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lain.
★
お隣さん
1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:22:23.46 ID:1Q+S+p9Oo
初SSです。
オリジナルで書いてますが、内容が他作品とかぶってたらすみません。
文が拙いことには目をつむってください。
その上地の文ばかりで申し訳ないです。台詞で書いていくの難しすぎる…
書き溜めは一応ありますが、なくなったらだらだら投稿したいと思います。
―4月―
それは出会いの季節。
周りでは学校では入学式、会社でも新入社員が新たな出会いに胸を躍らせる時期。
僕は大学の2回生、大学ではクラスがないのでそのようなことに胸を躍らせることもなくいつも通りだらだらと過ごしていた。
ピンポーン
昼下がり、突然チャイムが鳴った。
こんな時間になんだろう。
友人としてもさすがに一報は入れるはず、宅配便ならロビーのチャイムを鳴らさなければ入れない。
ちょっとした疑問を抱きながら僕は扉を開けた。
女「隣に引っ越してきた女です。よろしくお願いします。」
男「あぁ、どうも」
渡された粗品を受け取りながら、こんな律儀な人もいるんだなと思った。
同時に、そんな挨拶もしていない自分を恥ずかしく思った。
突然の訪問に若干驚いたが、このあいさつで扉を閉めてしまえばこれからまた暇な一日を送ってしまう。
今日は特に用事もなくこのまま一日を潰してしまうのももったいないと思ったので少し会話を続けようと試みた。
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:23:38.85 ID:1Q+S+p9Oo
男「ここのあたりは初めてですか。」
女「ええ、地方に住んでて大学に行くため下宿してきました。」
男「では、ちょっと桜を見に行きませんか。この近くの川沿いは桜の名所なんですよ。」
言い訳になるかもしれないが、花見を誘ったのは相手のためではなく自分が見たかったからだ。
一人で行こうかとも思ったが、男一人花見というのは何とも味気がないし、周りに大学の友人が多いため見つかってしまえばひとりぼっちの烙印を押されてしまう。
女「いえ、これから後片づけもありますし…」
男「簡単なことなら手伝いますよ」
女「それなら、少しくらいなら…」
ちょっと強引だったが、今のうちに行かなければ桜が葉桜に変わってしまうかもしれない。
それに明日から雨が降ると聞いていたので、何としても行きたかったのだ。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:24:28.18 ID:1Q+S+p9Oo
女「確かにきれいですねぇ」
男「この川もあるから一段と綺麗に見れるんですよ。それにこの川もきれいでたまに水鳥も来ますしね。」
僕らは他愛のない会話をしながら川を下った。
花ばかり見ていたせいで会話が若干おざなりになってしまったが、あまり気にしないでおこう。
そのままぶらぶらと歩き、帰ってから女の部屋の片づけをしてから僕は部屋に戻った。
片付けは一応手伝ったが、少し悪いことをしたかなと自己嫌悪に陥りながらもコンビニへ夕食とタバコを買ってその日は終わった。
それからは特に隣人と会うことはなくバイトや遊びに明け暮れ、とうとう学校が始まる時期になった。
学校に行こうと玄関を出た時、後ろから声がかかった。
女「お久し振りですね。」
男「あ、おはようございます。」
見かけるのは花見以来、久しぶりの再会だ。
といっても、一度しか会ってないから懐かしむようなものでもないが。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:25:30.13 ID:1Q+S+p9Oo
女「これから学校ですか。」
男「えぇ、そうです。」
女「もしかして、○○大学ですか。」
男「そうですよ。もしかして一緒ですか。」
女「そうです。よかった、知り合いができて。」
この辺りは大学が多く、会社も多いので同じマンションでも大学が違うということはよくあるのだ。
実際上の階にいる友人には他大学との交流サークルで知り合った人もいる。
それから、学校へ行く間学生生活について質問攻めにあった。
大学とはどんなところか、授業はどんな感じか、普段の生活はどうしているか、等々。
僕自身初めての後輩にうれしく思い、いろいろな質問に答えていたが、
恥ずかしながら学生生活も私生活もだらけたよくいる男子学生なので何度も回答に詰まりそのたびに笑われていた。
そのまま会話を続けながら校門をくぐり、お互いの目的地へ行くためそのまま別方向に別れていった。
授業が終わったあと、少し女を探したが終業時間も教室も聞いていないので会えるはずもなくそのままサークルへ向かった。
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:26:43.99 ID:1Q+S+p9Oo
今日のサークルは格闘技、また疲れながら帰るのかと思っていたが予想外のことが起こった。
先輩「今日練習が終わったら花見行くぞ。」
男「えっ。そんなこと言ってましたっけ。」
先輩「いや、今決めた。今日は予想以上に新入生が来たからそのまま全員引き連れて花見だ。」
男「いや、いいですけどその子らみんなお金あるんですか。」
先輩「お前、新入生に金払わすんか?俺ら全員金出してのますにきまってるだろ。」
男「マジですか…いいですけど、予算は?」
その質問に返ってきた金額は3000円、普通の飲み会の金額と同額なのででそこまで痛くはないが、
先輩曰く新入生が来るたび行うそうなので桜が散るころには桁が一つ動くかもしれない。
そして花見を始めるが、僕は酒が強くないにもかかわらず周りがどんどん進めるのであっという間に泥酔状態になった。
普段は割とおとなしいキャラに徹しているのだが、酒が入るとそうも言ってられない。
初めは飲み対決をしたりと盛り上がっていたが、気が付くと家の玄関に倒れていた。
知らない内に家に帰っていたらしい。
新入生に変な印象を付けられていなければいいが…
そして今日も痛む頭を押さえながら登校する。
桜はだんだんと緑色が目立ちだしていた。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:28:17.26 ID:1Q+S+p9Oo
月日は流れ、新学期からひと月も経てば校内の活気もだんだんと薄れていく。
サークル勧誘も息をひそめ、新歓ムードも終わり。学生自体も授業になれ来なくなる生徒も増えてくる。
結局、サークルの新歓のおかげでまだ春だというのに僕の財布は凍えるような寒さになっていた。
次の給料日まで食卓が真っ白になりそうだ。
そういえば、隣の女の子はどんなサークルに入ったのだろうか。
新歓のせいで帰りは遅く、朝もほとんど遅刻していたのでその子とはまったく会っていなかった。
ちょっと気になったので聞こうかと思ったが、この時初めて連絡先を聞いていないことがわかった。
わざわざ訪問してまで聞くような内容でもないので、今度会った時にサークルのことも含めて聞いておこう。
新緑が深まるころ、昼休みに今度は僕の方から女を見つけた。
友人と昼食を取る約束をしていたが、ちょっと話したいこともあったので
約束のキャンセルの連絡を入れてからそちらへ向かった。
途中携帯が震えたが、どうせ了解か愚痴を言われるくらいの内容なので無視をしながら。
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:29:21.63 ID:1Q+S+p9Oo
男「久しぶり。」
女「お久しぶりです。キャンパス内では初めてですね。」
男「そうだね。昼飯はもう食べた?」
女「いえ、まだです。一緒にどうですか。」
男「いいよ。誘おうと思って声かけたし。」
そのまま二人で食事をとることになった。といっても学食で格好はつかないが。
男「学校はどう、慣れた?」
女「はい。ちょっとずつですが授業もだんだんついていけるようになりました。」
男「それはすごいや。僕なんか今でも付いてけないのに。」
女「それなら今度教えてあげますよー。」
男「いやいや、そこまで手遅れじゃないよ。」
男「そういえばさ、サークルはなんか入った?」
女「一応料理サークルには入りました。それと一つ悩んでるところがあるくらいです。」
男「へぇ、どんなところ?」
女「植物を観察するサークルでちょっと興味があるんですけど、
周りの友達は興味なくて一人で入るのは少しさみしいかなっておもってるんです。」
そんなサークルがあるとは初めて知った。
まぁ、大学のサークルなんか非公式だと軽く百は超えてしまうのであってもおかしくはないが。
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:29:52.18 ID:1Q+S+p9Oo
男「植物かぁ、ちょっと面白そうだね。」
女「本当ですか。なら一緒に入りません?」
突然のサークル勧誘。
2回生でも入る人はたまにいるが、さすがに4つもサークルに入るといろいろな面が厳しいかもしれない。
特にお財布事情だが…
ちょっと悩んだ末、これで少しは接点ができるかなと思い入ることにした。
もとから植物には少し興味があったし、部屋でも小さな観葉植物を育てているから少し勉強になるかもしれない。
良い返事を出してから時計を見るとちょうどいい時間になっていた。
これから夕方まで、あともうひと頑張りか。
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:37:27.37 ID:1Q+S+p9Oo
気温もだんだんと熱くなる頃、ちょっとした転機が訪れた。
その日は学校帰りに友人と飲んでいたのだが、家の前についてから鍵がないことに気が付いた。
一瞬落としたかと思ったが、1回生のころから鍵をよくかけ忘れることがあったのできっと今日も同じだろう。
マンションはロビーがオートロックのため誰かほかの人が来ないと入ることができないが、不幸なことに周りに人の気配がない。
それに、夜もだいぶふけってきたので外出する人もあまり望めない。
仕方がないので同じマンションの友人の呼び鈴を鳴らしたにだが出る気配はない。
寝てるのかと思い電話を鳴らしてみると喧しい音とともに今飲んでいるという悲しい報告が返ってきた。
もう泥棒まがいのことをするしかないかと思った時、隣人のことを思い出した。
そして、呼び鈴を押すと。
女「はい、どちらですか。」
気付けば初めての呼び鈴越しの会話だったが、酔った頭ではそんなことを考えることもできない。
失礼の無いように気を付けたかったが、呂律もまわらない口調ではそんなこともできずにだらけた形になってしまった。
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:39:06.91 ID:1Q+S+p9Oo
男「あ、もしもーし、男ですけどぉ、鍵部屋ん中忘れて入れないんで開けてくださーい。」
無言のまま扉が開いた。酔っぱらっていたため少し絡んだ言い方になっていたが今は入ることを優先しよう。
そのままふらつき、何回も壁にぶつかりながら部屋の前まで来ると少し驚くことがあった。
何と女が部屋の前に立っていたのだ。
男「何してるんですかぁ。」
女「いえ、鍵がないと部屋に入れないんじゃないんですか。」
男「いやいやー、まず鍵かけてないんでその辺は問題ないですよ。」
そういいながらドアノブをひねる。
鍵はかかってないのでもちろん扉は開いた。部屋ももちろん無人の状態で。
あきれる女をわき見に部屋へはいるが、思いのほか酔っていたらしく玄関でつまずく。
きっとこの前もこうなって寝たんだなと思い、まぶたを閉じようとしたときまた扉が開いた。
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:40:18.14 ID:1Q+S+p9Oo
女「すごい音しましたけど大丈夫…って何してるんですか!?」
男「これはこれは、大丈夫ですよー。じゃあおやすみー。」
女「おやすみじゃないです!とりあえず部屋の中まで行きますよ。」
いきなり部屋に入られた。予想外の出来事にちょっと酔いがさめる。
女は僕の手を引っ張り部屋へ連れて行こうとするが、それはまずい。
男の部屋なんか大抵散らかっているが、僕の場合は特にひどい。
人が来るとわかってからしか片づけをしないし、したとても来た人からは汚いと苦情が来るくらいだ。
こんな部屋を見せるわけにはいかないので、何とか追い返そうとするが相手は聞く耳持たずで部屋へ引っ張っていこうとする。
男「分かった分かった!自分でちゃんと部屋まで入るから安心して戻ってくれ!」
女「そうはいきません!ほっといたらすぐここで寝そうじゃないですか!」
男「大丈夫大丈夫!目も覚めたから!」
女「あともうちょっとですから!」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:41:27.39 ID:1Q+S+p9Oo
女の手がノブにかかる。あぁ、やめてくれ。その先は危険地帯なんだ、開けないでくれ。
そんな願いも聞き入れてもらえず、秘境の扉が開かれる。
幸い部屋は真っ暗で何も見えない状態だった。
扉さえ開けたら後は自分の足でベッドまで歩くだけだからと言い訳して何とか開放してもらったが、
ここまで来て悲しいことが起こった。
女「真っ暗だと足元危ないですよ。」
そんな声がしたと思った瞬間、ぱちりと音がした。電気がつく音だ。
そして、振り返る間もなく部屋に明かりが灯される。
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 16:42:03.28 ID:1Q+S+p9Oo
女「うわぁ…」
部屋はまさに惨状。雑誌は辺りに散乱、服は脱ぎ散らかし、灰皿からは吸殻がこぼれ机を汚し部屋全体に埃がまみれている。
その瞬間、女の顔色が変わるのがよくわかった。
言い訳をしようと考えるが、酔いつぶれた頭では何も考えられない。
何か声をかけようと女の顔を見ようとしたとき、女はもう玄関の扉を開けていた。
季節はもう春が過ぎたころだった。
それからしばらくは、見かけても無視をされる日々が続いた。
最初のころはあれを見せてしまいショックだったのだろうと思っていたが、さすがに無視が続くとこちらも不快になってくる。
どうにか言い訳をしようにも妙案が浮かばず、悩む日々が続いた。
悩みながらもとりあえず、この部屋だけはどうにかしようと掃除を始める。
雑誌は直し、服も畳み、吸殻も捨て、埃をかぶった掃除機にも電源を入れた。
途中幾度となく収納ボックスや棚などの生活用品を買いに行くことにもなったが、
そのおかげでずいぶん部屋はマシになった…気がする。
自分ではこれが限界だと思い、綺麗好きな友人に手を借りることにした。
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/09(土) 22:11:34.42 ID:1Q+S+p9Oo
男「もしもし、友人?今日暇だったらうちに来てくれない?」
友人1「いきなりどうした。テストはまだ先だぞ。」
男「いやいや、ちょっと頼みごとがありまして。」
友人1「金なら貸さんぞ。」
男「違うわ。来たらわかるからとりあえず来てくれ。」
それからしばらくしてけたたましい原付の音が聞こえた。
たぶん来たな、と思ったらチャイムが鳴る。
友人1「来たからあけてくれー。」
そのまま部屋へ通すと、友人は少し驚きながら。
友人1「えらく部屋片付いてるなー。何があった。」
男「ちょっと悲しいことがありまして。」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/09(土) 22:12:03.79 ID:1Q+S+p9Oo
それから部屋を片付けることとなった経緯を説明すると案の定笑い飛ばされた。
一通り笑われた後、部屋の検査に入ったが普段まったく掃除をしない僕と違い友人はいろいろな部分を指摘した。
怒られながらも言われたことをし、時には手伝ってもらいながらも部屋はだんだんと綺麗になっていき
日が暮れるころには僕の部屋は見違えるようになっていた。
友人1「さて、部屋もきれいになったことだし、飯でも食いに行くか。もちろんおごれよな。」
男「ですよねー。」
この辺りは学生街のくせにファストフード店がなく少々高い食事代になってしまったが、
部屋をきれいにしてくれたので目をつむることにしよう。
友人1「そういえばさ、部屋綺麗にしてからどうすんの?」
突然の質問、そして核心をついた内容だ。
男「いや、まだいい案が思いつかないんだ。」
友人1「いくら部屋綺麗にしても、相手に見せなかったら意味ないだろ。」
男「でもわざわざ『部屋綺麗にしたんで見に来てください。』なんて言えないだろ?」
友人「言ったらいいだろ。お前の場合このままほっといたらまたあの状態に逆戻りだし。」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/09(土) 22:13:04.12 ID:1Q+S+p9Oo
確かにそういわれると返しようがない。
だからと言っていいに行くのもなんだか癪にさわる。
すると友人が
友人1「そういえばお前の部屋に荷物忘れたわ。ちょっと後で取りに行くな。」
男「あぁ、分かった。何忘れたんだ?」
友人1「メット。さすがにノーヘルで帰るわけにもいかないだろ。」
食事を終えた後、部屋に戻るときなぜか友人は先々行く。
少し気になったが、のんびり後をついていく。
部屋に戻るとき、ふとあいつはヘルメットを持ってきていたか。いつもは原付につけていなかったかと嫌な予感がしてきた。
その忘れ物をした本人は、気が付くと僕の部屋を通り過ぎて隣の部屋の前に止まった。
男「おい、僕の部屋は一つ手前だぞ。」
そう言うと友人はニヤついた顔をしてこちらを一瞥するとチャイムに手を伸ばし始めた。
その瞬間友人の意図がわかった。やめてくれ、さすがに心の準備ができていない。
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/09(土) 22:13:29.51 ID:1Q+S+p9Oo
そう思い声をかけようとしたが、友人はもうとまらない。
そして、ためらわずチャイムを鳴らし、扉の向こうへと隠れた。
してやられたと思ったが、もうここまでされてしまうとどうしようもない。
できることは女の不在を祈ることくらいだろう。
しかし、そんな思いもむなしく、ガチャリと鍵が開く音がした。
女「どちら様ですか。」
律儀にも部屋の住人は出てきてしまった。
男「あぁ、いえ、ええと…」
少し言葉に詰まると相手はすぐに不機嫌な顔になり、
女「用事がないなら鳴らさないでください。」
と、扉を閉めようとした。
さすがにここまで来て閉められてはたまったものではない。
不本意ではあるものの、今言わなければ次はないかもしれない。
僕は覚悟して言ってみた。
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/09(土) 22:14:08.09 ID:1Q+S+p9Oo
男「あ、あの、部屋綺麗にしたので見に来てくれませんか。」
女「はぁ?」
当然の反応だろう。僕もいきなりそんなこと言われたら同じ返答をする。
しかし、一応引き留めることができたのでこれに乗っかっていろいろなことを口にした。
男「この前酔いつぶれた時、ひどい有様を見せたじゃないですか。
反省して部屋を片づけたんです。よかったら見に来てくれませんか?」
ひどい誘い方だ。でもこれで来てくれなければこれからも話すことはないかもしれない。
来てくれと願いながら返事を待つと。
女「まぁ、いいですけど、少しだけですよ。」
僕の思いは通じなんとか部屋を見せることができた。
初めは抵抗があったようだが、部屋に入ってからは少し緊張が解けたようで会話が出てきた。
女「ほんとにきれいにしたんですね。意外です。」
男「普段やらないだけで、やるときはやるんです。」
女「じゃあ常にやってください。あんな部屋もう見るのは御免ですから。」
言われると思っていた。さすがにこの綺麗さは維持できないかもしれない。
こうなったら友人と共同生活を送ろうかと考えていると、女は部屋のあるものを見つけた。
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/09(土) 22:56:27.48 ID:IYBbLY5Jo
期待
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/09(土) 23:38:27.90 ID:XIThGJCco
タイトルに惹かれてきました
完結を見届けようと思います
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/10(日) 16:08:00.76 ID:bZ8NtJd4o
女「この観葉植物、どうしたんですか?」
男「あぁ、それ?去年の夏ごろに買ったやつだよ。意外と長生きで自分でも驚いでるんだ。」
女「ということは、あの過酷な環境でも生きてたんですか?すごい生命力ですね。」
ちょっと失礼な言い方だが、反論できるわけもなく聞き流す。
それから、その植物についていろいろな話をした。
水遣りは?
月に一、二度。手入れは?
特にしてない。
これ、詰まっているのは土じゃないみたいですね?
それはハイドロカルチャーと言って水だけで育てる方法なんだ。分類的には水栽になるよ。
こんな会話をして、少し時間がたった後、女はお暇した。
玄関を出るときに女は振り返りながらこう告げた。
女「負けず嫌いなんですね。」
男「えっ?」
女「だって、汚い部屋見られたから見返そうなんて面白い考え方ですよ。」
そういって女は去って行った。
そして部屋を見返すと、当然ヘルメットなんか置いてはいなかった。
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/10(日) 16:08:56.71 ID:bZ8NtJd4o
月日は流れ、セミが喧しくなく頃になった。
季節は夏真っ盛り、学校では生徒の最大の試練であるテストが近づいてきた。
このころになると、授業の参加人数も急激に多くなる。
僕はいつも通り友人を頼り、勉強を教えてもらっていた。
友人2「お前ら勉強くらいちゃんとしとけよー。こんなもん講義聞いとけば誰でもできるで。」
友人1「そういうなって、現にできてないのが二人もいるんだし。」
男「そうだ。2対1で無理の勝ちだ。」
友人2「あんま適当なこと言ってると教えてやらんぞ。」
男・友人1「「すみませんでしたー。」」
くだらない会話を続けながら勉強を進める。
この試練さえ乗り切ったらあとは長い長い夏休みだ。それを思ったら少しはやる気が出た。
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/10(日) 16:09:25.77 ID:bZ8NtJd4o
友人1「そういえばさー、夏なんか予定ある?」
男「特にないなー。どうせバイトだろうし。お前らは?」
友人1「そんなに金稼いで何するんだよ。つっても俺も一緒だけどな。バイトしてるかゴロゴロしてるか。」
友人2「お前らなー。もっと学生っぽいことしろよ。旅行行ったりよ。」
男「ん?どっかいくのか?」
友人2「いや、まだなんも決めてない。てことで旅行行こうぜ。」
友人1「避暑地以外は全部パスな。こうも暑いと何もする気起きないし。」
男「俺も。レジャーは冬限定だもん。」
友人2「はぁ。じゃあ北の方な。」
友人1「意義なーし。段取りは任せた幹事クン。」
友人2「は?なんで俺が?」
男「言い出しっぺの法則な。異論は認めない。」
友人2「分かった分かった。とりあえず、テスト終わったら予定組むか。」
友人1「あいよー。」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/10(日) 16:09:52.53 ID:bZ8NtJd4o
そんな会話もしつつ、時間は過ぎていく。
何とか今年の夏は楽しくなりそうだ。
そのままテストは過ぎていき、時間と反比例して僕の気分はどんどん落ち込んでいった。
そして、テストも終了した日、その足で友人たちとともに反省会という名の飲み会を開いた。
全員「カンパーイ!」
男「あー、やばい。いろいろやばい。」
友人1「そういうなって。やばいのはみんな同じだ。」
友人2「日頃やらんからそうなるんじゃないのか。」
男「優等生君は黙っていただこう。」
友人1「そういう君はどうなですかな?」
友人2「聞くな。」
男「こいつがこんなこと言い出したら俺はもうお仕舞だー!今日は飲んだくれてやる!」
友人2「あー、すまんかった。簡単だったよ。」
男「強者の余裕ってすごいですねー!もう飲むしかない!」
友人2(どうすりゃいいんだよ。)
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/10(日) 16:10:18.35 ID:bZ8NtJd4o
こんな会話をしながら反省会はその形を成さずに過ぎてゆく。
そんな時、突然こんな質問が来た。
友人1「そういえばさ、お隣さんとはあの後どうなった?」
友人2「なんの話だ?」
友人2がそう問いかけ、友人1が説明していく。
僕はもう出来上がっていて、今の頭ではまともな説明もできない状態だからだ。
友人2「うわぁ、あの部屋見られたのか。よく顔合わせれたな。」
男「違うわ!こいつにはめられたんだよ!」
友人1「まあまあ、でどうなったん?」
男「どうもこうも部屋ん中入ってもらって仲直り。それでおしまい。」
友人1「それで終わるわけないだろ。そのあとだよ。」
男「後…?あー、特になんもなかったな。」
友人1「ほんとのこと言えよ。面白くないだろ。」
男「本当になんもなかったって。君らの期待してることなんてこれっぽっちも。」
友人2「お前部屋にまで連れ込んでなんもなかったって、なんだよそれ。」
男「だいたい遊んだこともない奴だし、できるわけないだろ。」
あきれながらも答えた。
男が集まって酒が入れば、話すことなんて大抵下衆な内容しかない。
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:11:14.04 ID:bZ8NtJd4o
友人2「遊んだこともないってことは、その子には気がないんか?」
また同じ質問だ、と思ったが少し考える。
僕自身あの子をどう思ってるのかはわからない。
というより考えたこともなかった。
友人1「じゃあさ、今から遊びに誘ってのってくれるかどうか試そうぜ。
それでだめならはっきりするしよ。」
男「あぁ、いいよ。でも二人きりってのもなぁ。」
友人1「それなら俺たちもついて行ってやるよ。それなら問題ないだろ。」
男「お前はただ合コンがしたいだけだろ。それなら一人で行くわ。」
友人1「ばれたかー。」
そんな会話をしつつメールを送った。
これがOKなら今後バイトも調整しなければ、と思いながら。
そして、自称反省会も終わり、それぞれの家路につくこととなった。
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:11:52.58 ID:bZ8NtJd4o
翌日、気が付けば朝になっていた。
毎度毎度飲み会の後は記憶がなくなる。
この癖はすぐに直さねばと思いながら辺りを見回すと、携帯に着信を知らせるランプが灯っていた。
中身を見てみると、こんなメールが来ていた。
女『いいですよ。なにをするんですか?』
何のことだ?と思い昨日の反省会を思い出そうとするも、しょうもない会話しか思い出せない。
考えた末、送信履歴を見ればわかるだろうと思い、機能の送信内容を見てやっと意味が分かった。
そして、誘ったはいいが内容なんかまったく決めていないことも。
どうするか決めかねたので意見を聞こうとメールを送ろうとしたが、隣にいる人にいちいちメール交換するのも面倒だし、
時間も午前中なので部屋に行ってもいいか聞いてみた。
すると、返事はこちらの部屋は嫌だからそっちの部屋がいいという内容。
10分だけ待ってくれと返事をしてから慌てて掃除機をかけた。
あの事件以来、少しは部屋を片付ける習慣がついたので楽なものだ。
女「おっ、まだ綺麗なんですねー。」
男「まだとは失礼な、いつも綺麗ですー。」
冷やかされながらも部屋へ招き入れる。
この点だけは友人1に感謝すべきだろう。
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:13:47.34 ID:bZ8NtJd4o
女「それで、突然どうしたんですか?遊ぼうだなんて。」
そういえば動機なんかまったく考えていなかった。
昨日の時点では何かしら理由があったかもしれないが、今となってはそんな記憶は残っていない。
仕方がないので取り繕うように適当な理由を言ってみる。
男「あー、あれだ、服ほしくてさ。いつも男とばっか買いに行ってるからたまには女の子の意見も取り入れたくて。」
女「そうですか。でも私、センスないですよ。」
男「そんなこと気にしてないよ。直感でいいからさ。」
女「分かりました。じゃあ、持ってる服アウターだけでいいんで見せてもらっていいですか。」
といって女はクローゼットを指さす。
分かったと言って少し開けて中身を見ると、これは開けられないことを知った。
前までとは言わないものの、ごちゃごちゃと物が詰め込まれていたのだ。
それを見て、最近買った小物は全部この中にぶち込んでいる事を思い出す。
既存の物は片付ける術を学んだが、新規の物はどうもほったらかしてしまう。
量は少ないにしても、あの中を見られたらまた機嫌を損ねてしまうかもしれない。
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:14:40.16 ID:bZ8NtJd4o
男「いや、やっぱり見なくてもいいんじゃないかなー。かぶってたらその都度言えばいいだけだし。」
見られるのは嫌なので、どうにか流そうとしたが、そんなことをしても女は簡単にはあきらめない。
女「そんなの手間かかるだけじゃないですか。それにあるものと合わして考えた方が安上がりですよ。」
まさに正論だ。何とか回避しようにもこう言われてしまえばどうしようもなくなる。
そして、渋っていると女が声色を変え、こちらを見据えながら。
女「もしかして、この中またぐちゃぐちゃなんですか?」
ここまで言い訳臭い言葉を並べてしまえば、相手は嫌でも感づいてくる。
そして、女もとうとう痺れを切らしこちらに来て取っ手に手をかけだした。
ここまでされたら、もうどうすることもできない。
男相手ならためらわず引っぺがすが、そんなこともできないので後はどのように弁解するかを考えるしかない。
そして、その考えもまとまらぬまま女は腕に力を込めた。
30 :
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2011/04/10(日) 16:15:30.13 ID:bZ8NtJd4o
女「…」
また見られてしまった。まだ考えはまとまっていないのに。
何かしら言おうと思ったがあたふたと言い訳するよりかは、
相手の出方をうかがったほうが良いかもしれないと思い黙っていると、意外にもあまり怒った声は聞こえなかった。
女「前にもっとひどいの見たから、これくらいならまだ許容範囲です。
でも、このままほっとく訳にもいかないので今から片付けましょうか。」
この前の一件で、多少免疫が付いたようだ。かといってこれがいいことなのかはわからないが。
男「イエス、マム!」
そう言って片づけを開始した。
といってもそこまで量は多くないので前のように延々と時間を費やすものでもなく、手早く終わったが。
そして、片付けもひと段落して時計を見ると、昼を過ぎたころになっていた。
時間的にもよい頃合いなので、昼食を誘い遊びの予定を組むことにした。
といっても服を買いに行くだけであまり仰々しいものではないが。
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:15:56.51 ID:bZ8NtJd4o
そして翌日、この日が買い物に行く日となっていた。
異性と遊ぶとき、待ち合わせの時間を気にしたり、その場所で待つ時間が大事という人もいるかもしれないが、残念ながら相手は隣の部屋。
そんなムードも何もない。
あえて言うならば玄関だろうか。
予定では、向こうの準備が終わり次第こちらの部屋に訪れる算段になっている。
一応髪型を気にして整えようとしたが、べリーショートのソフトモヒカンタイプの僕の髪型ではその苦労は無駄に終わった。
そしてだらだらと時間を潰していると呼び鈴が鳴る。集合の合図だ。
この辺りは先述したとおり学生街となっており、飲食店や遊びの施設は豊富だが服など買い物に行くとなるとバス移動をしなければならない。
バイクや車を持っていたら楽に遊びに行けるのだが、貧乏学生がそのような高級なものを持っているわけもない。
暑い中待ち時間があるのは面倒だなと思いながらもバス停へ歩くと、ちょうどバスが停まっていた。
女「一応バスの来る時間に合わせたんですよ。」
笑いながら女は言う。
なかなか気の利くいい子のようだ。
32 :
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(大阪府)
2011/04/10(日) 16:16:31.54 ID:bZ8NtJd4o
そして、移動中も絶えず談笑しているとすぐに目的地に着いた。
そしてそのまま、まずは腹ごしらえに向かう。
その中で欲しい服の内容だとか聞かれたが、いかんせんそういう知識は乏しくあまり答えられない。
一応答えた僕のリクエストは、とりあえず似合う服なら何でもいいこと。
そして、持っている服にも合わせることができるという内容だった。
そして服屋にはいるが、注文がはっきりと定まっていないためお互い迷いながら選ぶ羽目になっていた。
女からはいろいろな服を勧められるが、いざ合わしてみると服はいいのだが何とも顔と釣り合わない。
女が選ぶ服は大抵好青年が着るような格好だが、自分だと少しばかり顔と同との乖離が生まれる。
女もだんだん僕で遊び始めたので、こちらもそろそろ真剣に服を選ぶとしよう。
そして、服を大体選ぶと今度は女が服を選ぶ番になった。
女性が服を選ぶ時間は結構長いというのは聞いていたし、現に女友達と遊びに行ったときも長かったので少し気合を入れることにした。
しかし、いざ選び出すとその覚悟もむなしく散ることとなる。
あれも良い、これも良いと言いだし、こちらも見てるだけでは暇なので服を選ぶと、それも良いと言い出す。
そして、欲しいからといってもすべて買うわけにもいかず吟味が始まる。
そして、考えてる最中でもよそに目が行くとそれも選択肢に入れだす始末だ。
しかしまぁ、こういう一面も見れて楽しいと思っている自分もいるので良しとしようか。
33 :
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2011/04/10(日) 16:17:15.61 ID:bZ8NtJd4o
そしてお互い服を選び会計を済ませ、店を出ると日が少し落ちかけていた。
夕食を食べるにはまだ時間が早いし、かといって何かするには時間が足りない。
何をしようか考えていると、一つ、いいことを思い出した。
男「そういえば、ここから少し行ったところにハスの花が咲く公園があるんだ。
時期的にも花が咲いてるだろうし、散歩がてらに行ってみない?」
女「そうなんですか。見てみたいです。」
色よい返事をもらった後、近くのロッカーに荷物を預けて足をのばすこととなった。
行ってみると日は少し傾きはしてるものの、池にたくさんの綺麗なハスが咲いていた。
女「いい眺めですね。こんなところがあったなんて知らなかったです。」
男「だろうね。この辺りは遊ぶところもないから学生があまり来ないんだ。
静かでいい所だろ。」
女「そうですね。こういうところ、他にも知ってるんですか?」
男「いや、暇つぶしに原付を転がしてたらたまたま見つけたんだ。それ以来ここにはよく来るよ。」
僕はこういう静かなところは好きなのだが、学友たちは遊ぶことを前提に行動することが多いのでこういうところにはめったに来ない。
なので、このような公園の情報はなかなか入らないのだ。
34 :
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(大阪府)
2011/04/10(日) 16:17:43.35 ID:bZ8NtJd4o
男「春、夏のいい場所はいい場所を知ってるんだけど、秋、冬はまだ知らないんだ。
もし今度知る機会があったら教えてよ。」
女「私はまだ家と学校の周りしか知らないからあまり期待しないでくださいね。」
笑いながらそう返す女、その笑顔に見とれている僕がいた。
その時初めて、僕はこの隣人に気があるんだということを知った。
日が傾いているにもかかわらず、まだ辺りは熱気を持っていた。これは夏のせいなのだろうか。
そのあとはさっきまでいた施設に戻り夕食を共にする。
食事中は買い物や公園の感想で盛り上がることができ、そのままの雰囲気を維持しながら家路についた。
そして、お互いの玄関についたとき、女は今日の感想を端的に告げた。
女「今日は楽しかったです。また今度連れて行ってくださいね。」
こちらも礼を言いそれぞれの家に入る。
玄関に入った後、顔がほころんだのは言うまでもないだろう。
35 :
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(大阪府)
2011/04/10(日) 16:18:25.58 ID:bZ8NtJd4o
それからは女との交流も増え、互いによく連絡することが多くなった。
そして、バイト明けに携帯を覗くとディスプレイに新着のメールの知らせがあった。
少し期待して中身を開くと、送り主は友人2。期待外れだ。
期待が外れたからといって無視することもできないので内容を見てみると、旅行の日程を組みたいという旨だった。
そういえばそんな約束もしていたかと思いだし返信しようとするが、3人の予定をすり合わせなければならないので、
明日我が家へ集合するようにという返事をした。
店に行くと何かとお金がかかるし、それに、綺麗になった自分の部屋を見せたいという理由もあった。
友人1にも同じ内容を送信し、その日は家に帰る。
そして翌日、特に時間は決めていなかったが昼過ぎに友人たちは僕の部屋へ来た。
入るなり友人たちは綺麗な部屋を見て驚く。
友人2「ごめん部屋間違ったみたい。」
男「いやいや、あってるよ。その言い方は失礼すぎないか。」
友人2「人間やればできるもんなんだな、改めて思い知らされたよ。」
友人1「というより、あれからずっとこの状態を維持し続けたのか?信じられん。」
男「お前も失礼だな。掃除する習慣さえ身につけたら簡単なもんだよ。」
友人1「それができないのがお前のアイデンティティーじゃなかったのか。」
男「僕をなんだと思ってるんだよ…」
36 :
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2011/04/10(日) 16:19:00.28 ID:bZ8NtJd4o
そんなやり取りをして、それぞれ腰を下ろしてから話の本題へと入る。
まず場所だ。避暑地といったからにはなるべく上の方がいい。
海外も少し考えたが、調べたところ予想以上の金額があったので一瞬でその案はなくなった。
そして、大体の見当を決めた後、今度は時期と期間を決めることにした。
8月は高校生以下も夏休み真っ只中なので混んでいるが、9月では下手に行くと修学旅行とぶつかる場合がある。
どちらも避けたいのだが、修学旅行生とぶつかったら余所へ逃げればいいということで9月に決まった。
そして、行き方だがここで一つ僕はやりたいことがあった。
遠出と聞くと飛行機などを使うのが一般的だが、一度航路を使ってみたかったのだ。
時間はかなり潰すことになってしまうが、現地についてから忙しいわけでもないのでその案は簡単に通すことができた。
他の方法よりも安いというのもあったかもしれない。
そして、予定を合わそうと思ったが、来月のこととなるとまだ予定は埋まってないのですぐに合わせることができた。
結局決めるまで時間はほとんどかからず、わざわざ集まる必要もなかったのかもしれない。
そして、行く面子の話になったとき、ふと友人1が漏らした。
37 :
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2011/04/10(日) 16:19:26.40 ID:bZ8NtJd4o
友人1「男ばっかりで旅行行くのもなんか味気ないよな。」
男「そういうなって。気を使わないで済むだろ。」
友人1「それはそうだけどさ、いつもこのメンバーじゃさすがに飽きるだろ。」
友人2「それもそうだな。でもなんかあてはあるか?」
友人1「隣の子聞いてみれば?今すぐ返事聞けるし楽だろ。」
男「なんでそうなるんだよ。ちょっと周りの子に聞いてみるわ。」
友人1「そんなことしたらまた集まらなきゃダメになるだろ。とりあえず隣に聞いて、それでだめなら他当たろう。」
そういわれて携帯を取り出そうとすると、友人1がその手を押さえた。
友人1「それじゃほかの子に聞くのと変わらんだろ。今から突撃だよ。」
男「それはさすがに失礼だろ。それだったらほかの子に当たる。」
友人1「そういうなって。行かないなら俺がまたチャイム鳴らすぞ。」
38 :
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2011/04/10(日) 16:20:06.72 ID:bZ8NtJd4o
そういわれて観念した。
確かにこれから連絡をして、その返信を待ってから段取りを決めるのは面倒だが、これは面倒くさがりではないか。
しかし、このままでいれば本当に鳴らしかねないので重い腰を上げて行くことにした。
そして、部屋を出ようとするとき後ろから更なる注文が出てきた。
友人1「できれば女友達呼ぶようにしてー。その方が向こうも気楽だろ。」
確かにそうだな、と納得しようとしたがこいつのことだ、どうせそういうのが目的なんだろう。
実際周りの女友達とは新鮮さがなくなり、一緒にいてもどうと思うこともなくなっていたから。
隣の部屋まで行きチャイムを鳴らす。
前はこの行動に少しばかりためらいがあったが、今となってはさほど気になすることでもなくなった。
しばらくしてから玄関が開き、にぎやかな音とともに女が出てきた。
女「こんにちは、どうしましたか。」
男「ちょっと話したいことがあったんだけど、お取込み中かな?」
女「すみません。今友達が来てるんで、みんなが帰ったらまた伺います。」
そういって扉を閉めようとしたが、いつの間にか様子をうかがっていた友人1が話しかけ、それを阻んだ。
39 :
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(大阪府)
2011/04/10(日) 16:20:33.72 ID:bZ8NtJd4o
友人1「その子も含めてちょっと話があるんだけどいいかなー。」
女「あの。どちらさまですか?」
すかさず警戒する女、僕もこうなるとは予想もしなかったので呆然としていると友人1が話を進めた。
友人1「俺はこいつの連れの友人1。ちょっと相談したいことがあるから聞いてくれない。」
そういうと同時に、僕を強引にどかし立ち位置を変えた。
僕はなすすべもなく、粗相を犯さないか心配しながらそれを見守ることしかできなかった。
そして、先ほどの旅行の内容を説明しながらお誘いを出した。
さすがに見知らぬ人に誘われるのは困惑するだけなので、誘いを出したのは僕の方だが。
そして女は友達にも相談してみるといい奥へ引っ込む。
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:20:59.78 ID:bZ8NtJd4o
男「いきなりなんだよ。びっくりするじゃないか。」
友人1「待つのが嫌だからこうして聞きに来たんだろ。それに友達もいるなら手っ取り早いじゃん。」
それはそうだが、この言い方はないだろう。
これじゃまるで、ナンパかセールスだ。
そして相手の返事を待つため玄関先で待っていたが、あまり期待はしてなかった。
それは友人1も同じで、待っている間誰を誘うかの話し合いをしていたくらいだから。
そしてしばらくすると女が出できた。
どうせお断りの返事だろうと思っていたが、意外にも返事は了解とのこと。
そして、段取りを詳しく聞きたいからと、友達もつれて部屋に来ることになった。
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:21:44.79 ID:bZ8NtJd4o
それからは僕の部屋で先ほど決めた大まかな旅行の段取りを説明した。
女からは観光地さえ行けたらいいと特に注文はなかったが、
女友からはあそこへ行きたい、ここも行きたいと注文を付けられ日程に若干変更が見られたが詰まることなく決めることができた。
予定を組み終わってからは解散するはずだったが、この先知らない人と行動するのも若干気が引けるとのことで親睦を深めるためにも皆で食事をとることとなった。
女友「そういえば、男さんって女とどういう関係なんですか?」
急に来た質問。確かに大学が同じというだけで知り合うには共通点がなさすぎる。
そこで僕は、ありのままに知り合った経緯を説明することにした。
女友「それって普通にナンパじゃないですか。意外と大胆なんですね。」
男「違うよ。僕自身が花見に行きたかっただけで別にそんなつもりじゃないって。」
女友「男はみんなそういうんですよー。言い訳せずに認めたらどうですか?」
なかなか信じてくれないようだ。
僕自身も今振り返ってみればあれはほとんどそうだった気がする。
しかし、下心もないのは事実だ。どう言おうか悩んでいると横から助け舟が出された。
友人2「こいつは知り合った時から若干変わっててさ、どっか皆で遊びに行くこともあるけどそうやって景色見るのも好きなやつなんだよ。」
友人1「そうそう。おじいちゃんみたいな趣味持っててさ、最初は俺たちも誘われたくらいだしな。」
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:22:47.69 ID:bZ8NtJd4o
少しカチンとくる言い方だが、あらかた間違いないのでこの舟に乗っておく。
そうして話を続けていくと、何とか信じてくれたようだった。
代わりにおじいちゃんと何回もからかわれたが…
そうして急きょ始まった親睦会も終えそれぞれ解散することとなった。
親睦会も終わり、残暑が残る中部屋でだらけていると突然チャイムが鳴らされた。
覗き口から外を見てみると、そこには女の姿があった。
急いで服を着て応答すると、今度サークルの活動でハイキングへ行くそうだ。
立ち話の失礼なので、部屋へ招き詳しい内容を聞いた。
女に連絡が来てるはずだと言われたが、ともにサークルに入る約束はしたものの登録をし忘れていたのでそんな連絡は一切入ってなかった。
予定を確認してみると、残念なことにバイトの日と被っていた。しかし、一緒に入ると約束したからにはこれはいかなければならないだろう。
そう思い、手当たり次第バイトの知人に連絡をし何とか代わってくれることとなった。
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:23:19.20 ID:bZ8NtJd4o
それからも詳しい話を聞くと、持ち物に関しては大方向こうが用意するとのことだったが、昼食だけは各自持参との事だ。
昼食と言われコンビニ弁当を思い浮かべたが、わざわざ景色のいいところに行ってまでそんな雑なものを食べるとはなんとも悲しいものがある。
かといって今まで弁当など作ったことはなく、似たようなことといえば炊いたご飯を学校へ持って行き惣菜を買って食べたくらいだ。
自分で作るにしても、今のままで作れば中身は冷凍食品まみれになるのは目に見えている。
それではコンビニ弁当と何ら変わりはないのでちょっと相談を持ちかけてみた。
男「昼食はどうするの?やっぱり手作り?」
女「そうですよ。といっても普段からお弁当は作っているのであまり変わりませんが。」
男「そうなんだ。さすがにコンビニ弁当じゃまずいよね…」
女「きっと浮くでしょうね。お弁当持ってないんですか。」
男「弁当箱は持ってきてるんだけど、一度も作ったことはないな。」
女「それならレシピさえあれば何とかなりますよ。家にあるんでもってきましょうか。」
男「いや、お恥ずかしながらいままで丁寧な料理なんか作ったことなくて、作れるのは炒め物か鍋くらいなんだ。」
女「そんなんで生活できるんですね。ある意味感心します…」
男「料理はまったく自信がないから、よければ教えてくれないかな。」
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:30:15.37 ID:bZ8NtJd4o
本当は作ってくれと頼みたかったが、そこまで頼ってしまうのは気が引ける。
それに料理はできて損はないし、知っていた方がこの先のことも考えて得策だろう。
女「しょうがないですね。じゃあ簡単なもので良ければ教えますよ。」
男「ありがとう!」
そういって教えてもらう約束ができた。弁当の方は何とかなりそうだ。
女「じゃあ、今から買い物行きましょうか。あと、行く前に冷蔵庫の中見せてください。」
男「ああ、いいよ。」
そういって冷蔵庫の中を見る。
中にはキャベツと人参、酒類くらいしか入ってなかった。
女「…ここは綺麗なんですね。」
毎度のことながら呆れられながら買い物へ行くこととなった。
弁当に使える料理ということで、和風中心に作るそうなのだが、和風は難しいとよく聞く。
自分にちゃんと作れるだろうかと少し不安を抱きながらも、女とともに出かけることとなった。
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/10(日) 16:30:41.43 ID:bZ8NtJd4o
書き溜めがあっという間に尽きました。
一応量書いたつもりなんだけど、意外とあっという間ですね。
>>19
>>20
見ていただきありがとうございます。
期待に沿えるよう頑張りますので、どうかこれからもご贔屓を。
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/10(日) 16:38:14.60 ID:YkDQU8coo
問題ない満足だ
乙
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/04/10(日) 22:44:44.64 ID:oDFh95WA0
いい感じっす!
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/11(月) 23:34:55.23 ID:CFh7ksXEo
料理をすることで多少知識が増えいろいろな話のネタが増えると目論んでいたが、買い物をする時点でそれは起こった。
女「じゃが芋は丸みがあって傷やしわが少ない方がいいんですよ。あ、玉ねぎも丸みがかって・・・」
いつも家で適当に作るときは食材も適当に選んでいる。
野菜の見分け方はあるとは知っていたが、高級食材を用いるわけではないのでそんなに関係ないと思っていたがそれは間違いのようだった。
先ほども僕が適当に選んだ野菜は、女にダメ出しをくらい戻す羽目になった。
どうやら料理とは僕が考えている以上に奥が深いようだ。
一通り食材を選びレジに並ぶ。
カゴの中にはいろいろな野菜や飲み物お菓子などがたくさん詰め込まれていた。
これから作る料理は材料を見る限り肉じゃがのようだ。
実家に住んでいたころは食卓に幾度となく並んだが、自分で作るのは初めてである。
会計が近づくにつれ、一段と不安と期待が膨らんだ。
会計を済ましどちらの部屋で作るかの話になる。
僕はどちらでもよかったが、人のキッチンでは勝手がよくわからないからと女の部屋で作ることになった。
女「さて、今から作りますか。」
時刻は6時前、今回作る料理はそのまま今晩のおかずに回されるだろう。
男「今日はこのまま君の部屋で晩御飯をもらっても良いかな?」
形だけでも聞いておいた。
このまま作った料理を持ち帰って一人さみしく食べることはないとは思うが、このまま黙って居座り続けるのもなんとなく気が引けるからだ。
女「もちろんですよ。そのつもりで他にもいろいろ買いましたし。」
きちんと了承を得てから晩飯を作り始める。
白米をいつも以上に炊く準備をしてから、レッスンは始まった。
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/11(月) 23:35:48.35 ID:CFh7ksXEo
料理となるとお互いいつも以上に真剣な顔つきになる。
材料の切り方や料理の手順、味付けの仕方などもろもろの注意点を聞きながら実践的な練習を行った。
さすがに二人とも思春期は過ぎているため、手が当たったり距離が近づくくらいで動揺することはなかったが、やはり狭い空間で異性が並ぶというのは少しばかり緊張する。
その緊張を悟られないよう気を付けながら料理を進めていき、ご飯が炊き終わったのを知らせる電子音で即日開講の料理教室は終わった。
女「ちょっと形は悪いですけど、これなら一人でも作れると思いますよ。」
男「ありがとう。でも、君の教え方がうまかっただけだよ。」
女「そんなこと言っても何も出ませんよ。」
初めての料理はなかなか出来がよかった。
といってもほとんど付き添いで教えてもらい、自分で考えたのは最後の味付けのさじ加減くらいだ。
二人小さな食卓を囲みながら食事をとる。
そういえば、誰かとこのようにご飯を食べることなんて久しぶりかも知れない。
友人たちと外食で騒いだり、家に呼んで鍋パーティなどはしたことは何度もあるが、このような機会に恵まれることはなかった。
そう思うと、なんだか妙な安心感と言いようのない緊張感に包まれた。
男「そういえば女の部屋に来るのははじめてだよね。」
食事が終わった後、二人で後片づけをした後先ほどかった菓子を食べながらテレビを見ていた。
女「そうですね。あ、でも部屋が散らかってたから入れなかったわけじゃないですよ。」
男「まだその話を引っ張るんだ…あれからもうずいぶん経っただろ。」
女「それでもだめです。あの一件で男さんは部屋の片付けられない人に分類しましたから。」
笑いながらそう返される。どうやらあの一件を忘れてもらうにはまだまだ時間が必要なようだ。
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/11(月) 23:36:22.86 ID:CFh7ksXEo
ふと気が付くとあたりは暗くなっていた。どうやら寝ていたようだ。
辺りを見回すと自分の部屋とは違うようだ。もしかして、あのまま寝てしまったのか。
それを示すように、ベッドでは女が寝息を立てている。
時計を見てみると時間はもう深夜を示していた。
慌てて部屋に戻ろうと思ったが、今部屋に戻るとこの部屋の鍵をあけっぱなしにしてしまう。
この辺りは治安はいい方だがそれでも不用心だろう。
このまま朝までもう一眠りしようかと思ったが、一度覚醒した頭はもう一度眠りに就くことを許してはくれなかった。
どうにか時間を潰そうかと思ったが、自分の部屋ではないため何があるかわからない。
携帯電話でもいじろうかとも思ったが、どうやら部屋に置いてきてしまったようだ。
何もすることがないのでなんとなく女の寝顔を見てみた。
最近は会う機会も増えよく見る顔だが、寝ている姿は初めて見る。
よくよく見てみると、なかなかかわいい顔をしていると改めて思った。
ずっと見ていたかったが、しばらくすると小さな寝言とともに寝返りを打ち反対側を向いてしまった。
深く眠っているようなので少し頭に触れようかと手を伸ばしたが、寝ている相手にそれは失礼だろうと思い直しその手を引っ込めた。
ヘタレた自分を紳士だとポジティブに考え、少し距離を縮めもう一眠り就く努力を再び行うことにした。
結局それから朝まで一睡をできず、女が起きるまで待つことにした。
女は朝食もどうかと勧めてきたが、そこまで世話になることもできずそそくさと部屋に戻ることにした。
部屋に戻ってからもいつもとは全く違う朝を迎えたことにより興奮がなかなか覚めることはなかった。
今からまた新しい一日が始まるが、今日はいつもより断然違ったテンションで過ごすことができるだろう。
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/11(月) 23:40:20.08 ID:CFh7ksXEo
今日はここまでです。
少なくて申し訳ない…
というより、自分なりに段落作って投稿したんですが一つのレスに詰め込みすぎました(汗
さすがにメモ帳じゃ限界があるみたいですね。
>>46
>>47
読んでくださってありがとうございます。
とても励みになりました。
これからも少しずつでも書いていこうと思いますのでどうぞお付き合いください。
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/11(月) 23:45:47.66 ID:CFh7ksXEo
あと書き込む頻度ですが、一応毎日更新を目指しています。
しかし、学校が始まってしまい、これからだんだん手を付ける時間が確保し辛くりできなくなるかもしれませんが、そのときは申し訳ありませんと先に謝っておきます。
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/12(火) 00:03:14.37 ID:Rb0xIt+bo
一日二日放置でもどうこうなることはないから
やりやすいペースでやればいいさ
間空くときには何か一言言ってくれると有りがたいが
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/13(水) 00:01:59.90 ID:3zMccJgXo
それからしばらくが経ち、サークルのイベントの日が来た。
早朝から弁当作りを開始し、もう準備は万端だ。
といっても中身は肉じゃがと冷凍食品のみ。
一度、他の物も作ろうと試みたが、なかなかうまくいかずこれだけの内容となってしまった。
とはいっても、何も作れなかったころを考えると大した進歩だろう。
そして、女の方から迎えが来て待ち合わせ場所へ赴く。
サークルの待ち合わせ場所へ行くと、もうすでに何人かが集まっていた。
その場へ近づくと、幹事らしき人が近づいてきた。
幹事「あ、女さんですね。ええと、そちらの方は?」
女「男さんですよ。この人のこと知りませんか?」
知らなくて当然だろう。何せ僕はまだ入団手続をしていなかった。
このまま放っておいても進行に問題は生じないだろうが、一応入団したいという旨を伝える。
話している間、女の視線が少し冷たかったが気にしない方がいいだろう。
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/13(水) 00:02:42.03 ID:3zMccJgXo
しばらく時間が過ぎると、集合時間となり幹事のあいさつが始まった。
幹事「では、これからバスで○○山まで行きます。山といってもそんなにきつくなく丘みたいなところなので気張らなくても大丈夫ですよ」
少し短い定型文のような挨拶が終わった後、全員でバス移動となった。
移動するメンバーを見るところ、やはり女性が多いようだ。
この中でうまくやっていけるもだろうか。
バスの中ではすでに交流が始まっており皆目的地まで談笑をしている。
僕もこの中に混ざろうと試みたが、なかなか入りづらく戸惑っていると一人の女性が話しかけてきた。
サ女(サークル女性)「こういうところに男性だなんて珍しいですね。花や木に興味があるんですか?」
男「そうだね。それもあるけど、友達が入るっていうから一緒に入ることにしたんだ」
そういって女の方を指す。女はほかのサークルメンバーと話しておりこちらには気が付いてないようだ。
サ女「そうなんですか。もしかして彼女さんだったりします?」
男「そんな間柄じゃないよ。友達って言っただろ?」
サ女「怪しいなー」
どうも女性というものはこの手の話が好きなようだ。
何度も冷やかされたじたじになりながらも、気が付くと目的地についていた。
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/13(水) 00:03:12.33 ID:3zMccJgXo
現地についてから小さな山を登る。少しだるさは感じたが、それ以上に周りの景色が綺麗でそんなことはあまり気にならなかった。
そして開けたところに着くと、先に来ていた幹事が皆にここで食事をとり休憩をすると伝えた。
僕は敷物の手伝いをし、それから食事をとる準備をした。
女「あ、ちゃんと作ってきたんですね」
昼食をとろうと腰を下ろすと女が近づいてきた。後ろにはすでに知り合ったのだろうか何人か人を引き連れている。
男「もちろん。せっかく教えてもらったのに作らないわけにはいかないだろう」
女「でも、中身は私が教えたものだけですね」
男「他にも作ってみたんだけどね。あんまりうまくいかなくてやめたんだ」
そうやって女とその友人たちと話していると、それにつられたのかサ女の方もこちらに来た。
サ女「へぇ、ちゃんとお弁当作ってきてるんだ。意外と家庭的なんですね」
男「意外だとは失礼な。これくらい頑張ればできるんだよ」
このような言い方をしたが、これができるようになったのは完全に女のおかげだ。
しかし僕にも少しくらいプライドがある。
そのことを易々と言ってしまえばそのなけなしのプライドに傷が入ってしまうから、このような言い方になってしまった。
だが、そう言った直後女からの鋭い突っ込みが入る。
おかげで僕は、いい道化になってしまった。
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/13(水) 00:03:54.83 ID:3zMccJgXo
食事が終わった後、食後の運動ということで僕たちはさまざまな遊びをした。
遊具は幹事などサークル関係者が持ってきておりそれを借りることにした。
その量は一目見ても多すぎるくらいで、遊ぶことに事欠かないだろう。
それにしても、こうやって遊ぶのはいつ以来だろう。
小学生のころは毎日のようにこのようなことをしていたが、年を取るにつれだんだんとインドアな遊びが増えていた。
懐かしさを感じながら、僕は童心に帰り疲れ果てるまで遊ぶことをやめなかった。
帰りのバスの中、適当に席に着いていたら横にサ女が座っていた。
サ女「あんなに動けるなんて元気だね」
男「そんなことないよ、もうへとへとだ。帰ったらもうぐったりだろうね」
疲れた顔を作ってそう返し、今日のことをお互い話す。
景色が綺麗だったこと、あんなに遊んだことなどで話題が尽きることはなかった。
今日のことはいい思い出になるだろう。そう思いながらバスに揺られていると、肩にサ女の頭がこちらに落ちてきた。
あれだけ動いたんだ、疲れて当然だろう。そう思って動かないよう姿勢を正して、バスが着くのを待った。
58 :
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[sage]:2011/04/13(水) 00:05:53.16 ID:CgxbbmgMo
嫉妬フラグか?
59 :
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(大阪府)
[sage]:2011/04/13(水) 00:06:21.67 ID:3zMccJgXo
バスが到着し、降りた先で幹事はまた形の整った挨拶をした。
それが終わると解散の流れとなる。別れの間際、サ女と連絡先を交換をした。
そして、女とともに帰路に着く。二人で今日のことを振り返りながら。
女「今日は楽しかったですか?といってもあんなに遊んでたから聞くまでもないと思いますけど」
男「そうだね。あんなに遊んだのはいつ以来だろう。なかなかいい思い出になったよ」
そう返しながら帰っていると、急に冷たい声であることを言ってきた。
女「それにしても結構モテるんですね。バスの中でも男さんのところだけ空気が違いましたよ」
男「そんなことないよ。話しかけられてぞんざいな扱いなんかできないだろ。それにあれだって気が付けばもたれかかってたんだ、起こすわけにはいかない」
言い訳のように聞こえるかもしれないが事実を述べる。しかし、なかなか女の機嫌は治らず知らず知らず会話はぎこちないものになってしまった。
途中でこれではいけないと思い、保身をやめ女の機嫌取りに専念したが、結局機嫌が治ることはなくマンションの前についた。
60 :
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(大阪府)
[sage]:2011/04/13(水) 00:06:56.66 ID:3zMccJgXo
扉までの間どのように弁明しようかと悩んだが、いい案が思いつかずどちらも無言のまま玄関の前まで来る。
そして、扉を開けようか佇んでいたら女の顔がこちらへ向いた。
女「でも、今日は楽しかったんでいいですよ。お弁当もちゃんと作ってましたしね」
そういった後、女は扉を開け挨拶をして中へと入った。
いつの間にか機嫌は治っていたようだ。そして、安心しながら僕も扉を開けた。
扉までの間どのように弁明しようかと悩んだが、いい案が思いつかずどちらも無言のまま玄関の前まで来る。
そして、扉を開けようか佇んでいたら女の顔がこちらへ向いた。
女「でも、今日は楽しかったんでいいですよ。お弁当もちゃんと作ってましたしね」
そういった後、女は扉を開け挨拶をして中へと入った。
いつの間にか機嫌は治っていたようだ。そして、安心しながら僕も扉を開けた。
61 :
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[sage]:2011/04/13(水) 00:10:20.80 ID:CgxbbmgMo
二重コピペかな?
62 :
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(大阪府)
2011/04/13(水) 00:15:13.29 ID:3zMccJgXo
今日はこんな感じで終了です。
変にいろんなもの取り入れたせいでグダグダになりそうな気がします…
どうか見捨てないでやってください。
>>53
わかりました。
時間が取れそうにないときは一報入れるようにします。
>>58
そんな感じです。
そういう話を作ったことがないんで、うまくかけてないかもしれませんが…
63 :
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[sage]:2011/04/13(水) 00:16:54.34 ID:CgxbbmgMo
俺はgdgd感は感じないけどな〜
乙
64 :
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(大阪府)
2011/04/13(水) 00:28:18.84 ID:3zMccJgXo
すみません
>>60
ですが、6行目の「扉まで〜」からの行は無視してください。
段落見て切ったりしてたらやらかしてしまったようです…
>>61
さん、教えてくださりありがとうございます。
65 :
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(大阪府)
[sage]:2011/04/13(水) 23:47:51.95 ID:3zMccJgXo
今続きを書いてるんですが、このペースでは今日中に書けそうにないんで明日また書き込みます。
更新できなくてすみません。
66 :
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[sage]:2011/04/14(木) 00:03:03.74 ID:JELxtLEpo
ゆっくりやってくれりゃいいさ
67 :
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(大阪府)
[sage]:2011/04/16(土) 01:55:40.08 ID:MRMM3kOio
すみません、昨日は終電を逃してしまいできませんでした。
今から書いていきます。
68 :
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(大阪府)
[sage]:2011/04/16(土) 01:58:14.57 ID:MRMM3kOio
サークルの一件が終わって数日が経つ昼前、僕は携帯の電子音で目が覚めた。
誰だろうと中身を見てみると、友人2から旅行の日程が決まったとのことだ。
内容は3泊4日で行きは船を使うが帰りは新幹線で帰るらしい。うち1夜は船内で過ごす。
僕のわがままが通じた事を喜びながら読み進めると、女とその友達の連絡先を知らないので転送して欲しいとの願い事が書いてあった。
出発日はまだ先だが、お金の工面もあることだし僕はすぐに女の部屋へ急いだ。
チャイムを鳴らし数秒待つが反応がない。仕方なしにメールを送ることにした。
メールが返ってくれば確認しただろうし、返ってこなければまたあとで訪れればいい。
そう思って再び横になった。
今日は夕方のバイトまで特にやることがない。
女がいれば暇な思いをせずにと悔しがりながらまぶたを閉じた。
69 :
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(大阪府)
[sage]:2011/04/16(土) 01:58:49.73 ID:MRMM3kOio
そして出発日、もちろん女は内容を確認し女友にも転送を済ましていた。
待ち合わせ場所はここからの最寄り駅だったので、女を連れ集合場所に向かった。
時間にはまだ余裕があったが、僕たちよりも早く全員集合していたようだ。
友人1「おお、お二人そろってくるとは何かありましたかな?」
男「家が隣なんだからそろってくるのは当たり前だろ」
冷やかされながら船着場まで移動する。
道中、友人1はあくびを連発していた。理由を聞くと今日のことが楽しみで寝れなかったそうだ。
小学生かと笑い飛ばして盛り上がっていると目的地まで着いた。
友人2「そういえば、何で船に乗りたかったんだ?行くならほかの行き方が楽だろうに」
男「旅はその経過が楽しいて言うじゃないか。それに移動手段の中ではダントツに安いしな」
そう返したが本当の理由は前に船旅をした人のブログに影響されただけだった。
船内は広く、食事も豪華だったので興味が出たのであった。
しかし、その理由を言うと野次が飛んできそうだったので適当な理由でごまかすことにした。
70 :
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(大阪府)
2011/04/16(土) 02:00:47.18 ID:MRMM3kOio
そして受付を済まし船内へと入る。船を見たとたんあまりの大きさに皆驚いた。
友人1なんか眠気が飛ぶほど驚いたらしい。
それからは1泊する部屋に荷物を下ろし休憩したあと船内探検を始めた。
誰もこんな大きな船に乗ったことがなく皆興奮した様子だ。
友人1「すげー。ここなんでもあるな。向こうにもいってみようぜ」
そういって先々行く友人1僕たちはその後ろをついて行く形だった。
これからもそうしても良かったが、引っ張られるだけでは見たいものもゆっくり見られない。
そう思い僕は別行動をとる事を提案した。
皆そのことに承諾し、集合時間を指定してから各々行きたいところへと足を進める。
班分けをしたつもりはないが、友人2と女友、僕と女で動くこととなった。友人1は了解した途端どこかへ行ってしまったので一人行動だ。
友人2たちと手を振り合ってから僕たちは先ほど通り過ぎたところを見直すことにした。
女「きれいな景色もいいですけど、こんな空間もいいですね」
男「そうだね。なかなかこれるところじゃないし思い残しのないように見て回ろうか」
二人のペースで船内を歩く。友人1に引っ張られながらでしか船内を回れてなかったので見たいところを見れず、行きたいところへもいけなかったので我ながらいい案を出したものだと自惚れながら。
71 :
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(大阪府)
2011/04/16(土) 02:01:23.60 ID:MRMM3kOio
散歩の中で甲板にも立ち寄った。あたり一面大海原で壮大な景色だ。
女「いい眺めですね、あたり一面海だなんて。実家が内陸の方なんで海なんかなかなか見れなくて興奮します」
そういってあたりを見渡す。本当にあたり一面海しかなく、世界がこの船しかないような感覚に陥った。
甲板を見渡すとちらほらと海を眺める人がいた。写真を撮ったり見とれている人もいる。
中には一人船尾に立ち両手を広げている者もいた。
顔が友人1に似ていた気がするがきっと気のせいだろう。
そう自分に言い聞かせ、かかわらないよう甲板をあとにした。
72 :
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(大阪府)
2011/04/16(土) 02:02:11.91 ID:MRMM3kOio
また行き止まりだ。これで何回目だろうか。
あれからものんびりと歩いていたのだが、何度も関係者専用の看板や壁を見ていた。
目的地がないにせよ、これではさすがに気まずい。
なんとかしたかったが、船内を思い出してもあらかた見終わっておりもう行くところがない。
どうしようかと考えあぐねていると突然放送が船内に響いた。
「夕方になりました。甲板に行くと日の入りを見ることが出来ます。皆さんぜひ甲板へお越しください」
なんと言うタイミングだろう。船内放送に感謝し二人甲板へ足を進めた。
甲板にはすでに多くの人が来ており日の入りは人の頭越しにしか見れなさそうだ。
少し残念に思いながらも太陽を見ていると前のほうから声がかかった。
73 :
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(大阪府)
2011/04/16(土) 02:02:45.11 ID:MRMM3kOio
友人1「こっちのほう来いよ。まだ人が少なくてよく見れるぞ」
そういいながら友人1がこちらへと手を振る。いい仕事をしたと褒めながらそちらへ向かうことにした。
行ってみると友人2たちも来ており待ち合わせは結局ここになりそうだ。
5人で出太陽はだんだんと海に沈んで行くさまを見つめる。本当にきれいな景色で「すごいや」とつぶやきながらそれを眺めていた。
それからは夕食となり、済ましたあとは部屋へと戻る。夕食は思ったよりも豪華で皆喜んで食べた。
部屋に戻るが、寝るにしてはまだ時間が早すぎる。友人1はすでに寝ていたがここにとどまってもする事は特にないので土産コーナーへ行ってみた。
土産と一言に行っても色々なものがあった。地方の特産品であったり、船のおもちゃ、良くある用途の分からないものや、これまたよく分からない置物など様々だ。
女「船員の帽子まであるんですね」
帽子を手に取り女は僕の頭に乗せた。鏡を見てみたが驚くほどにあってなく苦笑する。
回りも僕と同じ反応だ。分かっているなら教えてくれてもいいのに。
女友「船長!前方に回避不能の氷山があります!どうすればいいですか!?」
男「まずその映画の事を考える事をやめようか。縁起でもない」
振り返ると突然ネタを振られた。とっさの判断には慣れてないのでよけることしか思いつかなかった。
それでも反応があったことに喜んだのか女友は一人楽しそうだ。
74 :
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(大阪府)
2011/04/16(土) 02:03:13.30 ID:MRMM3kOio
その様子を見ていると、突然肩を叩かれた。
女「ちょっと甲板に出てみません?」
男「いいけど何かあるのかい?もう真っ暗でなにも見えないと思うよ」
女「もしかしたらいいものが見れるかもしれないですよ」
そういって僕の手を引っ張る。なにがあるか分からなかったが気になったので、友人2に離れる事を伝えて甲板へと足を運んだ。
男「やっぱり真っ暗だね。なにかあるのかい?」
あたりは日も落ち闇が船を包んでいた。
しかし女は満足そうな顔をして僕に上を見るよう言った。
男「おぉ。これは…」
あたりは黒一面。しかし空には無数の星が輝いていた。ここは街と違って余計な光がない。そのためいつも見る星空よりも一段と星々は自己を主張していた。
女「どうです?綺麗でしょう」
女もそういいながら空を仰いでいる。答えようと思ったが、この景色を表現する言葉がなくあいまいな返答しか出来なかった。
一通りみて満足したあと、客室へと戻る。
いや、満足というには語弊があるだろう。あの満天の星空はいつまで見ても満足する事はないのだから。
部屋に戻るともう3人とも静かに寝息をついていた。時計を見るともういい時間だ。
始めての船旅であり、皆いつも以上に動き回っていたのだ。疲れて眠るのも分かる。
そう考えていると僕にも睡魔が訪れた。そしてそのまま操られるように布団を出し眠りにつくことにする。
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
2011/04/16(土) 02:04:51.56 ID:MRMM3kOio
今回分はこれでおしまいです。
分量が少なくて申し訳ない…
明日、明後日は(きっと)休みなので書き溜め頑張ろうと思います。
76 :
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[sage]:2011/04/22(金) 21:15:28.09 ID:Uas+99WQo
そろそろ投下が欲しい
77 :
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(チベット自治区)
[sage]:2011/04/22(金) 21:17:09.57 ID:Cxw8Y31Co
投下かと思って期待しちまったんだが?
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/22(金) 21:50:02.41 ID:Uas+99WQo
書き込みし無いとフェードアウトしそうだもの
忙しいんだと思うが
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sagessaga]:2011/05/08(日) 20:57:54.00 ID:j0xX/nhVo
:||:: \おい、ゴルァ 出て来い!! ドッカン ゴガギーン
:||::  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ _m ドッカン ☆
:||:: ___ ======) ))_____ / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
:|| | | | ̄.ミ∧_∧ | | ────┐||:: ∧_∧ < おらっ!
>>1
出てこい!!
:|| |ぁゎゎ. | |_..( ) | | .___ │||:: (´Д` ) \___________
:|| |Д`); | |_「 ⌒ ̄ ,|.. |_... ..||||:: / 「 \
:|| |⊂ノ; | |_| ,/  ̄ .  ̄ ̄ ̄ │||:: | | /\ \
:||:  ̄ ̄ ̄  ̄| .| :||│ ;, │||; へ//| | | . |
:||:: :; ; ,, :| :.| ||│ (\/,.へ \| | (r )
:||:: :; 冫、. . | .i .|:||◎ニニニニ\/ \ |  ̄
:||.:,,''; ` .. . :: . | ∧. |:||│::::/ │||::.:. .Y ./
:||:;;;: : | | | |.||│ 冫、 ;;;,,│||:;;;. | .|
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
80 :
!ninja
[sage]:2011/07/15(金) 01:01:59.18 ID:su7kzuDso
てす
81 :
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(鹿児島県)
2011/07/21(木) 18:42:23.61 ID:EDZblmU4o
待機
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