VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 16:35:16.85 ID:KBaB+bjI0<>注意書き

・妄想垂れながし
・半オリキャラが出てきます
・能力の解釈についてはナ、ナンダッテーで聞き流してください
・キャラの特徴をつかめていない場合があります脳内補完で
・その他拙い事が多々あるでしょうが指摘していただけると助かります

んじゃつらつらと書いてく


あ、あと基本ROM専だったのでそっちの方でも間違いがあると指摘くだしあ<>とある化学の発火能力 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 16:36:02.26 ID:KBaB+bjI0<> 7月19日



丘原「な〜んなんだかねぇ……」

とある少年は留置所内で呟く
彼は丘原燎多、つい最近仲間と銀行強盗を働いた
まぁ結果はこの通り捕まった訳だ
だが彼が呟くのはまた別の理由、彼を捕まえた風紀委員の言葉だった

丘原(見返してみろ、ねぇ……)

その風紀委員は去り際に、
『もしもまだ悔しいと思えるのならばわたしたちを見返してみなさいな』
少し話した事とは違うだろうが意味合いとしてはこんな感じであった

丘原(あの腹黒空間移動能力者……)

やっかいな言葉を置いていった、と思う
丘原にとってあんな言葉を聞くのは初めてであった
まじめに行っていた頃は自分よりも上の能力者からは見下されるような日々を過ごしてきた彼である
自身よりも高位の能力者であり、下には見られていた。だけど……
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 16:37:45.59 ID:KBaB+bjI0<> 丘原(見返してみろ、か……)

丘原は矢張り同じ事を考える
頭に鮮明に浮かぶは腹黒テレポーターの顔
別に惚れた腫れたってモノじゃない。ただ彼女の言葉が彼の中で反芻される
そこで

黄泉川「お〜い釈放の時間じゃん」

牢屋が開き、じゃんじゃん煩い女性から声がかかる

丘原「ん?もうそんな経ったのか」

黄泉川「まだいたいのなら時間延ばしてやろうかじゃんっ」

彼はその言葉に少しだけ頷きそうになる

丘原(なにを考えてるんだかな)

丘原は頭を振り、

丘原「勘弁してくれ」

黄泉川「ははっ、アンタはそれなりに反省してそうだしね、頭を下げられても入れてやるもんか」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 16:40:39.22 ID:KBaB+bjI0<> あ、あと名前以外は基本漫画、原作の方を中心に作ってます

丘原(反省、ね)

今の自分の心にぴったりとはまる言葉だ、と丘原は考える
そして思いだすのは腹黒が呟いたもう一つの言葉

丘原(最初からこうだった訳じゃない)

彼だってそうだ初めから能力者だった訳じゃない
彼なりに一人で努力し、強能力者まで昇ったのだ
その努力を否定させはしない、とここまで考えて気付く

丘原(あぁ、俺を支えていたのは結局この能力だったのか)

それは強能力と言うだけではない
それまでの経緯、努力や苦悩そのすべてである
彼の行ってきたこと全てがこの能力なのである
そんな単純なことに今さらながらに気付く

丘原(はっ、あの腹黒に教えられるとはな)

それと同時に彼女達に少しだけ悪い事を言ったかな、とも考える
彼は結局道を少しだけ間違えた善人であった
彼がもう一度前を向いた時、彼の目は変わっていた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)<>sage<>2011/03/20(日) 16:45:44.58 ID:I8itUSJVo<> 化学…科学 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)<><>2011/03/20(日) 16:47:08.36 ID:nOlVqBCvo<> ケミカルだね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 16:49:27.74 ID:KBaB+bjI0<> おうふすまない

黄泉川(へぇ、留置所で何があったんだか)

丘原「なぁアンタ」

黄泉川「あたしにゃ黄泉川って名前があるじゃん、次からはそう呼べじゃん」

丘原「そりゃ悪かった、黄泉川」

黄泉川「呼び捨てかよ……まぁいいじゃん。なにじゃん」

丘原「とりあえずじゃんの使い方間違えてんだろ……
   で、だアンタ警備員なんだよな?」

黄泉川「そうじゃん」

丘原「風紀委員になるのって何週間くらいかかるんだ?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 16:55:25.85 ID:KBaB+bjI0<> 7月20日

黄泉川『4か月の研修が必須じゃん♪』

そんな言葉と共に彼は釈放された
初めに言っておくと少年は風紀委員は諦めた
正直な話丘原は4カ月もの間研修に通う事が出来るか?と問われた場合無理だ、と答える自身がある
まぁそんな訳で

丘原(どうすっかなぁ……)

コンビニで少年漫画を読みながら一人考える

丘原(まぁ能力開発から、やり直してみるか……)

何もしない、という選択肢は昨日、前を向いた時点で無くなった
勿論不貞腐れる事も、だ

丘原(うっし、やる事も決めたし即行動ってな) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 16:56:49.53 ID:KBaB+bjI0<> 丘原は少年漫画を元あった場所に戻しコンビニを出ようとする
だがそこで

ドンッ

入ってきた人とぶつかる

丘原(っと)
丘原「わr」

少年「ぎゃわ〜〜〜〜‼‼不幸ぅだーーー‼!」

キィィィッィイィィン

丘原(うっるせぇな……)

不幸でもぶつかった相手に謝りも無く不幸と叫ぶのはどうなんだろうな
そんな事を考えて、相手の状況に気付く
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 17:00:57.95 ID:KBaB+bjI0<> 丘原(あぁ小銭落としたのか)

そりゃ不幸だな、まぁ俺にゃ関係……無ぇと言おうとしてやめる

丘原(はっ、なかなかにワルな環境に慣れてたんだな、俺)
丘原「おい」

少年「うわっとごめんなさいごめんなさいなんですが少しだけ待っていただけると助かるんでせう」

丘原「いいから、小銭落としたんだろ?俺も拾う」

そう言って、彼は相手の拾って居ない内に入った小銭を拾う

丘原「ほら、これで全部か?」

少年「え、えぇとひ〜ふ〜み〜うん大丈夫だ」
少年「上条さんは久しぶりに感じる人の温かみを見たのですよぉ〜……」

丘原(変な喋り方だなこいつ……) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 17:22:06.25 ID:KBaB+bjI0<> 少年「あ、よかったら飲み物でも奢りますよ」

丘原「いや、遠慮しとく。アンタ切羽詰まってそうだしな」

少年「うっ…………いや、だけど」

丘原「こっちにもぶつかった積があるんだ、それでおあいこって事で」

少年「え、あ、あぁすまん小銭、ありがとな」

丘原「いいさ、それじゃぁな」

そう言って丘原はコンビニを出る

少年「か、カッコいいなぁ、大学生くらいの人か?まぁ、なんにせよ俺もあれくらいの余裕は持ちたいな」

ちなみに彼はこの先幾度となく言葉で戦うのだがまぁそれは別の話
さらにちなみに丘原は一応高校生である
まぁそんな訳で
公園である <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2011/03/20(日) 17:30:58.37 ID:j5fzz+9AO<> 化学反応で火を起こして闘う話かと思った <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 17:34:36.38 ID:KBaB+bjI0<> 丘原(まぁこんだけ広けりゃ迷惑はかけねぇだろ)

丘原は一度ふっと力を抜きいつもの感覚を思い出すように手に力を込める
彼がまず行った事は今まで意識せず使っていた力を意識して発動することだった
彼の能力は発火能力(パイロキネシス)だ
色々と応用は利くのだか、ここは最先端科学の町、火よりも電気の方が圧倒的に応用が利く
まぁそんな理由も彼のグレた理由だったりするが今の彼にとってそれは些細なことである

丘原(確か、科学的な意味合いとしては発火する理由は分子運動を高めるだったか?)

自身でも何を言っているのか詳しく分かっていないのだがそれでもなんとなくそう意識してみる

丘原(つまりは空気中の『何か』の動きを速めてっ……それを一定の範囲内の『何か』にぶつけりゃいいのか?)

普段は考えない事を考えながらゆっくりと手に覆える程度の火を出してみる

丘原(むぅ……)

矢張り違いは出ない、普段通りの事を意識して出しているだけなので変わりはなくて普通なのだが

丘原(まぁ、科学的な意味合いを付けただけで本当の意味が違うのかもしれないがな)
丘原(……さて早速行き詰った訳だがったく慣れねぇ事はするもんじゃねぇな……頭がいてぇ……) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 17:40:46.60 ID:KBaB+bjI0<> 彼自身気付いてはいないがこういう理論を意識しながら、能力を起こすというのは必要以上に疲れてしまう
考えた理論について自身の知識の範囲内で演算を行うため普段演算をしている脳をさらに動かすためであった
それはつまり彼自身で組み立てた演算と普段の演算は違う物だ、と言っているようなものだ
だが脳はその事を記憶に留める、つまりはこの演算は間違いである、と脳が記憶し、その式と同じ様な式を普段の演算から廃し、無駄を失くす
そして余った部分を新たな演算に回す、そうして能力は磨かれていくのである
ただ矢張り彼はそんな脳の仕組みなんて理解していない

丘原(さて、と次はどうっすか……)

少しだけ休憩して彼は次の案を思案する

丘原(だけど……こうやって手に火を灯すだけでここまで疲れた事はなかった……なにか惜しい感じだな……)

……彼は少し考えてみる今までの事を特にレベルが上がった際の事を重点的に……

丘原(と言っても急に上がったってわけじゃねぇんだよなぁ……システムスキャンで上がってたってのに気付いた程度だし)

むぅと唸り彼は 普段通りの方法 で手に火を灯す

丘原(頭は痛くもなんともない……ちょっと力を入れてみるか……)

火力を上げようと頭の中で意識してみる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 17:42:59.81 ID:KBaB+bjI0<> ッボゥワァ

丘原「うわっち‼」

力加減を間違えたのか彼が予想していた以上に火が出る程度を出すなら近くに有った樹のてっぺんに届きそうなほど

丘原(やっべ……)

どこかに引火していないか周りを確認する
幸いながらどこにも引火はしていなかったのだが
周りにいた数人の人間が携帯で電話をしている……多分連絡先は全員同じ所だ……

丘原(出所して一日で捕まるなんざごめんだぞ‼さっきの少年じゃねぇが……)

丘原「不幸だーーーーーーーーー」

そう叫びながらその場から逃げ去るが、

???「ジャッジメントです」

神様は優しくなかったのであった

丘原「嘘っ!?なんでこんなに早くっ‼?」

???「残念、そこの交差点で交通整理してたのよ」

神様はとことん優しくなかった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 17:52:18.81 ID:KBaB+bjI0<> 風紀委員第十七支部

???「で?あんなところで火を出して……なにが目的?」

丘原「え、えぇ〜っと……能力の練習といいますか……」

???「……はぁっ……あなたもしかしてレベルアッパーて代物使ったんじゃないでしょうね」

丘原「レベルアッパー?」

???「知らないのならいいわ、まぁ特に実害も出ていないようだし、今回は見逃してあげる」

丘原「すいませんでした……」

???「……最近少し事件が多くてね、神経質になりすぎてたのは謝るわ、だけど能力の暴発なんてさせないように、特にアナタの場合なまじ能力が高いんだから」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 17:56:08.08 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「え?俺の事知ってるんですか?」

???「……つい4日程前かしら?銀行強盗で捕まったんですってね?」

丘原「ぐっ……」

???「しかもうちの後輩達に」

丘原「えっ」

???「あら知らなかった?あなた達を捕まえたのはこの17支部の風紀委員よ」

丘原「そっそれホントか!?」

???「え、えぇ……白井黒子と初春飾利、あとは、まぁ御坂さんも手伝ってはくれたケド……」

丘原「その中にテレポーターはっ!?」

???「へっ?ええぇと白井黒子がそうだけど」

丘原「分かったありがとう」

???「なに?仕返し?あなたじゃ勝てないわよ?」

丘原「うるせっほっておけ、あと仕返しじゃねぇ」

???「……まぁあなたみたいにレベルが上がらない事に悩んだ時期は私にだってあったわ、だけど仕返しなんてみっともないわよ?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 18:10:45.35 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「だからちげぇって‼話はこれで終わりか?あいつを探してぇんだ」

???「ここで待ってれば会えるけど……?」

丘原「……あっ」

???「あ、あははっははは面白いわねあなた」

丘原「うるせぇ……」

???「顔真っ赤にしちゃってぷっ……くくく」

丘原「というか待っててもいいのかよ風紀委員の支部で……仮にも元犯罪者だぞ……」

???「この学園はね、学園都市と言われてるわ」

丘原「あぁ、それくらい知ってるが……」

???「だから学生には少し甘い、というよりも復帰しやすいと言った方がいいかしらね」

丘原「…………」

???「私もそんな感じだしね」

丘原「アンタが?」

???「詳しくは話さないけどね、ワルぶりたい時期もあったって事で納得しておいて」
???「だから何が言いたいかって言うと」

そこで一息つき

???「あなた程度許容できなくて何が風紀委員ですかって事」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 18:12:10.42 ID:KBaB+bjI0<> あ、注意書き追加で
・貧弱な語彙
・ワンパターンな地の文


丘原「なんか違う気がするがな……」

???「なっなによぉぅ」

丘原「いや……ありがとうすこし救われたよ」

彼女はふっと息を吐き

???「どういたしまして、一般市民さん」

丘原「はっ、アンタもなかなか言うじゃねぇか」

そこへひびく扉が開く音

白井「ただいまですの……はぁっお姉様はどこかへ消えてしまいましたし……」

初春「ただいまです〜固法先輩帰ってますかね」

固法「あら、お帰りどうだった?レベルアッパーの件」

白井「それが進歩なしですの〜ってその殿方は?……あーーーー‼」

初春「どっ、どうしたんですかっ?白井さん」

白井「あの時のパイロキネシスト‼」

丘原「よぉ、腹黒テレポーター」

白井「誰が腹黒ですの!?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 18:17:32.84 ID:KBaB+bjI0<> 初春「白井さんにきまってるじゃないですか〜」

白井「う〜い〜は〜る〜?」

初春「にゃわっ‼うっ、嘘です嘘ですって白井さ〜ん」

白井「まぁいいですわ、それで?あの時のヘタレが何か用ですの?」

丘原「ヘタレって……」

白井「違いますの?途中でグレる用な人間が」

丘原「……腹黒じゃねぇか……」

白井「あら、申し訳ありませんですのついつい本音がでていけませんわね」

丘原「……もういい……」

固法「まぁまぁ白井さんもそれくらいに」

白井「まぁ先輩が言うのでしたら……」

固法「それで?あなた白井さんに聞きたい事があったんじゃないの?」

白井「わたくしに?」

丘原「あぁ……うん……聞きたい事はあったんだが……なんと説明していいやら……」

白井「なんですの?はっきりしない殿方は嫌われるのですわよ?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 18:19:40.84 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「お前の……強さって……なんだ?」

白井「はい?ですの」

丘原「あぁ俺も言いたい事がわかんねぇ……気にしないでくれ」
丘原「えぇと固法さん、だったか、アンタもすまねぇな折角待たせてくれたのに」

固法「え、えぇ」

丘原「お邪魔しました〜っと」

そう呟き外に出ようとする
その後ろ姿に声がかかる

白井「……強さ、かどうかはわかりませんが、わたくしは自分の信念を曲げずに行動してきましたわ」
白井「あとはまぁ、あなたへの助言があるとすれば、周りを頼ってみるのも悪くないんじゃないですの?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 18:26:57.48 ID:KBaB+bjI0<> 丘原は振り返り

丘原「なんだそりゃ」

そう笑った

白井「なんとなく、ですの」

丘原「そうかいありがとよ」

言って、丘原は扉を閉めた

初春「白井さんが男の人にあんな言葉かけるなんて珍しいですね〜」

白井「すこしそういう気分だっただけですの」

固法「ふふっ、それでも彼、少し嬉しそうだったわよ」

白井「そうですの、まぁあんな殿方の事なんてどうでもいいんですの」

初春「そうですか〜」

白井「そうですの」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)<><>2011/03/20(日) 18:48:28.76 ID:AOxRqPDp0<> これは期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 19:02:59.59 ID:KBaB+bjI0<> 丘原(周りを頼ってみる、か)

丘原はもう一度考え直してみる
自分の行動を……誰かに頼ったことがあったかを……

丘原(そういえば……)

友人関係を結んでいたのは同レベル、もしくは下のレベルの人間で聞く事はなかったな、と
元の性格上真面目ではあったが教師と話すほど社交的でも無かった訳で、

丘原(そう考えると……誰かを頼った事なんて……無かったか……?)

とはいえここ最近つるんできたきた奴は留置所以来会っていない……
メルアドなんかは知っていたりするといいんだが残念ながらめんどくさがって聞いてはいない

丘原(うわっ……こうしてみると俺、かなり孤独なんじゃ……)

思っててかなしくなってきたので頭を振り一度思考をリセットする
そして考えるのは外にでてこの時間までの出会った人物……
白井黒子……からはかなりの物を貰った……不本意ではあるが……
固法と呼ばれていた人物……あの人と言うよりもあの支部の人間は無理か……

となると残りは一人

丘原(黄泉川かどこにいるのやら……)
丘原(警備員だって言ってたしな……最終下校時刻を超えてもぶらぶらしてりゃ会えるか?)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)<>sage<>2011/03/20(日) 19:11:31.74 ID:Fql7S1FAo<> 自身がある 自信がある

積がある 責がある

17支部 117支部

話は面白そうなので期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)<>sage<>2011/03/20(日) 19:52:19.23 ID:0hKcIPbAO<> 一七七支部な <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 19:55:44.95 ID:KBaB+bjI0<> ぎぃやぁぁぁぁ支部間違えてたぁぁぁごめんなさいぃぃ

最終下校時刻―――セブンスミスト前

丘原(さて、時間な訳だが……)

ここで丘原は重大な事に気付く

丘原(俺ストーカーみてぇじゃねぇか!?)

みたいじゃ無くその通りなのだが、ここまで気付かないかれは少しアレである

丘原(どうすっか……ここまで待った手前探したいってのはあるんだが……むぅ……)

???「おっと最終下校時刻は過ぎてるじゃん、さっさと帰るじゃん」

ちょうどいいタイミングで特徴的な語尾の女性が後ろから丘原に声をかける

丘原(タイミングいいな、今日は神様が優しいやら厳しいやら)
丘原「よう」

黄泉川「むっアンタはこの前出所したばっかじゃん、いきなり何か起こすつもりかじゃん」

丘原「最終下校時刻過ぎた程度でその疑われよう!?」

黄泉川「あっははは冗談じゃん」

丘原「……調子狂う」

黄泉川「それで?何か理由があるなら言ってみるじゃん場合によっては知り合いって事で付き添ってやるじゃん」

丘原「おう、そうだった、アンタに会いたかったんだ」

黄泉川「おぉ?結構積極的じゃん、そういう男の子は好きじゃん」

丘原「茶化さないでくれよ……」

黄泉川「ごめんごめんじゃん」
黄泉川「それで何だじゃん?」

丘原「あぁ、俺の能力についてだ」

黄泉川「ふむ、話してみるじゃん」

丘原はとりあえず今日一日の出来事を歩きながら話してみた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 19:56:56.28 ID:KBaB+bjI0<> 黄泉川「ふんふん」

丘原「まぁつまりはどうやったらレベルを上げれるか聞きてぇ」

黄泉川と並びながら話していると

黄泉川「こっちじゃん」

丘原「?」

誘われるままついていくと

丘原「………………」

おでんの屋台だった……

黄泉川「おっちゃ〜んビール一本と適当に二皿分取ってくれじゃん」

丘原「おい……」

黄泉川「いいからいいからここに座るじゃん」

丘原はため息をつきながらも黄泉川の言葉に従う
屋台のおじさんはパッパッと具を取りこちらに渡してくる

黄泉川「っぷはぁ〜」
黄泉川「やっぱ仕事終わりはビールじゃん」

丘原「……」

丘原は半分諦めたように水をちびちびと飲む

黄泉川「ほらじゃんじゃん食べるじゃん」

丘原「あ、あぁ……」

そんな感じに勧められるままおでんの具を食べては黄泉川の愚痴を聞く丘原
その時間は丘原にとってかなりの苦痛だったそうな
(なんで学生のうちにこんな愚痴聞かなきゃいけねぇんだよ……)
そんな丘原の思いは虚しく一時間ほど黄泉川の愚痴は続いた…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 20:08:57.23 ID:KBaB+bjI0<> ……黄泉川の愚痴も人段落ついて何本目かのビールを開けながら黄泉川は切りだした

黄泉川「お前はどうしたいじゃん」

丘原はさっきまでの愚痴を零す女性の雰囲気から教師の雰囲気に変わったのを感じた
それはスイッチを切り替えるかのように急に変わり、丘原はその事に少し戸惑う
だがそれも数瞬ですぐに答えを返す

丘原「どうしたい、とは?」

黄泉川「そのまんまの意味じゃん」
黄泉川「能力の壁にぶち当たったってのは分かったじゃん、だけどお前はどうやってその壁を乗り越える?」
黄泉川「教師に教えてもらう、自分で見つける、こんなこと警備員が言うのもなんだけど何度も犯罪に染めてその経験がいつの間にかっての無きに非ずじゃん」
黄泉川「私は教師だし警備員じゃん知り合いにアンタの能力発火能力についての専攻の教師もいるじゃん」
黄泉川「自分で見つけるってんなら私からは何も言う事は無いじゃん」
黄泉川「犯罪に手をってんなら全力で捕まえるじゃん?」
黄泉川「あんたはまだ子供なんだし選択肢はたくさんある、好きに選ぶじゃん」

……この人物に会って数日しか経って無いがこの教師は凄い、と子供っぽい感想を漏らす
俺なんかがここまでの事を自信を持って話せるようになるのかな……そんな事も考える
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 20:10:31.75 ID:KBaB+bjI0<> 丘原(……俺は運がいいのかもな)

白井黒子やこの黄泉川そんな人物に会えるのなんてどれくらいの確率なのだろう……そう考える

丘原(……やって見るさ)

どこまでこの二人に近づけるかは分からない、正直自分はちっさい人物だと思う
自分の身が一番大事だしそれでいいと思っている
だけど、こんな俺だって守る事はできるのか、そんな問いへの答えだった

丘原「なぁ……黄泉川」

黄泉川「なにじゃん」

丘原「今提示した全てってのはわがままか?犯罪の部分を警備員、にでも変えて」

黄泉川「あははははは‼アンタはホント面白いじゃんひっさびさに見たんじゃんこんな熱血バカ」

丘原「熱血のつもりはねぇがな」

黄泉川「ひーひー、答えだけど最後以外はいいじゃん、やって見せろじゃん」

丘原「……さいごはダメか?」

黄泉川「……ダメじゃん、なんで風紀委員と警備員が分けられてるかわかるかじゃん?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 20:12:15.64 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「……それは分かってる……だけど‼」

黄泉川「……っはぁ……私はこんな熱血にとことん弱いじゃん」

丘原「ならっ」

黄泉川「言っとくけど警備員はダメじゃんただ風紀委員に口添えくらいはしてやるじゃん」

丘原「……4か月の研修なんて俺受けれねぇぞ」

黄泉川「何とかして1ヶ月程度にはしてやるじゃん」

丘原「できるのか!?」

黄泉川「教職員としての推薦と、警備員としての推薦それから色々と工作すればお前の体力次第でできるようにしてやるじゃん」

丘原「酒の席だからってのは無しだぞ?」

黄泉川「分かってるじゃん、それよりもアンタも大丈夫なのかじゃん?体力やらその他諸々」

丘原「あんまり路地裏生活者なめないでくれ普通に能力にのみ頼っててもスキルアウトにゃ負けちまうからな最低限の体力は作ってある」

黄泉川「よっし分かったじゃんなら明日明後日の内に用意しておくからお前も学校にちゃんと戻る用意しとくじゃん」

丘原「あぁわかってらぁ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)<>sage<>2011/03/20(日) 20:24:49.51 ID:0hKcIPbAO<> 『。』使うと読みやすくなるかも
あと口癖はそんなに多用しなくてもいい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 20:37:22.81 ID:KBaB+bjI0<> そんな訳で一カ月後

この間には通っていなかった高校を辞め、別の高校―――小萌の学校へと転学したり
一カ月間死に物狂いで風紀委員の研修を受け、高評価を取るために努力したり
小萌先生に特別補習で発火能力の基本からおさらいしたり
能力の強化に必要な実験を一つ一つこなしていったり
高校に転学するために最低限の学力を、と小萌以外の教師からも補習を受けたり(子萌が頼みこんだそう)
それはもう何度か死にそうになったくらい彼は努力したのだが、それはまた別の話

8月28日
とある主人公達にとっては悪夢の様な一日が始まるのだが、それはあまりこの丘原達に関係は無い
実際はかなりの問題があるのだがビジュアル的には問題ないので関係ないのだ

試験官「ほらこれが腕章だ基本肌身離さず、が基本だからな、忘れるなよ」
丘原「うっす」

そうして彼は晴れて風紀委員になった
校舎を使い研修の最終チェックを行っていたのでこの校門を出ると彼は風紀委員としての生活が始まる
彼の前にはそれを見届けに来た黄泉川 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 20:45:59.02 ID:KBaB+bjI0<> とんっ

それはあっけなかった。
飛び越えるだけなのだから当たり前ではあるのだが
それでも彼にとって新しい一歩であった

黄泉川「おめでとうじゃん」

丘原「あぁサンキュー」

ぶるぶるっと身震いし、手を握り締め、

丘原「うっしゃーーーー‼」

そう叫ぶ

黄泉川「ははっアンタの頑張りは小萌先生から聞いてたじゃん」

丘原「おぅっ」

黄泉川「んでレベルはどうなった?」

丘原「ん、もう少しなんだがな……」

結局彼のレベルが上がる事はなかった
ただ彼自身の中で色々と成長したこともあるな……
だから彼はそう答えた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 20:50:05.74 ID:KBaB+bjI0<> 黄泉川「悪い悪い、だけどそう焦る事ないじゃん」
黄泉川「とりあえず一カ月よく頑張ったじゃん」

丘原「あぁ」

黄泉川「ご褒美じゃん」

丘原「ん?」

黄泉川「私の電話番号じゃん」

丘原「あん?」

黄泉川「また何かあったら遠慮なく呼ぶじゃん」

丘原「はっ、頭が上がらねぇよアンタにゃ」

黄泉川「いいって事じゃん」

丘原「さってと身回りにでも行ってくる」

黄泉川「あ、別に身回りはいいけど、あんまり調子に乗るなよ?」

丘原「……そうっすねー」

黄泉川「はははっ、そうすねるな」
黄泉川「それじゃ私はこれから仕事があるじゃん」

そういって黄泉川は走りながら去っていく
丘原は一度黄泉川が走っていった方に頭をさげる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 20:56:36.76 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「……うっしなんにせよこれが初めての風紀委員としての一歩だ」

頬を叩き喝を入れる

そうして校門から配属予定の支部―――第180支部へと向かう

丘原(あいつらと同じ所じゃなかったのは残念なような気がしないでもないがな)
丘原(まぁ近いしいいか……って何がいいんだ!?)

悶々とする丘原
彼は初心な童貞ボーイだったりする訳だが
そんな事は意味も関係も無く恋愛感情如何せんではなくただ単に恩人、という意味である

そんな感じで、悶々としながらも歩きながら180支部へと向かう途中
ふ、と路地裏などを確認する
風紀委員は基本学内ないしその周辺での行動が一般的で白井黒子の様な人物は珍しかった
それがいいか悪いかは置いておいて彼は白井黒子、という人物を元に風紀委員像を創っている
なのでこうして昔、使いそうと感じるような路地裏は確認しながら歩いていると、
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)<>sage<>2011/03/20(日) 21:08:39.55 ID:Fql7S1FAo<> 半蔵さんがこのスレを監視しています <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 21:12:10.91 ID:KBaB+bjI0<> ???「きゃあぁっ」

???「おとなしくしてな、おとなしくしてりゃ痛くはしねぇからよぉぅ」

丘原(なんてテンプレな不良……)

そこにいたのはわっかりやすく太ったスキンヘッドの不良と髪を下の方で二つに縛った少女であった
丘原は不謹慎だとは思いながらもこうして早くも風紀委員の仕事ができたことが嬉しかった

丘原(これが初めてかくくっ)

少女「きゃぁっ」

丘原「っとやべぇ、すまん‼そこの野郎‼」

丘原は路地裏の方に聞こえないように道を歩いていた人物を指さしながら

丘原「風紀委員に連絡頼む、俺は少し時間を稼いでくる」
少年「は、はいっ」

基本としてこういう輩は群れる、それは丘原自身もわかっていたことだった
だから応援を先に呼んでおく、かといってこの状況でいちいち電話する時間も惜しい
こういう時は人を使って、風紀委員ないし警備員を呼んでもらう
人間の心理として指名をして頼めば応じてくれやすいそうだ
丘原はこの一カ月の間にあった事を頭の中で確認し
基本的な事を押さえたと判断。丘原は路地裏に突っ込んでいく

丘原(さぁっ初の)

丘原「ジャッジメントだ‼おとなしくすれば拘束は数日で済むぞ‼」

丘原(仕事だ‼) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 21:22:47.56 ID:KBaB+bjI0<> 叫びながら彼は不良の声がした場所へ突っ込む
突っ込んでまず確認するは被害にあってる少女の状態と場所とりあえず下着、ではあるがナニかされたわけではなさそうだった
そして不良の数4、5、6奥に2人……8人か……多いな
呟く

丘原(とりあえず‼)

不良1「なんだテメェ‼」
不良2「アァン、[ピーーー]ぞ?」
不良3「いきなり出てきやがって……」

丘原は不良の言葉には耳を傾けず走る

不良1「てっメ……やる気かよ」
不良2「おいこいつ砂しちまうべ」

丘原は相手の場所を把握し、
その横を通り過ぎた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 21:46:34.65 ID:KBaB+bjI0<> 不良1「ア?」
少女「きゃっ‼!?」

そのまま丘原はヘタレこんでいる少女の手を引き、
奥にいた不良の一人を蹴飛ばした。

不良7「なっ、てめぇ‼」
不良6「追いかけろ‼」
不良3「逃がすンじゃねぇぞ‼」

丘原(人質に取られるとやっかいだしな、何よりこの子を守る事が最優先だ) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 21:48:11.86 ID:KBaB+bjI0<> そうして丘原は路地裏を走り回る
途中少女が顔を真っ青にし息も途切れ途切れになった頃丘原は少女を抱え走る
だがそれは少しずつ不良達との距離を狭めていくことになった

丘原(ちっ……さすがに女の子一人持ってちゃ振り切れないか……っ‼)

丘原と不良達の距離は縮まることはなかれ振り切れる事もなかった……

丘原(ちっ……ここらで袋小路になってる狭い場所は……あった)

と、ここで丘原は考えを変える

丘原「済まない、少し怖い思いをさせるかもしれない。だが安心してくれ、アンタは守る」

丘原は逃げる事をあきらめ、戦う事を選んだ、

丘原(ちっ……俺の能力は周りに迷惑をかけやすい上あまり守りには使えないからな……できれば安全なところに返してからにしてやりたかったが……)

少女は怖がりながらもコクッと首を縦に振った <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 21:51:09.11 ID:KBaB+bjI0<> 丘原(はっ……俺もこんな思いさせてたのかね……罪滅ぼしってわけじゃねぇが……速効で終わらせるか)

不良1「おらぁ、もう逃げれねぇぞ」
不良2「さんざんおっかけさせやがって……」
不良3「これでも喰らいやがれってんだ‼」

そう言って不良は持っていた鉄球を投げたと同時に急に速度を増し丘原を襲う

丘原「‼‼」

不良3「はっ、どうだよ」

丘原「……速度調節系の能力か?イコールスピードとやらと思ったんだがな、予想が外れちったか」

不良3「なっ!?」

丘原「鉄の溶解温度は1500度前後だったな、残念ながら、俺は発火能力者その程度の温度なら出せるレベル4、と言いたいが能力を上手く使いこなせてねぇそうでレベル3止まりだ」
丘原「だがまぁテメェら程度なら焼き尽くすのは簡単だぜ?なんなら試してみるか?」

脅しのつもりをかけて指に火を灯す <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 22:21:33.54 ID:KBaB+bjI0<> 不良1「なっなななめんんあぁ」

まぁ……予想通りかかってくるわな……と丘原

丘原「…………」

ここで丘原は少し面白い事を思いつく、それはもうピコンッという擬音がでるくらいに

丘原(能力の応用、ね)

丘原「なぁおい……少年漫画ってのはすげぇよな、こうやって『自分だけの現実』に面白い可能性をくれる」

そういって丘原は頭に少年漫画のとあるページを思い浮かべながらそれを再現するよう新たな理論を組む

丘原「規模はかなり小さいし比べもんにゃぁならねぇが……炎上網だったか?」

そう言って手を地面に付ける、その瞬間不良達のみを炎が囲む‼

丘原は驚いていた、自分でもできるとは思わなかったのだ、彼が行った事は単純な事
不良を囲うよう火の円を地面に結びそれをさらに上方に強くするように力を使っただけ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 22:22:57.02 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「ははっ、こりゃすげぇよ」

自身の能力に大きな期待を抱く
こうして簡単なものではあるが今までと違う使い方が出来る事に
それは彼にとってさらなる可能性があるのだ、と語りかけてくるようだった

丘原「っとそろそろ消さねぇと」
丘原「よっっと」

とある少年が能力であると判断する火は打ち消せるのと同じ事で
自身の能力下にある炎は意識すれば消すことができる

シュボゥ

火を沈下させ真ん中でおびえている不良達一人一人に手錠をかけていく
そして、振り向き

丘原「大丈夫だったか?すまねぇな熱い思いさせたろ」

そう言って手をさしだした
少女はその手を取って

少女「だ、大丈夫です……その、ありがとうございました」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 22:39:02.44 ID:KBaB+bjI0<> 丘原はハッと少女の服装を見て

丘原「っと待った待った‼」

少女「っは、はい」

丘原「えぇと……その服……」

少女「えっ?……あっきゃぁ‼」

丘原「はは、えぇとどうしようか夏だから上も持ってないし……っとそうだ、もう少しで風紀委員の応援が到着するはず、それを待ってよう」

少女「は、はい……」

少女は照れながらもさっきまでの恐怖は無くなっていたように思う

丘原(一応……役には立てたか?)
そう丘原は考える。
正直能力の可能性に浮かれていた事もあり少しだけ彼女の事を忘れていたのだ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 22:45:50.69 ID:KBaB+bjI0<> 少女「あ、あの」

丘原「ん?」

背中合わせで応援を待つ、とりあえず少女には応援の風紀委員が男だった時の為に来ていた服をかけておく

少女「そのありがとうございました……」

丘原「いいさ、風紀委員だしな」

ちなみに不良達はそれぞれの手錠を鎖に繋ぎその鎖をまた近くにあったパイプと手錠でつなげてある

少女「あっ、あのよかったらお礼がしたいん……で」

少女の言葉は最後まで聞く事はできず、

ヒュッ

???「風紀委員ですの‼」

目の前に急に影が出来る <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 22:47:10.91 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「おせぇよ……っててめぇは」

白井「あら……ってなっなんであなたがここにいますの!?もしや通報にあった不良ですの!?」

丘原「っちげぇよ腹黒‼不良ならてめぇの後ろで繋いである‼」

白井「へっ?」

本当に以外だ、という顔をして白井は後を振り向く

白井「……この手錠……警備員と風紀委員にしか支給されていない特別製……あなたまさかっ!?」

丘原「おう」

白井「風紀委員から盗み出しましたの!?」

丘原「ちっげぇよ‼俺がなったの‼風紀委員にっ!ほらっ‼腕章」

白井「へっ?……す、少し思考が追いつかないですの……」

そうして白井がフリーズして数秒

白井「はいぃぃぃぃぃっぃぃぃぃッぃぃぃぃ!?」

路地裏に絶叫がこだました <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/20(日) 23:07:09.84 ID:KBaB+bjI0<> 第177支部

固法「あらあらあなた凄いわね……」

あの後少女の服は白井が持ってきて少女に報告に来てもらう、との事だったのだが
少女が丘原の服を掴んで離さなかったので丘原も177支部に顔を出した訳である

白井「はんっ、どうせコネを使ったに違いませんのですわ」

少しだけ図星だったりする丘原

丘原「まぁ……研修期間は1か月に短くしてもらったがな、その分努力はしたぜ?」

白井「まぁまぁ4カ月の研修も受けずに?どうやったのか知りたいものですわねぇ」

嫌味たっぷりに放たれる白井の言葉
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/20(日) 23:09:29.67 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「さぁなだがそいつの話によると教師としての推薦と警備員としての推薦それから少しの工作を加えたそうだ」

白井「……なんですのその料理番組風な説明は」

丘原「俺に聞かれてもな」

と始めこの一カ月の事と先程の事件についての説明を白井に向けて話す

白井「はぁん?なかなかにあなた奇特な方ですのね」

丘原「ほっとけ」

初春「まぁまぁいいじゃないですか白井さんだって少しは嬉しいんじゃないですか?
   更生どころか風紀委員にまで入っちゃう
   その全てがお前の言葉で変わった、なんて」
初春「きゃぁーー愛の告白みたいです」

丘原「そういうつもりはないんだけどな……」

恥ずかしい物言いだ…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 23:10:48.59 ID:KBaB+bjI0<> 白井「別に……自分の信念を捻じ曲げた方などに興味などないのですわ」

初春「もう白井さんったら〜素直じゃないんですから〜」

白井「……初春?その頭の花もぎ取ってあげましょうか?」

初春「や〜め〜て〜く〜だ〜さい〜あぁ散っちゃう〜」

がしがしがしがしーーーと初春の髪の毛をいじる白井

固法「ごめんなさいね、騒がしくて」

と事情を聞いていた固法と少女が個室から出てきた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 23:31:01.14 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「お疲れ」

少女はコクッとだけうなづき
頭を大きく下げた

少女「本当にありがとうございましたっ!」

そう言った
その言葉に近くにいた俺や固法先輩は勿論PCの前でじゃれ合っていた二人もびくっと体を止めた
最初に立ちなおしたのは丘原で

丘原「だからいいって、風紀委員としてやる事をやっただけだし」

少女「だ、だけど……」

丘原「……はぁっ……なら次にあった時にでもジュースを奢ってくれ……これでチャラだ」

そう発した瞬間少女は満面の笑みで
少女「はいっ‼」
そう叫んだ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/20(日) 23:31:57.80 ID:KBaB+bjI0<> 固法「あらあらプレイボーイな能力まで身につけちゃった?」

丘原「……あれ以外にどう言えってんだ……」

固法「それもそうね」

少女が満足したように帰っていった後
断りないよう言っておくと少女を送る、とは言ったのだが白井があらあら送り狼ですのなどど余計な事を語り
丘原から遠ざけるようにテレポートで少女を送っていったのである


固法「ふぅっ……白井さんもあれだから……」

丘原「はっ……」

固法「それであなた、少し前の『一般人』さんよね?」

丘原「……丘原燎多だ」

固法「ふふっ、私は固法美偉よ、よろしくね」

丘原「固法……さん」

固法「固法でいいわよ、無理にさん付けしなくても」

丘原「すまん、助かる」

固法「ふふっ、それで風紀委員になった理由は聞いたけど……
   あなたはどこの支部に?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 23:41:24.72 ID:KBaB+bjI0<> 丘原「ん、あぁ第180支部って……‼」

固法「どうしたの?」

丘原「……支部に顔出すの忘れてた……」

固法「へっ?」

丘原「今日風紀委員になったばかりなんだよ……支部に顔出す前にあの少女を助けてたから……」

固法「ばかっ、早く言いなさいよそれ‼」

白井「ただいま帰りましたのですわ」

固法「ちょうどいいわっ白井さん」

白井「なっなんですの!?急に」

固法「丘原さんを第180支部に送ってあげて」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/20(日) 23:42:19.20 ID:KBaB+bjI0<> 白井「いやですわっ‼」

固法「……風紀委員としてお願いしてもいいかしら?」

白井「……どうして急に第180支部に?」

丘原「俺が行く支部だ、まだ顔を出してないんだよ」

白井「バッバカじゃないですの!?早く行きますわよっ‼」

そうして白井は丘原の手を握り

シュンッ

テレポートを行う <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 23:44:02.43 ID:KBaB+bjI0<> 何度もテレポートを繰り返し
少し大きな道にでたところで

白井「っふぅ、ここからは一人で大丈夫でしょう」

丘原「あぁ、すまねぇ助かった」

白井「まったく、もう人助けは勝手ですがあまり周りに迷惑をかけないよう、風紀委員の先輩として忠告しますわ」

彼女が慎ましい胸を張りながらそう言う
その光景に丘原はくくくと笑いを噛みしめ

丘原「あぁ、分かったよ、せんぱい」

白井「……なにか莫迦にされた気がしますが……まぁいいですわそれでは」

シュンッ

白井は一瞬のうちにその場から消えていた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/20(日) 23:45:38.54 ID:KBaB+bjI0<> ふう丘原はそこから少し先にある支部へと歩く
支部の扉の前で一度立ち止まり

丘原(とりあえず、落ち着いて……)

扉をノックする

丘原(深呼吸……ふぅ)

中からこちらに近づく足音は聞こえる
やがて足音が止み扉が開く

女「なにかようかしら?」

丘原「え〜と……今日からここに配属予定のモンなんスけど」

女「あら、あなたがとりあえずそこらへんに座って」

そう言うと女は机に腰掛け近くにあった資料を手に取る
パラパラっと流し見て <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/20(日) 23:47:04.87 ID:KBaB+bjI0<> 女「丘原燎多くんね」

丘原「うっす」

女はそのまま資料をさらさらっと見た後机に戻し

女「強能力の発火能力者だって?」

丘原「あぁ、はい」

女「そう、っと自己紹介がまだだったね、私は四葉よ、よろしくね」

丘原「あぁよろしく四葉、でいいか?」

四葉「あら呼び捨て?……冗談よそんな顔しないで」

丘原「……これ渡せだとさ」

四葉「あら?……うんはいちゃんと受け取ったわ」

丘原「それで?アンタ以外は?」

四葉「あはは……え〜と私以外は基本ここに来ないのよねぇ……」

丘原「……そんなものなのか」

四葉「あら?風紀委員に憧れでもあった?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)<>sage<>2011/03/20(日) 23:58:52.28 ID:c268z5vAO<> C <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 00:11:18.11 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「なんでそんな……」

四葉「顔、なんか複雑〜な顔してたわよ」

丘原「はっ……お手上げだその通りだ」

四葉「正直ね、結構好きだよそんな性格」

丘原「そりゃどうも」

四葉「さて、と今日は時間もあれだし基本的な説明だけするわね」

丘原「あぁ頼む」

四葉「まずここに入るための指紋認証からね」

そうして数時間前に教官から聞いた風紀委員の心得から
この支部特有のルールのようなものまでそれは懇切丁寧に教えてみた
そんな折、四葉はちょっとした話題にと丘原についてに聞いてみる
彼女は結構な世話焼きなのである
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 00:13:10.00 ID:HXLhIZrb0<> 四葉「そういえば小萌先生から聞いたわよ?あなた一カ月で風紀委員になったんですって?」

丘原「ん、あぁ コネ使ったらしいがな、小萌の事知ってるのか」

四葉「先生にまで呼び捨てなのねあなた」

丘原「性格だ、諦めろ」

四葉「あはは、頑張ったらしいじゃないコネ有りでも一カ月でなれるほど優しくないはずよ?この仕事」

丘原「そうなのか?まぁ……頑張ったには頑張ったさ」

四葉「発火能力も同じレベルながら進歩はしたっても聞いたわよ?」

丘原「どこまで話した……小萌は」

四葉「なんか同僚からここにくるっぽいってのを聞いてたらしくてね
   いちいち私に報告してくれたわよ?」
四葉「同僚になるんですから知ってて損はないですよ〜って」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 00:30:41.03 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「あ!?ここに配属されるって知ってたのかよ‼?」

四葉「そうらしいわね、まぁあなたがこの高校に来るのは分かってるんだし当たり前っちゃ当たり前だと思うけどね」

丘原「そうなのか……」

四葉「ふふっ、さてとりあえず説明はこんなものよ、質問は?」

丘原「そういやアンタの能力を聞いてなかったな」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 00:36:51.89 ID:HXLhIZrb0<> 四葉は大能力者(レベル4)でいいんですよね?

四葉「…………その…………」

丘原「えっ、あ、すまねぇ無能力者だったか……わりぃ」

四葉「大能力の精神感応……です」

丘原「あるじゃねぇか‼てか俺よりもレベル上じゃねぇかよ‼」

四葉「えっ?うん」

丘原「なんでしんみりとした顔したんだよっ!?」

四葉「気分が少し悪くなっちゃったんです」

丘原「嘘つけ」

四葉「ばれちゃった」

丘原「うぜぇ」

四葉「あははっ、ヤッパリ面白いねあなた」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 00:42:22.07 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「……泣くぞ……」

四葉「そんなヤワな人には見えないけど?」

丘原「そこは泣けば?とか言えよ」

四葉「あはは丘原君おもしろ〜い」

丘原「もういい」

四葉「ふふふっそれで?他に質問は?」

丘原「ねぇよ」

四葉「そっか、なら今日は解散かな?残りのメンバーは……まぁ来たなら紹介するわ……来るかは置いておいて」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 00:46:24.01 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「分かった、それじゃな」

四葉「はいまた明日」

丘原は扉を開いて

丘原「……さんきゅな」

四葉「あら何が?」

丘原「……なんとなく、な」

四葉「ふふふ、どういたしまして」

そうして扉を閉める丘原
閉める時に見たのは全て理解して微笑んでいた四葉の目
気にくわねぇ……そう思いつつ、丘原は矢張りこの少女に感謝するのであった

緊張しないようふるまってくれてよ……

丘原はそう心で呟く、もちろんやりすぎだ、とも呟くが
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 00:54:45.21 ID:HXLhIZrb0<> ―――――――――――――――

……まともな子じゃん♪、と四葉は考える
実はこの子丘原を初め見た時は少し疑っていた
なんでこんな顔が風紀委員に、しかも一カ月で、と

四葉(人は顔じゃないって言うけど、少し違うわね)

四葉は思考を続ける
小萌の同僚の話、とは言ったが彼女自身もその同僚と面識があった

四葉(黄泉川先生の話を聞く限りもう少しとげとげしてるかなとも思ったんだけどね)

先程の話からもこの180支部に配属されている風紀委員は少し不真面目だ
勿論悪さをするわけはないし学校の治安には努めている
だけどそれだけ、この支部に顔を出す事は滅多になく、学外は外で遊んでいる
それを悪い、とは言わないけどやっぱり少し寂しいものがある、と感じる
彼女は世話焼きであるが、それは矢張り人とふれあっていたいからである
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 01:04:52.89 ID:HXLhIZrb0<> 四葉(いけないわね。能力の都合上仕方ないのは分かってるけど……)

精神系の能力者は極端である場合が多い
彼女の場合はテレパス、能力の使用に相手は絶対に必要な訳で

四葉(正直、少し寂しかったのよね)

自己分析を続ける
いつの間にか彼についての考察からずれているな、と考え直す

四葉(彼はどうやって変わったのかしら?)

黄泉川がまだ丘原がここに入ると知らなかった頃
小萌が四葉に電話をかけて来たその後ろでの会話
彼女は嬉しそうに話していた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 01:10:05.87 ID:HXLhIZrb0<> 黄泉川『いや〜小萌先生はヤッパリ恵まれてるじゃん♪』
小萌『急にどうしたのですか?黄泉川先生、それと電話中なのですよ』
黄泉川『いや〜最近あたしにも一人バカな教え子が出来たのじゃん♪』
小萌『それはよかったですね〜後で聞いて上げますから今はでんww』
黄泉川『それがさぁついこの前に銀行強盗働いた奴なんだけどさぁ』
小萌『聞いて上げますから後n』
黄泉川『何があったか知らないけど急に風紀委員になりたい、なんて言ってきてさぁ』
小萌『黄泉川先生‼いいかげんに』
黄泉川『しかも数日経ってもしっかり続けてるんじゃんよ〜、こりゃもうあたしもしっかりサポートしてやるしかないじゃんよ♪』
小萌『黄泉川先生‼‼』
黄泉川『にゃわっ‼わ、悪かった、悪かったじゃんよ〜』
小萌『まったくもぉ……ごめんなさいです、四葉さん、こっちからかけているのに』
四葉『大丈夫、それで用事は?』
小萌『あぁそうなのです、実は少し夢について教えて欲しいのですよ〜』

なんて会話があったのだ
ちなみにこの後黄泉川は小萌に丘原の補習をお願いしてたりする
蛇足 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 01:17:19.27 ID:HXLhIZrb0<> ちょうどキリがいいので一度寝まふ
見ている方が居ると信じて、最大級の感謝を
明日には一応終わると思います

四葉(黄泉川先生の言ってたバカってあの子の事よね、多分)

つい数時間前まで彼女の彼についての評価あまりいいものではなかった
なのであまり同じ支部に居たくない、というのも本音で有った
だけど、だけどもしかするとそこまで悪くない奴では?
そう小さな希望を込め彼女は今日、ここに来た彼と話したのである

四葉(正解、だったわね)

彼と雑談を交えた会話をして、
この数時間で彼女の彼に対する評価は真逆になった
まだ少し不安は残るものの同じ風紀委員として同じ支部でやっていける、と彼女は感じた
それに楽しかった、同年代の違う性格であるが故に噛みあう会話そんな感じであった
だからこそ考える、彼はどうして変わったのか、を
そんな事を思い浮かべる内先程の会話を思い出す

四葉(風紀委員に憧れでもあった?)

そんな会話
彼はその時図星だって顔をしていた
つまりは多分彼を変えたのはどこかの風紀委員だ

四葉(感謝しなきゃね、その風紀委員に彼を更生させた事)
四葉(まっその風紀委員が説得してなきゃ彼がここに来る事もないんだけど)
四葉(なにはともあれ、少し楽しくなるかな)

なんだかんだと理由を付けたりしていたが結局のところ彼女は新しくできた同年代の友人との出会いを嬉しがっていた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)<>sage<>2011/03/21(月) 01:32:11.27 ID:v3+4LhHWo<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 10:20:43.67 ID:HXLhIZrb0<> 8月29日

一夜が明け、陽は頂点を過ぎたあたりの時間
丘原は一人とある高校―――転学予定の高校へと向かっていた
強能力者なだけあって転学に関しては問題なく進んだのだが
小萌が夏休み中は補習です〜と張り切ってしまいこうして彼は一人歩いているのであった
ちなみに転校する高校は小萌や黄泉川も教鞭をふるっている高校
理由としてはやはり小萌や黄泉川が居る事、そして学力の面でも彼に合っているからであった
第七学区かつ近場にあるので通学にも困らない

丘原(世間一般じゃまだ夏休み……俺はこうして補習な訳だが)

手から火を付けたり消したりを繰り返しながら歩く丘原
そんな彼を後ろから急に衝撃が襲う <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)<>sage<>2011/03/21(月) 10:21:19.37 ID:Rn8NwLDOo<> おもしろいよーみてるよーがんばれー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 10:32:37.79 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「どぅわっ!?」

四葉「あははっ、おはよう丘原クン?」

丘原「てめぇか、四葉」

昨日の今日ながら親しそうに接す四葉

四葉「それでどうしたの?夏休みだっていうのに堅苦しい制服なんて着ちゃって」

丘原は風紀委員になる前に転学試験を受け、合格もしていた、なので制服は届いている
彼は初めて袖を通す理由が補習とはな……と寮の前で呟いたりもしていた

丘原「補習だ……」

四葉「あら、あなたバカなの?」

丘原「……転校生なんだよ、試験はパス出来たってのにあのちびっこ教師がな」

四葉「小萌先生?あははっ確かに小萌先生なら言いそうね」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 10:36:15.77 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「そういう事だ……てめぇは?」

四葉「用事もなくぶらぶら、夕方頃には一度支部の方に顔を出すつもりだけどね」

丘原「そうかよ」

四葉「あなたも来るよね?」

丘原「……夕方だな」

四葉「来るのね、てっきりいかねぇよって言うかと」

丘原「風紀委員としては見習いなんだしな、センパイが居た方がやりやすいだろ」

四葉「調子狂うわね、あなた」

丘原「あ?」

四葉「そんな顎鬚生やしたいかにも不良です〜って顔でそんな態度取られるとどうもね」
四葉「勿論顔で判断するつもりはないけど」

丘原「……やっぱ顎鬚は剃った方がいいか?」

四葉「ぷふっ……」

四葉は真面目に聞いてくる丘原の顔に笑う

丘原「なんだよ……」

四葉「いやいや……くふっ……それはあなたのチャームポイントっぽいしいいんじゃないの?」

丘原「そうかい……それじゃな」

四葉「また後でね」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 10:46:05.40 ID:HXLhIZrb0<> そうして転学予定の学校に着く
小萌は着くなりぶつくさと愚痴をたらす

聞けばどうやら午前にも補習を予定していたらしいがその相手は入院してしまった、そうだ
しかもその彼(彼女?)は何度か入院を繰り返しているらしく小萌にとっての悩みの種だそう

丘原(んな愚痴たらされてもな……アンタがお人よしな気もするがな)

小萌「もう丘原ちゃんは聞いてるのですか〜?」

この教師生徒に対しては基本的に男女関係無くちゃん付けするらしい
さすがにこの顔でちゃんを付けられるのはどうなのだろうか……そう考える丘原だが
考えたところで意味はないわけで

小萌「むぅ〜こちらの話には一切の興味さえ示さないのですね〜」

丘原「……聞いてるっての」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 10:48:25.51 ID:HXLhIZrb0<> 小萌「本当ですかー?じゃぁ先生は今何について話してたのですか?」

丘原「午前の補習がどうとか」

小萌「むぅぅぅぅやっぱり聞いてないのです」

丘原(あ、ありゃ?)

小萌「その話はもう空の彼方のさらに向こうに行っちゃうくらい前の話なのですよー」
小萌「今話してたのは丘原ちゃんのこれからについてですー」

丘原「これから?」

小萌「丘原ちゃんはそれなりに優秀ですからねー」
小萌「普段の学力面は今の時点で教える事はもうないのですよー」

そう嬉しそうに呟く
そうして次にでる言葉はだから今日からは能力面のお勉強にしますかー?だった
丘原としては強能力者から抜け出れない事にストレスを感じていた
そんな訳で彼は小萌の提案に速効で頷くのであった
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 10:57:09.57 ID:HXLhIZrb0<> 小萌「と、まぁこんなところなのですよ〜」

太陽が赤みを帯びてきた頃小萌の補習は終わった
補習内容は丘原が予想していたものではなくひたすらに板書する事であった
勿論板書しながらも小萌の話に有意義なものを見出したりはしていたが
根本的な能力の強化にはつながりそうになかった

丘原(まぁ……そんなもんか)

彼が前科持ちになった理由は能力の限界にぶち当たって道を踏み外した事
この一カ月でその壁を超える事はできているのだ、大能力者になる事は出来なかったが
だから小萌の話が簡単に能力の強化になるとは思っていなかった
だけどやはり少しの期待はあったのだろう
彼の顔には落胆の表情が見える

小萌「そんな顔をしないでください」
小萌「丘原ちゃんは筋がいいのです、続けていけば絶対にレベル4にはなれるのですよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 10:58:49.18 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「あぁ……分かってるよ」

小萌の言う通りだ、この一カ月で『壁』を乗り越える事は出来た。
ならこの新しい壁だって直ぐに乗り越える事ができるさ

丘原(この一カ月本当に頑張ったな俺……‼)

ここで丘原はひとつ思いつくそれは昨日の出来事

丘原「小萌っ‼」

小萌「もう丘原ちゃん一応学校では先生を付けてくださいなのです」

丘原「いいから聞いてくれ」

丘原は昨日とある少女を助けた時の事を思い出す

丘原「俺の能力なんだけどよ」

小萌「はいなのです」

丘原「身体検査の結果だと力量のみならレベル4クラスらしいんだ」

小萌「そうなのですかっ!?小萌先生初耳なのですよー」

丘原「それで応用力が足りない的な事を言われたんだ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 11:03:32.08 ID:HXLhIZrb0<> そう始まり小萌に事細かに説明していく
欲しい答えは一つ、火の応用性
基本的に火は燃やすことしかできない
なので身体検査では単純な火力だったり範囲が能力の主たる部分になる
そこで疑問が浮かぶわけである
『応用力が足りない』
それはどういうことか
そんな感じの事を小萌に話す

小萌「ん〜……難しい話ですけど丘原ちゃんの言うことももっともなのです」

丘原「だろ?」

小萌「つい最近の話ですと少しこの町で暴走した多才能力者もどきさんがいるのですよ」
小萌「その人の多才、の中には炎を操るもの……」
小萌「火炎放射なる力もあるそうなのですよ〜」

丘原「火炎放射?」

小萌「手の直線上に炎をばらまく様な能力ですねー」
小萌「丘原ちゃんの場合何かしら炎を伝達させる「何か」が必要になってるのですよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 11:05:45.92 ID:HXLhIZrb0<> そういえば、と
普段能力を使う場合自身にまとわりつかせるよう発動してるし
昨日の不良に使った攻撃も地面を伝わせていた

小萌「でもこの火炎放射は始めこそ手を使っていますけどそれ以降は炎が独立したものとなっているのですよ」
小萌「つまりは丘原ちゃんとは似ている能力ですけど「自分だけの現実」は全くの別物になっているのだろうと先生は推察するのです」

丘原「……」

小萌「あぁそんなに落ち込まないでくださいー、まったく丘原ちゃんは感情の上げ下げが激しいですね」

丘原「ほっておいてくれ」

小萌「それに誰もこれ以上伸びないとは言ってないのです」

丘原「え?」

小萌「さっき先生に話してくれた不良達に使った技、あれは惜しかったと思いますよ」
小萌「スタートは地面、そこから延長する様に炎を伸ばしたって丘原ちゃんは言いましたよね」

丘原「あ、あぁ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 11:13:01.91 ID:HXLhIZrb0<> 小萌「つまりその瞬間は火炎放射と同じ「自分だけの現実」を持ったのですよー」

さらに小萌は続ける

小萌「だからその時の感覚を思いだせれば火炎放射さんと同じ事
……発火能力者としての能力もプラスしてそれ以上の事が出来ると先生は思いますよー」

丘原「ならっ!」

小萌「はいっ、丘原ちゃんはまだまだ伸びる事は出来るのですよー」
小萌「他にも火を投げつけたりと色々な可能性が眠っていると思うのです」

丘原は多分その時泣きそうな顔で笑っていただろう
自分の不貞腐れてた時間が本当にもったいなかった、と
そして彼女にもっと早く出会っていれば、と
そうすれば……いやたらればを言ってる場合じゃない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 11:19:33.41 ID:HXLhIZrb0<> 丘原(ホント……俺は幸運だよ)

小萌「わわっ、泣かないでくださいー、先生困るのです」

丘原「……泣いちゃいねぇが……すまんこうしちゃいられねぇ」
丘原「先生、すまん今日は帰るぜ」

小萌はその表情を見て

小萌「はいなのですよー、丘原ちゃんは何かをつかめたようなで夏休みの補習は今日で終わってあげますよー」

丘原「あぁ、ありがとう、じゃあ二学期に」

小萌「9月1日が登校初日なのです、遅れたら承知しませんよー」

そう笑いながら別れる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 11:35:46.27 ID:HXLhIZrb0<> 丘原は177支部へと走っていた
一刻も早く白井に会いたかった
そんな感情が彼を急がせる
彼自身何故だかわからないが彼女に報告したかったのだ

丘原(なんでだろうなっ、足が軽いぜ)

177支部、柵川中学に隣接する支部だったはずだ

その途中、とある中学生を見つける

丘原(……あれは)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 11:55:59.48 ID:HXLhIZrb0<> 頭に花をのっけた少女
その分かりやすい特徴の彼女の事を彼は知っている
白井と共にいた初春……だったか隣に見知らぬ少女が居るが……

丘原(とりあえず聞いておくか)

丘原「すまん初春さん」

初春「ひゃわっ、え、えと……あ、昨日の」

丘原「あの腹黒……白井はどこに居るかわかるか?」

初春「え、え〜と少し仕事を押し付k……た、多分仕事をしてると思うので支部に居ると思いますよ」

丘原「そっかありがと」

それだけ言うと丘原はまた走り出す <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:06:58.15 ID:HXLhIZrb0<> そうして支部の前にたどりつく

彼は扉をノックする
奥の方ではいはい今でますわよと言葉が聞こえる

ガチャ

丘原「腹黒‼」

白井「なっっなんですの!?急に……ってあなた」

丘原「よぉ……」

白井「わたくしは白井黒子と言う名前がありますのテレポートしますわよ?」

丘原「そうだ聞いてくれ‼」

白井「無視ですのね、まぁいいですわ話してみなさいな」

小萌に説明されたことや自分に可能性がある事それらをすべて嬉々として白井に語る
それはもう満面の笑みで叫ぶ

丘原「お前には直ぐに追いつくからなっ‼」

それに対し白井もくすっと笑いながら

白井「はいはい追いつけるものなら追いついてみなさいな」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:21:33.11 ID:HXLhIZrb0<> あの後それだけだと話すと白井は若干キレながら
わたくしにも業務がありますのよこのバカ野郎的な事を言われ追い出された
どうしようかと悩んで180支部へと向かっていると警邏中の四葉に出会う

四葉「あら、ちょうどいいわ」

と、言うわけで第七学区

会話を交えつつも二人は大通りを歩いていく
丘原に関しては時々怪しい路地裏なんかを確認しながら

四葉「そうやって路地裏を覗くのはいい判断ね」

丘原「そうかい」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:24:19.27 ID:HXLhIZrb0<> 丘原が風紀委員として四葉に勝っていた事と言えばそういう 何かありそうな場所 の把握だった
不良として生きていた時期があった丘原は一定レベルの危機察知能力が備わっていた
それは超能力とかそういうものではなく一種の生存本能であった

四葉「ねぇ、丘原君」

丘原「あぁん」

四葉「なにか面白い話題はないかしら?こうやって歩くだけじゃつまらないの」

丘原「じゃぁてめぇから話題をだせよ」

四葉「ふむ、仕方ないこちらから話題を提供してあげますか」

こういう時は男がエスコートするものよ、と付けくわえながらも彼女は話題を出していく
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:33:48.81 ID:HXLhIZrb0<> そんな風にパトロールして数時間
そろそろ完全下校時刻になるという頃一つの警報が響く
先に反応したのは四葉

四葉(この音は自販機‼方向は……直ぐ近くの公園前にあるタイプか‼)

丘原「なんだなんだ自販機荒らしか?」

遅れた反応ではあったが一応警報のタイプがわかる程度には勉強してるのね、と四葉

丘原「ほっとけ、つか反応早かったなお前」

四葉「これでも風紀委員を数年はやってますからねっと」

二人は警報の鳴る方向に急ぎながら話す

丘原「はっ、だけど足はおせぇなぁ」

四葉「男と一緒にするんじゃないっ」

そんな言い合いをしながらも自販機の前にたどりつく
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:38:43.58 ID:HXLhIZrb0<> 自販機からは煙が立ち上がっていた

丘原「電気系の力か?」

四葉「多分そうね、お金じゃなくてジュースの方を盗られてるっぽい」

丘原「とりあえず連絡だけはしておくか」

四葉「そうn」

???「ちょおぉぉぉっぉぉぉぉぉっとまったぁぁぁぁぁぁぁですのぉぉぉぉぉぉぉぉ」

張り裂けそうな声を響かせながら中学生くらいの少女が走ってくる

四葉(風紀委員の腕章?)

???「はぁっ……はぁっ……その自販機に関してはこっちで処理するので報告は無用ですの」

息も絶え絶えに少女はそう言う

丘原「って腹黒‼」

???「え?……あらまたあなたですの」

四葉(えっ!?知り合い?) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/21(月) 12:42:18.78 ID:HXLhIZrb0<> 四葉の知っている情報だと彼は一カ月前に釈放されたばかりで
携帯のアドレスはほとんどなく交友関係についてはほぼリセットされた、と言っていた
さらに一カ月間の内ほとんどを研修と補習にいそしんでいたので知り合い自体少ないんだよ……という話も聞いた

四葉(と言うことは留置所に入る前のしりあい……?……………ハッ)

もしかしてと、彼女こそ彼を更生させた本人ではないのか?と思いつく
他に不良と風紀委員が知り合いだったって理由は数えるほどしか思いつかない

二人共楽しそうに話している
四葉はそんな楽しそうな二人に
イライラしていた

四葉(ハッ、なにがお前は元気そうでよかったよ ですか気持ち悪い笑みを浮かべちゃって)

そこまで考え気付く
あれ?私なんでこんなにイライラしてるんだろう、と

四葉(いやいやいやないないーまだ二日しか経ってないわけで)
四葉(多分これはあれねこのなんていうか3人集まった時に起こりやすい一人だけ場違い感を味わうあれと同じ事ね)
四葉(と、なればここは能力の使いどころ!?)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/21(月) 12:48:04.33 ID:HXLhIZrb0<> うんそうだ、と自分を結論づけ
丘原に向け精神感応を使う

四葉【聞こえる?】

丘原「うぼぁ!?」

???「なにを気色の悪い声を出しているんですの……」

四葉【声に出さなくてもこちらには通じるわ、聞こえる?】

丘原【あ、あぁ大丈夫だ】

彼は少女になんでもねぇ、と言い訳しながらこちらにも返答を返してくる

四葉【彼女は何者?】

丘原【名前は白井黒子、能力は空間移動だ】 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:49:46.15 ID:HXLhIZrb0<> そんな少しずれた事を話す彼
質問の仕方的にはこれが正解なのだが
彼女が欲した情報は少し違った

四葉【言い方を変えるわ、彼女はあなたにとってどんな人?】

丘原「っ……」

彼は少しだけ答えに詰まる、だけど次にはしっかりとこっちを見据え

丘原【頭も上げられない恩人だよ】

そう答えた
その答えにまだ満足の言ってない四葉であったが
まぁ後で問い詰めればいいか、と精神感応を切り白井へと話しかける <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:52:29.37 ID:HXLhIZrb0<> 四葉「あのー」

???「あら申し訳ございませんの少しこの殿方がしつこいもので」

丘原「おい」

四葉「あぁいえそれでとりあえず所属と名前を教えてもらってもいい?」

彼から知ってるじゃねぇかと言われてるかのような目で見られるが無視

白井「あら、言ってませんでしたの、名は白井黒子と申しますの」
白井「所属はえ〜と……正確には違うのですが基本的には177支部で活動をしていますの」

四葉「そ、私は180支部所属の四葉、よろしくね白井さん」

白井「えぇよろしくですの」

四葉「それで……この案件は任せてって?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/21(月) 12:53:19.87 ID:HXLhIZrb0<> 白井「え、えぇ……そこの自販機盗難については目星がついていますの……」

丘原「なんだお前の知り合いにそんな奴がいるのか」

白井「し、知り合いといいますかその〜……」

丘原「常盤台のお嬢様の知り合いにそんな意地汚い奴がいるんだな」

白井「おっお姉様は意地汚くなどっ‼……いえ……そうですわね……知り合いといいますかその」

丘原「ハッ、まぁいいさ目星も付いてんだったらさっさと連絡して説教だ」

白井「いっ、いえそのここからはわたくし一人で十分ですのっ‼あなた方は警邏へと戻っておいてくださいませぇぇぇえぇぇ」

ヒュパッ

そう言って消えていく白井さん
何か隠してそうな雰囲気だったわね……お姉様とかなんとか……

丘原「行っちまったか……まぁあいつなら大丈夫だろ……四葉〜この件はあいつに任せてパトロールに戻ろうぜ」

どうしても彼の説明に信頼を置いているように感じる

四葉「へぇあいつなら大丈夫、ねずいぶん信頼しているね」

丘原「ん?まぁ……信頼というかな……いいから戻ろうぜもう完全下校時刻だろ」

言葉を濁す彼

納得は行かない……だけど完全下校時刻は少し超えている

四葉「仕方ないわね……帰りに聞けるだけ聞くわ」

一度荷物を取りに支部へと帰らなければならない
なのでその帰りに彼女との関係を聞けるだけ聞こう、と彼女は心に決めた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 12:57:50.71 ID:HXLhIZrb0<> 180支部

彼が帰った後、少しだけデスクワークをしなければ、と残った
彼は手伝おうかと言ってくれたが正直デスクワークなんて数分ですむ、と伝え帰した

考えるのはここに帰ってくるまでの彼の説明
白井は犯罪をした俺を捕まえた本人、その時の言葉に感化されて風紀委員になった
悔しけりゃ見返せ、そんな言葉に意地になった
最初からこうじゃなかった……そんな当たり前の事に気付いたのもあいつのおかげだった
それはもう懐かしむ老人のような微笑で語る彼

彼女はそれに笑って返していた
そして白井、という人物のイメージを強めていった
彼女の中で白井黒子という人物像として出来あがったのは
正義感が強く気丈に振る舞う少女
そんな主人公(ヒーロー)の様なイメージだった、それを彼に話すと

噂じゃ百合属性持ちの変態で腹黒ってのも付加されるらしいがな
と笑っていた

その通りなのだとしても彼の中には彼女こそが風紀委員の鏡として在るのだろう
それこそ主人公のように
それが彼女にとって好ましくない
何が好ましくないのか分からないが……

四葉(考えがマイナスな方向ループしかかってるわね……)

そう感じさっさと支部から出る <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:01:56.62 ID:HXLhIZrb0<> 丘原は一人階段に腰掛ける
先程四葉から帰ってよしの令が出たのでこうして腰掛けている訳だ
手には近くの自販機で買ったコーヒー

丘原(あいつと話せてよかったな)

彼は先程の白井との会話を思いだす

白井『真面目に活動していますのね』
丘原『当たり前だっての』
白井『それはそれは……それであちらの女性は?』
丘原『同じ支部の四葉』
白井『あらあら……この間は見知らぬ少女に建てていた思いきやすぐに次の女性を?』
丘原『何を言ってんだてめぇは』
白井『冗談ですわ、それはともかくどうですの?』
丘原『何が』
白井『能力、この間は見事8人ほど不良を捕まえていたようですが』
丘原『おう、てめぇと戦ったときよりかは格段に上がった、ついでにさらにそこからもう一歩を踏み出すヒントも手に入れてる』
白井『疑わしいですの』 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:04:18.38 ID:HXLhIZrb0<> そんな会話
彼女を見返してやろう、と
それはただ喧嘩と言うわけではない、他の色々な事柄についても彼女に負けるつもりはない
だからこの一カ月でまずは同じ風紀委員になった
彼女の後ろを追いかけている訳ではない
彼女を見返すならば最低限彼女と同じ立場に立つ。そういう選択肢を丘原は選んだ
それから先はまたその時、だ
だから彼女に並ぶにはもう一つ満たさなければいけない条件があった
大能力者と強能力者、この差を埋めない限りは彼女と同じ立場、というわけにはいかなかった
幸い小萌からヒントを得ることはできた明日以降は補習も無しになった
夕方は風紀委員で忙しくなるだろうから練習をするなら朝から昼かあいつも誘えるといいな
そう考えながらもう一口コーヒーを飲む

そこで階段の上から扉の開く音がする
彼は顔をそのまま上に向け

丘原「よぅ、お疲れ」

そう言って片方の手に持っておいたミルクと砂糖たっぷりのコーヒーを投げ渡した
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:16:32.44 ID:HXLhIZrb0<> 四葉「なんで私の好みを知ってるのかしら」

さっきまでの考えはどこへやら彼女は楽しそうな顔でそう答える

丘原「好みだったか、よかったぜ、砂糖嫌い〜なんて言ったら困るところだった」

こちらもこちらで難しい顔で考えていたことをふっ切って笑っていた

四葉「あら、あなたは嫌い?砂糖入り」

丘原「嫌いってわけじゃねぇがな、甘すぎんのは無理ってだけだ」

四葉「そう、それでどうして残ってるのかな?」

丘原「女を一人残すわけにゃいかんしな」

四葉「変に紳士ね」

丘原「ほっとけ、俺ぁ女を襲った事はねぇがお前くらいなら十分襲われんだろ」

四葉「あら、それはどういう意味かな?」

丘原「……そういう意味だよ、ほら、帰るぞ」

四葉「そうね〜」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:19:08.67 ID:HXLhIZrb0<> 歩き出す二人
陽ももう沈む時間
ここから先は昔の丘原やスキルアウト達
そして二人は知らないこの都市の闇の時間

丘原は少し遠回りになることが分かりつつ光の多い場所を歩くよう先導する
四葉もそれに気付いているのかなにも言わずについていく
そんな風に歩いているとやはりスキルアウト達からは狙われにくい
そういうことを理解した上で二人は歩く
だけどそういう事を理解していない一般人も居る訳で…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:24:26.58 ID:HXLhIZrb0<> ???「きゃああぁあぁぁぁぁぁぁ……」

こうなるわけである
そして二人は風紀委員

四葉(悲鳴……‼急に途切れたって事は口を封じられた!?)

こういう時に早く動く事が出来たのは丘原であった

丘原「四葉‼こっちだ」

四葉「えっ、うん‼」

強く頷き丘原の後を追いかける四葉

丘原「多分この路地裏の奥だ……場所はわかるか?」

四葉「えぇ、今すぐ警備員を呼ぶわ」

丘原「分かった、なら俺は時間を稼いでくる」

四葉「えっ!?危ないわよっ‼ここで警備員を待ってなさい」

丘原「ばかかお前……それじゃ今の悲鳴の子が何されるかわからねぇ……」

四葉「だからと言ってあなたが突っ込んでも……‼」

丘原「知るかよ‼風紀委員になったのはああいう子を守るためなんだ‼」

そう言って丘原は路地裏の奥へと走っていく

四葉(くっ……私も行かないと……)

四葉はすぐさま警備員に場所と状況をつたえると、彼女自身も路地裏へと走っていく <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:29:25.27 ID:HXLhIZrb0<> 路地裏の行き止まり近く
丘原はそこで不良達と少女を一人見つけた

丘原(不良の数は……また8人か……)

今までの彼ならばここで油断していたかもしれない
だけど年下のしかも少女、そんな人物一人に手も足もだせず負けたことのある今の彼は油断しない

不良1「なんだてめぇ‼」

不良の一人がそう叫ぶ
こちらを威嚇してきてるのがわかる

丘原(身長が結構あるな……)

だけど……一番外で見張っているって事は多分下っ端なのだろう
こちらをじっと見たまま威嚇を続けてくる

丘原(とりあえず名乗っとかなきゃな)

ここで名乗らずに戦ったとして後々の処理が面倒くさくなるかな、と考え彼は名乗る
それになんだかんだといいつつ彼もこのかけ声を気に行っていた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:35:43.50 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「ジャッジメントだ‼おとなしくするなら手錠だけで済むぞ‼」

不良1「アァ?ジャッジメントだぁ!?ハッ……それがどうしたよぉっ!」

血気盛んそうな一人目が丘原めがけ走る
そこで丘原は応戦しようとせず少女を縛って担いでいる不良に目を付ける
この間もやっていた基本的な戦術である
囲まれる可能性もあるが人質を取られるよりもよっぽどいい
そういう考えの彼はとにかく少女をかついでいる不良3に目を付け
拳を握る‼

丘原(能力の使用は‼極限まで控えて‼っと‼)

これはぼろ負けした中学生の教わったこと
奥の手は奥の手として置いておくこと
絶対絶命だったり相手が一人だった場合、拳だけじゃ勝てないと踏んだ相手以外に
能力を使うのは控える、と勝手なルールを自分に課せ丘原は不良を殴り飛ばす

そうして不良の一人を殴り飛ばし少女を抱える
が奥は行き止まり
少女の縄をほどく時間は無い、丘原は少女を行き止まりぎりぎりに座らせ
その前に立つ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:45:59.18 ID:HXLhIZrb0<> 不良達は仲間をやられぶちぎれている

丘原(だがこうやって離れても能力を使ってくる気配はない……無能力者か……)

ならば、と丘原はこの間と同じ事を行動に移す……
手を地面につけたところで彼は不良達の後ろに走る人影を見つける

丘原(っ!?四葉!?)

やばい‼と丘原は感じるが遅い
四葉は不良達に

四葉「風紀委員です‼」

不良達は後ろからの声に振り向き

不良「あぁん?女かよ」
不良「こりゃいいこいつ人質にすんぞ」

不良の半分がそう言い四葉に向かい
もう半分がこちらに向かってくる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:48:34.54 ID:HXLhIZrb0<> 丘原(ちっ……めんどくせぇ……)
丘原(わりぃが……もう手加減しねぇぞ糞野郎共‼)
さっきのルールなんざ知るか‼と彼は不良達に向かう

丘原(火炎放射……腕の延長線に炎をばら撒くんだったな……)

丘原(この間も出来たんだ……出来ろよ‼)

殴るように握っていた拳を前に突き出し
炎を前方に全力で出すようイメージする

ボッ

距離は短く一瞬ではあったが前に炎がばら撒かれる
不良達には届いたようで

不良「うわっちちち!?」
不良「こ、こいつ能力者かよ‼」

そううろたえる不良達を炎を纏わせた拳で殴り倒していく
二人倒したところで四葉の方に気を向ける

丘原(四葉は!?)

人質として捕まったならやべぇ‼と丘原は確認した
だがそんな心配は無用だったようで四葉は不良達をいなしている
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:53:44.04 ID:HXLhIZrb0<> 丘原(まっ風紀委員だしな……そりゃ大丈夫か……ならっ)
丘原(こっちも集中できるなっ‼)

さっき倒した二人は不意打ちだった
能力を使えば簡単に倒せるのだろうが……

丘原(炎は無差別だしな……身動きの取れない少女に四葉……あんま使うわけにゃいかねぇ)

そこで冷静に考える
これはチャンスではないか、と
仲間が居る状況で最低限の能力の使用で相手を潰す、
それは四葉と共にやっていくのに必要な事じゃないか、と
考えをまとめ彼は思案する
そうする間にも不良の二人はこちらに向かってくる

丘原(そう言えば……)

俺自身はなんで燃えねぇんだ?熱くもならねぇし
丘原自身に炎をまとわりつかせることもあるのに、と

丘原(もしかすると自分の中に俺は燃えないって理論ができてるのか?)

そう考えるなら説明はつく
だけど自然じゃない
そんなもの理論どうこう以前の問題である
だけどと続けて彼は考える
この能力自体元から人にはなかった能力である
だとすれば『自分だけの現実』に不可能はないのか?と考える
理論上不可能とされている多重能力者
これは『自分だけの現実』がどうという問題ではなく
単に脳が演算に耐えることができないという問題があるためである
なら脳が耐えれる範囲なら?彼女を自身の能力の対象から外すこともできるのでは?
と彼は考える <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 13:59:54.96 ID:HXLhIZrb0<> そこまで考え体が止まっていた事に気付く
気付くが遅い、不良達は腕を振りかぶっており
丘原を殴り飛ばす

丘原「ぐぅっ……」

体を地面にたたきつけ
口から血が垂れる

丘原(情けねぇな……思考に集中して殴られるたあ)

そこで頭に声がかかる

四葉【大丈夫!?】

四葉の能力か……

丘原【あぁ、なんとかな】

四葉【そう……きゃっ】
四葉「きゃっ!?」

悲鳴が聞こえ顔を上げる

見ると四葉が捕まっていた
能力の使用で相手に対しての注意が薄れたのだろうか……
事実どうあれ丘原はそう考える

丘原(くそっ……俺の失敗で四葉に迷惑が……)

不良達は3人で四葉を捕らえ、
残りの3人がこちらに向かってくる

不良「へへっ……動くなよ」

不良「動いたらこのかわいこちゃんがどうなるか……ふひっ」

丘原(くそっ……)

四葉【私は大丈夫だから……その子連れてさっさと逃げなさい】

丘原はハッと捕まってる四葉の方を見る
四葉は……笑っていた
こちらの顔を見て、怖いだろうに…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 14:16:54.02 ID:HXLhIZrb0<> 丘原(いくら風紀委員だからって……)

丘原は彼女の風紀委員としての強さを見た気がした
そんな強さを見た彼は四葉とつながっているであろう精神感応に語りかける

丘原【四葉……】

四葉【なにかな?】

丘原はそのこちらを安心させようと普通を装う声に歯を食いしばる
こんな声を出させた俺は最低だ……だけど……謝るのは後‼

丘原【出会って数日でわりぃが俺の事、信じられるか?】

四葉【……そうね、とりあえずこれから風紀委員のパートナーに上げるくらいには】

そんな言葉に丘原はククッと笑い

丘原【そんだけありゃ十分‼】

そこで彼はゆっくり立ちあがり息を吸い大声で叫ぶ‼
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/21(月) 14:30:10.58 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「てめぇの予想以上の信用に答えなきゃな‼」

不良1「アァ?頭イかれちまったかァ?」
不良2「ハッ、どっちにしろ動いてみな、こいつがあ〜んな事になっちまうぜェ」

丘原(考えてる暇はねぇ‼……信じるぜ俺の脳みそよぉ‼)

そう言うと彼は拳を前に突き出す‼
その瞬間丘原の前の全てを埋め尽くすような炎が発生する

不良達「なっ‼?」

丘原(大丈夫だ……信じろ……)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/21(月) 14:31:37.35 ID:HXLhIZrb0<> 目をつぶり自分自身に語るよう心の中で同じ言葉を反芻する
そうして炎をおさめる
彼は内心でびくびくしながら
目を開く……前には焼け野原……ではなく倒れてる合計8人の不良達と……


その真ん中で立つ四葉の姿があった……

丘原「ふはっ……よかったぜ……」

四葉「あー怖かった」

そう軽口を叩く四葉に安心する…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 14:35:31.92 ID:HXLhIZrb0<> がやることはまだある

丘原「っとお前は不良に手錠頼む」

四葉「さっきまで怖い思いをさせた女にいきなり仕事?」

丘原「……ならお前はあっちの子の拘束を解いてやってくれ……」

四葉「冗談よ、女の子は任せるわ」

そんな会話、だけど二人共内心ではかなり喜んでいた

丘原(よかった……本当に……)

丘原は四葉を焼いてしまわないか

何故彼女が焼けなかったのか彼自身わかっていない
だけどこの時彼の頭には一つの式が作りあげられていた
火事場と言う物はそれだけで膨大な経験を得ることができる
彼はこの瞬間『自分だけの現実』を捻じ曲げ新たな現実を創っていた
新たに加えられた式は残念ながら炎を自在に操るような式ではなく

四葉を攻撃の範囲に入れない

そんな応用の利かない素敵な式であった
  <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 14:44:13.67 ID:HXLhIZrb0<> 四葉(ふぅ、不良達は死んでないわね)

四葉は丘原が不良達を殺してしまわないか

四葉(信じてるとは言ったもののこの人達を殺しちゃ意味ないしね)

彼女は彼が自分を焼く、という発想はなかった

四葉(なんでかしらね〜、数日なのにね〜)

今日で何度言ったかわからない出会って数日、という言葉

四葉(時間は関係ないって言ってもこれは早すぎよね〜もしかして私惚れっぽい?)
四葉(……まぁこれから長い付き合いにはなりそうだしね、ゆっくりやっていきますか)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 14:48:34.28 ID:HXLhIZrb0<> 警備員が到着し、少女の保護と不良達を渡す
ここまで終えて
到着した警備員から

警備員「お疲れ様、今日はもう帰っていいじゃん」

とのお言葉がかかる
なんだか彼はこの警備員の事を知っていたようだったが……まぁいつか問い詰めてやろう
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/21(月) 14:57:56.56 ID:HXLhIZrb0<> 丘原「ふぅ……疲れたな……今日は」

四葉「そうね〜、早く帰っておふろに入りたい……」

陽はもう隠れ、街灯が街を照らす時間
二人の寮は同じ高校の女子寮と男子寮なわけで帰りは同じ方向である
肩を並べ歩く二人

四葉「そういえば、あなた、カッコよかったよ?」

丘原「そりゃどうも、こっちこそ悪かったな、俺が油断したせいで四葉にも迷惑かけた」

四葉「そうね、ホント怖かったわ〜」

丘原「わりぃって謝ってるじゃねぇか……」

四葉「あなたがあの時俺を信じろ〜とか熱い事言ってくれればもう少し怖くなかったかもしれないのにね〜」

丘原「ぐっ……」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 15:11:24.73 ID:HXLhIZrb0<> 四葉「なのにあなたはこっちをすがるような目で信じられるか?だって
   まったくあんな顔されちゃ先輩として大丈夫って答えるしかないじゃな〜い」

丘原「……わりぃ……」

四葉「あははっ、冗談よ、助けてくれてありがとね」

四葉はそれまでの深刻そうな顔をやめて満面の笑みで笑いかけてくる

丘原「あぁ……」

四葉「さってと、女子寮はこっちの方向だから」

丘原「あぁ……」

丘原の体が強張る
四葉は後を向いて女子寮のある方向に向かっていく

丘原「四葉っ‼」

丘原は四葉を呼びとめる

四葉「ん〜?なに〜」

丘原「明日、少し能力の練習に付き合ってくれねぇか?」

丘原は今日あった事を思い出す
何故だか知らないが彼女が居ると上手く能力を使えそうなきがする
そう感じ彼は四葉を誘ってみる
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/21(月) 15:17:35.86 ID:HXLhIZrb0<> 四葉は少し考えた後、
四葉「昼ご飯奢ってくれるなら付き合ってあげる♪」

笑ってそう言った

丘原「なんだそりゃ」

四葉「いやならいいのよ」

丘原「ファミレスでいいか?」

四葉「十分っ」

丘原「なら大丈夫だ」

四葉「おっけ、なら明日楽しみにしておくわ」

丘原「あぁ、そっち迎えに行く、9時位でいいか?」

四葉「あいあい、了解〜」

そうして二人は別れた
二人の間にまだ恋愛感情、というものはない
ただ今日の出来事により互いが信用たる存在だと確認できただけだ

だけど……だけど二人は同じ事を考えながらそれぞれの寮へと帰っていく

明日が楽しみだ、と



四葉は少し考えた後、
四葉「昼ご飯奢ってくれるなら付き合ってあげる♪」

笑ってそう言った

丘原「なんだそりゃ」

四葉「いやならいいのよ」

丘原「ファミレスでいいか?」

四葉「十分っ」

丘原「なら大丈夫だ」

四葉「おっけ、なら明日楽しみにしておくわ」

丘原「あぁ、そっち迎えに行く、9時位でいいか?」

四葉「あいあい、了解〜」

そうして二人は別れた
二人の間にまだ恋愛感情、というものはない
ただ今日の出来事により互いが信用たる存在だと確認できただけだ

だけど……だけど二人は同じ事を考えながらそれぞれの寮へと帰っていく

明日 が楽しみだ、と <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 15:23:53.60 ID:HXLhIZrb0<> どうしてこうなった……白井と絡ませるつもりだったのに……
これじゃ禁書の意味ねぇ

まぁとりあえずキリが良くなったので終了
ここまで見てくださった方はありがとうございます
グダグダかつ稚拙なものではありましたが
また黒子と絡ませる妄想ができた場合書かせてもらうかもしれません

それでは <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/03/21(月) 15:25:24.63 ID:wzfZoxcdo<> どうも <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2011/03/21(月) 15:26:29.91 ID:IwvH45g/o<> えっ?終わり?本当はまだまだあるんだろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)<>sage<>2011/03/21(月) 16:20:15.14 ID:c7lgYDtNo<> またまたご冗談をwwww

え? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)<>sage<>2011/03/21(月) 17:16:31.88 ID:Rn8NwLDOo<> うええ終わり?ww

これモチベ崩しちゃいそうだから言わないほうがいいかと思ってたんだけど
終わりってことなので言っちゃう。
アニメでは丘原燎多は幻想御手を使ってる。
詳しくは1話の護送手前シーンて音楽プレーヤー所持、8話で昏睡患者としてカルテに記載。
なのでifモノとして楽しませてもらったよ。

面白かったのは本当なんで別の形でもいいんで続きが読みたいな。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/21(月) 20:38:23.21 ID:HXLhIZrb0<> おぉ見てくれる人居た嬉しい
>>119
うんで、でもほら漫画では怠惰な(ryって黒子が話してたし!
漫画の方の設定を使えばいいや、って思って名前だけアニメから借りました <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:06:21.62 ID:WbFKwZ0d0<> 新・注意書き
・貧弱語彙
・誤字脱字多し
・ワンパな地の文
・半オリキャラ
・キャラ崩壊
・基本的には本編、漫画超電磁砲を参考
・能力についてはキバヤシ理論
・その場のテンションとノリにより書くので口調の崩壊

と、いうわけで終わりといったもののテンションにかまけてまたかきました
ごめんなさい、つらつら書いてく <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:06:55.63 ID:WbFKwZ0d0<> 8月30日

時間は8時50分をさしていた
とある高校の女子寮の前で頭を抱えている人物が一人
丘原燎多
彼は今昨日の自分を殴ってやりたい衝動に駆られていた

丘原(……部屋番聞いてねぇ……) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:07:38.61 ID:WbFKwZ0d0<> 周りから見ると不審者そのものなのであるが彼を不審に思う者は一人も居ない
理由は一つ彼の腕に装備されている腕章である
風紀委員がつける腕章
これがあるからである

丘原(……ポストもぼろくて名前も書いてなかったしな……)

男子寮よりかは幾分かましであるが年季の入った寮であった

丘原(ぐぁぁぁ……どうっすかなー)

昨日迎えに行くとカッコつけた手前電話で呼ぶと言う選択肢は最後に回されている
頭を抱えながらその場をもだえまわる丘原、そろそろ通報されてもいいレベルである

そんな彼の肩をポンっと叩く音

丘原は四葉が感づいてくれたか!?と期待を込めて見上げる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:08:04.30 ID:WbFKwZ0d0<> 白井「風紀委員ですの」


通報されていたようであった……

――――――――――

学生寮前の小さな公園
何かがあるわけでもなくただ少しの砂場と3人ほど座れる椅子が一脚の少し寂しい公園であった
学生寮前であり基本的な用途は安全な場所での能力の練習場として使われているので当たり前と言えば当たり前なのであるが
そんな公園の椅子に座る白井と丘原
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:10:01.04 ID:WbFKwZ0d0<> 白井「まったく……女子寮の前で奇怪な行動している輩が居ると通報があったと思えば……」

丘原「すまん……」

白井「それであなたは四葉さんに会いに来た、と」

丘原「あぁ」

白井「まったく……もういいですわ事情もわかったことですし早く四葉さんに会いに行きなさいな」

丘原「あぁ、すまんな」

白井「かまいませんのよ、一応言っておきますと四葉さんの為ですので」

丘原「それでも、かまわねぇよ、ありがとな」

白井「それでは」

ヒュンッ

白井が消えた事を確認すると
丘原はその場で携帯を鳴らす
昨日の説明の際聞いておいた番号だ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:10:37.89 ID:WbFKwZ0d0<> 3コール程して電話がつながる
こちらが言葉を発す前に

四葉「見てたよん♪」

………………

丘原「テメッ‼……」

顔が一瞬にして真っ赤になる丘原

四葉「それにしても……あはっ、あははははぁぁーーー」
四葉「ひぃぃ、お腹痛い……あはは」

丘原「……」

四葉「そりゃ、いくら風紀委員でも……ふふふっ……女子寮の前であんな動きしてちゃ」
四葉「通報されるわよ、ふはっ」

丘原はあきらめて四葉の笑いが収まるのを待つ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:11:42.69 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「見てたなら来いよ……」

四葉「あれ?来るって言ってたのは誰だっけ?ひぃひぃ」

少し笑いが収まったところで丘原は本題に移ろうとする
話題転換にもなるだろうし

丘原「まぁいい……よくないがもうそれは置いておく」

四葉「うん……ぷふっ…それで、能力の練習だっけ?」

丘原「あぁ、昨日の件で、コツが掴めた、協力してくれるか?」

四葉「約束したからね、おっけ〜よ」

丘原「すまねぇな、公園で練習しようと思ってんだ」

四葉「どこの?」

丘原「うちの支部の近くにあった公園、あそこなら広いし大丈夫だろ」

四葉「あそこね、分かったわ、いきましょっ」

丘原を置いて先に走る四葉

丘原「おいっ」

それを後から追う丘原 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:12:55.07 ID:WbFKwZ0d0<> そうして公園に到着した
それなりに広く、地面は砂を敷かれている
こちらも能力の練習によくつかわれている公園なのだが
それ以外にも高校の帰りに寄っていくカップルなんかも多い
だけど今は夏休みの朝
人影は無く、練習には絶好の場となっていた

丘原「とりあえずそれくらい離れててくれ」

四葉を自分より後ろに立たせさらに遠くに離す
そして前方に誰も居ないか確認し

丘原「やってみてぇ事があるんだがよ」

そう前置きして彼は手を上に突き上げる

丘原「少年漫画ってのはホントアイデアの宝庫だ
   特に俺みたいな炎や雷、水風なんかと相性がいい」

四葉「まぁ……少年漫画の主人公と言えば炎ってイメージはあるね」

丘原「だろ?んでそういう漫画でやってた事を再現してみてぇんだ」

四葉「なにそれ、子供みたいよ?」

丘原「かもな、だけど子供や外の人間と違い俺達には実現できる可能性、がある」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:15:39.91 ID:WbFKwZ0d0<> 四葉「そうかもね」

丘原「小萌もそういう発想は大事にしてくださいですって言ってたしな」

四葉「ふんふん」

丘原「だからちょっち試してみるぜ」

四葉「ん、頑張って」

四葉の言葉を会話の途切れだと判断し、集中する
思い浮かべる漫画の一ページ
イメージとしてはビームを打つように
確か……名前は漆式「虚空」だったか?
ああいうビームみてぇのは撃ってみてぇ
火炎放射と似た能力ではあるがレベルが断然違う
そんな感じで思考をまとめる丘原

もしも出た場合の事を考え手は上を向けたまま能力を使う‼ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:17:11.02 ID:WbFKwZ0d0<> シュボゥ

出た、出たには出た……が
丘原「……」

出たのは火炎放射
ビームっぽさはこれっぽっちもなかった

丘原「だよな〜……はぁ」

期待なんてしてなかったさ、と若干落ち込む丘原

四葉「確かにあなたの地力はすごいね結構上まで炎が上がってたよ」

そう関心する四葉

丘原「そりゃどうも」

とりあえず顔を上げて能力の練習をしよう、と体全体に炎を纏わせる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:18:55.01 ID:WbFKwZ0d0<> それに驚くのは四葉

四葉「あなた、十分大能力者になれるだけの力があるんじゃない?」
四葉「知り合いにも発火系の能力者はいるけどそうやって纏わりつかせることは出来ないって言ってたわよ?」

丘原「そうなのか?俺にとっちゃむしろこっちのが楽なんだがな」

四葉「それは『自分だけの現実』の違いだけでしょうけど……
   装備する様に使うのと発射する様に使うのの二つともを出来る奴なんて私しらないわよ」
四葉「……と言っても知り合いは強能力者しかいないけど……」

丘原「そういや俺も昨日まで出来なかったな……」

四葉「驚いた……なんだかんだ言ってるけどあなた実は凄い人?」

丘原「いいや、俺の周りが凄いんだろ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:19:53.55 ID:WbFKwZ0d0<> 小萌に黄泉川……それと白井に四葉
彼が強くなっているのは周りのおかげだと彼は考える
謙虚だとかではなく事実
彼女達からは能力の関係以外のもっと色々なものも貰っている

四葉「それもそうね」

丘原「……いやまぁそうだな」

四葉「さて、次はどうするの?」

丘原「ん……」

とりあえず火炎放射は使えるようになってる……
これは結構な上達だ……なら…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:25:15.18 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「一回火球を創ってみるか……」

四葉「おぉ、おもしろそう」

丘原「え〜……」

面白がられても……

丘原「四葉も能力の練習しねぇか?」

四葉「え〜……」

丘原「よっし、こっからの会話全部お前の能力でやろう」

四葉【めんどくさい】

丘原【言いつつやってくれんだな】

そんなこんなで練習をする二人、
四葉に関してはただ能力を使っているだけだったかもしれないが

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:25:57.77 ID:WbFKwZ0d0<> 数時間経ちそろそろ腹が減る
ちなみに火球は出た

丘原「ふぅ……能力も使ってたしな……そろそろ腹減っただろ」

四葉【ねぇ……これ私ほとんど無意味じゃない?】

丘原「とりあえず切れ、話はそれからだ」

四葉「ひっど‼あなたが使えって言ったんじゃない‼」

丘原「あぁ、すまねぇ」
丘原「んでどうする?」

四葉「お腹減った」

丘原「うっし、んじゃそこのファミレスでいいか?」

四葉「大丈夫よ」

直ぐ近くのファミレス『オリャ・ポドリータ』に足を運ぶ
名前のぽさの通りスペイン系の料理を中心に扱う店で結構有名なチェーン店だ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/22(火) 21:27:00.73 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「う〜し何食う?」

四葉「地中海仕立てのパエリア」

丘原「メニューに見ずよくわかるな」

四葉「ここには結構くるからね」

丘原「そうなのか」

四葉「えぇ、あとはJoseph'sとかあそこのパフェおいしいのよね〜」

丘原「ふーん、結構ファミレス行くんだな」

四葉「そりゃもう、今をときめく女子高生ですから」

丘原「そうかい」

四葉「それであなたは?」

丘原「んー……」

メニューをさらさらっと見る <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/22(火) 21:27:38.12 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「これうまそうだな」

指さすのは生ハムと野菜の和え物

四葉「もうちょいメインディッシュ的なの頼みなさいよ……」

丘原「うっせぇよ、これとスペイン風サンドイッチでいいか」

四葉「気取ってるわね」

丘原「自然体だバカ野郎……」

四葉「じゃぁ何よ‼その『え〜私ダイエットしてるしぃ〜これくらいがちょうどいいんだ〜』
   みたいなチョイス‼」

丘原「野菜好きなんだよ‼わりぃかよ‼」

四葉「悪くないけどちょっとはキャラ考えなさいよ‼」

丘原「なんだキャラ考えて好み変えなきゃなんねぇんだよ……」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/22(火) 21:28:20.17 ID:WbFKwZ0d0<> 四葉「炎で主人公ってキャラめざしてるんでしょ‼」

丘原「能力だけな‼、生き方まで真似する気はねぇよ‼」

四葉「え〜……中途半端〜」

丘原「つかおまえの方がキャラぶれぶれじゃねぇか……」

四葉「それは、ほらあなたにどう接すればいいかわからないってことで」

丘原「それでいいならそれでいいがよ……」

四葉「まっ、もう少しすれば安定するんじゃない?あなたが学校に行って、落ち着く頃には」

丘原「落ち着く頃が来るのかね、風紀委員は結構な重労働って聞いてるぞ」

四葉「もっと肩の力抜いて大丈夫よ、正直、警邏と称して遊びに行っても大丈夫だし
   事件が起こった時はしっかり対処しなきゃいけないけどね」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:29:01.63 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「ふぅん……そんなもんなのか」

四葉「えぇ、あなたのヒーロー像もそれくらいはしてると思うわよ」

丘原「ヒーロー像、ね……」

丘原は少女を思い浮かべる
白井黒子、彼の風紀委員としての理想となっている少女
彼は憧れ、という意味で彼女に惚れこんでいた

丘原(まぁ……確かにあいつが俺の中の『風紀委員』、だ)

別に彼女が24時間365日風紀委員をしているとは思っていない
非番だってあるわけだし…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:29:44.43 ID:WbFKwZ0d0<> 四葉「あなたって結構考えに没頭する癖があるでしょ……」

ハッと思考の海からかえってくる

丘原「わりぃ、この一カ月で癖になっちまってるみてぇだ」

前はこんなこと無かったのだが……
小萌の考えの元この一カ月暇があればこうして思考に没頭していた
その癖が残ってしまったのか最近こうなのである

四葉「まったく……女の子と来てるんだから他の女の子の事考えない」

丘原「そうですね〜……」

四葉「……まぁ、いいわ……それで、これからどうする?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:30:34.04 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「正直疲れた、精神的に」

四葉「悪かったね」

丘原「ちげぇ……能力の使いすぎって意味でだ」

四葉「あぁ、そっち」

丘原「お前は疲れてねぇのか?」

四葉「私は別にあなたとだけだし、そんな疲れないわよ」
四葉「大能力者をあんまりなめないことね」

丘原「そうかい……」

四葉「まぁ後は精神感応の初歩をやってただけってのもあるしね」

丘原「そういや精神感応のレベル判定ってどんなのなんだ?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:31:21.20 ID:WbFKwZ0d0<> 四葉「そうね、主としてはヤッパリ最大範囲と人数ね、後はどれだけ的確に伝えられるかとかもかな」

丘原「ふぅんお前はどれくらいなんだ?」

四葉「距離は5kmくらいかな?人数は10人ほど」

丘原「多いな……」

四葉「そのかわり個人個人に別のメッセージは送れないけどね、後は相手からの言葉は私にしか伝わらない」
四葉「それくらいかしら弱点といえば」

丘原「こっちの言葉をつたえれるのはすごいな……」

四葉「そうかもね、そこらへんが大能力者たるところだと思うよ」

丘原「やっぱ、そういう他と違う、って言うのもいるのか……」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:33:12.80 ID:WbFKwZ0d0<> 四葉「かな?特に私くらいの範囲の精神感応なら数人知ってるし……」

丘原「そいつらは相手の言葉を受信できないのか?」

四葉「見たいよ?こっちから一方的に話すだけ」

丘原「ふぅん……」

四葉「ま、だからあなたももう少しオリジナリティのある技とか考えてみたら?地力は十分でしょ」

丘原「そういや……第三位は超電磁砲ってあだ名だったな」

四葉「そうね、彼女の場合は地力もそうだけど能力自体が汎用性が高かった、それに切り札も持ってる
   あらゆる意味で彼女はレベル5だと思うわよ」

丘原「ふぅん……」

四葉「まぁつまりはあなたも特に特異な能力じゃないんだから発想を大切にしなさいって事」
  <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:33:50.05 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「……なぁ言っていいか?」

四葉「ん?」

丘原「一周まわって同じ事言ってねぇか?」

四葉「……あれ?」

丘原「なんなんだかなぁ……」

四葉「いっ、いいから本題本題」

丘原「あぁ……これからどうするって話だったな」

四葉「そうそう、精神的にって事は別に体力はあるんでしょ?」

丘原「ん?そうだな体の方は特に」

四葉「ならどこかいきましょ、このまま帰るってのもあっけないでしょ」

丘原「そうだなー……とりあえずそこらへんぶらぶらするか」

四葉「おっけー、それじゃいきましょ」

会計を済ませ外にでる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:35:54.61 ID:WbFKwZ0d0<> 四葉「さてどうする?」

丘原「とりあえず歩こうぜ」

四葉「エスコートしてよね〜」

丘原「残念ながら甲斐性のねぇ野郎だからな無理だ」

四葉「え〜……自分で言う?それ」

丘原「そうじゃなきゃ不良なんてなってねぇさ」

四葉「いつまで昔にとらわれてるんだか……はぁぁ昔の栄光を語る男は嫌われるよ?」

丘原「不良を栄光と言うか……お前は」

四葉「栄光かはどうあれ昔を理由にする事、多いわよねあなたいい意味でも悪い意味でも」

丘原「……そうか?」

四葉「そうよ、少しづつでいいから直しなさいよ」

丘原「……気ぃ付ける……」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:37:15.51 ID:WbFKwZ0d0<> 四葉「ん、さてエスコートしてくださる?」

丘原「お前結局それ言いたかっただけだろ……」

四葉「さて、なんのことやら」

丘原「はぁ……そうだな、こっから近場の選択肢と言や映画か……セブンスミストか」

四葉「セブンスミスト……いいやそこ行こっ」

丘原「ん?でもあそこ遊ぶもんはほとんどねぇぞ?」

四葉「いいじゃない、適当に冷やかしてるだけでも時間はつぶせるでしょ」

丘原「それでいいならそうするか」

四葉「ほいけって〜、行きましょ」

丘原を置いて走っていく四葉

丘原「またか‼」

追いかける丘原 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:40:56.90 ID:WbFKwZ0d0<> 夕方―――180支部

四葉「結局最後はここな訳ね」

丘原「溜まり場で落ち着くのは普通だろ?」

四葉「いいんだけどね、紅茶?コーヒー?」

丘原「コーヒー」

四葉「おっけ、なら私もコーヒーにしよう」

こぽこぽっとマグカップに注がれる音
こういう音を座りながら聞くのは心地いい

四葉「ほいっあなたの分」

丘原「おぉ、あんがと」

熱いコーヒーをゆったり飲む
香り漂う〜なんて高級なものじゃないけどおいしい

丘原「うめぇ」

四葉「ありがと」

一息つきながら備え付けの固めのソファにもたれかかる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:41:26.71 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「さってと、明日はどうすんだ?集まるのか?」

四葉「あ〜……さっきも言ったけどある程度は自由なのよね〜……うちは結構レベルが低い高校だし余計にね」

丘原「低い……のか?」

四葉「はっきり言って低いわね」
四葉「うちの高校は平凡な高校、を目指して徹底してるからね」
四葉「大能力者なんて学年に2人居るかってくらいよ」

丘原「へぇ……」

四葉「まぁそんなこともあって風紀委員の中での重大な任務とかは来ないのよ」
四葉「一応協力要請なんかがきたりはするけど……まぁそれもまれね」

丘原「ふぅん……」

四葉「だから落ち込まない、白井さんのところと知り合いなんでしょ」

丘原「ん?あぁ」

四葉「あそこはセキュリティを守護者に守られてる、とか腹黒空間移動者……多分白井さんの事だろうけど」
四葉「が出入りする、とか色々な噂もあるし多分結構重要な任務とかも行ってるはずよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:48:41.97 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「だから?」

四葉「連絡取り合って連携すれば?って事」

丘原「俺があいつに連絡とれるとでも?」

四葉「え?」

丘原「俺腹黒の連絡先なんてしらねぇぞ」

四葉「えぇ〜……聞いておきなさいよ、そこは」

丘原「んな恥ずかしい事できっかよ」

四葉「なにその草食中学生」

丘原「ほっとけ……」

四葉「……はぁ……まだ最終下校時刻まで余裕あるわね」

丘原「あぁ?あぁ」

四葉「よし、行くわよ」

丘原「…………どこに」

四葉「分かってて聞かない、177支部」

丘原「断る」

四葉「え〜……」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:49:11.11 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「……明日でいい……」

四葉「なにそのツンデレ」

丘原「ツンデレじゃねぇ……」

四葉「はいはい、まぁいいわそれじゃ明日いきましょ」

丘原「あぁ」

四葉「時間は〜……」

丘原「明日の9時、またお前の方に行く」

四葉「え〜……」

丘原「そして今度こそ部屋番教えてくれ」

丘原はさらっと恥ずかしいセリフを吐いているのだが、
それ以上に朝のリベンジの気持ちが勝っており
恥ずかしさのかけらもない状況である
そしてそんな事情を知らない四葉
四葉「バッ、バッカ……なにを恥ずかしい……」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 21:49:39.88 ID:WbFKwZ0d0<> 丘原「駄目か?」

四葉「駄目じゃないけど……はぁ……部屋番は―――」

―――そう言うわけで部屋番を聞き、飲み干したマグカップを簡易調理場の流しに置いて

丘原「じゃな、また明日」

四葉「はいはい、それじゃね」

丘原「あぁ、それとコーヒー上手かった、ありがとな」

もう一度礼を言い外に出る
今日はまだ最終下校時刻過ぎても居ないし大丈夫だろ、と
彼は一人で帰っていく
室内に残ったのはいまだに顔を赤く染める少女が一人

赤面したまま呟く
四葉「なんだかんだで結構恥ずかしいセリフを吐くわね、あいつ……」
四葉「もしかしなくてもプレイボーイ?」

不良だったしありえるかもね〜と

四葉(ありゃま、不良を言い訳に〜って言いながら私もしちゃってるじゃん、反省反省っと)

少し顔の火照りが収まる

四葉(さって、私もさっさと帰りますかね)
ふぅ、と外に出る
まだ顔が少し熱い

四葉(あ〜やだやだ)

悪態をつくが彼女は気がつかない少しだけ彼女の口角が上がっている事が <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/22(火) 22:52:31.93 ID:WbFKwZ0d0<> またこんな感じのオチか……
とりあえず今回はまだ続きます
と、いうよりも自己満[田島「チ○コ破裂するっ!」]なので埋まるまで続けるかも
見ていてくださる方には感謝を、ありがとうございます
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/03/22(火) 22:56:05.94 ID:PaMuCroBo<> おう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:00:53.74 ID:Z2hC+Ada0<> Aug.31_AM9:00
女子寮のとある部屋の前

丘原は聞いていた部屋の前で待つ
数分前にノックし、もう少しで行くとの事

扉が開く

四葉「お待たせ、おはよ」

丘原「あぁ、んじゃ行くか」

四葉「……おはよう、」

丘原「あぁって」

四葉「お・は・よ・う」

丘原「ん?あ〜……おはよう」

四葉「はい、それじゃ行きますか」

丘原「あいよ〜……」

二人てくてく歩いていく
柵川中学までは遠い、と言うほどではない
アポもとっていないのでゆったりと歩きながら向かう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/23(水) 01:01:21.14 ID:Z2hC+Ada0<> Aug.31_AM9:30分
177支部

ノックした所初春がでる
事情を説明すると
中で待っててください、一応電話してみます、との事

丘原「あ〜……やっぱうちとは違うな」

四葉「そうね〜……特に資料の量とか凄いね〜……」

初春「なんですか?それ」

そう笑う初春

初春「それで……四葉さん、ですね」

四葉「うん」

初対面の二人は適当にあいさつし

初春「それじゃ電話しますね」

丘原「すまん頼んだ」

初春「いえいえ」

携帯電話を開き白井に電話をかける初春
何コールかの後 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:01:52.43 ID:Z2hC+Ada0<> 白井『おねぇぇぇざばぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』

地獄の底からの絶叫がこだました

初春「し、白井さぁぁん‼いきなり大きな声出さないでください〜」

白井『いぃぃタイミングですわ‼初春‼今すぐそこのPCでお姉様を探し出しなさい‼』

初春「な、なんですか急にぃ、ダメですよプライベートにかかわりますから」
初春「それよりも白井さんにお客さんですよ」

白井『このクソ忙しい時に……だれですの!?』 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:02:33.04 ID:Z2hC+Ada0<> 初春「180支部の丘原さんと四b」

白井『あんのパイロキネシストォォォォォォォ今こっちは忙しいんですの‼少し変わりなさい初春‼』

初春「あぁ、それでもしっかり変わるんですね」
初春「えっと丘原さん」

丘原「ん?」

初春「白井さんが変われって」

丘原「おぉ分かった」

初春の携帯を受け取る

丘原「かわったz」

白井『あなたっ‼お姉様の事を覚えていますわね‼』

丘原「お姉様って……超電磁砲か?」

白井『そうですのっ‼』

丘原「覚えているg」

白井『よろしいならば協力なさい』 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:03:11.68 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「はぁ?」

白井『そこの使えない花畑の変わりにお姉様を探しなさいと言っているのです』

丘原「な、なんでそんなことを‼」

白井『いいからなさい‼一応電話番号を伝えますので‼お姉様を見つけた場合電話なさい』

そう早口に捲し立てると

白井『メモ‼―――――』

そう言って(多分)白井自身の電話番号を言っていく

白井「しっかりと探すのですわよ‼」

丘原「あぁ……ってもう切ったのかよ……」

丘原は初春に礼を言いつつ携帯を返す

初春「どうしたんでしょうね白井さん」

丘原「さぁ?とりあえずお姉様……超電磁砲を探せ、だってさ」

丘原はため息をつき
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:03:50.67 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「ちょい行ってくるわ……初春さんは今日はずっとここで?」

初春「え〜とどうでしょうとりあえず風紀委員として活動はするつもりですけど」

丘原「ん、すまんなら昼に一度ここに帰ってくる居ないようなら帰るし初春さんは好きにしてくれ
四葉は帰ってくれて大丈夫だ」

白井に負けず劣らずの早口でそう言うと扉を開けて走る
超電磁砲になにかあった可能性もある、風紀委員としての仕事として彼女の手伝いができるならそれは嬉しい事だ

さっきメモした番号にかける
2コールの後
白井『誰ですのっ!いま急いでるので用件は手短に‼』

丘原「俺だ」

白井『またあなたですの‼』

丘原「移動しながらでいい超電磁砲になにがあったんだ」

白井『おねぇさまがぁ……おねぇさまがぁぁぁ……』

丘原はここまでの事……白井が何かしたか?もしくは誘拐……超電磁砲を誘拐できる輩なんざ多くねぇぞ……
気を引き締め白井の言葉を待つ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:06:43.69 ID:Z2hC+Ada0<> 白井『例の殿方とぉぅ……』

涙目になっているのが目に見えながら聞き続ける
例の殿方……知り合いか……

白井『逢引を……』

言葉が尻すぼみになりよく聞き取れなかった

丘原「なんだって?」

白井『お姉様があの類人猿と逢引をぉぉおぉぉぉ』

耳に響く絶叫、だがそんなこと関係無くずっこける丘原
脱力して、白井に語りかける

丘原「……そんなこと?」

白井『そんなこととはなんですのっ‼お姉様が類人猿の毒牙にかかろうとしていますのよ‼』

丘原「……その類人猿さんはなに危険な野郎なの?」

白井『いえ、一度手を握った時はドギマギしてたヘタレ臭い人物でしたの』

丘原「ならよくね?」

白井『お姉様が特定の野郎とくっつくなんて言語道断なのですわ‼』

語気が荒く、興奮していく白井……なんつーか……これが俺のあこがれか……
いつぞやの頃とは別ベクトルで丘原の調子を崩していく白井……

丘原「はぁ……分かった分かった……とりあえず昼までなら探してやるから……」

白井『探してやるからぁ?……まぁいいですのとにかく‼見つけたら即電話を入れること‼』

プツッ

電話が乱暴に切られる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:07:58.13 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「なんつーか……」

丘原にドッと疲れが押し寄せる
気張っていたのが一気に脱力し崩れ落ちる

丘原「はぁ……とりあえず探すか……」

それでも探すと受けた手前探そう、と気分を入れ替える
…………まぁその類人猿さんと仲良くしてるようなら場所は教えないが
そんな時目の前を剛速球よろしくと走る人影二つ

片やいつぞやコンビニで小銭を落としたツンツン髪
片やビリビリ漏電と目に涙を溜めている短髪ショート

丘原(って超電磁砲!?)

やべぇ白井の言う通り男の方は類人猿の鬼畜お猿さんか!?
と遠く離れていく二人を追いかける
追いかけているのだが……どこをどう見ても超電磁砲がツンツン髪を引っ張って逃げている

丘原(えー……)

どうしたもんか、と丘原
確かに涙目の超電磁砲なのだが……ツンツン髪も涙目で困った顔をして引っ張られてる

丘原「とりあえず白井に連絡はしなくていいか……」

最低限男の方が無理矢理超電磁砲を連れている訳でもないし……むしろ逆 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:09:21.25 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「さて、どうしたもんかと」

早々に目標を発見、特に害無しと判断
つまり白井からの任務は終わった訳で……

丘原(長丁場になると踏んで支部に行くって言わなきゃよかったな……)

丘原「とりあえずそこらをぶらぶらするかぁ〜……」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:10:50.45 ID:Z2hC+Ada0<> Aug.31_PM12:30

177支部

あの後とりあえず町中を歩き回った
どう見てもぼったくりだろという値段設定のホットドッグ屋の前のベンチで超電磁砲とツンツン頭を見つけたが
その時は結構な近さで何かの紙を見ていたためツンツンは無害と判断白井には連絡をせずここに帰ってきた

扉をノックする
ここの認証設定に丘原は登録されていないのでノックで内側から開けてもらうしかない
するとあわててこちらに走ってくる音がする

初春「ちょうどよかった‼こっちに来てください‼」

開けるやいな初春の大きな声
とにかく急いでいるようなので丘原も急ぎ中に入る

初春「先程第七学区の監視カメラに大きな騒動を確認しました‼」

丘原はそれを聞き先程の白井の超迷惑な依頼ではなく真面目な風紀委員の仕事と気を引き締める
それにしても、彼女が監視カメラの全権を握っているのか?……と疑問に思う
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:13:19.21 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原(四葉が言ってた事は本当かもな……)

この支部に基本的な重要任務が回ってくることや守護者に守られるセキュリティなど少し現実見を帯びた感じがした

丘原(まぁそういう事考えるは後だ‼)

初春「ここから少し離れた開発中のビルその近くの路地裏当たりだと思います‼」
初春「別支部であまり親しくないのですが……お願いできますか」

丘原「はっ、風紀委員って繋がりがあんだろうが勿論だ」

気障ったらしいセリフで彼は答えた後
そのまま扉を開きながら

丘原「帰ったらここの認証、俺の登録も頼めるか!?」

そんな冗談で恥ずかしさを紛らわせる

初春「分かりました‼あとこれ‼」

初春がなにか小さな物を投げる
丘原は受け取り
物を見る

丘原(耳に付ける通信機か) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:14:13.91 ID:Z2hC+Ada0<> 初春「何か動きがあればすぐに伝えます」

丘原「あぁ‼頼んだ‼」

そう言って彼は扉を閉め、初春の指定した場所へと急ぐ
走りっぱなしで30分はかかりそうな場所だった

丘原(っつか‼ツンツンと超電磁砲が居た近くじゃねぇか‼)
さすがにもう移動しているだろうと予想するが足は自然と早くなる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:38:16.87 ID:Z2hC+Ada0<> Aug.31_PM1:00

初春の指示に従い走っている丘原
騒ぎの場は開発中のビルへと移っていた

初春『とりあえず一般人の誘導を』

丘原「あぁ‼」

騒ぎの中心から出てくる作業員、そしてその近くに居た学生達を誘導する


丘原「誘導出来たぞ‼騒ぎの方はどうなった!?」

初春『カメラが遠すぎてよく見えません‼……見えませんがおさまっているようにも見えます』

丘原「分かった。とりあえず向かってみる」

初春『あの……気を付けてくださいね?』

丘原「分かってる」

丘原が誘導を済ませ、開発中のビルへ向かう、その間にさらに5分ほどかかっていた

ビルの近くへ来る
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:38:57.17 ID:Z2hC+Ada0<> 砂煙が待っているがなにかしら暴れているような状況ではない

丘原(終わっちまったか!?)

もしも鉄骨に下敷きになってたら‼と彼は急ぐ

???「そこの風紀委員さん」

横合いから声がかかる

丘原「なんだ!?済まないが今急いでる」

???「大丈夫よ、中に居た人は生きてる」

そう言って姿を現すは超電磁砲

丘原「超電磁砲‼」

???「あん?アンタ誰」

丘原は少しがっくりしつつまぁそんなもんだよな〜、と

丘原「まぁいいんで、無事ってのは?」

超電磁砲「ん?あぁ鉄骨の下敷きにはなってないって意味」
超電磁砲「二人ほど野郎が能力で喧嘩してたみたいね」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:39:30.93 ID:Z2hC+Ada0<> 勤めて冷静な声でそう発す、が声と違い顔は少し赤みがかかっていた
丘原は少し気になりつつまずは一つ目の方に答える

丘原「そういや電気ってのは磁力も操れるんだったか」

超電磁砲「あら、言わなくてもよかった?」

丘原「んで、逃げてないし連れがいねぇって事はこの騒ぎはお前達か?」

超電磁砲「んなっ!?つ、連れって何のことよ‼?」

丘原「ん?ツンツン頭の男と歩いてなかったか?今日」

シュボウゥッと顔が真っ赤になる超電磁砲

丘原(ははぁん、さてはこいつ片思いか)
丘原(それで男が喧嘩に巻き込まれて助けに来た、とかそんな感じか)
ならばさっきの顔が赤くなったのもうなづける、と
ニタニタとげひた笑いで超電磁砲を見る
超電磁砲「なによ、その顔、焼かれたいの?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:40:07.18 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「知らない人物に電撃翌浴びせるなんざ不良のすることだぞ……」

超電磁砲「知らない人物にそんな笑み浮かべる奴は同罪だとおもうけど?」

丘原「俺はアンタの事知ってっからいいんだよ」

超電磁砲「はぁ!?」

丘原「地味に傷つくからやめろ」
丘原「とりあえず話進めんぞ」

超電磁砲「くっ……納得いかないけどいいわなに?」

丘原「この騒ぎの中心はお前、もしくはお前の連れだな?」

超電磁砲「さぁ?どうでしょうもしかすると通りすがりの救世主って可能性もあるわよ?」

丘原「…………めんどくせぇ女だな……」

超電磁砲「なんか言った!?」

丘原「なんもねぇよ……」

初春『やばいです‼丘原さん』

ちなみにイヤホンタイプの通信機なので御坂に初春の言葉は届かない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:40:57.70 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「あん?どうした?」

初春『もしもの時の為に白井さんをそちらに向かわせてしまいました……』

丘原「それがどうしたよ」

初春『そこのお方……御坂さんにあってしまうと少しやばいです』

丘原「なんで」

初春『白井さん御坂さんの事となると……』

御坂「ねぇアンタ‼」

丘原「……なんだよ、今こっちで話してんだが」

御坂「私はもう行っていいわけ?いいなら行くわよ、あいつ探さなきゃだし」

丘原「あー……愛しの彼か」

御坂「なっ‼そんなわけないじゃない‼」

丘原「はいはいツンデレツンデレ」

御坂「アンタ……死にたいようね」

ヒュパッ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:41:31.33 ID:Z2hC+Ada0<> 白井「風紀委員ですの‼ってお姉様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

本日何度目かと言う白井の絶叫
丘原は耳を痛めつつ

丘原「よぉ腹黒」

白井「あぁん?ってあなた‼お姉様を見つけたなら連絡しろとあれほど‼」

御坂「え?アンタこいつと知り合い?」

丘原「一応な、んなことよりお前後ろ見てみろ、そしてここに来た理由を思い出せ」

白井「後ろ?ってあぁ、そういえばなにかしら騒ぎがあったのでしたね」
白井「それで?状況の確認は?」

丘原「とりあえず一般人に被害は無し、そいつの話だと喧嘩してた奴らも無事らしいぞ」

白井「分かりましたの、それであなたこの事態の収拾を任せても?」

丘原「手伝ってくれると幸いだが……まぁお・姉・様の方を優先してかまわねぇよ」

白井「あらいいんですの?」

丘原「お前は信じれるしな、ただしっかり事情を聞いて初春さん所に報告しとけよ」

白井「ふむ……なかなかに出来た殿方ですこと、ですが風紀委員としては失格ですの」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 01:42:01.65 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「……少し肩の力抜けっても言われたしな……いいからいけ、他の風紀委員とか警備員にばれたらめんどくさい事になるだろ」

白井「……まぁいいでしょう失礼しますわ」

御坂「あ、ちょ黒」

ヒュパッ

初春『よかったんですか?』

丘原「腹黒も初春さん相手にゃ嘘はつかねぇだろ」
丘原「ここで初春さんも聞いてるしな、もし何も言ってこないようなら問い詰めてくれ」

初春『なんですかぁそれ、私に丸投げしてるじゃないですかぁ〜』

丘原「わりぃな」

二人は笑う

丘原「さってと、とりあえず事後処理だ……」

初春『はい、手伝いますよ』

丘原「頼む……」

丘原もう少しで来るであろう警備員もしくは風紀委員に説明するために大通りへと歩いていく
                            Aug.31_PM1:15 了 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:12:29.19 ID:Z2hC+Ada0<> Aug.31_PM7:20

あの後状況整理、警備員への報告、その他諸々の雑務をこなし
その後さらに177支部に戻ったころに第一級警報が発令、出来る限り外出を控えよとのことで
177支部に残っているわけである

丘原「疲れた……」

初春「あはは、お疲れ様です」
初春「あ、そういえば白井さんから連絡、ありましたよ」

丘原「そうか、どうだった」

初春「なんというか……さっすが御坂さん、って感じでした」

丘原「なんだそりゃ」

初春「白井さんの話によると類人猿さんと御坂さんのストーカーさんが戦っていたみたいです」

丘原「あぁ?あのちんちくりんんなもてるのか……」

初春「そりゃ常盤台のお嬢様ですよ‼当たり前じゃないですか」

丘原「お前のお嬢様に対する見方もどうかと思うがな」

この数時間、イヤホンでの会話も含めると約四半日を過ごしてきた二人
会話に打ちとけるものが見える <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/23(水) 05:13:03.72 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「なぁ、」

初春「はいなんでしょう」

丘原「これ、外にでちゃいけねぇのか?」

初春「そうですね〜……白井さんみたいに不良風紀委員じゃない限り出ない方がいいですねー」

丘原「そうか……」

丘原は残念そうに頭を落とす

初春「まぁまぁ落ち込まないでください、そういえば四葉さん、でしたっけに連絡は取らなくても?」

丘原「ん?あ〜……どうっすかな一応しておくか」

多分家でゆっくりしてるだろ、と思いつつ電話をかけてみる

四葉『もしもし』

丘原「よぉ、四葉か?」

四葉『用件はなんだーい』

丘原「別に何もねぇんだがな第一級警報が出てるから一応確認だ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:13:48.76 ID:Z2hC+Ada0<> 四葉『あら、心配してくれたの?ありがと、あなたの方も大丈夫だった?今日一日』

丘原「あんましだな、正直疲れた」

四葉『あはは、風紀委員の辛さ、感じたかしら〜?』
            
丘原「そうだな、感じたよ」

四葉『そっかそっかそれじゃどうする?明日、あれなら休んでもいいけど』

丘原「まぁ……明日決めるさ、転校初日だしな」

初春「丘原さん‼」

四葉『うにゃ!?』

急な横からの声におかしな反応をする四葉

丘原「どうした!?」

初春「いま警備員あての手がかりの似顔絵を取ったんですが……」

どうやって……と聞きたかったが後回しにする

初春「これ、その御坂さんのお相手のツンツンさんじゃ?」

丘原が覗いてみる
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:14:29.54 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「こりゃ……多分そうだな」

初春「読心能力者による似顔絵なので多分間違いはありません」

丘原「つー事は超電磁砲、ないし白井がかかわっている可能性ありか‼……」

四葉『どうしたの?』

丘原の手に持っていた携帯から声
切るのを忘れていた

丘原「すまんちょい面倒な事になった切るぞ」

四葉『殴るわよ?』

丘原「あぁ?」

四葉『事情は呑み込めてないんだけれど……私も風紀委員よ、しかも同じ支部の友人が困ってるのに動かない私と思って?』

くそ……つけっぱなしだったのは失敗か……そう自分を責める
丘原「だけど‼」

四葉『だけどもくそもない‼さっきの声初春さんよね!?私も向かうから待ってなさい』
それで電話を一方的に切られる
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:14:55.62 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「くそっ」

初春「ど、どうしたんですか!?」

丘原「すまん俺はそいつ探しに行く‼」

初春「えぇ!?危険ですよ‼」

丘原「残念ながら俺は不良風紀委員さんに憧れてるんでな‼」

扉を開けて出ていく

初春「まったくもう!私の知り合いは話を聞かない人ばっかりです‼」

初春も外にでてきて

初春「丘原さん‼」

丘原「なんだ!」

振り向くと同時目の前に通信機


丘原「うわっと」
初春「出来るだけサポートします‼持っていってください‼」

丘原「すまん……助かる‼」

走り昼間事件のあった場所へ走る
丘原(とりあえず手がかりはない……あそこに向かう‼)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:24:08.23 ID:Z2hC+Ada0<> こっから超展開です


Aug.31_PM9:00

つい先ほど一つか二つの銃声がなった

丘原(銃声!?)

丘原は不良時代、スキルアウトや警備員達からゴム弾なんかを何度か撃たれている

丘原「くっそどっちだ!」

多分こっちの廃研究所のほうか
走り急ぐ
そこには3つの……

丘原(死体!?)
周りに漂う鉄臭い匂い……
吐き気を催すが無理矢理口の中で飲み込む
そこで倒れていたうちの白髪の少年が車を指さしながらもう一つ、倒れている女性の傷口に触れる

丘原(生きてる!?) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:24:52.23 ID:Z2hC+Ada0<> それを見るとハッと指をさす車の方を見る

そこには気持ちよさそうな顔で寝ている少女
どことなく超電磁砲に似ている……
丘原はそれを確認すると白髪の少年の方へ向かい

丘原「なんだか知らんがこの少女は気持ちよさそうに寝てやがる‼」

そう叫んだ
丘原(え〜と次は……そうだ救急車‼)

少年はもとより触れている女性の方も体から血がでなくなっていた
丘原(血流操作系か?)

もしくは原子操作、とりあえず体内の血液を止めているのだろう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:25:32.78 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原(なら一旦は大丈夫か……いや‼)

もう一人血がなくならない白衣の男性が居る
丘原(くっそ‼)

丘原「初春ぅ!」

初春『ひゃ、ひゃい!?』

冷静になり切れず呼び捨てで少女を呼ぶ
だけどそんなこと考えている暇はない丘原

丘原「救急車ぁ‼場所は第七学区内の廃研究所‼3、いや4台‼」

初春『まっ、まずは住所を』

丘原「くそったれ……○○○ー☐☐☐、だ‼そっからの細かい住所はわかんねぇ‼」

そう叫びながら男性の方へ近づき、傷口を確認

丘原(くっ……貫通してやがる!?)
だけどおびえている暇は……ない‼

初春『それだけ分かれば十分です‼今すぐ派遣します‼』」

丘原「おぉ、ありがとよ」

そうは言うが彼女の話をほとんど聞いていない
今は目の前で絶体絶命の男性を救う、これが第一だ‼ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:26:44.26 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「だぁ!考えてても仕方がねぇ‼どうせほっておいたら死ぬんだ‼失敗しても恨むなよ‼」

彼は手にゆっくりと火を灯す
漫画やアニメでよくある火で傷口をおさえるあれだ

手に宿した火を傷口に一気に押し当てる
気絶しているのか、はたまた失血で動けないのかは分からないが男性に動きは見られない

丘原「だからといってやめるわけにはいかねぇ‼」

丘原は男性をうつ伏せにし、もう一方の、背中の傷口にも火を当てる
矢張り男性は動かない

丘原「……やれるだけやったんだ……死ぬなよ‼……」

遠くの方から救急車のサイレンが聞こえる、

丘原(よしっ、こっからはプロの領域だ、あとは任せるぞ‼)

そう言ってその場を離れていく
少し走り去った場所で彼は現実味を帯びた血の色と匂いを思いだし、胃から逆流するものに耐えられなかった
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:30:24.54 ID:Z2hC+Ada0<> Sep.1_AM0:00

いまだ体に気だるさは残るがそうも言ってられない。
体はまだ動く、能力も今日はそれほど使っていない、ただ少し気分がきついだけ、
だったら動く、ツンツン頭の少年に事情を聞くまでは。
それが彼の風紀委員(ヒーロー)像であった
そうして丘原は初春のサポートの元ツンツンの居る場所を突き止める
彼の横には巨躯な男が一人、計二人……きついかもしれないが行くしかない
ツンツンが本当に先程の凄惨極まりない状況をつくったのかを <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:30:52.99 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「初春‼この方向にあるゲートであってんだな!?」

初春『大丈夫ですその前に今居ます‼白井さんとも連絡がとれたので今そちらに向かうようお願いしました』

丘原「わかtt……」

四葉【よくもアンタ置いてけぼりにしたわね‼】

脳に響く聞いたことのある声

丘原【四葉!?】

見れば何故か丘原よりも前に四葉が仁王立ちで立っていた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:31:26.78 ID:Z2hC+Ada0<> 四葉【言いたい事は色々あるわ‼】

丘原【あとに‼】

四葉【分かってるわよ‼さっさと行くわよ‼】

丘原【お前は残れ‼】

四葉【断る‼パートナーでしょ‼】

丘原【だけど……】

並走しながら脳内で会話する二人
不毛な会話をしてるうちに二人の居るゲートの前へ

丘原【くっ……分かったサポートに徹してくれ‼】

四葉【分かったわ、それで妥協してあげる‼】

そうして二人の前へ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:43:15.86 ID:Z2hC+Ada0<> そうして二人の前へ

巨躯の男「まだあらわれるか、『惑魔の弦』‼」

巨躯の男が腕に装備するタイプのクロスボウの様なものが音と共に放たれる
そう予想する丘原は四葉を守るように前に立つ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:43:43.60 ID:Z2hC+Ada0<> だが何も射出されることはなかった、それに驚くのは相手の二人

ツンツン「ふっざけんなぁぁぁ効き目ねぇじゃねぇか‼どうすんだよこれぇ‼」

巨躯「む、むぅ……」

丘原は向こうの事情など知りもせずツンツンに語りかける

丘原「おいツンツン頭‼」

ツンツン「は、はい……なんでせう」

丘原「お前今日超電磁砲と居たよな?」

ツンツン「え?、あぁビリビリとなら昼に」

丘原「そんときてめぇ開発中のビルで喧嘩したろ……」

ツンツン「ドッキィィィ、い、いえ、そんなことこれっぽちも存じないのですよ〜?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:44:11.76 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「超電磁砲が吐いた、と言ってもか?」

ツンツン「ぎゃぁぁビリビリーーー俺を売りやがったなーーー」

丘原「よし、そっちは確認取れた、次だ」

ツンツン「え?まだ上条さんには容疑がかけられてるんでせうか?」

丘原「……次が本題だ、嘘をついたってんなら今ここで焼き[ピーーー]」

ツンツン「はぁ?」

丘原「お前……第七学区の廃研究所で……人を殺したか?」

ツンツン「は、はぁ!?そんなことするわけねぇよ‼?何故そんな容疑が上条さんにぃ!?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 05:48:11.44 ID:Z2hC+Ada0<> 寝まふ

丘原「……昼間の喧嘩により第二級警報」

ツンツン「え!?まじで?」

丘原「そして第一級警報……とある読心能力者の似顔絵により貴様に容疑がかかってる」

ツンツン「あ、あはははははぁ……」

丘原「もう一度聞くぞ、人を殺したか?」

ツンツン「………………それは絶対にない」
少しの沈黙の後彼はしっかりとこちらを向いて答える
丘原は彼の雰囲気が変わったことを感じる

丘原(……嘘では、ないようだな)

丘原「……そうか」

ツンツン「疑いは晴れたか?」

丘原「完璧じゃねぇがな、とりあえずは、ってところだ」

ツンツン「そっか、なら俺達は行くな」

そういって二人はゲートの外に出ようとする

丘原「待て、今は第一級警報発令中だ、生徒は外出自粛、ゲートから外に出ることは禁ずる、だ」

ツンツン「……ほらぁってめぇの『惑魔の弦』‼あれなんで効いてねぇんだよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)<>sage<>2011/03/23(水) 05:49:56.25 ID:OZSBzBmyo<> お休み
俺も練る <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 12:56:26.69 ID:Z2hC+Ada0<> 巨躯「……精神が異常に強い、もしくは精神に誰かが入りこむのを拒んでいる、そのどちらかであろう
   この魔術に強制力はない」

ツンツン「カッコつけて言ってんじゃねぇよ‼じゃあどうすんだよ‼」

巨躯「彼らを無視して強行突破しかあるまいな……」

ツンツン「だあぁもう……不幸だーーーーー」

そう言って丘原の警告を無視して走り出す二人

丘原「逃がすか‼」

彼は二人の走る進行方向を遮るよう炎の壁を展開する‼
そうしてるうちに四葉が走り二人を追う
ツンツン「能力者!?くそっ……」

ツンツンはそのまま右手を前にかざし突っ込む
炎の壁はあっさりと消え去った

丘原(なんだと!?)

それはなんという能力なのか……彼は驚いていると頭に声がかかる

四葉【あっけにとられてる暇はないでしょ‼】

丘原は前を向き直す四葉がツンツンの方へ突っ込んでいた

丘原【おい‼】

四葉【大丈夫よ、もしもの時はアンタが守ってくれるんでしょ?】

丘原「だあぁぁあくっそぉぉぉ」

丘原もがむしゃらに走り四葉を後ろからオトそうとす巨躯の男へと火球を放つ
巨躯の男は後ろに飛び回避する
その間に丘原は四葉と巨躯の男の間に立つ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 12:57:40.68 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原【そっちの少年は任せる‼何かあったら直ぐに言え‼言っとくが倒さなくていいぞ!守りに徹してろ】

四葉【分かってる‼そっちこそこの前みたいに集中とぎらせないよ〜に‼】

丘原「はっ、言ってろ‼」

二人は声を揃えて叫ぶ

丘原四葉「風紀委員だ‼警報無視、無断外出、器物破損で拘束する(します)‼」

丘原はそうして巨躯の男へ向かう
四葉はツンツンの出方をうかがう

ツンツン「だぁぁなんでこうなるんだよーーーー」

ツンツンは巨躯の男の方へ向かおうとするがそれを四葉は許さない
ツンツンは一歩下がる
そうすれば四葉は動かない
とにかく彼の背中を守るため、彼に迷惑をかけないため、四葉はツンツン頭の妨害をする

一方丘原は一気に攻め上げる、全身に炎をまとわりつかせ突っ込む

丘原「うおらぁっ‼」

炎の拳を相手に放つ、火力はある程度抑えておりあたっても軽傷で済むはずだ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 12:58:09.34 ID:Z2hC+Ada0<> 巨躯の男はそれに数歩後ろに下がる事で躱す
そのまま巨躯の男はクロスボウを放ちながら

巨躯「『透魔の弦』」

言い放つ、その瞬間彼の体は消えていく

丘原(……光学系の能力か!?)

白井を何度も見ている丘原は空間移動ではないと見破る
巨躯の男が上から下へと隠れるように消えていたからである

丘原「なら‼」

四葉を巻き込まないよう意識しながら体中から噴き出すように炎を出す‼
それは四葉を避けるように進み、もうひとつ不自然に炎が避けている所があった

丘原(そこか‼)

丘原はツンツンに炎を触られないように収め、もう一度、次はもう一つ出来ていた不自然な場とその周りに放射上に炎を放つ

巨躯「ぬ、ぐっ‼」

そこで巨躯の男は姿を現し地面を転がる
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 12:58:39.55 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「はっ、おとなしく捕まる気になったか?」

巨躯「断る‼」

巨躯の男はまたクロスボウを放ちながら叫ぶ

巨躯「『衝打の弦』‼」

先程とは違う言葉、丘原は緊張感を持ち全身に炎を纏う
腹の近くに纏っていた炎が揺らめく
そう感じた次の瞬間には腹がなにかの弾が当たっていた

丘原「っぐぁあ‼」

丘原は転がり、のたうちわる

巨躯「ふん、これ以上追わぬのであれば傷つけぬ」

そう言って巨躯の男は四葉の方……ツンツンの方へ向かう
丘原【四葉ぁ‼】

四葉は振り向かない、ただツンツンを通さない、それだけを考えている
……精神感応を使い、語りかけているのに、だ
それは彼への信頼、彼への信用
そして無言で立て、と言っているようなものだった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 13:01:05.13 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原(くっそ……げふっ……無茶言ってくれるぜ……ホンット……)

丘原はいまだ立ちあがれないだけど手に火球を一つ作り巨躯の男へ投げつける

巨躯の男はあわてずツンツンの方へと走るツンツンはツンツンで少し動き右手で火球を防ぐ

二人はまた合流した、それで俺達の負けのはずなのに、なのに四葉はいまだツンツンに立ちはだかる
たとえ合流し後ろに丘原が居ないと分かっていようとも、彼女はツンツンを後ろに、通さない。それだけの為に立ちふさがる
つまりはさっさと立て、この二人を分断して勝つぞ、背中は任せているぞ、そんな彼への揺るがない期待と信頼、

だが巨躯の男が無常に語る

巨躯「少しの間眠ってもらおう」

クロスボウが自動的に引かれる、それでも四葉は巨躯の男を見ない、視線はずっとツンツンを睨んだままである
位置的には四葉の前にツンツンと巨躯出口は左手、右手側には倒れこんでいる俺……まだ……間にあう‼
丘原(ばっかやろう……俺の為なんざにつまんねぇ意地……張んじゃねぇぇぇぇぇ」

後半は声に出ていただろう、気合いで彼は立ちあがり、巨躯の男を押し倒す
丘原も一緒に転がり、腹の部分に痛みが襲うが気にしない
四葉はそれにフォローを入れるように転がっていった俺たちとツンツンの間に立つ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 13:01:53.91 ID:Z2hC+Ada0<> 丘原「仕切り直しだ‼バカ野郎‼」
バカ野郎はここに居る全員に向けた言葉

巨躯「無駄だ、貴様は手負い、これ以上子供を苦しめるのは辛いのだが」

丘原手負いにゃなったがこっちにも相手の情報を整理する
丘原(とりあえずあのクロスボウがキーだ……)

制御しきれない能力をあの弓の音で制御しているか何かだろう、と彼は推測する

丘原(ならまずは‼)

と突進する狙いは腕のクロスボウ、全力前回の炎を拳に握り締める

巨躯「ぬぅ‼」

彼の方も身構え、こちらの炎を全力で受け止めるよう体を固定する

丘原(はっ、能力(ちから)比べかよ、おもしれぇ‼)
巨躯の男はクロスボウを前に突き出し何かを唱えようとする <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 13:04:50.13 ID:Z2hC+Ada0<> その何かが唱えられるよりも早く入り口の方で叫びが木霊する

???「風紀委員ですの‼」

そんな声が聞こえる……

丘原「白井!?」

思わず攻撃を止め、そちらを向く
そんな行動に巨躯もあっけを取られたのかクロスボウを下げる

白井「ここまで御苦労さまです、丘原さん、四葉さん」

白井「ですが……」

白井は一度言うことを躊躇いながら……

白井「そこの類人猿……何か理由があっての事ですの?」

ツンツン「…………あぁ」

白井「理由は話せますの?」

ツンツン「……とある、知り合いを助けに行かなくちゃいけない……」
長い沈黙の後ツンツンはそう答えた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 13:06:00.30 ID:Z2hC+Ada0<> その答えに白井は

白井「丘原さん、四葉さん、帰りましょう……」

丘原の顔がどんどん濁っていく……

丘原「……なぜ…………」

自分のしたことが間違いだったのか……どう……すればよかったのか……彼には予想がつかない……
思考が堕ちていく……

そんな彼に言葉がかかる
ツンツン「わりぃ、今回の件に関しては俺達が全て悪い……だけど……これだけは信じてくれ、今から向かうのは人を救うためだ
     たった一人だけど……その一人も誰かにとってはかけがえのない人物なんだ……」
そう語り、彼は巨躯の男と急ぎ走り去る <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 13:16:59.76 ID:Z2hC+Ada0<> 奴の話が本当だったとして……それじゃ俺はなんだって言うんだ……
人を救う者を邪魔した悪党?そんなイメージが湧いていく
そんな負の連鎖を断ち切るは彼の中のヒーロー

白井「……あなたはあなたの信念に基づいて行動したのでしょう?ならば胸を張りなさい‼
   あなたはこの街を想い、自身の正義を信じ、正しいと思った行動をしたまで‼」

丘原「だが……あいつの話が本当なら俺は……」

白井「なにか間違えた、とでも?確かに双方に誤解はあったかも知れませんわ、ですが‼今回あなたの取った行動が一番正しい、とわたくしは思いますわ」

丘原「なんでだよっ‼俺は……あいつが助けに行くのを妨害してた悪役じゃねぇか……」

白井「その部分だけを切り取るからですわ‼あなたは今日一日走り回り、あの類人猿の尻ぬぐいをし、
   初春から聞くところによりますと死にかけの人を3人も救ったそうじゃないですの
   そして最後は規約違反を捕まえるために立ち向かう、この話のどこに悪、がありますの?」

丘原「……」

白井「あなたは風紀委員として間違えた事はしていない、間違いを起こしたというなら例外を許したわたくしにあります
   だからあなたは胸を張りなさい、丘原燎多」

丘原「…………」

丘原は何も言えない、言い返せない。
ただ彼はぐすっ、と鼻を鳴らし、嗚咽を漏らし、地面に水滴を落としていた

                        Sep.1_1:00 了
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2011/03/23(水) 15:50:44.97 ID:L21jv6Nd0<> 乙、また書いてほしい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>saga sage<>2011/03/23(水) 21:23:07.41 ID:smVcj9MT0<>
俺も書いて欲しいと心から思う
落とすには勿体無いぜ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 21:54:50.37 ID:Z2hC+Ada0<> 第2部完みたいな感じなのでまだもうちょい続く……続ける、続けます三段活用
どんどんgdgdにはなっていくだろうけど
後日談

丘原が目を覚ますと、そこは暗い病室だった
丘原(あー……麻酔が効いてるのか?)
頭がぼーっとして考えがまとまりにくい
あの後丘原はどうなったか知らない、ただ記憶がぷつりと途切れていた
一応全身に感覚はあると、言うことは麻酔が抜けきっていないだけか
丘原は顔だけ動かして周りを見渡す周りには見舞いの品や花なんかも置いていない

丘原(見舞いが来るかは置いておいて……まだ時間は立ってなさそうだな、と)

思考と感覚が戻ってきているのを感じふと足元に重さを感じる
体はまだ起こせないので顔だけ足の方に向ける
そこには椅子に座りながら上半身をベッドに預ける四葉が居た
丘原(あー……わりぃな迷惑かけちまって)
何よりもまずそんな言葉が浮かぶ
丘原(四葉だけじゃねぇ、腹黒にも、初春にも……ん?)
俺ってあの花飾りの少女を呼び捨てにしてたか?と疑問
丘原(まぁ、いいかとりあえずいろんな奴らに迷惑かけちまったな)
体を起こせるくらいまで回復してきた
とりあえず時間を確認しようと横に置かれている机の上にある携帯を開く
丘原(朝の5時か……9月1日……まだ4時間しか立ってないのか……) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/23(水) 21:55:26.09 ID:Z2hC+Ada0<> 四葉の方を見る
服装は制服だった
丘原(あー……やっぱか、今日学校初日なんだよな〜……ん?)
寝ている四葉の横に男物の制服が置いてあった

丘原(もしかして俺の奴持って来てくれたのか?)

なんとなくだけどそう感じるそれ以外にここに男用の制服が置いてある訳がない

丘原「わりぃな、支部まで戻って予備の奴でも取ってきてくれたのか?」

四葉の頭をなでながらひとりごちる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/23(水) 21:55:52.70 ID:Z2hC+Ada0<> 目を覚ますと時計が7時を指していた
四葉(4時間……十分かな)
一度支部に戻り彼のために制服を持ってここに来たのは2時。
そこからカエル顔の医者に無理を言って面会をさせてもらい……
四葉(あぁ、そこで寝ちゃったのか)
あたりを見渡す一つだけあるベッドに寝ているはずの彼が居ない
丘原「よぉ、起きたか?」
後ろから彼の声
振り向くと彼は用意していた制服に着替えていた

丘原「さっきカエル顔の医者から行ってもいいとのご達しがあったんでな、着てみた」

彼のそんな普通な反応に四葉は少しあっけにとられる

四葉「……へぇ、なかなかに似合ってるんじゃない?」

それでも、彼と同じようにいつも通り接する
色々と聞きたい事はあるけど。
とりあえずは彼が転校してくることを喜ぼう
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:42:21.46 ID:uzt9k5af0<> 8時、とある高校の職員室
そこで丘原は説明を聞いていた
高級そうな服装で身を纏う女性
逆三角形の眼鏡をかけており結構な美人だと思う
……まぁそんな感じの女性、親船素甘から簡単にこれからの説明を受けている所だ

丘原(だけど……こいつ他人に興味がなさそうだな……)
説明の口調や動きが美人という事を強調しているだけでこちらを気にかけるような感情なんかは感じられないように思う

丘原(まっ……勘違いかもしれんがなー)

正直こっからの流れなんかは朝一で学校に着いた際小萌から聞いており同じ事を延ばして聞いている感じである
そんな不毛な話に丘原は耳を傾けず職員室を見回る
普通の高校をめざした、なんてのがこの高校の売りらしいが……
職員についてももう少し普通にした方がいいんじゃないか……と見渡した限りの丘原の感想
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:43:01.47 ID:uzt9k5af0<> 丘原(小萌や黄泉川みたいなのもそうだが……なんで電気製木馬に乗ってる教員が居るんだよ……)

高校の売りに対して職員の個性が異常すぎんだろー

素甘「聞いているの?」

丘原はいつも通りの思考の海から出てくる

丘原「あー……聞いてるっすよ〜、とりあえず俺をクラスに紹介、始業式、んで帰ってきて改めて俺の紹介、って順序なんでしょ?」

丘原は小萌から聞いていた事を丸々素甘に返す

素甘「まぁ、そうね大雑把に言うとそんな感じ、質問は」

丘原「大丈夫っす」

素甘「そ、それじゃ客室で待ってて頂戴」

丘原「うっす」

朝のHRは8時30分から、それまでは客室で待機、とのこと <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:43:34.33 ID:uzt9k5af0<> 丘原は職員室となりの客室に入り学生寮なんかにはないソファに座る
先程閉めたところの扉からノックの音
客室なんかをノックするって事は丘原が入っていると知っている人物か
丘原はあいよ、とノックに返事をする
扉が開く……事はなくもう一度ノックがする

丘原(あ?)

彼の返事にもう一度ノックで返すって事、それは多分扉を開けない状況だっていう事だ
めんどくせぇ、と呟きながら彼は立ちあがり扉を開く

丘原(あ?)

先程と同じ反応。
今度はその相手が居なかった
…………下を見る
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2011/03/24(木) 22:45:21.09 ID:uzt9k5af0<> 丘原「小萌か」

小萌「はいです、丘原ちゃん少し面白い資料を見つけたのですよ〜」

丘原は彼女の両手いっぱいに持っている紙の束を無言でひったくり彼女を中にとおす

小萌「あらあら、なかなかに紳士なのですよ」

丘原「はいはい、んで?この資料がどうしたってんだ?」

丘原は小萌の対面に座り、資料を机の上に置く

小萌「はいです、丘原ちゃんの発火能力について、です」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:45:59.45 ID:uzt9k5af0<> 丘原「げ」

小萌「いえいえ、お勉強じゃないです、ただ発火能力についての面白い見解があったので持ってきたのですよ」

丘原「面白い?」

小萌「はい、色々な研究成果を見て、色々な見解を話すとある研究者さんの発表論文です」

ただそれはずいぶん昔で、一蹴されてしまったものなんですけどねーと続ける小萌

小萌「それで色々と説明したいのですけど……」

小萌はちらっと時計を見る
時刻は8時20分を指しており担任を受け持っている小萌には用意をしなければいけない時間なのだろう

丘原「あぁ、終わってから、頼めるか?」

小萌「はいなのですー。それではごめんなさい少し急がなければなりませんのでー。
   あと資料は置いていくので少しでも目を通しててください」

丘原「あいよ」

小萌はんしょと零しながら扉を開く。
丘原は適当に資料を一枚取ってペラペラと読んでいく
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:47:38.66 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――――――
四葉(……ふぁあ)
大きなあくびをする、ちょっと女の子っぽくないけど周りには女しかいなかったしきにしない
女生徒1「なにアンタ寝不足?」

四葉「ちょっとねー……ふぁ」

女生徒2「そう言えば昨日はなんか騒ぎがあったらしいわね」

女生徒1「そう言えば……なにがあったわけ?あれ」

四葉「ん〜?……ちょっとした事、些細な問題」

女生徒2「なにそれ」

四葉「あんまり一般人に話しちゃいけないの、諦めて」

女生徒1「ちぇ〜」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:48:22.06 ID:uzt9k5af0<> 朝のちょっとした会話、だけど彼女には少し重たかった。
朝、彼と共にここに来るまではいつも通りの二人で歩いた
だけど彼女は次に会った時に同じ顔ができるとは思わなかった……
四葉(放課後が憂鬱だなー……)

そんな彼女にも神様は笑いかけた
いつぞやの丘原の時と同じように。

素甘「よく無事で登校してくれました、先生は嬉しいです
   そんな皆に吉報が一つ、転校生がこのクラスに来ます」


教師としての、事務的な挨拶
四葉は嫌な予感しかしない教師の発言に顔を青くする
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:49:01.24 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――
教師の入りなさいの声に丘原は教室に足を踏み入れる
ざわつくクラス教師のはい自己紹介の言葉
丘原「あ、えーと丘原燎多だこれからよろしく」

何のひねりもない普通な自己紹介
そんな感じで彼はクラスを見渡す。
顎鬚が原因なのかクラスの数名が少しビビっているような気がする
そうしてとある少女と目が合う
丘原(あー…………)

同じなのかー……あっちはあっちですっげぇ驚いた目で見てるし……

素甘「それじゃ席、一番後ろに空けておいた席ね」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:49:38.50 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――
始業式は滞りなく進んだ。
小萌が外に出ていったという以外。
丘原(……なにかあったのか?)

まぁ警備員の黄泉川が動いていないとなると担当クラスの生徒が消えたとかそんな感じか
そんな風に丘原は推理し、満足いくともう一度長ったらしい校長の話に耳を傾ける <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:50:13.25 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――
始業式後、HR時
素甘「連絡事項が二点、一点目、夏休み開けて直ぐだけれど半月後には大覇星祭があります」
素甘「それにむけての準備委員を速めに決めてしまおうと思います、明日聞きますので考えておくよう」
素甘「二点目、大覇星祭に向け、各競技の選抜等をスムーズに行うため、明日以降身体検査を行う」
素甘「以上だ」

そう素甘は話を切り
委員長に起立礼をさせる
丘原はとりあえず四葉の元にむか……おうとしてやめる
丘原(四葉が困るだろうしな〜、とりあえず支部に行ってそっからどんな感じで接すかきめねぇと)
そう判断し一人教室を出る丘原そんな彼の頭に声が聞こえる
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(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:50:49.97 ID:uzt9k5af0<> 四葉【ごめん支部で待ってて】

丘原はもう驚かない慣れというものだ
丘原【あ〜……遅れるかも小萌からなんか資料貰ってる】

四葉【んー……んじゃこれ繋いでおくわとりあえずこの学校内なら大丈夫だから】

丘原【あいよー終わったら連絡する】

丘原はそのまま客室へ歩いていく
さらっと見た限り面白そうな推察がいくつかあった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:51:39.80 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――
客室に座りながら資料をさらさらっと見つつ小萌を待っていた
丘原は急に扉が開き小萌が焦って走ってきていることに少し驚いた

小萌「お、丘原ちゃん、その説明だったりはまた今度でもいいですか‼?先生少し忘れていた事があるのです‼」

早口に自分の言いたい事を簡潔に説明していく小萌
丘原はそんな小萌の言葉と、小萌の状況を見て少し残念に思いながらも

丘原「……なにかあったのか。」

まず、そう聞いた

小萌「え、えぇとはいなのです。少し先生の教え子の一人がですね」
小萌の話しを切るように扉がまた激しく開く。

???「ダメ、繋がらない、どこか電波に悪いところに居ると思われる」

小萌「えぇ!?どうしましょう」

丘原「電波の弱い、ここの生徒だってんなら直ぐそこの地下街の可能性が高いだろ」

丘原は今入ってきた少女と小萌の会話からなにか生徒がやらかしたのかね。と考え繋がっているであろう方に声を出す
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(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:52:21.27 ID:uzt9k5af0<> 丘原【四葉】

四葉【えぇ、地下街があと1000秒で封鎖されるわ】

丘原【原因は?】

四葉【外部からの人間だってさ、危険な人物なんだと思うね】

丘原は考える

丘原【2000秒……間にあうな】

四葉【はいはい、先に行ってるわよ】

丘原の考えを分かっていたかの様に彼女は答える
丘原は小萌と入ってきた少女に話す

丘原「小萌、とりあえず俺と四葉で向かう。安心しててくれ、とりあえず少年の特徴を教えてくれ」

小萌「え、えぇととりあえずツンツン髪で不幸だーとか叫んでいるならそれです」

丘原「……あいつか……」

彼は昨日の事を思い出し、少し苦い顔をする
だが、そんなこと今は関係ない
もしかすると彼はまた誰かを救うために動いているのかもしれない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:53:01.21 ID:uzt9k5af0<> 丘原(なら、俺も動く‼)

今度は味方になるために。

丘原「多分そいつの事知ってる、見かけたら連絡する」

小萌「ですが……」

丘原は多分彼女達は何かしらその地下街で起こるであろう問題を知らないだろう、とその事を伏せ、言う

丘原「迷子捜しも風紀委員の仕事なんでね。似た様なもんだろ
   行ってくる。そこの資料まとめてくれると助かる」

それだけ言うと丘原は走る、四葉に連絡を取ろうと語りかける

丘原【繋がってるか?】

四葉【大丈夫よ、もう少しで地下街に着く】

丘原【どこのゲートだ?】

四葉【A03ね】

丘原【あいよ】

丘原は方向が決まった、とA03ゲートへ向かい走る
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(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:53:41.38 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――
A03ゲート

丘原は四葉と合流し、中に入っていく
歩きながらも四葉からこの地下街の封鎖についての説明を聞く
要約すると危険人物が学外から侵入。この地下街に入っていった事を確認。封鎖後警備員により捕獲とのことだった
とりあえず中を見回すと風紀委員が何人か顔を真っ赤にしていた

四葉「精神感応ね、私と同じタイプも何人かいるね」

丘原「……事を荒げないために、か」

四葉「あとは相手に気取られないように、とかもあるかも。どうする?」

丘原「お前の目に見えてるのはお前が頼む、俺は風紀委員が居ないところに伝えてくる」

四葉「ん、分かった」

丘原「終わったらここで待機しててくれ、あとこれは繋いだままにしててくれっと助かる」

四葉「ん、何かあったら言えばいいわけね」

丘原「理解が早くて助かるぜ」

丘原はそれだけ言うと他の風紀委員と同じように呼びかけに走る
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:54:39.28 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――
何人かを誘導したところで四葉から連絡が入る

四葉【封鎖が早まった】

丘原はドキッとして彼女の言葉の続きを待つ

四葉【あと一分もないね】

丘原【……こっからじゃ走っても間にあわないだろうな……】

四葉【今どこに居るの?】

丘原【わからねぇ、がどのゲートも遠い】

四葉【ならこっちに連れてきて、とりあえず私で守るわ】

丘原【……分かったこっちもあと少し見回ったら戻る】

行動指針が決定されると丘原は素早く動く
今まで避難をさせていた人間をA03の方へ向かうよう呼び掛ける <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:56:26.96 ID:uzt9k5af0<> 少ししてランプが非常用の赤い物に変わる
丘原(……とりあえずは大丈夫か……)

四葉【丘原君】

丘原【なんだ!?】

四葉【今、黄泉川さんって警備員がここは任せるじゃんって無線を渡してきた。
   あなたはどうする?】
丘原【あぁ、俺も今……】

大きな爆音が彼の体を硬直させる

丘原(……この音……銃撃‼?)

そこまでの物なのか!?
彼は一気に不安がこみ上げ……元の場所へ走る‼

丘原(警備員が発砲してるとして……くそっ黄泉川も多分いるだろうな……だけど‼)

だけど、今大切な事は四葉や震えているであろう一般人だ
彼は四葉の元へと急ぐ

丘原【そっちに帰る。黄泉川も心配だが……優先すべき事をはき違えるつもりは……ない‼】

四葉【分かった、一応黄泉川に連絡は入れとくわ】

丘原【あぁ、A03ゲートは安全だって伝えとけ‼】 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:57:09.24 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――

丘原は先程のゲート。A03に着き四葉に現状を確認、報告後四葉と共にA03ゲートで避難してきた人を守るよう立つ
何度かその避難してきた者から文句が飛んでくるが四葉は適当にあしらい丘原は無視で返していた
そんな折ここの守護を四葉に任せた人物から無線が入る

四葉「どうしたんですか?」

黄泉川『今からそっちにツンツン髪の少年を向かわせる』
黄泉川『そいつが来たらそっちに居る丘原に防壁をぶち抜かせてくれ』

四葉「ちょい丘原に変わります」
丘原「さっきのは聞こえてた急にどうした。順序立ててくれっと助かるんだが?」

黄泉川『緊急事態じゃん。責任は全部私が取るじゃん、だから頼む』

丘原は考える。
ツンツン髪の少年とは昨日、正確には今日の真夜中
あの時に会った少年なのか、と
あいつはもしかして昨日のだけじゃない今回の件にも深く関わっているのか?と
昨日の今日で憂鬱になる
だけど。白井の言葉を思い出す、
今回……彼の味方に、人を救う者の味方になれるなら……

丘原「……分かった。始末書沙汰になったらアンタがやれよ」

黄泉川『あったりまえじゃん。さんきゅな』

丘原「それが今アンタの出来る事なんだろ?なら俺もそれに乗ってやるさ」

無線を切りツンツン髪の少年を待つ
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(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:58:14.35 ID:uzt9k5af0<> ―――――――――――――――――

黄泉川が無線を終え、先程の少年の居た場所へ向かう
だけどそこに少年はいなかった。変わりに空いた穴からのびる消火ホースだけがあった

黄泉川「あの少年……はぁ……大人の言う通りにするバカじゃぁなかったじゃん」

黄泉川はそこでもう一度携帯を取り出し先程と同じ番号にかける

丘原『もしもし』

黄泉川「ごめん少年はもう行っちまったじゃん」

黄泉川は多分こっちのバカも気負ってたんだろうな、と謝る

丘原『その少年は出れたのか?』

黄泉川「あぁ、多分大丈夫じゃん」

丘原『そうかい、ならよかったな、始末書書かなくてすむんじゃないか』

黄泉川は目を点にしながら驚く
きっとこっちのバカは感情の上げ下げが大きいから落胆してると思っていたのに
その口から出たのは軽口だった
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(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 22:59:10.03 ID:uzt9k5af0<> 丘原『なにを呆けてんだかしらねぇが……あんまなめんな、俺だって成長してる』

黄泉川「……そりゃ悪かったじゃん」

丘原『んで?こっちはどうすりゃいい?』

黄泉川「ん?あぁもう少し待て、とりあえずこっちで犯人を捕獲すれば防壁は上げられるじゃん」

丘原『行かなくて大丈夫か?さっきすげぇ銃声したが……怪我とか』

黄泉川「たとえ怪我をしてても巻き込まなくてもいい子供は巻き込む気はないじゃん」

さっきの少年は……巻き込んでしまったけど
それでも黄泉川の考えは変えない、子供は危険にさらさない絶対に

丘原『まぁ……それがアンタだしな分かった、こっちは任せろ』

黄泉川「ん、任せるじゃん」

プツッ

電話を切る

黄泉川「さって、と。行くか、じゃん」

黄泉川は最低限の装備を整え
少年が残した消火ホースを見る
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(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 23:00:05.93 ID:uzt9k5af0<> ――――――――――――――――――

四葉「話は終わった?」

丘原「ん、あぁこっちにゃ来ないってさツンツン髪」

四葉「そっ、残念?」

丘原「あ〜……少しな」

四葉「心配?」

丘原「……あぁ」

四葉「行く?」

丘原「……いいのか?」

四葉「これ、繋いでるって言うならね」

丘原「……すまん。ここ任せてもいいか?」

四葉「はいはい、行ってらっしゃいな、終わってるかもだけどね。さっきから銃声が聞こえない」

丘原「……悪いな、いつも」

四葉「まだ出会って一週間立ってないけどね」

丘原「直ぐ帰る」

丘原はぐっと足に力を込め、思いきり走る
手の中に火を灯し、出来るだけ崩れている、銃撃戦があったような場所へと急ぐ
そうして走っていると数人の警備員が見えてきた
丘原(っと、風紀委員ってばれるのは困るな)
そう言って腕章をポケットに突っ込み、警備員の方を越えて走る
丘原は少し彼らを見る。結構な傷があった。
正直彼らも気になるが、とにかく黄泉川を探そう
警備員が制止を呼び掛け、何人か動ける者が彼を引きとめようとするが
丘原(わりぃな‼少しわがままにやらせてもらうぜ‼)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 23:01:20.43 ID:uzt9k5af0<> シュボゥと炎を全身に纏わせる
警備員はその炎に吃驚する
そうやって彼は警備員を半分脅しながら彼は奥へと進んでいく


奥の奥で大きな穴が一つ開いていた
丘原(……ここか?)
結局黄泉川の姿は見えず、この大穴までたどり着いた
横に消火ホースが下りていた

丘原(絶対この下だな……)

彼は体に火を灯したままその消火ホースをつたい降りていく
下に降り、何故か大きな穴がいくつも、まるで足跡のように出来ていた

丘原(……何かしらの能力か?)

警戒を解かないようにしつつに彼は走る
変わらない景色に神経が擦り減らされる
だが、不意に一本の柱が崩れていた

丘原(む、ここらか?)

???「誰じゃん‼」

闇の先から声がかかる。
丘原には聞きなれた声で。
その声に丘原は安堵し、息を吐く <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 23:02:44.61 ID:uzt9k5af0<> 丘原「俺だ」

黄泉川「丘原?」

丘原「あぁ、心配で来ちまった」

黄泉川「バカじゃん、大丈夫だよ、私は」

丘原「そうかい、それで?その横で縛られてる奴が今回の敵、か?」

黄泉川「そうじゃん、少年が捕まえたんだと思うじゃん」

丘原「そっか」

少し複雑だけど、ツンツン髪は矢張り凄いんだな……
なんの能力かはわかんねぇが俺の炎も消しさった訳だしな

黄泉川「あ〜……お前は風紀委員だしな」

丘原「どうした?」

黄泉川「ちょい肩貸してくれじゃん。動けない……」

丘原「……ぼろぼろじゃねぇか……」

黄泉川「ははっ、面目ないじゃん」

丘原「あんまし心配かけんなよ、心配する奴もいるんだし」

黄泉川「そういうことは同年代にいってやるじゃん」

丘原「そんだけ軽口叩けんなら大丈夫だな、ほらっ」

黄泉川「あはは、わりぃじゃん」

そう言って肩を掴もうとする黄泉川を丘原はグイッと肩に担ぐ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 23:03:48.75 ID:uzt9k5af0<> 黄泉川「のわっ、や、やめるじゃん‼」

丘原「はいはい、動けねぇんだろ」

黄泉川「うぅ……屈辱じゃん」

観念したようにうなだれる黄泉川。
丘原はん、と次に縛られてる女も担ぐ

黄泉川「アンタ何気に凄い事やってるじゃん」

丘原「風紀委員だからな」

黄泉川「ありゃま、男らしいじゃん」

多分敵であろうゴスロリ服の女性は特に反抗しようとはせず素直に体を預けてくる
丘原はとりあえず繋がっているであろう四葉に報告をする

丘原【とりあえず黄泉川は見つけた、歩きながら詳細は話す】

四葉【あいよ、おつかれさん】

そうして丘原は四葉に詳細を話していく

四葉【ん、分かったそれじゃこっちは任せときなさいね】

丘原【おう、任せた】

丘原は多分少年がツンツンが通ったであろう道を二人の女性を担ぎ外へとでる

黄泉川「ん、とりあえずそこの警備員にその女渡すじゃん」

丘原「いいのか?」

黄泉川「あいつは信じられる警備員じゃん」

丘原「ちげぇよ、お前の手柄にしなくていいのかって事だ」

黄泉川「んな事に意味あるか?じゃん」

丘原「……それもそうだな……」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 23:30:17.68 ID:uzt9k5af0<> 丘原はそのまま担いでいたゴスロリ女をその警備員に渡し、黄泉川を担ぎ直す

黄泉川「んで?なんでお姫様抱っこになってるじゃん?」

丘原「あん?俵担ぎじゃ女性に失礼だろ」

黄泉川「気障いねぇ、こんなおばさん相手にしても仕方なかろうに」

丘原「世間一般の目はしらねぇが、十分美人で通じるだろ、あんたは」

ジャージ以外を着ればと彼は思うが飲み込む

黄泉川「一応素直に受け取っておいてやるじゃん」

丘原「そうかい、ならお姫様抱っこも許容しといてくれ俺的には役得だ」

黄泉川「はいはい、医務室までじゃんよ」

黄泉川から照れが消え、笑いながら丘原に体を寄せ、すぅ、と寝息を立てる
丘原は少し胸のあたりに感じる柔らかい感触にどぎまぎしながらも

丘原「お疲れさん、警備員」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/03/24(木) 23:51:33.08 ID:uzt9k5af0<> さて、本格的にgdgdになってきた…続けるけど
とりあえず6巻の裏話的なのを無理やり書いてみた
7巻と8巻どうしよう……ある程度活動してた感じにして大覇星祭まで進めるか……
ここまでみてくださった方には感謝を
また次のssも見てくださると幸いです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)<>sage<>2011/03/25(金) 02:55:25.89 ID:xzC6MX1yo<> じゃ、じゃじゃんじゃん! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮崎県)<>sage<>2011/04/04(月) 01:10:15.70 ID:q/kJ82XZo<> 乙
おもしろかった。待ってるじゃん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2011/04/12(火) 21:27:04.16 ID:Eo3bI8Nf0<> パラレルで原作通りにならない活躍してくれても構わんよ。例えば黒子助けるとか残骸奪還するとかあわきんとバトるとか
いやむしろしてください <>