たかし ◇Vaqs8KtZag<><>2010/06/14(月) 22:56:25.22 ID:JVtCK6AO<>目標一日一レス<>とら「あくせられいただぁ?」
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/14(月) 22:57:18.28 ID:JVtCK6AO<>たかし ◆Vaqs8KtZagさん すみません<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/14(月) 22:59:45.62 ID:JVtCK6AO<>一方「なンだ、てめェは?」
とら「久しぶりの人間だな。まあいい、この槍抜いてくれりゃあな」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/14(月) 23:21:23.94 ID:YGnkJ4Eo<>オチまで書いてあるなら支援<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/14(月) 23:49:54.95 ID:NqagyBYo<>獣の槍とかアクセラさん必要ねーだろ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/15(火) 19:18:37.17 ID:Mxy9lwAO<>一方「知らねェよ」
一方通行は薄暗い蔵の地下室から、一瞬にして姿を消した。
とら「ちょっ、待て!待てって!」
何百年もの間、一匹で過ごしたきた蔵に、とらの悲鳴にも似た叫びが木霊した。
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/16(水) 20:07:28.45 ID:zziAfIAO<> 一方通行が蔵から出て来るのを見ていた少女がいた。
見た目、十才程で可愛らしい水色のワンピースを着、その上に白いワイシャツを羽織っている。
「むむ。あの人ってば、何であんな所から飛び出してきたのかな?ってミサカはミサカは疑問を呟いてみる」
面倒臭がりの一方通行をよく知っている少女はおかしな口調で疑問を口に出し、首をひねる。
「ん?」
少女は、ふと耳を澄ました。
「…そ……にん……が……こ……槍が…………喰っ……る……よ……」
蔵の方から何やら叫び声の様なものが聞こえる。何を言っているのかは分からないが、それは悲壮で哀愁の漂う、心に響く叫びだった。
「もしかして、あの人ったら、誰か閉じ込めたのかな?可哀想ってミサカはミサカは同情してみる」
しかし、よく考えると一方通行がそんな子供染みた事などするはずがない。少女は再び首をひねった。
「ちょっと見に行ってみようってミサカはミサカは好奇心いっぱいで、さっそく向かってみる」
駆け出す少女。
この好奇心が少女の日常を大きく変えて行く事を、まだ誰も知らない。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/17(木) 22:30:17.15 ID:moF4zAAO<> 薄暗い蔵に入ると書籍が山の様に並べられていた。少女にとっては古文書か巻物の様に感じているだろう。
「うわぁ、誰がこんなに集めたんだろ?ってミサカはミサカは圧倒されてみる」
蔵中に詰まれている本をキョロキョロと眺め周り、ふとある場所を見つけた。そこにはぽっかりと穴が空いていた。地震や災害などで出来た穴ではなく、明らかに人間が設けた穴だ。
「なんで、こんな所に穴が空いてるのかな?ってミサカはミサカは首を傾げてみる。地下室にしては梯子みたいな物もないし…」
その穴に、ゆっくりと近づいていく。
「…ちょっと怖いかもってミサカはミサカは…」
近づくにつれ異様な空気がその穴から漂ってくるのが分かる。
「う、ううん!大丈夫大丈夫!ってミサカはミサカは自分を励ます!」
勇気を振り絞り穴まであと数歩の所まで来た。
「ちょっと待って。もしかして、あの人、この中にある物から逃げ出したんじゃ…」
あと三歩…。
「あの人が逃げ出すなんてよっぽど……」
あと二歩…。
「この中の物を、あの人が見せたら何て言うかな…」
あと一歩…。
「や、やっぱり辞めとこうかな…」
立ち止まる。
すぐそこにある穴は影が濃く、よく中が見えない。
少女の脳が身体が本能が引き返せと言っている。
「でも、あの人の驚く顔がみたいかもってミサカはミサカは意地悪な事を考えてみる」
意地悪な思惑とは裏腹、あの人 −−一方通行−− の事を想うと不思議と勇気が湧いた。
「大丈夫大丈夫大丈夫だって!ってミサカはミサカは自分を叱咤激励する!」
「うるせぇぇぇーー!!!」
「うわぁぁぁぁーー!!!」
突然の叫び声に少女は飛び上がり、その反動で足を滑らせ、穴の中に落ちてしまった。
時が動きだす。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 05:52:18.18 ID:QIRV4kSO<>まさかのミサカが槍使いとな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 08:39:20.33 ID:9Kr0NHYo<>とらと御坂の電撃ってどっちが強いんかな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 12:48:20.16 ID:xL49fkDO<>>>10
とらも美琴も雷召喚できるし同じ位じゃないか?
イメージ的にはとらの方が強力そうだが<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 19:48:20.05 ID:xoOp2.AO<>電撃使いの能力者たちは常に電磁波出してるからオート結界状態か<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/18(金) 20:20:58.76 ID:S8uoTYAO<>「痛ったーい…ってミサカはミサカは今にも零れそうな涙を我慢して叫び声の主を見てみる」
蔵よりもさらに暗い地下室に、まだ目が慣れていない。少女は目を凝らし当たりをうかがう。
「……誰かいるの?」
だんだんと目が暗闇に慣れていくにつれ、少女の目に不可思議なモノが見え始めた。
巨体。黄金色の毛。黒く縁取られた凶悪な瞳。鋼鉄さえも打ち破りそうな牙。肩に刺さった古びた槍。
「おい」
「…………」
「おい、人間」
「きゃぁぁぁーーー!!!」
作り物だと思った。思いたかったモノが口を開いた瞬間少女を支えていた理性はとんでいた。
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/18(金) 20:23:33.69 ID:S8uoTYAO<>レスありがとう。素直に嬉しい。
うしとらはかなり昔に読んだっきりで忘れてる事多いし、とあるはアニメだけだからおかしい所があっても許して下さい。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/19(土) 00:13:31.43 ID:8jOgqoDO<>一方通行が地下への扉開けたなら一方通行が槍の伝承者ってことだよな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/20(日) 13:41:11.35 ID:RcxcX5kP<>トトロみたいだ
面白<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/20(日) 20:09:49.81 ID:5dEjL7Uo<>面白いとは思うんだがこのペースだと1話相当終わらせるだけで1ヶ月かかりそうだな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/21(月) 23:10:01.21 ID:28sY8AAO<> 星がとんでいる。頭の上を星がヒュンヒュンとんでいる。
「あは……お星さまキレい……」
などと不思議の世界にとんでいた少女はハッと我にかえる。
「!?」
奇妙な沈黙。沈黙の圧力。圧力を放つモノ。
まだ完全に立ち直っていない少女に、酷く過酷で甘えを許さない現実が待っていた。
「あっ、あなたは何なの?話せるのってミサカはミサカは動転して…」
「よく人間が来る日だな」
威嚇するようなガラガラ声。少女を見る目は、つり上がり黒く縁取られ鋭い。黒目はない。
「あなたは何なの?ってミサカはミサカは聞いてるの!……動物?サーカスの人……?」
「あーあ。久しぶりの人間は随分うるせぇなぁ」
人の話を全く聞かない、そのモノに少女は恐怖しながらも苛立ちを覚えてきた。
「ミサカの話を聞きなさいってミサカはミサカはご立腹!あなたはこんな所で何してるの!?」
「ワシか?ワシゃ、この糞っ垂れな槍を抜いてくれる人間を待ってるんだよ」
「槍?その槍、自分で抜けないの?って言うか痛くないの?ってミサカはミサカはグロテスクな現状に今更ながら気づいた!うわぁー痛そぉ!」
槍は、そのモノの肩に突き刺さり、貫き、そのモノを縫い止めている。血は出ていない。
「忌々しい事にワシら妖怪には、この糞っ垂れな槍は抜けねぇんだよ。なぁ、人間。抜いてくれよ」
「ちょっと待って……ってミサカはミサカは聞き慣れない言葉を反芻してみる。……妖怪?」
「あぁ?妖怪だ」
「……妖怪って何?」
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/06/21(月) 23:16:06.22 ID:28sY8AAO<>レスありがとうございます。
無理なく飽きずモチベーションを保つのには、このくらいの方が自分にはあってると思います。
2レス3レス、それ以上する時もあると思うので、気の向いた時、思い出した時にでも読んでやって下さい。
矛盾や口調などは指摘していただけると有り難いです。思い出せる範囲で対応します。
末永くよろしくお願いします。<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/06/22(火) 23:17:07.56 ID:Cj4gg.AO<>「なんだぁ?今の人間は妖怪を知らねえのか?」
妖怪。人間にとって妖怪とは架空の存在。鬼太郎、百目、吸血鬼。すべて物語の中だけに存在を許されたモノだ。
「うわぁー!ってミサカはミサカは初めて見る妖怪に興味津々!目玉のオヤジさんとは友達なの?」
少女は常識が足りない。
「目玉のオヤジ?知らねえな。そんな事より槍抜いてくれよ。この槍さえなけりゃワシは自由になれるんだ」
「うん、いいよ。槍抜いたら遊んでくれる?」
「けっ!なんだって、てめぇみたいな人間と遊ぶんだよ!?自由さえなりゃ七百年分の恨みを晴らしてやるよ!」
「七百年?恨みを晴らすって何するの?ってミサカはミサカは聞いてみる。何するの?」
「喰うんだよ。ワシは七百年間なんも喰ってねぇんだ。腹が減ってんだ」
「人間を?」
「当たり前だ……って何処行くんだよ!?」
「人間を食べるなんて、アナタは悪い妖怪だったんだねってミサカはミサカはガッカリしてる。あの人に言って懲らしめてもらおっかな」
少女は一方通行に報せる為に地下室から出る方法を考える為、頭上や背後を見回す。
「ちょっ、待てよ!分かった喰わねえ!喰わねえから槍を抜いてくれよ!」
少女は振り返り問う。
「ホントに?」
「嘘に決まってんだろが糞ガキ!さっさと抜きやがれ!てめぇから喰ってやろうか!って痛でででででっ!」
少女は槍の束を握りしめグリグリと押す。
「一生壁にくっついてるといいよってミサカはミサカはさらに抜けない様に押し込んでみる。」
「痛でぇ!痛でぇって糞ガキ!てめぇだけは絶対に喰ってやるからな!痛っでぇぇー!」
「人間の命を何とも思わないなんてってミサカはミサカはアナタに敵意を露わにする。わたし帰る」
地下室には瓦礫が転がっていて、少女は瓦礫を足場に地下室から蔵へ登る。
「糞ガキ!ぜってぇーだ!てめぇは、ぜってぇー喰ってやるからな!」
「糞ガキじゃないよ。打ち止めって言う名前があるんだよってミサカはミサカはもう会う事もない妖怪に自己紹介。ばいばい」
少女、打ち止めはそれだけ言うとプイっと振り向き外へと出て行った。
「糞ガキ、覚えてろよ!ぜってぇーのぜってぇーのぜってぇーに喰ってやるからなぁぁー!」
背後で妖怪の雄叫びが響く。<>