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【五月病】ここだけ世界の境界線★19【パンデミック】 - パー速VIP 過去ログ倉庫

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1 :アキレス&ベティ&ロイ>521-522と>215と>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/11(木) 22:30:29.01 ID:qnW8/ae30
【新世界へようこそ!】
ここは様々な世界が融合して出来た世界。ここの住人は親しみを込めてこの世界を『新世界』と呼んでいます。
この世界にはオーバーテクノロジーから魔術まで何でも存在します。超能力や宇宙艦隊もあれば大魔王の領地も、
獣人の集落や神の軍勢すら勢揃いの『なんでもあり』の世界。それが新世界なのです。
あなたはこの世界の新たな住人となり、先駆者や新入り、そして異世界の住人達と関わってゆくことになります。

【ゲートについて】
この世界には『ゲート』と呼ばれている様々な世界同士を繋げる空間があります。
時にそれは魔界へ、時にそれは天界へ、時にそれはダンジョンへ、繋がっている先は様々です。
稀にそこから『厄災』なるものが流れ着き、それがこちら側の世界を荒らす事もしばしば……
その度に貴方達『能力者』はその能力を最大限に行使して『厄災』を元の場所へと送り返したり倒したり……
この世界の様々な事がこの『ゲート』を切っ掛けにして起こります。

【来訪者について】
この『新世界』はその性質上、別世界からの『来訪者』がやってくることもあります。
彼らの来る世界は様々な世界。時には人間や獣人。時には悪魔や妖怪。そして時には異星人すら『来訪者』として現れることすらあるのです。
『来訪者』はこの世界に来る過程で新たな『能力』を得る事も、そして自分が持っていた能力を引き続き使うことも出来ます。
しかしあまりにも強大な『能力』は『ゲート』の力によりその効力を失ってしまうこととなるでしょう。
次の『来訪者』はあなたかもしれません……

◇ここは自分だけの『能力』を手に入れ、様々な能力者と戦闘、交流するスレです。
◇オリキャラは勿論、様々ななりきりスレのキャラも参加する事が可能なスレです。
◇まずはしたらばで能力登録。ここに設定を纏めておくことでロールをスムーズに行えます。
◇戦闘、交流、基本は何でもありですが、相手が不快になるロール、確定ロールは避けましょう。
◇チート能力や人外級の身体能力など、相手に勝利の余地を与えない設定は避けましょう。最強設定は御法度です。
◇荒らしはスルー。絶対に関わらないようしましょう。

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★避難所★
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★wiki★
http://www60.atwiki.jp/kyoukaisen/

※前スレ
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
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にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
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にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :おんも [sage]:2017/05/14(日) 22:56:32.00 ID:GEtCiQ6T0
「ニアからの通信が途絶えた、3時間と12分前だ」

マウスィム研究所跡、半壊したそれに寄り添う形で建てられたログハウス
越境者達への緊急通信が発せられ、その呼び掛けに応じられた者達へとアユルは告げる

「アラズとアラズァヘッド2名が捜索に行ってくれたんだがな、彼女らからも音沙汰がない」

神経質そうに後頭部を掻く隻腕の生体兵器
周囲の同じ顔の持ち主……矢張り同じく生体兵器達も皆神妙な面持ちであった

「……彼女らは我々の最高戦力のふたり
 只事じゃあないんだ、キミ達以外に頼るモノがいない」

頼まれてくれないだろうか、と机の上に宝石とマネー、それにスプロール等の発達世界用のトークンを無造作に並べて示す
無論それで釣ろうとしている訳ではない、彼女の顔は真摯そのものだ

「敵は不明、場所は……」
「この、研究所の、最近発見された区域だ」

一同からの了承が得れれば、生体兵器ノインの案内でマウスィム研究所内へと歩を進めるであろう

//>>1乙ですー
3 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/14(日) 23:05:57.52 ID:B9caf25eo
>>2
「クソがッッ!!!」

轟音、ジョシュアの拳がログハウスの分厚い壁を粉砕する。
砕けた繊維の端くれはぶすぶすと煙を上げ、火の粉を散らせていた。

「どォして向かわせやがった……何故止めなかった!?」

血に塗れた拳を机の天板に打ち付け、今度は机を真っ二つに割るジョシュア。
両の拳を握りしめたまま、歯をぎりりと噛み締めながらアユルに詰め寄った。
彼女の事を思い切り殴り飛ばしたくもあったが、それでは何も解決には至らないことは分かっていた。
きっと彼女らが進んで名乗り出たのだろう、ニアの捜索任務には。

「……いい」
「もういい、俺一人で行く……」

「邪魔だ」

顔に影を落としたまま、ジョシュアはふらりとアユルに背を向け、部屋を後にする。
そうして背後に居たアラズァヘッド、あるいは越境者の味方に肩をぶつけながら。
装備も身に着けず、武器も持たないままジョシュアは先走りマウスィムの構内へと踏み入った。

//>>1乙です
4 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/14(日) 23:09:29.04 ID:1TESJUFao
>>2

「タコタコ=サンのことですからどうせ迷子にでもなっているのデショウ。もぐもぐ」

 たこ焼きをもぐもぐしながら、ブリーフィングを聞いているのはα-12。
 一応、アラズァヘッドシリーズの亜種であるが、ニアとはかなり異なる系譜と相成っている。

「まあ、マネーもあるし、CEOからは研究所の情報資源の収集は優先順位の高い任務として認定されていマス。
 C.T.S.S.も建て直し中デスし、まあ、ついでのアルバイトとしては上等デス」

 トークンと宝石を引き込みながら、了承の意を取るα-12である。あくまで他人事という風を崩さない。
 なお、連絡を聞いた瞬間、全ての承認を凄まじい勢いで取得して駆けつけたのはトップシークレットである。

「それに…機があれば、あのイレギュラーを今度こそ破壊するデス」
5 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/14(日) 23:10:56.75 ID:lADdLP6h0
>>2-3
「あぁもう落ち着きなってジョッシュ」
―――ギィ!!

1人で向かおうとするジョシュアについていこうとするアキレス
ベティも落ち着けと言わんばかりにハサミを振り上げる

「しかし調査って何を調べようとしたのさ?」
と 聞くことは聞いておきましょう
6 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/14(日) 23:17:38.04 ID:1TESJUFao
>>3

「もっちゃもっちゃ」

 しかして、同行人がコレであるコレ。ジト目でジョシュアを見ながら、

(ホンキであほデスね。α-12のしったこっちゃネーデスが)

 ステイシス圧縮フィールドを展開して、サブウェポンを大目に解凍。
 着の身着のままの阿呆へのサービスも大変である。

(こりゃカノッサ機関の能力査定でビミョーな点数っぽいのかもデスね)

>>5

「フォロー任せるデス。α-12はたこやきを食べるのに大忙しデス」

【たこやきもぐもぐ】
7 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/14(日) 23:18:44.67 ID:B9caf25eo
>>5
「ニアとアラズを引き離すべきだった……ここに関わるとロクな事がねェ」
「いっそのコト、ここをバンカーバスターでも使って丸ごと吹っ飛ばしちまうってのを提案するべきかもな」

足早に施設の既存の区画を通り抜け、件の場所へと足を進めてゆく。
素手。ナイフの一本も持っておらず、既にカラダはチリチリと火の粉を上げ始めている。l
今にも頬の皮膚がひび割れ、内なる憤怒の業火が隙間から顔を覗かせるだろう。
8 :おんも [saga]:2017/05/14(日) 23:19:44.94 ID:GEtCiQ6T0
>>3
「我々の生きる糧を得る為だ、これを止められては我々は全て稼働を停止する他にない」

ニアとアユルの純マウスィム産、そしてアラズ等の一世代間クローン
彼女等の生命の維持に必要な、異能宝石のメンテナンス剤
それがマウスィム研究所にはあるのだ、そして彼女等はそれを頼りに生きている
その点に対してのアユルの説明は的確であり、冷静だ
彼女は『ニア』化してはいるもののその『ニア』は他の『ニア』とは多少異なる

>>4
「それならばいいんだがな……」
「ともあれ、ご助力に感謝するよ、遠い確実なる血縁の姉妹よ」

窶れた苦笑、心労からであろう
遠い系譜ではあるがしかし、脈々と繋がれる不思議かつ不可視のエニシを確認する様に頷く
それは越境の女神の与えるモノとも異なる色を持ち、どこか確信めいてアユルが持ち得るモノだ

>>5
「さっき(↑)の通り」
「我々の生命の維持に必要な剤だ」
「……こう見えて、ナイーブな体なんだよ」

冗談めかしているつもりだが言葉の端々は重い
因みに半人(タェンティース)は試験型かつ半機という事でそれを必要としないらしい


>>3-5
『あぁ、くそっ……』
『ふぁっく、マジでふぁっく……、最悪だ……』

悪態を吐くアラズ、月銀のガントレットに覆われた左腕を真っ直ぐに構えれば呼応し胎動する触腕
されど鋭く襲い掛かるそれらの全ては、対峙する小山の様な巨漢を相手に弾かれ逸らされ、殴り爆ぜさせられて朽ちる

『……なんで都合良くジャミングだけ生きてんだ、なんでテメーがいるんだ、なんで私がこんな目に合ってんだ』
『くそ、くそっ……!』

かつてであればとうに、踵を返して遁走していたであろう
それが叶わないのは、己の背後に倒れるニアと、それとアラズァヘッドの仲間達の存在に起因した

『……だぁぁ、もう!』
『起きろよテメーらっ! いつまで寝てんだ!』

相対する相手、オンモ・オンセと彼女ら触腕操作系(メイカータイプ)の異能の相性は極悪である
現にオンモは、ニアと2人のアラズァヘッドを倒し、そして今尚アラズを相手にしているのだがほぼ無傷であった
余裕すら綽々と、顔を、そうと知らねば笑みとは解せぬ表情に歪めて徐々に彼我の距離を詰める
一同が辿り着いたのはそんな鉄火場であった、間も無く残酷な修羅が起きる
それを直前で止めるか、止めぬのか
か細い生体兵器達の運命の鍵を握るモノ達が、今立ち入る

→両腕のみを新型のボーダーブレイカー装甲で覆ったオンモを相手にアラズが応戦、彼女の背後には意識を失ったニア達
 このままでは敗戦濃厚、死亡確定、救助すべきか!?
 尚、一同は一見すれば機先を制する形となっている!
9 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/14(日) 23:26:29.85 ID:1TESJUFao
>>7

「一応、コレ持っとけデス」

 内部に入ったところでポイポイとジョシュアに解凍したウェポンを寄越す。
 彼の暴走は破壊兵器としては運用できるかもしれないが、
 戦力とした場合には、実際有効足りえるか疑問視するところがあったためだ。

【GIFT>ガントリオン・双角22口径拳銃】

「あとで返すデスよ?コレクションデスし」
10 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/14(日) 23:30:08.82 ID:B9caf25eo
>>8
「っ……」
「オンセェェエェェエェエェェエエェェッッッッ!!!!!」

その巨体が目に入った瞬間、ジョシュアは激昂、理性を失う。
否、かなぐり捨てたのだ。全身を真っ白に白熱させながらアラズの脇を駆けた。
瞬間、行動。オンモ・オンセの殺害、排除、捕食、蹂躙、魂の一辺たりとも残さぬこの世からの抹消。
触れたものすべてを食い破る右腕を人ならざる冒涜的捕食形態へと歪ませつつ、思い切り喉笛目掛けて殴り抜ける。

「今日という今日はお前を[ピーーー]……!!」
「命を懸けて……絶対になァァア゛アッッッ!!!!!」

一撃だけでは終わらない。何度も、何度も、何度も、何度も、何度でも。
オンモが斃れるか、ジョシュアが斃れるか。戦局が変わるまでそれは続く。
11 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/14(日) 23:32:33.65 ID:lADdLP6h0

―――ギィ!!

いやしんぼベティ α-12の食べるたこ焼きに興味津々である

「わかった・・・けど あまりアテにしないでね」
当のアキレスはこの調子である

>>8
「なんとなくわかった」
グッとサムズアップ

「頑張っていきまっしょい ジョッシュはこの通りだし」

とりあえず進んでみたその先 そこにいたのは小山のような男
それと奥にいるニアたちの姿

「・・・行くか どうせジョッシュはあの化け物のところ行くだろうし デモンレッグ!!」
異能を発動 爆発的脚力を持って大男を迂回しニアたちを救助するべく移動を開始

これは陽動 こちらに釣られればジョシュア達の援護になる
こちらにつられなければニアたちを救助できる そう考えての坑道である
12 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/14(日) 23:33:56.90 ID:B9caf25eo
>>9
不幸なことにジョシュアはその場にもう居ない。
ニアが行方不明の報を聞いたその時より動転し、怒り狂い、憎しみに晒され元より正気ではなかったのだ。

そしてそれはついに元凶のオンモを目にすることで、どくどくと黒い原油が海に広がるかの如く溢れ、ジョシュアの心を覆い尽くしてしまった。
周囲の声は耳を通り抜け、助言を有効に利用するすることもない。

客観的に見て、どう見ても暴走の一歩手前といった所だ。
暴走の乱用により均衡が崩れ、次に暴走形態に至れば二度と戻れる確証はない。
13 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/14(日) 23:42:46.49 ID:1TESJUFao
>>8

「デスデス」

 目的地に到着してみれば嘆息である。
 カノッサ機関の尻尾付きのオンモ・オンセがイレギュラーを追い詰めている。
 んで、デキの悪い姉は思いっきりぐーすか気絶中。

「前シリーズの汎用性のなさがモロで出たカタチってことデスか。
 まあ、なんで博士の護衛ユニットがここで暴れているのかは未知数デスが」

 カノッサ機関と言っても、各支部が独自行動を取り過ぎており、
 内部衝突などしょっちゅうだ。だから、それはいい。

「ホラホラ、さっさと起きるデス。目覚ましジリンジリンデス。
 あ、イレギュラーは助けないデス。これは意地とプライドの問題デス」

 ディープメイカーを展開して、ニアとアラズァヘッドをずーるずると戦闘領域外に引き摺っていく。
 なお、パワー不足なのでいいところまで避難できたら、

「起きるデス」

 暢気に気絶しているデキの悪すぎる姉とソックリさんの口に、
 舌も焼け爛れそうなたこ焼きをそれぞれにポイッチョ。

「何があったデス?状況は?博士…ギャラエの護衛ユニットが何でここに居るデス?っと…」

>>12

 アラズァヘッドを引き摺る間の囮には使えたが、
 これ以上は何らの戦術的有利に寄与しないただの暴走状態のジョシュアである。
 戦闘単位としてのα-12としては頭痛を誘発するかのごとき不確定要素だ。

「いい加減にしろデス!強いて言うなら閉所で大声すっげえ耳に響いて痛いデス!!」

 特殊戦兵装のアンカーを射出して、ジョシュアにそれが突き刺されば強制的に後退させることになる。

「暴走して、被害を拡大させて、自己嫌悪!パターンアホですカ!兵士なら自分制御は第一用件デショウが!!」

 そしてあわよくば、剣の峰でドたまをバチーンと叩くと思われ。
14 :おんも [saga]:2017/05/14(日) 23:50:18.33 ID:GEtCiQ6T0
>>10
『げ、ジョシュア……!?』

「……なァンだ、ちビィィィぃぃっっ!!」

目を見開いてその白閃を追うアラズ、大きく胸を開き構えるオンモ
直後に轟音、可視性を帯びた衝撃波が周囲の空間を舐める
それは刹那の邂逅であったが両者の合間に無数の火花を生み散らす

>>11-12
『アキレス、トゥエルブ……!』
『……こいつらを頼む』
『……あぁ、私は構わねーよ、重石さえなけりゃヨユーだこんなん』

ニア達を庇う格好でいたアラズは、ニアと2人のアラズァヘッドをふたりに託した
ただしかし、アキレスとα-12の異能を持ってしても、
3人を担いでこの広間の出口まで、轟乱嵐めいて吹き荒れる拳撃を掻い潜るのは至難であるかもしれない

『……知らねぇ、なンでこんなトコに彼奴がいるのかは私も知りてぇな』
『ただ、このアホ(ニアを指差しながら)を助けに来た時には彼奴はこのアホを殺さずに待ってやがった』
『……私……いや、ちげぇな』
『お前ら(越境者達)を待ってるみてぇに』

>>10-13
『……く、ハッ、はァッ!!』

口角を吊り上げ、振り上げた拳を地面に叩きつける
ボーダーブレイカーの表面装甲に赤い線状の光が走った
それは床に至れば周囲に錯綜……爆裂!
彼方此方の床がまるで噴火めいて爆ぜ、コンクリの破片を撒き散らす小規模爆発を起こすではないか!

15 :おんも [saga]:2017/05/14(日) 23:54:20.50 ID:GEtCiQ6T0
//>>13追記!

『……もっちゃもっちゃ』
『はっふはっふ』

ニアとアラズァヘッドのふたり、熱々たこ焼きを気絶ながらに美味しく咀嚼!
今の所まだ起きないみたいです
16 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/14(日) 23:58:37.87 ID:B9caf25eo
>>13
「っ」
「ぐッ……ゥ……!!」

アンカーが腹にブッ刺さり、飛び出る臓物。巻き取られるそれの返しが肉に食い込んでジョシュアは引きずられる。
踏ん張り、コンクリートを砕きながら、やがてα-12のもとまで引き寄せられてしまった。
結果的にオンモの放った範囲攻撃を躱すこととなったが、ジョシュアとしては納得のいく結果ではない。

「うるっせ……!!邪魔……すんなッ!!」
「俺はアイツを殺さなきゃならねェんだ……」

頭部を狙った剣は左手で捕えた。人間を超越した剛力でそれを捩じる。
剣から手を離さなければ、手首から腕をへし折られてしまう程のだ。

「奴等がこの世に居たら……お前等アラズァヘッドが安心して暮らせねェンだよ……ッ!!!」

アンカーのケーブルを右手の手刀で断裂させ、傷を修復させて再びオンモへと向かう。
修復にエネルギーを費やした所為かα-12と言葉を交わしたお蔭か、先ほどよりも暴走からは遠のいている。

>>14
が、依然として憎しみに支配された危険な状況だ。
まるでラウンド終わりに引き離されたボクサーの如く、再びリングの上で対峙する両者。

「ぐ……がァァアアァッッ……!」

メキメキと全身に血管を浮き上がらせ、血眼でオンモへと肉薄。
振りかぶったジョシュアの右腕は、やがて恐ろし気な黒い粒子へと変換されて霧散した。
否、それは消えた訳ではない。ヒトとしてのカタチを保てず結合が崩壊したのだ。

それは意思を持ったおぞましきスウォームとなり、面攻撃としてオンモへと迫る。
よくよく観察すれば、それがジョシュアを形成している無数のグリードだと判るだろう。
触れたものを食い荒らし、骨も残さない。まさしく”恐怖の群れ”。
17 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/15(月) 00:00:27.77 ID:e11ufQ1r0
>>14-15
とりあえずα-12共々2人に到達 この場からの脱出は厳しそうなので部屋の隅っこに隔離しようと担いで移動

しかし気絶しながらもたこ焼きモグモグな二人 アキレスの額に赤いバッテン印

「ベティ」
―――ギィ!!

2人を床に寝かせ短い命令 ベティはおいしそうにたこ焼きを喰う2人の鼻をハサミでギュムっと摘まむ!!

「あばっばばっばば!!??」
そんなギャグ空間を他所にアキレスはオンモの爆裂範囲攻撃から駆けずり回って逃げていた

「えぇい建物の被害考えろアホタレ!!」
トレンチガンを構え オンモの巨体めがけて発砲

フレンドリーファイア防止の為のスラグ弾がオンモの巨体に迫る
18 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/15(月) 00:12:09.39 ID:OcgfJ6uho
>>16

「だーれーが、護ってなんて頼んだデスか。頭に乗るなデス」

 安心した暮らしを護る?何もかも巻き込みそうな暴走体風情が。
 これはダメである。優位性を証明する必要がある。
 誰も、クソボロな奴に、護ってくれと、頼んでなどいないと。

>>14-15

「なんて卑しい連中デス!!」

 アツアツたこ焼き放り込んだのに食べてばかりで起きやしねえ!!
 シリアスの足りん連中め!(お前が(ry

「しかしてイレギュラーの説明からすると、あねさまとその他をエサにでも使ったデスかね?」

 どうにもアラズァヘッドには用事は無いらしい。
 となると、そういうことになるが、

「まあ、いい加減にα-12の堪忍袋も温まっているところデス。用事があるというなら、相手してやるデス」

【ここでオンモが放った小規模爆発の瓦礫と衝撃波が襲い掛かる】

「デキの悪い旧式を圧倒したところで――」

 戦闘舞踏服各所のプラグインチップが励起状態となる。
 同時にα-12の左目を覆っている布状ゴーグルに多数のデータ表示。

【単独回避ならば容易。しかし、それをすれば後方のあねさま達に被害が及ぶ。選択肢より排除】

「やってやるデス」

>>14-17

「シューペリオリティ…あなたの関係者は悉くアホばかりデス。だからちょっとは…役に立てデス!」

 陽光をリングから引き抜き、鞘から僅かに刀身を引き出す。
 α-12は深呼吸し、迫る衝撃波に向けて、剣を前に構え、

「零閃・凪!!」

 零と零の狭間。零の領域でα-12が行ったことは単純。
 ただ、鞘に向けて剣を納めた。それだけである。

【しかし、キィンン!!と時に干渉したかの如き波紋が空間を振るわせる】

 広がる爆発に対する零のカウンター!澄んだ共鳴音が衝撃波と瓦礫を静止させ、
 その運動エネルギーを限りなく零≠ニする!

「≪ニア≫は守護者なんて頼んでないデス。たぶん」

【零の刀鳴は人から逸脱しつつあるジョシュアにも届いただろうか】
19 :おんも [saga]:2017/05/15(月) 00:25:09.97 ID:RwXXvr4h0
>>16-18
『あふぅ』
『はふぅ』

ベティに鼻をパチンとやられ呻くふたり
そんな光景にアラズは頭を抱え、しかし苦笑


「ヌぅぅゥゥッッんっっ……!!」

一方オンモ、腰だめにした両腕、否肩から先のすべての筋肉に全霊の指示
異能力が迸り、それはボーダーブレイカーを伝い赤い稲光となって彼の表面に停滞

「……ハァッッッ!!」

激烈な怒号と共に突き出す両手
同時にボーダーブレイカーの装甲が解放、蓄積された彼の異能力放電が暴食のナノマシンとトレンチガンの一部を『防ぐ』!
それでも矢張り、極めて近距離よりの発砲弾や防ぎ漏らした暴食のナノマシンにより手傷多数!
そして来たる零の凪!
如何に多量の質量、無数の暴力的な捕食を防げれど音叉めく澄金音は防げない!

「……ンっ? ……チッ……!」

ボーダーブレイカーが明らかな不信さを帯びた先程とは異なる放電を開始!
オンモは舌打ちそれをパージ、もうもうとした白煙が周囲に及ぶ
戦構えに胸を開く彼の姿、そして越境者達の影までも朧げに包み込む白煙!

→室内に白煙充満、視界以外に撹乱効果を持たぬただの煙だ!

先程のオンモの叩きつけの衝撃により一部の壁が崩れ落ち、射し込む陽光!
ほぼゼロの視界の中、オンモは周囲に瓦礫の散弾を連射連射、連射!
そんな彼の影のみが朧に揺らぐ!
否、これは陽光と煙と対象物の三点の条件が揃い発動した現象結果!
本来物質がある地点ではない部分に影のみが揺らぐ、ブロッケンの幽霊現象!
影の姿にのみ彼の存在を信じれば、背後より瓦礫に襲われる結果となろう!
20 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/15(月) 00:41:10.81 ID:OcgfJ6uho
>>19

「イレギュラー!あねさま達を任せるデス。ってかその程度は役に立てデス!」

 煙幕に包まれた視界でα-12は陽光を随行リングに納め、
 代わりに取り回しのいい高周波ブレードを引き抜く。

「お目目をガバっと開いて見やがるデス!
 今から!規格外品と精鋭量産型の、圧倒的j性能!可愛げ!女子力!その他もろもろ!の格差を見せてやるデス!!」

 トンチキな口上を終えると、ディープメイカーで地面を殴りつけ、猛烈な勢いで疾駆!
 視認性のみ阻害する煙幕など、最新ハイテクたるゴーグルの前には無意味である!!

「―――!!」

 途上を遮る瓦礫は全て一閃の下に斬り飛ばし、速度を全く落とさないままに、
 オンモを攻撃圏に収めることに成功したならば、

「飛燕(ひえん)!」

 接触の直前にディープメイカーを地面に付きたて視点とし急速反転!
 地面スレスレの低い姿勢でブレードを解き放ち、衝撃波を纏った剣撃を繰り出した!!
21 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/15(月) 00:44:37.33 ID:0YdFNVTFo
>>19
オンモの悪あがきを避ける形でジョシュアはカバーに隠れた。
周囲に散布されたスモーク、視界は不良、注意力を欠いた現在、影を捉えることすらままならない。
それが逆に彼の命を救ったともとっていいだろう。

「……往生際の悪りィ……」
「(追いつめられてるな…ボーダーブレイカーが無くなった今……[ピーーー]なら今しかないな)」

鮮やかな澄んだ金打の音色。ジョシュアの意識にそれは捉えられた。α-12の言葉もだ。
再びオンモと引き離され、明瞭になりゆく意識の中で、ジョシュアは己のうちに秘められた熱が失われてゆくのを感じ、そして恐れていた。
彼女は言った。守護者は要らない、ニアはきっと庇護を求めていないと。だというなら、そうだというのなら。

「ハハ……オンセ!!、お前がそのつもりなら俺にだって考えがあるぜ…!!」
「俺の命と引き換えだ!お前を[ピーーー]!!」

もし本当にそうだと言うのなら、何を躊躇う理由があるだろう。
自分の身が自分で守れると主張するのであれば、守ってもらおう。
投石を避ける為に隠れていたカバーから身を乗り出し、そうして自らの身体を瓦礫の雨に晒す。

兵士は人類が生き残る活路を切り拓くものだ。捨て石、犠牲、そこに感傷的なものは伴わない。
現にジョシュアだって、大切な存在を守る為なら命だって投げ出して構わないという気概を持っていた。
それが彼に遺された、病的なまでの執着を伴う唯一の使命なのだから。

そして、今がその時だ。

「……うわ」

両手を開いて、真っ黒に染まった掌を見る。
ジョシュアの身体に瓦礫がめり込み、そうしてその身体を貫通する頃には、小さな砂粒程までに削り取られていた。
ああ、なんという事だろう。ジョシュアは、彼はついにナノマシンがヒトに擬態していたというその正体を現してしまったのだ。
全身をキラースウォームで覆い尽くしたその形態は、暴走などではない。彼の身体の整合性が失われた証。

味方の位置を一瞥、確認し次第、ジョシュアは全身をありったけのスウォームへと変異させ辺り一帯を芝刈り機の如く舐めまわし始めた。
まるで蠅の大群が屍肉を求めて彷徨うように、施設を削り尽くしながら総当たり的にオンモを襲う。
22 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/15(月) 00:45:32.31 ID:e11ufQ1r0
>>19
―――ギィ!!
さっさと起きろと 苛立ちを表すかのようにハサミを振り上げる

「ぅええ!?」
スラグ弾も ジョシュアの暴食も防ぐなんてデタラメをやらかした化け物に驚きを隠せない
更に立ち上る煙に視界を遮られる ハイテクの視界確保を持たぬアキレス 相手を補足できない

おまけに当たりを飛び交う瓦礫 留まるは危険

「ジーザスなんとか!!」
こんな時の神頼み 陽光 つまり崩れた壁から外に脱出すべく駆け出した
23 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/15(月) 00:56:37.49 ID:OcgfJ6uho
>>21

「ほんっとうに!アホデス!!」

 非常にムカついたので、飛燕の衝撃射程にジョシュアも巻き込んで吹き飛ばす事にする。
 誰が生命賭けろっていったスカタンである。

「自己犠牲なんていいメーワクだってわかりやがらないんデスかねぇ!!」

 なんだか口調が滅茶苦茶になりながらもぶっ飛ばすことにした。
24 :おんも [sage]:2017/05/15(月) 01:05:54.05 ID:RwXXvr4h0
>>20
『私はいつだって役に立ってるってぇの!!』
『……あ、悪ィ真っ白で全然見えねーわ!』

αに叫び返すアラズ
一応迫る瓦礫の散弾を、ディープメイカーを盾に防ぐ構えである

>>22
『んぎゅ!?』
『……痛い、痛いってんですよぉベティ!』
『はれぇ、ベティ……?』

ようやく目覚めるニア、鼻を引っ張る相手を視界に捉え完全に覚醒
そして陽光へと走るアキレス、風を纏いしその軌跡は空間の大気にさらなる流動性を与える
充満した煙が薄れ、視界がクリアに変わり始めた

>>21
『……あ、あぁっ!?』
『……ジョシュアぁっ!!』

視界が晴れて来始めた辺り、ジョシュアがオンモへと突撃を敢行した頃
ニアは目覚め、彼の名を呼ぶ、そこに秘められる想いは膨大かつ緻密

25 :おんも [saga]:2017/05/15(月) 01:06:15.76 ID:RwXXvr4h0
>>20-22
アキレスの風に目眩しの鎧たる白煙が払われ、αの返す燕がその胸を裂く!
無数の暴蠅に肉を削られ、遂に……遂に!

「ち、……、チビ共……、が……!!」

巨体が揺らぎ、そして膝をついた!
それでも尚その瞳から闘争の炎を奪う事は不可能である、それは彼の生命そのものの簒奪を意味するのだから!
荒く上下する肩、全身より溢れる鮮血、勝敗は決し、彼は前のめりに倒れた……


『……あー、ちょいと失礼するよ兄さん』

ところで、外へと脱したアキレスにはその光景がつぶさに、俯瞰的に見えていたであろう
そんな彼の肩をぽんと叩く手、殺意や敵意は皆無

『生きているなデカイの』
『……ふぅむ、少し遅かったか……?』

声の方向を見やれば着流しに薄桃の長刀を携える鶴の様な男がひとり

『一同、このデカイの保護者からの依頼でな』

全くの無隙、歩く様な挙動に込められた迅速性は忍びの技よりも尚研磨されている
オンモの体をひょいっと肩に担ぎ、重いなと少しヨロけ、何やら装置をワンプッシュで起動

『これはこの箱根が預からせて貰う』
『……生死は問わないとの事、故に』

強引に開かれた異世界への扉
彼……箱根『悪』四郎と担がれたオンモは光となって消えた


『……おい、生きてるな……、生きてるよな……?』

アラズが一同に声を掛ける
それは少し震えていた、失う事の恐怖を知った彼女は過去より弱くなっているのだから

『生きてなかったら怒るってんですっ』
『……じゃ、なくてぇ……』
『迷惑掛けてごめんなさいってんですっ、助けてくれてありがとうってんでしたっ……』

大きく頭を下げるニア
事の発端は彼女なのだ、もし何かがあってしまえばと思うだけで身を裂く思いだ
ともあれ、悪辣たる次元食人鬼は退けられ生体兵器達の身は守られた
一同はログハウスへと戻れば、手厚い感謝と精一杯のお礼とオモテナシを受ける事であろう

//遅くまですみませぬ、ありがとうでしたっ
26 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/15(月) 01:15:47.63 ID:0YdFNVTFo
>>25
「(逃がすか……!!)」

オンモを切り裂き、食い破ったスウォーム。激しい戦いとフレンドリーファイアの果てに、総体積は既に全盛の半分以下まで減少していた。
ジョシュアは再び集合し、人型に形成されるが、左腕丸ごとと右腕の一部、腹部が存在していなかった。

転げるように着地、片腕を喪って重心を崩しながら、ジョシュアは箱根へと目掛けて駆ける。
邪魔をするなら奴も敵だ。[ピーーー]他はない。いきなり殺意剥き出しで箱根を食い破らんとするジョシュア。

「クソが、オンセぇぇッッ………!!!」

彼を追うようにして光の中へと駆け、そうしてそれに触れた途端ジョシュアは消滅した。
アラズとニアの呼び掛けに返される言葉は無く、ログハウスに居るべき人物も、二度とそこへ帰って来る事は無かった。
27 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/15(月) 01:22:38.21 ID:OcgfJ6uho
>>25

「あ〜…博士の?だったらもっと早く来て欲しいデス」

 ブレードを構えようにももう体力が殆ど残っていない。
 零閃系の秘技は、極限の集中力を必要とするため消耗が尋常ではないのだ。

【このコンディションでは恐らく勝てない。ならば戦闘意志が無いならそれでいい】

「なお、α-12は一切の弁償弁済はしないデス!法廷で争う構えデス!と、博士にヨロシクデス」

 消え行く後ろ姿にそんな口上をほざきながらもペタンと尻餅である。

「デスデス。トーゼン生きているデス。そーしーてー」

 体力あんまり残っていないけど、ぐわっとカッコイイポーズをキメてから、
 ブレードを大上段に振りかぶり、

「ここであったが百年目デス〜イレギュラー今度こそα-12の刀のサビにしてやるデス〜」

 ふーらふらしながらも、アラズに向かってゾンビーのごとく、
 べっとんべっとんと剣を振り下ろして追っかけるα-12。

「ぬぐぐ…体力が残ってイネーのが心残りデス!!たこたこ=サン!メシの準備デス!!」

 オモテナシ要求!!であったそうな。

//ちゃんちゃん!
28 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage]:2017/05/15(月) 21:28:15.46 ID:0YdFNVTFo
「くゥッッ……!!」

空間に力任せに穴をこじ開けながらの越境、ジョシュアの常の越境とは全く異なるそれは、”彼ら”によって人為的に引き起こされたものだ。
稲妻を纏いながら現れ、やがて空中に放り出されて、苦しいながらも勢いを殺さぬよう前転を伴う受け身。続けざまに走り出す。
そしてオンモを抱えて立ち去る箱根を喰い[ピーーー]べく、ジョシュアは残された右腕にスウォームを纏わせながら彼の背に翳した。

「……!」

が、そこで彼の動きが止まった。
キルスウォームが動かない、ジョシュアの腕を覆ったまま、命令を聞かずにただそこに留まるのみ。
異能妨害(サイジャマー)かと察するのは、周囲を歩兵に取り囲まれ銃を向けられてからだ。

『動くな!!』
「………ふゥ」

ここまでか。ジョシュアは諦観の溜息と共に、大人しく手を降ろし無抵抗になった。
さてどうしたものか、この状況からの脱出は可能か、そんなことを考えているうちに後頭部を思い切り銃床で殴られ、血飛沫を散らしながら床に倒れる。
薄れゆく意識の中で、後ろ手に手錠を掛けられ、頭に麻袋を被せられるのを見届けて、ジョシュアはゆっくりと深淵に沈み、意識を手放した。
29 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/15(月) 21:39:51.38 ID:RwXXvr4h0
>>28
「……え、本当にですか?」
「分かりました、支度してから行きますのでそうですね……」
「1時間程、くれぐれもお持て成しをお願いします」

つい3時間程前に潜り込んだばかりのベッド
見る夢が佳境に入る辺りで突然の急報
なんと止まり木同盟の越境先のひとりを捕縛したとのことではないか

「時間になったら、えーと……」
「彼がお腹を空かしているようでしたらレストラン、そうでないならバーにしましょう」
「それをお尋ねして、教えて下さい」

がばちょと起き上がり、着替えに袖を通しながら
色々と支度を整え準備オッケー、ジョシュアのリクエスト次第でレストランかバーでの顔合わせである

「……すみません、お待たせ致しました」
「ご無沙汰しております、私の事を覚えていますか?」

無論彼の傍らにはタツジンめいた凄味を放つ番人箱根と、他2人の対異能戦仕様装備の兵隊が控えてはいるが


30 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/15(月) 21:53:42.53 ID:0YdFNVTFo
>>29
「………」

麻袋が脱がされると同時、否、ギャラエの顔が目に入ると同時と言った方が正しいか。
ジョシュアはスウォームを右腕に纏わせ、麻袋を脱がせた兵士目がけて襲い掛からせる。
囚われの身とはいえ、火力は規格外である。少数の護衛であれば一瞬で心の臓を食い破る事が出来る。

「どォして俺がここを選んだか分かるか、クソ野郎」

「……今度こそ、完全に、細胞の一辺たりとも残さず!!」
「お前を喰う為だ」

ナイフを手に取ってギャラエの喉元目がけ投擲、続いて近くの護衛を引き寄せて盾とし、銃撃からの保護を目論む。
キルスウォームによる奇襲が完了していたとすれば、それは既に胸に風穴を開けた物言わぬ盾と化しているだろう。

ただし万全の彼と違うのは、身体を構成するナノマシン数が圧倒的に足りていないという事か。
ギャラエの記憶よりジョシュアは数段小さく、そして幼い、まだ毛も生えていないような少年だ。

本人は凄んでいるつもりだが、いつもと違い、低くないその声には全く覇気も威圧感もない。
極めつけに異能出力も低く、肉体も非力だ。ギャラエにも力負けする程だろう。
ジャマーを起動すれば為す術もなく取り押さえられてしまう。
31 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/15(月) 21:54:17.36 ID:0YdFNVTFo
>>30
//「場所をレストランに指定」を追加でー
32 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/15(月) 22:04:07.87 ID:OcgfJ6uho
【キャンペーン:発端】

 スプロール/インペリアル・エンジニアリンク社にて

「作戦内容を説明する」

 イムカの声と共に360度投影ホロ・ディスプレイが展開し、
 様々な顔写真やデータ、戦場価格、企業エンブレムなどが表示される。

「越境者の行方不明事件が幾つか起こっている。
 まあ、越境者とは世界間を跨いだ流れ者だ。本来ならばさした問題でもないのだが」

 しかして、今回、このリストの並んでいる行方不明越境者には共通項があった。
 それは全員が大なり小なり越境ゲート干渉能力≠有する能力者であったことだ。
 これは以前、α-12とソーマタージ、が関わった事件とも何処か似通ったものを感じさせる。

【参照:前スレ>>783-808  『It’s A Long Road』】

「エーカー戦役の折に越境者のリストがカノッサ機関などの越境組織に流出したのが痛かったな。
 集団としての結束が自然解消されてから、能力者狩りの件数が増加している」

 越境者には異能を持つ者――いわゆる能力者が少なくない。
 そして、それは研究資源として極めて有用であり、モルモットとしての確保を狙う者共は枚挙に暇ないのが現状だ。

「さて…話を戻すがゲート干渉能力者の臓器…ああ、端的に言ってしまうと脳だな。
 ユニット化された脳髄が、幾つかのコーポに分散して流れ込んでいるのを掴んだ。
 調べてみればペーパーカンパニーを通じて企業連まで関わっている案件でな」

 脳ユニットの扱いそのものには事件性は無い。
 そも、人権などという概念からは縁遠いのがこのスプロールという世界だ。

「だから今回はデッカーとしての依頼ではなく、ランナーとしての非合法仕事(ビズ)だ。
 この流れ、看過するとロクなことにならん。私のカンだがな」

 情報の断片だけでも掴んでおけるか否かで、運命という巨大な荒波に襲い掛かられた時の抵抗力に大きな差異が出る。
 時にそれは生死を別つことになる。それがイムカの論法である。

「脳ユニットを搬入しているコーポの一つを強襲する。
 今回は隠密行動でhなあい。むしろ派手な動きをしたほうがいい。色々な意味で牽制になるからな」

 手を出したら只ではすまないという示威行動も兼ねている。
 この流れ、看過すれば越境者は、越境組織のモルモットとして広範に認識されてしまうだろう。
33 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/15(月) 22:08:16.40 ID:RwXXvr4h0
>>30
「……」
「待って下さい、あなたの事を私が忘れている可能性が出て来ました」

眉間に人差し指を当てて逆の掌を見せる格好
彼女がそうやって出来るのも、

『……』
『物騒な小僧もいるもんだ』

ジョシュアの異能にその体を喰われ盾とされるより速く衛兵を蹴飛ばし彼から離し、
宙にあるナイフを指で挟み取るワザマエを見せた箱根『悪』四郎の存在があってこそだ
ギャラエのナナメ前に立ち、脇差を抜き放った

『やるならやるが……あんま気乗りしねぇな』

「えーと……」
「その格好でやります?」
「私的には、抱き締めて寝たいくらいの感覚なんですけど……」

苦笑し、ゆっくりと歩み寄る
蹴飛ばされた衛兵達も立ち上がり、再び銃を向けた

「少しだけお話、という訳には参りませんですかね?」

→異能ジャマーはない模様、しかし奇襲には失敗し箱根、ギャラエ、それと衛兵2人は無事健在の形!
34 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/15(月) 22:18:31.70 ID:+o5lxbzt0
>>32
「あの時匿って正解だったな。慧眼最高」
【ズラリと並べられるリストに片眉を上げ、腕を組んで軽口を叩くソーマタージ】
【スクラップヤードに留まった彼は、あの戦い以降越境者の小さな集まりに属している。どの組織にも与さない、独立した小さな集団に】
【そこに加わっていない者がどうなろうと知った事ではないが、そうもいかないのが現実だ】

「今度から、戦闘員はあらかじめ頭の中に爆弾を仕込んでおくのを、提言として出しておこう」
【脳の利用は、彼も何度か目の当たりにしたことがある。モルモットや、何らかの機器の『素材』としては、非常に良いらしい】
【煙草に火をつけ、紫煙を燻らせながら、鋭い赤い瞳を向ける】


「つまりは、ナメた真似してくれてる連中を盛大に殺してくれば良いんだな?そういうの好きだぜ
 必要な物リストだ。作戦開始前までに用意しといてくんな」
【千切ったメモ紙にサラサラと汚い字で色々書いて飛行機の形に折ると、イムカに向かってスイーッと飛ばす】
【中に書かれているのは「戦車」だとか「無反動砲」だとか「バンカーバスター」だとかそういったものばかり!明らかに自分の欲を優先させている!】

「ワクワクするな。クリスマスみたいな騒ぎになるぜ」
35 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/15(月) 22:18:36.89 ID:0YdFNVTFo
>>33
「クソが……とことん邪魔しやがって……」
「決めた、まずはお前から殺す」

前回から箱根に妨害されてばっかでいいとこなしのジョシュア、苛立ちも募り募って限界を迎えているようだ。
額に青筋を浮かべながら立ち上がり臨戦態勢。次にオンセ、最後にギャラエと死刑宣告を告げながら指を差した。
箱根に指を差したままで、視線を逸らすことなくゆっくりと左右に往復するよう歩む。
その動きは猛獣が虎視眈々と得物を狙う所作、いや、シールドでオビワンと仕切られたダース・モールか。

「………」

そうして攻撃の機会を伺っているジョシュアであったが、蚊帳の外に居たギャラエの存在を思い出すことになる。
ぽふ、と音を立てて、自らの側頭部が知らずのうちに近寄って来たギャラエのお腹に激突したからだ。
暫し動きを停めたままで、また箱根に指を差したまま、一歩も動けないままで思案。どうしたものか。

「……今撃ったらお前の大事なボスが穴だらけになっちまうぜ、オイ」

必死に頭を回転させて絞り出した答えがそれだ。見ようによってはギャラエを人質とした状態に見えなくもない。
今ギャラエを殺せば確実に自分も死ぬ。ギャラエのみではなく、オンモや箱根もこの世から消し去る必要がある。
それゆえに折角拾った命を、いまここで捨てるという考えはジョシュアの頭の中には無かった。
頭が冷えていたこともあり、少し臆病であったのかもしれない。
36 :ひいらぎ [sage]:2017/05/15(月) 22:30:04.33 ID:GA4IS2yDO
>>32
…ほむ、所謂「カチコミ」ってやつじゃな…

【ここはとある企業(?)の狭い会議室の中、作戦内容を説明するイムカ氏の声が響く薄暗い空間に展開される無数のウィンドウの中には様々な人物(?)の姿やデータ等がうつし出されていた】

【「ここはそういう世界なのだ」…そうは分かっていても説明を聞いたりデータを眺める少女の心中は穏やかではない】

…そんな生易しいもので良いのか?
正直コーポごと全員爆破なりして粉微塵にしたいのじゃがの…

【恐らく今回は準備も必要だと判断、ナイフや銃、どうたぬき等いつもの(?)装備に加えて派手にぶち[ピーーー]のに必要であろう兵器を吟味しつつ】

…ここまで胸くそ悪いのはあのク組織以来じゃ、むっくむくにしてやるわい…
37 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/15(月) 22:32:05.34 ID:RwXXvr4h0
>>35
『……小僧を斬るのは毎度気が引けるが』

脇差のみを逆手に構え、瞳を貪婪に閃かせる
いざ正に突撃と言わんそのタイミングでのぽふりんちょ

「やだちょっと待ってアーリントンさん、上官(グリムナー)さんに似て天然ですかこれは」
「……鼻血が出そうですよ」

ぶっちゃけ毒気を抜かれるなんてレベルではない
ギャラエが所在なさげにちょっとだけ上げている両手は、頭を撫でようかどうしようかを悩んでギリギリ踏み止まっている結果だ
流石にその位の分別はあるらしい

「取り敢えず、座ってお話しましょう」
「立ったままじゃ落ち着きませんし、お料理も頂けませんからね」

ジョシュアを椅子に促し、自身はその正面に座る
箱根はジョシュアの隣、護衛の2人はジョシュアの背後に立番の形

「えーと、泡を」
「彼には……」
「……オレンジジュース? あ、でも仲間は大人なんですよね?」

騒動に怯えるウェイターにスパークリングのワインを注文し、ジョシュアのそれを尋ねた

「……先ずはようこそ、改めて歓迎致します」

そして2人にそれが運ばれてくれば、軽く持ち上げて傾ける
38 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/15(月) 22:41:14.82 ID:RwXXvr4h0
>>37
>「……オレンジジュース? あ、でも仲間は大人なんですよね?」

/中身は、のミス!
39 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/05/15(月) 22:41:32.64 ID:OcgfJ6uho
>>34

「キミの阿呆な提言は兎も角、用件はその通りだ。ナメた連中の尻に蹴りを入れる。
 メインサーバーを確保して情報を吸い出すのが目的だが、間違いなく戦闘になるからな。
 データが消される前に素早く、派手に行こう」

【戦車は却下、バズーカはOK、バンカーバスターはNO。希望ならば今回はパワーアーマーの類も支給される】

>>36

「区画ごとぶっとばす大量破壊兵器なんぞそうそう確保はできんよ。シンプルかつスタンダードに行こう」

 イムカは今回、ひいらぎにも重装を提案している。
 それも継戦能力が高く、かつ進行に伴い使い捨てができるものだ。


>>34>>36

「今回はギデオンズネットワーク(※GN:越境者の互助組織のひとつ)を介した合同作戦になる。
 まあ色々手配したかか多少大げさ≠ネ作戦になった。まあ、よろしく頼む」

 −−−−−−−−−−
【14時間後――】

 曇天の空の下、高速移動する戦闘輸送ヘリ。
 向かう先は企業管理区画の広大なエリアで、既に黒煙と爆発が幾つかあがっている。

『ピークォドより各員。目標を確認、前方見えているな。GNの連中が既に始めている。速度あげるぞ』

 機内に伝わる連絡と共に後部ハッチが開かれる。
 迎撃の対空砲火が大気を震わせるが、現在、直撃弾は無い。

「低空で突入して降下。ただちに上昇。オペレーティングシステム起動準備。各員AR同期」

 気圧差で強風が機内に吸い込まれる中、イムカ達以外にも3つのヘリが同様の動きをとっている。
 なるほど多少大げさ≠ネ状況ではある。かの政治将校に任せると色々大げさになるのはいつものこと。

「予定の場所だ。降下する。手ごわいぞ、気を抜くな」

 イムカの今回、重火力パワーアーマーを持ち出している。
 バックパックにミサイル発射口と、折りたたみ式レールガン、腕に徹甲重機を設置した強力なヤツだ。

≪メインシステム、戦闘モードを起動します≫

「降下!着地と同時に戦闘状況だ。行くぞ」

 ハッチから火花を散らして降下するイムカ。高射砲の爆裂が空を多く中、地上に向けて突入を開始!

【各員、降下開始】
【戦闘より戦争に近い!話が違う!などという抗議は受けつけない!既に前金も払って契約も結んでいる!】
40 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/15(月) 22:42:01.17 ID:OcgfJ6uho
>>39
//名前ミス!
41 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/15(月) 22:42:21.44 ID:0YdFNVTFo
>>37
「フザけやがって……バーボ……」
「………オレンジジュース、フレッシュだ」

きっとその頭を撫でられていたら、怒り狂って真っ赤になり、ふるふると震えていただろう。
ナメてんのかと目付き悪くギャラエを睨みつけ、ウェイターにずいと詰め寄って注文。
しかしその途中で思い出してしまった、自らの身体の、アルコール耐性のなさ。

下戸なジョシュアだが、大柄なため血液量が多く多少の酒は我慢できていた。
だが今はどうだろう、その小さな体躯で度数の高いバーボンなど一杯も飲み切れるはずもなく。

屈辱を味わいつつも人差し指を立ててオレンジジュースを注文、ギリギリと歯を噛み締める音。

「……で?」
「ハァ……何の為にこの席を用意した?」

席に着いたままで、なんだか徐々にその顔から生気が抜けていっているのを感じるだろう。
本来の体格に合わせた、オーバーサイズの拘束衣。余ってべろべろの袖では乾杯することもままならない。
まぁ尤も彼女に捧げる杯など、元よりどこにもないのだが。

それよりもこの場を開いた目的は何かと、単刀直入に問いかける。
42 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/15(月) 22:54:19.93 ID:+o5lxbzt0
>>39
「いつだって、敵を殺す以上の快感はない」


【作戦当日!】
【2mほどの無骨な赤いパワーアーマーを纏ったソーマタージは、機内で可動域の確認をする】
【刀も持ってはいるが、この状態では素直に銃か、アーマーのパワーアシストに頼った方が良さそうだ】

『これが“少々”?鉄火場にいすぎて頭パーになったか?』
【後部ハッチからの光景をPAのバイザーに反射させ、呆れた様にツッコミ】
【諦めて首を横に振ろうとして、ヘルメットが肩のアーマーに引っかかった】


『お楽しみと行こう!!』
【背中に四連バズーカ砲、右手にPA兵用重機関銃、左手に近接戦用のパイルハンマーを装備し、イムカに続いて降下!】
【片膝をつくスーパーヒーロー着地。土煙の中、HUDに映る敵影に向けて重機関銃を乱射!】
43 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/15(月) 22:58:42.36 ID:RwXXvr4h0
>>41
「何の為」
「……何の為、そうですね」
「そりゃあ、あなた方と仲良くしたい、としか言えないでしょうか」

少し唸ってからグラスを傾け口内に薄黄色い泡立つ液体を流し込む

「あの場にいたのはアーリントンさんとあとは……」
「えーと、カノテクの最新式トルーパーと、スプロールのトップランナーのブルー・フォグ?」
「前者はもう私達としては交渉的には手出し出来ない相手なんですよね、大手様ですし」
「後者は……えーと、スプロールの治安維持システムにも捉えられない様な御仁を我々が捕まえる事なんて不可能な訳でして……」

結果として今に至る
つまり望まぬともジョシュアは、ギャラエの勢力と多くの越境者たちの勢力との交渉人の立場に立たされたとも言えるであろうか

「……まぁ、先ずは謝罪でしょうか」
「今回よオンセさんの件は、我々の仲間が独断で、新型のボーダーブレイカーの試運転を行わせたらしく……」
「ご丁寧に越境者達を誘い出す様な事までさせて、失礼致しました」

謝っているのだが綽々としており、イマイチ本音が見えない
最もそれはギャラエのほぼ常でもあるのだが
その内容としては、今回のオンモの、生体兵器達への攻撃は越境者達を誘い出す罠であったという
その真意は、腕甲型に改良された新型ボーダーブレイカーの実戦テスト

「無論、その仲間には厳重に抗議を行いましたのでもう二度と御座いません」
「……でですね、本題なんですけど……」

前菜が運ばれて来る迄に多くをギャラエは話した
ギャラエ達の勢力は現在今ひとつ力を失っている事
その為、越境者達と敵対関係にあるのは美味くない事
今夜のディナーの献立の事
エーカーとの戦争時、越境者達の支援を行なっていた事
シャワーの時は頭を先に洗った方が肌の健康にはいいという事

「……という感じでして……」
「我々としては、正直越境者達と敵対している事にメリットが少ないんですよね」

如何でしょう、と前菜のカルパッチョを一切れ口に運んだ
44 :ひいらぎ [sage]:2017/05/15(月) 23:00:30.46 ID:GA4IS2yDO
>>39
ほむ…そうかではとりあえず敵は全部みじん切りにしてソーマ殿の食事にすれば良いのじゃな、りょーかいじゃ!!!

【すんごくアホみたいな事を言いつつ敬礼をイムカ氏に向かってする】
【さてここは戦闘輸送ヘリの中、イムカ氏からお借りしたパワーアーマーに身を包んだ少女が、目を輝かせて辺りをキョロキョロとしていた】
…おぉ、何かすっごいロボっぽい!!!

『アフロ、行ってきまーす!!!』

なんての、なんての!!!!

わぁー、飛んでおる!!!飛んでおる!!!

【どっかのアニメか何かから影響を受けたのか変な台詞を叫びながら変なポーズを決めたり走り回ったりとまるで見た目通りの年齢の少女のようにはしゃいでいる】

【しかし、いざ戦場に突入となると今までの態度は一変、イムカ氏やソーマ氏よりも多少遅れて降下、華麗に着地を決める】
…許さぬぞ、ウィルスマン共!!!!

ワーンパーn…もとい、銃弾ラーッシュ!!!

【少女もソーマ氏を真似て的に機関銃をブッ放す】
45 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/15(月) 23:12:50.31 ID:OcgfJ6uho
>>42>>44

「ああ、少々だ。戦場価格が高騰してカネモチの玩具にされる前に手早く終わらせよう」

 ソーマタージの軽口にさも当然のように応えるイムカ。
 そも彼女は銀河系全域を舞台とした従軍経験者。どっか麻痺している可能性は高い。

【着地と同時にソーマタージとひいらぎの視界に拡張現実による情報投影。目的地の表示】

「敵を掃討しつつ一気に突っ込む。行くぞ」

【特性/ひいらぎ機:彼女の異能により通常より多量の重火器積載が可能(ミサイル/グレネード等)】

>>42>>44

 ソーマタージのHUDに矢継ぎ早に表示されるロックオンアラート!
 同時に敵PA群のミサイルポッドより多量のミサイルが吐き出される。
 さらに重機の牽制射撃も止む事無し!!

【PA戦闘は生身と異なりそも前提条件が大きく異なる。そして重火力戦闘では全弾回避など早々できるものではない。
 致命的な直撃弾のみを避けて、ある程度は被弾を織り込んだ上での運用が前提となる】

 ソーマタージ機とひいらぎ機の近接でミサイルが次々に着弾!
 瓦礫と衝撃をばら撒き、イムカがばら撒いた迎撃誘導ドローンが粉々に吹き飛ぶ!
 少なくない鉄飛礫がその装甲を削ってゆくであろう!

【もちろん、ミサイルの直撃弾を喰らえば、PAといえど中身ごとバラバラに吹き飛ぶ!】

 ソーマタージとひいらぎの反撃の機関銃は敵PA兵を装甲ごと貫通し、
 さらに各所設置されているSAM(対空ミサイル機)を吹き飛ばす。忽ち黒煙が周囲に撒かれる!

「前方、戦車群れを確認。散開!」

 ローラーダッシュで移動していたイムカの言葉と共に、前方より3両の戦車が駆動音を響かせて出現!
 当然ながら、戦車の装甲と火力はPAを遙かに上回る!

【ドン!と地面をゆるがせる轟音と共に戦車主砲より、対PA散弾が広範にばら撒かれる!】
【直撃すれば当然ながら、鉄と肉の融合ミンチへの転生を強いられることであろう】
46 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/15(月) 23:31:28.39 ID:+o5lxbzt0
>>45
『やれやれ。安息の地は何処だ』
【BRATATATATATATATATA!!薙ぎ払うかの様な銃撃!そこに水を差すロックオンアラート】
【ブースターを作動させ、避けれるものは着弾スレスレで回避、不可能なものは、LAN直結されたアームによる超反応で、可能な限り撃ち落とす!】


『しゃらくせぇ!一気に抜け……無理か?』
【KABOOOM!KABOOOM!破片、跳弾を受けながら、ローラーダッシュでミサイルの爆炎から飛び出すソーマタージ】
【赤い機体は返り血や煤、土埃に汚れ、所々凹み、見る影もない】

『こいつぁヤベェな、だからバンカーバスターを用意しろと……』
【憎々しげに呟く。主砲か近くをついたその瞬間、前のめりに倒れ───】

【轟ッッ!!一際眩い光と衝撃波、白煙がPAから発せられ、次の瞬間、その装甲は内部フレームごと散弾によりミンチとなる!】
【だが……おお、見よ!白いコートの裾をはためかせ、戦車の上空を舞い、赤い刀の切っ先をハッチに向けてそのまま落下するソーマタージを!】


【主砲が火を噴く直前、前のめりになったPAから緊急脱出したソーマタージは、砲丸投げめいて放物線を描いて『射出』されたのだ】
【一歩間違えば融合ミンチからただのミンチになっていたところだったが、生きているならそれでよし】

「イヤーッ!」
【鉄火場に生身で物理的に放り出されたソーマタージは、戦車の一台を奪おうと上空から迫る!】
47 :ひいらぎ [sage]:2017/05/15(月) 23:37:27.80 ID:GA4IS2yDO
>>45
ちょっとでは全然ない気が…

【敵AP機による射撃、更には容赦なく襲いかかるミサイルが轟音と共に近くにいくつか着弾したようだ】

ぎゃあ!!!!

【迫る礫により少女のAPは少しずつ損傷していく】

【このままではよろしくないと判断、なるべく移動しつつ敵APに向かって機関銃を放つ】
【なお、少女の放つ機関銃は能力使用状態によって威力は普通のものよりも高く、同じようなAPならばまるでバターか何かのように一瞬で粉々にする事も出来る可能性はある】

【しかしミサイルや戦車の砲撃の直撃だけはヤバいので能力+AP機機能により何とかそちらは回避】

【イムカ氏から送られた地図みたいな物を見て目的地目指し戦車には以前イムカ氏からいただいた銃を能力最大出力で、それ以外は機関銃(能力使用)で応戦しつつ進む】
48 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/15(月) 23:53:35.74 ID:OcgfJ6uho
>>46

 SMAAAAHSH!!

 トップアタックにより装甲の薄い上部ハッチがカタナにより切り裂かれる。
 戦車兵達は反応が遅れつつも、闖入者であるソーマタージ向けて拳銃を構えるが、

【歴戦の戦士であるソーマタージから見ればそれは亀のようにノロいといわざるを得ないだろう】

 戦車の制御系については、一定レベルの戦車運転スキルさえ有していれば感覚的に操縦可能。
 ただし、火器使用についてはID認証をパスしなければならず、ハッキング技能を必要とする。

>>47

 ひいらぎの能力使用により、ただでさえ強力な火器群が初速を高められたことで、
 強化装甲のPA兵ですら、いとも容易く貫徹する。

【ひいらぎのネックである体躯によるペナルティがPA装備では殆ど解消されているのが大きい】

「同時に行くぞ、そちらは右を、今!…ああ、言い忘れたがその銃、弾体加速機構があってな」

 イムカがひいらぎの射撃タイミングと同期したレールガンを展開!
 ひいらぎの拳銃…桜吹雪も銃身の至るところが展開。マナーモード解除。
 爆音と放電と共に放たれた弾体は二両の戦車を貫通!着弾衝撃で大きくその車体を傾かせ――

 KABOOOOOOOOMMM!!

【大爆発を起こして2両の戦車はアワレスクラップ!ナムアミダブツ!!】
【マナーモード解除:
 能力と合わせて一発で主力戦車をぶっ飛ばす個人携行火器としては過剰威力があるが、
 反動があらゆる軽減機構を用いてもなお、かなりシャレになっていないのが課題(生身だと腕だけひき千切れるかも?)】


>>46-47

「よし、ソーマタージ!その戦車は使えるか!?砲弾代わりにビルに突っ込ませると効果はともかく派手だ」

 かなりボロボロになったパワーアーマーを戦車の片側に固定させながら、
 機内を制圧したであろう、ソーマタージに接触通信。

「ひいらぎ、足を確保した。突っ込むぞ」
49 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/16(火) 00:03:14.54 ID:oKUYj2Y2O
>>48
「ブッ殺しちゃうゾ!」
【斬!斬!斬!懐から引き抜いたナイフを器用に操り、戦車兵たちの身体を次々と切り裂いて殺していくソーマタージ】
【白いコートが血の斑らに染まる頃には、多少は落ち着いた】

「ガキの頃、やりたくもない殺し合いで乗り物の操縦方法を教えられたっけな」
【機器に付いた血を拭うだけで済ませ、死体もそのままに操縦しようとするソーマタージ】
【片手間に火器を手に取ってみたが、IDロックで使えないので捨てる。ハッキングは本業ではない】


「任せろ、俺を誰だと思ってる?クライムアクションゲーで鍛えた腕前を……なんだよ!?走りながら撃てないのかコレ!?」
【通信機から返ってくる、ノイズ混じりの罵声と金属同士がぶつかり合う様な鈍い音】
【ともあれ、制圧も鹵獲も済んだ。ビルに突っ込み暴れ回るなどお茶の子さいさいだろう】
50 :タェンティース・イルダU [saga]:2017/05/16(火) 00:11:56.08 ID:1JQicgHT0
>>48
『こちらタェンティース』
『支援を行います、着弾予想地点送ります……どうぞ』

上空を飛翔する、オーバードブースター装備の半人
追加増槽各部ミサイルハッチオープン、レディ
HUDの視界に捉える敵陣営、ロック、ファイアファイアファイア
まるでハリネズミめいて発射されるミサイルの群れ、白煙が各所より展開

『……対空砲火が激しいですね……!』
『退避します、皆様どうぞご無事で!』

予想を遥かに上回る高射砲、半人は上空で旋回し帰投コースを取った

→ミサイル爆撃による援護射撃、尚武装費は無論借金!

//1レスだけお邪魔します、そしてお疲れ様でしたっノシ
51 :ひいらぎ [sage]:2017/05/16(火) 00:12:45.42 ID:yxXRHXiDO
>>48
わははは、ひいらぎさんむそーってやつじゃ!!!
ウィルスマン共は消毒じゃー!!!

【少女の使用する機関銃により次々と破壊される敵AP、それに気を良くしたのかまた何かどっかのアニメか何かに影響を受けたかのような台詞を叫ぶ少女】

貴様も粉々にしてやるぞ戦車!!!

【戦車に向かって引き金を引こうとした瞬間、イムカ氏の声が響く】

…ん?何か言ったかいむいm…って、うわ!!!

【展開された銃身から激しい轟音を響かせ戦車に向かい飛んでいく銃弾】

【しかし、威力は凄まじいがきっと反動は半端ではなく、現時点ではまだマグナム程度でさえ抑える事は困難ではある(通常の拳銃等では問題にはならない)が、PAのおかげで負傷はしなかったものの戦車をいくつか破壊するのが精一杯で連射するのは難しそうだ】

…さ、先に言ってくれそういう事は!!!!氏ぬかと思ったぞ!!!

【イムカ氏の声がする方を向くとソーマ氏が戦車を強奪したらしく、少女も中に入ろうとそちらに向かう】
52 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/16(火) 00:22:21.14 ID:P4KYUIGZo
>>51

(暴発しなかったか。どうやら成功だな)

 内心で何かすごく酷いことを考えながらも、無事に射出できたことに頷くイムカであった。

「まあ、切り札めいたものだ。あって損はないだろう」

>>49>>51

 そこからは壮観の一言に尽きるであろう。
 強靭なる装甲を頼りに、戦車が吶喊、一気賭け!
 戦場の誉れと呼ぶべきか、後先考えない狂気というべきか。
 結果的にコレは強襲として敵防衛網の虚を完全に突くカタチとなり――

 SMAAAAAAAAAAAAASH!!

【最大速度で敵企業ビルに突っ込み瓦礫と粉塵をバラ撒きながら施設内への突入に成功したのだ!】

「ふう、よしタイムスケジュール通りだな。順調だ」

 スクラップ同然となったパワーアーマーを脱ぎ捨てて施設内に降り立つイムカ。タフである。
 実際、ここから先はパワーアーマーは過剰火力/過剰機動/耐久度限界であり、さして役に立たない。

「ヤツラはどういう腹積もりかな。データを抑えるぞ!ムーヴ」

 途中、サイボーグ兵が散発的に出現するであろうが、
 ビルへの突入が成った時点でほぼ大勢は決している。その戦力は外部と比べ微々たるものだ。

【サイボーグ警備兵はブレードやサブマシンガンで応戦はしてくるが――※一定レベルの素早さと装甲を保持】
【→イムカの場合は偏向フィールドで銃弾を逸らし、近接戦では浸透勁で装甲内の心臓を破裂させる】
53 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/16(火) 00:28:40.00 ID:P4KYUIGZo
>>50

≪こちら突入班、支援感謝する。突入に成功。これ以上はひきつける必要はないな。十分だ≫

 戦局は順調に推移。タェンティースの支援は有効に戦術に組み込まれていた。
 なお、イムカは武器弾薬の諸経費を肩代わりする気は全く無い!

【ナムアミダブツ!資本主義の荒波に呑まれ続ける半人であった!】
54 :ひいらぎ [sage]:2017/05/16(火) 00:33:54.58 ID:yxXRHXiDO
>>52
…聞こえておるぞ、嫁()じゃなかったら多分わし今ごろぶちギレて負傷覚悟で乱射しとるぞどこ飛ぶか分からんが…

【さて奪った戦車は敵の本拠地のビルに突撃、轟音を響かせビルを破壊する】

【過剰火力等で耐久力の限界に達したPAを脱ぎ捨て少女もビルの中に潜入】

【ここのロボットの装甲は恐らく先ほどのAP機と同じ程度かそれ以下であると予想しもしそうならば貫通するのは容易かと判断、切り札以外の通常の銃により能力使用(出力やや高め)でロボットに向かい銃弾を放つ】
55 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/16(火) 00:34:26.87 ID:lb2A4NLU0
>>52
「パンツァーフォーってな……。違うか」
【SLAM!ハッチを吹き飛ばし、衝撃で何度か打ち付けた頭から流れる血を拭い、殺戮者がズルリと這い出す!】

「ここからは昔ながらの戦法だ。刀と、根性でブチ殺す!」
【ドカドカと背後で崩れる瓦礫を見もせず、指をポキポキ鳴らすと進撃!】


【複数人に囲まれるならともかく、この程度の人数に遅れを取る傭兵ではない】
【一体一体着実に刀で、銃で、或いは拳で、その場にあるモノで……徹底的に殺しながら、押し進もうとする!】
「死亡記事一本追加!」
56 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/16(火) 00:45:29.88 ID:P4KYUIGZo

 万難を排して越境者達はデータセンターに突入!そこには――!!

「これで完了!あとは皆、ガンバロ!!」

 ダァン!と突入と共に見たのはこの施設の責任者らしき男が己の頭部を拳銃で打ちぬいた場面であった。

【瞬間、ディスプレイが真っ赤に表示されウィンドウに次々に流れるデリートという無慈悲なる文字!】

「スカル!!」

 イムカは即座にサーボスカルとサーバーを接続し、データの復元と消去遅延、吸い出しに乗り出す。
 そして、ソーマタージとひいらぎの眼前で表示されるホロ・ディスプレイには――

 ・ゲート能力者の解体により、これまでに無い規模の人工安定ゲートの確立に成功。
 ・ただし世界接続設定は制御困難であり、未だ課題は残る模様。

 ・ゲート接続先は文明レベル2033年の異世界である。
 ・カノッサ機関および企業連はこの世界を代理戦争/戦争経済の舞台とすることを決議。
 ・これは莫大な資本と流通を生み出すことが予想される。新たな金鉱脈。胸が高鳴る。

 ・さらに対象世界のどこかに西洋魔法世界…エリュシオンの安定ゲートが眠るという情報を掴む。
 ・新たなマテリアル、新たな資本、新たな経済、我々は進む。進み続ける。どこまでも、どこまでも。
 ・鍵はやはり越境者だ。彼等という研究資源をより多く確保せねばならないと確信するところである。

 −−−−−−−−−
 −−−−−
 −−−

「どうやら、スプロールをカノッサ機関は越境者を生贄に大世界に対してのゲートを確立する方法を見出したようだ。
 目を付けられた世界はこれから悲惨だな。世界を跨いだ資本家達の食い物にされて大勢が死ぬだろう。
 しかも…この目を付けられた世界、私も無関係ではないと来た」

 境界線世界を跨いだ戦争経済と代理戦争。
 それも越境者を犠牲にすればするほど市場規模を拡大できるという、推論という名の奇妙な妄想まで入り混じった、
 極めて危険かつ身勝手、それでいて低レベルな提言のオマケ付きである。

「今後の大きな動きと、越境者が狙われる理由の確保…か。
 よし、ミッション完了だ。得られるものは得た。この攻撃で少なくとも示威行動も示せた。
 完全とは言いがたいが、戦果としては充分だろう」

 恍惚とした表情で固まった自殺体を忌々しいものを見る目で一瞥してから、
 イムカは早々にこの場――達成感無き、今後の暗雲のみが立ち込める戦場を後にするのであった。

【キャンペーン;発端 了】

//デハコノヘンデー!!
57 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/16(火) 00:50:04.78 ID:P4KYUIGZo
>>56

// × 「どうやら、スプロールをカノッサ機関は
// ○ 「どうやら、スプロールとカノッサ機関は
58 :ひいらぎ [sage]:2017/05/16(火) 01:19:11.13 ID:yxXRHXiDO
>>56
【数多の敵を排除し、少女を含めた一同はようやく敵の心臓部であるデータセンターへ歩を進める】

!!?

【そこには自ら頭を撃ち抜き、果てた恐らくは責任者かなにかであろう人物が倒れていた】

…こ、これは…

【傍らには恐らくデータを格納したコンピュータらしきものがディスプレイを真っ赤に染めて何やら稼働している様子】

【少女にも何をしていたのか瞬時に理解出来たが少女に機械を止める事は出来ず立ち尽くしていると目の前にディスプレイが展開された】

…やれやれ、どっかのク組織と言いどうしてこーも…
【溜め息を吐く少女】

…まぁどーもこの問題は放置しておいてはならぬみたいじゃから賃金を得る云々は置いといてこれからも積極的に関わって行かねばならぬみたいじゃな…

【そういい、とりあえずは終わったみたいなので仲間と共にその場から立ち去る少女】

/乙ですた!
59 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/16(火) 21:47:39.10 ID:W2N8Cudxo
>>43
「交渉か、他の越境者なら聞く耳持ってただろうが……生憎俺ァそういうのは気にしないようにしてんだ」
「殺すと決めたら殺すし、それが誰であれ変わるこたァねェ」

ナイフで肉を切り分けながら、ジョシュアは上目でギャラエから目を離さない。
話を聞いたところで、まだ虫が良すぎると考えていたからだ。自分を消さない理由としても説得力に欠ける。
ジョシュアであれば手の内に堕ちた脅威をみすみす逃がす筈もなく、散々使い潰した後に殺してしまうだろう。
ゆえに彼は首を横に振ってギャラエの提案を退け、自分は停戦に持ち込むつもりは一切ないと断言した。

「……だがまァ」

と続け、切り分けた肉をフォークで突き刺す。

「そォだな……お前も俺を殺さなかった訳だし、俺も今日はお前を殺さずにいてやってもいい」
「ただし条件付きだ、お前んトコのデカブツは俺らんとこのニアを二度も半殺しにした」

肉を突き刺したフォークをギャラエに向けながら続ける。ジョシュアも今の所は戦闘が得策ではないと分かっている。
万全の状態ならともかく、箱根が居るうちはギャラエを殺すことはどう足掻いても不可能だと悟ったからだ。
本心では直ぐにでも喰い殺してやりたい、だがここは表面上だけでも冷静を装い、煮えくり返る腹の内を隠す。
ジョシュアから条件を提示し、それに応じれば”休戦”程度には応じようというとことん上からな構えだ。

「生憎お前の謝罪に、何の重みも感じられないんでね……誠意があるなら、これくらいは呑んで貰わねェとな」

ニアを傷つけ、それを母体とし冒涜的な産物を生み出した罪は深いと告げる。
いくら平静を装っていようと、その瞳の奥に蠢くドス黒い憎しみの炎は隠しようがない。
60 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/16(火) 21:56:10.87 ID:1JQicgHT0
>>59
「えぇ、えぇ」
「結構です、結構です」

微嗤みながら二度頷く
ギャラエとしては恐らく、越境者達の中で最も様々な感情が入り混じった上で御し難い相手のうちの一人がジョシュアなのだ
その彼と交渉が行えるという事は、大きな前進であると確信出来る

「オンセさんは……まぁ、アレですけれど」
「……その条件とは、どのような?」

オンモから謝罪の言葉を引き出す事は無論不可能だ
しかしまぁそれでも、条件付きとは言えど妥協を引き出せたというのに意義がある
実に楽しそうに、愉快そうに話しながら、白いワインをひとくち飲み込む
61 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/16(火) 22:14:33.83 ID:W2N8Cudxo
>>60
「能力宝玉」

極めて短く、単刀直入にジョシュアは要求を言い放った。
マウスィム産のアンディをはじめとする、リベルタス生まれの能力者達が所持しているものだ。
タェンティースのイヴィアも、試作型の無零機人タイプ能力宝玉、”六乃虚刀”の再現によるものだろう。
このように能力宝玉とは、異能の中核を為すもの、そして多くのリベルタスの能力者にとって、それを喪うことは死を意味する。

「特殊高性能(ハイエンド)型の異能宝石動力、半機型と同じくメンテナンスの必要がないモノだ。それを二つ」
「ニアをリバースエンジニアリングしてアラズァヘッドを作ったろ、何らかの形でタェンティースシリーズの開発にも関わってたんじゃねェのか?」

ジョシュアはギャラエの楽しそうに歪んだ貌を今にでも叩き潰してやりたいと考えていた。
彼女はきっと自分を折り、打ち負かした気にでもなっているのだろうと。悔しいがそれは事実だ。
しかしだからこそ、自分よりも圧倒的に強大なギャラエの威を借りる事をジョシュアは選んだ。
彼女であれば、この機をみすみす逃すことは絶対にないと考えていたからだ。

「沢山のタェンティース達の中でも……知っての通り俺のひときわ大切な存在をあそこから遠ざけたい」
「ニアとアラズを……マウスィムの遺物に頼らなくても生きて行けるようにしてやりたい、それが俺なりの……あいつらを護る答えだ」

ジョシュアの視線は決意に満ちていた。確実にギャラエを殺すという憎悪と、何があろうとニアを護るというある種エゴにも似た感情。
自分の中でそのどちらにも折り合いをつけて、それはα-12の喝が効いた証なのかもしれない。
人知れずジョシュアは、ようやく彼女の声に応えようとしていた。

「無理だとは言わせないし、言うとも思ってない」
「納期は一ヶ月だ、出来上がったそいつを受け取って、ちゃんと動作するのを確認したら俺は帰る」

俺は帰る、という言葉には、文字通り逆の意味も含まれている。
それは半ば脅迫にも似た、この場におけるジョシュアの唯一にしてささやかなる反撃であろうか?

「逆を言えば……それまで俺はここに居座る」
「2、3週間もあれば身体も元通りだ、そいつはマズいだろ?かといって俺を殺せば……少なくとももう停戦は無理だなァ」

ギャラエが最も嫌がるであろう付加条件、秘密の基地を我が物顔で歩き回り暮らすと言い張るのだ。
時間が経つごとにジョシュアは”成長”し、いずれは箱根すら殺し得る存在に返り咲くだろう。
キルスウォームという新兵器もある、手元に置き続けるにはあまりにも危険。不発の核兵器を鹵獲したようなものだ。
62 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/16(火) 22:24:24.83 ID:1JQicgHT0
>>61
「ほ、ほーう?」

ここに来てギャラエは、はじめて見せる顔を作る
それは感嘆と愉悦と不快とが混雑しつつ整然と整った表

「……アレらの基礎はそうですね」
「確かに、私が蒙昧な方々に叡智を施した事は事実です」
「……いいんじゃあないですか?」
「一ヶ月……仲良くしましょうね、アーリントンさん」

恫喝されているという事に対してか、それともまた別の事柄か
ともあれギャラエはようやく、必要な事項を引き出す事に成功したのだ

「……嗚呼、今から別れが惜しいですよ」
「じゃあ、まぁ……」
「今は取り敢えず、改めてこのステキな夜に」

乾杯、と飲みかけのグラスを傾け嗤うのであった
63 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/16(火) 22:32:13.35 ID:rTBnwd+c0
【フォールンニャンパイア】
空には子供の落書きの如きうずまき太陽
心地いい風が吹くこの世界は猫達の楽園フォールンニャンパイア

はらっぱのお昼寝権を賭けた黒猫軍と 白茶虎連合軍との戦いは終わりの気配を感じさせず
泥沼の殲滅戦の装いを孕みつつある(攻撃方法は威嚇だけ)

【世界の修正力発動:この世界に置いて 武器の類 および戦闘系の異能はすべてはすべて封印される 世界を跨げば元に戻る】

この世界には3種類の猫がいる

亜人の如く二足歩行し 衣服を身に纏う猫人
人の言葉を解し 用いるが体系は猫そのもの
人の言葉を解さないふつうの猫

そして上記の戦闘は夜のみ行われ 昼の間は昼寝をしているかノンビリ過ごしている

アキレス「あ〜 なんかエーカーとの戦いが始まる前に来たっきりだなこの世界・・・」
―――ギィ!!

そんな世界に降り立ったアキレスは 何するでもなく猫達に混じってお昼寝たいむ
あのときの激戦の疲れをいやすかのようにのんびりした時間が過ぎるが

始めてこの世界に降り立ったものは この光景を見て何を思うだろうか?
64 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/16(火) 22:34:36.24 ID:W2N8Cudxo
>>62
「フン……皮肉はお上手だなァ」

ここへきて初めてジョシュアは楽しそうな顔を見せた。一矢報いてやったと胸がすっとする思いだ。
笑みを浮かべてみれば普段の邪悪なジョッシュからは程遠い、幼い外見もあってかなんと可愛らしい事やら。

「俺も素人じゃない、マガイモノは見て分かる……」
「プロとして……完璧な仕上がりを期待してるぜ」

コアの出来はギャラエの腕前そのものだ。紛い物であったり、妙な細工を施していれば即座に交渉は決裂となる。
また、仕上がりの完璧さにも余念がないことを要求する。プロフェッショナルであるならば、そうして至極当然であるからだ。

「おい、そこの暑ッ苦しいの」
「会計だ、俺は一足先に帰る」

結局肉には口を付けず、ジョシュアは席を立って店を後にしようとする。
ギャラエの傍のフル装備の対異能兵を呼びつけ、服を買うのを手伝えと脅す。
コアを作れと事細かに注文し、部下を脅迫。どっちが捕虜だかわかったものではない。

「……子供服を買わなきゃならないんでな」

ひらひらと手を振り、どこか胸を撫で下ろしたように溜息をつきながら会計を抜けて消えた。

//昨日はすみません、ありがとうございましたーっ
65 :ギャラエ【くるりリデレクト】 [saga]:2017/05/16(火) 22:41:38.88 ID:1JQicgHT0
>>64
「あ、待って下さい」
「……私が選んで差し上げますよ?」
「コースの残りは箱根さん、どうぞ」

そんな子供ジョシュアの背後を小走りに追うギャラエ
犬猿の仲のふたりの行末は果たして如何なるモノなのか、気紛れな越境の女神にすら知り得ぬことであったとさ

//ありがとうでした、お疲れさまなのですー
66 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/16(火) 22:43:22.65 ID:mPw/wOobo
>>63
「平和だな」

一面に広がるのどかその物の光景を見てぽつりと呟く。この世界を平和以上に簡潔に表現する言葉が見つからない為だ。
適当に散策、そしてどこかで見たような人影を発見。躊躇なく近づき声をかける。

「おい、あれだ。えぇと……そうだアキレス、そうだろう?」

出会い頭に名前を忘れているとは如何な物か。白髪に灰の目、白装束を身に纏った青年は草むらに寝転がる少年を見下ろす。

「こんな所で何をしている? 働かないのか?」

そうしてずけずけと容赦なく問いかけるのであった。
67 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/16(火) 22:53:37.00 ID:1JQicgHT0
>>63
「ラスボス、伏門頂肘!」
「ラスボス! 纏絲熊爪!!」
「……ラスボス!! 夜墜仰月七星た……あ痛ぁっ!?」

ぽすんぽすん、へろんへろん
ご自慢のラスボス・アーツの数々が余りにも残念な威力に修正されているユノ
拳と勢いに引っ張られている様な無様は、格闘技のシロウトめいていた
その辺の木にパンチして手を痛がり、最後に飛び蹴りをしようとすればバランスを崩して顔面からすっ転ぶ

「痛いっすぅ……どうなってるっすかぁもう……」

鼻頭を抑えて涙目、お昼寝を邪魔された猫達が何事かと冷めた視線を投げ掛けている
68 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/16(火) 22:59:13.21 ID:rTBnwd+c0
>>66
「働いたよ〜 無用の長物になった炬燵やらストーブやらを片付けたり 炬燵布団を干したり 抗議団体を鎮圧したり
 一杯働いたからもう勘弁してよ」

よく見ればアキレスの腕やら頬やらに引っかき傷がついていたり 散策した際に

“炬燵撤去反対!!”

なる横断幕が掲げられていたのを見ただろう

「お前さんもこっち来てゆっくりしなよ 働いているだけが人生じゃ詰まらんさ」
なお 桜雪の傍には なでろと言わんばかりに腹を見せる猫がいたり 桜雪の衣服に爪を立てて登ろうとする猫がいたりと
この世界の猫は野生と言うやつをどこぞに置いて行ってしまった連中だということがわかるかもしれない
69 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/16(火) 23:08:15.66 ID:mPw/wOobo
>>68
「公共事業だな。理不尽な文句や訴訟には気を付けろ」

市民の為に働く事は立派な仕事だが、同時に別の市民からの罵詈雑言を浴びせられる仕事でもある。
ボランティアは特に何を言っても良い格下労働力として見られがちなのでそこの所上手い事やろう!

「生憎、俺は働かなければいけない人種でな。おっと」

その時、白地に華やかな刺繍の彩られた羽織に爪をかけようとした猫を素早く掴み、手を離して足元に落とす。
何か理由があるのだろう。少なくとも羽織だけは絶対に触れさせないと言う意思が垣間見えた。

「……此処にいると、何かと不都合でもあるしな」

足元の猫の頭を撫でながら、彼は以前より少しだけ伸びたように見える前髪を左手で整えた。

「と言うか、この世界どうやって成り立っている? 猫だけだぞ。従業員のいないふれあい王国か何かか」
70 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/16(火) 23:11:01.96 ID:rTBnwd+c0
>>67
そんなラスボス的挙動にも修正がかかってしまう
すっころぶユノに対し へんなことやってるにゃ− と無慈悲な言葉のナイフが突き刺さる

黒猫「若造 休めるときに休むもまた必要なことにゃ ここは腰を落ち着けるといいにゃ」
なんかバリトンの渋いボイスの黒猫に諭される始末である

黒猫「アキレス あれを持ってくるにゃ」
アキレス「へいへいわかりましたよビリーさん」

面倒くさそうに立ち上がるアキレス クーラーボックスを開けると そこには牛乳パック

ビリーさん「これは俺からのおごりにゃ これを呑んで落ち着くにゃ
      こいつは若いが中々いける いつも飲んでる18年ものとは比べられんが 
      やはり年代物ばかり飲んでいると 弾にはこういう若いミルクも飲んでみたくなるものにゃ」

ガラスのコップに注がれるミルク それを差し出すアキレスであった
71 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/16(火) 23:17:35.96 ID:rTBnwd+c0
>>69
「へ〜いきをつけま〜す お前も飲むか 牛乳」
差し出される白い液体

「猫だけだよ? あぁいや 他にもしゃべる動物はいるな 猫達がもーもーさんと呼んでる牛とか
 街を歩けばまたたびバーって飲食店もある だけどどうやって経済回してるかよくわからないんだよね
 大部分の住人はここで夜になったら威嚇合戦してるだけだし」

一匹の猫を撫でれば自分も自分もと集まってくる猫 そのうち猫に取り囲まれるだろう

「じゃあ働くか? 猫タワーを作る仕事があるそうだぞ 後は牛乳生産者からまたたびバーまで牛乳を運ぶ仕事があるそうだ」
72 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/16(火) 23:23:57.20 ID:1JQicgHT0
>>69
「むむぅ……じゃあ、勇者が挑んで来たらどうしようっす……」

両の手を見つめてぐーぱーぐーぱー
今は実に頼りない、ほっそりな見た目そのままの実力のユノである

「……あ、どうもっす……」
「え? あっ、ご丁寧にありがとうっす、頂きますっす……」

ここでようやく越境者達の存在をハッキリと認識したのであろう
アキレスと桜雪にぺこりと一礼
ビリーさんから手渡され(?)た牛乳パックを手に取りストローをちゅーちゅー吸い始めるのであった
完全にこの珍妙な世界に呑み込まれている格好

「……」
「……逆に落ち着かないっす、こわーい生き物とかはいないんっすかねここ……」
73 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/16(火) 23:27:07.27 ID:mPw/wOobo
>>71
「頂こう」

差し出された牛乳を飲みながらアキレスの話をじっくりと聞き、自分なりの考えを導き出す。

「完全に猫だけ、と言う訳では無いんだな。それでも経済形態は不明か……」
「案外、何かしらの意図があって作られているかもしれんな。いや、ふれあい王国を作る意図のある奴がいるかは別だが」

わりかしに真剣、と言うより素なのだ。素でボケるし、素で真面目な事を言う。ジョークも素で放つ。

「ん? いや、そう言う仕事では駄目だ。不都合があると言ったろう。つまりだな……」
「討つべき敵が必要≠ネんだよ。俺の趣味や意思でなく、完全に切り離された所で」

全く以て訳のわからない説明である。しかし、それは彼にとって命と同等であり、彼を彼たらしめる理由でもあった。
74 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/16(火) 23:38:44.25 ID:rTBnwd+c0
>>72-73
勇者?怖い生き物? そんなものはない(確定描写)

「なんだじっとしてるのは性に合わないってか? ラスボスってのはダンジョンの奥でどっしり構えているもんだろ?」
なんとフットワークの軽いラスボスか

「そしてそういう雑用は俺の仕事か・・・」
がっくしと肩を落とす

「別にいいぞ 夜になったらこの辺は戦場になるから そこに介入して暴れてこいよ
 ちなみに攻撃方法は威嚇だけな」

実際桜雪も武具異能の類は封印されているのでこの世界ではマジで一般人の喧嘩以下の戦闘力にまで引き下げられている

しかもこの世界の猫の威嚇はフシャーでもマーーーーーーーオでもフンギャロジョババでもなく にゃあにゃあという気の抜けた威嚇である

「・・・やる?」
最終確認
75 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/16(火) 23:46:02.00 ID:1JQicgHT0
>>73-74
「最近のラスボスはほら、身近な相手がそうだったーとかあるじゃないっすか」

流行り廃りがあるのだと言う
まぁ少なくとも、自分から勇者を探しに行くタイプはレアではあろうが

「……あ、何かお仕事があるのならお手伝いしますっすよ」

雑用などでも、体を動かせるのならば気も紛れる
最も、その身体能力はかなり低く重い荷物を運んだりは残念ながら無理そうではあるのだが
そんでもって戦争()のお話になれば

「……にゃー、にゃー」

その辺の猫相手に威嚇の練習
見た目も合間って実に覇気のない威嚇である
76 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/16(火) 23:58:15.30 ID:mPw/wOob0
>>74
「いや、それも不可能だ。何せこの猫達は何かしら世界にとって害を及ぼす訳じゃ無いだろう?」
「むしろここはこの猫達の世界だ。彼らを排除する必要は何処にも無い」

懇々と語り出す。その内容は当然の事、例え争いであっても被害も無ければそれがイレギュラーと言う訳でもない。

「俺は抑止力として選ばれた存在だ。人類、世界、そう言った正しくこの世界を構成する物に仇なす者、例えば俺が追う妖達を討つ為の装置だ」
「故に、それらが存在しない世界には俺が存在する必要は無い。恐らくこのままこの世界にいれば、俺は消滅するか、越境させられるだろうな」

つまり、彼は存在意義自体が存続の為の暴力≠ナ出来ている。一切、完全に滅びの道に向かう戦が無い世界では彼の存在が自分自身を否定するのだ。
最もこれは彼のいた世界での理屈、しかし、現に彼の身体は停止している筈なのに少しだけ髪が伸びている
越境の影響を全く受けず、此処に居続ける事になれば最悪完全消滅するのである。

「今は些細な物だが、本格的に支障を来たし始めたら打開策を探す」
「獣のじゃれ合いには、極力横槍を入れてやりたくないのでな」

そう言うと、羽織で爪を研ごうとした猫を平手でしっしっと追い払った。
77 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/17(水) 00:02:32.96 ID:1z1Jz1f90
>>75-76
「桜雪は越境するまで寝てれば?」
マジでやることがないようですので

そしてユノは近場の猫から熱血指導を受けているみたいだ

「もうすぐ・・・夜か」
ぐるぐる太陽が沈んでいく 直にここは喧しい戦場となるだろう

桜雪は その後6時間程して越境していったという・・・・・


//〆!!
78 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/17(水) 22:05:22.76 ID:l6avvbveo
【ふぁんたじ!】

【神話世界エリュシオンにて――】

「………」

 冒険者ギルド…まあこの手の世界ではおなじみの組織であり、
 住所不定の流民同然の越境者達にとっては実に都合の良い働き口でもある。

「うーむ、何だこの空気は」

 喧騒やら賑やかさに定評があるはずのギルド内は現在、シンと静まりかえっている。
 人が居ないわけではない。が、イムカが入ってきた瞬間に、
 荒くれ共は、各種依頼が貼り付けてあった掲示板から蜘蛛の子を散らすが如く退散し、
 現在はテーブルで何か、イムカの方をじーっと見ているっぽい。

「ふむ、有名税という奴かな。まあ、私が目立ってしまうのは宿命みたいなものだが」

 何か自信満々に傲慢な台詞をシレっと言っている御仁であるが、
 気がつくものには、この空気の正体も大体察しがつくだろう。

【依頼書とにらめっこ中のイムカ。そして――】

(アイツが南に向かうなら北。北に向かうなら南だ)
(くわばらくわばら。巻き込まれて死ぬなんてゴメンだ)
(前の事件知っているか?同じ方角に行った冒険者の殆ど犬のエサだぞ?)

 ナムアミダブツ!様々な超ド級厄ネタに関わった挙句が疫病神扱いだ!
 おかげでついた二つ名が≪惨劇のイムカ≫である。

「まあ、今回は手軽な依頼でいくか。こういうのはどうだ?」

 鉱山から毒気のあるガスがでる。どうにも収まらないことから、
 もしかしたら、だだのガスだまりじゃなくんて、変な魔物なり魔法なりがいるかもしれない。
 今のところ人的被害はさほど無いので、手早く片付けて鉱山を再開したい。
79 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/17(水) 22:14:43.09 ID:f961bO2v0
>>78
【隅っこの椅子に腰掛け、「関わりたくねー」と縮こまるソーマタージ】
【襤褸布のマントじみた外套に隠された背中は、やけに小さく見えた】


「……決まったか?結構、長々とウィンドウショッピング気分で選ばれても困る。」
【まぁお前にはあり得ないか。と鼻で笑い、依頼書を一瞥】
「ガス調査ね…。賭けるぜ、ロクでもない魔物が巣食ってるな」

【コップの中の酒を一息に飲み干して投げ捨てると、鎌の様な奇妙な短剣とナイフを腰に差し、立ち上がる】
【刀一本ではいい加減厳しいのだ。装備を変えるべきだろうが、生憎そこまで金はない】

「いつ出発する?俺も同行しよう。
 …俺がいないと、ツッコミ役が不在のままになっちまうだろ」
80 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/17(水) 22:17:55.35 ID:SSISpL2w0
>>78-79
「……あ」
「イムカ様、ソーマ様、ご無沙汰しておりますー」

そんな惨劇御一行に憚り無く駆け寄る半人
帯びた二刀は高い音色を奏で、スカーフの様に巻いた黒布は揺れる
冒険者達の中でもグレードの高いランクに所属している異名持ちでもあった
まぁ最もイムカ程知られた存在ではないが

「何処かへ行かれるんですか?」
「わたしもご一緒させて頂いても?」
81 :ひいらぎ [sage]:2017/05/17(水) 22:18:21.33 ID:685Yb38DO
>>78
ほむ…まったく他のやつらは何もわかっておらんようじゃな…わしは嫁()と一緒に氏ねるならこんな幸せな事はないと思っておるのに…

【各依頼の張り付けられた掲示板とにらめっこする美女の後ろに黒髪ロングの小柄な少女が現れ、呟く】

…で、今日はどの依頼を受けるつもりじゃいむいむ?わしは嫁()と一緒なら地獄の底までも付き合うつもりじゃが…

【そういい、イムカ氏の尻に手を伸ばし触ろうとする】
82 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/17(水) 22:18:50.20 ID:1z1Jz1f90
>>78
「ケツ穴のちっさいやっちゃのう…」
蜘蛛の子を散らす冒険者を困ったように睨むのは 惨劇と行動を共にして命を落とさなかった稀有な例その1
腹を掻きながら依頼書を物色なう

「まぁ俺も知らぬ仲なら逃げていたかもな」
くつくつと笑い イムカが持ってきた依頼を見て

「ナルホドな こういうことなら俺も役に立つかもしれん
 万全の準備を整え 決死の覚悟で挑むとしよう」

その他のキャラと(多分)同じく 手軽と言う言葉を一切信じないのであった
83 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/17(水) 22:32:07.99 ID:l6avvbveo
>>79-82

「?ボケ役が居ないのにどうツッコミ役が機能するというのだ?」

 ソーマタージの言にイムカはいぶかしんだ。
 とりま、ひいらぎを縄でふん縛り、頭の上にリンゴを載せて
 『ドンキホーテごっこ。一回10G』という看板を設置しながら、

「ああ、タェンティースに伍長か。まあ、このメンバーなら過剰なくらいだが、気楽に行くとしよう」

【なお後方ではギルドが活気を取り戻し依頼の奪い合い中】
【→イムカの依頼と真逆の方角が一流企業の就活の如く人気を集めている!】

 −−−−−−−−−

【5時間後!!】

「GUUUOOOOOOOOOOOOO!!」

 鉱山が霧散爆裂し、坑道に封印されしビッグロックワームが外界に姿を現す!
 この鉱山の周囲の土に妙に魔力が強く込められていた理由でもあり、
 100年もの眠りから覚めて、まどろみながら毒気を撒き散らしていた元凶である!!

【その巨大さ!10メートルを優に越える!逃げ遅れたアワレな鉱人を貪り喰らい、
 巨大岩蟲は寝起きの腹を満たす更なるエサを渇望していた!】

 放置すれば近隣の村々が幾つも滅ぼされることは明白!!

「…私はただの調査に来たはずなのだが。どうしてこうなる」

 イムカは到着と同時に爆裂した鉱山と出現した超巨大岩芋虫と呼ぶべきバケモノを睨みながら、

(やはり、この中にどうしようもないトラブル吸引機めいた属性持ちがいるに違いない)

 降ってわいた災難の元凶を突き止めるべく、油断ない眼でパーティーメンバーを一瞥する!
84 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/17(水) 22:41:46.95 ID:1z1Jz1f90
>>81>>83
イムカに10Gを渡し ナイフ(本物だよ★ミ)をピャイっと投擲
ナイフの切っ先は見事リンゴのど真ん中に命中した

【そんなこんなでお仕事現場】

「・・・・・・・。」
すんげぇジト目でイムカを睨むロイ イムカの心の中を見通し テメェのことだテメェの と言わんばかりの視線を投げかける
どうせ気付かないんでしょうけどね!!

「さて 睨んでいても始まらねぇ まずは・・・」
自らの知識をフル活用し 件のビッグロックワームの情報を引っ張り出そうとする

【スキル レンジャースキル発動 己の知識 経験の元 対処方法などを導き出そうとする】
85 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/17(水) 22:42:26.56 ID:f961bO2v0
>>80>>83
「いや、分からないならそのままでもいい。……お祓いとか、勧めるぞ」

【駆け寄るタェンティースに軽く手を振り、口元を僅かに歪める】
【判定:観察眼→目利きと勘が良ければ「道連れが増えた」という負の感情に気づけるだろう】


「因果律っつーの、何か弄られてるんじゃないか?お前。
 何つーか……お前がここに来るって決めたから、あのキモいのが起きたとか。他の人が来てたら大人しくしてたろうさ」

【飛んでくる瓦礫を軽く避け、油断無い眼にシラーッとしたジト目を返す!】
「…なんだその目、なんだその目は」

「致し方あるまい。ぶちのめして、路銀の足しにしよう」
【クルクルと回転させながら刀と短剣を引き抜き、両手に得物を持ち姿勢を低くする】
【タイミングを見計らい、敵の力を確かめる為にカマイタチじみたヒットアンドアウェイで襲いかかる!】
86 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/17(水) 22:45:43.13 ID:SSISpL2w0
>>79
>>81-85
「皆様、どうぞよろしく」

一同に頭を下げてご挨拶
知った仲とて礼儀は大切なのだ

「……?」

ソーマの視線に笑顔のまま、小首を傾げた
→どうにも鈍感らしく、惨劇の惨劇たる理由を今ひとつ見抜いていない模様!

そんでもって?

「……ワーム!」
「大きいですね、それに……」

魔力的な視界へと切り替え、その巨躯に秘められた魔法の力を探ろうと
単なる巨大イモムシならば幾らでも対処のしようもあろう
だがそれが魔導イモムシならば話は別だ

「……毒素の種類にも寄りますが、ある程度は耐えられます」
「わたしが惹きつけようと思うのですが」

如何でしょう、と一同へ尋ねる
手にはそれぞれ月光と赤刃、なんなら今すぐ斬りかかれる構えでもあった

「……そういえば、今週の運勢は良くなかった気がします」

87 :ひいらぎ [sage]:2017/05/17(水) 22:47:54.60 ID:685Yb38DO
>>83
…ん?どうしたいむいむ? そんな怖い顔をしt…ぎゃあ!!!

【尻を触ろうと伸ばした腕をガシッと掴み、どこからか取り出した縄で少女の肉体を素早く拘束する】

な、何をするのじゃ!!!やめ…

【縄でぐるぐる巻きにした少女の頭にリンゴを乗せ、的に仕立てあげる】

…本当に冗談が通じないのう、いむいむは…

【さてイムカ氏と共に鉱山へ入った少女は目の前に巨大な岩で出来た蛇のような謎の生命体(?)に出くわす】

【見た感じ体長は10m前後のそれは逃げ遅れた哀れな犠牲者をくわえ、血を滴らせ少女達を睨んでいた】

【少女の所有する刀では致命傷を与える事は困難と判断、とりあえず拳銃を能力を使用して巨大な岩の怪物に向かい数発放つ】
88 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/17(水) 23:01:25.18 ID:l6avvbveo
>>84

【レンジャー知識】

 ロックワーム自体は比較的スタンダードな魔物であるが、ここまで巨大であると正に規格外である。
 岩の肌は剣などの刃を殆ど通さず、斬撃属性はよほどの剣士でなければ耐性を突破できない。
 打撃系や爆発系は一定の効果が期待できる。もっとも敵が大きすぎるため、耐久度も通常の比ではないだろう。
 なお雷撃に弱い。雷撃が岩肌に特効のはダークタマシイよりの伝統である。

【耐性:斬撃◎ 打撃△ 衝撃△ 雷撃×】

 岩そのものの皮膚はそれだけで武器であり、体当たりなど質量は勿論、
 紙一重の回避などを試みれば、おろし金におろされたダイコンのようにあっという間にミンチとなる。
 また、毒気を帯びていることから、同じ空間にいるだけで徐々に遅効性の毒に冒される危険も高まる。

【レンジャー知識】

>>84-87

「MUOOOOOOOOOONNNN!」

 奇妙な鳴き声と共にカタチある暴風の如き速度でとぐろ巻き動き回るロックワーム。
 ひいらぎの牽制銃弾を弾き返し、ソーマタージの剣も刃がうまく立たない!

【判定:岩肌…ソーマタージのカタナの強度によっては刀身が削られてしまう!】

 ゴツゴツした岩肌が高速移動しながら暴れまわっているのだ。
 銃弾は適切な角度とは程遠い装甲角により弾かれ、剣で斬鉄しようにも非常に刃が立ちにくい!

「OBOOOOOOOOO!!」

 岩の豪風と化したロックワームは周囲の山肌を削り、撒き散らし、爆裂させながら、
 そのままエサである越境者達に向かって暴れまわる!!

【暴れまわる…単純な体当たり攻撃であるが、スケールは凄まじく、散発的な地鳴りが発生し、さらに粉塵と飛礫が無作為に撒き散らされる!】

 当然ながら、直撃すれば悲惨なる運命のみが待つ!
 なお、タェンティースのプランは既に破綻したと考えて良い。
 敵の攻撃範囲が凄まじく広く、囮役をしてもさして意味がないのだ。

【なお、魔法的視界にあって、魔法の力の類な無し!ただデカい。それだけである。
 そして巨躯であるということは、それだけで圧倒的であるという証左でもあった】
89 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/17(水) 23:07:32.32 ID:1z1Jz1f90
>>88
「そうだ デカいとはいえロックワームだ」
大きさに囚われていたが そういうことだ

「全員聞け!!」

【言語による情報の共有 レンジャー知識で手に入れた情報を全員に伝達した】

「衝撃がやや有利・・・一つ試してみるか!!」
背中からめっきり出番のないハンマーを手にして接近 紅蓮の闘志を掌に集め

「烈破掌!!」
闘志の圧縮と解放により発生した熱衝撃波 それをロックワームに向けて放った
90 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/17(水) 23:13:20.95 ID:SSISpL2w0
>>88
「……うわ、たたっ!?」
「……も、もう、偶に頭を使おうとするとこれです……」

咄嗟に屈み、頭上を通り抜ける死から逃れた
そのままの格好でヘルメスを起動、途中立ち上がり高速移動を始めた

「こうなったらもう、ヤるようにヤるしかないでしょう!」

虚空の刃を六振り召喚
ワームの頭部付近に駆け抜け、口内に虚刀を突き刺さんと殺到させる
続き振り向いて、赤刃の破壊的エネルギーを解放し奔流として放つべく構えた

>>89
「……わたしは余り役に立てないか」
「色々と試みてみます、ありがとうございます!」

ロイから知らされた情報を元に思案
斬撃武器しか手がない自身にとってはなるほど、厄介そうだと判断
91 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/17(水) 23:14:38.81 ID:f961bO2v0
>>88-89
「イッテェ…!」
【痺れる手を握り締め、刀をなんとか保持】
【一度斬っただけで分かる。こいつに自分の武器は通じない。あと一度当ててたら、刃こぼれどころか刀身が折れかねない】
「分が悪いにも程がある!装備を整えなおす時間をよこせ!」


「それが分かれば十分に過ぎる!」
【ロイの声が届く。いつの間にか装着していた酸素供給機の下で獰猛な笑みを浮かべ、両手を広げて姿勢を低く構える!】
【電気に弱いと言うのなら、それこそ自分の出番だ。体表を紫電がバチバチと走り、全身が薄く発光する!】

「イヤーッ!」
【地面を砕くかの様な踏み込み!重機関車じみた速度のダッシュ!】
【ワームの数m手前、膝から下を鉛色の触手で覆い、保護した脚で跳ぶ!その巨大な胴に飛び蹴りを叩き込み、電気を流し込む為!】
92 :ひいらぎ [sage]:2017/05/17(水) 23:20:04.41 ID:685Yb38DO
>>88
【巨大な体躯をくねらせ動き回る岩のワーム、その威力は凄まじく大量の礫や砂煙を撒き散らし、地響きと共に少女達の元へと向かっていく】
【巨体とはいえ「攻撃そのものは」単純な体当たりである為少女が横に飛んで直撃を避けるのも難しくはないはずだ】

【避けたついでに今度はイムカ氏から譲り受けた銃を、能力使用により数発ワームに向かい放つ】

【最大出力ではないので反動も前回よりはきつくなく、相手に銃弾を当てる事自体は難しくないはずだし威力もイムカ氏のつくった機構に能力を付加する事で岩を貫通する位は難しくはないはずだ】
93 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/17(水) 23:36:15.02 ID:l6avvbveo
>>89

「BMOOOOOOOO!!」

 烈破掌の熱衝撃波がロックワームに襲い掛かる!!
 衝撃力により、岩の外皮が幾つか削れるが、熱のほうは表面を焼くばかりで効果が芳しくない。
 熱と衝撃の複合属性ゆえに、却って中途半端な結果に終わってしまう。

【ただし、衝撃&熱を受けた鱗を急速に冷やすことができれば、崩壊にいたらしめれるという手技が、
 トクシュブタイには存在しているかもしれない(レンジャー教条)】

「一応、聞くが、氷系列の魔術は!?
「GUOOOOOOO!!」

 イムカのビミョーに期待薄なダメモトの確認がロイに飛び、
 さらに同時にロックワームが岩の津波となってロイを飲み込まんと上方より渦を巻いて突進!!

【直撃すればアウトは勿論だが、地面激突時に大量の粉塵とナイフのように鋭い瓦礫をばら撒くであろう!!】


>>90-92

「OBOOOOOOOOO!!」

 地面に突っ込んだと思ったら、大地が割れてその頭部から外界に這い出る!
 同時に口中に向けて放たれた虚空の刃であるが、そのスクリュー状の牙が刃を防いでしまった!

【そして構えを取るタェンティースの生体部品を喰らわんとして――横手よりソーマタージ!】

「GUGUGUGGUGGYYAAAAAAAAAAAA!!」

 今までに無い絶叫をあげるロックワーム!
 その体表、飛び蹴りの接触部の岩の鱗がボロボロと剥がれ落ちて紫色の肉が露出する。
 岩石の鱗を削り取る雷撃。古き神話に記されし特効である。

「動きが止まった!撃て!」

 ここでひいらぎの銃撃が放たれる。超自然的な岩肌にぶつかったものは、多少キズを与えるだけという、
 震撼すべき耐久力を知らしめたが、ソーマタージが表皮を剥がした部分に吸い込まれた銃弾は、
 着弾と共にその肉にフカブカと突き刺さり、おぞましい出血を岩蟲に強いた!!

【強力な能力付加銃弾が体内で暴れまわったのだ!】

「GUUUUOOOOOOOOOO!!」

 しかし、致命には到らず、ロックワームは再び高速挙動を再開。たちまち、非常に狙いのつけにくい状態となる!

【厄介な事に、身体は巨大なのに確実な有効打を与えられるのは鱗を剥がした箇所しかないのだ】
【雷撃or極めて強力な衝撃攻撃で岩肌を剥がし、内部の本体を狙うというのが常道となるだろう】

 が、

「SHAAAAAAAAAAAAAA!!」

 ロックワームが暴れるたびに周囲の空気が紫色の澱み、肌に刺さる痛みを自覚する事になるだろう。
 毒気がいよいよ、肉体を蝕み始める頃合なのだ!!!

【毒気…肌より皮膚に突き刺さる毒により10%以上の能力低下、呼吸困難(呼吸は防毒マスクなどで回避可能)が引き起こされる】
【なお、時間経過と共にこれは、眼球の爛れ、筋肉の硬直、肺の結晶化、心筋の異常肥大といった症状に発展する】
【→ソーマタージ/タェンティースは一定以上の耐性で今回は上記ペナルティ回避】

「長引かせると拙いな」

 レギュレーターを口に咥えながらも、皮膚と肌の痺れを自覚したイムカは警告を発する。
94 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/17(水) 23:47:53.48 ID:SSISpL2w0
>>93
「……中まで硬いっ!?」

虚空の刃は粉々に砕け散り、ぽっかりと空いた闇の中へと飲み込まれて行く
再生までのしばしの間、イヴィアの召喚術は使用不能だ

「助かりました!」
「……アラク、レェェェェッッッッムッッッッ!!!」

寸前のところでのソーマタージの雷撃一閃、ひいらぎの銃撃弾着
恐らくミンチになる2秒前、救われた半人は赤刃の破壊的エネルギーを解放しその荒れ狂う奔流を持ってして暴れるワームを呑み込まんと放った

「……っ、くそっ……! もう……!」

ヒリヒリと肌が焼け付くように痛む
しかしそれでもその程度に抑えられているのは重畳だ、無機的な部分はこの異常毒素の中を極めて正常に稼働している
有機的な部位もその代謝を内蔵機能によりコントロールされ、多くの致命的な脅威から現時点では逃れつつあった

95 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/17(水) 23:47:57.34 ID:1z1Jz1f90
>>93
「俺が魔法使えるわけないだろ!!」
そう 万能兵器ロイゴールドマンの弱点 それは弓術と魔術なのだ

「そう 魔法はな!!」
伊達に毎度巨大な荷物を運んでいるわけではない 魔法が使えなければ それを補佐するアイテムを使えばいいのだ

「流石はエシュリオンだ その手のアイテムに事欠かないぜ!!」
取り出したのは青い魔石 中には氷を示す古代語が刻印されている

「氷の魔石!!」
それを今しがた烈破掌をぶち当てた場所に投擲 そして顔など肌が露出している部分を腕でガードしながら後退
鎧の耐久力に任せ 敵の攻撃圏内から退避を試みる

【氷の魔石:氷系魔術の初歩〜中堅クラスの魔法と同じ効果を発揮する】
ぶっちゃけ金額に威力が釣り合っておらず コストは悪い

「えぇいマスクを取り出す時間がない!!」
敵攻撃圏内で悠長に防毒マスクを出している暇がなく 毒の影響を受け始める
96 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/17(水) 23:52:34.85 ID:f961bO2v0
>>93
「雷の槍の奇跡でも欲しいね」
【空中でバク転じみて一回転、猫の様に軽やかに着地】
【鋭い動体視力は、先程の攻撃で剥がれ落ちた鱗を目ざとく捉えていた】

「雷撃系を当てれば鱗は剥がれる……当たれば、な」
【高速で動き回られた今、確実に当てるのは流石に難しい】
【オマケに、視界がだんだん紫がかってきた。肌に刺す様な痛み、毒気だ】


「この装備、初めて役に立った気がするな。
 …しゃらくせぇ!一気に決めるぞ!!」
【激しい蒸気を噴き出して怒鳴ると、片手に持った短剣を手首に深々と突き刺す!】
【迸る白い鮮血!足元にボタボタと溢れるそれを意に介さず、強引に刃を引き抜く!】

【半ば切断されかかった手首は大量の血を吹き出し、振り回されそこら中に鮮血を飛び散らせる】
【辺り一帯に血を飛び散らせたソーマタージは、やや青白くなった顔を地面に向け、激しい紫電を纏った無事な方の拳を振り上げる!】

「イヤーッ!!」
【FRAKK-A-BOOOOMMM!!足元の血溜まりに拳が接触した次の瞬間、激しい電流が辺り一帯の血を走る!】
【地面に張られた網の如く広がり、バチバチと激しく火花とスパークを飛ばす大量の血痕!ワームの足掻きが少しでも止まれば御の字だ】
97 :ひいらぎ [sage]:2017/05/18(木) 00:04:31.16 ID:Ly1pNSzDO
>>93
ちぃ!!!!

【銃弾は一応は岩ワームに当たったものの、致命傷を与えるには至らなかったようだ】

【少女は自身の肉体を掴み重量を1g未満とし、高く跳躍する】

くたばれこの化け物がぁ!!!!!

【次の瞬間、岩ワームに向かい、手にした刀とナイフを能力を使い限りなく軽量化した刀を投げつける】

【初速は通常の比ではなく、まともに当たれば岩のワームと言えども無事ではいられないかも知れないが果たして】
98 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/18(木) 00:17:14.96 ID:HJmM77m/o
>>97

「そのままでは斬撃耐性に防がれるだろうが――皇帝陛下の護りあれかし!」

 イムカが手元で隕鉄の鏃を握りつぶし、ひいらぎのナイフに流星の属性を付与する!
 それは直進し、高速移動するロックワームの動きなど意に介さずに岩の鱗を貫き、肉体に届くが貫通には到らず!
 しかし、刃が肉体深く入り込み、柄が外に露出している。これがいい。この状態がベスト!

>>96

「GUOOOOOOMMMMMMMI!!」

 先ず何よりも厄介だったのは、ワームの高速挙動であった。
 これをどうにかせねば話にならぬ。しかし行動阻害の魔術などこのパーティーには望むべくもなし。
 しかし、ここでソーマタージの全周囲放電が炸裂!!

【威力が一点に集中していないため、先程と異なり、表皮を剥がすには到らなかったが、
 ここでひいらぎが埋め込んだカタナが活きた!拡散しながらも雷撃がワームの体内深くに届いたのだ!
 ソーマタージの狙い通りのロックワームの動きを一時的にではあるが麻痺/阻害することに成功したのだ!!】

>>95

 そして、敵の動きが鈍った隙を見逃さず、ロイがマジックアイテムを投擲。
 狙いは先程、烈破掌を命中させたのと同箇所!赤く熱された表皮が急速に冷凍!!

「GUUUUOOOOOO!!」

 軋む音、そして乾いた亀裂音!表皮の一部がヒキビキと罅割れて崩れ、
 かなり大きな露出箇所を曝け出させる!命中!

【そして、今回のロイの経費は赤字が確定!マジックアイテムは使い捨てでも高価なのだ!】

>>94

 呪われし逆位置のルーンが励起し、放電する破壊的フィールドを纏った赤き刃が振るわれ、
 斬撃と異なるネメシス・フォースウェポンの一撃が襲い掛かった! 

【黄金粒子のエネルギーフィールドの奔流が巨大なるロックワームを覆いつくし】
【その岩の鱗にこそ損傷を与えつつも、規格外の装甲によりそれだけでは致命には到らなかった。しかし!】

 既にソーマタージとロイが大きく鱗を剥がした箇所がある!
 エネルギーフィールドの破壊はまるで邪悪な意志を持ったかの如く、その傷口に向かって殺到!

「GGHHHYAAAAAAAAAAA」

 体内の水分を急速に沸騰させ、毒気を蹂躙し、内部の肉を焼き潰し、

【KBOM!!炸裂音と共にロックワームは爆発四散!インガオホー!!】

99 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/18(木) 00:17:26.18 ID:HJmM77m/o
 −−−−−−−−−−−

【全員対象】

「なんとかなったか」

 イムカはやたら男前なポーズでアンチドーテを一気飲み。
 毒を放置して帰還など、途上で野垂れ死にコース一直線である。

「まったくとんだ調査依頼になってしまったな」

 なお、報酬はただの調査依頼ベースと変わらない。このままでは大赤だ。
 しかし、今回ロックワームの岩の鱗がある。これさえあればかなりの黒字に――

【眼前に広がるのはタェンティースの一撃により完膚なきまでに崩壊したロックワーム。
 岩の鱗も度重なる攻撃と、トドメの一撃でその強度をかなり失っているご様子】

「…これだけ苦労して赤字確定か」

 星のめぐりが悪すぎだと、旅費と毒消し、使用した具材に負傷に衣服にと、
 無表情にげんなりするイムカでありましたとさ。

//めでたしめでたし    めでたし?
100 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/18(木) 00:24:57.04 ID:Xvavy+GD0
>>98-99
「ふぅぅっ……!」

大きく息を吐き出した
それは白く煙る、極めて高熱を帯びたモノだ
見れば身体中の排熱パネルが開き、赤熱に燻る駆動系を覗かせていた
赤き刃の力の一端の解放には、多大なる負荷が伴う

「……やり、ましたね」
「ふふ、活躍出来た気がしますよわたしっ」

ぺたんとお尻からへたり込み、しかし渾身のVサイン
最も、金銭感覚のアレさから来る勝利の余韻ではあるのだが
→希少部位の破壊なんて全く気にしちゃいねぇ!なのだ

101 :ひいらぎ [sage]:2017/05/18(木) 00:27:30.98 ID:Ly1pNSzDO
>>99
【少女の放った刀とナイフは見事ワームに直撃したが、致命傷にはならなかった】

【が、直後の仲間による総攻撃により、ワームは轟音を響かせ爆散する】

【少女は能力を使用し、安全に着地し、その光景を見守った】

…ほむ、どーやらとりあえずは終わったらしいのう…
【多少なりとも毒におかされた肉体を回復すべく、イムカ氏の飲みかけ(?)の解毒剤を一気飲みし、仲間達と共にその場を引きあげる】

/乙ですた!
102 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/18(木) 00:27:53.15 ID:xgz04/LP0
>>>>98-99
「ヤレヤレ 金で命は買えない いい言葉・・・なんだがな」

バックパックから取り出した薬草数種をちょちょいと合成して即席毒消し茶を錬成
こっちは薬単体より薬草で勝った方が安いのだ

「タェンティースの攻撃前に幾分か鱗がはがれたはずだ それと壊れちまった鱗も餞別すればマシなのがある筈
 赤字は覆せんが・・・ちったぁマシになるだろ」

お茶飲んで 怪我を治療して それから地獄のような細かい作業が待っているのであった
103 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/21(日) 21:37:04.01 ID:MWmWDIdfo
【ヒノモトの国】

 時は戦国、嵐の時代!
 ダイミョウと名乗る者共は領地略奪紛争にのめり込み、現世は正に苦界と化す暗黒の時代。

 人心の荒廃と共に魑魅魍魎が跋扈し、終焉の刻(エンドタイムズ)の気配すら見え始めていた。

 −−−−−−−−−

「わうん」

 小さな樽付の首輪をつけた柴犬が地蔵の前で身を伏せている。
 見れば、お供え物のお団子をモグモグと食っているではないか。
 なんと、いぢきたない!! と、思いきや

『うーうー』

 よく見やれば地蔵の影。なにやら小さいモノが蠢いてる。
 それは声なき声。小さな小さな妖怪変化。しかし、太陽の光ですら蒸発するほどのおぼろげな存在達である。

【いたずらで子供を怖がらせることはあっても、基本無害な連中だ。むしろ人好きな連中ですらある】

『うー、大狼さま。うー…』

 人間的な言語など望むべくもない連中である。ウルリックにとっては一息で霧散飛翔せしめれる程度の存在。
 訴えたいことは理解できる。が、知ったことではない。

(そう、拙者の知ったことではないのだ)

【人死にに、狂った妖気。その妖祓いの嘆願など――】

「・・・・・・・・・(ぬう、戦士の道は安易な助力にあらず。だが・・・)」

 お団子を飲み込み、しばし唸り、

「わうん!(あくまで、食後の運動だ!運動なのだからな!)」

 そんな捨て台詞を残してテッテケテー!と走り始める柴犬であった。

 −−−−−−−−−

【近隣の村】

「わうん(なるほどな)」

 そのような経緯で柴犬が立ち寄った村・・・否、廃村と呼ぶべきであろう。
 頭部を半分齧られた死体。凍り漬けとなった死体。重いものに押し潰された死体。

「わうん(全滅か。百鬼夜行の類だろうが・・・妙ではあるな)」

 存分に食い散らかし、殺しつくしている、老若男女関係無しに。

「(妖気の残滓に・・・何か混じった臭いがする)」

【惨劇の舞台となった村で、ポツンと存在する柴犬。第三者からは不可思議なシロモノに映るだろうが】
【→惨劇後の残留思念と妖気が酷すぎて、到底、野生生物が近づける場所ではないのだ】
104 :メラニー『賽子の騎士』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/21(日) 21:47:10.04 ID:rmQ6mWzDO
>>103

さて、そのひどい有様の村で、小さくぼやきが聞こえた。
低く、いらついたような声だ。

「……ひどいもんだが、それで私に何をしろって」

「サイコロ振ってくしかないってか。やれやれ、いつものこととはいえ、なんだかなぁ」

そこを見れば、妖怪の一匹にも見えなくはない影がある。
立派な具足姿で太刀を携え、具足の胴にはでかでかと鬼子母神様の絵姿が描かれているときたもんだ。
どこぞの殿様に仕えるお侍にはとても見えず、いいところ傾奇者であるし、場所が場所だけに、鎧に憑いた怪物にも見える。

「……【急募】探索役。戦士/侍一人じゃ文字通りお話にならんときたもんだ」

その人物はぼやきつつ、周囲を見て回っている。
まだ柴犬(ウルリック)に気が付いていない。
105 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/21(日) 21:49:19.38 ID:MAjx+LsJo
>>103
初めて漂流したのはどんな世界だったか。確か不毛の大地が広がる文明崩壊後の世界だった。
次に油臭い未来世界、その次に……今までの世界を懐かしむなど滅多に無い。ならどうして今ここで懐古しているかと言うと

「匂うな」

死屍累々、阿鼻叫喚、凡そ人の生きれる場所では無いだろう此処が彼にとっては非常に懐かしく、そして心湧きたつ場所であったからだ。
越境した後、妖共の気配を辿ってこの村に辿り着いた。そうしてある程度村の状態を探ってから、いざ妖共の塒に出向こうとしていた所。
家屋から出ると、其処には見慣れぬ柴犬が一匹。いや、どこかで見たような気もする。

「おい、屍肉漁りなら他所へ行け。此処の肉は食えた物では無い」

犬に言葉が通じるかはわからないが、とにかく手でしっしと追い払おうとする。
こんな場所に犬がいるのだから当然のことだ。
106 :エリコ・ベアルザッティ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/21(日) 22:02:14.64 ID:wj8R3kRE0
>>103
「酷いものだな……。獣害、って訳じゃなさそうだな」
【「三」型のバイザーを青く光らせ、ボソリと呟くエリコ・ベアルザッティ】
【全身を覆う強化外骨格を隠すため、外套めいて被った襤褸布の下、左腕に巻かれた端末に死体の状態を入力する】
【報告する相手のいないこの世界では日記の様なものでしかないが、癖となってしまっているのだ】

「たまたま越境したら、この有り様か。姿を隠す必要は無かったらしい」
【片膝をついて柴犬に無骨な義手を伸ばしながら、辺りを改めて見回す】
【嫌な予感はしていたし、外骨格内蔵の魔力センサーも警告を発していた。それでも行くしかなかったので向かったら、この状況だ】


「まあ、知ってるやつ…犬?がいるだけ、まだマシか。ジャーキー食べるか?」
【ヘルメット越しのくぐもった声で犬に話しかけながら、バックパックをゴソゴソ。これはこれで怪しい】
「すまないな、ジャーキー無かった。悪い」
107 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/21(日) 22:05:22.78 ID:MWmWDIdfo
>>104

「わうん(そこな、野武士。ここは現世と幽界の境だ。安易に踏み込むものではない)」

 ボヤキを捉えて、そちらに言葉を流すウルリック。
 不気味に思って逃げればそれでよし。襲い掛かったならその時はその時。

「わうわう(ありふれた苦界よ。が、拙者は根を絶ちにゆく。おとなしくしておれ)」

 言い方は慇懃だが、実はそれなりに配慮していたりもする。

>>105

「ばうん(この場合、食うなら殺しあった敵の肉だ。腐肉を喰らうシュミなど無い)」

 金色の瞳の中に稲光を湛えて、サムライの方を睨む。と、

「わう?(いつぞやの祓い屋か?丁度良い。貴様のような連中の出番だ)」

 その柴犬は声を発しているわけではない。何故か人語として理解できるという奇妙な感覚であろう。

>>106

「わうわう?(じゃーきー・・・無いのか。なんたるぬか喜び)」

 ジャーキーに釣られて拠ったが無しと聞いて憤慨である。
 しかして、エリコを見やって。

「わうわう(拙者は追うがどうする?間違いなくタダ働きだぞ?)」

 −−−−−−−−−−
【全員対象】

「スンスンスンスン」

 柴犬は鼻を鳴らして地面の臭いを嗅ぐ。 
 得られる情報は多い。血の臭い。肉の臭い。妖気の臭い。歪んだ魔力の臭い。

「わう?(腐鬼術・・・いや、死霊術?なるほど歪んでいる)」

 柴犬はそのまま、駆けはじめる。

【あからさまに、妖気を追っているっぽい柴犬である。追うか追わぬかは各人の判断である】
108 :メラニー『賽子の騎士』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/21(日) 22:12:22.15 ID:rmQ6mWzDO
>>107

「……ワンコが喋ったぞ」

「どっかで見たような……見てないよう……な……?」

ぐぬぬ、と考え込むが、よく見れば他にも人がいる。
桜雪とエリコをちら、と見て、何か納得したような様子で何度かうなずく。

「目はいいほうだったらしい。パーティメンバーができたじゃないか」

「ワンコを追いかけていけば鬼退治という寸法だろう。女神のお望みだ、従おうじゃないか」

というわけで、わんこを追いかけて歩くことに。
探索役を呼んだら本当にいたのだ。頼らざるを得ない。
109 :エリコ・ベアルザッティ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/21(日) 22:15:26.85 ID:wj8R3kRE0
>>107
「グミならあるぞ。犬ってグミ平気だっけ?」
【チョコはダメだよな、と憤慨にも気付かず呑気に】


「…ここに一人で残されたら、タダ働き以前に野垂れ死にそうだ。
 お前らと組んでいた方が、まだ生き残る確率も上がる」
【苦々しい口調に呼応する様に、フードじみて被った布の奥のバイザーの輝きが弱くなる】
【仕事としてみたら赤字必至だろうが、そう言ってる状況ではなさそうだ】
「銃はジャムった。使えるのはこの重いアーマーと、刃物とワイヤーだけ。
 修正力とやらの影響もあるのだろう。あまり戦力としては考えるなよ」

「何か感じたか?なら先導でもしてくれ。俺にそういう能力はない」
【外套を被ったまま、ウルリックを追いかけるエリコ】
【てるてる坊主じみたその布の中では、小型チェーンソーが起動させられていた。有事に備えてだ】
110 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/21(日) 22:19:01.93 ID:MAjx+LsJo
>>107
「なんだお前か。俺は祓い屋なんて大層な物では無いぞ」

長ったらしく祈祷をし詠唱をし結界を張り、その上で法術によって妖を祓う祈祷師達のように理論立てて戦う訳では無い。
ただ斬る。斬って殺す。それで終わりだ。
それが無念の内に果てた者の悪霊であろうと、幽世より出でた妖魅化生であろうと、零落した神の成れの果てであろうと、等しく殺す。
この世、理に反する者は悉く討ち果たすべき者だ。

「あぁ其方で正解だ。俺も行こう」

駆け出した柴犬の隣を速度を合わせながら桜雪が走る。彼にも妖共の気配が漂う方向の判別はつく。

「犬。お前はこれをどう見る? 無作為に発生した妖か、それとも作為的に生み出された使い魔か」
「どうも気配に違和感がある。どうだ?」

併走しながら桜雪は柴犬に問いかける。こと妖魔退治においては生業にする程。柴犬とも子細に話し合えそうである。
111 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/21(日) 22:28:54.86 ID:MWmWDIdfo
>>108-110

「わう(真っ当な妖だったかもしれんが、歪んでおるよ。マトモではあるまい)」

 桜雪の質問に答えながら、メラニーとエリコの方も見やる。

「わうわう(越境現象は生物だけが対象とは限るまい。拙者、この臭いに覚えがある)」

 ここで意外にも世界間移動・・・越境というフレーズが出てくる。何故ならば、

「わうん(異世界の歪んだ魔力を浴びれば妖怪はどうなるのであろうな。えーかーの死霊術の臭いと同じなのだよ)」

 詳細は省くが、ここでは越境現象が世界の帳を破り災厄を生んでいるとだけ理解すればよい。
 しかも、人為的ですらなく、ただの事象。あるいは、越境者と越境組織が齎したツケだ。

【全員対象】

【そんなこんなで柴犬に導かれ即席パーティーが成立するという妙な具合となった】

 ウルリックが駆け、それを追ううちに空はどんどん暗くなっていく。
 それは妙な現象であった。まだ真昼だというのに太陽がこの光量を失っていくのだ。

【幽界の領域に足を踏み込んだ際に起こる現象の一種。現実と幻想の区別が曖昧となる空間だ】

 周囲の気温はあっという間に低下し、草は固まり、土は凍り、黒雲が空を覆っていく。
 気温は今や零下を下回り、極寒といってよい環境となる。

【冷たい向かい風が肌を嬲り、各々の体温を急激に奪おうとしてくるだろう】

「わうわう(正体は察しが着く。が、解せんな。雪の女は人を殺めど食い殺しなどしないはずだが)」

 環境は既に敵に味方でこちらの敵である。吹雪く暗き道を駆けていくと、
 やがて、一本の大樹に伏せた着物姿の白い女を見つけるだろう。

【妖怪;雪女郎(ゆきじょろう)−旅ゆく男を凍死せしめる妖怪だ。が、本来大量虐殺とは縁のない妖怪でもある】

 その白い女からは咀嚼音が響いている。ぐちゃ、ぴちゃ、と。
 白い着物は良く見れば赤黒い斑点模様が漬いており、そして、その背の隙間からは幼子らしき腕が覗いている。

【そして、この瞬間、小さい頭部がコロリと地面に落ちた】
112 :メラニー『賽子の騎士』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/21(日) 22:37:41.65 ID:rmQ6mWzDO
>>111

「……私の/彼女の 前で、子供を、童を、『食い殺した』な」

ウルリックの後をついていく間には、彼女はまだ『まとも』に見えた。
特別破綻した言動をするでも行動するでもなく。
言葉少なく臨時パーティをラッキーだと思いつつついてきたのだが……。
何分出会う敵、目の前の妖怪が悪すぎた。彼女にとっての特大の地雷であった。

「二柱の女神にその魂を、捧げて贖うがいい。おお、ハーリティーの加護ぞある!」

「我が名を叫ぶがいい、外道の化生よ。賽子の騎士の名を、女神の騎士の名を――その首、貰い受ける!」

彼女は何か、汁気のあるものを握りつぶし――そのままに太刀を引き抜いた。
それからは、いつものように口上を叫びながら、放たれた矢のように突貫する。
113 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/21(日) 22:42:16.88 ID:MAjx+LsJo
>>111
「異物による変化か……本来害無き者だったとしても、いた仕方ない」
「エーカー。以前聞き及んだ戦争に関与していた者達だな。大層な残し物だ。よもや他世界にすら責を擦り付けるか」

忌々し気に舌打ちをすると、より一層速度を速め事象の中心点を目指し突き進む。
この気配、この空気、全てが懐かしい。本来己が在るべき場所、現世と幽世の境界。己の席は此処にあり、また己の意義も此処にある。
幽世と現世の狭間にあり、体温と言う物が存在しない彼にとっては、この寒気もまた懐かしい物となった。

「大方、変化による魔性化だろうよ。既に奴らは人を殺めた。その因果に応報を。ただ真っ当な応報を」

樹の根元に伏せた白い衣の女を見やると、疾駆しながら抜刀。その勢いで拡張された斬撃を放つ。
妖魔の類を殺す為に練り上げられた霊気、冷徹に、貫徹に、妖魅化生の者らを屠る彼の在り様の具現。
114 :エリコ・ベアルザッティ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/21(日) 22:43:03.00 ID:wj8R3kRE0
>>111
「つまり、何か?別の世界の魔力が越境して?それを浴びた怪物…ヨウカイ?が変異したと?」
「流石にそれは俺らの責任じゃあないな。ハリケーンや地震と同じ、天災の様なものだ」
【ため息交じりの声。物理的攻撃手段しか無いが、果たしてゴーストに通じるものなのか】
【覚悟を決めて死地へ。手に持つチェーンソーのエンジンがやけに暖かい】

「…暖かい訳だ。外気温が0度を下回ってきてる」
【HUDに表示される外気温を見やり、嫌そうな声で周囲に告げる】
【自分は外骨格のお陰で多少は寒さを凌げるが、他の人はどうなのか】


「アレがゴーストか……。随分と、見た目に反して凶悪なようだな?」
【右手に小型チェーンソーを握り、腰を落として構える。女の身体の血にも、見える腕にも関心を持たない】
【感情を殺し、マシーンの様に戦う。彼が軍隊にいた頃学んだ、最も重要な事だ】

「チィッ!」
【FRRKABOOM!突き出された左手がY字型に開き、中央から牽制の紫電が放たれる!】
【電流は絡み合い、細く分かれながら雪女郎目掛けて飛んでいく!】
115 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/21(日) 23:00:20.77 ID:MWmWDIdfo
【全員対象】

 越境者達に雪女郎が振り向きその容貌を見せる。

「アケ・・・ルナ」

 本来、雪女郎は美しい妖怪として知られている。
 が、しかし、眼前のコレは般若の如く、醜悪な表情であり、
 白目を向いた眼球からは黒い血涙をしとどと流しているではないか。

【髪は解れ、着物は血で汚れ、雪女郎というより山姥といったほうがいい有様。
 そして、その腹は奇妙に膨れていた。喰ったからか。あるいは孕んでいるのか】

「アケ・・・ルナァアアア!!」

 邪悪な感情の奔流と共に氷気が越境者達に向かって降り注ぐ!!

>>112-114

「カアアアアアアッ!!」

 もはや、妖怪からも逸脱しはじめた雪女郎は口から青白い霧を吐き出す。
 それらは瞬時にカタチを取って、蒼白いしゃれこうべと小鬼が引っ付いたような奇妙な妖。
 七人ミサキと呼ばれる1つにして七鬼の妖怪変化を生み出す。

【七人ミサキがそれぞれの腕より生えた小刀でメラニー、桜雪の剣を受け止める!小刀如きで二振りの尋常ならざる大太刀を受けとけるとは!】
【さらに雪女郎自身が掌より巨大な氷塊を生成して、エリコの紫電を衝突。氷が砕けると共に紫電も散逸した!!】

「コオオオオオッ!!」

 攻撃を防いだ氷女郎の眼球の一つがボトリと地面に落ちて、
 それは瞬く間にブクブクと膨れ上がり、大包丁を持った巨大な鬼・・・妖怪:死に水運びへと化生する!!

「わうん!(妖魔生成か!大妖怪の業をこうも容易く行うとはな!!)」

 ウルリックが巨大な鬼である死に水運びにインターラプト!
 同時に、七人ミサキが水のように宙を流れて、周囲を青い霧で覆う!

【判定:視界&妖気察知阻害により攻撃命中率/回避率が低下する】

「シャアアアアッ!!」

 聞いているだけで常人ならば発狂しかねない金切り声をあげて、
 雪女郎はその手に氷を収斂!巨大なる薙刀を生成!その攻撃範囲は越境者三人全てを捉えている!!

【ゴン!と空気を打ち砕く暴力的な音を置き去りに凄まじい勢いで氷の薙刀が振るわれる。
 透明の美しい刀身はその実、凄まじい斬撃力を誇る妖しい罠である!】
116 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/21(日) 23:14:53.57 ID:MAjx+LsJo
>>115
前方に七人ミサキが一体。迸る冷気を上方に飛び跳ね、距離を取りながら回避し、着地と共に更にもう一発斬撃を飛ばす。
七人ミサキ。常に七人で行動し、一人が欠けても尚呪った人間の魂が補填される事で七人である状態を保つ妖。
七人同時に殺さなければ完全に消滅する事は無い。概念系の妖と聞き及んでいるが、この世界ではどうか。

「苗床か……」

雪女郎の有様を見ながら口走る。最早あれは一己の妖では無い。妖を発生させる為の母胎に近いのだろう。
周囲を覆った青い瘴気により視界が阻害される。ならばと、能力によって強化された遠視により相手方の行動を読み取ろうとする。

(物量火力で押し切る事は不可能……となれば、母胎を討つのが先決か)

迫る薙刀を刀によって受け止める。地面を擦りながらも耐え切ると、そのまま薙刀を踏み台に跳躍。
全身に青白い霊気を纏った状態で雪女郎目掛けて抜刀術を仕掛ける。霊気の放出による加速と妖魔特攻。
手早く、そして落命者をなるだけ出さない為には長期戦にもつれ込ませるのは悪手と見ての一撃である。
117 :エリコ・ベアルザッティ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/21(日) 23:15:10.23 ID:mIbIeVtPO
>>115
「ビッチめ…!」
【悍ましい形相に、ヘルメットの下で顔を歪める。怒りや憎悪を押し殺す事は出来ても、生理的嫌悪は中々そうはいかない。敵に対してはなおさらだ】


「ムッ!」
【紫電が逸らされる、それと同時に手を引き、放電を中断!掌を元に戻す】
【黒鉄の義手が肩口の襤褸布を掴み、大きくはためかせ投げ捨てる】
【所々を電子的な光の走る、全身を覆う霞んだ錆色の強化外骨格が露わとなる!】

「当方に迎撃の用意有り!」
【特殊部隊にいた頃、散々言った言葉を叫び、左の拳を真っ直ぐ突き出す】
【次の瞬間、一瞬にして左腕が展開し、杭打ち機じみた機構が露わとなる!青い霧の中、その砲口は、先程記憶したある一点を狙う!】

【SHRAAKKOW!黒いアンカーが空を切り、雪女郎の佇む大樹、その方向に向けて突き進む!】
【返しのついた先端は樹皮に深々と突き刺さり、巻き取り機構がエリコの身体を引っ張り上げる!】
【視界の効かない中、あえて敵の懐に飛び込み、攻撃を無力化する危険な賭けだ。尤も、飛び込むのは彼女の膨らんだ腹ではなく、頭上数m上方だが】

【何らかの攻撃を行ってくるのは明白。その隙をついて、上空から強化外骨格のパワーと重量を乗せた重い降下ストンプを脳天に見舞うつもりだ】
118 :メラニー『賽子の騎士』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/21(日) 23:19:17.09 ID:rmQ6mWzDO
>>115

「……貴様らの出目が、どれだけ高かろうが!」

「私は振り直し続けよう、聖数が顕れるまで――偉大なるハーリティ! その力を!」

狂ったように叫び、芝居がかった言動が続く。
実際、彼女は現在逆上しきっており、それだけにどれだけ相手が異質であろうとも臆すことがなかった。

「o? amogha vairocana」

彼女は脳裏に飛来する、この世界ならではの祈りのイメージを言葉に乗せる。
魔を祓う聖句。この世界では、そう、真言といわれるもの。
彼女が何度叫ぶ女神、ハーリティ、即ち鬼子母神にも関連する教えの聖句である。

「mah?-mudra ma?i padma」

「jv?la pravartaya h??!」

聖句により彼女のもつ力のイメージが補強される。
即ち、女神の加護を受けたこの鎧、太刀であるならば――。

「――押し通る!」

氷の薙刀の、強烈な一撃を受け、耐え――猶も進み
霧を裂き、本体たる雪女郎の首を獲れるのだと。

無茶な、保身を棄てた突撃。
それだけに、本当に一撃を耐えることができようが、できなかろうが
空振りだろうが、首が獲れようが――成功の可否に関係なく、彼女は著しいダメージを被ることになる。
それを考慮することもないのが、狂戦士の有様であろうか。
119 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/21(日) 23:44:47.46 ID:MWmWDIdfo
【全員対象】

「ガウウウウッ!!」

 雷狼に変じたウルリックは妖怪:死に水運びと交戦!重量級同士の魔力と妖力のぶつかり合いで、
 各々の氷柱と雷撃の余波が飛ぶ可能性があり。

【巻き込まれぬよう注意】

 −−−−−−−−−−

>>116>>118

「アケルナァアアアアッ!!」

 激昂する氷女郎の一閃をエリコと桜雪は回避!
 が、しかし、防御力に任せて吶喊するメラニーの鎧装甲に深々と突き刺さる!!

【聖句に灼かれながらも振るわれた氷刃はメラニーの肩装甲に突き立てられる!】
【判定(負傷)・・・装甲を切り裂いた刃はおそらくメラニー自身の肩にも届いている(ダメージ深度(任意:中〜大)+凍傷)】

 ここで桜雪の抜刀!!刃が雪女郎を切り裂き、その妖気存在に亀裂を齎す!が、

『Желаем счастья』

 その刀傷、その傷の暗き影から一瞬、一瞬だけ奇妙なものが覗いたのだ。
 多数の眼球、そして牙、舌、傷口がまるで口になったような、

「バアアアアアッ!!」

 呪い、呪詛、大量の呪いが、闇が傷口より溢れ出た!!
 直接触れれば最後、どのような存在も歪んで≠オまう。侵食汚染そのものの闇が桜雪に伸びて、

『Безумец』

 寸前であった!メラニーの保身無き吶喊が、その広がる闇を聖言太刀で祓ったのだ。
 凄まじい抵抗力により、雪女郎自身にその刃が届かなかったことが悔やまれる!!

【判定(メラニーの太刀)・・・聖言の祝福が吹き飛び、本質的な霊的守護ないし起源が無ければ歪み、牙や眼球、触手を生やした担い手を狂死させる凶刀と化す(抵抗可)】

 が、ここで気付くべきであろう。エリコの姿が無い。
 そう、頭上に既に居た$士を。

【強靭なストンプ!雪女郎の頭部を粉々に破砕!!】

「ブブブブブブブ・・・!!」

 が、未だ、その存在は滅びず。砕けた頭部の欠片、首からニュルニュルと粘性に血が溢れ、
 それはスライムのように伸びて、徐々に青色の鳥頭のようなカタチを形勢し始める。
 最早、氷女郎と呼ぶのが適切かすら判別がつかぬ!!

『ディーモンに近い・・・拙い!焔に触れるな!!グッ!!』

 ウルリックの警告!と、同時に鳥頭のくちばしより、七色に輝く焔が吐き出される!!
 それは歪みの焔。直接触れれば取り返しがつかぬ程に存在を変性せしめられ、
 その熱を浴びるだけでも、身体に呪いが蓄積するという忌むべき焔である!

【ウルリックの身体から体内組織を突き破って鋭い水晶が生え始める。忽ち鮮血が大地を濡らした!】
【各々、体内から皮膚を突き破って水晶が生え始める!これが眼球、心臓など致命的部位に生えた¥u間アウトだ】
【強制ダメージ判定(全員):小〜大ダメージ(任意)】

 一刻の猶予も無いのは明白。タイムリミットまで間もない!

【氷女郎は霊刀で斬られ、頭部を破壊され、滅びる直前なのは間違いないが、同時により高位でより醜悪なナニカ≠ノ変じようともしている!】
120 :メラニー『賽子の騎士』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/21(日) 23:58:31.88 ID:rmQ6mWzDO
>>119

具足の胴が砕け、太刀が変質する。
さらにいえば、自身も深手だ。
ダメ押しとばかりに、腹部から水晶が突き抜けるように生え出す。

「そ……れが、どうした、それで! その程度で! 私が! 賽子の騎士が! 倒れると思ったか!」

「何が出てこようと構わん、知らん! 聖数の顕れるまで、殴り続ける!」

彼女の纏う、破損した鎧が本来の姿にへと戻っていく。
この世界風の具足と太刀は、あくまでハーリティの加護によるものだ。
その本来の姿は、土精霊のもたらした鈍色の甲冑と、黒塗りの戦斧である。
とはいえ、鎧が派手に破損した都合、元に戻ったから無傷、というわけにはいかない。鎧に本来の防御力は失われている。
『リセット』されたとすれば、太刀から戦斧に戻った武器だけだろう。歪まぬ、変わらぬ。それが土精霊のもたらした加護であるが故。

「――叫べ、叫べ、叫べ叫べ叫べ叫べ! 賽子の女神の名を! その騎士を!」

血を吐き、傷だらけだろうと構わず、変わらず、彼女は斧を振り上げ突撃する。
すでにこの身は歪みに歪みきっている。なればこそ痛みも感じず、ただ女神への信仰のみが柱である。
女神も、そしてもう一柱の女神も、何よりも自分が認めぬ目の前の存在を、散華させねば賽子の騎士ではないのだ。
121 :エリコ・ベアルザッティ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/22(月) 00:06:00.96 ID:sIl68NTRO
>>119
「ブッ潰れ……ッ!」
【外骨格の機能をフルに活かし、更に踏み付けようとして、咄嗟に飛び離れる!】
【断面から現れる異形の物体!いかに鋼鉄の機甲鎧に身を包んだとて、中身は人間、流石に怖気付く!】

「グワーッ!」
【焔を避け、バックステップで飛び離れようとしたその瞬間、脇腹を、太腿を、足首を貫いて飛び出る水晶!鮮血とナノマシン含有液が地を濡らす!】
【ヘルメットのHUDが、ノイズ混じりの警告を飛ばす。恐ろしい歪みの影響か】


「クソッ…!ビッチめ!!」
【たたらを踏み、倒れるのを堪える。突き出された左腕が、再び展開。鈍い光を放つアンカーは、使用者の事など知った事ではないと言わんばかりに威圧的に獲物を狙う】
【SHRAAKKOW!再びの射出、狙いは真っ直ぐ。地面と平行に】
【アンカーは空を切り、大樹の下───雪女郎だったモノの心臓部を狙って飛ぶ!】

【アンカーで心臓を捕らえ、巻き取り機構と外骨格のパワーアシストで引き摺り出すのが狙いだ。流石に重要臓器を引き摺り出されれば、普通の存在なら多少は動きは止まるだろう】
【徹底的に潰すのは、あのサムライどもに任せよう。激痛に耐えて吼える口とは対照的に、心情は冷え切り、その後の事を思案していた】
122 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/22(月) 00:07:41.86 ID:uFoZ972Fo
>>119
手応えあり。迫る闇を後方に飛び退きつつ、眼前で祓った刃の主に視線で礼を送る。
しかし、あの闇に巻き込まれていたら自身はどうなっていたのだろう。自身は抑止の存在であり、その在り方は世の理を守護する為にある。
それが歪み、まして反転したとすれば……恐らくは、目の前の化生と共に厄介極まり無い存在となっていただろう。
何せ、世界を壊す為だけに動く存在となるのだから。

「……恐ろしい限りだな」

何を思ったか、やや苦笑いを浮かべながら尚も刀を振るい続ける。
氷柱の欠片の中でも大きな物を遠隔斬撃で落としつつ、交戦中の者らをサポートするべく周囲に斬撃の弾幕を張り始める。

「更なる変化……?」

その時、信じられぬ事に二度目の変化を開始した妖の姿に目を見張る。二度以上の変化を可能にする妖は数える程しか見たことが無い。あの悪神の如き忌々しさだ。
刹那、迫る炎を回避しようとするも、左腕に生えた水晶に一瞬だけ気が持っていかれる。
肘から先を包むのは虹の炎。忌々し気に舌打ちをすると、それが体内に巡る前に肘先を切り落とし、同時に傷口へと退魔の霊気を集束する。

「魔神転生か……良いじゃないか。本来の役目が回って来た訳だ」

刃先に意識を集中させる。霊気の集束、そして解放。それらを刹那の間に行う神速の斬撃。
これより地獄に落ちる哀れな妖への手向けとしては上出来だろう。いざ、さらば―――――――

「行くぞ……」

左脚が力強く地を抉り、霊気の放出によって加速すると共に雪女郎目掛け夥しい斬撃を叩き込まんとする。
常人が目で追う事はまず不可能。文字通り一瞬の間に無数の斬撃を叩き込む事からそれはこう名付けられた。
「須臾八重裁」と。
123 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/22(月) 00:22:13.81 ID:ZsBnHEeho
>>120-122


「カアアアアアアアアッ!!」

 噴出を続ける歪みの炎を見れば、氷女郎の肉体からも水晶の歪みを生じさせている。
 これでは完全に自滅に等しい。少なくとも己が存在すら無視するやり様は正常さから逸脱していた。

「――――」

 負傷を顧みずに大斧を振るうメラニーに立ちはだかったのは、
 霧状より再度輪郭を形勢した七人ミサキ!

【それぞれの腕が持つ小太刀が大斧を受け止める。が3撃目で砕け、4撃目でその魂の一つを吹き散らせ、
 10撃目で七つ全ての魂を爆散させる!!これで、活路が開いた!!】

 七人ミサキが斬滅された瞬間に飛んだエリコのアンカー!
 その心臓部を抉り、エリコがパワーアシストで引っ張りあげれば致命的な焔を纏った心臓部が抉り出される!

【判定(歪み):エリコのアンカーは瞬く間に黒い泡状となる。それはワイヤーを通じてエリコ自身に伸びてゆく!】

 歪みの焔が止まった。ここで全ての音が静止し、次の瞬間には桜雪が剣を振るい終わった後であった。
 雪女郎の身体の至るところからおぞましい血液が噴出し、それはバラバラに弾け飛ぶまで秒すら必要としなかった。

「やったようだな・・・むっ!?」

 死に水運びの頭部を踏み潰しながらも決着を確認するウルリック。
 実際に変異は止み、各々から生えた水晶は砕け散ってゆく。

【氷女郎の妖核は粉々で存在再生すら不可能な有様。完全決着・・・のはず】

『おぎゃあ!おぎゃあ』

 が、地面に飛び散った黒い血液が泡立ち、霧散した瞬間。各々の鼓膜、あるいは別のナにかに幻聴めいて、
 赤子の鳴き声・・・と呼ぶにはあまりにも醜悪な声音が一瞬であるが響いたのだ。

【それは、各人の脳裏とエリコのログに一瞬だけ、金顔白毛の七つの尾を持つ大妖のヴィジョンを見せ、そして余韻も残さず霧散した】

「・・・わうん(斃した。が、アケルナ・・・「開けるな」か)」

 勝利した間違いない。が、同時にナニカを取り逃した。あるいは解き放ってしまった。
 そのような、影を残しながら、今回の事件はひとまず終息となる。

「わうん(どうやら、拙者の食後の運動はまだ続くようだ)」

//めでたし。めでたし。
124 :エリコ・ベアルザッティ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/22(月) 00:30:31.24 ID:BSvmWuI/0
>>123
「チィッ!!」
【大きく仰け反り、魚を釣り上げるかの様に心臓を引き摺り出す!】
【しかし矢張り、歪みに直接触れるのは得策ではない。しなる強化ワイヤーが泡立ち、歪んでいく】
【舌打ちを漏らすと、蒸気を噴き出して心臓を捕らえたままパージ!ビュンビュンと回転しながら、ワイヤーは背後の地面に落ちた】

「ああ、終わった……ッ!?」
【ウルリックに同調しようとしたその時、悪夢の様に赤子の声が響く。ヘルメットのモニターが、妖の姿をサブリミナルめいて映す】
【冴えない顔に冷や汗が一滴流れ落ちる。ギリギリの勝利だった。生きているだけラッキーだ。…面倒事が増えたが】


「…ビャッコってヤツかな。参ったな、今度見かけた時にでも、ソーマタージに任せた方が良さそうだ」
【ようやっと口から出たのは、その程度の言葉だった】
125 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/22(月) 00:35:31.79 ID:uFoZ972Fo
>>123
―――――これにて終結。比良境にて、我は万魔の首を断つ。
刃先を降ろし、低く腰を落とした状態から刀を上げ、鞘へと静かに納めていく。

「嗚呼、そうか。貴様もまた、世界を食む腹づもりか……」

きっと、奴は別物なのだろう。自身が討ち果たしたあの悪神とは別の世界悪なのだろう。
しかし、貴様を逃す訳にはいかない。新たなる世界の敵が胎動し始めたのならば、それを屠る為動くのが我ら抑止力。
それが自身の世界で無くとも、本来関わる筈の無い世界だとしても、そうしなければならない理由がある。

「陰断丸も……探さねばな」

そう言うと失った左腕を見やり、どうしたものかと顎を撫でながら帰路についた。

/お疲れ様でした〜
126 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [sagesaga]:2017/05/22(月) 22:53:15.61 ID:ZsBnHEeho
【狭間のスクラップヤードにて――】

 すっかり落ち着きを取り戻し、元の閑散さに近しい規模まで縮小した小世界。
 一応は、寄る辺無い僅かな人々が小さな集落めいたこともやっているようだが。

【時折、ボロウズに包丁だの鍋の修理だの鍛冶屋?な依頼が来る事もある。
 それでも醤油やら味噌やらとの交換なら彼にも生活的な潤い程度の見返りはあるだろうが】

 まあ、そんなだから時折、ゴブリンらしきモノがやたら血生臭い武器ワンセットの修理に来ても、
 だーれも気付かない程度には、もう張り詰める必要は無くなっているわけだが。

 −−−−−−−−

「ふう・・・厄介だなこれは・・・」

 クルト・カントールは密造酒しか置いていない不健全非合法酒場(しかもセルフサービス!)で
 葉巻の煙を燻らせながら、手元のデータ・コーデックスを弄っていた。
 しかして、その表情から窺うに、決して愉快な話ではない様子。
127 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/22(月) 23:03:37.05 ID:bhiVmjoo0
>>126
最近のボロウズも味気ない数打ち銃やら刀やらから離れて 自らの腕を高めんとするそこそこ暇でも定期的に仕事が来るこの雰囲気を楽しんでいた
ついムキになりすぎて食材どころかキッチンごと切り裂くような包丁を作ったりもしたがご愛嬌

どこかの黒壇装備もきっちり仕上げて見せました 次の仕事は・・・はいはい銃器 M16ですね 飛び切り制度のいい? 金先払い? ハイヨロコンデー

――――
なんか険しい表情の ギリシャ彫刻の如き体躯を持つ男がいるが気にしないで上げてください

そんなクルトの顔色を窺うのはこの酒場の長である割烹着男

ロイ「最近醸造に手を出してみたんだ よかったら試してくんな」
と白濁したどぶろくと ツマミに椎茸の佃煮を出す

ロイ「それでどうしたよ新規臭い顔してさ」
とデータコーデックスを覗き込もうとする
128 :ひいらぎ [sage]:2017/05/22(月) 23:05:07.68 ID:3kKBSotDO
>>126
やー老兵殿お久しぶりじゃな…竜の討伐以来じゃ

【葉巻を燻らす老兵を見つけ、声をかけて近くの席に座ろうとする少女】

…せるふさーびすとやらみたいじゃからお金さえ払えば問題ないじゃろ…

【手にしたグラスに注がれた赤ワインを飲もうと口に運ぶ】
129 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/22(月) 23:09:44.08 ID:bhiVmjoo0
>>128
「・・・・・・・」
残念 セルぐサービスな酒場に主がいた!!

「・・・・・・・」
だが事あるごとに酒を呑もうとする姿に折れたのでしょう そっとチーズスライスを差し出すのであった
130 :ひいらぎ [sage]:2017/05/22(月) 23:16:07.84 ID:3kKBSotDO
>>129
おぉ、すまんのますたー殿…

【ロイ氏の顔を見て一瞬「マズい!!!!」と言った表情をした少女だったが何も咎められずにチーズスライスを出されてホッとしたのかつまみつつ赤ワインを飲む】
…まぁ厳密には組手以来じゃが…とりあえず何をしておるのじゃろうか…

【少女もついでにデータコーデックスをのぞこうとする】
131 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/05/22(月) 23:17:31.04 ID:ZsBnHEeho
>>127

「・・・ああ、遠慮なくいただこう」

 とぶろくを呑んでから、器用に箸を動かして佃煮を口に入れる。

「悪くは無いがまだ少し酒が尖がっているな。まあ慣れだな」

 老兵は意外と手厳しい採点をしながらも、
 データ・コーデックスをロイにも見えるように傾ける。

越境者リストの流出からなる拉致事件の増加→アウトキャストの関与が濃厚
他世界で頻発する変異事件→エーカー死霊術による穢れた魔力の越境伝播
カノッサ機関を含めた企業連による、他世界への資源代理戦争発案→ゲート干渉越境者の拉致/実験の結果

「俺達は勝った。危ない場面の少なくなかったが勝利した。そのはずなんだがな」

 なるほど、景気の悪いツラにもなるというものだ。

>>128

「ああ、お嬢ちゃんか。あれからちゃんと鍛錬はしているか?」

 いい銃もいい刀も使い手がダメなら宝の持ち腐れである。
 独学では限界があることから、ランナーの訓練参加もさせてみたりもしたが。

【なお、ぶっ殺し厳禁とは念押ししている。訓練で事故は付きものだが、最初から殺る気になられてはかなわん】
132 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/05/22(月) 23:19:51.57 ID:ZsBnHEeho
>>132

 データ・コーデックスの中身はひいらぎもいつぞや襲撃に参加したモノも含まれている。
 詳細は省くが、越境者という存在は大きな戦いを経て勝利を収めてもなお、
 様々なくびきからも悪意からも開放されることはなかったということが要点だ。

【ゆえに先のような示威行動めいた襲撃をイムカが企図した経緯もあるのだが】
【ショギョムッジョ!】
133 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/22(月) 23:28:32.43 ID:bhiVmjoo0
>>130
「飲み過ぎることだけは無いようにな」
ヤレヤレと溜息ひとつ 潰れたら? 硬いかたーい石のベッドで一晩過ごしてもらいましょう

>>131
「やはり蒸留のようにはいかんか 難しいね」
醸造酒はまろやかな味わいでなければならない 蒸留酒との違いである

「麹菌はいいのが手に入ったから 後は削る割合と混ぜ方と・・・保存の方法か 中々いいのは作れそうにないな」

さて本題に入りましょう

「大本は叩いた だがアウトキャストってぇ不届きモンがなぁ・・・」
これには頭を抱えるしかない

「特にカノッサとくっついた連中からしたら 本丸が潰れたのは僥倖だったのかもしれん
 上にあーだこーだ言われないで好きに動けるんだからな」

「どうやらジョシュアの一派が率先して動いてくれてんのかな? それはありがたいが
 あとイムカの軍隊とバロウズ一派が動いてくれねぇかなぁと思ってるんだがな」

フライヤーを起動させ から揚げ粉をまぶした鶏肉をIN 愉し気な音が響く

「それでも本丸を叩いたのは 大々的に拉致被害を失くしたかったからだ そのはず・・・だったんだがなぁ・・・」
と虚空を見上げるその眼は哀しげである
134 :ひいらぎ [sage]:2017/05/22(月) 23:28:49.83 ID:3kKBSotDO
>>132
…わし一応今年で200歳になる不死者(寿命がないだけ)なのじゃが…まぁ良い…あれから色々あってじゃな…今まだ試行錯誤の最中ってやつじゃ…

【データコーデックスを眺めつつ】
…ほむ、これは…この前のかちこみの…

【無数の情報の中から少女にも関係のある項目を見つける】

…あれは本当に胸くそ悪くなるような内容じゃった…
135 :ひいらぎ [sage]:2017/05/22(月) 23:37:25.50 ID:3kKBSotDO
>>133
大丈夫じゃ…若い頃(?)は酔って失敗した事も多々あったがの…まぁ限界は分かっておる…「年の功()」ってやつじゃな…

【何やら自慢にもならないような事をのたまう少女】
136 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/05/22(月) 23:45:05.98 ID:ZsBnHEeho
>>133

「まあ、実際に負けていれば完全に良くて殺されて悪くて実験動物だ。
 丸ごと呑み込まれなかったという意味では勝利の成果はあったのだろうがな」

 元々、戦後処理というものが出来る状態でもなければそのような結束でもなかった。
 強大な解りやすい敵が消えたことで大きな脅威は確かに去った。
 そして残ったのはより狡猾で、かつ千々に広がった多数の脅威だ。

「仕方あるまい。敵を叩けばハッピーエンディングを迎えるビデオゲームじゃあないんだ。
 お前さんだって、万事解決なんて思っちゃあいなかったんだろ」

 落胆の原因は言うならば、思った以上に悪い方向に転がってしまったということだが。

>>134

「前にも言ったが、その身姿(ナリ)では年齢は兎も角、大人は気取れんということだ。
 もちろん、お前さんが悪いんじゃない。そういうものだということだ」

 肉体が精神に与える影響は大きい。それは生き方に対しても同様だ。
 老いぬ者の70年の生涯と、老いる者の同数の生涯ではその質もまた全く違うものだろう。

【だから、クルトも何処か、ひいらぎを子ども扱いである。これはバカにしているわけではない。そういうものなのだ】

「だからこその襲撃だったんだろう?権力者の思惑に知らぬままに流されないため。
 そして、今なお有力な戦力を有していることと、あとはアピールだな。有用でもあることの」

 付け焼刃ではあるのだろうが、ただ流されるだけの駒ではないことを知らしめる示威行動。
 一見して激発的な襲撃にも、どこかしら政治が絡んでいる。少なくともシンプルではない。

【これを不純と見るかどうかはひいらぎの価値観次第だ。】
137 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/22(月) 23:53:55.73 ID:bhiVmjoo0
>>135
「そういう話は信じないことにしているんだ 信じてほしけりゃその足で寝どこまで帰るんだな」
ニヤリと笑い 赤ワインの追加を注ぐ 酔いが回る前に自制できるかな?

>>136
「分かっちゃいるんだけどな・・・頭邪分かっちゃいるんだがな・・・」
一度油から鶏肉を挙げて休ませる

「なんかさ これで自由だってここを立って その足で行方不明になる連中を聞くとさ・・・やる急ねぇんだよな・・・」
しばし休めてから二度揚げ

「それにある程度の組織になるとさ 俺ら単体でどうにかなる相手じゃなくなるしさ・・・はぁ 心の整理が追いつかんよ」
喰うか? と二度揚げジューシーなから揚げとカットレモンをドゾー
138 :ひいらぎ [sage]:2017/05/22(月) 23:56:26.36 ID:3kKBSotDO
>>136
…わしだって不死者になりたくてなった訳ではないのは知っておると思うが…まぁそうじゃな…今度肉体年齢を自在に変えられる薬とかでもつくるかの…

【とにかく見た目が少女のままなのが気になるらしく、貫禄()を出す為に必死なようだ】
…正直この前のかちこみに参加した動機は半分以上はわしの私怨みたいな物じゃから背景とかはあれじゃが…これでそう簡単には手出し出来ないようになるならそれは良いのじゃが…てかどっかのク組織みたいな事するのが世界にはたくさんおるのじゃな…腹が立つのう…

【そういい赤ワインを口に運ぶ】
139 :ひいらぎ [sage]:2017/05/23(火) 00:02:01.79 ID:OiXd8iIDO
>>137
…魔法とかがある世界もあるんじゃから不死者の一体や二体いたところで何も不思議ではあるまい坊や?

【意味の分からない論理()を展開ししたり顔でワインを飲む】

【少女の辞書には「反省」や「自制」の文字はないらしい…年の功()が聞いて呆れる】
140 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/05/23(火) 00:06:21.06 ID:kAOm0wPzo
>>137

「何だかんだでお前さん、まだ若いな」

 そのような割り切りが出来ないロイをクルト自身は好ましく思った。
 もちろん、彼とて多くに利用され、時には嵌められたことも一度や二度ではない。
 そして、未だに燻っているものもあれば、譲れないものもある。

「まあ、なるようにしかならん。そして、せめて手に届く範囲くらいは守り通さなきゃならん。
 それ以上を求めるなら俺達より手が長い奴を担ぐなり利用するなりだ」

 から揚げを口に含む。しかしレモンが出てきたとき、少し眉根を寄せて、

「・・・・・・・・・」

 無言でレモンを退ける。このムーヴ・・・レモン否定派か!


>>138

「それは承知だが、それだけでは、ということだ。お嬢ちゃん」

 流石に少女の外見に貫禄と歳相応を求めるのは無茶というものだ。
 それを無理強いするというのも、それはそれでおかしな理屈ってものである。

「まあ、私怨だろうが何だろうが、お前さんの仕事(ビズ)に助けられた連中は少なくないだろう。
 もちろん、俺も礼を言わせてもらう。酒の一杯くらいは奢るくらいにはな」

 ピンと、銀棒を弾いてから、ひいらぎのグラスに赤ワインを追加。

「ロクでもない連中には不自由はせんということだ。ままならんがな」

 −−−−−
【全員対象】

 そうして、現状確認も兼ねた愚痴を交えた平均年齢の高い酒盛りはしばらく続く事になりそうだった。

//ではコノヘンデー!
141 :ひいらぎ [sage]:2017/05/23(火) 00:19:59.49 ID:OiXd8iIDO
>>140
…ふーむ…まぁ別に貫禄()が無かろうが氏ぬ事はないが…

【何やら納得いかなそうな苦々しい表情でワインを飲む】

…………ク組織を筆頭に憎まれたりするのには慣れとるが感謝されるのは…何やらこそばゆいというか…

【顔を真っ赤にしてうつむきぶつぶつ呟く】

【そしてきっと数時間後には吐瀉物まみれでその辺の床に200年生きた不死者様()が転がっている事だろう】

/乙ですた!
142 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/23(火) 22:10:17.70 ID:kAOm0wPzo
【ヒノモトの国・温泉湯屋】

 この世界にあって、風呂とはそれなりの贅沢であった。
 何しろ、防火設備が整っているわけでもない上に家々は木造。
 一応は燃えやすすぎる藁葺ではなく板葺にはしているが気休め程度。
 それに水も燃料の薪もそれなりに貴重で高価であった。

【ゆえに家々が此処に風呂など持っているはずもなく持っていてはいけない】

 が、この国に訪れていたイムカはここでちょっと困った。
 何故なら彼女は貴族階級であり、さらにプライドは富士山よりも高い。

「男女?混浴?敷居も無い?見知らぬ多人数で湯浴み?正気か?」
「異人さんの文化はわかりませんが、こっちはそれが流儀どすえ」
「・・・余人に肌を見せるなど」
「それに此処には人以外≠烽ィましてな。シツレイなお客は入場禁止ドスエ」

 ここで珍妙なフレーズが出たことに気付くだろう。
 そう、この湯屋はちょっと特別で利用するのは只人のみにあらず。
 百鬼夜行、所謂妖怪も利用するちょいと特殊や湯屋なのだ。

【贅沢な薬湯を用いており評判なのだとか】

「うーむ・・・」

 腕を組んでうなるイムカ。なお、格好はこの時代に合わせて虎毛皮の歌舞伎者風。
 と、いうより、思いっきり異人な容姿なので、歌舞伎者を装ったほうがむしろ馴染むという事情もあった。
143 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/05/23(火) 22:22:30.38 ID:SKzpNOj20
>>142
「……」

そんなイムカの後方、腕を組んで壁に背を預ける鼠人
表情に変化はないが、人差し指でトントントントン腕を叩いているところからすると焦ったく思っているのであろう

「……先行っていい?」

ムガは清潔好きであり、つまり風呂が好きだ
そしてそう、この世界に於いてそれはレアな体験なのである
久々の温かな湯浴みを前に、内心で辛抱堪らない様子なのである
因みに普段からほっとんど服は身に付けていない、地肌は全て長い体毛で隠されている
144 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/23(火) 22:27:12.56 ID:0bB4o/WQo
>>142
温泉文化は遥か昔にとある貴き御仁が拓いたとされる。
それ以前は室の中に横たわり、蒸気を充満させる所謂蒸し風呂形式の物が主流だったそうだ。あれは汗をかくだけで不快に思える。
湯に浸かると言う発想をした貴き御仁もさぞ不快だったに違いない。でなければ温泉など考えもしないだろう。

「郷に入っては郷に従えと言う。例え己の矜持に反するとしても、それを訳に横暴に振る舞うとなれば立派な物とは言えないな」

するりと湯屋に入って来る一人の男。藍色の着流しを身に着け服装は至って平凡な風だが、髪色は雪の様に白く、凡そこの国の人間とは思えなかった。

「此処の薬湯は嘘偽り無い物と聞いたが、傷にも効くか?」

どうやら訳ありのようで、見れば男の左袖はあたかも其処に何も無いかのように肘先程から揺れていた。
145 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/23(火) 22:39:26.92 ID:kAOm0wPzo
>>143

「・・・まて」

 ムガを呼びとめたイムカは考えた末、何らかの結論を得たようだ。
 突然に懐から金粒が詰まった袋をドンと置いて、

「風呂に入っている連中にこれで酒と食事を振舞え。言いたい事は解るな」
「これは、上客様でしたら大歓迎ドスエ」

 ナムアミダブツ!マネーに明かした超法規的処置!
 これが真なるカネモチムーヴか!!

「あとは妥協するほかないか。私も己の我侭で全て通せるとは思っておらん」

【酒や飯よりも湯を優先する御仁もいるだろう。流石にそれを追い出す無粋は無い】

>>144

「ええ、刀傷やらなにやらにも効くと評判ドスエ。あら?」

 番頭は桜雪の凡その事情めいたものをその左袖で察した様子。
 片腕を斬られた。その消耗と疲労は並大抵ではあるまいと。

「おいでやすドスエ」

 そして、番頭は嫌な顔ひとつせずに歓迎。プロであった。

 −−−−−−−−−

>>143-144

「一応、私も軍隊暮らしが長かったからな。別に絶対にどうのこうのというわけではないのだ。
 ただ、流石に不特定多数に肌を晒すのは色々と、その、な。わかるだろう?」

 金糸の長髪を纏め、衣服を脱ぐイムカ。
 白磁の肌。豊満な胸。鍛えられ薄っすらと脂肪で覆われた豹のようなしなやかな肢体。
 造形美の観点で完璧なプロポーションであると論評してよい。

「うーうーうー」

 なお、足元では一つ目小僧がぺとぺとと裸で走り回って湯に直行していた。
 それを追っかけているのはろくろ首な少女か。何ともはや。

「・・・異星種(ゼノ)は基本的に嫌いだが、ここまで明け透けだと流石にどうこうしようとも思えんな」

【さて、各人の妖怪に対する論評は?(害意ゼロ、というかこれでは外見以外さして人とかわらん)】
146 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 [saga]:2017/05/23(火) 22:48:29.04 ID:SKzpNOj20
>>144-145
「……」
「……ま、空いてる方がいい」

イムカのなんとも思い切りのいいムーブに目を見張り、しかし直後に納得したように頷いた
湯船の中では静寂を、ゆっくりと流れる時間を味わいたいというのは鼠人の思う所なのである

「……」

隻腕の桜雪に一瞬、チラリと視線を向けて頬を掻きレッツ温泉
いくら傷に良いとはいえ流石に腕が生えはしないよな、なんて思っても見ている

「ふーん」
「……ま、煩くないなら……」

いいんだけど、と防具を外すムガ
根本として自身もひとから見れば異種である
更にファンタジー世界の出身としてある程度の存在には寛容であった、害がなければとの但し書き付きではあるが
尚、体毛の中に小型の暗器を忍ばせているのは相当の眼力でなければ看破は困難であろう
147 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/23(火) 22:54:15.44 ID:0bB4o/WQo
>>145
「そうか、ならば良し。この身に効くかは試すまでわからんが、まずはその言葉信じてみるとしよう」

片腕を失うのは誤算だった。早急に片割れを回収する必要が出て来た矢先にこれでは先が思いやられる。

「ご厚意感謝する」

番頭にそう告げると彼は足早に着替え、浴場へと向かった。

流石にやや失礼ではある為相手の身体をまじまじと見る事は無く、ただ自然体で会話を続ける。
駆けていく半人半妖の子を見やり、その瞳には殺意の欠片一つ無し。

「そうか。お前は……確かイムカと言ったか。自身と異なる者を区別するか?」

その口調には重圧も嫌悪も無く、ただ純粋に問いかけとして完成された声音。

「俺はそうは思わん。理に反する妖は斬る、だがそうで無い者は人と同じだ。好意、嫌悪、信頼、憎悪、人と同じ様に感情がある」

普段妖を斬り捨て、また斬り捨てを繰り返す男とは思えない言葉。その言葉の奥には深く、見通す事の出来ない真実がある。
148 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/23(火) 23:11:12.49 ID:kAOm0wPzo
>>146

「湯の中にまでとはやや無粋にも思うがな」

 しっかりと看破していたイムカは咎めるまでもなく一言。

「か弱い女人の私ですら丸腰だというのに」

 素手で人間を5メートル以上吹っ飛ばせるのをか弱いと呼ぶべきかはともかく、
 そのような冗談口も叩くイムカであった。当人としては精一杯のユーモアのつもりらしい。センスは兎も角。

>>147

「ああ、区別するな。文化と規範と経緯だ。それだけではないとも解ったが、
 身についた規範は中々に洗い流せるものではないよ。私は・・・詭弁家にも恥知らずにもなりたくはない」

 人類が滅亡の際に立たされた銀河大戦世界の出身者だ。
 人類とそれ以外、そして人類に対してすら抑圧的かつ無慈悲な社会体制。貴族階級として受けた教育。経験。
 それを歯牙にもかけぬと口に出来るなら、それは詐欺師か人間とは別の何かだ。そしてイムカは人間なのだ。

【奇妙にひん曲がった誠実さというか、不器用っぽい正直さというかである。何にせよ真の意味でプライドが高い】

 −−−−−−−−−−
【湯】

 この世界の銭湯の特徴は、浴槽の入り口に上記を逃さぬための石榴口と呼ばれる板戸だ。
 だから、浴客はその狭い下側をくぐるようにして浴槽に入るという仕組みになっている。

【目の前では壁の一部が割れて浴槽に向かって斜めに突き出したっぷりの薬湯を流し込んでいるようだ】

 また、石榴口も見所充分だろう。総じてカラフルで美しい絵が描かれており、
 ある種の洒脱さを思う存分に演出していた。これはある意味でもっと先の時代の銭湯の壁画の先駆けのようにも思えた。

「なるほど、中々に悪くは無い」

【ざばりと、湯を浴びて身体の埃を洗い流し、石榴口を潜るイムカ。中はやや薄暗いが夜目がとても利くため問題なし】

 湯は透明な緑色で、身体を沈めると、なるほど、中々に沁みるものがあるものである。

【湯屋の薬湯・・・負傷治療、活力回復、呪い除去、病気退散、内臓疾患回復・・・流石に幻想世界に半歩踏み込んだ世界だ。効能が伊達ではない】

 なお、周りは猫娘やら、ぬりかべやら、蜘蛛女郎やら中々に個性的なメンツがいる様子。
 ちなみに女妖怪はどれもタイプは違えどとても見目麗しいのばかりであると記述しておく。
149 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 [saga]:2017/05/23(火) 23:25:18.74 ID:SKzpNOj20
>>147-148
「腕が生えたら教えて欲しい」
「……、……」

冗談めかして桜雪に告げる
茶化している訳ではなく、久々の湯浴みを前に心踊るムガなりの軽口なのだ
そしてイムカに暗器を指摘されればほんのりと、真紅の瞳を開くのであった

「……♪〜」

絢爛ざくろ口を潜る、これは初見だがこういうモノだと周囲の行動から学んだ
イムカの人払いにもよらず、案外とまだ入浴客がいる
しかしまぁそれは仕方あるまい、気にしても詮無い事だ
桶に湯を汲み数度浴びる
長い体毛に覆われた体だ、地肌のみのモノ達よりも念入りにするのは自然な事である

「……?」

しかしそこで違和感、肌がヒリヒリするような
まぁ気の所為だろうと入浴、ほぅと溜息
実に心地良い、骨の髄から疲れだとか様々な悪質な感情が抜けていくような

「……、何……?」

やっぱりそれでも違和感、小首を傾げて両手を見下ろすが異常無し
→ムガは気が付いていないが、開花したばかりの呪術の力が温泉の解呪効用と相反し微弱なアレルギーめいた反応を示している!
 呪術やその手の魔道に知のあるモノであれば見抜ける程度の現象だ!
150 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/23(火) 23:32:59.20 ID:0bB4o/WQo
>>148
「文化、規範か。俺と同様だな」
「…………どうやら、その精神は鋼鉄にも勝るようだ。その頑健さ故に、砕け散らぬよう」

罅一つ入らぬ程に堅牢な精神は誉れ高い物だ。しかし、堅牢故に砕ける時は一挙に瓦解する。
堅牢な城壁を再び築き上げるにはそれ相応の労力が必要だ。それが叶わず、膝を屈した者を幾度となく見て来た。
柔軟さと堅牢さ、どちらも人間には必要なのだ。少なくとも、人でなしの彼はそう考えていた。

壁一面に描かれた絵柄を眺め、ふと懐かしさを感じる。もう忘れた筈の記憶。

「あぁ、未だ神代に近い事はある。神秘も十分に流れ出しているようだな」

そう言う彼の左腕は肘より少し上からばっさりと斬り落とされていた。奇妙なのは、その切り口がやや内側に傾いていること。
まるで、自分自身で斬り落としたかのように。

>>149都合の良い奇跡は起こらない。どうやら、これには然して効果も無いようだ」

わかっていたかのような口ぶりで左腕の具合を伝える。この世に都合の良い奇跡など無い。
どれだけ努力し、どれだけ崇高な意思を持っていても、理不尽に死ぬ事だってある。
その逆も然り。悪辣外道、醜悪至極、凡そ善の心など微塵も見えやしない程の者が平然と生き延びる事もある。むしろ悪人だからこそ生き延びる。

「……お前、それは承知の上でやっているのか?」
「お前の持つ力、どうやらこの湯とやや反りが合わないようだぞ」
151 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/23(火) 23:44:59.90 ID:kAOm0wPzo
>>149

『なんや、あんさん、ややこしいですなぁ』

 と、ここで湯の中≠ゥら突然ムガに向けて向けられる声。
 ややこしい・・・どうやら、湯と鼠人の反応を見抜いたような口調であるが。

【ここでムガの眼前にプカリと皿のようなものが浮かんで、そしてすぐに緑色の顔が水面より顔を覗かせた。河童である】
【河童も湯につかるのか?という素朴な疑問がでるようなでないようなである】

「湯屋の河童。ここに居ると聞いていたがドンピシャか」
「へぇ」

 どうやら、イムカが今回、この奇妙な湯屋に赴いたのは湯治だけが目的ではない様子。

「この河童は情報屋だ。湯屋でしか会えないから湯屋の河童。
 まあ、それは兎も角・・・そうだな、金子は払っているんだ。君も何か聞いてみるか?」
「へぇ、色々と耳は聡いほうでしてな。たとえば、異人さんの3サイズとか、アンタみたいな鼠人の人攫いとか色々ですわ」

 どうやら、本当に色々と知っている様子。

>>150

「派手にやられたようだな。機械義手でもつけるか?もっとも侵襲性の問題もあるから、
 キミのようなサムライの場合、ハイテックであればあるほどいいとも限らないが」

 サイバー化は霊的な均衡を崩して時に戦力アップどころかダウンに起因するという説がある。
 これは諸説あり、サイバー化後も無関係で魔術を行使できるものもいればその逆で剣技の精妙さすら失うものすらいるなど、
 千差万別すぎて、実際の正解に至る公式は未だ導き出せていないのが現状でもある。

「バイオ医療による再生技術もあるにはある。まあ、その状態を延々と続けるのは良くなさそうではあるな」

【ここで↑↑↑の湯屋の河童が現れる。イムカの目的らしい】

「で、お嬢の用件は白面金毛の大妖でしたっけ?」

 ナムサン!イムカの用件は偶然にも桜雪と無関係ではない!
152 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 [saga]:2017/05/23(火) 23:54:01.33 ID:SKzpNOj20
>>150-151
「なるほどね……」
「……ん? あ、あぁ、これがいい、これが」

腕に関してはまぁそうだろう、生えたらコワイ
そんでもって呪の反応に関しては少し目を泳がせた
知ってました的な口調と空気、だが無論強がりの虚言

「……、」
「出歯亀、いや、出歯河童?」

そもそもなんと言うか、湯船に潜っているというのはふつーに入っているよりもどうにも変質者っぽい
小首を傾げ尻尾を少し動かした

「あぁ、じゃあその両方を頼むよ」
「……特に後者を念入りに」

相変わらず普段言わない様な冗談を交える、なんだかんだで入浴というのは上機嫌にさせるらしい

153 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/24(水) 00:02:16.16 ID:P6OLRy4oo
>>152

「………」

 ベチン!とイムカの冷徹にして冷酷なるチョップが、
 ムガにジャストミートしたとか何とか。冗談口にはツッコミが必須である!

『どうも、前者のほうはどんな仕置きくらうかわかったもんじゃないようやなあ』

 イムカがキッと睨むと、顔を思いっきり逸らす河童。流石に情報屋。危機に敏感。

『角ありし鼠の子ら…連中、あれはかのっさの直参というより雇われでさぁ。
 元は呪い繰りの鼠からの分派らしいが、さらに起源は無自覚な越境やら重ねて不明。
 生質は狡猾で残忍、それでいて頭がいいし、歪みなんてのも使う』

 お湯をぺちゃぺちゃと、頭にかけながら、

『ま、文化の大元はもう西洋圏に染まっちまっている。アンタとは近いようで大分遠いよムガさん』
154 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/24(水) 00:04:35.96 ID:QyLRf2vPo
>>151
「いいや、止めておこう。カラクリでは、俺の速度について来れるか」

ギアの消耗、モーターの耐久性、排熱の手間、神経伝達におけるレイテンシ、その他機械には利便性の代わりに幾つものデメリットが付き纏う。
それらはあくまで人間に付けるが故に些細な問題で済むのであり、人間をとうに超えた存在が使えば逆に行動を阻害する。
彼は又聞きした情報で知っている程度だが、やはり身体にカラクリを仕込み技能が低下するリスクはある。

「再生か。それは良い提案だ、治った先から全て霊的反応に変われば医者が心底驚くだろうが」
「あぁ、刀については問題無い。元より俺は二刀流、片手で振るうのが常だ」

今までの戦いでも彼は殆どの状況で片手のみを使い刀を振るってきた。
一振りしか帯刀していないにも関わらずその戦法を貫いてきたのは、そもそももう片方に握るべき片割れがあるが故。

「河童か。皿が割れんとは珍しいな」

不意に現れた河童を見ながら、口にした言葉に耳をそばだてる。白面金毛、九尾の狐。彼の大妖の名を此処で聞くとは。

「……ほう、その話、少々興味が湧いた」

視線を鋭利な刃物の如き鋭さに豹変させながら、桜雪は河童の続く言葉を待った。
155 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 [saga]:2017/05/24(水) 00:15:55.41 ID:vyZlDbX50
>>153
「ぁ痛っ」

ぺちこーんと頭蓋骨まで響く手刀
頭頂部を片手で撫りながら肩を竦める

「ふーん……」
「郷も不明、しかも越境してるんじゃ拠点も掴めない」

いつぞやの邂逅を想起、湯船の中で足を組み直し胡座をかいた

「その……元の、呪い操り?」
「それも知っときたい……」

ただそれでも、根本としては敵側の行動への対応という事しか現時点では出来はしないであろう
越境者を相手取る場合の厄介さではある
最も、それは相手からしても同様ではあるかもしれないが
156 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/24(水) 00:30:15.81 ID:P6OLRy4oo
>>154

「君の話を聞くと再生医療の範疇か自信がなくなってきたがな」

 なんともはや、という風なイムカである。が、どうやら次の話と桜雪の反応で、

「…老師が言っていたムテッポーな祓い屋とは君のことだったか」

 と、どうやらイムカのこの情報屋への依頼、老師とやらが関わってるようで

【 老師  =  わうん(柴犬) 】

 −−−−−−−

「あの尾裂狐(オサキ)な。そう、アンタや」

 河童は尖った口で桜雪を指しながら、

「アンタらが母体を早いうちにぶっ殺しよったやろ?おかげで成熟せんまま外に出てもうた。
 だからアレ、力を蓄えている最中や」

 河童は温泉卵をひょいひょいと口に入れる。形(ナリ)と態度がふざけているが、

「アレはただの九尾狐やのうて、起源はディーモン関わっているからなあ。
 悲観と感情を餌に成長しよる。たぶん、デカくなるのはあっという間や」

 負の感情の集合でもなければ幻想よりの発生でもない。
 桜雪が体験したようにその起源はもっとおぞましい事象によってであった。

「この世界にはもうおらへん。小世界に行ってもうたで。チューカとかいう文化やったっけ?
 王朝にもぐりこんだとか何とか。だとするとその世界の時間はもう無いやろなあ」

 九尾狐…もし『傾国の美姫』として化身したとすれば、何が起こっているか、何に至るかは自明。

「そんなとこや。役に立ったか?」

 そう言って、イムカに竹簡を渡す河童。境界線ゲート座標だろう。

「充分だ」

 そう言うと、イムカはそれを胸の谷間に差し込んでしまった。奪取は困難だ!!


>>155

「連中の起源、諸説あるけどその一つが東洋文化圏の鼠人の一族や。呪いを繰る連中やったらしい。
 もっとも、平行世界やら境界線の時間差異やら何やら無茶苦茶に混じってもうてるから系譜と呼ぶには怪しいけどな」

 何せ鼠というのは性質上、あらゆるところに潜むもの。それがありようだ。
 それこそ世界を超えて混じったり、分裂したり、平行世界でパラレルになったり、
 どこでどう転んでも不思議ではない。それでも生存能力と貪欲さにより繁殖する。

「正直、これについてはややこしすぎて何とも言いかねるな。ああ、こっちの話は御代はいらへんで」

 −−−−−−−−

>>154-155

「じゃあなあ」

 ドブンと河童は再び、湯船に潜ってしまった。そして、

「そろそろのぼせそうだな。用件も終わった。あがるとしよう」

 そうして、イムカは湯をでて、ひとまず、この奇妙な湯屋の話は終わりとなった。

//いじょ!
157 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 [saga]:2017/05/24(水) 00:43:15.52 ID:vyZlDbX50
>>156
「ふぅん……」
「……あぁ、どーも……」
「まぁ、胡瓜でも買え」

と、心づけ程度の小銭をと親指で弾く
因みにこれも体毛の中に潜ませていたのだ
→後で温泉卵と酒と洒落込む予定故!

それにしても呪術使いの鼠人とは、と鼻を鳴らした

「あぁ……先にどーぞ」

鼠人の入浴は長い
部屋に戻るのはたっぷり数時間の後になるのであった

//お疲れ様でしたですっ
158 :『Right Behind You Baby』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/25(木) 21:55:01.48 ID:vdkoogX30
【スプロール。とある企業(カノッサとかとは無関係)のお膝元の街】
【九龍城砦じみて様々な建物が集まった、猥雑な繁華街エリア】
【身体の大半を機械に置き換えた低所得者層と荒くれ者の行き交うこの街は、今は謎の殺人鬼の話題で持ちきりだ】

【出会うもの全てを殺し、機械化されてない人間なら心臓と肉を、そうでない者なら電子回路を抉り喰われ殺される】
【曰くその殺人鬼には顔がない。曰くその爪は鋼鉄すら引き裂く。曰くその殺人鬼の目的は皆殺し。曰く神の御使い。etcetc……】
【旧世紀のフォークロアじみた戯言だ。だが既に、犠牲者は数十人にも及んでいる】


「……と言うわけで、俺らが派遣された訳だ。説明終了」
【越境者を乗せた無骨な装甲バンを、ビルの様に巨大な集合住宅の前に停め、ソーマタージが早く出るよう促す】

「最初は隣接する貧民窟のサイコの仕業と思われてたんだが、同一犯の犯行にしてはちょっと、な。
 一日中ノンストップで路地や屋根を駆け回り、目につく人をバラバラに引き裂いて殺すガッツはあるか?俺にはあるが、まぁそういう事だ」
【ズカズカとフロアに上がり込み、振り向かず進んでいく彼の語る所によると、死体の状況、死亡推定時刻から見て、下手人は尋常の人間では考えられない勢いと手口で殺している】
【となれば並大抵のデッカーや警察機構では対処は難しい。腕利きの使い捨ての傭兵の出番だ】


「市民には内緒で、そこら中に仕掛けられたカメラやセンサーが反応した。このマンションの八階だ。
 今の所まだいるらしいから、コッソリ忍び寄る。目標がいたら殺す。簡単だろ?」
「インカムを渡しておく。これで離れた所でもお話しできるね。
 既に先行部隊が向かっている筈だ。お前らはそいつらと合流してきてくれ。地図のこの部屋…丁度目的の階の真ん中だな、ここにいる。
 俺?俺は先に逃げ道を塞いで来る。順調にいけば朝にはカネを握って帰れる、楽な仕事だ。気張れよ」
【エレベーターのドアが閉まる。ヒラヒラと手を振り、ソーマタージは一足先に八階へと向かった】
159 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/25(木) 22:08:34.19 ID:HYvIIsxn0
>>158
「……それはなんとも……」

悲痛な面持ちで唸る半人
多くの犠牲者を出す殺人鬼の退治とあらば手を挙げずにはいられない性質だ
ついでにいえばスプロールではデッカー勢力に所属していたりもする
ならば仕事として協力するというのも自然な流れなのである

「畏まりました……逮捕の必要は?」
「ソーマ様も、お気を付けて」

インカムを受け取り装着、月光と赤刃を確認するようにそれぞれ軽く撫でてからいざ出陣
160 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/25(木) 22:08:51.26 ID:X780GVzM0
>>158
とりあえず耳に突っ込みますが 実のところインカムの使い方がよく分かっていない男 ロイゴールドマン
スプロールでは絶滅危惧種な完全フレッシュなボデーを持つ彼に ハイテクはかなり難しい道具だった

「室内戦か・・・長柄は使いづらいかもしれんな」
サーベルを抜き ソーマタージの後を追う まぁソーマタージ程の使い手ならば 自分の到着時にはきっと下手人を捕縛しているに違いない(無意味なフラグ立て)
161 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/25(木) 22:13:52.79 ID:vzUgb2sRo
>>158

「デッカー界隈でもかなり話題の殺人鬼でな。マッポポイントもうなぎのぼりだ」

 実際、ポイント目当てのデッカーが安易に手を出しては、
 ものの見事に心臓を抜き取られた惨殺死体のお仲間入りである。

【探っているうちに餅は餅屋というべきか。珍妙な情報経路を持つソーマタージから一報が入り、
 指定エリア外にわざわざ出向したデッカーがおなじみのイムカというわけだ】

>>159

「ちなみにデッカー界隈ではとっくにタイホは度外視。見つけ次第、殺せになっている」

 それでも一応は治安維持機構か?と首を傾げたくなるようなスプロール精神である。

>>160

「耳にそれを突っ込んでだな。そう、そっちは胸のホルスターなどに接続して…」

 存外に世話焼きな気のあるイムカさん。何かハイテクおんちにしっかり説明。
162 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/25(木) 22:20:32.91 ID:HYvIIsxn0
>>160-161
「あーあー、これで聞こえるはずですよ、いえーい、どうですか?」

イムカの手解きでインカムを装着するロイ
そんな彼に向けてマイクテスト、何故かちょっぴりハイテンション

「……生死不問対象ですか、畏まりました」

スプロールデッカーではそう珍しくもない扱いの犯人
静かに頷き、改めてその狂暴性を再認識するのであった
163 :『Right Behind You Baby』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/25(木) 22:20:35.96 ID:vdkoogX30
>>全員対象

「それじゃあ俺は、逃げ道を塞いでくるから。これも重要な役目だぜ」
【一行を軽く指し、後ろ向きにヨタヨタ数歩歩いて手短に伝えると、非常階段の方向へ】
【これ以降、結果はどうあれ任務が終わるまで下に降りる事は出来なくなる】


「余所者が……」「消えるか死ぬかしちまいな。間抜けどもめ」「クソランナーめ…。常識ねぇのかよ…」
【戸を開こうとしない住民達。陰湿な怨嗟の声の中、唯一開く扉がある。合流場所に指定されたワンルームだ】

【中に入ってまず気付くのは、大量の血の臭いだろう】
【数cm先も見えないほど真っ暗だが、入口の壁に触れば理由は自ずと分かるはずだ。大量の血がここまで飛び散り、ベットリとそこら中を濡らしているのだ!】
【べチャリと落ちてくるモノがある。切断され、勢い余って天井に張り付いた、顔面の右半分だ】


「……ああ…、アンタ……。助けてくれ…助けて……くれ……」
【月明かりに僅かに照らされた暗いワンルーム。無惨な数人の死体の中に、一人だけ生き残りの男が】
【例の先行部隊だろう。企業の腕章を着けた腕は中途からもぎ取られ、両のサイバネ義足も無惨に中身を晒し、火花を飛ばしている】

「助けてくれ……。ヤツがいる…、夜闇に紛れて、俺達を……。
 許してくれ……許して……」
【月光が仰向けに転がる男の顔を照らす。顔面の皮を丸ごと剥がされ、右目の辺りからを齧り取られた剥き出しの顔筋肉を!血塗れの頭蓋を!】
【丸い片目から血涙を流し、歯をガチガチと鳴らす。息も絶え絶えだ、このままでは長くないだろう】


【判定:勘、観察眼→一つしかないワンルームへの入り口には、髪の毛の様に細い、黒いワイヤーが張られている。迂闊に踏み込めば、簡易的な手榴弾トラップが作動する!】
164 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/25(木) 22:27:05.33 ID:HYvIIsxn0
>>163
「……!」

住人達の手厚い歓迎の声を掻き分け進み、至ったのは修羅の庭
死臭を探知し次に先行部隊の生き残りを発見、直様立ち入ろうとするも逡巡したのは無機的な部分からの警告音

「……解除は……、クソッ、切断を試みます……!」

イムカとロイの行動次第ではあるが、迅速に月光を斬り上げてのワイヤの切断を狙う
もしそれが成功、或いは他の手段での罠の無力化が叶えば先行部隊の生き残りを保護する為に突入し彼の元へと駆け寄るであろう
165 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/25(木) 22:32:43.90 ID:vzUgb2sRo
>>163

「ふーむ」

 あからさまな血の臭い。誘われているのやら根っからのサイコなのやら両方なのやらだ。

≪000111010101≫

【そうしている内に先遣部隊と合流。もっとも合流と呼べる有様ではなかったが】

「拷問をくらったに等しい。どちらにせよ偏執的だな」
≪00011111010101≫

 サーボスカルのセンサーがワイヤーの存在を知らせる。
 どうにも犠牲者を餌にして、正義感過剰な類をハメるくらいの知恵はあるようだ。

【(>>164)タェンティースの斬撃でワイヤー解除ならよし。
 ダメでも偏向フィールド持ちのイムカなら手榴弾トラップ程度なら何とかなる。
 ゆえに決断的に部屋に踏み込むことにする】
【サーボスカルに生存者のスキャニングを行わせる。何も無ければそれでいい。それ自体が罠であることを警戒】
166 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/25(木) 22:36:03.51 ID:X780GVzM0
>>161-162
「えぇっとこれをこうして・・・ここが・・・いててて」
コードがこんがらがって耳を引っ張る

「ここが・・・えぇっと こうか! よし 聞こえるかー?」
どうやら装着完了 だがインカムからロイの声が聞こえない 電源が入ってないのだ

「よしこれで大丈夫なはずだ いくぞ!!」
もちろん電源が入ってないので相手の声も聞こえない

>>163-165
さて インカムに電源が入ってない状態で合流先のワンルームに到着
しかしすでに相手はお仕事を完了させた後の様だ

「ッ!!」
暗がりを嫌い 紅蓮の闘志を立ち上らせ 自らを松明とし 辺りを照らす

さて 助けを求める仲間 だが辺りに感じる違和感

「罠か・・・」
この男自身 暗がりの不利を明確に打ち消す技能は持ち合わせていない
なので切断をタェンティースに任せ 踏み込むのをイムカに任せ 後方からのアンブッシュを警戒
形としては イムカをタェンティースと自分で挟み込む形になるだろうか?
167 :『Right Behind You Baby』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/25(木) 22:47:16.86 ID:vdkoogX30
『アローッアローッ聞こえる?こっちは準備整ったぜ、もう下には降りれないから注意しろよ』
【状況に気づいていないソーマタージの無線が届く】
『共用トイレはもう向かえないから、今のうち済ませとけよ。そっちの企業のイヌ共にも言っとけ』


>>164>>166
【SLASH!月光一閃。ワイヤーは緊張が切れたかの様にしなり、その効力を失う】


「許してくれ………許し……」
【剝き出しの瞳がグルンと上を向く。限界か?否、それだけにあらず!】
【瞳は慈悲を乞うかの様に部屋の角を見つめる。月明りも照らさない、深淵めいた暗がりを】

「KUAAAAAAッッ!!」
【次の瞬間、生き残りに駆けよるタェンテイースの喉元を狙って、ミサイルめいて突っ込んでくる黒い刃、襤褸布の巨岩めいた体躯!】
【決断的な刺殺ついでに、暴走列車めいた体当たりをかまし、一行を強引に弾き飛ばして部屋から逃げ出すつもりだ】

【明かりを持つロイにはハッキリ見えただろう。猛獣の体毛の様に頭部を覆い、炎の様に蠢く、無数のくすんだ鉛色の触手を!】

>>165
【生存者は彼一人、他は全て言葉にするのも憚られるほどに無惨な屍を晒していた】
【その生き残りも、外傷こそ酷いものの特に何かが仕掛けられている様子はない】
【ただのありふれたトラップだ。怪我人を助けようとすれば諸共に吹き飛び死ぬ、原始的なトラップ】
【ただの認識崩壊サイコという訳でもないらしい。厭らしい手だ】


【その時である!獣の叫び声と共に、タェンテースの向こうから脱線暴走列車じみて迫ってくる下手人!】
【まともに受けた際の衝撃は侮れない。命は無事でも、前後の二人諸共弾き飛ばされるのがオチだろう】
168 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/25(木) 22:54:54.62 ID:HYvIIsxn0
>>165-166
「……あれっ?」

ロイからの通信が届かないなと疑問符
しかし彼我の距離の事もあり、現時点では肉声が聞こえている
ツッコミを入れようと思った矢先、戦闘に立ち入りそれは中断された

>>167
「ソーマ様、先行部隊壊滅、詳細不明、コンディレッド!」

「……、く、ぉのぉぉぉッ!!」

ソーマタージに叫び、そして直後襲い掛かる黒き死神のアンブッシュ!
咄嗟に咆哮、上半身を逸らしながらの回し蹴り一閃!
ヘルメスの靴+宇宙世界の機動兵器の装甲板、そして半人自身の脚力と自重
それらの要素とタツジン的なワザマエの合わさった反撃ではあるが、しかしその本質としては圧倒的に救援を重視している
故に全霊には遠く、また肩口を突き刺す刺突もマイナス要素の一端を担う!
169 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/25(木) 22:59:01.94 ID:X780GVzM0
>>167-168
「・・・うん 聞こえているな」
肉声とインカム空の声が判別できていない たぶん聞こえていると判断 んで室内にエントリー

「くそったれ!!」
もう片手でスクラマサクスを抜き二刀流に
タェンティースを援護するように飛び込み 鈍色の触手を二刀によって切り裁かんとする
170 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/25(木) 23:00:14.66 ID:vzUgb2sRo
>>166

(処置なしだな)

 ナムサン!あまりといえばあまりのアレっぷりに政治将校すらついに匙を投げた!!

>>167

「知恵の回るサイコの類か。碌なものではない…なっ!!」

 突然の襲撃!否、ある意味では予定調和めいてもいるか!
 イムカはタェンティースの肩越しに襤褸布の何者かを視認!スプロールらしいサイケな姿だ!

(――ここは)

 密集状況ではさして数の利は生かせない局面と判断。
 近接戦に秀でた二人が前後にいるのだ。ここはむしろ足を引っ張らぬよう立ち回る局面と判断。

【壁際にギリギリまで身を寄せてスペースを確保。片手で真っ直ぐに粒子短銃を構える】

≪ブラスターモード:エリミネーター/バースト≫

 狙いすました三点バーストレーザーを下手人に向けて放つ。
 動きを阻害するための牽制目的であり、これで仕留められるとは思っていない。

【牽制射撃…敵の行動阻害を目的とした銃撃】
171 :『Right Behind You Baby』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/25(木) 23:21:05.09 ID:vdkoogX30
>>全員対象
『マジ?もう?』
【気の抜けた返事と、カランカランという金属音が返ってくる。サボって休憩でもしていたのだろう】
『今から向かう。それまで精々気張ってろよ!』

「GGGGGGRRRRRR…!」
【バシン!咄嗟に出した前腕が回し蹴りを受け止める!衝撃で床を少々滑る異形!】
【固い。筋張った肉か、サンドバッグを殴っているかの様だ。尋常の人間やサイボーグではない!】


【そこに襲い来る二振りの刃!軽く上体を逸らし、頭部への直撃は避ける】
【斬り裂かれた触手は空中で数度蠢き、床に落ちる頃には塵芥となって消滅。効果なし!】

「UROOWOOOOOOOOO!!!」
【黒ずんだ牙を開き、異形が咆える。お返しとばかりに、長い腕を生かしてタェンごと叩きのめそうと、横薙ぎに振るわれる黒い刀!】
【刃こぼれは酷く、血脂に塗れテラテラと光を反射する刃、刃物というよりは鋸刃付きの鈍器だ】

【しかしその怪力から振るわれる以上、ただの鉄棒とは思わない方がいい。まともな人間なら一撃で骨は砕け、肉は潰れ爆ぜる!】
【斬り裂かれでもしたら、傷口もズタズタとなる。何より、ただの獣の太刀筋ではない。真っ当な剣術に基づいた攻撃だ】


【SHREEK!SHREEK!SHREEK!刀を振り抜いた胴に、イムカのレーザーが突き刺さる。肉と外套を焦がす光に、たたらを踏む】
【暗く濁った、工場廃液じみた液体が流れる。これがこの獣の、異形の剣士の血なのだ】

「…AAAAAAAAARRRRRRRGGGHHH!!!!」
【一際大きな咆哮を上げ、強張った指を薙ぎ払うように振るう】
【KRAASH!隣の部屋との壁が掬いと取られるかの様に壊され、破片が散弾めいて一向に襲い掛かる!】
172 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/25(木) 23:32:12.67 ID:vzUgb2sRo
>>171

『了解した』

 言葉短くソーマタージへの通信を終えると、
 イムカは散弾の如く壁材をバラ撒いた下手人に対して、あえて前に出る。

【リフラクターフィールドによって指向性の弱い瓦礫飛礫ならば弾き返せる!】

 フィールドエネルギーが減少し、周囲に放電を散らすが、仔細問題なし。
 下手人への距離を一気に詰めて――黒檀の旋棍を抜き放つ。

「イヤーッ!!」

 ブン!と旋棍うぃ振るい下手人の鎖骨を狙う。が、これは本命ではない。
 タェンティースとロイとのやり取りを見て取ったが、下手人の耐久力と白兵戦r技能は並ではない。
 イムカが相対するにはリスクが高い。それは自明であった。ゆえに、

「皇帝陛下の護りあれかし!」

 こちらが本命、灯油で濡らした右手が、イムカの祈りの言葉と共に暗い室内に白色の閃光を発する!
 信仰の奇跡による光は仲間の目を焼く事はなく、ただ敵の視界のみに痛烈な白光を飛び込ませる!

【信仰の奇跡/白熱光…敵の視界を灼く強烈な閃光を発生させる】
173 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/25(木) 23:34:26.40 ID:HYvIIsxn0
>>169-171
「分かりました……!」
「……重っ……!?」

武術の技の知識を有する半人、その蹴り抜いた違和感に目を丸くする
スプロールによくあるサイバネティクスやアンドロイド的義体とも異なる

「くそ、なんだ……」
「イムカ様、ロイ様、こいつ、ただのサイコじゃ……!」
「……きゃっ!?」

敵の肩の輪郭がブレた、視覚的な認識が間に合わない
朧げな月の光がそれを助長している、焼け付くような痛みが腹部に走った
回避がワンテンポ遅れたのだ、ノコギリで強引に裂かれた肉片が散り血ともオイルとも付かぬ液体が舞う!

「……く、そっ……!」
「ぁ痛ぁっ!?」

反撃に振るう腕、虚空の刃が呼び出され剣士に殺到!
直後飛散する瓦礫の散弾を身に浴びる
それは負傷者を庇うための行動である
174 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/25(木) 23:40:18.01 ID:X780GVzM0
>>171
「チッ!!」
動きに隙が無い 狂っているにしては攻撃が鋭い
そして基本ができている

「基地外に刃物だけでも危ないってのに・・・っ!!」
基地外が武術じゃ危険度が別次元だ

兎に角今は敵がタェンティースとイムカにかかりきりで自分に意識が向かっていない様だ

「んなろ!!」
二刀を持って敵の横手に回り込み 2つの切っ先を同時に突き出す
サーベルは肋骨の隙間から肺や心臓を食い破らんと
スクラマサクスは横隔膜を突き破り腸を抉らんと

2つの突きが放たれん
175 :『Right Behind You Baby』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/25(木) 23:56:36.21 ID:vdkoogX30
>>全員対象
【鎖骨に向けて振るわれる黒檀の旋棍。ロイとタェンティースという二人の手練れと相対しながら、そちらにチラリと首を向ける】
【当たる直前には、既に異形は動いていた。先程開けた穴にバックステップで飛び込み、振り下ろされる棒を躱し、
 向かってくるイムカの顎を蹴り上げようとする】


「KUAAAAAAA!!」「アイエエエエ!?「アイエエエエエ!」
【その時である。触手の奥の赤い両目が見開かれる!生き残りと隣人が悲鳴を上げる!白光が瞳を潰したのだ!】
【半ば転がる様に離れ、片手で目元を抑える異形。その身体が数度震え───】

「Gaaaaaaaaa!!」「アイエエエ!?」
【ズルリ。異形の肩から腕にかけていくつもの切れ目が走り、次の瞬間それらは赤い眼と化して開く!】
【体の一部を強引に作り変える外法は、各々の動きを捉える】


【目にも止まらぬ疾さで振るわれた刀が、タェンティースの虚空の刃を防ぐ】
【何本かは深々と突き刺さり、濁った血を飛ばすが、異形は彼女に向かおうとしない。逃げる事を選んだようだ】

「アイエエエエ!」
【件の生き残りは、剥き出しになった歯をガチガチと鳴らし、目の前のイクサに怯える!】
【タェンティースが庇ったおかげで、破片が当たる事は終ぞなかった】


【続いて向かってきたのは、ロイの刃だ。体を半身にし、二刀を右腕で受ける!赤い眼の幾つかが潰れる!】
【やはり固い。筋張った肉に無理矢理ナイフを通すかの様だ。異形自身も、堪えた様子はない。ただ穢れた血が流れるだけだ】

「Uaaaaaaaaa!!!」
【ギチギチと刃を刺したまま体を捻る。貫通した切っ先は、腕にさらに切り傷を付けるが止まらない!】
【反撃の大砲じみた思い前蹴りをロイに放ち、異形の剣士は部屋の扉を突き破って外へ!】
176 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/26(金) 00:04:28.69 ID:jttgG4UEo
>>175

「とんでもない耐久力だな。ソーマタージはまだか?」

 外へ逃げようとする下手人の背に向かって粒子短銃を構える。
 並大抵の火力では足止めにすらならぬのは解りきっている。ならば――

≪ブラスターモード:エリミネーター/ピアシング≫

 粒子短銃が変形・展開し、赤熱する放射版を露出させる。
 エネルギーセルに蓄えられた威力を全開放した最大出力モード。

【イムカの拡張現実に敵の動きと予測動作が表示】

「――!!」

 BLAME!!紅いピアシングレーザーが周囲大気を瞬時にイオン化させ、
 破壊的な熱力を閃光の内部に内包しつつ、下手人に向かってその牙を剥いた!!
177 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/26(金) 00:05:16.71 ID:XbxCy+CA0
>>175
刺さった だが浅い
腕を傷つけるもそこまで ただ廃液の如き血が流れるだけ

「グヘェ・・・!」
オーガの腹革を使った革鎧でも殺しきれぬ前蹴り 衝撃で二刀も抜けてしまう

「グッ・・・まt・・・ゲホッ」
体の芯を揺さぶるその攻撃に顔を歪め片膝をついてしまう
追撃は 無理そうだ
178 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/05/26(金) 00:05:59.17 ID:L9nF+XnR0
>>172
>>174-175
「……ぐ、痛ぁっっ……!」
「すみま、せ……、戦闘続行、不可能……!」

半人の背に穿たれた無数の傷
そこから溢れる夥しい血ともオイルとも付かぬ液体
弱々しく通信機越しに伝える半人、意識すら保ってはいるがこの状態での戦闘とは死を意味する
怪我人を庇った格好のままで上半身だけを動かし戦闘の推移を見守る形となった

179 :『Right Behind You Baby』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/26(金) 00:22:06.46 ID:SWUlu3DM0
>>全員対象
「今俺を呼んだな!」
【蹴り破られた扉の向こう。横合いから異形を殴りつけ、ソーマタージが現れる!】
【丁度室内のイムカの銃が見えたため、慌てて離れようとしたその瞬間】

「…アァ?」
【腹部に深々と黒い刀が食い込む、数歩よろめいたその脚が、鋭いローキックでへし折られる】
【白い血を吐き、手すりに叩きつけられたソーマタージは、血を吐きながら数十m下の地上へ落ちていった】


「Gaaaaaaaaaa!!」
【SHHR-KROOM!!眩い閃光が異形の背中に吸い込まれ、右胸を突き破る!】
【バタタ、と穢れた黒い血を垂らし、ゆっくりと振り向き、越境者の方を向く】

【憎悪、それ以外形容のしようがない表情が、一行を睨んだ】
【口から黒い血を垂らし、尚も狙うかの様に右の頬に幾つもの赤目が現れ───逃げた】

【垂れていった血はマンションの階段から跳び、隣のビルへ、そこからまた雑多な街の何処かへと消えた事を示していた】
【殺人鬼は逃げた。が、話は唐突に終わる。この邂逅から数日足らずで、バッタリと事件が起きなくなったのだ】
【模倣犯による凶行は相次いだが、本人によるものと思われるものは無くなった】


【最後の犯行から数日が立った。この街の噂は、突如姿を消した殺人鬼の件で持ち切りだ】
【曰く、デッカーの極秘作戦で死んだ。曰く、次の獲物を探しに行った。曰く、人の世に失望して天に還られた。etcetc…】

「…それか、越境したか…。ミカン取ってくれない?左足と、両腕が折れてて自分じゃ取れないの。…何度説明させる気だ」
【粗末な隠れ家のベッドに寝転がり、傷を癒すソーマタージは、顔に包帯を巻いたまま忌々し気に呟いた】


//おちまい
180 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/26(金) 00:24:38.16 ID:+DXeOZDHo
>>179

「とんだ無駄足だった。しまらないものだな」

 言いながら、みかん…ではなくアボカドをソーマタージに放り投げるイムカであったとさ まる

//おちかれー
181 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 22:02:13.22 ID:+DXeOZDHo
【キャンペーン:発端−断章】

 エーカー社崩壊後の越境者リストの流出とゲリラ的に頻発する拉致事件の増加。
 この流れを看過すれば、越境者は越境組織の贄に堕すると判断したイムカ・グリムナーは、
 企業連を始めとしたメガコーポの計画取得と、越境者を狙う者共への示威行動を兼ねて、
 大規模な襲撃計画を立案・実行に移した。

 −−−−−−−−−−

『こちらタェンティース』
『支援を行います、着弾予想地点送ります……どうぞ』

 上空を飛翔する、オーバードブースター装備の半人
 追加増槽各部ミサイルハッチオープン、レディ
 HUDの視界に捉える敵陣営、ロック、ファイアファイアファイア
 まるでハリネズミめいて発射されるミサイルの群れ、白煙が各所より展開

『……対空砲火が激しいですね……!』
『退避します、皆様どうぞご無事で!』

 予想を遥かに上回る高射砲、半人は上空で旋回し帰投コースを取った

 −−−−−−−−−−

 事の顛末はイムカを含む分隊が本社ビルまで突入しデータコーデックスの取得を以って完了した。
 よって、今回は別の視点。広大な戦場にあって、別の役割を果たした者達に焦点を合わせよう。

 −−−
 −−

【襲撃計画発動前の一幕】【ギデオンズ・ネットワーク】

 この越境者の中でも後ろ暗い者か、はたまた武闘派が集う組織では、現在広く戦力をかき集めていた。
 何しろ、状況が加速度的に悪化しているところでのロードコミッサーの号令なのだ。
 おそらくは乾坤一擲の一撃になるであろうと、武器・弾薬・補給の大盤振る舞いであった。

【それこそ、パワーアーマーの支給すら今回行われている状態である】

「参加希望者はこっちだ。デカイヤマになるぞ。戦場で出まくるスクラップだけでも黒字は堅い」

 厳つい連中が、集まってくる越境者を品定め。
 何しろ、戦闘規模がデカイと生半可な能力者程度ではあっさり死ぬ…ならまだマシで足を引っ張りかねない。
 大きなヤマゆえに失敗は許されない。ゆえに実力の定めは厳に行われていた。

【さて、高難易度の『戦場』に飛び込みたがる生命知らずはいるか?】
182 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 22:04:57.61 ID:+DXeOZDHo
【戦いの状況と顛末/ >>32-56
183 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/26(金) 22:13:22.97 ID:2gImsjhy0
>>181
身の丈3mと少し 鍛え上げられた筋骨隆々の体にいくつも刻まれる大小さまざまな傷
簡素な麻のズボンと鞘に入った大振りな長剣

彼は人間ではない 名は捨てた 今の彼は種族名を表す『ギガース』


ロイ「わ〜い祭りだー」

短足の男が仲間入りする中 小さい入り口(ギガース並感)をくぐり入ってきたのは巨人でした

『・・・・・・・・・』
辺りを見回す 中々に剛の者がそろっているらしい 表情には出s・・・隠しきれず ニヤリと破顔してしまう

口の周りを一つ撫で 厳つい連中の前に進み出る
言葉は発さず 小さく首をかしげるのみ 品定め どうぞ納得がいくまでと言った様子だ
184 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/26(金) 22:15:05.62 ID:L9nF+XnR0
>>181
「はーいはぁいっ、参加希望っすー」

元気良く挙手、ぴょんぴょん跳ねながらの自己主張
実際元気は大切だ、周囲のイカツイな方々の中で頭ひとつふたつ小さな少女のアピールとして大声は有用なのである

「……おっきな戦闘だって聞きましたっすからね」

ふんすと張り切って品定めを行う人物の前にズカズカとジブリめいた歩き方で踏み出る
もし武を示す必要があるとなればそれにも、快く応じるであろう
185 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 22:23:06.82 ID:+DXeOZDHo
>>183

「ガタイはいい。多分、剣もやれるんだろう」

 ギガースの内包する闘力をみやり、腕そのものは問題ないと判断する。
 ならば、後は技術的/戦場に対する適応度だ。

「獲物は剣か。言っておくが小銃弾とミサイルが飛びかう戦場で、
 しかも、相手さんはパワーアーマーに戦車と揃った企業軍だ。言っている意味はわかるな?」

 ようするに多少、鉄の棒切れが触れる程度では戦力になれるかすら怪しい。
 ブースターダッシュに重機関銃。戦車主砲。機動力の確保も重要となる。

【パワーアーマーでも遺伝子改造された馬でもゴーレムでも重バイクでもいいが、戦場速度に徒歩では厳しい】

>>184

「そっちもお嬢さんも同様だぞ?アンタやたら格闘やれそうなのは何か解るが動かせる足はあんのか足は」

 戦場速度が極めて速い状況にあって機動力の確保と操縦能力が必要。
 流石に徒歩ではお話にならない的なアレである。

 −−−−−−−−−−

 なお、少し離れたところの格納庫では何か半人さんがオプションパーツをゴテゴテ接続されて、
 砲台と大型飛行ブースターのカタマリめいた感じになり始めているところ。

「プログラムが独特すぎてアジャストできねぇ!?キツイ酒、たらふく飲ませて防壁緩めとけ!」

 相性問題は何やら斬新に過ぎる手段で解決が図られていた模様。

 −−−−−−−−−− 
186 :カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 [sage saga]:2017/05/26(金) 22:23:59.74 ID:5tt07Vweo
>>181
「ジェイソンか 顔を出すとは 珍しい」
「籠る事にも 嫌気が差したか」

『俺もなるべく表には出たかないんだがなァ……』
『ま、今回ばかりはな……カノッサのクソ野郎共に一泡吹かせるのを手伝ってやるさ』

集結した戦士の中の一人、サイボーグ忍者ニヒラブラ。
大きな争いがあると噂が流れれば、彼が血を求めてここへと導かれるのは火を見るよりも明らかである。
新品の義体を身に纏い、ボロ布をなびかせて代表のジェイソン・ギデオンズと言葉を交わしていた。

「忘れてた 義体のスペア 感謝する」
「オムニウムなぞ どこで仕入れた?」

『まぁ……礼を言うのは俺の方さ、必要悪ってもんで…敵は多いからな』
『仕入れ先は気にすんな。お代は結構、”ニンジャなら無料”だ、後は好きにやってくれ』
『……俺ァもう引退した身なんでね』

ジェイソンが立ち去れば、用意された刀とドス、そして手裏剣を受け取って身に着ける。
HEXAの技術者であるヨハイム博士以外にこれを用意できる人間は居ない。

「…読めんヤツだな…」

素性も何もかもが見えないと、ジェイソンの背中を怪訝そうに見送る。
さて、気を取り直し此度の戦の概要を把握する。
187 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 22:31:47.02 ID:+DXeOZDHo
>>186

 概要は突入部隊(イムカ)の支援だ。先端を開いた直後はなるべく敵を分散させる行動に出る。
 それでいて、やることそのものはとてもシンプルと言えた。暴れて壊して勇名を轟かす。

 今回は戦闘そのものが目的であるという一面もある。
 徹底的に敵企業を叩き、越境者の武力をアピールする。安易に手を伸ばせば火傷程度ではすまないと知らしめるのだ。

【それにより、余計な襲撃は回避し、また真に力ある組織に対しては実験動物以上の有用性のアピールともなる】

「まあ、ちょっと動きすぎて心配にもなるがな」

 イムカ・グリムナーが矢面に立って動きすぎている。その一点はやや懸念事項でもあったが。
188 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/26(金) 22:34:15.74 ID:L9nF+XnR0
>>185
「足?」
「足ならここに……あぁっ……」

察して、ふむむと唸る少女
彼女は免許がないのだ、無免許運転は犯罪である

「……うーん、多分、その辺の車とかよりは速く走れると思うっす」

この世界の修正力次第ではあるが、ユノの暴虐の覇王たる異能の身体強化は強力だ
更に言うならば遠距離攻撃を行うに当たって極めて相性がよろしくない故に、戦車等の操縦もイマヒトツであった

>>183-184
>>186
『運ぶだけなら、お手伝いしますよー?』

ちょっと離れた場所でゴテゴテと武装している半人
一同に声を掛けた
空飛ぶタクシーくらいは出来るであろう、最も片道切符には変わりないが
189 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/26(金) 22:35:40.72 ID:2gImsjhy0
>>185
「・・・・・・・・・。」

厳つい男の言葉を聞き 今一度口元を撫でる
復讐と名誉の死への渇望に支配されていた時ならば 知らぬと突っぱね両の脚で馳せ参じただろう

だが求道者となってからは多少の折り合いをつけた 死は必ずしも答えではないのだ

『ローラーダッシュ・・・出来レバ・・・ジェットローラーダッシュガ使エルブーツが欲シイ・・・
 無ケレバ・・・片手デ使エル・・・バイク…』

ローテクな剣客に見えるギガースであるが 彼の出身世界はスペースオペラもかくやなSF世界
彼も種族の中で生きていた時は 名誉の戦い以外ではハイテクの武具を見に纏い戦っていたのだ

『ソレデイイカ・・・?』
190 :カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 [sage saga]:2017/05/26(金) 22:46:01.87 ID:5tt07Vweo
>>187
「愉快なり 鼻っ柱を 叩き折る」

こくりと頷き、再び腕を組む。さて暴走気味のイムカは実際の戦場に於いてはどのように作用するか。
士気を上げるにはもってこいだが、典型的な負け戦の司令官タイプでもある。奮戦し伝説を残すが、生き残れないタイプだ。
別動隊の任務失敗が最大の懸念すべき事項である。まぁそれはこちらが気を引けば問題あるまい。
戦力を湯水のごとく投入せざるを得ない状況を作り出すのだ。

「足が要ると言ったな……大型のバイク、できるだけ大排気量の物がいい」
「装甲板を貼り付けて衝角攻撃に対応させろ、傾斜装甲にもなる」

カルゥゾは大型のモーターサイクルを重装甲化しバンガードとなるつもりである。
一気に敵の懐に飛び込み場を荒らす。そこからはカルゥゾの得意分野である。
隠密と攪乱、じわじわと敵を内部から破壊する、まさにトリックスターだ。

「あと一つ……注文を付けるとすれば……」
「接近戦 あればなおよし 散弾銃」

「こんな所だな」

せっかくバイクに乗るならシュワちゃんごっこもしてみたいと、不必要なレバーアクションショットガンも要求。
191 :カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 [sage saga]:2017/05/26(金) 22:49:08.75 ID:5tt07Vweo
>>188
「やめておけ 俺は重いぞ 500kg」
「そのペイロードで ミサイル積んどけ」

500というのは盛りまくった真っ赤な嘘であるが、実際カルゥゾは結構重い。
そこそこペイロードを食ってしまうであろうことから、静かに首を振って辞退した。
本心を言えば鉄の馬に跨りショットガンをぶっ放したいという欲求もあるからだ。
192 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/26(金) 22:55:19.68 ID:2gImsjhy0
>>188
声のする方に顔を向ける そこにいたのは装備過多にも見えるタェンティースであった
だがその提案にはフルフルと首を横に振り

「私ヲ運ブ余裕ヲ…武装ニ回セ」

考えていることは自称500sの男と同じであった
193 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 22:58:23.39 ID:+DXeOZDHo
>>188

「まあ、そういう能力者もいるんだろうな。OK、んじゃ支給品はコレくらいだ」

 近未来的戦場グラヴスニーカー。要約するとすごく軽くて軽く丈夫なパワーアシスト付きのスニーカーだ。
 着用者の身体能力にかなり依存するので、普通人が履いてもスポーツが有利になる程度ではあるが、
 ユノの能力との食い合わせ次第ならば充分に戦闘速度に耐えられるだろうというチョイス。

>>189

「ジェットローラーダッシュのブーツか。一応あるにはあるが、アレは制御する筋量がないと使いこなせ…
 アンタなら充分やれるか。動力付きだから重い。加速度は充分だが、代償に細かい動きはできなくなるぞ。いいな?」

 なお、どこぞの短足の元兵士にはドワーフ技術の粋を凝らしたバトルゴーレムが支給されたとか何とか。

>>190

 実のところ戦場でイムカがどうこうなるというのも懸念ではあったが、
 むしろ、その名で号令を行い、この強襲作戦を実現化させたことの方が問題だった。
 そういう意味で動きすぎている。他の越境組織の目にそのような存在がどう映るか。と、いうことであった。

「バイクか。アンタにお似合いのイカツいシロモノがある。
 装甲タイルにチタン合金とナノカーボンを使用。馬力は越境技術付きのすこぶるハイパワー。
 アンタくらいの筋量が無きゃ押さえ込めもせんじゃじゃ馬だ」

 未来の騎兵めいたシロモノと言えばいいか。レバーショットガンは対PA兵弾が使える強力なヤツを用意。
 ただし、拡散率と貫通力の関係から、そうとう近距離でないと効果が見込めないピーキーさであったが。

 −−−−−−−−−

【全員対象…半日以上経過後】

 赤茶けた企業支配エリアにあって、既に各地で黒煙があがっていた。戦闘は始まっている。
 なお、突入分隊(イムカ、ソーマタージ、ひいらぎ)の到着前。まだまだ、敵戦力を分散させねばならぬ。

『タェンティース、スケジュールにのっとり、交戦時刻だ。【荷物】どもを投下。戦闘を開始しろ』

 提案どおり、越境者達のキャリアーを任じられた半人により、
 各員が低空飛行で運ばれているという格好だ。なおブースターマシマシの突入なので、
 優雅な空の旅とは断じていえないのであったが。

【既にアラートは多数!輸送機代わりの半人に向けてミサイルと小銃弾が次々に撒かれている!!】

『投下後、貴様らはその区画を制圧しろ。そこが開けば私も動き易くなる、任せた。オーヴァー』

【降下準備/あるいは降下】
194 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 22:59:51.41 ID:+DXeOZDHo
>>191-192

「あ〜…言っておくが空中輸送機の数が不足していてな。悪いが途中まではこのヨッパライ嬢ちゃん任せだ」

 ナムサン!モンドムヨーで輸送確定であった!!

>>193に続く!
195 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/26(金) 23:13:01.83 ID:L9nF+XnR0
>>193
「え、いいんっすか?」
「ありがとうございますっす」

何やら余りこうして、支給を受けるという事自体が少ないユノ
善意と仕事の境界線が曖昧だ、取り敢えず少したじろぎながら受け取って履いてみる
丁度いい、心なしか体が軽くなった気がした


『お心遣いありがとうございます』
『……まぁ、でも、大丈夫ですよ』
『……所で、乗り心地は如何でしょう?』
『もうすぐ降下です、ご乗車ありがとうございました……なんちて』

少しヘベレケた半人、ご機嫌に一同に告げる
対空砲火とマシマシブースターで揺れる機体
降下ポイントに至ればヒョイっと投下、その後音速で飛び去って行った


「……うっぷ、酔ったっす……」
「よぉし、頑張るっすよー!」

降下後、口元を抑えてよろける
しかしそれも一瞬、立ち直り戦場を睥睨
突撃を開始するであろう、グラヴスニーカーの補正はご機嫌だ
196 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/26(金) 23:13:12.58 ID:2gImsjhy0
>>193
『アア・・・熟知シテイル』
それから数時間をかけて慣らし運転に費やしたギガース
出立目前の頃にはすっかりカンを取り戻していた

【出立!!】
『・・・・・・』
足に金属製のブーツ そして搬送用のハーネスを装着したギガースがタェンティースにぶら下がった空を行く

少女に運ばれる巨人と言うのは中々にシュールな絵であった


投下開始 短い自由落下の中で剣を鞘から引っこ抜く
着地 地面をひっかき急停止 

『ッ!!』
即座に踵の部分の噴射口が開き ジェット噴射と共に殺人的な加速
きしむ骨と肉をものともせず対空火器に向けて突進

小銃を振り回す兵士なら勢いに任せたぶちかまし
マシンであるならば加速と筋力を併せ持った薙ぎ払いで蹴散らそうとする
197 :カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 [sage saga]:2017/05/26(金) 23:19:14.52 ID:5tt07Vweo
>>193
「驚いた このガラクタで よく俺を……」

巨大な鉄塊と、それに跨る自分を含めて持ち上げるタェンティースの飛行デバイスに閉口。
輸送ヘリでも積載ギリギリの超重量、てっきり大型の輸送航空機からの投下になると踏んでいたが。

「(まぁ撃墜される可能性が少しでも減るのは良い事だ)」

大型サイクルの回路を接続、混合気の圧縮、点火。鉄の馬が低く嘶く。
装甲板による重量バランスの変化とオーバーテクノロジー機関による桁違いの馬力は、さしものカルゥゾでも制御しきれるか不安要素であった。
おまけに空中から放り投げられ、ブースターの噴射で落下速度を相殺して着地するのだ。
少しでも噴射の塩梅が過不足すれば、もしくは着地に失敗すれば1トン近い鉄の塊と共に地面に叩き付けられグシャグシャにひしゃげて終わる。

「割とまぁ 覚悟は出来た さあ行こう」

ロックを解除すれば、ただちに自由落下が開始される。地面に着地する瞬間を狙い、短いバーストで何度か強力な噴射を行い、次第に地面との相対速度を下げる。
強かにダートの上に叩き付けられれば弾んだ衝撃でホイールが空転、流石にハンドルを取られて左右に大きく軌道がブレる。
しかし恐れることなくこのモンスターマシンのスロットルを全開にすれば、機体は更なる加速と、そして安定をもたらした。

「……速すぎる 今何キロだ? 700km/h !?」
「飛行機並だ どうやって止まる?」

誰もこのモンスターに跨らない理由が良く分かった。
まるでドラッグマシン。一度フルスロットルに持ち込んだが最後、安全に止まれないのだ、止まれる訳がない。
トップスピードからブレーキでの制動に要する距離は、優に1kmを越えるだろう。

「(速すぎてショットガンの弾丸が流されるな……偏差が必要だ)」

まぁ今は止まる事を考える必要はない。とにかく敵陣の中に突っ込み、壊滅的被害を与える。
このマシンこそ、そういった局面に相応しい。ブルドーザーにすら押し勝てるだろう。
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 23:26:03.67 ID:+DXeOZDHo
>>195-197

『ナイト1〜ナイト4、越境者の分隊を確認』
『データ照会…輸送ユニットは該当者アリ。脅威判定B+タェンティース。離脱を確認』
『降下分隊のデータは不足。これよりコンタクト。ドローンも出せ』

 降下の直後!越境者達を早々に自走タレットが包囲。
 四方八方より、小銃弾の乱射がばら撒かれる!!

【AI制御ゆえさして命中精度は高くないが、包囲火力により密度で圧倒する腹積もりだろう】
【さらに前方より、暗緑色のパワーアーマー分隊が急速接近!!】

 さらに遠方バンカーからは砲台がこちらにその精密狙撃砲を向けようとしている。
 越境者達ならば、タレットの射撃を振りきり、接敵は可能だろうが、
 ロッククリートに覆われた堅牢なるバンカーを破壊する手段はあるだろうか?

【後方よりパワーアーマー分隊が越境者に劣らぬ速度で追跡を開始!】
【前方からは精密狙撃砲が照準補正を終えて、射撃を開始!5秒に一度、極めて命中率を貫通性能の高い砲弾が各人に襲い掛かる!】
199 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/26(金) 23:40:31.50 ID:L9nF+XnR0
>>196-198
次々と着地する仲間達、ヘヴィ級の轟音が響く
直後に包囲からの射撃射撃、飽和射撃!
これに対してユノは駆け出し、タレットの一機を蹴飛ばす算段に出た
→異能制限により、能動的回避が叶わないが故
 結果として圧倒的瞬発力での機動となり、多くの弾丸を回避!

「……!!」
「ら、す……ぼ、す……」

貪婪に振り向くユノの瞳に映るのはパワーアーマーの小隊である
戦さ場に於いて修羅に入る事自体は善とも悪ともあるが、この場合は果たして

「……縮歩崩拳!!!」

その答えを見出す事など無論叶わぬ程の刹那の後
足跡の小規模クレーターだけを残して消え失せた姿はパワーアーマーの一機の懐にあり、拳を振り抜く形を成していた
超加速は科学の力を得て更に激しさを増し、風や音すらも置き去りとして迫り勢いを乗せたワンインチパンチ!
この間、それに5秒とはやや悠長と言わざるを得ない!
200 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/26(金) 23:46:01.10 ID:2gImsjhy0
>>198
ドローンの包囲からの銃撃 何発か体を貫くも意に介さず突撃 ドローンを切り夫せんと剣を振るう
続いて前門のバンカー後門のPA兵

ユノがPA兵に食って掛かった ならば自分はバンカーへ
ターンピックによる急制動を用いてバンカーへ迫る

確かにロッククリートは厄介な相手である だが銃撃する以上は 必ず弾体が通る道があるのだ
その穴めがけて足を振り下ろすと

『ッ!!』
ターンピックの鋭いとっつきにて 銃本体ないし攻撃の穴を潰そうとするだろう
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 23:46:55.72 ID:+DXeOZDHo
>>199

「ッツ!!」

 パワーアーマー兵は腕の装甲でユノの崩拳を受け止める!
 装甲に頼り切った防御ならば、すぐさま腕ごと破砕され吹っ飛ばされていたのがオチだろう。
 防御の直後に円運動を行い、衝撃力の殆どを逸らした事で回避を実現したのだ!

「舐めるな、越境者」

 ユノは知らぬかもしれない。そのパワーアーマーの肩に刻まれたエンブレムを。
 それはアウトフィットのエンブレム。越境者との戦役に敗北の間際、本体より離脱し戦役を泳ぎぎった者達。

【回転と同時に徹甲重機を連射!ユノに回避運動を強いる牽制射!】

 そして本命は――精密狙撃砲の射線に誘う事!

【ユノの回避パターンを予測し、あわよくば回避不可能状況での精密狙撃砲の射撃で仕留めようという狙い!果たして!?】
202 :カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 [sage saga]:2017/05/26(金) 23:49:50.65 ID:5tt07Vweo
>>198
「このバイク オーディオあるじゃん 付けとこう」

分厚い装甲板の恩恵か、四方八方から撃たれながらでも随分と余裕のあるニンジャである、
わき見運転しつつバイクのオーディオに腕から伸びた端子を差し込んでデータをエクスポート。
このバイクを貸してくれたあのゴツい男の趣味か、バカでかいウーファー突きのスピーカーからノイズ混じり、
戦場中に響き渡る程の爆音で音楽を垂れ流すその様はまさにボーソーゾク!

【カルゥゾが趣味でなんとなく掛けるミュージック:士気向上の効果があるか、もしくはやかましさに集中力を削られるか…】
【ttps://www.youtube.com/watch?v=tarmklssenI】

恐るべき速度でPA兵共をぶっちぎり、されど流石にドローンを振り解くことは出来ない。
ここぞとばかりにショットガンを構え、先ずは一発。弾丸は空気抵抗で大きく逸れて外れる。

「クソッタレ 早すぎて偏差が 追いつかん」
「……字余り」

二発目の射撃でようやく一体仕留め、調子に乗ってもう一体……
右腕に委託して構えていたカルゥゾであったが、自分に向けて照射されているレーダー波には素早く反応。
狙われていることに気が付いた。すぐさま後輪をロックさせて急制動、バイクの先端をトーチカの砲塔目掛けて向ける。
ゴイン!!直後に大きな質量のぶつかる音、金属のたわむ音が連続し、バイクが大きく揺れる。

精密射撃を察知し、まさに”船を波に立てる”ことで滑らせ直撃を避けた。
しかしシャーシに対する負荷が高く、多用は出来ない。その前に腰から折れてバラバラになってしまうだろう。
再び照射されたレーダー波、来る。カルゥゾはトーチカ目掛けて駆ける。
バイクの装甲板に余すところなく小銃弾を浴びせかけられながら、やがてトーチカの射撃と同時、

「今だ」

義体の太腿辺りのポケットより射出されるIRスモーク!エンマク・ディスチャージャを発動させたのだ。
カウンターメジャーによりロックオンを回避、再び5秒の猶予が生まれた。
そしてそれだけあれば充分である、トーチカに突っ込み、その壁面を駆け上がるには。

ガリガリとショットガンを引きずり火花を散らしながら、その直上で密着してバースト射撃!
蒼い爆炎と共に対PA弾が吐き出され、カルゥゾは白煙を纏いながらトーチカを飛び越えた!
空中への飛翔、爆炎と砂塵が撒き上がる中、太陽をバックにスローモーションの世界を横切るカルゥゾ。

「(……E.T.の曲にすればよかったな)」

空中でそんなことをつぶやきながら、再びランディングアシストを起動。
連続したスラストにより、機体がバラバラにならない程度に減速しつつ、されど激しい着地!
金田めいて進行方向と垂直に。バイクを傾け土煙を巻き上げ、伴いながら、数百メートルスライドしてようやく止まった。
装甲板をパージすれば、赤々と熱を帯びたエンジンがようやく熱を発散し始めた。
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/26(金) 23:58:51.74 ID:+DXeOZDHo
>>200>>202

 吶喊するギガースとカルゥゾ!もっとも愚直に真っ直ぐ突入する巨漢と、多くの仕掛けを行う機械ニンジャは対照的ではあったが。

【カルゥゾが迎撃しながらもスモークを撒いて精密狙撃砲の射撃能力を一時的に減衰させる】

 さらに飛翔したカルゥゾは至近よりロックリートに規格外の散弾をばら撒く!
 ロックリートに皹が入り、精密狙撃砲を操縦する射撃手たちの動揺を誘った!
 最後に(>>201)ユノへの射撃を終えたところで――

【ここで支援を充分に受けたギガースが吶喊!その砲等をとっつきでぶっ壊して無力化!】

『やはりやる。脅威判定をB以上に修正』

 ここでユノを相対している以外のパワーアーマー兵が追いつく。
 カルゥゾのデータベースには恐らくその所属にヒットがある。エーカー・アウトキャスト。

『飽和攻撃をしかける。シーカーロック。射出開始』

 パワーアーマー兵各員のバックパックより多連装ミサイルランチャーが突き出され、
 噴煙を共に次々にミサイルがばら撒かれる!

【36発にも及ぶ高速誘導徹甲弾が射出され、猛犬の如くギガースとカルゥゾに復讐に牙となって襲い掛かった!!】
204 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/27(土) 00:00:17.47 ID:wrD2UKEy0
>>201
「越境者ってより、ラスボスっすよわたしはっ!!」

両手をゆらりと、演舞めいて漂わせる
表現のみで見れば実に優雅な、しかしその実瞬き程の時の中で繰り出される雲手!
ばちん!
その左の手の甲が何かを強かに叩き、そして抉れる肉、露呈する筋肉と骨!

「ラスボス、雲手抱月……、」
「……纏絲熊爪ォッッ!!!」

踏み込み、パワーアーマーへ再度の肉薄!
弧を描く軌道からの双掌打、またの名を発勁!
狂気、徹甲弾のひとつを手の甲で叩き弾路を逸らし死の雨の中で狙撃の槍に踏み入る事なく活路を開かんとただ前進!
守勢の雲手抱月、攻めの纏絲熊爪
ふたつのラスボス・アーツの複合技!
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/27(土) 00:10:58.72 ID:hFQpmgx6o
>>204

「…やっぱナメてんな!?あ、この糞アマがッ!」

 パワーアーマー兵は重機を操るのも、策も止めて力勝負に移行!
 本来の獲物である下に二つの銃口のあるダブルバレットというトンデモリボルバー…魔銃を抜き放ち、
 ユノの攻撃に合わせて銃撃!!ただの銃撃ではなく、膨大な魔力がこもっている。

【魔弾とユノの接触した瞬間!ぶつかった二つの超エネルギーによるスパーク!
 魔力衝撃波が相対する二人に向かってばら撒かれ、鋭い刃となって襲い掛かる】
【このパワーアーマー…重指定犯罪者スミスはアーマーに鎧われていることで装甲を削られながらも凌げるだろう】
【が、この全方向に解き放たれた衝撃波はユノ自身は如何にして凌ぐか!?】
206 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/27(土) 00:11:35.48 ID:tOG9Lxbh0
>>203
バンカー沈黙を確認
さて ユノに構っている以外のPA兵と接敵

ターボを収納 ローラースタンバイ

「ッ!!!」
棚引く煙の中飛んでくるミサイル剣を振り上げ まず先頭の一機を叩き切る
ローラを起動 ターンピックを起動

重量があり細かい挙動に向かないはずのローラーダッシュ それをターンピックとローラーを巧みに操り まるで踊るように細かい挙動でミサイルをかく乱しつつ ミサイルを悉く切り払って見せる

だがこの挙動は足の骨や筋肉に負担をかけ 何よりローラーダッシュブーツに多大なる過負荷をかける
恐らくミサイルの乱舞が終わったころには使い物にはならなくなるだろう
207 :カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 [sage saga]:2017/05/27(土) 00:12:49.18 ID:t4yteqfxo
>>203
「良い馬だ こいつが俺が 貰っとく」

エンジンのクールダウンが済みつつある大型サイクルを撫でながら唸るように鼻を鳴らす。
感嘆の表れだ、ここまで良いマシンはそうそうお目に掛かれるものではない。
この戦場を乗り越えた暁には、こいつをなんとかGNからもらい受けようと画策するのであった。

が、

「……マズいな」

流石に弧を描いてこちらに飛んでくるミサイルを見れば考えが変わる。
まだクールダウンは終わっていない、それにディスチャージャの残量はゼロだ。避けようがない。
結果として泣く泣く大きな熱量を誇るバイクを盾とし、カルゥゾはスタコラサッサと逃げおおせた。
というより、爆炎に巻き込まれて無様に顔から土の上に叩き付けられたのだが。

「クソっ……良いバイクだったのに……」
「よくもこのっ……クサレ外道がァァッッ……」

折角仲良くなれたガールフレンドを目の前でミンチにするが如き鬼畜の所業!
今のカルゥゾにとってはまさしくそう映った、バイクの残骸とPA兵を何度か見比べ、そして激昂。
怒りのあまり普段青く輝いているオムニコア部分が真っ赤に変色するほどの立腹だ。
大刀とドスを左右の手に抜いて、ゆらりとそれを構える。

「あのバイクが……1分後の貴様の姿だ……!!」
208 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/27(土) 00:22:01.16 ID:wrD2UKEy0
>>205
「……!!!」

魔力の爆裂、四散し襲い掛かる無数のヤイバ!
ナイフめいて身を削る数多を前にユノ、咄嗟に十字受け(クロスアームブロック)!
そのまま身を捻り被弾面積を最小限に抑え、それでも尚尋常ではない裂傷と出血!
低く身を落とした、戦意の喪失か!? 否、断じて否!

「ら、す……ぼ、す……」

その口はまだ動いているし、血と濡れた前髪に覆われ隠された瞳の輝きは失われていない!

「夜墜仰月七星腿ィィッッ!!!!」

直後、低い軌道からの跳ね上げる形での昇竜脚!
元来無謀だ、アーマーソルジャーを前に肉弾戦を挑むなど愚の骨頂!
しかし、それを一蹴に出来ぬまでの圧倒的破壊力を込めたその蹴りは!
正に空をも穿たんばかりの超特急弾丸ロケットと化して放たれるのである!
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2017/05/27(土) 00:29:46.96 ID:hFQpmgx6o
>>206

「全弾回避された。やはり、だ。やはりこれは性にあわん」

 ミサイルの斉射が完了し、それが全て捌かれた後にはパワーアーマー兵の一人もそこで停止していた。
 腕に取り付けらた重機やバックパックのライフルなども投棄し、最低限の装甲とブースターを残しただけの格好となる。

「やはり…馴れた武器に限る」

 そしてアウトフィットPA兵は右手にバトルアックス+8を、左手にヘヴィクロスボウ+9を構える。
 どちらも巨人殺しと、闇属性を与えられたファンタジーサイドの武器だ。

>>207

「データ照合…ようやくヒットした。狂人のサイボーグニンジャ…HEXAとの間接的な繋がりがあるとの情報」
「多少なりとも連中に至る残滓を有する可能性。確保のち解体を推奨」

 エンブレムはアウトフィット。エーカー戦役後、アウトフィットはHEXAとの交戦経験があり。
 互いにかなりの被害を出し、不倶戴天の敵と化している状態である。

「あいにく、次にスクラップとなるのは貴様となる」

 互いに殺意をむき出しとし、相対することになる。もとよりそれ以外はありえないのだ。

>>208

「!?」

 スミス一家(個人でありながらそう呼ばれる)は、ユノの決断的反撃をすぐさまに読み取り、
 これはパワーアーマーの装甲を遙かに凌駕する威力係数だと認識。

「ガアッ!!

 無理な挙動をさせて致命をギリギリで回避するが、装甲の多くをシャーシと動力ごと持っていかれる!
 回避と同時に半ばパージを行っていなければ中身≠烽サの威力にさらされていたことであろう!!

【くだけちったパワーアーマーからスーツ姿の男が飛び出す。こめかみから出血しながらも無事である】

「…クソが」

 言葉の下劣さとは裏腹にスミス一家は鋭くも油断なき殺気でユノを見据えるのであった。

 −−−−−−−−

 こうして、広大な戦場では多数の状況が生まれては澱み、渾沌そのものの状況と相成る。
 そしてそれこそが、より上位のレイヤーたちの望むべき環境そのものなのでもあった。

//では、今回はコノヘンデー! 
210 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/05/27(土) 00:37:34.54 ID:wrD2UKEy0
>>209
「……!!」
「……凄いっす、凄いっす!」

対してユノは、傷付き血塗れになりながらも穴だらけの外套を棚引かせて目を見開いていた
その瞳に宿るのは賞賛、畏敬、そういった類のイノセンス感情である
彼女は自身の力に信頼を於いていたし、多くの敵を屠ってこうして歩いて生きてきた
その路の中で、ここまでの個人間戦闘を繰り広げられた敵と言うのはそう多くはないのだ
パワーアーマーの存在が大きい? そうではない、操縦者たる彼そのものの戦力というモノ自体が尋常ではないと容易に解する事が可能

「メチャクチャ強いっす、もうちょっとヤバイくらいっす」
「……でも、そう簡単にラスボスは倒せないっすよ……!」

何処か緊張感の希薄な台詞、しかしその構えと纏う覇王のオーラは圧倒的である
何処かで重なる爆音
直後にユノの輪郭はブレて、敵対者へと貪婪に襲い掛かるのであった

//ありがとうでした、お疲れ様ですっ
211 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/28(日) 21:48:34.55 ID:gRZ7v5Xno
【小世界/燐日国】

 多数の小国が乱立していた戦乱紀時代の世界。
 邑と邑が咬みあい、滅びぼしあって、何時しか国となる。それも終盤に差し掛かり巨大な四大国が誕生。
 それにより、緊張状態にありながらも、一時の仮初の平和を得ている世界。

「わうんわうん(事前に仕入れていた情報はそんなところだな)」

 柴犬はペローンと舌を出しながらその街並みを見やっている。
 賢王の治世の元、文化的な繁栄を得ている国の有様を。

【街路には血がこびりつき、樹には首を括られた死体が腐乱して黒くなるまで放置されている】
【では滅びたのか?否、酒家では女の嬌声と男の笑い声。目を異様にギラつかせた兵士は高圧的に道を闊歩する】

「わうわう(文化の奨励はされているようだ。各々がやりたいことだけ≠やっている)」

 なら人々は恐怖に震えているのか?それも不明確ではあった。
 何というか、商売の声はするし、道行く人々に悲壮感はない。
 酒を楽しみ、文学を語り、妖しげな煙管を吸う。皆が皆、己が享楽以外には無関心だ。

【何かがおかしい!狂っている!と叫ぶ人々も居た。今、兵隊に囲まれ問答無用で首を斬られている連中だ】

「この者達!王権に逆らう不届き者也!ゆえに成敗した!」

 兵隊達は切断した首を誰が一番遠くに飛ばせるかと蹴り飛ばし始めた。

「…わうわう(この有様の原因、アレか?)」

 柴犬が一つの鋼の立て札に視線をやる。そこに刻まれていたのは――

【民に無制限の自由≠与える――と】
【この国は今や享楽に支配されていた。望むがまま学び、望むがまま殺し、望むがまま耽る。皆が皆、己の欲望を貪るのに夢中だ。
 そして、それに異を唱える一部の心ある人間は欲望を耽溺するものにとって容赦なく排除されていた】
212 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/28(日) 22:03:30.03 ID:dY9KB/2Q0
>>211
「おっそろしい世界だね」
つるされた死体にエンガチョなアキレスと

―――ギィ!!
その背にくっついたベティが辺りを惨劇にげんなりモード

「この光景どう見るよ?」
と 隣のウルリックに問いかける
213 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/28(日) 22:05:58.04 ID:1TdpfulW0
>>211
「移住も考えるべきかな。嘘だよ、金積まれたってヤダね、こんな掃き溜め」
【人差し指と親指の間で顎を押さえ、嫌悪の混ざった嘲笑を飛ばすソーマタージ】
【端の方が解れ、少し裂けたボロボロの和装に身を包み、顔を隠す為の笠の下から鋭い眼を向ける】

【成る程自由だ。好きに飲み、好きに殺し、好きに生きる。巫山戯た事だ】
「自由は好きだが、こういうのは違う、寧ろ嫌いなぐらいさ。いっそ滅ぼした方が良い。
 …嫌な所に来ちまったな。買うもの買ってさっさと別の所行こうぜ」


【偶々流れ着いたこの街で、同じ越境者と会えたのは僥倖だが、マイナスな状況に依然変わりはない】
【蛆虫の海に浸かっているかの様な嫌悪感を抱きながらも、表面上にはそれを出さない。腰の刀を握ろうとする手を押さえつけ、ウルリックを見下ろす】

「こんな所で何をする気だったんだ?ドッグランはまだ生まれてなさそうだぞ。
 …それとも、例のお狐様とやらかい」
【エリコから仕事の引き継ぎは終わっている。超常的存在が相手となった以上、軍人崩れの彼では分が悪いので、こいつに交代したのだ】
214 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/28(日) 22:08:57.44 ID:G94SoJ7Co
>>211
「燐日、とはよく言った物だな」

柴犬の話に耳を傾けながら、この狂気と淫蕩に支配された大国全てに向けて悪態をつく。
背徳の都バビロン、邪淫の街ソドムとゴモラ、酒池肉林の殷王朝。此処は歴史に語られる修羅の巷その物だ。

「漫然な自由を享受するか。思慮のある不自由を遵守するか」
「賢人ならば答えは後者だろうよ。際限の無い欲望は、その形がどうであれ確実に人を、国を滅亡に追い込む」
「で、この国に来て何がしたい? まさかここで欲望の沼に浸ろう、など言わんだろうな?」

そんな堕落は断固拒否する。一時の欲に身を任せ神の怒りを買い、雷と炎によって焼かれたくは無い。

「傾国とでも洒落こむのか?」

それはそれで乙な物だ。と桜雪は些か冗談が過ぎる事を考えてもいた。そんな事は不可能だと自覚はしている。
215 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/28(日) 22:23:17.28 ID:gRZ7v5Xno
>>212

「わうわう(亡国の過程以外の何に見えるというのだ)」

 この首都に辿りつくまでにある程度のリサーチは終えていた。
 このような有様になるまでは真の意味で富んだ国だったのだ。
 そして、こう成り果てるまでは、あっという間だったということも。

>>213

「わうん(拙者、散歩は好きだがな。ここは駆けるには些か澱みすぎておるよ)」

 ウルリックも同じく、路なき世界に嫌悪感を覚えながらも返事を投げる。

「わうわう(ああ、そのお狐様だ。どうも急激にその存在を膨らましていたようだ)」

>>214

「わうん(傾国か。相手は確かに――)」

 ふと、ウルリックの言葉が遠くなるのを自覚することになるだろう。
 冗談に過ぎる傾国。いっそ滅ぼす。口についた冗談口。なのにどういうわけか――

【傾けたいなら傾ければいい。滅したいなら滅せばよいと、冗談が過ぎる考えが急激に膨らんでいくのだ】
 【→ともすれば、享楽に耽る者を斬滅し、惨劇に興じる兵隊をなます斬りにし、邪魔をするならこの同行者共を血の海に――】

 欲望が開放された世界の影響か。はたまた場が生む侠気の伝播か!
 不自然なまでに感情の箍を外し外道に堕とさんとする何かがあった

 −−−−−−−−−−
【全員対象】

 桜雪の内面を襲った暴風を知ってか知らずかウルリックは続ける。

「賢き王だったそうだ。この世界での時間軸…およそ3年ほど前まではな」

 賢王であったが大変な漁色家でもあったらしい。様々な妾を囲い後宮はそれはもう賑やかだったそうだ。
 しかし、3年前にある豪族の娘…絶世の美姫を迎えてからこの国の運命は大きく反転する。

「美姫は寵愛を恣とし後宮の女達は皆死罪。そして、今ではこの有様ということだ。
 他の三国もこの有様に既に侵攻の準備を整えていると聞く。国を治める資格無し、とな」

 四国の均衡が崩れる。恐らくはこの国が落ちれば血生臭い戦乱の世に逆戻り。
 この国…この世界は急激に病みはじめている。
216 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/28(日) 22:30:22.83 ID:dY9KB/2Q0
>>215
「・・・・・ちょっとそれ露骨すぎね?」

どう聞いても傾国の美女が王のナニをアレして大惨事★
そんなシナリオしか思い浮かばないのだ

「問題はその美女とやらがどこから来たかってことさぁ
 何処ぞの間者? 異世界からの刺客? この国が気に入らない越境組織?
 おぉ怖い怖い」

おどけてプルプル震えて見せる
この場にいない髭面ならこう言ったかもしれない

もしかしたら黄昏の眷属が関係しているかもしれないと
217 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/28(日) 22:33:27.87 ID:1TdpfulW0
>>215
「同感だ。ゴミ虫どもの巣を突っ切る気にはならない」

「王の妾……玉藻か、鈴鹿か。どっちにしろヤバい事に変わりはねえ」
【フン、と鼻で笑い、ウルリックの話を頭の中で纏める】
【毒か女で権力者が死ぬなどよくある事だ。今回のケースは、些か周りを巻き込みすぎだが】
「はしゃぎ過ぎだぜ、穢れた害獣め。畜生道では済まされぬぞ」


「そのバカ殿どころか、一国の民草にまで影響を与えるとなると、相当な厄ネタだな。その女狐。
 どちらにせよ、放っておいていい状況ではないらしい。そのアバズレビッチ討伐プランはあるのか?」
【この国が滅ぶのはどうでもいいが、こちらに影響が出ないとも限らない。腕を組み、周囲をチラチラと伺いながら尋ねる】
218 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/28(日) 22:38:30.52 ID:G94SoJ7Co
>>215
「言っておくが、この人数で国を滅ぼすのは不可能だ。そら、お前の欲も踊りだしたぞ」

冗談は冗談。そもそも不可能な事だと自覚して言っているので、わざわざそれに走ろうなどとも思わない。
だが、明らかにこの空気はおかしい。精神汚染系を跳ね返す事は出来るが、自分に冗談を言わせる程の何かしらがある。
警戒を強めておいた方が良いだろう。

「たったの三年でこれか……元から王が凡愚だったのではないか?」

半ば呆れ気味に返す。流石に三年如きでここまで堕落するとなると王も王だ。

「十中八九、その美姫とやらが諸悪の根源だろうな。古来より、化生は人を惑わす傾世の美女になると言う」
「このまま放っておく訳にもいかんだろう……が……」

はてさてどうした物か。まず集められる人員で化生を討つ事は出来まい。
城に乗り込めたとしても自分と此処にいる者達を含め数人程度だろう。少数精鋭にも限界がある。

「犬。お前は結局どうしたいんだ?」

流石に八方塞がりだ。賢人ならぬ賢犬の知恵でも借りれば、どうにかなるかもしれない。
219 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/28(日) 22:52:13.06 ID:gRZ7v5Xno
>>216

「わうわう(実は拙者には下手人に覚えがあってな、端的に説明するが――)」

 (>>103-123)最初はある意味で平凡な妖怪退治のはずであった。
 しかし、その根はエーカー社の残した死霊術、その歪んだ魔力の越境が引き起こした事件。
 そして、歪められた哀れな妖怪は滅したが、そこから巨大な邪悪が産まれ、そして取り逃がしてしまった。

「わうん(連中が遺した爪痕の一つだ。拙者達の責任ではないかもしれんが、看過はできんよ)」

 空を仰ぐ。硫黄色の空。鳥の群れが逆方向にに飛んでいる。土が僅かに腐った臭いを発していた。

>>217-218

「わうんわうん(策と呼べるほどでもないが、元凶が根にのみ寄り過ぎているならやりようはある)」

 桜雪の言うように正常な国家が相手ならば、限りなく成功の根は薄かったであろうが、
 今回、この特殊な状況を以ってのみ、さしたる策を必要としない状況が出来上がる。

 −−−−−−−−

【全員対象】

「わうわう(無制限の欲望の開放だ。ゆえに既に端から盾となる兵などない)」

 全てが享楽にかまけている。兵士は欲望を満たすための名文に勅を利用しているに過ぎず、
 ざっと、見渡してきたが王宮の警備などザルもいいところだ

「ばうん(相手は将でもなければ王でもない。破壊者だ。相手はあくまで一匹の化生よ)」

 むしろ、国家が相手であるという心理的な障壁こそが、この場合は盾として機能しかねないということか。
 実態を見れば、己の手で国家を腐らせている真っ最中なのだ。それが盾になるわけもない。

「わうわう(一気駆けで仕留める。障害は殆どなかろうよ…何しろ)」

 ウルリックは空を仰ぐ。硫黄色の空、超感覚的な目には斑模様の虹がそこに加わっていた。

「わう(今回は時間が無いのだ。我々はやや遅かった。この世界は喰われる。さして間もなくな)」

 この普段暢気な犬の焦燥がわかるだろうか。この国…否、この世界がもはや終焉の刻(エンドタイムズ)の一歩手前なのだ。
220 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/28(日) 23:04:11.07 ID:G94SoJ7Co
>>219
「ほう?」

ウルリックの言葉に耳を傾ける。案外、生まれたばかりで化生の頭が足りていないのかもしれない。

「ははぁ、成程な。自分を最低限守らせる盾すら作らんか」

話を聞く限り、音に聞く大化生共と比べて一段も二段も知能の低い化生に思える。
自らを守る盾を作る事。それは生きる為の防衛本能であり、防衛本能の麻痺した者は、生物であれ非生物であれ遠からず死に至る。
文明を崩壊させる事にかまけて自身の身の安全すら眼中に無いのだ。話通りならば雑魚も良い所。

が、ここで侮るつもりは毛頭無い。何せ化生は化生。
盾を作らないとは即ち、盾すら必要無い程の力を既に蓄えている♂ツ能性もあるのだから。

「斬首策か……何? そうか……」

世界が喰い尽される。世の理の守護者である自分に何故その直感が働かなかったのか。
元より此処は自分の世界で無いからか。もしくは、もうどう足掻いても救いようが無いからか。真相は何人も知れず。

「どちらにせよ。このまま腐される儘にするのも酷な物だろう」
「さぱりと介錯してやろう。それがせめてもの、化生に巻き込まれた者達への弔いだ」

このまま化生の為すがまま、と言うのは些か気に食わない。それは抑止力である彼の性質のような物だった。

221 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/28(日) 23:05:13.12 ID:dY9KB/2Q0
>>219
「え mjd?」
ウルリックの心当たり それを聞くや

「うわー・・・またエーカーか」
ドン引きである 本当に迷惑しか考えない連中である

「で これからそいつを殴りに行くわけだ・・・全く 荒事はオッサンとかの仕事なのに…」

この現象が越境するかもしれない 自分の故郷がこいつらに破壊されるかもしれない
そう気づいたとき この男は嫌がりながらも荒事に首を突っ込む覚悟を決めた

適当な建物から金属製の配管(要は鉄パイプ)を引っこ抜いて準備完了

「世界が・・・終わる?」
何時ぞやの大戦のとき 世界の終焉を体験したが それとは違う終わり方を見るというのか

「急ごう」
言葉短く行動を開始する

222 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/28(日) 23:06:12.20 ID:1TdpfulW0
>>219
「味方にまでデバフ掛かってんのか。ただの間抜けか、それだけ自信があるのか…」
【見れば確かに、兵士たちも好き勝手気ままにやっている。自由に動いていいのに、態々警備をする者もそうはいないだろう】
【フラッシュファイト・ラン・キル・アタック。口の中で小さく呟く。一気に突っ込んで素早く攻めるのみか】


【ウルリックに倣い、空を仰ぐ。何か嫌な気配だけはひしひしと感じた】
「時間がない、確かにそうかもな。なんか言われてみるとそんな気がしてきた。…本当だぞ。
 この腐った世界と共倒れってのも御免被る。カネにはならないが、仕方あるまい」

「計画があるならよく練ってから教えろ。まさか今から突っ込む訳じゃあるまい」
【ハハハと軽く笑うが、瞬時に真顔に戻る。「突っ込まないよな?」と赤い瞳が訴える】
223 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/28(日) 23:18:04.56 ID:gRZ7v5Xno
>>220

「わうわう(未熟ならそれでもいい)」
 
 しかし、言葉とは裏腹にウルリックは別の解を見出してもいた。
 兵に護らせるなどといったそのような瑣末事とは無縁の場所に凶悪というものは存在する。
 脆弱な人間の肉の盾など当てにせず、全てを堕落に消費させる。それを貪り食らう。

「………」

 再び空を見る。律は砕け散った。抑止力は残骸と化した。
 この世界は既に世界自身を護るシステムを破壊されてかけておる。
 むしろ、寸前で越境者達が到着できたことが、その最期の抵抗なのかもしれなかった。

>>221-222

「ああ、急ぐ。そして、希望に添えないことを今から謝罪しておこう」

 ズズズズと、ウルリックの身体が急速に膨らみ、ふわふわの毛は束ねたワイヤーの如き剛毛に。
 瞳は金色の爛々と輝き、その牙は鋭く尖り始めた。

 −−−−−−−−−−−

【全員対象】

『ここで始める!一気に突っ込むぞ!!』

 ウルリックが街中で雷狼としての姿を顕わとしたことで、
 街中はパニックに…ならない!学者めいた連中は興味ぶかげに見るばかり、
 兵士は麻薬の幻覚と決め付け対処しない。この以上なまでの怠惰こそが、この状況の異常さと抜き差しならなさを示している!

『掴まれ、拙者の脚ならば一瞬だ!!』

 全員がしがみついたことを確認すれば、ウルリックは風の如く駆けて王宮に突っ込むであろう。
224 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/28(日) 23:27:05.22 ID:G94SoJ7Co
>>223
「むしろ、首を取る此方としては未熟であってほしい所だ」

好き好んで尋常では無い程に強大な相手を望む者など滅多にいない。いや、そう言う好事家もいるにはいるのだが。
少なくとも、桜雪はそんな無謀な望みを胸に抱くような人種ではなかった。

「空が……高いな……」

妙に空が高いように思えた。この地に広がる歪な気配がそうさせたのか。未だ残る化生への疑念がそうさせたのか。

「当然だな。既にこの世界は四肢痺れ、臓腑まで侵され尽くしている」
「さっさと病の元を断ってやらんと、酷薄が過ぎるだろう」

そう言って変化したウルリックに飛び乗る。今は無駄に自身の足を使い、体力を消耗する時ではない。
全身に霊気を張り巡らす。身体能力の強化を施し臨戦態勢。ウルリックの背に捕まりながら、瞳は王宮の遥か奥を見据えていた。
225 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/28(日) 23:27:44.33 ID:dY9KB/2Q0
>>223
「末期も末期かよ・・・クソッタレ 粉砕しろ!! 5FDP!!」
その言葉と共に両手 両足から蒼い霧が放出され形を作り 現れたのは霧の巨人
それに先ほど失敬した鉄パイプを握らせると

「ヘイタクシー安全運転で頼むYO!!」
―――ギィ!!

一体と1人と1匹がウルリックにつかまる
226 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/28(日) 23:27:57.58 ID:1TdpfulW0
>>223
「マジかよ、おい!実に面倒だ!」
【バサリ!和装の肩口を握り、大きく引っ張り脱ぎ捨てる!中から現れたのは、いつもの薄汚れたミリタリーコート!スラックス!鉄板仕込みのブーツ!】
【笠を投げ捨て、袴を走りながら脱ぎ捨て、ウルリックに飛びつく!】

「重かったらすまんね。ダイエットはできない」
【ウルリックの胴の側面にしがみつき、軽口を叩く。ともあれ、この分なら早く着きそうだ】


「妖怪とかって刀効くかな。効くよな?エリコのミジンコ野郎が蹴り入れられたんだ、俺にもいけるだろ」
227 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/28(日) 23:45:05.23 ID:gRZ7v5Xno
【王宮】

【駆けるウルリック。傷害もなく王宮に突入、そこで見える光景は――】

 かつては官吏が忙しなく動き、知恵を絞り、法をつくりだし、国を富ませんと腐心した国家の中枢。
 しかして、今や見る影も無く、その堕落は想像を絶するものであった。

 『人柱』と書かれた柱には国家の重鎮が生きたまま塗り込められたのだろう。
 ミイラ化した遺体もあれば新しい遺体もあったが、想像を絶する死に様だったのは明らかだ。

 贅を凝らした庭も見る影もなかった。本来こういうのに金をかけるのは文化を花開かせる一面もあり否定すべきではない。
 が、池が搾り取られた女人の血で満たされている文字通りの『血の池』であれば話は別だ。
 しかも、搾り滓≠ェ磔にされ、酸鼻なるオブジェと化しているとなれば。

 王の間に入ればいよいよが致命的な堕落が彼等を出迎える。
 壁が床が、臓腑のように柔らかく脈を打っている。空気中に捉えられた幾千の魂が、
 死後の平穏など与えられずにつなぎとめられ、ゆっくりとすすり上げられて。

「…また、国を憂う義士とやらかえ?おや?」

 そして、四肢をもがれと、眼球がくり抜かれ、それでも『生かされ続けている』王の跨り、
 その胸に愛撫をする絶世の美姫(振り向いた仕草だけで男ならば心を打つものがある。正体をしってなお)は、
 雷狼と越境者を確認すると、すとと、王から降りて、服の乱れを直すと、深遠の乙女の如き所作でアイサツをする。

「見れば私を胎から出してくれた恩人もいるよう。越境者…歓迎いたしますわ」

 妖気は無い。敵意も無い。が、この有様を生み出したのはこの美姫なのだ。
 美しい笑みを向けてきてはいる。それこそ蕾が咲くような。が、その薄皮を剥がせば醜悪そのものがある。

「して、用件はなんでしょうか?」
『…!?あの眼、見てはならん!!』

 上目遣いでこちらを見やる貌。情欲的ですらある。こうも印象が次々に変わるが、一貫しておぞましいまでに蟲惑的であることは共通していた。
 ここで、既に戦いは始まっている事を察したウルリックの警告!!

【傾国の美姫…その黄金の瞳を見ているだけで、これは傷つけてはいけないのでは?自分達が間違っているのではと精神を揺さぶる】
【→なお、情欲を覚えてしまったが最期、この美姫の傀儡として、傍らの仲間を迷い無く殺せる外道と化してしまうことになる】
【→瞳を直視してはいけないのだ。これは強力な魔眼である】
228 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/28(日) 23:55:52.04 ID:dY9KB/2Q0
>>227
「お゛げ…!」
魅惑的であろう傾国の美女 だが当のアキレスはそれどころではなかった
他のガチ勢と違いグロ耐性が少々劣る よってこみ上げる吐き気を抑えるので精いっぱいなのだ

そして相手の目を見るなと言うのだ 視界を遮られてどうしろと

「ウェップ・・・!! ベティ・・・!」
―――ギィ!!

ならばハイテクに頼るのみ 飛行ドローンを起動 ウルリックの陰に隠れながらスマホを操作し
カメラモードを極簡易的なレーダーのみに設定

ドローンは自我無き電子的命令に従うだけの存在
美女はスマホの画面上には赤い点

そのスマホが面を見てアキレスに支持を出すはベティ
当のアキレスは思い切り目を瞑っている


「!!!」
ベティのガイドを頼りに突撃 霧の巨人は その手の鉄パイプにて 美女を打ち据えようとする
229 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/28(日) 23:59:23.67 ID:G94SoJ7Co
>>227
自然の怒りを鎮める為でなく、ただ愉悦の為だけに贄を積み上げる。
愚か。反吐が出る程に愚か。酒池肉林だ、快楽の園だ嘯いた所で、その内実はただ一個の知性体を慰めるだけの物。
腐臭が鼻腔を貫く。戦場で、廃村で、妖の巣で、幾度となく嗅いだ匂いだ。唐突に、理不尽に、どうしようもなく殺された者の腐臭。
好きか嫌いかで聞かれれば、それはこの世で二番目に嫌いな物と言える。

突入と共に抱いた違和感。それを認めるのは己の矜持が許さない。
何せ、今この瞬間。奴が振り向き、そして此方に視線を向けた瞬間に一瞬だがあの美姫に惹かれてしまった。
転生者のスキル、精神汚染耐性によって完全に呑まれる寸前で押しとどめ、一瞬の隙に視線を少し逸らす。

「やはりか……おい犬、あれは既に羽化寸前だな? 俺達だけで勝てるとは思えんぞ」
「足止め程度なら出来るが……どうする? 正面からかかった所で、勝算は一割あるか無いか」

右手を刀の柄に添える。合図さえあれば刹那の間に奴の懐に飛び入り、今日が吉日である事を祈りながら抜刀する準備は出来ている。
しかし、しかしだ。此処は奴の体内、もとい胎内。欲望と享楽の子宮で、我々がどこまで対抗出来るか。

「―――――用件か。さして面白味も無いが、貴様の首を撥ね上げさせてもらおうと思い立ってな」

目線を外しながらの挑発。さて、これにどう反応するか。それによって奴の度量が計り知れる。
230 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/29(月) 00:03:03.67 ID:0KXr/k2m0
>>227
「随分と独創的なセンスだな。好き勝手になるだけじゃなく芸術家思考にでもなるのかね?」
【王宮の所々に鎮座する醜悪な死体アート。片眉を上げて一瞥し、誰に言うでもなく呟く】


「グレードが違うな、売女。世界を憂う義士だ」
【走るウルリックから飛び降り、数度転がって立ち上がる。底無しの殺意が、空間を満たす魂を跳ね除けるかの様に立ち上る】
【恐らくあれが王だった者だろう。見る影もないが】

「イヤーッ!」
【ウルリックが叫ぶ。一瞬でも『美しい』と思った自意識を、他の人格が封印する。立てられた親指が魔眼を見る前に両の眼を潰す!】
【全てを一瞬で終えたソーマタージは、閉じた目から血涙を垂らしながら、不敵な笑みを浮かべる】

「用件、用件か。穢れた娼婦気取りの害獣を殺して、ジルドレェ気取りのバカ殿を殺して、俺様が生きやすくする。それだけよ」
【一歩歩くごとに髪の毛が逆立ち、触手と化して植物の根の様に四方八方へ伸ばされる。背中からも伸びるそれは枝分かれし、潰した目の代わりにアンテナめいて空間を認識しようとする】
【数度手こずりながら刀を引き抜く。赤い刀身だけは、美姫の蠱惑的な空気すらも意に介さず、鈍い輝きを放ち続ける】

「死体になってもその股座は名器のままなのか、みんなも気になるよね?
 試させてもらうぜ阿婆擦れ。飽きるまで手前の骸を斬り刻んだ後でな!」
231 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/29(月) 00:15:43.12 ID:0C3VAnNho
>>229

『…拙者の見立てだが、羽化する前なら拙者と貴様等ならまだ戦いになる』

 ウルリックの周囲に琥珀色の魔風が収斂する。
 他世界では神獣とすら崇められ信仰対象ともなっている大狼だ。
 サイカー(異能者)としてのランクも凄まじいほどの高みにある。

【ドン!とウルリックが地面を強く叩く!魔風が吹き荒び、皆の身体を貫き駆ける】
>>228-230 全員にウルリックの加護が付与(攻撃速度++、攻撃精度+、耐久力+、意志力++、対妖特攻+)】

「首を…」

 言葉短かったが、漏れでた感情を読み取るのは容易だった。情欲、色欲、享楽…破綻者!

>>228>>230

「判断が速いようで。確かに今なら¥ィを屠る好機なのだろうえ?」

 鉄扇を広げる美姫。七つの尾が鉄扇と同時してヴァっと広がった。
 美姫の鉄扇がアキレスの鉄パイプを事も無げに受け止め、ひらりと流す。
 そのまま…アキレスではなく、より濃厚な悲観を味わえそうなベティに向かって刃が伸びようとして、止めた。

【その愉しみの隙にソーマタージが一気に駆けてカタナを振るうところまで読んだからだ】
【極上の獲物が勢ぞろいである。味わい深い生を死を味わうならば拙速はよくないのだ】

 −−−−−−−−−
【全員対象】

「これは…想像以上。改めて、歓迎いたします」

 次に向けられた笑みは…避けるような口は、享楽に満ちた瞳は、それでもなお美しかった。

//今日は遅いのでこれまで!続く!!
232 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/29(月) 00:32:55.12 ID:67S+0zQjo
>>231
「ふむ……ここまで来た、俺は俺に出来る事をやろう」

そう言うと音もなくウルリックの背から飛び降り、其処に納める物の無い左袖をはためかせながら着地する。
ウルリックの加護を受けつつ、全身に巡らせる霊気をより強く、濃くしていく。
それは純粋な妖魔殺し。彼を彼たらしめる意義(ちから)であり、力(いぎ)である。

「貫かれるのは好きだろう?」

引き抜いた刀を水平に構え、腰を低く下ろす。精神を研ぎ澄まし、一切の波紋無き水面の如く穏やかな心。
鉄扇を広げたからどうした。尾を見せびらかしたからどうした。それがどんな行動であれ、今の桜雪には自身を尊大に見せようとする哀れな女狐としか映らない。
切先に霊気が集束していく。刀を引き抜いてから僅か二秒、それが解き放たれたのは瞬きすら出来ぬ一瞬。

「―――――神殺しの一刀、しかと刻め」

放たれた一撃。全く同時にすら見える程に高速で繰り出された三連続の突きは、さも嵐の如く霊気の刃となり、床を抉りながら女狐へと迫る。
かつて悪神を屠った一刀。今、再び大化生を屠るべく振るおうぞ。
233 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/29(月) 20:12:31.86 ID:k/qcR1QUo
【2033年世界――】

「ふゥ……ただいま」

ジョシュアのセーフハウス、がちゃりとドアの開く音と共に、少しやつれたジョシュアが一月ほどぶりの帰郷を果たした。
他の越境者たちとはオンモとの戦闘、ジョシュアがゲートに単身突っ込んでいってぶりの再開となる。

「あいつらちゃんと来てるよな……メールは読んだのか?」

その間ジョシュアからニアやアラズに安否の報せが送られることは一度もなかった。完全なる音信不通である。
それもそのはず、彼は自らギャラエらの拠点に軟禁されることを持ち掛け、彼を懐に置くということを質として自らの要求を呑ませたのだから。
当然外部との連絡はシャットアウトされ、下界に降りたのはつい先程の事である。
ニアとアラズにセーフハウスに寄るように伝える短い文章、程なく端末の電池が切れ、ジョシュアはメッセージがちゃんと届いたのかを知る由もなく。
234 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/05/29(月) 20:22:46.45 ID:1FMkRIAT0
>>233
「あ、お邪魔してますってんですよぉ」
「しばらく連絡取れませんでしたってんですけどっ、何かあったってんですかっ?」

とたとたっと奥から小走りにやって来るニア
越境者である以上、未発達な境界間通信技術の届かぬ世界に行く事だって多々ある
更に体感時間そのものの変質も手伝い、音信の不通はそこまで珍しくはない
それでも心配が皆無かと言われれば別ではあるが

「アラズはゲートが開かないってっ」

端末を再起動させればアラズからのメールが届いているだろう
『そう都合よく行くか』と
235 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/29(月) 20:28:58.21 ID:TtBhF/kK0
>>233
さて 帰ってきたジョシュアの耳に届く カツカツと硬質な何かが床を叩く音

―――ギィ!!
音の主はこいつでした 挨拶するようにハサミを振り上げ中に入っていく

んでリビング そこにはチャイナデリバリーやら冷めてチーズがガビガビになったピザやらスナックやら瓶ビールやらがテーブルを占領
テレビに接続された古いビデオゲームからでも画面が流れている
そしてカウチソファでグースカイビキを描いている コントローラーを握りしめ寝落ちした男

―――ギィ!!ギィ!!
「ん・・・なにベティ・・・あ おはよ」

ベティにたたき起こされるアキレス まるで自宅のようなくつろぎ方であった
一応デリバリー等は自分のキャッシュで勝ったものなのでご安心ください
236 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/29(月) 20:36:18.41 ID:k/qcR1QUo
>>234
「何かあったってお前……薄情だな」
「あんだけ心配そうな感じで俺の名前呼んどいてそりゃねェんじゃねェか?」

ニアの様子にジョシュアは安心したような、それでいてガッカリしたような表情を浮かべた。
あれだけオンモと共にゲートに突撃するジョシュアをまるでヒロインめいて見送っておいてケロッとしているのはあんまりだと。
まぁ毎日毎日気に病まれていても堪ったものでは無いが、それでも程よく気遣って欲しかったらしい。

「まぁ……何かあったと言えばそォだな」
「今日は直接……話がしたくてなァ、アラズが来れねェのは……凄く残念だが」

気を取り直して本題であるが、ジョシュアはなにやらニアにとても大事な話があるらしい。
奇しくも一対一となってしまったが、本来ならばアラズともこの場を共にしたかったとジョシュアは悲しそうな顔を浮かべた。
それと共にどこか肩の荷が降りたような、ヴァージンロードで娘を見送るお父さん的な顔立ちである。

「……シリアスな話だが、すぐ終わる」
「聞いてくれるか?」

にこりと笑みを浮かべ、ソファに隣り合って座りそっとニアの手をとる。
237 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/29(月) 20:41:51.51 ID:k/qcR1QUo
>>235
「お前何でここに居る……?」

「いや、居て欲しくない訳じゃねェけどよ……」

ニアの手を握ったまま、ジョシュアはアキレスとベティを交互に見やりぽかんと口を開けている。
そうして表情を変えぬまま、徐々にその顔を紅く染め上げて、ニアの手を離して立ち上がる。
ぶんぶんと首を振るいながら、この状況をどう処理しようかと思考、されどすぐ諦めたようだ。

「オラッ、起きろ!!片付けろテメー!!」

鬼の形相でアキレスを蹴り起こし、ベティをジャイアントスイングして、シリアスムードを吹き飛ばしている。
238 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/05/29(月) 20:47:32.30 ID:1FMkRIAT0
>>235-236
はっとした風になるニア、何かの拍子にきっと短期間な記憶喪失にでもなっていたのであろう
その辺は中身の問題故にご容赦願いたいものである

「……あっ、え、えぇっとぉ……」

マゴマゴとしてともあれ手を取られ、アキレスとベティをちらり
因みにニアもお食事をご一緒しており、ちゃっかりピザを頂いた後なのである

「なんだってんですかっ……?」

暴れるジョシュアの背に、小首を傾げて尋ねるのであった
239 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/29(月) 20:47:46.33 ID:TtBhF/kK0
>>234>>236-237
「え? たまたま近くに越境したから宿代浮かそうと・・・・・・」
眠そうに起き上がれば そこにはニアの手を取るジョシュアの姿
しばし硬直 咄嗟にスマホを!! いかん手がもつれた(ゲシッ)

「アッー!」
哀れ 絶好のシャッターチャンスを逃すアキレスの図

「いたい痛いよジョッシュやめてよー」
そんなこんなで食い散らかしを片付けるのであった

―――ギィギィ♪
ちなベティちゃんはジャイアントスイングをしてもらって楽しげだ!!


〜それからどうした〜

「で どうしたのジョッシュ」
すっかり片付いたリビング アキレスはジョシュアに質問するのであった
240 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/29(月) 20:51:00.24 ID:TtBhF/kK0
>>238
「おはようニアタン 次は〇魔界村やろうぜ」
ジョシュアのおかげですっかりお目覚めのアキレス君 のんきに挨拶をするの図

―――ギィィィィィィィィィィ♪
ベティちゃんはジャイアントスイングなう

ところで話って何でしょうね?
241 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/05/29(月) 21:05:26.97 ID:1FMkRIAT0
>>240
「ちょっ、と、撮らないで下さいってんですよぉっ」
「あんまり隠れてないってんですねぇ……」

写真に対しての反応はウブであり、それでも伏字に対してのツッコミは忘れない
尚ニアはゲームは上手くなかった
カートなゲームをしてはすぐクラッシュするし、アクションなのをやればすぐ主人公はやられるレベルなのである

242 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/29(月) 21:06:41.53 ID:k/qcR1QUo
>>238
「まァ、手ェ出せよ」

もう一度、ぱっとニアの手を取ってその上に乗せるのは小さな布袋。
その中に二つ並んで入っている、ピンポン玉程度の大きさの透明な宝玉。
空色と緋色の、それぞれひとつずつだ。

「これ……手に入れて来た、お前の為だ」

リベルタス生まれの人間であれば、とりわけ異能力者を殺した事のある者であれば見たことがあるだろう。
そして、それが己が内にも秘められているという事を。

「タェンティースと同じ特殊高性能型の能力宝玉……これでもうメンテナンスの必要はねェ」
「これは翼だ、お前のな。これさえあればどこへでも行けるし、あのクソ忌々しい土地とも縁が切れる」

「俺がニアを護る必要も無くなるし、お前が俺に縛られることも無くなる」
「これがお前の為に俺からしてやれる最後の贈り物……”自由”だ」

ジョシュアは寂しそうな眼差しを向けながらも、その心のうちに一片の後悔も秘めていなかった。
ニアを庇護し、危険から遠ざけ、掌握しようという自らの考えが間違っていたことを認めたのだ。
それはジョシュアが殺めたアラズァヘッドの最期の言葉、α-12の叫び、
そして心の赴くままに生きる、ニアとアラズの生きざまを見ていてようやく直面したものだ。
否、本当は最初からそう感じていたものを、心の奥底に封じ込めていたと言うべきか。

「アラズのもある……が、ヤツには生憎手渡しできねェな」
「お前から渡してやってくれ」

ジョシュアはポケットに手を突っ込んで立ち上がる。
ニアに背中を向けて、少しだけぐず、と鼻を鳴らした。

>>239
「……こういう事だ」
「今日は俺の引退記念日なンだよ……」

紅くなった鼻を啜って、人差し指で擦りながら、ジョシュアはアキレスに視線を向けた。
ニアから離れる時が来た、ニアにジョシュアの理想や願望を押し付ける時間は終わりを告げたのだ。
243 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/05/29(月) 21:18:08.61 ID:1FMkRIAT0
>>242
「……?」
「……えっ、これってぇっ……」

かつてマウトヘッドとして、多くの異能者を殺めて居た頃
亡骸から出たそれを砕き、踏み躙って来た
己の体内のそれが露呈した時、その時を考慮する事はニアはなかったが、つまりは死ぬ時である

「……」
「どうやって手に入れたってんですかっ……?」
「……あぁ、でもぉっ……」

宝石のひとつを摘まみ取り覗き見る
輝く自由の青空色、美しく思えた

「それより何よりっ、嬉しいってんですっ」

彼が如何にしてそれを入手したか
それを考える事はその純青を前にすれば大きな意味を持たない
結果としてこの手に掴んだ自由の翼は、今こうしてキラキラと輝いているのだから

「はいっ、渡しますってんですねっ」

アラズの分も受け取り、しっかりと頷いた
244 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/29(月) 21:18:21.33 ID:TtBhF/kK0
>>241
「何を入れるかはその人次第ってね」
きっとニアちゃんは後ろで画面を見ているタイプなんでしょうね

>>242
「?」
この男はリベルタリアという世界を知らない なのでガラス玉?が何なのか
それが何を意味するのか? なぜ自由になれるのか 一切合財が理解できなかった

「よくわかんないけど…」
キッチンに向かい ビール瓶2本とオレンジジュース1本を持って参上

「こういう時はとりあえず乾杯じゃない?」
―――ギィ!!

押し付けるようにジョシュアへ瓶を手渡し ニアにも差し出し

「チアース」
と瓶をぶつけて無理やりにでも乾杯仕様とするだろう
245 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/05/29(月) 21:29:57.31 ID:k/qcR1QUo
>>244
「サンキュー、アキレス……」

グラスに注がれたビールを受け取る。味覚が消失した今でも楽しめる唯一の酒だ。
アキレスの肩をぱんと叩いて抱き寄せ、三人並んでソファに腰掛ける形に誘導する。

「ニアとアラズの旅立ちと、自由と、そして俺の”退役”に」
「乾杯だ」

アキレス、そしてニア、自分を挟む二人の顔を見比べて、それからグラスに写る自分の顔を見る。
今くらいは人間気分に浸ってもいいだろと、ジョシュアは笑顔でグラスを天に捧げた。

>>243
「……そうだ、ニア」
「良かったら……俺にそれを嵌めさせてくれねェか?」

ジョシュアはニアの方を見遣り、ふと思い出したように提案。
嵌めると言っても簡単だ、胸の中央、心臓に宝玉を押し当てればいい。
それだけで宝玉はまるで融ける様に、宿主の生命と結びつくのだから。
スプラッターショーのような光景にならないのは、ニアも知っての通りだろう。

//そいではそろそろ締めでー
246 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/05/29(月) 21:36:30.06 ID:1FMkRIAT0
>>244
「すーぐ骨になっちゃうってんですっ……」

魔界な村をやっても全くいいとこなしで終わるであろう

>>244-245
「えー……じ、じゃあっ……」

お願いします、と頷いた
因みに服を捲ったりする必要はないらしい、その辺は都合よく出来ている模様

「……ん、これでおしまい……?」

案外とあっさり、いのちの繋がりの聖宝石の儀式は終わりを告げた
燐光を放ちながら消えたそれは心臓と同じく、脈々と鼓動を刻む事であろう

「……いただきますってんですっ」
「乾杯(チァース)ーっ」

荒々しく瓶をぶつけ合う音色、残るひとつの宝石は夕焼けの輝きを宿している

//ありがとうでしたっ、またよろしくーなのですー
247 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/29(月) 21:43:52.25 ID:TtBhF/kK0
>>245-246
「なんかよく若なんないけど よかったよかった」
1人蚊帳の外なアキレス だが悪いことではないのでそれでいいのだ
乾杯して笑い合えば それだけで今日は言い一日なのだ

―――ギィ♪
ちなベティちゃんは冷え切ったピザを失敬していたそうな

//オツカレサマドスエ
248 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/29(月) 22:10:02.78 ID:0C3VAnNho

 前回(>>231)までのあらすじ!!(シチュ構成のため的な

 越境者達は柴犬(あるいは雷狼)ウルリックが追跡する大妖が蠢動する小世界/燐日国に越境する。
 かの大妖…白面金毛九尾の狐はエーカー戦役の折にばら撒かれた歪んだ魔力が越境したことで発生しており、
 越境が齎した災厄ともいえる存在だ。それを世界を経て排除するのがウルリックが己に課した聖務であった。

 小世界/燐日国にて九尾の狐は傾国の美姫に変化し、既に世界の根を腐らせ大いに堕落させていた。
 越境者達の到着は手遅れに一歩手前という際どい状況であり、ゆえに一気呵成の突入にて九尾の狐を屠らんとするのだったが――
 
 −−−−−−−−−−−−

 硫黄色の空は澱み、大地も臓腑のような汚らわしい脈動を徐々に立てつつある。
 現実と非現実(インマテリウム)の帳が剥がれ掛けている。世界が悲鳴をあげている。

『しかし越境者という人種は中々に酔狂よなあ。自ずから死地に赴くとは…生きるのに飽いたクチかえ?』

 妖艶な美しさを全身から発するかの如き美姫。
 汗の一滴が、瞳の色が、白き肌が、そして黄金のように輝く七つの尾が、
 全てが艶やかであったが、その内面は直視できぬまでに醜悪。囚われれば二度と自由意志を取り戻せぬ危険な魅力である。

『ゥゥウウウウウオオオオオンン!!』

 その危険さを吹き飛ばすか如き荒々しきウルリックの雷狼のウォークライ。
 これにより、美姫の魅了(テンプテーション)の危険な甘い香りを吹き散らす。

【さらにウルリックと傾国の美姫は互いにサイカーとして非現実(インマテリウム)での攻防を開始】

 現実の帳の向こう側を幻視できるならば、灰大狼と金色狐のヴィジョンが咬みあっているのが視えるだろう。

【互いに高クラスのサイキックの行使を封じあっている/ウルリック・九尾ともに互いのサイキックを封じあい、牽制しあっている】

『拙者と彼奴のサイキックは互角だ!だが、洩れ出でた術は行使されるぞ。用心せよ!』
「なるほど…無様な抑止力が足掻いて神獣を呼んだかっ!」

 迫る越境者達に向かって、傾国の美姫は尾より幾つもの蒼い焔、髑髏を象った邪悪なる焔を発し、

「花乱火」

 呪印が中空より幾つも発生し、邪悪なる焔が渦を巻いて越境者に襲い掛かる!
 直撃すれば危険なのは勿論、その火の存在そのものが危険!ウルリックの加護なくば、ただ在るだけで生命力を吸われていただろう!
249 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/29(月) 22:25:51.98 ID:0KXr/k2m0
>>248
「産まれる前に死んでいれば、俺に惨たらしく殺される事もなかったのに。貴様こそ酔狂な馬鹿だ」
【瞼を閉じたままの不敵な物言い。獰猛な笑みを酸素供給機が隠す】
【今や背中と毛髪から伸びた無数の触手は短いものですら足首の辺りまで届き、枝分かれを繰り返しソーマタージの半径数mを網の様に覆う!】


「余裕があったらスイカ割りみてーに奴のところまで導いてくれ。割るのは奴の頭蓋だが、スイカより楽しいぞ」
【触手のアンテナと耳が捉えた振動、音によると、ウルリックの援護が呪いじみた魅了を振り払ったらしい】
【コートの裾を裂き、未だ血の流れる潰れた両目にバンダナめいて巻きつける。取り敢えず彼女の魅了は今の所防げる】

「無駄だぜ、阿婆擦れ」
【周囲を覆う触手が焔に触れる、その一瞬後には触れた部位が切り離され、ソーマタージが進路を変える!】
【切り離された空白地帯には再び触手が伸び、空いた箇所を補う。何も見えていないが、卓越した戦士としての実力、感覚が彼を美姫の元へ向かわせる!】

【尤も、文字通り身体の一部を削りながらの戦いだ。消耗も無視出来るものではない】
【一歩踏み出すごとにひび割れの様に血管が浮かび上がる。殺意で強引に押し殺し、美姫の元へ!】

「イヤーッ!」
【ある程度進めば、砲弾めいて加速!焔の来た方向、声のする向き、記憶を頼りに接近して殺そうとする!】
【姿勢を低くし、逆袈裟に斬り払おうとする。何度も繰り返して来た仕草だ、目が使えなくても、身体が覚えている】
250 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/29(月) 22:33:15.32 ID:0C3VAnNho
>>249

「おや?中々に――」

 狐火が吹き出る妖しき鉄扇を振りぬく美姫。ガンと金属音が鳴り響き、逆袈裟を捌く!
 力と力の衝突ではない。しなやかさを以って、ソーマタージの刃を逸らせたのだ。

「その千々と散った精神。お前様は本来こちら側≠ナはないかえ。渾沌(ケイオス)の。あるいは黄昏の――」

 ソーマタージの頬にそっと触れた手は冷たく、それでいて極上の絹のようで、
 殺し合いの最中だというのに、おぞましい程の心地よさ、

「カアアアッ!!」

 瞬間!美姫は口を大きく開き、愛撫するかのように…そのままソーマタージの喉笛を食いちぎらんと歯を剥いた!!
251 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/29(月) 22:33:24.97 ID:67S+0zQjo
>>248
突き放った刀を引き戻し、全身に張り巡らせた霊気を一息で解放する。
爆音と共に跳ねる桜雪の肢体。床を抉りながら飛び出し、衝撃も轟音も背中で笑って置き去りにする。

既に世界は融合し始めている。あの世とこの世、その両方を認識し、そして接触する事の出来る彼にはありありと見て取れた。
本来、世界とは薄い膜で隔てられているような物。その膜は柔らかだが何物よりも強固であり、破るには柔と剛と才を要する。
しかし、この世界の膜は既に破れ散った。今や彼岸と此岸の間に流れる急流は枯れ、双方が双方を貪らんとしている。
これだ。これが世界の終焉だ。抑止力によって己の脳裏に刻みつけられたあってはならない事象

「いいや、全く逆だな」
「俺達は、生かし生きる為に貴様の首を断ち切りに来た」

自分には関係の無い世界だ。自分が関わらずとも良い世界だ。
しかし、今ここで山が、川が、海が、空が、人が慟哭を響かせていると言うならば、立ち止まってはいられない。

巻き上がり、そして爆ぜる。耽美かつ恐慌を呼ぶ焔の雨を、隙間を縫う様にして掻い潜り、ウルリックと女狐の力が相対する場へと飛び出る。

「助力しよう。元より、これが俺の本分だ」

霊気解放。蒼白の気を纏った刃にて、女狐の幻想へと疾風怒涛の連なる斬撃を放たんとする。
この世、あの世の双方に接触できるならば、より一層相手の根幹に近い物を斬り削る。効率と優位性を徹底した彼の流儀だった。
252 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/29(月) 22:43:12.18 ID:0C3VAnNho
>>251

 非現実(インマテリウム)にあっては既に熾烈なまでの戦いが繰り広げられていた。
 峻厳なる雪に覆われ雷鳴轟く大地と、偽りの光に彩られ堕落と享楽と欺瞞に満ちた黄金宮が互いを塗りつぶさんとしていた。
 その世界こそが、ウルリックと九尾の狐自身であり、それであった実存する個としても大狼と九尾狐が喰らいあっていた。

「カアアアアアッ!!」

 そこに入り込んださらなる実存する個…桜雪。あるいは刃か。
 狂猛なる眼がそれを見据えると、彗星の如き巨大な焔が吹き上がり、彼の斬撃に対する焔の壁となる!

『こちらでの戦い方は解っているな!?』

 ウルリックがサンダーブレスを吐き出し、焔の壁を吹き散らす。
 舞った邪悪なる焔はその熱量に炙られるだけで、並の魂ならばその場で燃焼する規模だ!

【が、切り込む路は開いた。あるいは死地となるやもしれんが…勇気と魂が試されている】
253 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/29(月) 22:45:38.73 ID:0KXr/k2m0
>>250
「そう思ってるなら、やはり貴様は莫迦だ。救いようのない、な」
【逸らされ、虚しく空を斬る刀。振り抜いた腕を戻している間に殺される可能性は高い】
【ビシビシと酸素供給機が音を立てる。触手の網が、?に触れる手を察知する】

「貴様の好きな混沌、カオス、酒池肉林……。そんなものは全て嘘っぱちだと知っているだけさ。
 殺した相手がたまたま全員いいポストの奴だった事は?時間を確認したらちょうどゾロ目だった事は?なぜこの国を選んだ。なぜ此処に何時迄も居座った。何故」
【?に触れる手を掴もうと、空いた手が素早く伸ばされる。万力めいた力で握り潰し、動きを止めようとする算段だ】

「認めちまいな、阿婆擦れビッチ。貴様も俺も混沌とは程遠い、誰かの掌の駒だとな」


「SKKLGGK!!」
【金属同士をこすり合せるかの様な甲高い叫び!顎門めいて縦に開いた酸素供給機から、同じ様に牙を剥いた大口が覗く!】
【喉笛に向かうのは触手の網が捉えた。カウンターで逆にその口を食い千切ろうと、鮫の様な口を勢いよく近づける!】

【噛み付いたが最期、閉じようとする酸素供給機も合わさり、マトモな体なら彼女の口をズタズタに破壊するだろう】
254 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/29(月) 22:55:49.03 ID:0C3VAnNho
>>253

「中々に好ましき狂気。すすり上げればさぞや美味かえ?」

 触手の網が美姫の瞳が爛と輝くと共に超自然の力で引きちぎられる。
 ガギガギガギ…くわえ込んだ口と牙が互いに咥えこみあうという凄惨な構図となる!!
 酸素供給機の牙と美姫の一見して柔い口が拮抗するのはある意味で不可思議で滑稽めいてすらいた。

【ニィ…と美姫の瞳が笑みを象る。もし視力が無事だったならば魅了の餌食にされなけなかった圧力だ】

 そして、ソーマタージを優しくも強固に抱きとめ、腕と尾が狂人の身体全体を包み込まんとする。

【瞬間、床に大量の呪印が構成され、それが積層型に展開…明らかに近接系大魔術の兆候!】
【空間座標の固定というステップがほぼ不要のため、ウルリックの妨害をすり抜けて行使可能か!!】

 【→一瞬後、床より地獄の焔が精錬され、天に向かって一気に立ち昇ることになろう!マトモに喰らえば残るは一握りの灰のみだ!】

 
255 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/29(月) 23:03:04.76 ID:67S+0zQjo
>>252
「無論。言っただろう、ここが俺の本領だとな」

元より彼は幽谷に住まう者。肉の身体を持ちながら、性質としては霊的。八百万思想における神にも近い存在。
彼の世界もまた、非物質世界において形を成し、そして享楽の女狐が居城「黄金宮」を喰い尽さんとする。

それは静寂。それは無空。白、どこまでも澄み渡る白が支配する世界。
穏やかな風が吹くと共に白き花弁が舞い、中心には樹齢千を数えるであろう桜の巨木がそびえ立つ。

ウルリックの吐息に合わせて後方へと飛び退る。目の前を掠めた炎に臆する事も無く、更に次の一手を繰り出さんとする。

「その宮。柱から梁まで丁重に切り崩してやろう」

死地に赴く勇気。自らの足で進む魂。そんな物はとっくの昔に腹に納めている。
花弁が再び舞う。白き花弁がちらりと炎に触れ、炎の一部を巻き込み消滅させながら自らも灰と化していく。

桜。美しくも儚き我らが故郷の色。それは生と死の象徴であり、また続く者の道標でもある。
ならばこの桜は死。悪しきを道連れに己ごと消え去る色亡き色。いずれ己も消え去るならば、続く者達にせめてもの彩りを。

「―――――声も無く、この地から去ね」

上段からの全霊の袈裟斬り。霊気の刃を女狐へと飛ばし、その刃は女狐へと突き進みながらより鋭く、大きく変わっていく。
今此処で、貴様を殺す。それがこの場に居る全ての者の思いであり、貴様に食らわれた無辜の民への餞だ。
256 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/29(月) 23:10:44.19 ID:C5Q0ruF4O
>>254
『そう思い込むがいいさ。現実を受け入れたくないのはガキも妖怪も同じだな?』
『腹を破って血の雨を降らすのも楽しそうだな。やってみろ』
【咽頭部のスピーカーが挑発をする。直後、一瞬で引きちぎられる触手群!】
【千切られ方からして、彼女のサイキックとかその類だろう。互いに噛み合った状況でなければ、面倒臭さに歯噛みしていたところだ】

『随分と積極的だな!』
【抱きとめられ、もがく。背中に当たる感覚からして、腕や尾まで使っているか】
【潰れ、閉じられた瞼が歪む。───不敵な表情に!】

「触ったな?不感症だが、触れるものには敏感だぜ俺は」
【首を後ろに振り、噛み合いから強引に逃れる。口の端が切れたが気にしない】
【彼の身体に直接触れているならば分かるだろう。触れている腕の、尾の付け根の辺りの肉が、服の下で盛り上がってきていることに】


「イヤーッ!」
【轟ッ!美姫の腕、尾の根元を狙い、全身からハリネズミめいめ何本も飛び出る無数の触手!貫き、強引に切断するつもりだ!】
【それと同時に、腹からも血飛沫と共に噴き出す槍じみた触手!勢いで美姫から逃れ、足元から感じる嫌な気配から離れようとする!】
257 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/29(月) 23:22:53.81 ID:0C3VAnNho
>>255

「クゥアアアアアッ!!」

 己が魂を削りながらも迫った刃。その鋭さは九尾の狐の霊的実存に届き、美しき金毛に鮮烈なる傷を穿つ!
 魂の痛痒に震える七つの尾が実存と世界を消し飛ばさんと桜雪に向けられる。

『むうん!!』

 それを灰大狼の巨大な尾が受け取める。サイキックの衝突が宇宙の光芒めいて瞬く!
 激震!非現実(インマテリウム)を震わせ、実存世界にすら影響を及ぼしかねない精神波の衝突!

『間に合うか!?ゆけっ!!』

 灰大狼が口中から赤き血を吐く。それは精神の負傷が桜雪の主観で投影されたヴィジョンだろう。
 過酷なる精神戦。余裕などあるはずもなし。

【実存世界の状況も非常に危険である。天には幾つもの皹が入り、もはや快楽主義者の集合体と化した民それでも異変に気付かない】
【河川はその動きを停止させた。あらゆる焔は渦を巻いて燃え盛り、大地はせっせと疫病をこさえはじめた】
【貪婪なる国を平定しようとする志ある三国の連合軍の兵士達はこの異変に恐慌した】

>>256

「はあ…これでも情熱的なのでねぇ」

 ギョロリと剥いた瞳で向けられた笑みはそれまでの艶やかさなど微塵もない醜悪な、それでいてそれでも危険な魅力のある貌。
 ドスドスドス!とソーマタージのシャウト共に開放された触手が美姫の身体の穴を穿つ!

【回避した瞬間、天に向かって大きく立ち上った焔!!寸前でソーマタージは回避!】
【焔は屋根を突きぬけ、硫黄色の天を穿ち、大きく皹を入れた――その時!!】

「カハッ!!?」

 突然、美姫の身体に袈裟切りの傷が奔り、そこから赤い血が洩れ出でた!
 これは非現実(インマテリウム)において、桜雪がつけた傷がフィードバックしたものだ。

「ハハ…アハハハハハハハッ!!やりおるわ!土々呂!」

 が、美姫は心底愉しそうに哄笑すると、鉄扇を大きく振りかぶりに下に向けて叩き付ける!!

【瞬間、臓腑の如き床から幾つもの呪印の発生と共に鉛の尖塔が生え、絶望的なまでに広範囲に聳え立つ!!】
【百舌の早贄と呼ぶべきか!抉り貫き醜悪なるオブジェにせんとする多量の尖塔がソーマタージに襲い掛かる!】
258 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/29(月) 23:40:55.22 ID:67S+0zQjo
>>257
自らの世界を抉らんとする衝撃をただ一振りの刀と己の肢体のみで支え続ける。
根を張れ、土深く、心深く、非実存の深淵まで力強く根を張り巡らせる。例え散る様が儚き桜でも、散り際を弁える程度の粋は残っている。
衝撃により着物に幾つもの切れ目が走り、手足、身体にも亀裂が走る。魂への衝撃が直に伝わって来ていた。

全身から鮮血が滲み出る。それもウルリックの吐血と同様形而上の物である。しかし、魂と肉体を共有する我らにとって負傷に変わりは無い。
眼前に迫った七尾を防ぎ切った大狼に礼を言い、ついでとばかりに七尾に向けて花弁を散らす。
せいぜい此方の侵食に耐えてみるが良い。不朽の桜に雷渡る雪原。自然の猛威が贅の極みたる宮を砕く様を心待ちにしているのだから。

「愚問だ。間に合わせてみせよう」

大狼の尾、その隙間から彼奴の本体を見据える。全身から力を抜き、そして微風の如くゆっくりと歩み始める。
しかし、その歩みは何よりも疾き物。刹那の間の踏み込み。この場所、決するべきこの瞬間にのみ放つべき一撃。

「―――――其の命、貰い受ける」

蒼白の闘気と共に前進。ただ一刀、ただ一斬りで首を断つ。須臾の間に飛び込む彼奴の首は、果たして―――――
その一刀は、名を無空≠ニ言った。
259 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/29(月) 23:41:08.30 ID:0KXr/k2m0
>>257
「その声。その声が聞きたかった!血反吐を吐き、意外そうにするその呆けた豚みたいな声がなァ!」
【先程までいた所から噴き上がる焔。尻餅をついてそれを感じると、口内に溜まった血を吐き捨て、大きく口角を歪めて高笑う!】
【他者を煽る事に関しては一級品だ。例え相手が化生の類だとしても】

「さて…そろそろフィニッシュだ。リンプ・ビズキットが90年代後半のラップ・ミュージックにしたのと同じ仕打ちをお前にしてやる。
 それ用の奴もいる。楽しみだな?」
【触手の飛び出たところから血を垂らしながら、ユラリと幽鬼じみて立ち上がる】
【文字通り身を削る思い出の攻撃だったのだ。その消耗は激しい】


「グワーッ!」
【直後、身体を貫かれ空中に掲げられるソーマタージ!白い血が雨の様に降り注ぐ!】
【だが見よ、彼の心は未だ折れず、新たな狂気に支えられている】
「……こういう時にしか活躍できないんだ……俺が死なない程度にやれよ……」

【SHLK!SLAK!再び血が垂れてくる。強引に身体を捻り、尖塔から身を千切り脱出したのだ!】
【ソーマタージの輪郭が空中で歪む。光を受け影になった彼の顔面に、幾つもの赤い光点が現れる!】

「───SGRLLLSSSSSHH!!!」
【殺意の権化、戦闘AIフォークロアは、ソーマタージの肉体を無数の触手の生えた怪物じみた様相へと変え、空中から美姫に迫る!】
【怪力とサイボーグの重量を生かし、彼女を床に押し倒し、マウントを取るつもりだ】
260 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/30(火) 00:03:10.48 ID:z0IiK9Umo
【全員対象】

 勝敗は決した。この世界にとっては3年、越境者達にとっては数時間。
 この世界の歩んできた歴史も、育んできた文化も、培ってきた営みも、
 全ては悠久の流れからすれば、空恐ろしいほどの一瞬で全ての運命が決したのだ。

【因果を論じることも、結果に対する考察も無限に可能であろう】

 実存世界にてフォークロアの怪物が美姫の生み出した鉛の尖塔を崩壊させながら襲い掛かり、見事にマウントを取った。

 ――あと少しでも、数時間でも早く越境者が到達していたならば。

 非実存世界にて、桜の花弁が黄金の尾に鋭い傷を幾つも穿つ。儚きなれど残酷が同居する桜の華。黄金宮が罅割れてゆく。

 ――燐日国の民が堕落に抵抗し、あと少しでも己を保ち続けることができていたならば。

 瞬間、振り下ろされるであろうフォークロアの鎧われた拳は美姫の美しい貌を容赦なく破砕するであろう!

 ――九尾の狐を育んだエーカーの歪んだ魔力があと少しだけ少なかったならば。

 無空の刃が大化生の首に深々と突き刺さる。抉り、切り裂き、あと薄皮一枚を寸断すれば、霊的に完全破壊と相成る!

 ――その無き手にもう一刀が握り締められたいたならば。

【その時――罅割れた天が、硫黄色の空が、完全に砕け散った。そして炎羅吹き荒れる空が出現したのだ】

 同時に燐日国に凄惨なる審判が下された。霊的に享楽を以って九尾狐と同調していた民は一人残らず――
 完全破壊された非実存世界(インマテリウム)の帳の向こう側より一気に魂をすすり上げられ、
 霊的な内的爆縮≠ノより、その身体を魂を無残に崩壊せしめられたのだ!!

『カアアアアアアアッ!!!』

 白面金毛九尾の狐の咆哮!これにより、ウルリックと桜雪は非実存世界より追放され、
 既定現実に半ば強制的に帰還を強いられることになる。

『ガハァッ!!』

 吹き飛び、人柱に叩きつけられるウルリック。全身より血が吹き出る。

【あと僅かだった。間違いなく、あと僅かで桜雪の剣は九尾の霊核を破壊していた。あと僅かでソーマタージは実存肉体を完全滅殺していた】

「―――」

 首無き美姫の身体が立ち上がる。それは影を大きく伸ばし、強大なる白面金毛九尾の狐を顕わにしてゆく。
 今や、啜り上げた魂を存分に喰らい、今まで以上に神々しいまでの醜悪なる黄金の光を纏った姿を。

『ゲラゲラゲラゲラッ!あれを見や!!』

 九尾の視線の先――炎羅の空から赤い滝が次々に落ちて大地に叩きつけられている。
 否、見よ!それは良く見れば醜悪なるフォルムの悪魔の大軍勢の塊そのものではないか!

【真下の大地ではすぐさま饗宴が始まるのであろう。三国の兵士悉くと贄として収穫祭が】
261 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/30(火) 00:19:22.37 ID:yxE39nBeO
>>260
「SKKKKKK-SKKKRRRREAAAAAK!!」
【金属の鳴き声を上げ、組み伏せた美姫のその貌に何度も拳を叩き込む!獣じみた無慈悲でブルタルな戦いだ!】
【やがて美姫の頭部が潰された後、彼女の顔のあった位置、細かな肉片と大量の血の溜まったそこに拳が振り下ろされ、ズレたバンダナから白い物体が二つ、零れ落ちる】
【空の眼窩から、顔面の右半分から幾つもの赤い光点が現れる。身体を作り変え、無理矢理目に当たる部位を作り上げたのだ】

【トドメに心臓を抉り出そうとしたその動きが止まり、危険を察知して大きく後方に飛び離れる!猫めいて軽やかに着地し、アビスの底から漏れるかの様な蒸気を口の端から吐くフォークロア】
【頭を潰したはずの美姫───九尾狐が立ち上がる。狂犬じみて牙を剥き出しにし、唸るフォークロア。先程の傷口から血が溢れ、形を変え、傷口を縫い止める】


【視線の先、そこではきっと悍ましい光景が広がっているのだろう。世界の終わりが来たのだろう】
【だが、それがどうした。外界には微塵も興味を示さず、黄金の光を放つ九尾に飛びかかり、その強張った指で彼女の胴の肉を抉り取ろうとフォークロアが迫る!】

「……それがどうした、害獣」
【左眼の光点が集まり、仮初めの眼を作る。獣じみた泥臭い戦いを挑みながら、僅かに意識を取り戻したソーマタージが不敵に告げる】
「言ったはずだぜ、お前を殺しに来たんだとな。外がどうなろうが知った事か」
262 :桜雪 ◆Ej7mfs3xVw [saga]:2017/05/30(火) 00:19:50.07 ID:2CeuhKDXo
>>260
一手及ばず――――――――やはり、運命を変える事は出来ないと言うのだろう。
刀を床に突き立て、衝撃を最大限軽減する。それでも尚、湶と左脚の骨に亀裂が走る。肉体の損傷率は六割と言った所か。
無理を押してでも動けと言われれば動く。しかし、今目の前に居るのは無理を押して勝てる化生では無い。

「万事休す……か?」

世界が塗り潰されていく。終焉の色、赤き地平、歪む天空、稲光が地を這い、汚泥と狂気が歌い踊る。
見よや、あれなる恐ろしき業火を。見上げや、あれなる獣の紋章を。
腸を贄として、血肉を糧として、彼の地平より降り立つ堕落と滅亡の象徴。我らを蹂躙す虚ろの腕。

「おい、犬。もう、この世界は助からん」
「弔いは済んだ。後は……彼奴の存在を広く知らしめるべきだ」

今此処で運命を共にした所で、あの大化生を打ち倒すきっかけになる訳でも無い。
ならば、彼の者の名を、姿を、力を、広く知らしめるべきだ。そして、彼の者に立ち向かう者をより多く集めるべきだ。
263 :ウルリック【牙狼】>>204 [saga]:2017/05/30(火) 00:36:58.33 ID:z0IiK9Umo
>>261-262

『ゲハハハハハ、我もよもや滅せられるところだったわ!!』

 裂けているようにしか見えぬ口に生え揃った鋭い刃。
 こちらを舐めあげるように見上げる血走った黄金の眼。

『贄』『贄』『贄』『贄』『贄』『贄』『贄』『贄』『贄』

 暗がりより餓鬼がこちらを覗いている。舌なめずりしている。
 もう下等妖怪ならば、実存に負担もないのだろう。現象として無限に湧いて出る。この世界はそうなってしまった。

『カアアアアアッ!!』

 迫るソーマタージの拳が不可視の壁に遮られる。届かぬ。薄皮一枚の向こう側が何と遠いことか!

『礼よ…礼よ…見るがしい。知るがいい。世界の滅びを。滅日(ほろび)を!貴様等にはその資格がある!』

 既に桜雪にもソーマタージにも聞こえるであろう。大地で兵士達が喰らわれ、屠られる。
 三国の民は突如として変容した現実に、毒を発する井戸に、赤子のまま老化する子に、螺子くれた植物に狂乱するであろう。
 その絶望が、断末魔が、一瞬のパルスとなって、越境者達の身体を駆け抜けて消えたことであろう!

『さらばだ。終わりの光景を眼に焼きつけ…すりおろされて死ぬるがよい!!ゲラゲラゲラゲラ!!』

 瞬間、巨大なる黄金の津波となり、一息に王宮より駆けて風の如く消える九尾の狐!
 残ったのは、炎羅の空と、絶望の大地と、腐り果てた風と、生を喰らい太る大地。

『……グッ』

 全身より出血するウルリックがどうにか立つ。そして周囲をグルりと見回す。
 遠巻きにこちらを覗く餓鬼どもを一瞥して、

『この世界は助からん…か。慙愧に耐えん。そして――』

 世界の変容と共に安定したゲートなど一つも存在しない。
 戦いは終わったのか?否、崩壊してゆく世界で生存を賭けての戦いが始まったのだ。

『ああ、あの存在、決して逃がしはせん。拙者は狩りの獲物に逃げ切られた事は一度としてないのだ』

 炎羅の空を睨む。既に宙を賭ける蝙蝠翼の紅の悪魔が多数、越境者の強き魂に引かれ、こちらに殺到している。
 醜悪なる餓鬼どもは、そのおこぼれ≠ノ預からんと、暗がりより無数に湧いて出てくる。

『行くぞ…戦士として――生き抜けッ!』

 そして灰大狼は、王宮の門に向かって満身創痍の身体に鞭打って賭け始めた!!

//ではこれにて本日はおちまい!!
264 :四五六 七八【賽印流忍術】 [sage]:2017/05/30(火) 22:00:51.47 ID:Dg4yBPbU0
エーカーの残した爪痕、その禍々しい怨嗟の鎖は数多の世界に拡散している

その中のひとつ、この一件平和に見えるこの世界ですらそれは例外ではなかった!

死者が蘇り反旗を翻す悍ましい事態に、住民達はただ困惑と恐怖に震えるしかなかった……!


【出番だ、越境者達!】


「大変なのニャー、大切なにぼしがぜーんぶ逃げちゃったのニャー」

「これじゃあおまんまの食い上げなのニャー、助けて欲しいニャー」

フォールンニャンパイア

猫達の楽園たるこの世界に於いてはエーカーの死術の影響は猫達の主食たるにぼしに対して働いた
ある晩にぼし達が空を泳ぎ、一斉に脱走を図ったのだ
この事態に対して猫達は停戦条約を結び、収拾を図るべくして越境者達を頼った
これははらっぱ争奪戦争始まって以来の歴史的事実としてのちの教科書に刻まれる

「にぼし達ははらっぱの向こうのでっかい海の方にいったのニャー」
「捕まえてきて欲しいのニャー、ニャー達はここで作戦会議してるのニャー」

ゴロゴロと寝転ぶモノ、威嚇し合うモノ、前脚で顔を洗うモノ
様々な猫達が各々の方法で解決策を沈痛な様子で探るのであった

「……うん、まぁ、大変は大変だよね……」

猫達に支給された捕獲用アイテムを持って、七八は苦笑を浮かべる

【支給品→虫取り網と虫かご、あと麦藁帽子】
265 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/30(火) 22:13:39.33 ID:MZ2Ay3Jm0
>>264
「あー・・・うん 大変だねー」
捕獲用アイテムをもち げんなり同意するアキレスと

―――ギィ♪
麦わら帽子を被って遊んでいるベティ両名

「それじゃ行ってくるよビリーさん」

ビリー「頼んだぞ若造 無事帰ってきたら18年もののミルクを飲ませてやる」
渋いバリトンの声を持つ老黒猫はそう言ってアキレスを見送るのであった
266 :ひいらぎ [sage]:2017/05/30(火) 22:16:13.82 ID:ydcFyUSDO
>>264
……まぁ、言いたい事は沢山あるが…とりあえずぬこ達がかわいいから許してやるとするか…うりうり…

【その平和的(?)な光景を見て苦笑いを浮かべる黒髪ロングの、10歳程度に見えそうな少女が近くでとってきたらしき猫じゃらしをぬこの前で動かしつぶやく】
大丈夫じゃ、ぬこたん達おねーちゃんの仲間達は優秀な方達が多いのでな、きっとこの問題を解決してくれるはずじゃ…そしてわしはここでぬこたん達の心のけあの為の触れ合いに専念するとして、と…

【目を細めてポケットからマタタビを取り出しぬこたんにあげようとする】
267 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/05/30(火) 22:27:07.35 ID:Dg4yBPbU0
>>265
『ミャー達が手伝ってくれるなら心強いニャー』
『ビリーさんの秘蔵のミルクだにゃんて、羨ましいニャー』

しかし手伝おうとはせずゴロニャーン状態の猫、怠慢!

>>266
『ニャー、ニャー』
『ゴロゴーロ』
『ゴロニャーン』
『ニャフンニャフン』
『ギャフベロハギャベバブジョハバ!』

少女の差し出す猫じゃらし&マタタビに思いっきり戯れる猫猫猫、数が多い!

「はいはーい、行くよー」

そして七八がズルズルと襟首掴んで強制連行!確定描写!

>>265-266
『行ってらっしゃーいニャー』

ともあれ一行、猫達に見送られサンサンと元気なお日様の元出発進行
尚、この世界のお日様は幼稚園児が書いたようなぐるぐる模様である

「……意外とあっついなぁ……」
「はらっぱの向こうって言ってたから……あぁ、結構歩くね」

早速猫達のくれた麦藁帽子が役に立つであろう、なんせこの日の気温は30度を超える!
はらっぱはだだっ広く、時折吹く風が背の低い草花を撫でて波立たせた
牧歌的光景、戦闘続きの七八からすれば随分とのんびりとした昼下がり
蝶々がひらひら舞い、それと遊ぶように漂うにぼし
小鳥が低く飛び、その後を追うように滑るにぼし

「……?」

七八の情報処理能力をやや超えた光景である!
268 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/30(火) 22:34:29.26 ID:MZ2Ay3Jm0
>>267
「あっちぃねぇー」
―――ギィ!!

乾電池で動く携帯扇風機の風を顔に受けながら歩くアキレス
ベティちゃんはこの程度の暑さは何の問題にもならないようです

「ねぇ探索は一休みしてランチにしねぇ? 街でサンドイッチ買って来たし ミルクもあるし」
辺りの牧歌的風景(強弁)をみて

「・・・煮干しも飛んでるし」
アキレス は 現実逃避している!!
269 :ひいらぎ [sage]:2017/05/30(火) 22:47:00.28 ID:ydcFyUSDO
>>267
うりうr…ん?どうしたのじゃそんな怖い顔しt…グェッ!!!

【七八氏に無理矢理襟首を掴まれ変な声を漏らす】

…い、痛い痛い!!!!ぎゃ、虐待は犯罪じゃぞ!!ハナセー!!!ぬこたーん!!!

【そしてそのまま引きずられて行く】

…いむいむといいここの人(?)達はどうしてこーも…全く…

【ぶつぶつと呟きつつ少女は牧歌的光景の中を仲間と共に歩いて行く】
……何じゃあれは…しゅーるな光景じゃな…

【目の前を自由に飛び回るにぼしを見つつ】

…きっと暑くて頭があれになってしまったのじゃな…いかんいかん…じゃあわしその辺の木陰かどっかで休んでおるから後はよろしく…

【そういい、そーっとその場から離れようとする】
270 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/05/30(火) 22:51:28.53 ID:Dg4yBPbU0
>>268-269
「あ、いいねぇランチ、あそこの木陰とか……」

何かしらの妙な光景を見た気がする、苦笑で振り切りながら指差すのはひいらきがこっそり向かおうとしている木立
気の早い蝉やカブトムシ、それとにぼしが樹液を舐めている
ちなみにサンドイッチを取り出せば、それを狙うように草陰からにぼしの気配!
決して逃れられない、にぼしのある光景だ!

「……えいっ!」

ふぁさっ
ここに来てようやく七八、手近な花に止まるにぼしに虫取り網を振り抜いた!
呆気なく捕獲完了、虫かごにイン

「……えーっと……」
「取り敢えず、ここら辺の捕まえてみる……?」

にぼし達は動きも遅く、またほとんど逃げようとしないし食べ物なんかにも簡単に寄ってくる
それなりの運動神経を有すれば、虫取り網で簡単に捉える事が出来るだろう
271 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/30(火) 23:03:39.24 ID:MZ2Ay3Jm0
>>270
「・・・・・そういえばさ」
―――ギィ!!ギィ!!

思い出したように口を開くアキレス
ちなベティちゃんは煮干しを追いかけ回していた

「・・・にぼしって全部でどれだけ逃げたのかな?」
―――ギィ♪

ちなベティちゃんは捕まえたにぼしをおいしく咀嚼していた

「捕まえるか・・・」
サンドイッチを一つ地面に設置
群がる煮干しを虫取り網にて捕まえようとする
272 :ひいらぎ [sage]:2017/05/30(火) 23:05:07.60 ID:ydcFyUSDO
>>270
!!!?
【一瞬心を読まれたのかと思いビクッとする】

…そ、そうじゃな…暑いし無理はせん方が…

【そしてこっそりと抜け出し必要もなくなりホッと胸をなでおろし、皆の後を追って近くの木陰に移動し、腰をおろす】

…さんどいっちか…じゃあわしはこっちのを…!?

【サンドイッチに手を伸ばそうとした瞬間、何やら気配を感じ、そちらの方を向くと何やらにぼしがこちらを見ているではないか】

…何じゃこのにぼしめが、お主にはやらんぞ…はやくあっち行かぬか…頭からかじるぞにぼしめが…

【にぼしに向かって文句を言っているとそれを見ていた七八氏が素早く網をふるう】

【するといとも簡単に網にかかり捕獲されてしまう】
…あぁ、そうじゃったやつらを捕まえに来たのじゃったな…よーしそうと決まれば全員できょうそうじゃ!!!一番多くにぼしを捕獲した者の勝ちじゃ!!!まてー!!!

【そう一方的に宣言し近くのにぼしに向かってダッシュ、網をふるう】
【尚、身体能力等は10歳の少女とほぼ変わらない為もしかしたら他の方達と比べてやや捕獲するのに苦労するかも知れない】
273 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/05/30(火) 23:10:07.48 ID:Dg4yBPbU0
>>271-272
アキレスの問いに、えーと、と唸る七八
ほわんほわん、以下回想

『倉庫のにぼしが全部逃げちゃったのニャー』
『これじゃあニャー達、カリカリしか食べられないのニャー!』

ほわんほわん、回想終了

つまりは相当な数であろう
さてサンドイッチに群がるにぼし達、一掃するが如く捕獲完了
ひいらぎの網が一閃、振るわれれば数匹のにぼしを捕獲完了

そんな中、にぼしを追うひいらぎは木立の向こうの光景を見るであろう
小高い丘になっており、目的地である少し離れた海岸線が一望出来る
そこはキラキラと銀色に輝いていた
なんと、海岸線を埋め尽くさんばかりのにぼし達が日光浴をしているではないか!
あそこに行けば捕まえ放題!にぼし取り放題!
274 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/05/30(火) 23:27:38.46 ID:MZ2Ay3Jm0
>>273
「ダイブ溜まったなぁ・・・」
―――ギィ♪

げんなりと重くなった虫かごを見る
ベティちゃんは煮干し天国にヘブン状態だった

「さ〜てこの辺の煮干しも集め終わったし 木陰でひとやす・・・み・・・」
涼を求めるかのように木陰に向かうアキレス その向こうに煮干しフェスティバルを発見するの図

「・・・帰ろっか?」
四五六に確認
275 :ひいらぎ [sage]:2017/05/30(火) 23:27:41.90 ID:ydcFyUSDO
>>273
餌ありますやん!!!ぐるめか!!!

【アキレス氏の問いに答えようとする七八氏の頭の辺りに吹き出しみたいなものがあらわれ、そこにこれまでの流れが映像として浮かぶ】

【そしてそれを見た少女がついにぼしを追うのを一瞬やめ突っ込んでしまう】

まったくギャグみたいな世界じゃな…ん…!?

【ふと見ると目の前には銀色に光る何かが大量にあった】

【どうやらにぼし達が日光浴か何かをしているようだ】

……ほむ…

【その光景を見た少女はアゴに手を当て何かを考えていた】

…閃いたぞ、あそこまでダッシュで行けばにぼしさんを大量にげっと出来るな……

【誰でも気付くだろとか他にも突っ込み所はありそうだがとりあえず能力を使用し、目の前のにぼしの大群に向かって走って行き、網を振り回して大量にげっとしようとする】
276 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/05/30(火) 23:37:42.32 ID:Dg4yBPbU0
>>274-275
「グルメなんだよここの猫達、無駄に……」

ミルクは農場から、カリカリは無添加、そしてにぼしも海域から拘る徹底っぷりだ
特にミルクに至っては採れた年代により細かくヴィンテージが定められ、>>265で老齢の黒猫ビリーさんが提示した18年ものは多くの猫達の羨望の的だ

「わ、私達も一応、捕まえられるだけ捕まえとこう……」

アキレスの(引き気味の)問い掛けに苦笑
ともあれひいらぎがばっさばっさと大量確保中なのだ
後を追って小走り、全体量からすると余りにも少な過ぎる、しかしにぼしだけで重い!と確信出来る程の量を捕獲

「……もういいよね、猫達にここの事を伝えれば……」

そして帰路につく一同
大量のにぼしを前に大喜びの猫達、そしてにぼし海岸線の状況を伝えればそこは各軍の共同財産として扱われる事となった
にぼし条約は不要となり、今夜からまた猫達ははらっぱの領有権を求め戦いに暮れる
にぼしを齧りミルクを嗜みながら……

//この辺で締め!ありがとうでした、お疲れ様なのでするっ
277 :ひいらぎ [sage]:2017/05/30(火) 23:51:06.11 ID:ydcFyUSDO
>>276
【ダッシュで向かおうとしたが、何やら仲間達のテンションがだだ下がりなのを何となく感じとり、とりあえず止まる】

【いや、もしかしたらだだ下がりどころか少女以外は最初からこのテンションのままここまで来ていたのかもしれないがそれにつられる形で少女のやる気スイッチ()も完全なオフとなり途中で引き返す】

………………まぁ、別に良いか…最後はなにげにちょっと楽しかったりしたしの…

【手に持ったペットボトルの中に入った水を口にしつつ仲間達と一緒に帰路につく】

/おつですた!
278 :『物語の中の……』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/31(水) 21:43:02.93 ID:IH/t0kPtO
――とある世界 ある都市の酒場にて

越境者には様々な変わった連中が多いが、その中でも一際奇抜なのは誰かといえば
何人かはきっと、トンチキ亡霊少女、エルダの名をあげるだろう。
『恋をしてみたかった』を口癖に、あらゆる世界、あらゆる場所で友を作り、そして生まれゆく英雄を見物していくのが好きな、困り者だ。
彼女は、その音楽的な声でもって、高らかに英雄譚、冒険譚を歌い上げる。
そしてそのお話に出てくる殆どの登場人物は、確かに彼女が見て、会話したこともある、そんな人物達だ。

で、あるので――

「あら。『不幸なる』エリク。どうしてそんな怖い顔をしているの? 笑って?」
「誰のせいだと思っていやがりますかこのアホ幽霊」

――その、『物語の登場人物』と再会したとき、それはなんというか、馬鹿馬鹿しくも、当人にとっては切実な修羅場になりうるのだった。

こんなバカ騒ぎの予兆に、首を突っ込む物好きはさているだろうか。
279 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/31(水) 21:53:23.97 ID:pf5Vgdpk0
>>278
【昔から物語は嫌いじゃなかった。幾度も空想の世界に耽ったものだ】
【フードを目深に被り、チビチビと瓶に入った酒を飲みながら、エルダの近くの席で彼女の話に耳を傾ける】
【機械人形じみて身じろぎもせず、単調に瓶を持つ手を口元に近づけるだけの動きだが、話はちゃんと聴いていた】

「……アレ、オイ、もう終わりか?それしか能がないんだ、もっと続けておくれよ」
【冒険譚が止まる。数秒の間を置いてから、関節を鳴らしながらエルダの方を向く】
【テレビが急に動かなくなった様な言い草だが、一応彼女の客の一人なのだ。変なところで止められてはモヤモヤする】


「…お知り合い?元彼?」
【エルダに話しかける見知らぬ人物。妙なところで顔の広い彼女の事だ。いつかどこかで何か気に触る様な事でもしたのだろう】
【向かいの席で酔い潰れて眠るマンジュシャゲもそのままに、首を傾けて事の成り行きを見届けようと、野次馬根性全開の視線を向ける】
280 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 21:56:36.38 ID:ZqxqGHnVo
【ごっごっごっごっご】

 能面のような無表情で火を吐きそうな高濃度アルコール飲料を水のようにゴクゴク飲んでいるのはイムカ・グリムナー。
 メシの味は全くわからない癖に酒の味はわかるらしい変な政治将校である。

「ふう…んっ?」

 と、そんな豪快な酒をやらかしていたところ、耳に飛び込んできた妙なフレーズ。
 このイムカ。無表情な人形めいているが、実際は結構事象に首を突っ込んだりする。ゆえに。

「不幸?私も惨劇とかいわれなき二つ名を持っていたりするが、極端に運が悪かったりするのか?」

 と、まあ、酒豪があっさり首を突っ込んだでござる。
281 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 21:59:43.99 ID:ZqxqGHnVo
>>279

「…誰も彼も暇なのだな」

 青春?それはオイシイ食べ物ですか?なイムカである。
 ソーマタージも似たり寄ったりかもしれないが、イムカはエリートであり、世界は戦争しか残ってなかったりで
 まあ、そのなんだ。甘酸っぱいアレだのソレだのとはまあ、なんだ。うん。
282 :『物語の中の……』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/31(水) 22:05:45.48 ID:IH/t0kPtO
>>279-280

ば、とエルダは輝く笑顔で二人に振り向くエルダ。
困ったような曖昧な表情を浮かべる男性をひとまず置いといて、彼女は嬉し気に語りだす。

「お話したことはなかったかしら? 彼こそが、『不幸なるエリク』」

「貴族というのもおこがましい木っ端に生まれながら、その魂はどんな偉い貴族よりも高潔」

「優れたる才覚も何もなく、ひたすらに不運であり、故に女神様のご寵愛も篤い、偉大なる貴人!」

褒めているんだか、貶しているんだかわからぬ事を言って、彼を紹介していく。
男性はまた始まったか、と頭を抱えている。こうなったエルダは止まらぬと知っているのだろう。

「だって、そうでしょう。悪い悪い魔法使いを止めるために旅に出て、彼が盤面に上がったというだけで、悪い魔法使いの計画は全てご破算になったのだもの」

「神をも畏れぬオークは、彼ではなくてたまたま悪い魔法使いを見つけたので殴りつけた! オークを退治にきた女騎士様はオークに出会えなかったので、腹いせに悪い魔法使いの眷属の怪物を切り倒した!」

「そして彼はその怖いオークに出会った! でも彼は非力で、鈍そうで、おいしくなさそうだったから、オークの相手にはされなかった! でも、干し肉をもらったからお友達になってくれたの!」

「だから、彼とオークは、悪い魔法使いをこてんぱんにして、遅れてやってきた女騎士様も加わってとにかく魔法使いをけちょんけちょんにして、オークと女騎士様の対立を宥めて、悪い魔法使いのお宝を山分けしたの」

「でも、彼は、『旅のポケットには重すぎる』なんてかっこつけて、女騎士様の荒れた故郷と、枯れてしまったオークの故郷のために、自分の取り分を二人にあげてしまうのよ! 何て恰好いいのかしら!」

興奮した様子で彼のしてきたことを紹介するエルダ。
そして、紹介されている当人は、一つエピソードを挙げられるたび、静かに悶絶している。
283 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 22:11:46.15 ID:ZqxqGHnVo
>>282

「気障なものだ」

 超絶苦いと評判のビールをぐいーっと飲み干して告げたイムカの一言は実に無慈悲。
 運がいい。間違いない。状況が味方した。確かに強運だ。イムカの凶運とは訳が違う。

「しかし何処が不運なのだ?聞いてみれば状況が味方し、労せずに事態は解決された。
 気障を拗らせて宝は得られなかったのは運不運の問題ではない。得られなかったのは名誉くらいだ」

 ここで言う名誉とは対外的な市井の評判というよりは、己の魂に問うものとしてイムカは用いている。
284 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/31(水) 22:14:34.15 ID:pf5Vgdpk0
>>281-282
「いや、多分初耳……」
【何か誤解していそうなイムカの方をチラリと向き、「お前どう?」と目線で訴える】
【初耳な気がするだけで、本当は忘れてるだけだったり、他の人がすでに聴いていたのかもしれない】

【つらつらと述べられる話に片眉を上げ、数度酒を口元に運ぶ】
【エルダの話が終われば、頃合いを見計らって片手を挙げる。質問のサインだ】


「…つまり、何か?悪い奴を退治しに行ったら、たまたま強い奴二人とお友達になって、その二人に悪い奴をのしてもらって手ぶらで帰ったと?」
【何か悶絶してるエリクを一瞥し、これであってるか、とエルダに問う】
【説明が終われば、呆れとかそういうのが混ざった目を向け、エリクに話しかける】

「…報酬も貰わず、ただ魔法使い仕留めてもらうって、アンタ何の為に向かったんだ?」
【不躾な一言!】
285 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 22:22:16.49 ID:ZqxqGHnVo
>>284

「実際、周りと状況が味方したというところまでは幸運そのものに思えるがな。私が名誉を求めた時などは」

 似たような例ということで、先程の話に近しいシチュエーションを披露する。

「ナイフ一本でブラックメインウルフを吹雪の中で狩れという試練を与えられたのだが、
 どういう訳か雪崩に巻き込まれてナイフを失くすわ、群れに囲まれるわでな。結局素手で――」

 何かが違う!
286 :『物語の中の……』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/31(水) 22:25:08.62 ID:IH/t0kPtO
>>283-284

「ちが、違う。いや結果は合ってるかもしれないけどそうじゃな」

エリクは弁明めいた、あるいは言い訳でも二人にしようとしたのかもしれない。
労せずして事態は解決された。彼自身はといえば、さてはて、何の役に立ったというのか?
エルダの語らぬ過程がそこにはあるに違いなかった。
しかし、エルダは彼の弁明めいた言葉など最後まで言わせることはない。

「不幸なるエリクの不幸たるところはね、当人は、事件に巻き込まれている間、真剣に、本気で、準備なり、仕込みなりしているというところなの」

「龍に挑むために、叡智を求めて気難しいスフィンクスの知恵を借りにいったりしたこともあれば、さっきの冒険のお話なら、女騎士様の従者から何度も何度も話を聞いて、オークの首長からオークの宝を借り受けたりもしたの」

「――でも、ほとんどの場合、全部全部、それらが徒労になるの。スフィンクスのおじさまの意地悪なパズルを解いて得た、ドラゴンの鱗を破る術は、しかして意味がなかった。何故か。そのドラゴンに鱗はなかったから!」

「女騎士様の哀しい過去を聞いて、彼女を味方につけるのはどうすればいいかうんうん考えて、本人に会おうと思っても会えず、先に魔法使いとオークに出会う始末」

「オークの宝物は、そのオークのご機嫌取りに使う予定だったのに、オークはもう、殴っても殴ってもなかなか壊れないおもちゃを先に見つけてしまったから、もう十分ご機嫌で、人の話を聞くぐらい寛容になっていたの」

「私は不幸なんか大嫌い。悲しいだけだもの。でも、エリクは違うの。彼は全部、なんだか、コメディなのよ」

嬉しそうに言い切るエルダ。
自分の存在そのものがコメディ扱いされたエリク本人はやめてくれと小さく呻きながら力なく膝から崩れる。
287 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 22:31:53.61 ID:ZqxqGHnVo
>>286

「……すまない。撤回する。それは不幸だ」

 周到に準備していたものが実のところ何らの役にも立たなかった。
 イムカもそのような経験は無いわけではない。が、それは多数の徒労がより研鑽を輝かせる布石となりえるからだ。
 しかして、聞いたところ、本当にコメディ的な流れである。哀れな。

「だが、聞いたところ、その準備だけでも充分な冒険譚でもあるな。
 スフィンクスの謎賭け、オークから宝を借り受ける。本命の目的こそ果たせなかったにしろ、
 その準備とやらだけでも只人には充分な叙事詩(サーガ)とも解釈できる」

 もちろん私ほどのエリートならばそれ以上でなければならんがな。と、
 言外の自信たっぷり傲慢思考を全く隠そうとせずに言うのであるが。
288 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/31(水) 22:38:08.10 ID:irhFVly1O
>>285
「おお、クソも凍る雪原で、アマゾネス一人に家族仲間諸共殴り殺されるとは。なんて不幸な狼達だ」
【シラーっとした目でイムカを見ながら酒を呷る】
【不幸というか何というか。確かに不幸なのかもしれないが、催事なのではないか?】

「不幸なのはどっちだよ、本当…」


>>286
「つまり、何か?全部無駄だったと?そりゃあ確かに、不幸だわな」
【僅かに口角を歪め、鼻で笑う。必死の思いで手に入れたものや知識の使い所が無い。確かに不幸極まりない】
【短く笑うと、新しい酒で満たされたジョッキを持ってくる。他人の不幸話を肴にするのは嫌いではない】

「よかったじゃないか、その話をすれば、並大抵の不幸気取りのメンヘラバカどもを黙らせられるぞ。
 憧れはしないし、語り継ぐ気にもなれんがな。まあいつかはいい風も吹くさ」
【崩れ落ちるエリクに軽くジョッキを掲げる。分けるつもりはない】
「貴公の剣に、間の悪さに、クソみたいな努力に」
289 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 22:43:19.21 ID:ZqxqGHnVo
>>288

「ちょっと待て?誰が殴り殺したと言った。か弱い私にそれは荷が重い」

 人を何だと思っている、という風に咎めるイムカである。
 これではれっきとした性別女だし。マッチョなシーハルクめいたアレでもないのだ。シツレイである。

「絞め殺した」

 なお、長時間気道を閉鎖するような暇はなかったので骨ごとヘシ折ったそうな。
290 :『物語の中の……』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/31(水) 22:49:08.67 ID:IH/t0kPtO
>>287-288

「それと、それと」

何かとびきりのことを言おうとするエルダ。
自分のことだ。何を言い出す気かわかるのだろう。エリクは止めようとした。
彼女の口をふさごうと身体を乗り出した、が――

――幽霊の身体をつかめるわけはなかった。
彼は、彼女の身体を突き抜けて、派手にすっころぶ。

「どんな冒険でも、彼の冒険にはいつでも女の人の影が見える」

「でも、見えるだけで、つかめたことなんてないのよ。女騎士様は故郷に帰ってしまうの」

「不思議なことに、毎回毎回、なんだかいい雰囲気を作る場面は、ちょっとあるのに!」

――つまるところ、彼はヒロインを掴めたことがない。
もう少しという場面は、何故か必ずあるのに。

「……幽霊にそこまで握られている俺の身が呪わしい」
「でもでも、最近の活躍は知らないのよ」
「話す気はないがね。何もしてないし。本当だって。うん……」

スっ転んだ状態で、エリクは力なく話す。
この分じゃ、最近も何かあったのだろう。彼にとって面白くない形で事態が推移したに決まっている。

「俺には確かに女神の加護がある。精霊が導くことがある」

「でも毎回毎回、聞こえるのは女神が腹抱えて笑う声と、精霊達の失望のため息と、一周してそれでこそだという大笑いだ……」

力なく床に突っ伏すエリク。

「それともそこのあんたらなら、この俺を少しは慰めてくれるかい」

「美女に慰めてもらえれば確かに快挙だし、そこの兄さんは話せば愉快そうだ」

――などと、ちょっとカッコつけていうが、何度も言うが彼は転んだ体勢のままである。

「……起き上がる、っていう賽子の出目がよくなかったの?」
「うるせ」

そんな風に幽霊に突っ込まれてから、ようやく立ち上がった。
それにしても、特徴のない面と身体をしている。
291 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 22:58:32.77 ID:ZqxqGHnVo
>>290

「もてあそばれているではないか」

 何とも呪わしき宿命もあったものだと頷くイムカである。
 まあ、上位レイヤーの者共からすればさぞや見ごたえのある悲喜劇なのであろうが。

「私を口説きたければ己が誇れる叙事詩(サーガ)の三つ四つはもってこい。
 それが出来ない間は、ぼーやだよ。愛でるには些か役者不足だ」

 というわけで、先程から飲んでいるやたらめったら苦いビールを差し出す。
 イムカなりの気遣いであったりもするが、とてもわかりづらい。

「いい雰囲気まではいくが、結局はそこまでの男にしか見られぬということだろう。
 後押しが足りん。それを行う自負心もな。いいひと止まりなのではないか?」
292 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/31(水) 23:00:03.34 ID:irhFVly1O
>>289
「………」
【ごっごっごっ。酒を飲み干し、呆れた様に首をゆっくりと横に振るソーマタージ】
【「そっちの方が荷が重そうじゃねえか」と言おうと思ったが、やめた】

「…どうして俺の知り合いにはロクな女がいないんだ…」


>>290
「単純にお前に魅力がないからじゃねえの?その女騎士に逃げられたの」
【エルダの発言を聞き、エリクの顔を見直す。良くも悪くも特徴のない男だ】
【失礼にも程がある事を言いながらも、テーブルに置かれたナッツの皿を差し出す。彼なりの慰めだ】

「ここの近くに森があってな。ガキどもがよく虫を採ったり川で遊んだりしてる。
 モテないのは気の毒だと思うが、その鬱屈を子供相手に晴らそうとか変な気を起こさずに、真っ直ぐ帰るんだぞ」


「まぁ、英雄になんかなるもんじゃない。却って良かったじゃねーか。自分の役割知る事ができて」
【一頻り小馬鹿にした後、首筋をポリポリ掻きながら口を開く】
【先程までの口調とは違う、真面目な口ぶりだ】

「その経験でも生かして、田舎に帰って家庭でも作るんだな。
 何も無理して危ない橋渡る事ぁないだろ。その女神達は……知らん。俺の管轄外だ」
293 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 23:06:31.57 ID:ZqxqGHnVo
>>292

「運命の女(ひと)を大事にしろという神なる皇帝陛下のお達しなのだろうよ。よかったな」

 自分は例外として(当然である)、ソーマタージの女運のなさに合唱といったところか。
 しかし、ソーマタージとイムカの共通の知己の女性を思い返せば、

「…愛嬌のあるカワイイな連中も少なくないようにも思えるが」

 なお、性格についての言及は避けておく。ドイツもコイツも。
294 :『物語の中の……』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/31(水) 23:13:52.10 ID:IH/t0kPtO
>>291

「奴らに弄んでいる自覚はねぇんだ。きっと。でも、ただ、全部、女神がぶっ壊していくだけなんだ」

顔を覆い、天を仰ぐ。
彼の言う女神と、よくエルダの言う女神というのは恐らく同一存在だろう。
諦めが悪いものをこそ祝福するが、幸運ばかりはよこさぬ女神だ。

「……己の誇れるサーガ、ねぇ。いやほら、結果だけ見れば俺は大満足だけど……ん?」

そこまで言って、何やらこめかみを抑える。
それから、呆れたような表情を一瞬だけ作ってから、そんな仕草しなかったとでも言いたそうに言葉を続ける。

「俺の活躍しているページが少ないってだけで。それとも何かい」

苦いビールを受け取り、一口すする。
思わぬ苦さに顔を少し顰めるが、そのまま話す。

「デーモンの魂を砕いてみせれば、あんたのベッドへの通行券に化けたりするかい?」

にやり、と気障に笑みを浮かべて、出てきたのはそんな軽口だ。

「エリクは、結構自分を取り巻く精霊達の言うことを鵜呑みにしたりしちゃうのよ。私の言うことを何から何まで信じるとやけどするのと同じね」

……幽霊による、そんないらない解説つき。

>>292

「魅力値の話はするな。憂さ晴らしもしない! しないったら」

「俺はそうだな、このカシューナッツを置く場で砕いて憂さを晴らすから平気だ」

自分の特徴の無さは本人も自覚するところらしい。

「俺の役割は、危険な橋を渡り続けるためだ」

「俺の趣味は、不幸しかないような盤面を蹴り飛ばして、一人でも多く笑顔にすることでね」

「そうしてなきゃ、女神の加護を失うってのも少なからずあるが……。いいんだ、俺が何しても俺の得にならなくても、何か救われる人がいるなら」

人助けが趣味。
趣味なので、当然見返りは少なかったり赤字だったりする。
それでもいいと、彼は気負うことなく、苦笑しながら言う。
295 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 23:25:22.85 ID:ZqxqGHnVo
>>294

「デーモンの魂を砕くか。そこまで行くと伝説の向こう側だな。
 ソンケイはするし、讃えもするが抱かれたいとは思えん」

 匙加減である。そしてそれはとても難しい。
 イムカにとって、偉大すぎる男は戦友に数えられてしまうので惚れた腫れたの対象外だ。

「結果だけ見れば大満足なうちは落第点だよ。
 実際、君も己がそれで醸成されたとは思っていないだろう(思っていたらいよいよ論外だが)。
 過程に結果、己で己が誇れなければ積み上げた叙事詩も価値も下がるというモノだ」

 このイムカという女。無機質めいているくせに結構蛮人的価値観も持っているというか、
 論法はどちらかというと鍛え上げられたバイキングめいた哲学に近しい。

「他にも自分にも誇れる男がいい。それでいて鍛えられすぎていないのが私の好みだよ」

 何とも評価基準がキビシー御仁であった。

「…いかん。酒が入りすぎたか?」

 と、ここでようやくウカツにも女幽霊の目の前でウカツな話をしてしまったことに気付く。
 もはやアウターフェスティバルか!?
296 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/31(水) 23:26:48.46 ID:irhFVly1O
>>293
「俺はもう大切にしてるが、お前は……そもそもいなかったか、悪い」
【冷ややかな目を向け、新たな酒をグビグビ】
【初めて会った頃は「彼女の処女を奪う相手は大変だ」と笑っていたが、今になると笑う気にもなれない】
【野生のライオンを見てわざわざ「怖い怖い」とはしゃぐ者がいるだろうか?そんな感じである】

「見た目だけだろ?中身も伴ってなくちゃ。その点で言うと八割がたダメ。ジャガイモの腐ったのダメ」
【「お前も含むぞ」と赤い目が訴える。直接言う度胸はない】


>>294
「物好きだな。聖なる献身とでも言って欲しいのか?」
【苦笑する男に目を細める。人を助けて見返りをもらうのではなく、助ける事自体が重要なのか】
【何とも心優しく───莫迦な男だ】

「……他人の趣味に口出す気はないさ。お前がそれでいいならいいんだろうさ。
 たまには手を抜けよ。自分も守れない奴に他人が守れるわけがない」
【自分の事も考えず、他者を救う。立派な信念だ。実行までしているそれを笑う事など誰に出来ようか】
【だがそれとソーマタージ自身の感情は別だ。一人で何もかも背負って取り返しの付かなくなった者は何人も見てきた。彼もそうならないとは限らない】


「精々気張る事だ。死なないようにな。奢らせてやるよ。せめてもの俺の気持ちだ」
【思った事を飲み込み、口だけでも応援を、賞賛を飛ばす。ついでに領収書を押し付ける】
297 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 23:35:19.00 ID:ZqxqGHnVo
>>296

「確かに性格で言うと、やや問題のある者が少なくない…いやかなり大勢?うーむ」

 ナチュラルに自分を除外して(ソーマタージの眼?知らん)己の知己を思い返す。
 なんで、越境者の女というのはドイツもコイツも女子力(物理)か性格に何があるアレなのばかりなのか。

【なお、多くが忘れがち(忘れがちにさせるほどアレなのだが)だが、外見だけならイムカは最上位っぽいくらいにアレ。中身もアレ】

「越境者と女性の性格に関する論文でも纏めてみるか?意外に面白い発見があるやもしれん」

 真面目にそんなことをのたまうところも実にアレ。
298 :『物語の中の……』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/05/31(水) 23:39:07.31 ID:IH/t0kPtO
>>295

「げえっ、あれだけまとまりのない精霊が一気に黙った!?」

彼を取り巻く精霊を沈黙させるだけのイムカの言葉の重さ。
それと、目の前の美女は危ないとわかったのか。
彼は少したじろいで、それから苦笑を浮かべて頭をかいた。

「まぁ、そうか。そうだな……出番を取られないようにするところから始めないとな」

うん、と何やら決意を新たにするエリクをよそに――
――イムカの懸念通り、興奮する幽霊の姿がそこにあった。

「あなたからそんな言葉が聞けるなんて! 私は嬉しいわ! 本当よ、とっても嬉しいの!」

「あなたはもう、恋愛なんてこれっぽっちも興味ないひとだと思っていたのよ。でも、そうではなかった!」

「それなら、いつかはわからない。けれど、きっと、あなたなら! いえ、あなただからこそ!」

「とても、とても素敵な恋を、きっと見つけることができるのよ!」

まさに大興奮。
中空に浮いた彼女は、ぐるぐるとイムカの周りを衛星めいて周回しながら、まくし立てる。

>>269

「よく言われるよ。自己犠牲は自己満足ってね。……まぁ、そうだなぁ。自己満足でやってる面も多いからなぁ」

「いや別に自分を犠牲にしたいわけじゃあない。ただ、かわいそうかわいそうと口だけじゃなくて、行動できると思うだけなんだ。変なことじゃないだろ」

と、そこまで言って、どさくさまぎれに押し付けられる領収書を食い止める。
このやろう、と親し気な笑顔を向けつつ、怒ったようなふりなんかもして。

「俺が金持ちに見えるかよミスター。俺の怒りのこぶしを受けてみるかい。ドラゴンの鱗を貫く(予定だった)一撃を」

ひょー、とおどけて謎拳法の構えをとる。
299 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/05/31(水) 23:54:12.86 ID:pf5Vgdpk0
>>297
「越境現象が精神に悪影響を与えるってか?ゲーム脳よりかは科学的根拠もありそうだな」
【内心には気づかれなかったようだ。結構である】
「あのツッコミ意外と痛いんだよね。ギャグ系の流れなのに」

「論文とか長文は苦手だ。お前が纏めてその皇帝閣下サマだか宇宙大帝サマだかに提出しといてくれ。
 『過度の越境は一介の軍人の性格を治しようもない程のポンコツにしてしまう』ってな。サンプルはお前が行けば十分だろう」
「一つ聞きたいんだが、お前昔っからその…今みたいな性格だったのか?尊大でゴーイングマイウェイでオラオラでマッシヴで致命的な何かを間違えるような…

 育ち方が悪いのか、それとも産まれた時からそうだったのか、明日の晩飯程度には気になる」


>>298
「やらない善よりやる偽善と言うわけか?それで自分がくたばっちゃ元も子もないな。いや、その為の祝福か」
【具体的にどんな祝福がされているのかは知らないが。寧ろ呪いのようなものなのかもしれない。運と間を悪くさせるタチの悪い呪い】

「俺もさボーイ。仕事の前後は財布持ってないんだ、衣装のラインが崩れるから」
【食い止められる領収書を更にグググと押し付けようと。表面上は冷静を装いながらの熾烈な戦いが幕を開ける】
「やってみるか。その前に俺の脚がお前の股間を潰す」

【因みに発言通り、彼のポケットの中には銀紙とか弾丸数発とか角砂糖しか入っていないのであった】

//お先落ちさせていただきますです
300 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/05/31(水) 23:57:36.33 ID:ZqxqGHnVo
>>298

(くそ、私としたことがウカツな…)

 思いっきり調子に乗ってフワフワしている女幽霊を見て、
 げんなりモードなイムカである。

【酒と生来の世話焼きが化学反応を起こしてやっちまったウカツである】

(彼も努力はしている。努力したからといって結果は伴うとは限らないが、重ねたものを誇れるようには…なぁ)

 実際のところ、エリクに向き合って言葉を紡いだところにイムカの甘さというか、そういう一面が出てしまった感である。

「とんだ失言だ」

 ムスっとした、ビールをぐいーっと飲み干すイムカであったとさ。

>>299

「ん?私ではサンプルとして不適切だろう」

 ポンコツ?タェンティースあたりでも持っていけばいいのか?と考えていたところで、
 ソーマタージによる意味不明発現である。まあ、彼が奇矯なのは今に始まったことではないと勝手に納得する。

「昔の私の性格?…どうなのだろうな。深遠の令嬢めいてお淑やかだったかもしれんぞ?」

 なお真相jは闇の中とする。ナムアミダブツ

//ではコレニテー!ノシ

301 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/01(木) 22:08:13.37 ID:ib5d0rlQo
【世界の終わり――】

 終焉の刻(エンドタイムズ)――

 これに恐怖せぬ世界などない。これに抗わぬ世界などない。
 もし、これを許せば、それまで培ったもの。営んできたもの。積み上げてきたもの。
 それらの一切合財が跡形も無くご破算となり、蹂躙されつくす。救いも希望もどこにもない。

「デスデス。つーわけでα-12は大反対デス。正直、消えかけの世界に乗り込むなんてアホの所業デス」

 カノッサ機関が管理するスプロール有数のワールドタイムゲート前で、
 忙しなく動いているαシリーズの中に毎度おなじみにα-12もいた。

「カノッサ機関もゲートの切り離しに注力しているところなんデスよ?
 伝播したら何処まで悪影響が出るか知れたものではないデスから」

 やや早口めに言うα-12であるが、これは彼女にしては珍しくトンチキ抜きのシリアス100%である。
 実際、終焉の刻(エンドタイムズ)に到った世界はその滅亡の波紋をゲートを通じて多世界に及ぼす。
 それは大災害や戦争、伝染病や邪教の発生など、その世界によからぬ影響を撒き散らすのだ。

【ゆえにカノッサ機関では世界をゲートから封印ないし、切り離しなどといった緊急措置が取られる】

「そうは言うがな」

 しかし、そばに立ち葉巻を燻らせる傭兵…クルト・カントールは引き下がらない。

「大佐からの依頼…こちらも仕事(ビズ)でな。一匹に犬コロを助けてやらなきゃならん」

 そう口にするクルトである。そう、今回、終焉の刻に到った世界に、食い意地の張った犬コロ。
 すなわち、雷狼ウルリックが囚われている。看過すれば万一にも生存の可能性はない。ゆえにイムカからの依頼であった。

「他のゲートはズタズタだ。使えるのはアンタ(カノッサ)のところのしかもうない」

【交渉中だが、ただいま難航中。本当ならこのようなやり取りの時間も惜しいのだが?】
302 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/01(木) 22:19:54.26 ID:IFkfHWAtO
>>301
「……リミットを設けます、それを超えたら切り離しを行なって頂いて大丈夫ですので」

クルトの紫煙のかからぬ位置で、同じくしてトゥエルブに説得を行う半人
矢張り依頼、仕事だ、とはいえ無論それだけではない
ただ金なんぞの為だけに終焉を迎えつつある世界に飛び込む蛮勇を半人は持ち合わせてはいない
そこに付加価値が必要なのだ、顔の見える相手の関与しているという絶対の付加価値が

「お願い致しますトゥエルブ、あなたにしか頼めないんです」

恐らくαシリーズ達の中で最も上に顔が効き、発言力を持つのは彼女である
故にこれは、頭を下げる理由に十二分になるのであった
時間は惜しい、しかし半人は確実な信頼の元に説得を丁寧に行うつもりであろう
303 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/01(木) 22:33:56.77 ID:ib5d0rlQo
>>302

「ノーデス!ノー!ポンコツ=サンに多額の借金支払いの前にアボーンされてはα-12の査定やらなにやらが!」

 珍妙な言をのたまうα-12であるが、彼女が彼女なりに『ダメな姉達』に執着しているのは、
 本人は隠そうとしているがそれなりにバレバレなところである。他に対しては意外とドライなのだが、ここは譲れぬところである。

「ぬぐぐ…ぬぐぐぐぐぐぐ…ちょっと待ってるデス!すかぽんたんども!」

 呻いた挙句にどこかと交渉みたいなのを始めるα-12。
 数分後、ゲート前にオープントップ型の浮遊戦闘車両…ランドスピーダーが姿を現す。
 この反重力プレートと重力反転フィールドを以って地表を高速滑空するランドスピーダーは
 スプロールの技術力を越えた終焉の遠未来≠フモノだ。

「デス!許可貰ったデス。すっげー貴重な乗り物ナノデ、α-12が操縦スルデス。いい迷惑デス。
 後はオヤツ沢山奢るデス。ポンコツ=サンの借金はマッハデス。ジジイの貯蓄も全損にしてやるデス」

 何かプリプリと怒った様子で操縦席にドカっと乗るα-12である。
 クルトはそんなα-12を見た後、タェンティースに目線を移して、何ともいえない苦笑を浮かべるのである。
 たぶん、α-12に気付かれたら、ますます不機嫌になるのであろうが。

「じゃあ行こうか。時間がないのは確かだ。手早くすまさにゃならん」

 ランドスピーダーに乗り込めば、すぐにゲートに突入である。
304 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/01(木) 22:41:13.44 ID:PEV8i+FJ0
>>303
「……」
「……ありがとうトゥエルブ、すみません、ワガママ言って」

クルトと視線が交差する時に、半人も矢張り似たような表情を浮かべていた
ランドスピーダーに乗り込み、座り心地などを確認
尚乗り込む時に少し逡巡の間があったのは、自重が影響しているのは秘密である

「オヤツも沢山用意しておきますね」
「……お願いします」

月光と赤刃を確認し、それぞれを軽く撫でる
意を決した様に頷いて直後に突入が始まった
305 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/01(木) 22:53:32.57 ID:ib5d0rlQo
>>304

「レッツゴーデス!」

 揺らぐワールドタイムゲートにランドスピーダーが突っ込む。
 なお、本来はパワーアーマーを身につけた4人以上の聖騎士を搭載可能な、
 武装を犠牲にして、収容人数を広げた特別改造機である。半人の体重程度ならばノープロブレム。

【ゲートに飛び込む…が、ここで通常とはやや異なる情景を目の当たりにするであろう】

 通常、ゲートを潜れば接続先の世界までは一瞬だ。
 が、今回は崩れゆく世界を目指しているからであろうか。ゲート内部≠疾駆することになる。

「こいつは…あまり長居はしたくないな」

 クルトは周囲の情景を見ながら一人ごちた。
 実際に大地も上下も何も無い斑色の空間をただランドスピーダーだけが疾駆するのは、
 宇宙に身一つ投げ出されたかのような心細さを禁じえない。

「デスデス。ここは半ば非実存(インマテリウム)の領域デスからね。
 ぶっちゃけ、α-12たちの目に斑色のワープ空間って見えているのもそう脳が解釈しようとしているから≠セけデス」

 実際、この空間は、時間も実存も物体も距離もあったものではない場所だ。
 半人に至っては全ての観測機能をオフにしておくことが推奨される。正直、気が狂いかねない。

「α-12たちは現実という薄皮≠まとって何とか移動らしいことが出来ているに過ぎないデス。
 席を離れないでクダサイデス。空間に放り出されれば非実存の住人に貪り食われちまうデス」

 要約すると、とてもおぞましく危険な空間を通っているということだ。
 通常、越境が一瞬で行えることは、それ自体がある種の防御機構であるともいえる。
306 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/01(木) 23:02:32.80 ID:PEV8i+FJ0
>>305
「……!」
「……なるほど、これは……」

半人は感嘆とも畏怖とも取れる吐息を漏らしながらその光景をしっかりと見ていた
世界と世界の狭間、境界線、久遠の闇
数多の呼称や通説があるのだが、それの中のひとつを今こうして目にしている
様々なセンサー類が、無機的なアシストを受けて迅速に遮断された
つまり、今通過しているここは『そういう所』なのであろう

「……悍ましいですね」

観測者の立場からプリズムめいて幾重にも変化する可能性を帯びた世界の一端を体験した風な気がして怖気
クルトに同意する様に頷いて、シートの端っこをしっかりと掴んでいる
307 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/01(木) 23:13:44.49 ID:ib5d0rlQo
>>306

「座標固定――ナヴィゲーター正常…出るデス!」

 機体周囲に放電現象が奔った瞬間、非実存の帳は実存により破られた!!

【炎羅が舞う空!疫病の神に冒された風、溶かし込んだ人間の皮と肉で立てられた尖塔、うねり捩れ一瞬たりとも停止しない大地】

「小世界に到着…終焉の刻(エンドタイムズ)の真っ最中デス!!」

 これが世界に終わりである。何もかもが歪められて貶められ、肉体も魂も地獄に叩き落される。
 培った文化も、それまでの営みも、成長の歴史も、全てがご破算となり蹂躙されつくす。

『GHAHAHAHAHAHAHAHA』

 当然ながら蹂躙の真っ最中である、悪しき存在どもは目ざとくランドスピーダーを発見する。
 空を舞う炎羅が、口らしきフォルムと腕らしきフォルムを形作り、群れを成してこちらに襲い掛かる!!

【触れればどのようなカタチにせよ、歪められるであろう焔が空を舞って、こちらに襲い掛かる】

「遠距離戦!数6、いや、7!」

 クルトはM4アサルトカービンを斉射!すぐさま迎撃に入る。
 なお、弾薬は全て祝福儀礼済の水銀弾頭、マネーはかかるがこの手の連中相手に出し惜しみは無しだ。
308 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/01(木) 23:21:14.05 ID:PEV8i+FJ0
>>307
「……!」
「……えっ、あっ……はいっ!」

まるで想像を成し得なかった光景を前に、越境を終えた半人は茫然とただそれを見ていた
ひとつの世界の崩壊、そのボンヤリとしたヴィジョンが今こうして形を成しているというのだ
と、そんな中での悪辣なる炎の強襲、迎撃戦である
クルトの呼びかけに慌てて返答、右手を突き出して敵影に向けた
虚空の刃を六振り呼び出し突入させ、終焉の風の吹き荒む中で円舞らせる

「……これ、何処にウルリック様がいるって……!」

分かりますか、と叫ぶ様にして
もう片手で月光を引き抜きながらの問い掛けであった
309 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/01(木) 23:32:44.43 ID:ib5d0rlQo
>>308

「小世界っていってもそれなりに広いデスからね!すぐにわかるかッテいうと!」

 囲まれる前に急速下降するランドスピーダー。振り落とされればそこでジ・エンド。
 クルトの弾丸がマガジンすべてを撃ち尽してようやく一体を吹き散らす。
 虚空の刃も焔に接触するたびに螺子狂い、それでも六刀全てを一気にぶつければ一体を倒せるだろう。

【倒す?これは何処まで正確な表現なのだろうか。散らされた炎は実存を失って霧散するが、
 空を見れば、先程倒したのと同じ霊質の焔の怪物が最初は小さな焔で、徐々に大きくなり今にも復活しそうではないか!】

「この世界、既に実存が汚染されているからな。連中にとっては楽園みたいなものだ。
 殻を壊したところで、すぐに元通りってわけだな」

 地上を見れば赤黒い皮膚を纏った悪魔の軍勢が大地に犇いている。その数は万を上回り億に達しかねない規模だ。
 α-12が浮遊するランドスピーダーを選択していたのは僥倖だったと言える。

『贄』『贄』『贄』『贄』『贄』『贄』

 邪悪な焔が疾駆するランドスピーダーを捉え、周囲でより悪魔的な、実存を伴ったフォルムに変わると、
 その赤く邪悪に燃焼した爪を、あるいは生え揃った牙から覗かせる赤熱した舌を振るって、
 越境者ごと車両にダメージを与えんとしてくる!

【大地に叩き落される=挽肉製造機に飛び込むようなものだ!】
310 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/01(木) 23:45:51.43 ID:PEV8i+FJ0
>>309
「神鳴と、咆哮が分かればまだ……!」

異能、魔力探知をアクティブに
最も周囲は歪んだチカラに満ちているであろうが、それでもこの凄惨の中で存知のモノを見つけられればそこが目的地だ
六の刃を殺到させ四散させる炎の悪鬼
しかしすぐさま次の……個体? ともあれ存在が生まれようとしているではないか

「……このっ……!」

器用に半人、揺れるランドスピーダーにありながら直立
月光を振るい近接に至る炎悪魔を斬り払い捨てんと
その直刀は実に物理的、しかし不壊の理を体言化せし黒刃はある種非科学的存在に半身を踏み込んでいる
311 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/01(木) 23:55:40.21 ID:ib5d0rlQo
>>310

「………」

 クルトもコンバットナイフを振るってしがみつく焔霊を斬って振り落とす。
 真紅の篭手で赤熱化させたブレードは非実存のディーモンにもある程度は効果があった。

「お嬢ちゃん、そっちは!?」

 タェンティースの月光が黄昏の空に確かな存在感を示し、赤熱する舌を切断。
 そのまま、迫る爪を腕ごと切り裂き、最期に頭部を斬り飛ばせば、焔霊を実存世界より強制追放と相成る!

【強かに肉体の破壊と共に本体に痛痒を与えたことで、次の復活まで間がかかるであろう】

「よし、力は温存しておけ。ここで休息や補給は望むべくもなさそうだからな」
「デスデス!後は振り切るデス!飛ばすデスよ!!」

 近場の敵を振り切ったところでランドスピーダ−は一気に加速し、ひとまずの追撃を振り切る。
 地獄道…硫黄の臭いを纏った空気は肺を冒していくようで…生者の居るべき空間ではない世界で、越境者達は空を駆ける。

//では今日はここまででー!
312 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/01(木) 23:59:31.84 ID:PEV8i+FJ0
>>311
「ふぅっ……」
「……全く、地獄煉獄を体験出来るなんて」

不思議なモノです、とこの修羅慟哭の世界にあって何処か呑気に苦笑を浮かべる事が出来た
口内に嫌な感覚が広がりツバと共に空に吐き捨てる
薄汚れた赤茶色だった

//ありがとうでした、お疲れ様なのですー
313 :かぶり ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/03(土) 22:13:02.40 ID:huodZ3rf0
【幻想の生きている現代世界】
その世界は概ね現代の世界と似通っていた 電波を用いる通信装置 電気に依存したライフライン

人々は科学がもたらす恩恵の中生きている 違いがあるとするならば・・・

〜とある貸しオフィス〜
アキレス「・・・ヒットだ」
ラップトップを弄っていたアキレスがそれを見つける

閲覧していたのは某巨大掲示板のオカルト系列を扱うページ

アキレス「ここから駅三つ離れた廃ビルで外なる神の召喚する儀式が行われているらしい
     必要経費別の報酬300万 どうする受ける?」

この世界は幻想がいまだ根付いていた 一般的にそれらは秘匿され
ごく一部の限られた者だけが彼らを滅し 世界を守り続ける世界

一行がこの世界に越境したのは数か月前 異能を有する彼等はこの仕事をするのにうってつけの逸材だった

アキレス「まさか掲示板でお仕事の依頼をしているとは思うめえ それでどうする?」
314 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/03(土) 22:18:39.83 ID:H4DpS6iW0
>>313
「……随分な金になるな」

なんて言いながら、武器の確認を始める鼠人
この世界に於いて恐らく肩身の狭いであろう獣人は深くフードを被った外套を常に身に付けていた
それはそれで不審者の出で立ちだが、それでも化け物扱いされて捕獲されるよりはマシである

「……その、なんとかって神?」
「どんなのとかも分かる?」

万一の場合に備えているのか、一応の質問
最もその情報がなくとも同行は決まっているようなものだが
315 :マンジャシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/03(土) 22:22:20.68 ID:mI7kOOj+0
>>313
『どういう内容なのか。それだけ教えてもらおうか。
 儀式の手伝いなのか、それとも生贄か。後者なら御免被ろう』
【白面のバイザーじみた覗き穴を青く輝かせ、腕を組んだマンジュシャゲがボイスチェンジャー越しの声で問う】
【多少は魔術にも通じている。あのサイボーグや傭兵よりかは立ち回れるはずだ】

『外なる神…。不穏だな。取って食われなければいいが。
 何か対抗手段でもないのか?法儀礼とかが意味あるとは思えないが、何かしらないのか』
【鼻を鳴らし、腕を組んだままアキレスに聞く。狂信者とかその辺ならまだしも、流石に神話生物が相手では分が悪い】
【期待はしていないが、聞くだけ聞いてみる】


『まあいざとなったら、他のヤツがやってくれるだろうがな』
316 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/03(土) 22:22:56.72 ID:Ii430IZUo
>>313

「コールゴットだと。胡散臭いこと極まりないな」

 腕を組んでそう断言するのはイムカ・グリムナー。終焉の遠未来出身の政治将校である。
 神…真なる神は、人類の皇帝、その御方のみである。他の有象無象はあくまで神を名乗る何かに過ぎない。

「で、用件は何なんだ?神を名乗る高次存在を召喚する手伝いか?それとも逆に儀式とやらをぶち壊しにすることか?」

 どのみち、ビズの範疇ならば異論はないし、逆にビズを越える企てならば自己判断で動く。そういうスタンスである。

【それにテクノロジーがそれなりに発展している世界ならイムカはさしてマネーには困らないため、切羽詰ってもいない】
317 :かぶり ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/03(土) 22:34:12.33 ID:huodZ3rf0
>>314
アキレス「基本的に雇主は政府だからね 金は腐る程あるよ」
秘匿した政府側が秘匿のまま闇に葬れるタイプの人間を秘密裏に雇って対処しているのだ

アキレス「なんかよくわからないけど ヨーグルトソースみたいな名前の神だって」

ムガには住み難い世界だろう きっと外出は最低限 飯も買ってきてもらって・・・といった感じか?

>>315
アキレス「ぶち壊しに行くのさぁ とりあえずオッサンから精神安定のお守りはもらっているからそれを装備する形
     あとは速攻かけて下手人ブチ転がして終了 死人が出てももみ消してくれるらしいよ」

>>316
アキレス「ぶち壊しの咆哮 依頼主は政府 こっちは監視対象になっているけど 役に立っている限りは怪死体は出来ない・・・らしい」
実際サーボスカルからの情報から その筋の人間からのそれとない監視を受けていることがわかるだろう

アキレス「呼ばれると大変だから急いで頂戴ってさ」


>>全員対象
一行に異議がないなら地下駐車場のワゴンで移動を開始することになるだろう

〜場面転換 廃ビル〜
アキレス「さ〜て着いたぞ 俺はここで待機して何かあったときの後詰めとかサポートとかやるから 頑張ってきてね〜」
と一行を送り出すことだろう
318 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/03(土) 22:39:24.34 ID:H4DpS6iW0
>>315-317
「ふぅん……」
「……ま、久々のいい運動が出来そうだ……」

実際のところ獣人としてはこの世界、太陽を拝む機会がほとんど皆無であった
夜中にひっそりと周囲を散策していてうっかり見つかりUMA騒動を巻き起こしたのも最近だ
故に外出が伴う事柄の世話は全て頼りっぱなしであり、大変楽ではあるが体が鈍る事この上ない
→悪びれもなくニートな現状を満喫!

そんでもって?

「ん、わかった……」

気楽に待ってろ、とアキレスに振り向かずに声を掛け、音もなく駆け出した
319 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/03(土) 22:40:19.85 ID:Ii430IZUo
>>317

≪000111010101≫
「まあ、当然といえば当然だな」

 越境者など、その世界の政府からしたら歩く火薬庫みたいな連中であろう。
 監視は必然であり、それ自体は必ずしも責められることではない。もちろん気には入らないが。

「了解だ。手早く済ませるとしよう」

 −−−−−
【ワゴン!!→廃ビル】

「提案だ。ここで多弾頭誘導弾を使ってビルごと倒壊させて決着というのは無理か?」

 軍人的火力主義提案!ナムアミダブツ!

「街中だからな。政府がどこまで許可を与えているかにもよるが」
320 :マンジュシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/03(土) 22:41:52.83 ID:mI7kOOj+0
>>317
『ああ、安心した。その程度で』
【肩を竦め、受け取ったお守りを中華服の懐に仕舞う】
【多少はマシになるはずだ。あのは自分の気持ち次第】
『いつの世もカルトは変わらないな。頭が悪いのか、それとも性根が悪いのか』


『貴様は来ないのかよ』
【威圧的に目を光らせ、アキレスに突っ込むと袖口の機構に小型拳銃を仕込んで進む】
【戦闘スタイルは基本素手で叩きのめし、トドメに武器を使う形だ。多対一には向かないが、その辺は他の人のフォローに頼る】

『期待してるよ。か弱い私を守ってくれ』
321 :かぶり ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/03(土) 22:55:06.51 ID:huodZ3rf0
>>318
なおトイレ掃除は優先的にムガに回された模様

>>319
アキレス「やったらもれなくテロリスト認定からのお尋ね者だろうね」
自分たちは最悪越境すれば逃げられる だがほかの越境者たちの迷惑になること間違いなしである

アキレス「発砲音からの通報までならもみ消してくれるってさ 爆発物もグレーゾーンじゃない?」

>>320
アキレス「どっちもじゃない?」
そう言ってアキレスは笑った

アキレス「だってぼくちゃん鉄火場じゃお荷物だしぃ〜やっぱり裏方作業に1人いた方がいいと思うしぃ〜」
残念 アキレス君は来れないのだ

>>全員対象
廃ビルの正面入り口はシャッターが閉まっているが 壊せば入れるだろう
裏口に回れば・・・鍵のかかってないドアが一つ そして電源の入った監視カメラが見て取れるだろう

どちらから侵入しても敵にこちらの存在を知られてしまう事は間違いない
中に入れば一階はがらんと無人 だが二階から先 明らかに複数人の気配がする

侵入方法は複数存在し また技能によっては一階部分をすっ飛ばして二階から侵入することもできるだろう
だが両隣には侵入できそうな建物は無いものとする

また時間をかけすぎれば敵に先制攻撃の隙を晒すばかりか コールゴッドの儀式を完成させてしまうかもしれない
322 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [sage]:2017/06/03(土) 22:59:51.62 ID:H4DpS6iW0
>>319-321
「なんとも、手っ取り早そうだ」
「……この中に、か弱いのがいるとは思えないな」

イムカの提案に片頬を釣り上げて鼻息を小さく漏らした
そしてマンジュシャゲの戯言(シツレイ!)を一蹴しひた走る鼠人
そして廃ビルの麓、さぁトイレ掃除の鬱憤を晴らす時である

「……登れはするけど」

鼠人の肉球に毛羽立つ返し、それとムガの技量を持ってすれば迅速に二階へと壁を登るのは容易である
なんならロープなんかを使ってメンバーを引き上げる事も可能だ
一同に確認を取り、なんなら先行して突撃を行うであろう
323 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/03(土) 23:05:00.78 ID:Ii430IZUo
>>321

「コールゴット阻止依頼の割にはけちくさいものだ」

 さして期待もしていなかったのだろう。イムカはあっさりと提案を取り下げて、
 真っ当な強襲作戦に意識を向けることとする。

 −−−−−−−−−

「と、言っても私は潜入は性に合わないし、好みでもない。手早く行くとしよう」

 そもそもイムカの場合、将校としての覇気やら存在感が強すぎて、
 気配が駄々漏れであるという、中々に厄介な特性がある。こっそりステルスなど上手くいく道理もなし。

「アキレス、ワゴンを貸してもらうぞ」

 淡々と言うイムカであるが、モノスゲー嫌な予感がしたなら、
 そのセンスは大切にすべきであろう。

 −−−−−−−−−−−−−

【数分後】

 ゴアアアアアアアアアアアアッ!!

 弾丸の如く突っ込むワゴン!ビルの前だというのに減速無用・アクセルベタ踏み!!
 もちろん、そのままの勢いで廃ビルに突っ込むものとする!!!

【SMAAAAAAAAAAAAAAAAAAASHHHHH!!カチコミだ!!】

「心理的動揺及び、牽制だな。二階にあがったムガの援護になればいい。さて、行くとしよう」

 おそらく重篤なダメージを受けた一階のフロアで、歪んだワゴンのドアを蹴破って、
 惨劇は出現することになるであろう!!!
324 :マンジャシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/03(土) 23:07:47.22 ID:mI7kOOj+0
>>321
『イディオットめ!』
【若干脳筋思考なマンジュシャゲは勝手に怒るのであった】


『シャッターだ。派手に壊すしかできないし、頼むよ』
【要所要所は他の人に任せ、殿を務めるマンジュシャゲ。人の身の範疇を出ない自身では、強引な方法は取れない】
【だが、この先に感じる気配は別だ。階段の上、白面の中のHUDが生体反応を示す】
『あまり動くなよ…数、いるぞ』

【頃合いを見計らい、他の人に続いて動く!】
【階段を一気に駆け上がり、身軽な動きで高く跳ぶ!空中で体を捻る!】

『キエーッ!』
【シャウトと共に、階段の上の人間の頭部に放たれる鋭い跳び蹴り!】
【昏倒したならそれでよい。袖口から飛び出したブレードで首を貫き、静かに殺す】
【効かなかったのなら。他の連中に気取られる前に仕留めるまでだ】
325 :かぶり ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/03(土) 23:25:14.12 ID:huodZ3rf0
>>322
先行するムガ 敵の探知の目を掻い潜って二階に到達
二階にいたのは外なる神の狂信者とでもいうべきか? 各々が武器になる工具やら斧や鉈
果にはどこから調達したか 拳銃を所持する輩もいる模様

敵はこちらを察知してないまでも 何かあったときの為にそこそこ重度の警備体制を敷いている模様
ムガの目に映る限り 数は10人

とりあえずムガは今のところ察知されておらず 自由に行動できる が すぐにこの場は混迷を極めるだろう なぜかは後述

>>323
アキレス「えっ…ちょ えっ?」
静かに だが有無を言わせず車から降ろされるアキレス

イムカ 暴走なう

アキレス「ああああああああああああああああ!!!!!」
タイヤで地面を擦り猛進するワゴン 派手な音を立てて入り口にダイナミック・お邪魔します

アキレス「もう終電ないのにぃぃぃぃぃぃぃx!!!!」
※ここは事務所から駅三つ離れた廃ビル

大きな音は勘弁してっていったやんけ・・・(血涙)

一気に騒がしくなる廃ビル 狂信者達がドヤドヤと降りてきてイムカに拳銃での銃撃 および工具での近接に入ろうとする

>>324
さて 派手に壊されたシャッター 降りてくる狂信者 静かに殺す選択肢は完全い潰えたと言えるだろう

先頭の狂信者に飛び蹴りを放つが 迎撃態勢を取っていた狂信者のバールに防がれノーダメージ
狂信者はバールを振り上げ マンジュシャゲの頭をカチ割ろうとするだろう
326 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [8aga]:2017/06/03(土) 23:30:12.90 ID:H4DpS6iW0
>>323-325
「……派手……」

揺れる脚元、ともあれ抜き放つ白刃
イムカとマンジュシャゲ(主にイムカの)のお陰で完全にフリー状態である
ムガの優れた感覚器官は例え漆黒であろうとも標的を確認する事が叶うのだ
フクロウの羽撃き程の音も立てる事無く混沌の渦中の敵兵へと近寄り口を塞ぎ首を搔き切る
発見されるまでそれを繰り返し、発見されたら仕方ない
その時はただ[ピーーー]だけである
327 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/03(土) 23:36:33.06 ID:Ii430IZUo
>>325

「私は効率を重んずるのでな。多少の問題はコルテラルダメージとする!!」

 政府の役人共!もみ消し乙であります!である。
 この物事を常に大げさに拡大させる御仁が加わった時点で穏便だの秘密裏は諦めてもらう!

「デッカーの物取りだ!不逞狂信者どもが!」

 後ろ暗いところ一片もなしという風に堂々と登場するイムカ。
 拳銃弾が集中するが、そんなものは偏向フィールドに対してはそよ風程度でしかない。

「発砲を確認。これより、正当防衛に入らせてもらう」

 デュアルハンドで粒子短銃を引き抜く。サーボスカルの視界アシストにより、
 俯瞰視点(サードビュー)を交えて敵の位置・動きを確認。

≪ブラスターモード:エリミネーター/バースト≫

 BLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAM
 BLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAM

【矢継ぎ早に射出されるブラスターレーザー!粉塵と瓦礫が舞う中、イムカは堂々と歩みながら射撃を敢行!】
328 :マンジャシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/03(土) 23:38:51.18 ID:mI7kOOj+0
>>323
『どうして越境者にはロクなやつがいないんだ…』
【轟音を上げ、一階に突っ込むバンを見送り、諦めた様に首を振る】
【変なのはあのいなかサイボーグならぬいかれサイボーグ一人で十分なのに】


>>325
『小癪!』
【バックステップでせんとうの狂信者から飛び離れ、拳を構える。何らかの拳法のスタイルだ】
【青い光の奥でHUDが敵を捕らえ、不吉に輝く!イクサの火蓋は切って落とされた】

『惰弱!』
【振り上げられるバール。その瞬間を見逃さない】
【腰を落とし、砲弾めいて一瞬で距離を詰める。肩から背中にかけてを叩きつけて弾き飛ばす、鉄山靠を放つ!】
【カウンターは効いただろうか。確認している暇はない】


【曲がりなりにも鉄火場を幾つも超えた戦士だ。並みの人間相手一人に後れを取ることはそうはない】
【だが並の人間でなかったら?嫌な予感に反応するように、白面の奥で片目が疼いた】
329 :かぶり ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/03(土) 23:54:43.76 ID:huodZ3rf0
>>全員対象
混迷の廃ビル 政府のエージェント達の胃痛と共に繰り広げられる中
一行の第六感がズグンと疼いた

敵は戦闘を行っている狂信者だけに非ず どこかで儀式が続いている

>>327-328
拳銃をものともしないイムカが二丁のブラスターで狂信者たちを次々と射貫き
その隣でマンジュシャゲがバールを振り下ろさんとする狂信者を1名昏倒させた

狂信者たちはマンジュシャゲでも倒せる程度の技量 だがスコアはイムカの方が圧倒的に多い
効率が違うのだ これはあきらめるしかないだろう そして2人の第六感については前述

>>326
そいてイムカたちを相手に激戦を繰り広げられている後方では まるで雑草を刈り取るように 静かに命が切り払われていく
イムカたちが目立っていてムガに注意を払えるものがいない

だがいまだ狂信者たちは全滅せず ムガは彼らを躱してビルの最奥に最速で行けるユニットであろう
330 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/04(日) 00:00:06.90 ID:TYlA4GQEO
>>327-329
「(……この辺はいいか……)」

任せられるな、と向こうの2人の戦ぶりを見て
まるで波がそうするような自然さでその場から引いた
まるで和紙に墨滴を垂らしたように疼いた奇妙な感覚に従い、ビルの奥へと歩を進める
ぢ、と小さく鳴けば瞳に宿る血の色の魔力
死に掛けの心臓めいて鼓動するそれを持って、魔力の視界を確保するのであった
→優れた嗅覚聴覚に加え魔力探知を開始し、強襲への警戒及び残敵の確認を急ぐ

発見を成功すれば可能ならば奇襲、不可能ならば正面から突撃を敢行し殺害のみを目的とした攻勢へと移行するであろう
331 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 00:00:13.19 ID:L77Cf90wo
>>329

「貴様等には黙秘権がある」

 凄惨な情景と相成った一階フロアでイムカは堂々とデッカー精神にのっとった勧告を行う。

「つまりそのまま黙って死んでおけということだ」

 黙秘権=死!ナムアミダブツ!これが近未来における遵法精神の体現か!

「―――」

 そして、ここでイムカの軍人としての直感が警告めいて働いた。
 上階に繋がる階段を見上げながら、

「行くか!」

 両手の銃を構えながら、ムガが先行するであろう儀式場を目指して駆ける!
332 :マンジャシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 00:10:39.64 ID:r2fuHw7j0
>>329
『キエーッ!』
【倒した信者の手からバールをもぎ取り、その頭に振り下ろす。息の根を止める事に迷いはない】
【そのままバール片手に、狂信者達と切った張ったの戦いを繰り広げる。多少は効率アップ】

『…ッ、感じたな』
【バールを振り下ろしながら、近くで戦うイムカに叫ぶ。第六感とでも言うべき何かが、片目が反応する】
【ところどころ歪み、ベコベコになった得物を投げ捨てると、白面越しに頭上、天井を睨む!】
『この漢字…、もう始まっているらしいな。騒ぎすぎたか?』


『こちらの方が速い!まいていくぞッ!』
【白面の覗き穴が展開し、マンジュシャゲの左目を露わにする】
【微かに痕の残る横線を除けば、それはまるで宇宙の様な瞳だった。幾つもの白い光が瞬き、消える】
【超神秘的な音が響く。左目は眩いばかりの光を放つ。何か破壊的なエネルギーが集まっているのだ】

【SHHRR−KROOOM!!!甲高い音が響き、左目のすぐ正面から何らかの光と熱を帯びた物体が放たれる】
【マンジュシャゲの持つ最大の火力、忌むべき魔眼『夜空の瞳』により召喚した隕石で天井を吹き飛ばし、そのまま上へと昇る算段だ】

【発動までに少々時間がかかるのが難点だが、イムカたちがそれなりに防いでくれると期待はせずに願っている】
333 :かぶり ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/04(日) 00:27:05.73 ID:ZkLDg/rL0
>>330
一階の連中を2人に任せ ビル内部を駆ける
その鼻は忌むべき者の匂いをはっきりと捉える 吐き気を催す反吐の匂い

それを頼りに進み たどり着いたのは一角の会議室奇襲を仕掛けんとその中に足を踏み入れようとするムガであるが
結果から言って奇襲は失敗する 理由は後述

>>331-332
デッカー精神に則り敵を殲滅したイムカ 階段を駆け上ろうとするが マンジュシャゲがそれに待ったをかける
その眼が露出し 魔眼から放たれるは大質量の隕石 それで天井を吹き飛ばそうという魂胆なのだろう
結果から言って それは成功する

>>全員対象
会議室ではおぞましい儀式が続き 数人の男達が外なる神を呼び出そうとしている
それに待ったをかけようとするムガであるが 不意に建物が揺れ 床が抜けた

儀式も 魔法陣も 何もかもを破壊するマンジュシャゲの魔眼!! 聊か威力が強すぎたらしい

【一行に判定 瓦礫:大質量の隕石が建物の床であり天井を次々吹き飛ばしていく 瓦礫に巻き込まれたら強制ダメージが発生する】
とりあえず儀式中の男達は崩壊した床からは逃げられたらしい 壁際に集まり何事かと恐慌に陥っている そして・・・

アキレス「t・・・建物が崩れるぞぉぉぉぉぉ!!! 総員退避ぃぃぃぃ!!」
建物が重度のダメージで限界を超えたらしい ボロボロと崩れる壁 傾く建物 巻き込まれたらヤバイことになるだろう
334 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 00:35:22.05 ID:L77Cf90wo
>>332-333

「なんという人騒がせかつ過剰威力なのだ」

 派手好きが仲間にイムカも思わずツッコミである。
 これならば、やはりミサイルぶっぱしてよかったのではないか?であるが、
 まあこれならば儀式どころではあるまい。ミッション達成なれば全てよし。

「よし、撤退する!あとは政府に任せよう」

 イムカはリフラクターフィールドを全開にして瓦礫対策をすると、
 すぐさま影を残してダッシュ!このまま野外まで脱出だ!

「アキレス、任務完了。何はともあれ目論見は防いだ。以上」

 つまり、今回も帝国の勝利で幕を閉じるということである!!

「あとは…タクシーを呼んでおけ」

 ナムサン!惨劇に動じないワイヤーの如き精神!
335 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/04(日) 00:36:25.51 ID:zXUviSof0
>>331-333
「……、ぇっ、あっ……えぇぇっ!?」
「何何何なんだよっ!?」

いざ突撃、殲滅を開始せんとした矢先だった
突然、潜入した時より大きな揺れを伴う崩落が起こる
これにはさしものムガも驚愕、慌てて避難の体勢を取った

「……今死にたくないなら……!」

従え、と壁の片隅で震える狂信者達に声を掛けた
尚既に外套は取り去っており、鼠人の様相は露呈している
その意味ではもしやしたら、彼等の信ずるところの外の神の関係者と見られても不思議はないかもしれない

「……なんで殺すつもりだった連中を……」

避難させる為の誘導開始、黒猫の甘さが感染ったかと頭を抱える
最も、彼等が仮に逮捕されたとしてその後にどう処理されようと知ったことではないが
336 :マンジャシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 00:36:36.01 ID:r2fuHw7j0
>>333
『…早く済みはした』
【白面が再び左目を覆い隠す。申し訳なさそうに肩を竦めると、出口を指す】
『後で謝る。一先ず逃げよう』

【威力こそあるが、消耗も大きいし調節もできないのが難点だ。肩や背中に瓦礫を受け、悶絶しながら走って逃げる】


『車は使えないのか!この格好で走って逃げろと言うのか!』
【土埃を浴び、ゴワゴワになった頭と人民帽を片手で抑え、崩れるビルから逃げ出すマンジュシャゲ】
【白面にはヒビが入ってしまった。直すのにかかるマネーを考えると、雀の涙ほどの儲けになりそうだ】
337 :かぶり ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/04(日) 00:45:28.08 ID:ZkLDg/rL0
>>全員対象
アキレス「これははたして成功と言えるのであろうか?」
イムカの言葉に訝しむアキレスであった

避難する一行 なぜかムガが首謀者と思しき連中を連れていたが すぐ近くで待機していた政府関係者が颯爽と掻っ攫ってどこかに移送してしまった

アキレス「あ・・・あの〜ついでに俺らも乗せてって・・・」
車があるなら話は早い と言わんばかりに交渉に移ろうとしたアキレスであったが ものすごい形相で睨まれてしまって交渉失敗

直に警察やら消防やら野次馬たちが大挙してやってくるなか

アキレス「仕事仲間を選ぶんだった・・・仕事仲間を選ぶんだった・・・」
一行はえっちらおっちら歩いて事務所まで帰るのであった・・・・・

え?タクシー?
アキレス「イムカタンと俺は兎も角 マンジュシャゲとムガが怪しさMAXで無理です」

なお 依頼は成功した者の 近隣への被害と言うことで報酬は雀の涙ほどしか入らなかったという;・・・・・

//んではおつかれーっす
338 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 21:12:04.22 ID:L77Cf90wo
【 神話世界エリュシオン/常夜の国 】

 エリュシオンにあって此処は人間支配領域外の国だ。
 そう、人間よりも上位の者共が支配している領土なのである。

「竜の紋章刻みし偉大なるドラキュラ伯。傲慢なる太陽の支配を闇夜の帳を以って退けたもう。か」

 偉大な。そう、それはあまりにも偉大な功績であったに違いない。
 広大な規模で太陽を遮り、完全なる夜のみが支配する広大な領域を生み出した。
 それでも、それだけならば、あるいは人間世界への侵略という幾度も繰り返された螺旋の内に留まったかもしれない。
 しかし――である。かのドラキュラ伯爵が偉大だったのは、もっと抜本的な変化を齎したからに他ならない。

「吸血衝動をほぼ完全に排し、『道』なる概念によって傲慢を取り払った。ふむ…」

 この国では吸血鬼…否、もはやその名称すら適切ではないのだろう。
 ≪貴族≫達は、≪民≫である人間の営みを護り、国を安んじるという忠義と献身の誓いを立てている。
 誇りと美しさ、その二つの潤いを以って、血の乾きに抗ったのだ。

「この風聞が真実ならば、おおよそ、連中の悲願だ。生存戦略として困難かつ真っ当な。それも、真実ならばの話だがな」

 人間と吸血鬼が絶対的に相容れない要素は吸血行為を行わねば生命を保てないという抜本的な生態にある。
 捕食者と被捕食者の関係。なまじ被捕食者(ニンゲン)が抗う力を持っていたならば、凄惨なる生存競争に発展するは自明。
 スプロールなどの極端に人間の欲望が開放された世界ならば、また異なるのだろうが、多くの世界では人間が勝利しても吸血鬼が勝利しても、
 さして、開明的な方向には事態は発展していない。

【スプロールにてイムカは半吸血鬼(ダンピール)の事件を追っている】
【血社(吸血鬼)に関わりがあろうと調査を進めたところ、意外なことにエリュシオンより招待があったのだ】
【そして、今、ここに居る】
339 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/04(日) 21:24:45.64 ID:74CIsfoDO
>>338

「前に似たような国で仕事をしたけどもよ……」

「いやまさか、本当に本当なら、こりゃ偉業だ」

ドワーフ種の小柄な女が、感心して言う。
その体格のせいでただでさえ幼く見えるのに、髪をおさげにしているからなおさらだ。
そして、種族としての特徴である他に、本人自体が童顔の部類なのもそれに拍車をかける。

「とはいっても……さてはて。蓋をあけてみなけりゃ本当かどうかもわからんし」

「私は平和の国を旅したことがある。機械人形に管理された世界だ。決して平和なんて響きが似合わん世界だったよ」

自分の経験と照らし合わせて、にやりと笑いつつ腰に提げた剣の柄に手を当てる。
彼女の直感が言うのだ。また何か、面倒な何かが待ち受けている。『冒険』の時間だ、と。
340 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 21:27:26.94 ID:r2fuHw7j0
>>338
「吸血鬼か。知り合いに何人かいる、あの黒いの以外にもな」
【嘘じゃないぞ、と戯けた様に言い、目深に被ったフードの下で片眉を上げる】
【コートのポケットに忍ばせていた試験管入りの水銀に触れる。いざという時の為に持ってきたものだ。効果があるかはわからない】


「血吸い共が何の用かね。打倒の手段でも教えてくれるのかな。
 知ってるか?吸血鬼って白樺の杭で心臓ぶち抜いて日光に当てるか流水に捨てないと死なないらしいぜ」
【周囲を油断なく伺いながら、イムカの後を追う】
【吸血鬼とは得てして人並外れた身体能力を持つ。単純な殴り合いなら兎も角、異様な能力を使われると些か分が悪い】
【期待半分、警戒半分といった調子だ。最悪、自分一人でも逃げる方法を考えるか】

「ところでここの、その貴族だっけか。家畜を庇護する牧場主気取りか、ゲームの駒を大事にするGM気分か。どちらだろうな」
「ただマゾヒズムめいた献身なんかで本能を抑えられるなら、誰も苦労しない。
 暇と勝機があったら追求してみるか。俺メモするから聞くのはお前な」
341 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 21:41:03.18 ID:L77Cf90wo
>>339

「機械生命体に人間が管理された惑星(ワールド)なら私も覚えがあるよ。
 結局、究極浄化(エクスタル・ミナトゥス)を以ってその異端を掃うことになったがな」

 機械生命体を破壊した後に機械の奴隷支配から解き放たれたはずの惑星臣民が、
 よりにもよって帝国の法を受け入れず、機械の支配を求めて暴動を起こしたのだ。
 この救われざる異端に対して、帝国は惑星への熱核兵器の使用により彼等の魂を浄化した。

>>340

「知らんよ。ただ、情報を越境させて流したくらいだ。私と何らかの取り引きを行う用意があるのだろうさ。
 ここでも、私はそれなりには有名らしいからな」

 惨劇のイムカ。この悪名に相応しいクエストに巻き込まれたのはソーマタージも一度や二度ではあるまい。
 有名といえば有名である。確かに。メイビー。

 −−−−−−−−−

【全員対象】

「待て…何だ…?」

 行く先の方向に明かりが見えた。が、それは夜の明かりと呼ぶには眩しすぎる。
 よく見やれば、黒煙があがり、風に乗って悲鳴が混じっている。

「スカル、先行しろ。シーラ、ソーマタージ。此処からは駆けるぞ」

 凡そ、目的地を前に不測の事態が発生といったところだろう。あるいは己と無関係と流してしまうことも出来るのかもしれないが、
 そこはそれ。イムカという将校はノブリス・オブリージュの体現者である。越境者達がそれを思い出させた。
 ゆえに、見過ごすという選択肢は彼女には存在しない。
342 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/04(日) 21:48:25.28 ID:74CIsfoDO
>>341

「やることが派手だねまったく」

やれやれと肩を竦める。
シーラからすれば、好きでやってたんなら放っときゃいいのに、という感想であった。

とまぁ、それはともかく、事件発生である。
彼女の予想通り、面倒ごとが向こうからやってきた。首をつっこまない手はない。

「まぁ、それはいいんだけどよ……乗り物ありゃよかったな」

小柄ですばしこい彼女は、瞬発力は素晴らしい。
短距離であれば、ひといきに距離をつめる、が。こういう場合。
……足の短さが、ダイレクトに響くのであった。
343 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 21:51:05.95 ID:r2fuHw7j0
>>341
「お前のいたところにはなかったのか?そういうの。
 銀河英雄だかヤクザウォーズだか知らんが、戦争やってるとそんな余裕なくなるのかね」
【彼女の異名を思い出し、現実から逃れるために当たり障りのない会話をするのであった】


「…炎だな。襲撃か事故かテロか。人の焼けるにおいは…ここからじゃ無理だな」
【顔を上げて立ち上る黒煙を眺め、短く呟く。遠くから聞こえる悲鳴に関心もせず、赤い瞳はその方向を向く】
【関係のない無辜の民がどれだけ死のうが彼にとってはどうでもいいが、イムカが行く気ならしょうがない】
「そう言うだろうと思ってた。報酬上乗せだ」

【サイボーグの肉体は、例え三割程度の力でも並の人間を超える身体能力を持つ】
【障害物を文字通り飛び越え、壁を蹴り、細い隙間を転がって駆ける】
【パルクールと言えば聞こえはいいが、実際のところ力任せに障害を乗り越えているに過ぎない】

「何だと思うね?俺は例の吸血鬼が関わってるに胸の肉1ポンドだ」
【軽口を飛ばしながら、屋根の上を走るのであった】
344 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/04(日) 21:55:01.27 ID:ZkLDg/rL0
>>341
「お前さんに招待ねぇ」
イムカの二つ名を知る者がここにも1人

ドワーフ混じりのあごひげ男は訝しんだ

「また何か禄でもない・・・」
と言いかけたところで響き渡る声

「チッ・・・禄でもないことが置きやがったか!!」
サーベルに手をかけ いつでも抜ける様にしながら 声の方に駆ける
345 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 22:06:37.61 ID:L77Cf90wo
>>342-344

「……見えた、が、何だ?」

 サーボスカルに先行させてイムカが状況を捉えているのだろう。
 駆けながらも同行者達に端的に説明を行う。

「焔を纏った人型の妙なヤツだ。1体だが…厄介か気配しかせん。ソーマタージの胸の肉は後回しだ。
 民衆が焼きだされている…積極的に殺して壊す類だ」

 敵情報…ほぼアンノウン。一番危険なケースである。
 弱点がサッパリわからない。この常夜の国自体が異質すぎて情報不足なのにも原因がある。

【駆けてゆけば、やがてそれなりの規模の村が見えてくる。
 が、既に家々は焼かれ、土は焦がされ、畑は収穫を終えることなく炭化を強制されている】

「………」

 人の焼ける臭いが妙に香ばしくもおぞましく、イムカは打倒と報復を誓った。

【人の波を逆送すればたどり着くだろう。
 イムカの情報どおり、焔を纏った巨人と呼ぶべき正体不明のバケモノに】

「成分組成…元、人間ってところだが、変異しすぎてもう生きていていいバケモノではないな」
『Солнце』

 焔の巨人は手に握った≪民≫を瞬時に炭化、一握りの灰とすると、
 より強き魂に引かれたのか、越境者達にその眼のない顔(口もない。あるのは奇妙な文様だけだ)を向ける。

【アンノウン…全身を恐ろしい熱量の焔で纏っており、無防備に近づいたらそれだけで大火傷しそうだ】
346 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 22:14:31.21 ID:r2fuHw7j0
>>345
「なんだありゃ、ヴォルギンか、ファイアパンチか、宇宙忍者か」
【屋根の上にしゃがみ、怪物を捉える。炎と炭の中に立つ、奇妙な巨人を】
【おそらく顔を向けている。やる気のようだ】

「元が何なのかなんざどうでもいい!何か弱点とかわからねえのか!」
【刀の柄に手をかけ、巨人から漂ってくる熱波に目を細める】
【近接戦主体のソーマタージにとって、尋常ならあの体は成す術がない。近づくだけで死にかねない】


「飛んで火にいるになるつもりはねえぞ。水でも汲んできてやろうか」
【屋根から飛び降り、引き抜いた刀を構える】
【ジリジリと油断なく巨人から離れながら、軽口を飛ばす。これくらいしかできそうにない】
347 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/04(日) 22:18:52.24 ID:ZkLDg/rL0
>>345
「炎なぁ・・・」
吸血鬼と言うのは大抵はアンデッドに属するもの
故に炎を嫌いやすい傾向にある

「吸血鬼ではない・・・使い魔の可能性はあるが・・・あれだけの焔か・・・厄介な」
人を瞬時に担架させるだけの熱量を持つ化け物 生半可な金属では一瞬のうちに溶解しかねない

サーベルから手を離し 代わりに握るはハルバート 更に

「フッ・・・!」
全身から闘志を立ち上らせる その熱は化け物の物ほどではないが 多少の熱を相殺してくれる・・・かもしれない
そして足に力を込め突撃 だがこれは相手の力量及び熱量の程度を調べる意味合いが強い

化け物の熱が自分の思った以上のもの つまり闘志を抑え込み火傷を熾そうものならばすぐさま離脱を考えた接近である
348 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/04(日) 22:19:05.60 ID:74CIsfoDO
>>345

「おわああああ!? 冗談じゃないぞ! 『地獄の兵隊/Hell's Trooper』なんてお呼びじゃねーっての!」

怪物を見て、何か類似するものを思い出したのか、悲鳴に近い様子で叫ぶ。
やかましく騒ぐが、彼女が騒ぐうちはまだ彼女の精神状態は良好なほうである。
こいつが黙りだしたとき、一番精神的に危険域にあるのだ。

「え? 元人間? 狂った精霊種じゃないの? ゴーレムでもなく?『火山ゴーレム/Volcanic Golem』でもなくて?」

「ヒト種は何してもああは成長しないと思うんだけど、この世界の特別だったりするんかい」

うかつに近づけない。
ナイフ投げも効果があるとは思えない。
呪いも、何が有効なのかまだわからない。
であるため、何されても避けれるように身構えておく。
349 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 22:20:24.48 ID:L77Cf90wo
>>346

「爆風で吹き飛ばすか、定番の氷の呪文なり武器か、死ぬまで銃で撃つってくらいだな」

 情報不足により、考えられる選択肢は限られる。
 イムカはソーマタージに予備のデッカーガンを放り投げて自身は粒子短銃を構える。

【ソーマタージの挑発に対して、焔の巨人は無反応だ。意思らしきものがあるのか不明瞭である】

『Хлыст』

 瞬間!焔の舌とでも呼ぶべき熱線が巨人の掌より振るわれ、ソーマタージを襲う!
 延長線上の鉄の看板がバターのように切断!切断部は半ば気化している始末だ!
350 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 22:29:22.72 ID:L77Cf90wo
>>347

『Боевой дух』

 焔の巨人の纏う光が強くなる。凄まじき熱放射!
 ロイの闘志のシールドはどうにか持ちこたえているが、かなり際どい按配でもある。
 諦めねばならぬほど絶望的ではないが、代償を支払うことになる。すなわち――

【接近し、刃を届かせる事は可能。だが、同時にバックファイア(熱放射による炎ダメージ)はほぼ確実に喰らう、だ】

>>348

「分析の結果だ。精霊などという、まつろわぬ者共ではない。人間の組成とほぼ一致した」
『солдат』

 巨人の纏う炎より、炎の飛礫と呼ぶべき連続火弾が次々と『発生』し、
 それがすぐさま、ガトリングガンの如く連続でシーラに向かって襲い掛かる!!

「!!」

 イムカがC-PSYグレネードを同時投擲!瀟洒されたフォースパルスにより火弾の勢いはある程度衰微するが!?

【周囲!酸素が薄い!急激な回避運動を強いられつづければやがては体力の極端な消耗に繋がるであろう!】
351 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 22:35:34.12 ID:r2fuHw7j0
>>349
「俺がそんなブルタルな魔法できると思うか?」
【名前に反してソーマタージに魔術の才は全くない。そもそも魔力すら持ち合わせていない】
【デッカーガンを受け取り片手で構え、意思すら不明瞭な巨人に相対す!】


「イヤーッ!」
【振るわれる熱線!猫めいて高く跳び、空中で回転!コートがはためく!】
【視界の端、鉄製の看板が焼き切れ、断面から靄が立つ。鉄すら気化するほどの高熱!】

「クソッ!コートに火が付いた!」
【軽やかに着地すると、裾に付いた炎を叩いて落とす。直撃こそ免れたが、その熱量は無視しがたい】
【刀を持つ前腕を支え代わりにし、デッカーガンを巨人の頭部に向けて連射!】

「オープンファイア!誰か核でも持ってこい!」
【順調にいけば、多少外れようと弾が切れるまで移動しながらの銃撃を繰り返すだろう】
【今のところアタッカーにはなれそうにない。サポートに徹することにしたのだ】
352 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/04(日) 22:42:41.68 ID:ZkLDg/rL0
>>351
接近してわかる熱量の差 汗が噴き出て瞬時に乾き 肌に塩の結晶のみを残すだけの熱量
熱い 身を焦がすほどに熱い・・・だが

「熱が怖くて髭が伸ばせるかぁぁぁぁぁああああ!!!!」
僅かだが流れる鉱人の血 鍛造に生き 採掘に生き 鉱山に生き 火山に生きるドワーフの血

それが熱の恐怖を打ち破る 突撃 接近 ハルバートの穂先を敵の体中心線に突き出す

「ッ・・・!!」
その瞬間襲い来る放射熱 革鎧の表皮が焼け 服が焼け 肌が燃える
だが引かず ただ攻撃を仕掛けるのみ
353 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/04(日) 22:45:14.60 ID:74CIsfoDO
>>350

「ああくそ、命名すんならこうだな。『溶鉄の巨人/Molten Titan』……言ってる場合じゃねええええ!」

避ける姿勢であったのが幸い。
軽口を叩きつつどうにか回避行動に移ることができた。
それよりなにより、一撃でももらえば致命傷である。避けるしかない。
だというのに酸素が薄い。種族故に多少の酸欠は慣れているとはいえそういう問題でもなさそうだ。

「っち、とっておきの呪いを切るしかないようだね――『地底の茸、ノッカー、ノームの宝物よ。魔女の婆様の持ち物になる前に、棘から針に、槍に延びとくれ。さすれば感謝を刻もう、オベリスク!』」

避けつつ、息切れしつつ呪文を詠唱。
長めの文節は、呪いが強力であることの証だ。
――巨人の足元から、水晶のオベリスクが、槍を突き出すように発生する。

「ぜぇ、はぁ、……はい、今ので呪い品切れー……」

決定打にならずとも、脚を止められればいいのだが。
354 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 23:03:14.79 ID:L77Cf90wo
>>351

 大口径デッカーガンにより射撃は質量の多くを焔の巨人纏う炎しょう障壁に焼かれながらも、
 衝撃と威力を本体にかろうじて届かせて、傷を穿っている。が、決定打には到っていない。

「不忠の意の危うきこと。百の銃弾の如し。皇帝陛下の護りあれかし――異端者への防壁」

 イムカか地面に銀の小鎚を叩き付けると、奇跡を纏ったカバーポジションが次々に土中より生えていく。
 陣地構築の奇跡。神なりし皇帝陛下の御技である。

「身を護るモノは出したが…やりにくいな」

 この間にも火炎噴射がソーマタージに襲い掛かるがイムカが構築した防壁ならば充分にカバー可能であろう。

【この時、ソーマタージのセンサーに感!周辺より複数の高速接近反応!】

>>352

『Боль』

 ハルバートが巨人の皮膚を破り、炎の出血(溶岩のような血だ)を強いる!
 が、傷を与えた瞬間に放射される熱は凄まじく、皮膚を焦がし、肉を焼き、闘志の耐性無くば眼球を爆ぜさせるであろう程だ。
 恐らく、互いに互いに身を削りあう状況となった場合、先に力尽きるのはロイが先であろう!

>>353

 ソーマタージに火炎噴射を吐き出す巨人の足元に水晶の槍が次々に生えて、その脚を貫いていく!!

『Пирс』

 その足元からは夥しい量の溶岩の血液が流れて、水晶を溶かし始めていくようだ。
 ダメージは充分与えた。が、

『Солнце』

 巨人がシーラに向けて手をかざす。特に直接的な攻撃は飛んでこないが――

「???拙い、心を強く持て!」

 イムカの直感がシーラに対して警告を発した。呪いには呪いで意趣返しである。
 血液沸騰の呪い。その幻術。非物質世界(インマテリウム)より伸びるこれをマトモに浴びれば、
 幻術が真となり、現実となり、肉体の血液が本当に沸騰・爆散することになる!!

355 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 23:03:23.84 ID:L77Cf90wo
 −−−−−−−−
【全員対象】

 こう着状態から不利に天秤が傾いていくという状況――

【周囲の状況が一変する。ソーマタージが捉えていた複数の接近する動体】

 先ず、屋根を駆ける黒犬達がこちらに向かってきた。
 同時に月に影を齎す蝙蝠の群れが集まってきた。

【それらは闇に溶けたかと思えば、すぐさま人の姿へと変じていく】

「Das Erste Schwert」

 黒犬より変じた豪壮な硬銀の鎧を纏った騎士はシーラに向けて露払いの術を行使し、呪いを除去する。

【シーラが血液沸騰(ヘモリッジ)の幻覚に耐えねばならぬのはおよそ3秒である】

「Das gelibte Land」

 そして蝙蝠より変じた峻厳なるローブを纏いし賢者はロイとソーマタージ、シーラに夜の祝福を与え、
 全員に強力な対太陽属性を付与。そのバックファイアダメージが大きく半減する!

【ロイが眼球を爆ぜさせかねない威力に耐えねばならぬのはおよそ5秒】

「勇敢なる旅人よ。助力しよう。もとよりこれは我等が役目」

 その眼は紅。肌は白く、そして恐ろしいほどに秀麗な容姿。
 特徴だけで言うならば完全に吸血鬼に該当する援軍である。

【吸血鬼の援軍…信用すべきか否か。この状況でどう判断するかは各々が判断すべきことだろう】
356 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/04(日) 23:16:53.44 ID:74CIsfoDO
>>355

「げっ、ひでぇ呪文だこれ!? おいバカやめろ! 肉は煮えたら不可逆で焼き魚は冷やしても刺身にもどんねぇんだぞぉ!」

とはいっても、今度避けられるようなもんでもなく。
こういう時何が助けてくれるのか。それは勿論己の意思であり、女神テクスへの信仰であろうか。

――が、先ほどの大規模呪術で魔翌力を使い果たした彼女に残された抵抗力はさほどでもなかった。
信仰心は強い性質だが――到底、到底、呪文を弾くほど強くは保てない。振るうべき精神力を、盾となるそれを、消耗したからである。
心だけで耐えねばならないことのなんと頼りないことか。その脆い盾は、砕け――そう思われた、その時。

「……やべぇ、似たようなもんは山と見てきた。霜の国を旅した時だ。こんな感じの騎士に殺されそうになった」

「それが、助けてくれることがあるなんてな! 冒険はやっぱするもんだね!」

吸血鬼の騎士の援軍。彼の振るう対抗術式により、彼女の身中の異変は雲散霧消する。
これまでの感覚であれば縁起のいいものでは決してなかった。
しかしそれがどうだろうか。ここまで頼もしく見えるとは。

「――やれる、やれるな! よっしゃ、行くぞぉ!」

加護を受け、熱に耐性が出来たとわかるや否や、大喜びで腰の剱を引き抜き、巨人にとびかかる。
ぴょんと大きく跳ねて、自分の体重を乗せて振り下ろす。単純で大雑把だが、巨体にほど当たりやすい。
357 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 23:17:41.65 ID:r2fuHw7j0
>>354>>355
「ダメだ、ヌカランチャーとか持ってないのか?この程度じゃ針で刺してるのと変わらないぞ」
【弾が切れれば早々に諦め、面倒くさそうに呻く。お手上げだ】
【イムカの出した防壁に転がり込み、リロードを行っていると、レーダーに感在り!】

【咄嗟に銃口を向けた先にいたのは大量の黒犬、無数の蝙蝠】
【夜闇に溶け、人の形となったその力。奴らが件の】
「吸血鬼…」
【物々しい音を立て、装着された酸素供給機が、その呟きを隠した】


「仕方あるまい、どの道このままじゃジリ貧だ」
【リロードを終え、高く跳んで防壁から飛び出す!デッカーガンが狙うのは再び頭部!】
【BLAM!BLAM!轟音と共に弾丸が空を切る。嫡子すると、その後を追うかのように駆ける】

「イヤーッ!」
【逆手に持った赤い刀で、走り抜けながら巨人の足首を狙い、地に倒す寸法だ】
【軽減された熱に耐えながらの一閃。赤刃は届いただろうか】
358 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/04(日) 23:18:16.81 ID:ZkLDg/rL0
>>355
焼け 爛れ 炭化する
焼け 爛れ 炭化する
焼け 爛れ 炭化する

感覚がなくなってきた 暑さを通り越し寒気すらも感じる
近付く死の階段 ならば諦めるか?

否 熱に負けるはドワーフの恥 誰かを置いて死ぬは軍人の恥
連綿と続くプラチナムフォースの大本たる蒼銀の騎士に退却と無駄死にの2文字無し


我ら敬愛せし御身の名に 一点の曇りなし 万物よ ひれ伏せ プラチナムの輝きの元に


「――――――――――!!!!!!」
その口は言葉を発せず ただ命を炉に放り込み闘志を燃え上がらせる
純粋なる陽の気に蒼銀が反応する 彼の世界の神が 境界を越えて彼に手を差し伸べた

鉱石神ハルストバルスの加護(弱)

紅蓮の炎が青白きオーラに変換され彼を包み込む たとえ境界を越え世界の修正力を受けようとも
彼を死なせないだけの加護を持って彼を包み込む

そしてロイは それに気づくことなく ただ目の前の敵を屠らんと穂先を深く深く突き刺さんとする
359 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 23:39:53.73 ID:L77Cf90wo
【全員対象】

『Я ненавижу』

 焔の巨人が両腕を振るって術を行使しようとするが、
 ≪賢者≫により非実存(インマテリウム)の攻防は拮抗し、
 それまで思うがままに放てていたサイキックが阻害されている。

【それでも吹き上がる焔は火線に収束され、越境者達を薙ぎ払おうとするが――】

「Das glorreiche Schild」

 ≪近衛≫の掲げる剣が紅い血を纏い、それが渦を巻いて空間に散って、巨大な赤く光る紋章盾となって展開!
 越境者達を熱線より護り切る!

(他世界ならば真祖に近い業だな。なるほどこれが――)

 イムカは援軍の戦力分析を行いながらも、戦闘継続。
 むろん、援軍に任せっぱなしの越境者達ではないのだ。

『Почему』

 術が使えぬならばと振るわれる腕をシーラの短剣が貫き、動きを阻害!
 さらに果敢なる接近戦を繰り広げていたロイは血の祝福に鉱石神の祝福を重ね、
 ほぼ完全なる対太陽耐性を得て、その斧槍で次々に相手の急所を穿つ!!

「――そこだ」

 その間に地面スレスレに身体を低くして接近するイムカとソーマタージが、
 黒檀と赤刃を以って、その足首を圧し折り、あるいは斬り飛ばす!!

【そして、その致命の隙を見逃すロイではなかったろう。斧槍にて巨人の首を抉り飛ばし、この戦いに決着を齎すこととなる!】

 −−−−−−−−−−−

『―――』

 頭部を失った巨人はその身体を黒くボロボロの炭と化して、地面に崩れていく。
 周囲を見れば、既に戦闘に参加した≪貴族≫以外の救援が血術による消化と、住民の避難誘導を行っている。

「……倒せましたか。そして」

 ≪騎士≫は越境者達に向かい合い、騎士礼を取る。

「旅の方達。あなた方の勇気ある戦いにより、被害が抑えられた。礼を言わせて貰いたい」

 秀麗な銀の髪。性別はよく見れば女か。赤い瞳は妖しいまでに耽美で、
 思わず≪魅了の魔眼≫でも浴びたか?と思いたくなるほどだが、そのような不自然なる感情誘導の兆候は全く無い。

【吸血鬼の所作が洗練されており、美しいのはそれほど珍しくないが、
 ここには獲物を狩るための擬態≠竍下位種族への慇懃な傲慢≠ヘ欠片も見受けられない】

「当然だ。逃げ惑う民衆を安んじるのはエリートとしての義務だからな」

 むしろ、応対するイムカのほうがずっと尊大全開なくらいである。

【吸血鬼…と呼ぶのは適切ではない≪貴族≫との接触である。バケモノについて何かしら聞くもよし、目的を尋ねるもよしである】
360 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/04(日) 23:50:06.13 ID:74CIsfoDO
>>359

「なあに。好き好んでやったことだ。こっちこそ助けられちまったね」

「しかし、こういう出会いは我が女神、テクス様のお喜びになるところである。この出会い、賽の目は最良に近いようだ」

決着し、若干の傷と火傷をその肌に刻みつつも、彼女は満足げに笑みを浮かべる。
手にしていた剣を鞘に叩きこみながら、そんな風に騎士に話す。

「で、あの怪物はなにもんだい。不思議な響きの言語で呪いを唱えていた」

「自然発生する怪異の類でもあるまい。精霊種やゴーレムでなく、ヒトの成れの果てであるなら、多分作った奴がいるんじゃないかね」

「……っていう話を聞きたいのと、ずうずうしいようだがちっと……休みたいんだがね……?」

アドレナリンが切れてくると、疲れがどっと沸いてくる。
血液が沸騰する寸前な上に、魔翌力が枯れている。正直ふらふらである。
361 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/04(日) 23:51:17.07 ID:ZkLDg/rL0
>>359
血の加護と鉱石神の祝福を受けてなお焼かれた総身に衣服はほとんど残っておらず
革鎧もまた熱に耐えきれずに消失 サーベルとハンマーは溶解 スクラマサクスも刀身を残し消失
ただ蒼銀の鎧のみがあの灼熱の中にあって変わらぬ輝きを放っていた

首を刎ね炭化する化け物 それと時を同じくしてこの男も膝をつく
そこに頭髪も 髭も残っておらず 形相は爛れと炭で親しき人物にも判別は難しいだろう

「        ・・・」
やっとのことで動かした口は勝利の宣言も 助けの懇願も出せなかった そんな余力は残っていなかった
362 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/04(日) 23:51:22.75 ID:r2fuHw7j0
>>359
「ジャイアントキリングってな!」
【酸素供給機が蒸気を噴き出し、元の位置に収まる。崩れる体の一部を踏みつけ、粉砕する】
【数度踏みにじると、近づいてくる人物にフードの下から鋭い目を向けた。警戒は未だ強い】


「あっちが貴族で、そっちは騎士といったところか…。
 礼なら言葉以外で頼む。生憎俗物の拝金主義者の落ちこぼれでね」
【女か。心の中で呟く。ファンタジーでしか知らないが、よくよく考えれば隣のトラブルメーカーも女将校だった】
【野卑た冗談を飛ばそうとして、流石に内に留める。くるってはいるが、空気を読めないわけではない】

「あのクソッタレな巨人に心当たりは?コートの代金請求したい」
【ボロボロと崩れる巨人を一瞥し、頃合いを見計らって問いかける】
【エリュシオンには何度か来たこともあるが、こんなのはさすがに初めてだった】
「巨人殺し自体は初めてではないがな」
363 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/04(日) 23:59:35.22 ID:L77Cf90wo
【全員対象】

「………」

 互いに礼を言いあい続けるのという状況を避けるためか、
 シーラの言葉に対し≪騎士≫は頭を小さく下げることで応じた。
 そして、ソーマタージとシーラの質問に対しては――

「あれは忌まわしき太陽崇拝に冒されし≪民≫の末路。背徳を重ね怪物と化してしまったのです」

 ≪騎士≫は短く祈りの言葉を呟いていた。
 太陽に対する真摯なる怒りと、怪物と成り果てた民の魂の救済にだ。

「礼は後ほど必ず。それよりもその方(ロイ)の傷が酷い。すぐに治療が必要でしょう。こちらに」

 ≪賢者≫が影より巨大なナイトメアとそれに引かれる馬車を具現化させると、
 豪奢なる馬車は一人でにその入り口が開いて、越境者達を招待する。

「…やれやれ、こちらもこちらでややこしいようだが、ひとまずは伍長を優先するとしよう」

 そうして、越境者一行は馬車に乗り、≪貴族≫達の城へと向かうことになるのであった。

【では今回はここまでー!】
364 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/05(月) 22:14:55.20 ID:KyV83tCUo
【前回までのあらすじ!(前置きは>>338 参照)】

 神話世界エリュシオンにおいて、優美絢爛たる≪貴族≫が支配する常夜の国。
 スプロ−ルで発生する半吸血鬼(ダンピール)事件を追うイムカ・グリムナーは、
 この吸血鬼(と呼ぶのが正しいのか不明だが)達がすまう国へ招待された。

 道中、太陽の巨人との戦闘の最中、≪貴族≫達の助力もあり、
 これを退けたイムカ達は、貴族の居城へと案内されることとなった。

 −−−−−−−−−

「と、ここまではいいな。しかし――」

 イムカ達は太陽の化身を退けたとして、歓待を以って迎えられた。
 この国にあって人間とは≪民≫であり、虐げられる存在ではないにせよ、
 ≪貴族≫社会に容易に入り込める存在ではない。ある意味で破格の待遇とすら言える。

【しかし、である】

「舞踏会への出席を求められるとはな。まあ、良くも悪くも貴族的ということか」

 イムカは思わず嘆息をつく。そのような場では軍属ゆえ軍服で良いか?と鑑みたとき、
 やはり拙いだろうという結論になったためだ。今回は軍人として招待されたわけではない以上仕方あるまい。

【豪奢な白金の髪に銀の飾りを。艶やかな白磁の肌を蝶の刺繍が艶やかな漆黒のドレスで包む。
 ボディラインは完璧であり、コルセットの必要性すらない】

「TOPは弁えねばならんということだが…他の連中は大丈夫か?」

 何せ越境者という人種。こう言った場に慣れているか否かというか頓着すらあるのやらである。

【各人、なるべく社交界に則った服装り身姿をせよ状態!!】 
365 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/05(月) 22:22:37.42 ID:tj+gIp1BO
>>364

「む、無茶いうない! 戦士の父と細工師の母から産まれ、10の頃に剣を取り祈りと共に冒険をするようになったヤクザもんに……」

「ダンスなんか……できるかあ! しかものっぽヒューマンに近い種族の舞踏とか知るかよう!」

もうそりゃ無理。どうしても無理。
大体ドレスだってサイズが合うものがあったのか?
……いやきっとあったのだ。多分子供用なんだろうけど。
光沢のある、鮮やかな緑のドレス。銀糸で施された刺繍は恐らく花を描いているように見えた。
髪はどうにか凝った形に結って結って普段より大人っぽくは見せているが……。彼女の女子力の限界はここまでである。

「帯剣できそうにないんでナイフぐらいしか仕込めてねーしよぉ……というかダンス……」

とにかくダンスの知識がない。
ないったらない。社交界に縁がなかったので仕方ないといえば仕方ないのだが。
366 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/05(月) 22:24:56.71 ID:bJV+4MzS0
>>364
「……正装って言われても、ドレスなんか来た事ないしー?」

仕方ないよね、と周囲に確認する様に七八
菖蒲色の振袖に散りばめられる桃色の花々
上品な金の帯はその線の細さを嫌味なく主張
長髪を後ろで束ね結び空色の玉簪を留め、珍しく薄化粧

「……踊りってのもあんまりなー」

賽印流の奥義を持ってして誂えられた着物である
見た目以上の伸縮性と可動域を確保し、また数々の暗器も携帯可能だ
とはいえ中身のスペック的に、様式の舞踏会への適応力は皆無
まぁその辺は持ち前の運動神経と若さである程度はなんとかなるかも知れないが

→様式舞踏会の中に突然の和服!振袖!
367 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/05(月) 22:27:30.43 ID:1yVCqr4h0
>>364
「踊りなんて盆踊りしかやったことないぞ。俺は飯だけ食ってるからな…」
【鏡とにらめっこし、長い白髪を丁寧に後ろに流し、紐で結わく。整えられたオールバックとなった狂人】
【どこかから調達した黒い礼服に身を包み、ネクタイを締める。何十年ぶりかの正装だ】

「任せろ、自分を偽るのには慣れてる。不本意だがな」
【まあ無難な格好となっtソーマタージは、軽い口調で返す。タバコを吸おうとして、思いとどまった】
【顔もスタイルもそれなりにはいいと自負している。黙って突っ立っていれば、多少は様になるのだが】


「何度かフォーマルな場に専有したこともある。流石に舞踏会なんかは初めてだがな」
【居心地悪そうに首を傾けてコキリと鳴らすと、他の連中を確認】
【自分も変だが他人はもっと変だと思っている節のある男だ。イムカ以上に「大丈夫かこいつら?」という目をしている】

「礼儀作法も弁えているんだろ?お手並み拝見と行こうか」
【偉そうなことを言うが、最低限のテーブルマナー以外には「殺したい相手がいたら手袋を投げる」「ナイフとフォークで人は刺さない」程度の知識しかない】
368 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/05(月) 22:31:18.74 ID:gd1Rvl0Z0
>>364
人々が想像する『回復魔法』と言うやつは 敬虔なる聖職者が用いる者であり
大抵は光とか聖属性に分類する それが所謂一般的なイメージと言うやつである

だが世の中には闇や邪に属する回復魔法と言うのも存在するのだ

「やはり真祖クラスと遜色ないレベルもなれば 致命傷レベルでも回復できるか・・・素晴らしいな」
再生された肉や皮はまだ突っ張る感覚が抜け切らず 関節も強張り剣を振るうには至らず
だがあの時体を隅々までこんがりされた肉体は蘇り こうやってしゃべるにも苦労はしない

だが体毛の再生は自然に生えるに任せるしかないというのは残念で会った
今のロイは髭はおろか髪も眉毛すらもないツンツルリンの剥き卵状態なのだ

毛根が死んでないだけありがたいと思うことにしよう

「とりあえず着替えはしたが・・・この顔でそんな場所に出て行っていいものか・・・ダメなら城下に降りて装備を整えるついでに飯でも食ってくるよ
 激戦の後で体がエネルギーを求めているんだ」

そう言って笑う
黒を基調としたロココ調の貴族服に身を包んだが 相変わらずガチムチだし足短いしであまりにあっているとは思えない
あんな激戦の後は腹がすくものなのだ
369 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/05(月) 22:35:59.09 ID:KyV83tCUo
>>365

【子供用?実際バッチリあったりするのだ】

「受勲を受けたのが子供の頃という≪貴族≫もいるだろうからな。その場合、容姿は永劫の子供のままらしい。
 もっとも、仕立て屋が必要な連中ではないか…丁度いいのがあって良かったではないか」

 まあヴァンパイアって連中は、ロリ属性をお持ちのお歴々も少なくないらしいので、
 そういうことだろう。まったく何という属性過多な連中であろうか(偏見)

「まあ、ガンバレ。下手を打っても笑われるくらいで済むだろう」

 ナグサメになっているのやら不明なナグサメである。

>>366

「…いや、カワイイなのは確かなのだが。うーむ」

 何たる世界観がアレな衣装か!越境者らしいといえばらしいのか。
 ともあれ、とても物珍しいな眼で見られることだろう。良かれ悪かれ。

「その格好でダンスできるのか?どうにも動きにくそうだが」

 賽印流の云々があっても、着物という外見だけ見れば動きにくそうに見えるのは致し方なし。

>>367-368

 そしてそこなツッコミどころ満載の男衆ども!特にヤクザ度がマシマシのロイを見ればイムカも思わず眼を逸らす!

「ソーマタージ、早速ボロが出掛かっているじゃないか」

 タバコを早速かまそうとした様子に嘆息ついても罪ではあるまい。

「食事くらいは出るだろうが…いいか貴様等、何かイラっとしても殴りにかかるなよ。火もつけるな。
 それと、食事もとにかく口に掻き込むようなのは自重を――」

 普段、イムカはソーマタージとロイをどんな眼で見ているのであろうか。
370 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/05(月) 22:44:14.23 ID:tj+gIp1BO
>>369

「というかここに招待した向こうさんサイドに問題がある」

「そうは思わんか」

自分たちの面々を見て、ため息と共に言う。
外見上問題ないイムカ、東洋の民族衣装と思しき恰好の七八はまだいいとして……
ヤクザな見た目のソーマ。顔面ゆで卵のロイ。お子様の自分。

「――あの女吸血鬼の騎士様は、恩人に悪口など言いたくはないが、あれだな。頭よさそうに見えて何も考えてないタイプの天然ちゃんだな!

ぐぬおおおと頭を抱える。
こんな調子で何かあったら、本当に仕込んだナイフを投げつけてしまうかもしれない。
……相手が何であったとしても。
371 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/05(月) 22:44:25.79 ID:1yVCqr4h0
>>368
「…言っちゃなんだが、お前今の方が箔あっていいと思うぞ。喧嘩で百人は殺してそう」
【ツンツルテンのロイを見て、神妙そうな顔で囁くソーマタージ。素直に褒めている訳ではない】
【あの焔をなるべく躱しておいてよかった。人工筋肉とシリコン皮膚ではああはいかないだろう】

「あの女将校、俺らのセンスが通じないらしいぜ。これだから頭の固い貴族は」
【ちゃっかりロイも変人枠に巻き込んだ物言い!】


>>369
「煙草ぐらいいいだろう、貴族にも一人や二人はいるはずだ」
【ムッとした調子で返すが、ツッコミには素直に従い懐に戻す】
【一応作法は知っていると豪語していた。素直に従った方がよさそうだ。性格的にも】

「わかってる、わかってる。拾い食いも、堂々とした決闘もしない。それでいいんだろ?
 肩の力抜け、多少は任せろ。お母さんかお前は」
【革手袋に覆われた片手を翳し、制止を促す。普段どんな目で見られてるか知るいい機会になった】
【七八の和装に自分の分の暗器仕込めないか考えながら返すその調子は、フマジメ極まりない!】
372 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/05(月) 22:46:39.00 ID:bJV+4MzS0
>>365
>>367-369
「ほほー、ほほー、ほほー……」

一同の中々レアな姿を前に、自身の格好も忘れてカメラを構える
余程拒否がなされなければこのままちょっと撮影タイムとなるであろう

「みんなそれぞれ一定の需要がありそうな事だね」

総括して頷く七八
その様子は実に馬子にも衣装、振袖姿から完全に何時も通りのテンション

「……一応ほら、こんな感じで動きは楽々」

ぐいぐいっと準備運動めいて手足を動かしたり腰を捻ってみたり
因みに下にはどうやってか常に纏う忍装束が着込まれている
と、しかし矢張り周囲の奇異の目線は気になるのか苦笑いと愛想で手を振る
こそこそと移動し、一同の中でも目立たぬ立ち位置の場所へ陣取った
それでもまぁ、郷で当主の娘としての躾はこなしているのだ
マナーの文化の違いこそあれど、その所作立ち振舞自体は上質を纏うのである
373 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/05(月) 22:48:46.11 ID:gd1Rvl0Z0
>>369
「名誉の負傷だ 笑われようとも恥じるつもりは毛頭ねぇ…おっと もう残ってなかった」

剥げ頭をペチリと叩いてニヤリと笑み

「見せつけてやらぁ 笑うんならテメェん国の民救ってハゲたんだと声を大にして言ってやらぁ」
さて 軍属として その上澄みであるレンジャー部隊として テーブルマナーも勉強の内に属し

故に上流階級との煌びやかな席でも失礼に値しないだけの礼儀作法は心得ているロイである・・・が
前述の風貌がどう影響するだろうか?
374 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/05(月) 22:54:45.20 ID:gd1Rvl0Z0
>>371
「だろぅ? もっと褒めてもいいんだぜ?」

ニィ〜っと葉を食いしばるような笑みを見せるロイ
皮肉とわかったうえでの返しだろう

「あぁまったくだ 俺みたいに輝かしいオーラを見に纏っている男をツッコミどころ満載とは見る目がない」
ロイの頭はろうそくの光を反射してつややかな光沢を放っている

>>372
「かっこよく撮ってくれよ」
髪の毛も眉毛もヒゲもないツンツル剥き卵ヘッドなロイが笑みを浮かべてハイチーズ

「真面目な話 俺のどこに需要があるのかね?」
アレか? セールスお断り的な魔よけのおまじない?
375 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/05(月) 23:03:03.97 ID:KyV83tCUo
【全員対象】

【不安いっぱいの序の幕――】

 常夜の≪貴族≫達の栄光を顕すが如き、豪奢なダンスホールが一同を出迎えた。
 広間の中央が舞踏の場となっており、秀麗なる≪貴族≫達が組となり、格調高き音曲に合わせて身を翻す。

 壁沿いに設置された卓には、美しいピロードのテーブルクロスに覆われ、
 葡萄酒や、滋味豊かな燻製肉、色とりどりのフルーツを≪民≫である侍従たちが整え、恭しく運んでいる。

【≪民≫…この国にあってはすなわち人間と同義であり≪貴族≫にとっての統治し護るべき対象となる】

(圧政…というわけではないな)

 礼節に則った足運び、肌艶は太陽無き領域ゆえにやや白いが、血色は決して悪くない。
 飢餓とも無縁。そして、奴隷のような扱いを受けている者特有の諦念の臭いも無い。各々が役割を弁えこなしている風であった。

(…容易には慣れそうも無いな)

 吸血鬼と人間の関係性において、おおよその固定観念を振り払うのはイムカとて容易ではない。
 個人対個人で、かの種族と良好な関係を結んだ例はまだ理解できる。が、それが社会構造とまでなると話は別であった。

 −−−−−−−−

【それでもやはり、勇敢な客人に対しては周囲から好奇の目が飛んでくるものだ。無礼にまで発展しないのは流石ではあったが】

「礼節として、話をするにせよ一度はダンスを披露する必要がありそうだな」

 周囲の様子なりを観察し終えたイムカは、≪貴族≫の手首へのキスに応えながら、
 ダンスという幾人かの越境者にとっては戦場に等しき場に飛び込むことになる。

【全員対象…各々が≪貴族≫よりダンスの誘いを受けることになる】

 >>370…シーラは少年の≪貴族≫の誘いを受けた。蜂蜜色の髪に緑色の瞳が美しい。
 >>371…ソーマタージは先の女騎士より誘いを受けた。銀色の髪。麗人といった容姿。怜悧な瞳。が、そこに映るは感謝と礼の色だ。
 >>372…七八はぬばたまの黒髪が艶やかな≪貴族≫に誘いを受けた。空にある赤い月と同じ瞳。ルビーのように引き込まれそうだ。
 >>373…ロイは≪賢者≫より誘いを受けた。軽くロールされた蒼い髪。飾り眼鏡の奥の顔付きはやや幼さもあるが、同時に妙齢にも映る。

【全員対象(Welch sanfter Kuss)…手首へのキスを拝領。この国では血のめぐる手首へのキスが公共の礼のようだ】
【効果…じわりと快感めいた感覚があるだろう。生気を奪われたとか魅了の術とかそういう類ではない。逆に気力を与えられたという感覚であろう】

 そうして、見事な音曲と共にダンスが始まる。流石に貴族達はレベルでリードが出来る腕前を持つ。
 それこそ越境者側がよほど七転八倒めいたアレ≠ナなければであるが。

【全員対象(ダンスはいかほどに?)…各々の元々のワザマエと相手が巧者であることを踏まえてどのような有様となるのであろうか!】
376 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/05(月) 23:04:26.35 ID:1yVCqr4h0
>>372
「おい、俺様の肖像権は高いぞ。友達価格で運び屋程度で済ませてやる」
【写真を撮られながら七八に突き出したのは、セスタス、投げナイフ、鋭い針、毒薬、束ねた鋼糸、果ては小さな爆弾まで】
【どれも小さいため持ち運ぶにはいいだろうが、危険極まりないものだらけだ】

「なんだ、和服ってそんなに動きやすいものだったか?あまりいい印象なかったんだがな…」
【何やら身軽に動く様を見て、ほうと息を漏らす。服の改造はあまり手を付けた事がなかったので、素直に感心しているのだ】


>>374
「ちょっとこれかけてみない?すっげーマフィアっぽい、ゲームの解説とかしてそう」
【輝くロイに差し出したのは、一般的なサングラス。どこで手に入れ、今までどこに持っていたのかは内緒だ】
【かけても特に何もない。ソーマタージが笑うだけだ】

「ああ、男の世界ってヤツだ。ところでお前の輝き、そろそろ眩しくなってきた。いい加減帽子でも被ってくれ」
【スチャッと自分もサングラスをかけながら、無礼な言い草をするのであった】
377 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/05(月) 23:10:50.35 ID:tj+gIp1BO
>>375

「あうあうあう……女神テクスの加護よあれ……」

ダンスホールに入ると、彼女は珍しくかちこちに緊張しだす。
口数は減り、しきりに衣服を直し、アクセサリ類をいじったりしている。
……こうしていると、普段の数十倍、女性らしい。

「あ、あはは……お手柔らかに頼みますよ……」

少年風の『貴族』だが見た目通りではあるまい。
彼女の知り合いにも少年っぽい見た目の老人がいる。きっと似たようなもんだ。
……そういう風に考えて、緊張を和らげでもしないと、どうしようもない精神状態である。

さて、彼女のダンスの様であるが――

【このレスの書き込み秒数で決定】
1.致命的失敗。2〜4.頑張ってはいる。5〜9(見様見真似でごまかそうとしている)。0.面白がった女神の介入。何故か踊れてしまう
378 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/05(月) 23:16:03.94 ID:1yVCqr4h0
>>375
「…分かるな。やつら、脅されてるわけでも諦めてるわけでもない。当然のものとして受け入れている。有能なウェイターがオーナーに従うみてーにな
 一組織なら兎も角、国がこうなるとは。些か拍子抜けか?」
【運ばれてきたフルーツを一房貰い、口に運びながら周囲に呟く】
【素晴らしい国なのだろうし、少々憧れもあるが、殺伐とした環境に身を置きすぎたソーマタージとしては慣れそうにない】
【慣れるにはそれこそ長い時間が必要となるだろう。身体に染み付いた殺しの腕と忌まわしい記憶を塗り替える程の】


「マジ?ダンス?盆踊りしかした事ないって」
【暫くは談笑や食事を楽しんでいたが、イムカの声を聞き一瞬で顔を険しくする】
【踊りなぞ、ゲームか祭りのおふざけでしかやった事がない。憧れていた時期もあったが、中学生の頃だけだ】

「ワーオ、本当に誘われたよ…。助けてくれたのは感謝してるが、さては見る目ないな?」
【生憎誘われてしまった。以前の女騎士だ。観念した様に横目で他の人の動きを確認し、ぎこちなく真似をする】
【彼女の手首に唇を付けた途端、妙な感覚が身体を走る。訝しむが、害は今の所なさそうだ】

「殺し合いをする相手に“踊ろう”といった事ならあるんだが…」
【見様見真似で足を運び、姿勢を変える。ぎこちない動きだ】
【ダンスというよりはリハビリの様なその動き。フォローするにはそれなりの実力が必要となる。戦でもないのに】
379 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/05(月) 23:19:43.66 ID:bJV+4MzS0
>>374
「おっけー、カッコよく笑ってね」
「……ほら、兄貴ー、的な?」

産毛の一つもないヤクザフェイスを前に苦笑
とはいえその需要的には矢張りガタイであろう、筋肉、マッスル

>>376
「げ、マジかぁ……」
「……まぁ、その位ならなんとか……」

様々を受け取ればそれらは帯やら裾やら何処かやらへ消えて行く
手品めいた手腕で運び屋の仕事はバッチリだ、重量的にちょっとアレだが

「楽々だよー、こう見えても忍者着物だからね」

>>375
「うへぇ、こりゃ凄い」
「……あ、最初にそっちね?」

何方かと言えば……否、完全に食べ物達に目を奪われていた七八
しかしダンスが先と釘を刺されれば落胆、がっくしと肩を落とす

「……ん、では……どうぞ宜しく」
「お恥ずかしいながら不作法なモノで、リードをお願いします」

はにかんだ風にキスを受け賜わり、そして柔らかく手を取る
その一挙一動がなかなかによく出来ており、成る程向こうで同じ様にしている貴族の女性の完コピなのだ!
素早く周囲を睥睨、観察、そして実施
それらを熟せるのは忍びスキル故である!
因みにダンス中もなんとか、誤魔化しつつもそれなりにやるであろう
まぁ言えば年齢的に、最年少とはいかずとも若輩組である
故に、出てくるある程度の粗はそれはそれで良し!

→年齢、立場的に上位であれば完璧さが求められるであろう場
しかし七八の身分にあってそれを求めるのは否!
貴族がそれを承知で誘って来たのだとの前提を持ってのムーブ!賭け!果たして!?
380 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/05(月) 23:20:42.10 ID:gd1Rvl0Z0
>>376
「どうだよく似合うだろう?」
この男 ソーマタージの腹筋を崩壊させるべくサングラスをかけた上にドヤ顔まで晒しだしたぞ

「俺の輝きは誰にも止められんぜ★ミ」
無礼な物言いにもこの返しである そこに負傷兵の悲壮は全く感じられない

とここまで控室

>>375
手首へのキスを受け 必要ならキスを返し≪賢者≫の手を取り舞踏場へ進み出る
その舞いは堂々としているが嫌味っぽさは少なく 脚の短さというデメリットを微塵も感じさせぬ動き

見た目の凶悪さとのミスマッチさがパネェことになっている

見た目凶悪 動き優美なロイへの イムカの評価はどうだろうか? エリートは似合わないと常々豪語しているイムカであるが
この堂々たる舞踏には色眼鏡を外さざるを得ないであろうと自負している(チラッ
381 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/05(月) 23:41:25.53 ID:KyV83tCUo

 ≪貴族≫達は皆、空恐ろしいほどの優美さを誇り舞踏に興じている。
 が、今宵の主役は、太陽の御使いを退けし客人達にある。優美に劣らぬ存在感を見ることが出来よう。

 イムカは普段は軍人そのものの直截さであるが、今宵は帝国貴族としてここに在る。
 舞踏の心得も当然であり、美貌と相まって麗しき円舞は一際輝きを放っているようであった。

【場慣れと貴族階級としての薫陶もあろう。社交という戦場にあってイムカは先制の一撃を与えられたようだ】
【はてさて、他のメンツは如何様であろうか?】

>>377

 おお、女神テクスもご照覧あれ。この状況に何かタノシイを覚えた女神の介入があったのか何なのか、
 縺れそうな足運びが音曲と完全に一致し、体幹が今にもブレそうな上半身は、≪貴族≫のリードと完璧に同調。
 幼き容姿の組は燦然たる舞踏にて、侍従の頬を紅に染めあげていくのだ。

「見事な腕前です。僕の方がリードされているようだ」

 素晴らしい腕前が周囲を魅了する。それがたとえ本人の意図したものでなくとも。

【貴族からのシーラへの評価がウナギライジングである!>秒数ゼロ判定】

>>378

「………」

 秀麗な女騎士にもやや苦笑めいた面が現れる。
 仕方あるまい。ぎこちない動き。リードも大変だ。しかし、何とか踊ろうとしている姿勢は好感を抱かれるには充分。
 ソーマタージにしては不真面目ではなかったことが好材料となったようだ。

「見る目なら充分あるようだ。貴公は貴公はが思っているより周りを良く見ている」

 ソーマタージの腕を引いて、隣の組とぶつからないように誘導。接触は最大の恥である。

「ここから、ステップが激しくなる。脚が縺れないように注意だ。体力は問題なさそうだが、私に合わせてくれればいい」

【ダンスは意外と体力を使うもの。そして存外に生身の接触も多い。何より…越境者のロクでもない女達と異なり性格良好ときたもんだ(爆】
382 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/05(月) 23:42:56.16 ID:KyV83tCUo

>>379

「こちらこそ」

 そうして始まったダンスは実際に概ね≪貴族≫のリードによるところ。
 元々の身体能力と忍びとしての観察眼、ある程度の粗を許容している姿勢ならば、
 下手に鍍金を施すよりも、巧者に委ねようというの賭けは正解であった。

「不可思議な衣装ですが、よく動けていますね」

 そして、七八の珍しき衣装と裏腹の動きは、周囲の視線を好奇から興味へと変えたようだ。
 そうなれば、ダンスの方も好意的に見られるようになるというもの。つたなさも一生懸命さと映る。

【≪貴族≫も七八に恥をかかせまいと、完璧なリードを心がける。ゆえに七八のダンスは本来の数段上の披露となった】

>>380

(野卑ではない。多芸も随分なものだ。これは取り越し苦労だったか)

 イムカの評価はこんなところだ。社交の場をも想定しているロイの出身部隊に興味をもったが、
 割烹着姿を思い出して、頭から振り払った。世の中には知らないままでいたほうがいいこともある。

「怪我…良かった。火傷酷かったから」

 ダンスに合わせて、小さな声で≪賢者≫よりロイに言葉が投げかけられる。治療してくれたのは彼女だ。

「いいね。貴方…上手」

 そして、目を惹かざるをえない美しい微笑。魔性の類ゆえか。惹き付けられすぎたら戻ってこれなさそうである。

【判定(直感)…悪意は全く無い。篭絡の意図も無い。が、魔性の魅力の吸引力は只人にはやや危険であった。魂まで蕩けさせてしまいそうな怖さがある】
【ここで注意せねばならないのが、ある種の危険信号とは裏腹に、相手方にこちらをどうこうしようという企みなどは微塵もないということだ。
 下手な警戒の発露はあるいは無礼の誹りを受けることになりかねないであろう】
383 :シーラ『闇の賽子』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/05(月) 23:48:59.19 ID:tj+gIp1BO
>>381

さて、元来女神テクスは、基本善性だが意地悪で悪戯好き、という風に伝えられる存在である。
すなわち、諦めの悪いものに幸運を授けるが、大体はしょうもない不運も授ける。
博徒の庇護者といっても、バカ勝ちした翌日に大損しないとは言っていない……というわけで。
女神の加護、というより直接的な介入があると、信徒にははっきりと聞こえるのだという。
……女神の、大笑い、というよりバカ笑いを。

「(あああああやりやがった我が女神いいいいいいいいいいいい)」

張り付いたような微笑の下で絶叫しつつ、幼い容姿の貴族と完璧に一曲踊り切り
それから、あたふたとしつつ弁明(?)する

「本当はぜ、ぜんぜん、ぜんぜんぜん踊れないんですけどね、今のはなんか、こう、奇跡というか……」

「ど、ドワーフなんで、ほんとに、こう、手足が長い方々の動きは苦手なんですよ」

謎の言い訳をしどろもどろと行う。
今の奇跡のせいでもう一曲とかなったら目も当てられないからだ!
384 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/05(月) 23:50:58.49 ID:1yVCqr4h0
>>381
「すまんね。死体を踏みつけるのは好きだが、フロアを踏みつけるのはどうも、な」
【苦心しながら動きを模倣し、引かれれば近くを見て納得。このままある程度は任せた方が良さそうだ】
【不真面目な態度で挑んでいたら、色々な意味で死んでいただろう。本人も気づいていないが僥倖だった】

【しばらく続けていれば、やがてキレも多少は良くなる。ズブの素人が素人に変わった程度だが】
【成長はしないが、学習はできる。ダンスが終わる頃には、人並みにはなっているだろう】


「他人に合わせるのは得意さ。…越境してて異性にここまで気遣われたの、初めてかもしれないね」
【何とか動きを合わせながらボソリと呟く。フラッシュバックするのは今までであったとんでもねえ女ばかり】
【あれらと比べれば彼女は菩薩、ここはニルヴァーナだ。とびきりやべーのが近くにいる事も忘れ、年甲斐も忘れて暫しダンスにのめり込むのであった】
385 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/05(月) 23:55:39.07 ID:bJV+4MzS0
>>382
「、、、〜……♪」
「……え、あぁ、いえ、そんな」
「リードが素晴らしいですから」

しばし動けばリズムに体が追従を始めた
自然、リードを受けつつ暴れぬ程度に抑えた面白味を加えて行く
そうする事で七八は舞踏により一層の楽しみを覚えられた、故に発する雰囲気もそれに従う
他者に配慮をした前提で上品な愉悦を味わう事も、マナーの文化の根本のひとつであろう
→懸命に、そして何より楽しげ快活なる舞踏ぶり! しかも奇妙な上達スキルも保持!
 リードをする身としてこれ以上の冥利があろうか!

見た目とスキルを最大限に駆使し踊り切る
忍びの面目躍如なのだ!誰がなんと言おうとも!

386 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/05(月) 23:58:22.84 ID:gd1Rvl0Z0
>>382
兎に角詰め込めるだけのスキルを無理やり詰め込むと言う狂気の沙汰の末に生まれた万能兵(マスターキー)
ことトクシュブタイである 出来なければ原隊に連れ戻される つまり特殊部隊に居続けられたということは そういうことである

だが振り払い縮小しようとしていた雲形吹き出し その内側から延びた手がガワを掴んで無理やり押し広げられ

みにまむろい「やぁ」
ツンツル剥き卵ヘッドの割烹着ロイがドヤ顔と共に参上!! 精神攻撃だ!!

【ここで注意せねばならないのが、ある種の危険信号とは裏腹に、相手方にこちらをどうこうしようt(ry】


「その節は死の淵より救い出していただき ありがとうございました・・・っと」
ニコリとほほ笑み礼を返し 少し足をもつれさせる

「失礼 鉱人混じりの短足故申し訳ない」
改めて背筋を伸ばし ステップに気を払う

…だがこれは建前
【直感:成功】
その笑みに一瞬気を取られそうになったロイは自然にステップを崩して視線を外し
ダンスに集中を向けるという建前の中に気を張る本心を隠した

後はこれをどこまで感化されているかだ
387 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/06(火) 00:04:17.92 ID:eMICYgGmo

【全員対象】

 舞曲が終わると、越境者達は≪貴族≫より喝采を以って迎えられた。
 イムカ、シーラはその見事な舞踏により、≪民≫である侍従はもとより≪貴族≫すら魅了し、
 ロイも外見にこそ多大に難があったものの、それを覆す腕前を披露した。警戒をも覆い隠す手腕も殊更に見事であった。

 ソーマタージはダンスの腕前こそは拙いものの、≪貴族≫の身体能力に追随する
 緩急交えた動きが称賛を呼び(≪騎士≫がそのようにリードしたのだろう)、
 物珍しい意匠のドレス(振袖)ながら、機敏に踊り、あっとい間にその円舞を上達させてゆく七八に対して、
 当初の奇異はすっかり、歓心へと変化。発展していた。

【パートナー達は皆、大いに満足し、再び手首にキスをして、名残惜しそうにその手を離すのであった】

「ふう、何とか上手くいったな。これで社交的な資格は得られたようだ」

 実際に先程までの≪貴族≫達の好奇交じりであった目線はすっかり別の色に変わっている。
 パートナーの腕前とリードを見るにこうなるように算段されていたフシすらあった。
 どうも、思っていた以上に越境者達は気遣われていたようだ。

【もっとも、元々身体能力に優れており、幸運も手伝った越境者達である。
 どうしようも無い失敗も無かった以上、杞憂ですらあったのやもしれないが】

「さて、舞曲を終えたら次は≪貴族≫の相手だ。賓客らしく振舞うとしよう。もう少し演じる必要がありそうだ」

 無表情ながらも、僅かに苦笑を交えた声音で、舞踏会という戦場での礼節ある戦いは続きそうであった。

//ではこれまでー1!ノシ
388 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/06(火) 00:14:13.30 ID:4UFuq+io0
>>387
「……」
「……うぇぇ、死ぬ、マジで精神的に死ぬっ……!」

最初から最後まで、完全なるリードを保ち続けた貴族を品良く笑みを浮かべ見送った
そして一同と合流した七八、こっそり他には見えない位置でがっくし肩を落とすのである
何せ不慣れな舞踏、その上暗器やソーマタージから預かった武器類まで隠しているのだ

「ねーねー、あれ食べちゃダメなのー……?」

美味しそうなご飯達
彼等にありつけるのはもう少し先になりそうだ

//ありがとうでした、お疲れ様ですっ
389 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/07(水) 21:45:12.60 ID:g7jioxWq0
「に、ニンゲンが出たぞー!」
「タスケテ!」
「コワイ!コワイ!」

だだっ広い野っ原、青い空
立ち上る煙の脈々とした生活の証の元へとやって来た一同
目論見通りある程度の町が見えた、越境直後にこれは大抵の場合幸先がいいと言える
しかし町に近づき、木の柵の向こうの人々の影が濃さを増して行くにつれ一寸ばかり奇妙な点が
やたらとその人々、大きくガタイがいいのだ
それも2m近いとかそういったレベルではなく、3mサイズ
ついでに言うと肌の色も緑、更に言ってしまうとオークだ
つまるところここはオークの町なのである

……さて、越境者達を向こうが見つけた
何せ多くの世界で血の気の荒い種族として君臨するオークである、すわ戦闘か!? と思った矢先
簡素な革生地の衣服を纏ったオーク達は口々に混乱を叫び、逃げ出す者ばかりなのである

そして越境を多く体験しているのならば更に踏み込んだ奇怪を看破する事が出来るであろう
オーク族の言葉が他の世界より極めて鮮明に判断出来る
他の世界の多くは、彼等の言語は訛りがあったりそもそもが判別不能であったりするのだが
今の彼等とは越境の加護の元で言葉が通じ合っているようだ

「……どう、なっているんでしょう……?」

苦笑で小首を傾げる半人、タェンティース
見える範囲のオーク達は既に街中へと逃げ込んでしまっている
残されたニワトリがコッココッコと餌を食む

『……えぇいニンゲン共め、オラ達の町へは立ち入らせんぞ!』

と、半人が困惑から抜けきれぬ内に鋤や鍬と言った農具を手にしたオークが数人物陰から強襲を仕掛けて来るではないか
やはり戦闘は避けられぬ定め、しかしそれにしては

「……きゃ!? ……え、あれっ?」
『うがっ!? ぎゃっふん!』

余りに無様な程に彼等の練度は低く、半人が身を引くと同時に出した脚に引っ掛かり転倒、気絶するレベルではあるが

→オークの町外れで突然の戦闘! とはいえオーク達は妙に弱い! 無傷での制圧は容易であろう!
390 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/07(水) 22:03:44.22 ID:6s5NClNeo
>>389

「デスデス?」

 すわグリーンスキンかと、ずんばらりんとぶった切る準備重点であったα-12であったが、
 何か様子がおかしいことで頭上に?マークを点灯させる次第である。

【グリーンスキンと言えば戦うために生きるな超絶脳筋大虐殺野郎のはた迷惑集合体というイメジであるのだが】

「ヘルシーな緑色の肌…オークのはずデスよね?」

 ガスマスクを被りなおして戦争舞踏服を粒子化、はたらいたらまけ≠sシャツ姿となる。
 なお、下は魅惑のあずき色イモジャージである。

【そして見た!途轍もなく弱い!勝手に転げてやがるではないか!?】

「…デス(きゅぴーん)」

 あからさまに悪い笑みを浮かべてから、α-12の行動指針は決まった!!

「ヒャッハー!メシと種籾と金目のモノを持って来いです!略奪上等三度の飯よりマネーが好きな、
 ここのポンコツ姉御=サンの堪忍袋が温まらないうちに大人しくしたほうが身のためデス!!
 具体的にはメシ!マネー!物資!そして、オミヤゲを貰うまでは帰らないデス!!」

 両手をブンブン振りながら寝言を言い始めた!しかも大部分を半人のせいにして!
 なんたる、ホクト・サンシタ・モヒカン・ムーヴメントか!!
391 :ひいらぎ [sage]:2017/06/07(水) 22:20:56.93 ID:m/vg2GuDO
>>389
…まぁ落ち着くのじゃ、とんちき娘殿…

【襲って来た数名(?)のオーク共に峰打ちを喰らわせ、制圧しつつ】

…色々突っ込みたい事はあるが…多分野生動物の縄張りに人間とかが勝手に土足でズカズカ上がり込んできたみたいなイメージじゃろう、話せばわかるっぽいぞ…

【そう呟き、おさえつけていたオークを解放する】
392 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/07(水) 22:25:13.80 ID:6s5NClNeo
>>391

「デス?相手が弱いと見ればハイエナの如く蹂躙するのが女子力のたしなみってものデス」

 シュゴーっと呼吸するガスマスクが耳元で何かほざいています。
 カノッサ機関のクローントルーパーとのことであるが、
 あからさまに教育を大失敗した臭いと思うなら酷い偏見のような気がしないでもない。

「って、とんちき娘ってポンコツ=サンになんとシツレイなーデス。
 でも、ちょっと解らない気がしないでもないデスね。うぷぷぷぷぷ」

 ナムサン!なんたる面の分厚さか!
393 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/07(水) 22:26:44.10 ID:g7jioxWq0
>>390-391
「……こら」

トゥエルブへの半人のツッコミは鋭く冷静であった
即ち、万一の場合を予期し抜き放った月光の柄尻を後頭部へとごちん! させるべく振り下ろすのである
一方のオーク達、ひいらぎひとりに完封されれば農具と恥をかなぐり捨ててのドゲザ=スタイル
生死の与奪全てを相手へと託しながらも究極的にいのちへのしがみ付き

『……どうか、命ばかりはぁぁ……!』
『食糧と金なら差し上げますぁぅぅ……!』

「あ、あぁ……もう、冗談ですからそんな……」
「……あ、でも食事は頂きたいですね、お腹空きましたし」

ツッコミムーブにも関わらず、半人も半人であった


そんでもってからに?


『……へへぇ、それにしてもニンゲンがオラ達の言葉をお話になるのは驚きましたすぁ』

『全くでさぁ、普通のニンゲン達は話をするまでも無く襲い掛かってきやすからねぇ』

オークに先導されて町を歩く越境者達
周囲に人気はないが、気配は其処彼処から、畏怖を多分に含んだ視線と共に感じられるであろう
最も先導するふたりのオークは、恐怖を上回る好奇心や興味が湧き出ているが
→その辺はグリーンスキン族特有のモノであろう

町並みは石畳に白壁の家々、野蛮で粗野なオークのイメージとはかけ離れた……純ファンタジーの町をそのままイメージして貰えればそれである
向こうの丘に風車が回っているのが望める

『……取り敢えず、長の家にご案内させて頂きますぁ』
『話は通してありますぁ、お食事なんかも出るはずですぁ』

そうして町の中央、一際大きな家へと案内された
ノックの礼儀を行うオーク、そしてきっちりお辞儀してから入り一同を促す

『……よ、ようこそニンゲン様……』
『オラ……んじゃねぇ、私がこの町の長でげす』

思いっきり頭を下げて出迎える町長オーク
長たるオークに相応しい体躯、筋肉、しかしどうにもニンゲンへの対応は怯えてばかり
品の良い調度品に飾られた応接間、着座を促され座った椅子のクッションは上々だ
葡萄酒やよく冷えた水、ドライフルーツなどがまず振舞われ、毒味係がキチンと目の前で安全を証明
まるで貴族待遇であった

「えーと……ありがとう、ございます」

頭を下げる半人、チラリと同行するふたりへ視線を向けた
どうにもこの状況に対して混乱が大きく、切り出しを難儀している顔だ
394 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/07(水) 22:40:17.49 ID:6s5NClNeo
>>393

「アバーッ!!」

 ゴツンと鈍器めいた月光の柄を後頭部に決められて地面をゴロンゴロンとのたうちまわるα-12である。
 冷静に考えずともアホだと断言余裕であろう。ナムアミダブツ。

【そんなこんなでそれからどーした?】

「デス?グリーンスキンが文明っぽいの拵えるなんて違和感モノスゲーデス」

 ガラクタっぽい兵器やキリングウェポン以外で創造的なアレコレには頓着なしというのが、
 連中の生態であると考えいていたα-12からすれば、この違和感は本気パネェである。
 風車があるってことは穀物を挽いている?オークが?なんというカルチャーショックか!

「もっしゃもっしゃ。なるほど、中々いい心がけデス。ただで食うメシはサイコーデス」

 実にあつかましくメシを食い始めたα-12である。ズブトイ。
 そして、このような性格だからこそ、人見知りな気のあるダメダメな姉≠ノ代わって、

「んで、随分とニンゲンに敵対…というより怯えている印象を受けたデスがナンデス?
 見たところ、文化を育んでいる上に、ぶっちゃけキョーボーにも見えないデス。
 ニンゲン側がメタヘイト(異種族排斥)でもやらかしているデスか?」

【やや特異な文化にぶちあたったのは明らかであり、情報収集の必要があるとトンチキに混ざったエージェントの部分が判断した】
395 :ひいらぎ [sage]:2017/06/07(水) 22:40:43.73 ID:m/vg2GuDO
>>392
…女子力()ってそういうあれなのか…じゃあいむいむなんか女子力の塊じゃないk(ry

【「やれやれ」といった様子で語りかける少女】

…まぁ…わしがマンガとかで得た知識によるとそういうやからは某暗殺拳を操る世紀末救世主にボコボコにされで爆散させられたりするのじゃが…

【ぶつぶつと呟く】
396 :ひいらぎ [sage]:2017/06/07(水) 22:48:55.63 ID:m/vg2GuDO
>>393
…な、何かすまなんだ村長(?)殿…
【まるで貴族、あるいはVIPか何かの様な超厚待遇にやや恐縮気味にこたえつつ葡萄酒を口にしながら】
397 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/07(水) 22:59:23.63 ID:g7jioxWq0
>>394
>>396
実際月光の柄は、それすらも破壊不能属性を持ち合わせ死ぬ程硬い
つまりナムサンなのだ、ナムサン

そんでもって町長のおうちなう

『あ、いえいえとんでもございませんげす』
『ニンゲンと話す機会なんて想像もしてなかったでげすから、貴重な体験でげす』
『えぇーと、なんとお話すればえぇのやら……』
『まぁ、その、なんですかいね、その通りと言ってしまえばその通りでげす』

チキンのスープに続き、干し肉と香味野菜を炒めた料理が振舞われた
絢爛さはないが丁寧な下拵えがなされており、塩やスパイスも使われており美味しい
尚、葡萄酒もなかなかの質である

『ニンゲン達は山の向こうからやって来ては、町を襲って全てを奪い去って行く』
『それがオラ達の知る所のニンゲンでげすからね』

さて、食事も進み半人もようやく人見知り()から解放されつつあった
荘厳な柱時計は夕方過ぎを示し、低く鳴り響く

『……あぁ、こんな時間でげすな』
『この辺は夜になると物騒だ、皆様なら襲われる事はないかもしれませんがよければ泊まっていって下さいでげす』

その『物騒の内容』自体には彼は触れなかったがつまりはそういう事であろう
長の家の一室に案内される一行
部屋はオークサイズでは普通、人間サイズでは広々としておりベッドが4つ

「……なんとも、相変わらず常識が狂いそうですね……」

ベッドに腰掛けて苦笑する半人
398 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/07(水) 23:08:41.30 ID:6s5NClNeo
>>395

「たしかに女子力(物理)のカタマリデス」

 ブフーっと笑うα-12である。明らかに当人に知られればもろとも逆さ吊りの刑に処されかねぬアレであった。

【なお、統計的に見れば越境者女性諸君の女子力平均値はスタボロなのである。類友類友】
【イムカなぞ自分を例外として越境現象と女子力の関連的なアレという論文執筆始めている始末である】


>>397

「ういーひっくデス」

 深刻めいた話を村長がしている頃には、既に葡萄酒で出来上がっているムーヴ。
 とことんアレなマイペーストルーパーである。

「まるきり蛮族ムーヴデスねー。価値観逆転の世界かメタヘイト的に文明なんてナマイキだ的なのアレなのか」

 ぐーらぐらとガスマスクヘッドを揺らしながらも、湯を貰って身体を拭いたらそのままベッドへゴーゴーである。

「越境デスからトーゼンの台風デス。デスデス。デスデス」

 タェンティースの頭の上にガスマスクを脱いだ頭を乗せてトーテムポールごっこをしながらのα-12。
 なまじ顔付きが一緒(ややα-12のほうが幼め)なため、遊びとして成立するのがまたアレだ。

「固定観念ぐっらぐらデス。絶対、越境でアンデンティティがブレッブレになった人っていると思うデス…デスー」

 そして何時の間にやらぐーぐーと。
399 :ひいらぎ [sage]:2017/06/07(水) 23:12:56.34 ID:m/vg2GuDO
>>397
…ほむ、まぁとりあえず…少なくともわしとそちらの半人殿(?)は正確には「純粋な人間」ではない事を先に話しておきますじゃ…そちらのとんちき娘殿は…正直良く分かりませんじゃ今回初めて一緒になったので…
【ちらりとガスマスクを付けた怪しさ、突っ込みところ共にまんてんな人(?)の方をちらりとみつつ葡萄酒に口をつける】

…まぁ正直わしも人間そのものはあまり好きではないのでアレですが…
【苦笑を浮かべそう言う】

…物騒…な、事は某いむいむと一緒に行動してればいつもの事なので大して問題はないが…とりあえず今重要なのは半人殿はわしと一緒に寝るって事じゃ…ここなら安心じゃしな!!!
【そういい、タェンティース氏の布団に潜り込もうとする】
400 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/07(水) 23:27:11.14 ID:g7jioxWq0
>>398-399
「……まぁ、確かに……」

世界を渡るようになって以来、固定観念を捨てる様には努めてはいる
しかしそれでも限界があるのを、改めて思い知ったのであった
トーテムポールの上部分が寝息をたて始めればベッドに寝かせ、自身もそろそろ寝るかと横になる

「……ひいらぎ様? あの、えーと……?」

狭いですよ、と苦笑
まぁオークサイズのベッドは広く、ふたりで寝るのにはなんら不自由はないが色々とアレである


さて、夜も過ぎ行き朝焼け近く
突然の爆発音、響く悲鳴!

「……、えっ、えーと……!?」

いつの間にか着替えたのであろう前ボタン式の星柄パジャマ姿の半人
寝癖がスゴイな髪のまま月光と赤刃を持って慌てて外へ
見れば町の外れから煌々とした明かり、大規模な火災だ!

『あ、あぁ、皆様、ニンゲン達が攻めて……!』

町長は狼狽しつつも武器……チョッパーソードを持っている!

「……ご助力致します」

一宿一飯の恩義がある、と半人
即座に駆け出し、襲撃の現場へと向かうであろう
401 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/07(水) 23:34:19.88 ID:6s5NClNeo
>>400

「デスデス」

 味もそっけもない白Tシャツにショーツという格好でグースカやってたα-12は、
 明朝の襲撃音を聞きつけて、すばやくはたらいたら負け≠sシャツをイモジャージを装着。
 ガスマスクを被って、高周波ブレードと陽光を引っつかんでいざ出陣である。

「α-12的には撃退に加わる理由なんてゼロデスけど…」

 ちらり、と、ダメダメな姉を見る。やっぱしやる気マンマン。全く以ってしようがないって奴だ。

「デス〜何かニアからデムパを受信したのでここはやってやるデス」

 つーわけでトンチキな口上を述べながらも、意外に素早く現場にゴーゴゴー!
402 :ひいらぎ [sage]:2017/06/07(水) 23:42:19.57 ID:m/vg2GuDO
>>400
あぁ、大丈夫じゃわしは狭くないから…気にするでない…

【多分一瞬「私がだよ!!!!」と思われたかも知れないがそんな事は微塵も気にせずベッドの中に潜り込めたならば少女はそのまま何もせずに眠ってしまうだろう】

…Zzz

【暫くすると突然爆発音の様な物が聞こえ、少女は慌てて飛び起きた】
な、何じゃ何じゃ!!!?

【辺りをキョロキョロと見回してみたがタェンティース氏の姿はなく探していると突然町長の声が聞こえてくる】

【寝ぼけた頭をフル回転させて状況を判断するにどうやらこちらに何者かが攻撃か何かを仕掛けてきたらしく、外を見ると大規模な火災が起きているらしい】

…ちぃ!!!!
誰だか分からぬが何て事を!!!許さぬぞ!!!

【そのまま拳銃や刀等を持って外に飛び出す】
403 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/07(水) 23:43:57.22 ID:g7jioxWq0
>>401-402
『死ャーーー!!』
『KIIIILLLLL!!』

町の外れに辿り着いた一行、そこはニンゲンによる虐殺と略奪の現場であった
腰布だけを纏い、首にはオークの子供の頭骨を数珠繋ぎにした呪物をぶら下げている
武器は血に染まった大鉈、しかしそれよりオーク達を多く屠るのはその魔法だ!
業火を放ち次々とオーク達を焼き払って行く!
襲撃者達は数名だが、その全員が同等レベルの魔法使いである!

「……このっ……!」

飛び出し斬り掛かる半人、同種に斬られるのは予想外であったのか襲撃者のひとりはあっさりと斬り捨てられる!
奇襲的には好機と言えよう、身分が露呈せぬ内に攻撃をすれば正に先手を取れる!

404 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/07(水) 23:51:12.02 ID:6s5NClNeo
>>403

「ニンゲン…二足歩行の蛮族って呼んだほうが妥当デスね」

 実際眼前のニンゲンとオークのどちらが文化的生物かと比較すれば明らかだ。
 そしてテクノロジーの申し子たるα-12はこの場合、文化的である側に味方する。

「キルゼムオールデス!!」

 α-12はディープメイカーを展開。それを大きく伸ばし展開して、
 一人にして包囲射撃、射線が敵にのみ通じるという間合いを見出して、
 サブマシンガン4丁+両手の2丁という高密度射撃を敢行!!

【消音機付きサブマシンガンによるギギギギギギッ!と軋んだような射出音とともに重金属弾が次々と吐き出される!!】
405 :ひいらぎ [sage]:2017/06/07(水) 23:56:34.54 ID:m/vg2GuDO
>>403
…な、なにを…しておるのじゃこのクソ外道共がぁ!!!

【恐らくは人間(能力等の有無その他は不明)と思わしき者達が無抵抗のオーク達を一方的に蹂躙し、家を焼く等の悪逆の限りを尽くす様を見た少女は激昂、能力を最大出力で使用した銃(銃自体は通常の拳銃)で数発人間達に向かい発砲する】
406 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/08(木) 00:08:19.90 ID:fMY8xvHG0
>>404-405
『GYYYAAAAAA!!』
『死ンダーーーー!!』

トゥエルブのサブマシンガンが唸れば不快な断末魔が挙がる
ひいらぎの特殊銃が全開で放たれれば影すらも残さず肉体の消滅を迎える
彼等の魔法は強力無比ではあるが、科学の暴力を前に相手取るには余りにもそれに対して未知であった

『イルナゼトモニ、ミドリドモト、ソハ』
『ダハ、エンニテ、フセグ、ソノスベテ』

しかしその中にありながらも襲撃者の中で最も高位にあろう、神輿に担がれた老年の男は炎の結界を展開し銃弾を防ぐ!

「……このっ!」
「……うわぁっ!?」

半人が後方より奇襲的斬撃を放つがそれすらも、腕を軽く振るうのみの所作に追従する獄炎にて吹き飛ばされる結果に終わるのであった!

『……』

しかし襲撃者の長、周囲を見れば科学の力の前に死に絶えたニンゲンの数々の亡骸!
更に町から武器を持ったオークも次々と集まって来ているではないか!
不利を悟ったのか、片手を上げれば周囲に数多の爆煙! 逃走の為の目眩し!
凡ゆる索敵術を妨害する魔法の煙が晴れる頃には、彼の姿は既に無かった



『……助かりましたげす』
『改めてやはり、お礼がしたい』
『旅の途中という事でげすし、どうぞこの町を拠点にして下さいでげす』

なんやかんやあって町長、再び一同の前に深々と頭を下げる
しかしそれは畏怖的な感情からではなく、心服と感謝の念から来るものであった
グリーンスキンの覇権の世界、ここにあって一同は貴重な活動拠点を手に入れたのである

//この辺でしめっ、ありがとうございまーしたですよっ
407 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/08(木) 00:12:35.91 ID:mCk92hjBo
>>406

(これじゃあニンゲンの方がモンスター扱いデス。この世界の歴史を知る必要があるデスね)

 撃退に成功したα-12はこの世界の在り様と価値が果たして、
 カノッサ・テクノロジー社の利益に繋がるものなのか、
 評定の必要があるだろうと、感謝を受けながら考えるのであった。

//おつーんであります!ノシ
408 :ひいらぎ [sage]:2017/06/08(木) 00:29:48.38 ID:64mT077DO
>>406
消え失せろこのゴキブリ共がぁ!!!!

【数名の人間達(?)を殺害しても少女の怒りはまだ収まらず拳銃を能力を最大出力で使用して放ち続けた】

【少女の能力を最大出力で使用した銃弾を生身の人間(?)が受けきれる訳もなくその肉体はいとも簡単に肉塊と化すがそれでもなお執拗に少女はその肉体に向かい発砲を続け肉体は粉々になって消え失せるだろう】

【しかし、その中の最高位の、言わばボスか何かと思われる人物は少女の放つ弾丸を炎の壁で防御する】

【そして次の瞬間魔法の煙を展開し、少女は完全に人間らしき者を見失い、煙がなくなる頃にはその人物の姿はなかった】

…ちぃ!!一匹しとめ損なったか…

【口惜しそうに呟く】

【そして我にかえった少女の周りにいつの間にか町長やら民のオーク達が群がり、少女達に向かいお礼の言葉を述べていた】
…あ、いや…別につい腹が立ったから攻撃しただけで…そんな大した事は…

【褒められたり感謝されたりする事になれていない少女は顔を真っ赤にし、恥ずかしそうにうつむき呟く】
【それと同時に以降こちらに来たりする時に有用なコネ(?)を手に入れた事に満足していた少女であった】
/おつですた!
409 :『夜は静かに訪れた』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/08(木) 22:09:43.96 ID:evSUugJIO
魔法世界『トローヤー』
大陸中央、都市『トートズラント』 にて

さて、この世界では先だって邪竜の復活という災害を退けたばかりである。
その爆心地はまさにこの学園都市、トートズラントであり……越境者がこれを退ける大任を任された。
越境者達の奮闘の甲斐あり、邪竜は二度と復活することのない領域にへと追いやられたのだが……。
それが、あまりよくはなかった。
エーカー社の引き起こした、トローヤ―における霊的バランスの崩壊は邪竜の復活を招き――
――邪竜と越境者達は、神々の帰還を招いてしまったからだ。
善神も悪神も、彼方に消えてしまっていたこの世界において、たとえ一時的にしろ神々が戻ってきたことは……。
それが世界に与える影響は、良し悪しに関係なく、事の大小に頓着せず、範囲の広狭を考慮せず、計り知れないことになっていた。
要するに、これまでの何倍も、厄介ごとが増加する可能性が高くなった、ということである。

さて、そんな環境となったトートズラントの、都市中央に聳える尖塔群の一つ。
【月に隠れた太陽】のシンボルを掲げるその塔は、吸血鬼の女性が長を務めている官庁の一つとして認識されている。
この都市の財務を預かる部署であり、他国でいえば財務省にあたる。
そこの長、アークメイジたるシーラ・レノーイは越境者らを呼びつけ、仕事があると切り出した。
アークメイジの中でも、一番かかわりの薄い彼女が越境者を呼びつけて仕事を任せようというのは、珍しいことであった。

「――国の、財布を、握る、私が、君達に話すのは、いささ、か、奇妙なこ、と、であ、る。……の、だが。ね」

痩せた吸血鬼の女は、そんな風に語る。
彼女の言葉は奇妙な抑揚とテンポであり、それなのに人を惹きつける。
男性ならば特に顕著だろう。彼女は本人にその気がなくとも、言葉を発するだけで『魅了』を与える種の吸血鬼であった。
効果は男性に限定されるが、女性でも無条件で弾けるとは限らない。本人の精神状態やそもそもの耐性には若干左右される。

「ほ、ら。この前、だ。悪神、死の、神がおみ、え、になった。しって、いる。かね。……その、せい、で」

「国内、の。アンデッ、ド、種族に、混乱が、発生、して、いる。そし、て。わた、しの……部下、たちは……八割、そう。だ。わた、し、も……気をたもた、なけれ、ば……危な……い」

「力を、貸して……もら。える。かね……? せめて、市内、の……霊的、環境、を……光、に……傾けすぎる程度に……変え、ねば……。今。は。闇、夜、霊、死、鬼……の、時間、だ。わか、るかね」

細身のアークメイジは、苦しそうに呻いた。
いや、本来ならば苦しくないはずだ。無理に、体内から湧き出る何かを留めているからこそ、苦しむのである。
410 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/08(木) 22:20:13.20 ID:mCk92hjBo
>>409

「………」

 吸血鬼を前にしっかり気を張って魅了の抗うのはクルト・カントール。
 どうも50歳を過ぎてもこういうのは枯れないものらしい。誇ればよいやら恥じればよいやらであったが。

「アンデッド…死の魔風が混乱を起こしているってところか?」

 老兵は腕を組んで考え込む。
 実際の所、吸血鬼を長とするこのアークメイジが健全な存在か否かでやり方は変わって来る。
 ランナー(傭兵)であっても、仕事(ビス)を選ぶ権利くらいはあるというものだ。

【事前調査行動:アークメイジ シーラ・レノーイと彼女が庇護するアンデッドの活動と市井での評価について】

「まあ、あんたらが狂気に狩られて暴れられたら目も当てられん。了承した」

 どの道、この仕事は請けねばならぬ類だと考えて、クルトは頷くのであった。
411 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/08(木) 22:29:16.94 ID:fMY8xvHG0
>>409-410
「……知らないな」

魅了(チャーム)への意識的な対処はほぼ皆無でありながらも弾く事が叶う
それはムガの性格だとか忍びとしての修練の賜物だとかも少しは作用するが、根本としてそも種族的に惹かれ得ないという部分が大きい
また、呪いによってついこの間まで性別を失っていた点もプラスに働いているか

「……具体的には何をすればいい」
「時計の針を進めろって話じゃないだろ」

壁に背を預けたまま腕を組み、深く被った外套の下から真紅の瞳を覗かせる鼠の獣人
チラリと老兵の横顔を盗み見て、小さく鼻を鳴らした
412 :『夜は静かに訪れた』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/08(木) 22:34:39.43 ID:evSUugJIO
>>410-411

「……おんに、きる」

クルトとムガが受諾の意を伝えると、彼女は指先を振る。
室内の空気が、何やら浄化されたような風に感じるかもしれない。
実際のところは、吸血鬼である彼女が、本来なら『居づらい』環境に変わったのであるが……
こうでもせねばつり合いがとれない、ということなのか。
どのみち、アンデッドではない一同にとっては、むしろ魅了の効果が弱まって助かる程度の変化だろう。

「ことば、を発する、だけ、でも。……ふつごう。でね。頭、が、こうして、たのま、なければ、と思った、のだが……」

「きみをみていると、まちがい。だった。ようだ……ほかのものをよぼ、う。話を聞きながら、とりかか。って、くれ」

ぱちり、と指を鳴らすと、鎧姿の骸骨が一体やってきて、一同に頭を下げた。
それから、室外に出るように指で示し、先導する。
シーラの執務室を出たところで、骸骨はしゃべり始めた。

「アークメイジ、シーラ・レノーイ様の近衛を務めます。ガストン・ウィルと申します」

「少し歩きながら話しましょう。……我々アンデッド種族は、この市内では基本的に徴税理あるいはその関係者として認識されています」

「基本的に、生者に危害を与える存在ではありません。我々は市民なのですから。当たり前でしょう」

「ですので、何かアンデッド種族の者が何かを起こせば、それはその個人の罪であり、種族全体に波及するものではありません」

「しかし、我々は特にお役人としての側面が強くてですね……。ようするに、財務省相当の組織が大規模な不祥事を引き起こすわけにはいかないのです」

「このまま何かあれば、トローヤ―全体が、聖女レナエルの奇跡以前の状態……隣人を隣人として受け入れられぬ、窮屈な時代に逆行するのです」

「であれば、死の神の引き起こした変化を、善なる神の遺物でもって中和させねばならんのです……が、勿論危険です。市内でも特に厳重に警備・封印された遺跡にへと行く必要があるのですから」

そう話ながら、塔の外に出る。
ひとまずは、市内に異変は見られない。
だが、通りがかる顔色の悪い人物らは、仕事にならないのか、沈鬱な面持ちで喫茶店なんぞで黄昏ていたりする。

「我々は、また、存在するだけで迫害される時代に戻りたくないのです。隣人として有り、友となり、仕事をしてこの学園都市に貢献する。そんな今を愛しているのですからね」

「さて……遺跡にへは許可ももらってますのですぐに迎えますが、何か準備はありますかな?」

市内には一通り施設はそろっている。
何か準備をするのか、もう少しこの骸骨の騎士に相談するか。さて。
413 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/08(木) 22:46:49.95 ID:mCk92hjBo
>>412

(聖女レナエルとやらが何かした′級ハということか)

 アンデッドは基本生者と相容れない。
 それは、死を越えた者に対する羨望に近い嫉妬と、あるいは不自然性からくる忌避感。
 能力と生理的な障壁。この二つの強大な檻を取り払わねば支配者・被支配者の階層構造以外に共存は難しいものだ。

【正直なところ、存在するだけで滅殺対象というのが自然ではないか?という固定観念もあったが、
 そこはそれ、意識の隅へと追いやって仕事(ビズ)に入るくらいの自制の持ち合わせはあった】

「必要なのはそちらが持っているであろう遺跡の地図あと。薬品(ポーション)の類と光源になりえるものだ。
 どうも、こちらのメディキットはこの世界だと修正力でやや効き目が弱い。サイバネアイの暗視能力にも不安はあるからな」
414 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/08(木) 22:47:57.79 ID:fMY8xvHG0
>>412
「ふぅん……?」

朗々と喋る骸骨だなぁなんて思いながらもその後を歩く
最もムガとしてはその方が助かるのは事実だ
情報を聞き出す手段として、対話を苦手とする性質故に何も聞かない内に話してくれるのは有難い

「まぁ、その遺跡ってやらに向かえばいいって……」

そういう事か、と納得した様子
街の人々に軽く目をやったりもするが、鼠人の表情筋の少ない顔に変化はほぼ見られない

「危険っていうのはどういう危険?」

魔物がいたりだとか霊的な存在が邪魔したりだとか、はたまた古代の罠か番人の類いか
特に道具の追加などは皆無であろうが、情報として事前に聞いておくのは大切だ
415 :『夜は静かに訪れた』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/08(木) 23:03:57.27 ID:evSUugJIO
>>413-414

「地図は不要でしょう。遺跡といっても、一区画だけなのです」

「正確には、その場所だけが現存する遺跡なのですがね。広めの一部屋だけです。かつては儀式のための部屋でした」

「ポーション類とランタンはおつけいたしましょう。ポーションは、アークメイジ、フォルカー様の作を。用意できる最高ランクのものです」

薬品と光源を入手。
ランタンはどうやら魔翌力を蓄積させた石英が発光する仕組みのものらしい。
ボタンでON/OFF切り替えができ、8時間の連続使用に耐える……のだとか。
薬品については、外傷あるいは毒類に有効な飲み薬。
『飲んだら腕が生える』わけではないが、それでも非常識な即効性の薬であることには違いない。

「ええ、危険についてでしたね」

「儀式の間。……そこには、神代の頃よりの主が鎮座しています」

「ええ、あるいは、あの主こそが、去らなかった、唯一の神なのかもしれません」

「かつて、学園都市建国以前。戦いは神事でした」

「神の力を借りるには、戦わなければなりません。主と――力を示すことで、神託を授かるのです」

「で、我々が苦しまねばならぬほど我々にとって住みやすいこの環境を変えるには、眩しい程の光を得なければなりません」

「力を示し、その光、神の遺物――を借り受けていただきたいのです」

話している間に、その遺跡の前にたどり着いた。
近くに家屋はなく、警備兵の駐屯所らしき施設があるのみ。
地下に続く大きな階段をふさぐように門が設けられ、門の前に警備兵が立っている。

「騎士ガストン。アークメイジ、シーラの命で客人を連れて参りました」
「確かに……うん、二人? 二人、あんたを入れて三人か……」

警備兵は、クルトとムガを見る。それから、祈るように手を合わせた。

「……まぁ、多分俺たちよりは強いだろう。軍の精鋭はまだ以前の事件の対処に追われて市を出ている。あんたたちが今国内で最強の戦士なんだと思う」
416 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/08(木) 23:11:53.15 ID:fMY8xvHG0
>>415
「神様相手に力比べ?」
「……あー、まぁ……」

やるだけやるさ、と渋く唸るムガ
なるほど実際弱いつもりはこれっぽっちもないが、
それでもそういった儀礼的戦闘を得意とするのはまた別のカテゴリーのモノ達だとは思う
闇に生きる鼠の獣人の心得としては、戦闘を戦闘とする前に敵を無力化すると言うのが最善なのだから
光源は不要と断り、ポーションのみを受け取った
闇目は効くし、魔力の視界の魔法も存在する
更に言えば元よりそこまで視界に頼っていないと言うのも付け加えておくべきだろうか

「……ん、あぁ、どーも……」
「じゃ、お邪魔するよ」

警備兵に軽く会釈、いざ神の座へ踏み入るであろう
417 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/08(木) 23:12:01.77 ID:mCk92hjBo
>>415

「なるほどな。了解した」

 この世界(ファンタジー世界に通ずる)医薬品と光源をゲット。
 様々な世界で活動する傭兵(ランナー)たるクルトにとっては、
 たとえ今回は活用しなかったとしても、充分な物資である。

【そうして、遺跡の門へ】

「俺はただの傭兵だ。持ち上げられても困るな」

 葉巻をくわえて、淡々と述べるクルト。

「まあ、アンタらにとって危急の事態であることは承知している。やってみよう」
418 :『夜は静かに訪れた』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/08(木) 23:25:29.22 ID:evSUugJIO
>>416-417

「では、参りましょう……」

「……。ああ、それと、戦いの後、私の鎧を門の前まで運んでもらえませんか。いえ、骨は残っていればでいいです」

「多分、私では、相性の都合、一太刀振るえるかどうかというところです」

骸骨の騎士は、門前の警備兵に自らの頭蓋骨(!)と小瓶を預けた。
であるので、今の彼はちょっとしたデュラハン状態である。
そして、しゃべることも聞くこともできなくなった。

――さて、重い門を抜けて、立ち入ったその遺跡とやらは――
神々しく重々しい静謐さに満ちた、石造りの、広い部屋であった。
光源はなく暗かったが――さて、部屋の中央に鎮座していたソレが動き出すなり、奇妙なほどに明るくなった。
灯りが燈るというのは、何か異常なことであるのか。騎士ガストンの挙動は動揺のように見える。

「……神代の終わり、また我も消えるのみであった現世に、神の気が薫っている」

「最早神は不要。神々自身がそう判断した世界に、神の気は最早害悪でしかあるまい」

「――そして、それを打ち消すのに神の力に縋るとは、皮肉な話でもある」

「しかし、それが我の最後の役目であれば是非もなし――。名乗れ。異界の戦士よ」

「我が前に不浄なる、動く死者を立たせたその不敬をそれで赦そう。外で死者が生者が如く振る舞う背信を認めよう」

そこにいたのは、六対の羽根を背から生やした大男であった。
大剣を手にもち、鋭く、射貫くような視線を一同に向ける。
大男の頭部には、鈍い光を放つ光輪が浮かんでいるようだ。
419 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/08(木) 23:35:04.31 ID:mCk92hjBo
>>418

「その手の空気ってヤツだな」

 クルトは遺跡に入った際に感じた静謐をそう表現した。
 神なりし皇帝を崇める聖堂惑星の雰囲気に似ていたからだ。
 もっとも、演出された神聖と、実存としての神聖の差異はあったが。

「名乗りか。クルト・カントール。お前さんみたいな超常とも神とも縁がないただの人間で傭兵だ」

 不遜な物言いながらも最低限の礼は護る。
 なんとなく、この手の連中はそうしない者に対していっそう厳しい傾向があると踏んだからだ。

「俺は背信とやらはわからん。が、光をもたらす神物が必要でそれをもらいにきた。
 なにせ、それがないと死者が狂って現世が大荒れになるようだからな」

 直截に用件を告げておく。回りくどいのは無しだ。

「それもアンタの言う神の気の影響だ。人がもたらした禍ならそういうのに頼るのはお門違いと思うが、今回は事情が異なるということだ」
420 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/08(木) 23:36:33.93 ID:fMY8xvHG0
>>418-419
「……」

それとなく紫煙を避ける為に風上へ移動
体毛に強い匂いが付くのをムガは嫌った

それからそれから?

「……!!」

神を前にしてムガの初動は素早く、かつ梟の羽撃き程の騒音を立てる事もしない
低い姿勢で乳白色の風となりて駆け抜け、巨神の脚の腱を切り裂くべく呪術を宿らせた忍者刀を一閃
おお、なんと! 神を前にした決定的アンブッシュ!

「……ムガ」

一連の流れの結果がどうなれど、随分と遅れてから名を名乗る
鼠の獣人なりの力の証明手段であった、即ち己の得意とする領分での攻撃は
421 :『夜は静かに訪れた』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/08(木) 23:49:40.43 ID:evSUugJIO
>>419

「――誇れ。異界の戦士よ。クルトとか申したな」

「貴様はまさしく、この世界に、新たな時代をもたらそうとしているのだ」

「死者ですら聖者のように振る舞う。その冒涜。それこそは、神の軛から解放された象徴となろうよ」

「神無き世界――全ての生命は経験したことのない絶望と、暗黒の時を経験するだろう」

「そして、灰の中から生まれたものが、神無くして、これまでにない繁栄をするだろう――。それをもたらすのだ。貴様が。誇らずしてなんとする」

ぶん、と大雑把にも見える動きで手にした大剣を振るう。
ただ、それだけで。光の刃がクルトに向かってくるのだ。

>>420

目の前の大男は、クルトに対して剣を振るった。
その動作のために、ムガを見落としたように見えた。
であれば、アンブッシュが成功するのは当然――だったのだが。

「名乗りを聞き届けた。ムガと申したな」

「獣人を獣人と位置付けるは、獣であり人であるからだ。獣の剱では我が肉、断つこと能わず」

不可視の力場により、刀が弾かれた。
その上――。

「――力を示せ、異界の戦士達よ」

大剣を握ってない方の手――左手をムガに向けて軽く振る。
その途端に、光の鏃というべき光弾が多数、ムガに向けて放たれる。
422 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/08(木) 23:58:58.18 ID:mCk92hjBo
>>421

「フッ!!」

 一呼吸。行ったのはただそれだけ。
 ただそれだけでクルトの存在感は酷く朧となり、光の刃と真紅の篭手の衝突で光の粒子が飛び散る。

【輪郭を酷くブレさせた≠ワま、大剣のさらに内側に入り込み、
 手にはヘヴィピストルガバメント≠ニ、コンバットナイフを装備】

 己が世界に残す波紋と、環境の波紋を限りなく同調させることで、
 気配を隠すのではなく、世界と一体にすることで認識困難にさせる。

【異能でも神の御技でもない。ネイティヴアメリカンにより培われた人間の技術≠セ】

「―――」

 ガバメントの銃身を相手の剣柄を叩き、本命のコンバットナイフでその手首を薙ぐコンビネーション。
 近接格闘術により制圧を図らんとする。

【そのコンバットナイフは氷のように美しい…トローヤーに存在するアイスクラーケンの牙を精錬して造られた刃だ】
423 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/09(金) 00:01:01.21 ID:16/Nz8HS0
>>421
「……ご生憎様、見ているモノが違うんでね」

不敵に片頬を釣り上げる
実際、ヤソの衆の鼠の獣人の、ヒトでいう所の神という存在はやや複雑であった
八百万の神に近しいそれをこの場で語る事は不毛であろうが、ともあれ眼前の大男の圧迫感に冷汗が体毛の下に微かに滲む
だが、まぁ、それをそうと察させぬ術と、己のなかで噛み砕き押し殺す術を併せ持っていたのは重畳だ

「……!」

降り注ぐ光矢、連続バク転回避!
3度目のそれで大きく跳ね、壁へと飛翔!
そのまま壁を駆け大回り、巨神の背後を突く格好へと機動!
正面から打ち合うクルトと挟撃の体勢!

「……ぢ、……!」

低く短い鳴き声は詠唱だ、小型の弓を取り出し矢をつがえ、真紅の血の色の魔力をエンチャント!
放たれた一矢は空間を引き裂き、一路神の袂へ!
424 :『夜は静かに訪れた』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/09(金) 00:12:15.17 ID:MWeMztRtO
>>422

「――ヒトの価値を示す戦士に、相応しい技法といえる」

「善い――ソレが繁栄をもたらすと確信できるでもなく、破滅に至ると予知できるでもなく」

「ヒトは向こう見ずに技を知を積み上げる。故に美しい。例え脆くとも――」

彼の認識上から、一瞬でもクルトが消える。
意識すれば、不鮮明ながら認めることができたが、そうしてみれば懐に潜り込まれている。
柄を短筒で打たれ、手首を刃が走る。――轟音を立てて、剣が落ちる。
しかし、それは意図的のようにも感じられ――。

「――耐えるか、避けるか。さて」

――大男は、背の翼を大きく羽ばたかせた。
その風圧は見た目以上であり――立つのも難しいが――そこに襲い来るように、抜け落ちた羽根が矢となり襲う。

>>423

「――獣であり、人であり」

放たれた鏃を交わし、跳ね、飛び回り――
背後をとられる。クルトに対して応戦しつつ、背後のヤソに対応するのは困難であった。
いや、あるいはできたのだろう。――かつてならば。

「――」

では、野放しかといえばそうでもない。
羽ばたかれ、抜けた一部の羽根は意思を持つように、ヤソにも殺到しはじめたのだから。
425 :ムガ 乳白色の鼠人 ヤソ式忍術、呪術 E.黒覆面(口元) [saga]:2017/06/09(金) 00:26:48.03 ID:16/Nz8HS0
>>424
「……、ちっ……!」
「鳥人間がっ……!」

呪詛の呟きと共に二歩、たたらを踏んだ
余りの風圧に身軽な体は不利と言えよう
木製の矢もその勢いを失い、落ちて先端の呪いの灯火も燻って消えた
その中でも刀を振るい或いは弓を操り、羽の矢を撃ち払い致命でないモノは身を盾にして受ける

「ぢぢ、……!!」

風に血が舞う、詠唱開始、気休めの防御エンチャント!
その真紅の一滴が地に落ちるよりも速くムガは駆けた!
風と、それと飛来する羽に身を裂かれながらの突撃!
玉砕覚悟の特攻か、否、そうではない!
覆面をズラした口の端には既に小瓶が咥えられている、フォルカー製の高ランク(ハイ)ポーション!

「……い、ってぇぇ……なぁぁっっ!!」

数多の傷を負いながらもポーションでの非常識的な回復!
低い姿勢から逆手に持ち替えた刀!
それと尾の先端に構える種族の象徴的装備、尾羽風車!
自身を軸にした高速回転、殺人コマめいたムーブでの連斬撃!!
426 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/09(金) 00:28:23.68 ID:xvEAurEfo
>>424

「生憎と人間賛美に付き合う趣味は――」

 抜け落ちた無数の羽。攻撃そのものは成功したが誘われた風でもある。
 勝負しているというより、試されているという感覚が強い。だが――

「ないな!」

 スマートガンリンクにより、襲い来る無数の羽根にレティクルが合わさる。
 クルトのガバメントより、特殊加工弾が次々と吐き出され、羽根を迎撃!
 この手の相手との戦いを想定し、祝福済水銀弾頭を使用した特殊弾だ。

【迎撃により一瞬の猶予を得て武器をサブウェポンからメインウェポンにチェンジ】

 背中のM8アサルトカービンを構え、拳銃弾とは比較にならぬ貫徹力を誇る祝福済水銀弾頭小銃弾を、
 暴風が吹き荒れる中、決断的にターゲットに向かい連射!
427 :『夜は静かに訪れた』 ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/06/09(金) 00:38:50.96 ID:MWeMztRtO
>>425-426

「――万の戦士と打ち合い、千の勇者と刃を鳴らし、百の王と戦った」

「退場の刻は来たれり。雷が如く喝采をこの世界の全てに」

「最後の演者が、善き戦士であったことを光栄に思おう」

ムガの連続攻撃をその身にまともに浴びた。
クルトのカービン銃は、一つの無駄弾を発生することなく、その鋼の肉体に風穴をあけた。

大男から出血はなく、ただ表情に微笑があるだけであった。
攻撃をかわすなり防ぐなりという、抵抗の意思は見えなかった。もしくは、できなかったのか。

「――ついぞ、剣を抜くことも能わなかったか、死者よ」

「だが喜ぶが良い。静かなる夜は今まさにこれより始まるのだ。最後のろうそくの火が消える今にこそ」

大男の身体から光の柱が生じる。
それはこの部屋の天井を突き破り、光は世界にむけて拡散した。
――世界の霊的バランスは、不死種にやや住みづらくなるように傾いた。
あとは、自然の調整力に任せればよい。

――任務達成、である。

「ありがとうございます――これで、まぁどうにか、アンデッド達は落ち着くでしょう」

「これでいつも通り、彼らは血色の悪い陰気な徴税理として振る舞うはずです。私も、ただの置物が如く佇む骸骨に戻れそうですな」

騎士ガストンは警備兵から頭蓋骨と小瓶を返却してもらうと、剣を抜くことすらできなかった自分を自虐しつつ、そう感謝した

「報酬は、また後日訪れて戴きたく。アークメイジ、シーラ様より直々に渡されることでしょう」
428 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/09(金) 00:46:55.64 ID:xvEAurEfo
>>427

「また、気を張る必要があるか。ああ、了解だ」

 諧謔味の入ったガストンの物言いは実は嫌いではない。
 それにしても不可思議な体験であった。あの大男は退くことを望んでいたのだろうか。
 まあ、どう類推しても想像の内だ。らちもなかろう。

「任務達成だな」

 そうして、クルトはいつも通りに葉巻を口にくわえるのであった。

//ではではオツーんノシ
429 :『It’s A Long Road』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/09(金) 22:42:13.66 ID:9xGZseNS0
【前回までのあらすじ:いつの間にか賞金をかけられていた一行は、追跡者を躱しながら唯一のアシのトレーラーへ急ぐ】


『マズいぞ…。カノッサか、それとも例のアウトキャストか。どちらだろうな?』
【ギリ、と歯軋りを漏らすマンジュシャゲ。白面の視界の先には、先程ユノが殴り倒したのと同じ装備の集団を降ろす、軍用輸送ヘリ】
【ヘリ自体はこの世界で仕入れたモノのようだ。薄汚れた機体外壁に、所属を示すものは見受けられない】

『来るぞ!さっきのからして、生け捕りにする気は無いらしい!』
「い、言っておくが、撃たれたら普通に死ぬからね!儂!」


【CRAAAAASH!!ヘリが機体下部に吊り下げられていたコンテナを投下する。十数mの高さから落とされたそれは、あばら家や逃げ遅れた人を圧倒的質量で潰す!】
【子供の泣き声、悲鳴、怒号、銃声を受け、黙示の喇叭めいて勢いよくコンテナから飛び出すのは、片手に短機関銃、片手に大盾を持った、特殊部隊じみた黒ずくめの武装集団!】

【BUDDDA!BUDDDA!BUDDDA!規則正しい軍靴の音を響かせ、隙間なく大盾を構えた兵士達は、パレードじみた隊列で銃を撃ちながら向かってくる】
【逃げようとした男が流れ弾を受け、ズルズルと坂を滑っていく。マンジュシャゲの読みは当たったようだ。この地の人々を巻き込んででも、依頼主、マクガフィンを殺す気らしい】

『グァッ…!』
【肩に銃弾を受けたマンジュシャゲが、マクガフィンを抱えて咄嗟にゴミ箱に隠れる。被弾により拳銃を取り落としたが、拾っている隙はない】
【それと同時に、武装集団の銃口が一斉に彼女らの隠れた方向を向く!一瞬でも隙を与えれば、無数の銃弾が遮蔽物ごと二人をミンチにするだろう】
430 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/09(金) 22:50:56.65 ID:Hb/POqxo0
>>429
身の丈3mと少し 鍛え上げられた筋骨隆々の体にいくつも刻まれる大小さまざまな傷
簡素な麻のズボンと鞘に入った大振りな長剣

彼は人間ではない 名は捨てた 今の彼は種族名を表す『ギガース』


投下されたコンテナの中から特殊兵の皆さまがこんにちは
依頼はマクガフィンの護衛 長剣を抜き放つと 大きく息を吸い込み

「!!!!!!!!!!!!!!」
世界の修正力効かぬ言語の雄叫びを放つ

ウォークライ 敵を威圧し自らを誇示する叫び
そして剣を振り上げ突撃する

敵ヘイトを集め護衛対象からこちらに攻撃を移そうとするが はたして
431 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/09(金) 22:56:18.56 ID:16/Nz8HS0
>>429
「……そもそも、そこまでの何をしたんっすか……」
「あれは硬そうっす、腕が大変っす……」

鬼気迫る破竹の軍勢を持ってして、周囲諸共マクガフィンを滅する腹積もりであろう敵を前に
ゴキゴキ、とそれぞれの手の指を鳴らして睥睨

「……!」
「……こ、ンのっ……!!」

体の数倍の瓦礫に両手を着いた
そして握撃、指が喰い込み腕を回せばぶううんと振るわれる

「……待て待て、待てっすよーー!!」

駆け抜け迫り、それを大質量のハンマーとして振るう!
432 :『It’s A Long Road』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/09(金) 23:04:40.93 ID:9xGZseNS0
>>430-431
【雄叫びにも無反応な兵員達。並の人間とは思えない反応だが、向かって来られれば流石に動く】
【先頭の数人が銃口を向け───引き金を引く前に身体を両断される!】
【飛び散る血は赤とは言い難い、濁って黒ずんだ色をしていた】
【覆面が剥がれ、動かなくなったその顔を見れば分かるだろう。忌まわしい禁忌、死霊術で甦らされた、ゾンビーの戦闘部隊なのだ】

【BUDDA!BUDDA!BUDDA!フレンドリーファイアすら意に介さず、ギガースの巨体に向けてバラ撒かれる弾丸】
【横殴りの豪雨を思わせる弾丸の雨は、なるほど確かに危険だが、反応が鈍い】
【彼が動くのを見てから銃を向け、撃つといったところだ。機械じみた単調な動きの集団!】


「…ワッザ、ファッ───」
「「「アバババーッッ!!」」」
【マクガフィンの方向へ銃を向けた数人の兵士が、横合いから振るわれたユノの瓦礫のハンマーに身体を潰される!】
【全員が死亡、もしくは重体だ。それと同時に、ギガースに応戦する大多数の兵士の動きが更に鈍くなる。銃を向けるのにも難儀する程に】
【司令を失ったゾンビーの群れ。油断しすぎなければ蹴散らすのは容易い!】


「片付いたな?とっとと逃げるぞ!」「今度ばかりは死ぬかと思った!」
【決着がつけば、ひょっこりと顔を出してまた走り出すマンジュシャゲ達】
【逃げる一行を追い立てるかの様に、黒い軍用ヘリが再び向かってきていた】

「いけねぇ!ガスタンクに引火しやがった!」「逃げるぞ!」
【遠くから爆発音と底辺労働者の焦った声が聞こえてくる。長居は無用!】
433 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/09(金) 23:11:06.70 ID:Hb/POqxo0
>>432
「ッ!!」
銃口を向けられればその筒先から逃げるように体を移動し逃れようとする
が 簡単すぎる もっと予測した動きをされるかと思いきや まるで質の悪いAIのような動き

ナルホド エーカーのアウトキャストか

動きが悪いなら対処は簡単だった まるで稲刈りの如く敵を屠る
とりあえずこの場は制圧したようだ

だが軍用ヘリが残っている

「・・・・・」
さて 先ほどあの少女が中々の膂力を持って瓦礫を振り回していた
少し真似してみるとしよう

切っ先を地面に突き立て 近場の瓦礫を片手でどうにか担ぎ上げると

「・・・っ!!」
まるで砲丸投げの如くステップを踏んで投擲 軍用ヘリの接近を少しでも遅らせられれば御の字だろう

投擲の成否にかかわらず剣を引っこ抜き 逃走を開始するだろう
434 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/09(金) 23:16:48.19 ID:16/Nz8HS0
>>432-433
「……はふぅーぅ……!」
「せぇぇっ!!」

衝撃で粉々に砕けた瓦礫
長い長い息を吐き出すユノ、武器の類を扱うとそれだけで多くのラスボス・エネルギーを消費してしまう
しかし敵は未だ殲滅させた訳ではなかった、動きの鈍いゾンビとはいえまだ健在である
拳を振るい脚を繰り出し撃破撃破、撃破

「……よしっ、行きましょうっす」
「……お? お、おおー……! よぉし……」

一同に同意し頷き、しかしギガースの予想外の行動に眼を見張る
真似して拳大の石ころを掴み、振りかぶってヘリ目掛けて投げてみる

「ぁ痛ぃっ!」

どうやってかその軌跡はひゅーんとユノ自身の頭頂部に終焉を描き、ごちんとぶつかるのであった
→遠距離攻撃と決定的な不和を持つ、能力のマイナス修正!
435 :『It’s A Long Road』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/09(金) 23:32:03.83 ID:Wfx8txAWO
>>433-434
【ギガースの投げた瓦礫は砲弾の様に飛んでいき、ヘリに直撃する】
【が、その程度で墜ちるほどヤワではない。しかし効果はあった】

【彼の投げた瓦礫はちょうど、操縦士が追撃のミサイルを放とうとしたその瞬間に直撃した】
【対空砲ならともかく、飛んでくる瓦礫を察知してすぐに躱す手段があるわけではない。結果大きくブレたヘリは、あらぬ方向───クレーターの中央の、人工ガソリン精製場にミサイルを撃ち込んでしまう!】

【KA-BOOOOOOOMMM!!!BOOOOMM!!ZZZZGGGGG!!!轟音が鳴り響き、火山の噴火めいて爆炎が立ち昇る!】
【飛んできた破片が一行のすぐ近くに落ちる。未だ燃えるそれは、突っ込んだ粗末な小屋に瞬く間に焔を移す!】

『遊んでる場合か!早く逃げるぞ!』
【ユノの体質の事は全く知らないマンジュシャゲが叱咤を飛ばし、走る】


「後ろは火の海だ!ジゴクだぞ!」「おじいちゃんそんなもの置いてって!」「ママー!」「アイエエエエ!」
【爆炎は益々大きくなり、人々の悲鳴もそれに比例する様に多くなる】
【爆発に舞い上げられた家屋や建物の破片は、炎を纏って火山弾じみて降り注ぎ、不安な者を圧殺する】
【今やいがみ合っていたアウトロー達も蜘蛛の子を散らす様に逃げてしまった。誰にも止められない炎だけが、この街を神の制裁の様に焼き尽くそうとしていた】

『もう直ぐだ。瓦礫に気をつけろ!遮蔽物も意味ないぞ!』
【マンジュシャゲの言葉通り、粗末な木や資材を組み合わせて作った家屋の軒下では、屋根ごと破片に貫かれてしまうだろう】
【判定:降り注ぐ破片の防御方法→直撃さえ防げれば何とかなるが、当たってしまえば中〜高の負傷は免れない。何らかの対抗手段が必要となる】
436 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/09(金) 23:43:45.80 ID:16/Nz8HS0
>>435
「あ、遊んでるわけじゃないっす!」
「……て、うわわっ……!」

懸命の弁明であったが、実際そう取られても仕方ない動きなのだ
たんこぶを摩りながらちょっと涙目、残念
ともあれ次なる鉄火場は即座に訪れる、降り注ぐ死の質量雨であった

「……ラスボスっ……」
「夜墜仰月七星腿!!」

影に覆われる程巨大な瓦礫
それに対してユノは屈み込み、脚に全エネルギーを蓄積させ、解放させる
飛翔、ミサイルめいて飛び上がり昇龍蹴!
瓦礫を破砕し着地、序でに手頃な大きさのそれを持ち上げて緊急の屋根代わりにして走る走る!

437 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/09(金) 23:48:48.63 ID:Hb/POqxo0
>>435
ゴキンと瓦礫とヘリがぶつかり 相手のバランスを崩すことに成功する
表情には出さず だが心の中でガッツポして・・・

『アッ・・・』
翻訳機から漏れる呆けた声 燃料タンクのある咆哮にミサイルが飛んでいき・・・大惨事

「・・・・・・」
顔には出さ…小気味に移ろう視線は 明らかにやっちまった感と俺は違うぞ感にあふれていた
兎に角逃げの一手である

飛んでくる瓦礫に対し わが身を差し出し一行を守る

対抗手段?ギガースとしての恵体一つである
飛来する瓦礫をその身で受け止めマンジュシャゲ達を守ろうとする
438 :『It’s A Long Road』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/10(土) 00:02:40.44 ID:E9DOlPHaO
>436-437
【瓦礫を持ち上げ、即席の屋根代わりにするユノ。背中に何かが当たる】
【多分一番安全だと判断し、せかせかと走って相合傘めいて中に入れてもらおうとするマクガフィンだ】
「なんか…すまんの?それにしても随分力自慢なようじゃな」

『滅ぶべくして滅ぶ町だ。見なかったことにしてやるさ』
【一方のマンジュシャゲは、ギガースに守ってもらいながら走るのであった】
【爆炎は逃げ遅れた人々を呑み込み、更に火を噴く。この集落の滅びの時が来たのだ】


「ゴボババーッ!」
【クレーターの淵に位置する大型整備場。何十人分もの死体の先、トレーラーの元まで辿り着いた一行の眼の前に、顔面を干物めいて縦にパックリ割られた男が落ちてくる】
【コンテナの上を見上げれば、血みどろになったソーマタージが、賞金稼ぎの胴に拳を突き立て、心臓を引き摺り出したところであった】

「やっと戻ってきたか。お前ら静かに酒も飲めないのか?
 とっとと逃げるぞ、乗れ。責めたいし、本音言うと五、六発殴りたいが、話は後だ」
【気づいたソーマタージが、コンテナから飛び降り血を垂らしながら運転席へ向かう】
【本人は表情を変えないが、その背中や腹には工具や凶器が何本も突き刺さっており、歩みに合わせて微かに揺れた】


【KA-BOOOOOOOMMM!!!BOOOOMM!!BOOOOMM!!!KRA-TOOOOOOOMMM!!!!】
【一行を乗せたトレーラーが走り去った後、遂に炎は神の制裁めいて町全体を呑み込んだ!】
【各地に点在するガソリンタンク、車両、有毒ガス、様々な物に引火した爆炎は大きくなり、巨大な火柱、キノコ雲を噴き上げる!】

「…何があったのかは大体想像つくし、聞かねえよ。…奴さんも本気らしい。
 今更になって逃げたくなったやつは?遠慮するな、言ってみろ。順番に殺してボンネットの飾りにしてやるぞ」
【激しい振動に揺れる車内。ミラー越しに火柱を見つめ、出血の軽い片腕でトレーラーを操りながら、ソーマタージは静かに呟くのであった】


//おちまい
439 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/10(土) 00:07:27.82 ID:OiMvU0/n0
>>438
「いえいえ、狭いところっすけどどうぞっす」

瓦礫を担いでえっちらおっちら走るその姿はなんだかアレであったとさ

「……いやぁ、色々ありましてっす」
「ところでその、アクセサリー? 前から着けてましたっけっす」
「……じょーだんっす、怒らないで欲しいっす」

揺れに揺れるトレーラー、お腹が空いたなと摩りながら振り返ってみた
丁度大きな爆発が起こり、少しだけ顔を顰めたユノであった

//ありがとうでした、お疲れ様でしたっ
440 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/11(日) 23:24:50.78 ID:0z6PEAtSo
【ショートショート】

 武器整備は越境者なら自然と身につくスキルである。
 基本、いつも整備を職人に頼める状況ではない以上それは必然。
 時には補給も満足に受けられない世界に放り出されて、装備の劣化との戦いになるケースだってある。

【ゆえに整備は欠かせない。整備すれば必ず勝利できるわけではないが、
 少なくとも整備しなかったために敗北するというのは防げるのだ】

「で、この場合装備点数の多い者ほど苦労するとはよくいった物だな」
≪000111101010101≫

 イムカが手持ちの装備を広げれば実際何処で武器商なり戦争なりおっぱじめる気だ?状態になる。
 ハード面のイムカはもちろんソフト面で整備を行うサーボスカルはいつも忙しそうだ。

「ふむ」

 イムカはクナイダートを磨いて光に当ててみる。
 流石はトカゲの職工の仕事である。粗略に扱うようなマネさえしなければしっかりと仕事を果たしてくれるだろう信頼感があった。
441 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/11(日) 23:26:32.81 ID:cIkDVcD10
【狭間のスクラップヤード】
「いやぁしかしヒデェ目にあったな」
剥げ頭から五厘刈り うっすらと無精ひげ 眉毛は相変わらず生えそろわない

太陽の化け物にこんがりと焼かれた後遺症が抜けきらぬ男は狭間のスクラップヤードにいた
ここはロイが運営する無人酒場

そこには瓶の自販機とジュースの自販機が置いてあり 瓶の自販機にはロイ印の密造酒が陳列してある
なおジュースの方は兎も角 酒自販機の値段はかなり安い 瓶は洗浄され使い回しだし 材料費ぐらいしかとってないからだ

後は自由に使えるキッチンがあるだけの簡素な酒場 ロイは密造酒の充填を行っている
そんな酒場に 今日は知り合いの姿があるだろうか?
442 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/11(日) 23:33:43.44 ID:cIkDVcD10
>>440
「まったくだ だが仕えるカードが多いことはいいことだ」
剥げ頭から五厘刈り うっすらと無精ひげ 眉毛は相変わらず生えそろわない男はイムカの隣で整備を行う

流石にイムカ程ではないが 剣2振り 主武装のハルバートにハンマーと大剣ブルームーン
更に金属鎧のパーツに革鎧と来れば 整備にかかる時間は半端ない

サーベルを研ぎ 油を塗ると スクラマサクスの番

「その投げナイフ いつも景気よく投げはなっているが・・・いつの間に回収しているんだ?」
スクラマサクスを研磨しながら質問してみる
443 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/11(日) 23:44:03.25 ID:0z6PEAtSo
>>442

「回収できる分はスカルが拾ってくるんだ」
≪0001110101010101≫

 イムカが言うと、サーボスカルが縦回転でグルングルンする。
 自慢げポーズのつもりであろうか。

【イムカの周囲にはそりゃもう色々と広がっている】

 粒子短銃2丁、予備のデッカーガン1丁、クナイダート数本、ミスリルの腕輪(リ・エグザイル)、パワーアシスト機構ガントレット、
 フラググレネード、クラックグレネード、ミサイル発射菅(多弾頭誘導弾)、ワイヤー、グラップルガン、噴弾短銃(クレイトスの憤怒)、
 灯油の小瓶、隕鉄の鏃、鷲の羽毛、純銀の小槌、錠前。

【テクノロジー兵器から、奇跡の触媒まで何とも大仰な物量である】

「私の装備は使いきりも多くてな。具現化系の能力や君のような闘志なりがあれば、多少はマシにはなるのだろうが」

 実際のところ、これらの物資こそがイムカの生命線でもある。
 イムカの格闘能力は一か八かのカウンター狙いでありリスクが非常に高く、
 物資が減ると、戦闘能力が大幅に毀損するという自覚があった。
444 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/11(日) 23:51:47.55 ID:cIkDVcD10
>>443
「だがこの整備の時間が自らの装備に自身と信頼を与えてくれる
 俺も具現系の異能は持ち合わせていないが 自らの目で品定めし 砥石をかけ 油を塗った剣には 
 他にはない信頼感を感じる者だ」

スクラマサクスの整備が終わり 剣を鞘に戻す

続いて大型武器に入るが ハルバートとブルームーンは剣とほぼ同じ ハンマーは汚れお落すぐらいしか必要がない
さて問題は鎧のパーツ(部品数が多い)と革鎧(パーツが細かい)である

「いい革鎧を使っているつもりなんだが消耗率が高くてなぁ・・・でも牛革とかで妥協するとしっぺ返しが怖いし
 質とコストの兼ね合いはいつの時代も頭の痛い問題と見た その光の銃もそこそこいい値段擂るんじゃないか?」

粒子短銃を見て聞いてみる
445 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/12(月) 00:03:43.33 ID:O0gE9tG0o
>>444

「鉱人の血が騒ぐってところなのか?」

 何とも楽しそうに整備するものだなとイムカはそんな事を言葉した。
 イムカ自身は彼ほどファジーにはなれていない。必要なときに動作すればよいという必要だが無感動な作業だ。
 唯一の例外は噴弾短銃の整備のみ。これの整備だけは宗教的儀式も関わる重要な工程だ。聖遺物はイムカの生命より遙かに重い。

≪00011110101010≫

 チェックを終えたミサイル発射菅をステイシス圧縮フィールドに収納するサーボスカル。
 データ化されて消えるそれを見て、四次元ポケットめいたものでも持っているのか?と思うかもしれないが、
 実際はデータ容量の制限はかなり厳しく、また、解凍→展開にも時間がかかるため、そこまで便利ではない。

【イムカの場合、ミサイル発射菅とヌカコーラ数本でほぼ容量リミット寸前である】

「革の鎧か。素材は言いのだろうが、君の戦い方は防具の負担も大きいからな。致し方ないだろう」

 ふと、イムカの粒子短銃の話となるが、そこは意外な回答で、

「いや、そうでもないぞ?私の世界では極一般的な標準装備だし、
 他世界ではソフトウェア以外は有りモノで組み立ててしまうくらいだからな」

 例えばファンタジーの世界では、魔法クリスタルとボウガンなりを流用して、
 組み立ててしまったりしているイムカである。

「教導院で光学分野のライセンスも取得しているならな。私がエリートということだ」

 自慢げではなく、さも当然のように言うこの傲慢っぷりである。
446 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/12(月) 00:17:25.55 ID:W451wQvf0
>>445
「それもあるかもしれんが その場で手に入れた武器と 自分が手をかけたものだと 後者の方が武器への信頼感が違う
 同じ大量生産でも 金属ってのムラというか癖と言うのがある それを熟知していれば 変なタイミングで武器破損なんてこともなくなる」

剣士などの 武器に意味を見出す輩と比べて ロイはかなり淡泊な考え方をしていると思ったが
やはり上には上がいるようだ

「おうよ モンスターの中でも耐久力の高いオーガ その分厚く皺もない腹の皮を惜しげもなく使った逸品よ
 まぁ奴らの耐久力は肥大した筋肉にあるから これ何時を装備すれば耐久力もオーガ並とはいかないがな 
 それでも堅牢さなら下手な金属鎧にも匹敵する だがいい革を手に入れるのは大変だがな」

逸れのオーガは中々いないものだし 彼等の崇拝する宗教の加護を解除する事も必要なためにコストはかなり高い

「ナルホド お前さんもクラフトマンと言うことか さてと・・・」
細かいパーツの防具をどうにか整備し

「そろそろ仕込んだもろみがいい感じだろうからな 蒸留して酒場に補充するか」
そういって蒸留を行うために 貯蔵庫に向かうロイであった

/ショートショートノシ
447 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/12(月) 22:10:28.19 ID:O0gE9tG0o
【デスデス】

 さて、このトンチキ極まりないトルーパーであるが、何か最近、剣術を覚えている。
 実際のところ性格面ではほぼ教育大失敗なアレっぷりであるが、
 才能だけはやたらと潤沢という工業製品としてのコンセプトをガン無視である。ゆえに――

「デスデスデスデス」

 お給料をオヤツ代を除いて全部、スプロールに残っている剣術アーカイヴやら、
 古文書の購入にあてて、時には旧い画像をニ○動やらよう○べやら見て、学習学習なα-12。
 こう見えて興味のあることは意外と勤勉なのである。

【んでもって、見よう見まねで構えてみれば】

「てやーデス」

 すっげえやる気が削がれそうな気勢ともにブレートをブンと振る。
 瞬間、剣囲の外側に向かってパン!と衝撃音が高らかに鳴り響く。

「遠当ての要領デスね。使いではありそうデス」

 そして子豚のぶーちゃんが表紙のノートにつらつらとメモを取るのである。
 トンチキ習得法というか、何かが著しく間違っているというか、何でそれで習得できるな有様であるが、
 さてさて、一緒にこんなステディ訓練に誘われた御仁は?
448 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/12(月) 22:25:05.95 ID:FYwhOLi+0
>>447
【コートを肩から羽織り、腕を組んでその様子を眺めるソーマタージ】
【煙草を噛み千切らんばかりに歯を食いしばり、困惑の表情を浮かべている】

「…お前がそれでいいならいいんだろうさ。なんであんなんで成功するんだ…?」
【新しい煙草に火をつけ、深く煙を吐き出してから初めて声を発する】
【感心とかよりも困惑の色の方が強い。何かしらの勉強をしているのは知っていたが、その成果があのフザケた構えと成果か】
「武術とかの師範が形をしっかりしろってキレるのも、お前を見てたらなんとなく納得できた」


「して、俺たちに何をしろと?生憎教えるのは苦手だぞ。第一俺の戦い方は俺ぐらいにしかできん」
【怪訝そうに尋ね、指に挟んだ煙草を向ける。紫煙は動きに揺られ、α-12の方向へ漂う】
「それとも組み手か?痛くないようにしろよ」
449 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/12(月) 22:26:40.49 ID:bz7D52SX0
>>447
「うーん……えいっ!」

そんなトゥエルブの動きを更に見様見真似
構えから斬撃一閃、月光が唸る
しかしそれの結果はどうにもこうにも、遠当ての境地には至らない

「……おかしいですね、ほとんど同じ動きのはずなんですけど……」

小首を捻りもう一度、相変わらず風斬音のみ
剣術的には多くを無機的に習得しており、また有機的な習熟もこなしている
だが、今持ってしても未知の部分も多く処理し切れないでいるのだ

「……こういうのは、得意なんですけど」

苦笑交じりに負け惜しみ、巻藁を一閃ずんばらりん
更に数度横薙ぎにすればそれらはスライス状になってはらはらと落ちる
450 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/12(月) 22:38:45.89 ID:O0gE9tG0o
>>448

「デスデス。なんとなーく色々見ているとコツっぽいのが解ってくるデスよ?
 理合さえ掴んじまえばコッチのもんデス」

 阿呆な事を言っているが武の本質をあっさり掴んでしまっているとも言える。
 画一的であることを是とするクローンからすればかなり特異もいいところだろう。

「カチっと構えて上手くやれればしますけど、
 構えている内に頭カチ割られたら話になりませんデスし。
 又=サンのお相手にもいなかったデスか?口上長くってお決まりの構えとってて、
 確かに鋭いケド、一歩ずらしてやればスンバラリンできたって系統みたくな」

【そして、何のようかと問われて】

「デスデス。実は稽古というかお相手というかデス。
 最近、越境女子の女子力に疑問を呈されているって話題聞いたことナイデス?」

 ふとそんな事をほざいたα-12であるが…この時、ソーマタージの直感に電流、奔る。

【この話題、危険度数が非常に高い!(なんでや!)頼まれごとをされた場合、十中八九ロクな目に合いそうにない!!】


>>449

「デスデス、そこはもっとエイヤーというかアチョー感が大事デス」

 ひっでえ説明である。なんたるファジーさか!!!
 しかして、タェンティースの剣を見てみると、

「なんというか武というより、身体威力十全発揮というかデス。ある意味うらやましーデスけど」

 単純なパワーでは非力に属するα-12的にはタェンティースのパワーが隣の芝は〜的な気分になるのである。
 と、ここで、

「ところで、ポンコツ=サン。ポンコツ=サンはこのデータ、どう思うデス?」

 中空のホロディスプレイを表示させる。
 すると、何か越境者の名前がつらつらと並んでいる。そして共通して、なんか判定値が低い。

【リスト項目にはこう書いてある。女子力、と】
451 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/12(月) 22:49:11.75 ID:bz7D52SX0
>>448
>>450
「あ、そうだソーマ様の剣術もじっくり見てみたいんですよね」
「何度も一緒に戦いましたけど、ゆっくり見てる暇なんてなかったじゃないですか」

お互いに、とソーマタージへ
因みに不自然に横にそれて動いていたのは、紫煙から逃れる為らしい

「……なるほど?」
「せ、イヤーーー!!」
「……ダメですね」

トゥエルブのアドバイス(?)の元もう一度
叫び方が結構変わっているが結果は同じだ、無理らしい

「わたしとしてはその、柔軟な器用さが羨ましく思えますね」
「銃器とかも苦手ですし、わたし」

最も、半人も半人なりに戦闘兵器ではあるし色々学習したり改良されたりしている訳で
従来よりはマシになったものの、それでも矢張り剣技を好むのである

「……ん?」
「なんですかこれ……女子力?」
「……」

眉間にしわを寄せてディスプレイを注視
自分の数値がどの辺にあるかをチェック!しているのだ
452 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/12(月) 22:51:17.00 ID:FYwhOLi+0
>>450
「却って合理的か。たしかにいたわ、基本に忠実すぎた木偶の坊」。
 構え終わると同時に腕を切り飛ばした時といったら。あの反応に比べたらモンティパイソンも学芸会よ」
【ハハハと軽く笑い息を吐いて再び真顔になる】
【α-12の言葉が気になったのだ。“稽古”という言葉が】


「おバカなトンチキ培養女である前に、お前も武人だ。技を試したり、手合わせをしたがる気持ちもわかる…。
 だがお断りだ!何かとんでもなく嫌な予感がする!具体的にはお前らアマゾネス共の件で!」
【歯を剥いて威嚇し、両手の中指をおっ立てるソーマタージ。嫌な部位を触られた狂犬めいて警戒している】
【女子力。なるほど確かに知り合いにそんな奴はいない。ミスカぐらいか】

「…何をさせる気なんだ、結局。せめて何やるのかだけは教えろ。ガキの頃刑事コロンボが好きだったから気になることがあると夜も寝れなくなる」
453 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/12(月) 22:53:13.14 ID:O0gE9tG0o
>>451

「デスデス。タコタコ=サンは、まだそこそこ上のほうデス。
 えーっと、ポンコツ=サンは―――」

 タェンティースの評価が目に止まる。そして、その側にある評価も一緒に見て、

「デスデス。とらぶる軍人=サンとおんなじ数字デスね」

 このリスト作成者的な評価…イムカとおんなじくらい!!

【この内容にタェンティースがどのような反応をするであろうか!?】
454 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/12(月) 22:59:58.77 ID:O0gE9tG0o
>>452

「デスデス。女子力がイマイチという対外的な疑問に満ちた評価はアレですが、
 それを一蹴するパワが求められるのがα-12的なところデス!そこで!」

 スビシ!とソーマタージを指差して、

「一応、既婚者な又=サンなら女子力のなんたるかを男の視点で語って、
 我々の改善策を披露してくれるに違いない(エテ勝手な期待)デス!
 つーわけでレクチャーヨロデス。何やりゃイイデス?掃除、洗濯、エステ、編み物、料理?デスデス」

 ひっでえ無茶振りだ!が、ここでいっそウケを狙ってウソを教えることもできたかもしれない!が、しかし、

≪000111101010101≫

 女子力というキーワードを聞きつけたのかいつの間にか天井にサーボスカルが浮かんでいる。
 そーいえば居た。未練がましく女子力云々言っている軍人が!

【もし、嘘を教えて、それが広まり、デタラメだったと暴露された日には――】

 ソーマタージの脳裏に過ぎる越境アマゾネス共に囲まれた己――つまり死!

「デスデス」

 なんでこんなアホな事で生死の予感を覚えねばならぬのか世の中理不尽なのかアレだが、
 とにもかくにも何とか無難かつナイスな返答で切り抜けねばなりますまい!
455 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/12(月) 23:03:12.31 ID:bz7D52SX0
>>453
「……!?!?」
「……へ、へへ、へぇ……そ、そうですか……」

露骨にアレするのは流石にアレだと憚られたのであろう
引き攣った笑みを浮かべながら肩を震わせるだけに留まった、エライ

「……おかしい、おかしいおかしい……」

しかしトゥエルブの意識がソーマタージヘと向いた途端
屈み込み頭を抱えながらブツブツと呟くのであった!

「……いや待てよ、イムカ様の評価が存外そこそこ(シツレイ!)な可能性も……?」

見た目からすれば彼女は女子力満点なのだ
なるほどそこを鑑みれば高評価でもおかしくはないのであろう、一縷の望みに賭けてみるのである
456 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/12(月) 23:09:06.75 ID:FYwhOLi+0
>>451
「俺の剣はほぼ我流だが、色んな所の良いところだけを真似してる。詳しく見たいならその筋の達人をそれぞれ訪ねろ」
【肩を竦め、火のついたままの煙草を握り潰し紫電で灰にすると、携帯灰皿に捨てる。平時ではエチケットは弁えているのだ】

「そういうお前も。誰から教わった?戦闘訓練とかにそういうカリキュラムでも仕込まれていたのか?」
【考えてみたら彼女の剣技のルーツも知らない。CQCを教える様な感覚で、刃物の扱いも教わるものなのだろうか】


>>454
「無理なものは無理だ。諦め……」
【バッサリ切り捨てるか、あほでも言わない様な嘘をつこうとして、ランキングとたまに見かけるスカルが目に入る】
【こういう時にしか動かない脳内AIがいくつかの仮定を立て、そこから推測されるエンドを予測する。女子力0慎ましさ0ないない尽くしの越境レディースに殺されるデッドエンドを!】


「一応って言うな。……お前らに性格云々を言っても無駄だろうから…そうだな…
 家事!家事を極めろ。料理、洗濯、お掃除……。野郎は基本的に面倒臭がりだ。そこで家事ができると好感度も女子力も二割三割五割増しってワケよ」

「例えばだ、クッッッソ面倒くせーミッションを受け、何とか終わらせる。だがまだ面倒な目標が残ってる。それをお前の代わりにやってくれたやつがいたとしよう。
 悪い気はしないだろ?何ならお礼をしても良いくらいだ。つまりは、そういうことだ。多分」
【早口に言い終え、懐から取り出した小さな瓶の中身を飲み干す。どこかから仕入れ、移し替えておいたお酒だ】

「…なーんでこんな事話してんだろうな、俺…」
457 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/12(月) 23:25:07.63 ID:O0gE9tG0o
>>455

 評価資料参照――

 −−−−−−−−−−

 ドガッ!!マフィアのアジトの入り口の鉄扉を殴って開く姿!

 ドカーン!破壊許可OKと聞くや否や、ミサイルブッパして被害を急拡大させる姿!

 ドコーン!装甲車でビルに体当たりかます姿!

 むしゃむしゃ!必要とあらば大蛇を丸焼きにして栄養として平然と平らげる姿!

 −−−−−−−−−−

「いっそ男前ではあるデスが女子力としては最底辺デスね」

 最底辺…最底辺…最底辺…

【なお、容姿端麗なところや編み物などはマイナスが大きすぎて相殺以下で、ピアノは高尚すぎて女子力にカウントされず】
【ナムサン!賭けは無残に砕け散った!!】


>>456

「α-12、お料理得意デス!飽きなければ!」

 聞いてズビシと手をあげるα-12。実際マトモにやれば上手なのだ。

「掃除は…お掃除ロボットがやってくればOKデスかね」

 なお、散らかりまくった子供のような汚部屋である。ナムアミダブツ。

「洗濯…ロボットが…」

 段々とトーンダウンしているぞ!これはいくない!!

≪00011110101010101≫

 ここで何かモニターしていたらしいっぽいサーボスカルがふわーんとソーマタージの下にやってきて、

『匿名希望より。もっと難易度の低い方法で頼む(料理:意義を見出せん。掃除・洗濯いつもスカルか使用人にやらしていていた。難易度が高すぎる)』

 なんとも、悲しくなるようなメモを開示しているのだ。

『ピアノもダンスも出来るし、貴族礼儀はマスターしている。銃も組み立てられるし、戦略戦術も秀でていると自負している。
 これで何とかなるものか?なお、私の正体は教えられない』

 脳内AIすら頭痛を引き起こしそうなアレっぷりである!なんかアドバイスを!(むちゃぶり
458 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/12(月) 23:29:48.93 ID:bz7D52SX0
>>456
「その複合的な、いいとこ取りのソーマ様の動きがじっくりみたいんですよー」
「……あ、今度実戦の時に録画しても?」

煙草の件に関して軽く会釈
半人が好まないのはマナーの良くない相手だけなのだ

「わたし?」
「わたしは、無機的にデータ登録されたモノがほとんどで……」
「あとはそれらを自己判断で組み合わせて、要所要所で……」
「……あれ?」

実際のところ、やっている事はソーマタージとほとんど変わらないのであった

>>457
「」

白目を向いて仰向けに倒れそうになる、泡を吹いてだ
しかしぐっとそれを堪える事が出来た、精神の成長が故であろう

「……わたしそんなに、ワイルドな事してましたっけ……?」

数々の力仕事や荒事は、この時は記憶から消されているらしい

>>456-457
「火事? ……家事? 家事!」
「はい、はいはい、わたし、家事得意ですよ!」

ソーマタージのアドバイスに元気良く手を挙げて
実際半人の家事スキルは非常に高い
料理本などは全て立ち読みして無機的に記録、実際の調理は有機的に思考しながら行える
掃除機や洗濯機を動かすのも大好きなのだ、特に洗濯機のフタを開けたまま回転しているのを見るのは心が踊る

「……よし、これなら一歩リード出来る……!」

ぐ、と拳を握りガッツポ
マイナス要素を何処かへ放り投げてのムーブであった
459 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/12(月) 23:39:22.56 ID:ApPgqowAO
>>457
「料理…まあできないよりはマシだ。35点」
【どんなものが出来上がってしまうのかについては考えないことにした】
【手近なものに腰掛けると、握っていた右手の指を立て静かに語る】
「知ってるか。女子力ってのは三つに分けられる。
 男に好かれるやつ。女の強さ的なやつ。力だけワンダーウーマンな、アマゾネスみたいなやつ。この三つだ」
【αの肩を両手で掴み、グワングワンと揺らそうとしながら目を見開く!】

「最初の二つだけで留めろ。わかるか?アマゾネスも!ワンダー“クソッタレ”ウーマンも無しだ!これ以上いらん!
 本音を言うと女の強さとか女ナメるなとかもいらねえんだよ!クソムカつくんだよ!!ドラマとかの強い女アピール!!!」


「…さて、ここでお便りだ。一度言いたかった。昔の夢はDJでね」
【頭を抱えたくなる様な依頼をニコチンの力で読み終え、破り捨てる!】
「諦めろ。次。……と言いたいが、なんか殺されそうだし対処してやる。聞いてるんだろ?お前も、お前も。
 何も完璧なところを見せるだけが女子力じゃあない。却ってダメなところを見せるのも手の一つだ。…アレ、これって女子力なのかな…」
【サラサラと言ったことをレシートの裏に書き認めると、スカルの口に挟む】
【自分でも段々何を言っているのかわからなくなってきたが、まあどうせ変わらないだろう。気にしないことにした】


>>458
「俺は肖像権にうるさいぞ。動画投稿サイトにアップしないなら撮らせてやるよ。…撮れるもんならな」
【不穏な一言でカッコつけようとするが、続く言葉にシラーっとした目を向けるのであった。雰囲気ぶち壊れ】


「そうか、考えたらお前色んなところで身売りしてたもんな。手馴れてるワケだわ。40点」
【語弊のある言い方をするが、思い出した様に指差す。覚えてるだけでもバーテンとかミサイル係とか色々やってた】

【問題はそれをどう生かすかなのだが、ここでは口に出さない事にした。水を差す真似はしたくないし、馬鹿正直に信じて破滅する様を見てみたいのもあるからだ】
460 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/12(月) 23:50:14.04 ID:O0gE9tG0o
>>458

(ナンデでしょうデス。あのあねさまの姿を見ていると何か涙を誘うデス)

 タェンティースのアレな有様を見て、α-12ですら遠い目になっている。
 まあ、アレ(とらぶる軍人)と同レベルと並べ立てられては色んなモンの危機に駆られるのは
 致し方ないので見て見ぬふりをしようというやさしみがα-12にも存在した。

【ナムサン…ナムサン!!】

「…ポンコツ=サン結構ワイルドデス。向こう見ずデス。あれ?どっかで見た特徴デス」

 脳裏に過ぎる惨劇軍人。トドメであった。

>>459

「低っ!!」

 ぶふーっと思わず吹きだすくらいの低評価にα-12も思わずツッコミである!
 なんたる不当裁判めいた不当評価か!所詮は狂人!!

【と、思考がくそったれ方面に行こうとしていたところで頭をぐわんぐわんゆらされる!】

「デスー〜目が回るデス。リョウカイデス!カワイゲジュウテンデス」

 しかし、一応はなんか欠片めいたものは掴んだらしい。
 もっとも、どのようなアホ解釈されて実践に至るかは神のみぞ知る。

【そしてお便りは無慈悲に破り捨てられた!当たり前である】

 −【シチョーシャ】−−−−−−−−−

「ふむ、ダメなところ…いかん、エリートの私には殆ど存在せん。部下にでも聞いてみるか?」

 処置無し!なお、誰も死にたくないので素直には答えなかったそうな。

 −【シチョーシャ】−−−−−−−−−

「OK!かわいげデスかわいげ!これで攻めてみるデス!」

 こうして、阿呆なレクチャーは一旦閉幕となるのだった。

 −−−−−−−−−−−−


【数日後】

「デスデス」

 合同訓練にたぬきの気ぐるみを来てやってきたα-12に1週間オヤツ抜きが宣言され、
 スクラップヤードに苦情にやってきたとかこなかったとか。

【ちゃんちゃん】
461 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/12(月) 23:55:16.47 ID:bz7D52SX0
>>459
「わたしの目、そのまま録画も出来るんですよ」

ふふ、と小さく微笑みながら
その辺は矢張り半人半機なのだ、利点は強く活かすモノ

「身売りって言わないで下さい、バイトとかお仕事とかです」
「……採点基準、厳しくないですか……?」

肩を落としながら苦笑
料理なんかはレシピも完璧、力仕事はもっと完璧
ついでに見た目もそんなに悪くはないのだ、バイト程度の仕事ならば文字通り百人力である
最も、効果的な使い方を学んでいないのはお察しだ

>>460
「ぐ、ぐぬぬ……!」
「斯くなる上は、ロイ様に弟子入りを……!」

トドメの一撃によろめき膝をつく
がっくしと項垂れ、顎髭ヤクザトクシュブタイの割烹着姿が目蓋の裏に輝いた

>>459-460
「可愛げ?」
「……なるほど、可愛げ……」

曲げた人差し指に顎を乗せて唸る半人
後日、何時ぞやのダルマアーマーがスクラップヤードに散見されるようになったらしい

//ありがとうでしたっ、お疲れ様でするっ
462 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/13(火) 22:20:12.58 ID:VSur7PIP0
【ウェイストランド】
グールという人種がいる

ここウェイストランドは核戦争後の世界 あの日核爆発を見た人々は大抵が死滅した
だが大量の放射線に晒されてなお生き残った人がいたのだ

彼等は放射能に晒されたことで遺伝子が変異したのか 肌が爛れ 寿命が長くなった そして大抵は脳に異常をきたして無意識のうちに人々を襲った
だが一部のグールは人間性を失わず 外見以外は何も変わらない 人間として生きていた

一行はそんな世界を旅していたのだが 夜露に濡れぬ寝床を求めて打ち捨てられた地下鉄に入り込む だがそこはグールたちの居住地だったのだ
身構える一行であったが 善良なグールたちは彼等を差別することなく自らの寝床へと誘い 質素なれど酒と飯で一行を出迎えてくれた

曰く 彼等は地下鉄で使えそうな物資を集めて 少し遠くにある人間の街までもっていって生活をしているそうだ

ロイ「♪〜」
彼等の好意に対し ロイはグールが持っていたギターを借りて音楽を提供する
他の者は好意に甘え寛いでいるか それとも何かお返しをしているか・・・
463 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/13(火) 22:27:00.73 ID:YP0TUaGu0
>>462
「……うーん……えいっ!」
「あぁっ、負けたってんですっ……」

さてはてグールの集落というなんとも心臓に悪そうな地下
そんな中でニアは存外に馴染んでいた、邂逅当初こそはすわ戦闘かと気構えたモノであったが
持っていたトランプでゲームに興じるようになるまでは、それ程までに長くの時を必要としなかったのである

「今日はツいてないってんですっ……」

連敗続きで苦笑、コイン代わりの瓶の蓋はすっかり無くなってしまった
464 :八凪 雪影【信念の想具】 [sage]:2017/06/13(火) 22:39:24.54 ID:RwJ/AGKB0
>>462
ロイが演奏を聞いているグールたち。その中にはからあげ棒的なものを食べているものもいる。
普通に考えれば材料的にありえない光景、その原因は……

「5番のお客様料理ができたので取りに来てくださーい!あ、食べ終わった食器はそこに置いといて!」

大きな声が響く。雪影は暗い中ギターの音色をBGMにお礼替わりに屋台を作りそこで料理を作っていた。
出されるものはちょっとした酒のつまみからがっつりラーメンなどもあり、グールたちで賑わっている。
問題の料理の材料に関しては自身の鞄とあったものを使用させてもらっている。

「一宿一飯の恩義。ちゃっちゃと働くよー」

そんな言って腕を動かしどんどん料理を作っていく。リクエストがあればいってみてもいいかも知れない。
465 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/13(火) 22:54:37.54 ID:VSur7PIP0
>>463-464
ニアの周りで額を突き合わせてゲームに興じるグールたち
負けても買っても笑顔の輩で何とも楽しげである

なおカードの弊害は雪影に響いた ゲームに夢中で注文を忘れる輩が出てきたのだ
これには女性のグールが苦笑交じりに配膳を手伝い ゲームに熱中する男衆のケツを蹴り揚げ そこでも笑いが起こった

和やかな夜は更け 愉しい一時は終わり 皆寝床へ・・・

【翌朝】
提供された寝床から起きる一行であるが 一つ問題が起きた
寝床で一体のグールが頭を撃ち抜かれて死んでいたのだ

発砲音が効いたものはいない 犯人探しが始まる
当然疑いの目は一行にも向けられる

ロイは・・・槍剣ハンマー 武装はおおけれど銃は無し
ニアもまた刀を持つのみ いたって軽装な姿

だが雪影の装備がグールたちの目に留まった
使われた銃弾はグールの頭の中に残っていた .38スペシャル弾 雪影のリボルバーでも使える銃弾
リボルバーでも工夫と装備があれば消音機をつけることは可能

疑いの目は一行に向けられる

ロイ「どうする・・・俺たちは越境者 突破して越境してしまえばそれまでだが・・・」
数時間前まで暖かい笑顔を向けてくれたグールたちの怒りを浮けながらロイは一行に聞いた
466 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/13(火) 23:04:22.77 ID:YP0TUaGu0
>>464-465
「うーんっ、負けに負けたってんですっ……」

苦笑ながらにおつまみを齧る
雪影に頂いたモノだ、酒こそは余り好まないが肴となり得る濃い味付けは嫌いではない

そんでもってからに?

「え、えぇっ……!?」
「……だってぇ、雪影だってそんな事するメリットがないってんですよねっ……?」

事件を知れば驚き瞳を見開いた
雪影とは付き合いが長くはないが、果たしてそんな事をする人物だとはそれでも思えはしない

「……何かっ、誰か他に来てたりっ……?」

暗殺であろうか、はたまた内部のグールの起こした事か
取り敢えず真犯人の追求の方向にニアは動きたがっていた
467 :八凪 雪影【信念の想具】 [sage]:2017/06/13(火) 23:18:01.76 ID:RwJ/AGKB0
>>465

「料理ー!熱中するのもいいけど皆注文忘れないでー!」

本来ならば自分が届けに行きたい。しかし、今は動きを止めることはできない。この波を受け止めねばならぬのだから。
他のグールが手伝ってくれるまで冷めていく料理に涙を流すのは続いた。


「え……?」

朝に起きて話された事実に驚愕し、目を見開いた。
それはそうであろう。なにせ料理の後片付けをし終わった後は自分はすぐに寝てしまったのだから。
実際、こうして起こされなかったらもっと寝ていたであろう。

「…正直、俺は嫌だ。自分が疑われるのもそうだし、なにより殺した犯人の方が許せない。」

ロイの言葉にそう切り返す。その表情は怒りがにじみ出ていた。
普通であれば逃げるのがいいのだろう。しかし、昨日のこと思うとどうしてもそれはできない。
これがもし窃盗等で自分が疑われるだけなら構わない。最悪こちらが謝罪すればいい。
だが、これは殺人だ。ならば、殺されたグールの為にも逃げるわけには行かない。

「……二人とも、グールってのは普通の人より頑丈なのか?」

確認のため二人に聞いてみると同時に、持ってきた残弾を確認する。
今回は.38スペシャル弾が36発、.357ゼロマグナム弾が18発、信号弾と念想弾がそれぞれ1発でトレイターは持ってきていない。
468 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/13(火) 23:31:16.25 ID:VSur7PIP0
>>467
ロイ「奴らは長寿なだけの人だ 頭に風穴を開けられて生きているような化け物じゃない」
残弾を確認する雪影 ウェイストランドを放浪中に使ったのであれば残弾は減っているだろうが
少なくてもこの地下鉄に入ってからは一発も減ってもいない

>>466
グールは言う 昨日ここに来た者はお前たちだけだと
探すなら探せ だが武器はこちらで預かると

捜索中 一行の武器はグールたちの手に渡ることになるだろう

ロイ「武器を隠そうとするな 預けた武器以外を使っていたら間違いなく奴らはこっちを殺しに来るぞ」
死体はまだ寝床にあった 彼の友人が彼の死を悲しんでいる

一行にも不埒な者の気配は感じなかった だが雪影がそんなことをするはずがない それは一行にも分かっている
一体下手人は誰か…?

>>全員対象
ロイ「近場にそれらしき者は無しか…ふむ」

隠れそうな場所はあらかた探した だが下手人らしき者はいない
ふと目を向けた先にドアがあった

ロイ「・・・ここは地下鉄だ そのホームの部分をグールが使っているが 線路の先に道が続いていれば・・・?」

ドアを開ければそこは投棄された線路が続いている

【判定 聴覚:耳聡い物ならわかるだろう 線路を規則正しく駆けて奥に向かっていく複数の足音を】
469 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/13(火) 23:41:09.20 ID:YP0TUaGu0
>>467-468
「少なくとも、この世界のグールはふつーのはずだってんですっ……」

ロイの言葉に同意して頷く
長い越境生活の中で幾度となく渡って来た場所だ
そしてその多くで彼らと出会った、主に敵としてだが

「えっ……」
「……、、……仕方、ないってんですよねっ……」

武器を預けるという事
それはニアにしてみれば半身を失うに等しいのだ
絶対の覚悟と共に腰に帯びた西洋剣、月光を手放した

「これで二度目だってんですっ……」
「……んっ?」
「……行きましょうっ!」

意気消沈に肩を落としながらともあれ線路へ
向こうから聞こえる何かの足音、少なくともこの場において追跡しない理由など何一つない
素早く数本のタイドメイカーを展開、それぞれを壁に向かって伸ばしまるでタコのモンスターめいた高速機動を行う
閉所ならではのムーブは豪快だが素早く、また地上より高い場所を動ける為に視界も開ける
470 :八凪 雪影【信念の想具】 [sage]:2017/06/13(火) 23:52:46.31 ID:RwJ/AGKB0
>>468

「そうか…、残弾も減ってないし妙だな」

ロイの言葉を聞き鞄の中も確認し終えてそう呟く。
道中に数発使って数は減っていたがここに入ってからは一発も無くなっておらず、S&Wも盗まれたりした形跡もない。
そもそも、修羅場をくぐり抜けている自分が盗まれるようなヘマをやらかすはずもないが。


「分かった。武器は全て差し出す。ただし、その刀はあまり触れないほうがいい。徐々に体力を奪われていくからな」

グールの警告通り、鞄にS&W手渡し、そして自身の能力で生成する二振りの刀を地面に置く。
能力の方は隠しておけるかもしれないがもしバレた時がまずい。緊急の時にはまた呼び出すこともできるため、置いておくことにした。

「必ず見つけ出してやる」

殺されたグールの友人の姿を見て決意する。このような状態にした犯人を必ず捕まえると。
これからのことを考え、パーカーを脱ぎ引っくり返して真っ赤な面を表にして着る。
感がいいもの、もしくは戦場に出たりしたことがあるものは雪影の雰囲気が増したことに気がつくだろう。


「こっちにすると思考能力落ちるからな…」

隠れそうな場所や怪しいところを探しながらそうぼやく。
実際、探している時にもその弊害か机の引き出しを見たりと無駄なことをやっている。

「……足音っ!」

廃棄された路線に出たときに聞こえた足音。それと同時に音を殺して走り出す。
いつもならば、聞き逃したかもしれないそれは能力で強化されている雪影の耳にしっかり届いた。
今の状況的に無関係とは足音を逃さぬため、音を消して暗い線路駆け抜けていく。
471 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/13(火) 23:58:36.64 ID:VSur7PIP0
>>469-470
片やタイドメイカーを使った三次元軌道を
片や音を殺し梟めいて

進む一行 ニアの高速軌道の音に気付き 慌てたように足音の主は急ぐのが聞こえるが 機動力の差で追いついた

3人の男 人間 手には小銃 男達はニアのタイドメイカーに驚き こちらに向けて銃撃を仕掛ける
だが焦った攻撃は銃口がブレ 密度の薄い弾幕を形成するしかできず

更に気配を殺す雪影に気付いてない状態である
472 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/14(水) 00:04:18.10 ID:CUUPcz+H0
>>470-471
「……このぉっ!!」

事前の情報と照らし合わせ、相手が銃を持っているであろう事は予測出来た
故にニアは高所を取り、そして強襲的に襲い掛かる事を選択したのだ
結果としては反撃を受ける形になったが、しかし雪影が密かに近接を果たしているのは大きい
3次元的な動きで弾丸から身を躱し、攻撃用に生やした1本の野太い触腕で叩きつけを行う
こういった、武器がない場合でも戦闘能力の低下が少ないというのも異能傾向型であるニアの利点のひとつか
473 :八凪 雪影【信念の想具】 [sage]:2017/06/14(水) 00:08:44.37 ID:NHlQ/apc0
>>471

「キ サ マ ラ カ」

目の前に映る三人の人影。そして手に存在する物。それを見た瞬間理解する。こいつらが犯人だと。
パーカーの能力で存在感が上がっているがそれを差し引いてもニアの方に注意は割かれている。
飛んでくる流れ弾も感で避け、感づいても間に合わない速度を出し、懐に一気に踏み込む。

「オ チ ロ」

そして踏み込んだ後は刀+パーカーの強化が乗った拳を流れるように相手の腹に打ち込みにかかる。
474 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/14(水) 00:18:55.39 ID:YKUisR2A0
>>472-473
1人は触椀に打ち据えられて昏倒し
1人は雪影の拳が腹にめり込み悶絶した
最後の1人は追いついたロイのぶちかましと壁のサンドイッチでKO

瞬く間に3人を制圧する 後は適当に無力化し 装備を改める

見つかった 粗悪な拳銃にシーリング剤で隙間を埋め 車のパーツを流用したサプレッサーを装着したサンデースペシャルだ

この者を殺すか生かすかは別として 真犯人捉えたりと一行は来た道を戻る
だがドアの前にいたのは 昨日料理の配膳を手伝ってくれた女グールだった

一行は犯人は別にいたことを告げるが 女グールは中の様子を見せてくれた
そこには人間たちへの反感を爆発させたグールたちの決起集会が行われていた

自分たちの存在を認めない人間たちに復讐をと叫ぶリーダー 銃を掲げて賛同するあの時笑い合ったグールたち

女グールは一行の装備を返してくれた もう時計の針は戻らない ここに居たら殺されるから逃げろと 一行を諭した

ロイ「目的は分からんが 下手人はこれを狙って犯行に及んだのかもしれん 行こう 俺たちができることはもう何もない
   奴らが億に向かって行ったということは 別の出入り口があるのだろう そこから脱出するぞ」

ロイはそう提案し グールの居住地を後にするのであった

//巻きで〆
475 :八凪 雪影【信念の想具】 [sage]:2017/06/14(水) 00:27:23.03 ID:NHlQ/apc0
>>474

「そう、か…」

犯人も捕まえ、戻った時には全て遅かった。女グールの話を聞いて悲しみが溢れる。
彼らの決断なら止めることはできない。止められない。それは覚悟を彼らの侮辱にもなる。
装備を渡され、お礼替わりの酒を置いて居住地を後にする。それに後悔はない。
ただ、できることならもう一度昨日へと…。

//ありがとでしたー。乙乙
476 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/14(水) 00:30:07.89 ID:CUUPcz+H0
>>474
「……ありがとうってんですっ」

月光を受け取り微笑みを浮かべたつもりだったが、果たして上手くいったであろうか
多分この手の仮面を被る事を得意としないニアは、今もまたそれを懸念する形になったし実際そうであったはずだ
脱出口までの地下鉄を行く足取りは重い、生きる上で完全ではないことの方が多いのは理解しているつもりだったのだが
矢張りこころが追いつくかどうかは別問題なのだ、特に感受性豊かなニアにしてみれば

「あ、トランプ……」

置いて来てしまったな、と思い出した
つい数時間前の出来事が、夢想の湖のあぶくめいて消えて行く

「やぁっぱりっ、ツいてないってんですっ……」

苦笑、後頭部を乱雑に掻きながら、シャワーを浴びたいなと思うのであった

//お疲れ様でした、ありがとうなのですー
477 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/14(水) 22:32:32.27 ID:/3TY+P1So
【終焉の刻・某所】

『………』

 悪魔が跳梁跋扈する悪夢の如き世界で雷狼はいまだ生存していた。
 眼前を見る。壁に張りついた影のような黒ずみ。それは数時間前まで人であった。

『………』

 雷狼ウリリックは己の毛皮に入れた木版の感触を確かめる。
 それはこの国の文字全てが刻まれた木版だ。蹂躙され何もかもが台無しとなった世界にあって、
 なおも、生きて、存在して、営んできた証を遺さんと、ウルリックに託されたモノだ。

【意味はないのかもしれない。この国、いや、この世界の滅亡と共に、使うニンゲンなど居なくなる。
 この文字はどの道、命脈が途切れている。が、それでも、あるいはそれゆえにウルリックはコレを護りきることを誓っていた】

『………』

 壁の黒ずみをもう一度見る。数時間前まで人で、ウルリックの木版を託した男。
 最期まで絶望に抗っていた男。殺されたのではない。この世界を渦巻く歪んだ魔力。それに遂には抗じきれずに変異した。
 男の魂は永劫にこの壁に張り付いた影として、苦しみ続けることになる。

『ウウウゥウオオオオオオーーーーン!!』

 雷狼は吠えた!雷撃で影ごと壁を破壊する。気高き魂が魔にむさぼられるなどあってはならぬ。
 それは慈悲深き介錯であった。死ねぬ、状況は絶望的だが死ぬわけにはいかぬのだ。

 −−−−−−−−−−−−−

【終焉の刻・ランドスピーダー】

 天にも地にもディーモンの軍勢が満ち満ちている。
 大地を腐敗させ、天を焼き焦がし、魂を蹂躙する。世界をむさぼる邪悪なる晩餐会。この世界の死は確定している。

「状況は最悪だな。カノッサが封鎖に躍起になっているのも頷ける」

 高速で飛翔するランドスピーダーより油断なく小銃を構えて、
 時折襲い掛かる、赤い大蝙蝠を撃ち落すクルト。時を経れば経るほど追い詰められるのは明らかである。

「デス!α-12達の魔力汚染度も大分ヤバくなってきているデス!たぶん、変異くらうのもそう猶予ないデス」

 何せ世界の魔力環境が最悪なまでに汚染されている。
 崩壊世界的な放射線汚染などより遙かに冒涜的な影響が身体を蝕んでいくのは道理。
 悪魔に殺されるのが先か、肉体なり精神が限界を迎えて不可逆的な変異を被るか。

【遠方で一瞬、邪悪なる黒い雷撃に混じって白い雷撃がか細い糸の如く地面に突き刺さった】
478 :鈴虫>542 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/14(水) 22:46:35.95 ID:YKUisR2A0
ざんばら髪を結いもせず
すでに抜身の仕込み杖
紺の着流し身に纏い
この世の終わりを行く男

カノッサが躍起になって封鎖を急くこの世界において
この男は爛々と目を輝かせていた

嗚呼なんと素晴らしい世界 何もかもをトチ狂わせ 狂奔の只中にいるヤバイ何かがそこに入るのだ


嗚呼なんと素晴らしい
そんな狂奔を切ったら どんな感触がするのだろう?

嗚呼なんと素晴らしい
狂奔と立ち向かい殺されたなら どんな絶望が待っているのだろう

皆が皆危機感に焦燥する中 この男はまるで遊園地をへの旅すがら 目的地が目に入った幼児の如く悦びに打ち震えていた

冒涜的な影響や穢れた魔力が我が身を侵さんとする
だが鈴虫の体の奥底 漆黒よりなお黒き殺意の焔がそれらを飲み込み 喜の焔を滾らせる

何もかもが狂った世界において この男は何事もなく己を保ち続けていた
479 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/14(水) 22:47:44.09 ID:CUUPcz+H0
>>477
「……!!」

半人は月の光に縋るように純黒の科学ブレードを、悪鬼に向けて振るいながら抗っていた
無機的な部分に悪辣が染み込み、極めて重篤にその穢れを広めつつあるのだ
スピーダーに同乗する大切な仲間の言葉が鋼の弦を鋸で引くかのような騒音となり耳を引き裂く
その姿には時折ノイズが走り、陽炎めいて七つの頭部を持つ真紅の堕竜が映る
半人の有機的な部分は、精神力は、たましいは
それらの偽りの情景に対して高潔の証を持ってして踏みとどまり、悪魔達だけを敵勢力として捉え続けていた

「……!?」
「あ、あれ……光りました、ウルリック様の神鳴!」

見逃すはずの、見逃せるはずのないか細いしかし超然とそこに出た神獣の雷鳴
示した指先、無機的な視界はその先から幾重にも生える赤黒い触手を見た
かぶりを振って強い意志を持ってして睥睨、自身の姿は正常だ
480 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/14(水) 22:58:57.85 ID:/3TY+P1So
>>478-479

「ホントデスか!?」

 テンションがおかしい鈴虫は放置して(クローン間での彼の扱いは概ねこんなもんだ)、
 タェンティースの導きに従いランドスピーダーを急降下させ――

「OOOOOOOOO!!」

 巨大な口を持つ淫靡な艶を持った巨大な蛆虫めいたディーモンが、
 ドラゴンにも匹敵する大きな体躯を以ってランドスピーダーごと、越境者を喰らわんと襲い掛かったのがこのタイミング!

【ディーモンの口より飛び散った酸の雫が、ランドスピーダーのボティと越境者の身体に付着!】
【身体の各部が灼けるような痛み!(強制ダメージ)眼球が口中など重要部位に入り込めば重篤なダメージとなるだろう】

「回避!くっそやべえデス!」
「ッ!!やれるか?!」

 巨大な口にむさぼり食われることは、α-12の回避操縦で凌ぐ!が、蛆虫ディーモンは諦めずにこちらを追いかけている!

【クルトがカービンを的確に射撃して接近を妨害しているが、速度は敵が上!間もなく追いつかれるであろう!】
【さらに、現在、ウルリックを救助せんと動いているが、このような巨大ディーモン引き連れて接近するわけにもいかぬ!】

 −−−−−−−−−−
>>478

【ウルリックサイド】

「まだ持つか?」

 件の事件にはアキレスもその場に居た。目まぐるしく変わる状況で、やれたことは少なかっただろうが、
 見て、聞いて、体験した悲劇の総量はさして変わらない。

【魔力汚染に晒されて、アキレスとベティはいまだ存命であろうか】
【そして、この絶望的に過ぎる状況は彼の芸術感性に悪しき影響を与えないであろうか?何せ、真なる終焉の光景である。
 魂弱きものであれば、それこそ認識が崩壊しかねないほどの】
 
481 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/14(水) 23:15:29.43 ID:CUUPcz+H0
>>478
>>480
「嘘を言うわけ……!」
「……ホントです、信じて!」

トゥエルブの何気ない一言が無性に神経を逆撫でした
瞬時に沸血したように怒鳴りかけ、しかし言葉を飲み込み冷静な方で応じる

「……っ、痛ったい……なぁっ!!」

右半面に酸を浴びる
伏せた顔、再びそれで悪魔を睥睨する頃には人工眼球がぼとりと落ちていた
内部骨格が露呈し、頬に開いた穴から覗く口の中には貪婪な風が入り込んで不愉快この上ない
片腕を突き出し、呼び出した虚空の刃達を向かわせた
もう片手には今は赤刃が握られ、刀身に刻まれたルーンはぼんやりと燐光を湛えている
虚刀での迎撃は牽制だ、本命は破壊エネルギーを纏う赤刃による一閃を狙っていた
482 :鈴虫>542 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/14(水) 23:18:22.13 ID:YKUisR2A0
>>480
【鈴虫サイド】
嗚呼 痛い…痛い・・・飛び散った飛沫が皮膚を焼く
痛い・・・痛い・・・嗚呼・・・愉しい・・・

大口開けて迫るディーモン鉄の船よりなお速く迫り一飲みにせんと迫る醜悪な化け物

「・・・・・・!!」
声無き嬌声と共に鈴虫の前進から耐えがたき殺意の焔が立ち上る
この世のすべての悪を凝縮したディーモンすらも焦がし溶解させるどす黒き炎となった鈴虫は
仕込み杖を抜き放つとランドスピーダーを飛び出しウジ虫に切りかかった

何を考えているか? 何か考えていると思ったら大間違いである

【アキレスサイド】
ベティはアキレスの背にしがみついていた
アキレスの腹に足を回し 全力でしがみついていた

ただアキレスを拠り所とし アキレスは絶対に倒れないという盲信だけを頼りに耐えていた

そしてアキレスはウルリックの傍にいた 常人どころか 耐えがたき修行を和えぬいた高僧ですら容易く心をへし折る狂喜の中にいた
実際彼は限界をとうに超えていた 肉体的精神的に変異してもおかしくなかった

彼は周りの越境者と比べれば 明らかに劣っていた 戦闘力はもとより 戦場で戦うためのすべてに劣っていた
彼に出来ることは虚勢を張り ヘイトを集め 囮となる それしかできない それしかできないのなら

「・・・だぁぁぁぁれに言ってんだ犬コロぉぉぉぉぉ・・・!!」

【 虚 栄 の 極 み 】

狂喜の只中 一世一代の大見栄を切る 弱音を吐く本心を押しつぶし 余裕を口に出す
精神が肉体を引っ張り 限界を超える

「異世界の神様って言ったってそんなもんか犬コロ 今助けてやっからキューンキューン吠えてみやがれってんだ・・・!」
何時しか震える葦は 強靭なる鋼となって地面を踏みしめていた

「それとどうすりゃいいか教えろ・・・」
まぁ発砲不sだがリは変わってないんですがね!!
483 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/14(水) 23:30:58.65 ID:/3TY+P1So
>>481-482

「信じますデスよ。この場面でブラフかますほど器用ジャネーでショウに」

 言葉とは裏腹にタェンティースが示した方向に飛んでいるα-12である。
 もっとも、後ろに張り付いた蛆虫のせいで真っ直ぐに飛ぶわけにもいかなくなってしまったが。

【迫る蛆虫!タェンティースの虚刃がその肉に突き立てられ、おぞましい粘液を放出させるが、
 どこまでマトモなダメージとなっているかは疑問だ】
【しかし、これによって飛び込んだ鈴虫の足場が出来たという事実がある】

「派手な奴だ」

 そしてクルトは殺意帯びて接近する鈴虫に襲い掛かる蛆虫より這い出した触手を的確に射撃しながら、義手の準備を行う。
 その腕を射出し、いつでも鈴虫の体を回収できるよう備えているのだ。

「タェンティース、場に当てられているぞ。アレはお前さんの火力頼りだ。呼吸を見極めろ」

【老兵の教え…精神の乱れに対する回復効果】

 −−−−−−−−

>>482

『その意気だ』

 ある意味で無礼極まるアキレスの虚勢をウルリックは好ましく思えた。
 この逞しさこそが人間であり、魔に抗う術であるのだ。

【影より今にもこちらに喰らいつかんとする餓鬼に睨みを利かせてこれを阻止するウルリック】

 空間をゆがめるほどの気を放ち、魔の流入を遅らせているがさして猶予はあるまい。

「小僧。そのサソリも、そしてそのマキモノもしっかりと護るのだぞ」

 アキレスもまた託された。この世界の水墨画や詩などの文化の断片。 
 滅び行く者達が遺した最期の足跡である。断じて喪うわけにはいかぬ。
484 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/14(水) 23:42:10.00 ID:CUUPcz+H0
>>482-483
「……わたしも、跳んでけばよかったですね……」

飛翔し飛び移る鈴虫を見て一言
しかし今となってはタイミングが悪い、そして次の時を待つだけの間は恐らくは皆無
頃合いを見計らって落ちた目玉を拾い、窪んだ眼孔に嵌め込む
他に比べればまだ、ほんの少しだけマトモでいられた無機的な部分が反応し様々な複雑なプロセスを瞬時に行った
イムエトを主とした仮初めの神経繊維を魔力生成、接続
皮膚の代わりを成していたそれらにも魔力が隅々まで染み渡り、肌色へと変化した

「……、」
「大丈夫、任せて下さい……!」

肺の中の淀んだ空気を全て吐き出した
そして赤刃を構え、その時を待って、

「……せ、ヤァァァァァッッッ!!!」

是非には及ばなかったかもしれない、絶好とはいえなかったかもしれない
しかしそれらのネガティヴな要素を吹き飛ばすような、裂帛の気迫と共に振り抜かれる破壊的奔流の刃一閃!!!
485 :鈴虫>542 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/14(水) 23:46:46.63 ID:YKUisR2A0
>>483
「ッハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
虚刀を足場に八相飛び 全身を包む殺意が蠢き 鈴虫の体を離れ刀に集まり

何物も通さないほどにどす黒く 黄昏の眷属すらも身震いするほどの灼熱を盛った大刀を形成す
刀身は何倍も伸び 光沢なきおぞましき投信 それに驚くそぶりも見せず

「ハ ハ ハァ !!!」
ウジ虫目欠けて振り下ろす 漆黒の刀はウジ虫を輪切りにせんとウジ虫に迫った

【アキレスサイド】
「モチよ・・・」
すぐ近くにあった壁 見上げればそこにはこの世界を滅亡に追いやった(ということになってしまった)
賢き王の肖像画がかかっていた

何気なしに手を伸ばし キャンパスを掴んで引っ張る びりびりと絵が裂け服の一部と顔の大部分がその手に収まった

詩と水墨画と肖像画 リュックに収まったこの世界の残骸 この世界の芸術はアキレスの脳裏とリュックに収まった
ならばこの世界の芸術は 物理的に死しても 概念的に死なず 永久を生き続けることができる

「ベティ正念場だ!! 犬コロ連れて凱旋じゃ!!」
―――ギィ!!

その言葉にベティもハサミを振り上げる トレンチガンをシャコンとポンプアクション
腹は括った 虚勢は張った 後は生き残るだけである
486 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/15(木) 00:03:52.65 ID:06Yn+KVjo
>>484-485

 狂乱の鈴虫が放つおぞましき巨大刃は蛆虫の外皮を大きく焼き尽くし、
 彼の狙い通りにその胴体を輪切りにした!!

「よしッ!!」

 しかして、ディーモンとてさるもの。すぐさま傷口から噴き出すように肉が噴出し、
 元に戻ろうと…殺意の焔が傷口に燻り、容易に再生が出来ぬ!!

【この間、クルトが深紅の義手を射出し、鈴虫の手首を引っつかんで引き戻す!!】

「霊的磁場崩壊!挙動も止まった。いけるぞ!」

 鈴虫の攻撃で敵は致命的な隙を曝け出した。霊核を覆う魔術結界の多くも崩壊!機である!

【アラクレームの赤き刃】

 邪悪なる逆位置のルーンが励起し、アラクレームの赤き刃がその本来の役割…ディーモンスレイヤーとして機能する。
 もとよりそのために振るわれてきた、誉れ高きネメシス・フォースウェポンである。
 たとえ一度は暗黒面に堕ち、光明面に帰還してなお呪われていたとしても、その起源までが変わることは決してない。

【エネルギーフィールド起動/虚数展開/ゲマトリア修正/刻印同時励起】

 Welch abdcheuiliches Schicksal Aber trotz aller Verzweiflung erhielt er seinen Stolz

 逸話が力を為し、黄金の奔流が芋虫の巨大に過ぎる現存肉体を粒子レベルで崩壊させ、
 その本体たるエネルギーを領域へと強制放逐させる!再生には100年は下るまい!!

「やったな…下だ。見つけたぞ!生きている」

 蛆虫を屠った瞬間!地面に瞬く雷光!見やれば灰色の巨大狼とその背にはリュックとサソリを背負ったアキレス。

「急降下デス!!」

 −−−−−−−−−−

 トレンチガンをブッぱなすアキレスと、敵の大部分を引き受けて大立ち回りするウルリック。
 そこに突き刺さる別方向からの銃弾!

「待たせたな!」

 通過するランドスピーダーと、上空より射撃を敢行するクルト。
 しかして、地上では、逃がすまいと多数の餓鬼や瘴気が押し寄せてきているではないか。

【越境者を回収するのは地上の包囲・その勢いを一時的に鈍化させる必要がある】
【ウルリックは斬られ、焔で炙られ、牙をつきたてられ、爪で抉られながらも戦っている】


487 :鈴虫>542 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/15(木) 00:20:23.03 ID:85EY91ON0
>>486
【鈴虫サイド】
ウジ虫の胴を輪切りにする すぐに再生しようとする
嗚呼なんてすばらしい こんな化け物を殺しつくしたら どんなに素晴らしいだろう

だがアラクレーム 黄金の奔流がウジ虫を分解し 自らはクルトに回収される
その時の鈴虫はどうだった? 助力の感謝か? 撃破の悦びか? 否

「あ゛ーーーーー!!!!俺の獲物ー!!!!」
クルトの義手の中 ジタバタと暴れて怒りを噴出させるのであった まる

【アキレスサイド】
「おらぁぁぁぁぁああああどんどんコイやぁぁぁぁぁ!!!!」
トリガー引きっぱなしでポンプアクション 連続発砲で敵を推し留めていた

そして待望の援軍 だがまるで蜘蛛の糸に縋る咎人の如く 有象無象が群がってくる

眼を爛々と輝かせて敵を屠る鈴虫 なれど敵が多い

ならばもうひと踏ん張り 全身から青き霧を放出し

「砕け 5FDパ・・・?」
霧は巨人の形を作る・・・はずだった

だがその霧は思惑を外れ流れていき

―――ギィ!?
「ベティ!?」
背中のベティを取り囲む 思わずアキレスから離れるベティ 意図せぬ動き そして

―――ギィィィィィィィィィィ・・・!!!!
そこに現れたのは 蒼き霧の大蠍 体長はウルリックに並び立つ程
巨大なハサミ 長くしなやかで長い針の尻尾 野太い叫び声と共に大ハサミを振り上げ

―――ギィィィィィィィィィ・・・!!!!
その強靭なるハサミと尻尾の針にて 有象無象を蹴散らさんと突撃を仕掛けた

「え ちょ・・・えぇ〜・・・」
これにはアキレスも困惑している
488 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/15(木) 00:24:00.20 ID:dZvlGfYQ0
>>485-486
「ふぅっ……!!」

全身の排熱パネルが開き、赤熱黄金に燈る内部の駆動系が輝いた
悪魔を屠り、そして尚眼下に迫る光景を見れば

「……ウルリック様、アキレス様ぁっっ!!」

飛翔、餓鬼の一体に月光で斬り掛かりつつだ
更に振り向きざまに赤刃を横薙ぎ、遠間には虚空の刃を踊らせた

「それにベティ……! お待たせ致しました、お迎えに上がりました!」

肩部排熱口より出でる黄金色の魔力粒子が翼が如き形状を成す
月光と赤刃を重ねるようにして両手に構えたまま突き出した
視界には終わりなき悪鬼羅刹の群れ群れ群れ
虚空の刃を呼び戻しふたつの科学ブレードの前に円を為す形で配置

「月光!! それと……」
「……アラクレーム……!!」

魔力粒子の翼が変異!
ふたつのブレードを包み込むリング状へと変わり、アラクレームの内部ジェネレイターと共鳴!
破壊的エネルギーが発生、異物である月光を崩壊させるべく殺到!
だが否! 不壊を保つ月は依然としていつもそこにある!
ブレードの刃間に走る黒い稲妻!
黄金色の魔力がそれに触れた、直後発生する膨大な量の破壊エネルギー!
虚空のリングにより強引に制御されし波濤は眼前の全てを呑み込むべく、荒れ狂う暴龍となりて放たれた!!
489 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/15(木) 00:37:04.12 ID:06Yn+KVjo
>>487-488

「まったく、どいつもこいつも」

 鈴虫のある意味でマイペースな狂乱ぶりにクルトも溜息。
 しかし、妙な言い回しとなるかもしれないが、こういう『芯の通った狂気』こそが、
 絶望を吹き散らす武器となりえるのかもしれぬとも思えた。むろん、褒めるべきことではないが。

 −−−−−−−

『クハッ!なるほど勇敢なサソリよな!こういう奇跡のひとつやふたつは死地において必須だろうて!』

 稲妻を纏い大群に抵抗する巨大狼と、蒼き霧を纏う巨大蠍&アキレス!
 そして天より暴龍放つ半人がその包囲を大きく削る!

「待たせたな!!」

 クルトが地上に降り立ち、素早くアキレスとベティにロープを通す。ウルリックも――

「わうん!(急げ、この形態では本気も持たぬぞ!)」

 柴犬となって素早くロープを通される!その間にもクルトは片手で射撃を行い、

「完了した!引き上げろ!」
「らしゃ!デス!」

 合図と共に大地より引き抜かれるようにロープが巻き取られ、越境者達の身体が一気に上昇!
 そのまま、救助対象の越境者達はランドスピーダーの機上に到着!

「ミッション完了した!帰還する。どうにかなったな」

 満身創痍のウルリックとアキレス達に汚染除去剤を注入するクルト。
 そして、α-12の操縦の下、一気呵成に離脱を図るランドスピーダー。

「帰りますデス。シャワー浴びたいデス。てか、長いすべき場所じゃねーデス」

 空には炎羅が渦巻き、地上ではいまだ、残り少ない魂がむさぼられている。
 しかし、もう、越境者達にできることは何もない。既に終わっていた場所からどうにか拾い上げる。
 言葉にすればできたのはただ、それだけだ。

「…見たくないな。こんな光景はもう。そして――」

 白面金毛九尾の狐…世界を渡る大妖は多くの世界をこのような有様≠ノせんとしている。
 それを許すわけにはいかぬ。薄れゆく意識の中、ウルリックはその打倒を改めて誓うのであった。

【イジョ!】
490 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/15(木) 00:51:28.71 ID:dZvlGfYQ0
>>489
「……あー、もう……限か……で、す……」

スピーダーの上で半人、べちゃっと前のめりにダウン
無機的な部分の大半は深刻なエラーを吐き出しているし、顔面の半分を失った怪我の具合も大きい
更に魔力も完全に尽きて、イムエトを保持出来ずに傷口の保護も溶け落ちていた
だけれどもそれは重畳であったと言えよう
此の期に及んで戦闘続行が可能であれば、今真下で殺戮の波に呑まれ行く魂達をも救うべく躍り出ていたであろうから
納めた月光と赤刃はただ静かに、世界の終焉の業火炎羅をその刀身に映していた

//お疲れ様でした、ありがとうでしたっ
491 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/16(金) 22:43:52.86 ID:Bpo6Cdzg0
【狭間のスクラップヤード】
越境者たちの憩いの場となって久しい狭間のスクラップヤード
その一階 食堂兼ロイの無料酒場にその男はいた

―――ギィ!!
「待って」

油絵具をキャンパスに塗りたくる

―――ギィ!!
「まって〜」

色を重ねて厚みを出す

―――ギィ!!
「これ終わったら〜」

次の色を重ねる

キャンパスに油絵具と いつもとは趣の違う芸術を行っているのは 流浪のアーティストアキレス
そして彼のズボンのすそを引っ張るベティ両名

最近終焉の世界にいた彼は その世界にて芸術を賜った
淡いタッチの水墨画 優美なる詩の一説 そして賢き王の肖像画の一部である

今は肖像画の一部と 自らの記憶を頼りに 肖像画の全体図を復元中なのだ
だがすでに作成からかなりの時間が立っている


―――ギィ!!
お腹空いたと憤慨するベティ

「もうちょっと〜」
アキレスは生返事を繰り返すばかりである

そんな激戦間もない一行か その話を聞いた者が集う食堂兼酒場 知り合いははたしているだろうか?
492 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/16(金) 22:54:20.00 ID:TtaYEfje0
>>491
『……オハヨウゴザイマス、現在越境座標XX、同地点標準時刻XX月XX日、XX時XX分』
『気温XX度、湿度XX%……ぁ、あー、アー……」

登山用のステッキをつきながらよろよろと
そして合成音声で挨拶ののち、ノイズ混じりの肉声を発する
その顔は半分が包帯で覆われており、それ以外にもあちらこちらが傷だらけな半人であった

「……おはようございます」
「素敵な絵ですね」

肖像画をちらり、見つめて微笑む
そして屈み込み、ベティにカロリーなメイトなブロックを差し出すのであった
→カロリーなメイトなブロック、ししゃも味!
493 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/16(金) 23:07:45.28 ID:Bpo6Cdzg0
>>492
「何時までも断片じゃな 絵も男もさっぱりお色直しすればイケメン度もマシマシよ
 お疲れティースタン 目に見えてボロボロね」

そういうアキレスもまた 激戦によりボロボロで 体のあちこちに包帯を巻いており

―――ギィ!!
ハサミを振り上げるベティもまた 装甲があちこち削られたりしてボロボロだった

―――ギィ♪
そして腹ペコベティちゃん タェンティースがカロリーなブロックをくれたぞ
見慣れない色だがきっとチーズ味かフルーツ味だろう

喜び勇んで突撃してブロックゲット さっそくハサミで細かく砕いて口に運び

―――・・・ギィ?

新感覚 ニガしょっぱいような不思議な味 予期していたものとは全く別な味覚にベティちゃんは混乱している
だけど食べ進めているようです

「復旧具合はどうだい? 全快にはどれぐらいかかりそう?」
494 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/16(金) 23:14:32.09 ID:TtaYEfje0
>>493
「お互い様です、アキレス様こそ、安静になさった方がいいのでは……?」

既に活動を開始していて、剰え不休で絵の復旧を行なっているのだ
実にタフなその様子に苦笑、あくまでも進言程度に抑えて告げる

「ベティも、お疲れ様でした」
「怪我の具合はどうですか?」

それ美味しいですよね、とベティを一撫でしようと手を伸ばし
それから自身の分のカロリーなメイトなアレを取り出して一口齧る
→カロリーなメイトなブロック、味付け海苔味!

「わたしの方は……」
「うーん、分かりません」
「無機的なアシストがほとんど動いてなくて……体が重くて仕方ないです」

ふぅ、と崩れるように椅子に座った
普段は無意識のうちに無機的な部分と有機的な部分の使い分けを行なっているのだ
その片方が失われれば細かな事もストレスとなるし、そうでない事は実に不便である
495 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/16(金) 23:18:33.62 ID:+s5AZdZwo
【滅びし世界の詩】

 一通りの聞き取りも終わり、カウンターに座って密造酒をそばに
 イムカは古筝(こそう)を弾きながら、アキレスの成果である詩を吟じていた。

『―――』

 朗々とした厳しい大地。吹き荒ぶ枯れた冷風。
 その中で馬を走らせる勇壮なる馬族。厳しい大地で狩りの獲物の血の臭いをたっぷりと吸い込み、
 馬の蹄から伝わる振動に喜びをかみ締める――

「美しい文字だ。独特の情感がある」

 女子力がアレと評判のイムカであるが、実は芸術にはかなり精通している。
 これが可愛げとは程遠い方面なのが悔やまれるところだが。

「情感とは文字に依存する。美しいとビューティフルでは心に浮かぶ情景が全く違うようにな」

 鉄面皮の癖にピアノを弾くときや詩を詠む時のイムカは感情をたっぷりと乗せている。
 本人曰く、それらしく見せる演技らしいが。
496 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/16(金) 23:27:18.82 ID:Bpo6Cdzg0
>>494
「俺はほら 記憶が確かなうちに完成させたかったし」
実際アキレスは絵画というか 絵に関しては非常に真摯だ

体は痛いし疲れはたまっているし だが芸術を損なってはいけないという情熱が筆を動かしているのだ

―――ギィ!!
普段つややかなベティの装甲は 激戦によりささくれ立ってざらざらしている
だがベティはそれを悲観するどころか 名誉の負傷だと嬉しそうだ

―――ギィ?
だがししゃも味が美味しいかと言われて疑問符である
まぁカロリーはあるので良しとしましょう

―――ギィ♪
嬉しそうにハサミを振り上げた

「そう じゃあまり動かない方がいいんじゃない? あぁそこの瓶のは好きに飲んでいいから」
と言って指したのは緑色の液体の入った瓶 アキレスも時折ショットグラスでそれを呑んでいる

これこそ世の芸術家が好み 時に破滅をもたらす魔性の酒 アブサンである
度数はかなり高いぞ!! 要チェックだ!!
497 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/16(金) 23:33:29.26 ID:Bpo6Cdzg0
>>495
琴の音色と油絵 どこかクラシックな雰囲気が漂う 実に油絵具が似合いそうな空間

爪弾くのが鉄面皮の女で 絵師がチャラ男でなければの話であるが

「狂う前はきっと綺麗な町だったんだろうね」
その頃に一度訪れたかったと思うアキレスであった

「イムカタン あの世界を破滅させたファッキンモンスターについて イムカタンの方で何か情報掴んでない?」
あれを野放しにしてはいけない 争い事に疎いアキレス出さえ あれを危険視するのは容易である
498 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/16(金) 23:39:28.31 ID:TtaYEfje0
>>495
「……この、見えない方の瞳に」
「浮かび上がるようです、素晴らしい情景が」

イムカの吟に包帯の下を示しながら微笑み、静かに聴き入る
なお半人の普段聴いているような音楽の類とは全く異なるそれではあるが、理解がない訳ではない模様

>>496
「うーん、職人ですね」

その様なパッションが故の行動に対して、半人は咎める術を持たない
むしろ逆だ、傷を押してまで行うべき事を持つモノこそ強いとの精神論的なモノを信じている

「……ありがとうございます、薬……ポーションでしょうか?」

ベティの撫で具合がちょっと悪くなった、しかし実に誇らしい甲殻を撫でた
そしてアキレスに示されたビンを一本手に取り、愛用のピンクのマグカップ(280ml)に注ぎグイッと呷るのであった
499 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/16(金) 23:49:38.94 ID:+s5AZdZwo
>>497

「目下調査中だ。伍長とも情報共有を行っている。
 彼もあの手の連中≠フ危険性は知悉しているからな。話が早かった」

 人の欲望を解放させ、堕落に導き、その感情の渦を喰らい、そして破滅を齎す。
 世界の敵にあっても、性質の悪さでは抜きん出ている。

【アキレスと同様だ。もし、アレ≠ェ己の故郷に現れたら?死よりなお恐ろしい結末が待っている】
【狂信的な宗教観にて、人間の本能を律して抵抗できる世界などそう多くはない】

「世界一つを喰らったという逸話を得た…この事実が大きいな。逸話は存在を大きくする」

 観念的な説明だが、アキレスには理解できるだろうか?

>>498

「我々は世界の修正力で言葉には不自由しないが、
 意識すれば、こうやって、文字を言葉に乗せられるのだから不思議なものだな」

 世界修正力についてはわからないことが多い。
 が、事実として、『表現』に困らないというのは大きなメリットだった。
 理解は出来るが、言葉を直訳で鼓膜で聞き取っているわけではないというか。

【この辺の感覚は越境者以外に説明するのは難しいだろう】

「文化には敵を焼く力はないが、その広がりと深度は圧倒的だよ」

 このような識見はあるくせに…女子力はアレなのだ。世の中とは深遠である。
500 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/16(金) 23:57:05.54 ID:Bpo6Cdzg0
>>498
アブサン リアル世界では一度製造禁止にまでなった魔性の酒
密造酒故にアルコール度数制限なんて知らない言葉です

タェンティースが呷った酒は度数75% ・・・生きてるかな?

>>499
「そういえばオッサンも最近忙しそうだったな」

おかげで密造酒自販機にも売り切れが目立つ
無きゃ無いで外から買ってくるだけなのだが ロイブランドの密造酒は越境者の間で中々に好評なのだ

「あれが俺の故郷に現れたら…どうなるだろうな 俺は・・・」
泣き叫ぶだろうか? 復讐の鬼になるだろうか その後笑うことができるだろうか

―――ギィ?
沈鬱な表情を浮かべるアキレスに気付き 元気出せと言わんばかりにハサミを振り上げるベティの甲羅を撫でる

「でもオッサンが言ってたけど 逸話ってのは力をつける反面 勇者なる存在を招く諸刃の剣だって」

世界を焼き魔王と君臨する話がある

それと同じぐらい魔王が勇者なる存在に斃される話しもあるのだ

それが越境者なのか たまたま聖剣を抜いた少年なのか? 遍歴の騎士なのか? それはわからない

「速く平和な世界が来るといいね」
と アブサンを一杯進めるアキレスである アルコール度数? 関係ないよね
501 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/17(土) 00:03:03.82 ID:E1IjVuQc0
>>499
「……そうですね」
「そもそも多分、私達の話している言葉自体も別言語でしょうし……」

不思議でいえば話題は尽きない
頬を掻きながら改めてふむむと唸り小首を傾げるのであった

「言葉そのものが文化だと、その象徴だと」
「本にそう、あった様に記憶しています」

同意して頷き、以下に続く

>>499-500
「……んっ……んっ?」
「……がおーーー!!!」

ビックリな度数のお酒、というかそもそもアルコールそのものな気がする
ともあれそんなのを飲んでしまっては下戸の半人は堪らない
マグの半分位を呷ってしまえばナナメ上を向き火炎放射
502 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/17(土) 00:06:52.16 ID:waBriZZ6o
>>500

「ニガヨモギの酒か。癖が強いな」

 そう言いながらもガブガブ飲んでいるイムカである。
 相変わらずの酒豪ぶりである。芸術と酒。これは切っても切れぬカンケイである。

「優れた下士官はやることが多いものだよ」

 言いながらも逸話について考える。
 確かに逸話とは時にカウンターとなる存在を招くものだ。そういう証明困難な因果は侮ってはならないものの一つだ。

「まあ…老師(ウルリック)には借りも多い。精々、動いてみるさ」

>>501

「………」

 がおーをする半人を見ながら、こっそり嘆息をついて、
 やっぱり、ぽんこつなのだろうか?と思うイムカであった。

【シリアスの続かないやつめ!であった】

//ではおいどんはこれにてーノシ
503 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/17(土) 00:16:48.18 ID:OGLPjyBE0
>>501
「ワザマエ!」
―――ギィ★

ガオーなタェンティースに笑顔満面なアキレス ベティも楽しげだ
そんな火炎放射に素早くマシュマロをかざす どこから持ってきた? 気にしちゃだめさ

チリチリとほんのり炙られアツアツトロトロの焼きマシュマロをベティに進呈

―――ギィ♪
嬉しそうに齧るベティちゃんでしたとさ

//それじゃこの辺で
504 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/19(月) 22:19:44.69 ID:WSrV+7uqo
【とあるファンタジー世界にて――】

 金属の王国の近郊には恐ろしい人喰い鬼が棲まうという。
 この恐るべき亜人達は豊富な鉱脈が眠る鉱山を占拠して富を収奪し、
 人里に降りては女子供を問わずに生きたまま喰らい、腹を満たすという。

 金属の王国はずっと、この連中を戦い続けてきた。
 殺され、奪われ…元々ドワーフの血が混じった金属の民だ。
 その怨恨は根深く、グリーンスキンと同等、あるいはそれ以上の脅威として認識されている。

 それが人食い鬼…すなわちオーガである。

 −−−−−−−−
 −−−−−
 −−−

「と、いう触れ込みもあって、今回は脅威査定のために出向いてきたわけだが…」

 今回、イムカ・グリムナーはカノッサ・テクノロジー社の出向機関(何かレアマテリアルの購入を円滑云々とか)からの依頼で、
 この国の脅威となっていると思わしき、オーガの脅威査定のために、誰もが滅多に近づかぬ霊峰奥地に足を踏み入れたのだが…

「ふごふご」
「ふごふご」
「ふごふご」

 確かにたくさん居た。灰色の巨大な…全長3メートルはある巨人達が。
 連中は越境者達を発見するなり、「おぎゃぐさんがぁ?」とやたらなまった言葉で近づいて、
 イムカが塩やら胡椒を見せたら、大層喜んで集落に案内してくれるということだ。

「ふごふご」

 罠のにおい?まるっきりない。というより、なんかすげえのんびりしているというかトボけた調子というか暢気というか。

【おなかが空いたといってはその辺の岩石をオニギリみたいに齧っている姿は実にアレだが獰猛というと疑問符である】

「…恐ろしい?女子供を生きたまま?富を収奪? うーむ?」

 イムカも首を捻る。
505 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/19(月) 22:28:55.01 ID:aeLp4YDD0
>>504
「これが凶暴で凶悪でブルタルでクルーエルな鬼ども?どこがだイディオットめ」
【岩を齧るオーガを眺め、イムカに耳打ち。「無駄足踏ませやがって」という怨嗟の混じった囁き声】
「随分と誇張されまくってたみたいだな。これなら、お前の方がよっぽどクルーエルで恐ろしい」


「…なあ、ちょっといいか?どこまで歩くんだ?あんたらのその、集落とやらは。
 それともう一つ、大事な話だ。何か人に誤解されそうなことやったか?物を勝手に持ってったとか、案山子を食ったとか」
【声を張り上げ、案内してくれるオーガの背中に問う】
【あまりにも前情報と違いすぎる。何らかの誤解でも生じたのだろうか】

「或いは、都合のいい悪役に仕立て上げられたか…」
506 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/19(月) 22:30:34.03 ID:zL224K6T0
>>504
「なんか前に会った連中よりものどかというか・・・」

この男はオーガに対するメタヘイトは持ち合わせていない
ミスリル購入を目的とした巡礼の旅 激しい吹雪の中 あわや凍死の危険にあったアキレスであったが
道中で会ったオーガに命を救ってもらった経緯がある

ちなみにロイにも依頼が回ってきたが断った

ロイ「俺はこの国の元兵士だし ドワーフ混じりが行って歓迎されるとは思えん
   オーガには社会に出て一定の信頼を得た者も多い 実際付き合ってみれば気のいい輩も多いのさ
   ついでに言うが 俺の考えは金属の王国の民としては異端も異端 聞かれれば非国民扱いまちがいない物言いだからな」

「これよかったら食べてよ」
と 『人からすれば』大型の瓶に入った蜂蜜を手土産に村に入るアキレス
巨人相手でもひるまず 実にのびのびと村の中に入っていくのであった
507 :ひいらぎ [sage]:2017/06/19(月) 22:32:15.65 ID:TDts9ODDO
>>504
…い、いむいむ…???
あれはいったいどーなっておるのじゃ…確かに異形のもの(?)はおるみたいじゃが…あれが生きたまま女子供とかを貪るようにはわしには到底見えぬのじゃが…なんなのじゃいったい…

【嬉々として、まるで客人をもてなす様に集落を案内するオーガを指差し黒髪ロングの少女がひそひそと耳打ちする】

…まぁ、いむいむがおる以上はこのままでは終わらぬのは容易に想像がつくが…いや何とも…

【苦笑しつつ後をついていく少女】
508 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/19(月) 22:34:15.91 ID:zL224K6T0
//追記

ロイ「そりゃオーガの連中を相手にするのは兵士でも骨の折れる仕事だ 一般人からすれば恐ろしいだろう
   富を収奪ってのもアレだ 鉱脈の上に住んでたら掘り返せないからな 女子供を・・・ってのは・・・多分
   野良で腹をすかせたのが旅行者でもお誘ったんだろう 気のいいと言ったが 全部が全部理性的な行動がで出来るわけじゃない」

イムカの事前情報に 自分の考えを当てはめていくロイ
なおロイはこの場にはいない 上記の証言は依頼を受けた直後にお居合わせたロイの言葉である
509 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/19(月) 22:43:27.03 ID:WSrV+7uqo
>>505

「か弱い女をつかまえてよくもまあ、そこまで偏見をこじらせることが出来たものだ」

 無表情にソーマタージのこめかみに拳をあててギリギリギリ。
 こういうところがブルタルでアレだと誰か指摘しないものだろうか。

「んあ〜。集落まではもーっちっどだでよ」
「ええっど、オデたち?誤解?よくわがんねげど…こええヤツラとはいっぱい戦っているど」

 ずしーんずしーんと歩きながら言う。

「お山j削って毒ながすんだぁ。娘っこやガキばらも大勢死んだで。がなしいで」

【都合のいい悪役と片付けるのも何か違う気解である】
【※鉱山発掘は山を汚す→そしてそれの撃退すればただ糧を得ようとする鉱人からはどう見えるか?】

 −−−−−−−

>>506

「おめ、いいやつだで〜!はちみつにイキのよさげなサソリだぁ」

 瓶を空にかかげて大喜びのオーガたちである。
 何故かついでにベティまでひょいと持ち上げているが、食料のひとつと看做されている気配濃厚!
 ナムアミダブツ!

 −−−−−−−−

>>507

 女子供を生きたまま食う!恐ろしい人食い鬼。はてさて――

「むすめっご、おでの肩にのるとええど。山道はほせえ足にはキツイで」

 ひいらぎをひょいと摘んで毛皮に覆われた肩に乗せようとする。
 ちょっとにおいがするが、まあそれは仕方がない。ずしーんずしーん。

「私の世界にもオグリンって似た連中がいるがな。まあ、こういう連中だ。オツムはちょっとアレだが付き合うと中々楽しいヤツらだよ」

 頑健で忠誠心に富んだオグリンの亜人種分隊イムカも大いに活用していた。

「むすめっご、オデの娘の小さい頃ににてるでよー」

 オーガの娘にそっくり?これは果たしてホメ言葉なのか謎である。
510 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/19(月) 22:50:51.59 ID:zL224K6T0
>>509
―――ギィ!?
ベティはアキレスから離れまいとしがみついている
だがパワはオーガに勝てるわけがない ならばどうなるかと言うと・・・

「あ〜えと すみません はちみつだけでベティは勘弁していただけないでしょうか・・・」
ベティと一緒に釣り上げられたアキレスが申し訳なさそうにオーガに進言するの図

―――ギィ!!ギィ!!
ベティちゃんは必死でアキレスにしがみついている
511 :ひいらぎ [sage]:2017/06/19(月) 22:53:17.21 ID:TDts9ODDO
>>509
おわ!!!何をするのじゃはなs

【イムカ氏と話していると突然後ろに現れた巨大なオーガに首根っこつかまれてひょいと肩にのせられてしまう】

…な、何じゃ…意外に親切な種族なのじゃな…やはり他人から聞いた情報だけを鵜呑みにしてはいかんのじゃ…

【オーガの肩にのせられてそのまま運ばれつつ】


…てかわしがオーガの娘に似とるとか…どこをどうみたらそう判断出来るのじゃろうか…一度人間界の眼科的なところにいってみたらよさそうじゃが…一応わしは「元」人間じゃが人間の特徴とかはだいぶ残っておるのにまったく…

【肩にのせられ揺られつつぶつぶつ呟く少女】
512 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/19(月) 22:53:57.37 ID:aeLp4YDD0
>>509
「あおおおーーーっ」
【山道に金属を擦り合わせるような嫌な音と悲鳴が響くのであった まる】


「成る程…。鉱夫共にとっちゃよろしくない相手だろうよ」
【話は見えてきた。彼らもまた自分達の生活を守るため戦っていたのだ】
【人の生活かオーガの生活か。そこの良し悪しを決めるのは自分ではない。気分が乗った方に転ぶだけ】

「鉱山で発掘とかしないと鉱夫は生きていけない。だがその汚染でオーガが生きていけない。
 …どうするね。報告したところで一蹴されそうだが」
【気の良い連中なのは数回話しただけで何となく察せられたが
、これを憎み合っている件の国の連中に言ったところでどうなるというのか】
【良くて気狂い扱いで追放、悪くて服役や処刑か。良くない方向にばかり想像は膨らむ】

「どうするんだ?下手に引っ?き回さないでそっとしておくのも手だと思うぞ」
513 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/19(月) 23:11:15.09 ID:WSrV+7uqo
>>510
「ふご?イキがよさそうだで?シチューにしたらうまいど?」
「んだんだ、オデんとこのブッチャーのシチューはそれはもううまくてよぉ」

 何か親切心でベティを食材にしようとしている!文化がちがーう まる

>>511

「?オデ、目はとてもいいど?」

 話がかみ合わぬ!

>>512

「任務は任務だ。脅威査定を粛々と行うとしよう。結果と反応までは知らんよ」


【全員対象】

 さて、今回の越境者の目的は脅威査定である。それを忘れてはならない。
 気のいい連中であることは間違いないだろう。ならば脅威ではないのか?
 今回のミッションのキモはおそらくそこになるだろう。

【集落に近づくとドカーン!という大きな音と何か爆裂する音。そして、がっはっはと沢山の大笑いが聞こえてきた】

「集落…か」

 そこは天然の要害と呼ぶべき場所で、入り口の門は獣に似せた石造りとなっている。

「かえったでぇ〜」

 オーガが声を発すると、入り口の門はズズズと鈍い音を鳴らして開き、内部の様子を見せてくる。
 巨大で粗末な革の天幕が幾つも並び、彼等の神のトーテムか苔むした岩が幾つも並んでいる。
 が、何より目を引いたのは――

【オーガたちが大砲を天にぶっぱなしてゲラゲラ笑っている】
【お空を見れば、色とりどりの煙がポーンを弾けており、花火めいた楽しい行事にも見える。が】

(…中世期ベースの世界で大砲という火力を亜人種が手に入れている?)

 獣を模した石造りの門…文化の断片とすれば、手先は決して不器用ではない。
 地面を見れば、石で削った文様…越境者の特性により理解できるが文字である。イシとかデカイとか簡潔なモノだが。

(火薬を持っていて、製鉄技術も取得済み…)

 オーガの一団が装備しているガットプレート(腹当て)。
 革や木や叩きつけた金属片ではない。しっかりとした防具、だ。

【気のいい連中…集落のオーガたちもこっちを見るなり腹をポンと鳴らして笑って「おきゃくだー」とか、「ニンゲンが腹こわさねメシあったっげ?」
 とか、如何にも歓迎ムードである。「山道大変だったでねが?」とか気遣う声すらある・・・が】

「…どうしたものかな」

 イムカとて思わず溜息混じりにつぶやいてしまった。
514 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/19(月) 23:21:21.18 ID:zL224K6T0
>>513
「あ〜え〜とそうじゃなくてですねその〜」
文化が違うからね 仕方ないね

―――ギィ!!ギィ!!
ベティちゃんと一緒に集落までぶら下げてもらうことになりました まる

「そう こいつはまだ赤子なんだ!! 信じられないと思うが こいつすんごくでかくなるんだ
 そうすれば食いでがあってみんなもお腹いっぱいになるだろうから それまで育てているんだ
 だから今はまだ食うのは予想じゃないか ね?」

―――ギィ!!ギィ!!
アキレスの言い訳 ベティちゃんもまだおいしくないよーと言わんばかりにハサミを振り上げている

「え〜とその なんだ イムカタン」
脅威査定で頭を悩ませるイムカに進言

「とりあえず刺激しなきゃ安全とか言っとけばいいんじゃね?」

ただし 下手に刺激すれば大変恐ろしい脅威にもなるだろう
515 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/19(月) 23:24:01.71 ID:aeLp4YDD0
>>513
【爆発音には慣れている。特に反応も示さず、黙って天を仰ぐ】
【爆発と共にカラフルな煙が爆ぜていた】
「花火か?オーガ共がなんであんなものの作り方を知っている」

【門に触れてその出来栄えを確認し、地に膝をつけて文様をなぞる。文字だ】
「おまけにあの防具…。まさか鉄まで作って加工してやがるのか」


「この地の人として考えれば、徹底的に滅ぼすべきなのだろうよ。この世界のこいつらにあの技術は不要極まりない。危険だしな。
 …けどこの国が滅ぼうがどうなろうが俺は知ったこっちゃねえし?こいつらの方が楽しそうだ」
【ソーマタージも決めあぐねているようだ。歓迎ムードの中、複雑そうな表情を浮かべる】
516 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/19(月) 23:37:23.67 ID:WSrV+7uqo
>>514

「ふご〜??」

 アキレスの話が難しかったのか?マーク点灯なオーガ達。
 ここでイムカは助け舟を出しておくかと決心する。

「すまないが私の非小食なのだ。くれてやると最後の食料に困る」
「なっとくだで!」

 そうして素直にひっこむオーガたち。
 イムカはベティに対してバチコーン☆とウィンク。さて、助かったと安堵すべき場面だろうか。

【そして、アキレスの進言に対しては――】

「話の転がり方によっては…これ以上野放しにすれば〜と全面戦争か。拙いな」

 文化レベルが高くなりすぎている。これは良くない傾向であった。
 私人としては好ましくとも、国家視点では話は別である。

>>515

「力なくば獣として狩られるのみ。力をつければ脅威として排除にかかる。ジレンマだな」

 前情報を聞けば、金属の王国とは不倶戴天の敵同士とのこと。
 オーガも生き残りを賭けて、傭兵として、旅人として、他の国より文化を持ち帰り…必死だったのだろう。本当に。
 そして、その努力は実った。製鉄技術を得、黒色火薬すらも手に入れ、文化を得た。

【彼等は成長を果たした。もう獣ではない。頑健な肉体と文化を持った…人類の脅威だ】


【全員対象】

 オーガの集落を見れば、金属の工芸品らしきアクセサリや寒さをしのぐ毛皮、鉄の武器や防具などは、女の仕事らしい。
 男が狩りに出て、外敵を排除し、女が文化をカタチとする。そういうサイクルだった。

【雌のオーガは極端に巨大な体躯ではなく、背は高いがむしろスラっとした体系で、
 灰色の肌はオリエンタルな雰囲気があるがむしろ美人が多かった】

「女房とがきばらのためにいつも頑張れるで」

 振舞われた乳酒を片手にがっはっはと笑いながらオーガは告げたものだ。
 おおらかで豪快な雄のオーガと異なり、雌のオーガは貞淑といった感で言葉少ない風であった。

【何か色々煮込んだ感じたが少なくとも腹は壊さないであろう豪快スープが振舞われ】
【焚き火を囲んで、オーガが腹をポンポン鳴らして歌って踊っている。こういうところはむしろ牧歌的ですらあった】
517 :ひいらぎ [sage]:2017/06/19(月) 23:45:42.68 ID:TDts9ODDO
>>513
…いや、視力(?)がどうとかの話ではなくてな…

【ズレた突っ込み(?)に対してぶつぶつと弁明(?)する少女】
518 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/19(月) 23:48:16.13 ID:zL224K6T0
>>516
べしゃりと解放されるアキレス&ベティ
―――ギィ・・・

感謝すべきところなのだろうきっと でも結局 非小食(原文ママ)納得のいかないベティ
一応おざなりにハサミを振り上げるのであった

「結局査定はどうでもよくて 攻め込む口実が欲しいんじゃない?」
ぶっちゃけ金属の王国にとっては今殺すか 後で殺すか程度の差しかないと思っている

【それからどうした】
「ガツガツムシャムシャ」
―――ギィ♪

振舞われた酒と飯を一心不乱にかっこむアキレスとベティ
さて 腹が満ちれば

「うわ〜すっげぇ〜この腕オレの腹周りぐらいあるんじゃねこれ」
 オーガ相手にヨイショtimeである

「すごいな〜こんな腕してたらどんな凄いことしてきたんだろうなぁ〜聞きたいなぁ〜」
ロイからの前情報により この手のおだてに弱いことは聞いている

「ねぇ〜おしえてよ〜ねぇ〜」
太鼓持ちムーブ充填 オーガのご機嫌を窺う
519 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/19(月) 23:49:46.48 ID:SIg+sYDfO
>>516
「こいつらが悪かどうかを決めるのは俺たちじゃあない。祈りはしてやるさ、繁栄するようにってな」
【あれだけの技術があれば、少なくとも人間相手に惨敗する事はないだろう。それどころか、下手な一国程度なら逆に追い込みかねない】
【人という種の脅威と化したオーガ達、前情報とは随分と差があったが、脅威である事に変わりはない】


「よくある形だな。女が家を守り、男が外に出る。良い形だ」
【振る舞われた乳酒に一瞬怪訝そうな顔を見せるが、特に何も言わず飲み干すとおかわり。機械の身故、酒にはそこそこ強い】
【男と女で随分と差があるように感じたが、それはもうそういうものなのだと割り切って黙っておいた。自然界でもよく見る】

【真顔のまま牧歌的光景に合いの手を挟み、手拍子を合わせる。よくわからない豪快スープもそれなりに気に入った】
【良い連中だ。個人的には、みすみす滅ぼすのも惜しいほどに】

「……なんか偵察ってか、パーティーだな?報告書まとめといてくれ、俺にそういうの期待するな」
520 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/20(火) 00:03:55.53 ID:FIfR6cHho
>>517

 宴で判明!意外なことにオーガの女は結構レベル高い!
 これにはひいらぎは将来性を見込まれたのだろうかと誇ってよし!

【オーガの目は良かった!フシギ!】

>>518-519

「がっはっは、では次はオデがドラゴンの焔を飲み込んでくっちまったはなしだで」

 アキレスのヨイショに多分に誇張を含んだ自慢話が始まる。
 その傍らで、イムカとソーマタージは比較的シリアスに今度の展開を思いを馳せる。と、ここで――


【全員対象】

 宴とたけなわといったところで、越境者達は族長よりの呼び出しを受けることとなる。
 一際大きな天幕に入ると、東洋のキモノを着込んだ雌オーガが礼をとって歓迎してくれた。

「どうも遠路はるばるおこしやす。歓迎しますえ」

 他のオーガと比べても言葉流暢な族長である。

「こちらこそ、歓待を受けている」

 イムカが返答をすると、族長は金色の瞳で越境者達を見やり、スンと鼻を鳴らして、

「…強い匂い。この国の匂いでもない。この世界のどこにもない匂いです」

 族長は奇妙な表現をした。このセンス。言葉通りの匂いというよりは、
 もっと別種の何かをかぎつけているようなそんな感じである。まさか異世界人とまで見抜かれたわけではないだろうが。

「皆さん、この集落を見て、宴を楽しんで…どのような印象をもたれました?
 ウチも族長として、やっぱり忌憚なき意見が聞きたいものでしてなぁ…シツレイがなかったかとか」

 ウチの子らは豪快というか大雑把ですから…と冗談交じりにも告げたものだが、
 おそらく質問の意味はもっとシリアスなものだ。

 −−−−−−−−−

「ウチたちは…このままではいけないと思ってます」

 文化を手に入れて、獣として駆逐される未来は回避できた。
 しかして、今のままでは待っているのはより陰惨で絶望的な戦いであることは知っている。

「書状を…これは金属の国の優力者に。この印と金粒があれば信じてくださるでしょう」

 この族長はかなり名の知れたオーガらしい。それも諸外国より文化を吸収し、ここまでオーガを拡大させたのはその手腕だ。
 だからこそ、金属の王国では第一級の脅威対象であったし、同時に比較的交渉が成立する存在であるとも暗に目されていた。

「必死に、生きようとすればするほど、先がなくなっていく気配が強まっているのを切に感じます。
 ウチが生きている間は無理でも…誰かが始めないといけないのです。どうかご協力を」

 オーガの聖地にまで足を踏み入れる胆力と、政治的背景を有さない面と、
 何よりも、強い因果のにおいを感じ取ったのが理由だという。打算と計算と、そして運命に賭けている。

【一族を世界に解き放ち、文化を得て繁栄させたのはこの族長の先見性にあるのだろう】
【同時に一代の英傑が為したこのオーガの拡大というなら、確かに破綻までの時間はそう多くはないのかもしれなかった】
521 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/20(火) 00:16:06.97 ID:ZZC5LnD2O
>>520
「…あんた、その皮剥いだら狐耳とか出てこないよな?ンなわけねえよな」
【族長の衣装と口調に一瞬嫌な事を思い出し、刀に手を伸ばしかけるがすんでのところで抑える。気の迷いだった】
【勧められれば座り、一言断りを入れて了承されれば煙草を取り出す。不遜!】

「俺に正直な感想を聞くか?匿名掲示板の方が優しい表現だと思う事になるぜ。
 …今のままじゃ長くないかもな。それもとびきり悲惨な終わりを迎える。賭けてもいい」
【目を閉じて戯けた様に返すが、開かれた龍馬は鋭い眼光を放ち、続く言葉は遠慮も何もない、個人の見解を伝える】

「発達しすぎている。人間にとってはこれ以上ない脅威だろうさ。
 ただでさえ自分達より力もある連中が、火薬や製鉄、おまけに文字まで作り出してる。皆殺しどころかこの地も滅ぼされかねないかもな」


「良いだろう、引き受けた。報酬は…そうだな、何か鉱石と、さっきの酒を適当な容器に一杯入れてくれればいい」
【書状を受け取り、数秒見つめると承諾。そこまで頼まれて無視するには、些か長居しすぎた】
【タダ働きはしないのというモットーを納得させるための要求なので、提示した条件も瓶一本程度の量の酒で引き受けるだろう。気紛れでこういった事をする】
522 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/20(火) 00:17:11.76 ID:M7uZXJMx0
>>520
「うわマジかよスッゲェマジで」

オーガのフェイクマシマシの自慢話にオーバーリアクションで応じるアキレス
きっとオーガの諸君に気に入られたことだろう

【それからどうした】
「え? アッハイ楽しませてもらってま〜す」
お酒で頬が紅いアキレス君 なんかチャラ男ムーブなお辞儀

「え? あぁいやそんなアハハハハハハハ・・・」
まるで越境者なことを嗅ぎつけられたような言葉に神像がどきりと大きく脈打ち 慌てて頭を掻きながら誤魔化そうとするが

「あぁ 愉しかった」
質問の意味に表面上な回答をするのであった

そんでもって

「・・・わかりました 必ず」
誰が書面を受け取るかは知らないが 誰もいなかったら自分が受け取ろうとするだろう

「んでまたここに来れたら 自慢話を聞かせてください そのために俺は頑張ります」
と 屈託のない笑みを浮かべるアキレス

―――ギィ!!
ちなベティちゃんは自分を食料にカテゴライズするなと オーガの長に抗議していた
523 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/20(火) 00:24:54.61 ID:FIfR6cHho
>>521

「もちろんです」

 色とりどりの美しい石を入れた革袋が手渡される。それと乳酒だ。
 これは儀礼でもあった。報酬を用意し、頼みを委ねる。そうであらねばならない。

>>522

「ありがとうございます」

 しっかりした礼。しかして、

「いやぁ…その、美味しそうですし?」

 ベティの抗議に対する反応はやっぱり腹ペコオーガのそれであった!


【全員対象】

「…保証はせん。どのような反応が起こるのかもわからん。それでもよければだがな」

 イムカは、この依頼が示す先見性ゆえに、むしろオーガの脅威査定は極めて危険であると評価せざるを得なかった。
 力押しだけではなく、先を考えて行動できる?共存など端から頭の片隅にも考え及ばぬ駆逐論者達からすれば、
 これは最大最悪の脅威以外のなにものでもないのだから。

【こうして一晩をオーガ集落で過ごし、毛皮のコートやら食料やら幾つかのオミヤゲを貰って帰路につくのだった】

 脅威査定の結果、カノッサ・テクノロジー社はむしろ文化的接触が成立するのならばと、
 むしろ、かなりの好感触を受けたらしい。少なくともカノッサが介入してどうのこうのというのはなさそうだった。

【が、情報というのは何処からどのように流れるものか、イムカの査定はこの国の中枢にも届いた】
【さらに越境者達が齎した書状は、融和派と呼ばれる新たな派閥の誕生を生むことになる】

 越境者はこの国に混乱をもたらす使者となったのか。この時点ではまだ明確な回答はない。
 解ることは、この金属の王国に絶滅戦争以外の新たな種が撒かれたことと――

 −−−−−−−−

「よいではないですか。一代の英傑とは…しかし一代限りでしょう」
「甘い夢を見ているなら見させてやればよいのじゃ。死体になるまでな!」

 ドン!とドワーフの怨恨の書が広げられる。これまでにオーガの殺された戦友。家族。決して忘れることなどできぬ。

「商人ギルドは概ねこちらにつきました。鉱脈が広がれば大いに国は富みますからな」
「ソロバンなどどうでもいい!連中は、連中は殺さねばならぬのだ!でなければ、この恨みは悔しみは何処にもっていけばいいのだ!」

 −−−−−−−−

 新たな可能性など断じて許容できぬ者達の激しい激昂であった。

//いじょ!
524 :ひいらぎ [sage]:2017/06/20(火) 00:38:41.84 ID:5o0beawDO
>>520
…ほむ、どーやらお主達の目はフシアナではないようじゃな…

【宴で出されるおちゃけとかを上機嫌で飲みつつ】

…わしは今はこんなじゃが将来はとんでもないびしょーじょにせいちょうするのでな、まあお主達の先見の目確かなものじゃと言わざるを得ないみたいじゃ…

【宴で出されるおちゃけとかをを口にしつつ楽しそうに話す少女】








/ご、ごめんなさい…私はちょっと限界みたいなので落ちますです…またお相手してもらえれば嬉しいです!!!!ノシ
525 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/20(火) 00:40:58.80 ID:M7uZXJMx0
>>523
―――ギィ!!
嗚呼食料扱いは無くならない ベティちゃんは激怒した

そして金属の王国に灯った新たな問題 どうなるかは誰にもわからない

【狭間のスクラップヤード】
アキレス「・・・とまぁこんな感じ」
ロイ「そうか・・・」

止まり木の宿一階 そこでアキレスの言葉を聞くロイはどこか神妙な顔

ロイ「・・・あいつも頑張ってんな」
アキレス「え? オッサンあのオーガと知り合いなの」

ロイはそれきり口をつぐむ グラスの中 ウィスキーの中を泳ぐ氷がカランと音を立てた

//おつかれー
526 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/20(火) 22:40:27.66 ID:FIfR6cHho
【カノッサ・テクノロジー社】

「あ〜やっと終わったデス」

 やや気だるげな口調で言葉しているのはα-12。
 C.T.S.S.の名物トンチキクローントルーパーである。

【彼女は最近。ダメダメな姉の願いをひょいひょい聞いて超絶やべえ世界に突撃するハメになった】
【その際、汚染魔力の中で活動していたわけだから、帰還後に体内のクリーニングや精密検査などまあ色々とやられたわけで】
【そして、肉体的な変異のみならず、精神的な変異も被っていないか心理テストやら魔力による走査やら、うんざりするのも無理あるまい】

「もち、結果は花マルデス。α-12はとても健康かつ女子力たっぷりの優良ガールデス」

 まあ、元々の性根の歪み加減は直らなかったらしい。ナムサン!
527 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/20(火) 22:49:55.56 ID:V9Okx/eI0
>>526
「……あ、どーも」
「お疲れ様です、性格以外に異常がないようで何よりです」

同じく、何やら細かな検査やら何やらメンテナンスでやって来ていた半人
大まかには生まれ故郷の研究所跡に住まう指揮官機に行って貰って、細かな最終調整を此方でといった具合らしい

「……数日間、全く機能しなかったアシスト等が全開だと」
「逆にどうにもこう……難しく感じます」

ストラーヤの発動と、重度の汚染の影響でしばらく無能力者同然に過ごしていたのだ
それがバッチリ全快していれば矢張り、多少の違和感はあるモノらしい
528 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/20(火) 23:00:39.42 ID:FIfR6cHho
>>527

「だーれーのせーいーかーくーデスデス」

 頬をリスのようにぷくーっと膨らませながら、
 換装したてのタェンティースの生体皮膚のホッペをむにゅーんと引っ張るのである。

「びゅーてぃふぉーなα-12の品行方正具合にケチつけるとは、相変わらずポンコツ=サンはポンコツデス。
 α-12のベリー活躍あってのミッション達成デス。大惨事もとい大賛辞してもバチあたらねーデスよ?」

 と、まあ、このような事をのたまっているが、実際今回の件では結構頑張ったα-12である。
 ひょっとして褒めて欲しいのか?であるが、根っこは結構あまえんぼだ。

「無駄に(強調)ありあまるゴリラ的パワがなくなって、しばらくはか弱い女子堪能できてよかったんじゃネーデスか?」

 両手の指でズビシポーツをキメながら、さっそくおちょくりモードなα-12である。
 が、デス?と頭に電球マークを点灯させると、

「ああ、忘れる前にデス。こっちのメンテ終わったのでお返しデス」

 言うと、アタッシュケースから赤刃を取り出してひょいと寄越す。
 こっちもエネルギー負荷が膨大でCEO直々の活性の祈祷を必要としたのだ。
529 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/20(火) 23:05:39.22 ID:V9Okx/eI0
>>528
「ひらい、ひらいふぇふ」

半人の頬はオモチめいて柔らかく、みよーんと伸びる、それはもうみよーんと

「……うん、まぁ……」
「助かりましたよ、改めてありがとう」

無茶に付き合わせましたね、と撫で撫でるべくに手を伸ばした
どうにも半人、この所作がなかなかに嫌いではないらしい

「無駄にって言わないで下さい、あとゴリラとも」

ここに来てから全くゴリラだのスモトリだの、散々な言われようである

「……ん、あー……」
「まだ、お返ししなくとも……?」

とは矢張り当然の疑問である
己が武器のひとつ、月光は戻ったのだから
530 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/20(火) 23:16:46.10 ID:FIfR6cHho
>>529

「デス!?あ、改めて言わなくてもイイデス…ハッ、さてはこの殊勝さはバグめいた精神汚染によるもの!?
 精密検査たらなかったのでは疑惑デス!!」

 すかぽんたんな事をほざいているがようするにあまりにもストレートに褒められたものだから照れている的反応。
 こういうのも捻くれたツンデレとでもいうのかは知らん。

「デスデス。力持ちの金太郎飴的な宿命デス。あきらめ肝心デス」

 複雑な乙女心()を介さぬ断言である。ナムサン!

【んでもって、赤刃については――】

「CEO曰く、ポンコツ=サンが持っていたほうが役に立つっぽいそーデス。
 実際、ポンコツ=サンもこの剣のパワ、あったほうがよさ気デショう?」

 言いながら、新品同様のピカピカになった赤刃を示す。

「まあ、無駄にパワフルなポンコツ=サンなら二刀流もイケるデショウし、
 それぞれの性質の違いを活かしたタクティクスも構築できるはずデス」

 ここは膂力の都合で二刀流は選択除外なα-12にはない強みであろう。
531 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [sagd]:2017/06/20(火) 23:28:50.63 ID:V9Okx/eI0
>>530
「……まぁ、わたし自身バグみたいなモノですし?」
「……あ、録画回しても?」

そんな様子を微笑ましく見詰めながら
尚、アイカメラの起動の是非を問うのだがその時点で色々と台無しなのだ

「おかしい、クマと相撲なんて……」
「……あぁ、多分、しても負けません」

脳内で様々なシミュレーションを錯綜させる
そしてヒグマレベルの戦力と無手での格闘戦を行い、勝率を試算
ふぅむ、と視線を逸らしながら若干気まずそうに
まぁ実戦となればまた、色々と異なるではあろうが

「そう、ですか……?」
「……では、有り難く……」
「後で、CEO様にも直接お礼を申し上げたいのですが……」

実際その通りであった
多くの戦闘での半人の主火力になり得る赤刃の存在は大きい
トゥエルブに一礼、その後オズオズと尋ねてみるとはCEOへの御拝謁の是非だ
532 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/06/21(水) 00:00:16.82 ID:14Y4L6Lfo
>>591

「デスデス…ごほん、リョーカイデス。α-12がばちーりセッティンクしてやるデスヨ」

 エッヘンとポーズをキメながらしばしトンチキ会話を続けるα-12でありましたとさ。

//ここまで!
533 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/21(水) 00:07:04.35 ID:YlewKhr40
>>532
「……ほんとですか?」
「ありがとうございます」

一気に乙女回路全開で微笑む半人であったとさ

//ありがとうでした、お疲れ様でしたっ
534 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/21(水) 22:21:00.36 ID:14Y4L6Lfo
【2033年−アフガニスタン】

 この世界の情勢は徐々に悪化していた。
 スプロールで起こった越境者達によるメガコーポ襲撃。
 そこで、この世界が企業連及びカノッサ機関を始めとした越境組織による
 戦争経済の実験場にせんとする謀略に飲み込まれようとしていることを突き止めた。

【それを可能にしたのが越境者の越境能力…拉致された数多の越境者を解体してもたらされた技術だ】

 この潮流を止めるのは容易ではない。が、動かないわけにもいかない。
 明らかに越境者を実験の贄程度にしか考えていない連中に力を持たせすぎれば、
 最終的にどのような未来が待っていることか。ロクなものでもないのは確かだ。

【クルトは眼前の端末を操作し、プログラムを走らせる】

 ここは企業連の越境実験施設だ。より大規模が企業軍をこの世界に招聘するための実験場。
 そして、端末の無効側に見えるのは培養液に浮かんだ少なくない数の死体。
 それらは皆、越境者であり、エーカー動乱の折にはスクラップヤードで寝食を共にした顔も見受けられた。

【プログラムに従い、澄み切った色だった培養液がどす黒く濁る。これで肉体は形状を保てなくなり…これ以上もてあそばれることもない】

「ミッション完了した。これより帰還する」
≪了解した…貴様に――≫
「ウェットワークは慣れている」

 努めて感情を出さないよう声音に気を払いながらクルトは火の付いていない葉巻を咥える。
 一種のリラックス効果狙いだ。本当は火をつけて芳醇な香りを堪能したかったが。
 そうすればドス黒い気分も多少は晴れたかもしれない。

「さて、ここまでは順調だ。ランディングポイントまで油断なく…な」

 クルト・カントールは振り向いて同行者達に声をかけた。
535 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/21(水) 22:26:50.65 ID:IQL4r44s0
身の丈3mと少し 鍛え上げられた筋骨隆々の体にいくつも刻まれる大小さまざまな傷
簡素な麻のズボンと鞘に入った大振りな長剣

彼は人間ではない 名は捨てた 今の彼は種族名を表す『ギガース』

なんとなく見覚えのある顔が溶けていくが それに大した興味を示さず辺りを見回す
その辺の感覚はドライであった 負けた方が もてあそばれる方が悪いのだ

当初の目的は達成した 後は帰るのみ 戦いは無事に戻って初めて勝利と言えるのだ

『・・・・・』
不意の襲撃に備え 抜き身の件を肩に担ぎつつ クルトに従い移動を開始する
536 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/21(水) 22:37:34.02 ID:aTnqqPpQo
>>534
「オイ、火を点けろよクルト」
「その”クセ”は……見ててイライラする」

HEXA製の戦闘服に身を包んだジョシュアは、顔を覆うマスクを剥ぎ取って脱いだフードに格納する。
そうしてクルトに向かってオイルライターを差し出し、機嫌悪そうにその所作を咎めた。
煙草に火を点けずに咥える。ジョシュアはその行為が嫌いなのだ。彼女を思い出すから。
537 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/21(水) 22:41:59.86 ID:14Y4L6Lfo
>>535-536

「悪いな、ジョシュア」

 火をつけるまでは辞し、葉巻をポケットに収める。お楽しみは後回しだ。

「よし、それじゃあ行こう」

 最低限の言葉と共に告げると、クルトは先行し、施設の廊下を駆ける。
 途中には実験区画に潜入するまでに無力化した兵士が倒れている。
 皆、クローズコンバットにより昏倒・気絶している。

「………」

 襲撃・殲滅が目的ではないとして、この辺はクルトは割り切っていた。
 なお、実験を主導した研究員達を発見したときには、相応のツケを払ってもらった。
 非道の実験で得た知識事態が危険だと、抹殺対象ともなっていたゆえためらいはない。

【マッドサイエンティストどもに手を下したのはクルトかそれ以外か。そこは問題ではなかろう】
538 :ひいらぎ [sage]:2017/06/21(水) 22:43:17.93 ID:BJO1OpXDO
>>534
…ほむ…まぁなんとも胸くそ悪い光景じゃろうか…建物ごと綺麗さっぱり爆破して粉々にしてやれればどれだけ楽か…

【少女も一度は目にした事のあるメンバーも混じった水槽のようなものに浮かぶ何かをみつつ】

…もう仕事も終わって後は帰るだけみたいじゃが…
539 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/21(水) 22:45:18.42 ID:14Y4L6Lfo
>>538

「俺達は大量虐殺者じゃあない。連中の悪いところまでマネすることはないだろう」

 ひいらぎをそう嗜めながら>>537
540 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/21(水) 22:51:02.65 ID:aTnqqPpQo
>>537
「助かる、そのクセは一月散々見せられてきたからな」

ジョシュアが姿をくらませた少しの間、ギャラエと”一つ屋根の下で仲睦まじく”暮らしていたジョシュア。
共に過ごすうちにその所作だとか細かな癖を覚えてしまっているのだろう、特に印象的であったのがくわえ煙草だ。
クルトが葉巻を戻せば、珍しく自らも煙草を一本取り出して火を点ける。
ニオイが付くだとか理由を付けて普段任務中は煙草を吸わないジョシュアであったが、今日は違う。
まぁ、ウェットワーク続きでストレスも溜まりに溜まっているのだろう、仲間に対して当たりが強いのもその所為か。

「兵士達は殺らなくていいのか?こいつら末端じゃねェだろ」

借り物のガントリオン・双角にサプレッサーを嵌め、残りの兵士の始末は引き受けると告げる。
ジョシュアの考えでは、目撃は一人たりとも生かしておきたくないというのが本音だ。
ただHQとは別に、現場のリーダーはクルトである。彼が拒めば何もしない。
541 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/21(水) 22:55:11.55 ID:IQL4r44s0
>>537
行こうと言われてクルトの後を駆ける
道中の兵士については思うことはない

いや 実際には死合うのがこの男のモットーではあるが
そういう依頼であるならば致し方ない せいぜい骨を折る程度にとどめておいた

そしてマッドサイエンティストについてはほかの者に任せた
弱き者を屠ったと手 誉れに何にもならない やる意味が(少なくてもこの男には)無かった

ただいまは来た道を戻る
542 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/21(水) 23:03:48.94 ID:IQL4r44s0
//名前欄・・・
543 :ひいらぎ [sage]:2017/06/21(水) 23:05:57.57 ID:BJO1OpXDO
>>537
…ほむ…まぁのう…こんなゴミにも劣る何かと一緒にされてはわしも困るぞ…確かに「生きる為に」殺人をおかした事自体は何度かあったが…「これら」とは違うと思いたい…

【床に転がる研究員か何かを蹴飛ばしつつ】

…とりあえず今は無事に仕事を終える事が先決じゃな…その他の事は後じゃ

【仲間と共に一緒に行動、途中始末すべき対象がいた場合は私情とは一切関係なしに一思いに首をはねつつ出口へ向かう】
544 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/21(水) 23:08:13.64 ID:14Y4L6Lfo
>>540

「俺は傭兵だ。殺人快楽者じゃあない。しないでいい殺しはしないに限る」

 ある意味で、老齢になるまで兵士を続けてなお、人間性を保ち続けられた理由でもあった。
 綺麗事と切って捨てるのは容易。されど、その最後の一線を越えれば待つのは精神の荒野だ。
 少なくとも、この歴戦の老兵はそう信じていた。

>>543

「そういうことだ。お嬢ちゃん」

 実年齢は年下なのに老兵は相変わらずひいらぎを何処か子供扱いである。
 実際、外見だけみれば孫ほども離れているため致し方ないといえばそうなのだが。


>>540-542

【基地外部…荒野】

 外界に出て、後はランディングポイントまで帰還すればこのミッションは完了。
 脱出ルートの確保は既に終わっており、基地警備の大多数には異変が起こった事すら気付かれないままに
 全てがサイレント(静かな)うちに完結する。ここまでは実際パーフェクトであった。が、

【交戦区域(ホットゾーン)を越えたところで急な砂嵐に襲われた。前が何も見えない】

「…ッ、サイバネアイも役に立たないなこれは」

 砂嵐により視認性は著しく劣悪。後退の目くらましにはなりえるだろうが、
 前進することすら覚束ないのであっては、辟易とするというものだ。が、

「………」

 些か急に過ぎた砂嵐。不自然な程に。
 根拠など何もなかった。が、クルトは背負っていたM4カービンを構え最大限の警戒を行う。
 カン、である。証明困難なただの直感。そして、そのセンスが老境に入ってなお彼を生き延びさせている理由でもある。

【ハンドサインで越境者達に警戒を促す】

「……5…いや、6。敵の反撃…ではないな。別口で監視されていたようだ」

 深紅の篭手を地面に当てながら、視覚以外の何らかの方法で数を告げるクルト。
 むろん、この状況で告げる数といえば敵性存在であろう。

【砂嵐の向こう…幾つかの影が輪郭と伴っていく。緑色の眼光…その視線がいくつも奔った】

 タタタタタタタタッ!!

【砂嵐のザリザリとした暴風と砂利の音に混じって、やや濁った音と共に銃弾が越境者達に降り注いだ!】
545 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/21(水) 23:08:44.61 ID:14Y4L6Lfo
>>544
//>>543も含むである
546 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/21(水) 23:19:35.67 ID:aTnqqPpQo
>>544
「妙だな……」
「この規模の砂嵐なら10キロ先からだろォと見えるはずだ、誰か砂嵐を見てたか?」

基本的に、砂嵐というものは大きな茶色い積乱雲が地を這ってやってくるようなものだ。
大きくなればなる程に、それは事前の観測を容易にする。避けられるか避けられないかは別として。
今回はジョシュアはその予兆を観測できなかった。何かあるなと本能で悟る。
クルトと同じように警戒、単眼のバリスティックマスクを被り、呼吸と視界を確保する。

「撃って来たな……どうだ?ヤバそうか?」
「指示を頼む、だが狙撃は無理だ。この砂嵐じゃ砂粒の所為で弾丸の軌道が完全にデタラメになっちまう」

足元にいくらか着弾する音を聞いて、慌てず急いでジョシュアは伏せた。
伏せたままにスマートライフルを構え、アンブッシュの元を探してスコープを覗く。
肉眼とは勝手が異なるが、バイザーリンク照準器によって頬付けなしでの正確な照準が可能だ。
というより、マスクが邪魔で頬付けができないのでその補填と言った所か、カバーからの射撃がしやすいという利点はある。
547 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/21(水) 23:19:44.17 ID:IQL4r44s0
>>544
外に出た 後はここを離脱するだけ・・・

『・・・・・・』
不意の砂嵐 それに最大限の警戒をする
彼の故郷は不毛の荒野 故にどういったタイミングで砂嵐が起きるかは熟知していた
突然すぎるのだ 人為的な者であることは容易に想像がつく

朧げな影 確認するや駆け出す

『!!!』
長剣を前にかざし突撃する 致命傷となる場所のみを保護し 後はただ銃弾をその身に受けながらひた走る
タダ只管に白兵戦を仕掛けに動いた
548 :ひいらぎ [sage]:2017/06/21(水) 23:22:33.37 ID:BJO1OpXDO
>>544
だからお嬢ちゃんはやめんか老兵殿、わしは一応200年生きた不死者であってだな…!?

【出口辺りにいったところで少女は異変に気付き足を止める】

【数メートル先すら見えないような砂嵐らしきものが「突如」発生していた…そう、「突如」だ】

【これを「偶然」で片付けるにはあまりにもタイミングが良すぎる…故に少女は「違う結論」に達していた】

【すなわち…これは偶然ではなく「意図的」に発生した物。何者かが少女らを尾行、監視していて、何かしらの理由により発生させたのだと、そう判断した】

【うっすらと砂嵐らしきものの奥に影らしきものがうつり銃撃を受ける】

【敵は何匹か、判別はつかないがとりあえず小石を掴み、能力を最大出力で使い投げつける。ショットガンと同等の威力をもつ小石は広範囲に広がり影らしきものに向かってゆく】
549 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/21(水) 23:37:04.90 ID:14Y4L6Lfo
>>546

「相手も条件はさして変わらん」

 実際、光学スコープもさして役にたたない状態だ。
 相手の狙いがいまいち正確性に欠いているのもそれゆえだろう。

「そなえろ。こういう場合は大抵…突然だ」

 クルトはM4で牽制射を数回行うと、小銃を背負い、代わりにナイフとピストルを取り出して構えた。

>>547

 なにも障害物がない状態だ。たとえ敵の狙いが不正確でも、
 ラッキーショットで致命傷を受ける可能性はゼロではない。
 ここで盾となりえる大剣を持っているギガースはありがたかった。

>>548

 ひいらぎの小石が着弾する直前…影が輪郭を失って消えた。
 同時に背筋にピンと奔る悪寒――

「来るぞ!!」

 クルトの警告!

 −−−−−−−−

【全員対象】

 ギガースが突進すると共に砂嵐の向こう側にあった影が突如消える。
 が、次の瞬間――

>>547

 バッ!と小さな風音と共に影二つがギガースの上方に、
 高周波ブレードを構えて、その鎖骨から体内を貫こうと上から左右同時に仕掛けてくる!

>>548

 ひいらぎにも同様だ。石を投げたモーションの直後、
 眼前にボッ!と突如、ブラックアーマーを身につけた青白い肌の、毛のない頭部の、
 貌半分を髑髏めいたマスクで覆った兵士が出現し、その脚部…爪先から生えたブレードでひいらぎの喉を裂こうと迫る!

>>546

「―――!!」

 そしてクルトには2体、ジョシュアには1体、突如眼前に出現して、
 同時にジョシュアの側に出現した相手をクルトが射撃し回避行動を強いる。
 さらにクローズコンバットにより、ナイフと拳銃を用いて応戦!

【クルトでも3体1の格闘戦はかなり難儀であろう。敵が素人ではない】

 骸骨めいた容貌の相手であったが、ジョシュアには恐らく見覚えがあるはずだ。

「エーカー…アウトフィット!」
550 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/21(水) 23:52:23.90 ID:IQL4r44s0
>>549
腕に 脚に 腹に銃弾が突き刺さり赤茶けた血液が飛び散る
だが引かず 怯まず突撃を仕掛け・・・

影が消えた だが小さな跳躍を耳で捉える それも2つ
数を生かして連携した動き それを確認するや

迷わず右の者に狙いを定め横に移動し 左の者を置き去りにする

左の者にとって右の者の存在が邪魔になるように移動し 着地の瞬間を狙った攻撃
グ・・・と左腕を引き寄せ力を溜め 放つは刺突

だが引手を意識し ついた時とは違う軌道で瞬時に切っ先を引く

複雑奇怪な挙動の突き【蛇の下】を右の者の胴を狙い放った
551 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/21(水) 23:53:05.94 ID:aTnqqPpQo
>>549
「チッ……コイツ等か……」
「まァいい、うちの工作員を病院送りにしてくれたらしいじゃねェか」

アウトキャストか、と舌打ち。ジョシュアと同等の力を持つエージェントクラスはともかく、下っ端工作員が大勢彼等に殺された。
痛みとしては幹部を一人失うよりも大きい。まさに天敵。若しくは共に天を戴けぬ存在であることに違いはない。

「言っとくが俺ら私兵部隊(シャドーカンパニー)は……」
「そこらの兵士とはワケが違うぜ」

瞬間、おぞましい羽音と共にジョシュアの身体、両腕にあたる部分が恐るべき数の蠅となった。
かつてボストンを襲ったのと同じ、グリード本来の姿、キルスウォーム。世界を色のない灰に変えた力。
それらに触れれば、数多の物質は悉く分解され、捕食されてしまうだろう。
恐怖の群れは目の前のアウトキャスト兵に襲い掛かり、その群れの中に居る限り、蠅が少しずつ、しかし確実にその肉を食むだろう。

「……どォして誰も最初から最強の技を使わないんだろォな?」
552 :ひいらぎ [sage]:2017/06/21(水) 23:54:31.23 ID:BJO1OpXDO
>>549
…ちぃ!!!撃ちもらしたか…!!!?

【言った直後、突然少女の前に漆黒の鎧を纏いし戦士が現れる】

…な!!!?

【少女が声をあげた直後、兵士は少女に向かって刃による攻撃を放つ】
…おわぁ!!!危ない!!!

【咄嗟に横に飛び攻撃を避けようとするが、わずかにかすってしまい頭部から出血してしまう】

…この化け物が!!!食らえ!!!

【ゴロゴロと転がるがすぐに体勢をたて直し、今度は攻撃を仕掛けてきた兵士に向け、能力を最大出力で使用した拳銃で、数発弾を発射する】
553 :クルト・カントール【深紅の篭手】>>510 [saga]:2017/06/22(木) 00:07:44.34 ID:259XbfBGo
>>550

「………」

 ボッ!とエーカー兵Aの正中線を捉えた蛇の舌は、
 その複雑な軌道による敵手の左腕を天に吹き飛ばす――左腕…致命の一撃とならず!

「危険対象越境者ギガースと接敵」

 着地と同時に身を捻り、ギリギリに回避したエーカー兵Aは回避アクションと共に電磁ナイフを投擲!
 ギガースの喉を狙った三本のナイフが飛翔する!

【同時に後方ではエーカー兵Bがギガースの長大な背中を狙ってPDWを連射!】

>>551

「………」

 蝿の接近を感知するやエーカー兵Cはバックフリップで距離を離すと、
 高周波ブレードを回転させて蝿をバシバシと叩き落している。
 捕食速度以上に高周波のより分子レベル結合を強化、刃先に触れた物の結合を解れさせる刃の切弾力が上回っている

「お前さんの論法だがなッ!決めどころを誤ると効果が望めないからだろう!」

 2体1とジョシュアの介入により不利状態をやや軽減できたクルトはクローズコンバットを続けながら告げたものだ。

>>552

「………」

 空中前転で拳銃弾を回避、あらにもう一発を高周波ブレードで撃ち落し(この時、反動が予想以上だったのだろう。敵の動きがやや鈍る)
 次の一射は頭部を貫通するギリギリのタイミングで伏せて回避!

「弾道のクセが読まれたぞ!これ以上は銃には頼るな!」

 格闘戦を行いながらクルトが警告を発した。

 −−−−−−−

【全員対象】

 これが、越境者の現状であった。
 先の大戦で名をあげたか、元々戦力としてマークされていた者は時にアウトフィットの襲撃を受けるようになった。
 敗北し、離散し、巨大な敵組織ではなくなったアウトフィットであるが、ゲリラ的な戦術は越境者や敵対組織に
 少なくない出血を強いることになる。

 これもまた、越境者を取り巻く暗雲の一つといえるだろう。

//ここまで!
554 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/22(木) 00:14:36.37 ID:SZPotiq2o
>>553
「そうかな?衝撃と畏怖(Shock and Awe)ってモンがあるだろ?」

高周波ブレードによる迎撃にジョシュアはマスクの下でにやりと笑みを浮かべる。
エネルギーシールドのような高性能な防衛機構を持っていないということだ。
そうと決まれば、あとは物量で削り切るのみである。

「今の技が最強だとは……、俺ァ言ってないぜ」

腕組みしたままの状態で、彼のシルエットがおぼろげとなり、やがて不定形に崩れた。
羽音は増大し、やがてそこには膨大な数の蠅が顕現することだろう。
555 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/22(木) 21:34:58.66 ID:yZPYzpUa0
【近代ヨーロッパ風な世界】
道行く馬車 ガス灯の明かり 石造りの街並み

その街並みの陰に潜むのは 時代に取り残されたような武器だらけの短足男

視線の先は製薬会社の倉庫・・・と言うことになっている場所

「・・・アレがこの世界のエーカー・アウトキャストが越境者を保管している場所だ
 今かああそこを強襲 まだ意識がある越境者は救出 どうしようもない者は原子レベルに破壊
 研究者は容赦するな 施設は破壊する いいか?」

ついてきた仲間に確認を取る
556 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/22(木) 21:42:37.57 ID:XTidHKWa0
>>555
「保管っすかぁ……」
「むーん……あ、はいっす、分かりましたっす」

対して無手、紫紺の外套を羽織った少女
任せて下さいっす、と頷いてみせる
ユノはエーカーとの戦乱の末期に越境者として止まり木同盟へ参加し、終戦後はアウトキャストの散発的かつ獰猛な悪辣に対して武を振るっていた

「施設の破壊には、爆弾っすかね?」

ぐー、ぱー、ぐー、ぱー
拳を握り開く動作を繰り返しながら問い掛ける
突撃のタイミングを待ち、先陣を切るべくして突入するだろう
557 :ひいらぎ [sage]:2017/06/22(木) 21:51:57.13 ID:xgSw3eJDO
>>555
まかされよロイロイ、わしが一匹残らず綺麗さっぱり駆除()してやるわい

【10歳前後にみえそうな黒髪ロングの少女が、拳銃やナイフ等持っていく武器を手入れし、準備しつつ】

…まぁいつも通りの装備(拳銃とナイフ数本、後刀2本)で大丈夫そうじゃな…よし、では出発じゃ!!!
558 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/22(木) 21:55:40.37 ID:yZPYzpUa0
>>556
「発破はこっちで用意した がほかに何かできるならそれでもいいぞ」
頭陀袋から取り出したのは THE爆発物ことダイナマイトである

「やるぞ・・・!!」
ロイとユノ そしてMOB数人が倉庫に突撃を仕掛ける

だが倉庫の外には案の定警備がいた

警備「誰だ!! とまれ!!」
警備員は拳銃をユノに向け 制止を促してくる
559 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/22(木) 21:57:32.89 ID:yZPYzpUa0
>>557
「頼んだぞひいらぎ 帰ったら赤いもんじゃが出るまでワインを飲ませてやる」
そして一行と共にヒイラギも前進するだろう

>>558へ続く
560 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/22(木) 22:02:20.33 ID:XTidHKWa0
>>557-558
「私は爆発とかは出来ないっす」
「……叩いて壊すのも、時間が掛かりそうですしお任せしちゃいますっすね」

施設の破壊自体はロイとひいらぎ、それとモブ達に託す形となるであろう
ならばユノの役目は戦闘である

「止まらない……っすよ!」

警告の声が耳に届くとほぼ同時に輪郭をブレさせ、警備兵の元に肉薄
鳩尾目掛けた肘打ち、そして跳ね上げる形での顔面狙いの裏拳へと繋ぐコンビネーションアタックを仕掛けるべく踏み込んでいる
その結果の是非を拳先で悟り、打破が確認出来たのならば別の敵を
不破であれば更に左の掌底撃を見舞うであろう
561 :ひいらぎ [sage]:2017/06/22(木) 22:09:57.29 ID:xgSw3eJDO
>>559
ほむ、わかった!!!わしに任せろ!!!
【そういい、仲間達と共に倉庫(と、なっているところ)へと飛び出して行く】

【扉の方へと進んで行くと何やらここを守っている警備兵らしき者達が集まってきた】

【少女達に向かい止まるように促し、戦闘体勢をとる警備兵数名】

ふふふ…フハハハハ!!!
良く聞け!!!我こそは貴様らゴキブリをこの世から一掃する為に舞い降りた闇のまほーしょうじょ()!!!
わしら越境者の安寧の為に…氏んでもらうぞ!!!
喰らえ闇魔法、鉛の雨!!!

【そう叫び警備兵達に向かい、両手に持った拳銃から銃弾を能力使用で乱射する】

【なお、「それ魔法じゃねえ!!!!」とか色々と突っ込んでは行けない。突っ込んだら負けである!!!】
562 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/22(木) 22:18:58.64 ID:yZPYzpUa0
>>560-561
制止勧告を無視して突っ込むユノ 警備員のトリガーが引き切る前に肉薄
ズンと重い音を立てて鳩尾に肘がめり込み 腰が引けた顔の横に裏軒が突き刺さる

その衝撃に意識を手放し 陸に上がった魚のように口をパクパクさせる

そして残った警備員は 両手の拳銃を乱射させるヒイラギによって腕を 脚を 胴を撃たれ無力化される

モブ越境差「それ魔法じゃ(ry」
ロイ「俺たちは裏口に回る 頼んだぞ」

ここでロイとモブ達が分かれ 2人で倉庫の中に突入する

乱入者にすったもんだの大混乱の倉庫内 だが見渡す限り 近代ヨーロッパの倉庫らしい外装内装で 越境者どころか同齢の姿スラない
だが倉庫の一角に隠された地下入り口を見つけることができるはずだ

地下室は広く 白い外装は清潔そうで 時代に見合わぬ機械や 培養液に浸かった越境者であろう人影
血の付いた手術着の男達がタブレット片手に熱心な議論をしている図

そして手術室に ピクリとも動かない越境者が運ばれようとしていた
563 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/22(木) 22:30:11.30 ID:XTidHKWa0
>>561-562
「ラスボス・伏門頂肘……!」

肘鉄からの裏拳を叩き込み、ふぅと息を吐き捨てる
外套が巻き起こした風を孕みたなびいて、猛禽の翼音を翻せた

「それ魔法じゃ……」

モブ達と声を揃え、お約束にはしっかりと踏み込むユノ
さて、しかしロイ達と一旦別れての行動となる
ひいらぎが隠し通路を見破ればそれに従って進むだろうし、そうでなければややあってから隠匿を打破するであろう

「……ふむむ、如何にも怪しいっすね」
「……あっ!」

手術室へと運ばれ行く誰か
それが何者かは関係がない、ユノの姿は全霊を持ってその元へと駆け付けた
救済という大義か? 否、そうではない
ただ、今回の依頼の内容に従っているだけだ、それも全力を尽くして

「ラスボス……!」

色の付いた旋風と見紛う速度で迫り、越境者を運んでいる相手へ肉薄せんと
彼我の距離が極限まで近づいたそのタイミング、加速の勢いを乗せた拳を突き出すであろう

「……縮歩崩拳!!」

またの名を、ワンインチパンチ!
564 :ひいらぎ [sage]:2017/06/22(木) 22:39:31.14 ID:xgSw3eJDO
>>562
アハハハハ!!!
爆ぜろ!!!爆ぜろ!!!!爆ぜろ!!!!爆ぜろゴキブリ!!!!
【少女の放つ銃弾により次々と倒れる警備兵達を見て叫ぶ】

…ブスイな突っ込みをする者はわしの闇魔法()で消し去ってやるぞ…

【どうやらモブ越境者氏やその他の方達の突っ込みが聞こえていたようで不機嫌そうに言う】

【冗談(?)はともかくロイ氏達と共にこの場は他の越境者氏達に任せ建物内部へと進んで行く】

【しばらく進むと何やら手術室らしきところへとたどり着く】

【中には白衣を着た謎の人物がおり、ピクリとも動かない、謎の肉の塊らしき「何か」が運ばれようとしている】

【恐らくそれは自分達の同胞であろうと瞬時に判断、沸き上がる怒りを抑えつつ、刀を取りだし研究員か何からしき者達に向かい跳躍、斬撃を放つだろう】
565 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/22(木) 22:49:07.47 ID:yZPYzpUa0
>>563-564
医者?「し・・・襲g」
やってきた2人組はエーカーたちの間でもそこそこ名の通っているネームドクラスの越境者
わざわざモルモットになりに来たわけがない 口を開いた瞬間のことだ

船の衝角の如き拳が飛んできて体に触れる瞬間 爆発的な寸勁を持って放たれた崩拳は
医者?の体の中を衝撃が暴れ回り 骨を折り 内臓を拉げさせた

崩れ落ちる医者?の横を駆けるひいらぎは刀を持ってずんばラリともう1人の医者?を掻っ捌く
斜めに胴が割れ タブレットが床に落ちた

地獄絵図と化した地下実験場

研究員たちが我先に脱出路に殺到する中 警備員が時代にそぐわぬSMGや 高周波ナイフを持って立ちはだかる
研究者は例外なく殺戮せよとのお達しであるし 周りにはデータサーバーなどの 越境者たちのデータも詰まっている物が見受けられる

どちらを先に始末する?
566 :ひいらぎ [sage]:2017/06/22(木) 23:00:05.62 ID:xgSw3eJDO
>>565
…ふん、無駄じゃ無駄じゃゴキブリ共!!!
この闇のまほーしょうじょ()、ひいらぎさんが一匹残らず消し去ってやる!!!

【持っていた拳銃に弾を込め、再び警備員及び研究員達に向かい能力使用で乱射する】

【サーバー等はどーせ後で爆破する際に消え去る可能性が高いだろうと判断、ならば研究員達等を始末する方が先決と考えての行動であるが果たして少女が目論んだ通りの結果となるだろうか…???】
567 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/22(木) 23:00:59.55 ID:XTidHKWa0
>>564-565
「……ふーむむむ……」

敵兵士の武装、それと設備の度合いを見て刹那逡巡
機械類は多分別口でのバックアップなどが存在する可能性が考えられた
ならばそれの効かない方を、代替え品のないモノから破壊しておいた方が得策か
瞬き一瞬程の思考の後、紫紺の残線を描きながら駆け抜ける
警備兵達を突っ切り、研究者達へとその死を孕んだ拳を振り下ろさんと
最も、裏口に回ったロイ達の網を潜り抜ける事は不可能だとも思わなくもないが

→研究者達を優先し攻撃
568 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/22(木) 23:11:36.93 ID:yZPYzpUa0
>>566-567
ロイ「おぉっとこっちは通行止めだ」
逃げる研究者たち そこに現れたのはロイとモブ達であった

脱出路を塞がれて絶体絶命の研究員たち
そこに警備兵を突破したユノと銃を乱射するひいらぎが追いついた

警備兵たちの必死の抵抗もむなしく 研究者たちは次々と命を散らしていき・・・


最後の1人がひいらぎの銃弾に倒れる 白を基調とした清潔感溢れる研究所は 血の一色に彩られた凄惨たる内装に代わってしまった

ロイ「・・・チッ どうやらここはすでに廃人にした越境者を運び込んで実験する場の様だ あらかた捜索したが 意識を保っている仲間はいなかった」
苛立ち紛れにデスクを蹴飛ばすロイ その奥でモブがデータサーバーにハッキングを仕掛け データの破壊とネットワークの割り出しを行っている

ロイ「ここを破壊したら 向こうで他のエーカーの拠点を調べてくれているモブを手伝いここを破壊しよう
   廃人になっちまった奴らは・・・とりあえず医者に見せよう まだ希望が残っているかもしれん」
569 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/22(木) 23:24:25.56 ID:XTidHKWa0
>>566
>>568
「……ふぅっ」

拳を解いて手を振るう
付着した真紅が払われて落ちた
鉄っぽい匂いと生臭さが鼻をつく

「あー……」
「……やっぱり、パソコンとか壊さなくって正解でしたっすね」

ともあれこれでここを破壊すれば作戦成功である
成果はともかくとして、結果がそうであればユノとしてはいいのだ

「分かりましたっす」
「医者って事は、一度運び出す必要がありますっすね」

ウェットティッシュで手を拭きながら
運ぶのは任せて下さいっす、と頷いて見せた
570 :ひいらぎ [sage]:2017/06/22(木) 23:40:11.09 ID:xgSw3eJDO
>>568
【逃げまどう研究員達等を銃を撃ちつつ追いかける少女】

【出口に向かって殺到する研究員達だが、残念ながらそこにはロイ氏や他の越境者の方達が待ち構えていた】

【完全に逃げ場を失った研究員達は、ユノ氏や少女の銃弾の前に次々と倒れて行く】

…ふぅ、とりあえずは終わったみたいじゃな…

【最後の一人の眉間を撃ち抜き、倒れた研究員の頭を足で踏みつけつつ】

…ほむ、とりあえずは同胞殿の救護が先っぽいの他の事はその他の方達がして下さっておるようじゃし…ここは闇のまほーしょうじょ()のわしの出番じゃな!!!
【自身の能力により一度に沢山の越境者達を楽々と担ぎ上げ、そのままとりあえず外に運び出そうとする】
571 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/22(木) 23:46:02.43 ID:yZPYzpUa0
>>569-570
「その辺は上手くやるさ さて そろそろ動くとしよう」

モブがデータサーバーにダイナマイトを仕掛ける
それと柱やらなにやらにも仕掛けると 廃人の越境者を担いで移動を開始する


〜〜〜
その日 倉庫の一つが爆破され 貯蔵していた薬品が軒並み破壊された
爆発があった直前に 倉庫へ襲撃を駆ける男女数人が目撃されたことから
警察はライバル会社の妨害行動とみて捜査が進められている

だが多量のダイナマイトが使用されており 倉庫は瓦礫の山で 捜査は困難を極めるだろう

〜〜〜

越境者の利用する病院の一室 うつろな目をした男の傍らでその世界の朝刊を見るロイ

「…越境者甘く見たら怪我するぜ」
壁には あの日データサーバーから抜き取った近隣のエーカーの拠点の場所が張り出されている
そのウチの1つに赤マーカーで×を付け 更なる行動に意欲を見せるのであった

余談であるが 隣の病室には見覚えのある少女が寝ているとか寝ていないとか
病名は二日酔いだとか 違うとか・・・・
//それではノシ
572 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/06/23(金) 00:01:34.27 ID:We6cPNym0
>>570-571
「えいほ、えいほ」
「……これで作戦成功っすね」

要救助者も浚えたし、敵の殲滅も完了した
遠く背後から爆発が聞こえた、微笑み頷く少女

「……お腹が空きましたっす、何か食べ物……」

ラスボスエネルギーの消耗を示すように、お腹の虫がきゅうと声をあげるのであった

//ありがとうでした、お疲れ様でするっ
573 :ひいらぎ [sage]:2017/06/23(金) 00:01:49.14 ID:p3xceHXDO
>>571
…ふぅ、まぁこんな物かの…

【廃人となってしまった、または負傷している越境者達を運ぶのを一通り終えて】

…胸くそ悪い話ではあったが…まぁこれで帰ったらとりあえずは美味しいワインが飲めそうじゃから良しとするかの…

【一通りの作業を終えて仲間達と共に引きあげる準備をする少女】

【なお、翌日少女は助かった(?)越境者達と同じ病室にて吐瀉物まみれでベッドで横になっていたそうな】
574 :ひいらぎ [sage]:2017/06/23(金) 00:02:26.16 ID:p3xceHXDO
/乙ですた!
575 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/23(金) 21:45:18.26 ID:3RbjA0igo
【前回までのあらすじ】

 神話世界エリュシオンに存在する妖魔支配圏…常夜の国。
 領域では太陽の光は永続具現化された固有結界により封じられ、
 ヴァンパイアが≪貴族≫として人間を≪民≫として守護しているという――

 −−−−−−−−−−−−−

「で、まあ、実際のところ、いい国であることは間違いないな」

 ドレス姿のイムカ・グリムナーは紆余曲折を経て、この≪貴族≫達の晩餐会に招かれ客人として歓待を受けていた。
 具現化(※1)により豪奢な内装のダンスホールでは、まるで一枚の名画のような瀟洒さで、
 素晴らしい音曲と共に貴族達の舞踏が続けられている。

【テーブルに並んだ食事は貴族趣味の悪しき面である食べきれないほどの過剰さはなく、
 やや少ない量で、代わりに多種多様な美味が広げられている。甘い香りの肉に、色とりどりにフルーツ、芳醇な香りのワインなどだ】

「それにしても君も盆踊りくらいしかワカラナイとか言っていたわりに随分と楽しんでいたじゃないか?」

 無表情で声音も平坦であるが、その実、傍らの狂人をややからかっているっぽいイムカであった。
576 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/23(金) 21:57:59.29 ID:7hk4zGt20
>>575
「天才だからな。他の人の動きを真似るなど俺様にかかればお茶の子さいさい屁の河童よ。
 …相手の腕が良かっただけさ。生身の身体だったら明日は筋肉痛だったな」
【なんとなくからかわれているのは察することができた。小さく舌打ちをすると、テーブルに手を伸ばしながらおどけた様に返す】
【いい加減ネクタイが息苦しく感じられてきた。手に取ったリンゴをそのまま齧り、ホールを眺める】

【まだ長引きそうだ。考えたらこういう催しに潜入した事はあっても、最後まで参加したことはない】
【いつ頃終わるのかその感覚や空気がさっぱり分からないのだ】


「まあ、例の太陽族を除けば悪い国ではないわな。良いと思うよ。マジで。
 …なあ、こういうのって、マジで呼ばれて、踊って、飯食って終わり?闖入者とか重要な依頼とか来ないものなの?」
【正面を向いたまま首を傾けて頭を近づけ、ヒソヒソ声でイムカに問う】
【ゲームや映画、カートゥーンでは代替ろくでもないことになっていたので身構えていたのだ】

「曲がりなりにも貴族なんだろ?経験に基づく勘とかないのかよ」
577 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/23(金) 22:14:15.40 ID:3RbjA0igo
>>576

「どうにも荒事ばかりで感覚が麻痺しているようだが、
 不穏な闖入者なりトラブルが必ずやってくるってわけではないよ」

 ただでさえ波乱万丈な越境者の境遇なのだ。
 いつもいつもトラブルが向こうからやってくるて感じではたまらない。

「が、我々は客人であると共に、情報を得るためにやってきてもいるのだ。
 ある程度、連中の流儀に合わせておけば、向こうから接触があるだろうさ」

 そもそも、今回、イムカがこの国に赴いたのは、スプロールで発生した、
 人間でも吸血鬼でもない存在…半吸血鬼(ダンピール)による暴走・連続殺人事件の調査だ。
 提供情報があるということで、わざわざ越境してまでやってきたわけだが。

【と、このような談笑をしていると、≪貴族≫達が礼をとり、こちらとの会話を望んでいる気配が見て取れた】

「私の感触だが彼等は武門に重きを置いている。精々、耳にいい≪逸話≫を語ることだ。それで好感触を得られる」

 ソーマタージにイムカは耳打ち。実際、舞曲の合間に会話を楽しむのは貴族社会のマナーですらある。
 元より、ソーマタージに完全な貴族の礼など無理難題であろうから、ここはアドバイスを行っておく。

「ただ、嘘はダメだぞ。流石には夜の眷属だけあって目が良い。嘘はついていないが本当に事も言っていない程度が限界だな」

 耳打ちを終えると、イムカは貴族達との談笑を始めた。
 まあ、銀河を舞台に戦争をしまくってきただけあって、逸話の量とスケールは半端ない。
 さてさて、ソーマタージの周囲にも見目麗しい貴族達が会話を始めているようだが。

【ソーマタージの≪逸話≫の質は?】

 『勝利』or『優雅』or『勇猛』or『誠実』or『情熱』or『醜聞』

【とにもかくにも美酒を片手に武人としての逸話を披露せねばなるまい→齢189歳にして社交界デビュー!】
578 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/23(金) 22:30:33.76 ID:7hk4zGt20
>>577
「マジで?お前もいるのに荒事ないと?雪どころか槍が降るな」
【サラッと無礼な事をのたまい、イムカの言葉に頷く】
【同じ吸血鬼と言えど異世界の住民。目ぼしい情報がもらえるかは正直疑問だが、従うしかない】


「武門…要は俺の活躍を話して聞かせろと?まあいいか」
【ネクタイを整え直し、貴族たちの元へ向かうソーマタージ。やましい事は無いと言わんばかりの堂々とした佇まいだ】
「心配するな。嘘はついたことがない」
【顔も向けずに手をヒラヒラさせて、何を話すかを考える】

「じゃあまずは俺が白くて暑っ苦しいコートに身を包むようになるまで。
 ロシアから来た情けない麻薬王気取りの両親をミンチにして晩餐会で振舞った時にまで遡る、長い、長い話だ」
【時折ワインを頂きながら、つらつらと述べられる元の世界での活動、異世界での戦いの逸話の数々】
【巨人の脚を切断して倒したとか、殺人ゴブリンを捉えたとか、一人でマフィア組織を三つ壊滅させボスを製氷車で轢き殺したとか様々な話だ】
【嘘は言っていない。少なくとも、彼の記憶の中での事を述べてるだけだ、嘘はないはず】
【しかし、話の突飛さと、今は多少マシとは言え本人の風体は、胡散臭さを数倍に引き上げている】

「…という訳で、世界を食い物にしようとした悪者共の血でバスタブを満たして夢をまた一つ叶えた俺は、他の新たなる悪を探している。
 そう、無辜の人々を食い殺す無慈悲で残酷でキモくて品性の欠片も気品もないヤツだ。気を悪くしたならすまないね、申し訳ない」
579 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/23(金) 22:41:34.63 ID:eeUX4DJY0
>>577
「いたたた・・・どっこいしょ 皮が突っ張りやがる 裂けて出血と化してないよな?」
髪も眉毛も髭もない ツルツル剥き頭ヘッドのロイが椅子に腰かける

もし椅子がなければ給仕なりなんなに理に行って用意してもらったことにしてください
太陽の化け物との戦いの傷は いまだ完治とはいかなかった

さて 貴族たちが集まり会話の時間 ロイは怪我人故にと必要以上には席を立たなかったが杯を手に逸話を語る

その質は『勇猛』にして『情熱』
ここではない場所を臨場感たっぷりに語れば どのような化け物がいたか
自分はどう立ち回り 時に仲間を補佐し 時に援護を受け戦ったか

最後に『勝利』
何を得たのか それを時に熱く 時にコミカルに語ったのだ

祖国にいたころの薫陶か この男はこのような社交場に慣れていた
580 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/23(金) 22:51:25.70 ID:7hk4zGt20
>>578
///質書き忘れてたすいません…『勝利』と『勇猛』です
581 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/23(金) 22:58:34.67 ID:3RbjA0igo
>>578

「中々に斬新であるが、幾度の戦いを経た歴戦であることが伝わってくる」
「そして…貴殿は…言わぬが華か」

 概ね称賛を得て、さらに途中で言葉を止めた者もいたが、それが悪口の類でないことは、
 雰囲気からも明らかであった。中々に評判がいい。

【ソーマタージ…『勇猛』の逸話を語った】

>>579

 かのプラチナムとして、冒険者として、そして越境者としての戦場譚・冒険譚の数々。
 馴れた口調で語り明かすロイの逸話は≪貴族≫の耳目を大いにひきつけ、
 吟遊詩人もかくやという語り口、そして締めくくられる『勝利』に拍手が贈られたものだ。

【ロイ…『勇猛』『情熱』『勝利』の逸話を語った】

 +++++++

>>578-579

 ― Gesegnet sei seine Entschlossenhelt.Sein Ross jagte bel allem Kampfen dar Spitze des Heeres ―

 越境者達の常に戦場の先頭を行くが如き逸話の数々は、≪貴族≫達の武心を熱い高揚で満たすには充分だったようだ。
 このような談笑と良き音曲、美味い食事と酒。≪貴族≫達の歓待は完璧であったと言ってよい。

【そうしていると、領主によって太陽の巨人を屠った武功が讃えられ、後に奥の間へと案内された。さて、本題だ】

「ふむ…」

 酒を数十杯ほど呑んだが、肉体機能・意識レベルに支障なし。
 と、言っても、ここで無粋な騙し討ちに転じる気配は微塵もなかったため、
 やや己の職業病に自嘲すら覚えそうになるイムカであったが。

【奥の一室にたどり着くと、この地の領主である、瑪瑙伯が出迎えてくれた】

「瑪瑙伯 ルクツィア・ゲール・アンドゥリル・フォン・サウルだ」
 お客人…あえて越境者と呼ばせてもらおう。この度、太陽の欠片を退けたこと。改めて礼を言わせてもらいたい」

 社交辞令でもあるのだろうが、本心から出た言葉であろう事が窺える。

「イムカ・ラヴィニス・ヴァール・ウル・グリムナーだ。礼を受け取ろう。さて、私は軍人でもあってな。直截にいかせてもらおう」

 そして、スプロールにおける事件についてイムカが先を促す――

【――なお、今、イムカがやたら長い名前で自己紹介したのだが、どうやら貴族としてのフルネームらしいです。はい】
582 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/23(金) 23:11:49.94 ID:eeUX4DJY0
>>581
「元金属王国陸軍 プラチナムフォースがレッドエンブレムの1人 ロイ・ゴールドマン伍長です」
こちらは所属していた軍の礼節に基づいた一礼を返す

そして後のことはイムカに任せた様子

「すみませんが怪我が治り切っていないので 長時間の起立が難しいので 着席しても?」
なんとこの男 イムカの貴族的フルネームをあえてスルー
583 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/23(金) 23:12:00.05 ID:7hk4zGt20
>>581
「気に入られたみたいね。この道で食っていこうかな、口先だけの道」
【何はともあれヘマ踏まずに済んだようだ。一礼すると、領主に呼ばれて奥の間へ】


「ウソ、お前そんな名前だったの?」
【腕を後ろで組んでボーッとしていたら、イムカが長々と名前を明かした、目を軽く見開き、小さな声量ではあるが驚愕の声を上げる】
【自己紹介した方がいい流れと思い、一瞬の迷いの末小さな咳払いをする】

「…ソーマタージだ。名前は棄てたからとりあえずそう呼んでくれ。礼は俺も受け取ろう」
【あとは他の人の話を黙って聞き、置物めいてその場に突っ立ってるだけ】
【スプロールでの吸血鬼の事件など関与した記憶もないので、下手に口を挟まない方がいいと判断したのだ】
【領主から情報をもらえればそれでいい。真剣そうな表情の下で緩い事を考えるのであった】
584 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/23(金) 23:24:51.16 ID:3RbjA0igo
>>583

「正直、私もあまり長すぎるのは好きではないのだ。が、今日は貴族としてだから仕方あるまい」

 スパルタンな軍人さんであるが、れっきとした貴族様でもあることが垣間見えた一幕である。

>>582

「ええ、かまいませんよ。怪我人に無理をさせるつもりはありません」

 ロイにはあっさりと着席の許可である。

 −−−−−−−−−
【全員対象】

「我々は始祖の祝福により、かつてのような…血で生命を繋ぐ呪わしき運命から開放されました」

 瑪瑙伯が告げる言葉は真実である。かつて吸血鬼と呼ばれていた≪貴族≫は、
 太陽を退け、血の誘惑を克服し、≪民≫である人間の守護者となった。誇り高き≪貴族≫の系譜の始まりである。

「もちろん、同族全てがこの有り様に従っているわけではありません。
 他の世界の情報も入っています。我々のような有り様は酷く少数派であるということも知っています」

 ヴァンパイアが血に酔わなくてどうする!?という古式ゆかしい者は居る。
 そも血の渇きの克服を進化ではなく妥協と看做すモノもいる。≪貴族≫達も生き方を無理強いするつもりはない。

「越境者…あなた方が、特にスプロールのデッカー殿が追っている事件について我々は我々の側から情報を提供する。
 そのために今回、あなた方を招待しました」

 次に出てくる言葉は、ある意味でソーマタージが告げた言葉と一致していたかもしれあい。所謂…次なる悪だ。

「スプロールという世界において、吸血鬼が人間に≪喰≫われています。それが半吸血鬼の事件の発端です」
585 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/23(金) 23:33:38.06 ID:eeUX4DJY0
>>584
許可が出たのでさっそく椅子に腰かける

そしてスプロールでの事件の発端を聞き 少し驚いたような顔をする

「ダンピールって聞いたときは 吸血鬼と人間の混血児かと思ったが 人が吸血鬼を喰らったとは・・・
 やはり世界は広い しかし喰らうとは? 口から入れて胃に収めるという意味の『喰らう』とは違う意味なのか?」

この男の知識では ダンピールは人間と吸血鬼の混血を意味していた
またノートが厚くなるなと考えながら 先を促そうとする
586 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/23(金) 23:37:54.07 ID:7hk4zGt20
>>584
「進化か、適応か…。俺に迷惑がかからないならどっちでもいいが…」
【貴族の話を聞く限り、彼らが下手人という訳ではないらしい。分かり切っていたが】

「やっぱりな。そんな気はしていた」
【吸血鬼が犯人となると面倒だ。嫌そうな顔をして床を見つめる】
【悪態をつきそうになるが相手は貴族だ、権力者だ。だから呟くだけで留めておく】


「吸血鬼に嚙まれたやつは吸血鬼やグールになるってアレか?やれやれ」
【吸血鬼があの街で増えているとなると、ますます面倒だ。そうなっていないことを祈って次の言葉を待つ】
587 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/23(金) 23:50:20.62 ID:3RbjA0igo
>>585-586

「いえ、逆です。言い間違えたわけではありません。
 吸血鬼が人間を吸血したのではありません。人間『が』吸血鬼『を』喰らったために起きた事件です」

 ソーマタージが聞き間違えるのも無理はないことであろう。固定観念は強烈だ。
 被捕食者であるはずの人間が捕食者であるはずの吸血鬼を喰う。
 これでは、羊が狼を食らったようなものだ。

「我々も初めて聞いたときには耳を疑ったものです。
 スプロールなる世界。機械技術による延命手段もあると聞いていますが…」

 サイボーグ化による延命は実際スタンダードであるが、
 生命の喜びの多くを毀損する可能性もあれば、機械化に耐えられるエッセンスの個人差もある。
 機械の襲侵性に耐え切れなくなった者の末路は悲惨だ。肉体という器の機械化による精神の変容という問題もある。

「カネモチの間で義体化が忌避されている理由だ。クルトのような鍛え抜かれた者なら別だが、
 身体と脳の弱った老人にサイボーグ化は耐え切れんことも多い」

 バイオウェアでもそれは変わらない。しかし、カネモチの欲望もまた貪欲であった。
 そして、ある企業がそこに目をつけた。

【強大な力と病の冒されぬ身体。永遠に等しい寿命を持つ生物…吸血鬼】
【弱点こそ数多いが、人間が羨む特性を多数、身に宿していた】

「不老の身体…求めているのはソレでしょう」

 捕えた吸血鬼を生きたまま肉を切り刻んで解剖。内臓を摘出。
 そして、その血と肉を食った。忍び寄る死に怯えるカネモチ達が。特権階級の老若男女が。不老になれると信じて喰った。

【ロイの指摘の答えである。経口摂取…リスクがありそうな℃闖pすらカネモチ達は嫌った】

「…ノーリスクでハイリターンを得ようとしたか。吸血鬼が血を吸うバケモノなら――」

 ニンゲンは肉を食うバケモノといったところか?ぞっとしないものである。
588 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/24(土) 00:01:52.01 ID:OHXVPh0t0
>>587
「オイオイオイ…マジかよ。人の肉は好きだが、喰うのにそういう理由をつけるなよ」
【ゾッとしない話だ。人の身で吸血鬼を喰い、その力を得ようとするとは】
【こういうのは必死に生きてるとは言わない。無様で見苦しく浅ましい、生き汚い連中だ】

【機械化のリスクはソーマタージも知っている。身体が手術に耐えきれず死んだ人間も何人か知っている】
【怪しげなものに頼るのも仕方がないという事か】


「ともあれ、吸血鬼を捕まえて喰うような連中か。どちらにせよ手こずりそうだな」
【吸血鬼にしろ、怪物喰らいだろうと、ハードなビズになりそうなのは変わりない】
589 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/24(土) 00:03:48.74 ID:IOWKMj/g0
>>578
「ヤレヤレ 不老不死はどの世界へ行っても共通の見果てぬ夢か おっそろしいねぇ」
渋い顔で頭を撫でる

「企業が欲の皮突っ張った阿呆相手に吸血鬼の肉をご提供ってか
 全くあの世界は苦手だよ 身の丈に合わねぇ欲望が全力全開フルスロットルってか?」

そして少し虚空を見上げ ふと思いついたことを質問してみる

 しかし羊の様な草食動物が肉を食うってのは 何か弊害があって然るべきなんじゃないか?
 アキレス・・・えぇと越境仲間から聞いたが 食牛の成長を早めようと肉を粉にして牛に食わせたら 今まで見たことのない病気を患ったという
 今回のケースも似たようなことが起きてんじゃねぇか?」
590 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 00:20:24.64 ID:a8hOwGWKo
>>588-589

「ゴールドマン卿の言うとおり、ニンゲンが吸血鬼の細胞を経口摂取して…メリットを感受できるなど甘い話はありません」

 ノーリスクでハイリターンを得ようとしたカネモチであったが結果は散々であったという。
 能力こそ手に入れたが吸血衝動が暴走して、人間でも吸血鬼でもないバケモノに成り果てたモノ。
 弱点のみが顕在化し、早々に一握りの灰と成り果てたモノ。完全に調和したという例はついぞ一つもなかった。

【イムカが関わった事件もそのカネモチの蠢動が巻き起こした断片ということだ】

「…で、カネモチを見事にハメて多額のマネーと実験データを得た連中はどこのどいつだ。
 吸血鬼を捕えて、そのようなことをやらかすには一定以上の武力が必要だぞ?」

 吸血鬼といえば、大なり小なりミステリアスな能力と常人以上の膂力を有する。
 サンシタが一念発起してやれるような詐欺事件ではない。

「SCER社という企業です。が、実体のないペーパーカンパニーとか。我々の知る限りはここまでです」

 イムカも知らなかった情報はかなり手に入った。蛇の道は蛇。吸血鬼の事件は吸血鬼。
 よほど秘密裏に侵攻していた事件のあらましはこの時に手に入った。そして――

「…ようやく、ボロを出してくれたな」

 イムカが呟いてソーマタージとロイに向き合う。

「伍長、ソーマタージ。SCER社は、エーカー・アウトキャストと繋がり疑わしい企業だ。
 吸血鬼を喰い物にしている。この情報ならばスプロールの血社も、他世界の吸血族との利害一致が成立する」

 この情報、上手く活用できれば、膂力と神秘的な力を有する夜の一族との共闘関係成立となる。
 越境者が実験体にされているだけでは、テコほども動かぬ連中だが、自身もそうなるというなら話は別だ。

「了解した。我々の利害は一致する。この情報、有用に使わせてもらう」

【ルートは開いた/スプロールの事件を解決する→血社(吸血鬼の組織)にソレを手土産に共闘関係に→他世界に波及させる】
【吸血鬼という一族は存外に種族間の結束が強い→そしてその神秘は越境レベルに及んでいることも少なからず報告されている】
591 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/24(土) 00:28:31.16 ID:OHXVPh0t0
>>590
「エーカーアウトキャスト…。まだいたか。まだいたな、そういえば」
【目つきを鋭くさせ、小さく反芻。目標の名は覚えた】
【あの戦いを逃れたアウトキャストの数がどれだけいるのか、今はまだわからない。が、目につくものから潰していくことはできる】
【ただ欲深な老人共から金を巻き上げていただけとは思えない。警戒する必要があるだろう】

「今度は吸血鬼連合軍と一緒に戦争か。次はミイラ男も加え入れたいね」
【軽口を叩いて肩を竦める。またしてもタフな仕事になりそうだ】


「ワクワクするな。クリスマスみたいな騒ぎになるぜ」
592 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/24(土) 00:33:50.40 ID:IOWKMj/g0
>>590
「やっぱりな」
欲に呑まれて溺死した連中と言うことか

「ナルホド よくもまぁ手を変え品を変えてきやがる
 俺の方でツテを使って吸血鬼の一族にこの情報を流しておこう」

こと幻想世界におけるロイの適応力及び汎用性は他の追随を許さない
この夜会が終わればさっそく行動を移そうとする

「まぁ 最低限皮の突っ張りが収まってからだな」
だが 今の彼はまだ負傷兵であった
593 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 00:37:37.28 ID:a8hOwGWKo
>>591-592

「この場合、信頼は必要ない。利害一致の共闘。シンプルで解りやすいほどいい」

 好意的な接触を図れた≪貴族≫はレアなケースであり、
 本来、吸血鬼との接触は多くの場合は戦闘…殺し合いとなることが少なくないのだ。
 より直近で悪辣な連中を打倒するため、潜在的な敵と手を組む。

【何にせよロイのようにツテも悪くないが、吸血鬼一族のネットワークを十全に用いるならば、
 スプロールの事件解決と、血社との接触は必須であろう】

「たしかにハードになりそうだ」

 ゲリラ的な襲撃で劣勢に立たされていた感が否めない越境者。
 こうして、思わぬルートから反撃の糸口を掴むことになるのであった。

//ではではこれにーてノシ
594 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 22:12:22.30 ID:a8hOwGWKo
【前回までのあらすじ!】

 スプロールで発生した半吸血鬼(ダンピール)による同時多発的な殺人事件の調査を行っていた
 イムカ・グリムナーは境界線世界を跨いだ調査により、越境者に敵対するアウトフィットなる組織の尻尾を掴んだ。
 事件解決がそのまま越境者の反撃に繋がる。スプロールに帰還し、吸血鬼組織≪血社≫との接触を図らねばならないだろう。

 −−−−−−−−−
 −−−−−−−
 −−−−−

【スプロール】

 ゲートが撓み、徐々にイムカはこの世界での輪郭を取り戻していく。
 越境というのはいつも慣れない。身体を構成しているとき、自覚がないだけで実は自分は既に消滅しており、
 各世界に複製をばら撒いてそれを己と錯覚しているのではないかという嫌な考えに思考が及ぶこともあった。

「安定したかな。さて、時間は有限だ。早速――」

 越境直後、正にこの瞬間である。
 ヒュンと、小さな風切り音と共に小さなスプレー缶めいたものがこちらに降ってきたのは。

【そのスプレー缶…否、スモークグレネードは空中で外殻を飛散させると、大量の高密度煙幕を越境者とその周囲に向かってばら撒いた!】
【ただの煙幕ではなく、電磁妨害、強赤外線(インフラレッド)などありとあらゆる欺瞞効果を敷き詰めた…軍用の煙幕手榴弾であった!】

 越境直後…もっとも無防備な瞬間を狙った…襲撃!
595 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/24(土) 22:22:22.14 ID:OHXVPh0t0
>>594
「絶好調。早速警官殺して服奪うか、それともバイカーでも…」
【パーティーに招かれた時の格好のまま、片膝をついて丸まった姿勢から起き上がり、首を鳴らす】
【どうやら無事着いたようだ。これからどうしようか思案する間もなく飛んでくる物体】

「手厚い歓迎だな!ブチ殺してやる!」
【苛立ちを隠そうともせず怒鳴り、赤い眼を文字通り光らせる】
【センサーも使えそうにない。この分だと、例え装備が整っていても無効化は無理そうだ】
【慌てることなく姿勢を低くする。地の底から響く様な声と共に、両脚に力と紫電が籠る】


「イヤーッ!」
【ミサイルでも撃ち上げたかの様な衝撃を発し、ソーマタージは高く高く跳んだ!】
【煙幕の範囲外まで跳び上がり、鷹の目の如く下手人を探る。位置さえわかればこちらのものだ】
【重力に引き寄せられながら、ジャケットの裾をはためかせて赤い眼で周囲を見渡す!】
596 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/24(土) 22:28:35.90 ID:2ZSUT/e70
>>594-595
「ニン、ニン、ってね」

さて、一方の七八の越境は今回は何故かドロンと煙を帯びたモノであった
これで巨大カエルでもいれば完璧なんだけど、なんて考える七八に少なくとも今はその現象に関する不安感は無い

「……うわっ、何これ」
「……最悪、どーすんのよぉ……」

愚痴愚痴言いながらも体は既に臨戦態勢
素早く刀を引き抜き身を低く狙撃に備え、あらゆる方位に対して警戒の糸を張り巡らせていた
ソーマタージの飛翔を見上げれば一瞬、自身は地を駆け同時に煙幕内からの脱出を図る
597 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 22:36:53.57 ID:a8hOwGWKo
>>595

 ゲート出現位置は旧市街区画…既に放棄されて登録も抹消されたメガロプレックス区域だ。
 そして空中から俯瞰した状況は―――

 強化改造兵の分隊が2〜3ユニット。
 多脚戦車(ウォーカーギア)が2両。
 雑魚(企業兵)らしき姿は20を越える。完璧に殺る気って奴だ。

「ファイア!!」

 そして、中空のソーマタージに向かって地上から火線が展開。
 まだ距離があり、牽制目的か狙いも甘いためよほど運が悪くない限りはあたらないだろうが。

【越境直後…太陽の化身を倒した後、テクノロジー系武器の補給をマトモに受けられていない制約あり!】

>>596

 DADADADADADADA!!

 煙幕の展開直後に高密度の弾幕がこちらに向かって放たれる。
 敵からもこちらの正確な位置は見えないはずだが、そんなの関係無しと言わんばかりに弾幕で押し切る戦術だ!

「どうやら、敵は我々が正体に感づくタイミングであったとお見通しだったようだ」

 敵…アウトフィットもこちらの反撃進行を看過するほど甘くはないということか。

【高濃度弾幕の中を脱出というかなりハードな状況となる】
【→敵位置を把握したソーマタージと情報共有を行う手段はあるか?】

 −−−−−−−−
>>595>>596

「しかし、随分と過剰戦力だな。君たちのどちらか連中に過度の恨みを買う真似をした覚えはあるか?」

 地面に伏せながらソーマタージと情報リンクし、敵戦力を確認しながら二人に問うイムカ。
 まったく、敵の多い友人を持つと苦労すると内心思いながら――

≪最優先抹殺目標イムカ・グリムナーを発見。ここで必ず殺せ≫

 何かの拍子か、一瞬、敵の通信が混戦した。

「――まあ、敵の狙いなど考えている場合ではない。反撃に移らねばなるまい」
598 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/24(土) 22:44:57.58 ID:2ZSUT/e70
>>597
「私? 全然無いよー」
「……むしろ貴方達のが覚えがあるんじゃないの?」

駆けつつも苦笑混じり
実際七八、越境者となってからは長いものの大きな戦乱の主戦場からはほとんど逃れていた
エーカーとの戦にも諜報員として多少、作戦に赴いた程度なのである
→主戦場以外での隠密行動がメインなのだ、忍びらしいとも言えよう

「……うわわっ、死ぬ、死ぬっ!」

雨のように降り注ぐ、或いは波のように打ち寄せる弾丸から逃れられるのは身体能力以上に越境の女神の気紛れも大きいであろう
ましてやその直後なのだ、目の届く場所での庇護は多大である

「……取り敢えず逃げようよこれー!」

反撃? 否、七八は鍛えてはいるがそれでも通常の人間の域をそこまで超えていないのだ
物陰に隠れてイムカとソーマタージへ、ピンポイントで届く指向性を与えた声で叫ぶ
599 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/24(土) 22:50:23.81 ID:OHXVPh0t0
>>597
「ブッダファック、やけにいるぞ。注意するんだな」
【空中からイムカに通信を返す。七八にも伝えようとしたが、それ用の機会を持ってるかも怪しいので諦めた】
【弾も当たらない限りは恐れるに値しない。戦力を確かめて悠々と落下】

【STOOOOM!!埃と衝撃を撒き散らすスーパーヒーロー着地。姿勢を整える間もなく遮蔽物へ避難】
「ありすぎて覚えてない。貴様こそ身に覚えはないのか」
【デッカーガンの残弾を確認し、舌打ちと共にホルスターに戻す。刀のバッテリーも残り少ない】

「…本当に覚えはないのか」
【たまたま耳に入った無線を受け、シラーッとした目を向けるのであった】

「こうなりゃ意地だ。気合と原始的な殺し方で乗り切る!」


「イヤーッ!」
【弾幕に肩口を掠め取られながら遮蔽物から飛び離れ、建物の壁に飛びつき、また飛び離れて繰り返す】
【ジャングルを飛び交う猿人めいて放棄された建物の外壁を飛び交い、企業兵に奇襲を仕掛ける算段だ】
【ベルトから鞘を引き抜く。凶悪な鈍器となるそれは、企業兵の一人の頭を上から叩き潰さんと迫る!】
600 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 23:02:03.43 ID:a8hOwGWKo
>>598-599

「細かい敵の事情などに頓着してはいられんよ。反撃に思考を割くことにしよう」

 建設的な事を言っているのか、はたまた誤魔化しているのかはともかく、
 イムカは七八とソーマタージに指針を伝える。

「ただ逃げるにも包囲下にあると考えるべきだ。闇雲は危険だろう。
 そこで、だ。ソーマタージと私は派手に暴れて囮となる。七八は――」

 ソーマタージが中空俯瞰で得た、多脚戦車の位置を示す。

「現状、我々は打撃力不足だ。何とか隠密裏に車両を確保すべきだろう。
 ハッキングはコイツに任せればいい。同行させろ」
≪00001111010101≫

 サーボスカルがふよんと浮遊すると、七八の頭にヌタっと着地。
 髑髏のヘルメットを被っているみたいな珍妙な図式となる。

「精々、私とソーマタージで暴れてみる。が、我々が生きているうちに為してくれ。では、いくぞ」

 −−−−−−−−−

>>598

【七八の隠密スキルが極限まで求められる】
【暗視スコープ、電磁センサーなどハイテクを駆使した警戒網】
【多脚戦車は〆の予備兵力として現在は待機状態。投入されるまえに奪取せねばなるまい】

 −−−−−−−−−

>>599

「イヤーッ!!」

 ソーマタージに追従して、企業兵の顎を旋棍で吹っ飛ばす!
 直後、彼の鞘が別の企業兵の頭部をヘルメットごと破砕!サイボーグの怪力に耐えられるヘルメットなどそう多くはない!

「360度包囲下だな。が、この程度、死地にもならん」

 サブマシンガンの乱射がそれこそ完全包囲で撃たれる。が、ここにはまだモブ兵のみ。
 敵とて足止め以上は期待してはいるまい。が、頭を銃弾で貫かれれば死ぬのは強者も弱者も変わらない。

【イムカは銃弾を偏向フィールドで凌ぎつつ、両手の粒子短銃を乱射!エネルギーセルの残量は残り僅か!】
【対してソーマタージはどのように360度斉射をしのぎ、反撃を行うか!?】
601 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/24(土) 23:13:41.79 ID:OHXVPh0t0
>>598>>600
(((誤魔化しやがったな)))
【心の中で中指を立て、イムカが言い終えるのと入れ替わりで七八に口を挟む】
「できるなら壊さないで持ってきてくれ、アシにしてやろう」


「それに関しては同感だ。六十年前にアトミックカルトを皆殺しにした時の方がヤバかった」
【片手でネクタイを緩めながら、周囲を囲むサブマシンガンを睨みつける】
【赤い眼が一際眩しく光り、いつの間にか装着されていた酸素供給機が蒸気を噴く】
「レッツ・プレイ」

「イヤーッ!」
【銃弾が放たれる数舜前、滑り込む様に地に伏せ、下半身を高く上げる!】
【サイボーグの怪力でブレイクダンスじみて強引に身体を回す!紫電を纏った両脚は、SMG持つ手を圧し折り、首を砕かんとする】
【竜巻めいて猛烈に回転し、駒の様に回りながら企業兵を薙ぎ倒そうとするソーマタージ。狙いは彼らの命だけでなく、SMGも含まれている】
602 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/24(土) 23:22:26.91 ID:2ZSUT/e70
>>600-601
「獲るの? ……これを? ……まじぃ……?」

スカルの映し出した映像と、位置を確認
しかして責務であった、成さねばおそらくこの場の大半がいのちの灯火が暴風と言う危機に曝される
大きく息を吸って、吐いて、瞳を閉ざして、それから開いた
覚悟を決めた顔で赴く、七八は蛇の様にアスファルト上を駆けた

「……」

己の存在を極めて薄く引き伸ばす
布擦れの音色すら耳障りと思える程の集中力の下での出来事である
老齢の傭兵が行う、空間との調和とはまた別の方面からのステルスアクセスであった
空間から自身の存在を隠匿する技能は、賽印の奥義のひとつでもある

「……!」

敵兵の背後スレスレ、最も緊張を必要とする場面でも七八の心は凪いでいる
脚式駆動の戦車の間近へ到着も時期に叶うであろう、そうなればスカルにお願い、と小声で呼び掛ける
603 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 23:26:36.81 ID:a8hOwGWKo
>>601

「「「グワーッ!」」」

 雷撃を帯びた竜巻の如き蹴り足により手首、あるいは頭部を吹き飛ばし四散する企業兵。
 そも、企業の雇われの過ぎぬ兵と越境者では戦力に天と地の開きがある。
 が、同時に彼らは彼らの仕事をその死により完遂したともいえる。

「エネルギー切れか」

 嵐の如き銃撃を繰り返していたイムカの粒子短銃が沈黙する。
 直後、ソーマタージが弾き飛ばしたサブマシンガンをキャッチするが、
 代替物としては著しく頼りない威力係数であると言わざるを得ない。

【イムカ/ソーマタージ…サブマシンガン(ノーマル)を取得】
【モブ兵サブマシンガン…極めて普通の精度と威力のサブマシンガン】

「―――」

 そして、同時に敵の特技兵ユニット…本命がこちらに到着する。
 禿げ上がった頭部に酷く不健康な死体のような肌色。顔半分はガスマスク覆われ、
 同色のボディアーマーの質は企業兵とは一線を画する。

【敵は8体を越える。それぞれが最新のTCV(熱伝振動)ブレードとPDW(パーソナルディフェンスウェポン)を持つ】

 ヴァッ!と8体の特技兵が黒い霞を残して消失し、次の瞬間、肉薄距離に出現!
 TCVブレードで一気にソーマタージとイムカのそっ首を斬り飛ばさんと4方向から同時に赤熱する刃が奔る!!
604 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 23:32:39.55 ID:a8hOwGWKo
>>602

≪0001111010101≫

 奥までの潜入が成った直後、スカルはグルングルンと縦回転を行う。
 機械言語は不明であろうが、なんとなーく察するならば――

【ハッキングから奪取までの僅かな時間は敵に気取られてしまう。
 その間、七八はステルスを解いて敵をひきつける必要がある】

 僅かな時間とはいえ、敵の猛攻撃をしのぎ、生き延びねばならないのだ。
 それもかくれんぼ≠ェ出来ない状況下でである。中々に難儀な任務といえよう。

≪0001111010101≫

 しかして、逡巡する時間もなし。サーボスカルは即座に多脚戦車に取り付きハッキングを開始!

「なっ?!」

 先ずは機体のカバーが露出!戦車兵が驚愕と共に外界を、そしてスカルを確認する。

「どこから!!」

 そして、即座にスカルを破壊するべく、ホルスターより銃を引き抜こうとするだろう!
605 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/24(土) 23:40:50.36 ID:OHXVPh0t0
>>603
「ないよりはマシだ。わかってるだろうが文句言うなよ」
【回転の勢いを利用して起き上がり、落ちてくる二丁のSMGをキャッチ】
【どうやら敵の本命も来たようだ。いつでも迎え撃てる体勢をとる】
「あのキモいの…。面倒そうだな、気を付ける事だ」

「ッ!」
【次の瞬間、一瞬で距離を詰める特技兵!流石の狂人も、異能じみたその力に目を見開く】
【大きく仰け反り、ブリッジ回避じみて赤刃を避ける。前髪が数本切断され、目の数cm先を刃が通りすぎた】
【高熱に思わず顔を背けながら、先程奪った二つの銃口を、二人の兵士の太腿へ向ける!】


「…の野郎ッ!」
【BUDDA!BUDDA!BUUDA!近づけて放たれた銃弾である一か所、脚を狙う】
【同じ部位に撃ち込み続けられれば、まともな相手ならただでは済むまい。まともでなくても、脚が穿かれ千切れ飛べば十分】
【彼らの肌から、ロクな相手ではないことは察せられた。確実に息の根を止めるより、戦闘の続行が不可能になるのを狙った攻撃!】

【熱い薬莢が何度か当たる。視界がスローモーションになる。地面に仰向けに倒れるまでの数秒間が長く感じられた】
606 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/24(土) 23:50:42.45 ID:2ZSUT/e70
>>604
「そりゃあ勿論」

スカルに目線を寄せた敵兵の、ナナメ後ろから迫るカードナイフ
七八は未だ凪の挙動を続けており、そして今それを解いた

「……死角から」

戦車兵の首筋、脊髄を断ち切る形で迫るそれは容赦の無さの具現である
七八として殺生は得意ではないが、敵が戦闘のプロだと言うのならば話は別だ

「さーてさて、一寸、お命頂戴……ってね?」

それでも極めて希薄な存在感のまま敵陣を駆け、斬撃、或いはナイフや苦無を投げる
その狙いは混乱を芽ぶかせる事にあり、敵が内部へ浸透している事を発覚させる事であった
あとは、戦争を生業にしている者たちなのだから自ずと七八自身を発見してくれるであろう
つまるところ敵の戦力、戦闘経験を信頼した故のムーブであった
派手にやるのは不得手なのだ、ならばやれる方法での「派手に暴れる」道を選ぶのみ
607 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 23:52:13.25 ID:a8hOwGWKo
>>605

 イムカも黒檀の旋棍で受け止めるか、ギリギリで回避して凌ぐ。
 周囲に放電現象。偏向フィールドのエネルギーがゼロとなり飛散したことによるものだ。

 バララララララッ!!イムカとソーマタージがサブマシンガンを斉射したのは直後。
 ソーマタージは脚部に、イムカは腕を狙った。が、しかし、アーマーの質がかなり良いのだろう。
 弾丸は全て展性アーマーの表面で弾き返されてしまう。そう、展性…ただ硬いのではない。しなやかさを備えている!

【アーマーが優秀なのもそうだが…何よりも威力不足が露呈!!】
【連戦…補給をマトモに受けられなかったツケが表面化してきているのだ!】

「―――」

 とはいえ、行動阻害にはなったのだろう。足を撃たれた特技兵はソーマタージの期待を遙かに下回ったが、
 それでも脚部への被弾を見て取り、黒い霧を残して僅かに距離が開いた場所に出現。間合いを取ったのだ。が、

【問題は残りの2体。仰向けに倒れるであろうソーマタージの頭部目掛けて、重厚なる踵でその頭蓋を踏み潰さんとスタンプを試みる!】
【これ、すなわちフィニッシュムーヴ!カイシャクの構え!頭部にこのようなモノを喰らえばトマトめいて潰れるは自明である!】
608 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/24(土) 23:59:23.85 ID:a8hOwGWKo
>>606

≪0001111010101≫

 戦車兵が始末され、サーボスカルはマニュピレイターでそれを座席から引き摺り落とすと、
 すぐさま端子を接続。ハッキングを開始する。

≪敵発見!すぐさま排除せよ!≫

 まず、高所に陣取っていた企業兵がスナイパーライフルを構えて七八を狙う。
 彼女の皮膚や衣服に幾つも浮かぶ赤い点。レーザーサイトの照射によるものだろう!

【ドンドン!と、音を置き去りにまず大口径ライフル弾が様々な角度で七八に襲い掛かる!】
【直撃…どころか掠っただけで周囲の肉と内臓と骨を持っていくであろう威力!!】

 ィィイイイイイ!!

 さらに、もう一両のウォーカーギアがこちらに接近中!
 大口径ガトリングガンを七八に向かって乱射しながら、スポスポスポと側面部に接続されたグレネードを射出!

【燃焼グレネード!着弾と同時に周囲の空気と気圧を一気に奪い去り、歩兵を死に至らしめる非人道兵器!】
【至近地面で着弾させれば、そのまま七八は急激な気圧の変化で体内から爆裂させられかねぬ!】

 グレネードの致死的な攻撃の全容はわからねど、ニンジャとしての直感は空中に撒かれたソレに最大限の警鐘を鳴らすであろう。
 立体的に襲い掛かる銃弾を回避しながら、それを凌ぐ…極めて過酷な試練であると言わざるをえまい!
609 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/25(日) 00:02:50.14 ID:vyhBVhqx0
>>607
「クソッ、堅えな」
【CLICK!CLICK!弾は切れたが脚は潰せなかった。離れさせただけまだマシと考えねばならないか】
【仰向けに転がり銃を投げ捨てる。その時、視界に他の兵士の踵が写る】

「ヤバいかもなこりゃ…」
【合金フレームの頭部と言えど、あんなものをマトモに食らえば死は不可避。生き残っても相当なダメージになる】
【脳内UNIXが幾つかの戦略を建てる。赤い瞳が闘志を燃やす!】


「イヤーッ!」
【頭部を踏み潰さんと上げられる片足。その瞬間を狙って両手を組み、勢いよく半身を起こす!】
【ストンプが向かってくるその前にサイボーグの怪力でその脚を押しのけ、バランスを崩そうとする!】
【一瞬をついた仕切り直し。成功すれば、反撃の手段はごまんとある!】
「お前は死肉の塊さ!後悔して死ね!」
610 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/25(日) 00:10:46.20 ID:7AHTRRlho
>>609

「―――」

 ソーマタージの狙いは見事に嵌り、カイシャクを行おうとした敵のバランスは崩れた。
 ドッと倒れ込む特技兵の一体。

「―――」

 が、ここでカバーに入らんとするもう一体の至近の特技兵が、
 TCVブレードでソーマタージを貫かんと鋭い突きを見舞う!!

【敵を一体排除するチャンスでもあるし、敵の攻撃を凌がねばならない局面でもある】

 ドゥン!さらにほぼ同じ瞬間に銃声!
 敵の攻撃を化勁で凌いでいたイムカの掌に赤い華が咲く。
 指の破片らしき幾つかの肉片がソーマタージの側を転がった。

「――包囲が完成されたか」

【敵の包囲が厚みを増しているのか明らか。早々、すりつぶされることとなろう】
【→死地に近づいている。ゆえに、だからこそ、ここで敵排除を優先するか、ダメージ最小化に努めるか判断が問われるだろう】
611 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/25(日) 00:18:20.47 ID:y2ZzXwgE0
>>608
「……ン?」
「……うん、無理!」

星爆竹を即座に起爆
強烈な閃光と音が焚かれ、狙撃から刹那姿を純白の中に隠すであろう
慌てて駆けた先、ガトリングの火線とグレネード

「っ……、ニンジャじゃないんだけど!」

ところで、七八の着る菖蒲色の装束は賽印流の奥義を持って誂えたモノである
彼女が同流の中で高位のモノになった際に、それは金色の刺繍糸が巡らされた
静の中に雅が施され、非常に持って美しい

「……!!」

ごうッッゥ!!!

弾丸を逃れた先、目線の先で炸裂した炎
両の手を十字に顔面を護るように、それでいて他は無防備だ
……否、断じて否!
装束の刺繍が燐光を帯びて、氷の膜のような希薄な魔力のヴェールを周囲に発する
それは恐らく1秒に満たぬ間しか持たぬ蜘蛛糸の鎧
されど七八の直感的行動に、その場よりの極めて迅速な退避には充分!
612 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/25(日) 00:25:19.06 ID:7AHTRRlho
>>611

 七八がか細い*wヘの障壁を展開し、退避した直後にグレネードは爆縮!
 周囲の空気を一瞬で持っていき、退避した七八の身体すら吸引し、引き摺り込まんとする破壊圏が形勢!
 直後!!

≪000111101010101≫

 七八の身体をガシっと掴むウォーカーギア!敵のものではない。
 コクピットにはサーボスカルが騎乗!!

≪0000111101010101≫

 すぐさま、危険なグレネードを花火が何かのように周囲にスポスポ全弾射出すると、
 ローラーダッシュと、ジャンプを用いてすぐさまイムカとソーマタージの元へ駆けるウォーカーギア。が、しかし!!

【死地を脱した七八を待っていたのは新たなジゴク!】
【多脚戦車の腕に掴まれながら三次元的起動!飛んだり跳ねたりして、さらに耳元では銃撃の超轟音!】
【環境は最悪!ともすればどっかのトンチキトルーパーよろしくゲロインになりかねぬ。そうなれば女子力の荒野である!!】
613 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/25(日) 00:33:18.34 ID:vyhBVhqx0
>>610
「ナメるなよ!この俺をッ!!」
【今や両目は激しい光を放ち、スーツの下では肉体がミシリミシリとかたちを変えつつある】
【意趣返しとばかりに倒れた特技兵の頭を踏み砕こうとしながら、もう一体に対峙する!】

【SHAK!熱を帯びたブレードが腹に突き刺さる。その瞬間を逃さない】
【ブレードを持つ手首を握り潰そうと、右手が伸ばされる。しかし本命はそれだけではない】
【逆手に刀を握った左手が勢いよく振り上げられる。狙いはブレードを持つ腕の付け根!】

【敵の持つTCVブレードは中々の脅威だ。しかしそれ故に、それなりには役に立つ武器となるはずだ】
【肉を斬られながら骨を断つ。狂気じみた戦い方だ。しかし四の五の言っている時ではない】
【イムカの方から跳んできた肉片に気づかず踏み込みで潰し、特技兵の片腕を切り落とさんとする!】


「…みだいだな。あの戦車、やっぱりアシに使えないか。
 そろそろ逃げる準備しておけ。これ以上は無駄だし無理だ」
【腹の傷からボタボタと血を流し、傷口を押さえながら返す】
【そろそろ潮時だ。辺りを軽く見渡すと、獣めいて危機を察知して走り出す】
【向かう先はスカルがハッキングしている多脚戦車。逃げるのに使えるはずだし、使えなくても弾除けぐらいにはなる】

【瓦礫を超え、壁を走り、地を這って戦車の元へ急いで向かうソーマタージ】
【ダメージ最小化、叶うならば逃走も視野に入れて動き出す!】
614 :四五六 七八【賽印流忍術】 [saga]:2017/06/25(日) 00:35:37.04 ID:y2ZzXwgE0
>>612
「うわぁっ!? ……おっ?」
「……ナーイススカル、愛してる!」

それが何かを察すれば目を輝かせ、バッチリサムズアップ
戦場にあり身動きも取れぬこの場面、根本的な危機からは脱してはいない
それでも多大なる安堵、続き揺れる全身と響く轟音

「……あうあうあーうーあー」
「……ちょっ、と、たんま……安全運転……」

元々七八、乗り物酔いが激しいのだ
余りに非現実的過ぎて限界突破こそはなんとか堪えているが、このまま更なる時間が経過すれば決壊は間近!
→因みに七八、過去に何度か既にオロローしていたりする
615 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/25(日) 00:50:04.64 ID:7AHTRRlho
>>613-614

「―――!?」

 ソーマタージのカイシャクにより一体の特技兵の頭部が踏み潰される!
 真っ青な血がソーマタージの踵を濡らす。少なくとも真っ当なニンゲンではない証左であろう。

【ソーマタージの腹部に突きたてられる刃はその超高温で瞬く間に周囲の組織を焼き焦がし
 その破滅的な威力で細胞を燃焼させてゆく。が、】

 肉を切らせて骨を断つどころではない。
 骨を切らせて肉を断つが如き狂気染みた戦いであるが、片腕の切断に成功!!
 これで1体撃破+1体の戦力を大きく減じさせた。同時にこの遅々とした戦果が敵の優秀性を示してもいた。

「だなッ!」

 旋棍で眉間を狙った狙撃を叩き落しながらも周囲を見やる。
 今だ7体が健在の特技兵に、狙撃支援体制も構築。こちらは満身創痍。
 戦闘継続は極めて困難な状況であろう。が、

「が――間に合った」

 ここで大きく跳ね飛んで落下してきたのは多脚戦車!腕にはグロッキー寸前の七八。
 バララララララッ!!即座がガトリングが放たれ、包囲に穴が空く。

【ソーマタージが1体撃破+1体の腕を吹っ飛ばしていたおかげで包囲が甘かったのが勝因だ】

 そこに飛び込むようにソーマタージとイムカは駆けて多脚戦車と合流。
 イムカはコクピットに乗り込み、ソーマタージはボディにしがみついたことを確認すれば、

「このままメガコーポ支配領域まで脱出する!!」

 出力を前回にし、牽制射をバラマキながら、一目散に撤退を敢行!
 敵に背を見せるのは屈辱以外の何物でもないが、リベンジを果たすには生存が必要であった。

≪CP…目標をロスト。やはり一筋縄ではいきませんな≫

 アウトキャストは千歳一隅の好機を逃し歯噛みする。
 この激しい戦いですら、まだ前哨戦に過ぎない。越境者は次のラウンドの反撃。その道を切り開くために駆けて行くのだった。

//おちまい
616 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/26(月) 22:37:54.48 ID:iy6OjlPFo
【テクノロジー補給】

「再生医療様々だな」

 ライトに右手を照らしているのはイムカ・グリムナー。
 トラブルに飛び込むかトラブルを誘引するか。常に周囲は鉄火場な政治将校である。

【イムカは越境にてスプロールに戻った矢先、アウトフィットの襲撃を受けた。
 からくも包囲を突破したものの、身に迫る危険は輪郭と現実味を確かとしつつあるのが現状だ】

 狙撃で吹っ飛んだ指であったが、どうにか元通りである。
 疲弊しているところを狙われてはパフォーマンスを発揮できないのはイムカも他者と変わらない。
 今後は越境直後を狙った襲撃への対策を練らねばならないところだろう。

「チース、アームズ三河屋デース」
「どもー試供品(武器!)届きやしたーここにサインを〜」

 そして少し空けていた会社(銀貨帝国の出向機関:インペリアル・エンジニアリンク)に戻ってみれば、
 早速なんか色んなコーポからこの武器試してみない〜?的なのが大量に届く。

【イムカは(アクションムービーばりのド派手な捕り物劇で)有名なデッカーであり、
 デッカー24時などにもよく取材される。イムカが使った武器というだけで宣伝になるのだろうが…何かとてもデッカーとしてはアレな気もする】

「奥ゆかしい私を皆、変に誤解しているのではないか?
 何故武器だの兵器だのばかりなのだ。もっと、こう、花とかぬいぐるみとか…」

 相も変わらず倉庫に山と積まれた試供品・サンプルを見ながら、
 イムカは思わず頭痛が起こりそうなのを自覚せざるをえなかった。
617 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/26(月) 22:46:23.29 ID:r7u+Tojx0
>>616
「チョリーッス キャリアー本舗で〜っす サインかハンコか拇印プリーッズ」
―――ギィ!!

そしてもう一組の運送業者来る

スプロールに置いて(一応)伝説球のキャリアーと呼ばれているヘタレ男である

背負っていたコンテナを下し 蓋を開ければそこには

ベルト給弾式ヘビーオートショットガンなる 奇天烈武装がこんにちわ

“奥様もウットリな銃身から放たれる毎分500発の散弾が 並み居る敵をミンチに替えます!! ぜひとも次のデッカー24時で(ry”

「それとこれはオッサンから」
と 多量の銃器や武器の山の上にちょこんと乗せられたのは テデ○ベアもかくやなクマさんぬいぐるみであった

【お目当てのぬいぐるみだぞ 喜べよ】
618 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/26(月) 22:53:23.37 ID:iy6OjlPFo
>>617

「スカル、解析を」

 クマさんのぬいぐるみをスキャニングさせる。
 人形爆弾など、もっともありふれたブービートラップである。

≪0001111010101≫

【安全を確認。スカルに持っていかせる。かわいいなぬいぐるみがどうなるのかは最重要機密だ】

 無表情だがどことなく機嫌悪そうにサインをスラスラと書きながら、

「また銃器か…アキレス、これが女性へのプレゼントとはどいつもこいつもセンスが無いとは思わないか?」

 つらつらと言うが、なんかこの世間話。解答を誤ったら死ぬ気がするならそのセンスを大切にしよう。

【なんか恐怖の質問をしている間に、スカルはふよふよと戻ってきた】

≪00011101010101≫

 ベティにイムカがぬいぐるみを大切にするタイプであると暴露中。相変わらず忠誠心に疑念を呈すドローンである。
619 :ひいらぎ [sage]:2017/06/26(月) 22:55:32.11 ID:/LPJwgBDO
>>616
…いむいむにとっての花やぬいぐるみが「それ」なのではないかの…正直いむいむにはそういったのは似合わぬ…どこをどー見ても女勇者か、あるいは女魔王とかにしかみえn

【試供品やら何やらの山の前でブツブツと呟く美女に向かって黒髪ロングの10歳位に見えそうな少女が語りかける】

…まぁ、わしの嫁()じゃからそれ位でなくては困るが…これから悠久の刻を共に生きるのじゃかr(ry

【何やらすごーく自分勝手な事をのたまう少女】
620 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/26(月) 22:58:28.77 ID:XfbJZuT30
>>616
「まったくだ。俺も機械化をもう百年ぐらい我慢してればな」
【薄い水色の手術着を纏い、栄養とエネルギー補給の点滴を引き千切るソーマタージ】
【腹の傷は塞がった。再生医療、修理、そして肉体を構成する粘土じみたナノマシンのお陰だ】
「後から靴の底を拭いてたら肉がついててな。あのゾンビっぽいのと混ざってたが、多分お前のだと思う。それっぽい味した。
 潰してすまんな。爪ならまだ残ってるけどいる?

「オイ、クマちゃんはなかったのか?仕方ないか」
【次々と運ばれてくる試供品を一つ一つ手に取り、ため息と共に引っ張り出したのは猫のぬいぐるみ】
【首根っこを小脇に抱えたまま他の箱を漁る様子は、おもちゃを探す子供じみていた。180cm超えの血走った眼と白い髪をした子供】


「よう、これなんかお前にどうだ?ぴったり」
【イムカの気持ちなど露知らず、にこやかな顔でイムカに大量破壊兵器を勧めに戻ってくるソーマ】
【どこから引っ張り出してきたのか、戦闘機からそのままもぎ取ってきたかの様な重機関銃やら並大抵の相手ならオーバーキル極まりない特殊弾頭を使う榴弾砲だとだ】
【なお小脇に抱えているぬいぐるみはあくまでソーマタージ宛である。彼の希望なのだ】
621 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/26(月) 23:06:52.18 ID:iy6OjlPFo
>>619

「………」

 無言でひいらぎの両頬をむにゅーんと伸ばして教育的指導を行うイムカである。
 そりゃもう、おもいっきりむにゅーん、と。

【それからどうした】

「君の寝言はともかくとしてだ。まあ、なんとも色んな試供品を提供されるから、
 武器には困らないというのはメリットなのやらなさけないのやらだ。ほら、こんなのもある」

 ひいらぎに試しに外付け武器パーツめいたモノを示す。

「既存武器を高周波ブレード化させるキットだ。ストリートサムライの間で人気のカテゴリだな。
 言っておくが高周波メスのような単に震動させて切れ味をあげるだけのモノとは一線を隔する」

>>620

「味とはまたロクでもないことをやっているな」

 ジトーっとした目で狂人を見るイムカ。自分の肉片を食われて喜ぶ奴はいない。
 そしてデリカシーゼロで大量破壊兵器を勧めてくるので無言でゲンコツ決めてやった。
 女心()を介さぬやつめ。オシオキである。

「まあ、近々、半吸血鬼事件の顛末でドンパチやらねばならんのだ。
 なんだったら、君の好きそうな武器を持っていっても構わんぞ」

 ソーマタージには何だかんだで依頼を受けてもらったり共闘したりと縁がある。
 ゆえに戦闘に備え彼の戦力を充実させておくことは彼女にとってもメリットが多いのだ。
622 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/26(月) 23:06:52.61 ID:r7u+Tojx0
>>618
「しょうがないよ こういうのはイムカタンへのプレゼントじゃなくて
 デッカー24時の人気出演者イムカへのプレゼント・・・と言うわけでもなく
 ただ有名どころのデッカーに浸かってもらって利益を出したいってのが本音なんだからさ」

ヤレヤレと肩をすくめる ついでにサーボスカルの行く先を目で追ったがすぐに見えなくなってしまった

「連中はただ目立つシーンで自分の武器を使ってもらって 一言『いい銃だ』とでも言ってもらいたいだけなんだろ?
 人気プロスポーツ選手だと思えば珍しくもない これも有名になっちまった弊害だと思うよ?」

と 遠慮もなにもなくズケズケと意見を言うアキレス

―――ギィ★
ちなベティちゃんはサーボスカルとの会話に忙しかった
堅物の女傑も可愛い所があるじゃないか とでも言っているのだろう

「相変わらずお前らは仲がいいんだな」
なおサーボスカル⇔ベティ間の会話は普段ベティ語のわかるアキレスやクルトにも分からない 特殊な言語(?)を用いているらしいので
秘匿性は抜群である
623 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/26(月) 23:10:16.55 ID:r7u+Tojx0
いつもの
624 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/26(月) 23:14:50.22 ID:iy6OjlPFo
>>622

「理屈では解っているのだがな。しかしこういうのはもっとマッチョな見栄えのする男衆にやらせればいいのだ。
 女性だから珍しいデッカーであるという理由でこんなものをプレゼントされてもな」

 何から根本的な誤解がある様子。ひょっとして女性だから悪目立ちしている程度にしかイムカ思っていない?
 なお、実際は決断的すぎる性格とド派手はデモリッション(破壊!)が大うけしているだけというのは周知の事実である。

≪0000111101010≫

 ベティの頭の上でマニュピレーターを両手の如く動かしてヤレヤレポーズである。
 イムカの認識のアレ具合にスカルも思わず呆れプログラム。

「ああ、アキレス。依頼を頼みたいが、確認だ。
 アンダーグラウンドの吸血鬼組織≪血社≫に比較的安全に接触できるツテはあるか?」

 イムカの質問であるが、上手く立ち回れば吸血鬼と共闘関係を構築できるその布石である。
 が、基本、連中の大多数は人間を食するどころか、弄ぶことも平然と行う潜在敵であることは念頭に置かねばならぬ。
 倫理感も人類と異なることが少なくないため、接触(コンタクト)を取るだけで生命の危険を覚悟せねばならぬ。
625 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/26(月) 23:17:08.04 ID:XfbJZuT30
>>621
「イターイ」
【何故殴られたのかは本人も気づかないまま悶えるのであった。ギャグ補正のなせる技】


「吸血鬼か…。聖水とか無いのか?効くのかどうかは正直信じてない。散弾の方が通じそうだ」
【イムカの許しを得れば、ネコチャンのぬいぐるみを床に叩きつける様に捨て、再び荷物をガサゴソ】
「言葉の通じない相手にも散弾は通じるんだぜ。それってとても素敵なコトだろ?
 こんなことならあのドラキュリーナに吸血鬼の退治の仕方聞いとくんだったな。この時期どうするんだろうな、あのコート」

【最初は背中に背負ったり小脇に抱え、次第に空き箱に詰め、最終的にはどこから用意したのか大きなショッピングカートまで持ち出すソーマタージ】
【持てるだけの強力な銃やら装備やらを持っていくつもりだ。なんたる浅ましさか!】

「これでも選別はしてるんだぜ。ホラ、この銃。ただのグレポンかと思いきや市街地と地上波では使えないような威力してるんだってよ。専用の弾いるけど」
626 :ひいらぎ [sage]:2017/06/26(月) 23:18:56.42 ID:/LPJwgBDO
>>621
ひ…ひはいひはい…はひふふほひゃ…

【頬を思い切りむにょーんと引っ張られ声にならない声を出す少女】

…まったく相変わらず冗談が通じないのいむいむは…やっぱりどこをどー見ても女魔王じゃないk(ry

【ブツブツと不満を口にする】

【が、イムカ氏の示した最新兵器(?)を見たとたんに態度を一変、目をキラキラと輝かせる】
…ほぅ、わしの元いた世界では某組織にでさえこんな兵器はなかったぞ。

これだけ進んでおるのじゃ、他にもレールガンの小型化、それもわしのおった世界での拳銃程度の大きさの物もあっても不思議ではなさそうじゃ!!
あったら見せてくれぬかの!!!!?

【目をキラキラ輝かせて早口でまくしたてる】
627 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/26(月) 23:27:12.49 ID:mGZVe4i4o
「……」

珍しく争いのない、穏やかな空気に包まれる越境者達。再生したイムカの腕を見て、彼を顔を顰めた。
団欒に混ざることなく、ポケットに手を突っ込んでボケっと皆を眺め、ポケットの中の小さな箱を弄んでいる。

「………」

隅っこの方でちっさくなっているのは、まぁ、誰も彼のその姿を見たことが無いのだろうが、ジョシュアである。
エーカー・アウトキャストとの戦闘でキルスウォームを解放、火炎放射やらプラズマソードやらで焼かれ、身体の体積を多く削られたのだ。

身体を再構成するにも欠損した状態で集まる訳にもいかないので、やむなく小型の個体……すなわち子供の姿となっているのである。
髪型は何時もとは異なりいかつさのないミディアムショート、シンプルなTシャツとハーフパンツに、ぶかぶかの青いジャケットを羽織っている。
628 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/26(月) 23:28:54.97 ID:iy6OjlPFo
>>625

「聖水は無理だな。信心深い本物の司祭なり僧正なりがかつては容易できたらしいが」

 しかし、スプロールに至っては欲望が完全開放された世界。
 神秘は復活しているものの宗教は力の大半を失っているか、超絶的な腐敗状態となっている。
 信心などとうの昔に消失している。

「アウトキャストが吸血鬼技術を兵器転用している可能性は高い。
 なら、有効打と成りえるのは太陽の光が銀弾だ」

 銀合金製の銃弾やナイフの銀粒子鋳造などが鉄板であろう。

「後は弱点も関係なしに破壊力でぶっとばすとかな。
 爆発系武器を直撃させて粉微塵にすれば再生も糞もない。
 あと、市街戦想定だ。そのタクティカルアドバンテージ皆無のロマングレポンは降ろせ」

>>626

「君のピストルのマナーモード解除状態が正にレールガン技術使っているぞ?」

 何たる勝手に組み込まれた機構のハイテクさか。なお反動問題は今だ解決せず。

【驚愕!ひいらぎ=サン既にレールガン持ってた!】

「あと、高周波ブレード化だが、君も検討してみるか?
 重量比の問題は君には関係なさそうだし、メリットも多いぞ?」

 高周波を刀身に流す事で分子結合を強化させて強度を向上。
 さらに刃に触れた対象の分子結合を弱めて切断を容易にするというのが高周波ブレードの根幹だ。
 もっとも、威力は結局のところ≪元の刀身の質に依存する≫
629 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/26(月) 23:33:05.78 ID:iy6OjlPFo
>>627

「ところで大尉?なんでそんなところで小さくなっているのだ」

 目ざとくジョシュアを見つけて両手で持ち上げる。
 何か高い高ーいな構図だ。ぶっちゃけ恥ずかしい!!!

【ナムサン!子供の姿になってからイムカは完全にぼーや扱いだ。そりゃ隠れたくもなる!!】

 ニュクスに対する態度でもわかるが、イムカは表面上は突き放しているようで、
 実際は父性と母性を兼ね備えた…言ってしまえば子供に対してとても世話焼きだ。

【メシなど味もわからん癖に、早く食べて大きくなれだの、サイズの合う服選びに引っ張り出されたりするなど】
【ジョシュアのこの数日は彼にとって過酷な試練であったろう!!!「】
630 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/26(月) 23:33:53.84 ID:r7u+Tojx0
>>624
「珍しいってのはそれだけで得であり損なのだよイムカタン」
なんか妙に達観しているようなムーブ重点なアキレスなのであった

「俺だってデモンレッグのおかげでスプロールのブルーフォグって仇名が付いたんだ
 たとえ腕がよくても デモンレッグがなきゃその辺にいるキャリアーそのTだったぜ俺」

人気と実物のギャップがパネェことについてはノーコメント

「ん? いけると思うよ」
帰ってきた答えはあっさりとしたものだった

「ウチのボスはあの血社とも懇意だ 実際に物資やら情報やらをやり取りするのにキャリアーは使われている
 結構大物なんだぜウチのボス」

実際後ろ暗い連中が何か事を起こそうとするならば 結局はキャリアーに頼らねばならぬのだ

「ウチのボスを経由すれば比較的安全に接触ができるはずだ イムカタンとボスのツテ? 俺がいるじゃない
 イムカタンもみんなもバカにしてるけど 俺ってばその道では伝説級の配達員なのよ?もちろんボスとも懇意だ」

尤も 伝説級であろうと何かあれば消される危険性は変わらない なので褒められるかどうかは別の話の様だ

「アレなら依頼書描いてもらえれば 俺がボスまでもっていくよ 出来れば依頼書は紙触媒か旧式の記録媒体がいいな 外部からのハッキングの心配がないヤツ」
631 :ひいらぎ [sage]:2017/06/26(月) 23:38:11.28 ID:/LPJwgBDO
>>628
あ、あれレールガンの技術を使っておったのか…だとするとエネルギーや摩擦の問題等はどうやって解決しとるのじゃろうか…気になるところじゃが…まぁ知ったところであまり意味ないが…

【あごに手を当てブツブツと呟く】
…そうじゃな、拳銃以外の装備(?)も充実させておくべきじゃな…これなら全体的な火力不足の問題も解決出来そうじゃしな…しかし闇のまほーしょうじょ()としては刀や刃物での戦闘は何かあまりイメージ的に合わないきg

【多分アニメか何かに影響されたのだろう、何とも勝手な事をほざく少女】
632 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/26(月) 23:39:29.02 ID:XfbJZuT30
>>628
「ふざけた世界だな。野良プリーストの一人でもいないのか」
【自分の殺伐さを棚に上げ、腐敗しきった世界に憤る狂人。ここだけ見ればまともな男に見えただろう】
【人工的に太陽光でも出せる機械でもあればいいのだが、さすがになかった】

「銀弾か…。できれば使わず売りに出したかった」
【そうなると使える武器も限られてきそうだ。しばし思案して見つけたのは、一丁の拳銃】
【黒光りする、無骨で巨大な銃だ。前時代的な単発式の銃】
【しかしこのサイズ、付属の紙の説明によると、かなりの威力を持つらしい。一発で仕留めることを考えれば、弾代もそこまで嵩まない】

「…一つ目は決まりだな。あとは…やっぱりこの新兵器」
【言い終わる前にイムカのダメ出しが入り、なんとも言えない真顔で喉を鳴らして箱に戻すのであった。合掌】
「クーン」


「破壊力となると、やっぱりショットガンかミニガンか…。
 いい作戦思いついた。お前がミニガン担いでぶっ放しながら正面から吸血鬼共を追い込むんだ。死ぬほどビビると思うぜ奴ら」
633 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/26(月) 23:42:59.06 ID:mGZVe4i4o
>>629
「う……!」
「は、離してください、コミッサー……」

ここの所イムカの世話焼きに、ジョシュアは内心まんざらでも無かったが、それでもネガティブな感情の方が多いようだった。
プライベートの時間が増えるのは嬉しい、だがどうも目線が対等でないような気がするのだ。あしらわれる率が高くなっている!
持ち上げられれば顔を紅くしてもがく、いっぱしの軍人が高い高いなどされてたまるものか。
まぁ、やたらご飯を食べさせようとするイムカの行動は実際正しい。食べれば食べるだけ大きくなれるだろう……驚異的なまでに。

「ラフィキかあんたは……!」

イムカの手の中から、無数のナノマシンの粒子となって抜け出たジョシュアは、少し離れた壁際に寄りかかるようにして再び現れた。
ポケットの中に手を突っ込んで、背中を壁に預けながら、少し不機嫌そうにイムカをじっと見つめている。
どうやら何か顔色を伺っているようだ。元より感情を隠すことが上手い男ではないが、子供ともなればなおさら分かりやすい。
634 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/26(月) 23:55:34.17 ID:r7u+Tojx0
>>632
「ねぇねぇソーマ」
ちょいちょいと肩を突くアキレス ズイと差し出したのは>617のベルト給弾式ショットガンである

「毎分500発だって 奥様もウットリじゃない?」
とニンマリ笑って見せた

>>633
―――ギィ!!
そんなミニマムジョシュアに近づくのは 頭にサーボスカルを乗っけたベティである

―――ギィ!!
ベティちゃんはハサミで持った渦巻き模様のぺろぺろキャンディをジョシュアに差し出した
あげる! とでも言わんばかりに

「・・・」
なお少し離れた場所にはニンマリ顔のアキレス
多分この男の差し金だろう
635 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/26(月) 23:56:51.26 ID:iy6OjlPFo
>>630

「依頼書は正式な書面にして用意させよう。どうも時間も限られているからな」

 焦りは禁物にせよ、大々的な包囲を仕掛けてくるくらいにアウトキャストはやる気だ。
 反撃に転じるための手段は迅速に用意せねばなるまい。

「手紙と≪貴族≫の紋章だ。会談のセッティングを行うために運んでもらう必要がある。
 これだけでも危険度は高い。私の挙動はマークされすぎている。
 キャリアーを依頼するにせよ、キャリアーへの妨害が着く可能性が高い」

 古来より連絡網を分断することは定石である。
 敵がそれをしない道理がないのだ。

>>631

「エネルギーは脳集波…んっ魔法少女?何を言っているのだ」

 ひいらぎがサイキックに目覚めたという話は聞いたことないが、と、
 少女の不可思議な言動に疑問符である。が、

「高周波は斬るモノにしか意味はないぞ?そもそも君はカタナとか大剣とかぶん回していたではないか」

>>632

「なお、銀弾のコストは鉛弾とは比較にならんぞ?
 貯金残高との熾烈な戦いとなるな」

 質のいい銀…それもある程度の霊性を確保しているものをチョイスすると、
 中々にタノシイなお値段になるご様子。オカルトとはマネーがかかるのだ。

「ミニガンを担げ?私をマッチョなアクションスターと勘違いしているのではないか?
 女の細腕でそんな無理が利くわけないだろう。常識的に考えて」

 ジト目でソーマタージを見ながらボツった新兵器を片手で持って、武器山の天辺に無造作にポイー。
 なお、グレポンの重量も大概重いのは当然とする。

>>633

「子供の身体は目線が低く、また歩幅の小さく移動速度に難だ。
 私がこうしたほうが合理的というものだが…」

 恥ずかしいとか情けないという感情を介さぬところが正にイムカである。
 おなごにはおのこのプライドなどわからぬのであった。

「大人に世話を焼かせるのが子供の仕事…げふん。
 君にとって不本意だろうが、悔しければさっさと直したまえ。あと、二度とそうならないようにしろ」

 こちらは無表情で声音も平坦でとかくわかりにくいが、
 実は、ジョシュアのこの有様に少し怒っているのではないか?である。
 生命をあっさり切り売りするような戦い方は否であると、イムカは常日頃言っているというに。
636 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/06/27(火) 00:06:19.55 ID:qEjzHGuw0
>>634
「お前気配りの達人だな」
【差し出されたショットガンを受け取り、数度構え、操作を確認。良好だ】
【シャッピングカートに無造作に突っ込むと、アキレスの肩をポンポン叩く】

「お前もだいぶわかってきたな。奥様もウットリ、俺様もニッコリだ。グミやるよ」
【どうやらお気に召したようだ。バカっぽい強力な武器はこの男の好物の一つなのだ】


>>635
「だよネー……。弾代ぐらいは肩代わりしてくれてもいいんじゃないか?」
【個人用バッグから財布を取り出し、残金を確認。多く見積もっても八十発が限界か】
【吸血鬼の数によるが、これだけでは些か不安だ。グレポンを放り投げるマッチョなアクション将校にジトーっとした眼を向ける】


「鏡見てもの言えよシーハルク………。
 実際、恐れられてるような奴がミニガン持って突っ込んできたら結構いけるような気がするんだがな。俺は隠れてコソコソショットガンで殺す」
【おそろしく小さな声でボソリと毒づき、何事もなかったかの様に顔を上げる。口に出しておかないといつか爆発しそうだから仕方ない】
637 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/06/27(火) 00:09:26.87 ID:KbEGcAXKo
>>634
「……何だこりゃ」
「………」

ベティからペロキャンを受け取り、そして同時に怪訝そうな顔を浮かべた。
彼女からの贈り物なのだろうということは推察できたが、ただまぁ自分が食べるようなものではない。
どこから持ってきたのだろうと周囲を見渡せばアキレスがこちらを見て笑っているのが見えた。

「オマエが舐めとけ」

アキレスの顔面めがけてペロキャンを投擲、カミソリのようなカーブを描いてそれは飛翔する!
ちっちゃくてもやはりジョシュアはジョシュアである。今でも相応の身体能力は有しているようだ。
されどまぁ身体相応分、普段の彼には遠く及ばない非力さである。

>>633
「今は関係ないっすよそれ……戦ってるならともかく……」

イムカの良い訳がましい持論に、ジョシュアは半ばあきれたような顔を浮かべて肩を落とす。
この平和極まりないシチュエーションにおいて、どうしてそのような行軍めいたスキルが要求されるのだろう!

「……了解、ですが二つ目は保証できません」
「俺の役目は道を拓くことだ、その為ならなんだってします」

イムカの静かな怒りをジョシュアは察知していた。しかしその上で彼は一度目を伏せ、もう一度視線を合わせて答えた。
ジョシュアの領分はレンジャー部隊の如く、道なき道を切り拓くことだ、どうかそれを奪わないで欲しいと。

その為に命を失う事になっても、ジョシュアは決して後悔することはないだろう。
元より生きる理由など、ニアとの決別を遂げたことでもはやこの世に無くなってしまったのだから。
闘いで身を削ることこそが、ジョシュアに残された最後の存在意義なのである。
638 :ひいらぎ [sage]:2017/06/27(火) 00:10:53.90 ID:/Om3znDDO
>>635
ほぅ、そんな技術があるのか…凄いのu…って、ん?知らなかったのか?

実はわしは漆黒の翼をまとい舞い降りた闇のまほーしょうじょ()でn

【聞いているだけで恥ずかしくなってしまいそうな厨二設定()を早口でまくしたてる】

まぁわしが実は闇のまほーしょうじょ()だと気付いたのは最近じゃからの、刀とかによる肉弾戦(?)は闇のまほーしょうじょ()に似つかわしくないと分かってじゃn

【完全に自身の作り出した厨二設定()に浸ってしまっているようだ】
639 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/27(火) 00:15:11.14 ID:dQHUTK9Z0
>>635
「おっけーい多分俺の担当になるだろうから安心してよ
 妨害もマシマシだろうなぁ ブルーフォグ潰したってだけで箔がつくぐらいだし」

腕を組んで虚空を見上げる と思いついたことが

「間に合うかどうか分からないけどさ スクラップヤードのボロウズに銀装備の発注掛けておく?
 ボロウズならきっと有用な装備を作ってくれると思うけど」

と提案してみた

「まぁなんだ キャリアーの仕事は結構気に入ってるし 誇りに思ってる
 任せてくれれば 完璧に運んでみせるよ」

>>636
「まーねー 俺ってば心配りの行き届くナイスガイだから」
早速調子に乗るアキレス なおグミはベティちゃんに掻っ攫われたそうだ

「実際ソーマには前線に出張ってもらってナンボだからね ソーマが押し負けると俺の命がマッハだし」
そうならないための気配りなのだ

>>637
ジョシュアがペロキャンを装備した その瞬間

―――ピピッ カシャッ

アキレスのスマホが火を噴いた
ペロキャン持った子供ジョシュアがデータに保存された

「よし ニアタンに送信してやr」
そしてすぐさま悪魔の所業に入ろうとしたが

「アバーッ!」
ベシーンと顔にペロキャン炸裂 ペロキャンと共に床に転がるアキレス君

―――ギィ♪
ちなベティちゃんはペロキャンを回収して齧っていた
640 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/06/27(火) 00:23:50.75 ID:p24oGnweo
>>636

「我が社の社員に正式になるなら支給もやぶさかではないが?」

 フリーランスを気取るならば、必要経費自己負担は諦めな、である。
 自由の代償とはかくもおサイフにキビシーのだ。

「武器(試供品)は持っていっても良いといっているのだ。これだけでも破格と思うがね。
 ああ、横流しはダメだぞ?ID登録でばっちり引っかかる」

 なお、女性を捕まえてシーハルク呼ばわりの狂人にイムカは同じくジトーとした眼を向けるのであった。
 女ごころ()の解らぬやつめ!と。


>>637

「将校としては死を命じるのに躊躇はないが、同じく勝手に死なれても困るのだよ」

 小さく嘆息を突きながら、ジョシュアの自己に対する何処か投げ槍な面に忌々しげな感情を禁じえなかった。
 一流とは道なき道を切り開いてなお≪生存≫をしっかり構築するものである。

「私と一緒に買い物についてくる酔狂者などそういないこともある。君が考えている以上に君は貴重なのだ」

 言葉の受け取り方次第では赤面モノな台詞だが、イムカの声音が平坦そのままのため真意不明。
 基本、この鉄の政治将校の真意はわかりにくいようでわかりやすく、かと思えばやっぱりわかりにくいのだ。


>>638

「………」

 とりあえず眠ってもいないのに寝言ばかりをほざくちっちゃいの口に大量のグミを敷き詰めてから溜息。
 悪童へのオシオキも大人の義務なのだ。

「まったく…戦闘スタイルを変更したのならそれでいいが。まあ、武器は適当な試供品もっていっていいぞ」

 そして、なんかかんだで世話焼きなのである。

>>639

「いや、ボロウズに任せるには時間がない。銃弾ならば自前の工房でどうにかなるし、
 それ以上を求めるには切迫している」

 残念ながら蜥蜴の職工の技量が発揮されるタイミングと機会が今回の件ではないようだ。
 こればかりは、機がモノを言うため致し方あるまい。

「では、君に任せるよ。この任務は多くの越境者の先行きに関わることになる。それを念頭において励んでもらいたい」



//こうしてインペリアル・エンジニアリンク社の日常の風景が過ぎていくのであった

//おちまい
641 :ひいらぎ [sage]:2017/06/27(火) 00:34:23.91 ID:/Om3znDDO
>>640
も…もがががが…
【大量のグミを詰め込まれて苦しそうな声をあげる】
…ブハァ!!!
…あ、あやうく死ぬところだったじゃないか…わし不老長寿じゃが「不死身」ではないのじゃ…そこのところをもう少し考えて欲しいとこじゃ…ゲホゲホ…

【咳き込みつつ文句を言う】

…まぁとりあえずは何個かはもらって行くが…まだ改造等は出来ぬ、前いた世界では考えられないような機構をまだ完全には理解出来てはおらぬからな…せいぜいどんな効果があるか等を見て戦術にあった物を選ぶ程度じゃな…
642 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/27(火) 22:52:00.77 ID:dQHUTK9Z0
【狭間のスクラップヤード】
エーカーのアウトキャストやら 彼等と手を組んだカノッサやらで越境者にやさしくない今日であるが 少なくてもここ狭間のスクラップヤードは平穏を保っている

そんなスクラップヤードにある止まり木同盟の宿の一階 無人酒場兼食堂には甘いにおいが漂っている

ツルツル剥き卵ヘッドから無精ひげ&坊主頭にクラスアップしたロイ・ゴールドマンがかっぽう着姿でキッチンにいた
オーブンから取り出したのは大きな円形のパイ 格子状のパイ生地の間から見えるのは 濃い紫のアメリカンチェリー

そう この男チェリーパイを作っていたのだ 相変わらずの女子力っぷりであるが 無精ひげ坊主の割烹着に女子力が溢れているというのも一種のギャップと言うことになるだろうか?
それは兎も角として 甘いにつられた越境者が食堂に吸い込まれていく中 知り合いの姿はあるだろうか?
643 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/27(火) 22:57:27.18 ID:yifG92wP0
>>642
「クンカクンカ、スンスン」

そこへ犬めいてやって来たのはニアである
イリーはとうに、厨房でコーヒーを淹れて振舞っているし七八なんかはもっと前にやってきて今か今かと待ちわびているであろう

「……なにこれ、美味しそうってんですっ!」

口をワの字に、ヨダレをずびり
丸ごと食い付きそうなのを理性で堪え、女子力の塊であるそれに釘付けなのだ
644 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/27(火) 23:13:47.45 ID:dQHUTK9Z0
>>643
ロイ印の密造酒は飲兵衛のハートをキャッチし
偶に作る甘味は女子たちのハートをキャッチしている

ロイの女子力スキルは越境者の間で広く慕われていた そしてここにも誘蛾灯に誘われるが如き越境者の姿

「よぅニア 久しいが なんか大変だったんだって? まぁ待ってろ」
甘酸っぱい香りに包まれる食堂 次々にオーブンから取り出されるチェリーパイ達

「サクランボを一杯もらったんでそれを処理しちまおうとな そして出来立て熱々のチェリーパイにおいしくなる魔法をかけてやろう」
と何やら大振りなスプーン片手にニンマリ笑顔

そう ここにはイムカからのプレゼントがあるのだ 何かって? そう アイスクリーム生成期!!

ザクリとカットされたチェリーパイに 作り立てのひんやりバニラアイスをトッピング!!

「奥様もウットリなチェリーパイのアイスクリーム添え!! 一丁上がり!! さぁ喰いたい奴はもってけもってけ!!」
その言葉にわっと集まる甘味好きたり 早く取らないと無くなっちまうぞ!!
645 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/27(火) 23:25:55.06 ID:yifG92wP0
>>644
「はぁい、良い子にしてますってんですよぉっ」

大変? と小首を傾げた、そういえばロイとは久し振りの再会な気がしなくもない
しかし考えによっては大変な事は沢山ある、それでもそれらの全てより今の所目の前のチェリーパイに対する欲が優先された模様
仕方ないね

「おっ……おおっ!?」
「おおぉ……!!」

目を輝かせ、御神体めいて後光すら感じるアイス乗せパイにばっちり釘付けだ

「はぁい、はぁい!」
「……あっ、あふぅ、ひでぶっ……!」

ところでニアは、戦闘時はともあれ普段は割とトロくさい
元気良くパイに手を伸ばすが、殺到する人並みに呑まれ流されてしまった

「……」
「はぁ……」

もみくちゃにされてようやく抜け出し、空っぽのお皿を前に項垂れて溜息を吐く姿がありましたとさ
646 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/27(火) 23:41:00.76 ID:dQHUTK9Z0
「ハイハイ押さないの〜2切れもってったヤツはギルティやで〜!!」
ロイの忠告も砂糖中毒者には馬耳東風 あっという間にパイは無くなってしまいました

「次からは整理券配るか・・・ホレ」
と 一切れのパイとアイスが乗った皿をニアに進呈 自分用だが食えないのはかわいそうだ

「アキレスから聞いたぞ なんか姉妹揃ってどこかの世界に移住したんだって?
 なのに変な巨人に襲湧得たとも聞いたぞ」

その巨人がカノッサのエージェントであることを知らない アキレスも知らなかったが故に

「今度そっちにお邪魔して何か作ってやるよ アラズに行っておけ 星野めぐりが良ければまた会おうってな」
647 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/06/27(火) 23:48:34.59 ID:yifG92wP0
>>646
「あ……あぁ、ありがとうってんですっ!」

神様仏様ロイ様と言わんばかりに手を合わせて拝む
因みに七八なんかはギルティもギルティ、大ギルティである

「あー、そうですそうですっ」
「まぁ、ほらっ、ニアは結構こっちにも来れてるってんですけどぉっ……」

アラズの方はすっかり越境もご無沙汰で、マウスィム跡地に隣接するログハウス住まいがほとんどなのだという
最もそこにも仲間も居るし、寂しくはないのではあるが

「はぁい、是非是非っ」
「必ず伝えますってんですよぉっ」
「……あ、これ、半分ずつ食べましょうってんですっ」

受け取ったパイをフォークで切って、その半分を手に取り食い付いた
残った半分の乗ったお皿をロイに差し出し、美味しい、と浮かべる笑顔
648 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/28(水) 00:01:05.50 ID:uMjNcLJo0
>>647
「あのダウナー系減らず口も偶には聞かねぇと寂しくて仕方ねぇや
 しかし越境がご無沙汰か 俺もある程度年取ったら 一か所でノンビリしたいねぇ」

尤も のんびりできる日が訪れるかどうかは不明である

「おぅ 悪いね・・・うん いい出来だ」
ニアの好意に甘えて一口 我ながらよくできている

「さぁて あのギルティ忍者をシメてやらんとな・・・」
ニヤリト獰猛な笑み 暫しスクラップヤードで 忍者と割烹着男の追いかけっこがあったそうな

スクラップヤードは今日も平和です

//〆
649 :ヨブ・バロウズ【扇動者】>>325 [saga]:2017/06/29(木) 22:11:33.81 ID:jrZTP3D4o
【スプロール:はんばぁがぁショップ】

「デスデス」

 サングラスにビジネススーツと常に無くお仕事な格好をしているα-12。
 しかし、格好に似合わずに今、おわすのはこのイエローエリア※1の
 化学調味料タップリの伝統的ハンバーガーショップである。

【※1/メガロプレックスにおける一般ピープルの居住区画)】

 少なくとも通常ならばこんなところにα-12は出入りしない。
 彼女は企業が有する治安警察のエースであり、ふざけた性格はともかく高給取りのエリートさんだ。
 食事だってオーガニックを食べられる社会的カチグミである。

【が、しかし】

「………」

 ハンバーガーとコークをさほど音も立てず、むしろ場に似つかわしくない≠ルどの
 洗練さを以って食している…カノッサ・テクノロジー社CEOの護衛任務ならば話は別なのだ。

「ふむ、この辛いのだか甘いのだか良く解らない味が正に国民食といった風情だね」
「のーこめんとデス」

 赤髪の壮年と呼ぶには若すぎ青年と呼ぶには歳経た男のバリトンの声に対する、
 α-12の声音は極めて苦渋に満ちている。ぶっちゃけストレスフルである。

【完璧なるCEOの理解しがたき数少ない欠点の一つ…ひどい貧乏舌!護衛するはたまったものではない!!】

 なお、周囲1キロに渡ってC.T.S.S.による警備網が構築されている!暗殺などあってはならぬからだ。
 そして、再度、確認しよう。これらは全て高級食材ばかり食べていては経営判断に支障をきたす≠ニいう、
 割とふんわりとした理由の元に構築されたアレであるということを!
650 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/29(木) 22:19:59.04 ID:UVytQbkY0
>>649
「ケチャップとソースに、砂糖を入れて詰めたようなソースですね」

向かい合ってもしゃもしゃ、とはいかずこじんまりと口を開き淑女を演じながらバーガーを頂くのは半人
どうにも彼の前にあってはこう、色々とアレらしく普段の半人より数倍お淑やかに振舞っているのだ
最もその事をトゥエルブに茶々入れされたりもするであろうが
だけれどもまぁ半人も半人で普段とは随分違うカッチリスタイルの彼女にそうしているのであろうからおあいこだ

「……それにしてもこの地区のハンバーガーショップを、制覇しそうな勢いですね」
「次はヌードルスタンドでしょうか?」

くすりと笑みを浮かべ、楽しげに細めた視線を向ける
651 :鈴虫>273 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/29(木) 22:26:01.04 ID:PIYHnDwA0
ざんばら髪を結いもせず
傍らに置いた仕込み杖
紺の着流し身に纏い
貧乏舌の隣で揚げ芋モッチャモッチャしている男

「・・・米ぐれぇ置いとけよな」
開口一番無理難題を吹っかけるが この男 本来はバロウズの護衛そお2なのである

「おーい揚げ芋お代わり あと酒」
なお酒があるかどうかは不明な模様
652 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/29(木) 22:33:31.96 ID:UVytQbkY0
>>651
「場所に寄ってはライスもありますよ」
「……と言っても、ライスとライスの間にパティを挟んだモノですけど……」

ライスバーガーもある所にはある
とはいえこのスプロールに果たして存在するかは不明ではあるが

「あぁ、これとかお口に合うのではないでしょうか?」

と、指差すのはピクルス塗れのピクルスメガ盛りバーガーである
和服=和人=漬物=ピクルスの安易な考えの末
悪気は一切皆無の天然ムーブなのだ
653 :ヨブ・バロウズ【扇動者】>>325 [saga]:2017/06/29(木) 22:37:30.31 ID:jrZTP3D4o
>>650

(なんで、のほほんと食べ仲間やっているデスかぁ。あほ姉〜〜)

 すんげえ恨みがましい眼差しがα-12より向けられる半人である。
 そう、この人見知り激しくコミュ能力がちいとアレなポンコツ=サンは、
 どういう経緯か運命のイタズラかニアの導きか、カノッサ・テクノロジー社CEOという
 コネクションとしては、最上級のカードを一枚持っているのだから世の中とは深遠である。

【もっとも、タェンティースに友好的であるというコネクションを持っているカノテク側もしっかりと利益を得ている】
【かの研究所の発掘やタェンティースのメンテナンスで得られるフィードバック】
【大規模戦用の増設装備などのデータ収集や、最近ではT型というダルマめいた家事ロボットなども好評】

    【→なお、これらの利潤はタェンティースの借金返済に一切還元されていない<iムアミダブツ!悪い大人である!】

 胡散臭い善意だけでなくしっかり利潤も確保。ある意味で健全な有り様である。
 無償の善意など企業とのコネクションにあってこれほど胡散臭いものはない。

「ヌードルも悪くないがね。今日はハンバーガーの日にしているのだよ。
 添加物だけでなく保存料もたっぷりで流通にも秀でている。見事な食を堪能したいものでね」

 ケミカルの申し子の如き食事である。
 これもカネモチの手にかかれば天然牛だの高級チーズだのを入れた無粋なモノになるのだから度し難い。
 ハンバーガーはそういうものではないだろうと、ヨブ・バロウズは主張するところだ。

>>651

「それを早く言いたまえ」

 バロウズがガチガチに固まった店員を呼ぶと(なお、無礼があったら超絶僻地にトバされる運命にある。過酷!)、

【ジンジャエールハイと揚げ芋、そして添加物タップリのライスバーガーが出される。何かが違う!!】

「デスデス」

 α-12は鈴虫になんとか、この貧乏グルメ道中に終止符を打てと目線で訴える。
 が、イクサ以外では極潰し同然(と、α-12は思っている)にさして期待しているわけではない。
654 :鈴虫>273 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/29(木) 22:49:00.38 ID:PIYHnDwA0
>>652-653
「・・・・・・」
虚空を見上げて米と米の間に肉を挟んだバーガーを想像

「肉よりかき揚げを挟んでくれ」
アレおいしいよね(メタ)

さてバロウズちゃんが註文を取ってくれました ライスバーガーと揚げ芋 それに酒

「チッ・・・こういう世界はちゃんとした酒が出てこねぇのがな・・・ まぁいい ついでにアレもくれ」

ガクブル店員が註文の品を持って来るやこの舌打ちである まぁたぶんないのでしょうから仕方がない
しかもタェンティース一押しのピクルスバーガーを御所望である リクエストが通ったよ やったねタェンティース

と何かを目線で訴えかけるα-12

「・・・・・」
目と目が合い 無言の会話が流れ

「・・・全部喰うなよ」
揚げ芋をそっと差し出す うん 完璧だ

「それでバロウズちゃんよぉ 次はどこのエーカーを潰せばいいんだ?」
酒を一口 そしていつものように戦場を御所望のようです
655 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/29(木) 22:56:00.09 ID:UVytQbkY0
>>653
「……?」
「……」

そんなトゥエルブの目線を受けて小首を傾げる
ややあってから微笑み軽く手を振った
何やら色々と勘違いをしているようだが、その辺の心理の看破を半人に期待するだけ無駄であろう
彼我の利益関係としてはなるほど、心地の良いモノであるしそれに更に情が加わるとなると素晴らしくもあった
現に、半人の物理的な危機を幾度となく救ってきた赤刃もそのエニシが無ければ握る事が叶わなかったのだから
尚、T型ダルマロボットに関しては半人は物凄くカワイイ評価を下しており、なんなら購入したいくらいなのである

「なるほど」
「……そう言った意味での完全食としては、缶詰などもオススメではありますが……」

保存料に関しては缶詰はほぼ皆無
しかし添加物てんこ盛りな濃い味に、更に缶から直接頂くジャンク感は実に独特だ

>>654
「かき揚げ」
「……なるほど、テンプラですか」

美味しそう、と小声で
因みに少し間があったのは、無機的に記憶させた料理本データの中からかき揚げを検索した故だ
半人の無機的な記憶域には数多のお料理本やお洗濯のコツ、お婆ちゃんの知恵袋に女性誌などが保存されている

「……どうです?」

さて、ピクルスバーガーのご登場
ピクルス80%にその他と言った佇まい、もちろんメチャメチャ酸っぱい
656 :ヨブ・バロウズ【扇動者】>>325 [saga]:2017/06/29(木) 23:09:25.68 ID:jrZTP3D4o
>>654

「デスデス」

 新聞紙を折々して端っこにダクトテープ巻いて持ち手を作る。
 これにて、古来よりの非殺傷兵器…ハリセンが出来上がるのだ!

「DEATH!」

【バチコーンと穀潰し(確信)のドタマに振り下ろすのDA!】

>>655

「ギリギリギリギリギリ」

 ポンコツのポンコツたる由縁めいた察しの悪さにストレスさらに倍プッシュなα-12である。
 あえて空気を読まないのと、空気が読めないのでは隔絶としたアレがあるのだアレが。

「缶詰、悪くはない。しかし、アレはアレで無機質な機能性があからさまであるという欠点が…」

 何故か珍妙な食談義である。
 なお、半人とCEOの関係性であるが、装備の提供や機体メンテなどのビジネス的カンケイのほかには、
 このような比較的プライベートな接触も機会こそそう多くはないがあったりする。

【時には社交界めいたところにも連れ立ったことがあったり】
【→もちろん裏ではアラズァヘッドが尖兵として広く用いられているカノッサにあって、半人を確保しているというアピールが、
 →カノッサ機関内の政治力学に少なくない影響を齎すという打算もあったりするが、
 →あくまで、ここで重要なのは時に新鮮で煌びやかな場にも招待されることがあるという一点だろう】

 −−−−−−−
>>654-655

 と、ここで戦闘狂がイクサについて話を示したので、

「ふむ…そうだね。タェンティース君にも持ち帰ってもらいたい情報もあることだし」

 バロウズが目線を向けると、α-12はそれとなく店員をこの場から去るように手配をする。
 何の変哲もないハンバーガーショップ。客は彼ら以外にはおらず、周囲にもC.T.S.S.以外に無し。

【ここでタェンティースのコネクションが越境者として活きる面が出てくる】
【→利害だけでなく個人としてカノッサとコネクションが成立しているのは越境者側には殆どいないのだ】
【→実際、利害以上の関係構築はイムカ・グリムナーも、ロイ・ゴールドマンも為しえていないのだから】
657 :鈴虫>273 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/29(木) 23:19:17.52 ID:PIYHnDwA0
>>655
「・・・・・・」

さぁやってきましたピクルスバーガー
一本漬けと一本漬けの間にパティが挟まった贅沢仕様

圧倒的酸味があなたを襲う!!・・・かどうかは別として

ピクルスとパティを分解し ピクルス一本漬けをぽいと中空に放り投げ

「…シィッ!!」
傍らの仕込み杖を素早く手に取り スパパーンとピクルスをスライス 皿替わりの油紙の上にスライスされたピクルスが並ぶ

「・・・・うまい 喰えよ」
ピクルス単体でポリポリ食べて素直な感想 バーガー? ヒノモトの言葉喋れよぅ

>>656
バチコーンと頭にハリセンスマッシュが炸裂 大きなたんこぶできました

「芋が嫌いなら口で言えよ」
だがやっぱりわかってない鈴虫は 揚げ芋を食べるのであった

そして我らがバロウズちゃんが何やらいい情報を持っているらしい
ふんぞり返って酒を呑んでいた鈴虫はそれを聞いて姿勢を正し 爛々と目を輝かせてバロウズの言葉を待つ
まるでお散歩宣言を聞いた犬のようである
658 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/29(木) 23:25:49.30 ID:UVytQbkY0
>>656
「……??」

相変わらずはんなりと微笑みながら、はてなと小首をまた傾げる半人
狙ってやるよりイラっと来る仕草であるのは間違いはない!

「なるほど、なるほど……」

そしてヨブの缶詰論に頷きながら聞き入る
元々軍事色の強い缶詰だ、市民食であるバーガーとは成る程趣がやや異なるのも納得であった

「……個人的には是非、XX世界の冷凍食品を召し上がって頂いてみたく……」

現実に近しい世界の冷凍食品は、その技術の黎明期を迎えていた
各社が挙って独自の工夫を施し回答を模索する様は、多くの味を生み出しているのだ

尚、半人は畏まった場に於いても半人である
つまりほとんど喋らず(喋れず)、置物めいて作り笑顔でヨブかトゥエルブの隣に居るだけなのだ
それが却ってそう言った意味で使い易かったりもするであろう

「は、はい」
「……どう言った、お話でしょうか」

こほんと咳払い、硬い椅子に乗せているお尻の位置を直して少し背筋を伸ばす

>>657
「……アッハイ」

度肝を抜かれるピクルスバーガー
しかし何と、次の瞬間にはスライスであった
これには半人も目をパチクリ、ともあれ勧められればポリポリと一枚

「……美味しいです」
「……刀、洗ってますよね……?」

食べてからの質問は、やや遅かったかもしれない
659 :ヨブ・バロウズ【扇動者】>>325 [saga]:2017/06/29(木) 23:35:29.12 ID:jrZTP3D4o
>>657-658

「さて、話の前におさらいをするとしようか」

 ヨブ・バロウズはそう前置きしてから、先の大規模な戦乱…エーカー戦役の総評を始める。
 あれは越境者とカノッサ・テクノロジー社が実質的な共闘関係を結び、
 新興の越境組織であるエーカー社の強襲をしのぎ、そして勝利に至るまでの苦難の戦いとして記録されている。

 戦役の緒戦…エーカーはカノッサ機関各支部への同時強襲を行い、大きな戦果を得た。

「内部抗争に明け暮れるカノッサ機関としては酷い痛手を被った。
 嘆かわしいことに連中を過小評価していたのは我々も同様だったね。
 強襲そのものは予見すれど、その規模と速度は想定を遙かに上回っていた」

 カノッサ・テクノロジー社も実際、大きく追い詰められたと言って良いだろう。
 同時に越境者側に対する攻勢も激化。そして、ここでカノッサ・テクノロジー社と越境者が比較的友好関係にあったことが活きた。

「我々はアーコロジー(企業中枢エリア)を放棄せず防衛戦/反撃に移行。連中の攻勢の大部分を引き受けている間に
 越境者側はゲリラ的に交戦を行いつつ各世界よりの異能者・人材を得て力を蓄えた」

 そして、同時にエーカーの凋落が顕在化し始めたのもこの頃からだ。
 本来の目的であったカノッサの戦いより、ゲリラ的に被害を与えてくる越境者への攻勢に傾倒。
 基本方針が歪み、奇襲で得た衝力を失い、徐々に、確実に、戦況はその流れを変えていった。

「越境者への被害が拡大したのもこの時期からだね。
 本来、カノッサへ向かうはずだった戦力が越境者を標的にしてしまった」

 この時期までの戦力の確立が為されていなければスクラップヤードは蹂躙されていただろう。
 しかし、曲がりなりにも勢力として成立させたていたことで越境者はこの難局を乗り切った。

「エーカーの乾坤一擲のオービタル・ストライクも…危ういところではあったが逆利用も出来た。
 こうして、我が社は難局を乗り切り、カノッサ機関各支部を逆撃を敢行、君たちも決戦への準備を完了させたわけだ」

 そう、本来なら話の続きは勝利で締めくくられ、めでたしめでたしで終わったのだ。
 しかし、それならば、鈴虫が「次はどこのエーカーを潰せばいい」などと口にする理由すらない。
 昨今、越境者達が被った悲劇の多くもなかった。

【勝利した。勝利で締めくくった。めでたしめでたし。そのはずだった】
660 :鈴虫>273 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/29(木) 23:40:17.49 ID:PIYHnDwA0
>>658
ポリポリ

「刀? 手入れはしてるぞ」

〜ざっくりとした刀の手入れ〜
1分解します
2打ち粉(砥石を粉にしたもの)をポンポンします
3打ち粉を拭って油を塗ります
4組み立てます

〜終り〜

「何の問題もない」
Q.血とか人の油とか
A.ヒノモトの言葉喋れよぅ

>>659
気を付けの姿勢であった鈴虫の姿勢がだんだんと崩れてきて
最後の方では又ふんぞり返って酒を呑んでいた ご高説ノーサンキューのポーズ

多分話の中核に来ればまた気を付けに戻ると思うので どうぞ続けてください
661 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/29(木) 23:44:42.24 ID:UVytQbkY0
>>660
「……もう、結構です、どうも……」

う、とえづいて口元を抑える
返り血とか何だとか色々が口に入る事もあるし、リバースとまではいかなくともいい気分ではなかったのも事実であった

>>659
「……ふむ、ふむ?」

曲げた人差し指を上唇に当てて唸る
改めて言葉にして聞かされれば初めて見えて来る場面もあるというものだ
現に多くの戦闘で最前線に携わった半人としては、客観的な視線というのは貴重である
662 :ヨブ・バロウズ【扇動者】>>325 [saga]:2017/06/30(金) 00:04:46.45 ID:c54jCbkMo
>>660-661

 勝利の仕方…勝利に使い方を誤るまでには幾つかの布石があった。

「決戦の気運が高まる中、越境者諸君は一度、決戦の前に後のエーカー・アウトキャストと交戦を行っていたね」

 戦役の終盤、拉致された越境者を献体(手土産)として、早々にエーカー本体から離れた分派が確認された。
 この時の接触はあくまで調査・遭遇戦の域を出ず、不穏な連中が居るとだけ記憶された。

【これを越境者は軽視した…とまでは行かずとも既に高まった決戦の気運もあり、深刻に捉えてはいなかった。
 巨大なる脅威であるエーカー本体を打倒すれば全てにカタがつく。――それが間違いであった】

「判断ミス…と後になれば幾らでも酷評は出来るがね。実際には無理だったと私は認識している。
 越境者は所詮は寄り合いに過ぎない。内部の軋轢、厭戦、決戦が先か崩壊が先かの瀬戸際だった。
 レジスタンス的活動の弱みだね。越境者は強い個性を持つ者ばかり。ゆえに必然の流れだった」

 そして、決戦し勝利を得た。勝利のドサクサ紛れに蠢動するカノッサの一派も越境者達は打倒。
 全ての苦難は報われ、各々が新たな道へ、ハロー・ニュー・ワールドに漕ぎ出した…はずだった。

「…タェンティース君、これを記憶領域に保存したまえ」

 スッと、安普請なテーブルに数枚の写真を置く。
 出てきたのは白髪の老人、年齢はおよそ60〜70代といったところか。
 しかして、かもしだす雰囲気は活力に満ち、老化による衰えの気配は微塵もない。

「猛毒(ベノム)…と呼ばれているアウトキャストの首魁だ。彼が戦乱を泳ぎきった元凶であり、
 君たちが、我々が取り逃した大魚でもある」

 アウトキャストはある時期より本体を見限り、独自の行動を開始。
 カノッサ機関の一分派と接触し、戦後の立場を確保。戦力の殆どを毀損させることもなく終戦を迎えた。
 そして…越境者を本来得られたはずの勝利とは遙かに遠い位置においやってしまった。

【勝利という黄金の林檎に仕掛けられた毒。勝利を平穏ではなく新たな悲劇の序曲に変質させてしまった猛毒(ベノム)である】
【この猛毒の蠢動を許してしまったことを、越境者達がどれほど悔やんだかは筆舌に尽くせまい】

「アウトキャストはカノッサ機関への侵食を始めている。我々とも新たな冷戦が始まっているといっていい」

 さらに提出された写真。≪不死者≫≪スミス一家≫≪踊る人形≫
 アウトキャストの戦闘者として第一級の脅威対象である。

「が、ここでもカノッサ機関の政治力学が厄介でね。表立っては我々は動けない立場だ。
 情報提供するもの少なくないリスクがあると言っていいくらいでね」

 それでも半人にこの情報を提供するのは越境者へのサービスゆえ、尖兵として利用する打算ゆえ、
 そして、≪タェンティース個人≫に対する友好関係ゆえである。

「そして、組織として表立っては動けないが、不幸な辻斬りは私の関知するところではない。わかるね。鈴虫君(スタッバー)」
663 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/06/30(金) 00:18:57.62 ID:rDO88mf40
>>662
「ふむ……ふむ?」
「……え、あ……は、はい」
「……確かに、記憶致します」

朗々とした耳触りの良い声を音楽めいて聞いていて、指示があれば肩を跳ね上げさせてのお返事となった
猛毒と呼ばれた老人の顔を確りと焼き付け、また有機的にも決して忘れる事はないであろう
新たな敵の陽炎めいた姿にようやく現実味が帯びてきた
そして幾つもの、見知った顔と見知らぬ顔の写真が提示されれば小さく溜息を漏らす
なるほど、ただ真っ暗な嵐の中で所々に輝く日差しが落ちたに過ぎないのだこの現状は
雷と雨が余りにも荒れ狂った故に、庭には赤い木の実もロクに残ってはいない

「……で、あるとすれば」
「わたしがこの情報をどのように扱うかも……?」

それは半ば確認の様なモノだ
越境者、そしてカノッサの心臓を齧る無気味な敵
両者の失う血を吸って育ち、肥え太りつつあるそれを消し去らなければならない

664 :鈴虫>273 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/30(金) 00:22:50.90 ID:JZSsNf210
>>661
「?」
人の心を解せない鈴虫君 おいしいのにとポリポリするのであった

>>662
特に話は聞いていなかった
興味があるのは写真の主 どれも素晴らしい強者
殺戮衝動の暗い暗い炎が腹の中で燃え盛る 嗚呼楽しみだ

「・・・・・(ニィ」
バロウズの確認に言葉は発さず ニンマリと笑みを作るのであった
665 :ヨブ・バロウズ【扇動者】>>325 [saga]:2017/06/30(金) 00:30:14.05 ID:c54jCbkMo
>>663

「私は君の自由意志に判断を委ねるつもりだ。これまで同様に、ね」

 ダンディな微笑を半人に向けるバロウズ。
 この声音は実に耳によく浸透し、ともすれば有機脳に好ましい刺激として変換されかねないものだ、
 扇動者…その由縁でもあるが、意志を歪める類に用いていないのが尊重というべきか、逆に悪辣というべきか。

【培ってきた友好・信頼…言葉に込められたヴェールは絹のようであろう】

>>664

(ふむ)

 鈴虫はこれでいい。これまでも彼の姿勢が多くの益をバロウズに齎してきた。
 鼻のいい狂犬は繋ぐよりも、猟犬として解き放つべきなのだ。

 −−−−−−−−

>>663-664

「さて、難しい話はこれまでにして、この店自慢のケミカルバーガーを堪能することにしようか。
 次にはとても個性的でね。ビーフを安くあげるために――」

 こうして、重要極まる会合が、一件のハンバーガーショップで為されたのであった。
 もたらされた情報と、越境者が進める反撃の布石。どのような化学反応をもたらすかはこの時点では解る者は誰一人としていなかった。

//いじょ!
666 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/30(金) 22:30:36.69 ID:JZSsNf210
【狭間のスクラップヤード】
様々なアレがナニして一時の平穏を手に入れた男 ロイ・ゴールドマン
だが一休みとはいかない用事があった

何故なら 狭間のスクラップヤードで色々と手を出した趣味と言う名の飲食ビジネスのせいである

初期からやっていた密造酒はもちろんのこと 最近では保存のきく焼き菓子を作ったり 暇なときにはシェフやったり弁当屋やったりと
趣味を全開にして楽しんでいたのだが

ここ最近はエーカーアウトキャストだったり吸血鬼だったりで本職が随分と忙しく 方々に飛び回って問題解決に勤しんでいたら

酒の自販機は軒並み売り切れ 焼き菓子も完売御礼 次の入荷はいつだと急かされてしまっている

「スマン 焼き菓子の方を手伝ってほしい」
知り合い・・・それも菓子作りのできそうなメンツに声をかけ 一心不乱の補充作業と言うことになったのだ

「とりあえず作ってほしいのはパウンドケーキだ 大して難しいレシピじゃないからお前さんでもできると思う」
と バイト代込みで頼み込んだのだが はたして菓子作りのできる程度の女子力を持ち合わせたメンツは集まるだろうか?
667 :七八とユノ [saga]:2017/06/30(金) 22:35:10.64 ID:rDO88mf40
>>666
「はーい、もうばっちり任せてよー」

元気良く手を挙げるのは七八
自信たっぷりに言うだけあって、普通には調理は出来る
しかし問題は多分、作る量とつまみ食いで食べる量のバランスと言ったところか

「えーと、お菓子はほとんど作った事ないんっすけど……」

引っ張られてやってきたのはユノである
どうやら七八に半ば強引に連れて来られたらしい
料理に関してはほぼ人並み、しかし製菓は今一つだと言う
ナムサン、この手の作業に長けた半人やイリーは偶然スクラップヤードを留守にしていた!
更に隅っこの物陰で鼠忍者が完成を待っているぞ!
668 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/30(金) 22:45:32.46 ID:JZSsNf210
>>667
「おぅ任せた ちなみに材料から想定される製造数量から一定以上数が少ないとバイト代から材料費差っ引くからね★ミ」
なんというブラック雇主でしょう つまみ食いを許さぬ一方的な雇用形態 フリーダイヤルはオー人事までおかけください

「いいか パウンドケーキというのは 小麦粉・バター・砂糖・卵を1ポンドつかって 作る焼き菓子だ
 バターと卵は常温に戻しておいた 後は四五六の支持に従ってくれ 一応トッピングも用意しておいたが・・・」

チョコチップやナッツやドライフルーツなどを用意しておいた
なおキムチやらピクルスやら高菜などの 明らかな失敗食材は置いていない そんなメシマズイベントなんてだれも望んでいないのだ

「無理そうなら素直に基本のパウンドケーキを作っていてくれ わかったな!! フリじゃないぞ!!
 ムガ!! もし万が一変な食材を入れようとしたら お前が身を挺して止めろ いいか!! 俺は蒸留してくるから!!」

と矢継ぎ早に指示を出していったん離れるロイ

・・・・・少したって戻ってきましたが はたしてちゃんとできているか それともメシマズイベントか!?
669 :七八とユノ [saga]:2017/06/30(金) 22:57:17.58 ID:rDO88mf40
>>668
「!?」
「ぐ、ぐぬぬ、このブラック!」

労基に訴えてやる、などとのたまう七八と宥めるユノ
多分こういう関係性なのだろう、このふたりは

「なるほどっす」
「……ぽんどってどのくらいっすか?」

「さぁ? 適当でいいんじゃない?」

耳打ちでのヒソヒソトーク、どうやらグラム方式らしい
そんなユノに対して製菓における禁句を告げる七八、危険な匂いが漂い始めた
→製菓は料理よりもずっと科学! 分量大事!

「はーいはい、大丈夫だってー」

「頑張りますっすー」

『……ん? ん、んー……』

一同思い思いにロイを見送る
尚、ムガはやや上の空、ドライフルーツに目を奪われているがためだ

「えーっと、これをミキサーにかける?」

「手でやった方が早いっすよ、ほら」

さてはて、実技開始
ユノの操るホイッパーは電動ミキサーの数倍の速度で稼働する

「粉をふるいに入れて落とす?」

「……けほっけほっ、もっと丁寧にやって下さいっす!」

ドバッと粉をふるいに落とす七八
もふっと拡がる粉に噎せるユノ

「……焼く?」

「……ここはふつーっすね」

さてはて、なんやかんやあって?

「おかえりー」

「おかえりっすー」

元気良くロイを出迎える
そんなふたりの前には美味しそうなパウンドケーキ、トッピングもそれなりにキレイ!
しかしなんとも、ふたりは粉だらけ飛沫だらけ、ついでに厨房にも飛び散りまくりしかも何故か焼け焦げたりと汚れ放題!
ムガはテーブルを盾に隠れていた
670 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/30(金) 23:08:48.18 ID:JZSsNf210
>>669
「上手くやってるか〜?」
入ってきて

「 」
絶句 ケーキはきれいだ うん
粉はまぁ想定の範囲内である きっと手荒く使ったのだろう

焼け焦げナンデ ケーキ綺麗なのに焼け焦げナンデ

「・・・まぁ よかろう 切ってからビニールに包んで置いてくれ
 1人三切れまでの試食を許可しよう ムガはどこ行ったのだろう ここからは見えないから試食はなしだな」

次のもろみを蒸留機に駆けるまでは時間がある 2人を休ませて自分は掃除に入る
そして隠れているムガに無慈悲なつまみ食い禁止令!!

ユノと四五六がつまみg(ry試食を終えるころには綺麗になっているだろう

「荒れ放題なのに目を瞑ればそこそこの技量はあるらしいな よろしい 材料は置いとくから隙に作って見せよ
 俺はそろそろもろみが煮えてヘッドが出てくるころだから蒸留所に戻る」

さぁフリーパスを手に入れたぞ!! 四五六とユノの女子力が試される!!
671 :七八とユノ [saga]:2017/06/30(金) 23:23:35.60 ID:rDO88mf40
>>670
「いえーい」

「やったぁっすー」

手を合わせてはしゃぐふたり、がたがたっと慌てて出てくるムガ
しかし時既に遅し、禁止令は覆らずに残念
諦めて飛散した焼く前のペースト状の生地を指ですくって舐める
鼠人の食性はひとのそれよりも強靭だ、生の小麦粉でも問題なく消化出来る

『……粉っぽい』

まぁ味がどうかは別問題だが

「はーい、任せて任せてー」

「好きにっすかぁ……うーん、うーん……」

相変わらず元気だけはいい七八、レシピに頭を悩ませるユノ
七八は矢張り何方かと言えば和菓子を好んだ、しかし何処ででも手に入るモノではない
故に実家に戻ったりした時に勉強し、簡単な和菓子ならば作れるようになっているのだ
対してユノ、一人旅が長かったからか自炊や、資金稼ぎのアルバイトでの料理などもこなしそれに関しては普通にそつなくこなす
だがお菓子作りはほとんど未知であり、不得意らしい

そんなこんなでこのフリースタイルは自信たっぷりの七八、不安げなユノとなった

「くずきり!」

「……リンゴのキッシュっす……」

「え」

さてはて、出来たのは果たして?
七八の方はくずきりである
よく冷やして黒蜜に付けて美味しく召し上がれ
作り方も簡単、葛は入手がちょっと専門的だがそれさえあればまぁ楽チン
ユノはキッシュの生地に砂糖を足して甘さを出し、コンポートにしたリンゴを乗せて焼いたアップルパイ風デザートキッシュ
矢張り冷やして、バニラアイスを添えて美味しく召し上がれ

「……」

手間暇やら独創性を考えれば七八、圧倒的完敗である
因みにやっぱり厨房はきったねぇのであった
672 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/06/30(金) 23:39:22.62 ID:JZSsNf210
>>671
さて またしばらくしてやってまいりましたロイ・ゴールドマン
厨房に入り

「 」
やっぱり絶句 きったねぇナンデ? お菓子ばっちりなのにきったねぇナンデ?

「・・・・・最初っからフリーパスしてもよかったなぁ」
まぁ女子力が未知数でしたので 仕方ないね

「しかし作り置き用にするかと思ったらあまり保存のきかないパティーンか・・・まぁやりようはある」
 ユノと四五六は作ったヤツも等分しておけ ムガは茶を淹れろ」

そしてロイは食堂を出て入り口 看板にチョークで

「臨時カフェopenなう メニューはデザートキッシュ くずきり 値段○○」

と 材料費から計算するとお手頃値段な状態でカフェを開くことにする
直に甘味を嗅ぎつけた越境者で溢れることになるだろう

「これはバイト代だ 俺は接客に入るからゆっくりしてろ」
と 茶封筒を取り出し2人に手渡すと とりあえずきったねぇナンデ?なキッチンを片付けに入るのであった・・・・・

//〆
673 :七八とユノ [saga]:2017/06/30(金) 23:47:46.16 ID:rDO88mf40
>>672
「あ、そうだったっけ、ごめんごめーん」

責任持って全部食べるよ? などと相変わらずの七八
言葉程微塵も反省していないのであった

「分かりましたっす、切り分け切り分け……」

案外良く働くユノ
根が真面目なのだろうし、あとコワモテのロイを前に少し緊張しているのであろう
戦闘時は独特の思考回路によりトリップに近い状態に入っているのだが、平時はこんな感じらしい

『え、なんで……』

巻き込まれているんだ、とブツクサ言いながら従うムガ
美味しいお菓子のニンジンを鼻先にぶら下げられているのだからそうする以外にはない

「さんきゅー、じゃ、あとよろしくー」

「ありがとうございますっす、私も接客のお手伝いさせて下さいっす」

と、最後まで正反対な仲良しふたり組なのでした

//お疲れ様でした、ありがとうでしたっ
674 :『The Best It& ◆JDZF2Erv/dee [saga]:2017/07/04(火) 21:25:26.37 ID:Tkq+EVM10
【とあるファンタジー世界。ある領主の屋敷】
【朗らかな顔で一行を先導し、貴族然とした太った男は本館の地下へと向かう】
「美味しかったねご飯。特にあの鹿」
【珍しく素顔を露わにしたマンジュシャゲが、軽い口調で言う】


【たまたま越境し、経緯はどうあれここの領主に気に入られた越境者達】
【食事に誘われ、そこでまた気に入られたという訳だ】
「我らが出会えた事、中々ない奇跡とか。何とも口惜しい。
 せめて、お別れの前に貴方方にお見せしたいものがあるのです」

「私の趣味でしてね…。珍しいものを収集し、それを眺める。何時間も。友を呼んで、民草に門戸を開いて、或いは一人で……。
 様々なものを見てきました。見た事もない奇妙な服、水晶の髑髏……」
(((この人、越境してきた道具でも拾ったのかね)))
【家内にはよく怒られますがね、と苦笑する領主。地下十数mの、荘厳な扉の前で彼は立ち止まる】
「こちらが、そのコレクションルームといったところです。殺風景なのはご容赦を」


【広さ数十mの大きな地下空間に、薄暗いところは一切ない。天井や壁にシャンデリアの如く掛けられ、微細な魔力を流し込まれた幾つもの水晶が、電球の様に輝いているのだ】
【豊富な魔力と財をアピールする光源の下。両腕と身体の所々を鎖で貫かれ、引き延ばされ、Y字の姿勢で膝を付いて項垂れる人物がそこにいた】

【襤褸布めいた外套、頭部を覆う無数の触手、血塗られた全身に、黒い鞘】
【見覚えがある者もいるだろう。スプロールで越境者と対峙し、深手を負いながらも逃げ果せた、あの異形の剣士が繋がれていた】
675 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/04(火) 21:35:05.81 ID:xhzHuwED0
>>674
「……久々に贅沢な食事を頂きました」

しばらくスクラップヤードにも行けずに放浪を続けていた半人
そのお財布事情は侘しく、また多く滞在する機会のあるスプロールでは借金塗れなのである
そんなこんなで貴族ご飯なんて夢のまた夢、基本的には粗食道を貫いていたのだ
最も、食事自体を本来は必要としないのだがそれと好みとはまた別問題といえよう

「ふむむ?」
「まぁ……拝見させて頂けるのであれば……」

マンジュシャゲに着いて行く形で地下へ地下へ
様々がそこには存在していたが、半人の目を奪ったのはただひとつであった

「……」

低い格好で警戒を示す、何時ぞや対立した凶戦士を前に
676 :『DIE SET DOWN』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/04(火) 21:42:19.70 ID:Tkq+EVM10
>>675
【警戒するタェンティースの側。マンジュシャゲの身体が総毛立った。潰れかかった彼女の片目ですら、尋常ではない空気を察知したのだ】

「捕まえた当初は酷く暴れましてね…。貴重な兵が何人もアレに屠られた…。
 ですが、私が魔術をかけた鎖で繋ぐとあの通り。多少は抵抗しましたが、所詮は下賎な獣という訳ですな」

【この世界の理では、魔力とは大なり小なり人間が持つものであり、それを操る回路を持つ彼らのみが対抗できる】
【仮に膨大な魔力、魔術の知識と道具さえあれば、例え幼児でも百獣の王を拘束し、殺すのは容易いのだ】
【故に彼らは、自分達こそが神に選ばれたもうた一族だと思い、自然への敬意を殆ど忘れてしまった】
【無論、越境者とその修正力の前には無力となる事も多いのだが】

「鎖には硬質化の魔術をかけています。如何な力があっても、獣には解けません。
 あまり触らない方が宜しいですぞ。魔術師の一人が噛まれて手を無くしました」
【剣士の側に立ち、近づくよう促す領主。あくまで珍しいコレクションを見せている感覚だ】


『……なあ、視えるか?或いは感じるか?…あの鎖』
【人民帽の下で機構が働き、白面がマンジュシャゲの素顔を覆い隠す】
【判定:魔力探知→鎖に高圧電気じみて流れていた魔力が、徐々に減っていく】
【判定:魔力探知→目の前で繋がれる剣士の身体に、徐々に禍々しい魔力と膂力が漲っていく】

【判定:観察眼、直感→類稀なる観察力、或いはある種の直感
を持つならば、粘土を捏ねて形を変えるかの様に剣士の肉体の内側が徐々に『変異』していっているのが分かるだろう】
677 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/04(火) 21:53:06.79 ID:xhzHuwED0
>>676
「……」

貴族の領主の彼の語る言葉のほとんどが、半人の耳に入る事はなかった
純黒の雲間から覗く遠稲妻めいて不吉を孕む風が吹き付ければ怖気、月光と赤刃をそれぞれの手にしっかりと握る
有機無機、全ての感覚器官をフルに稼働させていた半人にはそれらの畏怖すべき予兆が見て取れていたのだ

「……鎖が切れます、逃げて!」

足元であった場所に小型のクレーターを形成し飛翔、領主を剣士から遠ざけるべくして突き飛ばす格好である
678 :『DIE SET DOWN』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/04(火) 22:01:01.86 ID:Tkq+EVM10
>>677
『こいつ…身体の構造を変えやがった!』
【CRAAAAASH!!マンジュシャゲが叫び、裾から飛び出した小型拳銃を向ける。魔力を吸い尽くされ、ただの物質と化した鎖が引き千切られ、宙を舞う!】

『GaaaaaaaaaaAAaaaaa!!』
【驚異的な膂力で切断された鎖は大蛇の様にのたうち、タェンティースをその硬度と質量によって正面から迎撃しようとする!】
【一瞬、全ては一瞬の内に始まった。鍛えられた戦士ではない領主には、その始まりの予兆を感じられず、当然遅れる事となる】


「えッ───」
【客人が叫び、一瞬でこちらに向かってくる、それと同時に視界が真っ暗になる】
【振り抜かれた剣士の拳が、領主の顔面を一撃で潰し、意識と命を奪ったのだ】

【急接近する鎖の向こうで、顔面を潰された領主がその弛んだ身体を後方に吹き飛ばされているのが見えるだろう】
679 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/04(火) 22:11:25.80 ID:xhzHuwED0
>>678
「くそっ……!」

正面から突っ込む形となってしまい、獰猛な鎖の攻撃に身を晒す格好となった
床に月光を突き刺し強引に体の位置と向きを本来起こるべく結果から逸らした
横に素早く軌道修正、数瞬前に己がいた空間を無数の鋼鉄の蛇達が喰らい尽くすのが分かる

「……!」

全くの不本意ではあるが領主の彼の存在を強引に忘却
更に進路を変更させ剣士に向かい、ジグザグの軌道を描く形で迫り赤刃一閃横薙ぎに振るう
680 :『DIE SET DOWN』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/04(火) 22:22:03.98 ID:Tkq+EVM10
>>679
『Siiiiii………』
【鎖は虚しく空を切り、床に傷をつけるだけに収まる。それでも攻撃の手を緩める事はない】
【剣士の片手が腰の刀を引き抜き、赤刃を受け止める。鍔迫りの形だ】
【飛び散る火花と、タェンティースの力にも動じず、剣士は赤い両眼を向ける】
【一切の自我も無さそうな瞳。ただ猛烈な殺意と憎悪のみを宿したそれが、呻きを上げてタェンティースを射抜くかの様に睨みつける!】


『クソッ…死んでやがる…!』
【銃を構えたまま領主に近づいたマンジュシャゲが呟く。それと同時に剣士が動く!】
【一気に膂力を振り絞り、タェンティースを押し退けようとする。それと並行して拳が握られ、彼女の腹に鋭いボディーブローを叩き込もうとする!】
【その拳に禍々しい赤い電流が走る。魔力由来の放電は、少なくとも当たって良い事は何もない】
『Aaaaaaaarrrrrrrr!』

【以前と同じだ。応戦すると言うよりは、切り抜けて逃げようとしているかの様な動き】
【獣の様に本能で分かっているのだ。まだ確実に勝てる時ではないと】
681 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/04(火) 22:32:13.31 ID:xhzHuwED0
>>680
「こ、のォォォっ……!!」

硬質な物体同士が弦となりて、互いに相手を楽器として引くような鈍い不協和音
闇そのものとすら思わしい眼光を浴びたのを感じた、怯んではいられずに睥睨

「く……、うっ!?」
「わぁっ!!」

半人は、己の剣技には強い自負があった
それは技術的にもそうだし、単純な力比べでも多くの相手に負ける事はないとの自負だ
そしてそれに足元を掬われる場面というのはほとんどがなかったが、今がそれであった
強引に押し戻され胸を開く格好、半歩たたらを踏んだ
ほぼ同時に襲来する赤い稲光を纏ったブロウ、危機的!
寸での場面で月光の剣腹を咬ませることに成功した、それは実質破壊不能の盾である
しかし衝撃まではそうはいかず吹き飛ばされ、コレクション棚を崩壊させながら壁に激突
バラバラと落ちてくる様々な宝に埋まり、それらに対して無神経に素早く抜け出した

「……イヴィア!!」

月光を持つ手をタクトめいて振るい、半透明の刃を召喚
六の虚刀が幾何学模様の螺旋軌道を描きながら剣士へと殺到!
682 :『DIE SET DOWN』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/04(火) 22:55:37.18 ID:Tkq+EVM10
>>681
『競うなッ!掬われて死ぬぞ!』
【マンジュシャゲが叫び銃を撃つ。タェンティースのいた位置にまで飛んできた弾丸は、剣士の身体に幾つか食い込む】
【吹き飛ばされたタェンティースを一瞥した剣士は、獣じみた唸りを上げて死んだ領主に向き直る。追撃する気は今の所無いらしい】

『UROOWOOOOOOOOOOO!!!!』
【空間が震えるかの様な憎悪の叫び!怯んだマンジュシャゲが振り回された鎖に打ち据えられ吹き飛ぶ!】
【血を垂らして領主の死体に飛びかかる剣士。その背中に虚刀が迫る!】

【SHLK!SHLK!SHLK!幾つかを弾き飛ばすも、背中に虚刀を突き刺さる剣士。しかし止まる気配は無い】
【死体を掴み上げ、血を吹き出しながら、触手が離れて露わになった牙を露わにし───】


『畜生……、荷が勝つぞ……』
【鎖に折られた片腕を押さえ、苦悶の呻きを上げてマンジュシャゲが毒付く】
【視線の先───血を撒き散らしながら領主の死体を喰らい、臓腑を、血を啜る剣士を見て、戦意が失せてしまったのだ】
【一口飲み込む毎に剣士の膂力は増していき、血を啜る毎にその身体に魔力が満ちていく。不気味に騒めく体表は、今や赤黒い電流を放ち、微かに輝いてすらいる】

『…一旦逃げるぞ…。奴さん、喰いやすい餌を探してるんだ。
 …ここの人間がどうなるかは、大体想像つくがな』
【激痛に耐えてタェンティースの下まで這いずり、コレクションを雑に退かしてマンジュシャゲが言う。その言葉通り、返り血に塗れた剣士は唯一の出口、荘厳な扉を見据えている】
683 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/04(火) 23:01:48.17 ID:xhzHuwED0
>>682
「……チっ……!」

己ではなく亡骸に飛び掛かる剣士を見て、その先を察する
しかし現状としてはその冒涜的行為を制止させるより、もっと迅速にやる事があった

「マンジュシャゲ様、失礼します……!」

彼女を軽々と、ひょいと小脇に抱え剣士を睥睨
それは刹那の合間だけの事であったが、万感の敵意を全霊でぶつけたつもりだ
ヘルメスの靴を起動させ即座に転身、イムエトの魔力土を辺りに散布しながら出口へと向かう
彼方此方に張り付いた魔力土は強い魔力性の粘度を帯びており、足止めのつもりであった
彼よりも迅速に出口に向かい、そして屋敷の人間に危機を伝えなければならない
684 :『DIE SET DOWN』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/04(火) 23:22:04.46 ID:Tkq+EVM10
>>683
『ケチつける気は無いけど、折れてるみたいだから優しく……痛たたたたたた!』
【激痛にギャーギャー騒ぎながら、小脇に抱えられて運ばれるマンジュシャゲ。飛び散った魔力土が仮面に少しつく】
【魔力土に足を取られ、叫びを上げる剣士を背に、二人はコレクションルームから逃げ出すことに成功した】


「ああ、お客様。何があったのです?領主様は何を……」
【部屋から飛び出した二人を待っていたのは、事態に気づかず、ドタバタするからと様子を見に来た一人の使用人だった】
【説明を受け、危機を伝えられても信じられないといったようで、数度辺りを見渡すと神妙な顔をタェンティースに向ける】
「…どうか他の者に、その事をお伝えください。私は様子を見てきます」


【屋敷の人間に伝わればある者は嘆き、ある者は義憤に駆られ、ある者は恐怖する。当然だ、凶悪で危険な獣が檻から放たれ、しかもこういう時指示をするはずの人すら既に死んでいる】
【怯えるメイド長が馬車を手配してくれた。話が本当ならどうか他の街へ行き、その脅威を伝え、援軍を要請して欲しいとの事だ】
【そういう訳で二人は馬車に揺られている。一先ず、あの剣士に会う事はこの世界ではもう無いだろう】

「……あの街、ダメかもね。下手したら援軍も」
【仮面を外したマンジュシャゲがポツリと呟く。他の領主へ宛てた手紙を片手に持ち、タェンティースの方を見もせずに続ける】

「奴は喰らって喰らって強くなる。もしここで援軍なんか呼び寄せたら……お前を押しのけるような奴だ、エサが増えるだけだ。
 この世界の事を考えたら、むしろあの街に人を近づけずにおいた方がいいんだろうが…。どうする、どうしたい?」
【手は二つだ。被害をあの街だけで止めるように提言する、そもそも教えないか、それでも街の住民達を助けに行かせるか】
685 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/04(火) 23:33:18.37 ID:xhzHuwED0
>>684
「我慢して下さい、いい子だから!」

そんな半人の腕の中、結構無遠慮に揺れる

「っ……!」
「……わたし達だけ逃げてどうする、あなた達も全員、逃げるんですよっ!」

そして使用人達の反応、間違いなく全員が死ぬという自覚が希薄だ
それはそうだろう
日常と非日常の境目とは曖昧で不可視な亡霊なのだ、それを責めるべき事ではない
だけれども声を荒げ或いは肩を強く掴み決死で言葉を掛ける事くらいはしたつもりだ、その結果がどうなったかは不明瞭ではあるが

「……」

馬車の中で半人は強い自責に囚われていた
本来ならば戦うべき存在なのだ、越境者相手なのならば我々越境者が
しかしそれは叶わない、半人は叩きつけられた衝撃で内部機能の一部をやられてしまっていた
普段の酷使が今になって祟ったのであろう、絶望的な迄に悪いタイミングである
マンジュシャゲの負傷も決して軽くはない、戦闘の継続はふたりとも不可能と言えた

「援軍に、討伐ではなく救出をと願い出ましょう」
「……」

もしくは、と区切る

「領主の彼の方と同等以上の戦闘魔道士ならば、討伐や拘束も可能かもは知れませんが……」

難しいなと口の中で言葉を転がし、歯軋りとなった
686 :『DIE SET DOWN』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/04(火) 23:51:24.86 ID:Tkq+EVM10
>>685
【恐怖は伝染する。耳聡い誰かの手により情報はあっという間に領民にも漏れた。逃げる準備を始める者もいるはずだ】
「……そう思わなきゃやってられないだろう。逃げ切れるかは別としてな」
【余りにも強大で無慈悲な事が起こると、人は動きが止まってしまう。自分たちには関係ないと思ってしまう】
【あの屋敷の人間も、何割かは逃げようとするだろうが、残りはそうはしないはずだ。その想いは人によって違うだろうが】
「言うだけ言ったんだ。お前さんは悪くないよ」

「賭けてもいい。見つかる前に越境してるね」
【救出の方で纏まったが、続く言葉にはキッパリと切り捨てる】
「もしいたとしても、もう同じ戦法は通じない。魔力を吸収して無効化しちまってた。
 だからもう…精々、次出くわす時は此方が万全の状態である事を祈ろう」


───────────────
【脚にへばりつく土を掬い、血の残る口に含む。力が漲り、身体がまた変異する】
【滲む様に出てきて足を覆う、無数の触手。脱皮するかの様にそれは剥げ、イムエトの魔力土からの脱出を助ける】
【まだだ。まだ渇きは消えない。まだ殺したりない。まだ殺し尽くしていない────】
【蝋燭片手に現れた男の首を両断し、頭を噛み砕き、脳髄を貪りながら男はドス暗い殺意に身を焦がす。膨れ上がる力に比例するかの様に、その身体は徐々にかたちを変えていった】
────────────────

//おちまい
687 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/04(火) 23:56:45.68 ID:xhzHuwED0
>>686
「……えぇ、そう……ですよね……」

脱出の際にイムエトを使ったのは迂闊だったか、と無機的に戦術思考を行うのを半人は自身で嫌悪した
仮にあの剣士が攻撃や魔法に対して強い学習能力を持つとすれば、次に戦うことになった際に手が一つ減る事になる、と
もっと考えるべき事があるはずなのだ、不安にならなければならないのだ

「……次は……」
「次は、必ず……!」

半人はその剣士の戦闘行動を内部で反芻し学び、対策を練る事にした
良くしてくれた人達に対して、仇を必ず取るために

//ありがとうでした、お疲れ様どすえっ
688 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/07/05(水) 22:03:26.31 ID:avxIUrtZo
【前回のあらすじ!】
エリュシオンに渡来したオーバーテクノロジーの出所を探って東の大陸まで赴いたジョシュア達。
新型の戦闘兵器との遭遇を警戒しつつ、発見したのは原始的な設計のジャイロコプター。
そこで出会ったのはその開発者である少年ユキトと、その取り巻き二人であった。

『で、僕に何の用かな……?』
『今忙しいんだけど、用事がないなら後にしてくれないかな?』

ユキトは何でもないような素振りを見せながらも、少しニヤけるのを隠し切れない様子でジョシュア達に話しかける。
忙しいだとかほざいてはいるが、向こうから話し掛けてきた上にとても構って欲しそうな表情。
異世界から流れ着き、他世界の技術をバラ撒いたのは大方コイツで間違いないだろう。

「コイツ腹立つ態度だな……当たり前の技術を持ってきてとんでもねェドヤ顔かましやがる」
689 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/05(水) 22:10:42.31 ID:Q7homAd20
>>688
「こいつをできるだけ残酷な方法で殺すって用だったらよかったのにな…」
【今回ばっかりはジョシュアに同調し、小声で返す。なんとなくこう言うタイプが苦手なのは彼も同じなのだ】
【とはいえ怪しまれては後々面倒そうだ。この場は他の同行者に任せ、後ろで黙って腕を組んでる事にする】


「……こいつに先に攻撃させてさ、完膚なきまでに叩きのめして殺すのじゃダメなのかな」
【それでもムカつきは抑えられない。ジョシュアに危険なことを囁き、右手を握って堪える】
【ツッコミ役に周りがちで自然とそういった面は抑えられてたが、本質は狂気の塊、混沌・悪、かくとう・あくタイプなのだ。ムカついたからと人を殺した事は数え切れない】
690 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/05(水) 22:11:45.66 ID:wMV1F7R20
>>688-689
「……向こうから話し掛けて来ましたっすよね……?」

ヒソヒソ声で一同に確認を取るユノ
なるほどなんとなく状況は察した、彼が自身らとは別口の越境者なのは確定であろう
取り巻きはそのボディガードか、果たしてそれとなく警戒を保ちつつ敵意だとか殺意、害意の気配を発しぶつけてみる事に
最もユノ自身の表情にはほぼ変化は起こらず、出所不明の殺気として捉えられる可能性、つまりは逃げ道も存分に残した行為ではあるが
691 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/07/05(水) 22:25:45.61 ID:avxIUrtZo
>>689
「(平和的に解決できりゃ、殺さねェに越したこたねェんだが……)」
「(向こうが仕掛けて来たら容赦するこたねェぞ、ソーマ)」

ジョシュアとてなるべく平和に事を解決したい。エリュシオンで指名手配など御免である。
しかし目の前の相手がムカつく輩なのも事実。正当な理由があればボコボコにしてやりたい。

>>690
「(パッと見だが、脇の二人はザコだ)」
「(ユキトとか言うヤツは……なんだ、まぁまぁだな)」

『なんだ?そっちのお嬢さんは随分目付きが悪いな』
『……』

レベルが違い過ぎるせいか、ユノの発した殺気には取り巻きは気付いていない。
しかしユキトだけは僅かに眉を顰め、ユノから少し離れるように後ずさった。

>>ALL
「あのジャイロだが、開発した……いや、パクってきた理由はなんだ?」
「兵器利用か?それとも単なる好奇心か?より進んだ世界の技術をもたらせばどうなるか……」

『君達……なんでそれを……』

腕組みしたジョシュアが威圧的にユキトに詰め寄れば、ユキトは眼を細めてジョシュアを睨んだ。
恐らく彼がこの世界に越境してきてから、初めて出会ったのだろう。
己の故郷の世界と同じ、もしくはそれ以上の技術水準を持つ世界の住人と。

『理由ねぇ、特には考えてなかったけど、軍事利用の線はあるかな』
『この世界はなんでもエリシウムって国が世界を牛耳ってるそうじゃない』

『僕はこのガルゲッツァンを支援して、世界の均衡を取り戻す手伝いをしようと思ってる』
『そうして僕はこの東の大陸で”勇者”になるんだ』

ユキトが語った理念はなんとも薄っぺらく、そして目の前の利益しか見据えて居ないものであった。
世界の整合性だとか、越境者の介入による影響の大きさを考えていない、目先の状況証拠で善悪を断定している。

絶妙なパワーバランスによって成り立つエリュシオンの情勢を何も知らない部外者が掻き回せば、導かれる結果は明白だ。
均衡が崩れ大きな戦争が始まる。オートジャイロはその先駆けだ。技術が発達すれば軍事転用も容易いだろう。
そして、航空戦力という概念のないエリュシオンにおいて、それを保持することはとてつもない力を得る事を意味する。
ガルゲッツァンを中心に、かつてない規模の戦禍が巻き起こるだろう。
692 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/05(水) 22:35:11.39 ID:Q7homAd20
>>691
「下手にいじらない方が良いものもある。ましてや、たまたま世界を渡ったクソガキなどにいじられちゃ、世界もたまったものじゃねぇな」
【ユキトの言葉を鼻で笑い、冷たい目を向ける。狂気が消え、嘲りと侮蔑の色を宿した暗い暗い理性の光を】
【この他の人間に泣きつかれたか、たまたまそれっぽいところでも見たか。理由はどうでもいいが、こいつを放っておくわけにはいかない】

「それと年長者として警告はしてやる。二度と、巫山戯た、夢を見るな。
 貴様のやろうとしている事は長い長い殺し合い起こすだけの愚行だ」


「今すぐあのパクリ製品をぶち壊して、工房もろとも焼き捨てるのなら、殺すのだけは勘弁してやるよ。
 というかそうしろ、仕事が楽になる。元の世界に帰るんだな。お前にも家族がいるだろう」
【組んでいた腕を解き、片手を腰の刀に乗せる。一見すれば楽な姿勢に見えるが、一瞬で刀を抜き放ち斬りかかることのできる構えだ】
693 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/05(水) 22:37:22.22 ID:wMV1F7R20
>>691-692
「ん……あ、ごめんなさいっす」
「目が悪くって、失礼しましたっす」

なるほど、と内心で彼等の戦力をモノサシに掛けた
万一事が起こった場合でも、ジョシュアやソーマタージの存在もある此方が容易に制圧出来るであろう

「……勇者、勇者っすか」

ぴくりと肩が震えてその単語に反応
幾ばくかの歓喜と期待と、しかしそれが絵空事だと理解もしている複雑な瞳の輝き
指を軽く曲げてこきこきと鳴らした、ふぅと長い息を吐き出した

「……あ、そ、そうっすそうっす、そうするべきっす」

存外と理知的な(シツレイ)ソーマタージの言葉に完全に乗っかる形で同調
多分ユノはユノで、違う路線で壊れているクレイジーさを持っているのだ
それを理性で止める事が叶ったのは重畳である
694 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/07/05(水) 22:56:06.34 ID:avxIUrtZo
>>692
『な、なんだと……!?』
『う…うるさい!僕はお前等とは比べものにもならない、とてつもない知識を持ってるんだぞ……!』

ユキトは大層な知識を持ちあわせているようだが、正直ジョシュアから見れば大したことは無い、時代遅れの知識だ。
それにドワーフの証言とユキトの様子を見る限り、アイデアだけ出して開発には参加していないようである。
そこから推測できる事は、ユキトは典型的な”口だけ”であり、実際に秀でた何かを持つ者ではないということだ。

「……そいつはどォかな」
「他人の威を借りていつまでも威張ってられると思うなよ」

彼の言葉に反論しつつジョシュアが取り出したのはヴィッカーズ・ヘビーピストルだ。
ユキトはこの世界に在る筈のない”銃”という存在を認識した瞬間、目に見えて青褪めた。

>>693
『そう、僕は勇者になる……いずれこの世界のね』
『君達みたいなのに首を突っ込んでもらっちゃ困るんだ、だから……大人しく黙っててくれないかな?』

勇者という言葉は、受け取り手によっては大きな意味を孕むものである。例えばジョシュアの場合。
その言葉は軽々しく口にしていいものではない、特にユキトのような、成り行きと欲望に身を任せた男が志してよいものではない。
ジョシュアは怒りと殺意を抑えるのがやっとであったようだが、ユノは別の感情を禁じ得ないようだった。

『う……う…』

ここでようやくユノの異常性に気が付いたのか、ユキトは焦りの色を浮かべた。
さて、三人の越境者に脅され、それでも力の差を理解できない者達に”賢い選択”ができる筈もなく。

>>ALL
『いいだろう、僕の力を見せてやる……』
『エド!ミスカ!!』

躍起になったユキトが手を翳せば、取り巻きの二人が躍り出る。
魔女めいた格好をした少女と、大柄な男が一人ずつ。男はユノに、女はソーマの前に立ち塞がった。

『ブレイズ・ゼロは僕の未来の布石なんだ……こんな所で台無しにされてたまるか!』

「くっ……ぷはは……!」
「オイ、名前変えた方がいいぜ、ゼロが可哀想だ……ぷくく……!」

『黙れ黙れ黙れぇ!お前は僕が直々に殺してやる……!』
695 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/05(水) 23:06:58.73 ID:Q7homAd20
>>694
「それ以上喋るな。殺すとき『誤って』長く苦しめる事になりそうだ」
【時と場合によっては微笑ましいものだったであろう会話。だがそれが逆にソーマタージの逆鱗に触れた!】
【目から光が消える。微かに上がっていた口角が元に戻り、口元を酸素供給機が覆う】
【矯正は無理そうだし、する気もない。待ったが入らない限り、取り巻きもろとも殺すつもり満々だ】


「俺に犯される前に消えやがれ!!」
【立ち塞がる少女に怒鳴る。それと同時に膝を曲げて姿勢を低くし、右手が電光石火の速さで動かす!】
【普通の人には、煙が立ち上ったと思ったらいつの間にか刀が抜かれていたように見えるだろう】
【レールガンの要領で刀を『射出』し、サイボーグの動体視力と怪力で捕らえ、勢いをそのままに振り抜く。居合を曲解した様な我流抜刀術。反動による使用後の僅かな硬直の中、赤い瞳は眩い光を発する】

【血の登ったソーマタージに峰打ちの概念はない。完全に殺すつもりで逆袈裟に放たれた刃は彼女に効いただろうか】
696 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/05(水) 23:07:42.60 ID:wMV1F7R20
>>694
「んー、ふふふっ……」
「あ、すみませんっす、未来の勇者を前にしてどうも堪えられなくって……」

彼女にしては珍しく声を出して含み笑い
それは矢張り結局のところ嬉々であった
例えそれが仮初めだとしても、叶わぬ空虚な夢だとしても
勇者を目指すモノが相手なのだ、目の前の3人組は勇者パーティなのだ

「では、こほん……」

ならばユノは、ユノの魂は

「掛かってくるっす、ラスボスの力を見せて差し上げますっす」

全霊を持ってしてこの戦闘に応じる事に対して一切の躊躇は皆無である
両足を肩幅と同じにして開き、両手は緩やかに握り目線の高さ
巨漢の体躯が視界いっぱいに広がれば、彼女は輪郭をボヤけさせ直後に鋭い踏み込みでの肘鉄を繰り出さんとしている
跳ね上げる形で拳を振るい上段裏拳迄を繋ぐコンビネーションアタック
その名を、

「ラスボス・伏門頂肘っ!!」

と言った
697 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/07/05(水) 23:18:15.61 ID:avxIUrtZo
>>695

『あたしの名前はミスカ!宮廷魔導士のリーダーよ!』
『はぁぁぁぁ……やぁぁっ!!』

高らかに名乗りを上げて現れた少女、ミスカ。赤毛のツインテールを靡かせ蒼のローブで身を覆っている。
釣り目にそばかすが特徴的な、いかにも気が強く、そして反抗的な顔立ちだ。
杖の先に炎を生み出して渦巻かせ、そうして近くのベンチに置かれた南瓜目掛けて射出する。
火球となって飛翔するそれは、南瓜に当たって大炎上し、黒煙を巻き上げながら一瞬で南瓜の表面を黒コゲにした。
薄い煤の層の下は、表面だけ火が通って生焼けだ!

『おぉ、ありゃ魔法じゃねーか!』
『あのムスメっ子ぉ、魔女だかぁ!?』

周りのドワーフとオーク達が驚愕に声を上げる中で、ミスカは満足そうに腕を組んでソーマを見下ろす為に顎をくいと上げた。
まぁ、何というか、ソーマから見ればその所作は自ら斬首台に顎を乗せるが如く行為に見えて仕方が無いだろう。

『ハァ……ハァ……この魔力の嵐に付いてこれ――』

少し息を切らしながら、ソーマが委縮しションベンをブチまけるのを期待していたのだろうか。
余裕の笑みを浮かべるその喉元に、空気を切り裂き彼の刀が唸りを上げて飛び込んできた。
ソーマが寸止めしなければ、そのまま少女の胴体は首のあたりからスッパリと、
気持ちがいいほど綺麗に真っ二つとなって宙を舞うだろう。

>>696

『俺の名はエドモンド!王宮の騎士隊長だ!』
『ふゥん!人呼んで剛力のエドってな!俺に腕力で叶うヤツぁそういないぜ!』

男は傍の机のバスケットから林檎を取り出し、一口それを齧ってから思い切り握り潰した。
力んだ真っ赤な顔、スローモーな空間で林檎が弾けて飛沫を散らす。
飛び散る果汁に健康的な汗が空中で混じり、視覚的には綺麗だがとても飲みたくない。
そうして潰れた林檎を捨てて、エドはにやりと微笑み、やがて笑いをこらえきれなくなったようだ。

「どうだ?震えて足腰立たねーだ――」

がははと豪快な笑みを浮かべる彼に、黒い一陣の風となってユノが迫る。
防御は無論の事反応すらできない、事実それだけのレベルの差があるのだ。遊び半分で勇者ごっこは務まらない。
無論ユノが止めなければ、男の内臓は一撃のもとに破裂し、追撃の裏拳が届く前にその意識は飛んでいる。
追い打ちの一撃を喰らい、上半身を強かに地面へと打ち付け、下半身を浮かせたまま地面を滑り、納屋にぶつかって止まるだろう。
698 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/05(水) 23:29:54.09 ID:wMV1F7R20
>>697
「……、」

寸前、微かな刹那の出来事であった
瞬き程か細い時の切れ目、その中でユノの脳内は敵対者と己
彼我の合間に存在する大きな海原を本能的に察したのだ
居住する世界が異なる相手である、これに対してラスボスの力を振るうなどとは実に不粋である
本来、彼女は加減を苦手としているしそれでいいと思っていた
彼女の前に立ちはだかる敵とは何も強者であり、全霊を持ってして戦うに相応しい相手なのだから
だが今は否である、言ってしまえば彼はラスボスと戦うに値しない

「……よっ!」
「……こんな……感じっすかね……?」

生まれて初めての手加減での肘打ち、そして裏拳
どの程度かは存ぜぬが、まぁ死んだりはしないだろう流石に
699 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/05(水) 23:34:24.37 ID:Q7homAd20
>>697
【舞い上がる火の粉!耐熱装備は着てないが、動ずる事も無い!】

【殺人に忌避感などない。例えそれが自身にとって無害に近い少女だとしてもだ】
【赤刃一閃!得意げな気持ちのまま死ねるのは、まあ幸運だろう】
「……おっと、もう聴こえねえか」


「イヤーッ!」
【振り抜いた刀もそのままに素早く回転!片足を引き、回転の勢いを乗せた鋭い飛び蹴り、ローリングソバット!】
【ミスカの頭を狙ったそれは、ビリヤードの如く頭部をユキトに向けてすっ飛ばそうとするだろう。ゴア!】

「三対二……いや、一か。まだやるか?」
【返り血を浴びたソーマタージが、少女の遺体に手を伸ばしながら問う】
【悪鬼じみたその様相に慈悲はない。赤い眼をフードの奥で光らせ、酸素供給機を縦に展開する】

「ここまで来たんだ。貴様を殺すのが一番手っ取り早い終わらせ方だな。
 かかってこい。怒りを胸に立ち上がって殴り殺されるか?悲しみを持って戦い臓腑を撃ち抜かれるか?それとも俺の飯となるか」
【大きく開いた口が遺体の腕に喰らいつく。鮫か狂犬じみた牙が肉を食い千切り、口元を血で汚す】
【血塗れの男(殺人衝動有り)が死体を貪りながら近づいてくる恐怖に、問題児はどう対応するか】
700 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/07/05(水) 23:45:41.64 ID:avxIUrtZo
>>698
『そこまでです』

ユノの裏拳を、手加減したからこそ、その手が受け止めたのだろう。
彼女の前に立ちはだかったのは、”本物の”エドモンドである。
白い鎧で身を包み、そして最初の肘打ちで意識を飛ばされた偽物のエドモンドの身体を受け止める。

『勝敗は決しました、僕の偽物の身柄は……エリュシオン教皇府が請負います』
『あと……僕の肩書は王宮騎士隊長じゃない、分かったな』

『固い……痛い……はぇ!?』
『ほ、本物……初めてみたぁ……』

優し気な顔には似合わぬ、この男に負けぬほどの大柄な肉体。
ようやく意識を取り戻した偽物を抱え、肩に担いで、あまりの情けなさに溜息を吐いた。

>>699
少女の首が飛ぶ。鮮血を撒き散らしながら。
そうしてそれが少女の肩より下に落ちるよりも疾く。

飛び上がったソーマにより、フットボールめいて蹴られ吹き飛んだ頭部。
それを受け止めたのは、慈悲深く花弁を広げる、巨大な百合の花であった。
驚きの表情を浮かべたまま果てた少女の首は、百合の中でそっと目を閉じ、静かに分解された。

『……やめてください』
『殺さなくても……解決できたはず』

そう、立ちはだかったのはミスカだ。間違いなく本物の、である。
悲しげにソーマを睥睨しながら、静かにその杖を構えていた。
闘いは決した、不必要に死者を辱める必要はどこにもない、険しい表情はそうとでもいいたげであった。

>>ALL

「おいどォした、殺すと決めたからには……それなりの気概を見せろよ小僧」

『っ……僕をナメるなぁっ!!』

ジョシュアに向かって剣を振り回すユキト、ジョシュアはそれを避け、ピストルを彼に向けて数発発砲する。
一発ごとにユキトの防具が破壊され、徐々にみすぼらしい姿となってゆく。

『くっ……酸素と水素の化合……死ねぇぇぇっ!!!』

徐々に押されつつあるユキトは、苦し紛れにジョシュアへと魔法を放つ。
生成した水素と酸素を化合させ、莫大な燃焼反応を引き起こす魔法。
派手な爆炎がもうもうと立ち昇り、あっという間にジョシュアもそれに飲み込まれたが……

『やったか……!?』
『ぅぐっ……!!』

爆炎を見つめ息を整えるユキトの、その首を炎の中から伸びた手が掴んだ。
ユキトは面食らった様子で、眼を白黒させながら宙づりになっている。

「ネットの見過ぎだ、水素ごとき、それも密閉すらされてねェ状態で……大した威力が出ると思ったか?」
「仲間は倒した、お前の屁理屈魔法も通じねェ、さて……そろそろ諦めたらどォだ?」

『………』

ジョシュアに締め上げられ、真っ先に剣を捨てて首を絞めるジョシュアの手首を掴んだ。その所作にジョシュアは顔を顰める。
ここまでやらずともジョシュアには、ユキトがまったくもって戦いに不慣れだと言う事は分かっていた。
しかし改めてここまで素人であることを見せつけられれば、興が醒めるというものだ。
このまま一方的に彼を縊り殺す気になど、到底なる事はできなかった。

ジョシュアが手を離し、戦意を喪って崩れ落ちるユキト。
一応戦いは決したと見える。後は彼の研究成果を破壊し、この場を去るのみだ。
”不穏因子”を消すか、機会を与えて逃がすかは、各自の判断に任せる事にする。
701 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/05(水) 23:57:50.68 ID:Q7homAd20
>>700
「国民に認められた自衛の権利を行使しただけさ。もしかしてここアメリカじゃなかった?アメリカだと思ってた。アメリカだと思っててゴメンネ。
 …矯正できるようには見えなかったんでな。ついでにビビらせるのに使わせてもらおうと思ったが…、もう意味ないようだな」
【口元を赤く染めたまま肩を竦め、片手に持った遺体をそっと地面に下ろす。流石に武器を向けられた状況で、あの顔を向けられてふざけられる程、空気を読めないわけではない】
【それでも殺した事自体は悪いと思っていない。価値観の違いと、狂気に蝕まれきった精神の影響もあるのだろう】

「……あーそっか、どっかで聞いたことあると思ったら、お前らの名前騙ってたのかこいつら…」
【因みに偽物本物とか何も考えていなかった模様】


「気張れよ小僧。千日手でも持ち込めばお情けで勝ちを譲ってもらえるかもだぞ?」
【口元を拭い野次を飛ばし、外套の下の簡易発火装置を引っ張り出す。勝負ありだ。勝者らしく役目を果たすのみ】
【装置のスイッチを入れ、件のジャイロコプターに、工房に投げる。暫く放っておけば焼き尽くしてくれるだろう】
【残ったユキトだが、崩れ落ちた彼の元へ近づいて刀を振り上げ───止まる】

「……本音を言うと、俺はこいつの首でフットサルをしたいんだが、お前らはどうしたい?
 チャンスでも与えるか?それとも止めないか?勝手に殺して変な目で見られるのちょっと辛いから何とか言っておくれよ」
【ミスカに咎められて、流石にバツが悪くなったようだ。一応確認をするぐらいには落ち着きも取り戻した】
702 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/06(木) 00:00:23.01 ID:Br87Ku3C0
>>700-701
「ん……」
「あ、はーいっす、ご自由にお任せしますっす」

そう言って本物のエドに手を振るユノ
既に最早一切の興味を巨漢から失っていた
彼女の中に存在出来るのは強者のみである、それ以外を記憶する事は無駄だとすら思える

「……こっちは、一寸(ちょっと)ばっかり様子が違うみたいっすね」
「楽しませて下さいっす、未来の勇者……あれっ?」

鎧袖一触、虫を払うが如き所作を持ってして巨漢を退けた少女
先程の反応から見ても長であろう彼は少しは出来る……と思いきやであった

「……むぅ……」

じっとりと目を細めて未来の勇者を睥睨
完全に期待はずれであった、溜息も出るというモノ
精神の中で燃えていた赤黒い炎はすっかりと燻り、所在無さげにチロチロと煙を立てているのみだ
何処にぶつければいいのか理解らない暴力の衝動を持て余ししていた

「フットサルするならお付き合いしますっすけど……」
「……その首じゃ、蹴り心地がよくなさそうではありますっすね」

703 :ジョシュア・アーリントン【ソルダート・フトゥーロ】 [sage saga]:2017/07/06(木) 00:18:20.88 ID:X7zaAi2Bo
>>701
『ソーマさん……?』

こんな状況でも構わずジョークをぶっ放すソーマに、ミスカは腰に手を当てて身を乗り出す。
こういった世界だ。死や殺人に慣れてこそいるが、まだ無邪気な少女を殺めたソーマに対しては一種恐怖にも似た感情を禁じ得ないようだ。
ソーマを責める様に細められた視線は、決して彼の視線と合うことなく、少しだけ所在なさげに泳いでいた。

「後先考えずにブッ殺してたらお前、狂戦士一直線だぜ、マタッジよ」
「俺みたいに人間のフリすることも考えとけよ」

ジョシュアはユキトを殺す気が失せたようで、銃を仕舞って踵を返す。
そうして去り際に、ソーマに対し理性を忘れぬよう、忠告を漏らすのであった。

>>702
「まァ……元よりそんなに暴力的な任務でも無かったしな」
「ジャイロと資料をぶっ壊して……ヤり足りねェならエドに相手してもらえ」

『僕ですか……!?』

「お前が邪魔したんだ、最後まで付き合ってやるのが筋ってもんだろ」

さて、そわそわと落ち着きのないユノに、ジョシュアはエドを指してストレス発散を提案。
ユノの欲求不満の原因たるエドを、彼女の組手の相手として据える事でユノのフラストレーションを逃がすつもりなのだろう。
ソーマが発火装置を投げ入れたのを見れば、手を叩いてユノを急かす。
早くしないと全部燃えっカスになっちまうぞと。ユノがぶっ壊している最中に爆発する可能性は考慮していない。

>>ALL
まぁ、聞いた話によるとユキトは少し前まで冴えないガリ勉少年であったらしく。
初めての越境でエリュシオンに流れ着き、元居た世界の知識を用いて立場を築いたんだとか。
魔法の覚えが良かったのも、地頭の良さがあってのものだったのだろう。

しかし今は越境者の存在を知り、さらにプライドをバキバキにへし折られた。
ゆえに自分は特別でないと悟り悪だくみを諦めた、ほぼ放心状態で佇むのみだ。
それにソーマとユノにも死ぬほど脅され、その首でフットサルされかけたこともあり
恐怖により驕った行いは死を招くと学習した筈だ。もうあのような行動は慎むだろう。

この一件に関しては、血を流す事なく事件を解決することは十分できたはずだ。ミスカはその一点に後味の悪さを感じていたようだが。

しかしソーマがドギツイ灸を据えたことによって、強大な抑止力を誇示できたことも事実だ。
異世界の情勢を操作し、聖騎士の名を騙る模倣犯たちも十分に周知した事だろう。不相応な振る舞いが身を滅ぼす事を。
かくしてガルゲッツァンの異世界技術流入事件は幕を閉じ、イスタに束の間の平和が訪れたのであった。

//おしまい!
704 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント :2017/07/06(木) 00:23:16.56 ID:Br87Ku3C0
>>703
「……え、いいんっすか!?」
「やったぁ、約束っすよー」

エドとの模擬戦の話を聞けば、まるで買物の約束を漕ぎ着けた乙女めいて目を輝かせる
そして手を振りながら元気良く燃え盛るラボへと走っていくユノ
炸裂音が響き、爆破が起こり、煤を払いながら戻ってきてそしてエドに向けて笑みを浮かべるのであった

//お疲れ様でした、ありがとうでしたっ
705 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/06(木) 22:38:09.27 ID:cj4ORywz0
【狭間のスクラップヤード】
偶然か運命のいたずらか 全ての世界より薄皮一枚遠く それゆえにすべての世界から薄皮一枚遠い場所 通称狭間のスクラップヤード

元は廃工場であった場所が とある職工により工房としてスタートし 越境者互助組織である止まり木同盟が宿を構え 今では越境者憩いの場として定着している
ここにあるのは職工の工房 止まり木同盟の宿 そして投棄されたスクラップの山である

今日もここ狭間のスクラップヤードは越境者たちが思い思いに余暇を楽しんだり 鍛錬に勤しんだりしているが
さて 他の者は一体どう過ごしているだろうか?
706 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [sage]:2017/07/06(木) 22:47:43.53 ID:Br87Ku3C0
>>705
「……!」

一角で大型の科学ブレード、月光を振るう半人
そこに存在しないはずの敵の姿が幻視出来るような、凶悪たる黒い剣士の影が亡霊めいて朧げに踊るような
実に鋭く、実戦そのものであろう剣舞を行なっていた
ひたいから滲み飛ぶ玉のような汗が輝き、短い銀の髪は風に揺れる

「……あっつ……」

しばしそうしていて、難しい顔をして溜息
ハンドタオルで顔を拭いながら椅子に腰を下ろす
707 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage]:2017/07/06(木) 22:55:02.92 ID:UkyTkMhFo
>>705
越境者各々が羽を休めている中、本日初めてスクラップヤードに降り立った少女、プリシラはひたすらに当惑していた。

(ここには越境者しかいないのか……? なんて場所だ……)

フリルのスカートをはためかせ、魔法のステッキを片手に、道行く人々を眺めるプリシラ。
彼女を物珍しげに見る者もいれば、全く気にせずに素通りする者もいる。
そんな中、彼女は――

(こっ、こ、コネ天国ではないかッッッ! )

この状況に興奮を隠しきれていない様子。
越境者とのコネは世界をまたいで役に立つもの。
未知の世界においてもアドバンテージを得うる、大きな金の卵が見渡す限りにひしめいているというわけだ。

>>706
「あの……飲み物、よろしければどうですか?」

プリシラは目ざとくイルムを見つけると、どこからか取り出した水筒を差し出した。

(コイツは見るからに実力者だ。まずは小さくとも恩を売るに限る!)
708 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/06(木) 23:06:30.54 ID:Br87Ku3C0
>>707
「え?」
「……あ、どうも……ありがとうございます」

タェンティース、外見上で言えば二十歳そこそこの若い女である
半人半機の融合体なのだが、外見上それを看破するのは困難だ

白い肌に蒼銀の瞳、やや冷たい雰囲気を帯びてはいるが態度として露骨にそうしている訳ではないらしい
その証左に、マジックめいて差し出された水筒を受け取り軽く頭を下げるのであった

「頂きます」
「……はじめまして、でしょうか?」

さて中身を飲もうかなーなんて口元に運びしかし泳ぐ目線
逡巡しているのだ、この質問を投げかける迄の微かな合間

「……わたしはタェンティースと申します」

水筒を手近なチェストの上に置き立ち上がり、そして一礼
恭しくしかし、嫌味っぽさのない所作である
709 :ロイ・ゴールドマン&長剣ギガース>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/06(木) 23:13:12.93 ID:cj4ORywz0
>>706
身の丈3mと少し 鍛え上げられた筋骨隆々の体にいくつも刻まれる大小さまざまな傷
簡素な麻のズボンと鞘に入った大振りな長剣  そして右腕がなかった

彼は人間ではない 名は捨てた 今の彼は種族名を表す『ギガース』

「・・・・・・・・・・・」
その隣には例によって巨人がいた

抜き身の剣を地面に突き立て その前に座り込み 目を伏せて迷走していた 深く 深く
だがタェンティースの稽古の音が止み 椅子に座るのを聞き取ると ゆっくりと目を開き 深い青の瞳をタェンティースに向けた

言葉は発さず だが鍛錬の具合はどうか と視線で問いかける

>>707
恩売りパラダイスなプリシラ タェンティースにさっそくモーションをかける
その隣には明らかにサイズが違う巨人もいますが 頑張ってください

ロイ「よぅ 誰かと思えば」
ゴロンゴロンとドラム缶を転がしてやってきたのは いつぞやスプロールで出会った短足ヒゲオヤジ
あの時自己紹介した(ということにしておいてください)時に聞いた名は ロイ・ゴールドマン

ロイ「ここに来るのは始めたか? まぁゆっくりしていけよ」
と呑気に言った
710 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/06(木) 23:24:30.69 ID:Br87Ku3C0
>>709
「……二度、相対して……」
「しかし、どうにも上手くいく未来映像が見えない……」

ふぅむ、と、半人は珍しくやや弱腰になっている自分に気がつく
>>674-で再会した黒い剣士、二度の戦闘で何も敗北を喫しているのだ

「……ん、ダメですね」
「弱気になっちゃいけません、こころで負けてしまっては……」

ふんす、と鼻息荒く腕を組み直し、その後で彼に微笑みを向ける
711 :ひいらぎ [sage]:2017/07/06(木) 23:26:49.46 ID:bZzoCbgDO
>>705
…うぃ〜…ちぃと飲み過ぎたみたいじゃな…

【赤ワインを片手に、同じく真っ赤な顔で椅子に横たわる少女がつぶやく】


…店員殿。店員殿!!おちゃけ足らないぞぉ!!!赤ワインついかじゃ〇〆※%★◆〜

【完全に酔っているらしくもはや何を言っているか分からない状態の少女】
712 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage]:2017/07/06(木) 23:29:58.49 ID:UkyTkMhFo
>>708
「ごめんなさいっ、はじめましてですよね。私はプリシラと申します」

タェンティースの礼に応え、プリシラもまた深々とお辞儀をする。
それから、彼女はぽっと赤らんだ顔を逸らした。

「急にすみません。その、稽古されているお姿が……とても凛々しくて、つい……」

タェンティースの剣舞を一部始終見ていましたよ、とでもいうような口ぶりだ。
実際には、途中から彼女の実力に気付いて声をかける機会を虎視眈々と狙っていたようだが。

「中に入っているのはお水ですっ。ひんやり冷たくて、美味しいですよ!」

>>709
「あ、ロイさん! 奇遇ですねっ」

そう言ってロイににこやかな笑顔を向ける。
しかし、どこか心中穏やかでない様子。

(この男……前回のアプローチの効果はいまいちだったな。継続して狙うべきか否か……)

それに、ラーメンを啜る姿も見られているとあっては、なおさら注意を払わずにはいられない。

「……あの、えーと、そうそうっ、この巨人の彫刻スゴイですよね! まるで生きてるみたいで」

隣の巨人がまさか本当に生きているとは思っていなかったらしい。
どうやら当たり障りのない(?)話題で場をつなぐことにしたようだ。
713 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/06(木) 23:37:17.55 ID:Br87Ku3C0
>>711
「……ご無沙汰しております、ひいらぎ様」
「……いつも酔っ払っていらっしゃいますね?」

苦笑混じりの挨拶
実際半人がひいらぎと出会う時に、彼女がそんなに酔っ払っている確立は高くないのではあるが余りにも強烈な絵面過ぎてその印象が強いらしい

>>712
「プリシラ様ですね。 宜しくお願い致します」

軽く微笑みを浮かべて見せる

「……、」
「いえ、そんな……わたしの剣は、まだまだです」

ちょっとだけ不自然な間が空いてから、こほんと咳払いひとつを行なって返した
韜晦しているようであるがそれは本音である、だけれどもこの場合本心ではないという複雑な心境も挟んでいた
どういう事かと言うと、半人(タェンティース)は結構な人見知りである
故にぐいぐいっと押しで来られると、色々と弱い
→反応が結構不慣れでウブっぽい!→アプローチが効果的そうだゾ!

「え、えぇ、頂きます」

こくり、と一口水を呷った
714 :ひいらぎ [sage]:2017/07/06(木) 23:43:12.90 ID:bZzoCbgDO
>>713
…おぉ、半人殿おこんこんじゃ……まぁ確かにわし毎回酔ってるいめーじあるかもじゃが…ガブガブ…

【そういい手にしたワインをラッパ飲みし、そのまま半人氏の胸元に向かって崩れ落ちる】

【セクハラ云々ではなくて単純に飲み過ぎただけであるみたいだが半人氏はどんな反応をするだろうか…???】
715 :ロイ・ゴールドマン&長剣ギガース>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/06(木) 23:47:40.70 ID:cj4ORywz0
>>710
ギガース「・・・・・」
無言 小さく頷くこと数回

『後デ・・・手合ワセシヨウ・・・影デハ得ラレヌ何カモアロウ・・・』
翻訳機から出る安っぽい合成音声 だが感情なき音声からにじみ出る心配と気遣い

>>711
ロイ「だからオメェはいつも飲み過ぎなんだよ・・・!」

溜息ついでに貯蔵庫へ ラベルのない翠の瓶でひいらぎの頭をコンと小突く
瓶が割れるほどではないのでご安心ください

ロイ「また赤いゲロで女子力ダウンか? 掃除する身にもなれってんだバカたれ」

>>712
ロイ「あぁ 奇遇だな」
プリシラの心中も知らず 呑気に挨拶するロイ

と ロイの方に視線を向けているプリシラの体が陰で覆われる
今一度タェンティースの方に顔を向ければ

ギガース「・・・・・・・」
彫像だと思っていた巨人が立ち上がってプリシラに視線を向けていた

座っていても大きいのに 立ち上がればその巨体 プリシラの上背はギガースの腰ほどしかない

ギガース「・・・・・・・」
長身巨躯 麻のズボンのみを着用した半裸 花○薫もかくやな傷だらけの表皮 右腕は無かった
それが無言でプリシラに視線を向けている

ロイ「あぁ…そいつはギガース 人とは若干種族が違うんだ シャイなヤツだが許してやってくれ ギガース
   こいつはプリシラ 越境一年生なんだとよ 仲良くしてやってくれ」

ギガースはしばし無言であったが

ギガース『・・・鉄火場デ会エバ・・・力ヲ貸シテヤル・・・』
コネができたよ やったねプリシラ!!

ロイ「越境者は個人的なのも多いんだ 俺も含めてな 悪気はないから許してやんな」
716 :ひいらぎ [sage]:2017/07/06(木) 23:54:33.11 ID:bZzoCbgDO
>>715
…おぉ、ろいろい…すまなんだ…

【ロイ氏から受け取った瓶の蓋をあけへらへらとしながら答える】

【とりあえずロイ氏の忠告等は一切耳には入っていない様子だ】

…ほむ、やはり良いのうおちゃけは…gkgk…

【手にした瓶の中の液体をラッパ飲みし出す少女】
717 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/06(木) 23:55:10.30 ID:Br87Ku3C0
>>714
「おっと……」
「……もう、前後不覚になるまで飲んではいけませんよ……?」

自然な動作でその体を支え、なんならひょいと抱き上げソファにでも寝かし付けようとするではないか
様々なデンジャラスなツッコミを入れてくる方々とは違い(強調)、天然ではあるが優しみなムーブ!
ひいらぎからワインを遠ざけるべく、さらっとキープ(没収)しているのも優しさ故なのである

>>715
「……ありがとうございます、是非」

力強く頷き、浮かぶ表情は先程の乙女めいた微笑みとは異なる
猛禽類の獰猛な笑みだ、力を示す事に対して万感を抱くモノの
実際彼との戦闘は既に数えきれない程熟していて、勝敗も数多カウントするのに飽きてしまったくらいだ

「鍔迫り合いで押し負けてしまったんです」
「……ですからこう……正面から行くだけではなく、搦め手的な……」

剣技に関しては幾つモノ流派を無機的に登録されてはいるが、それらを総括して振るうのは有機的な彼女である
つまりはほぼ我流なのだ、壁に当たるたびに思い悩む事になる
718 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage]:2017/07/06(木) 23:56:29.65 ID:UkyTkMhFo
>>711
「あっ、闇の魔法少女先輩!」

酔いの回っているらしいひいらぎに手を振り、そう呼びかける。
どうやら前回の接触で認識が色々とこじれた結果、プリシラの中でひいらぎは魔法少女の先輩という位置づけになったようだ。

「お酒に強いと魔法も強くなるのかな〜っ。メモメモ!」

>>713
(この女、押せば落ちるタイプと見た!)
「そんなことないです! 謙遜は毒ですよっ。もっとご自分に、自信を持ってください!」

そう言いながら、にじりにじりと距離を詰めるプリシラ。
*タェンティースは気づくだろうか。今彼女が手にしている水筒に、魔術的な細工が施されていることを。
*ある程度魔術の造詣が深い者が触れれば、その水筒には保温効果を高めるエンチャントが付されていることに気付けるだろう。

>>714
「そうなんですね! ……えっ?」

今まで浮かべていた笑顔が一転。
ただ唖然と口を開けて、立ち上がったギガースを見上げている。

「こ、コンニチハ……」

プリシラのいた世界には知性を持った巨人族は存在しなかったため、意思疎通ができる……どころか、友好的なギガースの存在にはただただ驚くしかなかった。

「……あっ、す、すみません、びっくりしちゃって! えへへ……とっても頼もしいですっ! ギガースさん、よろしくお願いしますね!」

気を取り直し、ギガースに向かって片手を伸べる。
握手という文化が知られているかはともかく、これで相手の出方を伺おうという寸法である。

(巨人の対処法なんてさっぱり分からんぞ……!)
719 :ひいらぎ [sage]:2017/07/07(金) 00:02:13.19 ID:RRsOVEUDO
>>717
…ほむ???
おぉ、すまなんだ半人殿…いやなにちぃと飲み過ぎた…ようで……Zzz。
【身体を支えてもらい酔った勢い云々もあるのだろうがすっかり安心(?)した少女はそのまま眠りについてしまう】

【なお、今は完全に酔い潰れて半人氏にお姫様抱っこ()されている状態なのでこのまま近くのベッドとかに運ぶのは容易いはずだ】
720 :ひいらぎ [sage]:2017/07/07(金) 00:07:38.04 ID:RRsOVEUDO
>>718
…おぉ、後輩殿おこんこんじゃ!
なにわしはまだ酔っては◆★%〆※〇…

【半人氏の腕の中で一瞬視界に入ったプリシラ氏に向かい半ば意識を失いつつある少女が何やらぶつぶつと呟く】

【多分外からみたら酔い潰れた少女が目を半開きにしながらぶつぶつ独り言を言っているようにしか見えないかもしれない】
721 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/07(金) 00:11:20.38 ID:c83rLq0q0
>>718
「あ、あはは……どうも、ありがとう……」

その通りだ
実際見よ、半人が初対面の相手に対して常に被る怜悧の表情の仮面は既に崩れ始めているではないか!
因みに素の半人は、真面目ではあるが結構なポンコツな性格である

「……あぁ、えーっと……」
「魔法使いの方、なんです……ね、うん」

プリシラの見た目からして若干今更感のある感想は、水筒のその魔力を感じたからこそである
詳細こそ看破は叶わぬが、『何かしらの形で魔力細工がなされている』くらいは見抜いたらしい
→科学サイドの住民ではあるが、様々な成り行きの末に魔力回路を装備するに至ったのだ

>>719
「もう、全く……」

苦笑したままひいらぎを近くのソファに寝かせた
ベッドは違う部屋である、そしてそこまで運ぶのは面倒……じゃなかった、なんかアレだった、アレ

「……えーっと……」

周囲を見渡して適当なタオルをひいらぎの上にふわりと掛けようとする
風邪をひかないようにとの配慮、優しみムーブだ
そのタオルがとある筋肉オヤジ越境者の使用済みバスタオルである事を除けば完璧と言っていい
→因みにこれは完全な天然である、狙ってやっているのではないから余計にタチが悪い!
722 :ロイ・ゴールドマン&長剣ギガース>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/07(金) 00:16:47.51 ID:YNVQsaxw0
>>716-717
ロイ「・・・アッ」
しまった とひいらぎを見る まだ醸造前のぶどうジュースを間違って渡してしまった

ロイ「・・・気付いてないしいいか」
タェンティースにも没収されてしまったみたいですしおすし

ロイ「いっそゲ○らせた方が楽になるんじゃね?」
腹パンでしょうか?

そしてタェンティースの言葉
その相談には言葉を発さず 突き立てた長剣を抜き

『構エロ・・・』
との言葉で初手から鍔迫り合いの体制へ
その状態から全霊を持ってタェンティースを押し退けようとする

パワー相手でギガース以上の使い手を見つけるのは至難の業だろう
手を模索したいなら 納得するまで試せばいいのだ

>>718
慌てた様子のプリシラが片手を差し出し握手のポーズ
とりあえず左手(右手がないので)を差し出そうとして

ギガース「・・・・・・・」
ひっこめて 自らの手を見て プリシラの手を見て

ギガース「・・・・・・・」
まぁいいかと握手・・・であるが ギガースの手が大きすぎて ギガースの指とプリシラの手で握手もどきとなってしまうであろう
ギガースの手の皮は分厚く まるで分厚い革手袋越しに握っているかのような感触を味わえるかもしれない

ロイ「巨人に驚いてちゃ越境者は務まらんぞ ほれ後ろ」
とプリシラの背後を指させば

ボロウズ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
そこにいたのはリザードマンである

そう 蜥蜴男である エルダースク○ールとかに出てきそうな蜥蜴の顔と肌を持った人間である

ロイ「そいつはボロウズ 蜥蜴の職工だ 何か装備が欲しかったら そいつに頼めば色々作ってもらえるぞ」
またまたコネだよ!! やったねプリシラ!!

そしてプリシラの足元を突く存在あり

―――ギィ!!
そこにいたのは中型犬〜大型犬程の大きさの 黒光りするサソリである
しかもハサミを振り上げている(ザリガニの威嚇みたいな感じ)

ロイ「そいつはベティ 見た目通りのサソリだが 頭がいいから人は襲わんよ ベティ仲良くしてやってくれ ところでアキレスはどうした?」
これまたコネだよ やったね(ry
723 :ひいらぎ [sage]:2017/07/07(金) 00:18:57.34 ID:RRsOVEUDO
>>721
…うーん…半人…殿…むにゃむにゃ…

【誰が使ったかとかお構い無しにかけられたタオルをギュッと抱きしめすやすやと眠る少女】

【なお、嗅覚に優れた少女が寝ながら何かちょっと苦しそうな表情を浮かべているのはきっと気のせいだ!!!】
724 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage]:2017/07/07(金) 00:27:09.47 ID:lfRB+Q3go
>>720
「もぉ〜っ、飲み過ぎはよくありませんよ、ひいらぎ先輩っ」

タェンティースに運ばれるひいらぎに注意喚起めいた文句をつける。
尤も、プリシラも過去男性だった際に酒で幾度となく失敗を繰り返したため、人のことは言えないのだが。

「特にワインは駄目です! 悪酔いしやすいんですから……」

*と、何やら呑んだことがあるかのような口ぶりだ。純真無垢に見えるプリシラが、果たして飲酒などするだろうか?

>>721
「えっ、その水筒を触っただけで分かっちゃったんですか……!?」

わざとらしく口に手を当て、驚く素振りを見せる。
この驚愕については半分本当で、半分嘘だ。
剣士であろうタェンティースに感知されるはずがないと思っていた、という考えもあったが、
感知されればそれはそれで相手を褒めちぎる切っ掛けにできる、というわけだ。

「タェンティースさんって、強くて、聡明で、……ちょっぴりカワイイ、ですねっ?」

ダメ押しと言わんばかりに、タェンティースの頬を指で軽く突っついてみせる。

>>722
「わ、わぁ? とっても逞しい腕……です……ね……」

かろうじて体制を立て直したかに見えたプリシラだったが、次いで現れたリザードマン、そしてサソリを目の当たりにし、流石に脳の処理が追いつかないようだ。

(女的には「きゃっ虫さんこわ〜い!」アピールをするべきなのか? しかし友好的な以上邪険にするとかえって印象が悪く……)

身の振り方をああだこうだと考えるうち、混乱が極まり体の動きが固まってしまった!
725 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/07(金) 00:35:56.01 ID:c83rLq0q0
>>723
「……」

よしよし、とばかりに満面の笑みだ
知らぬが仏というやつである、お互いに色々と

>>724
「……、……」

頬を突かれればフリーズである
因みにそれは突き立てのおもちめいた弾力を持っていた、むにっと

「……あ、余り、からかわないで下さい……」

すっかり参ってしまったのか、助けを求めるようにギガースの元へ
その様子から、彼(ギガース)への信頼が強いと見抜く事は容易であろう
彼と少し会話してから突然、模擬戦をおっぱじめるくらいには(以下参照)

>>722
「……えぇ、
 ……!!」

頷き月光を構え、直後に冗談みたいな圧を受ける
可視性をも帯びた衝撃波が周囲を舐めるように孤月めいて拡がって、テーブルの上のグラスを薙いだ
パワー負けは明らかなのだ、ジリジリと押し潰されて行く半人
ブレードを捻る、体を逸らす、イムエトの魔力粘土で阻害する、鍔元で受け強引に押し返そうとする
幾多を試した、思い付く限りの全てを試せた
こうする事が出来る間柄のモノがいるというのは素晴らしい事だと思うし、幸福であるとも半人は考えている
陽が落ちて、月が覗き、それからまた陽が昇る迄
彼が、或いは己の体が制止を求める時まで剣戟の協奏曲は止む事をしないであろう

//お先にすみません、落ちまするっ
//ありがとうでしたーノシ
726 :ロイ・ゴールドマン&長剣ギガース>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/07(金) 00:39:49.10 ID:YNVQsaxw0
>>723
苦しそうなひいらぎの首を横にし ビニールを装着した洗面器を陽敷いておく
寝ゲ○は窒息の危険性があるので気を付けようね!!

ロイ「やっぱり断酒させておいた方がよかったかな・・・?」

>>724
こうして越境者としての洗礼を受けることとなったプリシラちゃんの明日はどっちだ!!
異種族という色眼鏡を外せば皆木のいい連中である 気長に付き合ってみよう

>>725
模擬戦は続く 可能性を片っ端から試し それを受け止めるギガース
それが止むのは限界が それとも騒音の苦情か・・・・・?


//んではノシ お疲れー
727 :ひいらぎ [sage]:2017/07/07(金) 00:45:05.40 ID:RRsOVEUDO
>>725
【多分夢の中では一緒に寝てご満悦な感じらしいが…まぁ色々知らぬが仏なのは間違いないだろう】






/乙でしたでは私も!
728 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage saga]:2017/07/07(金) 00:49:46.04 ID:lfRB+Q3go
>>725
(や、やわこい……)

頬の感触に何故かドギマギしつつ、ギガースの方へ向かうタェンティースを見送るプリシラ。

(……体格も性格もまるで異なるのに、あの二人は互いを信頼しあっているらしい。なるほど、"越境者"とはかくあるべきかもしれんな)

二人の打ち合いを、どこか品定めをするような、感心しているかのような、そんな含みを持って見つめるのであった。

>>726
「みな……ひゃん……よろしく……です……」

フリーズから復帰し、かろうじて絞り出した挨拶の声。

(これからも女としてやっていくには、もう少し具体的な方針を考える必要がありそうだ……)

――それは例えば、種族の垣根を超えた友情を築くことだったり。
彼女が異種族と笑顔で接することができるようになるまでは、もうしばらく時間がかかりそうだ。

//遅い時間までありがとうございました!
729 :ひいらぎ(追記) [sage]:2017/07/07(金) 00:50:30.45 ID:RRsOVEUDO
>>726
【なお、翌日目覚めたら案の定(?)周囲は赤いもんじゃだらけだったらしい】

【まったく半人氏を含めた色々な人(?)に助けてもらっているのは少女の人徳()かはたまた何も出来ない子供()放ってはおけない周りの大人な方達の気遣いか等は器がペットボトルのギャップ並()に小さい少女には知るよしもないだろう】

/今度こそです!ノシ
730 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/07(金) 23:11:17.21 ID:HLlYnjVSo
【ショートショート】

「流れ着いたものは仕方ないし、しばらくはここで活動しよう。
 と、言うわけだ。宿を提供しろ」

 超絶気位の高い傲慢極まるイムカからの発言である。
 ここは金属の王国。昨今、いろーんな厄介事もあれば、何か変化めいた兆しもあったり、
 越境がらみの何か(デスデス言っているのがダミー会社つくってた)がいたりと、
 まあ、本当に何かとあったりするトコロである。

【イムカ・グリムナー滞在す!!これは知っている者には解る厄ネタである!】

 なにしろ、この無表情な人形めいた要望で実は結構いい性格している将校さん。
 英雄属性めいた因果律の見事ままでの歪み方と決断的すぎる性格も相まって、
 まあ、トラブルを招来させるコ○ン君や金○一少年ばりに、アレなのだアレ。
731 :ロイ・ゴールドマン&長剣ギガース>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/07(金) 23:19:40.74 ID:YNVQsaxw0
>>730
ロイ「アッハイ」
久々の帰省 実家でごろ寝していたところに来客と言われて 出てみたらこれである

ロジャー「兄さんこの人って・・・」
ロイ「あぁ 越境仲間」

口ひげな弟ロジャー・ゴールドマン
優しそうな母 リリー・ゴールドマン
厳格そうな父 ライナー・ゴールドマン

と一家総出でもてなすこととなったわけだが

ロイ「・・・いきなりどうしたのさ」
寝間着のロイがコーヒー持って参上である

なおコーヒーに練乳をたっぷり加えて飲むのが金属王国流である
732 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/07(金) 23:30:12.42 ID:HLlYnjVSo
>>731

「実のところ、アンタが居ると宿がゲロ塗れになって商売あがったりだ…と言われて追い出されたのだ。
 まったく狭量なことだな。そして合理的に考えた末、カオの広い伍長に相談にだな」

 ようするに何時ものアレである。ドワーフをカモにした路銀調達法。
 今回はどうやら、些かやりすぎたらしい。酒場兼宿であったことが災いした。

【基本、優秀なくせにアレであるアレ】

「まあ、実際、宿賃は払うつもりだ。どうせ蓄財してもこの世界ではさして私の手元には残らないだろうしな」

 ご家族には礼を持ってアイサツをすると、コーヒーを馳走になった。
 なお、苦いくらいしかワカラン。味わい?イムカの舌に味の精査を求めるのは酷というものである。
733 :ロイ・ゴールドマン&長剣ギガース>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/07(金) 23:43:56.25 ID:YNVQsaxw0
>>732
ロイ「だからほどほどにせぇって言ったんや・・・」
事の顛末を聞き ぐったりと首を垂れるのであった

ロジャー「ねぇ兄さん もしかして最近巷を騒がせてるゲ○メイカーって・・・」
ロイ「そういうことだ」

顔を青くするロジャーと 諦めの境地に達したロイである

ロイ「妹の部屋を使ってくれ 今は他国でメイドやってるから空き部屋なんだ」

とここで母 リリーが動いた

リリー「あらあら またロイがお客さんを連れてきたのね 今日はご馳走を作らないと それでロイ」

ニコニコと笑顔のリリー

リリー「この方があなたの恋人なのかしら?」
秘儀 身内が連れてきた異星は恋人発動!! イムカはこの問に対し 動答えを・・・聞くまでもないか

ロイ「いや違うから それでイムカ ここにいて白銀宮の貴族様から何か小言をもらわなかったか?
   こっちは相変わらず遅々として進まない捜査にネチネチを頂いたよ」

捜査って? ブラックーくガルファクスの件である
あの一件は公には解決した問題となっているが その実王宮内では速く首級を挙げてこいと急かされているのだ
734 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/07(金) 23:59:09.30 ID:HLlYnjVSo
>>733

「ゲロメイカーってまた酷い二つ名のがいるものだな」

 なんと、自分であることをイマイチ理解していない。
 なんたる自分にだけ都合のいい鈍感さか!

「ありえんな。彼は私が教育をする余地がなくてね。見事に対象外だ。
 友人や戦友としては申し分ないのだがね」

 微妙にイムカの嗜好がやや洩れたところであるが、
 まあ、返答はこんなところである。

「ああ、狩人ガルファクスなら、幾つかのワールドでディーモン討伐したり、
 ドラゴンの首を取ったり、グリーンスキンのリスペクトを受けたり、
 世界を跨いで定型的オークライフをエンジョイしているそうだ。規模と内容はフザケたものだがな」

 無軌道極まりなく、夥しい流血行であることは間違いないが、
 蛮勇と獣性に満ちた叙事詩を築き続けているようだ。

「ヤツと取り巻きの首領(ノブ)連中のデータは時折入ってくるのだが、
 装備の質がオークらしからぬ充実ぶりでな。いい職工が背後にいるのかもしれん」

 現状わかるのはそれくらいだ。本来オークのメクボゥイ(機械野郎)はガラクタからパワフルな武器を造るのが得意だが、
 ガルファクス一行の武器はどうみても、もっと技量に裏打ちされているように思えるというのがイムカの見解だ。

 −−−−−−−−−−−−

【狭○のス○クラ○○ヤー○】

「今回もたのむデシ」

 ステルススキルがやたら高いゴブリンが珍しい鉱石を持って、
 邪悪なる職工(あくまでシルエット登場!彼の正体は誰もしらない。しらないんだったら!)に
 流血で清められた各種武装と、オルキネスあふれた新たな武器アイディア手帳を渡す。

【オソロシー裏取引現場中継でした!】

 −−−−−−−−−−−−
735 :ロイ・ゴールドマン&長剣ギガース>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/08(土) 00:12:11.14 ID:anWJpzHr0
>>734
ロイ「日頃の行いだな」
納得のいっていないイムカにげんなりモードのロイ

なおリリーへの返答は相変わらずのセメントであった
リリーはとりあえずロイが降られたことだけは理解できたらしい

ロイ「あっそう あのままディーモンだけ相手にしてくれねぇかな
   そんで最後のディーモンと相打ちで死んでくれれば万々歳なんだがな」

仲間が何人いてディーモンを倒せたのか知らないが その実力の半分でもあやかりたいものである


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【○間○○ク○ップ○ード】
???「・・・・・・」

人影は微動だにせず だがゴブリンからもらったノートに眼を通す
中々に創作意欲の湧く逸品ばかり さっそく制作に取り掛かるとしよう

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ロイ「あぁやだやだ そういう装備の充実した蛮族が一番厄介なんだ やれやれ…」
ドッコイショと立ち上がる

ロイ「俺は着替えて材料の買い出しに行ってくるよ イムカはゆっくりして行ってくれ」
と 自分の部屋に戻っていった

//ショートショートノシ
736 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/09(日) 22:55:31.06 ID:qJuw1ByLo
【スプロールにて】

 いつぞや、ひいらぎも関わった吸血鬼事件に進展があった。

「下手人…というか間接的な被害者とも言えなくは無い連中は、
 どうやら、自業自得の詐欺にあったようなものだ」

 人間でも吸血鬼でもない吸血衝動に支配された血徒を屠った一件。
 調べてみれば、カネモチの子息だったらしい。ドラ息子が手をエリート意識を拗らせて手を出してはいけないものに手を出した。

「一時期、カネモチの間で容易に吸血鬼化が出来ると、吸血鬼の肉が流行ったらしい。
 リスクのある手術もサイバー化も拒否して、よりノーリスクハイリターンで永遠の寿命を獲得したかったそうだ」

 実際、機械化はサイバネの侵襲性に耐えられず死ぬケースは少なくないし、
 また、イムカのような遺伝子的改良もそれは危険性はさして変わらない。
 己の身にリスクが生じることを本能的に嫌うカネモチにはありえない選択なのだろう。

「もちろん、吸血鬼の肉なんぞ喰ってただで済むはずがない。
 結果はあの様。暴走するわ、時には一握りの灰になるわ…まあ、フタをあけてみれば詐欺事件だな」

【デッカーとしてのブリーフィング。ひいらぎも関わっていたため、一応。情報共有だ】
737 :ひいらぎ [sage]:2017/07/09(日) 23:12:25.22 ID:Xo66wSODO
>>736
あーあー…あったのうそういえば何かそんなの…正直バかちk…もといバカ息子(?)がやってはいけない何かに手をつけて結果自滅したとは同情も何も出来ぬが…

【黒髪ロングの見た目10歳前後にみえそうな少女が美女に向かい語りかける】

…まぁ、「自分は特別()」などと言う肥大化した自意識がそう言った行動に走らせた原因かも知れぬがどの道迷惑な話じゃな…家〇畜は家畜〇らしく大人しく飼われておればよい物を…
738 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/09(日) 23:24:11.06 ID:qJuw1ByLo
>>737

「全くだ。エリートであれば勝算を見越した上でリスクに踏み込むくらいの…なんだ?」

 なお、ひいらぎの目の前の御仁こそが、自分は特別という自意識そのままで行動しているタイプである。
 性格が決断的すぎてそりゃもートラブルには事欠かない。もっとも能力が伴っているので逆に性質が悪いともいう。

「吸血鬼を捕えて、生きたまま解体して、食肉に加工だ。
 羊が狼を食うようなものとはよくいった物だな。この手の話、欲望には際限がない」

 吸血鬼がその名の通り、血を啜る者ならニンゲンはさしずめ肉を喰らう者か?
 どっちがバケモノなのやらである。

「まあ、この事件もあって吸血鬼連中(血社というアンダーグラウンドの秘密結社だ)とコンタクト。
 この遠大な詐欺をやらかした企業と飽いた意志上手く転べば事件解決だ。あまり気は進まんがな」

 スプロールの吸血鬼も狩り場とやらを制定し、節度ある食事…人間狩りをやらかしているのだ。
 正直、利害が一致さえしていなければ、イムカにとっては駆除対象ですらあるくらいなのだ。

「さて…まあ、それでも備えないわけにはいくまい。
 ひいらぎ、義務を果たすための調整だ。付き合ってもらいたい」

 ようするに武器選定なり訓練なりというわけだ。

【→ランナーとなり、荒事もそこそここなしてきた今、ひいらぎの経験値もいくばくか溜まっているか?】
739 :ひいらぎ [sage]:2017/07/09(日) 23:35:20.59 ID:Xo66wSODO
>>738
…あ、いや何でもない…いむいむはむしろ力を持ったごーまんな独裁者そのものd(ry

【話している内にイムカ氏と目があってしまい、慌てて視線をそらし何やら言い訳めいた事を呟く】

…まぁ以前関わった事がある身としては看過出来ぬ問題ゆえ調整なりなんなりお付き合いするとしよう、それにわしの嫁()の頼みでもあるしの…

【嫁()云々はともかく何だかんだらんなーとして数々の修羅場をくぐり抜けて来た少女の実力はイムカ氏その他の越境者程ではないにしろある程度は信頼をおけるものには成長しているとは思われる】
740 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/09(日) 23:46:48.77 ID:qJuw1ByLo
>>739

「よし、それじゃあゲージまで行くとしよう」

 ひいらぎを片手で逆さ吊りにしながら(教育的指導!!)社内ゲージへ。
 ショギョムッジョ!言い訳のチョイスを間違えた罪は重いのだ!

 −−−−−−−−−−

【訓練中】

「で、だ。実際、武器のチョイスはその後どうなったのだ?この前はカタナが魔法少女的云々と寝言をほざいていたが」

 身体を温めておくということで、まずは軽い運動となる組み手。
 常よりも半分程度の速度のローキックをひいらぎに撃ちながら、質問を行うイムカ。
 実際、経験値不足で何かと戦闘技術に遅れが出ていた少女であるが、そろそろ方向性は見えてきたかという確認だ。

「ふっ!」

 足を狩らんと姿勢を低くし、鎌のような蹴りを放つ。
741 :ひいらぎ [sage]:2017/07/10(月) 00:00:49.69 ID:KGzcAxFDO
>>740
やっぱり何も間違えてはおらんじゃないか!!!
こ、この女金正〇恩!!!

【逆さ吊りにされて運ばれる少女が何やら喚きちらす】

【さてここはイムカ氏に(虐待されつつ)連れてこられた道場のようなところ、まずはその後の武器のチョイス等を含めた方向性について軽く身体を動かしつつ協議する】

…残念じゃがいむいむから例のれーるがんの仕組みを応用した銃をいただいて以来あまり成果が上がってないように思えるのじゃ…刀のみならず銃やナイフ等も扱うゆえにバランス自体は悪くないないが…闇の魔法少女()として魔法の一つでも覚えたいところじゃが…
【イムカ氏の放った攻撃を何とかかわし、懐から取り出したナイフを数本イムカ氏の胴体や頭付近にめがけて投げつけつつ少女が語りかける】
【能力使用により初速等はかなりの物だがイムカ氏に対しては手加減は一切無用であり、この位は楽に捌けるだろうと判断し、全力で倒しにかかっているところであるが果たして…???】
742 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/10(月) 00:12:50.37 ID:OkEBRdpto
>>741

「化勁・纏――」

 腕で円運動を描き、至近のナイフ投擲数本に対し、刃の腹を叩いて後方に逸らす。
 異能ではなく武術である。イムカ曰く、旧いコーデックスから引っ張り出した戦場格闘技とのことだが、
 中国拳法…恐らく八極拳がベースになっていると思われる。

【ナイフの威力は流石というものか、壁のロックリートにグサグサと突き立っている】

「君の能力は応用性が高いゆえ、逆に方向性が決めづらいところはあるからな。
 スタイルの確立は中々に難儀なのは理解している」

 実際、ひいらぎはパワーアーマーとの相性は極めて良好であったのか、
 以前の大きな戦いで実証されたが、軍人じゃああるまいしそんなシロモノを戦う度に運用するというのはやや非現実的であろう。

「魔法というが君は魔術なりを行使するためのリソースはあるのか?例えば…こんな風にだ」

 いつの間にか手に忍ばせたのか、灯油が入った小さな小瓶を片手で握りつぶし、
 ひいらぎの目の前でその手を振るう。

「混迷の時代を切り開く導き手は一人の盲目の男なり…白熱光!」

 聖句と共にイムカの手を濡らした灯油が具材となり眩いばかりの光を発する。
 閃光手榴弾を奇跡として再現した秘術。ただ強い光を放つだけのモノだがその汎用性は言うに及ばずであろう。
743 :ひいらぎ [sage]:2017/07/10(月) 00:33:38.91 ID:KGzcAxFDO
>>742
…ほむ、やはり手加減は無用であったか…流石イムカ殿じゃな…しかし能力使用の攻撃をこーも易々と防がれるとちいと複雑な気分じゃが…

【少女の放ったナイフがイムカ氏の見事な技術によりことごとく他の方向へそらされて行く光景を目にした少女が苦笑しつつ呟く】

…まぁわしの能力は正直シンプルじゃが汎用性は高い…ただだからこそ使い手たるわしのあいであ等で差がつく部分が大きいが…

【因みに恐らくイムカ氏からアドバイスを受けたパワーアーマー云々は少女の抱える問題をかなり解決してくれるものだと以前の仕事で分かったが大半を私的(かつ無意味)な研究()に費やしてしまう為未だ購入には至っていない】
知っての通り能力を拳銃等の威力に転換する使い道はあるが…!!!!?

【いいかけたその時突然イムカ氏の取り出した小さな瓶のような何か】
【それを握り潰して中から溢れた液体(?)を滴らせる。イムカ氏が聖句を口にした次の瞬間、突然眩い光を発する】

…ぐわ!!!何じゃこれは!!!?

【まさか手にした液体(?)が突然閃光弾のような眩い光を発するとは少女には想像すら出来なかったらしくたじろぐ】

【全く対処出来ていない為目眩まし効果が存分に発揮されている少女は完全なる無防備な為イムカ氏がその気になればいくらでも攻撃は可能だが果たして…???】
744 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/10(月) 00:49:39.25 ID:OkEBRdpto
>>743

「異能はたしかに強力だが絶対的ではないということだよ。
 人類が培ってきた武術や戦技、技術までもを一足飛びに凌駕できると考えるのは早計だ」

 能力を道具と見做し、適切に運用できてこそ真に己のモノとなるといったところか。
 能力は確かにインパクト絶大で、モブ兵をプレッシャーだけで一方的に屠ることは容易だが、
 一定以上のレベルの相手の場合は、対応を前提とした攻めかたをしてくる。その時こそ能力者の真価が問われる。

「まあ、君が言う魔法少女的な…私は少女のつもりはないぞ?年齢的にも外見的にも痛いでは済まされん」

 目がくらんだひいらぎを組み技で絞めながら(おっきくて弾力のある何かが思いっきり顔にアレである…凶器!)説明を続ける。

「この場合は私のリソースは≪信仰≫だ。魔力なんぞ持ち合わせてはいないからな。
 もっとも、君が真剣に魔法云々と言っているとも思えないが」

 今、イムカが行ったのも、魔術師めいた≪魔術≫ではなく、信仰の奇跡…所謂、神官などが行使する秘術である。
 なお、本職ではないためか、回数制限が厳しく。一日に3回。さらに行使には特定の具材を必要とする。

【実際、ひいらぎに、異能ではなく、オカルト的な才能はあるのだろうか?】
【この質問を絞め技しながらやってくるのだが。スパルタ!】
745 :ひいらぎ [sage]:2017/07/10(月) 01:06:24.81 ID:KGzcAxFDO
>>744
ぐわ!!!は、放してくれしn………

【目が眩んだところでイムカ氏に組み伏せられて締め上げられる少女だが、気のせいか本人が言っている程苦しそうには見えないかもしれない】

…し、信仰…???
魔術の根源とは魔翌力云々ではないのかわしはオカルト的な素養は一切ないから分からぬが…信じていれば空も飛べるとかそんな類いか…???
【少女がかつて拉致されていた組織では魔術云々の研究は行われていたが少女自身は魔術・魔法等の知識は一切ない。ゆえにきっともっと基礎的なところから説明しなければならないだろう。所詮マンガやアニメ等を見て感化された程度の少女の本気度()等こんな物だ】

【そしてさっきから何やらジタバタともがいてはいるがまったく逃れようと言う意図が感じられないかもしれない。てか顔もどことなく嬉しそうに見えるかも知れない】
746 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/10(月) 01:17:18.35 ID:OkEBRdpto
>>745

「信ずるものは〜って少し違うな。
 そうではなく、私はこれでも私の信ずる神の敬虔な信徒ということだ」

 実際、イムカの信仰心は絶対かつ強固だ。
 捧げる対象は、人類の神なりし皇帝。イムカの世界における銀河帝国皇帝その人である。

「まあ、大体、今の反応で理解は出来た。マイブームが先行していることはな」

 なんとも溜息も洩れるというものである。ノリが魔法に憧れる少女と変わり無しということか。
 どうにも精神的にも見事に固定化されているよーな気がしないでもないが、
 下手に精神的老化だけが進んでアンニュイに侵されて情動を失ってしまうよりは遙かに健全ではあろう。

【実際いるのだ。不老であるからと世界は詰まらない、見飽きたと言い始める拗ねた連中も】

「しかし本気で絞めているわけでもなし、そろそろ抜けても…んっ?」

 なんとなーく、ひいらぎが発する雰囲気がアレな事に気づいたイムカ。
 頭に漫画表現的なバッテン怒りマークが点灯。

「オシオキ」

【その後、各種関節技の実践講習(強制)が緊急企画的にはぢまったとか何とか。ちゃんちゃん】

//ではこれにて!
747 :ひいらぎ [sage]:2017/07/10(月) 01:27:49.09 ID:KGzcAxFDO
>>746
…くっ…こうなったら仕方ない…闇魔法()テレポー〇ト!!

【何やらぶつぶつ呟き叫び出すがテレビやマンガ見た位でそんな事が出来るはずもなくあいもかわらずイムカ氏の腕の中で(表向きは)もがく少女】

…ま、まいぶーむとか呼ぶでない!!!闇のまほーしょうじょ()、ひいらぎと呼ぶのじゃ!!!

【完全に言動がただの子供である。本当に200年生きた不死者なのだろうかこの少女はと疑いたくなるレベルである】

【そしてさりげなく(?)イムカ氏の豊満なバストを堪能していた事がバレた少女はその後死なない程度にガッツリと締め上げられたとか何とか】

/乙ですた!
748 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/11(火) 22:09:11.18 ID:pFSqqqIOo
【交渉(ネゴシエーション)】

 古来より知的生命体が重ねてきた文化的行為である。
 異なる利害を一致させ、互いの目的達成・あるいは関係構築のためにそれは行われる。

 −−−−−−−−
【スプロール】

「と、まあ不本意極まりないが、越境者に差し迫った問題解決のために、
 吸血鬼共との共闘…その前段階として、スプロールの半吸血鬼事件の抜本的解決が必要になっている」

 エーカー・アウトキャストと呼ばれる組織の蠢動は苛烈を極めており、越境者は劣勢に立たされているのが現状だ。
 相手は大組織ではなく、越境者に対するゲリラ的な襲撃・拉致・暗殺を行っており、
 この流れは阻止限界点を越えれば抗えぬ濁流となってしまうであろう。その危惧は日に日に拡大する一方であった。

「だからまあ、そのためにもアンダーグラウンドの≪血社≫この接触/交渉は必須なわけだが」

 スプロールの半吸血鬼による殺傷事件は、吸血鬼の肉を摂取したカネモチによる暴走事件。
 その工程は吸血鬼を生きたまま解体して得た血肉をニンゲンが経口摂取するというオゾマシイものであった。
 ゆえに、そのような状況に晒されている吸血鬼と手を組む道筋も出来たわけだが。

【なまじ言葉を話し、外見が人間とさほど変わらない存在に対してソレだ。グロテスクなまでの欲望の発露であろう】

「言っておくが、スプロールの吸血鬼連中も人間の事など血袋程度しか思っていない。
 私としては何とか穏便な方向でキョウリョクカンケイを築けるよう持っていくが…暴力的手段に相手が訴える可能性もある」

 ゆえに、イムカも護衛依頼を出すというわけだ。
 護衛対象はイムカ自身。相手を過度に刺激しないために大人数で囲むわけにはいかない。
 そのため、この仕事(ビズ)は正に越境者向けというわけだ。

「そういうわけだ。背中からナイフで刺されることを警戒しながら友好を装う。面倒だがやるしかないのだよ」
749 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/11(火) 22:22:28.31 ID:WHwfVbEA0
>>748
「なるほど、なるほど……?」

交渉ならば荒事が起こる事に対する警備と言うよりは
『護衛を付けている』という事実が大切なのだと半人は思う
しかしこの場合それよりもっと踏み込んだ理由……実際に暴力沙汰に発展する可能性が十二分に含まれているのだ

「……畏まりました」
「全霊でお守り致します」

恭しくしかし嫌味っぽさのない所作で一礼
半人は今回はフォーマルな出で立ちだ、場面が場面なのだから当然と言える
タイトなスカートは不慣れだが、まぁその辺は万一の時以外問題にはならないはずだ
ヘルメスは……他の世界ならばともあれスプロールなのだから悪目立ちする事はない
→見た目だけは完全にかっちり!キリッとしていて唇もいやらしさのカケラもない
750 :ひいらぎ [sage]:2017/07/11(火) 22:24:11.63 ID:kdoX+obDO
>>748
…まぁ、アレは中々に胸くそ悪くなるような事件じゃったが…これから協力関係を築こうとする相手はアレの上位種(?)じゃろ…万一交渉決裂したら最悪…

【「皆殺しもあり得る」と一言呟き恐れおののく見た目10歳程度に見えそうな黒髪ロングの少女】

…わ、わしはそっち界隈(?)は詳しくないゆえどこに地雷があるかはわからぬが…大丈夫じゃ、わしが氏んでも嫁()だけは助ける、泥舟に乗ったつもりで…

【そういう少女だが心なしか声や身体が震えているように感じるかも知れない】
751 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/11(火) 22:27:01.24 ID:298KtcMf0
>>748
「後ろ手にナイフを隠しながら握手を求める 何 昔から何も変わらんよ」
時代錯誤を通り越して化石的な装備に身を包んだフレッシュマン事ドワーフ混じり

最近は五厘刈り程に頭髪も生え 無精ひげと呼べなくもないほどにヒゲも復活した
だが眉毛だけは未だ産毛の範囲を出ていなかった

「体の具合はいい 少なくても言い訳ができない程度にはな 行くとしよう」
752 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/11(火) 22:34:26.53 ID:pFSqqqIOo
【全員対象】

 実際、越境者も吸血鬼も劣勢の際に立たされているのだ。
 生存戦略的にも、信頼せずとも手を結ぶ余地は充分にあるだろう。

 交渉のための連絡は運び屋ギルドを通じて行い、日程・場所・時間も確定。

 そして、互いに共通の敵と戦うために正義と勇気を以って手を取り合うのだ!!

 −−−−−−−−−−−−
【深夜:03:00】

【血社の隠しアジトにて――】

「お待ちしておりました。イムカ・ラヴィニス・ヴァール・ウル・グリムナー様」
「…ああ」

 イムカ達が到着すると、顔色の悪い連中数人がビジネススーツ姿で出迎えた。
 一見して、ニンゲンに近しい容貌であるが、発する雰囲気が全くの異種であることを示している。

【まず、眉目秀麗を体現したかの如く、極めて整った顔立ちの者ばかり】
【そして、所作は洗練され魅力的である。が、】

 このような諸要素であるが、よほどニブくない限り、彼らに全くと言っていいほどに好感を抱けないであろう。なぜならば、

【誰も彼もが洗練された所作。礼に則っているようで、こちらを捕食対象にしか見ていないのだ】
【イムカの言どおり血袋かあるいは中途半端な機械人形くらいにしか思っていない。共感もなく、好意などどうして湧いてこようか】

 美しさを装う薄皮一枚を隔てて、血への欲望が滲み出ているようだ。
 イムカは心臓を二つ持つネファレム(超人類)、ロイは生命力にあふれた血潮に巡らしており、
 ひいらぎも不死者(イモータル)の珍味としてギラギラした眼で見られている。
 対して、タェンティースはコレクションに加えたい芸術的人形という別の欲望か。最悪脳に電極突っ込んでオートマトンにすることを企みかねない。

「共闘のために来ているのだからな。短気は起こすなよ」

 どうにも向こう見ずの気がある越境者達に、粒子短銃のトリガーに手をかけつつ小さな声で告げるイムカ。
 アンタも大概アブナイとか言ってはいけない。
753 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/11(火) 22:44:44.35 ID:WHwfVbEA0
>>750
「……万一の際はお守り致します」
「どうぞご安心を」

後ろから肩に手を置こうと伸ばしながら微笑みかける

「……あぁ、でも不要な発言には重々ご注意下さいね?」

しっかりと釘を刺すのも忘れてはいなかった

>>751
「心強い事です」
「……使います?」

ロイの言葉に胸を撫で下ろしながら
そしてその顔を見て、バッグからアイブロウを差し出したのだ、眉毛!

>>752
「……」
「わたしも、何か苗字とか名乗ってみたいですね」

一同に軽口をとのつもりではあるが、言葉の端々は矢張り重い
今この瞬間にも最大級の警戒を張り巡らせつつ、それを露骨に露呈する事を否定すべく精神を操作しているのだから
仲間達に対してのこの欲望の波濤の中でそれをすると言うのは存外に削れるというものだ

「……ふぅむ……」

不躾にならぬように整った所作で周囲に視線を巡らせた
吸血鬼達の数やその気配、表立ってはいないであろうが武装などの確認である

754 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/11(火) 22:46:11.11 ID:298KtcMf0
>>752
【ちな会合日時を伝えに来た時の様子】

アキレス「上手くいったよ〜ほめてほめて〜」
―――ギィギィ♪

調子コキの助と化したアキレスがそこにいた

【余談終了のお知らせ】

「お勤めご苦労さん」
人をおいしそうなご飯みたいな目で見ている吸血鬼たちに対し 不敵な笑みを浮かべて挨拶する
腕を組んではいるが その立ち居振る舞いに隙は無い それは礼儀作法の隙ではなく 戦闘の隙の方だ
実際刀傷沙汰ともなれば コンマ以下の時間で抜刀を完了させて見せるだろう

「それは俺をソーマタージ並と見ているという認識でいいか?」
イムカにはそう応えるが ある種戦闘態勢になっている文 こいつも人のことは言えないだろう
755 :ひいらぎ [sage]:2017/07/11(火) 22:48:25.52 ID:kdoX+obDO
>>752
…まぁ不安で仕方ないがとりあえず行ってみないと始まらないしの…

【先程の言葉の通り、吸血鬼に対する知識等は少ない少女だが彼らが「極めて危険な存在である」事は直感的、本能的には理解していた】

【さて予め定められた日時・場所にて会う事が約束されていて、イムカ氏達について連中のアジト的な場に来てみたら少女は自身に向けられる視線を即座に直感的に悟る】

【一見礼を尽くしているように見えるその態度の奥から少女や他の越境者達に向けられる人とも思わないような視線に少女は心底気持ち悪さを感じていた】

…い、いむいむ…わし別に氏んでも構わん…じゃから一暴れしても構わぬか…???

【服の中のホルスターに納めた拳銃を手にイムカ氏に超小声で語りかける】
756 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/11(火) 22:57:39.13 ID:298KtcMf0
>>753
アイブロウを差し出されて とりあえず受け取った・・・が

「・・・別に今何か認める予定はないぞ?」
と突き返されてしまいました

彼の常識の中に眉毛を描くという手段はない 実際使い方を説明されてもいらないとお断りされることだろう
757 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/11(火) 23:00:53.04 ID:pFSqqqIOo
>>753
「連中の流儀に合わせているが、正直自分では長くて好かん」

 だから、イムカ自身が貴族としてのフルネームを使うのは稀だったりする。

【吸血鬼の数…10を越えている。武装…一見して銃器・刃物は持っていないが】

>>754

「あれはあれで存外に周りを見ているがな。まあ、動く必要が出るまで動いてはならない、だ」

 イムカの言い回しの裏…必要となれば躊躇うな、だ。

>>755

「たぶん、まだ序の口だぞ?ここでキレていては身が持たんよ」

 焦燥、屈辱、怒り…ある意味でひいらぎの反応こそ正常かもしれない。
 イムカとて、交渉でなければ、一匹残らず駆除したいくらいなのだ。

 −−−−−−−−−−


【平和と正義と生存のための交渉】

 さて、細かい話は兎も角、交渉は順調に進んでいるようだ。
 護衛役の諸君はイムカの背後で時折、洩れ出でるタテマエ的ながらも
 和やかな会話を耳に入れる事が出来るだろう。

【まず、歓待のワインが出された。人間の血が混じっていた】

「酒にはうるさい方でな。このようだ混ぜ物は性に合わん」

【越境者側と同様に≪血社≫側の背後にいる護衛(もちろん吸血鬼)は、時折殺気を飛ばしてくる。値踏みのつもりか?
 勘付くことすらできない。あるいは、弱みを見せたら何をする気だ?(判定(殺気):全員に殺気が飛ばされる。どのような反応をを見せる?)】

「越境者…諸君が非常に厳しい立場にあると私達も認識している。
 ただ、手を貸す…美しいが、そうもできないのが組織というものだ。わかってくれるね?」

【空虚な前置きを置きながら、イムカのデッカー権限を利用して生贄を100人要求しやがった!】

「調子に乗るな、貴族趣味の血吸い蛭如きが。条件を突きつけられる立場か?喰われているのは貴様等だろうに。
 いや…蛭ではなく、羊か?鏖殺されるまで交渉ゴッコに入れ込むつもりか?」

【魅了・洗脳・精神汚染…ありとあらゆる邪悪な術式がイムカに向けられている】
【魔術を視れる者はもちろん、視えない者も邪悪な気配の集中がイムカに行われているのを察知出来るだろう】

 これが≪交渉≫と呼べるものか?越境者達がブチ切れる要素に事欠かない。
 ≪血社≫はこちらを交渉相手どころか傀儡にしようと画策している。あるいは交渉に値するか測られている。
758 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/11(火) 23:12:08.94 ID:WHwfVbEA0
>>756
「いえ、その……眉毛を描くんです、それ……」

一応使い方を説明してみる
必要とあらば手鏡も取り出して差し出すが、さてはて

>>757
「そうなんですね」
「……まぁ、名前で変わるモノでもないですしね……」

クスリと微笑み、らしい理由だと納得の模様
吸血鬼の数は恐るべきであった
更に無手に見えるが、半人の知るその種族は魔導に長けたモノが大半である
まだこの交渉が続く限り、決して気を抜ける瞬間は訪れないと再認識した

「……」

すぅ、と短い呼吸
魔法に関してはその内容迄もの看破が叶った
それが果たして必ずしも利益になると言えないのを思い知る結果にもなったが
ただ、半人が半人としてこの場面に於いて極めて刹那的な行為に至らなかったのはイムカに対する信頼故だ
この程度の汚染に折れる彼女ではない
ならばタクトが振るわれていない今はまだ、暴力に託すよりも余程するべき事がある

「……」

それとなく半歩動き、イムカへ襲い掛かる波濤の一部への防波堤となるべくしてはだかった

→殺気に対しては凛然毅然として挑む。因みにワインは元から飲めなかった
759 :ひいらぎ [sage]:2017/07/11(火) 23:17:44.09 ID:kdoX+obDO
>>757
…わ、わかった。ここでキレていては全てが無駄になる…我慢しよう…
【そう言い、イムカ氏の言葉に従い大人しくついていく少女】

【しかし、にこやかな会話(?)の席に運ばれた「ある物」を目にし、少女の理性()はついに消滅する】

【少女の優れた嗅覚その他によってそれがすぐに「ただのワインではない」事が分かる】
…に、人間バカにするのも大概にしろこの薄汚い血吸いコウモリ共が…大体からしてワインにこんな醜悪な物を混ぜるとは…こんな味覚がゴミよりも腐った連中と仲良くなんか出来るかヴォケが!!!
【渡されたグラスを放り投げ、ホルスターに納めた拳銃を二丁引き抜く】

…さぁ、わたしの嫁()を、人間を愚弄した罪をこの場で償え血吸いコウモリ!!!!

【近くにいた吸血鬼達に向かい完全に逆上し後先考えず拳銃を突きつける】

イムカ殿!!!こんなゴミ虫共なんかと交渉なんぞ不要じゃ!!!他の道を探すぞ!!!
760 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/11(火) 23:18:49.83 ID:298KtcMf0
>>757
「あぁ その言葉には同意だ」
この場合 引き合いに出されるのは鈴虫の方だったのだろう 失敗失敗

そんなこんなで会合は始まる

【ワインは護衛にも出される? 出されたのなら以下を追加】

「仕事中なんで 失礼」
とワインを丁重にお断り 飲まない口実にはなるだろうか?

【ここまで】

さて 飛ばされる殺気であるが 最初の一睨みには視線をむけ

「・・・・・」
無言 なれどフンと鼻息一つ 安い挑発と目で訴える
その後は飛んでくる殺気を完全虫 取るに足らぬとアピール

だが体の中でいつとびかかられてもいいように心が間wは微塵も崩れていない

>>758
「眉毛を・・・描く・・・? 眉毛は生やすモンで描くモンじゃないだろ」
鸚鵡返し イッツァジェネレーションギャップ

「・・・なんか…いいや スマンね」
ちょっと気味悪そうに理の言葉 久しぶりに文化の違いを思い知ったロイであったとさ
761 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/11(火) 23:37:10.28 ID:pFSqqqIOo
>>759

「これは随分と勇敢なお嬢さん「黙れ」」

 余裕然としているが、この所作は余裕ではなく只の侮辱だ。
 この時、イムカが見せた眼光はひいらぎには見えなかったろうが、
 それは吸血鬼の紡ぐ言葉をひと時とはいえ、黙らせる圧があったようだ。 

「若いのさ…ひいらぎ、銃をおろせ。トリガーに指はかけたままでかまわんぞ」

 ブチ切れたひいらぎを目線で抑える。が、イムカの目には怒りは無かった。
 彼女のこの反応はイムカにとって好ましいくらいであった。
 こちらも交渉を破棄し、殲滅に移行することにためらいは無いという意思表示を示せた。

【ひいらぎにこれでもまだ我慢を強いるのは心苦しくもあったが】

>>758

 タェンティースが立ちはだかった邪悪なる魔力の波濤。
 心弱き者ならば、吸血鬼の傀儡に変じてもおかしくはない強制的な呪である。

【心中に無いはずの好意/忠誠/隷属を強いる…自由意志を侮辱する呪の奔流であった】

>>760

「………」

 張り詰めすぎている交渉…何時、その弦が切れてもおかしくない。
 そして…何処か互いにそれを了承しているフシがある?

 −−−−−−−−−

【全員対象】

「では?こちらの要求は呑めないと…」
「当然だ。貴様等の都合のいい玩具に堕するなど御免だ」

 常夜の国の≪貴族≫が真に誇り高かったために失念しかけていたが、吸血鬼とは本来こういうものだ。

「それじゃあ…」
「ああ…」

 その時の雰囲気はいわば…弓を最大限に引き絞っているかのような…

【カッ!と吸血鬼達の紅い眼が煌き、イムカは粒子短銃をホルスターより引き抜く!】

「なるべく殺すな!!」

 BLAM!銃を撃ちながらのイムカの第一声。これを果たして汲み取れるだろうか?

 −−−−−

 背後の護衛吸血鬼たちも動いた。突如、越境者達の足元に紅い血印が現れる!

【スロウ(運動力低下)の呪印である。踏んでから1秒経過で呪いが肉体に浸透し効果が顕在化する】

「「「KAAAAAAA!!」」」

 体内血液を操作し、槍のように強靭となった手刀がロイの喉首目掛けて襲い掛かる。
 身体を霧と化し、そのままタェンティースの体内潜入を行わんとする吸血鬼が覆いかぶさるように襲い掛かる。
 己が影より複数のブラッドドッグ(血に塗れし魔犬)が3体召喚され、ひいらぎを蹂躙せんと襲い掛かる。

 【→→殺すなの真意/吸血鬼は徹底的にこちらを値踏みしている。共闘に値するか/傀儡として用いるか/いっそ殺すか、だ】
 【完全に破綻しているように見えて、まだ≪交渉≫の渦中なのだ。ここで示す必要があるのは力量である】
762 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/11(火) 23:45:59.46 ID:298KtcMf0
>>761
交渉が決裂したことに驚きはない むしろこうなって然るべきという確信めいていた
そしてロイ・ゴールドマンは幻想世界に生まれ 育った男であり 魔法的な不意打ちには慣れていた 故に

「善処する!!」
足元に現れる印を確認するまでもなく前に踏み出し呪縛を逃れ 抜き放たれるは魔法強化されたスクラマサクス
血の力で強化された手刀に振るわれるブレード 狂人具合はどちらに分があるか?
763 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/11(火) 23:46:58.40 ID:WHwfVbEA0
>>760
「いえいえ、そんなお気になさらず」

此方こそ余計な事を、と微笑んだ

>>759
>>761
「……!」
「……」

ひいらぎの行動を受けて刹那、逡巡が生まれた
既に手は月光と赤刃の柄を握り締めてはいるが、果たしてこれを抜き放つ事で起こる出来事はプラスに働くのか
それの合間にイムカのやり取りがあって、所在無さげにした腕を再び戻し組む格好となったのだが

「……ふー……!」

大きな吐息
病に侵され高熱を発した時にそうするみたいなそれは熱くそして白く煙る
半人のあらゆる機構や精神的な防衛網が全力で稼働し、その身を悪辣なる呪術から守っているのだ

「畏まりました」

吸血鬼とイムカの言外の『同意』
それが成された時に起こる鉄火場を予知していた様にして半人は即座にヘルメスを起動させ呪印を置き去りに疾る

「……!!」

霧の体で襲い来る吸血鬼、対して半人は月光の柄を握り締め……スラッシュ!
肩から先の輪郭が失せる程の横薙ぎ、巻き起こる暴風!
続き赤刃、そして召喚せし半透明の虚空の刀を持ってして霧に対して鋭く刺突!
前者は風に依る物質的な妨害、後者は魔法武器での攻撃の試案である
764 :ひいらぎ [sage]:2017/07/11(火) 23:49:38.61 ID:kdoX+obDO
>>761
【恐らく少女は一連の行動の記憶はあまりないだろう】

【それ程頭に血がのぼっての、咄嗟の行動であった】
【きっと引き金を引いたが最後、「少なくとも少女の命は」なかっただろう、相手との実力差はそれ程の物であった】

【イムカ氏の制止の声を聞いて引き金を引こうとした少女の動きが止まる】

…すまなかったイムカ殿…つい頭に血がのぼってしまって…吸血鬼殿も失礼した…言葉と行動が過ぎてしまった…非礼を詫びよう…

【そう言い軽く頭を下げるがその下の表情は「納得が行かない」と、そうありありと物語っていた】

【精神的にはまだまだまだ子供である少女は明らかに不満そうな表情を浮かべつつ、ホルスターに拳銃をしまう】

…失礼した。話を続けてくれ。
765 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/11(火) 23:52:21.65 ID:pFSqqqIOo
>>764

 交渉続けた結果>>761の【全員対象】
766 :ひいらぎ [sage]:2017/07/11(火) 23:55:21.37 ID:kdoX+obDO
>>761
…と、思ったらこれはまた随分と…しまった意味ないではないか!!!!

【そう言い半ば嬉しそうに拳銃を再び抜き出し、能力最大出力で向かってくる者に乱射する】

…吸血鬼がなんだ!!!あまり人間をなめるなよ下等な血吸いコウモリが!!!

【ふつーの敵位ならばきっと跡形も残らないような少女の最大出力の能力使用での銃撃だが果たしてたえられるだろうか?】
ころすな!!!?知らんわ害虫は皆殺しじゃあ!!!!
767 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/12(水) 00:07:31.20 ID:CMMTXPlRo
>>762

「SHHHHAAAAA!!」

 スマクラサクスが真っ直ぐに伸びる吸血鬼の手刀に突き刺さり、
 その手を真っ直ぐにスライスする!が、斬られながらも勢いを止めない手刀!

>>763

「!?」

 閉鎖空間内で突如巻き起こる暴風!
 魔力的に固定されているとはいえ、霧の身体の挙動にも一時的な澱みが生まれる。
 そして、間髪入れずに放たれる赤刃と虚刀に吸血鬼は回避運動を強いられ、後方で実体化した。

>>766

 嬉しそうに…というのが、ひいらぎの内心の全てをあらわしている。
 純粋な怒りはそのまま弾丸と化し、襲いくるブラッドドッグを次々に貫通・霧散せしめる。
 が、次々にブラッドドッグは召喚され、銃口を吸血鬼本体に向けるのは難儀であろう。

(全く、単純だな)

 このような類の交渉、やればやるほど己が不純に思えてくるイムカである。彼女は本来誇り高い。
 ゆえに、真っ直ぐに怒りを顕わにしたひいらぎに救われた面もあったのだ。

 −−−−−−−−−−
【全員対象】

「―そこまでだ」

 交渉役の吸血鬼(粒子短銃を眉間に向けられると共に、イムカの首には剣が押し当てられている)の号令により、
 越境者達に襲い掛かってきた吸血鬼の動きがピタリと停止する。

「充分か?」
「ええ、弱い相手と共闘など冗談ではない。が、これなら」
「下衆が」

 イムカが指を咬み破ると吸血鬼の伸ばした舌に血を垂らした。

「越境者、充分な己もあり、力量もあり…これならば…美味だ」
「蛭が…連絡は運び屋ギルド経由で行う。以上だ」

 交渉は…成った。もっとも、互いに好意など微粒子ほども存在しない。
 まさに利害一致のみの冷たく冷え切った共闘である。

「皆、帰るぞ。長居する理由など何一つないからな。タェンティース、伍長、ひいらぎ…助かった」

 そして、イムカは仲間達に言葉短く礼を告げ、このハードは交渉を終えるのだった。
768 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/12(水) 00:13:51.27 ID:d8Pn1Elo0
>>767
「……!」

後方にて姿を現わす吸血鬼、振り向きざまに胴を薙ぎ払わんと!
……そこで動きがぴたりと止まった、彼我ともに相手を穿つ為に向けた牙を納める事になった

「……どうも」

相対していた吸血鬼に軽く一礼
イムカ達と共に交渉現場を後にする際、タイトスカートのサイドが破れたらしく不自然な歩き方で同行する半人であった

//お疲れ様でしたっありがとうなのですー
769 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/12(水) 00:18:44.03 ID:/V1ET+r90
>>767
「・・・・・・」
吸血鬼の手刀はロイの喉笛の寸前で止まり
ロイのスクラマサクスは吸血鬼の頸動脈の寸前で止まった

「・・・・・」
よくて相打ちか とりあえず刀を下げて吸血鬼を睨む
そしてイムカの言葉に倣い会場を後にした

「まぁいいさ どっかで飯食って帰るべ」
戦闘は終わり のんきに言うロイであったとさ

//オツカレサマドスエ
770 :ひいらぎ [sage]:2017/07/12(水) 00:23:42.54 ID:nJ6AkN0DO
>>767
【次々と向かってくる敵に銃弾を撃ち込み爆散させて行く】

【しかし、爆散させるそばから次々と生み出される敵に、中々「生み出す本体達」への攻撃には至らない】
…ちぃ!!!血吸いコウモリの分際で生意気な!!!?

【言いかけたその時、どこからともなく制止の声が響く】

【ふと声の方を見るとイムカ氏に向かい銃やら何やらが突きつけられており、これ以上の攻撃は氏の生命に関わる事をそくざに理解、しぶしぶ武器をしまう】

…ふざけるな、この血吸いコウモリが…

【納得行かないといった様子で呟く】

…あぁ、そうじゃな長居はむよーじゃ…次は是非とも殲滅の依頼で向かいたいところじゃな…今日はっきりとわかった…こやつらとは決して互いに分かり合えぬ事が判明したからの…次は覚悟しておれよ血吸いコウモリ?まとめて駆除してやるからの?

【そう言い、吸血鬼達に向かい鋭い視線を向けイムカ氏達と共に出口に向かう】
771 :白い梟のラヴァッツァ [saga]:2017/07/12(水) 21:29:51.73 ID:d8Pn1Elo0
『さて、到着したね』
『ここが獣に呪われた島』

一同を先導するラヴァッツァと名乗る白い梟
かつて港であったであろう荒廃した町の、桟橋の看板に彼女は止まった
鈍色の重々しい曇天、耳障りな静謐

『……20年くらい前まではフリヴィツアって呼ばれていた場所だよ』

何かしらを想起するような呟きと共に、瞳孔を縮退させて遠くへ思いを馳せた


--始まりは数日前


とあるファンタジー魔法世界に越境した一同に舞い込む依頼
それは人語を話す白い梟からのモノであった

内容としては、呪われた島に渡り旧王城に安置されている『魔力の櫃』の回収を手伝って欲しい、と言った単純なモノだ
報酬も充分な価値のある魔石、更に島内で入手したモノは自由にしていいのだと言う

『昔、悪い魔女……刃衣の魔女ってのが統治してた島国家でね』
『彼女の呪いで魔獣に変えられた島民とかが今も彷徨ってるんだ』
『……しかもその呪いは感染する、魔獣に殺されたら魔獣になっちゃう』
『それで島は魔獣だらけ、魔女の死後はもう誰も近寄らなくなった』
『地図からも消された呪われた島……』

島へ向かう船内でラヴァッツァは語る
乗組員は皆白い梟の魔法で動く土人形(イムエト・マッドゴーレム)だ

『……刃衣の魔女の妹』
『彼女が、姉の掛けた呪いを解く為に島に赴いたんだけど』
『呪いは想像以上で、彼女は殺されかけてしまった』
『……私も同行しててね、櫃の魔法で彼女の体だけを安全な場所に移した』
『でもそれで精一杯だったんだ、回収する事が出来ていない』
『……そこで越境者って、貴方達に頼ろうって訳よ』

最後の言葉は、今まで沈痛な面持ちで語っていたが、ガラリと調子が変わってくるくると戯けていた


--そんでもって今!


崩落した港町に人気は皆無
時折獣の遠吠えが響き、不吉を孕んだそれがこだまするだけだ

『ここからお城の、王座の間にある魔力の櫃まで私をエスコートして欲しいの』
『そうして貰えたら、あとはこの……じゃじゃーん、転移魔法の羽根!』
『これでみんなで……』

よいしょ、と桟橋に羽根を突き立てる
燐光を帯びた魔法陣が刻まれ、それは魔力空間へと沈み込んだ

『戻れるって事だね』
『……苦労したんだ、イムエトも、この羽根も作るのに……』

シミジミとラヴァッツァ、そんでもっていざ出発である
ヴィクトリア朝の港町、崩れ汚れそれでも緑の芽吹く歩道を進む
町は、いや、島は
上陸した途端から、魔力への未知者であろうと察する事が叶う程の悪辣と暴力、飢餓と捕食の気配に満ちていた
だがそれらの出所が詳細に解析出来ぬのは、それの主が本能的な野生を備えた魔獣であるから故であろう
視線や気配、殺気、飢餓に曝されながら一同は石造りの町を進む
772 :ひいらぎ [sage]:2017/07/12(水) 21:46:51.41 ID:nJ6AkN0DO
>>771
はいはいはーい!!!せんせー質問じゃ!!!!
その「てんそーまほー(?)」とやらで目的地まで行って戻ってくる事は出来ないのですか!!!!?

【一連の話を聞いていた10歳前後に見えそうな少女が勢いよく手をあげ質問をする】

…まぁ出来ないからわしらと共に行こうと言う話になっとるのかもじゃが…
773 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/12(水) 21:51:06.97 ID:kYXx8I1x0
>>771
「何の事はない、要するにスカベンジだろ?ゴミ収集人になるのも悪い選択ではないと思ってたところだ」
【目深に被ったフードの奥、完全に隠された目を細め、遠吠えの聞こえてくる方向を向く。見えているらしい】
【拾ったものは好きにしていいと言われたが、この有様では価値あるものどころか使えるものが残っているかすら怪しい】
「クソ仕事を受けちまった」
【煙草に火をつけ、深く紫煙を吐き出すと一人ぼやくのであった】


「その目標、櫃と言ったか。サイズはどんなだ。
 重量はまだしも、デカさによっては運ぶのに時間かかるぜ」
【気配にも視線にも動じず、ズカズカと進みながら梟に問う】
【鳥と話すというのも何か変な感じだったが、考えたらそう言った存在はさして珍しくなかった。あの犬とか】
【狂人特有の妙な理屈で納得し、普通に梟と話しているというわけだ。以前会ったような気もするし】

「結構いるな……。アシはないのか。車とか、馬とか」
【しかし魔獣の数が多い。一々相手にしてたら日が暮れるどころでは済みそうにない】
774 :白い梟のラヴァッツァ [saga]:2017/07/12(水) 22:00:44.74 ID:d8Pn1Elo0
>>772
『む☆り』

即答である

『今見て貰ったようにね、これは羽根のマークした場所に戻れるってだけなの』
『転移ってよりは帰還って言った方が正しいかな?』

飛びながらふむむと唸り、魔法の名前に付いて考え始めるのであった

>>773
『そゆこと』
『……お給金良いらしいよぉ? ゴミ収集って』

くるくると笑う白い梟、ソーマタージとは随分ぶりの再開となるか
お城にはきっとお宝があるよ、と続けて周囲をばったばったと飛び回ってみる

『うーん、フツーの棺と同じくらいかな、重さも』
『……まぁほら、私が上に留まって魔法で帰れば連れて来れるはずだから……テストでは上手くいったし』
『アシ? あるじゃない、そこに二本も』

翼で器用にソーマタージの脚を示すラヴァッツァ、つまりは無いという事だ

>>ALL

『……ン、来る!』

ラヴァッツァの警告、同時に彼女は一同の後ろに飛んで隠れる
建物の影より出でる獣の気配、大きい!
2mを優に超える堂々たるヒトガタの体躯は筋肉の塊
顔から突き出た鼻の下、黄ばんだしかし殺戮と捕食の為に研磨された牙の群れが覗く
焦げ茶色の体毛、所々に毒々しさを孕んだ黒の斑点

『……ハイエナの血脈だ、群れがいるよ!』

彼女の言葉の通り、先達に呼応するが如く闇々から滲み出る魔影多数!
残虐と獰猛に、一切の躊躇ない所作で音もなく一同それぞれを喰らわんと襲い掛かる!

『適当に進路のだけ蹴散らして、後はスルーしてこ!』

白い梟から弧状に拡がる鈍色の魔力円!
惰性の呪詛が込められたそれにより、魔獣達の俊敏さは失われる!
容易だ、カウンターを仕掛けそして振り切って町を後にするには!
775 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/12(水) 22:10:47.01 ID:kYXx8I1x0
>>774
「ああ、それに梟の死体の汁が滴るゴミ袋を担いでても誰も疑問に思わないだろうしな」
【忌々しげといった顔で皮肉を返すソーマタージ。お宝とかにはあまり期待していないようだ】
【道中で拾ったテディベアが唯一の戦利品になりそうだ。溜息が漏れる】


「来た!」
【飛び出る影!これが話に聞く魔獣か】
【フードの下の赤目が輝き、動きに合わせて光の軌跡を残す!】

【魔獣の顎を狙い、そのまま脳を、頭蓋を砕こうと蹴り上げられる爪先。プレート仕込みのブーツと怪力は、並みの相手なら骨を砕き、或いは吹き飛ばすぐらい容易い!】
「付き合ってられんな!急ぐぞ!」
【酸素供給機を装着し怒鳴る。四肢に力が篭る!敵を蹴散らす為の力が!】

【道を塞ぐものは刀の鞘で殴りつけ、高く跳び上がると神話の賢しい兎じみて魔獣達の背を跳び伝い、一気に逃げようとするソーマタージ】
【ただの酔狂ではない。鋭い靴底と、サイボーグの怪力で魔獣の骨を砕き、追跡を阻害するのを狙った戦法だ】
776 :ナージャ ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/07/12(水) 22:14:51.48 ID:58m44kxMO
>>771

さて、一同の中に眠そうなエルフがいる。
エルフらしい長身痩躯に、それなりの美貌。だが様変わりなのは、これ見よがしに丸眼鏡をかけていることか。
近眼のエルフというのは、勿論いないわけじゃないにしても、それでも珍しい。

「ふーなーよーい。ボクってば見た目通り繊細なんだよね、船って。船って。大体海も見るのが初めてだっての」

「……それにしても、なんというか。殺気というか。食い気というか。やっぱ危ないよねぇこれ。なんで今仕掛けないんだろうね」

辺りを漂う、剣呑な空気に冷や汗をかき、わざとらしく身を抱く仕草。

>>773

「アシ? 馬車ぐらい出せるよボク。まぁ引くのは馬じゃなくてカエルでよければなんだけど」

「とはいっても貴重な魔翌力をアシに使うのも……あ。だめだ。よくよく考えたら絶対ダメだ」

「召喚系統のメイジが攻撃手段の一個、それもメインを失うってダメダメだーね。あるこーかおにーさん」

ソーマの言葉に反応し、明るく、そしてちょいとなれなれしく話しかける。
しかも、ソーマの言葉を待たずして、自分が提案したことを自分でつぶしていやがる。
なんともへんてこなエルフであった。

>>774

「ありゃ。結局仕掛けられちゃったか。まぁそりゃねぇ」

やってきた獣はあえて言うなら人狼か。
息もつかせぬままに襲撃されたが、ラヴァッツァのスペルにより彼らの最大の武器であろう俊敏さが鈍化。
……それでも危険なことには変わりないだろうが――。

「ボク走るのいやだなぁ。……逃げ回るのって、趣味じゃないんだこれが」

「獣には獣をってね。『舌鞭カエル/Whiptongue Toad』」

象牙のナイフを抜きはらい、素早く印を刻む。
そして現れたのは、黒から緑の斑模様をもった、巨大なヒキガエル。サイズは2m強ある。
なんといっても、その特徴は――。

「――食らいつくせ!」

恐ろしいまで長く、風を切る程に鋭く振るわれる、舌であるだろう。
粘つく唾液は動きを鈍らせ、舌を振りほどくことを困難にする。
ナージャはそれでもって、やってきた獣を丸のみに、あるいは戦闘不能にするつもりだ。
777 :ひいらぎ [sage]:2017/07/12(水) 22:15:30.63 ID:nJ6AkN0DO
>>774
出来ないんかい!!!!まぁ、出来たら話はそこで糸冬了な訳じゃしの…

【人語を話す奇妙な梟の言葉を聞いて】

…まぁとりあえず葬魔殿もいるしそんな危険な依頼とかでもなさそうじゃし…さっさと行って帰ってくるか…!!?

【言いかけた時、何やら建物のかげから巨大な何かがぬぅ、と姿をあらわす】

【体長はおよそ2m程のどちらかと言えば人に近いそれは仲間らしき何かと共に少女達に向かい跳躍、襲いかかってくる】

…出たなデカブツ!!!わしがただの肉の塊にしてやる覚悟しろ!!!

【そう叫び、拳銃を二丁取り出し能力最大出力で使用し乱射する】

【巨大な岩でさえバターのように削る程度の威力を誇る銃弾は果たして人型の巨人(?)に通用するだろうか?】

【そして、目の前の巨人を駆除出来たとしたら梟氏(?)の術により追跡能力の鈍った他の者達を振り切らんと進路に向かってダッシュするだろう】
778 :白い梟のラヴァッツァ [saga]:2017/07/12(水) 22:31:24.86 ID:d8Pn1Elo0
>>775
『いやん、こわい☆』

戯けながら頭頂部に停まろうとして、流石にそれはやめた
フライド梟になって食卓に並ぶのは御免なのだ

>>776
『私も、海を渡るエルフを見るのは初めてだよ』

くるくると笑う白い梟、周囲をばったばったと飛んでちょっとウザい

『……慎重なんじゃない?』

仕掛けるタイミングに関してはそうだ、実際一同が海風に背を打たれた少し後に魔獣達は襲い掛かって来たのである

>>777
『そんな便利魔法、あったら教えて欲しいくらいだもんね』
『……でも一方通行だけの帰還ってだけでも苦労したんだよ?』
『魔力の路と路を固着して、それに波風理論で屈折魔法を付随させるじゃない? それで……』

つらつらと語り始めるのだが、大半は無視していい事だ

>>ALL
【▪︎▪︎▪︎▪︎!!!】

現世のモノから発されるとはまるで信じ難い唸り声、しかしそれらの多くは本懐を遂げる事なく命を散らす!
ソーマタージの蹴りに吹き飛んだ個体が地に落ちるより速く、ナージャの大カエルの舌が一個体を呑み込んだ!
ひいらぎの放つバスターガンの進路跡に残るのは焼け焦げた亡骸のみ!

『……あなたも走ってって、なんなら手ぇ貸すから……あ、手はないね私』

ナージャの頭上でラヴァッツァ、遁走を促した
なるほどこの場に於いて制圧は容易だ、しかし周囲には更なる多くの魔の気配!
赤い帽子の英雄めいて魔獣達を踏み付け蹴り飛ばし突き進むソーマタージ、追行するひいらぎ、ラヴァッツァに檄されるナージャ!

しばらくして一同は街道へと至る、石畳は崩れ緑に侵されるそれは曇天を背負った王城へと続いていた

『……ま、今の感じで行けば大丈夫でしょ』

ラヴァッツァの言葉通り、魔獣達の襲撃は幾度もあったが多くの場合越境者達に取って危機的とはならずに終わった
荘厳な王城へと辿り着くのは、空が昏みを覚えるよりずっと前になるであろう
鋼の扉の前に立つ一同へラヴァッツァは振り返る

『さて、みんな大丈夫? 本番だよ』
779 :ナージャ ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/07/12(水) 22:39:56.35 ID:58m44kxMO
>>778

お城にたどり着くころには、ナージャは肩で息をしていた。
完全に術者タイプの彼女には、体力は見た目よりもない。
むしろここまで走れただけでも頑張った部類か。

「ぜぇーぜぇー……まっていまおちつく、からー……みずー」

さて、先ほどカエルを出したときもそうだったが、彼女は魔翌力を使うと、身体に刻まれた刺青が可視化する。
普段は塗料がないため目立たぬそれが、青い魔翌力光が浮かび上がることで模様が見えるようになるのだ。
……が、本人の現状故か、その発光は赤い。

「カエルじゃなくて、ロック鳥でも出して、背中に乗ってりゃよかった、うっぷ。うぇ。きもちわるい……」

水筒の水を飲んだり、弱音吐いたり、深呼吸したりとせわしないが……。
刺青の光が赤→緑→青と変化していくあたり、落ち着きつつあるらしい。

「うっし。おっけ……相手見てから呼ぶのきめるね」

ナイフを手で弄びつつ、気合を入れなおす。さぁここからだ。
780 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/12(水) 22:40:10.81 ID:kYXx8I1x0
>>776
「蛙か、鶏肉みたいで俺は嫌いじゃないから許すぞ。さっさと出して……」
【馴れ馴れしいのは置いといて、中々便利そうだ。早速出させようとして……言い終わる前に勝手に否定された】
【僅かに上がった口角が元に戻り、下を向く。中指を立てて威嚇!】

「使えない案を出してんじゃあねーぞ…!」
【第一人称はサイアク!】


>>778
「取り敢えず切り抜けたか。無理な運動させるなっての」
【当面の危機は乗り切った。あとは本命の櫃とやらだ】
【爪先の血を拭い、手近な建物のガラスで髪型を確認して整える。気分は上々、疲労もそこまでない】


「どうだかな、慢心したやつから死ぬぜ。つまり俺様は最後まで立って、お前さんは最初に悪者の必殺技に焼かれて俺の晩飯になる定めだ」
【荘厳な雰囲気もどこ吹く風。軽口を叩いて扉の前に立つ】
「覚悟はできたな?俺はできてる」

「イヤーッ!」
【頃合いを見計らい、扉を吹き飛ばそうと放たれる無慈悲なヤクザキック!踏み込む際はこの手に限る】
781 :ひいらぎ [sage]:2017/07/12(水) 22:50:50.74 ID:nJ6AkN0DO
>>778
【少女の放った能力使用による銃弾は巨人の肉体を楽々貫通、巨人はらっと言う間にただの肉の塊と化したようだ】

…今じゃ、一気にいくぞ!!!

【倒れた巨人の肉塊を蹴飛ばしつつ先行する葬魔氏の後をついていく】
【途中他の魔の物(?)の襲撃を受けたようであるが少女の放つ能力最大出力で使用の銃弾や他の越境者達の前に次々と脳ミッソボーンにされて行く】

【暫く行くと見えてきたのはいかにも魔王か何か「フハハハハ!!!よくぞここまでたどり着いt(ry」とでもいいながら現れそうな、荘厳な雰囲気を放つ城であった】

…まぁ正直今までのは準備運動程度にしかならん位じゃったし…この分なら魔王()とかが出て来ても10秒でフルボッコにして転移まほーで帰還とかになりそうじゃな
782 :白い梟のラヴァッツァ [saga]:2017/07/12(水) 23:04:39.52 ID:d8Pn1Elo0
>>779
『……大丈夫? 』
『魔力入りいる?』

何処からか水筒を取り出し差し出す
中身は魔力ポーションらしい

>>780
『ご尤もだね』
『……でもおかしいな、それなら貴方はなんで今まで無事なの?』

矢張りくるくると笑う白い梟、どうにもいい根性をしている
そして扉を蹴破る由緒正しきヤクザキックエントリー!

>>781
『あら、頼もしい』
『……魔王は居ないとは思うけどね』

流石に、と苦笑

>>ALL
ソーマタージの蹴りで破られた扉、しかしそれの転がる騒音が響く室内は止めば実に静謐に支配されている
すわ、この中には何も居ないのか、魔獣の気配は皆無なのか?
……違う、断じて違う!
王城の奥から滲み出る圧倒的な気配は確かだ、それも一個体から発される純然たる死のオーラ!
それがこの場を、城内を支配し尽くし雑多の介入を拒んでいるのだ!

『……』

徐々に徐々に、歩を進める程にそれは近くなりやがて

『……謁見の間だ、此処を通れば王座の間に行けるよ』

幾千もの宝石がはめ込まれた不気味な扉へと、ステンドグラスから差し込む光が投げかけられていた
いかなる職人が、芸術的な量を遥かに越えた宝石でこの扉を飾ろうと意図したのだろうか
何を意図して、ここまで大がかりに富を必死に誇示しようとしたのだろうか

重苦しい音と共にそれが開かれると、【それ】は居た
783 :白い梟のラヴァッツァ [saga]:2017/07/12(水) 23:04:57.31 ID:d8Pn1Elo0
>>ALL
『……え、』
『……あれは……』

……鉄色の皮膚に灰色に燃える鬣を持つ、獅子面の獣人

矢張り3m近い巨体を誇りしかしその四肢は豪胆の中にしなやかさを併せ持つ
しかして何より異を覚えるのは、一同を睥睨する瞳に宿る光

『マウロ・レオ……』

貪婪、そして飢餓、更に微かな理性……?
否、それは殺しの為の理力の灯火!
椅子からゆっくりと立ち上がれば中腰に構える、拳法の心得の構え!

『魔女の側近、獅子の魔獣の始祖……』
『マウロ、生きてたんだ……』

ラヴァッツァの声は未知とは程遠い感傷に満ちていて、見開かれた瞳は旧懐的な光を帯びる
しかし即座にかぶりを振って、

『……アレを引き付けて貰っていい?』
『私が櫃まで行く……これを持っててくれれば転移魔法の発動で一緒に戻れるから』

決断的に短く告げ、一同に羽根を手渡してラヴァッツァはロケットめいた速度で飛翔!
すれ違いざまにマウロと呼ばれた獣人に鋭く向ける眼光、放たれる多くの呪術!
それらの全てを受けながらもマウロは、視線だけでラヴァッツァを追いやがて彼女が奥へ消えれば一同に向き直る

【……】
【▪︎▪︎ッッ!!!】

踏鳴、震脚!
城全体を揺るがすかの如き超振動、続き裂帛の気迫と共に合掌!
その鬣が棚引き、一同に襲い掛かる灰色に燃え盛る炎の魔法!
784 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/12(水) 23:15:46.98 ID:kYXx8I1x0
>>782-783
「決まってるだろ、俺がスーパーな人殺しだからだ」
【泥沼対決はまだ続きそうであったとさ】


「この手に限る」
【蹴り破った戸を更に踏み砕き、酸素供給機を改めて装着。くぐもった声で呟く】
【奥にある。戦士としての感覚が、何者も寄せ付けぬ死のオーラを感じ取ったのだ】

「…知り合いかい。説得でもしてみておくれよ」
【刀を構え、ラヴァッツァに軽口を叩く。その表情は重い】
【先程までの雑魚とは違う、正に大ボスに相応しいオーラと力を感じられる】


「俺らが死ぬ前に事を済ませるんだな。ヘマしたらその時は何としてでもお前も道連れにしてやる」
【高速で飛び離れるラヴァッツァへ囁くと、刀を構えたままゆっくりと移動】
【マウロと呼ばれた獣人と視線が合う。相手が構える!】
「…来るぞッ!」

【マウロが手を合わせたその瞬間、脱兎の如く駆け出すソーマタージ】
【跳び上がり、壁を踏み台に更に跳ぶ。眼下の灰色の焔を見下ろし、マウロに一気に接近、斬りかかるつもりだ】
【あの焔を直接浴びるのはマズそうだ。猿人めいて壁を飛び交いながら思案する】
785 :ひいらぎ [sage]:2017/07/12(水) 23:26:43.93 ID:nJ6AkN0DO
>>783
ほむ、まおーはおらぬのか…せっかくわしの銃弾を額に撃ち込んで永遠の安息をプレゼント()してやろうと思ったのに…

【軽口を叩き葬魔氏の蹴破った扉からヒョコっと顔を覗かせる少女…薄暗い城内には生物らしきものの姿は見当たらない】

【しかし、確かに感じる…この世のあらゆる厄災を詰め込んだような、禍々しい気配を】
…いやちいとまて…まおーはおらんかもじゃが…それに近い何かはいそうな感じじゃぞ…
【歩を進めるごとに強まるその気配に身震いする】

【さて進んだ先にいたのはまたしても身長およそ3m程の、恐ろしい殺気を撒き散らした獣人らしき者だった】

…ボス=デカいみたいな法則か何かでもあるのかこの世界には…さっきの巨人といいまったく…

【マウロと呼ばれたそれは、少女達と対峙するやいなや強力な焔による魔法攻撃をしかけてくる】

【腕をつかみ能力により高速で移動可能となった少女は葬魔氏と同じく壁を疾走し焔を回避、そして着地と同時に獣人に向かい能力最大出力使用による銃弾を乱射する】
786 :ナージャ ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/07/12(水) 23:28:19.97 ID:58m44kxMO
>>782-783

「ぬぐおおお。おこりっぽいおにーさん(ソーマのことだ)は突入方法も短気極まりない……」

まだもう少し息を整えていたかったのだが、開けられてしまったものはしょうがない。
ナイフをぎゅうと握りつつ、中に踏み込む。
叩きつけられる『死』の気配。妖しげなステンドグラスから差し込む光。
薄気味悪い程に装飾された扉。富を、繁栄を誇るそれらも、漂う『死』の前ではどうにも色あせて感じる。

「扉はあとで丸ごとどうにかしてガメておくとして……あ、運び出しやすいように留め金破壊しとこ」

「えい『帰化/Naturalize』」

シリアスな空気が読めぬ女は、ずうずうしく扉の留め金を呪文で破壊した。
扉が自重で外れ、落ちるところを受け止め、よいせと床に寝かせる。

「――って、およ?」

さて、勿論事態はそんなものに構って居る場合ではない。
いるではないか。獅子頭の大男が。

「大男、総身に知恵が周りかね――来い、『大河のハイドラ/great river hydra』」

ナイフで印を刻む。彼女に刻まれた刺青が、はっきりと浮かぶ。
それはエルフたちの神話だ。かつて、トローヤーには大陸を二分する大いなる河があった。
その河には、巨大な多頭の蛇が生息していたという――。

「――とっておきだよとっておき。ボクじゃまだ二頭しか具現できないけど、十分!」

顕れたのは、双頭の大蛇だ。青い鱗をもった蛇は、出現するなりその口から水を吐き散らす。
大男が出現させた炎に対するカウンターだ。対抗属性をぶつけることによって、相殺させるのが狙い。
それが叶えば、ソーマやひいらぎが十分に攻撃できる隙を作れるし、大蛇自体の力を直接ぶつけることもできる。
787 :獅子面の騎士、マウロ [saga]:2017/07/12(水) 23:38:33.18 ID:d8Pn1Elo0
>>ALL
室内に満ちるハイドラの水流波!
マウロはそれを睥睨、そして

【……▪︎▪︎▪︎!!】

大咆哮!
両腕の骨と血管に光を宿し、掌に線を浮かび上がらせた
強烈さを増しながら、その光はマウロの皮膚を通って弾ける
そして二本の松明めいて、彼の腕は刃金色の炎に巻き込まれた
周囲の水を高熱により蒸発させながら轟々と盛る!
→エンチャント:刃金色の炎。炎熱+斬撃属性を併せ持つ魔炎
→多量の水撃により出力は低下している模様

【▪︎▪︎……!】

多角的に飛翔し高速で迫るソーマタージ、その一閃!
最小限の所作で、半歩身を引きそれを回避……
否、凶刃を読み尽くす事は不可能だ、更にひいらぎの高出力銃撃への対応も重ねねばならない!
胸に走る薄い斬線、皮膚を裂く銃弾!
だがそれを意に介さぬように反撃に振るわれる豪腕、ワンテンポ遅れて拡散飛翔する刃金色の炎!
周囲の水を超熱沸騰させながらに一同へと迫る刃炎!

『……▪︎▪︎ッッ!!!』

ハイドラに視線を向け咆哮、魔力を孕んだそれはなんと送還術/unsummon!
→確定ではないが、魔力の出力&精彩さでのハッキング勝負である

---其の頃のラヴァッツァ

『急げ、急げ……!』

全力を持って長い回廊を突き進んでいた
マウロの力の元で、物陰に身を潜める事しか出来なかった臆病な魔獣達が彼女へ飢えた腕を伸ばす
それらの多くを振り切って、それでも少なくない手傷を負いながら前進、前進!
788 :ナージャ ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/07/12(水) 23:51:19.61 ID:58m44kxMO
>>787

「見ただけでこっちの召喚術に干渉するなんて非常識だ!」

視線と咆哮により、大蛇の輪郭が一瞬、靄のように希薄になる。
それを慌てて修復、つなぎなおし、運用を続行。
このままでは押し切られると判断した彼女は、大蛇の放つ水流を直接マウロにぶつけることにした。

「――ちょっとした鉄砲水だ。その身体ちょん切ってやる!」

「カウント開始、3、2、おにーさんたち、当たらないでね!」

ナイフで印を刻み、大蛇の『存在』を強くこの場に働きかける。
大蛇はその目でマウロを捉え、高水圧の水流を浴びせかける!
789 :ひいらぎ [sage]:2017/07/12(水) 23:53:42.40 ID:nJ6AkN0DO
>>787
【少女の放った銃弾は致命傷を与えるには至らなかったようで多少の傷を残す程度に終わる】

…おいおいこれ通常拳銃とはいえわしの最大出力の銃弾による銃撃じゃぞ…こうなったらいむいむから貰った「アレ」で…!!?
【言うやいなや放たれる反撃の一撃及び周囲の水を蒸発させてせまりくる超高熱の光】

…ぐわぁぁぁあ!!!!氏ぬ!!!氏ぬー!!!

【恐らく壁を溶かして貫通する程ではないだろうと瞬時に判断、扉のかげ辺りまで逃れて攻撃をかわそうとする】

…ふ、梟殿の転移まほーはまだか!!!!?
790 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/12(水) 23:56:37.75 ID:kYXx8I1x0
>>787
「AAAAAAAAAARRRRGGGGHHHHHH!!!」
【ソーマタージが吼える!背後から来た水流と銃撃から器用に離れ、相対する!】
【相手にとって不足なし。顎門めいて縦に開いた酸素供給機から、アビスの瘴気じみて息が漏れる!】


【振るわれる豪腕をブリッジ回避。しかしその熱と焔は避け難い】
【一拍遅れてバク転じみて跳び離れ、数度転がるソーマタージ。フードが離れ、爛れて斬り裂かれた顔の右側を露わにする】
【獣じみた唸りを上げ、強張った指を構える。姿勢を低くし、両腕をやや広げた、猛禽類じみた構え】

「イヤーッ!!」
【ナージャの鉄砲水が放たれる、その瞬間を逃さず同時に伸びかかる!】
【強張った指が、大きく開かれた口が狙うのは獣人の首!頸動脈!】
【カマイタチの如く一瞬にして斬り裂き、喰い千切り深手を負わせるつもりだ】
791 :獅子面の騎士、マウロ [saga]:2017/07/13(木) 00:05:52.41 ID:Mmq6IaWI0
>>788
マウロの送還魔法は咆哮と、熱視線を停止させた後も継続している
出力は流石に低下し、何方かと言えば召喚物への阻害魔法と同義にもなってはいるが
→しかし召喚士にとって大敵的な魔法である事に依然変わりは皆無!

【▪︎▪︎っ……!!】

ハイドラより放たれる高圧水流の波動砲、ウォーターカッター!

>>789
刃属性を持つとは言えど本質的に炎だ、物理的な壁に阻まれそれを燃やし始める
瞬時に貫通し襲い来る事はないように思える、時間が経過しそれが燃やし尽くされれば話は別だ!

>>790
【……!!】

マウロは前述の通り、殺戮の為の理性を保つ獣人である
大抵の場合知恵と言うのは闘争に於いて有利と働くが、この場合は逆だ
彼はソーマタージを剣士と断じたのだ、故に奇襲的なアギトの攻撃に対しては未知であった!



>>ALL
ひいらぎの銃弾、ナージャのハイドラの水流、ソーマタージのシャークバイド!
全てを回避し切る事は叶わない、しかし受け切るのも不可能だ!
胴を貫かれ、首筋の肉を奪われ、それでも猛然と猛り吼える獅子面の魔獣!

『▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎……!!!!』

その身に猛火的な魔力を溜め始める!
直後に解放されるそれは周囲を灰燼へと帰す抹消呪文のチャージである!
逆転、詠唱の一間、一拍、微かな時間!
彼は身動きが取れない、つまりはそう、絶好のチャンス!
792 :獅子面の騎士、マウロ [saga]:2017/07/13(木) 00:07:15.71 ID:Mmq6IaWI0
//>>791の最後
直後に解放されるそれは周囲を灰燼へと帰す抹消呪文のチャージである!

から

直後に解放される【であろう】それは周囲を灰燼へと帰す抹消呪文のチャージである!

に変更っ
793 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/13(木) 00:16:45.79 ID:0uMYPXKX0
>>791
「Siiiiiii…ッ!」
【口元を血で濡らしながら、殺意を湛えた眼で睨む。理性が戻り、震える手が刀を握る!】

【敵も恐らくとっておきを出すはずだ。その前に殺めるのみ】
【酸素供給機が元の形に戻る。暴れる身体を無理矢理抑え込むかのように、低い姿勢で構える!】
「……キリステ……」


「───ゴーメン!!」
【マントラじみて叫び、紫電迸る刀を『射出』!電光石火の速さで動く右手がそれを捕らえる!】
【超速で放たれた赤刃は一瞬の内にマウロの首を、腰の辺りで胴を真ッ二つに両断しようとする!】
794 :ひいらぎ [sage]:2017/07/13(木) 00:17:02.80 ID:NkRcfWhDO
>>791
【壁に逃れた少女はとりあえずは瞬時に壁を溶かして貫通しなかった事に安堵、しかしそのままでは壁が燃やし尽くされやがて自身にも危害が及ぶ…そう判断した少女はイムカ氏から譲り受けた特注拳銃を手に獣人の前に踊り出る】
…最大出力では一撃が限界、しかもまともに飛ぶ保証すらないしわしとて無事にはすまない可能性が高いが…とりあえずかけてみるしかない、喰らえ化け物!!!!
【しっかりと両手に銃を握り、最大限反動を吸収・軽減出来る構え方で拳銃を一発頭部めがけて発射する】

【その威力はレールガンにも匹敵するがその反動で少女の腕は後ろにはじかれ(切断ではない)肉体は轟音と共に後方に激しく吹きとばされるが果たして無事狙った位置に飛んでくれただろうか…???】
795 :ナージャ ◆9vmr0jXsek [sage]:2017/07/13(木) 00:21:10.31 ID:Js5DfK6NO
>>791

「――こっ、の」

水流の効果がある程度有効打になったところで、大蛇が崩壊するように綻び、魔翌力光に変換されて消失する。
実体を維持しつつ、攻撃行動をさせるのは土台無理があった。
むしろ、よく持たせたというべきだろう。

「――でも、ボクはそれでもまだまだ優秀な術者であるのだなぁ」

「限定蘇生は召喚術の中でもカッコイー部類なんだよネ!『溜池からの蘇り/Rise from the pool』」

先ほどの大蛇がまき散らした水が、徐々に膨れ上がり、形を成し――
――水で構成された大蛇が、再び出現。水の身体でもってマウロに絡みつき、締め上げる!
796 :獅子面の騎士、マウロ [saga]:2017/07/13(木) 00:27:21.79 ID:Mmq6IaWI0
>>ALL
SMAAAAAASH!!!

ナージャの魔法により再び現世へとうねり還る水龍の巻き付き、動きを封殺!
ソーマタージの斬撃はマウロの首を骨まで斬り裂き、胴を二つに薙ぎ払った!
ひいらぎのバスターキャノンが上顎を破砕、弾け飛ぶ目玉と脳漿!

【……▪︎▪︎……!!】

『……ラ、▪︎ァ▪︎ツ▪︎……さ、……ま……!!』

伏せる直前に口は何かを紡ぎ、麻袋を落とした様な音を立てて彼はうつ伏せに倒れた
同時に室内に燻っていた炎は消える
静寂が帰って来て一同を包み込み、後はラヴァッツァの転移魔法の発動を待つだけだ

……

………

ややあって、物音。 何かが動いた
ず、と引き摺る様な音と不吉の気配
死したはずの獅子の騎士、その腕が蠢き体を起こそうとしている
失った上頭部は灰色の炎が燃え、見よ、骨格を形成しているではないか
分離していたはずの胴体はいつの間か、ひとつに戻っている……!

---其の頃、ラヴァッツァ

『……着い、……着いっ、た……!』

真紅に染まった梟は、10年の時を経て再びそこへと辿り着いた
王座の間、絢爛たるその中央に静かに鎮座する櫃……彼女がかつて護るべきモノを仕舞い込んだ魔力の櫃だ
そこで眠る女はまるで生きているような質感を保つ
鴉の濡れ羽色の長髪、目蓋に遮られているが開けば凛然とした海原色の瞳
全てがラヴァッツァに取って懐かしく、そして愛おしい要素に溢れている

『長かった……これで、……!』
『貴方を、人間に……『イリー』……!』
『……【転移の羽根】!!』

一同の体が光に包まれ転移、マウロは上半身だけを起こしそれを睥睨していたのであった

//あとは後日談的なのを明日にでも書きますっ、ありがとうございました締めっ!
797 :ひいらぎ [sage]:2017/07/13(木) 00:42:44.97 ID:NkRcfWhDO
>>796
…や、やった…みたいじゃな…

【自身が放った銃弾、更には他の越境者氏達の攻撃を受け、術(?)をかける前に力尽き倒れる獣人をみて】
【が、レールガンに匹敵する威力の銃弾を放った代償として切断は免れた物の少女の両腕はまともに動かす事は難しい状態である】

【更に吹きとばされた際に変なところを打ったらしく頭から血を流している】

【命に別状はなさそうだが少なくともこれ以上の戦闘は無理であろう】
…う…うぅっ……
【恐らくはかなりの深手を負ったはずの獣人が傷が少しずつ回復し立ち上がる様を見てもうダメかと覚悟を決めた少女】

【が、そこで梟氏の転移魔法が間に合ったらしく、間一髪戦闘を回避、そのまま光に包まれたかと思った次の瞬間少女達の姿はそこにはなかったようだ】

/乙ですた!
798 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/13(木) 22:25:09.70 ID:Z3xwHF5M0
【森丘】
見渡す限りの自然があった
人の手を感じられぬ森と 隆起した丘が広がる大自然があった


死闘があった そのフィールドの主なのか そうではないのかはどうでもいい
緑の鱗を持つ 炎を吐く飛龍がいた そいつはこちらを敵として認定した

身の丈3mと少し
筋骨隆々の体に刻まれる大小さまざまな傷と 切断された右腕

彼は人間ではない 名は捨てた 今の彼は種族名を表す『ギガース』

死闘は佳境を迎えた
血と打撲と切り傷と火傷に濡れたギガースが長剣を逆袈裟に振り下ろす
翼の膜が切り裂かれ 鮮血が舞う

飛龍の太く 棘の付いた尾を振り回し ギガースの胴を捕らえる 口から赤茶けた血は噴き出て巨体が吹き飛ばされる
その死闘に居合わせた同行者か 今まさにエントリーを果たさんとする者は この場にいるだろうか?
799 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/13(木) 22:34:46.87 ID:Mmq6IaWI0
>>798
「……!!」

巨体が弾き飛ばされるのを視界の端に捉え、しかし救援に向かうのではなく一刻も早く眼前の龍の息の根を止める事に集中していた
それは彼に対しての絶対の信頼故の事である
傷だらけの体を引き摺るように鼓舞し、龍の首に刃を突き立てんと月光を振るう
800 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/13(木) 22:48:01.73 ID:Z3xwHF5M0
>>799
骨が悲鳴を上げるのが聞こえた だが意に介さず その眼に闘志は燃え続ける

タェンティースが尾の振り回しの隙を狙い首に刃を突き立てる 肉を切り裂く手ごたえ 
なれど強靭な竜の肉は 月光の切れ味をもってしても硬く 分厚く タェンティースの膂力をもってしても その刃が致命傷を与えること叶わず

その体制のまま龍は顔をタェンティースに向け

―――!!!!!!!!!!!!
大地を 大気を震わせ雄叫びを挙げる

常人であれば鼓膜破れ 圧力に地平の果てまで押し戻されるほどの雄叫び

そしてギガースが踏み込むそのタイミングで口から炎の玉を吐き出しながら大きくバックステップをする飛龍
剣の腹でそれを防御するギガースであったが その手の長剣が衝撃にへし折れる

だが先ほどのギガースが放った一撃 敗れた被膜の為に後ずさる距離は短い

その猛攻の中 タェンティースの坑道は?
801 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/13(木) 22:56:35.08 ID:Mmq6IaWI0
>>800
「……硬っ……きゃあっ!?」

龍と目が合い怖気、しかし咆哮を前に踏み止まってみせる
それでも、ず、と後退り地にその軌跡を描くのは多少なれど仕方なかった
それ程のファー・ロアであったのだから

「っ……これを!」

龍の喉の奥にチロチロと燻る死の光を見た
直後に目の前に巨影、彼の剣と引き換えに護られる形となる
大剣の破損を確認すれば赤刃の柄を向けて差し出してみる
それは一瞬の間であり、彼がそれを不要とするのならば直ぐさま龍の追撃へとシフトするであろう
着地を狙い脚の健を切り裂くべく、駆け抜ける半人
802 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/13(木) 23:14:54.63 ID:Z3xwHF5M0
>>801
ギガースが長剣を投げ捨てタェンティースの赤刀を受け取り タェンティースが追撃
タイミングは完璧の他に表す表現は無く かかった時間は刹那ほどもない

ズンと大地の表面捲り上げ着地する飛龍 そこに突っ込んできたタェンティースが刀を薙ぎ払い 図太い腱を切り裂く
手ごたえあり まるでゴムの塊を切り裂いたかのような手ごたえ 脚に力が入らず倒れ込む飛龍の頭を踏みつける巨影

赤刃携えるギガース 逆手に持った赤刃を飛龍の目に突き刺し 全体重を使って抉る

しばしもがく飛龍であったが 直に動かなくなった

「・・・・・・」
ブンと刀を振るい血糊を振り落し グリップをタェンティースに向けて差し出すギガース

そして長剣を見やる 思えば長い付き合いだった長剣であった
一抹の寂しさを湛えた視線を向けるのも数瞬

『手伝エ・・・』
何か思いついたように 頭陀袋から鉈の様なナイフを取り出すギガースであった

【そんなこんなで越境 森丘⇒狭間のスクラップヤード】

ロイ「また見事な龍の骨だな こいつで一刀こさえようって?」
2人でえっちらおっちら運んできた龍の骨をボロウズの工房まで持ってきた
ギガースはこれを使って新しい武器を作り出そうとしていた

ちなみに解体中 飛龍の体内から それはそれは美しい紅玉が出てきたが それは礼だとタェンティースに譲渡した

ロイ「とりあえず薬品加工して形成してって感じかボロウズ 何を手伝う?」
ボロウズ「薬品の調合・・・頼む・・・」

さて 忙しくなってきた工房
その中でギガースはタェンティースに視線を送る 言葉は発さず だが無常の感謝を湛えた視線
803 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/13(木) 23:25:59.82 ID:Mmq6IaWI0
>>802
「……ふぅっ……」
「あ、はぁい、今行きますね」

月光を振り抜いて汚れを落とし、そして赤刃を受け取り一応刀身を拭き取った
両のブレードを納め、そして折れた長剣を見遣る彼を見詰める
それでも呼ばれればトテトテと小走りで近寄り、何をすればいいかを尋ねた
やがてその世界の掟に従い、生死を賭けて戦った相手に畏敬の念を忘れぬ様にしつつ解体を行なった
尚、途中紅い玉を受け取った半人は乙女めいて目を輝かせる事になる

そんでもって?

「脊髄もありますよ、あとこの爪とか……」

ふふんとドヤ顔、共闘したのだからこの位は許してやってもいいであろう

「……でも結構危なかったですね、あそこまで生命力が高いとは」

思いもしませんでした、とギガースへ向けて苦笑
帰還してすぐであるが故に怪我だらけな上に服もボロボロである
804 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/13(木) 23:43:45.02 ID:Z3xwHF5M0
>>803
後日 その世界の住人は 斃れた飛龍の残骸を見て驚くことだろう
誰が倒したのか 素材はどこに行ったのか 一切が不明なのだから

ロイ「ほぅ かなり状態がいいな こいつを使えば炎噴き出る刀身にも・・・」
ギガース「剣ハ・・・骨ト牙ト爪ノミヲ使ッテ…作ッテクレ・・・」

ロイの言葉を遮りギガースが断りを入れる

ギガース「万事ニ対応スル為・・・癖ハ付ケタクナイ・・・」
ロイ「分かった それでいこう」

こうして作業が始まった
そんな中 服がボロボロのタェンティースを見て 頭陀袋から大きな布を引っ張り出し タェンティースにかぶせた
所々に朱の染め物があしらわれた 朽ちかけの布 タェンティースには見覚えがあるだろう

あの日ギガースの居住地で彼等が身にまとっていた民族衣装 ギガースがギガースである証左を示すことができる布
三連太陽系にギガースの存在が確認できない今 この布が最後の遺品と言うこととなる



薬品を調合し 竜の骨を漬ける
後日 強化された素材を組み合わせ 形成し 生まれたのは 片刃の大剣
骨は軽く強靭であるのが特色で 骨を使った武器は技と速さを武器とする剣士に好評な者である 本来ならば

だがギガースはその軽く強靭な骨素材を多量に使い 重量のある大剣をこしらえたのだ

出来上がったその剣を掴み ブンと一つ振るう それだけで砂塵が舞い 黄ばんだ白い剣がただのおもちゃでないことを示している

ギガースは無言 だが確かな仕事ぶりに満足しているようだ
そしてタェンティースに視線を向け 改めて感謝の念を送るのであった
805 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/13(木) 23:52:34.29 ID:Mmq6IaWI0
>>804
「……わぷっ」
「……あ、す、すみません……」
「って、これ大切なモノじゃないですか、大丈夫ですって……!」

一族の象徴的な染物を被せられれば目を丸くした
服はボロだが、下にはレオタード状のバトルスーツを着ているしなんならイムエトで覆ってしまえばいいのだ

「……ありがとう、お気持……嬉しく思います」

少しごわつくギガースのそれを綺麗に畳み、静かに微笑みながら手渡すのであった


そんなこんなで後日


「おぉー……」
「……おぉー……」
「いいですね、わたし絶対片手じゃ振れなそう……」

豪快さの中に確かに息衝く技力の輝き
視線を交えて頷いて、早速、と前置いた

「……試してみるっていうのは如何でしょう?」

月光を抜いた半人、その笑みは乙女のそれから猛禽類のモノへと変わっている
806 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/13(木) 23:59:43.69 ID:Z3xwHF5M0
>>805
「・・・・・・」
そのほほえみには無言 なれど受け取った染め物を無造作に纏う
所々ほつれ くたびれたその布は 彼をギガースでいさせてくれる品であったが
それを何のためらいもなく放って見せたのだ

ロイ「や〜れやれ 人目のあるところで公然といちゃつきおってからに やぁ〜ってらんないZE」
ボロウズ「・・・・・・・」

そんな2人に飽きれるロイとボロウズだったそうな


んでもって新武器完成の比 さっそく試し切りと言う名の切り合いと言う名のいちゃつきを始める2人

ロイ「ごゆっくり〜」

10割の呆れを持って2人を見送り 疲れた体を癒すべく酒場に向かうロイであったとさ めでたしめでたし

//オツカレサマドスエ
807 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/14(金) 23:02:32.92 ID:SN1CoZUv0
【ふぁんたじぃな世界】
さて 夏真っ盛りなこの季節 特に海ともなれば 観光客で地域は潤うこと間違いなし だというのに…

依頼人「助けてくださいぃぃぃ・・・」
冒険者ギルドに貼られた一枚の依頼書 それを頼りに依頼人を訪ねるや 日に焼けた依頼人は地獄に仏と言わんばかりに泣きついてきた

依頼人「海開きが行われて間もない時期 スタートダッシュしてほかの観光地から一歩先んじたいこの時期に・・・浜辺にクラーケンが現れやがったんだよぉぉぉぉぉぉ…」

聞けばほかのビーチがいやがらせの為に召喚士を雇い クラーケンを召喚してビーチを占領しやがったらしい
その召喚士はすでにとっちめた者の 肝心のクラーケンは何かの拍子に暴走してしまい召喚士の言うことを聞かず 対峙するしか方法はないという

依頼人「どうか・・・どうか我々の観光地をお守りくださいぃぃぃぃぃぃ・・・」

さて 相手はクラーケンであることはわかったが この奇特な依頼を受けた者は

『・・・どうするんだ?』
無口な巨人以外にいるだろうか?
808 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/14(金) 23:11:18.45 ID:nQEFVGkdo
>>807

「デス?海水浴?」

 ガスマスクに麦藁帽子、そして「うみんちゅ」と書いたTシャツにハーフパンツ。
 奇天烈すぎて、誰も彼もがドン引き間違い無しの格好をしているのは、
 越境者女子力ランキングぶっちぎり一位(自称)のα-12である。

「つまりイカ焼きの材料を確保しつつ、海水浴をエンジョイすればOKデスネ?」

 コイツは人の話を聞いているのだろうか?と疑問符に思うくらい
 エテ勝手な解釈を始める始末である。

「依頼ヨロコンデー!デス!α-12と愉快が下僕共に任せればドロ舟一直線フィーバーデス!!」

 なんでこいつはこんなに無駄にテンション高いのだ?
 文句はカノッサ機関に言ってドウゾ!
809 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/14(金) 23:11:39.51 ID:nQEFVGkdo
>>808
//名前名前
810 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/14(金) 23:12:17.42 ID:8/kxkm7w0
>>807
「……身勝手に呼ばれ、あとは放棄される……」
「怪物側にも同情すべきところはあるのでしょう、しかし」

深刻そうに語り、拳を握りながら頷く半人

「……実際問題として退治、撃退せねばそのビーチでのバカンスが……あ、いえ、み、皆様のですよ?」
「台無しになってしまう、それは許されざる事です」

エントリーする半人は麦藁帽子にサングラス
更にバスケットの中にはお弁当と水着にサンオイルまでもばっちり完備されていた
ついでに武器もあるし、戦の準備は万全である
811 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/14(金) 23:26:00.03 ID:SN1CoZUv0
>>808-809
ギガース「・・・・・・・」
遊ぶ気満々の2人 ギガースは表情に出s・・・隠しきれず小さく眉根に皺をよせるのであった

依頼人「えぇえぇもうイカ焼きでもたこ焼きでもなんでもしてくださーい!!」

まぁ受ける気満々なので仕事に取り掛かるとしましょう
冗談のようにデカイ骨の剣を背負い 一行は仕事の場であるビーチに向かった

・・・・・・・・・・

【ビーチ!!】
照り付ける太陽!! 白い砂浜!! エメラルドブルーの海!! 清く正しいバカンスの地

そこは今阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた

ギガースが見上げるほどに巨大な動態
獰猛な目 うねる触椀が観光客に迫り


クラーケン「おぅねーちゃんええチチしてまんなぁうほほほほほほほ」
思い切りセクハラパラダイスしていた

そんな中現れた一行

クラーケン「なんや? かわいこちゃんお代わりかいn」
やってきた一行をじっとりとみやり

クラーケン「はぁ…(クソデカ溜息)」

タェンティースさんにギガース君から質問
Q.怪物側に同情すべきところはありますか?
812 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/14(金) 23:36:16.81 ID:8/kxkm7w0
>>808
>>811
「水着は持ちましたか、ふたりとも」

準備は万全だ、いざ出陣!

そんでもって?

「……お、大きいですね……」
「って、え?」
「喋るんですか……ん?」

高潮の中でうねるクラーケンを見上げた
口を開いたままの格好になってしまってしかしそのままやや呆然
さてどうやって戦ったモノだろう、ここまでの巨体とは
そんな事を考えている内に件のクソでか溜息

「……」

腕を水平にイカ野郎に向け、虚空の刃六振りを射出
踊り狂わせなますにせんと、指先をタクトめいて動かした
同情の面に関して、一切の躊躇いのない所作である
813 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/14(金) 23:38:12.43 ID:nQEFVGkdo
>>810

「デスデス」

 腕を組んでウンウンと頷くα-12。
 タェンティースとのこれまでにないシンパシーを感じる!

【製作者でてこい事案】

 −−−−−−−−

>>811

「……シュゴー」

 奇怪極まるクラーケンの前に現れたのは、これまで奇怪極まるガスマスクであった。
 なんかパラソルと浮き輪持っているし、格好変だし、無駄にテンション高いし。

「デス!?ナンデスその溜息は?ハァ・・・って!!
 目の前に女子力グンパツなα-12が現れたデスよ!!??」

 クラーケンの反応に己の格好を全く鑑みずに腕をブンブンと振って抗議!!
 ビーチで溜息をつかれる。これは女子力暗黒史に記述されかねぬ非常事態である!!!

「アレデス!!どてちん=サン(注:ギガースのこと)。あのシツレイモノのイカをいますぐぶった斬ってイカ焼きの具材にするデス!!」
814 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/14(金) 23:50:08.55 ID:SN1CoZUv0
>>812-813
ギガース「・・・?」
どかっと巨人刀の切っ先を砂浜に突き刺し α-12に顔を向けて自らを指さし どてちんとは自分のことか?
と言わんばかりの視線

だが戦いに関しては異論なし
巨人刀を掴み 猛然とクラーケンに突撃し

クラーケン「男に興味なんぞないわ」
ガシっと触椀につかまり ポーイっと水平線へと投擲重点 ギガース 暁に死す!!(死んでません)

クラーケン「せやかて嬢ちゃんそんな中途半端なバストじゃどこの属性にも引っかからへんで? それにおいちゃんな?バイーンなねーちゃんにしか興味ないねん
      相手してほしかったらこのぐらいはなぁ・・・」

ほわんほわんほわーんと雲形吹き出しが現れ なぜかこの場にいないはずのイムカが水着姿で搭乗 なお出演料は未払いです

クラーケン「もっと肉つけなあかんで嬢ちゃんって痛い!! 痛いがな!!」
そんな問答などお構いなしと言った具合にタェンティースの虚刀が炸裂 脚が一本切り裂かれました

クラーケン「何や何やいきなり攻撃とは物騒やな〜やっぱ肉付きの悪い女は心も狭いわ」
容赦なく罵詈雑言を放つクラーケン ぶっといホースの如き口をタェンティースに向け

クラーケン「これでも喰らっとけや!!」
と吐き出すイカ墨!! 喰らえば墨まみれの真っ黒 まるで某推理漫画の犯人みたいになってしまうが
攻撃力は無きに等しい
815 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/15(土) 00:00:09.75 ID:1COh+n560
>>813-814
「あ、あぁっ!?」

ギガースがぽいっちょされればたじろぐ半人
あの巨体が軽々とは恐ろしい膂力である、口はともかく

「……」

実際半人の、というか半人と同等の素体を用いているタイプの体格は実にふつーだ
このふつーを良しとするかはたまた逆かは意見として別れる所であろう
そして今は逆と捉えるモノが目の前にいるのだ、イムカと比べられてしまうとふつーとは言えふつーな以上見劣りするのだから
何も言い返せずぎりりと歯軋り、剣で持ってして反撃とした矢先

「このっ、言わせておけば……わぷっ!?」

まっくろくろすけ一丁あがりである
ぱちぱちと数度瞬く瞳だけが浮き上がるディフォルメ状態
ふるふるっと首を横に素早く振って顔だけ復活、怒りゲージマックスに鼻息荒く赤い刃を引き抜いた

「……そんなに夢が見たいのなら……」
「好きなだけご覧に入れて差し上げましょう!!!」

ジェネレイター内の破壊エネルギーを解き放つ
圧縮から解放されたそれは渦を巻いた奔流となり浜辺を抉り海を裂きながらクラーケンへと殺到!
816 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/15(土) 00:02:21.79 ID:eJLHfXnTo
>>814

「デス!」

 サムズアップ。どてちんとはアナタの事です。と全肯定である。
 トンチキとポンコツに囲まれたギガーズの明日はどっちだ!

【が、アッサリと明後日の方向にポイされてやがる!なんたるデクノボウか!!】

「デスーーー!!どてちん=サン!・・・アナタのことは忘れるまで忘れないデス!」

 ゴットスピードどてちん!と、敬礼のポーズ。ナムアミダブツ!!
 さて、こうなると、イカ野郎とはこちらがOHANASHIしなくてはなりますまい。

「中途半端・・・属性・・・わ、解ってはいるのデス!このクローンな身に置かれた言わば・・・宿業!!
 貧しくとも希少価値!豊かならそれこそ夢いっぱい・・・なのにこのどっちつかず・・・グハッ!!」

 α-12は、キビシイ現実を指摘されもんどりうって倒れた!!

「お・・・おのれ・・・なんという鋭い攻撃デスか。思わずノックダウンしちまったデス!」

 眩む視界と意識を無理矢理奮い起こして身体を起こす。
 また、戦いは始まったばかりだ!

「ポンコツ=サンが犯人めく攻撃を喰らっている間に・・・これでもくらえーデス」

 サンサンと輝く太陽に存分に晒した陽光を構える。
 そりゃもー、表面でヤキソバ焼けそうなくらい刀身もあっちっち!!

「おりゃーデス!!」

 アツアツの刀身をイカ野郎に押し付けるが如き剣技!
 不可逆的なタンパク質の焼け具合に苛まれるがいい!!
817 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/15(土) 00:15:44.83 ID:g/z0Rejm0
>>815-816
クラーケン「なっはっはっはっは おいちゃんに相手してほしかったらもっと肉つけーや肉 ほな おいちゃんそろそろ帰るd」
言いたいほうだいしつつ観光客にセクハラしつつで真夏の海を満喫し そろそろ帰ろうかと踵(?)を返そうとしたところに

α-12の熱攻撃 じゅぅぅぅぅぅっといい音と共にイカの焼けるいい匂いが立ち上る

Qイカって下処理しないとおいしくないんじゃ?
Aこのクラーケンが特別なのです みなさんはちゃんとした処理してから調理しましょうね!!

クラーケン「あっちゃっちゃっちゃっちゃぁぁぁぁぁぁ〜!!嬢ちゃん何すんね・・・」
怒りの抗議をしようとして振り向いて そこに悪鬼の如きタェンティースを見た

クラーケン「あ・・・アハハハハハハハ・・・嬢ちゃん短気はあきまへんで〜・・・ここでグッと堪えればバストもきっとグッとおおきk」
言い終わる前に迸る破壊エネルギー!! 逃げる暇もなく飲み込まれ

クラーケン「ほなさいなら〜!!」
断末魔の悲鳴と共に おいしく焼けてしまうクラーケンでしたとさ

ギガース「・・・・・」
そしてすべてが終わった後で ザバリと海から巨大な人影が現れる
頭や体にヒトデやらワカメやらカニやらを張りつけたギガースだ

ギガースはすべてが終わったことを悟り 申し訳なさそうに頭を描いた・・・・

//それでは終了 オツカレサマドスエ
818 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/15(土) 00:22:15.95 ID:eJLHfXnTo
>>817

「ふう・・・戦いとはなんとムナシイものデショウか。もっしゃもっしゃ」

 腕を組んでカッコつけポーズをキメているα-12である。
 なお既にイカ焼きもぐもぐである。適度に塩味利いててバッチグー。

「しかしポンコツ=サンも何か実にポンコツ反応だったデス。さて・・・」

 戦いは終わった。ゆえにこれから戦士の休息をとらねばなりますまい。
 疲れを癒してこそ、次の戦いへの活力が湧くというモノ。

「パラソル!ビーチボール!すいか!完璧な布陣デス!!どりゃーーーーーッ!!」

 海面からにょきっと生えたギガースにビーチボールを全力投球しながら、

「少年スイッチ・・・少女スイッチ?まあ、何かをオンしてレッツエンジョイアンドエキサイティン!デス!」

 そうすると、そのまま海にダイブして海水浴開始であった!

//オツカレサマドスエ 
819 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/15(土) 00:26:06.56 ID:1COh+n560
>>816-818
「……ふぅっ」

巨大イカ焼きが完成すれば一息
ひたいを腕で拭おうとしたが真っ黒なのを思い出して止まった

「さて……」
「……ふたりとも、泳ぎましようっ」

バサっと真っ黒になった服を脱ぎ捨てれば下にはレオタード状のバトルスーツ、これは水着めいた質感であり事実水中活動もバッチリなスグレモノなのだ
強引に肩を組む形でふたりに腕を伸ばし海へダイブである
イカスミが少し着くだろうが、なぁに洗い落とせばいい

820 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/15(土) 21:56:10.34 ID:eJLHfXnTo
【スプロールにて――AM:02:35】

 夥しい量の重金属酸性雨が降り注ぐメガロプレックス。
 国家解体戦争以来、全てを支配するのは企業であり、理性ある再分配という名目の下、メガコーポが全てを独占。
 この世界にあって、倫理など何らの価値もなく、人の欲望は完全に開放されていた。

 今宵は雷雨である。雷光の後れて凄まじい轟音が大気を振るわせる。
 そのような悪天候の中でも闇を貫くサーチライトはその役目を放棄することはなく、
 銃器を構え、耐酸性雨コートに身を包んだ兵士達は、バイオドッグを伴い警戒にあたっている。

「………」
「………」

 兵士達は何処となくピリピリとしていた。
 それは今日は何かが起こりそうであるという根拠不明の危険信号を直感的に察しているためであり、
 ゆえにこのコーポ支配エリアであるメガロプレックス中心地よりやや外れた孤島の警戒レベルは常以上に跳ね上がっていた。

 −−−−−−−−

≪ニンゲン、こちらは潜入を完了している。貴様らはどうだ≫

 通信機越しの声。一見、無感情めいていて、実のところこちらを見下していることがありありと伝わる声音だ。

「ああ、まもなく到着する。タイムスケジュールに問題はない」

 強い雨が身体をたたき続ける孤島。赤茶色の汚染海水が強い波となって岩壁に叩きつけられている。
 そしてそこを、よじ登っている影が複数――

「ふっ…」

 脆い岩肌の中から体重を支えられるポイントを特定し、
 己が握力と足にかけた重心移動に生命を預け、豪雨の中、登り続けるのはイムカ・グリムナー。
 銀河帝国上級政治将校であり、この世界ではデッカー(刑事)権限を有している。

【ただいま絶壁より、企業支配エリアへ潜入中――ただし、イムカの将器はこの場合、マイナスに働いている】
【潜入先の警戒レベルが跳ね上がっているのはイムカの気配が原因。覇気が強すぎて相手の第六感を刺激しまくっている】
【何せ、勘の鋭い者ならその存在を10里の先でも察することが出来るというレベルだ。気配を消すのが苦手ってモンじゃあない】
821 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/15(土) 22:06:55.95 ID:g/z0Rejm0
>>820
「これも一つの陽動か・・・イムカよりクルトの方が適任だな」
覇気漲るイムカの隣で崖を上る無精ひげ男

眉毛の復活は未だ達成できず 顔面の凶悪さに拍車をかけている

「イムカ 作戦内容を確認したい 今日の仕事はアンブッシュからの殲滅と言うことになるんだったか?」
鉱山の民故か 雨降りしきる切り立ったがけという最悪なクライミング環境をものともせず イムカに質問して見せた
822 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/15(土) 22:07:24.70 ID:g/z0Rejm0
名★前
823 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/15(土) 22:12:26.57 ID:yyQaaTE10
>>820
「おお、おリコウさんだな。まるで親に褒められたい惨めな被虐待児か、間抜けな駄犬みたいだ。
 ドタマの腐ってカビの生えた、時代遅れの貴族気取りのバカでもできる仕事にしてやったんだ、そんなに自慢気にするなよ」
【他人を煽る事にかけては、この男ほど熱意のある者はそうはいない。通信機の声に馬鹿にした態度を取りながら、黙々と岸壁をよじ登る】
【サイボーグの怪力で強引に岩を掴み、目深に被ったフードとコートで雨を凌ぐ。今のところは順調だ】

「ところで、交渉お疲れだったな。よく我慢できたな?俺の見立てでは、皆殺しにして帰ってくるかと思ったのに」
【他の人達が吸血鬼と交渉していた頃、この男は悠々と隠れ家でのんびり過ごしていた】
【何だかんだ自分を知っているからだ。あの場にいては、交渉もクソもなかっただろう。決してサボりたかった訳ではない。決して】


「だがそれとこれは別だ。……お前言っちゃ何だが、目立つな?モチロン良い意味じゃあないぞ」
【近くを登るイムカに顔を向け、ゲンナリした顔をする。彼女の放つ気配が、潜入を大いに邪魔をしている状態なのだ】
【こればっかりは適材適所というやつだろう。こなすべき仕事が違う】

「後方で指示してくれてた方がまだマシだったかもな……」
824 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/15(土) 22:30:41.10 ID:eJLHfXnTo
>>821-823

「一応、雷雨で気配と匂いを誤魔化せるよう環境面には気をつかったのだがな」

 しかして、イムカもサーボスカルの偵察で相手の警戒レベルが高い事は察している。
 何処かから情報が洩れたか?それにしては完全に待ち構えているというわけでもなさそうだが。
 と、実にイムカらしい察しの良さと悪さを同居させた思考となっている。

【イムカは将軍ということだ。気配を消す等という技術とはスキルツリーの方向が真逆なのである】

 −−−−−−−−

「作戦概要の最終確認をする」

 半吸血鬼(ダンピール)の暴走事件より端を発した吸血鬼因子の経口摂取実験。
 結果としてカネモチの多くが騙されて、中途半端なバケモノとなり暴走した詐欺事件であったが、
 裏に存在したエーカー・アウトキャストは多額の資金と吸血鬼因子の臨床データを取得した。

【これはアウトキャストにとっても大きな動きだったのだろう。
 メリットと引き換えに吸血鬼と越境者が手を結ぶ余地を与えてしまったカタチとなる。行動には常にリスクが存在する】

 吸血鬼は強力な種族であり、越境能力あるいは世界を越えたネットワークを有しているケースも散見される。
 そして、境界線世界規模の協力の条件が、ここスプロールでの半吸血鬼事件の解決…実験プラントのデータ取得と破壊であった。

「調査の結果、遺伝子学の権威、ウィルデンシュタイン博士が捕えられ強制的に本実験を強いられていたことを突き止めた。
 ゆえに我々の目的はこの博士の身柄の確保とプラントの破壊ということになる。が、やや問題もあってな」

 ここでイムカは無表情ながらも忌々しそうな表情で、

「我々と協力関係≠ノある吸血鬼共は見境が無い。放っておくと目に付いた人間を皆殺しだ。
 連中、この作戦限定の戦力としか我々を見ていない。他世界の吸血鬼との協力を望む越境者とは行動原理が異なる。復讐しかないのだ」

 事前協議は一応しているが、返事は軽薄なものである。
 スプロールに限っては、この世界での作戦以上はどうでもいいのだろう。
 視野が狭いとも取れる。アウトキャストが吸血鬼兵器に価値を見出せば次に何が起こるか自明だろうに。

「と、言うわけだ。破壊工作を行いつつ、目標の確保を急がねばならん。シンプルではないな。全く」

 その言葉と同時にイムカは崖を登り終えて、身を伏せる。
 基地の警戒レベルはやはり常以上にあがっており、どのような勘が働いたか知らないが、
 事前調査では、哨戒に投入されるはずのないウォーカーギアの機影さえ散見された。

「随分と勘のいい連中だ。第六感というのも馬鹿にできんな」

 イムカは常に堂々としている。そして自分のアレに対してはとても察しが悪い。

≪到着したか…おい、ニンゲン、いつもこんな≠ネのか?≫

 吸血鬼からの通信は侮蔑の気配はそのままだったが、言葉の内に呆れの色も混じっていた。
 何に対して?言うまでもあるまい。
825 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/15(土) 22:42:19.20 ID:yyQaaTE10
>>824
「お前適材適所って知ってるよな?知ってんだよな?」
【王将で王手を狙いにいくかの様な蛮行に、流石のソーマタージ呆れるしかなかったのであった】


「捕まえて拷問するのか?そうであってくれ」
【軽口を叩くが、話は真面目に聞いていた。例の吸血鬼の事も】
【いっそそいつらごと爆破すればいい。気怠げに返すが、確かに自体は色々と面倒だ】

「あいよ。…やっぱり今からでもお前だけ引き返すつもりはないか?なんと言うか、松明を持って油の海の中を歩く気分だ」
【崖を登り終えたソーマタージの目にしたものは、警戒しきった連中の姿だった。双眼鏡で見ると駆動兵器もチラホラ見える】

「…いつもこうだよ。お前らが死んでくれたら多少は楽になるが
【吸血鬼からの通信にはいつも通り罵倒を飛ばすが、疲れの色が混ざっていたとか】

【コートを脱ぎ捨て、崖の下に棄てる。黒い戦闘ジャケットとハーネスを纏った上体が露わになる】
【ゴソゴソとバックパックから取り出したのは、三枚の黒い目出し帽。長い白髪は目立ちそうだと判断しての事だ】
「お前らの分もちゃんと用意してるぞ。サイズもピッタリの筈だ」

【準備が整えば、蛇の様に夜闇に紛れて移動しようとするだりう】
826 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/15(土) 22:48:24.68 ID:g/z0Rejm0
>>824
「むしろ雷雨だからこそ警備を厳重にしようってことになったんじゃねぇの? 何事もままならんこともあるさ」
良くも悪くもお察しなイムカにそう応えたそうな

―――
「そのウィルデンなんとかって博士の身柄を確保するのは そういう依頼なのか? それとも俺らにとってメリットが?」
アウトキャストと吸血鬼共から博士を守りつつプラントをぶっ壊す 中々にハードな仕事になりそうだ

「まぁ 複雑なのは仕方あるまい しかしあのギアってのはどんな戦力なんだ? 簡単でいいから情報が欲しい」
テックに疎い幻想世界の住人並感

そして通信から聞こえてくる声には

「さぁ? 死体もどきとの共同作業で緊張してるんじゃない?」
と嫌味を放っておきましょう
827 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/15(土) 22:59:44.63 ID:eJLHfXnTo
>>825
「当然だ。将たるもの、兵の適正配置は義務ですらある」

 何を言っている?な風情のイムカである。なお。自分には当て嵌めていない模様。

>>826

「博士の身柄の確保は実験の当事者ゆえにその知識が各世界の共闘を結ぶ上での材料となりえるからだ。
 出来れば自主的に協力して欲しいところだが…まあ、蛇の道は蛇だ。それ以上はいいだろう」

 最悪、拷問も辞さない。というところだ。が、そんな後ろ暗い話を詳しく語るほど悪趣味でもない。

「ウォーカーギアは、言わば小型の戦車…ロボットか。大口径武器に機敏性に富んだ多脚戦術ユニットだ。
 戦車を配置するほどに大げさではない――この手の戦闘領域では重宝されているな」

>>825-826

「あと、だ…敵の警戒レベルが高いのも悪いことばかりではないのだよ」

 ロイに双眼鏡を投げつけながら、一時的にソーマタージを視界リンク。
 映るのはタイムスケジュール通りに早速、エリア内の各施設へ強襲を仕掛ける吸血鬼達。
 なお、施設情報の提供はイムカが行ったもので、吸血鬼にとってはそれだけでもメリットは大きかったろう。

【しかし、アウトキャストのペーパーカンパニーとはいえ、その動きは警戒レベルが上がっていたこともあり機敏】
【早速、互いに死傷者を出し始めている】

「所詮は潜在敵との協力関係だ。精々、潰しあえばいいだろう」

 久々に実に黒いイムカである。この共闘、全く以って温度というものが存在しない。
 警戒レベルアップが天然なのか計算なのかやや不明瞭になるところである。

「君達はこの手のやり口は嫌いなほうか?あまり軽蔑しないでくれると嬉しいが。さて、こちらも始めよう」

 ソーマタージから目隠し帽を受け取ると、イムカたちも潜入開始となる。

「研究棟を目指す。途上、可燃物タンクには爆弾を仕掛けるなどをしたほうがいいな。
 あとは、見張りを避けるように動くが…何故か上手くいく気がしない」

【なお、潜入すればわかるが、何故か兵士がこちらに集中して時折、回避ルートが無くなるくらいに哨戒することになる】
828 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/15(土) 23:09:50.30 ID:yyQaaTE10
>>827
「おーおー、やってるやってる……。見ろよ、腕が飛んだ!ハハーマジウケる」
【視界リンクを受け、キャッキャとはしゃぐソーマ。気に入らない人が死ぬ様を見るのは大好きなのだ】
「それに関しては同感だな。理想形は共倒れだ。一緒に祈ろう」

「とんでもない、嫌いな連中の共倒れは、ハンバーガーの次に好きさ。むしろ感謝してもいいくらい」
【あっけらかんと黒いイムカに返す。ダーティーな手段はこの男は好きだ】


「顔を隠すっていいよね。普段はできない事も落ち着いてやれる」
【物陰に潜み、狭い所を潜り抜け、たまにいる見張りを仕留める……が、イムカの予報通りになった】

【シラーッとした目を一度だけ向けると、強張った指で構えて姿勢を低くして一気に駆ける!】
【報告される前に、その身体能力で一瞬で殺す。うまくいけばいいのだが】
829 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/15(土) 23:14:32.94 ID:g/z0Rejm0
>>825
「チェインメイル着込むための頭巾か? あいにくだがヘッドギアがあるからいらんよ」
受け取った頭巾を返却しようとするが

【説明中・・・説明中・・・】

「これがお前らの世界の覆面か・・・へんなの 似合うか?」
説明を受けて了承し 被ってニッコリ 中々恐ろしい面構えになった

>>827-828
「そういえば俺の祖国にもあったな 大砲運ぶために錬金術で生成した多脚砲台 アレみたいなもんか
 博士のことについては了承した あまり拷問は好かんがやってみよう」

双眼鏡を受け取り 偵察してみれば

「おーおーやってるやってる さぁて歩哨はあいつらに任せるとしよう」
スクラマサクスを抜き放ち移動開始 だがイムカの覇気につられた歩哨がこちらにも向かってくる

「・・・っ!!」
ソーマタージが駆けた それに習い自分も姿勢を低くしてダッシュ 喉笛に切っ先を突き刺そうとするだろう
830 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/15(土) 23:28:09.22 ID:eJLHfXnTo
>>828-829

「うーむ」

 イムカも一応は身を伏せたりなどはしているがとにかく気配が隠れない。
 バイオドッグは思いっきりこちらに寄ってくるわ(見つけて向かってくるわけではないが)、
 吸血鬼が隠密裏に暴れだしてる中でも、何故かこちらの警戒網が崩れないわ。である。

【イムカとのスニーキングは恐らく何処かの段階で必ず察知される。その前提で動くべきであろう】

 実際のところ、犠牲を出しながらも吸血鬼は流石といった感じである。元より夜の種族。
 喉から手が出るほど欲していたであろう敵施設情報を与えてやれば、
 かなりの働きをエリアの広範囲で行っている。破壊工作、防衛網の寸断、陽動、暗殺など、だ。

【もっとも、これくらいの動きをしてもらわねば共闘の意味も――】

「――!!」

 素早く哨戒を始末したソーマタージとロイを尻目に、タンクに爆薬を仕掛けていたイムカは、
 ハンドサインを送りながら、ソーマタージと再び視界同調。
 ロイには情報だけを手で伝えることにする。

『北東エリアの吸血鬼集団の反応が途絶。5秒も掛かっていない。一息に始末された。何か≠「るぞ』

 ソーマタージにはサーボスカルの送信する映像データが送られている。
 真白い影が蠢動する吸血鬼集団の前に立ちはだかり――地面から複数の杭が凄まじい勢いで生えて、
 一瞬で吸血鬼達を串刺し刑…バラバラに引き裂いてしまったところで映像が切れた。

【レンジャー知識】 具現化能力…真祖級吸血鬼が行使する限定的な世界改変能力 【レンジャー知識】

「…吸血鬼の方に引かれているようだが、急ごう」

【爆弾のタイマーをセットして、ホロディスプレイで潜入ルートを確認】

 【イムカとソーマタージはAR(拡張現実)で常に現在位置と目標方向をリアルタイムで認識できる、
  が、ロイの場合は事前に頭に叩き込んだ情報と、距離感によるものが全てとなろう】
831 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/15(土) 23:40:54.72 ID:yyQaaTE10
>>830
「俺、ぜってー二度とお前とこういう仕事しない…」
【ボヤきながらもなんとか辿り着いたタンク。哨戒兵の死体を担ぎ、目立たないところに隠していると、イムカが何かを捉えたらしい】


【視界に広がるのは、吸血鬼達を一瞬で引き裂き屠る幾多もの杭。科学では説明し難い現象、異能だと一目で分かった。アウトキャストの戦力か】
「…一足遅かったみたいだな。連中、もう吸血鬼の力をモノにしたと見える。
 それより哀れなのはあの血吸い蛭共よ。目的も果たせず俺の繰り返し再生するクソ映像の一つになるとは。何あの死に方チョーウケる、後で俺のパソコンに送信しといて」

【今は向こうの事を考えている暇はなさそうだ。軽口を叩き終えると、再び蛇の様に侵入経路を進み行く】
【エリコ程ではないが、スニーキングもそれなりに出来る。少なくともイムカよりかは目立たったりせずに済むはずだ】
【特に何事もなければ、視界の端に映るARによる地図を頼りに進むのみ】

「俺の機能、六割がた使えねーから本当助かるよ、マジで。これは本心だ」
832 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/15(土) 23:45:33.30 ID:g/z0Rejm0
>>830
どうにか気取られる前に始末することに成功する
だがイムカからもたらされた情報には数瞬思考を有するが 具体的な“何か”魔では分からなかった

【もしも同調された映像を見ることが叶えばレンジャー知識から情報を仕入れることができただろう】

「もしかしたら銀の武器でももってやがったか? ん〜分からんな 急ぐとしよう」
イムカとソーマタージと違い アナログな男はアナログな方法で進むのみ

事前地図の完全暗記 それと距離感
テック無き世界の特殊部隊ゆえにその辺の訓練は十分に受けている 自分がどこを進んでいて どこにいるのか
辺りの僅かな情報を頼りに頭の地図と視界を同調し あたかもARを積んでいるかのようにすいすいとイムカたちに追従して見せた
833 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/15(土) 23:59:26.37 ID:eJLHfXnTo
>>831-832

「拙いな…吸血鬼因子のかなり深奥まで進んでいるのか?」

 これはイムカの想定していた当初の予測よりも遙かに深刻であった。
 吸血鬼は弱点も数多いが、破格の能力を幾つも備えた種族だ。
 血液操作による膂力強化/肉体変化/眷属召喚/具現化能力。

【イムカは眷属召喚までは予測していたが、どう見てもそれ以上のレベルに達していた】

 −−−−−

【研究練】

 メガコーポの支配地域はそれは一つの街に達するほど広大だ。
 ゆえにこの広大な敷地を制圧するためには少なくない精鋭を必要とする。
 吸血鬼達はこの要素をしっかりと補ってくれていたが――

【越境者達が潜入したとき、既に内部の警備兵は大方始末され酷いことになっていた】

 手足バラバラの死体などかわいいもので、生きたまま内臓を引きずり出された死体もある。
 そして、歯型がついていることから、存分に血の饗宴を楽しんでいる真っ最中であることも。
 それは非戦闘員に対しても例外ではない。そのような存在が今回ばかりは味方なのだ。

「ちっ…吸血鬼共の侵攻速度も大概だな。急ぐぞ、目標を確保する前に始末されかねん」

 慎重に進み、疲弊もほぼ無いまま推移したが、その分、後れてしまったらしい。急がねばならないだろう。

【駆ける度に足元で血の跳ねる水音かもっとおぞましい感触。復讐戦なのだろう。遠慮も容赦も見境すらもない】

「こっちだ!!」

 施設データをソーマタージと共有しながら、駆けるイムカ。
 目標の存在する部屋の扉は凄まじい威力でへしゃげ、そして、飛び込んだ光景は、
 白衣の老人が、吸血鬼に片手で締め上げられ、片腕を力任せに引きちぎられている正にその現場だ!!

【放置すれば数瞬後には殺される。かといって、声かけで止まるような関係ではない。
 しかして、一応は共闘関係でもある――どうする?】
834 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/16(日) 00:13:52.25 ID:0qQ9YG+J0
>>833
「因子か・・・あまり考えたくはないが・・・」
もしも敵が吸血鬼の能力を手に入れていたのならば それはとんでもないことになりかけない

「急ごう 事態は刻一刻を争う」

―――
どうにか研究所らしき場所に到達したが 中は酷いの一言だった

「流石は吸血鬼と言っておこうか 一部が殲滅されようと数がそろえば・・・か」
辺りの惨劇を嫌そうな目で見やりながら進み 保護対象の博士の部屋へ

そこには今まさに殺されそうになっている博士の姿

言って聞かない? 同盟関係? だったら何だというのだ

「おぉっと手が滑った!!」
しっかりと地を踏みしめた両足の 両膝の力を抜く

――――瞬間的な其の動作
地に立つ躰を支える膝の力が抜けた事で 支えを失った躰は一刹那――極短時間極短距離――地に向けて自由落下を開始する
自由落下する上躰。足場に掛る体重は果てしなく零に近い

――――質量は重力下でも無重力下でも変わらない。然し重量は完全な無重量下では零になる
上体が堕ちる其の一刹那、彼の躰は無重力下と同様に 重量が零になっていた

――――其の一刹那を逃がさない
足裏を地に添わせる様につけて滑らない様に摩擦して足場を掴み己の躰を前へと引きずり出す
重量を零にした体重を、重力に逆らう事無く前に進む縮地の究極 膝抜き

加速を無視した最高速 手にしたスクラマサクスで吸血鬼を切り裂かんとする
武器を投擲することも考えたが 万が一博士を盾にされても困るので突撃だ
835 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/16(日) 00:19:20.94 ID:NBMHhDFJ0
>>833
「なんでもいい、兎に角まずいのは分かったから。ネガティヴな話題ソーマ嫌い」
【舌打ちを漏らし、施設へ進む。アウトキャストの戦力が整ってしまったとなると、非常に面倒だ】
「これならまだ本体の方が楽だった!」


「随分ヨロシクやってたみたいだな。復讐は心を鈍らせる。……スッとするのは否定しないがね」
【千切れた手足を掴み上げ、覆面を捲って溢れた内臓を口に運ぶ。まだ新しい】
「この分なら頑張れば追いつけるさ、多分な」
【非戦闘員の死体を蹴り飛ばし、血のぬかるみを超え、ターゲットの元へ駆ける!駆ける!】
「いやこれ警備の死体か?どっちだと思う?このグズグズのこれ」


『なんでお前らが寝たり色々してる間にサイズまで測って、わざわざこのクソ頭巾を用意したと思う?』
【踏み入った部屋の中。イムカ達に秘匿回線を飛ばし、引き抜いた刀を大きく振り被る】
『バレないようにするためさ。詭弁でも騙さなくても結構、気持ちの問題さ』

「なんてこった!ニュージャージー最後の生き残りの警備兵が、持ち前のガッツを使ってニホンのカタナで女々しい復讐劇の邪魔をしたぞ!」
【吸血鬼達のログに残るように、わざとらしく戯けた通信と共に投げ放たれる、致命の赤刀!】
【投げ槍めいて放たれたそれは、老人の腕を捻る吸血鬼の頭を貫き、壁に縫い止めんと迫る!】
836 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/16(日) 00:42:26.19 ID:o9DTZTKso
>>834-835

 越境者達は自然ともっとも決断的な正解を探り当てる。流石と言っていいだろう。
 この修羅場において、同士討ちの証拠など殆ど残らない。意味を成さない。
 さらにこの共闘は兵士を管理するシステムに登録されているわけでもない。

【ロイがまずその俊足を以って、博士を掴んでいた吸血鬼の腕を寸断!】
【そして、目標を盾にされるリスクが無くなった直後に、ソーマタージが吸血鬼の頭部を投擲にて貫いた!】

「かはッ!!」

 吸血鬼は脳細胞を貫かれ、即死した。が、老人もまた腕から夥しい出血を流している。

「おい、助けに来たぞ。ウィルデンシュタイン博士だな」
「ああ…」

 大量出血により意識が朦朧としているらしい。スプレーと包帯で応急処置を行うと、
 イムカはひょいと、博士を肩に担いだ。

「よし、身柄を確保。脱出する」

 と、イムカが告げた瞬間、廊下側の影が輪郭を帯びて複数人の吸血鬼が現れる。
 この研究棟で思うまま、殺戮を行っていた連中だろう。

「貴様等、何をしている?」

 吸血鬼の死体が1、人間を担いでいるイムカの姿。さて――

【ここで弁明なり、証拠隠滅の抹殺なりアクションを起こす必要があったかもしれないが、
 それは即座にその必要がなくなる=z

「――!?」

 一瞬にして、一帯の温度が低下したかのような悪寒が走ると共に――

「ゴバッ!」「ガアアアッ!」「グブェッ!!」

 廊下の通路の床から突如、大量の杭が出現し、吸血鬼達は即座に心臓と頭部を貫かれて絶命。
 こうなれば再生力も糞もない。皮膚と肉を複数個所、力任せに貫かれた様相は折角の秀麗な容姿を台無しにするには充分だった。

 コツ…コツ…コツ…

【そして、冷気を伴いながら、足音がlこの部屋に向かってゆっくりと近づいてくる】
【ロイ:レンジャー知識再判定…今回は目撃している】

 具現化能力知識判定

 串刺しの凱歌…領域具現化―無数の槍による侵略者に対する串刺し刑。吸血鬼神祖の逸話からの能力。(対侵略者特攻)

 逸話持ちの能力の危険性はファンタジーに通じていればどれ程のものか察するには十二分であろう。
 ただ、土魔法などで、土の槍を生やすなどという児戯からは能力の格からして隔絶している。
837 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/16(日) 00:49:37.42 ID:NBMHhDFJ0
>>836
「醜悪で無様な復讐劇は今、エーカーアウトキャスト期待の新星ロドリゲスの活躍により、灰燼に帰したァ!」
【ズカズカと死んだ吸血鬼へ近寄り、その骸を潰さんばかりに足で抑え、刀を引き抜く!溢れる鮮血!】
【それでも倦き足らんとばかりに、老人の目の前で繰り広げられる無惨な死体蹴りの数々。死者への尊厳などカケラもない】
「素晴らしいキック!ブッダも団地妻もご笑覧あれこの痛快な逆転劇!おっと脊椎泣いちゃう?それって反則、スポーツマンシップの欠片もない!!」

「さて…お前が例の博士だな。死にかけの博士」
【イムカの処置により、とりあえず生きてはいるらしい。息も絶え絶えだが】
【目標は達成だ。さっさとかえろうと】
838 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/16(日) 00:54:35.36 ID:NBMHhDFJ0
>>836
「醜悪で無様な復讐劇は今、エーカーアウトキャスト期待の新星ロドリゲスの活躍により、灰燼に帰したァ!」
【ズカズカと死んだ吸血鬼へ近寄り、その骸を潰さんばかりに足で抑え、刀を引き抜く!溢れる鮮血!】
【それでも倦き足らんとばかりに、老人の目の前で繰り広げられる無惨な死体蹴りの数々。死者への尊厳などカケラもない】
「素晴らしいキック!ブッダも団地妻もご笑覧あれこの痛快な逆転劇!おっと脊椎泣いちゃう?それって反則、スポーツマンシップの欠片もない!!」

「さて…お前が例の博士だな。死にかけの博士」
【イムカの処置により、とりあえず生きてはいるらしい。息も絶え絶えだが】
【目標は達成だ。さっさと帰ろうと促して入口を見やり、動きが止まる】

「お前バカか?それとも火星人か?エーカーアウトキャストのロドリゲスが───」


「ッ!!」
【咄嗟に飛び離れた直後、吸血鬼の身体が貫かれる!】
【先程の映像の通りだ。無数の杭で貫かれ、その身体をズタズタにされる。あれを喰らえば、流石にタダでは済まない】

「串刺し公のお出ましだ……。ルーマニアに帰れ」
【近づいてくる足音から離れる様にジリジリと後退り。覆面を脱ぎ捨て、酸素供給機を装着】
【力のこもった四肢は、いかなる方向へも飛び出せるように待機している。忙しなく室内を見渡す両眼は、逃げ道を探している】

//途中送信すみませぬ…
839 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/16(日) 00:59:42.99 ID:0qQ9YG+J0
>>836
「え? あんだって?」
吸血鬼たちの恫喝にわざとらしく聞き返す
さて ここからは吸血鬼との第二ラウンドと洒落込もう

・・・となるはずだった 吸血鬼が杭に貫かれるまでは

「具現化能力・・・?」
あり得ない 見開かれた目は如実に語っていた

「真祖クラスの吸血鬼が使う能力だ ヤバイなんてものじゃないぞ!!」

【知識判定成功 更に口頭にて許される限りの情報を伝達するものとする】

「拙い アレが量産体制に入ったら元のエーカーよりヤバイことになるぞ!!」
スクラマサクスからハルバートに装備変更 最大限の危険視を持って相対しようとする
840 :イムカ・グリムナー【最善への希求】>>555 [saga]:2017/07/16(日) 01:03:37.79 ID:o9DTZTKso
>>838

「………」

 ソーマタージ信頼と実績に死体蹴りである。
 博士が意識朦朧で幸いした。シロウトがコレ見ればしばらくはお肉を食べられなかったろう。

「ルーマニアか。どの世界でも大なり小なり異なるが、それでも知名度抜群の逸話だな」

>>839

「厄介なものだな。さて、どう切り抜けるか…」

 イムカは博士の確保のため、この戦いではあまり戦力となれない。
 ここは仲間の奮闘を信じるのが将であろう。 

>>837-839

 目標を確保した越境者達。しかし脅威が迫る!
 果たして、待ち受ける運命は!?

【続く!】
841 :『Megalovania』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/16(日) 22:11:20.16 ID:NBMHhDFJ0
「何にでも名前はある。聖書にも書かれてるだろ、ヨハネによる福音書第一章2-3節」
【とある近未来世界。どうやってか拝借した報道用ヘリコプターを操りながら、ソーマタージは同乗者に話しかける】
「だから俺も奴に名前をつけることにした。あの鉛色の浪人気取りのドブネズミにな。
 …“グラッジ”、これからはそう呼ぶ。飯食ってる時でもトイレでも、この名前出されたらあの野郎の事だと分かれ」

【顔も向けずに何部かの異世界の新聞と通信機を放り、矢継ぎ早に続ける。目的地に着く前に情報提供を済ませようとしているのだ】
【放られた新聞のどれもが、突如現れ壊滅的な被害を齎した剣士、怪人、怪物について記されている】
「幾つかの世界で野郎の動きを追ってきたが、目立った動きとしてはエリュシオンを始めとする魔法世界で何十人もの人を、魔力を喰らい、俺のいた世界で金属性細胞を輸送タンク三台分奪っていきやがった。
 マナを蓄える為に身体を大きくして、大きくなった身体で更に暴れ回るためにマナを欲する…。その分を切り離す事が出来れば、殺しやすくなるはずだ」


「目標はこの世界、ラスペンチュラス刑務所の上空300mに越境、落下。現在囚人看守その他諸々を喰ってパワーアップ中。…と思われる。
 奴を見つけて、溺れた豚みたいに肥えたその身体と引き剥がす。いいな?」
【目的地が見えてきた。鉛色の巨大なアメーバに侵食された様な、未だ混乱の続く刑務所が】
【目標は施設の中庭に落下し、そこから広がっていったようだ。鉛色の触手の波が中央から何層にも分かれて施設を覆う様は、巨大で禍々しい花弁を思わせる】
842 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/16(日) 22:23:38.42 ID:4Clp2JQg0
>>841
「無学なモノで、聖書は存じませんが……」
「……ただ、それに関しては、名前に関しては同意致します」

名前があるが故に個であるのだ、個を意識出来るのだ
こと半人の様な身にあればその傾向は尚更に強い
告げられる悲劇的な情報ばかりを受け止め沈痛な面持ち
しかしそれでもこころに燃える青い炎は潰える事を決してしない

「……畏まりました、今回はその増膨部分の切除という事になりますね」

上空から眼下、妖しげに咲く花弁を見降ろし呟いた
843 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/16(日) 22:23:45.88 ID:0qQ9YG+J0
>>741
「全くヤツぁスライムか何かか? 一体どんな世界ならあんな化け物がうまれるんだか」
ヘリコプターの中から刑務所の惨状を忌々しそうに見やるのはドワーフ混じりのあごひげ男

「で? そのグラッジだかを止める為の手段はわかってないのか? 焼くとか 凍らすとか 対処法が分からない様だと倒すのも難儀だぞ」
この男の知識でもああいった生物のことは分からない 分からない以上はどう対処していいのかも分からないのだ
844 :『Megalovania』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/16(日) 22:36:06.40 ID:NBMHhDFJ0
>>842-843
「よし、じゃあ頑張るお前らに俺から秘密を授けよう。
 …水だ。野郎の身体を構成する金属性細胞は、電気で動く。大量の水を浴びれば、奴自身が感電して隙ができるはずだ。大量の塩水ならより好ましい」
【顔は向けないが、二人の一度だけ頷く。その口調にふざけた様子はない】
「なんで分かるかって?…俺もそうだからさ。奴と同じ身体の造りだからだ。
 つまり、お前らは奴と俺を確実に殺す方法も知ったというわけだ。だからどうしたって話だが」

「感電して、本体と肉体が分離したら、本体を適当に痛めつければ死ぬはずだ。心臓はオススメしない、なかなか止まらないぞ」


「それじゃあ、これからお前らを三号棟の屋上に……」
【SMAAASH!言葉を遮り、機体を貫く鉛色の柱めいた触手!位置によっては貫通殺されていただろう】
【窓から、或いはハッチを開けて見れば、中庭の塊が防衛機構じみて触手を飛ばしていたのが分かる】

「ブッダファック!飛び降りろ!」
【触手を引き抜かれたヘリコプターは、制御を失い煙を噴き上げて不規則な回転を始める。墜落だ】
【ゆっくりと回転しながらヘリは刑務所の建物へ落下していく。長居すれば墜落死は免れない!】

「あそこの屋上だ!チャンスはもう無いぞ!」
【揺れる機体の中、操縦桿を握りながら指したのは、中庭から最も遠い建物の屋上。それなりに歩く事になるが、致し方あるまい】
845 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/16(日) 22:46:30.32 ID:4Clp2JQg0
>>844
「なるほど」
「……では、海水浴をご一緒する事は出来ない訳ですね」

残念に思います、と微笑みながら冗談めかして
茶化して重大な事柄を誤魔化し、流す方法を半人は好んだ

「畏まりました……っ、」
「……そのつもりです!」

緊急脱出を告げられる前に既に降下態勢
タイミングを計り、ヘリからダイブを開始するであろう
途中虚刀を呼び寄せ、蹴り付ける為の足場として使用……虚閃歩行を行い無事着地
装備も万全、怪我も皆無であった
846 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/16(日) 22:48:05.09 ID:0qQ9YG+J0
>>844
「塩水か・・・塩水なぁ・・・塩なら少しは持っているが・・・しかしなんでそんなこと知って」
ナンデ持っているかって? 傷口に塩をすり込むのは元々消毒の為で拷問用ではないのだ
しかしその発言を疑問視していると 驚愕の真実が

「・・・つまり アレか? お前もああいうスライムモドキになるのか?」
と 眼下に広がる鈍色の華を指さしていると 目の前を鈍色の触手が突き抜けた

「えぇいクソ!!」
狭いヘリコプターのなか スクラマサクス抜き放ち目の前の触手を切り裂かんとする
その攻撃の成否にかかわらず揺れる機体の中で ソーマタージが指示した建物の屋上目掛け 決死のダイブを試みるだろう
847 :『Megalovania』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/16(日) 23:07:50.35 ID:NBMHhDFJ0
>>845-846
「ああクソッ!今日は厄日だ!」
【ロイが切り裂いた触手は、オイルじみた何らかの液体が飛び散るだけだった。堪えた様子はない】
「分かったろ!本体を仕留めない限り、コレに構っても無駄だ!」

【二人が飛び降り、通信機と新聞が宙を舞う。黒煙を上げる機体は、そのひしゃげた形を大きく傾けて離れていく】
【ソーマタージを乗せたままのヘリコプターは、ちょうど向かい側にある建物の上部に文字通り突っ込み、夥しい煙と埃の向こうに消えた】


『………飛び降りたな。怪我はない?結構』
【二人と共に屋上に叩きつけられ、ヒビの入った通信機から聞こえてくる声。ノイズ混じりだが、ソーマタージのそれだ】
『予想外だったが、まあ生きて戦えるのなら良しとしよう』

『そこから下に降りて、歩いて中庭まで向かえ。その機械を忘れるなよ、お話しできる唯一の物だ。
 俺は…ちょっと時間がかかりそうだ。後で会おう。脚の代わりに使えそうな物を拾っておいてくれよ』
『ヘリを使ったのは失敗だったな。何、直ぐに分かると思う……』

【ヒタリヒタリと聞こえてくる足音。人の歩みにしてはひどくぎこちないものだと、音からも察せられるだろう】
【屋上への扉を開けて出てきたのは、生気のない顔をした何人もの囚人、看守、警備。その誰もが、背中に臍の緒じみて触手を植えつけられ、欠損部位に鉛色の刃を生やしている】

『さっきの質問だが、まあ正解だ。豊富な細胞と、それを使おうって気持ちがあれば、このソーマタージもああなっちまうだろうよ。イヤだねぇ』
【通信が切れると同時、手や足の巨大な刃を振るって人々が二人に襲いかかる!】
848 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/16(日) 23:14:35.19 ID:4Clp2JQg0
>>846-847
「コンディションブルー、了解(コピー)」
「ソーマ様もご無事で」

通信機に語りかけ、チラリとロイを見やり一応半人がそれを持っていく事に
なんとなくアレな予感がしたのだ、アレな

「……ちっ、厄介そうな……」

そして来たる屍人めいた傀儡の影
触手が何かしらの悪事を働いているモノだと断じ、低い姿勢で迫りその部分を斬り裂くべく月光を唸らせた
しかしそれでも、ことが事だけに余り交戦している時間もなさそうだとも同時に
849 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/16(日) 23:18:21.07 ID:0qQ9YG+J0
>>847-848
「ウェップ!! こりゃ逃げるに限るな!!」
とりあえず避難に成功するが ソーマタージはそのままどっか行ってしまった


「ソーマ!? おいソーマ!! クソッ」
通信機から聞こえてくる声 とりあえずは生きているようだ とりあえず一安心

「・・・している暇はねぇな タェンティース 通信機を頼む 俺は・・・前に握りつぶしたことがあってな」
相変わらずテックは苦手である 壊してしまう前にテックの使える人に任せましょう

やってきたのは生気の感じられない連中 なるほど 操られているか
スクラマサクスから大剣ブルームーンに装備を変更

「さっきの手ごたえから察するにこいつらも倒したところで本体にはダメージ無しか・・・ならば色々とやってみるか!!」

巨大な刃を受けることなく避け へその緒じみた触手を切り裂かんとする
これで人影が動きを止めてくれるならよし ダメなら上手くやり過ごしながら目標まで逃げるだけである
850 :『Megalovania』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/16(日) 23:33:20.77 ID:NBMHhDFJ0
>>848-849
【触手を斬り裂かれた囚人は、数度よろめいて受け身も取らず倒れる】
【子供の操るラジコンの様な大雑把な動きだ。余程のヘマをしない限り、死ぬ事もそうはない】

【そして触手の支配から解放された囚人。彼は既に死んでいた。絶望と苦悶の表情を浮かべて】
【タェンティースの攻撃ではない。既に死んでいたものを、無理やり操っていたのだ】

「アガァァ……ッッ……!」「ギィギギ……ギ…!」
【まだ生きていたのだろう、苦痛に顔を歪めて苦悶の呻きを上げ、ロイに飛びかかってくる者もいる。人間ではありえない跳躍、攻撃に身体を崩壊させながら】
【仮に生き残ったとしても、寝たきり、障害は不可避だろう】


『お前ら着替えは持ってるだろうな?これが終わる頃には辺り一帯血の海だろうからな。
 急げよ。出来れば、俺が死ぬまでにはここまで来て欲しいな』
【再びノイズと共に切れる通信。遠くを見れば、逃げる人影を触手が貫くヘリコプターのローターが追い回していた】
【タェンティースとロイの振るった刃は触手を斬り裂き、傀儡となっていた人々の動きを止める。が、それだけでは済まない】
【フェンスの隙間から、扉の向こうから植物の根の様に伸びてきた触手が、動かなくなった人間に食い込み、再び起き上がらせる。空洞になった肉体を通って、千切れた部位を生やして】

『とっとと逃げるんだな!音からしてそっちもやり合ってるんだろ!』
【崩れた建物の外壁には、越境者が来る以前に堕とされたのだろう、航空機や巨大な触手が突き刺さり、大穴を開けるか橋渡しとなっている。気をつければ逃げる事は十分可能だ】
851 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/16(日) 23:44:02.21 ID:0qQ9YG+J0
>>850
「あぁ悪い 忘れてきたから後で貸してくれ」
通信機に軽口を返すが あまり状況はよくない

とりあえず触手を切り裂けば倒れる だが新たな職種が取り付いてしまえば又動き出す
四肢切断も効果は薄いだろう 例え切り裂いても鈍色の刃を生やすのみ

「いっそ胴体を・・・数が増えるだけか えぇい面倒くさい!!」
一番効果的なのは触手を切り裂いて短時間でも足を止めることだろう

「スマンが介錯を期待するなよ!! 俺もいっぱいいっぱいなんだ!!」
とびかかってくる人影を避け 触手を切り裂きながら大穴を通ってこの場を離脱しようとする
一路ソーマタージの元へ急ぐ
852 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/16(日) 23:44:38.52 ID:4Clp2JQg0
>>849-850
「なるほど、キリがありませんね……!」

一度倒すくらいではラチがあかないのだ
やるならば一面を吹き飛ばすくらいしなければならない
そしてそんなことをする時間も必要も、今は皆無である

「着替えは御座いませんが、下にはバトルスーツを着ています」
「……ロイ様、ここから行けそうです!」

崩れた外壁の一部から覗き、橋となっているかつて大空を飛んでいたであろう鉄くずを進む
敵が追跡してくる可能性を視野に入れ、イムエトの魔力土を少しばら撒いた
思惑通りにいけばそれは粘つき、滑り、動きを阻害するであろう
853 :『Megalovania』 ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/17(月) 00:01:50.86 ID:Svh69v680
>>851-852
【大穴を潜り、鉄屑を、粘土じみてへばり付いた触手の上を通る二人。その頭上を迎撃された軍用機が堕ちていく】
【中庭の目標は、向かってくる航空機を半ば自動的に捕捉、攻撃しているらしい。遠くに見える巨大な塊は、数度蠢くだけで何かを見ている気配はない】

『───見えるぜ。そのまま進め……適当なところで下りてな────』
【通信機から聞こえてくるのは、ソーマタージの声を掻き消さんばかりに響く雑音、ノイズ】
【耳を澄ませば、どのように進めばいいのかが伝わるだろう】


『────下に着いたか?そうだと言ってくれ。そこの階段を降りて北の角を────』
【雑音が酷いが、どこかから見ていたのだろう。向かうべき方向はしっかり伝えている。先ほどと同じ傀儡の妨害を退け、指示に従っていけば、中庭にはしっかり辿り着ける】
『───ああックソ─────』

【やがて辿り着く。元凶の現れ、小山の様に鉛色の波で盛り上がった中庭に。その中央で微かに宙に浮き、何処か遠くを睨みつける巨大な心臓じみた塊に】
【そして出迎えられる。一行に向かって高速で突っ込んでくる、触手に絡み取られたヘリコプターに。越境者とソーマタージを乗せていたあの機体に】

【かくして戦の火蓋は切って落とされた。無慈悲に突っ込んでくるひしゃげた鉄屑によって】


//おちまい
854 :アキレス&ベティ&ロイ>521-522と>215と>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/17(月) 22:42:33.16 ID:mjKUNJS+0
【野宿!!】
最近では止まり木同盟の宿なんて互助組織ができたおかげで 戸籍無き越境者たちが格安で一晩の宿を借りることができるようになったわけだが
その前はどうしていたかと言うと その世界の宿泊施設に泊まるか それとも野宿するかの二択なのだ

アキレス「なんか野宿するのも久々だなぁベティ」
―――ギィ!!

一行はどことも知れぬ高原に降り立った 眼下には街の明かりが見えていたものの そこにたどり着く前に日が暮れてしまい 今日はここで夜を明かすこととなった

ロイ「まぁ 珍しくもないさ ホレキャンプの用意じゃ お前らも働け働け」
キャンプにおいてやることは多い 水の確保 火の確保 寝床の確保 食事などなど…

一行はどうか 野宿に慣れているか そうでないか・・・
855 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage saga]:2017/07/17(月) 22:56:06.29 ID:m1on3BvOo
>>854
「よいしょ、よいしょっと……」

両手に水の入ったバケツを抱えよたよたと歩いているのは、野宿というシチュエーションにはそぐわない、ふわふわとした出で立ちの少女である。
彼女は役に立つぞというタフネスを一行に見せつけるため、近くに見つけた川からの水汲み役に立候補した。

「ふえ〜、お水ってこんなに重いんですね……私疲れちゃいましたぁ」

……したはよかったものの、非力な10代の少女の体力というものは予想外に少ないもので、二往復目にて早くもダウンの兆候を見せていた。

「お腹も空いてきちゃいました……。こんなところにご飯ってあるんでしょうか?
856 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/17(月) 22:57:58.65 ID:Svh69v680
>>854
「野宿か。ドヴァキンでもワンダラーでもないのに」
【ぶつくさ言いながら寝袋を敷き、集めた枯れ枝に火をつける。線香じみた頼りない炎は、風に微かに揺れる】
【最初の内は不承不承といった感じで燃えそうな物を探していたが、だんだん行き詰まってくれば、煙草やら瓶の中の酒やらを焚き火にかけ始める。なんというものぐさ野郎か!】
「燃えればいいんだろ、要は」

「しかし久しぶりだな。高校生の頃のサマーキャンプ以来か?」
【他の人と協力して野宿の準備をするのは、随分久しく感じられた。機械の身体は数日程度なら食事も必要としない、一人の頃は、暗くなったらコートを布団代わりに被って道端で寝ていたものだ】
【彼の持つ唯一の食料、筋張った奇妙な干し肉と、豆の缶詰を火にかけて温め、一人呟く】
「こういう時どうするか、あまり知らないんでな。何か必要な事あったら教えろ。お前らに任せるよ」


「折角のクソみたいな環境だ。内に秘めた恐れや恋バナでも共有するか?それともインディアンポーカーか、瞑想か、スゴイ事か……」
【フードを脱ぎ、焚き火の近くに腰掛けて誰に言うでもなく口を開く。なお娯楽品は一切持っていない】
857 :ひいらぎ [sage]:2017/07/17(月) 23:00:46.34 ID:3XTVDp3DO
>>854
ほむ、野宿か…大変そうじゃな…

【いかにも他人事みたいな感じでそう言うのは見た目10歳位に見えそうな黒髪ロングの少女】

【良く見ると片手に赤ワインのビンを持っており更に顔が赤くなっているのが確認出来るだろう】

…準備か、こうしてはおれんな早速後でやるきゃんぷふぁいあーの用意を…

【フラフラとした足取りでどこかへ向かう少女】

【完全に修学旅行か何かと勘違いしているみたいだ】
【尚、野宿の経験は少女自身も多少はあるのでまったく何も出来ないという事はないはずである】
858 :アキレス&ベティ&ロイ>521-522と>215と>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/17(月) 23:15:43.58 ID:mjKUNJS+0
>>855
―――ギィ!!
そんな水汲みを手伝ったのはアキレスの相棒のベティである
大きいだけあってなかなかの力持ちであり 水の入ったバケツを背中に乗っけてやればこぼさずにキャンプまで運んで見せた

ロイ「あぁご苦労 そっちに置いといてくれ」
アキレス「いやぁすごいなプリシラちゃんは」

ロイは野営設置に アキレスは薪の確保を担当していた

>>856
アキレス「たばこはやめろよ 俺非喫煙者よ」
立ち上るヤニっぽい臭い漂う煙に門kを言うアキレスであった

―――ギィ!!
暇なら勝負だ!! と言わんばかりに謎石遊びを挑むベティちゃんであった

>>857
ロイ「・・・・・・」
すでにほろ酔いなひいらぎへ 無慈悲なデコピンを放つ

アキレス「アル中じゃないんだから初手ワインは辞めようよ」
アキレスもあきれ顔だ

>>全員対象
ロイ「さて・・・こんなもんか」
雨風を凌ぐシェルターを作りました
たき火もできました
水も汲んできました

ロイ「ここに材料があります」
塩漬け肉や乾燥野菜や豆 小麦粉トウモロコシ粉 缶詰などが並ぶ

ロイ「この中に料理に自信がある人」
と一行に問いかけた

誰もいなければ自分がやるが 一行の女子力が試される!!
859 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/17(月) 23:26:53.82 ID:Svh69v680
>>855
「重かろう苦しかろう。だが水は大事だ、少なくともお前らにはな」
【革手袋に覆われた手をパンパン叩き、野次を飛ばす白髪の男。からかうかの様な口振りだが、濁った赤い瞳は笑っていない。表情も真顔のままだ】
【初めて見る相手だが、やるべき事はいつもと変わらない。茶々入れからかい勝手に冷める】

「すっ転んでも俺は怒らねーが、他のやつはどうだろうな。どう思う?
 そのふわふわしてそうなあた……服もふわふわしてら……とにかく考えてみるか」
【支離滅裂で変な事を言ってくる、あからさまに変な男にどう対応するか】


>>858
「じゃあズボンを下ろせ、パンツもだ。代わりに燃やしてやる。
 …冗談だよ、燃えそうなものが他になかったんでな。何か代わりになりそうな物を見つけてきたら、やめてやるよ」
【一応文句を受ければ懐を探って別の物を探すが、やはり何も見つからない】

「…ガキの頃、虫を火の中に放り込んで遊んでたっけな」
【謎石遊びを挑むベティを見つめ、ボソリと呟く始末】


「簡単な料理程度なら出来るが、俺にやらせて平気なの?」
【ゴソゴソと懐を漁って出したのは、一食分の塩胡椒。たまに舐めていたらしい】
【野菜を戻してひもじいスープにするとか、肉をちょうどいい具合に焼くとかぐらいはできるが、それで他の者は納得するだろうか】

「小麦粉を練って丸めてすいとんもどき…いや、どうやって練るんだっけ。
 俺パス。お前ら代わりにやってくれ。できればロイ」
860 :ひいらぎ [sage]:2017/07/17(月) 23:28:48.51 ID:3XTVDp3DO
>>858
…わしもその案には賛成じゃ…煙の臭いや身体に染み付いた独特のホコリっぽい臭い等が…ぐわぁキツい…

【優れた嗅覚を持つ少女にとってこの臭い地獄()は拷問に近いものがあるようで鼻をつまんで明らかに嫌そうな顔をする】

【そしてロイ氏のデコピンを喰らって痛そうに両手で頭をおさえて足をジタバタさせる】

【さてあらまし準備が終了した頃、突然目の前に出された食材の数々】
【「料理に自信ある人」と聞いて少女はすぐに「自分には向いてない」と悟りそっぽ向いて知らんぷりを決め込む】

【が、誰かが名乗り出たならば食材を切ったり等の手伝いはする気ではあるようだ】
861 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage saga]:2017/07/17(月) 23:36:33.29 ID:m1on3BvOo
>>859
「むっ! これしきのことで、落としたり、しません……!」

バケツを運んでいる最中に声をかけられ、つんのめるプリシラ。
なんとか体制を立て直して、頬を膨らませながらソーマタージをキッと(かわいらしく)睨みつける。

「もう、酷いですっ! ぷんぷんですよ!」

と、謎の怒りアピールを見せながら、わずかに眉をしかめる。

(俺の苦手なタイプだ。実力はありそうだが、友好的な……オトモダチになるには、いささか複雑な精神構造をしていそうだしな)

>>857
「先輩っ、あまり遠くへは行かないでくださいね! 暗い中でお一人なんて、危ないですからっ」

立ち上がりはせず、言葉だけでひいらぎの彷徨を制そうとする。

「お酒まで入っちゃって……転んじゃわないか、心配ですっ」

>>858
(慣れてみればかわいい……かわいい? 物だな、うん)

手伝いのベティに礼を告げながら、一通りの水くみを終える。
アキレスには謙遜の言葉を返したものの、内心では品定め(?)に忙しいようだ。

(基本的には女性に好意的なタイプの男だな……御しやすいと言えるが、面倒事に発展しうる。慎重に接触しなければ……)

「あっ! 私、お料理できますっ!」

ロイの言葉に反射的に手を挙げる。
元来一人暮らしで料理はそこそこの腕前であったが、この姿になってからは一層励むようになった。

(料理のできる女はまず好印象だろう! ククク、ひれ伏せ愚民共……)

とはいえ、このような野ざらしの環境での調理は流石に初めてである。
調理道具……まな板ほどの大きさの平たい石。サバイバル用の小さなナイフ。以上。

「えーと……とうもろこし粉で平たいパンでも作ってみましょうか。そこに戻した野菜やお肉を挟んで……ちょっと味気ないかもしれませんけど。えへ」

悲しいかな、日頃の積み重ねはあってもアドリブには弱いようである。

862 :アキレス&ベティ&ロイ>521-522と>215と>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/17(月) 23:48:11.23 ID:mjKUNJS+0
>>859
―――ギィ!? ギィ!! ギィ!!
その言葉に驚愕 スッタカターと逃げ出して アキレスの背中に登った

アキレス「ソーマちゃんってばベティ苛めてサイテー」
などと言ってみるテスト アキレスは薪を持ってきたのでパンツを燃やされることはなさそうだ

>>860
ロイ「料理できん女に女子力があると思うなよ〜」
そっぽを向くひいらぎにお耳が痛くなりそうな正論をぶち当てるロイであった

>>861
ベティは人の言葉を理解しているようであるし 適当に撫でてやれば喜ぶだろう
食い物を少し恵んでやれば好感度も簡単にアップする かなりチョロイ

アキレスであるが 単純に可愛い女の子に弱いタイプの様だ 実際ちょっと褒めてやれば簡単に顔を赤くして上機嫌になっている

ロイ「あぁ…スマン 調理器具なら…あるんだ」
出し忘れていた中華鍋やスキットルを取り出すロイ これで煮る 焼くもできるぞ!! 大変申し訳ありませんでした

アキレス「すごいなプリシラちゃんは 俺なんかちょっと具材炒めて終わりだもんなー」

>>全員対象
ロイ「それじゃチリコンカンとトルティーヤで済ませようかね ひいらぎはトウモロコシ粉を水でこねてくれ
   豆を水で戻しておくから チリコンカンはプリシラがメインで頑張ってくれ トマト缶はそこ 塩コショウはソーマタージのを使って 
   俺は何か甘い物を作っておく ソーマタージは・・・」

とあたりに目を向け 小声になり

ロイ「トルティーヤを焼く作業と 向こうに見える不届きものを成敗するの どっちがいい?」
近場に気配 一行のごはんを狙っているのか コボルトが数匹 息をひそめてこちらを窺っているようだ
863 :ひいらぎ [sage]:2017/07/18(火) 00:00:46.31 ID:WakutwhDO
>>862
…う、うるさい!!!!べべべ別に今更女子力なんぞ必要とはしとらんわ!!!

【ロイ氏の放った痛恨の一撃()は少女のハートをこれでもかと言う位えぐったらしく、顔を真っ赤にして激しく反論する少女】

【さてロイ氏からの指示を受けてお手伝い()する事になった少女は任せろと言わんばかりに腕捲りをし、言われた通りにこねはじめる】

そうだ〜嬉しいんだ食べる喜び〜♪
【何か聞いた事があるっぽい歌を機嫌良さそうに口ずさみつつ楽しそうにこねる】
864 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/18(火) 00:03:50.50 ID:uOM/obbu0
>>861
「偉いぞ。転びそうになると腕千切れそうな気持ちになるんだよね。えぇっと……」
【彼女(彼)の内心には気づかず、手を叩いてからかおうと思ったが、考えたら名前を知らない。ロイ達とは知り合いのようだが、自分とは初対面だ】


「人に名前を聞く前に自分の……とか言ってくる奴、ワイバーンの次に嫌いだから先に名乗ってやるよ。
 ソーマタージだ。気軽にソーマタージ様って呼んでいいよ」
【乱れた長髪をそのまま纏めたかの様なポニーテールを揺らし、真っ当な理性ある人のそれではない眼を向け、軽く挨拶】
【革手袋に覆われた片手を無造作に伸ばす。迂闊に握り返そうとすれば、サッと引いて握手もせず、何事もなかったかの様に元に戻るが】

【読みはある意味当たっている。腕は立つし、精神的に不安定なのでいつ爆発するかわからない爆弾の様な男だ。尤も、適当に接していれば勝手に馴れ馴れしくなるが】
「お互いにいい関係を築けるようになるのを祈ってるよ。具体的には、俺が怠けてる間に色々こなしてくれる関係」


>>862
「これは真面目な話だが、虫って燃えるのか?脂とかあるのか?」
【薪を受け取り、焚き火に投げ入れながらアキレスの方を見もせずに淡々と言うのであった】


「わぁい甘い物大好き。甘い豆はやめてくれよ、もう飽きた」
【ロイの言葉にわざとらしくはしゃぎ、続く小声に表情を変える。口元を僅かに上げる、獰猛な笑みに】

「トルティーヤを食べながら、不届き者を焼き殺す作業が良いな。
 行ってくるよ。甘い物用意して待ってろ。甘い豆出したら脚を食ってやる」
【首をコキリと鳴らすと、フードを被り刀を担いで近場の気配に向かうソーマタージ。適材適所というものか】
865 :プリシラ・パーネル@魔法少女 [sage saga]:2017/07/18(火) 00:11:44.97 ID:iLcJM2Zzo
>>864
「すみませんっ、こちらこそ名乗り遅れました。私はプリシラと言いますっ。よろしくお願いしますね、ソーマタージ様さん♪」

わかっているのかいないのか、差し出された手へ素直に握手を返そうとし、やはりいなされる。
彼女はその空いた手を今度は自分の腰に当て、「もーっ」とまた頬を膨らませた。

「いい関係……お友達っていうのは、お互いに……助け合うもの……なんです」

言葉の途中でブーメランが返ってきていることに気がついたのか、不明瞭に言い淀み目は逸れる。説得力の欠片もない。

「と、とにかくっ。こほん。ソーマタージさんが困っていたら私が助けますし、私が困っていたらソーマタージさんが助けてくださいね?」

>>862
「わっ、お料理道具あるんですね! これなら私頑張れちゃいますっ! 美味しいもの作ってみせるので……待っててくださいね、アキレスさん♪」

そう言って、ウインクをひとつ。
ウインクは万能である。本人が何も思っていなくても、受け取る側が好きなだけ拡大解釈できるのだから。

「そうですねえ、じゃあ待ち時間でまずひき肉代わりの塩漬け肉を……」

と、つられてプリシラも押し黙る。
彼女は越境者としての経験は浅く、戦場の感覚には未だ不慣れである。
ロイに言われるまで周囲の気配に気づいていなかったようだ。

「……私も、先にそちらのお手伝いをしましょうか?」

近くに放置……もとい置いておいたステッキを何気なく手繰り寄せる。
866 :アキレス&ベティ&ロイ>521-522と>215と>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/18(火) 00:27:54.26 ID:lkXb9+vb0
>>863
ロイ「・・・いらないのか?」
ひいらぎを見て言う

ロイ「・・・いらないんだな?」
確認の為もう一度

ロイ「本当に要らないんだな?」
しつこいようだがもう一度

ロイ「スタイルが貧相なイムカとか同情もできんぞ?」
この言葉にどう反論するだろうか?

ロイ「耳たぶほどの硬さになったらOKだ アキレス そっちで焼いてくれ」
アキレス「おっけーい」

>>864
アキレス「・・・どうだろ?」
―――ギィ!?
アキレス「試さないから怯えないの」

そんな寸劇があった後

ロイ「それじゃ行ってらっしゃい しかし甘い豆に何のうらみがあるんだあいつは」
と首をかしげるロイであった

コボルトとの戦いであるが・・・判定が必要な強さではなかった

>>865
アキレス「おk いくらでも待っちゃう♪」
実に乗せられやすいアキレス君 それを見たロイは苦笑したという

ロイ「ん? ソーマ1人で対処できないヤツなら 今頃飯にしようなんて言ってないよ
   あいつは言動が変で喧嘩っ早いし 風呂にも入らんが 背中を預けるに足る男だよ」

はっはっはと笑って見せ さっさと作ってしまおうと料理を促すのであった

>>全員対象
ロイ「よし さっき向こうでヤマモモを見つけたんだ こいつを使って・・・」
瓶詰バターとスキムミルクと小麦粉を併せてよく混ぜ スキレットにヤマモモを並べて砂糖で煮る

その後スキレットに生地を流し込み蓋をして 焼いた石を上に乗せて蒸し焼きにすれば

ロイ「ピーチコブラーだ といってもヤマモモは厳密にいうと桃じゃないらしいがな」
とまれ飯は出来た デザートもできた

ロイ「飯にしよう 夜は交代で寝ずの番だ 順番は食いながら決めるか」
こうしてささやかな宴が始まった・・・・・

//〆!!
867 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/18(火) 00:41:31.46 ID:uOM/obbu0
>>865
「俺含むみんなが元気に過ごすだけでハッピーだろ?それってつまり、お互い助け合ってる事にならないか?」
【妄言を吐き、「冗談だ」と軽く笑う。笑いの基準はこの男自身にもよくわかっていない】

「ああ、まあヨロシク。予め言っておくが、魔法とか魔術に関しては力になれないから、そういうのは他をあたりな」
【鞘に収められた刀を担ぎ、指を交差させる無駄に器用なピースを向けると、気配のする方へフラフラと向かうのであった】

>>866
「お待た〜?甘い匂いがするぞ。えづくじゃあないか」
【ロイがデザートを作り終える頃、人の頭はどのサイズの袋を片手に、血塗れの姿となって戻ってくるソーマタージ】
【ゴキゲンに呟くと、肩に乗った肉片を払った血に濡れた手を伸ばす。不衛生!】

「しまった、『肩に獣人の肉片がついてるよ』って出会いの始まるパターンだったか?
 街に着くまでのおやつも採ってきた。欲しけりゃ後で分けてやるよ」
【不自然に腹や手脚の肉を切り取られたコボルトの骸と、湿って膨らんだ袋。つまりはまあそういう事だ】
【かくして夜は更けていった…】

//乙ありでっす
868 :ひいらぎ [sage]:2017/07/18(火) 00:45:00.02 ID:WakutwhDO
>>866
い、いむいむはあの圧倒的な女子力(物理)があれば問題ないじゃろ別に!!!

【強力な追撃()を受けて言うに事欠いた少女はまるで見当外れの反撃を試みるが、少女のHP()はすでに0である】

【さて料理も終わり目の前に並べられるご馳走の数々をヨダレをたらして見る】

【自分の分を分けられたなら凄い勢いで頬張り満面の笑みを浮かべる少女】

【尚、先ほどの仕返しにロイ氏の分の食事にこっそりと虫の死骸を放り込んでいたみたいだがロイ氏が気付いたかどうかは本人のみぞ知るところだろう】

/死めどれーおつですた!
869 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/19(水) 22:29:36.37 ID:nf1DGg0M0
>>389参照、オーク達が覇権を握った世界

文字通り、この世界の覇者はオークである
といっても今の彼等は多くの場合とややイメージが異なり、平和的かつ文化的な生活を営んでいるのだ
一同はこの中規模な町を、邪悪なるニンゲン供の襲撃から助けた恩により拠点として活動しているのである

「……とはいえ、矢張り猜疑の視線を感じない訳ではございませんね」

随分と背の高いテーブルと椅子、どでかいグラスやジョッキに皿に料理
3mクラスがゴロゴロしているガタイのオーク基準なのだ、その辺は仕方あるまい
周囲にはもちろんオークの面々、冒険者の姿もあった

現在は町長をはじめとするオーク達の好意で、無料で宿泊や飲み食いしている訳なのだが矢張り今一つ居心地がよろしくない
そこで荒事の幾つかでも片付け、それに報いようと言うのだ
つまりこれは町にひとつだけある、冒険者ギルド兼酒場での一コマである

「……とはいえ……どうにも余り」

良さげな依頼が無く、どうしたモノかと取り敢えず食事に在り付く一同
そんな食卓に落ちる影、見上げれば4mに近いオークの中でもデッカいのが一同を見下していた

「……?、……??……、」

圧倒されドギマギと助けを求めるように一同を見回す半人
デッカいのが口を開いた

『ねぇ、あんた達、良いニンゲンなんだろ?』
『なぁ、頼むよ、オイラのねーちゃんを助けてよ!』

見た目とのギャップがある口調、どうやらまだこのガタイで子供らしい
因みに声はめっちゃ野太くていい声であった
870 :ひいらぎ [sage]:2017/07/19(水) 22:43:33.82 ID:HdBQYQsDO
>>869
【大きな皿に盛られた料理等を次々と胃袋の中に流し込んでいくのは見た目10歳位に見えそうな黒髪ロングの少女】

【その身体にどうやったらその量が入るのかと聞きたくなるような10皿20皿なんのそのな少女は食べながら口を開く】

…わしは人間ではないし半人殿も「厳密には」違うが…まぁ細かい事は抜きにしてここは受けておかないと越境者の名がすたるって物じゃろ! 少なくともわしは受ける気満々じゃ!!!

【食べながら巨大なオークとの会話を聞いていた少女が口をはさむ】
871 :アキレス&ベティ&ロイ>521-522と>215と>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/19(水) 22:48:29.98 ID:d8v9Znpl0
>>869
身の丈3mと少し 筋骨隆々の体に刻まれた幾多の傷跡
簡素な麻のズボンとボロボロの外套 そして龍の骨で出来た大剣
彼は人間ではない 名は捨てた 今の彼は種族名を表す 『ギガース』

人からすれば常識外の大きさの彼であるが 同じく規格外のオーク達との生活は中々に快適だった
やはり自分は人の世でクラスにはデカすぎるのだ 小さすぎるテーブルも無く ちょうどいい大きさのジョッキ

それに肩を並べられる相手というのは まるで故郷にいるような心地よさであった
故郷・・・すでに追放された身であるが なつかしさは変わらない

と 自分でさえ見上げるほどのオークが参上
何事かと思えば

「・・・・・・・」
野太い声だというのに子供らしい
そのギャップには顔に出さ・・・びみょい顔で立ちすくむのみ

「・・・・・・・」
どうするんだ? と一行を見やる 仲間の判断に任せよう
872 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/19(水) 22:54:57.86 ID:nf1DGg0M0
>>870-871
『……なぁんだ、じゃあ、そもそもニンゲンじゃないのばっかりだ!』

ひいらぎの言葉に満面の笑みの少年(?)
そして半人はひいらぎに同調し、ギガースに視線を向けた
何よりも雄弁に語るその瞳の言葉を察するのは容易であろう
少年(?)の用意出来る報酬などたかが知れている
しかしそれでもそれから4時間後、一同は鬱蒼とした森の中に居た

「この森は、オークの領土とニンゲンの領土の境目に辺るポイントで」
「良質な樹木や薬草が採れると言いますが、オーク達は滅多に立ち入らないという事です」
「……あの少年(?)のお姉様が、お祖母様の病気の薬となる薬草を採りに出掛けもう3日戻らないというのは……」

心配ですね、と半人
沈痛な状態の面であるのは、情報を知れば知る程最悪の状態を想定してしまっているが故だ
この世界のニンゲンはオークを目の敵にしている上に、狡猾で残忍で、暴力的な魔法に優れている

さて、一同は森を進む
木の葉の合間から射し込む光が頼りなくなって来た辺りで変化が起きた
先ず、森の小鳥や小動物達が黙る
次いで、周囲の木の葉が静かに揺れる音
そして気配、前方扇状から殺到する視線と殺意、滲み出る魔力!

→数瞬の後、前方に身を隠したニンゲン供から一同へ黒い炎の魔法が放たれるであろう
これは森の木々を焼く事なく、生物の肉のみを焦熱させる負の炎である
気配、魔力、そして殺気に対する探知能力の如何により、逆に先制攻撃の好機でもあった!
873 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/19(水) 23:06:17.08 ID:d8v9Znpl0
>>872
相手は子供(強弁)とのことである
仕事料は安操舵と思ったが まぁ何やかんやで仕事を受けることになった

鬱蒼と茂る森を進む中 小鳥たちの沈黙 本能の叫び
担いでいた巨人刀を振りかざし 黒い焔を睨む

『ッ!!』
一行の前に躍り出て 巨人刀で炎のガードを試みる
強靭でしなやかな竜の骨で防げるものかどうか

そして防御の成否にかかわらず視線を動かし 身を隠す人間の姿を視界に収めんとする
874 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/19(水) 23:22:13.91 ID:nf1DGg0M0
>>873
『kyuaaaっ!?』

竜の死後、尚も強健たる剛剣の横腹
それに拒まれた黒い炎は四散、生物の肉を焼く為のみの効力を持つそれを防ぐには相性が良い!

『……シィネェヤァーー!!!』

そして索敵を行えば、植物を磨り潰した汁を全身に塗り着けたニンゲンが3人
ギリースーツめいた木の葉の外套を被っているのが見えるであろう
内の一人が片手にハンドチョッパーを構えながらギガースへ向けて突撃!
開いた腕で黒い炎の魔法を連射しながらの迫るのであった!

875 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/19(水) 23:35:18.63 ID:d8v9Znpl0
>>874
見つけた 敵は三人 森の中で効果を発揮する迷彩を施し 魔法で先制攻撃をする
なるほど 本気で殺しに来ているようだ

「・・・・ッ!!!!!!!!」
ウォークライ 自らの存在を誇示する雄叫び

巨人刀を構えチョッパーを振りかざす人間にと相対する

刀を振り回し 飛び来る炎を切り裂き 人間めがけて刀を振り下ろす
鋭利な刃と 長重なる質量を持った一撃が 人間めがけて振り下ろされる
876 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/19(水) 23:50:05.06 ID:nf1DGg0M0
>>875
『gyaaaaaっ!?』
『……!!』

森を揺るがすギガースの大咆哮
それはしばらく木々の合間を縫ってこだま、残響していた
最後の響きを迎えるよりもずっと早く、竜の骨の剣の斬風が巻き起こり炎が弾けた

『シッ!!』

必殺の間合い、ほぼ同時に構える両者
それでもギガースの重斬撃の方がずっと速く振り下ろされる結果となり、

『……ンダァァァ……!』

力なくチョッパーを横に振るう
その重量に引っ張られてつんのめり、肩から下ろされた部位がずるりと別れてふたつになって倒れるニンゲン

『……uaaaaaa……!』

もう一つの悲鳴、半人が深々と赤刃をニンゲンの胸に突き立てていた
残りの一人はいつの間にか逃走している、気配も皆無だ、逃げ足が早い

「……ふぅっ」
「……さて、捜索を続けないと……」

この周辺はこのニンゲン達の狩場であったのだろうか
だとすれば矢張り良い状況ではないなと半人
877 :長剣ギガース>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/19(水) 23:59:04.58 ID:d8v9Znpl0
>>876
1人倒した もう1人はタェンティースが
最後の1人の気配がない

「・・・・・・・・」
逃げたか いい判断だと小さく数度頷く

探索を続けようと提案するタェンティース その前に人間の持ち物を探る
この死体が一体誰なのか それを特定できるような持ち物がないか?

それが終わったら探索を続けるだろう

『敵ノ数ガ不明ダ・・・用心シロ・・・』
もしかしたら後詰めがいるかもしれない 注意を促す
878 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/20(木) 00:09:25.54 ID:Rux4A3ub0
>>877
ニンゲンの亡骸を漁れば出て来るのは干し肉やオークの太い骨を加工した水筒
それと狩猟用の石ナイフ、毒々しい色の草や木の実
更に子供のオークの頭を乾燥させた呪物が発見出来るが、これは作るのに時間もかかるし今回の捜索対象のモノではなさそうだ
→ニンゲン2人の所持品は似たり寄ったりであり、大した収穫はなさそうだ

「えぇ……ん?」
「……何か来る……でも、敵じゃなさそう……?」

『あ……あんた達』
『……町長の言ってたニンゲンだろ? 森ニンゲン達を退治してくれたんだね?』

ガサゴソと派手に木々を掻き分けやって来たのは半人の所見通りオークの娘
少年(?)の姉であろう彼女は、背こそ3m近いが他所世界で言うデミヒューマンタイプでありほっそりとしていた
顔も牙こそあれどニンゲン基準でも美人と言える整ったモノ
脚を怪我したのだろうか引きずりながら一同の元へとやって来る

『……アタシを探しに来てくれたって? ……ごめんよ、迷惑をかけてしまった』

諸々を説明すれば萎れて、しかしお目当の薬草はたんまりと手に入れているのだと言う
採取の途中、3人組に襲われ逃げて隠れていたのだが、ギガースの咆哮とニンゲンの悲鳴を聞き様子を見に来たらしい

「……先程逃げたのが仲間を呼ぶかもしれません」

急ぎ町へ戻りましょう、と半人がオーク娘とギガースの方を振り向けば

『……助かったよ……なに、良い男じゃないか』
『怪我しちゃっててさ、上手く歩けないんだ……背負って貰えると……って、あれぇっ!?』

「……何してるんですか、早く行きますよ!」

何やらギガースへと擦り寄るオーク娘
眉間にしわを寄せて半人、無理矢理彼女を担げば何故かギガースに対してちょっと不機嫌そうに告げて走り出すのであった、フクザツ!

//この辺で〆っ、ありがとうなのでしたっ
879 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/20(木) 22:42:03.98 ID:1dPkPnhOo
【どっかの海!!】

 前回までのあらすじ!!

 何か煩悩全開な巨大イカに天誅を下したα-12とゆかいな仲間達は、
 当然のように海水浴(討伐とどっちがメインだ?いうまでもあるまい!)をおっぱじめるのだった!!

 −−−−−−−−−−

「デスデス」

 シュゴーっとガスマスクに麦藁帽子。
 そして水色のタンキニ(タンクトップ+ビギニ)の水着という奇天烈な格好をしているのはα-12。
 カノッサ機関に属するクローントルーパーである。

【サンサンと無遠慮に地上を照らす太陽!】
【文明に汚染されていない透明度がめっちゃ高い海!】
【そして、討伐を聞きつけて早速やってきた海水浴+ナンパ目当ての他種族!】
【ついでに神速の勢いで設営された海の家!】

「うはー!!めっちゃしょっぱいデス!塩でもぶちまけているデスか?」

 海のしょっぱさになんかテンション高い(コイツいつも高いが)なα-12。
 そう、彼女の拠点ワールドであるスプロールでは海水浴など出来たものではない。汚染されているためだ!
 ゆえに何か新鮮なアレがあるらしいアレが。
880 :タェンティース・イルム [saga]:2017/07/20(木) 22:56:35.08 ID:Rux4A3ub0
>>879
「……絶好の海水浴日和ですね」

手で陽射しを遮り微笑む半人
藍色のレオタード水着……正しくは彼女の生まれ故郷から愛用しているバトルスーツなのだが……姿だ
装具は流石に身に付けていない

『……はいはーい、大切な手荷物きちーんと預かりますよー』
『浮き輪に水鉄砲、謎の浮きシャチもあるからねー買った買ったー』

海の家で呼び込む七八、彼女はこの場で遊ぶよりも稼ぐ事を選んだのであった

「こんな時くらい、マスクを取ればいいのに……」

海テンションのトゥエルブの背後から近寄りガバチョとマスクを奪わんと
こう見えて半人も矢張りアレだ、海テンションなのだ
881 :アキレス&ベティ&ロイ&長剣ギガース>521-522と>215と>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/20(木) 23:03:56.06 ID:C1cVeTwH0
>>879
あっという間に柱が立ち そうこうしているうちに屋根が駆けられ すのこは壁代わり
ベンチとテーブルが並び 調理器具とガスボンベと食材が持ち込まれ

ロイ「へいらっさい」
嗚呼素晴らしき海の家爆誕 赤いアロハシャツにカーキー色のハーフパンツ姿のロイが一足遅れで参上し
早速商売を始め

アキレス「討伐が終わったと聞いて!!」
―――ギィ!!

ナンパ野郎そのT水着姿でが砂を巻き上げやってきて

ギガース「・・・・・・・・・・」
麻の長ズボンとくたびれた外套いうバカンス感皆無なギガースは砂浜で瞑想なんぞやっています

アキレス「・・・お前はガスマスクのどこから海水口に入れてるんだ?」
と 素朴な疑問を呈するアキレス

―――ギィ♪
ベティちゃんは元気に波と戯れていた 愉しいってさ よかったね
882 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/20(木) 23:13:25.08 ID:1dPkPnhOo
>>880

「ああ、α-12のあんでんてぃてぃが!」

 ガバチョとガスマスクを剥がれるα-12。
 マスクの下にあるのはやや幼めな造型のそっくりさんである。

「………」

 そしてマスクを取られたときにはぢめて気付いたある状況…

「ぎゃあああ!!まぶしーデス!おめめが!!」

 α-12悶絶!ナムアミダブツ!常に重金属酸性雨が降り注ぎ万年曇り空な所にいたα-12の裸眼は、
 お日様のカンカン照りに対して耐性がほとんどなかったのだ!

【砂浜にゴロンゴロン!この奇行奇天烈にα-12とタェンティースに声かけしようとしたナンパ男は速やかに離脱!】

「デス?何か今、女子力が下がった気がしたデス」

 タェンティースのモチモチほっぺをうにょーんと引っ張りながら(りべんじ!)、
 珍妙なことをのたまうα-12である!

【なお、海の家やらかしている七八にはさっそくナンパ男衆の粉かけ!あしらい方により女子力が評価されるであろう!
 少なくとも、アッパーカットで天高くぶっ飛ばすものではないはず。たぶん。めいびー】

>>881

「わうん!」

 ロイが焼いていたとうもろこしをチョッパってテッテケテーと駆けるあほ犬がいたり、

「………」
「………」

 ギガースを見て、筋骨隆々でオイルを身体に塗りたくったのマッシブマンたちが
 何かを刺激されたのか負けてたまるかとポージングを始めたり(一帯の温度が急上昇!)

「デス〜〜〜〜!」

 悶絶しているトンチキに声かけした勇気あるナンパ男がいたり、

「デス?それは乙女()の秘密です!」

【ガスマスクは謎がおおい!】

≪0001111010101≫

 なお、ベティちゃんの良く焼けた甲羅で何かイカ肉を焼き始めているサーボスカル。スゴイシツレイ!
883 :タェンティース・イルム [saga]:2017/07/20(木) 23:24:24.63 ID:Rux4A3ub0
>>881
「こちらで、一緒に泳ぎませんか? 偶には息抜きも必要でしょうし……」

波と戯れながらギガースに声を掛ける半人
彼が泳げるのかはぶっちゃけ未知であるが

>>882
「……」
「……取り敢えず、どうぞ」

すちゃ、と差し出すのは星型レンズのサングラス
トンチキなセンスの塊だがまぁ、ガスマスクよりはマシだろう
相変わらずよぉく伸びるほっぺたがやわっこいのであった

『え、私ー?』
『……お仕事あるからなぁ、ノルマあるからなぁ、買ってくれたら早く上がれるかもなぁ……?』

七八のナンパ男に対する行動は実に非情であった
しかもそれが渾身の上目遣い演技と共に放たれるのだ、溜まったものではない
尚、売り子に有りがちな菖蒲色のビキニの上に薄手のTシャツという卑劣極まりない出で立ちであるのもそれを助長している
884 :アキレス&ベティ&ロイ&長剣ギガース>521-522と>215と>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/20(木) 23:30:56.99 ID:C1cVeTwH0
>>882
ロイ「あ゛!! テメェあほ犬!!」
なんという様式美 ロイはウルリックを追いかけ始めた!!
まぁしばらく追いかけっこした後 捕まらずに戻ってくる羽目になるでしょうがね!!

ギガース「・・・・・?」
さざ波の心地いい音の中 深く瞑想していたギガースであるが
なんか騒がしいので辺りを見回し

ギガース「・・・・・・」
なんかよくわからないことになっていました? なにその動き 威嚇? 威嚇なの?

喧しそうなので場所を移動しましょう ドッコイショと立ち上がり やや強張った体に力を入れる

・・・その背中に鬼の形相が浮かび上がる!!

アキレス「お前のどこが乙女だ」
呆れつつα-12にサングラスをかけてやる

アキレス「あぁやめておけ こいつトンチキだし…バストがアレだから」
ついでに勇敢なるナンパ野郎が致命傷を負う前に忠告してやるのであった

―――ギィ!? ギィギィ!!
そしてベティちゃんは甲殻の上に美味そうな臭いを嗅ぎつけ 思わず体を揺する ぽとりと落ちたイカ肉

―――ギィ♪
それをおいしく頂きだした シツレイ? イカ肉ゲットしたからノーカン

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ついでにスプロール カノッサ・テクノロジー

鈴虫「買って来たぞ」
大量の荷物を手に鈴虫がとある部屋のドアを足で開ける

テーブルの上に広げたのはチャイナデリバリーだったりハンバーガーだったり宅配ピザだったり
速い話がジャンクフード

鈴虫「鬼の居ぬ間に洗濯ならぬジャンクフード食いってか?」
何処ぞの貧乏舌は口うるさい秘書がバカンスを楽しんでいる間に好物を頂いているようです

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

>>883
前回の戦いで水平線にポイッチョされても戻ってきたので 泳げることは泳げるのでしょう
だが何やらワセリン臭いメンズに取り囲まれて困っているようだ

ギガース「・・・・・・・」
どうしよう と言わんばかりの視線 ちなみに彼もまた 意図せずポージングなうな様子
背中に鬼の形相が浮かんでいます
885 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/20(木) 23:31:01.75 ID:1dPkPnhOo
>>883

「これは中々のセンスデス。ありがたく受け取ってやるデス」

 スチャっと星型サングラスを装着。
 実はこのシリーズは全体的にセンスがアレなのだろうか?

 −−−−−−−−−

「ギャラエ博士。弁明があるなら聞こう」

 カノッサ機関のどっかで行われている量産型クローン兵器素体のトンチキ疑惑査問会!
 ナムアミダブツ!なんかとてもアホな事柄のスケープゴートにされようとしている!キャリア的ピンチ!

【なお、画面一杯に表示されているのはα-12のゲロゲロ動画でゲロインやらかした一部始終】

 −−−−−−−−

「………」

 そしてタェンティースとスイカを買おうとして目撃した七八に卑劣で非情なアレ
886 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/20(木) 23:32:12.68 ID:1dPkPnhOo
>>885続き

「…あれが女子力。おそるべきニンジャデス」

 利益をしっぽり確保しつつ、男にはエテ勝手な妄想を与えている。
 ぱーへくとなあしらい方にα-12も思わずメモメモである!
887 :タェンティース・イルム [saga]:2017/07/20(木) 23:40:02.96 ID:Rux4A3ub0
>>884
「……」

マッチョメンズと囲まれるギガース
半人的にドリームな光景に鼻血を噴き出しそうになるのを堪えつつ何処から取り出したのかカメラを連写連写連写
→どうにもこのポンコツ、筋肉フェチのきらいがある

「……、じゃ、じゃなかった」

ほらほら行きましょう行きましょう、と手を取りさざ波の中へと誘うのであった

>>885
「似合いますね」

うんうんとご満悦、アレだ

〜〜〜

「あら」
「あらあらあら、大変ですねー」
「まぁほら、無理な改良が祟ったって感じじゃないですかぁ?」
「いいじゃないですかこのくらい、ほら、数値は出してる訳ですしー?」

ハート型レンズのサングラスをズラして画面を見て苦笑するのであった

〜〜〜

そんなこんなで七八の売り上げはうなぎ登りなのだ、汚いな流石忍者汚い

『ちぇー、もっと品物用意しとけばよかっなぁ……』
888 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/20(木) 23:43:59.41 ID:1dPkPnhOo
>>884

「わうんわうん!(貴様の短足で拙者においつけるわけがなし)」

 テッテケテーと逃げていたところに、

「老師、相変わらずだな」

 エスニックな赤のビギニにパレオという姿(スタイルも相まってなんたる高嶺の花か!なお中身は不問とする)の
 何かすっごく偉そうな軍人っぽい女性が擦れ違い様にムンズとあほ犬の尻尾を捕まえてロイのほうにポイー。

「わう〜〜〜(お嬢!裏切ったな!)」

 恨み節、まあロイにオシオキされることが確定であろう。ナムサン!

 −−−−−−−

「負けた。なんたる芸術的キンニクか!」

 鬼が浮かんだ瞬間、完璧なヒッティングマッスルに完全敗北を喫したマッチョマン達は
 己の未熟さに滂沱の涙を流した!何かの勝敗が決したのだ!!

 −−−−−−−−

「デスデス」

 星型サングラスをかけなおしたα-12はアキレスが寄越したフツーのサングラスを見た瞬間、

「ぷぷっ…らくがき=サンらしいセンスデス」

 なんか鼻で笑いやがった!スゴクシツレイ!!
 が、反撃とばかりにシツレイ返しをされた瞬間ぷりぷりと怒って、

「何言っているデスか!別に無いわけじゃあアリマセン!ちゃんと平均値はあるのデス!」

 ゆえにスタイルは問題はないはずだ。問題なさすぎるくらいに問題ない。うーむ。

「これでもちゃーんと秘書として美容健康はバッチリデス!」

 なお、休日は妖怪くっちゃ寝である。本当に気をつかってる人からすればぶん殴りたくなるくらいフリーダム。

 −−−−−

【カノッサ・テクノロジー社】

「すまないね。彼女は自分がアレなわりに私にはらしさ≠求めるから困ったものだよ」

 しかして、CEOが貧乏舌はやはり醜聞に類されるものなので致し方なし。
 高級ブルマンよりもしゃびしゃびコーヒーの方を愛するタイプなのだ。

【鈴虫へのお使いの報酬は、まっこと貴重な米の酒にスシである。スシ…ニンジャの完全栄養食!】

889 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/20(木) 23:49:31.99 ID:1dPkPnhOo
>>887

 〜〜〜〜〜

「しかしだね。ここの資料によれば――」

 よーするにカノッサで行われているのは責任のなすりつけあいだ。
 誰の責任かというより、誰がドロをおっかぶるか?である。
 あとは、政治力と知力、胆力次第であろう。

【なんで画面いっぱいにα-12。もっとも悪い例だからに他ならない】

 〜〜〜〜〜

>>887

 そんな女子力ばっちりな七八のところにやってきた、とんぽんコンビ。
 容姿は一定以上確保済みのはずなのに何故かナンパ男どもがやってこない。

「デスデス、にんたま=サン。スイカくださいデス。スイカ割りするデス」

 なお、タェンティースがすいか割りするとスイカが粉微塵になる気がするがキニシナイ!
890 :アキレス&ベティ&ロイ&長剣ギガース>521-522と>215と>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/20(木) 23:59:21.68 ID:C1cVeTwH0
>>887
カメラを連射するタェンティース それにはさすがのギガースも迷惑そうだ(いかにも蛮族チックであるが ギガースも元々はハイテクを駆使する戦士である)
メンズ掻き分け連れ出されるギガース さざ波の中に誘われるが

流石に3mの大男用の水着なんて用意されているわけもなく いつも穿いているズボンの裾をまくってみる
なお彼の慎重だと 常人が肩程浸かる深さでも足湯程度にしかならない

ギガース「・・・・・・?」
さて 連れ出されたはいいものの ここから一体何をするのでしょうか?
海で遊ぶという選択肢が存在しないギガース君 タェンティースに疑問符を投げかけるの図

>>888
ロイ「いやぁ悪いなイムカ」
いい笑顔でポイッチョされたウルリックをキャッチする

なお高嶺の花なイムカを狙わぬナンパ野郎はおらず 喧しいぐらいに男共が狙ってきているでしょう
無難な話しかけから無遠慮な初手おさわりまで数様々でしょうが はたして?

そしてウルリックであるが
なぜか用意されているボロウズ渾身の作である金属製の檻(何故そんなものがある? シラン)
そこに 収監されてしまうウルリック ギャグ空間故になぜかウルリックが全力を出しても壊れません

閉じ込めるだけかって? んなわきゃない

ロイ「さて 商売を続けなければ」
と 鉄板で焼き始めるのは 牛串である 肉厚なお肉が焼けるいい音が響き ロイ特性タレの焦げるいい香りがする
どうやっても壊れぬ檻の前で ぞんぶんにいい匂いをかがせられながらも その肉を頂くことができぬ状態 しかもジリジリと照り付ける太陽の下である

その破壊力はきっとスシ・トーチャリングにも匹敵するだろう

ロイ「お礼だ 飲んで行けよ」
とプラコップに注いだビールを進呈 どうぞ樽が枯れるまでお飲みください

―――――

そんなギガースはタェンティースにつれられてs何処ぞにつれていかれてしまいました まる

―――――

アキレス「されど平均値だろ」
残念 その旨はフツーであった

アキレス「そんな秘書のいないCEOは一体どうしているかなぁ?」

カノッサコーポではきっとジャンクフェスティバルでしょうね

アキレス「それよりもアレと圧倒的な差を見せつけられている状況について一言」
イムカを指さす ナンパ野郎に集られている状態である
891 :タェンティース・イルム [saga]:2017/07/21(金) 00:08:34.83 ID:LS0t+bQO0
>>889
〜〜〜〜

「えー?なんですかそれぇ」
「……うーん、今ひとつ数値に信憑性がなくないです?」
「それにほら、これとかこれとかぁ……」

手元のスマートデバイスを弄れば、その画面にトゥエルブの実戦時の大活躍シーンへと移行する

「ちゃーんと要求には答えているでしょう?」

ね、とデバイスを見せる為に最お偉いのオジサマに擦り寄るギャラエ
その所作は実に手慣れた感に溢れており、スカートの裾丈や口紅も彼に対して計算し尽くされているのである
つまりこの場の頭を籠絡すべく、ハナっから動いていた
→勝負より前から張り巡らされた蜘蛛糸蜘蛛糸蜘蛛糸!ちゃんと悪女も出来る!
尚サングラスは外した

〜〜〜〜

『スイカ? はい、冷えてるよ』
『うーん……半額でいいや、身内値引きね』

ずいっと差し出す大玉スイカ
ケチな七八にしては珍しくサービスだ、売れに売れてご機嫌がいいのだろう

>>890
「……こほん、失礼しました、我を忘れました」

はっ、と我に返り口端のヨダレを拭う。ダメだこいつ

「いいですか……はい、えいっ!」

またも何処から取り出したのかビーチボール
ぽんと軽くトスしてギガースの元へふわふわり
しかしちょっと動かなければ取れない場所だ、動こうとすれば波と砂に足を取られる
→足腰の修行になるんじゃないかな
892 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/21(金) 00:15:22.38 ID:SCXR8ilao
>>890

「老師もすっかり犬ころめいてしまった。精々教育してやれ」

 非情!ウルリック収監!そしてニク・トーチャリング!

「わうわうわう(だ〜せ〜!よ〜こ〜す〜の〜だ〜!)」

 これでワールドによっては神めいて崇められているのだから世の中は不条理である。

 −−−−−−−−−

「今日はα-12はオフなので考えないことにするデス」

 やや頭を抱えつつも、己の欲望を優先することにしたα-12。
 アレなアレから眼を逸らすって機能はとても重要である。

【そうして、ぱーへくとな容姿を有するイムカについてであったが】

「イヤーッ!!」

 鉄拳制裁!完全制圧!ナンパ男衆が概ね星となり海に着水した!見事な高度とコントロールだ!

「ナンデショウ?圧倒的戦力差は自覚できるのにビミョーにうらやましくないデス」

 ナムサン!!男前(プラス評価とは限らない!)なイムカのムーヴになんか嫉妬が湧いてこないフシギ!な、α-12であった!

>>891

「ヤッターデス!大玉感謝デス!」

 おっきなスイカを両手で持ち上げるとテッテケテーとタェンティースに見せに戻るα-12
 ようするに子供である。そして、おそるべきスイカ割りが幕を開くことになるのだろうが、
 どうなることやらであった!

//ではコノヘンデーノシ
893 :アキレス&ベティ&ロイ&長剣ギガース>521-522と>215と>500-501と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/21(金) 00:19:55.14 ID:czg5XLCZ0
>>891
ギガース「・・・・」
放られたボールを受け取ろうとして 脚に水の負荷がかかるのを覚える
なるほど 鍛錬か だがここでは浅い

ざぶざぶと深みに進み 腰程度 人ならば完全に頭まで埋まる程の場所まで入り

ギガース「・・・っ!!」
全力で投擲 なおボールの軽さと空気抵抗で大した威力は出ませんがね

そんなこんなで鍛錬と言う名の遊びは続くのであった・・・・・

>>892
アキレス「うまし・・・圧倒的うまし・・・!」
ついでに目の前で肉を食うアキレスも追加しておきましょう

ロイ「た〜まや〜」
イムカに追加のビールを注ぎながら ふっ飛ばされるナンパ男達を見上げるロイでしたとさ

//自分もノシ
894 :??? [sage saga]:2017/07/23(日) 22:30:12.38 ID:aMr+xtu/o
【狭間のスクラップヤード】

越境者たちの憩いの地であるスクラップヤードも、夜が更ければその賑わいは息を潜める。
月光がほのかに地面を照らし、風のそよめきだけが聞こえるような、そんな時刻。

「……」

スクラップヤードの片隅に設えられた墓所。
流浪の越境者たちが最後に行き着く場所に今、人影がひとつ、ひっそりと佇んでいる。

この場に越境者が居合わせたなら、即座に顔見知りでないことが分かるだろう。
気配察知に長けた者ならあるいは、その人影からは常人であるかも疑わしい、異質なものを感じ取れるか。

その何者かはしばしの間立ち尽くしたのち、何かを思い出したかのように自身の持ち物を物色しはじめた。
墓荒らしの類だろうか? 周囲の薄暗さからその行為の細部を見て取ることは難しいかもしれない。
895 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/23(日) 22:38:20.47 ID:i3nKxC3Z0
>>894
そこに近づいてくる気配を感じるだろう
短足のあごひげ男 革鎧に抜き身のハルバート

「ここに何の用だいミスター」
その言葉にはわずかだがハッキリと警戒の色が見えた

「夜更けに墓参りたぁ…中々乙な趣味をお持ちだな 墓荒らしかと勘繰りたくなる程度にはいい趣味だ」
ハルバートを担ぎ 立ち止まる 近接をするにはやや遠く 銃に頼るには近すぎる程度の距離

「理由離さないと攻撃しちゃうぞぅ」
小さく首を傾げ その人影がなぜここにいるのかを問うた
896 :??? [sage saga]:2017/07/23(日) 22:53:48.84 ID:aMr+xtu/o
>>895
「……!」

ロイの気配に気づき、その人影は静かに両腕を上げた。
敵意のないことを示すつもりらしい。
それから、緩慢な動きでロイを振り返る。

「……失敬。君は、この墓所の管理者だろうか」

その顔が月光に照らされ明らかになる。――真っ白だ。
頭頂部には毛の一本も無く、眼球が存在すべき場所にはふたつの暗い穴だけがあり、皮膚や、肉さえも無いようであった。
おそらく、この見目形をロイは見たことがあるだろう。すなわち、人骨――その頭部である。

「墓を荒らす意図は、無い。君に危害を加えるつもりも」

声はどうやら目の前の人物から聞こえてくるようだ。
発声器官があるのかも分からないが。
897 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/23(日) 23:07:00.88 ID:i3nKxC3Z0
>>896
「あぁ…違うが・・・アンタの行動が気になって後をつけてきたんだ」
そして振り向いた男・・・男?を見て

「…新規入居希望者?」
柄で自らの肩をトントンと叩いて今一度問うた
男?がアンデッドで 成仏しに来たのかと思ったのだ

「まぁ・・・いいや とりあえず聞かせてくんない? 俺は管理人じゃないかもしれないが 死霊術(ネクロマンシー)されても困るんだ」
898 :"収穫者"リーパー [sage saga]:2017/07/23(日) 23:22:44.02 ID:aMr+xtu/o
>>897
「死霊術……成程、その程度の知識があるなら話は早い」

彼は上げた両腕を、片腕はそのままに、もう片方の腕をジャケットの胸元にゆっくりと差し入れる。
そこから取り出されたのは、手のひらほどの大きさの瓶。中には淡く発光する"何か"が収められている。

「私は収穫者(リーパー)。境界を渡り、彷徨える魂をあるべき世界へ還す者」

リーパーと名乗った人物の足元の墓標から、瓶の中のものとよく似た物質がふわふわと浮かび上がってくる。

「ここに眠る彼らは、生来の世界と異なる場所で最期を迎えた者たちだろう。私は彼らの魂を収穫し、元の世界まで運ぶ。死霊術師とは対極の存在と思ってくれて構わない」
899 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/23(日) 23:35:19.00 ID:i3nKxC3Z0
>>898
「・・・なるほど “グリム”リーパーってことか」
合点がいった と言わんばかりに武器をしまう

「越境者になって長いが まさか越境する死神がいるとは思わなんだ やはり世界は広い
 あぁぜひ連れて行ってくれ せめて生まれた世界で眠らせてやってほしい」

自分の様な根なら兎も角 ここには故郷を目指し その道中で死んでいった者も数多く眠っていた
例え命果て魂となったとしても その彼岸は達成させてあげたいものだ

「あんたが死神なのはわかった そこに眠っている奴らのことを頼む・・・おっと その前に」
ちょっと待ってろ と来た道を戻り暫し 持ってきたのは酒瓶

それを墓にかけ

「これが本当に最後の別れだ 今宵旅立つ友に」
残った酒を一口煽り

「あんたも飲むか?」
と最後に残った酒を差し出した
900 :"収穫者"リーパー [sage saga]:2017/07/23(日) 23:51:45.51 ID:aMr+xtu/o
>>899
「……承知した」

リーパーの言葉に共鳴するかのように、いくつもの光る球――おそらく魂であろうそれらが現れ、彼の腰に付けられた小瓶に自ずから入っていく。

「酒、か。このような嗜好品は久しぶりだ。頂こう」

最後のひとつが瓶へ収められたのを見届けてから、リーパーは差し出された酒瓶を受け取り、一口に煽る。

「君は……いつか、どこかで私と――……いや、何でもない。それよりも、君の名前を教えてはもらえまいか」

微かに聞こえる程度の小さな声で独りごちた後、片手をロイに差し出す。握手のつもりらしい。
901 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/24(月) 00:02:25.68 ID:ay9Bh/3P0
>>900
「ロイ・ゴールドマン 根なし草の冒険者さ ところで何か言ったか?」
握手に応じる 前半のつぶやきは聞こえなかったようだ

「この墓には これからもたくさんの越境者が眠りにつくだろう 定期的に着てやってくれないか?
 俺も そのうちここで眠ることになるだろうからな」

魂が映り 空になった墓を 少し寂しそうに見つめるロイ

「ともあれ お仕事ご苦労さん」
とリーパーを労うのであった
902 :"収穫者"リーパー [sage saga]:2017/07/24(月) 00:16:21.31 ID:kj+Octxxo
>>901
「分かった。……収穫に際して、もしかすると君ら越境者に依頼をすることもあるかもしれない。私の独力ではどうにもならない時にな。
 何にせよ、この地にはまた訪れるだろう。その時は、よろしく頼む」

それでは、と別れの言葉を告げたリーパーは、次の瞬間にはもうその姿を消していた。
彼の立っていた場所には、空の酒瓶がひとつ、静かに佇むだけだった。

//今日はこの辺で。ありがとうございました
903 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/26(水) 22:22:05.25 ID:5MBhf3D60
【日本っぽい世界!!】
さて ベティという相棒ができてから 虫に対するコミュニケーション手段を手に入れたというか 好かれる体質になったというか
なんというか虫相手に外交手段を手に入れた男アキレス その能力はすさまじいものである

アキレス「いやぁ…ね? わかりますよ 一匹からここまで巣を大きくしたんですもん でてけーなんて言われたら怒りますってそりゃ
     でもね? もしもどかなきゃ巣もバラバラ みんなとっつかまって水責めにされることになりますぜ?」

この男が何を話しているか 順を追って説明しよう


止まり木同盟の宿 越境者たちの憩いの場にスズメバチが巣を作った
業者に頼むか 異能で焼き払うか 越境者たちが額を突き合わせているところにこの男が現れた
そして一切の防護服もなしに 砂糖水持参で巣のある場所に上って行ってしまったのだ

危険だやめろと騒ぐモブ越境者を振り切り そして今 上記の状態なのである
なおスズメバチはアキレスの体に多数止まっているが刺す様子もなく アキレスの持参した砂糖水をすすっている

アキレス「いやいや 破壊はしません ちょっと切り離して もうちょっと人間の手の届かない場所で再起を図るって感じってかね?
     そうそうそう 無碍にはしませんって …そっすか ありがとうございます!!」

なんか話がまとまったらしい なんと巣を家屋から切り離した!!
なのにスズメバチはあたりを飛んでいるだけで襲い掛かってくる様子はない

アキレス「ねぇ〜 これ下すの手伝って〜 落っことして壊したら殺されるから気を付けてね〜」
と 人の頭ほどの大きさのスズメバチの巣を掲げて 助けを求めた
904 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/07/26(水) 22:28:44.74 ID:0HEXHozt0
>>903
「えぇっ……」

ニアの、スズメバチに対しての印象は非常によろしくない
何故ならば彼女の短い人生の内の大半を過ごした世界においてそれは巨大でそして獰猛な捕食者であったのだ
故にドン引き! しかしまぁそれでも何やら話が付いたのを見れば

「……ニアも刺されないってんですよねぇっ……?」

それでも手伝いを買って出るくらいの気概はあるのであった
触腕をニョロリンと、キャッチしようと伸ばした
905 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/26(水) 22:40:33.09 ID:5MBhf3D60
>>904
「大丈夫だよ〜」
触腕が巣をキャッチした

「…たぶん」
最悪のタイミングでシャレにならない冗談を飛ばすアキレスの図

キャッチした巣についてくるスズメバチさんたち ニアの体にも止まってくるが ちょこきょこ動き出すだけで攻撃してくる様子はない
ただニアの耳にはあの獰猛で重厚な羽音が聞こえてくるが

「それじゃいこうか スズメバチ偵察隊の方から 向こうによさげな森があるみたい」

≪場面転換 森!!≫
うっそうと茂る森の中 ニアとアキレスとベティは進む

「あぁ向こうのほう この辺は人間来ないらしい」
と スズメバチのナビを頼りに進むアキレス

なお道中

「お勤めご苦労さん」
飴玉を地面に置く すぐそばにアリの巣があった

「ヒデェカブトムシもいたもんだな」
ハハハと談笑する視線の先にはカナブンがいた

「ごはんさっき食べたばかりだろ?」
―――ギィ!!

たしなめるように言う その先にはベティがいた

どう見ても不審者です 本当に(ry
906 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/07/26(水) 22:45:32.29 ID:0HEXHozt0
>>905
「うひぃ……うひぃ……」

カチコチとロボットめいた不自然な挙動で動くニア
苦手でなくとも怖い絵面だ、生き地獄さながらである

「や、やめて下さいってんですよぉ……」

シャレにならない冗談に対して半泣き、ギクシャクとアキレスに続くのであった

森!

「……」
「……アキレスっ、最近ランナーのお仕事忙しかったってんですねっ……」

この辺りになれば集るスズメバチ達にもやや慣れてきた
そんなこんなで虫達と仲良さげにトーキングするアキレスに、至極真っ当な評価を下せるのである
907 :アキレスベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/26(水) 22:59:39.67 ID:5MBhf3D60
>>906
「別に忙しくなかったよ 俺ランナーじゃなくてキャリアーだし」
可愛そうなものを見る目のニアに素で返すアキレス 意味が分かってねぇ

「そうそう その辺 ちょっと持ってて」
と近場の枝に巣を宛がい ダクトテープで固定 後はスズメバチさんが補修してくれるでしょう

「これでよし・・・いやぁどういたしまして」
作業終了 スズメバチはお礼を言っているらしいが どう見ても大量のスズメバチに集られているようにしか見えない

―――ギィ!!
そんな中ベティはアキレスのリュックからチーカマを一本引っこ抜いて差し出した
依頼料だってさ

「ウハハハハハ・・・くすぐったいくすぐったい ニアタンも混ざる?」
スズメバチまみれのアキレスからお誘いがありました
908 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/07/26(水) 23:06:54.64 ID:0HEXHozt0
>>907
「えっ、あっはいっ」

全くふつーな感じの返答が戻れば思わず釣られる格好となる
しかしてまぁ、良さげなポイントに着いたらしい

「……よい……しょっ、こんな感じってんですかねっ?」
「あ、どーもっ……」

巣の修繕が完了し、スズメバチ塗れのアキレスを横目にチーかまを受け取る
もしゃもしゃと食みながら、平然と虫達と会話する様子を改めて考えていた

「いえっ、絶対遠慮しときますってんですっ」
「……あー、でもベティとは前からだってんですもんねぇ……」

お誘いにキッパリとお断りを入れ、屈みこんでベティの甲羅を撫でる
なるほどベティとの意思の疎通は以前からだ、それがなんらかの影響で拡大し多種多様な虫との会話スキルへと変貌したのだろうか

「……ちなみに、あの蝶々はなんって言ってるか分かりますっ?」

指差す先にはひらひらと花に舞う鮮やかな蝶
909 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/26(水) 23:14:36.34 ID:5MBhf3D60
>>908
「え? 何々? あ ちょっとごめんみんな離れて」
顔を向けるが蜂で前が見えねぇだったので スズメバチさんには離れてもらいました

「なんか最近子供たちが数人この辺に来るんだって なんかしゃがみ込んで何かしてるらしいけど…」
何やら不穏なお言葉 蝶が羽ばたく そのあとを追うアキレスとベティ

そしてしばし移動し

「この辺だって さて何が…あっ(察し」
たどり着いた先 そこにはビニール袋が

中身? 大人の本ですが何か?

910 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/07/26(水) 23:18:52.77 ID:0HEXHozt0
>>909
「あ、ふつーに通じてますってんですねっ……」

言葉に従うスズメバチの群れ
改めてそれを実感するのであった

「ふーん……?」
「どれどれっ……んんっ……?」
「……、……処分しましょうってんですっ」

蝶々の言葉(?)と先導で辿り着いたそこにあったモノ
それを見れば一瞬ピクリと全身を震わせ、浅黒い肌を微かに紅潮させながらニョロリンと触腕を伸ばしてビニール袋ごと掴みしかるべき方法での処分を行うであろう
つまりは持って帰って焼却処分!
911 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/26(水) 23:30:33.00 ID:5MBhf3D60
>>910
「え 信じてなかったの?」
離れて新天地での生活を始めるスズメバチを見送り 逆にびっくりするアキレスである
通じてなかったら今頃家屋で刺されまくりです

とりあえずお礼として蝶に砂糖水を吸わせていると ニアがとんでもない残虐行為を発動!!

「まて!! 待ってくれニアタン!! 子供たちが必死の思いで手に入れた大人の本をそげな!! そげな扱いしたらあきまへん!!」
泥のついた大人の本 きっと神様がいい子にしていた子供たちのために恵んであげた幸運 それを燃やすなどとは

「それはアカン そぉぉぉれはアカン!! 人がやっていい所業じゃありまへん!! どぉぉか勘弁を!!ご慈悲を!!」

男と女の価値観の違いだろう(強弁
結局大人の本は燃やされてしまいました 子供たちは悲嘆にくれることでしょう

「ああ…鬼や 鬼がおる…」
燃やされる大人の本を悲しそうに見るアキレス

―――ギィ!!
そんなアキレスを無視してニアにおなかすいたーと鋏を振り上げるベティ
そろそろ日が暮れる お夕食の時間が迫っていた・・・
912 :ニア・シューペリオリティ【タイドメイカー】【マウト・フトゥーロ】E.月光.空色スカーフ [saga]:2017/07/26(水) 23:36:54.31 ID:0HEXHozt0
>>911
「いやぁっ……信じてはいましたってんですけどぉ……」
「……ねぇっ?」

そりゃあもう仕方ないのだ
こう見えてニア、口調こそあれだがタェンティースなどより余程常識人なのだから

「……キャラがブレてるってんですねぇ」
「でもこういうのはっ、青少年の健全なっ……健全ななんかこう、成長っ? とかに良くないってんですっ」

さて宿に帰って焼却処分、ふははよく燃えよるわよく燃えよるわ

「……うんっ、一仕事したらお腹が空いたってんですねっ」
「ここだとふつーに材料も揃いますしっ、パスタを作るってんですよぉっ」

ニアは現実基準世界であれば料理が得意である
お料理開始だと台所へ進むのであった
913 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/26(水) 23:49:35.59 ID:5MBhf3D60
>>912
「嗚呼…顔も名も知らぬ子供たちよ 非力な私を許してほしい」
燃える大人の本を前に静かに涙を流すアキレス

―――ギィ♪

そんなアホタレはほっといて ベティはパスタと聞いて嬉しそうに鋏を振り上げるのであった・・・

//〆
914 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/27(木) 22:00:35.66 ID:+tMi3Bcbo
「――という訳で、雑木林です!」

ここは現代世界に近しい世界の雑木林。
数時間前に日は沈み、辺りは闇に包まれ、プリシラの持つランタンの光が微かに周囲を照らすばかりだ。

夕暮れ時にプリシラと偶然遭遇した一行は、彼女の「キモダメシしましょう!」という突飛な提案に連れられ、しぶしぶ(あるいは喜々として)ここまでやってきた。
彼女はどうやら「キモダメシは夏の定番行事」とか「ドキドキワクワクな体験ができる」とか、奇妙な知識をどこからか仕入れたらしい。

「地元の人曰く、ここには怖い生き物が出るらしいんですよっ。
 もしその生き物が悪い子ならお仕置きできますし、キモダメシもできますし、一石二鳥の成果が得られるかも、です!」

無論、プリシラは肝試しのなんたるかを理解していない。
が、生来の性悪さが何かを感じ取ったのか、「ここで自分のか弱さを売り込むことで庇護欲を煽る」という狙いはあるようだ。

「薄暗いほうが雰囲気が出るらしいので、私のランタン以外の光源は出さないでくださいねっ。……何か質問ありますか?」」
915 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/27(木) 22:05:59.29 ID:/qyRvsRV0
>>914
「……暗いですね」

無機的な視覚補助をオフり、燐光が頼りなく世界の輪郭を照らし出す雑木林を行く半人
キモダメシとやらが何を意味しているのか、言葉は知っているが実際に体験するのは未知である

「怖い生き物……ふぅん」
「一応、霊体にも効力がありますので万一の時はお任せ下さい」

赤刃の鞘を軽く撫でた
相手が幽霊だろうとなんであろうと切り倒す気満々だ、容赦無し
916 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/27(木) 22:13:46.60 ID:THn6P3nU0
>>914
「これお土産ッス えぇちょっと今夜は俺たちの事刺さないでほしいなぁって
 お友達も連れてきてもらって全然大丈夫なんだ あッありがとうございます」

なんか虚空に向けて何か話している男・・・いや

彼の目の前にはものすごい蚊柱が渦巻いていた

アキレスが持っているのは モブ越境者(吸血鬼)が持っている輸血用パック
それを対価に交渉事をしているのです

「この辺のやぶ蚊は今夜は俺たちの事刺さないでくれるってさ」
事実 轟音と呼んで差し支えない羽音を立てて飛び交うやぶ蚊 その中に会ってアキレスも一行の虫刺されを起こした様子はない

「しっつもーん 悪い子が出たら光源増やしてもおk?」
と 男は呑気に挙手して質問するのであった
917 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2017/07/27(木) 22:17:45.79 ID:TGnwK/V60
>>914
「肝試し?誰から聞いた、そんなの」
【怪訝そうに眉をしかめながらも、興味を持って感じでついてきたソーマタージ】
【今更幽霊にビビることもない。むしろ、他人がビビるのを見たくてついてきた節がある】

「俺は別に構わないけど、お前平気なの?見た感じ、そういうの好きそうな雰囲気無いが…」
【内心ほくそ笑みながら、形だけでも気遣うフリ】


「え、本気?いや悪い子退治じゃなくて、その暗いところをわざわざ行くの」
【だが流石に、薄暗い道を頼りないランタン一つで行くというのには、疑問の声を上げる】
【何もなければいいのだが、こういった時に限って何かが起こるもの。なんとなく感じる嫌な予感に従い、問いかける】

【が、よくよく考えれば肝試しなどそんなモノだ。不服なようだが、なんだかんだ同意した】
「まあ俺は別にいいけど。いざとなったら光れるし」

「それじゃ行こうか。先頭と殿、どっちがいい?」
918 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/27(木) 22:32:19.19 ID:+tMi3Bcbo
>>915
「タェンティースさん、流石ですっ。頼りにしてますね♪」

ここぞとばかりにウインク、上目遣い、ボディタッチを駆使して自分を売り込み(?)にかかるプリシラ。

「でもでも、出てくるのが悪い子ばっかりじゃないかもですし……いきなり斬りかかるのはちょっと待ってほしいですっ」

と、さもそれらしいことを言っているが、本心は「自分が驚いて怖がるアピールをする前に切り飛ばしてくれるな」と考えているようだ。

>>916
「ヒエッ……」

あまりの密度の蚊柱に、さしものプリシラも動揺を隠しきれないようだ。
が、アキレスの交渉の内容を知ると、一転して笑顔を見せる。

「アキレスさん、ありがとうございますっ。……というか、虫さんとお話できるんですね……」

一瞬言葉に詰まるプリシラ。どうやらリアクションの仕方に戸惑ってしまったようだ。

(花やら動物なら「カワイイですね〜」で済ませられるんだが、虫となるとか弱い少女としては……ムム)

「……そうですね、キモダメシの雰囲気作りも大事ですけど、悪い子を懲らしめる方が優先ですしねっ」

>>917
「うーんと、確かパト……親切なお兄さんが教えてくれたような……」

後ろにロンが付きそうな言葉を出すのを辛うじてこらえる。

「こ、こ、怖いの平気ですもんっ。それに、皆さんがいるから、悪い子が出ても大丈夫かな〜なんて……」

ここでウインクをひとつ。しかしソーマタージに色目遣いは効かないことを思い出して、内心で少し後悔をするプリシラ。

(くっ、こんな露骨なアクションをすればからかわれること必至……俺としたことが)

「そ、それじゃあソーマタージさんは一番後ろで! 危なそうだったら、ピカーッと光っちゃってください!」

>>全員
しかし、ここはファンタジー世界などとは異なり、通常怪異の発生しえない世界。
もちろんプリシラが事前に仕込みなどを行っているわけでもない。故に、

「……何も起きませんね」

現在、一同はただただ蒸し暑い林の中をグルグルと歩き回っているだけの状態だ。
企画者であるプリシラは「キモダメシでは不思議な事が必ず起きるって聞いてたんですけど……」と誰に対するでもない文句を小声で垂れ流している。

「キモダメシって本当にこういうものなのか?」と疑念も湧き始めそうな頃合いに、進展がひとつあった。
一行の視界の先、ランタンの光が届かない林の向こう側に、ぼうっと光の玉がひとつ浮いて見える。

「あっ、あれはなんでしょう……?」

無論、今の立ち位置からでは目視はできない。
気配察知に優れている者であれば、遠くの光源の付近に生き物の気配を3,4つ感じ取ることが出来るだろう。
919 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/27(木) 22:35:52.85 ID:+tMi3Bcbo
>>918
//下から二行目、「今の立ち位置からでは"それ以上の情報は視認できない"」ですー。分かりづらくてスミマセン
920 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/27(木) 22:40:26.32 ID:/qyRvsRV0
>>916
「あの子(ニア)に聞きましたが……」

流石に目にすると、と苦笑
正常な反応であろう

>>917-918
「え、えぇっ……」

ソーマは何方かと言えば驚かす側だなぁなんて思いながらもプリシラの触れる体にぎこちなく微笑みながら返した
この手のコミニュケーションには不得手なのだ、半人はコミュ障の人見知りだからね仕方ないね

そんでもって?

「……蒸しますね、じっとりとして」
「……ん?」

ハート模様のハンカチでひたいの汗を拭う
ただ風が木々を揺らすのと、腐葉土を踏み締める音だけが静かに響いた
さて何事もなく時が進み、半人が何度目か腕時計をチェックした辺り
やや間がある辺りに浮かぶ妖光、咄嗟に赤刃の柄を握った
まだ抜刀せず、また無機的な索敵を行わないのはこのイベントがキモダメシであるという前提故である

「……何か、いませんか……?」

だが有機的な部分だけで、直感的な所だけでも前方の幾つかの存在を見抜く程度は叶った
921 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/27(木) 22:42:19.84 ID:THn6P3nU0
>>914
「これお土産ッス えぇちょっと今夜は俺たちの事刺さないでほしいなぁって
 お友達も連れてきてもらって全然大丈夫なんだ あッありがとうございます」

なんか虚空に向けて何か話している男・・・いや

彼の目の前にはものすごい蚊柱が渦巻いていた

アキレスが持っているのは モブ越境者(吸血鬼)が持っている輸血用パック
それを対価に交渉事をしているのです

「この辺のやぶ蚊は今夜は俺たちの事刺さないでくれるってさ」
事実 轟音と呼んで差し支えない羽音を立てて飛び交うやぶ蚊 その中に会ってアキレスも一行の虫刺されを起こした様子はない

「しっつもーん 悪い子が出たら光源増やしてもおk?」
と 男は呑気に挙手して質問するのであった
922 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2017/07/27(木) 22:46:47.68 ID:TGnwK/V60
>>918
「パト?…あぁ、アイツか…納得」
【耳聡く捉えたソーマタージの脳裏に浮かぶのは、オタク・アニメとか好きなとある越境者の知り合い(41)】
【誤解こそ生まれたが、プリシラの素性については全く怪しんでいないのであった】

「それも、ヤツに教えてもらったのか?…人付き合いは考えた方がいいぜ、マジで」
【ウィンクをされれば、神妙な顔で誤解を抱いたまま彼女の事を心配。これでいいのか】
【クドクドと小言を言い続けようとしたが、遮る様に殿に任命されてしまったのであった】


「何も起きないね」(しまった…コンニャクでも持ってくるんだった…)
【一人変な事を考えながら、相槌を返して辺りを見渡す。何もない】
【元々虫に刺されるなんてことはそうはないが、アキレスのおかげで不快な羽音を聞かずに済んでいる。それだけが掬いか】
「絵面は酷かったけどな。マジくるってた」

「え、何、変なものでも見つけた?」
【プリシラの言う方を見つめるが、ここからでは見えない。何かがいるという気配を朧気に感じるが、これが限界だ】
【鹿か野良猫かだろう。と鼻で笑いながら、腰の刀に手を乗せようとして───やめた】
「ある程度見て回ったが、この世界はエリュシオンでもスプロールでもねえ。そうそう変なものはいないさ」

【フラグじみた事を言い、「怖くなってきたか?」とからかう。ウザい】
923 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/27(木) 22:47:37.51 ID:THn6P3nU0
>>918
「こいつがいる時点で今更だろ?」
―――ギィ!!

と視線の先 そこにはベティがいた

〜そして肝試し!〜
「いないね〜」
―――Zzz

森の中を歩く一行 ベティはきレスの背中で寝息を立てていた

だが光源と気配を感じればお気楽表情は消え失せ 手の中に素早くリボルバー
もしもヤバイ奴らだったら先制攻撃を仕掛けられるよう注意を払う

//コピペまちがいの巻
924 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/27(木) 23:07:49.04 ID:+tMi3Bcbo
>>920
「ううっ、いるみたいですよぅ」

アピールチャンス! と言わんばかりにタェンティースの腕を掴み、プルプルと震えてみせる。

「鬼が出るか蛇が出るか……ってやつですね」

>>922
「え? えーと……はい、気をつけます……?」

パトロンの一人と知り合いだったのか、とこちらも妙な勘違いをしつつも、とりあえずソーマタージの言葉に頷いてみせる。
この男にも他者を心配する気持ちがあるのか、と感心さえしていた。

「ここここわくないですっ! 怖くないですってばぁ……」

自分では幽霊なぞ怖くないと思いこんでいたようだが、場の雰囲気に飲まれ、徐々に恐怖を感じ始めてきたようだ。
光が浮かんでいるだけなのに既に泣きそうな顔をしている。メンタルが貧弱な証拠だ。

「いざという時はお願いしますよお……」

>>923
「そういえばそうですね……」

自分の中でベティが虫というくくりから若干外れかけていたことを認識するプリシラ。
どうやらそれなり(?)に愛着がわき始めてきたようだ。

「ううっ、ちょっと怖いです……」

と、涙目になりながらアキレスを見上げるプリシラ。
本人はこれが演技なのかどうか判別がついていないようだ。その程度にはパニックになっている。

>>全員

「向こうにもこちらの光は見えているはずですが……何もしてきませんね」

一行は警戒しながらじりじりと距離を縮めていく。
やがてお互いの容姿が視認できる位置まで近づき――

「きゃあっ!?」
『うっ、うわぁーっ!?』『なんだなんだ!』『どーしたの!?』

先頭を歩いていたプリシラの悲鳴に続き、2,3の声が上がる。
声の方をよくよく見てみれば、そこには年端もいかない少年少女たちがいた。

「こっ、子供?」

光源の正体は、プリシラたち同様肝試しに来ていたらしい子どもたちだったようだ。
彼らははじめ見慣れない姿の一行に戸惑っていたが、徐々に慣れてきたのか、タェンティースの肌をペタペタ触ったり、ベティを小枝でつついたり、ソーマタージのコートを引っ張り始めた。

『なんだオバケじゃないのかー』『お姉ちゃんたち面白いカッコ! コスプレしてるの?』『見ろよでっけーサソリがいるぜ!』
「きっ、君たち〜? いたずらはやめてくださいね……?」

そんな和気あいあい(?)な状況から少し離れた茂みが、ガサガサと揺れていることに気づく者はいるだろうか。
生体反応は1。嗅覚が鋭ければ、かすかな獣臭が嗅ぎ取れるかもしれない。
プリシラと子どもたちはどうやら気付いていないらしい。
925 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/27(木) 23:13:33.20 ID:/qyRvsRV0
>>924
「あ、あのっ、離れ、……いえ、いいですから余り動かないで下さいね……?」

離れるように言おうとしてしかし、それは余りにも余りにもな言葉であると自覚したのであろう
それでも万一の際の事を考慮し、後ろに隠れるように掴まれた腕を少し動かして促した

「……ん?」
「あれ、なぁんだ……っと、な、なんですか……?」

ペタペタ皮膚に触れられれば返る感触は人肌と差異は皆無
この程度であればほぼ気取られる事はないであろう、人外の存在であるという事は

「……?」
「……あのっ、ちょっと……話、話を……」

聞いて欲しいと言おうとしながらもモチモチほっぺをみよーんと伸ばされままならない
一応気付いているのだ、もうひとつ別の気配の接近にも
なんなら無理矢理にでも攻撃に移るべく、魔力実行に備えた
926 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/27(木) 23:25:14.36 ID:THn6P3nU0
>>924
「・・・っ!!」
割と緊急事態ではお調子者の血は鳴りを潜めるのでしょう
真剣そのものの顔で正面を睨み

出てきたのは子供だった 慌ててリボルバーをポケットに隠す
流石に実銃を子供たちに見せるのはまずい

「おぁ僕たち? 子供だけでこんなところに来るのは危ないよ?」
とりあえず大人として子供たちに注意を促しましょう

―――Zzz…g・・・ギィ!!
なおベティちゃんは突かれて迷惑そうにハサミを振り上げるのであった

そんなこんなしていると

―――ギィ!!
「何か来る・・・!」
ベティが気配に気づきハサミを振り上げる

アキレスはフラッシュライト付き特殊警棒を手に 音のする方に警戒するのであった
927 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2017/07/27(木) 23:27:37.54 ID:TGnwK/V60
>>924
「怖がってるじゃあねーか…」
【やれやれといった様に呟き、懐の煙草に手を伸ばす】
【ともあれ、彼女の(彼)の怯える様を見て、抱いていたある種の疑惑も解けた】
【困った性癖の男との知り合いという形で、勝手に納得したのだ。これでいいのか】


「オーソレミーヨ。な?俺様の言った通りだ。くるとしたらガキか浮浪者ぐらいのもんだって、こんなところ」
【この蒸し暑いクソ気候の中、レザージャケットの上から丈の長いコートを纏うソーマタージは、正直かなり浮いている】
【子供にコスプレ呼ばわりされるのも頷ける。本人もそこは気づいているので、その辺については反論しなかった】

「食ーべちゃーうぞー!!!」
【コートを引っ張られれば、両腕を高く上げて牙を剥いて大人げなく威嚇するが】

「…」
【ふと耳に入ってくる、茂みの揺れる音。猟犬めいて空を仰ぎ、鼻を鳴らす。獣の臭い】
【ふざけた態度は消え、子供たちに服を引っ張られたりしながらも、音と臭いのする方へ少しずつ向かう】

「感じるか?数は多くないはずだ。…多分」
928 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/27(木) 23:42:36.45 ID:+tMi3Bcbo
>>925
『このカタナかっこいー!』『お肌もちもちしてる!』

押しに弱いタェンティースは好奇心の強い子どもたちには格好の餌食のようだ。無遠慮なもみくちゃっぷりはとどまるところを知らない。
遠方の気配はどうやらこちらに敵意を向けているようだ。そちらを対処するか、子どもたちを避難させるのが先か。

>>926
『大丈夫だよー。どうせオバケなんて出ないし!』

アキレスの心配もなんのその、子供は脳天気に笑っている。
茂みから発される音は次第にその大きさを増していく。子供の応対に追われていたプリシラも、ようやく気づいたようだ。

「あれ、何か向こうに……?」
『オバケかな?』『ほんとにいるのー?』『そんな演技には引っかからないもんね!』

>>927
『お兄ちゃんこわーい!』『きゃーっ!』『わぁーん!』

ソーマタージの威嚇に笑う子供たち。その剣幕に女の子がひとり泣き出してしまったようだが。

「もうっ、大人げないですよ! ……? そちらに何かいるんですか?」

音の方向へ足を向ければ、その獣臭はよりいっそう濃くなるだろう。そして、野性的な敵意も。

>>全員
茂みから勢いよく何かが飛び出す。

「なっ、今度は誰です……か……」

プリシラがランタンを音の方へ向ける。その光は僅かに届いているようで、姿形の輪郭だけは見て取れる。
しかし、一同にはそれだけで正体が分かるだろう。大きく突き出た鼻、上向きの鋭い牙、長い胴――

『ブフーッ、ブフーッ』

――猪だ。しかし、どうやらただの猪ではないらしい。
熊に匹敵するほどの体躯を有し、かすかに魔力の痕跡が感じられる。

「ッ……こういう獣、私の世界でも見たことがあります。魔力の影響で異常成長した……でも、どうしてこんなところに?」

プリシラは冷静に分析しようとしているが、猪にとってはお構いなしのようだ。
威嚇行動を取り、明らかに狙いをこちらに定めている。

「とにかく、こんな猪を放っておいたら危険なのは間違いないですっ、大人しくさせましょう!」

巨大な猪は観察するように周囲を見渡した後、最も接近しているソーマタージに狙いを定めたようだ。
息を荒げ、地を踏み鳴らし――そして突進してくる!

『猪だ!』『こわいよっ、ママー!』
929 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/27(木) 23:50:07.07 ID:/qyRvsRV0
>>928
「あ、あ、これはダメです、触っちゃ……、触ったら末代まで祟られますよ……」

半人の有するふた振りのブレード、それぞれに多大なる思い入れがある
これに触れられる相手は越境世界に於いてさして多くはないのだ
ちょっぴり物騒な脅し文句は矢張りほっぺたを引っ張られながらになる
→因みに赤刃の方はルーンの刻まれた堕落した神具であり、魂を喰らう故に脅しもあながち間違ってはいない!物騒!

「!」
「……4人、くらいなら……!」

怪奇を孕む猪の出現、半人は咄嗟に4人の子供を脇に抱え距離を取ろうと機動
半人半機の体が成せる所業、子供程度ならば仮に暴れられたとしてもこの程度は容易!
930 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/27(木) 23:52:11.10 ID:THn6P3nU0
>>928
「やっぱり出た!!」
なるほど 猪ならば獣臭も納得だ

そしてソーマタージへ突撃する猪 それを見据えこちらも走り出す
猪の顔に向けたのは特殊警棒・・・の柄頭 そこは強化ガラスで覆われたふらっすライト

だがこれはアキレスの奥の手 スイッチを押せばバッテリーの電力のほとんどを消費し
フラッシュバン並の強烈光源となるのだ

猪の目を狙った閃光 盲目状態にすると同時に怯ませられればと考えての行動だ
931 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/27(木) 23:55:08.13 ID:TGnwK/V60
>>928
「夕日の次に子供が好きなんでつい、な。その次に子供が怯える様子を見るのが好き。
 …冗談さ。冗談だってば」
【濁った瞳は茂みの方を向いたまま、プリシラに囁く】
「ああ、何かいる…。少なくとも、幽霊ではないがね」


「こいつぁ…」
【異様な体躯、突き出た牙、只の猪ではない。魔猪とでも呼称したものか】
【ここにいていい存在ではない事だけは確かだ。考えるのは殺した後でもできる】
「ガキどもを離しておきなよ。巻き添えになっても俺は気にしないが、あの二人は違うだろうからな」

「ナメるんじゃあねぇぞ!この俺をッ!!」
【向かってくる猪に怒声を返し、酸素供給機を装着!こちらからも突っ込む!】
【すわ自殺行為か?否、ある程度のところまで接近すれば、猪の側を通り抜ける様なスライディング!】

【赤い切っ先は地面にうっすらと跡を残しながら、チキンレースじみて地を滑るソーマタージによって猪の脚を切断しようとする!】
932 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/28(金) 00:09:44.44 ID:vYS0qb6go
>>929
『『『『わあーっ!?』』』』

見た目からは想像もできないほどの機動力!
小さな子どもたち4人は軽々とタェンティースに抱え上げられ、運ばれていく。
ソーマタージの付近にいた子供は突進の巻き添えをくう危険性があったが、彼女の迅速な行動により事なきを得たようだ。

『お姉ちゃん……すごーい!』『かっこいい!』『どーやってるの!?』

子どもたちは暴れこそしないものの、やいのやいのと騒ぎ立てる。

>>930-931
『――!?』

自然界では決して見ることのない程のまばゆい閃光が猪の目を襲う。
視界を奪われ半ばパニック状態に陥った魔猪の足に、ソーマタージの一太刀が容赦ない一撃を浴びせる!

『GRRRRR!!』

ソーマタージのすれ違った側の二本の足に深い切り傷が生じ、突進の勢いのままに転倒する猪。
横倒しの状態から起き上がろうともがくが、片側の前足と後ろ足を負傷し、目も潰れた状態ではそれもままならないらしい。
実質的な無力化には成功した形になるが、このままでは傷が癒えた後また襲いかかってこないとも限らない。

「この森に魔術痕跡が無いのは、さっきの探索で確認済みです。となると、別世界から迷い込んできた……?」

どうしましょう、とプリシラは言外にほのめかしながら、タェンティース、アキレス、ソーマタージをそれぞれ見やる。
933 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/28(金) 00:15:28.10 ID:Iqfa4RKn0
>>932
「……え、えーっと……」
「お姉さんは……そ、そう、お姉さんは正義の味方なんです!」
「ですから……その、なんて言いますか……」
「皆さんを助ける事に対して力を発揮する事が可能と言いますか……」

子供達のイノセンスな反応に対してしどろもどろ、コミュ障!
さて、猪の方は無力化に成功したらしい

「……でしたら、スクラップヤードに運んでペットにするのは如何でしょう?」
「食事と場所さえあれば、そう暴れる事もない……んじゃないかな、なんて……」

折角ですし、と結構トンデモない事をサラリと述べてみる
934 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/28(金) 00:18:20.17 ID:mo97AmyF0
>>932
「キリステゴーメン。…ってな」
【スラックスや上着に付いた土を払って落とし、近づいて改めて猪を見やる】
【やはりデカい。なんか禍々しい。明らかに、この世界のものではない】
「アキレス、もう少し照らすことってできるか。懐中電灯じゃなかったの?それ」


「越境猪ってとこか…。まあ技術や魔物が世界を渡るんだ。猪が渡ってきても不思議じゃあるまい」
【頭の中にエーカーやカノッサ絡みの幾つかの懸念が浮かぶが、途中で思考を止める】
【グダグダ悩んでも仕方ない。たまには、シンプルに考えるべきだ】
「こいつはたまたま世界を渡ってきた越境猪で、力量差も図れない、カスってことで一つ」

「そんなことより、とっとと仕留めた方がいいな。治ったらまた向かってきそうだぜ、こいつ」
【言いながら刀を逆手に構え、もがく猪の首、動脈の辺りを練って赤い切っ先を向ける】
【いつでも首を斬り裂き、屠る準備はできている。そうしたいのならだが】
935 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/28(金) 00:21:12.93 ID:p3aJBwwP0
>>932-934
「多分オッサンなら嬉々として肉にすると思うぞ」
タェンティースに言う

「多分ここで〆ておいた方がいいと思うんだけどな・・・」
ちらりと子供たちを見る さすがにスプラッタな光景はお店できないのである

「今のでバッテリーほぼ使い切ったから無理 これでも使って」
と ソーマタージにサイリウムを手渡すのであった

「スクラップヤード行きは賛成 だけど肉になる危険性の方が高いと思うぞ」
と タェンティースに一票入れるのであった
936 :タェンティース・イルム E.月光.赤刃.ヘルメスの靴 [saga]:2017/07/28(金) 00:29:05.46 ID:Iqfa4RKn0
>>934-935
「2票です、2票」

カイシャクしようとしているソーマを制止し、数の暴力を訴える
子供達の手前もあるし、あと越境獣の不憫な境遇に同情してでもあった

「……わ、わたしがお世話します、晩御飯にはさせません」

まるで子犬を拾った子供めいてアキレスへ
937 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/28(金) 00:32:27.24 ID:vYS0qb6go
>>933
『ヤベー!』『ヒーローじゃん!』『夏休みの日記に書こーっと!』

ジャンプ力がすごい、力持ち、火が吹ける、パンチで海が割れる、など、子どもたちの間でタェンティースがどんどんと脚色されていく。
夏休み明けには彼らの日記がクラスを賑やかすこと間違い無しだろう。

>>全員
「もしかしたらこの猪、林を縄張りにしていて、ここで騒いだから怒っちゃったのかもしれません……。
 私はお二人の意見に賛成ですっ。殺しちゃうのは、その、かわいそうというか……」
(食いではありそうだけどなあ……)

とどめを刺そうとしているソーマタージをたしなめ、転がる猪に若干の食欲を覚えつつも、猪を生きたまま別世界に運ぶことにしたようだ。

『猪さんかわいそう』『ころさないであげてー』
「はいはい、君たちはもう帰りましょうね……」


――その後。
巨大猪は無事(?)にスクラップヤードまで運ばれたらしい。
そこで飼われたか、食肉加工されたかは、この4人だけが知るところである……。

//時間も時間なので強引ですが〆ます。ありがとうございましたー
938 :アキレス&ベティ>521-522と>215 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/28(金) 00:32:58.05 ID:p3aJBwwP0
>>936
「仕留めるという意味では俺ソーマ側でもあるんだけど」
残念 アキレスは蝙蝠野郎であった

―――ギィ!!
そしてベティはそんな事よりお肉食べたいとハサミを振り上げるのであった
939 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/28(金) 22:39:54.49 ID:p3aJBwwP0
【傭兵世界】
一体誰が始めたのか いつまで続くのか 終わりはあるのか

戦うしかないのか

恨みは恨みを呼び 諍いは絶えず続き 人はその中で明日への糧を手に入れる
明日を生きるために 誰かを殺す 戦争をするために戦争をする

人は 過ちを繰り返す


ロイ「この辺も物騒だよなぁ」
乾燥地帯にある街を歩く 街に活気は無く 通りの露店の品ぞろえは最悪
そして粗悪な銃が安く売られていた その日一日を生きるためのパンよりも安く

ロイ「さぁて この世界で糧を手に入れるには 人殺しをしなきゃならないだろうな その覚悟はありや?」
一行に問いかけるロイ
940 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/28(金) 22:48:13.82 ID:vYS0qb6go
>>939
「武器が食料よりも安い世界、ですか……」

路端の露店を振り返り見つつ、神妙な顔でつぶやくプリシラ。
こんな世界にあっても服装は相変わらず、しかしところどころを砂埃が汚している。

「私としてはもちろん、殺しなんてしたくないですっ。でも、生きるため……なんですよね」
(まあ、弱肉強食が色濃く見えるだけで、他の世界と大差はないだろうよ)

心の中で毒づきながらも、殺しを躊躇する素振りをしてみせる。
実際、彼女の行使する魔術の殺傷性能は低い。殴って済むならそれにこしたことはない、という部分は本心のようだ。
941 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/28(金) 22:49:33.75 ID:Iqfa4RKn0
>>939
「はーいっす」

活気のない街並みを歩きながら元気良くお返事をする少女
ぶかぶかの紫紺のマントが荒野を抜ける赤い風に揺れた

「……ふーん……」

並ぶ雑多な武器達を見るユノの瞳は輝いている
それは不敵な笑みを湛えたモノであり、これから起こるであろう体験出来るであろう多くの闘いに対しての期待故のモノだ
戦闘狂にしてみればここは楽園の一つともいえよう
942 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/28(金) 23:08:17.23 ID:p3aJBwwP0
>>940
ロイ「お前さんはもうちょっと地味な恰好をしていてほしいんだがな・・・」
実際魔法少女コスチュームは多少汚れたぐらいでどうにかなるものではない

かなり目立つ格好となっており 道行く住人の奇異の視線を集めてしまっていた

>>941
「こっちはこっちで元気なおめめしちゃってまぁ・・・」
実際この町の住人の目は暗く濁っている

生きる希望と言うものを感じない ただ空虚で 絶望している 大人も 子供も

>>全員対象
ロイ「実際金を稼ぐにはいくつか方法がある 一つはどこぞの武装勢力に身を置く
   まぁ越境するから適当に裏切っても問題ないだろう 他には…ああいうのをとっちめて追い剥ぐかだ」

頭を動かすなよ と視線で指し示した先 そこには子供たちに砕いた葉が入った袋を撃っている大人
このような場所で手に入る葉など 碌な者じゃないだろう

ロイ「どっちにする?」

と一行に問うた
943 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/28(金) 23:15:34.26 ID:vYS0qb6go
>>941
「そ、そうだ! 今のうちに自己紹介、しておきませんか?」

ギラギラと目を光らせるユノに、やや控えめに話しかけるプリシラ。

「私、プリシラ・パーネルっていいます。その……この世界は少し危ないみたいですし、お互い気をつけましょうねっ」

目の前の少女が殺生を意に介さないであろう戦闘狂であることは、プリシラは傍目からでも少し理解できたらしい。
その牙がこちらに向かないよう、先手を取って友好的なことをアピールするつもりのようだ。

>>942
「残念ながらそれはできませんっ。これは私の正装なので!」

その場でくるりと一回転した後ポーズを決めてみせる。
薄汚れた、しかしそれを加味してもなおあまりにファンシーなスカートがふわりと広がった。

「私としては二番目の案に一票ですね。悪い人が悪いことをしてお金を稼ぐなんて、見過ごせませんっ」

奇妙なポーズを取ったまま、目だけを動かして対象を確認する。
おおかた紙に巻いて火をつけるなどして煙を嗜むタイプの葉っぱだろう、と認識したプリシラは、そのままの姿勢で静かにステッキに手をかけた。

「近づかなくても、私の魔法でポカン! とできちゃいますけど……どうします?」
944 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/28(金) 23:18:48.03 ID:Iqfa4RKn0
>>940
>>942-943
「そうっすね、面白そうな世界っす」
「……あ、私はユノって言いますっす、よろしくっす」

魔法少女の挨拶に応じてぺこりと頭を下げる
戦闘狂ではあるが、通常接する分にはまぁ、トボけた感じの少女である

「死んでいない人達の事を気にしても仕方ないっす」

問題は生きているモノ達の事だと、少女は言った
プリシラと異なりやる気満々、見知らぬ多数の生死の事は元より念頭に皆無

「そうっすねぇ……」
「前の方が沢山戦えそうっすけど……」

すぐに出来るのは後者だなぁと唸った

「……あぁ、そういうのがあるのでしたら……」

お任せするっすよ、とプリシラへ
少女がその暴力を振るうのは、それに値する相手であればこそなのだ
945 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/28(金) 23:25:41.86 ID:p3aJBwwP0
>>943-944
ロイ「娼婦に間違われても知らねぇぞ」

とりあえず忠告はしておきました
そしてプリシラは追いはぎに一票 ユノはプリシラ任せ 行動は決まった

ロイ「それもいいんだがなプリシラ お仲間がどこに潜んでいるか分からん
   俺とユノで突っ込むからプリシラはバックスとなって俺たちの射程外からの攻撃に供えてほしい
   ユノ 行くぞ 遅いと俺1人で殲滅しちまうからな」

言うが早いか駆け出すロイ

裏路地の様な場所で子供にハッパを撃っている男2人 離れた場所に1人 皆アサルトライフルを所持しているものとする
946 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/28(金) 23:30:57.84 ID:Iqfa4RKn0
>>945
「あ、私もいいんっすか?」
「……ち、ちょっと、ズルイっすよぉ!」

気を抜いていたユノ、ロイに一番槍を譲る格好となる
それでも、足元に小型のクレーターを残し肘打ちの格好でバイヤーの懐に踏み込むのはほぼ同着と言えよう
そのまま肘鉄の命中の是非を問わず、
拳を跳ね上げて顔面への裏拳として放つコンビネーションアタック、その名を

「ラスボス、伏門頂肘!!」
947 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/28(金) 23:36:18.89 ID:vYS0qb6go
>>944
(……見境なく喧嘩を売るタイプではないらしいが、意図して味方につけるのは難しそうだな)

内心でホッと一息つく。プリシラの中でユノは「敵に回しさえしなければ問題ない」人物になったらしい。

>>945
「わかりましたっ」

ロイの判断の速さに舌を巻きながら、指示通り周辺の仲間らしき男たちに注意を巡らす。
そそくさ物陰に隠れつつ、特に遠方の男を警戒するようだ。

(あの速度で距離を詰めるんだ、比較的近い二人は銃での対応は遅れるだろう。であれば、襲撃に気付いた場合の向こうからの射撃に備えておくか)

ある程度の距離を目視で測り、座標を確認。男の動きに合わせていつでも魔術を展開できるように準備をする。
948 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/28(金) 23:45:37.61 ID:p3aJBwwP0
>>946-947
一機に駆け寄るロイとユノ
大いに目立つ行動に男達は商売の手を止めてアサルトライフルにてをかける

が 遅い

ロイ「ほらよ!!」
サーベルを抜いたロイが1人の首に切っ先を突き刺す
その隣ではユノの肘がもう1人の男の体に埋まるのが見えた

転がるハッパ入りビニール袋

男「fxxkin Bitch!!」
少し離れた場所に居た男がアサルトライフルを構える
そして建物の陰にいてちょうど見えなかったのだろう もう1人が銃を構えながら裏路地に入ってきた

今しがた現れた男はロイ・ユノからやや近く 事前に見えていた男はロイ達からは少し離れているものとする
949 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/28(金) 23:51:13.05 ID:vYS0qb6go
>>948
(死角からもう一人だと? 二人同時は対処できん、クソッ)
「お二人とも! 増援が一人――気をつけて!」

物陰から顔を出しつつ増援の男に対して注意を促す。
無論遠くの男への対処も忘れない。予定していた座標に魔術を展開すると、男のすぐ近くに色付きの空気塊が現れる。
ピンク色のもやもやはまず男の持つ銃に狙いを定め、はたき落とさんと素早く突進していく!
950 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/28(金) 23:55:50.97 ID:Iqfa4RKn0
>>947-949
プリシラの中でのカテゴライズとしては、どうにも危険な部類にされているとは知ってか知らずか
ともあれバイヤーに決まる肘鉄、なれば顔面を潰す形での裏拳は不可避であろう

「……!」

ユノのラスボス反射神経は次の脅威を具に捉える
戦闘レベルとしては今し方打ち倒したモノと同程度か、しかしそれでも矢張り手にした火器の威力は本物だ

「……そっちはお願いっす!」
「ラスボス……!」

プリシラへと叫び、両脚に力を込める
腿の筋肉が肥大化し直後に解放
少女のか細い体はまるで、快晴の空を朱鷺が飛び抜ける様に容易に増援の男の元へと運ばれた

「縮歩崩拳!!!」

弾丸の加速力を保持したまま突き出される拳、破壊のみを追い求めたワンインチパンチ!
951 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/29(土) 00:14:56.23 ID:Ku4ekIqq0
>>949-950
飛び出してきた増援の男 だが気付いた時にはすでに少女が懐に飛び込んできていた
踏み込み 寸勁 人を殴ったとは思えない鈍い音と共に成人男性の体がふわりと浮いた
ユノの拳には 内臓が拉げ 骨が砕ける感触が伝わることだろう

ロイ「やはりいたか」
視線の先に居た離れた男 だがその銃はピンク色の何かに叩き落とされる
困惑する離れた男に対し ロイがサーベルを大きく振りかぶって投擲 回転しながら飛翔するサーベルは離れた男の頭に突き立った

最後に増援の男が崩れ落ち 胃の中身をまき散らして昏倒 戦闘は終わった

ロイ「…三級品だな どんなにヤクが欲しくてもこれを買おうとは思わん」
ビニール袋の中身を確認し 溜息ひとつ まぁそれでも金にならないわけではない

そして虚ろな目で動けないでいた子供たちに対し

ロイ「悪いな こいつは俺たちのモンだ」
にこやかに告げ サーベルを回収し裏路地を出ようとする

ロイ「さて 生きにくい世を他人蹴倒しながら生きるかね」
ビニール袋を片手に 2人に笑みを剥けるロイであった

//〆
952 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/29(土) 00:20:47.69 ID:nyljRTQio
>>950-951
「お二人とも……容赦がないですね……」

もはや物言わぬ肉塊となって崩れ落ちる男たちを見て、苦笑いを浮かべる。

「君たち、こんなものを買うくらいならその分のお金をご飯に使ってくださいねっ!」

と、子どもたちにどこか的はずれな忠告をしつつ、二人とともに路地裏を後にするプリシラだった。

//ありがとうございました!
953 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/29(土) 00:25:30.20 ID:an1eXlNB0
>>951-952
「……ふぅっ!」

白く煙る吐息が唇から漏れる
体内でラスボスエネルギーが燃え、発生した超熱がこういった形で排気されているのだ
拳の先で体を折る男、それのノックアウトに巻き込まれない様に半歩身を逸らした

「……そもそも、違法なドラッグは犯罪っすよ?」

そしてロイに小首を傾げながら
プリシラの様に子供達に声を掛ける事はしなかった、というより元々そんなモノは視界に入ってすらいない
この世界で、彼女の気を惹きつけて止まないのはただひとつ

「……あ、向こうがなんだか賑やかっす」
「行ってみましょうっす」

硝煙の香りと破裂音、そして壊滅的な叫び声のみであった

//ありがとうでした、お疲れ様でするーノシ
954 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/30(日) 22:24:26.46 ID:NZGKO8n10
事の切っ掛けは>>389そして>869

オークが生存競争を勝ち抜き 平和的かつ文化的な生活を営んでいる世界
そこで一行は森の中に薬草を取りに行ったっきり帰ってこない姉を探してきてくれとオークの坊や(体長4m)に依頼された
結果的に言えば人間たちに襲われていたからであり 一行は姉を助けることに成功する

姉を連れて帰ってきた一行を 街の人達はもろ手を挙げて歓迎し その日は宴を開くこととなった

焼ける仔牛の肉とスパイスの香はすきっ腹をいかんなく刺激し 歌と踊りは心を躍らせる

そんな中にあって ギガースは至極静かに肉を喰らい酒で流し込む 乾杯には付き合っているが それ以外ではとても静か・・・
なれど 今日は何やら周りが騒がしい

女オーク1「へぇ いい男じゃない」
女オーク2「あの筋肉 セクシーよね〜あらやだヨダレ」
女オーク3「クールで愁いを帯びたひとみ・・・あぁ 私を見つめて!!」
女オーク4「独身かしら アタシ立候補しちゃおうかしら」

女オーク達「「「あ 抜け駆けなんてずるーい!!」」」

その巨躯 深き青の瞳 戦闘力 それらは町のオーク女性たちのハートを射止めてしまったらしく
やれ勝利を運んで来たり ギガースの隣を狙ってみたり お誘いの言葉を投げかけてみたり

兎に角ギガース君はモテにモテていた
なお女ギガースは身長こそ高い物の 体つきは人によく似ていてすらりとしたボデーラインをしていた

さて 他の者はこの宴を楽しんでいるだろうか?
955 : ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/30(日) 22:26:17.31 ID:NZGKO8n10
//女ギガースじゃない女オークである
956 :タェンティースと七八 [saga]:2017/07/30(日) 22:32:46.29 ID:pSidfPd00
>>954
「……」

宴の席にあって、半人は今ひとつ乗り気ではない様子でサラミを一枚ずつ食べていた
時折やって来る巨体のオーク、ギロッと睨みながらガルルと威嚇し追い払うまでがお仕事なのである
つまりギガースの隣にちょこんと腰掛け、譲るつもりはないらしい

『なぁにやってんだかね』
『あ、このお肉のソース美味しー』

そんな様子を遠目に見ながら苦笑、オーク顔負けの食欲を持って挑むのは途中合流しエニシ故に宴にお邪魔した七八である
957 :アキレス&ベティ&長剣ギガース>521-522と>215と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/30(日) 22:41:13.83 ID:NZGKO8n10
>>956
結論から言って ギガースという種族に恋愛感情と言うものはない
子供はどうしているかって? 拉致って来た他種族とアレして強引に生ませるのである

故に色目を使ってくるオークにも大したリアクションは無かった 嫁は調達するもの(迫真)

だがタェンティースの威嚇には時折ビクリと肩をすくませた後 頭に疑問符を浮かべる

また1人の女オークが敗北した 鬼気迫るタェンティースに負けたのだ

ギガース「・・・・・・・」
そういえば彼女はサラミばかりで焼いた肉を食べてない それで気が立っているのかと思い
自分用に運ばれた仔牛の肉をそっとタェンティースに差し出す

アキレス「なぁにあれぇ…」
そんなタェンティースの様子に飽きれるやら訝しむやらのアキレス君

―――ギィ♪
ベティちゃんは焼いたお肉を食べるのに忙しかった
958 :タェンティースと七八 [saga]:2017/07/30(日) 22:48:43.80 ID:pSidfPd00
>>957
「あ、いえ、その……」
「……お腹が空いている訳ではなく……」
「……ま、まぁ、その……では、少しだけ……」

唸り声を挙げている所を見られてしまった事でハッと我に返り、こほんと咳払い
半人の誤魔化す時の癖である
ともあれ折角の好意を無碍にする事も無論憚られるのだ、肉厚のステーキを少しカットして自身の皿に盛る

『青春だねぇ』
『……と言うより、飼い主を独占したがるペット?』

ケタケタ笑いながらアキレスのグラスにドバーッとお酒を注ぐ七八
ついでにベティにお肉のお代わりである、何せオーク基準の食事量な訳であり流石の七八も目移りするレベルなのだから
959 :アキレス&ベティ&長剣ギガース>521-522と>215と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/30(日) 23:01:06.30 ID:NZGKO8n10
>>958
ギガース「???」
どうやら空腹ではなかったらしい では何故?
ギガースの頭に浮かぶ疑問符が増えた

すると顔の赤い女オークが現れた
タェンティースの威嚇なんぞ酒の力で抑え込み

女オーク「あら酔っちゃったみたい」
わざとらしくギガースにしなだれかかり 豊満なアレを押し当て攻勢に出る

アキレス「えぇ…」
―――ギィ♪

四五六の言葉に絶句のアキレス とりあえずドデカイグラスに口をつける
ベティちゃんは四五六にお礼を言うかのようにハサミを振り上げるのであった

そしてアキレス君 某リンゴ社製スマホを取り出すと レンズをタェンティースに向け

アキレス「動画にしてニアタンに送ってやろ」
と悪魔の笑み
960 :タェンティースと七八 [saga]:2017/07/30(日) 23:13:26.88 ID:pSidfPd00
>>959
「……いえ、そのですね……」
「あっ……、」
「……むぅ……!」

シドロモドロで皿の上のステーキをナイフで切り続けている
サイコロステーキ並みになった辺りでおっと次なる刺客登場ではないか
正直言ってすべてのボリューム感では圧敗の半人、何故ならその素体の背丈や起伏は完璧に普通なのだ
彼の逆側の腕にひしっと掴まり、隆々たる肉体越しに憎っくきオークを睥睨するのであった

『だって多分お互い恋愛とかなさそうだしー?』
『少なくともデッカい彼はそうっぽいでしょ』

それでも愉しげなのは外野にいるが故である
アキレスが送信すれば、割とすぐに返信が戻るであろう

ニア<タェンは筋肉フェチですからねぇ]

流石にメールでは割とふつーの口調なのである
961 :アキレス&ベティ&長剣ギガース>521-522と>215と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/30(日) 23:27:20.61 ID:NZGKO8n10
>>960
ギガース「・・・ッ?」
ギガース「ッ!?」
ギガース「!? !?」
しなだれかかってきた女オーク このままではずり落ちるかもと思い支えてやろうと左腕 そう 一本しかない腕を差し出そうとしたのだ
だがその腕にかかる負荷 視線を向ければすごい顔のタェンティース

女オーク「あら? 何か御用ですのん?」
オークも負けていない 褐色の筋肉を挟んで火花が散る

ギガース「!? !? !? !? !? !? !? !? !? !? !? !? !?」
そんな2人が一体何をしているのか理解できず ただただオークとタェンティースを交互に見るギガースであった

アキレス「うわすげぇ面白れぇこれ 手当たり次第に送ってやろ」
四五六と一緒に出刃亀に勤しむ男 知り合い全員に一斉送信する始末

あ タェンティースにも送っちゃった まぁいいか

ギガースは辺りのオークに助けを求めた 嫉妬の視線をもらった
年配のオークに助けを求めた 若いっていいねぇと羨ましがられた

最後に四五六とアキレスに助けを求める どうしましょうこれ
962 :タェンティースと七八 [saga]:2017/07/30(日) 23:35:40.73 ID:pSidfPd00
>>961
「がるるる……!」

すっかり完全に威嚇モードである半人、それはなんとも実に愉快な光景であった
オーク達からすれば基本的にニンゲンの見た目は恐怖の対象である
それでも、一部のオークがデミヒューマンタイプなのもあって馴染みもなくはない
ギガースを挟んで両者一歩も譲らぬ死闘の始まりなのだ

『あはは、ウケるー』

七八もスマートデバイスで撮影開始、膝を叩きながら笑い続けた
しかし助けを求めるような視線を受ければ

『……えー?』
『うーん、決闘で決着付ければぁ?』

なんて無責任な事を半人とオーク女子に告げるのであった
963 :アキレス&ベティ&長剣ギガース>521-522と>215と>541 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/07/30(日) 23:47:16.04 ID:NZGKO8n10
>>962
決闘 そうだ決闘で勝負をつけるのがいい

女オーク「ゆっさの時間ぞ!!」
そういうことなら話は速い と近くの男にこん棒をもって来いと叫ぶ女オーク

喧嘩だ喧嘩だとテーブルで女オークとタェンティース ついでにギガースを取り囲みリングを形成
ここに戦いの場は成った

アキレス「あ〜あ しーらないっと」
我関せずを決め込むアキレス

―――ギィ!!
ベティちゃんは四五六に籠を差し出した 酒場で喧嘩と来れば胴元が必用だろう

ぎがーす「・・・・・・・・」
リングの中央でギガース君 ナンデこうなったのだろう と訝しむことしかできなかったという・・・・・

//〆
964 :タェンティースと七八 [saga]:2017/07/30(日) 23:58:17.76 ID:pSidfPd00
>>963
「……う、受けてたちましょう!」

流石に月光を抜く事はせず、オークの訓練用の樫の木の模造刀を調達
オーク用であり半人が持つには長い事この上ないが、それでも初めて手にしたのだがそれを熟達した手練れの様に扱えるのだ

『ナイスベティ! 羊羹上げるね』
『……さぁさぁ、喧嘩だ喧嘩だ、誰も彼も張った張った!』

懐から保存用羊羹を取り出しベティの籠と交換こ
そして棒立ちしていた背の高いモブオークに頼み肩車して貰い、この場の誰にも負けない大きな声を張り上げるのである
結局恋バナよりもこの手の出来事が生き生きしていられるのは、七八とて同じなのだ

「……手加減はしませんからね!」

長刀を構える半人、さぁ決闘の始まりだ
何処からか、フライパンをオタマで強く叩くゴングの音が鳴り響いた

//ありがとうでした、お疲れ様でしたっ
965 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/31(月) 22:33:02.19 ID:h4rI5M8vo
【C.T.S.S.】

 カノッサ・テクノロジー・シークレット・サービス。
 境界線各世界に大きな影響力を有する巨大なるカノッサ機関のスプロールにおける支部であリ、
 激烈なる権力争いでいまや上位クラスに食い込んでいるカノッサ・テクノロジー社の保安警察であり、
 実際には虎の子の特殊作戦群と言った方が適切であろう。

【所属する隊員の多くはクローン兵であり、優秀な工業製品でもある(なお極一部ではあるが性格がアレである)】

 先のエーカー戦役でかなりの被害を出しており、
 カノッサ・テクノロジー社は戦役における武勲でその発言力を増した代償に、
 現在は建て直しに奔走しており、大きな動きは出来ない状態にある。

「デスデス。んで、もうすぐウチのエリアに越境者ご一行が逃げ込んでくるとデス?」

 α-12はぺろぺろキャンディを口にくわえながらモニターを睨んでいる。
 モニターには拡大する戦闘と、それが徐々にこちらのエリアに近づいている様子だ。

「隣接エリアは別のメガコーポの管轄で…たぶんアウトキャストの鼻薬入りデスか。
 こちらから手出しは…OKデス。今の状況でそんな動きは出来ないデスね。
 受け入れの準備急ぐデス…まあ、ここまで来られたらの話デスけど」
 
 −−−−−−

【スプロール】

 重金属酸性雨が降り注ぐメガロプレックス。
 ホログラムで輝く広告ネオンにより街全域を不夜城の如し。
 そのような状況で、現在、越境者の諸君は暗闘を繰り広げていた。

【アウトキャスト…
 越境者と敵対するかつての大組織の残党。
 というには組織力を十全に維持したまま敗戦を終えているため残党と呼ぶのは適切ではないかもしれない】

 巨大組織ではないため、戦争レベルの軍事行動こそ起こしてはいないが、
 入念な準備の下に、越境者を襲撃し、捕縛もしくは暗殺をしかける危険な連中である。

【ゆえに戦闘に到った経緯は省略とする。突然に狙われ現在、追われているという状況である】
【→危険視されているゆえに狙われたのかもしれないし、あるいはただ越境者というだけで狙われたのかもしれない】
【→敵の狙いを想像したとしても、推測の域は出ず、攻撃を受けているという現実の前では些細な問題であろう】

//攻撃され、追われているという状況からスタートです。

966 :ソーマタージ&マンジュシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/31(月) 22:45:52.05 ID:OO+K2FF+0
>>965
「こいつらどこのゴミ山から出てきやがった?俺を誰だか分かった上で襲ってるのか?」
『分かった上で襲ってるんだろう。そこ退け!』
【CLICK!CLICK!弾の切れた拳銃を捨てて走るマンジュシャゲ。バッテリーの尽きた刀を腰に差すソーマタージは、苛立たし気に愚痴る】
【唐突だった。食事をしていたら襲われ、慌てて飛び出して挙句このザマだ。補給も済んでいないのであっという間に弾薬もエネルギーも尽きた】

【コソ泥めいて走り回るのは二人にとっては不本意だったが、今は逃げるしかない。時折後ろを振り向きながら、マンジュシャゲがくぐもった声で怒鳴る】
『とんだ厄日だ!受け入れ先はどこだ!?』
「これだからこういった世界は嫌いなんだ!越境者人口多くて捕まえるのも簡単だから、調子づいて俺らまで狙われる!」


【両名共に内心では焦っていた。得物もほとんど使えず、ただ逃げるだけ。鬼ごっこと呼ぶには余りにもハードなこの現状に】
【ソーマタージはともかく、マンジュシャゲすらぶつかった人に誤りもせず、路肩の品々を蹴飛ばしていく】
【ネオンに照らされながら、他の越境者へ怒鳴る二人。喧しい】
967 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/31(月) 22:49:54.79 ID:uNL3POrb0
>>965-966
「ぐむむ……敵前逃亡は不本意っす」
「……名誉の転身っすかね、全く……」
「それにしても、Y2の占いはよく当たるっすね」

ソーマとマンジュシャゲにいつの間にか合流していた、耐酸性のコートをフードまで被ったユノ
今朝のラジオ曰く、今日の彼女の運勢は宜しくないとの事だった
成る程実際、暗い雨に気を付けろとの抽象的な占いもこうして見れば当てはまる

「よ、よっと……」

壁に向かって跳んで、それを蹴ってまた壁へ
人混みを避けるべく軌道だ、遠距離攻撃もないユノとしては一刻も早い離脱を試みる
968 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/31(月) 22:51:13.46 ID:gS2eI9PKo
>>965
「はわわーっ! 何なんですかあの人たちはっ!」

越境者を取り巻く組織の情勢には未だに疎いプリシラ。
敵対者の狙いもわからないまま、今はただ物陰に隠れて攻撃をやり過ごすことに徹底しているばかりである。

「こここここのままじゃジリー・プアーで蜂さんの巣ですっ……とっとこ逃げないと……」

敵勢力の確認のために物陰から顔を出し――頬の横を弾丸が掠める。

「……何すンだァ!?」

売り物(?)の顔に傷をつけられほんの少し化けの皮が剥がれる。
魔法を繰り出し街路のネオン看板を破壊、落下させ撹乱を狙い、その隙に脱兎のごとく走り出す!

「こほんっ。弁償は出来ませーんっ、ごめんなさーい!」
969 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/31(月) 23:04:18.49 ID:h4rI5M8vo
>>966-968

 敵は企業兵に毛の生えた程度のを多数投入。
 全て現地の治安警察に偽装しているが、その銃口は越境者に向けられている。
 都市ドローン、監視カメラ、果てはタクシーや交通機関など周囲一帯が敵に回っている。

【プリシラの頬を掠めた銃弾もその散発的な銃撃の一環だろう】
【顔の無い敵。しかし、それだけならば、越境者達はここまで追い詰められてはいない】

「――捉えた」

 突然の声。同時に緑色の粒子と共に人間らしき輪郭を表す男。
 それはスプロールにおいては異質極まりない姿であった。

【鈍銀色の騎士鎧。フルフェイスの騎士兜。造りはいいがそれだけという印象】

 ノスフェラトゥ…不死者と呼ばれるS級ランカーであり、アウトキャストの戦力である。
 不死者は、ソウルの業により、体内に貯蔵した弓と矢を現出させる。

【ロングボウ+9と火矢…ある意味でなんの変哲もない組み合わせ。極限の一歩手前まで鍛えられてることを除けば】

 ギリリ…と引き絞られた弦から三本の弓が放たれる。
 それは生き物のようにそれぞれ別の弧を描きながら、越境者達に襲いかかる!

【何の変哲もない弓から放たれた、何の変哲もない火の矢】
【→ただし、その内包された神秘の規模は想像を絶しており、着弾と同時に高位火属性呪文に比する破壊を齎す危険度を誇る】

 そのような近接信管ミサイルめいたただの火矢≠ェ矢継ぎ早に放たれるのだ。
 堪ったものではあるまい。
970 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/31(月) 23:20:00.89 ID:uNL3POrb0
>>968-969
「ん……」

不死者の顕現と共に周囲に、大気の味が変貌を遂げた風に感じ取れた
だがそれは現実的なモノとは異なり、感覚、直感的なモノである
そしてそれはユノに取っては堪え難く、薫り高い気配を纏っており極上と断ずるに逡巡など皆無

「……なるほど、それいいっすね……」
「よっ!!」

プリシラの破壊行動を見てふむふむと頷いた
そして迫り来る獄炎の矢の数々を前に、着地と同時に拳を振り下ろす
轟音と共に地面が捲れ、瓦礫の盾を形成
それは身を守ると同時に目眩しでもあった、数本の火の矢が瓦礫を穿ち、炸裂する頃になればユノは不死者への肉薄を狙い機動している
叶えば突進の勢いを乗せた双掌打を見舞う事であろう
971 :ソーマタージ&マンジュシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/31(月) 23:20:28.13 ID:OO+K2FF+0
>>969
「来るぞレディス。目を開け!…お前無理だったな」
【マンジュシャゲに性質の悪い冗談を飛ばしながらも、異様な存在に構える二人】
【以前見かけた西洋鎧の人物。クルトから聞いた話だとS級だとか】
【当然、そんな相手と今ここで戦っても勝てるわけがない。ギラギラと輝くソーマタージの瞳が退路を探る!】

「…悪い、やっぱ無理。自分で避けろ!」
【悲鳴にも似た声で叫び、手近な市民の肩に手を伸ばす!】
【一目見ただけで分かる飛び切りの厄ネタ。アレの直撃を喰らえば流石にヤバい】
「だからこうして、無辜の市民を縦にして逃げる。…無理だよなあ」

『役に立たん男だ!!』
【路上を飛び回り、人を突き飛ばし、矢を躱すのに手一杯で先に進めずにいるソーマタージ】
【痛罵を飛ばすと、車の陰に隠れたマンジュシャゲは白面の機構を動かす】

【飛び道具には飛び道具だ。片目が宇宙的な輝きを放ち、何らかの魔力が集束する。虎の子の能力『夜空の瞳』】
【体調から考えて撃てるのはこれが最後。オマケに実際に放たれるまで数秒のラグがある】
【こちらに矢が来ないことを祈り、歯噛みしながらマンジュシャゲはこの世界には不釣り合いな騎士を睨む!】
972 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/31(月) 23:24:43.96 ID:gS2eI9PKo
>>969
「こんな街中でぶっ放すなんて、お構いなしって感じですね……!」

飛んでくる矢がただ火の付いただけのものであれば苦労はしまい。
あの奇っ怪な飛び方から見るに、もういくらか仕掛けがあることは彼女の目にも明らかだ。

プリシラはまず足元に魔法を展開し空中を駆け上がる。
が、おそらく追尾型の矢弾だろう。これだけで避けられるのであれば苦労はしない。
それにこのまま回避して、矢に込められた何らかの神秘、
例えば火が出る水が出る雷電が迸るなど――火矢なあたり一つ目の可能性が高いか――をこのような街中で展開させるのは、自分の心象を悪くさせることに繋がりかねない。

「とはいえ、死んだら元も子もなし!」

空中で空気塊を展開し、それを近くのビルの壁に叩きつける。
衝撃で崩れ落ちたコンクリート片を再び空気塊で殴りつけ、同時に後退!

「空で落とせば被害も多少は少なくなる……でしょうか!?」

いくつものコンクリート片が矢と正面衝突する形で飛んでいく。
あんな甲冑のバケモノになど勝てるものか。いざとなれば他の越境者になすりつけ、自身だけでも逃げおおせるべきだ!
973 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/07/31(月) 23:30:48.12 ID:h4rI5M8vo
>>970-972

 ユノとプリシラが瓦礫の盾を形勢。火矢が着弾――
 その威力は劇的かつ不可思議である。瓦礫は超高温に晒され一瞬でドロドロのスラグ化!
 同時に舌のように伸びる焔は、マトモに浴びれば肉を炭化すら省略して蒸発させるほどの規模であった。

【その癖、熱衝撃波を範囲にばら撒くような事を起きず、威力に対して余波は驚くほどに小さい】
【しかして、その焔の威力は肉薄など論外であるとユノに察知させるには充分である。突っ込めば蒸発して骨も残らない!】

≪こちらイムカ・グリムナー…まだ無事か?≫

 ここでソーマタージの無線通信機能。
 あるいは越境者がコムリンク(近未来のスマホめいたものだ)などの
 通信手段を持っていた場合には散発的なイムカとの通信が繋がる。

≪現在、キミ達はそのエリア限定で重犯罪者としての一時登録が確認された。
 伝達されている内容は…身柄の確保、もしくはその場で始末。まあ、見事にカタに嵌められている格好だ。
 タクシーや鉄道などの交通機関は一切使えない上に、周囲も敵ばかりというわけだ≫

 なお、イムカは管轄エリア外である上に彼女のデッカー権限では介入できないように手を打たれてしまっている。

≪カノッサ・テクノロジー社より連絡が入っている。「ここまでトンズラこけるなら仕方ねーのでかくまってやるデス!」だとさ。
 台詞は頭痛を起こしそうなほどにふざけているが、まあ持つべきものは何とやらだ≫

 同時に逃走ルート…走る越境者達の眼前のホロ・ネオン看板の表示が地図に変わったことで示される。
 多数の道で検問が設置され、武装警察がバリケードを構築。その詳細なデータ付きだ。イムカのハッキングによるものであろう。

≪やれるサービスはここまでだ。どうにk………≫

 ここで唐突に通信が途切れる。電波妨害が強化されたのであろう。これで事実上孤立無援となった。

「―――」

 不死者は再び、緑色の粒子となって消える。これだ。これが数十分ほど前から何度も起こっている。
 距離は離して逃げ切ったと思ったら、突然再度出現して強力な一撃を見舞い、逃走ルートを掻き乱すのだ。

「重犯罪者どもめ!黙秘権を行使しろ!」

 そして、付近住民へのアピール充分。警察に偽装した兵達が、
 大量の小銃を構えて越境者達に向けて乱射!なお、ここで言う黙秘権とは「死体になって黙ってろ」を意味する!
974 :ソーマタージ&マンジュシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/07/31(月) 23:46:43.66 ID:OO+K2FF+0
>>973
「俺が五体満足な内に要件を伝えやがれ!」
【すぐ近くで火矢を受けて溶けた地面を睨み、通信に思わず大声を出す】
【話を聞く限り、やはりというかなんというか面倒な事になっていたらしい。舌打ちが漏れる】
【警察まで彼らの味方なら、これだけの大騒ぎも納得できる。何としても自分らを捕まえるか、手に入れるつもりなのだろう】

「仕方ない、匿われてやる…アレ、オーイ?」
【通信が途切れた。ジャマーか何かか。この地にいる限りはこれ以上の支援は受けられないだろう】
【騎士が消えたのを確認すれば、次に狙うのはアシだ。地図を参照しながら乗れる車を探してウロウロ】


『これ以上私の経歴を汚すんじゃあないぞ!』
「貴様をどんな風に殺すのかは黙っといてやるよ!お楽しみに、クソッタレ!」
【アシは見つからなかった。逃げ回った先、遮蔽物に滑り込む様に隠れるマンジュシャゲの頭上、サイボーグの身体能力で高く跳び上がったソーマタージ!】
【コートの下の皮膚を硬質化させ(それでも弾を弾けるワケではないが)、兵士たちに頭上から襲い掛かる!】

【得物は既にある。強張り、うっすらとささくれ立ったその両手を見れば、どの様に惨く殺すのかなんとなく想像はつくだろう】
【あのランカーが来る前に逃げる。殲滅よりも、突破を狙った戦いだ】
975 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/07/31(月) 23:47:37.72 ID:uNL3POrb0
>>973
「……、……チッ」

がくん、と膝が揺らぐのを感じる
極上の敵を前にしてしかし、越境の女神は現段階での交戦を許す事はしなかった
常時感じているよりもずっと上の世界修正力は、いざ飛び掛からんとしたユノに舌打ちをこぼさせ転身を決断させるのであった

「もうっ、いつの間にそんなに有名人になったんっすか?」
「……!!」

カメラ機能がお気に入りで使っているスマートデバイスから響く通信、イムカの声だ
そしてマップの表示、ユノはこの世界に明るくはないが他の仲間に着いて行けば大丈夫であろうとの判断
眼前に立ちはだかる偽装兵達に向かい突撃、崩拳! そして大地を揺るがす踏鳴!
976 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/07/31(月) 23:50:23.32 ID:gS2eI9PKo
>>973
「なんですこれ、地図っ?」

着地先の看板表示が切り替わったことに驚きながらも、この状況で、そして周囲の越境者の反応を見てなんとなくを察する。
ちなみに、彼女はハイテックにとんと縁がない。通信端末のつの字もまるで知らない女だ。

「要は検問が無いか、検問を破りやすそうな道を選べってことですねっ」

この都市には数度足を踏み入れたことがある。地理はおおよそ把握しているが、かと言ってこの情報量を記憶しきれるかは別だ。
基本的に彼女は他の越境者の後を追従しようとするだろう。抜け目のない女である。

「やーんっ、なんてマッポーな黙秘権の解釈!」

おお、ブッダは寝ている。ここは自力突破を図るべし。
再び魔法で空を駆け上がり、銃弾の雨をかいくぐってビルの屋上へ。
数発が身体をかすめ出血するも、到着先に配置された謎の木箱やドラム缶を蹴落とし兵士への妨害を狙う。

「チッ、あの騎士野郎にもさっさとお帰り願いてえですね!」

口調が乱れつつあるが、もはや気にする余裕もなさそうだ。
977 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/08/01(火) 00:01:19.42 ID:7pvfN35Mo
>>974-976

「「グワーッ!!」」

 プリシラによって屋上からドラムカンやら木箱やらを次々に落とされ(これが馬鹿にならない威力だ)、
 さらに銃弾を幾つか浴びながらも吶喊したソーマタージが引き起こすキリングタイム!!

【そして、ユノが突撃し、崩拳――マッポが左手の括り付けていたバックラー+8に弾かれた!】

「………」

 ユノが襲ったマッポの輪郭が緑色の光と共に剥がれて不死者が再び出現する。
 弾いて一瞬の隙を曝け出したユノを尻目に、横手よりアンブッシュめいてソーマタージに向けられる刃。
 凄まじい瞬発力で突き上げの剣を振るわんとす!その手に持つ剣。何の変哲もないロングソードだが…

【ロングソード+10…極限の極限/神代の域にまで引き上げられた剣である】

 プリシラにもこの状況が見えるだろう。何処まで逃げても追いかける敵。
 ここで保身を図り逃げても、手持ちの盾≠失った状態で逃げ切れるか怪しいものである。
 真に保身を図るならば選択肢は限られてくる。

 そしてユノ…攻撃を弾く、パリィの状態にまで持っていきながらも致命の一撃≠行わなかった。
 不死者の優先順位は不可解であったが、それをどのように受け止めるか、どのような感情を齎すかはユノ自身の問題であろう。
978 :ソーマタージ&マンジュシャゲ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/08/01(火) 00:15:10.61 ID:DCtTNfJc0
>>977
【飛び散る血と死臭の中、横手より迫る刃!主観時間が鈍化し、幾つかの考えが浮かんでは消える】
【咄嗟に挙げられる左腕。地面に向かう上体。腕に深々と刃が突き刺さり、泥の中を泳ぐかの様な時間は終わりを告げる】

「グワーッ!」
【飛び散る白い血!ただの剣とは思えぬ切れ味と衝撃に、腕をもぎ取られるかの様な感覚を覚える!】
【白い血と返り血で斑になった悪鬼じみた顔面が不死者を見上げる。濁った赤い瞳が妖しい光を放つ!】

「イヤーッ!」
【貫かれたままその腕を捩じる!無事な方の手が、不死者の剣を持つ手に延ばされる!】
【この場でこの人物を仕留める事は不可能。ならば、精々此方を追いにくく、襲いにくくするのみ】
【腕を潰されたが、このワンインチ距離に持ち込めただけ良しとする。不死者の手からロングソードを奪おうとしながら考える】
【上体を逸らしていたおかげで腕ごと頭部を、脳髄を貫通破壊されることはなかったのは僥倖だった】


「キエーッ!」
【それと同時に、背後から接近、不死者の後頭部目がけて鋭い跳び蹴りを放つマンジュシャゲ!】
【倒せるとは微塵も思っていない。気を逸らし、好機を作れればそれで十分!】
979 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/08/01(火) 00:19:56.11 ID:oWFHlLqf0
>>977
「……っ、」

弾かれ胸を開き、半歩蹌踉めく格好
ナナメに体を向き直り、眼前に立ちはだかるフルメイルの不死者へ睥睨!

「ラスボス……」

果たして手心があったのか、それともまた別の何かしらの奸計か
それの多くのケースはユノに取っては問題を成さなかった
ただ今は、天啓へと変貌を遂げた驚きの前に身を屈め逸らし、全身の筋肉を圧縮し

「蓋世双按抜山砲(がいせーそーあんばっざんほー)!!!!!」

解放の勢いと共に踏み込みながらの両拳!
不可思議ではない、純然たる破壊の力が宿る双拳打!!
980 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/08/01(火) 00:23:19.59 ID:hnH4u1h7o
>>977
「全く、戦力的に場違いな私一人くらいは見逃してくれてもいいと思いませんか!?」

あの「騎士野郎」が我が物顔であちこちに現れてくる以上、本当に「お帰り」いただくしか突破口はなさそうだ。
一人でアレだけの戦力を有するのだ、何かしらの方法で打破してしまえば兵士側の士気低下も狙えるか?

と、上から状況を確認していたプリシラは妙な点に気がつく。
今あの騎士は明らかにユノを殺しうる機会を、意図的に活かさなかった。

(独自の思考ルーチンがあるのか……? 優先的に狙われる理由は……性別、あるいは殺傷人数? 駄目だ、こんなところで気を揉んでいてもしょうがない)

どの道彼らを殺させる訳にはいかない。その分は自分にしわ寄せが来る。

(四の五の言ってる余裕は無い)
「やいやいやーいっ! そこな騎士さんっ、悪い子はこのプリシラちゃんがお仕置きですよっ!」

ビル上で声を張り上げ、まずは騎士の注意をこちらへ引きつけることを試みる。
少なくとも人語は喋れるらしい甲冑だ、こちらの言葉も伝わりはするはずだ。効果があるかは別として。
ただこの名乗りには致命的な副作用がある。

「ひゃわーっ!」

騎士だけでなく兵士らの注意まで引いてしまいかねない点である。
ビルの広告看板で銃撃から身を守りつつ、魔法を展開、飛び回る空気塊が兵士の足元――そして騎士の足元を掬わんと地面を這い進んでいく!
981 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/08/01(火) 00:31:45.86 ID:hnH4u1h7o
//次スレ立ちましたドスエ
//http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1501515045/
982 :α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 [saga]:2017/08/01(火) 00:37:13.71 ID:7pvfN35Mo
>>978-980

「………」

 好機を逸した。否、眼前の男(ソーマタージ)の真の意味での生命力の結果であろう。
 ロングソードを無理に引き抜こうとすれば、数手遅れを取ることは明白。
 ゆえに柄から手を離さざるを得なかった。

【ソーマタージはロングソードを手に持つ事になるが、何らかの因子の不足ゆえか、マトモに扱える代物ではないと察せられるだろう。
 神剣の等しい格のはずなのに、ダイコンすらマトモに切れる気がしない(ソーマタージ自身の神秘の不足に起因)】

「「撃て―――!」」

 そしてプリシラのふざけたムーヴは当然ながら偽装警察の目を引き、一斉射が浴びせかけられる!
 が、しかし、それにより、不死者は別として注意を引く事には成功し、
 その足元へ仕掛けた空気塊が彼等をいっせいに転ばせた!

【転ぶと書くと間の抜けた印象があるだろうが、この場において転ぶということがどれ程の隙かは言うまでもあるまい!】

「――!?」

 対して不死者は足こそ取られなかったものの、バランスを僅かに崩したことに代わりは無し。
 横手から富んだマンジュシャゲの飛び蹴りをバックラーでの防御を強いられ、現出させたダガー+7でその心臓を――

【撃つ事はできなかった。ソーマタージとプリシラにより数手遅れたのだ】
【追撃を断念し、ラージシールド+7を緊急でソウルより引き出すのと…ユノの渾身の一撃が放たれたのは同時!!】

 ある意味で越境者達が一手打つ間に、二手三手を繰り出せる異様な反応こそ脅威であったが、
 それでもなお、限界は確実に存在した。

「――!!」

 ラージシールドごと大きく吹き飛ばされる不死者。そのまま向こうのビルまで激突し、噴煙でその姿見えなくなる。
 残るは転ばされて隙塗れの偽装警察たち。突破するならば今であろう。

【ユノの両手に感じた手ごたえは仕留めたという感触からは程遠い。攻撃の性質上、吹き飛ばせこそしたもののダメージは恐らくさして無いであろう】

 突破は今がチャンスであり、今しかチャンスは無かった。
 このまま突破すれば程なく、カノッサ・テクノロジー社まで逃げ込める。
 そのまま幾度かの突破を経て紆余曲折の果てに―だshス

「デスデス!受け入れはこちらデス!」

 そしてゴールに待っていた「越境者様ご一行様。シカタネーので歓迎?」という旗をふる連中を見つければ、
 越境者達は今日のこのハードは逃亡劇を終えることになるのであった。

//ではコノヘンデー!
983 :ユノ・ダルク【ヴァー・ヴィクティス】E.ぶかぶかマント [saga]:2017/08/01(火) 00:43:55.38 ID:oWFHlLqf0
>>982
「い……」
「……たぁぁ……、手、壊れるかと思ったっす……」

走りながらふるふると両手を振った
通常であれば、ありふれた素材で作られた盾諸共破壊も叶っていたはずであろう
それでも現実は違った、つまり決着は未だ程遠い

「取り敢えずお腹空いたっす……あと眠いっす……」

ラスボス・エネルギーの枯渇から飢餓的な空腹と睡魔に襲われ、ヘロヘロとカノッサテクノロジーへと辿り着くのであった
984 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/08/01(火) 00:48:07.32 ID:hnH4u1h7o
>>982
「わはははーッ、正義の魔法少女は必ず勝つのです!」

無様に転がる兵士たちを上から眺め、謎の決め台詞を叫びながらビルの上を飛び移り去るプリシラ。
しかし無事に目的地へ到着するや否や、気が抜けたのかその場にへたり込み、深い溜め息を盛大に漏らす。

「皆さんが無事でよかったですう……」

本心からそう思っているかはさておき、今は顔見知りと自身の生還を、血まみれの服を見下ろしながら噛みしめるのであった。
985 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/08/01(火) 22:37:17.73 ID:TqrG9fUH0
【ウェイストランド】
ありとあらゆる国が核を撃ちあい 焼き尽くされた世界
なれど人は死なず 前時代の遺産を啜って生きる世界

そして越境者が多く訪れる世界でもある

「ここだ」
そこは集落『だった』 トタンと廃材を組み合わせた防壁 壊れた浄水器 世話する者のいなくなった畑 転がる骸
ロイは分け合って死神と行動を共にしていた 目的は供養とその護衛

「かつては越境者の街だった だがエーカーのクソ共のせいで大部分が殺されたか 拉致された
 珍しくもない場所だ 世界を指定しなきゃ思いつくだけでも両の指に余る」

沈みゆく太陽 大地を血のように赤く染め 乾いた風が吹きすさぶ

「今日はここで一泊だ 明日になったら また別の集落に案内しよう 頼むぜ先生」
と 同行者に言った
986 :"収穫者"リーパー [sage saga]:2017/08/01(火) 22:50:13.95 ID:hnH4u1h7o
>>985
「エーカーか。話には聞くが、彼らの行いをこのような形で目の当たりにするとはな」

荒れ果てた集落の中、ロイ・ゴールドマンと共に佇むリーパー。
周囲を見渡し、しばしの間立ち尽くす。何か思うところがあるのだろうか。

「さて。私は彷徨える魂たちを"収穫"してくる。君はその間、寝床に適した廃屋でも探しておくと良い。
 私の分は考えずとも結構。睡眠は不要ゆえな。それにこうして案内してもらっている以上、さらに君に負担をかけるわけにもいくまい」
 
いくらか魂の眠る場所に当たりをつけたのか、リーパーはフラフラと何処かへ歩き出す。
987 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/08/01(火) 23:06:27.83 ID:TqrG9fUH0
>>986
「特に今はアウトキャストと呼ばれる連中のせいで繁忙期もいいとこさ
 奴らが固まっていたころはこちらも団結できたんだが 少数のゲリラになっちまってる以上 こちらも事に当たり辛い
 連中の研究所に乗り込めれば もっと大規模に魂が集まるんだろうがな さすがにお互いエーカーのおもちゃにゃなりたくないだろ」

ロイは一つの廃屋に目をつける 雨風のしのげそうな そこそこ頑丈な廃屋である
中に入ると 朽ちた亡骸が3つ 大きさからして親子だったのだろう

ロイ「・・・・魂は故郷へ 骸はここに置いていけ」

リーパーが戻ってくると ロイは穴を掘っていた 廃屋の外に拵えた釜戸にかけた中華鍋には 収穫した野菜のスープが煮えている
そこに集めた亡骸を底に置き 土をかける

ロイ「魂は離れても その入れ物を粗末に扱っていい理由にはならんだろ」
そして最後に板切れを突き立て ナイフで

“故郷を夢見 道半ばで果てた者の墓”
と刻んだ

ロイ「そっちはどうだい? 魂は集まったか?」
ロイはリーパーに問う
988 :"収穫者"リーパー [sage saga]:2017/08/01(火) 23:26:28.09 ID:hnH4u1h7o
>>987
「アウトキャストか……覚えておこう」

集落を一通り周ってきたらしいリーパーは、手に数個の瓶を抱えている。
いずれも中に魂が入っているようだ。この地で息絶えた越境者の魂は一通り集め終えたと彼は言う。

「器用だな、君は」

この短時間で調理も埋葬も終えるとは、という意味らしい。
リーパーは手元の瓶をジャケットの胸元にしまい入れ(明らかに入る大きさではないはずだが)、墓標に刻まれた言葉を見ながら、ぽつぽつと話し始める。

「君は、故郷に帰るつもりはあるか。あるいは、故郷でない異世界に骨を埋める覚悟はあるか。
 ……私は、志半ばに死んでいった越境者たちを見てきた。おそらく、君よりもずっと多く。
 帰郷が叶わず散った者もいたが、自ら故郷を離れその先で死ぬ者もいた。……私には分からんのだ。故郷を離れてまで追い求めたいものがあるのかと。
 ――すまない、急に、妙な話をしてしまったな。忘れてくれ」
989 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/08/01(火) 23:42:04.71 ID:TqrG9fUH0
>>988
「スープはいい 具材を放り込んで煮りゃ食える 器用と呼ばれるほど特別なことはしてないさ
 同行者が色々と居ればもっと凝った飯も作るんだが 少人数なら手を抜くさ」

日は傾き続け 赤が黒に代わって行く

「俺は・・・帰る気はない 俺は冒険者だ 呼び方は色々とあるが 根なし草 放浪人 浮浪者
 故郷を棄て 身一つで流離う者 他の世界ではどうか知らんが 少なくとも俺の世界では そういう輩は死んだその場が眠る場所」

「ダンジョンの奥深くだろうが 見知らぬ街道の路肩だろうが 娼館の女の膝の上だろうが そこが死に場 そこが墓だ
 別に何かを追い求めているわけじゃない そういう輩もいるが 大抵は追い出されたり 故郷を失くしたり 色々さ
 一言で言えば・・・宿命だ 冒険者の宿命 だから俺は自らを越境者ではなく 冒険者だと思っている」

「難しい線引き・・・いや 線引きできるかどうかは分からんがね 考え方の問題だ それで?
 アンタが死ぬかは知らないが アンタは故郷に骨を埋めたい輩か?」

たき火の傍に座り スープの味を確かめ そしてリーパーに問うた
990 :"収穫者"リーパー [sage saga]:2017/08/01(火) 23:55:17.32 ID:hnH4u1h7o
>>989
「……」

ロイの対面に座り、じっと話を聞くリーパー。
口を挟まず、頷きもせず、ただ耳をすませるように。
そして彼が語り終えた後、リーパーは次いで口を開く。やや苦々しげに。

「――分からない。故郷があるのか、終わりが訪れるのか、何者なのかさえ。 私には何もないのだ。目的も、あるいは宿命と呼ばれるような"何か"も、……何も。
 私が覚えていて、知っているのは、世界を渡る彼らの魂を故郷へ返してやることが私のすべきこと、という、それだけだ。
 「故郷へ骨を埋めたい」とは、考えたことも……なかった」

手元の小枝を焚き火に投げ入れる。それはぱちぱちと音を立て、すぐに炭化し、崩れた。

「……スープを。もらってもよいだろうか、私も」
991 :ロイ・ゴールドマン>500-501 ◆Lad0HbZVndK6 [sage saga]:2017/08/02(水) 00:13:50.87 ID:QJNIKp0O0
>>990
「まぁなんだ 今考えて分からねぇことは今考えても無駄だってことだ
 答え合わせは死ぬ間際にすりゃいい 今できることをしよう 具体的にはこれ」

木の椀に木の匙 乱雑に切られた野菜と塩漬け肉のシンプルなスープに硬い黒パン 素朴な夕餉

「すきっ腹で仕儀としても碌なことがねぇ それは誰だって同じだと思うぜ」
椀を差し出し 笑った

日はすっかりとオチ 空には満天の星空が広がった

//〆?
992 :"収穫者"リーパー [sage saga]:2017/08/02(水) 00:18:40.82 ID:rzsIrVGdo
>>991
「……そう、だな。君の言うとおりかもしれん」

椀を受け取り、リーパーは静かに微笑んだ――ように見える。

「私は私のすべきことをするだけだ。……明日からもよろしく頼む、ロイ・ゴールドマン」

//ありがとうございました!
993 :おんも [age]:2017/08/02(水) 22:17:16.57 ID:hB/rT8xb0
『失礼致します……貴方は、この世界の方ですか?』

『そうですか、えぇ……えぇ……ご親切にどうも』

『あぁ、もうひとつよろしいでしょうか?』

『……貴方は、剣は使えますか?』

----

スプロールの止まり木の宿!

『こいつも越境者かぁ……』

見覚えがあるな、と呟く【アラズ】
ホロディスプレイに流れる連続殺人のニュースは、エーカーアウトキャストの胎動の開始以降重苦しい空気を運ぶばかりである

『……ま、死んだ奴より生きてる私等だ、もう一度説明すっぞー』

それらを強引に振り切っているのか、はたまた余り関心を惹かれぬのか
越境者仲間のアラズは依頼の内容を確認し始めた

『目標はここ……十一烏公司(シイウーヤーコンスー)のスプロールでの本拠地だな』
『私達が潜入して爆弾仕掛けて、お前達はその間外で派手に暴れて陽動する』
『……やっべー、ちょーかんたーん、初めてのお使いレベルー』

十一烏公司……かつてのエーカー、現時点ではエーカーアウトキャストへの資金援助を裏で行なっている悪い会社なのだ
他の世界ではともかく、スプロールではまだ規模が小さく叩けるうちに叩いておこうとの事である

『……一応、カノッサにも支援の要請は掛けてあるし』
『ま、簡単なビズだ』

宜しくな、と一同に確認しニヤリと微笑んだ

---そして今!

【あー、あー、聞こえるな?】
【こちらアラズー、潜入チームは無事潜入】
【もうすぐ陽動爆破がそっちで起こるから、派手に暴れてくれよー?】

コムリンクでの通信が伝わり、直後に少し離れた場所で大きな爆発!
標的のビルの外壁で起こったそれだが、さしたるダメージは与えていない、堅牢!
なるほどこれを破壊するには内部よりの爆発に頼るしかなさそうだ

「ナンジャコラー!」
「スッゾコラー!」

ドヤドヤとビルから出て来る武装警備員、何も小銃で武装しやる気満々闘志万端!
しかし一同、位置的に奇襲が可能である、即ち確定での攻撃成功を意味する!
994 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/08/02(水) 22:28:14.60 ID:g8We25m10
>>993
「殺して暴れて回ればいいんだろ?任せろ」
【肩に刀を担ぎ、手をヒラヒラと振って何処かズレた返事を返すのはソーマタージ】
【エーカー絡みとなるとウンザリした表情を浮かべるが、仕方のない事だと諦める】

「お前の今の言葉のせいで、なんとなく嫌な予感がしてきたぞ。フラグが立った」


「おっ始まったな……。行くとしようぜ、ロックアンドロード」
【離れたところから聞こえて来る爆発音。耳を済ませてみたが、潰れてもがく人の断末魔も崩落の音も聞こえない。建物が頑強なのだろう】
【黒い覆面で顔面を隠したソーマタージは刀を抜き、飛び出す警備員たちの横っ腹に突っ込む!】
【長く赤い切っ先は唸りを上げ、数人の首を切断しようと水平の位置を走り、半月状の軌跡を残す!】

「無能どもが雁首揃えて!」
【獰猛に笑い、警備の持つ小銃に手を伸ばす。奪い、自身の得物にするためだ!】
995 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/08/02(水) 22:32:46.96 ID:rzsIrVGdo
>>993
「要は悪い人退治ですねっ、任せてください!」

胸を反らせ、妙に自信満々で依頼を請け負うプリシラ。
本人には何かしらの秘策があるらしい。



「わあ、頑丈ー……」

そして現場。プリシラは離れた位置から爆破を見守る。
なるほど、この作戦はどちらが下手を打っても成功しえないプランらしい。

「と、いうわけで! "派手に"はプリシラちゃんの十八番ですよっ♪」

以前、銃持ちの兵士らと戦闘した経験>>984を活かし、
防弾繊維を編み込んだ特殊なロリータ服(ここを譲るつもりはないらしい)を着用してきたようだ。

「いっきまーす!」

いつものように魔法を展開。
キラキラのエフェクトが心なしか増えているように見えるその空気塊は、兵士たちの足元を次々に掬い、転倒させていく!

「荒っぽい方はソーマタージさんがやってくれるでしょうし、私は足止め程度で頑張りますっ」
996 :おんも [saga]:2017/08/02(水) 22:43:34.31 ID:hB/rT8xb0
>>994-995
【……フラグだぁ? ハッ、馬鹿言ってんじゃねぇよ、楽勝だ楽勝】

ソーマタージの不安に対し、アラズはとっても楽観的に応えた

そんでもって?

「「「……グワワワーッ!!!」」」

ソーマタージの斬撃を防ぐ事が叶う兵は皆無!
次々に血飛沫が咲き乱れ、武器を奪い暴れる黒悪魔!
逃げ腰になりつつも応戦すべく奮起した兵達、それを嘲笑う様なキラキラエフェクトマジカルアタック!
スプロールにも魔法は有り触れてはいる、しかし全ての人間がそれに対して知識を持つかといえば別だ!
既に阿鼻叫喚、陽動の効果は抜群だ、多くの雑多な兵達は群れて出て来ては越境者達の前に倒れて行くばかり
時間的に見れば間も無く、ビルの爆破が始まるであろう

呆気ない仕事だ、実に呆気ない

……そこにそれはやって来た

『……失礼致します……貴方は、貴方方は、この世界の方ではありませんね?』

雑兵の放ったロケット弾があらぬ方向へと飛び、炸裂
爆風がそれの銀糸の短髪を靡かせた

『結構、結構……』

頷く彼女……若い、線の細い女だ……はスプロールの出で立ちではない
浅葱色をベースにしたチュニック、黄土色の外套……そして腰に帯びた一振りの西洋剣
ファンタジー世界の冒険者といったところであろうか

『……それと……貴方方……剣は、使えますね……』
『嗚呼……これで、また……ユノ、あなたの仇を討てる……』

夏の空を宿す瞳を薄っすらと細め、直後片腕をスプロールの薄汚れた曇天に向ける
バチバチと閃光、空中にてカタチを成した2振りの雷の剣がそれぞれソーマタージとプリシラに向けて猛然と迫った!
大気を焦熱させる程の超高温の魔法雷撃剣、直撃したとすれば命運など知れているであろう!
997 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/08/02(水) 23:00:19.80 ID:g8We25m10
>>996
「ちょろいもんだぜ」
【刀の血を振るって飛ばし、鞘に戻す。プリシラの魔法で混乱する者も、わらわらと出て来る者も等しく屠るのみ】
【一段落つけば、血溜まりの中、使えそうな道具や、金目の物を探りながら腕時計を見る】
「そろそろ爆破の予定だな。昔、ビルの消灯をロウソクに見立てて気取ったバースデーとかやるやついたんだよ。真似していい?」


「……そういうお前は、何処のお上りさんだ?あんだすっげえカッペ臭えっぺよ?」
【物言わぬ骸の胸倉を掴む手を放し、ゆっくりと立ち上がる。血に濡れた顔が突然現れた女を睨む】
【チュニックに外套、腰の剣。この世界の、スプロールの人間ではない事だけは確かだ】

「…ユノ?ちょっと待て…、やっぱいい。お前を殺してから、あいつに聞いてみる」
「ああ、武器は剣なのか?祖先から受け継ぐ鉄球じゃなく……ッ!!」
【ヘラヘラと軽口を叩き、次の瞬間、雷の剣が振るわれると同時に横に素早く飛び離れる!位置を改めていたのが幸いだった】
【転がる様に死体を越え、物陰に隠れる。振るわれた地点すら熱を持っているかの様だ。直撃こそしていないが、その危険さは伝わった】

「腐れビッチをブッ飛ばせ!!」
【物陰からプリシラに怒鳴り、先程奪った小銃を乱射!】
【大まかな狙いでバラ撒かれる弾丸は、女への牽制が目的だ】
998 :プリシラ@魔法少女 [sage saga]:2017/08/02(水) 23:06:09.74 ID:rzsIrVGdo
>>996
「……どちら様?」

意気揚々と振り回していたステッキを止め、突然の闖入者の方を振り向く。

「剣? ユノ? ……よく分からない設定に勝手に巻き込まないでくださいよっ」

そして直後に現れた雷の剣だ。これには結構呑気してたプリシラもビビった!

「やだっ、もう……こんな実力者がいるなんて聞いてません! この分も報酬に上乗せしてくださいね!」

軽口を叩いてはみるが、現状は圧倒的不利。ステッキでいなすどころか、近づいただけでもこんがりウェルダン化は免れないだろう。
とっさに足の裏で魔法を爆発させ、その勢いで後方へ飛び下がる。

「ええ、それしかなさそうですね……!」

不格好に着地した後、銃弾をばら撒くソーマタージとは別方向から仕掛ける。
展開された空気塊は不規則な軌道を描きながら、女の腕を狙って突進していく!
999 :おんも [saga]:2017/08/02(水) 23:14:47.69 ID:hB/rT8xb0
>>997-998

ジッ!!!!!

耳をつんざく熱音、肌を舐める熱波、そして形成される小型のマグマクレーター
雷撃剣の着地点は小規模な地獄めいてドロドロとした赤い液体に溢れていた

『……!!』

多方向からの遠距離射撃、魔法、女はコンクリの大地に足跡を残し飛んだ
ややあって、音速に近しいはずの小銃弾や面的制圧力を誇るであろう空気弾がそこを通過する
女は一直線にソーマタージへと迫り抜剣!
赤黒い軌跡を描き振り抜かれる一閃、疾い!
同時にもう片腕はプリシラに掌を向ける形で伸ばされ、放たれる螺旋の稲妻!
1000 :ソーマタージ ◆.zilz3o6.U [saga]:2017/08/02(水) 23:26:53.08 ID:g8We25m10
>>999
「マジかよ…!」
【消えた?否、高速で移動したのだ。文字通り目にも留まらぬ疾さで!】
【高熱を感じながらできた事は、ベルトから抜いた鞘と銃を重ね、一瞬だけ目視の叶った抜剣を防ぐ事のみだった】

「グワーッ!」
【振るわれた西洋剣は銃を破壊し、鞘にカチ当たり、衝撃で肉体を後方へ吹き飛ばす!】
【SLAM!!背中から壁に叩きつけられて口の端から血が溢れる。うつ伏せに倒れそうになるのを堪え、血走った眼で女を睨み返す】


「オオオオオオオオオッッ!!」
【雄叫びを上げ、刀を抜いて砲弾めいて駆け出す。言葉にすればそれだけだが、サイボーグの怪力で踏み締められたコンクリートにはヒビがいくつも生じ、速度は一歩踏み出す毎に爆発的に上昇していく!】
【今や赤い両目は眩いばかりの光を放ち、赤い光の軌跡を残している。狙うは只一人、突如として現れた、あの巫山戯た女の正中線上!】

「イヤーッ!」
【接触まで数m、細かい破片を撒き散らし、幅跳びめいて跳び上がる。刀を担ぐ両手に力が篭る】
【高速での接近、怪力を発揮した振り下ろしで、女を一気に仕留めるつもりだ!】
1001 :1001 :Over 1000 Thread

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 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
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