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HTML化した人:lain.
唯「憂なんて嫌い!大嫌い!」
1 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:07:51.91 ID:fxhcKTA0
唯とその妹のお話
毎日少しずつ投下します
2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/08(日) 18:09:01.17 ID:lvHe9CM0
期待
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:09:08.79 ID:fxhcKTA0
唯「あいしゅ〜うい〜」

憂「ご飯食べてからっ」

唯「えぇ〜」

憂「梓ちゃんと純ちゃんが今日来るんだって。だからもうちょっと頑張ろうね」

唯「え?」

憂「ん?どうしたの?」

唯「う、ううん……」

最近の私はおかしかったのかもしれない。
体調がおかしいとか、そんな身体的な問題じゃなくて精神的な意味で私はおかしかったのだ。
今まで味わったことのない苦痛が、心の深淵に響きわたり、そして私らしからぬ私が目覚める。そんな感じだった。
後になって考えてみると馬鹿だなあと羞恥心が擽られる。けれどこんな出来事が私をより大人にしてくれたんだと思う。
あの時、憂と喧嘩していなかったら私はずっと子供のまま、身なりだけ大人になっていたのかもしれない。

憂「〜♪」

唯「……」

私は、高校2年生にもなって嫉妬という心の病を抱えていた。
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:10:08.11 ID:fxhcKTA0
憂「できたよ〜」

唯「いい匂い!今日はハンバーグ!」

憂「あたり〜」

憂は私のお皿と自分のお皿をテーブルに置いて、また台所へと歩いて行った。
憂の事を意識しているせいか、私には憂の背中がとても大きく見えた。姉妹の関係でありながらも私達の場合、母と子の立場と変わりないんだからそう見えても仕方ない。
子は親の背中を見て育つらしいし……。なんておこがましいことを頭で考えながらその背中をじーっと見つめていた。
しばらくして憂がリビングへ戻ってきた。両手には私の皿の内容量とまったく同じハンバーグが肉汁を溢れさせていた。
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:11:01.55 ID:fxhcKTA0
唯「へ?なにそのお皿」

憂「梓ちゃん達早く来るといいね」

私の表情を察して憂は遠まわしに、誰の分のハンバーグなのかを示唆してくれた。
そういえばあずにゃん達来るんだっけ。私は感慨に浸っているうちにそのことを忘れてしまったみたいで、思い出すと同時になんだか気分が重たくなった。
その原因が分からず私は小さく唸り、テーブルに肘をついて頭を抱えた。

(この気持ちはなんだろう……)

憂「お姉ちゃん?」


唯「へ?あ、ああ!いただくとしますか!」

(あれ……なんで私こんなに焦ってるの?)
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:11:40.77 ID:fxhcKTA0
今の私を不自然に動かす原動力が自分でも全く分からなかった。
誰かがコントローラーで操作しているんじゃないかというくらい、あまりにも今の自分が不可解であった。
ただ私はなにか焦りを感じている。脇から滴る汗がそれを私に教えてくれた。

憂「あ、来たみたい。はいはーい」

インターホンの音がリビングを揺らした。それくらい私の体感は異常であった。
物音に対して過敏になりすぎた体は、心臓の鼓動を速まらせた。

(どうしちゃったの私……)

気がつくと私は耳を澄まして、奥の玄関に神経を集中させていた。
片時も聞き洩らさないように私は憂の第一声に全神経を注いだ。

憂「あっ、いらっしゃ〜い」

梓「ごめ〜ん、遅くなっちゃって」
7 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:12:44.54 ID:fxhcKTA0
……。

私達の唯一の後輩であるあずにゃんの声を聞き間違えるわけがない。
高校生に似合わない子ぶりなあずにゃんの声は幼さを感じさせ、可憐な容姿とその声が見事にマッチしていて私の母性本能を擽ってくる。
しかしそんな印象とは程遠く、しっかりとした性格で後輩という立場でありながらも副部長役を務めている。
副部長なんて存在しないのだが、私達を引っ張ってくれるようなそんな存在であった。
あずにゃんの声が消えかかるころ、聞きなれない声が私の耳に飛び込んできた。

純「ごめんね〜、とりあえずお腹減ったなぁ」

憂「はいはい、上がって。今日はちょっと奮発しちゃったんだから」

純「太っ腹♪」

このやり取りを聞いているうちに声の正体を掴めた。
ジャズ研の純ちゃんとはあまり面識を持っていない故、気付くのに時間がかかってしまった。
二人の足音がリビングに近づいてくる。何故か私はあまり近寄ってきてほしくなかった。
体が気だるくなるような、そんな嫌悪感に苛まれた。

(なんで……私、あずにゃんの事嫌い……?そんなことない……じゃあ……)
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:13:20.81 ID:fxhcKTA0
あずにゃんの声がすぐそばで聞こえた。振り返ると清涼なサラサラのツインテールが私の目に姿を現した。

梓「おじゃまします、先輩」

唯「いらっしゃい、あずにゃん」

憂と一緒に純ちゃんがリビングに入ってきた。純ちゃんは錦柄の風呂敷を片手に、私に軽く会釈をした。

純「お母さんが持っていけって、はい憂」

梓「お寿司なんて高価なものじゃありませんけど良かったら……」

純ちゃんの差し入れはどうやらお寿司みたいだ。あずにゃんはというと私に気を遣ってくれたのかケーキを買ってきてくれた。
普段の私なら飛び跳ねて喜ぶだろうがしかし、今日の私はどこか違った。

唯「うんありがとう」

素直に喜ぶことができない。
あずにゃんは私の顔色を窺い、そして向かい側の席に腰を下ろした。
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:14:01.46 ID:fxhcKTA0
梓「先輩?具合悪いんですか?」

唯「うん、ちょっとね」

この時、どうして嘘をついたんだろう。
ついさっきまで私は子供のようにご飯を要求し、元気いっぱいで、現に今も元気いっぱいである。
しかしどこか気分が冴えないのは否めない。嘘をついてまで隠し通す秘密はないはず。

純「いただきま〜す」

憂「召し上がれ」

梓「どうしたんですか?食べないんですか?」

唯「あ、うん、いただきま〜す」

今度はハキハキと演じる自分が嫌になった。
フォークを握ったものの、ハンバーグに手をつけることができない。
憂が持ってきてくれた時のホカホカのハンバーグはもうそこにはいなかった。
この調子じゃ私はハンバーグと変わりない。時間が経つにつれ冷めてゆく自分の顔が歪んだ形でフォークに映った。
この私は一体誰なんだろう。もう私を苦しめないで。
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:14:50.46 ID:fxhcKTA0
梓「もう、憂ったら。口にソースついてるよ。ほらじっとしてて」

憂「えっ、う、うん」

憂の口周りに微量のソースが付着しているのを気付いたあずにゃんは指摘するとソースを拭き取った。
左手を頬に添え、右手でティッシュを摘み優しくソースを拭い取った。

憂「あ、ありがとう……」

梓「憂も子供ね」

頬が赤く染まりタコのように膨らんで、憂は恥ずかしげに俯いた。
こんな子供みたいな憂をここ数年見ていない私からすると、その衝撃は胸を鋭く貫いた。
言葉に表せないくらいドロドロとした感情が禍々しく私の胸に沈んでいった。
時折キューっと胸が締め付けられるような感じがして、その度に私は大粒の汗を脇から滴らせた。
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/08(日) 18:17:53.73 ID:/ns9JYAO
憂に嫉妬

支援
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:20:12.82 ID:fxhcKTA0
憂「え、お姉ちゃん?どうしたの?」

憂の表情が一変し、娘を心配する母親の顔へと変わっていった。
あずにゃんもびっくりしたような目で私を覗いている。
二人のまん丸とした瞳をよそに、私はこの胸の痛みに必死であった。

憂「お、お姉ちゃん……?怖いよ……」

唯「へ?」

はっと我にかえるとあずにゃんは私に対して畏怖していた。
どうやら私はこの二人を睨んでいたらしく、今まで見たことのない私にあずにゃんは驚愕を隠せないでいた。
ご飯に夢中だった純ちゃんも流石に箸を止め、食べ物を口に含んだまま静止していた。

憂「お姉ちゃん?すごい顔してたよ?なにかあったの?」

唯「う……えっと……」

梓「……」

なんとも堪えがたい空気が食卓を包み、永遠に続くんじゃないかというくらい時が止まったように感じた。
この空間を作り出した当の本人は憂の顔を直視できず、下に俯いた。

純「ん……ま、まあ食べようよ」

憂「そうだね」

梓「……」

自分をコントロールできなくなってしまった私はただただ俯くことしかできなかった。
しかしこれは単なるモノローグに過ぎず、後に私達姉妹の関係も危ぶまれるほど事態は急変していく。

これもすべて私の嫉妬から生まれたものであった。

13 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/08(日) 18:20:48.23 ID:fxhcKTA0
今日はここまで
また明日きます
14 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/08(日) 18:21:04.80 ID:qinq2YAO
唯にゃんの脇汗ぺろぺろ
15 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/08(日) 18:22:25.93 ID:/ns9JYAO
>>14ぺろぺろ
16 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/08(日) 22:45:40.37 ID:Y59N9Dwo
期待
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/09(月) 07:22:51.02 ID:5Sf6pkAO
今日の18時ぐらいに来るかね

支援
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:10:59.57 ID:CBnnqEQ0
ただいま投下です
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:11:33.93 ID:CBnnqEQ0
この時はまだ自分を苦しめる根源に行きついていなかった、いや目を背けていたのかもしれない。
いやもう知っていたのかもしれない。ただ認めるのが怖かっただけなのかもしれない。
高校生に育つ過程では一切嫉妬などという感情を抱いたことすらなかったし、そもそも嫉妬ってなに?といった言った調子で日々をこなしてきた。
今もまだ嫉妬という言葉の持つ意味を良く把握していないが、そんな理解に及ばなくても私には実体験として訪れているわけだから意味を把握しているだけの人よりも遥かに理解している自信がある。
だが、まだ新米な私にはこの心の痛みを表現する術が備わっていなかった。嫉妬と現実逃避の間に私がいてサンドウィッチ状態を余儀なくされている。
私が無言で箸を止めたままこの決闘に身を投じていた為、外部からの声も十分に聞こえず、純ちゃんの揺さぶりでようやく目を覚ました。

純「せ、先輩……しっかり」

唯「ほっ、あっ、うん」

突然起されて夢と現の隔たりを彷徨う幼児さながらの振る舞いで曖昧な返事しか返せず、何故か私が困惑の視線を皆に浴びせる。
憂と純ちゃんはまん丸とした目で私を覗いていたが、あずにゃんの視線はどこか意味深めいて私の虹彩を刺激した。
憂達の不思議そうなものを見る目つきではなく、あずにゃんの場合もっと危険な核放射能施設を見る目とかそのレベルの警戒を放った目つきである。
その警戒というのは敵意を表しているのではなく、恐れているといったところだろう。センチ単位で目が泳いでいるのが一目瞭然であった。
これはまずい、あずにゃんが怖がっている。そう思い私は、

唯「あずにゃん、怖がらなくていいよ」

梓「へ……あの」
20 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:14:00.72 ID:CBnnqEQ0
愚直にも簡単に慰めの言葉をかけてしまった。
これは『別に変な因縁はない』という意味で口にしたのだがこれでは明らかに嫌味に聞こえる。
冷静かつ、いきなりの慰めかつ、無理して作った微笑みがセットになるとこれはもはや武器となる。
極め付けに私はまだあずにゃんに恒例のスキンシップを交えていない。だからあずにゃんは私と会った時点でなにか違和感を抱いたはずだ。
このおかげであずにゃんは、「唯先輩はなにか私に怒っている、今までの唯先輩ならもっとスキンシップな声掛けをくれるはず」と勘違いをしてしまったのだろう。
怒りの矛先を勘違いしたあずにゃんの目元はみるみる震え挙句の果てには私に向かって、

梓「わ、私わかりません……ごめんなさい、なにか怒っているんなら……ごめんなさい……謝ります」

行儀よく後輩の立場を弁えてか、箸を置きちゃぶ台にちょこんと手を乗せ俯いたまま私に謝罪の意を表した。
言ってしまった妥協なのかもう素が出てしまっていた、手が小刻みに震えて前髪からチラと見える瞳は潤んでいた。
立場が同級生ならまだしも、先輩となると後輩はなかなか素を出してくれないものでこんな女の子らしいあずにゃんを見るのは恐らく初めてである。
これは抱きしめたい衝動にかられざるを得ない、あずにゃん愛好家の私からするとそれは最高に可愛らしいものであった。
口で反応してもあずにゃんは心打たれないだろうと判断した私は席を立って抱きしめようと膝下に力を加えかけた。

―――とこれが純粋な私の気持ちである。
しかし私の中の”私”は私の命令を無視し、あろうことか私の体は”私”の意思を優先した。
その”私”は私の体を使ってこう吐いた。
21 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:14:57.68 ID:CBnnqEQ0
唯「なに?どうしたの?」

梓「えっ……」

あれ、私……
違うよ、抱きしめるんだよ?
ほら立って。

唯「なんで謝るの、意味わかんない、困るよ」

梓「……っ」

違う、これは私の意思じゃない。違うよ、あずにゃん、誤解しないで。
今行くからね。

唯「困るよ……人の家でいきなり泣かれても」

梓「うぅ……!」

憂「梓ちゃん!」

あずにゃんは勢いよく席を立つとそのまま玄関に向かった走っていった。
その最中、憂と純ちゃんは滴を零すあずにゃんを体ごと目で追ったが私は微動だにしなかった。

憂「……」

唯「……」

純「……」
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:16:44.83 ID:CBnnqEQ0
沈黙にバタンとドアの閉まる虚しい音が届いたのは間もなくの事であった。
ソースが大部分を占める食べかけのハンバーグの皿に透明な滴の彩りが何点か加えられ、瞬く間にその透明な部分がオレンジ色に侵されていく。
私はこの時、初めて晴れた気分になった。モヤモヤが吹き飛んだような、そんな気分に心が躍った。

唯「あずにゃんどうしちゃったんだろう……」

心配を装う私の顔色は恐らく格段に晴れているに違いない。
それとは裏腹な皮肉な視線の気配を私は感じ、初めて憂の顔を見た。

唯「え……憂?」

憂「……」

まるでネトゲ廃人を睨む近所のおばさん並みに冷酷な視線が私に浴びせられていた。
同様に純ちゃんもそういった目で私を一瞥し、間をおいて席を立った。

純「私、帰る」

唯「え……えっ」

純ちゃんは平坦な冷たい声でそう告げると、あずにゃん同様玄関に歩いて行った。
良くできた子と評される憂がその純ちゃんの一言に反応はおろか一瞥すら億劫のようで、反応する暇があればやるべきことをするとそんな様子で佇んでいる。
そのやるべき事というのが、私に切っ先を突き付けることを指している、まさにこの状況である事が全く笑えない。
私は憂から発せられる第一声を予想し、憂とのその後の結末もついでに予想してみた。
これが脂汗。全身から汗とは違う焼けるように熱い液体が噴出してきて、この体験は生涯初な故、私に危機感を与えるにはちょうどいい代物であった。
怒髪な感情を隠せず、睨みつける憂を見るのも生涯初でこれだけでも十分な危機感を感じるのだが。
堪らず私は先制的な姿勢を見せた。しかし私は対抗できる言い分を備えているわけではない。
23 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:21:36.64 ID:CBnnqEQ0
唯「憂、違うの……私ね」

憂「おかしいよ、お姉ちゃん……なんで梓ちゃんに怒っているの?梓ちゃん謝ったじゃない……なのにどうして?許してあげなよ」

唯「……ぅ……違うの」

人間追い込まれたら最後、相手の質問攻撃に対して不可解な否定を連発したりする。
この例は今まさに私が立っている状況と全く変わらず、目の前には『白状』の選択肢だけが突き付けられていた。
憂は動機を聞こうと私に向かって相手をしているが、謝っているあずにゃんに対しての態度が気に食わなかったせいで納得するような気配はない。
もはや殺人の罪を犯した人に動機を聞くような感覚と言ったほうが早い、なので私は言い訳しても無駄だと悟った。
そもそも言い訳なんて持ち合わせていない、だからと言って沈黙を貫けるほど憂は甘くない。やむを得ず行きつく果ては言い訳より他はなかった。

唯「あのねうい、理由があるんだよ?ち、ちゃんとした理由があるの、ちょっと部活で喧嘩しちゃって、あずにゃんと喧嘩しちゃって、それで……」

憂「……」

唯「あずにゃんがね……あずにゃんと喧嘩しちゃってね……」

憂「……」

唯「それで……その……あの…っ……うっ、ううぅ」

相づちもくれない憂ほど恐ろしい物がこの世に存在するのかと私はこの太陽系に問いかけたい。
優しさ100%で構成される人間はその分怒った時の度合いが半端じゃないと聞いたことがある。
憂相手に即興の言い訳で押し通そうと考えた私は愚か者だと認識し、同時に涙が零れてきた。
なんで私が泣いているんだろう。あずにゃんを泣かした私が憂に怒られて泣いている様子、これは極めて異様な光景である。
土下座の無限ループでもしようかと勘考していたその時、初めて柔らかな声が聞こえてきた。

憂「お、お姉ちゃん?泣いてるの?」
24 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:22:43.45 ID:CBnnqEQ0
それはお母さんを想わせる優しさに包まれた憂の声であった。
テーブルの境界を越え、こちらにやってきた憂に上目遣いな視線を送った。
いつもの憂だ。私の憂が心配そうにこちらを覗いている。

憂「泣いてるのっ?お姉ちゃん?な、泣かないで、お姉ちゃんごめんね、ごめんねっ……怒っちゃってごめんねっ、怖かったね」

座っている椅子ごと包み込む勢いで、しかし優しく憂は私を抱きしめてくれた。
柔軟な両腕に頭を包まれ、右頬に私よりも大胆な胸がムギュと押し付けられる。
今までの疲れがすべて吹き飛ぶみたい、きっとシンナーってこんな感じなんだろうなあと私は麻薬中毒者の気分を勝手に決めつけて味わった。
そしてこれまでにない安堵感が心拍数を落ちつかせ、一時こうしていると簡単に平常心が戻ってきた。

(憂の匂いがする……)
25 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:25:00.80 ID:CBnnqEQ0

憂「お姉ちゃん、も、もういい?」

唯「や」

憂「食器洗ったりしないと……お母さん達帰ってくるよ?」

唯「まだ帰ってこないもん……」

私はいつの間にか憂の背中に両手を回していたらしく、その力で相当な時間しがみついていたようだ。
自分の胸元に顔を左右に押し付けられ、しばし困り気味の憂は私の頭を小突いて、時計に指差した。
その微笑みがもっと私をわがままにさせるというのに。

憂「ほら、もう40分も経ってる」

唯「えっ!もう!?」

私は40分も憂にしがみついていたというのか。
膝立ちの姿勢は決して楽な体勢ではない。
なのに私のわがままは憂に過度な肉体労働をかせてしまった。
これまでにない罪悪感が私の瞼を熱くし、謝る代わりに私はもっと力強く抱きついた。

唯「ういぃ〜ごめん〜ごめんよ〜つらかったろう〜」

憂「あははっ、いいよいいよ、だって私の姉ちゃんだもん。じゃ、私お風呂沸かしてくるね」
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:28:15.98 ID:CBnnqEQ0
憂は私の脇を支えると慰めるように温かな言葉をかけ、主婦の後仕事へと駆けて行った。
勿論、追いかける私。この日の私は盛大なうざさを誇っていた。
食器洗浄のみならずお風呂を二人がかりで洗ったり、憂のお風呂を邪魔したり、いきなり憂の布団へ潜り込んだりと妙な行動を発揮した。
もうこれでわかっただろう、私は憂に嫉妬していると。他人と仲良くしている様子なんて見たくない。
性別という壁がある限り私が憂に恋をすることはないだろうが、もうそれと同レベルに憂のことが好きだった。
私だけを見てほしかったのだ、私だけと仲良く過ごしてほしい。もう病気と言われても仕方ないくらい憂が好きだった。
私の青春になりつつあるこのひと時を私はとても充実できた。

憂「明日も学校だからおやすみ」

唯「ううん、おやすみういぃ」

たとえ明日、地球が崩壊する予定日だとしても今なら笑っていられた。
今日みたいに憂と喧嘩しない事を神様に祈りつつ、いつまでふわふわしていられますようお願いをした。
明日の学校であずにゃんに会わなくちゃいけないと思うと気分が沈むが、もうどうでもよかった。

憂「おやすみ、お姉ちゃん」

夜空の見事なまでな三日月の下で、私達姉妹はあっという間に眠りについた。
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/09(月) 18:29:08.19 ID:CBnnqEQ0
今日の投下終了です
また明日きます
28 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/09(月) 18:30:43.59 ID:TSjJ02AO
あずにゃんかわうぃぃぃぃぃぃぃぃ
29 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:34:34.15 ID:l72FhY20
お仕事がちょっと長引きました
それでは投下いたします
30 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:36:17.27 ID:l72FhY20
唯「ううう……ういぃ……ういぃ」

憂「お姉ちゃん?」

唯「やだ……行かないで……」

憂「お姉ちゃんってば、起きて」

唯「う……憂?憂?」

昨晩に続き幸せは清々しい目覚めをもたらしたかというとそこまで手が回らなかったようである。
この悪夢が現実に打ち消された時、私の目の前にいた人物が憂であったという事が唯一の救いであった。
憂の顔を見るたびにこの夢の内容に相当な絶大な安堵感がやってくる。
朝からもうお腹いっぱいな感覚に陥り、睡魔がもうちょっとだけと私に誘惑した。

憂「ね、ねちゃダメっ!」

朝食はすっかりうちの定番となった、いやこの世代には全国区規模でおなじみだろう目玉焼きとトーストである。
昨日の晩御飯は集中して食べれなかったし、だからといって間食でその空白を埋めれたわけでもない。
グーグーとお腹が鳴いているのに気付き、テカテカと光るマーガリンに装飾されたトーストを3口でたいらげた。
同様に目玉焼きも片づけ、ふうと一息漏らし、さてと次の予定を頭に浮かべた。学校である。
そう、学校に行かなくてはならない。学校には仲たがいした後輩が二人も待ち受けている。
憂欝が込み上がってきたのを抑え、私は歯磨きをしに洗面台へ向かった。
憂は私より1時間早く目を覚ましていたので今から私が行う朝の行事は疾うに終えている。
ゆえに登校するのみなのだが私想いの妹は私の事を待つと言ってくれた。
だからと言ってのんびりしていられない、我ながら巧みな歯ブラシさばきで若干適当に済ませると、寝ぐせのついた髪の毛を櫛でほぐしていった。
31 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:37:44.19 ID:l72FhY20
唯「……」

自分と見つめあっているうちに段々と急く右腕が減速しやがて静止した。
憂の声が後方からやってくる。

憂「お姉ちゃん?はやくはやく」

唯「……うん」

憂「ん?」

唯「いや……待たせてごめんね、いこー」

憂「う、うん」

玄関の扉を開いて靴の踵を整えいつも通りの通学路を急いでいたわりにえっちらほっちら歩いて行った。
登校中の会話は何かというとあずにゃんの話で、ちゃんと謝らないとだめだよとか会ったら抱きついてあげてとか
憂からの一方的な指示に頭を縦に振るだけであっという間に学校に到着した。
憂には悪いけど私は外部からのすべての音を遮断している。所謂、上の空状態でなんの音も頭で理解せずただ調子よく相づちを打っていた。
チャイムの音が聞こえてくる、しかし頭で理解しようとしなかった為駆けだしに後れをとった。

憂「お姉ちゃん、走って!遅刻するよ!」

唯「ほっ!」

やっとこのチャイムの示唆する警告を理解し、私の脚が躍動し始める。
結果を言ってしまうと私と憂は遅刻した。私が転んだせいで。
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:39:25.23 ID:l72FhY20
昔と比べると今の学校というのはさほど厳しいわけではない。
女子高だからとレポートやら体罰やらそんな制度を取り入れないこの学校は私にとって好都合極まりない、大変ありがたいものであった。
朝のホームルーム、担任のさわ子先生が秀麗な笑みを搭載したマスクで私に軽い注意を呼び掛け、そのまま席につかせてくれた。
さわ子先生にはもう一つの仮面があって……それは言わなくていいや、怒られたくないし。

さわ子「あら平沢さんおはよう、遅刻ですよ?」

唯「はあっ、はあっ、ごめんなさい、さわちゃん先生」

さわ子「先生にむかってあだ名で呼ばないのっ、今度から気をつけなさい」

唯「はぁい」

ドっと教室が笑い声に包まれ、私はそれが恥ずかしくて頭をかいた。
クラスで私の立場は天然おとぼけキャラだと自分でも思う。
私のちょっとした失敗がネタとなってクラスメイトを笑わせるからである。
それが嫌なら改善策を練る必要がある、しかし私はこの立場に満足している。
そのほうが私の性に合う気がする。もし私がこんな性格じゃなかったら今の半分くらいしか友達は作れなかっただろう。
人とわいわいするのも好きだし、色々な人と関わりあうのも好きだし私はこのスクールライフ自体に満足していた。
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:41:49.66 ID:l72FhY20
席についてとりあえず困憊な様子で溜息を吐いた。
さわ子先生の話もほどよく聞き流して期待しながら視線をクラス全体に向ける。

唯「ぷっ……」

予想していた通り、デジャブな光景が目に飛び込んできて私のツボを擽った。
すると隣の子が私の漏らす声に気付き、こちらを見てアイコンタクトを飛ばしてきた。
私にとってはすっかりお馴染の着崩したブレザー姿の女の子は、なにがおかしいのかと興味深々な面持ちでこちらを眺めている。
ルーズソックスの似合うその子は名は立花姫子。いかにも女子高生といった雰囲気がたまらなくかっこいい私の憧れ候補である。
第一印象はヤンキーみたいだけどそんなコンセプトなんか当てにならないくらい温厚な性格の持ち主で、私も含め軽音部とも仲がいい。
出会いのきっかけを言ってしまうと私がかなりこの子になついて、そこから仲良しになったんだけど。

唯「ぷふっ……あれ……あれあれ」

込み上げる笑いをお腹で抑えながら、私はある席に指を差した。
その光景に姫子ちゃんもクスクスと笑みを零した。

立花「さてはりっちゃんね……澪ちゃんかわいそうじゃない?」

気付けば澪ちゃん周辺の生徒みんながクスクスと笑い声を漏らしていた。
私が最初、視線を送ったのはりっちゃんで何故かというといつもふざけている光景が目について離れず、今回もなにかしらふざけていないかと期待したからである。
でも今回は真面目に座っていた。おかしいなあと思いつつムギちゃんをみて、澪ちゃんを見てみるとやっぱりなにかしら企んでいたようで、
澪ちゃんの背中に「取り扱い注意」と派手に書かれた紙が張り付けられているのを発見した。
こんな悪フザケ、りっちゃん以外で実行できる生徒はいるのかと私は校庭に立って演説したい。
静かなざわめきのわけを悟ってかりっちゃんの背中がどや?といわんばかりに笑っている。
振り返ったその顔はどんないたずらっ子よりも憎たらしく、私達を見てニヤリと笑ったかと思うと舌をだしてお茶目に嘯いた。

さわ子「ほらみんな静かにしなさい、まだホームルーム終わっていないんだからっ」
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:43:15.60 ID:l72FhY20

さわ子先生の檄でようやくみんなは落ち着き、ホームルームを終えちょっとした休み時間に突入した。
未だに取り扱いが懸念される澪ちゃんは自分の立場を把握しておらず、机から悠長に教材を引っぱり出している。
私達軽音部は一点に集まり、その光景を腹抱えながら見守っていた。

澪「今日は寝不足でな……歌作ってたら止まらなくなっちゃって」

律「へぇ〜そお〜、それはそれはお気の毒にぃ」

唯「ぷっ!」

澪「ん、なんだよ気持ち悪い……」

紬「ふふっ、もういいんじゃないかしら?」

澪「えっ?なにが?」

律「まだだ!まだ終わらんy…あいたっ!」

澪「隠し事してるな!?こら吐け!」

澪ちゃんの拳骨は劣ることなくりっちゃんの頭に衝撃を加え、まさに目から火が出る勢いで自分の頭を押さえた。
日常茶判事とはこのことをいうのかな、りっちゃんの脳みその一日にお亡くなりになる細胞の平均個数は計り知れないだろうなあ。
でも一夜漬けでテストに挑んで、軽々と高得点を取ったりしてるしアホになる心配はなさそう。
ほげーと考えていると、とうとう私に澪ちゃんの銃口が向けられた。

澪「唯っ、何か隠し事してるんだろ!?な、なんかみんな私をみて笑ってるんだよっ」
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:44:42.41 ID:l72FhY20
りっちゃんを殴ると同時にみんなが笑いだしたので澪ちゃんは異変に思い、痛みに必死なりっちゃんをほおって私に目標を移した。
もうちょっとこの状況を楽しみたい私は、

唯「あははっ、顔真っ赤だよ澪ちゃん!あはは!たこみたい!あはははっ!」

澪「いいからはやくっ!」

唯「ひっ……!せ、背中です、すみませんでした……」

澪「背中……?……う、うわあ!何だこれっ!取り扱い注意!?私こんなものつけてたのか……!?り、律だな、おいばか律!」

律「堪忍してくだしあぁぁ……」

朝からすでにてんやわんやな教室である。
私達はこうして本格的に一日の始まりを迎えるのであった。
高校3年生の私は授業に集中しなくてはならない、理由は言わなくても把握していただけるだろう。
なのに決まって授業は5分で終わる。

唯「今日は短縮しすぎだね」

和「えっ?なにが?」

和ちゃんは私の第二のお母さんであると同時に、幼稚園からずっと一緒の学校生活を送ってきた親友というべき存在だ。
疑問に感じたことや困ったことに直面すると私の体は和ちゃんの所へ行くように設定されている。
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:45:51.18 ID:l72FhY20
和「唯、授業中また寝たの?」

唯「あ、そっかあ。だからこんなにはやいんだ」

和「そんな呑気に構えて大丈夫なの?」

唯「なんとかなるよ〜多分」

私はシャーペンで頬を突きながら、二度寝をするべく机に伏せようと歩き始めた。
が、和ちゃんに制服をつままれあたふたと足が踊り危うく転倒の惨事を体験しそうになった。
それは大げさなリアクションのせいだと和ちゃんは冷たく対応する。

唯「なに?どふしたの?」

あくびが止まらないので失礼を承知したうえで和ちゃんにだらしないトーンで問いかけた。

和「あっ……」

唯「んん?どったの」

和「いや……なんでもない、ごめんね」

唯「へ……?」

わざわざ呼び止めたわけだし、なにか言いたいことがあったというのは確かである。
ただ和ちゃんが言うのを控えただけで、その内容にもよるが恐らく朗報ではないと妙な確信を得ることができた。
誰しも我が身に関する情報は聞きたい。それがいかなる内容だろうと一応聞いておくことであの独特なモヤモヤは消える。
そのモヤモヤが私の質問意欲を拡大させ、どうしても聞き出したくなってしまった。
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:48:03.08 ID:l72FhY20
唯「気になるよお、なになに?」

和「いや、たださっきの横顔が唯に見えなかったってだけなんだけどね……」

唯「へ?」

和ちゃんは案外あっさり教えてくれたのでそっちで神経を使わなくて済んだが、
その理由というのがあまりにも不可解で頭を使うことの苦手な私には、それ以上の負担となって神経を圧迫した。
珍しく和ちゃんの言っている意味が理解できない。しかしなにか心当たりがあった。

和「ごめん唯、意味わかんない事言っちゃって」

唯「それだけかあ、期待して損したぁ」

かえって後味を悪くした私は、頭で和ちゃんの言葉の意味を一生懸命試行錯誤を考えあぐねいた。
和ちゃんは私に見えなかったと言った、それはまるで別人のようだったと解釈して差し支えないだろう。

唯「……」

机に伏せ、登校前の事を思い返してみた。
髪の毛をほぐそうと櫛を使いながら整えるあの時の状況を。

―――え、誰?

その時ふと視界に映った私の顔が、まるで別人のようにしていた。
私にしては相当鋭い目つきで、表情も溌剌としたものではなかった。
いきなり怖くなった私は整えていた手を止め、自分の顔をじーっと見つめた。

……。

そして現在までその出来事が目の錯覚として処理されていたのである。
しかし和ちゃんにそれを指摘されたとなると目の錯覚で片づけられないのではないか。

オカルトな恐怖が身を震わせる、私はこれ以上考えないことにした。
考えてもどうせ無駄なんだから、和ちゃんの指摘もどうせ錯覚なんだ、偶然なんだと。

38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/10(火) 20:50:43.94 ID:l72FhY20
今日の分は投下終了となります
仕事の都合上投下できない日もあると思いますがご容赦ください
管理職は胃にくるね
39 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/10(火) 20:52:12.47 ID:kt5BCQAO

つ胃薬
40 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/11(水) 01:23:03.38 ID:KbKrzlIo
なにこの文才こわい
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/11(水) 02:57:13.47 ID:Ld004xwo
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/12(木) 08:52:35.54 ID:0MbqBgko
面白い
続きがんばっておくれ
43 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/12(木) 18:28:16.12 ID:2cA6/VY0
ただいま、いつもどおり投下
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/12(木) 18:28:53.00 ID:2cA6/VY0
昼休み、私にとってこれほど待ち望んだ時間はないのではないか。
憂の手作り愛情弁当をバックから取り出し、私の席と隣にくっつけられた姫子ちゃんの席との間に置いた。
その席にはムギちゃんが座って、私の前に位置したのが澪ちゃん、その隣にりっちゃんとすっかり馴染んだ状況だ。
各々は弁当を取り出して早速お昼を食べようと箸を握った。

唯「いただきっ!」

澪「あっ!あああっ!」

私の盗み食いのスキルも著しく進化して、それに気を払っていた澪ちゃんは成す術なく残念な声をあげるだけで私の口元がニヤける。
拳骨は飛んでくるけどそれでおいしいものが獲得できるのであれば私は構いません。
しばらくこんな雰囲気でイチャついて、女子高生らしい昼食風景を教室に晒していた。

紬「ごちそうさま〜」

律「えっ、はやっ!」

ムギちゃんは意外と早食いなのか、私達がこんな茶番をやっている間に颯爽と完食していた。
気付けば休み時間も残りわずかといったところで、ムギちゃんはそこまで早食いではなかったようである。
こうしてはいられないと胃袋にご飯を掻き込み、憂の弁当を味わうことなくなんとか食べ切れた。

唯「うっぷ……」

澪「きたない」

唯「てへ、でちゃうんだもん……」
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/12(木) 18:29:28.76 ID:2cA6/VY0
さて次は5限目の準備だ、移動教室という係の情報を耳に私は教材を持って教室を後にした。
音楽の授業は私達が勝手に散らかしている部室で行われる。
澪ちゃんはいつになく怪訝そうなお面持ちで、りっちゃんの表情も同じような感じであった。
私も実を言うとあまり落ち着いていなかっただろう、そうなってくるとムギちゃんも……

紬「今日は歌のテストねっ、うふ」

ムギちゃんは例外のようで、心配しているのは私と澪ちゃん、りっちゃんと言ったところである。
だってムギちゃんはちゃんと部室でのマナーを守っているもんね。
私達は結構乱雑な扱いだから、昨日の片づけはしたか云々で不安なのである。
今日に限ってジャズ研の教室を使用しない先生の判断を恨めしく思っていると教室についた。

澪「大丈夫……みたいだな」

律「ふう、あぶねー」

クラスメイトの大多数が部室に集まっていて、最後尾を占めていた私達が教室に入り辺りを見回してみたところ、これといって異常はないように思えた。
しかし、

姫子「これ、落ちてた……」

唯「え?あっ……」

しまったと後悔しても遅い、私が被害を被るわけではないがこれでは澪ちゃんが。
クラスメイトは澪ちゃんをみてクスクス笑っていた。
それに澪ちゃんの危険探知機が異常を発令し、顔を真っ赤にしてなになに?と視線を泳がせている。
笑われている原因は、姫子ちゃんが手にしているモノ以外考えられない、昨日澪ちゃんそれでからかってそのまま放置して帰ってしまったのを思いだした。

唯「ごめん澪ちゃん……わたしのせい……」

澪「あっ、ばかっ!!!なんで処分しなかったんだよっ!!!!」

敢えてその”モノ”について公開しないが、結構恥ずかしいものであるとは言っておく。
ヒントは一年の文化祭。
46 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/12(木) 18:29:58.64 ID:2cA6/VY0
最後に教室に入ってきた係の子が雰囲気をガランと変えた。
先生が遅れてくるとのことだった。
なんでだろうと首を傾げ、よっしゃあという気分がテンションをマックスまで引き上げる。
いてもたってもいられなくなり、隣の席のムギちゃんにその喜びを表現した。

唯「サボれるよ、ムギちゃんっ!ボイコットだよっ」

紬「ボイコット……とは意味が違うわね」

教室はざわめかざるを得ない状況に発展し、最上階ゆえに注意しにくる先生は皆無であった。
完全な無法地帯と化した部室兼音楽室は私達の部活動時より喧しく、まるで小学校みたいな雰囲気を爆発させていた。
そしてこの勢いは30分持続し、もはや先生以外止めれる者は誰も居ないだろうと思われた。
そしてついにこの時が、思いもよらぬ形で訪れる……。

まるでふっきれたように教室が静まり返った。
ガチャという扉の開く音でみんなは一斉に注目し、なお且つそこにいたのがさわ子先生であったため当たり前といえば当たり前の状況である。
入ってくるのかと思いきや先生は、

さわ子「平沢さん、ちょっと来なさい」

唯「へ、私ですか?」

さわ子「そうよ、他の生徒は静かに自習して、内容はなんでもいいです」

唯「えっ、えっ、なに?」

授業を犠牲にしてまで呼び出す内容は、85%の確立で説教であると私は義務教育の過程で熟知していた為、パニック状態に陥った。
何度か似たような経験はあるが、こういった形で呼ばれる事はなかった。

さわ子「さ、来て」
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/12(木) 18:30:37.06 ID:2cA6/VY0
さわ子先生は、険しく機嫌の悪そうなマスクで私に指示を促した。
鼓動が治まらない私はただ頷き、席を立つ。

紬「なにかしたの?」

唯「ううん……わかんない……」

私は先生に招かれ、廊下を2、3歩後ろに下がってついて行った。
先生は、

さわ子「なんで呼び出したかわかる?」

それが気になっていた私はすかさず、

唯「なんですかっ?私、わかりません」

先生は困った顔をしてこう続いた。

さわ子「もうっ、仲良くしないとダメよ?」

唯「えっ?」

それっきり先生は前を向いて職員室へ歩いて行った。
ちょっと意味を把握しかねた私は、質問の猛攻を繰り出そうか戸惑い、そうしているうちに職員室に辿りついた。

さわ子「ほら、入って」

何故か先生は私から先に入れたがる。
私は意味不明な先生を一瞥して、職員室の扉を開けた。

唯「失礼します……」
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/12(木) 18:31:22.76 ID:2cA6/VY0
クーラーの苦手な私には、職員室の冷気が異常なまでに寒く感じた。
恐る恐る足を踏み入れる、と同時に視界に飛び込んできたものに対して思わず息を呑んだ。
清涼なツインテール、小柄で愛らしいスタイルを纏った女の子がさわ子先生の椅子に座っていた。

梓「……」

どこからどう見てもあずにゃんだ。
あずにゃんは私の来室に気付くと、慌てたそぶりで下に俯いた。

唯「……」

呆然とそこに突っ立っていた私を先生が後ろから押しやって、どこからか持ってきた椅子を差しだした。

さわ子「座って、ちょっと長くなるかもしれないけど」

唯「あ、はい……」

授業を犠牲にしてまで同行を求められた理由はこれだったのだ。

梓「……」

唯「……」

さっきとは若干異なる職員室の冷気が私の体を刺して、妙な悪寒を感じさせた。

49 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/12(木) 18:32:54.80 ID:2cA6/VY0
まじでほんのちょっとでみてくれている人には申し訳ない
さて、私にも忙しい時期がやってまいりましたww

投下終了
50 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/12(木) 18:53:31.20 ID:5zbcwISO
乙です。
51 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/12(木) 19:22:20.59 ID:DdOoH.c0
52 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/19(木) 03:08:47.93 ID:HAV58Xoo
まだかー
53 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/20(金) 23:37:57.13 ID:mRs7u.go
この地の文は読みやすい
54 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/21(土) 08:19:14.87 ID:p/6vqZwo
忙しいのかもしれんが生存報告だけでもしてほしいぜ
55 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/21(土) 08:22:54.05 ID:CCeFEvwo
何気に楽しみに待っていたりしてる
56 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/22(日) 01:18:36.21 ID:jn1ESB.o
忙しい時期は辛いの〜
57 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/24(火) 22:25:22.46 ID:narxO4Qo
急がしすぎて生存報告すらできませんでした……
近々投下を予定しています
58 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/25(水) 00:01:07.38 ID:DWCxPhYo
待ってんぞ
59 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/25(水) 00:49:29.72 ID:JL7D8d2P
待ってる
60 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/28(土) 06:19:01.62 ID:.Ju1Zygo
いつまでもまってる〜
61 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/28(土) 20:43:40.80 ID:jIpg2zoo
やっと時間が空きました、胃がいたい
ほんの少しで申し訳ないけど、生存報告も兼ねて投下します
62 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/28(土) 20:44:14.59 ID:jIpg2zoo
梓「……」

唯「……」

さわ子先生から促され、私は一番手前の椅子に腰をおろした。
勿論、あずにゃんの顔を直視できるわけがないので視線は椅子の脚へと自然に傾いた。
あずにゃんも恐らく俯いているに違いない。
他の先生方がちらちら気にして、こちらを振り向くが、そんなプレッシャーの存在など微塵に等しかった。

さわ子「ほらっ、早く経緯を説明して」

さわ子先生がいきなり、教師らしい発言をしたと視線を向けてみる、一応眉間にしわを寄せているようだが全然迫力が感じられなかった。
それどころか顔のしわを懸念しているようにも見取れる。
一応、教師なわけだし、他の先生も様子を窺っているわけだから少しは教師らしい一面も披露したかったのだろう。
でも怖くなかったので私は、あずにゃんが口を開くまでじっとお口をファスナーで閉ざしていた。

唯「……」

梓「……」

さわ子「梓ちゃんがね、昼休みにわざわざ相談に来たのよ?一部始終内容は聞いてるから、唯ちゃんから言う事があれば言いなさい」

唯「……」

これは困った話だ、あずにゃんが先に事情を説明しているせいで自動的に私が先行を取る羽目になってしまった。
あずにゃんの心境はすでにさわ子先生に伝わっている、すると次に話すべきは必然的に私になってしまうのだ。
出だし不調とはこのこと、いきなり難易度マックスの難関がやってきた。

なぜなら私は不可解にも程がある挙動で、あずにゃんの心を傷つけてしまったからだ。
この説明をして二人を納得させるなど、口下手な私では万年と言っていいほど不可能に近い。
かといって妹に嫉妬してましたなんて言えるものじゃないし、そもそもプライドが言えたものではない。
ここをどう誤魔化すか、私は必死になって考えあぐねいた。
63 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/28(土) 20:46:51.13 ID:jIpg2zoo
唯「……」

さわ子「唯ちゃん?どうしたのよ……正直に話して?」

梓「……」

もう無理だ、私はこのまま沈黙を押し通そうと妥協した。
謝れば済むかもしれない、私にいかなる事情があってもあずにゃんは許してくれるかもしれない。
だけど何故か私自身がその”謝罪”を拒んでいた。あずにゃんに謝りたくないと言っていた。

なんでこんなに意地を張るのかわからないが、私の体がそう言って聞かないのだ。
そして私の体が勝手に口を開き、喋り出したのであった。

唯「嫌です、話したくないです」

梓「……」

さわ子「……」

そういえば昨日もこんな感じで、体が言う事を聞かず、勝手に喋り出すというアクシデントに遭遇した。
しかるに、これは果たしてアクシデントなのか。ますます私が正直になっていく。

唯「私、あずにゃんが嫌いなんです……これが理由です……もう戻っていいですか?」

とうとう言ってしまった、というよりやっと打ち明ける事が出来たと言うべきか。
そう、私はあずにゃんが嫌いでしかたなかった。あずにゃんが憂と仲良くしている様がなによりも恨めしかったのだ。
その事実をずっと隠してきたことで、私はあずにゃんと普通に接することができた。
しかし、私はその事実を隠すことなく、打ち明けたのだ。突如、なにかが吹っ切れたように……。

この時は気付けなかったが私は多重人格障害――――所謂、二重人格者であった。

梓「そんな……嘘です……っ……なんでですかぁ……ううぅ」
64 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/28(土) 20:48:22.95 ID:jIpg2zoo
あずにゃんは内股に構えた足をさらに、内股へ変動させると両手で顔を擦りながら泣きじゃくった。
愚直にもこの時、この振る舞いが苛立たしいと感じてしまったのは否めない。
とにかく今の私は、あずにゃんの事が親の敵のように憎たらしかった。

さわ子「ゆ、唯ちゃん!な、なに言ってるの!?」

唯「なんにも……本当のことだもん」

今までの自分に似つかわしくない、冷めきった印象がさわ子先生の眉間をぴくぴくと動かした。
この時の私は言動・態度全てにおいて別人がゆえ、同情やらなんやらは一切受け付けない。

もう一人の私は犯罪者と言うべき冷酷な心をもった”私”であった。

唯「もうめんどくさい、帰る」

さわ子「ち、ちょっと!?」

唯「はぁ……うざい」

私は気だるそうに席を立つと、クーラーの効いた職員室の扉を全開にしてその場を去った。
後方からもう一つの怒声が響き渡る、以前の私であればブルブルと震えていただろうが、今の私は聞く耳を持たない。
他の職員の方が私を追いかけ、二の腕を鷲掴みにして無理やり真正面を向かせた。

先生「おい君!さわ子先生が待てっていってるだろう!!なんだね、その態度は!!」

唯「なに!?離して!?離して!!痛い痛い!!!」

私はその先生の顔面をあろうことか拳で殴りきった。
渾身の力を腕に注ぎ、お尻から顔面へ振り上げたパンチは先生の鼻をおもいっきりとらえた。
眼鏡が階段へ吹き飛び、カランカランと哀しげな音を奏で落ちる。
まだ二の腕をしっかり掴んでいる先生に私は、二発目の攻撃を仕掛けようと構えた。
65 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/28(土) 20:49:27.32 ID:jIpg2zoo
その時。

律「唯……?」

澪「……」

紬「……」

唯「……あれ」

先生はよほど耐え難かったのか、私の二の腕から手を離すと地面にしゃがみ込み、血に染まった顔面を両手で押さえた。
これで逃げれるが、しかしそれどころではないことくらい二重人格化した私でもわかる。
3年間共に過ごしてきた軽音部員の顔で、私は我に返った。

唯「り、りっちゃん……もう授業終わったんだ……チャイム聞こえなかったよ、へへ」

私は血に染まった右手で頬をかいた。
まるで絵具みたいな真紅の彩りが、目元から顎にかけて直線のアートを手懸けた。
今の私は血にまみれた先生の横で、満面の笑みを浮かべているわけで、こんな奇怪な状況が盛り上がるわけもなく、しかしそうであるとわかっていても笑う他なかった。

律「……」

澪「……」

紬「……」

この3人のみならず、3年2組のクラスメイトも沢山集まってきて、中には悲鳴をあげる者までいた。
この時私は、初めて取り返しのつかないことをしたと自らの行動を悔やんだ。
66 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/28(土) 20:50:40.60 ID:jIpg2zoo
終わりです、ではまた後日
67 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/28(土) 20:59:51.36 ID:.Ju1Zygo
良いところでひくなー
続きまってる〜
68 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/28(土) 23:10:27.20 ID:A2HPkyUo
乙、続き待ってるよ
69 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/28(土) 23:42:15.42 ID:W6Ba6UAO
なにこの良スレ…
続きに期待
70 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/29(日) 17:07:10.33 ID:r/ts29Mo
期待
71 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/29(日) 21:00:50.00 ID:OSwHhuo0
今北
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 02:10:53.79 ID:Dkpqmcwo
待ってるよ
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/02(木) 04:28:30.33 ID:v87O.c2o
まだか
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/03(金) 05:37:24.27 ID:mrm0FBMo
来ない
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/03(金) 21:05:18.99 ID:7nLDsjgo
長らく待たせているみたいで申し訳ない
明日に少ないですが更新をしますんでよろしくお願いします
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/04(土) 00:15:16.56 ID:A18nk4.o
期待
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/04(土) 14:45:12.08 ID:xcWblg2o
うんむ、凄い期待
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/05(日) 01:51:23.76 ID:bIDBboYo
>>1なんて嫌い!大嫌い!
79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/05(日) 06:32:59.73 ID:bIDBboYo
だが待つ
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/05(日) 07:28:43.32 ID:G8ox.9Mo
笑顔で大嫌い!って言うと普通に好きって言うより好きって伝わるらしいよ
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/06(月) 01:33:00.29 ID:GWysoBAo
あれ?
82 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/07(火) 00:44:50.74 ID:Y0ZJQzAP
おいおいマジかよ
83 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/07(火) 00:46:49.98 ID:UhuN8XUo
私待つわ〜いつまでも待つわ〜
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 10:45:35.20 ID:.Wh5rZMo
まだかよおおおお
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/11(土) 22:11:50.98 ID:A2Uvzhko
待つよいつまでも待つよ〜
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/18(土) 00:57:15.02 ID:sH.wApko
帰ってこいよおおおお
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/19(日) 22:53:25.03 ID:6GW.qkQo
いったいどうなってしまったのだあああ
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/20(月) 08:31:39.52 ID:rlMnZIco
まだか
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/24(金) 17:19:21.59 ID:TCMLj7s0
そろそろ、どうですか?
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/25(土) 01:57:11.64 ID:RtG/Isso
誠に申し訳です……
本当に忙しくてパソコン触っている暇がありませんでした
近々投下を予定しています、もう少しお待ちを
91 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/25(土) 06:18:26.31 ID:r0HKR4ko
今度こそ本物だろうな!
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/25(土) 06:35:43.01 ID:P8qBsrYo
何時までもまってるからなーーー
93 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/29(水) 21:18:18.04 ID:Skm7jm.o
>>1なんて嫌い!大嫌い!
94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/09/30(木) 01:34:43.46 ID:aaTf1sEo
中年のベテランと称される先生は隣で丸く蹲り、右手で私のスカートを掴む形でなんとか落ち着いていた。
私はもう逃げる気なんてさらさらなくて、それより目の前の緊急事態に必死である。

律「唯……どうした?」

最初に問いかけてきたりっちゃんは円らな瞳で、眼前の状況に把握しようと必死である。
ムギちゃんは両手を口に押さえて目をぎょっとまん丸くしていた。言葉を失っているようにも見取れた。
澪ちゃんは無論、悲鳴を上げる側にギュウギュウと身を押しこんで加勢している。
平静を保ったまま私に優しさを表現してくれるのは、3年2組の中のたった一人だ。

律「どうしたんだよ……なにがあった?」

唯「へへ、この人のこと叩いちゃった……」

律「……は?叩いた?」

偽りで自分を守っても後々気分が冴えなくなるだけ。私は正直に話した。
このシュールと言える光景がみんなを困惑させ、絶望させるとしても私は構わなかった。
臆病な私にこの勇気がどこから湧いてくるのか、さっぱりわからないがそんな事もどうでもいい。
ただ一つだけ身を以って感じたこと、それは一人じゃないという事。
おかしな話だが、私は一人じゃないという認識を何故か持っていてそこから勇気が湧くのであった。

私には「私」がいる――。
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/09/30(木) 01:35:40.96 ID:aaTf1sEo
一時が過ぎると口を開く者は誰一人としていなくなり、どちらかと言えば居心地の悪い雰囲気が当たりを緩慢と漂っている。非常に禍々しかった。
職員室からすすり泣く声が廊下へ届き、反響を響かせる。
その泣き声を聞いた私は無関心な心であずにゃんまだ泣いてるんだ、と簡単に聞き流した。

先生「ちょっと来い」

唯「あっ、なにっ、ちょ」

唐突にスカートを引っ張られ、私は自己防衛本能による反射でスカートを押さえる。
片手で鼻をおさえている先生は、一見手加減しているように見えた。
さぞパンチが効いたのだろう、もう片手で私のスカートぐいぐいと引っ張るのが精一杯のようだ。
冷静に憤慨を露わにしている先生の様子に、クラスメイトは恐れ慄いた様子でじっと見ていた。
ピンチである当の本人はまったくもって恐怖を感じなかった、下手したらまた殴る勢いだ。

唯「離して!!もうっ!!」

私はスカートを両手で掴むと、ある部分を本気で引っ張って先生の魔の手から遠ざけることに成功した。
悪魔が再び私に襲いかかる。引っ込みがつかないのなら仕方ない。
私はこの先生に立ち向かう事を勘考し、即決を了解とした。
先生は私の二の腕を両手で掴んで、地面を踏んづけ大人げない格好で静止を強制する。逃げ腰が瞭然と見て取れて、暴力をふるう気にはなれなかった。
なんて無様な格好だろう、私は馬鹿にして嘲笑してやりたかったが自分にそんな余裕がある道理はなかった。
96 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/09/30(木) 01:36:44.18 ID:aaTf1sEo
唯「うっ、ああもう!やめてはなして痴漢!!ねえ、助けてよ、みんな!!」

対抗するといっても女子高生の非力では、一般男性に太刀打ちできない。
私は悪くないんだから、一切の無実なんだから。だから今の私が可哀そうで仕方なかった。
殴ったのだって理由があるんだ、その理由は私の邪魔をしたから。これで十分だろうに。
なんでここまで必死になるのか、以前の私ならまだ理解できたかもしれない。しかるに今の私には理解できなかった。

律「や、やめろっ!」

すると私と先生の衝突の狭間に、救世主が如く割り込んだりっちゃんは意を決して先生に向かって両手を武器とした。
その両手は先生の首を捕らえ、ジワジワと首絞めのコンセプトに乗じて絞め付ける。
先生は露骨に苦の感情を閑静に晒して、私と共に闘うりっちゃんを睨みつけた。なんとこれが女子高で繰り広げられている。
こんな状況は全国、いや世界中のどの学校を巡っても遭遇しないだろうと私は確信を持した。

事態は取り返しのつかない大乱闘を巻き起こすと私は予感したが、この直後先生の群れがやってきて休戦を余儀無くされた。
私とりっちゃんは生徒指導室へ、相手の先生は事態が治まっても尚鶏冠を立てている様子で、それを見かねた他の教員が宥めを試みるという結果に終わった。
生徒指導の最中も私の気持ちは勝利したという歓喜なものに影響されて、口元がニヤついていたという。
一体なにに勝利して喜んでいたのだろうか、この様子を傍から見ると如何に憐れに映っただろうか。
この時の私は果たして正常を保っていたのだろうか、もしくは異常を保っていたのだろうか。
この時の私は私だったのだろうか、それとももう一人の「私」立ったのだろうか。
せめて見当くらいはついてほしかったが、どうやら私はそれも満足に出来ない程に悪化してしまったらしかった。
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/09/30(木) 01:42:32.12 ID:aaTf1sEo
今、書き溜めた分を投下致しました。
ちょっと言いわけをさせてください。
最近、異常に仕事が忙しくなって午後8時ごろには帰れるのですがもう疲れてクタクタの状態が続いていたので書く気力が起きませんでした。すいませんでした。
息抜きで書いたものが製作に移ってしまい、これからもまた不定期更新になると思います。
でも段々と毎日が落ち着いてきたので、このスレの更新をまた始めたいと思います。
週2を目安に、頑張って行きたいと思いますのでよろしくお願いします。放置して本気ですいませんでした。
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/30(木) 02:27:35.32 ID:c8U.IMMo
こええ

こええよ唯

でもこんな唯ちゃんもー!…
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/30(木) 11:39:15.08 ID:w51hAnwo
投げ出し癖があるみたいだから期待はしてない
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/30(木) 19:51:53.62 ID:85Xyf5ko
待ってたぞ、乙
101 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/01(金) 04:39:29.40 ID:txJPd4E0

102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/01(金) 09:24:20.84 ID:556HEUsP
制速で保守はいらないと何度言ったら
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/01(金) 23:13:37.38 ID:rQAD8wE0
もう一個の人格がウイスキーなの?
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/02(土) 11:31:37.29 ID:JgMlX3wo
今日更新します
105 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/02(土) 14:47:32.04 ID:R9vCO.AO
>>104
本物だと信じて楽しみにしてる
106 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/02(土) 23:00:16.89 ID:JgMlX3wo
この騒動は学年集会を起こし、保護者会をも巻き起こし桜ケ丘全体で問題となった。
段々と落ち着いた私はそれが如何に非行か、と悪態に反省し嘯くような態度はもうできやしなかった。
頼んでもないのに、母親が学校に来たらしい。
私の親の教育は良く言うと自由で束縛しない育成、悪く言うと育児放棄と言ったところだ。
私の保護者は帰りがいつも遅く、過去に寂しい思いをした経験がいくつもある。
これといって可愛がられた記憶は残っておらず、かといってその記憶を削除するほど私の頭は馬鹿ではない。
つまり私の親は私達、娘にあまり愛情を注いでいないという結果になる他ないのだが。
別に憎悪で以ってこれ呈しているわけではない、だが少しは考えてほしいものだと私は不満を抱いている。

「すいません……すいませんっ……」

私と戦闘を交わした先生に何度も頭を下げている母親を見ていると、まるで胸をアイスピックでメッタメタにされるくらいの痛みが伴って堪らなかった。
実の母親のこんな姿を見るのは、いささか気分が沈む。さらに原因は私にあるのだから、尚更深淵は深くなっていった。
先生はそれを見てやっと満足したような面持ちを見せて、日本の礼儀に則って会釈をして受け入れた。
頭を上げる際の私への一瞥が未だ憎しみの籠った眼光であった事は、口に出さないでおいた。
そして様々な先生からああだこうだと説教を受けて、私はそれを難なく受け流し、幸いに事なきを得ることができたのであった。
帰り道は無言が絶えなかった。それは私が無言を突き通していたからであって、親が私を無視をしているとかそういった意味ではない。
格好の良い言い方をすると、そもそも親に合わす顔がないのだからこの態度は正解と私は信じて、それを実行した次第だ。

「唯っ、なんとか言いなさい……」

唯「……」

私は困憊していた。だからあまり話しかけてほしくなかったので無視した。これも黙る理由の一つである。
たったさっき五月蝿く言われたばかりだというのに、これ以上喧しく言うのはどうかと思った。
しかして我が家に着き、久方ぶりに開口した私を出迎えてくれたのは妹であった。
妹は狼狽した様子で私達親子に対応していた。
私はというと差し出されたお茶を一気に飲み干す作業をこなしていた。
憂は私が仕出かした事態をまだ知らないでいるようだった。
私はこのまま黙って部屋で一眠りしたい衝動に駆られたが母親がそれを許さなかった。
107 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/02(土) 23:00:48.59 ID:JgMlX3wo
憂「どうしたの?なにがあったの?」

唯「……」

自らこの醜態を言い出せるわけがなく、母親が口を開けるまで待っていたのだが一向にそれが始まらない。
私は忍びで横目を使い、母親の様子を窺うも憂の達者な射出口がその隙すら与えなかった。

憂「ねぇお姉ちゃんどうしたの?ねぇ、ねぇっ、お母さんもなんか言ってよ……」

唯「……」

どうやら母親は、私が先頭を切るのを待っているようだった。
しかし私はあの醜態を上手く誤魔化せる程の口を持ち備えていない。
仕方がないので私は正直に、今日の出来事を包み隠さず伝えようと決心した。

唯「今日ね、先生の事叩いちゃってね……それで怒られたの……」

憂「えっ……」

憂のその顔といったら、もう笑いがこみ上がるくらい間抜けで、そして可愛かった。
私の憂が常時見せない間抜けな顔をしている、これにより新鮮な感覚が私のニーズを簡単に満たしてしまった。
もう隠さないと決めたのだから、隠さない事にするが、私の求めているものは憂そのものなのだ。
憂の挙動の一つ一つが私の生き甲斐であり、そして私の妹であり、私の愛する人であるのだから、もうそんなに嬉しかった。
恐らく私の脳内には憂のフォルダが存在していて、そこに憂に関するの記憶が詰め込んであるに違いない。
只今あの顔を追加している最中であろう。これで私のコレクションはさらに豊かになる。自然と顔がニヤついてしまった。

憂「なんで……どうして……」

一秒の価値が上がり過ぎて、時は私を嬉しい意味で苦しめた。
ああなんて可愛いんだろう、この妹は。なんて可愛いんだろう。

私は自分を異常だと意識している。
でも構わなかった。
今の私は明らかに狂っているが、別に問題はなかった。
狂っていようが、関係ないので私はさらに狂った。

自分でもなんて言っているのかわからなかった。
でも問題ないので、私はさらに何とでも言葉に乗せて吐いてやった。
108 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/02(土) 23:01:14.70 ID:JgMlX3wo
突然、憂の顔つきが変わったのはそれから間もなくの事であった。
私はその衝撃を受けて、正気に戻り真面目に憂と向き合ってみる事にした。

すると憂からは憤慨がユラユラと洩れていた。

唯「うい……?」

憂「なんで……謝るって約束したのに……」

唯「えっ……?」

私は白昼夢を彷徨っている最中に、なにかを口にしたらしかった。
それは憂を怒らせるものであるのは間違いないのだが、その怒り方がまた異常であることに驚いた。
静かに激怒していた。時折、困惑の表情が見えて、隠れて、私にムズムズとした感触を与えた。

それはアイツが関係しているようだった。
予想外極まりないこの展開に、私は欣喜雀躍を体に押さえこんでしまった。

唯「あずにゃんの事……?」

憂「……」

返答はくれなかった。
これにより私の不満は一気に臨界点を突破し、突き抜け、あっちの方向へ向かって飛んで行った。
あずにゃんが不幸なだけで、なにをそんなに怒っているのだろう。
憂にとってあずにゃんは一体なんなのか、愛人なのか、親子なのか。
どれも否、単なる友達にすぎないのだからそんなに怒る必要はないと思う。

私は愚直構わず、その旨を伝えた。
109 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/02(土) 23:01:52.06 ID:JgMlX3wo
憂「な、なにを言ってるの……?」

唯「え?いや……そう思っただけだよ……」

憂「意味わからないよっ、梓ちゃんが嫌いってどうしてなのっ?謝るって言ったよね?どうして?」

唯「……」

これを質問とするのは、恥が許さなかったのだがもうこの際だし、言ってしまおうと思い早速投げかけた。
それは自分でも不可解な質問であった。

唯「憂は私とあずにゃんのどっちが好きなの……?」

憂「え?」

答えはもう決まっている、私だ。
憂は私を愛している、なお且つ家族なのだから、家族は友達如きに負けやしないのだから、これは質問するまでもない質問なのである。
ただの確認だし、さっさと答えて欲しかった。早急に私を愛していると言ってほしかったりもした。
むしろそれが目的なのかもしれない、憂の愛情を一身に受け止めたかった。

しかし、憂の返答に私は耳を疑った。

憂「どっちもだよっ、お姉ちゃんも好きだし、梓ちゃんも好きっ……だから怒ってるんだよっ……」

唯「……え」

梓ちゃんも好き――この言葉を皮切りに、私は歪んだ感情を後に抑えきれなくなってしまった。
110 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/02(土) 23:02:24.30 ID:JgMlX3wo
終わりです
ではまた来週
111 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/03(日) 01:08:44.27 ID:x9/b8cso
またいいとこで・・・乙!
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/03(日) 05:05:35.18 ID:oOvqo.s0
乙です…って、次週ご期待ください的な終わり方何ですの!
ということで、次回も楽しみに待っています。
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/03(日) 11:22:36.59 ID:Mo35pYQo
地の文メチャ上手いな
引き込まれるぜ

期待して続き待ってる
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/03(日) 12:40:01.74 ID:zlkcTxQo
ここからどうなる…
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/06(水) 00:31:58.34 ID:9z5Ye/6o
生涯を共に過ごしてきた私であるのならばいざ知らず、出会って間もない小童にまで愛情を注ぐというのか。
あまつさえあずにゃんと私の立場は平等ではない。ゆえにこの結果は、私の愛が負けたという事になるのではないか。
今なら昏倒を容易く受け入れる事ができた。ここまで私達の関係は廃れてしまったというのか。
私はてっきり、あずにゃんとの間の決定的な隔絶を期待していたので、このショックは甚だしかった。
開いた口が塞がらない。塞ぐ気にもなれない。せめてもここは私を取ってほしかった、そういった意味でもこの仕打ちはあまりに無情である。
しかしこれが真実とは限らないではないか。人間は結構、いい加減にものを口にする生き物であるのだから。
ここで早速、絶望をして御開きにするのは愚かしい事である。真実を追及をすれば当たり前に、私が優勢に立つのである。
でなければ姉妹と言うのは嘘になってしまうのだ。それは憂も避けたい事だろう。

唯「違うってば、私とあずにゃんどっちが大事なの?あずにゃんが大事なの?私が大事なの?私とあずにゃんを取るならどっち?」

こういう時だけ口が達者になる私は、如何に調子者であることか。
これがデフォルトであれば、今頃私はもっと良い高校へ通っている事だろう。
それとも私の中の私がそれだけの能力を持っているだけなのだろうか。
それならば、中の私に全てを委ねて、私はそれをただ傍観していたい。正直、この世はとても疲れる。
なんで勉強なんかしなくてはならないのか。好きな事をやるのが私の人生なのだ。

憂「そ、それは……お、お姉ちゃんだよ、決まってるよ」

ださそうだ。
憂は即答をしてくれなかった。
それだけで私は気に入らない、この程度の質問を即答せずしてどうする。
これは当たり前なのだ、これからもっともっと私の欲を満たしてもらう。

唯「じゃあ私の事どれだけ好きなの?」

憂「え、えっ?」

話の主旨から大きく脱線してしまったが、もうどうでもいい。
私の趣味なる、愛情の育みの方がよっぽど朗らかになるではないか。
あいつの話など一向に胸糞悪くなるだけで、なんの楽しみもないし、なんの発展もないのだから脱線して良かったのだ。
そもそもあいつなんか憂と絡んだところで、なにも愛を感じないだろう。鈍感な奴に憂の愛を粗末にしたくはない。
憂は私の連続の問いに困り抜いているようだったが、丁寧にきちんと答えを返してくれた。
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/06(水) 00:32:27.98 ID:9z5Ye/6o
憂「……いっぱいだよ、もう表しきれないくらい大好き」

この言葉を頂くのにどれだけの神経を費やしたことか。
危うく、私は涙を流してしまいそうになった。
眼球の裏のポリタンクに、悪戯により穴が開いてしまったらしく、それを補修する手立ては満足に見つからなかった。
気付くと私の頬はすでに濡れており、どうやら結局泣いてしまっていた。
憂は当然、驚き入って私を宥め賺すが如何せん、それが逆効果を呼んでさらに泣いてしまった。

憂「お、お姉ちゃん、どうしたの……?私が怒ってから泣いてるの?」

唯「っ……ぐしゅ……」

憂の胸でならば、私はもう死んでもいい。
こんな幸福は他にないと断言できる。
憂が私に生を諭してくれているようなものであった。


憂の為に生きる――この道理はとても納得できた。


私はこれからもこの生き方を続けたいのであるが、それには憂の承諾が必要であった。
私の生は”憂と共に生きる”というものであり、だからこそ憂の助けが必要となる。
憂の愛情次第で、私はこれからの人生を変えなければならなかった。簡単に言ってしまうと、


憂次第で私は生きるか、死ぬか――それを決めなければならなかった。
柄にもなく私は、真剣であった。
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/06(水) 00:33:15.77 ID:9z5Ye/6o
唯「憂……私も大好きだから……これからずっと一緒だよ……いいの?」

納得いかない。簡単に聞こえてしまう。
この程度では、事の重大さを表現できない。
返答を待たずに、私は続けた。


唯「死ぬまでだよ……一緒のお墓に入るんだよ……憂が先に死んだら私も死ぬから……私が死んだら憂も死んでくれる?」

憂「え……お、お姉ちゃん……こ、こわいよ……」

唯「冗談なんかじゃないよ……私は本気だよ……」


今度はちょっとインパクトがありすぎたようだが、丁度いいくらいだ。
本気の意思を伝えれば伝えるほど、受け止める側はそれ相応に影響を受けるものである。
私にとって生死に関わる事なのだから、もっと大胆にしてもいいくらいなのである。

待ってみた。

しかしいつまで経っても、返答は聞こえてこなかった。

果たして、この沈黙はなにを示唆しているのだろうか。

否応に行き詰まっているのだろうか、それとも。

もう少し、待ってみた。

息を吸う音が聞こえた。
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/06(水) 00:33:43.96 ID:9z5Ye/6o
憂「意味が……わからないよ……」

唯「……」

無理もない。
17年間共に過ごしてきた姉の変貌と、唐突な要求のセットは憂をさらに困惑させるものに過ぎなかった。
ならばもっと大胆で良いという事になるではないか、私はもう羞恥を捨てようと改めて決意をした。
言葉で言って聞かせてもわからないのであれば、相当な手段にでるしかない。しかし、どうしたものか。
一体、この気持ちをどう表現すれば良いというのだ。恥を顧みないと決心したものの、少々の躊躇いは拭い切れなかった。
体で表現するしかないのだろうか、この狂おしい愛を。しかしそれは大変なリスクが伴うので、極力避けたかった。

憂「……お姉ちゃん……しっかりしてよ……怖いよ……」

唯「……」

ああ、歯がゆい。
所詮、臆病が虚勢を張っただけであったのか。
心では良く喋るくせに、行動となると微微ともしない。
私は、愚かな人間だったのか。
では死ぬか。
いや、なにもしないで死ぬよりかは、なにか行動を起こしておいた方がいい。

憂「えっ、お、お姉ちゃん……?ちょ……」

私はこれでも、真剣だったのだ。
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/06(水) 00:35:16.29 ID:9z5Ye/6o
今度からもうちょっと投下の量を増やしたいです
土曜日に予定をしていますが、今度は沢山投下します
お疲れまさでした
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/06(水) 02:10:44.43 ID:BrkxM9Uo
乙、待ってます
しかし母親は一体何をしているのか
121 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/06(水) 16:14:48.76 ID:rDG0v6AO


ここから濃厚な母娘の近親レズ3Pが・・・
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/07(木) 16:11:53.05 ID:Pe50iT.0

お母さんは空気読める人だから買い物に出かけたんだよ!
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/10(日) 00:32:16.52 ID:kl3J9Sso
いつの間にか土曜日が終わっていた
124 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/12(火) 20:30:05.83 ID:B4GaUwMo
>>1まだー?
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/13(水) 18:19:29.42 ID:6xobj6Eo
土曜日とは言ったがいつの土曜日かまでは言ってない…
つまり…書くのは10年後 20年後の土曜日ということも可能だろう…ということ…!
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/20(水) 20:08:01.91 ID:3b60LBIo
製速直ったから来てくれよ
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/22(金) 15:33:54.84 ID:TFPffsoP
明日くるに違いない
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/22(金) 22:36:57.64 ID:zAkFS0Eo
カモン
129 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/24(日) 00:15:04.01 ID:iCxX5ego
まだー?
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/10/27(水) 00:27:05.78 ID:4wWD8xgo
>>1まだ来てないのか
131 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/30(土) 20:56:59.49 ID:pe9r/ggo
また土曜日が終わっていく
132 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/31(日) 20:18:50.07 ID:V2qvjnIo
日曜日も終わっちまうぜ
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/11/02(火) 05:22:19.71 ID:2IXgdTYo
そして火曜日
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/11/04(木) 00:08:27.47 ID:kxaEcGY0
もう木曜
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/11/05(金) 13:43:32.40 ID:66PVrKA0
金曜
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/11/05(金) 20:36:16.66 ID:hcv8vIco
明日には来るはず…!
正直今一番期待してるスレだ
いや立ったころからずっと期待してるぞ
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/11/05(金) 21:51:31.47 ID:GXTNYd2o
きてくれきてくれ・・・
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/11/05(金) 22:18:33.56 ID:oEKuU4Ao
http://img.vip2ch.com/img/top.jpg
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/11/06(土) 18:36:24.77 ID:Y3BsASA0
今日こそはくるよな…
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/11/12(金) 22:49:22.27 ID:sb9xfHIo
来てくれないと私死んじゃうぅぅう
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/11/14(日) 01:59:01.77 ID:290pr2so
もう一ヶ月以上放置か…
142 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/14(日) 08:56:01.38 ID:Yiq4anwo
くそっ
どうなってるんだ、気になってしょうがないぞ
143 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/14(日) 13:46:39.66 ID:PjVLfwEo
代打名無し@実況は野球ch板で[] 投稿日:2010/11/13(土) 17:08:52 ID:ofNGMFN00 [11/11]
        ヽ;;;;;;;;;;;;', 
         ヽ;;;;;;;;;;', /''''''''''ヽ 
         ヽ;;;;;;;;;',' /ヽ、 ヽ 
.       ___ヽ;;;;;;;;', /  .ヽ ヽ 
     ,、r'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ   ',  ゙, 
    i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、l、,   |  .| 
.   /`'''''''''''''''''''''"´ ヽ:::ヽ |  | 
   /            l:::::| |  .| 
  」            l::;:」、|  .| 
  ,r'"::.`ハ'":::`)    `  '"r-,l.|  .| 福岡で通用するピッチャーになろう
.  '`''''''´:::`'''''''       ")ノ||  |      
   |ゝ=、__rュ,.ソヾ      ´.ノ|  | 
  { _,. - 、, ...、_  ,,)     .l |  | 
   ',ヽエエニヲ,ソ"      l-:゙lァ、,,,」 
--.、ィヘ ヽ二二ン    / ./  フ__,、-''" 
.   `'ヽ ==   ,、r.''" / ,、r'" | 
    /.l マ,if;フ'"   / ,、r'"  / 
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144 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage ]:2010/11/14(日) 15:57:45.18 ID:0hB9CYwo
追いついたら投げられてたww
145 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/14(日) 21:57:44.24 ID:Yiq4anwo
今週も終わってしまう
話も文も最高なんだから来てくれよ
146 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします2010/11/23(火) 16:45:22.93 ID:TGTUtgwo
いわき
147 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/11/28(日) 17:14:31.65 ID:kHJTm4Uo
何故来てくれない
148 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/12(日) 19:05:52.88 ID:vzqAdJQo
どうなってんだい
149 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/20(月) 09:18:33.11 ID:sqbxsiYo
oi
ここはもうオレしかいないのか
150 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/20(月) 17:48:54.44 ID:YlvLl5wo
知らなかったのか?お前以外は(ry
151 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/26(日) 18:12:20.44 ID:nnVbtBQ0
はやくしないと今年もおわってしまうぞ
152 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/27(月) 01:25:20.35 ID:KnY.7Bco
待ってるんだが
153 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/27(月) 20:55:50.47 ID:tAPB3fwo
オレもずっと待ってる
154 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/29(水) 15:15:26.23 ID:9C3vDWoo
今日当たりで仕事納めだろ
まってるから早くしてくれ
155 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage]:2010/12/30(木) 06:03:07.31 ID:7HXG6WAo
頼むよ
156 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]:2011/01/01(正月) 01:20:10.25 ID:kFQgYC2o
おいおい新年になっちまったぞ
157 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]:2011/01/01(正月) 17:53:42.69 ID:XQ/S6yQo
調子に乗っちゃだめーwwwwww
158 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]:2011/01/01(正月) 17:55:56.60 ID:TWyh.1Io
年越しちゃった
159 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]:2011/01/04(火) 17:30:21.74 ID:A0V8PGso
なんてこったもう三が日も過ぎたぜ
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2011/01/06(木) 21:31:33.87 ID:Kt7yXCg0
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/06(木) 23:13:55.35 ID:a5lAaps0
生存報告ないんだし諦めろよ
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/10(月) 05:04:45.01 ID:Dn4R8jPeo
とか言いつつ実は
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/10(月) 12:53:36.21 ID:MqiZTzeko
もう誰か乗っ取れよ
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/13(木) 02:19:08.93 ID:Mp7uHmG2o
今日くる気がする
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/13(木) 21:40:34.73 ID:S0keUDy3P
こなあああああああああああああああ
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/

166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/14(金) 01:19:32.38 ID:2LA1Au7io
ゆきいいぃぃぃぃいいぃぃぃぃぃぃぃl
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/

167 : ◆ml6C2f9yGSvP[sage]:2011/01/18(火) 20:40:53.80 ID:LhEtkNteo
簡単にまとめると、この空白の時期は修羅場でした
SSの存在を綺麗に忘れておりました、本当に申し訳ない

応援のお言葉、感謝します
しかし私はこういう気まぐれな人なので、また投げてしまうかもしれません
また一段と日本語が下手くそになりましたが、一応再開という形でお願い致します
トリップをつけます
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/18(火) 20:51:03.35 ID:9FPz1EHoo
すっごくまってた
1の地の文好きだから期待してる

あと移転依頼したほうがいいかもね
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/22(土) 01:18:30.47 ID:TozLBoQQo
待ってるからな
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/23(日) 15:03:53.72 ID:L59vUBnzo
待ってた
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/26(水) 10:57:37.93 ID:uxCKW3Yzo
よしこい
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/01/29(土) 14:09:43.92 ID:BcVKyoS3o
おーい
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/01(火) 21:44:14.75 ID:lkSzYI0Xo
まだか
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/06(日) 10:27:05.61 ID:TT1EwU7xo
言ったそばから来てないwwww
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/13(日) 07:18:19.43 ID:HfG5lx2Wo
こいこい
176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/14(月) 18:42:03.42 ID:cXn3QTy50
こいよ
177 : ◆ml6C2f9yGSvP[sage]:2011/02/14(月) 21:06:35.23 ID:YhthCJmQo
すぐに再開できる状況ではないが、書く意志はあるという意味で一応再開という文章をうちました、すいませんややこしくて
嬉しいことに沢山応援を頂いているので創作意欲がふつふつと湧いてきておりますが、
またいい加減な事をいってしまい、みなさんに迷惑をかけるわけにはいきませんので不定期更新という事で気長に待っていただけるとうれしいです

かねて生存報告です
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/15(火) 04:00:32.10 ID:BBeHCvf6o
おk
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/15(火) 09:11:38.08 ID:I48yJ6efo
オレは最後まで書いてくれるならいつまでも待つぞ!
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/15(火) 22:16:03.24 ID:KwBfezUC0
せっかくここまで待ったから最後まで待たせてもらうぞ
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/02/19(土) 22:52:52.08 ID:AEhlvH1No
■ 【必読】 SS・ノベル・やる夫板は移転しました 【案内処】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1294924033/
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/03/01(火) 00:35:46.14 ID:1P97NlY3o
三月
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/03/03(木) 18:15:34.90 ID:MpQj1IZRo
くそみそパンシリーズとか売ればホモが買ったのにな
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/03/13(日) 07:00:32.18 ID:xpzB3t/7o
oui!
185 : ◆ml6C2f9yGSvP[sage]:2011/03/14(月) 00:43:19.24 ID:sNkvbQIHo
生存報告です
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/03/19(土) 17:52:46.53 ID:/NkaJUZS0
>>1よ被災はしていないか?
待っているぞ
187 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(東京都)[sage]:2011/03/22(火) 03:39:35.77 ID:LjxNnDjgo
まだー?
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/04/02(土) 23:27:22.93 ID:1/8Jleoco
待ってるぞ
189 : ◆ml6C2f9yGSvP[sage]:2011/04/03(日) 01:40:54.66 ID:B9mW9Qzfo
なんとか生きてますので
190 :lain.[sage]:2011/04/05(火) 03:47:51.43 ID:???
SS速報板の設立から既に3ヶ月近く経っておりますので、
こちらのスレッドにおきましても、なるべく早く向こうにスレッドを立て直して頂きたく思います。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(東京都)[sage]:2011/04/16(土) 03:10:39.95 ID:NWEj1E8po
だそうですがどうしますか
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/05/01(日) 15:51:37.91 ID:OrxA0R25o
まだー?
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/05/14(土) 16:14:28.56 ID:vJmaKS67o
待ってるよ
194 :lain.[sage]:2011/05/16(月) 01:46:29.88 ID:???
移転のための期間をこれ以上延ばすわけにもいきませんので、今月末にはこちらのスレッドをHTML化処理します。
反論は認めません。
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(茨城県)[sage]:2011/05/16(月) 01:50:52.35 ID:sEcNMGV9o
肛門が残念すぎる
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2011/05/26(木) 01:41:57.54 ID:o1csu2Cio
いつまでも待つから書く気になったらSS速報VIPで立ててくれ待ってるから!



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