◆3dKAx7itpI<>sage<>2010/12/08(水) 13:44:52.34 ID:smYdR.Ao<>1.
このSSは、とある魔術の禁書目録に出てくるキャラクター、一方通行(アクセラレータ)を中心としたほのぼの二次創作物です。
このスレを開いてくれた時点でありがとうございます。
一方通行「フラグ・・・ねェ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1285654962/
一方通行「フラグ・・・・・・なのかァ?」 風斬「そうですよ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1289310136/
上記のスレからの続きとなっています。もしお暇でしたら、ご一読を。
以下、留意点など。
・投下は超スローペースです、多分
・第三次世界大戦は終結。その後のお話です。
・キャラ崩壊しまくりな上に、設定も弄りまくっています ←これ一番重要、ご注意ください。
・地の文もありますが、苦手なので台本形式多め・・・・・・のはず
・書き溜めはありますが恐らく速攻で尽きます・・・・・・
・そして私の悪いクセ、ろくに書けもしないシリアス(まがいな)展開がたまに入ります←New!<>一方通行「フラグ・・・・・・じゃねェだろ」 エイワス「まだそんな事を言っているのか」
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:46:23.43 ID:smYdR.Ao<>
Q1. 地の文が下手過ぎて萎えるンだが、日本語ちゃンとわかってンのかァ?
A. すみません、精進していくつもりでございます。
Q2. あのー・・・・・・、誤字脱字がよく目立つんですが、注意してもいいですか?
それと、このSSに関して気になることがあったりしたら質問してもいいですか?
A. もし見つけたら厳しく叱ってやってください。とくに神裂火織が出てきた時は要注意。
質問は全然構いません。 疑問点があれば聞いてやってください。 すみません。
Q3. 『天使同盟(アライアンス)』(笑)、>>1のネーミングセンスどうにかなんねえのか?
A. 基本的に適当ですので・・・・・・、ご容赦ください。 笑ってやってください。
Q4. ふむ・・・・・・正直に言うが、ギャグがスベっているぞ。 これでは価値など到底見受けられない。
A. ギャグセンスなぞ持ちあわせておりません。 頑張ります。
Q5. 第一の質問ですが、>>1は各キャラクターの口調をきちんと把握しているのでしょうか?
A. これも注意していただけるとありがたいですが、たまにわざと口調を崩している時もあります。
キャラ崩壊など当たり前のSSですのでその時は見逃してください。
そしてあなたの出番はまだ先でしょうが。
Q6. とっころでさぁ、二回も同じ内容の投下をするってミスはなんとかならないのかしら? ん?
A. わざとじゃないですごめんなさい、あれは本当に申し訳ないです。 直すようにします。
あぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
Q7. gkergkerohjkoherl私gjiergj彼vcfjrgo恋愛pwtdfn描写wadmlfg不足uygje
A. ロシア語でおk。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 13:49:25.47 ID:ye6NOOco<>最速の>>1乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 13:49:35.72 ID:abz5xoko<>新スレ記念パピコ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:50:23.51 ID:smYdR.Ao<>
〜前回までのあらすじ〜
一方通行はオルソラ=アクィナス、アンジェレネと共に買い物へ行くことになった。
しかしどうやら、一方通行さんの心はもう限界のようです。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:52:49.86 ID:smYdR.Ao<>――ロンドン・ランベスのとある商店街
一方通行「・・・・・・さすがにさっきのはやりすぎだなァ」
オルソラ「うふふ、私はとても楽しかったのでございますよ?
さすがに恥ずかしったのもございますが・・・・・・///」
一方通行「ったく、あとで風斬の機嫌取っとかねェと・・・・・・」ブツブツ
アンジェレネ「か、風斬さん、なんかむくれてましたけど・・・・・・」
オルソラ「えぇ、それは一方通行さんが――」
一方通行「こンなガキにまで言わなくていいンだよ!!」
オルソラ「ふふ、やはり『優しい』のでございますね、あなたは」
ピキキッ
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アンジェレネ「?」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、それなンだけどよ」
――――――やめろ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:53:52.46 ID:smYdR.Ao<>
アンジェレネ「・・・・・・あ、あの・・・・・・」オドオド
オルソラ「どうかしたのでございますか?」
一方通行「オマエら・・・・・・、俺の事何にも知らねェからそンな事が言えンだよ」
アンジェレネ「え・・・・・・、が、学園都市の超能力者で、えと・・・・・・
第一位だって事は・・・・・・」
一方通行「それが俺の全てだとでも思ってンのか?」
―――――――ダメだ、やめろ。
アンジェレネ「じ、実際に見たわけじゃないですから分からないですけど・・・・・・
魔術を使って人を救ったって話は本当なんですよね?」
一方通行「・・・・・・まァな。 そこだけは間違いねェよ」
アンジェレネ「じゃ、じゃあ特におかしなところはないのでは・・・・・・」
一方通行「・・・・・・俺が昔、どンなヤツだったとか、知らねェだろ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:56:02.53 ID:smYdR.Ao<>
オルソラ「昔、というと・・・・・・?」
一方通行「俺がこの"力"を使って、やンちゃしてた頃だよ」
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「まァ、そりゃ知らなくて当然なンだけどよ」
オルソラ「・・・・・・あなたが話したいというのでしたら、
私はどんなお話でも耳を傾けるのでございますよ?」
―――――――話したくねェに決まってンだろ。
アンジェレネ「・・・・・・私も、です」
一方通行「お子様にゃァちょいと刺激が強すぎるかも知れねェなァ」
アンジェレネ「だ、大丈夫です」グッ
一方通行「・・・・・・はァ。 ま、この際だ。 俺ってヤツがどンだけくだらねェ野郎か
知ってもらってた方が、今後過ごしやすいかもな」
――――――余計なこと言うンじゃねェよ、俺。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:57:29.48 ID:smYdR.Ao<>
オルソラ「拝聴するのでございます」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・昔よォ、とある実験が学園都市で行われる事になったンだ」
アンジェレネ「実験・・・・・・?」
一方通行「『絶対能力進化(レベル6シフト)』、ってンだけどな」
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「"二万通りの戦闘環境で、とある人間を二万回ブチ殺す"っていう、
愉快で素敵なクソッたれの実験だ」
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!?」ゾクッ
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「オルソラ、オマエの昔話を聞かせてくれた礼だ、
恩を仇で返す形になるが、俺の昔話も聞かせてやるよ」
アンジェレネ「お、"俺の"って・・・・・・、その実験、まさか・・・・・・」
一方通行「絵本で出版したら即回収騒ぎになるよォな、どォしよォもねェクソ昔話だ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:59:02.73 ID:smYdR.Ao<>
久々に振り返る。あの血生臭く、忌々しい実験の事を。
当時の自分は、本当に頭が悪かったなと思う。
二万人の体細胞クローン体を殺害することで絶対的な力を手に入れられるという、
今時ゴシップ誌の裏表紙にも載ってなさそうな、笑えてくる内容の実験。
そんなくだらない内容の実験を、自分は当時、積極的に取り組んでいた。
オルソラやアンジェレネには、そのクローン体の詳細は伏せておいた。
何も"彼女"のプライバシーまで侵害しなくとも、この話は出来る。
一万人以上を殺した辺りで、この実験は終わった。
馬鹿で無謀で、無能力者(レベル0)の救世主(ヒーロー)によって、この殺戮劇は幕を閉じた。
「オマエらも知ってンだろ? あのツンツン頭のムカつき野郎だ」
自嘲気味に笑いながらそう言って、一方通行はなおも杖をつきながら歩く。
「とても優しい心の持ち主、だと? そンな心の持ち主が、科学の都で殺戮ショーやってましたなンて、
C級映画のシナリオにも劣る筋書きだわなァ」
オルソラからは一方通行の表情を伺えない。気付いていないのだろうか、彼はさっきから
前を向いて歩いていない。
「だが、事実だ。 俺の手は一万人以上もの血で染められまくってンだ。
血で血を洗うを、地でやってたンだよ俺は」
それだけじゃない。暗部に堕ちてからも、自分の手は汚れる一方だった。
垣根帝督は暗部での戦いを面白おかしくアニェーゼ達に話していたようだが、
現実はそんなもんじゃない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 13:59:57.72 ID:smYdR.Ao<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
オルソラとアンジェレネは、最後まで一方通行の話を聞いていた。
聞いてくれて、いた。
一方通行がアンジェレネの方へ顔を向けると、案の定、彼女の顔はひどく青ざめていた。
隠す余裕も無いのだろう、単純な恐怖から、体がぶるぶると震えている。
「・・・・・・すまねェな。 こンなくだらねェ話しちまって」
何に対して謝っているのか、自分でも定かじゃないが一方通行はアンジェレネに声をかける。
無論、返事などありはしない。
当然だ、ある日やってきた愉快で可笑しなお客さんが、
実は昔、大量に人を殺してきた殺人鬼でしたでは、ギャグにしてもひどすぎる。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 14:00:32.35 ID:smYdR.Ao<>
彼女は二度と、一方通行に関わってきたりはしないだろう。
むしろよくここまで話を聞いていてくれたものだ、と一方通行は心のなかで小さく感謝する。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
オルソラも、何も言ってはこない。
先程まで"馴れ合ってた"人間が、実は殺戮に手を染めていた経歴がある人間だと知ったのだ。
これまた、当然の反応。悲鳴を上げて逃げ出さないのが不思議なくらいだ。
だが、さっきのオルソラの話を聞く限りでは、このシスターはとても心が強い。
一緒に歩いている殺戮者をどうするべきかと算段をつけているのかもしれない。
(・・・・・・ここらが頃合いだな)
エイワスは今の一方通行の状況を把握しているだろうか?
把握してくれていればありがたい、今すぐにでもイギリスから出た方がいいだろう。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 14:07:36.63 ID:smYdR.Ao<>記念すべき新スレなのに初っ端からなぁにこれぇ?な展開で申し訳ありません。
予定外ですが、少し投下させていただきました。
つまり次回の更新は、ここからまた三日以内になります。卑怯ですね、ごめんなさい。
それでは皆さま、三スレ目でもどうかよろしくお願い申し上げます。
初めての方もそうでない方も、読んでいただいてありがとうございます。
それでは。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 14:08:21.64 ID:smYdR.Ao<>
【次回予告】
『・・・・・・わ、私、どうすれば・・・・・・。 あ、一方通行さんが・・・・・・なんで』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・アンジェレネ
『ただ、彼がどういう気持ちだったのか、
それを軽々しく口にしてもいいようなお話ではない、という事だけはわかるのでございますよ』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・オルソラ=アクィナス<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/08(水) 14:08:56.72 ID:smYdR.Ao<>
『―――――――――――誰だオマエら。 魔術師か?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 15:04:13.49 ID:GJ13OQko<>ちくしょういつもいいところで止めやがって!
おつかれ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/08(水) 16:16:59.34 ID:ar6BzE2o<>くそぉ、超きになるんですけど次回予告<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 16:37:23.05 ID:DlmdR4w0<>おつ
何気に前スレの1000レスに萌えた<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 17:04:45.57 ID:FhhFQwDO<>前スレ>>1000はショタコンか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 17:38:03.11 ID:m5jvhCAo<>面白いなぁ……
彼も、人間らしくなってきたね。
甘えることなんて今までしたことがなかったんじゃないか?
他人に過去を話したことなんてないだろう。
また、続きが楽しみだ。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 18:23:59.71 ID:EXyfnAg0<>>>19
だっ誰がしょしょしょた、げほっ、ショタコンよ!!
私はただちょ〜っと、ちょ〜〜〜っとだけ年下の男の子が好きなだけよ?!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 18:26:28.16 ID:ye6NOOco<>みィつけた<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 18:41:45.02 ID:xbvKb0Q0<>続きが気になりすぎるぜ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 21:38:05.65 ID:DlmdR4w0<>>>21
心配すんな
一方さんにランドセルとか可愛すぎてやばいのはみんなわかってる<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 21:54:45.02 ID:P6xwxD6o<>>>1乙
ていとくェ…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 22:44:25.47 ID:bxNuKh20<>一方さん・・・・・・・・・(´;ω;`)ウッ…
ところでていとくんの完全復活はいつ?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 23:22:47.62 ID:DlmdR4w0<>垣根は神裂とO☆HA☆NA☆SI中だからなぁ……
今神裂の攻撃231COMBO目……、っと今ので50はいったかな?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/08(水) 23:43:40.54 ID:VDQHnZc0<>1乙
相変わらずの早さと可愛さと面白さで嬉しい
あれ?
垣根まだ?!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 00:01:28.32 ID:vp25XaQo<>体の大半吹き飛ばされて脳味噌セパレートされて冷蔵庫になっても生還させられたんだ
しばらくしたら再生してくるだろう……ww<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/09(木) 08:18:22.49 ID:BG0bsdEo<>おはようございます、>>1です。今、人いますかね?
昨日の投下じゃあんまりなんで、今日も投下していこうと思います。
さて、前回は初っ端から暗い暗いお話から始まりましたが、今回もごめんなさい・・・・・・です。
あ、新キャラ出ますんでそれで少しは補え・・・・・・ないな。
どうか駄シリアスにお付き合いいただけると嬉しいです。
それでは行きます。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:19:42.13 ID:BG0bsdEo<>
きっかけがあったとはいえ急にこんな話をしたのは、やはりさっきの
オルソラから聞いた『法の書』の話。
相手だけ経緯を話し、自分だけが話さないのが単純に気に入らなかったのだ。
でも、今までも何人もの自分を知らない人間と関わってきたが、自分の昔話を
するのはオルソラ達が初めてだと気がつく。
まぁ、そんなものは些細なことなのだろうが。
それと、もう一つ。
"さっきから自分たちを尾行している者がいるから"、だ。
一方通行の胸の辺りに、魔術師が近くにいる時に生まれる特有の"圧迫感"があった。
オルソラやアンジェレネの物とはまた違う、圧迫感。
その圧迫感が、一方通行をじわじわとイラつかせていた。
どの辺にいるのかまでは分からないが、距離は大体把握できる。
この圧迫感が無ければ気付かなかったかもしれない。それくらい相手は優れた魔術師のようだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:20:38.39 ID:BG0bsdEo<>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そしてどうやらそれは、一人ではない。
そして、さっきから来るこの圧迫感にイライラし始めた時のオルソラの『あなたは優しい』発言だ。
だから憂さ晴らしにぶちまけた、自分の汚らしい過去を。
オルソラとアンジェレネに半ば八つ当たり的な事をしてしまった。
優しいのはどっちなんだか、と一方通行は苦笑する。
「・・・・・・。 先、行けよ」
一方通行は彼女たちにそう告げ、杖をつくのを止める。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あなた、は?」
「いい。 気分じゃなくなった。 自分からゲロッといて何言ってンだって話だがなァ。
それに、こンな俺がいたンじゃコイツも楽しい買い物は満喫出来ねェだろ」
言われて、ビクっと体を強ばらせるアンジェレネ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:22:38.68 ID:BG0bsdEo<>
とりあえず、さっさと自分たちを尾行している者を片付けようと考えた結果だった。
彼女たちにわざわざ『尾けられている』と言って、余計な心配をさせる必要はない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 二つ目の十字路を右に曲がった角にあるお店に居ます。
お待ちしているのでございますよ」
「あァ、わかった。 二つ目の十字路の、右の角だな」
行くわけがない。ここで彼女らとはお別れだ。
オルソラは顔を伏せっぱなしのアンジェレネの手を引き、先へ進んでいく。
途中、アンジェレネが一方通行の方をチラッと見るが、彼は応じなかった。
(・・・・・・さて、"お片づけ"をした後、エイワスにでも事情を話して、おさらばしますかねェ)
垣根帝督やミーシャ=クロイツェフ辺りは駄々をこねるかもしれないが、知ったことか。
自分のようなバケモノは、あの平和な女子寮には必要無い。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:23:45.80 ID:BG0bsdEo<>
・・・・・・ここまで自虐的な気持ちになったのは、いつ以来だろうか。
ずいぶん懐かしいなと、一方通行は思った。
『天使同盟(アライアンス)』を結成してから、毎日(ある意味)夢のようだったのだが、
急に現実に引き戻されたような感覚だ。
ということは、今まで自分は現実から目を背けていたということになる。
(情けねェ・・・・・)
事は天使に関わる。いつまでも楽しいだけの旅は続けてられない。
やがて一方通行は杖をついて歩き始めた。
尾行者を片付けるため、そしてオルソラ達と二度と出会わないように、
彼女が教えてくれた道とは、全く逆の方向へと。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:24:55.77 ID:BG0bsdEo<>
(・・・・・・だが、)
なんで、あんな話をした?
ここまで全てが順調だったのに。
ここまで、皆が優しく、楽しく、自分に接してきてくれたのに。
いきなり。急に。突然。唐突に。
なんで、あんな話をした?
自分が一万人以上の"人間"を殺した男だと言えば、怖がられるに決まってる。
当たり前だ、ドン引きなどというレベルではない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:25:29.56 ID:BG0bsdEo<>
優しく接して来られると、胸の中に妙な感覚が広がるのは、かなり前からそうだった。
それが原因なのか?
本当に自分を知って欲しかったから?本当の自分なんて、自分にも分からないのに。
さっきまでのテンションはどこへやら。バスルームでのオルソラとの談笑は何だったのか。
あまりにも、あまりにも急すぎる。
二回目のイギリスで、ついに耐えられなくなったのか?今更?なんで今なんだ。
『妹達(シスターズ)』の事が、さっきから頭にチラつく。
忘れていたわけじゃない。それは誓える。忘れるわけがない。
今だって、『妹達』に何かがあったと知ったら、すぐにでも飛んでいく。
やはり、どれだけ人と接しても、最終的には自分はこうなってしまうのか?
垣根帝督も、『天使同盟逢引計画』の時までは、こんな気持ちだったのだろうか。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
まだ自分は、好意を向けるのを、好意を向けられるのを、怖がっているのだろうか。
杖をつきながら歩くその足取りは、ひどく重い。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:26:43.01 ID:BG0bsdEo<>
ロンドンのランベスには初めて来たが、オルソラ達と歩いている間に
今いる商店街とその付近の地形はだいたい把握出来ている。
(・・・・・・確かこっちの道へ進むと、人気が全く無さそォな路地に出るはずだな)
オルソラ達と別れてから、割と遠くの方へやてきた一方通行。
この辺もまだ商店街辺りのようだが、さっきまで自分とオルソラ達がいた所とは、
まるで賑わいが違う。
本当に、誰もいない。閉店して随分経つような店が、寂しげに並んでいるだけだった。
廃れた商店街の一本道、とでも言えば想像しやすいだろうか。
(・・・・・・道幅も十分、仮に戦闘になっても動き回れるスペースはあるな)
辺り一帯の環境を把握した一方通行は、商店街に響く程度の声で言った。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:27:43.98 ID:BG0bsdEo<>
「おい、もォいいぜ。 出てこいよクソネズミが」
・・・・・・十秒ほどの沈黙。気付かれたことに焦っているような雰囲気は感じられない。
一方通行も相手がどんな人間なのかはわかってないが、まず間違いなく魔術師だろうと確信している。
これがエイワスや垣根のイタズラなら殺してやる、と割と本気でそう考えていた時、
ザザザザッ!!と、ほぼ同時に一方通行達を尾けていた者達が降りてきた。
どうやら店の屋根を伝って移動していたようだ。
相手は、一人ではなかった。
「―――――――――――誰だオマエら。 魔術師か?」
そう言うと、相手の一人が口を開く。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:28:56.23 ID:BG0bsdEo<>
「バレちゃあしょうがないですね、その通り。 私達"も"魔術師ですよ」
不敵な笑みを浮かべながらそう言ったのは、見た目十歳前後の少女だった。
青のような水色のようなミニスカートに、ジャケットを来ており、赤と白の縞模様のニーソックスを履いている。
髪は黒くて長い、そしてその先端だけを三つ編みにして束ねていた。
右手には槍のような物を持っている。見た感じだと随分扱い慣れているような雰囲気だ。
そしてミニスカートの下から、何か小悪魔風の『尻尾』のようなものがクネクネと動いている。
「それで、あなたはどこの魔術結社に所属しているんです?
あぁ、機密事項と言うのでしたら言わなくても構いませんけど」
どうやらこの少女、一方通行の事を魔術師だと勘違いしているようだ。
大きく腰を折り、下から覗き込むように一方通行をじっと見つめている。
(・・・・・・誰だこいつら、見たこともねェやつらだ)
一方通行がそう思ったと同時、黒髪の少女も何かを思い出しそうな表情に変わった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:29:50.25 ID:BG0bsdEo<>
(おや? この人・・・・・・、どこかで見かけたような・・・・・・?)
眉間にシワを寄せ、更にじっと見つめてきている。
はっきり言って、ウザい。
「何で私達があなたを尾行していたか、わかる?」
そう言ってきたのは、黒髪の少女の隣に立つ、銀髪の女だった。
見た目は十七〜十八くらいだろうか、長袖のスポーツ用シャツを着ている。
隣の少女と全く同じミニスカート。その下に履いている青いレギンスは足首まで覆っていた。
目をひくのは彼女の耳辺りにあるヘッドホンのような装置。そこから左右それぞれに
真空管のようなものが飛び出ている。やはり魔術的な要素を含んだアイテムなのだろうか。
「知るかよ」
至極つまらなそうに言う一方通行。
頭の中がごちゃごちゃになっていたところに、このワケの分からない魔術師の襲来だ。
さっきからイライラが収まらない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:31:08.09 ID:BG0bsdEo<>
「本当に心当たりが無いのかしら」
「"ありすぎる"くらいだクソボケ。 どの件の事か検索してるところだっつうの」
まさかアレイスター辺りが自分たちを捕らえるために送り込んだ魔術師、という事もあるまい。
風斬や垣根が狙いなら自分を尾行したりはしないだろうし、
エイワスが狙いなら、この二人はとっくにこの世から消え去っているだろう。
となると、
「"天使"について、ご存知ありませんかね?」
やっぱな、と一方通行は浅くため息をつく。
それだけで十分な返事になったようだ。黒髪の少女がニヤリと笑った。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:31:59.33 ID:BG0bsdEo<>
「ご存知なんですね?」
「ご存知だったらどォだってンだ? まず誰なンだよオマエらは」
どこから情報が漏れたのだろうか?エイワスは一体何をやっている?
と、何かあればすぐにエイワスに当たる自分に嫌気がさす一方通行。
黒髪の少女は、『おっと、挨拶が遅れました』と言いながら、
自己紹介を始めだした。
「私たちは『新たなる光』。 そして私はレッサーと申します。
以後、お見知りおきを」
「以後なンてあると思ってンのか?」
『新たなる光』。やはり聞いたことのない組織名だった。
魔術に関しては詳しくないが、それでも今までの旅の経験から、いくつかの魔術結社の名は
知っているのだが。
そして黒髪の少女の名は、レッサーというらしい。
偽名かとも思ったが、そんなことはどうでもいい。
自分たちの邪魔をするというのなら、今すぐ消してやる。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:33:12.60 ID:BG0bsdEo<>
(消す? ・・・・・・殺すのか?)
突如浮かび上がった疑問に自問自答をする一方通行。
昔の自分なら、とっくにこの女たちを殺していたかも知れない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・昔の自分とは、どの自分の事なのだろうか。
「で、私はベイロープよ。 よろしく」
ベイロープと名乗る銀髪の女も、レッサーと同じ形状の槍を持っていた。
一方通行はとりあえず落ち着くことにし、彼女たちにこう言い放つ。
「・・・・・・ご丁寧に自己紹介をどォも」
「あなたの名前も聞かせてくださいよ」
「俺の自己紹介の前にだなァ・・・・・・。 オマエら、」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:34:08.94 ID:BG0bsdEo<>
何を言い出すのかと、レッサーとベイロープは眉をひそめる。
すると、
「初対面でいきなりウソはよくねェよ。 "あと二人"、いるだろ?」
レッサーとベイロープの目が、明らかに見開く。
『新たなる光』はこの二人だけではないようだ。
「・・・・・・驚きましたね。 人数まで正確に言い当てるなんて」
レッサーがそう言うと同時、一方通行の背後で誰かが商店街の屋根から飛び降りて来る音がした。
「はー、あっさりバレちゃったな。 気配は完全に断ってたつもりなんだけど」
垣根帝督と同じくらいの長さの金髪に、碧眼の十五歳くらいの少女がそこにいた。
レッサーと同じジャケットにミニスカート、その下には赤っぽい色のスパッツを履いている。
やはり例に漏れず、その手には二人と同じ槍が握られていた。
彼女の両肩には、今にも羽根が生えてきそうな機械が取り付けられている。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:35:22.50 ID:BG0bsdEo<>
「ひひ、くひひ・・・・・・うぅぅぅ・・・・・・。 わ、私のせいじゃ・・・・・・あひ、
ないよねぇ・・・・・・? あははは・・・・・・」
何がそんなに可笑しいのか、金髪の少女の隣に立っている茶髪の少女は、
体を小刻みに震わせながら涙目でクスクス笑っていた。
ベイロープが着ているスポーツ用のシャツを半袖にしたような服を着ており、
三人と同じミニスカートの下には、青のスパッツを履いている。その手には、槍。
『新たなる光』という組織は必ず何か変わった装備をしなければならない方針があるのか、
茶髪の少女の両手の指先からは、鋭く長い『爪』が伸びていた。
「オマエらもその『新たなる光』とかいう魔術組織か」
「私はフロリス。 それと私たちは魔術組織じゃないよ」
「わ、ひぃ・・・・・・、わわ、私はランシス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷくくっ。
あひぇ・・・・・・、わたひたちは、け、結社予備軍だよ・・・・・・うひゅぅ」
よし、ランシスから潰そう、と一方通行は心の中で速攻で決断した。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:36:03.98 ID:BG0bsdEo<>
フロリスと名乗った金髪碧眼の少女と、ランシスと名乗った茶髪の少女は
じっとこちらを見たまま一方通行に近づこうとしない。
状況を言うと、一方通行の前方にはレッサーとベイロープ。
後方にはフロリスとランシスがいる。挟み撃ちの形だ。
「それで、あなたの名前も聞かせてもらえますかね?」
再度、自己紹介を促してくるレッサー。
「・・・・・・。 一方通行(アクセラレータ)だ」
「ふむ、変わったお名前なんですね」
もうこのやり取りも飽きてきた。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 08:36:15.81 ID:R5co32DO<>ランシスwwwwシリアスぶち壊しだなwwwwww<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:37:44.18 ID:BG0bsdEo<>
「オマエら、あの天使に何か用か?」
「もちろんっ」
レッサーは事も無げに返答する。
「情報を手に入れた時は本当に驚きましたよ。 実際にこの目で見るまでは、
眉唾ものだったんですけどね」
・・・・・・見られていたのか。
そんなことにも気付かない自分が情けなくなる。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:38:41.52 ID:BG0bsdEo<>
「いつ、天使の存在に気付いた?」
「存在を知ったのはあなたと天使が"最初に"イギリスへ来たとき。
実際に見たのは今日が初めてよ」
ベイロープが質問に答える。やはり最初のイギリス訪問で存在が気付かれていたのか。
ガブリエルにロンドン観光なんてさせるんじゃなかったと、一方通行は小さく後悔する。
「・・・・・・それで、どォしてェンだオマエらは」
「いやぁ、ちょっとね。 天使の力を借りて、協力して欲しい事があるんだよ。
私は乗り気じゃないんだけど」
今度はフロリスが答える。
「協力だと? はっ、なら直接天使に交渉すればいいじゃねェか」
「とんでもない! 所詮人間である私達が、天使と直接交渉するだなんて、
無茶を通り越して無謀というものですよ」
レッサーが大袈裟に否定する。今のガブリエルならどんな願いだろォが喜んで引き受けてくれるだろ。
一方通行はそう考えながらポリポリと頭を掻く。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:40:25.51 ID:BG0bsdEo<>
「それで、俺を尾行したってわけだ。 俺なら簡単に篭絡出来ると思ったか?」
「篭絡なんて言い方は無いわ。 あくまで協力よ」
耳についているヘッドホンのような機械を弄りながら、ベイロープは言う。
普段のテンションなら『好きにしやがれ』とでも言って、エイワス辺りに
任せる、的な流れになっていただろう。
だが今の一方通行にそんな考えはない。このまま行けばシスター達もこいつらの協力とやらに
巻き込まれる事になるだろうし、何よりさっきのオルソラ達との件もある。
あれは完全に自分に落ち度があるが、それでも今の一方通行の気分は最悪だ。
「お引き取り願おうか。 協力だか何だか知らねェが、
オマエらのお遊びに付き合ってやれるよォな気分じゃねェンだ」
彼女たちと戦うなんて考えも、話を聞いているうちに消し飛んでしまった。
どうせガブリエルの力を利用してどこかの魔術結社を潰したりとか、傘下に入れたりとか、
バカバカしくてヘドが出そうな事に使うつもりだろう。『協力』などと都合のいい言い方をして。
「"遊び"・・・・・・?」
レッサーの眉がピクッと動く。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:41:57.54 ID:BG0bsdEo<>
「今の言葉、取り消してはいただけませんかね?」
さっきまでのお調子者な様子から一変、キッと一方通行を睨むレッサー。
どうやら押してはいけないスイッチを押してしまったらしい。
少し前の自分ならもう少し言葉を選んでいたかも知れない。
だが今の一方通行は、本当に最低な気分だった。
――――どうして、オルソラ達にあんな事を言ってしまったのだろう。
「英国の未来を思い、英国の事を考え、英国の為に戦ってくれる力を欲する事が、
遊び・・・・・・か。 言ってくれるわね」
ベイロープが金属製のシャフトの槍を一方通行に向ける。
彼女の表情に笑みはない。レッサーと同じように凄んだ表情だ。
「・・・・・・はァー、めんどくせェ事この上無ェな」
口を開けば開くほどボロが出る。
誰か自分を止めてくれ、と一方通行は本気で願う。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:43:24.29 ID:BG0bsdEo<>
左を向くと、フロリスとランシスも戦闘態勢に入っていた。
ランシスも、ぷるぷると体を震わせながらもその表情は真剣そのものだ。
今から一方通行は、重ねて最低なことをする。
この気持ち悪いモヤモヤを吹き飛ばすには、思い切り暴れる事が一番良い。
そしてちょうどいい具合の相手が、一方通行の周りに四人もいる。
彼は首にある電極チョーカーに手をかけ、スイッチを入れた。
"スイッチ"が入ったのは、電極チョーカーだけか?
「分かりやすいやり方のがいいだろ」
「交渉決裂、ですか?」
彼女たちの目的はわかった。詳細までは分からないが、『新たなる光』は、
英国のためならどんな事でもしてくれる、どんな逆境も乗り越えてくれる力が欲しいらしい。
こんな気持ちでさえなければ、素直に首を縦に振っていたかもしれない。
何かの為に戦うために、力を欲する気持ちは死ぬほどよくわかる。
「いいや、」
殺すのは駄目だ、絶対に。適当にあしらって諦めてもらうか、
いざとなったらこっちから逃げればそれでいい。『天使同盟(アライアンス)』の面子も一緒に、この国から。
「天使が欲しいなら、俺から力尽くで奪ってみろ。 "英国のヒーロー共"」
寂れた商店街に、轟音が鳴り響いた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:44:19.05 ID:BG0bsdEo<>
一方通行と別れた後、オルソラ=アクィナスとアンジェレネは、市民で賑わう商店街を歩いていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
いつもなら鼻歌交じりでルンルンと買い物に出掛けるオルソラなのだが、
一方通行と別れてからは一切言葉を発していない。
こんなオルソラは初めてだと、アンジェレネは心配そうに彼女の様子を窺う。
いつものオルソラと比べたら、明らかに元気が無いことが分かる。
『絶対能力進化(レベル6シフト)』、『量産型能力者計画(レディオノイズけいかく)』。
一方通行の口から出てきたその内容は、アンジェレネにはほとんど理解出来なかった。
わかったことは、かつて一方通行が一万人以上もの人間を殺してきた事。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:45:51.03 ID:BG0bsdEo<>誰に対しても乱暴ながら、優しく接していた彼が。自分の為にサラダを作ってくれた彼が。
文句を言いつつも皿洗いを手伝ってきれた彼が。魔術に関する話を真剣に聞いてくれた彼が。
あんなに仲の良さそうな仲間たちを引き連れてきた彼が。あの大天使ですら懐いていた彼が。
『俺の手は一万人以上もの血で染められまくってンだ』
質の悪い冗談であってほしかった。見事に騙された自分を、思い切りからかって欲しかった。
未だにぶるぶると震えている体をどうにかしたかった。これではまるで、いや、今更ごまかしも効かない。
明らかに、彼に恐怖している自分がいる。
『悪い人が、あんな風にエプロン着てお皿洗いなんてすると思う?』
風斬の言葉を思い出すアンジェレネ。確かに、女子寮に来た一方通行が極悪人だとは思わなかった。
顔は少し怖いが、言葉は乱暴ながらも優しく話しかけてきてくれた。
どっちが本当の一方通行なのか?
会ったばかりの人間の事についてここまで深く考え込んでしまうのは初めてだった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:47:11.64 ID:BG0bsdEo<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・し、シスター・オルソラ・・・・・・」
震えた声でオルソラに話しかけるアンジェレネ。
自分は一体どうすればいいのか?一方通行はあの話を自分たちに聞かせて、どうして欲しかったのか?
受け入れて欲しかったのか、突き放して欲しかったのか。意図が分からない自分に歯噛みさえしてしまう。
「なんでございましょう? アンジェレネさん」
意外にも返事をしてきたオルソラ。あの様子だと期待は出来なかったのだが。
「・・・・・・わ、私、どうすれば・・・・・・。 あ、一方通行さんが・・・・・・なんで」
頭の中がグチャグチャになっていく感覚に襲われるアンジェレネ。言葉が上手く繋がらない。
それでもオルソラに答えを求める。
「・・・・・・一方通行さんは、なんであんな話をしたんでしょうか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・わからないのでございます。 ただ、彼がどういう気持ちだったのか、
それを軽々しく口にしてもいいようなお話ではない、という事だけはわかるのでございますよ」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:48:03.82 ID:BG0bsdEo<>
「さ、さっきの話、本当のことなんでしょうか?」
「それは・・・・・・」
本当だろう。冗談や、即興で作った嘘の話とは到底思えない内容だった。
しかしそれなら、さっき一方通行が話をした時点で、オルソラがしてあげる事は明確だった。
シスターとして、一人の女として。彼にしてあげられる事は一つしかない。
例えそれが間違いでも、自分はそれをしてあげられる自信も、覚悟もあるつもりだ。
ならばなぜ、一方通行が話を終えた時点で、それをしてあげられなかったのか?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
まだ自分の心のどこかで、迷いがあるからなのか。
オルソラはそれでも道を引き返すためにアンジェレネに声を掛けようとした。
その時だった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:53:53.33 ID:BG0bsdEo<>ここまででーす。
ところで『新たなる光』ってレッサー以外も生きてますよね・・・・・・?
原作ではそうじゃなくてもこのSSでは生きているということでご勘弁を・・・・・・。
さて次回も引き続きこんな感じですが、ひょんなところから光は差し込んでくるのです。
次回の更新も三日以内に。あ、金曜日は無理かもわかんないです。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
三スレ目に行けたのもひとえに、皆さまのおかげです。
それではまた!<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/09(木) 08:54:22.93 ID:BG0bsdEo<>
【次回予告】
『えぇとですね、私はオルソラ=アクィナスというものでございます』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・オルソラ=アクィナス
『は、初めまして! 私はアンジェレネと申しますっ!』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・アンジェレネ
『初めまして! オルソラ、アンジェレネ! ミサカは打ち止め(ラストオーダー)だよって
ミサカはミサカは元気に自己紹介してみたりっ!』
―――――――――――ミサカシリーズの司令塔・打ち止め(ラストオーダー)<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/09(木) 08:56:10.81 ID:DDa98gAO<>キタワァ━━━━━━(n‘∀‘)η<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 09:09:09.47 ID:QgC3W..o<>おつー
いい感じにシリアスですねー
おかげで1限遅刻です<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 09:33:19.41 ID:R5co32DO<>乙
レッサー以外もちゃんと生きてたはずだから問題ない<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 10:00:24.98 ID:lmdW3cDO<>だから投下時間wwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 10:16:48.80 ID:5Wi6Hkgo<>おう…こんな胸熱な打ち止め登場初めてだぜ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 10:41:32.61 ID:/E3GZGUo<>久しぶりに戦闘シーンか……?
一方通行のバトルはやはり血沸き肉踊るねぇ!
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 12:05:29.95 ID:Iz4a7gE0<>打ち止めwwwなんでいるwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 12:22:39.35 ID:mUquhEAO<>弁護士きたwwwwwwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 14:11:59.14 ID:zX7MFsMo<>おつおつ、相変わらず面白いな
打ち止めきたぁぁぁぁ!
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 16:08:06.09 ID:vp25XaQo<>何しに来た打ち止めwwww
しかもタイミングわりィな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/09(木) 17:47:16.33 ID:4be/Cio0<>来たんじゃなくてコレからいくってことだろ
もしくははいてくを使ってお話とか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 20:03:10.29 ID:zxIqjDo0<>一通さん無双と打ち止め登場楽しみすぎる
無双じゃなくても楽しいし
シリアスも美味しいですヘ(゚∀゚ヘ)<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 20:21:39.89 ID:d1TIXrso<>ここで正妻がくるとはwktk<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 21:32:45.58 ID:YzIeWVs0<>>「天使が欲しいなら、俺から力尽くで奪ってみろ。 "英国のヒーロー共"」
一方△ このセリフ、ガブリエルに聞かせてやりたいぜ
そして本妻くるううううううううう楽しみすぎるううううううう <>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/09(木) 21:34:58.48 ID:j81GiR6o<>dnfgha告白ikljhguyt<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/09(木) 21:50:41.07 ID:p5O77Tg0<>ああ、マネージャー通してないからこんなに話がややこしくなるんだなww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/10(金) 01:38:04.27 ID:j4TbX8wo<>こいつらのマネージャー通すと別のベクトルへややこしくなると思います<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/10(金) 02:13:30.90 ID:0bGa6Ogo<>黄泉川先生ならなんとかしてくれるはず<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/10(金) 02:44:11.35 ID:Fh2jpX.o<>打ち止めと黄泉川先生は対一方通行の最終兵器だからな
芳川?さぁ?wwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/10(金) 16:12:45.57 ID:R5SYVYDO<>やっと追い付いたぜぇ……
この流れで打ち止めか、胸熱だな
現在荒れてる一方さんも穏やかになるであろう<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/10(金) 23:58:36.27 ID:E8CS6c.o<>イギリスまでフォローしにやって来る打ち止めか、良い奥さんしてんじゃないの<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 15:22:43.83 ID:lRU5vww0<>来いよアグネスか>>1<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/11(土) 20:58:55.69 ID:ZMJGgkYo<>私、本日誕生日でございます。盛大に祝ってもいいのよ
と、構ってちゃん全開の>>1です。お待たせしました。
いつも沢山のレスをありがとうございます。
では今回も続きを投下していきます。
一方通行vs『新たなる』の勃発、そしてオルソラとアンジェレネは・・・・・・って感じでしたっけね
いきまーす。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 20:59:27.23 ID:ZMJGgkYo<>
「! きゃっ!」
「わわっ、な、何ですかこの音は?」
突如、オルソラの体の辺りから、『歌』のような音が鳴り響いた。
壮大なオペラのような、英語の歌詞で歌われている音楽だ。
「な、なんでございましょう・・・・・・!?」
「し、シスター・オルソラの方から聞こえてきますよ!」
オルソラが慌ててゴソゴソと体をまさぐる。
周りの目が何だかおかしくなった人を見る目になってきたのに気付いたアンジェレネは、
オルソラの背中を押してそそくさと狭い路地へと走った。
「シスター・オルソラ! そ、それは・・・・・・?」
「まぁ、すっかり忘れていたのでございますよ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:00:44.87 ID:ZMJGgkYo<>
オルソラが服の中から取り出したのは、携帯電話だった。
ただし、オルソラは携帯電話などというハイテクな機械は持ち合わせていない。
あの時、自分の部屋で一方通行と喋っていた時に、彼が落とした携帯電話だ。
いたずら気分で携帯電話を取り上げ、そのまま返すのを忘れていたのだ。
鳴り響いている『歌』は、彼が設定した着信音だった。
「で、電話・・・・・・ですよね? それ」
「えぇ、あの時に返すのを忘れていたのでございますよ・・・・・・」
「ど、どうするんですか? 出るんです?」
画面を開くと、そこには見知らぬ番号と相手先の登録名が表示してあった。
いつだったか、インデックスの携帯を弄った気がするのだが、
いまいち操作方法がわからないオルソラは、どうしようかとあたふたしている。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:01:24.92 ID:ZMJGgkYo<>
「・・・・・・勝手に出るのはまずいでございますよね」
そう判断したオルソラは、適当にボタンをポチポチと押す。
やがて、たまたま親指が電源ボタンを押し、着信音が鳴り止んだ。
「よ、よかったんでしょうか・・・・・・?」
「見知らぬ人が電話に出ては、あちらも困るのでございますよ」
思わぬ事態にまだ心臓の鼓動が速いリズムで脈打つオルソラとアンジェレネ。
すると、着信音の『歌』が再び鳴り響く。
アンジェレネは心臓が止まるかと思った。
「ひゃあっ! ま、また鳴ってますよ、シスター・オルソラ!」
「こ、困ったのでございますよー・・・・・・」
画面を開くと、さっきと同じ番号と登録名が表示されていた。
先ほど電源を切ってから、まだ五秒も経っていない。緊急の用事なのだろうか?
だとしたら、また一方的に切ってしまうのも躊躇われる。
「で、出るのでございますよ。 もしあちらが何らかの緊急事態で連絡してきたのだとしたら、
私が電話に出て、一方通行さんは今不在だとお知らせしなければならないのでございます」
「そ、そうですね・・・・・・」
アンジェレネは、一応大通りへ顔を出し、左右をキョロキョロ見渡すが、一方通行の姿は見当たらない。
こうなってはオルソラの言うとおり、電話に出て事情を伝える他ないだろう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:02:26.22 ID:ZMJGgkYo<>
「えーと・・・・・・、先程はこちらのボタンを押すと切れましたから・・・・・・
左端の電話マークのボタンで出られるのでございましょうか?」
またこちらから切ってしまっては申し訳ないと思い、慎重にボタンを選ぶオルソラ。
やがて当たりをつけると、意を決して左端のボタンを押す。
すると、ピッという電子音が聞こえ、着信音は鳴り止んだ。
「あ、あれ・・・・・・。 シスター・オルソラ、また切っちゃったんじゃ・・・・・・?」
「おかしいのでございますよー・・・・・・、間違いなくこれだと思ったのでございますが」
側面についているボタンも一度押してみるが、やはり反応はない。
もう一度かかってくるのを待つしかないかと思っていたとき、
突然、携帯電話から見知らぬ声が聞こえてきた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:03:40.18 ID:ZMJGgkYo<>
『もしもーし! 何でさっきは電話を切っちゃったのってミサカはミサカは頬を膨らませてみる!』
オルソラが予想していたのより、随分と幼い声だった。
九、十歳くらいの少女だろうか?
しかも、携帯電話を耳に当てるまでもなく、少女の声は二人にバッチリ聞こえている。
少女の声が馬鹿でかいのではなく、さっきオルソラが押した側面のボタンが、スピーカー機能になるボタンだった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
揃って沈黙するオルソラとアンジェレネ。
次に起こすべきアクションが分からない。
『・・・・・・? おーい、あなたー? ってミサカはミサカは通話が切れてないか
確認してみる・・・・・・。 もしもし〜』<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:05:36.52 ID:ZMJGgkYo<>
「あ、も、もしもし〜なのでございますよ〜」
「し、シスター・オルソラ!?」
とりあえず通話先の少女を真似て返事をしてみるオルソラ。
アンジェレネがものすごい勢いで慌てている。
『むむ、英語? それにあの人の声じゃないな〜ってミサカはミサカは不思議がってみたり。
あなたはだ〜れ? ってミサカはミサカは訪ねてみる』
「えぇとですね、私はオルソラ=アクィナスというものでございます。
そしてこちらが・・・・・・」
流されるがままに日本語で自己紹介をしたオルソラは、携帯電話をアンジェレネの顔に近づけた。
どうやらアンジェレネにも自己紹介をするよう促しているらしい。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:06:08.59 ID:ZMJGgkYo<>
もうなるようになれと言わんばかりの勢いでアンジェレネも自己紹介をする。
「は、初めまして! 私はアンジェレネと申しますっ!」
『初めまして! オルソラ、アンジェレネ! ミサカは打ち止め(ラストオーダー)だよって
ミサカはミサカは元気に自己紹介してみたりっ!』
らすとおーだぁ・・・・・・?二人は顔を見合わせて首を傾げた。
随分変わった名前だなと思ったが、なんとなく一方通行(アクセラレータ)という名前と雰囲気が似ている。
なので、どう考えても偽名、あるいは彼と同じく能力名なのかと、アンジェレネは考えた。
『それにしても、どうしてあの人の携帯に女の人が出るのかな? って
ミサカはミサカはあらぬことを疑ってみたり、むす〜』
声の雰囲気でわかる、この少女はどうやら頬を膨らませてご立腹のようだ。
自分たちのような者が電話に出るのは、やはり間違いだっただろうか?<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:09:25.18 ID:ZMJGgkYo<>
「あ、あの、すみません、ご迷惑でしたでしょうか・・・・・・?」
丁寧な日本語でとりあえず謝ってみるアンジェレネ。
『あ、ううん。 ごめんなさい、ミサカは気にしてないよって
ミサカはミサカも気を遣わせてごめんなさいって頭を下げてみる』
電話越しで頭を下げられても分からないのだが、それは言わないことにしておく。
それにしても妙な言葉遣いだなと、アンジェレネは『ミサカはミサカは〜』と言ってる少女を不思議に思った。
『それで、あの人は今どこで何をしているのってミサカはミサカは訪ねてみる』
「あの人・・・・・・と言いますと、一方通行さんのことでございましょうか?」
『そうだよ! 良かった、あの人の知り合いだったんだねってミサカはミサカは安堵してみたり』
案の定、この打ち止めという少女は一方通行の知り合いのようだ。
・・・・・・まさか、彼の娘だろうか?とも考えたが、彼の年齢を考えるとあり得ない事だと分かる。
もっとも、一方通行の年齢も打ち止めの年齢も知るところではないのだが。
「あのでございますね、一方通行さんはここ、ロンドンのランベスにいらっしゃってまして、」
『ほぇ? あの人またロンドンに行ってるの? ってミサカはミサカは驚いてみる』
「えぇ、お友達を引き連れて、私達が住む寮に来たのでございます」
『カザキリ達のことだね! みんな一緒なんだ〜ってミサカはミサカは羨ましがってみたり』
風斬氷華の事も知っているとなると、恐らくは全て、つまり大天使のことも知っているのだろう。
どうやら打ち止めと一方通行は相当親睦が深い間柄なのだとオルソラ達は予想する。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:10:02.18 ID:ZMJGgkYo<>
『悪いんだけど、あの人に電話を変わってもらえないかなってミサカはミサカはお願いしてみる。
全く、他の人を電話に出させるなんて勝手だなぁってミサカはミサカは―――』
「そ、それなんですけど・・・・・・」
アンジェレネが打ち止めの言葉に割って入る。
一体どう説明したらいいものか、わからないままなのだが。
『なーに? ってミサカはミサカは聞いてみたり』
「今、一方通行さんは私達の近くにはおられないのでございますよ」
オルソラがフォローに入ってくれた。
電話を変わるとなると、一方通行を探さなければならないが、オルソラにとっては都合が良かった。
電話がかかってくる直前まで、自身も彼を探そうと思っていたからだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:10:44.51 ID:ZMJGgkYo<>
『なにー、どこにいるか分からないかなってミサカはミサカは再度訪ねてみる』
「え、えぇ、さっきちょっと、別れてしまいまして・・・・・・」
そう言いながらアンジェレネが視線を上に向けると、オルソラと目が合った。
どうやら二人とも、同じことを考えているようだ。
打ち止めに、一方通行から聞いた話を知っているかどうか、訪ねてみようかと。
『・・・・・・うーん、そっかぁ。 それならしょうがないかなってミサカはミサカは
しょんぼりしてみたり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
打ち止めの声のトーンがあからさまに下がっていく。
このままでは電話を切られてしまうかもしれない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:11:55.22 ID:ZMJGgkYo<>
「あの、打ち止めさん」
『うん? 何かなってミサカはミサカは聞いてみたり』
「・・・・・・少し、訪ねたいことがあるのでございますけど」
『・・・・・・? うん、何でも聞いてってミサカはミサカはバッチコイ!』
しかし、オルソラは迷っていた。
顔すら見たこともないこんな少女に、いきなりこんな話をしてしまっていいのだろうか?
もし、打ち止めも一方通行が関わっていた実験について何も知らなかったら、
オルソラ達は意味もなく打ち止めの心に一生ものの傷を負わせることになる。
それはシスターとして、いやそれ以前に、人としてやってはいけないことだ。
こんな短い会話でも、一方通行と打ち止めがどんなに仲が良いかくらいは分かる。
そんな二人の絆を壊してしまう権利など、オルソラ達にあるわけがない。
世界中のどこの誰も、そんな権利は持っていない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:12:38.32 ID:ZMJGgkYo<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『どうしたの? ってミサカはミサカは心配してみる』
オルソラもアンジェレネも、なかなか言い出すことが出来ない。
一方通行から聞いた話を思い出すと、今でも身の毛が弥立つ。
だがその一方で、一方通行とこのままの調子で過ごしたいとも思えなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・打ち止めさん」
『うん、聞こえてるよってミサカはミサカは答えてみる』
それでもオルソラは決心し、一度深呼吸をすると、ゆっくりと口を開いた。
「一方通行さんの事について、お聞きしたいのでございます」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:13:40.01 ID:ZMJGgkYo<>
「はぁー・・・・・・! はぁー・・・・・・! ・・・・・・ふー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」
ベイロープはすっかり寂れてしまった商店街の路地裏に一人でいた。
乱れた呼吸を無理やり整え、息を潜める。
『新たなる光』の構成員である彼女は、他に三人の仲間がいた。
三人の仲間が――――――――、いた。いたはずなのに。
話が違う、とベイロープは心の中でレッサーに激昂する。
今、実際に発声してレッサーを怒鳴ってしまえば、"アレ"に隠れている場所がバレてしまう。
そう、"アレ"――――。ベイロープは最初、アレを人間だと思っていた。
とある組織に所属している、一人の魔術師という程度の認識で相対していた。
天使を引き連れている時点で、相当の手練だということは分かっていた。
どこかの魔術組織に"アレ"が所属しているとして、天使の保護を任されているという時点で
それは分かりきっていたことだった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:15:29.32 ID:ZMJGgkYo<>
だから、相手をナメていたり、油断をしていたりというような事はベイロープにはあり得なかった。
ベイロープだけじゃない、今、"アレ"と戦っているレッサーだってそれは重々承知していたはずだ。
店の看板にめり込んで、そのまま動かなくなってしまったフロリスも、
ゴルフボールのような勢いで遥か彼方へ飛ばされてしまったランシスも、
誰も―――――。
「ベイロープッッ!!!」
レッサーの声にハッとするベイロープ。
すぐさま周囲を確認するが、"アレ"が近くにいる様子はない。
だが彼女はすぐに気付いた。自分の真下に出来ている影が、不自然な形をしている。
(上ッッ!!?)
見上げる余裕などない。ベイロープはその手に持つ槍、『鋼の手袋』を地面に突き立て、
咄嗟に横へと跳ねる。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:16:16.39 ID:ZMJGgkYo<>
先程までベイロープが居た場所に、クレーターが出来た。
商店街が不気味に揺れる。この商店街は清掃が行き届いていないのか、
今の衝撃で埃が巻き上がっていた。
念のため『人払いのルーン』を貼ってあるため、何か騒ぎが起きていると気付かれても、
ここに一般人が来るような事はないだろう。
「はっ・・・・・・! はっ・・・・・・! クソッ・・・・・・!!」
だが、やはり油断は出来ない。油断はしないが不安はある。
人払いのルーンなど、少し腕の立つ魔術師には何の効果もありはしない。
今、自分たちが戦っている"アレ"の仲間の魔術師でも来てしまえば、一発で看破されるだろう。
この状況で増援が来るのはマズい。ただでさえ自分たちは圧倒的に追い詰められている。
そしてそもそも、"アレ"に増援が必要あるとは思えない。
そう、"アレ"。目の前にいる『一方通行(アクセラレータ)』という怪物には。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 21:16:16.36 ID:q5wzttM0<>キタ――(゚∀゚)――!!
そしてスーパー一通タイムか?!
楽しすぎ・・・<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:17:13.11 ID:ZMJGgkYo<>
(くっ・・・・・・! ・・・・・・レッサーは!?)
路地裏からゆらりと出てきた一方通行から素早く離れ、距離を取るベイロープ。
レッサーもまだ無事らしい、洋服店の屋根に登って様子を見ている。
(・・・・・・さすがね。 『新たなる光』の中でも、最強を誇る実力なだけの事はあるわ)
レッサーには特に目立った外傷が見当たらない。『鋼の手袋』を駆使し、上手く立ち回っているのだろう。
だがその表情に余裕は一切見受けられなかった。その呼吸はベイロープと同じく荒いし、
全身汗だく、そしてその目は、未だ信じられない物を見ているかのように見開かれている。
それも当然だ。ベイロープもレッサーも、あんな魔術師は見たことがないし、聞いたことがない。
まず奇妙なことに、一方通行と名乗る彼は、魔術らしい魔術を一切使用してこない。
肉体強化系の魔術を使わなければ、あんな聖人のような動きは出来ないはずなのに。
風の属性を持つ魔術を使用しなければ、背中に竜巻を四つも接続するなんて芸当が出来ないはずなのに。
大地に魔方陣でも描かなければ、局地的な地震を引き起こすことなんて出来ないはずなのに。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:18:23.88 ID:ZMJGgkYo<>
(フロリスとランシスは生きてるんでしょうね・・・・・・? クソ、何でこんな・・・・・・)
最初はただ本当に交渉がしたいだけだった。
本物の大天使(レッサー曰く、あれは間違いなく『神の力(ガブリエル)』らしい)を引き連れているほどの
"魔術師"が今、イギリスに来ている。
英国のために戦う『新たなる光』にとって、それはまさしく僥倖、光だった。
これを逃す手はない、と彼女たちは行動に出ることを決めたのだ。
『お引き取り願おうか。 協力だか何だか知らねェが、
オマエらのお遊びに付き合ってやれるよォな気分じゃねェンだ』
ベイロープは少しだけ後悔していた。一方通行が言ったあんな安い挑発に乗ってしまうなんて、と。
もっとも、一方通行は挑発のつもりで言ったわけではないのだが。
(・・・・・・ホント、話が違うわよ、これじゃ・・・・・・)
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:19:13.29 ID:ZMJGgkYo<>
それでも、今まで自分たちが英国のために行なってきた事を『遊び』と言われるのは耐え難かった。
だから戦うことで自分たちの実力を見せ、それを踏まえて交渉しようと考えたのだ。
だが、
「・・・・・・もォいいだろ。 さっさと懲りろよ三下共が」
ゆっくり、ゆっくりとベイロープの方へと歩いて来る一方通行。
その体は、まったくの無傷。血はおろか、埃などの汚れすら全く付着していない。
白い肌に白い髪、そして怪しく輝くその紅い眼は健在だった。
ここまで自分たちを追い詰めているのだ、その表情に、余裕の一つくらい見えてもおかしくない。
しかし一方通行の表情は、ベイロープとレッサーを困惑させるものだった。
「・・・・・・どうして、そんな顔をしているの?」
思わずベイロープが聞いてしまう。それほどに彼の表情は、
とても、辛そうなものだった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:20:06.27 ID:ZMJGgkYo<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行は答えない。ただゆっくりと、ベイロープの方へと歩みを寄せてくるだけだ。
今のレッサーならベイロープの方を向いている一方通行の背後をとれるのだが、
なかなか動けないでいた。
一方通行の背後をとるのがどれだけ難しいか、この数分も経ってない戦闘で理解させられている。
後頭部に眼がついているのかと思ってしまうほどに、彼は感覚的に優れていた。
背後から攻撃しようとしたら、彼の背中から竜巻が爆発的に発生し、吹き飛ばされてしまうのだ。
その竜巻だけで、フロリスとランシスはやられてしまった。
生きているのかどうかは定かではない。
『鋼の手袋』を彼に突きつけても、どういう仕組みなのか、なぜか逸らされてしまう。
どんなに強い力を加えても、『防がれる』のではなく『逸らされる』のだからどうしようもない。
絶望的な状況に追い詰められた『新たなる光』だが、それでもレッサーは余裕の表情を作り、一方通行に声をかける。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:21:34.87 ID:ZMJGgkYo<>
「ふふん、これで勝ったつもりなんですか? まだとっておきが残ってるんですけどね」
「ねェよ、ンなモン」
即、否定する一方通行。レッサーは少しムッとした表情に変わる。
「ほ〜? どうして私達のことを知らないあなたが、何でそんなことを言えるんです?」
「オマエのとっておきってのは、さっきから使ってたその『尻尾』だろ。
・・・・・・『霊装』、だったか。 オマエの場合はその『尻尾』が霊装なンだろ。
で、前にいるあの女は、恐らくそのヘッドホンが霊装だな」
あっさりと、見抜かれてしまった。
レッサーが使用している『尻尾』が霊装だということも、それを駆使しても
一方通行には全く通用していないということも、全て。
しかしここで、ベイロープがさっきの会話に違和感を覚える。
「・・・・・・あなた今、『・・・・・・霊装、だったか』って言ったわよね?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:23:41.10 ID:ZMJGgkYo<>
「あン? それがどォした、違うのか? ま、どォでもいいけどよ」
「あなた、霊装を知らないの?」
「知ってるよ、だから霊装だってわかったンだろ。 つっても、
耳で聞いた程度にしか知らねェけどな」
そこですかさずレッサーが割って入った。
「魔術師のクセに、霊装を知らないんですか?」
「・・・・・・。 俺は魔術師じゃねェよクソボケ共」
絶句するレッサーとベイロープ。目の前にいるこの男は、魔術師ではないという。
もう何もかもレッサーの言っていた話と違う事に、ベイロープは頭を抱えるしかない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:24:41.15 ID:ZMJGgkYo<>
「ま、魔術師でも何でもないのに、天使を引き連れてるんですか?」
「魔術師じゃなきゃ天使と一緒にいちゃいけねェのかよ?」
そうではない。魔術師でもないただの人間が、どうして天使と一緒に行動をしているのか。
そこが疑問なのだ。人間が御しきれる存在ではないというのに。
「魔術師でもないのに、あんな怪物みたいな力が振るえるワケがないわ」
「お勉強が足りてねェみてェだな。 魔術師じゃなくても、怪物はいる」
ベイロープは眉をひそめる。ではこの男は何者なのかと。
そして、彼の正体にいち速く気付いたのは、レッサーだった。
「・・・・・・学園都市の、能力者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」
「大正解だ。 ご褒美に俺に関わったことを後悔させてやる」
レッサーとベイロープが驚いている間に、一方通行はその場から消えた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:26:07.34 ID:ZMJGgkYo<>
「ッ!! しまっ・・・・・・!!」
もう遅かった。レッサーが『鋼の手袋』を構え始めたときには、
「レッサー、後ろッ!!!」
一方通行はレッサーの腕を掴み、片手で一本背負いをする勢いで、
レッサーを洋服店の屋根から"たたき落とした"。
聞いたこともないような轟音が炸裂する。寂れた商店街に、また一つクレーターが出来た。
「レッサー!!!」
ベイロープは叫ぶが、返事はない。
レッサーは俯せになって地面にめり込んだまま、ピクリとも動かなかった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:26:58.92 ID:ZMJGgkYo<>
「あとはオマエだ、ヘッドホン」
「クッソ・・・・・・!!!」
『鋼の手袋』を地面に突き立て、一方通行から距離を取るベイロープ。
そして彼女は自分の耳辺りにつけている霊装を弄り始めた。
一方通行が怪訝そうな表情を浮かべる。
「とっておきを残してるのは私の方よ!」
彼女の持っている『鋼の手袋』に、変化が起きた。
「『知の角杯(ギャッラルホルン)』。 私達が本気だということ、証明するわ」
彼女の持つ『鋼の手袋』に紫電が走った。
槍を纏うように青白く発光しており、バリッ、パヂッ、と音を発している。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:28:45.83 ID:ZMJGgkYo<>
「この『知の角杯』で『鋼の手袋』の知力を加えることによって、
『新たなる光』の私だけが、雷の属性を部分的に追加出来るのよ」
バヂバヂッ、と音を立てる『鋼の手袋』を一方通行の方へ突きつけるベイロープ。
今更この男に雷属性の攻撃など通用しないだろうとは思ったが、
国のためにもここで自分が引き下がるわけにはいかないのだ。
「それじゃ、行くわ・・・・・・、ん?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐ、く・・・・・・」
一方通行の様子がおかしい。急に片手を頭に添え、呻き出している。
さっきから辛そうな表情を浮かべているなとは思っていたが、
ここにきてその表情が、更に険しいものへと変わっている。
飛びかかろうとしたベイロープだが、思わず動きが止まってしまった。
否、そうではない――。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:30:35.16 ID:ZMJGgkYo<>
(この女ァ・・・・・・、このタイミングで雷なンざ見せやがって・・・・・・!!)
苦悶の表情を浮かべる一方通行。
オルソラとアンジェレネに話した、あの実験の時の記憶が鮮明にフラッシュバックされる。
いくら話しかけても実験の遂行を迫る、あの無表情なクローンの顔が。
実験を見られ、激怒した超電磁砲の表情と、彼女から放たれる憎悪が詰まった電撃が。
「く、そ・・・・・・。 頼むから、もォ消えろ・・・・・・!!」
一方通行はベイロープに警告するように言った。
その時、彼女は気付いた。一方通行の後ろで倒れているレッサーが、顔を上げていることに。
あれだけの勢いで地面に叩きつけられておきながら、無事だった?
どうもおかしい。ベイロープは頭を押さえている一方通行に話しかけようとして、
「消えろっつってンだろォがァッ!!!!!」
ベイロープとレッサーはその日、二人目の天使を目撃する。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 21:32:06.45 ID:uYHyABk0<>一方さん・・・。゚(゚´Д`゚)゚。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:37:22.44 ID:ZMJGgkYo<>長い、長いですよーいい加減にしろ
というわけで以上です、お疲れさまでした。
次回の更新も三日以内です。
今回も読んでくださった方、本当にありがとうございます。
それでは失礼します。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/11(土) 21:38:26.49 ID:ZMJGgkYo<>
【次回予告】
『だからね、あの人のこと、受け入れてほしいなってミサカはミサカはお願いしてみたり』
―――――――――――ミサカシリーズの司令塔・打ち止め(ラストオーダー)
『早く向かいましょう。 彼はきっと今、自身と戦っているのでございます』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・オルソラ=アクィナス
『が、あァァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『ひ・・・・・・、ひ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・ベイロープ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 21:39:24.16 ID:MEWd7sAO<>おつめでとう!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 21:42:30.11 ID:/Of/4Kso<>おめでとうだぜ、>>1ィィィィィ!
ここでダークネス・ウィング発動か…
ガシッボカ
新たなる光は壊滅した
天使(笑)<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 21:46:00.94 ID:1cVW3wI0<>>>1乙
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 21:52:43.33 ID:TpjuP62o<>乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 21:52:56.37 ID:VcEztUQ0<>めでたいぜーーー!!
そして毎度毎度面白いぜ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/11(土) 22:01:25.84 ID:LZrFMYAO<>すべての>>1におめでとう<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 22:03:48.67 ID:ROoRXoAO<>いちょつ
面白い面白いよぉ
続きが気になってしょうがない
面白いよぉ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 22:05:21.98 ID:CCPXjpY0<>乙
そして偶然とはいえ勝手に死亡フラグをたて続ける新しい光ェ…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 22:27:20.92 ID:SVKah/2o<>>>1祝福
己の心が纏う闇が許容量を超えたとき、漆黒の翼が顕現せン……ってヤツか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 23:18:06.69 ID:rFxUO2AO<>「djat@jt>>1g.atjua祝gptadkofx我jgla誕生日lofy不明kbuqh寂kiem」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/11(土) 23:26:12.34 ID:40J.bi6o<>>>1乙おめでとう
また天使同盟が天使モード+メルヘンで駆けつけそうな勢いだな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/11(土) 23:39:13.31 ID:emZ8Ioc0<>>>1に乙&祝福
あと新しい光ェ……
よりによって電撃使っちゃうとは<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 00:26:52.58 ID:G3pEe0Uo<>日を跨いでしまったけど、お誕生日お(・∀・)め(・∀・)で(・∀・)と(・∀・)う!乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 00:32:12.97 ID:DtCot2DO<>出遅れた
>>1誕生日おめでとう!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 00:36:52.33 ID:Vy/n7ZQ0<>自信満々な女性が恐怖に打ちのめされた姿ほど、加虐心を満足させるものは無い
次回が楽しみです<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 11:24:24.29 ID:7CY1oWs0<>>>1マジおめでとう生まれてきてくれてありがとう乙
ちょっと期間が開いてたのは誕生日パーティーしてたからなんだな!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 17:04:09.53 ID:Z7peuAE0<>>>1おめでとう
今更だけど>>1が三日以内にくるって言うと大概次の日には来てるよね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 17:23:45.68 ID:qh5NjYAO<>まさか同じ誕生日だとは……>>1乙です<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 17:57:45.34 ID:FPBgUBso<>やっほう>>128、投下しに来たよ♪
てなわけで>>1です。『次回更新は三日以内〜』は逃げ口上ですよ、卑怯この上ありませんね。
お祝いレスありがとうございます、感想レスもいつも楽しく読ませていただいています。
それでは続きを投下していきます。今回はオルソラ達と打ち止めのサイドから始まります。
ついてこーい
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 17:59:20.38 ID:FPBgUBso<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上が、彼から聞いた話でございます」
賭けだった。
オルソラは話している間も、そして今も、終始目を閉じて願っていた。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
返事はまだ聞こえてこない。アンジェレネはさっきから落ち着かない様子で
携帯電話とオルソラの顔を交互に見ている。
話してしまった、一方通行の過去を全て、この打ち止め(ラストオーダー)と名乗る少女に。
もし彼女がこの事を知らないのであれば、オルソラとアンジェレネは最低な行いを働いたことになる。
例えば、一方通行が自分の過去を隠してでも、この少女と過ごしているという身であったなら。
二人は、その環境をブチ壊しにしてしまったということになってしまう。
英国のシスターごときが、そんな事をしていいわけがない。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 17:59:34.40 ID:uGo52xoo<>いよっしゃぁぁぁぁ!!
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:00:29.22 ID:FPBgUBso<>
だが、オルソラはあえて、全てを話した。この少女との短い会話の中で、
わずかだが一つの確信とも言えるものを得たからだ。
もしかしたら、この少女は、
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そっか』
やがて、打ち止めは口を開いた。オルソラとアンジェレネに緊張が走る。
『あの人、あなたたちに実験の事を話したんだねってミサカはミサカは理解してみる』
「! では、あなたも・・・・・・?」
『うん、その事は知ってるよってミサカはミサカは伝えてみる』
やはり、知っていた。
オルソラとアンジェレネはホッと安堵の息をつく。
とりあえず、一方通行と打ち止めの絆を引き裂くような真似はしなくて済んだようだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:01:32.84 ID:FPBgUBso<>
『オルソラとアンジェレネは、あの人と仲が良いの? ってミサカはミサカは聞いてみたり』
「まだ出会ったばかりの間柄ではございますが、私たちは仲良くさせてもらってると
思っているのでございますよ。 アンジェレネさんもでしょう?」
「は、はい・・・・・・」
そう、そのはずだ。少なくとも、能力者と魔術師だからという理由でいがみ合ったり、
険悪な仲であるということはない。
だが彼は、自分の過去を話し、オルソラ達と距離を置いた。それも突然に。
『あの人が他の人にその話をするなんて、よっぽどの事だと思うよって
ミサカはミサカは考えてみる』
「と、言いますと・・・・・・?」
『あの人がその話を、自慢したり怖がらせたりする理由で話すことなんて絶対にあり得ないもん
ってミサカはミサカは断言してみる』
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:02:22.02 ID:FPBgUBso<>
それはオルソラ達にも分かっていた。
あんな悍ましい話を、そう簡単にペラペラと話すわけがない、話せるわけがない。
彼がそんな人間には見えない事は、十分に理解している。
『オルソラ達は、あの人を暖かく迎え入れてくれたでしょ? って
ミサカはミサカは予想してみたり』
「え、えぇ・・・・・・。 無下に追い払ったりなど、私たちはしないのでございますよ」
アンジェレネもうんうん、と頷いてみせた。
「もしかして、それがいけなかったのでございましょうか?」
『ううん、あの人も嬉しかったんだと思うよってミサカはミサカは言ってみる。
あの人をそんな風に暖かく迎え入れてくれる人なんて、こっちにはなかなかいないもん』
こっち、とは恐らく学園都市だろう、とオルソラは考える。<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/12(日) 18:03:14.26 ID:FPBgUBso<>
「だ、だったらなんで・・・・・・」
アンジェレネが打ち止めに尋ねる。嬉しかったというなら、なおさらおかしい。
なぜあんな話をして、自分たちから遠ざかろうとするのか。
そしてそれは、オルソラにはなんとなく分かっていた。
「・・・・・・好意を向けられるのが、怖いのでございますね?」
『そうなんだと思うってミサカはミサカは確信してみる。
そしてあの人も、自分から好意を向けるのが怖いんだよ』
やはりそうでございましたか・・・・・・、とオルソラは表情を暗くする。
アンジェレネにはとても信じられない話だった。
不器用ながらもあれだけ、優しく、時には面白おかしく振舞っていた一方通行が、
好意を向ける事が、そして向けられる事が怖いだなんて。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:04:32.05 ID:FPBgUBso<>
「と、とでもそんなふうには見えなかったんですけど・・・・・・」
思わず呟いてしまうアンジェレネ。打ち止めはそれに対してこう言った。
『多分、今回だけじゃないんじゃないかなってミサカはミサカは予想してみる』
「ど、どういう事でしょうか?」
『今あの人ね、色んな国に行ってるってミサカはミサカは聞いてるの。
そこでも、あなた達みたいに暖かく迎え入れられてたんじゃないかなってミサカはミサカは思ってみたり』
ベツレヘムの星の欠片を探している、と彼らから聞いた。
イギリスに来るのは二回目で、それ以外の国に行ったというような話は聞いていない。
つまりは、バッキンガム宮殿に行ったときだろうか。
『それだけじゃなくってね、あの人、戦争が終わってから・・・・・・、ううん。
ミーシャとカザキリに出会ってから、ずっと優しくして、されてきたんだと思う
ってミサカはミサカは考えてみたり』
ミーシャとの出会い。そこから一方通行の周りの対応、環境が変わってきたと言う打ち止め。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:05:50.04 ID:FPBgUBso<>
実際、その通りだった。
一方通行の中で、一方通行も気付かない内に、ストレスが溜まっていたのだ。
それに気付かないほど、彼の環境は転々と変わっていっている。
あれほどの事をしてきた自分に、暖かく接してきてくれる周りの人達。
そんな事には全く慣れていない一方通行は、自分も気が付かない内に困惑していたのだ。
そんな『好意』というストレスがじわじわと溜まっていき、
二度目のイギリス訪問の時に、ついそれが漏れてしまったのだ。
『あの人はね、不器用なの。 オルソラとアンジェレネに実験の話をしたのも、
それ知った上で、今まで通り接してきて欲しいって願ったんだけど、
自分の中で諦めちゃったんだと思うってミサカはミサカは確信してみる』
オルソラは歯噛みする。自分も薄々そうなのではないかと気付いていたのに、
彼を追いかけなかった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:06:39.63 ID:FPBgUBso<>
「・・・・・・なぜ、私は」
『・・・・・・今、あの人はそこにいないんでしょ? でもまだ間に合うと思う
ってミサカはミサカは背中を押してみたり』
「ま、まだ、間に合う・・・・・・」
その時、ほんの少しだが地面が揺れた。
周りの買い物客達も何事かとざわざわ騒いでいる。
「・・・・・・! し、シスター・オルソラ・・・・・・!」
「彼、でございましょうか・・・・・・」
『ミサカもね、あの人が話したクローン体の一人なんだよってミサカはミサカはぶっちゃけてみる』
「え・・・・・・!!?」
二人は驚愕した。彼女が、一方通行に殺されていったクローン体の一人?
確かに彼の話では、クローンは二万体用意されており、半分以上を殺害したところで
上条当麻に阻止され、実験は凍結したと。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:06:46.43 ID:iWAQPpko<>>>乙
毎回楽しませてもらってるよ
そして一日遅れだがおめでとう<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:07:31.90 ID:FPBgUBso<>
『それでミサカはね、いらなくなったクローンだから、最後の実験で使われて、
それで廃棄される予定だったんだけど、あの人が助けてくれたのってミサカはミサカは
顔を赤らめながらお話ししてみたりっ!』
「あ、一方通行さんが・・・・・・」
『うん、ミサカは何度もあの人に助けられたんだってミサカはミサカは改めて感謝してみたり。
戦争の時も、あの人は助けてくれたんだよ』
「・・・・・・もしかして」
二人は同時に同じことを思ったようだ。
かつて一方通行が能力者の禁忌ともいえる魔術を用いて、一人の少女を救ったという話。
間違いなく、打ち止めの事だ。
『あの人はね、とっても優しい人だよってミサカはミサカは言ってみる』
「・・・・・・えぇ、それはもちろん」
『だからね、あの人のこと、受け入れてほしいなってミサカはミサカはお願いしてみたり』
『これからも仲良くしてあげてってミサカはミサカは頭を下げてみる。 ペコッ』
「は、はい」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:08:17.03 ID:FPBgUBso<>
アンジェレネの体を支配していた恐怖も、今はもう霧散していた。
オルソラとアンジェレネは顔を見合わせ、頷く。
彼の元へと急ごう。そして、彼を受け入れてあげよう。
『あ、そうだ。 ミサカともお友達になってくれるかなってミサカはミサカは聞いてみる!』
「えぇ、それはもう。 ぜひ今度、お会いしたいのでございます」
『ありがとう! ってミサカはミサカは感謝してみたり〜! じゃあ、あの人によろしくね!』
そう言って、打ち止めは電話を切った。
「早く向かいましょう。 彼はきっと今、自身と戦っているのでございます」
今度はもう、迷わない。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:09:55.06 ID:FPBgUBso<>
ランベスのとある寂れた商店街に、カランカランッと、金属が落ちたような音が響いた。
ベイロープが『鋼の手袋』を落とした音だった。
目の前の光景に、彼女の手から握力が無くなってしまった。
「あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、あ・・・・・・」
ペタン、と尻餅をつくベイロープ。その口は開きっぱなしで、全身が小刻みに震えている。
そして倒れ伏せていたレッサーも、ブルブルと体を震わせ、全身に嫌な汗をかいていた。
彼女の頭に、鮮明なワンシーンが映しだされる。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・思い、出した。 ロシアの時の・・・・・・)
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:10:47.09 ID:FPBgUBso<>
ベイロープとレッサーの目の前には、黒。
恐ろしいほどに黒々しく、悲しい程に黒々しく、美しいほどに黒々しい。
一方通行の背中から噴出するその黒翼は、二人の戦意を喪失させるのには十分すぎた。
「jkojndが、あnklfjhrァァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!」
黒翼はもう完全に使いこなしているはずの一方通行の声に、ノイズが混じる。
彼はベイロープとレッサーを虐殺するために黒翼を出現させたのではない。
つい先ほど、ベイロープが行使した『知の角杯(ギャッラルホルン)』による雷属性の付与。
その紫電が、不安定だった一方通行の精神をさらに揺らがせた。
『妹達(シスターズ)』に関する"黒い部分"の記憶が、どんどんフラッシュバックされていく。
「ひ・・・・・・、ひ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベイロープは目尻に涙を浮かばせながら、ジリジリと後ずさる。
消えろと言われても、こんなものを見せられたら恐怖で立ち上がれないとでも言いたげな表情だった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:12:01.19 ID:FPBgUBso<>
一方通行の頭の中からはもう、『新たなる光』の事など完全に消え去っていた。
後悔という二文字が、彼の心を乱暴に切り刻んでいく。
(どォして・・・・・・、あンな話を・・・・・・)
自分が少し耐えればいいだけの話だったのに、相手の好意なんて、素直に受け入れればよかったのに。
悔やんでも悔やみきれない過去をいつまでも引きずる自分にも嫌気が差し、
ネガティブな思考はさらに加速していく。
もういっその事、このまま闇に包まれて消えてしまいたいとまで思い始めていた。
その時だった。
「見〜つけた、のでございますよー」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:13:50.76 ID:FPBgUBso<>――ロンドン・ランベス とある廃れた商店街
レッサー「!?」ビクッ
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
ベイロープ「あ、え・・・・・・?」
オルソラ「一方通行さん。 道に迷うにもほどがあるのでございますよ?」
一方通行「・・・・・・オ、ルソラ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
オルソラ「はい、オルソラ=アクィナスでございます」ニコッ
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・く、黒い翼・・・・・!!?」ビクビク
一方通行「オマエら・・・・・・、なン、で、こンなとこに」
オルソラ「なんでって、一方通行さんがいつまでもお店にやってこないから、
私達が捜しに行ったのでございますよ。 ね? アンジェレネさん」
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」オドオド
一方通行「・・・・・・アン、ジェレネ」
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ。 そ、そうですっ。 あ、あなたが遅いから
いつまでたってもお買い物が出来ないんじゃないですか!」
レッサー(人払いのルーンを貼っておいたのに・・・・・・、魔術師?
というか片方のシスターは確か・・・・・・)
一方通行「そォ、じゃねェだろ・・・・・・。 なンで、俺なンかを」
オルソラ「さ、早くお買い物を済ませないと、皆が腹ペコで死んじゃうのでございますよ」
一方通行「オマエら、俺の話を聞いただろォが・・・・・・! なのになンで、」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:15:06.87 ID:FPBgUBso<>
「!」
その場にいる誰もが驚愕した。
オルソラは一方通行が何かを言う前に彼に近づき、
優しく、それはまるで母のように優しく、抱擁したのだ。
「あなたの話は、全て聞きました。 それで、あなたは私達にどうしてほしいのでございますか?」
一方通行をギュッと抱きしめながら、オルソラはなおも黒翼を噴出し続けている彼をなだめるように尋ねる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どォしてほしい、だと? あンな話を聞いたら、普通は引くだろォが・・・・・・!
平和に暮らしてきたオマエらの元に、突然殺人鬼が襲来して来たンだぞ・・・・・・!?」
一方通行はオルソラを引き離そうと、彼女の肩を乱暴に掴む。
だが、オルソラは決して離れない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:16:39.72 ID:FPBgUBso<>
「バカかオマエら・・・・・・!! まさか俺の話が全部デタラメだとでも言うンじゃねェだろォな!?」
「いいえ、嘘だとは思っていないのでございます。 あなたの大事な人からも聞いた話でございますので」
ピタっと、肩を掴む一方通行の動きが止まった。
今、この女、なんて――――。
「ら、打ち止め(ラストオーダー)さんからお話は全て聞きました。
"あなたが話していない部分"まで、全てです・・・・・・」
アンジェレネがそう言うと、オルソラは一方通行を抱きしめたまま、買い物用の手提げ袋に
手を入れ、何かを取り出した。
「あ・・・・・・」
それは一方通行が返してもらうのを忘れていた、彼の携帯電話だった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:18:01.07 ID:FPBgUBso<>
「打ち止めさんから電話がかかってきたのでございます。 真に勝手でございますが、
私が電話に出させてもらったのでございますよ」
「クソガキから、電話だと・・・・・・?」
「あなたが救った少女というのが、打ち止めさんなのでございますね?」
ギリリ、と歯軋りをする一方通行。打ち止めに旅行土産は無しだと心の中で決定した。
それに、打ち止めから全てを聞いたからと言って、どうなると言うのだ。
「一万人以上の人間を殺しておいて、一人のガキを救ったから許容出来るってか?
ナメてンじゃねェぞクソシスターどもが・・・・・・!」
そう言いながらも、一方通行の体はほんの少し震えていた。
好意を受け止めるのが怖い、向けるのが怖い。
打ち止めがそう言っていたのだから、きっとそれも本当の事なのだろう。
それでもオルソラは、一方通行の体の震えを止めるように、更に強く抱擁する。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:18:57.01 ID:FPBgUBso<>
「私達は、そんなお話をしにあなたを捜しに来たわけではないのでございますよ?」
「な、に・・・・・・?」
「あなたにも色々な過去があったのはわかったのでございます。 それはもう理解しました。
では逆にお聞きしますが、」
オルソラは一旦間を空けて、そして一方通行に質問した。
「今現在、ここにいるあなたは、私が抱きしめているあなたは、
"過去に沢山の人間を殺めた時のままの"あなたなのでございますか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行は、答えない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:20:36.88 ID:FPBgUBso<>
すると、一方通行の右手に、ほんのりと温かさが伝わってきた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
見ると、アンジェレネがその小さな手で、一方通行の手を握っていた。
その手は震えてはいるものの、彼女の目は何かを決心したような、そんな強い目をしていた。
「私達は、『天使同盟(アライアンス)』としてとても愉快なお友達を引き連れて来た"あなた"と
居るのが、とても楽しいと思っているのでございます」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「昔のあなたなら、今ここで私達を殺しているはずでございますか?
でも、私達は今この瞬間も、ちゃんと生きているのでございますよ」
一方通行はもう、何も考えられなかった。
ここまで直接的に好意を向けてくる人間など、今までいなかったからだ。
もっとも、実際は彼に積極的なアプローチを仕掛けている人間は結構いるのだが、
一方通行はそれに気付いていないだけである。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:21:17.50 ID:FPBgUBso<>
「今の俺がそォだからって・・・・・・、過去の俺もまとめて受け入れるって言うのかよ」
「はい」
なおも一方通行を抱きしめたまま、オルソラは即答する。
アンジェレネの方に視線を向けると、震えながらも彼女は頷いた。
簡単な話だった。
一方通行がミーシャ=クロイツェフや風斬氷華、垣根帝督を受け入れたように、
オルソラやアンジェレネもまた、彼の全てを知った上で受け入れたのだ。
受け入れはしても、ここまでストレートに受け入れられた経験が無い一方通行は、
それが原因でここまで暴走してしまったのだが、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行の背から噴出していた黒翼は、いつの間にか影も形も無くなっていた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:22:20.64 ID:FPBgUBso<>
「さぁ、お買い物へ行きましょう? 一方通行さん」
吐息がかかる距離で、それこそ本当の天使のような笑顔を浮かべながら言うオルソラ。
アンジェレネも頬を赤らめながら、無垢な笑みを一方通行に向けている。
「か、・・・・・・」
「・・・・・・なンだよ」
「か、"帰りましょう"、一方通行さん・・・・・・」
自分のセリフに照れてしまったのか、顔を俯かせたまま動かないアンジェレネ。
その様子を見た一方通行は、思わず苦笑しながらもこう言った。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:22:39.92 ID:X5smi2AO<>おっぱいに埋もれるセロリタソハアハア<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:23:11.43 ID:FPBgUBso<>
「・・・・・・、あァ。 行くか」
「今日は大盤振る舞いなのでございます、無礼講ということでここは一つ、
宴会でも開くのでございますよ〜♪」
「え、宴会って・・・・・・特に理由もないのに」
「『天使同盟』の皆さんをもてなすための宴だと言えば、皆さん納得するのでございますよ」
シスターのくせに無茶苦茶を言い出すオルソラ。
アンジェレネがあたふたしながらオルソラの暴走を止めようと頑張っている。
「・・・・・・、ていうかよォ」
「はい?」
「いい加減離れろよ」
一方通行の顔は、オルソラの豊満な胸に埋まりっぱなしだった。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:26:25.26 ID:JcvKfBIo<>超役得ですね<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:32:30.31 ID:FPBgUBso<>>>154
投下内容を先読み・・・・・・だと・・・・・・?何者だ
そんなわけで今日の投下は以上になります。
あー、やっと終わった!しんどいしんどい。これで残るはミーシャだけですね。
長らくお付き合いさせてしまって申し訳ありませんでした。
その分次回からはぶっ飛びまくりのギャグパートでお送りします。
今回も読んでくださった方、ありがとうございます。
それではまた、三日以内に!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:32:41.59 ID:TMr2djYo<>きてるー!<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:33:14.40 ID:FPBgUBso<>
【次回予告】
『お手頃な値段でワインが売っていたので、今夜はこれで・・・・・・』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・オルソラ=アクィナス
『な、何を言っているのですかあなたは!! シスターである身の私達が、
酒の席など前代未聞です!!』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・ルチア
『なーんか怪しいですね、何があったのか教えてくれたっていいじゃねぇですか』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・アニェーゼ=サンクティス
『な、何もないですよ。 ね、シスター・オルソラ』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・アンジェレネ
『多分、お前が素直に『ただいま』なんて言うとは思わなかったんじゃないかしら?』
―――――――――――イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』の魔術師・シェリー=クロムウェル
『そういうところもあるんですね、あなたにも』
―――――――――――イギリス清教『必要悪の教会』の魔術師・神裂火織<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:33:46.69 ID:FPBgUBso<>
『一人で全部抱え込んでんじゃねえっつってんだよクソボケ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『あァ、・・・・・・すまねェな。 俺はもォ、大丈夫だ』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:33:49.88 ID:hUSSlKQo<>俺の中でオルソラの株が急上昇だぜ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:34:32.66 ID:QTnIsJc0<>乙
てか新たなる光はどうなったwwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:36:01.09 ID:uGo52xoo<>おつおつ
レッサーパンダ放置かよwwww
しかたないからオルソラのおっぱいもみもみしてくる<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:36:58.22 ID:cEFDfh.o<>何事もなかったかのようにていとくん戻ってキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:37:39.57 ID:n6bVB1Io<>レッサー「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
ベイロープが交渉の為自分達の実力を見せようと
知の角杯に雷属性を付与したと思ったらいつのまにか相手が黒翼を出していた…
何を言ってるのか わからねーと思うが
私も何がおきているのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
超能力だとか魔術だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:40:21.36 ID:X5smi2AO<>おっつー。
細かい茶々だし現実のそれと十字聖教が同じとは限らんけど
キリシタンでは酒は神の血と言うくらいで仏教とは違って酒には寛容なんだぜ。
ていうか垣根生きてたwwwwwwwwww<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/12(日) 18:42:15.78 ID:FPBgUBso<>>>166
oh・・・・ごっちゃになってました、ご指摘ありがとうございます。
あと新たなる光はちょっと待っててください、ちゃんと処理しておりますのでw<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 18:43:43.68 ID:4AJtabAo<>>>167
白ワインってことにすればいいさ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 19:29:52.10 ID:h37oyQM0<>オルソラメインヒロインだろもう・・・
相変わらず面白かった(゚∀゚)
次回のギャグパートも超期待!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 19:41:20.94 ID:Jjl.fQDO<>一方通行さんの大切な人が増える増えるwwww
もうこっちに全員移住しちゃえよwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/12(日) 19:50:56.35 ID:Z7peuAE0<>>>1乙
さて>>1は明日には来てくれるだろうから寝るか
・・・信じてるから<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 20:45:23.91 ID:Uq39TIc0<>いや、たしかキリスト教も酒、というか刺激物の類は戒律で禁じていたはず。
ただその中で聖別された赤ワインを「キリストの血」と見立てて儀式に使うことがあるくらい。
その儀式の中に「飲む」行為があるかどうかまでは知らないが。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 20:57:54.21 ID:Dv/xQaQo<>聖餐とかで葡萄酒を飲むことはあったと思うけど
まあテッラさんもがぶ飲みしてるし気にすることないんじゃないか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 21:11:41.08 ID:uGo52xoo<>>>167
処理…だと?
ご冥福をry<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 21:21:45.33 ID:UZwjRwDO<>垣根帝督復活! 垣根帝督復活!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 22:09:26.55 ID:vBDbs3Ao<>処理か・・・
新たなる光は一方さんに性的に美味しくいただかれたのか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 22:25:28.57 ID:e0cIhowo<>新たなる光の後始末はイギリス清教の担当か<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 22:32:13.32 ID:pMV1rQDO<>乙ー
信じられないスピードで投下されてくな……
それにしても、打ち止めの一方通行愛は相変わらずハンパないでぇ……<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 23:07:03.88 ID:fwtBK7I0<>>>172
但しイエス様ご自身は実は大酒飲みでしたww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 23:38:36.52 ID:mfr3JTIo<>教会の商人にマジギレするイエスさんぱねぇっす<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/12(日) 23:52:21.15 ID:fzOrenk0<>ていとくん復活キター!!!
いつも投下お疲れ様なんだよ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/13(月) 00:51:03.75 ID:yCmpF6co<>素晴らしい乙
ふと、提督が自分から胸中吐き出して一通さんに受け入れられた場面が・・・このワンツーコンビ最高っす!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/13(月) 02:28:24.27 ID:bsS.G8so<>やっと追いついた。乙なんだよ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/13(月) 09:18:36.17 ID:R9v40g.0<>>>1乙
打ち止めマジ聖母<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/13(月) 12:26:08.93 ID:JHPoIws0<>打ち止めみたいな嫁がほしい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/13(月) 13:36:45.99 ID:wUkPBC6o<>>>184
, _
,/ /≦三 __
, 彳ル'( / /二. ミ≦.=-
/″{/ \\\__
iv{ { \ 、 ` `Z.
,リい iい\\ \乙
!{(\、Wi|い}Ajヘ\\ \ `マ 読んだであるか?
い `Z^` 、 、ヽ\\\ \い
{`=ッ{; ___、\j,_)W≧く`\\ 、 )}i
_j彡,小;y芥ぅ> {爻弌“^″ ミ≦; ミ小
{イi从 `i「 / i | \ }バい〈{、
{从;| ; {|_, ` 个>.}\( `
'(!{い i「 ;'` ` (.イiい「`
ノ{介iヘ|! , ニ≧:、_ 川 !{.八
ノ;从};. ‘^二二¨ /i;从|《\
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、`⌒`冖|; `}iミ=- ‐__彡'V (_
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以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/13(月) 13:38:02.80 ID:bcg4qlIo<>お帰りはあちらですよー<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/13(月) 17:21:34.26 ID:0yI565wo<>ていとくん普通に復活しててワロタwwww
乙ー<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage 佐賀<>2010/12/13(月) 21:20:32.02 ID:d4ZopXE0<>そうか>>1はきっとものすごくたくさん書き溜めしてるんだ
もう200レス分位あって俺たちを驚かそうとしてるにちがいないぜ<>
sage<><>2010/12/14(火) 00:15:44.08 ID:396TEkw0<>>189
安心してクリスマスイブを迎えることが出来るな
俺の予定が埋まったぜ<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/14(火) 09:09:44.21 ID:rlOBCoEo<>>>189-190
何を言っているんだこの方たちは・・・・・・、私にそんな余裕はありません、残念ながら。
というかそうですよ、年末がどうこう言う前にクリスマスがあるじゃないですか。
まさか大幅に読者様が減ったりしないですよね?ちなみに私はクリスマスの日はお仕事おやすみです。
何をするかっていうと投下だよコンチクショー
投下しまーす。今回からまたほのぼのパートです
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:10:49.46 ID:rlOBCoEo<>――『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮
オルソラ「ただいまー、なのでございますよー」ガチャ
アニェーゼ「遅っせぇんですよ全く!! またどっかで道草でも食ってやがったんですか!?」ウガー
アンジェレネ「し、シスター・アニェーゼ。 どうか落ち着いて・・・・・・」ビクビク
風斬「お帰りなさい、皆さん」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あァ。 ただいま」
風斬「え・・・・・・?」
ルチア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
神裂「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シェリー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シーン
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ンだよ」
ルチア「あ、いえ、申し訳ありません」
風斬「ご、ごめんなさい」
シェリー「多分、お前が素直に『ただいま』なんて言うとは思わなかったんじゃないかしら?」ククク
神裂「そういうところもあるんですね、あなたにも」
一方通行「チッ、素直な一方通行ちゃンはお呼びじゃないってか」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:11:51.55 ID:rlOBCoEo<>
アニェーゼ「それにしたって今日は遅かったですねぇ。 何かやってたんですか?」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
オルソラ「えぇ。 今ここにはお客さんもいらっしゃることでございますし、
ここは一つ、パーッと騒いでしまうというのはいかがでございましょう?」
アニェーゼ「いや、そういうことを聞いてるんじゃなくて・・・・・・」
アンジェレネ「ま、まぁいいじゃないですかシスター・アニェーゼ。
それより早く食事の用意をしましょう」
ルチア「おや、感心ですねシスター・アンジェレネ。 その通りです、
本来の食事の時間から大幅に遅れています」
オルソラ「今日はいつもより、腕によりをかけるのでございますよー」フンスッ
一方通行「ンじゃ、俺は部屋で待ってるか―――」
アンジェレネ「あ、だめですよ一方通行さん。 あなたも手伝ってくださいね」
一方通行「あァ? 客にモノ手伝わさせるつもりかよてめェは?」ギロリ
アンジェレネ「そうです、手伝わせます」ジトー
ルチア「シスター・アンジェレネ・・・・・・?」
アニェーゼ「何なんですかシスター・アンジェレネまで。 エラい強気じゃねぇですか」
一方通行「・・・・・・」
アンジェレネ「・・・・・・」ジー
一方通行「・・・・・・クソッ、仕方がねェな」チッ
アンジェレネ「ふふ」ニコ
神裂(ど、どうしたんでしょう一体・・・・・・。 オルソラはいつも通りですが・・・・・・)<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:12:39.05 ID:rlOBCoEo<>
一方通行「ちょっと着替えてくるから待ってろ」カツッ
アニェーゼ「なーんか怪しいですね、何があったのか教えてくれたっていいじゃねぇですか」
アンジェレネ「な、何もないですよ。 ね、シスター・オルソラ」
オルソラ「皆さん、いつも通りなのでございますよ?」ニコー
ルチア「むむ・・・・・・」
風斬「(・・・・・・エイワスさん、あなた何か知ってるんじゃないですか?)」ヒソヒソ
エイワス「(いいや? 私とて森羅万象を把握しているわけではないのでね、ふふふ)」ニヤニヤ
エイワス「それより、宴か。 楽しみだなミーシャ=クロイツェフ?」
ガブリエル「―――――――――――」
エイワス「・・・・・・。 ミーシャ=クロイツェフ」
ガブリエル「――――、gjero何bhpth」ハッ
エイワス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ルチア「なっ!? し、シスター・オルソラ!! これは一体何なのですか!?」ガサッ
オルソラ「お手頃な値段でワインが売っていたので、今夜はこれで・・・・・・」
ルチア「な、何を言っているのですかあなたは!! シスターである身の私達が、
酒の席など前代未聞です!!」ガルルル<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:13:56.40 ID:rlOBCoEo<>
――――――――――――――――――――――
一方通行「はァ・・・・・・。 ったく」カツッ カツッ
ガチャ
一方通行「あン?」
垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ボケー
一方通行「よォ、オマエ生きてたのかよ」ケラケラ
垣根「あぁ? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前か」
一方通行「オマエ、ずっと部屋にこもってたのか? 何やってたンだよ」
垣根「ん・・・・・・別に。 惰眠だよ、だーみーん」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:15:21.90 ID:rlOBCoEo<>
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やたら疲弊してる様子だが?」
垣根「別に」
一方通行「あっそォ。 まァ何でもいいけどよ」
垣根「あれ、メシまだ出来てねえの?」
一方通行「あァ、今から作るンだとよ。 何故か俺も手伝わさせられるハメになったけどなァ」
垣根「いいザマだな、すっかりシスター共の使いっパシリにさせられてやがる」ケラケラ
一方通行「言ってろ三下」
垣根「ふん」
一方通行「あァー、めンどくせ・・・・・・」カツッ カツッ
垣根「おい一方通行」
一方通行「あ?」クルッ
垣根「格好つけてんじゃねえぞ」
一方通行「はァ・・・・・・? 何を言い出すンだよ急に」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:15:51.83 ID:rlOBCoEo<>
垣根「一人で全部抱え込んでんじゃねえっつってんだよクソボケ」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:16:50.21 ID:rlOBCoEo<>
一方通行「な、に?」
垣根「俺が気付いてねえとでも思ってんのか?」
一方通行「・・・・・・何の話かさっぱり分かんねェンですけどねェ」
垣根「何度も言わせんな。 俺が気付いてねえとでも思ってんのか」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
垣根「テメェ自身は気付いてねえかもしれねえけどな。 俺は気付いてる」
一方通行「何が言いてェ」
垣根「あの時テメェは言ったよな? 俺とお前は同じだって」
一方通行「あのくだらねェデートの時か」
垣根「そうだ、だから分かるんだよ」
一方通行「・・・・・・」
垣根「大方、周りからの好意に耐えられなくなって、あの『実験』の
嫌な記憶が今頃になってぶり返してきた、ってとこだろ?」
一方通行「! ・・・・・・エイワスにでも聞いたか?」
垣根「本気で言ってんのか」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
垣根「ふん、・・・・・・一人で抱え込んでりゃ格好いいとでも思ってんのか」
一方通行「そンなンじゃねェよ。 ただオマエらには関係ねェ話だろォが」
垣根「ふざけてんじゃねえぞ、今更関係ないもねえだろうが。
今の俺達は不本意でも、一蓮托生なんだぞ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:17:40.90 ID:rlOBCoEo<>
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・不本意ってところは同意だ」
垣根「チッ・・・・・・ガラでもねえこと言わせんじゃねえよ」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
垣根「二度と一人で突っ走るな、クソッたれが」スタスタ
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あァ」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「・・・・・・すまねェな。 俺はもォ、大丈夫だ」
垣根「わかったんならさっさとメシ作れよパシリ野郎」
一方通行「はいはい・・・・・・」カツッ カツッ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:19:00.10 ID:rlOBCoEo<>
――――――――――――――――――――――
垣根「さーて? 今日のメシはなんだよ? ん?」ニヤニヤ
風斬「あ、垣根さん! 今まで何してたんですかもう!」プンプン
垣根「部屋にこもってお絵かきしてたんだ」ケラケラ
風斬「また適当にごまかして。 ずっと寝てたんでしょ」
垣根「あら、バレてた? ははっ」
エイワス「今日は何やら豪勢な食事になるようだぞ?」
垣根「へぇ。 シスターでもそんなことしていいんだな。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あぁ、エイワス」
エイワス「何かな?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:19:46.49 ID:rlOBCoEo<>
垣根「知ってて隠してたんなら、俺はテメェを殺すからな」
エイワス「おや、怖い怖い。 だが何のことだか分かりかねるな」
垣根「・・・・・・あっそ。 おうミーシャ、今夜は浴びるように酒飲もうぜ」
ガブリエル「kps御binvf意dhg」
垣根「?」
風斬「(・・・・・・天使さん、何だか元気ないと思いませんか? 今日の朝から口数も極端に少ないし・・・・・・)」
垣根「(あぁ、何か変だと思ったらやっぱそうなのか)」
風斬「(どうしたんでしょうか? 何だか私、心配で・・・・・・)」
垣根「(風邪でもひいたんじゃねえの? 天使が風邪ひくなんて笑えるけどな)」ケラケラ
風斬「(笑えません!)」
エイワス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:21:56.30 ID:rlOBCoEo<>――ロンドン・ランベス とある廃れた商店街
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベイロープ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
レッサー「・・・・・・よっこいしょ、っと」ムクッ
ベイロープ「ババくさいわね」
レッサー「放っといてください!」
ベイロープ「はぁ・・・・・・。 さて、フロリスとランシスを回収して、
さっさと帰りましょうか」
レッサー「何言ってんですか? まだ何も成し遂げてないじゃないですか!」
ベイロープ「は?」
レッサー「まだ私達は天使と交渉すら出来てません! このまま引き下がれるかってんです」
ベイロープ「・・・・・・。 いい? レッサー、よく聞きなさい」
レッサー「・・・・・・何ですか」
ベイロープ「悪いことは言わないからさ、やめときなって。
はっきり言ってアイツはね、私達と住んでる世界が違うのよ」
レッサー「次元の違いの話をしてるんですか」
ベイロープ「そうよ。 アイツは私達の手に負えるような連中じゃないわ」
レッサー「そんな馬鹿げた力を持っているからこそ、英国の為に貢献出来るんじゃないですか」
ベイロープ「そんな馬鹿げた力を持っているヤツらが、わざわざ英国のためだけに
力を貸してくれると思ってんの?」
レッサー「むぐぐ・・・・・・」ムスー<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:23:40.87 ID:rlOBCoEo<>
ベイロープ「あの『アクセラレータ』って呼ばれてた学園都市の人間。
いえ、あれを人間と呼んでいいのかすらわからないけど」
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベイロープ「ホント、アイツは掛け値なしにヤバいわ。 関わるべきじゃない。
『新たなる光』の存在も危ぶまれるくらい、アイツは危険だわ」
レッサー(ロシアで見たときにそれは十分理解してますよ・・・・・・)
ベイロープ「そしてそんな力を持つやつらが、ほら、」クイッ
レッサー「? ・・・・・・あ」クルッ
フロリス「うぅ・・・・・・、あ、あれ・・・・・・」フラリ
ランシス「あぅぅ〜〜〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フラフラ
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:24:12.63 ID:rlOBCoEo<>
レッサー「フロリス、ランシス! 無事だったんですね!」
ベイロープ「あんだけ派手にぶっ飛ばされたのに、ね」
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・! まさか」ドキッ
ベイロープ「そ。 アイツ、何故かは知らないけど、戦闘中もずっと錯乱してたでしょ。
にも関わらず、"私達全員を無傷で眠らせる"程度の手加減をしてるのよ」
レッサー「・・・・・・私とベイロープは気絶なんてしてませんが」
ベイロープ「その前に邪魔が入ったじゃない。 そうじゃなければ
私達も今頃はオネンネ中だったでしょうね」
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ベイロープ「所詮、アイツらにとって私達なんて障害にすらならないってことよ。
そんな私達の頼みを、アイツらが聞いてくれるはずがないでしょ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:26:00.86 ID:rlOBCoEo<>
レッサー(・・・・・・でも、あの『アクセラレータ』って人・・・・・・、)
ベイロープ「大丈夫? 二人とも」
フロリス「・・・・・・何でまた看板にめり込まなきゃなんないんだっつーの」グスン
ランシス「はぁぁ〜、本当に死んじゃうかと思ったよ」ガクン
レッサー(ずっと私達に"消えろ"って言ってた・・・・・・)
ベイロープ「ま。 また新しく誰かを見つけよう、人間なんて腐るほどいるんだし、
いざとなったら私達だけでもこの国は守れるんだし」
フロリス「私は最初からそのつもりなんだけどね」
ランシス「もうあんな目に遭うのだけはごめんだなぁ〜・・・・・・」ハァ
レッサー(それに、ロシアの時もあの人・・・・・・)
フロリス「? どうしたのレッサー」
レッサー「皆さんは先に戻っててください」
ベイロープ「・・・・・・ちょっとレッサー、あなたまさか、」
レッサー「私はちょっと出掛けてきます! 大丈夫、私達の努力は無駄にはさせません」タッ
ランシス「?」
フロリス「あーあ、行っちゃったよ。 何あれ、どうしたの?」
ベイロープ「はぁ・・・・・・。 知らないわよ、もう放っといて帰りましょう」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:26:40.04 ID:rlOBCoEo<>
レッサー(確か彼らは、海岸にやたらデカい船を停めてましたね・・・・・・!)
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:28:08.02 ID:rlOBCoEo<>――『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮・キッチン
一方通行「あああああああああクッソがァァ!! あと何人前作りゃいいンだよ!?」ジャッ ジャッ
オルソラ「ファイトーいっぱーつなのでございますよー・・・・・・Zzzzzz」
一方通行「一発ぶち込まなきゃ起きねェかなァこの女は!!?」イライラ
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニコニコ
一方通行「・・・・・・ンだよ、チビシスター」
アンジェレネ「あ、いえ、何でもないです。 早く作っちゃいましょう」
一方通行「何が炊飯器調理法で楽々なのですよー、だ!!
ここにゃ炊飯器が一台しかねェンじゃねェかよ!!」ギャース
アンジェレネ「ど、ドラコさんは炊飯器の作り方もレクチャーしてましたが、
さすがに皆、理解出来なかったみたいです・・・・・・」
一方通行「アホすぎンだろォどいつもこいつもよォ・・・・・・。 おいエイワス!!
聞こえてっかァ!? 学園都市に帰ったらこの女子寮に大量の炊飯器プレゼントしてやれ!!」
エイワス『了解した、そのように手配しておこう(アレイスターに)』
一方通行「『念話能力(テレパス)』で話しかけてくンな!!」
オルソラ「ふふ、楽しそうで何よりなのでございますよ」ニコッ
一方通行「あ? 何か言ったか? ていうか起きてンなら手伝えクソシスター」
オルソラ「いいえ、何も。 さて、私も全力で取り組むのでございます」
一方通行「チッ。 おいメガネェ!! とりあえずパスタ百人前出来たぞ、持ってけ!」ドカッ
アガター「は、はいっ!」アセアセ<>
×エイワス ○ドラコ すみません ◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:29:40.97 ID:rlOBCoEo<>――『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮・食堂
アガター「ぱ、パスタ・・・・・・ここに置い、ときます、ね!」ドンッ
アニェーゼ「もぐもぐ、あんがとです」ムシャムシャ
ルチア「シスター・アニェーゼ。 口に物を入れたまま喋るのは端無いですよ」
垣根「さっすが『必要悪の教会』の鬼姑。 マナーが良く出来てらっしゃる」ケケケ
ルチア「垣根帝督! いい加減そのネタを引っ張るのはやめなさい!」ムキーッ
風斬「アンジェレネさんもこっちに来ないと食べられませんよね」
エイワス「呼ぶかね? 一方通行の負担が更に多くなるが」
シェリー「構わねぇだろ。 あいつの能力なら料理なんてチョロいものだし」
神裂「ミーシャ? あまり食が進んでいないようですが・・・・・・」
ガブリエル「――――――――――」ハッ
ガブリエル「kephkvsf美味jgwighihwrgh美味hduwdgyfv」ガツガツムシャムシャ
アニェーゼ「おおー、すげぇ食べっぷりですね」
ルチア「だ、大天使様・・・・・・」
垣根「ほら、大天使様があぁやって食ってるんだぜ? あれが本来の正しいマナーなんだよ」
ルチア「そ、そうですね。 では私も・・・・・・!」ガツガツムシャムシャ
アニェーゼ「うわぁ・・・・・・、はしたないってレベルじゃねぇですよ」
神裂「あ、私ちょっとキッチンの様子見に行って来ますね」ガタッ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:31:16.82 ID:rlOBCoEo<>
――――――――――――――――――――――
一方通行「クソッ、メシ作りながらメシ食うハメになるとは・・・・・・
コントやってンじゃねェンだぞ」モグモグ
オルソラ「あら、でもこれはとても効率の良い食事方法でございますよ?」ムシャムシャ
アンジェレネ「あっち、盛り上がってますね」
一方通行「酒も入ってっからなァ。 ・・・・・・酒といえば、オルソラ」
オルソラ「なんでございましょう?」
一方通行「まさかここ、『AIM拡散力酒』なンてモンは置いてねェだろォな?」
オルソラ「えーあいえむ・・・・・・? いえ、そのようなお酒は購入していないのでございます」
一方通行「そォか、ならいい。 (あれを風斬に飲ませたら終わりだからな)」
神裂「大変そうですね、皆さん」ヒョコ
一方通行「おい露出狂、ヒマなら手伝えよ」
神裂「だからこの服装は術式を組むのに有効的だからしょうがないっつってんだろド素人が。
・・・・・・そんなことよりお願いがあるのですが」ヒソッ
一方通行「あァ? ンだよ」
神裂「(・・・・・・鯛茶漬け)」ボソボソ
一方通行「は?」
神裂「(た、鯛茶漬けを一つ・・・・・・作ってはいただけませんか)」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:33:06.01 ID:rlOBCoEo<>
一方通行「あァ? 鯛茶漬けだァ?」
神裂「シッ! 声が大きいんですよ!!」
一方通行「声が大きいのはオマエだドアホ」
アンジェレネ「鯛茶漬け?」
神裂「い、いえ、何でもないんですよ!」アセアセ
一方通行「何でそンなコソコソすンだよ? 別に鯛茶漬け程度なら作ってやるけど」
神裂「本当ですか!? わーい、やったー♪」ニマー
一方通行「ガキみてェな顔すンだな、オマエみたいなやつでも」
アンジェレネ「鯛茶漬けってなんですか?」
一方通行「そのまンまだ、茶漬けに鯛の身をほぐしたモンを入れる食い物だ」
アンジェレネ「茶漬け?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:33:36.06 ID:rlOBCoEo<>
一方通行「ったく、あとでオマエにも作ってやっから。 おいカテリナ、
五右衛門風呂にダシ残ってたよなァ?」
カテリナ「(あ、名前覚えてくれてる・・・・・・) あ、あれは五右衛門風呂ではなく、
ここで使われてる巨大なお鍋ですよ」
一方通行「風呂だろ、あの大きさは」
カテリナ「ダシは・・・・・・、えぇ。 かなり残ってます」
一方通行「よし、適当な量で作るか。 あ、おいモブシスターども!
七面鳥が焼けてンぞ、持って行け!」
「「「はいっ!」」」ビシッ
オルソラ「料理長、白身魚の蒸し焼きも出来たのでございますよー」
一方通行「誰が料理長だコラァッ!!」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:34:35.33 ID:rlOBCoEo<>
垣根「酒が足りねえな、もっと無えのかよ」
エイワス「ふふ、ここに」ドンッ ズラーリ
ルチア「どこから出したんですか今・・・・・・」
風斬「あ、これ・・・・・・」
エイワス「ん? AIM拡散力酒が気になるかね?」ニヤリ
風斬「私これ、学園都市のすき焼き屋で飲んだことあるんですよ」
シェリー「結構不良なんだなお前・・・・・・」
風斬「な、成り行きですよ、成り行き!」アセアセ
アニェーゼ「ふーん、どれどれ・・・・・・。 ・・・・・・?」グビグビ
ルチア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、ただの水じゃないですかこれ」
垣根「そうだな、味も全く無えし・・・・・・。 美味しいも美味しくないもないだろこれ」
風斬「あれ・・・・・・? そんなことないはずなんですけど」グビッ
エイワス「くくく、さて、これからお楽しみだな」ニヤニヤ
垣根「あ?」
ガブリエル「gkrogjrgh一気jitjhirjh一気gjithtd」グビゴクゴクゴクグビ
アニェーゼ「おおー、大天使様はイケるクチなんですね」
風斬「・・・・・・ぷはっ。 ほらこれ、アルコール結構キツいですよ?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:36:25.32 ID:rlOBCoEo<>
垣根「AIM拡散力場・・・・・・、AIM・・・・・・。 ・・・・・・おいエイワス」
エイワス「どうした、垣根帝督」
垣根「これよぉ・・・・・・、もしかして風斬みたいなヤツにしか分からねえ酒とかか?」
エイワス「さすが学園都市第二位の頭脳を誇る超能力者だな。 察しが良い」
垣根「やっぱそうか。 ワケのわからねえ酒もあるモンだな」
風斬「んー♪ やっぱこれ美味しいです」グビグビ
シェリー「おい風斬、顔が赤くなってるわよ。 水じゃなかったのかよ」
アニェーゼ「場酔い、とかいうやつじゃねぇですかね?」
ガブリエル「―――――――――」トントン
ルチア「はっ。 はい、何でしょうか大天使様」ドキッ
ガブリエル「kghotrhoh一気jgerigjier」ドンッ
ルチア「え、これは・・・・・・?」
エイワス「その生を一気に飲み、ミーシャへの誠意を見せてほしいと言っている」
ルチア「だ、大天使様が・・・・・・私をお試しになられている・・・・・・?」
垣根「生ビール一気飲みで天使への誠意を見せられんのかよ。
なんか安っぽいな天使」
ルチア「し、シスター・ルチア! いかせていただきますっ!」
アニェーゼ「アホですね」
シェリー「アホだな」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:42:02.66 ID:rlOBCoEo<>中途半端すぎる・・・・・・しかし今回はここまでです、ごめんなさい。
次回もこんな感じのノリで展開していくと思います。二度目のイギリス編もまもなく終了ですね。
次回更新は三日以内です。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
ではまた、お会いしましょう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/14(火) 09:43:08.60 ID:rlOBCoEo<>
【次回予告】
『お待ちどォさンクソッたれども。 今すぐ死ね』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『天草式十字凄教を率いる女教皇ともあろう方が・・・・・・情けない、全くもって情けない・・・・・・』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・ルチア
『ハッ、生の一気飲みで完全に酔い潰れやがったな。 鬼姑の小言が更に加速するぞ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『うん! すっごく美味しいですこの鯛茶漬け!』
―――――――――――イギリス清教『必要悪の教会(ネセサリウス)』の魔術師・神裂火織
『オイ、あくせらぁ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 10:02:34.44 ID:TBXJauco<>またあんたはぁ!こんな時間にぃ!
乙です!
超おつです!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 10:18:06.42 ID:vWjvrVQo<>>>1、落つ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 11:01:34.11 ID:A/qCB7Mo<>風斬wwwwww天使同盟の最後の良心が物故割れたwwwwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 11:36:09.41 ID:ZxerUIDO<>乙!
風斬が前回飲んだ時よりひどくなりそうな予感!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 11:57:02.59 ID:buGvK2Uo<>天使同盟最後のストッパーが悪意『エイワス』に破壊されてしまった
まだ垣根がいるからいいか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 12:16:36.58 ID:5/ehYIAO<>乙!
またこんな時間に投下しやがって!
仕事の休憩中に2828しちゃうじゃないか!
ありがとう!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 12:19:57.60 ID:9Yd0dqko<>ていとくん△<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 13:03:32.10 ID:SsSZ.QAO<>ルチア痛可愛いよ痛可愛いよルチア<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 16:40:19.73 ID:cjUs.fIo<>乙、ねーちんがなんかかわいくみえてきた
アガターとカテリナってはいむら描いたことある?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 16:47:38.27 ID:iu6YORoo<>本当に何もなかったかのように戻ってきたなていとくんwwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 17:47:07.87 ID:WMAfYt6o<>このルチアさんは一方さんの頭にわっか付いた天使モード見たらどんな反応するんだろ?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 20:06:06.14 ID:zJqkvyc0<>ていとくんは魔術の練習中か<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 21:01:40.14 ID:lovjVwQ0<>ところ挿絵は無いのか?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 21:37:08.98 ID:L1zW4X6o<>ていとくんと一方さんの絡みがかっこいいしアンジェレネ可愛いし
オルソラは包容力ぱねぇしねーちん可愛いしもうほんとこのssに出会えて幸せだわ。
クリスマスプレゼントは200レス投下だって?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/14(火) 22:42:45.32 ID:YGD3zQDO<>ミーシャに何が起きてしまうのだ?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/14(火) 23:12:02.17 ID:Wf4GJrk0<>大いなるおとんにはよ帰れ言われてるとか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 00:39:00.02 ID:.BQZ5ws0<>神は言っている・・・<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 00:44:58.73 ID:PV5Ba.so<>早く帰ってこいよおとん寂しいよ、と<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 00:53:21.44 ID:HSD2vTM0<>お父さん…残念ながら子供というのは、いつの日か親の手を離れていってしまうものなのですから
更に彼女は、これはという男性を見つけたのです。是非とも祝福してあげてくださいな
娘さんが見初めた彼は良い子だと保証しますよ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 00:55:03.50 ID:C5ZC9WIo<>木原「息子はわたさねえぞ!」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/15(水) 01:50:06.68 ID:OFP2WEI0<>じゃあ、那由他さんを<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 02:46:28.16 ID:8Kt2s5Yo<>いまだにキャーリサ√を期待してる俺って…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 04:09:33.18 ID:C/hLqoDO<>俺も期待してるぞ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 08:00:16.18 ID:EavbScDO<>>>235
子離れしてください木原くん<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 13:23:21.81 ID:J/O3GbYo<>おつおつ
ふふ、俺はここの>>1と違ってクリスマスイブ〜クリスマスにかけて予定が入ってるぜ!
夜勤という名の予定がな!
死にたい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/15(水) 21:48:23.12 ID:Hhv.UWoo<>おっつー
垣根くん、いい奴だなあ
さすがエイワス印の一方通行専用プレゼント。
そしてAIM拡散力酒の恐怖再びwww
誰か、一方さんをたすけてあげてー!!
クリスマス?
なんだそれ、初めて聞いた
知らないな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 00:42:38.83 ID:NKuiNZ6o<>クリスマスは10年前にやったばかりでしょ?
もう一世紀ほど待ちなさい<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/16(木) 09:18:33.57 ID:njp/tEEo<>おはようございます、>>1です。
いつも沢山のレスをしていただき、本当にありがとうございます。
ところで、やはりこういう朝とか昼の時間帯に投下するのは困るでしょうか?
たまーにですがそういう感じのレスもあって、私もどうしようかと悩んでいるのですが。
なにせ夜勤なものですから、普段はこういう時間帯でないと投下タイミング逃しちゃうんですよね・・・・・・すみません。
まぁ私が努力して時間を調節すればいいだけの話なんですけど・・・・・・。
というわけで今回はとりあえず今から投下していきます!
前回に引き続き、女子寮でどんちゃん騒ぎです。
では、行きます。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:19:32.31 ID:njp/tEEo<>
ルチア「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」グビグビグビグビグビグビ
アニェーゼ「お、おぉ・・・・・・」
シェリー「おいおい、死ぬぞルチア。 やめときなさいって」
垣根「ハハッ、スゲー。 ピッチャージョッキをそのまま一気とは」ケラケラ
ガブリエル「jojypofn一気hverhihj一気jgjhhjhd」パチパチ
シェリー「煽ってやがるこの天使・・・・・・」
ルチア「〜〜〜〜〜〜ッ! ぶへぁ」ドンッ
風斬「す、すごーい・・・・・・」
ガブリエル「hkpthkorh流石kgtphkyjk修道女ikhpyjktn」ギュー
垣根「ひゅー♪ 天使のハグだ、一生モンの思い出になったなぁ」
ルチア「か、感無量です・・・・・・///」フラフラ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:20:10.28 ID:njp/tEEo<>
アニェーゼ「駄目だ、面白すぎますね。 アンジェレネを呼んできましょう」ガタッ
エイワス「さぁミーシャ=クロイツェフ、君も天使としての威厳を見せたまえ。 これで」ドカッ
垣根「樽・・・・・・だと・・・・・・」
シェリー「なんか見たことない樽があるなと思ったが、お前が持ってきてたのかよ」
ルチア「この樽・・・・・・、どのくらいの量があるのですか?」
エイワス「三十一米ガロン、まぁおよそ百十八リットルといったところか」
垣根「死ぬから、さすがに死ぬからそれ」
ガブリエル「nhrtohjetho余裕mbrkbmrtkmho」グイッ
シェリー「片手で持ち上げやがった」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:21:23.02 ID:njp/tEEo<>
アンジェレネ「な、何ですかシスター・アニェーゼ。 私、キッチンを手伝わないと・・・・・・」
アニェーゼ「そんなモンは世界最強の専業主夫、一方通行に任せときゃいいんですよ。
それよりこっちで面白いモンが・・・・・・って、えぇっ!?」
ガブリエル「――――――――」ガバチョ ガバチョ
シェリー「これはすごいわね、ちょっとスケッチしとこ」カキカキ
垣根「腹wwww痛えwwwwwwww」ゲラゲラ
エイワス「素晴らしいな、俄然、興味と好奇心が湧いてくる」
アンジェレネ「た、樽を持ち上げて・・・・・・なんか飲んでますけど・・・・・・」
アニェーゼ「これが『神の力(ガブリエル)』・・・・・・」
神裂「いや、それは少し違うと思いますけど」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:22:09.77 ID:njp/tEEo<>
アンジェレネ「あ、神裂さん。 鯛茶漬けなるものは?」
神裂「少し待って欲しいということで、戻って来ました。
しかし皆さん、ちょっとはしゃぎ過ぎじゃないですか?」
ルチア「樽」
エイワス「ん?」
ルチア「樽。 早く」
垣根「おいバカやめとけやめとけ。 あれは天使だから出来る事なんだよ」
シェリー「天使とか関係あんのかよあれは」
ガブリエル「hkgoehjoh完飲gogjejhdb」ゲェプ
神裂「・・・・・・? 風斬氷華?」
風斬「うゆ〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グデー<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:23:18.39 ID:njp/tEEo<>
――――――――――――――――――――――
一方通行「・・・・・・ン。 いい具合だ」
カテリナ「これが鯛茶漬け・・・・・・ですか」
一方通行「モブ共。 オマエらも暇があったら食っとけ。
途中で倒られでもしたらかなわねェ」
アガター「あ、じゃあ少しいただきます・・・・・・」
オルソラ「上手に焼けましたー♪ のでございますよ」ジュー
一方通行「マンガ肉なンざ初めて見たな」
オルソラ「むぐむぐ・・・・・・。 ・・・・・・あれ、あまり美味しくないのでございます」ショボーン
一方通行「生焼けじゃねェのか。 どこが上手に焼けてンだよ」
「一方通行さーん、スープの追加お願いしまーす」
一方通行「ハイ喜ンでー・・・・・・、って、クソッ! ノッちまった」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:23:56.96 ID:njp/tEEo<>
オルソラ「そういえばアンジェレネさんが見当たらないのでございますよ」
一方通行「あのクソチビ・・・・・・鍋で煮込ンでやろォか。 おいチビシスター!!!」
「は、はい! すみませんすぐ行きます!」
一方通行「はァ・・・・・・。 ロンドンまで来て何やってンだ俺ァ」
オルソラ「うふふ」ニコー
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 はァ」
アガター「あの、鯛茶漬け持っていったほうが・・・・・・」
一方通行「あァーはいはい、俺が行くよ俺が」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:25:34.87 ID:njp/tEEo<>
神裂「あ」
一方通行「お待ちどォさンクソッたれども。 今すぐ死ね」
垣根「なんだそれ?」
エイワス「神裂火織がいつも夜にコソコソ食している鯛茶漬けだな」
神裂「ちょ、何を言っているのですか! ていうか何で知っているんですか!?」
アニェーゼ「それは聞き捨てならねぇですね・・・・・・。 いつも鍋の残り汁が減っていると思ったら・・・・・・」
神裂「あ、あははは・・・・・・。 まぁ細かいことはいいじゃないですか」
ルシア「天草式十字凄教を率いる女教皇ともあろう方が・・・・・・情けない、全くもって情けない・・・・・・」ブツブツ
一方通行「なンか様子がおかしくねェかコイツ?」
垣根「ハッ、生の一気飲みで完全に酔い潰れやがったな。 鬼姑の小言が更に加速するぞ」
ルチア「んん?」クルッ
垣根「っと、怖えな」
一方通行「まァどォでもいいから食えよ、ほら」
神裂「ありがとうございます、いただきます」
シェリー「おい風斬、大丈夫かよお前」
風斬「うみゅー・・・・・・//////」フラフラ
一方通行「ゲェーッ!!? 何でコイツまで酔ってンだ!? まさか、」
アニェーゼ「あぁ。 風斬さんならこの"水"を飲んで・・・・・・。 あれ、何で水でダウンしてんでしょ?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:27:28.13 ID:njp/tEEo<>
一方通行「貸せッ!!」バッ
アニェーゼ「あ、もう」
『英愛受拡散力酒(AIM拡散力酒)』
一方通行「な、なンでこれがこンなとこに・・・・・・!!?」ワナワナ
アニェーゼ「どうしたってんですか一体」
風斬「オイ、あくせらぁ」
一方通行「ッ!!」ビクゥ
風斬「コッチ来てくらさい、コッチ」ヒョイヒョイ
一方通行「くっ・・・・・・! ・・・・・・誰だ、この酒を用意したのは」ギロッ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:28:24.98 ID:njp/tEEo<>
アニェーゼ「この人です」スッ
ルチア「コイツ」スッ
シェリー「コイツだ」スッ
垣根「決まってんだろ」
エイワス「そうです、私です」
一方通行「エェェイワスくゥゥゥゥン・・・・・・。 分かってて用意してたなオマエ?」
エイワス「いやいや誤解だよ一方通行。 懐を探ってみたらたまたまあっただけで、」
一方通行「たまたまこンなレアな酒が懐に入ってるワケねェだろォが!!
風斬が酔ったらどォなるかオマエ知らねェから・・・・・・!!」
風斬「何を騒いでるんですか、あなた」
垣根「"あなた"ぁ?」ニヤニヤ
一方通行「ほォら始まった・・・・・・」ガクッ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:29:43.29 ID:njp/tEEo<>
神裂「うん! すっごく美味しいですこの鯛茶漬け!」パクパク
アニェーゼ「確かに。 口当たりさっぱりでどんどん食べれちゃいますね」ムグムグ
一方通行「さて、俺はキッチンに戻―――――、」
風斬「待ちたまえよあくせらクン」ガシッ
一方通行「すき焼き屋の時より悪化してやがる・・・・・・ッ!!」
垣根「こいつは面白え見世物だな。 ぶっ壊れた風斬なんてなかなか見れねえぞ」ケラケラ
シェリー「確かに面白い。 ここは一つ、背中を押してやるか」ニヤニヤ
一方通行「てめェら・・・・・・、ナメた事言ってンじゃねェぞ」
風斬「一方通行さん、覚えていますか・・・・・・?」
一方通行「あァ? ナニをだよ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:30:25.44 ID:njp/tEEo<>
風斬「あの時、公園のベンチで私に言ってくれましたよね? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、
『こっから先はスクランブル交差点だ。 愛の衝突にご注意くださいってなァ』って」
一方通行「言ってねェェェェェ!!!! どこの平行世界の一方通行ですかァ!!?」
アニェーゼ「す、スクランブル交差点・・・・・・?」
垣根「おい一方通行。 お前俺を笑い死にさせる気か?」
ルチア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ヒック
ガブリエル「khtehthoj説明vsedawkfug要求hrweughg」ジー
神裂「全然意味がわからない口説き文句ですね・・・・・・」
一方通行「だから言ってねェし口説いてもねェよ!!」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:31:47.20 ID:njp/tEEo<>
――――――――――――――――――――――
アンジェレネ「あ、お疲れ様です、一方通行さん」
一方通行「ひでェ目に遭った・・・・・・。 あの酒の製造元は学園都市だったな。
製造工場見つけ出してぶち壊してやる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ボロボロ
アンジェレネ「?」
オルソラ「さて皆さん、どうやら落ち着いてきたようでございますし、
そろそろ休憩をとるのでございますよー」
「「「はーい」」」
一方通行「ここでメシ食わせてくれ、食堂は今地獄、いや煉獄だな」
オルソラ「煉獄は地獄と違って、浄化が必要な者のためにある場所のことでございますよ」
一方通行「妙な揚げ足取るンじゃねェよ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:32:16.90 ID:njp/tEEo<>
アンジェレネ「あ、あの、これどうぞ。 オニギリという食べ物です。
神裂さんに教わったんですけど・・・・・・」
一方通行「ン、悪ィな」ヒョイ パク
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ドキドキ
一方通行「うめェ。 疲れきったときはこォいうシンプルなモンに限るな」モグモグ
アンジェレネ「良かった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」パァァ
一方通行「あン?」
アンジェレネ「い、いえ。 私も食べよっと・・・・・・」パク
オルソラ「やはりアンジェレネさんは、和食を好むのでございますね」
一方通行「あ? なンで?」
オルソラ「はぁ、何でも胸を大きくするには和食を取ることがポイントだとか何とか・・・・・・」
アンジェレネ「」ポロッ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:33:16.30 ID:njp/tEEo<>
一方通行「胸ェ? ハッ、くっだらねェ・・・・・・」
アンジェレネ「く、くだらない・・・・・・」ズーン
オルソラ「あなたように博識な方なら、何か他に胸を大きくする方法をご存知なのでは?」
一方通行「男に聞くことかそれ?」
アンジェレネ「も、もう勘弁してくださいぃ・・・・・・///」
一方通行「エイワス辺りに頼めば一発で爆乳にしてくれるンじゃねェの」
アンジェレネ「ほ、本当ですかっ!?」ガタッ
一方通行「食いつくなよ・・・・・・」
オルソラ「では、聞きに行ってみるのでございますよ」
アンジェレネ「え、えぇ〜!?」
オルソラ「悩みなのでございましょう?」
アンジェレネ「うぅ・・・・・・」
一方通行「行ってらっしゃい」
アンジェレネ「あ、あなたも行くんですっ!」ガシッ
一方通行「なンでだよ!? い、嫌だ、やめろ話せェ!」グググ
アンジェレネ「杖没収!」パシッ
一方通行「うおっ、オイ、腕持ち上げンな!」」ドサァ
オルソラ「では、行ってみましょう」ズルズル
一方通行「引きずるなよコラァッ!! これじゃ連行じゃねェか!」ズルルルー<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:34:27.31 ID:njp/tEEo<>
――――――――――――――――――――――
オルソラ「―――――と、いうわけなのでございますが」
シェリー「お前まだそんなこと言ってたのかよ」
アンジェレネ「お客さんの前で言わなくてもいいじゃないですか・・・・・・///」
垣根「なんだ、そんなことかよ」
オルソラ「ご存知なのでございますか?」
一方通行「おい・・・・・・、風斬、重い・・・・・・」ズシッ
風斬「ふふふ・・・・・・」ギュー
エイワス「一方通行、レディに対して重いとは失礼だぞ」
垣根「胸大きくしたいんだろ? そういう時はな、男に揉んでもらえばいいんだよ」
アンジェレネ「ッッッ!!!?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:35:13.50 ID:njp/tEEo<>
神裂「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」チャキ
垣根「待てよおい、刀を納めろ!! だって聞いたことねえかそういうの?」
ルチア「垣根帝督・・・・・・、あなたはまたシスター・アンジェレネに妙なことを吹きこんで・・・・・・」ギロリ
垣根「チッ、冗談だっつーの。 あとアレだ、牛乳飲むとか?」
アンジェレネ「とっくに実践してます・・・・・・現在進行形で」
ルチア「何度も申し上げますが、修道女に胸など必要ありません。
修道女たる者が、異性を誘惑するような物を持っていてどうするのですか」
シェリー「もう酔いが醒めたの? ルチア」
ルチア「えぇ。 お見苦しいところをお見せしてしまい、申し訳ありませんでした。
深く反省します、もう二度とあんな風にお酒を―――」
ガブリエル「vjv一気fbef」ニコッ
ルチア「―――飲ませていただきます」
垣根「もうダメだコイツ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:36:36.96 ID:njp/tEEo<>
結局、こォなるのかよ。
と、一方通行は深くため息をついた。こんなバカ騒ぎの中だ、
彼がため息をついたことに気付く者など誰一人としていない。
気がつけば、この寮にいるほとんどの人間が騒ぎに参加していた。
風斬は完全にダウンし、シェリーの膝を枕にしてスースーと寝息をたてている。
そのシェリーはこの騒ぎの中でも淡々と酒を口に運んでいた。
アニェーゼ、ルチア、アンジェレネの三馬鹿シスターは長机の上で喧嘩をしている。
どうやら悪酔いしてしまったルチアが自分の胸の大きさを露骨にアンジェレネに自慢し(そんな言うほど無いのだが)、
アンジェレネが激怒、それに乗っかってアニェーゼが二人をからかっているようだ。
神裂と垣根、そしてエイワスは雑談していた。何やら神裂が洗濯機の素晴らしさについて説いている。
垣根とエイワスは口を揃えて『学園都市製の洗濯機はそんなモンじゃない』と更に神裂を興奮させるような
事を言って、三人の雑談は白熱していた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・平和すぎンだろォ」
途中、遠目でそれらの光景を見ていた一方通行の元にカテリナとアガターがやってきて
(一方通行が唯一名前を覚えたモブシスター)、
『もし良かったら、そこで一緒にお話しませんか?』
と、誘ってきたのだが、一方通行は丁寧に断った。そう、丁寧に。
前の自分なら面倒くさそうに断っただろうか。一方通行は自分自身の変化にハッキリと気付き始めている。
(・・・・・・丸くなっちまったなァ、ホント。 丸すぎて光り輝いてそォだぜ)
光など、自分には最も縁のない物だと思っていたが、案外そうでもないらしい。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:37:50.87 ID:njp/tEEo<>
「隣、よろしいでございますか?」
今度はオルソラがやってきた。一方通行は彼女の方を見て、
「よろしくねェな。 今俺ァ疲れてンだ、他ァ当たれ」
今度はちょっと刺々しく追い払ってみる。
この辺の素直じゃなさはまだ直っていないらしい。
「うふふ」
と、笑いながらオルソラは一方通行の隣に座ってきた。
相変わらず人の話を聞いていない彼女を見て一方通行は軽くうな垂れる。
やはり、二度目のイギリス訪問で一方通行が一番影響を受けたのは、オルソラという存在だろう。
彼女が居なければ、自分はまた勝手に突っ走り、深い闇へと身を沈めていたかもしれない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:38:43.43 ID:njp/tEEo<>
もっとも、オルソラがいない状況でそうなったら、他の誰かが自分を止めてくれただろうか。
例えば、アンジェレネ。彼女は最初、一方通行を恐れていた。度が過ぎるほどに。
だが、一方通行の過去も彼女は受け入れてくれたのだ。あれほど一方通行を恐れていたのに、
打ち止めとの会話を経て、アンジェレネは笑顔で迎え入れてくれた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱ打ち止めのやつにも、何か土産買ってやっかな・・・・・・」
誰に言うでもなく、一方通行はボソリと呟く。
「それがいいのでございますよ。 私達からも何かをお送りしましょう」
ちゃっかり聞いていたオルソラも、笑顔で同意してきた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:39:56.44 ID:njp/tEEo<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺と、」
「?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 俺と喋ってると楽しいって、オマエ言ったよなァ」
唐突に、一方通行はオルソラへ問いかけてきた。
「えぇ。 思わず会話が弾んでしまうのでございますよ」
迷わずそう答えるオルソラ。どうやら嘘ではないらしい。
そして、そこをまだほんの少し疑っていた一方通行もわずかに笑みを浮かべ、
「・・・・・・俺もだよ」
一方通行はオルソラの方から顔を逸らし、続けて言う。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:40:41.14 ID:njp/tEEo<>
「俺もオマエと喋ってると、オマエと一緒にいると楽しい」
小っ恥ずかしさをごまかすかのように、グビグビとワインを煽る一方通行。
元々肌が白いため、頬の紅潮がよりハッキリと見える。
あーあ、くっだらねェ、と吐き捨てるように言う一方通行。
様々な異性からのアプローチを無意識に躱してきたあの第一位でも(主に風斬の、だが)、
やはり照れるときは照れるのか。
だが、一方通行がオルソラの様子を窺うためにゆっくりと首を動かすと、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・///」
なぜかオルソラの頬も紅潮していた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:41:49.13 ID:njp/tEEo<>
「なンでオマエが照れてンだっつうの」
それは今までの一方通行とのギャップが原因だ。
あれだけツンツンとしてきた一方通行が、急に素直な気持ちをオルソラに吐露してきたのだ。
オルソラだって、魔術師である前に、シスターである前に、一人の『女』なのだ。
「あ、いえ・・・・・・ふふふ」
頬に手を当て、クスクスと笑うオルソラ。
この仕草はとても可愛らしいものなのだが、やはりこういう事には全く関心を示さない一方通行なのであった。
「つっても、オマエだけじゃねェ」
「え?」
「ここにいるバカ全員だよ。 コイツらも一緒で、やっと楽しい、だ」
どう考えても後付けのごまかしなのだが、オルソラはそんな事でしょげたりしない。
「そうでございますね」
オルソラもゆっくりと頷き、
「私も、皆さんと一緒に過ごせて、とても幸せでございます」
天使のような笑顔で答えた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ン?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:42:55.05 ID:njp/tEEo<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シーン、という擬音が出てきそうなほど食堂はいつの間にか水を打ったような静けさに包まれていた。
皆が皆、一方通行とオルソラの方をジーッと見ている。何人かの顔はやたらニヤニヤしてやがった。
「・・・・・・なンだよ、俺の顔になンか書いてあンのか」
「あぁ、絶賛いちゃラブ中ですって思いっきり書かれてるぜリア充さんよ」
垣根が醜悪な笑みでそう答える。
その場にいるほとんどの人間がうんうんと頷いた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:43:41.87 ID:njp/tEEo<>
「誰がいちゃラブしてるってンだよ、あァ!?」
勢い良く立ち上がり猛抗議をする一方通行。
そんな事をしたら余計に誤解が膨らむことを彼は理解していない。
「聞こえなかったか第一位様、テメェだよテメェ」
とても楽しそうにニヤニヤとした表情を浮かべながら一方通行を煽る垣根。
一方通行は垣根に掴みかかり、喧嘩が始まってしまった。
アンジェレネが割って入るが簡単に蹴飛ばされてしまう。神裂は呆れたように首を横に振っていた。
そしてルチアとアニェーゼもくだらない喧嘩を再開し、それを合図に再び食堂は宴ムードに戻っていった。
「んー・・・・・・、一方通行さぁん」
「前途多難だな、お前もせいぜい頑張れよ」
自分の膝の上でムニャムニャと寝言をたてる風斬を、シェリーは適当に励ましていた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:51:51.94 ID:njp/tEEo<>今回はここで終わりですー。あとウチの水道が止められててワロタwwワロタ・・・・・・
さて、次回で女子寮編は終わりだと思います。長らくお付き合いくださってありがとうございました。
そしてこのSS自体も、実は終盤に差し掛かっております。
どうか皆さま、最後までお付き合いいただけたらなと思います。
ようやくロシアの匂いがしてきましたねww
それではまた三日以内くらいにお会いしましょう。
今回もここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
では!<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/16(木) 09:52:27.85 ID:njp/tEEo<>
【次回予告】
『明日にでも俺達は、ここを発つ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『わ、私は。 ・・・・・・私は、もっとあなたと一緒にいたいのでございますよ・・・・・・』
―――――――――――元・ローマ正教のシスター・オルソラ=アクィナス
『ミーシャ=クロイツェフの様子が少しおかしい。
時が近いのかもしれない。 来たるべきその時が』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス
『jgjhh皆と。 gjrgj一緒に。 居たfjieいよ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・ミーシャ=クロイツェフ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 09:57:05.69 ID:uTmYR9.o<>乙
ミーシャかわいいよミーシャ
別に投下時間なんていつだって構わない
>>1が投下しやすい時間に投下すれば良いと思いけるのよ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 10:05:06.55 ID:HAdsnvgo<>ミーシャのそのセリフだけで涙がでてきたんだが<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 10:14:00.93 ID:I0rqeXoo<>乙乙
やべぇな単語だけだったのに助詞やらまで付いてる<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 10:18:44.33 ID:J91MXEDO<>乙
照れるオルソラと一方さんが可愛すぎるぞ!
上条さん並のフラグ立て能力マジパネェっす!さすが第一位!
俺も、投下時間のことは構わないよ
いつでもウェルカムだ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 11:18:03.65 ID:7afUkyEo<>> ところで、やはりこういう朝とか昼の時間帯に投下するのは困るでしょうか?
> たまーにですがそういう感じのレスもあって、私もどうしようかと悩んでいるのですが。
こんな時間に書きやがってwwwwwwリアルタイムで乙いえねえじゃねえかwwwwwwwwって感じで受け止めていいと思う<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 11:24:46.63 ID:71wohdwo<>むしろこのkじゅらいの時間のほうが・・・
なにはともあれ乙!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 13:28:00.59 ID:zBvGZf2o<>>>1乙!
普段は普通に夜に見るので既に投下終わってる方がありがたかったり<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 13:33:34.04 ID:RQz9YzAo<>乙
英愛受=AIMで吹いた<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 13:41:23.14 ID:IS.d2EAO<>愛の交差点…なんかのスレで見たぞwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 13:45:57.57 ID:eV6Tq8o0<>乙
ガブリエルいなくなったら
なんちゃって古語婆やアレイ☆やエェェイワスくゥゥゥゥンが
一斉に手のひら返して、天使同盟四面楚歌なんてならないよな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 13:53:20.85 ID:FZmV0D.o<>>>278
一方絹旗スレの中に出てきた映画だったような……
乙! もう終盤かぁ……寂しくなるな。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 14:55:34.67 ID:QFGrjiwo<>おつおつ
爆ぜろ第一位
誰か>>1の自宅に水を司る大天使を送ってやれ
後投下時間は>>274の通りだな、そんな気にせんでもええがな
もうそろそろロシアか…ミーシャ…
それでもきっと天使同盟なら…天使同盟ならなんとかする!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 15:46:32.11 ID:l/N36QAO<>投下時間なんて好きにしてくれて良いからミーシャに幸せをあげて下さい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/16(木) 17:47:48.83 ID:KDAz9Rw0<>愛の交差点は風斬と見た映画だろ
オルソラさんがアクセラさんの愛人ポジで天使同盟にイン……?
ここまで明確に彼が好意を示したのは初なんジャマイカ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 20:31:53.77 ID:F.Dl6nco<>自分はリアルタイム興味ないし帰宅したらがっつり読めて嬉しかったり。
オルソラは俺の嫁。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 21:12:25.63 ID:00yFUIgo<>乙!
母性っぽいのに一方さん弱いなあw
母性とか子供からの好意とかに弱いのって、裏表のない愛情だから受け取れるんだろうな
同年代や大人相手だと、利用されるとか裏を考えて警戒するクセがありそうでなんか悲しい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 21:46:03.58 ID:ItlgekDO<>受でMなのはどうして??<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/16(木) 22:02:37.13 ID:UayoIzMo<>Mだからだろ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 00:51:38.26 ID:oltXBxI0<>乙です!
寄り道と思っていた2回目のイギリス旅行がこんなに読み応えのある楽しいものになるとはww
オルソラと一方さんのやりとりにニヤニヤが止まらん
終盤だなんて寂しいな……
恋愛フラグ以外にも不穏なフラグが見え隠れしてるけど
>>1の一方さんならきっと何とかしてくれると信じてるぜ
挿絵支援。一方さんのラッキースケベ。前スレの場面ですみません。
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1303040.jpg<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 00:56:29.81 ID:lb/eQSAo<>原作でもラッキースケベは挿絵になりやすいがこのスレでもその法則が・・・!?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 00:56:38.58 ID:T9u86zAo<>oh...<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 00:58:13.62 ID:TTu5QEUo<>>>288
ふう
またお前かよまじ大好き<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 01:26:18.50 ID:PUbwmtMo<>>>288
うま過ぎてオルソラが可愛すぎるとしか言えない…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 01:35:08.65 ID:E0RhIsYo<>GJなんだよ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 01:39:40.31 ID:dkQnz8Ao<>風斬の表情でワロタ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 01:47:59.86 ID:lP7JbJUP<>>>288
一気にイメージが定着した
GJ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 01:57:57.36 ID:C9jbWVIo<>>>288
お前一体何者なんだよ…
よくやってくれたとしか言いようがねえよ…
まじgj<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 02:08:43.51 ID:aEyHY9Ao<>>>294
これドア開けて一秒以内のとこだからな。
シェリーは戦闘体制だけどw
>>288はほんと乙すぎる。この投下ペースに挿絵添えるのも大変だろうに。
本当にこのスレをリアルタイムで楽しめて幸せだわ。
>>1
某百合子ォヒーのとこみたいにエンディングまでやってそのあとパラレルな感じで
日常ネタやるって道もあるんだぜ?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 08:26:39.53 ID:NTJCDkDO<>>>288
お前がハイムラでも驚かないレベル乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 16:31:52.52 ID:0hSG0LE0<>風斬オルソラきょとん顔可愛いし、シェリー可愛いし、一方さんの焦り顔がこれ誤解されても仕方ないなだし、最高です
こんなに面白い話に、支援の挿絵までついちゃう最高のスレもいつかは終わっちゃうんだよな…
嫌だよ…ずっと読んでいたいよ…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 20:32:41.92 ID:sae.8bc0<>ミ・アミーゴ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/17(金) 22:03:45.99 ID:IDQ6IAE0<>>>300
15000号…てめぇ…ww<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/18(土) 03:24:52.42 ID:Hnghm86o<>>>288
これはたまんねえっすwwwwwwwwwwwwww
クソッ、シェリーと風斬も全裸で部屋に入ってきた設定にすりゃよかった・・・・・・
挿絵支援、レス支援ともにありがとうございます!!>>1です
仕事の都合で今から投下します。今回で二度目のイギリス編は終わり・・・・・・かな?
では行きます。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 03:26:11.15 ID:o5IB8bY0<>いいぜ、この時間なら誰も見てないと思っているなら・・・
まずは夜食を用意する!<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:26:12.66 ID:Hnghm86o<>
一方通行「ったく・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ドカッ
オルソラ「あのー・・・・・・」
一方通行「あ?」
オルソラ「私と一緒にいたら、ご迷惑になるでしょうか?」
一方通行「あァいや、そンな事ねェから余計な心配すンな。
垣根が頭おかしいだけだ」
オルソラ「そうでございますか、よかった」ニコッ
一方通行「何が」
オルソラ「いえ、何でもございません」
一方通行「ふン。 ・・・・・・、それでだな」
オルソラ「はい」
一方通行「明日にでも俺達は、ここを発つ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:26:53.19 ID:Hnghm86o<>
オルソラ「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「やっぱりよ、いつまでもこォしてるわけにはいかねェンだ」
オルソラ「で、でもしばらくここに居るとあなたは・・・・・・」
一方通行「そのつもりだったがな、俺の心もようやく落ち着いた。
整理が出来たンだ。 もォここに居る必要も無い」
オルソラ「あ、あの、残念ですがロシア行きの航空機は飛んでいないのでございますよ」
一方通行「それはもォ聞いたっつうの。 そして俺達に空から行くって選択肢もねェって事もな。
言ってなかったか? 俺達は船でここに来たンだ、だからロシアへもそのまま船で行く」
オルソラ「船でもロシア側の警戒が厳しく、入国出来るかどうかは・・・・・・」アセアセ
一方通行「そン時はもォ強行突破で行くしかねェだろ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:27:51.32 ID:Hnghm86o<>
オルソラ「私はいつまでもあなた方がここに居てもいいのでございますよ?」
一方通行「気持ちだけ受け取っておくぜ。 ありがとよ」
オルソラ「い、いえ、そういう事ではなくてですね・・・・・・」
一方通行「エイワス」
エイワス「あぁ。 話は聞いていたよ」
一方通行「行けるよな?」
エイワス「おや、君らしくないな一方通行。 行けるよなではなく、行け、だろう?」
一方通行「ふン。 そォだな・・・・・・。 なンとしてでも行けるよォにしろ。
・・・・・・リーダー命令だ」
エイワス「了解しました、我らがリーダー。 ふふふ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:28:35.84 ID:Hnghm86o<>
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」シュン
一方通行「どォしたンだよ」
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いくらなんでも、急すぎるのでございます」プクー
一方通行「何頬膨らませんてンだよ・・・・・・? それに急なのはここに来たときもだろ。
俺達は急に来て荒らしまくって颯爽と去っていく、質の悪い海賊みてェなモンなンだよ」
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」プイッ
一方通行(・・・・・・どこかでミスったか、俺? なンか機嫌悪そォだなコイツ)
オルソラ「・・・・・・わ、私は」
一方通行「なンだ?」
オルソラ「私は、もっとあなたと一緒にいたいのでございますよ・・・・・・」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:29:58.61 ID:Hnghm86o<>
エイワス「これはこれは、熱烈なアプローチじゃないか」
一方通行「うるせェぞ」
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー
一方通行「こンな俺にそォ言ってくれンのはありがてェンだがよォ」
エイワス「だがすまないな、シスター・オルソラ。 我々もそろそろ
のんびりしている場合では無くなってきているようだ」
オルソラ「?」
一方通行「今までどれだけのンびりしてきたと思ってンだ? 何を今更な事言ってンだよ
俺はそォいう意味で言ってンじゃなくてだな、」
エイワス「(ミーシャ=クロイツェフの様子が少しおかしい)」ヒソ
一方通行「(あァ? ・・・・・・確かにやけにおとなしいとは思ってたけどよ)」
エイワス「(時が近いのかもしれない。 来たるべきその時が)」
一方通行「(なンだと?)」
エイワス「(一刻を争うほどでは無さそうだが・・・・・・、私もその辺に関しては尽力している。
信頼してくれて構わんよ)」
一方通行「(俺がオマエを信頼するよォな日が来ると思ってンのか?)」
エイワス「(ふふ、やはり君は私に対しては厳しいな。 だがそうでなければつまらない)」
一方通行「ふン」
オルソラ「あの・・・・・・」
一方通行「あァ、悪い」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:31:35.07 ID:Hnghm86o<>
神裂「オルソラ、そろそろお開きにしましょう。 さすがに夜遅くまで騒ぎすぎました」
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
神裂「・・・・・・オルソラ?」
オルソラ「あっ・・・・・・、ええと、なんでございましょう? 買い足しでございますか?」
神裂「いえ、皆さんもう寝ないと朝が辛いので」
オルソラ「あ、はい・・・・・・」
一方通行「ン、終いか」
神裂「えぇ、このまま行くと朝まで飲む勢いになってしまいます」
オルソラ「皆さーん、そろそろお片付けを始めるのでございますよー」
「「「「「はーい」」」」」
一方通行「オマエにも世話ンなったな。 俺達は明日、ここを出る」
神裂「! そうですか、少し寂しくなりますね」
一方通行「本気で言ってンのかそれ」
神裂「はい。 あなた達と一緒に居るときは、天草式十字凄教の皆と一緒に居るときのように
楽しいものでしたから」
一方通行「つまり、その天草式十字凄教とやらは、俺達くらい狂ってるって事になるぞ?」
神裂「あ、確かに・・・・・・。 そこまででは無かったかもしれません」
一方通行「おい」
神裂「ふふ、失礼しました」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:32:24.87 ID:Hnghm86o<>
一方通行「垣根」
垣根「あぁ?」
一方通行「明日ここ出るから、てめェの荷物片しとけ」
垣根「は? 明日? んだよ、しばらくここにいるんじゃなかったのか?」
一方通行「結局船で行くことに決まった。 エイワスとも話してある」
垣根「ちっ、しょうがねえな」
アニェーゼ「ちょ、ちょっと!! もう帰っちゃうんですか!?」アセアセ
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「あァ。 朝一番にな」
アニェーゼ「まだ貴方と全然ファッショントークしてねぇんですけど」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 03:33:01.79 ID:Q89dUJ60<>きてた!!!<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:33:14.59 ID:Hnghm86o<>
一方通行「ンなモンどォでもいいだろォが」
アニェーゼ「むむむ〜、納得いかねぇですね」
ルチア「やはり天使様も連れて行かれるのですか?」
一方通行「置いとくわけにはいかねェだろ。 何? 欲しいかコイツ?」
ガブリエル「――――――――」
ルチア「・・・・・・いえ、名残惜しいですが、天使様がこのような場所に
いつまでもいるわけには行きませんね」
一方通行「理解してくれて助かるぜ、というわけだガブリエル。 いいな?」
ガブリエル「――――――――」エー
一方通行「嫌がンなよ、いや表情変わらねェから分かンねェけど」
ガブリエル「pvd渋々vfbjt御意vn vnsgbb」コクン<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:34:15.89 ID:Hnghm86o<>
シェリー「おい、お前らがどこ行こうが勝手だがよ、コイツもちゃんと連れていきなさいよ」
風斬「うにゃ〜・・・・・・」Zzzz
一方通行「今回は割と早く潰れてくれてよかったぜ、おいガブリエル、運ンでやれ」
ガブリエル「hogjrii了解cnirgvheri」ヨッコラショ
風斬「ぷぇ・・・・・・」
一方通行「朝起きたら風斬に服着させてやってくれ、どォせ脱ぐから」
ガブリエル「hktphrjkth承知fjisehgiw」コクン
アンジェレネ「な、何でそんなことがわかるんですか?」
一方通行「あ? あ、・・・・・・」
シェリー「へぇ、進んでるのねあんた達」
一方通行「そンなンじゃねェよクソボケ!」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:34:59.89 ID:Hnghm86o<>
垣根「しょうがねえな、俺の部屋で寝かせてやるよ、風斬は」
一方通行「オマエはさっさと死ね」
エイワス「では各自、自室に戻り速やかに就寝したまえ。 朝は早いぞ」
アニェーゼ「ちぇー、じゃ、私達もそろそろ寝ちまいましょうかね」
アンジェレネ「は、はい・・・・・・」シュン
ルチア「シスター・アンジェレネ?」
アンジェレネ「あ、す、すみません・・・・・・」トボトボ
一方通行「オルソラ、片付け手伝おうか?」
オルソラ「いえ、大丈夫なのでございますよ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:35:51.29 ID:Hnghm86o<>――『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮・エイワスに割り当てられた部屋
〜AM 03:22〜
エイワス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
エイワス(もし、ベツレヘムの星の欠片が私の予測通りの場所にあるのなら)
エイワス(私ではどうすることも出来ないな)
エイワス(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
エイワス(だがそれは、アレイスターにも同じことが言えるのだが・・・・・・)
エイワス(星の欠片がそこにあった場合、アレイスターは何もしなくても
ミーシャ=クロイツェフを葬る事ができる)
エイワス(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふむ、)
エイワス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くく」
エイワス「やはり物語のクライマックスは、そのぐらいでなければ面白くない」
エイワス「一方通行達がそれを知り、どう解決するのか」
エイワス「実に楽しみじゃないか、なぁアレイスター・・・・・・ふふふ」
ガチャ
エイワス「・・・・・・、おや。 どうしたのかね、ミーシャ=クロイツェフ」
ガブリエル「――――――――――」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:37:22.68 ID:Hnghm86o<>
エイワス「どうした、入りたまえ」
ガブリエル「――――――――――」パタン
エイワス「君がこうして普通に私のもとへ来るということは、皆はもう就寝したか」
ガブリエル「――――――――――」コクン
エイワス「なるほど。 それで? どうしたんだ?」
ガブリエル「gjregj混迷」
エイワス「ほう? 伝令の天使ともあろう君が、何を迷っていると?」
ガブリエル「hhsdv人間界に残るか。 jgrig『座』へfjewi帰すか。
gjrog現在の。 fje時点で。 jgrog迷いが。 発生fjigしている」
エイワス「・・・・・・ついにこの段階まで来たか。 ある程度言語能力を取り戻したか。
もっとも、これでも一方通行達との意思疎通は不可能だろうが」
ガブリエル「jogjgo時間は」
エイワス「たっぷりの猶予がある・・・・・・、とは言い難いな。
欠片が"そこ"にあるとしたら、もう我々では手の施しようがない」
ガブリエル「fnigng彼に。 fjrgj最後。 jgetiojho伝える」
エイワス「そうだな、そのために君は今もこの世へ顕現しているのだから。
油断をすればすぐにエネルギー体へと歪んでしまうというのに」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「・・・・・・私からも二つ、質問しようか」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:39:39.46 ID:Hnghm86o<>
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「まず一つ、なぜ今の状態で一方通行に言いたいことを言わない?
君の最終目的だろう」
ガブリエル「kgroeh永久jfijg顕現gjiregh不可能fjigjbk」
ガブリエル「gkrogj離別jgijg伝言jgrgjers」
エイワス「泣かせるじゃないか、なぜ天使がこれほどまでに一人の人間に執着するのか
興味があったが、君の場合は異例中の異例だな」
ガブリエル「jgjhh皆と。 gjrgj一緒に。 居たfjieいよ」
エイワス「・・・・・・。 残念だが、現時点ではそれは不可能だよ、ミーシャ=クロイツェフ」
エイワス「それは君が一番良く分かっているはずだ」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「『御使堕し(エンゼルフォール)』の時のような手段を用いて
再びこの世へ顕現することも出来ないこともないが・・・・・・、
そのために四属性を再び歪めてしまうのも酷だろう」
エイワス「下手をすれば、君の我儘で再び世界は混沌の渦に巻き込まれる可能性もある、
というわけだ。 それはそれで実に面白そうなのだがね」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「・・・・・・。 君のことを『神の力(ガブリエル)』と呼んでいるのは一方通行だけだな」
エイワス「それが嬉しいのだろう? 自分自身の本来の名で呼んでくれることが」
ガブリエル「bf,wlfggr肯定jgowgjh」
エイワス「ふふ、いい話じゃないか。 涙が出るな」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:41:13.32 ID:Hnghm86o<>
エイワス「だが、どうだろう。 君を召喚し、行使した右方のフィアンマは、
もう『神の如き者(ミカエル)』の力を失い、君は解放された」
エイワス「その時点で君は、元の『座』に帰していなければならないというのに、
君は今もこの世に顕現し続けている」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「その時点で、この世に四属性のズレとは違った新たなる歪みが発生しているわけなのだが、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・君はその事についてどう考えている?」
ガブリエル「ghkoh私は。 dwdfg皆と。 wschtjh居たい」
エイワス「その一辺倒か。 ふふ、困った存在だな天使というのも」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「その思いが、君が大事に思っている一方通行やヒューズ=カザキリ、
垣根帝督を危険に晒しているのだと、考えが及ばないのか?」
ガブリエル「――――――――――」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:41:58.14 ID:Hnghm86o<>
エイワス「・・・・・・なるほど。 それで"混迷"している、というわけか」
ガブリエル「――――――――――」コクン
エイワス「君も不幸な天使だな。 ん、天使が不幸というのも可笑しな話だが・・・・・・。
私としては彼らが危険に晒されるのも、この世に新たな歪みが発生しつつある事実も、
愉快でしょうがないのだがね」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「この先も私は『天使同盟(アライアンス)』を"観察"し続けるつもりだが、
どうする? ここで私を消せば、少しは未来が変わるかも知れないぞ?」
ガブリエル「gjkorgj無意味pngrigri」
エイワス「ふ、やはり君もアレイスターを警戒しているのか。 では明確に言っておこう」
エイワス「このままだと、我々はアレイスターとの衝突を避けられないよ」 <>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:43:02.09 ID:Hnghm86o<>
ガブリエル「ejgoj時が。 gjrt来れば。 sbogr私はjgj守hkhる」
エイワス「不可能だ。 その時が来たら、君は恐らく『悪魔』になっている」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「それでもなお、彼らに執着するのか? ふふ、本当に愉快だな君は。
あり得んよ、神が書いたプログラム通りに動くだけのロボットである君が、
ここまで自我を手にすることなどあってはならない」
エイワス「アレイスターが躍起になるのも納得だな、君という存在は危険だ。
それだけに、私にとっては興味深いのだが」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「ありがとうミーシャ。 一つ目の質問については以上だ。
最後に、もう一つ質問に答えて欲しい」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「ベツレヘムの星の欠片は、今どこにある?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:44:05.16 ID:Hnghm86o<>――『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮・食堂
〜AM 5:47〜
一方通行「くァ・・・・・・、眠」ボケー
垣根「こんな朝早くじゃなくてもいいじゃねえか」
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズーン
一方通行「どォした風斬」
風斬「私・・・・・・、またやらかしちゃいましたよね?」
一方通行「気にすンな、オマエすぐ寝たから大丈夫だったぞ」
風斬「でも天使さんにも迷惑かけちゃったし・・・・・・」
ガブリエル「gregergj平気hktophkot」フフン
風斬「朝はありがとうございます、天使さん。 服まで着せてもらっちゃって」
垣根「あ、脱いだのか」
風斬「ちょ、直球で言わないでください!///」カァァ
エイワス「お早う、諸君。 いい船出日和じゃないか」
一方通行「船ってまだあの海岸に停まってンのかね」
エイワス「問題ないだろう、"どこぞの鼠"が船番をしていてくれたようだしな」
垣根「は?」
神裂「皆さん、おはようございます」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:45:12.13 ID:Hnghm86o<>
アニェーゼ「おはよーございまーす・・・・・・ふぁぁ」
アンジェレネ「お、おはようございます・・・・・・」
ルチア「おはようございます、天使様」
ガブリエル「hghdhht同志jbginjn」オッス
ルチア「勿体無きお言葉・・・・・・」ヘコヘコ
一方通行「意思疎通してンじゃねェよ」
オルソラ「おはようございます皆さん。 あら、もう行かれるのでございますか?」
風斬「はい、昨晩はご迷惑をおかけしました」ペコッ
オルソラ「いえいえ、とっても楽しい宴だったのでございますよ」ニヘラ
アニェーゼ「よくもまぁあれだけの食器等を綺麗に片付けられましたね・・・・・・」
一方通行「なンにもしてねェオマエが言うのもアレだけどな」
ルチア「しかし、あなた方がいなくなるとまたここも静かになりますね」
垣根「途中ベロベロになってたお前が言うなっつーの」
ルチア「な、何のことでしょうか・・・・・・」
風斬「名残惜しいなぁ・・・・・・」シミジミ
神裂「是非また遊びに来て下さい」
一方通行「いや今回も別に遊びに来たわけじゃねェけどな」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:46:11.38 ID:Hnghm86o<>
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はァ」
垣根「ん?」
一方通行「おい、オマエら」
オルソラ「?」
アンジェレネ「?」
アニェーゼ「ん? なんです?」
ルチア「?」
神裂「?」
一方通行「今度はオマエらが遊びに来い。 学園都市へよ」
オルソラ「!」
アニェーゼ「私達がですか? でも、」
アンジェレネ「ま、魔術師である私達が学園都市へは・・・・・・」
ルチア「そうですね、抵抗もありますし、何よりそのように気楽に行ける場所ではないかと」
一方通行「知ったことか、そンなモン」
垣根「確かにな、いざとなりゃ俺達に言えよ。 アレイスターぶっ殺してでも入れてやる」
神裂「本当にやりかねませんね、あなた達なら・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:47:22.71 ID:Hnghm86o<>
エイワス「ふむ、面白い提案だな。 学園都市へ来るなら、私達を通して来るといい。
科学のなんたるかを紹介して回ろうではないか」
風斬「あ、いいですねそれ!」
ガブリエル「gjergj賛成nmbgnrihi」
アニェーゼ「頼もしいですね、それじゃ今度、本当に遊びに行っちまいましょうか」
ルチア「・・・・・・天使様がお許しいただけるのでしたら、是非」
アンジェレネ「か、必ず行きますっ! 必ず!」
神裂「気が向いたら、また来ますよ」
垣根「おー、来い来い。 科学に魔術を混ぜあわせてアレイスターに一泡吹かせてやれ」ケケケ
オルソラ「あ、・・・・・・」
一方通行「・・・・・・。 オルソラ」
オルソラ「は、はい」
一方通行「打ち止めも待ってる。 いつでもかかって来い」
オルソラ「・・・・・・!」パァァ
オルソラ「はい、必ずお伺いさせていただくのでございます・・・・・・!」ニコッ
エイワス「第七学区、ファミリーサイドの『黄泉川愛穂』、と覚えておきたまえ」
一方通行「魔術師の溜まり場になりつつあるな、あの部屋」
ルチア「例の"ヨミカワ神"がそこにいるのですか・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:49:14.42 ID:Hnghm86o<>
エイワス「では行こうか。 目的地は今度こそ、ロシア連邦だ」
一方通行「オマエが言うなっつうの・・・・・・」カツッ
垣根「じゃーなー。 ルチア、あんま起こると小皺が増えるから気を付けろよ」
ルチア「必ず学園都市へ伺います。 必ず、ね!!」ガルルル
風斬「あの、シェリーさんにもよろしくお伝えください」
神裂「ええ。 まったく、こんな時にもぐーたら寝てあの人は・・・・・・」
アニェーゼ「あでぃおーす。 また語らいましょう一方通行」
一方通行「おう」
アンジェレネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」タタタッ ギュッ
一方通行「ン、どォしたチビシスター」
アンジェレネ「ぜ、絶対また会いに行きますから・・・・・・!」
一方通行「・・・・・・あァ。 いつでも来いよ"アンジェレネ"」ナデナデ
アンジェレネ「・・・・・・! うんっ///」コクッ
神裂「あ、上条当麻と、あと土御門元春という男によろしくお願い伝えておいてください」
一方通行「りょーかいだァ。 (土御門のヤツとも知り合いなのかコイツ)」
オルソラ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
オルソラ「・・・・・・あら。 一方通行さーん」
一方通行「あァ?」
オルソラ「忘れ物があるのでございますよー?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:50:19.87 ID:Hnghm86o<>
一方通行「何?」
垣根「何やってんだよクズ。 せっかくのお別れムードが台無しだぜ」
一方通行「知るかクソボケ。 オマエらちょっと先行っててくれ」
風斬「あ、はい、わかりました」
ガブリエル「thkjotrtjrtf疑惑hkfojkonj」ムムム
エイワス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふむ」ニヤ
――――――――――――――――――――――
――『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮・元、一方通行の部屋
一方通行「あれ、マジだ。 上着忘れてやンの、おかしいな・・・・・・」ゴソッ
オルソラ「一方通行さん」
一方通行「あ? なンだ――――、」クルッ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:50:46.24 ID:Hnghm86o<>
――――――――――――――――――――――。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:51:35.70 ID:Hnghm86o<>
一方通行「・・・・・・ッ!!? ンな・・・・・・ッ!!!」
オルソラ「ふふ///」
一方通行「なンだ・・・・・・よ!? 何しやがる・・・・・・ったくよォ・・・・・・!!」アセアセ
オルソラ「初めてだったのですが、やはり恥ずかしいのでございますよ・・・・・・///」カァァ
一方通行「知るかクソッたれ!!! あァークッソ、バカ野郎が・・・・・・!!!」
オルソラ「絶対、また会えますよね?」
一方通行「しつけェな、いつでも来やがれってンだ」
オルソラ「五人一緒で、ですよ?」
一方通行「当たり前だ。 『天使同盟(アライアンス)』を何だと思ってやがる。
あいつらが一人でも欠けるワケねェだろォが」
オルソラ「はい、ではまた、お会いするのでございますよ」
一方通行「あァ。 じゃァな」カツッ
――――――――――――――――――――――
エイワス「これでオルソラ=アクィナスが三馬身程のリードをつけたな。
しかし攻略ルートには他にも何人かが新規に加わっている・・・・・・、
ふむ、この私が攻略ルートの考察に苦戦するとは・・・・・・」ブツブツブツ
垣根「何ブツブツ言ってんだコイツ」
風斬「?」
ガブリエル「bjg,hkpeh危機jhortjhot予感gjkotjhot」ウムム<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:52:40.35 ID:Hnghm86o<>
――――――――――――――――――――――
アニェーゼ「いやーホント、騒ぐだけ騒いで帰りやがりましたね」
ルチア「シスターやってて良かった・・・・・・」
神裂「オルソラ? 何やってたんですか?」
オルソラ「ナ・イ・ショ、でございますよ」フフフ
アンジェレネ「な、何がかはわかりませんが、大きくリードされたような気がする・・・・・・」
ルチア「?」
神裂「上手く行きますかね、彼らは」
オルソラ「ええ、必ず」
シェリー「あ、もうあいつら帰った?」ガチャ
神裂「シェリー、見送りの日くらい早起きしたらどうなんです・・・・・・って、
今の時間も十分早いですね」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:53:32.92 ID:Hnghm86o<>
シェリー「目がシパシパする」ボケー
オルソラ「今度、皆さんで学園都市に行きましょうか」
アニェーゼ「マジなんですかその話? あんま乗り気しませんねー
あの白髪にはまた会いたいですが」
アンジェレネ「わ、私は行きますっ、必ず」
オルソラ「お友達も増えたことでございますしね」
ルチア「お友達?」
オルソラ「うふふ、行ってからのお楽しみ、でございます」
オルソラ(頑張ってください、一方通行さん。 私達はあなた達の成功を、
心からお祈りさせていただくのでございます)<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 03:59:23.94 ID:Hnghm86o<>うう・・・・・・また矛盾が発生している。難しいなぁSSって・・・・・・
というわけで今回はここまで!
ようやっとシスター編も終わり、次は本当にロシアです、間違いなく、うん、多分・・・・・・
今回もここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
次回更新は三日以内です。そろそろ書き溜めなきゃですね
では、またお会いしましょう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 04:00:32.96 ID:Hnghm86o<>
【次回予告】
『何人か轢いちまうかもしンねェ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『いいじゃねえか、蹴散らしちまえよ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『天使さんも沢山お友達が出来てよかったですね』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『vmrgrj満足gjegjhd』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・ミーシャ=クロイツェフ
『だが入国は難しいかもしれないな。 各々、戦闘準備も怠るなよ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/18(土) 04:01:01.95 ID:Hnghm86o<>
『初めまして、レッサーです。 今日からお世話になりますので、よろしくお願いしまーす♪』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 04:01:36.56 ID:QTEPKdso<>おつかれ
わりとまじで泣ける
それでもこいつらなら、こいつらならきっと誰もが望むハッピーエンドにしてくれると信じてるよ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 04:04:12.18 ID:o5IB8bY0<>乙
とにかく思い浮かべなさい!
これは本当の本編を書いてる訳ではありません、ただの見えない妄想(マナ)の集まりです。
作者のあなたの意思に従ってカタチを作り込んでいくのです!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/18(土) 04:06:36.90 ID:NF1dSGA0<>おつ!
ガブリエル頑張れ・・・
一体何で轢くつもりなんだ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 04:06:41.89 ID:Z1JPlgso<>>>ガブリエル「jgjhh皆と。 gjrgj一緒に。 居たfjieいよ」
涙しか出てこない
オルソラ可愛すぎて寝るのが辛い
乙!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 04:12:34.60 ID:ybkd5Aso<>超乙!
いやほんとここの>>1が書くオルソラが可愛すぎて生きるのが辛いわ
オルソラにも天使同盟に入る資格があればなァ……<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 04:17:24.40 ID:qbF8Zz2o<>順調にフラグを建設しているな、スレタイに偽り無し
しっかしレッサー…ひとりだけ格が違いすぎる<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/18(土) 05:38:19.12 ID:HNQWOkE0<>オルソラはある意味既に天使<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 07:35:20.69 ID:1cNKKiQ0<>オルソラがだいぶ他を引き離したな。かわいい。
そしてガブリエルさんのセリフに涙が止まらない。
やばい。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 07:54:14.72 ID:tx0U3Two<>レッサー足手纏いってレベルじゃねーぞ
ていとくンも戦力としては(天使同盟では)微妙なランクなのに
3馬身とか広げられ過ぎだろう<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 09:43:27.64 ID:8t54mFko<>黒い翼ぐらい対応できないと天使同盟のパワーインフレに絶対ついてけない<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 09:45:43.46 ID:IcGFfLc0<>はいむらー、オルソラと一方通行の最後のシーン書いてくれー。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 09:55:46.89 ID:ormWoKM0<>確かに見てみたいな
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 10:36:33.18 ID:AI8BBhAo<>> クソッ、シェリーと風斬も全裸で部屋に入ってきた設定にすりゃよかった・・・・・・
欲望に忠実すぎんだろwwwwwwwwどんな状況だよそれwwwwwwwwwwwwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 10:57:14.56 ID:n2t9sO6o<>ノイズにgとhとjが多いのは何かの伏線なのだろうか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 11:58:45.40 ID:OlakN5Ao<>キーボードのHとJのキーをよく見てみるんだ
適当に打ってるから中心部分の文字が多くなっているだけだと予想<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 12:14:29.74 ID:OGLU7l2o<>g グッ jジョブ h はいむらー?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 12:16:23.33 ID:gYlDEys0<>2回ぐらい前の投下からもしやとおもってたがていとくんとルチアが地味にいい感じになってる<>
なすーん<>なすーん<>なすーん<> __ 、]l./⌒ヽ、 `ヽ、 ,r'7'"´Z__
`ヽ `ヽ、-v‐'`ヾミ| |/三ミヽ `iーr=< ─フ
< /´ r'´ ` ` \ `| ノ ∠_
`ヽ、__// / |/| ヽ __\ \ヽ |く ___彡'′
``ー// |_i,|-‐| l ゙、ヽ `ヽ-、|! | `ヽ=='´
l/| | '| |!|,==| ヽヽr'⌒ヽ|ヽ| | |
┏┓ ┏━━━┓ | || `Y ,r‐、 ヽl,_)ヽ ゙、_ | | |. ┏━┓
┏┛┗┓┗━━┓┃ ...ヽリ゙! | l::ー':| |:::::::} |. | / l|`! |i |. ┃ ┃
┗┓┏┛ ┃┃┏━━━━━━━.j | l|.! l::::::ノ , ヽ-' '´ i/| !|/ | |リ ━━━━┓┃ ┃
┃┃ ┏━┛┃┃ ┌┐ | l| { //` iー‐‐ 'i 〃/ j|| ||. |ノ ┃┃ ┃
┃┃ ┃┏┓┃┗━━━.んvヘvヘゝ | l| ヽ ヽ / _,.ィ ノ/川l/.━━━━━┛┗━┛
┃┃ ┏┛┃┃┗┓ i .i ゙i\ゝ`` ‐゙='=''"´|二レ'l/″ ┏━┓
┗┛ ┗━┛┗━┛ ノ ! --─‐''''"メ」_,、-‐''´ ̄ヽ、 ┗━┛
r|__ ト、,-<"´´ /ト、
| { r'´ `l l /|| ヽ
゙、 } } | _|___,,、-─‐'´ | ゙、
`‐r'.,_,.ノヽ、__ノ/ | | |、__r'`゙′
| |/ i |
| | |<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 13:06:21.40 ID:XQLmNgDO<>オルソラが可愛……、あれ?俺はローラさん派なのに、あれ?オルソラ俺のよm<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/18(土) 13:12:18.66 ID:HuKDr0U0<>オルソラが可愛すぎてもうダメ……悶え死にする……<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 13:20:51.35 ID:bUY8RwQP<>乙
俺は最後までていとくんにもフラグが立つと信じるぜ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 17:09:45.26 ID:9Z4J4UM0<>おつです
まだアンジェレネにも可能性があるはず・・・あるよね?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/18(土) 19:03:01.65 ID:vvbXAmY0<>最初から風斬派の俺に隙はなかった<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 19:39:53.19 ID:rPS7UQSO<>オルソラ(頑張ってください、一方通行さん。 私達はあなた達の成功を、
心からお祈りさせていただくのでございます)
カイジの一条思い出した<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 19:41:16.13 ID:HKkqZ2Eo<>ふざけんな
ふ ざ け ん な<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 19:57:09.83 ID:1Ss9fJoo<>おい馬鹿やめろ
やめろ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 20:11:30.91 ID:8t54mFko<> f77j r〜〜〜〜〜
. , -‐lル/、 __ _ノ あああ‥‥
// fヽ ,_、/__ `ヽ_ ⌒ヽ〜〜〜〜〜
゙7 .ハ.'二ル' |〈___ノf レ1(
L__|、 ,L| しL.し'゙" ←一方通行
. |. |\_,ヽ "` "′
/ / |. |
〈ーく }ーく ←風斬
 ̄  ̄
__∧____
/
どうなさいました‥‥‥‥? お客様‥‥‥‥
さあさあお気を確かに‥! がっかりするには及ばない‥!
お客様のフラグの残りはまだ600もある‥‥!
まだまだ‥‥ 大当たりの可能性は残されている‥!
どうぞ‥‥‥‥ 存分に夢を追い続けてください‥‥‥!
我々は‥‥‥‥ その姿を心から‥‥ 応援するものです‥!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 20:15:47.52 ID:8t54mFko<>オルソラと書こうとしたはずが風斬に・・・?
話を成立させない修道女恐ろしい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/18(土) 20:31:00.45 ID:HKkqZ2Eo<>風斬までそのイメージで固定された
もうやめてくれ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 00:03:40.50 ID:Y1s5c7A0<>
ざわ・・・
ざわ・・・<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 15:37:46.07 ID:TkPYj.A0<>これはオルソラ達が学園都市に遊びに来るフラグが建ったってことで良いんだよな?
期待してるぜぇ<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/19(日) 17:35:07.66 ID:EK8y1dIo<>一方通行、天使・・・・・・この二つの符号が意味するものはひとつ・・・・・・!
てなわけで>>1です。沢山のレスをありがとうございます。嬉しいです
>>347-348
その通りです、適当です。すみません、次からちゃんと打ちます・・・・・・
今回はほんのちょこっとだけ投下します。出発の触りくらいまでを、ほんの少し。
それでは、よろしくお願いします。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:37:30.40 ID:EK8y1dIo<>――ロンドン・ランベス とある駐車場
垣根「あー、おらどけどけ、邪魔だ邪魔」グイッ
風斬「すごい人だかりですね・・・・・・」
一方通行「何事だよこりゃァ」
ガブリエル「hkotho客jhrtohjrt」
エイワス「シートでも被せておくべきだったか。 まさかここまで集客してしまうとは」
一方通行「あァそォか、これケータリング式に偽装させてるから、
それでコイツら集まってきてンのか」
エイワス「構わん、発進させてしまおう」
一方通行「何人か轢いちまうかもしンねェ」
垣根「いいじゃねえか、蹴散らしちまえよ」ハハ
風斬「駄目ですよ! そんなことしたら」
一方通行「いやホントにするわけねェだろ・・・・・・」
ガブリエル「jgogje出発bkfgmntr」キャッキャッ
エイワス「・・・・・・ふ」
一方通行「あァ?」
エイワス「いや。 さぁ、出発だ」
垣根「あの船、どの辺に停めたっけ」
風斬「この辺の海岸を目指せばすぐ見つかると思いますけど」
一方通行「流されてたら笑えるな」ブロロロロロ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:38:19.15 ID:EK8y1dIo<>
風斬「でも、本当に楽しかったですね」
垣根「当分、シスターは見たくねえけどな」
エイワス「魔術についての知識が豊富になってよかったじゃないか」
ガブリエル「kgoreh私bmhbrth人気者jgerojh」ウフフ
風斬「天使さんも沢山お友達が出来てよかったですね」
ガブリエル「vmrgrj満足gjegjhd」コクコク
一方通行「ここ曲がンのか?」
エイワス「あぁ。 あとはそのまま道に沿って行けば海岸へ辿りつける」
垣根「次はロシアか、長かったな」
風斬「何が長かったんですか?」
垣根「あ? いや・・・・・・、あれ? 何が長かったんだろうな」
一方通行「ワケわかンねェこと言ってンじゃねェよ」
ガブリエル「nkljyroh露西亜hkrtjh」ワクワク
エイワス「だが入国は難しいかもしれないな。 各々、戦闘準備も怠るなよ」
風斬「せ、戦闘って・・・・・・」
垣根「んな大袈裟な事にゃならねえだろ」
一方通行「どォかな、俺はそォなっても構わねェけどよ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:39:10.88 ID:EK8y1dIo<>――ロンドン とある海岸
風斬「あー! ありましたよ、私達の船!」
垣根「ハハッ、健気に俺達を待っててくれたってわけだ。
なんか愛着湧いてくんなぁ」
一方通行「カスタムエンジンぶっ放しで行くのか?」
エイワス「まぁ、急ぐに越したことはないだろう。 少し遊びすぎたかな」
垣根「誰のせいだよ」
一方通行「確かに遊びすぎたが、まァ無駄では無かっただろ」
エイワス「ほう・・・・・・?」ニヤニヤ
垣根「んだよ、テメェにしちゃ珍しい物言いだな」
風斬「そんなことありませんよ、私も無駄じゃなかったと思います」
ガブリエル「jhrtjhoo同意jbgrtkjhti」
一方通行「・・・・・・チッ、妙なこと口走っちまった」
エイワス「一方通行、車庫入れを頼むぞ」
垣根「あー、じゃあ車庫開けてく・・・・・・あ?」
風斬「あれ、開いてますね」
一方通行「どォせオマエがやっといたンだろ」
エイワス「いいや、私ではないな」
一方通行「何?」ブロロロロロ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:40:09.93 ID:EK8y1dIo<>
垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、よし、いいぞ一方通行。 止まれ」
一方通行「ン」ガタン
風斬「天使さん、手を」スッ
ガブリエル「hoehj感謝nmmth」ガシッ
垣根「はぁ、また船に揺られる旅が始まるのか。 釣りしよーぜ」ガチャン
一方通行「一人でクジラでも何でも釣ってろカス」バタン
エイワス「・・・・・・さて、どういうつもりなのやら」
一方通行「あァ?」
風斬「それにしても、朝はやっぱり冷えますね」フー
ガブリエル「jvgjerg平気vgreghj」ギュー
風斬「きゃあっ! もうっ、驚かさないでください」ギュー<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:40:43.69 ID:EK8y1dIo<>
垣根「そこの天使、百合ってねえで甲板行くぞ」
一方通行「とりあえず寝直そ・・・・・・」クァー
風斬「どれくらいでロシアに到着するんですか?」
エイワス「ニ、三日もあれば着くんじゃないか?」
垣根「・・・・・・なぁ」
一方通行「あン?」
垣根「この船、やたら綺麗じゃねえか?」
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 言われてみればそんな気もしますね」
一方通行「新品だろ、この船は」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:41:35.37 ID:EK8y1dIo<>――メガヨット・『アライアンス』号 甲板
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
風斬「わぁー・・・・・・、見渡すかぎりピッカピカですね」
ガブリエル「gjrighjih清掃jtuhjj業者bmrmho」ナルホドー
エイワス「そんなものは雇っていないよ、ミーシャ」
一方通行「確かにこりゃおかしいな、明らかに人の手で清掃されてやがる」
垣根「エイワスがやったってんじゃねえなら、誰がやったんだよ?
その辺のイギリス人が善意でやってくれたのか?」
風斬「それは無いと思いますけど・・・・・・」
一方通行「この様子じゃ他の所も全部清掃されてやがンな、一体、」
ガチャ
一方通行「?」クル<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:42:17.92 ID:EK8y1dIo<>
レッサー「あ、お疲れ様でーす!」
垣根「は?」
風斬「え、誰・・・・・・?」
ガブリエル「ihtphis微弱jgritjhtb魔力jhgeriogj」
一方通行「・・・・・・こい、つ、は・・・・・・」
エイワス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ハァ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:43:07.85 ID:EK8y1dIo<>
レッサー「お待ちしてましたよ皆さん、長旅でお疲れでしょう?
ゆっくりと休んでくださいね」ニヒヒ
垣根「誰だよコイツ」
風斬「さ、さぁ・・・・・・」
ガブリエル「hktrhoj宜敷khrthkh」
レッサー「おぉ、やはり間近で見ると迫力ありますね」
一方通行「て、めェ・・・・・・、ここで何してやがる?」
レッサー「おや、一方通行さん。 お久しぶりですね」
垣根「知り合いか?」
一方通行「知り合いっつうか・・・・・・」
エイワス「・・・・・・。 彼女の名はレッサー、魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員だよ」
風斬「『新たなる光』?」
レッサー「自己紹介くらい自分でさせてくださいよ。 初めまして、レッサーです。
今日からお世話になりますので、よろしくお願いしまーす♪」ペコッ
一方通行「寝言は寝て言えよ尻尾野郎」
レッサー「そんな邪険にしないでくださいよ、私はあなた達のためにここへ来たんですから」
垣根「どういう意味だよ」
レッサー「ふふふ、私もですね、あなた達に貢献しようと思いまして。
雑用でも何でもやらせていただこうかと」
一方通行「じゃァ今すぐ海へ飛び込んで来い」
レッサー「そんな冷たくしなくてもいいじゃないですか!」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 17:44:19.11 ID:GwAPC72o<>リアルタイムだー
支援<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:44:25.54 ID:EK8y1dIo<>
エイワス「我々に雑用など必要ない。 悪いことは言わないから今すぐ消えたまえ」
レッサー「う、そ、そんなぁ・・・・・・」
垣根「何のつもりか知らねえが、邪魔だよテメェ」
風斬「そ、そこまで言わなくても・・・・・・」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
エイワス「全く・・・・・・、手間を増やすな。 我々はこれでも多忙なんだ」ドバァッ
レッサー「ひっ! つ、翼!? あなたも天使なんですか!?」
エイワス「残念ながら君に対しては全く興味が湧かない。 早々に・・・・・・」
一方通行「待てよ、エイワス」
エイワス「・・・・・・。 何かな、一方通行」
レッサー「うぅ・・・・・・」ビクビク
一方通行「何も殺すことはねェだろォが」
エイワス「殺す? いやいや、私はただお帰り願おうと、」
一方通行「今更どンなヤツが来よォが関係ねェだろ。 もォコイツも連れていくぞ」
レッサー「!」パァァ
垣根「マジで言ってんのか?」
一方通行「いいだろ? 風斬」
風斬「あ、一方通行さんがそういうのでしたら、私は構いませんけど・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:45:53.59 ID:EK8y1dIo<>
エイワス「彼女が我々にとって必要な存在だとは思えないのだが?」
一方通行「それはオマエが決める事じゃねェ、俺が決める事だ」
エイワス「・・・・・・。 それも、リーダー命令かね?」
一方通行「あァ、コイツも連れて行く」
垣根「ま、別にどうでもいいけどよ」
レッサー「あ、ありがとうございます! さすがは私が見込んだ男!」
一方通行「図に乗ンじゃねェぞ、オマエがまだガブリエルを無理やり利用しよォって
考えてンなら、今すぐ粉々にしてやるからな」
レッサー「肝に銘じておきましょう」
エイワス「・・・・・・やれやれ、リーダーの我儘にも困ったものだ」
一方通行「うるせェ」
レッサー(ふふ、上手くいきました。 これで一方通行の中の私の好感度を上げておけば、
必ずイギリスのために働いてくれるよう仕向けられるはず・・・・・・!)
エイワス「そう上手く行くといいがね」
レッサー「えっ」ギクッ
エイワス「まぁ、とりあえず非礼を詫びよう。 先程はすまなかったねレッサー。
私はドラコ=アイワズと言う者だ」
レッサー「よろしくお願いします。(何だか分かりませんが、この方にはあまり関わらない方が
良さそうですね・・・・・・)」
風斬「私は風斬氷華です、よろしくお願いします、レッサーさん」
レッサー「はい。 あ、私のことは気軽にレッサーとお呼びください」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:47:38.65 ID:EK8y1dIo<>
垣根「俺は垣根帝督だ」
レッサー「あなたは魔術師なんですか?」
垣根「そう見えるか? 俺も風斬も魔術師じゃねえ、学園都市の者だ」
レッサー「そうですか、よろしくお願いします。
(気のせいでしょうか、この垣根という方、ほんのわずかですが・・・・・・)」
ガブリエル「gjothjts宜敷nmtykjt」ヌゥ
レッサー「ひゃあっ!!? び、びっくりした・・・・・・、
よろしくお願いしますね」
一方通行「俺は自己紹介の必要ねェよな?」
レッサー「えぇ、把握していますので」
垣根「どこで知り合ったんだよお前ら」
一方通行「オルソラ達と買い物行ったときに会ったンだよ。
・・・・・・それだけだ、あとは何にも無かった」
エイワス「・・・・・・ふ」
風斬「それにしても、どうして私達の船に?」
レッサー「いやー何だか照れちゃうんですが、私、実はですね・・・・・・」
垣根「?」
レッサー「その買い物途中に出会った一方通行さんに、一目惚れしちゃいまして」
一方通行「」
風斬「」
垣根「一目惚れだぁ?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:48:53.50 ID:EK8y1dIo<>
一方通行「ガブリエル、コイツ海にたたき落としてこい」
ガブリエル「mhyjoytj御意jkupkonmf」ヒョイ
レッサー「なな、何でですかちょっと! 離してください〜!」バタバタ
風斬「駄目ですよ天使さん、降ろしてあげてください!」
ガブリエル「yjuorjhreh了解jhoifjhrtohm」ポイ
レッサー「ぎゃふっ」ドスーン
エイワス「一目惚れ、か。 全く、上条当麻の時から君は懲りていないのだな」
レッサー「(な、なんでそこまで知ってるんですかこの人!!?)
やだな〜本当ですよ、本当に好きになっちゃったんですから!」
一方通行「やっぱ殺しとくンだったかなコイツ・・・・・・」
レッサー「ふふっ、それで私も皆さんに同行しようかなと思ったわけです。
皆さんっていうか、一方通行さんにですけど」
垣根「お前ナンパでもしたんかよ?」
一方通行「俺がそンな人間に見えンのか」
レッサー(むふふふ・・・・・・・・・・・・・・。 天使はもう手に入りそうにありませんが、そうでなくとも
この一方通行なら十分すぎる戦力です。 イギリスに大きく貢献出来るはず・・・・・・)
エイワス「相変わらずモテモテだな、一方通行」
一方通行「その減らず口を塞がれてェか?」
エイワス「オルソラ=アクィナスがとった行動のように、かね?」ニヤ
一方通行「ッ!! ぐ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ワナワナ
風斬「・・・・・・?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:49:44.19 ID:EK8y1dIo<>
レッサー「えいっ」ギュッ
一方通行「お、オイ、腕絡めてくンじゃねェよ!」
風斬「な・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
レッサー「ご安心を! 私、あなたに相応しいような女になってみせますから!」ムギュー
ガブリエル「jopjoptyjo強敵bndbgernb」グルルル
エイワス「落ち着きたまえミーシャ、いつものことだろう」
一方通行「それどォいう意味だよ!」
風斬「むぅ〜・・・・・・」プクー
垣根「ハハッ、大変だなぁ第一位様はよ」
一方通行「他人事のように言いやがって・・・・・・」
垣根「他人事だろうが」
エイワス「それにしても、君はフラグを乱立させるだけでちっとも攻略しないのだな」
一方通行「あァ?」
エイワス「今現在までに、君がどれだけ攻略ルートを増やしていったのか、
君は自覚しているのか?」
垣根「攻略ルート?」
一方通行「またくだらねェ事言いやがって・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:51:02.32 ID:EK8y1dIo<>
エイワス「そしてたった今、レッサーという攻略ルートが新たに生まれた」
レッサー「もしかして一方通行さん、女たらしなんですか?」
一方通行「よっぽど殺されてェみたいだなァオマエ」
風斬「その攻略ルート、今あるもの全て教えていただきたいのですが」
一方通行「目が笑ってねェぞ風斬」
エイワス「そうだな。 ミーシャ=クロイツェフ、風斬氷華、私、垣根帝督、
番外個体(ミサカワースト)、キャーリサ、オルソラ=アクィナス、アンジェレネ、
アニェーゼ=サンクティス、カテリナ、アガター、その他モブシスター、そしてレッサー・・・・・・。
こんなところではないかな」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:51:53.40 ID:EK8y1dIo<>
一方通行「なンか色々おかしいの混ざってるぞ。 ていうか一人として
認めねェよそンなの!!」
垣根「何か俺の名前入ってなかったか?」
風斬「な、なんて数・・・・・・」
ガブリエル「hkrthkosda苦難jkothjot」
一方通行「オイ風斬! こンなヤツの戯言に耳を貸すンじゃねェぞ」
風斬「え、は、はい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジトー
一方通行「ホントにわかってンのかよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
エイワス「いやーここまで増えると私も処理が追いつかなくなってしまうな、ふふふ」
一方通行「ていうかオマエがその攻略ルートとやらに入ってンのがおかしいンだよ」
エイワス「何を言う、あれだけの条件を満たしているんだ、フラグくらい立つさ」
一方通行「何もしてねェだろォが俺は・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:52:44.84 ID:EK8y1dIo<>
レッサー「・・・・・・キャーリサって、第二王女の? あんな大物にまでフラグ立ててるんですか?」
一方通行「フラグ・・・・・・じゃねェだろ」
エイワス「まだそんな事を言っているのか」
一方通行「フラグフラグ言いたいだけなンじゃねェだろォなオマエ」
エイワス「全く、上条当麻や浜面仕上ですら永遠のパートナーを見つけ、幸福に満ちた人生を
送っているというのに、君がそんな心構えでどうするんだ」
一方通行「知った事か!!」
垣根「そういう経験とか無いだろうしな、こいつ」
一方通行「放っとけ」
エイワス「さて、君はどこから攻略していくつもりかな?」
一方通行「しねェよクソボケ!! 大体何で人外まで混じってやがンだ!?
人ならともかく化物の攻略なンざあり得ねェだろ!」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:53:12.25 ID:EK8y1dIo<>
エイワス「問題発言だな一方通行、人外などとは心を通わせられない、と?」
一方通行「ったり前だ・・・・・・、あ」
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一方通行「あァいや・・・・・・、別にそォいうわけじゃねェっつうか・・・・・・」
風斬「い、いえ、私は気にしてませんから・・・・・・」シュン
一方通行「いや、違うンだよ風斬」
エイワス「で、人外がなんだって? 一方通行」
一方通行「・・・・・・、まァ、相手が誰だろォが問題はねェンだけどよ・・・・・・」
垣根「相変わらず風斬だけには優しいなお前は」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 17:53:58.45 ID:EK8y1dIo<>
風斬「ほ、本当ですか?」
一方通行「仮の話だ、オマエだって俺なンかとフラグ立ってるなンて言われて
イヤじゃねェのかよ」
風斬「わ、私は・・・・・・」
一方通行「まァ、そォいう事だ」
垣根「死にやがれこの鈍感野郎が」
一方通行「何か言ったか」
レッサー「まぁまぁ。 あなた達の事情はよくわかりませんが、ここは一つ、
最も手頃で身近な私から攻略していくということで」
一方通行「いつオマエが身近な存在になったンだ。 そして自分のことを
手頃だなンて言うンじゃねェよ」
レッサー「え・・・・・・、はぁ」キョトン
エイワス「ほら、それだよ」
一方通行「何がだ」
風斬「と、とりあえず出発しませんか? いつまでもここにいるのもなんですし」
垣根「本当だぜ、くだらねえ」
ガブリエル「kgthkrotjh出発khtpyoijy」
レッサー「あ、じゃあ私、錨を上げてきますね!」
一方通行「オマエ一人で出来るわけねェだろォが、俺も行く」
エイワス「では私はエンジンを入れてくる。 各自、ラウンジで待機していてくれ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 18:01:06.59 ID:EK8y1dIo<>というわけで今回はこれだけです、物足りないと感じた方には申し訳ないとしか言えない・・・・・・。
その分次回は頑張りたいのですが、どうせいつも通りなんだろーなぁ・・・・・・善処します!
今回もここまで読んでくださった方、ありがとうございます!
あまり話進んでませんけどいつものことなのでどうかお許しを・・・・・・!
次回更新は三日以内です。次のお話はあまりギャグ要素ないかもしれません。
では次も是非、よろしくお願いします。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/19(日) 18:02:13.89 ID:EK8y1dIo<>
【次回予告】
『星の欠片は今、誰かが迷彩術式みてェなのを施してるって話だったよなァ?
その術式を使ってるヤツが、ガブリエル本人である可能性はあるか?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『――――、』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・ミーシャ=クロイツェフ
『確か・・・・・・神の右席の支配力が強まったロシア成教の魔術師達が第三次世界大戦直前に
サーシャ=クロイツェフの身柄を確保しようと動いたはずだ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス
『何かイギリスの時とは違って、面倒くせえ事になりそうだな』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『やっぱり天使さんも、元の場所へ帰りたいですもんね?』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『恐らくその元『殲滅白書』所属の魔術師達は、"エリザリーナ独立国同盟"にいるはずです』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/19(日) 18:03:36.95 ID:xwxUoXQ0<>乙乙乙ゥ!
>>365
そんな余計なところに労力使う必要ないと思うけど…
もっともらしいランダム性の表現ってしんどいんじゃない?
>>380
打ち止めェ…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:04:19.76 ID:GwAPC72o<>ていとくん攻略ルートもあるのかよwwwwww
乙ですー<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:05:35.60 ID:PzA4/iwo<>妹達の管制塔ルートがねェンだが<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:08:09.62 ID:BiU5eNw0<>あれだ、打ち止めは既に攻略しちゃったから無いんだ
乙乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:08:21.87 ID:EFjLloAO<>いや俺は逆に考えるね!
もう攻略してしまったものを攻略できはしないとッ!!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:19:33.63 ID:hAjS4Q.0<>エイワスさん怖いな…だがそこも良い
取り敢えず俺ルートが入ってないのも問題だよな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:24:10.44 ID:H.CweI.P<>乙
垣根を誰も否定しないということはホモルートもあってしまうのか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:29:03.42 ID:I8CRQ8Ao<>殆ど0から作られた体、男とは限らない<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:33:48.83 ID:ayPNIhco<>未元物質に常識は通用しないしな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 18:38:24.26 ID:weI6eJMo<>未元物質で棒が穴になるとな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 19:03:23.31 ID:HICKLs20<>アガターはメガネだよな
カテリナは……
誰か画像を……!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 19:06:19.74 ID:1SFGj3oo<>黄泉川、芳川も入っていない、ということは
家族は攻略できない……
近親相姦は、条例によりご法度と言うわけか。
おのれ石原ァッ!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 19:34:39.27 ID:uPo3BVso<>スレタイきたぁぁぁぁぁ!!!
おつかれええええ!
とうとうロシアか
長かったな…
>>365
適当でええがなwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 21:34:44.24 ID:imfuFGQ0<>黄泉川芳川ルートがないと思ったら
>>398で既に出てた<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 21:44:14.12 ID:H.CweI.P<>突っ込み忘れてたけどスレタイ出たな
終わりが近いのか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 21:50:12.13 ID:lg0BRSwo<>スレタイ消化が思ったより早かったwwwwww
乙です!
>エイワス「全く、上条当麻や浜面仕上ですら永遠のパートナーを見つけ
ああ、やっぱりそうなのか・・・
美琴さんのご冥福を祈らざるをえない<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 22:11:31.07 ID:ItyswV.o<>めんどくさかったらこんなの使ってみたらどうかなってミサカはミサカは提案してみたり!
ttp://www.japan9.com/cgi/rand_num.cgi<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 22:25:44.04 ID:TkPYj.A0<>黄泉川家は攻略済みで番外個体を美味しく頂こうとするところで風斬やガブリエルに会った
ということだと>>380に黄泉川家が載ってないことに説明がつくな
未熟な果実と成熟した果実が二つ……
さぞ旨かろう<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/19(日) 22:45:30.02 ID:xB5ZGvk0<>上条さんのパートナーは結局イン何とかさんか。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 22:51:05.23 ID:Hjj7TWQo<>>>405
上条「お前達が俺の翼だ!」かもしれん<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 23:14:14.11 ID:/Omi9cDO<>インフィニティジャスティスさん「わたしがカミジョーなんだよ!」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 23:19:31.72 ID:Iw8A8JQo<>レッサーの加入はきっととてつもない伏線なんだろうな…
乙!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/19(日) 23:57:28.37 ID:I9v5L1Q0<>>380 なるほど。打ち止めは本妻だから、フラグも何も無いんですね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 01:33:53.66 ID:KX0PkvQo<>乙乙。
れっさーがなかまになった!、か
戦力的に最下位爆走だが、物語上の役割が気になる
エイワスの意に添わない加入者なので、意外なところで活躍できるかもしれないなあ。
次回からのロシア編(?)も楽しみだ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 01:39:08.74 ID:JxrRLmEo<>しかしちょっと待ってほしい
なにも生涯の伴侶が一人だけ、とは限らないのではないか?
一人でなくてはならないのは、一人でなくてはならないという
社会的規範を共有する人間同士の間だけのはずだ
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 03:24:40.84 ID:M8zeSSko<>288の再うpを頼む<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 06:29:39.69 ID:OG1WDQAO<>いい加減にしろ乞食<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 06:35:02.50 ID:IJ10E52o<>あまり調子に乗っていると風斬の頭の三角柱でぶん殴るぞ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 08:39:53.69 ID:azQGkpco<>じゃあ俺は氷華ちゃんにおっぱいビンタされてくる<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 13:48:25.85 ID:.rCM0Oo0<>誰だ?こんなところに愉快なオブジェを置いたのは<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/20(月) 14:54:42.64 ID:zS.ax0Y0<>邪魔だったんで捨てておきましたね〜<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 18:46:40.00 ID:ao8r9MDO<>俺の嫁に手を出すとは。愚かな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 19:12:18.20 ID:Y.ywhOQo<>このスレには上条さんが必要だ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/20(月) 19:22:56.71 ID:yXcdecw0<>この調子だと上条さんもフラグを立てられそうだな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 20:40:02.97 ID:ksPu5TIo<>もう立ってるだろ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 21:52:14.06 ID:JMJ5jNg0<>私も>>288見逃した…
挿絵の方、今度うpするときにでも一緒にうpしてくださりませんか…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 21:55:16.91 ID:nCes3b2o<>>>422
あー>>288の挿絵すっげーおもしれーなああああwwwwwwwwww
とくに一方さんの表情と風斬りの表情がものっそい表せてるwwwwwwwwwwwwいやーこんな絵を見逃さなかった俺ってホントツイてるわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 21:58:20.86 ID:IJ10E52o<>http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1309687.jpg
即興で撮ってうpった
サイズが変わっていたり削れていたりする事がよくある<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 21:59:04.12 ID:OG1WDQAO<>見逃したもクソもまだ普通に見られるんだが<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 23:19:44.72 ID:qOjtHdEo<>それキャッシュじゃねえの
ブラウザで開いたらファイルないって言われたぜ
専ブラいれりゃいいのにな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/20(月) 23:35:03.37 ID:JMJ5jNg0<>>>424
本人様?
ありがとうございます<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 03:19:08.20 ID:yNSB0hQo<>>>423がかわいそうに見えてきた<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 06:00:24.99 ID:flC.Sxc0<>さわってやんなって。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 07:09:32.70 ID:kEs2XMwo<>なにしてんだよお前ら<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 08:14:33.19 ID:9uzdaIDO<>どうかこのシリーズがあと3スレは続きますように
乙ンダ<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/21(火) 23:02:32.69 ID:orHZJ8Mo<>私「素晴らしい! おいミーシャ、>>403様がこんなものを見つけてくれたよ!
これでノイズも楽に書けるね! ほら、何か喋ってごらん」
ガブリエル「指図すんな」
私「えっ」
というわけで>>1です。>>403、ありがとうございます。活用してみようと思います。
そして皆様も沢山のレスをいつもありがとうございます。
さて今回はロシアに行く前にちょっとしたお話を、みたいな感じなので、盛り上がりには欠けますが
どうかお付き合いくださっていただければ幸いです。
では行きます。
<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/21(火) 23:03:44.28 ID:orHZJ8Mo<>
――――――――――――――――――――――
レッサー「なるほど、それで『天使同盟(アライアンス)』というわけですか」
一方通行「何回黒歴史を晒せばいいンだよ俺は」
風斬「ちなみにレッサーはベツレヘムの星の欠片について何か知りませんか?」
レッサー「私も第三次世界大戦時はロシアの真っ只中にいまして、実際に
ベツレヘムの星も間近で見ています」
一方通行「オマエもあン時ロシアにいたのか」
レッサー「私、一度あなたをお見かけしてるんですけどね」
一方通行「どこで?」
レッサー「あなたが黒い翼を生やして上条当麻と戦ってた時です」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:04:26.33 ID:orHZJ8Mo<>
風斬「そ、そんなことが・・・・・・?」
一方通行「・・・・・・チッ、あの時か」
垣根「こういう話になると俺は置いてけぼりなんだよな」
レッサー「あなたは戦時中、学園都市にいたんですか?」
垣根「あぁ、脳みそだけな」
レッサー「?」
一方通行「それで、星の欠片について何か知ってるのか」
レッサー「残念ながら詳しいことまでは。 しかし私は星の内部でサーシャ=クロイツェフに会ってます」
一方通行「何か手掛かりになるよォな事を言ってたか?」
レッサー「確か・・・・・・、右方のフィアンマが『神の力(ガブリエル)』を召喚する際、
サーシャ=クロイツェフの肉体を利用し、天空の環境をフィアンマの望むように
変化させた、とか何とか・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:05:22.93 ID:orHZJ8Mo<>
風斬「やっぱりサーシャさんも、天使さんの召喚と深い関わりを持ってたみたいですね」
垣根「だが今のが星の欠片を見つける手掛かりになるのかよ?」
一方通行「フィアンマはサーシャ=クロイツェフを素体として、ガブリエルを召喚した・・・・・・」
エイワス「『御使堕し(エンゼルフォール)』を元に組み込んだ術式でな」
一方通行「ならサーシャ=クロイツェフとガブリエルが"ライフリンク"で繋がっている可能性は?」
レッサー「ライフリンク?」
垣根「サーシャってヤツが今も生きているから、ミーシャがこの世界に居られるって事か?」
一方通行「星の欠片関連の情報を全く無視した、
もォひとつの可能性についての憶測に過ぎねェがな。 どォなンだよ?」
エイワス「・・・・・・さぁ。 だが可能性としてはあり得る話だ」
一方通行「・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:06:06.01 ID:orHZJ8Mo<>
エイワス「ミーシャ=クロイツェフ、大天使の目的はあくまで元来の位階へ戻ることだ。
彼女に直接聞けば、星の欠片などあっという間に見つかるのだろうがね」
垣根「じゃあ教えろよミーシャ。 言葉じゃなくても紙にでも書いてくれればいいからよ」
ミーシャ「――――――――――、」
風斬「文字はさすがに書けないんじゃ・・・・・・」
レッサー「ていうか普通に天使と接してるんですね、あなた達・・・・・・」
一方通行「・・・・・・なァ、エイワス」
エイワス「どうした?」
一方通行「星の欠片は今、誰かが迷彩術式みてェなのを施してるって話だったよなァ?」
レッサー「何ですかそれ」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 23:06:14.28 ID:FYIwIDAo<>>>427
解っているとは思うが念の為に言っておくと断じて本人ではない
だから>>423への当てつけにあんなタイミングで貼り付ける様な陰険な行為をしてのけたのだ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:06:57.39 ID:orHZJ8Mo<>
エイワス「恐らく、としか言えないがな。 その可能性が高いというだけだ。
そうでなければとっくに私かアレイスターが発見しているよ」
一方通行「その術式を使ってるヤツが、ガブリエル本人である可能性はあるか?」
ガブリエル「――――、」
垣根「何だと?」
風斬「天使さんが・・・・・・?」
レッサー「え? え?」キョロキョロ
エイワス「・・・・・・。 それこそ、本人に聞いてみるのが一番なのではないのかね?」
一方通行「どォなンだよ」
ガブリエル「――――――――――」フルフル<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:07:55.25 ID:orHZJ8Mo<>
一方通行「本当に違うのか?」
ガブリエル「――――――――――」
垣根「待てよ、何で帰りたがってる本人が玄関を隠すような真似すんだ?」
風斬「そ、そうですよ。 それじゃ本末転倒っていうか・・・・・・」
エイワス「風斬氷華。 君はミーシャと相対したとき、彼女の言葉を部分的に解読したな?」
風斬「は、はい。 あの時はまだ天使さんの言葉がほんの少し理解できていたので」
垣根「マジか? その時こいつ、なんて言ってたんだよ?」
風斬「多分ですけど、――――むぐっ!?」
ガブリエル「――――――――――」ギュー
一方通行「オイ、何で風斬に抱きつくンだ」
レッサー「て、天使のハグ・・・・・・」
エイワス「ふふ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:08:54.70 ID:orHZJ8Mo<>
ガブリエル「――――――――――」
風斬「て、天使さん。 もう分かりましたから離してください!」ジタバタ
一方通行「・・・・・・まァいい。 とにかくロシアへ行きゃァなンか分かるだろ」
レッサー「それにしても、またロシアですか」
垣根「あんな広い土地からどうやって『殲滅白書』の連中を見つけ出すか、だな」
レッサー「『殲滅白書』・・・・・・、サーシャ=クロイツェフが所属しているロシア成教の内部組織ですね」
エイワス「元、だがな」
一方通行「どォいう事だ?」
エイワス「確か・・・・・・神の右席の支配力が強まったロシア成教の魔術師達が第三次世界大戦直前に
サーシャ=クロイツェフの身柄を確保しようと動いたはずだ」
風斬「そ、それで・・・・・・?」
エイワス「その時に同じく『殲滅白書』に所属していたシスター、ワシリーサがロシア成教を離脱。
サーシャ=クロイツェフの逃亡に助力している。
恐らくその時にサーシャもロシア成教の所属から外れていると思われる」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:09:30.94 ID:orHZJ8Mo<>
垣根「おい、それじゃサーシャは今ロシアにゃいねえんじゃねえのか」
レッサー「・・・・・・、ふふん。 それは心配いらないでしょう」
垣根「あ?」
レッサー「恐らくその元『殲滅白書』所属の魔術師達は、"エリザリーナ独立国同盟"にいるはずです」
一方通行「・・・・・・、またあそこか」
エイワス「ふふ、そういう事だ。 あの国は大戦時、恐ろしく規模のでかい
争乱の中心になっていたからな。 今回も、例外ではないさ」
垣根「国の中に国があるのかよ?」
風斬「ええと、どう言えばいいんでしょうか」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 23:10:20.64 ID:AmP09EAO<>読んでるよ面白いよ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:10:31.03 ID:orHZJ8Mo<>
レッサー「エリザリーナ独立国同盟とは、ロシア政府のやり方に納得できなくなった者が
集まって独立した小国の集まりで形成された国です」
エイワス「あの独立国同盟は『殲滅白書』の本拠地から最も近い国だ。
まだ戦争のほとぼりが冷めてない今も、彼女たちはそこにいる可能性が高い」
垣根「あぁ、なんか聞いたことあるような気がするな」
風斬「もしかして、今もロシア成教と戦ってたりするんでしょうか・・・・・・?」
一方通行「フィアンマの野望が砕けた今、連中がサーシャを狙う必要は無くなってンだろ。
もォ『殲滅白書』に戻ってるンんじゃねェのか?
まァ魔術結社には詳しくねェから、そォ簡単に戻れるのかどォかは知らねェけどよ」
垣根「何かイギリスの時とは違って、面倒くせえ事になりそうだな」
エイワス「そうかね? 私はわくわくしてきているよ」
一方通行「どの辺がそンなに面白そォなンだよ」
エイワス「恐らくだが・・・・・・、我々の星の欠片を巡る旅は、今回で終わりを迎える」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:11:24.62 ID:orHZJ8Mo<>
風斬「!」
垣根「ロシアで星の欠片が見つかる確証でもあんのか?」
エイワス「そうではないが・・・・・・、なんとなくそんな気がしてね」
一方通行「オマエのなンとなくはほぼ決定事項だろォが」
レッサー「あらら、何だか早くも解決な流れなんですか?」
ガブリエル「――――――――――」
風斬「よ、良かったですね天使さん。 星の欠片が見つかりますよ!」
ガブリエル「――――――――――」コクン
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:12:17.50 ID:orHZJ8Mo<>
垣根「思ったんだけどよ」
風斬「何ですか?」
垣根「ベツレヘムの星の欠片を見つけて、それでどうすんだ?」
レッサー「そんなの、事情をよく知らない私でも分かりますよ。
ミーシャ=クロイツェフを元の位階に戻さなきゃならないじゃないですか」
垣根「あー、やっぱそうなのか。 位階ってのがよくわかんねえんだけど」
一方通行「まァ・・・・・・そォいう事だよなァ」
ガブリエル「――――――――――」
風斬「やっぱり天使さんも、元の場所へ帰りたいですもんね?」
ガブリエル「――――――――――、」
垣根「何だよ、反応悪いな」
一方通行「・・・・・・オマエ、もしかして帰りたくねェのか?」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「どうやら彼女には、帰る前にまだやり残している事があるのだそうだよ」
風斬「やり残している事・・・・・・?」
一方通行「なンだよそりゃ」
エイワス「そこまでは私にも・・・・・・」
垣根「まさか、クソ生意気な人類共に一発ドカンと天罰でも下そうって考えてんのか?」ケラケラ
風斬「そ、そんな事するわけないじゃないですか!」
一方通行「出来るって事実が怖ェンだけどな」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:13:16.10 ID:orHZJ8Mo<>
レッサー「それで、やり残している事というのは?」
一方通行「言ってみろ、俺達に出来ることならなンでもやってやる」
垣根「ハハッ、カッコイーなぁ一方通行ちゃん、惚れちゃいそうだぜえ」
一方通行「そのセリフ、何故だかクッソ気に入らねェンだけど」
風斬「今の私達なら多分、天使さんのやりたい事をやらせてあげられますよ?」
ガブリエル「――――――――――」
ガブリエル「hjorthr無理vnefrighi」
一方通行「なンつった?」
エイワス「我々には叶えられない事、だそうだ」
垣根「あぁ? 俺達を見くびってんのかこのクソ天使」
一方通行「じゃァ何がしたいンだよ大天使様は」
ガブリエル「――――――――――」
ガブリエル「korthor秘密pkukasdg」キュピン
垣根「今ウインクしたか?」
レッサー「私にもそう見えました・・・・・・」
エイワス「どうやら『ヒ・ミ・ツ』みたいなニュアンスの事を言っているようだな」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:14:39.93 ID:orHZJ8Mo<>
一方通行「ンだよ秘密って・・・・・・」
ガブリエル「nmfgbmth謝々gjigge私rthir以外vedgrg不可能jghiruh」
レッサー「お、おお、何かめっちゃ喋ってますね。 ノイズのせいで
何一つ理解できませんが」
エイワス「彼女以外には出来ないことらしい」
垣根「何だそりゃ。 天使にしか出来ないことって何だよ」
風斬「もしかして他のお友達を呼ぼうとしてるんですかね?」
一方通行「他ァ?」
エイワス「『神の力(ガブリエル)』以外の天使というと代表されるのは・・・・・・、
『神の如き者(ミカエル)』、『神の薬(ラファエル)』、『神の火(ウリエル)』
堕天使から『光を掲げる者(ルシフェル)』、学園都市から『ヒューズ=カザキリ』。
この辺りだろうか?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:15:33.90 ID:orHZJ8Mo<>
垣根「おいおい、そんなもんが一気に俺達のとこに来たらとんでもねえ事になるぞ」
一方通行「そォなったらもォ世界は終わりだな。 いろンな意味で」
風斬「というか私は別にそこへ当てはめなくていいじゃないですか・・・・・・」
レッサー「え、あなたも天使なんですか?」
風斬「あ、まぁその・・・・・・人工天使、という感じです」
一方通行「毎回同じ説明するのも面倒だよな」
風斬「あはは・・・・・・、私は気にしていませんから」
レッサー「ほぇ〜、驚きです! 人が天使を作っちゃうなんて!」
風斬「あの、でも一応人として接してくれれば嬉しいな」
レッサー「あ、いいんですか? じゃあそうします」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:16:52.15 ID:orHZJ8Mo<>
一方通行「ま、少なくともそンな事がしてェわけじゃねェンだろ?」
ガブリエル「jkotjoha当然fhsduiofherg」コクン
垣根「おいドラコ、お前ミーシャの言葉通訳出来るんだから聞けよ」
エイワス「・・・・・・それが私にも教えられない内容らしくてね。
一体どのような事なのか、気になって夜も眠れないよ」
一方通行「寝る必要が無いだろオマエは」
レッサー「あの、ドラコさんはどういった存在なんですかね?
さっき翼を生やしていましたが」
エイワス「・・・・・・。 "ドラゴン"」
レッサー「ドラゴン・・・・・・? 伝説の竜ですか?」
エイワス「ま、その認識で構わないよ。 私のことを深く知ろうとしない方が良い」
レッサー「は、はぁ・・・・・・」ゴクリ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:17:43.33 ID:orHZJ8Mo<>
風斬「でもそれならもう話は終わりじゃないですか」
垣根「あ?」
風斬「私達でベツレヘムの星の欠片を見つけて、天使さんがやりたい事をやるのを見届けた後に
元の位階へ戻ればいいんですから」
一方通行「・・・・・・、そォいう事だな」
ガブリエル「――――――――――」
エイワス「・・・・・・そう、上手くいくといいがな」
垣根「お前にしちゃ珍しい発言だな。 自信がねえのかよ?」
エイワス「うん」
一方通行「オマエに自信があろォがなかろォが俺達のやることに変わりはねェよ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:18:48.95 ID:orHZJ8Mo<>
風斬「そうですね。 今はとりあえず、ロシアへ向かうとしましょう」
レッサー「エリザリーナ独立国同盟へ行くんですよね?」
一方通行「そォだな、そこで『殲滅白書』の連中を探せばいい」
レッサー「それなら私がご案内しましょう! 一応エリザリーナさんにも顔はきくはずなんで」
一方通行「エリザリーナっつったら、あの俺より痩せ細ってる女だろ?」
垣根「お前より痩せてるだと? 骨格模型でもいるのかその国は」
一方通行「うるせェな」
レッサー「その人が独立国同盟の実質的なリーダーです。 名前も冠しているでしょ?」
風斬「じゃあその人に頼めば協力してくれるかもしれませんね」
レッサー「そのとおり。 どうです? 私がいて良かったでしょう!」フフン
一方通行「俺も会ったことあるぞ」
レッサー「えっ」
垣根「じゃあレッサーはいらねえな。 お前はロシアに着いたらお別れって事で」
レッサー「じょ、ジョーダンじゃないです! 私は一生、一方通行さんに着いていきますからね!」
一方通行「それこそ冗談じゃねェっつうの」
エイワス「だが、今のロシア自体の状況も気になるところだな」
風斬「どういう事ですか?」
一方通行「大戦からまだそンな時間経ってねェから、独立国同盟周辺も厳戒態勢かもしれねェって事か?
ふン。 だけどなァ・・・・・・、」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:20:40.79 ID:orHZJ8Mo<>
レッサー「ご安心ください! 隠密行動は得意ですので、私が素晴らしい入国ルートを確保し、
事が起きないよう慎重な入国が出来るよう尽力してみせましょう!!」
垣根「隠密? 慎重?」
レッサー「だって、そういうことでしょう?」
一方通行「ハッ、オマエやっぱ『天使同盟』ってモンが分かってねェな」
風斬「さっき知り合ったばかりじゃないですか、無茶言わないであげてください」
レッサー「な、何ですかその蔑むような目は」
一方通行「おい。 ロシアに着いたら・・・・・・もォ大丈夫だろ?」
エイワス「ふふ、怖いな君たちは」
レッサー「?」
垣根「厳戒態勢だろうが何だろうが知ったことかよ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:21:41.18 ID:orHZJ8Mo<>
風斬「え、まさか・・・・・・」
一方通行「すンなり入国させてくれるってンなら俺達も素直に通る。 だがな、」
エイワス「我々は何としてでも星の欠片の手掛かりを掴みたい状況だ」
レッサー「もしかして・・・・・・、やっちゃいます?」
一方通行「当然、強行突破の一択だろォが」ニヤリ
風斬「ええー・・・・・・、あれだけ事を慎重に運びたいって言ってたのに」
一方通行「そろそろ一発暴れてみたくなっちまった」
垣根「その方が手っ取り早いしな」
ガブリエル「joupjfgo特攻sgabdlbhmlth」
レッサー「・・・・・・私、もしかしてとんでもない連中と関わってますか?」
風斬「あはは・・・・・・」ハァ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:22:56.78 ID:orHZJ8Mo<>――メガヨット『アライアンス』号 レジャー施設内
レッサー「せっかくなんで、船の中は大体掃除しておきましたよ!」
風斬「こんな誰も使ってないようなレジャー施設までピカピカになってる・・・・・・」
一方通行「まずこンなところがあった事すら知らなかったな」
垣根「ていうか何で掃除するんだよ?」
レッサー「快く皆さんに受け入れてもらえるよう、頑張ったんじゃないですか!
清掃は心も綺麗にしてくれます!」
エイワス「素晴らしい忠誠心だ。 感動したなー」
レッサー「そんな棒読みで言われてもちっとも説得力ありません」
ガブリエル「gjigjeirg感謝csafehitnh」ムギュッ
レッサー「うぶっ!? れ、礼には及びませんから、英国にために・・・・・・ぐ、ぐるじぃっ」バタバタ
一方通行「そのまま鯖折りしちまえ」
垣根「ちょうどいいじゃん。 ドラコ、ロシア到着までまだ時間あんだろ?」
エイワス「最高船速で進めているが、少なくともあと一日近くは掛かるかもしれない。
状況にもよるだろうけどな」
垣根「ちょいとここで遊んでいかねえ? せっかくの豪華クルーザーなんだしよ」
一方通行「また面倒くせェ事言い出したぞ、ていとくンが。
なンでこンなくだらねェ施設ではしゃがなきゃなンねェんだよ」
風斬「あ、でも私も遊んでみたいなー、なんて・・・・・・」
一方通行「しょォがねェな」
垣根「しょうがねえのはお前の頭だクソボケ」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 23:25:34.64 ID:wBFvgy6o<>きてるー
真正面から全世界を相手に出来そうな集団だということ知らないレッサーが新鮮に感じる<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:29:14.33 ID:orHZJ8Mo<>ここまでです。ちょっとボリューム少ないですかね、尽力します。
それと、レッサーは天使同盟に加わったわけではありませんよ。分かりにくくて申し訳ないです。
もうこれ以上増えないと思いますけど・・・・・・どうだろうなぁ。
さて、次回のお話はレジャー施設で暇潰し、といいたいところなのですが、
ちょっとここでエイワス先生による魔術講座のお時間になるようです。
魔術サイドを語る上ではどうしても避けられないアレのお話です、もうお分かりですよね?
次回更新は三日以内。
今回もここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
ではまたお会いしましょう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/21(火) 23:30:14.05 ID:orHZJ8Mo<>
【次回予告】
『何を読んでるんですか?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・風斬氷華
『やめておきたまえ。 例えAIM拡散力場の集合体である君でも、
これには耐えられないかもしれない』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス
『あぁ、エロ本か』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『魔術師にしか読めないような本なのか』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行
『そ、それを近づけるなぁ〜〜〜っ!!!』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 23:35:16.50 ID:wBFvgy6o<>乙
魔導書でも読んでるのか
……読む必要があるのか?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 23:40:56.37 ID:ftiGInE0<>>458
第1位と、人工天使と、本物天使と比べたら、第2位じゃパワー不足は否めないだろ
やっぱ魔術師にでもなるしかないだろよ。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 23:42:13.68 ID:gtdZo7Mo<>ていとくんwwwwwwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/21(火) 23:42:41.02 ID:C21tetM0<>乙
ガブリエルたんマジ天使・・・風斬に黙って欲しいと抱きつくとことかもうね
>>437>>442>>455
>>1の投下中に割り込むとは・・・許せない奴らじゃん?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/21(火) 23:59:02.02 ID:10SRBl60<>おっつー
もしかして原典?エイワスなら持ってても不思議じゃないし<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 00:01:16.42 ID:r29DfVE0<>乙
>エイワス「うん」
これに萌えたのは俺だけではないはずだ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 00:33:53.84 ID:p/MtJigP<>乙
レッサー入ってないのか、ぶっちゃけ安心した<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/22(水) 03:50:52.94 ID:y1Kl9xs0<>この更新頻度でこのボリューム
かなり満足ですよ。いつも楽しく拝見してます>>1
師走で忙しいのは当然なので無理しないでくださいね(*・ω・)ノシ
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 04:36:31.03 ID:Q5oePbco<>おつ
エロ本…つまりD.Lactionだな?
確かに魔導書だわ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 06:44:28.65 ID:HRp13YAO<>おつ
レッサーがめちゃくちゃ可愛いぃぃ
>>466
あれはある意味聖書じゃね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 07:48:24.26 ID:cOnNRHUo<>それを言うなら性書じゃね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 09:48:10.77 ID:nRv7U.DO<>あの通行止めのやつか……<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 10:18:26.28 ID:OyVVrMco<>100万3000冊と聞いて来ました<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 14:16:01.21 ID:tL8MPsAO<>エロ本…ネクロノミコン血液言語版か<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 15:57:17.15 ID:JiXRuIAO<>ここは天草模様をおしておこう<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 16:40:17.47 ID:p/MtJigP<>天草模様な%は真の聖書
毎回やってる事同じとか思った奴は死ぬといい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 17:24:29.85 ID:9txdXe2o<>人様にいきなり[ピーーー]ってのはひどくね?
まぁエイワスが持ってる本は、肌色成分が多くて薄い本に違いない<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 18:18:59.88 ID:r29DfVE0<>俺はROUGH SKETCH 50をおしたい
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 18:42:39.54 ID:nRv7U.DO<>くすぐり崩壊とか。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/22(水) 19:02:28.19 ID:jBA7PeMo<>原典なら例えばそう・・・カーマ・スートラとか?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 13:56:55.01 ID:bBXehoI0<>私の記憶する魔導書は53万冊です<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/23(木) 14:21:49.44 ID:Zt62wBU0<>13冊や<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 18:56:25.91 ID:d3qT0YAO<>わしの魔導書は108冊まで(ry<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 21:25:33.00 ID:zAXNFTko<>286121冊のこの聖書を表通りにぶち撒けたらどうなるかな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 21:43:39.60 ID:MEW9HV2o<>>>1乙
ガブリエルが一方通行に伝えたいことってなんなんだろうなあ
終わりが近いようだが風斬はクライマックスで活躍できるんだろうか
ていとくんは魔術フラグ、エイワス万能、一方さん主人公、ガブリエルは事態の中心、風斬は……<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 21:44:50.35 ID:zAXNFTko<>まともである事が取り柄の風斬がこの面子で目立っちゃだめだろ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 21:45:04.91 ID:A6hVhuco<>主人公があるならヒロインがあってもいいだろう<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/23(木) 21:59:26.47 ID:wJLfFQDO<>ガブリエルだろ?<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/23(木) 23:24:06.03 ID:PMTugMgo<>こんばんわ、>>1です。今日もちょっとだけ投下しようかなと思います。
こっから先はしばらく地の文が続きます。見苦しい文章が続いていきますがどうかよろしくお願いします。
もちろんクライマックスには風斬も活躍する予定ですよー。
でも風斬はただそこにいるだけで十分って感じありますけどね、最後の良心ですし。
それではいきます<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:25:05.57 ID:PMTugMgo<>
そこからは各自、自由行動となった。
一方通行、ミーシャ=クロイツェフ、風斬氷華、垣根帝督、レッサーの五人は
船に設けられたレジャー施設で暇を潰すことにした。
そこにはカラオケ、ダーツ、ビリヤード、ボウリング、小規模のゲームセンター、ショットバー
映画館、ラスベガスのカジノを収縮したかのような賭博場、etc。何でもござれの施設となっている。
「どォ考えても船に収まりきるよォな規模じゃねェだろこれ」
一方通行は呆れたようにため息をつく。これだけの施設があると、船に最低限必要な設備が
整えられないのではないかと思ったが、どうせまたエイワスが上手い具合に調節しているのだろう。
そしてそんなエイワスはカジノコーナーに隣接するように設けられているショットバーで
カクテルを片手に読書をしていた。
何でも読みたい書物が溜まっていたらしく、今のうちに消費しておきたいという理由で
皆と遊ぶ事を断っていた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:26:55.59 ID:PMTugMgo<>
そこからは各自、自由行動となった。
一方通行、ミーシャ=クロイツェフ、風斬氷華、垣根帝督、レッサーの五人は
船に設けられたレジャー施設で暇を潰すことにした。
そこにはカラオケ、ダーツ、ビリヤード、ボウリング、小規模のゲームセンター、ショットバー
映画館、ラスベガスのカジノを収縮したかのような賭博場、etc。何でもござれの施設となっている。
「どォ考えても船に収まりきるよォな規模じゃねェだろこれ」
一方通行は呆れたようにため息をつく。これだけの施設があると、船に最低限必要な設備が
整えられないのではないかと思ったが、どうせまたエイワスが上手い具合に調節しているのだろう。
そしてそんなエイワスはカジノコーナーに隣接するように設けられているショットバーで
カクテルを片手に読書をしていた。
何でも読みたい書物が溜まっていたらしく、今のうちに消費しておきたいという理由で
皆と遊ぶ事を断っていた。
「オマエが作ったのか? その酒」
「大したものだろう? 人間、やれば何でも出来るものだな。
って、『オマエは人間じゃねェだろ』、だったか? ふふ」
どうやらエイワスは偉く上機嫌らしい、一方通行に対する返事がいつもと少し違う。
バーのカウンターにはエイワスがいつの間にか集めたのだろう書物が丁寧に重ねられていた。
「これらを集めるのは大変だったのだよ。 稀少価値の高い物だからね」
そう言って表紙の方を向けて見せびらかしてくるエイワス。
何やらタイトルのような文字が書かれているが、一方通行には読み取れなかった。
「このタイトルの文字は私が書き加えたものだから、"見ても問題はないよ"」
「どォいう意味だよ?」
すると他のメンバーも興味を持ったのか、バーの方へと近づいてきた。<>
早くもミス、申し訳ない! ◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:28:13.32 ID:PMTugMgo<>
「何を読んでるんですか?」
風斬が興味本位で中身を覗こうとしたが、エイワスがそれを拒否する。
「やめておきたまえ。 例えAIM拡散力場の集合体である君でも、
これには耐えられないかもしれない」
「あぁ、エロ本か」
垣根が何か言い出した。
が、エイワスの言葉を聞いて一方通行も同じことを思ったのは内緒である。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:29:14.83 ID:PMTugMgo<>
「ほうほう、ドラコさんはそういう如何わしい本を皆の前で堂々と読むタイプなのですね」
ふむふむ、と何を納得したのか、レッサーが首を縦に振る。
だが、そもそもエイワスがそんな本を読むようなタイプには見えない。
「ふふ、からかわないでくれたまえ。 成人雑誌などに興味はないよ。
雑誌の写真で女性の裸を見るくらいなら、私は実際に目に焼きつける」
それを聞いて風斬とレッサーとミーシャが一歩後ずさった。
一方通行はミーシャにツッコミを入れようと思ったが、今更なのでやめておく。
「マスター、私にも一杯カクテルをくださいよ」
「いいだろう。 やはりこういう事は他人に腕を振るうのが一番だからな」
「まさかそれも炊飯器で作ったンじゃねェだろォな」
レッサーがカクテルを要求し、エイワスはカウンターの裏へと回った。
さすがにカクテルまで炊飯器で作るという事はないようだ。というかそれは逆に手間が掛かるだろう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:31:02.42 ID:PMTugMgo<>
エイワスはカクテルを作成するためのシェイカーの部品をを手に取り、手慣れた様子で組み立てていく。
いつの間に着替えたのか、エイワスの服装がよくバーテンダーが着るような黒いベストに白のシャツ、
蝶ネクタイ、ハーフエプロンのフル装備となっていた。
「女はネクタイじゃなくて蝶ネクタイだよな大体」
垣根が割とどうでもいい知識を披露する。
「私は今は女性だからな」
「い、今はって・・・・・・?」
耳を貸すな、と一方通行はレッサーに忠告する。
やがてシェイカーを組み立て終わり、レッサーにカクテルの種類の要望を聞くと
彼女は「お任せで」と、少し生意気なオーダーした。
素早い手つきで酒と材料をシェイカーに入れ、シャカシャカと振り始めた。
眩しいほどに輝く長髪と、整いすぎている顔立ち、そして馬鹿げているくらいにスタイル抜群の肢体で
カクテルを作る様に、一同はしばし見惚れてしまっていた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:31:57.22 ID:PMTugMgo<>
「何だか・・・・・・格好いいですね」
「・・・・・・認めねェぞ、俺は」
こいつはその辺でバーでも開けばいいとまで思った一方通行だが、決して口にはしない。
「待たせたなレッサー。 これは私のオリジナルだ」
エイワスはマドラーをカラン、とグラスに添えレッサーの前に置く。
それは宝石のように輝き、透き通った金のカクテルだった。
「ほほー、すんごく綺麗ですねこれ。 何を使ってるんですか?」
「企業秘密だ」
「どこの企業だよ」
何で材料を言わないのか不思議に思ったが、怖くてとても聞けなかった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:33:34.52 ID:PMTugMgo<>
では、とレッサーがゆっくりカクテルを口にする。
「! 美味しいです! 素人なので詳しい評価はできませんが、
甘味と苦味がいい具合にマッチングしてますね!」
彼女の表情を窺う限りでは、どうやら本当に美味しいらしい。
口にした瞬間に爆発したり、背中から翼が生えたりなどという仕掛けが施されているのではないかと
怪しんでいた一方通行だが、そんな事が起きる様子も無かった。
「好評なようで嬉しいよ。 良ければ君たちもどうかね?」
「いや、俺はいい」
「わ、私も遠慮しておきます」
「昨日の今日だしな、俺もいいわ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:34:32.11 ID:PMTugMgo<>
昨晩、『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮で散々飲んだくれた三人はエイワスの申し出を断る。
特に風斬の場合、"あの酒"をブレンドされたりでもしたら終わりだ(一方通行が)。
「hitohjorh私b,rgnyokjoy要求jbhjhn」
カウンターを手でバシバシと叩きながら、ノイズの混じった声で何かを訴えるミーシャ。
ファミレスで注文する際に押すスイッチのクセが未だに残っているようだ。
エイワスは了解した、と言って再びシェイカーを取り出した。
どうやらミーシャもカクテルを要求したらしい。
すぐに彼女にも金のカクテルが手渡され、それをクイッと煽る。
「kgetohjr美味cnsvghrg」
「光栄だな」
ミーシャのカクテルを作り終えたエイワスは、満足気な表情を浮かべながらカウンター席へと戻った。
読んでいた書物を手に取り、自作のカクテルを僅かずつ口に含みながら続きを読んでいく。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:36:43.04 ID:PMTugMgo<>
「あれ? 本じゃないものも積んでありますけど」
ふと、風斬がそんなことを言い出した。
エイワスがカウンターに積んでいる書物を見てみると、確かに妙な物も置いてある。
巻物のような物だったり、石版のような形をしたものもあり、宝石の欠片のような物まである。
「なんだよこれ? これに何か書いてあんのか?」
「読むなよ」
手に取ろうとした垣根の動きをビシッと止めるエイワス。
その様子を見て一方通行と風斬はますます意味がわからなくなる。
「何で俺達は読ンじゃいけねェンだよ? これは一体なンだ?」
「原典」
瞬間、エイワスの隣にいたレッサーが口から思いっきりカクテルを吹き出した。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:38:13.00 ID:PMTugMgo<>
「げ、げげげ、げげ・・・・・・!!?」
エイワスの言葉に動揺を隠せないでいるレッサー。
言葉が上手く出て来ず、某妖怪アニメのオープニングを歌い出したかのような声が出てしまう。
「原典・・・・・・って、何だそりゃ?」
一方通行達が思っている事を垣根が代弁した。
"原点"かと思ったが、どうやら書きは"原典"らしい。
「いわゆる魔道書、というやつだよ。 魔導書にはそれの写本、偽書があるが、
私が集めた物は全て原典(オリジン)だ」
魔道書。
よくファンタジー物の漫画やゲームなどにも出てくるワードだ。
魔術に関してはまだ詳しくない一方通行や垣根でも、それは分かる。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:39:46.06 ID:PMTugMgo<>
「魔術に関する知識がたくさん書きこまれている本なんですか?」
「そうだ。 原典自身の力を広める者に協力するという特徴を持った、
言うなれば生きている書物、だな」
「そ、それを近づけるなぁ〜〜〜っ!!!」
一体どうしたというのか、レッサーは慌てて席から立ち上がると
すぐ近くにあるビデオポーカーマシンの裏に隠れてしまった。
「どォしたンだよオマエ」
「げ、原典っていうのはですねぇ・・・・・・!!」
ひーひー言いながら声を出すレッサー。マシンの陰からこっそりとこちらを覗いている。
そして改めて、原典についての説明を始めた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:42:06.82 ID:PMTugMgo<>
「原典っていうのはですね、その内容が異世界の法則で書かれているものなんです!
普通の人間なんかがその内容に目を通すと、それだけで廃人になってしまうようなシロモノなんですよ!」
「は、廃人・・・・・・!?」
レッサーの言葉に顔を青ざめる風斬。思わず積まれている原典の山から身を離す。
「魔術師にしか読めないような本なのか」
「魔術師ったってちょっと鍛えた魔術師とかでもアウトです!
私もあと少し視線を横に動かしてたらこの世からアディオスしてましたよ!」
一方通行の疑問に大声で答えるレッサー。彼女とて相当な実力を持つ魔術師であることを
知っている一方通行だが、そんな彼女でも廃人になってしまう恐れがあるという。
「確かに内容を読むのはまずいが、ほんのわずか、チラッと見るくらいなら
死にたくなるような頭痛と胃袋が飛び出しそうになる吐き気を催すくらいで、
別に何も問題はないぞ?」
「大問題じゃないですかそれ!!!」
レッサーはぎゃーぎゃーと喚きながらエイワスに激昂する。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:43:51.51 ID:PMTugMgo<>
「原典はそのページを自ら魔方陣へと変えて、半永久的に活動することが出来るのだが、
出来損ないの魔道書だとすぐに無へと帰してしまう。 そしてもちろん、原典を
執筆した魔術師も原典のいわゆる『毒』にアテられ、執筆中に死んでしまうという事も
多々あるのだよ」
逆にそこまで言われると少し読んでみたいという知的好奇心が湧いてくるが、
あのエイワスが抑止したほどだ。恐らくレッサーが言った事は全て事実なのだろう。
「一方通行、海原光貴という人間を知っているだろう?」
「あのいけ好かねェクソ野郎がどォした」
「彼も実は魔術師でね、暗部抗争の時にショチトルというアステカの魔術師から
『暦石』という原典を引き継いでいる」
「・・・・・・あの野郎が魔術師だってのは分かってたが、ふン。 そォいうことか、
あン時の『ブロック』が呼んだ外からの武装兵の謎の自殺は、その『暦石』とかいう原典の仕業だな」
「察しが良いな。 その通りだ」
二人の会話に全く着いていけず、首を傾げる風斬。
垣根もブロックや暗部抗争については知っているが、魔術師が混じっていたのは知らなかったようだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:45:29.67 ID:PMTugMgo<>
「ま、魔術書を読んでその中身を伝える魔術師の事を、魔導師と呼びます」
「魔導師? なんかちょっとグレードアップした感じだな」
「これから会う事になるであろうエリザリーナも、確か魔導師だったような記憶があるな」
中身を見ると凄腕の魔術師でもダウンしてしまうという程の物なのに、
その中身の知識を教えていく魔術師までいるのか、と一方通行は適当に感心する。
ということはあの病的に痩せ細ったエリザリーナという女は、相当な魔術師なのではないだろうか。
「ンじゃ海原って、もしかして魔術師の中じゃかなりレベル高いのか?」
「中の下、といったところだな。 彼が原典を引き継げたのは、ショチトルを救うという
強い信念があったからこその所業なのかもしれない。 あぁ、ちなみに海原光貴の中の
魔術師、つまり彼の名はエツァリという。 今度会ったらそう呼んでみたまえ、
きっと驚愕の表情を見せてくれるだろうな」
「エツァリ? あァ、そォいやそンな事を言ってた気がするな。
そのショチトルとかいう女がいる病院で。 ちょっと思い出せてきた」
くつくつと笑うエイワス。実際、学園都市でまた出会ったら呼んでみようか、彼の名を。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:46:44.67 ID:PMTugMgo<>
「で、そんな地雷みてえなヤバい本をこんだけ集めて、しかもそれを
カクテル片手に優雅に読み漁ってるお前は一体何なんだよ」
誰もが思う疑問をまたも代弁する垣根。
と言っても既に『まぁ、どうせエイワスだし』みたいな雰囲気になっているのはどうなのだろうか。
「私は平気だよ。 こうしてのんびりと酒を嗜みながら読む原典というのも
またオツというものじゃないか」
「く、狂ってやがる・・・・・・」
いつもと違う口調で驚愕するレッサー。目を見開き、ブルブルと体を震わせている。
「実は私も、原典を執筆したことがあってね」
「えっ、あなたがですか・・・・・・?」
とんでもない事実を、なんてこともないようにカミングアウトするエイワス。
これを魔術サイドの人間が見聞きしたら大変なことになるのではないだろうか?
そういえばレッサーはもろに魔術サイドの人間だが。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:47:35.03 ID:PMTugMgo<>
「ちょっと待て、もしかして・・・・・・『法の書』、とかいうやつか?」
「おや、知っていたのかね?」
「あれマジだったのかよ!?」
オルソラから聞いた話が真実だと知り、さすがの一方通行も驚きを隠せなかった。
魔術師であるレッサーはもういつ泡を吹いて倒れてもおかしくなさそうな様子だ。
「あぁ、いや、違うな。 正確には私が執筆したのではない。
私が"アレイスター・クロウリー"という魔術師に『法の書』の内容を伝え、
アレイスターがそれを基に『法の書』を執筆した、が正しいな」
その言葉に、ミーシャを除く四人は今度こそズッコケた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:50:39.79 ID:PMTugMgo<>
「あ、アレイスター・クロウリー・・・・・・、守護天使エイワス・・・・・・」
頭を抱えながらブツブツと何かを考えているレッサー。
「いやはや、何だか自慢しているみたいで申し訳ないな」
「エイワス・・・・・・。 ドラコ=アイワズ・・・・・・。 さっき聞いた『ドラゴン』というのが
ドラコだとして、アイワズ・・・・・・、エイワ、あ、」
「気付いたかね。 では改めて、私はエイワスという者だ、以後宜しく」
うわああああああああああああああッッ!!!、と絶叫あげながらカジノコーナーを
狂ったように爆走するレッサー。一般人が原典を読んだらあぁなってしまうのだろうか。
風斬がその様子を見かねて、心配そうな顔でレッサーを追いかける。
こうして魔術結社予備軍『新たなる光』に所属するレッサーという名の魔術師は、
この世に存在する魔術師の中で三番目に『法の書』の原作者に出会った魔術師となった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:52:55.54 ID:PMTugMgo<>
他にドラコ=エイワス(しかも本物の)だと知る魔術師は、アレイスターとローラ=スチュワートしかいない。
ステイル=マグヌスにもエイワスだと名乗っているが、まさか『法の書』を伝えた本物の守護天使だとは
認識していないだろう。
他にも色々な魔術師と出会っているが、ドラコ=アイワズがエイワスだと気付いた魔術師は
誰ひとりとしていない。
つまりレッサーは、エイワスが本物だと知っただけで魔術師としての格が超特Aクラスに昇格したのだが、
彼女はその事実を認識できているだろうか。
「ぶっちゃけるなー、お前」
「いいのかよ? 俺達は助け舟なンざ出してやれねェぞ? 出す気もねェけど」
「いいのだよ、こうしたら多少は世界が面白い方向に動くかもしれない。
些細すぎるきっかけではあるがね」
何事も無かったかのように原典の続きを読み出すエイワス。
レッサーが座っていた隣の席に座っているミーシャに至っては、置いてあったスナック菓子をボリボリと食べ、
シェイカーに残っていたカクテルをグビグビと飲みながら原典を片手に持ち平気で読み込んでいる。
「魔術師が死ぬ思いで執筆した原典が、ガキが漫画読むときと同じように読まれてるンだが?」
「ふふふ、これだから君たちの"観察"はやめられないんだ」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:54:36.86 ID:PMTugMgo<>
「しかし、学園都市の統括理事長様がまさか魔術師だったとはな・・・・・・あのクソ野郎」
垣根がアレイスターに悪態をついていると、突然ピリリリと、味気ない着信音が鳴った。
一方通行が携帯を見てみるが、自分のではないようだ。
「あぁ、すまない。 私だ」
言って、懐から携帯を取り出すエイワス。
何が悲しくてこんなやつに電話しなきゃならないんだろう、と
電話をかけた相手にほんの少し同情する一方通行だった。
「もしもし、私だが」
『エイワス』
「ふむ、君か。 どうかしたのか?」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/23(木) 23:58:16.83 ID:PMTugMgo<>
電話先の相手は今話題の魔術師、アレイスター・クロウリーだった。
『いや、なんとなくだが。 とんでもない事を君が口走っているのではないかと
悪寒が走ってね。 君に電話してみたのだが』
「ふふ、面白いことを言う。 君にも悪寒を感じることがあるのかね」
さすがは世界最強にして最悪の魔術師、あまりにも察しが良すぎるその電話に
エイワスも愛想笑いを浮かべるしかない。
『他の者に余計な情報を渡したりしていないだろうな?』
「もちろんだよ、"余計"な情報など一切口外していない」
世界一信用できない言葉だった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/24(金) 00:00:40.13 ID:r5HoPhIo<>
『それとなぜか学園都市宛に最新技術を用いた炊飯器数十個を、
イギリスへ輸出するよう要求されているのだが、これについては君は何か知らないか?』
「よろしくー」
そう言ってエイワスは一方的に電話を切ってしまった。
その顔は、どこか満足そうだった。
「誰からの電話だったんだ?」
「古い親友だよ」
「それアレイスターじゃねェのか」
そんなやり取りをしている内に、風斬がレッサーを連れて戻ってきた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私、やっぱりとんでもない連中に着いていってますよね」
「そ、そんなことないですよ。 ただエイワスさんがちょっとおかしいだけで、」
「なんという言い草。 同じ『ドラゴン』仲間じゃないか」
同じ『ドラゴン』仲間という言語の意味がもう分からないレッサー。
原典を読んでもいないのに頭が割れそうだった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/24(金) 00:02:07.25 ID:r5HoPhIo<>
「どォする? 今からでも船を降りるか? 垣根がイギリスまで送るぞ?」
「何で俺だよ」
はっきり言って、『天使同盟(アライアンス)』はそんじょそこらの魔術師が着いていけるような組織ではない。
黄泉川愛穂達のように逆に何も知らない者か、またはアレイスターやローラのように
ラスボスを張れるような存在でないと、一緒に過ごす事すら叶わない集団なのだが―――。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、いえ」
レッサーは静かに、しかし力強く言葉を発する。
「私は諦めたりしません!! 原典を漫画感覚で読んでるあなたがいようと、
人工天使がいようと! 天使クラスの人間がいようと! 私は英国のために・・・・・・、
ってその天使まで菓子食いながら原典読んでるしいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」
レッサーは髪の毛を乱暴に掴みながら絶叫した。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/24(金) 00:07:48.20 ID:r5HoPhIo<>メリークリスマス!!!こんな幻想、だれかぶっ飛ばしてくださいよ!!
というわけでここまでです。クリスマスは投下出来そうもないなぁ・・・・・・残念ながら。
まぁその分楽しんでくださいよ皆様、私の分まで!
さて、次回のお話も引き続き原典のお勉強と、レジャー施設で遊ぼうみたいな流れをお送りしようかなと。
今回もここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
次回更新は以下略。ではまたお会いしましょう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/24(金) 00:08:16.52 ID:r5HoPhIo<>
【次回予告】
『これがその『法の書』か?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『今『法の書』ってバチカンだかどこだかの図書館に厳重に保管されているんじゃなかったですっけ?』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
『ふーん。 ちょっと見せてみ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『そこすら理解出来ない君は、所詮科学サイドの人間だということだ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 00:10:37.33 ID:s92pp2Ao<>>>1乙
頑張れレッサー
報われる確率は限りなく低いけどw<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/24(金) 00:13:53.23 ID:qMnpAp20<>>>1おっつー
レッサーの反応がすごく新鮮だなぁ……
ていうかミーシャが原典読んでるけど、大天使的にも面白い物なのだろうか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 00:24:35.36 ID:IlpbZaQ0<>乙
残念ながら上条さんは、クリスマスという日のせいでいろんな女性から追いかけられてるため
あなたの幻想を壊しに行くことは出来ません
これが現実・・・!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 00:43:16.72 ID:Foc0ZBg0<>乙
誰も『そげぶ』してくれないならば、自分ですればよいのです。
あなたの幻想はあなたでも『そげぶ』できるのですよ。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 00:44:38.53 ID:wE7GCBwo<>ばかだなお前ら
現実が幻想だよ
幻想が現実だよ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 00:45:48.38 ID:JWpxOYso<>法の書読んだことあるけど俺には理解できなかった<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 01:13:02.50 ID:UhC6CWc0<>天使が原典読む感じって、今までの研究で否定されたことがいかにも存在するように書かれている数百年前の科学論文とかを読んでいる感じなんじゃね?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 01:38:10.58 ID:RyiSFqk0<>レッサー以外は全員原典だろうと普通に読めそうだから困る。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/24(金) 01:59:13.56 ID:eqUa3Zg0<>法の書は十字教(オシリスの劫)を終わらせる、つまりホルスの産物であって
エイワスはその尖兵っつーか使者的な存在だろ?
ホルスについては上条さんの中の人がそうじゃないかとかルシフェルはそこに到達したとか色々あるけど
一般の天使はオシリスの住人だから法の書読んだらかなりカルチャーショック受けるんじゃないのか?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 02:09:26.94 ID:r86MQroo<>何を言っているのかね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 02:25:25.98 ID:SL8upj.o<>>>520
タイ語がわかる日本人がタイ語で書かれたグルメ本を読んだら「おもしれェ」って思いましたってことさ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 02:26:51.82 ID:r86MQroo<>何を言っているのかね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 02:53:32.63 ID:zW8P84k0<>お尻す掘るすってことか<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/24(金) 03:01:37.59 ID:O2zAT1.o<>ファルシのルシがコクーン
みたいなコピペあったな<>
Are you enjoying the time of eve?<>sage<>2010/12/24(クリスマスイブ) 08:21:34.41 ID:2ucFgCEo<>レッサーのSAN値が心配だ<>
Are you enjoying the time of eve?<><>2010/12/24(クリスマスイブ) 20:23:22.72 ID:ZxSQ1Mo0<>>>525
金色で甘い酒ってそういうことか・・・・・・<>
Are you enjoying the time of eve?<>sage<>2010/12/24(クリスマスイブ) 21:59:21.42 ID:O2zAT1.o<>聖水だと?<>
Are you enjoying the time of eve?<><>2010/12/24(クリスマスイブ) 23:58:44.13 ID:mqOPlTE0<>>>526
しかも現在位置は海の上……<>
Are you enjoying the time of eve?<>sage<>2010/12/25(土) 00:15:51.55 ID:/uOu3nU0<>まさか、彼らが関係しているというのか…?
!!?ああ!窓に!窓に!<>
MerryChristmas!!(明石家サンタやってるよ!)<>sage<>2010/12/25(クリスマス) 06:13:29.15 ID:7wsv2H20<>それはユールの日の出来事であった・・・<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/25(クリスマス) 21:50:16.24 ID:3FCKXSE0<>ユールの日、海上、魔道書、黄金の酒・・・・・・余りにも揃い過ぎているな。悪意すら感じるよ。<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/26(日) 18:20:25.69 ID:twxwb4wo<>>>519
十字教の終わり、オシリス、ホルスについては恐らく次回の投下かその次の投下で
ちょこっと出てきますが、このSSではあまりそこに深く入り込むことはありません。
なんだか重い空気になっちゃいそうですからね、ごめんなさい。
それとミーシャが魔術書を読んでいますが、彼女はその中身に全く興味がありません。
ただみんなが何かやってたら、とにかく真似をする。そうすることで早くみんなと仲良くなりたい、
その気持ちだけがあるという設定です。だから垣根が魚釣りとかしている時も真似してますし、
そういう描写がいくつかある・・・・・・と思います。(私がちゃんと書いていればですが・・・・・・
しかしそこまで深く読み込んでいただけて本当に嬉しいです、ありがとうございます。
皆様のいつも沢山寄せてくれるレスにも大変感謝しています。
というわけで、投下しまーす! 誰かいるかな<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:22:07.56 ID:twxwb4wo<>
「これがその『法の書』か?」
様々な形の原典が置いてある中、それだけが本らしい本の形をしていたので
一方通行は適当に手に取って訪ねてみる。
「そうだ。 もちろんそれもれっきとした原典だぞ」
「ちょっと待ってください。 詳しいことは知りませんが、
今『法の書』ってバチカンだかどこかの図書館に厳重に保管されているんじゃなかったですっけ?」
レッサーがふと、そんな事を言い出した。
それを聞いた『天使同盟』の一同は早くもその疑問に対する答えを導き出せている。
「パクったンだろ」
「人聞きの悪い事を言わないで欲しいものだな。 ちょっと拝借しただけだよ」
「泥棒の典型的な言い訳だな」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 18:22:16.24 ID:ke7E5I6o<>ヒャッハー!投下だッ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 18:22:48.42 ID:XASFKj2o<>待ってたぜ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:23:00.17 ID:twxwb4wo<>
なんとエイワスはバチカンの図書館に足を運び、わざわざ持ってきたのだという。
いつの間にそんなことをしていたのかは定かではないが、それを追求する気にはなれない一同だった。
「拝借って・・・・・・、『法の書』は写本も沢山あるんですから、それを読めばいいじゃないですか!!」
「『法の書』をアレイスターに伝えたのは私だぞ? その私がなぜ写本などを読まなければならない。
写本にも偽書にも、真実の内容は記載されていないというのに。 そんなものに価値はないよ」
『法の書』の原典の価値は一方通行達にはわからないが、
今頃バチカンの図書館は大騒ぎになっているのではないだろうか。
「その点は心配いらない。 これの写本を代わりに置いてきているからね」
その言い様だと、やはり拝借などではなく無断で持ってきているようだ。
魔術サイドが崩壊するような騒ぎにならなければいいのだが。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 18:24:14.62 ID:0AOwrlgP<>俺も見てる<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:25:20.50 ID:twxwb4wo<>
「うむ・・・・・・。 この『法の書』の、この辺りのページなら
読んでも大丈夫だと思うぞ」
エイワスは『法の書』のページを適当にパラパラと捲り、そんなことを言い出した。
そもそも原典のページを適当にパラパラと捲るなどという行為自体が異常なのだが
レッサーはもうツッコミ疲れたのか、その様子を見ても浅くため息をついただけだった。
それにしても魔導書に『このページなら読んでも大丈夫』などという概念があるのかどうか、甚だ疑問ではあるが。
「ふーん。 ちょっと見せてみ」
そう申し出たのは垣根だ。あれだけ原典についての危険性を聞かされておきながら、
エイワスの安全を保証されているとはいえ簡単に読んでみようとする辺り、
度胸があるのか、ただ無謀なだけなのか。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:27:18.33 ID:twxwb4wo<>
それとも、他に何か理由でもあるのか。
「や、やめたほうがいいと思いますよ・・・・・・?」
レッサーが忠告する。風斬もそれに同意し、うんうんと頷いている。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、・・・・・・痛ッ」
しばらく指定された『法の書』のページを凝視していた垣根が、
こめかみに手を添え、ほんのわずかにフラついた。
「オイ」
「問題ねえよ」
一方通行が垣根に声をかけるが、彼は構わずページの内容を読み続ける。
眉間にしわをよせ、真剣な面持ちで『法の書』と睨み合っている。
その様子を見てレッサーは驚愕していた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:28:45.64 ID:twxwb4wo<>
「凄いですね・・・・・・、一瞬で廃人になっちゃうかと思ってましたけど。
『法の書』だからでしょうか?」
「いや・・・・・・、ていうか全然内容が理解できねえ」
やがて『法の書』をパタンと閉じ、ふぅと息を吐く垣根。
「内容が理解できてしまったら、君は魔術界でも一躍有名人になれるぞ」
「『汝の欲する所を為せ、それが汝の法とならん』・・・・・・。
"テメェの好きなようにやりたい放題やりやがれ"って意味じゃねえよなまさか」
「ンだそりゃ。 どンだけ投げやりなンだよアレイスターは」
「そうではない。 そしてそこすら理解出来ない君は、所詮科学サイドの人間だということだ」
「チッ」
忌々しそうに舌打ちをし、カウンター机の上に『法の書』を放り投げる。
そんな垣根帝督の表情は、気のせいかどこか悔しそうで――――。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:30:35.52 ID:twxwb4wo<>
エイワスは一方通行と風斬にも薦めてみるが、二人は断った。
一方通行は原典などに興味はないと言った感じで、風斬は単純に恐れているようだった。
「原典という物は、読んだ者がその内容を広めようという気持ちを持ったときに、その力を貸す」
原典の特徴の一つを、誰も聞いていないのに語り始めるエイワス。
「ですけど、逆に原典から得た知識を自分だけのものにしようと隠したり、
知識の伝達の拡大を妨害したりする人間には牙を剥くと言われています」
レッサーが説明に補足を付け足した。書物が人間に牙を剥くとはどういうことなのか。
「一方通行。 潮岸の部屋に見慣れぬ者の死体があったことを覚えているかね?」
「あったっけなそンなの・・・・・・。 何か潮岸の側近みてェなヤツがいた気はしたが」
「彼はテクパトルといって、『翼ある者の帰還』という中米最大の魔術組織に所属していた
魔術師なのだがね。 彼は自身が持っていた『月のウサギ』という原典に殺害されているのだよ」
「ふゥン」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:32:14.70 ID:twxwb4wo<>
興味なさげに返事をする一方通行。あの部屋に来たときは潮岸の方しか見てないし、
その直後に今目の前にいる『ドラゴン』が現れたのだ。
いちいち部屋で倒れている者の確認など、しているわけがない。
「あぁ、そういえば海原光貴はその時に『月のウサギ』も入手していたのではなかったかな?
ふふ、彼も意外に面白い人間だな。 そこから価値を見出すことは到底出来ないがね」
一人でなにかブツブツ言っているエイワスだが、誰もその言葉に耳を貸さない。
「じゃあ原典が人を殺すという逸話は本当だったんですね」
「そ、そんな恐ろしい本がこんな所に・・・・・・しかもこんなに沢山」
納得するレッサーの横でガタガタと体を震わせている風斬。
そんなものを平気で読み込んでいるエイワスとミーシャの異常性がさらに際立っていた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:33:28.52 ID:twxwb4wo<>
「原典ってのは全部で何冊くらいあるんだ。 ここにあるので全部か?」
垣根がエイワスに尋ねる。やはり、どうも彼は魔術の話になるとよく食いついてくる傾向にあるようだ。
もしかしたら自分でも魔術を行使し、魔術師になりたいとでも思っているのだろうか。
「十万三千冊」
「じゅっ・・・・・・!?」
思わず絶句する一同。こんな人を殺してしまうような本が、この世には十万三千冊もあるらしい。
「邪本悪書も合わせると、それくらいだな」
「そンなにあるのかよ。 何冊かはブックオフとかに投げ売りされてンじゃねェだろォな」
「写本ならばそういった古本屋にもあるかもしれないな。 写本や偽書なら君たちのような者が
読んでも害はないから、気が向いたら探して読んでみてはいかがかね?
もっとも、原典でない限りその価値は著しく下がってしまうが」
興味ねェよ、と一方通行は一蹴した。魔道書ではないが、彼もかつて魔術を行使し、
打ち止めという一人の少女を救っている。
あの時は救うことに夢中で気にしなかったが、魔術を使ったときの体のダメージは半端ではない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:34:27.64 ID:twxwb4wo<>
話を聞いてその知識を頭に収めておくぐらいならいいが、わざわざ原典を探し出してまで
魔術に関する知識を得ようとはとても思えなかった。
一方通行がそんなことを考えている時に、エイワスは垣根に声をかけた。
彼にしか聞こえないような声量で、
「垣根帝督」
「あ?」
「『禁書目録(インデックス)』、という言葉を覚えておくといい。
"アレ"は今も学園都市に存在しているだろう」
「禁書目録・・・・・・?」
「君の『その気持ちと決意』が本物だとするのなら、禁書目録に接触してみる価値はあるだろう。
学園都市に帰ったら探してみればいい。 もっとも、"無事に帰ることが出来たら”の話ではあるがね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:35:31.64 ID:twxwb4wo<>
エイワスは垣根帝督にそう言った。
それはあの日、エイワスが一方通行に告げた言葉とほぼ同じものだった。
禁書目録。
のちに垣根帝督も、一方通行と同じように禁書目録を求めることになる。
だが一方通行と違う点は、垣根帝督が魔術に執着しているところと、その理由。
そして、垣根帝督はインデックスという一人の少女に出会う事になるのだが、
その出会いは全てが手遅れになってしまった時だった。
それはまだ、少し先の話になる。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:36:39.38 ID:twxwb4wo<>
――――――――――――――――――――――
「み、皆さん。 そろそろ何かして遊びましょうよ!
ほら、天使さんも。 いつまでもそんな本読んでないで!」
突然、風斬が皆にそう呼びかけた。
それだけでこのレジャー施設の空気が一転した気がした。
皆、どこか暗い面持ちで佇んでいたのが原因だろうか。
だが無理もない。原典という魔術の深い部分についてあれだけ話を聞かされたのだ。
これでテンションが上がる人間がいたら、その人間はきっと魔術師としての素質があるに違いない。
「そうだな、そういえばそんな話だったよな」
「私、こう見えても結構ダーツとか得意なんですよ! ベイロープとかとよく
張り合ってたりしてましたねー。 誰か勝負しませんか?」
「それより俺は寝てェンだがな」
「hkyojhtoht駄目hitotrjorb」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:37:51.05 ID:twxwb4wo<>
こうしていつもの空気に戻すことが出来、風斬はホッと息を吐く。
これだけ豪華なレジャー施設だ、とてもロシアに着くまでに全てを遊びつくすことは出来ないだろう。
一応言っておくが、ここはクルーザーの中である。
「ボウリングしようぜ、ボウリング」
と、垣根が提案してきた。ボウリング場はカジノコーナーから少し先にあり、
そこには六つほどのレーンが並んでいた。ちゃんとピンまでの距離も公式と同じ長さになっており、
様々な色と重さのボールがズラリと揃えられている。
「ボウリングなンてやった事ねェな」
「お前、寂しい学園生活を送ってきたんだな」
「オマエも大して変わンねェだろォが豚野郎」
某ネズミとネコのように喧嘩をしている二人は放っておいて、
風斬とミーシャ、レッサーはボウリング場へと足を運ぶ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:39:14.92 ID:twxwb4wo<>
「ボウリングかぁー、こう、ボールを投げてピンを倒せばいいんですよね?」
風斬が明らかに慣れていない仕草でボールを放るジェスチャーをした。
どうやら彼女もボウリングは初体験のようだ。
「分かってんなら話は早いですね。 ミーシャもルールは把握していますか?」
「jgerogro十柱戯gjok把握gktoguthj」
コクリと頷いて見せるミーシャ。こういう簡単な会話なら何とかなるらしい。
というか、彼女はどこでボウリングを知ったのだろうか。
レッサーは早速ボールリターンに備え付けられておる機材を操作し、
天井にでぶら下がっているモニタに映るスコア表を作っていった。
「順番はどうします? おーい、そこの犬猿コンビさん達」
「誰が犬猿だマセガキ。 順番なンざどォでもいい」
「俺、一番がいいな。 だがその前に何回か投げさせろ」
はいはい、とレッサーは機材に設けられているキーボード状のボタンをピッピッと操作し、
ピンセッターを動かして六つのレーン全てにピンをセットしていった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:40:23.05 ID:twxwb4wo<>
「知ってました? ボウリングって元々は宗教儀式の一つでして、」
「あァ、聞いてねェしどォでもいい」
レッサーがボウリングの起源を説明しようとしたところを、一方通行が面倒くさそうに制止した。
彼女は頬をプクーッと膨らませて機嫌を損ねてしまったようだ。
そしてボール選び。垣根と風斬は慎重にボールを吟味している。
これは重い、これは軽すぎるなど、独り言を呟きながらボールの具合を確認している二人を横目に、
一方通行とミーシャ、レッサーは既に手に馴染むボールを選んでいた。
「これですね! このボールが最適です。 色もピンクっぽくて可愛いし」
「色でアベレージ上げれるンなら皆マイボール持ってンだろォが」
「kghrohjoh決定bjihjijh」
三人はそれぞれボールを選ぶと、適当な席へつく。
レッサーは機材を弄り、ピンセッターを動かして全てのレーンにピンをセットした。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:42:29.61 ID:twxwb4wo<>
「左端のレーンは練習用にしようぜ。 とりあえず一回投げてみるか」
垣根は選んだボールを持っていの一番に左端にあるレーンへと向かっていく。
風斬もようやくボールを選び終え、そそくさと一方通行の隣を陣取った。
「む・・・・・・、」
「?」
レッサーがなぜか風斬の方をジトーっと見ているが、風斬にその理由は分からない。
「オマエ、アベレージはいくらなンだ」
「二百十八くらいだったかな」
「なぬーっ!!? 凄い腕前じゃないですか!!」
垣根の言葉を聞いて驚きの表情を見せるレッサー。
確かにアベレージ二百十八ともなると、もはやプロの領域に達している。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:43:03.33 ID:twxwb4wo<>
「学園都市最強のボウラーでも目指してンのかオマエは」
「スゲーだろ? あ、言っておくがお前ら、自分の番で魔術とか能力使うのは禁止だからな」
「分かりました」
そうして制限を付けたところで、垣根は練習としての第一投を始める。
「そらっ」
垣根の投げたボールがなめらかにレーンを走っていく。
彼の投げた玉はいわゆる『カーブ』と呼ばれるもので、『フック』よりも鋭く曲がり、
球威が凄まじいものになるというものだ。
カコォーン!!と、気持ちの良い音をたててピンが倒れた。
見事なストライクだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:44:34.03 ID:twxwb4wo<>
「すごーい! 全部倒れましたよ!」
「ま、こんなもんだろ」
パチパチと拍手をして驚く風斬に対し、垣根はさも当然といった表情を浮かべている。
「次、お前行けよ」
「ふン」
くっだらねェ、とでも言わんばかりに面倒くさそうに腰をあげる一方通行は、左手にボールを持っている。
ボウリング未経験、そして能力の使用を禁止された彼が投げたボールは――。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:46:19.74 ID:twxwb4wo<>
「きゃー! 凄いです、一方通行さんもストライクですね!」
完璧と言わざるを得ない投球フォームと球筋で、均等に並べられたピンを蹴散らした。
右手で杖をついているためバランスが取りにくいはずなのだが、そこはさすがである。
自分がストライクを取ったわけでもないのに、風斬は笑顔で喜んでいる。
「お前、本当に未経験なのかよ?」
「ボウリングなンざこンなモンだろ。 ボールの重さ、指の入れ方、その指と腕にかける力具合、
レーンの状態、投げる際の腕の角度、これらを全て計算して投げりゃストライクを取れねェ方が
おかしいンだ。 所詮ゲーム、娯楽だろ、ボウリングなンて」
プロボウラーが聞いたらボールを思い切り投げられそうな言葉を吐く一方通行。
彼が言った理論は、学園都市最高の頭脳を持つ彼だからこそ成せる業なのではないだろうか。
「むむ・・・・・・、これはなかなか白熱しそうですね」
レッサーが眉をひそめ、ぶつぶつと何かを呟いている。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:47:48.16 ID:twxwb4wo<>
「hktohjo次vnisgierg私hitpyjikrpjh」
ミーシャが投球を申し出た。言葉はわからないが、恐らくそういう事を言っているのだろう。
彼女は手に選んだボールを持っていた。
ただし、それは両手にであり、しかも各五本の指をフル装備でボールの穴に入れている。
何かを勘違いしているようだ。
「オイ、ボウリングで使う球は一個だけだよアホ天使」
「khfthithjs不覚jiyojytoh了解gjkergrhb」
一方通行に指摘され、『あ、そうなの?』、といった仕草でボールをラックに戻していくミーシャ。
そしてラインの前まで立ち(そういうルールは知っているらしい)、ボールを構える。
「バカおい待て、それじゃ野球だろうが。 下から投げるんだよ、こう、こうやって!」
メジャーリーガーのようなフォームで投げようとするミーシャを止め、
垣根がジェスチャーを混じえて正しい投球フォームを伝授した。
そしてようやくスタートラインに立った大天使、ミーシャ=クロイツェフの第一投。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:49:05.81 ID:twxwb4wo<>
音が、しなかった。
「あ?」
「?」
一同がレーンを見てみると、確かにミーシャの投げたボールはピンに向かって直進している。
球筋が曲がることもなく、綺麗な『ストレート』で間違いなくゴールを目指していた。
ただ、"ボールがレーンと接触していない"。
「ハハッ、大砲じゃねえんだから――、」
垣根がそれを見て失笑しようとした時、ボールは止まった。
ガズン!!!と、ボールはピンデッキには入らず、その数センチ上の部分へめり込んでいた。
その衝撃でピンがカラカラと音を立て、偶然も手伝い全てのピンが倒れてしまった。
「hktohjrho嬉々iojhyojnfg」
「そォいうゲームじゃねェからこれ」
きゃっきゃと小さく飛びながら喜びを表すミーシャ。
風斬は呑気に賞賛の拍手を贈っている。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:50:04.12 ID:twxwb4wo<>
「天使がボウリングをするなんて・・・・・・」
「何かおかしいか?」
「え?」
「あん?」
ここで『天使同盟』と"その他"との認識の違いが顕になった。
天使を知っている者がこんな場面を見たら確かに驚くだろうが、『天使同盟』では
そんなことは日常茶飯事と言ってもいい。
天使だって、ファミレスで食事を取り、酒を浴びるように飲み、人間とデートをし、
風呂に入り、ゲームで遊び、魚釣りをする。
少なくとも、我らが『天使同盟』のミーシャ=クロイツェフはそんな天使なのだから。
「何が我らだ、何が」
地の文にまでツッコミを入れ始めた一方通行は呆れたようにため息をつき、
ボールリターンから戻ってきた自分のボールを取りに行った。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:51:07.24 ID:twxwb4wo<>
「お前らも早く投げろよ」
「あ、私はいいです。 ぶっつけ本番でやってみます」
「私も結構ですよ。 それより早く勝負しましょう! 何だか燃えてきました」
垣根は風斬とレッサーに練習を促すが、二人は本番で勝負に挑む事にしたようだ。
風斬も未経験らしいが、一球も投げずに本番に取り組むとはなかなか度胸のある事をする。
ミーシャはスイーッとレーンの上をスケートのように滑り、ボールを取りに行く。
ガターの上を歩け、と一方通行が注意するが、飛んでいったほうが早いような気がしないでもない。
「垣根さんは上手すぎますから、ハンデキャップとして垣根さん以外の方はチームを組みましょう」
レッサーがそんな事を提案してきた。
垣根としてはそれでもいいらしい。よほどボウリングの腕に自信があるのだろう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:52:37.05 ID:twxwb4wo<>
「では一方通行さん、私と――、」
「なら俺は風斬と組む。 俺一人でも十分そォだが」
「は、はい! よろしくお願いします」
チッ、と密かに舌打ちをするレッサー。
一方通行は風斬とペアを組むことにした。風斬の実力は未知数だが、期待は出来そうもない。
ということで、
「じゃ、じゃあミーシャさん・・・・・・、私とペアを組みましょうか」
「hjrtihjerigh宜敷fjirfhrugb」
一方通行とペアになれない事を残念がっている様子だったミーシャだが、
それでも彼女はレッサーと組む事となった。投球フォームさえちゃんとすれば
ミーシャはなかなかのスコアをたたき出してくれるかもしれない。
若干引き気味ながらも、レッサーはミーシャを受け入れた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:54:07.50 ID:twxwb4wo<>
順番は垣根帝督→レッサークロイツェフペア→風斬通行ペアで決まった。
「罰ゲーム的なものが欲しいな」
「え、えぇ〜・・・・・・」
垣根の提案に、露骨に嫌そうな顔をする風斬。
彼は前のババ抜きの時にも罰ゲームを提案し、それで自滅したことを覚えていないのか。
だがそこはやはり高アベレージ保持者。自分が負ける事など微塵も考えていないのだろう。
「ではこうしましょう! 優勝した人、ペアは敗北者に絶対命令権を行使出来るのです!」
レッサーの案に更に顔を青くする風斬。
垣根は『いいなそれ、決まりだ』と醜悪な笑みを浮かべている。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:55:09.38 ID:twxwb4wo<>
「安心しろ、勝てば官軍ってなァ。 俺達が勝ったら垣根とレッサーを船から突き落とす」
「お前俺のこと嫌いすぎじゃねえ?」
「ぜ、絶対負けられません!!!」
ますますヒートアップするレッサー。目から炎が出てもおかしくない気合の入り方だ。
それも当然、負けたら行き着く先は北極海かも知れない。
つまり、負けたら死ぬというボウリングをやるにしては少々過激すぎる罰ゲームだった。
「天使さんは勝ったらどうします? 誰にでも命令出来るんですって」
風斬がミーシャに尋ねる。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 18:56:19.25 ID:twxwb4wo<>
「gjrthjri私hjruhyrih勝利frufh暁gjgh貴方hkrthj私hjtyjhr結婚jfrhgueejg」
何を言っているのかさっぱりわからないが、ミーシャは一方通行に指をさしている。
恐らく勝ったらデートでもしろ、という具合の願いなのだろう。
はいはい、と一方通行は適当に了承した。
というか風斬通行ペアが勝ったら垣根とレッサーを海に突き落とすという残虐非道な罰ゲームを
風斬がちゃっかり了承している辺りはどうなのか。
「あぁ、俺からの罰ゲームは勝った時決めるから。 お前ら覚悟しとけよ」
「いいでしょう」
垣根の言葉にレッサーが頷く。
そして全てのルールを確認し終え、なんとも混沌としたボウリング大会が幕を開けた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 19:01:04.01 ID:twxwb4wo<>ここまでです。
何かクリマスだということで昨日や一昨日は特別な投下をする作者様が何人かいらっしゃいましたが(番外編とか)、
私もそういうのすればよかったかな・・・・・・、気がきかず申し訳ないです。
まぁ過ぎたことは忘れちゃいましょう!
さて、次回は『天使同盟』によるボウリング大会の描写を、
ほ ぼ 全 て カ ッ ト し て 、
『ドラコの部屋』をお送りします。
登場人物わずか二名です。お願いですからお付き合いいただければな、と思います。
更新はいつも通り三日以内には。
今日もここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
それでは、失礼します。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:02:40.27 ID:ke7E5I6o<>エイワスくゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:03:21.56 ID:XASFKj2o<>エイワスを嫁にしたい俺に隙はなかった
次も楽しみにしてます<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 19:03:26.65 ID:twxwb4wo<>
【次回予告】
『ベツレヘムの星の欠片を発見した』
―――――――――――学園都市統括理事長・アレイスター・クロウリー
『これで、軍杯は君に上がったというわけだ。 『天使同盟』もここまでか』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・エイワス
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:04:42.98 ID:wl/RmQAO<>乙
ドラコの髪型は勿論くだんのタマネギ頭になるんですね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:05:33.79 ID:vrcyXqMo<>飴があの髪の毛から出てくるのかwww<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/26(日) 19:07:08.64 ID:ruNu.S60<>エイワス「ずばり言うわよ!」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:07:44.56 ID:X12uOkAO<>上がるのは。軍配。
乙!ドラコ期待!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:11:11.21 ID:gBfxKO.o<>乙
一方通行はとんでもない約束をした事に気づくべき
リーダー組が勝っても垣根は余裕だろうがレッサーは北極海の藻屑か<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:11:33.70 ID:mZ33zo.o<>ルールル、ルルルルールル<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/26(日) 19:13:34.95 ID:twxwb4wo<>>>569
ご指摘ありがとうございます、初歩的なミスをしてしまった・・・・・・<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:28:19.22 ID:FNYkYtA0<>風斬さんは意外と天然腹黒毒舌キャラだったりする
そしてここまで誰もアレイスターを問題視していない・・・<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:36:54.54 ID:f/aPGYAO<>垣根が魔術師……?
いよいよメルヘンを具現化したような男になっていきやがるぜ…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 19:39:23.53 ID:gBfxKO.o<>>>573
エイワスに丸投げなのだろう<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/26(日) 20:07:18.90 ID:0PcfmC60<>「全ての男女は星である」とか言っちゃうエイワスも大概にメルヘンだと思うの<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/26(日) 22:30:39.18 ID:7MxU7wDO<>しかもビーフorフィッシュ?って聞かれるのに憧れちゃう
いいキャラしすぎだろエイワス……<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/27(月) 10:01:57.53 ID:MEN4lwDO<>手遅れってまさか鬱フラグ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/27(月) 12:41:22.55 ID:P3oEmywo<>>>578
ヒーローってのは、遅れてやって来るもンだぜ
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/27(月) 18:05:53.31 ID:lt3apUAO<>>>578
大丈夫!!>>1が鬱なんて書けるわけないし!!
………書けるわけ……ない…よ…ね………<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/27(月) 18:26:54.54 ID:ZPgZD2wo<>>>1「まだそんなことを言っているのか」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/27(月) 19:34:56.09 ID:Gm9WfL20<>そんなことより、絵師様(>288)はどこにいらっしゃる
>>326-328の絵を、全裸正座で待ってるんだが・・・?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/27(月) 22:09:25.38 ID:twwX3cIo<>一流ならよォ、絵師が描きたいものを描きたい時に描くのを全力で応援すンだよ。
催促なンて三下のすることだぜェ?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/28(火) 15:11:51.45 ID:w2ZxoVc0<>>>583
流石一通さん。格好良い…<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/28(火) 20:52:47.63 ID:HQub1W20<>カッコイー惚れちゃいそうだぜ<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/29(水) 00:25:50.11 ID:QoarHJso<>次回更新は三日以内。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・三日経ちましたね。
投下しようと思います。最近更新が遅くなっているような気がする・・・・・・大丈夫か?
飲み過ぎでボーッとしていますが頑張ります。
それでは、よろしくお願いします。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:26:29.72 ID:QoarHJso<>
「・・・・・・懐かしいな」
一方通行達がボウリングで盛り上がっている頃、エイワスは魔導書の一つ、
『法の書』を片手にバーのカウンターで酒を飲んでいた。
エイワスという存在が酒を飲んだところで何の意味もないのだが、
そういう意味のない、無駄なことにこそ価値がある、というのがエイワスの持論だ。
聖守護天使という雲の上の領域にまで辿り着いた者にしか分からない価値観なのだろうか。
エイワスは『法の書』のページを捲り、金のカクテルが入ったグラスをテーブルに置く。
『法の書』。
一九〇四年、アレイスター・クロウリーが魔術的要素を含む召喚儀式を繰り返していた頃に、
エイワスが『声』を通してアレイスターに伝えたメッセージを筆記した魔道書。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:27:12.99 ID:QoarHJso<>
今、エイワスが手にしている『法の書』は、バチカンの図書館に保管されていた
まぎもれない本物の原典である。
そんな魔道書を読み、懐かしいと口にするエイワスの真意は定かではないが、
その表情はどこか遠くの景色を見据えるような、憂いげな表情にも見える。
と、その時。エイワスの懐から先程と同じ味気ない着信音が鳴り響いた。
このタイミングでエイワスに電話を掛けてくる人物など、一人しかいない。
エイワスは一度だけ、ボウリングを楽しんでいる一方通行達の方へ目をやると、
すぐに視線を戻し懐から携帯電話を取り出して応答ボタンを押した。
『私だ、エイワス』
「ふふ、分かっているよ。 アレイスター」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:27:49.30 ID:QoarHJso<>
相手は、魔術師アレイスター・クロウリー。
電話で会話をしているとは思えないほどクリアな音質で聞こえる彼の声。
ついさっきも電話を掛けてきているが、間違いなく"本物"のアレイスターである。
「君がこうして頻繁に連絡を取ってくるのも珍しいじゃないか。
何か愉快な情報でも私に教えてくれるのかね?」
微笑を浮かべながら期待もしていないような声で尋ねるエイワス。
『ベツレヘムの星の欠片を発見した』
一瞬。
ほんの一瞬だが、確実に。エイワスの肩がピクン、と動いた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:28:54.03 ID:QoarHJso<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『まさかこんなにも早く発見出来るとは思わなかったのだけどね。
いや、それこそ時間の問題だったが、それにしても想定していた時期よりだいぶ早かった。
彼女、ミーシャ=クロイツェフが施している術式に、僅かな間だが大幅な乱れが発生したようだ。
その乱れを感知し、漏れた魔力を辿っていったらこうもあっさり見つかってしまったよ。
天使の魔力というのは他とは違う独特の色と重みがあるからね、僅かでも漏れれば発見は容易かった』
ベツレヘムの星の欠片の発見までの経緯を、スラスラと説明していくアレイスター。
エイワスはそれをただ黙って聞いている。いや、黙って聞くしか手立てはない。
そしてゆっくりと、エイワスは口を開く。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうか。 おめでとう、アレイスター・クロウリー。
まさか今までずっと探していたのか? 君もよほど天使を恐れているのだな」
『らしくないじゃないかエイワス。 私がそんな安い挑発に乗ると思っているのかね?
星の欠片を夢中になって探していたのはあなたも同じじゃないか』
返す言葉もない。実際、その通りだった。
アレイスターは恐らく何らかの魔術包囲網を限界まで張っていたのだろう。
そう、現在ベツレヘムの星の欠片が存在する『あの場所』まで。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:29:31.79 ID:QoarHJso<>
エイワスもそこまではしないが、それでも探していた。
一方通行達『天使同盟』が様々な魔術師と交流をしている時も、
彼らと他愛のない馬鹿な話をしている時も、彼らが就寝している時などは特に念入りに。
終いにはミーシャ=クロイツェフ本人に星の欠片の居場所を聞き出すという、
それこそエイワスらしくない方法を用いてまで。
――――――――――――――――――――――
『ベツレヘムの星の欠片は、今どこにある?』
『―――――――――――――――――、』
――――――――――――――――――――――
あの時、『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮で彼女に星の欠片の居場所を尋ねたが、
結局聞き出すことは出来なかった。
天使としての、いや、ミーシャ個人としての意地なのか、
それとももはや教えるまでもないという意味だったのか。
あの時のミーシャの心は、エイワスですら崩すことは叶わなかった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:30:22.00 ID:QoarHJso<>
『まったく、苦労した。 捜索隊を使って探させるわけにもいかないし、
何より天使の存在を学園都市にまで気付かれるわけにはいかなかったからな。
本当に久々だったよ、自分自身でここまで働くのはね』
何にせよ、先手は打たれてしまった。
アレイスターの口調には、もうかつての焦燥していた様子は微塵も感じられない。
ミーシャの顕現、『天使同盟』の結成、イギリス清教との協定。
様々なアクシデントが発生し、じわりじわりと追い詰められていたアレイスターだったが、
ついに『天使同盟』の一歩先を越える事に成功した。
いや、先手を打ったどころの話ではない。
これでチェックメイト。今この瞬間を持って、『天使同盟(アライアンス)』は終焉を迎える事になる。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:31:54.44 ID:QoarHJso<>
「これで、軍配は君に上がったというわけだ。 『天使同盟』もここまでか」
若干名残惜しそうな声色で、エイワスはそう言った。
それもそうだ、星の欠片がアレイスターに見つかってしまったのだ。
あとは星の欠片に残っているミーシャを顕現する為の力が詰まった『門の柱』を破壊すれば
それで終わり。ミーシャは消滅し、元の位階へ還る事となるだろう。
いや、彼女の気持ちを考慮すると、これは強制送還とでも言うべきだろうか。
もっとも、星の欠片を破壊できるのならエイワスにわざわざ連絡などせず。
さっさと破壊してしまえばいいはずなのだが。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:33:16.68 ID:QoarHJso<>
『軍配、か。 本当に残念だが、まだ私はそれを手にすることが出来ないのだよ』
「・・・・・・ふふ。 やはり星の欠片は、」
『その通りだ。 あなたも予想している場所にあった』
そう。アレイスターはベツレヘムの星の欠片を発見したものの、
手を出せずにいた。破壊することが出来ないのだ。
問題はその星の欠片がある"場所"だった。エイワスの予想はどうやら的中していたらしい。
そこに星の欠片があるとするなら、少なくともエイワスにはどうすることも出来なかった。
アレイスターなら学園都市の技術を用いてどうにか出来たかもしれないが、
『星の欠片については私のほうが早く着手出来たようだが、やはりあなたが余計な横槍を入れていたな』
「気付くのが遅いよアレイスター。 まぁ、星の欠片探索に気を裂いていたのもあるのだろう。
君がそうすると予想して、私も隙を見て"掌握"させてもらったのだがね」
エイワスがとある細工をし、予想された場所にベツレヘムの星の欠片があった場合、
アレイスターがそれを先に発見してしまうことを考慮し先回りをしておいたのだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:34:38.93 ID:QoarHJso<>
これで、ベツレヘムの星の欠片がある場所が確定した。
その事を知っているのはアレイスターとエイワス、そしてミーシャ=クロイツェフだけだが。
『天使同盟』の構成員の中で、エイワスとミーシャだけが、目的を達成したということだ。
『天使同盟』の目的。ベツレヘムの星の欠片の発見。そして―――。
『ところで、あなたはこれからどうするつもりなんだ? ミーシャ=クロイツェフは間もなく
この世から消え、位階へと帰してしまうわけだが』
「どうすればいいのだろうね。 我々のリーダーがとにかく我儘なのだよ。
私も振り回されてしまって困っている。 ふふふ」
逆に問い返すエイワス。『天使同盟』に振り回されているとはよく言ったものだ。
これを一方通行辺りが聞いたら蹴りの一発くらいはもらってもおかしくない。
アレイスターは間もなくミーシャが元の位階へ帰すという。
それはエイワスも、そしてミーシャも分かっている事だった。
あの場所に星の欠片があるとの事だが、アレイスターが手を出す事もなくミーシャを消すには
ある程度の運も必要だったのだ。そしてその運命の天秤は、アレイスターに傾きつつある。
その天秤を『天使同盟』側へと傾けるためにエイワスは星の欠片を探していたのだが、
アレイスターが先に発見したことによりそれは非常に困難となったのだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:35:36.55 ID:QoarHJso<>
「私がこれ以上出しゃばっても意味はないだろう。 あとは彼らに託してみようかと思っているよ」
エイワスはボウリングに勤しんでいる『天使同盟』のメンバーを見ながら言う。
見た感じ、どうやら勝負は均衡しているようだ。
一方通行はガターを連発する風斬に正しい投球フォームを伝授している。
風斬は頬を赤らめながら一方通行に習ってボールを投げるジェスチャーをしていた。
それを見ているレッサーが自分も負けじと一方通行に教えを乞うている様子も見られる。
ミーシャは自身の能力を行使しようとし、垣根に咎められていた。
こうしてみると、なんとも平和な光景だった。
とてもあと少しで崩壊してしまう組織には思えない。
「やれやれ、君も余計な事をしてくれる。 これからが楽しい所だったというのに」
『楽しいこと? 何を企んでいるのかね?』
「いや、"そっち"の話ではなく、一方通行が今、順調にフラグを建設していっててね。
彼が如何にして攻略ルートを進んでいくのかがとても楽しみだったのに」
『?』
アレイスターにはエイワスが言っている言葉の意味が全く理解出来ない。
もっとも、アレイスターがそんな事を気にする必要などないと、一方通行ですらそう言ってしまいそうだが。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:37:13.46 ID:QoarHJso<>
『ずいぶんと入れ込んでいるようじゃないかエイワス。
まさか、「天使同盟」に名残でもあるのか?』
「あるさ。 我々ぐらいのものだろう、"ホルスの時代を潰すことが出来る"のは」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
ホルスの時代。
それは魔術師、アレイスター・クロウリーが目指す次なる新天地。
アレイスターの持論では、オシリスの時代は既に終わっているという。
十字教が蔓延るこの世界は、新たな時代へと移り変わる。
いや、自分が変える、と。
『たかが天使と天使もどきの集まりが、私を否定すると? いや、それ以前に
ホルスの否定はあなたの存在をも否定することになるということを分かって言っているのか?』
「私の存在などさして気にすることでもあるまい。 顕現したくなったらすればいいだけの話だ。
それに、可能性は誰もが秘めているのだよアレイスター。 例えそれが天使でも、天使もどきでも、
そして人間でも、な」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:38:54.35 ID:QoarHJso<>
『魔術の、いや今ある世界のほんの一パーセントも理解していない彼らがか?
それはさすがに驕りというものだよ、エイワス』
「無知は時に、森羅万象をも喰らう牙と化す」
一方通行が、風斬氷華が、垣根帝督が、ミーシャ=クロイツェフが。
時代というあまりにも大きな要素を変える事が出来るとエイワスは豪語する。
「少なくとも私はそう思うがね。 だが残念ながら、肝心の一方通行が
その気になってくれなくて困っている。 まぁ、その気にならずとも
ミーシャ=クロイツェフに関わっていれば嫌でもその気にならざるを得ないのだがね」
『一方通行はまだ完成していない。 九月三〇日にようやくAIM拡散力場の数値設定が終わり、
大戦時に天使としての力が芽生え始めたばかりだ。
未完成の道具はおとなしくしていてもらわないと困るのだよ』
「勝手に自分の玩具を使って遊ぶな、と?」
『玩具ではない。 一方通行はステップを踏むための、私の大事な財産だ。
一方通行だけじゃない、ヒューズ=カザキリも、幻想殺し(イマジンブレイカー)も、な』
この会話を一方通行達が聞いていたらどう思うのだろうか。
少なくとも、エイワスもアレイスターも無事では済まないかもしれない。
だが彼らはまだ、この二人に手を出せる領域に達していない。
そう、今はまだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:40:08.31 ID:QoarHJso<>
「ふむ、幻想殺しか。 そういえばそんなものもあったな。
『天使同盟』に夢中で失念していたよ」
『大戦時に私の手から離れたときは肝を冷やしたものだが、
無事に手中へ戻ってきてくれて本当に良かったよ』
一方通行が『天使同盟』として活動しているその"表"で、もう一人の主人公もまた、
学園都市で暮らしている。
上条当麻。『幻想殺し(イマジンブレイカー)』という異能の力なら何でも打ち消せる
特異な右手を持つ少年だ。
彼はこれまで、幾度と無く"救った"。
それは人であり、国であり、世界でもある。
第三次世界大戦で、彼は一人の少女を救うためにその拳を振るった。
見事に神の右席最後の一人、『右方』のフィアンマを打ち倒し、インデックスと呼ばれる少女を
救ってみせたのだ。
そして彼はミーシャ=クロイツェフ出現時、ベツレヘムの星にあるミーシャの儀式場の
『門』を司る柱を破壊し、ミーシャ討伐の一端を担っている。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:41:19.38 ID:QoarHJso<>
その際、彼は数十本とあるその柱を幻想殺しで破壊していき、
結果としてミーシャは戦場から退くことになったのだが、
その時に何本か、壊されていない柱があったのだ。
それが、ミーシャ=クロイツェフが現在もこの世へ顕現出来ている原因。
それも、ミーシャ=クロイツェフが現在もこの世へ顕現出来ている理由。
つまり『天使同盟』とは、ある意味上条当麻のおかげで、上条当麻のせいで、
結成されたと言っても過言ではないのだ。
その後、彼は紆余曲折を経てベツレヘムの星とともに北極海へ墜落。
行方不明となっていたが、ある日ひょっこりとインデックスの待つ学園都市の学生寮へと帰ってきたのだった。
「上条当麻が学園都市へ、いや、君の元へ戻ってきたのも、
私には君が手回しをしたのだとしか思えないのだが?」
『否定も肯定もしないが、"あれ"が起きたのは間違いなく上条当麻の意思によるものだ。
彼は自らの意思で学園都市に戻ってきたに過ぎないよ』
否定も肯定もしない、という言い回しがいかにもアレイスターらしい。
エイワスはそれを聞いてくつくつと笑みをこぼした。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:42:48.92 ID:QoarHJso<>
「一つ聞くが、君はまだ幻想殺しを君の都合で動かすことが出来ると思っているのかね?」
『質問の意味がわからないな』
エイワスは何でもないように、さらりと説明する。
「言ってしまうが、あれはまた違う理由で君という巨大な"敵"の存在に気付いているぞ。
このまま『プラン』を進めたら、明確に上条当麻は君という存在に気付き、戦うだろう」
『想定の範囲内だが?』
「その時に戦うのは上条当麻だけではない。 彼が築いた多くの絆が、君に牙を剥く」
『同じことを言わせるなよエイワス。 想定の範囲内だと言っている』
「ではそこに、想定の範囲外の要素を持つ存在が加わったらどうなるかね?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「もう分かっているのだろう? アレイスター」
『それが、それこそが「天使同盟」だとでも言いたいのか?』<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:43:28.05 ID:QoarHJso<>
「ふふ、宣言しよう。 上条当麻が君と相対する事はない。
あったとしても、それは遠い未来の話になるだろう」
エイワスは少し間を置いて、そしてアレイスターにこう告げた。
「君の『プラン』は、我々『天使同盟』によって崩壊する」
沈黙。
アレイスターもエイワスも、そこから言葉を発しない。
学園都市に住む、学園都市の深い部分を知る者や、
アレイスター・クロウリーの動きを少しでも知っているものなら、誰でも一度はその考えが頭をよぎる。
『プラン』の破壊。
エイワスが宣言したそれは、まさにアレイスターが望む時代の破壊を意味していた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:44:51.92 ID:QoarHJso<>
しばらく沈黙が続いた。時間にしたら十秒も経っていないだろうが、
それでも二人にとってはそれが永遠にしら感じられた。
その沈黙を、エイワスは目を閉じてただ楽しむ。
やがて、最初に口を開いたのはアレイスターだった。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・聞くが、あなたは正気を保てているのか?』
「正気? そんなもの、とっくに捨てている。 正気で『天使同盟』の構成員は務まらんよ」
天使の属性が覚醒しつつある一方通行。科学によって作られた人工天使、風斬氷華。
学園都市の第二位を誇る超能力者、垣根帝督。『水』を司る大天使、ミーシャ=クロイツェフ。
エイワスの言うとおり、このような存在で構成された組織に身を置くとなると、
確かに正気を保つのは難しいかもしれない。
そんな『天使同盟』が、アレイスター・クロウリーの膨大な『プラン』を崩すという。
『興味深いな。 その方法を知りたいものだが』
「色々とあるが、一つは明確だ。 君自身がそれを吐露しているじゃないか」
『?』
「天使。 この世に居られるとまずいのだろう?」
くく、と笑いながらエイワスは言う。
テーブルに置かれた金のカクテル入りグラスを手に取り、それを飲んで更に続けた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:45:50.23 ID:QoarHJso<>
「私の見解では、君の『プラン』は天使が存在しようともまだ修正できる範囲内なのだがな」
『分かっているくせに無知のふりをするなよ、エイワス』
わずかに、怒りの色が混じった声だったような気がする。
エイワスはアレイスターの声を聞いて更に笑みを深くした。
「何百年かかると思っている、といったところか? まぁそうだな。
ただでさえ、君の『プラン』には亀裂があちこちに生じている」
『必要な材料は揃っている。 あとは実が成るのを待つだけだ。
ミーシャが消え去れば巨大なイレギュラー因子は無くなる。 私はただその時を待てば、』
「そこだよ、アレイスター」
その言葉を待っていたとでも言わんばかりに割って入るエイワス。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:47:26.66 ID:QoarHJso<>
『何?』
「その、"ミーシャが消え去れば"という部分。 そこが一番重要な所だ」
『何の話だ?』
「ミーシャ=クロイツェフが消え去る。 その事実を、彼らが黙って受け入れるとでも思っているのか?
ミーシャ=クロイツェフが消えゆく瞬間まで、彼らがただ指をくわえて見ていると思っているのか?」
『おかしな事を言うじゃないか。 「天使同盟」が何をしてくれると言うんだ?』
「彼らは恐らく、いや、絶対と言っていい。 ミーシャをこの世へ留め続けるだろう」
アレイスターは今度こそ耳を疑った。
『天使同盟』がミーシャ=クロイツェフをこの世に顕現させ続ける。
何の理由があってそんな事をするのか、アレイスターはまるで理解出来ないでいた。
『何の得があってそんなことをするんだ?』
「損得で彼らは彼女を守るのではない。 これは君には何世紀経っても理解出来ないだろうな。
私ですら、理解は出来ても肯定は出来ないのだから」
理由なんていらない。理由なんかなくとも、彼ら『天使同盟』はミーシャを必ず守るのだと
エイワスは断言する。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:48:39.89 ID:QoarHJso<>
『あなたが愉快な時間を長く楽しみたいがために、一方通行達にそう仕向けるだけじゃないのか?』
「初めはそう思っていた、そのつもりだった。 だがね、どうやらもうその必要も無くなったようだ」
アレイスターは知らない。
『天使同盟』が学園都市を離れた時に何をしているのかまでは、彼は把握出来ていない。
「信じがたい事だが。 アレイスター、覚悟しておいたほうがいい」
ミーシャ=クロイツェフが、人間とどれだけの交流をしてきたか。
ミーシャ=クロイツェフが、どれだけ人間の事を知ったのか。
「君がミーシャ=クロイツェフを消すという意思を見せ続けるというのなら、
『天使同盟』は何を捨ててでも君と戦うだろう」
アレイスターがこのまま引き下がるとも思えない。
もはや学園都市での戦いは、約束されたようなものだった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:49:25.73 ID:QoarHJso<>
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、ふ』
短く、アレイスターは笑ってみせた。
『・・・・・・面白い。 あなたの真似ではないが、これは非常に興味深いよ、エイワス』
「だろう? だから私は彼らを観察し続けていると言っているのだよ。
君のシークレットチーフを今すぐ辞退してもいいという気さえ湧いてくる」
『おや。 今のは君が私のシークレットチーフだと認める発言かな?
所詮一学説なのだと思っていたが』
「私がシークレットチーフだろうが君がその『窓口』だろうが、
そうでなかろうがどうでもいい。 そこに価値はありはしないよ」
『まったく、相変わらず食えないなあなたは』
「さて、何のことやら」
間もなく起こるであろう戦いが楽しみであるかのように、互いにくすくすと笑う。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:50:44.61 ID:QoarHJso<>
『今にして思うが、この状況はかの「黄金夜明(S∴M∴)」の設立を思い出させるな』
「それは光栄だ。 かつてアンナ=シュプレンゲル設立した魔術結社か。
『天使同盟』がそれに匹敵すると? さすがに過大評価ではないかと思うがね」
『匹敵くらいしてもらわないと、私を止める事など不可能だよ。
本当にそうなってしまったら私のプランに新たな道が開ける』
「君に『天使同盟』は渡したくないな。 あれはやはり、私の玩具でないと」
遥か昔、シークレットチーフの『窓口』としての役割を全うしていた女性、アンナ=シュプレンゲル。
そのアンナが設立した、近代西洋魔術の始まりとも言われる伝説の魔術結社、『黄金夜明(S∴M∴)』。
アレイスターは『天使同盟』の結成が、それと似通っているという。
そして、それに匹敵するほどの力を手にしろという発言。
アレイスターは、覚悟を決めたようだった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:56:00.58 ID:QoarHJso<>Q. この人達、何言ってんの?
A.
エイワス「暇潰しにお前のプランぶっ壊してみよっかな」
アレイスター「ワロタwwwwやってみろよwwwwwww」
こんな感じに捉えていただければ十分です。
というわけで今回はここまで。ヤマなしオチなしイミなしの三段活用な投下でしたね・・・・・・。
しかしこの『ドラコの部屋』、もうちょっとだけ続きます。
しんどいでしょうがどうか最後まで読んでいただければありがたいです。
もう少しでギャグも入るので少々お待ちを・・・・・・!
次回の投下は来年になるのかな・・・・・・? 今年中にもう一回投下あるかもです。
それではこんな駄文をここまで読んでいただいた方に最大級の感謝をこめて。
また次回、お会いしましょう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 00:56:50.16 ID:QoarHJso<>
【次回予告】
『科学と魔術が交差するとき、物語は始まる――――――』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・エイワス
『あなたに会えて良かったと、改めて思うよ。 待っているぞエイワス』
―――――――――――世界最強最悪の魔術師・アレイスター・クロウリー
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 01:02:12.45 ID:vXbIxI20<>起きててよかった>>1乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 01:03:14.04 ID:yFBwmiIo<>>>1乙
最近原作読んでないがホルスとかオシリスとか凄い事になってんな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 01:08:22.57 ID:g2hs60I0<>エイワス格好良い…乙!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 01:09:48.07 ID:VN1742Uo<>二行でまとまったwww
おつ!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 01:23:15.76 ID:FswTacAO<>>>1乙!!
オシリスって聞くと遊戯王しか出てこないぜ
あれオシリスの天空龍だったっけ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 02:23:27.82 ID:UY2pDJMo<>乙
リーダーの与り知らぬところで勝手に宣戦布告
流石エイワス!そこに痺れるry<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 03:39:40.15 ID:XwVvTEDO<>エイワス敵かと思ったら天使同盟に肩入れしすぎてて、かっこよすぎワロエナイ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 09:42:54.75 ID:d6OmO/co<>ドラコの部屋と言うからギャグかと思ったら180度逆の方向だった<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 09:54:36.82 ID:FdxeLgEo<>乙ー。
この話ってアレイスターとエイワスのガチな遊びの話でもあるよなw<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 09:59:12.78 ID:MQ1Mb96o<>アレイスターもエイワスもかっこよすぎるな
>>1の手腕に脱帽だわ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 12:33:36.10 ID:P2I7.vM0<>そのころ垣根とレッサーは海を漂っていた<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 12:34:40.70 ID:T/SJ/hIo<>安心しろ垣根だけ拾った<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 12:52:06.76 ID:VN4huMoP<>レッサーお持ち帰り余裕でした<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 16:05:22.85 ID:g3IXQj.o<>>>1よ、このssの売りはギャグだけじゃないんだぜ。
ギャグだとみんな可愛いしシリアスだとみんなかっこよすぎてもう死に体<>
◆3dKAx7itpI<><>2010/12/29(水) 17:41:04.63 ID:QoarHJso<>
パソコンの電源を入れ、いつものように例のスレッドをチェックしてみた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
私は自身の目に映った光景を信じることが出来なかった。
全く覚えのない投下。誰かに乗っ取られたという考えが頭をよぎったが、
トリップを確認して投下をしたのは間違いなく私本人であると知る。
昨夜、いや正確にはまだ今日だが、私は酒を飲み過ぎ、意識が朦朧としていた。
恐らくそんな状態で私は投下をしたのだろう。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
なんだか、少し悔しい。
投下をしたという記憶がないということが、こんなにも悔しいとは思わなかった。
レスをつけてくれている読者にも、申し訳ないという気持ちさえ湧いてくる。
そこで私は決心した。
「もう一回投下しよっと」
他の作者にとっては普通の事かも知れないが、私にとってこれは異例の事態。
一日に二度の投下。
だが私はやると言ったらやる人間だ。
迷いや躊躇いなど、ありはしない。
てなわけで、行きまーす。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:42:51.77 ID:QoarHJso<>
『私も、私の人生の大半をかけて積み重ねていったプランのために、
もう一度だけ"外"に出るしかなさそうだな』
アレイスターは現在、窓のないビルと呼ばれる場所にある『容器』に入っている。
大戦終了時、彼はフィアンマを粛清するために『容器』から"外"へ出た。
いや、"外"に出るという表現は間違っているだろう。
彼は今も一人で、そして複数の場所に存在するのだから。
そんな数学の概念をぶち壊すような領域にまで達しているのが、この二人。
「出迎えてくれるかね?」
『歓迎しよう、「天使同盟(アライアンス)」。 私の、敵』
アレイスターは認める。『天使同盟』は、敵。
敵なんだけど時に味方をしてくれる、とか。敵だけど時には優しい、だとか。
そんな濁りは一切無い。
この瞬間、『天使同盟(アライアンス)』はアレイスター・クロウリーと真っ向から敵対した。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:44:06.63 ID:QoarHJso<>
『あなたが相手となると、私も今まで通りでというわけにはいかないな』
「最強の魔術師にそこまで言われるとはな。 恐れ多いよ、くく」
賭けるものは、『天使』と『時代』。
エイワスが一方通行達の意見など全くの無視で決めたこと。
だが、聞くまでもなく一方通行達はアレイスターと衝突する事を確信している。
そしてそれを観察し、結果を見届ける事こそが、エイワスにとって最高の至福なのだ。
『オシリスの時代がお気に入りか、エイワス』
「いいや、私は時代などに執着したりしないよ。 時代などと大仰な言い方をするが、
世界は結局大した変化を見せてくれないじゃないか。 これではつまらない」
『相変わらず規模の大きい我儘だな。 ではホルスの時代を迎える可能性を潰してまで、
あなたは一体何が見たいんだ』
「そうだな・・・・・・」
しばし間を空けて、エイワスは言った。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:45:02.39 ID:QoarHJso<>
「科学と魔術が交差するとき、物語は始まる――――――」
アレイスターは黙っている。彼もその言葉は知っているから。
そしてエイワスがそこから何を言い出すのか、ただ黙って待っていた。
そして、
「―――――そこに我々『天使同盟』という要素が加わったらどうなるか。
その先の時代が見てみたいものだな」
『ふ、はは』
こらえきれないと言った様子で笑うアレイスター。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:46:04.28 ID:QoarHJso<>
『私にもっと感情というものがあれば、腹を抱えて笑い転げているよエイワス。
その言い様だと、結局あなたは時代に執着している事になるのではないかな?
それに天使は魔術のカテゴリに含まれる存在だろう』
「違う、天使ではなく、あくまで『天使同盟』だ」
『どう違うというのか、説明してほしいな』
「我々にとっては天使すらパーツの一部に過ぎない。
確かに一方通行の言うとおりだな。 『天使同盟』は組織ではない」
では何なのか、とアレイスターが尋ねる前にエイワスは答えた。
「時代だ。 現に、『天使同盟』は科学と魔術が交差している。
ならばここから先の未来の物語は、我々が紡ごうじゃないか」
『く、ふふ。 ははは、ははははははは』
今度こそ、アレイスターは笑って見せた。
誰にも聞かせたこと無い、誰にも見せたことのないような表情で。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:47:47.52 ID:QoarHJso<>
一方通行(アクセラレータ)という人間が。
とある地下街の飲食店で。
酒を飲み、半ば酔った勢いで。
何の気無しに結成した"仲良しクラブ"が。
時代、だと?
『これは・・・・・・くくくく。 エイワス、その冗談はどこで習った?』
「君が先程の言葉を、かつて学園都市設立の際に言った時、かな」
"科学と魔術が交差するとき、物語は始まる―――――"。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:48:20.56 ID:QoarHJso<>
エイワスは挑発するように答えた。アレイスターはほんの少しだけ閉口し、
『真剣味が足りない気がするが』
「私は"マジ"だぞ? アレイスター」
エイワスが持つ携帯電話から、アレイスターから発せられる笑い声とは思えないような音が漏れている。
『気に入ったよエイワス。 とても愉快で、大胆で、醜く、愚かで、』
そして、
『そして。 少し、羨ましい』
ごく僅かではあるが、アレイスターの『人間』の部分が垣間見えたような気がした。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:49:24.61 ID:QoarHJso<>
「学園都市で、また会おう。 アレイスター・クロウリー」
『待っているよ。 だが出来る限り早く向かった方がいいと思うがね。
私は待つが、ベツレヘムの星の欠片は待ってはくれないぞ?』
「"その時"が来れば、ミーシャ=クロイツェフが教えてくれるだろう」
そしてその時が来たら、それがこの『天使同盟』の世界放浪の旅の終わりの時。
その時、残された『天使同盟』はどう動くのか。
『次はロシアだったか。 だがあなたはベツレヘムの星の欠片の行方が分かっている。
行く意味がないのでは?』
「もはや旅をする理由は変わりつつある。 星の欠片などそれに比べたら微々たるものだ。
それは私や君より、彼らが一番よく分かっていると思うぞ?」
『そうか。 余計なお節介だったかな』
「心配はいらない。 "必ず向かうからそのつもりで"、な」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:50:07.95 ID:QoarHJso<>
聞き様によっては、それはまるで死刑宣告。
聞き様によっては、それはまるで降伏宣言。
もう、これ以上の会話は必要なかった。
『あなたに会えて良かったと、改めて思うよ。 待っているぞエイワス』
「茶菓子の用意を忘れないでくれたまえよ、アレイスター」
その言葉を最後に、通話は切れた。
次に『天使同盟』が向かうは、かつての戦場、ロシア連邦。
結論から言うと、そこが『天使同盟』のベツレヘムの星の欠片を巡る、最後の国となった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:51:28.86 ID:QoarHJso<>
――――――――――――――――――――――
「っしゃあああああああああああああああ!!! 見たかコラ!!
こういう状況の中でストライクをとれてこその超能力者だ!!
もう俺の勝ちは揺るぎねえなぁ一方通行!!?」
突然、ボウリング場に大声が響き渡った。垣根帝督の声だ。
エイワスがアレイスターと勝手に盛り上がっている頃、『天使同盟』とプラスアルファによる
ボウリング大会もいよいよ佳境。最高の盛り上がりを見せていた。
「チッ、垣根の野郎。 あンだけ追いつめられておきながらのストライクか。
こりゃいよいよ持ってマジに行かなきゃ第一位の名は返上だなァ」
ボウリングに第一位の名だの超能力者がどうだのは全く関係ないと思われるのだが、
今の彼らにそんな言葉は右から左だ。
ここまでの経緯を簡単に説明しよう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:52:26.37 ID:QoarHJso<>
最初は意外にも、レッサーとミーシャ=クロイツェフのペアがリードしていた。
投げ方のコツを掴んだミーシャがたまにストライク、悪くても七本以上という好投を見せ、
スコアを四ゲーム目くらいまでマークで埋めていた。
相棒のレッサーも同じような成績を築き、垣根帝督や風斬通行ペアから差を離していっていた。
だがゲーム中盤、風斬氷華が真価を見せ始める。
彼女は序盤、ガターを連発し、風斬通行のペアのスコアは悲しいくらい伸び悩んでいた。
頼りの一方通行もイマイチで、たまにストライクはとるものの、ガターをしてしまったりと
コンディションに波があった。なんか「理屈じゃねェ・・・・・・!!」とか言ってた。
だが、風斬は途中、断腸の思いで一方通行から(手取り足取り)伝授してもらった投球フォームを変え、
よく小さな子どもがやるような下からコロコロと転がすような投げ方に変えた。
これが功を奏したのか、風斬がストライクを量産。風斬通行ペアのスコアは一気にトップまで上り詰める。
そしてアベレージ二百十八というプロボウラー並の実力を持つ垣根帝督はというと、もう最悪だった。
なぜか自分が投げる瞬間、床が水浸しになっていたり、なぜか自分が投げたボールが不自然なまでに
ガターするコースへと球筋を変えたり、終いにはピン直前まで進んだボールが、自分の足元に戻ってきたりと
散々なスタートとなってしまっていた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:54:14.48 ID:QoarHJso<>
『お前らぁ!! 何か能力使ってんだろ!! バレバレなんだよクソボケが!!!』
『お、おやおや、何の事だかさっぱりですね〜〜・・・・・・』
口を尖らせて口笛を吹き、明後日の方を向くレッサーだが、さすがにバレてしまった。
"自分が投げる番に能力の使用は禁止"という垣根が加えたルールの穴を突かれてしまっていたのだ。
しかしガチのゲームになってからも垣根の調子は今ひとつだった。
自分が言った罰ゲームの重圧が思った以上にズシンとのしかかり、スコアを伸ばせないでいたのだ。
しかしそこは高アベレージ保持者、垣根帝督。
中盤から現在の終盤にかけての追い上げが凄まじく、ついに単独トップへ躍り出たのだった。
以上、説明終わり。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:55:06.66 ID:QoarHJso<>
――――――――――――――――――――――
「俺のゲームはこれで全部終了だな。 まぁまぁのスコアだが・・・・・・。
ま、これで俺の勝ちは決まったも同然だ」
嬉しさのあまり、さっきと同じような事を言う垣根。
実際のそれぞれのスコアはなかなかに均衡しているのだが、彼には勝利の確信があるようだ。
「ま、まだ決まったわけじゃないでしょう!! 私とミーシャがストライクをとれば
逆転大勝利なんですからね!!」
「roepweopff気合yighjsdgj根性zcghfrg」
レッサーとミーシャが自分に喝を入れ、ボールを持つ。
ちなみにレッサークロイツェフ、風斬通行は一ゲームのニ投を一人ずつが担当し、
先攻が七本を倒し、後攻が残り三本を倒せばスコア、といった具合になっている。
ストライクが出た場合は通常通り次のフレームへ進む。
そしてレッサークロイツェフのラストフレーム、ここはミーシャ→レッサー→ミーシャの順で
投げる事になった。ストライクが出ればの話だが。
しかしここで二人が全てストライクを取らないと罰ゲーム決定となってしまうのだから気が抜けない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:56:35.60 ID:QoarHJso<>
(ベイロープ、フロリス、ランシス・・・・・・。 私は今、英国の命運をかけた
戦いに挑んでいます・・・・・・。 そう、ボウリングで!!!)
ベイロープ辺りが聞いたら何やってんだ、とぶっ飛ばされそうな事を心の中で思うレッサー。
罰ゲームを避けるために垣根帝督に勝つか、風斬通行ペアに勝つか、ではダメなのだ。
そう、どちらも倒さなければ罰ゲームは執行される。
特に風斬通行ペアが勝ったりしたら終わりだ。一方通行は自分を海へ叩き落すと言っている。
一方通行の恐ろしさをレッサーは知っている。その身で実際に体験している。
あの男は、やる。 自分を必ず海へ叩き落す。
確信があった。あの顔はやる顔だ。罰ゲームだしそんなマジにならなくても・・・・・・とか、
そんな言い訳は一切通用しない顔だ。
有言実行が擬人化したような男、それが一方通行なのだと彼女は決めつけている。
先攻のミーシャがボールを持ち、レーンへと向かっていく。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:57:18.70 ID:QoarHJso<>
(こんなところで朽ちるわけにはいかない・・・・・・、私は必ず勝ってみせます!!
そして『天使同盟(アライアンス)』を必ずやこの手中に収めてみせる!!)
目を閉じ、全ての雑音を遮断して集中するレッサー。
今の彼女には何の妨害も効果がない。もはや菩薩の域へ突入している。
(心頭滅却すれば火もまた涼し。 我こそは救世主(メシア)なり・・・・・・)
超適当な言葉を並べ、自分の世界へと入っていく。
そして彼女が目を開け、ミーシャの様子を見てみると、
「oeftcsvmerg失敗bvngrgheritygi」
ミーシャ=クロイツェフは見事なまでに美しいガターをぶちかましていた。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:58:26.97 ID:QoarHJso<>
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!!!!!
ふっざけんじゃねえええぞおおこのクソ天使があああああああああッッ!!!」
ズドドドドとミーシャの元へと走り、彼女の腹に渾身のドロップキックを入れるレッサー。
そのままマウントをとり、大粒の涙を流しながら拳を振るう。
「ミーシャあああああああああッ!! あなたがッ、泣くまで、殴るのをやめませんッ!!!」
ビシッ、ズドッ、と生々しい音がボウリング場に響く。
ミーシャにダメージは全く無いらしく、とりあえず落ち着けよと言った様子でレッサーをなだめている。
「あーあ、これでお前らはとりあえず罰ゲーム決定な」
ひひひと笑う垣根。もうレッサーとミーシャがゲームを続ける必要が無くなった。
彼女たちは罰ゲーム決定だ。合掌。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 17:59:02.05 ID:QoarHJso<>
「あ、一方通行さん・・・・・・」
「安心しろよ、俺達が負けるわけねェ」
不安そうに見つめてくる風斬を励ます一方通行。
彼らも最後のフレームで全てストライクを出さなければ敗北が決定してしまう状況だった。
最初に投げるのは一方通行。後半で安定したスコアを築いており、信頼性は高い。
「コケろ」
「三下のやり口だな」
煽ってくる垣根を軽くいなす一方通行。集中力が高い証拠だ。
風斬が両手を組んで祈っている。天使が天使に祈りを捧げている図だった。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 18:00:16.05 ID:QoarHJso<>
その時、風斬の背後に何者かの気配がした。
風斬が振り返ってみると、魔導書を読み終えたのかエイワスがそこにいた。
「あ、エイワスさん。 もう読み終わったんですか? 魔道書」
「いや、こちらのほうが見ていて面白そうなのでね。 ちょっと見学をしに来た」
さっきまで自分が居た場所の空気とは、まるで違った。
アレイスターの会話を経て、エイワスもある種の覚悟を決めたばかりなのだが、
彼らはどうだろう。事情を知らないとはいえ、こんなにも和やかな空気を作り出している。
「ふふ、やはり君たちはとても面白いな。 眩しいほどの価値がある。
楽しみにしていたまえアレイスター、これはなかなかに手強いぞ」
「?」
エイワスが何か言っているが、風斬の耳には届かない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 18:00:56.58 ID:QoarHJso<>
そうしている内に一方通行はボールを持ってレーンの前へと立っていた。
ここで一方通行がストライクをとれなかったら、罰ゲーム決定だ。
「無理に決まってる。 お前がこの重圧に勝てるわけがねえ」
「外野は黙ってろ」
なおも煽り続ける垣根。悲しいくらいに器の小さい男がそこには居た。
垣根帝督の名誉のために言っておくが、これはあくまでもお遊びであって、
本来彼はこんなに小さい男ではない。
「一方通行さん・・・・・・!!」
「なるほど、状況は理解出来た。 さて・・・・・・」
風斬とエイワスは一方通行を見守る形に入っている。
レッサーとミーシャもまた、マウント状態のまま一方通行の方を見ている。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 18:02:29.14 ID:QoarHJso<>
一方通行の手から、運命の一投が放たれた。
皆、呼吸するのを忘れ、ただ転がっていくボールだけを目で追っている。
エイワスは紙に何かを書いていた。どういう意図があるのだろうか。
そして、
震えすら来るような、気持ちの良い音がボウリング場を巡った。
「おらああああああああああああ!!!! 見たか垣根ェェェェ!!!!!!
これが第一位、これが学園都市最強、これが一方通行だクソッたれえええええええ!!!」
「・・・・・・ッッ!!」
垣根の表情に焦燥の色が浮かぶ。
一方通行は見事、十フレームの一投目をストライクで飾る事が出来た。
喜び方が垣根そっくりなところが笑える。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 18:03:05.90 ID:QoarHJso<>
「きゃー!! やったあ、一方通行さん!!」
風斬が一方通行の元へと駆け寄る。彼女は思わず一方通行を抱きしめそうになったところで
急ブレーキをかけた。
「あ、あ、えっと、その、やりましたね!」
「ったりめェだ。 俺を誰だと思ってやがる」
してやったりといった顔で風斬に応じる一方通行。
こういう時はやはり第一位でも、無邪気な表情を見せるものらしい。
その様子を見てエイワスがニヤニヤと笑みを浮かべる。
だが、
「・・・・・・まだ終わってねえだろ。 なあ、風斬?」
垣根に言われてビクッと体を硬直させる風斬。
そう、まだ勝負は終わっていない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 18:09:09.31 ID:QoarHJso<>と、いうわけで今度こそ今日の投下はオシマイです。
これからはお酒を控えます、申し訳ありません・・・・・・。
さてさて、なんだか無駄にシリアス(っぽい)ドラコの部屋も終わり、
ボウリング大会もついに風斬が投げるラスト一球。
果たして勝負の結末は!!?割とどうでもいいですね、はい。
次回の更新は12月31日、大晦日です。
年末だからあんまり人がいなさそうですけど、案外暇ですよね年末って。
それでは今年最後の投下に向けて頑張りたいと思います。
いつも応援してくださる読者様に最大の感謝を込めて。
それでは、大晦日にお会いしましょう。ありがとうございました。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2010/12/29(水) 18:09:49.82 ID:QoarHJso<>
【次回予告】
『風斬、俺はオマエを一生愛する事を誓う』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『あ、あう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 あ、あにょ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『テメェ、そりゃ卑怯だろうが一方通行!!』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『そういう事なんですね!? お二人はもう、そういう・・・・・・!!』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 18:12:42.92 ID:gBIr/D2o<>おいィ?投下不意打ちすぎんだろ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 18:13:25.67 ID:EVucW.AO<>1日二回マジおつ!
アレイスターとエイワスが物騒なんだけどなんか微笑ましい。
つーか風斬ルート来たのかこれは!
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします <>sage<>2010/12/29(水) 18:15:43.98 ID:rViqN4A0<>>>1超乙です
一方さんと風斬のやりとりが微笑ましい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 18:21:52.91 ID:VN1742Uo<>おつかれえええ!
大晦日だと?今年は楽しく年が越せる!
<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 18:48:45.99 ID:PeNd7Nwo<>最終フレームで最初に投げたのが一方さん
風斬が投げるのがボウリング大会のラストってことは……
つまり風斬可愛い<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/29(水) 20:31:25.18 ID:IHw7Ilc0<>乙!
なンだなンだよなンですかァ!風斬ルートなンですかァ!?<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 21:20:04.68 ID:2EodAUk0<>いいねいいね最っ高だねェ!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 21:49:11.51 ID:y6EgXqUo<>レッサーwwww天使にマウントとかwwwwwwww乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<><>2010/12/29(水) 23:03:33.60 ID:P2I7.vM0<>あと一時間あるし三回目投下来いよ
できなかったら校庭10周な<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/29(水) 23:13:49.44 ID:UKtc7VA0<>ネタバレ:みんなかわいい<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/30(木) 02:08:32.87 ID:b4GKAMAO<>レッサーが良い感じに壊れてきました<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/30(木) 06:10:11.46 ID:u1vVtYAo<>乙!
レッサーwwwだいぶ天使に慣れてきたじゃんwwww
そして次回予告、何があったんだ一方通行w<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/30(木) 10:07:33.44 ID:U.8LP.go<>天使ぶん殴れる程度には慣れてきたなレッサーwwww
乙<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/30(木) 16:28:51.19 ID:icPoctw0<>ていとくん→オルソラ登場により空気化しつつある風斬に光があたるんですね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/30(木) 17:11:44.90 ID:D4GNb3c0<>>>661
風斬さんとガブちゃんは空気化なんてしてねぇ! いつもいうでも可愛いんだろ!
まぁ皆可愛いんですけどね<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/30(木) 17:42:05.05 ID:SnLH7qMo<>一方通行「お前……消えンのかァ?」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage 佐賀<>2010/12/31(金) 12:10:51.02 ID:lvwJ97w0<>大晦日になったよ
お前等メリクリ<>
◆3dKAx7itpI<>sage<>2010/12/31(金) 14:37:42.30 ID:.LNNg6DO<>誠に申し訳ありません…書きためが、というか、HDDが亡くなってしまいました。
ですので、本日の投下が出来なくなりました。どう謝罪したらいいのか分からないくらいですが、本当にごめんなさい。
ですが、必ず、何としてでもまた戻ってきたいと思いますので、どうか皆様、よろしければ気長にお待ちいただければと思います。
本当に申し訳ありませんでした。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 14:41:40.02 ID:TcAD7Cso<>製速のHDD故障率マジやべぇ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 14:50:37.88 ID:hWleIZ20<>ていうか最近の投下率が以上だっただけで俺ならあと3週間は待てる
生存報告があるだけで有り難いので気長に頑張ってくれ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 14:55:12.37 ID:dpw7Klso<>この>>1のHDDの破壊は信じられる
というか俺も最近壊れたしな<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 15:15:19.18 ID:MV1oq5Eo<>大丈夫、大切なエロ動画コレクションを消失してしまったそんな>>1を応援してる。<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 15:22:33.11 ID:lvwJ97w0<>あそういえば俺のも壊れたわ
知り合いのも壊れたわ<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 15:37:43.32 ID:gaJlhGQo<>ここの>>1なら、まあ信じられるわ
色々大変だと思うけど頑張って<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 15:40:35.63 ID:6z9Ac9Qo<>ういはるー!おれだー!>>1のHDDを直してくれー!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 18:18:04.64 ID:Shzpf4Y0<>風斬が・・・、やっと風斬が・・・救われるはずだったのに・・・ いっつーとかざきりんのラブラブタイムのはずたったのに、、、。
魔術師か?魔術師の仕業だな??くそーー魔術師のやつめぇええええ!!!<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 19:47:03.99 ID:6rEv16Qo<>ドラコ「はわわ〜☆ 大掃除のお手伝い中にご主人様のPCを壊しちゃいました〜><」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 20:25:38.87 ID:zqc7UyY0<>ガブリエル「whk迂闊hmlc転倒mkja謝罪lcmwj」<>
以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします<>sage<>2010/12/31(金) 20:51:20.48 ID:q3uP7zI0<>レッサー「チャ、チャンス!!体で支払います!」<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<>sage<>2011/01/01(正月) 00:37:44.61 ID:xc/iagDO<>>>1
あけおめ!
気長に続き待ってるよ<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<>sage<>2011/01/01(正月) 04:05:41.54 ID:kbCBLgSO<>>>674-676
おまえらwwwwwwwwwwwwwwww<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<>sage<>2011/01/02(日) 21:26:46.08 ID:l./D/e20<>つまりスレタイはHDDの死亡フラグだったのさ<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<>sage<>2011/01/02(日) 22:08:17.22 ID:uzqx3FUo<>>>1「フラグ……じゃねェだろ」 HDD「まだそんな事を言っているのか」<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<>sage<>2011/01/02(日) 22:52:45.66 ID:a0MXXp.0<>フラグ立てすぎて学園都市最高の頭脳でも対処しきれなかったんだな
デフラグしろってこったァ<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<>sage<>2011/01/03(月) 02:50:57.73 ID:MvLh9ag0<>【審議中】<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<>sage<>2011/01/03(月) 16:53:03.05 ID:vjK6E2A0<> ∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノu-u
`u-u'. `u-u'
<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<><>2011/01/03(月) 18:50:00.14 ID:ExOPoiE0<>畜生・・・日々の楽しみが・・・<>
あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!<><>2011/01/04(火) 20:01:25.48 ID:L.bzNqM0<>HDDェ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/05(水) 19:33:33.87 ID:6e776L.0<>ちくしょう
まだなのか・・・<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/06(木) 02:23:45.65 ID:MKvUCGo0<>まだかなまだかなー<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/06(木) 14:47:05.07 ID:HfCxekso<>いいぜwwwまずはそのHDDをwwwぶち壊すwwwww<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>saga sage<>2011/01/06(木) 15:22:12.00 ID:KoIBPZM0<>いや、すでに壊されてるから現状があるわけで云々<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/06(木) 16:57:36.92 ID:CW5M3J6o<>幻想を壊してくれよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/06(木) 22:01:11.75 ID:fhHE/xE0<>HDDの内容が幻想だったのさ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/06(木) 22:58:48.95 ID:TJL9qdUo<> ____
/ \
/ ヽ
| |
/_______\
| -─(<・>)-(< ・>) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(6  ̄ \ ̄| < このスレも上条に
|  ̄ / | そげぶされてしまった
\ /二二/ / \_________
/\ /\
 ̄ ̄ ̄<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/07(金) 18:50:15.65 ID:ewI1VcM0<>なるほど上条さんの仕業だったのかおのれ上条<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/07(金) 22:26:25.90 ID:9SweWo.o<>上条「濡れ衣ですか!?不幸だ……」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/08(土) 00:35:09.23 ID:ZC189UDO<>あ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/08(土) 13:46:08.45 ID:haACF.Y0<>作者さんだいたいでいいから次の投下の予定を教えて欲しいんだよ
このままじゃすん止めプレイで同居人がビクンビクンなんだよ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2011/01/09(日) 18:27:36.08 ID:KdtlsBMe0<>まだか・・・まだなのか・・・<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/09(日) 22:12:16.13 ID:vNLcH2tt0<>まさかね・・・ ここの主が、このまま打ち切りなんてことは無いよな・・・
あれか?風斬か?風斬ラブがだめなのか?>>647
初期の一方×風斬の頃が懐かしい ミーシャは無いけど、風斬ならありだな、って流れとか懐かし過ぎる
くそ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 魔術師のやつめーーーー!!!!!!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/09(日) 22:43:14.65 ID:eHo4z5Bao<>>>698
焼酎臭えな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 01:25:15.75 ID:eHo4z5Bao<>>>699
酒か?
消防厨房の方か?
おそらく後者だろうが<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 01:35:45.09 ID:JmnGNF2bo<>うわ…<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 08:08:14.21 ID:dPC3fLJno<>ID変わってませんよ
焼酎くせえな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 09:22:14.09 ID:sIuw5mB+o<>どうでもいいけど愛変わるの遅いな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 11:29:57.95 ID:yqkFaKPF0<>自作自演久々に見た<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 14:05:13.44 ID:4HP9pNdAO<>おそらく後者だろうが(笑)<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 14:07:20.98 ID:wojRPRJsP<>言ってる事は別におかしくないのにね<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 16:13:50.64 ID:6mh0uSDDO<>笑わせてもらいました<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/10(月) 21:36:09.98 ID:fXyUOy0Po<>自演してまでも絡みたかったんだろ<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/11(火) 01:21:02.74 ID:xNk9P2LDO<>なんか変な流れになっちゃってるな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2011/01/11(火) 01:27:30.71 ID:3ITUiMJAO<>まだかな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/11(火) 01:43:50.48 ID:CSa+IUz7o<>言ってることはマトモなのに
もったいない<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/11(火) 02:12:48.51 ID:RsIICKzg0<>>>710
来たかとおもったじゃねぇか
おのれ魔術師!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/11(火) 02:38:06.35 ID:7JekW04AO<>来てないのに上げるのマジやめれ
wktkしたのに<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/11(火) 02:39:04.75 ID:CSa+IUz7o<>>>712
またおまえか<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/11(火) 04:20:09.14 ID:02K9tNbDO<>>>1見てないのかな<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/12(水) 14:26:43.16 ID:jYQtaOQ20<>もう俺たちでGEP同盟を作るしかないな<>
◆3dKAx7itpI<><>2011/01/13(木) 19:40:11.92 ID:YQpgJ8aoo<>奇跡的にHDDが無事でした。というわけで>>1です。
なんとか今、復旧作業が終わった感じです。今までお待たせしてしまい申し訳ありませんでした。
もちろんこれから先は、前と同じような感じで投下させていただこうかと思っております。
生き残っていた書きためを発見したときはマジで声が出た・・・・・・。
・・・・・・果たしてまだこのスレを見てくださっている方がいるかはわかりませんが、
それでも投下していく予定ですので、どうかよろしくお願いします。
二度と、こんなことがないように、今まで以上にパソコンの調子を厳しくチェックしていこうと思います。
とりあえず今日は投下できるかどうかわかりませんが、続行可能な状態になりましたよという報告をさせていただきます。
皆様、沢山のレスをありがとうございました。では後ほど・・・・・・<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2011/01/13(木) 19:45:05.20 ID:Y1Em9Kht0<>>>717
おかえり
何時も楽しみにしてる<>
以下、名無しにかわりましてVIPサービスがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 19:46:21.49 ID:lJO28JBx0<>>>717
おかえりーHDD無事で何よりです
みんな待ってたよー!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 19:49:33.28 ID:GelKYh/Qo<>年始くらい休むの当たり前<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 19:52:45.31 ID:UyueVZCp0<>おかえりー!!
HDD関係のは気にしないほうがいいですよ。
あまり自分を責めないでくださいね〜<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 19:54:56.67 ID:fkrHWnKEo<>>>717
俺大歓喜 おかえりなさい!!やった!!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 20:01:31.87 ID:AGhjcmeMo<>お帰りなさい! 待ってた!
これからも楽しみにしてます!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 20:19:25.14 ID:weedhtDTo<>>>717
待ってたぜ!<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 20:24:32.26 ID:VE/bLEo9o<>これが>>1の最後の言葉になるとは誰も予想していなかった<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2011/01/13(木) 20:41:51.34 ID:ujConfWAO<>>>725
住民「フラグ・・・・・・じゃねェだろ」 >>1「まだそんな事を言っているのか」
こうですか(ry<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 20:42:29.11 ID:NxZ/L4k9o<>>>1「まだそんな事を言っているのか」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 20:44:52.08 ID:c4eGe5Axo<>住民「フラグ・・・・・・じゃねェだろ」<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 21:27:40.93 ID:BDw2aqKT0<>もちろんHDDを復活させたのは私だ
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 21:29:28.96 ID:34VvVHHAO<>わっほい
わっほい
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/
<>
◆3dKAx7itpI<>sage<>2011/01/13(木) 21:33:52.79 ID:YQpgJ8aoo<>む?ちょっと様子見たほうがいいのでしょうかねこれは。
もし今日投下出来なくても、土曜日までには投下できると思いますのでそれも報告しておきます。
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 21:36:37.05 ID:NW1s56ODO<>>>1来てたー!
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 21:39:50.78 ID:+qREMxF40<>なんぞこれ
>>1様お帰りなさい、とミサ(ry
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 21:42:21.71 ID:P95DM/ujo<>スレごと飛ばしてくれるらしいので投下しても良いとは思う。つーか早く読みたい。
しかし、邪魔な感じは否めない
22時に移動先のスレが出来るらしいのでそれからでも良いかもね
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 22:08:37.50 ID:VE/bLEo9o<>新しい語尾かよwwwww打ち止めよりめんどくせえ
SS・小説スレは本日、移民大会議を行います。(板が新しくなります)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279375638/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<><>2011/01/13(木) 22:24:43.08 ID:BDw2aqKT0<>移転依頼が必要なのか?
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 22:38:48.29 ID:rrbOKlap0<>↓に依頼出したらスレ丸ごと移転してくれるぞ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1294924033/
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/
<>
VIPにかわりましてGEPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 22:51:53.04 ID:wBWfi3aDO<>またバカが上げやがってとか思ったら>>1帰って来てるぅぅうううううう
あざーすwwwwww
SS・小説スレは移転しました
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/ Mobile http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/
<>
真・スレッドムーバー<><>移転<>この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)<>
◆3dKAx7itpI<>sage<>2011/01/13(木) 23:16:17.08 ID:RpRiUSzSo<>ってありゃ。もう移転してる、早いなー。
では、次回からはここでのんびりやっていこうかと思います。
皆様どうか、よろしくお願いします。
あ、それと、明けましておめでとうございます。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 23:24:32.38 ID:G42Dwv9Uo<>明けまして御目出度う御座います今年も宜しくお願い致しますリア充にはジャーマンスープレックスゥゥゥゥゥゥ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 23:53:44.99 ID:xjcwh37Q0<>この時点で新年の挨拶をするとは>>1は我々とは違う時間枠で生きているのかもしれない
メリークリスマス<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/13(木) 23:55:14.33 ID:KhXBFVbDO<>明けましておめでとうございます今年もよろしくお願いしますこのスレのお供はポテトチップスゥゥゥゥゥゥ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/14(金) 00:59:50.65 ID:EGDrUGN00<>大好きだよ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/14(金) 22:08:52.18 ID:Z4vCkzpq0<>明日明後日あたりに投下来るかな?
とりあえず読み返しておくか・・・<>
◆3dKAx7itpI<>sage<>2011/01/14(金) 23:31:14.34 ID:nPZVbtuao<>
前回までの『天使同盟(アライアンス)』
イギリス、ロンドンでオルソラ達が住んでいる『必要悪の教会(ネセサリウス)』の女子寮を後にした『天使同盟』は、次なる目的地
ロシアへと赴くためにエイワスが用意していた巨大豪華クルーザー『アライアンス』号へ乗り込んだ。
しかしそこには、イギリスの魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員、レッサーがいたのだ。
危うくエイワスによって(この世から)追い出されそうになったレッサーだったが、一方通行(アクセラレータ)がそれを止める。
ロンドンでのとある一件で精神的な成長を見せた彼は、レッサーを受け入れる事にした。
しかし、レッサーの目的はもちろん一方通行を自分に振り向かせることではなく、イギリスのために利用する事を目論んでいるのだった。
ロシアへ向かう船の中、エイワスの勝手な意向により、遂に『天使同盟』とアレイスター・クロウリーが真っ向から対立。
この物語が生まれた原因とも言えるミーシャ=クロイツェフのために、またはエイワスの大規模な我儘のために、
一方通行達は未曾有の争いの渦中に叩き込まれる事になってしまった。
そんな事は露知らず、一方通行、風斬氷華、ミーシャ=クロイツェフ、垣根帝督、レッサーの五人は、船のレジャー施設にある
ボウリング場でボウリングを楽しんでいた。
一方通行と風斬氷華、ミーシャ=クロイツェフとレッサーでペアを組み、垣根帝督はソロプレイで戦っていた。
終盤、ミーシャとレッサーのペアはスコアの差により罰ゲームが決定。垣根帝督も高スコアを残し、ゲームを終了した。
一方通行は見事に第10レーンの一投目をストライクで飾ることに成功、そして全ては風斬氷華に託された。
風斬がストライクをとれば彼らの優勝は決まる、だがストライクでなければ敗北、罰ゲーム執行だ。
果たして風斬氷華はこの重圧に勝つことができるのか。
科学と魔術と天使が交差する時、物語は混沌を極める――――――――!
<>
◆3dKAx7itpI<><>2011/01/14(金) 23:41:20.75 ID:nPZVbtuao<>お、書き込めてる。というわけで>>1です。
私というマヌケのせいでずいぶんと間が空いたので、簡素ですが前回までのあらすじを載せておきます。
さて、まさか今年最初の投下がこんなに遅れてしまうとは思いもしませんでした。
待っていてくださった方には、改めて感謝するとともに、謝礼させていただいきます。
そういうわけで、今年最初の投下を始めます。よろしくお願いします。
・・・・・・二週間も空けてた上に板移転。読者様を取り戻すためにも全力を尽くさねば。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:43:27.35 ID:nPZVbtuao<>
「うむ、次に風斬氷華がストライクをとらないと、結局敗北してしまうな」
「いたのかよオマエ」
余計なプレッシャーをかけるエイワスの存在に気付いた一方通行。
風斬はみるみる顔が青くなっていった。
「わ、私が次にストライクをとらなきゃ・・・・・・、・・・・・・はぁ・・・・・・」
風斬は過度の重圧で呼吸が乱れていた。
AIM拡散力場で構成されている彼女の全身の輪郭がさっきからブレている。
このまま消えてしまうかと思われるくらい、安定していなかった。
「一方通行、これを」
「あン?」
エイワスが一方通行に何かを手渡す。それは先ほどエイワスが何かを書いていた紙だった。
風斬は自分のボールを震えている手で危なげなく持ち、レーンへ向かっていく。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:44:28.10 ID:nPZVbtuao<>
「こうなったら垣根さんも道連れです!! 風斬さん、ファイトー!!」
「テメェ、俺が勝った暁にゃ世にも恐ろしい罰ゲームにしてやるからな!」
もう負けが決まっているレッサーがヤケクソ気味に風斬を応援する。
それに乗って、ミーシャもノイズまみれの声で風斬にエールを送った。
その声援ですら、風斬にはプレッシャーとしてのしかかっていた。
一方通行はエイワスが渡してきた紙に書いてある内容を読み、首を傾げていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、なンだよこりゃ?」
「彼女がボールを投げる前に、そこに書いてあるセリフを言ってあげるんだ。
そうすれば、誓ってもいいが君たちは勝者になれる」
「なンで俺がこンな事言わなきゃなンねェンだよ」
「垣根帝督に敗北してしまってもいいのか? 風斬氷華まで酷い目に遭うかも知れないぞ?
それに彼女は今、君のためを思って投げようとしている。
その気持ちに応えてあげるのも、リーダーとしての努めではないのかね?」
エイワスの言葉にしばし沈黙する一方通行。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:45:30.05 ID:nPZVbtuao<>
「だがなァ、こンなふざけたセリフ。 風斬が気ィ悪くしたらどォすンだ」
「この鈍感通行め。 だから君は鈍感通行なのだよ鈍感通行。
風斬氷華は気を悪くしたりなどしないよ」
「三回言いやがったな? 三回言いやがったなオマエ。 覚えてろよ。
どこがどォ鈍感だっつうンだよ」
チッ、と舌打ちをした一方通行は、レーンの前で呆けきっている風斬の元へと向かった。
そして彼女の隣に並ぶと、一方通行は紙に書かれているセリフをほぼそのままで伝える。
「風斬、」
「は、はひっ。 な、何でしょう一方通行さん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:46:26.35 ID:nPZVbtuao<>
「ここでオマエがストライクをとってくれたら。 風斬、俺はオマエを一生愛する事を誓う」
空気が凍った。
別にミーシャが力を使って場を凍らせたわけではない。
ただ、空気が凍ったのだ。
「テメェ、そりゃ卑怯だろうが一方通行!!」
「あァ? 何がだよ」
キョトンとした顔で垣根に聞き返す一方通行。
レッサーはというと頬に両手を当て、きゃーきゃー喚いている。
「ななななな何ですか今の!!? どういうことなんですか!!?
そういう事なんですね!? お二人はもう、そういう・・・・・・!!
くっ、これはますます一方通行さんを陥落させるのが困難に・・・・・・!!」
「pjvwefertgj否定ccgyhjtihj」
意味不明の言葉を連発するレッサーの頭に、ミーシャが何か言いながらチョップを連打している。
力加減を間違えてレッサーの頭を粉砕しなければいいのだが。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:48:06.53 ID:nPZVbtuao<>
「あ、あう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 あ、あにょ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そしてそんなセリフを言われた本人、風斬氷華は赤より赤い顔をしていた。
彼女の頬に生卵を乗せるだけで目玉焼きが出来上がってしまうのではと思えるくらい、
風斬の顔は発熱していた。
「オイ、どォした風斬。 やっぱ怒っちまったか?」
もはや幻想殺しにも負けず劣らずの鈍感っぷりを発揮する一方通行。
三回では言い足りないのではないだろうか。
「お、怒ってにゃ・・・・・・、怒って・・・・・・ないでひゅ。 あ、う・・・・・・」
ろれつが回らないのか、風斬は言葉を上手く出せないでいるようだ。
風斬の全身が、比喩でも何でもなく赤く染まっていく。
今の彼女なら通常の三倍の速度でボールを投げることが出来るかもしれない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:48:51.74 ID:nPZVbtuao<>
「まァとにかく、頑張ってくれ。 そしてこれが終わったら言わせてくれ。
"オマエと一緒にペアを組ンで、本当に良かった"、ってなァ」
もちろんエイワスから渡されたカンペのセリフである。
しかしそのセリフが風斬にトドメを差した。
彼女の目は、ヒューズ=カザキリの時のそれと化していた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 風斬氷華、行きます」
ホワイトベースから射出される時のようなセリフを言い、風斬は構える。
もう心配はいらない、彼女には一方通行がついている。
ストライク以外、とれる気がしない。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:50:06.36 ID:nPZVbtuao<>
――――――――――――――――――――――
「クソッ!! おい離せミーシャ、テメェ!!」
「うわああああん! やだやだ、まだ死にたくありませーん!!!」
垣根とレッサーは二人揃ってミーシャに担がれていた。
二人が激しく抵抗するが、彼女は全く動じない。
「無駄だ。 オマエらはおとなしくシャチのエサにでもなるンだなァ」
一方通行は口元を裂いたように広げ笑っている。罰ゲーム執行の準備だ。
結局、あの後に風斬はストライクをとり、ボウリング大会は風斬通行ペアが勝利を収めた。
その時垣根が何か抗議してきたが、当然一方通行は聞く耳を持たない。
ミーシャに二人を捕獲するよう命じ、現在の状況になっているというわけだ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:51:21.22 ID:nPZVbtuao<>
「・・・・・・まさか、本当にやったりしませんよね?」
「どうだろうな。 私としては面白いものが見れそうで楽しみなのだが」
風斬が心配そうに彼らの様子を見る隣で、ニヤニヤと笑っているエイワス。
一方通行が執行する罰ゲームは、垣根とレッサーを海に突き落とすというなんとも非道な内容だ。
ただでさえ今この船は規定速度をオーバーして爆走している、そんな状況で海に落ちてしまえば
垣根はともかくレッサーは本当に死んでしまうかもしれない。
「何でミーシャは罰ゲームの中に含まれてないんですか!」
「コイツを海に落としたって何の意味もねェだろ」
納得いきません!、と猛抗議をするレッサーをガン無視して、
一方通行はミーシャに命ずる。「甲板に行って二人を落としてこい」、と。
「zycrrcxkswis御意nabymzutkeum」
「一方通行テメェ! 化けて出てやるからなぁ!!」
「枕元にでもどこにでも立ってやがれ。 眉間を銃でぶち抜いてやる」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:52:52.38 ID:nPZVbtuao<>
そしてミーシャと垣根、レッサーはレジャー施設から甲板へと向かっていった。
残っているのは一方通行、風斬、エイワスの三人だ。
「あ、一方通行さん。 本当にやっちゃうんですか・・・・・・?」
「ンなわけねェだろ。 その辺はガブリエルにも言ってある。
二人を担いだまま適当に水面ギリギリを飛ンで来いってなァ」
「なるほど。 君なら本当に海に落とすと思っていたのだが」
「垣根はマジで落としていいとも言ってある」
垣根が不憫としか思えない発言をする一方通行だが、罰ゲームを最初に提案したのは垣根だ。
その辺りを考慮するとやはりこれも垣根の自業自得・・・・・・と言えなくもない、か。
「まだロシアには着かねェンだよな?」
「それが思った以上に順調に航行出来ていてね、もうあと半日もあれば到着するかもしれない。
いや、それよりもう少し早く到着出来るかもしれんな」
「あ、じゃあそろそろ上陸準備をしておいたほうがいいですね」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:53:42.14 ID:nPZVbtuao<>
どうやら予想より早くロシアへ到着するらしい。
それを聞いた一方通行は大きなあくびをして、
「じゃァ俺はそれまで寝ておく。 着いたら起こせ」
そう言って二人に背を向け杖をついて歩いていく。
そんな彼を見て、風斬は思わず声をかけてしまう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:54:13.15 ID:nPZVbtuao<>
「あ、あの、一方通行さん」
「ン?」
「あの・・・・・・、その・・・・・・さっきの、って・・・・・・」
頬を赤らめモジモジしている風斬は、何か言いたそうな雰囲気で一方通行をチラチラと見る。
彼は少し考えて、すぐにその様子の原因に気付いた。
「あァ、さっき俺が言ったあのくっせェセリフか」
コクコクと頷く風斬。さっき言った臭いセリフとは、エイワスが一方通行に渡してきたカンペの内容だ。
そのカンペの存在を知らない風斬からしたら一方通行の真意が気になるのは当然といったところだろう。
だが彼は、
「気に触っちまったよォならすまなかったな。 ありゃなンでもねェよ」
あっさりと言い放ち、その場をあとにした。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:55:32.19 ID:nPZVbtuao<>
「・・・・・・ですよね。 所詮あれは私を励ますために・・・・・・」
「ただ励ますだけなら、あんな言葉じゃなくてもいいと思うがね?」
「え・・・・・・?」
そう言ってきたのはエイワスだ。
しょんぼりしている風斬に向かってエイワスは更に続ける。
「風斬氷華。 これはチャンスかもしれないぞ?」
「ど、どういう意味ですか?」
「彼もまさか、全くの無意識であんな事を言ったりはしないだろう。
いくら鈍感とはいえ、君の目の前で言った言葉だぞ、これがどういう意味か分かるか?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:57:11.87 ID:nPZVbtuao<>
「・・・・・・?」
無意識だからとか鈍感がどうとか以前に、あれはエイワスが一方通行に半ば無理やり言わせたセリフだ。
それを他人事であるかのように平気で考察する(フリをする)エイワスは、ただ風斬をからっているだけである。
「脈アリだよ、脈アリ」
「!」
ドキッ、と鼓動が脈打つ風斬。脈打つ心臓など彼女には無いが、心はある。
「い、いやでも・・・・・・一方通行さんが私なんかに・・・・・・。
そんな、あり得ませんよ」
「自分に自信を持つんだ、風斬氷華。 ・・・・・・ふむ、気がつけばもうこんな時間か。
ふふふ、夜は時に人を狂わせる」
「え、そ、それって・・・・・・」
ボウリングに熱中していたためか、もうすっかり真夜中になっている事に風斬は気付いていなかった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/14(金) 23:59:24.72 ID:nPZVbtuao<>
――――――――――――――――――――――
ボウリング大会も終わり、風斬は自分の部屋へ戻っていた。
夜遅くまでやっていたせいもあり、若干疲れている。
「はふぅ・・・・・・」
ぼすん、とベッドに寝転がる。一体どこで入手してきたのか、
素人から見てもこのベッドに使用されている素材は全てが最高級品であると分かる。
数えるのが面倒なほどの部屋があるというのに、それら全てに備え付けてあるのだろうか。
エイワスは妙なところに力を入れるからよく分からない。
(それにしても・・・・・・、ビックリしたなぁ。 あの時の彼の言葉)
一生愛する。
あれは一方通行が自分をやる気にさせてくれるためにかけてくれた言葉なのだろうか。
だとしたら余計プレッシャーになってしまうのだが、それももう過ぎたことだ。
例えそれが冗談だったとしても、フリだったとしても、
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:01:15.87 ID:BWY5DNLwo<>
(一生愛する・・・・・・。 ・・・・・・きゃー!)
馬鹿みたいにふわふわな羽毛布団をくるませ、ゴロゴロとベッドの上を転がる風斬。
ここだけ見ると、彼女がとても人工天使だとは思えない。ただの純情な乙女だ。
風斬は部屋で一人の時にはしゃぐタイプなのか、ふふふ・・・・・・とさっきからニヤニヤしっぱなしだ。
しかし同時に、少しだけ後悔もしていた。それは彼女が『天使同盟逢引計画』の事を思い出していたからだ。
あの時の彼女は頭に超がつくほど積極的だった。今思い出しても顔から火が出そうだ。
そしてあの時、どうしてもっと押していかなかったのだろうとほんの少し公開していた。
皆と船に乗った時にエイワスが言っていたが、確かに一方通行は色んな女性と交流している。
最初の方は特に気にすることもなかったが、最近それが更に加速していってるような気がする。
このまま自分が何もアクションを起こさないでいると、もしかしたら彼はいずれ誰かと・・・・・・、
「うぅ〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
枕に顔を埋めて唸る。そんな風斬の様子は普通の恋する女の子のそれと全く変わりなかった。
『ふふふ、夜は時に人を狂わせる』。
エイワスが妙なことを言い出したせいもあり、なかなか眠る事が出来ない。
あんな事を言われてしまっては嫌でも意識してしまうというものだ。
しかしロシア到着はもう間もなくだという。そろそろ準備をして寝ていなければならない。
やがて風斬はゆっくりと体を起こし、荷物をまとめようとした。
その時、<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:03:10.62 ID:BWY5DNLwo<>
「?」
こんこん、と誰かが風斬の部屋のドアをノックした。
この船に乗っている人数は極少数。誰なのかを予想するのは非常に簡単だ。
このタイミングだとおそらくエイワスだろう。
一方通行は自分の部屋で寝ると言っていたし、垣根とミーシャ、レッサーは
夜の海を仲良く空中散歩しているはずだ。
「はい、誰ですか?」
それでも風斬は一応ノックをしてきた人物に応答する。
少し引っかかる部分があったからだ。
エイワスならノックなどせず、いや、ドアから入るという行為すらせず
そのまま部屋の中へとワープでもなんでもしてくるのではないか?
だがエイワスも時には普通の人間らしい行動をとるだろう。
そのエイワスにとっては全く無意味な行為にこそ、価値があるとエイワスは言っているのだから。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:04:18.03 ID:BWY5DNLwo<>
少しの間を空けて、ノックをしてきた人物が返事をする。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 俺だ、風斬」
「! えっ・・・・・・」
ドクンと、胸が鳴り響いた。頭の中にあるAIM拡散力場の集合体特有の三角柱が、
不自然に音を立てて暴れている。
ノックの主は一方通行だった。
風斬は一瞬、偽者(ていうかエイワス)であることを疑ったが、とりあえず返事をすることにした。
「あ、あ、一方通行さん・・・・・・?」
「あァ」
「ど、どうぞ。 開いてますので・・・・・・」
「じゃ、入るぞ」
ドアが開く音がする。扉はゆっくりと開いた。
そこに見えた姿は、先ほどまで一緒にペアを組み、ボウリングを楽しんだ時の姿のまま。
まぎもれない、本物の一方通行が居た。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:05:30.69 ID:BWY5DNLwo<>
「どうした・・・・・・んですか? 一方通行さん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
話しかける風斬を無視して一方通行は部屋へ入り、ドアを閉めた。
ただし、閉めたのはドアだけじゃない。部屋の鍵もだ。
「あ、あの・・・・・・?」
鍵を閉めるという不自然な行動に少し戸惑う風斬。
別にこれから何が起こるというわけでもないのだが、それでも少しの不安と、
・・・・・・ほんの少しの、期待。
「邪魔が入ると面倒だからな」
「は、はい・・・・・・。 (邪魔・・・・・・?)」
風斬は理解した。恐らく大事な話があってここに来たのだろう。
一方通行の表情がやけに真剣味を帯びている。こういう時は決まってシリアスな
話題を持ち出してくるのが彼だ。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:06:34.32 ID:BWY5DNLwo<>
「・・・・・・、隣、いいか?」
「えっ、あ、はい! ど、どうぞ!」
ベッドに腰掛ける風斬の隣に一方通行も座った。思わず顔が赤くなってしまう風斬。
一方通行が座ってきたのはいいが、気のせいかやたら距離が近い。
ちょっと手を動かせば、それだけで彼がベッドに置いている手を触れてしまえるくらいに。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふン」
「?」
「懐かしいな、このシチュエーション。 オマエと俺が二人きりで、隣同士で座ってるなンて状況は、
あのくっだらねェデート計画の時以来じゃねェか」
「あ・・・・・・はい、そうですね」
早速本題を切りだしてくるかと思い身構えていた風斬なのだが、
一方通行らしくもなく、前置きをしてきた。
そしてその前置きが『天使同盟逢引計画』の話なのだからある意味タチが悪い。
あの時に自分がやらかしてしまった行為を思い出すだけで、三角柱が爆散しそうだ。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:07:54.34 ID:BWY5DNLwo<>
「あの、あの時は・・・・・・すみませんでした」
「あン?」
「わ、私・・・・・・暴走しちゃって、へ、変なことしちゃったじゃないですか」
あの時風斬は一方通行に手作りのサンドイッチを振舞った。
ふと一方通行の顔を見ると、彼の口にパンくずが付着しており、
それを自分の口で取るという、いわゆるキス未遂のような行為をした事がある。
「・・・・・・あァ、あのサンドイッチの?」
「うう・・・・・・」
苺のように顔を真っ赤にした風斬が表情を隠すようにうな垂れる。
二人の声以外全くの無音であるこの部屋の雰囲気が、更に紅潮を促進する。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:09:43.44 ID:BWY5DNLwo<>
「別に気にしてねェよ。 ・・・・・・いや、そう言ったらウソになるな」
「え・・・・・・?」
「気にしてる、今でも」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ますます落ち込む風斬。
それもそうだ、あんなことをされて気にしない人間がいるはずがない。
ましてや一方通行のような性格の男だと、さぞ不愉快な思いをさせてしまっただろう。
もしかして一方通行はその事についての話をしに来たのだろうか?
部屋の鍵を閉めたのも、この話を聞かれないためのせめてもの情け?
だとしたら風斬にとっては、これほど切り上げたいと思う話も事もない。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:10:41.73 ID:BWY5DNLwo<>
風斬は顔を上げ、一方通行に改めて謝罪の言葉を送ろうとして、
「嬉しかったからな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 え・・・・・・」
一方通行が割って入った。
今、彼はなんと言った?風斬は自身の聴覚の不具合を確認する。
もしかしたら自身の五感神経に何らかのバグが発生しているのかもしれない。
ここは学園都市から大きく離れた海だ。可能性としては十分あり得る。
だがいくら調べてみても、自分の体に異変は見当たらない。
風斬は確認のために一方通行に尋ねた。
「あの、今、なんて・・・・・・?」
「何度も言わせンなよ。 あン時のオマエの・・・・・・その、
あれが・・・・・・嬉しかったっつうかよォ・・・・・・」
頭をガシガシと掻きながら視線を明後日の方へ向ける一方通行。
だがそれでも彼の透き通るように白い肌が、わずかに紅潮しているのが分かった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:13:34.62 ID:BWY5DNLwo<>
嬉しかった。
あの暴走と言ってもなんら遜色ない行為が、嬉しかったと。
彼は間違いなくそう言った。今度は聞き逃さない。
「ほ、本当ですか・・・・・・?」
「あァ。 俺がオマエにこンな嘘つくかよ」
柔和な笑みでそう言ってくる一方通行。
風斬は彼の顔をじーっと見つめたまま固まってしまっている。
その顔はもちろん赤いままなのだが、それを隠すことを忘れてしまうくらい
彼女には衝撃が走っていた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:14:58.71 ID:BWY5DNLwo<>
「オイ、大丈夫か?」
「はぇ、は、はひっ」
変な声で返事をしてしまう。一方通行がこちらの様子を窺うために顔を近づけてきたのだ。
目を背けることすら勇気のいる行動に思え、なおも一方通行の顔を見続ける風斬。
だがそれも長くは保たず、なんとか声を出そうと頑張った風斬は彼に返事をする。
「そ、そう言ってもらえるとその・・・・・・、嬉しい、です」
どうして自分はこんな事を言っているのかがよく分からない。
ただ風斬は、自分の気持ちを率直に伝えた。オブラートに包むとか、
なんやかんや言ってごまかしてみるとか、そういう事にまで頭が回らなくなってしまっている。
そんな混乱のさなか、一方通行が唐突にこんな事を聞いてきた。
「なァ。 あン時のあれってよォ、俺にキスしよォとしてたのか?」
「はい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え、えぇっ!!?」
とりあえず話しかけられたら返事をしよう、という考えが裏目に出てしまった。
あの行動を肯定してしまった風斬は慌てて否定に入る。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:16:06.94 ID:BWY5DNLwo<>
「ち、ちちちち、違いますよ!! 決してそんな疚しい事は考えてなくてですねその・・・・・・!!」
目を回しながら言葉を紡いでいく風斬。
だが彼女は嘘をついている。正直言って、あの時はそのつもりだった。
抵抗されなければ、唇を重ねようとしていた。
だがあと一歩のところで勇気が出ず、あのような中途半端な結果に終わってしまったわけで。
「違うのか?」
「いやー・・・・・・あのー・・・・・・、はっきりと違うとは言い切れないというかその・・・・・・」
一方通行は正直に己の気持ちを吐露したというのに、自分は何故そんな彼に嘘をついているのか。
だが違わないと言ってしまったら、あの行為を肯定してしまうということになる。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:17:01.75 ID:BWY5DNLwo<>
どっちを取っても恥ずかしすぎる選択肢に板ばさみ状態の風斬は、
「・・・・・・。 ・・・・・・、その、つもり。 だったと思います」
若干ごまかしが含まれているが、彼女は自分の気持ちを一方通行に伝えた。
もう恥ずかしすぎて逆にそれが冷静さを取り戻させていた。
顔の紅潮も、さっきよりは収まっている。相変わらず頬は真っ赤だが。
「そォか」
「あの、嫌ですよね・・・・・・、こんな事急に言われて・・・・・・」
「嬉しかったっつってンだろ」
「! あ・・・・・・」
一方通行が杖が装着されている右腕を動かし、その手が風斬の頬を優しく撫でる。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:17:46.72 ID:BWY5DNLwo<>
「あ、一方通行さん・・・・・・」
「だがあン時、俺はキスなンざされてねェぞ」
「そ、そうですね・・・・・・」
「だからよ・・・・・・」
一方通行がゆっくり、ゆっくりと風斬の顔に自分の顔を近づけていく。
頭の三角柱がイカれたように動きまくっている。うるさくてしょうがないほどに。
「風斬・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ここだ、と風斬は思った。
今、何らかの妨害。いや、救助が入るならこのタイミングしか無い。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:18:55.89 ID:BWY5DNLwo<>
しかし風斬は考え直す。今ここで誰かが入ってきたらそれはそれで嬉しいが、
やはりそれは救助ではなく妨害のカテゴリに当て嵌まるな、と。
だがその考えもすぐに自分で否定することになる。
さっき、一方通行はこの部屋の鍵を閉めてしまっているからだ。
『邪魔が入ると面倒だからな』
彼の言葉を思い出す。
誰かがここに入ると面倒になるというのは、まさか本当にこれのため?
一方通行の顔との距離はもはや残り数センチ。
お互いがほんの少し顔を近づけるだけで、接触してしまう距離だ。
(あ、あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
本当に誰も来ないのか?と、風斬はその目だけで辺りをキョロキョロと見回す。
別に一方通行と唇を重ねるのが嫌というわけではない。むしろ望んでいたことだ。
なぜならこれは最初、あのデートの時に自分から仕掛けた行為なのだから。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:20:01.24 ID:BWY5DNLwo<>
だがここまでの流れが唐突すぎた。いくらなんでもサプライズ過ぎる。
ここで誰かが割り込んで来れるとしたら、それはもうエイワスしかいない。
というか、今自分の超至近距離に存在する一方通行自体がエイワスの罠なのではとも思う。
普段の一方通行がこんなことをしてくるだろうか?あの鈍感レベル5の彼が、
急に自分の部屋に現れて、気付けばこの状況だ。冷静に考えるとやはりおかしい。
エイワスなら一方通行の姿を真似たホログラム映像などを作り出すことくらい造作もないだろう。
「ま、待ってください!」
グイッ、と体を押されて離れる一方通行。
風斬はギュッと目を閉じたまま顔を伏せている。
「わ、悪ィ。 やっぱ嫌だったか・・・・・・?
俺はオマエの気持ちに気付けたと思って・・・・・・」
「ち、違います! そうじゃないんです! ただ、その・・・・・・」
彼が今さりげなく言った言葉『オマエの気持ちに気付けた』。
その言葉に涙が出そうになる風斬。気付いてくれた嬉しさと、気付かれた恥ずかしさが
心の中をかき乱していく。
「ただ、どうしても信じられなくて・・・・・・。 今の自分の状況が夢なんじゃないかとか、
それと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・ハッ。 エイワス辺りの差し金かなンかだと疑ってンのか?」
コクン、と頷くと彼は苦笑した。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:21:27.75 ID:BWY5DNLwo<>
だが風斬の不安はかなりの見当違いだった。
エイワスは今現在、船の甲板に出ていた。
罰ゲームによってミーシャに水面スレスレの空中散歩を体験させられている垣根とレッサーを見て、
一人楽しんでいるのだ。
エイワスが二人の状況を知っているのかどうかは定かではないが、少なくともエイワスは
この件について一切関与していない。
つまり、今風斬の目の前にいる一方通行は紛れもない本物なのだが、
彼女がその真実を知る由もない。
「俺が偽者に見えンのか?」
「え、それは・・・・・・」
「風斬。 俺の目を見てみろ」
言って、一方通行は風斬の目を見据え、風斬もそれに習う。
見れば見るほど、彼の目は綺麗だった。
その紅い瞳は宝石を思わせるような澄んだ目。
思わず見惚れてしまう風斬に、一方通行は優しく微笑みかける。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:22:16.47 ID:BWY5DNLwo<>
「ボウリングの時に言ったよな? オマエがストライクをとったら、
俺はオマエを一生愛するってよ」
「はい・・・・・・」
「その言葉、今ここで有言実行しちゃ駄目か・・・・・・?」
「・・・・・・いいえ。 駄目じゃないです」
目の前の一方通行は間違いなく本物だ。風斬は彼の目を見て、今度こそ確信する。
学園都市地下街のすき焼き屋から始まり、色々と頑張ってきた風斬だが、
ついにその努力が報われる時が来たのだ。
「わ、私も・・・・・・、」
風斬は意を決して言葉を発した。
「私も・・・・・・あなたのこと、愛してますから」
二人は顔を寄せ合い、その唇を重ねた。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/15(土) 00:22:54.19 ID:8zR9cL1a0<>エンダァァァァァァァァァァァァ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:23:35.14 ID:iDCaO52co<>qaowlesikgfuyhvawisjmn<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:24:04.85 ID:BWY5DNLwo<>
「ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
彼の唇は予想以上に柔らかく、気持ちの良いものだった。
頭が蕩けそうになる。全身が脱力していき、体を支えていられなくなった。
風斬はベッドに仰向けで倒れこんでしまう。
「あ・・・・・・、」
「こォして見ると、ホント可愛いなァオマエ」
そう言って一方通行が覆い被さってきた。
そしてそのまま、二人は再び唇を密着させる。
唇と唇で奏でられる艶めかしい音だけが部屋の中を支配していた。
「! んむ・・・・・・」
突然、風斬の口内に違和感が侵入してきた。彼の舌が入ってきたのだ。
急な出来事に風斬は驚いたが、一方通行の舌の動きにすぐに頭がボーッとしてきた。
何も考えられない、頭の中が真っ白になっていくのがわかる。
一方通行の舌が自分の口内にある舌を、歯を、歯茎を、丁寧になぞっていく。
こうしている間も、二人は抱き合っている。
一方通行の体の暖かさが衣服越しに伝わってくるのを感じた。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:24:07.51 ID:EF9cYahxo<>オルソラはどうすんだあ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:25:36.08 ID:BWY5DNLwo<>
「・・・・・・っは。 はぁ・・・・・・、はぁ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
随分と長い間キスをしていたような気がする。
二人が顔を離すと、その口元には淫靡な糸が引いていた。
「大丈夫か・・・・・・?」
「は、はい・・・・・・」
一方通行が優しく頬を撫でながら心配してくれた。
それだけで彼女の心は満たされていく。満たされていくどころか、とっくに許容量をオーバーしてしまった。
一方通行は再び風斬と唇を重ねると、そのまま首筋の方へと舌を這わせていく。
彼女から香ってくる甘い匂いに、一方通行は思わず顔を押しつけていた。
「あ・・・・・・! んっ・・・・・・、」
ピクン、と体を震わせる風斬。彼女の息遣いが更に荒々しくなるのが分かる。
鎖骨辺りを刺激すると、風斬は強い力で一方通行を抱きしめた。
彼女の荒い吐息が、一方通行の耳に当たる。こんな些細な事ですら、気持ちがどんどん高揚していった。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:25:57.74 ID:TnDHLaWkP<>おい嘘だろ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:26:49.29 ID:BWY5DNLwo<>
「風斬・・・・・・」
「は、ぁ・・・・・・!」
一方通行は風斬の胸にそっと手を置く。信じられないほどの柔らかさがその白い手に伝わってきた。
優しく撫で回していく一方通行の様子を見て、風斬はこう言った。
「あ、一方通行さん・・・・・・」
「なンだ?」
「あの・・・・・・、もっと激しくしても・・・・・・、いいですよ・・・・・・?」
恥じらいながらもニコリと微笑んでそう言ってくる風斬。
その顔や首、そして鎖骨付近は既にじんわりと汗ばんでいる。
一方通行だって一人の男だ。
そんな彼がこのような事を目の前で言われたら、さすがの第一位でも理性のベクトルは制御出来ない。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:27:26.69 ID:BWY5DNLwo<>
「風斬・・・・・・!!」
「ひゃっ、ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」
一方通行は強引に彼女が着ている服を破っていった。
風斬が着ている服はいつもの制服だった。この状況だとそんな風斬の姿はとても魅力的に見えて――。
「はぁ、はぁ・・・・・・」
「くっ・・・・・・!」
制服は驚くほど簡単に破れ、前面を大胆に公開する形になっていた。
白のブラジャーが一方通行の眼前に出現する。彼女が呼吸をするたびにその豊満な胸とともに揺れていた。
彼女は全身が汗で湿っており、それがまたなんとも言えない艶やかさを演出している。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もォ後戻りは出来ねェぞ」
「構いません・・・・・・、大好きなあなたとなら」
それ聞き、一方通行はブラジャーの隙間から手を入れ、まさぐっていく。
部屋には風斬の甘い喘ぎ声だけが響いた。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:27:27.83 ID:C9d+11qM0<>え、久々に来て何この展開胸熱<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:28:08.68 ID:BWY5DNLwo<>
――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――
――――――――――――――――
――――――――――――――
――――――――――――
――――――――――
――――――――
――――――
――――
――
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と、いうような展開に持っていける可能性もあるというわけだ。
夜は時に人を狂わせる。 どうだろう風斬氷華、ここは一つその可能性に賭けて、」
「そんなのあるわけないじゃないですか!!! バカーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
風斬はエイワスに激昂し、顔を真赤にして頬を膨らませながらプンプンと怒ってレジャー施設を出て行ってしまった。
あのような妄想を垂れ流しにされては、女性として怒るのも当然というべきだろう。
エイワスはそんな風斬の様子を見てクスクスと笑っていた。
「やれやれ、そのぐらい積極的にいかないといつまでも経っても振り向いてはもらえないぞ?
まぁそうなれば私は、このもどかしさを何時までも堪能させてもらうまでだがね・・・・・・」
エイワスは片手に金のカクテルが入ったグラスを持ち、一口で飲み干す。
そしてその顔に笑みを貼りつけたまま原典の方に目を向け、続きを読んでいくのだった。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:28:22.32 ID:tS2JE/YPo<>いよっしゃぁぁぁぁぁ!!、
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2011/01/15(土) 00:28:57.46 ID:JFoCDZHo0<>くそ…くっそおおおおおwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:29:01.36 ID:TnDHLaWkP<>安心した<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:30:00.50 ID:tS2JE/YPo<>ワロタwwwwwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:30:12.84 ID:ayOBk5190<>hjlk夢asdf落ghjkl;<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/15(土) 00:30:32.64 ID:8zR9cL1a0<>ちくしょうwwwwwwwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:31:04.55 ID:EF9cYahxo<>ほっ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:31:11.32 ID:OAIUS6RDo<>oiiiiiiiiiiiiiiiii<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:31:45.20 ID:ayOBk5190<>良かった 本当に良かった!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:32:34.12 ID:NhdV7FUAO<>エイワスさんは官能小説の読みすぎですの<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:36:10.25 ID:BWY5DNLwo<>
Q. 復唱要求、『風斬氷華の部屋で行われていた情事は真実である』。
A. 拒否する。
私にそんな展開が書けると思っているのか・・・・・・、無理無理。
そんなわけでエイワスさんにお任せしました、いつもお世話になっております。
今日はここまでです。お楽しみいただけましたでしょうか?
次回の更新は三日以内・・・・・・にできたらいいなと思っています。書きためがちょっとマズイです。
今回もここまで読んでいただいて、本当にありがとうございます。
今年もどうか、よろしくお願いします。
では、控えめな次回予告と共にシーユーアゲイン、ハバナイスデイ。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:36:56.17 ID:BWY5DNLwo<>
【次回予告】
『私は君たち『新たなる光』の目的などに興味はない。
力を貸して欲しいというなら一方通行に直接頼めばいいのでは?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・エイワス
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たかが一国のために、こんな大きな力を持った勢力であるあなた達が、
頼み込んだだけで力を貸してくれるわけないじゃないですか・・・・・・』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
『俺は第三次世界大戦に参加できなかったからな。
それにそろそろ鬱憤も溜まってきてた頃なんだ、嬉しくもなるだろ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:37:01.38 ID:3npRXOiDo<>返せwwwwwwwwwwww俺のナンかそんなのをwwwwwwwwwwwwwwwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga sage<>2011/01/15(土) 00:39:11.54 ID:JFoCDZHo0<>まさか復活に立ち会えると思ってなかったからすげぇ嬉しい
とにかく乙!マジ乙!
ていとくんは落とさないであげて一通さんww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:41:01.45 ID:tS2JE/YPo<>相変わらずおもしれー
ところで挿絵の人がいれば風斬のおっぱいをだな…
うん?こんな時間に誰だ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:41:15.85 ID:TnDHLaWkP<>乙おやすみ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2011/01/15(土) 00:46:24.77 ID:H6Yamk7+0<>うむよかったぞ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 00:58:32.72 ID:hvFI7vMu0<>妄想かよおいww
1さん無理しない程度に頑張ってくださいね<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 01:00:19.56 ID:lNCOKpYwo<>ああ、うんはい分かってたよ釣りだって、うん!
あれ、いつの間にかズボンが脱げてるなぁ
ゴムが緩んだのかなぁ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 01:04:47.41 ID:Ppby7ZgHo<> __‐`'´''"'マ ____\ ー‐┐ |一
Z. __`ゝ \ ノ´ ⊂冖
∧ /| ゙仆斗┘リート=┬-、_ \ ー‐┐ ,/
/ ∨\/ | `L,.っ,ノ u }ノ ノ \ ,> ノ´ \
|__ 兀.!_// i | l、 く. ー‐┐ ー|ー
ー‐┐ ー|一ヽヽ / u' \ヽ‐'´ !| ト、 \ ,ノ´  ̄匚ノ
ノ´ ノ こ /_____, }j ハ、 ヽ ヽ,___/ / ー‐┐ ┼‐ヽヽ
ー‐┐ ニ|ニ. / ___ノ /\_,≧/ u 人. / ,ノ´ ノ こ
ノ´ ⊂冖 く {上rン´ ,厶../ / ヽヽ \ || ニ|ニ
ー‐┐ | /  ̄ ノ{こ, /,〃 !| \ ・・ ⊂冖
ノ´ l.__ノ \ ,.イ !l`T´ | / |:| / |
ー‐┐ ー‐;:‐ \ // l | |_| ∠.、 l.__ノ
ノ´ (_, / ヒ_ー--、_|ー、____,ノj┘ / ┼‐
ー‐┐ / / \ ̄\ー`トー-< / ノ こ
ノ´ \ \ \ ヽ \ ヽ  ̄ ̄|
| | 」z.___ > \. ヽ. ヽ l |/l /| ∧ /\
・・ /| (_, / ) lヽ ', l、 |/ | / V
┼‐ \ , イ、_,上ハ } 小 |/
ノ こ \ (乙≧='''"´ ,∠,__ノ/
┼‐ヽ / 厶乙iフ/
ノ ⊂ト く `¨¨¨´
\
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 01:05:50.15 ID:DIpsdvCXo<>乙 ビックリしすぎて思わずノイズが漏れたわ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 01:17:35.66 ID:jhgssCa3o<>おいふざけんな壁なぐっちまったぞ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 01:26:30.67 ID:k1dIAWv+o<>おつ!
久々に読めてうれしいです<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 07:06:49.64 ID:uMy7Kt6bo<>そんな事だろうとは思っていたがドキドキせずにはいられなかった
乙<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 08:27:43.12 ID:dJI3aSzi0<>この主なら、夢オチなんかしないとは思ってたが・・・ エイワスも外で遊んでるしエイワスの策略も無いし
って思ったら全部エイワス妄想オチかよ!
チキショーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 俺の1億の分身を返せ!!!!!!!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 08:46:37.95 ID:3ogmm0D9o<>乙です。お帰り。マジ嬉しいです
しかし妄想www
狂喜しちまった俺涙目www<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 10:46:18.25 ID:J5CdNPHo0<>裏切ったな!
風斬の気持ちを裏切ったんだ!
おつ!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 11:17:45.22 ID:2FiqDK+Go<>おかえりなさいませー!
風斬ちゃんマジ可愛い。エイワスさんにまたやられたぜ
これだよ、これを待ってたんだ…また続きが読めて、嬉しい。次回も楽しみにしてます!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 14:01:07.16 ID:H6Yamk7+0<>>>813
主()<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 15:46:47.15 ID:tUnOU2fAO<>ちくしょう……!
本気で風斬ルートかと思ったのにエイワスさんよぉおお!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/01/15(土) 15:54:54.94 ID:/JARcFr6o<>追いついた
エェェェェェェイワスくゥゥゥゥゥゥゥン!!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 16:59:49.63 ID:JWZGKaS8o<>ちくしょおおおおおおおお
と思う反面、なんとなくほっとした自分が居る
ところで赤い真実じゃなく復唱拒否ってことは…ウフフ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 17:54:01.51 ID:O86wHj09o<>ごめんなさい、こんな時どんなAAを書けばいいかわからないの。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 17:59:15.75 ID:avIz2rB7o<>笑えば、良いと思うよ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 18:54:13.84 ID:BsEs7T630<> |`ゝ
ドッキング _//´
/ :;/'
_/@,;)ゞ
_/;@/ ̄
/",:;ン にぼし
__/,/
`V
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 18:55:11.62 ID:BsEs7T630<>誤爆<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 19:29:08.73 ID:1ER5NlTIO<>なるほどそういうAAを貼ればいいのか。
>>1はエイワスに世話になりすぎだww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 19:32:51.79 ID:dJI3aSzi0<>>>821-823 激ワロタwwwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 20:37:25.15 ID:O86wHj09o<>ドッキング・・・!なるほど、そういうのもあるのか。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 21:11:45.65 ID:H6Yamk7+0<>登場した女キャラ全員とドッキングすればいいのに<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 21:23:40.76 ID:2HyUQEzN0<>※ここから先は愛のスクランブル交差点になります<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 21:31:32.07 ID:+7uvNRsAO<>※衝突事故にご注意下さい(性的な意味で)<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 22:11:16.22 ID:4Rb1wZEWo<>※ただ、進入禁止ではありません。(性的な意味で)<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/15(土) 22:34:09.51 ID:O86wHj09o<>※ですが、落下物時々エイワスにご注意ください(♂♀的な意味で)<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 00:04:10.51 ID:8qG+FHDIO<>※ちなみに私はエイワスでもいけます(性的な意味で)<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 01:17:47.88 ID:kg543S10o<>※更に私はレッサーの尻尾でもイけます(性的な意味で)<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 06:29:53.35 ID:I/6cPJAN0<>※そしてワタクシ垣根クンも逝きます(生的な意味で)<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 12:33:03.85 ID:2geDfK8Uo<>>>829-835
何この流れ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 13:25:15.10 ID:P18p4fNMo<>触るな<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 13:37:21.77 ID:/KiteR09o<>常識の通じねえ奴等だ<>
◆3dKAx7itpI<><>2011/01/16(日) 17:42:27.67 ID:mnrLPdD8o<>こんばんわ、>>1です。今日も投下していきたいと思います。
今回、結構な数の読者様がエイワスの幻想に魅せられてしまったようで・・・・・・困ったやつですねアイツは
そして沢山のレスをありがとうございます。
さて、今回からいよいよ本格的にロシア突入の展開が繰り広げられていくかと思います。
しかし、いままでのイギリスやらとは違った入国パターンになりそうです・・・・・・
どうかお付き合いいただけたらなと思います。
それでは、参ります。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:43:47.82 ID:mnrLPdD8o<>
――――――――――――――――――――――
「ぶぇぇぇーっくしょおおおおおおおおい!!!!!!!!
さぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶぶ」
船のラウンジに盛大なくしゃみが響いた。垣根帝督だ。
全身がびしょびしょに濡れており、服も下着も全て脱いでタオルを巻きつけている。
「っくちゅん! ううううううううううううううううううううう」
と、その隣で可愛らしいくしゃみを発したのはレッサーだった。
彼女も垣根と同じような格好で全身を携帯電話のマナーモードのように震わせている。
小さな地震が起きそうな勢いだった。
二人はチェアに腰掛け、目の前にあるファンヒーターで凍えきった体を温めている。
「・・・・・・もうこの辺、北極海に達してるよなぁ? まさかこの時期に
海へ落ちることになるとは思わなかったぜ・・・・・・」
歯をガチガチ鳴らしながら垣根が言う。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:44:29.27 ID:mnrLPdD8o<>
「海に放り込まれた瞬間、心臓が止まりましたよ・・・・・・いや冗談抜きで。
あのまま放置されてたらと思うと今でも背筋が凍ります・・・・・・。 現在進行形で凍ってるんですが」
一方通行によって実行された罰ゲームで、二人はミーシャに担がれそのまま海の空中散歩をしていたのだ。
何度も何度も上空から一気に急降下し、水面スレスレまで近付くというテーマパークのアトラクションみたいな
事を体験していた二人。だが一方通行は二人を本気で海に落とそうなどとは考えていなかった。
「zkkzrajsbn気合bmzpnaexad」
「お前のせいだよッッ!!!!!!!」
垣根とレッサーは口を揃えてミーシャに怒鳴った。
そんな天使によるドキドキアトラクションを繰り返していたら、ミーシャが加減を間違えてしまい
手を滑らせて、二人は本当に海へダイブしてしまうハメになったのだった。
現在は十一月の半ば、しかも北極海に面しているかいないかの海へ落ちてしまったのだ。
垣根が『未元物質(ダークマター)』の羽根で自分とレッサーを包みこんで助けていなければ、
本当に二人は海の藻屑になるところだった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:45:28.51 ID:mnrLPdD8o<>
「cbhckgihaf謝々pufejthdyd」
「ったくよぉ・・・・・・。 まぁそもそも原因はあのクソ野郎がこんな罰ゲームを
マジで実行しやがった事にある。 あいつどこ行った?」
「一方通行なら先に部屋で休んでいるよ」
そう言って彼らのもとへ来たのはエイワスだった。
どうやら原典を読んでの暇潰しを終えたようだ。
「休んでるだと? フザケてやがるな、マジで殺さなきゃなんねえか」
「私は諦めません。 こんなところでめげていては、一方通行さんを
英国のために利用・・・・・・ゲフンゲフン、協定を結べなくなってしまいますからね」
「その異常なまでの根性を英国のために使うって考えはねえのか」
レッサーの独り言を聞いていた垣根がツッコミを入れる。
彼女はギクッ、という擬音が浮かんできそうな表情を浮かべていた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:46:39.47 ID:mnrLPdD8o<>
「にゃ、にゃははははー・・・・・・。 聞いちゃいましたか?」
「協定だとか同盟だとかは、まずエイワスを通せよ」
「ん、私か?」
突然名前を出され、ポカンとするエイワス。
ミーシャは端っこの方で自身の能力を使い、二人の衣服を乾かしているようだ。
だがどうも上手くいっていないらしい。
「エイワスさんを通せって、あなたここのマネージャーか何かですか?」
「私は私だ、それ以上でも以下でもないよ。 それに私は君たち『新たなる光』の
目的などに興味はない。 力を貸して欲しいというなら一方通行に直接頼めばいいのでは?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
それを聞いたレッサーは黙りこんでしまった。
気のせいか、その表情は若干暗い。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:47:19.08 ID:mnrLPdD8o<>
だが、やがて彼女は俯いたままボソッと口を開いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たかが一国のために、こんな大きな力を持った勢力であるあなた達が、
頼み込んだだけで力を貸してくれるわけないじゃないですか・・・・・・」
「あ?」
次の独り言は垣根の耳には届かなかった。
何を言ったのかもう一度確認するため、彼はレッサーに声を掛けようとした。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:48:10.15 ID:mnrLPdD8o<>
と、その時。
「――――――――――――」
二人の衣服を乾かす作業をしていたミーシャの手がピタっと止まった。
それを見た垣根が何となく彼女に聞いてみる。
「どうした? ミーシャ」
ミーシャは何も答えない。ただ船の先端、いや、その先に広がる海をジッと見据えている。
そしてエイワスも、彼女に習うように先の景色を見ていた。
「何かありました?」
眉をひそめながらレッサーが尋ねる。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:48:56.32 ID:mnrLPdD8o<>
「・・・・・・ふ。 どうやら、到着するようだな」
「何? ロシアか?」
「そうだ。 一方通行と風斬氷華を起こさねば」
ついにロシア連邦へ到着すると、エイワスが言う。
垣根とレッサーは目を細めて遠くを見やるが、陸地など全く見えては来ない。
一体この二人はどんな視力をしているのかと、レッサーは驚いていた。
ただ垣根の思うところは少し違うようだ。
「・・・・・・それにしちゃ、ミーシャがあまりはしゃいでねえようだが?」
「だろうね」
「何があったんだ?」
「この先をずっと真っ直ぐ航行していればロシアへ辿りつくのだが・・・・・・。
なぜ私とミーシャがそれに気付いたと思う?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:49:37.85 ID:mnrLPdD8o<>
突然妙な質問をしてくるエイワスに、レッサーは苦笑しながら、
「あなた達の事です。 どうせここからでも陸地が見えたのでしょう?」
「確かに確認できるが、我々が訝しんだのはそこではない。
――――――――音、だよ」
「音?」
レッサーは耳を澄ましてみるが、最高船速で走る船のエンジン音と、
それのせいで荒れ狂う波の音しか聞こえない。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:50:29.32 ID:mnrLPdD8o<>
「何か聞こえるのか?」
垣根が問う。その表情は真剣なものへと変わっていた。
エイワスはそんな彼を見て薄く笑い、こう答えた。
「銃声や爆発音、戦車のキャタピラの駆動音も聞こえるな。
微弱だが魔力も感知できる・・・・・・。 どうやら小さな紛争が起こっているようだ」
エイワスの言葉にレッサーは目を見開いた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:51:08.67 ID:mnrLPdD8o<>
紛争。
この世のものとは思えない、科学と魔術が起こした第三次世界大戦の光景が
ハッキリと脳に浮かび上がる。もっとも、あれは紛争などというものではなかったが。
ミーシャもエイワスと同じものを見て、聞いているのだろう。
さっきから遥か先のロシアを見続け固まっている。
「ふーん、面白そうなことになってんじゃねえか」
垣根が心底楽しそうに笑みを浮かべる。
その表情はさっきまでの彼とはかけ離れていた。
既に垣根は"暗部"での自分へと、スイッチを切り替えている。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:51:56.83 ID:mnrLPdD8o<>
「嬉しそうですね」
「俺は第三次世界大戦に参加できなかったからな。
それにそろそろ鬱憤も溜まってきてた頃なんだ、嬉しくもなるだろ」
「でも紛争ですよ?」
「おとなしくさせればいいんだろ? 一体どこがどことやりあってんだ」
垣根帝督という男だけはこの『天使同盟』で唯一、普通の人間だと思っていた。
だがついさっき、レッサーは海で垣根の『未元物質』によって彼の背中から生える翼を目撃している。
やはりこの勢力に、普通の人間などいるわけがなかった。彼女は静かに悟る。
それにしても争いを前にして嬉しくなるという目の前の男は、
一体学園都市ではどのような生活を送っていたのか。
レッサーはうむむ、と唸りながら垣根帝督という人間の分析を試みようとしたが、
「俺は一方通行みてえな甘ちゃんじゃねえぞ」
先を越すように垣根にそう言われて、レッサーは分析を放棄した。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:53:58.73 ID:mnrLPdD8o<>
――――――――――――――――――――――
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と、いうわけだ。 速やかに上陸準備を始めたまえ』
「チッ・・・・・・、面倒な事になってンな」
エイワスによる船内放送で目を覚ました一方通行は、服を着替え
簡単に荷物をまとめてラウンジに向かっている。
そこに、前方の部屋から誰かが出てきた。風斬だ。
「よォ、慌ただしい上陸になりそォだな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
彼女は一方通行の顔を見ると、何故か頬を染めて視線を逸らした。
まさかエイワスからあんな話を聞いた後、密かにベッドの上で正座して彼を待ってたとは言えない風斬は、
一方通行が眉をひそめているのを見ると慌てたように口を開く。
「・・・・・・そ、そうですね! でも紛争だなんて・・・・・・どこが起こしてるんでしょう?」
「さァな。 エリザリーナ独立国同盟とロシア政府が何らかの理由で揉めて、
それが火種となってドンパチが始まっちまったって可能性がまず考えられるンだが・・・・・・」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:55:03.10 ID:mnrLPdD8o<>
ひとまず様子のおかしい風斬は放っておいて、一方通行達は適当に話しながら
ラウンジへと走っていく。
「・・・・・・もしかして、ロシア成教でしょうか?」
「それも可能性の一つだ。 案外サーシャ=クロイツェフが見つかったとかで、
また捕らえよォとでもして争いが起こってンじゃねェの?」
だがもしそうだとするなら、『天使同盟』は否が応でもその火中に飛び込まなければならない。
最悪、『天使同盟』でサーシャを匿い、ロシア成教と真っ向から敵対する事になる可能性もあるのだ。
あれだけ魔術結社と関わり、交流を深めた『天使同盟』だ。
一方通行や垣根、エイワス辺りはまだ戦えるだろうが風斬はミーシャはどうかと聞かれたら、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「余計な心配すンな。 オマエはただ黙って俺に着いて来い。
オマエやガブリエルがヤバい目に遭うよォな事だけは絶対に避けてやる」
「・・・・・・。 はい」
一方通行には見えないように、風斬は微笑みを浮かべた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:56:29.34 ID:mnrLPdD8o<>――メガヨット『アライアンス』号 ラウンジ
一方通行「エイワスはどこだ?」
垣根「遅えよ」
風斬「あ、あの、状況は・・・・・・?」
レッサー「詳しくは分かりません。
ただエイワスさん達によると、ロシアの方から銃声やキャタピラの駆動音が
聞こえてくるそうですよ。 魔力も感知できたということから、
魔術結社とどこかの軍が一悶着起こしているみたいですね」
一方通行「軍だと・・・・・・? ロシア成教じゃねェのか」
垣根「ロシア成教? なんで」
風斬「サーシャさんが今もロシア成教から逃亡している身だとしたら、
それを発見したロシア成教の魔術師達が彼女を攻撃しているかもしれないんです」
レッサー「どうでしょ。 そうだとしたら結社内だけで事を収めるはずですし、
魔術結社が軍と協力してサーシャさんを追うだなんて考えられませんよ」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:57:37.85 ID:mnrLPdD8o<>
風斬「それは・・・・・・確かに・・・・・・」
垣根「サーシャってのは俺らの目的でもある。 そんなヤツが都合よく
魔術師や軍のやつらに追われてて、それを俺達が都合よく見つけた。
なんてことがあるか?」
一方通行「可能性は捨てきれねェだろ。 それにロシア政府とエリザリーナ独立国同盟が
やりあってても同じことだ。 俺達はどちらにも用がある」
レッサー「ま、どちらにせよ。 どうやら私達も戦場へ赴かなければならないみたいですね。
エイワスさんによるとこの先には海岸があって、街や村は全く無いそうです。
おそらくどっかの平原が戦場になってるんでしょう」
エイワス「これで全員揃ったようだな」
一方通行「エイワス。状況はどォなってやがる? それとガブリエルはどうした」
エイワス「彼女には先にロシアの海岸へと先行してもらった」
風斬「え!? ど、どうしてですか?」
エイワス「上陸のための下準備だ。 大丈夫、すぐに戻ってくるだろう」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 17:59:13.48 ID:mnrLPdD8o<>
垣根「で、ロシアさんとこの状況は?」
エイワス「私が口頭で説明するより、これを見てもらったほうが早いだろう」ピッ
一方通行「テレビ?」
レッサー「大きなテレビですね、いくらしたんですかこれ」
エイワスが壁に埋まるように備え付けられた大型液晶テレビの電源を入れると、
ニュース番組が写った。どうやらロシアにあるテレビ局らしい。
流れているテロップや表示される文字が全てロシア語だ。
垣根「おいおい、もしかして報道されてんのか?」
一方通行「じゃあ魔術結社は何も関わってねェって事か?
詳しくは知らねェが、魔術ってのをニュースやら何やらに報道すンのは
マズいって事くらいわかるぞ」
エイワス「まぁ、とりあえず耳を傾けてみてはどうかな」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:01:11.77 ID:mnrLPdD8o<>
コメンテーター『・・・・・・そういうわけで、日本でかつて『萌え』という言葉が流行ったのですが、
現在ロシアでは『蕩れ』という言葉が同じ意味として流行しているんですね。
その辺りについても今後、ロシアの文化がどう流れていくのか、日本に影響され、
同じような道を辿っていくのか、注目したいところですね』
キャスター『そうですねー。 ・・・・・・さて、次は先程の所属不明の軍による
エリザリーナ独立国同盟への襲撃事件の続報です。 えー、先ほど入りました
情報によりますと、この所属不明の部隊はなおもエリザリーナ独立国同盟への
侵攻を続けており、何らかの情報提供を要求している、とのことです』
風斬「所属不明の部隊・・・・・・?」
一方通行「・・・・・・」
エイワス「・・・・・・ふ」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:02:34.87 ID:mnrLPdD8o<>
キャスター『えー、現段階ではまだどのような情報を要求しているのかまでは把握できていない、と』
コメンテーター『今回の襲撃は学園都市との間で行われた第三次世界大戦の影響であると考えられます。
恐らくこの部隊が、エリザリーナ独立国同盟が所持しているその何らかの情報の存在を、
第三次世界大戦が行われた際に気付いたのではないかと推測できます』
キャスター『そのエリザリーナ独立国同盟が所持している情報、というのは?』
コメンテーター『そこまでは私も分かりませんが、恐らく彼らの存在を
脅かすような何かではないかと考えられます。 ロシア政府が極秘裏に進めている
計画の詳細が書かれた書類であるとか、または独立国が驚異的な兵器を所持していることが
この部隊に発覚してしまったとか』
キャスター『ここまで公に事を起こすほどの何かがエリザリーナ独立国同盟にはある、ということでしょうか?』
コメンテーター『でなければこんなことにはならないでしょう。 それに現場には一切のテレビカメラが無い。
情報だけはこうしてどんどん送られてくるというのに、放送が出来ないという状況です。
恐らくどこかから報道規制がかけられているんでしょう。 政府からとは考えにくいのですが・・・・・・』
キャスター『彼らは一体どこの部隊なのでしょう? 送られてきた写真を見る限りでは・・・・・・、
えー、はい、この写真ですね。 この写真を見る限りではどう見てもロシア軍なのですが』
コメンテーター『ロシア政府は軍の派遣について完全に否定しています。
"プライベーティア"ではないかという声も国民の中から出ていまして、
そうなるとやはり政府はロシア軍に責任を問う形となるわけでして・・・・・・』
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:03:58.99 ID:mnrLPdD8o<>
エイワス「・・・・・・と、まぁこういうことだ」ピッ
風斬「エリザリーナ独立国同盟が襲撃されてるって、ど、どうして・・・・・・!!?」
レッサー「プライベーティア・・・・・・?」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
垣根「プライベーティアってなんだっけ。 俺も聞いたことある気がするんだけど」
一方通行「プライベーティアってのは確か・・・・・・、ロシア軍の中にある空白の部隊だ」
レッサー「空白の部隊・・・・・・? どういう事ですか?」
一方通行「西欧を中心にネットで軍事経験があるやつを募集してンだ。
ただ単に『人殺しがしてェ』って人間をな」
風斬「ひぃぃ・・・・・・」ガタガタ
一方通行「そォやって集まってきたやつらで出来上がった部隊は軍規に縛られる事がねェ。
だから敵対する勢力がありゃそいつらに好き放題攻撃して金を稼ぐ、
確かそォいうやり口に連中だって聞いたことがある」
垣根「思い出した、私掠船だな。 中世時代じゃ確かプライベーティアっつう軍事制度があって、
敵国の船を襲って金品巻きあげて、敵国を財産難にさせると同時にその奪った金で
テメェの国の財産を潤すって制度だ。 ようは海賊だよ、海賊」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:05:27.88 ID:mnrLPdD8o<>
レッサー「海賊ですか? このご時世に?」
エイワス「今は海賊ではなく、先ほど一方通行が言った空白の部隊として活動をしているんだ。
第三次世界大戦でも、浜面仕上と滝壺理后が集落で攻撃を受けている」
一方通行「あいつらが?」
風斬「そ、そんな恐ろしい部隊が、あの国を攻撃してるんですか・・・・・・?」
レッサー(私から言わせりゃプライベーティアより『天使同盟』の方が千倍は怖いんだけどね)
垣根「何でエリザリーナ独立国同盟が襲撃されてんだ? 俺は世界大戦の時はいなかったから
独立国同盟にゃ詳しくねえ。 その国が何かやらかしたのか」
一方通行「いや、独立国同盟とプライベーティアに接点は無かったはずだ」
レッサー「でも実際に今攻撃を受けているじゃないですか」
一方通行「・・・・・・確かさっきのニュースで、プライベーティアは独立国同盟に何かの情報公開を
要求してる、みてェな事を言ってたな」
エイワス「情報公開だけではない、提供しろという要求もあったようだ。
プライベーティアがそんな目的で活動するのは非常にイレギュラーだな」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:07:17.57 ID:mnrLPdD8o<>
風斬「情報って何の事なんでしょうか・・・・・・?」
垣根「政府が絡んでんじゃねえのか。 元々エリザリーナ独立国同盟って
ロシア政府のやり方が気に入らねえから出来た国なんだろ?」
一方通行「だからっつって政府があンな強引なやり方で独立国同盟を攻めるか?
世界大戦からまだそンなに日は経ってねェってのに、また戦争紛いな事をやらかす程
ロシア政府だってバカじゃねェだろ」
エイワス「・・・・・・幸いなのは、この事件がロシア内部でしか報道されていないということだな。
どうやら日本やアメリカ、中国などにもまだ情報は渡っていないようだ」
レッサー「それが何か?」
エイワス「少し考えればわかる事だと思うがね? プライベーティアと争っている"組織"。
ある程度の情報は流れてくるが、テレビ放送はされないという妙な報道規制。
これらのピースを繋げていけば自ずと答えは出てくる」
レッサー「"組織"・・・・・・? 対抗しているのは独立国同盟では、」
一方通行「世界大戦直後・・・・・・、! まさか、」
風斬「ま、魔術・・・・・・?」
エイワス「半分正解、と言ったところだな。 恐らくプライベーティアの連中は、エリザリーナ独立国同盟に
魔術に関する情報の公開、提供を要求しているのだろう」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:08:38.43 ID:mnrLPdD8o<>
レッサー「!」
一方通行「魔術ってのは誰でも知ってるモンなンじゃねェのか。
何で今更情報公開を要求するンだ?」
エイワス「一部のロシア兵が学園都市への再攻撃を行うために魔術師を取り込もうとしているのかもしれない。
それに中には魔術の事など微塵も知らない人間もいるだろう。
魔術師を味方につけるだけでも戦力は大幅に上がるからな。 ・・・・・・だが、
プライベーティアは本来このような形で紛争を起こす連中ではないのだけどな」
垣根「そういうヤツらが世界大戦中に魔術の存在に気付いたってのか?」
エイワス「"魔術"という概念には気付いてはいないだろうな。 だが、
常識では考えられない不可思議な力を行使する人間がいる、程度の認識は
既にしていると考えていい」
一方通行「プライベーティアの誰かが魔術師が使う魔術を目撃したって事か」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:10:21.59 ID:mnrLPdD8o<>
風斬「そうじゃなくてもベツレヘムの星とか、もしかしたら天使さんまで
見られてるかもしれませんね・・・・・・」
レッサー「・・・・・・なるほど。 恐らくは"黄金の腕"でしょうね。
あれは世界各地で目撃されています。 その情報をもとに、
ネットで不可思議な力の入手をエサにして仲間を募れば今の状況も頷けます」
風斬「黄金の腕って・・・・・・?」
エイワス「君はあの時、一度現世から離脱したから見ていないのだろう」
一方通行「・・・・・・で、もォ半分は?」
エイワス「やはり、彼女に関しての情報ではないかな?」
風斬「もしかして、天使さん・・・・・・? 魔術と同様に、天使さんの事も・・・・・・?」
レッサー「なるほど。 可能性としてはむしろそっちのほうが高そうですね。
あれだけ大勢の人間の前で暴れまくったわけですから」
垣根「何をやったんだよあのアホ天使・・・・・・。 あー、俺も参加したかったな、三次大戦」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:11:37.91 ID:mnrLPdD8o<>
垣根「ま、つまり今エリザリーナ独立国同盟は大ピンチって事か」
レッサー「結論から言えばそうなるでしょうね。 独立国同盟にいる
魔術師達も出張ってるんでしょうか?」
エイワス「恐らくは」
一方通行「独立国同盟にも普通の軍人はいるだろ。
わざわざ魔術師を出張らせるような危険な真似するか?」
エイワス「エリザリーナ独立国同盟の戦力は今、世界大戦の影響で大幅に削減されている。
魔術に関する情報の提供にもなると、ロシア成教の魔術師も参戦している可能性が高い」
風斬「あ、あの、サーシャさんって、独立国同盟にいるんですよね?」
レッサー「その可能性が高いというだけで、確実にいるという保証はありませんよ」
風斬「で、でもそこにサーシャさんがいたとしたら、この戦いに・・・・・・」
垣根「まぁ、巻き込まれてるわな。 それこそ確実に」
一方通行「サーシャってのは魔術師ン中ではどれくらいのレベルなンだ」
エイワス「少なくとも軍人相手に討たれるような手練ではないと思うがな。
恐らく彼女は一人ではないだろうしね」
垣根「『殲滅白書』から抜けたんだろ? そんなヤツに味方がいんのか?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:12:46.36 ID:mnrLPdD8o<>
レッサー「いますよ。 独立国同盟のトップ、エリザリーナさんは
今でもサーシャさんの味方でいてくれていると考えられます。
それと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、」
風斬「それと?」
レッサー「えーっと、誰だったかな。 右方のフィアンマが独立国同盟を襲撃して来た時に、
もう一人味方の魔術師がいたんですよ。 あ、味方かどうかは判断出来ませんが、
フィアンマに立ち向かった時点で敵ではないと思うんですけど・・・・・・」
一方通行「誰だそいつは」
レッサー「ちょっと待ってください。 なんて名前だったっけなぁ・・・・・・」ウーン
エイワス「"彼女"が今でもエリザリーナ独立国同盟にいるかどうかは半々の可能性だと思われる。
いたとしても、属性が修正されたこの世界で戦力になるかどうか・・・・・・」
垣根「?」
一方通行「・・・・・・とにかく、俺達はこれからどォする?」
エイワス「それを決めるのは君だろう? リーダー」
一方通行「オマエ、俺をリーダーだの何だの言って面倒くせェ事は全部押しつけてねェか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺も人のこと言えねェけどよ」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:14:10.16 ID:mnrLPdD8o<>
風斬「わ、私はあなたに着いて行きますから!」
垣根「はいはい妬ける妬ける。 お前が指示出さねえってんなら俺が決めるぞ」
エイワス「そういう事だ。 君に一任するよ一方通行」
一方通行「・・・・・・ホントに俺に任せていいンだな?」
レッサー「個人的な要求を言わせていただきますと、私は独立国同盟を支援したいですね。
魔術に関する情報漏洩を止めることは勿論、あの国には世話になってますから」
一方通行「ンな事ァ分かってンだよ。 あの国はとりあえず救う」
レッサー「それを聞いて安心しました、さすが私が見込んだ男!」
一方通行「図に乗ンな。 救うにゃ救うが、やり方も俺が決めるぞ」
レッサー「え?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:15:15.79 ID:mnrLPdD8o<>
垣根「さーて、準備運動でもしてくるかね」スタスタ
レッサー「え? え?」
エイワス「私も参加しようかな。 "来るべき戦争"に備えて体を動かしておかないと」
レッサー「What?」
風斬「・・・・・・死人が出ませんように」ボソッ
レッサー「今なんて?」
一方通行「このまま戦場に乗り込ンでプライベーティアの連中を皆殺しにする。
実にシンプルで分かりやすい、最も俺達に適した作戦だ」
レッサー「マジで言ってます?」
一方通行「マジで言ってます」
レッサー「か、風斬さんはそれでいいんですか!?」アセアセ
風斬「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コク
レッサー「ええ〜・・・・・・、こう、もっとしっかり作戦を立てた方がよくないですか?
ニュースにも取り上げられてるような事態ですし、派手に登場したら
天使の存在まで漏洩しちゃう可能性だって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:17:13.29 ID:mnrLPdD8o<>
エイワス「余計な心配だよレッサー。 ミーシャは服を着せて姿を隠す、いつものことだ。
それに私はこう見えても情報操作が得意でね、情報漏洩の心配はまず無いと思っていい」
レッサー「・・・・・・聖守護天使のあなたがそれを言うのでしたら、それは間違いないのでしょうね。
頼もしいんだか恐れるべきなんだか・・・・・・」
一方通行「オマエはどォする?」
レッサー「・・・・・・"微力"ながら、お手伝いさせていただきます!」フンスッ
一方通行「そォかよ。 じゃ、飛ぶから俺の背中にでもくっついてろ」
風斬「えっ」
レッサー「飛ぶ?」
エイワス「我々『天使同盟』は"偶然にも"全構成員が飛行能力を所持している。
君が置いてけぼりにならないよう、一方通行に乗れということだ。
まさか今更、我々が飛べるとう事実に対して驚愕したとは言うまいね?」
レッサー「・・・・・・ま、まさか。 そりゃそうですよね、天使を引き連れているような
方々ですもん。 むしろ飛べないほうがおかしいっていうか・・・・・・」
エイワス「くく、その意気だ。 せいぜい頑張りたまえ」
レッサー(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ベイロープ、フロリス、ランシス。
どうやら私は一足先に人類が未だ開拓していない領域に足を踏み入れるようです)
エイワス「飛行機があるじゃないか」
レッサー「心を読むなー!! あと人類は普通、自分の力だけで空は飛べないんですぅー!」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:18:07.34 ID:mnrLPdD8o<>
と、突然船に衝撃が走る。船体が大きく揺れ、乗員が慌ててバランスをとった。
垣根「なんだ!?」グラグラ
一方通行「やつらの攻撃か・・・・・・!?」グラグラ
風斬「!!」キッ
レッサー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」ゴクッ
ガブリエル「aaiygbtpcg只今aicpghrwpe」ヤッホー
一方通行「オマエかよッッ!!!!」ズコー
エイワス「ミーシャ、もう少しゆっくり着地してくれ」
ガブリエル「ffdyuyzrbr謝々pturuhkfjm」メンゴメンゴ
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:27:32.31 ID:mnrLPdD8o<>今回の投下は以上となります。
というわけで、『天使同盟(アライアンス)』vsプライベーティアの戦いが幕を開けます。
バトルな展開はあまり得意ではないのですが、頑張ります。(ていうか得意な展開なんてありませんが・・・・・・)
次回の更新はいつも通り三日以内には。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
ではまた、よろしくお願いします。
・・・・・・レッサー、ちょっと馴染み過ぎかな。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/16(日) 18:28:02.70 ID:mnrLPdD8o<>
【次回予告】
『一方通行のヤロー! 私を置いてけぼりにして先に飛んでいくなんて〜!』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
『よォ・・・・・・、オマエはエリザリーナ独立国同盟側の人間か?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
『この様子じゃまず間違いなくロシア成教の魔術師も参加してるだろうな!
・・・・・・ほら見ろ、あれとかそうじゃねえのか!?』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・垣根帝督
『こんな雪の上で倒れちゃって・・・・・・、風邪とか引かなければいいんですけど・・・・・・』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『cmrayhrkrr航路zhfjrcmzyc作成jbhithuirhrtb』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・ミーシャ=クロイツェフ
『ゴミ掃除、といったところか。 全く、通常ならこんな人間どもに振舞う力ではないのだがね。
・・・・・・・・・・・・消え去れ』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 18:45:00.26 ID:P18p4fNMo<>乙
ヴェント来るか<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 18:47:41.11 ID:Xwvu6+Sso<>乙
もっぱつ世界大戦を引き起こせる戦力が参戦したか
レッサー…<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 19:58:11.99 ID:RnKBoOt5o<>レッサーが平凡すぎて愛らしい<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 21:37:11.69 ID:uM0Invuq0<>更新再開が嬉しくて涙が出たのは久しぶりです<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 22:13:04.18 ID:kZgAe7xFo<>こう一線を隔した連中の中にいる普通の奴の目線ってなんか癒しになるな
乙<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 22:22:37.89 ID:Cenia3s00<>普通の人(常識を持った人)目線のレッサーが入ったおかげで、つっこみがレッサーになってしまって、
天使同盟の中でも常識人だった突っ込み役の風斬の立場が無くなってしまわないかな<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 22:29:40.70 ID:QMS6SuZBo<>何を言ってる
おかげで恋愛サイドにウェイトを置けるようになったではないか<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/16(日) 22:47:55.25 ID:Cenia3s00<>なるほど!! 突っ込み役からメインヒロインに返り咲きということですね!!!
一方×風斬シーン読み直してきたよ。風斬たんが可愛すぎて生きるのが辛い・・・
しかも妄想シーンは、ご丁寧に線で区切ってあったのね。ちょっとエイワスやってくるわ
で、>>821-823 でまた吹いたww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/17(月) 00:07:03.16 ID:M8GMkn0go<>乙
プライベーティアと天使同盟……うん、プライベーティアが可哀そうになるような戦力差だな<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/17(月) 02:05:21.44 ID:+4Yjc5Czo<>突っ込みから突っ込まれ役ってか
やかましいわwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/17(月) 09:07:56.27 ID:PDgtTqUro<>ていとくんテンションたけぇ
冷蔵庫だった時の反動か<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/17(月) 12:27:01.13 ID:VhMgYWTAO<>戦場ヶ原さんがロシアで布教中
まで読んだ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 06:52:24.51 ID:4GmJBA4DO<>よりによって天使同盟と戦うことになるなんて、プライベーティアカワイソス<>
◆3dKAx7itpI<><>2011/01/18(火) 07:04:06.86 ID:jXtiZ8FJo<>おはようございます、>>1です。
こんな早朝ですが投下していきたいと思います(・・・・・・いつものことでしたね)。
今回はついにロシア入国、そしてvsプライベーティアなのですが、
結果なんて分かりきってる展開なのに無駄に長いので適当に流し読みしていただけるだけで十分でございます。
皆様の支援のおかげで書きための方も順調です(内容はともかく)、ありがとうございます。
それではいきます。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:05:41.41 ID:jXtiZ8FJo<>
垣根「で、上陸の下準備とやらは出来たのかよ。 つか具体的に何をしたんだ?」
ガブリエル「cmrayhrkrr航路zhfjrcmzyc作成jbhithuirhrtb」
エイワス「間もなく到着する海岸に、氷で巨大な坂を作ってもらっていたのだよ」
風斬「さ、坂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
レッサー「すっごいイヤな予感がします!! すっごいイヤな予感が!!」
一方通行「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・オイ、この船、更にスピードが上がってねェか?」
エイワス「それはそうだろう。 我々が飛ぶ前にまずこの船を飛ばすのだから。
その坂を使って、こう・・・・・・飛行機の滑走路の要領でな」
一方通行「」
風斬「」
垣根「」
レッサー「」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:06:52.77 ID:jXtiZ8FJo<>
エイワス「この船が出せる最大のスピードで走っている。
その辺の戦闘機くらいなら楽に追い越せる程だ」
垣根「まさかそのまま独立国同盟に突っ込むんかよ?」
風斬「国が滅びる・・・・・・」
エイワス「そんな事にはならんよ。 海岸から独立国同盟まではかなりの距離があるからね」
一方通行「じゃァなンでこの船を飛ばす必要があンだよ!?」
エイワス「どうやら戦場は海岸近くにまで広がっているらしい。
まずはこの船そのもので敵を蹴散らし、我々も出撃する」
レッサー「味方まで巻き込まれますよそれ」
エイワス「そうならないためにも我々がしっかり働くのだろう?」
一方通行「結局オマエが好き放題やってるだけじゃねェかクソッたれ!!」
風斬「信じられない速度が出てますよこれ・・・・・・」ゴオオオオオオ
垣根「あ、おい」
レッサー「? ・・・・・・、あ」
ガブリエル「uhrbfzykfi到着kwhifypgmk」
一方通行「なンてでけェ坂だ・・・・・・」ボーゼン
風斬「こ、これ本当に飛んじゃいますよ!!」
エイワス「では各自、幸運を祈る。 グッドラック」
一方通行「チッ、こォなりゃなるよォになれだ!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:08:11.92 ID:jXtiZ8FJo<>
遊園地にあるジェットコースターの、最初の登り坂を思い浮かべればいい。
ミーシャの力で作り上げた氷のそれが海岸へ向かうように伸びている。
巨大なクルーザーで渡る事を考慮し、その坂はとてつもない道幅と大きさを兼ね備えており、
もはや坂というより一つの陸地になっていた。
「! この音・・・・・・」
一方通行の耳に音が届いた。今のは恐らく銃声だろう。
他の構成員も気付いたのか、皆表情が引き締まっている。間もなく戦闘開始だ。
「垣根」
「指図すんな」
一方通行と垣根帝督は顔を見合わせ、勢い良く甲板から跳躍した。
まずは二人が先行し、様子を見るということらしい。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:09:08.10 ID:jXtiZ8FJo<>
そしてついにメガヨット『アライアンス』号は氷の坂に到着した。
船体が空へ登っていかんばかりの勢いで大きく傾いていく。
「レッサー! しっかり捕まっててください!!」
「一方通行のヤロー! 私を置いてけぼりにして先に飛んでいくなんて〜!」
「ふふ。 では私は整備室へと向かう。 ミーシャ、しっかり頼むぞ」
「degygjkkbmsw承知gssmanmbjkww」
甲板から立ち去るエイワスを見届け、ミーシャも背中から鋭い音をたて、巨大な氷の翼を生やした。
風斬もレッサーを支えながらヒューズ化し、紫電を放つ大小様々な翼を現出させる。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:10:40.58 ID:jXtiZ8FJo<>
そして坂を登り切り、『アライアンス』号は宙を舞った。
船が空を飛ぶ、というのはこの時代じゃ見慣れたものだが、それはあくまで飛行船の話。
完全に海を走るために作られたクルーザーが空を飛ぶなど、前代未聞の出来事だろう。
「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」
レッサーが悲鳴をあげる。だがそうしながらも彼女はその手に『鋼の手袋』をしっかりと構え、
恐らく信じられないほどの衝撃で着陸するであろうこの船から飛び立つための準備をしていた。
風斬とミーシャは既に空中へと飛び立っていた。皆が皆、見事にレッサーの事をスルーしている。
その風斬は、驚愕の表情を浮かべていた。
「あ、あれは・・・・・・!!」
彼女が見たものは、まさに戦場。
雪に覆われた白銀の平原で、人間という人間が皆、銃器を手に戦っていた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:11:39.33 ID:jXtiZ8FJo<>
「チッ、なンでこンなとこまで戦火が広がってンだ!! 独立国はまだまだ先にあるンだろ!?」
「それだけ大規模な紛争に発展しちまってるって事だろ!! この様子じゃまず間違いなく
ロシア成教の魔術師も参加してるだろうな! ・・・・・・ほら見ろ、あれとかそうじゃねえのか!?」
一方通行と垣根は空中で叫びながら会話をしていた。
陸に着いてからまだ僅かしか進んでいないというのに、既にそこは立派な戦場と化していた。
平原のあらゆる場所に軍人らしき人間と、そうでない人間とがいる。
一方通行と垣根の真下に軍服を着た兵士と妙な格好をした、垣根が魔術師じゃないかと疑った人間が対峙していた。
「どうすんだ?」
「決まってらァ!!」
一方通行は背中に接続している四つもの竜巻を最大まで回転させ、
上空から恐ろしい速度で急降下した。
音速を越えているためか、ソニックブームが発生している。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:12:22.52 ID:jXtiZ8FJo<>
そしてそのまま、一方通行は二人の間に割って入るように地面へ"墜落"した。
そこらのミサイルより数倍もの威力がありそうな衝撃波が発生し、クレータを作り上げる。
その際、彼はベクトル操作を行い魔術師らしき人間には一切の衝撃波が伝わらないような調節をする。
「ッッ!!?」
魔術師らしき人間が驚愕の表情を浮かべた。
自身の目の前に人のようなミサイルが飛んできたかと思ったら、さっきまで目の前にいた
プライベーティアの男が地面と並行して吹き飛んでいるのだ。
しかもなぜか、自分には全くのダメージや衝撃がやって来ない。
「よォ・・・・・・、オマエはエリザリーナ独立国同盟側の人間か?」
爆心地に人が立っている。まさか"これ"が落ちてきたのか?
魔術師らしき人間はいきなりロシア語で話しかけられ、困惑を隠しきれていないようだ。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:12:56.95 ID:jXtiZ8FJo<>
「プライベーティアのヤツだってンなら・・・・・・」
そう言って、"それ"が魔術師らしき人間に腕を向ける。
相手は訳がわからないまま咄嗟に言葉を放った。
「お、俺はエリザリーナ独立国同盟の人間だが、魔術師じゃない!!」
だんだんと雪の粉塵が晴れてくる。
そこには白い髪に悪魔のような紅い目をした化物が立っていた。
背中にはどういう原理なのか、四つの竜巻が狂ったように回転している。
「そォか」
化物はそれだけ言うと、ダンッ!!と跳躍し、その場から消えてしまった。
独立国同盟の男はその場にヘナヘナと腰を落とすことしか出来なかった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:14:23.31 ID:jXtiZ8FJo<>
(やっぱ魔術師じゃねェ人間も混じってやがるンだな)
一方通行は再び上空へと飛翔し、戦況を確認する。
至る所で戦闘が行われているが、サッと見た感じでは魔術を使っている人間は見当たらない。
ここにサーシャ=クロイツェフがいるのではないかとも考えたが、どうやらこの近辺にはいないようだ。
(垣根は・・・・・・?)
先に行ってしまったのかと思ったが、見ると地面に白い軌跡が尾を引いていた。
垣根は『未元物質(ダークマター)』の翼でその身を包み、追尾ミサイルの如く
凄まじい移動速度でプライベーティアの連中を蹴散らしているようだ。
まるで白い繭が弾丸となって飛び回っているようだ。
「ふン。 ・・・・・・さて、次だ次」
瞬間、一方通行は上空から瞬間移動したかのようにパッと姿を消していた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:15:15.68 ID:jXtiZ8FJo<>
「遅えんだよ!!」
垣根帝督は自身の能力、『未元物質』でプライベーティアの連中を次々と撃破していた。
自分の体を翼で覆い、敵の攻撃から身を守ると同時に攻撃も出来るような形態で、
全くの無傷でスコアを伸ばしている。
「なんなんだよこれは!? ヤツらの新型兵器か!?」
プライベーティアの男は半狂乱になりながら白い弾丸に向かってマシンガンを連射する。
だが、異常なまでの速度で飛び回る垣根帝督にそんなものが当たるはずもなく、
運良く当たったとしてもあっさりと弾が弾かれてしまう。
「これで六匹目、と」
横から声が聞こえたかと思ったら、次の瞬間にはプライベーティアの男の意識は断絶していた。
こめかみに勢い良く垣根が激突したのだ。こめかみと言っても、白い弾丸の大きさだと頬にも顎にもダメージが伝わる。
何かが折れるような音と共に男は回転しながら飛んでいく。吹き飛ばされた男の首の骨が折れた音だった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:16:09.13 ID:jXtiZ8FJo<>
翼を広げ、その姿を表す垣根帝督。
その様子を見ていた独立国同盟の魔術師は、天界から天使が舞い降りたのかと錯覚した。
「あ、あなたは・・・・・・?」
「あぁ? 『天使同盟(アライアンス)』だ、よろしくー♪」
軽い口調で答える垣根に、魔術師の女は眉をひそめる。
が、すぐにその表情は変わる。彼女は目を皿のように見開いていった。
「どうした? お嬢さん」
「な・・・・・・、え・・・・・・?」
口をパクパクさせながらブルブルと体を震わせる独立国同盟の魔術師。
垣根が上を向くとそこには、
「っひゃあああああああああ!! すごいです!! 私今、空を飛んでますよおおおお!!」
レッサーの叫び声と共に、豪華クルーザー『アライアンス』号が垣根の遥か上空を通りすぎていくところだった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:17:46.60 ID:jXtiZ8FJo<>
「何だあれは!? 何が起きてやがるんだクソッたれ!!!」
プライベーティアの兵士が空を見上げながら叫ぶ。
さっきまでここは"平和な戦場"だったはずなのに、今ではとんでもないサプライズが連続している。
いきなりミサイルが飛んできたかと思ったら、向こうでは訳の分からない白い繭が味方を次々と吹き飛ばし、
空を見たらクルーザーが"飛行"している。
「・・・・・・!? クソッ!!!」
兵士は慌ててその場から離れるように全力疾走する。
どうやらあの船、飛んでいるわけではないようだ。その証拠に、どんどん高度を下げている。
もしかして、何らかの方法で海から"ジャンプ"して、ここまで飛行してきたというのだろうか?
海岸からこの兵士がいる場所までの距離はおよそ二キロだ。常識では考えられない。
兵士は無線を取り出し、仲間に呼びかけた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:18:49.62 ID:jXtiZ8FJo<>
「オイ!! 戦況を伝えろ、何がどうなってるんだ!?」
『こっちが聞きてぇよ!! 南西にある山の方を見たか!?
背中から竜巻を生やした化物が俺達の味方を片っ端から薙ぎ払ってやがった!!』
背中から竜巻?兵士はほんの少し考え、一つの予測を立ててみる。
「魔術師か・・・・・・?」
『んなわけねぇだろ!! 俺は魔術だのなんだのは全く知らねぇが、それでもわかる。
あれは魔術だとか兵器だとか、そんな陳腐なモンじゃねェよ!!』
「でも独立国同盟の連中だろ? チッ、だとしたら何で今まで出撃させなかったんだ・・・・・・!!?」
『連中の様子を見る限りじゃ、化物は独立国同盟側じゃねぇぞ!
恐らくどこかの国の政府が送り込ん・・・・・・うっ、ぎゃああ――――』
「ッ!!? オイどうした、オイ!!」
無線の向こう側にいる男の悲鳴が聞こえる数瞬前、遠くで雷鳴のような轟音が聞こえた。
そちらを見てみると、巨大な水晶で出来た孔雀のような雷光の帯が、兵士を、戦車を、軍用ヘリを、
その帯から放たれる雷撃で蹂躙していた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:19:24.20 ID:jXtiZ8FJo<>
「なんだありゃ、翼・・・・・・か? 夢でも見てんのか俺は・・・・・・」
口を開いたまま、しばし呆然と自分たちの戦力が削がれていく光景を見つめる兵士。
すると、突然その雷光の翼が消え去った。
「?」
兵士は何が起きたのか理解できず、そのままボーッと立ち尽くしていると、
「ご、ごめんなさ〜い・・・・・・」
可愛らしい女の子の声が聞こえた。
振り向く暇など無い。その声の主の姿を見る事もない。
兵士の体に強烈な衝撃が走り、そのまま倒れ伏せてしまった。
「こんな雪の上で倒れちゃって・・・・・・、風邪とか引かなければいいんですけど・・・・・・」
不安そうにその兵士を見ていた人工天使は、やがてふわりと体を浮かせて戦場に戻っていく。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:20:44.96 ID:jXtiZ8FJo<>
「うわっ、うわわわわ! お、落ちる〜〜〜!!」
メガヨット、『アライアンス』号の甲板。
レッサーは手に持つ『鋼の手袋』を床で支え、着陸の衝撃に備えた。
海岸からもうニ、三キロは飛行し続けただろうか。間もなく船は白い平原へ着陸する。
・・・・・・異常なまでの速度で助走をつけていたとはいえ、どうやってニ、三キロも飛行し続けられたのか。
それにしても、着陸。とてもクルーザーに使う言葉とは思えない。
その時、上空で軍用ヘリをシューティングゲームのように落としまくる一方通行の姿を発見した。
「一方通行さぁ〜〜〜〜ん!!!」
「!」
レッサーの叫びは一方通行に届いたようだ。彼はこちらを見て、
「ッ! 着陸すンのか・・・・・・、俺に捕まれ!!」
「は、はい!」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:22:25.19 ID:jXtiZ8FJo<>
一方通行が船に向かって飛んできた。
レッサーは『新たなる光』の中でも驚異的な跳躍力を誇る魔術師だ。
若干の高所恐怖症ではあるが、彼女が装備している『尻尾』型の霊装は
空中でのバランス制御の一役買ってくれる代物である。
高所恐怖症、さっきのクルーザー跳躍時はよくぞ耐えたものだ。
「しゅわっち!」
「うおっ!?」
その『尻尾』を巧みに操りながら一方通行との距離を調節し、
一方通行が甲板に降り立つ前にレッサーは大ジャンプをして彼に抱きつくようにしがみつく。
(そォいやコイツ、イギリスの時もピョンピョン跳ね回ってやがったな)
一方通行は慌てて彼女の体を支え、船から離れていった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:23:11.58 ID:jXtiZ8FJo<>
「助かりました〜〜! どうしようかと思ってたんですよぉ」
「顔をこすりつけてくンな!!」
頬をグリグリと押し付けながら甘えた声を出すレッサーにイラつきながらも、
一方通行はしっかりと彼女を落とさぬよう打き抱え飛んでいる。
そして、
「うおおおっ!!?」
「きゃあああああああああああ!!!?」
「どわあああああああああああああああああああ!!!」
独立国同盟側の人間やプライベーティアの悲鳴が響き渡る。
百七十メートルを超える巨大なクルーザーが、ロシアの雪原に着陸した。
鼓膜が爆発するんじゃないかというような凄まじい轟音と共に、
平原に無数の亀裂が走り、積もっていた雪が純白のカーテンを作り、地面がめくれ上がる。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:24:59.84 ID:jXtiZ8FJo<>
「クッソ、これじゃ前も後ろも見えやしねえ」
垣根帝督は船の着陸地点からすぐ近くの場所にいた。
彼の足元には三人のプライベーティアが意識を失い倒れている。
着陸時に発生した雪のカーテンで視界は最悪の状態になっていた。
「とりあえず船を追いかけねえとな。 にしても、何で減速しねえんだあの船」
垣根は『未元物質』の翼を広げ、船を追うように飛んだ。
もちろん、そうしている間にも彼はプライベーティアの軍人を作業的な感覚で叩き伏せている。
「あん?」
ふと、垣根に影が覆い被さった。
彼が上を見ると、
「って、おいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
恐らくプライベーティアが乗っていたものだろう。
多砲塔戦車が垣根に向かって飛んできていた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:26:23.98 ID:jXtiZ8FJo<>
それをかろうじて避ける。多砲塔戦車はそのまま地面を跳ねるように転がり、
車体は粉々に砕け散っていった。中の操縦士は無事だろうか。
「あっぶねえなクソ!! 誰だよこんなもん投げてくんのは!?」
ギロリ、と垣根が後ろを振り向くと、少し離れたところで、
「rrtcfwejfog謝々kgoyvbbfurgt」
戦闘機や戦車を三、四機程持って、ジャグリングをしているミーシャ=クロイツェフがそこにはいた。
どうやら雪の粉塵のせいで垣根がいることに気がつかなかったようだ。
彼女の周りにはかなりの数のプライベーティアがゴミのように転がっていた。
もちろん、今のミーシャは例のフードが付いたポンチョのような服を着ている。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:27:28.67 ID:jXtiZ8FJo<>
「ったく・・・・・・、お前も船を追え! 多分追いかけりゃ独立国に着くんだろうよ!」
「obpf承知mmrghir」
ミーシャは背中から氷で出来た巨大な翼を生やし、勢い良く地面を踏み込んで飛んだ。
その踏み込みだけで地面が深く陥没してしまっている。
あっという間に低空飛行している垣根を追い越し、相変わらずの超スピードで大地を"航行"する『アライアンス』号を追いかけた。
「なんつースピードだ・・・・・・、あれが天使か。 改めて化物なんだと思い知るな。
・・・・・・、ってありゃ? なんだよあれ」
垣根が『アライアンス』号の船尾を見ると、何やら左右二箇所から炎が吹き上がっている。
「まさか、ブーストエンジンみてえなやつか!? 改造しすぎだろエイワスのヤツ・・・・・・」
なぜ海岸から約ニキロも飛行し続けることが出来たのか。
なぜ着陸後も船が減速しないのか。
それはエイワスの手による(魔)改造が原因だった。
『アライアンス』号は雪の上を滑るように走り続ける。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:29:00.11 ID:jXtiZ8FJo<>
「うむ、問題なし。 順調だな」
整備室での作業を終えたエイワスは、満足気な表情を浮かべ、甲板へと足を運んでいた。
エイワスは整備室で『アライアンス』号に設備した二個の特製ブーストエンジンに
火をつける作業をしていたのだ。
着陸後、速度を維持して大地を走っていけるようにエイワスが事前に準備していたようだ。
一体いつの間にそんなものを用意していたのか。船を買った時からだろうか。
『聞くがいい、『天使同盟』の諸君。 船はこのまま走行を続け、
エリザリーナ独立国同盟へと赴く。 この船に着いていけばいずれ辿りつくだろう』
エイワスが謎の念波で各構成員に指示を出す。
その間も『アライアンス』号は地面を抉りとりながら、雪を波飛沫のように巻き上げ爆走している。
あちこちから怒号や悲鳴が聞こえているが、エイワスはまるで気にしない。
<>
今ちょっと落ちてましたよね? 私のPCがどうとかじゃないですよね? ◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:41:34.13 ID:jXtiZ8FJo<>
『ミーシャ、コースの角度変更の際はよろしく頼むよ』
「hrohro御意xyytrwgj」
一通り必要事項を伝えたエイワスは、おもむろに左右の腕を横へ広げ、両手をパッと開いた。
「ゴミ掃除、といったところか。 全く、通常ならこんな人間どもに振舞う力ではないのだがね」
そう言ってエイワスはゆっくりと目を閉じる。
「・・・・・・・・・・・・消え去れ」
瞬間、ロシアの平原から色が消え去った。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:42:52.44 ID:jXtiZ8FJo<>
「ッッ!!?」
一方通行の背中におぶさるようにしがみついていたレッサーは反射的に耳を塞いだ。
両手で塞いでしまったためにずり落ちそうになるが、一方通行が支えてくれているおかげで
上空から落下してしまうハメにはならなかった。
なぜ彼女が耳を塞いだのか。
それは突然の光がロシアの平原を包んだ数秒後、無数の核弾頭が同時に着弾したかのような
現実とは思えない爆音が発生したからだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッ!!!」
一方通行も自身のベクトル能力を使用し、爆音が耳に届く前に全ての音を『反射』するよう設定していた。
にもかかわらず、彼の鼓膜はビリビリと震えていると錯覚した。
鼓膜だけじゃない、全身が、大地が、空気が、この平原にある全てがその衝撃波で震えている。
「ほんの三パーセントほどの力を出しただけだが、・・・・・・うむ。 これで半分以上は片付いただろう」
そんな中、天使の力をも軽く上回る大爆発を引き起こした張本人、エイワスは
何事もなかったかのような表情で甲板に堂々と立っていた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:44:37.53 ID:jXtiZ8FJo<>
風斬氷華は一瞬、地球が粉々に砕けてしまったのかと錯覚した。
「な、何・・・・・・・・・・・・・・・・・・・? 今の爆発・・・・・・」
突然世界が白一色に染まったかと思ったら、直後に考えられない程の大爆発が起きた。
平原に積もっていた雪は、目測でも半径数キロ辺りまで一瞬で蒸発してしまった事がわかる。
爆破の際の煙も、雪の粉塵も、巻き上がる暇すら無い。
辺りの視界が元の色へと戻っていく。そこで風斬が見たものは、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」
何も、無かった。雪は蒸発したどころの騒ぎではなかった。
平原はまるで刈り取られたかのようにポッカリと『消失』してしまっていた。
エイワスお手製の『峡谷』が出来上がっている。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:45:43.49 ID:jXtiZ8FJo<>
「エイワスの野郎、ロシアを滅ぼすつもりかクソッたれ!!!!!」
不意に風斬の後方から叫び声が聞こえた。一方通行だ。
彼の背中にはレッサーもいる、彼女の顔は青ざめていた。
「あ、一方通行さん!」
「どォいう状況だ!? プライベーティアはともかく、
独立国同盟の連中まで消し飛ンじまったンじゃねェだろォな!?」
それを聞いて風斬も顔を青くする。
地上にいた人間たちはどうなった?
その疑問を待っていたかのようにエイワスからの念波が届いた。
『安心したまえ。 この辺りの地上にいたプライベーティアは全て"下"へ運んでいる。
もちろん、独立国同盟の人間は避けて攻撃しているぞ』
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:46:56.07 ID:jXtiZ8FJo<>
風斬が空中から峡谷の遙か下へ目を向けると、確かに無数のプライベーティアが倒れている。
しかもどうやら全員生きているようだ。
そしてよく見ると、ところどころに大地が残っている部分もあり、そこには取り残された
独立国同盟の人間があ然としていた。
『殺さずに、となるとこれが適切かと思ってね。 今のを連発し、
私が全て片付けても良いんだが、どうするかね?』
「この星が持たねェよクソボケ!! もっと地球に優しい方法で始末しやがれ!!」
『相変わらず我儘だな君は。 まぁ、そういうところも好感が持てるのだが』
「あァ?」
『好き、ということさ♪』
「戯れ言抜かしてねェでさっさと働けクソ野郎!!」
一方通行は口論を終えると、船を追って飛んでいった。
風斬も峡谷に運ばれた人間が無事だと分かり、ホッと息を吐いて後に続いた。
大部分の平原が消し飛んでしまったとはいえ、ここはロシアという広大な土地。
先ではまだ、紛争は続いている。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 07:50:21.02 ID:TYi2aTOSO<>確かにさっき落ちてたな<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:55:11.65 ID:jXtiZ8FJo<>ですよね、落ちてましたよね。少し焦りました・・・・・・
今回はこの辺でお開きということで。
しかしこれは大変な事になった・・・・・・このスレでロシア編をおわらせるつもりだったのですが、
このスレで独立国に到着するどころか、プライベーティアとの決着もつかないかもしれない・・・・・・
もう次スレの季節が来てしまいました。これも皆様のおかげです、ありがとうございます。
残りもこんな感じで続いていく三スレ目ですが、果たしていつ終わるのやら。
それではまた三日以内にお会いしましょう。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:55:39.93 ID:jXtiZ8FJo<>
【次回予告】
『お前も独立国同盟の人間なんだろ? 国まで送ってやるよ』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『レッサー。 何なら私があなたを打き抱えてもいいんですよ? いや、そうしましょう』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『まぁぶっちゃけると、私はこうして一方通行さんに抱いてもらえるのが嬉しいだけなので、
ここから離れる気は一切ありませんけどね〜〜〜♪』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
『いい加減にしろよ、俺のどの辺に鈍感の要素があるってンだ!?』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/18(火) 07:56:10.22 ID:jXtiZ8FJo<>
『それで、その第三の勢力の詳細は?』
―――――――――――エリザリーナ独立国同盟の中心的人物・エリザリーナ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 08:21:04.65 ID:5MWWPuwho<>おつおつ
主人公最強とかレベルじゃねえな
クルーザー△<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 08:24:01.36 ID:TYi2aTOSO<>乙
親方ー!空から女の子(ともやしと天使(3人)と船)が降ってきたー!!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 08:25:33.29 ID:i+2OjAqDO<>早朝から投下乙
風斬の嫉妬が、一方さんに伝わるのか……<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 08:36:13.42 ID:yxqzaCbko<>本格的な主人公TUEEEEEが始まった、好感と好意が持てる<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 09:38:16.04 ID:VickQylC0<>主人公達以外がポルナレフ状態!(AA略
そしてエイワスまじサイヤ人<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 10:51:12.58 ID:EDPGdo9AO<>ワシリーさんまだー<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 19:59:19.95 ID:4sTe2ja7o<>乙ー
天使同盟パネェ…こりゃ手に負えないわ
ていとくんの攻撃方法シンプルだけど想像すると格好良い。これなら確かに世界中の軍隊を相手にしても、
学園都市にいる全ての能力者と同時に敵対しても傷一つなく勝てそうだ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 20:13:45.84 ID:ta6bO9Zyo<>進化した"単独で軍隊と戦争しても大丈夫な超能力者"の上位二人加え同格以上が3柱も同時参戦してるからねぇ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 20:17:30.92 ID:9SetnjKZo<>もうやだこの天使達。<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/18(火) 20:22:23.71 ID:EKxAJ9Qr0<>鈍ww感ww自ww覚wwなwwしww
第三勢力マジパネェwwwwww
いっそ次スレもその次もどんどん突き進もうぜ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/19(水) 02:22:49.58 ID:QLLSD+2i0<>天使同盟の戦力やばいなこれww
だがこういうの好きだぜ
陸を走る船ってみてみたいなww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/19(水) 08:11:41.67 ID:DaFW7x8AO<>フルボッコという言葉では生温い
蹂躙という言葉でも物足りない
どう言やいいんだ…<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/19(水) 12:14:54.84 ID:LQRljyWIO<>可愛がり<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/19(水) 17:22:07.58 ID:v53+8S7p0<>もて遊び<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/19(水) 19:06:45.87 ID:yHteOWeqo<>バスケ<>
sage<><>2011/01/19(水) 22:03:26.71 ID:vAmISBnR0<>ハートフルボッコメディ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/19(水) 22:33:44.81 ID:eSTsFWjpo<>こういう一方的な蹂躙大好きだ!!
乙<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/19(水) 22:59:12.06 ID:VrZSnlQT0<>やっぱり最高に面白い!
ここのガブリエルまじでかわいいwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 01:34:47.85 ID:OarlYhnCo<>やっぱこいつら強いんだな
ダイナミックな絵面が脳内に浮かんで楽しめたw<>
◆3dKAx7itpI<><>2011/01/20(木) 06:02:22.49 ID:k5Wzz8uUo<>
おはようございます、またこんな時間に申し訳ありません。
では、今日の分を投下していきたいと思います。
いつも沢山のレスをありがとうございます。天使同盟の強さが際立つ場面がなかなか好評のようで嬉しいです。
ですが相手が相手なのでちょっと強くて当たり前すぎる感が否めないなーと思っております・・・・・・。
今日は某ゲームハードの予約開始日ですが、予約開始するまでの暇つぶしにでも読んでいただけたら嬉しいです。
それでは、参ります。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:03:38.01 ID:k5Wzz8uUo<>
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今のはビビった。 マジで超新星が起きたのかと思ったぜ」
「pszsfetugjre極大ddweejyjkyp魔力fgewfgru放射gjgergheig」
垣根とミーシャもまた、あの大爆発を目の当たりにしていた。
ドッと冷や汗をかいたが、どうやらこれでも死人が出ていないらしい。
二人は先程のエイワスによる念波を受信し、状況を把握していた。
「エイワスのヤツ・・・・・・、天使がチンケに思えるほどのぶっ飛び野郎だな」
「phrthurthoj救助ppvmgfirfgherig」
「あ?」
ミーシャが地上を指差し、何かを言ってきている。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:04:07.22 ID:k5Wzz8uUo<>
「・・・・・・。 地上に取り残された独立国同盟のヤツらを助けてやろう、とか。
そんな事を言ってんのか?」
「ihirthiroh肯定laartgvdssl」
「・・・・・・まぁ、あのままじゃアイツら帰れねえもんなぁ」
仕方ねえ、と垣根は地上へと降りていく。ミーシャもそれに続いた。
「よぉ。 平気かよ?」
「な、何が起きたんだ・・・・・・? 辺り一面が真っ白になったかと思ったら、
地面が消えてて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「悪いな、ウチの仕業だ」
恐らく独立国同盟側の人間であろう男は足を震わせながら垣根に問いかける。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:05:03.04 ID:k5Wzz8uUo<>
「ウチの仕業? あんた達、一体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「お前も独立国同盟の人間なんだろ? 国まで送ってやるよ。
おーいミーシャ、コイツも頼むわ」
「oghotpyhtrh了解ssdtrgfdyv」
「み、みーしゃ?」
「おっと、いけねえ。 いや、別にもういいか」
ミーシャはその巨大な翼に大勢の人間を乗せてやって来た。
翼に乗っている独立国同盟の人々は戸惑いを隠せないでいる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・天使?」
「独立国同盟に着いたら説明してやるよ、俺達もそこへ向かってるんだ。
あ、そうそう。 背中から竜巻生やしたバカとか、メガネかけてる天使もどきとか、
地上を爆走してるふざけた船も全部俺たちの身内だ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
目の前にいる純白の翼を生やした男から次々と出てくる言葉が何一つ理解出来ない。
そんな彼が唐突に、質問をしてきた。
「ところでよ。 お前、サーシャ=クロイツェフって魔術師を知らねえか?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:06:30.21 ID:k5Wzz8uUo<>
エリザリーナ独立国同盟。
ロシア政府のやり方に納得できず、独立した小国の集まりで形成された国家。
第三次世界大戦時はこの国を中心に双方が争ったといっても過言ではなかった。
そして現在。そんな独立国は、慌ただしい雰囲気に包まれていた。
突然のプライベーティアの襲撃。彼らが要求してきた魔術と"謎の生命体"についての情報の譲渡。
ただでさえ、第三次世界大戦の影響で独立国の戦力は削がれているというのに、
千は超えようかという数のプライベーティアが攻撃してきたとなれば対策に追われるのも無理はない。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:07:12.69 ID:k5Wzz8uUo<>
大勢の独立国の国民がドタドタと走り回っている。
大量の書類を運んでいる者、担架に運ばれてやってくる者、様々だ。
独立国のとある軍事施設で、この国家を築き上げた聖女、エリザリーナは頭を抱えていた。
(プライベーティアへ対抗するだけで手一杯だというこの時に、
今度は平原で謎の大爆発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
側近のロンギエという大男から聞いた情報によると、
独立国から数十キロ離れた平原で大規模の爆破現象が起こったらしい。
プライベーティアの連中が核弾頭でも使用したのかと思ったが、核反応は確認されていないようだ。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:08:11.65 ID:k5Wzz8uUo<>
(半径数キロにも及ぶ爆破・・・・・・私達の勢力の仕業じゃないわね)
エリザリーナはホワイトボードに貼りつけられている独立国周辺の地図に赤のマグネットを置く。
爆心地とされる平原の場所だ。
(まだここからだいぶ離れた地域だけど・・・・・・、これを行った何者かが
ここまで来る可能性を考慮すると・・・・・・)
とてもじゃないが、太刀打ち出来ない。
兵器による爆破なのか、あるいは魔術、それとも第三の勢力による仕業か。
様々な可能性が浮かび上がり、目眩を起こしそうになるエリザリーナ。
このまま戦況が進んでいけば、いくら"彼女達"が奮闘してもこの国が落とされる可能性は十分にある。
そこへ、
「エリザリーナさん!!!」
エリザリーナの側近の一人、ベラッギという名のこれまた大男が作戦室に飛び込んできた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:08:46.61 ID:k5Wzz8uUo<>
「・・・・・・どうしたの? 良いニュース? 悪いニュース?」
ウンザリといった表情でベラッギを見るエリザリーナ。
普段でも調子が悪そうな彼女の顔色が、更に悪化した。
「・・・・・・どちらかと言えば良いニュースなのかもしれません」
イマイチはっきりしない言い様に、エリザリーナは眉をひそめる。
「何があったの?」
「先程の爆破の原因が判明しました。 プライベーティアによるものではなく、
どうやら第三の、謎の勢力が引き起こした爆破のようです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:10:07.86 ID:k5Wzz8uUo<>
第三の勢力。
そう聞いてエリザリーナは僅かに安堵する。
もしもプライベーティアの仕業だとしたら、そんな戦力を持つ軍隊には
とてもじゃないが立ち向かえなかった。
現在、独立国同盟側についていてくれる"彼女達"でも、応戦できるかどうかといったところだったのだ。
「それで、その第三の勢力の詳細は?」
「そ、それが・・・・・・、どうにも我々の兵の証言が要領を得なくて・・・・・・」
「?」
「何でも、背中から翼を生やした連中が次々とプライベーティアを撃破しているようでして」
「・・・・・・何ですって?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:10:56.85 ID:k5Wzz8uUo<>
翼と聞くと真っ先に連想するのが天使だった。
第三次世界大戦の時に現れた、圧倒的な力を持つ大天使。
『神の力(ガブリエル)』。
「見間違い、とかじゃないわよね?」
「その辺りもよく分かっていないようです」
プライベーティアを撃破しているということは、とりあえず敵ではないようだ。
徐々にではあるが、彼女の心にも余裕が生まれ始めていた。
何が目的なのかはわからないが、国境に攻められる前にプライベーティアを鎮圧出来るかもしれない。
「先程の爆破、私達の部隊への被害は?」
「ゼロです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
爆破が起きた平原にも独立国の兵や魔術師が何人もいたはずだ。
聞いただけだが、半径数キロにも及ぶ爆破が起きていながら、自分たちの味方だけ
被害がゼロとはどういう事なのか。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:12:01.19 ID:k5Wzz8uUo<>
エリザリーナが訝しんでいると、今度はロンギエが作戦室のドアを乱暴に開いてきた。
「エリザリーナさん!! ご報告が!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今度は何」
「第三の勢力についての情報なのですが、」
「それはもうベラッギから聞いたわ」
しかしロンギエは『いえ、』と首を横に振り、
「それが、その第三の勢力が・・・・・・く、クルーザーでこちらに向かって走ってきていると・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
エリザリーナは『ロシア語でおk』と言いそうになったのをグッとこらえた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:13:13.60 ID:k5Wzz8uUo<>
それは言うなれば、怪奇現象。
「もう少し派手に暴れさせてくれてもいいだろうに。 まぁ、独立国同盟に到着するまでは
あまり事を荒立ててはならないという一方通行の意見も理解できるが、これでは味気ないというものだ」
エイワスは腕を組み、船首で佇んでいた。
メガヨット、『アライアンス』号はなおもロシアの大平原を順調に走っている。
もちろん、大平原ということでここは紛れもなく『陸地』なのだが、船は走っている。
異常な光景だった。
船が陸地を走っていることが、ではない。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:14:33.02 ID:k5Wzz8uUo<>
船が通りすぎると同時、なぜかその周辺にいた人間が、音もなく倒れていっているからだ。
「・・・・・・潮岸の部屋で土御門達にやった"アレ"か」
その様子を上空三百メートルくらいのところから見ていた一方通行はボソリと呟く。
一方通行が学園都市の暗部、『グループ』の構成員として活動していたとき、
学園都市統括理事会の一人、潮岸に『ドラゴン』についての詳細を聞き出そうとした事がある。
そして、唐突に、『ドラゴン』というコードネームを冠した存在、エイワスが現れたのだが、
その時エイワスは潮岸の部屋にいた一方通行以外の人間を全て何らかの力で昏倒させてしまった。
その力の範囲を拡大しているのだろうか、次から次へとプライベーティアの軍人のみが
まるで船に魂を吸い取られているかのように倒れていく。
一方通行にはあの豪華クルーザーが呪いの幽霊船のようにも思えた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:16:08.71 ID:k5Wzz8uUo<>
「あれもエイワスさんの仕業なんですか?」
「あァ。 そンでもってあの力の効果範囲に入っていないプライベーティアの連中は
俺達が始末しろって事だろ。 ったく、最初からあァすりゃいいだろォが」
一方通行に問いかけてきたのはレッサーだ。
彼女は今、一方通行にいわゆる『お姫様抱っこ』の形で支えられている。
背中におぶさろうとしたが、一方通行が誤って背中に竜巻を発生させ、レッサーを吹き飛ばてしまってからは
この体勢でということになった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そんな二人の様子をジト目で見つめているのは風斬氷華だ。
いや、今の彼女の状態だと『ヒューズ=カザキリ』という呼称が正しいのだが、
風斬はその呼び名を少し嫌がっているので、ここでは『風斬氷華』と明記させていただく。
ヒューズ化した彼女の瞳と頭上に出現している天使の輪は虹色に美しく輝いている。
髪の色も茶色がかった黒からエイワスに負けないくらいの金髪へと変色していた。
が、そのジト目のせいで今はあまりその瞳を窺うことは出来ない。
・・・・・・パワーアップして髪の色が金髪になるという設定はどこかで聞いたことがあるような気がしないでもないが
ここではスルーしておく事にする。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:17:16.72 ID:k5Wzz8uUo<>
「どォしたンだよ、風斬」
そのまま睨み殺そせそうな、否、見つめ殺せそうな勢いで視線をぶつけられたら
何なのかと尋ねたくもなるというものだ。
一方通行はキョトンとした表情で風斬に聞くと、
「レッサー。 何なら私があなたを打き抱えてもいいんですよ? いや、そうしましょう」
「む?」
レッサーは一瞬、風斬が何を言ってるのか分からないといった表情を見せたが
すぐに理解し、ニマーっと口の端を引きつらせて、
「いえいえ、結構です。 女性であるあなたにブタより重い私を持ってもらうわけにはいきません。
一方通行さんは自身の能力で負担をゼロに出来るわけですから、何の問題もないでしょ?」
「じゃあこうしましょう。 あなたは地上に降りてプライベーティアを抑えてください。
皆が皆、空中での戦闘ですと何かと効率が悪いと思いませんか?」
風斬がとびっきりの笑顔で提案してきた。ハッキリ言って怖すぎる。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:18:31.89 ID:k5Wzz8uUo<>
「相手はかなり大勢ですよ? それを私一人で地上で戦えと?」
「戦闘機や軍用ヘリは私達で落としますし、あなたに何かあったら
私達が全力でフォローしますから」
「船を追いかけないと独立国同盟に辿りつけないと分かって言ってます?
私があんな馬鹿げた速度で走る船に追いつけると思ってるんですか?」
「じゃあレッサーは船に乗ってください。 エイワスさんもいますし、
ある意味一番安全な場所ですよ? あのクルーザー」
「まぁぶっちゃけると、私はこうして一方通行さんに抱いてもらえるのが嬉しいだけなので、
ここから離れる気は一切ありませんけどね〜〜〜♪」
「・・・・・・あ、一方通行さんに迷惑かけないでください」
「迷惑じゃないですもん、ね〜?」
「ぐぬぬ・・・・・・」
「ふふん」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:19:41.25 ID:k5Wzz8uUo<>
グニャ〜と、この場の空気が歪んだ気がした。というか実際歪んでるんじゃないのかこれ。
「鬱陶しいからあんまくっつくな」
力強く身を寄せてくるレッサーに呆れの感情が混じったため息を吐く一方通行。
気のせいか、風斬の背中から生えている雷光の翼が肥大化している。
レッサーでは話にならないと、風斬は一方通行の方を見て話しかけた。
「あ、一方通行さんもそんなんじゃ戦いにくいでしょう?」
「確かにやりにくいが、しょォがねェだろ。 コイツは飛べねェンだから」
「そうですよ。 私はあなた達と比べたら遙かに力のない低級魔術師なんですから」
「で、でもですね・・・・・・!」
「俺の事はいいから、さっさとプライベーティアを片付けて船に追いつくぞ」
話し込んでいるうちにエイワスが乗ったクルーザーはとっくに姿を消してしまっていた。
もっとも、船が抉り取った地面の跡を辿っていけば簡単な話だが。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:20:36.98 ID:k5Wzz8uUo<>
「むぅ〜〜〜〜〜、もうっ!! 知らないですこのウサギバカ!!!」
「な・・・・・・ンだとォ!!?」
ヒマワリの種をたっぷり貯蓄したハムスターのように頬を膨らませた風斬は、
そのまま恐るべき速度で虹色のベイパーコーンのようなエフェクトを出現させながら飛翔していった。
「ちょ・・・・・・待てよコラァッ!! 誰がウサギバカだ!!
その言い方じゃまるで俺がウサギに心酔してるウサギマニアみてェに聞こえるだろォが!!」
「一方通行さん、あなた周りから鈍感だって言われません?」
「またそれか!! いい加減にしろよ、俺のどの辺に鈍感の要素があるってンだ!?
このまま落としてやろォかオマエ!」
そうやってギャーギャーと口論している間も、一方通行は背中の竜巻で
空を飛んでいるプライベーティアの戦闘機を粉砕し、
レッサーはお姫様抱っこされたまま、器用に『鋼の手袋』を使用して彼の背中の竜巻を『掴み』、
軍用ヘリをたたき潰している。
科学と魔術が交差した、見事なコンビネーションだった。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:21:37.67 ID:k5Wzz8uUo<>
「一方通行さんの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バカー!!」
「ぎゃああああああああああああああああああああ!!!」
「一方通行さんの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鈍感ヤロー!」
「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
「一方通行さんの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・女たらしー!!」
「ごっ、がああああああああああああああああ!!!?」
二回、三回の話ではない。
ロシアの原野に、立て続けに轟音が響き渡った。
風斬による、翼から放たれる雷撃だ。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:23:29.01 ID:k5Wzz8uUo<>
正確には『放電に似た現象』であって、雷撃ではないのだが、
その説明不可能の力が荒れ狂うように唸り、地殻をめくりあげていく。
プライベーティアなど、ゴミ同然のように蹴散らされてしまっていた。
「ぐすん・・・・・・、人が・・・・・・、あ、いや、私は人じゃないけど・・・・・・。
・・・・・・私がどんな思いであんな事を言ってるかわかってないんです、あの白髪」
「く、クソッ!! なんだよこの女は!」
地上に降りた涙目の風斬をプライベーティアの男がサブマシンガンを零距離で
彼女の胴体に撃ちまくる。
しかしどういうわけか、彼女には全くダメージが無い。
薄いバリアのようなものが放たれる銃弾を彼女の身から防いでいるのだ。
「ボウリングの時・・・・・・一生愛するなんて言ってくれたくせに・・・・・・。
無自覚で言ったんだとしたら、一方通行さんは本当に罪作りな人です」
「・・・・・・な、なんだお前。 何かあったのか?」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:24:31.82 ID:k5Wzz8uUo<>
あまりに悲しげな表情をする風斬を見て、プライベーティアの男は
思わずトリガーから指を離してしまった。
周りにいた自分の部隊は、自分を残して全て目の前の風斬に殲滅させられたのだが、
それでも彼女の表情を見ると、攻撃する気が削がれてしまう。
「・・・・・・彼があんまり鈍感なものですから、それでちょっと、」
「何? 彼氏・・・・・・か?」
「か、彼氏っ!? い、いいいえいえ、そんなんじゃないですよ!!」
バヂヂヂヂヂッッ!!!と、背中の翼を振り回しながら否定する風斬。
プライベーティアの男は思わず身を屈んでしまう。
「彼氏ってわけじゃないんですけど・・・・・・でも、どうなんでしょう。
なかなか心の距離が近付かないっていうか・・・・・・あの、分かってくれますか? この気持ち」
「・・・・・・そうだな。 俺もガキの頃、そんな事もあったっけ」
「あなたに私の何が分かるって言うんですかー!!」
「ぎゃああああああああああああああああ!!!?」
翼を振るい、風斬は目の前の男を薙ぎ払った。数キロは飛んでいってしまっただろうか。
完全に情緒不安定に陥った風斬は、現在この世で最も近づいてはいけない危険な存在へと変貌していた。
くすん、と鼻をすすり、口を尖らせた彼女は地面と並行して低空飛行をする。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:25:52.94 ID:k5Wzz8uUo<>
「き、来た!!」
「撃てえええええええええええ!!!」
プライベーティアの一部隊に突っ込んできた人工天使に無我夢中で銃を撃つ軍人達。
中にはゲームに出てくるロケットランチャーのような兵器を担ぐ者もいた。
「それにしてもレッサーってば、あんなに一方通行さんにベタベタくっついて・・・・・・。
なんなんですかあれ、あんな事したって一方通行さんは何とも思わな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、
いや、あれくらい積極的じゃないとダメなのかなぁやっぱり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
なんかブツブツ言ってる人工天使は雨のように飛んでくる弾丸など全く気にせず、
低空飛行の体勢のまま翼を大きく横へ広げて、プライベーティアを片っ端から吹き飛ばしていった。
奇跡的にそれを避けたプライベーティアの一人が、すかさず反撃に移る。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:27:08.35 ID:k5Wzz8uUo<>
「この・・・・・・バケモノがあああ!!!」
「ば、バケモノで何が悪いんですかーー!!!」
「あ、いや、すんまっせええええええええええああああああああああああああ!!!!!!!」
迂闊な発言をしてしまったばっかりに、プライベーティアの軍人はこんがりウェルダンにされてしまう。
そして風斬は空を見上げ、プライベーティアが操縦しているのだろう戦闘機やヘリを確認すると、
両手に翼と同じ材質で構成された剣を現出させて軽く振った。
それだけで、数十機はあろう戦闘機とヘリが操縦士を残して"みじん切り"になった。
上空から多くのプライベーティアの操縦士が落ちてくる。
落ちてくる系のヒロインどころの話ではない。その光景は凄惨たるものだった。
風斬は落ちてくる操縦士の方を見向きもせず、翼から光を放つ鱗粉を撒いた。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:28:22.45 ID:k5Wzz8uUo<>
すると、なぜか落下していた操縦士全員がふわり、と速度を落とし、ゆっくりと地面へ降りていった。
「な、なんだ・・・・・・?」
プライベーティアの操縦士はポカンとした表情で風斬を見る。
「あ、アンタが助けてくれたのか・・・・・・? ていうか何で急に戦闘機が粉微塵に・・・・・・」
風斬を囲むように全ての操縦士が地面へ降り立った。
彼女の表情は依然として暗いままだ。
「・・・・・・さっき、レッサーにはひどい事言っちゃったかな・・・・・・。
私の勝手な言い分で彼女を不快にさせちゃってるかも・・・・・・」
「な、なぁ。 戦闘機をやったの、アンタなんだろ?
それなのに、どうして俺たちを―――、」
「あああもう!! 私のバカバカバカバカーーーーー!!!!」
「あああああああああばばばばばばばばばばばばばばばばばばば!!!!!!!」
結局、無事だった操縦士は全員彼女の攻撃で意識を失ってしまった。
画面の右下に表示されている風斬の無双撃破数は二〇〇を超えていた。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 06:34:57.14 ID:h2qAiuwDO<>なんでこんな時間にきてんだよwwwwwwwwwwww
すえん<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:36:10.93 ID:k5Wzz8uUo<>
今回はここまでとなります。
風斬さんがちょっとアレになっちゃってますね、大丈夫でしょうか。
いつか彼女もキチンとフォローしてあげたい次第でございます。
ところで皆さんはPSPの『とある』はご購入の予定なのでしょうか?
たくさんのキャラクター達が出ていて賑やかですね。
次回更新はいつも通り三日以内に。
今回もここまで読んでくれた方に最大級の感謝を。
ではまた!<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:36:53.62 ID:k5Wzz8uUo<>
【次回予告】
『サーシャって『殲滅白書』から抜けて、お前らロシア成教に追われてたんだろ?
それって今でも続いてんのか?』
―――――――――――『天使同盟(アライアンス)』の構成員・垣根帝督
『cbfjwoejrog索敵jgrtjhto開始bfeithg』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・ミーシャ=クロイツェフ
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・? な、なんですかあれ・・・・・・!?』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・風斬氷華
『『霊装』を修理したのか? 一部分どころか、一隻だけとはいえ完全に操作出来ているじゃないか』
―――――――――――『天使同盟』の構成員・エイワス
『・・・・・・ロシア成教の魔術師じゃないですよ』
―――――――――――魔術結社予備軍『新たなる光』の構成員・レッサー
『・・・・・・誰だアイツ』
―――――――――――『天使同盟』のリーダー・一方通行(アクセラレータ)
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 06:37:24.35 ID:k5Wzz8uUo<>
『分かってるわよ、いくらネット募集の即席軍隊だからって、
船首にいる"バケモノ"みたいなのが集まってくるわけないもの。
だから聞いてみたのよ』
―――――――――――ローマ正教、禁断の組織『神の右席』の元構成員・『前方』のヴェント
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 06:53:52.10 ID:IPFFqrap0<>乙〜
風斬wwwwww
ヴェントさん来た!!次回が楽しみすぐる…<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 06:59:12.18 ID:G6R2zeH2o<>まさかのドドリア界の女王キタ━(゚∀゚)━?
>>1乙なんだよ!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 07:01:09.27 ID:3YlGYSfEo<>ヴェントさんの口の所のピアスを俺の愚息でカラカラ言わせてやりたい乙<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 07:27:46.33 ID:X72s+xGAO<>おつおつー
次回、俺のヴェントたんが来る…だと…?
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 08:14:19.03 ID:qmYMcjnAO<>>>1乙
>>パワーアップして髪の色が金髪になるという設定はどこかで聞いたことがあるような気がしないでもないが
スーパーカザキリ人「オッス、オラ風斬!」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 08:34:48.97 ID:9umVOFay0<>次くらいで次すれかな?
一方通行「フラグうんぬん」ガブリエル「〜〜」
の形がいいなぁ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 09:50:05.35 ID:9umVOFay0<>風斬さんマジ一方通行の嫁
レッサーは空気嫁
エリザリーナさんが出るのは貴重だなぁ
いい意味で崩壊した突っ込み役として出てもらいたいwwww<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 10:10:23.71 ID:gAOOv7EAO<>応援していますぞ<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/20(木) 10:21:27.94 ID:k5Wzz8uUo<>投下でもないレスで申し訳ありませんが、一つ言っておきたいことが。
今回出てきたロンギエとベラッギは私がこの二人の口調を忘れてしまったため、
無難なよくある口調に改変しています。
原作が手元にあれば確認できるのですが、13巻以降は実家に置いているので・・・・・・ごめんなさい。
この二人について知っている方がいらっしゃいましたら教えていただけると大変助かります。
それでは、大変失礼しました!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 11:20:02.55 ID:VdFlF1OAO<>乙!
口調が分からないならロシア語でおk<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 12:37:24.35 ID:fUnL+MG8o<>ロシア語でry
今回はとても風斬が可愛かった、それだけで幸せである
おつおつ<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 18:11:03.28 ID:Pe9QRtgIo<>何となくだがラピュタを思い出したwwww
プライベーティアがゴミのようだ!とか
落ちてくる系のプライベーティアとか<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 19:45:56.35 ID:ZrnC4uCuo<>乙
>>973
風斬「見せてあげよう、ラピュタの雷を!」
こうですか。わかりません<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 22:10:37.96 ID:oSnctgzE0<>プライベーティア「天使とダンスだ!」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/20(木) 23:58:26.66 ID:OarlYhnCo<>風斬www
言葉が通じねえwwww
一方通行もそろそろ気づかないと罪科が溜まって罰があたるぞw<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 00:09:17.71 ID:fdFG4/0AO<>プライベーティア「天使にふれたよ!」<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 00:19:14.40 ID:joivEzs0o<>ゲームは一方通行サンの強さがどうしてもきになっちまうよぅ
でも物語だけは読みたいですねっ!
戦闘なしでギャルゲ風に作ってくれればいいのに……
とにかく、乙!<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 00:21:50.68 ID:aJ0xaoBAO<>ゲームは地雷だと何度言えば・・・<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 00:46:35.95 ID:Rkg/sJm50<>プ、プライベーティアの男ー!?
哀れ、このタイミングで風斬の前に出てしまった不運が悪いのだよ…<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 01:47:28.99 ID:AXnD2P+R0<>“事故"る奴は…“不運"(ハードラック)と“踊"(ダンス)っちまったんだよ…<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 02:50:31.52 ID:Rlhh396n0<>ウサギバカなんていくらなんでもひどいぞ風斬!
どちらかというとバカウサギだろ!<>
◆3dKAx7itpI<><>2011/01/21(金) 07:51:56.09 ID:dTb1dhIpo<>
おはようございます、もう今すぐ出勤や登校の方はいってらっしゃいませ、お気をつけて。
今日も今日とて朝から投下します。
今回はロシア編入ってから二人目の新キャラが登場します。
あんまり支持されないかなと思ってましたが、意外と需要あるみたいですねこのお方は。
まぁ需要無かったら今後のお話が面白くなくなってしまうかもしれなかったですから、良かったです。
それでは行きます。<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:52:58.89 ID:dTb1dhIpo<>
垣根帝督とミーシャ=クロイツェフもまた、エイワスが乗る船を見失っていた。
見失ったといっても、先ほども述べたように船が削りとっている地面の跡を追えば問題はないが。
「はぁ。 どんだけいるんだよプライベーティアってのは・・・・・・。
やってもやってもゴキブリみてえに沸いてきやがる」
「ohrohehcxa無双hthktohjth」
垣根は大きくあくびをした後、『未元物質』によって構成された白い翼を広げ、
船を追うために上空へと飛翔した。
ミーシャも思い切り地面を踏み込み、垣根に続く。
「この辺にはもういねえみたいだけど、この先にまだヤツらがいるんだろ?」
「khyohrhehrg肯定bmbmgre銃声ojovdvsff感知ytdfighrfg」
こくこくと頷くミーシャ。彼女の背中に生えている氷の翼には
エイワスの大規模爆破攻撃によって地上に取り残された独立国同盟側の人々が大勢乗せられていた。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/01/21(金) 07:53:03.87 ID:2sU1Ujzho<>きたー!<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:53:45.28 ID:dTb1dhIpo<>
「それにしても、学園都市の人間がなぜ我々の味方を?」
聞いてきたのはミーシャの翼に乗っている内の一人、奇抜な格好をした魔術師の女だ。
垣根はアクロバティックに飛び回りながら彼女の質問に適当な調子で答える。
「別に俺達は学園都市から派遣された増援部隊とかじゃねえぞ。
俺達は俺達で別に目的があるからな。 ミーシャが言わなきゃお前らなんて助けてねえよ」
「ミーシャ・・・・・・。 ミーシャ=クロイツェフ、『神の力(ガブリエル)』・・・・・・。
なぜ、大天使がまだこの世に顕現しているの・・・・・・?」
「説明するのが面倒くせえ。 エリザリーナって女に事情は全部説明するつもりだから、
気になるならあとで聞いてみろよ。 あと、俺達のことをロシア成教のお偉いさんとかに
チクったりしたら俺達は容赦なくロシア成教をブッ潰すからな、そのつもりで」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:54:30.22 ID:dTb1dhIpo<>
彼女はロシア成教の魔術師らしい。
この魔術師の話によると、プライベーティアの襲撃の際、彼らの目的が魔術と"謎の生命体"、
正確にはミーシャ=クロイツェフに関する情報の要求だったため、
急遽ロシア成教とエリザリーナ独立国同盟が手を組み、応戦することになったようだ。
「しかしミーシャの存在までプライベーティアにバレちまってたとはな、
クソ面倒な事になってんじゃねえか」
「もはや情報漏洩の拡大は止められないレベルにまで達してるわ。
各魔術結社にも悪影響が及ぶことを考えると・・・・・・」
「ま、でもその辺は問題ねえんじゃねえ?」
「え?」
「ウチに改造コードをフルに使用したようなチート野郎がいやがるからな。
そいつがチョチョイと情報操作してくれるみてえだし、大丈夫だろ」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:55:17.83 ID:dTb1dhIpo<>
垣根の言っている事が半分も理解できなかった魔術師の女だが、
それでもなぜか、自分でもよく分からない安堵感が心に芽生えていた。
「そんなことより、さっきの話はマジなんだろうな?」
「あぁ、サーシャ=クロイツェフでしょう? 恐らく彼女も
この原野のどこかでプライベーティアと交戦してる。
・・・・・・正直、我々ロシア成教としては気乗りしないのだけれど。
今の状況を考えるとそうも言っていられないのよ」
『天使同盟(アライアンス)』がロシアに来た目的の一つ、サーシャ=クロイツェフ。
魔術師の女の話によれば、彼女もこの戦場でプライベーティアと戦っているらしい。
どこかで戦っている一方通行達にもそれを伝えようとしたが、連絡手段が無い。
まぁ恐らくはエイワスがサーシャの存在に気付き、伝えてくれていることだろう。
というより、もう既にあっさりとサーシャを見つけ、拉致、もとい、同行させていてもおかしくないと言える辺りが、
エイワスらしいといえばらしいのだが・・・・・・。
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:56:24.90 ID:dTb1dhIpo<>
「どうやらまだ誰も見つけてねえみたいだな。
ミーシャ、索敵とか出来るか?」
「cbfjwoejrog索敵jgrtjhto開始bfeithg」
エイワスからの連絡が無いので、多分そうなのだろう。
垣根はミーシャにサーシャの捜索を頼み、続けて魔術師の女に質問する。
「サーシャって『殲滅白書』から抜けて、お前らロシア成教に追われてたんだろ?
それって今でも続いてんのか?」
「な、なぜあなた達がそんなことを・・・・・・?」
「俺達の情報網ナメんなよ。 で、どうなんだ」
「・・・・・・捕獲後の処置は未定だけど、我々もサーシャ=クロイツェフを連行するために
彼女を捜索してたの。 彼女の逃亡を援助したワシリーサも同様に」
<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:57:20.05 ID:dTb1dhIpo<>
「それで? (・・・・・・ワシリーサ?)」
「エリザリーナ独立国同盟にいた彼女を発見した我々は、すぐさま彼女を連行しようと
独立国同盟のトップ、エリザリーナに交渉を求めたのだけれど・・・・・・」
「・・・・・・そこにタイミング悪く、プライベーティアの襲撃があったってわけだ。
いや、この場合だとタイミング良く、だな」
やはりサーシャ=クロイツェフはエリザリーナ独立国同盟にいたようだ。
『天使同盟』の読みはズバリ的中していた。
「にしてもこの数だ。 プライベーティアの連中、よっぽどミーシャにお熱みてえだな」
「jktoyhrohrbd照vvghirg」
「照れるところじゃねえよ」
頭をポリポリと掻きながら照れる(照れているように見える)ミーシャに
ツッコミを入れる垣根。
プライベーティアにしては異常とも言える今回の動員数。
独立国同盟を支援するだけじゃなく、結局は自分たちのためにも
プライベーティアは鎮圧する必要が出てきていた。
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:57:58.44 ID:dTb1dhIpo<>
船を追いかけながらも地上にいるプライベーティアの軍人や戦車、
同じ高度で飛んでいる戦闘機などを作業的な感覚で撃破していく垣根とミーシャ。
ミーシャの背中に乗っている大勢の魔術師や独立国の兵隊たちも援護しながら敵を討っていく。
その時だった。
「あん? 何だありゃ」
「nkpjkyohjr強烈vheirgh魔力gnigerig感知pbxfwertj」
「あ、あれは・・・・・・!?」
垣根帝督、ミーシャ=クロイツェフ、そして独立国同盟側の人々が見たものは――――。
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 07:59:17.87 ID:dTb1dhIpo<>
遙か東の方で、踊り狂ったような水と白い無機質な翼がプライベーティアを
撃破していく様子が見られた。
「あ、あれ。 天使さんと垣根さんかな」
風斬氷華はどこまでも白い―――大部分はエイワスが"消失"させてしまったが―――平原に
一人佇んでいた。
周りには煙をあげている戦車や軍用ヘリ、そしてプライベーティアの兵隊たちが転がっている。
八つ当たりと言ってもいい攻撃でプライベーティアを無力化していった彼女は、
我に返り、完璧に意識を失った軍人達一人一人に謝罪をしている最中だった。
「はあー・・・・・・、何やってんだろな私。 最低です・・・・・・」
自分のやった行いを後悔し、深く反省する。
しかしここまでやって死者を一人も出していない彼女の功績は賞賛に値するというものだろう。
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:02:40.21 ID:dTb1dhIpo<>
『アライアンス』号がロシアの地へ"突貫"してから、数十分が経過しようとしていた。
最初は耳を劈くほどの銃声や爆音が鳴り響いていたこの戦場も、今はだいぶ落ち着いてきている。
一〇〇〇は越えようというプライベーティアを、この短時間で四分の三にまで鎮圧してしまった『天使同盟』。
彼らが戦うとなると、もはや一国でも相手にならないかもしれない。
「あとでレッサーにちゃんと謝らないといけませんね。 ・・・・・・とりあえず、
天使さんと垣根さんの所へ合流しなくっちゃ」
と、その前に。
風斬は周りに転がっている兵隊たちを全員、炎上している戦車の付近へと運んだ。
「これで風邪引いたりはしないかな・・・・・・。 本当にごめんなさい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う、ぅ・・・・・・」
呻く軍人に深々と頭を下げる風斬。
その姿はさっきまでのバケモノの如き姿の面影はない、
どこまでも他人想いな女の子であった。
彼女は垣根帝督とミーシャ=クロイツェフの元へ合流するために翼を広げた。
そして飛翔したのだが、彼らに合流する前に風斬の動きがピタリと止まった。
見開かれた彼女の視線の遙か先には、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・? な、なんですかあれ・・・・・・!?」
学園都市製の人工天使、風斬氷華が見たものは――――。
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:03:51.84 ID:dTb1dhIpo<>
一方通行とレッサーは相変わらずの速度で走り続ける『アライアンス』号に追いついていた。
船の状況はというと、プライベーティアの軍用ヘリが船に近付き攻撃しようとするのだが、
接近したと思った次の瞬間にはヘリは軌道を乱し、蚊取り線香にやられた蚊のように落ちて行くのだ。
エイワスが潮岸の件で使用した、例の謎パワーである。
「最強じゃないですかあれ、どうなってるんですかね?」
「知るか、アイツに関してはマジで考えるだけ時間の無駄ってモンだ」
そんな謎パワーでフラフラと寄ってきたヘリを竜巻で破壊しながら
一方通行とレッサーは上空で船の様子を見ていた。
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本編とは関係ないレスです。 ◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:09:04.18 ID:dTb1dhIpo<>
垣根帝督、ミーシャ=クロイツェフ、そして風斬氷華が見たものは――――。
『http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1295564748/』
垣根「なんだ次スレか・・・・・・」
風斬「次スレでしたか・・・・・・びっくりした」
ガブリエル「pgjfffdsfih突入bvskggjhdm」<>
◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:10:11.97 ID:dTb1dhIpo<>
『おや、一方通行。 他の構成員はいないのか?』
「どっかで道草食ってンだろ。 それより独立国同盟はまだかよ、
もォ数十分くらいはドンパチやってンぞ」
『確かに、思ったよりも遠いな。 だがもうすぐ見えてくるはずだ』
「バッテリーの残量に気ィ使わなきゃいけねェ俺の状況も考えろよ。
もォあと数秒程度しか残ってねェぞ」
「え、バッテリー切れたらもしかして、」
「落ちる」
「早く!! 早く船へ降りてください!!」
レッサーに急かされるまでもなく、一方通行は緩やかに絶賛爆走中の船の甲板へと降りた。
そしてお姫様抱っこをしていたレッサーを乱暴に投げ捨てる。
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:11:38.79 ID:dTb1dhIpo<>
「ぷぎゅっ」
「チッ、ここまで戦闘が長引くとは思わなかったからな。
そォいうわけで、あとはオマエらに任せても構わねェな?」
「お疲れ様だったな。 バッテリーの充電をして、ゆっくり休みたまえ。
まぁ、またすぐに出撃してもらうことになるのだろうがな」
こちらの方をちらりと見て言うエイワス。
船の速度と真冬という季節とロシアという場所が原因で、吹きすさぶ風は針で突き刺すような痛みを与えてくる。
一方通行はさっさと部屋に戻ってホットコーヒーでも飲もうと考え、踵を返そうとしたが、
「ッッ!!?」
「きゃっ!?」
「うん?」
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:12:51.11 ID:dTb1dhIpo<>
突然、『アライアンス』号を追いかけるようにボコボコと地面が盛り上がったかと思ったら、
凄まじい音を共に地面の中から何かが勢い良く飛び出してきた。
雪と土が混じったものが『アライアンス』号の甲板に振りかかる。
「チッ!」
「え、きゃっ――」
一方通行は咄嗟にレッサーの上に被さるように彼女の身を包み、雪と土の弾丸から庇おうとした。
が、その弾丸が甲板から一瞬にして消え去る。エイワスが何かをしたのか、右手を軽くこちらへ振るっていた。
そして、突如として地面から飛び出してきたものは、
「ほう、これは美しい。 なかなかよく出来ているじゃないか、
『霊装』を修理したのか? 一部分どころか、一隻だけとはいえ完全に操作出来ているじゃないか」
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:13:44.69 ID:dTb1dhIpo<>
エイワスが独り言を呟いているが、一方通行達は気にも留めず右舷に視線を移す。
そこには水晶、否、氷のような半透明の物質で構成された帆船が、『アライアンス』号に並ぶように
雪の上を滑って航行していた。
「!! この船・・・・・・!」
「知ってンのか!?」
レッサーが驚愕しつつも冷静さを保っていられたのは、この船を知っていたからのようだ。
全長は一〇〇メートル超、『アライアンス』号より少し小さい程度の巨船だった。
魔術特有の圧迫感が一方通行の胸に伝わってくる。恐らくこの船もまた、魔術によって構成された船なのだろう。
「女王艦隊」
「何?」
エイワスが一方通行に紹介するようにこの船の名を呼んだ。
女王艦隊。
艦隊という割には他に同じような船が見当たらないのだが、地面に潜んでいるのか。
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◆3dKAx7itpI<>sage saga<>2011/01/21(金) 08:14:14.06 ID:dTb1dhIpo<>次スレもどうか、よろしくお願いします。<>
1001<><>Over 1000 Thread<> ´⌒(⌒(⌒`⌒,⌒ヽ
(()@(ヽノ(@)ノ(ノヽ)
(o)ゝノ`ー'ゝーヽ-' /8)
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ヽ⌒ー⌒ー⌒ー ノ このレスを見たら期限内に完成させないと死にます。
`ー─┬─ l´-、 完成させても死にます。
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最近建ったスレッドのご案内★<><>Powered By VIP Service<>一方通行「フラグ・・・・・・だろォな」 垣根「ち・・・・・・くしょ・・・・・・う」 @ 2011/01/21(金) 08:05:48.30 ID:dTb1dhIpo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1295564748/
俺 が 木 村 拓 哉 に な る た め の 1 0 0 0 の 方 法 @ 2011/01/21(金) 05:31:35.87 ID:n50rcABO0
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○○から帰ってきたけど雑談スレ @ 2011/01/21(金) 05:00:29.70 ID:zPRoRJVAO
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勇者「地獄の沙汰も金次第」 @ 2011/01/21(金) 03:50:07.69 ID:NYWq/vuc0
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クズ就活生を叱ってください @ 2011/01/21(金) 03:02:40.06 ID:yMIzPw3c0
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今期アニメのAAを30分で1個、月に合計20個つくるから誰か月3000円orカロリーメイト3カ月分ください @ 2011/01/21(金) 02:09:13.61 ID:3ls2RIQGo
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最近糞のキレが悪い @ 2011/01/21(金) 01:40:15.70
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JCをストーカーと勘違いしたら頼み事された11 @ 2011/01/21(金) 01:22:18.47 ID:Ts4ex0aI0
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