VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/12(木) 20:20:33.50 ID:VR/1m6co<>製速でカルアで持ち上がった企画スレです。
短編SSで進行します。
書き始めるときに、自分の題名を名前欄に書き込んでください。<>紬「私が主役のお話なの〜」 VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/12(木) 23:47:05.19 ID:tpJUB8U0<>>281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/12(木) 20:58:10.80 ID:lc67QBwP
> 投下する前に「5分後に投下開始します」みたいに一言かけて
> 被らないようにすればいい

> あと、いちいちつっかからずにスルーしろよ
> ネタいう奴も空気嫁

投下時はこんな感じで<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/12(木) 23:52:32.53 ID:tpJUB8U0<>と言うわけで
日付変わったら投下するよ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:00:30.72 ID:efbsG5s0<>日付が変わったので始めます
短編2本で60レス程度

まずは1本目

紬「みんなより早く部室に来ちゃった」

ここからはムギちゃんの独壇場だぜ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:01:07.10 ID:efbsG5s0<>ガチャ

紬「…こんにちわ〜」

紬「あら…梓ちゃんもまだ来てないみたい」

紬「…」

紬「…」

紬 ハッ!

紬「って事は一番乗り!」

紬「うふふ〜♪」 ポワポワ

スタスタ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:01:49.03 ID:efbsG5s0<>スタスタ

ポスン

紬「今日は戴き物のドーナッツだけど…皆喜んでくれるかしら」

紬「…」

ガサゴソ

パカッ

紬「! 美味しそう…!」

紬「うん!これならきっと喜んでくれるはず!」 フンスッ

パタン

紬「…」

紬「唯ちゃん達まだ時間かかるのかな…」

紬「お茶の用意はまだ早いかも」

紬「…うーん」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:03:01.63 ID:efbsG5s0<>…


紬「…」





紬「…静かねぇ」





紬「…」


…<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:03:34.02 ID:efbsG5s0<>…


紬「……」





紬「しゃっ……シャレコウベ」 ボソッ



紬「…な、なんちゃって」

紬「…」

紬「部室に1人きりだとなんだか寂しいわね…」

チャポチャポ フンッ!!

紬「!」

トンちゃん「…」 チャポンッ

トンちゃん「…」 コポコポ

紬「ごめんなさい、あなたもいたのよね」 クスッ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:04:01.57 ID:efbsG5s0<>トンちゃん「…」 コポコポ

紬「…」

トンちゃん「…」 スイスイー

紬「…」

紬「…トンちゃーん」

トンちゃん「…?」 キョロッ

紬「! まぁ…」

トンちゃん「?」

紬「ふふ、ごめんね 呼んでみただけなの」

トンちゃん「…」 コポコポ

トンちゃん「…」 スイスイー

紬「…」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:04:32.17 ID:efbsG5s0<>トンちゃん「…」 スイスイー スイスイー

紬「元気に泳いでるわね…」

トンちゃん「…」 スイスイー スイスイー

紬「ふふ、元気なのは梓ちゃんのおかげよね」 ニッコリ
  
トンちゃん「…?」

紬「梓ちゃんにとっては大切な後輩なんだもの…」

紬「あ、もちろん私にとっても!」

トンちゃん「…」 スーッ

トンちゃん「…」 コクリッ

紬「!」

紬「ふふっ…」

紬「よぉしっ!私も梓ちゃんの先輩として頑張らないとっ!」 フンスッ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:05:02.47 ID:efbsG5s0<>紬「でも何から頑張ろう…?」

紬「うーん…」

紬「まずは…」

紬「…」

紬「…」 キョロキョロ

紬「…」

紬「部室の掃除でもしようかな」


紬「えっと…バケツは物置にあったと思う」 スッ

紬「ほうきとチリトリは借りてきて…」

トテトテ

…<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:05:38.67 ID:efbsG5s0<>…

キュッキュッキュッ

紬「よいしょっ よいしょっ」

キュッキュッキュッキュッ

紬「よいしょ…っと」


蛇口 キラキラキラキラ!


紬「わぁ…完璧っ!!」

紬「…」

紬「ってココばっかり綺麗にしても仕方ないか…」

紬「えへへ……」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:06:31.92 ID:efbsG5s0<>ポン ポン ポン

紬「…」

スーッ

紬「…おぉ」

紬「こんなに埃が…」

紬「可愛いのに凄いのね」

紬「このハンドモップ!」

ポン ポン ポン

紬「それになんだか楽しい♪」

紬「ホームセンターで買った甲斐がありました」 ウンウン

ポン ポン ポン

スーッ

紬「シャランラシャランラ〜♪」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:07:01.85 ID:efbsG5s0<>ピカピカッ

紬「これでこっちは大丈夫!」


紬「後は…」

紬「…」 キョロキョロ

紬「あ…」

紬「…」

紬「りっちゃんのドラム…」

スタスタ…

紬「やっぱり…」

紬「……ずっとここに置いてあるのに」

紬「とても綺麗…」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:07:35.64 ID:efbsG5s0<>紬「考えてみればりっちゃん、よくお手入れしてるもの」

ナデナデ

紬「つやつやね」

ナデナデ

紬「そうだ」

スタスタ

クルッ

紬「ちょっと失礼しま〜す…」

紬「よいしょっと」 ストンッ

紬「おお…」

紬「りっちゃんにはこんな感じに見えてるんだ…」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:08:09.12 ID:efbsG5s0<>紬「あの辺りに唯ちゃん」

紬「あそこが梓ちゃん」

紬「そこに澪ちゃん」

紬「そっちが私」


紬「……うん …皆の事がよく見える」

紬「りっちゃんは、いつもここから皆の事見守ってくれてるのよね」

紬「ふふ」 ニッコリ


紬「…」

ぐ〜…

紬「…あ」

紬「お腹が鳴っちゃった…」 テレテレ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:09:00.84 ID:efbsG5s0<>…

ガサゴソ

紬「…」

紬「えっとチョコレートにイチゴに… この黄色いツブツブは何かしら…

  小さいドーナッツもあるのね… あ、コレだけ穴が空いてない…」

紬「うーん」

紬「唯ちゃんはきっとチョコよね… 澪ちゃんはイチゴ…かな…?

  梓ちゃんは……あ、バナナ味のドーナッツってあるのかしら…」

紬「…」

紬「はっ! もしかしてこの黄色いツブツブがバナナ…?」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:09:32.33 ID:efbsG5s0<>紬「…」

紬「よし!」

紬「じゃ、じゃあこの穴が空いてないのを…」

スッ

紬「…」

紬「誰も見てないよね…」 キョロ キョロ

トンちゃん「…」 ジーッ

紬 ハッ

紬「…み、皆には内緒だからね」

トンちゃん「…」 スイスイーッ

紬「…」

紬「いただきます…」 ボソッ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:10:00.98 ID:efbsG5s0<>紬「はむっ」

紬「…」 モグモグ

紬「!」

紬「美味しい!」

紬「中にカスタードが入ってる…」

紬「はむはむ…」



紬「…ごちそうさま」

紬「美味しかった、これならきっと大丈夫ね」

紬「でも…」

紬「みんな遅いな…」

紬「…」

紬「…」

紬「…」 スー スー<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:10:33.71 ID:JRAPanMo<>斉藤さんが見ている<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:10:39.74 ID:efbsG5s0<>……

唯律澪梓「あーん」

パクッ

唯律澪梓「うまい!」

紬「よかったー!」

唯「ムギちゃんムギちゃん」

紬「どうしたの、唯ちゃん」

唯「ドーナッツの穴は何処に消えたんだろうね」

紬「えっと…それは最初から…」

律「ちっ ちっ ちっ」

紬「?」

律「ドーナッツの穴は、ドーナッツのお化けが食べちゃったんだぜ!」

紬「本当に!すごい!りっちゃん何でも知ってるのね!」

澪「お化け!怖い!」

紬「よしよし、大丈夫よ澪ちゃん」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:11:37.62 ID:efbsG5s0<>梓「あ!あそこにドーナッツのお化けがいます!」

ドーナッツのお化け「!!」

澪「怖い!」

ドーナッツのお化け「…」 アセアセ

唯「あの手に持っているのは!」

律「私達のドーナッツの穴じゃないか!かえせー!」

紬「待って!」

ドーナッツのお化け「…!」

紬「きっと、その子も私達と一緒にドーナッツを食べたかったのよ」

ドーナッツのお化け「…」 コクリ

律「そうだったのかー」

紬「みんなで仲良く食べましょう!」

唯律澪梓「はーい!」

ドーナッツのお化け「…」 ハーイ

紬「うふふ」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:12:16.69 ID:efbsG5s0<>………

紬「ふふ…」

ズルッ

紬「…ふぁっ!?」

紬「…」

紬「いつの間にか寝ちゃってた…」

紬「ふわ〜っ!」 ノビー

紬「ふぅ…」

紬「…」

紬「あっ!」

紬「どうしよう…食べてからすぐ寝ちゃったからまた…」

紬「…せっかく体重減ってきてるのに…」

紬「ぐすっ…」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:13:04.76 ID:efbsG5s0<>紬「…ううん!」

紬「…諦めちゃダメ!

  こう言う時は体を動かせばいいのよね…!」


紬「でも運動はちょっと苦手だし…」

紬「…うーん」

紬「…」

紬「!」 ハッ

紬「そうだ!練習!練習しよう!」

紬「そうと決まれば!」 ガタッ

スタスタ…<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:13:41.19 ID:efbsG5s0<>…

紬「…こうやって」

キーボード  ファ ファラ ファン

紬「…違う」

キーボード  ファン ファラ ファン

紬「…うーん」

キーボード  ファ ファン ファラ

紬「…」

キーボード …

紬「…」

紬「なかなかりっちゃんみたいに上手くいかないわね…」

紬「…む〜ぎ〜ちゃ〜ん」

キーボード …ファ ファン ファララ

紬「…むずかしいわ」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:14:18.45 ID:efbsG5s0<>紬「…」

キーボード …

紬「…」

キーボード …

紬「…やっぱり私はこっちかな」

キーボード …

紬「…せーのっ」

キーボード ♪

紬「フーンフフーン フーン♪」

キーボード ♪〜 ♪〜 〜♪


紬「〜♪ 〜〜〜♪」

キーボード 〜♪ 〜〜〜♪」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:15:01.89 ID:efbsG5s0<>紬「〜〜♪♪ 〜♪ 〜♪」

キーボード 〜〜♪♪ 〜♪ 〜♪」



紬「澪ちゃんはこの曲にどんな詩をつけてくれるのかしら」

キーボード 〜♪ 〜♪ 〜〜♪



紬「皆の演奏が今から楽しみ…」

キーボード ♪ 〜♪ 〜〜♪



紬「〜♪ 〜♪」

キーボード 〜♪ 〜♪<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:15:34.07 ID:efbsG5s0<>…

紬「ラ〜ララ〜ラ〜♪」

キーボード ♪〜♪♪〜


紬「ラ〜ラ〜ラ〜♪

キーボード ♪〜 ♪〜♪


紬「…」

キーボード …


紬「お粗末さまでした」 ニッコリ

キーボード …


パチパチパチパチ

紬「!!」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:16:16.01 ID:efbsG5s0<>律「おつかれさま」 パチパチパチ

唯「ムギちゃん、凄いね!」 パチパチパチ

澪「それ新しい曲か?」 パチパチパチ

梓「とってもいい感じでした!」 パチパチパチ


紬「みんな…!き、聞いてたんだ…」 テレテレ


律「いやあ…盗み聞くつもりは無かったんだけどさ」

澪「真剣に演奏してたし、声掛けづらくて…」


紬「あ き、気付かなくってごめんなさい!」


澪「え、いや 気にするなよ… おかげでいい演奏聞けたしな」

唯「うんうん、今の曲、とってもバッチグーだったよ!」 グッ

梓「何かそれ古い言い方ですね」


紬「そ、そうだったかな…」 テレテレ

紬「ふふっ」 ニッコリ

キーボード …<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:17:02.01 ID:efbsG5s0<>梓「唯先輩もムギ先輩を見習って、ちゃんと練習してください」

唯「うん、もちろんだよ!」

梓「! 本当ですか!!」 キラキラキラキラ

唯「でもその前に…」

律「ああ!その前に!」

梓(こ、この流れは)

唯「お茶の時間だよ! ムギちゃ〜ん♪」

紬「ええ! 今日はドーナッツなの」 ニコニコ

唯「やったー!!」

律「早速お茶にしようぜ〜」

梓(やっぱり…) ガクッ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:17:40.77 ID:efbsG5s0<>澪「まったくお前達は…練習は…」

律「じゃあ澪はいらないっと」

澪「! いるっ!!!」


梓「また純に馬鹿にされる…」

唯「あずにゃんもドーナッツ食べようよ!」

梓「もう…仕方ないですね…」


紬「ふふ」 ポワポワ

紬「じゃあ、早速用意しなくちゃ」

紬「よいしょ」 ゴソゴソ


唯「あっ!そのドーナッツ知ってるよ!」

紬「本当?」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:18:17.36 ID:efbsG5s0<>唯「デパートに入ってるドーナッツ専門のお店で〜

  たまに憂も買って来きてくれるんだ〜♪」

唯「私のオススメはカスタードクリームです!あ…穴は空いてないけど」

紬「!!!」

澪「穴は別に空いてなくても…」

唯「ええっ!穴は重要だよ!」

梓「でもそれは穴空いてないんですよね」

唯「美味しければ穴が無くてもいいんだよ」

律「こだわりを大切にしろ」

唯「アレがまた食べたいな〜♪」

紬「! そ、そうだったの?! ごめんなさいっ!!」

唯「えっ?」

律澪梓「?」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:18:58.93 ID:efbsG5s0<>紬「あっ ううん… な、なんでもないの…」

唯「?」

梓(…もしかして)

梓「ムギ先輩 ほっぺに」

紬「えっ、クリームついてる?! ど、どこ?」

梓「いえ、何もついてませんけど」

紬「えっ」

唯「ムギちゃん」

澪「もしかして」

律「先に食べてたのか?」

紬「あっ はは…… ごめんなさいっ!」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:19:27.08 ID:efbsG5s0<>澪「いや、謝る事はないだろ」

律「そうそう、お菓子はいつもムギが持ってきてくれてるんだしさ」

梓「ええ、ですから誰も怒ったりしませんよ」 ニコッ

紬「みんな…」


唯「わ〜ん! ムギちゃんが私のドーナッツ食べちゃった〜!」

律「いや、お前のじゃないだろ!」

紬「ゆ、唯ちゃん! ごめんね…」

唯「…」

紬「唯ちゃん?」 スッ

唯「…」 ギュッ

紬「!」

唯「冗談だよ〜」 ニヘラ

紬「!! もう、唯ちゃんの意地悪」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 00:20:04.28 ID:efbsG5s0<>唯「今度は一緒にカスタード食べようね〜」

紬「!…うん!一緒に食べよ!」

唯「えへへ〜」


紬「…みんな、いつもありがとう」

梓「? どうしたんですか、急に?」

紬「ううん、ただ言っておきたくて」

律「なんだか照れるな」

澪「それを言うならこっちもだよ」

唯「うん!ムギちゃんいつもありがとうね〜」 ニッコリ

紬「どういたしまして!」 ニッコリ


紬「それじゃあ、お茶入れるわね」

おしまい<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった」<><>2010/08/13(金) 00:20:49.15 ID:efbsG5s0<>

つづいて2本目

「ムギちゃんのいない日!」

主役不在から始まるが許せ
<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:21:22.92 ID:efbsG5s0<>唯「…」 グデー

律「…」 ダラー


梓「死んでますね…」

澪「だな…」


唯「…」 グデー

律「…」 ダラー


澪「まさかお茶が無いだけでここまでとは…」

梓「ムギ先輩、今日はお休みだったんですね」

澪「ああ、風邪だってさ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:21:51.02 ID:HbD1VsAO<>乙です
ムギちゃんのかわいさが伝わりました<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:22:17.26 ID:efbsG5s0<>澪「ほら、律 しっかりしろ」

律「お茶が無いと力が出ない…

  梓…お茶入れてくれ」

梓「自分で入れてください」

律「自分で入れる力がありまっせ〜んっ!」 バッ

梓「めちゃくちゃ元気じゃないですかっ!」

澪「唯も…」

唯「澪ちゃん…私もうダメだよ…

  私…お菓子が無いと何もできないよ…」 ポロ ポロ

澪「泣くなよ」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:22:48.30 ID:HbD1VsAO<>まだ続くのか
支援<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:22:58.50 ID:k4RpeQAO<>乙!
和んだよ<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:23:00.65 ID:efbsG5s0<>唯「ああ、ムギちゃん…どうしてあなたはここにいないの?」

澪「風邪だからだろ」

唯「いなくなって初めて気付く大切さ…」

唯「キミがいないと何もできないよ…

  キミの持ってくるお菓子が食べたいよ」 ぐすん

澪「なぜだろう、憂ちゃんだといい話だったのに

  ムギだと即物的に聞こえてしまうのは…」


梓「馬鹿な事言ってないで、練習しますよ」 グイッ

唯「あ〜ん…」 ズルズル<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 00:23:17.00 ID:gELaKUDO<>見てる、二本とは凄いな<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:23:41.77 ID:efbsG5s0<>唯「…ぁぅぅ」

ギー太 …♪

梓「はぁ…」

唯「もうダメ…」 ガクリッ

梓「本当に不調ですね…」


律「…あぁ…疲れた」

澪「こっちも力抜けていい感じになるかと思ったけど…

  これは抜けすぎだな…」


唯「…やっぱり軽音部はお茶が無いとダメだよ!!」 バッ

律「そうだそうだ!!」


澪「仕方ない、お茶にするか…」

唯律「!!澪しゃん!!!」

梓「調子いいですね」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:24:14.45 ID:efbsG5s0<>梓「でもお菓子は無いですよ?」

律「あ…」

唯「そんな…」


澪「ファンクラブの子が持ってきてくれたお菓子が幾つか置いてあったと思う」

唯律「!! さすが澪しゃんっ!!!!」

梓「ファンクラブってそんな事までしてるんですね」

澪「恥かしいし…できるだけ断ってはいるんだけど… 貰わないのも悪いしな」

唯「そうだよ!せっかくのお菓子なんだよ!? 貰わないのは悪いよ!!」

澪「お前は即物的すぎるっ!」


梓「じゃあ私、お茶入れます」

唯「はいはい! 私入れたいっ!」

梓「えっ… 唯先輩がですか…?」

律「よし じゃあこうしよう」

澪唯梓「?」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:24:52.36 ID:efbsG5s0<>………

律「みんな、一杯ずつ入れたな?」

唯「入れたよー」

梓「入れました」

澪「入れたけど…」

律「よし、ここにはお茶の入ったカップが4つある状態だ」

梓「自分で自分の分を飲むんですか?」

律「そんな訳無いだろー、交換するんだよ

  他の人のを飲んで、感想を言い合うのさ!」

唯「なるほど」


律「と言うわけで 澪! はい!私のお茶だ!」 スッ

澪「えっ、私が律のを飲むのか? じゃあ…梓」 スッ

梓「私が澪先輩のお茶ですね、 唯先輩!」 スッ

唯「あずにゃんのお茶〜♪ あ、りっちゃん ほい」

律「どうも〜」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:25:31.40 ID:efbsG5s0<>律「よし、順番に1人ずつ飲んで感想を言いあうぞ!」


唯「じゃあ私から!」

唯「あずにゃんの入れてくれたお茶、味わって飲むからね!」

梓「は、はい…自信ないですけど… ど、どうぞ」

唯 ゴクゴク

律「おぉ、一気飲みだな…」


唯「…ぷはっ」

梓「…ど、どうでしたか?」

唯「あずにゃん…」

梓「…」 ゴクリ…

唯「おいしかったよー!!」

梓「本当ですか!!」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:26:01.91 ID:efbsG5s0<>律「おいしかったのか… 意外だな」

梓「! どういう意味ですか!」

唯「うん、ムギちゃんのお茶にも近かったと思う」

梓「はい!実はムギ先輩にお茶の入れ方教えてもらってたので…」

澪「それでか…」


梓「次は私が飲ませてもらいますね、澪先輩!」

澪「ああ、上手く入れられたかはわからないけど…上がってくれ」

梓「はい!」

ゴクッ

梓「あづいっ!」

澪「あ、ごめん! 大丈夫か?」

唯「もしかしてあずにゃん 猫舌なの?」 ニヤニヤ

梓「いえ、そう言うわけでは… て言うかなんで嬉しそうなんですか」

律「澪の入れ方が悪かったんだな」

澪「うっ…」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:26:40.43 ID:efbsG5s0<>澪「梓、ごめんな」

梓「いえ、大丈夫です」

律「全くちゃんと飲む人の事考えて入れろよな〜」

澪「むっ そ、そういう律はどうなんだよ!」

律「ふっふ まぁ、飲んでみんしゃい」

澪「自信あるのか…?」

澪「…」 ゴク


澪 ブゥウウウウウウウッ!!!!!!!!!!

唯「み、澪ちゃん!?」

律「わっ、きたねっ」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:27:13.60 ID:efbsG5s0<>澪「おい律」

律「何?」

澪「これ何だ?」

律「めんつゆ」

澪「…え、何だって?」

律「めんつゆ」

澪「…」

澪「…」 プルプルプルプルプルプル

澪「なんでそんな物持ってるんだよっ!!!!!!」

律「きゃはっ☆」

澪「り〜つぅううう!!!」


ガツンッ<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:27:47.36 ID:efbsG5s0<>律「いちゃい…」

澪「急にお茶を交換して感想言い合うなんて言い出すからおかしいと思ったよ」

梓「はじめからこれがしたかっただけですね…」

律「いや悪い悪い」

澪「悪いで済むかっ!」


唯「りっちゃん、私のは?」

律「あっと、忘れるところだった 今から飲むよ」

律「…」 ゴクゴク

唯「どうどう?」

律「…ん?なんだこれ…」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:28:07.58 ID:k4RpeQAO<>いやめんつゆは旨いよ<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:28:16.51 ID:efbsG5s0<>唯「なんか変だった…?」

律「美味しいけど…」

梓「あ、美味しいんですね」

律「でも、なんか温くないか…」

唯「ふっふっふ 美味しいのには訳があります」

律「?」

唯「実はそれムギちゃんが入れたお茶なんだ〜」

律「え、ムギが?」

梓「ムギ先輩今日休みじゃないですか」

唯「うん、でもポットに残ってたの」


唯「昨日のお茶」

律 ブゥウウウウウウウウウウウウウウウッ!!!!!!!!!!!<> マジレス1IX91w ◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 00:28:17.63 ID:uM7VWoE0<>ちなみに、一人の投下が終って、次の人が15分以内に始めなかったら俺が始めますのでご注意を<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:28:59.87 ID:efbsG5s0<>律「お、お前は…この夏場に何てもん飲ませるんじゃああっ!!」

梓「律先輩も人の事言えませんよね」

唯「え、なんかまずかった???」

律「二重の意味でまずいわっ!」

梓「自業自得ですね」

梓「澪先輩もそう思いま

澪「…」

梓「先輩?」

律「どうした?」

澪「おかしい…」

唯「え、何が?」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:29:48.97 ID:efbsG5s0<>澪「唯はポットにお茶が残ってたって言ってたよな」

唯「うん」

澪「でも、ムギがポットにお茶残したままにすると思うか?」

梓「! 確かに言われてみれば…」

律「いつもなら余ったら中身は捨てて、洗って置いておくよな…」

梓「そもそもムギ先輩はいつも余らないように

  皆が飲む分を考えて入れてるって言ってましたよ」

澪「ああ、だからそれだけ余ってるって状態もおかしいんだ」

唯「もしかしてムギちゃん…」

唯「昨日から調子悪かったんじゃあ…」

律「!」

梓「そんな…」

澪「無理してたんだな…」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:30:26.52 ID:efbsG5s0<>梓「思えばムギ先輩… いつも私達のために…」

唯「毎日お菓子を持ってきてくれて お茶入れてくれて…」

澪「無理してるなら…気付いてやりたかったな…」


律「…」

律「今からさ…行くか?」

澪「? …行くって?」

律「ムギのお見舞い」

唯梓澪「!」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:30:56.62 ID:efbsG5s0<>唯「それだよ、りっちゃん!」

梓「はい! お見舞い行きましょう!」

澪「でも場所知ってるのか?」

律「さわ子先生に聞けばわかるだろ」

澪「教えてくれるかな」

律「ちゃんと事情を言えば、教えてくれるだろ
  『友達のお見舞いに行きます』ってさ」

澪「そうか…そうだよな!」


律「よーし!それじゃあ今からムギのお見舞いに行っくぜー!」

唯澪梓「おーっ!」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:31:56.11 ID:efbsG5s0<>…


唯澪律梓「…」


唯「ほーげー」

律「たまげたな…」

澪「これはまた大きい…」

梓「で、でもホラ前の別荘とそれほど大きさ変わりませんし!」

律「十分でかいけどな」

唯「もっとお城!みたいな感じかと思ってたよねー」

澪「それは私達が入っていいのか…」<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 00:32:11.04 ID:uM7VWoE0<>なにこれ?
支援レスすらしちゃいけないの?
それはさみしくない?
おまえらもかくれてねーで出てこいよ<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:32:37.42 ID:efbsG5s0<>律「ところで澪… なんか持ってきた…?」

澪「一応… 一回家に帰ったときにママに話したらメロン持たされたから…」

律「メロンか… 王道だな…」

澪「コレだけど」 スッ

律「おお!ずっしり! さすが澪、頼りになる!」

唯「私はこの蜜柑を持ってきました!じゃーん!」

梓「ややこの自宅の雰囲気にそぐわない様な…」

律「ま、まあ蜜柑は風邪にもいいしな!!」


律「よし!見舞いの品も持ったし…準備オーケーだな!」

唯「うん、大丈夫だよ!」

律「…突入するぞっ!」

梓「は、はい…」 ゴクリ

律「…」 ドキドキ

澪「早くインターホン押せよ」

律「だ、だって緊張するだろっ!」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:33:17.57 ID:efbsG5s0<>……


紬「…」




紬「…」 モソモソ




紬「…」




紬「はぁ…寝てるだけなんて退屈…」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:34:10.20 ID:efbsG5s0<>紬「…みんな今頃練習してるのかな」

コンコン

紬「? どうぞ」

カチャリ

執事「失礼します」

紬「…何かあったの?」

執事「お嬢様にお客様が来られました」

紬「お客さん…?」


「本物の執事さんだよ!凄いよね!」
「なんか動きが丁寧っつーか機敏っつーか…」
「おい、あまり騒ぐなよ」
「そうです、ムギ先輩寝てるかもしれないんですから」


紬「!!!」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:34:46.77 ID:efbsG5s0<>「皆様、お嬢様はこちらです」
「は、はい…そ、そのありがとうございます!」
「では私はこれで…」
「…」
「よし、じゃあ入るぞ」
「ああ」
「…あれ、こう言う時 どうやって入ればいいんだ」
「普通に入ればいいんじゃないか?」
「本当に普通でいいのか? マナー違反じゃないのか?」
「そう言われると…」
「失礼します、くらいは言ったほうがいいかもしれませんね」
「じゃ、じゃあそれで行くか…行くぞ…」

ガチャ

律「え、えと し、失礼します」 ガチガチ

澪「は、ははは り、律 き、緊張しすぎだろ」 ガチガチ

律「み、澪だって」

唯「ムギちゃーん、来たよー」

梓「ムギ先輩、調子どうですか…?」


紬「みんな…」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:35:24.68 ID:efbsG5s0<>紬「あ、入っちゃダメ!」

唯律澪梓「!!」

紬「ゴホゴホッ…」

唯「ムギちゃん…!」

紬「ご、ごめんなさい…でもうつすと悪いから…」

澪「ムギ…」

律 ズカズカ

紬「!」

澪「お、おい…律…」


律「無理するなよ、風邪の時ってさ1人だと心細いだろ…?」

紬「りっちゃん…」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:35:35.64 ID:k4RpeQAO<>斉藤失踪のお知らせ<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:36:06.26 ID:efbsG5s0<>スタスタスタ

唯「そうだよ、ムギちゃん 辛い時は皆に頼ってくれていいんだよ」

紬「唯ちゃん…」

トコトコ

梓「はい!私達、けいおん部の仲間じゃないですか」

紬「梓ちゃん…」

スタスタ

澪「そう言うわけだからさ… お見舞いくらいさせてくれよ」

紬「澪ちゃん…」


紬「ぐすっ」

唯「わ、わわ ムギちゃん?!」

律「ど、どこか痛むのか!?」

紬「ううん、なんだか嬉しくって…」

紬「みんな、ありがとう」 ニッコリ<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:36:50.21 ID:efbsG5s0<>紬「あ、狭くてごめんなさいね…」

梓(せ、狭い?)

紬「風邪をひいちゃったから、家の執事達にうつす訳にもいかないし

  だから私の希望で、この別宅で療養中で…」

唯(べ、別宅…!?ここ別宅だったの!?!)

律(つか別宅でこの大きさかよ!)

紬「ここにいる使用人の人達も少なくて、ちゃんとした御持て成しはできなくて…」

梓(少ないって…執事メイド合わせて10人くらいはいましたよね)

澪(持て成しも丁寧でむしろこっちが緊張したくらいだったけど…)


紬「こっちにいる人たちにも風邪をうつしたくなかったから…できるだけ1人にして貰ったのだけど…」

紬「でもりっちゃんの言ったとおり、ちょっとだけ心細かった…」

唯「そうだったんだ…」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:37:44.26 ID:efbsG5s0<>唯「でも大丈夫だよ!私達には蜜柑パワーがついてるからね!」

紬「ふふ、そっか…なら安心ね」

唯「今日も持ってきてるんだよ! …そうだっ!」

唯「ひとつ剥いてあげよう!」

紬「そんな、悪いわ…それくらい自分で…」

唯「いいから、いいから」 ムキムキ

紬「で、でも…」

唯「それにね

  ムギちゃんはいつも私達のためにお茶入れてくれたりしてるから…

  だから、今度は私達の番だよ!」 フンスッ

紬「!」

澪「ああ、唯の言うとおりだ

  こんな時くらいさ、甘えてくれていいんだよ」

紬「…そうね、お願いするわね唯ちゃん」 ニコリ

唯「うん!」 ムキムキ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:38:23.97 ID:k4RpeQAO<>斉藤さんすいません
前言撤回です

支援<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:38:57.72 ID:efbsG5s0<>律「なんか困ってる事とかないか?」

梓「そうですね、何かあるなら私達に言ってください」

紬「…ありがとう」

紬「でも特には…」

紬「あっ」

律「お、早速困った事があったか?!」

紬「ええ、実はさっきまでとっても退屈してたの…」

紬「だから私…皆とお喋りがしたい!」

唯律澪梓「!」

律「! よしっ!任せとけ!」

梓「はい!お安い御用です!」

紬「ふふ ありがとう…今日は部活はあったの?」

律「ああ! そうだ、澪ったらさー汚いんだぜ」

澪「なっ! それは律が…」

……<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:39:54.76 ID:efbsG5s0<>……

唯「ムギちゃん… いつもごめんね…」

紬「…? どうしたの唯ちゃん」

唯「毎日毎日お茶入れてもらって…お菓子持ってきてくれて…」

紬「それは私が好きでしてることだから」

澪「でもムギ、昨日も無理して…」

紬「ううん、無理なんかしてない」

唯「えっ?」

紬「皆、今日は私のためにお見舞い来てくれたでしょ?」

律「ああ、大事な友達のためだからな!」

唯「うん、ムギちゃんに元気になって欲しいから!」

紬「うん!私も一緒!」

紬「皆のためにお茶を入れるのもお菓子を持ってくるのも…」

紬「全部、大切な友達に喜んで欲しいから…!」

紬「だから全然無理なんかじゃないの」

澪「ムギ…」

梓「ムギ先輩…」<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:40:40.50 ID:efbsG5s0<>唯「ムギちゃん…!」

唯「いつもありがとーっ!!」 ギューッ

紬「わ、唯ちゃん くすぐったい」 クスクス

律「まったく、ムギはいい奴だな

  でも調子悪い時は調子悪いって言ってくれよ、心配だろ?」

紬「ごめんなさい、でも心配してくれて嬉しかったわ」 ニッコリ

澪「そう思ってくれるなら私達も嬉しいよ」 クスッ

唯「ムギちゃーん!これからもお菓子よろしくねーっ!」

梓「唯先輩…」

紬「ええ!任せといてっ!」 フンスッ<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:41:16.62 ID:efbsG5s0<>…

澪「じゃあ、私達帰るな」

唯「ムギちゃん、早く元気になってね!」

梓「ムギ先輩がまた部室に来るのを待ってますから!」

律「それじゃあまた学校でな!」


紬「ええ、みんな今日はありがとう!」 ヒラヒラ

唯「じゃあ、またねー」 ブンブン


バタン


紬「みんな…本当にありがとう」

<> 「ムギちゃんのいない日!」<><>2010/08/13(金) 00:41:52.18 ID:efbsG5s0<>後日!

紬「シャランラシャランラ♪」

紬「すぐに治って良かったわ〜」

紬「これも皆のおかげね〜♪」

ガチャ

紬「こんにちわ!」

紬「…あれ?」

さわ子「こんにちわ 久しぶりね、ムギちゃん」

紬「あ、さわ子先生 えっと、皆は…?」

さわ子「それが4人とも風邪で休んじゃってるのよ…」


紬「ええっ!?!」


おしまい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:43:04.50 ID:k4RpeQAO<>オチwwwwwwwwww

まぁ>>1乙<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 00:43:25.40 ID:uM7VWoE0<>はい乙
次の人は15分以内に早急に投下しはじめてください<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:43:36.49 ID:Ai8mpUDO<>おい!かわいそうだろ!
とりあえずお疲れ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:43:36.79 ID:k4RpeQAO<>まちがえた
1じゃなかった<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 00:44:05.30 ID:gELaKUDO<>良かった!乙!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:45:05.85 ID:PWKVLMQ0<>乙<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 00:45:13.46 ID:efbsG5s0<>1本目はムギちゃん1人で何処までできるかをやりきった

2本目はムギちゃん無しで何処までできるかやって
ムギちゃんの大切さを思い知らせようと思ったけど…急遽お見舞いに行くことになりました

途中レスと乙サンクス、じゃあ次どうぞ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:46:48.65 ID:HbD1VsAO<>乙
軽音部の仲の良さが伝わりましたよ<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 00:49:37.71 ID:uM7VWoE0<>あと10分<> マジレス1IX91w ◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 00:57:56.07 ID:uM7VWoE0<>あと3分だいそげ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 00:59:56.07 ID:HqkbOBAo<>乙。和んだ<> マジレス1IX91w ◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 01:02:20.98 ID:uM7VWoE0<>紬「えっ?わ、私の家に?」

唯「うんっ!ムギちゃん家いったことないんだもん」

澪「たしかに……言われてみればそうだな」

律「別荘にはいったことあるのにな」

梓「普通逆ですよ!」

紬「おい次の奴まだか?」<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 01:07:05.26 ID:uM7VWoE0<>マジで次の奴はやくしてくれ<> マジレス1IX91w ◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 01:17:29.16 ID:uM7VWoE0<>紬「ここよ」

唯「お城だ……」

律「城だな……」

澪「城だ……」

梓「城ですね……」

紬「家よ……」

律「わ、私やっぱいいや...紬「ダメよ!」

紬「だめっ!せっかくここまで来てくれたのに!」

唯「高い壺とか割っちゃいそうだよおお」ブルブル

澪「コワクナイコワクナイコワクナイ」<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 01:21:17.12 ID:uM7VWoE0<>紬「ささ、入って入って」

梓「そんなこと言われても……」

澪「玄関がみえないぞ」

紬「しばらく歩けばみえるわ」

唯「とりあえず中にはいろう」

律「中だけど中じゃないみたいだな」

ガシャン!!

<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 01:25:56.47 ID:uM7VWoE0<>梓「チィ!門を閉められたっ!」

律「おいおい大袈裟な……」

紬「これでもう逃げられないわ」

澪「いやいや、なにいってるんだムギ」

ガコン

紬「じゃあ、私の家まで頑張って来てね〜」ウイイイン

唯「地下に消えてっちゃった」

律「嘘だろ……こんなのアニメでしかみたこと無いぞ」

澪「」

梓「はやく次の人来てくれ」<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 01:31:22.19 ID:uM7VWoE0<>紬「斉藤、スイッチ」

斉藤「こちらです」コトッ

紬「じゃさっそく」ポチッ


唯「あっ」バコンッ

澪「いやああ落ちるうううう」ギューン

律「落とし穴あああああああああああ」ピュー

梓「こ、これは、仕組まれたものですううううぅぅぅ………」ヒュー


斉藤「ではこちらのモニタールームへ」

紬「ええっ……」<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<>sage<>2010/08/13(金) 01:37:26.83 ID:uM7VWoE0<>ごめんなさい調子にのりました次の人はやく来てください<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 01:50:36.15 ID:gELaKUDO<>なんだ??
スレ飛びまくってる…
エラー?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 01:51:42.45 ID:uM7VWoE0<>どうもそうらしいな
困った困った<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 02:03:31.27 ID:gELaKUDO<>>>95も飛んでる…なんで?<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:09:30.00 ID:sIB0/.SO<>一時間で書いたの投下する<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:11:45.92 ID:sIB0/.SO<>ガチャ

紬「…こんにちわ〜」

紬「あら…梓ちゃんもまだ来てないみたい」

紬「…」

紬「…」

紬 ハッ!

紬「って事は一番乗り!」

紬「うふふ〜♪」 ポワポワ
<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:13:26.11 ID:sIB0/.SO<>スタスタ

ポスン

紬「今日は戴き物のゼリーだけど…皆喜んでくれるかしら」

紬「…」

ガサゴソ

パカッ

紬「! 美味しそう…!」

紬「うん!これならきっと喜んでくれるはず!」 フンスッ

パタン

紬「…」

紬「唯ちゃん達まだ時間かかるのかな…」

紬「お茶の用意はまだ早いかも」

紬「…うーん」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:14:46.92 ID:sIB0/.SO<>紬「…」

ぐ〜…

紬「…あ」

紬「お腹が鳴っちゃった…」 テレテレ

紬「…」

紬「ゼリー…」

ガサゴソ

パカッ

紬「たくさんある…」

紬「一つくらい、先に食べちゃっても…」
<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:15:59.12 ID:sIB0/.SO<>パクッ

紬「!」

紬「美味しい…」

パクパク

紬「こんなに美味しいゼリー、食べた事ない!」

紬「…」

ジ-ッ

紬「も、もう一個だけ…」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:17:18.80 ID:sIB0/.SO<>パクパク

モグモグ

紬「♪」

ゴックン

紬「ふう、美味しかった」

紬「…」

紬 ハッ!

紬「どうしよう、みんなの分まで全部食べちゃった…」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:18:30.42 ID:sIB0/.SO<>紬「…うーん」

紬「昨日のクッキーの残りを出そうかな?」

紬「どうしようどうしよう」

オロオロ

紬「そ、そうだ」

紬「ひとまず冷静にならないと!」

紬「沢庵でも食べて、心を落ち着かせよう…」

ヒョイッ

ポリポリ<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:19:38.63 ID:sIB0/.SO<>紬「あ、ほどよく漬かってて美味しい」

ポリポリ

紬「もう一つ食べちゃおう」

ヒョイッ

ポリポリ

紬「…あれ?」

紬「…なんだか身体が熱い」

紬「まるで溶けてるみたい」

紬 ハッ!

紬「しまった!」

紬「両方の沢庵を取ったら、身体がゲル状になっちゃう!」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:20:48.24 ID:sIB0/.SO<>紬「ど、どうしよう!」

ドロ-リ

紬「このままじゃ完全に溶けてゼリーになっちゃう」

紬「…ゼリー?」

紬 ハッ!

紬「そうだ!」

紬「私がゼリーになって、みんなに食べてもらえばいいんだ!」

紬「ちょうどいい具合に、ゼリーの空き容器もあるし!」<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:21:56.66 ID:sIB0/.SO<>紬「うまく狙って、私の身体をゼリーの空き容器に入れないと…」

ドロ-リ

紬「よいしょ、よいしょ」

タプタプ

紬「この調子で…」

紬「…」

紬「あ、だんだん意識が遠く…」 クラッ

タプタプ

紬「…」

パチパチパチパチ

紬「!!」
<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:23:47.93 ID:sIB0/.SO<>律「おつかれさま」 パチパチパチ

唯「ムギちゃん、凄いね!」 パチパチパチ

澪「それ新しい技か?」 パチパチパチ

梓「とってもいい感じでした!」 パチパチパチ

紬(みんな…!み、見てたんだ…) テレテレ

律「いやあ…盗み見るつもりは無かったんだけどさ」

澪「真剣にゲル状になってたし、声掛けづらくて…」

紬(あ ゼリー、食べちゃってごめんなさい!)

澪「え、いや 気にするなよ… おかげで今日のお茶うけも揃ったしな」

唯「うんうん、ムギちゃんの献身的なゲル化、とってもバッチグーだったよ!」 グッ

梓「何かそれ古い言い方ですね」

紬(そ、そうだったかな…) テレテレ

紬(ふふっ) ニッコリ
<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:25:18.37 ID:sIB0/.SO<>律「じゃあ今日のティータイムを始めるか」

梓「その後は練習ですからね、まったくもう…」 カチャカチャ

澪「そう言いながら紅茶の準備はするんだな、梓」

梓「だって、ムギ先輩がゲル状になっちゃったから、準備する人がいないんですよ」

唯「あずにゃん、さすがだね〜」

澪「梓の言う通りだな。ゲル化してしまったムギの分まで、私たちが頑張らないと」

律「そのために、まずムギをみんなで食べてあげようぜ」

澪「あぁ、せっかくムギがゼリーカップに入ってくれたんだ」

梓「じっくり味わって、食べてあげましょう」
<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:26:35.41 ID:sIB0/.SO<>唯「いただきます!」

パクパク

澪「これがムギの味か」

モグモグ

律「まったく、ドロドロになってるぞ」

チュルチュル

梓「美味しいですよ、ムギ先輩」

ペロペロ
<> 紬「みんなより早く部室に来ちゃった ゲル編」<><>2010/08/13(金) 02:27:49.43 ID:sIB0/.SO<>紬「…」

紬 ハッ!

紬「ゆ、夢か…」

紬「私ったら、みんなに食べられたい願望でもあるのかな?」

紬「…」

キョロキョロ

紬「まだ誰も部室に来てない…」

紬「…」 オソルオソル

クチュ

紬「…私のここが、ゲル状になっちゃった」

おわり<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 02:30:08.65 ID:5pU60vAo<>ごめん、いま読んでた、どのムギちゃんもかわいすぎるよ!
今日は最高だ! 次俺いきます<> 紬「アネモネ」<><>2010/08/13(金) 02:32:05.75 ID:5pU60vAo<>
 去年の秋口、庭へ植えたアネモネが菊咲き
 春の訪れを私に告げる

「――とても綺麗ね」

 薫る風に吹かれ、あの日々を想うと
 それは自然と口からこぼれた言葉だった 

 ――軽音部の皆と離れ5年
 “再会”の期待を込め植えたアネモネ<> 紬「アネモネ」<><>2010/08/13(金) 02:33:14.80 ID:5pU60vAo<>
 すら、と伸びた4輪の花たちは
 それぞれ与えられた色を持っている

 白色の花は唯ちゃん
 ――汚れを知らない白色
 雲のように自由で、何にでも楽しそうな唯ちゃん

 赤色の花はりっちゃん
 ――溢れ出る活気の赤色
 太陽のように明るくて、元気いっぱいなりっちゃん

 青色の花は澪ちゃん
 ――知的で爽やかな青色
 空のように澄んでいて、知的で清らかな澪ちゃん

 桃色の花は梓ちゃん
 ――可愛いく優しい桃色
 桜のように華やかで、少し子どもっぽい梓ちゃん<> 紬「アネモネ」<><>2010/08/13(金) 02:34:11.17 ID:5pU60vAo<>
 春の風に揺られるアネモネは
 懐かしい日々を私に思い出させるよう、楽しげに踊る

「――みんな、元気かしら?」

 花たちとは反対に、少し寂しくこぼれた言葉
 
 本当は気付いている
 期待の裏にある薄れゆく希望
 枯れて散ってしまうこの花たちのように
 
 また皆に会いたい
 そんな私の想いもはかなく消える――<> 紬「アネモネ」<><>2010/08/13(金) 02:35:14.39 ID:5pU60vAo<>
 私は毎年秋になるとアネモネを植える

 会えなくてもいい
 せめて春のひと時だけ、あの日々の想い揺られていたい

 そして

「――みんなの幸せを心から願っています」

 

 また風がアネモネを揺らす――

 

 おわり<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 02:40:38.46 ID:JRAPanMo<>ちょっと高尚すぎて分からん
ゼリーのはうまかった
乙<> マジレス1IX91w
◆MAJI1IX91w<><>2010/08/13(金) 02:55:55.30 ID:uM7VWoE0<>おれもID変えて書いてくる<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 03:06:59.50 ID:HbD1VsAO<>ゼリーは面白かったです
乙でございます<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 03:11:35.37 ID:gELaKUDO<>アネモネの人、乙です!
なんか切なくなった…<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 04:01:36.02 ID:mvxEFpco<>SSじゃなくてポエムになっとるよwwwwww<> 紬「アネモネ」<>sage<>2010/08/13(金) 04:20:04.87 ID:5pU60vAo<>お詫びと言ってはなんですが、もう一作投下させてもらいます
これも短めですみません<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:21:19.24 ID:5pU60vAo<>
 わいわい がやがや

律「んー、聞こえませんなー?」ニヤニヤ

澪「ない! 絶対にありえない!」

律「ひひっ、本当はもっとあたしに構ってほしいんだろー?」

澪「ば、バカッ! そんなわけ――」

 がばっ

律「素直になーれよっ」ぎゅう

澪「ひぃぃ、やめろよ律、皆見てるから!」

紬(りっちゃん、――今日も素晴らしいわ!)小ガッツポーズ

 『ふーん、はたしてそうかしらぁ?』

紬「…………?」<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:22:33.70 ID:5pU60vAo<>
紬(?)

紬(――私に呼びかけてる?)

黒ムギ『まったくノロマなんだから、嫌になっちゃうわぁ』

紬「――え?」

黒ムギ『私よ、わーたーし! あなたのもう一人の人格よぅ!』

紬(もう一人の私?)

黒ムギ『ったくトロいのよ、何度も言わせないでちょうだいっ!』<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:24:01.07 ID:5pU60vAo<>
黒ムギ『そぉんなことよりー、もっといいお話しましょうよぉ?』

紬「――状況が理解できないわ?」あせあせ

黒ムギ『あなたは私なの、だからあなたのことは何でもわかっちゃう♪』るんっ


 澪「こーら! 律、いい加減にしろっ、――あっっ」へなへな

 律「ん、ん? 言葉に説得力がありませんなぁ澪ちゅわーん♪」さわさわ


黒ムギ『本当は、あの二人に混ざりたいのよねぇ?』

紬「!」

黒ムギ『――だーかーら、あなたのことは全てお見通しだってぇ♪』ふふっ

黒ムギ『たまには、欲望に素直になってもいいんじゃないかしらぁ?』

紬(わ、わたし――)

 『――そうはさせないわ!』<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:24:50.48 ID:5pU60vAo<>
黒ムギ『チッ――』

白ムギ『そのどうしようもない性格は直らないようね、ホント呆れるわ』

紬「あ、――あの?」

白ムギ『あら、申し送れたわね、私はあなたもう一人の人格よ』

白ムギ『ざっと説明するなら、
    私はあなたの理性を司る“天使”ってところね、左側の眉毛の精』

紬「――はぁ、」ポカーン

白ムギ『そしてあっちの黒い方が、
    右側の眉毛の精、欲望を司るしょうもないバカの“悪魔”――』

黒ムギ『う、うるさい、――この子は私が面倒見るんだからほっといてちょうだいっ』<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:25:55.40 ID:5pU60vAo<>
白ムギ『そうはいかないわ! 一昨日の朝だってあなたのせいで学校に遅刻しかけて』

黒ムギ『し、し、知らないわよっ! この子だって賛同してそうなったんだからっ!』


 唯「あぁー! あずにゃんのケーキの方が大きいよぅ」

 梓「そ、そんなことないです! 唯先輩はすぐそうやって人の物に――」


白ムギ『――第一あなたみたいな人がいるから!』ああでもない

黒ムギ『何よ、あなたこそいっつも、いっつも、いぃーっつも邪魔ばっかりっ!』こうでもない


紬「――もう、二人ともいい加減にしてっ!」

唯・梓「!!」ビクッ<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:27:11.92 ID:5pU60vAo<>
紬「あ、――あら?」

唯「う、う゛ぅ゛〜」じわっ

梓「――すみません」しゅん

紬「あのね? 違うの、唯ちゃんと梓ちゃんのことじゃ――」


 黒ムギ『あ〜あ、あぁ〜あ、あなたが仕事しないからぁー?』やーいやーい

 白ムギ『なんですって!
     あなたが私達にちょっかいだしてこなければすんだ話しでしょ?』ガミガミ


紬「…………」ガシッ


白・黒『――うぐッ』<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:28:02.08 ID:5pU60vAo<>
紬「…………」すたすたすた――

 ガチャ バタン

紬「天使さん、悪魔さん、お二人に大事なお話があります」にこっ

白ムギ『きいて、紬! 全てはこのバカ悪魔が――』

黒ムギ『なぁによっ! あなただって――』

紬「うふふ♪」ぎゅううううう

白・黒『ぎゃぁぁぁぁぁ、イタいぃっ!』

紬「あなた達のせいで、唯ちゃんに怖い思いをさせてしまいました」ニコニコ

紬「これ以上私の邪魔をしたいのなら
  二人そろってトンちゃんの水槽に沈めますからね?」ニコニコ

紬「――わかっていただけたかしら?」ギロリ


白・黒『…………!!』コクコクコクコク<> 紬「白ムギ・黒ムギ」<><>2010/08/13(金) 04:31:38.19 ID:5pU60vAo<>
 かちゃり パタン

紬「ん〜、しゃらんらしゃらんら〜♪」

唯「あぁ、――ムギちゃん、さっきはそのぅ」しゅん

紬「そんな、唯ちゃんは悪くないの!」


紬「それより、お茶のおかわりいかがかしら?」

唯「わぁーい! いつものムギちゃんだっ♪」むぎゅ

紬「あらあら♪」なでなで



紬(――私はこの“絶妙な距離”で十分満足だから♪)うふふっ


 おわり<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 07:52:04.06 ID:RmoYz2AO<>乙
むぎゅ最高<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:00:00.81 ID:sIB0/.SO<>また一時間で書いたの投下する<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:02:19.18 ID:sIB0/.SO<> わいわい がやがや

律「んー、聞こえませんなー?」ニヤニヤ

澪「ない! 絶対にありえない!」

律「ひひっ、本当はもっとあたしに構ってほしいんだろー?」

澪「ば、バカッ! そんなわけ――」

 がばっ

律「素直になーれよっ」ぎゅう

澪「ひぃぃ、やめろよ律、皆見てるから!」

紬(律澪SS、――今日も素晴らしいわ!)小ガッツポーズ

紬「さるよけ支援、と…」カタカタ

 『ふーん、はたしてそうかしらぁ?』

紬「…………?」<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:03:27.53 ID:sIB0/.SO<>紬(?)

紬(――私に呼びかけてる?)

レズムギ『まったくノロマなんだから、嫌になっちゃうわぁ』

紬「――え?」

レズムギ『私よ、わーたーし! あなたのもう一人の人格よぅ!』

紬(もう一人の私?)

レズムギ『ったくトロいのよ、何度も言わせないでちょうだいっ!』<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:04:39.83 ID:sIB0/.SO<>レズムギ『そぉんなSSよりー、もっといいお話を読みましょうよぉ?』

紬「――状況が理解できないわ?」あせあせ

レズムギ『あなたは私なの、だからあなたのことは何でもわかっちゃう♪』るんっ


 澪「こーら! 律、いい加減にしろっ、――あっっ」へなへな

 律「ん、ん? 言葉に説得力がありませんなぁ澪ちゅわーん♪」さわさわ


レズムギ『本当は、もっと濃厚なエロ展開を見たいのよねぇ?』

紬「!」

レズムギ『――だーかーら、あなたのことは全てお見通しだってぇ♪』ふふっ

レズムギ『たまには、欲望に素直になってもいいんじゃないかしらぁ?』

紬(わ、わたし――)

 『――そうはさせないわ!』<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:06:08.29 ID:sIB0/.SO<>レズムギ『チッ――』

百合ムギ『そのどうしようもない性格は直らないようね、ホント呆れるわ』

紬「あ、――あの?」

百合ムギ『あら、申し送れたわね、私はあなたもう一人の人格よ』

百合ムギ『ざっと説明するなら、
    私はあなたの母性愛を司る“天使”ってところね、左側の眉毛の精』

紬「――はぁ、」ポカーン

百合ムギ『そしてあっちのエロい方が、
    右側の眉毛の精、肉欲を司るしょうもないバカの“悪魔”――』

レズムギ『う、うるさい、――この子は私が面倒見るんだからほっといてちょうだいっ』<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:07:43.24 ID:sIB0/.SO<>百合ムギ『そうはいかないわ! 一昨日の朝だってあなたのせいで、ほのぼの良作が一転エロ展開になってgdgdに』

レズムギ『し、し、知らないわよっ! この子だってそれ読んで興奮してオナったんだからっ!』


 かずにゃん「唯梓は最高だにゃん! あずにゃんにゃん! あずにゃんにゃん!」

 マジレス「お前らなんで俺のTwitter監視してるの?」


百合ムギ『――エロが読みたいなら同人誌でいくらでもあるじゃない! けいおんSSでやる意味が無いわ』ああでもない

レズムギ『何よ、あなたこそほのぼの、ほのぼの、ほのぼの…。軽音部の日常風景は原作とアニメで十分でしょ!』こうでもない


紬「――もう、二人ともいい加減にしてっ!」

かずにゃん・マジレス「!!」ビクッ
<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:09:18.72 ID:sIB0/.SO<>紬「あ、――あら?」

かずにゃん「う、う゛ぅ゛〜」じわっ

マジレス「――すみません」しゅん

紬「あのね? 違うの、かずにゃんとマジレスのことじゃ――」

>>1(スレが荒れてきたし、もうやめよう…)


 レズムギ『あ〜あ、あぁ〜あ、あなたが作者に余計なプレッシャーをかけるからぁー?』やーいやーい

 百合ムギ『なんですって!
     あなたがスレにちょっかいだしてこなければ荒れなかったでしょ?』ガミガミ


紬「…………」ガシッ


百合・レズ『――うぐッ』<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:10:43.49 ID:sIB0/.SO<>紬「…………」すたすたすた――

 ガチャ バタン

紬「百合さん、レズさん、お二人に大事なお話があります」にこっ

百合ムギ『きいて、紬! 全てはこのエロ悪魔が――』

レズムギ『なぁによっ! あなただって――』

紬「うふふ♪」ぎゅううううう

百合・レズ『ぎゃぁぁぁぁぁ、イタいぃっ!』

紬「あなた達のせいで、スレは荒れまくって書き手も逃亡しました」ニコニコ

紬「これ以上私の邪魔をしたいのなら
  二人そろってトンちゃんの水槽に沈めますからね?」ニコニコ

紬「――わかっていただけたかしら?」ギロリ

百合・レズ『…………!!』コクコクコクコク<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 10:11:09.66 ID:pnC132Qo<>カヲスすなあ<> 紬「百合ムギ・レズムギ」<><>2010/08/13(金) 10:12:31.37 ID:sIB0/.SO<>紬「……さて、>>1は戻ってこないわね」

紬「他の人が乗っ取りで続きを書く気配も無いし」

紬「仕方ないわね、前半だけでもまとめて更新しよう」

カタカタ

紬「タグは律澪、っと…」
紬「今日の更新終了!」むぎゅ!

紬「皆さん、これからも百合ノートをよろしくお願いします」ニコニコ

おわり<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/13(金) 10:21:35.98 ID:Veis9Zk0<>ありがとう! 楽しかったよ、乙
良ければ紬「アナモネ」の方もお願いしたいww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 17:13:05.59 ID:gELaKUDO<>誰かいないの?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 23:20:56.99 ID:gELaKUDO<>マダー?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/13(金) 23:58:31.44 ID:986MnHMo<>やっつけで書いた後悔はしてる<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/14(土) 00:00:53.12 ID:dbR6wM6o<>私がムギと再開したのは全くの偶然で、今考えればそれは運命、みたいなカッコいいセリフで括ったて無理の無い話である。

私、田井中律とそのけいおん部のメンバーは無事、高校を卒業し、互いの進路へと進んでいった。

私と澪は同じ大学に、ムギはお嬢様御用達の女子大へと進んだ。

唯や和は今回は省略。
ごめんな、二人とも。

もちろん私達は互いの進路が別になったとしても連絡は取り合っていたが場所が場所であるから会って遊ぶ、なんていうことはめっきり少なくなってしまった。

これはそんな大学三年生のお話である。



<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/14(土) 00:02:36.14 ID:dbR6wM6o<>律『だから待ってるよ、ムギ』

「……、……」

私はお気に入りのバイクに跨り、今か今かと信号が変わるのを待っていた。

大学に入り私も何か趣味を見つけようとバイクの免許を取り、こう休日はツーリングなんかしちゃっている訳で。

ちなみに澪と私は大学のバンド同好会に所属して、たまに楽器と馴れ合っている状況である。

「……、この信号おっせーな」

と、私は赤信号ばかり見るのも飽き、ふと歩道を見た。

長い、ウェーブの掛かった金髪の女性が映る。

日傘をさしており、顔までは見えないがどこかのお嬢様様なんだろうな、と私は思う。

<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:05:21.07 ID:dbR6wM6o<>そう、ムギがそうであったようにそんなオーラを感じるのだ。

金持ちオーラとかじゃなくて、気品あるというか。

女性が傘をずらし、顔を上げる。

その顔を見た瞬間、私はあっ、と小さく叫んでしまった。

自己主張した眉毛。

……間違いない。

私は信号脇のコンビニに曲がり、ぐるりと方向転換した。

車の脇を走り、ちょうど横道に曲がる場所にバイクを立ちふさがるように止めた。

女性は驚いたように、目をぱちくりさせている。

<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:10:09.00 ID:dbR6wM6o<>「ムギッ!」

と、私はヘルメットを外し、女性に叫んだ。

傘が地面に落ちる。

ゆっくりと女性、いや紬は顔を上げ、まじまじと私を見た。

信じられない、みたいな表情でさ。

「りっちゃん…なの…?」

「ムギ、なんかまた大人っぽくなったんじゃないか」

と、笑うとムギが涙混じりにこちらに駆け寄ってきた。

どすん、という体当たりに近い抱きつきに少しバランスを崩しながらもへへっ、と笑みをこぼす。
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:13:28.47 ID:dbR6wM6o<>「久しぶりだな、ムギ」

「うん、りっちゃんも久しぶり」

こっちに帰ってきたのかと尋ねると、ムギは少し用事があってと答える。

やっぱりムギはお世辞でもなんでもなく大人っぽくなっており、清楚な色気が感じられた。

「じゃあ忙しいのか?」

と、私は尋ねるとムギはちょっと待ってね、と私から離れ、携帯を取り出す。

見覚えがある光景だ。


んー、確かあの時は私が澪を遊びに誘おうとして断られた時だったかな。
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:17:25.63 ID:dbR6wM6o<>「暇になったわ!」

「……じゃあお茶でも飲みに行くか」

と、私はバイクから降り、スペアのヘルメットを取り出す。
これは主に澪が使ってる奴だ。

「……乗っていいの?」

「あっ、ムギこういうのダメだった?」

ううん、とムギはあの時のような表情を見せた。

「私、バイクの後ろに乗るのが夢だったの」

眩しすぎるほど純粋な笑顔。

久しぶりに私はその笑顔にくらっ、と心揺らいでしまった。

不覚。<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:21:11.92 ID:dbR6wM6o<>――――。




「どこかリクエストあるか?」

「あっ、えーと…実はりっちゃんと行きたい場所があるの」

ん、と私はムギにヘルメットを被せながら尋ねる。

「あの日、私とりっちゃん二人だけで遊んだ日があるでしょ?」

「ああ、確か夏休みだったよな。補講の前」

「あの日に行った場所にもう一度行きたい」

私もヘルメットを被り、バイクに跨ると後ろのムギがきゅっ、と抱き締めてきた。

「……何かあったのか?」

私は振り返らずに尋ねる。

「ううん、またりっちゃんと一緒に行きたいの」

そう、と私は呟き、バイクのエンジンを入れる。

確かここから10分くらいだったかな、と行く先の地図を思い浮べながら、私はムギの体温を背中越しに感じていた。

<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 00:22:50.47 ID:DMWu0ngo<>むぎゅうううううう<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:24:47.68 ID:dbR6wM6o<>あの時行ったゲームセンターはまだ健在していて、この不況の荒波で潰れていたらどうしようかと思っていた。
大学生になってからも澪や大学の友人とは行くのだがここにはもう立ち寄らなくなってしまった。
別に通り道でもないし。

「確かここで、りっちゃんにお人形取ってもらったのよね」

ああ、確か。あの時は得意とか言ったのはいいが本当は自信なかったんだよなぁ。

「また取ってやろうか?また上手くなったんだぜ」

と、私は手頃なクレーンゲームを探す。
ゲームセンターには人が疎らに好き好きなゲームに勤しんでいる。
私はこういう雰囲気も好きだな、なんか。

「あっ、これ……」

と、ムギがくまのぬいぐるみのクレーンゲームを指さした。

あの時の青いぬいぐるみに似たやつ。
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:29:09.69 ID:dbR6wM6o<>「よし、任せろっ!」

と私は財布から数少ない百円玉を取り出し、投入口にいれた。

……、…。

「さすがりっちゃんすごい!」

「あったりまえだろ、この私を誰だと思ってるだよ」

と、薄い胸を張る。
……あー、よかった取れて。
と、ぬいぐるみを愛らしそうに抱きしめるムギを見て、私は少しにやけた。

―――。

「駄菓子やさん、懐かしい!」

「だろ?ここもまだ残っててよかった」

駄菓子屋も少しずつ減っているみたいだからな。
あのおばあちゃんもまだご健在のようだ。
よかった、よかった。

と、私はいつの間にか練り飴を手にしているムギを目で追いながら、あの時は何を買ったけ、と思い出していた。
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:32:39.35 ID:dbR6wM6o<>「ここでりっちゃんに練り飴の食べ方教えてもらったけ」

「ああ、そうそう思い出した!ムギがはしゃいでいろいろ聞いてきたんだった」

私は適当なお菓子を手に取る。
イカにヨーグルトに、当たり付きのガムに。
もう食べなくなちゃったなぁ。

「お待たせっ!」

と白いビニール袋に駄菓子を詰め込んできたムギを半笑いで迎え、あの日のように駄菓子屋に置いてある椅子に座り、買ってきた駄菓子を広げることにした。

「で、どうして今日はゲームセンターや、駄菓子屋さんやら回りたくなったんだ?」

と、練り飴を器用に練るムギに尋ねる。
練り飴って練ると透明になるやつがあるんだけどあれはなんでなのかね。

「……私、外国に住むことになったから」

「……えっ!?」

思わず手に持っていた10円の筒状のお菓子を落としてしまった。
ムギは練り飴を練りながら話を続ける。

「お父様の仕事の都合で、海外に行くことになったの」

<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:35:27.22 ID:dbR6wM6o<>「……えっ!?」

思わず手に持っていた10円の筒状のお菓子を落としてしまった。
ムギは練り飴を練りながら話を続ける。

「お父様の仕事の都合で、海外に行くことになったの」

「今の学校はどうするんだよ」

「あっちの学校に転校届けは出してあるから」

ムギの学力からあっちでもやっていけるってわけか。
けど、それだけじゃないんだろ、ムギ。

「本当は行きたくなかったの。けど、お父様とお母様の強い勧めもあってね。私自身も、もっと広い世界を見てみたい、とかそういった気持ちがあったから」

「……そうか。ムギも大変なんだな」

私は、チューブに入っているゼリーを啜る。
懐かしい味がするがこれはやっぱり少し身体に悪そうだ。

だれだって自分が見たことのない世界を見たいし、体験してみたい。
それは怖いことだけど、きっと楽しい世界だと信じているからだ。
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:38:30.55 ID:dbR6wM6o<>「だから今日は一日、この街を歩こうと思ったの。あっちに行っても忘れないように」

「……じゃあ、あそこにも行かなくちゃな」

よいしょ、と私は啜ったチューブカスをゴミ箱に投げ、立ち上がった。

今日だってまぁ、あの人はいるだろうし、アポなしでも大丈夫だろう。

私はムギにヘルメットを手渡し、バイクのキーを指で弄ぶ。

「どこに?」

ムギは私に尋ねる。その目は私に期待してるような、それとも驚きなのか私にはわからない。

「私達の青春の場にさ」


<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:39:36.39 ID:dbR6wM6o<>「よかった、さわちゃんが居て」

と、私は懐かしい椅子に座り、教室内を眺める。
桜ヶ丘高等学校の音楽室。
私達の青春の場。

ここに私達の全てが詰まっていて、全てが残っている気もした。

「さわ子先生も元気そうでよかったわぁ」

「この前、教育実習に来たとき、まだ生徒からキャーキャー言われてたぜ」

「ふふっ、さわ子先生らしい」

今後もお世話になりそうだしな、主に私。
そんな予感だけど。

音楽室の片隅で泳ぐトンちゃんは今はこの教室を使っている学生に飼われているらしい。
元飼い主を見て、どうおもってるんだか。

「……本当は私、ここに来るつもりは無かったの」

ムギが窓越しに学校を見ながら呟く。
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:41:57.59 ID:dbR6wM6o<>「ここに来たら私」

「いいんだよ、ムギ」

と、私は机に掘られた私達の落書きを指でなぞりながら言う。

「ここに来たら、あっちに行かれなくなるっていいんだろ?そんなことないよ、ムギは強いし」

それに、と私は付け足す。

「私は海外に行く前にムギにここを見て欲しかった。ここを忘れないで欲しかったんだ」

「りっちゃんの意地悪」

「そうなんじゃないとお前らをまとめられなかったって」

部長の負担を思い知れ、嘘だけど。

「もう私、日本には帰ってこないかも知れないの。学校を卒業したらお父様の秘書をするつもりだから」
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:43:13.42 ID:dbR6wM6o<>「別に死ぬまで離れ離れなわけじゃないだろ?それにさ」

ムギがこちらを振り向く。

ホント、綺麗になりやがって。

「結婚式には招待してくれると信じてるし」

「……ふふっ」

「……ははっ」

ハハハッと私たちは笑いあう。
結婚?私達が?
想像したらおかしくなってきた。私のウエディングドレスなんて見れたものじゃないんじゃないか。

「ふふっ、そうねりっちゃんの結婚式楽しみにしてる」

「私もムギの結婚式楽しみにしてる。相手はハリウッドスターか?」

「あら、貧乏な画家かも知れないわよ」

「私は玉の輿狙い撃ちだな」

ばっきゅーん、なんて拳銃を撃つ真似をしてみたり。
今、私が想像した相手は墓場まで持っていく事としよう。
<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:44:51.94 ID:dbR6wM6o<>―――――。

「……そろそろ、私行かなくちゃ」

馴染みの駅。私は誰も居ないホームでムギを見送っていた。

「じゃあ、また結婚式でな」

「ええ、期待してる」

電車が近づいてくる音がする。

ムギは私のことを見つめ、そして……。

「……ッ」

突然抱きついてきたムギの身体を受け止める。
あの長い髪からは私からは到底出てこないようないい匂いがして。
私の高鳴る鼓動がムギに伝わってしまうのではないかと私が思うほどに心拍数は上がっていく。

<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:46:19.01 ID:dbR6wM6o<>
「ち、ちょ、ムギっ」

「……ありがとう、りっちゃん」

電車が到着する。

ゆっくりとムギは私から離れ、警笛の鳴る電車の中へ駆け込んだ。

じゃあな、と私は胸の鼓動を感じながら手を振る。

ムギは顔を真っ赤にしながら手を振り返してくれた。

……あっ、私ももしかしたら顔真っ赤かもしれないと思うとまた鼓動が高鳴る気がしたが、私はムギの乗る電車が見えなくなるまで、私は手を振り続けた。



―――――。

誰も居ないホームに私は一人、立っていた。

多分、ムギは私達の誰にも会うつもりは無かったんだろうな。
会うと自分の決心が揺らぐんじゃないかって不安だったんだ。
だから私達と合わずに海外に行こうと。

私は大きく息を吸う。

身体の中に夏の匂いが充填される気分になる。

そういえば、あの日もこんな夏の日だったなと私はその時のことを思い出すように、静かに目を閉じた。<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:48:35.54 ID:dbR6wM6o<>



























しかし、私達の考えに反して、私達が次に出会うことになるのが澪の結婚式だとは私には思いもしなかったわけであって。

けどそれはまた、別の話。

ちゃんちゃん。

<> 律『だから待ってるよ、ムギ』<><>2010/08/14(土) 00:50:00.67 ID:dbR6wM6o<>終わりました。
まぁ、即興じゃこんなもんっす。
次の人、お・ま・た・せ!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 01:00:50.86 ID:umFIMLco<>乙
ところで律が想像した相手って誰?
俺?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 01:02:00.03 ID:DMWu0ngo<>続くの?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/14(土) 01:08:00.26 ID:dbR6wM6o<>続きはどっかのスレを探してね<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 05:16:52.68 ID:evZ3A6AO<>乙!

>>165
俺はムギかと思った
でもよく考えたら俺だな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/14(土) 08:15:09.79 ID:upQR7ADO<>静だな<> 紬「みんな私がアルバイトしてる設定だって忘れてない?」<>sage<>2010/08/14(土) 10:03:24.01 ID:3p7gUmAP<>紬「みんな私がアルバイトしてる設定だって忘れてない?」

澪「設定?」

律「なんか少し余計な言葉が聞こえたよーな……」

紬「あっ。ち、違うの! 今のはほら……」

紬「言葉のあやみたいな、ね?」

律澪(誤魔化しきれてないー!)

唯「ムギちゃんアルバイトなんてしてたっけ?」

紬「してたの! あ、じゃなくて……してるの!」

律澪(ボロを出しすぎだー!)

唯「んでぇ、どこでアルバイトしてるの?」

紬「もう。唯ちゃん忘れちゃったの? よく行ったバーガーショップ」

紬「去年までよくみんなで集まってたのに、最近はもうさっぱり……。しゅん」

唯「言われたらなんだかそんな気がしてきたような」

紬「でしょうでしょう!」

唯「でも、あれ? そーすると……」

紬「……私、どこか辻褄が合わないこと言っちゃった?」

唯「えっとね。私の通学路にそのバーガーショップがあるんだけど、ムギちゃんが働いてるところなんて全く」

紬「あ! 棚の奥にクッキー閉まってあるの忘れてた!」

唯「クッキー! はい、食べます食べます!」

律澪(それ保存用だって言ってたような……)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 10:04:36.07 ID:3p7gUmAP<>律「な、なぁつむぎさんや」

紬「なぁにりっちゃん? むんす」

律「ええとだな……。まずそこで働いてるくらいなら、建物の構造は頭に入ってるよな?」

紬「? それは勿論……」

律「例えばあそこのレジ、二階のは階段上がらないと見えないし、一階だって奥まってたと思うんだけど」

紬「あっ……」

澪「それに、ムギは休みの日しかバイトできないはずだろ。平日はこうやって部活してるんだから」

紬「そ、そうね。そうだった……」

紬「わなわなわなわな」

唯「ムギちゃん……震えてる?」

律澪(ま、まずい!)

律「いやほら! だから唯がたまたま見つけられてなかっただけなんだよ! 澪もそう思うだろ?」

澪「う、うん! ムギは優しいから、唯のかまかけにのってあげただけなんだよな?」

紬「…………」

紬「そう! 二人の言うとおり! だから、私はまだアルバイトを続けているんです!」

唯「おおーっ。ぱちぱちぱち」

律「やっぱり、それでこそムギだよなー」

澪「な、なーっ」

紬「ですよねー」

一同「あははー。あはははー」

唯「じゃあ、今日の帰りは久々にみんなで寄って帰ろっか?」

紬「!?」

律澪(せっかく丸く収まったと思ったのにー!)<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 10:05:26.74 ID:3p7gUmAP<>紬「そ、それは、その……。もじもじ」

唯「ほぇ? もしかして今日って定休日だった?」

澪「あそこは年中無休のチェーン店舗だぞ」

律「つーか別に今日じゃなくてもいいんじゃないか? 唯、クッキーのちポテトは腹にくるんだぞー」

唯「んー。でも私、いくら食べても太らないし」

律「なら私が気にするってことにしとけ!」

唯「そっかぁ。うん、分かった」

律澪(ほっ……)

唯「じゃあ次の日曜日にしよー」

律澪(まだ言うかー!)

唯「みんないいよね? ね?」

律「私はちょっと予定が……」

澪「同じく……。ムギは、日曜日忙しくないか?」

紬「う、うん。そういえばなにか予定が入ってた気がするような……」

唯「あ、それがバイトの予定なの?」

律「おんどりゃー! おどれはちょっとこっちこーい! ぐわし」

唯「あーれー! ずるずるずる……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 10:06:36.65 ID:3p7gUmAP<>律(いいか、唯。ムギとは、もうバイトを辞めている前提で続けているように話を合わせるんだ)

唯(……なんかややこしい)

澪(いいから言うことを聞いてくれ!)

唯(えー。でも、それがバーガー屋さんに行っちゃいけないのとどう関係するの?)

澪(辞め方によるけど、あのムギの様子じゃ、明らかに気まずい思いをすることになっちゃうだろ)

唯(むうぅ。じゃあ二人の言うとおりにする……)

唯律澪「こそこそこそこそ」

紬「…………」


紬「ぐずっ」

律「!」

澪「ム、ムギ?」

唯「……泣いてるの?」

紬「みんなごめんね……私がだらしないばっかりに。うっうっ」

唯「そ、そんなことないよ! たぶん」

律「そうだそうだ! ムギがどうして泣いてるのか、私らてーんで分からないぞ!」

紬「唯ちゃん。りっちゃん……」

澪「余計な詮索をしてるわけじゃないんだ。ただ、言いにくことは誰にだってあるし、
  私たちにも気持ちを推しはかる力が足りなかったってだけだから」

紬「澪ちゃん……」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 10:07:29.85 ID:3p7gUmAP<>律「ハイ! じめじめはここまで! いつもの軽音部に戻ろうぜ」

唯「いつもの? あれ?」

澪「ムギ。クッキー出してもらっていいかな。後、紅茶も淹れてもらえると嬉しい」

紬「うん! 今から、いつもの私に戻るね」

律「ムギ復活だなっ!」

唯「なーっ!」

一同「あっはっはっはっはー」


梓「すいませーん。遅くなりましたー」

唯「あずにゃん!」

梓「あ、みなさん先にお茶してましたか」

紬「ごめんね。今すぐ梓ちゃんの分も淹れるから」

梓「ありがとうございます。それから、一つムギ先輩に聞きたいことがあるんですけど」

紬「なぁに?」

梓「例のバイトいつ辞めたんですか? うちのクラスの子が今やってるんですけど、ムギ先輩の名前を出しても……」

紬「ぶわっ」

唯「あずにゃんダメー!」

律「なんて酷い後輩だ! 見損なった!」

澪「すぐに今の発言を取り消すんだ!」

梓「なっ、なんでいきなり責められなくちゃならないんですかあああああああああ!?」<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 10:08:47.12 ID:3p7gUmAP<>それからひと月くらい

梓「……で、ようやく新しいバイト先が決まったんですか?」

唯「うん。結局ムギちゃんちの系列の楽器屋さんで働くことにしたんだって」

梓「無難といえば無難な選択ですね」

唯「んー。なんか前のが無理言って決めたみたいだから、そこしか無かったみたいな」

梓「それで一ヶ月ですか。ごねてたんでしょうね、ムギ先輩」

唯「だねー。でも今じゃ結構楽しんでやってるみたいだよ?」

梓「へぇー」



そのころ

「すいませーん。これ下さーい」

紬「はぁーい。こちら一点で宜しいですか?」

「はい。お願いします」

紬「……むずむず」

紬「ご一緒にポテトはいかがですか? キラン」

「えっ!?」

店員「お、お嬢様ぁーっ!」



 ♪ ちゃんちゃん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 10:11:23.54 ID:evZ3A6AO<>乙!

俺も忘れてたわww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 11:11:27.24 ID:0JGN5U.P<>いいなこれwwww乙wwww<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 12:01:45.55 ID:vz4UknI0<>20レスぐらいかな?

投下します


紬「初めてのこと」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:02:25.57 ID:vz4UknI0<>「きりーつ……礼」

 日直のやる気が無い掛け声で最後の授業が終わる。

 今日も学校では私は一言も言葉を発しなかった。

 私が桜高校に入学して、一ヶ月が経とうとしているが、友達は一人もいない。

 友達の作り方なんて知らないし、作る気もしない。

紬「……」

 ふと横を見ると四人の女子が集まり笑あっていた。

 どうせくだらないことで盛り上がっているんだろう。

 なんであんなに下品に笑えるのか不思議でならない。

 そして、ほんの少しむかつく。

 別に嫉妬なんかしてないんだから。<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:03:37.22 ID:vz4UknI0<> 今日は帰ったら何かあったっけ。

 ああそうだ、家庭教師が来るんだ。
 
 今の家庭教師は嫌い。
 
 私が字の間違いなどを指摘すると舌打ちをしてくる。
 
 せめて、もう少し頭が良い人を連れてきて欲しい。

 心の中でそんなことを嘆いていると、校門の前で三人の女の子が紙を配っているのが見えた。

 今の時期に部活の勧誘なんて、変なの。

律「軽音部に入りませんかー!あと一人入ってくれないと廃部になっちゃうんでーす!」

唯「すっごい楽しいよー!私まだ楽器持ってないけど楽しいよー!」

律「持ってないんかい!びしっ!」

澪「まじめにやれ!」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:04:26.39 ID:vz4UknI0<>軽音部、か。

 部員が三人しかいないところを見ると、相当レベルが低い部活なのだろう。

 そんなの、廃部でもなんでもしちゃえ。

律「そこのふわふわヘアーのお嬢さん!軽音部入りませんか!?」

 いきなり私の前に先ほどの軽音部の一人がビラを差し出してきた。
 
 前髪がカチューシャで止めてある。
 
 目はキラキラとしていて、いかにも私は元気ですという雰囲気がむかつく。

紬「……邪魔なんだけど」

澪「律、どうした?……ってあれ、琴吹さん」

 横から違う女の子が話に入ってくる。

 綺麗な黒髪に、整った顔。

 同じ歳とは思えないほど、大人っぽい。

 それに、なんだか……。<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:05:14.97 ID:vz4UknI0<>律「ん?澪、知り合いなのか?」

澪「知り合いも何も、同じクラスじゃない」

澪「私、秋山澪。よろしくね」

紬「あ……」

澪「どうしたの?もしかして私の顔何か付いてる?」

紬「い、いえ……」

澪「あとこのうるさいのは田井中律って言うんだ」

律「なんだとぉ!?」

澪「冗談だよ。それより、琴吹さん音楽とか楽器とか興味ないかな?」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:06:01.06 ID:vz4UknI0<> 無い、と言ったら嘘になる。

 最初は無理矢理習わされたことだったけれど、今はピアノやヴァイオリンを弾くのは好きだし、聞くのも同じくらい好き。

 だけどそれをこの子に言えばこの先しつこく勧誘されるのは目に見えている。

紬「……無いわ」

澪「そ、そか。でも楽しいからさ、入らない?軽音部」

紬「悪いけれど、興味ないから……」

澪「本当に、ダメなの?」

律「おい澪しつこいぞー。もう諦めろって」

澪「でも……」

唯「澪ちゃーん、誰と話してるのー?」

 また一人、女の子がやってきた。

 髪にはヘアピンをしている。

澪「あぁ、唯。この人は琴吹……」

紬「……それじゃ」

 私はこの三人に囲まれることがたまらなく居心地わるく、その場を逃げるように去った。<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:06:46.46 ID:vz4UknI0<>紬「……はぁ」

 頭の悪い家庭教師が帰り、部屋で一休みしている私は軽音部のことばかり考えていた。

 あんな部活どうでもはずなのに。

 どうせ、数合わせのために勧誘してきただけなのに。

 ……違う。

 これは全部言い訳だ。

 本当に、私の頭に残ってるのは……。


紬「……ピアノでも弾こうかな」


 あの軽音部の腕前なんて、私の足元に及ばないんだ。

 もし私が軽音部に入ったら皆は私について来れるのかな。

 ……って何考えてるんだか、入部するわけないのに。<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:07:49.61 ID:vz4UknI0<> 次の日、昼休みになると後ろの方から声がした。

 私のことをしつこく勧誘してきたあの声だ。

澪「琴吹さん」

紬「なによ……部活の勧誘ならお断りだけれど」

澪「違う違う、お弁当一緒に食べない?」

 そう言って彼女はハート柄の布に包まれた小さいお弁当を私に見せた。

紬「……あの子とは食べないの?えーと」

澪「ああ、律は放っておいても他の子と食べるよ。友達多いし」

 友達が多い、か。
 
 きっとこの子達は、私とは正反対の世界に住んでるんだろうな。

 どうせ今も私に同情して話しかけてきたに違いない。

澪「だから、ね?」

紬「……ご勝手に」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:08:19.86 ID:vz4UknI0<> 彼女は。

 秋山澪は前の席のイスに座ると、勝手に私の机の上に弁当を置いた。

 ハート柄の布を広げると、中から出たのはまたハート柄のお弁当箱。
 
 大人びた見た目に反して、好みは割と幼稚らしい。

澪「大きいね」

紬「何が」

澪「琴吹さんのお弁当。重箱なんてすごいや」

紬「……あっそ」

澪「中身も……うわぁ、伊勢海老なんて初めて見たよ」

 彼女は興味津々といった様子で私の重箱の中身を見回す。
 
 無礼という言葉も知らないのこの子は。

紬「あまりじろじろ見ないでちょうだい」

澪「あ、ごめんごめん。すごい美味しそうだからつい」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:08:54.35 ID:vz4UknI0<>紬「……あなた、お弁当それだけで足りるの?」

 彼女のハート柄のお弁当に入っているのは白米、玉子焼き、少量の野菜と、変な形のウインナーだけだった。

 とてもこれでお腹がいっぱいになるとは思えない。

 彼女のお弁当と、私の重箱を見比べる。

 ……もしかして私って食べ過ぎなの?

 そう思うとなんだかものすごく恥ずかしくなってきた。

澪「ん、食べないのか?」

紬「食べるけど……」

澪「そのお肉、すごく分厚いなー」

 秋山澪は口を半開きにして物欲しそうな顔で私の重箱を見つめる。

 そんな顔されたら、無視できないじゃない。<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:09:25.54 ID:vz4UknI0<>紬「……食べたいの?」

澪「……ちょっと」

紬「どうぞ」

澪「いいの!?」

 彼女の子供っぽい喜び方が、見た目とのギャップもありとても可笑しい。

紬「ふふ……」

澪「何で笑ってるの?」

紬「な、なんでもない!食べるなら早くとって」

澪「じゃあいただきます!」

紬「……」

澪「……ほう」

紬「……別に興味ないけど、おいしいの?まずいの?」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:10:06.95 ID:vz4UknI0<>澪「いや、本当に美味しいもの食べると無口になるんだよね……こんな美味しいお肉初めて食べた……」

紬「お、大袈裟よあなた」

澪「いや本当だって……あ、ムギも何かいる?と言っても大したおかずないけれど」

紬「いらない」

澪「遠慮しないで」

 別に遠慮してないんだけど。

紬「じゃあその変なウインナー」

澪「タコさんウインナーのこと知らないの?」

紬「タコ……?」

澪「タコ」

紬「味が?」

澪「形が!」

紬「これが、タコ……?」

澪「うるさーい!ほらっ!」

紬「もがっ」

 秋山澪が私の口にタコらしきウインナーを押し込む。
 
 ハシが喉にささったら危ないじゃない。
<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:10:38.55 ID:vz4UknI0<>紬「……」

澪「おいしい?」

紬「……まぁまぁ」

澪「まぁまぁかぁ」

 本当は、美味しかった。

 けれど、ここで美味しいなんて言ったら、なんだか負けた気がしてくやしい。

 そのプライドが邪魔して、素直に言えない。

 だけれど秋山澪が残念そうな顔をすると胸が痛んだ。
 
 後悔なんて私らしくないのに。<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:11:11.10 ID:vz4UknI0<> それからも、秋山澪は毎日私とお弁当を一緒に食べた。

 正確には、あっちが勝手に私のところへ来るのだけれど。

 秋山澪は、私に色々なことを聞いてきた。

 昨日のご飯のおかずは何だったか。
 
 シャンプーやコンディショナーは何を使ってるか。

 休日は何をしているか、お気に入りのお店やはどこか。

 それに、軽音部のことも沢山聞かせてくれた。

 田井中律はふざけてばかりで練習をあまりしなくて困るとか。

 毎日安物のお菓子を買ってきてはそれを食べてばかりとか。

 平沢唯は五万円のギターをやっと買えてそれを大事にしてるとか。 

 一ヶ月たった今でも楽譜をまともに読めないとか。

 ほとんど一方的な会話だったけれど、それが何だか楽しくて、いつの間にかお弁当の時間が楽しみになっていた。 

 私にとって、学校がただの勉強をする場所ではなくなっていく。

 
 もしかして、私とって秋山澪は初めての……。<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:11:37.82 ID:vz4UknI0<>紬「ねぇ、秋山さん」

澪「ん?」

紬「なんで、私に優しく接してくれるの?」

澪「えーなんでって?」

紬「私、無愛想だし。それに軽音部の勧誘も断ったし」

澪「……」

 今までヘラヘラしていた彼女の顔が少し暗くなり、不覚にも美しいと思ってしまう。

 その表情は、彼女に似合っているが、似合ってない。

 もしかして、私はいけないことを聞いたのだろうか。

澪「……琴吹さんってさ、中学生の時の私と似てるんだよね」

紬「秋山さんと?」

澪「私、根暗でさ。友達なんて一人もいなかったのよ」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:12:04.91 ID:vz4UknI0<>澪「でもその……自分でいうとあれだけど、男子達には嫌でもモテちゃって、そのせいで女子にいじめられるようになったんだ」

澪「そのうち学校なんて勉強だけをしにきてる場所だって思い始めて」

澪「……けど、そんな私に律が話しかけてくれたんだ」

紬「田井中さんが?」

澪「うん。あいつクラスの人気者のくせに私に絡んできてさ、最初はどうせ人気のために私に優しく接してるんだろって思ってた」

澪「それでも律は毎日毎日私に笑顔で楽しいこと話してくれて、次第に学校が楽しくなってきた」

澪「ま、そのせいで妙に男っぽい口調になっちゃたんだけどね。あはは」

紬「……」

澪「……琴吹さんも私と一緒なんじゃないかな?」

紬「えっ……」

澪「私が始めて部活の勧誘した時の琴吹さん、昔の私と同じ表情だったもの」

紬「そんなの……」

澪「ね、一人でいるより誰かといるほうが楽しいでしょ」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:13:02.89 ID:vz4UknI0<>紬「……」

 私は無言で頷いた。

 何か言えばいいのに、何も言えなかった。

 少しでも声を出したら、それと同時に涙も出そうだったから。

澪「……私、琴吹さんと友達になりたいな」

紬「……ムギ」

澪「へ?」

紬「ムギって……呼んで」

澪「は……はは、ムギか!私のことはえーと……」

紬「澪、ちゃん」

澪「澪ちゃんか……照れちゃうな!これからもよろしく、ムギ!」

 澪ちゃんがそう言って差し伸べてくれた手を私はしっかり両手で掴んだ。

 彼女の手は暖かくて、それに大きかった。

 私はもうこの手を離したくない。

紬「うん……!」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:14:00.91 ID:vz4UknI0<> 帰りのホームルームが終わると私は真っ先に澪ちゃんのところへ向かった。

 柄にもなく小走りで。

紬「ねぇ澪ちゃん」

澪「どうしたムギ?」

紬「……私、軽音部に入りたい」

澪「え、でも無理しなくても」

紬「これでもピアノのコンサートでは何度も賞をもらってるんだから。キーボードだって軽音楽器でしょ?」

澪「……ムギィ!」

 その瞬間私に柔らかい衝撃がぶつかる。

 それにいい匂いと、暖かい何かに包まれる感じ。

 私、澪ちゃんに抱きつかれてる?

 だめだ、顔が熱い。

 頭が真っ白になる。

紬「わ……わ……」

澪「あ、ごめんムギ、つい……って顔真っ赤!?ムギ!ムギ!?」<> 紬「初めてのこと」<>sage<>2010/08/14(土) 12:14:51.65 ID:vz4UknI0<> 
 私は高校生になって、初めて友達ができた。

 初めてその友達と笑顔で会話をした。

 初めてタコさんウインナーを食べた。
 
 初めて部活というものに入る。

 どれも嬉しくて、楽しくて、良い経験だ。

 それともう一つ……初めてのことが。

澪「おーい皆練習してる?」

律「澪遅いぞー……おぉ?」

唯「あれぇ、澪ちゃんその人って」

紬「こんにちは、澪ちゃんのお友達の琴吹紬です。ムギって呼んでください」

澪「……ムギ、そろそろこの手を離してもいいんじゃないかな……」

紬「ふふ、ごめんね澪ちゃん」


 それが、良い経験になるかどうかは、私次第だけれどね。

<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 12:23:55.97 ID:evZ3A6AO<>終わり…か?

乙!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 12:28:47.74 ID:xDFZLnoo<>おつかれー けっこう好きだ

水差して悪いが一回ムギって呼んでたよな<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 12:30:45.74 ID:evZ3A6AO<>>>198
言うな

桜高校ってのも略してるだけ?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/14(土) 15:32:42.33 ID:vz4UknIo<>すいまでん見直ししなかったんでいろいろみすってますね。
脳内補正しといてください <> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/14(土) 17:51:57.88 ID:upQR7ADO<>乙!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/14(土) 22:05:38.29 ID:upQR7ADO<>誰か!<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:05:57.40 ID:K8Jiqqoo<> 
 どうも、平沢 唯です。
 大学生になった私はアルバイトを始めました!
 そのアルバイトなんだけど、ちょっと変わっているんです。――


「んー、なかなか決まらないよぅ。」

 私は近所にあるカフェのカウンターで、アルバイト情報誌とじーっとにらめっこ。

 大学生って良い意味でも悪い意味でも時間があります。
 昔、和ちゃんに相談したら

「時間があるなら勉強すればいいんじゃないの?」

 なんて軽く返されました。――トホホ
 
「和ちゃんは勉強と生徒会が恋人だったからわからないんだよっ、
 大学生ってお金がかかるの、私の毎月のお小遣いじゃたりないよぉー。」

「はぁ、酷い言われようね。
 十分唯の面倒も見てきたつもりなんだけど、――何処で教育間違っちゃったのかしら。」
 <> 紬「専属メイドさん」<>sage<>2010/08/15(日) 00:08:06.13 ID:K8Jiqqoo<> 
「第一なんでそんなにお金が必要なの?」

「軽音部の皆で集まって練習するときの場所代だよ!
 あと、――ちょっと新しいお洋服とか欲しいかなぁって、えへへ。」

「じゃあこれ、唯にあげるわ。」

「あるばいと、情報誌?」

 その時貰ったアルバイト情報誌がこれです。
 なかなか手ごわい相手で、簡単には笑ってくれません。
 長期戦を覚悟した私は、無いお小遣いでおかわりの注文をしにカウンターへ向かいました。

 そうそう、私コーヒー飲めるようになったんだよ!
 もちろんお砂糖とクリームはいっぱい入れるけどね。

「うーん、ウェイトレスさんもいいよねぇー。」

 カウンター前の自動ドアが開き、ある人が入ってきます。
 会う機会はへっちゃったけど、――変わらない優しい笑顔で。

「あ、やっぱり唯ちゃんだ。」
 <> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:09:19.46 ID:K8Jiqqoo<>
「あー、ムギちゃーん!」

「よかったわ、外から見て唯ちゃんかな? って、
 人違いだったらどうしようかとも思ったんだけど。」

 そう言うとムギちゃんは口に手を当てて笑いました。
 ――そういう仕草、私なんかよりずっと大人びてて、お上品。

「唯ちゃん、そう言えば今日はどうしたの?」

「そうなんだよムギちゃん、ちょっと悩み事があってねぇ?――」

 私とムギちゃんはカウンターに横並びで座り、コーヒーを混ぜる。
 お砂糖は3本、クリームは3つ、出来上がったものを、ズズとすする私。
 
 ムギちゃんはコーヒーにクリームを1つ入れ、
 クリームの白がコーヒーの黒に広がって行く様子を眺めています。
 その視線を甘いコーヒーをすする私の奥へ移し、“それ”に気が付くと、

「あら、唯ちゃんもそういうの読むのね」

「あっ、――うん!」

 ここにきてようやく忘れ去られていた悩み事のお話が始まりました。<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:10:14.51 ID:K8Jiqqoo<>
「――なかなか“ピンッ”とくるのが無くってね、へへ。」

「…………」

 またムギちゃんはコーヒーに視線を落としました。
 もう混ざりきって、色を変えることのないコーヒーに。

「――あのね、唯ちゃん!」

 ムギちゃんは向き直り話し始めました。
 ほんの少しほっぺたを赤くして、真剣な表情で。
 こういう時のムギちゃんは“決意”を伝えたい時です。
 3年間しか一緒に居なかったけど、そういうのはわかります。

「は、はい!」

「その、もちろん唯ちゃんがよければ、
 ――家のメイドさんのお仕事やってみないかな? って。」

 また少しムギちゃんのほっぺたは赤くなりました。

 私は正直どうしていいのか分からなくなり、
 混ざりきったコーヒーをさらに混ぜる作業に入りました。<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:11:21.56 ID:K8Jiqqoo<> 
「嫌、――?」

 ほっぺたの赤みはそのまま、不安そうに聞いてくるムギちゃん。

「そ、そんなことないよっ!
むしろお願いしたいんだけど、私じゃ迷惑だと思うんだぁ。」

「なら、是非。」

 コーヒーを混ぜる作業は、
 ムギちゃんに手を握られたことにより中止になりました。

「――ムギちゃん。」

「お願いできるかな、唯ちゃん。」

「よろしくお願いしますっ!」

 お辞儀、――顔をあげてムギちゃんを見ると、


「…………」

 とても嬉しそうな笑顔でした。<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:12:49.04 ID:K8Jiqqoo<>
 ――そして私のアルバイトは始まったのです!

 フレンチメイド服に着替えた私に、執事の斎藤さんのお話し。
 ・ムギちゃんについてまわる
 ・ムギちゃんのお世話をする
 ・ムギちゃんの話し相手をする
 ・ムギちゃんのお願いを聞く
 と、あまり難しいことは要求されませんでした。

「よろしくお願いします。頑張ってくださいね、平沢さん。」

 少し楽しそうな斎藤さん。
 ムギちゃんの部屋につくと、

「唯ちゃんは私が教えるからいいの。」

 と、指導をしようと意気込んでいた斎藤さんはつまみ出されてしまいました。

 斎藤さん、――少し可愛そう。<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:14:06.46 ID:K8Jiqqoo<>
「そうね、あまりコレってものはないんだけど。」

 ムギちゃんは扉の前まで歩いて行き

「斎藤! コーヒーを持ってきてちょうだい。」

 扉の脇で待機していた斎藤さんは5分とかからずコーヒーを運んできました。

「ありがと。」

 また閉め出される斎藤さん。
 扉が閉まるとき、フと寂しそうな表情が見えました。

「じゃあ唯ちゃん、お願いします。」

「は、はい!」

 私はおぼつかない手つきでソーサーの上にカップを置き、
 コーヒーポットからあたたかいそれを注ぐ。

「お砂糖とクリームはいかがなさいますでしょうか?」

 裏返った声でムギちゃんに聞きました。

「あら、普通にしてくれていいのよ?
 ――そうね、唯ちゃんのお好みでお願いします。」

 また、クスリと口に手を当てムギちゃんはお上品に笑いました。<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:15:16.55 ID:K8Jiqqoo<>
「で、――では。」

 覚悟を決め、シュガーポットから1つ、また1つ、砂糖をカップに入れる私。
 5つ目の砂糖を入れようとした時に砂糖を入れすぎたことに気がつきました。

 慌てて砂糖をポットに戻そうとすると

「ああっ!」

 倒れるシュガーポット。

「ごめんなさい!」

「気にしないで? 唯ちゃん。」

 優しく私の手をとるムギちゃん。
 その表情はとっても穏やかで、優しくって、

 ――きれいで。

「それと、“いつもの唯ちゃん”でいいからね。」

 そんな顔して言われたら、ちょっとむず痒くなっちゃう。
 ムギちゃんをまっすぐ見れなくなっちゃう。

 私は意識しないようにクリームを入れ、ムギちゃんにコーヒーを渡しました。<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:15:45.82 ID:K8Jiqqoo<>
 コーヒーに口をつけ

「これが唯ちゃんの入れてくれたはじめてのコーヒー。」

 また上品に笑うムギちゃん。
 私は視線を泳がせて愛想笑い、私のほっぺたは赤くなっていたと思います。

 ――――――――――――――――
 ――――――――
 ――――
 <> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:17:28.98 ID:K8Jiqqoo<>
 私がムギちゃんの家で働き始めて1週間が経ち、
 コーヒーだけは上手く入れられるようになりました。
 
「――うん! だってムギちゃんが優しいからだよ。」

 いつもの様に私はコーヒーに味付け、
 その私の後ろで、今日の大学の話をするムギちゃん。

「そうかしら、でね?――」

 そうそう、
 ・ムギちゃんの話し相手をする
 これはもともと得意だったね、軽音部から変わってない。

「その、――ムギちゃん?」

「…………?」

「私、これじゃあお仕事してるうちにはいらないよ。
 軽音部の頃と変わらないし、お給料とかもらえないや。だから他のアルバイトを――」

 私はそう言い、苦笑いで振り返る。


 ――背中に伝わる優しい衝撃。

 「そんなこと無いの。」<> 紬「専属メイドさん」<><>2010/08/15(日) 00:19:36.92 ID:K8Jiqqoo<>
「私、唯ちゃんに久しぶりに会ったときとっても嬉しかったわ。」

「でも、また会えなくなっちゃうのかな? って、考えると少し寂しくて、
 どんなにずるっ子なやり方でもいいから唯ちゃんと会える機会を増やしたくて。――」

「ごめんなさい。」


 ムギちゃんは私をそっと抱き締めて。

「そんなことないよ、ありがとう。――ムギちゃん。」

 私はやさしくムギちゃんの手を撫でました。

「――唯ちゃん。」




「で、でも、おっぱいが背中にあたってるよぅ。」

「わざとよ?」

「私のかわいい専属メイドさん♪」


 おわり<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/15(日) 00:24:28.15 ID:m3ZZKG.o<>乙!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 01:10:18.03 ID:t/UHjwso<>やっぱ唯紬はいいなー!乙!
もっと唯紬増えてほしい<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 06:17:14.68 ID:XZmyAdY0<>乙ー

何かこの澪は唯で変換してもいけそうな気がする<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 06:18:53.64 ID:XZmyAdY0<>リロードしてなかったorz

>>216のは「初めてのこと」の感想な<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/15(日) 08:45:13.54 ID:i37rMEDO<>誰かいないの?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 08:50:39.69 ID:h1d3Eu.o<>居るよ<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/15(日) 12:21:57.57 ID:i37rMEDO<>ここに投下だ!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 12:35:02.87 ID:8EX5vIAO<>投下しておk?<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 12:38:56.76 ID:SnDV4uso<>いいよ<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 12:39:29.95 ID:8EX5vIAO<>紬「黒磯さん、車を出してくださる?」

黒磯「かしこまりました、紬お嬢様」

ブロロロ…

私は琴吹紬

前で車を運転しているのが黒磯さん

黒磯さんはかの有名な大財閥・酢乙女財閥のSPをやっている

酢乙女財閥は琴吹財閥と肩を並べるかそれ以上の規模

そのSPが何故私といるかというと…

遡ること、3日前

私、というか琴吹家と酢乙女家主催のパーティー(参加は鶴屋家や富豪(笑)底辺骨川家など)が開かれた

そこで、私はある人物に出会う

???「あら、あなたが琴吹紬さんですか?
初めまして、私は酢乙女愛ですわ」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 12:41:25.08 ID:8EX5vIAO<>紬「初めまして、愛ちゃん」

愛「あなたのことはお父様から聞いていましたわ
前から会いたいと思っていましたの
会えて嬉しいですわ」

紬「私もあなたのことは聞いてたわ
私も会えて光栄よ」

愛「そうですわ、紬さん
あなたにちょっと用がありましたわ」

紬「ムギでいいわよ♪」

愛「そうですか、それでは親しみを込めてムギさんと呼ばせていただきますわ」

紬「うふ♪
それで用って?」

愛「別室で話をしましょう」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 12:43:53.87 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
愛「用というのはですね
ずばり、私達の側近についてですわ」

紬「側近?」

愛「はい、私の場合SPの黒磯ですわ」

紬「私の場合は…執事の斉藤ね」

愛「彼等を入れ替えたいんですの」

紬「………」

紬「………へ?」

愛「いえ、ですから
黒磯とムギさんの執事を入れ替えてみたいんです
つまり、私の側近が斉藤さん
ムギさんの側近が黒磯となる風にですわ」

紬「………」

愛「ダメですか?」

紬「も、もちろんオフコース!ベリーベリーショートケーキよ!!」ふん!

愛「ムギさん、興奮しすぎですわ」

愛「でもありがとうございます
感謝しますわ」

紬「じゃあ、明日にでも!」

愛「いえ、そうしたいのは山々ですが、平日じゃないと意味ありませんわ
月曜にということで」

紬「そっか…わかったわ♪」
――――――――――――――――――――――<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 12:45:31.84 ID:8EX5vIAO<>…まあこんな感じ

期間は4日間

愛ちゃんがこれを提案した理由は黒磯さんに飽きたかららしい

……私はただの好奇心

SPが1番近くにいることは初めてだから

ちなみに、1日1日、側近は替えないまま、お互い住むところも交換するらしい

つまり、1日目は私は私の家で愛ちゃんは愛ちゃんの家

2日目は私は愛ちゃんの家で愛ちゃんは私の家……を繰り返す

ってそうなると、私が幼稚園に行って愛ちゃんが高校に………まぁ気にしないことにしよう

なせばなる 洗えば食える 何物も

…って何それ?

………ってこんな長々と語ってる場合じゃなかったわ!

今日は入れ替え一日目、早々に遅刻しそうなの!!

だから車で送ってもらってる…<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 12:52:49.69 ID:8EX5vIAO<>紬「黒磯さん、もう少し急いでくれるかしら?」

黒磯「はっ」

ブロロロ

紬「……そうだ、黒磯さん
今は遅刻しそうだから車ですけど、普段は電車で行きますので」

黒磯「え…しかし…」

紬「いえ、私が決めていることだから…
お願いします…」

黒磯「はっ、かしこまりました
ですが、登下校中や勉強をしている時などは随時傍にいますので」

紬「わかってます
というかそれが楽しみですから♪」

黒磯「……?」

紬(SPはいつも、離れさせていたからね〜)

黒磯「………」

黒磯(愛お嬢様とは違い、人使いは荒くなさそうだな………っていかんいかん!俺は何を言っているんだ!これでは奥様に怒られてしまう…)ふるふる

紬「………?」

ブロロロ<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 12:54:47.57 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
律「あ、澪
あれムギじゃね?」

澪「ん?」

黒磯「紬お嬢様、着きました」

紬「ありがとうございます(ふう、間に合った…)」

律「おーい、ムg」

ばっさぁ!

律澪「!?」

紬「!?」

ぱぱらぱっぱぱ〜♪

律「な、なんだあ?」

紬「ち、ちょっと黒磯さん!?」

黒磯「はい?」

紬「な、なんですか?これ…」

黒磯「ファンファーレ隊ですが」

紬「そうじゃないです!
なんでこんなこと…」

黒磯「愛お嬢様の時はいつもこのような感じで…」

紬(愛ちゃん、どんだけっ!?)

紬「と、とにかくファンファーレ隊に演奏やめさせて!!赤い絨毯もしまって〜!!」

澪「なにがあったんだ…?」

律「わからん」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:01:44.82 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
ブロロロ

愛「早く行ってくださる?斉藤さん」

斉藤「はっ」

ブロロロ

斉藤「着きました」

愛「………」

斉藤「愛お嬢様?」

愛「絨毯がいると聞きませんでした?」

斉藤「あ、いえ…そのようなことは」

愛「私、車から降りたときは絨毯の上しか歩けませんの」

斉藤「申し訳ありません…」

愛「…まあいいですわ
以後、気をつけてください」

斉藤「はっ」

愛「あとファンファーレ隊などをつけてくれたらいいですわ」

斉藤「かしこまりました」

愛「では行きましょう」

斉藤「いってらっしゃいませ」

愛「………」

斉藤「………?」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:02:45.20 ID:8EX5vIAO<>愛「ついてきてください
SP…というか誰か傍にいないとダメですわ」

斉藤「…はっ」

愛「あ、でもやはりここで待機していてください
しん様が来たら知らせて」

斉藤「…しん様とは?」

愛「野原しんのすけ様よ
私のダーリンですわ
自転車で来ますからすぐに分かりますわ」

斉藤「はっ、かしこまりました」

愛「それでは、後ほど」

斉藤「はい、お気をつけて」

斉藤「………」

斉藤(人使いの荒いお方だ…)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:05:56.47 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
みさえ「うおらああああ!!とりゃとりゃとりゃとりゃー!!」

ひまわり「たいたいたいたいー!!」

ききぃ!!

しんのすけ「とうっ!」

みさえ・しんのすけ「じゃ!」ひまわり「た!」

みさえ「おりゃおりゃおりゃおりゃー!」

斉藤(あのお方…ですかな?)

斉藤「…(これを吹くのか)」ぷおおお〜

――――――――――――――――――――――
ぷおおお〜
愛「!
来たみたいですわね」

愛「しん様〜!」たたた

しんのすけ「よ!愛ちゃん」

愛「今日もキマッてらっしゃいますわ〜」

しんのすけ「褒めても問屋が卸さないゾ!
じゃ、そゆことで〜」

愛「な、なんと…私のアプローチをスルー…!?
ま…」

愛「ますますラブですわ〜ん!
待って、しん様〜!!
行きますわよ、斉藤!」

斉藤「はっ」

斉藤(いつの間にか呼び捨てになっている…
いや、別に気にしないのだが)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:09:49.55 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
律「ムギ、今日はどうしたんだァ?さっきの凄かったぞ?赤い絨毯とかファンファーレ隊?とか」

澪「そ…それになんか怪しい人が…」

黒磯「………」

澪「ひぃ!」

黒磯「………」

紬「ええ、ちょっと色々あってね
でも怪しい人じゃなくてSPだから大丈夫よ」

律「ムギがSPつけてるなんて珍しいな
休日にもつけてないって言ってたのに」

紬「…ん〜、実はね…」
――――――――――――――――――――――
唯「へえ!そんなことが!!」

紬「うん、だから気にしないでいつも通りね」

律「つか唯、どっから湧いてでた!」

唯「ひどいよりっちゃん!
ちょっと、見かけたからね」

澪「それよりもムギ、SPなんか学校に入れて大丈夫なのか?(明日、幼稚園児を入れるってのも気になるけど)」

紬「ん〜、そこに困ってたのよね」

律「まあ、大丈夫なんじゃね?」

紬「そうね♪」

黒磯「………」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:12:56.40 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
さわ子「じゃあHR始めるわn……って、琴吹さん?そちらはどなた?」

紬「SPの方で…」

さわ子「で、でも学校に入れるのはちょっと…」

紬「ダメです!先生
私、殺し屋に狙われてるんです!!」

唯(嘘をついた!)

澪(ベタだな…)

さわ子「ほんとにっ!?それなら仕方ないわ!
大丈夫?ムギちゃん、帰った方が…」

律(信じるのかよっ!!!)

黒磯「………」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:17:10.60 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
黒磯(…結局、廊下に待機することになったな
……幼稚園でも同じか)

黒磯「………」

黒磯「ジャンケンポイ!」

黒磯「…左手の勝ちか…」

黒磯「…頑張れ、右手」

黒磯「………」

黒磯「いや、頑張れ俺…」

紬(やっぱり教室にいさせた方がいいわよね…悪いし…
でも先生が…)

紬「う〜ん…」

先生「ではこの問題を……琴吹!」

紬「ひえっ!?」

黒磯「!」ぴくっ

ばたん!

黒磯「」ささっ

先生「………」

生徒達「………」

紬「…いや、そんな神経質にならなくても…」

黒磯「………失礼しました」さっ

一同「………」

唯(面白い人だなあ)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:20:07.42 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
律「や〜っと学校おわったあ〜!」のびー

澪「部活があるぞ」

律「え〜」

澪「え〜じゃない!」

紬「行きましょ、りっちゃん」

律「さ〜きに行っててよ〜
私は唯とい〜く〜か〜ら〜さ〜」

澪「それじゃあいつまでたっても来ないだろ!」

唯「ひどいよ澪ちゃん!」

紬「ふふ♪」

黒磯「………」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:23:35.24 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
律「いやー、やっぱ部活はいいよーうん」

澪「さっきまで面倒臭がってたやつがなにを…
というかお茶してるだけだろ!」

紬「ごめんね澪ちゃん…」しゅん

澪「あ、いやムギは悪くないんだ
悪いのはバカ律で…」

律「なんだとー!!??」ぎゅっ

澪「ひだっ!?
ほ、ほのっ!」ぎゅっ

律「くぁ〜、ほーいっへんひっへみほー!!」

澪「ひはいひはひ!」

唯「仲良しだねえ」

律澪「はへはだ!?」

紬「うふふふふふふふふふふふふふふ」

黒磯「………」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:24:36.59 ID:8EX5vIAO<>紬「!
あっ、黒磯さんも一杯いかがですか?」

黒磯「え?い、いえ
しかし…」

唯「ムギちゃんのお茶おいしいですよ〜」

紬「ほら、どうぞ♪」かちゃ

黒磯「で、では
いただきます…」ずず

紬「どうですか?」

黒磯「はい、美味でございます」

紬「よかったです♪」

唯「ふふ♪」

紬「どうしたの?唯ちゃん」

唯「いや〜なんか変だよ〜
お互いに敬語で…」

黒磯「!
そ、そうです紬お嬢様
私には敬語ではなくても…」

紬「そんな…悪いわ…
…あっ」

唯「ムギちゃん敬語じゃない〜♪」

黒磯「今のような感じで結構です」

紬「そ、そう…なら
よろしく黒磯」

黒磯「はい、こちらこそ」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:25:56.83 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「もう帰る時間ね」

澪「結局練習できなかったな…」

律「澪が中々私のほっぺ離さないからだろ〜!見ろ、真っ赤だぞ!?」

澪「お互い様だ!!」

唯「ずっと引っ張り合ってたからね」

紬「ふふ♪」

律「んまぁ、とりあえず帰るか」

澪「…そうだな」

唯「うん!」

紬「そうしましょう」

黒磯「………」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:28:15.22 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
愛「斉藤、そろそろ帰りましょう」

斉藤「かしこまりました」

ブロロロ

愛「………斉藤、幼稚園バスを追って」

斉藤「?
し、しかし愛お嬢様はこの後ヴァイオリン教室が…」

愛「休みますわ」

斉藤「ですが、私の独断では…」

愛「………ティーカップ」

斉藤「はっ?」

愛「ムギさんから聞きましたわ
数日前、あなたが太極拳の自主練をしている時
ちょうど傍にあったムギさんのお父様の大事にしていたティーカップに手が当たり、カップが割れてしまったようで
それをすぐに片付け、せの後何食わぬ顔で過ごしてたそうですわね」

斉藤「…………知っていらしたんですか…というか紬お嬢様も…」

愛「ムギさんに頼んだら、ムギさんのお父様にリークすることだってできますのよ?」

斉藤「な…何卒、このことは内密に……」

愛「じゃあ、バスを追って」

斉藤「か、かしこまりました…」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:30:26.64 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
愛「着きましたわ〜
しん様のお家!」

愛「では行ってきますわね」

斉藤「で、ですがやっぱり…」

愛「…………ティーカップ」

斉藤「い、いってらっしゃいませ…」

愛「♪」たったった

斉藤「………私は愛お嬢様とは波長が合わないのかもしれん…」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:32:28.16 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「じゃあ、みんなさよなら〜♪」

律「じゃあな!ムギ」

澪「また明日」

唯「ばいばい!あ、黒磯さんも!」

黒磯「はい」

紬(あ…明日は愛ちゃんが来るって言ってない…先生には言ったけど
……まあいいか)

紬「では行きましょう黒磯」

黒磯「………」

紬「どうしたの?」

黒磯「はっ!?あ、いえ!なんでもありません」

紬「?」

黒磯(寄り道しないのか…)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:35:52.78 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「ふう、やっと帰れた。今日は疲れたわ〜」

黒磯「………」

紬「…家の中でも付いてるの?」

黒磯「あ、いえ
部屋の外で待機しております」

紬「そう、お疲れ様♪」

黒磯「いえ…
ではお休みなさい」

紬「ええ」

ばたん

黒磯「………」

黒磯「ジャンケンポイ!」

黒磯「………」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:46:30.26 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「ん〜、朝ね……」むにゃ

黒磯「紬お嬢様、失礼いたします」

紬「ずいぶん早いわね、なにかしら?」

黒磯「今日は酢乙女家に行かなければならないので」

紬「そうだったわね」

黒磯「では、準備ができたらお呼びください」

紬「わかったわ」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:51:55.90 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
ブロロロ

紬「ええと、今から幼稚園に行くのよね?」

黒磯「はい、アクション幼稚園でございます」

紬「…大丈夫かしら?私が行っても」

黒磯「職員には断っております
大丈夫でしょう」

紬「そう、よかったわ」

黒磯「それから、今日はお互いの普段の生活をその通りに再現しよう…と愛お嬢様が」

紬「!!」

黒磯「…気に入りませんでしたか?」

紬「い、いえいえ!だいじょぶ、グッジョブ!オフコースなりー!!」

黒磯「………」

紬「あう…///」

紬「と、とにかく愛ちゃんの普段の生活通りでいいわ!」

黒磯「は、はあ」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 13:56:24.74 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
愛「………」

斉藤「………どうしました?気分でも悪いのですか?」

愛「い、いえなんでもないですわ」

斉藤「そうですか
気分が優れない時はいつでもおっしゃってください」

愛(平日にしん様に会えないなんて憂鬱ですわー…)

ブロロロ

――――――――――――――――――――――
斉藤「着きました」

愛「………斉藤、絨毯は?」

斉藤「いえ、今日は紬お嬢様の普段通りで…と聞きましたので…
車の送迎は特例ですが(つーか電車で通わせたらなんて言われるか…)」

愛「そうでしたわね
まぁいいですわ
でも、あなたは付いてきてもらわないと困りますわ」

斉藤「はっ、分かっております」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:00:53.49 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
ざわざわ…

愛「………」

ざわざわ…

愛「………(なんですの?騒がしいですわね)」

唯(だれだろう…?)

律(ムギの席に座ってるな…)

澪(というか明らかに高校生じゃないな…
小学生以下?)

がちゃ

さわ子「はい、静かにね〜」じい

愛「………」

律(よし、さわちゃん
みんなの言いたいことを、ずばっと…!)

さわ子「じゃあHR始めるわね〜」

律「なぜこれはスルー!!??」がばっ

さわ子「え…!?び、びっくりした…」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:09:02.76 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
愛「…ということですの
よろしくお願いしますわ」

律「い、いやあこちらこそ…(って何、5歳児に深々と?)」

澪「こんな特例認められるんだな」

愛「まあ琴吹財閥と酢乙女財閥がちょっと学校側に言えば楽勝ですわ」

律(サラリと凄いこと言ったな)

澪(深くは知りたくない…)

唯「でも、こんな可愛い子が部室に来てくれるなんていいよね〜」だき

愛「ち、ちょっとやめてくださらない!?」

唯「え〜?」

愛「私を抱いていいのは、お父様お母様御祖父様御祖母様を除き、しん様だけですの!」

唯律澪「しん様?」

愛「そうですわ
マイ・スウィート・ハニー・ダーリンですことよ」

律(ハニー・ダーリンってなんだよ)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:13:57.81 ID:8EX5vIAO<>唯「か、彼氏!?」

愛「そうと言えばそうですが、そうと言ったら嘘になりますね」

澪「や、ややこしいな…」

律(つまり少なくとも彼氏ではないんだろう)

唯「でも凄いよね!その歳で恋愛は!」

愛「あら、皆さん恋人はいませんですこと?」

唯律澪「」

斉藤(愛お嬢様、それは女子校ではタブーでございます…!)

愛「……………ぷっ」

唯律澪(ご、五歳児に笑われたっ!!)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:17:57.78 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
黒磯「紬お嬢様、着きました」

紬「ここがアクション幼稚園…」

ばっさぁ!!

ファンファーレ隊「」ばっぱらぱっぱぱ〜

紬「」

紬「…え、ええと?」

黒磯「愛お嬢様の普段通りと言われましたので」

紬「そ、そっかあ
あははは、ははは」

黒磯(なにか気に入らないのか…?)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:20:39.89 ID:8EX5vIAO<>しんのすけ「馬のうんこは馬糞〜花のうんこは花糞〜♪」

紬「ん?」

しんのすけ「お!黒磯さんだゾ!
よ!」

黒磯「おはようございます、しんのすけ様」

しんのすけ「あれ?愛ちゃんは?」

黒磯「愛お嬢様は…」

しんのすけ「!!
おお〜〜〜!!」しゅしゅぽぽ

紬「?」

しんのすけ「お姉さん!
玉葱は生で食べるタイプ?皮剥いて食べるタイプ?」

紬「へ?」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:25:44.23 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「そっか、あなたが愛ちゃんの言ってた野原しんのすけ君ね」

しんのすけ「そうだゾ!
こんな綺麗なお姉さんに知っててもらえて干拓ですな〜」

紬「それを言うなら感激よ♪って、照れるわ〜」

しんのすけ「そうともゆう〜草津の湯〜♪」

紬「ふふ♪」

――――――――――――――――――――――
みどり「みなさん、おはようございま〜す」

園児「おはようございま〜す」

みどり「今日は、愛ちゃんのお友達の琴吹紬さんがいらっしゃってます!
みんな、仲良くしてくださいね!」

紬「琴吹紬です!一日お世話になりまぁす!」

園児「わあ〜!」

ネネ(また変なのが来たわね…)

みどり「ではこちらの席にどうぞ〜」

紬「はい!」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:30:09.33 ID:8EX5vIAO<>しんのすけ「おお!お姉さんと同じグレープだ〜!」

カザマ「それを言うならグループだろ」

しんのすけ「そうともいう〜♪」

カザマ「あ、紬さん
初めまして僕はカザマと言います
よろしくお願いします」

紬「あら、礼儀正しいのね〜
こちらこそよろしく♪」

マサオ「あ、あの、ぼ、僕はマ、マサオって言いますです…」

ネネ「私はネネよ」

ボー「ボーぁ」

紬「みなさん、よろしく♪」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:33:49.76 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
みどり「それでは今日は工作をしたいと思います!
材料はここにあるから、なんでも作っていいわよ!」

紬「工作かあ…楽しみだわあ♪」

しんのすけ「ほっほ〜い!一番乗り!」

カザマ「待てよ!しんのすけ」

マサオ「待って、しんちゃn」ごてん

マサオ「うえ〜ん!!」

ボー「だい…じょう、ぶ?」

マサオ「…うん…」ぐす

ネネ「だらしないわね〜」

紬「あら、大変
このハンカチを使って」

マサオ「あ、でも…」

紬「幼稚園児が遠慮なんてするものじゃないわよ〜?ほら」

マサオ「あ…ありがとう…」

紬「ふふ♪どういたしまして」

マサオ「///」

ネネ「単純オニギリ」

ボー「ボーぁ」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:42:58.20 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
しんのすけ「できたゾ!
ほら白うんち〜♪」

カザマ「やめろって、下品だろ」

紬「ほわあ〜」

カザマ「?
どうしたんですか?紬さん」

紬「えっ!?あ、いや…
私、幼稚園で友達と工作するのが夢だったの〜」

カザマ「友達か…」

紬「あ、ごめんなさい!いやだったかしら…?」

カザマ「い、いやそんなことないんですよ!」

紬「本当!?じゃあ…」

しんのすけ「オラ達、お友達だゾ〜!!
ぶぃ〜ん!!」

紬「ふふ、ありがとう♪」

カザマ「………」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:48:00.01 ID:8EX5vIAO<>カザマ(しんのすけと友達か……こんな友達やだな〜……でも、一緒にいると楽しいんだよな…実は良いところもあるし…)

カザマ「………」

しんのすけ「か・ざ・ま・くん♪」ふうっ

カザマ「ひえええ!!
み、耳に息を吹きかけるなあー!!」

しんのすけ「まったく、カザマくんったら…///」
カザマ「頬を赤らめるなー!!」

紬「うふふ♪(にぎやかね〜)」

オニギリ「紬さんと友達か…デュフフ」

ネネ「馬鹿オニギリ」

ボー「ボーぁ」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:51:22.93 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
しんのすけ「サッカーしよ〜!!」

カザマ「いいよ!」

ネネ「え〜!?リアルおままごとしましょうよ!」

しんのすけカザママサオ「え〜!?」

紬「お、おままごと!?」

カザマ「…どうしたんですか?」

紬「私、一度でいいから、おままごとをやりたかったの〜」

マサオ「!
ぼ、僕もやりたい、やりたい!」

ネネ「決定ね」

しんのすけカザマ「え〜…」しぶしぶ

ボー「ボ」

紬「♪
シャランラシャランラ〜」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 14:55:04.80 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
ネネ「じゃあ、役ぎめよ!
私はカリスマ女優の奥さんね
で、カザマくんは石口純一似の若手俳優で私の旦那
しんちゃんは子供でボーちゃんはカザマくんのお父さん、マサオくんは犬ね」

マサオ「えー、僕犬ー!?」

ネネ「いつものことでしょ」

紬(おままごとってこんな役が凝ってるものなのね〜)

黒磯「………」

紬「あ、私はなにをやれば?」

ネネ「紬さんは嫌みな姑ね。私にケチばっかりつけてくるの」

紬「わかったわ!」

ネネ「じゃあ台本くばるわね〜
あ、黒磯さんは木の役ね」

黒磯「!?」

紬(唯ちゃんみたい〜
木Gかしら)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:00:59.61 ID:8EX5vIAO<>―――――――――――――――――――――――
紬「ね、ネネさん!?
これを見て!ほら、こんなに埃が残っていますわよ!?」

ネネ「…なんか、迫力が足りないわね」

オニギリ「むぎゅうううううううう!!」

ネネ「…………」

ネネ「オニギリしn」

ボー「それは言っちゃダメ」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:05:54.06 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
ネネ「よし、これでおしまい!」

しんのすけ「やっと終わったゾ…」

カザマ「疲れた…」

ネネ「なによ!嫌だったっていうの!?」

カザマ「いやそうじゃなくてさ…」

ネネ「じゃあなによ!」

カザマ「それは…」

紬「ネネちゃん」

ネネ「なによ!あんたも…」

紬「楽しかったわ♪」にこ

ネネ「あ…」

紬「また今度もやりましょうね♪」

ネネ「うう…///」

しんのすけ「こうして、二人の愛の物語が」

ネネ「始まらないわよっ!!」

しんのすけ「おおっ!」

オニギリ「むぎゅううううう」

ボー「ボ」

紬「ふふっ♪」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:08:00.67 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「じゃあさよなら、みんな」

カザマ「さよなら!」

ネネ「じゃあねぇ」

オニギリ「むぎゅううううう」

ボー「ボ」

しんのすけ「おまた!」

紬「じゃあ行きましょう黒磯」

黒磯「かしこまりました」

ブロロロ<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:10:44.89 ID:8EX5vIAO<>―――――――――――――――――――――――
愛「あつっ!」

斉藤「大丈夫ですか!愛お嬢様!」

愛「だ、大丈夫ですわ」

斉藤「さ、左様でございますか」

律「愛ちゃんには難しいんじゃないかな〜?」

愛「………」

愛(いつもなら黒磯がやっていることですしね…)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:14:11.75 ID:8EX5vIAO<>―――――――――――――――――――――――
ブロロロ

愛「それで斉藤、このあとはどのような?」

斉藤「ご帰宅でございます」

愛「え…どこかに寄ったりだとかは…」

斉藤「致しません
紬お嬢様はいつもこのような」

愛「そ、そうですか…」

愛(しん様に会いたいですわ〜…)<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:18:00.44 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「黒磯、このあと愛ちゃんはいつもどうしているの?」

黒磯「しんのすけ様のお家に行かれます」

紬「あら、そうなの
じゃあそうしましょう
楽しみだわ〜♪」

黒磯「…………」

黒磯(本当はフェンシング教室に行くんだけどな…)

ブロロロ

――――――――――――――――――――――
ぴんぽ〜ん

みさえ「!
こ、この時間に訪ねてくるのは…!」

ひまわり「ねえたん!」

みさえ「あの子苦手なのよね〜」

しんのすけ「でも愛ちゃん、今日は幼稚園にいなかったゾ」

みさえ「そうなの?
なら、違う人かもしれないわね
出るか」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:19:57.98 ID:8EX5vIAO<>ぴんぽ〜ん

みさえ「はいは〜い」がちゃ

紬「こんにちは〜♪」

みさえ「…どなた?」

しんのすけ「ほっほ〜い!紬お姉さんだあ〜!!」

紬「あら、しんちゃん」

みさえ「知り合い?」

――――――――――――――――――――――
みさえ「へ〜、愛ちゃんの代わりにね…」

紬「はい、突然お邪魔してすみません」

みさえ「いいのよ
しんのすけも喜んでるし」

しんのすけ「ほっほ〜い!」

紬「ふふ、よかった♪」

がたん

みさえ「!」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:23:37.55 ID:8EX5vIAO<>ひろし「おい、みさえ
亭主が疲れてんだから静かにしろよ」

みさえ「あなた」

紬「あ、お邪魔してま〜す」

ひろし「!」

ひろし「これはこれはお嬢さん。このような綺麗な方がお見えだとは気づきませんでした
この野原ひろし、全身全霊をかけてお嬢さんの相手を…」

みさえ「疲れてるんじゃ…なかったのかしら?」ごごご…

ひろし「はう…!
お、お助け〜!」

みさえ「待ちなさあい!!」

ひろし「いてえ!
ひ、ひっかくなよお!!」

紬「」ぽかーん

しんのすけ「すみませんな、バタバタしておりまして」

ひまわり「たい〜」

紬「うふ♪夫婦仲がいいわね〜」

しんのすけ「そ〜お?」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:26:35.14 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「♪」とぽとぽ

みさえ「悪いわね〜
お茶なんか注がせちゃって」

紬「いいんですよ♪
こういうの好きですから」

みさえ「女の子らしいわね〜」

紬「え、そ、そんなことは…////」どぽどぽどぽどぽ

みさえ「ちょっとちょっと、紬ちゃん!こぼれてるこぼれてる!!」

紬「へ!?
あ…!す、すみません!」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:29:37.58 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「どうぞ〜」

しんのすけ「粗茶ですが」

みさえ「どうせそうですよ!」

ひろし「身内で争うなよ、虚しいだろ」

紬「ふふ♪」

ずずず

みさえ「…美味しい!」

ひろし「うまい!」

ひまわり「まい!」

しんのすけ「安物のお茶なのに、官民があるぞ!!」

みさえ「甘味ね
てゆうか、安物で悪かったわね!!」

ひろし「だから争うなよ…」

紬「うふふ♪」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:31:46.13 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
紬「では、お邪魔しました」

みさえ「また来てね」

ひまわり「ね!」

ひろし「紬ちゃんなら大歓迎だ!」

みさえ「」つねっ

ひろし「いはい!」

紬「うふふ♪」

紬「では」

しんのすけ「オラ送ってくゾ!」

紬「え?でも、車よ?」

しんのすけ「いいからいいから〜」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:33:57.49 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
しんのすけ「♪」

紬「しんちゃん、楽しかったわ
ありがとう」

しんのすけ「お?
オラも楽しかったゾ!」

紬「ふふ♪
いい家族を持ったわね♪」

しんのすけ「うん!
母ちゃんはケツデカで、父ちゃんは足臭くてカイショなくて、ひまわりはおもちゃ壊したりするけど、オラみんなが好きだゾ!」

紬「ふふ♪」

しんのすけ「あと、犬のシロもいるゾ!」

紬「あら、犬もいるの?」

しんのすけ「そうだゾ!わたあめみたいで可愛いゾ!」

紬「見てみたいわ〜♪」

しんのすけ「今度くるときに見せてあげるゾ!」

紬「うん!楽しみにしてるわ♪本当にしんちゃんはいい家族を持ってるわね」

しんのすけ「紬お姉さんも持ってるゾ!」

紬「へ?」

しんのすけ「愛ちゃんと来てたひつじの斉藤さんだゾ!」

紬「それを言うなら執事よ」

しんのすけ「そうともゆう〜」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:35:07.51 ID:8EX5vIAO<>紬「ふふ♪
それで斉藤がなに…?」

しんのすけ「とってもいい人だったゾ!
愛ちゃん以外のみんなにも優しかったゾ!」

紬「そうなの…?」

しんのすけ「そうだゾ!
いいひつじを持ったね!」

紬「…しんちゃん、二回目よ〜♪」

しんのすけ「それほどでも〜」

紬「二回いったからって偉いってわけじゃないわよ…?」

しんのすけ「お?」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:38:16.88 ID:8EX5vIAO<>―――――――――――――――――――――――
しんのすけ「じゃ!」

紬「ばいばい♪」

ブロロロ

がちゃ

しんのすけ「あられやコンコンきつねもコンコン♪
食っても食っても腹減りやまぬ♪
い〜ぬはヘロヘロ
にわとりコケコ♪
ね〜こは玉食って丸くなる〜♪」

みさえ「ちょっと、しんのすけ!その替え歌はやめなさいって言ったでしょ!」

しんのすけ「いや〜、それほどでも〜」

みさえ「会話として成り立ってない!」

しんのすけ「紬お姉さん、また来るみたいだゾ!」

みさえ「楽しみだわ〜」

ひろし「楽しm」どがっ

ひろし「はぐっ
…まだ何も言ってないだろお!?」

みさえ「分かるのよ
下心丸出しだから」

ひまわり「たいたい!」

しんのすけ「…いい家族を持ったゾ!」ぼそ

みさえひろし「へ?」

ひまわり「たい?」

しんのすけ「なんでもないゾ!」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:42:11.86 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
ブロロロ

紬(斉藤がね…とってもいい人かあ…
仕事だから優しくしてるだけだと思ってたわ…)

黒磯「…どうかなされました?」

紬「いえ、なんでもないわ」

黒磯「そうですか」

ブロロロ<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:45:38.57 ID:8EX5vIAO<>―残りの二日間も私は満喫した

そして、最終日の夜―

愛「楽しかったですわ」

紬「そうね、なんか新鮮だったわ♪」

愛「………」

紬「愛ちゃん?」

愛「……私、最初黒磯に飽きたと言ってましたが
でも離れてみて、側近は黒磯じゃないと務まらないことが分かりましたわ」

紬「愛ちゃん…
私も、距離をおいてみて分かったわ
斉藤の良さが。仕事なだけで私を世話してくれたんじゃないって」

愛「…お互い、よいパートナーを持ちましたね」

紬「そうね♪」

愛「…まあ、黒磯はまだ未熟ですけど…」

紬「愛ちゃんったら素直じゃないわね〜」

愛「ほ、本当のことですわっ!」

紬「ふふ♪」<> 紬「交換後ティータイム」<><>2010/08/15(日) 15:48:07.82 ID:8EX5vIAO<>――――――――――――――――――――――
こっそり

斉藤「お、お嬢様……!!斉藤は感激ですぞお!」ぼろぼろ

黒磯「………」ぐす

斉藤「お互い、よいお嬢様を持ちましたな!!」ぼろぼろ

黒磯「はい」ぐす

黒磯「…まぁ、大変なこともありますが」

斉藤「ほっほ!
なによりなにより!
お嬢様が元気であればそれでいいのです!」

黒磯「そうですね」


―おわり―<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/15(日) 15:50:41.40 ID:8EX5vIAO<>終わりです

長々とすみません
なんかテーマとはズレてる感じがしますが
まあムギと言えばお嬢様なんで、このクロス

見てくださった人ありがとうございました!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 15:52:45.32 ID:AeQGXeMo<>乙!<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 16:00:05.56 ID:KKNRoIUo<>乙です<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 23:36:22.98 ID:ARFa6Xoo<>晒したら皆が場を盛り上げてくれると聞いて
紬「アネモネ」
紬「白ムギ・黒ムギ」
紬「専属メイドさん」

無名も無名でいいところ、多分誰も見たことないと思うけど

澪「もう我慢出来ないよ律……」律「み、みおしゃん…?」
 http://invariant0.blog130.fc2.com/blog-entry-298.html
澪「律のパンツ被って深呼吸してたら律が部屋に入ってきた」
 http://elephant.2chblog.jp/archives/51541506.html

ログ見てぱっと思い出せたのがコレくらいしかないわ、スマン<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/15(日) 23:36:56.64 ID:ARFa6Xoo<>うわ、誤爆った、すまん<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2010/08/18(水) 20:46:12.20 ID:bI6ZGZIo<>誰か削除依頼出さないと<> VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2010/08/19(木) 08:27:20.93 ID:7lFkVQAO<>>>280
もう出してるよ

今回あんまり触れられなかったけどこれにめげず紬作品書いてほしいな
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