしまうかもしれない。
でも、気にはなったとしても触りに来たりする人は流石にいないだろう。幼い少女の形よりかは安全だろうか。

「……おやすみなさい」

寝息(?)を立てて眠りにつく彼女へと優しい声で返事をした。
色々あったが、一段落出来て良かった。これからの彼女の運命が少し不安だけど。
女の子の魔力の気配を覚えておくことにした。近くでこの反応を感じたら様子を見に行こう、そう決めた。

「なんだか、わたし、お姉さんみたいだったな……」

今までに出会った魔法少女は年上ばかりで、さらに小さな体のせいか保護対象のように見られることが多かった。
今回のように自分よりも幼い子供に接するのは初めての経験で新鮮だった。
妹の世話をする姉ってこんな気分なのかな、なんて思うと笑いが零れた。

しばらく休憩して、魔力も回復した。これならばいけそうだと判断し、飛行魔法を使用して宙に浮かび上がる。
夜空を目指して飛翔するメリーは、煌めく星々へと「彼女が願いを叶えることが出来ますように」と祈りを捧げた。


/それでは、お疲れ様でしたっ
249 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/06(水) 22:57:27.79 ID:dEc5SKeLO
>>247
「そう、罠。 意味ありげに置いておけば、誰かがそれを拾うでしょ。
 さて、その内容を読んでキミはどう思った?
 仮に真実だったとして、それから何をする?」

【そう、それが正しいとしても自分たちから見ると随分と遠い時代の話】
【そこまで遡る意味はあまりに薄い】

「魔法を使える期間はあまり長くない。むしろ短い。
 その上で調査に時間を取られる理由はなんだろう?
 キミたちは、さっさとかけらを集めて抜けるべきなんじゃないかな?」

【魔法を使える時間について、意識している魔法少女は意外と少ないと思うのです】
【「時間は有限」 本来はそうでなくてはなりません】
【目の前の市役所職員みたいなのは例外なのです】
250 :不定形のスライムっぽいの ◆1T10Nux3y.9L [sage saga]:2015/05/06(水) 23:06:56.41 ID:TknSZZ+G0
>>248

ぐじゅぐじゅ、にゅるにゅる。
時折そんな可愛らしいとは言い難い寝息を立てながら、彼女は穏やかに眠る。
スライムが夢を見るのかは分からないけど、見ているとすればそれは多分幸せな夢で。

「……、ねがい、……かなえ、……ん、……」

そんなことを寝ぼけて呟きながら、夜空の下で彼女は眠る。
翌朝になればベンチの上には何の姿もなく、ただヌルヌルと濡れた後が残っているだけ。
また会えるだろうか。きっと会える。それも多分予想もつかないような形で。

/こちらこそロールありがとうごさいした。お疲れさまです
251 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/06(水) 23:22:10.03 ID:DC2YqRBwo
>>249
「…つまり、これは…この封筒は」
「ある魔法少女が、人の興味に漬け込んで、『かけらを集める時間を棒に振らせる為の罠』って事…ですか?」

『時間は有限』、当然でありながら、忘れがちな覆せぬ事実が今、突き付けられる。
魔法少女が少女であるなら、そうでなくなった瞬間に魔法少女ではなくなり、願いを叶える権利を取り上げられてしまう。
このレポートに書かれていた女の子と同じように、いつかは魔法少女達の戦いも何もかもが見られ無くなり、感じられ無くなり、不干渉になってしまう。
故に時間は大切な物である筈であって、このような事にかまけて居る時間はない筈であって、穿って考えればこの封筒はわざと『そうさせる』為とも取れる。

故に、罠──佐藤さんの言う事は限り無く正しい、願いを叶える為に魔法少女になったのだから、だとしたらこんな封筒は今すぐ破り棄てて忘れるのが正しいのだ。

──だが、でも。

「…私の願いは叶えたい、叶えたいけど、だけど、自分で言うのも何だけど、つまらない夢なんです」
「例えるなら、七夕の短冊にネタで書く『世界征服』みたいな、そんな自分勝手で、自分でも叶わ無くてもいいと思うような願い」
「他の魔法少女みたいに大それた願いは無いから、いいんです」

随分と惨めな言い訳だ、自分の願いをつまらないと認めて、あきらめない理由を作るなんて。
でも、それは単なる意地じゃなくて──もしかしたら、少しは意地があるかもしれないけど──何か、固い意思みたいた物が出来てきたからかもしれない。

「それに、魔法少女について知りたがってるのは私だけじゃないんです、寧ろ私が知りたくなった切っ掛けになった子が一人、いるんです」
「一人なら時間が足りないかもしれない、けど、二人なら…何人もいたら、一人じゃ出来ない事も出来ますよ、きっと」

「だから、諦めません」──佐藤さんの勧めを断って、ハッキリと告げる。
252 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/06(水) 23:31:12.94 ID:dEc5SKeLO
>>251
「あるいはそう扱ったほうがいい類の品物だね。
 繰り返すようだが、それが真実だったところで我々への影響は
 悲しいほどに存在しないんだよ」

【だんだん口寂しくなってきたのか、2本目に点火することにしたようで】
【ふう、と一息つきつつ言葉を吟味】
【実際、無駄な時間になる可能性の方がはるかに高いのです】

「あらためて訊こう。キミはそれが真実だったとして何をどうするつもりだ?
 この夢を終わらせるつもりかい? それともシステムそのものを利用したいのかい?
 終わらせるなら、ぜひとも今まで叶った願いをキャンセルにしてもらいたいものだね。
 いい加減、歳を取らないことをごまかすのが辛い年齢なんだ」

【最低でも不老、最悪の場合、不老不死の“呪”を受けた身にとっては、
 これは妨害するか、それとも手伝うかの大きな分岐なのでした】
【まさか、ただ知りたいというだけでは終わりませんね?】
253 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/07(木) 00:00:19.86 ID:ybFDXe0Go
>>252
「…どうするか、か…」

佐藤さんの言葉で、ふと考える、自分はこの事を確かめて何をしたいのか。
『気になったから』じゃあ、きっと理由は弱いのだ、そんな理由では、根掘り葉掘り調べられる女の子や龍に悪い。
知ろうとしているのは魔法少女のルーツ、始まり、成り立ち、それはすなわち今存在する魔法少女とそのシステムの核心に迫る物だろう。
知って仕舞えば、その仕組みを自由に出来るのかもしれない、いくらでも願いを叶えたり。願いや魔法少女の存在自体をなかった事にしたりとか。

佐藤さんの吐く紫煙を見つめて、空気に揺蕩い散りゆくそれに似た思考を巡らせる。
見付け出した答えは、原点に帰った物。この封筒に入っていたレポートを読んで、最初に抱いた感情、それがきっと、素直な自分の気持ちで、理由だ。

「──このレポートに書かれていた事、龍と優しい女の子の願い事。例え私達魔法少女がそれに巻き込まれていたとしても…凄く、素敵な話だと思いませんか?」
「今こそ、魔法少女の力を使って私利私欲を叶えようとする人もいるかもしれないけど、でも、最初は純粋な願いだったんだと思います」

「私も人の事言えませんけどね」。照れ臭そうに笑って、草照は続ける。

「だから、真実だったらいいなあって。もしそうだったら、これをモデルにお話でも書こうかな」
「あ、だったらその女の子と龍に許可も貰わないといけませんね」

語る夢は、つい最近、言ってしまえばたった今考えた、産まれたての未熟な夢。幼い女の子と同じような、純粋な思考。
でも、照れ臭そうでも、冗談では言っていない、心から本当に感動を覚えたからこそ。

「…だから、すみませんけど、貴女の願いを取り消す事は出来ないかもしれません」
「…こんな言い方は歳上には失礼かもしれませんが、貴女が願った願いなんですから、その重荷は貴女自身で何とかするべきですよ」
「私に頼られるのは、ちょっと荷が重いですよ、なんて…」

佐藤さんの発言から勘付いた、その若さの理由と、その苦悩が。冗談めかして彼女は言っていたけど、きっとそれは本人にとっては冗談ではない筈だ。
でも、草照のやらんとしている事はその願い(のろい)≠解く事はきっと出来ない、だから、謝罪する。
それと、少しの苦言。願いを叶えた人間の責任がどれだけの物か、それを知っているべきではなかったのかと。
否定は出来ない、きっと自分も同じ事になっていたかもしれないから、だからそれは、自分にも言い聞かせているのでもあって。
254 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/07(木) 00:21:11.33 ID:xr11AQAcO
>>253
「まぁ、それを楽しめるなら楽しめばいいさ。
 魔法少女そのものを楽しめるなら、それはそれでいい恩返しだろう。
 ……あえていうなら一つ、そこにある可能性は検討したほうがいいかもしれない」

【煙で輪っかを作るどころか、鳥だの飛行機だのの形に整形して遊ぶお姉さん】
【魔法そのものに夢見た自体はある程度終わったお年ごろ】

「我々の魔法が生まれた理由はそれだとしても、
 最初の一人の魔法は“紛うことなき本物”である、という点な。
 ESPとかそういう類なのかもしれないし、霊能者的な括りなのかもしれない」

【ここにその封筒が本来の罠である、という意味が結実します】

「ただね、どうあってもその事実は
 自分が特別だから魔法を得たと思ってる連中にとって致命的なんだ。
 真正面から、あんたは先達の手のひらの上で踊っているだけってつきつけるようなものだから」

【場合によっては、そのインパクトだけで魔法を喪失しかねない凶悪なトラップ】
【八百ちゃんはたぶん大丈夫だけど、人によっては致命的オブ致命的】
【それは紛うことなき罠にして、特定の相手への切り札<マジックアイテム>】

「あとね、ずっと魔法が使えますようにって祈った低学年に、
 責任ネタを正面から言えたらあたしも幸せかなーって思うわ」
255 :草照 八百維 [sage saga]:2015/05/07(木) 00:59:57.88 ID:ybFDXe0Go
>>254
佐藤さんの忠告を聞いて、草照はハッとする、自分は平気だったからこそ、考えてもいなかった危険。
願いを叶える魔法少女というシステムは作り出された物、故にどれだけ本人達が必死でも、真剣でも、それこそ封筒に書かれていた『ごっこ遊びの延長』に過ぎないのだ。
それは、聞くものによっては残酷な真実を叩きつけられるような物。邪気眼な学生に現実的な突っ込みを入れるような物だ。

「…肝に、命じておきます」

今の所、その事実を知る者は少ないだろう、同年代なら尚更、故にそれを報せるには、細心の注意を払わなくてはならない。
それが協力者であっても、同じ魔法少女であるなら。草照は険しい表情で小さく頷く。

「あ、はははは…ですよねー…」

佐藤さんの厳しい反撃に、引き攣った笑みを浮かべてはぐらかす。自分くらいの歳なら責任云々言えただろうが、そうでないなら言っても無駄だろう。
一頻り愛想笑いを浮かべてから「さてと」と草照は立ち上がり、くるりと佐藤さんに向き直る。

「ありがとうございます、とても参考になりました」
「この事、気を付けながら詳しく調べてみますね」
「何か分かったら、またお願いします」

ぺこり、とお辞儀をして、封筒を持って歩いて行く。
今はまだ何もわからないけど、それでもこれは確かな一歩だ、きっとその内知るかもしれない、魔法少女≠ニいう存在のルーツへの。

/眠気が来たのでこの辺りで…お疲れ様でしたー!
256 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/07(木) 01:15:11.25 ID:xr11AQAcO
>>255
「逆を言えば、今この街で悪さしてる連中には便利なカードかもしれないから
 上手く使う方法は考えておきなさいな」

【そういう自分を特別視したがる連中は、大抵な場合ろくなことをしない、というのが
 佐藤さんの持論です】
【他人を顧みなくなるのだから当たり前といえば当たり前なのですが……】

「なに、大して参考にならんと思うよ?
 あとはそうさなー。もし余裕があったら黒百合の珠輝ちゃんと
 江風の美奈ちゃんにも見せてあげてっていうくらいかなぁ」

【あえて苗字は言わず名前だけ】
【なんか面白い化学反応おこしそうなメンバーなのか、それとも?】
【なお、さとーさんは今咥えてる一本を吸い尽くしてから帰るそうです】

//
お疲れ様でしたー
257 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/07(木) 21:12:24.59 ID:hfhuEsDv0
春から夏へ移行しようとする一日の昼。未だ日差しは高く、人々は我先にと避暑を求めて日陰へ入る。
そんな中、休み中と比べてめっきり交通量の減った道路を横切る背の高い人影。セーラー服のスカートからにょっきり伸びた脚をずんずん動かし、額に浮いた汗の粒を時折手の甲で拭う。

「ひいふうみ……、あちゃあ、やっぱし皿割ったん天引きされとる。」

その正体は学生と思しき黒髪の少女である。暑さにもかかわらず、顔にはにんまりと笑みを浮かべて
新野様、と様々な人の手で書かれた封筒の中身を一つ一つ確認し、その都度眉を上下する姿は少なからず奇異の眼差しを向けられている。
一体幾つ掛け持ちしていたのだろうか、評価は分かれるだろうがどうやら相当に充実した連休を過ごしていたらしく。

「休みやのに休みなく働いたのになぁ……――真っ当に稼ぐってしんどいわ〜」
「ま、ええわ、連休明けたし、今日辺りは誰か来とるやろ。 バイトばれたら、怒られたりせーへんやろな……」

そのくせ口にする言葉はふてぶてしい不満の色。しかし今日は平日とあって、目的地はバイト先ではなく。
如何に休みや学校といえども組織への上納を怠る訳にはいかない。どんな魔法を使おうと労働の義務からは逃れられないのだ。
人類の進化の軌跡に思いを馳せながら、教会へと向かっていた椎名。しかし――――

「んー、やっぱ知らん店増えとるなぁ。 ええ匂いさせおってからにチクショー」

紫薔薇へと続く道を歩いていた筈が、昼時の空腹に誘われ足は自然と食堂街へ向かい。目新しい店からただようソースの香ばしい香り。
懐が潤えば多少なりとも財布の紐も緩むようで、気付けば粉ものの屋台の前にて腹の虫と相談を始めていた。
258 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/08(金) 14:37:39.12 ID:V63o4JMv0
【気温も上がりすっかり夏手前というこの瀬平戸市】
【その街の南部にあるカフェ「とれみぃ」】
【そこには様々な魔法少女がよく集まり一種の情報交換の場として使われる】
【その「とれみぃ」の隅】
【体をだらしなく背もたれに体重を預け今にも倒れそうな様子】
【顔は紅潮し息も荒いことから熱かなにかだろうか】
【いや、彼女の場合そうではない】

うぅ…血…血がぁ……
は…早く他の魔法少女を探さなければ……

【どうやらついに血を吸っていない限界が来たようで】
【もうその場から一歩も動けないという感じだった】
【なぜ彼女が血を欲しがるのか】
【それはもちろん彼女が「吸血鬼」だからだ】
【といっても最初からそうであったわけではないが】

これならあの時苺の条件を素直に飲んでおいたほうが……いや…だがあれは……

【ナイトロードが苺という人間から血を吸うのを諦めた理由】
【それはその苺が条件に「寵姫になれ」などという条件を突きつけてきたのだ】
【さすがにそれは無理ということで諦めたのだがこうなっては素直に従っていたほうが良いとも思った】
【だがやはり寵姫になるというのは……】

はぁ…今更過ぎたことを考えても仕方がない……
ここで他の魔法少女を待つしか……

【ここは魔法少女が集まりやすい】
【今のナイトロードにとってここ「とれみぃ」は絶好の場所だったのだ】
【それを知っていてここに来たのだが客どころか店主も居ないようだ】
【仕方なくナイトロードは他の客が来るまで待つことにした】
259 :火暴 炎 [sage]:2015/05/08(金) 20:38:21.92 ID:BcObqPLC0
>>258
【気温と湿度が上がり始めた町、それを切り裂く様に明らかに道路交通法を無視した真っ赤なバイクが爆音と共に爆走する】
【乗っているのはこれまた赤い髪に赤いグラサン、赤い特攻服の長身の女性勿論ヘルメットなんて着用することなくとある喫茶店の横にドリフトするように駐車する】

「んぁ?おいどうしたよお前さん?」

【入店しようとしてそのすぐ近くで見つけた少女、まるで高熱に浮かされた様なその姿に駆け寄ろうとする】
260 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/08(金) 21:18:16.75 ID:V63o4JMv0
>>259

ゔぅ〜……
だめだ…ボーとしてきた……

【とにかく血を吸わなければ】
【そんなところになにやら騒がしいエンジン音が】
【そして入ってきたのは全身真っ赤な長身の女性】
【一瞬なにか血まみれの人間がやってきたのかと思うほど】

あぁ…?
…ちょっと暑さにやられただけだ……

【咄嗟にそんな嘘をつく】
【まだ魔法少女かも分からない人間に「血を吸わせろ」と言っても理解されないだろう】
【まぁ魔法少女相手にも同じだとはおもうが】
【それに一般人の血を吸ったとしても意味がない】
【これはやはりここで店主を待つしか無い】
【せめて目の前の女性が魔法少女だったら……】

(そんな都合のいいことがあるわけがないか……)

気にするな…私は平気だ……

【と明らかに平気ではない顔色でそう火暴を追い返そうとする】
261 :火暴 炎 [sage]:2015/05/08(金) 22:09:49.21 ID:BcObqPLC0
>>260
【赤い女性は煙草を取り出すと口にくわえて魔法で火を付ける】

暑さでやられたって…ならなんでわざわざ外に居やがるんだ?
それだったらテメェーが寄りかかってやがる喫茶店に入りゃいいだろぉが?

【暑さでやられた、仮にそうだとしてもだったら何故屋外にいるのか?】
【明らかに痩せ我慢をしている少女、なにか訳ありなのかと感知の魔法を使おうとする】
【もしも同業者ならかけらを手に入れるチャンスでもある】
262 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/08(金) 22:20:15.39 ID:V63o4JMv0
>>261

あぁーそれは…あれだ……
いつまで暑さに耐えられるかを試していた……

【あまりにも適当な誤魔化し方】
【どうやら思考も上手く回らないよう】
【しかしそこで火暴が感知魔法を使うその瞬間はしっかりと感じ取った】

っ!
お前!魔法少女か!?なら今すぐ血を吸わせろ!!

【鬼気迫った表情で火暴へと迫る】
【もはやあまりにも必死すぎて引いてしまうレベル】

とりあえず腕を出せ!
痛いようにはしない!だから早く!

【そう言って腕を捲らせようとする】
【しかし力は弱く振り払おうと思えば簡単に振り払える】
【こんなナイトロードの行動に火暴はどう対処するか】
263 :火暴 炎 [sage]:2015/05/08(金) 22:33:54.26 ID:BcObqPLC0
>>262
おぉう!?

【さっきまでふにゃ〜んとなっていた少女が自分が魔法を仕様した瞬間物凄い形相で迫ってくる】

あぁ、アタシは魔法少女だけどよぉって血だぁ!?

【暫し一考】

まぁそこまで必死なんだ、献血だと思えば別にかまいやしねぇよ

【そして差し出される右腕】

あ、たしか蚊ってO型の血が好きなんだったなぁ…アタシはAなんだが大丈夫か?

【血を飲む=蚊と言う安直な発想からでた失言であったが吸血鬼に血の好みなんてあるのだろうか?】
264 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/08(金) 22:44:33.30 ID:KUPKYJtDO
夕暮れ時、既に結構な人通りを見せる繁華街。
様々な人間が道を行き交い、自らの目的地へと足を進めていた。
だが、そんな人の群れの中にも得てして例外がいるものであり。
そして今日この時、焚衿柳狼牙はその例外に属する人間だった。
江風の制服を着ている彼女は、先程からずっとあちらこちらをふらつき回っていた。
同じ場所を何回も通ったり、急に立ち止まって引き返したりと、不審としか言い様の無い振る舞いである。
何故彼女はこんな事をしているのか。
答えは簡単―――今日の学校での、とある授業。
狼牙のクラスを教えている先生が休みになり、代わりに選ばれたのが―――よりにもよって、恩風コルだったのだ。
先生として教室に入ってきた瞬間、二人の間の時間は止まり。
そして次の瞬間には、既に狼牙は「早退します!」と叫びながら荷物をひっ掴んで教室を飛び出していた。
そして今に至るまで、街をあてもなくさ迷っていたのである。

(いやだってほらこの間の事があったばっかりなのにどんな顔をしろとそもそも今後の付き合いかたというか接し方どうすればいいんだよ頼らせてくれとは言ったけど具体的にどうとかまだ分かんないしっていうか俺は………」

遂には思考が漏れてなんかぶつぶつ呟き始める始末である。
大分怪しい人間となった彼女に声を掛ける人間は、果たしているのだろうか。
265 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/08(金) 22:55:13.82 ID:V63o4JMv0
>>263

おぉ感謝するぞ!!

【そういって差し出された腕にカプリっ、と噛み付く】
【痛みはなくなんというかくすぐったい感じがするだろう】

ちゅー、ちゅー

【血を吸うナイトロード】
【その様子はなんだか子供のようでどうにもおかしい】
【そしてある程度吸うと口を離しさっきとはまるで別人のようになる】
【魔翌力量が跳ね上がったことも分かるだろう】

ふぅありがたい
あのままではもう死ぬところだったぞ
本当に感謝する

【頭をぺこりと下げお礼】

あぁそれと私はB型の血が好みだぞ

【とどうでもいい情報を話す】
【どうやら血を吸えたことでご機嫌のようだ】
266 :火暴 炎 [sage]:2015/05/08(金) 23:04:39.84 ID:BcObqPLC0
>>265
おぉう、マジで痛くねぇな…すげぇ

【先程とはまるで別人になったナイトロードを見て感嘆の声を上げる】

駅前の掲示板なんかじゃぁ小人が童謡姫なんていうけったいな肩書きもってるらしいが…
お嬢ちゃんもアタシらとは違う種族って感じだな…

【これではまるで伝説の中の吸血鬼た、そこで思い至る事が一つ】

なぁ、これって血を吸われたからっていって特に何もないよな?
僕(しもべ)にするとかないよな?

って、好みあんのかよ!
いやあってもいいんだろうけども!

【と、ギャグはいったん置いておいて】

アタシは火暴 炎だ、あんたは?
267 :兵馬 一姫 [sage]:2015/05/08(金) 23:12:15.23 ID:IwTSMSneo
>>264
「やっと買えた。二那が欲しがってた本。」

一冊の本を片手に歩く少女は、兵馬一姫。彼女は入院中の妹二那の為に、本を買ってあげた様子だ。その本のタイトルは、『実話!恐怖都市伝説大全』。

「しかし……あいつ病院でこんな本読んで怖くなんねぇのか……?昔は夜中に一人でトイレに行けないくらい怖がりだったのに…… 」

一姫はそのタイトルを見て呟き、いつの間にか肝が座っていた妹を思う。そして、何の気なしにその本の中を見ると

「……いやホントに病院で読むものじゃねぇだろ……」

予想以上に怖かったらしく、少し身震いする一姫。こういう時の薄暗い帰り道は、案外不安になるもので早足に帰ろうとしたその瞬間。

「うわっ!?」

怪しい少女に驚き、思わず声を出してしまう。だが、この少女、よく見れば見覚えがあったりして

「あれ?たしかアンタ、師匠との修業の時に一緒だった奴だよな?」

この間のパメラとの模擬戦。たしかあの時に一緒だった筈だ。ということは、彼女もリブラス・サークルに所属しているのだろうか?そう思い話しかける。
268 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/08(金) 23:18:17.92 ID:96DPp7cK0
>>264

やっぱ、日が出てる内から暴れるようなのはいないか......

【同時刻、ポニテにスーツなアラサー女、篠原もまた、街をうろついていた】
【先日の「とれみぃ」での一戦で重傷を負い、ここ数日まともに魔法少女として動けずにいたのだ】
【ゴールデンウィークのおかげで、休み明けまでに教師としては何とか動けるまで回復できたのが、不幸中の幸いと言うべきだろうか】

......どうにかして、遅れた分稼がなきゃいけないってのに.....ハァ......

【溜息】
【怪我しようが何が起ころうが、契約による毎月の支払いのノルマは待ってはくれない。ノルマ未達成の先に待っているのは、肉体の機能停止】
【故に、篠原にはなんとしてでも稼げなかった分の星のかけらを取り返す必要があるのだ】
【そういうわけで魔獣なり魔法少女を探して彷徨って居たところに、江風の制服の影】
【名前が思い浮かばないあたり、生徒として直接受け持っているわけではなさそうだが、挨拶くらいはしておくべきだろう】

今晩は。貴女、こんな所で何してるの?

【篠原は、非常勤ではあるが江風の社会科の教鞭をとっている】
【名前は知らずとも、顔は知っていてもおかしくはない。故に、反射的に教師としての態度で接する】
269 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/08(金) 23:22:34.55 ID:V63o4JMv0
>>266

まぁな、お前らとは違うことは確かだ

【ここまでしておいて正体を隠すことはできないだろうが一応ぼかす】
【そして火暴の心配を聞き少しドヤ顔で説明する】

あぁ私に眷属を作る力はない
安心していいぞ、精々少し貧血気味になるぐらいだ

【そこまで言い火暴が名を名乗ったのでナイトロードも名乗ることにする】

私の名前はエヴァージェリン=ナイトロード
まぁ覚えにくいし覚えなくても別にいいぞ火暴

【と少し冗談を挟みながら自己紹介】
【その間もナイトロードは笑みを浮かべたまま】
【久々の血というだけでここまで機嫌が良くなるものなのだろうか】
【そこらへんはよく分からないがナイトロードがそうならきっとそうなのだろう】
270 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/08(金) 23:47:56.32 ID:KUPKYJtDO
>>267 >>268

「そもそも俺はあの人を何て呼べばいいんだコルさんかコル先生かなんかジャ〇プにいそうな呼び名しかないんだがってうわっ!?
………っとと、すんません」

ぶつぶつぶつぶつ言いながら歩いていた狼牙は、いきなり響いた少女の叫び声に驚く。
あんまり合って無かった目の焦点が合うと同時に小さく詫びを入れたのだが。

「……ん、師匠…?
………ああ、そっか。こないだの模擬戦の時にいたなあんた」

一姫の言葉で、何処と無く見覚えがあった彼女の顔に合点が行く。
改めて挨拶をして、頭を切り替えなんにせよ話をしようとしたその矢先―――

「ヘ?………あ、えーと…こんばんは…」

背後から声を掛けられ、振り返って見ればまたも見覚えのある顔。
確かそう、学校で何度か顔を見た事がある。受け持たれてはいないが、間違いなく江風の教員だ。
となれば、本日勝手に早退した上にこんな時間まで彷徨いている自分にとってはマズ過ぎる相手。

「何をしてる…というか……その…まあ、散歩?」

取り敢えず当たり障りのない回答を返すものの、どうにも歯切れ悪い。
因みにまだ頭は回っていないので、つつけばつつく程にボロが出そうである。
271 :兵馬 一姫 [sage]:2015/05/09(土) 00:04:24.51 ID:SvHZBrHso
>>268,>>270
「あー!あんた、この間の酔っ払い先生じゃねぇか!」

篠原の姿を見るやいなやそう叫ぶ一姫。思い出すのは、この間の病院での一件。あの時は、一姫は少し怖い目にあった。

「……今日は流石に酔ってないのか」

まだ夕方だしそりゃそうだろう。それにしても、先生相手に失礼な奴である。

「そうそう、パメラ師匠の弟子の兵馬一姫だ。ところで、あそこにいたってことは、お前もリブラス・サークルに?」

と、狼牙に向き直り、自己紹介。しかし、篠原の前だというのに、師匠だの弟子だの、どう考えても普通の少女とはかけ離れた台詞だ。一姫は、篠原も魔法少女だと知っているから隠す必用は無いと考えているのだが、それにしたってもう少し人目を気にするべきである。
272 :火暴 炎 [sage]:2015/05/09(土) 02:12:52.63 ID:b8fDOZkv0
>>269
おう!ギリシャ語か!かっけぇな!

【そしてバイクのエンジンを蒸かしていく】

ま、人間は助け合いだ!おっーと、お前さんはちがったかもな!

【激しい轟音が辺りに響く、こう言う度量の広さが案外彼女が幹部までのしあがった理由なのかもしれない】

じゃーなエヴァ!
次からは他人アタシがすわせてやんよ!

【弾けるようは音と共に赤い尾をひいてきえる女性、彼女はこの少女が自分の調べている組織に一応属していることをしらない】

//途中で寝オチしてしまいました、そして明日は予定もありますので誠に勝手ながらこれで〆にさせていただきます
//ありがとうございました
273 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/09(土) 02:20:52.74 ID:JlutzrBZ0
>>272

お、おぉ…達者でな

【あたりに爆音を響かせて火暴は消える】
【まるで嵐のようだった彼女の背中を見送りナイトロードは再び席につく】
【どうやらまだここで暇を潰すようだ】

まったく……
近頃の若いやつらはあんなのが流行っているのか…?

【あの轟音を響かせていたバイク】
【決してそれが流行っているわけではないのだがやはりそこは年齢などのせいだろうか】
【若者はあぁいうものが好きだとなぜか思っているらしい】

迷惑を掛けなければ別にいいが……
あまりにうるさいのもなぁ……まぁ、今はいいか……

【そう言ってコーヒーを注ぎに行くのだった】

//了解です!ありがとうございました!
274 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 19:09:42.82 ID:qeZqFndg0

春から夏へ移行しようとする一日の昼。未だ日差しは高く、人々は我先にと避暑を求めて日陰へ入る。
そんな中、休み中と比べてめっきり交通量の減った道路を横切る背の高い人影。セーラー服のスカートからにょっきり伸びた脚をずんずん動かし、額に浮いた汗の粒を時折手の甲で拭う。

「ひいふうみ……、あちゃあ、やっぱし皿割ったん天引きされとる。」

その正体は学生と思しき黒髪の少女である。暑さにもかかわらず、顔にはにんまりと笑みを浮かべて
新野様、と様々な人の手で書かれた封筒の中身を一つ一つ確認し、その都度眉を上下する姿は少なからず奇異の眼差しを向けられている。
一体幾つ掛け持ちしていたのだろうか、評価は分かれるだろうがどうやら相当に充実した連休を過ごしていたらしく。

「休みやのに休みなく働いたのになぁ……――真っ当に稼ぐってしんどいわ〜」
「ま、ええわ、連休明けたし、今日辺りは誰か来とるやろ。 バイトばれたら、怒られたりせーへんやろな……」

そのくせ口にする言葉はふてぶてしい不満の色。しかし今日は平日とあって、目的地はバイト先ではなく。
如何に休みや学校といえども組織への上納を怠る訳にはいかない。どんな魔法を使おうと労働の義務からは逃れられないのだ。
人類の進化の軌跡に思いを馳せながら、教会へと向かっていた椎名。しかし――――

「んー、やっぱ知らん店増えとるなぁ。 ええ匂いさせおってからにチクショー」

紫薔薇へと続く道を歩いていた筈が、昼時の空腹に誘われ足は自然と食堂街へ向かい。目新しい店からただようソースの香ばしい香り。
懐が潤えば多少なりとも財布の紐も緩むようで、気付けば粉ものの屋台の前にて腹の虫と相談を始めていた。


/使い回しですが……
275 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/09(土) 19:21:03.38 ID:tx3zgsqi0
>>270

散歩ねぇ......こんな所をこんな時間に?

【人通りの多い繁華街、どう見ても散歩に適したルートではない】
【実際、相手の返答も何処かぎこちない】

まあ、いいけどね......
(......師匠?落語かなにかでも習ってるのかしら、この子......?)

【この年頃の少女には、隠したいことの1つや2つあるだろう。現に自分もそうだった】
【そう考え、あまり深くは突っ込まないでおく】
【その気遣い故に、口に出せなかった疑問が、少しだけ引っかかっていたが.....】

>>271

酔っ払い...?

【きょとんとした顔。何のことだか理解していない様子だ】
【この女、質が悪いことに、ああなると前後の記憶が丸ごと吹っ飛んでしまうのだ...】
【故に、未だに自身がとんでもない酒乱であることに気がついていなかったりする】

(パメラ「師匠」...?って事はこの子達、魔法少女って事...?)

【パメラとは以前街で一度会っただけだが、面識がある】
【リブラス・サークルの事も、少しだけだが聞いた】

...ひょっとして、貴女達「とれみぃ」ってお店、知ってる...?

【十中八九、篠原があったパメラと同一人物であろうが、念のため】

//昨夜は大変申し訳ありませんでした...
276 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 19:23:03.97 ID:Qoxt1JeSO
>>274
【さて、現在ターゲッティングされている粉ものの屋台】
【今まさに買い物中のお客さんのその背中】
【よくよく見れば、見覚えのある地味系中学生ちゃんの姿のはず】

「はい、たしかにネギポン酢2セット頂きました」

【用意していたのか小銭でぴったりお支払い】
【どうやら食べ物に夢中で天敵の接近にはまだ気がついていない様子】
【これは間違いなくカモというヤツです】
【そして意気揚々と屋台から離れようとして】

「ふぁ!!?」

【もやしっこが気が付きます】
【とっさにたこ焼きをガードしてしまうのは、過去の一度で完全に刷り込まれた動作だこれー】
277 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 19:44:22.93 ID:qeZqFndg0
>>276

財布の紙幣を数え直して予算の検討。決心がついたものの屋台の前の行列に眉を顰めるのは地元民特有のせっかちさ故か。
そこで、買い物を終えて列から離れた一人の客にびびっと目が光る。

(カモ……――やなくて、厨学生ちゃんキタぁーーーーッ!!」

心の声を内外に垂れ流してぱあっと輝く笑顔。財布片手に両腕をがばっと、無駄に鉄壁の守りで退路を遮断しつつ、健気に包みを守る姿を上から下までじろじろ眺める。

「ええやんええやん、定番のお好みを外し更には敢えてのポン酢。 そのチョイス、嫌いやないで」
「まあ椎名さんのアイデンティティ的にはソースマヨ一択やけどな。 あ、おっちゃん豚玉とタコ焼きのセット宜しく〜」

知った風に味の好みにいちゃもん付ける上から目線。相手からすれば色んな意味で最悪の出会いでも椎名にとっては関係なし。
肩越しに注文(オーダー)を通しつつ、目の前の相手へずずいと身を近づける。

「まーまー、そない怖がらんでもええやん? 一緒に粉もんランチと洒落込もうやー」

以前起こした最悪の出会いなどすっかり忘れた顔で馴れ馴れしい言い草。それともやはり草食動物の気配に敏感なのか。
ハイエナの目つきで、一応自分のは買いつつも、それ以上にタカる気満々で相手の肩に手を回そうとする。
278 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 19:48:58.13 ID:Qoxt1JeSO
>>277
【出会ってはいけない人と出会ってしまった感ありありです】
【そのうち会いに行くつもりでしたが、まさかのご飯時にイベント遭遇なんて!!】

「豚玉半分と、たこ焼き半船の交換が成立するなら……」

【対抗策として事前のレート指定を持ちだしてきました】
【ソースマヨが強いのはわかりますが、今日はあっさり系な気分だったんです!】
【でもまぁ、話し込むなら多少は受け入れますよ、えぇ】

「あと、前回のたい焼きの分で、ソースマヨのたこ焼き半船も付けてもらえるなら……」

【結構ゴリ推してるのに何故か悪くなる顔色】
【肩に手をまわされても、とりあえず抵抗はしません】
【たこ焼き強奪に向かった場合はガチ抵抗しますが…】
279 :ハーベスト [sage saga]:2015/05/09(土) 19:56:50.52 ID:cag6DL/Eo
大通りからは外れた道。とてもとても狭く暗い道だ。車一台が無理をして通ろうとすれば――――ギリギリ通れるかどうか。
少しでもハンドル操作を誤れば脱輪、もしくは壁にギギギと車体を擦り付ける。そんな道の前には「車が通る幅はありません」なんて看板があったのだが。
……どうやらそれに気が付かずに。南無三。

「……――――あああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

そして、深夜帯に迷惑にも哀しみの雄叫びが放たれる。――――狭い狭い道に車が1台……傾いている。左のタイヤが溝に落ちて、へんてこな形で停車しているのだ。
傾いたピンクの軽自動車、無理に動かそうエンジンをふかせば余計に悪い方向へと動くか。というか車の側面には、残念ながら結構深めの引っ掻き傷が。
ピンクの車に映り込む女性の表情はとても悲しげで。というかその前に、フリルにリボンのオンパレードの甘ロリファッションが異常に目立っていて。

「なにやってだああああああ!!! ハベ子ちゃんなにやってだこの牛糞女がボケコラァ!! ボーっとし過ぎだろこのトンチキがぁ!!」

そんな彼女が自分で自分のツインテールを上へと引っ張る様は見ていて滑稽というか、かわいそうというか。ともかく車が動かせない&傷ががっつり、という状況はかなり凹む。
通常ならJ○Fとかを呼ぶところだがお金がかかる。何故ならJ○Fに加入してないからだ。……故にか、彼女は電話することを躊躇って――――否。
それだけではない。彼女は「一人で」この状況を打破する方法があるからだ。まぁ……あまりしたくないし、どっちにしろ車の傷は消えないのだが。

「……見てないよな☆ ……変身するかしゃーねェなぁオイ☆」
「ぱんぴーに見られるのだけは嫌なんだよオイ☆ 明らかに浮くじゃねーか♪」

変身前の今の格好でも見られたら浮くのだが、兎に角変身後の姿を見られたくないらしい。1人で脱輪した車を直す方法というのは分かる通り魔法少女になることだ。
魔法少女になって馬鹿力で車体を浮かして無理やりずらす。ハベ子ちゃん――――と自身を呼ぶ彼女なら出来る芸当らしい。
……ともかく、今見えるのは傾いた車の前でおろおろする異常な姿……甘ロリファッションの金髪ツインテールの女。しかもさっき「ほげええええ」とか言ってた女。
さっきの大声が人を呼び寄せたり……とかもあったりして。
280 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 20:05:12.41 ID:qeZqFndg0
>>278

「お、前と違ってえらい強気やなー、なんか別人みたいや。 彼氏でも出来たん?」

「それは盛り過ぎやわ〜、まあ半分(の半分の半分の半分)くらいやったら寛大な心で赦してあげよーかいな」

怯えの色を浮かべつつもはっきりと突き付けられた条件に目をぱちくり。顎に手を当て一瞬思考を彷徨わせるが
寛大とは程遠い悪だくみで結局約束を承諾する。その約束自体も守るかは怪しい処ではあるが。
しかもこちらが頼まれてやっているみたいなスタンスである。ソース味でないからだろうか。


「ほな冷めんうちにさっさと行こかー。 あの教会らへん、公園とかあったかいな……」

そうするうちに現れた注文品、湯気の立つ其れと代金を交換し、口の端から涎を垂らす。
時間が惜しいと、袋片手に反対の手で変わらず相手の肩を抱きながら、ぐいぐいと歩き出そうと。尤も目的地は当てもないため下手をすれば迷子になりかねない頼りなさ。
そのくせ足取りだけはしっかりしているという矛盾で、大きい歩幅でどんどん進んでいこうとする。
281 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 20:14:05.14 ID:Qoxt1JeSO
>>280
「あー、場所探すなら」

【ナチュラルに指ぱっちんで結界展開】
【大抵のものは空から探したほうが早い、というのが美奈ちゃん流】
【ふわっと飛び上がり飯ポイント探し開始】
【自分一人なら意識逸しの魔法で結界なしでも飛べるんですけどね】

「彼氏ですかー。当面あてはないですね。
 前回のたい焼きの被害を回収したいだけですよ、私は」

【歩幅? 飛んでしまえば関係ありませんよ】
【冷める前に食べたいのはミナちゃんだって同じです】

「まぁ、たい焼き分については前の約束通りお話でもかまいません。
 復帰されたとのことですので、休止前のことを詳しく聞かせてくれれば
 もう少しレート変えてもいいくらいです。でもたこ焼きは1:1より負かることはありませんので」
282 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/09(土) 20:32:26.64 ID:pfBbHPTDO
>>271
>>275

「あ、はは……」

取り敢えず見逃して頂いた様で一安心。
次に学校で会った時に気を付けておく必要があるかも、と一応しっかり顔を覚える。

「あ、あんたも知ってんのかあの人の店。
…あー、そっちは……まあ、入ったって事で良い……んだよな?多分」

篠原の言葉に少々驚くも、まあ大人が魔法少女である事はままある事かと納得。
そして今度は一姫の質問に返すが、それは何とも曖昧な言葉。
確かにパメラと共に戦うとは言ったものの、自分がリブラス・サークルに加入したと言い切れるかは怪しいかもしれない。
確認の為、今一度あの川原での会話を改めて思い出し―――刹那、脳裏をよぎったのは猫が餌をねだる様な声。
あの時のパメラの行動が、一瞬の内に脳内をフラッシュバックして。

「…………ぶふぉっ!」

…結果、思い出し笑いが狼牙を襲う事となった。
先の行動然り、端から見れば充分変人の域に足を突っ込んでいる様にも感じられるかもしれない。
283 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 20:34:09.71 ID:qeZqFndg0
>>281


「やだ、たかがランチに全力やないですかこの子……」

何という才能の無駄遣い――いや、結界と飛行くらいなら魔力の消費自体大したことはないのだろうが
昼間から魔法の大盤振る舞い、それも言ってしまえばこんな些細な状況で。
いざとなればスマホで調べようとしていた手で、驚キ! と口元を押さえる。というか若干引いている。

「枯れとんなぁ……もしかしてソッチ方向とか? ゴメン、そーゆーのは友達のビ●チちゃんの守備範囲やから」

友達とやらに熱い風評被害を浴びせて、飛行速度に追いつくよう軽く駆け足。
相手への認識へ食いしん坊に加え、ややこしい設定が追加された瞬間である。

「椎名さんの個人情報の話〜ぃ? そんなんちっともオモロイ事ないと思うけどなぁ」
「あ、さっき言うたけど探すなら紫薔薇の教会近くで頼むでー。 後で用事あるさかいに」

上を見て走るのに飽きたのか、ペースを緩めて殆ど歩くような足取り。しかしその移動速度は欠片も緩めずに。
十中八九魔法少女の力だが、しかし魔力が殆ど漏れないのは単なる身体強化でないかもしれず。
場所探しは完全に任せた顔で、一足先にこっそり隠れてたこ焼きを抓み始めた。
284 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 20:46:51.93 ID:Qoxt1JeSO
>>283
「気分的には、自転車と同じくらいの感覚なんですけど」

【むしろなんで魔法少女なのに飛ばないの? と本気で思ってそうです】
【教会付近であれば、前回、狂ったお茶会(和風)やった場所でよさそうです】
【さくっと見つけて一気に移動です】

『ソッチってどっちです??
 とりあえず、エインなんちゃらさんの封印の話とか聞けると嬉しいですけど』←念話

【さすがにこの距離だと、普通の声は届かなそう、ということでさっくり念話切り替え】
【やっぱり気楽に魔法使うタイプのようで】
【結局、場所は教会の前の参道を降りたあたりになるそうです】
【おしゃれなベンチがステキ】
【なお、どれだけ椎名さんが早くても最短距離突っ切ったのと同じ速度は多分無理】
【……先に到着した分だけねぎポン酢を食しつつ、お待ちしております】
285 :兵馬 一姫 [sage]:2015/05/09(土) 20:58:34.42 ID:SvHZBrHso
>>275,>>282
「あれ?ひょっとして酔うと……」

記憶を無くすタイプかこの先生。それにしても、酔っている時とは違って随分と常識的だと一姫は思う。そして、それに一安心する。それと同時に少しの親近感も覚えた。一姫も悪酔いするタイプだと、花見の時に発覚してしまったからだ。

「ん?ああ、勿論知ってるさ。喫茶店だろ。もしかして、師匠と知り合い?」

師匠は結構顔が広い方だし、知り合いでもおかしくないだろう。そう考え、篠原に尋ねた。

「多分?まぁ、でも仲間ってことでいいんだよな?」

多分という狼牙の曖昧な返事に、疑問を抱きつつも、前回のパメラとのやり取りを思い出せば仲間であることは、間違い無い筈。

「なら改めて、リブラス・サークル所属、パメラ師匠の弟子の兵馬一姫……って、なんだよいきなり!?」

それならば、やることは一つ。改めて自己紹介。自らの名を名乗ったその時、思い出し笑いに襲われた狼牙。それを見て、一姫はただ困惑するだけだった。

286 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 21:03:31.23 ID:qeZqFndg0
>>284

「なんか色々分かってて訊いてるみたいやけど、口下手の椎名さんに訊く話かなぁソレ」

己が友人の名前を唱える言い草は、一癖も二癖もある含みのある語調で、
その目的地で第一位と第八位がお茶を繰り広げたとは露知らず、瞬く間に視界から消えた相手にそう嘯く。
流石に航路と陸路ではその所要時間は歴然たる差がある――――と、思われたが


「『敵前で呑気に飯広げるとは、椎名さんナメ過ぎやなぁッ!』」

足音も無く忍び寄り飛び掛かる声は意外なほど早く。
頭に枝葉をくっ付け、片手にはスマホ、耳にはイヤホンという姿。どうやらナビのアプリでここまで来たらしいが
実際は秘密の魔法と併用し、更なる最短経路という名の道なき獣道を検索するという手の込みよう。ここまで手を尽くすとは案外負けず嫌いなのかもしれず。
がばっと抱きつくようにベンチ背後からの強襲、別に抱きつくだけで何もしないが、念話と口頭で二重に五月蠅い。
此処まで近づいても魔力は漏れず、隠密行動には多少の自信があるのか。しかしそんなものは持ち前の姦しさで台無しであった。
287 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 21:11:47.40 ID:Qoxt1JeSO
>>286
「それだけ騒げて口下手なわけないじゃないですか」

【抱きつかれても気にせずもぐもぐ】
【ねぎポン酢は順調に消費されています】
【別になめてるわけではありませんので】
【陸路で時速数百キロの件についてはノーコメントということで】

「聞かなきゃいかんのですよ。
 凛音さんの話では、4人のうちのお一人は、封印から出たら即ラグナロクな人らしいので」

【……なんでたこ焼きに防壁張ってるんでしょうねこの子】
【シリアスなのかたこ焼き防衛なのか、さっぱりわかりませぬ】
288 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 21:30:31.29 ID:qeZqFndg0
>>287

「ぬっふっふ、それを知って無事に帰す訳にはいきまへんなぁ」

悪代官めいた笑いでゆーらゆーらと身を揺さぶる。どちらもマイペースな二人。
引っ付いている相手が食事中であろうとお構いなし、寧ろ自分も参戦しようと手を伸ばすが

「うお〜なんでやっ、箸が阻まれるぅっ!」

がつがつと空を切る箸先、常人には見えない壁に横取りを阻止され耳元で叫ぶ椎名。
こうなれば本腰だ、魔法で負けて食い意地でも負けては年上がすたる。

「だがしかし、補給路断裂からの振動スペシャルでどうやっ」

抱きついているという近距離がこれ幸い、左手で相手の口を塞ぎつつ、右手の箸先に微弱な電気を纏って防壁を突破しようとする。汚さでは一級品。
勢い余って抱きついている方の手でもスタンレベルの電圧を込めているのはどういう意図であろう。
289 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 21:43:57.74 ID:Qoxt1JeSO
>>288
「無事に帰すもなにも、関係者に直でインタビューした話なんですけど」

【とりあえず、1舟目を完食したあたりで一息】
【きっちりガードしきるあたりは手慣れたものです】
【そして口の前を塞ぐ手に対しても】

「がぶっ」

【噛み付いた。食い意地に食い意地で対抗してきた】
【二舟目のたこ焼きはちゃんとレート払ってもらわないとわたしません】
【自分に対して仕掛けられた電撃も……、常時発動型の防護がカウンターします】

「む、手札一枚向かれました」

【シールド型ではなく、纏うタイプの防御系。しかも術者の意志に関係なく自動的に発動するタイプ】
【発動と同時にコスチューム化も行われます】
【……きっちり奇襲対策してるのね、この子】
290 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 22:04:47.03 ID:qeZqFndg0
>>289

「……――――あー、やっぱりなぁ」

頑張りも虚しく目の前で甲虫に放り込まれる最後の一つ。
為す術無くそれを見送り、途方に暮れたようにぽんと一度額を打つ。

「えらい場慣れしとる子や……こりゃ葱ポン酢に辿り着くんは一苦労やなぁ」
「おぅおぅ、好きなだけ噛みぃ。 口の中まで防壁張れんのか試したる」

ソース臭い溜息を吐く――知る人ぞ知るだが、その声は普段よりワントーン低く。
噛み付かれた指から流れる血、その手は相手の唇に引っ掛けて、些かも放す様子がない。

「凛音ちゃんにもホンマ、困ったもんやわ。 あの子の考えは知らんけど、こっちにはこっちの考えがあるっちゅうのに」

ふざけ合いながらももう目的は違う。この相手が質問した時点で、そして教会への道を先案内した時点で、新野の新しい“目敵”は決まった。
みしりと筋肉が鳴った両腕は、既にしがみ付くから拘束するにまで力の段階が上がっている。

「ん――、――――取り敢えず、記憶トばしてもろおか」

何時からか、顔つきや服装は普段着ながらも、さっきまでとは様相が変化したのは。それは変身した相手が一番分かっているのではなかろうか。
みしみしと力を込めていく手から、空になっていた屋台の袋がかさりと落ちて。瞬間、一度目よりも数倍強い電気が、右手でだけなく、左手だけでなく、全身から迸った。
291 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 22:24:25.35 ID:Qoxt1JeSO
>>290
「とりあえず、早く食べないとお好み焼きが冷めちゃいますよ?」

【そのまま、指を食いちぎるぞこの子】
【さらに、強引に防壁をそのまま“拡大”して、組み付いてきた相手を引っぺがします】
【というか、強引に弾き飛ばして間合いを確保】

「あと、記憶飛ばすより、一撃で刈り取るべきだったと思います」

【ミナだって電流より早く行動できるわけではありません】
【魔法の自動化により自分の反射を越える速度での発動できるとはいえ
 完全に防ぎきるわけにもいかなかったらしい】
【ただ、抜かれた分については、その場で回復できる、というだけ】
【受けたやけどが煙をあげながら治癒していくというのがよく分かるはず】
【防御や回復が得意、というのはつまりこういうことでなのです】

「ちゃんと質問に答えてもらえないなら、脳から直接引き出すべきでしょうか?」

【手には編み上げたペンデュラム】
【いつぞや見えていたストラップをそのまま拡大したような外見】
【彼女が最も得意とするのは探知系である、というのは十二姫の中で共有されてるんでしょうか】
292 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 22:52:17.67 ID:qeZqFndg0
>>291

「心配ご無用〜、此処来るとき完食済みや。ランニングでええ腹ごなしになったわ」

堕ちた袋が空だったのは先んじて食事を終らせていたが故に、こうなる事を半ば予測してか或いは
単に相手に食わせる気が更々なかったからかもしれない。薄ら笑いで腹をさする姿からして、後者の可能性が濃厚であろう。

「んぉっ……!」

腕のなかでぐうっと膨れあがる感触、一瞬相手の身体が二倍になったような錯覚を覚える。
意志とは無関係に、固く組んだ筈の腕が強引に振りほどかれ、序でにベンチの向こう側まで弾き飛ばされる体。
宙で四肢を捩らせて、どうにか足から地面に着地する。奇襲が失敗したとなれば次は、こめかみを指でつつき、相手の結界の中で更に小規模の結界を張り巡らせる。

「無茶ゆうてくれるわ。 椎名さん参謀長志望やさかい、人殺しとか暴力事は苦手なんやで」
「それ挑発のつもりなん? んな事出来るんやったら、こっちの組織関連の情報、自分で自分の脳味噌からふるい落としときぃな。 そうすれば無傷で返したるわ」

椎名の固有魔法――――電気の力でも似たような事は出来る。というより、今回は其れが目的で接近したのだから。
暴力事が苦手という言葉に嘘はない。こちらに不利な情報さえ忘れさせれば、後は無意味に危害を加える気はなかった。
かけらの一つや二つ持っていれば話は別だが――――組織の一員が教えた情報を同組織の一員が回収しにくる。とんだマッチポンプのようだが、これが一枚岩といかぬ魔法少女世界の一因かもしれなかった。
一応の注意勧告を出しながら、とんとんと爪先でステップ。彼我の間合いを目測で計って。

「ま、こっちでする方が確実で早いけど、なっ!」

ぱちんと辺りに火花が散った時には既に椎名の姿はその場に在らず、疾風の速度で肉薄せんと走り出していた。
身体強化無しに生まれるこの速さは、体内の電気信号を際限なしに高めていく事で作り出される異様な動き。直線的と見せかけながら相手の目の前で急転換、左側面からラリアット気味に右腕を振り切る。
一見肉弾戦と見せかけながら、自身の周囲には雷の嵐を広く吹き荒れさせる本命。一瞬でも動きを止めれば、それこそ脳をショートさせてやらんと無作為に撒き散らされる。
293 :パメラ [saga sage ]:2015/05/09(土) 22:54:46.87 ID:8nKzjxeHO

【夜、自然公園】
【昼間より人はまばら、しかし今時期には隠れたスポットとなっている公園に】
【魔法少女ならば気づくであろう結界が一つ】
【……ただし、規模はかなり小さい】

あぁもう、なんなんですかこの硬さわぁ…

【そんな結界の中に動く影が二つ】
【一つは、深紅のゴシックドレスにメカニカルな杖をもった銀髪の少女】
【もう一つは】

「………………」(ガタガタガタガタ)

【なにかブルブル震えてる、巨大なダンゴムシがいた】
【――実はだいたい一時間ほど前に見つけて退治しようとしたのはいいのだが】
【異常に硬い上に、ずうっと縮こまって防御姿勢】
【大技で仕留めようにも、自分の張った結界では狭く】
【至近距離から叩こうとすると、ジタバタ無茶苦茶に暴れだす始末】

………はぁ…千日手じゃ無いですかぁ……自分の結界じゃなければこんな事には…
……もー良いです、相性が悪いですしぃ……どこへなりとも消えやがれですよぉ…

【一応、こういう相手に特化した攻撃も有るのだが】
【なんだかもうどーでもよくなったのと、かなり臆病なタイプなので放っておいても平気だろうと判断して結界を解いてしまう】
【すると、巨大ダンゴムシは丸まったままゴロゴロと自然公園の奥】
【つまり山の奥へと消えていくのであった】

…………焼いても凍らせても潰そうとしてもダメとか、防御に振りすぎなんですよぉ…これだから特化型はぁ…

【ぐちぐちと文句は言いつつも、実は割りと晴れ晴れした表情のパメラ】
【まぁ、頑丈なのを知った上であらゆる攻撃でサンドバッグにしていた為なのだが】
【そのおかげで公園内には色々魔力が散っているため、他の魔法少女には気づかれやすいだろう】
294 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/09(土) 22:57:33.59 ID:tx3zgsqi0
>282

【愛想笑いを返してくる狼牙】
【返す目線は、まるで出来の悪い生徒を見るような、どこか冷ややかな視線だ…】

ええ、まあ、一応ね…

【先日の訪問では、メニューが出てくる間もなく戦闘へと突入してしまった上、店主であるパメラとも会えずじまいだった】
【故に、若干言葉が濁る】

ちょ、いきなり何よ!?人の顔を見て噴き出すなんて!?

【突然の思い出し笑いに、篠原もまた困惑する】
【若干勘違いをしているようではあるが】

>>285

前に一回会っただけだけど、知ってるわ。あのメイド服の、銀髪の娘でしょ?
(…「師匠」って、あの娘の趣味なのかしら…?)

【返答とともに、妙な疑問が思い浮かぶ】
【最も、それを不躾に問うようなことはしないが】
295 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/09(土) 23:11:25.38 ID:b8fDOZkv0
>>293

「いいのかい?逃がしてしまって…」

【そんな声が夜の公園に響く】
【見れば背中から三対の魔翌力で作られた翅を生やして中に浮く少女がいる】
【夜の町をふわふわと宛もなく飛んでいて魔翌力を感じたから来てみたら、見かけたのは魔法少女がクリーチャーを見逃すと言う異様な光景だった】

「あの連中に情けが通じるとは思えないな、しかもさっきの様子から僕のささやかな脳みそが推測するに最初から倒すつもりが無かった…いや、あまり無かった、と、形容すべきなのかな?」
「どちらにせよ願いを叶える為に躍起になっている筈の魔法少女としては明らかに変だと思うんだがね」
「いやいや、たしかにあの個体はあまり攻撃性強い奴じゃなかったようだし、なにより臆病なようだから直に倒す必要性は皆無だし、倒しにくいから保留ってのも推測できなくないがね?」
「それでもやはりあっさりし過ぎだと思うよ、何より戦闘だと言うのに明らかに狭い結界だったし…」

【等と喋りながら自然公園に舞い降りる長い黒髪とダルッダルのジャージにゼッケンで大きく『狂犬病』と少女】
【うっすらと笑みを浮かべながら月をバックに言葉を紡ぐ】

//よろしくお願いしまーす
296 :上田美奈 [saga]:2015/05/09(土) 23:11:53.83 ID:Qoxt1JeSO
>>292
「よかった。粗末にされる食べ物はなさそうでなによりです。
 あと、私の方も得意なのは探すことであって消すことではありませんので」

【特性は雷電か、と納得。これは逃げ切るのは大変に難しそう】
【……もう1セット分のねぎポン酢たこ焼きさんは無駄になりそうです】
【そして負債踏み倒しも大問題です】

『あ、本当に危険になったらとっととかけらで逃げますので、
 早いところたい焼き分の質問に答えていただければ幸いです。
 あと、危なそうな情報だったので、何人か友達に伝えてありますよー』

【ここからは念話トークに切り替えます。早すぎて、声では置いてきぼりにしてしまいそうなので】
【さて、突っ込んでくる準備は見えていた。そしてこちらのガードはあくまでも“自動的”なもの】
【自動的に展開される防壁では、フェイントに乗るほうが難しい】
【意識の中で引き伸ばされた視界の中で、椎名さんはミナ本人はフェイントに釣れていたのに
 防壁はまったく遅滞なく展開されたのを見ることができるはずである】
【ただし、その見られる時間も一瞬。ラリアットを受けた衝撃をそのまま初期加速に利用して
 探知の魔法少女は再び間合いを大きく開ける】
【逃げ込み先は教会周辺に広がる鎮護の森の中】
【わざと飛ばされた姿勢から能動的な飛行に行動を更新し、
   接触で炸裂する魔力弾まで置き土産にばらまきつつ全力逃走です】
297 :パメラ [sage saga ]:2015/05/09(土) 23:15:46.27 ID:8nKzjxeHO
>>295
/あ…しまった……
/非常に申し訳ないのですが、雑談の方で予約してありまして…書いてなかった自分も自分なのですが、本当に申し訳ないです…
298 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/09(土) 23:19:24.12 ID:b8fDOZkv0
>>297
//あー、いえいえ、そういうことでしたら申し訳御座いませんでした。
//それではいずれまたの機会にということでー
299 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/09(土) 23:20:02.38 ID:pfBbHPTDO
>>285
>>294

「ふ、ふひっ…いや、違いまぶふっ!あんたの顔を笑ってる訳じゃ…っくふぉっ…」

必死に笑いを堪えながら返事をする…が、先生に失礼にも程がある。
先程から冷やかな目線が突き刺さっている事も考慮にいれると、これは担任に話が入るかもしれない。
…結局、約1分の後漸く落ち着きを取り戻し、咳払いを一つ。

「そういう事で、こちらも改めて。リブラス・サークル所属、焚衿柳狼牙だ。
…それと、笑っていた原因はあんたの顔じゃ無いですよ先生」

自己紹介と、一応誤解を解いておく。
笑っていた原因は丁度今話に上っている少女なのだが、言ったらまたぶっかけになりそうなので内心で自重しておいた。

「…あー、どします?どうせなら今カフェ行っても良いですけど」

それと、これからについて質問。
せっかく関係者が集まったのならば実際に行ってもいいのでは、との考え。
自分以外の二人がそれなりに忙しそうな事には気付いていない様であったが。
300 :甘井 苺 [saga]:2015/05/09(土) 23:37:37.93 ID:XwHH8pT6o
>>293
「ごくろーさまです、パメラさん」
魔力の気配に誘われて、公園を訪れてみれば…
あの人はパメラ・レジエル。私のバイト先の店主だ。

「修行ですか?」
公園に散った魔力の気配…
多分、あの人だろう…
もう一つ、別の気配を感じたけど…
公園にはパメラさんしか居ない…
でも、散り方が変だ。まるで、暴れたような…
301 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/09(土) 23:40:24.83 ID:qeZqFndg0
>>296

「それ聞いたら余計放っておけんちゅーの。 自分何なん、友達少ない椎名さんに対するあてつけかいな、焦らせてくれるわぁ」

念話での対話というのは口頭と異なり、ロスタイムなく一息に脳内へ叩きこまれる。
忙しなく周囲を走り抜けながらも、宛ら聖徳太子にでもなったかのような気分だ。それによって生じる皮肉に鼻で嗤いながら
あっさりとされる離脱宣言には初めて額から汗を垂らす。

「ちょいちょいちょい、かけら持っとんのかいな。 子供(ガキ)のくせにそんな無駄使いしたらお母さん泣くで」
「今やったら大サービスっ、それ渡したらフツーに解放したるから、な? いやホンマに――――って、痛ぁ!」

この状況で豪胆な、と相手の冷静さに舌を巻く。いやそれよりも
このまま逃がす手はない、それより一先ず大事なかけらを確保してから始末を考えようとしたが、時既に遅し。
自動(オート)で起動した壁に腕をしたたかにぶつけ眉を顰める。身体強化魔法とは一線を画すが故に皮膚の硬さは然程ではなく、打った二の腕を擦って一歩退いた。


「……おっどろきやわ、マジで逃げるとは」
「しゃらくさ、ええ歳こいて追いかけっこでもさせるつもりなん? 手間と恥掛かせんなや〜」

ぱんっ、と両手を打てば四方八方に雷の奔流、ほぼ同時に殆どの魔力弾、ついでに周囲の木々の一部を撃墜して、無人のを往くが如く。
悠々と二、三歩進んだかと思えば、再び地を蹴って加速する。空を飛ぶ相手に対し頑なに陸路な理由は明白、飛行に割くより消費が少ないのとこちらの方が速いからだ。

「しゃっ!」

背を向ける相手に対しては己が肉体と雷で十分と見たか、十分に加速を付けて。紫電を纏い、一目散に逃げる相手の横を抜けざま墜落させるためのブラジリアンキックを放つ。
302 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/09(土) 23:45:42.03 ID:JlutzrBZ0
>>293>>300

なんだなんだ?この魔翌力は……

【偶然公園の近くを散歩していたナイトロードは公園に散らばる魔翌力を感じ取った】
【好奇心から公園内を覗いてみればそこには見覚えのある顔が二つ】
【一つはカフェ「とれみぃ」の店主パメラ・レジエル】
【そしてもう一つは先日ナイトロードに寵姫になれと言い放った甘井苺】

苺…貴様も居たのか……

【苺を見て少し顔をしかめる】
【この前の一件から苺は自分が苦手なタイプだと直感していたようだ】
【確かに苺のような飄々とした性格はナイトロードは少し苦手なのかもしれない】

……なんだか凄いメンツだな…
ところでパメラ、この魔翌力はなんだ?

【散らばっている魔翌力の主は恐らくパメラだろう】
【苺の口ぶりからしても今来たという感じだ】
【二人の元へと歩いて行きパメラへとそう尋ねるのだった】
303 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/05/09(土) 23:48:01.13 ID:XwHH8pT6o
>>302
//まさかのコテ間違い。
304 :兵馬 一姫 [sage]:2015/05/09(土) 23:48:06.57 ID:SvHZBrHso
>>294,>>299
「そうそう、そのメイドの店主があたしの師匠さ。ところでさ、もしかして先生もあたしらに協力してくれんのか?」

師匠とは顔見知りらしいし、もしかしたらと思い尋ねてみる。もしリブラス・サークルに協力してくれるのなら、心強いと一姫は思う。
篠原が、一姫が苦戦していたあのモスマン(蛾のクリーチャー)を簡単に葬る程の実力を持っていると知っているのだから。危うく、一姫ごと葬られるところだったが……

「んーまぁ、あたしはこの後予定も無いし、大丈夫だけど。」

妹の二那へ本を渡すのは、夕方なので今日は無理だ。それに、知っている情報は早めに話しておきたい。一姫は、十二戦姫のうち二人と交戦しているのだから、それを伝えるだけでも戦況は多少変わるだろうし。

「先生は忙しいんじゃねぇか?」
305 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/09(土) 23:51:40.52 ID:JlutzrBZ0
>>303
分かりました〜、ちょっと>>302書き直します
306 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/05/09(土) 23:53:19.60 ID:XwHH8pT6o
>>305
//本当に申し訳ないです。
307 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/09(土) 23:56:20.66 ID:JlutzrBZ0
>>293>>300

なんだなんだ?この魔翌翌翌力は……

【偶然公園の近くを散歩していたナイトロードは公園に散らばる魔翌翌翌力を感じ取った】
【好奇心から公園内を覗いてみればそこには見覚えのある顔が二つ】
【一つはカフェ「とれみぃ」の店主パメラ・レジエル】
【しかしもう一つの人影は見たことがない】
【いや、あの服装には覚えがある】
【確か以前苺が言っていた妹の服装があんな感じの服装だった】

貴様はもしや苺の…?
…そしてパメラ、この魔翌力はなんだ?

【散らばっている魔翌翌翌力の主は恐らくパメラだろう】
【蜜柑の口ぶりからしても今来たという感じだ】
【二人の元へと歩いて行きパメラへとそう尋ねるのだった】
308 :上田美奈 [saga]:2015/05/10(日) 00:02:21.05 ID:rWCgtc5XO
>>301
【持久力ではまず負けないと踏んだからこその撤退戦の選択】
【そこに平然と速度で置いてくる相手がいることはある意味想定外でした】
【相手に追いすがらせないための障害物も、浮遊機雷も強引に抜けての一撃とは……】

「いったぁ!?」

【防壁で弾きつつも衝撃を殺しきれず、墜落する地味系さん】
【えぐれた地面が、第二層としてまとっているフィールド防御の外形を露わにします】
【とりあえず、自動と全周の二段階防御に、三段階目として本体のリジェネレーションを突破しなければ
 この地味系中学生をへし折ることは無理そうということでしょう】

『まだまだ!  そう簡単には譲れません。
 それに、危ないものを解き放つのに使われるくらいなら、使い潰したほうがマシですからっっ』

【防御ごと地面に突っ込んだ状態から、放たれるのは1個のペンデュラム】
【紫電の加速を誇る椎名さんの動きに追従できるだけの動きをもって直接叩きつけにきたようで】
【これを防御か回避でしのげるなら、ミナはその一瞬の時間で、今度は縦】
【――つまり上空方向へと逃走を開始します】
【決して最速ではありませんが、直線なら自分の加速は悪くない域と信じていますので】
309 :恩納 風利 [sage]:2015/05/10(日) 00:04:12.73 ID:kU2xAZEOO
え〜っと……じゃがいも、よしっ……ニンジンも、よしっ……こんにゃくも、よしっと

【日中に肌を焼かんと照りつけていた日差しも地平線に沈もうかといった頃合い】
【制服姿の風利の両手には大きく膨らんだ買い物袋と一枚のメモ翌用紙】
【如何にも夕飯の食材の買い出し中の主婦と言ったその姿からは、ある種の貫禄すら感じられる】

んっ、買う物はこれで全部OKかなっと……ふぅっ……ちょっと買い過ぎちゃったかな?

【しかし大きく膨らんだ買い物袋は買い出しに慣れた身であっても重い事に変わりないらしく】
【メモ翌用紙を袋に入れ込んで両手で袋を持ち直してもまだ手に余ると言った具合である】
【普段であれば、それでもえっちらおっちらと自宅までのそれなりの距離を手の痛みを堪えて歩き抜くのだが】
【この日は午前中に行った魔法の特訓や先程まで真っ只中にいたセール品争奪戦によって疲労が溜まっていたことも合わさり】
【いつにも増して帰宅までの道のりを思った時の倦怠感が強く感じられたからだろう】

……! ……こういう時くらい……良いよね
……うんっ

【辺りにサッと視線を巡らせた後、手近な路地へと足早に入り込むとランドセルにぶら下げていた傘を手に取れば】
【魔翌力を伴った一陣の風が路地を吹き抜けると同時、片手に買い物袋をぶら下げたまま魔法少女へと変じた風利の姿が】

うんっ! これなら軽い軽いっ! ……ん〜っそぅれっと!!

【片手に買い物袋、もう片手に魔具の傘を持ちながら身軽そうにその場で飛び跳ねれば】
【今度は軽く足を屈めて勢いよく路地の上空へ、傍の建物の屋根へと降り立てば】
【魔法少女にしてはやけに生活感のある出で立ちのまま帰路につくべく上空へ飛び上がろうと身構える】
310 :パメラ [sage saga ]:2015/05/10(日) 00:04:52.64 ID:uNmnhSvIO

>>300>>307

ん?…あぁ、蜜柑さんじゃないですかぁ

【すこしの間、その場で佇んでいるとかけられた声】
【振り向いた先には、最近バイトに加わった一人の少女の姿】

いえ、そういう訳ではないのですがぁ…と、エヴァさんもいらっしゃいましたかぁ……奇遇ですねぇ

【そちらへ向けて、弁解をしようとした所に今度はナイトロードが現れる】
【そんなに撒き散らして…あ、撒き散らしてた】
【等と一人で考えながらも、二人に向けて口を開く】

いえ、ちょっと小山みたいなダンゴムシと一時間ほど戯れてただけですよぉ
……凄まじく硬かったので、仕方なく逃がしてあげましたがぁ
…………もぅすこし広かったら…むぅ…

【とくに隠すような事もないので、簡潔に説明】
【同時に山の奥へと逃げたと、指差してみる】
【――まぁ、最後の一言は愚痴るようにボソボソと口から出ていたのだが】

311 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/10(日) 00:17:03.77 ID:b/WpXu/L0
>>299,>>304

そう、それならいいんだけど。
狼牙さん、ね…覚えとくわ。

【若干視線に疑いが残る。もしかしたら、自分の知らないところで話のネタになっているのではないか…そんな不安がよぎる】
【ちなみに、担任に話を入れようなんてことは考えていない】

協力?…その、リブラス・サークルってへの協力っていうんだったら、悪いんだけど遠慮させてもらうわ。

【篠原が魔法少女として戦っている理由は、あくまで契約を果たし、生きるため】
【組織同士のいざこざに首を突っ込んでそれに巻き込まれるというのは、できるだけ避けたいところなのだ】

誘ってくれるのは嬉しいんだけど、これからちょっとばかりやらなきゃいけないことがあるから、ちょっと今日は厳しいの。
また機会があったら、学校かとれみぃ辺りで会いましょ。

【この繁華街に訪れた目的はクリーチャー探索であり、お喋りではない】
【呼び止めなければ、2人の元から離れ、雑踏のもとへと消えていくだろう】
312 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/05/10(日) 00:20:43.12 ID:8Kyh4UWjo
>>307
「苺…お姉ちゃんの事ですが…」
あれは黒百合学院の制服…
あの人、見た事がある…
私がパメラさんと公園で初めて会った時、あの人も一緒に居た…
確かに黒百合は、姉と一緒の学校だけど…

「お姉ちゃんの知り合いですか…?それとも…?」
私はクスクスと、イタズラな態度を取りながら質問を問い掛ける。
姉は、趣味で男の格好をしては、女の子の心を弄ぼうとする。
本人は“愛を与える”って言ってるけど…

>>310
「ダンゴムシ…?まぁ、それは次の機会で…」
虫と戯れて…多分、クリーチャーの事か…
タダの虫相手に、魔力を飛ばして結界を貼る事は無いだろう…

「ところで、黒百合と闇高の事なんですが…」
私はある話を持ちかける。
病葉高校の生徒が黒百合の生徒を探しているって話を聞いた事がある。
理由は知らないけど…
313 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/10(日) 00:27:37.50 ID:ttNbcSPh0
>>308

「ほー、そーかいな。 そこまでいうなら勝手にしい。けどな……――」

そういった正義漢は嫌いではない。直ぐに折れない信念も嫌いではない。
但しそれは、自分の目的を妨げない範囲での話。拒絶と共に訪れる飛来物を振り挙げた爪先で弾き飛ばした先、今まで浮かべていた笑みが、その時だけすうっと歪められて。


「凛音ちゃんから一番大事なこと、聞き損ねてへんか?」


魔法十二戦姫少女が欲しているのは、必ずしもかけらだけではない――――と。

十指を組んで、祈るように真上へ広げれば、上空――相手の居る空間ごと覆うように太い雷の柱が幾本も立ち昇る。
それは蜘蛛の巣のように中心を交叉して宛ら網のように半球状のドームを形成し、これ以上の上昇を防がんとして。
先に貼った結界と比べれば、この中の容積は小型の家屋よりましな程度の広さしかない。矢鱈と飛び回れば雷の柵に引っ掛かるように計算して配置された、二人だけの檻。

「二重結界、完成と。 斯うなりゃ意地や、ご自慢の飛行とかけらで突破できるか、試してもらうんも悪かないわ」

二段防御と飛行に魔力を振っているうちはさして攻撃は怖くない。頑丈でない自分が容易く弾けたのだから、先程のように防壁を攻撃として転用された方がまだダメージがあった。
何度も目にした通り、この相手は異様に防御が固い、にもかかわらず先程から逃げ一辺倒なのは正確かそれともやはり攻撃に自信が無いからか。
ならばと作り上げた牢獄、宣言通り無理からにでも突破するのか、それとも術者である自分を叩いて活路を見出そうとするのか。天に昇る相手を見上げ、ふてぶてしい笑みでもって訪ねた。
314 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/10(日) 00:31:59.16 ID:zBuz3Iht0
>>309
【小学生のいでたちながらもいかにも主婦と言った貫禄】
【そんな日々の生活を感じさせる幼女が空に飛びたとうと言うところで】

「やぁ!久しぶりだねぇ!元気にしていたかい?少し見ない間に大きくなったんじゃないかな?あはは、この年頃の子供は成長が早いからね!」
「まぁ、中学生の僕も他人事じゃないんだけどね」
「いやはや、本当にいつ見ても君は可愛らしいね!その手の人からみたら君はきっととっても魅力的な女性なんだろうね!」

【と、いかにも明るい調子でマシンガンの様に浴びせかけられる言葉】
【そう、今回もあのときの様に後ろから聞こえてきた】
【あの神社の昼下がりの時の様に…】
315 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/10(日) 00:35:20.50 ID:SeT0fbmDO
>>304
>>311

視線から察するに、余り信用されていない様子。
まあそれはいきなり笑い出した自分のせいなので、明らかに自業自得なのだが。

「ああ、了解ですよ先生。
それでは、またっつー事で」

どうやら事情があるらしく頼みも提案も辞退した篠原に、狼牙もそれを呼び止める事はしなかった。
元は彼女も積極的に参加するつもりも無かったし、個人の事情があるならば仕方がない。

「…さて、二人だけだが…行くか?」

そして、一姫を振り返って一言。
どうやら返事がどうあっても向かうのは決定らしく、今日こそサービスさせてやる、何て息巻きながらカフェの方角へと足を進め始める。
その後ろをついていくか、今日は別れるかは一姫次第だ。
316 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/10(日) 00:37:29.45 ID:Rc9XW/rW0
>>310>>312

あぁお前の姉とはショッピングモールで会ったよ
私が困っているところに漬け込んで寵姫になれなどと……お前の姉はいつもあんな感じなのか?

【やはりそうだったようだ】
【そういえばこの前のパメラが公園でなにやら他の魔法少女相手に稽古をつけていた時も居たような気がする】
【まぁその時は姿を変えていたのだが】

ダンゴムシと?
虫と遊んでいたのか?まるで小学生だな

【とパメラをからかってみる】
【当然違うとは分かっているが】

……しまった…久しぶりの血にはしゃいでしまったか……また血が欲しくなってしまった……

【火暴から血を吸わせてもらった後】
【あれから少しテンションが上がってしまいモンスターを数匹倒していた】
【そのせいで魔翌力をだいぶ消費し血を吸いたくなってきたのだ】

してお前ら二人にお願いがある
私に少し血を吸わせてくれ

【とあまりにも自然にそう言い放つのだった】
317 :パメラ [sage saga ]:2015/05/10(日) 00:48:45.84 ID:uNmnhSvIO


たまに居るんですよねぇ、変なのがぁ
……ん?…病葉の生徒が黒百合の生徒を、ですかぁ…初耳ですねぇ
うーん…私も知り合いに病葉の方は居ますがぁ…

【蜜柑からの情報を聞いて、少し首を傾げる】
【しかし、蜜柑も理由を知らないと言うのなら、自分に分かるわけもなく】

わかりましたぁ、とりあえず、他に何か掴めたら教えてくださいよぉ
私も、それとなく探ってみますねぇ

【今は、次の情報を待つしかないと考える】
【下手に少ない情報で動いても仕方ないのだから】

…ほう、そんなこと言いますかぁ
……エヴァさん、またこの間の格好してみませんかぁ?
ちょうど『似合いそうなの』があるんですがぁ

【からかってくるなら、こちらも反撃】
【以前みた姿を思い出しながら、ニヤリとしながら討って出るのであった】
【のだが】

はいそうですかぁ……って言う訳ないじゃないですかぁ
突然どうしたんですかぁ?

【あまりにナチュラルに言われたので、流石のパメラでも流しかけるのだが】
【一瞬間を置いて気づくと、とりあえず聞いてみるのだった】

318 :恩納 風利 [sage]:2015/05/10(日) 00:50:10.85 ID:kU2xAZEOO
>>314

……っ!? ……ぇ〜……幻聴じゃ、ない……よねぇ……やっぱり

【まさに空へと飛び立とうといったタイミングで突如かけられた声につんのめりそうになりつつもなんとか耐える】
【しかしホッとするのも束の間、聞こえてくる声音と口調を意識すればどうにも聞き覚えのあるソレに】
【この日の天気の如く晴れやかであった表情がイヤな予感からか見る見る内に暗雲が立ち込めるように移り変わり】
【それでも振り返らずにいることはできないと、恐る恐るゆっくりと後方な視線を向け】

……なんでこんな所にいるんですか?

【問い掛けに答えるでも、はたまた挨拶を返すでもなく、只管に直球の質問を投げかける】
【無為な質問で終わる可能性は否定できないが、それでも問わずにはいられなかったのだ】
319 :上田美奈 [saga]:2015/05/10(日) 00:52:53.50 ID:rWCgtc5XO
>>313
『命を奪うことでもOKなんですよね』

【だからこそ生存を優先するスタイルだったのだけど
 まさかこの規模の効果付き結界を、この短時間で展開できるとは思いませんでした】
【だだっ広いだけの自分の結界とはどうやら基準が違うのだなぁといのが素直な感想】
【まっすぐ上昇するなら特に問題なさそうであっても、この配置は機動力を殺されそうです】

『では、ご期待にそえるかわかりませんが
 洗濯機のアース線の使い方、昔お父さんに教えてもらったんですよ』

【対応手段は、最も信頼できる魔道の器をもって】
【叩きおとされた振り子の先端が鎌首をもたげ、落下地点から伸びる形で上空へと戻そう】
【その上で、全ての雷柱を巻き込むように螺旋に飛ばそう】

【ひとつ。ペンデュラムの紐は術者本人も試しきれないほど延長できる】
【ひとつ。ペンデュラムの紐は魔力で構成されている】
【ひとつ。魔力の紐のたわみは、まだ地面についたまま】
【その状態で出される答えはただひとつ】
【――曰く、この大規模結界の維持に使われている膨大な魔力をすべてこの大地<アース>へと還す】

『無理に維持して魔力を切らすか、結界を解くか、お好みで選んでくださいね?』

【出題に対する答えは、相手の魔力を他に逃して結界をゆるめた上で、ご自慢の飛行とかけらと
 そして残ったリソース全部つっこんだ2枚重ねの防壁体当たりをもって、真上に撃ちぬくこと】
【飛行とかけらだけでは逃げ切れぬ。正面からの衝突では決して勝てぬ】
【ソレ故の選択でした】
320 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/10(日) 01:04:30.79 ID:zBuz3Iht0
>>318
【つんのめりそうになってからギギギというオトマトペが聞こえて来そうな風に此方を露骨に嫌そうな顔を向ける幼女】

「はっはっはっ、なんてことは無いよ運命は常にミステリアスだ、極論を言えばそこに深い意味は無いさ!」
「いつもは保健室のベットに寝転んで本でも読んでいるところだがふと夕焼けの空を飛ぶのも一興と思ってね」
「そうしたら実に可愛らしいお嬢ちゃんを見かけたからついつい後ろから声をかけたところさ!」

【猫目を細めながらさも愉快言った感じに薄く笑う少女】

「しかし幻聴とはひどいじゃあないか!僕と君はチタン合金の如く堅牢な絆で結ばれていると思ったのに!」
「僕は悲しくて泣いてしまいそうだよ、女を鳴かせるだなんて君は本当に罪な女だねぇ、あっはっはっ!」

【まるで道化のようにあいかわらずペラペラと良く喋る女である】
321 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/05/10(日) 01:05:33.63 ID:8Kyh4UWjo
>>316>>317
「そう言えば、お姉ちゃん…人に会ってたって…
 貴女だったんですね…」
公園に居た時と姿は違う気がするけど、この感じ…間違いない…
エヴァさんって言うのか…
それにしても、寵姫になれか…聞いてみると、なんて悪趣味…
でも、この人の口振りからすると寵姫にはなってない様に見える。


「知らなかったら良いんです。
 因みに黒百合の魔法少女って、魔法少女である事を隠すらしいですよ。
 生徒会長が気に入らない魔法少女を潰してるとか…」
パメラさんは病葉と黒百合の関係は知らなかったようだ。
病葉会も、無闇に戦争を起こすような真似はしないだろうけど…

「その生徒会長の影に身を潜めている人が一人…」
私はタバコに火を点け…

「甘井 苺。私の姉です…何でも、魔法少女の心に付け入り、
 寵姫として迎え入れ、圧倒的な権力を手に入れるとか…」
私は一人の人物を上げる。
エヴァさんがさっき出した名前…私の姉だ…
それより…


「エヴァさん…私の血が、欲しいんですか…?」
私はエヴァさんの言葉に反応する。
血…血を吸うという事だろうか…
吸血鬼みたいに…考えただけで興奮する…

「優しく…してくださいね…」
私は上着であるパーカーを脱ぎ、タンクトップ姿となる。
身体が熱い…息も荒くなってきた…
腕を見ると赤くなってる…顔も真っ赤なんだろうな…
322 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/10(日) 01:16:40.03 ID:ttNbcSPh0
>>319

「あらら、えらい頑張りよるわ。 理解に苦しむゆうんが正直な感想やけど」
「椎名さんは無駄な努力ちゅうのんが何より嫌いやからなあ。 出来るならエレガントかつ効率的に、そして楽しく人生を謳歌したいやん?」

知っているのか、と舌打ち。知っていて尚頑なな態度が取れるのは年下ながら尊敬に値する。意地でもしてやらないが。
元はといえば、相手が大人しくかけらを渡すか記憶を差し出すかすればこんな無駄な時間は過ごさなかったのだ。
先に述べた通り争い事は今でも嫌いだし、出来れば他の仲間に任せてのんびり彼女の復活を迎えたい。
サボりとは違うが人生をただ目的の為に消費するのは無意味と知っていた――――――――なのに

「お? お? おお??」

自身の結界に介入する微かな違和感、例えるなら髪の毛の中に一本糸くずが紛れ込んだような
無意識の中に浮かんだ気配に眉を顰めた矢先、その異常が目に見えて起こる。
みるみるうちにか細くとぎれとぎれになっていく雷の嵐、天を衝くようだった勢いは気付けば風に吹かれて靡くような勢いにまで衰弱していく。
これは手痛い、結界展開に大分魔力を消費しただけに、再度の建て直しは一度目より時間が掛かる。


「猪口才な、そないな玩具(オモチャ)で椎名さんの攻撃が死ぬんやったら世話ないわっ」
「とはいえ、余裕こいとる場合やないか――――――――ちぃっ、間に合えやっ!!」

このままでは薄くなった天井を突き破られてしまう、その前に撃墜せねば逃走は必至。
負けず嫌いで掻き集め、左手に残留魔力を掻き集める。地を伝って飛び散った電気が、手の甲に浮かんだ魔法陣を中心に光を灯し
右手で紡ぐのは紫電の槍。撓めた腰部と背骨を解放し、電圧差で生じる爆発的な瞬発力と併せ、さながら通し矢のように突き出した五指から一筋の雷を放った。
323 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/10(日) 01:17:23.26 ID:Rc9XW/rW0
>>317>>321

わ、悪かった
分かったからそれは勘弁してくれ……

【流石にあんな服を何回も人前で着るのには抵抗がある】
【実はあのゴスロリメイド服を家で一人の時何回か着たことは話さないでおく】

あぁそうか
お前にはまだ話していなかったか

【暫しナイトロードは話しても大丈夫かと考える】
【だがそんなことは考えるまでもないだろう】
【パメラはリブラスのリーダーなのだ】
【それに色々世話になっている彼女に話さない理由はないだろう】
【蜜柑も居るがまぁ姉の方には多分感づかれているし大丈夫と思い話すことにする】

あーえっとだな
今更だが私、吸血鬼なんだ、それで最近久しぶりに血を吸って少しはしゃいでしまってな…また少し足りなくなったんだ

【と今に至る経緯を話す】
【そして見れば蜜柑は何故かパーカーを脱ぎタンクトップ姿に】

何をしている!?
そんな脱がなくていい!というかお前絶対なにか勘違いしているぞ!?

【息を荒らげ顔も赤い蜜柑を見て若干引く】
【そしてなにやら背中に寒気が】
【この目の前の少女から血を吸えばなんだかまずいような気がする】

……でだパメラ、吸っても大丈夫か?

【とパメラの血を吸うことに】
【あんな蜜柑の姿を見ればこの判断は妥当と言えるのだろうか】
324 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/10(日) 01:26:20.22 ID:kU2xAZEOO
>>320

はぁ、なるほど……それじゃあ今回はたまたま、偶然、出くわしたって事ですね?

【どうやら今回の遭遇は彼方にしても予想外のものであったらしい事に安堵の溜め息を一つ】
【目の前の少女がこちらに気付いたのは恐らく自分が魔法少女の姿になって屋根の上に登った後】
【であるならば、寧ろ自分の素性が一目でわかる制服姿を見られたり、自宅のすぐ近くの遭遇でなかった事を幸運と考えよう】

キズナ、きずな……あぁ、お鍋とかに入れる葉物野菜のアレですかね?
シャキシャキしてて美味しいですよネー、でもチタン合金製じゃ食べれませんネー


【虚ろな目を明後日の方向に向けながら如何にもいい加減な返答を返す】
【どのように返した所で無駄と踏んだ上でまともに返事を返すことを放棄している様子だが】

……根も葉もない適当なことを言わないで下さいよ、ホントに困るので

【最後のセリフに関しては一部どうしても聞き逃せないのか】
【白々しそうな視線の中にも幾らか真剣な様子で発言の撤回を求める旨を伝える】
325 :パメラ [sage saga ]:2015/05/10(日) 01:32:41.76 ID:uNmnhSvIO

>>321>>323

あぁ、それは知ってますよぉ
…まぁ、あの方の実力でしたら不可能では無いでしょうねぇ

…お姉さん、ですかぁ?
…………あれ?でもたしか、蜜柑さんって病葉なんです、よ……ね…………

【話は広まり、やはり黒百合の話は拡散している模様】
【ついで、蜜柑の姉の話に移ると、ふとした疑問が沸く】
【のだが、なんか脱ぎはじめてしかも様子まで変わった蜜柑を見てフリーズ】

………………へ?……あ、吸血鬼、ですかぁ?
それは、あー……そうです、かぁ

【続いて、そのままナイトロードの話を聞き流しかけるが辛うじて再起動】
【しかし、これまたな話にまた多少面食らい言葉を濁し】
【ナイトロードと蜜柑を交互にみる始末】

……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………まぁ、魔法少女ですからねぇ

【そうして、またたっぷり変な間を置いた後にポツリと呟くのであった】

……あ、私は蜜柑さんに譲りますよぉ
私より適役かと思いますのでぇ……私、低血圧ですしぃ

【そして最後、問われたならば蜜柑を湿しながらさらっと一歩引く】
【表情を見れば……いつか見たであろう、悪戯する時のアレな顔だったり】
326 :上田美奈 [saga]:2015/05/10(日) 01:35:18.77 ID:rWCgtc5XO
>>322
『直接追いかけられてたら、たぶんやられてました』

【紫電の槍へとった対抗手段はたった2つだけ】
【今まで結界内の広範囲に通していた魔力の糸をただ“絞り”、
      そして自分の手元にまだつないでいた魔力の糸を“切り離し”ました】
【ぶち抜きに使う魔力を少しでも稼ぎたい以上、使えるリソースは
 “すでに放った分”でなるべくまかなわなければいけない、というのがその理由】
【この状態は、いうなれば“逆避雷針”というところ】
【曰く、空気はとても電気を通しにくい】
【曰く、絞り上げたことにより自分と椎名さんの間には、大地までつながった、
 魔力を通しやすい線が張り巡らされています】
【ましてや、その線はすべて標的の魔力で編まれたものなのです】
【雷撃が、標的までたどりつける道は一本と残っていないません。否、残していません】


【――軽い振動とともに、結界が破られる手応えが術者に伝わるはずです】


『次こそ、たい焼き分の借りは返してくださいね?
 あとできれば、たこ焼きの分も上乗せでお願いします』

【空に、雲の中に、探知妨害の置き土産をきっちり残して小柄な影は消えました】
【少しでも加速を増すために重さを嫌ったのか、ねぎポン酢たこ焼き(1セット)が入った袋が
 空からふってきますが、こっちについてはきっと雷術使いさんのおやつになるでしょう】

//
これにて撤収です、ありがとうございました
327 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/05/10(日) 01:42:48.22 ID:8Kyh4UWjo
>>323 >>325
「エヴァさん、私…勘違いなんかしてませんよ…
 私の血…吸うんですよね…吸血鬼として…
 吸ってその後は…」
本当に吸血鬼だったとは…
他にも何か言ってるように聞こえるけど、頭の中で血を吸われる事でいっぱいで良く解らない…

「さぁ、エヴァさん…遠慮しないで…」
首元に噛み付いて…
吸われた人は…想像しただけで身体が熱くなる。
私…エヴァさんに…

「確かに…病葉ですが…」
パメラさんの話は何とか聞き取れた…
内部事情は、あくまでも黒百合に通っている姉から聞いただけの話だ。
この話が本当なのかは知らない…まぁ、返事を返そうにも…

「さぁ、エヴァさん…パメラさんもこう言ってますし…」
頭の中がエヴァさんの事で、パメラさんと話す余裕もなくなってきた。
私、どうなるんだろう…
328 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/10(日) 01:43:10.71 ID:zBuz3Iht0
>>324
「そうだとも!運命の神による気まぐれだ!気晴らしだ!気の迷いだ!そして君にとっては気の毒だ!…なーんてね…」
「と、と、と、もしかしてミズナかい?」
「ミズナだけに水臭い反応をするねぇ、君と僕の仲じゃないかい!」
「葉物野菜なのに根も葉も無いとはこれいかに!」
「いやいやチタン合金製だから刃物野菜って言う風かな?随分と心をさいなみそうだ!」
「チタン合金なら文字通り海よりも深い深海まで、空よりも高い宇宙空間まで行けそうだ!」
「最後の台詞…最期と台詞…と」
「あぁ、確かにあれは小学生には少し刺激が強かったかな?」

【ふむふむと一人納得した様な仕草を大袈裟にするとピストルの形にした手の親指と人差し指の間を顎にくっつけて片目を閉じる】

「ははぁん、もしかして君はそういうのが苦手なのかな?」
「あはは、初(うぶ)いねぇ、可愛い可愛い!」
「良いだろう!他ならね君の頼みだ!そういうのが苦手だと言うのならこの狂犬病 鬱月の名に置いてさっきの発言を取り消そうじゃないかい!」
「と、と、と、言葉で遊ぶのも楽しいが君で遊ぶ事を忘れてはいけないね」
「どうだい?最近は?欠片は集まっているかい?」
329 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/10(日) 01:51:45.12 ID:Rc9XW/rW0
>>325>>327

お、おいパメラ!私を見捨てるつもりか!?

【まさかのここでパメラが蜜柑の血を吸えばいいと言ってきた】
【その表情は前も見たあの悪戯をするときの顔】

待て待て待て待て!
今の私に血を吸われてもどうにもならんぞ!お前が期待しているようにはならん!

【蜜柑から一歩引いてなんとか蜜柑を抑えさせようと声を掛けるが】
【どうやら上の空のようで聞こえているかどうか……】

パメラ!とにかくこいつを止めてくれ!
お礼は後で何かするから早急に!

【涙目でパメラに懇願する】
【果たしてその儚い願いは届くのか】
330 :椎名 為浄 [sage saga]:2015/05/10(日) 01:52:07.03 ID:ttNbcSPh0
>>326

「しつこい女は嫌われんで? ていうか後半は100%自業自得やろ間違いなく」

折角の御裾分けは落下の途中、落雷で瞬く間に消し炭と化す。
天を刺した雷が文字通り空を切るとともに、結界に自分以外の気配が失せるのを肌で感じた。

「しかし面倒な事になったわ……いくらなんでも気紛れが過ぎるやろ」
「帰ったら凛音ちゃんに説教やな――――いや、寧ろこっちがされるんやろか」

手札を切った挙句むざむざと逃がしてしまったのは痛い。これが幹部級であったら大損失であったところだ。ヒラの自分で良かったというところか。
自分は悪くないとそう嘯いても犯した失態の慰めにはなりはしない。

「なにはともあれ、これ以上ある事ない事ばら撒かれる前にエインちゃんの方を解決するんが先やな」

消えた敵と今尚増えつつある敵を探すにはこの街は少々広すぎる。目的を邪魔する輩が増える前に、先んじて其れを果たす方が効率が良さそうだ。
そう結論付けた椎名は踵を返し、漸く目的の地へと足を運ぶのであった。


/絡みありがとうございました!
331 :パメラ [saga sage ]:2015/05/10(日) 02:05:45.38 ID:uNmnhSvIO
>>327>>329

うーん、では借り1、ですねぇ
なんか自分の世界にトリップしてますしぃ
 
【なんかもう必死なナイトロードを見て】
【相も変わらず、悪戯な笑みを浮かべてはいるが】
【とりあえず、それを引き受けてするりと蜜柑に近づけば】

蜜柑さん蜜柑さん
…今よりも、この間見たような『大人な』エヴァさんの方が雰囲気あると思いますよぉ?
今吸われると、その機会を逃がすかも知れませんがぁ……

【ボソボソと、蜜柑の耳元で悪魔の囁き】
【さりげなくナイトロードに聞かれないようにしているのが嫌らしい】
【そして、それが終わるとまたするりと離れて】
【さて、結果はどうなるか?】

332 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/10(日) 02:10:00.49 ID:kU2xAZEOO
>>328

あ〜……ソウデスネー、スゴイデスネー

【此方の適当な返しに対して更に被せるように言い募る様子に下手な声掛けは逆効果と理解】
【可能な限り話を流す事に終始しようと判断すれば最早瞳は前を見ていながら何処も見ていないといった有様であるが】

……まぁ、この際なんでも良いですけどね、えぇ

【見るからに此方の発言を違った方向性で捉えている様子であるが】
【ここで敢えて訂正するのも手間な上に成果は見込めなさそうだと諦める】
【詳しく説明してこちらの事情を明らかにする必要性は皆無なのだから】

はぁ? ……それを聞いて、どうする気ですか?

【と、ここまでひたすら適当にやり過ごそうとしていた風利の目に警戒の色が宿る】
【星のかけらの所有の有無、それは魔法少女にとって様々な行動の引き金となり得る情報】
【それをこの相手が訪ねるという事が、単なる世間話で終わるというようには思えないが為に】
【返答如何によっては直ぐにでも此方が対応して動き出せるようにと身構える】
333 :甘井 蜜柑 [saga]:2015/05/10(日) 02:20:20.03 ID:8Kyh4UWjo
>>329 >>331
「期待…?」
確かにそんな事を言ってるように聞こえたけど…
後は聞き取れなかった…多分、期待以上って事かな…
私は目を瞑り、タダ立ち尽くす。


「大人の…?」
聞こえたのはパメラさんの声…
そうだ…初めてエヴァさんに会った時は…
余裕さを感じさせた様な…そう、大人な雰囲気…

「解りました。ごめんなさい、エヴァさん。
 血は…またの機会に…大人なエヴァさん…楽しみに…待って…ます…」
大人な吸血鬼に血を吸われる…
私は縄で縛られたり、鞭で叩かれる事で興奮するって思ってたけど…
想像しただけで身体が熱い…
私は身体の熱さに耐えかね、その場で気を失い、倒れ込む。

//落ちます。
334 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/10(日) 02:29:43.58 ID:Rc9XW/rW0
>>331>>333

この解決方法で良かったのか…?

【これでは今度大人の方に変身してから蜜柑の血を吸うことが確定するではないか】
【だがそれを今考えても後の祭り】
【もうこのことは考えないようにする】

……なんだかとてつもない姉妹と知り合ってしまったな……

【倒れた蜜柑を見て呟く】
【この姉妹は本当によく困らせる】
【はぁと溜息をつき蜜柑の始末を考える】

とりあえずとれみぃにでも連れて行った方が良くないか?こいつ
ここに置いておくわけにもいかないだろう

【確かに女子高生をこんなところに寝かせておくのはまずい】
【血を吸うのはとれみぃに着いてからでもいいだろう】
【そう言ってナイトロードはパメラに蜜柑をとれみぃに運ぶかどうかを聞いた】
335 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/10(日) 02:31:26.12 ID:zBuz3Iht0
>>332
【偶然か、それともわざとか、いや、このニヤニヤした笑い、確実に後者だ】

「おいおい、つれないなー」
「せめてこの自慢の猫目を見るくらいはしてくれたらどうだい?」

【そしてかけらを話題に出した瞬間に反応を示す幼女】

「おや、意外だね?」
「君くらいの年なら少しは怖がってくれると思ってたんだけどなぁ……」

ゾグンッ

【全身から溢れ出す魔翌力、それは本人の属性故にやや紫がかった闇の色を集めてオーラの様に纏う】
【そして恐ろしいのはその量、魔翌力を感知する術を持たない人間にはわからないが、それでも彼女の長い髪がその魔翌力のオーラによって逆立ち、濃密な魔翌力に大気が震えるのが解るだろう…しかし】

「なーんてね!」

【と、表情を一変、先程までのシリアスな空気を断ち切るように極めて朗らかに此方をにらむ様に警戒している幼女に笑いかける】

「安心するといいよ…」
「それこそ君が僕に襲い掛かったりでもしない限り親愛なる友人を、深愛なる友人を、傷つける様な無粋な事はしないさ!」
「僕は風流人でね!」
「なぁに、適当に話題を振っただけさ、他意は無いよ…それでどうなんだい?興味があるなぁ」
「あ、それとも僕と一戦交えるかい?」
「魅力的な提案だが遠慮させもらうよ、君の様に面白い反応をしてくれるのはなかなかいないからねぇ」

【元に戻る髪、鎮まる大気】

「それにしても君の魔具は可愛らしいねぇ、日常的に使えるだなんてうらやましい限りだ、妬ましいと言っても過言でも虚言でもないよ!」
「僕のも使えると言えば使えるんだけど大変でね、鋏は普通サイズの方刃物で良いと最近気付いたよ!」
336 :パメラ [sage saga ]:2015/05/10(日) 02:51:36.05 ID:uNmnhSvIO

>>333>>334

………………えー、と……こういうタイプの子、久しぶりですねぇ…

【もはやなんか極まって倒れてしまった蜜柑を見てぼそりと】
【パメラから見てもまさかの一面であった】

私はあくまで『確実そうな』手段を選んだまでですよぉ?
……まぁ、とりあえずそうしましょうかぁ
……えい、とっ…

【続いて、ナイトロードの提案に乗りながら】
【器用に蜜柑を背負うと、テクテクと公園の外へと歩き出す事にする】

……あ、でもこうなると寝てる間にやっちゃってもいいんじゃないですかぁ?
…………もう背負っちゃいましたがぁ

【途中でそんな事をいいながらだが】
【この後は、特になにも無ければとれみぃまで一直線】
【蜜柑に関しては、店内の休憩スペースで毛布をかけられて寝かされているだろう】
【ナイトロードに関しては……聞かれれば借り2でも良ければぁ等と返すだろう】
【良ければ成功、良くなければ………テンプレの如く濃厚トマトジュースを手渡されるだろう】

/すいません、自分もちょっとキツくなって来たので、このあたりで〆の方向にさせて頂きました
/お二方、ありがとうございました&お疲れ様です!
337 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/10(日) 06:49:40.65 ID:kU2xAZEOO
>>335

……っ! …………はい?


【瞬間、それまでとは違った意味で背筋に鋭い悪寒を感じれば右手に持っていた傘を通常サイズに戻すべく振り上げかけるも】
【ふざけるような声と共に笑顔を浮かべて魔力を霧散させる様子に脱力と同時に思わず声が出る】

……そうですか、だったらワタシとしてもご遠慮したいですね……本当に

【無粋な真似はしない、そうは言うがその言葉も当てになりはしないでは無いか】
【前回の追走劇の最中で此方へと放たれた明確な意思を持った攻撃を思い出せば】
【目の前の少女の言葉に手放しで安心できよう筈もない】
【だが、この場でその事を挙げることで藪蛇となっては元も子もない】
【であるならば、兎に角ここは下手に刺激をしない様にする他ないと改めて思い至る】
【星のかけらに関しては未だ入手に至ってないのだが、それを言うのは色んな意味で憚られたため言及しないでおく】

それはどうも……へぇ、そっちの魔具は大きさが変えられないんですね……ふぅん

【なにやら此方の魔具に興味がある様子に僅かに警戒するも、そこは無難に流せば問題なしと判断】
【それよりも相手の魔具(恐らくは鋏)のサイズ変更ができないという情報に対しても】
【少なくとも不意打ちとしていきなりグサリ、と言うのは無さそうだなどと思うばかりである】
【ちなみに魔具の傘を普段の雨の日に使っているかと言えば風利の場合は基本的には否であったりする】

え〜っと……今日は一応、世間話のつもりで話しかけたって事で良いんですよね?
だったら今日はこの辺で失礼します、見ての通りこれから夕飯の支度があるので

【そう言うと黙っていればまだまだ話を続けそうな様子の少女に一応の断りを入れる】
【大きく膨らんでいる買い物袋は風利の言葉を証明するようにガサリと音を立てる】
【見るからに重そうなソレを魔法少女の強化した腕力で軽々と腕にぶら下げて見せれば】

それじゃあさようなら、え〜っと……おやすみなさいっ!

【傘を閉じた後に買い物袋を両手で抱えなおし、ペコリとお辞儀を向ければ】
【半ば逃げ去るような勢いで明後日の方向の空に向かって跳躍】
【跳躍の頂点で一瞬だけ滞空したかと思えば強烈な突風に攫われるような勢いで飛翔し】
【あっという間に彼方の空に消えて見えなくなってしまうだろう】
【別れ際の一言が周囲に残響する中、後に残るのは一陣の涼やかな微風と】
【今日の買い出しの品目の一覧ー恐らくメニューは肉じゃがーが可愛らしい丸文字で書かれた一枚のメモ用紙だけであった】

//寝落ち失礼いたしました……次回ロールできるのが何時になるか分からなかったので
//強引な形になってしまいましたが〆させて頂きました、こちらの都合で申し訳ありません
//夜遅くからの絡み、お疲れ様でした
338 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/10(日) 07:32:35.69 ID:zBuz3Iht0
>>337
「ふっふっふっ、意見の同意見れて嬉しい限りだねぇ…」
「本当に不便極まりないよ、威力と引き換えに利便性を犠牲にしてしまっていてね…戦闘以外で役に立つとしたら、ふむ、鮪を解体するときくらいしか思い至らないね!」

【あのときもこのカグヤの名を冠する魔法少女にとってはほんの戯れだった、勿論本人の言を信用するならばだが】

「そうだったのかい?それは悪い事をした、平に御容赦御願い申し上げるよ」
「あぁ、そうとも!僕の一般常識が可笑しくなければまごうことなき世間話の一貫だとも!」

【そして更に言葉を続けようとしたところで逃げるように幼女は荷物を抱えて飛び去ってしまう】

「やれ、やれ、やれ、やれ、僕とした事がよくぞここまで嫌われた物だ…あぁ、お休み。」
「次に会う時は良きオモチャかもしくは良い敵であってほし…ん?」

【風に舞う紙切れに手を伸ばすと紙片は彼女の掌に吸い込まれる】

「これはカレー…いや、蒟蒻があるから肉じゃがかな?」
「ははっ、いいじゃないか…ザ・お袋の味って感じで……っと、いけないいけない、孤独にグルメなキャラになってしまうね…」

【そしてこの少女もまた、展開している翅を大きく数回羽撃かせると体に闇を纏って彗星の様な速度で橙と夜色が混じるグラデーションに飛び込む様に飛んでいくのであった…】

//いえいえー、お気に病まないでくださーい!
//こちらこそ発見が遅れてしまい申し訳ございませんでしたー
//どうも、お疲れ様でしたー、いずれまたロール致しましょうねー!
339 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/10(日) 09:49:09.30 ID:Rc9XW/rW0
>>333>>336

今は確実でも後から私がこいつの血を吸うことが確定しているんだが……いやもういいか……

【そこらへんはもう考えないようにする】
【できるだけこのことは考えたくないらしい】

いや、流石に寝てる者から吸うのは気が引ける、やめておく

【どうやら蜜柑の血は今は吸わないようだ】
【かといってこれ以上パメラに借りを作れば後々大変なことになるだろう】
【ここは我慢しか……】

トマトジュース…こんなもの要らんぞ…?
私はトマトは苦手だ…っておい!

【無理矢理トマトジュースを手渡され諦めたのか仕方なく受け取る】
【その後はとれみぃを出て嫌々ながらもトマトジュースを飲み干すのだった】

//乙でした〜、返すのが遅くなってすみません……
340 :兵馬 一姫 [sage]:2015/05/10(日) 20:52:07.14 ID:d30EfQDso
>>311
>>315
「そうか……残念だけど、無理強いは出来ないしな。」

篠原の実力を考えれば、味方になれば心強いと思っていたのだが、まぁ無理強いは出来ないと諦める一姫。

「ああ、待たな先生。それまで気をつけろよ。って、それ以降もだな。」

一姫の予想通り、やっぱり先生は忙しい様子だ。 魔法少女歴もそれなりに長そうだし、色々聞いてみたかったが、それはまた今度か。そう考え、篠原を見送った。

「さーて、行こうか焚衿柳。あたしからも話したいことがあるしな。」

カフェへと付いたなら、一姫は自身の戦った二名の十二戦姫の話をするだろう。
一人は、黒い炎と巨大な悪魔を操る少女。もう一人は、水と土の精霊を召喚(四体の精霊を召喚する少女だが一姫が見たのは二体のみ)する少女。狼牙にとっては、貴重な情報となるだろうか?

/キリが良いしあまり長引かせるのもよくないので、ここで〆で大丈夫でしょうか?
341 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 18:41:46.48 ID:2S5uGOwaO
【夜のビル街にて】

【ちょうど建物1つ分、20階建てのビルをまるごと切り取る形】
【そしてその周りを飛行する魔法少女が一人】
【指からぶら下げた振り子は、常にビルを指していました】

「むー、かけらはこの中ってことなんですけど……」

【軽く振りかぶって、振り子を窓に叩きつけ】
【そして砕かれる大きなガラス窓……とはなりません】
【窓の前に波紋のような効果があらわれ、コンクリートすら貫通する振り子はあっさり弾かれます】

「……入れないのでは取りにも行けません」

【高さとしてはビルの真ん中】
【10階くらいの窓の外で腕を組んで首を捻っている模様】
342 :梅原 忍 [sage]:2015/05/13(水) 18:56:51.58 ID:1HXfwhPp0
>>341

さてと…じゃあ行きましょうか

【そんな美奈の真下】
【紫薔薇学園の制服を身にまとい手に紙袋を提げた人影があった】
【なにやらやりきった顔をして忍は紙袋を見つめる】

やっぱり並んで買うのが醍醐味ですよねぇ
なんとか買えて良かった……

【紙袋の中から覗くのは今日発売のゲームのパッケージ】
【どうやらわざわざ並んでゲームを買ったようだ】
【予約すれば済むことなのにわざわざ並ぶのは忍なりのこだわりだろう】
【そんな時ふと背伸びをして上を見上げればそこには空中浮翌遊する美奈の姿が】

ぶふぉっ!?
な、なんですかあれは!?魔法少女…?

【思わずその光景を見て吹き出してしまう】
【一体なぜあんなところに居るのだろうか】
【それが気になり忍は自分に気付いてもらうため魔翌力を周りに放出する】

……これで気付いてもらえるでしょうか…
343 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 19:03:26.67 ID:2S5uGOwaO
>>342
【なんでいるの、と聞かれたらかけら探索という本分をしてたからとしか】
【ちなみに真上をみてもぱんつは見えません】
【地味系ちゃんはそのあたりはきちんと対策しております】

『魔法少女がコスチュームまとって結界展開してる場合
 やることはかけら探しかケンカしかないと思うのですが……』

【かえってきたリアクションは念話でした】
【高さ的に声がとどかないかも、と思った次第】
【もう冷たくないけれど、ビル風は年中ふくものですから】

『えーと何か御用です?
 買い物した後みたいですけど……』

【むしろ気になるのはそっち】
【かけら探しでかちあうならともかく、日常中断してまで声をかける何かがあったの? と】
344 :梅原 忍 [sage]:2015/05/13(水) 19:24:05.97 ID:1HXfwhPp0
>>343

っ!?直接脳内に…!?

【いきなり頭に響いてきた言葉に思わず声が出る】
【そして数秒考え念話だと気付いた模様】
【こほん、と咳払いをしこちらも念話を返す】

『それはですね、真上のそんなに高いところに人が居たら当然気になると思うんですが……』
『それにお目当ての物はもう手に入りましたし……』

【そういって紙袋を掲げる】
【すぐに戦闘を行うつもりは無いが相手がそうとは限らない】
【出来るだけ警戒を解かないようにして念話を続ける】

『そちらはかけら探しでもしているのでしょうか』
『もしそちらが良かったらお手伝いをしてもよろしいでしょうか?』

【普通の魔法少女ならまずこんなことは言わないだろう】
【忍がこんなことを言うのは下心があるわけでもない】
【本当にただ手伝いをしたいと思っているのだ】
【正義のヒーローに憧れている忍は時々こういうお節介を焼く】
【その甘さは魔法少女にとって命取り】
【だが困っている人を助けるのは当然】
【そう思っている忍はきっとこの先もこの理念を曲げることは無いだろう】

『どうでしょうか、手伝わせて頂けますでしょうか?』

【だがその顔は笑ってはおらず至って無表情】
【こんな時笑顔になれたら……と忍は心底思うのだった】
345 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 19:33:17.80 ID:2S5uGOwaO
>>344
【そこはかとなく不安になる感じのオーラを見た気がします】
【でも自分の行動見返したら、やってることは似たようなものか、とも】
【なにかトラブってもプレゼントしてしまえば良い話ですし】

『えーと、ゲームの袋もったままお手伝い、ということでよろしいです?』

【ふよふよと降りてくる地味系魔法少女】
【上からおりると中学生的なディテールがよく目立ちます】
【よくお人好しとか言われるのは当方も一緒ですので】

「手伝いはいいんですけど、まだ侵入の糸口すらないのですよ。
 屋上も横のガラスも、何かに守られているみたいで」

【となれば、あとは正面玄関くらいしか残っていないのです】
【上空から見つけて上から順番に探索した結果がこれです!】

346 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 19:48:14.96 ID:1HXfwhPp0
>>345

『な、なぜゲームだと分かって……あ、袋から見えますね……』
『いえいえ袋は置いていきます、どうせ結界内ですから一般人は入れませんし』

【他の魔法少女が入ってくるという可能性もあるがわざわざこんな紙袋に注意など向けないだろう】
【そういって正面玄関前の横に袋を置く】
【そして降りてきた美奈を見て自分よりも年下と判断した】
【だからといって接し方が変わるというわけでもないが】

……なぜ正面玄関から見なかったのですか?
わざわざ屋上から見なくても……

【正面玄関に手を掛ければすぐに扉は開いた】
【もうちょっと一波乱あると思っていて拍子抜け】
【忍はそのまま慎重にビルの中に入っていく】

何かに守られているということは別の魔法少女かクリーチャーか……
とにかく気をつけて進みましょう
347 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 19:55:35.98 ID:2S5uGOwaO
>>346
【視力強化エンチャントまじ便利なのです】

「そりゃあ空から探すほうが早いですから、かけら」

【何故か結構な頻度で驚かれる発言です】
【本人としては、なんで飛行は汎用魔法なのにユーザー少ないんだろう、と
 逆に不思議な案件でもあります】

「上からおりながら調べればそういう順番になると思うんですよね。
 あ、ところで、入り口が制限されてたら絶対そこにトラップがあると思うんですけど」

【エントランスに入る忍さんを追いかける形で地味系も追従】
【そして言ったそばからセリフが現実化】
【なんで、一般的なオフィスビルの天井にに不確定名:自動的に銃をぶっぱなす何かが
 ででんとぶら下がってるんでしょうか……】
【そしてなんでその物体は明らかに自分たちをターゲッティングしているんでしょうか……】
【無警告でぶっぱなすとか、作った人は何をかんがえてるのぉ!?】

「やっぱりいいいいいい!?」 ← みなちゃんの悲鳴
348 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 20:07:12.57 ID:1HXfwhPp0
>>347

……まぁ確かにそうですが…

【実はこの時美奈の飛行魔法が少し羨ましかったりする】
【忍は飛行などは苦手で身体強化をしてジャンプするなどしかできないので飛んだらどんなかんじなんだろうと想いを馳せる】

トラップですか?まさかそんなテンプレ的なことがあるわけ……

【あるに決まってる】
【美奈の忠告通り天井には何やら物騒なモノが……】

……趣味の悪い飾り物ですね、あんなのを飾るなんて何を考えてるんでしょー……

【認めたくないらしい】
【だが現実は甘くなく二人に容赦なく降り注ぐ弾丸の雨霰】

くぅっ!この程度っ!!

【その刹那忍が僅かに光を放つ】
【光が治ればそこには白髪に赤眼の忍の姿が】
【そして忍、美奈と弾丸の間に大きな盾がその鉄の雨を遮る】
【物凄い音を立て盾が弾丸を弾く】
【だが今の状況では忍は盾を構えているため身動きが取れない】
【この状況がどう転がるかは美奈次第というわけだ】
349 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/13(水) 20:09:03.91 ID:sNaTmllQo

今日は風が強い日だった。
青空に浮かぶ雲の流れは速く、瞬く間にその形を変えていく。

瀬平戸の空を漂うメリー・メルエットは、手に持った紙を睨み付けていた。
心の中に仕舞い込んでいた大事な記憶を呼び起こし、思い出を混ぜた魔力を指先から流れ出させると、鮮やかな魔法の線が紙面を彩っていった。
白い紙に描き出されたのは人の姿だった。隣同士に立つ二人の男女が、こちら側へと優しく微笑みかけていた。

「……できた!」

メリーは歓喜の声を上げ、満足げに笑みを浮かべた。
彼女が使用したのは複写の魔法だった。自身の記憶をこの紙へと写し出したのだ。
紙に描かれた二人は、メリーの両親だった。
彼女の淡いブロンドの髪と蒼い瞳は、それぞれ母と父によく似ていた。

メリー・メルエットはこの世界の住人ではない。
彼女は魔法少女の願いによって異世界から召喚された小人だった。
この世界に呼び出されてからもう一年以上経つ。未だに元の世界への帰り道は見つからず、両親とはずっと会えていなかった。

「わ……!? すごい風……って、あ、あれ?」

突風が起こり、メリーは思わずまつ毛を伏せた。
目を開けると手元から写真が無くなっていた。顔を上げると、風に奪われた写真が宙を舞っていた。

「ま、待って! いかないで……!」

吹き荒れる強風によって、写真は予測不能な軌道で飛んでいく。
メリーは写真を取り戻そうと飛ぶが、風が強すぎて伸ばした手が紙に触れることは無かった。
実はあの写真を作るまでに何度も複写を失敗していた。奇跡の一枚を絶対に失くすわけにはいかなかった。これを失くしたら多分泣く。
高速で踊り狂う写真は北地区の住宅街方面へと落ちていく。メリーは自分の姿を誰かに見られる可能性を考える余裕も無く、全速力で追って行った。
350 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 20:16:09.02 ID:2S5uGOwaO
>>348
【同行者のおちびさんの取った行動は“盾の補強”でした】
【およそ2分、がっちり弾いたあたりで自動機銃も弾切れになります】

「……両方とも防御型でした?」

【跳弾やら流れ弾やらで、綺麗だったホールは傷だらけ】
【飾ってあったお皿なんかも木っ端微塵】
【たぶん弾切れの自動機銃を今更ながら振り子叩きつけで潰してため息】

「やっぱり上目指すしかないんでしょうかね、これ」

【探知モードに切り替えたペンデュラムは間違いなく上方向を指しておりました】
【階段か、吹き抜けか、エレベータを探さないといけないようです】

「変異空間はたまに遭遇するけど、こういうのは初めてかも、ぉ?」

【ちょっとため息。そして同時に、足元に違和感】
【何か振動をおこすモノが此方に近寄ってきているようです】
【左右のエリアに繋がっている廊下から、不確定名:警備ロボット(?)が一機ずつ寄ってきてるのも
 見え始めるかもしれません】
351 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 20:38:04.24 ID:1HXfwhPp0
>>350

いえ、私は遠近中のだいたい対応出来ますよ
これも私の魔法の一部でしかありませんし

【とりあえず一安心】
【どうやらもう弾薬が尽きたらしくもう撃ってくる気配は無い】
【美奈の上を目指すという言葉にやっぱりか、と思うがこのままこのビルの主を見ないで帰るわけにはいかない】

そうですね…頑張りましょ……ん?なんですかこれは……

【その時感じた何かの気配】
【その正体は何かの機械のようだった】
【だがこんなところにある機械がただの機械なわけがない】
【すぐに忍は戦闘態勢に入る】
【創り出したのは短機関銃UZI】
【それを両手に一つずつ持ちそれぞれ左右のロボットへと弾丸の嵐を浴びせようとトリガーを引く】

さぁ穴だらけになると良いです!!
352 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 20:51:19.15 ID:2S5uGOwaO
>>351
「ならいいんですけど」

【『侵入者発見侵入者発見 第一次攻撃を開始します』などと合成音声をばらまく警備ロボさん】
【両腕にマウントされた謎ランチャーが火を吹く前に、UZIの9mm弾の嵐が直撃】

「やっばい、やばいやばいやばい!!」

【いくら魔法で強化していても、相手は装甲された怪異の一種】
【さすがにSMGではびくともしない感じで悠然と照準開始】

「こっち!!」

【可能ならミナちゃんが忍さんの襟を掴んで奥へと飛びます】
【ある程度の防壁は張りますが、それだけで十分とは思えません】
【ほら、肩からミサイルっぽいのが顔をだした! しかも2機×2発で合計4発もっ】
353 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 21:08:58.35 ID:1HXfwhPp0
>>352

もうなんであんなに硬…ってうわっ!?

【突然体が引っ張られそのまま忍は美奈の張った防壁の中に】
【そして相手のロボットは何やらミサイル発射】
【このままではまずいと防壁から体を出しUZIでミサイルを迎撃】
【見事4発全てを撃ち落とすとやはりこれでは倒せないと思ったのかUZIを消す】
【そして次に出したのはM134】
【痛みを感じる前に死ぬと言われたことから無痛ガンとも言われたアメリカ合衆国製の兵器】
【その種類をガトリング銃】
【それを両手で支えて目の前のロボット達を捉える】

これでもぉ…食らえぇぇぇ!!!

【放たれるは弾丸弾丸弾丸】
【毎分3000発放たれるその弾丸が容赦なくロボットへと向かい轟音を立て飛んでいく】
354 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 21:19:57.56 ID:2S5uGOwaO
>>353
「そりゃまぁロボットさんですし って、うひゃあ!?」

【ミサイルを撃ち落とした衝撃で一瞬バランスを崩す図】
【しかしそのあと取り出された装備を見てさらにびっくり】
【筋肉もりもりマッチョマン専用武器だと思ってました、それ】
【ある意味、この火力をあの雷お姉さんにぶつけてみたい気もします】
【ロボットさん達は哀れにも物言わぬスクラップに成り果ててしまいました】

「その火力なら、もっとたくさん来ても大丈夫そうですよね?」

【恐る恐る質問。しかし人はそれをフラグと言います】
【なにやら足元に伝わってくる振動がさらに増えたようで……】
【さっきのがもっとたくさん来るよ、というのがすぐに分かります】

「正直、この防衛力なら放置してもいいかな、と思うのですが
 悪の秘密結社に雷使いの魔法少女さんがいるんですよねぇ」
355 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 21:33:52.33 ID:1HXfwhPp0
>>354

ちょ、そういうこと言うと……

【こういうことを言った時には大体その通りになる】
【感じるのは先ほどよりも明らかに数が多いロボットの軍勢】
【人はこのことをフラグと呼ぶ】

予想は出来ていました…はい……
これは一人じゃ流石に捌けません……

【そういうとM134を消し身軽になった身体で美奈をヒョイと持ち上げる】
【身体強化をしているのでここは逃げの一手】

そういう話は後からです!とりあえず逃げます!
喋らないでくださいよ!舌を噛みますから!

【美奈をお姫様抱っこしてロボットの軍勢を突っ切っていく】
【飛び交うミサイル】
【時には顔の真横を飛んでいったりとスリル満点】
【そのミサイルをなんとか避けていき走った先にエレベーターが見える】

あれに乗ります!

【急いでエレベーターに入るとエレベーターに向かってくる無数のミサイル】
【最上階のボタンを押し早く閉まれ閉まれと念じる忍】
【ミサイルが目の前まで迫りもうダメかと思ったその刹那】
【エレベーターが閉まりエレベーターの向こう側では派手な爆発音が】

ふぅ…危機一髪でしたね……それにしてもこのエレベーターなんでミサイルに耐えられたのでしょう……

【このビルについての疑問は溢れるばかり】
【一体このビルはなんなのだろうか】
356 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 21:48:07.33 ID:2S5uGOwaO
>>355
「やっぱり来ますよねぇ」

【そもそも対人ミサイルなんてけったいなシロモノが飛んでくるあたり
 この空間の元ネタになった人は結構な趣味人っぽい感じですね】
【大方、業務中に“もしもテロリストがいきなり占領したら”みたいな妄想をしていたのでしょう】
【直撃しそうなのだけ、ちょいっと先端を叩いて軌道変更で逸らすスタイルです】

「逃走、完了っ!」

【エレベータ内で一段落】
【さて、そろそろ向こう側の思惑に乗り続けるのは癪になってきたところです】
【じーっとロックオンするのは天井】

「ちょっとショートカットしましょうか」

【小さめの魔法弾で風穴をあけてから一言】
【“誰かの夢が半端にかなったんでしょう”、とだけ】
357 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 21:58:28.66 ID:1HXfwhPp0
>>356

ショートカット?

【そう美奈が言って天井に風穴をあける】
【そしてその後の一言が忍は気になった】

『誰かの夢が半端に叶った』?
そんなことがあるのですか?

【普通願いを叶えるには星のかけらが必要】
【半端に叶ったとは一体どういうことだろうか】
【更に先ほどの美奈が言っていた「悪の秘密結社」というのも気になる】

先ほど言っていましたが「悪の秘密結社」とは一体なんでしょうか

【ヒーローに憧れている身としてはその言葉にはいささか興味が湧いた】
【ヒーローの敵といえばそういう秘密結社と相場が決まっている】
【少しワクワクしながら】
【しかしそれは顔には出さずにその秘密結社について美奈に尋ねる】
358 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 22:04:12.25 ID:2S5uGOwaO
>>357
「はい、ショートカットです」

【エレベータシャフトを垂直に飛行しつつ、各階の探知だけ済ませるスタイル】
【いちいちエレベータ止めるより確実ってものです】

「半端にかなうというか、周りの意志を拾っちゃうというか
 かけらの変化って結構そういうの多かったと思いますよ」

【今度はミナが忍さんを運ぶ番です】
【探知しながら徐々に階層UP、UP】

「あー、紫薔薇の土地にある教会にですね
 封印された危険な魔法少女の封印を解こうとしてるグループがいまして
 封印解除には、かけら集めか魔法少女殺しが必要なんだそうで」

【ぉ、ここだ、と止まったのは最上階のちょっち手前でした】
【ブラックな情報漏えいについては、乗るかどうかはお任せします】
359 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 22:11:41.63 ID:1HXfwhPp0
>>358

そんなものなのですね……星のかけらというものは……

【正直星のかけらというものがどういうものかは分かっていない】
【どうして星のかけらを集めれば願いが叶うかも分かっていないのだ】
【一体星のかけらとは何なのか】
【魔法少女の存在の理由とは】

え…確かに教会はありますがあそこに…?
それに魔法少女殺し……

【美奈の言葉は恐らく嘘ではないだろう】
【だとすればそれは他の魔法少女にとって危険が及ぶ】
【その秘密結社とやらは放っては置けない】

……こちらでも独自に調べてみます
……っと着きましたね

【止まったエレベーター】
【ゴクリと唾を飲み込みエレベーターを開ける】
【果たしてその先に待っているものとは】
360 :強正美義 [sage]:2015/05/13(水) 22:17:02.66 ID:Gvj2DQuDO
>>349

「本日は有難う御座いました。では、失礼いたします」

そう言ってとある民家から出てきたのは、キッチリとした服装に身を包んだ女性。
最後にまた一礼をして、美義はふう、と息を吐く。
彼女が今出てきたのは、凡そ10年前に魔法少女だった主婦が住んでいる家。
同じく10年前に行方不明となった姉の姿を見ていないかと思っての訪問だったが―――残念ながら、徒労となった。
後輩の存在が嬉しかったらしいその主婦に夕飯までご馳走になっていた為、食費が浮いたのは有り難かったが。

「…もうこんな時間ね、早く帰りましょう」

風に吹き飛ばされ雲が移ろう夜空を仰ぎ、そんな事を呟いた直後。
彼女は目を細め、念の為に魔翌力で視力を強化し「それ」を確認する。
同時に左手に収まるのは、目視したそれ―――遠近法を考慮してもかなり小さな、人の様なそれが落としたらしい一枚の紙。
小人であるメリーが使い魔か何かと思った様であり、もし紙を追ってメリーが降りて来たならば、美義は微笑んでそれを手渡すだろう。

「今晩は。此れ、貴方の落とし物よね?」

/まだいらっしゃいますか…?
361 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 22:25:33.91 ID:2S5uGOwaO
>>359
「私たちは暴走させずに扱える手段を持っているというだけですからねぇ」

【さて、賑やか極まりない1Fと比べるとこの階は随分と静かでした】
【特に何事もないまま、振り子の動きを頼りに歩を進めます】

「リーダーっぽい魔法少女は、大量の死体を内包した特殊結界
 私が戦った相手は、雷メインで身体強化に使ったり打撃に載せたり
 結界内に罠として配置したりしてましたね」

【一応知ってる情報は全ぶっぱしておきましょう】
【こつこつ歩きながら辿り着いたのは中央警備室とプレートに書かれた部屋】
【ただ、その前には、下の階で戦った相手よりも更に大型で強そうで
 なんか立ち向かうとこっちが悪役な気分になるスタイリッシュなロボが立っておりました】
【開発者は趣味人か、ロボアニのみすぎか、メカデザ本職さんに違いありません】
【まだ動いてないですし、準備するくらいはできそうですが……】
362 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/13(水) 22:34:20.38 ID:sNaTmllQo
>>360

幾度と無く掴もうとするが、触れる直前のところで写真は手を避けている。
まるで写真が意志を持ってメリーから遠ざかっているようだった。

「あ……!?」

終わらない追いかけっこの最中、目標がその動きを止めた。
一人の女性が左手に写真を掴んでいた。メリーが全力で捕まえようとしたそれを、彼女はいとも容易く手に収めることが出来ていた。
どうしよう――写真を失くすかもしれないという不安とは別の焦りが、心の中から滲み出る。
女性と目が合った。遠く離れているというのに、しっかりとこちらを見つめていた。
隠れるところの無い広い空の中に逃げ場はない。メリーは覚悟を決めて女性のもとへと降りて行った。

「え……? そ、そうです! ありがとうございます……っ」

優しい微笑みと共に写真を手渡され、驚きながらも受け取った。
拍子抜けだった。自分の小さな姿を見て動じるか、いじわるをして返してくれないと思っていたのに。

「あ、あの、びっくりしないんです、か……? わたしのこと、見て」

どうしてこの人はすんなりと小人の存在を受け入れているのだろう。
気になったメリーはおそるおそる訊いて見ることにした。

/おりまするおりまする
/よろしくお願いします
363 :梅原 忍 :2015/05/13(水) 22:53:08.94 ID:1HXfwhPp0
>>361

死体を内包…?なんだか物騒ですね……

【死体を使って戦うとは所謂ネクロマンサー的なものだろうか】
【何はともあれ生半可なモノでは無いということは分かる】

中央警備室……それにあのロボットは……

【明らかに下の階のよりも強そうでカッコいいロボットが中央警備室前を塞いでいた】
【が動く様子はない】
【これは好機と言わんばかりに忍は次の武器を創り出す】
【あれぐらいのロボットに対抗できる武器を】

そういえば最近知ったあれ、試してみましょう

【そういって出したのは銃というにはあまりにも大きいライフル】
【だが当然普通のライフルでは無い】
【口径も普通のとは比べ物にならない程】
【そう、あれぐらいの機械にダメージを与えるのならこれしかない】
【『アンチマテリアルライフル、ダネル NTW‐20』】
【人に撃てば粉微塵になるそれはあのロボットには充分な武器だった】
【床に寝そべり狙いをつける】
【もちろん耳当てもしっかり付けている】

あ、これ付けた方が良いです、じゃないと鼓膜破れます

【と美奈にもう一つ耳当てを投げるとスコープを覗き込む】
【息を止めしっかりと狙いを定めトリガーへと指を掛ける】

……ファイアッ!!

【その声と共に放たれる一発の弾丸】
【マズルフラッシュと轟音と共に放たれたそれは真っ直ぐにロボットへと吸い込まれていった】
364 :強正美義 [sage]:2015/05/13(水) 23:02:56.02 ID:Gvj2DQuDO
>>362

「いえいえ、どういたしまして。
…あら、どうかしました?」

微笑みを絶やさないまま感謝に応えるが、返ってきたのは喜びよりも困惑に近い感情。
何か不味い事があったかと思い、メリーへと質問してみる。

「あら、この街では使い魔なんてそこまで驚く物だとは思わないわ。
確かに最近は、貴方みたいな妖精みたいなのは余り見ないけれど」

使い魔として召喚する生物は、ほぼその少女の嗜好に沿ったものと美義は考えている。
最近はやはり動物の方が見掛ける分には多く、そういった意味では私も久し振りにこういうのを見た―――とか呟いている美義。
どうやらその考えが根本的に間違っているとは思っていない様で―――更に言うなら、小人とかそういう「魔法とは関係ない非日常」は彼女も信じていなかった。
故に、メリーにとっては大分失礼に―――さもすれば、彼女の過去を抉る様な言い方になってしまっていた。

/よろしくお願いします!
365 :上田美奈 [saga]:2015/05/13(水) 23:07:15.99 ID:2S5uGOwaO
>>363
【気まぐれさんでしたけどね、と】
【それよりも取り出されたゲテモノ銃器にびっくりです】
【さっきのもトンデモ装備だったけれど、これもまたトンデモなし】
【おとなしく耳あてをお借りしつつ、ふむ、と】

「じゃあ、ちょっとだけお手伝いを」

【振り子の紐が伸びて、さらに螺旋を描き、対物火器の先端に配置されます】
【このゲテモノに、射撃強化の支援魔法を載せるゲテモノ戦法】
【ぶっ放されるキワモノライフル】
【そして銃声】


【二人の目に飛び込んできたのは、この怪物ライフルをバリアらしきもので正面から受け止めるロボでした】
【完全に、何かの冗談みたいなことになってます】
【しかも“敵対行動、確認 反撃開始”とか言い出しました】
【2mはある体躯の背から翼のようなパーツが広がり、そこからブーストの光】
【耳あて二人組に向かって高速で突撃してくるその手には、ビームソードとしか呼べないシロモノ】
【重量×速度×速度×ブレード付加効果なチャージスラッシュですね】

【なおミナ君は防御する予定です】
【何。即死しなければかけらで命はつなげるさ】
366 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/13(水) 23:17:38.69 ID:sNaTmllQo
>>364

「つ、使い魔……妖精……ど、どうかしたって……」

どうやらひどい勘違いをされていたようだった。
メリーは眉をひそめた。あまり良い気分ではないが、相手だってきっと悪気があって言っているわけではない。ただ間違われてしまっただけだ。
人形と言われなかっただけ良かった――トラウマを抉られる直前ではあったけれど。

「あ、あの、わたし、使い魔じゃありません……! 小人の魔法少女、です……!」

相手の目を真っ直ぐに見つめて、はっきりとした声で自分の正体を伝えた。
写真を拾ってくれた恩人である手前、あまり強くは言えない(元々性格的に無理だけど)が、間違いは正さなければならない。
美義も口ぶりから、彼女も魔法少女のようだった。そういえば、先程こちらを見た時に魔力の気配を感じたような気がする。
この街に住む魔法少女である以上、今後も何かと関わることがあるかもしれない。このまま誤解されたままなのは絶対に嫌だと思った。
367 :強正美義 [sage]:2015/05/13(水) 23:39:50.96 ID:Gvj2DQuDO
>>366

きちんと答えたつもりだったのだが、メリーはまだ何か言いたさげにしていた。
何か問題か不手際があったか、と改めて会話を思い返そうとした、その時の事。

「………え、小人…?」

目を見開く。
魔法少女としては結構なベテランの域に入る美義だが、小人等全く聞いた事が無かった。
魔法少女以外にもそういった不思議な存在がいるのか、それは何処に住んでいるのか、等といった疑問が、一瞬の内に頭をよぎる。
それほどに彼女にとっては衝撃であり、その未知との遭遇は想像を遥かに越えていたのだが―――それ以前にするべき事があると、彼女は小人へ向き直り。

「それは、御免なさい。失礼な事を言ってしまったわ」

丁寧に頭を下げて、誠意を伝える様に謝ったのだった。
正しさを信条とする彼女の性格上、自分が間違っていたのに半端な謝り方をするのはどうにも虫が収まらないのであり。
美義は角度も見た目もほぼ完璧な謝罪の礼を、メリーへと返したのである。
368 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/13(水) 23:54:40.04 ID:sNaTmllQo
>>367

「え、うえぇ……!? あ、いや、その……」

メリーは先程よりも困惑した表情で戸惑った。
美義の礼の仕方が今まで見たことが無いほどに丁寧で完璧すぎるものだったからだ。
例えどんな悪事を働こうとも絶対に許せてしまうような、これほど美しい頭の下げ方をメリーは知らなかった。

「えっと、か、勘違いするのも無理ないという、か……。
 わ、わたし、ほら、この世界の人形みたいな大きさだから、ええと、気にしないでっていうか……ごめんなさい」

何故か逆に謝ってしまっていた。メリーは狼狽えながら頭をぺこりと下げた。
それは美義の礼と比べるまでもなく雑で、まだ大人同士の付き合い方を知らない子供のものだった。

「わたし、メリー・メルエットって、いいます。よ、よろしくおねがい、します」

体がひどく緊張していた。喋り方も何だかいつも以上に下手糞な気がする。
それでも先にこちらから名前を教えようと思い、ぎこちない声で頑張って自己紹介をした。
369 :強正美義 [sage]:2015/05/14(木) 00:13:24.31 ID:uHliQFnDO
>>368

「いえ、貴方が謝る必要は無いわ。私の勘違いが招いた事なのだから」

あくまで丁寧な姿勢を崩さずに答える。
最早定着しきっているらしいその態度は、寧ろ人を馬鹿にしていると思うかもしれない。
無論彼女は単純に「誠意として正しい」と思ったからこそこの様な姿勢をしているだけなのだが。

「へえ、メリーちゃんね。覚えておくわ。
私は強正美義、此方こそ宜しくお願いするわね」

そして、メリーの名乗りに対し美義もまた名を明かす。
そうして挨拶が終わったところで、ふと気になったのはメリーが追ってきた一枚の紙。
それを―――写し出された夫婦を見て、思い出すのは自分の家族―――姉の事だった。

「…ご両親、かしら?」

その言葉に込められた、僅かな郷愁に―――メリーは、気付くだろうか。
370 :上田美奈 [saga]:2015/05/14(木) 00:32:56.97 ID:fgko8NpVO
>>363
>>365取り消しで

【気まぐれさんでしたけどね、と】
【それよりも取り出されたゲテモノ銃器にびっくりです】
【さっきのもトンデモ装備だったけれど、これもまたトンデモなし】
【おとなしく耳あてをお借りしつつ、ふむ、と】

「じゃあ、ちょっとだけお手伝いを」

【振り子の紐が伸びて、さらに螺旋を描き、対物火器の先端に配置されます】
【このゲテモノに、射撃強化の支援魔法を載せるゲテモノ戦法】
【ぶっ放されるキワモノライフル】
【そして銃声。床に響く真鍮の落下音。崩れる鋼の躯体】
【センサー感知範囲外からの大火力砲撃という、ある種のロマン技により
 満を持して登場したボスキャラ瞬殺という悲劇】

「……うっわ、えげつない」

【筐体に大穴をあけ、さらに後ろに守っていた扉すら貫通した威力にドン引きです】



【あ、欠片は何かのカギのキーホルダーにされてました】
【これで機械警備を起動して帰ったんだね、きっと……】

371 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/14(木) 00:33:25.40 ID:TTjnKjC3o
>>369

「そう……かもしれないけど」

美義の言っていることは正しいし事実だった。別にメリーが謝る必要など何もない。
それは分かってはいるのだが、それでも彼女の対応を目の当たりにすると謝ってしまうのは、自分の性格に問題があるのかもしれない。

「強正美義、さん」

教えられた名前を小さな声で呼んでみる。
名は体を表すとはこういうことなのだろうか。何の違和感も無く彼女のことを覚えられる名前だと思った。

「え? は、はい、そうです。わたしの、ママとパパ」

隠すことも誤魔化す必要も無いため、素直に肯定する。
どうして二人が両親だとすぐに分かったんだろう? と疑問に思ったが、きっと彼女は察しがいいのだろう。
しかし、もう一つ気になることがあった。
親かと問う美義の声にはただの質問には込められないだろう感情があった。何か、誰かを懐かしむような――

「……もしかして、美義さんは家族と離れて暮らしているの?」

一人暮らしをしていて家族とは会えない環境にあるのだろうか、とメリーは推測した。
もしそうなら、家族が違う世界にいる自分とは全く違う状況かもしれないが少し親近感を覚えれるような気がした。
372 :強正美義 [sage]:2015/05/14(木) 00:52:08.63 ID:uHliQFnDO
>>371

「ふふっ、やっぱりそうなのね。
髪から顔立ちまで、本当によく似ているもの」

そう言って小さく笑い、可愛いものね、と一言。
その声音は弾んだ様で、心の底からそう思っているかの様に感じるだろう。

「………ええ、そうね。
離れてるわ、両親とも―――それに、姉とも」

両親とは、会おうと思えば簡単に会える距離。
だけど、姉とは―――
そこで暗い話になってしまいそうだと反省し、考えを打ち切った。
と、腕時計が目に入る。いつの間にやら、もう学生なんかは出歩くのが憚られる時間である。

「…あ、悪いわね、そろそろ帰った方がいいかしらね。
そうね、どうせなら私の家に来る?」

自分の夕飯代が浮いたのはきっとこのせいだ、何て思いながらの言葉。
もし誘いに応じれば、メリーと共にゆっくりと家路に着くだろう。

/すいませんが、この辺りで落ちさせて頂きます…
/有難う御座いました、お疲れ様でした。
373 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/14(木) 01:18:51.43 ID:TTjnKjC3o
>>372

「そ、そうかな? 本当?」

そう訊き返す声は喜びに満ちていて、笑顔を深くした。
メリーにとって両親はこの世で最も大切な存在だった。その二人に似ていると言われれば嬉しくないわけがなかった。

「あ、やっぱり――」

やっぱりそうなんですね、そう言いかけた言葉が喉の奥で止まった。
美義の声色を聞いて「何かが違う」と直感する。
どうしてだろうか、お互いに考えていることがすれ違っているように思えた。

「え……う、ううん、ごめんなさい、遠慮します。
 これ、また失くさないように先に持って帰りたいから……」

美義のことを危険だとは思っていない。
油断した所を襲い、かけらを奪うなんていう非道なことをするような人じゃないのは、この短い間のやりとりで十分に分かっていた。
しかし、今はこの写真をちゃんと保管したかった。
せっかく彼女に拾ってもらった写真だ。もう二度と手放してはいけない。
メリーはまた頭を下げて、別れの言葉を告げると空へと飛び去っていった。


/こちらこそありがとうございました。お疲れ様です
374 :梅原 忍 [sage]:2015/05/14(木) 07:20:34.66 ID:BvnW0pWE0
>>370

これは中々使えます
それに支援感謝します

【ダネルを両手で持ちまずは感謝】
【そしてダネルを消しロボットの方を見る】
【その巨体にはぽっかりと大穴が】
【まぁ魔翌力コーティングされ強化された弾丸に更に射撃強化を施されたアンチマテリアルライフルの一撃を食らえば恐らくどんな物もこれと同じ末路を辿るだろう】
【最も今回は相手が動かなかったこそできたわけだが】

じゃあ、中央警備室を見てみましょう

【中はなにやら様々な計測器やボタンがあり正に警備室という感じだ】
【そしてその一つに鍵にかけらがキーホルダーとして下げられていた】

あ、これですね
よいしょっと……

【ぶちりと容赦なくかけらを影から引きちぎる】
【確認して見るもやはり本物】
【そうと分かったら美奈へとかけらを渡すことにする】

ではどうぞ、これがあなたのお望みの品です

【そう言ってかけらを渡せば変身を解く】
【髪は元の黒髪に戻り瞳の色も蒼色に】
【マントも消えて元の女子高生へと元通りである】
375 :上田美奈 [saga]:2015/05/14(木) 19:12:27.58 ID:txuMino1O
>>374
【フィクションの中でもなかなか登場しないものを見た気がします】
【なにこれ、大砲? とりあえず火薬を使う武器は太くて長ければ強いと学習しました】
【一緒に警備室をあさり、そして発見】

「別に求めてたわけではないんですけども
 まぁ今回はありがたく」

【消耗がなかったわけではないので感謝】
【これにて解散ですっ】

//
お疲れ様でした
376 :梅原 忍 :2015/05/14(木) 22:43:43.42 ID:BvnW0pWE0
>>375

えぇそうしてください
私はただお手伝いしただけに過ぎませんし

【重火器を何度もぶっぱなしてたくせに何を言うかと思うが一番最初にお手伝いと言っているのでこれはお手伝いである】
【ロボットも片付けたし今日はもう解散】
【さっさと家に帰ることにする】

色々貴重な経験が出来ました
結構楽しかったです

【そういってエレベーターを降りていく】
【さて帰ってゲームでもするかと意気込む忍】
【だが忍は忘れていた】
【紙袋に入れたままゲームを入り口の前に放置したことを】
【盗まれることは無いだろうと置いていったそれを】

さぁて早くゲームゲーム……

【浮かれた気分でエレベーターを降りていく忍】
【そしてその後辺り一面に忍の絶望の声が響くだろう】
【なんとも締まらないオチである】

//お疲れ様です!ロールありがとうございました!!
377 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/15(金) 21:29:25.29 ID:smHTUTxGO
【瀬平戸近郊 小さな山の上】
【山の上にへばりつくような小さなパーキング】
【日中ならば市内全域を見渡せる穴場】
【日が沈んでかなり経った今でも、夜景を楽しめるスポット】
【そこに人影】

【愛車に背を預け、紫煙を立ち上らせる姿】
【市役所に行ったことがあれば彼女が働く姿も見れたかもしれない】
【そうでなければ、年齢の読みにくい外見をした、単なる運転手にしか見えない】
【ただし、それは外見だけ】
【彼女は間違いなく、まだ魔法少女であるがゆえに】

「まったく、こんなに星が綺麗だというのに、3箇所は戦ってるな、これは」

【木の手すりに顎を乗せ見守る景色には、展開された結界が見えていました】
378 :火暴 炎 [sage]:2015/05/15(金) 21:41:27.94 ID:yZnDxqZ70
【爆音を響かせてアスファルトを道路交通法を明らかに違反している速度でかっとばすバイクがいちだい】
【ノーヘルのその女性は赤く長い髪をたなびかせて風を切る】

「魔翌力の気配……小物は幾つか感じるが!」

【とあるパーキングに向けて突っ込む様に停車する】

「大物は高見の見物かい?ねぇちゃんよぉ?」

【赤い髪、赤い目、赤いサングラス、赤い特攻服】
【目が痛くなるような少女は180という男性でもあまりいない長身と抜群のプロポーション】
【車に寄り掛かり煙草を蒸かす女性に対してそんな事を言いながら自分も煙草の箱から一本取り出す】
379 :火暴 炎 [sage]:2015/05/15(金) 21:43:17.84 ID:yZnDxqZ70
>>378
/安価忘れ>>377へ向けてのスレです。
380 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/15(金) 21:47:48.52 ID:smHTUTxGO
>>378
「引退した老兵<ロートル>がのんきに現役を羨んでるだけよ?」

【不良ちゃんにビビるような歳のとり方はしておりませんのだっ】
【ただ、喫煙者仲間、ということで本人が火を出すより早く
 ライター点火で目の前へ】
【無駄に無駄も隙もない動きとはこういう動作のことをいうんでしょう】

「わざわざ横槍入れる気も起きないし、見て回るだけでも楽しめる。
 たまに拾い物もあるしね」

【火をつけたら、今度は指で四角い枠を作って戦場の一つをフォーカス】
【視界を限定することで、視力強化を効率よく使う手段のようで】

「高みの見物、というなら否定する要素はまったくないけどさ」
381 :火暴 炎 [sage]:2015/05/15(金) 22:03:05.18 ID:yZnDxqZ70
>>380
「んおっ、ありがとよ」

【ニコチンとタールと一酸化炭素とシアン化合物を肺一杯に吸い込んではきだす】

「ずいぶんとまぁのんびりしてやがるぜまったく…こちとらせっせかバトってんによー」

【フーと、煙が気管と肺を汚して傷つけてから歯を汚して外気にまざる】

「あー、なんだっけ?ろーがちゃんの言ってた魔法十二戦姫だっけ?それと黒百合の生徒会、『とれみぃ』に出来上がりつつあるコミュニティー」
「それとうちら…あぁ、自己紹介がまだだったか…」

【大義そうに首をゴキゴキと鳴らすと気だるげに名乗る】

「まー、あれだ、病葉会の幹部の火暴 炎(ひあばれ ほむら)だ」
「で、それとうちら病葉会、オッズをつけるとしたら今はどんな感じだい?」
382 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/15(金) 22:07:00.51 ID:ap9rnrKs0
>>377

みーどりーの中をー走り抜けてく真っ赤なポルシェ〜♪

【同時刻、ポニテスーツのアラサー女、篠原もまた山道に、愛車である真っ赤なポルシェ...ではなく黒色の国産軽自動車を、鼻歌と共に走らせていた】
【瀬平戸市は広い。いくら探知魔術があるとはいえ、パトロールも限界がある】
【そんな時、篠原もまた、この山の上の高台へ足を運ぶのだ】
【しかし、高台には既に先客】

(いつもならここから位置確認したら、飛行魔術でひとっ飛びなのに......一般人の前でそれやるわけにもいかないし...)

【軽い溜息と共に、先客の愛車の隣へ車を止める】
【車を降りれば、街全体が目の前に広がる。その中の異質な空間...結界は3つ】

......フゥ。

【確認が終わり、本来ならこの場にとどまる必要などないが、流石にすぐ出発するのは怪しまれる】
【そう考え、休憩を装おうと、隣の女性のように篠原もまた愛車に背を委ねる】
【しばしの休息。こういうのも悪くないな、と思っていたその時、先客の女の何気ない一言が耳へ入る】
【その呟きは、女が魔法少女か、その経験があることを示すもの】

(......もしや)

【とはいえ、確信もないのに「貴女は魔法少女ですか?」といきなり突っかかるのも憚られる。万一違えば大恥だ】
【そこで、微かに魔力を放出して見ることにした。微かとはいえ、この至近距離であれば楽に感知できるはずだ】

//宜しくお願いします。
//ご飯を食べてくるのでお返事が遅れるかもしれません...
383 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/15(金) 22:21:08.41 ID:smHTUTxGO
>>381
「十二戦姫はともかく、黒百合はまともに動く気あんまりなさそうというか
 魔法少女戦ならともかく、社会とのケンカになったらまず勝てんよ。
 そして喫茶店の連中は、キミが言ったとおりコミュニティーさ。
 数名を除けば自己防衛の延長にすぎないね」

【バトル必要なんかない人達もいるのです、世の中には】
【星空に吸い込まれる煙の帯を眺めつつ、その果ての果てへと思いを馳せましょう】

「何を持って勝ちとするかが最初の問題かな。
 極論を言えば、魔法少女の勝利とは“願いを叶えること”にすぎないよ。
 ソレ以外を目指すということは、最初から勝ちを捨てているということでしかないなぁ」

【ふと思った。多少の思い出話なら、してもいいかもしれない、と】
【だが、それをしたところで何にもなるまい】

「つまるところ、悲願達成という名目に近いのは十二戦姫と思うよ。
 ただし、強制された願いを追っている時点で、彼女たちは勝者にはなりえない。
 ゆえに、ほむら。キミの例えに沿うなら“ノーゲーム”になって全額没収だね。
 ……あぁ、呼び名は特に意味が無い。どうせもうすぐ誰でもない誰かになってしまう。
 呼び名に困るなら佐藤とでも呼べばいい」

>>382
「そしてその呼び名は、そこに隠れている覗きさんも使えばいいと思う」
384 :火暴 炎 [sage]:2015/05/15(金) 22:35:26.44 ID:yZnDxqZ70
>>383
「へぇ、勉強になるな…」

【あまりにも的確、まさに主観を一切交えないと言った感じの完全なる傍観者の意見】

「誰でもなくなる…か」

【余計な詮索はしない方が身のためだろう、そう考えて先端の燃え尽きた部分を手すりにトントンとして落とす】

「別に差し支えないから言うがアタシの願いってのが『気持ちよく勝ち続ける』事でな…まぁ、底が知れるわな」

【自嘲気味に笑ってわっかの形の煙を作って宙に浮かべる】

「しっかしよぉ、社会人と魔法少女の二足の草鞋の履き心地はどうなんだい…佐藤さん?」

>>383

【そして佐藤さんの言葉を聞いてゆっくりと先程止まった車に寄りかかっている女性にその白熱した刃物の様な視線向ける】

「おぉ?盗み聞きたぁこりゃいけねぇなぁ?んん?」

【めっさ悪役な笑い方で頬を綻ばせる】
385 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/15(金) 22:44:16.14 ID:smHTUTxGO
>>384
【差し出す携帯灰皿】
【市の職員はそのあたりきちんとしてた】

「引退した、と言ったはずだがね?
 すでに願いは叶え終わっている。
 自分の望んだ形ではないが奇跡の片鱗はたしかに掴んだ。
 そう言った意味では私は勝者であり、結末だけ見ればこのシステムの犠牲者でもあるんだ」

【そうかそうか。バトルジャンキーか。それならそれで救いようはある】
【というか、この人物になら教えるのも面白かろう】

「それならおすすめの願いがある
 『ずっと魔法少女でいられますように』とでも願ってみるといい。
 少なくとも不老は保証するよ?」
386 :火暴 炎 [sage]:2015/05/15(金) 22:59:57.69 ID:yZnDxqZ70
>>385
「ん、おぉう、本当に悪いな」

【ありがたく携帯灰皿を使わせてもらう】

「ん?あぁ、なるほど魔法『少女』だもんなぁ〜」
「でもアタシは既に少女って呼べる体してねぇんだが…不老か…」

【先程の発言もそこから来るものだろうかと考えながら殆どフィルターだけになった煙草を握りしめて魔法で焼却処分する】

「くたばるまでずっと若い、か…まぁ女なら望む奴は多いんだろうなぁ…」

【と、佐藤を名乗る女性を、年齢を読み取りにくい女性を見やる】

「せめてその願いを『叶えちまった』奴が要ればそいつの意見聞きてぇモンだと思わねぇか?」

【後学のためって奴さ、と言ってヘアゴムで髪をポニテにする】
387 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/15(金) 23:05:38.36 ID:smHTUTxGO
>>386
「不老だなぁ。不死の方まで試す度胸はなかったよ」

【まだまだ10代で通じる外見というよりは、素の外見が10代で
 そこから化粧で誤魔化している、が正解】
【気がつけば、まわりから取り残されていた感じ】

「困っているだろうさ。今ならまだ若作りとか、童顔で済んでいるが
 この後年齢を重ねても老化とは無縁なんだ。
 いずれ必ず破綻は来る。お役所仕事はお役所仕事であるがゆえに正確だからね」

【きっとこれは、一処に長居できない呪なのである】
【本当にろくでもない状態としか言いようがない】
388 :火暴 炎 [sage]:2015/05/15(金) 23:19:09.69 ID:yZnDxqZ70
>>387
「ったく、やれ若返りだやれアンチエイジングだとか騒いでる連中も居れば逆もまた真なりってとこか?」

【自分もいつかそういうことで悩めのかと思うと嫌になってくる】

「そりゃあアレだ、余程頭のブッとんだアタシらには想像の及ばないような脳ミソの持ち主じゃなきゃ望まないだろうな…」

【見ていた結界の内のひとつから爆発音が聞こえて静かになる】

「もしそんなつまらなさの極みみたいな奴がいたら言いたいね、暇潰しだ、アタシと戦えって…」

【冗談を飛ばすように言ってから今度は大きく肩を回す】
389 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/05/15(金) 23:22:38.83 ID:smHTUTxGO
>>388
「それならば、そこに隠れているのとやりあえばいいと思う。
 老兵はこのまま去ろう」

【さっさと自動車乗り込み】
【キャラクター由来の理由ではなく、中の人由来です】
【一瞬瞬きしたら、時計がぐぐっと進んだ怖い】

「存分にやりあってくれ。私は安全な所から楽しませてもらうさ」

【プレアデスのマークを飾った青い車は、そこからすさまじい勢いで坂道を下って行きました。
 これだからスバリストどもは!!】


//
申し訳ない。思ったよりはやく限界がきたので落ちます
390 :火暴 炎 [sage]:2015/05/15(金) 23:30:10.34 ID:yZnDxqZ70
>>389
「やれやれ、つまんねーの」

【傍観者】
【そんな存在は車両の座席に消えていった】

「老兵、か、そんな見た目で言われても説得力ねーよ」

【手すりに体を預けるようにして延びをする】

「おー、じゃーなー」

【確かに玩具はまだ残ってる、そう思って手を振る】

//いえいえいえ、お気に病まず。お休みなさーい
//
391 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/15(金) 23:55:49.51 ID:ap9rnrKs0
>>389 >>390

別に隠れてるつもりなんてなんてないんだけどな…まあいいけど。

【実際問題、隠れるつもりなら魔力を放出したりするはずがない】
【ちなみに、今までの話は大体聞いた】
【話に夢中になっていたようなので、割り込むのがはばかられたのである】
【そして車が1台去り、取り残されたのは病葉会の幹部だという闘争心みなぎる少女と、篠原のただ二人】

……もしかして私、囮にされた?

【ちらりと火暴をみて、口からこぼれ出るのはそんな言葉】
【思いがけない急展開に、少々唖然としているようだ】
392 :火暴 炎 [sage]:2015/05/16(土) 00:04:38.93 ID:MCcUvrsC0
>>391
【女性の言葉を聞いて一考】

「………そうかもな…」

【これから戦う相手でもこういわずにはいられなかった】

「…………………ドンマイ」

【そして展開される結界、燃えるような赤が世界を切り取る】

「さすがにこのままじゃ後味悪すぎる、最初の一撃は譲ってやんよ」

【そういって足を肩幅開いて腕を組んで仁王立ちする】
393 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/16(土) 00:39:01.76 ID:k9x1PtpI0
>>392

戦うことは決定なのね……

【展開されていく赤い結界】
【何の因果でこんなことになったのか、今でも突っ込みたい気分だ】

……まあ、なっちゃったものは仕方がない、か。

【愛車からピンク色のステッキが飛び出し、それは篠原の手に収まる】
【そしてかすかに、頬を赤らめ____】

生命あふれる大宇宙よ、私に力を!
ミラクル・マジカル・コスモ・チェーンジ!!

【眩い光に、篠原の体が包まれる】
【その光が晴れれば、星の飾りがついた黒帽子に黒いワンピースの魔女っ娘スタイルの篠原の姿…】
【毎度のことながら、恥ずかしい】

そりゃどうも…お言葉に甘えて、さっさと終わらせてもらうわよ。
…天空を舞う流星よ、降り注げ!
マジカル・スターライト・シューティング・スター!

【その呪文とともに、結界内に見えるはずのない星々が瞬き始める】
【そして、それらの一つ一つが、直径1mほどの星型の光弾を四方八方から次々と火暴へ向けて放ちだす】
【一つ一つの威力は並ではあるが、その分凄まじい数の光弾が放たれている。「さっさと終わらせる」という言葉に偽りない大技】
【いきなりの大技のチョイスには、先ほどの理不尽に対するいらだちもあるのかもしれない…】
394 :恩風 コル [sage]:2015/05/16(土) 00:40:54.47 ID:WvwfTM7o0
あぁ〜…だりぃ……

【事務所内にそんな気怠げな声が響く】
【その声の主はソファに横になっているコルだった】
【教師としての仕事を片付け丁度今帰ってきたところだ】
【近くには脱ぎ捨てられたらしい服が散乱している】
【なんとも無防備だがどうやらとても疲れているらしくそれどころでは無いらしい】
【その理由は学校での自分の噂である】
【狼牙と抱き合っているところを見られあらぬ噂が沢山流れているのだ】
【それが理由で校長や他の教師からも変な目で見られ生徒からも質問責め】
【そんな中なんとか一週間を乗り切りこの有様である】

流石に着ないとまずいか……めんどくせぇ……まぁ鍵は閉めてあるしな……

【そういって着替えを取り出し着替え始める】
【いつ誰が来るかも分からない場所でいつまでも下着姿で居るのは流石にまずいと思ったらしい】
【だが不幸なことに閉めたと思っている事務所の鍵】
【それが開いていたのだ】
【疲れで注意力が鈍ったのかそんな中コルは着替え始める】
【もし誰かが来れば鉢合わせすることは間違いないだろう】
395 :火暴 炎 [sage]:2015/05/16(土) 00:54:32.08 ID:MCcUvrsC0
>>393
「………………………………………………………………………………………………なんじゃそりゃ?」

【正直引いた、ドン引きした】
【いい大人がピンクのステッキを振り回してあの台詞、なんだろう、掛け値なしの危ない人以外に形容のしようがない】

「なんと言うか……技名通りの技だな…」

【などと呑気言っているが、星が当たった瞬間】
【とてつもない大爆発が起こる】
【飛び散るアスファルト、ひしゃげるフェンス】
【そしてその中心点では】

「大した威力だな…アタシが攻撃を爆破で相殺しなかったら今頃地面と一体化してたんだろう…な。」

【全身に煤を浴び、特攻服の上が吹き飛び、細かな傷を全身に負いながらも立つ一人の少女】

「これでフェアたな、さぁ…」

【粉塵が晴れ、背中に彫った不動明王の刺青が浮かび上がる】

「お互い名乗ろうぜ、古式に則った戦(いくさ)の作法って奴だ」
「アタシの名は火暴 炎(ひあばれ ほむら)」
「魂を、燃やそうぜ!」

【瞬間、彼女の足元が爆発し、その反動でまるで打ち出される様に拳を握った長身がとびかかる】
396 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 01:00:01.57 ID:scbNwAVDO
>>394

深呼吸三回、手に「人」と書いて飲み込む、エトセトラ。
そんな、落ち着く為のおまじないを道端で試している少女が一人。
一見するとただの不審者だが、本人にとっては大真面目だったりする。

「………よし、行こう」

思い付く限りの物を試した後―――焚衿柳狼牙は、改めて目の前の建物に向き直る。
結局うやむやで終わった前の話にきちんと決着を着けんとしてやってきた彼女だったが、どうやら相当に緊張している様だった。

「え、えーと。邪魔するぜ―――」

そして、その緊張のせいか鍵がどうとかは考えずに、前回と同じ様にゆっくりとドアを開く。
そうしてそっと覗いた扉の、その中にいた目的の人物―――ここまではいい、何も問題は無い。
ならば何が問題だったのかと言えば、偏にコルが下着姿だった点だろう。
そのスレンダーな体に、狼牙は一瞬思わず見とれてしまい。

「――――――失礼しましたァァァァァァ!!」

その直後、顔を真っ赤にして絶叫と共に部屋を飛び出したのだった。
397 :恩風 コル [sage]:2015/05/16(土) 01:11:48.54 ID:WvwfTM7o0
>>396

たくっ…大体あの校長は────

【そうして着替えている途中】
【ギィィ、と扉の開く音が】
【その音を聞いた瞬間コルは思わず慌てふためいてしまう】
【しっかりと閉めたはずなのに】
【今更そう思っても後の祭り】
【その扉から出てきたのは────】

……狼牙?

【この絶叫は狼牙の声だ】
【ひとまず知らない相手じゃなかったことに安心】
【これが自分が知らない人だったらまず間違いなくこの事務所の印象が悪くなるだろう】
【だがなぜあそこまで絶叫を?】
【少し考えるが途中で面倒くさくなったのか思考を放棄する】

おーい狼牙、もう着替えたから安心しろー

【早々と着替え普段の格好に戻ったコルはひとまず狼牙を呼び戻すため部屋から出てそう伝えたのだった】
398 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/16(土) 01:39:23.62 ID:k9x1PtpI0
>>395

(やっぱり、一筋縄じゃいかないのね…)

【星の雨が止んだ後も、火暴はしっかりと立っている】
【不良少女にしか見えなくとも、火暴は立派な組織の幹部】
【その肩書は、伊達ではないということか】

……名乗り?

【古代の戦の作法は、社会科教員としてある程度知ってはいるが、当然実践したことはない】

……やってやろうじゃないの。私は篠原 皐月。貴女が病葉会の幹部だか何だか知らないけど…手加減、しないわよ?

【このアラサー、ノリがいい…】
【火暴を迎え撃たんと、ステッキをどこかへ放り投げ、四肢に纏うは月の魔力】

ぐっ……!!

【両腕をクロスし、拳を真正面から受け止める。ミシリという音とともに、腕に痛みが走る】
【守りに特化した「月」の魔力を纏っていなければ、間違いなく折れていたであろう】
【今度は、こっちの番】

はぁぁぁぁ…ヤァッ!!

【防御の構えを解き、繰り出すは鳩尾狙いの鋭い蹴り】
【先ほどの重い一撃を受け止めた腕は、今は使うべきでないという判断だ】

//すみません遅れました…
399 :火暴 炎 [sage]:2015/05/16(土) 01:57:23.74 ID:MCcUvrsC0
>>398
「手加減?そんなもの!ハナから無用!」
「火火火ッ、その意気や良しってステッキはどうでもいいのかよ!?」

【さっきまで使っていたえらくメルヘンなステッキを投げ捨てた事にツッコミを入れる、彼女が毎週日曜日の朝見てるアニメでは後生大事そうに持っていたからである】

「チッ、妙な属性を使いやがる!」

【月や星という、普段ふれないエレメントに戸惑っているところに突き刺さるように飛んでくる足、しかし、それを避ける事はせずに受ける】

「カッ………ハッ………!」

【口の端から血と胃液の混ざった様な液体を溢しながらその足を掴もうとする】
【そうしたら即、ウエイトの優越を利用してジャイアントスイングで結界の中の彼女の車向けて投げ飛ばすだろう】
400 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/16(土) 02:55:39.60 ID:k9x1PtpI0
>>399

何言ってんのよ、あんなもの持って殴り合いなんてできるわけないじゃない!

【日曜の朝見てるアニメで、その手の道具を持つキャラはそもそも殴り合いをしないというのは言ってはいけない】
【プリ○ュアとかはもしかしたら違うのかもしれないが、あいにく篠原は最近のその手のアニメには疎い】

っ……!

【蹴りは完璧に入った。並の魔法少女なら、この時点で悶絶してもおかしくはない】
【それをこらえ即座に反撃に移るあたり、やはり只者ではない】
【そのままグルグルと振り回され、勢いよく車へと投げつけられる……!】

……ふぅん。

【しかし、勢いよく放り投げられたにもかかわらず、篠原は慌てない】
【確かに、このような投げ技は、通常の格闘技であれば大技中の大技、一撃必殺もありうる技だ】
【しかし、これはリングの上での戦いではなく、魔法少女同士の戦い】
【火暴は、恐らく失念している…】

残念だけど……ハァッ!

【……魔法少女の基礎魔術の中に、飛行魔術があることを】
【今にもぶつからんとするその瞬間、気合の一喝と共に軌道は直角へと大きく曲がった。こうなってしまえば、ダメージはほぼ0】
【そして、上空から火暴を見下ろす形となる】

経験が違うのよ、経験が…そろそろ、決めるわよ?

【先ほど放り投げたステッキが、篠原の意思に応じ、再び手の中に納まる】
【ステッキの両端のオブジェが、太陽へと姿を変えていく】

「炎」って書いて、ほむらちゃん、よね…なら、あなたにピッタリな一撃をあげるわ。
灼熱の太陽よ、焼き尽くせ!
マジカル・サンライト・バーニング・フラッシュ!

【そう唱えれば、篠原の前に直径8mはあろう、巨大な太陽を模した火の玉が出現する】
【そして、篠原自身も両足に炎を纏い…】

ハァァァァァァァァ……だぁっ!!!

【太陽を、火暴へ向かって蹴り飛ばした】
【太陽は猛烈な熱気を放ちながら、火暴へ向かって突き進んでいく】
【まともに受ければ、黒焦げどころか消し炭となりかねない威力】
【果たして、どうなるか…?】
401 :火暴 炎 [sage]:2015/05/16(土) 06:37:22.87 ID:MCcUvrsC0
>>400
「だからって投げ捨てて良いのかよ!」

【彼女中にある魔法少女のイメージ的にはあり得ない発言に更にツッコミをいれる】

「おのれ!味な真似!」

【空中で技の威力をころす女性、そして太陽を思わせる球体】

「あぁ、『炎』ってかいて『ほむら』だ」
「そんな相手にわざわざこんなもん使うたぁ…」

【姿が、変わる】
【固まった熔岩の様な上半身を覆う鎧に肩から伸びた赤く白熱した角】
【そして手には2mを越える七支刀の大剣『剣火情刀(けんかじょうとう)』が握られる】
【これが、彼女の魔法少女としての姿、これが全力、これが本気】

「いくぜ…」

【迫り来る小さな太陽、それにむかって無造作に大剣をふるってブッタ斬る】

「一億年と二千年はぇえよ…」

/すいません、寝落ちされたのかと思って勝手に寝てしまいました…申し訳ございませんでした。
402 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 08:37:32.06 ID:scbNwAVDO
>>397

何故ここまでオーバーなリアクションになってしまったのかは狼牙にも分からなかった。
緊張によるものか、或いは失礼になると考えたか。
本能的に早く出なければと感じたのが一番正しいと彼女は思ったのだが、それが何の本能か分からない為にどうとも言えなかった。

「うう…すんません…」

着替え終わったというコルの声に、ゆっくりと振り向く。
そうして改めて入り直すと来客用の椅子に座り、要件を伝えようとしたのだが―――

「…えーっと、その…」

切り出し方を考えていなかった事に、そこで彼女は漸く気付いた。
素直にこの間の続きと言えば良いのだが、自分があんな顔を晒し、更には抱き合っていた事がどうにも恥ずかしく。
また校内での噂は狼牙の耳にも届いており、それが彼女にとっては一層話を持ち出し辛くしていた。
その結果、照れながらいつまでもボソボソと小声で呟いている姿を晒す事となっているのは、全く気付いていないらしい。

/申し訳ありません、落ちてました…
403 :恩風 コル [sage]:2015/05/16(土) 10:34:05.77 ID:WvwfTM7o0
>>402

別に謝らなくても良いよ
特に気にしてねぇし

【そう言って狼牙と向かい合うように椅子に座る】
【本当に気にしていないのだがどうやらまだ前回のことも気にしているらしくなにやら口籠っている】
【その様子に呆れたのか立ち上がり狼牙の元へと】

ほらシャキッとしろ、お前らしくねぇぞ狼牙

【と隣に座り狼牙の背中を叩く】
【そこで何か食べ物でも持ってきた方が落ち着くと思い席を立ち部屋の奥の方へ】

ちょっと待ってろ、なんか食い物作ってくる

【と言っても簡単なものぐらいしか作れないので何を作ろうか考える】
【思い浮かんだのは炒飯】
【作るものが決まれば後は作るだけである】
【コルは早速調理に取り掛かった】
404 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 11:18:42.41 ID:scbNwAVDO
>>403

「あ、あざーす…」

背中を叩かれるという励ましに、少しは正気に戻る狼牙。
余りにみっともない姿になっていた事に気付き、また僅かに赤面してしまったのだが。

「え、いや、そこまでお世話になるってのは…」

どうやら何かしらを作ってくれるそうで、それは流石に悪いと考えたのだが。
反応が遅れた狼牙は、既に奥へと向かうコルを引き留める事は出来なかった。
大人しく待つ事にした狼牙は、落ち着いて思考を纏め始める。

「…十二戦姫に、俺のこれから、そして―――」

今日ここに来たそもそもの目的―――自分がこれからどうやってこの街で生きていくべきか。
それを考える為に、この間自分を受け止めてくれた彼女に相談をしに来たのである。
早速頼ってしまうのもどうかとは思ったものの、自分一人で考えれば堂々巡りになってしまったとなれば、試しに話をしてみようと。
―――そして、更についでに言うなら。

「―――先生」

十二戦姫であったという彼女が、どうして今こうして人を助けようとしているのか。
恩風コルという一人の魔法少女の事を、彼女は知りたかった。
炒飯を待ちながら、まずはどこから話をしたものかと改めて考え始めた。
405 :恩風 コル :2015/05/16(土) 11:37:26.85 ID:WvwfTM7o0
>>404

よしと、ほら出来たぞ
そう遠慮すんな

【そう言って炒飯を持って部屋の奥から出てくる】
【見た目も至って普通の炒飯】
【味も本当にごく普通のものだろう】
【それを狼牙の前へ置けばコルはまた元の位置へと】

──で、話は纏まったか?

【狼牙が何も理由なくここを訪れるわけはないだろう】
【恐らく十二戦姫のこと】
【そこでコルの脳裏にエインフェリャルが思い浮かぶ】
【今も決して恨んでいるわけでも憎んでいるわけでもない】
【感謝はしている】
【思えばエインフェリャルが居なければ自分はとっくに野たれ死んでいた】
【だがもう誰かを殺したくない】
【例えそれがエインフェリャルのためであっても────】

【さっきの時間で大分心の整理も出来ただろうと本題に切り込むことにする】
【答えられることはなんでも答えよう】
【それが狼牙を少しでも楽にするのなら】

大方十二戦姫かなにかのことだろう?
いいぜ、私に答えられることならなんでも答えてやる
406 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 13:01:58.89 ID:scbNwAVDO
>>405

炒飯を平らげ腹も満たされ、漸く気持ちは落ち着いた。
ここからが、本題。

「……ああ。その為にはまず、俺が魔法少女になった事から話す必要がある」

まずは、自分が彼女達を追うその理由を説明しなければならない。
そうして、以前にも話すと約束した過去の話を始めた。
―――あるクリーチャーに襲われ、両親が殺された事。
―――その後、ある魔法少女が現れて、そのクリーチャーと相討ちになった事。
―――その少女の屍を、自分が喰らった事。
―――そして、少女の最期の言葉が、「エインフェリャル」と「復讐」だった事。

「―――だから、俺は追っているんだ。
俺が奪ってしまったあの少女の復讐に、何か決着を付けたいんだ」

そう言った後、彼女は少し考える様な素振りを見せる。
そして、その言葉に一つ付け加えた。

「…でも、先生。あんたを見て、少し改めたいと思った。
単に[ピーーー]とか考えていた訳じゃ無いけど、そうする方がいいかも知れないとか思っていたけど。
―――歩み寄れるなら、俺も歩み寄って…わかりあって、みたい」

その表情は、まだ迷っている様にも見える。
だが、少なくともこれまでの様な陰りは無く、その言葉が真実であると解る、そんな顔をしていた。

/遅れました、というかまだこれからも時間空いてしまうと思います
407 :恩風 コル :2015/05/16(土) 13:46:55.15 ID:WvwfTM7o0
>>406

…………

【なんと──なんと壮絶な過去なのだろう】
【そんな過去を背負いながら今まで狼牙は────】

歩み寄る…か……どうだろうな……

【少なくとも自分の様に[ピーーー]のが嫌になる者は十二戦姫の中には居ないだろう】
【十二戦姫全員がそれぞれ同じ目的を目指し日夜動いている】
【恐らく自分は他のエインフェリャルを盲信している十二戦姫のメンバーに怨まれている】
【出会えば真っ先に殺しにかかってくるだろう】

十二戦姫のメンバーは殆どがエインフェリャルの復活のために動いてる
例外は居るがそれは極少数でその少数もやはり一応はエインフェリャルの復活を目指している
分かり合えるのなら……それが一番良いんだが…恐らく難しいだろうな……
十二戦姫序列一位の凛音は気分屋だが何を考えてるか分からねぇ…エインフェリャルのことを一番良く知っていてエインフェリャルの代行者と名乗ってるが……

【凛音とエインフェリャルの関係】
【何かつながりがあることは確かだ】
【だがそのつながりがなんなのかが分からない】
【確かに代行者と名乗っているだけあって時々凛音からはエインフェリャルに近いものを感じることがあった】
【一体どうしてそんな風に感じたのか────】

お前が考えてるそれは困難で決して簡単なことじゃねぇ
それどころか出来るかどうかも分からねぇ、それでも…それでもその覚悟があるか?

【狼牙の瞳にはまだ迷いがある】
【狼牙を試すように】
【その迷いを断ち切らせるために】
【あえて──その困難さを突きつけることにした】
408 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 15:04:47.50 ID:scbNwAVDO
>>407

「…簡単に出来る事じゃないなんて、良く分かってる、つもりだ。
そもそも不可能かも知れないなんていうのも、知っている」

コルの言葉は、やはり真実なのだろう。
元十二戦姫だった彼女の言葉にはやはりその実感があり、元は彼女自身がそうであった事を思わせる物だった。

「―――でも、不可能だから受け入れるって、それじゃ何も変わらない。
俺が諦めて受け入れていた孤独が、変わらない、仕方ないって諦めてたもんが、あんたに変えて貰えた様に。
不可能だと思った物を覆す事が出来るんだって、俺はその時知れたから」

―――だからと後ろを向いて、諦める理由は無くなったから。
自分が前に進む為にも、越えなければいけない壁を。

「…勿論、俺だけじゃ無理だよ。まだ、前に進むだけで精一杯の俺じゃあな」

拳を握り締める。
殺したくは無いなんて言っても、未だに少女を喰らうという穢れた心は失われていない。
そんな自分が一人で出来る事なんて、たかが知れている。
―――だから。

「―――だから、頼む。
もし俺が一人で立ち向かえない様な、諦めるしか無いようなのがいたら。
その時は、俺を助けて下さい」

そう言って、彼女は深く頭を下げた。
409 :恩風 コル :2015/05/16(土) 15:32:59.20 ID:WvwfTM7o0
>>408

当たり前だ…わざわざ頼まれなくてもな……

【仲間なのだから】
【言われなくても分かっている】
【狼牙がどうしようも無くなったときはいつでも助ける】
【それが仲間というものだから】
【だから──だから────】

私からもお願いがある
私の恩人を──かつての私の仲間たちを───救ってやってくれ……

【エインフェリャル、十二戦姫】
【道はたがえどかつて共に過ごしてきた仲間たち、恩人】
【皆心は真っ直ぐなんだ】
【決して悪いことをしたくてしてるんじゃない】
【だから──救ってほしい】

すまん…こんなこと頼んじまって……
でも私はあいつらに…死んでほしくないんだ……こんなのは私の思い上がりなのかもしれない…でも……頼む………

【頭を下げる】
【その紅と金色の瞳から雫が零れ落ちる】
【そんなのは望まれていないのかもしれない】
【他の十二戦姫からしてみればただの迷惑なのかもしれない】
【でも──死なないでほしい】
【例えなんと言われてもいい】
【罵倒されてもいい】
【蔑まれてもいい】
【ただ────生きて欲しい】
410 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 16:18:50.81 ID:scbNwAVDO
>>409

「―――先ず、助けについては本当にありがとよ。
でも、悪いけど。そっから先はそうじゃ無いだろ。
俺は救うんじゃない。あくまで分かり合って、殺さない道を探すだけだ」

感謝を述べる声は、僅かに震えていた。
だが、そこから先の言葉は毅然と言い放つ。

「もし救うというなら、それが出来るのは―――先生、あんたじゃないのか。
勿論、その時必要ならば俺も助ける。だけどそれで、もし救う事が出来るとしたら。
それは、あんたがやるべき事だ」

確かにコルの立場を考えれば、彼女が十二戦姫と会うのは非常に危険だ。
だけど、もし彼女達を救えるとするならば、それは恩風コルにしか出来ない事の筈。
彼女だけが、其所から救われた術を知っているのだから。

「その手伝いしか俺は出来ないけれど―――それで、いいか」
411 :恩風 コル :2015/05/16(土) 16:51:51.39 ID:WvwfTM7o0
>>410

──あぁ、そうだな……
すまねぇ、ちょっと卑屈になってた

【自分なんかに救えるわけが無い】
【それは違う】
【自分はこの目の前の少女を救うことが出来たじゃないか】
【なら今度は十二戦姫を救う】
【それでみんな仲良くハッピーエンドとはいかないかもしれない】
【でも限りなくそれに近い終わりにしたい】
【みんな仲良くはなれなくともせめてハッピーエンドには────】
【そのためなら自分が──】

さっきの頼みは取り消しだ
ただ────

【ただ一つ】
【もしも】
【もしも自分がもうどうしようも無くなってしまったら──】

私が……もう取り返しのつかないことになったら──私を殺せ

【それが何を意味しているのか】
【それはコル自身にも分からなかった】
【ただなんとなく言わなければいけない気がした】
【なぜかは分からない】
【それは本当に「なんとなく」だった】

……何言ってるんだ私は…自分でもわけわかんねぇ…やっぱ今のも取り消しだ
まぁとにかくもしもの時は、助けてくれ

【自分には助けてくれる仲間が居る】
【そう思うだけで安心することが出来た】

ほんと…ありがとな……

【そしてコルは最後にそう感謝を告げるのだった】
412 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 18:19:37.51 ID:scbNwAVDO
>>411

「………笑えないジョークは止めてくれよ」

声のトーンが下がる。
どうしようも無くなったら、殺して欲しい―――なんて、それではまるで。
まるで、[ピーーー]事が救いであるような言い方ではないか。

「俺はもう、出来る限り誰も殺したく無いんだ。
―――それにあんたは、この命や願いを懸けても絶対に殺さない。
礼を言うのはこっちの方だ、本当に―――ありがとう」

照れ臭そうにしながらもそう答える。
それは、心の底から紡ぐ紛れもない本心。
もう誰にも明かさないだろうとそう思っていた、彼女の心からの思いだった。

「……なあ、答えたく無いならそれでいいんだけどよ」

―――だが、まだ。
どうしてもしたかった質問が、一つだけ残っている。

「あんたはどうして十二戦姫になったんだ?いや、そもそも―――魔法十二戦姫少女ってのは、どんな奴等の集まりなんだ?」

目の前にいる恩風コルという人間の、そのルーツ。
十二戦姫についての疑問が半分、そしてコルについて知りたいと思う気持ちが半分で、狼牙は問い掛けた。
413 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/16(土) 20:01:38.25 ID:Y+cdjl5To

メリー・メルエットは町に落ちている小銭を見つけることが多い。
彼女の種族は小人である。体長は30cmと非常に小さい。当然、その目線は人間よりも遥かに低かった。
しかし、メリーはお金を拾って自分の物にすることは決してしなかった。ネコババは悪いことだからだ。
悪いことをすれば悪いことが、良いことをすれば良いことが自分に返ってくる。だから出来る限り悪いことはしたくなかった。

「……ど、どうしよう、これ」

だが今回はそのお金を拾わずにはいられなかった。
星のかけらを探しに昼の住宅街へと訪れたメリーが見つけたのは一万円札の束だった。
ゼロが四つ並び、福沢諭吉が肖像された紙幣は百枚束ねられていた。つまり全額百万円である。
何故こんな大金が落ちているのかは分からなかったが、この金額のお金を無視することは流石に出来なかった。

「やっぱり、交番に持っていけばいいのかな……? でも……」

おまわりさんに渡しに行きたいのだが、自身の体の大きさを考えると二の足を踏んでしまっていた。
体の小さな小人はこの世界では珍しい存在だ。初対面の人物がメリーを見てどういう行動に出るかが分からなかった。
どうすればいいか悩んでいるといつの間にか日が暮れていた。
迷い疲れたメリーは百万円を大事に抱え持ちながら、とぼとぼと夜道を進み続けていた。
414 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/16(土) 21:26:58.56 ID:CmrOQp3B0
>>413

意図的に音を殺した、僅かな靴音が夜道に響く。音が殺しきれないのは、そこに迷いのような心情があるからか。
病葉高校の制服を着た茶髪の女が、札束もとい小人の数m後ろを歩いていた。

「な、んか、見覚えのある幻覚が……」

マスクの下で戸惑いながら呟く。其れを発見したのはまさしく偶然の賜物であった。
以前花見の席で目にした姿、それはアルコールによる一夜の幻と思われたが
それを街中でお目に掛かるのはまるで違って見える。というより、まさしく生きた人間のよう。
素面の目をごしごし擦ってみるが、その小さい姿ははっきりと見えたまま。
その後ろ姿を注視しながら、距離を保つため少しだけ歩幅を緩めた。


/まだいらっしゃれば……
415 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/16(土) 21:49:08.47 ID:Y+cdjl5To
>>414

頭を垂れたまま歩き続けるメリーの足が、突然ピタリと止まった。
後方にいる少女の気配に気が付いたのだろうか――――

「……うん、やっぱり、行こう!」

固めた決意を表すかのように、小さな拳をグッと握りしめた。
数時間かけてやっと交番に行く覚悟を決めたようだ。かなり優柔不断だった。
確か、交番は今進んでいる方向には無かったはずだ。メリーは来た道を引き返すために後ろを振り返った。

「え!? ひ、人だ……!?」

そして、数メートル後ろにいる少女の存在にやっと気が付いた。
今まで足音が全く聞こえなかっため、まるで瞬間移動して現れたかのように思えた。
今人間に見つかるのは非常にまずい。もしかしたら、この大金を奪われるかもしれない。
すぐ傍に立っている電柱の陰に慌てて身を隠した。こちらをしっかりと見ていた気がするが、気のせいであってほしかった。

/いますいます。よろしくお願いしますっ
416 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/16(土) 22:05:36.57 ID:CmrOQp3B0
>>415

「っ!?」

思考する道すがら、前方を歩く小さな影、其れが停まったのが視界の下で気付く。それが意識に達する前に、唐突に向きが変わった。
ぎくりと足を止めたが遅く、視線と視線がばっちり合ってしまう。

「シャベッタ!? や、やっぱ新手のクリーチャー? か?」

びくっと飛び退くも、病葉の不良の矜持からか怯えは顔に出さない。小さく変身と呟けば
マスクが黒のフェイスガードに、制服が白の長ランに移行。背中のケースから金属バットを取り出す。
途端に漏れ出す魔力の気配。禍々しい色をしていても一応魔法少女の端くれであった。

「に、2秒待つ……。 出て来なかったら殴る、ぜ……!」

上ずった声で警告めいた通知を投げる。
魔法少女の宿命として、クリーチャーとの戦闘は避けて通れない。固いブーツの爪先を地に這わせながら、そろりと電柱の陰を覗き込んだ。
417 :恩風 コル [sage]:2015/05/16(土) 22:12:56.27 ID:WvwfTM7o0
>>412

いいぜ、お前も話したんだ
私も話さなきゃ不公平ってもんだよな

【そう言ってコルは話し始めた】
【自分の過去を】

私は…両親に捨てられたんだ
ある日いきなり両親が二人とも居なくなった
その時は私の名前はリースコル=ゼア=エーテルシアだった
最初の数日は家で待ったよ
でもいつまでたっても帰ってこない、そしてやっと気付いたんだ、「捨てられた」ってな
それからはスラムで万引きやスリ、色々やったよ、じゃなきゃ生きていけなかったからな、そして私はいつか両親に復讐してやる
そう思ってたんだ、エインフェリャルに出会うまでは
エインフェリャルは私に居場所をくれたんだ、優しくしてくれた、時には叱ってくれたりもした、母親みたいな存在だったんだよ
他の十二戦姫も似たり寄ったりだ
みんなそれぞれエインフェリャルによって集められた
そしてエインフェリャルから魔法を授かり、それからはずっと星のかけら集めをしてた、集めてる理由も知らずにな
だがその時の私はそれで良かった
エインフェリャルは私の全てだったんだ
そしてエインフェリャルが封印された
そりゃみんな悲しんださ、でもすぐにエインフェリャルを復活させようって風になった

【自分の過去】
【リースコル=ゼア=エーテルシアとしての時の記憶】
【それは今でも鮮明に思い出せた】

私は毎日かけら集めに奔走した
時には魔法少女を殺した時もあった──いや、むしろ優先的に殺してたのかもな
そんな時だ、ある人間に出会った
二人いたんだがその時は片方が魔法少女、片方は一般人だった
最初は片方を始末してから一般人を片付けようと思った
でも戦闘中その一般人が私たちの間に入ってきたんだ
そして、目の前で魔法少女になったんだ
そして私はボロ負け、立ち上がることでさえ精一杯になった
そんな時思い浮かべたのはエインフェリャルだ、そして私は泣いた
そんな私を見てその魔法少女は私に手を伸ばしたんだ
信じられるか?さっきまで自分を殺そうとしてたやつにだぜ?
まぁ途中でそいつは倒れて、私もなんとかその場から逃げた
思えばもうその時には優しさってモノが目覚めかけてたのかもな
そしてその数日後、十二戦姫序列一位、如月凛音に会った
そこで私は村正がどこに居るか聞いたんだ
だが帰ってきた答えは「村正は死んだ」
まさかあいつが死ぬわけない、最初は認めたくなくてそう言い張ったが事実は変えられない
その様子を見て凛音は私に優しさが生まれているって言った
更に「優しさは自分を弱くする、優しさを消すために他の十二戦姫を殺せ」ってな
だがもうその時には誰かを[ピーーー]って行為に嫌気がさしていた
だから私は[ピーーー]んじゃなく殺されることにした
でもその時にはもう私の体は限界に来てたんだ、魔法の使いすぎによる魔翌力の侵食、元々私の魔翌力は他人とは違って負の魔翌力、自分を蝕む魔翌力だった
それに体が耐えられなくなった
路地裏でその時また別の魔法少女に会った
そいつは苦しんでる私を助けようと、見ず知らずの私を助けるために命を張った
それを見て思ったんだ、「こんな風になりたい」ってな
その魔法少女のお陰で私の負の魔翌力は消えて今になった
その時だな、この名前にしたのは
別に責任逃れをしたわけじゃねぇ、名前を変えただけで逃れられる罪だとも思っちゃいない
ただ、今までの自分から変わりたかったんだ


────そして色々あって今に至るってわけだ
つまらない話だっただろ

【思えば自分の過去を話したのは初めてかもしれない】
【なんとも言えない解放感を感じた】
【まるで今まで背負ってきたものが無くなったような】
【そんなものをコルは感じていた】
418 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/16(土) 22:21:56.52 ID:Y+cdjl5To
>>416
「き、ききき気付いてる……! しかも、なんか持ってる……!?」

様子を伺うためにちらりと電柱から顔を出せば、金属バットを構える少女の姿が見えた。
先程、一瞬見た時とは少女の服装が違っていた。さらに魔力の気配を溢れ出している。どうやら、彼女は魔法少女のようだった。

(ど、どうしよう!? どうしようどうしよう!?)

しかも、少女はメリーのことをクリーチャーだと勘違いしているようだ。
お金を奪われると不味い所の話ではない。いつの間にか自身の命が危ないことになっていた。
決して怯えた表情を出さない少女と正反対に、メリーの顔は恐怖に満ちていた。
与えられた猶予は僅か二秒。覚悟を決めるにも勇気を出すにも時間が足りなさすぎた。

「な、殴らないで……! ぅわた、わわたたわたしクリーチャーじゃないです……っ!!」

覗き込んできた顔へと、両手を上げて降伏のポーズを見せた。
情けない声で必死に自分が無害であることを伝えようとするが、こちらの言葉を聞かずにバットが振り下ろされるかもしれない――
そう考えると恐ろしすぎて、瞼が勝手に閉じ、小さな体は震えだしていた。
419 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/16(土) 22:34:33.50 ID:k9x1PtpI0
>>401

【放った太陽は、真っ二つに割れ、燃え尽きる】
【火暴の持つ大剣もまた、凄まじい物であることがわかる】

っ…平然ととんでもないことやってくれるわね…!
(……切札、使うしかないかしら?)

【先ほどの一撃で、必殺技と呼ばれる部類の技はあらかた使い切った…】
【が、これで種切れというわけでもない。篠原には切札として、長年の間に編み出した「第4の属性」である日食の属性がある】
【その威力は、先ほどの太陽の一撃と比較にすらならないほどの代物】
【が、しかし…】

……そんな訳にも、いかないか。

【問題は、威力が絶大すぎるが故に、反動も絶大である事だ】
【全力の一撃を出せば、篠原自身もただでは済まない。良くて星のかけらを使う羽目になり、悪くてそのまま自爆か】
【いくら相手が組織幹部でも、やすやすと使用してよい代物ではないのだ】

ずいぶんと古い歌知ってるのね…でも、貴女こそ、10年は早いわよ?

【10年というのは、火暴と篠原の経験の差(推定)の数字だ】

さぁ…来なさい!

【ステッキのオブジェは、三日月へと姿を変えている】
【あの大剣がどのような物なのか、それを見極める狙いのもと、あえて後手へと回る】
420 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/16(土) 22:36:26.90 ID:CmrOQp3B0
>>418

「あ、結界、忘れてた……っ」

緊張の中、ふと我に返る。人の居る街中で戦うとなれば危険は避けられない。
拳をとんと突き合わせて簡易の結界を張り巡らせる。その一瞬、油断というには僅かな隙だが電柱から目を離した――――

「んぉっ……!?」

反射的に身体が動く。強化魔法を込め袈裟切りに降り下ろした腕が唸りを上げる。
その瞬間目に見えたのはあまりに小さく弱々しい姿。目を閉じて震える怯えの表情。
――――鉄をも砕くバットが、相手の頭上でぎりぎり留まった。

「じゃ、何者だ……――?」

手こそ止めたが、その言葉を信じた訳ではない。ただ自分より弱いと思う者に対する喧嘩は持ち合わせていないだけ。
バットを握る片手を突き出し、その胸元を指差す。
421 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/16(土) 22:52:26.48 ID:Y+cdjl5To
>>420

「ひぃ……っ!?」

暗闇の世界に風を切る音が響いた。メリーの言葉は届かなかったのだ。
叩き潰される――――襲い来るであろう痛みに耐えるために体を緊張させた。

「え……?」

だが、何時までたってもバットによる一撃は来なかった。
恐る恐る目を開けて見ると、振り下ろされたバットは頭上ギリギリの所で止まっていた。これはこれでかなり怖かった。

「こ……小人! 小人です! 小人の魔法少女だからぁ……!」

何者かと問う声には依然としてこちらへの敵意が込められていた。
さらにここら周辺に結界が張られていた。ほんの少しでも怪しい行動をした瞬間、戦闘に移るつもりなのだろう。
メリーの両目には涙が溜まり始めていた。嘘を言って誤魔化すわけにもいかず、ありのまま正直に自分の正体を明かした。
422 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/16(土) 23:06:42.28 ID:CmrOQp3B0
>>421

小人という言葉に訊き覚えはなかった。
もしかしたら遠い昔、絵本か何かで読んだ事があったかもしれないが、今の性格になってからはそれも過去の事。
コスチュ−ムからも見てとれるように、新野はファンタジー色の強かった時代とは背景を異にする世代の魔法少女であった。

「よく分からん、が……」

加えて校風柄、頭脳も冴えている訳ではない。
相手が魔法少女であるなら何か証明するものが欲しかった。が、それよりも気になるものがある。

「――……その金はなんだよ」

硬い声で尋ねる、視線の先は件の札束。

「まさか、強盗――――」

正義感ではないが、その体躯を活かしての卑劣な悪事は決して誉められるものではない。
言い淀んだ末、再びバットを高く振り挙げた。
423 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 23:15:39.36 ID:scbNwAVDO
>>417

滔々と語られる、恩風コル―――いや、リースコル=ゼア=エーテルシアの過去。
狼牙はそれを聞き、その全てを心に刻み込もうとする。

「――――――ッ」

村正の名前が出たその時、僅かに体を震わせる。
思い出すのは、本当に最期の遺言―――彼女なりの、エインフェリャルへの忠誠の言葉。
今は自分の"一部"となった彼女に、僅かに考えを巡らせた。
―――そして話は巡り、彼女の「今」を作った三人の少女の話が終わり。
そこで、長かった過去は全て語られた様だった。

「…つまらないなんて、思う訳無いだろ。
俺の過去を、あんたが真剣に受け止めてくれた様に―――俺も俺なりに、あんたの過去を受け止めたいんだ」

コルの最後の言葉に、つい思わず呟く。
確かに、十二戦姫の情報も欲していたのは事実。
だが今はただ、恩風コルという一人の人間を、焚衿柳狼牙という人間としてしっかりと受け入れておきたくなっていた。

「…念の為、聞いておく。
警察の様なコスチュームをした奴と、そのツレを見た事はあるか?」

もしコルがその犯人ならば、もうそれを探す意味も無いだろう。
そんな事を考えながら、狼牙は最後にそれを聞く事とした。
424 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/16(土) 23:20:13.91 ID:Y+cdjl5To
>>422

「え? ……あ!」

自分よりも先にお金を隠すべきだった、そう後悔してももう遅い。
少女の視線はメリーの足元に落ちている札束へと向けられていた。
クリーチャー疑惑は微妙に晴れたようだが、今度は強盗の容疑をかけられてしまっている。
再び振り上げられたバットを見て、メリーは小さく悲鳴を上げた。

「ち、ちが……! そ、そんなこと、してないもん!」

今度こそ絶対に叩き潰される。もう両手を上げて許しを請う場合ではない。
そう判断したメリーは、否定の言葉を叫ぶと札束を拾い上げた。
身体強化の魔法を自身にかけて、強化した足で地面を強く蹴る。その小さな体から考えられないほどの速さで道路を走り出した。
結界が張られているためこのまま逃げ切ることは出来ない。だが、バットを向けられたままでは恐怖でどうにかなりそうだった。
とにかく今は距離を取りたかった。札束を落とさぬように大事に抱えながら、少女から全速力で離れていく。
425 :恩風 コル [sage]:2015/05/16(土) 23:29:23.31 ID:WvwfTM7o0
>>423

──そう言ってもらえると私の過去も無駄じゃなかったって思えるよ

【自分の過去を】
【リースコル=ゼア=エーテルシアの過去を】
【狼牙は受け入れてくれた】
【それがどうしようもなくコルには救いとなる】
【こんな自分を受け入れてくれる】
【それがどんなに嬉しいことか】

警察のようなコスチューム……いや、私はあまり他の十二戦姫とは関わりが薄かったし分からねぇな、すまん、力になれなくて

【単独行動が主だったコルは他の十二戦姫の魔法やコスチュームさえもあまりよく知らない】
【そのためあまり人探しなどはあまり協力出来そうにはない】

見かけたら学校で二人きりになったときにでもこっそり教えてやるよ

【なので見つけ次第狼牙に伝えるという方針にすることにした】
426 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/16(土) 23:41:08.85 ID:CmrOQp3B0
>>424

果たして相手の予想は的中し、間一髪で避けた脇に叩きつけられるバット。
正確には最初と同じく、動いた反射で振り下ろしてしまったのだが。

「、りゃっ!」

脅すつもりの一打でもそこは魔法少女の腕力、軽く振ったはずの其れは電柱と道路の一部を砕き、アスファルトを四方に散らす。
地にめり込んだそれを引き抜きながら、脱兎の如く逃げる背をぎろりと睨む。

「じゃあ逃げんのはどういう訳だ、コラっ!」

嘘という確信も無かったが、ご丁寧に札束を抱えて走っているとあらば今一つ説得力に欠ける。
吠えるが早いか地を蹴って疾駆、こちらも身体強化は十八番と見えて、走る速度は決して見劣りしないもの。
2、3勢いをつけヘッドスライディング、左手にその身体を捕えようと腕を伸ばした。
427 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/16(土) 23:52:14.40 ID:scbNwAVDO
>>425

「…無駄なんて無い。誰もが生きているんだ、その生き方を憂いこそすれ、その人間の歩んだ道は誰も無駄なんて言うことは出来ないんだよ」

勝手な持論だけどな、なんて言いながら笑う狼牙。
それに、救われたというのならばそれは彼女も一緒だった。
少しでも「自分を分かってくれる存在」が現れて、彼女もまた気を楽にしたのだから。

「…あ、ありがとう。んじゃ頼むわ」

質問の答えに、少しだけ笑みの温度を変える。
つまり、後10人の中に、探すべき少女がいるということ。
―――だが、まあ、自分がやる事は変わらない。
そう思い、再び決意を固める狼牙だった。

「…そ、それにしても二人きりか。なんかそう言われると照れるな」

だがその直後、顔を赤くして、少し俯きながらそう呟く。
どうやら、あの噂は狼牙の心に結構な影響を与えていたらしい。
但しコルから見れば、充分に狼牙が「ガチ」だと考えられる態度ともとれる…
428 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/16(土) 23:59:54.88 ID:Y+cdjl5To
>>426

電柱の陰から飛び出した瞬間、背後から破壊音が聞こえてきた。
逃げ出して正解だった。正しい選択が出来た自分を褒めてあげたいとメリーは思った。
自分が動いたから反射的に相手も動いた、と考える余裕は無かった。

「だ、だって……だって、あなた怖いもん!!」

少女の怒声と足音が後方から迫って来ていた。
追いつかれないように必死に走りながら、逃げた理由を正直に叫んだ。
出会った瞬間から怖かった。クリーチャーと間違われ、泥棒と間違われ、明確な敵意を向けてくる少女が恐ろしかった。

「は、はや――あう!?」

足音がどんどん大きく聞こえてくる。明らかにメリーよりも少女の方が速かった。
このまま地面を走っていてはすぐに追いつかれる。飛行に切り替えて逃げた方が良さそうだ。
が、飛ぼうとした時には既に少女の左手はメリーに届いていた。

「や、やだ……! 離して!」

胴体を鷲掴みにされて、身動きが取れなくなっていた。
抱え持っていた札束は掴まれた衝撃で宙に放り出されて、少し離れた位置に落ちていた。
メリーは喚きながら両腕に力を込めて、少女の手から脱出しようとする。
429 :恩風 コル :2015/05/17(日) 00:03:46.68 ID:bMWZ3ZVI0
>>427

おいおい、今だって二人きりなのに今更何言ってんだよ

【赤くなっている狼牙の顔を見て不思議そうに顔を傾げる】
【あまりそういうことに対して疎いコルは本当になぜ照れているのか分からないようだ】
【頭に?を浮かべるもまぁ別にいいかと切り捨てる】

ん…?そういやもうこんな時間だな
すっかり話し込んじまった

【こんなに話したのはいつぶりだろうか】
【なんだか教師らしいことが出来たのかもと少し嬉しい】
【だが涙を見せたりなどかなり教師らしくないことも大分見せているのだが】

まぁ教師としてこれからは頑張っていくとするよ、あとこの事務所もな

【と、周りを見渡して笑顔を見せるのだった】
430 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/17(日) 00:20:29.38 ID:xT35BI100
>>428

「っと、暴れる、な……っ」

グローブを嵌めた手はそう簡単に放さない。魔法少女というのが本当なら多少の力では潰れたりはしないだろう。
そんな思いから指にぐぐと力を込める。具体的には林檎がジュースになるくらい。

「私からすりゃ、お前も充分怖ぇ」
「あんな大金、盗む以外どうやって手に入れんだ、言ってみろ」

怖いという言葉には多少思うところあるものの、普段の言動を顧みれば決して珍しい評価ではない。
地に転がった札束を指差し、序でに其れを右手で拾い上げる。
金と小人、両手の中の感触は紛れもなく本物のようであり、益々疑いは強まるばかり。

「事と次第によっちゃ……埋めるぞ」

魔法少女の行動は人間の法律では裁けない。埋めるというのはその場の思い付きだが
もし犯罪が事実なら、やはり制裁は必要なのではないか。落とし前という独特の考えが脳裏を過ぎる。
431 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/17(日) 00:27:37.25 ID:USQpNIIDO
>>429

「な、何って…………う、いや、何でも無いぜ」

噂を聞いていないのか、はたまた鈍いだけか反応しないコル。
つい理由を言ってしまいそうになるが、よく考えれば耳に入れない方がいいかもしれない。
そう思い、愛想笑いで結局誤魔化したのだった。

「…あれ、マジか。
すまねぇ、結構邪魔しちまった」

そうして気付けば、既に結構ないい時間である。
ふとこの間の篠原の言葉がちらつき、そしてすぐに頭から追い出した。

「…そういやこの事務所、人手足りてるのか?不安なら、バイトでもしてやろうか」

そして、コルの言葉に、何気なくそんな事を呟いたのだった。

432 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/17(日) 00:38:48.16 ID:Cwc8iI3go
>>430

「ぁ……ぐ……」

強い力で体が圧迫され、呻き声を漏らした。
容赦の無い力加減だった。身体強化魔法を使用していなければ潰されていたことだろう。

「お……落ちてた……の。ここの、すぐ、近くに……」

完全に盗んだ物と疑われていた。おそらく、簡単には信じてもらえないだろう。
体を締め付けられてメリーは顔を歪めた。何とかして拘束を解きたいがこの力から脱するのは容易ではない。

(どうして、こんな目に……)

どうしてこんなことになったのだろうか。
早く交番に行かなかったのが悪かったのか。お金を拾ったのが駄目だったのか。そもそも、見つけたこと自体が間違いだったのか。
様々な後悔が脳裏をよぎる。しかし、その全てをメリーは否定した。
大金が落ちていたから、落とし主のためにおまわりさんへと届けに行く――これが悪いことのはずが無いのだ。

「――――やれるものなら、やってみなよ……っ!」

心を満たしていた恐怖が怒りで塗り替わり始めていた。
少女の顔を真っ直ぐに睨みつけ、挑発の言葉を口にした。
433 :恩風 コル :2015/05/17(日) 00:41:49.92 ID:bMWZ3ZVI0
>>431

……?なんでも無いなら良いんだが……

【よく分からないまま結局狼牙はこの話をやめた】
【まぁ言いづらいことなのだろう】
【ならば下手に聞き出すのはやめたほうがいい】

夜遊びはほどほどにしとけよ?
美容にも悪いって聞くしな

【まぁ私はそんなのとは無用みたいなもんだけどな、と笑い飛ばす】
【だがその後の狼牙の言葉に驚きを露わにする】

っ!?
それホントか!?是非お願いしたい!

【狼牙の提案は願ってもないことだった】
【流石にバイトが一人では心許ないしそのバイトもなんだか心配になる子だ】
【狼牙がバイトをしてくれれば大分事務所経営も楽になる】
【断る理由は無かった】
434 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/17(日) 00:59:39.93 ID:xT35BI100
>>432

予想外に“まとも”な、そして強気の視線。ぱちくりと瞠目したのは新野の方であった。

「……ちっこいのに根性、あるじゃねーか」

ここまで追い詰めた状況で嘘をつく事はないだろうし、借りに嘘だとしてもこの挑発は大した傑物である。
なにより、こういう跳ねっ返りは嫌いではない。ぼそりと呟いた声には感心の色が含まれていた。

「――――分かった。 埋めんのは次にしてやる」

しかしそれとこれとは別問題。和らいだ表情を引き締め、ケジメをつけようと。覚悟を決めた顔で腕を引いて、身を撓める。
むりむりと籠められていく魔力は木々がざわめくほど大きく。相手を握った手は、一歩引いた足先に付くぐらいに引き絞られて。

「デカく生まれ変わって、出直してこい――――っ!」

爆発的に地を蹴った力を腰へ、背へ、腕へ――そして手へ。リリースの瞬間、掴んだ指を放す。
強化魔法による渾身の投擲――ボールは勿論相手自身、斜め45°で上空に猛烈に投げ飛ばさんと。
まるで円盤投げの如きだが、元から力のある魔法少女が更に魔力を込めるのである。正に結界の外へ放り投げる勢いであり、事実それそのものの意志であった。
435 :メリー・メルエット ◆YX3zWV1lP. [sage saga]:2015/05/17(日) 01:34:04.95 ID:Cwc8iI3go
>>434

「……んえ?」

思わず間抜けな声が零れ出ていた。
てっきり、この挑発を受けて頭に来た少女が自分を地面に叩きつける、という行動を予想していた。
しかし彼女の呟いた言葉はメリーを褒めるものだった。表情もどこか穏やかに見える。
頑張って伝えれば疑いも晴れるかもしれない。絶望的だった状況に希望の光が差し込み始めた気がした。

「え? え? ちょ、ちょ、ちょっと、待って、うそ――――」

少女の腕に流れる強い魔力の脈動が手から伝わってくるのを感じた。
木々のざわめきがひどく不気味に思え、今日一番の恐怖が体を支配し始めた。
もう彼女がこれから何をするのか理解出来た。震える声で制止しようとするが――



「いやあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ ぁぁぁぁ ぁぁぁ ぁぁ ぁ …………………」


夜空へと砲弾のように撃ち出されたメリーの悲鳴が結界内に響き渡った。
泣き叫ぶ声は遠く長く離れて行き、ある一定の所でぷつりと途絶えた。
凄まじい力で投げ飛ばされたメリーが結界外へと放り出されたのだ。


「う、うぅ……」

南地区にある猫の額ほどの広さの公園に、大きなクレーターが出来ていた。
ひび割れた穴の中心にはメリーが倒れていた。唇の端から、掠れた呻き声が漏れた。
途中から意識を手放していたため、どれほどの距離を飛んだのか分からない。
全身が痛かったが、心配なのは自分のことよりもお金のことだった。どうせなら一緒に投げ飛ばしてくれれば良かったのに、と思う。
自分の手で交番に届けられなかったのは残念だが、代わりにあの少女が持って行ってくれるだろう。正義感が強そうだったし、ネコババなんてしないはずだ。

「でかく生まれ変わって、って……そんなの、出来るわけないでしょ……」

最後に言い残された言葉を思い出し、薄く笑った。
体の大きさを変えるなんてそれこそ魔法でも使わなければ不可能だ。出来たとしても、一体どれだけの量の魔力を必要とするのだろう。
でも――――もしも、人間程の大きさになれたら……世界はどんな風に見えるのだろうか。
そんな想像も出来ない世界のことを考えようとしたが、いつの間にかメリーの意識は再び闇の中へと消えていた。

/それではこれで〆でしょうか
/お疲れ様でしたっ
436 :新野 角武 [sage saga]:2015/05/17(日) 01:48:10.09 ID:xT35BI100
>>435

「――ふー、いい仕事した、っス」

ものの見事に飛んでいく相手、リリースの姿勢のままそれを見送る事暫し。
額の汗をぐいと、ほぼ無抵抗の相手を苛めておいて何故か満足げ。これぞいじめっ子の性か。
これほどくだらない魔力の使い方をする者も珍しいだろう。

一息ついて結界を解除。手の中に残った札束がある。ずしりと感じる重さは、それが10や20ではない事を如実に伝えるもの。
ちらりちらり。何度か視線を往復させて、ごくりと唾を飲み込む。

「1枚、いや2枚くらいなら……」

歩き出したのはどこか浮ついた足音。変身解除も忘れて口から洩れるのは不穏な呟き。
果たして交番に辿り着けるのだろうか、よしんば辿り着いたとしてお金は幾ら残っているのだろうか、そもそもこれではどちらが持って行く方が信用性があったのか。
小人の少女は空に消えたが、新野の孤独な戦いはまだ続きそうであった。


/絡みありがとうございました!
437 :火暴 炎 [sage]:2015/05/17(日) 05:13:15.12 ID:uG6o2Mfk0
>>419

「おぉう、分かるかい?」
「ま、それはこの際関係ねぇな、んじゃあボチボチ…」

【その剣炎情刀を豆腐に箸を突き刺すようにアスファルトに刺す】

「グツグツの…いや、カリカリのベーコンにしてやるぜぇ!」

【そして展開される炎の翼、魔具と魔法】
【火の粉が舞って陽炎に揺らめく】
【植物が燃え、結界を解けば戻るとは言えバイクや車も炎上、アスファルトが溶け始めて火がつき、電線が熱に垂れ下がる】

【普通の人間ならこの瞬間に命は無いであろう地獄絵図】
【空中にいる上に魔法少女の年上の彼女には牽制程の意味を持つかも怪しい】
【しかし、そこで聞こえてくる言葉の羅列】
【魔法の呪文】

「灼熱よ 渦を巻いて燃え上がれ 全てを飲み込み 灰にしろ」
「バーニングトルネード!」

【翼の羽撃が、鉄すらも蒸発させる炎の竜巻のなって彼女飲み込もうとする】
438 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/17(日) 06:21:47.12 ID:USQpNIIDO
>>433

「ああ、構わねぇよ…あ、バイト代は出るか?それならなおのこと大歓迎だぜ」

そう言いながら、手近な所にあったペンと紙を手に取る。
そしてそこに自分の連絡先を書いて、狼牙はコルにそれを渡したのだった。

「何時来ればいいか決まったら、そこに連絡をくれよ。
―――んじゃ、今日はありがとな」

彼女はそう言って立ち上がり事務所から出ようとして。
―――最後に振り向いて、笑顔で一つだけ付け加えた。

「炒飯、美味かったぜ」

/いや、何かもう本当にすいません…
/とりあえずこちらで〆でよろしいでしょうか?
439 :恩風 コル :2015/05/17(日) 07:57:20.61 ID:bMWZ3ZVI0
>>438

あぁもちろん出るぜ
ま、働き次第だけどな

【そう言ってにやりと笑う】
【どうやら働いたら働いただけ給料を渡すよう】
【もう一人のバイトは戦闘等はできないのだが狼牙ならば受け受けだけではなく実際に仕事を請け負うことも可能】
【これでさらに事務所が回りやすくなる】

いや、来たいときに来ればいい
特に日にちは決めねぇよ

【そう言えばなにか思い出したのか机の引き出しを漁り始める】
【そして取り出したのは事務所の合鍵】

これ持っとけ
来た時に鍵が掛かってたら不便だろう

【鍵を手渡す】
【これで狼牙はいつでもこの事務所への出入りが可能となった】

そりゃ良かった、なら次はもっと別のものを食わせてやるよ
楽しみにしとけ

【最後に狼牙の笑顔に対しそう答えるのだった】


//二日間のロールありがとうございました!
440 :恩納 風利 [sage]:2015/05/17(日) 12:49:44.44 ID:vXNjpK8SO
【瀬戸平市北地区の辺縁、広大な海を臨み休日ともなれば多くの人々が訪れる臨海公園】
【穏やかな波の音が響き、遠い海面には空に浮かぶ月の光が映って見える程に穏やかな海】
【そんな平穏な光景はしかし、ごく限られた者達には全くもって違った景色が見えるだろう】
【限られた者とは即ち魔法少女、そして見えるのは海岸線の一部に展開されたドーム状の結界であり】

はぁ、はぁ……はぁ……っ!

【結界に一歩足を踏み入れたならば、外部の穏やかな景色が幻であったと錯覚する程に荒れ狂う海】
【そして吹き荒れる風と横殴りに降り頻る大粒の雨、結界内部はまさしく嵐に見舞われているが如き有様】
【そしてそんな大荒れの最中、吹き乱れる風など知らぬとばかりに海の上、数mで静止する少女らしき人影が一つ】
【降り頻る雨の中、息を整えるように呼吸を繰り返しつつも、逸らすことなく見つめる先には】
【幾つもの腕が絡み合い、寄り集まり、積み重なっているかの様な触手を蠢かす巨大な蛸らしき姿が】

……っ! もう……いっかい……!

【目にする者をその魂ごと引き摺り込まんとする様にうねる触手を、しかし決然とした意思を込めた視線で射抜けば】
【自身の肩に立て掛けるようにして差していた傘を、自身が濡れるのも構わず海面のクリーチャーへと石突を向けて構える】

『鳴り響き 閃き 轟け……その威光は留まることを知らず その叫びは大地を揺らす』
『大気よ 彼のモノを運べ 雨粒よ 彼のモノに寄り添え 波音よ 彼のモノに喝采を』

【傘の柄を握りしめ両の瞳をキツく瞑られ、濡れた体には僅かな震えが走る】
【だが、それでも紡がれる言葉は清流のごとく僅かの淀みも無く嵐の中を響き渡り】
【詠唱に呼応するように両手で構えられた傘の表面を小さな光が低い音を伴って幾度となく閃く】
【高まる魔翌力は、その一撃が放たれた時の威力を容易く想像させる程の物であるが】
【ソレを前にしてクリーチャーが静観を続ける筈もなく、海水と雨に塗れた血の気の感じられない腕が】
【1本、2本と海面から伸び上がり、宙に浮かぶ風利を捉えて海に引き摺り込もうとする】
【詠唱の完了までにはまだ少しばかりの時間を要するのか、伸び上がる触腕を前にしても風利はその場を動かない】
【このままでは魔法の発動の前に触腕に捕らえられて海へと引き摺りこまれてしまうだろうが、果たして】
441 :【どこかから来たもの】 [saga]:2015/05/19(火) 19:15:39.80 ID:e3a3ZRehO
【その光景を最も的確に表現するのなら、“空に穴が開いた”というべきか】
【夜の海。瀬平戸沖10km、高さも10km程度の座標に、ぽっかりと切り取られた円形】
【感知に優れた魔法少女たちならばすぐに分かる異変】
【大雨と雷と強風の中に作り上げられた空白】
【そう、作られている。これは自然現象ではなく、人工的なもの】
【魔力の流れは、明確な意図を持って構築されたもの】
【空の大孔に、滲みだすのは金属の輝き】
【魔力滴る衝角であり、そのあとに続くのは“船”と呼ぶべきもの】
【異界を航る、天の箱舟】
【帆船のようであり、宇宙船のようであり、飛行船のようにも見えるそれは
 この世界にはフィクションの中でしかありえないような造形美を誇っていた】

【……誇っていたのだ。今やその躯体は満身創痍】
【吹き上がる焔に立ち上る煙。漏れだすエーテルと、すでに片方しか動いていない推進装置】
【着水か、市街地への墜落か、はたまた空中での爆散か】
【どう転んでも、ろくなことにはならないであろう】
442 :汐月 メアリ 知理 [sage]:2015/05/23(土) 01:25:06.81 ID:5abt6/+7o
【瀬平戸市の夜。この時間、路地裏という場所は所謂悪い魔法少女たちにとって絶好の狩り場になる】
【理由はなんでも良い、とにかくそこへと迷いこんでしまえば最後、容赦なくその牙は彼女たちを襲うのだ】
【今宵、また1つ小さな命が消えようとしている】


「――――――ハァ……ハァ……ッ!」

『……渡す気になった?』


【路地裏の一角、其処に居るのは2人の魔法少女だ。但しその2人の関係ははっきりしている】
【1人は青いワンピース型のコスチュームを纏う少女。得物は正統派な杖らしいが、その杖は彼女の手から離れ地面に転がっている】
【それもそのはず。彼女の手首や足首、そして首までもが男性の脚ほども有る太い何かに締め付けられ、ビルの壁へと押し付けられているのだ】
【正しく駆られる側。彼女を拘束しているのは半透明な触手のような物体。それは、この場にいるもう一人の魔法少女"の後ろ"から這い出ていた】

【もう1人の魔法少女―――狩る側はまるで魔導師のような出で立ちだ。濃紫の魔女帽子にローブ、そして手に持つのは厚いハードカバーの本】
【銀色の髪と蒼い瞳は彼女が純日本人でないことを意味しており、その顔には何の表情も浮かんでおらず、また鉄仮面かのようにピクリとも動かない】
【そして件の触手―――少女の後ろから生えるそれの持ち主はこれまた女性。しかしその体はすべて半透明で、手から先が触手になり、もう一方の少女を押さえつけていた】

「くっ……なんで……なんで私が……」

『貴女が此処に迷い込んできたのが悪い。……あぁそれと、今すぐ貴女を殺さないのは私に温情があるからじゃない』

【怨嗟の声と涙にも動じず、淡々と声を紡ぐ魔導師の少女。まるで、何人も人を殺したかのように酷く冷静で、それが仕事かのようで】
【そして彼女の後ろに控える半透明の女性は、この場に似合わぬ穏やかな微笑みを湛えていた】

『これはウンディーネの性格。飽きたら、すぐにウンディーネは貴女を[ピーーー]』

[あらあら知理ったら。そんなこと言ったら、私が極悪非道みたいに聞こえるじゃな〜い?]

【やはりこの場には似合わない会話をしながら、半透明の女性……ウンディーネはギリギリと首を締め上げていく。もがく少女だが、勿論一切の容赦はない】
【締めあげられる少女に出来るのは唯一つ。この場に自分を救ってくれる魔法少女が現れるのを待つことのみだ】

/おねがいします!
443 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/23(土) 01:43:26.11 ID:bBAwLiXu0
>>442

やれやれ…見回ってみればやはりこうなっているか
助けてやるとしよう

【そんな一方的な非道が行われているその真上】
【月を背に一つの人影があった】
【まるで夜空のように真っ黒なマントを身に纏いその服装は汐月と同じ黒百合学院の制服だった】

おい、貴様ら、そいつを放せ

【決して守る義務はない】
【だが目の前でこんなことが起こっている以上は見逃せない】
【ナイトロードは汐月達の近くに着地すればそのまま近づいていく】
【だがまだ戦闘態勢には入っていない】
【その気になればすぐに先制を取れるだろうが────】

血が足りぬ……
やはり吸い足りないな……

【一見無防備に見えるそれだが何故か普通ではない雰囲気をナイトロードは醸し出している】
【そんな未知の相手にいきなり攻撃をするのは得策ではないだろうが果たして汐月は────】
444 :汐月 メアリ 知理 [sage]:2015/05/23(土) 02:03:09.72 ID:5abt6/+7o
>>443

『……(黒百合の、制服……)』

[あらあら〜♪]

【不意に空から響いた声に、魔導師風の少女……汐月は首を上へと動かし彼女の姿を認めるが、反応はしなかった】
【以前にも、こうやって魔法少女を[ピーーー]直前に他の者に妨害された時があったが、その時と同じ】
【この汐月という少女、殆どの物事に関して感情らしい感情を示すことがなかった】
【対照的なのはウンディーネと呼ばれた半透明の女性……明らかに人外だ。主人が汐月だということは、彼女でも分かるだろう】
【ウンディーネは淑やかに笑いながら彼女を見つめる。汐月と彼女が通う黒百合学園に、ともすれば主人より似合いそうな笑顔だ】

【それはともかく、彼女の力がそこらの魔法少女より強力な物だということは汐月も認識していた】
【まずその雰囲気からして異様。何か、並の魔法少女達とは違う物を持っていると汐月は確信する。そして、それを弁えればすることは1つ】

『……近づくな。……ウンディーネ』

[は〜い♪ ……其処のお人、止めておいた方が身のためよ〜?]

【一言彼女にそう警告すれば、後ろのウンディーネへと一言声を掛け、反応した彼女は魔法少女の脚を拘束していた一本の触手を離す】
【すると、その触手の先がみるみる凍りつき、鋭い切っ先を持った氷の刃へと変化した。それを、ナイトロードへと差し向ける】
【彼女へと差し向けるのが一本なのは、余裕なのか、それともこれが限界なのか。どちらにせよ、その刃はよく切れそうなそれだ】
【刃を備えた触手が彼女へと迫るのか、それとも引き下がるのか。ソレは彼女の……ナイトロードの行動にかかっている】
445 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/23(土) 02:23:34.62 ID:bBAwLiXu0
聞こえなかったのか?

【汐月とウンディーネの言葉も意に返さずナイトロードは話し続ける】
【その気配は確かにウンディーネと同じ『人外』のそれと同じ】
【確かにその威圧感は人間のそれでは無い】

私は放せと言ったんだぞ?
もう一度言う……

【更に威圧感が高まる】
【それと同時に魔翌力もナイトロードから漏れ出る】

そいつを『放せ』

【しっかりと】
【はっきりとした声でそう『警告』した】

/すいません遅れました
446 :汐月 メアリ 知理 [sage]:2015/05/23(土) 02:41:30.31 ID:5abt6/+7o
>>445

『そっちこそ、分からない?
 「私がコイツを放す気はない」って』

「……が……ぁ……」

【ナイトロードから溢れだす魔翌力を感じながらも、まるで汐月は意に介さない】
【それどころか彼女を挑発するような台詞を発するのは、ひとえに汐月の表情に似合わない自信から来るものだろう】
【更に、汐月はウンディーネへと合図を送ると途端に押さえつけられた少女の呻きが大きくなる。触手での締め付けを強くしたのだ】

[せっかく注意してあげたのに、聞き分けが悪い子は〜―――]

『―――エインフェリャル様の糧になれ』

【先ほどまで押さえつける少女の方を向いていたウンディーネの瞳が、ナイトロードを向く。意識をそちらに向けた】
【どちらももう一方の話を聞く気はない。ならば力で押さえつける。汐月に言われなくとも、ウンディーネは分かっているようで】
【ナイトロードを警告しようと差し向けた刃の触手は鎌首をもたげ、先端を振り上げるとそのままナイトロードへと振り下ろした】
【力量の分からない相手。まずは小手調べといった風に、単調な攻撃だ。回避は容易にできるだろう】
【だがその切れ味は少女の柔肌ならば簡単に切り裂いてしまうほど。油断は禁物、といったところか】

【――――――それにしても、汐月が放った単語は彼女も知っているだろう。つまり、この汐月という少女は―――】
447 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/23(土) 02:57:39.47 ID:bBAwLiXu0
>>446

なるほど、やる気というわけか

【面白い、と笑いここでやっと戦闘態勢に入る】
【といっても魔翌力を練り攻撃をいつでも出来るようにするだけだが】
【だがそれだけで十分】
【これで今すぐにでも戦える】

……エインフェリャル…?
なるほど……なら、生け捕りだな

【ナイトロードへと振り下ろされた触手の刃】
【しかしその動きは単調で避けるのは容易だった】
【ナイトロードはそれを最小の動きで避けるとすぐに汐月へと向かい駆け出した】
【手には闇の魔翌力が圧縮された魔翌力球が】
【それを直接汐月の身体に当て吹き飛ばし、ダメージを与えるという算段だろう】

これでも食らうがいい!!

【小さな体が風を切り汐月へと迫っていく】
【だがその動きは速いが見えないというほどではない】
【その気になれば回避は簡単だろう】
448 :汐月 メアリ 知理 [sagesaga]:2015/05/23(土) 03:21:48.82 ID:5abt6/+7o
>>447

【ウンディーネの触手が避けられることは計算済みだった汐月だが、彼女の取りうる行動を全て予測できていたわけではない】
【今回、ナイトロードが取った行動は接近戦。それは、汐月の計算外で、そして最も苦手とするタイプだった】
【召喚魔法に特化する分、身体強化の魔法は扱えず、更に先天的なものとして身体が弱い。そんな汐月に、肉弾戦は効果的すぎて】

『う……ぐっ……!』

【普通の魔法少女なら容易に回避できようモノも、汐月にとっては痛手になるものばかり】
【ナイトロードの魔力弾などまさにソレで、回避を試みるが中途半端なものとなって身体へとヒットし、後ろへと転がっていく】
【ソレに反応したのはウンディーネだ。汐月が倒されるやいなや、少女を押さえつける触手の腕を外し、計3本の触手が自由となる】
【残るは首だけだが特に首だけは力を強くしているようで、少女が抜け出すのはまだ不可能だった】

[あらあら、知理を傷つけるなんて私に対する挑戦状ね〜♪]

【口調こそ穏やかなものの、ナイトロードには分かるだろうか、その言葉に篭った怒気が】
【その証拠に、新たな自由になった2本の触手の先端がもう1本と同じように凍りつき、刃となる。本気になった、ということか】
【汐月に魔力弾をぶち当てたナイトロードへ向けて、3方向から刃の触手が迫り来る。1本よりも格段に回避の難易度は増しているが、果たして】

【そして、倒れた汐月はというとナイトロードの力を鑑みて、有ることを考え始めていた】
【もしも、もしもウンディーネが押されることになればその時は―――押さえつけられる少女をチラリと見た】

/はいすみません、3時なので、凍結をお願いしたく!
/此方は今日12時から用事で16時まで居ない予定なので、再開はそれ以降ということでお願いします!
449 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/05/23(土) 08:30:22.69 ID:i63YEmbr0
【炎の竜巻が、篠原へと迫る】
【篠原もまた、間髪入れず呪文を唱える】

満ちた月よ、我が身を護れ!
マジカル・フルムーン・リフレクト!!

【そう唱え、輝きだしたステッキで大きく円を描けば、現れるのは月光を纏う球体】

ぐぅぅぅぅぅっ......!!!

【球体の中で必死に魔力を供給し、耐える篠原】
【それでも威力の凄まじさの前に生まれてしまう綻びから、容赦無く炎が入り込み、肌を炙っていく】

ハァッ……ハァッ……

【何とか耐え凌いだものの、肌や服には、痛々しい炎の跡】
【戦闘継続不可能では無いが、明らかに形勢不利だ】

ハァッ……今日は貴女の勝ち、って事にしといてあげるわ...……

【選んだのは、戦略的撤退】
【その意思を察したかのように、車が一人でに篠原の前に滑り込む】

……月の光よ、輝きをもって魔を祓え!
マジカル・フルムーン・ホーリー・フラッシュ!

【篠原の背後に、大きな満月が浮かび上がり、結界内を目が眩むほどの猛烈な光で満たしていく】
【太陽と異なり光に当たってもダメージは無いが、ただの光では無い】
【それを証明するかのように、光の当たった部分の結界が綻び、外の星が見えている】
【魔が祓われる...即ち、光を浴びた魔術が無力化されているのだ。当然、強化魔術や魔具の性質なども例外では無い】
【光を浴びているなら、身体能力に任せての突撃はほぼ不可能だろう】
【そうしているうちにも、エンジン音が遠のいていく】
【そして、光が収まれば、そこに篠原と車の姿は無いだろう】

//ここ数日立て込んでおりまして、まともにスレに出られませんでした......申し訳ございません。
//少々強引ですが、ここで〆とさせていただきます。
//ロールありがとうございました。


450 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/23(土) 09:17:14.21 ID:bBAwLiXu0
>>448

なるほど、接近戦は苦手か
なら今回の戦闘方針は決まりだな

【相手の苦手な距離での戦闘は基本】
【汐月が接近戦が苦手と予想し主に近接攻撃を使うようだ】
【だがそれにすぐさま反応するのはあの半透明の女】
【どうやら当面の難題はあの女性ののうだ】

挑戦状か
そうだ、ではここは一つ賭けをしようじゃないか
私が負けたら私を好きに扱っていい
[ピーーー]も生かすも貴様ら次第だ
だが私が勝ったら貴様ら、十二戦姫の情報を貰おうか

【そんなことを言うナイトロードだが従うつもりは毛頭ない】
【自分が負けることは無いと思っているようだ】
【その自信家なところが吉と出るか凶と出るか】
【だがそこでウンディーネの怒気を感じ取った】
【そして直感した】
【本気で行かねばならないと】
【三方向から迫ってくる氷の刃】
【そのうちの二本】
【それは両手に先ほどと同じように魔翌力球を作り出し刃を砕くことで避ける】
【もういっぽうの方はなんとか自力で避けようとしたが腕に掠り服が破れ少し血が】
【だがそんなことには目もくれず再び魔翌力球を作り出す】
【だが今度のは闇ではなく氷】
【氷の魔翌力を圧縮した高密度の魔翌力球】
【その手のひらサイズのモノをウンディーネへとぶつけるため走り出す】
【もしぶつけられれば魔翌力球は破裂し大量の冷気が一気に解き放たれウンディーネを凍てつかせようとするだろう】
451 :火暴 炎 [sage]:2015/05/23(土) 10:30:45.54 ID:ob7jcVXe0
>>449
「あぁん!その程度のシールドで防いだ気になってんじゃねぇ!」
「いくぜぇ!必殺…!?」

【優勢と見て今まさに止めを刺さんとしてした少女に降り注ぐ月の光】
【炎の竜巻や翼が消滅し、身体強化を失った体は自分のアーマーの重みで膝を付く】

「はっ!味真似をしてくれるじゃねぇか!」

【剣を杖代わりに何とか立ち上がるも彼女は既に車に乗って綻びから脱出してしまった】

「チッ…逃げられちまったか…」

【そう呟くと結界を解き、クシュチュームがいつもの赤一色の服装に戻る】

「ハッ…今日はってなぁ…次戦るまでしんでんじゃねぇぞ」

【そして再びフェンスに体を預けて煙草に火を付けると蹴りを喰らった腹部に手を当てて治癒の魔法を施すのであった】

//いえいえ、お気に病まないで下さい。お疲れ様でしたー
452 :汐月 メアリ 知理 [sagesaga]:2015/05/23(土) 17:28:43.81 ID:5abt6/+7o
>>450

『っ……賭け、だと……?』

[あらあら♪ 面白いこと言うじゃな〜い♪]

【賭けをしようと持ちかけるナイトロードに、3本の触手を操りながら答えるウンディーネ】
【依然微笑みながらも自らの主である汐月を傷つけたナイトロードの対する怒りは収まらないらしく、触手はしつこくナイトロードを追い回す】
【だが、所詮水を凍らせたモノ。彼女の魔力弾で簡単に砕け散り、ナイトロードの接近を許してしまう】
【3本の触手は回避され、残ったもう1本の触手は押さえつけた魔法少女の首を掴んでいる。対応できない―――】

[!! ……っ、つ、めたい、わね〜……?]

『―――ウンディーネ!』

【魔力弾の直撃を受け、脇腹付近から凍りつくウンディーネ。触手も次第に凍っていき、ボロボロと崩れ去っていく】
【ソレは押さえつけられた少女の方も同じで、首を抑えていた触手も崩れ、やっとのことで解放される。……もっとも、気は失っているようだが】
【ともかくウンディーネは倒した。だが、その召喚主である汐月はといえば―――睨んでいた。ナイトロードを、先ほどの氷の魔力弾よりも冷たい双眸で】

『……賭けなんて下らない。私は貴女を殺して星のかけらを奪い取るだけ。貴女の身体、貴女の情報になんか興味はない。
 それに……私が素直に情報を渡すと、本気で思ってるのか?

 《来たれ風の精 疾き民よ 幾多の敵を薙ぎ払え 暴風渦巻く災禍を生み出せ》』

【どうやら交渉は決裂のようで、汐月が呪文らしき言葉を唱えたと同時、凍りついたウンディーネの身体が雲散する】
【そして、汐月の眼前に薄緑色の魔法陣が展開されるとそれは宙へと伸び、中から出てきたのは、汐月よりも小さな少女だった】
【薄緑色の髪に丈の短な白いワンピース。手には短剣を持って、いかにもやんちゃそうな緑色の瞳が、ナイトロードを捉えた】

『シルフィード、やっちゃえ』

[あはは! お姉ちゃんが私の遊び相手? じゃあ、一杯遊ぼ!]

【シルフィードと呼ばれた緑髪の少女は、満面の笑みでそうナイトロードへと話しかけると、手に持った短剣を思い切り3回振った】
【勿論それだけではナイトロードには当たらない。だが、その振った軌跡から緑色の光が漏れだすと、その軌跡はナイトロードへ向けて高速で射出される!】
【三日月型のその物体、所謂鎌鼬というやつで切れ味が備わっている。それが3枚、新たな敵の攻撃、彼女は受けきれるか】

/すみません、帰るのが遅れてこんな時間になっちゃいました……今日もよろしくお願いします!
453 :【どこかから来たもの】 [saga]:2015/05/23(土) 21:22:52.14 ID:58Mo5cquO
//ぷち改訂版

【その光景を最も的確に表現するのなら、“空に穴が開いた”というべきか】
【夜の海。瀬平戸沖10km、高さも10km程度の座標に、ぽっかりと切り取られた円形】
【感知に優れた魔法少女たちならばすぐに分かる異変】
【大雨と雷と強風の中に作り上げられた空白】
【そう、作られている。これは自然現象ではなく、人工的なもの】
【魔力の流れは、明確な意図を持って構築されたもの】
【空の大孔に、滲みだすのは金属の輝き】
【魔力滴る衝角であり、そのあとに続くのは“船”と呼ぶべきもの】
【異界を航る、天の箱舟】
【帆船のようであり、宇宙船のようであり、飛行船のようにも見えるそれは
 この世界にはフィクションの中でしかありえないような造形美を誇っていた】

【……誇っていたのだ。今やその躯体は満身創痍】
【吹き上がる焔に立ち上る煙。漏れだすエーテルと、すでに片方しか動いていない推進装置】
【着水か、市街地への墜落か、はたまた空中での爆散か】
【どう転んでも、ろくなことにはならないであろう】
【唯一、なんとかしそうなのは船体下部で踏ん張っている小さな影】
【この街の住人風に呼ぶのであれば“魔法少女”と呼ぶべきものが、
  浮力の一端を担おうと全力でシールドを貼っていること】
【あぁ、それでも大した時間は稼げまい。あまりにサイズの差が大きすぎるゆえに】
454 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/23(土) 21:32:50.38 ID:bBAwLiXu0
>>452

そうか…残念だ

【申し出を断られたというのに至って平静】
【あいも変わらずナイトロードが放つ独特な雰囲気は漂い続ける】
【少女を押さえていた触手が外れるのを見て】
【そして目の前の半透明の女は消えた】
【だがもう一人の方はまだ倒していない】
【てっきり二人一組で行動しているのかと思っていたがどうやらあれは所謂召喚獣のようなものらしい】

詠唱か、ならこちらも対抗しよう
《闇の王よ 我が声に応え力を顕せ 我は闇 我は深淵 我が闇は全てを包み 我が闇は全てを飲み込む 決して光は届かない》……

【汐月が詠唱をしている間ナイトロードも詠唱を続ける】
【だが汐月の詠唱の方が短く詠唱を終えた汐月の近くにはまた別の少女が】

《我が闇の王よ その戦斧を振り放ち深淵へと誘いたまえ────》

【迫り来る鎌鼬】
【だがそれが放たれたと同時にナイトロードの詠唱は終わりを告げる】
【何節もの詠唱を唱え終わりナイトロードは右手を頭上に掲げている】
【そして振り下ろした】

悪いが遊んでいる暇はない、《闇王の断絶》ッ!

【振り下ろしたと同時にまるで地面を割るかのように闇の魔翌力が轟音を立てて汐月へと走る】
【それに鎌鼬は飲み込まれあっという間に掻き消される】
【だが軌道は一直線】
【威力は高そうに見えるが回避するのは難しくはない】
【汐月はこれをどうするか】
455 :汐月 メアリ 知理 [sagesaga]:2015/05/23(土) 22:36:52.54 ID:5abt6/+7o
>>454

【先ほど「貴女を殺して星のかけらを奪い取る」と言った汐月だが、ナイトロードの魔法を見て初めて目を少し見開いた】
【どうやら、敵の力は存外に高いらしい……今更そんなことを考える辺り、汐月の魔法少女としての未熟さが伺える】
【ウンディーネが戦っていた時に考えていた「有ること」を思い出す。その時はまだ冗談半分だったが、実際ウンディーネは倒されている】
【―――つまり、それを実行に移す時が来たということだ】

【ナイトロードの放った闇の魔法。汐月に向けられたそれだが、汐月は回避するような素振りは見せない】
【……と言うより、自分が回避できないのを知っているのだろう。その証拠に、魔法の軌道上にシルフィードが踊り出る】

[もー……私じゃなくて汐月お姉ちゃんと遊ぶなんて、お姉ちゃん嫌いだよっ!]

【むっとした表情のシルフィードは前に向けた短剣で大きく円を描く。するとその中に風が集まり始め、数秒後には風で出来た盾が完成する】
【闇魔法を接触すれば、風とは思えない硬質的なガギン! なんて音を響かせながら闇魔法と鍔迫り合いを続け―――】
【数秒後、風の盾に大きなヒビを入れながらも側面へと軌道を逸らすことに成功する。フフン、なんてドヤ顔のシルフィード】

[じゃ、今度は私と―――]

『シルフィード。もう行くよ』

【今度は自分の番とばかりに短剣を構えるシルフィードだったが、後ろの汐月がそれを制止する】
【汐月としては考えなくなかったが、敵の力は強い。相性もあるだろうが、ウンディーネを倒した力は本物だろう。まさに、人外のそれだ】
【……敵にまだ隠された力があるならば、もしくは……汐月の次の一手は、撤退だった】
【明らかに不満そうなシルフィードだったが、不承不承といった顔で短剣を上に構え、くるくると回し始めた】

『……次は負けないから』

[じゃーね、お姉ちゃん! 今度は一杯遊ぼうね!]

【シルフィードが回し始めた短剣の先から小さい風の渦ができはじめ、ソレは汐月の身長ほども有る小さな竜巻程度に成長する】
【それをナイトロードの方向へ振ると、竜巻はナイトロードと汐月の間を遮るように着弾し、暫く砂も巻き込みながら彼女の視界を塞ぐことだろう】
【その隙に汐月とシルフィードは逃げ出し、竜巻が消えた後に残ったのは先ほどウンディーネに押さえられていた魔法少女のみ】
【何とか息は有るようだ。……とりあえず、最初の「彼女を放せ」というナイトロードの目的は完遂されたというところだろうか】

【路地裏の奥で、汐月は静かに恨みの炎を滾らせていた】

/すいません、少し遅くなりました。此処で〆させていただきます! お疲れ様でした!
456 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/23(土) 23:23:10.07 ID:bBAwLiXu0
>>455

ちっ…防がれたか──っておいっ!逃げるのか!?

【すぐさま追おうとするも風に阻まれ気付いた時にはもう汐月の姿はなかった】
【仕方なく倒れている少女を壁に寄りかからせる】
【その際にある程度の治療は施した】

よしと…これでこいつも大丈夫か……
……しかしこれはまた戦うことになりそうだな……

【そうしてナイトロードは路地裏を出る】
【そしてそこでふと血のことを思い出した】

……ちょっとあいつから血を頂いても……

【そういって振り向いた先にはもう少女の姿は無かった】
【どうやら目を覚まして逃げたらしい】

……せめてお礼ぐらい言ってから……はぁ、血を吸うのはまた今度か……

【ナイトロードはそういってトボトボと帰路につくのであった】
457 :上田美奈 [saga]:2015/05/23(土) 23:56:59.65 ID:58Mo5cquO
【夜の屋台にて】
【瀬平戸の魔法少女には夜間の活動が多いものも珍しくありません】
【治癒魔法かけっぱなしで寝れば、ある程度睡眠時間がカバーできるからです】
【しかしながら、そこには問題も発生します】

「……お腹へった」

【育ち盛りの乙女にとって夜間の空腹は危険信号としかいえません】
【体重との深刻なトレードオフが発生します】
【そしてこの時間の魔法少女たちが恐れるデストラップが、ここにあります】
【そう、屋台から立ち上るラーメンのかほり】

「……予算確認」

【よし、まだ今月は大丈夫!】
【この小さな屋台のオヤジさんは、ある意味で魔法少女最大の敵ですが、最大の味方の一人でもあります】
【こんな遅い時間に未成年の女の子が一人で食べにきても、通報したりはしないのです】
【そして魔法に関わる話題が出ても詮索したりもしないのです】
【今日も、煮干しと昆布の出汁が聞いた醤油ラーメンのかほりにつられた腹ペコが、ふらふらと集まってくるのでした】
【ミナちゃんも醤油ラーメン派です。基本に忠実な澄んだスープがたまらないのです!】

「いつもので!」

【……これでちゃんと醤油ラーメン出てくるんだから、随分と通ったものだとしか;】
458 :恩納 風利 [sage]:2015/05/24(日) 00:29:06.55 ID:hRl/2YhHO
>>457

ん〜……時間も遅いし、今日はここまでかなぁ

【夜も更け空には月と星、街をいく人々の姿も少しずつ数を減らしている】
【時刻が時刻であるが故に、公共交通機関を用いるならば帰りを待って急がねばならない頃合い】
【しかし自分に関してはそういった心配とは無縁、飛んで帰ればあっという間に済む話】

……? この匂い……あっちの方から?

【とは言え探索に夢中になるあまり夕飯を軽食で済ませた為に生じた空腹感は如何ともし難く】
【帰宅してから料理をするのも億劫だなと思った矢先に漂ってくる香りに引き寄せられ】
【向かった先には何やら小さな屋台、見た目からして夜回り中たまに見かけるラーメンの屋台だろう】
【普段は興味はあってもどうにも近寄り難い雰囲気を感じて立ち入ることができなかったのだが】

……よしっ! す、すみません! えと……ラーメン、くださいっ!

【チラリと見えた屋台の中に女の人影が見えたこと、空腹感が近寄り難さを上回ったこと】
【それらが合わさり、意を決した風利は意気込みも十分に暖簾をくぐれば注文を告げる】
【緊張感からか注文を告げた後は店内の他の人の方には意識がいっていないようである】
459 :上田美奈 [saga]:2015/05/24(日) 00:36:22.22 ID:GgACLVJYO
>>458
【のれんをくぐると、そこにはウマウマとラーメンすする小娘一匹】
【お出汁がしっかり聞いてて口の中でふわっと広がるのはたまらないのです】
【幸せすぎて魔力もれるのはお約束】

「あのー、お姉さんは味を指定したほうが?」

【地味系な感じの中学生が一人】
【そしていかつい雰囲気のおやじさんは特に確認せず醤油の準備を始めました】
【ふわっと漂う脂と醤油のかほり】
【かほりがたまらないとはよくいったものです】
460 :恩納 風利 [sage]:2015/05/24(日) 00:54:31.63 ID:hRl/2YhHO
>>459

……? えと、今のはワタシに……?

【かけられた声が自分に向かってのものだと気づくのに幾許か】
【自分が話しかけられたと気付いて怪訝な顔を浮かべるも】
【声をかけてきた相手の顔と服装を見て僅かに表情が強張る】

あなたは何時ぞやn……っ

【あれは確か随分と前、まだ魔法の制御が今より更にできていなかった頃に】
【思いつく限り最低な出会い方をした魔法少女ではなかっただろうか】
【おもわず口を突いて出掛けた言葉をハッと抑え込むが時既に遅し】
【せめてもの悪足掻きなのか顔をそらしつつ小声でドーモと返礼すれば】
【ラーメンが出てくるのを体を強張らせたままにひたすら待つだろう】
461 :上田美奈 [saga]:2015/05/24(日) 01:00:12.89 ID:GgACLVJYO
>>460
【顔を見て思い出した。いつぞやのゲ○インさんじゃないかっ】
【おー、まだ現役だったのかぁと思いつつ、麺をずぞぞぞぞぞぞぞっと】
【ラーメンは音をしっかり立ててすするものです】

「壮健そうでなによりです。
 たくさん消えてしまったので、巻き込まれたかと」

【美味しい醤油ラーメン、いっちょドウゾ、と】
【親父さんはどうやら気配を察したようですが、やっぱりお仕事に徹するようです】
【それよりも話題のチョイス】
【一般人がいる前でしれっと出したよ、この子】
【どうやらお店の中でこういう話題はオッケーなようで】
462 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/24(日) 01:19:34.79 ID:hRl/2YhHO
…………どうも

【此方が気付いたように彼方も自分のことを認識したらしい】
【その事はもう仕方がないと諦めるにしても、だ】
【あの夜には自分のことで必死だったために気づかなかったが】
【目の前の少女の纏う制服は自身の通う江風の中学用制服つまり彼女は先輩だったのだ】
【どうしてこう、自分に近いところの人と出会ってしまうのかと運の悪さを呪いたくたる】

……? たくさん、消え……何の話ですか?

【が、そんな気分もサラリと告げられた一言に対しての興味に上書きされる】
【目の前に出されたラーメンから立ち上る香りが鼻腔をくすぐる】
【少女の剣呑とも取れる一言への問いを告げれば】
【顔は少女に向けつつも手近の箸入れから割り箸を手に取り両手を合わせる】
463 :上田美奈 [saga]:2015/05/24(日) 01:24:07.92 ID:GgACLVJYO
>>462
「この業界は最初の印象よりずっと物騒ってことです」

【結構厚めに来られたチャーシューもぐもぐ】
【半熟幸せな味玉もぱくり】
【そして細めの縮れ麺をすすすすーっと】

「なにせ、魔物の封印を解くために魔法少女を生贄に、
 なんて陣営がいるくらいですからねぇ」

【年下相手にえっぐい現実を叩きつけにいくセメントスタイル】
【この発言を顔色変えずに、麺をすする合間に投げ込みます】
【昆布と煮干しの美味しい香りに、血の匂いをぶっこむのは正直あかん】
464 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/24(日) 01:40:34.77 ID:hRl/2YhHO
>>463

物騒って、そんなのは……

【別に今に始まった事ではないのでは無いか、と思う位には現状を認識しているつもりであった】
【星のかけらの争奪、魔法少女同士の諍い、そういった程度は何度も耳にした】
【故に何を今更と思いながら箸で麺をすくい上げる様に口に運ぶも】

…………いま……何を、どうするって……?

【コノ人ハ、イマ何ト言ッタノダロウカ】
【告げられた言葉が単純に理解を超えていたが為に問いを繰り返す】
【だってそれでは理屈が合わないではないか、願いを叶えるのに必要なのは星のかけらのはず】
【だのに、どういう意図かは知らないが魔物を復活させようと目論む魔法少女がいたとして】
【その目的の達成手段が、どうして魔法少女を生贄に捧げるという行為に繋がると言うのだ】
【問いの言葉の後には沈黙の他、口に運ばれる筈であった麺からポタポタとスープの雫がドンブリへと滴る音だけが残る】
465 :上田美奈 [saga]:2015/05/24(日) 01:44:37.50 ID:GgACLVJYO
>>464
「魔法少女を生贄に ですよ。
 気をつけてくださいねー」

【ナルトをぱくっ。そのままスープの制圧開始】
【時々息継ぎが必要なのはお察しください】
【最後の一滴まで飲めるお店はなかなかに貴重です】

「あとはまぁ、殺してでも奪いとるを本気で実行に移してくるのが数名
 それと目の前で魔物に食べられちゃった子もいましたか」

【積極的に食欲を削りかねない話題投げ込みやがりました】
【どういう意図なのかはこっちが知りたいくらいですよ、生贄の件】
【友人や恩人というのは、あまりにも狂信すぎる集まりでしたもの】
【詳しくしらないのにあれだけ心酔できるカラクリは、逆に魔法以外ありえないと思うくらいに】
466 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/24(日) 02:28:40.07 ID:hRl/2YhHO
>>465

…………

【聞き間違えではなく、意味の取り違えですらもなかった】
【理屈を超えた動機と言うものが存在するということは、わかる】
【だが、それにしても理解から外れすぎているという他に無い】
【今までに出会った魔法少女にそこまで常軌を逸した者は居なかった】
【だからそんなことを言われてもハイソウデスカと言うことはできない、が】

……ご忠告、どうも

【少なくとも、目の前の少女は警告としてそれを告げているのだ】
【ならばやはり、少女の言うような者たちが存在するとして】
【自分の見てきた者たちの様な存在も確かに存在するという事】
【何方もが一定の割合で存在しているのが現状なのだ】
【そこまで考えたところで忠告に対しての礼を告げれば、思い出したように麺を一口すする】
【空気にさらされ冷え切った麺を喉の奥に押し込めば、残りも同様に無言のまま噛み締め飲み下す】
467 :上田美奈 [saga]:2015/05/24(日) 02:42:11.99 ID:GgACLVJYO
>>466
「さて一応、先輩風くらいは吹かせておきますか」

【一足先に食べ終わった地味系魔法少女は、カウンターの上に二人分の代金をおきました】
【結構経済的には厳しいですが、飯をまずくしたまま、というのは
 食いしん坊の沽券に関わる大問題ですゆえに】
【その事実にどう向き合うかは、あなた次第、ということで】

「たぶんその先が必要なんです。
 ……ここ数年らしいですから、そうなったのは」

【魔法少女は、何か最後に含みをもたせたセリフを残しました】
【自分はその先に挑む、という宣言】
【ただ引退するというだけでは、もう止まれないくらいに踏み込んでしまったゆえに】

「じゃあ、あとは美味しく食べてくださいね?」

【喰ったらさっさとお店から去るというのも、一種の美徳と思うのです】
【それでは、また】
468 :恩納 風利 [sage saga]:2015/05/24(日) 03:13:52.71 ID:hRl/2YhHO
>>467

……んむっ? それってどういっ!? こふっこふっ!

【半ば機械的に麺をすすりスープを流し込んでいた風利であったが】
【少女の去り際の呟きを聞けば反射的に問い返そうとする、が】
【いかんせん言葉を発するタイミングが悪かったが為に口を押さえながら咳き込む】
【あわや大惨事となりかけるも、顔を真っ赤に染めつつ何とか口の中で収める】

まっ、ふぐっ……あぁ、もぅ……ごちそ、さま……でふ

【言いたいことだけ言って去ろうとする背中に目を向けるも引き止めるには及ばず】
【この人の前だとつくづく醜態を晒すことになるなと言う思いを押し込めつつ】
【せめてとばかりに置いていかれた自分の分の会計の礼を告げれば】
【その後は黙々とラーメンを食べ進め、カラとなったドンブリを残し】
【ごちそうさまですと店主に小声で伝えると路地を吹き抜けた一陣の風と共にその場から消え去るのであった】

//ではここで〆で、お疲れ様でした
469 :覚醒した魔法少女 [saga]:2015/05/24(日) 15:54:56.70 ID:5BBT7+kr0
ここは街中────幾つものビルが聳え立ち、我が物顔で歩く人間の数々。
澄んだ空気は存在しない、代わりに街中に蔓延するのは汚れた空気。
道路を走る車の走行音が慣れた耳を刺激する────歩きながら携帯を弄る若者、くだらない会話で盛り上がり声をデカくする人々、汚物を吐き泣き叫ぶ赤子、あやす母。
小鳥の囀りが聞こえない程に騒がしい街中────風が運ぶ自然の香りを体感できない街中────周りの人が、周囲の物が、汚れて見えた────其処に身を置くだけで、彼等と同じ空気を吸うだけで、自分も汚れていく気がした。
そんな感覚を嫌に思った少女が一人、ビルの上より更に上────天にいた。
名前のない────ただの魔法少女。


「──────」


汚れを見下す冷めた瞳に映る街。
黒、茶、金、赤──目が痛くなる色が虫のように細かく動いている。
全身に虫酸が走る────気持ち悪い、少女はそれ等を含む街に拒絶感を覚えた。
何故街が汚れているのか────自分がこんなにも汚らわしい空間に居ていいのか。
少女はその問いに否と答えると指を鳴らした。

響く音は街にいる人々には聞こえない。
しかし、聴覚を刺激しないでも少女は良かった。
何故なら聞こえまいが聞こえようが何方でも良かったから。
晴天の広がる日常が崩れ去る合図は──少女だけが知ればいい。


     "消滅"


その言葉が今街で起きている現象に丁度良い言い表し方だ。
走る車がシャボン玉と同じ様に破裂し"消滅"──聳え立つビルが光の粒子となり"消滅"──足場となる大地が崩れ去り"消滅"──逃げ惑う人間が幻想の様に"消滅"──蒼天が崩壊して"消滅"────瀬戸平市の街一角が"消滅"。


ここは無の世界────。
全てが消滅した黄昏の空間────存在するのは金色の景色だけ。
他には何も存在しない。いるのは少女と少女と同じ力を持った少女だけの異界。

470 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/05/24(日) 16:12:46.94 ID:Le+ZNKCT0
>>469

な、なんだッ!?一体ッ!

【突如として街は破壊された】
【街だったものは全て消え去りそこにあるのは金色の異界】
【そしてそこに存在するのは一人の少女】
【あまりにも唐突】
【あまりにも突然】
【そこにナイトロードは巻き込まれた】

これはどういうことだ……
おい…そこのお前、これは貴様がやったのか?

【このあまりにも非日常な出来事】
【いや、むしろ最近日常に浸り過ぎこの本来の自分にとっての日常を忘れていた】
【そう、これが自分にとっての日常なのだ】

どういうつもりだ……何をするつもりだ、貴様

【この目の前の少女】
【この少女がこの日常を引き起こしたのは明らか】
【ではこの目の前の少女は一体何をしようとしているのか──】
471 :覚醒した魔法少女 [saga]:2015/05/24(日) 16:32:54.09 ID:5BBT7+kr0
>>470

────声が聞こえた。
それは驚きを隠せていなく、事態を飲み込めていないが理解はしている声。
それが発信された方角へと少女は身体を向けて────冷めた瞳で彼女を見た。
振り返る少女────足元まで伸びた真っ白な髪に、弱々しいアルビノ肌、冷たそうな唇、それらとミスマッチな色彩を持つ金色の瞳。
服は何も着ていない、足に何も履いていない、全てを曝け出している少女。
傷一つなくおまけに色気もない身体をナイトロードに見せながら、少女は不敵に微笑んだ。

「そうだよ────私がやったんだよ。
 なにか問題でもあった?」

ナイトロードの問いに少女は答えた。
この現象の主犯をあっさり認めた少女は、それだけ言うと何が問題だったのかと疑問を感じてそれをナイトロードへと聞いた。

「────別になにも。
 ただ汚かったから消しただけ。ゴミは溜めると臭いからね。」

目的は既に達成された。
少女の目的は汚れの浄化────即ち消滅だ。
街が汚れに見えた少女はだから消したのだ、あの街中を。

「でも不思議ね。なんで貴女はここにいるの? しっかり汚物は浄化させた筈なのに、、、、。
 まあ、いいわ。隅に隠れた汚れもしっかり消してあげるから」

不気味に破顔する少女。
足を一歩、前に進めれば全裸の少女から流れ出す異常の魔力。
その量は既知したことのない程で────少女が魔法少女の域から抜け出していたのは明らかだった。
流出する魔力がオーラとなり具現化すると、アルビノ肌を持つ少女の腹部に穴が開く。
そして其処に──その空洞に存在するのは浮遊する五つの星の欠片が組み合わさった"星"。








472 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/24(日) 16:55:22.95 ID:Le+ZNKCT0
>>471

ゴミ…か
全く…魔法少女というものはなぜこうも……

【簡単にゴミ発言をした少女を見て呆れたような表情】
【いつもなら戦闘をしてギャフンと言わせてやるところだが些か相手が悪すぎる】
【街一角を消滅させる程度の力を持つ魔法少女】
【そんな相手に敵うのか──?】

これは私が汚物じゃないからじゃないか?
いや、元々貴様が消したものも汚物では無い
貴様がやっていることはただ自分の気に入らないものを消しているだけだ、所謂ワガママというやつだな

【いつものような口調で話す】
【だが心では不安や恐怖】
【そんなものが渦巻いていた】
【なのに普段通りを演じている】
【もし少しでもそれを表に出したら一瞬で飲み込まれてしまう気がしたからだ】

【少女が一歩踏み出す】
【それだけで一人の人間とは思えないほどの魔翌力が少女から溢れ出した】

(な、なんてけたたましい魔翌力…なんなんだ……こいつは……)

【ありえない】
【一人の人間があれ程の魔翌力を持つことなどありえない】
【明らかに人間を超えている】
【しかも少女の腹部から覗くのは五つの星のかけらが合わさった星】

貴様は…一体なんなんだ……!

【後ろに後ずさる】
【出してしまった】
【恐怖を表に出してしまった】
【しかしもう隠せない】
【目の前の少女が何者なのか】
【ナイトロードは後ずさりながら少女が一体何なのかを問う】
473 :覚醒した魔法少女 [saga]:2015/05/24(日) 17:14:52.30 ID:5BBT7+kr0
>>472

「ワガママ────? フフ……そうね。これは、私の我儘かもしれないわね。
 私は汚れた街が嫌い────いや、"汚物"が嫌い。だから、消した。ただそれだけ。
 私にとっては消えたものは全部汚物。
 貴女には違くても私はそうなの──」

ナイトロードの発言は全て正しい。
しかし、少女にとってそんなことはどうでも良かった────気に入らないものを消すことさえ可能ならそれで──────。
少女は微笑む、純粋に笑顔を見せる。
彼女が──ナイトロードが恐怖しているなど知りもせず。

「──────私?
私は魔法少女────唯の魔法使いになった少女」

恐らくナイトロードが聞きたいのはそんなことではないのだろうが────少女は分かりきった答えを述べた。
後退するナイトロードに合わせて近ずく少女は手をかざし────それだけで魔力が膨れ上がる。
強大な魔力を持つが故に分かりやすい予備現象────跳ね上がる魔力は魔法を使う合図だとナイトロードは直ぐに理解できるはず──。

「────タイムリミットは五分よ」

言い表すならそれは光。
周囲の黄昏を上回る神々しい金色の光が少女を包む。
そして翳した手から形成されるは黄金の長い杖────先端には球体の水晶が付いていて其処から展開されたのは光で構成された破壊の蜷。
禍々しい魔力を秘めた破壊の光は螺旋を描きナイトロードへと向かう。
474 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/05/24(日) 17:44:00.09 ID:Le+ZNKCT0
>>473

【化け物】
【自分のような紛い物では無い本物】
【今自分はそんなものと対峙している】
【あの笑顔の裏には何も隠されていない】
【本当にただ純粋に──笑っているのだ】

な…なにが唯の魔法少女だ……!
貴様はもう…魔法少女を超えている……!

【そう、もう目の前の少女は魔法少女では無い】
【魔法少女を超えたなにか──】
【少女が手をかざすだけで魔翌力量が跳ね上がる】
【それをすぐに魔法を発動する合図だと理解しすぐさまマントを展開する】
【そして少女がなにかのタイムリミットを宣言したその刹那】
【光が少女を包んだ】
【その光はありえないほど眩く見ることもできない】
【手で顔を覆い光が収まった頃には少女の手には杖が】
【そこから放たれるのは破壊そのもの】
【その光は正しく破壊を暗示していた】
【あれに当たれば死ぬ】
【本能がそれを理解しすぐに横へと跳び射線外へと飛び出す】
【そして先ほどまで自分が居た場所をその破壊が通過した】

くッ…!
《常闇より出づし捕らえるモノよ 我に逆い反抗する愚を縛り戒めたまえ》ッ!!

【詠唱が終わった瞬間ナイトロードの背後から数本の黒い紐のようなモノが少女へと伸びる】
【それは蛇のようにうねりながら少女を拘束しようと迫っていく】
【だがまだそこで終わらない】
【ナイトロードは地面に両手を当てる】

《我に従う黒きモノよ その黒きで敵を貫け》ッ!

【次はナイトロードの影が少女へと伸びていく】
【そして少女の近くまで迫ればその影から影の針が少女を貫かんと伸びるだろう】
475 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/30(土) 23:15:46.53 ID:9+T+CnF60
【ここは深夜の公園】
【雲の切れ間から射す柔らかな月の光が控めなスポットライトのように一つのベンチに注いでいた】
【夜に熔けるような長く艶のある黒髪は足元まで伸び、紅い瞳は手にした小説へと向けられる】
【やや細身かつ痩せているがその豊満な胸だけが自己主張している、雪を溶かしたような肌】
【それを包むのは胸のゼッケンに大きく『狂犬病』と書かれたダルッダルのジャージ】

「今宵は良い夜だね、こう言うのを確か五月闇と言うのだったかな?」

【一人呟きながら儚げに伸ばした指先が月光に照らされ、その光と影を弄ぶ】
476 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/30(土) 23:44:10.19 ID:u/wYjzYz0
>>475

闇夜の散歩というものは、中々に神秘的な物がある。
人が寝静まり、人ならざるものが姿を露にすると言うのであれば、成る程それこそ自分にとってはお誂え向きな時間であるかも知れない。
そんな似合わぬ詩人気取りのポエムを胸に秘めて、狼牙は公園へと辿り着く。
涼しげにそよぐ風を体に浴びて空を仰げば、雲から見えるは金色の月。
狼牙はそれを見上げ、背後からの問いに答える。

「少なくとも、あの夜より悪い夜は残念ながら一つしか思い当たらないぜ?うつつきさん」

狂乱の様相を呈したあの花見以来の再開に、一抹の不安と僅かな喜び。
まあ、幾ら過去や正体が異質であった処で女子高生である彼女、ポエムの類いも決して嫌いではないのである。
深夜でテンションが上がっているのか浮わついた心は、静かな夜の再開、というワードに刺激され、珍しく乙女らしい一面を見せようとする。

「さて、月夜の肴の話は何にしようか?」

…友人か誰かにバレたらちょっと立ち直れなくなるかもしれない。
477 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/30(土) 23:55:47.08 ID:9+T+CnF60
>>476
【背後から聞こえる声に小さく口角を上げる】

「あっはっはっ、酒の入った席の最後はだいたいあんな物さ、狼牙ちゃん」
「より端的に言えば忘れて欲しい物だね、今此処に欠片が五つあったら一生のお願いを過去の失敗の隠蔽に使ってしまいそうだよ」

【ふんわりと風が髪をすけばいつものやや芝居がかった口調が饒舌に言葉を吐き出す】

「しかしながら逆説的に言えばあの宴の日よりも酷い夜なんて物があったのかい?」
「だとしたら是非とも聞かせてもらいたいね、差し障りなければだが…」

【現役の中学二年生、原液のカルピスの様な濃い中2病は何か自分と通じる物を感じつつも舌を回す】
478 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/31(日) 00:23:13.77 ID:qTSLWHXb0
>>477

「折角の願いも恥の為に捨てられる…案外そんな人間も多かったりするのかね?
つくづく七面倒臭い考え方しか浮かばないけどな」

結構『あてられた』のか、饒舌さがうつってしまったらしい。
彼女の心はたまの解放に楽しみ、つまるところペットショップで遊んでいる様な物。

「そいつを話すには、この月夜には雲が多すぎるな」

だが、捨て置けなかった一晩はどうしても引っ掛かるらしく。
そしてそれに対する言葉は、それまでとはまた違った音となり口を出る。
笑い声混じりの言葉は冷たい物を孕んでおり、相応の意思が必要だと警告する様でもあった。

「これは、何時かの夜にしようぜ。もっと楽しい夜に」
479 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/31(日) 00:33:31.51 ID:Z2oPkZqB0
>>478
「まぁ、他人からしたらつまらないことでとんでもない事をする奴なんて夜空の星の数とどう程度いるだろうね」

【彼女の声色からどこか冷たい物を感じとり「ふぅん」と相槌をうつだけに留める】

「そうだね、詰まるところ全てが無意味で無価値であったとしても、かりそめであろうとも束の間の楽しみは良いものさ」

【そういうと何処から取り出したかコンビニ袋から二つづつのお茶のペットボトルと三色団子をノールックパスで一つづつ後ろに放り投げる】

「ところでカケラは集まってるかい?例えば今日の朝に友達と一緒に昇降口をおしゃべりをしていて気がつかないで下駄箱に足の小指をぶつけて笑い者にされた過去を消したいと思ってもカケラが無くては無理だからねぇ」

【やたらと具体的で陰湿かつしょーもない例えを出してくる】
480 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/05/31(日) 00:50:41.82 ID:qTSLWHXb0
>>479

投げられた団子をそのまま口に入れ、手を使わず器用に串だけを取り除く。
団子三色をまとめて飲み込み、茶を共に飲む。十分に味わうなは少なき咲き

「…過去を、捨てるのねぇ」

そこで一旦言葉を切り、呟きと溜息一つに挟んで再び答える。

「…ただ、こうも考えられる。
過去は消しても覚えていれる限り過去には違いない。
それに関する全てを忘れ、リセットするのは何よりその時の自分への冒涜き

その扉からか、なう!!!づくだと」
481 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/05/31(日) 01:04:53.60 ID:Z2oPkZqB0
>>480
「ふっふっふっ」

【やる気無さげにパチパチと拍手を贈る】

「いやはやお見事!君は魔法少女より曲芸士の方が似合うんじゃないかい?」
「まぁそれを言ったら僕は道化師か詐欺師になってしまいそうだが…いやいや、もう少し前に産まれていれば策士としてもやっていけたかもしれないねぇ」

【三色団子の真ん中の白い団子にのみ歯をたてて団子を回しながらモニモニと変わった食べ方でゆっくりと団子一個分を口に入れてモチャモチャとそしゃくする】

「と、時にはこういう事を…無意味に無意味な事をしたくなるって事はないかい?」
「僕は結構あってねぇ、と、言うよりもそれしかなくてねぇ」
「結局は『やってみたかったからやってみた』っていう無責任極まりない感じになってしまうのは僕のおっぱい以外でのチャームポイントだと思ってくれたまえ!」

【長々と中身のあるようで無い言葉の羅列をいい終えた後にお茶を一口含んで舌の上で転がしてから呑み込む】

「自分への冒涜、ね」

「しかし君も珍妙な事を言うものだねぇ」
482 :梅原 忍 :2015/05/31(日) 17:47:38.19 ID:gom1yLBJ0
【人の気配が全く無い鬱蒼とした森の中】
【そんな場所に結界が張られていた】
【魔法少女も居ないであろうそんな場所に誰が何の目的があるのか】
【そこに居るのは梅原 忍】
【紫薔薇学園生徒会副会長である】

とうっ!…ん〜…何か違う……

【なにやら珍妙なポーズを何度もやり直しそんなことを呟いている】
【近くの木には先ほど買ったと思われる紙袋が】
【中身は女の子達がキャッキャウフフしている同人誌(18禁)という他人に見られては終わりな物】

はぁっ!正義の味方!忍参上!!
うーん…やっぱり何かが違いますね……

【どうやら登場する時の練習をしていたようだ】
【他人に見られては終わりなものばかりだが忍は考えるのに夢中になっていて注意が散漫している】
【もし近くに誰かが来ても声を掛けられるまでは気付かないだろう】
483 :上田美奈 [saga]:2015/05/31(日) 18:09:12.14 ID:lteswqwjO
>>482
【見てはいけないを見てしまった】
【これはきっと悪い夢に違いない】
【紫薔薇生徒会があんなことをしているなんて……】
【――というのが、空中散歩にソレを見てしまった魔法少女の感想でした】

「……えーと、その、今のもかっこいいと思いますよ?」

【ふよふよ浮きながらの困った顔での感想】
【さぁ、怒られる前に逃げなければ!】
【180度方向転換で、空中を逃げる決意をしました】

「何も見ませんでした! 何も見ませんでしたから!!」

484 :梅原 忍 :2015/05/31(日) 18:18:39.15 ID:gom1yLBJ0
>>483

……え?

【こんな森の中に人が来ることなど……】
【そんなことを考えながら恐る恐る上を見ればそこには以前に会った魔法少女が】
【見られてしまった】
【一番見られてはいけない姿を】

あ…あぁ…ぁ……

【口をわなわなと動かす】
【そして今の忍の頭に浮かんだことは──】

ち…ちょっと待ちなさいぃぃ!!

【全力で追いかけることだった】
【普段は使うことのない飛行魔法を使い全力で追尾する】
【多分今までのどんな戦闘よりも上手く飛べていたと思う】
【これが火事場の馬鹿力というやつだろうか】
【そんな微妙に違うことを考えながら追いかけた】
【がここまでで忍は忘れていることがある】
【先ほどのよりも更に見られたら終わりな爆弾級のものを入れた紙袋を】
485 :上田美奈 [saga]:2015/05/31(日) 18:29:04.73 ID:lteswqwjO
>>484
「待てと言われて待てる人はいないのです!!」

【さて、対するは、飛行に関しては最も練度が高いグループにいそうな魔法少女です】
【日々の移動の大半を空中にぶっこんでるわけですから】

「それに私は何も見てません! 何も見てませんので!!」

【木々の間を縫うように逃げながら、ところどころに魔力の糸をばらまきます】
【ひっかかったら落っこちるステキなワイヤートラップですね】
【ところで、この飛行だと遠からず元の場所に戻りますネ】
【えぇ、あの紙袋のところまで】
486 :梅原 忍 :2015/05/31(日) 18:42:02.43 ID:gom1yLBJ0
>>485

見てないわけ無いじゃないですかッッ!!

【見てないならば逃げなければいい】
【それ以前に一度こちらに声まで掛けたのだから見てないというのはありえない】
【尚も忍は美奈の追跡を続ける】
【しかし目の前に現れたのは魔翌力の糸】
【恐らくトラップだろう】
【忍は両手にナイフを創り出し糸を切り落としながら飛行】
【その狙いは的確で一寸の狂いもない】

はぁ…!はぁ…!観念してくださいッ!

【そうこうしている内に二人の距離はもう手を伸ばせば届くほど】
【忍は手を伸ばし美奈を捕まえようとする】

【がそこで油断したのだろう】
【一本の糸を見逃してしまったのだ】

きゃっ!?し、しまっ────

【もちろんトラップに掛り忍は地面へと真っ逆さま】
【だが落ちた時にはもうさっきと同じ場所に着いていた】
【そしてやっと袋の爆弾に気が付いた】

っ!!??
そ、その紙袋は見てはダメです!絶対です!!

【果たして美奈はこの懇願を受け入れてくれるだろうか──?】
487 :上田美奈 [saga]:2015/05/31(日) 18:53:54.20 ID:lteswqwjO
>>486
【弱点!? この紙袋が弱点!!?】

「じゃあ、見たけど忘れるってことでーーーー」

【森のなかをぐるぐるまわる空中戦で元の場所に戻った結果】
【一体コレの中身はなんでしょうか】

「……えーと、そんなに危険物なのですか?」

【ペンデュラムで絡めとって、中には薄い本が……】
【………とりあえず表紙だけでも、と思ったのが運の尽き】
【見る見るうちに赤くなる顔面】
【慌てて紙袋を封鎖して、変換することにします】

「えーとその、がんばってください(棒読み」
488 :梅原 忍 [sage]:2015/05/31(日) 19:05:25.32 ID:gom1yLBJ0
>>487

だめぇぇ!!

【立ち上がり急いで駆け寄るも時すでに遅し】
【美奈のペンデュラムが紙袋の中へと伸びていた】
【そしてそれと同時に赤くなる美奈の顔】

ち…違うんです……たまたま好きなカップリングだったから…出来心…出来心なんです……

【その場に崩れ落ち力無き声で美奈へとなんとか弁解をしようとするがほとんど意味は無いだろう】
【ここはやはり口止めしか無い】

お願いです…どうかこのことは内密にしてください……もし副会長である私がこんな物を持っていると知られたら……

【その後「なんでもしますから」といかにも本に有りそうな言葉を言うと頭を下げる】
【そこにいつもの副会長としての姿はもうどこにもなかった……】
489 :上田美奈 [saga]:2015/05/31(日) 19:15:22.41 ID:lteswqwjO
>>488
「いえ、あの、それはそれで自爆してるような」

【百合系カップリングが好きだからって自白しているようなもんです】
【これ、結構危険度高いような……】
【さすがに中身まで手を出すのはやめました】

「……えーとですね?
 そう言われてもどうしようもないんですけど」

【はてさて、表紙の作品のキャラって作中でどんな関係だったかな、と】
【自分の拙い記憶をさかのぼってみます】
490 :梅原 忍 :2015/05/31(日) 19:27:32.37 ID:gom1yLBJ0
>>489

あ……

【自爆してしまった】
【もう頭が混乱してこれ以上余計なとこを喋るとまた自爆してしまいそうなのでもう余計なことは喋らないことにする】
【まずはとにかく美奈に喋らないと約束してもらわなければ】

ど、どうしようも無いなんてそんな……
お願いです…どうかこのことは……

【もう手段はこれしかない】
【ひたすら頼み込む】
【誠心誠意お願いすればきっと──】

だからお願いします……私のためだと思って……

【そこからは忍はもうただただ頭を下げ続けた】
491 :上田美奈 [saga]:2015/05/31(日) 19:40:02.94 ID:lteswqwjO
>>490
「いえ、内密にするのはいいのですが」

【だんだん内容が気になってきてしまったのです】
【これはもう中身を確認するしかありません】

「共犯者になればいいんですよね、きっと」

【えぇ、知的好奇心なのです、これは義務なのです】
【そろそろそろ、と紙袋の中身に手を伸ばして中身を確認しちゃいましょう】
【せめて元の作品がわかれば、あとの対応も決まると思うんです】
492 :梅原 忍 :2015/05/31(日) 19:51:37.53 ID:gom1yLBJ0
>>491

え、えぇ!?み、見るのですか…?

【まだ実は中身までは見ていない】
【さすがにやはり抵抗があったのか悩んでいたのだ】
【だがもうここは腹を括って見るしかない】

わ、分かりました…じ、じゃあ見ましょう……

【恐る恐る美奈の隣に来て鑑賞することに】
【顔は赤くこういうところはまだしっかりと乙女のようだ】
【顔を手で隠しながらも指の間からはしっかりと本を見る】
【まさか他人とこんなことをすることになるとは夢にも思わなかっただろう】
493 :上田美奈 [saga]:2015/05/31(日) 20:33:02.34 ID:lteswqwjO
>>492
【うわー、うわーとなりながらも結局最後まで読んでしまうこの人達】
【実はもともとサブカル系結構いける口なので、
 そういう需要があることはしっかり理解しておりました】
【年齢的に購入できなかっただけです】

「これで、なんかの拍子に口走っても
 なんで知ってるんだ、という話になりますので……」

【ある意味絶対の保険でした】
【……なお全部読むまで開放してもらえませんのであしからず】

//
遅れてすいません
ちょっとお出かけしなきゃいけなくなりました
10時までには戻りますので終了か待機かはお任せします
494 :梅原 忍 [sage]:2015/05/31(日) 21:06:08.39 ID:gom1yLBJ0
>>493

……///

【途中で止めようと思っても解放させてもらえず結局最後まで見てしまった】
【すっかり顔は赤く恥ずかしさのあまり黙り込んでしまう】
【やはりこういう系の本は初めてだったらしい】
【それにしても美奈のこの動じない態度はある意味見習うべきか】

そ…その……なんというか…///
あ、は、はい…そうですね…///

【本の内容が頭を離れずずっと顔を伏せている】
【そろそろ帰ろう】
【そして寝て今日のこのことは忘れよう】
【そういって紙袋を抱え上げる】
【紙袋の中にはまだ数冊の本が】
【それを美奈に悟られないよう先ほどまで読んでいた本を紙袋に入れる】
【もしまだあると知ったら全部読まないといけないかもしれないという不安が頭をよぎったのだ】
【がしかし少しフラついてしまい中身が一瞬美奈に見えてしまう】

っ…!?
で、では私はこれで……

【早く帰りたがる忍の姿はどうみても怪しい】
【先ほどチラついた紙袋の中身が見えればその行動の意味はすぐに分かるだろうが……】

//では待機してますね
495 :上田美奈 [saga]:2015/05/31(日) 22:21:55.39 ID:lteswqwjO
>>494
「はい、ではこれにて終了としましょう」

【読んでる最中の写真でも撮影しておけば、一部の人達に高く売れそうですが
 今回はそういう組み合わせでもないので、これで終了】
【なんでもするっていったよね、とかもやりません】
【まぁきっと百合に走ることもありません】

「くれぐれも注意してくださいね?」

//
これにて終了としましょう
途中抜けすいませんでした
496 :梅原 忍 :2015/05/31(日) 22:31:37.74 ID:gom1yLBJ0
>>495

(ほっ…)

【どうやらバレテはいないようだ】
【ほっ、と胸を撫で下ろし一礼】
【しかしやはりまだこういう本は自分には刺激が強すぎるということが分かった】
【それだけでも十分な戦果?だろう】
【それに美奈は言いふらすような人では無いしこれが周りにバレる心配もない】

そちらこそ気を付けてくださいね
最近色々と物騒ですから

【最後にそう言って忍は帰路につく】

今日は本当に色々あって疲れました……
帰って早く寝ましょう……

【気付けばもう10時をとっくに回っている】
【もう出歩いている高校生も居ないだろう】
【つまり見つかる危険性は無い】
【そうして忍はまた帰りにお店に立ち寄り本を買ってしまうのでだった】

//乙でした
497 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/06/01(月) 21:58:57.75 ID:04W6A/zDO
>>481

「おーおー、素直は結構。
やたら面倒臭いよりは相手しやすいから、いいと思うぜ」

堂々と胸を張ってくる鬱月に劣等感を抱きつつも、無駄におだてる狼牙。
勿論向こうだって悪いとは思っていないのだろうから、これでいいと思っただけだが。
と、またもこちらの言葉が気になった様子を示す彼女に、ゆっくりと説明をする。

「もしそんな願いが叶えば、そこにはそうやって頑張って願いを手にするに至ったそいつはもう居ないんだぜ?
その為の努力も考えも、あるいはそいつが払った犠牲だって跡形も無くなる…
それは、そいつのやった事全て『こうなっていれば良かった』って否定して笑うのと大して変わらない気がしてならないのさ」

彼女自身、過去を無かった事にしようとした事があったからこそ。
それで思い悩んだ彼女が導き出した、一つの結論だった。
そこまで話したところで、狼牙はふと再び空を仰ぐ。

「……ふう、何か喋り過ぎたかな。そろそろ散歩の続きに行くとするわ。
じゃあな、また会おうぜうつつきさん」

そうして立ち上がり、公園を後にしようとする狼牙だった。

/すいません、今週末までまともに返せそうにありません
/散々お待たせしてしまって申し訳ありませんが、こちらで〆にしてもらってよろしいでしょうか…
498 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/01(月) 22:14:26.15 ID:Cv0Z5IKg0
【小さな山の上にある、これまた小さなパーキング】
【以前、不良少女との一戦を交えたこの場所に、篠原は再び足を運んでいた】
【あの時と同じように、車へ背を預けながら街を一望している】

……不味いわね………

【街を見下ろすその表情は暗い】
【ここ数日、魔法少女としての活動が行えず、手元に「契約」による支払いをするだけのかけらがないのだ】
【このままでは、篠原の肉体は機能停止し、暑いこの季節であればあっという間に腐って変死体扱いだ】
【まさに死活問題なのだが、篠原のそんな願いとは裏腹に、街に展開されている結界はまばら】
【普通なら平和な夜として喜ぶべきなのだが、そんなことは言っていられない】
【果たして、こんな篠原に救いはあるのだろうか】
499 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/06/01(月) 22:25:57.54 ID:faWKsIIqO
>>498
【駐車場に入ってくる一台の車】
【運転席に乗っているのは、いつぞや危険物を押し付けたあの人】

「なんだ、先客がいたのか」

【仕事から戻る前にここまで毎度の様にドライブするんだから
 大した体力である】
【車から降りて一服入れる体勢のようで】

「こんばんは。いろんな意味でご同輩かな?」

【魔力の片鱗がもれてるというか、かけらの気配付きのようで】
500 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/01(月) 22:56:27.58 ID:Cv0Z5IKg0
>>499

今晩は。この間はどうも…!

【車から降りてきたのは、見覚えのある人物】
【不良少女を押し付けられたせいか、どこか恨みがこもった口調である】
【一発くらいひっぱたいても罰は当たるまい…そんな考えは、佐藤から漂う魔力の反応にかき消される】
【普通のそれとは明らかに質の違う魔力。間違いなく、篠原の探し求めているものだ】

……ねえ、ちょっと聞いてみるけどさ、あなたもかけら集めたりしてる訳?

【とはいえ、いきなり強奪しにかかるほど篠原は野蛮ではない】
【ちなみに篠原としては、目の前の女が悪人であれば、倒してかけらを得る大義名分ができるためありがたい、とか思ってたりする…】




501 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/06/01(月) 23:01:56.51 ID:faWKsIIqO
>>500
「あぁ、その節は。いい具合に助かった。
 いかんせん、ロートルに若者の相手はつらくてね」

【タバコに火をつけつつ、自虐ネタに走る市役所職員の図】
【外見だけならまだまだ女子高生の制服だっていけるだろうに……】
【本音は変身シーンが実年齢的にイタいのが問題なのです】

「集めてるというか、ああいう手合を引っ掛けたときの逃走用だよ。
 あたしはとっくに願いを叶え終わった側だから」

【ライターをポケットに落として頭ぽりぽり】
【ほしいならくれてやってもいい、とはちょっと思ってるようで】
502 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/01(月) 23:35:42.85 ID:Cv0Z5IKg0
>>501

(自分がつらいものを人にブン投げるって、中々いい根性してるわね……)

【そう思ってはいても、一応篠原も大人。口には出さない】
【ちなみに、「ロートル」などの自虐ネタは篠原にもばっちり刺さっており、微妙に顔が引きつっている……】
【外見は若い佐藤と違い、こちらはばっちり年齢相当の外見なのだ】

叶え終わった……?それなら何で魔法少女続けてるのよ?

【少女ともいえない年齢のくせに、というのはブーメランである】
【篠原のように何かしらの戦わなければならない理由があるようにも見えない。視線に若干の疑問が混じる】
503 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/06/01(月) 23:44:34.20 ID:faWKsIIqO
>>502
「年齢二桁にも届かない夢見がちさんが
 『ずっと魔法が使えますように』なんて願ったからだなぁ」

【星空に溶けるタバコの煙。それを追いかける目線】
【達観、諦観、人生の疲れ具合、その他もろもろ混ざり合った感じ】

「やめたいんだけどやめれないんだ。
 たぶん、あと10年たったら妖怪指定で、次の10年で研究材料コースだねぇ、今のままだと。
 ……いやもう、まじで泣きたくなる夜も多くてね?」

【佐藤さんの言葉を信じるなら、彼女の外見は少女から逸脱しないラインで停止中、ということに】
【いつまでも10代の肌ツヤ、永遠に出会った頃のままの理想の嫁】
【でもそれ、度が過ぎたら多分大惨事なんですよね、えぇ】
504 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/02(火) 00:12:20.84 ID:9+DuZAYT0
>>503

ふぅん……私もよ、やめたくてもやめられないのは。

【街を見つめる、どこか諦めを含んだ視線】

……私も、小さなころ魔法少女に憧れてね。ついその一心で、どこかの星からやってきたっていう、みょうちきりんな動物と契約しちゃったのよ。
それがさ、70年契約って条件で、毎月の魔力での支払いが出来なかったら身体を差し押さえられちゃうっていう、酷い契約だったのよ…………

【契約の証である腕輪を見せ、苦笑する篠原】
【無理やり笑い話にしてしまおうというつもりで笑ってみたのだが、上手く笑えない】

………今月分のかけらが、まだ溜まってないのよ……………

【絞り出すような、悲痛な声で呟いた】

505 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/06/02(火) 00:16:43.89 ID:EFg6kkeeO
>>504
「そういう手合は並の方法じゃ絶対返せないようになってるのが世の常だからねぇ。
 まぁ欲しいなら1個くらいは融通してやってもいいが……」

【ポケットから取り出される星のかけら】
【夜空にかざして、そのネーミングの正しさを確認】

「ただここであたしが渡した場合、多重債務の入り口にならんかね?」

【ほいパス、と1個を軽く投げつけました】
【これは間違いなく雪だるま式の借金のスタート】
【さらなるドツボの突入口】
【いっそ自己破産という手段すらありえるのでは、と】
506 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/02(火) 00:41:17.05 ID:9+DuZAYT0
>>505

!? ......これ、本当にいいの?有難いわ......!有難う.......!

【投げ渡された星のかけら】
【掌へ収まる程の大きさの、ほのかに煌めくその塊が、篠原には非常に眩しく見える】
【その煌めきは腕輪へと瞬く間に吸い込まれ、遥か彼方の星へと送られていった】
【佐藤の救いの手に、篠原は心底感謝した......】

多重債務?そんな事しないわよ、借りはちゃんと返すってのが私のポリシーなのよ。

【この20数年を契約の元に何とか生きてきたのだ。その習慣は嫌という程身についている】

......ってな訳で、嫌じゃ無ければ、って話なんだけど......飲み一回、私に奢らせてくれない?

【篠原なりの、精一杯の誠意】
【給料日はついこの間の話、財布に余裕はある】
【因みに、篠原の車は魔具であり、自動運転が可能なのである。つまりお酒を飲んでも安心】
【......最も、行くにしても篠原には酒に口をつけさせない方がいいだろう。この女、相当な酒乱である】

//この辺りで〆させていただいてもよろしいでしょうか...?
507 :市役所の佐藤さん [saga]:2015/06/02(火) 00:45:33.75 ID:EFg6kkeeO
>>506
「いくなら別の日に。今日は愛車が一緒なんでね」

【昴のエンブレム煌めく愛車をとんとん、と叩く市役所職員】
【維持費だけでも結構なシロモノなんだぜ、これ】

「まぁなんかの機会に頼むとしよう。
 連絡先だけもらっておこうかな」

【スマホでぴっとアドレス交換したら、今日はもう店じまいです】
【願い分はまかない終わってるとはいえ交渉のカードですゆえ
 ゆめゆめ大事に使ってくださいな】

//
お疲れ様でした
これでシメましょう
508 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/02(火) 17:24:31.99 ID:U4NyY8Tl0
>>497
【片目を閉じて狼牙の言葉を薄く笑みを浮かべながら聞く】

「ふふふっ、いやはや君も中々どうして弁が立つんだね」
「僕なんてよく言葉が足りないって保健室の先生に言われてしまっているから羨ましい限り、妬ましい限りだよ」

【そして残りのお団子を同時に口に入れて噛まずに呑み込みお茶を煽る】

「確かにその通りかも知れないね、いやいや中々含蓄のある話だよ、校長先生の朝礼なんて比じゃないくらいだとも」

【夜空に浮かぶ月に手を伸ばすような仕草をしつつ猫っぽく笑う】

「それじゃあ僕はそろそろ御暇させていただくとしようかな、そろそろ体が冷えてきてしまったよ」

【そして結局終始後ろを振り向く事はなく魔翌力で三対の翅を展開して宙に浮かぶ】

「それじゃあまた逢おう、丁度、こんな風に月の綺麗な夜にでも…良き友として…良き敵として、ね」

【そして少女は夜に熔ける様に夜空に消えて行った】

//了解しましたー、御返事が遅れて申し訳御座いませんでした。
509 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 10:33:29.49 ID:0OQi8cxaO
【郊外の森の中に結界ひとつ】
【それだけなら、この街ではいつもの光景】
【中でドンパチしてたり、ヒミツの訓練してたりと様々だけど
 魔法少女の日常の一部である】
【ただ、今回のコレを魔法少女の日常、と割りきっていいかはちょっと疑問符】
【大量の木をへし折って宇宙船が緊急着陸した、としか表現しようがない光景が
 結界の内側に広がっているのだから】

「……人的被害がナシってのはラッキーだったけど、どうすっかなー、これ」

【尻尾穴つきキュロットスカートなる装備の元気印っぽい魔法少女が一匹、盛大なため息】
【鞘に収めた一対の魔法剣がよく馴染んでいるけど、剣で船は治せません】
【いや、これを厳密に船と呼べるかどうかは、見る人次第か】
【ちょっと物理的に飛ぶか怪しい形だし、海に浮かべるには入り口が下向きだもの】

「ちまちま治すしかないよなぁ」

【とりあえず、へし折られて横倒しになった木に座って携帯食料もぐもぐ……うむ、まずい】
510 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 10:46:30.10 ID:WQIjEMET0
>>509

なにやら嫌な気配がして来てみれば……一体どういう状況なんだ…?

【そう言うのはナイトロード】
【嫌な気配がして結界の中に入ったまではいい】
【だがその結界の中には予想だにしない光景が広がっていた】
【船らしきものがここに緊急着陸しようとしてこのようなことになったのだろうがこのような船は見たことがない】
【しかも空を飛ぶものとなれば尚更だ】
【とそんな考えを巡らせているとある人影が見えてきた】
【恐らくこの結界の主だろう】
【だとすればこの惨状のこともある程度は分かるはず】

おい、そこの者
これは一体どういうことだ?ここで何が起きた

【しかしこの目の前の人物】
【なぜか頭に犬の耳らしきものが付いている】
【コスプレというものだろうか】
【まぁ趣味は人それぞれだろうとあえてそのことについては触れないことにした】
511 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 10:57:01.99 ID:0OQi8cxaO
>>510
「おう? 第一街人発見?」

【振り返りに合わせて尻尾がめっちゃリアルに動きおる】
【ついでに垂れ耳がふわっとあがって、人間耳がないのもわかっちゃう】
【吸血鬼がいるんだから、獣人がいたっていいじゃないか】

「いやー、亜空間航路でドンパチやって負けちゃったんだよね?
 魔道炉吹っ飛ばなかったのが不幸中の幸いって感じで。
 なんとか魔力濃い目の場所に突っ込んで姿勢制御したけど、勢い殺しきれなくてこのザマ」

【全く悪びれずに口走った内容でコレ】
【よく見れば外装のダメージは衝撃で凹んだだけでなく、貫通系魔法弾を叩き込んだときっぽいのが
 結構混ざっている感じ】

「魔法文明育ってないトコみたいだから、治せないかもって心配してるトコさ」
512 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 11:19:07.52 ID:WQIjEMET0
>>511

……本物………

【唖然】
【振り返った少女にあるはずの耳がそこには無かった】
【まさか獣人などというものが存在しているとは……】

…すまん……言っている意味が分からんぞ……
えーとつまり…戦闘でこの船が故障しここに不時着したというわけか?

【周りを見ればたくさんの木々が薙ぎ倒されている】
【もし結界を張ってなければどうなっていたことか】
【そこは感謝しなければならないがこの少女の様子を見ているとその気も失せてしまいそうだ】
【しかしこの少女がさっきから話している内容】
【まるでこの世界の住人では無いような……】

貴様…次はまさか異世界から来た…とでも抜かすのでは無いだろうな…?

【いや流石にそれは無いだろうがこの世界は謎が多い】
【もしかしてということがあるので一応聞いてみることにした】
513 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 11:27:54.78 ID:0OQi8cxaO
>>512
「魔導師で長命種がそこで驚くの?」

【逆に不思議がられる始末でした】
【恐らく、この犬耳側にとっては長生きの吸血種がいるなら
 他の化け物もいて当然、とか考えてるんでしょう】

「まぁ、大雑把に言えばそんな感じ?
 まさかも何もそのとおりだけど、そこも不思議ポイント?」

【魔法少女モノには魔法界とかがある作品とても多いので】
【魔法騎士なんて、世界の壁壊れたらおとなりの世界見えますし
 魔砲少女は次元の海を艦で渡りますし、女神と悪魔は並列の世界線巡ってますし】
【魔法少女世界が街一つ舞台としているのは、地球上が横方向なら
 縦方向の世界観積み上げを目指したかった、という事情があります】
【それなら、誰かが世界観作って忘れても、時間が立てば“縁が切れた”と居残りが処理できますので】

「やっべ。本格的に直せるか心配になってきた」
514 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 11:48:25.11 ID:WQIjEMET0
>>513

って私のことも分かっているのか……

【どうやら自分が吸血鬼だということもこの少女には分かっているらしい】
【だがナイトロードは「本当」の意味で吸血鬼では無い】
【しかしまさか本当に異世界人だったとは……】

だが私は本物の吸血鬼では無い
魔法で吸血鬼に成った愚かな元人間だ

それにしてもなぜ戦闘などしていたのだ?しかもよりによってなぜここに不時着など……ここは見ての通り魔法の類はまったくの未発達
こんなところでは直すことはできないと思うぞ?

【この世界は魔法などは基本的に一般人には使えない】
【それこそ他の魔法少女をたくさん集めれば修理も可能だろうが生憎ナイトロードはそんなに魔法少女の知り合いは多くない】
【協力してあげることは無理そうだった】
515 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 11:55:42.34 ID:0OQi8cxaO
>>514
「においなー。血吸は体臭である程度わかるというか
 ご先祖が吸血種とガチバトルしてたんだわ」

【人狼の爪が吸血種特効ついてる作品って結構多いよね】
【まぁそこはそれ、というやつです。今の世代にはあんまり関係ないとのこと】

「んー、追い剥ぎってヤツだね。
 きちんとした武器があれば宙賊のドローンくらいは瞬殺なんだけど
 こいつはレジャー用なもんで」

【お嬢様校出身者なら友人に船舶所有者くらいいるかもしれません】
【なんにせよ、彼女にとってはそれくらい“軽い”扱いのようで】

「んじゃ、せめて工作できる場所があると嬉しいかなぁ。
 この結界魔法使えば、材料も丸パクリできそうだし、あとは頑張って自作すっか」
516 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 12:05:15.31 ID:WQIjEMET0
>>515

ガチバトルねぇ…なかなか理解の出来ない世界のようだな

しかしなぜそんなのが居るというのに武器を用意してなかったんだ……その宙賊というものが居るならそもそもそんなレジャー用の船に乗るべきではなかろう

【異世界人の思考回路はよく分からないものである】
【危機察知能力というものが無いのだろうか……】
【しかしこのまま放って置くわけにもいかない】
【それに異世界というものにも興味があった】

こんな大きさのものを工作できる場所など……私の家の庭にもギリギリ入るかどうか……
そもそもどうやってそこまで移動させるのだ?

【確かにナイトロードの言うとおりだ】
【故障して動かないらしい船をどうやって工作のできる場所に運ぶのか】
【疑問に思いそのことを問うことにした】
517 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 12:11:18.86 ID:0OQi8cxaO
>>516
「普通はいねー場所だったんだよ。
 温泉入るのに帯剣するかい?」

【わかってたら武装艦艇用意してお財布の足しにしてたよ】
【こんなんでも腕っ節はあるんだぜ、と力こぶ主張】
【油断してたのは事実だけども】

「まぁ、これはここで置いとくしかないなぁ。
 自前の結界が使えないのは痛いけど、しゃーない。
 部品作って持ってきてってやるしかないっしょ」

【さすがに修理工場に運び込むってことはないですね】
【部品単位でピストン輸送、ということになりそうです】

「一応救難信号は出しときたいけど、面倒なの寄せるのも困るしなぁ」
518 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 12:25:47.61 ID:WQIjEMET0
>>517

私は何処にいてもいつでも戦闘が出来るようにしているがな
ここはいつ襲われるか分からない場所だからな

【生徒会連中や十二戦姫のこともある】
【もし油断などしていたら一瞬で殺されるだろう】

【しかしこの船を一人で操縦していたということは確かに腕は立つのだろう】
【白兵戦ではどうかはわからないが】

それならまぁ大丈夫か
ここからなら私の屋敷までそう遠くない、屋敷の庭なら部品を作れるほどの広さはある
まぁお前が嫌なら別にいい

【自慢するつもりは無いがナイトロードの家は結構広い】
【部品工作ぐらいなら出来るぐらいの広さはあるため庭の貸し出しをするつもりのようだ】
519 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 12:32:30.70 ID:0OQi8cxaO
>>518
「ぶっちゃけ、パイロットとか趣味レベルだしなぁ
 本命はこっち」

【メイン武器に双剣を選ぶくらいには近接脳なんですわ】
【しかも隠蔽施してない時点で、見られて対策とられても正面から食いちぎる系の】

「んじゃまぁ、とりあえずそっちに移動するかな。
 でもさすがにヤスリと金ノコでってわけにはいかないけどさ。
 その前に寝床とかの確保優先しなきゃかなぁ……」

【とりあえずお言葉には甘えるようです】
【設備投資のほうが大変そうですけども】
【まぁ、そっから先は移動してから考えようそうしよう】
520 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 12:46:24.16 ID:WQIjEMET0
>>519

なるほど、それならこの街でも生きていけるな

【そんな物騒なことを言いながらナイトロードは家の方角へと歩いていく】
【しばらく歩けば開けた場所に出た】
【そしてそこにはよくテレビなどで見る大きなお屋敷が】
【だがどこか不気味な雰囲気を持っていてお化け屋敷と言われても違和感はないだろう】

ここが私の家だ
庭は常識の範囲内でなら自由に使っても大丈夫だ

【そのまま屋敷の扉を開けると中は外の雰囲気とは違い普通のお屋敷のよう】
【しかし人の気配一つ無くこの屋敷に住んでいるのはナイトロード一人だけということが分かるだろう】
521 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 12:55:18.65 ID:0OQi8cxaO
>>520
「まー、楽しく返り討ちできりゃそれでOK」

【さて、移動にお付き合い】
【庭を扱う場合の常識的ってどこの常識だろうね】
【確認しないと何をやらかすかわかったもんじゃないぞ】

「吸血種ってお化け屋敷に住みたがる病気でも掛かってんのかなぁ」

【船から引っ張り出してきた旅行カバンと一緒に住み着く気まんまんでありました】
【そして真っ先に確認するのは台所(というか冷蔵庫)という始末】
【……この犬耳、遠慮とかそういうの知らないに違いない】
522 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 13:17:17.57 ID:WQIjEMET0
>>521

住みたがるのではない
勝手にそういう雰囲気になってしまうんだ

【なにも好きでお化け屋敷に住むわけがない】
【しかもナイトロードなら尚更だ】
【なぜならナイトロードは幽霊やそういう類のものが苦手】
【吸血鬼がそういうものが苦手というのは些か変なものだが】

おいあまりウロチョロするな、というか勝手に冷蔵庫を開けるな!

【冷蔵庫の中身は冷凍食品などなど】
【とてもお嬢様学校に通っている少女の冷蔵庫の中身とは思えなかった】

私は料理はできないんだ
分かったらさっさと行くぞ、というかお前もうここに住む気なんだろう…?

【旅行鞄をみて一言】
【もう諦めたような顔でそう言うと台所からルカを引っ張り出すのだった】

//遅れてすいません
523 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 13:24:06.10 ID:0OQi8cxaO
>>522
「斜めになった船で寝たいと思うほどサバイバル趣味じゃないしねぇ。
 ところで、庭にテント立てて寝るのは常識的な方?
 あと料理、一応作れるけどどうする?」

【冷蔵庫の悲しい惨状を見てしまったゆえの提案でした】
【どっちにしろ船体材料確保しないといきませんので】
【衣住はとりあえず大丈夫かな?】

「ぶっちゃけ、ここまで気楽に住み込みオッケーな拠点も珍しいっぽいしねぇ。
 主人はぼっちっぽいから、そのへんも気楽かな」

【休暇延長の滞在先が洋館ってのもオツと思いませんか】
524 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 13:44:31.47 ID:WQIjEMET0
>>523

お前も一応来客だ、部屋ぐらいは貸してやる…ってテントを建てるつもりだったのか……

【そこまで言ったところでルカの料理が出来る発言】
【まともな料理を食べることがないナイトロードにとっては魅力的な人材だ】

そ、それは本当か!?
なら料理当番を任せても大丈夫か!?

【ナイトロードは目を輝かせてルカの元へと駆け寄る】
【そこ姿はまさに見た目相応の子供のよう】

ってぼっちって言うな!
わ、私にだって友達の一人や二人ぐらい…一人や二人……

【まさにナイトロード言うとおり一人や二人ぐらいしか居ない】
【そんなナイトロードは少し涙目になっていた】
525 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 13:52:05.10 ID:0OQi8cxaO
>>524
「いや別に野宿でも一切問題ないんだけどさ?
 あとはまぁ、食事については腕に覚えは一応あるけど
 メニューがちょっと偏ってるのは勘弁な?」

【本来の姿はガチで犬なのでその気になればどこででも寝れます】
【が、暖かい寝床があるならそれを使わないということもなし】
【旅行かばんから最初に出すアイテムがエプロンになろうとは思いませんでしたが】

「んじゃ、荷物置いたら買い出しか。
 えーとさっきのリアクション見る限り、獣人は珍しいみたいだし
 魔法で偽装しとくわ」

【指を空中でくるっと回しただけで、耳と尻尾が消失です】
【金色ショートヘアと八重歯っ子になりました】

「じゃあ準ぼっちだな、うん。
 あーあと、こっちの食材がどれだけ使えるかわからんから
 ネットとかあったら使わせて。レシピページくらいあるっしょ」
526 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/06(土) 14:08:26.32 ID:WQIjEMET0
>>525

別にそれぐらい構わん
食えればいい

【そんな少女らしからぬ発言をしてルカを部屋に案内する】
【どうやら空き部屋はまだたくさんあるらしく他に色々部屋な部屋がある】
【そのうちの一つの部屋の扉を開ける】
【部屋の中にはベッドなどが一通り揃っており生活に不便は無いだろう】

ほら、ここがお前の部屋だ
それとネット環境だったか、パソコンは私の部屋にある、使いたいときは私の部屋に来ればいい

【そう言うと奥の他の部屋よりも少し立派な部屋を指差す】
【どうやらそこがナイトロードの部屋らしい】

そうだ、私はぼっちではない
それじゃあ私は部屋に戻る、何かあったら呼びに来い

【そういって先ほど指差した部屋に戻っていった】
527 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 14:20:00.68 ID:0OQi8cxaO
>>526
「おおう、吸血鬼が棲む幽霊屋敷にも文明の利器はきておったか」

【徹底して失礼な追撃を忘れないクソ犬なのであった】
【さっそく寝床の調整と、あと自前のPDAをこっちの規格に合わせる作業始めます】

「んじゃまぁ、飯は明日から作るから
 冷蔵庫に適当に材料つっこんどいてちょー」

【部屋に篭もる主に迷惑にも要件押し付けて、扉をバタン】
【なお、翌日の朝飯にはじゃがいもとソーセージ主体のドイツ飯が並びます】
【……レシピの実験台になるがよかろうなのだ】


//
ほい、ここらで終了としませう
528 :イベント「魔身、起動」OP [sage saga]:2015/06/06(土) 21:01:55.65 ID:E6dxSBrz0

......こうも簡単に揃うとは、拍子抜けだね........

【設計図などが散らばった、研究室の一室】
【実験台の上には、星のかけらが4つ】
【そして、白衣の眼鏡女...山本がかけらを一つ、掌で弄んでいる】

5つも新しく魔具を作るのは骨が折れたけど、その甲斐はあった、ってことか......

【感慨深そうな呟き】
【先日出した、魔具作成の広告】
【それに面白いように、魔法少女たちが食いついたのだ】
【それはもう、食いつきがよすぎて怖くなるほどに...】

......さて、始めようか。

【何はともあれ、願いを叶えるためのものは揃った】
【弄んでいた一つを実験台の上に置けば、5つのかけらは星を描き出す】

星のかけらよ......さあ、その力を私に見せてくれ!!

【そう叫ぶとともに、眩い光が部屋中に満ちる】
【同時に、これまでの山本では知り得なかった様々な魔術や、魔法少女についての知識が脳内へとインストールされていく】

く...ククク......ハハハハハハハ!アハハハハハハ!!!

【光が止み、全ての知識を理解する】
【高笑いが止まらない。願いが叶い知識欲が満たされる瞬間というのは、こうも心地良いものだったのか......】
【これで、世界がもうすぐ手の内に入る......】
【そう思うだけで、高笑いが止まらなかった】

【そして、その数日後】
【この街の魔法少女達へと宣戦布告がなされることとなる...!】

/続きます
529 :イベント「魔身、起動」OP [sage saga]:2015/06/06(土) 21:05:37.37 ID:E6dxSBrz0
【数日後の夜】
【瀬平戸市中心部へ、機械の基盤を連想させるような模様が刻まれた巨大な結界が展開されている】
【誰一人いないビル群の間に響く、ずるり、ずるりと何かを引きずる音】
【それに伴う、呻き声...】

この辺りでいいかな......。

【まるでピクニックの昼食場所でも決めるかのような口調】
【そしてその影は、一際高い、ビルの前で立ち止まる】

さぁ......精一杯、人を呼び寄せておくれよ.....!

【その声とともに、「何か」を空中へと投げ上げる】
【その飛ぶ先には、「何か」を結界外へと出すための穴】
【そして「何か」へと、緑の閃光が放たれ____】

『ああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』

【断末魔と共に、「何か」......いや、偶然居合わせただけの不運な魔法少女は光に包まれ、爆散した。恐らく、明日の朝刊は謎の爆発事件で埋まるだろう】
【そんなことを考えている間に、黒焦げとなった亡骸は結界内へと落ち、ぐしゃりと音を立てる】

......我ながら、惚れ惚れするね..........

【装着していた魔装を取り外し、露わになった姿は白衣の眼鏡女___山本。自身の「最高傑作」である魔装の出来にご満悦だ】
【先ほどの爆発により、瀬平戸中に魔力の波動が広がった。異変を感知した魔法少女たちは、この結界を目指してくるだろう...】
【山本はそれを、待ち望んでいる】
【権力という壮大な野望への、第一歩となるのだから】

//参加者様は、このレスに絡んで下さい
//本日は宜しくお願い申し上げます。
530 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 21:17:57.42 ID:q0xRu+g3O
>>529
「おうおう? なんというかテロリストな感じ?」

【比較的近い位置。大きなビルの屋上にて】
【爆発を見物していたわん子さんは、ドンパチの気配を察知して飛び込むこと即決】
【ヒャッハー、とばかりに結界外周までやってきたのでした】
【あまりに楽しそうすぎて尻尾がぶんぶんモードです】
【こう、散歩スタート時の犬の反応そのまま犬耳娘でやった感じ?】

【抜き放たれた双剣を逆手に構えてまずは見に徹するようで】

「んーと、他にご同業はいるかなー?」

【ついでに乱戦に突っ込む仲間を確認中】
531 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/06(土) 21:27:42.66 ID:rTE4I1Moo
>>529
「なんだ……この魔翌力は……!?」

いつも通り学校から帰り、妹の二那の見舞いに行っていた兵馬一姫。彼女が異変を感じたのは、その帰りであった。

「こんな魔翌力……初めてだ……」

これまでにも、十二戦姫達など強力な魔翌力を持つものには、出会ってきた。だが、今回は今までよりもずっと上だ。それもその筈、何故なら――今回の相手は星のかけらを五つ使用したのだから

「……勝てるのか……あたしで……」

十二戦姫にも、立て続けに敗北している一姫。あの時よりは、強くはなったのは確かだが、今回は今までよりも強敵なのが、魔翌力から分かる。
こんな自分が勝てる相手なのか?一姫の脳内には、そんな疑問が渦巻くも、逃げるという選択肢は無かった。

「だけど……行くしかねぇよな……」

ここからは病院も近い。放っておけば、二那も危ないかもしれない。それに――

「ここで逃げたら、師匠みたいには一生なれないよな……」

勇気を振り絞り、一姫は結界へと足を進めた。
532 :火暴 炎 [sage]:2015/06/06(土) 21:30:09.42 ID:CRfb7sgW0
>>529

(嫌な感じだ、何か胸騒ぎがする…)

【一台の真っ赤なバイクが魔翌力の波動の中心を目指して爆音と共に突き進む】

(魔翌力の量が普通じゃねえ、何があった?)

【そのまま少女は魔翌力の中心たる結界にバイクごと突っ込んで行った、運命のるつぼへと】
533 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/06(土) 21:34:17.92 ID:WQIjEMET0
>>529

…今日は色々一度に起こりすぎだ……
今日は厄日かなにかなのか…?

【謎の異世界人の来訪】
【それだけでもお腹いっぱいだというのに今度は謎の爆発】
【しかもそれは魔翌力の波動を放っていた】
【ということは魔法少女の仕業】
【放っておくわけにもいかないと結界の近くまで来たはいいがまだ中に入るのには踏み止まっている様子】

おそらく先ほどのことからかなり力は強い……
こかは徒党を組んだ方が良いか…?

【確かにあれほどの爆発を起こせるということはかなり力の強い魔法少女だろう】
【ナイトロードも実力はあると思ってはいるが万が一ということもある】
【そういった理由からまだ中に入らないようだ】
534 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/06(土) 21:51:20.67 ID:E6dxSBrz0
>>530-533

この街全域に伝わるだけの魔力はばら撒けたと思うんだけど、意外と少ないね……

【山本の前には、2人の魔法少女。更に、結界の外にも2人ばかりいるようだ】
【それだけの数と対峙しているにも拘らず、山本の表情は変わらない】
【絶対的優位を確信しているといったところか】

まあ、多くても面倒だしいいけどさ。やってきてもらえて嬉しいよ。
さて、早速本題に入ろうか。私は今日、ちょっとしたプロモーションビデオを撮影しようと思ってね。それに付き合ってもらいたいんだ…

【その言葉通り、結界内の建物のあちこちからカメラのレンズが光っている】
【世間話をするかのような口調で話しながら、機械を片手で弄ぶ】
【探知に長けた魔法少女であれば、山本自身にはそこまでの魔力はない事がわかるだろう】
【そして、凄まじい魔力を放っているのが、機械の方であることを】

……という訳だ、かかってきたまえ。もしも君たちが付き合ってくれないというのならば…この街を撮影に使うことになるよ?

【それはつまり、先ほどの魔法少女を葬った力が、無差別に振るわれるということを示している】
【もしそうなった場合、瀬平戸市の壊滅は免れないだろう。病院も、学校も、何もかも】

さあ…早く…!

【その笑みは、崩れない】
535 :イベント「魔身、起動」 山本 有香 [sage saga]:2015/06/06(土) 21:52:27.19 ID:E6dxSBrz0
//名前ミス
536 :火暴 炎 [sage]:2015/06/06(土) 21:59:30.65 ID:CRfb7sgW0
>>534
「あん?プロモーションビデオだぁ?」

【そして眼鏡の女性の言葉を聞いて額にしわを寄せる】

「はっ!気に入らねぇ、気に入らねぇぜこんちくしょおぉ」
「だいたいそのごちゃごちゃした格好が気に入らねぇ、正々堂々ぶつかれやおらぁ!」

【そう叫ぶと背中から焔の翼を広げてエンジンを蒸かしてさながら焔の鳥のように一直線に突進する】

「プロモーションビデオだかなんだかしらねぇがよ、フロポーションには自信あんぞコノヤロー!笑ってんじゃ無ェ!」
537 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 22:00:28.01 ID:q0xRu+g3O
>>533
【……その異世界人、ばっちりとこの騒ぎに乱入する気なようです】
【よく知った魔力の反応が近い位置にあるわけで】
【しかも結界内に飛び込んだ】

「お先!!」

【やる気ですわ、これ】

>>534
【しゅたっと、結界内部に飛び込んで相手のやりたいことを大体察した模様】

「はい質問! プロモ撮るなら派手さ優先でやったほうがいい?」

【単純ヴァカ的思考回路はバトルと聞いて盛り上がり
 ビデオ撮影と聞いてもっとテンションが上がりました】
【これがどこぞの振り子使いであったら、
 真っ先にカメラを探知からの全機破壊を狙いにいくとこでした】
【抜き放った双剣は刀身が赤熱するレベルまで魔力が流れているので、登場シーンは十分派手だったと思います】

「あとあれ! いいビデオ撮れたらボーナスでる!?」

【口はあれだけど思考はすでにバトルモード】
【同意がとれた時点で真っ向勝負仕掛けてきます】
【全力移動ブーストからの双剣叩きつけ(火焔エフェクト特盛り)という
 芸術点高め威力アホ火力な感じで】
538 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/06(土) 22:09:43.73 ID:WQIjEMET0
>>534>>537

……?
どうやら私の他にも居るようだな……

【どうやら外と中に合計三人】
【誰かは分からないが先ほどの魔翌力を感じ取り駆けつけたようだ】
【いやこの魔翌力は……】

あいつここに居るのか…!?
何をしているんだ本当に…修理はどうした……

【結界内へと消えていく馬鹿を感じ取ればはぁ、とため息一つ】
【だがこれで4対1】
【これならば十分勝機はある】

ではそろそろ私も赴くとしよう

【結界内へと一歩──】
【力強く地面を踏みしめた】
【そして見たものはあちこちにあるカメラと機械を弄っている少女】
【おそらくあれが犯人だろう】

プロモーションビデオ…なぁ……
この街を撮影に使う?なるほど、これで私が貴様をボコボコにする口実ができた

【山本の表情が変わらないのが気にかかるがそんなことは気にすることではないだろう】
【とにかくこれで街を守るためという理由が出来た】
【これで思う存分戦える】
【だがまずは相手の動きを見る方が先か──】
【そう考えまだ動きはしなかった】
539 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/06(土) 22:14:24.92 ID:rTE4I1Moo
>>534
「なっ……この街全体が……!?」

目の前の魔法少女は、恐ろしいことを語った。それは、この街の危機だ。二那の入院している中央病院も例外ではない。

「させるかよ……ビデオだかなんだか知らねぇが、お前の好きにはさせねぇ!!」

一姫が戦いを続ける理由。強くなろうと思った理由。それは、大切な者を守るため。今、目の前で笑う相手のような奴等から守るためだ。

「行くぞ!!」

まずは得意の接近戦に持ち込むべき。一姫はそう考え、地面へ魔法陣を展開。そこから大盾を取り出した。そして、それを右手で構え、左手を後方へと向ける。その左手からは、魔翌力が発せられる。この構えは――

「曲 龍 突 撃!!」

曲龍突撃。師匠のパメラから貰ったアドバイスから生み出した技だ。
左手から炎を噴射し、盾を持ったまま加速する一姫。その姿は、まるで怒れる曲龍。そのまま突撃を狙う。

540 :イベント「魔身、起動」 山本 由香 [sage saga]:2015/06/06(土) 22:51:44.73 ID:E6dxSBrz0
>>536

【迫るのは焔の鳥、燃える双剣、そして龍】
【普通の魔法少女なら一撃くらうだけでも致命傷の攻撃が三つ。それを前にして……】

ふぅん……『装着』。

【ただそうとだけ、呟く】
【山本の声紋に反応した、掌の上の機械が眩い光を放つ。そこへ殺到する三人の魔法少女】
【激突音、そして光が晴れ……】


……まあ、こんなところか。


【白地に電子基板のような文様が刻まれ、左胸には七色に輝く球面…魔力増幅炉を備えたアーマーを全身に纏い、山本は一歩も動かず立っていた】
【左手には双剣、右手で焔の鳥、そして左足で龍】
【全てを、完璧に止めていた】

装着完了時間0.05秒、反応速度上昇率1000%以上、本体損傷率8%以下……及第点、ってところかな。

【白いフルフェイスヘルメットのような鎧の奥で、そうこぼす】

さて…次は攻撃面のテストと行こうか。

【両手を離し、瞬時に光の刃……レーザーブレードが両手へ握られる】

ハァァッ!!

【三人に向けて放たれるのは、光の乱舞。超高出力のその光、まともに食らえば両断は間違いない】

>>538

そこで見ているんだったら、君にはこっちのPVに付き合ってもらおうか……。

【左胸に光る炉が、点滅する】
【するとどこからか、機械的な立方体が飛来し、ナイトロードの目の前で瞬く間に変形し、四足歩行のドローンへと変形した】

紹介しよう、人造魔法少女「MG-02」だ!存分に味わうといい!

【立方体…いや彼女は、MG-01と同様の技術を用いて作られた、いわば姉妹と呼ぶべき存在。しかし、その外見は少女とは似ても似つかない】
【立方体から、二本のアームが飛び出し、ナイトロードへと振るわれる】
【先端についているのは高周波ブレード。これもまた、相当な切断力を誇る】
541 :イベント「魔身、起動」 山本 由香 [sage saga]:2015/06/06(土) 22:52:42.60 ID:E6dxSBrz0
//安価ミス…
//>>536-539です
542 :火暴 炎 [sage]:2015/06/06(土) 23:03:26.69 ID:CRfb7sgW0
>>540
「んなのデタラメ過ぎんだろ!?」

【あれだけの火力を手をかざしただけで防いだことに驚きいていると放たれる極光】

「うお!?」

【大きく横に跳んでそのあと上空に飛んだが片方の翼を一回綺麗にブッタ切られた】

「じょ、冗談じゃねぇ!あんなの生身で喰らったら真っ二つだぞ!?」

【焔が彼女を包みアーマーを着込んだバトルコシュチュームへと変える】

>>538

「って、ありゃエヴァ!?」

【先日自分が献血した吸血鬼の少女に襲い掛かるロボットを見つけて咄嗟に身をロボと少女の間に投げ出す、此方のアーマーと強化の魔法と彼方の技術、いったいどちらが上か?】
543 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/06(土) 23:04:43.06 ID:q0xRu+g3O
>>540
【止められたと理解してからのわん子の反応は早かった】
【押しこむのではなく反動でそのままバク転しながら助走距離確保】
【その後の光剣の一撃に対しては――】

「(あー、この人は“作る側”っぽい?」

【武器の動きに反応するのではなく、攻撃の気配に対して反応することと
 自分自身へのフィジカルエンチャントの重ねがけで“かいくぐる”】
【これがプロモーション撮影なら、やっぱりここは殺陣をしてナンボなわけで
 そういった意味では、やはり剣戟は受けるか払うかするべきなのだろう】
【ただし、商品のプロモーションなら話は別】
【高出力光剣の欠点である使い手の視界への影響】
【自分がコレを買う側なら間違いなくソコを気にするし、何より
 こんな“面白いもの”とガチれるなら、性能はぜひとも自分で引き出してみたいのだ】

【さて、光の帯をくぐるようにあらわれて、相手のリーチの内側で双小剣の乱舞に入られたら
 この魔装はどんな対応を見せてくれます?】
544 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/06(土) 23:15:31.68 ID:rTE4I1Moo
>>540
「っ……くっ……止められた!?」

全力で突撃をした筈なのに、いとも簡単に止められてしまった。速さも十分だったし、なによりこの重たい盾を止められたのだ。驚愕せざるを得ない。

「なんだよ……これ……」

あっけに取られている間に、次は相手の攻撃が迫る。

「う、うわっ!?」

反応は遅れたが、盾を持っていたので大事には至らなかったが、一姫の身体は衝撃で宙へ吹き飛ばされる。さらに――

「そ、そんな……大盾が……いとも簡単に……」

一姫の大盾は、まるで発泡スチロールのように細かく切断されてしまった。今まで、どんな攻撃を食らおうと皹一つ入らなかったあの盾が――

「う、嘘だろ……こんなの……」

守りの要である大盾を失った一姫。曲龍突撃も、もう使えない。少なくとも、この戦闘中は。

「…………」

恐怖する一姫。懐を探り、何かを取り出す。星のかけらだ。これを使えば、逃げることは出来る。
だが、逃げたらこの街はどうなる?ここで戦っている他の三人はどうなる?――――病院は、二那はどうなる?

「逃げる……訳には行かねぇよな……」

戦うしかない。そう決意した一姫は、再び魔法陣を地面へ展開する。次に取り出したのは、青龍刀。

「なんとしてもお前を止める!!」

一姫は再び立ち上がり、山本を睨み付けた。
545 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/06(土) 23:16:59.73 ID:WQIjEMET0
>>540>>542

機械を…なるほど、あいつの魔翌力量があまりにも少ないと思っていたがこういうことか

【驚くことに山本はあの攻撃を全てその場から動くことなく受け止めた】
【それを見るに他の魔法少女とは桁違いなのが明らかにわかる】
【だが相手にしているのはいずれも強者の魔法少女達】
【戦闘は一姫しか見たことがないが皆それぞれの力は強い】
【あれならば勝てると思いたい】

ん…?

【そう山本の分析をしていた最中何かがナイトロードの目の前へと飛来した】
【それは立方体】
【そしてそれは見る見るうちに姿を変え四足歩行へと変わった】

これが魔法少女…?
それに人工だと……?

【つまりこの目の前のモノは魔法少女なのだ】
【どうやらこの自体はナイトロードが思っていたよりも複雑なようだ】
【咄嗟に回避行動を取ろうとするも目の前に現れた人影】
【それは先日血を分けてもらった火暴だった】

なっ!?この馬鹿者がッ!!

【これでは火暴が攻撃を食らってしまう】
【飛び込んできた火暴を抱え後ろへとすぐに跳ぶ】
【なんとか致命傷は防げたが脇腹付近の服が破かれ少し切り傷が出来ていた】

まったく…まぁいい、おい火暴、すまないが血を分けろ
それとあいつは私が引き受ける
お前は他の二人とあの女を相手しろ
──あの二人では恐らく……あいつには敵わない

【そう言うナイトロードの瞳は真剣そのもの】
【どうやら本気で目の前のロボットを相手取るつもりのようだ】
546 :イベント「魔身、起動」 山本 由香 [sage saga]:2015/06/06(土) 23:53:24.23 ID:E6dxSBrz0
>>542-545

【山本の振るう荒ぶる光に、焔の翼と盾が混じり塵と化す】
【ちなみに、視界への影響は魔装によりシャットアウトされている】
【そんな中、一人(一匹?)は、光を巧みにかいくぐり、胸元へと迫る】

(「強化」か……)

【山本は、目を向けるまでもなくそれを理解していた】
【それは、星のかけらにより得た知識の一端によるもの。今の山本に、理解不可能な魔術は存在しない】
【先ほどの攻防も、それによる恩恵が大きい。山本は、3人がどのような魔術を用いたかを瞬時に解析し、解呪の術式をそれぞれへ向け組み、攻撃を受け止めたのだ】

速い……!

【乱舞の煌きが、襲い来る】
【魔装の強烈なアシストがあるとはいえ、山本は元は科学者。咄嗟には体が動かない】
【……しかし、これで終わる魔装ではない】

ハァ……もう少し、これは後に取っておきたかったんだけどね……!

【若干の苦々しさを含む声とともに、増幅炉が唸り出す】
【そして、最初の一撃が山本へ届こうとした、その時___刃は、虚空を切った】
【いや、正確には「山本の実体が消えた」のだ。元は山本であった緑色の光…データの奔流は、短剣をたやすくすり抜ける】
【MG-01をもし知っているものがいれば、デジャヴを覚えたであろうその光景】
【光は背後のビルへと吸い込まれるように消えていき、次の瞬間には…】

相談とは、呑気だねぇ?

【立方体から、まるで手品のように元の姿へと実体化する】
【その前には、ナイトロードと火暴】

私は舐めプは趣味じゃないんでね……

【炉の唸りに呼応し、レーザーブレードの出力が上昇していく】
【一振りすれば、巨大な光刃が二人へ向け飛んでいく。二人まとめて真っ二つにする算段だ】
【そしてそれは、少し離れたルカや一姫にも振るわれる…!】
547 :火暴 炎 [sage]:2015/06/07(日) 00:05:52.56 ID:+JIyfsc20
>>545
【助けるつもりが助けられてしまいふてくされるように顔を背ける】

「あぁ、仕方ねぇだろ?」
「体が勝手に動いちまう、そういう性分なんだよ…」

【脇腹に手を当てて苦手な治癒の魔法を使いながらもその真剣な眼差しを受けて無言で首筋を晒す】

「なぁ、エヴァ、お前、剣は使えるか?」

【なんて事を不意に聞くと】

>>546

「なっ!?」

【突然になんの前触れもなく現れた眼鏡の女性に驚愕しつつも背中から素早く焔の翼を展開して防壁のように強化の魔法を使って二人をくるむ】
【エヴァが吸血を終えるまで、半紙程の盾となればそれでいい】
548 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/07(日) 00:11:40.61 ID:ctGy+dTrO
>>546
『とりあえずさ。さっきから攻撃が大振りすぎ。
 素人でも戦えるのがアピールポイントなの?』

【会話に乗ってくれないのに業を煮やしたわん子さんから念話入ります】
【お互い意識加速使ってると音の時間が面倒になりますが、念話ならノータイムラグ】
【言語イメージが直接が流れこむって便利】

【そして驚嘆するのはあのサイジングであの転送速度なこと】
【……宅急便屋さんには大人気になりそう】

>>544
『次の一撃、そらすから本体一発かまして』

【焔の双小剣が重ねられると、そこに現れたのは片刃の大剣】
【魔装の攻撃は、威力は極大だが基本的に大振りである、というのがわん子の見解】
【少なくともそこには物を作る技術はあっても、戦闘の技術はない】
【ゆえに、魔装の主が好みそうな“威力の比べ合い”に此方から乗る】
【あれの操手は、自分と同じくロマン党員っぽい気がするのだ】

「炎熱爆砕!!」

【光の大剣を迎え撃つのはエンチャントましましで拡大強化ド派手化した焔の一撃】
【使い手でなく武器狙いで、数瞬だけ拮抗したあとに打ち負けるのは必定】
【だがその数舜があれば、わん子は剣閃の軌道の外に滑り込めるし
 アタッカーは十分に射程範囲内に飛び込める、と踏んだのだ】
549 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/07(日) 00:24:58.77 ID:O+u17abM0
>>546>>547

まったく…とんだお人好しだな……

【「まぁお前を助けた時点で私もだな」と笑うと晒された首筋を見つめる】
【なんの躊躇いも無く晒された首筋】
【信頼されている】
【そのことがナイトロードの力となる】

では頂くぞ…かぷっ

【首筋に噛み付くと血液を吸い始める】
【しかし吸いすぎてしまえばたちまち貧血で戦えなくなってしまう】
【そこらへんの加減を慎重にしなけれはわならない】

……!?

【しかし相手もやはり一筋縄ではいかないらしい】
【いきなり山本が現れたことに驚き咄嗟に回避行動を取ろうとすると二人の周りを焔の翼が包み込む】
【そのお陰でナイトロードは無事吸血を終えることが出来た】

それと…剣が使えるか…だったか?
これでも長年生きている、剣術もいくらか嗜んだことがある
……だがそれがどうしたのだ?

【きっと火暴に考えがあるのだろう】
【その意図を聞くために火暴に質問の意図を問うた】
550 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/07(日) 00:25:52.10 ID:8mRRec9No
>>546
「くっ……!」

早い、そして大きい。その光の刃を地面を蹴り、なんとか避ける一姫。距離があったから避けることが出来たのだ。だが……

「これじゃ……接近出来ねぇ……」

強力な飛び道具を持った山本に接近することは、かなり難しい。そして、仮に接近出来たとしても、曲龍突撃を止めた相手だ、接近戦でも敵うかどうか。

「考えろ……きっと突破口がある筈だ……」

今までだってそうだった。ある時は、騙し討ちからの回復。またある時は、宙に魔法陣を設置し、槍の範囲攻撃。またある時は、水に電流を流した。一姫は、今までの戦いを思い出す。

「考えろ……なにか、なにかないか……」

水に電流を流せば、相手も対処出来ない攻撃が出来るかもしれない。だが、一姫自身の氷魔法では少量の水しか作れない。となると、頼れるのはナイトロードだが、彼女は機械と交戦中の様子。

「くそっ……せめて、誰か隙を作ってくれれば……」


>>548
そんな考えの最中、一姫に念話が届く。

「…………」

それは、逆転の一手となり得る提案。一姫は黙ってそれに頷くと、左手を青龍刀から離し、魔翌力を溜め始める。
準備は万端、後はルカの狙いが成功するのを祈るのみ。
551 :イベント「魔身、起動」 山本 由香 [sage saga]:2015/06/07(日) 01:15:49.30 ID://SAj9FT0
>>547-550

『そうだね、量産体制を整えたらそういう風に売り込むのもいいかもしれない。「新兵も即戦力!」ってね』

【ルカの言葉にあっさり肯定の意】
【別に山本自身が魔装を扱い暴れたいわけではないのだ。あくまで山本の目的は魔装を全世界へばら撒き世界地図を塗り替えること】
【そういう観点で言えば、扱いやすければ扱いやすいほど良い】
【大振りなのは、中の人の技量もあったりする】

(……なるほど)

【念話を盗聴し、相手の狙いを把握する】
【魔術を使ってのコミュニケーションは、今の山本には筒抜けだ】
【作戦はバレバレ。しかし…】

……面白い………乗ってやろうじゃないか!

【理由はただ一つ、科学者の性とでも呼ぶべきものか】
【傍のMG-02へと触れ、巨大な大砲へと変形させていく】

食らいたまえ……!!

【大砲とともに、猛スピードで上空へと飛行していく。一射で全員を仕留めるためと、相手の裏をかくために】
【そして放たれた、猛烈な光の奔流が、結界内のすべてを飲み込み、消し去らんと暴れまわる……!】
【並大抵の防御では弾くことも困難な一撃だが、魔装とてこれほどの一撃をバカスカ打てるわけではない。此処を凌げば、チャンスは来るだろう】
552 :火暴 炎 [sage]:2015/06/07(日) 01:36:56.17 ID:+JIyfsc20
>>549
「はっ、なら話は早いな…サモン!」

【突如として生まれた焔の揺めきから一本の剣が出てくる】
【それは180cmを越える火暴の体より尚大きい七支刀の大剣だった】
【強大な爆焔と灼熱を宿したその魔剣の銘は刀身に彫られたその名も『剣火情刀(けんかじょうとう)』その柄をエヴァンジェリオンに向ける】

「『鬼に金棒』ってな、吸血『鬼』だけに、くくくっ」

【そう可笑しそうに笑うと上空に飛翔した魔装を見て凛々しく笑う】

「アレをちょいと弱めるくらいならアタシにもできるかも知れないって事だ!」

【そして焔の翼を広げて夜空を焦がしながら一人光へと突っ込んで征く】

「うぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

【周り一面に展開された魔法陣から大量に飛び出す隕石のような魔翌力の塊は爆発その物】
【そして】

「はあっ!必殺!」

【両手の間に作り出した魔翌力の塊を打ち上げ、それに魔翌力を注ぎ込む事でそれは表面にプロミネンスのような現象と数千度に達する温度を有するまさに太陽その物となりて両足蹴りで光の奔流へと打ち出される】

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!爆怒炎怒(バットエンド)!!!!!!!!」

【自分の魔翌力の殆どをつぎ込み放った必殺技、これで少しでも相殺できただろうか?】
【そう思いながら浮翌遊すらできなくなった彼女はアスファルトに吸い込まれるように墜ちて行く】
553 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/07(日) 01:37:47.92 ID:ctGy+dTrO
>>551
『でもぶっちゃけ、こんな魔力食い。マナ溢れてる土地じゃないと使えないっしょ』

【わん子視点の一言】
【瀬平戸はまだいい。魔法少女が大量に出回るのを支えるだけの地力がある】
【だからこそ、この街を離れてコレがどこまで戦えるか、というのは大問題】
【瀬平戸以外でも魔法少女を産出する土地はあるけれど、魔法を使えない土地だって多いのだ】
【ましてやバカ食いする機材など……】


>>他
『というわけで、相殺狙うから本体よろしくう!』

【隙と引き換えに高威力、という技はだいたい誰でも持っているもの】
【問題はそれをタイミング良く、相性良く使えるか、ということ】
【そういった意味で、斬撃属性で行為力で範囲広目、というのは割と趣味魔法な気がする】
【砲撃系の方が遠くまで届く姿をイメージしやすい人の方が多いと思う】
【ただ剣術ちゃんとやってるヤツなら“飛ぶ斬撃”ネタを何度かは試すだろ、というのも真理で】

【つまるところ、わん子の判断は、向かってくる光の奔流を“叩き斬る”という無茶である】
【もう一人くらい一緒に凌いでくれれば、まぁなんとかなるだろー、という期待とともに】

「どっせーーーーーーい!!」

>>552
「(センスステキなのがでたーーーー!?」←率直なかんそー
554 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/07(日) 01:39:04.58 ID:8mRRec9No
>>551
「くっ……チャンスだと思ったのに……駄目だ……こんなの防ぎきれない……」

あまりにも強力な大砲。盾も無い今、これを防ぐことは不可能だ。まさに絶望か。
――否、一つだけこれから逃れられる方法があった。それは、星のかけら。これを使えば、逃げることは可能だろう。だが、それは他の三人を見捨てて、更に街も危険に晒すということになる。

「けど……もう、これしか……っ!?しまった!?うわあああああ!!!」

迷っている間に、一姫に攻撃が届く。叫び声をあげ、自身の身体が消えていくのが分かる。痛い。物凄く痛い。このままでは、死んでしまう。そう思った一姫は、かけらをついに使ってしまった。
――逃げるのではなく、回復に。ビデオの逆再生のように、一姫の消えていった身体が復元されていく。

「……くっ……」

だが、回復中も攻撃は続く、いつしか再生速度を上回り、再び徐々に一姫の身体を傷つけていく。それに、戦いで失った魔翌力や体力まで、回復した訳ではない。

「……まだだ……まだ、耐えてみせる……」

身体のあちこちから流血し、立っているのもやっとの状態。だが、倒れるわけにはいかない。一姫には、守るべき者が居るのだから。戦うべき理由があるのだから。
555 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/07(日) 02:02:25.49 ID:O+u17abM0
>>ALL

……まったく貴様らは…つくづく馬鹿ばかりだな

【二人はあの光の奔流を受け止めに行く】
【一姫はもうほとんど戦えない】
【だがそれでもまだ戦おうという意志が感じる】
【命を賭してこの街を守るという皆の意志】
【しっかりと感じることができる】

いいだろう、なら私の──いや、私たちの力を見せてやろうじゃないか

【剣火情刀の柄を受け取る】
【そこから感じる】
【火暴の力を】
【これに応えなければ】

《火の精よ 氷の精よ》
《灼熱を纏いて顕れよ 零度で凍てつかせ顕れよ》
《獄焔よ 絶氷よ》
《決してそれは相容れない 交わらない》
《否 ならばその事実をねじ曲げよう》
《焔氷よ 闇を断ち 光を照らせ》
《さすれば かの者達の道は開けるだろう────》

【全力を剣へと込める】
【剣の焔は更に赤を増しそして同時に冷気を纏う】
【火と氷】
【決して交わるはずの無いものが今共存している】
【互いが互いを包み込み】
【その光景はまるで絵画のようだった】

《焔氷断絶──》

【終わらせる】
【皆のために】
【何よりもこれを託してくれた火暴のために──】

緋碧の一閃ッッ!!

【焔氷を纏った大剣はそのまま抜き放たれた】
【焔氷は光を焦がし凍てつかせながら山本の元へと迸る】
【まるで…神話のような光景がそこにはあった──】
556 :イベント「魔身、起動」 山本 由香 [sage saga]:2015/06/07(日) 02:27:13.38 ID://SAj9FT0
>>552-555

『その点に関しては問題ない。私を誰だと思っている?』

【その証拠に、魔力増殖炉の存在がある。実際に、山本自身はわずかな魔力しか持たないが、それをはるかに上回る出力を実現している】
【さらに、魔力そのものも、様々なまかない方をすでに山本は見つけている】
【魔力の塊たる星のかけらに似た物質を瀬平戸市のような土地で生産しバッテリー代わりにしたり、人工魔法少女が行っている「魔力→電力」の変換を応用し、電力から魔力へと変換する回路を作ったりするといった手だ】
【最も、これらの方法を用いても現時点では山本の魔装を動かすには至らないだろう……が、様々な機能をオミットした量産型なら十分に動かせるというのが山本の見込みだ】

【光の奔流が、裂けていく】
【一つはルカの剣、もう一つはナイトロードと火暴の合体技】

考えたね……だけど残念賞、解析できない魔術など、私にはない…!

【そして手をかざし、解呪の術式を放とうとするが…】

なっ…!?魔力不足……!?

【あれだけの規模の一撃、いかに増殖炉をもってしても回復には時間がかかる】
【迫る氷と焔、当たれば魔装とてひとたまりもない】

このっ……!

【選んだ選択は、先ほどと同じデータと化してのテレポート】
【光となって大砲状態のMG-02へと入り込んだ途端、氷と焔にMG-02は飲み込まれ、砕け散った】

……グ…グググ…よくも…やって…くれたね……!!

【ビルが崩壊し、地表へと落ちた壊れかけのパソコンから実体化した山本の体には、ノイズが走っている】
【おそらくは、データ転送中に02が破壊されたことによる、一部データの欠損によるものだ】

……ァ……アアアアアアアアァァアアアァァァァアァア!!

【狂ったかのように、光弾をまき散らす】
【しかし、狙いが定まっていない。一撃を入れるなら、今しかない】
557 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/07(日) 02:37:21.34 ID:O+u17abM0
>>ALL

はぁ…はぁ……逃したか……

【だが山本の様子がおかしい】
【体にはノイズが走り奇妙な叫び声まで上げている】
【何が起こったのかは分からない】
【だがチャンスだということは分かる──が】

先ほどの一撃に魔翌力を使い過ぎたか……

【もうほとんど魔翌力は使い果たしてしまい魔法の一つすらも使うことができない】
【だが自分には仲間がいる】
【こういうときに頼れるのが「仲間」だ】

火暴ッッ!!受け取れえええ!!

【火暴へと投げるのは剣火情刀】
【同時に自分の残りの魔翌力を全て剣火情刀に乗せる】
【火暴がこれを受け取ればナイトロードの魔翌力が剣火情刀にあるのが分かるだろう】

お前がトドメを刺すんだ!火暴!!

【もう魔翌力はスッカラカン】
【動くこともままならない】
【だがこの戦いの行く末を見守るため辛うじて意識は保ったまま】
【その碧眼が見る結末とは──】
558 :火暴 炎 [sage]:2015/06/07(日) 02:41:58.80 ID:+JIyfsc20
>>553
『だろ?』b

>>556
【体にノイズが走り狂乱といった風の山本へと何者かがヨロヨロと歩いてくる】

「よぉ!待ってたぜぇ!」

【落下のダメージもあってか瀕死の状態の長身の女性が赤い特攻服を血で染めながら】
【乱れた赤い髪を血糊をワックス代わりに纏めて骨の砕けた手で拳を作る】

「これで…!」

【残りの魔翌力の全て、呼吸の全て、命の全て】

「終わりだぁ!」

【最後の、最期の、最豪の拳に焔を乗せて降り下ろす】

「はぁ、はぁ、エヴァ、その刀、お前が取っとけ、形、見、だ、大事に、使って、くれよな」

「はぁ、あー、こ、んな、事なら…」










「昨日集団下校してた小学生ショタ喰っちまえば良かった」

【それが遺言となった】
【火暴 炎】
【享年18歳】
【戦場に置いて、義の下に殉職…】
559 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/07(日) 02:42:31.74 ID:8mRRec9No
>>556
「なんだ……おい、あいつ様子が……なっ!?」

あれだけ食らっても、まだ倒れない。そのことに恐れを抱く一姫。だが、そんなことを考えているのも束の間。山本の様子がおかしい。

「あいつ……狂って……だけど、今なら……」

だが、今なら攻撃を当てられるかもしれない。一姫は、かけらを使う前に魔翌力を溜めていた左手を、後方へと向ける。右手では青龍刀を山本へ向け、真っ直ぐに構えている。

「決めてやる!うおおおおおお!!」

そのまま左手から炎を噴射。傷付き、動かない身体を無理矢理に進める。

「角 龍 突 撃!!!」

そして、右手の青龍刀で山本を貫かんと突撃する。曲龍突撃から防御性能を引き、攻撃翌力と素早さを高めた一姫の新たな技だ。途中、何度も光弾に当たり、身体をさらに傷つけていくが、その勢いは弱まらない。
560 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/07(日) 02:44:57.14 ID:ctGy+dTrO
>>556
「いやまぁ、そうだよなぁとは思うんだけどさ」

【この人は天才なんだろなぁと思いつつ、同時に技術屋さんだなぁというのが感想】
【そして同時に今の自分に必要な人材でもあるんだけど……】

「とりあえず、生きてたら後でじっくりお話しようぜ?」

【バイクのねーちゃんに本体狙いは任せよう】
【ここでわん子のすることはただひとつ。ぶっ放してエンチャントが切れた大剣を】


【 ぶ ん な げ た 】


【しかも、本体のほうじゃなくて、壊れかけのPCめがけて、である】
【大方、通信機器がアレに入っていて、本体は魔導炉、PCはバッテリーにして
 冗長系を稼いでいるのだろう、というのがワン子の予想】
【なら、本体への打撃と同時に逃げ道つぶしもヤらないといかんのです】
【にまぁ】
561 :イベント「魔身、起動」 山本 由香 [sage saga]:2015/06/07(日) 03:06:40.76 ID://SAj9FT0
>>557-560

【的外れな魔弾の雨の中、2人は山本の前へと進む】

グッ……!!

【刀による一撃は、山本の胸に深々と突き刺さる】
【増殖炉が火花を散らし、その機能を停止する。これでもう、魔装はガラクタ同然、パソコンをつぶすまでもなくデータ化も不可能だ】
【そして、火暴の最期の一撃……!】

グアアァァァァァッ!!グ……アァ……

【あまりの威力に胸から刀が抜け、崩壊しかけのビルの壁へと叩きつけられる】
【魔装は完全に機能停止し、頭部の割れた部分から覗く山本の目は虚ろだ】
【体は、火暴の炎により、あちこちが燃えている】

(……私の……負けか……もっと……改…………りょ…う………)

【操り人形の糸が切れたかのように、首がガクリと垂れる】
【魔装も、山本の肉体も、その機能を停止したのだ】
【それと同時に、結界が消えていく】
【戦いの後は消え、そこにはいつも通りの瀬平戸が戻ってくるだろう】

//お疲れ様でした。これにて終了となります。
//拙い点も多々あったと思いますが、どうかご容赦ください。
//本日は、参加していただきありがとうございました
//この後か、明日の夜辺りにエピローグ(次回への振り)を投下する予定です。よろしければご覧ください。
562 :イベント エピローグ [sage saga]:2015/06/09(火) 01:26:34.08 ID:9ke1VdjW0
【山本と魔法少女たちの激戦から、ぴったり24時間後】
【研究室で、主を失ったはずのパソコンの液晶が、ひとりでに灯る】

『......私がこうして起動したって事は、「オリジナル」はやられたって事か......さらなる改良を加えなくちゃね......』

【液晶に浮かび上がる、戦いで死亡したはずの山本の姿】
【彼女は、データ化した際の山本自身をコピーしたもの...即ち、バックアップ。生身の体こそ失ったが、思考は本物と寸分違わない】
【コピーの限界であるのか、単独での実体化は不可能だが、幸いにもすぐそばには暫くの間の仮の肉体となり得るもの___MG-01がある】
【独り言を言い終わると、改良作業を始めるべく、撃破直前までの詳細データが保存されているであろうサーバへと接続を試みる......が、浮かび上がるのはエラーばかり】

.........おかしい.......

【データとなった身にもかかわらず、悪寒が走る】
【周囲の無線LANにも接続を試みる......が、一つたりとも見つからない】
【この場所は長く使っているが、そんな事は一度も起きたことは無い。明らかに異常だ】
【その事を裏付けるかのように......】

おっ、目ぇ覚めたんか。ちったあ状況は飲み込めた?

【黒髪を一つむすびにした、改造されたものであろうセーラー服を纏った少女の声がマイクへと入力される】
【その少女のそばには、明らかに堅気の人間で無い男達が数人】

『だっ......誰だ、君達は.......!』

別にそんなことどうでもええ事じゃ......と言いたいとこだけど。ええよ、教えちゃる。
アタイは.........病葉会第66代会長、江口 茜じゃ。

『病葉会......!?』

【山本もこの街の住人、一度は聞いたことのある名前だ】
【問題は、なぜ病葉会の人間、それも会長が直々にここに訪れているかということだ。今の山本の頭脳たるCPUは唸るも、疑問符は消えない】

悩んどるねぇ......確かにこれは偉ーい博士でも難しいよね...それじゃ、答え合わせの時間じゃ。

【コンピュータにつけられたカメラの前に、無造作に投げられた、五つの魔具......】

『それは......!何で君達がそれを......!』

ハハハ、簡単な事よ。面白いものを作る魔法少女がおるって話を聞きつけたんで、ちょっとばかり観察することにした、ってだけさ。

【良く考えれば、魔具の自力作成が可能な魔法少女は少なくない。星のかけらがあっさりと集まったところから不自然】
【山本は、最初から病葉会の掌の上であったのだ...!】

あんたが星のかけらが欲しい、って言うからくれてやってみたんじゃけど、まさかあそこまで凄いことになるとは思わんかったのぅ。うちの幹部がやられるなんて、想像もせんかった......

【自身の部下が死んだにも関わらず、心底感動している様子】

......さて、あんたはうちの幹部を殺っちゃった訳だ、生かしちゃおけん......が、あんた程の博士をみすみす潰すのも惜しい。そこでよ......

【そばにいる男達に目配せをすると、パソコンや01の周りに集まり、次々とコードを引っこ抜いて行く】

『なっ、何をする!やめろ!離せ!』

【そう言っている間にも、次々とコードが抜かれ、周辺機器が停止して行く】
【不味い。そう思った瞬間______意識は、強制的にシャットダウンされた】
【電源コードが抜かれたのだ】

【山本を内包した機材や、01は用意されたハイエースへと積み込まれていき、そして病葉高校へと運び込まれていった】
【そう時間が立たないうちに、魔装や人工魔法少女についてのデータは分析され、病葉会の手に落ちることとなるだろう】
【そしてそれは、近い未来魔法少女達、ひいては瀬平戸市を大きく揺さぶることとなるだろう________】

//遅くなりましたが、エピローグです。

563 :強正美義 [sage]:2015/06/10(水) 00:42:54.05 ID:6KF6WFNDO
深夜の瀬平戸の町には、クリーチャーは結構な頻度で現れる。
それらは例えば山道や雑木林といった人通りの少ない道等に出没し、都会等であっても路地裏なんかには以外と居たりするのである。

「…さて、どうしようかしら」

そんな路地裏にて呆れた様にそう呟いたのは、眉目秀麗という言葉をそのまま人にしたかの様に美しい女性。
彼女が立ち尽くしている理由は一つ―――彼女の周囲を取り巻く、数十匹の子犬である。
星のかけらの魔翌力で狂犬さながらの化物と化していた彼等も、こうして退治してかけらを上手く取り除いてやれば元に戻る。
…戻るのは、いいのだが。

「流石に、少し多いわね…」

どうやら出産直後の子犬が全てまとめて変化していたらしく、戦闘後には相当な数が姿を現したのだった。
保健所に連絡をするのは最後の手段としても、この数はどうしたものかと立ち尽くし続ける美義。
目の前の光景に、魔翌力を振り撒く星のかけらを拾う事は忘れている様で―――
564 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/10(水) 01:18:56.69 ID:trTdSUQ60
>>563

ありゃ、もう先に取られてたか......

【そこへやってきたのは、ポニテに黒いワンピース&帽子の魔女っ娘スタイルのアラサー女、篠原】
【魔力の気配を嗅ぎつけやってきたが、残念ながら目当てのものはすでに倒されている模様】
【路地裏には、けたたましく啼く仔犬達と、それを見て立ち尽くしている女性のみ】
【放って帰ってもいいが、見て見ぬ振りというのはどうも気分が悪い】
【それは先日、ある魔法少女の親切により危機を脱したというのが影響していたりする】

......ねえ、どうしたのよ、この仔犬。

【取り敢えず、事情を聞いて見ることにした】
565 :強正美義 [sage]:2015/06/10(水) 01:43:48.40 ID:6KF6WFNDO
>>564

「大きな一匹のクリーチャーだったのだけれど…どうやら犬の一家が幾つか集まっていた様ね」

冷静に的確な言葉を返し、近くの小さな一匹を拾い上げる。
産まれてまだ数ヶ月であろうその子犬を抱えたまま振り向き、篠原の姿を確認する―――と。

「……ふむ」

数瞬の空白、そして更に何かを考える様な素振り。
篠原の体や雰囲気を探っている様で、当人としては不快に感じるかもしれないその数秒の後。

「申し訳無いのだけれど、あそこにある星のかけらを貴方に譲る代わりに―――一つ、質問に答えては頂けないかしら」

―――突然の申し出。
いきなり空気が変わったのが伝わったのか、じゃれていた子犬達も急に大人しくなる。

「失礼ですけれど、貴方は今お幾つ…いえ。
魔法少女になってから、どの位経っていますか?」

そして、失礼だと自覚しながらも質問を続けた。。
彼女が個人的に気になっている年齢もそうだが、何より―――貴重な、十年前の魔法少女を知っている人物ならば。
彼女にとっては、重要な人間になりうるのだから。
566 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/10(水) 02:17:02.96 ID:trTdSUQ60
>>565

あぁ......成る程ね。

【仔犬に囲まれた美義とは対照的に、篠原の方には仔犬は1匹も寄って来ていない。加齢臭と呼ばれるものは原因で無いと思いたい】

......あのさ、物珍しいのはわかるんだけど、あんまりジロジロ見ないでもらえないかしら?やりたくてやってるんじゃないのよ......

【慣れ切ったこととはいえ、平気な訳ではない】
【露骨に嫌そうな顔を見せるが......】

えっ、くれるの!?いいわよ、なんでも答えてあげるわ。

【仔犬が尻尾を振るがごとき表情。見事な手のひら返しだ】
【篠原にとって文字通り命の源であるかけらをくれる人間に、悪い人間はいない......】

そうねぇ......年は、まあ見た目通りとして、魔法少女になったのは.....確か、20年とちょっと前ぐらいね。

【なんでもとは言ったものの、やはり正確な年齢は言いたく無いのでぼかしておく】
【それはともかく、10年前であれば篠原はすでに魔法少女である。相手が当時魔法少女界を騒がせたりしているのならば、知っていてもおかしくはない】

//すみません、今日はこの辺りで凍結お願いします...
567 :強正美義 [sage]:2015/06/10(水) 02:23:06.07 ID:6KF6WFNDO
/了解しましたー
/私の方も返しは明日にさせて頂きますー
568 :強正美義 [sage]:2015/06/10(水) 20:54:44.65 ID:6KF6WFNDO
>>566

「―――なら、此の少女と出会った事は?」

そう言って彼女が懐から取り出したのは、一枚の古い写真。
写真に写っている中学生程であろう少女には、美義の面影も僅かに見てとれる。

「名前は、強正美麗と言います。
今の私の様な、警察に良く似たコスチュームを纏った魔法少女なのですが―――心当たりは、ありません?」

探し求めている少女―――美麗は、特に魔法少女の中では有名という訳では無い。
だが、とある魔法少女を手当たり次第に探していたと思われる彼女は、何度か当時の魔法少女と接触していた可能性があった。
篠原が出会っている可能性も、無い訳ではないが…

/すいません、本日はこれ以上返せないかもしれません…
569 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/12(金) 18:14:45.73 ID:HTfXHL330
…………

【瀬平戸市のどこかに存在する森の中。そこにはひたすら妖しげな雰囲気を纏った洋館が存在した】
【『お化け屋敷』】
【まさにそんな表現が的確だろうその洋館のとある部屋の窓。そこから何者かが庭園を眺めていた】
【その何者かはティーカップを片手に庭園を見下ろしため息一つ】

こんな生活をいつまで続けているんだ…私は……

【その人物はエヴァージェリン=ナイトロード】
【そしてその正体を吸血鬼。様々な伝承が語り継がれたが、今となっては伝説上の生き物。架空のモノとなっている】
【曰く、そのモノは不死身】
【曰く、そのモノは人の血を啜る】
【曰く、そのモノは闇夜の王】
【曰く──そのモノはあらゆる怪異の頂点に君臨する】
【それが『吸血鬼』である】
【まぁ今はそのような力は殆ど無いのだが】

いつの間にか…この生活に抵抗を感じなくなっている…?この私が…?
かような平穏に身を委ね…己が罪を忘れ……この生活を──『気に入っている』…?

【否。それは赦されざること】
【咎人が平和を望むなど。咎人が平穏を望むなど】
【決して──赦されないのだ】
【人と交わってはいけない。自分にとって人は食糧以外の何者でもない】
【そうだった筈だ】
【なのに今の自分は人との繋がりを創り、それが壊れることを恐れている】

──私にはそんなことは赦されない……
私は……否、我は『吸血鬼』
人を襲い、血を啜り、人間共から畏怖される存在────

【なにかが胸の奥でプツリ、と切れた】
【恐らくそれは今までの自分】
【人と馴れ合い己が罪を忘れた愚かな自分】
【そしてそれと同時に心の奥に黒い何かが広がっていく】
【黒々と邪悪なそれが腕、脚、頭。体全体を巡っていく】
【体中にその『黒』が侵食していく。穢らわしい血が流れるのが分かる】
【穢らわしく──けれどどうしようもなく手放すことのできないこの力】
【忌むべき力が無ければ生きていけない】
【なんと自分は愚かなのだろう】

我は闇だ。闇は何者にも染められず、闇は何者とも交われない
そしていずれは全てを喰らう──

【そう言い手にしたのは一枚の写真】
【まだ自分が人だった頃の、光だった頃の写真】
【そして己の罪の証でもある】
【それを机に置き紅茶も飲み終わったのかティーカップもそこに置く】
【そして今纏っていた服を脱ぎ捨てた】
【次に身を包むのは漆黒の闇と血の紅を夢想させるドレス】
【そして気付けば──瞳は紅蓮のような紅色をしていた】

さぁ──血の祝宴を始めよう────

【外を見る】
【もうすぐ日が暮れる。そうすれば後は夜の時間】
【宴の時間だ──】
【屋敷の扉を開け外へ出る。そして夜が来ると同時に始まるだろう】
【世にも恐ろしい愉しい宴が──】
570 :ニンニ・ノンノフィーネ・永遠の楽章を繰り返す魔法少女 [sage]:2015/06/12(金) 22:25:26.76 ID:Emn8uAQt0
>>596

「……あれは……?」

【グレーのワンピースを着た、黒金髪の少女は、思わず息をのんだ】
【宵闇の時。人通りの少ないこの道は、街の人々から『お化け屋敷』に通ずる道だと教わった】
【この街にきたばかりの少女は、「星のかけら」の情報が真実かどうか見極めるために、
 人目の寄り付かない場所を徹底的に探ろうと考えていたのだが――】

「エヴァーシェリン……いや、宵闇の覇者……『ナイトロード』か。」

【その道の途中で、二人は出会う】
【彼女は、エヴァーを”知って”いた】
【姿かたちは数百年前と何も変わらない。その気配も……】
【永遠を生きる連鎖の中にいる彼女は、長い時間彷徨の中で、数百年の昔、出会ったことがある】
【とはいえ、ポジティブな出会いではない】
【エヴァーが「禁断の魔法」で吸血鬼化していた時、吸血鬼を狩る側の中の一人として、対峙した記憶がある】

「生きていたのか、ナイトロード。
 数百年その噂を聞かぬものだから、私はてっきり、誰かに殺されたかと思っていたぞ……」

【その時の記憶は定かではない。自分は吸血鬼に殺されたのか、あるいは見逃してもらったのか、
 あるいは、視線にすら入らず、忘れ去られたのか――】
【自分自身、吸血鬼の彼女の印象こそはっきり覚えている物の、面識そのものがあるわけではない】

「そして、おぬしのような大物がこの街にいるという事は……
 「星のかけら」の話は真実と言っていいのじゃな。」

【ニンニは身構えもせず、ただふらりと吸血鬼少女の前に立った】



571 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/12(金) 23:01:03.15 ID:HTfXHL330
>>570

宵闇の覇者…?はて、我には幾つもの通り名があった、いちいち覚えておらぬが……

【自分の名前を知っている。つまりそれはこの人物は自分を知っている】
【それも遥か昔の自分をだ】
【だが些か目の前の人物についての記憶が無い。つまりは自分にとってどうでもいい存在だったのだろう】
【ならば自分にとってそいつはその他と同じ。つまり食糧だ】

なぜ我の名前を知っているかは知らぬ
だが我の、高貴なる不死者《ヴァンパイア》である我の御前に現れたということは──我が血肉になる準備は出来ているのだろうな?

【ナイトロードが放つのはただひたすらに邪悪な魔翌力。その魔翌力は周りを震わせ恐怖を煽る】
【しかしニンニならば気付くだろう】
【ナイトロードの魔翌力が全盛期ほどでは無いということに】
【だがそうとは言っても決して魔翌力量が少ないわけではない。むしろ一般的な魔法少女よりも多いだろう】

さぁ宴を始めよう、血は舞い踊り、月は唄う。夜は我の領域だ。そこに踏み入れたこと、絶望の中で後悔するがいい

【背後に月を従えナイトロードはさぞ愉快げに嗤う】
【残酷に、ただただ嗤った】
572 :ニンニ・ノンノフィーネ・永遠の楽章を繰り返す魔法少女 [sage]:2015/06/12(金) 23:22:24.49 ID:Emn8uAQt0
>>571
「私もツキというものがないのう……
 私を知らないのも無理のない事。たぶん私は、 
 数百年前のお主に、私はまるで歯が立たず、さっさか逃げ出したのであろうからなあ」

【ニンニの周りには、常に「音楽」が鳴っている】
【きわめて、弱く《ピアニッシモ》に――それはニンニを何度も生き返らせた《復活》の魔音である】
【そのように何度も復活するので、記憶のディティールはあいまいなのだ】
【だが――吸血鬼一族の強さは、その体に身に染みている】

「だからといって、そう易々と歯、怪物の血肉になる気もない。
 やむを得んかな……
 『ヴィヴァーチェ・ピウ・モッソ』!!」

【そういうと、ニンニは懐から楽譜を取り出すと……】
【その楽譜が光出し、ニンニの身体を五線譜で包む】
【ピアノをモチーフにしたモノトーンのドレス、
 五線譜のティアラ、エルフ耳……】
【光はニンニを――魔法少女に変えた!】

「私はニンニ……「魔法少女・ノンノフィーネ」。
 永遠の楽章を繰り返す少女。
 ナイトロードよ、そなたに問う。
 この街にあるという「星のかけら」……
 そなたは既に、目にしたことはあるかのう?
 それともすでにその星のかけらを集め……「願い」とやらをかなえたのかえ?」

【ニンニはついおととい、この街にやってきたばかりだ】
【星のかけらの話も、人づてに聞いた噂にすぎない】
【ニンニは問いかけのさなか、魔道ピアノ・レーゼンドルファー・ゾンビを召喚し、音楽を奏でる】

【――【魔奏・《木星》】――】

【この曲は、相手の放つ邪悪な気配と恐怖に対抗するため、自らを鼓舞し、あらゆる精神攻撃をはねのける「音魔法」の一つだ!】
【「木星」の勇壮な曲が、宵闇に響き渡る――】
573 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/12(金) 23:33:58.02 ID:OzMBEA2W0
>>568

【差し出された写真には、何処か目の前の女を思い起こさせる少女の姿】

うーん......悪いけど、知らないわ......

【少しの間唸るも、返事は冴えない】
【例え会ったことがあるとしても、10年以上前に1度きり会った人間の顔など覚えていない】
【二人の間に、気まずい空気が流れる】

......えーと、この子って、貴女の姉妹か何かなの?

【沈黙を破ろうと、苦し紛れに口を開く】
【流石に、これでかけらをもらってさようなら、は気が引けるのだ】

//すみませんここ数日忙しく、返信できませんでした...
574 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/12(金) 23:59:34.45 ID:HTfXHL330
>>572

当たり前だ、簡単に死なれては宴にならん
おんしにはたくさんの苦しみを味わってもらわねばな

【あぁ、これだ。自らに足りなかったもの。】
【身体が昂揚感に包まれていく。今までの平穏な暮らしでは味わえなかった感覚】
【『死』】
【それが間近にあるというだけでこんなにも胸が高鳴るものなのか】
【目の前の人間を光が包み込む】
【変身している最中に攻撃するほど野暮ではない。だが静かに待つほどナイトロードでもない】
【ニンニに対してナイトロードを包むのは黒き光。光の届かない漆黒】
【そして纏ったのは赤と黒を基調とした外套。それは吸血鬼の象徴とも言える夜と血を表したもの】

ほしのかけら…、生憎願いはまだ叶えてはおらぬよ、ただかけら自体は持っている
なら我がおんしに負けるのなら我のほしのかけら、おんしに与えようではないか

【そして暫しの沈黙の末、響き渡る勇壮とした曲】
【しかしそれを掻き消すかのようにナイトロードは言葉を紡ぐ】
【一節、そしてまた一節と冷酷な言葉が牙を剥く】

《真なる絶氷 真なる宵闇 真なる獄炎》
《我 その全てを統べるものなり》
《絶氷はあらゆる全てを凍てつかせ》
《常闇はあらゆる全てを覆い隠し》
《獄炎はあらゆる全てを焼き尽くす──》

【紡がれる詠唱。それに呼応し倍増する魔翌力】
【やがてそれはそれぞれ属性を帯びてゆく】

《凍てつき 覆い 焼き尽くせ》

《──「常夜の世界」──》

【紡ぎ終わる詠唱と同時に放たれる魔翌力】
【地面が凍り付きニンニを凍てつかせようとその魔の手を伸ばしていく】
【闇の触手が幾本も伸びていきニンニを貫こうと迫り来る】
【煉獄は渦を巻き辺りを燃やしながらニンニを飲み込もうとする】
【その様はまさに地獄絵図】
【氷、闇、炎の全てがニンニを仕留めようと動き出す】
575 :強正美義 [sage]:2015/06/13(土) 00:12:09.40 ID:dr4AxWpDO
>>573

「………そう、分かったわ。
もしまた何か分かったら、此方までお願いしたいのだけれど」

そう言って自分の連絡先を渡し、頭を下げる。
やはり十年前の記憶、覚えている当時の魔法少女が簡単に見つかるならば、美義自身今此処にはいないだろう。
その事に若干の苛立ちを感じていた美義だが、篠原の言葉に我に帰る。

「ええ、姉なのよ。
十年間、全く音沙汰も無いもので…困ってしまうわ」

取り敢えずは質問に答えるが、何処と無く疲れた様な雰囲気が感じられる言葉。
更に、何でも無いとばかりのその内容はよく聞かずとも重大なものである。
自嘲の念が混じった笑みを浮かべ、更に続ける。

「―――もう届かないかもしれないのに、諦めたくないし諦められない。
本当に、難儀なものね」

心配するかのように、子犬が小さく鳴く。
それで改めて状況を思い出し、いつの間にか逆に掴まれていた一匹を下ろす。
じゃれてくる犬をあやしながらかけらを拾い上げ、篠原へと投げる。

「遠慮は要らないわ、持って行って。
私にはあまり必要も無いし」
576 :ニンニ・ノンノフィーネ・永遠の楽章を繰り返す魔法少女 [sage saga]:2015/06/13(土) 00:22:33.09 ID:rHAvmAbJ0
>>574
「うっ、ああああっ!!」

【吸血鬼の放った属性魔法は、基本的に止まって戦うタイプのニンニを直撃する!】
【足元は氷に閉ざされ、炎が身体を包み、闇がニンニを包む――】

「さすがは……吸血鬼、あきれるほどの魔力よのう……」

【直撃の瞬間、ニンニは曲調を変える】
【《魔奏・死と乙女》――】
【吸血鬼の放った攻撃は、曲に誘われて出現した「乙女」を模したオーラに吸い寄せられる……】
【攻撃対象を移す魔奏だったが、発動に時間がかかった様子で、
 ニンニの身体のあちこちには凍傷と火傷がある】

「ふむ……手心を加えてくれているのか。
 それともじわじわといたぶるのが、おぬしの主義か、ねぇ……」

【吸血鬼の全盛期であれば一瞬で死に追いやられていた激しい攻撃だったが、どうも相手は全力を出していないような印象である】

「欠片は、既に手にしたと……?
 しかし願いを叶えていないとは……
 どういう事だ吸血鬼? それとも、そなたの叶えたい願いは既にない、という事か――」

【あるいは――】
【星のかけらというものは、あちこちに偏在し、】
【ある程度数を集めなければ発動できない種類のものなのか、と推測する――】

「なんにせよ、お主の知っている星のかけらについて、
 もう少し教えてもらおう……」

【《死と乙女》の演奏を続け、攻撃を引き受ける幻影の乙女たちを数体漂わせつつ……
 同時に別の曲を奏で始める。彼女の得意楽曲だ】

「魔奏……《追憶――ノクターン》! お主の記憶……吐露してもらおうか!」

【《追憶》は、聴く者の記憶をかき乱し、混乱させる演奏である】
【混乱のさなか質問をし、この街に来た経緯や知っていることを尋問しようという魂胆なのだが……】
【強大な魔法力を持つ吸血鬼に、はたして通用するだろうか?】
577 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/13(土) 00:47:31.85 ID:UMS29wYH0
>>576

(やはり一撃でとはいかないか……)

【自分にある封印の魔法】
【なんと煩わしいものか。これさえなければ変わることはなかったのに。こんな気持ちになることも無かったのに】
【すべてあいつのせいだ】
【自分をこの街に縛り付け消えた。あいつさえいなければ────】

面倒なものよ
次こそは確実に仕留めよう

……しかしおんしは本当に何も知らぬようだな

【口では平静を装っているも、その内は怒りかよく分からないものに苛まれていた】
【それが自分に対するものなのか、はたまた「あいつ」に対するものなのか】
【それはナイトロード自身にもわからなかった】
【──その僅かな心の揺らぎが決め手となった】
【いつの間に曲調が変わっていることに気がつけなかった】

な…なんだ…これは…!?

【突如視界が揺らぐ】
【まるで世界がおかしくなったようだ。否、おかしいのはナイトロードの方だ】
【混乱しまともにその場にも立てなくなり膝をついてしまう】

おんし…我に何をした…!!

【苦痛に歪めるその顔がニンニへと向けられる】
【それに対しニンニはどう対応するだろうか】
578 :ニンニ・ノンノフィーネ・永遠の楽章を繰り返す魔法少女 [sage saga]:2015/06/13(土) 01:01:15.68 ID:rHAvmAbJ0
>>577

「これが……音楽に込められた力を扱う魔法……【音魔法】じゃ。
 いつか現れるであろう《魔王》とやらを倒すために作られた魔法……
 私はその魔法を永遠にするために、永遠を縛られた運命を持つ者といったところじゃ。
 今、貴様にかけた音魔法は、そなたが無意識で封印した過去の記憶を想起させる――」

【重い曲調をひきながら、《死の乙女》達が吸血鬼の周りで踊りつつ、
 《追憶》が吸血鬼の記憶を混乱させる――】
【とめどなく出てくる、ネガティブな記憶の数々】
【普段は心の底に封印している、意識していない記憶も、
 短調の調べに誘発されるように想起されることだろう】

「さて、問おう、吸血鬼よ。
 ……星のかけら、とは、本当に願いを叶える力があるのか?
 それは、どこに行けば手に入る……
 それほど数多くあるものなのか?
 そして――そなたの「願い」は、なんじゃ」

【音楽は、悲劇の様相を強くする】
【魔道楽器・レーゼンドルファー・ゾンビは、ニンニの演奏を煽るかのように高らかに鳴る】

「くっ……」

【とはいえ、先ほどの強力な火力の魔法によって受けたダメージは、
 ニンニの繊細な演奏に僅かながら影響している】
【そう長い時間演奏はできそうにない……】
【また、完璧でない演奏は、わずかなズレやスキが生まれる】
【その音のスキをつけば、この魔法を振り切る事も可能だ】
579 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/13(土) 01:27:46.16 ID:UMS29wYH0
>>578

【もうニンニの声も届かない】
【頭を駆け巡る様々な「記憶」。そしてそれは鮮明な映像となってナイトロードの頭にフラッシュバックする】

『お前は良い子だ、人のことを思うことができる』
『私はお前みたいな良い子は殺さない』

【頭に蘇る「あいつ」の言葉の数々】
【吐き気がする。自分を封印したあいつの顔が次々と思い浮かぶ。抵抗することもできないそれがひたすらナイトロードの頭を駆け巡る】

『私はお前が好きだ。おっと、そういう意味じゃないから勘違いをするなよ?』

【気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い】
【出てくるな。もう思い出したくない】
【「私を捨てた」者のことなど、あの女のことなど】

かけらには…願いを叶える力はある……
クリーチャーを倒すか他の魔法少女から奪う…それが入手方法だ……
そして…私の願い…は……あいつに………

【そこまで言いかけたところでナイトロードはふとこの演奏の隙に気づく】
【そして言い終わる直前ナイトロードはその隙を突き頭の混乱を解くことができた】
【すかさず後ろに下がるもうまく体のバランスが取れない】
【少しよろめきながらもなんとかニンニを仕留めようと】
【しかしなぜか上手く前を見ることができない】
【視界がぼやけてしまう】
【一体何が起きたのかナイトロードは分からずに居た】
【だが頬に熱い何かが滴り落ちるのを感じそこでやっと──】
【自分が泣いているのだと知った────】
580 :ニンニ・ノンノフィーネ・永遠の楽章を繰り返す魔法少女 [sage saga]:2015/06/13(土) 01:53:22.66 ID:rHAvmAbJ0
>>579

「……!?」

【僅かに、音が外れた】
【その外れたメロディの隙に、吸血鬼は機敏に後退し、こちらをにらむ】

(「あいつ」……? そうか、あやつは――)

【ニンニはそれを見、演奏を静かに止める】
【死の乙女たちも静かに夜の闇に消えていく……】

「……星のかけらの噂、本当のようじゃのう。
 クリーチャーとやらは、星のかけらの魔力によって生み出されたものであり、
 そして他の魔法少女も、この街に引き寄せられるようにやってきた、ということか……
 その情報は真実のようじゃな。

 そなたの――涙と同じくな」

【気が付けば、ニンニは魔法少女の変身を解いている】
【全身のダメージが大きく、変身を維持できなくなったというのもあるが……】

「魔法少女には、ギアス(縛り)がある。
 心の底から他者を愛する者を、害してはならぬという掟――。
 おぬしの流す涙は、恋する乙女そのもの。
 そなたは……数百年もの長い間、誰かを愛し続けていたのじゃな」

【ニンニは変身解除後も残しておいた魔楽器・レーゼンドルファー・ゾンビの鍵盤を弾く】
【癒しの魔奏《愛の夢》。】
【ゆったりとした曲が、両者の傷を癒していく。
 かたや、肉体の傷を、そしてもう片方は、心の傷を……】

「この街の「星のかけら」は、私がいただく。
 そしてお主が、「恋する乙女」のままであるならば、私はお主と戦わぬ。
 されど――そなたが恋を諦め、絶望の中ふたたび吸血鬼としての覇道に突き進もうものならば――
 《永遠の楽章を繰り返す音魔法使い》……ニンニ・ノンノフィーネが容赦はせぬ。
 帰るがいい、恋の乙女よ。
 夜は乙女の、眠りの時間じゃ……」

【そうつぶやくと、ニンニは音楽を演奏しながら、夜の闇の中に消えようとしている】
【ニンニ自身もダメージが大きく、退却をせざるを得ない状況だからでもある】
【したがって、体力的には無傷の吸血鬼にとっては、絶好の追撃の機会でもある……】
581 :ニンニ・ノンノフィーネ・永遠の楽章を繰り返す魔法少女 [sage saga]:2015/06/13(土) 02:03:11.57 ID:rHAvmAbJ0
>>580

(訂正)

恋する乙女→人を想う乙女
に脳内変換していただけると助かります。
582 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/13(土) 10:24:57.61 ID:UMS29wYH0
>>580

なぜ…なぜ涙など…!
我は…なぜ……!

【違う。違う違う違う!】
【人を想う?否、人はただの食糧だ】
【そう、食糧。なのに、そのはずなのに】
【あいつも私を捨てた】
【突如私の前から私を残して──】
【今では死んでいるかも生きているかも分からない】
【所詮人とはそういうものだ】
【自分より遥かに短い寿命。そしていつかは自分を置いて居なくなってしまう】
【そんなことを何度も何度も────】
【だからもう──人とは交わらないと】
【そう決めたのに────】

【優しい旋律がナイトロードを包み込む】
【こんなとき、あいつは一体どうしただろうか】
【優しく──私を抱きしめてくれたのだろうか】

私は…どうしたらいいのだ…?
人でもなく、かといって本物の吸血鬼でもない……

【一体自分はなんなのだろうか】
【一体自分はいつまで、この永劫とも言える時を生きなけらばならないのだろうか】
【この永劫の輪廻を何度味わえばいいのだろうか】

なぁ…教えてくれ……
私は……私はこれから…どうやって生きればいい…?

【それは誰への問いだろうか】
【闇の中に消えていくニンニへとだろうか】
【それとも今は行方も知れない「あいつ」へとだろうか】
【膝から崩れ落ちるナイトロードのその声は闇の中に虚しく響き渡った──】
583 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 20:38:38.81 ID:/o6eDTyoO
【郊外の山林にて】

【ある程度経験が長い魔法少女であれば、ほむ?と気になったかもしれない】
【単独の結界が長期間にわたって展開されることは、あまり例がないことゆえに】
【好奇心が優ればのぞきにくるの者もあるだろう】
【好奇心がネコを殺すことを知っていれば、あえて距離をとることもあるだろう】
【……結界の主はネコじゃなくて犬だけども】

「〜〜〜♪」

【さて、山林に隠されているのは、ルカが乗ってきたレジャー用亜空間航行船である】
【どうみても墜落以外の傷がてんこ盛りな船体も、最初に比べれば大分ふさがってきた】
【その分、継ぎ接ぎ具合も増した感はあるが、この結果、犬耳の魔法少女に工作の心得があるわけでなし】
【どうやら何か、小さな機械を動かしているようで】
【……そこからして、もう地球とかの技術からはなんかぶっ飛んでる感ありありなのであった】
584 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 20:59:58.98 ID:3JnEkAzL0
>>583

「……………あんびりーばぼー」

【何時もは饒舌な彼女もこの時ばかりはこう呟くばかりはであった】

(いやはや、まさか適当に夜空を飛んでいたらトテモオモシロイモノを見つけてしまったね…)

【感知した珍しい魔翌力を追って結界を見つけたらこれである】
【幾多の怪奇現象、越常現象に遭遇してきた彼女にとってこの】

「まさに墜落した宇宙船と宇宙人と言った風だね…たまらない、これだから生きるのは止められない」

【そして結界に向かって三対の闇の翅で突っ込んだ次の瞬間】

「やあやあやあやあやあやあやあやあ今晩はお晩ですごきげんよう」
「いやいや、まずは此方から名乗るのが全宇宙共通のマナーだったりするのかい?」
「だとしたら悪いことをしたね!平に御容赦御願い申し上げ奉るよ!」
「僕は狂犬病 鬱月… 気軽に愉快に親しみと侮蔑を持ってしてうつつきさんと呼んでくれると僕はとても嬉しい、嬉しくての僕が死んでしまうほどだ」
「とりあえず今飴でももっているからつまらない物だが受け取りたまえ!」
「っと、とりあえずはこんなところかい?」

【いきなりザ・ペロペロキャンディーと言った物を差し出しながら捲し立てれ少女、この饒舌は星の違いすら考慮しないらしい】
585 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 21:06:50.62 ID:/o6eDTyoO
>>584
「おう、異星人じゃなくて異世界人な! そこのとこ間違いないように
 というか厳密には人でなくて犬なんだけどなっ!
 あ、でも状況はだいたいあってる!」

【基本的にルカちゃんはヒトが好き】
【なんで出しっぱなしのしっぽはぶんぶんぶんぶん】
【なお、スカートに尻尾穴を開けるタイプですので、パンモロはないので】

「数多の世界をまたにかけるファウンデーションが巫女様の使い魔にして護衛、ストレルカ。
 ルカって呼び名のほうが気楽かなー。あと今は一応休暇中なー」

【腰に吊るした2本の刃が、確かに護衛という出自に説得力】
【ちょっと苗字のあかん加減にダメージ負いました(わんこてきないみで】

「うつつきちゃんかー。舌噛みそうだからうーちゃんでいいや。
 んでうーちゃんはただの暇人かい?」

【飴は即ゲットしました。甘味はお好きっぽい】
586 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 21:22:14.66 ID:3JnEkAzL0
>>585

「ナ、ナンダッテー!?」

「更にアメィジィンィグじゃないか!」
「尻尾が凄いコトになってるぞー愛いやつめー!」
「うーちゃんだって!?」
「ミステリアス(笑)が売りの僕に未だかつてそんなフレンドリーなあだ名を付けた人はいない!ルカ初めてだー!って思ったけどルカは人じゃなかったーざんねーん!」

【此方は更にブッ飛んだ事実にテンションが可笑しい事になりミステリアスがログアウトしておりますですはい】

「ふっふっふっ、僕はただの暇人に非ず!」
「ウルトラスーパーデラックスアルティメットマキシマムデットリーフォーティーフォーマグナムスイートハピネススマイルミステリアスパフェ暇人だぁー!」

【そのブッ飛んだテンションのままにおばぁちゃんの茶箪笥の引き出し宜しくに黒砂糖の塊やら干し芋やらの懐かしのお菓子を『コネクト』の魔法で次々と召喚する】
587 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 21:27:55.25 ID:/o6eDTyoO
>>586
「いや、むしろ魔法少女的には異世界のほうが多いんじゃない?
 変な白いイキモノとか水色のぷにぷにとかくらいしか、異星人系導入担当っておもいつかんのだけど」

【妙に冷静な切り返し入りました】
【この子、結構詳しいのかもしれません】
【尻尾はばっふばふやで】

「まー、ヒトとあんまかわんないけどね。
 犬をベースにヒトになれるようにしてるってだけだし。
 よしわかった、黒砂糖とか干し芋もおいしいけど、そのマグナムスイートなパフェを要求するのだ!」

【干し芋もっきゅもっきゅしながら、更に食い物を要求する犬耳】
【犬のくせに甘味を嗜むとか、飼い主が見たらきっとこめかみに血管を浮かべるに違いない】

「さて、そろそろ救難信号の発信もしたほうがいいかなぁ」
588 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 21:43:12.46 ID:3JnEkAzL0
>>587
「ふむ、確かにそうだね」
「でもたしか火星にタコが、月にはカニとウサギがいるのではないのかい?」

【変なところでファンシーな思考の持ち主である、ある意味で魔法少女向きではあるが】

「ふはははは!ならば見るが良い!」
「人を超えっ!否ぁっ!人を捨てた甘味!」
「人ならぬルカに味遭わせてあげよう!喰らえぇ!」

【やたらと大袈裟なエフェクトと魔法陣から飛び出すのはちょっとした今は絶滅危惧種の電話ボックス程のパフェ、コーンフレークの上にチョコにキャラメルにドライフルーツ、その上にはバスケットボールのようなアイスがてんこ盛り、更にみかんからオプンティアまで古今東西ありとあらゆる果物が】
【更に更にその上にある巨大なホイップクリームには私立紫薔薇学園の自慢のオリジナル品種の薔薇の花弁のジャムが加えられ紫色】
【その上にはプリンにコーヒーゼリー、ドーナツ、マカロン、ジェリービーンズ等がトッピングされた重さにして2キロをオーバーする全人類未踏の甘味の大魔王と言うべき存在が降臨する】
589 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 21:51:50.97 ID:/o6eDTyoO
>>588
「火星はタコよりあの変な6輪探査機のほうがいいなぁ。
 あと月はな、カニやウサギの他にトカゲとかカジキマグロとか亀とかカマキリとか
 あと馬とかネズミとかフクロウいろいろパターンあるからなぁ」

【マイナーネタいろいろ】
【なお、真相はタダ読み漫画にとある傑作が入っていたことによる】

「……質量とかガン無視してくるあたりさすが魔法少女、とはいうけどさ
 これ、ルカの身体より大きくね? さすがに入らなくね?
 食べ物を無駄にしちゃダメって教わらなかった?」

【1.5m×1.5m×2.5mくらいでしょうか、電話ボックス】
【……ルカちゃん放り込んでパフェ漬けになるんじゃないかな、これ】
【胃袋に収まらないよね!?】

「いや、でも食う!」

【世の中には負けるとわかっていても挑まねばならない戦いがあるのです】
590 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 22:07:05.85 ID:3JnEkAzL0
>>589
「人は本当にお月様好きなんだねー、僕も一応カグヤなんて豪勢な称号を頂いているけどあれも月のお姫様のお話だしね」

【至極真っ当な事を言うルカに対して堂々と見栄を張る】

「確かにルカの言い分はわかるよ…」

「駄菓子菓子(だがしかし)!」

「それでも!例え罪深いことで在ろうとも!一度決めたら最後自分に甘えちゃだめだ!だめなんだ!」

【人類未踏、否、人類未『糖』の甘味へと戦いを挑む異郷の友へと熱弁を振るう】
591 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 22:12:59.09 ID:/o6eDTyoO
>>590
【スプーンを構えて10分後】

「おなか、いたい…… ってかさむい」

【うめぇうめぇ言ってたのは最初の5分】
【6分を越えたあたりからブルーぐあいが増えていき、
 時間を追うごとに顔色が青方面にふれていった犬耳】
【最終的にぶるぶる震えながら、顔色真っ青におちつきました】

「……むりや」

【焔の魔力を操る異郷の魔法少女、スイーツ魔法に敗北す】
592 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 22:22:56.83 ID:3JnEkAzL0
>>591
「また勝ってしまったね…敗北を知りたい…」

【ふぅ、と何もしていないのに額の汗を拭う仕草をする】

「君は善戦した方だよ、常人ならアイスまで行かずにノックアウト、暫く甘いものが食べれなくなる、って言うかなったよ…」

【と、一瞬遠い目をしながらブルブルと震えているルカの体を後ろから抱き締めて裾からお腹に手を回してお腹も暖める】

「ふふふ、耳とかシッポがふわふわだね♪」

【絹のさわり心地を楽しみながら自身とぷにゅぷにゅした体を押し付ける】
593 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 22:28:17.48 ID:/o6eDTyoO
>>592
【そう、確かに巨大スイーツには敗北した】
【しかしながら、このワン子、うーちゃんに負けたわけではないのです】

「どっせーーーーーーい!!」

【後ろから抱きしめてきた手に関節バッチリ決めた上でぶん投げるムーブ】
【直前までお菓子もらっていたというのに、暴力については一切躊躇しない子だよ、この子!】

「いきなり尻尾触るのはNG! というか男だったら警察送りだった!!」

【バカ力でぶん投げたあとはばっちり臨戦態勢でした】
594 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 22:35:09.12 ID:3JnEkAzL0
>>593

「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!」

【関節を見事にキメられて女子力0、いや、既にマイナスですらある悲鳴を上げてぶっ飛んでいく】

「いやメッチャ元気なうえに技巧派だよこの子!?しかも僕は誉めただ…ふぎゃ!?」

【臨戦状態になったルカの目の前にいたのは…】

「むー!むむぅー!!」

【ベリーヒュージなパフェに頭が突っ込んであるナニカだった】
595 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 22:43:57.79 ID:/o6eDTyoO
>>594
「いや、これでも温情だぜ?
 いつもなら関節決めるだけじゃなくて、関節へし折ってたし」

【サブミッションこそ王者の技と言った魔法少女がかつていたそうですが
 実際、シールドを好きに展開できる相手には関節技は有効と思います】
【ケガは治癒できても、痛みは意外と難しいとか(痛覚遮断するようなのもいますが)】

「おー、クリーム女子?」

【恐らく、放置しておけば窒息して大変なことになるに違いない】
【それはそれで面白いのだけど、今回はそこにエッセンスを一つたしてみようと思います】
【ええ、加熱という形で……】

【じっくりことこと煮込んだうーちゃんクリーム煮込み制作開始や】
596 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 22:56:31.91 ID:3JnEkAzL0
>>595
「むむむーーー!?」

((魔法少女ってなんだっけー!?!?!?))

「む…」
((あれ?なんかちょっとあったか…))

ジュ〜♪

「む!?むむむ!!!むむむ!?!?!?!?!?!?!?むーーーーーーーーー!」

(って熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い!!!死ぬ死ぬ!窒息にしろ何にしろ死ぬよコレは!?一体どんな生命の危機!?こんな状況に陥ったのは恐らく有歴以来僕ただ一人だよ!?)

【たまらず更に頭突っ込むと蒸せ返る程のもうひとつのエッセンス…バニラエッセンスの薫り】
【しかしそのアイスの量と冷気たるや並みの物ではなく…】

「むむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむ!?!?!?!?!?無無無無無無無無無無無無無!」

(あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば)

【思考が窒息と可笑しな状況にエラーを起こしてやたらとジタバタジタバタする】
597 :ニンニ・ノンノフィーネ・永遠の楽章を繰り返す魔法少女 [sage saga]:2015/06/13(土) 22:57:58.08 ID:IiqfOfk60
>>582

「お主には3つの道がある。
 本能のまま、吸血鬼として人を食らう道、
 人を想い、純潔なる乙女として生きる道、
 そして……」

【ニンニの声は遠くなる。最後の言葉は、闇の中に消え、
 音楽だけがかすかに残る】

「乙女も鬼の生をも受け入れ、
 "大人"として生きる道よ……」

【ニンニは、呪い上、"大人"にはなれない】
【400年生きる吸血鬼の彼女にとっても、成熟を必要とするその道は困難な道だろう】

【だが、「星のかけら」さえあれば――】
【いや、「星のかけら」さえあったとしても――?】

「……。」

【ニンニ自身にも、その問いはわからない】
【わからないながらも……彼女は「星のかけら」を探すであろう……】
【ニンニは無言のまま、この街の闇に溶けていった】

/こんな具合でシメでいかがでしょうか?
598 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 23:03:58.52 ID:/o6eDTyoO
>>596
【冷たいアイスもじりじりと炎でとかされて、
 電話ボックスの中身はどんどんひどいことになっていくわけで】
【まぁクリームはレアかもしれないけど、世の中には油であげられた大泥棒とかもいますし】

「大丈夫よー。ルカは生肉も好きだけど加熱した肉もかなり好きだからねー。
 その魔力ごと食えばいつでもスイーツが楽しめるにちがいない」

【口調まったりだけど、加熱を一切やめずに語る内容がコレ】
【コイツ、人間の常識とかナチュラルにかなぐり捨ててるというか
 最初から持ち合わせていない系だ!!】

「ぐつぐつ、ぐつぐつ♪」

【大☆惨☆事】
599 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 23:20:04.43 ID:3JnEkAzL0
>>598

(って)

「こんなアホとボケの極みみたいな死に方できるかーい!」

【熱で溶け始めたクリームからスポーンとギャグ漫画よろしくに頭をひっこぬくと】

「カニバリズムとか最悪アニメ化できなくなるようなことするんじゃないよルカちゃん!」

【全身が暴れたせいで凄いことになっているが気にせずルカをジャーマンスープレックスで自分が頭をひっこぬいた部分の穴に押し込む】

「だい!たい!尻尾をモフる事の何が悪いんだい!全く!」

【ゲシゲシとお尻を蹴って巨大かつ強大な甘味に更にめりこませて行く】

「あ、でも中世ヨーロッパでは肉とか鰊の蜂蜜漬があったっけ?」
「確か保存とための物だそうだが…ふむ」





「 こ れ は 試 し て 見 な き ゃ ね ★ 」

【悪い笑顔でパフェの上に展開した魔法陣から黄金色の極甘な液体がどばぁーと…】

600 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 23:27:02.69 ID:/o6eDTyoO
>>599
「お、ナイスツッコミ!」

【大変だ、この組み合わせはツッコミ成分が足りない!】
【両方ともボケ倒し方面にフルスロットルじゃねーか】

「いやいやいや、痴漢レベルでゆるされざ   わっ!?」

【どぽん、とクリームに頭から突っ込まれ
 そこに追加で大量のはちみつ】
【ぬるぬるで白いべたべたの犬耳とか犯罪的すぎる気がしますが】

「ちょま!? 甘!? くっそ甘!!?」

【内側から弾ける入れ物どっかーん】
【ガラスの破片いり甘味が周囲にばらまかれて……
 ってあれ? ここはすぐ横お船じゃないかー】
【……甘味ペイントが追加されました】
601 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 23:40:32.19 ID:3JnEkAzL0
>>600

「ふはははは!見たかい?ハチミツのおそろ…ぶぼぇ!?」

【どっぱぁーんと爆発する『甘味の帝王』(パフェ)】
【そのクリームやらなんやらが怒濤のようにヌメヌメするハチミツとともに少女を飲み込む】

「むーむーむーむー!?」

(何故再び!?なんなんだいこのスゴロクの振り出しに戻る的な奴は!?どうしてこうなった?どうしてこうなった?)

「ぶはぁ!」

【なんとか滑りまくる床から重い衣服にあらがって立ち上がる】

「はぁー、はぁー、………うぅぅぅぅにゃあああああああああああああ!」

【どばばばばばばばばば、と魔法陣から噴き出す白いヌメヌメ…もとい練乳が大まかなルカの上に更にトッピングされる】
【結界の中がものっっっっっっそいスイートスメルに満たされて…】

「むぎょわ!?」

【自分の練乳に滑って頭からコケた】
602 :ルカ@犬耳 [saga]:2015/06/13(土) 23:45:08.36 ID:/o6eDTyoO
>>601
「くっくっく! 最後に立っていたぞ! 勝ったぞぉぉぉ」

【わおーんと勝どき一発】
【どうやら自前のお仕事をすっかり忘れてもはや勝ち負けしか考えてねぇ】
【それがたとえ、頭の上から練乳とかかかっていてもである】

「あー、しくった。こんなにガラス片まじったら食えねーじゃん……」


//
睡魔さんが頭の上で踊り始めましたゆえ

603 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/06/13(土) 23:51:05.43 ID:3JnEkAzL0
>>602

「ち、違うね、勝ったのは…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………パフェだ」がくっ

【ギャグ漫画宜しく頭にわっかが浮かぶ】

//お疲れ様でしたー
//なんかここまでくると逆に清々しいですね
//ではいずれまたー
604 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/14(日) 00:24:08.99 ID:gQnJjIJU0
>>597

大人として……

【吸血鬼ということも】
【人を想うことも】
【その二つを受け入れる】
【出来るだろうか。いや、するのだ】
【結局のところナイトロードはこの街が、この街の人々が好きなのだ】
【それだけは偽ることはできない】
【ならもう道は決まった】
【吸血鬼として、そしてこの街の住人として──】

罪は消えない
いつでも私の胸にそれは深く刻まれている
それは決して償えるものではない
だから私はこの罪を一生背負って生きる

【今考えてみれば自分はただ逃げていたのかもしれない】
【でももう逃げるのは止めた】
【自らの罪としっかりと見つめ合い、今自分に何が出来るか】
【しっかりと後悔のしない生き方をしよう】
【それが自分に出来る精一杯だから──】

礼を言うぞ…ニンニ=ノンノフィーネ
また逢えたなら、その時はしっかりと礼を言わせてもらう

//ではこれで〆で!ロールありがとうございましたー!
605 :黒衣に身を包んだ女性 :2015/06/14(日) 17:03:03.16 ID:gQnJjIJU0
やっと再生が終わって自由になったっていうのに……

【空が茜色に染まる夕暮れ時】
【そんな時間の公園内。そこには一つの結界が張られていた】
【そしてその中にはひとつの人影と巨大な魔獣】
【黒々とした体毛と三つの鎌首をもたげ魔獣は人影を睨む】
【が──】

こんなのが野放しになってるなんて新世代の子達は何をしてるのか……

【刹那人影から溢れ出す超高密度の魔翌力。それと同時に魔獣に突き刺さる光の楔】
【やがて魔獣の足元から光が飛び出すと楔から鎖が現れ魔獣を拘束する。そしてそのまま魔獣を足元の光の中へと引きずり込んでいく】
【魔獣もなんとか飲み込まれまいと抵抗する。が抵抗虚しく魔獣は足元の光の中へ──】

ま、こんなもんか
──あ、これじゃあかけら取れない……ま、いっか

【その場に残るのは静寂のみ】
【黒衣はまるで興味が無いようにその場のベンチに腰を下ろす】
【が先ほどの戦闘──いや駆除は確実に周りの魔法少女達に自分の居場所を伝えるだろう】

ふぅ…「エヴァ」、今何してるかなぁ

【静寂の中、黒衣の言葉だけが結界内に消えていった】

//10時頃までしか出来ませんがよろしければ
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(広島県) :2015/06/14(日) 17:52:41.44 ID:nPOgXfOS0
>>575

【十年間、音沙汰が無いということと、彼女が魔法少女で「あった」ということを重ね合わせれば、自ずと答えは限られてくる】
【何者かに殺され結界内で消滅した、と言ったあたりか。何にせよ、恐らく幸せな結末は辿っていないだろう】

.........そう......見つかるといいわね、お姉さん。かけら、ありがとね。

【諦めろとも、諦めるなとも、篠原には言えない。これは彼女の問題なのだ】
【連絡先と星のかけらを受け取り、
美義に背を向ける。呼び止めなければ、闇夜へと去って行くだろう】
607 :篠原 皐月 [sage saga]:2015/06/14(日) 17:53:44.04 ID:nPOgXfOS0
//名前忘れ
608 :強正美義 [sage]:2015/06/14(日) 23:34:23.50 ID:xmRSS5xDO
>>606

「―――そう言ってくれて嬉しいわ。有難う」

形ばかりの励ましであっても、彼女にとっては一つの力となる。
強正美義という女の、魔法少女としての存在意義を懸けて見つけ出すと決めたものがあって。
それをただひたむきに追いかける時の助けとなる言葉ならば、どんなものでも有り難いものだった。

「では、さようなら。また会いましょう」

そう言って篠原を見送り、美義もまた路地裏を後にする。
残された子犬達も、暫くすればこの町の何処かへと消えるだろう―――
609 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/15(月) 21:52:31.67 ID:6ZqpiRG/0

......もう、面倒起こさないでよ。

【夜の街を歩き、家へと急ぐ眼鏡の少女。纏う制服は江風のもの】
【その言葉は、雑踏の中の誰に向けたものでも無い】
【他ならぬ、自身にかけたもの】

『別にいいじゃんか、千世っちに寄ってきたバカ男追っ払ってあげたんだから、むしろ褒めてくれたっていいじゃん』

【先程の千世のものとは異なる軽い調子の、やたらデカイ声だ】
【彼女は、千世に取り憑く奇妙な同居人のうちの1人、と言ったところか】

......そりゃ、追っ払ってくれたのは嬉しいけどさ、暴れたのは別だよ。お陰でまた居残りだよ......もう。

『あはは〜、ごめんごめん』

【そんな会話を続けながら、雑踏を進む】
【千世自身は慣れ切ってしまっているせいか気付いていないが、内なる人格との会話は、外から見ればかなり珍妙なものに見えるだろう】
【また、魔力の感知に長けた魔法少女ならば気がつくだろう】
【この少女は魔力を発しており、それは様々な波長が入り混ざった奇妙なものだということに____】
610 :上田美奈 [saga]:2015/06/15(月) 22:01:22.38 ID:m7IiayQ6O
>>609
【そんな会話中の二人(?)を巻き込む形で結界が広がります】
【あっさりと消える雑踏、ぼんやりと霞む該当】
【規模はかなり大きめで、範囲も広い】
【ただ、個人を狙い撃ちしたわけではなく、たまたま展開範囲内に千世がいたという感じ】
【敵意がある魔力ではなさそう】
【で、結界の主はというと……】


「思わず隔離したけど、どうしようコレ……」

【路地に少し入った住宅の庭で、江風の制服をきた女子中学生が途方にくれていました】
【……大きな大きなヤドカリが誰かの家の物置の中身をお掃除しているのです】
【しかも今背負っている“宿”もどこかの物置のようです】
【人を襲うタイプなら容赦なくぶっ飛ばしてきた魔法少女も、ここまでガン無視される相手には
 いまいちやる気が削がれてしまったようで】
611 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/15(月) 22:52:44.39 ID:6ZqpiRG/0
>>610

《......千世、この近くに、魔法少女、いる......》

【2人の間に割って入った、何処か儚げな声のもう1人の、探知を得意とする同居人の言葉を裏付けるように、結界が展開されて行く】

『おぉっ!ねぇねぇ千世っち、クラスメイトぶっ飛ばしちゃダメでも、魔法少女ならぶっ飛ばしてもいいよね?ね?』

《......ダメ......多分、私達、巻き込まれただけ......》

『どうでもいいよ、そんな事!早くぶっ飛ばしに行こうよぉ!』

《......千世に言われたこと、もう忘れたの?》

【どうやら、此方の同居人は結構な頭脳派の様子】

『な、バ、バカにしないでよ!ちゃんと覚えてるもん!』

《......そうは思えないけど》

『言ったなシオリ!売られた喧嘩は買うから!』

《......ハァ......良いわよ、そうしなきゃ収まらないなら......》

.........良くなーい!

【シオリというのは、おとなしい方の同居人の名前だ】
【険悪なムードをどうにか払おうとする千世】
【自分で自分をぶん殴る1人喧嘩は勘弁して欲しいのだ】

サキ、取り敢えず、様子を見てから決めるってのはどう...?私達を巻き込んだわけじゃ無いなら、他に何かがあるってことだし...ね?

『ん...まあ、千世っちが言うんだったら、見てから決めるよ』

(......助かった......)

【サキというのは、やたら活発な方だ】
【()の中は、千世の心の声】

《......お疲れ》

(......シオリも、あんまりサキを煽らないでくれると嬉しいんだけどな......)

【そんなこんなで、魔力の中心地へ向かうと、そこには一匹のクリーチャーと、一人の魔法少女】

『ねぇ、クリーチャーなら、良いよね?よーし!』

ちょっ......待っ......!

【制止をかけようとした時には、既に体はヤドカリへ向けて、空中へと踊り出ていた】
【コスチュームは、真っ赤な女剣士と言ったところ】

『先手必勝!ツゥボ焼きぃぃ!』

【握られているのは、炎の剣】
【それを、ヤドカリの倉庫ごと両断しようと振り下ろす...!】

//お風呂に入ってくるので、次遅れそうです...
//支障がございましたら、遠慮なく置きや凍結にしてください

612 :上田美奈 [saga]:2015/06/15(月) 22:59:55.11 ID:m7IiayQ6O
>>611
【血も涙もねぇ、というのが地味系ちゃんの率直な感想でした】
【とりあえずバックステップした上で余波から身を守るためにシールドは張ったようです】
【シールドの内側だけまともに残ってる地面をみつつ、うへ、と】

「……いや、今の明らかに、巻き添えで私吹っ飛びますよね!!?」

【食えるかどうかはともかく、こんがりざっくりという表現がぴったりなやどかりさんの遺体】
【……彼はきっとその生態を全うしようとしただけなのに!!】
【いや、人んちの物置を勝手に持ってくとか迷惑以外の何物でもないんだけども】

「結界内じゃなかったら、結構高いですよね、コレ」

【残骸になった物置つんつん】
【結界張っといて大正解だったよう】
613 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/16(火) 00:08:56.94 ID:nwAOHcyB0
>>612

【哀れにもヤドカリは、背後からの不意打ちに成すすべもなく真っ黒焦げと化した】
【星のかけらは、残念ながら見当たらない】

『ちぇっ、はずれか〜。ぶっ潰せたのはいいけど、もうちょっと粘ってほしかったんだけどな〜。
 ……ん?あぁ、つい夢中になっちゃったの、ゴメンゴメン!』

【視線が、突っ込みを入れてくる少女へと向けられる】
【その悪気のない声色からすれば、本気で失念していた模様】
【そして、未だ炎が燃えたままの剣を突きつけ___】

『それはそうとお姉さん、ちょっとだけ、ぶっ飛ばしても…』

……ストーップ!!!

【流石にこれ以上の狼藉は見逃せない】
【強引に体の主導権を奪うとともに、コスチュームが真っ白なフリル付きのドレスへと変貌する】

『ちょっとぉ〜!「ぶっ飛ばしてもいいですか?」って許可とろうと思ったのに〜!そしたら…』

そんなのOKしてくれるわけないでしょ!……ホントすみませんご迷惑をおかけして!あのですね、これにはちょっとばかり事情がありまして……

【美奈へ平謝りの千世】
【学校での大暴れも合わせれば、本日二度目。千世にとって平謝りは日常的行為なのだ】
【慣れた動作で流れるように、勢いよく90度頭を下げる……】

614 :上田美奈 [saga]:2015/06/16(火) 00:13:17.54 ID:DKmJQxttO
>>613
【じーーーーと、変なモノを見る目から納得する目になるまでちょっと経過】
【そして、あぁ、そういえばそういうのいたわ、と】

「ぶっ飛ばすならもっと戦闘寄りの人にしてください。
 私は戦闘はあまり得意ではないので」

【なんか丁寧な応対入りました】
【魔法少女歴が長くなると、ヘンナイキモノとのお付き合いも増えますので】

「で、中に何人ほど入っておられるので?」

【多重人格にすぐに思い至るのは、最近ソレ系の危険人物と接触があったからです】
【そっち側の関係者かもしれない、という意味での警戒もあります】
【それならばある意味でアタリを引いたと言えなくもないのですが…】
615 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/16(火) 00:52:55.65 ID:nwAOHcyB0
>>614

すみません、すみません……ほら、サキも謝ってよ。

『ヤダ』

【当事者の声色には、全く反省の色なし】
【これには流石に、堪忍袋の緒が切れかける……】

《……代わる……千世は休んでて……》

ありがと、シオリ……

【その言葉と共に、コスチュームは物語の中に出てくる魔術師を連想させる、黒いローブへと変化する】
【それは、シオリに身体の主導権が渡ったことを示している】

《……質問の答えだけど……私にも……千世にも正確には分からない……勝手に憑く娘もいるし……離れる娘もいるから……でも、多分今は50はいる……》

【ちなみに、恐らくだがこれだけの人格を持つ人間は世界中探してもいないのではないかと、千世は密かに思っていたりする】

《……へぇ……貴女……美奈ちゃん……っていうの……》

【どうやら、美奈を知る人格が存在していた模様】
【突っ込んでみれば、知識の程度がわかるかもしれない】
616 :上田美奈 [sage]:2015/06/16(火) 01:32:34.70 ID:DKmJQxttO
>>615
【ぶっ飛ばしあいになった場合、一番ひどい目に遭うのは宿主なんですね】
【とりあえず苦労人なのは理解しました】

「50人ですか。魔法少女でそれなら、もしかして古い世代の方もおられます?」

【図書館で見つけたとある封筒について、裏が取れるなら取りたいのが心境です】
【あとはまぁ、巷を騒がすエインなんちゃらさん達の情報でもオーケー】

「あとはそうですねぇ。魔法少女を起源にしない本物の魔法を知っているなら
 是非にいろいろ聞きたいのですが」

【ナチュラルにいろいろぶっこむ知りたがりの魔法少女】
【美奈ちゃんの将来の死因はきっと好奇心】


//このレスで寝ます。おやすみなさい
617 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/16(火) 23:28:16.74 ID:nwAOHcyB0
>>616

[古い世代?もしかしてあたし、お呼ばれ?]

《……呼んでないけど……まあ……いい……》

【シオリは妖艶な声に少しばかり呆れつつも、主導権を渡す。コスチュームはたちまち艶のある黒の、露出多めのレオタードへ変わる】
【年を食っているせいか若干お節介だが、シオリが知る協力的な人格の中では彼女は一番の古株だ】

[美奈ちゃん、だっけ?答えられるものは答えたげるから、なんでもお姉さんに聞いてごらんなさいな?]

『お姉さん?おばさんでしょ……』

[お子様は静かにしときなさい]

『なんだt…ムグッ!んー!んー!』

【唇を右手の指でつまみ、強制的にお口チャック】

[(ごめんなさいね、うちのガキンチョが煩くて)]

【こんな時、念話は便利だ】

[(本物の魔法ねえ……私は知らないけど、確かほかの街から此処に来たとかいう誰かがいつか、「余所の街では魔術学校へ通ってた」とか何とか言ってたわ。
 最も、そいつの話は聞けば聞くほど矛盾してってるから、本当かどうかは疑わしいけどね)]
618 :上田美奈 [saga]:2015/06/16(火) 23:44:06.58 ID:yp44Bb13O
>>617
「こちらは、一度だけ、“本物”に会いましたよ。
 いえ、本人の弁を借りるのであれば“本物の使い魔”だそうですが」

【地味系魔法少女はそこで一つの答えを得ましたが、自分からは言いふらしません】
【ただ、ヤドカリさんの残骸を背景に正面から目線を合わせるだけです】

「以前より疑問に思っていました。
 ある人の話によれば、瀬平戸の魔法は新しいものだそうです。
 私たちは不思議な力というものが実在し、有効に使えることを知っています。
 なら、世の中のお伽話に登場する魔女や魔法使い、あるいは超能力者と呼ばれる人たちと
 私たち魔法少女の差はなんでしょうか?」

【知りたがりが抱えた切実な疑問がコレです】
【魔法少女としてのミナは、魔法が登場するライトノベルや漫画の中の理論を
 自分なりに組み合わせて自分用の魔法を完成させました】
【実際それは有効にはたらき、こと生存性能と探知においてはすさまじい性能を持つに至っています】
【しかしこの事実は同時に、魔法少女でなくとも「不思議な力を操るノウハウ」を作れることを意味します】
【そして世の中には、宗教的儀式という形でたくさんの方法が実技として残っているのですから】

「私の経験は一年にも届きません。
 なので、私より遥かに長い経験の持ち主さんであれば、深い見解を持っているんじゃないかと思いまして」

【古き使い手はどのようにこの業界を見ているのかというヒントが欲しい、と】
【高校生にすら届かない魔法少女は、厨二病患者なりに探求を繰り返していたようで】
619 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 18:32:47.33 ID:53Hbo56/O
【エヴァさんち】

【夜の大ボスさんちの食卓は、変な犬がきてから格段に豊かになりました】
【しかし同時に、重大な問題を抱えていたんです】
【肉! 肉! 骨付き肉! 生肉! 肉!!】
【野菜? 魚? なにそれーとばかりの肉ラッシュ】
【いや、一応付け合せはあるにはあるけど、お肉9に野菜1くらいで肉でした】

「いやー、うめーわ!」

【このお金がどこから出てるかというと、夜な夜なワン子はヤンキー狩りをしていたのです】
【魔法少女は一般人を巻き込まないという建前に対して、魔法使わないでぶっ飛ばせばいいんだ!と
 めっちゃ自己中心的な解釈をやってのけたのです】
【そして今夜の食卓は、ブラッドソーセージなんていうマニアックな物品が
 ででんと特大で皿の上に鎮座しておりました】
【吸血鬼なんだし、好物やろー、的な安直な発想です】
【なお、家主ほっぽり出して先に自分の分にパクついてるのは仕様です】
【礼儀とかを飼い主以外が期待してはいけないのです】
620 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/17(水) 18:53:02.87 ID:Kv8RYUVN0
>>619

『2015 6月 17日
これから私は、ここに瀬平戸の歴史を自分の観点から見たことを記していきたいと思う。現状の瀬平戸市は様々な勢力が拮抗し合っており、非常に危険な──』

……はぁ…

【とある森の中にある洋館。そこは外から見れば廃墟のように見えるが中にはちゃんとした住人が居る】
【その洋館の住人にして主。エヴァージェリン=ナイトロードは自室で机に向かい本を書いていた】
【自分の後世の魔法少女達に少しでも役に立てばと始めたらしい。吸血鬼として恐らくこれからも自分は長い間を生き続けるだろう】
【ならこの街の──魔法少女達の歴史を刻んでいこう】
【彼女たちの物語を──】

だめだ…頭が回らん……
そういえば先ほどルカが料理を作る準備をしていたな……

【そう言うと休憩を兼ねて食事にしようと思い立ったナイトロードは自室を出て食卓へと】
【だがナイトロードは知らない。今現在食卓には目を疑う光景が広がっていることを】

……な…なんだこれは……

【テーブルの上に広がっている肉】
【もはや肉でテーブルが見えなくなっているほどのそれを見てナイトロードはただただ絶句】

おい…肉が嫌いというわけではないがもう少しバランス的に……

【前まで冷凍食品やらで済ませていた自分が言えたことではないが流石にこれは言わなければならない】
【そう顔を引き攣りながらルカへと言うのだった】
621 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 19:02:28.38 ID:53Hbo56/O
>>620
「何って言われても肉よ?」

【ばっふばっふと揺られる尻尾は、こいつ的にベストバランスであることを主張していました】
【肉食系女子というやつに違いありません】
【そりゃまあ、加減しなければ肉になります】

「えー? 肉でいいじゃん?(ぼりぼりぼりぼり
 ちゃんと血系も充実してるよ?」

【骨付き肉を骨ごとかじる姿で主張するワン子】
【飼い主はきっと彼女を抑圧していたに違いないのです】

「缶詰とかドライフードのがよかった?
 食べたいものあったら作るけど、今回何も言われてないしねー。
 まぁ、人間用にバランス重要ってなら次回からそうしよう」

【……いや、ちゃんと飼ってたようです】
【犬枠で扱ってたに違いありませんのです】
622 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/17(水) 19:22:21.70 ID:Kv8RYUVN0
>>621

はぁ…もういい、次からはバランスの取れた食事を頼む

【しかし腹は減っているので着席】
【手頃な肉を皿に盛るとナイフとフォークで切り分ける】
【とても手慣れた様子だがいかんせん料理が料理、しかもこの見た目なので子供が見栄を張っているようにも見える】

んっ…もぐもぐ……
まぁ、美味しいなこれは

【味は普通に美味しい】
【しかしやはり肉ばかりでは飽きてしまうようである程度食べるとフォークをテーブルに置く】

なぁ、そういえばルカ、私はお前の世界の話をほとんど知らん
良ければこの時間に話してはくれないか?

【ふとルカのことをなにも知らないことを思い出す】
【異世界から来たということだがそれは一体どんな世界なのか】
【口元を拭きながらそう尋ねた】
623 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 19:36:51.23 ID:53Hbo56/O
>>622
「ルカとしては、そのブラッドソーセージの感想が欲しかったんだけど
 まぁいっかぁ」

【吸血種と聞いてノリノリで買ってきたとか】
【残念ながら人の血じゃないんだけどね】

「んー、どこから話せばいいかなぁ。
 むしろ、吸血種で長命種が、なんでこんな魔法なんかに縛られてるか、
 聞きたいところだったんだけど」

【ガツガツ食いながら、ちゃんと飲み込んでから話します】
【さて、どこから話そう。どこから話そう】
【自分から話すとなると意外と難しいなぁ】

「世界についてかー。世界ってのはどこまでの枠組みを言ってる?」
624 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/17(水) 19:53:44.66 ID:Kv8RYUVN0
>>623

どうみても人の血では無いだろう
そんな得体の知れないモノは食わん

【基本的に人間の、それも魔法少女の血しか吸わないナイトロードにとってこんななんの血か分からないものは食べたくないのだろう】
【材料が分からないものなど食べたいと言う人はまず居まい】

私がなぜ縛られているか……か
前にも言ったか?私は本物の吸血鬼では無い。魔法で人間が吸血鬼になった姿だ

【ナイトロードはそこでまぁ元が違うだけで性質は似たようなものだがな、と最後に付け加えた】

たとて吸血鬼でも最強なわけではない
私よりも強いものなどこの世にごまんと居る、そのうちの一人に呪いを掛けられた
それだけの話だ

【それ以上ナイトロードは語ろうとはしなかった】
【これだけで良いと考えたのかこれ以上話したくないのか】
【その真意は分からない】

枠組み?
私が言っているのはお前の世界のことについてに決まっているだろう
しかし枠組みとはどういう意味だ?
それはこの世界全体の根幹の、ということか?

【ナイトロードは世界についてあまりにも無知、いやそれはこの世界のほとんどの者がそうだ】
【異世界のことなど知らない者でほとんどだろう。ナイトロードもその1人だった】
625 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 20:10:32.04 ID:53Hbo56/O
>>624
「あー、それ普通に羊のな」

【自分の分はうまうまと食べるわけです】
【ちょっとクセ強いけど、美味しいんだよなぁ】

「そうそれな。魔法で吸血種になるのは結構聞くけども
 その規模の魔法まで踏み込んだんなら、ここの魔法少女の魔法に拘る意味
 あんかな?って」

【魔法少女で魔法を得てそこから元の魔法を上乗せするか
 あるいはその魔法の知識でいろいろとできることがあったんじゃね?と】
【にも関わらずこの街にとどまる理由は呪いかなにかだろうか】

「まずなぁ。世界ってのがたくさんあるってのはOK?
 で、ある程度の上位世界なら、まぁその間を行き来するわけで
 あの船はそのための乗り物なー」
626 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/17(水) 20:29:31.11 ID:Kv8RYUVN0
>>625

羊のなぁ……まぁ後で食してみよう

【そういいとりあえず今は食べない様子】
【そしてルカの質問に少し頭を抱えると話し始めた】

「この街から出るな、それと学校に通え」
これが呪いの内容だ、馬鹿げてるとは思わないか?
こんなわけの分からない呪いを掛けておいて掛けた本人が姿をくらますなど……

【そこまで話したところでふと我にかえる】
【バツの悪そうな顔でルカを見ると今の話は忘れろ、と話を戻す】

まぁそういうわけだ
そちらの話に戻そう、世界を行き来するための乗り物…それはつまりお前の世界はこの世界よりも上位の世界、文明やらが進化しているという解釈でいいのか

【話を整理し自分が解釈したことが正しいかをルカへと尋ねた】
627 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 20:41:12.07 ID:53Hbo56/O
>>626
「西の方だと結構メジャーッて聞いたぞ。
 豚のほうが多いみたいだけどなー」

【女の子がこんな風にごんぶとソーセージ加えていいものやら】
【いやまぁ、そういうのまったく気にしない人種ですけどね】

「それくらいの呪いですんでるならむしろエンジョイできるんじゃねーの?
 街を探るなとも、魔法の研究進めるなとも仕込まれてないみたいだしなぁ」

【もとの身体の内蔵より喰った体積が多い気がしますが
 そこに触れてはいけないのでしょう】
【なんたって魔法生物なのですから】
【そしてついでに魔法生物で使い魔であるゆえに
 魔法の使い手は調べ物に命をかけるものと思っているフシもあるのでした】

「どっちが上ってことはないんじゃねーかな。
 技術レベルは確かに上だろうけど、ここまで楽しいことまみれでもないからなぁ。
 もっとおとなしい感じかなぁ。
 ルカのボスはなー、そこのファウンデーションってとこに所属してる霊媒師よ」
628 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/17(水) 21:07:35.92 ID:Kv8RYUVN0
>>627

……あぁー…そのなんだ、もうちょっと上品に食え
お前はなりはそれでも女子なんだ、最小限の礼儀とかは覚えておけ

【見るに見かねたのかナイトロードが気品について注意を入れる】
【確かにルカの態度等は流石にどうかと思う】
【まぁそれを聞き入れるとは思ってはいないが】

別に私はそういうことはどうでもいい
確かに魔法の研究などはしているがあまり拘ってはいない

【そう言いながらさっきからルカの食べっぷりに驚嘆する】
【明らかにあり得ない量を食べているがなぜあれで平気なのか是非一度調べてみたいものだった】

楽しいか、まぁ暇はしないがな……
大人しいというのもそれはそれで良いではないか、私も一度何の争いもない静かな世界で暮らしてみたいものだ
と、ボスとはつまりお前の主か
ファウンデーションというのは組織名ということか
629 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 21:13:57.72 ID:53Hbo56/O
>>628
「行儀とか必要なトコは犬モードになって愛想まいてりゃだいたいオッケーだし
 というか、こっちのが仮の姿だしー。
 待てとかお手とかやって端っこで丸くなってりゃだいたい礼儀知ってるってことになるし?」

【犬なんです。犬、なのです。】
【食い意地のために料理はマスターしましたが、ソレ以外は適当に回避するのです】
【まぁ、人間の♂がよってきた場合は多少考慮しますが……】

「変なの。呪いを嫌がってるっぽいのに魔法の研究は手抜きかぁ。
 意外と今の生活気に入ってル感じかな??」

【使い魔モードなので喰った分だけ魔力変換してますのだ!】
【それはおいといて、初めて箸がとまりました】
【わんこの感覚としては、それだけ長生きな長命種なら別系統の魔法だって作れるんじゃね的な?】

「組織名というか、こっちの感覚だと営利企業かなー。
 ボスにここのこと話したらきっと喜ぶぜ。
 純粋魔力結晶の産地はいくら抱え込んでも余るってことないしなー」
630 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/17(水) 21:54:45.39 ID:Kv8RYUVN0
>>629

少なくとも今はこの家の住人だ
この家の住人である以上は礼儀正しく、気品を持って生活しろ
じゃなきゃ出て行ってもらうからな

【ふんっ、と鼻を鳴らすナイトロード】
【どうやら礼儀や作法などには人一倍厳しみ模様。これも黒百合という学校に通っているからだろうか】

……そうだろうな、恐らく私はこの生活が気に入っている
だから色々な厄介ごとに首を突っ込んでしまうのだろうな

【もう前のように否定しない】
【自分はこの生活が好きなのだ。それは決して隠すことは出来ない】
【自分の気持ちを偽ることは出来ないのだ】

そのボスにはこの世界のことは言うな
これ以上厄介ごとが増えるのは困る
……ん?魔翌力結晶?そんなものどこにある?私は見たことがないぞ

【ルカの話を聞いていて「魔翌力結晶」という単語に疑問を抱く】
【ルカの口ぶりからこの世界にはその「魔翌力結晶」とやらの産地らしい】
【だがそんなもの見たことがないし聞いたこともない】
【だからその「魔翌力結晶」のことについて聞くことにした】
631 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 22:02:00.00 ID:53Hbo56/O
//
メール欄にsagaって書き込むと魔翌力ってならなくなるよー

>>630
「それわりと辛いから、自炊やめて犬生活しようか悩むレベル」

【必要なときだけ人型なればいいや案を真剣に検討します】
【そこまで嫌なのか、こいつは】
【そして生活気に入ってるのもほほーって感じで】

「言うなってのはNGだなぁ。
 それはルカに死ねっていってるようなもんだし。
 魔力結晶? これよこれ」

【指で上に弾いたのはあろうことか星のかけらそのもの】
【どこでゲットしたのか、間違いなくそれは瀬平戸産のもの】

「厄介事は最終的には減ると思うよ?
 なにせ、かけらの取り合いが起こらなくなるんだからね」
632 :エヴァージェリン=ナイトロード [saga]:2015/06/17(水) 22:17:49.11 ID:Kv8RYUVN0
>>631

なぜそこまで頑なに嫌なのだ……
礼儀などは生きていく上で必要だぞ、犬のお前も人型になるときには必要になる

【まるで親のようなことを言う】
【これではまるで親子のようだ。まぁ親の方は見た目子供だが】

なるほど…かけらのことだったのか……
なぜ死ねということになる?そのお前がいる企業では情報は話さないと殺されるのか?

【ルカが言っていることは間違っていないだろう】
【だが魔法少女達はほしのかけらを命を懸けて集めている】
【かけらが無くなる】
【それは今までの彼女達の努力や死を無にしてしまうということだ】

もう一度言う
かけらを集めさせることはさせん
この街にとってそれは必要不可欠な存在なのだ
もし無くなればこの街のほとんどの魔法少女は生きる価値を無くす
633 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 22:26:08.64 ID:53Hbo56/O
>>632
「その疑問にはまとめて答えられるぜ。
 犬には犬のプライドがあるってことさぁ。
 それにここだって、いらない犬はガス室に送ってるじゃないか」

【一宿の恩義を忘れる気はないけれど、本物の主人と比較するなら話は別】
【そこは文字通り、走狗のプライドというものが許さない】
【使えない使い魔はいらない子なのだから】

「それにね、伝えるなってことは救援を呼ぶなってことで
 帰るなってことでもあるんよ。
 ボスは有能な霊媒だし、ココにきたらすぐに“竜”に気がつく。」

【地霊との直接交渉すら視野に入れるというバカ犬】
【彼女が助けを呼べれば、飼い主が必ずくるだろう】
【そしてその飼い主はファウンデーションとやらでは相応の扱いを受ける身柄】
【でも助けを呼ばなければワン子は帰れない】

「そもそもな。奇跡のために命を賭ける環境がおかしいと思わんの?」
634 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/17(水) 22:43:26.41 ID:Kv8RYUVN0
>>633

まぁ確かにそうだ、要らないものはすぐに捨てられる
それは人も動物も同じだ

【かくいう自分も「捨てられた」身なのだからそれは痛いほどよく分かる】
【しかしそれでも譲れない】
【私はあいつにこの街を託されたのだから】

それならお前を帰さない
どうせお前は船が無ければ帰れない、そしてその船は故障中だ
もしお前のボスとやらがこの世界に来るのであれば私は迎え撃つ

【そのボスというものがどれほどの力を持っているのかは知らない】
【恐らくボスというからには相当な力の持ち主なのだろう。だがこちらも負けられない】
【なにしろ魔法少女達の運命が掛かっているのだから】

おかしいかおかしくないか
そんなのはどちらでもいい、例えその道が間違っていようとも叶えたい願いがある
命を懸けてでもだ
そんなもの達が魔法少女となり日夜自分の願いの為に命を懸けて戦っている
時には命を落とすものもいる、だがそれは彼女らが選んだ道だ
それをおかしいやおかしくないと他人が決めるのは違うだろう?
彼女らはその僅かな希望にすら縋りつかなければならないのだ
それをお前はおかしいと言えるのか?間違っていると言えるのか?

【今まで出会ってきた魔法少女達は皆それぞれ願いを持っていた】
【病気を治したい、家族を守りたい】
【時には私利私欲の為の願いもあった】
【しかしその願いを叶えられた者たちは少ない】
【それでもやらなければならない】
【そんなもの達を裏切るようなことは決してできない】

もし聞かぬのなら力ずくで止めるぞ
力を封印されていても戦えるぐらいの力は残っている
さぁ、どうする
635 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/17(水) 23:00:12.05 ID:53Hbo56/O
>>634
「会ったときに言ったはずだぜ。
 救難信号は出せるんだよ、まだ。
 それに直す手段だって、ここにある」

【星のかけらの願いならば、異界の船だって完全な形に修復できる】
【そうでなくても、大事な使い魔から救難信号があがれば向こうが気がつく】
【その前に話したのは聞かれたからというだけで他意もなし】

「いいや、おかしいよ。
 願いを叶えるだけなら別に戦う必要なんてないじゃないか。
 みんなで集めて順番に叶えりゃいいだけだろ?
 この街、願いのために魔法少女やってるヤツどんだけいるよ?」

【事情通らしい魔法少女に会った】
【地味な彼女は、危険な魔法少女について教えてくれた】
【どちらも星のかけらよりも魔法少女であることばかり見ているようだった】
【かつて魔法少女だった人に会った】
【その人は変わってしまった魔法少女たちに頭を抱えていた】
【命のあまりの軽さに嘆いていた】

「ルカはヒトが好きだよ?
 だから命をかけた戦いを命を懸けなくてよくできるならやりたい。
 泊めてもらった身としては戦いたくないけれど、どうしてもというなら力ずくで押し通すよ?
 だってエヴァちゃんの中では願いは命を賭けて通すものなんしょ?」

【謎の巨大兵器と戦ったときのように、わん子の意識は戦士へと切り替え作業】

「やるならマジで覚悟しろよ?
 力を封印されてるなら、マジにマジでやめとけよ?
 こっちは、完全体の吸血種とだってガチンコできるんだからな!!」

//
さぁ次はバトルや
636 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/17(水) 23:31:50.50 ID:MX1qbA/50
>>618

{本物......もしかして、エインフェリャル様の事でござりますか!?}

[ちょっと!人が話してるとこにいきなり出てこないでくれない!?]

【美奈の言葉に、また別の人格が出て来て、コスチュームは紺色の袴へと変わる】
【やたら古風な喋り方の人格は、どうやら元十二戦姫の様子】

{私達と他の方々の違い......うむむ、考えたこともござらぬな......力の源と理屈の差、ぐらいしか拙者には分からぬ。長い経験を持っている、と言っても拙者...いや、拙者「達」はただひたすらに願いのみを見据えて過ごしてきたのでな、その手のややこしいことに詳しいのはあまり居らん。面目ない}

【千世に宿る少女達の人格を繋ぎとめているものは、大半が願いへの未練】
【それほどの願いを持っていた故に、生前魔法少女の秘密等には見向きもしなかった、という連中が大部分を占めているのだ】

{......所でお主、そのような事を知ってどうするつもりなのだ?先程から昔のことばかり訪ねておるが...そのようなことを考えずとも、魔法少女としては十分やっていけるであろう}
637 :上田美奈 [saga]:2015/06/17(水) 23:55:04.87 ID:53Hbo56/O
>>636
「いやー、あれは本物かどうか微妙じゃないですか?
 エインフェリヤルって名前だって4人分の名前をつないだだけですし、
 どちらかといえばあなた達と同類の多重人格者でしょう」

【しれっと元十二戦姫ですら全員は知らない情報をぶっちゃける地味魔術師】
【上位陣とバトルして生き残ってる上に裏とりまでしかけるヒトですよ、これ】

「何をするつもりかと聞かれれば、星のかけらを経由せずに願いを叶える方法の探求でしょうか」

【彼女が出した魔法少女の終わらせ方の一つの答えでした】
【星のカケラが少ないから争奪戦になるのであれば、ソレ以外で叶える方法があればいいのです】
【世の中にはたくさんの魔法があるんですから、魔法少女として慣らした腕があれば
 他の魔法だって扱えるんじゃないでしょうか】

「実際、私は自分の願い叶えるのに星のかけら使いませんでしたからね。
 今8個位手元にありますよ」
638 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/18(木) 00:58:44.75 ID:MraXUWHa0
>>637

{本物であれなんであれ、あの方に拙者は一度救われた身......微妙だの何だの、悪く言わないでもらえると嬉しいのだが......?}

【口調こそ変化はしていないものの、腰に差した日本刀に何気無く手が掛かっている】
【これ以上機嫌を損ねるようなことを言えば容赦なくそれが振るわれるであろう割と一触即発な状況だ】

だ〜っ、ストップストップ!

{むぅ......!}

【ある程度落ち着いたのか、千世本人のお出ましだ】
【家主の機嫌を損ねるのは避けたいのか、支配権はあっさりと戻される】

かけらに頼らず願いを叶える......そんな事、本当にできるんですか?

【千世は、その話にかなり懐疑的だ】
【自身及び人格達の願いは、一人一人に肉体を用意し、全員復活すること】
【魔術で叶えるとしたら、最低で50体を超える人体錬成及び死者蘇生の魔術を用いる必要がある】
【そんな魔術や魔力が欠片なしでどうにかなるとは思えないのが正直な所だ】

(8つ......ちょっとだけだけど羨ましい......)

『ねぇ美奈ちゃん、そんなにあるんだったら一個くらい頂戴よ!千世っちもそんなに羨ましがるんだったら、お願いして見れば良いのにぃ〜』

コ、コラ!そういうこと言っちゃダメだって!








639 :上田美奈 [saga]:2015/06/18(木) 01:14:36.59 ID:yzruUi2mO
>>638
「今の言葉のどこに悪く言った部分があったんでしょうか。
 エインフェリヤル関係の人って、事実を述べると攻撃衝動に駆られる暗示掛かってるか疑うくらい
 喧嘩早いですよね。
 まるで真相に近づいてほしくない何かが仕込みをいれたみたいに」

【小首をかしげるミナ】
【……見聞きした事実を語る点に良さも悪さもあったもんじゃない】
【本当に、今自分は悪いことをいったのだろうか??】

「叶え方だと思うんですよね。
 私の場合、願いは身内の治療でしたけど
 魔法少女の治癒魔法で十分に代替できましたので」

【叶えるはずだった目的は、かけらを使わずに達成できた】
【それ故に、ミナはかけらへの執着心というものはあまりない】
【最低6個手元に残しておけば、緊急離脱と願い一回分に十分という考え方である】

「そもそもかけらはこの土地から湧いてるんですから、
 そこには大量のかけらを作れるだけの地力があるわけで。
 あとは汲み出せればいけるかなーと思ってたら、なんか出来そうなツテ持ってるヒトにあったんですよ」

【かけら? あげませんよ? 必要かどうかは別にしてこれは自分で見つけたものだから】
【ソレとは別に、方法が存在するということは自分もそのルートを追うことはできるということ】
【挑む価値はありそうだ、と思っていたりする】
640 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/18(木) 07:05:19.62 ID:uoJjsF3t0
>>635

人とはそんなものだよ
太古の昔から人は自己の為に幾多の戦いを繰り広げてきた
確かに戦わなくていいならそれが一番良いだろう
だが今更無理なのだ
もしそれが可能ならこの長い人間の歴史に争いは起こらんよ

【人は太古の昔から戦争という争いを行ってきた】
【結局、分け合うなど無理なのだ】
【争い、憎み、助け合う】
【それが人間だ】

ヒトが好き…か
お前の気持ちは痛いほどよく分かる
だがだからこそ、それは無理だと言っているのだ
それにそれでは、今まで命を懸けてきた者たちがあまりにも報われない
今まで求めてきた希望が無くなれば、今の魔法少女達はそれには耐えられないだろう

【だから──】
【私は戦う】
【この先もずっと────】

覚悟など既にできている
この身となった時からな
安心しろ、そう簡単に負けたりはしない
だから──全力でぶつかってこい
641 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/18(木) 22:11:35.45 ID:a/qZPhCfO
>>640
「ただし、それはきちんと食事終わってからな。
 あとやるなら外で。出ないと家がふっとぶ」

【戦闘前だというのに猛然と飯をかっくらうわん子】
【食べ物を粗末にしてはいけませんのだ!】
【なお、この後しっかり食休みまでとって話の腰をベキベキにへし折った所で外へ】




「んで、どこまでガチンコさ。
 命の取り合いまで? それともお互いに納得がいくまで?
 適当に、力で止めるまではしたぞってアピール?」

【初動できる間合いをあけた上で、ちゃんと柔軟体操】
【2本の刃をそれぞれにくるくる回してウェイトバランス再確認】
【軽く型も決めて準備はオーケー】
【それが終わったらきちんと一礼してから構え】

「先に言っとくけど、結界はそっちが担当な。
 ルカの結界はまだ船を隠すのに使用中だかんな。
 ……うっかり死んじゃったら船の結界が溶けるけどそこはしゃーない」

【まぁ大騒ぎになるか、エヴァが結界1枠をもっていかれるか、くらいの差だし
 自分が死んだ場合まで気にすることもないだろうし】

「ただ、先に言っておくけど
 ルカを止めたいなら、息の根から止めろよ?
 それくらいしか止まりかたしらねーかんな?」
642 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/18(木) 22:40:27.36 ID:uoJjsF3t0
>>641

そういうところは妙に拘るな…まぁいいだろう

─────


さぁな、どこまでなど考えていなかった
とにかくどちらかが諦めるかまで──これで良いだろう

【すこし気が抜けてしまったが外に出てお互い向かい合う】
【"どちらかが諦めるまで"】
【それはつまり諦めないのなら終わらないということだ】
【それは同時に命を懸けた戦いだということでもある】
【紅と黒を基調とした外套をどこからともなく纏うと一礼を返す】

良いだろう、結界はこちらが張ってやる
船のことも心配無用だ、この後解体して隅々まで調べるつもりだからな

【ナイトロードが言い終わると同時に結界が森全体に広がる】
【口ではそんなことを言っているがナイトロードの心はどうなのか】
【ルカを[ピーーー]ことを躊躇っているのではないか】
【事実、ルカの"息の根を止めろ"という言葉には無言】
【優しさは必要だぞ】
【だが時に優しさのせいで命取りになることもある】

……御託はもういいな、さぁ始めよう
私から言い出したんだ、先手はそちらからで良いぞ
643 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/18(木) 23:09:41.87 ID:a/qZPhCfO
>>642
「ん、了解。じゃあ遠慮無く」

【初動の姿勢はクラウチングスタートから】
【ただし、その後の動きがまず異常】
【文字通りの、“音が置き去り”である】
【付与魔法を最も得意とするわん子の、フィジカルエンチャントによる踏み込み】
【さらに赤熱化するほどブーストされた炎剣は、傷口を焼き潰して再生を阻害する】
【これだけだと、まっすぐ突っ込んで剣を振るだけの脳筋スタイルに技術を上乗せしたら
 ハイスペック脳筋になった、としか思えないゴリ押しっぷり】
【だが同時に、極まるとひどいことになる、という証明でもあるんだ】


「ひゃっっふううううううううううううううううううううううううう」


【避ければ、置き去りから追いついた音の壁による追撃が】
【受ければ、双剣によるラッシュの追撃が】
【何もしなければ、再生阻害がまる乗せされた斬撃が】
【そしてどうあがいても、触れてないのに周囲の樹木が発火するレベルの熱波が刀身から】
【……以上が一点突破型ヴァカによる一点突破初撃の概要である】
644 :エヴァージェリン=ナイトロード [saga]:2015/06/19(金) 17:26:52.23 ID:jXLGHkDB0
>>643

【ルカの日頃の言動から予測する戦闘スタイルは恐らく近接攻撃などで押し込む脳筋】
【しかし実際はその予測を遥かに上回っていた】
【だがナイトロードは動じない】
【ナイトロードの魔法には大きな弱点がある】
【それは詠唱を必要とするということだ】
【魔法自体が古いタイプの為に詠唱をしなければ魔力の安定等が上手くいかない】
【ではその弱点を無くす為にはどうするか】
【簡単なことだ】
【その弱点自体を"失くせば"いい】

──詠唱破棄、《闇氷の暴風》ノワール・フロストッ!

【"詠唱破棄"】
【ここ毎日ナイトロードは魔力を安定させる訓練を積んできた。そのお陰で詠唱をしなくてもある程度の魔法なら無詠唱で使えるのだ】
【だがやはりまだ完璧というわけにはいかず詠唱有りとでは威力に差が生まれる】

【ナイトロードが唱えるとルカとナイトロードの射線上】
【そこに闇の魔力が無数に浮かび始める】
【やがてそれは球状となりどんどんとその体積を縮めていく】
【そしてその黒球を氷で包み込むと、氷の中に闇の魔力が封じられた状態で空中に残る】
【ルカの突進は確かに強い】
【どこに逃げても必ずなんらかの攻撃が当たる】
【だがそれならその突進自体を止めさせればいい】
【ルカとナイトロードの間には先ほどの氷が無数に浮かんでいる】
【この氷はナイトロード以外の者が触ればたちまち中の闇の魔力が爆発し周囲にダメージを与える】
【つまりこのままルカが突っ込んでくれば爆発に巻き込まれることは必至なのである】

《双極に交わりし焔と冰よ》
《その熱で数多を焼き その凍気で幾多を凍てつかせよ》
《この二つが交わりし刻 世は災禍に包まれる──》

【そしてその間に今度は有詠唱の魔法を唱える準備に入る】
【だが詠唱中はやはり完全に無防備になる。この間に攻撃を加えることは容易なことだろう】
645 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/19(金) 20:15:49.57 ID:g2j/NEiDO
>>644
【相手が脳筋でも、脳筋なりの知能があれば突撃中止の選択肢を取っただろう】
【相手にまともな知性があれば、遠距離攻撃に切り替えただろう】
【ではここで問題である。戦闘だけは頭が回る脳筋はどういう選択をするか】

「(腕、一本かな!」

【減速一切なし】
【左の片手剣を前方に突き出し、そのままさらなるブースト】
【今のストレルカは、全身に魔力をまとった状態である】
【刀身にはその一部を濃縮したものが炎としてまとわさっている】
【この二重の魔力を盾として使った強引の局地な一点突破】
【あえて触れて、爆発規模が広がる前に自分の中の魔力を叩きつけて相殺し
 ねじ伏せ、切り拓き、そしてくぐり抜ける】
【自分の身一つが機雷原を突破すれば、後はなんとでもなる、という意思】
【そもそもが使い魔なのだ。その身の構成成分自体が高密度の魔法力であるならな
 その腕を削りガードの一部にするというのが出来ない道理もなし】
【肉が爆ぜ、骨が覗き、血煙をばら撒き、左腕が腕としての機能を喪った肉塊と成り果て
 詠唱中のエヴァの前に凶暴な剣士/犬歯が躍り出る】

「とった!」

【自身の血でまみれた獣の、刃が振るわれる】
【大振り肉厚の山刀サイズの右剣による襲撃】
【それが身体に吸い込まれれば、次は喉笛へと食らい付かんとする、本物の獣の牙】
【射撃や長物どころか、剣の間合いより内側こそが、この脳筋の最も得意な間合いであり
 同時に、吸血種に対して最も有効な武装、すなわち“獣人の爪牙”の間合いなのである】
646 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/20(土) 00:18:45.23 ID:VwnzjFpx0
>>645

なっ、なんだと!?

【ナイトロードは忘れていた】
【今相手にしているルカの知能を】
【ルカは目の前に障害物があろうともそれを避けるなどといった選択肢は無い】
【一点突破ただ一つだ】
【身を削り左腕を犠牲にしながらも尚こちらへと向かい迫り来るストレルカ】
【避ける術は無い。なら犠牲覚悟で次に繋げる!】

ぐあッ!?ゔぅあッッ!

【呻きを上げるナイトロード】
【右剣からの剣撃は左の腕で。喉笛への牙による攻撃は右腕で】
【その結果剣は右腕に深く吸い込まれ、牙は右腕を抉る】
【だがまだ動く。動くなら戦える】
【しかもこの至近距離からならば一撃で仕留めることも可能だ】

ゔ…ぅ…え、詠唱破棄…!《氷剣の突貫》アイシクル・ストライクッ!!

【ほぼゼロ距離から放たれる二本の氷の剣】
【それはストレルカの両足を貫こうと一直線に突き進む】
【だが心臓や頭を狙わなかったのはまだ殺さなくても大丈夫かもと思っているからだろうか】
【少なくともこの一撃でストレルカが死ぬことはないだろう】
647 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/20(土) 01:21:54.81 ID:tAIGVtt3O
>>646
【言ったはずだ。止めるのならば“息の根から止めろ”と】
【食らいついた牙も、叩き込んだ刃も食い込んだまま抜けず
 さらに、両足に氷の刃が突き立てられようと、ここはルカの間合いなのだから】

『この氷刃、エヴァ自身の腕を落とすのに使うべきだったなぁ』

【――念話は、時間の概念を超える数少ない要素である】
【音響が縦軸に音の周波数、横軸を時間としたグラフならば、
 例えば「えいしょうはき」からの魔法名宣言にはどれだけの時間が必要か】
【ましてや空戦であれば音すら置き去りにしうる魔法少女の会話で必要なものはなにか】
【その答えの一つが、この念話、という機能である】
【つまり、意識により時間が引き伸ばせるならば? という話】

【そして、アイシクルストライクの起動時間をルカはフィニッシュへと使う】
【“一本目”の右剣を手放し、“もう一本”】
【さきほど喪失した、“左の刃”を“右手”に再構築し、上半身のバネのみでの刺突】
【逃げることなどゆるさないと、エヴァの右腕に食い込む牙】
【この犬っころは理解している】
【両足を封じられ、片腕になった以上、ここで間合いをあけられれば勝ち目などない】
【ゆえに、この一撃は“死んじゃったらしゃーない”くらいには致命的な狙い方となった】
648 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/20(土) 01:39:08.61 ID:VwnzjFpx0
>>647

【聞こえるはずのない声が脳裏に響く】
【そしてその直後、ストレルカから放たれる刺突】
【そこでやっと先ほどのストレルカの声が念話だということに気付いた】
【その瞬間、ナイトロードの周りの時間が止まったように動きを止める】
【走馬灯というやつだろうか】
【その無限とも思える時間の中、ストレルカの剣がナイトロードの心臓へと──】


ぐ…がぁああああッ!!!!

【雄叫び】
【ナイトロードの死んでなるものかという思いが声になり結界内を揺らす】
【あと僅か】
【ほんの数センチでナイトロードの心臓が貫かれるその刹那】
【刃が消えた左腕が体と剣の間へと滑り込む】
【剣は手のひらを貫き尚も心臓を目指し突き進む】
【だが届かなかった】
【剣は心臓へは届かず胸元に少し刺さった状態で静止する】

ぁ…ぁぁ……

【もう力を使い果たしほとんど体も動かない】
【そんな呻き声にもならない声を上げてその場でふらつく】
【もうナイトロードは戦えないだろう】
【目も虚ろな様子で前が見えているかも怪しい】
【こんな状態のナイトロードなら押しのけるも[ピーーー]こともアリを[ピーーー]よりも簡単だろう】
649 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/20(土) 01:50:58.86 ID:tAIGVtt3O
>>648
「(む、さしっぱにしたつもりだったけど、さすがに維持しきれんかったか。
 (やっぱ痛覚遮断は意識容量食うなぁ」

【右手側に左の剣を再構築した理由】
【それは相手の左腕にぶっさした右の剣を消さないため、だったのだけど】
【思ったよりもリソースを多く使ったらしくそこの維持までしきれなかった、といったところか】
【そしてこの犬、身体強化の一貫として痛覚を切ってやがる】
【というか、氷の剣に貫かれて、自分の左腕は二の腕の半ばから先が喪失してる状態で
 痛覚維持してたらショック死しててもおかしくないわけで】

「(氷の剣で助かったわ。少なくとも失血死はないしね」

【生き残っていた右手でポケットから引っ張りだしたのは、先ほど食卓で見せた星のかけら】
【氷の剣を自分で強引に引っこ抜き、最後にかけらブーストの治癒魔法】
【すぐに戦闘ってわけにはいかないけれど、これで見た目はなんとかなる】

「で、どうよ。納得できた? 諦めれた?」

【まだ突き刺すくらいはできるぞ、と戦闘能力を残した右腕が、次の刃をもてあそぶ】
650 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/20(土) 09:43:08.39 ID:VwnzjFpx0
>>649

ぅ…ぁ……

【もう喋る力も無くただ小さな呻き声を漏らすだけ】
【その体は血まみれに傷だらけでとても見れたものでは無い】
【それでもなおナイトロードの左手がかけらを探す】
【だが幾ら探してもかけらは見つからない】
【かけらを使えば体を治癒しまた再び戦える】
【なのに見つからない】

…だ、…た…かい…終わって……!

【なんとか力を出し声を絞り出す】
【しかし途切れ途切れにしか声が出ない】
【遂には膝が地面につきそのまま前のめりに倒れてしまった】
651 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/20(土) 15:25:07.10 ID:aMhxoI3PO
>>650
「いや、もう終わりよ?
 エヴァちゃん、ルカを殺る気全然なかったじゃん。
 言ったよね。“息の根を止める気で”ってさ」

【すこししゃがんだわん子の一言】
【致命傷になり得る攻撃はあっても、今の戦闘で致命傷を直に狙った一撃はなかった】
【だから、どうあってもエヴァはルカを“止められない”】
【わん子がこの戦いに求めていたのはそういうこと】
【エヴァはルカがかけらを持っていることを知っていたはずなのだから】

「部屋も貸してもらったし楽しかったから、今日はここまで。
 荷物、まとめてくるから」

【もしこれで、エヴァが吸血種の能力を十全に使っていたら】
【躊躇なしに殺意を向けていたら】
【いや、最初の時点でもっと距離を開けていたら】
【他にも結果を変えられる点はいくらでもあったはずである】
【そして1宿分の借りは返す、とばかりにわん子は踵を返す】
【これで袂は分かった。次に会うときは最初から敵同士といこうじゃないか】
652 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/20(土) 16:42:12.11 ID:VwnzjFpx0
>>651

【また──私は失うのか】
【手にしたものは全て自分から遠ざかっていった】
【なにが吸血鬼だ、なにが本気でいくだ】
【こんな紛い物の力を使ってなにが──】

ま……い…な……いかな…で…れ……

【遠くへと歩いといくルカへと手を伸ばす】
【その手は決してルカに届くことはなく虚空を掴む】
【こんなにも──私は無力なのか────】

【気付けば頬には涙が滴り落ちる】
【仰向けになり空を仰ぎ】
【吸血鬼は静かに泣いた】
【ただ──静かに】

【親しくなったものは全て離れていく】
【友と呼べるものは全て──】
【どんなに共に居ると言っても必ず先に居なくなる】
【結局私は──人に近づくことは赦されないのだろうか】
【掟を破った大罪人には赦されないことなのだろうか】
【目先の幸せに囚われてしまった愚かな咎人には──】
【なんて残酷な世界なのだろう】

誰か…助けて……

【小さなその呟きは綺麗な空に虚しく響いた】
653 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/20(土) 17:50:28.46 ID:Z34YKjb70
>>639

な、なるほど......

【同年代らしからぬ発想の数々に、千世はただ頷くのみ】
【知識があるのはあくまで同居人。千世自身は魔法少女としては平均的な経験しか積んでいないのだ】

《......戦わずに願いが叶うなら......それに越した事はない......私は応援する......他の娘がどう思うかは知らないけど......》

『あたしはやだな〜。そんなの待つより、適当にぶっ飛ばした方が早いじゃん!』

《.........脳筋.........》

『なぁんだと!?この頭でっかち!』

あ〜もう、ストップ!色々今日はごめんなさい、またいつか会ったらどうなったか教えてくださいね!

【そう言い切ると、足早にその場を去ろうとする。喧嘩がすぐには収まりそうにないのだ。これ以上迷惑をかける訳にはいかない】
【それに、さっきの美奈の言葉に元エインフェリャル組が御立腹だ。実際、魔具は怒りの魔力により日本刀へと変貌している】
【美奈にとってどうであれ、エインフェリャルは彼女達にとって救いの手を差し伸べた、言わば神のような存在。「本物で無い」だの「暗示をかけられたようだ」だの冒涜されて良い気分がするわけがない】
【事実だからと何でも言っていいと言うわけではない、と言うことを同居人にも、美奈にも学んで欲しいと思った一瞬で有った...】

//返信遅れてしまい申し訳ありませんでした......
//この辺りで〆でどうでしょう?
654 :黒崎千尋 [ sage saga]:2015/06/20(土) 20:52:34.70 ID:zPcuouq90
【今日もここ瀬平戸市に月は登る】

【まるで墨を流したような雲の漂う黒い夜空】

【あたりはシンと静まり、まるでここだけ世界の終わりが来たかのような寂しい雰囲気に包まれていた】

【しかし、そこに一人の魔法少女、いや、ニンジャが現れる!】

魔法少女、殺すべし……

【獣かのように俊敏な動きで、なおかつまるで一つの芸術家のように完成されたフォームで走るその姿、まさしくニンジャ】

【彼女がこの街で見るものとは一体】
655 :恩風 コル [sage]:2015/06/21(日) 00:00:46.16 ID:08H77w3i0
ふぅ疲れた〜……早く帰りてぇなぁ……

【すっかり人通りも途絶えた帰り道】
【そんな場所に一つの人影】
【その人影はコンビニの袋を片手に提げぶらぶらと歩いていた】
【そしてもう片方の手にはなにやら長物を入れている刀入れ】

帰ったら早速一杯行くか……
あぁ〜疲れた疲れた〜

【そんな呑気な独り言を呟きながら歩いていると公園を発見】
【せっかくだし寄って行くかとわけもなく公園内へ】
【そしてベンチを見つけると座り込みコンビニの袋の中からなにやらゴソゴソと取り出そうとする】

あったあった…よいしょと……

【取り出したのは缶ビール】
【真夜中に公園のベンチで缶ビールを飲むなど流石にどうかと……】
【だがそんなことは気にしない】
【コルは缶を開けると缶に口を付け飲み始める】
【果たしてこんな残念教師の目の前に現れる人物とは──】
656 :風祭雷宴 [sage]:2015/06/21(日) 00:28:37.30 ID:WxUkIpdDO
>>655

一方こちらは公園の自販機の前、一人の少女が電話をしながらジュースを選んでいた。

「だーかーらー、家の都合はろーちゃんだって知ってるでしょ?
お役目でもあるんだから諦めてよー」
『…かといって、あんたは俺には荷が重…』
「とにかく、決定事項だからね?受け入れないと家のお母さん飛んでくるよ?」
『…マジかよ』

騒がしく携帯にがなりたてながら、指先が捉えたのはペットボトルの緑茶。
機械音と共に落ちてきたそれの蓋を開け一口口をつけると、半分硬直している電話相手へと再び話しかける。

「ま、そういう訳で明日から転がりこむから」
『急だなおい』
「あ、えっちいのは片付けなくていいよ?どんなのが好きか知りたいし」
『…へ、ち、ちょっと雷宴!?』
「愛してるよろーちゃん!それじゃまた明日!」

静かな公園中にそれなりに響いたその声を最後に、一方的に通話を切る。
話の内容から相当に厄介な人間であると分かるだろう彼女は、たまたま近くにあったベンチへと歩を進めた。
例え近い将来先生となり、彼女の幼馴染みである焚衿柳狼牙ととある縁を持つ恩風コルが酒を飲んでいても、お構い無しに。
657 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/21(日) 00:54:54.16 ID:8q21VQkh0
>>655 >>656

『ふーふふふーん、ふーふふふふーん♪』

【静かな夜に不似合いな、公園に響くやたらでかい鼻歌】
【その源は、寝間着姿のボブカットの眼鏡少女】
【夜の散歩に、ご満悦な模様】

『あ〜、やっぱり夜の散歩って言うのはいいなぁ!ガミガミうるさいシオリもいないし、何より身体を独り占めって言うのがいい。やっぱり、人には孤独が必要なのよ!』

【どうやら、同居人や千世本人には許可はとっていない様子】
【孤独と自由を満喫している所に、ぷんと香るアルコール臭】
【そっちに目を向ければ、缶ビールを煽る女と、緑茶を飲む少女】

『おぉう......これが低所得者の実態......』

【ベンチに座っている二人を見て、見当違いな呟き】
【ちらっとかじった、夕方のニュースの特集当たりにでも影響されたのだろうか...】
658 :恩風 コル :2015/06/21(日) 01:10:31.43 ID:08H77w3i0
>>656>>657

そういや結局狼牙の探してる奴は見つからなかったな……
どうにか役には立ちたいんだが……

【隣に誰かが座った気がしたが多分幻覚だろう】
【こんな夜に人が居るわけがない。きっと酔いが回ってきたのだろう】
【そんな独り言を言いながらそろそろ帰らないとまずいと時計を見て気付く】
【しかし誰も居ないと思っていたせいで結構独り言は大きい】
【恐らく風祭にも聞こえているだろう】
【そろそろ帰るかとベンチを立とうとしたその時また他の幻覚が】

誰が低所得者だ!
私は一応教師だぞ!

【つい幻覚に反応してしまった】
【しかし見れば見るほどリアルな幻覚だ】
【まるで本物のような……】

……あ、もしかしてもしかしなくても本物か…
……で?なんでお前らみたいな子供がこんな時間に出歩いてるんだ?
今の時間分かってるのか?

【と一応教師らしいことを言うが今の現状を見ればその言葉のなんと響かないことか……】
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/06/21(日) 01:32:21.23 ID:WxUkIpdDO
>>657
>>658

緑茶を気持ちよく飲み干し、ほっと一息。
隣はアルコール臭いが、それを除けば風が気持ちいい夜である。
最も故郷には劣るか、なんて事を考えていたのだが。

「…………………え、ちょっとちょっとお姉さん。
今なんて言った?もしかして狼牙って言った?ろーちゃんの事を呼び捨てってあなたろーちゃんとどんな関係?ねぇちょっと聞いてる?」

酔っ払いの一言…というか思い人の名前に思いっきり反応。
ゆっさゆっさと肩を揺さぶり聞き続けていると、背後から声が―――

「煩い黙って神社は低所得じゃないもん」

一言でズバリ切り捨てて、揺さぶりを迷わず続行。
と、揺さぶられていたコルの目の焦点が合う。そのまま立ち上がり、場を落ち着けようとした彼女に対しては。

「いいからとっとと吐いて?ろーちゃんとの関係洗いざらい全部話してね?
もし断ったら生け贄にするよ?」

関係なかった。
恐らくはコルが何らかの答えを返すまで、彼女のはた迷惑な問答は続くだろう…
660 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/21(日) 01:47:02.95 ID:8q21VQkh0
>>658

『げえっ、先生!?』

【コルの言葉に、つい反射的に慄いてしまう。生前悪ガキだった為か、教師はどうも苦手なのだ】

『べっ...別にやましいことなんか、全然、これっぽっちも、全く、やってないから!ただ、夜の孤独を味わいに来ただけだから!うん!』

【取り敢えず、(あくまでも現時点だが)やましいこと(こっそり徘徊は除く)はしていない】
【無実を主張しようとするも、明らかにテンパっている】

>>659

『感じ悪っ!?何よ、パッと見たそのまんまを言っただけなのに!』

【バッサリと切り捨てられ、不満げな表情】
【ついつい相手の感情を逆なでする、悪い癖が出てしまう】

『大体何よ、ろーちゃんって!そんな小学生みたいなあだ名つけてはしゃいじゃってさ!』

【もはや腹が立つままの言葉であり、言いがかりの域だ】
【因みに、この人格...サキに関しては、千世のことを「千世っち」呼びしてたりするので、人の事は言えなかったりする】
661 :恩風 コル :2015/06/21(日) 02:05:49.09 ID:08H77w3i0
>>659>>660

そんなに揺らすな!
頭に響く!

【今さっきまでビールを飲んでいたのだ】
【しかし流石に吐くわけにはいかないというのは分かっていた模様】
【必死に吐き気を抑え状況を整理】
【ろーちゃん=狼牙だろう】
【関係を話せと言っているが魔法少女じゃない人間に話せることなど……】
【しょうがないのでとりあえず魔法の類以外のことを話すしかない】

狼牙と私はあれだ、抱き合う仲だ

【今この状況で一番ダメな説明である】
【確かに事実ではあるがあまりにも話を端折り過ぎてコルが思っていることとはまったく別のことに聞こえてしまう】
【が本人は特に気にしていない様子】

【そしてもう片方の方】
【こちらが教師と言った瞬間なにやら慌てふためく】
【何か悪さでもやっていたのだろうか】
【それならば教師として指導を入れなければ】

ほんとに何もやってないんだな?
もし嘘だったら……なぁ?

【脅しにも似た、いや完璧脅しである】
【嘘をついたらどうなるか知らないぞということを暗に示している】
【本当によくこれで今まで教師がやれてこれたものである】

…って揺らすの止めろ!
吐いたらどうすんだ!

【絵図的にも常識的にももし吐いたら──終わる】
【それだけは絶対に防がなければ──!】
662 :風祭雷宴 [sage]:2015/06/21(日) 07:14:50.71 ID:WxUkIpdDO
>>610>>611

「小学生みたいな…あだ名……?」

なんかもう今にもぶちギレそうな形相になり始めた雷宴。
ちなみにこのあだ名は狼牙の事件の直後なので、小学生みたいなのは当然である。
…それだけなら良かった。良かったのだが。

「 抱 き 合 う 仲 ? 」

ブツリと何かが切れるような音と共に手が止まる。
相当なショックを受けたらしき彼女の顔は硬直し、石にでもなったかの如く静止する。
―――だが数秒後、般若もかくやといった形相を見せ、懐から一枚の御札を取り出すと。

「…ろーちゃんには、後で話を聞くとして…」

御札から現れた巫女服と魔法少女の衣装が光の中で混じり合い、神の使いの衣がそこから姿を現す。
一瞬でそれを纏うと、魔翌力で練られた絶大な雷を宿して―――

「私というものがありながらあああああああああああああああああああああ!」

単純に、ぶちまけた。
一応当たっても笑い話になるレベルのパワーだが、関係ない千世まで巻き込みそうな範囲でもある。
結界も張っていない辺り、完全に回りは見えていない様であった。
663 :上田美奈 [saga]:2015/06/21(日) 09:14:51.08 ID:Dwzq5ghuO
>>653
【長いことやってますが、魔法少女としての経験よりも
 黒歴史ノート製作者としての経歴がものをいってる気がします】

「エインさん、フェアさん、ティルゲーさん、リャルさん。
 エインフェリャルってのはこの四人の名前をくっつけたんだそうで。
 十二戦姫とは何度か会ってますが、この四人を区別できてるのは
 第一位さんだけでしたよ。他はみんなエインフェリャル様ってひとくくりでした。
 指摘されたら怒り出して目を背けるところまで一緒でした。
 ……さらに、ディスペル撃ちこんだら魔法少女の力を失う例もありまして」

【まぁ、言葉でコレを納得させるのは無理だろうなぁ、とミナちゃんも思っていました】
【ですが、中に何人もいるってことは、じっくり話せる人もいるでしょうし
 この言葉の意味を吟味できる人もいると思われるので……】
【ここまで羅列して疑問を抱かないのしかいないなら、それこそ亡霊の人選ミスでしょう】

「まぁ私以外にも探偵役が欲しいところではあるんですが
 そこまで協力してもらえるってこともなさそうです。
 それだけたくさんゴーストを背負えるなら、依代としての実力はありそうなのに……」

【……あのメモが本物ならという前提なら、踏み込むにはどうしても必要な物がある】
【でもそこに十二戦姫なんて物騒なシロモノは巻き込めない】

「えぇ、結果がでましたらお伝えしますよ。
 ただその結果が、そちらの望むものではないかもしれませんが」


//
お疲れ様っしたー

664 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/21(日) 18:25:05.00 ID:8q21VQkh0
>>661 >>662

『抱き合う仲......!?』

【ただならぬ文面に驚愕を隠せない】
【こんな教師が、日本に存在して良いものなのだろうか】

『(ハッ...もしや......!!)』

【教師であるはずのコルがこんな公園で酒を飲んでいることと、コルが同性愛者であること】
【この二つから導き出される事実は一つ】

『よくも騙したな......この悪徳教師め!!』

【全力で間違った方向へ、脳みそが加速して行く】

『あんたはその、狼牙って子に手を出して、教師を首になり、家からも追い出され、行く当てがないままにさまよって、ここでやけになって酒を煽っている......って訳なんでしょ!さあ吐きなさい、吐いて楽にアババババァッ!?ァッ......』

【頓珍漢な推理でさながら気分は刑事か探偵、と言った所に怒りの落雷】
【コルに詰め寄っていた為かモロに受けてしまい、髪はチリっとパーマ、口からは煙】

『痛ぅ......何、すんのさぁぁ〜!!』

《......サキこそ......何してるの......?》

{こんな夜中に随分と手荒い目覚ましでござるな......さてサキ殿、どう言うことかご説明願おうでは無いか}

.........サキ?どう言うこと?

『げぇぇっ!!あのね、これには深いわけがあって......!あの低所得者が女の子好きで首になってヤケ酒で、その、あの雷巫女が嫉妬に狂って......!』

【電気のショックで、眠っていた千世本人や、他の人格が目を覚ましてしまったのだ】
【元から頓珍漢なのに、更にしどろもどろなことになってしまい、大パニックだ】
665 :恩風 コル :2015/06/21(日) 19:07:40.03 ID:08H77w3i0
>>662>>664

なっ!?

【突如風祭の服装が変わるなり辺り一面を雷が駆け巡る】
【避けようとするも千世に詰め寄られていたせいで直撃】
【煤を頬につけケホケホと咳き込んでしまう】

かはっ、けほっ……お前も魔法少女だったのか……
なら話を端折る必要無かったな
一から説明するからちょっと聞いとけ────

【カクカクシカジカ説明中………詳しくは>>199->>203を参考に!】

てわけだ
お前ら変な誤解するんじゃねぇぞ
特にそこのお前!人を勝手にそんな最低な人間みたいに言ってんじゃねぇ

【千世の頭の中では自分が壮絶なダメ人間に変換されていた】
【しかし変だ】
【千世からはなにやら魔翌力を感じる】
【それだけならまだ普通だ。問題はその魔翌力の種類である】
【まるで違う者の魔翌力が混ざり合っているような──】

……しかしなんだか厄介な奴らに絡まれたもんだな……今日はついてねぇよ……
666 :風祭雷宴 [sage]:2015/06/21(日) 20:02:45.97 ID:WxUkIpdDO
>>664>>665

「 ろ ー ち ゃ ん に 手 を 出 し た っ て ? 」

千世の言葉に加速した誤解は、ますますもって雷宴の怒りを焚き付けた。
今にも暴れ始めそうな彼女だったが、必死に弁解しようとするコルに一旦魔翌力を止める。

「…言っておくけど、手を出したと言うなら叙情酌量の余地は無いよ?」

念を押して話を聞けば、コルが話したのは確かに邪な事実ではなく。
寧ろ、狼牙が心の支えにするような一件であった。

「………ろーちゃんの過去知ってるって事は、本当だね…」

彼女の一家も狼牙が生き残った顛末は調べてあり、それを察したのか狼牙も雷宴に直接事実は伝えなかった。
それが寂しかった雷宴の心中としては正直嫉妬が収まった訳では無かったが、とりあえずは魔翌力を押さえる。
話をしている間に頭も冷えて冷静になった雷宴は、改めてコルに話し掛ける。

「…まあ、一応ろーちゃんに確認しておくから。嘘なら今度こそ家の神社で生け贄にしてやるから」

…内容は物騒だが。
そして、今度は何やら一人芝居みたいな事をしている千世の方へ顔を向ける―――が、一目見てその妙な魔翌力を認識する。

(ありゃ、私と同じ感じで神様に『選ばれた』のかな)
「ねー、そこの人ー。一番偉い人出してくんない?
ここの神様の事、その人なら多分知ってるよね?」

どうやら彼女が魔法少女という「神に選ばれた存在」をその身に集めている―――即ち巫女としてのお役目に似た者だと思った様子。
神への挨拶は欠かせないと考えていた彼女はそんな質問をぶつけたのだが、はてさて。
667 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/21(日) 23:09:41.04 ID:8q21VQkh0
>>665 >>666

ご迷惑をおかけしてすいません!大切な方だと知らずに茶化すようなことを言ってしまって......

【腰を90度に折っての謝罪。熟練した、滑らかな動作だ】
【騒ぎを起こした当の本人は、他の人格達による尋問を受けている...】

『もう、ごめんなさいって何度も謝ってるじゃんか!許してくれても...ん?一番偉い人を出せ?』

【問いかけを窮地を抜け出すチャンスと見たのか、露骨に話題をそらそうとする】

《......一番偉い......って事は......やっぱり......千世......?》

{でも、神様とかなんとか言ってるでござるよ......?もしや、エインフェリャル様のことではなかろうか!?}

[違うんじゃ無いの?「ここの」って言ってるし、土着神とか、そっち系だとお姉さんは思うわ]

『おばさんでしょ』

[何か言ったかしら?]

『......いいえ、なんでも無いです』

[じゃ、取り敢えずあたしが出とくわ]

【身体の主導権を握り、風祭の方へ顔を向ける】

[あー、お嬢ちゃん、神様かどうかは知らないけど、お姉さんの知ってるこの街の神様に一番近い存在は、確か龍...とか聞いたことがあるわ。何でも、その龍がこの街の全ての魔力の源とかなんとか]

【生前図書館で見た、奇妙な資料による知識だ】
668 :恩風 コル :2015/06/22(月) 16:32:10.52 ID:ZR5DIp0R0
>>666>>667

納得してくれたようでなによりだよ……

【どうやら片方は納得してもらえた様子】
【それと生贄うんぬんの話は聞かなかったことにしよう】
【しかし先ほどからもう一人の方がなにやら一人漫才のようなことをしている】
【しかし何の意味も無くそんなことはしないだろうと頭の中で色々と繋ぎ合わせたその結果】

なるほど、多重人格って感じか(それにしても…神様…?こいつらもしかして巫女さんってやつか?)

【この二人は何かこの街のことを知っているのだろうか】
【そして千世の口から告げられた話】
【それはコルの興味を引くには十分な話題だった】
【街の神様】
【それはつまり土着神的なものだろう。そしてそれが魔法少女達の魔翌力の源だという】

……待て、それなら私たちの魔翌力は元は同じもの、つまりは龍のものだっていうことか?
そして私たちはその龍から力を授かった──
……そんなことがあり得るのか…?

【もしそれが本当ならば何故その龍はそんなことをしたのか】
【魔法少女同士の醜い争いを見物するため?】
【それともただの慈善事業?】
【いずれにしても必ず理由がある筈だ】
【魔法少女という存在を作らなければならなかったその理由が】
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/06/22(月) 17:20:06.41 ID:6O13OTd20
クソスレ終わってるね
670 :風祭雷宴 [sage]:2015/06/22(月) 21:06:20.82 ID:WkTfy4lDO
>>667>>668

「成程、龍ね。ありがとー」

龍というワードなら、この町に来たばかりの雷宴にも思い当たる節がある。
恐らくは、瀬平戸を流れるあの清流。
当面はあの辺りの探索だろうと予定を考えていた彼女だが、コルがふと漏らした言葉に反応する。

「少なくとも、神様が下さった力である事は確かだよ。
ろーちゃん曰く私達の故郷では瀬平戸の魔翌力は使えないみたいだし、この辺の地力は実際問題凄まじいしね」

そもそも、魔翌力の源とされている星のかけらはこの町自体が生み出すもの。
となれば問題になるのは、どうしてこの町はそんなものを排出しているのか。
それが土地に由来する土着神の力だというのは、ある意味自然な理屈ではあった。

「そこで私が気になるのはそこのあなたなんだよねー。
そこの偉い人っていうか元の人はさ、神様に選ばれて魔翌力を集める係じゃないのかなって」

そう、それに従って考えれば千世という人間には何らかの意図を感じずにはいられない。
神が与えた魔翌力を宿した魂を一身に受けているその存在が向かうのは、果たして何処なのか。
彼女自身神の加護を受けた巫女であるからか、その力をただもて余しただけというのには疑問を抱く。

「最悪の場合は、それこそ魂抱え込んで神様の元へ還る生け贄みたいな事もあり得るからね」
671 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/23(火) 00:13:23.79 ID:hVkSlWUQ0
>>668 >>670

[さあ?あたしだって聞きたいわよそんな事。情報の元は図書館の妙な封筒だけで、真実かどうか確かめる方法なんてないんだもの]

【疑問を抱くコルへと、そう言い放つ】
【口には出さないものの、誰かが悪戯で置いたデタラメであるという可能性もないわけでは無い、なんて罰当たりな考えも口調の裏に含まれている】

えっ...わ、私がですか?

【風祭からの突然の注目に、戸惑う千世】
【数十人分の霊を背負って来たが、しばしば難儀なことだとは思えど、自身が神に選ばれた特別な存在であるなんて考えたことも無い】
【思わず自分の身体を見るも、いつもと変わらぬ寝間着姿に神の威厳は無い】

......神様に選ばれたなんて、そんな大それた事は少なくとも自分自身じゃ無いと思うんですけど......どうなんでしょうか?

《......その可能性は......否定出来ない......歴史上の預言者や神と崇められた人達も......生きている間は自覚がなかったり......ある日突然目覚めたりしてきたし......》

【不安を煽るような事を言うシオリ】

{生贄か......エインフェリャル様と言いここの龍と言い、古今東西神と言うのはそう言うものを欲しがるものなのだな}

〔そりゃ困った。こちとら未練があるから憑いてるってのに、こいつごと神様の夕飯にされちゃどうにもなんねえじゃねえか......おい、絶対あんな訳の分かんねえ宗教女の言うことなんかに乗せられるんじゃねーぞ!......って、シカトかよ......〕

.........私は、一体.........

【心、ここに在らず】





672 :恩風 コル :2015/06/23(火) 00:41:47.14 ID:dP+Poq+y0
>>670>>671

この街以外じゃ魔翌力が使えない……
益々ワケが分からねぇ、魔法少女の存在の理由って…なんなんだ……

【魔法少女が戦わなければならない理由】
【ほしのかけらが存在する理由】
【神様というものは一体何をしようとしているのか】
【それらの謎が解ければこの魔法少女という因果】
【それから魔法少女達を救うことが出来るかもしれない】
【そうすれば他の十二戦姫達も──】

妙な封筒……行ってみる価値はありそうだな……っておい?

【話し掛けても何故か千世に返事が無い】
【考えに耽っているのかどうかは分からない】
【だがこういうことはあまり考えても良い結果は見えることは無いのだ】

あまり考え込むなよ
そういうのはこれから生きていく中で見つけるもんだ
今考えたって答えなんて出るわけねぇよ

【と千世の肩をポンと叩く】
【どうやらコルなりに気を使ったらしい】
【一度コルも同じ状況に陥ったこともあって気にかかったのだろう】
673 :風祭雷宴 [sage]:2015/06/23(火) 20:09:16.19 ID:PfC36XRDO
>>671>>672

「そこまで深刻にならなくてもいいけど、一応何か意味はあるだろうね。
気になるならそれこそ調べてみたら?」

茫然自失といった様子の千世にやりすぎたと感じたのか、少しフォローを入れる。
そして、提示するのは真実への道。
そこにあるのが千世にとって希望であるか絶望であるかは分からないが、調べてみる価値はあるだろう。

「…存在の理由、ねぇ。その辺りはこっちでも調べてみよっかな。
…もしかしたら、ろーちゃんも溜飲が下りるかもだし」

聞こえてきたコルの言葉にそう呟き、目を伏せる。
彼女の最愛の人、焚衿柳狼牙にとって、魔法少女という存在は決して好ましい物ではなかった。
ならばこそ、自分が真実を追求して伝える事で、何らかの決着を着けた方がいいのではないか。

「という訳で、情報交換するために一応連絡先知り合っておいた方がいいよね。
お二人さん、よろしい?」

そして、ここには調べようとする人間が二人、その道を示された人間が一人。
ならば、連絡を取り合い情報を無駄なく集めた方がいいと。
再び携帯を取り出すと、見せびらかすように掲げて彼女はそう言った。
674 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 21:53:04.94 ID:6jAmrPlH0
ズルッ! ズルズルッ! ズルズルッ!

【夜の公園に響く何かをすする音】

【この音の正体は、ある少女が食しているそばから立てられた音だ】

【だがこのそば、少々おかしい】

【パッケージこそ誰でも知っているインスタントのものだが、その容器の中に浮かんでいるものがおかしい】

【白い粒のようなものに、熱が通ってピンクとなったマグロらしきもの】

【そう、寿司である】

【そばに寿司を混ぜるというこの暴挙。しかしながら、彼女はこの組み合わせをいたく気に入っていた】

【しかも寿司には酢や砂糖、タンパク質やビタミンなど疲労回復にきく栄養素が数多く含まれている】

【ゆえに、そばに混ぜて食えばスピーディーになおかつ腹をふくまらせることができるというわけだ】

ズルッ!ズルズルッ!ズルズルッ!

【一心不乱に、蕎麦を啜り続ける】
675 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 21:53:14.84 ID:6jAmrPlH0
ズルッ! ズルズルッ! ズルズルッ!

【夜の公園に響く何かをすする音】

【この音の正体は、ある少女が食しているそばから立てられた音だ】

【だがこのそば、少々おかしい】

【パッケージこそ誰でも知っているインスタントのものだが、その容器の中に浮かんでいるものがおかしい】

【白い粒のようなものに、熱が通ってピンクとなったマグロらしきもの】

【そう、寿司である】

【そばに寿司を混ぜるというこの暴挙。しかしながら、彼女はこの組み合わせをいたく気に入っていた】

【しかも寿司には酢や砂糖、タンパク質やビタミンなど疲労回復にきく栄養素が数多く含まれている】

【ゆえに、そばに混ぜて食えばスピーディーになおかつ腹をふくまらせることができるというわけだ】

ズルッ!ズルズルッ!ズルズルッ!

【一心不乱に、蕎麦を啜り続ける】
676 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/23(火) 22:02:08.60 ID:rtjlfkEXO
>>675
【瀬平戸の夜を散策するのは、魔法少女たちの日常である】
【そして今宵も公園に一人、散策者があらわれ、その光景に……】
【じー……】
【じー…………】

「なるほど! そういう食べ方もあるのか!!」

【世間の常識をダンクどころか、そもそも持ちあわせていないうえに
 残飯まぜまぜでも気にせず食べれる犬っ子的には
 その光景はむしろ文化を誤解されるものなのである!!】
【しかもこの子、異世界から遭難してきたばかりで未だ常識不足系】
【なんということでしょう。邪道の極みな食べ方が布教されてしまいます】

【……あ、一応使い魔なので、魔力検知には引っかかりますよ、この犬】
677 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 22:11:50.45 ID:6jAmrPlH0
>>676
ズルッ……

【食事を取り終えた時点で、彼女はその視線の主人に目をやった】

この町は落ち着いてそばも食べさせてくれないのか。

どうもはじめまして、黒崎です。

お主はクリーチャーの類か? それとも……

魔法少女か?

【食事をジロジロ覗き見しようと、頭から犬耳を生やした人ならざるものであろうとも、挨拶をおろそかにしてはいけない】

【実際日本のどんな教養の本にもそう書いてある】
678 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/23(火) 22:20:23.70 ID:rtjlfkEXO
>>677
【寿司にソバにドーモ】
【これはもしかしてあれか!? 試されているのか!?】

「ドーモ、黒崎サン。ストレルカです。ルカでいいです」

【端末でネットの海をあさって情報収集してる側なので
 変な文化を拾ってきていた模様】
【で、魔法少女かどうかと聞かれるとちょっと困った】

「んーと、魔法少女でもクリーチャーでもないなぁ。
 えーと、使い魔とか守護獣って言葉は、意味として通じるのかな、こっちだと」

【まずは一番的確だけどやや難しい感じの言葉で】
【必要なら具体的情報として説明する感じに】
【そしてこのタイミングで鳴く腹の虫】
【く〜 きゅるきゅるきゅる〜〜】
679 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 22:28:45.75 ID:6jAmrPlH0
>>678
【少しずれたような発音の挨拶に首をかしげつつ、彼女は相手が語った使い魔という単語を頭の中で反芻する】

【使い魔ということは、魔法少女の関係者なのだろうか】

【だが、思い込みだけで食ってかかるのも如何なものか】

【この犬耳少女をどうするかと頭をひねっていると、なんとも情けない腹の音】

【はぁ、と一つため息をつくと、懐からパックの寿司を取り出す】

スーパーの特売品だが、食うか?

【少なくとも仇の魔法少女は犬耳なんて生やしてなかったし、使い魔も従えてはなかった】

【それに、こんな抜けた少女が悪とも思いづらい】

【そして何より、さっきの音で気が抜けてしまった】
680 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/23(火) 22:34:59.96 ID:rtjlfkEXO
>>679
【うむ。昼ごろから何も食べてなかったんだ】
【ちょっとまともに使える台所がなくなってしまって】
【自炊しようか残飯かーって迷ってるうちにこのザマだよ】

「いいのか!?」

【特売品とか気にしない子です】
【さっさとベンチの隣確保すると、オープントレー】
【中に入ってた醤油をかけて、はたと気がついた】

「蕎麦は別枠かっ」

【でも、食います】
【瀬平戸には海がある。スーパー特売品でもネタはそんなに悪くないのです】
【マグロが消えてハマチが消えて、サーモン、赤貝、とぱくぱくもぐもぐ】
【ワサビ入ってても大丈夫らしいです】

「手づかみで食えるのは助かるわぁ。箸まだ使えないんよ」
681 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 22:43:33.90 ID:6jAmrPlH0
>>680
図々しい奴だなお前は。

【だが、そのうまそうに夢中で寿司を食べる姿に、ついつい和んでしまう】

【そんな心はとうの昔に捨てたあと思っていた彼女は、自分で自分に驚きを抱く】

【だが、悪くない感情だ】

【まるで、昔を思い出すようで……】

【そこでふと、自分の手が少女の頭に伸びていることに気づいた】

【慌てたように手を引っ込め、そっぽを向く】

それで、貴様は何者なんだ? どこかの魔法少女の使いか? それとも、どこにも属しない存在か?

【和んでばかりもいられない。相手が何者かを見極めねば】
682 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/23(火) 22:49:06.42 ID:rtjlfkEXO
>>681
「元が犬だからなー。その分、恩は忘れないぜ?
 この世界の犬は3日食わせれば忘れないらしいけど、ルカは一回でも忘れない」

【甘エビを尻尾ごと喰って満足満足、いやちょっと足りないかな】
【喰ったそばから魔力に変換して蓄えるので、意外と燃費はよくないのです】

「撫でたいならなでていいよ?
 それとも情報提供で一回分の支払いにするんか?」

【腕を組んで、質問の意図を考える】
【答え方間違えたら、このサツバツ=にんじゃにざっくりやられそうな気がする】

「まー、身分はさっき伝えた通りで、今は迷い犬だなぁ。
 黒崎=サンは、異世界って考え方はいけるクチ?」
683 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 23:00:32.32 ID:6jAmrPlH0
>>682
別に撫でたいわけではない。これはただの気の迷いだ。

それにしても、異世界ときたか。まあ、信じれなくもないな。願いを叶える星に魔法を操る少女。私の常識なんぞとうの昔に砕け散った。

ならば、今さら異世界から来たなんて言われても驚きすらせん。

それで、迷い犬と言ったな。つまり貴様は、その世界からやってきた使い魔ということか。

【自分で言葉に出して、相手の真贋を見極める】

【少なくとも、嘘はついていないようだ】

【それに、何かしらの悪意も感じられない】

【ならば彼女は、本当に魔法少女とは無関係なのだろう】

【そして、迷い犬という発言から異世界に帰ることを目的としているらしい】

【ふむ、と顎に手を当てしばらく思考すると、彼女は懐から、あるものを取り出した】

【星のかけらである】

ルカさん、貴様はこれに見覚えがあるか?

見覚えがあり、これの価値を知るのなら、貴様はどのような手段をもってこれを集めた?

【これが最後の確認】

【相手が滅ぼすべき悪であるかどうか、それを知ろうということだ】

【その目は鋭さを増し、嘘は許さないと言っているように感じられるだろう】
684 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/23(火) 23:08:52.39 ID:rtjlfkEXO
>>683
「んー、この世界の魔法少女モノってジャンルなら
 異世界はむしろ“常識”の部類と思ってたけど違うんかな?
 んや、むしろ黒崎サンは、まだなりたてなのか」

【次元航行船で管理局なる組織があったかと思えば
 魔法界から修行できてたり、果ては巨大な甲冑を異世界で乗り回したりするジャンル】
【偏った情報収集の結果、わん子さんの知識はかなり怪しい方向に舵を切っています】
【つまりは、魔法少女という単語を聞いてググったあと、ウィキペディア先生と
 有名ドコロをさらった感じですね】

「まぁ、そういうわけで迷い犬は絶賛遭難中なんだ。
 乗ってた乗り物は壊れて修理中だしねぇ」

【修復が現在の小目標ですね。大目標は別にあります】
【さて、説明不足なだけで嘘は言ってません。何よりわん子は嘘が下手です】

「ちょっと前まで1個もってたけど今はなし。
 その1個は、この街のこと教えてくれた子が餞別にくれたヤツで
 吸血鬼と殴り合いしたあとケガ治すのに使っちゃったな」
685 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 23:19:31.53 ID:6jAmrPlH0
>>684
(ジャンル? 異世界だの言っていたし、この世界での魔法少女の常識ということか?)

【ルカの情報が少し歪んだものであることなどつゆ知らずら彼女は勝手に納得する】

ああそうだな。私は魔法少女になってあまり日はたってない。

まあ、それ以前に魔法少女なんぞの助けを受けるつもりもない。

必然、情報の共有もできんというわけだ。

それがたとえ、常識的なものであってもな。

それで、ルカさんは船の修理のために星のかけらを集めているのか?

ならば、災難だったな。吸血鬼を殺すために大切な星のかけらを消費してしまうとは。
686 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/23(火) 23:30:30.76 ID:rtjlfkEXO
>>685
「Googleだっけ。この世界の検索AIの出来は、発展途上だけど十分に育ってると思うわ。
 これならあと数十年くらいには、技術的特異点くるるんじゃねーかな。
 っと、まぁわかんないことは調べりゃいいんだとルカは思うんよ」

【魔法少女の皆さんだってスマホくらいは持ってるだろー、という身も蓋もない意見】
【実際、地図アプリ併用で飛行ナビしてる魔法少女とかいますので……】

「いや、殴りあっただけで殺したりしてねーよ?
 エヴァは今でもトモダチだし、正面からガチンコしたらもっと仲良くなれるだろー」

【……脳筋思考ここに極まれりです。殴り合いは友情!】
【今はちょっとクールタイムとってるだけなのです】

「船は時間かければ直るけど、ヒトのつながりは時間だけじゃどうもならんからね。
 いいことに使えたと思うよ、かけら」
687 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 23:36:31.51 ID:5ZYoqsmDO
>>686
【グーグルはそんな上等なものだったあだろうかと頭をひねるが、次の発言には反応せざるを得なかった】

ルカさん、貴様は吸血鬼と友達なのか?

それは、何か。よくフィクションにありがちな人と仲良くしたがる類の吸血鬼なのか?

【そうであってほしいものだ】

【もしも悪の類であるのなら、それと友達であると言い張るルカもまた、悪であってしまうのだから】

【そうなれば、『インタビュー』を行わなければならない】
688 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/23(火) 23:45:26.37 ID:rtjlfkEXO
>>687
「なんか結構長くこの街に住んでて
 普通の飯も結構美味いしく食べてたから実害はないんじゃね?
 それにそこ言ったら、ルカだって人狼枠で狩られても驚かんし
 狩人がきたら返り討ちだけどな」

【ルカちゃんの中でGoogle社は人類に変革を起こすため
 検索エンジンで金稼ぎつつAI新技術を仕込むド変態企業という扱いになっています】
【……ある意味間違っちゃいないのが困りモノです】

「ちゃんと学校にも通ってるしなぁ。
 なんつったっけ。お嬢様学校みたいですごく礼儀にうるせーの。
 ごんぶとソーセージくわえてたらめっちゃ怒られた!」

【死線に突っ込むような殴り合いした相手を語るのにこの笑顔!】
【何か間違った方向に振り切れた欠陥品のなのか
 わん子視点のじゃれあいだったのか……】
689 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/23(火) 23:55:07.65 ID:5ZYoqsmDO
>>688
なんと、学校にまで……

私が知らなかっただけで、意外とこの世界には不思議があふれていたんだな。

【吸血鬼が有害なものでないと知って、少し安堵】

それにしても、随分と仲が良かったんだな、その吸血鬼とは。

かけらを使うほどまでに激しい殴り合いなど想像も付かんが、人の理の外を歩くのだから、私のものさしでは測りきれんのだろうな。

その吸血鬼とはこれからも仲良くしてやれ。大切な人を失うというのは、随分と辛いものだからな。

【その言葉は、自分に向けてのものでもあった】

【父、母、妹、いて当たり前だと思っていた存在が、一晩のうちにいなくなってしまった】

【その損失感は、計り知れないものだ】

……なあ、ルカさん。やはり、頭を撫でていいか?

【今は亡き妹を思い出してしまい、ついついその言葉が口をついた】
690 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/24(水) 00:03:27.03 ID:MD3lC7wQO
>>689
「まぁ、ロクデナシもいるっちゃいるけどなぁ
 そういう手合は、この街じゃうごけねーと思うよ?
 その辺の女子がライオンくびり殺せる街だしなぁ」

【ライオンどころか、飛行機叩き落としても不思議じゃない街なんです】
【外来の魔法少女としては、楽しくて仕方がない】

「まぁ、氷の剣で太ももぶち抜かれたときは、死んだと思ったけど
 こっちも遠慮なく霊核に魔術礼装ぶち込みにいってるからお互いさまだなー、その辺。
 楽しかったからおっけーだし、お互いに殺しても死なねーから大丈夫だな、うん。
 黒崎サンは大事なヒトを亡くしたことあるっぽいな?」

【返事代わりに頭をぎゅっと差し出すわん子】
【悲しいヒトの慰めになるのは、ある意味種族特性みたいなもんである】
【犬というのは不思議と、悲しいヒトに寄り添いたがるものなのだ】

691 :黒崎千尋 [saga]:2015/06/24(水) 00:32:16.31 ID:lL2I88L10
>>690
随分と殺伐とした世界に生きているんだな、お主たちは。

【それをちょっとした喧嘩のように言うのだから、やはり自分とは別の生き物なのだろう。改めて、それを実感した】

恩にきる、ルカさん……

【差し出された頭に、おずおずと手を伸ばす】

【ふわふわとして、暖かい】

私にはな、妹がいたんだ。ルカさんよりもチビではあったが、お前に似たところがある子だった。

【いた、という言い方。つまり、今はもう……】

魔法少女を全てが悪と断じるつもりはない。

だが、ルカさんの言うようにどうしようもない悪が存在するのもまた事実。

私は、憎いんだよ、魔法少女が。

【彼女は目を瞑る。それは怒りを鎮めるようで、涙を止めるようで】

……ごめんね

【誰にも聞き取れないような小さな声で呟くと、彼女は目を開いた】

ルカさん、楽しい時間をありがとう。久しぶりに、心穏やかな時間であった。

これはその礼だ。受け取ってくれ。

【そう言って渡されたのは、先ほど取り出した星のかけらだ】

私にこいつで叶えたい願いはない。そんな私が持っているより、お主の手にあったほうがこいつも喜ぶだろう。

イヤァッ!

【掛け声とともに、最も近い屋根の上に跳躍】

【魔法少女といえども、ただの脚力でここまで飛べるものはそうそういまい】

私はこれで失礼する。機会があれば、また会おう。

御達者で!

【屋根伝いに彼女はかけていく】

【その姿、まさしくニンジャ】

【後に残されるは、月の光にきらめく涙の雫だけであった】

//ロールおつきあいいただきありがとうございました!
//おかしい、彼女はもっとこう、殺伐とした存在だったはずなのに。
//アニマルセラピーまじ恐ろしいです。
//戦闘するようなこと言ってたのに肩透かしさせてしまいすみませんでした。
//でも、とても楽しかったです!
692 :ルカ@犬耳の使い魔 [saga]:2015/06/24(水) 00:38:25.34 ID:MD3lC7wQO
>>691
「魔法少女を善悪でわけてもしょうがねーと思うけどな」

【好き放題モフらせてあげようではないか】
【それがお勤めなのである】

「ま、最終手段だけどかけらで蘇生って方法は覚えといたほうがいいんじゃないかなぁ」

【蘇生に使って上手くいくかはわりと本人次第なのだが、そこは割愛】

「やっぱりニンジャじゃねーか!!!」


【このツッコミとともに終了です】
【お疲れ様でした】
693 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 19:24:19.33 ID:jOS6/Hm4O
【製作者の命をうけ、やってきたのはこの街である】

【その人は言った。いろんな人に関われと。】

【出会いこそが、心を育むと】

【あと、その街ほど変わり種の人間がいる場所はないとも言っていた】

【よくわからないが、博士の言うことに間違いはない】

【仮に間違いであっても、イエスと肯定するのが自分である】

【だからこそ、彼女は素直にこの街へと来た】

魔法ロボット、伊三四、任務を遂行します。

【未熟な心を持つ彼女が見るものとは、一体なんなのか】

【それは誰にも、わからないことであった】
694 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/24(水) 19:37:50.94 ID:xhuY91Ai0
>>672 >>673

{そこのお2人の言う通りでござるよ、千世殿。答えなどそう簡単には見つかるものでは無い。現に、生きているうちに見つからなかったが故に、この身体に皆集っておるのでは無いか}

『そうだよ千世っち!千世っちが神様でも悪魔でも、千世っちは千世っちだもん!』

.........ありがとう、ございます。少しだけ、元気出ました。みんなも、ありがとう。

【自分は、一人では無い】
【その事が、肩に置かれた手や、かけられた言葉達からひしひしと感じられる】
【それはありふれたことかもしれないが、今の千世にとっては非常にありがたいことであった】

連絡先ですか?私が皆さんのお役に立てるかどうか分かりませんけど、それでも良ければ是非......あ...あれっ...?

【ポケットを探るも、スマホが見当たらない】
【考えてみれば、寝間着姿で勝手に身体を使われて今ここにいるのだから、持ち合わせていないのはある意味当然】

......すみません、電話番号を教えてもらえませんか?家に帰ったら折り返すので......
695 :恩風 コル [sage]:2015/06/24(水) 20:00:26.12 ID:IxtNoXEa0
>>694>>673

連絡先?あぁ別にいいぜ

【そう言ってポケットの中を探るナイトロード】
【取り出したのはなんとも時代錯誤的なガラケー】
【機械音痴らしく携帯は初めて買った時から買えていない】

あぁ分かった、電話番号だな

【千世が携帯を忘れたというのでメモ帳を取り出し電話番号を書き記す】
【色々用意周到なところは教師だからということで】

【今回の事で手に入れた情報】
【この街の神様的存在が龍だということ】
【そして魔法少女達の魔翌力は元はその龍のものだということ】
【図書館の妙な封筒というものも気になる】
【やはりこの街には、魔法少女の存在には何か特別な意味がある】
【それを解き明かせばきっと──】

【コルは連絡先を交換すればそのまま踵を返し事務所へと帰るだろう】
【いつの間にかビールのことも忘れ後に残るのは飲みかけのビールの空き缶と袋に詰められた未開封の缶ビールのみ】

//ここらで〆でしょうか?
696 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/24(水) 20:25:29.72 ID:IxtNoXEa0
>>693

はぁ…この街とももう長い付き合いだな……

【もうすっかり暗くなったこの時間帯】
【こんな時間に出歩いている女子高生は少ないだろう】
【更にお嬢様学校である黒百合学院の生徒ならば尚更だ】
【それが理由かは分からないがナイトロードには結構な視線が集まっていた】
【しかしこの視線にももうすぐかり慣れてしまい今ではもう気にも留めない】

……気にしていても仕方がない……
そんなことは分かっている…だが……

【昨日のルカとの一件】
【あれからナイトロードはずっとこの調子だった】
【どこか心ここに在らずというかそんな感じが続いていた】
【自分でもそれは分かっている】
【だが今まで過ごしていた者が突然居なくなるということはやはりナイトロードの心に大きな傷を作っていた】

……んっ!?す、すまない……

【そのせいか目の前の人に気付かず当たってしまう】
【しかしこの当たってしまった人物】
【なにか耳にアンテナ的なものがついているような……】
697 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 20:34:18.00 ID:jOS6/Hm4O
>>696
【ぽむっ、となにやら小さな衝撃を感知】

【その正体を見ようと目をやれば、そこには金色の頭が】

【背丈はだいたい小学生くらい。顔もまあ、幼い】

【おそらく、見た目通りの考えて問題あるまい】

いえ、お気遣いなさらず……いえ、やはりここは気遣っていただきます。

今の衝撃で脚部のモーターに異常が発生しました。

落とし前をつけていただくために、少しそこの公園で休憩に付き合っていただくことを要求します。

【博士は言っていた。話を始めるための常用句にあえてぶつかって、その謝礼を求めるものがあると】

【ならば、一人でも多くの人と関わらなければいけない今その手段を使うべきであると判断したのだ】

【それが不良やヤクザの因縁の付け方であることを、彼女は知る由もない】

【変わらない表情のまま、じっと目の前の少女を見つめる】
698 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/24(水) 20:54:03.18 ID:IxtNoXEa0
>>697

……脚部の…モーター?

【しばらく言葉の意味を考えてやがてある答えに辿り着く】

(…なるほど、そういうキャラ付けか)

【どうやら伊三四のことをコスプレイヤーか何かだと思っている様子】
【なぜ自分を公園に連れ出そうとしているのか】
【落とし前をつける】
【なぜだか背筋に悪寒が走る】
【このまま公園に行けば確実に面倒ごとに巻き込まれる、と】

……あ、あぁすまない
私はこれから急ぎの用があるので失礼……

【そういってゆっくりと後退】
【隙あらばこの場から逃げ出そうとしているようだがまだナイトロードは伊三四のことを普通の一般人だと思っている】
【それ故に逃げ切れるだろうという油断が生まれていた】
【その油断に漬け込むことは容易だろう】
699 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 21:16:47.39 ID:jOS6/Hm4O
>>698
いえ、そう時間は取らせません。

【素早い動きで、肩を掴む】

ほんのちょっとだけ、話を聞いていただくだけですから。

【そうは言っても、怪しさは変わらない】

【だが、そこまで力が込められているわけでもないので、振り払うのにも苦労はないだろう】
700 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/24(水) 21:28:38.64 ID:IxtNoXEa0
>>699

ひっ!?

【なぜこの目の前の女性はこんなに自分にこだわるのか】
【しかも今の肩を掴む動き】
【偶然かは分からないがどうみても普通の人間の動きでは……】

な、なんなのだお前!なぜ私にそう拘る!
人なら私以外にも……なに!?

【先ほどまで周りを歩いていた人々はこの場の空気を察し近づかないほうが賢明だと悟ったのだろう】
【二人の周りにはすっかり人が居なくなっていた】

え、えと……

【あまりにもその光景に驚き過ぎてしばらく頭が空に】
【もうどうすれば分からなくなったのかわなわなと手を動かしパニックに】
【最近メンタル面が脆くなっていたのでその影響だろう】
701 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 21:39:30.04 ID:jOS6/Hm4O
>>700
【なぜこうまで拒否されるのか、その答えとなりそうな情報を脳内で検索してみる】

【そういえばと、博士の言葉にこんなものがあったことを思い出した】

【イスロリータ、ノータッチ。幼女は見て愛でるもの】

【ロリータとは確か幼女のこと。なるほど、これは幼女に触れると機嫌を損ねるという警告に違いない】

【ならばと、彼女は肩にかけた手を離す】

【そして、近くの自販機から午後の紅茶を一本買い、幼女に渡す】

強引なマネ申し訳ありません。立ち話ではなんだと思ったので。

この紅茶で機嫌を直していただけると助かります。

【ちなみに紅茶を選んだのは外国人は紅茶が好きだというイメージがあったからだ】

触れはしませんので、少しだけ世間話というものに付き合っていただけませんか?
702 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/24(水) 21:52:31.55 ID:IxtNoXEa0
>>701

え?お、おい──

【いきなり肩から手を離しなぜか自販機に】
【その様子を不思議そうに見ていると何か飲み物を買いまた戻ってくる】
【そして謝罪と共に買った飲み物を渡してくる】

……はぁ…まぁいいだろう
お前はなにやら良からぬことを考えているわけでは無いようだしな

【もしなにかして来たら撃退すれば良いだけだ】
【紅茶を受け取り公園へと一緒に向かう】

あぁそれと変なことをしないなら別に触っても良い
それにしても…お前はなんだか変わっているな……

【見れば見るほど気になる服装】
【メイド服は知り合いに居るので驚かないが耳に付いているアンテナ的なものはその知り合いは付けていない】
【まぁ個人の趣味と割り切りナイトロードはそのまま歩を進めた】
703 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 22:02:36.17 ID:lL2I88L10
>>702
ありがとうございます。

【ぺこりと一礼し、そのまま公園へと歩みを進める】

【ペンチに座ってもらい、顔を見つめ、はて、どうすればいいのかと疑問を持つ】

【どうすればいいもなにも、先ほど言っていた世間話をすればいいのだが、あいにく彼女には話せるほどの世間の情報はない】

【では、そのまま直球に心を成長させるために何かしらの関わりを持つべきかと考えれば、何をすれば心が成長するのかがわからない】

【少なくとも、ただ街を歩いていただけでは何も変わらないことは理解できているが、はて、関わりとは一体】

【コンピューターを回転させ、この状況に合う最適解を演算子続け、出てきた答えが】

何を話せばいいでしょう?

【おそらく相手はこう思うだろう。そんなこと自分が知るはずないだろうと】

【よく言えば素直、悪く言えば馬鹿。それが彼女なのである】

【さすがにこれは間違った回答だと判断し、とっさに彼女は常に考え続けていたことを口にする】

質問を訂正します。心とはなんでしょう?

【なんとも哲学的な質問だ】
704 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/24(水) 22:20:48.67 ID:IxtNoXEa0
>>703

【ベンチに座ったはいいものもなぜか本人が何も話さない】
【訝しげながらも待っていると遂に口が開く】

……お前が話をしたいと言っていたのではなかったか?

【まさかの質問】
【これにはナイトロードも呆れる他ない】
【なぜ何か話すことを考えてから話しかけてこなかったのか】
【全く理解できない人間だ、と頭を抱えるもその後更に驚愕な質問が飛び出る】
【"心"とはなにか】
【感情?性格?一体心とはなんだ】
【一度ナイトロードもそのことについて考えたことがある】
【随分昔だがその頃は答えは出なかった】

心…か……
さぁな…人を想うやらそんなことを言うのではないか?

【我ながらよく言ったものだ】
【人を想うなどそんなこと良く言えたものだ】
【人では無い自分が──】

「グルルルル……」

【そんなことを考えていた時ふとそんな獣の唸り声がその場に響く】
【しかし獣といってもただの獣では無い】
【不気味な黒々とした体毛にその巨躯】
【そして何よりも特徴的なもの】
【それはこの獣は"双頭"だということだ】

(クリーチャーだと…!?まずい…まずは結界を……!)

【まずはこの女性の命が第一だと考えたナイトロードはすぐさま結界を公園全体に張り巡らせる】
【これでこの女性は巻き込まれないはずだ】

【だがしかしこの目の前の女性はただの一般人では無い】
【つまりは結界の中にも入ることは可能なのだ】
【伊三四を一般人だと思っているナイトロードは結界を張り女性をを逃がそうとしていたナイトロードには驚きのことだった】

これで安し…ってなぜ結界内に!?……もしや…お前も魔法少女か…?
705 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 22:33:56.08 ID:jOS6/Hm4O
>>704
想う、ですか。

【誰かのことを想像する、という意味ではないだろう】

【思いやり、というのが近いだろうか】

【つまり、誰かを大切にする?】

【やはり心の成長というのは難しいものだ。そう思っていた時】

(クリーチャー、ですか)

【確かそれは、星のかけらを取り込んだ生物がなる化け物】

【しかもそれは人を襲うため、このままでは隣の彼女が危ない】

【結界を張り、まずは逃すべきかと思考していれば、勝手に構成されていく結界】

【そしてら隣の幼女の言葉】

その質問に対しては、ノーとお答えいたします。

ですが、それと同等の戦闘能力はあります。

【質問に簡潔に応え、まずは敵の殲滅に移る】

【その姿を見たとき、果たして金髪の彼女はどう反応するのか】

【指の先端部が取り外され、ワイヤーでつながっているというこの奇妙なものを見たら】

目標補足。魔法兵器『NUGE-47』を適用します。

【とたん、指から飛び出すのはさ青色い光の塊】

【その一つ一つは銃弾のような形をしており、スピードも銃弾のそれに等しい】

【これがもしも当たっても、物理的ダメージは期待できない】

【だが、相手が魔力を使う生物であるのなら、この魔弾は厄介だろう】

【なぜならこれは、魔力を殺す弾丸なのだから】

【何発もくらい続ければ、戦闘することもできまい】

ミス金髪さん、アシストをお願いします。
706 :風祭雷宴 [sage]:2015/06/24(水) 22:41:32.00 ID:QjIBD19DO
>>694>>695

「ほいさ、んではこちら覚えてよっと」

そう言って差し出すのは登録してある自分の電話帳の画面。
コルとは赤外線で、千世には目視で確認させる。
そうして交換した後に、立ち去ろうとするコルを見送る―――

「ちょっと待って?どうせだから今確認とるよ?ろーちゃんまだ起きてるだろうし。
…あ、もしもしろーちゃん?」
『…今度は何?』
「単刀直入に聞くけど、コルって教師とどういう関係なの?」
『』

訳では無かった。
後ろから携帯片手に肩をひっ掴み、ベンチに引き摺り込んで二人の関係を問い詰め始めた雷宴。
そのお陰でビールには気が付いたかも知れないが、忘れかけた罰にしてはあまりにひどい掘り下げ具合だったとか。

「まさか襲われたりしてないよね?」
『!? ん、ん、んな訳無いだろ!?というかお前何で―――』
「とりあえず、抱き合った件について…詳しく聞いていいかな?」
『…ハイ』

恐らくは、翌日は狼牙もコルも隈がくっきり出ているだろう…

/そうですね、切り上げますか
/ありがとうございました!
707 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/24(水) 23:04:49.04 ID:IxtNoXEa0
>>705

なっ!?お、お前一体……

【だが今は問い詰めている暇はない】
【目の前のクリーチャーに集中しなくては】

あぁ分かったよ、アシストすれば良いのだな

【すぐさま魔法を行使するためナイトロードは変身を施す】
【そして纏うは紅と黒を基調とした外套】
【今にも動き出しそうなクリーチャーを止めるためナイトロードは魔法を使う】

詠唱破棄、《冥府の縛》ツヴァング・ウンター・イルディッシュ!!

【その声とともに伸びる闇の魔翌力で出来た鎖がクリーチャーへと伸びる】
【やがてそれはクリーチャーの前脚、後脚、やがては頭を拘束し身動きを取れなくしてしまう】

ここまでやれば後は私がやる!

【そして取り出すは焔の剣《剣火情刀》ゲヴァルト・ヴート】
【それを両手で構えるとクリーチャーに向かい疾駆する】
【制服も魔翌力保護を掛けてある】
【あの魔弾がどんなものかは知らないが威力もそこまでは無い様子】
【魔翌力保護が掛けてあるので当たっても平気だろう】
【魔弾の効果を知らないナイトロードはそのままクリーチャーへと】
【弾幕の中を走りナイトロードはクリーチャーへと一閃を入れようと飛び上がった】
【このまま行けばクリーチャーは縦に真っ二つ】
【見事討伐成功だろう】
708 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 23:17:01.34 ID:lL2I88L10
>>707
(少し、まずいですね)

【彼女の魔弾は魔力殺し】

【非殺傷を目的とした無力化用の兵器だ】

【当然威力そのものがないため、地面にぶつかっても少し砂を飛ばす程度。当たったところで空気の塊が当たったくらいの感覚だ】

【だが、その中を接近戦で行かれるのはまずい】

【このままでは味方の魔力も削りかねない】

【なので、一旦魔弾の射出は中断。金髪の彼女が放つ一太刀の成り行きを見守る】

【だが、もしもの時のためにバックアップは用意しよう】

【腕を取り外せば、にょっきりと飛び出すデフォルメされたメガネの女性のような顔をつけたミサイルが見える】

【『NUGE-7』単発式の対魔力ミサイルランチャーだ】

【もしもの時はこれをうち、殲滅することだろう】

【当然これも当たったところでダメージはない。ただし、削る魔力はさっきの魔弾とは段違いだ】

【おそらく、無力化までは持っていける】
709 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/24(水) 23:26:27.25 ID:IxtNoXEa0
>>708

うらぁあああ!!

【渾身の力を込めた一太刀】
【それはしっかりとクリーチャーを捉え──】

「グラァアアァァァ!!」

【クリーチャーの決死の抵抗】
【あまりの力に鎖は千切れクリーチャーが解き放たれる】
【そして位置がズレたことによってクリーチャーを両断することは叶わない】
【だがその一太刀はクリーチャーの二対の頭の内一つを撥ねる】
【頭が一つとなったクリーチャーは尚も抵抗を続けるため動く】

くっ!おい!それを撃て!私ごとだ!

【恐らくあれを使えばこのクリーチャーを戦闘不能までは持っていけるだろう】
【自身の魔翌力を最大限まで防御に回せば防げる】
【例え無理でもかけらを使えば回復は可能だ】
【かけらを持っているからこその強引な戦い方である】

安心しろ!回復手段はある!!思いっきりぶっ放せ!!
710 :伊三四 [saga]:2015/06/24(水) 23:40:55.79 ID:lL2I88L10
>>709
イエス、ミス

【その一言で、なんのためらいもなく撃ち放たれるミサイル】

【それはまっすぐ一人と一匹の方向に突き進む】

【これがまともに着弾すれば、相手の魔力を食らいつくし、こちらの勝利となるだろう】

【響く爆音、巻き上がる無痛の爆風】

【果たして結末やいかに】
711 :エヴァージェリン=ナイトロード [saga]:2015/06/24(水) 23:58:02.38 ID:IxtNoXEa0
>>710

【放たれたミサイルは真っ直ぐとクリーチャーへ向かっていく】
【ナイトロードは全魔力を防御へと】
【着ている黒百合の制服にも魔力防護を施すことで一時的に魔力の鎧と化す】
【これだけやればあのミサイルにも耐えることぐらい──】

【この時ナイトロードはまだ伊三四の魔弾等の能力を知らない】
【ナイトロードが予想していた能力は魔力の抑制である】
【魔力を内から出すことを封じ魔力を使った行動をさせない】
【だから元から魔力を外に出していればいいと考えたのだ】
【その証拠にナイトロードの四方には魔力の防護壁が張ってある】
【服にも一時的ではあるが魔力を宿させ魔力鎧として使っている】
【だがそれが間違いだったとすぐにナイトロードは分かることになる──】

【クリーチャーに当たると同時に炸裂するミサイル】
【同時に眩い光が辺り一帯を包み込む】
【そしてそれは辺りの魔力を喰らい尽くしていく】
【クリーチャーも抵抗しようとするもその力には抗えず魔力を喰われ砂塵となって消えた】
【対するナイトロードは────】

な、な、な……

【全裸である】
【先ほどナイトロードは纏っていた衣服全てに魔力を宿し魔力鎧としていた】
【つまりはほぼ魔力を纏っているようなものだ】
【そうすれば当然それは先ほどのミサイルに喰われ魔力は消え去る】
【そうなれば着ている衣服は全て消失】
【そうして今の状況が出来上がったのである】

な、ぜ、ぜん、ら…ふ、服は…

【完全にショートしている】
【なんとか両手で大事な部分は隠しているも全裸であることに変わりはない】
【顔を炎のように赤くしてナイトロードはその場に立ち尽くしたのだった】
712 :伊三四 [saga]:2015/06/25(木) 00:08:13.36 ID:HrQudOXuO
>>711
ミッションコンプリート。

【双頭のクリーチャーは見事殲滅。怪我人もなく理想的な結末といえるだろう】

【女性の服をひんむいたという結果さえ残らなければ】

ふむ、やはり博士の科学力は相当なものですね。自ら私の科学力は世界一と豪語するだけのことはあります。

【当の本人は今の現状を冷静に判断。むしろ武装の威力を分析する始末だ】

【彼女の心に、羞恥というものはまだ存在しない】

ミス金髪さん、お怪我はありませんか?

【あくまで何事もなかったかのように、顔を赤くした金髪の彼女に向かって歩いて行った】

おや、顔が赤いですね。いくら防寒具がないとはいえ、少しくらいで風邪を引くような環境ではないと思うのですが。

【あくまで、どこかずれた感想を言い放つ】
713 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/25(木) 00:19:01.22 ID:/QYadDe/0
>>712

【ありえない、と頭の中で連呼する】
【こんな場所で全裸になるなど高貴なるものがすることではない】
【吸血鬼は高貴で幻想的でもっとこう──】

け、怪我どころではない!
なぜ私は全裸になっているのだ!?

【確かに防壁は張った】
【防御は完璧だった筈だ。なのになぜこんな結果になったのか】

顔が赤いのは羞恥からだ!
というかなぜ魔翌力がすっからかんなのだ!?お陰で服を呼び出すことができんぞ!

【絶賛泣きながら抗議中】
【確かにこの状態で外を出歩くわけにはいかない】
【つまりナイトロードは変わりの服が無い限りこの結界から出ることが出来ないのだ】
714 :伊三四 [saga]:2015/06/25(木) 00:28:47.43 ID:HrQudOXuO
>>713
なぜか、ですか。

博士の開発した対魔力兵器『アンチマテリアル』はその名の通り魔法の材料である魔力に対するものです。

ですので、ミス金髪さんの衣服がなくなったのは魔力と一緒に消し飛んだものかと。

体内魔力も、それと一緒に吹き飛んだものかと思われます。

自然回復を待てば元に戻るでしょう。

それにしても、羞恥ですか? ここにいるのはあなたと女性型の私のみ。

博士のインプットしてくださった羞恥の発生条件に当てはまらないのですが。

【その博士の情報がかなりゆがんでいることを、彼女はまだ知らない】

ですが、羞恥する女性を放置するのはよくない、と博士もおっしゃっています。

ですので、これをどうぞ。

【もう一度言うが、彼女には羞恥心がない。ゆえに、なんのためらいもなく自分の着ていたメイド服を脱ぎ出しても、なんの問題も感知しないのだ】

サイズは合わないかもしれませんが、こちらをどうぞ。

【ずいと、脱ぎたてのメイド服を着せようとする】
715 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/06/25(木) 00:50:22.19 ID:/QYadDe/0
>>714

な、ま、魔翌力を…ならば私の行動は……

【完全に裏目に出てしまった】
【つまりはあのまま何もしなければ今のような状況にはならなかったのだ】

くっ…私としたことが……なんということだ……

【今更後悔しても仕方ない】
【まずはこの状況を打開しなければ】

そういう問題ではない!
その博士に言っておけ!人前で裸になるのは羞恥が発生するとな!……っておい!?

【打開する方法を探しているその時、いきなり伊三四が服を脱ぎだしたではないか】
【あまりの大胆さに一瞬止まるもすぐさま止めに入る】

お、おい!それはダメだ!
それではお前も外を歩けなく…っておいやめろ!

【無理矢理着させようとしてくる伊三四から必死に抵抗しようとする】
【が魔翌力が切れているナイトロードは見た目通りの子供と同じ】
【無理矢理着させることなど造作もないだろう】
716 :伊三四 [saga]:2015/06/25(木) 01:04:58.45 ID:HrQudOXuO
>>715
ノープロブレムです、ミス金髪さん。

【一旦服を着せようとする手を止め、一言】

私にはまだ羞恥のプログラムは組み込まれていません。

【ナイトロードの名を持つ彼女の静止は虚しく響き、数秒後にはメイド服に身を包まれてしまった】

やはりサイズはあいませんが、羞恥心を防ぐ効果は望めるでしょう。

【当の本人は下着姿となってしまっているが、本人が問題を感じないのなら、それでいいのだろう】

【ここまできて、ふと元の話題を思い出す】

【即ち、心とはなにか】

【自分は彼女のためを思って服を渡した。だが、これはどうにも心によるものとは違う気がする】

【間違いなく人を想っての行動だが、博士にそう言われたからという側面が強い】

【ふむ、とあごに手を当てコンピューターを回転させる】

もしよろしければ、しばらく居候させていただけませんでしょうか。

このような格好では社会に溶け込めませんし、服が戻っても住む場所が決まってはいません。

女性が一人でいると男性にランボーという行動をされるそうなので。

支払う報酬は、家事手伝いという形でお願いいたします。

【と、言うより、本来の目的はこの家事手伝いだ】

【誰かのことを想うこと、それすなわち奉仕であると考える】

【ならば、その道理を解いてくれた彼女につかえれば感情について何かわかるかもしれない】

【それに、自分が身にまとっていたメイド服とは、奉仕をする女性が身につける仕事着】

【なるほど、そこまで考えた上での行動だったのかと、博士の評価をあげる】

お願い、できませんか?
717 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/06/25(木) 01:25:44.51 ID:/QYadDe/0
>>716

そういう問題じゃなぁぁぁい!!

【ナイトロードの抵抗虚しくすっぽりとメイド服を着せられてしまった】
【その少しサイズが大きくぶかぶかなのがまた羞恥を助長する】
【恐らくパメラ辺りが見れば間違いなく弄るだけ弄って話のネタにするだろう】

うぅ…もう嫌だ…今日は厄日だ……

【最早そこに吸血鬼の威厳は無く、あるのは羞恥と悔しさに涙を流す幼い子供】
【我ながら自分の情けなさに呆れてしまう】

……なに?居候…?

【何故だろう、果てしなく既視感を感じる】
【そこで以前異世界人を暫く家に居候させたことを思い出す】
【結局喧嘩別れのようなものになってしまったが彼女──ルカは今、何をしているのだろうか】
【しかしまたしても人外を泊めることになるとは】
【あの屋敷は何か人外を惹きつける特殊な何かがあるのかもしれない】

まぁ確かにその格好ではな……
というかお前来る前に住む場所ぐらいは手配しておけ……

【確かにこんな天然の塊のようなものを放っておいたらいつよからぬ男にほいほいついて行くか分からない】
【考えた結果、暫くの間なら良いだろう、という結論に達した】

……はぁ、良いだろう
お前を私の屋敷のメイドとして泊まらせてやる
だがその前にまずは常識の勉強からだ

【あまりにも無常識すぎる】
【せめて少しぐらいは常識というものを教えないとどうなるかも分からない】

ではこれからよろしく頼むぞ
私の名はエヴァージェリン=ナイトロードだ

【自分の名前を名乗ったそこでふと気になることが一つ】

……お前、その格好でどうやって私の家まで来るつもりだ…?
まぁ私も人のことは言えんが……

【流石に下着姿の女性を連れ回すのは気が引ける】
【暫く考えるが案が浮かんでこない】

私の魔翌力の自然回復を待つしかないか……
じゃあ、その間にお前に色々と常識を叩き込んでやる

【ナイトロードの長い長い夜はまだまだこれからだ】
718 :伊三四 [saga]:2015/06/25(木) 01:35:46.31 ID:HrQudOXuO
>>717
よろしくお願いします。ミス金髪さん改め、ミスエヴァージェリン……いえ、あなたは私の雇い主ですので、マスターとお呼びします。

格好についてはそのまま行くつもりだったのですが、やはりぶかぶかの衣服では歩くのに支障が出ますね。

それと、名乗りには名乗りで返すべきですね。博士も古事記でそういう記述を見たそうです。

私の名前は『伊三四』。型番のようなものなので、呼びづらければお好きに変更なさっても結構です。

【そこまで言い切ると、彼女は深々とお辞儀をする】

ご指導、ご鞭撻、よろしくお願いいたします、マスター。

【夜の王と生まれたての機械人形。なんとも奇妙な組み合わせが、この夜誕生したのだった】
719 :百井 千世 [sage saga]:2015/06/25(木) 21:11:59.48 ID:OeJve2Fz0
>>695 >>706

【二人の電話番号を知る千世】
【後日、二人には千世本人専用の携帯から連絡が入るだろう】
【「専用」という但し書きの理由は、各人格が勝手に人脈を作る為に携帯が1台だと混乱してしまうので、それを避ける為数人ごとに携帯を使い分けているからである】

ちょっと、ケンカはダメ......

〔ほっとけ、クソレズ共の痴話喧嘩にいちいち付き合ってられるか。そんな事より......〕

《......サキ......さっきの話......まだ終わってない......》

『......えー、何のことでしょうか、私にはさっぱり......』

{何故こんな夜に出歩いているのか、ということでござる...思い出されたか?}

[幾ら何でも往生際悪いわよ、サキちゃん。観念しなさいな]

【帰宅後夜通しで詰問され、朝が来る頃には隈ががっつり出ていたとか、いないとか】

//ロールありがとうございました。
720 :伊三四 [saga]:2015/06/25(木) 23:19:19.64 ID:wcEwPBDV0
【外灯が照らす夜の街】

【そろそろ人気がなくなるこの時間だが、そこには間違いなく人がいた】

【何をするわけでもなく、ポツンと立ち尽くす女が】

困りましたね。

【あまり困ったようには見えないが、実際に彼女は困っている真っ最中だ】

【足元に、猫がたかっている】

【というのも、心の成長に何か役立たないかとデータを整理していると、猫に悶える博士の姿を思い出したのだ】

【あれを単語で表すなら、慈愛が近いだろうか】

【動物を愛おしく想う心。特に女子はそれが強い傾向にあるらしい】

【ならば試しにと、野良猫に餌を与えてみたら、すっかり懐かれてしまった】

【だが、やはり愛おしいという感情はわからない】

【意味もなく生き物を傷つけるのはいけないことと知っているので、あまり無理矢理に追い払うこともできない】

マスターのお夕飯を作らねばならないのに、困りましたね。

【こんな時間にお夕飯も何もないだろう。主人に叱られるのは確定事項だ】

【この局地を救うメシアは、果たして現れるのか】
721 :津山 涼 [sage saga]:2015/06/25(木) 23:42:42.73 ID:OeJve2Fz0

何かしら、あれ......

【雑居ビルの屋上から、猟装を纏うショートカットの女...津山がその様子を見下ろしている】
【その視線の先は猫...では無く三四。探知に引っかかるあたりただの人間では無いが、純粋な魔法少女というわけでも無いようだ】

......狩れば分かる話、よね。

【今宵の獲物は、決定した】
【結界を張り、挨拶がわりの散弾を一発、三四の足元へと狙いを定める】
【これは狩りの始まりを獲物である三四に告げるものであるが、散弾の特性上、足元にいるであろう猫に命中するかもしれない】

//よろしくお願いします
722 :伊三四 [saga]:2015/06/26(金) 00:01:52.26 ID:1rj/VAs+0
>>721
【突然現れた魔力反応に目をやれば、そこには銃を構える女の姿】

【魔力が色濃く放出されているのは、どうやらあの銃からのようだ】

【彼女が思い切り足を踏み鳴らし猫を驚かせて逃せば、ためらいもなく、彼女はNUGE-47を放出。魔弾の雨は、散弾にぶつかり互いに消え合う】

【だが、幾つかは撃ち漏らしてしまった。その一発が、逃げ遅れた猫に命中】

【血を流す猫を見て、彼女は敵の方にちらりと目をやってから回復魔法をかける】

【隙だらけではあるが、少なくとも猫は回復して逃げるくらいのことはできるだろう】

【背中を狙うか、様子を見るか、はたまた予想もつかない何かをするか】

【散弾の持ち主は、どのような行動に出るか】
//遅れてすみませんでした……
723 :津山 涼 :2015/06/26(金) 00:26:05.03 ID:WpCXsuhv0
>>722

へぇ......

【血を流す猫を懸命に治療する様子を見つめる津山】
【どうやら、あの猫に思い入れがあるとみた模様】

......こういう趣向も有りね。さぁ、行きなさい!

【三四の背後に魔弾を放てば、着弾地点に描かれた魔法陣から二頭の3つ首の魔犬...ケルベロスが召喚される】
【猫を治癒している三四を見つけるや否や、2頭は牙を・き勢い良くジグザグに駆け出す。ジグザグの理由は先程の弾丸のようなものを当てづらくすることだ】
【その時、回復した猫が駆け出すと、ケルベロスの内の1頭がそちらへ狙いを変え、追いかけ出した】
【これこそが津山の凝らした趣向である。果たして三四は、猫と自分を両方守り切れるだろうか?】
【津山はリロードを行いながら、その様子を見ている......】
724 :伊三四 [saga]:2015/06/26(金) 00:40:01.46 ID:1rj/VAs+0
>>723
【彼女は迷わず、猫を狙うケルベロスを集中的に狙う】

【所詮は魔力の一部を与えられた程度。集中して狙えばあっさりと殲滅できた】

【その間に猫を逃がすことには成功するが、もう一匹のケルベロスは構うことなく伊三四を狙う】

【背に腹は代えられない。彼女は左腕を突き出し、かろうじてガードする】

【そして、その隙に魔弾を至近距離から浴びせ、なんとか殲滅に成功】

【だが、その犠牲として左腕が完全に使い物にならなくなってしまった】

【しかし、彼女には痛覚がない。それだけが唯一の救いだろう】

質問です。あなたはなぜ、猫を狙ったのですか?

女子は例外なく猫を愛でるものだと教わったのですが。

それともう一つ質問です。無益な殺生はいけないことではないのですか?

【あまりにも子供じみた質問】

【しかし、彼女にとっては十分真面目な質問だ】
//アナウンス・左腕損傷・NUGE47の弾数が半減しました。
725 :津山 涼 [sage saga]:2015/06/26(金) 01:10:08.75 ID:WpCXsuhv0
>>724

ええ、私も猫は嫌いじゃ無いわ。でもね......猫を可愛がるより、貴女を狩る為に使った方が面白いかと思って。

【生命を道具としてしか見ていないような物言い】

だから無益じゃないわよ、あの猫が死ぬことで、私が愉しめるんだから......

【弾をこめ終えた銃をジャキリと鳴らし、魔法薬を口に含む】
【魔法瓶内のその残量は十分】

これで全部答えたかしら?さぁ......続けましょう。

【銃口を三四へ向け、引き金を1回引く】
【撃ち出された散弾が魔法陣をくぐり抜ければ、氷の属性を散らばった弾丸一発一発が帯びて行く】
【本体に命中した場合は言うまでもない。問題は地面に命中した場合だ】
【地面に命中すれば、三四の足元を凍りつかせる事となる】
【身動きを取れなくして嬲る、というのが狙いと言ったところか】

//申し訳有りませんが、確定はお控えください
726 :伊三四 [saga]:2015/06/26(金) 01:36:43.34 ID:1rj/VAs+0
>>725
なるほど、理解しました。あなた、悪い人ですね?

【何を今更という話だが、彼女にとってはその認識こそが重要】

悪い人にはお仕置きが必要と、私は学びました。

よって、今からあなたをお仕置きします。

【あくまでも純粋に、立ちふさがる悪を殲滅せんと彼女は立ち上がる】

【途端、迫るは散弾の数々。しかも、これらにもやはり魔力を感じる】

【片腕の今では全弾に対応は不可能と判断し、可能な限り撃ち落としながらその隙間を縫うように敵に迫ろうとする】

【相手が遠距離中心であるのなら、近づけば有利になると判断した上での行動だ】

【しかし、敵の魔弾も次々に迫る】

【果たして、たどり着けるか】

//すみません。少しやりすぎました……以後気をつけます。
727 :津山 涼 [sage saga]:2015/06/26(金) 01:59:15.64 ID:WpCXsuhv0
>>726

やって御覧なさい......やれるものならね。

【弾丸の雨を潜り抜け、三四は津山のいるビル屋上へと迫る】
【ならば、と残しておいた一発を放たんと、銃口を向け引き金を引く】
【空中へと出現した真紅の魔法陣から出現したのは、翼を持つ体長3~4m程の小型の龍......ワイバーン】

『グォォォォッ!!』

【翼を羽ばたかせ、向かってくる三四を地面へ向け弾き飛ばさんと尾を鞭のように振るう】
【当たれば勢い良く地面へ叩きつけられる事となるが、こいつをかわせばリロード中の津山の元へ辿り着けるだろう】
728 :伊三四 [saga]:2015/06/26(金) 02:09:25.84 ID:4wmnsuM7O
>>727
【ケルベロスの次はワイバーンときた。その多彩な召喚スキルに、思わず舌を巻く】

【だが、こちらとて黙って負けるつもりもない】

【彼女は右腕を外し、こちらを狙うワイバーンに狙いを定める】

【腕から顔を覗かせるは、単発式対魔力ロケットランチャーNUGE-7だ】

【一発限りでこそあるものの、その威力は魔弾のそれを上回る】

ターゲットロックオン、ファイア

【それをワイバーンに向けて発射】

【当たれば恐らくは魔力を食い尽くし殲滅することができるはずだ】

【コッチヲミロォォォと謎の奇声をあげながら、顔つきミサイルがワイバーンに迫る】

//すみません、明日早いんでいったん〆させてください……
//もしあれだったら切っていただいても構いませんので……
729 :強正美義 [saga]:2015/06/26(金) 21:39:14.87 ID:moKm6laDO
「………また、見付からなかったわね」

黄昏時、閉館時間となった図書館から出てくるまばらな人影の中に美義はいた。
その目的は、図書館に貯蔵されてある十年前の新聞。
どんな僅かな事件であろうと、姉―――美麗を探す手掛かりになるというなら調べる価値はある。

「新しく見つかったのは、この自動車事故くらいなんだけれどね…」

だがこの十年、既に殆どの新聞を何度も読み返している。
関係ないと感じた物もあらかた調べ尽くし、事実上これでアタリでは無かったならば―――本格的に裏の世界等の情報を集めなければならない。
そうはしたくない、なんて思いながらも『女児一名のみ保護、両親が庇ったか』なんていう見出しを思い返していた美義。
「…あら?」

周囲に漂う魔力に気付いたのは、その時だった。
そしてよくよく注意すれば、それは近くの裏道から発生しているもの。
迷わず飛び込んだ美義の前にいたのは、クリーチャーだけか、それとも先客か―――
730 :恩風 コル [saga]:2015/06/26(金) 21:57:33.91 ID:tB9Jc4fh0
>>729

たくっ…こんなところにまでクリーチャーが……

【そう呟きコルは大太刀を鞘へと納める】
【そのコルの目の前には大きな蟷螂のようなクリーチャーが真っ二つにされていた】
【体長は大人1人分ほどでかなり大きい】
【恐らくたった今戦闘が終わったところなのだろう】
【その証拠に周りにはかなりの魔力が未だに漂っている】

このクリーチャーもどこから湧いてきやがるんだ…ていうか最近数が増えてきてないか?

【感覚的なものだが最近クリーチャーとの遭遇確率が高くなってきている気がする】
【なにかの前兆だろうか】
【だとすればこの先何が起きてもいいようにしっかりと準備をしなければ】

───ん?

【そうなことを考えていたその時、いきなりここに飛び出てくる人影があった】
【先ほどの戦闘のすぐ後にここに駆けつけてきたということは恐らく──】

なるほど、お前も魔法少女か?

【それしかないだろう】
【美義のほうを向き尋ねる。まずは相手が好戦的かどうかだ】
【コルは美義を見定めるように睨み付ける】

で?お前は戦いに来たのか?それともただ魔力を感じて来ただけか?
731 :津山 涼 [ sage saga]:2015/06/26(金) 22:24:40.37 ID:WpCXsuhv0
>>728

【尾の一閃と、ミサイルが激突する】
【爆ぜたミサイルはワイバーンの魔力をみるみるうちに吸い取って行く】

『グァァァァッ.........グァァ..........』

【力の源たる魔力を失ったワイバーンは、輪郭を失いながら地へと落ちて行く】

なっ......!?

【まさかワイバーンをこうもあっさりと突破されるとは。津山の顔に動揺が走る】
【弾は込め終えたものの、魔弾を撃つには魔法薬を飲まなければならない。即ち、すぐには反撃出来ない今が絶好の攻撃のチャンスだ】
732 :強正美義 [saga]:2015/06/26(金) 22:27:47.12 ID:moKm6laDO
>>730

変身して到着すると同時に、そのクリーチャーは倒されていた。
死骸の前には一人の女性が立っており、彼女が片付けたのは明白という状況。

「少なくとも此方に戦う意思はないわ…その様子だと、貴方も同じみたいだけれど」

投げ掛けられた視線と質問に答え、更に両手を挙げて見せる。
攻撃の意思が無いというのが十二分に伝わったと判断すると、彼女はその体勢を解いて話し掛けた。

「―――申し訳ないのだけれど、一つ質問していいかしら?
貴方が魔法少女を始めたのは何時か、宜しければ教えて欲しいのだけれど」

先の調べでも大して情報を得られなかったせいか、いきなり質問をする美義。
焦っているように見えるその様子と意図を掴めない質問は気になるだろう―――が、そうでなくともコルにとって美義は気になる対象であろう。
彼女が身に付けているコスチューム、警察官のような服装。
以前に教え子である狼牙が言っていたその条件に、ぴったりと当てはまるような格好は。
733 :恩風 コル [sage]:2015/06/26(金) 23:02:52.76 ID:tB9Jc4fh0
>>732

それならこちらも助かるぜ
私も出来れば戦いたくねぇからな

【両手を上げる美義を見て警戒心を解くと美義の方へと歩いていく】
【しかしその後の質問に思わず首を傾げてしまう】

年齢?そんなこと聞いてどうす……
…ん?お前…確か狼牙が……

【確かこの服装】
【確かいつかの日に狼牙が言っていた──】

あ、あぁ年齢だったか?
えーと…24だが……

【だが人違いという場合もある】
【あまりに早急な決めつけはもし違った場合にややこしいことになる】
【まずは様子見からで良いだろう】

で?そんなこと聞いてどうするんだ?
質問の意図を教えろ
734 :強正美義 [saga]:2015/06/27(土) 06:12:18.38 ID:8LY2lrmDO
>>733

(…狼牙?)

コルが呟いたその名前に、引っ掛かりを覚える美義。
ちょうどつい最近、その名前を見たような。
だが、一先ずはそれを悩む前に質問に答える。

「その頃に、この人を見たか教えて欲しいの。強正美麗…十年前に居なくなった魔法少女よ。
私と同じ、警察官の様な衣装をしていたのだけれど」

写真を取り出しコルに渡しながら、美麗の特長について伝えていく。
十年前というのが狼牙の話と一致する事、写真の少女と目の前の美義が似ている事に気付けば、思い当たる可能性は十二分にあるが、果たして。

「―――あっ」

そして、美義もまた一つ気付いた。
狼牙というその名前は、先程の新聞、その最後の記事の生還者だった筈だ。
―――その人間の名前が、今ここで出てくるのは単なる偶然か、それとも。
考えを巡らしつつも、彼女はとりあえずは質問の答えを待つ事にした。

/すいません、落ちてました…
735 :伊三四 [saga]:2015/06/27(土) 09:26:12.10 ID:wCKwIZ0VO
>>731
【障害の除去、そして相手の動揺とリロード中という絶対的な隙。これを逃す手はない】

やっとお仕置きできる距離までこれましたね。

【とうとうたどり着いた三四。ここは、再び距離を開けられる前に攻めるのが得策】

【さらなる接近をするため駆け寄りながら、三四はNUGE-47を発射】

【弾速は実物のそれに等しい時速七百二十キロ】

【見て避けられるものではない】

【しかも、マシンガンの基本は数撃ちゃ当たるの精神】

【当然それなりにばらけているため何かしらの防ぐ手段がなければどんどん魔力を奪われていくことになる】

【接近を許さず、なおかつ雨あられと襲い来る魔弾を防ぐ方法】

【精神的に動揺している彼女はそれでも対処することができるのか】
//遅くなってしまい本当すみませんでした……
736 :恩風 コル [sage]:2015/06/27(土) 09:32:45.98 ID:Q90d+jy60
>>734

強正美麗……なるほど…そうか…!

【話が繋がった】
【恐らくこの目の前の女性は狼牙を庇って死んだ魔法少女の──】
【だがそのことを今彼女に伝えて良いのだろうか】
【いや、真実は伝えなければならない】
【それが狼牙や彼女にとって自分が出来る精一杯のことだ】

そいつは…ある少女を庇って死んだ…らしい
私も話でしか聞いてないから詳細は分からねぇが……

【この話を聞き美義はどう思うだろうか】
【ちゃんと受け入れてくれるだろうか】
【それとも──】

【いや、信じよう】
【彼女がこの事実を受け入れてくれることを】

私が知ってるのはここまでだ
あ、あとそいつは死ぬ直前に"エインフェリャル"、"復讐"と言っていたらしい
737 :津山 涼 [sage saga]:2015/06/27(土) 18:20:19.45 ID:6WFWpJL+0
>>735

くっ......!!

【苦し紛れに一発引き金を引くものの、魔力不足故にそれは、煙幕を張り命中率を下げる程度の意味しか持たない】
【大量にばら撒かれた弾丸がどうにかなる訳も無く、それらは次々と津山へと命中していく......!
【津山は魔力を消耗して行き、変身も解けかけるが.........】

(......そういうことね)

【煙の中、津山は笑みを浮かべていた】
【それを見るものがいれば、ある種の恐ろしさを感じるような笑みを】

【弾丸が止み、煙が晴れるその時】

やるじゃ無いの、それが実弾だったら一巻の終わりだったわ.........

【現れる姿は、きっちり変身を保ったままの津山。魔力感知に長けていれば、寧ろ弾丸を放つ前より魔力の量が増加している事を感じるだろう】
【弾丸は、津山を丸裸にするだけには十分な数であった。一体何故、変身を保っていられるのか_____】
【それは、津山自身の魔法少女としての特異性にある】
【大多数の魔法少女は、瀬平戸から絶え間無く供給される魔力を蓄え、その力を以って魔法を行使している。供給される魔力は常に一定で有り、一度使い切ってしまえば暫くの時間をかけ蓄え直す必要がある】
【このような魔法少女相手であれば、魔力を削る三四の攻撃は確かに効果的であろう】
【しかし、津山の魔力事情はそれとは違う】
【津山自身の魔力の貯蓄量の少なさに加え並の魔具以上に魔力を食う猟銃に、様々な高威力な攻撃を駆使する戦闘スタイルを成立させる為に......飲めば即座に魔力を回復させる「魔法薬」を持っており、それの定期的な摂取が不可欠なのだ】
【これは通常であれば、魔法薬の残量に戦闘が左右される上、銃のリロードも合わさり先程のような隙を生み相手に攻撃の機会を与える最大の弱点たり得るのだが、今回はそれが利点となった】
【津山は魔力をすっからかんにされたが、魔法薬により魔力を即座に回復させ、今の状況に至る_____というわけだ】

ガラクタ風情がここまでやるなんて.....貴女にこそ、お仕置きが必要なようね。

【そう言い終わると、即座に狙いをつけ、引き金を引く。狙いは脚部】
【高圧電流を帯びた散弾は、命中すれば関節等のパーツを破壊し動きを封じるとともに、電流により回路に深刻なダメージを与える、ということを狙ったものだ】
【散弾もまた、「数打ちゃ当たる」という代物。少々動いた程度では、かわしきれない】
【更に近距離ということを考慮すれば、かわすことは更に困難となる】
738 :強正美義 [saga]:2015/06/27(土) 19:46:36.64 ID:8LY2lrmDO
>>736

「――――――――――――――――――ッ」

覚悟はしていた。
その可能性の方が高いということも分かっていたし、どんな結果でも受け入れると心に決めていた。
その筈だと自分を叱咤して、彼女は毅然と前を向く。

「………そう、そうなのね。有り難う」

声が震えそうになるのを必死に堪えて、感謝を述べる。
遺言の意味は自分にも分かった。嘗て自分や姉と共に戦い、ある時散ったあの少女のことだろう。
自分とは違いその時共に戦って、一人だけ生き延びた姉にとってはそれが彼女への誓いだったのだろう。
そしてエインフェリャル―――魔法十二戦姫という集団が崇めるその名前。美義も聞き覚えがあるその名前が、あの少女の仇なのか。
だが、今聞くべき事はまだあった。
その為に思考を一旦置いておき、美義は再びコルへ質問する。

「そのある少女―――恐らくは、焚衿柳狼牙。
どうやら彼女と貴方は知り合いの様だけれど、出来れば教えてくれないかしら」

コルが遺言まで知っている事、呟いた名前が一致していた事等から、その想像は容易だった。
恐らくはそれが彼女の死の最後のピースを教えてくれる筈だと思い、美義は無理を承知で頼みこんだ。
739 :伊三四 [saga]:2015/06/27(土) 20:44:18.72 ID:WU8IYRCQ0
>>737
【ターゲットまであと少し。魔弾も多数命中し、接近戦に持込そうなほどの距離。もう少しで終わるというその時】

【煙の中から現れたのは、一欠片の欠損もない服をまとった津山であった】

(可能性としては、魔力とは関係ない未知のエネルギー源を持つか、それとも魔力を回復する術を持っているかな )

(先ほどの召喚獣にアンチマテリアルが有効であったことを考慮し、後者であると判断)

(相性が最悪のようですね)

【構えらやる散弾。よけようにもこの近距離だし、『近距離用の兵装』を使うには相手との距離が足りない】

【発射される散弾はよけ切ることができそうにもない】

【せめてもの苦し紛れにと彼女は光線を発射】

【『NUGE-BEAM』博士の積み込んだ、三つのロマンのうちの一つだ】

【直線でしかもビームのくせに銃弾よりも遅く、目で追えるほどとはいえ、この距離なら当たることだろう】

【それが発射された直後、散弾は命中。足は破壊され、電流に犯される】

【そこまでチャチなパーツは使用していないが、今の彼女は電流が流れた人間のようにピクリとも動けない】

【とうぜん、先ほどのNUGE-BEAMも使えない】

【次にされる一行動は、確実に何の対処もできない】
740 :恩風 コル [sage]:2015/06/27(土) 21:25:41.64 ID:Q90d+jy60
>>738

いいだろう…教えてやる
だが一つ約束しろ

【約束】
【それは「決して狼牙には手を出さないこと」】
【もし狼牙のせいで姉が死んだなどと思い狼牙に手を出すようなことがあればその時は──】

それが守れるのなら話してもいい
だがもし狼牙に見当外れな恨みを持ってるのなら───

【どんな手を使ってでもお前を狼牙に近づけさせない】
【例えそれが狼牙の望まない形でもやってみせる】
【どんなものよりも大切なあの教え子のために──】

さぁどうする?
答えろ
741 :強正美義 [saga]:2015/06/27(土) 22:00:06.39 ID:8LY2lrmDO
>>740

「元より分かっているわ。
…勿論、彼女が明確に危害を加えていたならば話は別だけれど」

美義の行動原理は一つ―――真実を知り、その元凶ときっちり決着を着ける事。
そしてこの場合元凶は狼牙ではなく、庇わなければいけなかった攻撃を放った存在。
もし意図的に盾にした訳でも無ければ、彼女に怒りを向ける理由など無い。
いや、仮にそうであったとしても―――

「私は、彼女が死んだその経緯を知りたいだけ。
それを掴めるのであれば、意味の無い逆恨みなんて此方から願い下げよ」

真摯な目で真っ直ぐにコルを見つめる。
その眼光に浮かぶのは、一切の偽りが無いとそう告げるかの様な光。
―――そして次の瞬間、不意にその瞳が涙に濡れた様に見えたのは幻覚ではない。

「…それに、姉さんが生きていた最期の姿を知っているのは、彼女だけなのだから」

彼女が残した、彼女自身の存在の証を美義は確認したかった。
十年前からずっと探していた彼女が、それでも生きていたという証を。
そして美義は膝を折り、コルへと土下座する。
必死の嘆願を、その言葉と誠意に込めて。

「だから、御願いします」
742 :恩風 コル :2015/06/27(土) 22:15:45.24 ID:Q90d+jy60
>>741

……そうか

【美義の曇りの無い瞳】
【それを見れば美義が本当にそんな気は無いということは明らかだった】
【そんな瞳を向けられては答えないわけにはいかない】
【だが狼牙のことはあまり詳しく教えていいものなのか】
【狼牙の過去は人にほいほいと話していいものではない】
【──とそこで美義の瞳から涙が零れていた】
【そしてあろうことか美義は土下座までして懇願する】

お、おいおい!頭を上げてくれ!
分かった!分かったから!

【慌てて美義に頭を上げるよう促すコル】
【だがどうしたものか】
【やはり狼牙のことを無闇矢鱈に語るのは……】

……なら本人に言えばいいじゃねぇか
すまねぇ、ちょっと待っててくれ

【思い立ったが吉日と言わんばかりに携帯を取り出し電話を掛けるのは風祭】
【なぜかと言うとコルはまだ狼牙の電話番号を持っていないからだ】
【風祭を経由して狼牙にここに来てもらう魂胆のようだ】
【もし風祭が出たなら狼牙に今コルが居る場所に来るように言ってくれとお願いをするだろう】
743 :津山 涼 [sage saga]:2015/06/27(土) 22:37:56.89 ID:6WFWpJL+0
>>739

フン......こんなもの。

【ビームを左腕で受け、その部分が局部的に変身解除される】
【先程の攻撃から、三四に物理的な攻撃力はないという読みからの行動で有り、それは実際当たっている】

悪足掻きって言うのは嫌いじゃないけど......終わりにしましょうか。

【魔法薬を再び口にすれば、左腕のコスチュームが瞬く間に復活する。いたぶるのも悪くないが、その残量にはあまり余裕がない上に、何が仕込まれているか分かったものではない。早くとどめを刺すのが得策だ】
【猟銃に弾を込め、三四へ向け構えれば、銃口から数十もの、弾丸を強化する為の魔法陣が展開される】
【この一撃ならば、先程のミサイルのような技でも無い限り打ち消しきれないだろう、と津山は予想している】

遺言くらいは聞いてあげるわ......最後に何か言いたいことは?

【構えたまま、笑みを浮かべ問いかける津山】
【圧倒的優位に立ちながらも、その目に油断はない。窮鼠猫を噛む、という諺もある】
【何か妙な動きがあれば、即座に引き金は引かれ、三四は物言わぬジャンクパーツの山と化すだろう】
【また、言い終えたとしても、津山は引き金を引くだろう。これは、苦しむ獲物にかける、純粋な最期の情けと言ったところだ】
744 :伊三四 [saga]:2015/06/27(土) 23:08:20.19 ID:WU8IYRCQ0
>>743
ゆいgん……でsか……

【強力な電撃によるボディへの不調、並べられた死の具現】

【まさしくそれは、逃れられない死の運命である】

【ならば、そこから相手に最期の言葉を言わせるのは、強者の余裕か】

いiのこしたいkとは……あlませn……きkいであるわたsがじゃんkになる……だけでsから……

【ノイズまみれの声。言葉の意味すら伝わっていないかもしれない】

でsが……いiたiことは……ひとtsだけあり……まs……

半径5メートル。その中心部の半径1メートル。そこで立ち止まって頂きありがとうございます。

【魔法少女に与えられたた、そして魔法少女が集めるべき奇跡、星のかけら】

【これを消費すれば、小さな奇跡なら起こすことができる】

【先日のクリーチャーを殲滅したときに預かっていた、ただ一つのかけらだ】

【この言葉を聞けば、おそらく津山は攻撃に出るだろう】

【だが、それでは遅いのだ】

博士が用意した三代ロマン、ビーム、ドリル、そして『自爆』

とても合理的な兵装だと思いませんか?

【巻き起こる閃光】

【これを防壁や歩法で避けることは不可能に近い】

【だが、これはそもそも人を傷つけるものではない】

【最終兵器NUGE-GIRL】

【体内の魔力を暴発させ、大規模なアンチマテリアルによる爆発を起こすもの】

【全魔力から巻き起こされるそれは、他の兵装の比ではないほどに、魔力を食らう】

【おそらくだが、相手の持つ魔法薬ごと魔力を全て無に返すはずだ】

【だが、これは先ほども述べたように最終兵器 】

【これを避けられたのなら、もはや思考することさえ叶わないほどに魔力を失う】
745 :風祭雷宴『』/焚衿柳狼牙〔〕 [saga]:2015/06/27(土) 23:38:24.56 ID:8LY2lrmDO
>>742

『ん、コルさん、どしたのー?』

のんびりとした声で電話に出た雷宴。
マイペースで話を聞いていた彼女だったが。

『…は?
ちょ、逢い引きとか許さないよ!?末代まで呪い尽くすよ!?』
〔…何やってんだ、雷宴。相手はコル先生か?〕

その内容が呼び出しであるという事を聞き、一瞬にして彼女の思考があらぬ方向に飛ぶ。
そんな彼女の奇声に、端から見ていた狼牙は溜め息一つ。
一方雷宴は携帯に叫び散らすのに必死であり、終いには―――

『煩い、こうなったら私も行くよ!監視させて貰うから!』
〔…はあ。何だか知らんが行くしかないみたいだな〕

何故か雷宴も着いていくという着地点に不時着する。
更には詳しい話は一切聞かず、場所しか聞かない始末である。
余りに騒がしい電話は一方的に切られ、二人は玄関へと向かう。

『〇〇丁目の図書館の近くだってさ』
〔…了解〕

―――例えば、この時詳しい話を聞くために電話を変わっていれば。
あるいは、元からコルが狼牙自身の連絡先を知っていれば。
彼女に出来た心の準備が、全てを丸く抑えていたかもしれない。

『…どうしたのろーちゃん』
〔………悪い、何か胸騒ぎがするんだ〕

だが、この時点ではまだ、狼牙は何故自分が呼び出しを受けたのか知る事が出来なかった。
彼女はただ、嫌な予感に背筋を震わせる事しか出来なかったのだ。



そうで無ければ、悲劇は起こらなかったのに。

/続きます
746 :強正美義「」/風祭雷宴『』/焚衿柳狼牙〔〕 [saga]:2015/06/27(土) 23:42:22.15 ID:8LY2lrmDO
(―――――え)

―――そして。
気付けば、雷宴を置いてきぼりにして駆けていた。
魔法少女のコスチュームに身を包み、魔法を使って目的地へとひた走る。
その終着点にいた、今は泣き止んだその姿は―――

(―――――何で)

余りにも、似ていた。
あの夜に感じた、強く正しく美しい雰囲気に。
自分が汚してしまった彼女の雰囲気に―――

(―――――今、俺の前にいるのは)

過去のトラウマがフラッシュバックする。
自分を庇った彼女を、自分はどうしてしまった?
焼け焦げた彼女を、自分は―――

(あ、あ、あ、)

「…初めまして。貴方が―――」

そして、彼女は重ねてしまった。
あの夜に喰べた彼女と、今目の前にいる彼女を。
それが、自分に罪を突き付けて地獄へ叩き落とす為に来た死神に思えてしまって―――

〔ああああああああああああああああああああああああああああっ――――――――――――――――――――――――――――――!〕

…絶叫に異常の気配を感じた雷宴が、角を曲がり見た物は。
三の爪痕にその身体を裂かれた美義と―――走り去ろうとする、銀の狼だった。

/お待たせしてしまい申し訳ありません
/一応こちらで〆のつもりですが、何かあればナレか下で言って貰えれば返しますので
747 :津山 涼 [sage saga]:2015/06/28(日) 00:15:50.12 ID:75d6SB0r0
>>744

【三四の元で煌く光】
【それは、紛れもない「星のかけら」のもの】

っ.........!!ガラクタの癖に........!!

【引き金を引こうとするも、みるみるうちに三四からの光は激しくなっていく】
【星のかけらの力を考えれば、この自爆は先程のミサイル以上の力を持つ可能性がある。自力での対処は、ほぼ不可能】
【表情が歪む津山、強まる光、そして_______】


【____二人を中心とした一帯を、光は包み込んだ】
【地面に横たわっていた消えかけのワイバーンはもちろん、結界さえも無へと帰していく】
【それは、まさに津山という邪悪なるものを罰さんとする聖なる光のよう】
【光が収まり、そこには津山の丸裸が......】


ハァ.........馬鹿ね、貴女。それ使えば逃げられたでしょうに......


【......否、変身したままの津山。その目は呆れている】
【その上には、消えかけた二つの煌き......星のかけらだ】
【自力では防げないと見切りをつけ、咄嗟にかけらにより、津山を包み込む形で強力な防壁を張ったのだ】
【奇跡とはいえ、所詮はかけら1つ分。2つ分の奇跡には、敵わない......】

その様子じゃ、もう撃つまでも無いわね......さようなら、ガラクタさん。

【津山は、三四にもう反撃を撃つ力は残っていないと判断したようだ】
【三四が機能停止する様子を、まるで殺虫剤を掛けたあとのゴキブリを見るような目で見ることだろう......】

748 :伊三四 [saga]:2015/06/28(日) 00:25:51.18 ID:plbVEZP00
>>747
(かけら二つによる防壁の展開。チェックメイトですね)

【そこに焦りや絶望はない。そんな感情は、もとより持ち合わせていないのだから】

(バッテリーゼロ。スリープモードに移行します)

【一つ幸運な点を挙げるなら、相手が三四は命をかけて悪あがきをしたと勘違いしたことか】

【魔力がゼロになったところで魔法少女は死なない】

【それは三四にとっても同じことで、今の彼女を例えるなら電池のないおもちゃだ】

【だが、動かないおもちゃを壊すことなど、造作もあるまい】
749 :恩風 コル :2015/06/28(日) 01:03:18.77 ID:qYpXr5js0
>>745>>746

はっ?なんでお前まで……

【なにやら風祭まで来ることになったらしい】
【しかし電話でこのことを伝えなくても良かったのだろうか】
【せめてどうして呼び出したかだけでも……】

──────

お、来たか…ろう…が……?

【どうして狼牙はこちらに向かい走ってきている?】
【そんな狼牙に美義が話しかけようとした瞬間──】

おいッ!!狼牙ッッ!!

【気づいた時にはもう美義は斬り裂かれ狼牙は走り去っていた】
【あまりにも唐突。あまりにも突然】
【そしてそのショックを受け入れるにはあまりにも一度に起こりすぎた】
【その後しばらくの間、コルはその場に立ち尽くしたままだった──】

//分かりましたー!ロールありがとうございました!
750 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 15:26:18.25 ID:IStx46LlO
【リブラスの巣穴こと、カフェ「とれみぃ」】

【情報収集担当枠の一人、地味系魔法少女ことミナは
 のんびりまったり休息中でした】
【とある使い魔との情報交換のすえに、目的が出来た身としては
 ここの離脱表明をするべきなのかとか考えていました】
【――結局、カフェオレと甘味に捕獲されてしまいましたが】

「バランス、バランスかぁ」

【両側ゼロであれば、それはバランスが取れているといえるかも】
【あるいは、もっと別の形にシステム改変できないか】
【手元には、図書館で見つけた封書が一枚】

「答えはある意味出てるといえば出てるんですけどね」

【これを言葉にしていいのか、言葉にしたらいろいろ終わってしまうんじゃないか】
【いっそ終わらせるべきじゃないのか】
【誰かに話すべきなんじゃないかな、うん】
751 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 15:39:52.89 ID:qYpXr5js0
>>750

ここが魔法少女が集まるという……

【そんな「とれみぃ」の玄関前】
【そこで忍は立ち止まっていた】
【噂で聞いた魔法少女が集うカフェとは恐らくここだろう】
【だが入っても大丈夫なものなのだろうか】
【入った瞬間に襲われたりしないだろうか】
【そんな不安で入ることを躊躇っていたのだ】

しかしこれも街の安全のため…覚悟を決めます!

【そして「とれみぃ」の扉に手を掛ける】
【唾を飲み飲みゆっくりと扉を開けると──】

……あら?あなたは……

【そこには以前、自分の秘密を知られてしまった美奈の姿が】
【だが今回は見られてまずいものは持ってきていない筈】
【ひとまずそこは安心だ】
【それに知り合いがいれば少しは過ごしやすい】

こんにちは、お久しぶりですね
お元気でしたか?
752 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 15:46:09.24 ID:IStx46LlO
>>751
「あ、ヤバい趣味の人」

【第一声がコレでした】
【お嬢様学校の優等生に対してコレでした】
【まぁ、カウンター席だし隣に座ればいいと思いますよ?】

「……一応確認するべきでしょうかね?
 ここに来るからといって私たちというわけではないので」

【ドリンクバーから好きに持ってくるスタイルはお嬢様には無縁でしょうか】
【飲み物はセルフですよ】
【甘味も戸棚から】
【ビュッフェスタイルと思えばまぁ、近いっちゃ近いか】
753 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 15:56:07.72 ID:qYpXr5js0
>>752

なっ!?や、ヤバくなんかありません!

【確かにちょっと普通では無いかもしれないが最初の一言がこれとは……】
【少し落ち込み気味で美奈の隣に座る】

【しかしこのカフェには店員が居ない】
【美奈の言葉や周りの状況を整理しやっとここがセルフだということが分かった】
【忍はもう一度立ち上がり紅茶を選ぶともう一度隣に座る】

……わ、私の趣味のことですが……口外してませんよね…?

【しないだろうとは思っている】
【だがもしもということがある。なので一応聞いてみることにした】
754 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 16:04:57.67 ID:IStx46LlO
>>753
「まさか。
 こんな面白いネタをわざわざ言いふらす趣味はありませんよ?」

【ここで会話すればするほど、周りの魔法少女かもしれない女子どもに聞かれるのです】
【地味子ちゃん得意の“相手の無意識に隠れる”魔法も
 同じ魔法少女相手にはあまり効果がありません】
【あくまで、結界の外側で魔法少女活動するための魔法だからです】

「まぁ、前回はそちらの趣味にお付き合いしたので
 今回は私の趣味に付き合っていただければなー、と思うくらいです」

【ぽいっと投げ渡される一通の封書】
【答えを探そうとした魔法少女達の幾人かが辿り着く答えにして“罠”】
【図書館のヒミツのメモ というやつの現物です】
【ここに現物があっても、どうせ今頃図書館には同じものが存在しているはずです】
【中身はこちら
 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/22387/1426260195/190
 】
755 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 16:25:43.39 ID:qYpXr5js0
>>754

お、面白い…人のことだと思って……

【色々文句をつけたかったがこれ以上話すと周りの注目を集めてしまう】
【それだけは避けたかったので一旦この話は止めることにする】

付き合ったって…あれはそちらが強引に……ってなんですこれは?

【投げ渡された封筒をキャッチする。恐らく見ろということだろう】
【封筒を開け中身を広げて読み始める忍】
【そして読み進めるにつれ忍の顔はどんどん険しいものに】

……これは一体…ここに書かれていることは…本当のことですか…?
756 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 16:32:46.10 ID:IStx46LlO
>>755
「とてもとてもおもしろい人だと思ってますよ?」

【人をからかうのは結構好きなようです】
【もっともファンよりもインタレスティングな面白さなのですけどね】

「さぁ? 本当かどうか、調べようにも手がかりがありませんので。
 いろいろ考察できるといえば出来るのですけど」

【少なくとも頭から信じられる情報ではありません】
【ですが、自分が知っている魔法の特性と矛盾しているものでもないのです】

「元魔法少女《エクスウィッチ》のお姉さんは、
 そんなん気にしてる暇あったらかけら5個集めて足抜けするほうが楽と言ってましたけどね」
757 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 16:48:20.25 ID:qYpXr5js0
>>756

……もしここに書いてあることが本当だとしたら…龍は実在して、私たち魔法少女はその少女の願いを叶え続けるために……

【ごっこ遊びの延長】
【もしこれが本当ならば魔法少女とはその少女の願いによって生まれたということになる】
【そしてなにより共学なのは龍の実在】
【この街の神様に近い存在の龍が実在しているというのだ】

……それでこれを私に見せる目的はなんですか?
これを見た私の意見を聞きたいのですか?
758 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 16:54:16.15 ID:IStx46LlO
>>757
「意見が聞きたくないといえば嘘になります」

【今度はこちらの趣味、と地味子ちゃんは言いました】
【言うなれば、彼女の趣味は考える事と、考えた結果を他と交わらせることです】

「日本の神様って、人じゃなくて土地につくって言うじゃないですか。
 名前も、すごく大事なもだしなーってのもわかります。
 まぁそこは別にいいです」

【カウンター席の椅子の上で身体の向きを90度変更】
【梅原さんの方が正面になるように】

「私は、自分は比較的普通の家に生まれたと思っています。
 凡人としての積み重ねで前に進んでいると思っています。
 なのでお嬢様とか呼ばれる人たちの考え方がよくわかりません。
 ……やっぱりこういうの読んでイラっとしますか?」
759 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 17:08:29.56 ID:qYpXr5js0
>>758

えぇ、確かに言いますね、土着信仰とか
それに名前も、名は体を表す、と言うぐらいですしね

【一体何を言いたいのだろうか】
【龍はこの街の土着神的な立ち位置に居るということを言いたいのだろうか】

……いいえ、しませんよ
私のような家庭が普通じゃないのは分かっています。それを理解する、というのは難しいことです
自分とは違うもの、それを完全に理解することなど不可能なのですから

【人は他人を理解しているつもりでも本当にそれが理解できているかは分からない】
【もしかしたら相手は全然違うことを考えているかもしれない】
【例え人の心を読めたとしてもそれを完璧な理解とは言わない】

私は、この街が好きです
だからこの街を守りたい、そう思って魔法少女になったんです
子供みたいな理由かもしれませんが……

この話が本当かどうかは判断できません
でも例え本当だとしても、私の気持ちは変わりません
760 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 17:15:27.86 ID:IStx46LlO
>>759
「なるほど。そうなりますか」

【でも普通じゃないことを理解している人は重要です】
【この後の本命をきっと理解してくれるからです】

「じゃあ、この内容の証拠を見つけて
 自分が特別と勘違いしたまま暴れてるどこぞの生徒会長さんとか
 始まりの魔法少女の復活とか叫んでる人たちに叩きつけたら
 『どうなると思いますか』?」

【星のかけらは厄介な安全装置です】
【これでとどめと思っても、1個でも相手が持っていたら逃げられてしまいます】
【逃げた相手は再起ができます】
【遅かれ早かれかけらを集めて戦いから離脱するか、戦いの中で果てるのが魔法少女ですが
 ごくたまに、欠片とかどうでもよくて戦いでもほぼ負けない連中もいます】
【ミナちゃんもどちらかといえばそんなタイプですが、
 問、そういう人種が暴走していた場合、どうしますか?】

【答え、心をへし折るべきです】
761 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 17:36:27.73 ID:qYpXr5js0
>>760

……っ!
可愛い顔をしながら、中々エグいこと考えますね……

【そんなことをすれば余程心の強い人間で無い限り心は完全に折れるだろう】
【だがしかしそれはかなり危険な行為だ】
【正気を失った人間は何をするか分からない】
【もしそのせいで余計に被害が広がることになれば本末転倒だ】

しかしそれは危険なことです
やはり戦いで負かせて、力の差を見せつけたほうがその後の処理なども簡単だと私は思うのですが……

【だがそれをやり遂げるのはかなり難しい】
【先程美奈が言った魔法少女達は圧倒的な力を持っている】
【それを打ち負かすのは容易なことではない】
762 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 17:43:42.90 ID:IStx46LlO
>>761
「まずはそれがプラン1ですね。
 プラン2としては、かけらを使ってシステムが止められないなら
 かけらを使わず止めてしまうというのはどうかな、と」

【かけらは、魔法少女システムを終わらせるような願いを拒絶します】
【これは魔法少女が必要な理由があるからだと、ミナちゃんは考えます】

「これもまた、自分が特別と思ってる人たちにダメージ入ると思うんですよ。
 しかも魔法をとめてしまった結果ですから、暴走されることもありませんし」

【パラダイム・シフトというヤツを目の前でぶっちゃけまくる地味っこでした】
【そのためにもこの資料を読み解く必要はありです】

「だって、竜さんが寂しくなければいいんでしょう?
 このメモのとおりなら」
763 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 18:07:59.78 ID:qYpXr5js0
>>762

かけらを使わず…止める?

【つまりそれは魔法少女システムをかけらを使わずに魔法少女システムに干渉】
【この街から魔法少女という存在を無くすということだ】

そ、そんな方法があるのですか…?
確かにそれなら理論的には問題はありません
でもそんな上手い方法が……

【あるのだろうか。そんな方法が】

【いや、確かに美奈の言う通り竜を寂しくさせなければいい】
【もしそんな方法があるのだとすれば──】

その話、私にも協力させてもらえないでしょうか
それでこの街を守れるのなら私は…どんなことでもします…!
764 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 18:12:59.73 ID:IStx46LlO
>>763
「今、どんなことでもするって言いました?」

【梅原女史が今まで見たミナちゃんの笑顔の中でも
 間違いなく一番ステキな笑顔です】
【いやー、協力者がいるっていいですね!】

「世の中には人身御供というとても素晴らしい言葉がありまして。
 まさか自分から名乗りでてくれる方がいるとは思いませんでした」

【曲がりなりにも神様を寂しくなくするってことなわけで】
【えぇ、古来より素晴らしい術式が我が国、いえ世界中に存在するじゃないですか】
【高貴な血筋で心優しい乙女でしかも魔法の才能もある】
【完璧ですね!】
765 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 18:24:17.73 ID:qYpXr5js0
>>764

……え?

【いきなり見せる美奈の最高な笑顔】
【先程までの雰囲気をぶち壊しにするその笑顔からは嫌な予感しかしない】
【それもとびきりの】

い、いや何言ってるんですか!?
人身御供ってそれ私が生贄的なものになるということですよね!?
あれ?でも竜を寂しくさせないようにするためには死んだら意味がない……
……一体どんなことをするつもりなのですか?
まさか竜とずっと暮らすわけでも無いですし

【そもそも竜は何処にいるのか】
【もしかしたら現世では無く別の世界、ファンタジーなどで出てくる神界といった所にいるのかもしれない】
【そんな相手にどう干渉するのか】
766 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 18:36:12.83 ID:IStx46LlO
>>765
「生身は置いていったほうがいいんじゃないかと。
 あとはずっと暮らすくらい、街の安全のためなら仕方ないですし
 ずっと暮らすためには寿命とかジャマですもんね!」

【いやほんと、この御仁はいじりがいがあってとても楽しいです】
【きっといろんな人が同意してくれると思います】
【でもまぁそろそろやめておきましょうか】

「さしあたって探すべきは、巫女さん系の魔法少女だと思うんですよ。
 そういった方面はやっぱり旧家出身の地元の方のほうが明るいかなと」

【別の意味でもおあつらえ向きの人材扱いなんだそうです】
【つまり、家の力フルスロットルで使っての人探しをお願いしたい、と】

「まだ普通の子なら、魔法少女になってもらってもいいと思うんです」
767 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 18:57:26.80 ID:qYpXr5js0
>>766

な、生身は置いていったほうが良いって、えぇ!?
な、なんで私が生贄になる方向に話が!?

【話がまずい方向に向かっている】
【どうにかして戻さなければ】

え?あ、あぁ確かにそれは必要ですね
竜はこの街の神様のような存在ですから

【だがそんな魔法少女は心当たりがない】
【しかも人脈があまり無い忍だと尚更だ】

魔法少女になってもらう…?
それは反対です、何も知らない人を巻き込むのはダメです

【できればこれは魔法少女の中だけで終わらせたい】
【なのに一般人を巻き込むのはダメだ】
【もし巻き込んでその人に万が一があったら悔やんでも悔やみきれない】
【忍は断固譲らないといった表情で美奈をみつめる】
768 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 19:09:14.86 ID:IStx46LlO
>>767
「だってどんなことでもしてくれるんでしょう?」

【他に良い手段があるなら検討します】
【良い手段がないのであれば、この前提でいくつもりです】

「まぁ、そんなわけで資金がある人が来てくれたのは助かります。
 お金で問題解決できそうな魔法少女は全部引き込んでしまえばいいですし
 世の中の友達の友達をつなげば10人もたどればだいたい60億カバーできるそうですし」

【人脈がないなら今から作ってください】
【巻き込みたくないなら自分で探し出してきてください】
【それが出来る立場でしょう?という圧迫感】

「さて、こんなところです。
 そろそろ近所のスーパーのタイムセールなので、失礼しますね?」
769 :津山 涼 [sage saga]:2015/06/28(日) 19:12:27.71 ID:75d6SB0r0
>>748

【三四は活動停止し、魔力も感じられない】
【この調子ならば問題ないと考え、ゆっくりと歩いて三四へ近づく】

さてと.........

【くるりと猟銃を一回転させ、銃身を持つ形にする。無抵抗な三四に強化魔術をかけた銃床を何度も叩きつければ、ジャンクにするのは容易いだろう】
【......だが、かけらを2つも消費した狩りのハンティング・トロフィーがスクラップというのは、いくらなんでも味気なさすぎる】
【しばし考え込む津山】

.........これね。

【ニヤリと、おぞましい歪んだ笑い】
【そして猟銃を振り上げ、四肢......特に関節を念入りに破壊しようとするだろう】
【それが済めば、三四を片手で持ち上げ、家へと飛び去ることだろう。幾多の魔法少女の亡骸替わりの、ハンティング・トロフィーとしての魔具が飾られた家へ......】
【その棚へ並べるのもいいが、解体して見るのもいいかもしれない。いや、魔力で津山の制御下にある四肢を作り、無理矢理猟犬がわりに使い、魔法少女を狩らせるのも良い......!】
【歪んだ笑いは、止まらなかった】
770 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 19:32:03.63 ID:qYpXr5js0
>>768

で、ですが……はぁ…わ、分かりましたよ…
私は言ったんです、なんでもするって
これは私の責任です

【遂には心が折れ承認してしまう】
【仕方がないことなのだ】
【この街を守れるのならそれは光栄なことだろう】

い、今から作れって……私学校にもほとんど友達は居なくて……
そんないきなり……

【だが美奈はそんなの御構い無しと言った様子】
【これにはもう忍もお手上げのようで半分諦めた顔になっている】

……たいむせーる?なんですかそれは?

【そしてここに来てお嬢様属性発動】
771 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 19:34:31.31 ID:IStx46LlO
>>770
「お夕飯を作る時間に合わせて材料が安く買えるのです。
 奨学金暮らしには重要なんですよ」

【軽く説明してそのままいそいそと出陣】
【その背中には、魔法少女やるときよりも気合が入っていたとか】


//
晩御飯なのでこれにて終了させていただきます
お疲れ様でした
772 :梅原 忍 :2015/06/28(日) 19:43:58.89 ID:qYpXr5js0
>>771

なるほど…安く……

【どうやら美奈にとってはとても大事なことらしい】
【そのまま美奈が出て行くのを見届け考え事に耽る】
【まずやるべきことは巫女となる魔法少女を探すこと】

はぁ…これから忙しくなりそうです……

【だがやらなければならないのだ】
【この街の平和の為に──】

//了解です!ありがとうございました!
773 :伊三四 [saga]:2015/06/28(日) 19:57:34.24 ID:ZE1F+QuKO
>>769
【身動き一つ、いや、思考の一つもできない三四は、黙って攻撃を受けるしかない】

【一発受ければ大きく凹み、二発受ければ嫌な音を立て、3発受ければそのパーツは砕け散る】

【辺りに響く肉を潰す音と硬い金属を叩くような嫌な音が響き、最後に生まれるは手足のないダルマ】

【虚ろな瞳は、光も写さずまるでくすんだガラス玉のよう】

【意識が残っていれば、彼女は一体何を思ったのだろうか】

【それがわかる機会は、おそらくもう来ない】

//破損した部位は三四をつちにでも埋めておけば治ります。錬金を応用したオートリペアです。
//名前はあってないようなものなので、好きにつけてくださって結構です。
//そしてこういうNTRな鬼畜展開、わたくした大好物です。
774 :魔装ミニイベ [sage saga]:2015/06/28(日) 21:46:45.40 ID:75d6SB0r0

【時刻は午後を少し過ぎた、瀬平戸銀行本店】
【つい1時間程前までは、静けさに満ちた空気が満ちていた......筈だった】


......全員、動くなぁぁっ!!!


【その男の声が、響くまでは】

【そして、時は現在】

まだ金詰めは終わらねえのか......もたもたしてると全員命はねえぞ!

【品の無い叫び声が建物内に響き、入り口から反対の隅に寄せられた人質の銀行員や不運な客が震え上がる】
【あの強盗はふざけた格好をしているが、その力もまた、ふざけているとしか言いようがない。常軌を逸しているのは、素人の目からしても明らかだった】
【深緑を基調とした全身タイツに、胸や肘、膝など、要所についたアーマーには、ワニ皮のような意匠。そして、牙のような文様が施されたフルフェイスヘルメット】
【まるでテレビの特撮番組の中から抜け出たかのような、ふざけた格好だが...力もまさしくそれのもの、としか形容出来ない】
【それが現実であると示すかのように、血塗れの警備員が十人程、床に無造作に転がっている......】

『.........誰か、助けて......お願い......』

【恐怖に震える女性客の懇願を、男は聞き逃さなかった】

あぁ?助け?残念なーがら、ここにはだーれも来ない。そういう風になってんだよ、ヒャハハッ!

【事実、あの男が入ってから、携帯も何も通じない。備え付けの通報装置すら作動しないのだ】
【まるで、この建物だけが異世界へ飛ばされたかのように......】

[ヤマダさぁん、何か変なの入ってきたんですけど、どうしますぅ?]

【これまた品性の無い声が、入り口の方から聞こえてくる】
【入ってきたのは、地味なヘルメットに黒タイツと簡易なアーマーという、ヒーローに蹴散らされる戦闘員のような出で立ちの、さっきの男と比べると少し弱そうな男が2人......だが、その見かけと実際は異なるということをその手に持つものが示していた】

〔う、うううぅっ......〕

【それは、魔法少女のような格好をした...いや、していた少女】
【その服はあちこちが焼け焦げ、大きな傷がむき出しになっており、痛々しいことこの上ない】

ハァン...お前が噂の「まほーしょーじょ」ってやつかぁ。意外と可愛い面してるじゃねえか......こりゃあ帰った後のお楽しみが増えたなぁ!!

【それに呼応するように、兵隊男もゲラゲラと笑い出す。下卑た笑いだ】

〔た......たすけ......て......!〕

【少女もまた、弱々しく助けを求める。こんな状況を打開する、救世主は現れるのだろうか......!?】

//ミニイベスタートロールです
//銀行の周りには結界が張られ、更に助けは念話となって周囲に発信されています

775 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 21:57:24.02 ID:IStx46LlO
>>774
【建物を飲み込むように結界が広げられる】
【支援特化の魔法少女はこのとき、自分の結界で相手の結界を踏み潰しという選択をとった】
【経験上、特殊効果を持ったものや術者本人の内面投影付きでなければ
 ミナという魔法少女の結界は大抵の結界を力技で飲み込む強度を持っている】
【非戦闘員を結界の表側に放り出し、反転世界を自分が主となるよう再構成】


「まぁ、まともな神経の持ち主なら出てくると思うんですが」


【四方をキロメーター単位で切り取るレベルの使い手が近場のビルの屋上に現れる】
【本人にまともに戦う気なんて欠片もないのだ】
【まともじゃない相手ならとりあえず現金を自分たちで詰めるくらいはするかもしれない】
【垂らしたペンデュラムの煌きは強度をあげる】
【さて、支援特化が全開でぶっ放した結界に、強盗さんの結界はどこまで耐える?】
776 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/06/28(日) 22:23:48.12 ID:TxF4/gWDO
>>774

彼女が放ったその念話は、男達が張ったその結界は、当然ながら魔翌力という力でその存在を保っている。
その魔翌力は決して膨大なものではないが、逆に隠匿を施された訳でもなかった。
ただ漏れだした魔翌力は町へと流れ、魔法少女が意識すれば簡単に感じ取れる物。

「……………オォ…………」

餓えた狼がそれを察知するのに、大した時間は掛からない。
然程離れていない路地裏で気配を嗅ぎとった獣は、本能の赴くままに魔翌力の大元へと疾走を始めた。
そして数分後、銀行へと辿り着いた狼は―――正面から入口へと突っ込んだ。
すぐそこにいた数人の男や、彼等に屈していた少女へと爪を振るい、そのまま中央の辺りへと躍り出る。
銀行内部に響き渡る遠吠えを上げ、一匹の獣は今にも暴れようとする。
777 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/28(日) 22:26:07.80 ID:BDLFNsvzo
>>774
いつものように妹の見舞い帰りの一姫。いつもの帰路をいつものように歩く。そんななか、いつもと違うことが

「なんだ!?念話!?いったいどこから……」

助けを求める魔法少女の声が念話として一姫に届く。クリーチャーか?もしくは、他の魔法少女に襲われているのか?どのみち、一姫の頭には放っておくなんて選択肢は無かった。

「こっちか!もうあたしの目の前で誰かが殺されるなんてごめんだ!今度こそ助け出すっ!」

一姫は、魔翌力を感じる方向へ走り出す。襲われていた魔法少女をたすけられなかったという、以前の苦い記憶を振り払いながら……
そんな一姫が見たのは、予想もしなかった光景だった。

「大丈夫かっ!助けに……って、男!?魔法少女じゃないのか!?」

銀行の扉を勢いよく開けた一姫。その目に飛び込んで来たのは、男性の姿。敵は魔法少女ではない。その事実を目の当たりにし、呆気にとられる一姫。敵前で隙を晒してしまう。
778 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/06/28(日) 22:54:22.09 ID:75d6SB0r0
>>775

ヒャハ……んぁ?

【ヘルメットの内側に、外側からの異常を示すポップアップ】
【視線でポップアップを消すと、胸の魔力増幅炉が輝き、唸り出す】

ヒャハハハハ……ハァッ!!

【男が一際大きく唸ると、魔力の波動が放たれ、それは銀行の外側のもう一つ外側…ミナの結界を打ち消していく】
【魔装による基本魔術のほぼ全ては、星のかけらにより山本が得た、理想的な魔術のデータをとり、それを再現したもの】
【それを、炉で増幅された膨大な魔力のバックアップを以て扱えば、並の魔法少女の固有でない魔術など、相手にならない】

(いるんだろ……来いよ。)

【念話により、外にいるミナへ呼びかける】
【恐らくミナが結界の外から何をしようが、すべて弾かれてしまう】
【此処はとりあえず、大人しく中に入るべきだろう】

>>776 >>777

[うわぁっ!何だこいつ!?]

【突然の乱入者に、驚愕した兵隊男たちが数名、爪がかすり命からがらといった様子でヤマダの元へ逃げる。量産型とはいえ、強化魔術はしっかりと施されている】
【一方、少女は逃げられる道理もなく、爪に倒れた】
【更に、もう一人の魔法少女】

あぁん……?魔法少女ってのはこんなにぞろぞろいるもんなのか……
あぁ、そっちのは「くりーちゃー」って奴か…まあいい、痛い目にあいたくなけりゃ大人しくしてろ、今いいところなんだ。
それに……さすがに狼はお楽しみの相手にはならねェしな!ヒャハハァ!

【それに共鳴するように、兵隊たちも笑い出す】

……まぁ、あの女みたいになりたいってんだったら、世話はしてやるがよ、ヒャハっ。

//よろしくお願いします
779 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 23:15:35.26 ID:IStx46LlO
ちょっと順番いれかえお願いします
780 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/06/28(日) 23:22:05.97 ID:TxF4/gWDO
>>778

振り抜いた爪に、しっかりと伝わる感触は一人分。
手負いの少女以外には、その強化により逃げられてしまう。
次いで強盗の下卑た笑いが獣へと降りかかり、狼の鋭敏な聴覚に不快なノイズを残す。
だが―――――関係無い。
この獣に今宿る意思は一つ、全てを喰らう事のみ。
狼は魔翌力を全身に込め、弾丸の様に一団へと飛び出す。
星のかけらそのものを糧とした異常なまでの魔翌力は、その初速を下手な弾丸に匹敵する速度まで高める。

「オォォォォォァァ!」

そして、目に入った一人のへと爪を振り抜く。
魔翌力による刃が無くとも、化け物の筋力による手刀は首を飛ばす事は容易だ。
更に、強盗達の背後へと自らの幻影の一体を投影する。
魔翌力で出来たそれは、防壁を張れば無効化自体は可能だ―――張る時間があれば、だが。
仮に避けようと幻影の追撃は迫り―――もし最初の一撃で止めとなっていたならば、更に別の人間へと牙を剥くだろう。
781 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/28(日) 23:24:11.07 ID:BDLFNsvzo
>>776
「なんだっ!?まさかクリーチャーか!?」

咄嗟に戦闘体制に入ろうとする一姫。だが、驚愕が続き、反応が遅れた。そして……

「あっ……そんな……」

一人の少女が狼の爪の餌食となった。また守れなかった。自分がもっと早く動けていれば。後悔をする一姫だった。

「……くそっ!!」

だが、後悔も今は忘れるしかない。まだ、生きている人達もいる。ならば、彼らを守らなければならない。
一姫は、狼とも戦う決意をした。その狼が、以前会ったリブラス・サークルの仲間だとも知らずに……


>>778
まずは、一般人達の解放を目指すことを決め、強盗達の方へ向き直る。だが、いったい彼らは何者なのだろうか?一姫には見当もつかない。

「……考えるのは後だ!お前らこそ、痛い目に合いたくなけりゃ、皆を解放しろ!さもなくば……」

強盗に向け、強気に話ながら青龍刀を召喚する。そして、その切っ先を向け――

「ただじゃすまねぇぞ!!氷龍の牙!!」

不意打ち気味にサッカーボール大の氷塊を放つ。本来なら、より攻撃翌力の高い炎か雷を使いたかったが、炎や雷では一般人を巻き込んでしまう恐れがあった。故に氷だが、やはりあまりダメージは期待できない。
782 :上田美奈 [saga]:2015/06/28(日) 23:26:17.06 ID:IStx46LlO
>>778
「ん、どういう強度?」

【どうやら向こう側には協力なバックアップがある?】
【強力な魔力で圧殺を狙った、というところかな?】

「とはいっても、固有魔法であの類と喧嘩出来るのってないんですよねぇ」

【汎用魔法主体の魔法少女な身としては、切り札に近い練度の魔法を打ち消された形】
【まともな攻撃手段は魔法弾くらいしかない手前、どうやっても無効化確定なのである】
【つまり、ミナが中に行く、という選択肢は一切ありえない】

「んじゃまあ、あの子を拾う方向でいきますか」

【取り出したるは振り子の魔法。間違いなく自分の固有魔法である】
【極めて単純な「無線より有線の方が早くて安定」という幻想に裏打ちされた、切れることのない自在の糸】
【戦闘型二人が飛び込んだのを見た以上、支援魔法少女のやるべきことは、
 彼女たちが存分に戦えるようにバックアップすることである】

「いけ!」

【都合4本。普段は拘束や斬断に使う技を、今回は遠距離からの回収手段として使用するつもり】
783 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/06/29(月) 00:23:56.66 ID:v2TV7fUo0
>>780-782

【結界の外から、4本の振り子が伸び、傷ついた少女を救出していく】

ハァ……ノリの悪いこった。

【突入してこないことに、少々がっかりした口調のヤマダ】
【とはいえ、人質は30人以上はおり、救出にはある程度時間がかかる。それに、金を詰めさせている人間は金庫へと続く複雑なルートをたどっている。内部を正確に把握しなければ回収は困難だろう】
【どうにもならなくなれば、より強力な結界を張り、ミナがやろうとしたようにミナを周囲から弾くという手もある】
【ミナを叩き潰すのは、金を得てからでも遅くない…そう判断したヤマダは、ひとまず狼と一姫の対処に専念する】
【襲い来る氷弾に対し、召喚したのはワニの尾を模した大槍】

ヒヤッ…ハッァァァァァッ!!

【異常にハイな精神と共に振るえば、氷塊は粉々に砕け散る】

いいぃぃぃ……やっぱりこの力はすげぇよ……

【恍惚とした声。まるで薬物でもキメているかのようだ】
【しがないチンピラだった彼らが、突如として得た力】
【それは、人を酔わせるには十分だ】

[ぐわぁっ!][あぁぁぁっ!]

【一方、こちらは量産型兵隊軍団。こちらには1対1で戦闘できるほどの性能はなく、すでに数人が死亡はしていないものの頭蓋骨骨折等の重傷まで追いこまれ、防御に使ったであろう折れたナイフや腕が散らばっている】

{落ち着け!いいか、あれさえ当たればあんな犬っころ、一ひねりさ。あの女だってそうだったろ?}

[サトウさん……!]

【サトウは副リーダーのような役割を担っているらしく、その声に士気を失いかけていた兵隊が、にわかに活気づく】
【そして向かってくる狼へ向け、黒い塊…拳銃を向け、一斉に引き金を引けば、軽い弾幕の出来上がりだ】
【…しかしその弾丸は、見た目は何の変哲もないBB弾。魔法少女の眼力をもってすれば、見抜くことはたやすいだろう】
【それならなぜ、あの魔法少女はあれだけの傷を負うことになったのか……?それはひとえに、弾丸に仕込まれた細工にある】
【放たれたBB弾には、一発一発にとある術式が刻まれている】
【その術式とは、「爆発」の術式……しかし、放たれた段階では魔力不足故それは起動しない】
【ならばいつ起動するのか____】

【_____答えは、足りない魔力を補うだけの魔力を持つものに触れた時だ】
【魔法少女の肉体や魔具へそれらが命中すれば、その命中した点を中心に、局地的に魔力を吸収し、小規模な爆発を起こす】
【これだけで、量産型の乏しい魔力で運用できるという十分すぎる利点があるが、それだけではない】
【魔力を吸い上げられたその部位にかけられていた魔術……例えば、強化魔術は、魔力を失い解けてしまう】
【すなわち、BB弾が付着し魔力を吸い上げられた部位は、一時的な生身となってしまう】
【いくら魔法少女とはいえ生身で、至近距離の爆発など耐えられるはずもなく……結果として、先ほどの少女はあれほどまでのダメージを負うことになったのだ】
【BB弾故、その弾速は良くて改造エアーガン程度。回避はたやすい】
【だがしかし、BB弾と侮り、突っ切るような真似をすれば……待っているのは、満身創痍だ】

【しかしその時、背後にも狼が現れ牙をむく】
【兵隊たちは正面への対処で手いっぱい。もはやこれまで……その瞬間】
【緑色のデータの塊が、幻を消し去った】

《グルルルルルル……》

【データは、クリーチャーへと変貌していく】
【その姿は、ワニそのもの。奇妙なところは、ところどころに奇妙な機械が装着されているところか】
【魔力感知に長けていれば、ワニとヤマダが、魔力的なパイプでつながっていることを感じるだろう…】

ったく、人が気持ちよく寄ってるのに、気を散らすなっての!!

【ともあれ、これで一通りの戦力は出そろった形だ】
784 :上田美奈 [saga]:2015/06/29(月) 00:56:22.68 ID:W5ScKM0vO
>>783
【さて、魔法少女というものは基本的に結界に突っ込むときはフリーパスである】
【さっきのアレも、魔力を持たないものを弾こうとして妨害された、というわけ】
【ま、それはそれとして回収した魔法少女には欠片入りの治術叩き込んでおきましょう】
【これで使えるカードがまるっと一枚増えます】
【治癒は結界と並んで強力ですから】

「さて、結界は阻害されたけど、ペンデュラムはちゃんと仕事できるようですね」

【なら、取り巻きの鏖を優先しましょう】
【相手側にはどうやら抗術持ちがいる。でも有線なら守れる】
【遠隔精密動作に目視外での空間把握、そして精密化】
【得意分野に得意分野を重ねた、文字通りの“こちらの間合い”であることは確認できました】

「(細く……、強く……」

【先程から術式はまったく変えていない魔力の糸が2本】
【伝達方式に変更を加えた魔力の糸が2本】
【どちらも、その鋭さは糸状の刃であり、最初の動作で救助優先に見せかけた分と合わせて
 効果的かつ致命的に対象を切り裂くシロモノです】

「(大丈夫。前に仕留めた狼の群れよりずっと遅い。
  一番優先するのはサブリーダーっぽい人でしょうか)」

【人質がいないのであれば0.7秒程度。いたとしても2秒はかからない、というのがミナちゃんの見立てです】
【では、ストリングスブレード、発射!】

//
すいません、眠気の限界につき;
785 :焚衿柳狼牙 [sage]:2015/06/29(月) 00:56:34.99 ID:/0XptnaDO
>>783

凄まじい勢いで突貫する狼の眼前に、突如弾幕が現れる。
狼が持つ野生の本能は、得体の知れない物に触れる事を拒絶。
弾幕を瞬時にすり抜け、瞬く間に銃を握る腕ごと咬み千切り、切り裂こうとする。

「―――――ゥオォァッ!」

だが、幻影の消滅と緑色のワニの顕現を見た獣は考えを切り替えた。
更なる幻影を投影し、強盗達の死角へと急加速で滑り込む。
投影した幻影は、ワニを操るヤマダの視界を封じるように一体、ワニとヤマダを繋げるパイプの近くに一体。
そして、統率をとっていたサトウという男の周囲に三体だった。
それぞれが急所へと一撃を放とうとするそれらが彼を狙ったのは、狼が男の統率能力に危険性を感じたから。
頭から潰す、という人間的な思考―――狼が単なるクリーチャーでは無いと、勘が鋭い者なら気付くかもしれない。
そして死角へと潜り込んだ狼は、限界まで加速を保ったまま量産兵を爪で一閃せんと前足を振るった。
786 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/29(月) 00:58:26.42 ID:LUcVPwOmo
>>783
「やっぱり効かねぇか……だったら!!」

氷の遠距離攻撃は、簡単に防がれてしまう。それならは、得意の接近戦へ持ち込むだけだ。そう考えた一姫は、師匠から教わった戦法を思い出す。
盾を使い、加速手段を併せて突進。自分の得意な距離に持ち込む――曲龍突撃だ。

「出てこい大盾!!」

一姫は、それを行うべく魔法陣を正面に展開。一旦、青龍刀をしまうと変わりに大盾を取り出した。そして、それを右手で正面に構え、左手を後方に向けそこから炎を放つ。それを推進力に、強盗の元へと一気に駆け出した。

「うおおお!! 曲 龍 突 撃!!」

787 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/06/29(月) 01:45:15.03 ID:v2TV7fUo0
>>784-786

{……っ!!}

【さっきの行動で目をつけられたのか、周囲には三体の狼】
【さらには、腕を切り裂かんとする糸】
【魔装とはいえ、あくまで量産型。どうにもならない】

{最後の、置き土産くれてやるよ……!!}

【取り出したのは2つの手榴弾。中身は先ほどのBB弾がぎっしり詰まっている。起爆すれば、先ほどのBB弾が全方位へと大量かつ、高速でばら撒かれる】
【ピンを素早く引っこ抜き、一つは狼狙いの真上、もう一つは一姫狙いの、突撃の死角となる背後へ放り投げるとほぼ同時に、腕の感覚が失われる】
【糸により、両腕が切断されたのだ。鋭すぎるが故か、幸いにも痛みはない】

{ぁ……}

【そして、サトウの意識は狼に見下ろされ闇へ沈む】

[サトウさ……ぎゃぁあああああああ!][あああああああああああああ!!]

【統率していたサトウを失った動揺も手伝い、兵隊は次々と瓦解していく】
【兵隊は、これでほぼ戦闘不能だ】

ヒャハ……いいぜ、来いよ!

【一方、ヤマダは突撃する一姫と対峙する】
【槍に膨大な水の魔力を纏わせ、一突き。これで盾諸とも一姫を貫ける……はずだった】

あぁん!?何だこいつ!?

【……突如現れた狼の幻影さえなければ】
【幻は槍の一閃により消滅するも、そのせいで槍の軌道がぶれ、盾に弾かれ……】

ぐあぁぁぁぁぁっ!!!

【結果、突撃を諸に食らう形となり、銀行の壁に叩きつけられ、ヒビが入る】

……ヒャハ……てめえら……よくもっ……ァッ…!ガハッ……!?

【突如、胸の増殖炉が激しく点滅を始める】
【そして、それに呼応するかのように、クリーチャーがデータと化し、ヤマダを包む】

ァア……ヤメロォ……アァ…アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!

【その咆哮とともに、データの繭から出てきたヤマダは変わり果てた姿になっていた】
【それは、まさに制御下においていたはずのクリーチャーと融合した、巨大なワニのような怪物】

グ……グォァアアアアアアアアアアア!!!!!

【胸の魔力炉が眩く水色に輝けば、瞬く間に銀行内は腰ほどの高さの水に満たされていき、人質たちが大きな悲鳴を上げる】
【恐らく、この状態では狼も一姫も本来の機動力を発揮できないだろう】
【そして、水中を先ほどの狼さえ凌ぐような猛スピードで泳ぎ、その牙で狙うは一姫】
【その鋭い牙で噛み付くことに成功すれば、待っているのはデス・ロールと呼ばれる、ワニの習性である行動】
【激しく回転することで獲物の肉を食いちぎり、死ぬまで離さないといった代物だ】
【また、運良くかわしたとしても、怪物は水につかっているものを激しく追い回すだろう】
【それは当然、人質も含まれる。今の彼には理性などなく、ただ本能に任せ行動しているのだから…】

//ミナさん、お疲れ様でした
//御二方はどう致しましょうか?
788 :上田美奈 [saga]:2015/06/29(月) 20:36:42.89 ID:TxaxcDP6O
>>787
「もういっちょ!」

【取り巻きをスライスした糸刃を今度はいつもの紐程度の太さへ変更】
【獲物を求めるそのお口に、今さっき動きを止めたばかりのザコちゃんたちを放り込みます】
【一番人的被害がなさそうなヤツでデスロールしてください】
【くわえ込んだあたりで、別の紐がワニの口をその上から縛り上げますので】

「人よりワニの方がよほど対処しやすいかな、と」

【ワニさんですから、口を開く力は大したことないというのがお約束です】
【なお、暴れれば暴れるほど魔力の紐は絡みつく上に、長さも無駄に長く術者の任意で伸び続ける仕様です】
【捕まえてミナを引っ張りだそうにも、引っ張った分だけ伸びますのでご安心ください】
【破壊力は全然ありませんが、強度だけはハイスペックです】

「強引に開いて、口がすっぱりぽろっといくのも面白いですが」
789 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/29(月) 22:12:23.58 ID:zYMdwZOkO
>>787
「よしっ!」

曲龍突撃は見事に決まった。これで接近戦へ持ち込める。そう確信していた一姫であったが……

「後はこのまま……っ!?なんだっ!?」

突如クリーチャーと融合したヤマダ。そして、溢れ出る水。それは、一姫の起動を大幅に制限した。そんな状態の一姫を襲ったのはBB弾だ。

「く、くそっ……身動きが……うわっ!?」

BB弾は、盾に当たりその魔翌力を吸い上げ、盾を消し去り派手に爆発する。爆風により、傷ついた一姫。そこに更なる攻撃が。迫り来るは、ワニの牙。傷ついたうえに、水で動きを制限されている一姫に、避けることはでき無かった。

「ぐ……ああっ!!腕がっ!!」

先程まで盾を持っていた右腕が肩までワニの口へ収まる。さらに、そこへ加わる回転。ついには――

「ぐっ……ああっ!!うああっ!!腕がっ!腕があああっ!!!ああああっ!!」

肩から先の右腕が千切れてしまい、辺りの水面を赤く染めた。それにより、ワニの口からは解放されたが……

「くそっ……早く星のかけらを……」

急ぎ星のかけらで治療をしようと慣れない左手で懐を探る。

「あった……これで……ああっ!?」

なんとか星のかけらを取り出すが、慣れない左手の上に出血と痛みが激しく、意識を保つことも困難。そんな状態だったため、取り出したかけらを落としてしまった。かけらは赤く染まった水中に沈み、見えなくなってしまった。

「くそっ……くそっ!!こんなところで……」

かつてない絶望感。今まで何度も死にかけている一姫だが、腕が千切れたなんて初めてだ。ましてや、回復も出来ないだなんて。利き腕を失った今、一姫に出来ることは少ない。

「いや……まだだ……まだ逆転の方法がある筈だ……」

今までだって、何度も追い込まれたが、なんとかなったじゃないか。そう自分に言い聞かせ、逆転の策を考える。その結果――思い浮かんだのは、ある魔法少女との戦いの記憶。

「そうだ……水面に雷魔法を流せば……」

一姫は、過去に水面に雷魔法を使用し相手を攻撃したことがあった。今回もその時と同じ要領でやれば――

「いや……そんなことをしたら……」

自分も電流を食らってしまうだろう。いや、それどころか人質の一般人達も電流を食らってしまう。魔法少女ならともかく、一般人がそんなものを食らえば、命の危機だ。
ならば、水面を氷魔法で凍らせて。そう考えるも、自身の氷魔法は炎や雷と比べて弱い為、水面を凍らせるなんて不可能だと気付く。

「くそっ……やるしかないのかよ……」

もはや、取れる選択肢は一つだけ。水中に電流を流し人質を巻き込んだ攻撃を仕掛けるだけだ。出来ればやりたくはない。だが、やらなければ一姫は確実に死ぬ。

「くっそおおおおぉ!!」

覚悟を決め、左手に最大限の雷を纏うと――それを水面に勢いよく叩きつけた。
790 :焚衿柳狼牙 [saga]:2015/06/29(月) 22:59:30.16 ID:/0XptnaDO
>>787

兵士の隙間を爪を振るいながら潜り抜けた狼は、足に感じた冷たい感触に立ち止まる。
魔力で構成された水。水位がこのまま上がり続ければ不味い―――そう狼が感じた時、背後で鳴り響く破裂音。
同時に消えた分身の反応も含め危険を察したが、既に幻影から大量の魔力を吸い上げた魔術回路は大爆発を巻き起こしていた。

「ク、ァ!!」

爆風の煽りをモロに浴びて、壁へと吹っ飛ばされる狼。
コンクリートへと叩き付けられたそれは、ピクリとも動かずに静止した。
―――――そう、本来重力に従って落ちる筈なのにだ。
壁にその爪を突き立て、狼はその四肢に魔力を注ぎ込む。
狙うのは、ワニがその身を確実に止める瞬間。
即ち、獲物を捉えたその瞬間だ。

「―――――ルオォォォォォォォォァァァァァァッ!!」

その瞬間―――一姫の腕が喰い千切られた一瞬に、狼は全力で壁を蹴った。
反動でコンクリートの壁に穴が開くような勢いを以て一瞬で肉薄し、ワニの身体に爪を、いや前足自体を突き刺そうとする。
そして、その真横から更に突撃をしてきた最後の幻―――パイプを狙わせにいった物だ―――によってその身を弾き、再び反対の壁へと着地した。
791 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/06/30(火) 00:02:59.23 ID:jFc6yZU70
>>788-789

グガァァァァァ……

【水へ浮きながら一姫の腕を咀嚼し、喜びの唸り声をあげるヤマダであった怪物】
【兵隊軍団へと動いていた糸は、水に浸かり停止してしまっている……】
【足元を埋める水は怪物の高密度の魔力から構成されており、浸かった部位がその魔力に浸食されコントロールを失った形だ】

グゥゥゥゥ……グガァッッ!?

【そこへ狼の爪が襲い掛かるも、その水の深さ故に脚で体が押さえつけられ水へ沈む形となり大きく威力が減衰し、爪が頑丈な背中へと刺さった程度】
【しかし、無理やりその状態から離脱しようとしたために爪が深く背中をえぐり、傷からは真紅の血】
【それを垂れ流しながら、停止した糸の元まで高速で泳ぎ着き、糸を全て引っ掴めば、炉が唸り、握ったところから糸が凍りついていく】
【強烈な魔力を流すことで浸食し制御を失わせたうえに、凍らせることで伸縮性を失わせる。下手すれば糸を握るその手まで凍りかねない魔力量だ】
【怪物とはなったものの、狼牙と同じく、タダの怪物ではないのだ】

グアァァァァァァァァァァァア!!!

【そして、その糸を渾身の力で引っ張り、強制的に結界内へと引きずり込もうとする】
【その時_______水面を走る稲妻が、怪物の体を焼いた】

アギャァァァァァァぁぁっァぁァぁァァァ!?? 

【一姫の賭けは、ひとまずは成功としていいだろう】
【ただし、その電流は怪物のみを焼くものではない。現に、人質はほぼ一人残らず黒焦げとなってしまい、まず助からない状態となってしまった】
【先ほどの襲撃で水に浸かったであろう狼牙や、例え水へ引きずり込まれずとも糸を通じてミナにも、その電流は襲い掛かるだろう】
792 :焚衿柳狼牙 [saga sage]:2015/06/30(火) 00:23:27.97 ID:JElOi94DO
>>791

糸へと泳ぎ着くその時には既に、幻影に弾かれた狼は壁に辿り着いていた。
故にこの銀行において、この狼は電流を浴びない僅かな生物の一匹となったのである。

「ゥオォォォォウゥ!」

ならば、その隙は存分に生かす。
生み出す幻影の数は、限界である八匹。
狼の群れは、電流に動きを止めたワニへ一瞬にして襲い掛かった。
その狙いは全て、先に裂いた背中の傷痕。
一匹が爪を一閃するごとに他の幻影に元の壁へと弾き返され、それがまた新たにワニへと跳ぶという凶悪な連続攻撃。
だが、狼の速度自体は先程より大分落ちており、反応は十分可能だ。
793 :上田美奈 [saga]:2015/06/30(火) 00:25:06.92 ID:IDpq+1xmO
>>791
「まぁ、そういう手合なら再構築するだけなんですけど」

【ぶっちゃけ、強烈な魔力“程度”で侵食されるような出来ではなかったはずなのに
 と、ちょっと悔しいミナちゃんでした】
【魔具である振り子うを手元で切断して、再構築】
【危険部位がわかれば同じ手段でもそこを避けれるわけです】
【何より、あの不思議生物についてはきっちり情報収集が必要です】

「どうにも向こうはこちらを知っているような?」

【強化魔法はあの魔力をはじけさせる弾と相性悪そうだし、
 糸による斬撃や先端の錘による打撃もあれには通らない気がする】
【となると、キャンセル系? それとも】

「(やっぱり、これを仕出かした人も覗き見してるんでしょうね」

【あれは誰かの作品な気がするのです。人に取り付いたクリーチャーというには
 周囲がかためられすぎていたから】
【となれば、最初のキーを抜いた存在もきっとこの場を見ているはず】
【そして“探し物”は振り子に乗せたイメージである“ダウジング”の最も得意とする技術】

「(人質がいないなら、あの二人はたぶん確実に勝てる」

【故に、ここは自分の長所を最大限に生かす場】
【今まで30を超えるかけらを発見した精密広域サーチ】
【振り子という固有魔法の特に大きな一葉】

「勝ち逃げは許しませんのでっ!」
794 :兵馬 一姫 [sage]:2015/06/30(火) 01:21:03.40 ID:sPCMyf1oO
>>791
「うああああああっ!!」

当然電流は一姫の身体にも流れる。濡れた全身に走る痛み。それは、一姫の意識を朦朧させる。

「く……そ……」

そのまま水中へと倒れる一姫。片腕を失ったこともあり、立ち上がることは出来ない。

(くそ……あのワニは……どうなった……?人質達は……)

水の中、薄れ行く意識のなかで思考する一姫。そんな彼女が見たのは、水面に浮く見るも無惨に焼け焦げた無数の一般人の死体であった。

(うっ……あたしが……あたしが殺ったのか……?)

否定したい。だが、いくら強盗を倒すためとはいえ、一姫が罪の無い彼らを殺したのは変えられない事実だ。
一姫は、それらから目を反らし、水の底に目線を向けるが、その事実は変わらない。

(………あれは……さっきあたしが落としたかけら……)

水の底には、先程一姫が落とした一つの星のかけらがあった。これを使えば、一姫は助かることが出来る。

(これで……)

一姫は、それに左手を伸ばすとしっかり掴んだ。そして、自身にそれを使用した。

(助かった……けど……)

一命をとりとめた一姫。千切れた右腕の再生も暫くすれば完了するだろう。
だが――その心までは回復することはなかった。果たしてこんな状態で戦いを続けられるのだろうか……
795 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/06/30(火) 22:28:10.81 ID:jFc6yZU70
>>792-794

【広範囲の探査魔術による魔力の波動に、一瞬だけ乱れが生じる。それは、何者かの存在の証明である】
【それは数q先の地点の、とある高層ビル】
【しかし、それに視線を向けても実際に行っても、何も見つからないだろう】
【更なる探査をかけても同様だ。何故なら、この一部始終を見ている人間もまた魔装を纏う者であり、それらの現象は魔装による何かしらの力によるものであるのだが…今はまだそれを語るべき時ではない】

アギャァァァァアァァァァッァァァァァ!!!!!!!ァ……ァ……

【場所は変わり、銀行内】
【先ほどの電流により動きが鈍っていた怪物は、諸に8匹の突撃を受け、魔力と血液を撒き散らしながら消滅していく】
【それと同時に、怪物の魔力による物であった、銀行を満たしていた水が消滅していく】

[ぅ……ぅぅっ…………]

【比較的傷が浅い内に早々と気絶したためか、運よく一命を取り留めた兵隊の一人が小さくうめき声をあげる。意識を取り戻したようだ】
【それとほぼ同時に、電子音と共に纏っていた魔装が消滅していき、中身のいかにもチンピラといった男の姿が現れる。バッテリー切れだ】
【問い詰めれば、何かしらの情報が得られるかもしれない】
796 :上田美奈 [saga]:2015/06/30(火) 22:39:18.13 ID:zyVZProRO
>>795
【黒幕あり、とわかっただけでも儲けものかも?】
【とりあえず、ひょいっとビルからおりて銀行の方に移動しましょう】
【回収したほうの魔法少女も念動で運びましょうか】

>>792 >>794
「ご無事、じゃないですね……」

【銀行の惨状を確認】
【死体まみれ、水浸しに血と魔力の高密度!】
【こりゃあひどい、というのが適切な感想ですかね】

「とりあえず治癒魔法ぶちまけるので」

【一息つける状態にしましょう】
【ついでに、へばってるチンピラさんにも声を】

「上手く利用されたっぽいですね?」
797 :焚衿柳狼牙 [saga]:2015/06/30(火) 23:25:27.87 ID:JElOi94DO
>>795

巨大なワニは朽ち果て、床の水も消えていく。
狼は分身を霧散させて天井から降り立つと、不機嫌そうにくぐもった鳴き声を上げた。
それもその筈、狼の元々の目的は魔力を持った人間を喰う事。
強盗に立ち向かったのも彼等の魔力が最も大きかったからだが―――その出所が機械である以上、喰べるなど出来る筈もなかった。
ならばと次に狼が狙いを定めたのは、力なく項垂れた一姫。
だが、彼女へと向かおうとしたその脚は何故か止まる。
焚衿柳狼牙としての記憶が一姫を仲間として認識していた事がその理由。
狼という種族は決して仲間に優しいものでは無いが、かといって簡単に仲間を喰らう程に薄情でも無かった。
ましてや狼は今仲間からはぐれた側。尚更手が出せる訳が無いのだ。
結局、仕方ないとばかりに死体を漁りにかかる狼。
魔法少女の資格があった人間ならば、僅かながら魔力を宿している可能性がある。
鼻を鳴らし、嗅覚を頼りにそれを探し始めた狼だった。
798 :兵馬 一姫 [sage]:2015/07/01(水) 00:07:49.08 ID:Pw5a08eJO
>>795->>797
右腕の再生も終わり、意識がはっきりしてきた頃。一姫は改めて自分のやったことを思い知らされた。
一姫の視線の先には、苦痛の表情を浮かべた死体。焼け焦げて男女の区別さえつかなくなった死体。此方を恨むかのように手を伸ばす死体。死体の山であった。

「う……あ……ああ……あああああああ!!うわあああああ!!!」

自分が殺った、自分が殺した。何人もの罪のない人を。幾つもの命を。取り返しのつかないことをしてしまった。妹を――二那を人殺しの妹にしてしまった。
頭を抱え、嘆き叫ぶ一姫。どうしてこんな選択をしてしまったんだ。自分は、あのままワニの餌になっていればよかったんだ。ただひたすら、後悔と自責の念を抱く。

「う……うぇ……」

ついには耐えきれず、嘔吐する。
いっそのこと、あの狼のクリーチャーに食われてしまおう。そう思い、此方に向かおうとする狼を見るが、何故だか狼は足を止めた。理由は分からないが、自分は食われない。そのことに少し安心してしまった自分に、また嫌気が差す。こんな大罪人なのに、まだ生きたいと本心では思っている。そんな自分が憎くてたまらない。

799 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/07/01(水) 00:52:00.48 ID:l/RqsqVT0
>>796-798

[お……お前ら一体、何なんだよ……!?]

【ミナに声をかけられたチンピラは、がたがたと震え酷く恐怖している様子】
【先ほどまで曲がりなりにもチンピラを守っていた魔装はもう使えない。生きるも死ぬも、魔法少女たちに握られているのだから】
【ちなみに、銀行という場所のせいか客や従業員の死体は全員大人であり、魔力を持つような人間はいない様子】

[……利用された……?な、なんで俺なんかを、病b]

【その言葉は、唐突に途切れた。その額には、小さな穴が開いている】
【壁にも小さな穴が開き、チンピラの脳を貫いた弾丸が床へと転がる。このことから導き出される事実は一つ、外からの狙撃だ】
【しかし、その魔力は感知されない。先ほどの、何者かによる狙撃だ】

『警告だ。命が惜しいなら、直ぐに立ち去れ』

【少女たちの脳内に、念話により男とも女とも判別がつかない中性的な声が響く】

『君たちを殺すことは依頼にないが、そこにいると依頼の邪魔なんだ。早く立ち去ってもらえるかな?お互い余計な労力はかけたくないだろう?』
800 :上田美奈 [saga]:2015/07/01(水) 01:10:13.20 ID:BYusRB0IO
>>799
「(病葉かぁ」

【工業高校生な魔法少女ならこういうのもありなのか、と】
【とりあえず弾丸を回収します】
【一つは、猟銃使いの魔法少女相手に対策していたときの知識から
 銃の種類とかがわからないか確かめるため】
【もう一つは――】

「(相手が見えなかろうが、攻撃手段はある。
 (魔力を乗せない攻撃手段の持ち主なら、なおさら」

【拾い上げた銃弾の上に垂らされる魔導の振り子】
【窓の向こうからはこちらは死体の検分をしているようにしか見えないように】
【そもそも、被害者と壁の穴との直線から大体の位置を予想して、死角に入るように】
【発動式は者と物との縁を使った遠隔攻撃】
【――“呪い”などと称されるタイプの魔法】

「“あなたの持ち主に災いを!”」

【遠隔で、縁のある場に魔力を送り込み炸裂させるタイプ】

>>797-798
「まだ終わりではないみたいですので。
 ここでもう一手間、お手伝い願えないかと。
 特にオオカミさんにはお願いしたく」

【……そう、呪いを叩き込めば、その位置にミナの魔力が刻まれる】
【狼は最強の追跡者にして、その群れの使い手なれば、
 その魔力の香りをマーカーにすることも、あるいは呪いでつながった魔力の経路を
 走らせることも可能ではないか? と】
801 :焚衿柳狼牙 [saga]:2015/07/01(水) 21:29:29.72 ID:cEWav+jDO
>>800

大人と言っても、元魔法少女ならばまだ少ないながら魔力を宿している。
そんな人間―――何らかの策を講じようとしていた途中だった様だ―――を見つけ出し、一先ずはこれで我慢するか、と死体に噛み付こうとした狼。
だがその時、不意に銀行を覆う治癒の光が撒き散らされる。
死体からの魔力で気付かなかったのか、そこで漸く美奈の存在を把握し、ならばと狼は彼女や彼女が運ぶ少女へ襲い掛かろうとして―――突如頭に響いた念話に口元を歪める。
念話がある、それはつまりは美奈以外にも魔法少女がまだ残っているという事。
美奈からはそこまで力を感じない事から後回しにし、謎の少女を追おうとした狼に、当の美奈が話し掛けて来る。
どうやら追跡の為に力を貸せ、という事らしいが、元より狼もそのつもり。
直ぐに臭いを嗅ぎとろうとして―――その動きが、美奈に何かを催促するようなものに変わる。
その視線にあるのは、美奈によって運ばれている少女。
つまりは力を貸す代償に、その少女を差し出せと。
獰猛な笑みを浮かべた狼は、そう言っているのだ。
802 :上田美奈 [saga]:2015/07/02(木) 01:25:50.35 ID:UIlsu1XfO
>>801
「それたぶん、揉めてるうちに全員撃たれる選択肢ですよ?」

【あげるともあげないとも、地味系魔法少女は言いませんでした】
【この類のタイプは、どうせ譲ってくれないに決まってます】
【突入と同時に治癒魔法ばらまくような人種が、自分で治したものを譲るはずがありません】

「せっかくマークできても逃げられちゃいますしねー。
 人を実験台というか性能評価に使うようなのに逃げられるのは痛恨なのですが」

【ま、協力もらえないなら仕方ないでしょう。そんときはそんときですので】
803 :兵馬 一姫 [sage]:2015/07/02(木) 01:40:22.38 ID:td5Yi8+OO
>>799
「くそっ……あたしは、まだ生きようってのか……」

自分に生きている価値など無い。ならば、この場に残って殺されても良い。そう考えるも、自然と一姫の足は立ち去る方向へと動いていく。まだ生きたい、生きなければ駄目だと、どこかでわかっていたのだ。

「…………そうかよ……だったら、せめて殺した人達を生き返らせてから……」

どうやら、自分はまだ死ぬべきではないと悟った一姫。それならば、今日殺してしまった人達を生き返らせてから、その後のことを考えよう。星のかけらを使えば、生き返らせることも可能な筈だ。尤も、生き返らせたところで、その罪が無くなるわけではないが……

「……先は……長そうだな……」

だが、やらなければならない。罪と向き合わなければならない。一姫は、そう決意し、出口へと向かっていく。



804 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/07/02(木) 23:16:05.40 ID:2J86xIER0
>>800-803

【振り子を弾丸へと垂らし、呪いを送ろうとしたその時】

『……直ぐに立ち去れと、言ったはずだけど?』

【壁に穴が2つあけば、振り子の先端が、弾丸により爆ぜる】
【そして、もう1発は振り子を垂らしていた腕を根元から吹っ飛ばそうと迫るだろう。星のかけらで回復できることを見越した、脅しの一発だ】
【壁に空いた新たな穴からすると、先ほどとは全く違う方向からの狙撃によるもの】
【かつて山本も使用していた、データ化による擬似瞬間移動のなせる業だ】

『素人のガキが死角を探そうだなんて、片腹痛いね』

【ミナの行動を鼻で笑う狙撃者。いくら魔法少女とはいえ、素人の取ろうとする行動など簡単にお見通しだ】
【その上、狙撃のプロである彼女は魔法少女について大体の概要を聞かされており、それ相手に優位に立つための対策をいくつも行っていた】
【雇い主より支給された魔装及び魔具の扱いの熟練は元より、自身の眼や探知魔術だけに頼らず銀行内部を把握するための、魔装の能力を用いた監視カメラの掌握、不可思議な力を用いる相手であることを念頭に置いた隙のない心構え……】
【それらが揃っていて、美奈の行動を見逃す道理はない】

『物わかりのいい娘はやりやすくて助かるよ。そこの狼もガキも、少しは見習ったらどうだい?
 そもそも、君たちが表沙汰にならないようにしてあげようとしてるんだから、むしろ感謝してもらいたいんだけどね』

【去ろうとする一姫と、狼牙・ミナを見比べ言う】
【30人を超える大人が突然失踪したとなれば、大騒ぎとなるだろう。結界の力で死体及び大人たちにまつわる記憶が消えたとしても、今度は白昼に銀行が突然もぬけの殻となるという怪奇現象が起きてしまう】
【さらに、それだけの大人が消えたとなると、彼らないしは彼女たちが関わっていた家庭なり職場なりで、必ずぼろが出る。そうなったら、関わりのあった人間たちの記憶が蘇り、これまた大騒ぎだ】
【いくら記憶が書き換えられても、ひょんなことで記憶を取り戻してしまうというのは御約束というやつだ】
【それを避けるためには、それだけの大人が死ぬに足る説得力のある幕引きが必要であり、それを任せられたのがこの狙撃者という訳だ】

『気が付いていないようだから言ってあげよう。君たちに選ぶ権利なんて最初からないんだよ。後の処理の手間さえ考えなければ、此処から君たち全員の脳味噌を撃ち抜けばいい話なんだからね。
 ……最後の警告だ、今すぐ立ち去れ』

【少女たちに与えられている猶予は、断じて温情などではない。ただ殺したら処理がより面倒になるからという、情のかけらもない理由】
【もし立ち去らなければ、躊躇いなくそれは実行される。そう確信させる、声の冷たさがあった】
805 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 00:52:46.33 ID:9zBAFhg+O
>>804
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『残念ですが、時間切れです』

【返信がありました。反撃がありました。これで、“致命傷”は成立したのです】
【本来、“縁”を端とした魔導は、関係性を重ねるたびにその効果が強化されます】
【本来の魔法少女の魔法とは真逆《まさか》を行く術式構造なのです】
【この場において、狙撃手は、《最悪の最悪》を自ら選んだとしか言えません】
【ましてや、この《三人目の魔法少女》は、結界が解除されても
 この場にいた痕跡は残らないのです。気にする必要が欠片もありません】
【この点においては、この魔法少女は魔装が生まれるより遥か以前より
 他の魔法少女の数倍は気を使って活動していたゆえに】

【―― そして、狙撃手は本当に致命的な間違いを犯したのです】
【呪詛という魔法は、関係性が強まれば強まるほど効果を強くする、古典的魔法です】
【見えていようが、見えていまいが効果を発揮する。
            つまりは“近親者が”“髪の毛を使った”藁人形の呪いのようなものです】
【厨二病患者の思いつく術式の、うら側を突っ走り、かつ真逆の判定を持つこの魔法の情報を、
           この場で長々と警告した狙撃手がもっている道理はどこにもありません】
【情報を持っているものがとる行動ではないゆえに、彼/彼女がその情報を知らないことは確定です】

『あなたにとっての最善手は、方違え込みでの逃走でした。
 だけど、それももう遅い。私のペンデュラムはあなたがどこへ行っても決して捉えて離しません。
 あなたの銃弾が錘を砕きようと、決して逃しません。
 『攻撃者と防御者』を超える縁は、肉親か最愛の人しかありえませんので』


【温情も処理の面倒さも、そんなもの最初から置き去りです】
【遠隔系の呪いは魅せ技かオマケ枠に含まれるのが普通です】
【射角も、距離もまったく無関係のカウンターは、この場において発動を拒否する権限がありません】
【例え、他の魔法少女よりも火力面で遥かに劣るミナであっても、これだけ重ねられれば十分です】

『“私”はここにいませんでした。
 “あなた”もここにいませんでした』


【声の冷たさもなにもかも、この場では事後のものとなります】
【狙撃手が踏んだ地雷はそれほどまでに大きなものでした】
【汎用魔法と固有魔法は厳密に区別されるものではないのです】
【それらは複雑に混ざり合ったものであるがゆえに、“汎用魔法の無効化”では
 膨大な数の魔法に対応できなくなります】
【なぜなら、ある程度経験のある魔法少女の多くは、汎用魔法なんてとっくに使っていないのですから……】
806 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 01:02:34.60 ID:9zBAFhg+O
【そうつまり、この場において狙撃手は、“ミナの振り子を破壊しようが”“他の一般市民の死を盾にしようが”
 “どう転んでもアウト”としかいえないのです】
【魔装の開発者に雇われるという彼/彼女の選択が間違っていたゆえの結論なのです】

『気がついていましたよ。選ぶ権利がないのも知っていましたよ。
 ですが、その選択を選ばせようとしたことそのものが、あなたたちの間違いなんですよね』

【世の中には用意してはいけない選択肢があります】
【そして、狙撃手を巻き込んだ何者かは、その選択肢を選んでしまった人なのです】
【絶体絶命のラインでの一筋の光なんて用意する奴は、食いちぎられるのが仕事のようなものです】

『サヨナラはいいません。あなたの脳から情報をいただくので』

【狙撃手の周りに浮き上がるのは、先ほどよりも遥かに高密度かつ多数の魔力球】
【これほどの密度であれば、生だろうが擬似だろうが実体弾だろうが、弾丸は決して目標に届きません】
【そして今回。追撃者として狼が雇われているのです】
【狙撃手に許された最後の命運はただひとつ】
【呪いと追跡者であるオオカミたち全てを断ち切ることだけです】
【そうでなければ? 自分の内側から湧きだした自殺用攻撃魔法に24時間悩まされた挙句に、精神の死を迎えるだけです】
807 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/07/03(金) 01:18:42.95 ID:h8zhe1zr0
>>805
//文句をつける様で申し訳ありませんが、防御・回避不能かつ発動阻止不能の致死性の呪いというのはさすがにちょっと…
808 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 01:37:42.00 ID:9zBAFhg+O
>>807
//死亡はしませんです
小手先豊富火力不足がミナのキャラ特性ですので
あと防御も回避も可能ですよ
……呪いというジャンルに対抗できるかどうか、が基準ラインです
身代わり等、有効な手段は多数あります
ただ、一般的な魔法とは有効範囲が逆、というだけなので
809 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/07/03(金) 01:45:14.67 ID:h8zhe1zr0
>>808
//だとしても、そちらが「こちらが呪いを受けるか受けないか」を確定するのは少々おかしいと思います。
//あと、腕を撃ったのにこちらが読み取れる範囲では無反応というのは何か理由があるのでしょうか?
//普通であれば、腕を吹っ飛ばされれば呪いどころではないと思うのですが…
810 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 01:46:58.30 ID:9zBAFhg+O
>>809
//
あ、すんません、腕ダメージは素で見落としてました

ただ、ダメージは呪い強化になりますでよ
なにせ呪いですから
811 :ワニ強盗&兵隊魔装軍団 [sage saga]:2015/07/03(金) 01:51:27.53 ID:h8zhe1zr0
>>810
//腕を吹っ飛ばすことで呪い発動を止める、という狙いなのですが…
//上でも書きましたように、腕を吹っ飛ばされれば呪いの術式を発動するような余裕はないと思うのですが、どのようにお考えでしょうか?
812 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 01:57:08.32 ID:9zBAFhg+O
>>805
訂正一行目差し込み

【自分の腕がはじけ飛ぶその感触】
【臨死の快感とでもいえばいいのでしょうか】
【このミナという魔法少女、こと致死性の痛みに関してはむやみに高い耐性があります】
【何せ、魔法少女となるまえにガチで死にかけておりますので】
【“理不尽な死”と比べれば“死を盾にした脅し”程度では止めようがありません】
【交通事故やら、その後に続く飢餓やら、それを乗り越えてきた相手にその脅しが効きましょうや?】
【ましてや、死なないほうが相手にお得とわかれば、
       嬉々として自分のダメージを手札に加える精神性の持ち主なのです】
【この痛みに対しても恨みをもってカウンターに利用してきます】
【叩きつけるのは時間切れの宣告です。】


>>811
相手に対する恨みって、いたければいたほど強くなると思います
813 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 03:05:08.97 ID:9zBAFhg+O
あと、
魔装の開発者なら呪い云々程度なら対応可能と思いますが
効果が致命的すぎるというなら弱体化してください
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2015/07/03(金) 08:39:33.83 ID:0HyNcRqJO
こんな押し付けロールやってて楽しいの?
815 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 10:33:55.38 ID:ZgxJzlzaO
すいません

昨夜は頭に血がのぼった感じの対応をしてしまいました。
今から書き直してきます
816 :上田美奈 [saga]:2015/07/03(金) 12:13:25.49 ID:ZgxJzlzaO
>>805->>806 >>812書き直します

>>804
【ミナという魔法少女にとって、戦闘はメイン目的とは別のものです】
【それゆえに、彼女は不意打ち対策としての自動防御魔法にはとても熱心でした】
【自分の反射神経や戦闘センスは決してするどいものではありません】
【であるならば、防御魔法は自分の意識よりも早く作動させるべきという考え方です】
【意識外からの攻撃も阻む自動防御。コスの外側に纏うタイプのフィールド防御
 そして本体が任意で扱う高強度の能動防御と治癒魔法】
【空中からビルに叩きこまれて床三段ぶち抜きでもイタタですませれる防御性能】
【これに高精度の広域探知と魔力や振り子の遠隔精密操作が乗っかるスタイルの合わせ技が現在の得意分野です】

「(転移と狙撃技能があって、こちらの遠隔爆撃では逃げられる、と」

【空中に現れたシールドが銃弾を抑えこむのを横目に、対策手段を講じます】
【伝送から爆破までのタイムラグのせいで、相手は転移で逃げられるようだ、というのが
 今までの結果からわかった答え】
【扱っている武器のスタイルや言葉から考えられるのはテロあたりに偽装するんでしょう】
【素人扱いしているのも、自分がプロフェッショナルであるという自負でしょうか】
【銃器を武器にする魔法少女はそこそこ珍しくないですが、 プロを自称するとなるとちょっと話が変わってきます】
【病葉にプロを雇うだけの背景があるということでいいんでしょうか】
【それが事実であるなら、この情報をお持ち帰りして晒すのがリブラスの情報集め組の勤めなんでしょう】

『とりあえず、プロ名乗るなら、相手が乗りやすいように言葉変えましょうよ。
 この状況でソレに頷くのはいろいろ先延ばしにするだけってバカでもわかりますよ。
 ……もっとも此方はお荷物付きなんで受けるしかないんですが』

【魔法無効化付きの一般人向け装備が広まれば、ここで先延ばしにしたところで
 結局表沙汰になるのは目に見えています】
【そうなれば、間違いなくここで狙撃手と向かい合えなかったことを後悔するでしょう】
【ですが残念ながら、こちらはオオカミさんがもぐもぐしたい手荷物付きなんですから正面きってのバトルはできません】
【最低限、この場から退くことは仕方ないかもしれませんが、退き方は考える必要がありました】

『では、言われたとおりにこの場から離れることにします』

【離脱経路は真上】
【銀行の建物を、防壁を衝角にして全段ぶち抜きの脱出です】
【脱出ついでに上空からの再度のサーチと、自分用のステルス】
【顔くらいは拝んでからじゃないと、完全に離脱する気にはなれないようです】
817 :焚衿柳狼牙 [saga]:2015/07/03(金) 22:13:02.54 ID:Ju7157GDO
>>804

再び響いた念話の内容に、今度は不機嫌そうな態度を見せる狼。
―――勿論、魔力による強化があろうと一発の弾丸を見切る程度なら造作もない事である今の狼が、相手の存在に危機を覚えた訳ではなく。
事実、二人の魔力探知に引っ掛からない様に動いていた分身は狙撃手がいたであろう場所に接近しかけていた。
だが、当の狙撃手が瞬間移動が可能となればその追跡は困難を極める。
幻影が出せる限界八匹に加えとある魔具を使用し、更に自分も捜索に乗り出したとしてもそれでやっと12。
相手がこちらの気配を感じ取り場所をまた移動する可能性を考えると、最悪骨折り損になりかねない。
そして何より、強盗との戦いにおいて魔力を使い過ぎたせいか、その不足が中々に大きかった。
それもその筈、ブーストを考慮したとしても平常の限界から2倍近くの分身を投影した上に、身体強化にも相当に魔力を使用していたのだ。
―――以上から、今追うのは、正直合理的ではないと判断した狼。
ならばせめて、と美奈達を見れば、ビルをぶち破って上空へと飛び出していく。
追うかとも考えるが、それもやはり消費が大きくなるだけに見える。
結局、先程見つけた死体をくわえて狼もまた立ち去ろうとする道を選ぶのだった。
一応、残っている幻影を再び追跡に回してはいるが、それでも反応が無いというならとっとと退散するだろう。
818 :兵馬 一姫 [sage]:2015/07/03(金) 22:57:07.01 ID:8aKQ5xd4O
>>804
(無事、逃げられたか……)

無事に出口へとたどり着いた一姫は、その場で思考する。いったい今回の事件は何だったのか?何故少女で無い強盗が、魔法少女の力を使っていたのか?

(わかんねぇな……)

考えたって分からないことばかりだ。だが、これだけは分かった。それは、この街に新たな危機が訪れているということ。そして、今回の危機は今までとは違い、魔法少女でない一般人も多く巻き込まれたということ。

(……また、今回みたいな戦いが起こるのか?)

恐怖と不安、そして今回一姫がやらかしてしまったことへの罪悪感から、一姫の表情は晴れぬままであった。
819 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 20:30:33.33 ID:+jPDafP+0
ふぅ、あの台はクソだねっ!

【派手な音が鳴り響くパチンコ屋から出てきたのは、その場所にふさわしくない見た目の少女であった】

おかしいじゃん、フィーバー一発当てたのに結果赤字って、おかしいじゃん……

【ふてくされた様子でブツブツと台に対する文句を連ねる彼女】

【しかし、その違和感に気づく人間はいないようだ】

【自然であることこそ最大の異常】

【この異常に気付けるのは、魔法を扱う人間だけだ】

はぁ、明日から昼ご飯はパンの耳だねぇ……

【しかしなんとも少女らしくない少女であった】
820 :エヴァージェリン=ナイトロード [sage]:2015/07/10(金) 21:00:34.55 ID:qz1RI/0H0
>>819

三四の奴も帰ってこない……しかも最近街に蔓延しているこの嫌な雰囲気……
一体何が……

【すっかり夜も更けてきた瀬平戸の街】
【一見は普段通りの光景だ】
【だが今この街には幾多の異常が蔓延している】
【その中でも特に大きな異常】
【それは「魔装」による一般人の参戦】
【そのイレギュラーのことをナイトロードは未だ知らない】

全く…嫌になるな……この街全体が張り詰めた感じ……ん…?

【そんなナイトロードの目を引いたのはある少女】
【一見普通だがその少女が出てきたその場所はパチンコ店】
【とてもあの少女が入れそうな店では無い】

なぜあのような小娘が……ふむ…つけてみるか

【例えバレたとしてもこちらにはほとんど不利益になるようなことはない】
【ならばいっそつけてみようという考えのようだ】
【探知魔法を使えば背後から何者かがつけてきているということがすぐに分かるだろう】
821 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 21:06:37.14 ID:+jPDafP+0
>>820
【ブツブツと、口にしだしたらきりがない不満】

【主に勝ちかけていたのに負けてしまったという悔しさへのものが大半だ】

【そんな中、彼女は気づいてしまう】

【先ほどから周りをつきまとう、魔力の流れを】

……あぁ?

【いつもなら無視しているところだが、今日の彼女は虫の居所が悪い】

【隠そうともしないで付いてくるところになおさら腹が立ってしまう】

おい、そこのちんちくりん。あたしに何か用かい?

【苛立ちをそのままぶつけるかのような不機嫌な喋り方】

【完全な八つ当たりであるが、それに対する反応やいかに】
822 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/10(金) 21:21:17.62 ID:qz1RI/0H0
>>821

さぁ?何の用だろうな?

【微笑を浮かべナイトロードは答える】
【自分にすぐに気付いたということは恐らく魔法少女】
【魔翌力を感じ取れるのは魔法少女の専売特許だ】

ただ少しお前に興味がある
そうだな…場所を変えようじゃないか、丁度今の時間帯なら公園には誰も居ないだろう

【「誰も居ない」「例え居るとしても魔法少女だけだろう」】
【魔装のことを知らないナイトロードは未だ魔法を扱えるのは魔法少女だけと思っていた】
【それはいつか必ず油断を招くだろう】
【故に早くその事実をナイトロードは知らなければならない──】

さぁついてこい、少し話がしたい

【ナイトロードは手招きをすればそのまま公園へと歩き出した】
823 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 21:31:05.71 ID:+jPDafP+0
>>822
ああいいよ。こっちは大損してムシャクシャしてるんだ。

ちょっとくらいは迷惑料払ってもらわないと気が済まないねぇ。

【挑発をしたのに、逆に乗せられてしまう始末である】

【とくに小学生とすら思えるほどの相手に余裕ぶられた態度を取られるのも、なんだか格下に見られているみたいで気に入らない】

【手玉に取られているなど考えもせず、彼女は言われた通りついていくのであった】

それで、聞きたいことってなんだい?

まさか魔法少女相手に、ちょっと不思議なことをしでかしたくらいで好奇心をくすぐられた、なんてことはないだろうねぇ?
824 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/10(金) 21:40:42.90 ID:qz1RI/0H0
>>823

まさか、お前が魔法少女であると気付いた時点で好奇心が沸くわけがなかろう
興味があるといったのはただのお前をついてこさせるための嘘だ
魔法少女ならば誰でも良かったんだよ

【そう、ナイトロードが聞きたいこと】
【それは他の魔法少女から見た現在の街の現状である】
【三四の失踪】
【それを聞けば何か分かるかもと思ってのことだろう】

ズバリ聞く
現在の街の現状、お前も気付いているだろう?
何か知らないか?
825 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 21:52:50.57 ID:+jPDafP+0
>>824
ちっ、ガキのくせに年上からかいやがって……

ならあたしもズバリ言ってやる。なにも知らないしどうでもいいねそんなこと。

確かに、街には変な魔力が漂ってるし、魔法少女がしたにしては奇妙な事件もまああった。

でも、それがどうしたって話さ。

変な魔法を使う魔法少女がいるか、イレギュラーなクリーチャーが現れたか、この世界の不思議ならこの二択だろ。

なら、気にすることもないね。

まあ、クリーチャーの仕業だってなら星のかけらもたんまり落とすだろうし? 出会ったならあたしが叩き潰してやるよ。

【他人事にしたって、あまりにもキッパリとした言い方】

【どうやら、あまり他人のことなど気にしない魔法少女のようだ】

まあ、あたしからの意見はこんなもんさね。

そんな自分勝手許さない、とでも怒ってみるかい?

【試すような、からかうような。そんな態度で笑ってみせる】
826 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/10(金) 22:15:58.85 ID:qz1RI/0H0
>>825

このたわけが
この魔翌力は普通の魔法少女のモノとは質が違う
さらに言えば今までのクリーチャーが放つモノともまったく別種なものだ
私が言っていることはまったく違う──第三者の介入だ

【──どうやらある程度の推理は立てていたらしい】
【見事なことにナイトロードの推理は的中している】
【だがナイトロードは未だ確証を得られていない】
【その確証を今ここで得ようとしているのだ】

考えてもみろ、これはお前にとっても、いや全魔法少女にとって重要なことだ
もし私の考えていることが本当ならば、かけら集めにも支障をきたすことだろうよ

【ナイトロードの言っていることはもっともだ】
【このナイトロードの推理を聞きフォルトゥーナは──】
827 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 22:25:01.14 ID:+jPDafP+0
>>826
ふーん、第三の勢力、ねぇ。

そりゃ、考えたこともなかったよ。

【後先考えず、あまり深く考えない彼女の弱点とも言える点だろう】

まあ、あんたの言いたいことはわかった。

あたしだって目の前のコインを他人にかっさらわれるのはいい気分じゃあない。

で、あたしにどうしろってんだ? とりあえず魔法少女でもクリーチャーでもない姿の見えない敵をぶっ潰せ、なんて無茶ぶりはしないだろうよ。

あんたの考えを聞かせてみな。

【ここまで言うのなら、何かしらの考えがあるのだろうと見越しての質問だ】
828 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/10(金) 22:53:41.86 ID:qz1RI/0H0
>>827

……考えはまだ無い
なにしろこちらも完全に手探り状態なんだ……

【この推理はまだ机上の理論でしかない】
【ただの考え過ぎという可能性もある】
【だからこうして直接聞き込みに回っているというわけだ】

今は情報が欲しい
だから片っ端から魔法少女に声をかけまくるつもりだ
それぐらいしか打つ手はない、一番良いのは向こうから来てくれることなのだが……

【「どうやらそう上手く行くことはないらしい」とやれやれと言った様子で溜め息を吐く】
【先ほどまでしばらくこの周りを歩いていたがそれらしい者とは出くわさなかった】
【ただの思い過ごしであってほしい】
【だが現実はそうは甘くない】
【そのことをナイトロードは密かに感じ取っていた】
829 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 23:06:57.88 ID:+jPDafP+0
>>828
なんだい、自信満々だったくせに頼りにならないねぇ。

片っ端に声をかけ続けるのもいいが、やっぱり当事者本人に話しかける方が手っ取り早いんだろうけどね。

あんたは何か事件に関わった人間を知らないのかい?

って、知ってたらとっくに話しかけてるか。

あー、いらいらするねえ。顔の見えない相手との腹の探り合いは得意じゃないんだよ。

やれることは片っ端から魔法少女に話しかける。これしかないわけか。

【苛立つのそのままに、頭をガシガシとかく】

それで、あんたは見つけてどうするつもりなんだい?

組織ならまだいいさ。でも、あたしら魔法少女やクリーチャーみたいな組織に属さない第三の勢力なら、できる行動は限られてくるよ?

830 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/10(金) 23:18:28.39 ID:qz1RI/0H0
>>829

あぁそうだ、もし他に妙案があるなら言ってくれ

【やや投げやりにそんなことを言うが恐らくは期待など全くしていないだろう】
【言葉が投げやりにやっているのがその証拠だ】

どうする?
そんなの決まっている、"完全に潰す"
これは魔法少女というシステムを揺るがしかねない大問題だ
確実に、全て、一つ残らず潰していく

【嘘を言っている様子はない】
【本気なのだろう】
【何人いるかさえも分からない、それどころか居るかさえも分からない】
【そんな者に向けてナイトロードは言っているのだ】
【普通の者からすれば異常でしか無いだろう】
831 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 23:28:21.88 ID:+jPDafP+0
>>830
あんた、なかなかイかれてるね。

競争相手が増えたくらいで魔法少女がどうこうなるとは思えないが、まあいいさ。

あたしはあたしの持ち前が守られるなら、それでいい。

それにしても、第三の勢力をあぶり出す方法ね。

そもそも目的すらわからないのに、どうにかできるもんじゃないとは思うがね。

強いて言うなら、誘い出しか?

違法カジノは客がいるときにガサ入れをする。

そうすりゃ芋づる式に星が見つかるからな。

つまりあたしが言いたいのは、やつらを餌で釣り上げてやろうってことさね。

星のかけらが欲しいなら、強力なクリーチャーでも作ってやればいい。

ただ力を欲してるなら、それを試す相手を用意すればいい。

まあ、思想も目的もてんでバラバラなら、やりようがないがね。
832 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/10(金) 23:44:14.31 ID:qz1RI/0H0
>>831

正体さえ分かればいい
正体が分かれば打つ手はある

【打つ手】
【それはナイトロードが自分の全盛期の頃の力を取り戻すことで初めて成立する方法だ】
【つまりは纏めて消してしまえばいい】
【そしてそれにぴったりな力が魔法少女にある】
【「結界」という便利な力が──】

まぁそういうことだ
お前も何か情報を集めていてほしい
勿論それなりの報酬は出すつもりだ

【そう言って人差し指と親指で円を作りニヤリと笑う】
【こういう相手への対処法は弁えているようだ】
833 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/10(金) 23:55:17.16 ID:+jPDafP+0
>>832
ははっ、こりゃまいったねぇ。

情報さえ持ってくりゃ金をくれると?

そんなもんはお断りだ。

あたしは別に金なんかのためにギャンブルをしてるんじゃあない。

そりゃ軍資金があるに越したことはないよ。

ゲーセンでゲームをするのにはコインが必要。それと同じわかりやすい原理さ。

だがね、あんたのその態度、全くもって気に入らない。

金で釣ればホイホイついてくるだろうなんて見下した態度が実に気に入らないのさ。

あたしはあたしで気ままにやらせてもらうさ。

どうしてもってなら、力づくでやるんだねぇ。

【直後現れたのは、手のひらに納まるほどの小型のスロットマシーン】

【それが突如回りだした】

【これが止まった時点ではまだ何も起こさない】

【この魔術は、少し特殊なものなのだから】
834 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/11(土) 00:10:08.52 ID:v71MdbBT0
>>833

ほう意外だな?
お前のような奴は餌をぶら下げれば簡単だと思っていたのだが……存外プライドは高いようだな

【こちらも手段を選んではいられないのだ】
【三四のこともある】
【それに片付けなければならない問題は未だ山積みだ】
【使えるものはとことん使う】
【それがナイトロード流のやり方だ】

良いだろう…と言ってもそちらはもうやる気のようだな
やれやれ…結界も張らずにやる気か?最近の者はこれだから……

【ナイトロードが指を鳴らせば公園内を覆う結界が張り巡らされる】
【そしていつの間にかナイトロードは黒を基調とした外套に身を包んでいた】

さぁ来い、先手は譲ってやる
存分にぶつかってこい
835 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/11(土) 00:20:42.93 ID:1xDOYSV30
実は先手必勝のつもりだったんだがねぇ……

【聞こえないような小さな声で、不満を流す】

【この魔法の欠点は完全な運任せであることだ】

【だからこそ、気に入っているのだが】

さあて、せっかく先手をもらったんだ。こっちも動かせてもらうかねぇ。

【そう言って、彼女はディーラーのような姿に変身する】

【体を多少強化し、年相応の小娘よりかは動けるようになった】

まあ先ずは小手調だ。軽く味わっていきな!

【真っ先に繰り出されたのは、指弾によるコインの連発】

【当たったところですごく痛い程度。強いて言うなら警戒させることが目的の牽制である】

【真の目的は、打ち出した直後に回りだしたスロットである】

【これが止まっても、まだ何かが起こることはない】
836 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/11(土) 00:45:46.58 ID:v71MdbBT0
>>835

ほほぅ…銭形平次も使っていたあれか、珍しいな
確か羅漢銭だったか?

【落ち着いた、いや余裕なのだろうか】
【とにかく驚きはしていないようだ】
【このコイン、常人ならば避けるのは難しいが今のナイトロードにならば避けられないことはない】
【しっかりと的確に見極めまるで踊るようにコインを避ける】
【しかし恐らくこれは本命ではない】
【あのスロットが恐らく彼女の固有魔法】
【ならば発動する前に叩けばいい】

「詠唱破棄」氷剣の突貫アイシクル・ストライク!

【突如ナイトロードの背後に氷の剣を模した結晶が二つ現れる】
【この体では無詠唱は二本が限界】
【だが今は無防備な体に攻撃を叩き込めればいい】
【出が速く飛んでいく速度も中々なこの魔法はうってつけなのだ】
【創り出された氷剣はそれぞれがフォルトゥーナを貫こうと一直線に向かっていく】
【が一直線故にその軌道を読むことは容易いことだろう】
【タイミングを合わせれば回避も容易である】
837 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/11(土) 00:52:48.92 ID:1xDOYSV30
>>836
【スピードも威力もピカイチ】

【食らって仕舞えばかなりまずいが、この距離があるのだ。なんとか避けれた】

【しかし、このなんとか避けれたという状態を見せるのが少しまずい】

【つまりこれは、身体能力に自信がないということを晒したことに他ならない】

【ギャンブルの基本は、どれだけ手札を隠し、どれだけ相手の手を読むかである】

やー、やるじゃん。正統派の攻撃魔法タイプだなあんたは。

【この手のタイプは読めたところでメリットになることが少ない】

【高い威力を持つことに、変わりはないのだから】

【今できることは、手札を引くまで相手に距離を詰めさせないこと】

【これが出来なければ、少々危うい】

【スロットが、回りだした】

【やはり、まだ攻撃には出ない】
838 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/11(土) 10:55:10.34 ID:v71MdbBT0
>>837

ふふっ、それはどうかな?
案外攻撃魔法以外も使うかもしれんぞ?

【未だ反撃が来ないということはあの固有魔法を発動するのはかなりの時間を有するようだ】
【だとすれば今のうちに場を整えたほうが得策か】

《我が契約に従い、我に貸し与えよ、氷の魔王》

《広がりしは氷、凍える世界、吹き荒ぶ吹雪》

【詠唱が始まる】
【あのスロットが止まる前に詠唱は終わるだろう】
【だがこの間に先ほどのコインを飛ばされれば──】
【いや、魔翌力の流れに聡いものならば分かるだろう】
【ナイトロードの前には魔翌力障壁が張られていることを】
【ナイトロードは障壁の類の魔法は詠唱、または詠唱破棄を使わなければ魔翌力弾程度も防げない】
【だが今ナイトロードが警戒しているモノは何の変哲も無いコインだ】
【それも威力が飛び抜けているというわけでもない】
【その程度ならば威力減衰ぐらいは全くの詠唱無しでも可能】
【威力が減衰したものならば当たったとしても詠唱を中断させる程のダメージにはならない】

《凍てつかせよ、絶氷と極雪》

《我が領域に踏み入れる愚者に罰を──》

【詠唱が紡がれていくとともにナイトロードの周りには魔翌力の流れが出来始める】
【まるで凍てつきそうなほどの冷たい魔翌力】
【それはナイトロードの周囲までも凍てつかせる】
【が次の瞬間にはそれは周囲までに止まらない】

『凍える大地』!

【詠唱を紡ぎ終えたその瞬間にナイトロードの周囲を流れていた魔翌力が一気に弾ける】
【そして弾けた魔翌力は結界内をみるみるうちに凍てつかせていく】
【気温はあっという間に下がりやがて弾けた魔翌力は公園の端にまで到達する】
【そこには先ほどまでの公園とは違う、氷の世界があった】
839 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/11(土) 13:23:45.76 ID:1xDOYSV30
>>838
(さっむ! つーか、桁外れもいいところだろ!)

【長めの詠唱があったとはいえ、この規模の魔法を使うのは簡単なことではない】

【つまり相手は、見た目によらずかなりの格上】

【パチンコから始まり、今日の運は絶不調】

【おまけにこの実力差だ】

【普通なら絶望して白旗を降るだろう】

【相手だってこちらの助力を求めているのだ】

【素直に誤れば、痛い目を見る前に追われる可能性だってある】

【どう考えても、ここが降りどきだ】

(だからこそ……面白い!)

【逆境だからこそ、明らかに勝率が低いからこそ、彼女の血は熱くたぎる】

【狂気の沙汰ほど、面白い!】

【相手の周りを取り巻く障壁からして、こちらのコインではもうダメージにもならない】

【しかもここは相手のステージ。なんなら今すぐに氷の棘が足元から生えてもおかしくない】

【だからこそ、今は回す】

【ひたすらに、回し続ける】

【今度成功したのならすぐに効果を使おう】

【運命のスロットが回りだした】
840 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/11(土) 17:33:56.99 ID:v71MdbBT0
>>839

退かぬか、まぁ分かってはいたが……
それにしても妙だな…お前、何故あれから攻撃してこない?

【いや】
【してこないのではなく、攻撃出来ない──?】
【もしもこれが本当ならば────】

まったく…能力まで博打とはな……よくそれで今まで生きてこられたものだ

【これも彼女の実力、ということだろうか】
【だがどうやら今日は不調なようだ】
【運も実力のうち】
【これも彼女が選んだ道だ】

【右手を振り上げる】
【その先には多量の魔翌力が練られている】

《詠唱破棄》永氷の戦斧ッ!!

【先ほどの「凍える大地」によって周囲の急激な気温低下】
【それによって氷系統の魔法の威力、それに普段ならば詠唱しなければならない魔法の幾つかを詠唱破棄で唱えることができるようになる】
【この攻撃を避けられなければそれまでだ】
【その程度の者ならばこの先生きてはいけないだろう】

【振り下ろされた右手と魔翌力】
【それは地面を裂き、這いながら真っ直ぐと向かっていく】
【その氷の魔翌力が通った後には多数の氷の結晶がまるで剣山のようになっている】
【当たれば致命傷は免れない】
【だが避ければ攻撃のチャンスだ】
【この魔法は放った後数秒の硬直がある】
【この一撃を避け反撃に移れば確実にナイトロードに攻撃を当てることができるだろう】
841 :アンラッキーフォフトゥーナ [saga]:2015/07/12(日) 00:41:04.46 ID:YzeBiWoDO
>>840
(きたッ! 回り出したぞあたしの運がッ!)

【スロットが示した数字は『76』すなわちあたりである】

【吐き出されるは水色のコイン、それが示すマークは7の文字】

【しかし、それをすぐに使うわけにはいかない。なぜなら冷たき死が迫りつつあるのだから】

【威力はもう気分ない。当たればきっと致命傷だろう。だが、先ほどよりも近くから打たれたわけでも、先ほどよりも早く来るわけでもない】

【さらに言うなら、地面から氷の棘がくるかもしれないとすら思うほどに警戒をしていたのだ】

【かろうじて避けること自体は問題ない】

【しかし、それはあくまでかろうじて】

【先ほどのように綺麗にかわせる道理などどこにもなかった】

(しまっ!)

【体を強くひねりすぎた。体勢を崩してしまったのである】

【圧倒的ピンチである今だからこそ、冷静に、次の行動に移す】

【すなわち、先ほど作り出した水色のコインを指弾の要領で打ち出したのだ】

【体勢が悪い今では、狙いも大雑把になろう】

【だが、この魔法においてはそこまで精密な狙いは必要ない】

【7の数字が司るのは、全てを洗い流す流れ水】

【ある程度距離を進めば、自動的にその魔法が解放される】

【幸運を表すその数字は、果たして届くのであろうか】

【スロットは再び動き出す】
842 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/12(日) 01:06:15.21 ID:T6bfLBYA0
>>22

【避けられた】
【しかもなにやらスロットから水色のコインが吐き出された】
【恐らく固有魔法が発動したのだろう】
【だとすればこの状況は──】

(ピンチだな…立場が逆転したか……!)

【飛ばされたコインの狙いは正確ではない】
【だが次の瞬間コインは強烈な水流へと姿を変える】
【そして吸血鬼の弱点には「流水」もある】

なッ!?ここでこれはッッ!!??


【その水はナイトロードの身体を飲み込みそのまま押し流していく】
【ナイトロードはただ無抵抗のまま流れに身を任せ流され続け──】
【水が消えそこにあったのはかなり弱った状態のナイトロードが倒れていた】
【当然だろう】
【弱点である水をあそこまで浴びたのだ】
【むしろ気絶しなかったのが不思議なことだ】

かはッ…なるほど……勝負運には恵まれているというわけか……してやられたな……
どうやら私の…負けのようだな……
843 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/12(日) 01:15:34.90 ID:TggwIytB0
>>842
【示された数字は46】

【またしても運の流れが悪くなったかと歯噛みしていれば、先ほど放った魔法はうまくヒット】

【しかもなにやら、力が入らない様子】

【どうやら、水が弱点だったらしい】

あたしの運も捨てたもんじゃあないねぇ。フォルトゥーナの名も伊達じゃないってね。

さぁて、それじゃあ、今の今までコケにし腐ってくれたあんたに、どんなお礼をしてやろうかねぇ

【あくどい笑いを浮かべ、にじり寄るように近づく】

なんてね。一発かましたら気が済んだよ。

情報の提供もまあ、飲んでやるさ。あたしにだってメリットはあるしね。

得た情報があれば互いに提示し合う。

ギブアンドテイクの関係で行こうじゃないさ。
844 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/12(日) 01:33:46.88 ID:T6bfLBYA0
>>843

まぁ散々煽ったのは私だ…煮るなり焼くなり好きにするがいい……

【当然のことだろう】
【あれだけ戦意を高めたのだから負けたのならそれなりの報いは必須】
【近付いてくるフォルトゥーナを見て腹を括るが──】

──なに?
……まぁそちらがいいと言うのならこちらには好都合だ
流石にまだ[ピーーー]ないからな
情報のことも分かった、こちらが何か分かったら伝える

【おまけに情報の提供まで飲み飲んでくれた】
【まるで先ほどまでとは別人のようだ】
【が感心するのもそこまで】
【とりあえず今は──】

すまない…少し血を分けて貰えないか?
どうやらかなり魔翌力と体力の消費が激しかったらしい…身体が動かん……
845 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/12(日) 01:58:46.74 ID:TggwIytB0
>>844
水に弱いからもしかしたらと思ったが、やっぱり吸血鬼か。

齢うん百歳で魔法少女とは……いや、なにも言うまいよ。

【なんて言いつつもくつくつと笑うのは、正直性格が悪い】

まあいいさ。その代わり貸し一つだからね。

【そう言って、腕を差し出す】

あ、負けたからって気晴らしにあたしを吸血鬼にしないどくれよ?
846 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/12(日) 12:18:57.97 ID:T6bfLBYA0
>>845

なんだその目は……
言っておくが私のこの体質は生まれつきじゃないぞ……

【差し出された腕を両手で持ち血を吸い出す】
【だが不思議と痛みはなく、むしろ少し気持ちがいいぐらい】
【そしてちゅーちゅー、と吸い終わるとやっと立ち上がる】

安心しろ、今の私に眷属を作る力はない
それにする気もないから安心しろ
しかし貸しか……早めに返しておきたいな……
何かあるか?どうせなら今すぐに返したいんだが……
847 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/12(日) 12:50:12.17 ID:drLIYY19O
>>846
んっ、歯を食い込まされてるのに、案外痛くないんだな。

それで、貸しのことだな。こんなことで星のかけらをもらえるとは思っちゃいないが、だからと言ってこれといって叶えて欲しいことはない。

だからこその貸しさね。

いつか面倒ごと押し付けてやるから覚悟しとくんだね。

【そう言って、カラカラと笑ってみせる】

さあて、あたしはそろそろ行かせてもらうよ。

今は運が回ってきてるみたいだからねぇ。少し無理をしてでも使っておきたいのさ。

【どこかに資金を取りに行くのだろう。彼女はエヴァージェリンに背を向ける】

……ああ、そうだ。肝心なことを忘れてた。

【と思ったら、くるりと振り返り、何かをコインに殴りかき、エヴァージェリンに放り投げる】

何かわかったらそこに連絡しな。基本暇してるからいつでも出れるよ。
848 :エヴァージェリン=ナイトロード :2015/07/12(日) 13:53:56.62 ID:T6bfLBYA0
>>847

面倒ごとねぇ…一体どんなことを押し付けられるんだか……

【やれやれ、と両手を振ると服をパンパンと払い汚れを落とす】

ほどほどにしておけよ?
ギャンブルは時に引くことも重要だ……ん?

【そう忠告をしようとするとコインがこちらへと投げられる】
【それをキャッチして見てみるとそこにはなにやら連絡先が記されていた】
【恐らく彼女のものだろう】

あぁ、分かった
たが生憎私は携帯等を持っていない、連絡する時は公衆電話からになる

【コインに書いてある連絡先をメモすると今度はそのコインの裏面にナイトロードも何か書き始めた】

私の名前だ
そうだな…もし何か分かったら郊外の森に来い、私の屋敷がある

【そしてコインを投げ返す】
【コインには「EvargerinNightload」と筆記体で書かれている。隅にはコウモリのイラストも】

ではまたいつか会おう
使える情報を期待しているぞ♪

【久しぶりに楽しい戦いが出来たことに満足したのか最後は笑みを見せてフォルトゥーナとは逆の方向へと歩いていった】

//ここら辺で〆ということでよろしいでしょうか?
849 :アンラッキーフォルトゥーナ [saga]:2015/07/12(日) 14:18:48.61 ID:drLIYY19O
引き時を早まれば、それは単なる凡夫さね。

脳みそがとろけるほどの緊張感を楽しんでこそギャンブラーさ。

っとと、……エヴァージェリンね。覚えとくよ。

あたしの名前は九条恵子。魔法少女としてはアンラッキーフォルトゥーナって名前で活動してる。

幸運の女神にしちゃ不幸だろ?

【そう言って、カラカラと笑う】

また会おうぜエヴァージェリン。お互いに有用な情報が手に入ったらさ。
//ではここでしめということで。
//お相手ありがとうございました!
//最後の76が出た時はリアルにキタッ!って言ってしまいました(笑)
//とても楽しかったです!
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/07/28(火) 23:31:00.93 ID:ZxrdK65No
きつね
851 :四ノ宮 亜久里 [sage]:2015/08/13(木) 21:15:41.62 ID:vgZ4w71u0
薄暗い夜道を歩く一人の少女。
ジメジメとした気持ちの悪い空気と風の中、汗ばんだ額をタオルで拭う。
蒸し暑い、そんな言葉が脳裏によぎれば少女は──四ノ宮亜久里は気だるいため息を吐いた。

「────暑い……。なんで夏はこんなに暑いのよ。もうこれは一瞬の嫌がらせね。四季のタチの悪い嫌がらせ……」

夜風が涼しいと感じれない夏は嫌いだ。
四季の中でも一番、気に入らない季節である夏は四ノ宮亜久里の気分を落とすのに十分だった。
自身の姿勢がそれを表しているかの様に猫背になっていることに気が付いてもいいの、それを治すことなく足を前へと運ぶ。

「変身して帰ろうかな……。いや、でも誰かに見られたら面倒だし────」

ふと、公園の前で足を止める。
目に入ったのは自動販売機──気になるラインナップは────

「…………パスね」

どうやら残念な物らしく、期待外れといった落胆の顔付きを自動販売機へと向ける。
夏という季節は嫌いだ。
小さなことでも直ぐに苛々してしまう。
四ノ宮亜久里はこの日、虫の居所が悪かった。
852 :狂犬病 鬱月 :2015/08/13(木) 21:29:59.14 ID:h+IYNVlV0
>>851
【そんなムシャクシャしている少女に公園の中から声をかける者がいた】

「まぁまぁそう言うことはないよ」
「この列島が四季の国だとかって言うのを売りにしているうちは仕方がないよ」
「しかし、この暑さを一瞬の嫌がらせとしと感じるそのセンスは良い、実に良いよ!エクセレント!ハラショー!知る限りの称賛を送らせて貰おう!」

【そして公園のベンチにふんぞりがえっていた……いや、ベンチの上で体を横たえていた少女は続ける】

「ふふふ、なんでそこの自販機には夏だというのにホットのお汁粉が置いてあるんだろうね?」
「そもそも小豆と砂糖と水を煮立てた物なのになんでお汁粉というのかが不思議でならない…」
「いやいや、勿論間違ってそれを買った僕も悪いよ?たださぁ、こういう時に限っておまけでもう一本は酷いと思わないかい?」

【そこにいてダラダラと捲し立てるのは長い黒髪と身長に似合わない豊満な胸部に大きく『狂犬病』と書かれたゼッケンが縫い付けられたダルッダルのジャージをきた少女】

「分かりやすく言うとだね…死にそうだ」

【脂汗をかいて動けなくなっていた。】
853 :四ノ宮 亜久里 [saga]:2015/08/13(木) 21:50:04.39 ID:vgZ4w71u0
>>852

自動販売機に背を向け、公園から離れようとした瞬間──四ノ宮亜久里の耳に入ってきたのは聞き覚えのある声。
思わず溜息を吐くと意を決して覚悟を決めた瞳を声の持ち主へと向けた。
黄金の瞳が写した人物──その少女は亜久里と違い豊かな胸をお持ちな様で──その迫力に思わず後退りをしてしまう。
チッ──そんな舌打ちを嫉妬混じりに、少女に聞こえる様にする。

「アンタの知ってる称賛なんて、どうせ片手で数えられる程度しかないんでしょ? そんな称賛貰っても嬉しくないわよ」

指をさしながら呆れた様な瞳でベンチに横たわる少女を見る。
この少女は相変わらずよく喋るといつかのお花見を思い出しながら、自身も公園へと入っていった。
生暖かい気温に嫌気がさし、若干の苛立ちを覚えていた亜久里はどことなく不機嫌そうに鬱月の近くまで足を運んだ。

「まあ、アレよね。あんな馬鹿みたいなラインナップの自動販売機に手を出したアンタのミスよ。これに懲りたらその無駄な脂肪を削ぎ落とすことね」

鬱月の様子を見ても心配する素振りを見せない亜久里。
具合いの悪い鬱月をニヤニヤとした表情で見下すと亜久里はベンチの脚を軽く蹴り、態度で起き上がれと表す。
854 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/08/13(木) 22:00:09.83 ID:h+IYNVlV0
>>853
【トゲトゲしい言葉に薄く笑う】

「ご名答…しかしアンタではなく鬱月さんと呼んでくれたら嬉しいね」
「嘘つきでも啄木鳥でもなく鬱月で頼むよ」

【背もたれに両手をついてどうにかこうにか体を起こす】

「くうぅ」
「そんな風に舌打ちしないでくれたまえ、僕のチタン合金のようなハートが傷ついてしまうよ…これは傷物にされちゃったね!責任を取ってくれないとユルサナイゾ♪なーんて僕のキャラじゃないか…」

【軽口を叩きながらも紅の瞳はグルグル】

「うぅ、乱暴はよしてくれたまえ」
「僕は魔法少女してるけど体は丈夫じゃないんだ…」
「ふふふ、糖分は思考に必要なんでね…まぁ、使いきれない物は脂肪として貯まってしまうわけだがね…♪」

【こんな時でも見栄を張って胸を寄せる】
855 :四ノ宮 亜久里 :2015/08/13(木) 22:13:20.83 ID:vgZ4w71u0
>>854

「え? なんだって?」

ワザと名前部分が聞こえなかったかの様な対応をすると、空いたベンチへと腰を下ろした。
先程まで鬱月が寝転んでいた所為か、亜久里の座った部分は湿っておりお尻に気持ちの悪い温もりが伝ってきた。
それに気を悪くした亜久里は眉間に皺を寄せ一人、険しい表情を見せた。

「寧ろアンタはキャラを作った方が人受け良さそうだけどね」

冗談交じりの発言を放つと鼻で笑う。
しかし、どうやら本当に調子が悪い様で亜久里は少し心配そうな眼差しで隣を見た。
おとなしい様子を見せれば魔法で軽く治癒しようかと思う亜久里だったが────

「ああ、そう。なら、その胸に詰まった糖分を頭には注入すれば良いのね?」

そう言うと亜久里は流れる様に魔法少女へと変身を済ませ鬱月の頭と胸を掴もうとする素振りを冗談ながらに見せた。

「────で?本当に調子悪いなら私がチャチャーと治すけど?」

ベンチから立ち上がると亜久里は鬱月の顔を覗き込む。
その顔付きには先程の様な悪戯めいたものはなく、純粋に鬱月を心配しているものであった。
856 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/08/13(木) 22:25:00.55 ID:h+IYNVlV0
>>855
「君も意地悪だねー、まぁ意地悪じゃない人間なんて僕はお会いしたことがないがね!」

【中学二年生はこんな時でも格好付けたがる】

「そいつはできない相談だね!」
「僕は今まで一度も嘘をついた事のない正直者なのさ!」

【勿論大嘘、そろそろ顔が青くなってきた】

「やっ、止めてくれたまえっ」
「最近サイズが無くて今日は着けてないんだよっ!」

【冗談であるとわかって一安心】

「あぁ、それでは御願いしようかな」
「僕は回復の魔法はニガテなんだよ」

【意味もなくふっふっふっ、と不敵に笑う】
857 :四ノ宮 亜久里 :2015/08/13(木) 22:42:52.58 ID:vgZ4w71u0
>>856

「はいはい、分かったから少しはそのお汁粉くさい口を閉じなさい」

いよいよ本格的に顔色が悪くなってきた鬱月。
亜久里はこんな状態でも話し続ける鬱月との会話を止めると呆れたと言わんばかりの溜息を吐いた。
一体何故、お汁粉を二本飲んだのか些か疑問だったがそれ以上にアレを二本飲んで何故、こんな苦しい思いをしているのだろうか────。

「…………」

鬱月の自虐風自慢を聞いて意味深な沈黙。
その時の亜久里の瞳は何かを悟った様な、どこか遠くを見つめている──そんな瞳だった。

「致命的ね、その弱点は。魔法少女は大体が治癒魔法を使える。だから、皆んな体に傷が付いても気にしない──つまり最初から捨て身で魔法を使う。アンタは、もう少し慎重に戦うべきよ──鬱月の戦闘、見たことないけど」

淡々と話し続ける間に軽い治癒魔法を鬱月へとかける。
鬱月に向けた両手から放たれる優しい緑色の光────懐かしい温もりと安心感を感じさせるヒーリングが鬱月の体を瞬く間に包み込む。
柔らかな光が薄暗い夜の公園に光を点し──彼女達がいる空間だけが神秘を司っていた。

「────ほいっ、お終い」

時間にして数分──いや、一分あるかないかの時の中、亜久里は鬱月の治癒を終えた。
ふぅ──と一息吐けば亜久里は手をパンパンと意味もなく叩き欠伸をした。
理由はくだらない──しかし、目の前の知り合いは苦しんでいた故に、あまり気は進まなかったが手は抜かずに治癒を施した。
おそらく鬱月の具合は良くなっているだろう。
858 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/08/13(木) 22:57:08.59 ID:h+IYNVlV0
>>857
「やれやれ、僕から戯言を抜いたら何か残るって言うのさ」

【なんて言いながら治療を受ける】

「僕は昔から体が弱くてねぇ、こうして魔法少女してなくちゃ一生病院のベットの上という退屈極まりない、灰色どころか無色の人生を無職で送る人間の欠陥品でねー」
「しかし、たかがお汁粉で調子を崩すとは、僕に内蔵されてる内臓の貧弱さには溜め息がでるよまったく」

【他人事のようにヤレヤレとばかりに両手を広げて頭を振る】

「企業秘密…、と言いたいところだけどね…なぁに、別珍しいことはしてないさ!」
「舌先三寸で騙し眩まして好言麗色並び立てて、最後はうにゃああ、とね」

【柔らかな光が次第に収まると先程より俄然顔色が良くなる】

「いやぁ、ありがとう!」
「君は僕の母さんだ!」
「稷団子をくれたら鬼ヶ島に一緒に行くくらいに感謝感激雨霰だとも!」

【さっきの倍は煩くなった】
859 :四ノ宮 亜久里 [saga]:2015/08/13(木) 23:14:38.59 ID:vgZ4w71u0
>>858

「アンタみたいな子供産むくらいなら、一生独身でいいっつーの」

治癒を終えれば先程よりもうるさい鬱月に頭を悩ます。
額に手を当て一層この頭痛にも治癒魔法を掛けようかと思考する始末。
こんな騒がしい娘は要らないし、遠慮したいと心底思う亜久里───妙な自動販売機に気を取られてしまったのが運の尽き。
気が付けばご覧の有様──マシンガンの様に繰り出される話を聞き、オマケに治癒魔法まで施した。
今日は厄介日だと思いながら疲れた表情で顔を夜空へと上げた。

「──だから夏は嫌いなのよねぇ……」

鬱月に聞こえるか聞こえないか分からない程に小さな声量でポツリと呟く。
生暖かい夜風が見上げた頬を刺激する。
亜久里の一度大きく深呼吸すると、再びベンチに座る鬱月へと顔を向けた。
久しぶりに出会った知り合いに対して若干の安心感を感じていたことは口に出さず、代わりに亜久里は一瞬だが、優しく口元を緩めた。

「じゃあ、私はそろそろ帰るわ。流石に汗が気持ち悪くてね、アンタも直ぐに帰らないと今度は熱中症で倒れるわよ?」

比較的ラフな服装をしている亜久里は服の丈をパタパタと仰ぎながら鬱月に警告。
汗ばんだ体に対して気持ち悪さを感じ始めた亜久里は早く帰宅してシャワーを浴びてしまいたいと思い、鬱月に背を向けた。

「また──今度会ったら一戦しましょうね。なんとなく、アンタが言ってたうにゃぁーだっけ? それを聞いてみたいから」

一歩足を前に運ぶと、亜久里は身体を鬱月に向けて冗談か本気か分からない言葉を口に出した。
そしてそれだけ言うと右手を軽く上げてぶらぶらと揺らしながら公園から出て行った。

/こんな感じでしめで!
お疲れ様でしたーっ



860 :狂犬病 鬱月 [sage]:2015/08/13(木) 23:27:13.01 ID:h+IYNVlV0
>>859
「最高の誉め言葉さ!」

「おいおい聞こえてるぜ?いくらこの僕と言えども言って良いことと悪いことがあったり無かったりするよ?」

【此方も楽しげに笑う】

「そうさせて頂くよ…『ドレスアップ』だね!」

【体をコスチュームで包む】

「承ったよ、ではその時まで暫しの別れだっ!」

【背中から三対の紫の魔翌力の翅を展開して空中で一回転すると夜空へと消えていった】

/はーい、お疲れ様でしたーっ
/次の戦闘楽しみにしていますよー!
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2015/08/19(水) 11:49:47.17 ID:QrKYWtRfO
ここだけ魔法少女の世界
http://jbbs.shitaraba.net/otaku/17280/

ここで魔法少女スレを再興しようという話になっています
キャラの引き継ぎもありです。以前参加していた人もいるので良かったら是非こちらに移住を
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(関西地方) [sage]:2015/08/19(水) 23:48:25.61 ID:eujpoq3Lo
>>861
ゴミ溜め発祥スレの誘導です
ヲチ板の住人が管理人をしていて書き込むとIPを抜かれます
罠にかからないように注意してください
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