やる夫が正史を書くようです１７＠VIPService過去ログ倉庫

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やる夫が正史を書くようです１７

1 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/04/10(日) 02:01:55.74 ID:hPeUpefGo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　天地開闢　日月重光

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　遭遇際会　畢力選方

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　将掃穢甫　還過故郷

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　肅清万里　総斉八荒

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　告成帰老　待罪武陽
2 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/10(日) 02:03:19.35 ID:hPeUpefGo: 【過去ログ一覧】

　１　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1230676537/
　２　http://yy700.60.kg/test/read.cgi/yaruo/1234318524/　　　　　（注：やる夫板）
　３　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1235877820/
　４　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1240330885/
　５　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1243675704/
　６　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1246707154/
　７　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1249110081/
　８　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1253613772/
　９　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1258994874/
１０ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1264509186/
１１ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1269608586/
１２ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1275319625/
１３ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1278864265/
１４ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1283699979/
１５ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294930438/
１６ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1296394372/
3 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/10(日) 02:04:20.77 ID:hPeUpefGo: 【まとめブログ・アンテナサイト様】

俺速でやる夫を纏めるブログ様　 http://orehaya.blog73.fc2.com/　
やる夫ＢＯＸ様　　　　　　　.　　　　 http://yaruobox.blog11.fc2.com/
やる夫見聞録様　　　　　　　　　　 http://crescentmoon.gozaru.jp/yaruo.html
やる夫wiki　　　　　　　　　　　　　　.http://ja.yaruo.wikia.com

【主要参考資料】

　●正史三国志１～８　ちくま学芸文庫
　●中国の歴史０３　ファーストエンペラーの遺産　講談社
　●中国の歴史０４　三国志の世界　講談社
　●中国の歴史０５　中華の崩壊と拡大　講談社
　●図説中国文明史５　魏晋南北朝　創元社
　●三国志　正史と小説の狭間　白帝社
　●西晋の武帝　司馬炎　白帝社

【お約束】
※やる夫（陳寿）が『三国志』を書くのを生暖かく見守るスレです。
※基本、正史三国志準拠のフィクション・やる夫スレです。
※長文・ネタバレに関しては気になさる方もいらっしゃるので、ご配慮いただけるとありがたいです。　
※投下中、>>1がレスを返す事はありません。
4 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:39:58.59 ID:/FajVFlPo: 【幕間】

　　　　　　　　　　　　　　　　 ,;ﾞ　　　　　　　　　　　ﾞ:;、
　　　　　　　　　　　　　　 i! ..,＿＿_　　　　　　　 ,;ﾞ
　　　　　　　　　　　　 //　,∠Ｙ　 }ｘ丶.　　　 ,;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　 ,' {　/　　|　 lヽﾍ　＼　　 ;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　 iハ/ｚ弌　ヘL、 ', !　丶/
　　　　　　　　　　　　　 |　ﾘ ,,,,　, 　 ´`ヽﾘ　ﾊ￤　　　　　　　　董允さん。
　　　　　　　　　　　　　 | 人　ｒ- ､ ""　/　/ｨ　i
　｢￣￣￣￣了了￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|'くヽ　　　　　　　 .今からこれで遊びましょう
　|　土刀　冫冫＋｢｜　　ノ'Z厂Ｌ., ＋　　　|　| 　;
　| ./├ 口　くく　　　,　ヽ　、 └',.コ　!ﾆ.　 lニコ |　|ヽﾉ
　l ⌒＞＜／／　／人＼ヽ、二l　l二. 　 /　 :|　|:ﾉ
　|＼,／＼／　　└ '´＋｀ ┘　└―― ┘ /　／|　|:ヽ
　|　　　＿ｒ __　＿＿ｍ＿　 [・] ＿ /::大〈ｒO , ｰくﾞﾞﾞ:;
三{　　アd l¨′￣￣　　フﾉ、／／O{‐_ﾟｿ: :と三　}　;;
三{　　　ﾌ,ﾉ　　ｒ‐＿__　└'_,））＼＼＼:弋ト〉ゝ三ノ　;; 　　　　,.-‐,´ ／´: :,: : : ; : : : : :::::: : : :ヽ: : :{::::｀::､,／´｀ヽ､
　|　　　　｀　　　 ¨¨¨¨´　　￣　　　￣　　丶:丶: :｜,.､ 'ﾞ　　　／ :: :::〉/: : : /: : :/: : : :,: ; : : : : : : :ヽ: ヽ::::::ヽ―-､: : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /...　　／/　　/　: ,': /: :/｀｀',　 .......l: : :}: :〈:::::/.､: : :: ヽ: : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :／ ,i:|:l: l: :l: : ;!: : i　,'　　 ∨::l!: :ﾄ､::|: : :ヽ:〉::iヽ|､: : |ヽ: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : { 　i:|: i: :|: :|: :A-:|､‐|'　　､_',⊥ﾚ'_ヽ:;: : : :ﾍ,／: :､|:!::}　ヽ: }
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ: : /:/,: : iゝヽ;.〈　,'下;｀　　　 ´,'斤;　〉ﾘN ,i: :|　ヽi:／　/: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.:': //: : :i: :〈,lゝ　辷,.} 　　　　辷ﾉ　　/／l: : '／,ヽ:} ,:': :/
　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　／::／,': : :/|: : |ゝ}　　　　'　　　　　　　,' '　 '／:／､ }::/: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: ::,'　/: :,､':､!: :ﾄ､∧　　　　 _　　　　／　／: :/　ヽ､,': ::,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: : |　,':／　}: :i､: ヽ　｀　､　 ´　｀　　.イ　　　ゝ: : {　 /／ヽ:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : i /,'　　 ,l: ::} ヽ: ＼/ヽi＞ー '´ ／ヽ＿＿__ 　//　ヽ:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ: /:､　　/: ::/,..-―' ,ヽ　ヽ　　／　 /::::::|　　　｀ヽ　　　l:',: }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀,'::l､:ヽ/::／/ 　　　/::::ヽ ∧_/ヽ　 /::::::::|　　　　ヽ　　':|: :|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　.
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.蜀の費禕は優れた政治家・外交官として知られるが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　いったいどれぐらい優れているのか？
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.今回紹介するのはそんな話である
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　.
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/04/11(月) 01:43:45.76 ID:I7wPAXk4o: お、きた
6 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:45:21.86 ID:/FajVFlPo: ./ﾆ三ﾄこ: :.:.:./ : :.:i : : : : : : :.:.:.|＾´V: : :.j : : : !: : : |:| : ＼ : : :', ＼
{三三}三〉 : :l: :.:.:.:|: : :|: :.:.j : :.ｉ| 　 'ﾏ'''ﾒ : ﾊ: : :j:.:.l八 : ∧: :.:.i : : ヽ
:￣ﾊ三ｼﾞ: : :.|: : : :j :._;jｨｯ∧: jﾘ　　　} ﾊ:./　!:.:ﾉ|: j　.∨: :',: : |: : : : :',　大将軍。
: :,ﾞ: ハ : {: : j|: : : ﾊ:.:.ﾊ: /　V(　　　 jﾑ孑xﾉく　|:/　　j: : ∧: |: : : : :.:',.
:.ｉ: :i 　Vﾊ:.:八: :.:|　V_j厶ﾆ､＼　　ﾞ f(ﾊ　(ﾞヽ V　／: :/: :.ｉ:.ﾄ､: : : : :|　いったいあなたは、
:.|: :| 　 'yﾍ: /ﾞ)-;l　ｧ’fてﾊ　　　　　弋ｿ {＾',. } |／: :.:./: :.:.:j/　＼ : : !　いつ仕事をなさっているのです？
:.:.|.: :. 　｛:/ﾞ)'.〃//ﾞ)　弋zﾂ　　　､　　｝ } j. !: : : :/: : : :/　　　ヽ /
: :|: : ＼ `!！:{{ {/ ｛　　　　　　　　　　　 /　　 /: :/: {: : : :/　　　ﾉ/　気がつくと博奕をなさったり、お酒を嗜んだり、
:｛＼: : ヽ＼ゝ` `　＼　　　　　　　 ,､　/　　　/＾V: /|: :.:/　　　／/　　 .とてもお仕事をなさっているようには見えません。
:.:ヽヽ: :.:i^´＼　　　　｀ヽ　　　　／{　　　!　 ∨　:.:./　　　｛:.:.{
ヽ:.∨|: : | 　＼＞ .,_ 　　 V｀¨不　　 ,ﾊ　　　　　｝　∨＼　　＼:ヽ､　皆が不思議がっておりますわ
　 :.:.V:.:./ 　　 ',　/ ｝　　　| /　| ＼_/　',　　　ﾊ　ヽ: : ＼　　｀ヽ＼
　 |:.:j／　＼　 V　j　　　 K 　 |　// 　 ',　　 V ∧ 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　,∠Ｙ　 }ｘ丶.　　　 ,;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' {　/　　|　 lヽﾍ　＼　　 ;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 iハ/ｚ弌　ヘL、 ', !　丶/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 人　ｒ- ､ ""　/　/ｨ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｢￣￣￣￣了了￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|'くヽ
　　政務は朝夕にこなしてるわよ？　　　　　　　　　|　土刀　冫冫＋｢｜　　ノ'Z厂Ｌ., ＋　　　|　| 　;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ./├ 口　くく　　　,　ヽ　、 └',.コ　!ﾆ.　 lニコ |　|ヽﾉ
　　その間に賓客の皆さんに応接して、　　　　　　 l ⌒＞＜／／　／人＼ヽ、二l　l二. 　 /　 :|　|:ﾉ
　　飲食して遊んだりしてるけど……　　　　　　　　.|＼,／＼／　　└ '´＋｀ ┘　└―― ┘ /　／|　|:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　＿ｒ __　＿＿ｍ＿　 [・] ＿ /::大〈ｒO , ｰくﾞﾞﾞ:;
　　別にズルはしてないわ　　　　　　　　　　　　　三{　　アd l¨′￣￣　　フﾉ、／／O{‐_ﾟｿ: :と三　}　;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三{　　　ﾌ,ﾉ　　ｒ‐＿__　└'_,））＼＼＼:弋ト〉ゝ三ノ　;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　｀　　　 ¨¨¨¨´　　￣　　　￣　　丶:丶: :｜,.､ 'ﾞ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　.
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　費禕は尚書令だった頃、恐ろしく仕事が速い事で知られていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　.
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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7 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:45:59.12 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　 -:-:-:-　 .
　　　　　　　　　　　　 {ア´: : : :_:_:_: : : : :＼　 __
　　　　　　　　　　　　　／ : : /: :/⌒^!: : : : : : ∨ {
　　　　　　　　　　 /:/ : | ｉ|:|_:{ 　 _i:i_j_: :}: : :｛_, )
　　　　　　　　　　　 .ノi/|:i: :|爪{㍉　　|爪{从 : : }'く
　　　　　　　　　　　　　{／: {从{{ ﾋ.:)　　　ﾋ.:) 》|: 从,ノヽ
　　　　　　　　　　　　 /: : :八_{　　　　　　　　　 |/ ): }: : }　　　　きっと、涪の大司馬に
　　　　　　　　　 {: : : {:/:人　　 {￣￣|　　 .イ: :｛): ,′　　　仕事を任せているから楽なのですわ！
　　　　　　　　　､: : ∨}: :,＞　　.__,ノ _／ /}／: :/i
　　　　　　　　　　　　 {＼ {,ﾉ:（　 __/`７爪 {　 i/ : :イ: |　　　　さあ、今日の案件をこちらへ！！
　　　　　　　　　　　　 ): :){: イ￣く_,ノ },ハ_〉-{、:{: :}: :|
　　　　　　　　　　 /: //　i|　　 { {／／　　ハ∨ ;ﾉ　　　　大将軍と同じ量で構いません……
　　　　　　　　　　　　 {: :{/　､ｊ|　/　､／蜀　{/　 } }く
　　　　　　　　　　　　 `7 .r‐'⌒〈 _ ..　　-‐┐/　　「廴:)
　　　　　　　　　　　　　{/ {__. 　´　　　_＿__j/⌒ヽ,}　((
　　　　　　　　　　　 |　´　　　 . ＜　　　　 /　　｀
　　　　　　　　　　　､＿ .. イ　　　｀ト　 ..__/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∩＿＿＿ ∩
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　/ 　　　　　ヽ |
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　| ●　　　●　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ　(_●_ )　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´､　　|∪|　　　､彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　<｀丶　ヽノ　＿＿＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_)　丶　　（＿＿＿)
　　　　　　　　今持って来ますクマー！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／＼　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ( 　( 　　　丶 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　）　　　∪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(＿／

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　.
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.それを見た友人の董允。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　自身が尚書令になると、費禕の仕事ぶりを真似ようとした
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　.
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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8 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:46:31.25 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　ﾑｫｫｫｫｫｫ

.　　　　　　　　　　　　　　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠
　　　　　　　　∧＿∧　　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠　））ｸﾞﾗｸﾞﾗ
　　　　　　／（；｀Д´）　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠
.　　　　　 /|　|　　 |. |　　　 (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ l丶l丶
　　　　　/.　＼ヽ／＼＼_　 (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠(；　　 )
　　　　/　　　ヽ⌒)==ヽ_）=(￣＠ (￣＠ (￣＠(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠と、　ｉ
　　　 /　/⌒＼.＼　||　　|| .(￣＠ (￣＠ (￣＠.(￣＠ (￣＠ .(￣＠ (￣＠ (￣＠　しーJ
　　／／　　　 >　）|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　/　/ 　　　　/ ／ .|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
　し'　　　　　（＿つ￣(_））￣ (.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）￣ (_））￣(.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -:-:-:-　 .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {ア´: : : :_:_:_: : : : :＼　 __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ : : /: :/⌒^!: : : : : : ∨ {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:/ : | ｉ|:|_:{ 　 _i:i_j_: :}: : :｛_, )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ノi/|:i: :|爪{㍉　　|爪{从 : : }'く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{／: {从{{ ﾋ.:)　　　ﾋ.:) 》|: 从,ノヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : :八_{　　　　　　　　　 |/ ): }: : }　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : : {:/:人　　 {￣￣|　　 .イ: :｛): ,′　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､: : ∨}: :,＞　　.__,ノ _／ /}／: :/i
　　　　　　　　　　　わ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {＼ {,ﾉ:（　 __/`７爪 {　 i/ : :イ: |　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ): :){: イ￣く_,ノ },ハ_〉-{、:{: :}: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: //　i|　　 { {／／　　ハ∨ ;ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: :{/　､ｊ|　/　､／蜀　{/　 } }く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `7 .r‐'⌒〈 _ ..　　-‐┐/　　「廴:)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{/ {__. 　´　　　_＿__j/⌒ヽ,}　((
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　´　　　 . ＜　　　　 /　　｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､＿ .. イ　　　｀ト　 ..__/　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
9 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:47:25.57 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　__　　　／: : : : : : : : : :｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,.／: :ヽ: : :｀丶」/⌒Y´: : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　 rv'Y: /: : : : : : ＼: : : ＼　〈: : : : : :ｘ＜ ´￣￣
　　　　　　　　　　- ── -｛｀ヽ/.:/:/ｉ : : }┴ｉ: :} ∧ :.ｉ: :ヽ_」`ーｧ'´: : : ｀ー─
⌒ヽ　　　　　　／: : : : : : : : : | ∨: :ﾚ{: { ﾄ､ﾄ::::」斗匕ﾄ､|:.ｉ: i　}　/: : :､: : : : : : : :　 .
　　　　　／. :-──ｧ - .._」_/ : : 小乂≦ｨ' ﾚ-‐rッァ:.|_」　V{: : : : ＼ー─‐ 　 .し、仕事が終わりませんわ。
ー=＝ニ二.:イ. : : : : ::/ . : ／　|. : ::Ν| -‐rｯ'..:::::.'´￣::::ﾚⅣY-'"^ヽ: ‐-:｀二二　 .
　　　　／. : : -─┤: : :＞､∧ﾄ､l|ﾍ|　／:::::　　　　　 u{_.ﾉ　　　　＼: : :｀ー-.　大将軍を真似て朝夕に政務をこなし、
　　　　 /. : :／　　 |: : :/: :/＼|ヽ Ⅵﾄ､ｕ　　 ===-､　ﾉ　　　　　 , ‐-、ー--　 .余暇は思い切り羽を伸ばしていたら、　
.　　　 /.::／　　　　　|: :/: :/　　　　　ヽ､_､　└　￣,.ｲ＿_ ＿___　し(r､ﾍ _　　　仕事は増えていくばかり……
　　　　|::/　　　　　　｜:|／　　　　　　　ーｧ -‐ ノ} Y: {:｛　　⊂=-しと^ヽ　 .
　　　　|′ 　 ,.　-=彡|:｜　　　　　　　　　　 __.ｲ￣7ﾄ､　ハ:{: ∨'ｰ　｀丶　｝　　 .先送りできる案件は先送りしましたが、
　　　　　　／.:／　ノ.:ﾉ　　　　　　　　　　 /{:{: :＼/｛　Y{...:i::Ⅵ＼　　　　/ﾄﾐ､　　もう限界ですの
　　　　　/.:／　／:／　　　　　　　　　　 ∧{:{: |: :ﾄﾍ∨/:::::i:::::Ⅵ'.:ﾄ､　 //_　　　
　　　　ｌ:/ 　／:／/)_ ∩　　　　　　｝Ⅵ､l.:::i::ヽ{/::::::(†):::::＼|　＼{｛:::＞　　
　　　　 |′ /:／　〈 /rうヽ　　　　　　　ﾉ　 Ⅵ:.::i:::::::ヽ : : :i : : : : '､　　￣　　
　　　　　 (:（　　 Ⅵ〈/） ‘.　　　　　　∧　　 '、:.':、: : : : : :ヽ: : : : |
　　　　　　)) 　　＼〈ｰ-､＼　　　ﾄ＼＿_ヽ: :ヽ: : : : :. : ｉ: : : :l
　　　　　　　　　　　｀丶｝　｀丶、 /　ｰ┬…^'ﾄ､.ｉ: : : : ::.. :ｉ: : :｜

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　.
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　十日が過ぎた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　.
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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10 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:48:02.93 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　 -==､
　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　　 ',　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　.:::::. 　 |　　　　　-――-―＜//∧
　　　　　　　　　　　　　 {..:::::::.　｝　／: : : : : : : : :ゝ : : :＼/＾)ー┐_
　　　　　　　　　　　　　＿_ |.:::::::::　ﾄy' : : : : : ／: : : : : :｀⌒: :^'く///|: : ＼
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　　　　　　　／ : : ＿ｘﾍ:::::::::::: |'//V : / : /: : | :∧:|: : : ﾊ: :ヽ : ＼ :＼: : :＼
　　　　　　　　／: : : ／　/ : ∧ :::::::. V//.: : : : :| : /i: |"｀|: :|: i |: : : : : : :ヽ : ＼: : :丶
　　　　　／: : : ／　./ : :/___';:::::::::..Ⅵ| : :|: :/|＼∧|　 |:/|／|: : :j: : :| 小 : : : : : : : :.
　　　　　　〈: : : : /　　 /_／　　/{::::::::::: Ⅵ:_小ィf弌ト八　ィ斥＾}!: :/| j: | :j/ : : : ﾊ : : : i　　ですが私も「蜀の四相」の一角、
　　　　　' : : 〈.　／　　　〈:人 ::/: 八（八{ Ｖソ　　　　Vｿ厶ｲ人|/ く : : ／　}: : :│　絶対にやり遂げてみせますわ！
　　　　　　　 ∨: :>'′　 :｝　　:::〉:::ノ:::: 　 Y厶 ""　　　　 '　 ""|ノ／:＼: :`く　　/ : : /
　　　　　　 ∨　::|　　::|　　::::|::::::::/　　ﾙ个ﾍ.　　 r─=1　　人/: : : :./＼ : ＼ : : :/　　　さあ、今日の案件を！！！
.　　　　　　　 / 　 ::|　　::|　　:: ト-y:: 　｛{　＼丶、､::::ノ　イ　/ : : : /　　＼ : ＼
　　　　　　　 /　　:ノ|　　::|　　:::::＼{::　　ﾏﾍ　＼{ﾉ＞r''⌒ ｉ∨: : : :/　／: : : >､: :＼
　　　　　　　＼:::::::｀|　.:::::ゝ､::::::::::人　　　∨＼__ノ}＼ﾉ　　ｉ | ﾊ : :_:｛／ : : :／　｝: : : ヽ
　　　　　　　／:＼ノ`ー┬r‐'ｰ＜:::/＼　　ヽ　＼＼| |　∨ j　＼ : : : :_／　　 / : : : : ﾉ
.　　　　　 / : : : /　　　 |人　　 ∨　//`ー‐'　　＼│　 ∨　ｰ=ヘ￣　　／ : : : ／
　　　　 / : : : /　　　ﾉ: :ﾉ`ー='‐ﾏ/　　　　　　　　´ 　 (:::Y　　　　}＼／: : : :.／
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ　(_●_ )　　　　|
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　　　　　　　　　　　　今持って来ますクマー！！　　　　　　　　　　　　　　　　＼_)　丶　　（＿＿＿)
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ( 　( 　　　丶 |
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11 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:48:55.19 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　　　　　　　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠
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　　　　　　／（；｀Д´）　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠
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　　　　/　　　ヽ⌒)==ヽ_）=(￣＠ (￣＠ (￣＠(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠と、　ｉ
　　　 /　/⌒＼.＼　||　　|| .(￣＠ (￣＠ (￣＠.(￣＠ (￣＠ .(￣＠ (￣＠ (￣＠　しーJ
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　し'　　　　　（＿つ￣(_））￣ (.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）￣ (_））￣(.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）

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12 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:50:19.51 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　／　　　 /.:.:.:/.:./.:.:.:.:.:.)／.:.:.:.:.:.:｀ヽ
　　　　　 .イ　　　　 {:.:.:.,'.:.,'.:.:.:.:.:／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Vﾍ＿__
　　　　　／ム-‐―-　i∨:i:.:.i:.:.:.:.:/.://.:/.:.:./.:.:.:.:⌒ヽ::〉　　￣｀ヽ
　　　／／　　　　　,斗〉:|:.:.i.:.:.:/イぅ､/ヽ//:/:.:.:.:.:.:.:.｀.:7　　　ハ
　　, '　 / 　 (⌒ﾐｰ彡:人'.:.:!:八.:.:i　 v少､ｊ/:/://:.:.:}:.:.:.く.　　／　 j
　 ,′　ﾄ---＜7´￣.:.:｀ヽ.:ｊ:.:.:.:.＼　　　 i/イく.:.:/.:八.:ﾊ　　　　 /　　.人間の才能と力量が
.　{　　｜　　　,'/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ.:.:.:.〉　　　, ｖﾂ..ｲ〃彡'⌒ヽ　　 .ｲ　　　これほどかけ離れているなんて……
　｀ｰ‐!　　〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./7⌒ヽ｀　 ..イノﾑｲ（　　　　-　イ′
.　　　 |＿__/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.://　　　＼⌒ヽ.　　　　　　　丿　　　 .私では太刀打ちできませんわ。
　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ {　　｀　ｰヘ　　　　　　　　イ
.　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i i　　､＿　＼　　　ー―‐‐ｘ'′　　　　一日中政務にかかりきりなのに、
　　　　ｒく.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:≫ﾍ　　　　　　 >、　　　　 /　　　　　　　暇がない事すらあるというのに……
　∠⌒ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/　　∨ 　　／　＼　　 {
三＞｀ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::／　　　＼__／､　　　　＼＿ﾉ
三三ヘ. ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::／　　　　　　　＼　　ノ
三三三ﾐﾒ、ヽ.:.:.:.:.:.:.::／　　　　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　.
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　　董允は費禕の仕事ぶりを真似たものの、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.十日もすると多くの仕事が渋滞してしまった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼は嘆息してこのように言っている。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　それでは費禕はどうやって政務をこなしていたのか？
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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13 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:51:20.91 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　ﾑｫｫｫｫｫｫ

.　　　　　　　　　　　　　　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠
　　　　　　　　∧＿∧　　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠　））ｸﾞﾗｸﾞﾗ
　　　　　　／（；｀Д´）　　　(￣＠ (￣＠ (￣＠(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠
.　　　　　 /|　|　　 |. |　　　 (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ l丶l丶
　　　　　/.　＼ヽ／＼＼_　 (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠(；　　 )
　　　　/　　　ヽ⌒)==ヽ_）=(￣＠ (￣＠ (￣＠(￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠ (￣＠と、　ｉ
　　　 /　/⌒＼.＼　||　　|| .(￣＠ (￣＠ (￣＠.(￣＠ (￣＠ .(￣＠ (￣＠ (￣＠　しーJ
　　／／　　　 >　）|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
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　し'　　　　　（＿つ￣(_））￣ (.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）￣ (_））￣(.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　 ′: : : : : : : : ;': :': {:i:i: : : : ､ヽ:.:: : :|: : i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : : :ｉ: : |: : : :/　ﾄN: : : : :}ﾆ>､: ::|: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i: : : : ::|: : |: : :厶フ　＼: :/　　 V |: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : : ::!: ｉ:|i: : |　　　　　∨ ;ｘ=ﾐ Ⅵ: : !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/: : : ::l:i:ｌ:|l: : l xf'刀　　　ﾄﾟﾘ　}i !: ::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {/ l : : 川八,.ｲﾊﾏＪｊ　　　　` ’ 从i: ;ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j ,小: :{:八 : : |i　｀´　　　　' 　　}: :{: ::|
　　　　　　　　今日の案件はそれだけですか？　　　　　　　　　　　ﾉﾉ {: :}: ｉ: : Ⅵ:.|{　　　　　 __,　 , ': ::ﾊ:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//　 !: ': :!: : : ﾊ从､　　　　　／} : /　}ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈〈　　|/: :八: : :ハハ　｀7ｰ'´／|: :{　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Vﾊ　l: :/: : }: : : ハハ`ー＜}ﾄ､　!: :V
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 Vﾊ.|: : : : :ヽ: : : : ヽ::ヽ. 　仆№{: : {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.|: : : : : : :＼ : : : ＼:＼|{Ji从: : ｝
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼は人並外れた理解力を持ち、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　記録を読む場合は、しばらく見ただけでその内容に精通した
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　.
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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14 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:52:11.07 ID:/FajVFlPo: .　　　　　　　　　　　　　　　　
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　　　　　　／（；｀Д´）　　　
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　　　　　/.　＼ヽ／＼＼_　
　　　　/　　　ヽ⌒)==ヽ_）=
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　し'　　　　　（＿つ￣(_））￣ (.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）￣ (_））￣(.)）￣￣￣￣ (_））￣(.)）

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　　　　朝の政務はこれで終わりですね。　　　　　　　Ｖ八ｊ.ｨ=ﾐヽ{＼　|-　ヽ　|　　　|　 i　 i　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅵヽl《ｒし} 　ヽｨﾃ㍉ }ﾉ　　　|　ﾉ　ﾉ
　　　　ちょっと出かけて来ますね。　　　　　　　　　　　　 | ハゞｼ　　　　 rしﾊ | ﾉ　　|く　　　八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l'　 i"　 ,　　　ゞﾟシイ　　　l ﾉ　　ｰ=ミ＼
　　　　夕方までには戻るので　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ　人　　　 __　　　''　|　　　八　　　　　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　‘ｰ '　　　 .ｲ　　/i::::::ー=＝ミ.　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　/ヘ.._　...イ　｣　　 |::::::::::::::::::::::::ヽ　　　＼
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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　記録を読む早さは人の数倍で、内容を忘れる事もなかった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　.
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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15 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:53:05.22 ID:/FajVFlPo: 　　　 /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
　　　|: : |: : : : : |: /　＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/　|:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
　　＜ : _: : : / 〈　ノ　|/　　ﾚ　ヽ　}|:./ヽ: : :|　　　　　　　　　.本当に蒋琬とお前には助けられてるな。
　　＜:: |. 小{　　 _,,.. -　　　　､-.,_　ﾚ{: :.|ヽ:|
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　{ﾊ,;'　（(　　　　　　　　　.そういやうちの太子の嫁は、
　　　　　＼_!　　　　　　　　'　　　　!　(　( ヽ)　ﾎﾜ～ｯ　　　お前の娘を迎えたいんだが……
　　　　　　　ヽ　　 'ー―--　　／　ヽノζ
　　　　　　___,ｒ| ＼　　　　　／　　 |￣￣￣|(^)　　　　　　.他に釣り合う家がなかなかなくてな
　　　　／:/::::| ＼　ヽ _　,　ィ´　　　　| ''..,,''::;;⊂ニヽ
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　.| .,,:: ;;;;ン=-　)
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 ! ,ｒ-''⌒＾ニ);;;;ヽニノヽ　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　 /　　　 |　　　　ヽ　　　　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　i　　　　/ 　　ノ! 　　　 }　　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 |　　　 ;　　／-┤ |　　　ﾄ､　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 |　　　 |　 /￣￣|　|　　　 |┤　　｜ l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 |　　　 l　/　　　 |　ﾄ､　　 j｀∨ 　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　_|　　|　Ⅳ　 __., ｀∨　＼/　　∨　|　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　f｜　 l　{r=＝ﾐ、　　　　　_　　 }　/　 ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　ヽ!　　ヽ|　　　　　　　　 r=ミ、/ /　　|
　　　　　　　　　それはもう喜んで　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　／|　l 　∧　""　　　 ,　　 ,,,　/ﾚ′ 　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j／　八　　ﾊ　　　,＿　　　　ﾊ　　ｲ　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 ∧　　ハ　　　ｰ┘　　ｲ　　　{ |　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 / ∧　　∧　､＿__　＜:! |l 　　 | ! ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 _ ∠ -=∧　　ﾊ　　　人＿|」_|l_　　 }/ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　／:::::::::::::::ヽ､∨　　l　　 {　/｀ヽヽ:::}　　　 /
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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　.
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　そんな費禕なので、主君の劉禅からの信頼は絶大である。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　.蒋琬と費禕は成都を離れる時間が長かったが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　国の恩賞・刑罰はすべて彼らに諮問した上で決定された。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　また、費禕の長女は太子劉璿の妃となり、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　費禕の次男費恭は公主を娶っている
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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16 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:53:43.03 ID:/FajVFlPo: 　　　　　　　　　　 /　　〃　　　　　　　　　＼　＼　＼
　　　　　　　　　｛　　　廴.二=-　　　　　　　　　　　　　　＼ﾊ｀丶
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼＿　　＿,　イ＞、　!　　＼
　　　　　　　　〃　　　　　　　　＼　　　ャ――=≠=ｰﾊxﾉ
　　　　　　　　　　　″ 〃　　　　　　　　　　 l＼　＼ー'´　,.ｲｆ斧Vﾍ　ｌヽ　i
　　　　　　　　　　/! 　 {l 　　　八　　　　　 ∨ ＞　二ニイ {らい/ﾊ. l l　 !
　　　　　　　　ｉ |　　　　　 {　＼　　　｛ /　＿　　　　ゞ:::｝Ｖハﾘ　,′
　　　　　　　 |｜　ヽ,　　　丶　　＼{ 　　 {　´ ,ｨ斧ミ　　　 ´ 　ヽ｝ /
　　　　　　　　ｌ i　　　＼　　＼　　　　　 ',　/心ヽ　　　　　　、　Ｖ′
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　＼　　　 ', {{::::::::::}　　　　　　 }{
　　　　　　　 ‘，　　　　　　　　＼　｀　　＼　' ゞ辷ソ　　　　　　　　爪、
　　　　　　　　　　　‘，　　　　　　丶　　　｀　ヽ,＿_ｘ‐＿、　 _ノ　ｉ　ハ
　　　　　　　　　＼　　　　　　　＼ー≧=ｰ一ｘぅ´ | ┌ｰ|ヽ　＿　ｊ /　 }
　　　　　　　　　　　＼　　　　　ヽ　　ｒ勺′､｣　|三lＹf´ｰ-｀Y 　 ,′
　　　　　　　　　　　　　　 /　､＿_　　　　 ` ｰ-に{⌒　:|　|三|乂＿_ 　 ` く
　　　　　　　　　　　　　 {　＿,＞　￣￣￣￣￣｀ﾍこノ:| └ｰ|(⌒Y、｀ヽ｢））
　　　　　　　　　　 /　　　＼ゝ,_　　　　＿　 -‐_彡'⌒ゝこスﾟ ,）‐'┴-ｧ ⌒丶
　　　　　　　｛{ 　　　｀ト　￣￣　　　 ,　-‐ｧ　／（ °）　　／／⌒
　　　　　　　　　　　　　ｒ:ゝ､_ 　　　／　／／　Ｙo　Y　　　乙／⌒ヽ
　　　　　　　　　　　｀ー　／八{　￣ﾞゝ＞≧≦=彳　　ゝ ,ノ　　　　と_ ￣_｀
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　当時の蜀において、費禕の権勢は磐石そのものだった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　.
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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17 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/11(月) 01:54:55.97 ID:/FajVFlPo: 　|　　　　≫'"´　　＼ヽ-､〉:| 　　
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　|:::::|:::斤::::卞　　 'T::::ｶ|:::|::|
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　|::ゝi: i│　　　　　　　/:::ｉ:::|　　　　　　　　　　　　　　　　おしまい
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18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/04/11(月) 02:06:00.20 ID:I7wPAXk4o: 乙
それだけにおしいなあ
彼の生がもっとあったら後の姜維の暴走もなかっただろうに
19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/11(月) 07:37:52.41 ID:fEX5un/Lo: 乙でした
ホントに人間か、こいつは？ｗｗ
20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/04/11(月) 11:27:21.36 ID:UP03Yzg1o: 何年か前に、一冊一分のスーパー速読術とかが雑誌広告にはびこっていたけど…。
気になってググってみたら、XP上で動作するマニュアルDVDがアマゾン上で
￥1,480引きの￥500で売っていたよ…。
21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/04/11(月) 11:43:38.33 ID:npCpziz60: ヒイが更に長生きしていたとしても蜀漢の寿命は10年やそこら伸びた程度だと思う
22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/04/11(月) 12:45:03.05 ID:UlOO5EN3o: 費禕ﾊﾞﾈｴw
速読やら超記憶力の人とかそれぞれいるけど、
それら全部併せ持って処理できるとか、分野は多少違うけど孔明超えてないか？
23 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/11(月) 14:51:24.77 ID:g81Pqxf9o: >>22
これでも諸葛亮より権限も仕事量も少ないんだぜ。
24 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage]：2011/04/11(月) 15:22:20.07 ID:bSEhZkQG0: >>22
蒋・費の両輪に加えて張裔や楊儀とかの部下がいたにしろ、基本的に諸葛亮は「全部」。比較にならないよ。
25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]：2011/04/11(月) 17:54:42.03 ID:6w1cYAvKo: 正史でも実際に司馬懿は諸葛亮を天下の奇才って言ってたんだっけ？
やっぱり演義の脚色抜きでも人間離れしてる天才なんだな
26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/11(月) 19:08:05.03 ID:g81Pqxf9o: 軍の退くに及び、宣王案じて其の営塁処所に行きて曰く、「天下の奇才なり」と。

三国志　諸葛亮伝より。

立法（蜀科の制定）
司法（罰二十以上は全て）
行政（荊州南郡から蜀まで）
外交（直接赴いての呉との同盟）

軍政（漢中攻略の兵站・後方支援～軍屯の指揮まで）
軍令（南征・北伐の基本作戦の立案）
指揮（南征・北伐の総指揮官）

それに加えて陣地構築から武器・輸送器具の発明、
内には表で外には書で蜀の名分の主張と、諸葛亮はあらゆることをやってるよ。
27 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/04/11(月) 19:12:34.03 ID:GH76droY0: ちょうど、今月の文芸春秋の宮城谷先生の三国志でも、同じ費禕のエピソードがあって驚いた。

宮城谷先生の方は、曹爽の蜀遠征が失敗したところまででした。
28 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/04/11(月) 19:20:45.09 ID:I7wPAXk4o: すごいんだけど、正直、そりゃ過労死するよなって納得
任せられる人材がいなかったとも思えないので、この点はやっぱ諸葛亮の失策だよなと思う
29 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/11(月) 19:25:36.31 ID:g81Pqxf9o: >>28
行政と外交はそれぞれ自分が国政担うようになってからは任せてる。
後方支援や宮中もそれぞれ能力のある人材に任せてる。

よく言われる司法（罰二十以上は全て）だが、これはおそらく他人に任せられなかった要素。
言わば、自分の死後を見越しての判例作りという面もあったはず。

魏延と李厳の末路を見ると、連中に主力預けて北伐に出せたかは議論の余地がありそうな。
30 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/11(月) 22:17:53.42 ID:dhkrw429o: ＞前スレ
おい姜維ｗｗ
31 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/11(月) 23:22:11.38 ID:fEX5un/Lo: …姜維、ああなった結果は完全に自業自得じゃねえかｗｗｗｗ
32 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/04/11(月) 23:29:33.18 ID:lF4KtEZLo: 前スレ梅ネタのオチがひどいｗｗｗｗｗｗ
33 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/12(火) 05:52:02.10 ID:SqYuKGhi0: >>24
どこで何を読んでるのかはだいたい想像がつくが、
どこから張裔なんて名前が出てきた？
34 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/04/12(火) 08:52:53.19 ID:/wiTJApMo: また1001のAAと流れがマッチし過ぎだｗｗ
35 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/12(火) 10:52:29.01 ID:D1tmsQhTo: 姜維はキャリア的に言って行政経験が魏延どころか王平にも及ばないから
仕方が無いと言えば仕方が無いんだが……。

基本的に将軍（軍事指揮官）職ばかりで、太守経験もないからなあ。
36 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/04/12(火) 16:34:43.84 ID:6rK//MbVo: コーエー『三國志』シリーズだと、内政もこなせるから
つい誤解してしまう。＜姜維
37 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage]：2011/04/12(火) 17:31:19.69 ID:Uv/KqkFQ0: 姜維はゲームだと最近政治力が六十台くらいになって、だいたい適切になってきた感はある。ゲームの能力評価が当てにならんことは正史読めばわかるが。
とはいえ軍政という意味では、優れている面もいくつか見られるがねー。

>>33
どこで何をって、意味がわからないんだけど？　トンデモな本でもあるのかね。
張裔は諸葛亮がわざわざ留府長史にして留守中の業務を任せた人物だし、過労気味な諸葛亮を支えた一人として挙げただけなんだが……。
38 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/12(火) 18:27:05.01 ID:D1tmsQhTo: KOEIのゲームシステムだと、地方政治と中央政治、
官僚の実務能力と政治家の政権運営能力の区別が付けられないからなあ。

晏嬰言うところの「社稷の臣」（宰相）の要件が中央の政治家に求められる要素をよく示してると思うが。

「“社稷の臣”とは、“国家を安泰ならしめること”、“上下の名分を正すこと”、
“百官をしてその所を得しめること”、“外交折衝よろしきを得ること”、
この４つの条件を満たす」
39 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/13(水) 00:12:10.35 ID:SrCvL3bQo: 【魏の場合＠文帝時代】
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　　 |!　人　　　　_　　　ｲ ! /　　　　　　実際、呉遠征の時は前線と後方で分担してましたものねぇ
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　　 |{ N v | }::::少::|| ! !ｲ |ｲ
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40 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage]：2011/04/13(水) 01:08:20.76 ID:JQ/L/kB80: しかし>>1にあのがっかりポエム（笑）を載せるとはｗｗ
司馬懿の心境を描く材料という事なんだろうけど、曹丕辺りが見たら腹抱えて笑いそうだな。
41 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/13(水) 06:24:18.83 ID:fw8BZoJRo: >>39
二人で分担しても片方が駄目ならどうしようもないのは、
現在進行形で曹爽が証明してるような……。
42 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/13(水) 07:43:27.82 ID:hmJ3/SM0o: 魏の場合、国土広いから各地の担当者で処理するのも多いだろうしね
43 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/04/14(木) 13:43:02.47 ID:/g3pnyBIo: 分担も広げ過ぎると、処理内容の出来に差が出来てしまって、
色んな不公平やら、不正の温床になるから、
どうしたって最終的には最少人数での全体のチェックはいるんだよな
44 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/14(木) 14:27:01.70 ID:f9gwm//Yo: イリヤや凛の時のように君主が最終的に決断出来る状況でないと多頭制は派閥が出来るだけだね。

ところで、えらく不評な隴西への兵一万での出兵だが、兵站・動員にプレッシャーを掛けて、
統治を不安定にさせるのが目的なら悪くないんじゃなかろうか。

最初から諸葛亮のような野戦での勝利・領土拡大を目指すのではなく、
興勢の役でガタが入った魏の西方経営にさらにプレッシャーを掛けるのに徹するという、
弱者の割り切った戦略ではあるが。

無視出来ない兵力で出兵して相手をそれ以上動員させる、
あわよくばまた大規模出兵を引き出して自分たちのホームで迎撃するという。
45 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage]：2011/04/14(木) 15:08:40.57 ID:u0sO1f2r0: というか、歴史が証明してるように魏が隴西をガチガチの拠点にしてしまったら蜀は詰む。
逆にあの辺りを点と線だけの統治に留めておけば、魏は従来の秦嶺ルートで攻めるしかない。それならまずもって漢中を抜かれないのは既に実証済みなわけで。
姜維が諸葛亮時代の防衛ラインを再編したのは批判も多いが、あれは北伐の兵力補充以外の意味もあるんだがねえ。元はと言えば段谷で負けたせいだから弁護はしきれないが。
46 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[sage]：2011/04/14(木) 15:52:08.45 ID:IiaWNOgno: >>44
KOEIの三国志や信長みたいに兵１で内政邪魔するのを想像したｗｗ
47 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/04/17(日) 08:13:14.65 ID:9X6DKptA0: 人材不足も原因って言われてるけど
実際は単に国力の差だったのかな
リーダーは生き残る知恵以外はたいしたこと無いけどそれは先代から変わらないし
48 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/17(日) 11:37:22.28 ID:jCxrCDPNo: >>47
国力の差も夷陵の戦い以降あまり変わらないよ。

人材不足をもう少し細かく見ると、
国の実情に合った戦略を取れる指導者が居たか居なかったか、
だと思うけどね。

「故に曰わく、彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず。
　彼を知らずして己を知れば、一勝一負す。
　彼を知らず己を知らざれば戦う毎に必ず殆し」

──孫子　謀攻篇──

ま、もう少し先の展開を見れば見えてくる物もあるんじゃないかな？。
49 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/04/19(火) 10:27:55.51 ID:MCdVjpgbo: 国力の差が焦りというか、戦い続けるしかない、と思わせた部分はあったかもな。
好機を待つ、というのも一つの考えだけど、
それじゃジリ貧になるだけ、というのも間違いとは言い切れないし
50 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/20(水) 20:30:10.33 ID:6M6MOroWo: 　　　　　　　　　　　 ,..----r__＿＿
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　　　　　　　| 　Y.:!　lｲl lｉ ⌒　　ﾚ ⌒| 从〈　　　　　.高祖劉邦や世祖光武帝のやる夫スレがあるのなら、
　　　　　　　|　 :i {薔}川　●　　　● ｌ小iv　　　　　 .この私をやる夫にしたスレがあっても良いと思うのだわ！
　　　　　　　|　 :|　ゞ! l⊂⊃ ､_,､_,　⊂lｉ|ノ　　
　　　　　　　|　 :|i⌒ヽ j　　　（_.ノ　ﾉi|__／⌒)
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　　　　三国志のスレはいくつかあるけど、確かに見たことねーお　　　　　　　　〉　　￣ヽ__）　 │
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51 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/20(水) 20:59:41.05 ID:mpIkqc5Bo: >>50
貴方も銀ちゃんも自分で王朝開いた訳じゃ無いですからw
魏武やる夫とか司馬宣王やる夫とかは少しイメージ違うんじゃないかと。

むしろ、雛の代わりの司馬武帝やる夫の方が適役かなあと。
李世民もやる夫よりハルヒとかのイメージだし……趙匡胤やる夫ならありかな？

ともあれ、いよいよ司馬銀先生一世一代の大舞台ですね、楽しみにしてます。
52 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/04/20(水) 22:56:35.16 ID:+CNuSsReo: えーと、曹操？

漫画蒼天航路の筋書き以外で、貴方のヒーロー性を爆発させるのはひっじょーに難しい気が。
53 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/20(水) 23:25:33.40 ID:QkxTvBOwo: 曹操の場合主役にするとしても、やる夫よりやらない夫の方が似合いそう
54 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/21(木) 06:24:23.56 ID:8F8mQbv1o: 三国志的に考えたら、
劉備やる夫、諸葛亮やらない夫が鉄板のような。

曹操はできる夫かな？
55 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/04/21(木) 15:46:00.42 ID:MYcgUoCao: 袁紹とつるんで悪さしてたあたりの曹操はやる夫が似合いそうだけどな
失敗やおふざけも結構やらかしてるけど、基本完璧超人だからなー曹操は

やる夫曹操がないのはこの辺かな？
でも、信長もあるんだしあってもいいとは思うけど。
56 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2011/04/21(木) 16:40:00.99 ID:JBlObg710: 話を切ってしまいもうしわけありませんが、蜀について質問です。
武官一番高位の袁糸林はどうしているのでしょうか？
資料がなくてわからないので、質問をお許しください。
57 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/21(木) 17:14:45.11 ID:8F8mQbv1o: >>56
李厳弾劾の時点でも袁?は武官のトップじゃありませんでしたよ。
蜀書李厳伝の注にある上奏文読むと、嫁さんにDVかました人、反骨の人の次です。

輒與行中軍師車騎將軍都?侯臣劉?、使持節前軍師征西大將軍領涼州刺史南鄭侯臣魏延、前將軍都亭侯臣袁?

ttp://www.seisaku.bz/sangokushi/chu/chu40.html#0601

んでもって、諸葛亮、魏延死後には呉懿が車騎将軍になってますので、
多分その前に死んでるんじゃないかと思うんですが。

蜀書楊戯伝
ttp://www.seisaku.bz/sangokushi/45_touchou.html
58 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2011/04/21(木) 17:25:23.32 ID:JBlObg710: ありがとうございます。この人ちょくちょくほかの人の伝にでてくるわりに、
どんな人なのかさっぱりわからなくてモヤモヤしてます(苦笑)
59 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/21(木) 17:51:02.23 ID:8F8mQbv1o: 蜀書や呉書では割りと良くあるのが悲しいところですね>名前は出るけど詳細不明

それでも、史料の電子データ化のお陰で横断検索とかしやすくなった方だと思いますよ。

真面目な話、組織図とかの記述方法の進歩も含めて、
当時の陳寿より今の三国志フリークの方が全体像とか理解してるかも知れませんねえ。
60 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/04/21(木) 20:36:27.61 ID:T1JucjS5o: 陳到とか存在知った時は色々と妄想したなｗｗ
61 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/21(木) 21:27:34.59 ID:TZp3hBDbo: なんで曹操は嫌われたのかな
歴史上、かなり早い段階でアンチ記録が出ている
陳寿が三国志を書かなくっても、悪名だけは残りそうな勢いで
曹操によって引き上げられた人ってすごく多いはずなんだけどな
62 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/04/21(木) 21:30:40.19 ID:raSq0MkEo: 徐州でヒャッハーしたのが大きいんじゃね？
63 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/04/21(木) 21:34:22.03 ID:T1JucjS5o: 長く続いた漢の時代を実質的に終わらせた大王だから、という部分もあるかもね。
中国の歴史の中じゃよくある立場なんだけど、この時代は
史書、物語として広く知られたから、尚更極端に大魔王的な扱いにされちゃったのかも
64 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]：2011/04/21(木) 21:34:41.55 ID:awCmsau1o: 大分あとから全ての歴史をまとめて見られる我々と違って、
当時の人から見たら董卓も曹操も同じような奸臣に見えたという感じではなかろうか
どっちも洛陽から遷都させてるし人事も意のまま
歴史を残せるほどの文人はその場合傍流だろうから
65 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/21(木) 21:42:16.84 ID:8F8mQbv1o: 既に石勒の時点で曹操と司馬懿は簒奪者として見られてるのがねえ。

これは本人の責任じゃなくて後継者の行動に起因するのだけれども。

・短命な王朝の創始者（簒奪者）として見られ、その後の大分裂の要因となったと見られた。
・儒者に喧嘩を売る政策（求賢令）を取り、名士層と微妙な緊張関係があった。
　（しかもその死後に政策転換が行われている）

北朝の異民族からも、南朝の貴族社会からも好かれる要素が少なかったのが災難でしたな。
66 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2011/04/23(土) 19:03:31.87 ID:WazLYpLI0: 自分が思うにやはり主人である漢を息子が滅ぼしたのが一番でしょう。
項羽しかり、徳川家康しかり、かつて自分が仕えていた所を滅ぼすのは、
多かれ少なかれ不忠のそしりをうけています。だからこそ曹操自身は
周の文王を習って、非難を避けようとしたんでしょう。
だから当時は、曹操自身への非難は文王と同レベルだったとおもいます。
しかし後世のちの時代において三国志演義が出て彼への非難が激化したのでしょう。
三国時代は紀元三世紀の昔ですからほかの時代に比べると資料はとても
すくないと思います。
だからこそ自分の筆をぞんぶんに生かせると思い羅漢中は三国時代を
背景に小説を作ったのでしょう。
そして資料が少ないからこそ我々は三国時代に様々な想像を巡らせ
愛せるのでしょう。
つまる所、三国志という歴史にはこれまで読んできたすべての
人々の思いが詰まっているのでしょう。
曹操という英雄を早い話、一般市民は救国の英雄とならず
国を奪った不道徳の英雄として、長い歴史をかけて
評価したんだとおもいます。
長文失礼いたしました。
67 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/23(土) 19:38:34.54 ID:j4h6W9nFo: >>66

三国志演義の出来る1000年前から、曹操のアンチ記録が出てるのは何故？
って話なんだけど
68 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2011/04/23(土) 20:07:09.53 ID:WazLYpLI0: すみません。趣旨を少しずらし取り違えました。
晋王朝滅亡は漢民族が初めて異民族に征服されたことで、
のちの隋の時代まで、断片的に異民族に支配される屈辱を
味わっていましたから自分たちの王朝を滅亡させた物を
かなり憎んでいて、漢民族もっとも最盛期の後漢を滅ぼしたのは？
というと魏王朝、そして晋王朝それで創始者の曹操。
つまるところ現在のふがいない状況は曹操が後漢を滅ぼしたから
と考えたりしたんじゃないでしょうか？
69 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/23(土) 21:42:04.81 ID:dh9aOzaFo: >>68
そこまで時代を下げると、曹操本人の政策・行動評価ではなく、
むしろ蜀の敵役としての位置づけの方が大きいと思うんですがねえ。

既に陳羣や盧毓といった曹操本人が取り立てた名士層にすら批判された求賢令、
それに豪族の農民から生じた流民を国家が管理する民屯は決定的に既存名士の既得益を侵す政策だというのがあって、

後は同時代や南北朝から人気があった諸葛亮（君主、民衆）、次いで関羽（商人、民衆）、劉備（民衆）の
敵だったというのが、民衆の悪役としての位置付けに繋がったと思うんですが。

北宋の三国志平話だと、献帝は劉邦の、伏皇后は呂后の転生で、
粛清された韓信が曹操に、彭越が劉備に、英布が孫権に転生してるんですよ。
東漢の滅亡は前世の悪行の報いに対する裁判の結果であり因果応報であると。
ちなみに、裁判官の司馬仲相が司馬懿で、検事の?徹が諸葛亮なんですがw

これ見る限り、別に異民族支配がどうこうとか、漢を滅亡させたのが許せないとかいうのはないです。
作劇的には曹翌劉孫の三者は扱い的には同格で必ずしも悪人ではないんですが、
巷間で語られると圧倒的に人気なのは劉備陣営でした。

誰がどう評価してたか、なぜそう評価したのか、というのを踏み込むと割りと面白いですよ。
近代以降の中国での再評価は、反儒教思想の影響ですしね。
70 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/04/24(日) 00:01:05.02 ID:V/dAQnaDO: 逆に王敦のように曹操に好意的なのはなんだろう。家族や知り合いから聞いたのか
71 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/04/24(日) 00:47:57.46 ID:+klBaLeMo: それぞれの立場から、アンチとマンセーがあったってことでしょ
72 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/24(日) 05:18:21.52 ID:rKoTGCSBo: >>70
個人として生き方に憧れただけのような。
「老驥伏櫪、志在千里。烈士暮年、壯心不已」
酒飲んでこれ歌って壺叩いて縁欠けさせてるんで。

東晋を建国した時点で曹操たらんと自負したんじゃないかと。

具体的な政策は諸葛亮と対比された王導が主導してたし。
73 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2011/04/24(日) 11:50:52.40 ID:AvV7TZz90: そう考えると、やっぱり当時から名士達の間ではそれぞれ
表に出さないだけで劉備のファンやら曹操のファンやらいたんでしょうか
いくら東晋が司バイや曹操万歳と教え込んでいても
民衆はともかくしっかり勉強した名士には限度があるでしょうし。
74 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/24(日) 13:46:04.46 ID:rKoTGCSBo: >>73
表に出さないけど実はいたかも、というのは想像の領域ですねえ。

そこらは言動を見ていくしかないわけですが、
言動を見る限り、曹操や劉備の人気より司馬懿や諸葛亮の人気の方が史書から読めるのです。

例えば、正始の政変以降の魏・晋は、司馬懿になりたかったorなろうとした方々の名前で史書が埋まってるのですよ。
八王の乱に至るまで司馬懿になりたかった方々が歴史を動かしたと言っても過言じゃないくらいです。

一方で、ご先祖の仇であるはずの諸葛亮は、
孫の武帝から子孫の簡文帝に至るまで晋の皇帝から熱いラブコールを送られてまして。
「この人がいたら私の今の苦労はなかっただろう」とか、
「この人と王丞相のように息子を補佐してくれ」とか最大級の評価を受けてます。
儒教的にはご先祖のライバルに対してこういうことを言うのは珍しいです。

皮肉と言えば実に皮肉な話だけれども、次回の更新の後で理由がわかるでしょう、多分。
75 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/24(日) 13:47:41.35 ID:rKoTGCSBo: >>74
自己訂正です。

ご先祖の仇→ご先祖の敵

ですね、失礼しました。
76 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)2011/04/25(月) 18:28:29.74 ID:xv3dr1+A0: 前に>>1が「本当はやる夫が曹操なスレを作るつもりだった」って言ってましたっけ
77 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/04/26(火) 01:10:54.71 ID:Z0nbZelVo: 　|　　　　≫'"´　　＼ヽ-､〉:|
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　今ならもうちょっと別口から書けそうな気もするけど .| |　/　　 ,　　　　　　　　 | |　　　　　　　　　　　　　|
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　　　　　|　　　　　｀ ⌒ﾉ　　　　掛け持ちなんてこの作者には無理ですし。
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　　　　　ヽ　u 　　　　 }　　　　 .ぼちぼち進めていくつもりです
　　　　　ヽ　　　　　ノ
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　　　／´　　　　　　　　ヽ
78 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/26(火) 05:41:56.58 ID:hA8vPCma0: >>74
アンタ、重要なこと見落としてないか？
「司馬懿は諸葛亮に勝った」
この事実を。
つまり、諸葛亮を持ちあげれば持ちあげるほど、勝ったご先祖サマは相対的にもっと凄い、
そういう考え方ができるんだよ。
79 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/26(火) 06:40:05.64 ID:ISJzPWt1o: >>78
ええと、それに関しては原文を読まれることをお勧めします。

どちらについても戦術手腕についてコメントしてる訳じゃ無いんですよ。
文脈的にも違いますしね。

例えば、簡文帝は一度は禅譲しようと考えた相手である桓温に対して、
公文書である遺詔でわざわざ言ってるんです。

遺詔以桓?輔政，依諸葛亮、王導故事。

疏未及奏而帝崩，遺詔家國事一稟之於公，如諸葛武侯、王丞相故事。

どちらも晋書からの引用ですが、この状況で司馬懿顕彰するためにライバルの名前出すってあり得ないんですよ。
次回以降やると思うんですが、晋王朝は政治面では司馬懿の遺産で散々苦しんでるということもありますし。

武帝司馬炎の諸葛亮に対するコメントに関しては、もう一度本人が出てきた件で作者さんが詳しく扱うと思いますので、
その時にでも。
80 ：78 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/26(火) 14:56:18.30 ID:q6CMJqUP0: 諸葛亮は演義成立前も後でもかなりベタ褒めだけど、司馬懿はそうでもないというか批判が多い
管仲や蕭何と共にというか評価によってはそれ以上に、臣下・宰相としての理想像だったのがあるとは思うけど
81 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/26(火) 21:25:41.64 ID:ISJzPWt1o: 世説新語でも子孫の明帝にこう言われてますからねえ。
まあ、話が出来すぎてる（実際に東晋も社稷を長く保てなかった）から多分創作なんでしょうが。

ただ、創作にせよ、明帝がこう思っただろう、と話の作者は考えたわけで、
東晋の”弱い”皇帝達にとっては例え先祖であれ司馬懿の行動は意に沿う物ではなかっただろうと
考えられてたんでしょうね。

王導、温?倶見明帝。帝問温前世所以得天下之由，温未答。
頃，王曰：「温?年少未諳，臣爲陛下陳之。」
王迺具敍宣王創業之始，誅夷名族，寵樹同己，及文王之末，高貴郷公事。
明帝聞之，覆面箸牀曰：「若如公言，祚安得長！」

諸葛亮が何故評価されるのか、司馬懿が何故批判されるのか、というのは表裏一体だと思うんですよ。
82 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2011/04/27(水) 17:27:36.30 ID:qkJDYhyj0: 無知な私が重ねて質問させていただきます。
呉巨と劉備は昔馴染みだそうですが、過去に二人の間に
何があったのでしょうか？
83 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/27(水) 18:06:43.24 ID:KZid/mKlo: >>82
先主伝の注に引かれた江表伝に、劉備と魯粛のやりとりが収録されてまして、
そこだけなんですよね、呉巨と劉備の関係について書かれてるのは。

ttp://www.seisaku.bz/sangokushi/chu/chu32.html#1101

ですので、どこで知り合ったのかさっぱりなんです。

呉巨については、呉書でも触れられてるんですが、
劉表に派遣されて、歩隲に建安十五年（210年）に切られたくらいしか記述がありません。
出身地も不明です。

ttp://www.seisaku.bz/sangokushi/49_ryuyou.html

中央からではなく劉表に派遣されたので、荊州時代に知り合ったと考えるのが妥当ですかねえ。

ただ、昔なじみっぽいことを言ってるので、それ以前にどこかで知り合っていたのかも知れませんが、
それに関する具体的な記述はありません。

まあ、口だけにせよ頼ろうとした云々というのがありますので、それ以前からの知り合いにせよ、
少なくとも荊州時代にも顔を合わせたことはあったんじゃないかと思います。
84 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[sage]：2011/04/27(水) 19:48:58.84 ID:vfH0cmRyo: 曹操ってどうしてギョウを本拠地にしてたんでしょうか？（曹叡の代くらいまで？）
地政学？的にも許昌のほうが前線の寿春・宛・長安に近いような気がするので、すごい違和感があります。
85 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/27(水) 20:19:30.51 ID:KZid/mKlo: >>84
まず、時系列に沿って曹操の本拠地を整理してみましょうか。

196年に献帝を迎え入れてから都を洛陽から許に移しました。
この時は本拠地も許ですね。袁紹との対決もここが本拠地です。

204年に河北を平定して自分の本拠地を?に移しました。
曹操が公に昇った時の魏公国の都でもあります。
（だから国名が魏なんですが）

曹操の死までは?が本拠地でしたが、
220年の禅譲の後、曹丕が洛陽に遷都してます。

?が曹操（魏）の本拠地だったのは、204年～220年までですね。

?をその間本拠地にしておいた理由は、
一つには曹家に靡かなかった河北の経営に重点を置くため、
もう一つは反曹操の動きが常にあった宮中から距離を置いて、
独自の家臣団・組織を編成するためだったと思われます。

ちなみに、魏帝国の成立後は、首都洛陽、長安、?、許、?が五都と言われて重視されました。
86 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)2011/04/27(水) 20:30:14.92 ID:KZid/mKl0: >>84
まず、時系列に沿って曹操の本拠地を整理してみましょうか。

196年に献帝を迎え入れてから都を洛陽から許に移しました。
この時は本拠地も許ですね。袁紹との対決もここが本拠地です。

204年に河北を平定して自分の本拠地を鄴に移しました。
曹操が公に昇った時の魏公国の都でもあります。
（だから国名が魏なんですが）

曹操の死までは鄴が本拠地でしたが、
220年の禅譲の後、曹丕が洛陽に遷都してます。

鄴が曹操（魏）の本拠地だったのは、204年～220年までですね。

鄴をその間本拠地にしておいた理由は、
一つには曹家に靡かなかった河北の経営に重点を置くため、
もう一つは反曹操の動きが常にあった宮中から距離を置いて、
独自の家臣団・組織を編成するためだったと思われます。

ちなみに、魏帝国の成立後は、首都洛陽、長安、鄴、許、譙が五都と言われて重視されました。
87 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/04/27(水) 20:47:22.89 ID:aQSOGZ6Zo: 長文の連発は控えないか
88 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/04/27(水) 20:52:46.16 ID:KZid/mKlo: すいません、地名が文字化けしていたのでそれを直しました。
以後気をつけます。
89 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]：2011/04/27(水) 22:52:46.69 ID:R4TdGHnMo: >>3を100回読み直すがいいよ
90 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/28(木) 05:45:44.16 ID:xUUZR5lT0: >>88
長文以前で、質問をスレ主無視して答えることそのものがどうかしてる
そんなに自分の知識をひけらかしたいならそれ用のスレ立てろ
91 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]：2011/04/28(木) 15:05:23.79 ID:HnGmUL8T0: >>1
お疲れ様です！
まだリアルタイムで見たこと無いので
楽しみにしてます！

>>1さんが費禕並の速さで仕事を処理して来られます様に
祈りながら待ってます！
92 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/04/28(木) 21:26:30.19 ID:q0ooq7+wo: >>90
ここはスレ主に質問するスレじゃないでしょう。

雑談の流れで、答えられる人が答えて問題はありますまい。
93 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]：2011/04/29(金) 10:33:05.71 ID:rkW10QG8o: それを判断するのは俺たちじゃないんだなこれが
>3でも長文はご遠慮となってるし
94 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/04/29(金) 14:59:00.97 ID:H837fBEB0: なかなか正史語れるスレが少ないから、ついやっちゃうのもわからんでもないがなー。
ま、雑談の流れなら程度でほどほどにしましょうや。
95 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)2011/05/01(日) 18:33:40.82 ID:bZbNRjkr0: すみませんでした。はっちゃけすぎました。反省します。
96 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 00:11:42.65 ID:QUp8xzJOo: 　|　　　　≫'"´　　＼ヽ-､〉:|
　|／＼／￣　　　　 --Ⅵｰ|
　|:::::l ::|/＿￣｀　　´￣ |:::|::|　　　　　　思いつきで書いた短編がまとめられた件。
　|:::::|:::斤::::卞　　 'T::::ｶ|:::|::|
　|::'^|:::| ヒcｿ　　　ﾋrﾘ ::::i):|　　　　　　やったな陳寿殿。
　|::ゝi: i│　　　　　　　/:::ｉ:::|　
　| :::::ｉ:::::ト　　　-　　イ:::::i::::|　　　　　　「やらない夫は晏子と呼ばれるようです」
　|:::::::i:::::|::::/`L._爪::::/::::/::::|　　　　　　http://mukankei151.blog47.fc2.com/blog-entry-3071.html
　| ::::::|:::::iﾍ／{_}＼/'7:::/、:::|　　　　　（やる夫短編集　すさまじい程に阿修羅編様）
　|:::／|:::::|/　/｢ﾄ､ Ⅵ:::ｉ　ﾊ::|　
　|::|丶|:::::|／| |｡| |∨|:::|/　l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿＿＿┘(
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　／　⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（○）　（○.）＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　（__人__）　　＼
　　　こんなもん書いてるヒマあったら本編進めやがれ！　　　　　　　　　　|　　　　 |::::::|　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! |!l＼　　　 l;;;;;;l 　　　,／
　　　やらない夫が主役でフェイトが家宰役とか、　　　　　　　　　　　　　　 i| ／　　　ｰ´　　　　＼
　　　どんだけやらない夫優遇する気なんだお！！　　　　　　　　　　　　 i／　l!　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そ|彡∪ 　　　　　 , --、　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∑ !彡,l　<　　　　　 ( 　＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽｌ.　　　　　　￣
　　　　, --‐―‐ ､
　　　/　「ニニニiヽ
　　　l　i| |ﾉ/ﾉﾊﾉ））!
　　　| （| | ┰　┰| |　　　　　　　　とりあえず投下の目処がたったから、
　　　| ﾊN､''' - ''ノN　　　　　　　　本日２１：３０より投下開始。
　　ノﾉ /,｝| {.》《} lヾ,ヽ
　 (（ﾊﾞＣく_#l_##j,〉D ﾘ　　　　　　上のは絶対に書かないわよ
　　　　　（__j__)
97 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 08:31:28.32 ID:l8pUrF9L0: 待ってます。ほむほむは例のシーンでもう一回出番があるかな
98 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/02(月) 08:44:13.09 ID:s4BdjazVo: >>96
やる夫、やらない夫の御者でなくてよかったねw
しかし、家宰がフェイトそんというのが謎。

一つツッコミなんですが、羊頭狗肉の語源はこっちではなく宋の『無門関』で、
普通にこちらの逸話は「牛首を門に掲げて馬肉を内に売る」で残ってるはずです。
99 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/02(月) 09:24:17.57 ID:+G36c6+yo: http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/14429/1296054886/749-753

包囲網が布かれてますよーｗｗ
100 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/02(月) 18:07:32.85 ID:/tm0dYzMo: 今は本編の完結を待っておりますよ。
101 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/02(月) 21:06:53.81 ID:mb/HcT1Ho: どの時代にも特殊な趣味はあるもんだな・・・
102 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:33:30.96 ID:5zGByLSDo: 三三三ｲ三三三三 |:::::::::ヽ三|＼三三ヽ三三三三三三!
三三三ﾊ三三三ｲﾆ!:::::::::::::＼|:::::＼三/三/､三三三三ﾆ!
三三ﾆ/::ヽ三三/lﾆ/:::::::, ≦三三三 /三/ﾆﾄ､三三三三|
三三/:::::::::ヽ三/::l/:::::::´ {i　 l　　l　 /三ｲ三| ',三三三三|
三イ::::::::::::::::∨::::/::::::::::::::つゝ_ノ　/lﾆ/三ﾆ!　l三三三 /
',三|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ `＝＝＝l /l三ﾆ,　 |,三三三,　＿　　　　　　　「やる夫が正史を書くようです」第二十八回。
　ヾ!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　l三 l　 /l三三三l/　　l　　　　　　　　
',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|三,　/三!三三,/　　　!＼　　　　　正始政変其の壱。
;;,:::::::::::::::::::::::::::｀::::::::::::::::::::::: 　　　　 |三l_/三三',三l　　　　|三＼　　　　　
ﾆ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　　　　 |三l三三三､三!　　　|三三＼　　 .第二十八回は四部構成、
三',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　,　　　　　 /l三|三三三',三!　　　 !三三三　　.正始政変と太傅が亡くなるまでを取り扱うわ。
三 ',:::::::::::ー_―――　ﾆ '　　　　　,.ｲ/三,三三三三',;l　　　　三三三
三三::::::::::::::::::￣￣　　　　　　／ﾆ/三/三三三三三､　　　 ',三三三　　.いつもどおり投下中にレスは返さないし、
三三.､::::::::::::::::::::::　　　　　　,.イ三三三/三三三三三三､　　　ヽ, ´｀',　　ネタバレに関しては配慮をお願いね？
三三ヽ＞　､　　　　 _,.. イ　　|三/三/三三三三三三三',　　／　　
､三三',　　　｀　ー ´　_, - ''"´　/三/三三三三__人-三ﾆl　 /　　　　
|､三三',　｀　　ー ''"´　　　　　 /三/三三三三三 ) (-､三,| /　　　　 ,
|　､三三､　　 | | |　　　　　 /三/三三三三三／ｰ:.:､､::ヽ'　　　　 /　､
}　 ',三三',. 　 | | |　　　　　　/三/三三三三三//:::::::::::ヾ､/　　　　/　
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　＼,三三',　 | | |　　　, ／｀ヽ､＿　　　　 ∨ {:::::::::::::::{､＿´ノ／
103 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:34:58.82 ID:5zGByLSDo: く:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.::/.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.l!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:l:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.l
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　　　　　　　　　　　漢　司馬懿の兄　司馬朗（字：伯達）

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　司馬朗という人がいた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　「司馬の八達」の長兄であり、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .司馬懿にとって八歳離れた兄である
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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104 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:36:13.59 ID:5zGByLSDo: 【紀元１８９年頃　漢首都　洛陽】

　　　　　　 r'T ￣￣￣７￢-､　　　
　　　　　　i'|..|　　　　　 |　ﾚ,r'ゝ,　　
　　　　　　|.| |　　,r ､　 |　|i　/rぅ　　
　　　　　　|,|_|,,∠｡Δゝ_|_,ﾘ_/_,j　　　
　　　　　 |r----ｧー---､;tt-｛　　　　　　　　　　　　　伯達。
　　　　 ⊥,,＿、　､＿,,,.ヾ!i::::i　　　
　　　　　　|`､fj,.7　ﾍ,tjノ'i .| ﾘ⌒!　　　　　　　　　　　　じきに司隷は戦場となるだろう。
　　　　　　| '　 {__　　｀` U.!.| `ﾉ　　
　　　　　　i.　 /＿__'_ヽ　　.l.l　ゝ、　　　　　　　　　　　.私はここを離れるわけにはいかんから、
　　　　　人 f `ｰ---''ゞ,　i.｣//{ぅ)、　　　　　　　　　　.お前が一族の者どもを連れて安全な地に疎開しなさい
　　　　／/ぅト､__iiii＿＿ﾚ=//__／ /7ｧ､
　　 ,イ互{々i/ｨﾀ|||ト、ヽ､/ム,r､, /互彑ｽｧ､__
　,ｲ互-!i'（(,)レｼﾞ'''　iﾘ`ｿｧ' _　フ7{互彑互彑ﾀｦ{
´ﾕ彑ﾘ彑,r､'ｲﾍ　　　il,// （　）//ゝ彑{ゝ彑{ゝ彑
ゝ彑{ゝ彑{に少ｿ　　/i/　　／/ゝ彑{ゝ彑{ゝ彑{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　-‐―‐-､__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　､｀ヽ､
　　　　　漢　司馬懿の父　司馬防　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 / /　/　ヽ丶＼／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 / _j___{＿__ﾑ_>=ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|'´! -‐‐ 　‐-　{ ! !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　l　|　　 r┐　ﾙ| |
　　　　　　　　　みぃ、責任重大なのです　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　l　|トｨ⌒v⌒1′| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　l　| ∧. ∧. f ﾊ. ｌ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|　l:ハ| |/_| ﾚ' j│!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　l　/ 　V〈_／ ,ｲ.j八

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　かつて洛陽に董卓が君臨していた時代。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬朗は戦乱の到来を予感した父の命により、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　一族の者を連れて地方へ疎開する事になる。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　当時二十歳に満たぬ若者が司馬氏一族の命運を託された形だ
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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105 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:37:44.15 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　-――- 　、_
　　　　　,　´　　　　　　　　　　＼_
　　　／　　　　　　　　　　　　＼　｀＼
　　 / 　／´,　 ,　　 /　　＼.:　 .:::}::. 　ヽ
　　/ .:: / .:/　 .:!　　.:l　　　 i＿ .:::l:: . 　 l
　　!　.:/　:{ 　 :{, -‐‐{-　　 ´l__ ｀ .:|, -‐┘　　　
　　!　 {＿_!　ｨ´!, -‐=ゞ―‐ ｲZ´!!{´|
　　!　　.:::!.:｀‐|//´{::て　　　 {ｒ１ﾘl::.|　　　　　　　.そんなわけで司馬氏なだけにしばしのお別れです。
　　|　　.:::!　 .:{ヽゝゞ_ｿ　　 ,｀"　ﾙ|
　　|　　.:::|　　:|,　,, 　　　_ , 　 "ｲ:..!　　　　　　　あなたもさっさと逃げればいいのに
　　|　　.::::!　　:!ト . _　　　　　イ::.l:. !
　　l　　.:::::!　　::! | 　￣!ﾌ:´.:::|::. |::.|
　　l　　.::::::l　 .::::!｀＼、_,l丶.:::::!::: !::.|
　　!　 .::::::::l　 .::::!、 }｀ヽ_!/´}ヽl::. l:: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 /´ -‐…‐- .｀＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　 /´　　　 i　　 !｀ヽﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 ,ﾍ　 ,' 　 i　　 !　 !　 |　|i　　|ﾊ　i　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　ゝ!　ﾉ|　　! !::__!::ノ ´　￣　 i::.i ｜!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 .|　.:i i :i　i |´　　ノ　　ヽ　｀!､ﾊ:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽi　从 i　i | 　　　　　　　　　!:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　ＹﾊｉﾊN　ニﾆ｀　　´ニﾆ '::::N
　　　それはともかく、そなたどうやって洛陽を出るのだ？　　　　　　　 |　　ヽゝ　u ´ 　　　　　｀ﾊ!｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 |∧ 　 Ⅵ!　　　　　 ′　,':::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｊ/∧　 _!::｝　、　　 ⊂'　..ｲ:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ///∧´ ∨　　｀　,.... ィ´ﾞY:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 /////∧　ヽ　　　　{ﾄ､∧　|::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,＜￣￣∧　 } ｀ヽ　　＞''}　{￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 / 　｀ヽ:::::::::Y´ヽ　　　　　 i´｀∨::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 ∨:::::| .:: !　　　　 i .:.: !::::/　i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　漢　王允の甥　王淩

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　この時期の洛陽には、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　後に同僚となる王淩も叔父王允に従って滞在している
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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106 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:38:36.08 ID:5zGByLSDo: ::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::ヾ､::::::::::::::::::::::::ヽＸ:::::::::::::〉::::::::::::::;::イ
::::i:::::::::::::::::i:::::::::::::::::::ヽヽ:::::::::::::::::::::::'´> ヽ ' ´ ヽ;::イ:´:::::::l
:::l::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::>=ヾ:::::::::;　 ' ´　　　　　　　 .l::::::::::::l
:::l::::::::::::::ヽ:::ヽ::::::::::／::ヽ　ヽ／　　　　　／, -ニ=､{::::::::::::l
:::l:::::::::::::::::ヽ:::ヽ::::::::::::::::::〉　　　　　　　　　7 '´　　　ヽ:::::::::l
:::l:::::::::::::::::::丶::ヽ::::;　' ´ 　　_-ニ　　　　　　　　　　　l::::::::::l
:::ヽ::::::::::::::::::::＼::<　　　／, '`'''　　　　　、　　　　 ./:::::::::::l
:::::ヽ::::::::;:::-―''ヽ:ゝ　　/ /　　　　　　　　ノi　　　/::::::::::::::l　　　　　　　　　　　　袖の下？
-―ゝk'::::::::::::::::::::ヽ　 /|/　　　　　　　ｰ´- '　　 ,<:::::::::::::::::l
::::::::::::::lヽ:::::::::::::::::::ヽ　 ′　i`ヽ　　　　　　　　, く-､`l:::::::::::::l
:::::::::::::::l:::ヽ::::::::::::::::_:ヽ､＿ヽヽ＿＿___ ,,, ノヽﾍヽi:::::::::::::l
::::::::::::::::l::::::＼::::::::::ヽ｀丶、　 '､丶　 l'　　　　ﾍﾍ　l:::::::::::::l
、::::::::::::::l::::::::l＼::::::::｀丶ヽ、. ',　 '., 　　./　　　 i　l　l:::::::::::::l　　　　　　　　　　　´: ／二二二二二｀丶
ヽ:::::::::::::::l::::::::l::::＼::::::::::ヽ、丶､〉.___',, 、　　　　 il　l　l:::::::::::::ｌ　　　　　　　／: : :.:/ : : : : : : : : : : : : : : : ＼
::::ヽ::::::::::::l::::::::l::::::::＼::::::; くヽ､.ゝ､　　 i　　　　ll　l　l::::::::::::::l　　　　　　　/: : : : :/: :/: :/: : : : ハ: : :ヽ: :＼: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　/: : : : :,' : /: : {: : : : :ﾉ:ハ : : }: : : } : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　': : :i: : :{__/ー┘￣￣　　￣｀ヽﾉ:j: : : : '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :l: : :|　　　ノ　　　　　ヽ　　Ⅳ: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿__j: : :| : l:|　　＿＿　　　　＿＿　!: : : !:Ⅳ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 | .: ;ﾚ:.八　─┰　　　　 ─┰　: : : :N
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ー一'| : {　（￣　　　　　　　　　　 ': :ﾚ'┘
　　　　　　正規の五銖銭を用意しておけよー　　　　　　　　　　　　　.|: :{＼ﾉ　　　　　　　 '　　　　{: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: :＼: ｰﾍ.　　　　　　　　　 ,' : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : :Y⌒ﾞﾄ、　　⊂｀　　　ｲ: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 ,': : : /|　　|　＞　　__ , イ　 .|l : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : /│　 |　　　　　 /: : | 　 |: ∧|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　乱世を流離するのは、何も劉備や諸葛亮に限った話ではない。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　後漢末期に生きた者なら、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.こういう経験をした者は少なくないだろう。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　この二人からして若い頃は相当苦労している
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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107 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:39:50.59 ID:5zGByLSDo: 【紀元１９０年頃　漢　冀州　黎陽】

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三| |三三l三三| |三三l「ｭ三| |三三l三三|!; ;; "　ｗ　　;;　　"|lｌ|｢｢｢| l l l l l l l l l l ｌｌ "''‐-､／／／ . _､ィ'
三| |三三l三三| |三｢ｭﾛ品iｉi |三三l三三|!. 　ii　;;　"　ｗ　　 "'‐､ｌ｣ｌ l l l l l l l l l l l l l ｌｌｌｌ"''‐-､_,ィｌｌｌ
三| |三三l三三| |｢Eﾆ|口器ﾛﾛ三三l三三|!;: 　　ｗ　;　ii　　　,　ｖ "''‐-､l l l l l l l l l l l l l l ｌｌｌｌｌ l ｌ|ｌｌｌｌ

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬家の面々は郷里の河内郡の北東にある冀州の黎陽に疎開
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
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108 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:41:56.91 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　/　　　 /　　　　 !　　　　　 |　　　　　!!　　　　　　!!　　　　　　|　　　　　　.|
　　　　　　く　　　 /　　　　 ! 　　　　　i.!　　　　　! |　　　　　　!!　ュﾆェ ,|!,　　　　　 .|　＿
　　　　　　　　＼　/　　　　 .!　　　　　 !!　　　,,ｪ .|=ト　　　　　.!'"　　　　 ,||__゛'ト＿＿_|'"　!
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　　　　　　/ゝi　　゜ート、　.!　　　　　　 !| 　,, zｬキ'ミﾒ、　　　　　 " ん　　しヾﾄ、
　　　　　Y ,,　ゝ　　　　　ヽ|,＿＿＿＿_|''"/尤　　:し,.　　　　　　　　{　　　　ﾊ　Yi!
　　　　 //　}　（　　　　　　　　!　　　ヽ　Ｙi! { 　　　ﾊ　　　　　　　　弋っ＿ｎﾘ　ﾉ!
　　　　ﾉ,ri /　 (　　　　　　　　 |　　　 .|.ヽ爪弋っ＿ｎﾘ　　　　　　　　　ゝ=一"　　|　　　お隣から缶詰をもらいました
　　　 ////　r'´　　　　　　　　!　　　　!　ヽ`ゝゝ＿,,メ‐　　　　　　　　　　　　　　 !
.　　ﾉノ/　r‐　　　　　　　　　.!　　　　 !　ﾍ.　　　　　　　　　 ′　　　　　　　　 /!
　　// ノ r″　　　　　　　　　 !　!　　　!　　ﾍ　　　　　　　`t'" ゜ﾂﾞ　　　　ン .!
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( トr-′　　　　　　　　　　　　,,ｨ )　　　|　　|　 |　　゛' ト　、　　　　 ,,. 　１　　　 !
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!　い　　　￣￣￣|　／　y'⌒> |!　　 .| 　.|　 |　_　　　,,　''}　　　　　　λ　　 !　　　　　//
ﾄ　,　　わ　　し　rートﾆ∠ ﾆ" 、! 　　 |　 |ーy',ｨ`ー'"　　ﾉ　　　　　　　゛ー!　　　　 .//
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬朗は相次ぐ戦乱と大飢饉にもめげず、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.一族の者をいたわり養い、年の若い者の教育を忘れなかった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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109 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:42:47.61 ID:5zGByLSDo: 　　　　　＿＿_
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　　　__ｒ!" /i　　 ,ｨ、＼:ﾊ
　　　 l/7 l! i | 　ﾊｌヽ|　ﾞ}:ト､
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　　　 /l !　　　△　　,少ｲ　!ヽ＿　　　　　　　　　　お兄様には頭が下がるわねぇ
　　／/ | ＼　　　　 ,イｉ　| 　／＼
　／　/ ﾉｨ ≧＞ニﾌヽ≦ |　|／　／
／|￣￣（__.ノ￣￣￣（__.ノ￣|＼／|
　 | 　　ちゅうたつのへや　｜　／　　　　　　　　　　　　　　　　.／ ./　　　　　　　　.r:_ _　　　　　ヽ
　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|／　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /　　　　.|　 |　　/ : :ヽ　　　　　.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ　./　　　　 .|　ハ　 | ゛~ヘ　 i　　　ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　|　/ /　　　　|　|__|_ .|　　　.|　|　　　 .|ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 .|　| :|.　　　　.|イ|　.|. |　　　ﾌメ|　　　　ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 .ヽ.| :| : :　　 .ハ|　ヽ|　　　ﾚ　|　　.|:　| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　ヽ| :| : : .　　|_　 __,　　　　_　 |　　 |: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 :Yﾊ: : : :　　ヽ=＝"　　　==ｨ／:　.|: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 : :ﾚ|: : : : : ト＼　　　　　　イ: : : /:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 : : ハ: |: : : |　＼.　「フ　　/ﾊ: : /ｲ
　　　　　　　いただきまーす　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　　 : : : : Nﾊ: : ﾊ.　、　　　／: | |: /./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 : : : : : :|. ﾄ: H._　゛ﾄ.イ/ｲk:| |/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 : : : : : :|. ハ| 　ヽ-√///.|.||/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 : - -ーイヾヽ_ /: ｲ.V///i N
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/　　　ヽ　ヽヽ_V./ｲ　|　　 | ト-- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| .|　　　　　ヽ　＼Ｖ　ヽ|　　 | |　.|　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| .|　　　　　ヽ　　＼_　 .|　　.| |　 |.　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　司馬懿の弟　司馬孚（字：叔達）

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　弟たちから見れば、育ての親に近い存在だったと思われる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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110 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:45:18.77 ID:5zGByLSDo: |＼＿／￣￣＼_／|　　　　　
＼＿|　 ▼　▼ |_／　　　不人気が榮陽で徐栄と戦ったけど負けたらしいぜ。
　　　＼　皿／　　　　　
　　（⌒`::::　　⌒ヽ　　　　他の連中に至っては董卓軍を恐れて西に進まないらしい。
　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　ヽー―'^ー-'　　　　.袁紹どんだけへタレなんだよ
　　　　〉　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ノＹヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /（0)(0）:::ヽ
　　　　　やっぱ不人気って口だけじゃなかったっていう。　　　　　　　　　　　／ ⌒｀´⌒　::＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| )ノ(、_, )ヽ,　（::::|
　　　　　それにしてもこれからどうなるんだっていう　　　　　　　　　　　　　　|.l　,;‐＝‐ヽ　l :::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｀ニニ´　::::／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／｀ー---―´＼

　　　　　　,　-‐―‐-､__
　　　　／　　　　　　　､｀ヽ､
　　　 /　 / /　/　ヽ丶＼／
　　　 l　 / _j___{＿__ﾑ_>=ｲ
　　　 |　|'´! --- 　-- l. | |
　　　 |　l　|" 　＿　　ﾙ| |　　　　　　　　　　　　　　　　　むぅ
　　　 |　l　|ト　_　 _ イﾉ| |
　　　 |　|/⌒＜.ｏ＞ヽ　| |
　　　 | .〈＿〉_/∧ヽ_）〉 |ﾉ
　　人ﾉ|　|> ￣￣〈 |
111 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:45:55.59 ID:5zGByLSDo: 【紀元１９４年頃　漢　冀州　黎陽】

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,／￣/ヽ　;;;"ミ ;;"／￣ｌヽ　―' ､_,／　　;;､ヾ''";;､／￣丶;;"''"､＿ ,,,,､､､､ ---―‐'''''""￣,　"　　;;　、
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　 |　l　|　　 r┐　ﾙ| |　　　　　　　今日で黎陽ともお別れです
　 |　l　|トｨ⌒v⌒1′| |
　 |　l　| ∧. ∧. f ﾊ. ｌ |
　 |　|　l:ハ| |/_| ﾚ' j│!
　 |　l　/ 　V〈_／ ,ｲ.j八

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　今度は南の兗州で曹操と呂布が争い始めたため、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .司馬朗は一族を引き連れて故郷の河内郡温に戻っている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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112 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:47:48.36 ID:5zGByLSDo: 【紀元１９６年頃　漢首都　許都】

　　　　　　　　　　　　　　ｒ―_ｧ′: : :三:．' ´　　　　　　｀ヾﾐ:〈: `ｰ'-、》
　　　　　　　　　　　　　　ヾハｿ: : :ｨ: ／　　　　　　　　　　ヾぅ: : :r=､ｨ＝ﾐ､
　　　　　　　　　　　　　〈:_:_: : : : ,:′　　　　　　　　　　　　　　 /:ﾊヾ: :｀ヾ:､ //
　　　　　　　　　　　　　 <∧Y): : ://　/　　/　　　　　　 i　　　　i }_:圦ｧｘ: く　`く
　　　　　　　　　　　　　　ヾ'廴:.//　/　　/ 　,ｨ　 i ! 　 |l　　　ﾊ　 ¨ヾ: : : : 〉　ヽ
　　　　　　　　　　　　　 /ｒ=):/ｲ　ｲ　　ｨ/　从　从　从　 il　N　　,ｲ:}: : r'_ 　　＼
　　　　　　　　　　 /.入: j/:!　ﾊ　 /ｲ　,ﾊﾊ　Nﾊ　 jﾊ!　ｲ　!}i　/:.|:1: : : :{　　　　 ‘，
　　　 -、　　　　　　　 .′　ヾ: |　N　ト:L_ｲゞ　| ! l 斗匕_/! / 　〉:Ⅵ:ｙ: :人　　　　　:.
　　　 i　＼　　　　　　 !.〃　辷ﾊ l {　k乍≧ｘ　　ｨﾁ乏ｶｱ|ハ　ヾ:.ﾘ彡ｲ　ヽ　　　 i
　　　ヽ　丶　_　　　　j/}　　/ ｊ厂}:ト　!弋:::ﾉ　　　弋:::ノ　 |!　　厶ｲYﾂ､ヽ　　＼　　|　　とにかく人材が欲しいわ！
　　　_ .．'　　ヾﾐ`ｰｧｖ:ｲ:辷ｙく、′ Y　八⊂⊃　　　　 ⊂⊃ ｨ　〃:トイ!　ヽ :､　　 i 　 |　
　　 {　( ￣¨　､ヾ〈: :ヾ: `ｰ=≦:ｘくr| 　 i1ヽ、　 (::ヽ　　／=!　 /:.:.ﾉjﾊ!|　　＼＼　:　　l　
　　ｒヽノ￣ヽ　｀)辷:_:＼: : : : ﾉ: : | 　/く彡ﾐ≧ｔ _ .．＜:::::::::|　 !ィ'　′}!　　　 }　〉′ /
　　ﾄ! ト､　 _,.ﾆｲ: : :/: : :): : :.{: : : |　八::}:::::::::::ヾxﾍ:::/:::::::::::|　√:ヽ、ｨ:|　　　　ﾚ′　/
　　　し`yミ三≧: 》r彡:／: : : : ミ､:ﾉ.∧: :入:::::::::::Y:「ヾ::::::::::::′/: : : :.ヾ.| 　　 /　　 /
　　　　　ヾ-ｒ＜: :.Y}: ノ: : : ;．-‐:./ /: /:/:::::ヽ::::::/!:ﾊ::::::＼:/　∧: : : :_:.X..．=彡　　 ′
　　　　　　　廴:斗ﾍ人:ィｧ彡:＞ｲ /／: :＼::::::1`´:|: : ヾ:::yｒ{ ./孑≦ ￣/／　 _ ／
　　　　　　　　　　 | iく: :_:_:/ ./′: : : : <У::::::::|: : : :j/: :入く　ｘ＜/√¨ヾ≦ミ:ｘ､
　　　　　　　　　　 | 辷彡'　∧: : : : : : : :¨ｱ￣´: : : : : :/　ヾｲ: : : :{/: : : : : :＞x/
　　　　　　　　　 ∧　ハｘヘ.｀　ヾ: :_:_: /: : : :/: : :i: :八　／}|: : : :.′ヾ:／ヾ:／

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　後、呂布を追い払った曹操は、司馬朗を配下に召し寄せた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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113 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:49:31.57 ID:5zGByLSDo: 【紀元１９６年頃　漢　司隷　温】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: . : . : . : . : . : . : ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.ィ´: . : /: ./: . : . :ヽ: ＼: . :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／:/:/:/: ./: . : . :ヽ: .',:ヽ:＼: . ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ／:/:/:/:/: ./: . ｌ: . |: . ',: l: . ∨ : . }
　　　　　　　　　仲達。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: ./:./:/:.j: . {: . :.|:_:⊥:_:.j: |: ./|: . : .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ/:. {: |: .|,:.‐ト:.:⊥ ィテﾐvj／:.|: . : .|　　　　　　　　
　　　　　　　　　おうちと弟たちの事は頼みますよ？　　　　　　　ヽ j: .|:‐{; ｨﾃﾐ.　　ヒzｿ |: .:.:.|: . : .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣「小弋ソ　,. 　　　|: .:.:.|: . : .|　　　　　　　　
　　　　　　　　　お父様への孝行も欠かさずに　　　　　　　　　　　　　 |: .|ハ.　　ー '　...ｲ: .:.:.|: . : .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: .|ﾍ: .≧: . ｧ､≦斗 : . |: . : .|.「「「l_ヽ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: .|　＼.ィ{テﾛテ} .|: . :/.ヽ.,:､!j l l l }ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: .|　　{/;;〉ﾆﾊﾆ〈 .|: : |´⌒＼/⌒ ヽヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: .|　 /;;/　 / 　　|: : | 　ゝ〈/ｌｌｌｌ.} 〉〉
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　　　　　　／:;: '´Ｔ丁l `ヽ::}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: .|'⌒ヽ　 l 　　 |: . |　 .// .|　　| ノノ
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　　　　　 lｄｂ|　ｌ k_ィヽﾚ仁ﾘｌ│
　　　　 | ∧l 　lK◯ 　 ○ｿｲ
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　　　　　l　　　ヽﾄゝ､ __ イﾄ､ﾄ､
　　　　 |/≪T ,バ､:文:｀Yﾗ_n　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お任せください
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　以来、司馬朗は優れた行政手腕で重きを成していく。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.彼の行政は寛大で恵み深く、民からも敬愛されていたと伝えられている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
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114 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:50:05.13 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-':::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　＿＿　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
　　　　 l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾊ
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ:: ﾆ'::::l
　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､　　';::::::|
　　　　　　　　 ,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼　 ';:::|
　　　　　　 / | |｀ﾄ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
　　　　　　　　　l ﾄﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　いささか前置きが長くなった。
　　　　　　　　　｀ﾊ_|ヾ弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 '´く.　　 'ーｲ　l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l　　　もうひとつだけ、
　　　　　　　　　　 rヽ､　lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー--　　:::＿:ﾉ　　　司馬朗の逸話を紹介させてもらいたい
　　　　　　　　　　ﾍヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀
　　　　　　　　　　　 ,ﾚ-'⌒:､　ヽ:::::::::::ヽ- 、
　　　　 ,. -‐､　　　ヽﾆ.:::::;r‐　'´ l::::::::::::::::::::ﾍ
　　　,r'::::.,.-'　　ｒ'´ ::::ヽ　　 __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
　　 /:::::/　　　　|　　 l::: ｀ヽ､_　ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l
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　　 l.　 l　　　　ヽl.　..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
115 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:52:03.42 ID:5zGByLSDo: 【紀元２１６年頃　漢　冀州　鄴】

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∫ι＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/丁了
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::　　　　,.,.,.,,.,.,.;; .ヾヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ﾍ. ..ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::;::::::::::::::::::::::::::::　　　::::,.,.,.,.,.,. ヾ.ゝﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::　　　　:::::::::,.,:::::::λﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ ,,__ノヾ　~~~~~　　~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~　　~~~~~~ゞ,ノﾍ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅱ/⌒ヽⅡ/⌒ヽⅡ/⌒ヽⅡ/⌒...Ⅱ/⌒ヽⅡ/⌒ヽⅡ/⌒..Ⅱ三|
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　　　　　　　　　　ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ／,,;;;;;;;;;／]ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ／,,;;;;;;;;;／]ミﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ
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　　　　　.　 .　彳／三三三三三三彳／.|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ彳／三三三三三三彳.／|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ
　　　　　. 　彳／三三三三三三彳／..　|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ彳／三三三三三三彳／　|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ
　　　　 .　彳／三三三三三三彳／　.. 　|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ彳／三三三三三三彳／　.　|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐﾐ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　おそらく、彼の晩年の出来事である
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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116 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:53:21.12 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　　　　 ,∠_￣`ヽ::::＼ヽ｀`ヽ-､
　　　　　　　　　　 /:::::::::｀`ヽ､＼::ヽ.ﾞ､:::::ﾘﾄ､___
　　　　　　　　　 /'"´"ヾ、::;:､ゞ-‐-､ヾ::/ノ::::仄｀ヽ
　　　　　　　　　 i'"´￣ヽ/7′　　　　￣"`ヾ:'::「＼
　　　　　　　 l::::::,.-‐-{ |! 　__　　　　　　 {:::/
　　　　　　　　　 |,∠_　／　　ヽ＼__,ｗ､_/|彳
　　　　　　　　 {　r ヾ|＝＝Y´￣｀ヽ::::::;:‐┴'、　　　　　　聖人でなければ太平を招くのは不可能だろうな
　　　　　　　　 }　' 　　　　　|　　　 /⌒|　　/
　　　　　　　 /＼__ 　ヽ、　`‐-‐' 　　ト-イ　　　　　　
　　　　　　 ,.-┴-､/ ｀ｉ　　ヽ　　､　　{　 /
　　　　　 /::::::::::::::::｀ヽ｣.　　　　,. ,.__ゞ__,.-;. {　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ┐　　　ト.
　　　／::::::::::::::::::::::::::::＼　　 '　`ｰ‐‐‐'" /　　　　　　　　　　　　　　　 , '⌒ヽ、　 | |
　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::＼ﾌﾉ￣¨＞　.
.／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼‐-ｒ--‐'′　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::ト'ﾉﾉ´::::::::::::::::::::::＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼L＿__　　　　　　　　 .　　　　　　 /::::::::|:::::: |´ :::＼::::::::::::::|::|:::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 　　　　 ,':::::::::::|:::::: |:::|::',:::::＼::::::::|::|:::::::::::'.　　　　　　カ
　　　　漢　魏国相国　鍾繇　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i:::::!::::::|::|::ｌ:|:::|:::ヽ::::::::＼:,.-､:::::|::::|　　　　　 .カリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::|:|::|:::|::|::|:|::::',::::::＼::::::/　 ,!__,!-'　　　　カリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::|:|::|:::|::|::|:ﾄ､:::::::::::::::／イ ::::|　　　　カリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::|:|::|:::|::|::|:| ('Y¨¨')´.___ノ|::::::|　　　カリ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::|:|::|:::|::|::|:|／￣¨＞!､_　|::::::!　カリ
　　　　　　　　　まったくです　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::|:|::|:::|::|::|:|　　　　　　　｀ｰ'、　リ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::|:|::|:::|::|::|:|　　　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::|:|::|:::|::|::|:|　　　　　　　 /　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｌｌ」_|__!_Ｌｌ｣　　　　　　　/　＼',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 ∧　　　 ∧　　　｀,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', 　 /　‘,　　　/　 ',　　　 ',

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　漢　魏国侍中　王粲

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　当時、魏王曹操の重臣だった鍾繇と王粲はこのような論文を書いた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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117 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:54:37.99 ID:5zGByLSDo: 【紀元２１６年頃　漢　兗州　廩丘】

　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　　　　鄴でこういう話がありまして……
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|::: 　　　　　　　　　　　　　 /:::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　':::::: '::::::::':::::|:::::::|| ::|:::|::::::| :::|:::::::::'.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::: |::::::::|:::::|:::::::|l::::|:::|::::::| :::|::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::||:::::::||::::|:::::::|l::::|:::|::::::| :::| :::::|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::||:::::::|j::_|ヽ:;::ヽLゝゝ-L::j::__:ﾉ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丁::T￣＿ _　￣　,. .二..､ |:::ﾚ' : |
　　　　　清く正しく潔い者を聖人と言うのなら……　　　　　　　　　　 |::ﾊlｲ´{rtﾊ　　　|t.ｯl ﾘi:::::::|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::|:ﾊ::::｀ ´　，　　｀ ::: ,ﾊ::::::|::::|
　　　　　そんな聖人が天下を太平にしたなんて話、　　　　　　　　　 |:::|::: ゝ　　　　　　　　 .ｲ:::::::::|::::|
　　　　　聞いた事もないのですよ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|:::|:::::|:::＞ .._　` 　_ ィ!::|::::::::::|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::|:::::|::i::::rーv二z‐ ニ}|::::::::::|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::|:::::V 「|: :_:.ﾌ-<:_:ｰ:/l|::::::::∧::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::∧ ::| |;;|V:_/| | :`:Y　ｲ::::::::|ヽl:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:|　| ::| |;;| ｀´ | |─┘ l;|::::::::| /Yヽ
118 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:55:49.68 ID:5zGByLSDo: 　　/　/　／　　　/　　　　　 /.:::　　　　　　 :::::::::::::::::::: ＼::::::＼::::::::::::::
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　/　/　/ 　 :/　　::/　　.'　　　::::!:::　　　　 !　　　　 ' . :::::: ＼＼::::::＼::::::ゝ::::
　 V　 / 　::/　 :::v　　:::′ 　 :::: !::　　　　 |!: 　　　　! ::::::::::丶:::＼::::::＼::::::::
　/　 /　.::v　　:::/　　:::l 　　 :::::::|:: 　　　　ﾊ::. 　　　 ! :::::::::::::::l::::::::＼::::::>:::::
　＞i!　::/ 　 ::::l　　::::::|　　 ::::::::ﾊ　　　　 | |::　　　　 l :::::::::::::: |:::::::::::::ゝ:::::::::　　.伊尹や顔回は聖人ではありません。
　　　＞l_ 　 :: :| 　　:::,|..． === zi　　　　 |ィ==== ‐-ﾊ :::::::::::: |:::: イ::::::::::::::::
　　　　　　ー‐i |　　 ::::|　　:::::::::| | 　　　 | |:: 　　　 | | :::::::::ノﾚ' :: !:::::::::::::::::　　ですが彼らのような人物に、
　　　　　　　 |l　` ート l￣￣￣　￣￣￣ └ ‐ ─‐┘ﾚイ:i:::::::::::::::|:::::::::::::::::　　数代に渡って政冶を担当させれば、
　　　　　　　 |l　:::|:::ハ|ゞ≡≡≡ゝ　　　　　ミ≡≡≡イ::| :::::::::::::|:::::::::::::::::　　天下に太平を招く事が出来ると思います
　　　　　　　 |l　:::|! :::::l　　　　　　＿　 __　　　　　　　　|:ﾊ ::::::::::::l:::::::::::::::::
　　　　　　　 |l　:::|! :::::人. 　　r　_ 　’＿　__)　　　　 ,. |　|:::::::::::::|:::::::::::::::::
　　　　　　　 |　::::|!:::::::::::::　＞ ‐　、_ :.:.:.:.:ヽ　|　　　ィ..i::::|　|:::::::::::::l:::::::::::::::::
　　　　　　　 |　::::|:::::::::::::: / 　-―- ﾑ _ :. . - !　´　 |:::i::::|　|:::::::::::::l:::::::::::::::::
　　　　　　　 |　::::|:::::::::::::: 〉　 ' ⌒　､ノ: : : :..:| 　　＼:: |　l :::::::::: |:::::::::::::::::
　　　　　　　 |　::::|::::::::::::: i　　ィ:.⌒_ ´:zｧrt : :|　　　　　Y|　|:::::::::::::|:::::::::::::::::

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　.これを聞いた司馬朗、鍾繇らの主張に反論を行った。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.優れた為政者による統治の継続こそが重要と彼は説く
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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119 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 21:58:13.67 ID:5zGByLSDo: 【紀元２２０年代　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　 |/////////////////////
　　　　　　　　　　 /////////////////////
　　　　　　　　　　　 7ー― -- =ﾆ二三/////,〈
　　　　　　　　　　 /　　　　　　 / 　ﾊｔ√`≪7′
　　　　　　　　/　　　　,' 　 /　　/ ！i　　ﾊ
　　　　　　　　　　/　　　　/　_,/　　/＼ｌ !i　ｲ }　　　　　　　司馬朗が書いた論文は素晴らしいわね！
　　　　　　　/　　　　/ /r 7 　/　　｀j从//ノ
　　　　　　　　　/　　　　/　ヽ`j 　 i　丶ミ　/'′　　　　　　　　劉放、これ記録に残しときなさい！！
　　　　　　　　,　　 , 　 /　　,爪　　|　　　〉
　　　　　　/ 　 /　 ,:′／/' }　　|　 (ﾌ／i
　　　　　　 / 　 /　／j厶≪　_|　　|r-ィ　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/
　　　　/ 　 /ｘ≪ ´ 、　 _「 |　　|rくi| 　ﾊ　　　　　　　/｀‐──-､__＿＿_,-‐´　/
　　　　　/　／//ﾊ　　ヽ. _l　| i:　|{=彡 ∧{　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　./
　　　/　///////`ｰ=ﾆ__ バ!ハ |レ１//八_　　　　　./　　　　　　　　　　　　　./
　　　 /　 }/////////////　 |　ヾ{い'/////{,_　　　/　　　　　　　　　　　　　 /

　　　　　　　　魏　皇帝　曹丕（字：子桓）　　　　　　　　　　　 | 　 ′／　　　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|　'　　　／　 /　　.|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l　! |　　ィヽ　 /　　　|　　 |　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |从lﾊ／ /ィ/ ∨　　　 ′ 　′　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　z=ﾐ　　/ 　　 /　　 /　　　|　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､´　　　　　>'　　　／　　 / 　　 / 　 /
　　　　　　　　　　　　はーい　　　　　　　　　　　 . 　　　　　〈　　　　孑　　ィ　　　／　　　 / 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ，　´ ￣　　川ィ　　　　／　　/　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　 |　　　　　　　　／　＿　ィ　　ィ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　　　　　´_￣/ィ　ｲ　／／￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　￣￣　｀ヽ　　 /Ⅵ |／l／￣￣: ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼/ /: : : : : : : : : : : : : :

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　中書監　劉放

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　後に、この論文は曹丕によって朝廷に所蔵された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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120 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:00:39.69 ID:5zGByLSDo: 【>>119修正】
【紀元２２０年代　魏首都　洛陽】

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　　　　　　　　　　　 7ー― -- =ﾆ二三/////,〈
　　　　　　　　　　 /　　　　　　 / 　ﾊｔ√`≪7′
　　　　　　　　/　　　　,' 　 /　　/ ！i　　ﾊ
　　　　　　　　　　/　　　　/　_,/　　/＼ｌ !i　ｲ }　　　　　　　司馬朗が書いた論文は素晴らしいわね！
　　　　　　　/　　　　/ /r 7 　/　　｀j从//ノ
　　　　　　　　　/　　　　/　ヽ`j 　 i　丶ミ　/'′　　　　　　　　劉放、これ記録に残しときなさい！！
　　　　　　　　,　　 , 　 /　　,爪　　|　　　〉
　　　　　　/ 　 /　 ,:′／/' }　　|　 (ﾌ／i
　　　　　　 / 　 /　／j厶≪　_|　　|r-ィ　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/
　　　　　　/ 　 /ｘ≪ ´ 、　 _「 |　　|rくi| 　ﾊ　　　　　　　/｀‐──-､__＿＿_,-‐´　/
　　　　　/　／//ﾊ　　ヽ. _l　| i:　|{=彡 ∧{　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　./
　　　　./　///////`ｰ=ﾆ__ バ!ハ |レ１//八_　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　./
　　　 /　 }/////////////　 |　ヾ{い'/////{,_　　　/　　　　　　　　　　　　　 /

　　　　　　　　魏　皇帝　曹丕（字：子桓）　　　　　　　　　　　 | 　 ′／　　　　　 !
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l　! |　　ィヽ　 /　　　|　　 |　　 |
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　　　　　　　　　　　　はーい　　　　　　　　　　　 . 　　　　　〈　　　　孑　　ィ　　　／　　　 / 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ，　´ ￣　　川ィ　　　　／　　/　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　 |　　　　　　　　／　＿　ィ　　ィ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　　　　　´_￣/ィ　ｲ　／／￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　￣￣　｀ヽ　　 /Ⅵ |／l／￣￣: ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼/ /: : : : : : : : : : : : : :

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　中書監　劉放

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　後に、この論文は曹丕によって朝廷に所蔵された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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121 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:01:12.98 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年１月　魏首都　洛陽】

―　太祖霊廟　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　Å
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾖ真E
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／∠＾紅＾＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／;;;::　　　:::;;;＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／;;;;::＿＿＿＿::;;;;＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,.-''ﾞ／/＿＿＿＿＿＿＿___ﾍヾ-..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,..-‐''"んんんんんんんんんんんんんんん "''‐-..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　匀劜んんんんんんんんふにんきんんんんんんんんん匀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|　|丗卍丗卍丗卍丗卍丗卍丗卍丗|　|／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　|;;;;;;;;;;;;;::::::::::::'''''''''''''''''':::::::::::::;;;;;;;;;;;;;|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　 _,Å、　　　 |　|;;;:::::::::::::;;　　　　　　　:::::::::::::::::::;;;;;;|　| 　　　 ,Å、
　　　　　　　　　　　　　　　　 _]立[ 　　　|　|;;:;;;;;:::::　　　　　　　　　　 ;::::::;;;;;|　| 　　 _]立[
　　　　　　　　　　　　　　　　　〉-〈　　　　|　|;;::;;;;;;;;:::　　　　　　　　　　 ;:::::::::::;;:|　|　　　　〉-〈
　　　　　　　　　　　　　　　　〈　 ,〉　　　|　|;;::　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::;;|　| 　　　〈　 ,〉
　　　　　　　　　　　　　　　　.|￣￣|　　　l二l　　;;;;;;;;;;;;;;;::::　　　 :::::;;;;;;;;;;;;;　　　l二l 　　.|￣￣|
　凹凹凹凹凹凹凹凹凹凹.|￣￣￣|　　 |　 |　　;;;;;;;;;;;;:::::　　　　:::,::::;;;;;;;;;　　　|　 | 　　|￣￣￣|凹凹凹凹凹凹凹凹凹凹
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/￣￣/|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣lﾍ￣￣ﾍ,￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　/「￣￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣￣￣￣￣"￣lﾍ,　　　ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　/|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣￣lﾍ,　　　ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　/「￣￣￣￣'￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|ﾍ,　　　ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|￣￣´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|ﾍ,　　　ﾍ,

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　礼を重んじる家に生まれたにも関わらず、現実的な考え方をする。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.司馬懿の兄はそういう人物だった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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122 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:02:01.01 ID:5zGByLSDo: 　　 // /　 /　　　,/ /　　 ,,イ／／/　/＼;_:!::|　!　ヾ::!
　　 Y　|　/!　　　! /　 _∠/-／ナ /─ ,//!:| /　　j:::!　/
　　　　i　! |　　　|/ .／　/／　_j／　　//.|::|''　　/ヽ:ヽ|
　　　　　ゞ! ＼　i! /i　,ｨ';-f＝'j〆　　　// /::|　　/　 !:::||
　　　　　　　　＼|::/　"/:/ ／　　　　j/　 !:::|　 /,／/j/
　　　　　　　,. ゝ'　　´￣´"　　　　/　,イ! :| ,,/ イ/
　　　　　　 ,.　　　　　　　　　／／　| .::|／　/
　　　　　ヽ　　　　　　　／,／　イ',ｌ :::|''　/
　　　　　　　ｉ　　　　　　　　／／ ,ｨ " |　| :::|　/　j !　　　　　　　（この国は多くの先達の力によって今がある）
　　　　　　　!`　　　　　 ,／-ｰ "'　　　| /ｌ::::| /　 i |
　　　　　　　丶　　　　　´　　　　　　 // `"'j/　　| |　/
　　　　　　　　`!　　　　　　　　　　　//　 /:::|　　 | |　|
　　　　　　　　　!　　　　　　　　　　 //　 /|::::|　　 | |　l
　　　　　　　　　`─ -. ､..＿　　　 //　 / j:::/ｌ　　.| !　l
　　　　　　　　　　　　　　　　￣ヽ//　 /　 |:| |　　 /　ゞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //.　/　,,イ| |　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　 _., -/" ／／/ / |　　 |
　　　　　　　　　　　　　／::／''/／／: : j / ::|　　 |
　　　　　　　　　　　／:::::/　,/　／ : : : /ﾒ:::::|　　 |
　　　　　　　　　　　＼::::::ソ .／: : : : . //::::::|　　 |
　　　　＿＿__　　　　　／イ: : : : : : : //::::::::|　　 |
123 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:02:35.00 ID:5zGByLSDo: 　　i　　　ヽ.　＼　　＼､./ ＼＼:: ::_＞＜＞三ﾑ:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :
　　､::　　　　＼　＼　　ﾊ､＼　ヘハ/:／: ⌒ヽ＼､:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :
　'､　､:: .　　　　ﾄ､　＼/ ／ヽヽ/＼Ｖ!: : : : : : :ﾍ　ヽ:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
　　､: ヽ:: :. 　　ヽ＼＼ヽ__　＼ゝ' 　ヽ: : : : : : j　　＼:: :: :: :: :: :: :: :: :: :
　　ヽ:: ＼:: .　　＼＞､く＼__ノ　.　　　＼､: : :ﾉ/　　　 l＼:: :: :: :: :: :: :: :
　　､　'､:: . ＼:: :.　 ,: く_＞＞‐　: : :　　　　　＝'′. : : :　}＼:: :: ､:: :: -:: :: 　　　――　天下がここまで立ち直るのに、
　　､　ヽ:: 　＼／:: ／＞‥､　 . :　　　　　　　　 . : : : /_:: ::＿:: :: ::＝－
.　　ヽ　＼､/＼､,／ : :　:　: ヽ　　....　　　､　　　. : : .′:: :: :: :: :: :: :: :: ::
:: .　　　＼.　ヽ＼_ｨ|ﾄ. : :　:　:　 } , .::::::'　　　r‐;_,　　 /:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::
＼:: . ＼　ヽ:: . ＼|lll! ヽ: :　:　:ノ/　　 :::.....,ｒ＜￣) .:/二:: ::─:: ::-＝-:: ::_:
:: :: :: :: ::.＼::＼/:`∟＞｀¨¨／´ 　　.:::::::/::::. :::´ , ′:: :: ::｀:: ::､:: :: :: ＼::
:: :: :: :: :: :: ::ゝ :: :: :: ＼:: .::::´ :::::　　.:::::://:::::::::::´:＼:: :: :: :: :: :: :＼::.　'´::::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::＞､::.　　　.:::::ノ::'"´:::::::::::'　　ヽ　－ ┬::::´　　.:::::::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: ::ゝ¨¨¨￣＼::::::::::::::::.'　　　...　　.:::::::::::::.　 .::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::i:::::::::::i:.:.:.:.:.:i : : : : : : : : : : : : :.i : : i : : : l : : : : :.l: .　　ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::|::::::::::|ヽ:.:.:.:.!;;;:. : : : : : : : :.; : :l;: : /i: : :/: : : : :/: : : : : 　.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::"ヾ:''''!_ﾆ,-_＼;;;;;;..: :. : : : : :: ;,|;; r=!-‐''i''': : :./: : : : : :　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::! :,,;z:::'r‐-= ヽ;ヽ:i:::: : :, ='',,z=‐''!/'|i=、:.／: : : : : : :　 .!;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::!<! .!lヾ:○:: !!ﾞ' : i:!i::: : ／'ﾞ!;!:::○:: .!!'xX:./: ; : : : : :　 ,';;;
　　　――　どれだけの犠牲を払ったことか　　　　　ヽ::::::ヽ. ヾ::;;;;;;ノ _ : : /::;／: :.　ヾ:;;;_;;ノ　."／:/: : : : : 　./;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::＼;;;_＼ー ''' ":　: :' :"　　　:｀"'' --‐' ／;／: : : : : 　/;;;;;;;;
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐-:::;,;_ヽ.、: : : : : : : : : !　　　　　　　 ,／; : : :_: : -:':/:: :.l;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::;;＼"'': : : : : : : ‐:...　　　　. . : ーr;;;;;; : : : : ／::::: : |;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶:::::::::::;｀''- : :_ : : : : :　　　　. ,::ィ''´;;: : _: -'' ´:::::::::: : /;;／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::/''ー:--;;;r'i:｀'' - : __: :-::'':´!-;_;;;;;'';;;;;;l : :|::::::::::::::: : ´|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::/;;;;;;;／: : :＼:＼: : : : : : :／:.:／:.　＼;;;;;;l: : l::::::::::::::: :l .|
124 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:04:02.72 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　￣｀,＞´　　　　　　　｀ヽ､　　　　　
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　//　l :l :l　// l　l'　　　　　　丶　　 .
　　　　　　　　　 ,' ,'i ::l :l l ://i :li　li ',　',　 :i　　 ',
　　　　　　　　　 l l l :l :l ＼./'', l ', l i＞ i　 :l　　 :l　　.
　　　　　　ノヽ.　i.i i　l }卞.ﾌi　', 卞___ﾌi7i　:l　　/
　　　　　　ヽ/　 ',', i :i:} i:.しj　 '　i :.:.: ﾉ .l　lヽ /　　　　　　　――　ただ功臣の子弟というだけで、
　　　　　　　　 {｀>､',l l:{Ｚz ´　　　｀Ｚｚ　 j :i }j丿',
　　　　　　　　 {_/　 l l:l ＼　　　　　　.ィ´i/ノ i　ヽ　
　　　　　　　　　＼. ゝl ./:.:l｀７‐‐　´/:.:li/ヽ　', 　ヽ
　　　　　　　　　/ :/＼ l:.:.:.l／{c|＼/l:.:.:l　　＼丶　丶
　　　　　　　　 / :/　　)l: : : ￣￣￣: : : :l.　　 /　ヽ　 ',
　　　　　　　 / :/　　ヽ: : : : : : : : : : : : :,}__.／　　　ヽ. ',
　　　　　　 ./ :/　　　「´: : : : : : : : : : : : :ヽ_}　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　l／　　　　　　　　＼ ',
　　　　　　/ :/　　　　7ァー----､_,----ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[二二二ヽ＿＿＿_ 　　　＼ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ／⌒ヽー―――､＼　　＼＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　〈　⌒＞ﾟく　／⌒ヽ　＼＼　　 /　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r―――――一'´　　　}ｰ､⌒ヽﾟ /⌒ヽｌ｜　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　|､＿__｣　　　Ｖ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿／⌒l＿_/　　　 l　　　レ-― ､＼＿＿＿
　　　――　その犠牲を無駄にすることは許されない　　　　　　　[ ＿＿　　/＿＿＿＿＿＿./l 　　 |　　　　l /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 /　＼　　　　　　／　 /　ｌ　　　ｌ　　　 /′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼/　　　＞―一ｧ'　　　〈＿｣　　ｌ＿_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / |＼__／　＿／　　　　 /　l｣　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / └―一'´ 　　　_　イ´　 r'′　/＾ー-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　ｨ≦/　/（　j / ､　　l　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └―――一'´/´　｜　|　|／　　＼／　　ノ＼
125 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:04:30.43 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　ｰY{薔〉t―- ｀　　、
　　　　　　　　　　　　　　　,＿:::::::::::::《≦ノ　､::::::::＼＼
　　　　　　　　　　　　　 ´ 　￣゛／｀ｰ-、:::::｀::: ､:::::＼＼
　　　　　　　／　　　／　／　　　　|　ト、:::::＼:::::ヽ　ヽ
　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 /　　　　　|　　　ヽ＼:::＼::ヽ　ヽ
　　　　　　ii　　ハ　　　　 /　　　　　｜　｜　冫＼::ヽ:|　　ヽ
　　＼　ヾヽ__| ｜　 i 　、　　　　　　　 |　 i　　　＞t＜二ト､
　　　＞＼ト::Ⅵ | 　　| 　 l　　／　　/ 　 /！｜／ﾂﾞ/不　＼＼〉〉
―‐≠＝::::ヽ::::::::!ﾊ　ﾊﾄ､ |　　く　　／　／／｜＼ﾄ､1|::|ヽ＼｀_／
.二＞:::::::::::::::::::::L∧ ヽヽト､ヽl|　／　／／ /　,| 　｀ー|::|　ヽ　＼ヽ
二ニ:::::::::::::::::::::::::::::;;|ﾄ　＼从ｼ|/　　ニ／ﾞ／＜､｀　 i 　|::|　　ヽ　 i、
-=≦::::::::::::::::::::::::::<::|ヽ　ヽ　　　 ´､（!l ﾄ＜　 /　　/ 　 !::!i　　ヽ　ヽ　　　　　　　　　　　やれやれ
　二＞:::::::::::::::::::::::::::::::＼.ヽ〈　　　　　｀´　　／　／　　ヾヽ　　　ヽ　ヽ::
　￣￣ミﾂﾞ:::::::::::::::::::／i　ト＼ｰ､_　　　／　／､　　　　!ヽヽ　　　ヽ　｝／
　　　　／::／√￣／　 |　|　|::ヽ　　　ｰ― ムノ/　　　/∧ヽ〉＿_.＞／
　　　／　　,　 ´ ＜::::|　|　|::::::｀―t‐＜:―,´＼/　　　/ー-一::::::::::::::￣＝== -
　　　　　　／＿／:::::.:::|　|　|:::::／ﾂハヽヽ:::ヽ、/　　 /Yｰ―――‐-　　､::::::::~ﾞ｀-
　　　　　　|　＼.::.:::.::::.∧ ｀｜〔::/ｲゝト|::ヽヽ:::∨　　/;ﾂ　　-―――-､､ヽ:::::::::::::
　　　　　　ヽネ＞::::::::::::∧ヽVｰ―ﾂ |└辻:::::/　　／Y　　.::.:::.:::.:::.:::.:::.::ヽ＼::::::::::::
　　　　　　　 ∨.:::.:::.:::.:::.:::∧ｉﾂ:／　　|::弋ﾉ／　／／ノ.:::..:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::＼＼::::::::
　　　　　　ヽ:::.:::.:::.::.:./:ムV__ 　 /十／　／／／.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::::.:::.:::.ヽ￣
　　　　　　 /ニﾆ＼.:::::／::/〈::|　゛才:／　＜_ ／／.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::::.:::.:::.:::.:::.:::.l |

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿はどういうつもりで正始政変を引き起こしたのか？
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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126 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:06:13.50 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　／　　　　＼_i | .∧　　　　　　　　＼
　　　　　〃　　　　 iヽﾊ　7,i',　　　　　､　　　＼
　　　 /　　　　　　　i　＼7/,i',　　 i　　 ',　　　　　＼
　　　 7　　　　　　　　i_,,-..､〃.i　　 i､　　 ',　　　ﾍ､　ﾍ
　　 i　　　　　　 i　　　 .i　　.i. ＼　 ',　　　　ﾍ＼ﾍ,
　　 |　　　　　　　 | 　　　 i 　.i_,.--＼ ',　　　 ',.ﾊ　＼ヽ
　　 |　　　　　　　',　.|　　　　 .i 〃´　＿Ⅵ 　　 i　',　　｀`ヽ　　　　司馬懿は皇帝の遺託を受けながら、
　　 |　　　　　　　 j　| _＿　　 ',.7 7テ心.',.!　　　 i',　i　　　　　　　　それに報いることはなかった。
　　 | i　 i　　　　 7i　!-匕`　　 .|i　弋zソ_ﾉ|　　　.i~ﾍ |_
　　 i.|!　.i　　　 iｨ', |'心ヽ　　 |　　 ¨´　.|　　　i i 7ヾ､,　　　　　　　皇帝の行幸中に兵を挙げ、
　　 .i!',　i',　　　 7.､ゝ-ｲ´　　　　　　　　　|　　 ,i_,--､<´　　　　　　 .先帝の陵も乾かぬうちに宰相を誅殺している。　　
　　　 ! ', .|.',　　　i-､ヽ_　　　　　　冫　　 |　7 7/ﾌﾃ >,＼
　　　　 ,.', !: ',　　 |　- ､￣ヽ,　　　　_, ノ　　.| 7:|7/ 　 i　vヾ:＞､　　　どうしてこれが忠臣の行いと言えるんだ？
　　,.イ::::::ヾ:::ﾊ　 |,　　　',　 .ﾍ‐‐ '　　　　ノ,j.7::ﾘヽ,,,,,,,7'":::::::::::::::＼
　 7::::::::::::::::::::::',　 !::>,-====　 ',､　　　,.イイ:ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　 i::::::::::::::::::::::::::ﾍ i::冫---､,　　ﾊ√i'",-'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　 |:::::::::::::::::::::::::::::ヾﾍr'O ヽ:::::>､ 7ヽ!_i___:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　 |:::/:::::＼::::::::::/:::ヽヽ　＞､_-､7____◯_i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　 |/::::::::::::::ヽ::/:::::::::::ヽ,ヽ /::7,ノ::::| i |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i

　　　　　　　　　　　　　　　唐　皇帝　李世民

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ある人は言う
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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127 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/02(月) 22:06:14.60 ID:LT9xXaYdo: ふにんきｗｗｗｗひどいｗｗ
128 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:07:10.64 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　 ,.　´　　　_ }.ﾚ ´.｀ヽヽ　_
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 / i|/ﾍ　　　ヽヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　イ´　　　 //´`ー┤.　　　 ∨ヽ}!
　　　　　　　　　　　　／ /　　　 /|.! 　　　 !.}!　　　　iﾄ､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　! : ::　{,ｨミﾘ　　 ,　i!ハ　　　..:.}ﾊ::!
　　　　　　　　　　　　　ノ!:! ::　!弋リ丶　{_,ﾉzｪ}!i　.:.::}:∧}:|
　　　　　　　　　　　　/:.:.:!{!.::: i!　￣´　　､弋リl .:::::/ヽｲ!i
　　　　　　　　　　 ,イ:.:.:.:.lﾊ:::. !　　 .:./　　｀￣j .:::::{ﾉ::::ヽ!　　　　晋の基も定まらぬときに、
　　　　　　　　!{:.!:.:.:.:.:.:.i:Nﾄ､　 _　　　　　 /:::://::::::::.:.ヽ　　　まだ命数尽きぬ魏の国祚を狙うなんて事があるのか？
　　　　　　　　!{!ﾊ:.:.:.:.:.:ヽヽrヽ｀｀ヽ　　ｲ://´:::::.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　j:j!::ﾊ:.:.:.:.:.:.:/{!ヽﾐー =.彡 jｲ{::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ .そんなんだから子孫が皇帝になっても、
　　　　　　　　ノ: : :::::ﾊ:.:.:.:.:.ハﾄ､ヽV´-‐ '´ﾉ/j:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:　　自分自身は南面せずに終わったんだろうな
　　　　　　　／:::::::: ::::::ﾊ:.:.:.:{:.:.:{　ヽ{　　　.／/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:.:.:':
　　　　　／: : : ::::::::::::::iﾊ:.:.:ﾊ、{!　.j　 .／:.:./:.:.:.:.:.:.:,:.:.:': : :.／:
　　　　／: : : : : : : ..:::::::!: ヽ|:.:.:ヾ、{.／;.:.:.イ:.:.:,:.イ´: :::: :／: : :
　　／: : : : : : : :::::::::::::j!: :!: }::.:.:.:／:'´:.:.:.:.:{:イ|:.:.:|､::::／: .: : : :
　 r┤: : : : : .::::::::::::／ j: : !: i!:::::.ヽ゜:.:.:.:.:.:.:|: :!:!: :.!::ヾ:::::!:.:: : : :
.べヽヽ: ::::::::::::::::／　ﾊ: : |: :}:::::::::|。::-､:::::|: :!:!'´: ::::::ヽ|:ﾉ: : : :
,.べ}'　｀丶_彡'　　　.{: }: :.!: |::::::::::!:::└‐゛ !: j: : : : :::::::::!:::: : : :

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　正始政変は明帝曹叡の死の十年後である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.それを「先帝の陵も乾かぬうちに宰相を誅殺」とは、随分乱暴な物言いだ
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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129 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:09:10.88 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , 　 ---､＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,..-'"　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　＿／　, -'"　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　 ,ｪｧ='＞　ヽi､　　　　　　　　　　　　､　ﾍ
　　　　　　　　　　　≠'　　./　 .i　',;;ヽ　　　　　　　　　　ﾍ　ﾍ
y､ i'"ヽ　　　　　　〃　　 / 　 ∧ .',　＼　　　　　　　　　　ﾍ　 i
',　ヾ　ﾍ　　　, ､　 j　　　 i 　　 .i､ .',　　＼　　　　　　　　　ﾍ .i
ﾍ　ﾍ　.ﾍ　i　 i　　　　　i 　　ｷ=､',　,ｚ==＼ ', ､ .ﾍ　　　　　ﾍi　　　　『晋書』の『宣帝紀』『武帝紀』『陸機陸雲伝』
　ﾍ　ﾍ　ﾍj 　 i　　　　　',　　　弋iヾ, ´ﾞ弋ツﾔi, ',　',　i 　　　ヽ　　『王羲之伝』の評は俺が書いたんだ。
,-'ヾ　｀　　' ,　.ﾔ　　　ﾍ　　　ﾍ/　　　￣　 |.i∨i､ ', .i, ',　　　　i
>　ﾍ ,'　 ,　i　　ﾍ　　　　　ﾍ　､　'､　.　　　　　i/ | |.∨i |i |　　　 7'　　　機会があったらまたどこかで会うかもな
/＼　＼.,'　 ,'　　　'j　　　　.ﾍ ',ﾍ　ヽ＿　＿,　　.| |　! i.j |j､ _　　i　　
＼ .＼ヽi　　i 　　 .|　　　　　　＼ヽ j ﾍ　　　　 ,i/'"i.j/-':::::::i-､　　　　
　　ヽ-.ノ　ヽ　　 7 　　　　　ヾ ,-/ヽ--､='-'"-'//:::::::::::::|ヽ-'ﾍ'"　　
　　ヽ,　　､　　 .7ヽ,　　　　　　　　 i::::::::i'､i i7._i'":::::::::::::::::::::::'-,　　ヽ--
　　／7　　　　 7ノ7　　　　 ,......-'":::i,-'／ヽ i,=i::::::::::::::::::::::::::::i::｀'ｰ-､,_　
　／　7　 _....-'"　 .7 ,....-'"::::::::::::::::::／,' i__ノ　i-i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀
／,,,-‐'"　　　　　　7/::::i:::::::::::::::::::／ ./　i　/-‐'"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　彼の言い分を鵜呑みにすると、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　司馬懿は初めから晋王朝を打ち立てるために行動していた事になる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.これより後に成立した『三国志演義』や
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　後世の三国志の書籍も同じような見方をする場合が多い。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　 .ところが『晋書』は、説話や妖説の類も取り入れたため、信憑性に欠ける
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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130 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:10:39.28 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　／￣￣￣｀＼
　　　　　　／　　　　　　　　ヽ､
　　　　　 /　　　　　　　　　＿　ヽ
　　　　 /　　　　　　　,イ´::::::::ﾄ､　ヽ
　　　　｛　　　　　　／:::::::::::::::::::::ﾍｌ　〉
　　　　ヽ　　　|　/:::::::::::::::::::::::::::::｝ /
　　　　 λ＿ゞ＼ゝ､.:::::::::::::::::::,/У
　　　　　ｲ　ー￣三￣二三[]=イ"ゝ
　　　　 /弋＿ー　　＝　ー─ヤ彡ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 ─　　　─　　ヽ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　（●）　（●）　　|　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　（__人__）　__,／　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　｀ ⌒´　　　＼　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿/((┃))＿＿＿＿_＿i　|　ｷｭｯｷｭｯ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣（,,ノ＼　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　幸い、『晋書』以前に成立した『三国志』は、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿に関する判断材料をいくつか提供してくれる。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　これを手がかりに正始政変を紐解いていこうと思う
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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131 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:11:10.75 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　Å
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾖ真E
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／∠＾紅＾＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／;;;::　　　:::;;;＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／;;;;::＿＿＿＿::;;;;＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,.-''ﾞ／/＿＿＿＿＿＿＿___ﾍヾ-..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,..-‐''"んんんんんんんんんんんんんんん "''‐-..,,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　匀劜んんんんんんんんふにんきんんんんんんんんん匀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|　|丗卍丗卍丗卍丗卍丗卍丗卍丗|　|／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　|;;;;;;;;;;;;;::::::::::::'''''''''''''''''':::::::::::::;;;;;;;;;;;;;|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　 _,Å、　　　 |　|;;;:::::::::::::;;　　　　　　　:::::::::::::::::::;;;;;;|　| 　　　 ,Å、
　　　　　　　　　　　　　　　　 _]立[ 　　　|　|;;:;;;;;:::::　　　　　　　　　　 ;::::::;;;;;|　| 　　 _]立[
　　　　　　　　　　　　　　　　　〉-〈　　　　|　|;;::;;;;;;;;:::　　　　　　　　　　 ;:::::::::::;;:|　|　　　　〉-〈
　　　　　　　　　　　　　　　　〈　 ,〉　　　|　|;;::　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::;;|　| 　　　〈　 ,〉
　　　　　　　　　　　　　　　　.|￣￣|　　　l二l　　;;;;;;;;;;;;;;;::::　　　 :::::;;;;;;;;;;;;;　　　l二l 　　.|￣￣|
　凹凹凹凹凹凹凹凹凹凹.|￣￣￣|　　 |　 |　　;;;;;;;;;;;;:::::　　　　:::,::::;;;;;;;;;　　　|　 | 　　|￣￣￣|凹凹凹凹凹凹凹凹凹凹
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/￣￣/|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣lﾍ￣￣ﾍ,￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　/「￣￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣￣￣￣￣"￣lﾍ,　　　ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　/|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣￣lﾍ,　　　ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　/「￣￣￣￣'￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|ﾍ,　　　ﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/|￣￣´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|ﾍ,　　　ﾍ,
　　　　　　＿　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　 , ｨｬj--､　´ '　 ,　　　　　　　　　　　　
　　,.'ーｾﾘ- ､丶　　ﾞ　.　　　　　　　
　 / /　 ,　 ,　＼ヽ　　　 '　、　　　　,　
　,'　!　ﾊﾍ　! __',　ヽ|＿　　　 ' ｰ　 - '´　
　l　ﾊ.j､_ ﾍ.|ﾊトﾍ {_/＼'＿_,　-――- ､　　
　丶/ﾊ.　,　ー‐　l', ＼二丶-- ､　 ,　　　　
　　i |l　ト　ｰ__　イl '､　ヽ_ ,＞ｘ-‐ '´- ､＿　
　 /　';　'､, -::｣　｣::､　　＼:_: : : : : : :丶￣　　　　　　　　長生きなんてするもんじゃないわねぇ
　丶　ゝ､_.ゝzzz/::::::::'::::i―:‐:'´: : : : : : :´`'ー
　　　〈::/薔／:::l::::::::::::::〉´'ｰ-､!: : : 丶-､: :､
　　　 /:l_／::::::::::ヽ:＿:/_, -――丶､: :＼´
　　　 l::i:::::::::::::::::::/ ,l::::|::::::::::::; -―'´ ￣´＿
　　　　l:X:::::::::::::イ::::::l::z:＼:／＿, -‐::'::´:::::::
　　 , --l::X::::::::::::::`ー:l:::|＼::＼:::::::::::::::::::::::::::
　 ,:'::::::::ﾊ::X::::::::::::::::::::::l:::|｣j＞､::￣´ﾞフ::::::／
　/::::::::/::／l:::::::::::::::::::::::|:j_」__|_j＞-イ:::／￣
132 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:11:42.63 ID:5zGByLSDo: 【紀元２７０年冬　晋首都　洛陽　】

―　陳寿の家　―

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　　　　　 /_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/::::::ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ! iﾊト､ i､丶､___` ー--::::::::::::::::＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lﾊﾉ!ｲ仄ゝヽ　ﾅアi`ー-=....,,,___＿,,.ゝ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|'、`┘　 '^i下心!ﾊj　 ,ﾊ!　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/＼　､　　ゞ-イ　/／　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 ☆ '　ｒ‐ｉ＞ ‐ｒｧ='7.イ´　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ ⌒ヽ､,.ヘ.::´:::ﾊ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ｒイ　,.ｨﾍ.:::::ハー- ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └攵ｱﾄ=ヘ、::::ヽ ::::::＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／〈::::::::::::＼:::::::::::::::::l　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉―ｧi'´ ＼ :::::::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　 /_ア^'┘　　｀ヽ､::j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ ′　　　　　｀
133 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/02(月) 22:12:20.88 ID:+G36c6+yo: 忠とか孝について、ニーサンには言われたくないと思うぞーｗｗ
134 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:13:45.22 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　／￣￣＼　　　
　　　　　　／　　　　　＼　　　　　.＿＿＿_
　　　　　　|::::::　　　　　　｜　　　 .／　　　　＼
　　　　　.　|:::::::::::　　　　｜　　／ ⌒　　　⌒　＼　　　　　　　最近主人公の扱いが軽過ぎないかお？
　　　　　　 |::::::::::::::　　　｜　／　（●）　（●）　　＼
　　　　　.　 |::::::::::::::　　　 } 　|　　　（__人__）　　　　|　
　　　　　.　ヽ:::::::::::::: 　　}　　＼　　｀ ⌒´ 　　　_／　　　　　　　いつもの事じゃありませんか
　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　|　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　| 　|　　　　　　　　| 　|
-―――――|:::::::::::::::: ＼-―(___ノ―――――(___ノ――　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.　─　､.　--　._
　　　　　　　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　、　　、　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,.　 ,.　/　　 l.　 | ヽ　ヽ　ヽ.　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ / i'/　/　 ,|　 |　 ,!　 |　 ',.　！　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∠-7 j |.|　 |　./|　,1　ハ. ハ　| 　 |l.　l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |l.',.　} ﾅTｧ-| ./　l./'''Tﾅ{.　,ﾘ　 |1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l！Mヽ.{<ｨﾃtﾄ !' 　 ' t5ﾓト,.ﾚ!' ,1 ,!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 1',l.|　ﾞﾄ　'ぅり　　,　　2tﾀ /　 /,!'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀| l. ｢ヽ　　　 __　　　　/! ｲ/
　　　数々の事件が起こった正始年間も、ようやく最終局面に入る　　　　　　　l.ﾄ. |l. ヽ､　　　　 _,.ノｲ/ |!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽl ﾍゝl｀　-　´lﾙ　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.ノ　　　　ヽﾞヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.. - ´　 L._,. -- .._...| 　｀ ‐ ､._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,f´l.　|　　　「 _,　-　､._j　　　　/ / ｽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　l. ',　', 　　｢_,. --　..｣　　　 / / /　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　ヽヽヽ　　 |　　　　｜　　 / / /　　l
135 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:14:55.61 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　　　　＼
　　　／　　 ─　　　 ―
　　／　　　（ ●）　（●）'　　　　　　正始政変。
　　|　　　　　（__人__）　 |
　　＼　　　　　｀ ⌒´　／　　　　　 .司馬懿のクーデターかお
　　／　　　　　　　ー‐　 '

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: :.ｲ : /: :./ : /:. :.i:. :. :. :.|: : : : : :＼:.ﾊ : : : : ｉ : : : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／/: :/:.:.:.′:.ｉ : : i| : : : : |: : :ｉ: :. :. :.ヾ:|:. :.: :.:|: : : : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 / : :ｉ: : :.|:. .:.|:. :.ハ: : : : ﾄ､: :ヽ: ＼:. :.|:. :.: :.:|: : : :. :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′:ｲ: :. :.|:. .:.|! /＿_､: : :ﾊ_＼_:ト : ヽ |:. :.: :.:| : ｉ : : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: / |:.:.ｉ: :|:. :.:ﾊ′　　＼ ∧　ヾ　　ヽ|: : : : :! /: :i: :ｉ:.
　　俗に司馬懿によるクーデターと言われるこの事件。　　　 .|/ . l : |: :|:. :.|ｘテ云　　＼才示伝ﾃ:! : : : : /Ｙ:.l!: ト＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {'　ﾊ: |l八: :.! 弋:rﾀ　　　　弋:_r夕　| : : /ｲ　} ハ:|
　　策があまりにも綺麗に決まりすぎたためか、　　　　　　　　　　　}ハ: i:小　　　　,　　　　　　ｲ:.:.:/　イ/　}'
　　後世面白おかしく脚色されてしまっている。　　　　　　　　　　　　　　|ハ: ﾊ　　　　　　　　　　　/ ｊ: :/´ ∧:.ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:i : :..　　　 ‐　　　　ｲ: /ｉ: ｲ　ﾊ|
　　結果、何が真実なのか分かりづらくなってしまった　　　　　　　　　　从ｉ: :.＞.､　　　　＜ / ｲ:ﾊ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ: |　　ｰ＜　　 /'　＜￣:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ|　　　　}ハ　　／:. :. :. :. : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ}　／ :. :. :. :. :. :. :. :＼
136 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:15:47.69 ID:5zGByLSDo: 　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　ある意味で緩みきっていた正始年間に、
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　冷水をぶっかけるような大事件でした。
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　いずれにせよ、魏王朝にとって重要な分岐点なのは間違いありません
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -=―＝―- ､ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃⌒>'´　　／　　　丶`ﾆ=‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ ,′// , ´ / 　j　}　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　l　 | i　l　/ ／// ,ｲﾊヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ,ｲ八　l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll　}ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ノ .∧ ｌ　ﾑrt=k｀　　ｨ=､ﾙﾚ′j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / イ　Vﾍ.　ヽVr!　　　jr/ﾑｲ{
　　　　それでは見ていこう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　W^{ゝﾍ　ﾊ.ヽヽ　_ '　/〈ﾘヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j八 }ヽﾍ､　 j`＜ミ＼
　　　　司馬懿が何を求めたのかを　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ＼- 厶］::::::::f }::/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r=＜　　　Ｖ三|:::::::::| |/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /‐-､＼　　 ∨ﾒ､::::ノ　V､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 /_j 　 , X ＼　ヽ {´　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　´ 　＼＼　 >ﾍ､___,ｲヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`､　　　ヽ＼.>j　　　　ﾊ│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　 ∨　｀ヽ､_,/∧|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽ　　勹'´　　　 //　l !
137 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:16:49.66 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年２月　魏首都　洛陽】

　ｉ:/ i:ｨ::ヽ　　 |　l　i　! |　　ｉ　 i　ｉ　! l　､　ヽ
　l:l_/!:レ'::〉 / | .li　l　! |　　| 　 l　|　! |　 |　ﾊ
./:/ｉﾄｒ‐i´　.!‐トl､! l　! |　　|　 /　|　! |　 |　 | |
::/ .ｌ |:|　!　 .l≡＞≧l＼　ｌ .//　ﾚ//　./　.ﾊ.!
　　| |:|　ヽ　|　ﾞ{ lj } ヾﾐ　∨/ム一〈/　/　/　l|
　　| |:|　　|ヾ､　￣　　　　代ﾘ }/／,}／　 " ｨ　　　　　　　急に暗くなってきたわねぇ
　　| ヾ　 |　　　　　　　　　 `¨ / ／ｨ|　　.／/
　　.!　　 i＼　　　　＿　' 　　ムｲ　 l」　／.::/
　　 !　　 .ﾄ､._＼　　　　｀　　＜　l／/／.::.::/ーｧ
　　 .l　　 l:::::::二≧ｒ -､.イ　　.|　 .!: : : : -- ―<＿　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　／＼.／＾ヽ
ニﾆiハ　 |::／／７只ﾄ､＼／:l　 .ﾄ､: : : : : : : : :‐-　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞―'‐　／　　＼‐-　._
:::::::::ヾ∧ |::＼｀´,ｲ　|:L/厶ー:|　 .!:::＼ : : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　／／　　　　　、　　　|　　　｀ヽ、
:::::::::::::＼ﾍ/　 ¨ i:!　￣ .}:::::::::|　 .!:::::::::ヽ : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　 / /　/　/　　　 |　　　 |　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　/ ./　.|　| |　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/| ./　 |ﾊ´「＼　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |｜｜ﾄ/示Ｖ | Ｖ|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |∧∧|　iﾊ　ﾘ|//|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ　ﾋｊ　 '；/　　　.∧　　　　/
　　　そういえば、今日あたり日食があるとかないとか……　　　　　　　　　　｀、　　　::::. /　　　 /_ﾉ　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,__/〉_　　　　　　　　　ヽ.ﾌ　　/　　　/| 　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ:7ﾒ、＼. 　　　　　　　 ∧＿_/　　　/=|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|//、ﾊ　〉＼　　　　　　ｘ‐}/'/ 　　／ｌ　!　　　　ﾄ､　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .//ﾆ＞ｰ､/　 /＼.　　　/　　 /　／7vｰ‐/　　　　/' | /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　にこｿ'　　∨ 　/'　　＼　/　./ /_／ﾚﾍ /,／　　　./＼|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼/ 　　　 Y 　ｲ　| /∨| |／　イ　／　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　太尉　蒋済

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　天変地異は政冶が滞っているために起こるという考え方がある
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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138 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:17:30.93 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　●

　　 .∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　　　　　＿＿＿＿＿| .::|─Λ
　　 .∥　　　　　　　　　　　　　　　　 Λ　　 /| |n_n_n　　　　　∧　　n_n_n_n_| .::|⌒| :|へ
　　 .∧　　　　　　　　　　　　　 i.　 | i'´￣`ｉ∨　 . ::|ニニニニニニ|...　　　　∨　 .| :|￣|
　　∧ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　 Λ　| |'´.:∧| |　 . . ::|　ﾛ　ﾛ　ﾛ　ﾛ .|::: .　　　.:.:|_n_n_n_n_n
　 ΔVΔ　　　　　　　　　　　　 | :|ﾍ| |　/ n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n　. :::|　　　　　..:|
　 ||:||:||:||　　　　　　　　　　　　n_n_n_n_n_n_n_n_|::.: .　　　　　　　　　　　. :.:::|_n_n_n_n_n_n_n_n_n_
＿||:||:||:||　　　　　　　　　　　　|::.:. .　　　　　　 |::.:.n.　　　n　　　　n　　　.n.:.:::|　　　　　　　／￣
　 |=＝=ト、　　│　　　　　　　|:: . . `＝f==f===|::.:. .. i | i　　　　　　　　 . :.:::|　　n　　 ,∠＿＿＿
＼＼|＿|　＼n_∥_ｎ_ｎ　　　　|:: []＿＿|＿|＿_.|::.:. .. l!ﾍl!　　｢| 　｢|　　　＿＿__|＿＿＿_.|] [] [] [] [
]士ェェェェェ|　∥::ﾛ:ﾛ|＿__、 |::.|X⌒X⌒X⌒X|::::.::. |曰||　 .|.|'⌒|.|　　/_n＿n＿n＿.n , .|========
　| /Λ /Λ:| ／/＼ :::|─‐ﾍ.∧二二二二二二二二|TT|　 :|:| 　 |:| 　.| :|ﾛ|: |ﾛ|: |ﾛ|: ／　|工工工工
　| || ||. || ||::| _./＿_.,>:| ﾟ_ﾟ::ﾟ::|　|_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l.|.|_l.|-──────────|ェェェェェェェェ
　| ||_||. ||_||::|　| ｢| ｢|| .∠∧┴/_n＿n＿n＿n＿n＿n__/　l]　l]　l]　l]　l]　l]　l]　l]　ｌ]|┴r┴r┴r┴r
]士ェェェェェ] | ｌ｣ｌ｣|ヘ、| |:::::| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　/_n＿n＿n＿n＿n＿n_/￣￣￣￣￣￣￣￣
　| ∠二二ヽl=|====|￣|::| |:::::| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ /_n＿n＿n＿n＿n＿
　| ||:::::::Λ::| l: | ｢| ｢ ∧　　　　　　∧　　　　　 .∧　　　　　　∧　　　　　 .∧　　　　　　∧
┬┬┬| :|┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :|┬┬┬┬‐
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./⌒ヽ :| ::| 〃⌒ヽ　| ::| ,〃⌒ヽ　| ::| 〃⌒ヽ　| ::| ,〃⌒ヽ　| ::| 〃⌒ヽ　| ::| ,〃⌒ヽ　| ::| 〃⌒ヽ　|
二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始八年二月一日、日食が発生
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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139 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:19:38.05 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　 / ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/　（0)(0）ヽ
　　　　　　　　／　　⌒｀´⌒＼
　　　　　　　　|　,-）　　　（- |　　　　　　　お天道様が真っ黒だっていう。
　　　　　　　　| l　　ヽ＿＿ノl |
　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　／　　　　　　　つか太陽小さすぎだっていう。
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　.作者の技量の無さがよく分かるっていう
　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 - - ──ー - -､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／i　　　　 ,.-‐''"´ 　　　　　　　　　＼　　　　 i＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　＼＿／　　　＿,,　　　　 ,,＿　　　ヽ､＿／　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　::::::/　　　　━━　　　　　━━ 　　　ヽ:::　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヾ＿,;;;l　　　, , ,　　　　　　　　　　　　　　 l;;;__ジ　
　　　　　何か良くない事の前触れかもしれません　　　　　　　　　　　　 .|　　　　　　i￣i￣i￣i　　"""　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　￣￣￣￣￣　　　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` ､　　/⌒⌒i　　　/⌒ヽ　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`/　　　　| 　　| 　　　＼　　　／
140 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:20:38.25 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　 / ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/　（0)(0）ヽ
　　　　　　　　／　　⌒｀´⌒＼
　　　　　　　　|　,-）　　　（- |
　　　　　　　　| l　　ヽ＿＿ノl |
　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊﾟｰﾝ!!!
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　|　　　　　　●　　　|　|
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 - - ──ー - -､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／i　　　　 ,.-‐''"´ 　　　　　　　　　＼　　　　 i＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　＼＿／　　　＿,,　　　　 ,,＿　　　ヽ､＿／　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　::::::/　　　　━━　　　　　━━ 　　　ヽ:::　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヾ＿,;;;l　　　, , ,　　　　　　　　　　　　　　 l;;;__ジ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　　　　　　i￣i￣i￣i　　"""　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　￣￣￣￣￣　　　　　u　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` ､　　/⌒⌒i　　　/⌒ヽ　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`/　　　　| 　　| 　　　＼　　　／
141 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:21:37.09 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　,,,_
　　　　　　　　　　　　∠てYフ大>､_
　　　　　　　　　　／／イ⌒⌒　　　｀丶
　　　　　　　　ｒくL/∠. /　　　　　ヽ　丶
　　　　　　　　ゝ..水､ｊ} i　|　　ヽ　　i　､ヽ
　　　　　　　　　}71|¨´｜ l、 i　i i　　i, |ｌ l　ﾄ
　　　　　　　　 ,ｊ:| |:|丶. ﾄ､|へﾄ. l l　从ﾘ,i i !
　　　　　　　　/|:| |:| . ヽ|弋ｊ下ヽﾘ}ィテ}/.}ﾙ
　　　　　 /　` "ﾍ＼＼　　　　 ,　彡ﾙ |
　　　　　　 /　　　/∧　ﾄ_､　ー__‐'／ .{ ｜　　　　　　日食は金烏が
　　　､＿/{　 {　/ムﾊ　ｌ　　＞ｚ＜ﾑ}　レ　　　　　　　.ヒキガエルによって隠されるために起こるって言うわねぇ
　_＞￣　￣￣／: : : ﾍ Vく/7水{ソｊ　l､: :ヽ
　＞　　　　　/: : : : : : :ヽﾍ ´ |:|Vﾍ/// ∨: :ヽ
＜＿／　　　.{: : : : : : : : : ヽY ｊ」厂レﾊ　{/!/: :ヽ
　 ∠.. イィ／ゝ: : : : : :ノ: : : ＼〈Yﾌi}: }ｒ／/}: : /　　　　　　　　　　　　　＼　　　／＼.／＾ヽ
　　　　ﾚ1′ | | ﾍ: : : :'､: : : : : :＼､V ﾉﾉ: :'ｒ':／　　　　　　　　　　　　　　　　　＞―'‐　／　　＼‐-　._
　　　　　 l | ､ﾄｌ､ﾄﾍ: : : :＼:__: ィ-‐＜ﾍ__ノ´　　　　　　　　　　　　　　／／　　　　　、　　　|　　　｀ヽ、
　　　　　 'i ﾄヽ　　ヽ: : : : :「　L　ゝ　ﾌ {　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　/　/　　　 |　　　 |　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　/ ./　.|　| |　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/| ./　 |ﾊ´「＼　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |｜｜ﾄ/示Ｖ | Ｖ|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |∧∧|　iﾊ　ﾘ|//|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ　ﾋｊ　 '；/　　　.∧　　　　/
　　　　まあ、何かの自然現象なんでしょうけど……　　　　　　　　　　　　　｀、　　　::::. /　　　 /_ﾉ　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,__/〉_　　　　　　　　　ヽ.ﾌ　　/　　　/| 　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ:7ﾒ、＼. 　　　　　　　 ∧＿_/　　　/=|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|//、ﾊ　〉＼　　　　　　ｘ‐}/'/ 　　／ｌ　!　　　　ﾄ､　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .//ﾆ＞ｰ､/　 /＼.　　　/　　 /　／7vｰ‐/　　　　/' | /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　にこｿ'　　∨ 　/'　　＼　/　./ /_／ﾚﾍ /,／　　　./＼|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼/ 　　　 Y 　ｲ　| /∨| |／　イ　／　　＼

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　金烏とは太陽の中にいるとされる金色をした三本足の烏を指す。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.金烏は太陽の象徴、ヒキガエルは月の象徴とされていた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
142 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:22:04.73 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　／＼,. 斗―――-／＼
　　　　　　　　　　　　　/　　　＼ヽ　　　／　　　＼
　　　　　　　　　　　／/　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　／　/　　　／　　　　　　　　　ヽ　　 ∧
　　　　　　　　／／ ,' 　　　/　/ 　, ヘ、　　　 .|　　　 ',
　　　　　　　/ /　　 l　　　/|＿!__| |　　| |__|＿| !　| 　　 .|
　　　　　　　|ｲ　 '　|　　イ∧ハ∧!　　|,ハ|＼ﾄ､|｀ト　　　|
　　　　　　 |　｜ .| 　　.N,r‐＝ト　　　斤―-､　|　　　 |
　　　　　　 | 　l　 | 　　.〈ﾋ′;;|　　　　　ﾋ′;;}ヾ|　　　 |
　　　　　　　　＼ﾄ,　| 　　 .| 辷_.ﾘ　　　　　辷_.ｿ　.!　　 /!
　　　　　　　 |　|　　 .| ::::::::::　　′　 ::::::::::: / 　/ / .|　　　　　これは良い機会かもしれません
　　　　　　　ﾚ∧|　|　|､　　　ﾏ__フ　　　　/ / / /　 |
　　　　　　　　　　 /　ヽ|ヽ| ＞､　　　　　,.　イ|/|/|/　　 |
　　　　　┌fj-fj-fj-fj-fj-fj-fj┬|-｀-ｰ- ´┤　　　　∨ＶＶ
.　　 ,. -─-､　　　　　　　｜:::::::::::::::: ／ヽ　　　 |
　　 j　ー─<　　　　　　　 | -‐-- ／　　｜|　 Ⅳｰ- 、
　　｛　ー─<　　　　　　　　　　|　 ,／　　　　 Ⅵ　 !　　　 .ﾄ
　　/l　ー‐<　　上奏文　　　/´￣｀l丶　／　 |_ノ　　 lﾊ
　 '　ー--‐'　　　　　　　　　 {￣￣　|　＼　　　　　　 iハ
　 l.　　　 |　　　　　　　　　　 {´￣　 |　　　＼　　　　 .ﾘ　}
　ゝ＿　|　　　　　　　　ヽ´￣　|　　　　＼.　　　 ,′ﾉ
　　　　 └───────┘｀ー ' {　　　　　ヽ　　 ./／
143 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:23:20.19 ID:5zGByLSDo: .　　　／／ : : :/: ::/: /: /!: ::!: :.! : :!:.ヽ :ヾヽ: :∨
　　／／/: :/: :/ |: |: /|: | |: ::ﾄ: :|_}: |: :}: :} } : }: ﾐヾ＼
　/／/:/: :/: : {: ｲﾅ７ヾ､{ ヽ {＼!:.}/ﾄ/// !: :.|: :.|: :! ﾘ
　´ 　{: {: : {:ヾ: ∨ , -　､｀　ヽ　ｲ==〈ﾉ///: 丿./::/
　　　',人::|ヾ!＼|彳ｆ::沁　　　　ｆ::沁冫 /／ｲ/::/
　　　　　＼: : :∧　辷丿　. 　　辷丿 /ﾉ: :-=イ　　　　　.ああいう天変はどうして起こるんだじょ？
　　　　　　 {: :∨､', ::::::: ＿＿＿ ::::::. /:ﾞ,': ::ﾘ: ﾉ
.　　　　　　＼ﾚ＼.'､. _,,〉　?　/　_ノ: /! : :ﾚﾞ
　　　　　　　　＼人ﾞ「彡ゝ- ﾞ＜､..／/／
　　　　　　　/:::::￣ﾞﾞﾞ.}　　ィ'へ^^!ﾞ￣｀ﾞﾞヽ
　　　　　 ∧＼へ/　　ノミﾞ }´::／／ :　',
　　　　　　,'　 ∨＼＼∧,.､　.|:::.／/　／ﾞ}',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／/　,ｲト､ノ　　＼　＼　＼
　　　　　　　　　　魏　皇帝　曹芳　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ./　/　//　l　 |　　　ヾ＼＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　///　/　 | l　 |　 | 　　　|:ト､＼＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l ｌ |　|__,斗─┴ｰ|/　/ //、＼＼＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L!＜ﾄ､　｀z=≠' /　/从〉 }ヽ　ヽ＼ヽ　ヽ
　　　ちょうど蒋済から上奏文をもらってるわ。　　　　　　　　　　　　ｦ　　　　　/／　厶ハ　', 　 ',　',　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ __ , 　　　／　　| |　ｌ　 |　|　|　',
　　　これ読んでみたら？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ-──-く／´二l ｌ　 | 　 |　|　|　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:.:::::::::::::::￣｀//　,.| 　 |　|　| 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／￣｀ヾ＝ー-::､:::::::::::::::://　/:| 　 |　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'..:.｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{ ｌ　/　　| 　 |　|　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　中書令　孫資

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　日食に際し、皇帝曹芳は群臣にその意味を質問している。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.以下に紹介するのは、それに答えた蒋済の上奏文である
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
144 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:24:51.90 ID:5zGByLSDo: 【蒋済の上奏文】
┏─────────────────────────────────┓
　昔、舜は堯の統治を助けていた時、徒党ができる事を警戒し、
　周公は成王の政冶を補佐していた時、朋友関係を慎むよう諭しました。

　斉侯が天変について質問した時、晏嬰は恩恵を施すよう答え、
　魯君が災異について質問した時、臧文仲は役務を緩和するようにと答えました。

　天の意志に応えて変異を止めるのは、実に人間が成す事柄です。
┗─────────────────────────────────┛

　　　　　　　　／,イ￣￣￣ }）￣￣ヽ
　　　　　　　/ /　　／＼　　/　,へ、　＼
　　　　　/ /　　/. . . . ー''―'. . . .ヽ、　ヽ
　　　　　　l /　　/ . . /. . . . . . . .ヽ. . ヾヽ　',
　　　　　　||　　,'. .. ./i. .i .|　,ﾍ. . . .l. . . lヾゝ|
　　　　　　l」　|: . : .!ﾌﾆ!ﾐi;/　!ｧ;ﾆ_}. . . |: ::| ｌ
　　　　　　ヽ　 |. . : <ﾄ'　 !｀　　'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ　　　　晏嬰は羊頭狗肉や
　　　　　　＼l. . . .lゝ- '　 ,　｀-'j , , ﾚり　　　　　三人の勇士を二つの桃で殺した逸話で知られる斉の宰相です。
　　　　　　 ∧. . ｌu"　ｒ‐ｧ　 "ｲ//人
　　　　　　　　/l: :ヽﾄ､＞､＿_ ,イ/ノｲ::}､〉　　　　　臧文仲は斉の桓公や晋の文公と同時代の魯の執政ですね。
　　　　　　ﾚVV': :゛:|ー┐┌|: : }ﾘV
　　　　　　　　 r‐'´＼: :|＼二ノｖV⌒)ｰ､　　　　　どちらも春秋時代の名臣として知られています
　　　　　　　　/｀ー--_リ'⌒7ｒｊﾍi⌒ヽ/　＿)
　　　　　　　 /￣￣￣＼__/´ ○〉 V ￣　　|
　　　　　　 ,'　　　＼くr┴'⌒::V´＼.　　　|
　　　　　/､0 ＿__／V::::::::::::::::::|―^0r―‐|
　　　　　 {　 V　　／/￣＼:::::::::ヽヘ/ ＿ｲi
　　　　　　ヽ＿__イ7 /　　　ヽ::::ｲ＿,イ　　ｌ ',
145 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:25:31.55 ID:5zGByLSDo: ┏─────────────────────────────┓
　現在、二賊は未だ滅亡せず、将兵が雨露に晒される事すでに数十年、
　男も女も連れ合いから離別し、人民は貧乏に苦しんでおります。
┗─────────────────────────────┛

;;、　...;　　;:;:;:;　.,,.,;　''　';　　;;...　　　 .;; |;:. . . 　;|;..　;..;　::|　...　　　;　　　;;.
　　....;;;;　　　　,,,,,,､､､　　;::::;:;:;:;:;　:;:　　 |..;;　ﾒ ; |;.　;::.　,ζ　;:　　....;;;　　∧;
　　....　　,,,...　　　;;....　;　　　..　　.;:,,　 ::;|￣（ -＿-）.,　;; |;;...　;;;; .;;.;　　...;　.;;..
　　　　　　　　,,,,,,,　　　,,　　,,,.　　　,,, 　| 　（∩∩）＼;., :|　;;...　　;;.. .:.::;　;;...メ
..　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　＼|＿＿＿＿＿＿＿＿
　　;:;:;:　　　::　;:;:;　　:;:;　　:;;　;:;::　;,.,;:,.;,:|
;;....　　;;;::;　,.,.;;::;　　　　　　　　;;　　　;.　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
146 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:26:23.31 ID:5zGByLSDo: ┏──────────────────────────────┓
　さて、国家の法律制度を作るのは、ただ一世を覆う大才の持ち主だけで、
　それでこそ国家の大綱を打ち立て、後世に残す事ができるのです。

　中才・下才の役人が改変するべきものでしょうか。

　まったく政冶に利益なく、ただ人民の期待を損なうぐらいの所です。
┗──────────────────────────────┛

　　　　／ .／/　　　　｀￣￣´　　＼
　　.／　 / / 　　 ./: 　　　　｜　　ヽ
　 / 　　 |/　　　 |:..|:　|:　|:　∧:　l:　　ヽ
　 |　　　:| 　　　 :|斗 /‐/|: /　|-〈: 　 |:. ',
　 |　　　 :| 　　　 :|.:/ｘ示ﾐ|/ 　示:|:　∧: |
　 |　　　 :| 　　　 :l'〈ｒ'::::}|　　ｒ'i| ﾚ':｜∨
　 |　　　 :| 　　　 :| 　Ｖｚｿ　　　V} {: 　!
　 |　　　.:ﾊ　　　　 :|　ー　　　　, ｰ | 　|　　　　　　私が何を言いたいのか分かりますよね？
　 |　　　ﾍﾊ　　　 |'' '' 　　　。　''/:.　|
　ﾉ　　　 .:∧　　 ∧、　　　　／:.:　 |
/. ｲ::.　　ヾ.__∨　　 |＿　ｧー'　|.:. 　/
　 .ﾚ|:. 　　　＼＼　 |::::::ヽ/>､　 |.:　/
　　　ゝ､::　　　 ∨ ヽ|＼::::|∧ ＼ |／
　／＿,＼.:.　　 | 　＞‐V/ｰ<　 >､
　ﾚ/´　　　＞､　|｀〈　　「|　/く　 |

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　この頃、丁謐と鄧颺といった曹爽派の人々が
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　法律制度を軽視し、盛んに改変を行っていた。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .蒋済も曹爽派を良く思っていなかったのが分かる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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147 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:28:30.07 ID:5zGByLSDo: ┏──────────────────────────────────────┓
　文武の臣に各自職責を守らせ、静かで穏やかな政冶によって人々を導いていくべきでしょう。

　さすればなごやかな陽気、めでたい瑞兆を感応させて招き寄せる事ができます。
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　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　ここで上奏文は終わりかお？
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　.要は日食を名目に曹爽派なんとかしようぜでおk？
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´￣／　／ ./　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　′/.l　 ′　.|　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ .!　 ,'　l　l 　　 |　 '.　　　　 ',　　　　　ｌ　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,' /l　 |　.! ﾊ　　 |. 　ヽ　　　 |　　　　　|　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l ′!　ﾊ　ﾄｌ.ﾊ　　ﾄ､　　ヽ.　　 ! 　　　ｌ　　　　!
　　　そう受け取ってもらって構わない。　　　　　　　　　|′ ｌ　ﾄヽ.l.ｲヽ'.,　 ! _ヽ.__,,..lヽ.,,__| 　　　.ｌ　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', ﾊ　ﾊ l'::;! ヽ.',　　＼上_ ｀`!　　　 ,'　　　/
　　　しかし、上奏を受けた皇帝曹芳が　　　　　　　　　　　　ヾ｀ｌ l　┘　｀　 ´|ﾃ;;;;::ﾐ>.|　　　ﾊ　,ｲ /
　　　何か行動を起こしたという記録はない　　　　　　　　　　　　|.ﾊ.　 ′ 　　ｒ'_;;;/ 　l　　　/ ﾘ./ l/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　lヽ　 .､　　　　　　 |　　./ '´/　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Vl　＼　　　　　 _,..′ ./,.ｲ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　 `ー zﾆ ´_/　／ソZﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣´ 　　 /／￣　　　ﾉー‐----､
148 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/02(月) 22:31:44.16 ID:LT9xXaYdo: 不謹慎だけど今でもこの地震の時になんでこんな政権が～とかあるからな
まあ今の首相がスバラシイ方かどうかはさておき人間そうそう変わらんもんだ
149 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:33:07.47 ID:l8pUrF9L0: 日食の時に重臣を罰するのは間違ってる、ってのは文帝が二十五年くらい前にやってるのもあるかもなあ。
150 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:33:08.75 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　＿＿＿
　　　　／ノ　ヽ､_ ＼　　　　　　　　　　 .そもそも皇帝が年長者なら、
　　／（●）　（●.）　＼　　　　　　　　　もっとしっかりした対応がとれそうなもんだけど……
　／　　（__人＿,）　　　＼　　　　　　　
　| 　ｌ^l^lｎ ⌒ ´ 　　　　 |　　　　　　　確か曹芳は八歳で即位したから、もう十六歳になってるはず。
　＼ヽ　 L　　　　　 ,／　　　　　　　
　　　ゝ　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　まだ皇帝としては若すぎるのかお？
　　／　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ ─）（─　　) ;;;;)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　（__人__）　/;;／
　　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　／＿ノ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (.　＼／　.／　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 “　／_＿_|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　＼／＿＿＿ /
　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　曹芳がどういう皇帝であったのかはひとまず話をおいておく
　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
151 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:33:48.01 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年４月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　四月、司馬家に不幸があった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
152 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:34:28.01 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　 |:::::｀ヽ!::',:::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　 i::::::::::::::ハ::::､::::::::::::::',::::::::::::::::::::::::::: / .}
　　　　　　 |:::::::::::::ｌ　|:::::::::|:::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::ﾉ／',
　　　　　　 l:::::::::::::i　|:::::::::l::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　 ;:::::::::::: ', |:::::::/ﾊ::::::::::::: ',::::::::::::: 8 ::::::::::ﾊ　　　　　　子元と子上は心配ないでしょうけど、
　　　　　　 i:、:::::::::::! |::::/　:',:::::::::::::::!::::::::::::: 8 :::::::::::ﾊ　　　　　あなただけが気がかりなのよねぇ。
　　　　　 |::i::::::::::/　|/ 　｀!::::::::::::::|:::::::::::::: 8 ::::::::::::ﾊ
　　　　　　 |:ﾊ::::::〈　　　　　|:::::::::::::ﾊ::::::::::::::::!i::::::::::::::::',　　　　.父上やお兄ちゃんたちの言う事をよく聞くのよ？
　　　　　　 |l. ',::::::::ヽー　　 !::::::::::;'::::::::::::::::::::ﾊ:::::::::::::::ﾊ
　　　　　　 l!　',::::::::::::｀.　　　|::::::::λ::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　 l 　 !::::::::::::::::ー‐ｲ::::::::ハ::::::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　:::::|::::::ム'＾.､:::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　ｒ‐|::::/　　　ヽ::::::::::::::::::ﾊ:::　　　　　　　　　,ヘｲ: : : : : : : : : : : : : ＼: ヽ: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　ﾞi l:/ ,.-'´￣.ﾊ::::::::::::::::::ﾊ::::　　　　　　　　/: : : 丶卜　､_､＼: : : : : : ＼i : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _/: : : |: :入ﾉ"＼＼ヽ､＼: : ＞ : :＼: : }
　　　　　　　　　　魏　司馬懿の妻　張春華　　　　　　　　　 //: : : |: :| |　　　 `､ﾍ､＞､´ : : : ヽ: :＼:}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　〃1: : : | ├|―‐' 　 ∨ﾞ, 　 ,rｭx＼: :ヽ: : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 /　 |: : : ﾔ | ヽ　,_､　 /∨/ /ﾞ７∧　＼:ヽ,´}＼!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 仆: :Ⅵ〉　`＝ﾞ/ / / / /　し' 　卜 ',ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| | ∨ Ⅴﾑ　∧　 ,-､_/⌒v､　　| l´ヽｰ:,
　　　　　　　　　　　母上ーっ！！！　　　　　　　　　　　　　　 V　 ∨: : ∧ し'　'　　　　　　　＜ !|.:.:.:.:.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　 ∨ : : 丈＿＿＿_ ,xty´＼_,ｨ| - ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ | ||´.:.:.:.:._/　＼/　　/　　　,　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ｀ﾍ.:.:/´　ヽ　,ｲ＼/　　　/ 　　',`:

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司馬懿七男　司馬榦（字：子良）

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .司馬懿の正妻である張春華が病死。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　享年五十九歳
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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153 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:36:52.23 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　 ,. -‐＝= ｧ-､__
　　　　　　　 /　　､＼ {　(薔)ﾌ_
　　　　　　　 !i /'^｀＼､＼ヽl」ﾊ´
　　　　　　　∨ ≡　　≡､ヽ l/.}
　　　　　　ｒ‐| ∪ｒ‐､∪　ﾞつ/　　　　　　　おかーだまー！！！
　　　　　ｱ,〉.u 二 u/´｀У
　　　　　　 ,}ｱ´lﾌ∧ﾌ〔×〈
　　　　　　　ヽ「　l」 l」　テノ＼_
　　　　　　　　,λ Y⌒ﾉ　 /_ｯ～<　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　 ∠__|__」/___　!、　ノ二>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　r､´＿＿　｀¨　　､
　　　　　　　　　｀´ ｀ｰ＾ｰﾞー´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／｣　ヽ―-　ミﾐx　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　ｲ´ ,. |　　　　　　　｀ヾ.　ﾊヽ
　　　魏　征蜀将軍　司馬昭（字：子上）　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　 /　ハ.!　|　|　|　　|　　!　　',　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　i　 iヾｰ!　!　i! l!　 .ﾄ､ l.|　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　　! ｀ト==ﾄ､|∨!斗＝|七i!´　 .|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　ﾍ　|{ 　 ∨ Ⅵ　∨ | ! !　　 .!　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| .'　　 Ⅵﾐ＝气　ヾ. ﾐ＝彡l　　,ﾘ　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ﾄ,　　ﾊゝ　　　､　　　 l　　.′　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .Ⅶﾊ　　圦　　　 _ ＿　 ,.ｲ　　ﾊ　　.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ| ',.　 |.:.:.＞ .　　　 .イ:Y　 ./.:.:＼∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .}〈|　 |.:./.:.:r!≧=≦-'1|　 .ﾊ.:.r‐‐' ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　!　 l/_.:.人__Y__ . -‐i!　 L_V_,､＿!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.ィ |　 l　＿　/＿　　 |　/　　／.::::::｀:.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.::::.V　/ 〔_イ:只ﾄ､__:〕　 |　{ ,.イ::::::――‐｀＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司馬師の妻　羊徽瑜

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　彼女と司馬懿の夫婦仲に関してだが、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　四十四歳で司馬榦を生んだ点を見る限り、仲は悪くなかったのだろう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　おかげで司馬昭と司馬榦の間には二十一歳の年齢差がある。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　いささか信じ難い話ではあるが
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────　
154 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:38:14.18 ID:5zGByLSDo: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　　_ノ　ヽ､_.＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　　なんという高齢出産。
|　　　　（__人__）　　 |
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　　つか司馬懿守備範囲広すぎだお
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : :/: :　 :　ﾊ :.　ヾ:　　　　　　ヽ　.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:〃: :./.:　 .:.|: :.　ﾊ:ヽ＼: .　ヽ　.:. i :.ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'/ : : | :　.: :i|:.:.ｉ　　l: :ﾄ､ヽ　ｉ: :.ｉハ:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : : i | : .: :.小:.ｌ　ﾊ l厶斗:. :.|: :.|　 }:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: :ｉ:.:|ﾊ: :._/ﾘ　!|:　.' ﾉ′ }:ハ: :|:.:.:!ヽ　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: :|斗七/　　　|: /　,ｨf笊ﾐｙ|: ﾊ: ;.　{　{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: :|'..ﾚf示ミ､　 | '　八rｆ:j:} 从ﾊ/　〔　:.
　　　　長男の司馬師は母の服喪を行っている　　　　　　　　　　　　: :|《ﾊr':ｆ:j::}　 /'　　　ゞﾟ '　ｲ乂　　ﾍヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小　う::ソ　　　　　,　　　　| i ﾄ､　　ヾ; ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:.ｉ: :.　　　　　　　　　　　　　小:ト:＼　ｲ　;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : :.ﾍ　　　　　 ' ‘　　ｲ:.:|ﾊ!　　　〔 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : i:小. ．　　　　　　　个ﾍ: |:　＼　f.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ:从ﾊ! 　｀　　ｧ―.´:.:.!:.:.:｀}:　　〉 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:.:.:≧ｘ　　　　ハ:. :.:＼:.:.:.:.:.:　　/乂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ.:.:.:.:.:..｀ーｘ　　　ヽ:.: :.:ヽ:.:.:.:　 /:　　ヽ
155 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:39:36.61 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年４月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　＿__,､-''"´　　　　　　｀ ‐､
　　　　　　　　　フ　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　/,'　　　 i l', '.,　　､　　　　ヽ
　　　　　　　　 ,'/　　 l l l .l.',､ヽ　　'., 　　　 ',
　　　　　　　　iｲ　,'.i l| l |l',.l ',! ,- .､　',　　ヽ i
　　　　　　　　l,'l　i l l ',!-､!',l ' i:::::( ',ヽ､',rｰ､〃､　　　　　　　　　　母君の服喪を行う？
　　　　　　　　! .l　l l l 'i:::i　',　 ';:::::::l｀`i ﾄ ) ）.　 ',
　　　　　　　 /',ﾉ', l ﾄ!.l.Lﾉ　　-‐'´,,　l l-'´li.　　',
　　　　　　「 ',　ヽ､〉',　ﾄ､` っ　　　／l l ,-,ll 　　',
　　　　　／　ヽ､　プ l l　iヽ､＿, -'´-‐'´ ./､ll　　 i
　　　　／　　　　ク　l l　l　ﾘ　,l　 /　　　//､._!. 　 l　　　　　　　　　　　ｒｔｧｘ＜　　　　　　　＞ｘｔ}-‐= ミ
　　／　　　　／-ｰl lーア''´ ,-く　　　ノ　　 ', 　 l　　　　　　／「三彡'　　　　　　　　　　　　＼＜〉__ ＞
　／　　　　　/ 　　　',!　-‐,ノー､｀‐く´ 　　　 i 　 l　　　　∠ =ｧ'　 /　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　＼_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ,/　　　/ ,　　　　　　　　　　　不「￣
　　　　　　　　　　魏　大将軍　曹爽　　　　　　　　　　　. 　　厶ィ7.:　　 / /　　　　　　　　　ｌ　i　　　　ト ` .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　// {　　　| i　'　　　/ 　　　ｨ　/l　l }　l 　 |　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　//　ﾊ　!　i|-┼- ､ｉ {　　 //厶ｲ/ //　;　, .:|　　 '.　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯　ｨ/{「r7/}/ｒ},イ　//!{　　 / /
　　　　はい。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡'　 / /　从{ヾ{代zrｿ`ヾⅣ　込ヾｖｿ/ / 厶' /　／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　/ ∧ ドヽ￣　　　　 ` ==彡ｨｸ/ 　 j／／
　　　　これは司馬家の跡取りとしての責務でしょう　　.　 / /　,　/　/{圦　　　　　'　　　　　 /ｊ/　　 '／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　'　〃,　 / /、_＼　　　￣　　　／　 ,　／ｨ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／ /　/ /　jハ＜`ト　 _　＜ｨ７′/ // /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ／　 /　/　'　/ rtﾍ　｀￣ヽr ⌒ 厶ｘｲ　{ {/　　　 _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒＾＞ｘ,/　'　/　〉: : ＼　　＼斗彡/　: 〈　ｘ≦: :

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　中護軍　司馬師（字：子元）
156 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:40:51.56 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　, 　─-　､
　　　　　　　 , -'´　　　　　　｀ ‐､
　　　　　　／　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　イ　　　　　　　　　　　',
　　　　　 l　　　 l　i ＼ヽ　ヽ.　　　i
　　　　 l l 　　l　l',',ヽ＼ヽ､ ', ',　ｰl　　　　　　　　 .うむ。
　　　　　 l l　　l　l',l ',',　,ｨーｒｧ', ',ヽｲヽ
　　　　 ',!',　 l　',lヽゝ　ゝソ i. lノ/ l　',　　　　　　　それは殊勝な心がけだ。
　　　　　　 ', ヽ ',　',ゞ､　 '" ´ ｌｌノ　ｌ　i
　　　　　　　　　フｌ l＼　くヽノｌｲ､　　l　l　　　　　　 .お前が戻ってくるまで中護軍の職は空けておくからな
　　　　　　　　 /　 l l　￣〃￣｀ヽi 　　l　l
　　　　　　　 /　　/',ｌ　r=' i　　　　＼　　l　l
　　　　　　　/ 　/ 　　l＿ l　　　　　＼　l　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 -―　　　　　　／／　　 /　　/　/　 /　　　　　　　丶　　　V´ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く／　　　　　　　　　／// /　　 ′　/　 l　　l　　　　ｌ　　　 l　　ヽ　　 !＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ　　　　　　　／　 l/| l　 !　!　　 !　/l　　ｌ　　l　　 ! l 　 l　 !　　 !　　l、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　l/!　!　l　｀/ト l　!　/l　　!　　/　! 　 l　l　　ｌ　ｌ　　ﾄ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　ｌ/!　ｌ　/_l_　!｀ヽl　ト､ !〃ヽ ∧　/　!　　ｌ　l　　 !　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>､　　　　　　　 >､!∧! r三､ヽ!ヽ!　lヽ/{!/＿!/!_/　　 !　!　 ! !
　　　　　それでは失礼を　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ／　　　　　／//l ヽ　､! ･ﾉヽ　ﾚ′!V´,r=_-‐､ヽ ! / /　/ !l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／＿＿」〉　／　／　/ i ､!　　　￣　　　　　j∧〈:i´r=ミ:〉/l/ /! /! / !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣＿／-―　二＿／/　　　 / ∧_|　　　　　　　　　 Vl/ト彡l//／ｌ/ l/　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣／　　／　|＞､:::::::｀ヽ、　 / / / ﾊ　　　　　　　 ′　　ヾ二メ/l/　　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　／.::::::/.::::＿_::::＼/ /　|/　ヽ、　　　 `　 -　　　､＿ノ /ﾉｌ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 .:/.::::::::::::￣::::::＼｀ヽ:＼　ｌ　　　 >､　　　　　　￣∠ ノl/　　 l　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...:::! :::::::::::::::::::::::::::::::∨.:::::::＼!　＜´＿＼　＿　　-‐__ ´ //.::::′　　 !　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ....:::::::| ::::::::::::::::::::::::::::::::::ｌ:::::::::::::::ヽ＜´:::＼｀ヽ＿　｀V´　｀ヽ:::::/ｌ:.　　　　　　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　ただし、後々の彼の行動を見ると、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　漢代の官吏たちのように、三年間の服喪を行ったわけではないらしい。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .想像になってしまうが、一年の服喪のみにとどめたのだろう
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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157 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:42:15.11 ID:5zGByLSDo: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　　─＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　　司馬家ほどの大身だと、
|　　　　（__人__）　　 |　　　　　 .「服喪は三日のみ」とかやってても不思議はないお。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　　　　曹操や劉備様も死んだ時はそんな感じだったし
.＼　“　　／＿＿|　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　_ノ　,ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　.|　　　　　｀ ⌒ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　ヽ　　　　　　}
　　確かに魏代に入ると、便宜上服喪を行わないケースは増えています。　　　　　＼_,ゝ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, r､　　　　く
　　だからこそ、こうした世情で服喪をするのは価値があります　　　　　　　　　　./　〈　＼　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　ヽ､ .ヽ　＼ i..｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.て_）　　＼ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　実際、司馬師は服喪を行う事で至孝であるとの評判を得た
　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
158 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:43:04.50 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年４月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　-――-
　　　　　　　　　／　　 _,.....-―-､｀ .､
　　　　　　　　 /　　/ /_＞./ヽ￣ヾ　＼
　　　　　　　 . '　　.'　.i'　 M　i ヽ ',　ヽ　',
　　　　　　　 |　　 {　 .|　i!｢^N　 ',_|_i i i! | |
　　　　　　　 |　　ﾊ　　! .ri ⌒＼ }_｣_| ﾘﾄ.}
　　　　　　　 |　/　ﾊ　.ﾊ.{ｨ＝ゝ　`⌒}ｲ l ﾘ
　　　　　　　 |/　/_.｣　ﾊ`　　 __'　ﾊ|ﾘ
　　　　　　　/r.:.´.:.:.ﾊ　　ト　　｀ ,.ｲ　 |'　　　　　　近所の方々があなたを至孝だと褒めているそうですよ
　　　　　　 / ﾊ.:.:.:.:.__｣　├ ､｢ﾆ´ ,!　 l
　　　　　　/x≦＜　 .' 　 L__Vﾉ‐-|　 |
　　　　　〃三三ﾆ∨　　! r‐‐o-iﾊ.　ﾄ､
　　　　　/三三三=/ 　 /　`T｢｀i｢　Vﾊﾑ
　　　　./三三三三!　 ∧　〈/, 介ﾄ､.|Vﾊﾑ　　　　　　　　　　　　　_,. -―‐￢ｽ仁ニ､
　　　 <=＝＝＝=ﾐ.|　 {ﾆヽ∠三|||三ムﾊ=>　　　　　　　　　　　 ,. '´　＿,.-‐'´　ﾄヽ.｀戈―-- ､
　　　/ `ﾏ三三三ﾆ|　 | 三三三|||三三}.}ﾘ　　　　　　　　　　　／　　　　ヽ　　ヽ｣　￣｀ヽ　　｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,　　ｌ　､　　　 l　　l　　ヽ　　｀､　　　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 / /　ｌ　l　 |　　　ｌ｜　ヽ　　ヽ　　ヽ　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l ﾊ | l　| | l |l　｜ﾄ､　　＼　＼　,.イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l | l |l Ｎﾚ匕lヽ　l| ﾚﾍ、ヽ　ヽ　／ヽ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌＮ XヾV佖ｲ}LＶ | l廴} 　＼／ヽ、　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　ﾘヾ<ﾒ､￣l　r'´ヾ、〈＼　＼ヽ、
　　　私で至孝なら、あなたの弟は聖人でしょうね　　.／　　　　<　　 , ′　ヽ＼＿入｀―ｰr――个-- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└―‐- ､ / 冫く　　　 ,.ｨﾍ、＜:/ ＼　＼ヽ　＼＿＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　／/　/!　｀‐匕冖-: :｀二ﾆ:-‐冖-..､} ヽ／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　/ { ｌ　　 r=〉: : : : : : : : : : : : : : : ｀く｣_ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　/　ハヾニ=扱从} : : : : : : : : : : :_:r―冖‐ミ、　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　〈　　/　/　＼{＞斤'′: : : : : : r―‐'´: : : : : : ::r‐ﾍ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ｌ　ｌ　　　　7んﾍ: : : _:_: r‐'´ : : : : : : : : : ::人　ヽヽ

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　ただ、世の中上には上がいる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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159 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:43:59.54 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　／　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　-　￣　　　　　　｀ /　　　　　　|
　　　　　　　　　／´　　　　　　　　　　　 l　　母　　 l
　　　　 o　く　/　　　　　　　　_ 　ヽ　　 !　　.上　　 .!
　　 -十　　 } |　　|　 |　ヽ　　　＼｜　｜　　.･　　｜
　　 / | ヽ __　|｜ハ　ﾄ　丶＼　ヽ!　　|　　 .・　　｜
　　　　 L j　| | |　ﾊ | ＼　＼丶　｜l　 !　　..・　　　!
　／⌒ヽ　　　l {rト､__ヽ　,､＞､弋ｰ､| |　 Vヽ　　　　/
/ 　　　　ヽ　　|ハrrﾃｫ＼　〒示j下| | 　ﾄ､　　　/
i　　　　　　i 　 !小どぅ　　　ﾞぞぅ´,｜|ﾎﾟ |ノ/丁 !
!　　兄　　 l 　 | | jぅ/′!、　 /／/'　| | ﾛ |,ｲ / ∧ {_
!　　上　　 | 　 |　小､　 j} ＿_o　　 |｜｜/　/ }|　}
!　　・　　 !　} l　ﾋ|ｯ{＼　ｰ_-｀　／|｜　l′/ /∧ ﾋｯ　
!　　・　　 l　{　|　ﾟﾄ‐ｸ-､＞┬_ ´-‐ 1 |　||! // ,/} }　ｸ
|　　・　　 l　／|　 l　/７〈　{l{ O　　 ! |　|ﾘ'　イ /∧
l　　　　　 !./　｜| |/　{　　} }j}　　　｜|　ﾘ｀フ´￣￣｀
l　　　　　//　　ﾊ | |　 j　　//{　 _ ノ ! | /　/ |
ヽ.　　／ｲ　　　ヽ|　ﾊ　//　|! ｰ　 | l/／/ l
　￣{　ﾉ |　　　　 |V　|//　/ lヽ　 //′/　j
　　　} {.　ヽ　　ﾟ/ 　 j/　/　 |　} ,ｲ′　|　 l
　　　　ヽ　＼ﾟ/　　　　/　　 |／/　　　j!｡/
　　　　 /＼_ﾟ / 　 /|　ｲ{　　ｲ　　　　　ﾊ/。
　　　　ヽ　 / 　 /　!/ ハ /　|　　　　　|ハ､。
　　　　　_}ヽ{　　i 　 |　!　|　　|　　　　　|!　l ヽ＝ ´‐ ´

　　　　　　　　　魏　羊徽瑜の弟　羊祜

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　この頃、司馬師の義弟にあたる羊祜は、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　実母の蔡氏、異母兄の羊発を立て続けに亡くし、両者の喪に服している。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .故人を慕って痩せ細りながらも喪に服し、純粋に徳を守って生活した
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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160 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:45:10.95 ID:5zGByLSDo: 　　　　／ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　ｲ:.:.:.:/-|/|∧:;､:.:.〈
　　　　　ﾘ:.:./ ● 　　く!:,:.:..、
　　　　　 l:.:.l　　　　●/:./￣
　　　　　　vﾍ　 - 　ノ:./
　　　　　　_,-+　匸ﾍ/V　　　　　　　その期間、なんと十余年
　　　　　,《　ﾋ⌒j　》、
　　　　　l::＼ l　/∥::l
　　　　　|:::::::ﾄ,Ｖイ:::::|
　　　　 |:::::::l介l:::::::|
　　　　 l::::::|人|:::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／三＿',!｀zx二＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　は？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ´ー¨‐｀　´ｰ¨‐''　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　´ﾆﾆ｀　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ　　ー‐　　ｨヽ
　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　そういう人なんですよ。
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　.この生活は義兄上の時代になるまで続きます
　　ヽ　　　　　ノ
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |
161 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:46:36.14 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年４月　魏首都　洛陽】

　　 .i　i　i i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　　　　　　　　　　　　　　　　 i:i. i:i
　　 |ﾆ | l__l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l | |
　　 |　 ! !　!　　　　　　　　　　　　　　　　,. -''" ￣｀`''-､　　　　　　　　　　　　　　　 |-||=|
　　_|___|_|　| 　　　　　　　　　　　　　　／:::/:　　　　　ヽ＼　　　　　　　　　　　　　　|: ||: |
　　 }三:{}三{　　　　　　　　　　　　∧ /ｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪヽ_　　　　　　　　　　　　[ﾆ｛ﾆﾆ}
　　 | 　.||--|　　　　　　　　　　　　ﾃ.'''''i'''''i'''''''i''''i''''i''''i'''i'''i'''i''i''''''i　　　　　　　　　　　 |　|　 |
　　 | 　.||　 |　　　　　　　　　_,, - {ﾆｧﾆ､ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｧﾆ､　　　　　　　　　　 |　|　 |
　　 | 　.||　 |　　　　　　∠二______|:| |　．||／￣￣＿￣￣`n;　|　．l~｀ヽ､＿　　　　　|　|　 |
　　 | 　.||　 |　　　　　　_,ｌ____ _____|::r'　　-　 ,.ｲ;彡i iミﾐ;ヽ､. .::!"　･iニニニｌ,,___　　　　|　|　 |
　　 |____||--|　　　 _|二|||____H._r-|::|　･　　/ i^i l＾l| |l＾l i^ｉ::ヽ:|　　　|___________|::::＼..._　|　|　 |
　　 |　　|　　l　　　|　!　|=ﾆニﾆ=､l::|　･　 i^i.i^i.i^i.i^i.i^i.i^i.i^i:::| 　： ! iﾆn二nﾆﾆﾆｌ二i, |　|　 |
　　 l 　 :|　　l_,,,,--|__･__ﾚ'二ヽﾆ＼!　　　|二二二二二二:ヽ:|　　　| /__,.．- ､ヽ三┐i |-:|==|_ _ _
　　,'_____',／, へ___|,,,　／￣∩~＼./二二.|/i⌒iヽ　　 /i⌒iヽﾆﾆﾆﾆﾞ:l ∩∩|::iヽ､＿__＼ |==| LLL
　, ,|　　_,.．-'''"　　　￣| ∩ 　 ∩|￣￣￣| |--| , -┸ ､|--|-ﾄｉ- , -┸ ､. ｎ !::!　　　 , --┸-.､　　;;
　,, | ／i　　ri ﾛﾛ　ﾛﾛ　|　　∩ 　 !_＿_＿_| | ／　　　　ﾞヽ.|._|／　　　　ﾞヽ_|::|　　, ∧ 　,.;；:,;；;';.,,:：:
　三三 !_ﾛ,.;i；';;;,,　r'ﾆﾆ／三.;ii';;,,二Ｙ----i./: . : .: .: .: .: .:.;；:i:：､;　　ｎ　　nヽ:|　_/ |lL|　,.;；:;,.;；';.,,,',,

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .話を戻す。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　司馬家に不幸があったのと同じ頃、宮中では一騒動起こっていた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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162 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:49:22.75 ID:ojnlAsQfo: 珍しいから記録に残るわけだしね
163 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:50:36.35 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼＿／￣￣＼＿／|　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿|　▼　▼　|＿／　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧､　　　　＼　皿　／　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒ヽ＼　 -‐`i､　　ｲ‐　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|( ● )|　i＼　　　Ｙ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿ノ　^i |　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿|,-''iつl　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　＿＿　　　　　　　　　　[__|_|／〉　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　, -‐''":::::::::::::::::::::`::ヽ　　　　　[ニニ〉　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧:::::',
　　　　i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,::/ .',::::::|
　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::/_|;'ノ .',::::|
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::::r.,:|!:/ ‐‐┳ |iﾍ|
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::/r,||ｿ　　 ┃ ',. '|　　　　　　　大将軍。
　　　　|:::::::::::::::::::::::::::ヾゝ|　　　　　ヽ
　　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::|ﾐ` ﾚ　　　　　〉　　　　　　 .これはいったい何のつもりです？
　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　'' （_`／
　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::|'''￣７ﾆ "　
　 /:::::::::::::::::::::::::::::/_`_'　　 /ｿ.〉　
　　::::::::::::::::::::::::／　　　＞'''ヽi　
　　::::::::::::::::::::::/　　　／　　　ヽ

　　　　魏　皇太后　郭太后
164 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:51:18.34 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　､
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ‐ ､._
　　　　　　　　　　　　　,､-''"´　　　｀ ‐ ､
　　　　　　　　　　　／／　／/　　　　　＼
　　　　　　　　　　 / ７´　/ｲ ,ｲi l 　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　,ｲ ,イ/ ｧ.､l|. l 　　　　　',
　　　　　　　　　　　ﾚ「　〈ノゝl|',l l 　　　　i
　　　　　　　　　　　　 !　　:::::::... !,' ,'´ヽ ,-ﾆヽﾉ
　　　　　　　　　　　　 ',｀　　　 ,'.,'__ノヽ/　ヽ　　　　　　　　今日から太后様には永寧宮にお移り頂く
　　　　　　　　　　　｀ー‐r　 ,','ヽ＿.,､l　　　',
　　　　　　　　　　　　　　 _r"´ノ￣￢ / .l　　　i
　　　　　　　　　　　　　　ﾉフレ,-ー-､',　 l 　　l
　　　　　　　　　　 ,､-"´/l　 / i　　　l',',　 il　　 l
　　　　　　　　　く_　　/　!　lr┴､__,ｲl .l　 l l　　l
　　　　　　　　　　　｀`L._.」〈　　　　〉　l　 l ヽ　 ',　　　　　　　　　　＼　 l　　　　　　　　　　　　＼ ―――――ｧ
　　　　　　　　　　　　,'　　 /ヽ、＿ﾉ　」　 l 　＼ヽ　　　　　　　　　　　　 fヽj　r――- 、　　　　　　　|　　　　-､／
　　　　　　　　　　　　i　　/　 /ﾉl',　 /　 l　l　　　ヽ＼　　　　　　　　　　 |　l　 l}二二ヽ.＼/二二７　/　　_./　 /
　　　　　　　　　　　　l　/　　　ﾉﾄ /",-､ l　l 　　　',　ヽ　　　　　　　　　ゝ｣　 l ゝ=ﾟく. -､く t ｡ァl　/｀Ｔ´ /　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼｣　 /⌒　　⌒lーｲ /　/　｜　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｣ノ　ｰ1　　 /ノ　//ー'　　｜　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く￣￣ |　　/ー‐７―‐/⌒ヽ.　--､
　　　　　陛下も今年で十六歳におなり。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ト-- Ｌ／＿＿〕　　＼／　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/⌒」lﾊ＿/＿／/_　　 _　 /　　　／　〉
　　　　　これからは太后様に頼らず、親政を始めるそうよ？　　　　 /l　└､＼＿__／ﾌ　ﾚ'´/｜＼／　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／l l　　　| 　　 ,イ　 /　ｌ /｀ /〈＿_／ /＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ＼　 {＿_／ノ／　　｣／ |　＼_／l　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書　丁謐

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .この月、曹爽は郭太后を永寧宮に移している。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　郭太后を永寧宮に幽閉し、政冶の場から締め出したわけだ
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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165 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:51:58.11 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　 __,ｲ≦三ミx、
　　　　　　　,　'´　｀′　｀丶、｀ｰｧ,
　　　　　　ｲ　,/ 　　　　　　　', ≦_
　　　　　斗 ,′i　 ,′　i 　　 }　ﾏ´
　　　　　　 i{　i{ _ﾉ　{ 　i　} , iﾊく i！
　　　　　〉、ｰ个ﾄl＼}/l/|ﾑ::} iﾄﾘ
　　　　　　　　ﾍｉ{if斗i::::::!::f斗:以′　　　　　　　　　鬼のいぬ間に何とやら。
　　　　　　　 l从　　　{　　,ﾊ
　　　_.. 　 -‐‐ : {: :ヽ､｀ﾆ´／: : ｰ-　.._　　　　　　　丁謐もよく悪知恵が働くものだ
　／. : : : : : : : : : ｋf||｀:rイk: : : : : : : : : ヽ
　ｉ. : : : : : : : : : : : : : ||: :|| : : : : : : : : : : : : i
　{: : : : : : : : : : : : : : ||: :|| : : : : : : : : : : : : }
　、 : : : : : r＝＝＝┘└＝＝=i : : : : : :,′
　　',: : :}: : : }}%: : : : : : : : : : : : %}}: :/. : :/
　　 }: :！: : ||: : : : : : : : : : : : : : ||: { : : :{　　　　　　　　　　 /:.:. :l| :.:.:./||ヽ:.:.:.:｀、: .|:.: .:　.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: .:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:.:.: /l| :.:.:/ l|　ヾ_＼＼|:.:. : . .:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:l:.:. :.:.:.:.:.:.:.　:. :.:|
　　　　　　　魏　尚書　鄧颺　　　　　　　　　　　　　　　{:. /:.:l :.:/､ﾘ　 ∠＼丶}:.:.　:. .:.:.|'＾ヽ､:..:.|.. : .:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: l|:.:.| :.l:.:.:', ／r彡戈ヽ |:.:. :.:.:.:.:ﾉ　）｝:.:.:|:.: .: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|l l|:.:.| :.|:.:.:.｝　 ,イレ}/　|:.:.:.:.:.:.:/ゝﾉ丿:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|! |!:.:l:.:.||:.:.:.} ノ　}／　 ,':.:.:.:.//　__ノ|:.:.:::.l:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.:|l:.{ヽ:./　　 ´　　 //:.:.//　　l　 |:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.l|:.|
　　　　　　　　　　　　　ふん　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヽ／　　　　　　//／　　　｝　|:.:.:.l:.{:.:.:.:.:.:./:.:.|:.l|ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　/　　　　　　　|:.:.l|:.:|:.:.:.:./|:.||:.l:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ヽrｰ--　　　　　 _,　　　|:.l| l|:.|:.:.:./ l:.| |:|i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/|ﾉ r 　　　　／　　　　}ﾉ__l|_|:.:./‐‐ﾘﾆｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　'　ﾍ　　<　　　_-ニニ─‐|/￣￣: : {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀´　　,∨ニ‐´: : : : : : :': : : : : : : :l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書　何晏

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .『魏略』によれば、首謀者は丁謐と言われている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　時系列的に司馬懿が妻の葬儀で宮中を顧みれない間に、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .司馬懿に好意的な郭太后を幽閉したのかもしれない
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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166 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:53:09.20 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　； _ _,rｨ=― - .　；
　　　　　　　　　　　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽz､　；
　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:j!.:ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 :'::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::i　；
　　　　　　　　　　　　　　　； l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,､ |:.:.:. !
　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.://∧ｲ/　；
　　　　　　　　　　　　　　； !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: lｲ/::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　 !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|、　/　；
　　　　　　　　　　　　　　　； i:.:.ｉ:.:.:ｉ.:.:.:.i:.:.:.:.: | ヽ.ｲ
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　　　　　　　　　　　　　　　　.ゝ.: |:.:.:|.:.:.:.|:.:.:.:.:.:! i　　　:!　；
　　　　　　　　　　　；　|ヽ￣￣￣￣￣　| 　　:l
　　　　　　　　　　　　　　　 |　l　 i　　　　 ∧ｰ　　l　；
　　　　　　　　　　　　　　；　rj､_|　:j　　　　　　 |､　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　 | 　:} :::::::::::　　　　　iーイ　!　；
　　　　　　　　　　；　〉-/　:::　　　　　∧＿_ ﾉ
　　　　　　　　　　　　ゞ/　　　　　　　　　 ∧r　j　；
　　　　　　　　　　　；　/　　　　　　　　 ∧ｰ'

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　結果的に、これが曹爽派にとって命取りになる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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167 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:54:49.85 ID:5zGByLSDo: 　　　 / /:::: |/　　 /ﾑﾅ-'ﾞ´　/ /::/　／::::..　　:::|:::
　　// /:::　ﾑ- ﾆ/7ﾞ/:::::...　/／ /／::::..　＿ __:::|:::
　 ///_,ｨﾆ/ｰ '／ﾒ./二´二´￣/::::￣　｀:ヾ、/.:/::/
　 /─'　 / .／彡/'´::::/,::-､ヽ　　　　　::::::／.:/ /
　　　　 /／ﾞ´　　　　弋､;;ノﾉ　　　　　ﾞ　 .:/ /
　　　　　,. -ｰﾐ､｀::ｰ--　､ｰ'ﾞ＿＿／ﾐ＝'..:/ /
　　　ｰ-､　　　　::::::::::::::::::::::ｰ＝彡'ﾞ　　 .::/ //.:.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／ /:::: ::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ :::/: :::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..:／:::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:／::::::　　-ｰ'　´
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　　　　　　　　 _,　　　　　　 '─ 'ﾞ...:´／:|::: :::::::::::::
　ｰ─ｰ _, ｧ'　 /　　　　　　　....:::::／:::::::|::: ::::::::::::
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　　　　,　ｨ' ´::::::::＿/ｰ-i:::::!:::::::::::/:: ::::::::::::::::::
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿に曹爽派打倒の大義名分を与えてしまったのだから
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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168 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:55:59.23 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　 ..　- ─……‐-. .､
　　　　　　　　　　,.　'"´ . : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ､
　　　　　　　　,．'´. : : : : : : ,.: : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　／. :./: : :/:/: : /:l: : : |: :l:l: : : : : :.！
　　　　　　　 , ｲ: :〃l: : :/:/: : /: :|: : : |: :|:|: :|: :i: : ::`ヽ
　　　　　　　　 |: 〃 l: :/:/_L/1 : |: : /|: :|:|: :|: :|: : :.:.:.::.';
　　　　　　　　 |/ Ⅳl:/l/　{ 　|: /|: /. |: :|:|: :|: :|: : l: :.l:！
　　　　　　　　 {　∧Ⅵｨ行ﾐヽ|/ .|/￣「/ﾒ､/: /: : l: :.l:！
　　　　　　　　 ,′: :l　辷ｿ　　　　ﾆ二_l/l: /: : ./: :.l: l
　　　　　　　　 l: l: : l　　　,　　　〒ﾃﾃﾐV/: : /: :./l: {　　これは私見だが、司馬懿が曹爽の排除を考え始めたのは、
　　　　　　　　 l/l: : ﾄ､　　　　　　辷ｿﾉ: : :,.ｲ: : /l人{　　この時期からではないかと思う
　　　　　　　　　 l: : l/ ヽ　｀　　　　〃: ∠ノl／
　　　　　　　　＼|　　＞r‐r‐ ＜ィ´l/l／
　　　　　　　　　　　　 l:/　,.　-─┴┐
　　　　　　　　　　　　　　∠二二ヽ　　　！
　　　　　　　　　　　 ,. ｲ. : : : : :.ヽ. ヽ　　　ヽ
　　　　　　　　 ,. ィ77.ｲ. : : : : : : :.', ！　　　`､
　　　　　　　∠∠//.:.:l. : : : : : :.:.:.:l　|　　　　ﾊ
　　　　　　 |:l i.ll:/.:.:.::j. : : : : : :.:.:.:.l　|　　　　 j:{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒　　 ⌒　　＼
　　　　　　でもまだ正始八年の四月だお。　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）　（● ）　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　⌒（__人__）⌒　　　 |
　　　　　　肝心の政変は正始十年一月、一年半以上もあるお　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼
169 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:56:46.37 ID:5zGByLSDo: 　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　陳寿さん、肝心な事を忘れていますよ？
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　司馬懿という人は待てる人です。
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　諸葛亮との戦いでも公孫淵との戦いでも、
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm　　　　　　待ちに徹する事で勝機を作ったじゃありませんか？
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　　　　　 |
　　　　　　　　この期に及んで何を待つんだお？　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |　 '､＿＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＼_／
170 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:57:36.90 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年５月　魏首都　洛陽】

／　 | ‐┼‐　　|　,　　´　―――　　＼　て_
`,　　|, (ﾌｰ　　..!/／.:.:.:.:.:.:.:{包}:.:.:.:.:.＼　ヽ　そ_
　|　　　＿　　 '、:.:.　　-―――-　､:.:.ヽ　'　（
　|　　 ―‐､　 ./:.: ｲ〃|　　　 |!　ｌ　＼:.:.ｌ！
　i　　　　ノ　水}｝_|　i　l.i　 |ｌ　|l !i l　i　｛{水}｝
　ｊ　　　　つ　　l: | |｀卞､」　||　|l斗匕ハ|从ﾄl
　`､　　　　　 _ll＼|イ≡ﾐﾄ､ハﾉ'才≡ミj|｜ |
　　＼,､-‐-､/i 从ﾄゞ==彡　　　ゞ==彡|｜ |
　　　　　　　　ヽ|ハ　　　　　　　　　 l　!　|
　　　　　　　　　|.l　ﾄ　　　r=== ､　u　.ｲ　|　:|
　　　　　　　　 | | ｜＞　|lliiiiiiiill|_ .イ、|　|　 |
　 ,.　-――-　 |,.|　|:l　＼:.:.:∽:.:.:.:./　ｌ　ト､ |_,　-――- 、
　{:::::::::::::::::::::::::::ｌ.:.|　|:l　　ｰ介ー '　 ,　/.:.:ハ::::::::::::::::::::::::::〉
　ヽ:::::::::::::::::::::::ｌ.:.:.|　|:ｌ～～～～～/ /.:./.:.:.:.ｌ::::::::::::::::〈￣　　　　　　　　　　　　　　( ｛_　 __＿＿___
　　￣￣〉:::::::::l.:.:.:.|　|:ﾍ　　　　/　 / /.:.:.:|:.:.:.:.:.ｌ:::::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　＞ヾ'´ヽ　∠　｀＞､
.　　　〈::::::; ｲ.:.:.:.:.ヽ|:.:.:ヽ　{勾}　´ノ.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:ｌ＼::::::/　　　　　　　　　　　　　　　／　,　ｒ'　　i　ヽ　ヽ　､ヽ
　　　　　￣　ｌ.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:.:.:.ｰrｫr＜:.:.:.:.:.:.ﾉ:.:.:.:.:.:.:ｌ　￣　　　　　　　　　　　　　　/　　/　 !　　 !　　｀:､ヾ､　 Y　,
　　　　　　　ヽ:.:.:.:.:.:{><}:.:ーﾚﾊＬﾉ:.:.:.:.:.〉{><}:.:.:ノ　　　　　　　　　　　　　　　　 .l 　ﾉ　 /　　 j　 i　　　｀＼ ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　'　　/　　〃, 从　｀､. 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　,　从 ,　 /　 / ヾ　　　ﾐK.j__,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -=彡i' ;　 Yi|-ﾐ､ |　ノ　 _,>､　　 ≦,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人　　iｾ芸ｻヾ'　 z芸ァ jヾｚ＿彡'
　　　　　　　　　　太傅、如何なさいました！！　　　　.　　　　　　　　　　　　　ヾ从　　　 |　　　　ノ,ｿ j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚﾍ.　　　 j ､　　　从ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　, ―､　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>.､. ー '　,ｲ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／j:{　ー 'ﾞ　.!:::}:ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　虞松

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　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　.
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　　
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　.
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　　……曹爽派の致命的な失策を待っていたのでしょう
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 .
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 ..
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　.
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　 .
　　　|　　　　 |
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171 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 22:58:32.48 ID:ojnlAsQfo: いくらなんでも、この頃だと先に当人の寿命がつきそうだけどなｗｗ
172 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:58:39.47 ID:5zGByLSDo: 　　　　／_{f7.::::::::::〆　　　　　　　　　＼
　　　/ __{f7.:::::::〆　　 /　　　　　　　　＼　　＼
　　厶イ７:r-､く　　｜ |　　 |　　　　　　　　ヽ　　＼
　〈〈__/:ハ::.Vヽ＼　|　|　　　|、　　　　　　 |　　　　ヽ
. /ヾィ/　ｲﾍヽノノ　|　|ヽ　　| ＼　　　',　　　 |　　　 |　'.
/　/:/／ll　|:｢´　　 |{ 丁ヾﾄ､|　　ヽ　　|!　　　|　　　 |ｌ　|　　　あら、悪いわねぇ。
　 |::|　　ｌ|　|:|　　　 |ヽ弋ｆ==,ミﾒ、　'　∥　 /ﾊ　　 ||　|
／|::|　　||　|:|ヽ　　 |　　　､_{._!ﾝヾ　 }ﾉ|ｌ　/厶| ,　/ ハ｜　　最近寝付きが悪くて、つい居眠りしちゃうのよ。
　 |::|　　||　|:|　＼　ヽ　　￣¨`　　　　l／rﾃﾐ|/ / /　}ﾉ
　 |::|　　ｌ|　|:|　　l ＼　＼　　　　　　　､ヾ' / イl/　　　　　　そのおかげか、どうも体調も悪い気がしてねぇ
　　　　　l|　　　 | 　｀　-＼　Ｊ　　　　 ′/　ﾉ
　　　　　 |ｌ　　　 |＼　　　　　　ｒ‐ｧ　　 / ／
　　　　　ハ　　　ﾄ､　、　Ｕ　　￣　イ
　　　／ハ　　ｌ::.＼＞_,、　　／　 |
　　　／　∧　　ｌ:::::/.::7爪　丁　　　|　　　　　　　　　　　　　　　／　　　/　　　　　　ヽ　＼　＼　　　‘,＿
―-　＿∠::::ヽ　　∨:::/ 小ヽ　|ｌ　　　|　　　　　　　　　　　　ｰ=彡' ／　 ′　　　　　　　八　　　　　　　 ∨ﾐﾒ
―‐ ､｀マ}__　ﾄ､　　∨/:||:lL)〉ハ　　 |　　　　　　　　　　　　　　 / /　　　ｉ　　　　　 | l 　　＼　＼　　　　|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　 |l　 |　　　ﾘﾄ　　＼　、ヽ乂_　ﾘ　　ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 } i　　 | 八　|　　 '/ 八＼　_ 　、＼介廴'　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　ﾉ人　戈トﾐ人　/_以rｾ爪ヽ　|　＼介ﾄ /　　｛
　　　　　この所色々ありましたからね。　　　　　　　　　　　　〃　 } l　弋均ﾊ/ / 法功㌃｝ |　爪ト　/　　　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ人个ト　/　　　　　ﾉﾉ　/ﾉﾘ　/　　　 i|
　　　　　一度ゆっくり休まれた方が良いのでは？　　　　　　　　　　 }乂_ /　　　　　　 _彡ｲ厶ｨ　｛　　 j从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八人ヽ　　　　　　 /　乂从ﾊ }　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｀~`'　　　　 , 　／　￣V八ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　. イ　 '｀　　　 ∨/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀´　r‐ '"　　　　　 '¨￣＼､
173 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 22:59:26.62 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　 _,､、
　　　　　　　　　　　　　　 -{勾｣｝―　　_
　　　　　　　　　　　　　-――-　､::.::.::. .＼
　　　　　　　／　　　　　　　　＼::.::.::. .＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼::.::.::ｌハ
　　　　　　 '　　 .′ 　 | 　ﾄ､ヽ　ヽ　　ヽ::.|_　l
　　　　　 /　　ｌ |　　｜| 　 |　斗 ┼l|　// 小ヽ l
　　　　　 l｜　 | |　　｜|.イ | |　l　ﾉ || 〈〈_ﾉ:||:ｌ_〉〉l
　　　　　 | |　　_|ム、　|ﾍヽ＞==十Ｆ|　ﾄ-r1ヾ.r′l
　　　　　 | ｌ、｜,,≧、ヽ　ﾍ __ ノ　l |　|　|:|　|:|　　l　　　　　　
　　　　ヽヽ＼〈ﾍ _〕　　　￣　　　ﾉノ　ｌ|:|　|:|　　ｌ　 /{ イ　∠
　　　　　　　　 |:トヽiｌ|〈　　　　　　　´｜　| |　　　　 l /三/／三　　　　年はとりたくないわねぇ
　　　　　　　　 |:|　|､　　 __,.　ｨ　　　　｜　| |　/／{ノ}ﾉ三三三三
　　　　　　　　　　 |　ト　｀　´┐　／　ｌ　｜∨三三三三三三三
　　　　　　　　ノｲ　|＞'´∠ ﾍ　／'　 ├┴―-､三三三三三
　　　　　　　　　 / ／ ,ｨ ´l　　{Ｙ::/　　,ﾉ.::.::.::.::.::. .＼三三三三
　　　　　　　　　　/ /　 ´_ 二二ｱУ 　 ;´::.::.::.::.::.::.::.::.:.ヽ三三ｱ
　　　　　　　　　／　　 ´_ 二二ｱ'〃　/.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ド⌒ヾ
　　　　　　　　∧　　　　_,二二ﾕ l ｌｌ　/.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::. |　　　l
　　　　　 ┌ /　ヽ.r┬１ヱこ⌒ｰ|八/.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|ｌ　　　l
　　　　　　|Ｖ　ｲ　 |.::|{包｝ｊ｝／.::.::.ﾄ　::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:: ｲ￤　　 l

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　五月、司馬懿は病と称して自邸に篭ってしまった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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174 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:00:21.54 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

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＼＿|　 ▼　▼ |_／
　　　＼　皿／
　　（⌒`::::　　⌒ヽ　　　　太傅はだいぶ体調を崩してるみたいだな
　　ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
　　　ヽー―'^ー-'
　　　　〉　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／￣￣＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.__|　／　＼　|_＼
　　　　　　　　　　　これからは、何・鄧・丁が京城を乱すんだろうね　　　　.|／　＼　皿　／＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| | 　　　　| |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　こうして、司馬家の親子が相次いで朝廷から姿を消した
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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175 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:01:12.08 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒ヽｰ､
　　　　　　　　　　　　　　r― ⌒ヽ　| 卜
　　　　　　　-――-､　 /　　 l　｜j　|｜
　　　　／|　　　　　　_V　　　ヽ __〉イ.ノ
　　　/　/　　　　　　|　　　　　　　/,-┐
　　　|　＼　　　 └､　　　 -―┘ /
　　　ヽ. 　ト- r 、＿_/`ー､＿＿__／
　　　 l　　l 　 |　∨∠￣￣＼
　　　 l　　| 　 |　　寸ｰ､ｌ＿_　＼
　　　 l ー┐　| l　　ヽ |_rー＼　＼　　　　　　　　　我が世の春が来たわよ！！
　　　 l　　ﾚ≠-ゝ　ｌ　　）ｰ--ﾍ　/￣￣＼
　　　　V　／　／｀ｰ＼_/ ＼＿/　l 　　　＼
　　　 |　＼／　　／　|＼　/　f⌒V――､　｜
　　　 |　／＼_／　 /　 |_ ＼/ー'　　　＼|
　　　　｢￣｀ヽ　　／　　/└―一　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,､ -‐ー─-- ､._
　　　 /　　　　＼／／┬┘了ヽ--――‐-､　　　　　　　　　　　　　　, -'´　　　　　　　　　｀‐､
　　 └‐┬―＼／＿ノ　 /　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　／/ 　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　｜ト-------- ､ |　/-――――､　　＼　　　　　　　　 '´ / ,　i　ヽ､　　　　　　､,ゝ､._　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　l　l､ ', ',､ヽ',　､, -､ /::,-‐ヾ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i ﾄ l　lX',!,､-oｧi　',入 ',ヽ!　　ヽ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l ',!, l', /l:::::l　l　 i ﾉ /　ヽ　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',!　',ヽ! 　';ｿ,,,.l　 lヾノﾉ　＼　　　ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「｀　　　l　 l　＼　　　,人｀ ‐ ､._　｀ ‐ ､
　　　　　目の上の瘤が取れるとはこういうのを言うのだな　　　　　　 .ヽ､ノ　l　,ｲ　　ヽく´　　ヽ､　　￣￣　｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ ‐l,､へ'´　　　｀ー‐-- ､._　　　　｀`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣￣＼::::::〉　　　　　　　　　｀ ‐-「￣l-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　 ',ヽ:::',　 ,'　 l ',　　 ,､　　　　l::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　',/::::ヽ'　　l　'　　トｧ､._＿ﾉ::::/ ,'

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　邪魔者のいなくなった曹爽派は、いよいよ朝政を欲しいままにし始めた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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176 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:02:25.44 ID:5zGByLSDo: 　　　　　／ミﾐ､￣｢｢｢¨ﾘﾘﾞ777
.　　　　 /:＝＝≡ｼﾞ￣￣￣"＼
.　　　　ｉ:三三三/　　　 ,.､_ ｀ﾆﾆゝ、
　　　 l＝＝＝ｼ　　 '＾'''‐-ﾞﾆ７' /
. 　　 !三三ニ└- 、　＝==t ,,/　　　　　　　　ええいっ！！
.　　　l＝＝＝r'ﾆヾﾐ|　　｀ﾆﾆ　＼
　　　l:三三三| {こ|ﾐ|.　　 __,ノ r __　ヽ　　　　　いったい司馬懿はどういうつもりだ！！
.　　 |＝＝＝ | に|ﾐ|.　／r'ﾆ.‐- ､.__ラ
　　│三三三:ヽﾆlｼ　/　に二二ﾆZ　　　　　　　これでは奴らが居丈高にのさばるだけだぞ！！！
　　 |＝＝＝シ´ :|　　　　　　 __ﾉ
__／|三三／　　 :|　　　　　　　　 |
/::::::!ﾆ／　　　 `ｰ-　､..＿＿__,ﾉ`ｰ-　　　　　　　　　　　　　　　　　,; ⌒ヽ､ﾉ　｀ヽ､,,r'⌒ヽ
::::::::K　　　　　　　　　　　　 ,ｲ:::::::|::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ (　 )　　／　＼ (　 ) ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ／　,ｨ・ﾆゝ、ｨ・ﾆゝ､ﾐ'´
　　　　　魏　司徒　衛瑧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,;彡　　 .,,..rｰ''´（CiC）ヽﾐ;､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡　　 /　　　　　　 .). 　　）ﾐ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡　　人ヽ､＿,,;;r '^ヽ_ ,ｨ/ﾐミ､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡彡　ヽ　　　　⌒　ノﾐミﾐﾞ｀
　　旦那、曹爽を止められるのは司馬懿だけだぜ？　　　　　　　／彡ミﾐ彡``ヽ　ー／ｼﾐｼﾞ　　　ノ７_,,, ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　(⌒､"⌒ソ⌒ヽ　- ｲﾉ｀､　　　( ｨ⌒ -'"",う
　　このままあいつがくたばった日にはどうなる事やら　　　/ 　　　~''(_)(_)(_)(_)ソヽ-ｨ　　　ヽ　ノ　　　,イ^
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..|　　＿ヽﾂ　　　ｼ　　　ヽ　　　ヽ　　ﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| ／,ｨ'"ジ　　　　　ﾐ　　　　　｀　　　　) 　 ,,彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..|　　　　　　　　　ミ　 FIGHTERS　　i　彡'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ､　　　　　　,;彡　　 || <(Ω)>||　　 |'"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ､＿,,,,,彡'"　　　　＼_YY_ノ　　ﾉ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司空　高柔
177 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東地方)[sage]：2011/05/02(月) 23:02:32.68 ID:jZAAJpYv0: 寿命を前にしてもなお待てる人とも言えるかな
178 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/02(月) 23:02:43.01 ID:+G36c6+yo: この年齢で待てるというのが恐ろしい
179 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:03:07.26 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　〃　　　　　/::/: : /.: : : : :.:/:_:/_:∠斗匕ｌ|'　　_ヽ !ヽ: :.',: :ヽ :＼ : : ＼
　　　　　　　　　||　　　　　/::/: : /: : : : :￣| :/ ;仁二/／ﾘ　　ﾉ＞ﾄ､|: :│ :|:＼: `ﾄ､: : !
　　　　　　 /||　　　　 /:/: : :,': : : : : : : :|:{〃´￣｀ﾞヾ'　　　　ｨ＝弌Y:| :│ : ＼!ハ: |
.　　　　　 │||　　　 |:,' : : : : : : : : : : 小　 /////　　　　〉/////j/Ｖ〈: : : ﾄ､＼j/
.　　　　　 │||　　　 |:!: : :/: : : : : : : :l:|　　　　　　＿＿_　　ハ: : : ヽ: ∨ヽ:＼
.　　　　　　 Ⅵ|.　　　 |:! : / :| : : : : : : l:| 　　　　／ー ‐一} 　　 }: : : : |.: |　　∨
　　　　　　 Ⅵ　　　　ﾘ: ,':.:/| : : : : : : |;ゝ　　　　 /　　　　 ∨　　 /: : : : :|:八
　　　　　　　ヽ　　　 /: :|:/:│.:.: : : : :.|.　　　　　｛　　　　 /　　ｲ: : : : : :|＼:＼　　　　太傅ーーっ！！
　　　　　　　　　　＼／,: : |': :│.:.: :ハ: :| ﾍ　　　 `ｰ── '　／:.│: : : :l: |: : l＼}
　　　　　　　　　ー=`くj: : : : : :| : :/l: 八:ヽ._丶､　　　　　　　／: |: : :|: :.:／|:ハ: }　　　　　.早く来てくれーー！！！
　　　　　　　　　　　　　/:/ : : : ﾉ／: V:ヽ､: ___: : :＞─　 -rイ: : :..|: :/}／ヽ:ｲノ'´
　　　　　　　　　　　 {: {: :{: 从.: : : : : : :.:＼二二二二ﾆ片l＿: :∨ ノ}／}/
　　　　　　　　　　　　　ヾ＼Ｎﾍ:＼ : : : : : : : ヽ￣￣|:::|　厂:::::::］: : `＜＿_
　　　　　　　　　　　　＼:_＞＼: : : : : : : :Y 　 |:::| /::/￣/: : : : : : ヽ: : ＞
　　　　　　　　　　　　　/￣￣＼｀ヽハ: : : : : j: :Ｌ..　|:::| |:::|　 _L : : : ヽ: : 厂
　　　　　　　　　　　　r'　　　　　　　　 } : }: :./∨　~｀ヾf-ゞY´　ﾄ､: : : }: 人
　　　　　　　　　　／　 ―-　　_ _ ノ八j／＼　　ﾍ{＿__}ヘ　∨:／j/ ／￣}＿
　　　　　　　〈　　　　　　　　二ﾆー-､/　　　/| | ヽ　　　{'´　／　　　ヽ　}
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　｝　　/j | |＼ゝ　　｝ｰ'´　　　　　　＼

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　他の重臣たちは、手をこまねいて状況を静観する以外になかった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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180 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/02(月) 23:03:50.81 ID:LT9xXaYdo: ギリギリまで待つ、というので家康を彷彿させるな
181 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:04:20.53 ID:5zGByLSDo: 　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　＼　　＼
　　　　 ,'　　　 /　　/　　　　　　　　　 l　　　　＼　　ヽ
　　　　 ! 　　 /　　/　　　　　/　 ,'　　　 |　　l　　ﾊ　ﾍ､ヽ､_,
.　　　　 | !　　 l　　ｌ　　　　　/　 / 　 ,ｲ　! 　 i　　 ! l　ヽ ',｀￣
.　　　　 l |　　 l　　ｌ　,/　〃　,/ 　 /│ l　　j　　 l│　 ! l
　　　　ノ | !　│ 　 |　/_／/ ／/　 /　,' ∧ / |　 /　j 　ｌ│
　　　　　ﾉ l　ｧ|　　 |尢/‐=乞t/ ／　/∠ﾆ｢厂! /　,/　 / ﾘ
　　　　ｲ八{´ｌ　　!|<f{矛:下 '　　　ｲ孑代ﾌ.ｊ/.　 /　/
.　　　　　　 Vﾊ　　|　 r';;z j　　　　 r';;zﾘ　 /}, '/／　　　さて、このような状況で皇帝曹芳はどうしていたのだろう？
　　　　　　　ヽ ', 　| 　　￣　　　　 ,　　￣　ﾁ'　/
　　　　　　　　 `ﾍ　lヽ　　　　　　 _　　　　厶 ./
　　　　　　　　 ', {.代ﾄ､　　　　　 , イ |　/
　　　　　　　　　　　＼_'i|　＞､　_ , イ/ V　ｌ./
　　　　　　　　　／ヽj　　　　　　 {｀ヽ　 ′
.　　　　　　　 _ ／　　｢´　　　　　　ヽ}　＼
　　　 _, -‐ ´　　　　　l‐--‐､　＿　-‐ |　　 ` ｰ- ､
.　r＜＼＼　　　　　ヽ '´￣　___ ｀ヽl|　　　　 / /ヽ
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　　　　　　　　　お、やっと曹芳の話題かお？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　⌒（__人__）⌒　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　　　／
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182 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:05:19.94 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年７月　魏首都　洛陽】

::ｨ''"兀` :! | 　!｀ﾞ|ﾞ:'|'メ | |:!＜⌒
:|.＼|　＼|. ＼|!ノ|/|/　|/ ||ミ`:、
:|　⊂二⊃　　⊂二⊃.!ﾉ ||　∨
:|　″　ミミミミミミ　″| } ||　　　　　　　　どんどん酒持って来るんだじょ！！
:ﾄ、　　ｒｖ──ァ　　　ﾉ: ::/　ギャハ
ヾヽ､.　∨.　　ノ　.／///
ヾヾヾ＞-====＜″″″
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（!,，-――――,ﾉﾉ,.r=＝‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 / 　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,′　　 ./　, !　　 /　ﾘ|´｀∨l ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　|／ .|　　| 〆| | 　 ||｣　ト、＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　 .／　　|　　 | ./_爪　 rﾘﾄ､　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　∠＿_ 　/|　　ﾚ/iﾊ　　｢j| | ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|　　　　|／´|　　 |!|k'iﾘ　　.ﾋﾄ｣＞
　　あの、陛下、そろそろ『論語』の講義の時間が……　　／／jｿ|　　　　（(ﾞ|ﾉヽ､|,,ゞﾞｨ＿　ｿ〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／　　.|　 /|　 /|ゝ-､　 ''　（ノ,イr､|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃　　　　| ./ .| ./ .|　 ./〕 Tﾆ¨､´ ｀＼j.y-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　 |/　Ｍ/´￣｀ヽ､ヽ、　/　y-ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　,，― ､　 ∨　/　　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　／ノ｀´ゝ＼/　/　　　　ヽ.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,く　　// ノ　　　 }Y::)/　　　　　　＼｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く＼＼//ノ　　　　　ﾍ::/　　　　　　　　ﾍ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　散騎常侍　司馬駿（字：子臧）

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹芳は怠惰で享楽的な日々を送っていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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183 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:06:38.25 ID:5zGByLSDo: 　　　　　〃￣￣｀
　　　　　{{　　　＿　　　　/
　　　　　 ,ゞ　 ´　　　｀　＜__ノ
　　　　／　　　　　　　＼　　　　　　　子上兄上ー。
.　　　/　　 /　　　　　j! j＾＾l い＼
　　　i　　 /／ 1　 i r/!/　 Ⅳ ﾍ.ヾ､　　　　.役職代わってもらえません？
　　 j　／　　,|.　 |/_ -.　 r!_＼|
　／,∠　イ / |.　 |==ァ　｛|!　| !　　　　　 .陛下ときたら、遊んでばっかでちっとも勉強してくんないし
. /／|　　 |/r‐!ﾊ. | ￣　　'}∨
/' 　 |　 ,ｲ　人x-∨ '' rァ.ィ　1　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-―‐　ー- ､
　　 |. /｜∧　ﾊ｣广Iﾏ´　＼|, －　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　｀　　　ー- ､　iｿ´ヾl ,､_ ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　　 ,〃　＼　､　 >!<,j- ､__ヽｧ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/　　 l/　　　｀ｰ=(,〉 {薔}-' ﾉｒ' ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　 !i　　　　　　　ゝ'i_ィ､‐､"　　.}　
　　　お父様は御病気だし、大将軍が陛下を諌めるとは思えないし、　　　　　　　 ',　 -'　　　｀ｰ　　 >-、 /
　　　太后様は永寧宮に押し込まれて諌める人間がいないかしら。　　　　　　　　　 ! ━　　　 ━　ｒ=っ У
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 /ﾊ　　　　　　　　　|l ＿'_
　　　だから調子に乗ってるんでしょうね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ「､　　 n　　　 ,.ィﾞ＿　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　´ニﾕ_＞-ｒｒ彡´ﾉt=ｭｧ_´ー､
　　　本当に太祖の血を引いていらっしゃるのかしら？　　　　　　　　.　　　　　／└‐､7（(ﾆｱﾄゝ） 'ーｧ‐'　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'⌒　　　／｀´ /｀ｲll !￣　　テ　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿ノ　 i　/　l　　ljl.j　　　/　/　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く　| 　ヽ _　　　_ノ　 ',　　　　〈
184 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:09:17.43 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ＿
　　　　　　　　　　r─--‐'"´: : : : : : ｀`ヽ､
　　　　　　　　　　入: : : : : : : : : : : :r'´￣`ヽ`ヽ
　　　　　　　／: : :＼.:.:.:.:.:. : : : :/ /´￣`ヽ V ﾆﾆヽ
　　　　　 /. : : : : : : ,ｨ､.:.:.:.:.:.:.〈〈　　　　rﾆｭ　　ﾊ
　　　　　 /. : : :〃:::::/　 `ヾ;:;:;:;:;)　ヽ　　〈｛薔｝〉V/ 〉
　　　　　　i: : : :.//::::/　　　　 `ヾ;入　V /　　　／/ /
　　　　　　i: : :.//::／　　　　　　　 `ヾ入`ヽ_　/ /: :!
　　　　　！:.//'´　 _,　-‐　　　ー‐- ､`ヽ V /: : :!
　　　　　 V〈　　´　　｀　　　　´　　　｀　`「`ヽ: :!
　　　　　い　　　　 - ､　　　 rｰ　　　　 i.:.:.:.V
　　　　　　　i弋j　ｧ=＝'^　　　　 '`＝=ｬ.　　i.:.:./
　　　　　 l い　 ..::::::. 　　 ,　　 .:::::::...　　 ) ﾉﾉ
　　　　　　 / ヽ　',　　　　　　　　　　　　　　__ ノﾊ　　　　　　　（本当に曹家は上に立つに値するのかしら？）
　　　　　〈　,r ‐┴-､.　　　ｎ　　　　／￣`ヽﾉ
　　　　　 V　　二二＞ .. .＿__ _ ,.. ィ´ ＝=､.:/
　　　　　　　 V´二二ヽ　_ノ＞介＜　L　　: .:.:.〉
　　　　　　／^ヽ _ ＿// /　/八ﾄ､`ヽﾆﾆヽ.:/ ｀`ヽ
　　　　／　　　　> =く　L /l ｡　　 Vl　　　l/　　　　ヽ
　　　　/　　　　　 ´了ﾉl. 　l:::l ｡　　　 ´了ｿ　　　　　　ヽ
　　　　l　　　　　　　く　.l 　l::」.｡　　　 l　ﾉ　　　　　　 l
　　　　ヽ　　　　　　ﾉヽ　　｡　　／!: : : : : : . . . . .　 /
　　　　　＼: :ヽ: :/ :イ　　＞＝＜　　ヽ';: : : : :/ /.: ／
　　　　　　　l: : : : : : :l　／／￣＼＼　/　　　　/'"´
　　　　　！　　　 l　　　　　　　 /　　　　/
　　　　　　　！　　　　l　　　／＼　　/　　　　/
185 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:10:06.21 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　＿＿＿　　　　━┓
　　　　　／　　　― ＼　　┏┛
　　　　　　 | 　　 (●)　ヽ＼　・
　　　　　　 l　　（⌒　　(●) |　　　　　　なんかしょうもない話になってるけど、
　　　　　　〉　　￣ヽ__）　 │　　　　　.これも曹爽たちの陰謀かお？
.　　　　　／´　　　　　_＿_／
　　　　　|　　　　　　ヽ　　　　　　　　　皇帝に楽しい生活させて政冶に携わらせない的な……
　　　　　|　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／::::::.　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::ヽ;;:　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. （:::::（::::冫　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. （:人;;;） .　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐-;::::::. .　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（三））:::::..　.　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>::::ﾉ:::::::::.　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::: / ヽ;::::::::: 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::/ ⌒ヾ:::::::::::.〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（;;;;__ゝ:;;:::::＼／:::::）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|＼::::::::::::;;:1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|:::::＼;;／:::|
　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　確かに曹爽たちにとっては都合の良い状況だが、
　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　必ずしも彼らのせいばかりとは言い切れない。
　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　それを示す興味深い上奏文を紹介しよう
　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
186 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:10:55.28 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年７月　魏首都　洛陽】

: /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}.:.:.:.:.:.ｌ::.
/.:.:.:.:.::::::::.:.:.:.:ﾘ:.:.:}.:.:.:.:.:.:.:.:. }.:.:.:.:.:.:}.:.:.:.:.:.}:::'
: :.:.:.:::::::/.:.:.:/ }:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.{::::',
:.::.::::::::/.:.:.:/　,::::八.:.:.{ :.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.l ヽ',
: :.::::::/,'.:::/　/::/　 V ﾄ､.: .: |.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.: |　＼
:.:.::::/〃/　 .:::/　, イ::|　＼ｌ.:.:.:.:.:.'.:.:.:.:.:. |
: ::://::/　 /::/／彡ぅi冖Ｖ.:.:.:.:.:ﾊ.:.:.:.:.ﾘ{:l
.:://::/　 /:／ｨf[_::::::_｣}　jﾉ.:.:.:.:/│.:.:.:′':,
ヾ.:::/｛_,.イ/ '弋::::V:::ノ　'/.:.:.:∧ | .:.:,′
' ／　　／　ｰ-ﾆﾆ´-‐/.:.:::/　ﾉ}.:.:,′　　　　　　陛下のお付きの者はいったい何をやっている！！
　 :l　　　　　　　　　　 /.:.:::/　人::.′
　 :|　　　　　　　 //:::/ ／.:.:.::::{
　 :|　　　　　　　　　／ｲ厂.:.:.::∧::|
　　　　　　　　　　　／ｲ.:.:.:.:. ﾊ{　'::|
-‐……‐-､　　　／ |.:.:.:.:./ }}　ヽ
' -─‐-　｀ﾉ　　／|.:.:.:|.:.:.:/　″
　　￣　　　／　 |‐-┐:,′
､　　　　　　　　　／／ {:::{
ｰ`　_, イ -‐冖T_／: : : ljﾉ
─-----─┐ |: : : : : : |
　: : : : : : : : :|　|: : : :｢|: {

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　上奏文を書いたのは何晏である
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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187 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:11:43.13 ID:5zGByLSDo: 【何晏の上奏文】
┏──────────────────────────┓
　よく国家を治める者は、必ず最初にその身を整えるものであり、
　その身を整える者は、その平生の生活を慎むものです。

　平生の生活が正しければ、その身も正しくなり、
　その身が正しければ、命令を下さなくとも万事遂行されます。

　平生の生活が正しくなければ。その身も正しくなくなり、
　その身が正しくなければ、命令を下しても服従されません。
┗──────────────────────────┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.ィ.:.:.:| .:.:.:/:.:.〃.:.:/.:.／..:.::.ィ.:.:.:.:!.:.:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ'´ l.:.:.:.| .:.:/.:∠|..:.:'.:./ .:::／　!.:! ..:|.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |, .:.:| .:.l/ｒｆｭ心|::/.:／r―┤l ..::ﾄ..:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ|l.:∧ .:l上ﾚt癶:{:/　ィｆj升V.:.:∧ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|l.:.｀ヽ.:.',　　　　 {　｀¨¨７.:.:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ｲ/.:.::ド､　　　　′ 　, ′:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　从/ﾄ'､　>　｀￣　イ:.:／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ヽ辷 ≧-＜リﾊ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 , -―――‐〈｀Y ﾍ　//　　 /// {__ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　ﾅ K　//　　 // {ﾄ､　　　　｀丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　／　　　　　　　 '´　　 | |　　 | |　｀　　　　　ヽ
188 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:12:32.98 ID:5zGByLSDo: ┏─────────────────────────────────────┓
　このために人民の君主たる者は、交遊する相手は必ず正しい人物を選び、
　見物する対象は必ず正しい事象を見極め、淫靡な音楽を追放して耳にせず、
　奸佞なる人物を遠ざけて近づけさせません。

　このようにして初めて、邪心が生じないようになり、正しい道理が押し広められるのです。
┗─────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l. :.:.:.:./:.:.:./: :.// :/:.:. :.:.:./:.///l:.:.:.:.| :.:.: .:.:.:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　': .:.:.:/:.:.:./ .:.// :/|:.:. :.:./:.////|:.:.:.:.| :.: .|:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ:l:.l:./ :.:.:/: // :/| l:. :.:./:.////　|i:.:.:.| : .:.|:.:|:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//|.|:.|　:.:.l:./A|:./l:| |: .:/:.////_..-|l:.:.:l :.:.:.l:.:.|:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　ノ´ l:|:.| :.:.:.|ｒ=ｒz|l､ﾘ､| ./:.////_,r=＝ﾐ} .:.:.ﾉ:.:.|:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l|:.lri.:.:.',仆-´ｨﾐ.l:,':///_,イｼ-イﾌ:.:./.l:..:.:lヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i!|:.|',|.:.:.ヽ｀￢ '´ ﾘ i}/´　｀＝‐７:.:.//:|:.:.l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽl|{ヽヽヽ　　　　 i!　　　　　　/／l´|:.lヽl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　l:.l＼　　　 _｀＿　　　／ｲ:|:.l:l|:.l　｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }/|:.:.|＼　　─- ｀　,イ:.|:./l:.||l `ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　l /_| ｀丶、　,　'　　|/|l| |:{ ｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/´ {ニニrﾆニﾆﾆ}ニニ}　`ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧: :| |: : : : | |: ∧:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ノ）)(,-.| |: : : : | |,-)( |

────────────────────────────────────────────────
　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼　　　　　　　　　　　　　
　／　　　_ノ　ヽ､_.＼　　　　　　　　　　　　
／　　（●）　（●）＼　　　　　　　　　　
|　　　　（__人__）　　 |　　　　　　　　　　.こういうの見ると、何晏がただのバカじゃないのは分かるんだけど
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　　　　　　　
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　　　　　　　　　
.＼　“　　／＿＿|　 |　　　　　　　　　　　　
　　＼／＿＿＿／　　　　　　　　　　　　

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189 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:13:08.77 ID:5zGByLSDo: ┏─────────────────────────────────────┓
　末世の暗愚な君主は、何が利益となり何が損害となるかをわきまえず、
　立派な人格者を遠くに追い払い、つまらぬ小人を身近に引き寄せます。

　忠義で善良な人々は疎まれ遠ざけられ、媚びへつらうご機嫌取りが慣れ親しむ事になり、
　乱逆が側近から起こる結果になってしまいます。

　こうした者たちは、社稷に救う鼠に例えられましょう。
┗─────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.: .:.:.:.:ヽ:.:ヽヽ :.:.:.: ..:. :.:.＼:.`ｰ-､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:./ .:..:.:. /:.:.:.:/:.:.:|､＼ :.:.:.:.ヽ :ヽヽ :.: .:.:. :.:.:.:.＼￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:./　.:.:.: /:.:.:.:/ .:.:.:| ＼:.＼. :.:.l :.:| :.|: .:.:.:.:ヽ:.ヽヽ:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.|l .:.:.:. /:.:.:.:/ .:.:./|　　＼:.＼:l :.:|: .|r ､:.:.:.:l|:.:|:.|｀ヽ､`ｰ､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ/|:.:.||: .:. /:.:.:.:/ :.:./|:.|　　∠弌ヽl .:.|:.:|　ﾉ.:l:.:.|:.:.|:.| 　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／'´ |:.:.|l:. :.:.{:.:.:./ :.:./ .|:.|_／／_j },ﾉ|:.:.|:.:|/|:.:.|:.:.|:.:.|.i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:.:l ヽ:.:.|:.:./ :.:./､　|.l´彡＞＝´ |:.:l:./l }.:.|:.:.l:.:.l|ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:,'　ヽ:|､{:.:.:.{,孑ゝヽ､　　　　　/イ/// ｲ/ヽヽ:.`ｰ-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{l　　　ヽ{ヽ　ヽ¨´|　　　　　　´　／/　 /　　ヽヽ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　ヽ.{:.:.|ヽヽi!　＿ ,＿_　　∠　　　　／／',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |{ヽ{　 |:.｀＞､　　　／＝＝＝Ｆイ´: : :ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　}ノｿﾝ｀ ‐´Ⅵ: : : : : : :||: : _∧ : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ - ‐´──=＝￣冫||: : : : : : ||: （(升〉〉 :＼

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　このあたりの事は、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　曹爽に対するメッセージに聞こえると言うと考えすぎだろうか？
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
190 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:14:46.77 ID:5zGByLSDo: ┏─────────────────────────────┓
　為政者の暗愚と聖明について考察しますと、
　普段の積み重ねが異なった将来をもたらすのであります。

　だからこそ、聖人や賢者は心をこめて至高の思慮を払われたのです。
┗─────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.':.:.:.:.:.:.|:　.:.:/:.: .:./:. .:.:.／i:.:.: .:. ./:.:.:.:.:.:.ヽ､ヽ:.:.:.:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.:.:.:.:.:.:.l :. .:.l:.:.:.:./ :.:.／//l:.:. :. /:.:.:.:.／:.:.:.∧　＼:.:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.:.:.:.l.:.:.|:.:. .:.|.:.:./:.:.∠_//_.|:.:.:./.:.:.／ /:.／ヽ:.ヽ　｝:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,':l:.:.l＾l:.:.l:.|.:　l:/ｲ＜ヽ､/‐､|:.:.:.レ'´／:／l　 |.:.:.|　 |:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.|:.:.}｝|.:.|:.|.:.:.|､｛ｒｆ夊仏＼|:.:./rフ´／＿.|　 {:.::.|　 |/
　　　舜は禹を戒めて、　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　/:./|:.:.|　l.:.l:.|.ﾄ:.'.￣￢‐┴ヽ',:./／‐´ ＼_/　　ヽ_l
　　　親近する者に対し慎重であるように説いた。　　　　　 /／ }:.l:ヽrヽl:.l:.ヽ:ヽ　　　　　ヽ,　,}＼　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　 .':.ﾊ.:.{=l:.'.:.ヽ:.',-＼　　　　｛_￣￣￣ヽ　　　　　　',
　　　周公は成王を戒めて、　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:/　}:.:|ＦT〕､:.＼　　　　　　　ヽ￣ヽ　　　　　　　　l
　　　仲間になる者に対して慎重であるように説いている。　 //　/|:.:l|{≡}|ヽ-､＼､＿_ _　 / .| 　| ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/´　　 l:.|}:|f i:|. ＼　　　　___　¨ヽ { 　l　',
　　　古来より、こういう事例は存在するのだ　　　　　　　　　　　　 /´l:ﾊヽヽ､　＼　　　　¨ 　　｀才:.ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ _}:.:|＼＼　＼　　　,　' ´/:.:./ /,ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }二二匁≡⊃＞＜ｦ‐≠ｫ{! ./´　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:∧: : / /: : ￣７ /￣￣l ヽ　　　＿〉_＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: ∨: :/ /: : : : :/ /-､〈〉/　　　　__|＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿／《〈〉》 l　{ : : : : {　{＾}} }{}ヽ＿　　|＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : : : : : : : : : : : :.≧≦ / /: : : : : |　|: :巛r: : : 卜-'|: : : : : : : : : :
191 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:16:06.81 ID:5zGByLSDo: ┏───────────────────────────────────────────┓
　『尚書』では「一人に慶あらば、兆民これに頼る」と言っております。

　今後、式乾殿に行幸なさる時、あるいは後園に遊ばれる時には、
　いつでも大臣はお連れなされ、ゆったりと遊宴を催される機会のついでに文書をお調べになり、
　政冶についてご相談なされ、経書の意味について議論なさって、永遠の模範となられるべきであります。
┗───────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::/::/:::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i::/::/:::: ;'::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::l::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:|:::|:::::::l:::::/::::::::/:::::::/:::::::::/:::::::::|::::::ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:|:::|:::::::|::/::::::::/:::::::/:::::::::∧:::::: ;'::::::::∧｀ヾ:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ハ:､:::::|;':::::∠::／/:::::::∠ ⊥:: ;'::::l::: i:::|
　　　　いきなり生活を正せというのも難しいだろう。　　　　　　　　　　 |: ∧:::: |/Z二ヽ /::::／二＞,ｨ/:: /:::::|ﾊ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八! ﾍ:::::笈戔ミﾒ:／　,.孑爻.7:: /:::::: ﾘﾘ
　　　　少しずつ君主らしさを身につけてくれればな　　　　　　　　　　/⌒}ﾄ､_>:ヽ'￣`／　　!　￣`,.:イ|:::/ //
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ川∧　　　　/　　　 /://:/ 〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノｲ::|::::}::>､　 - ―-　.,ｲ}:/:／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:ノ::/二二:>､ __ ／｛:|:｛/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ヘ＿＿＿／⌒ヽミ＝/｀ヽ}=}:ｌ::::|::У
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー――く: : : ＼: : : : }｀ヽ: : |: : Y: : : :.|: |:|｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : : : : : : :ヽ: : : :ヽ: : :|　 |:.:.:|: : :|: : : : |: |:|77入
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : : : : : : : : : : : : :}:.:.:.Lrﾉ: : ∨∧: : : :凶:|/く⌒ヽ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　「一人に慶あらば、兆民これに頼る」というのは、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .「天子に善あらば、兆民これを頼る」という意味合いになる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　式乾殿は皇后の宮殿、後宮を指し、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .後園は宮殿の後ろに位置する庭園をいう。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　以上で何晏の上奏文は終わる
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
192 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:16:38.95 ID:5zGByLSDo: 　/, 　　　　　 |　　　　　　/:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ　＼
.//　　　　　　　 .:! :| :　　　 /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i　　　　　　　　.::| :|: ::　　　!,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .:　　　　　: .::::| :i:.::　　　ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:!　|
. !.:! ::.　　　:　.:.::/´', !:::　　| !　ヾ.i´:i｀ !/ /　 !
　i:l', :::::. :.　::. ::〈､'_ﾞil::::.　 |.| 　　j_ｿ　ﾞ､_　　　　　何晏の上奏文から察するに、
　ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::.　ii::!　　　　　　ﾉ　　　　皇帝曹芳は乱れた生活を重ね、淫靡な音楽を好み、
　　　　ヾ､i::::l::::l::::',:|　 ',::.　!',!　　　　ｨ´　　　　　つまらない小人を近づけていた事が分かる
　　　　　 i|ヾ:!:::i::::/ヽ　ヽ. l 丶. 　　/
　　　　ﾉ /ii/lノ　　　　ヽ:r‐y┬ '
　　　　　イ'"｀'‐- ､　　　 / ヽl/ '
　　　　　 /　　　　　　＼__{ヽ､
　　　　／_,, -‐‐‐-- ,,_　　＼_,ヽ‐､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ノ　ヽ､_ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●.）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　（__人＿,）　　　＼
　　　つか、あの何晏に諫言されるとかどんだけひどいんだお？　　　　| 　ｌ^l^lｎ ⌒ ´ 　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ　 L　　　　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /
193 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:17:13.11 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年１２月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　　　　　　後園で騎馬を学ばれ馬を乗り回すのをお止めになり、
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　　　　　　外出の際には輦か馬車にお乗りになるべきです。
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　　　　　　それこそ天下の幸福であり、臣下の願いでもあります
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|　　
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|::: 　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .また、同年十二月の散騎常侍孔乂の上奏文には、このような文言がある。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　輦というのは、天子専用の手車を指す
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
194 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/02(月) 23:17:14.81 ID:l8pUrF9L0: >>177-178
逆に仲達にすら、それだけ付けいる隙がなかったとも言える
195 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:18:52.84 ID:5zGByLSDo: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（─）　（─ /;;／
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　　　　とにかく、出来が悪そうなのはよく分かったお
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:..:.ｉ:.:∧:.:.ヽ:.､:. :∨:.ｉ:.:.:.ｉ:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :ﾊ:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 /:./:.:.:.:.:.:.∨:.:.＼:.ﾍﾊ:.､ﾊ:.:|:.:.:.|:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : :ｉ:.:∨:{｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.､:.｀: ｉ l!:ﾄ:ｉ :ｌ:.:.:.|:.:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :!:.: :',:ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ '　ｌ:.ｉ:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.＼｀ーlハ! ｌ:.:!:.:.:.ｌ.:.:.:.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.: ｉﾊ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 |:.l:.!:.:.:ｉハー一ィr示㍉:ﾊ:.:/.:.:.γ､:.:.:.:.:.: : :/.:. :ｉ.ﾄ､:.
　　幸か不幸か曹芳の素行の悪さは、　　　　　　　　　　　　 !;ﾍﾄ､:.ﾊ:.:ヽ　〃八ぅ::} }'ｉ:.:/:.:.: :' ぅ}:.:.:.:.:.:,:./.:.ｉ :ﾊ|　｀ヽ
　　この時点ではそこまで大きな問題にはならなかった。　　{　 !/.:ｲーﾊｉ　　ゞ'　/;ｲ:./:. :'.:ソ.:.:∧/.:.／}:′!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / '　!: :! ﾉ　　　　　/' /ｲ:.:.:.ﾊ.:.:.:.:.ｉ :/}.:'
　　曹芳本人が素行を改めたと言うよりは、　　　　　　　　　／´　 ; :/　｀ヽ _　__　　　 !:. :'　ｌ:.ｉ:.:.:!/
　　曹爽派の横着ぶりがそれを上回っていたからだが　／　　　/: '　　　　ヽ　　　 !.ｲ　ﾊ:ｌ:.ﾊ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:'　　　　 /ｧ‐ ´ ! /' ﾊ＿!:'＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　　ｌ.'　.:´: : : : : : }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ : : : : : : : :.:.人
196 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:19:46.51 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４７年１２月　魏首都　洛陽】

　　　　＿　　　　　　　　　　　 , ､　　　　　., ､　　　　　　、　　　　　　　　　　　　　ｒ
　　　　'Ｆﾆ]ヽ　　　　　　　 ,／―＼＿＿_,／―＼＿＿＿／―＼_　　　　　＿　　,/:
_　　　　l　 |,ｨｆﾞヾ､　　,ｒュ_,､ -''| l田l |　ｒュ　 | l田l |　　ｒュ　 ! l田ｌ l　`''-ｒュ ,ｨｆ'ﾞ―‐ヾ ,｣ ::
: >　　　|,ｨf'ﾞ.＿__ ヾ､_|__|＿＿_|＿＿|_,,|_,,|＿|＿＿|＿_ｌ_,,|＿|＿＿.!＿__,l_,,|_ゝ .ｒ┬┐_>"ﾞ:.
; .そ_,ｨf'ﾞ　　|__|_,｣　<ﾆlﾆ!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニロﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆロﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆロ｣　 _ィ'´`＾"ﾞ:.:；
::"..；:ﾍ'_'　　　　　 |==|lＥＥＥＥＥＥＥ|==|lＥＥＥＥＥＥＥ|==|lＥＥＥＥＥＥＥ|==|| <"ﾞ:.:；:::.
"ﾞ:.:；:,”:7|三三三三_|　 ||王|王|王|王|　 ||王|王|王|王|　 ||王|王|王|王|　 || ｣:":: :,”"ﾞ:"ﾞ:.:
:,”:"ﾞ:.:ﾞ':,<||―|―|―||　 ||土|土|土|土|　 ||土|土|土|土|　 ||土|土|土|土|　 ||ｒ'::；:":: :,”ｌ `:::.
:: :,”:"ﾞ:.:ﾞそー|―|―||　 ||i i i i i i i i i ｉ|　 ||i i i i i i i i i ｉ|　 ||i i i i i i i i i ｉ|　 ||ﾞ､；:":: :,”::`"ﾞ:
:,”:"ﾞ:.:ﾞィ　￣￣￣~'ｆ==ﾄﾆﾆﾆニﾆﾆﾆf==ﾄﾆﾆﾆﾆﾆニﾆ;ｆ==ﾄﾆﾆﾆﾆﾆニﾆf==ｒ'´ﾞ:":: :"ﾞ:.:；:"ﾞ:　　　　ワハハハハ！！
"ﾞ:.:ﾞ'”て =========|―'　,,. -－-　、ﾞｰ'　 ,,. -－-　、ﾞｰ'　,,. -－-　、／”:":: :,”::_/ヘ"ﾞ:.:
:,”:"ﾞ:.:ﾞ':ﾍ.、＿＿＿_,!　 /-､.ﾞ､ | / ,.-ﾞ､　 /-､.ﾞ､ | / ,.-ﾞ､　 /‐､.ﾞ､ | / ,.-ﾞ､”:":: :,；l´:_:：,"ﾞ:.:；
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:./::.;;:; ..ｌヾﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ｢::..:::;;..;;..:;;..;;..: .ｒ -‐‐､, !_,,ｌ..　-　､　　＿
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　いつの頃からか、曹爽の生活は奢侈を極めたものとなっていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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197 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:20:35.45 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　^フ'　　　　　　　｀ヽ、
　　　　　　　　　 /"　,　i､　　　　　　　｀､
　　　　　　　　　.i/　 l ﾊヽ､丶　　　　　 i
　　　　　　　　　|!, l ._l'　l !､ニ_､ヽ ,,_ {ﾕi,_,l
　　　　　　　　　i.l |l l!rｭ i '1;,,;"7 ir''､ f^iヾﾐ}､
　　　　　　　　　 '､i､ l"'　　"''"　ﾉｌ,j/;|l .|.'i,i ヽ　　　　　皇帝陛下が召し上がる酒を飲むと、
　　　　　　　　　　　`'ヽ , -ｯ　/,;ﾍ彡ｌ| .|　'ii,ヽ　　　　 .自分が天下の支配者になったような気分になるな
　　　　　　　　　　　　　　丶┬'/-┴i |l　|　'l　＼
　　　　　　　　　　　　　／＾"ヽ、　（| | .|　ヾ　ヽ、
　　　　　　　　　　　 ,/　　　　 `i`ー-{| | |　　　ヾ　ヽ
　　　　　　　　　　　 i　,／　　　 l 　 lﾟ.| l l,　　　　
　　　　　　　　　　　 l_,,,,､､　　　/　 lﾟi !,i .'i　　　　　　　　　　-――-､　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
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　　＼ー／　　　　 /'ヾ､､._,,.」-ｰ　 l｡/　l,i 'i 　　　　　　　　　　＼　　　　/　　　　　　　　　 ',　　　　／
　　r"┸`ー-,f-'{''"　　/ ､ ,　　, ､// ,ﾍ　ヾ.ヽ　　　　　　　　　　＼　 /　　　　　　　　　 l　　／
　 {、　　　　ii.　{_,,_,,､/^''宀-=┤､ヽ､i_'ヽ、ヾ､　　　　　　　　　　　ﾚ ⌒ヽ [二二二ヽ / 二二]l　／　　　　　＿＿_
　　"'ｰ''`＾￣"´'"　　}　　　　　 l ｀ー'"}.,} `i､ .ヽ　　　　　　　　　　 {　　　| l| ｮｰfﾃテ＼ / ｆﾃテﾘ7　　　　　 |　　　 |
　　　　　　　　　　 /'"-､､,,,,＿_,,>、　'"'i.」_,{　　）　　　　　　　　　ゝ __ノ　ト====_／⌒ｌ===イﾉ　／　　.　　 |　―‐|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .L ＼|　　〈　｀　　ﾊ　ｌ/ ／　　　　　 ! ::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_｣ｌ＼＿_ｰ1　　　 V／　　　　　　　　V:::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 〈ﾊ＼_　　＼　　 l　　　　　　　　　　-､r---へ __　
　　　今や大将軍こそ天下の支配者じゃない　　　　　　　　　＿＿_」　 Vﾍ　　「￣ l＼＿）　　　　　　〈　ゝ＿_ノ　,⊥
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ l　　　ヽ　＼＼　l＿_l__| ＼　　　　　　　 |　八＿__ノ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ヽ　　　＼　ヽ.＼＿/　　 | 　　　　　　　　〈　/| |　-└‐'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　＼　|＼＿＿　　　　/　〈　　　　　　　　　∧ノ　ゝ　＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　／}　l　　　　　＼　/l　　＼　　　　　　 /　 } ￣　　／l

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .曹爽の飲食物・乗物・衣服は、皇帝の品を真似たものであり、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　尚方で製作された物珍しい品物が邸宅に満ち満ちていた。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .尚方は皇帝が用いる器物を製作する役所である
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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198 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:21:24.73 ID:5zGByLSDo: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　　　　　　＼
／　　　　　　　　　　＼　　　　　なんでこんな皇帝も大将軍も間抜けな国に勝てないんだお？
|　　　　＼　　 ,＿　　 |
/　　ｕ　 ∩ノ ⊃―）／　　　　　.これで上がまともなら、
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　　　もっと早く天下統一できてるんじゃないのかお？
.＼　“　　／＿＿|　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　_ノ　,ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　＼　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　.|　　　　　｀ ⌒ﾉ
　　幸い蜀と呉の国境は、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　ヽ　　　　　　}
　　郭淮・王昶・王淩といった一線級の人材が固めていますからね。　　　＼_,ゝ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, r､　　　　く
　　勿論、国力差が物を言っているわけですが　　　　　　　　　　　　　　　./　〈　＼　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　ヽ､ .ヽ　＼ i..｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.て_）　　＼ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　翌正始九年も混沌とした状況が続く
　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
199 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/02(月) 23:23:08.92 ID:LT9xXaYdo: 逆に言えば国内でこんな馬鹿なことやってても他国が手出しできないくらい実力差が・・・
200 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:25:19.64 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年春　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 '　 //　　　' |_|_/　ｉ　　　　＼＼　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 / ,|__{　/　　　　￤　　　　　　 ', 　＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ′ /　 / / /　/　　　 }　 |　￤　　　 |　|　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i 　 |　　　 '　′　 ′　　 ′｜　|　　　　 |　|　　　　　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ｉ　| ｉ |　 |　|　| ｜　　 / 　 ,′ ′　　　 |　|　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　| | |　 l,.⊥ L..|＿ //　　// /}　　}｜　|　|　 . 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ |　| | |　 |　|_,｣ ⊥ // `　// //　　.　厂丶| 　ｉ　　 |
　私は代々恩寵を被り、なおかつ委託を受けてきたわ。　| | |　∧ !-‐､――-　､__//} / / /　ヽ　　.　|　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼| |Ｖ　 .　 'ﾌ孑ｉT ア'　　 /ｲ}/ /ヽ.　　　}|　|　　　￤
　今現在の政冶を助け正す事ができないなら、　　　　　　　　　　＼ｉ|　　　}シ　　　　/' ﾉ　/　　}　　 /　　　　 !
　何もせずに俸禄を受けていいのかしら？　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　　　　　／　　　　 {_ ノ/　　ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　r‐ 'l　　 |　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶.__　　　　　　　　　　　　 ′｜　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L. _　　　　　　　　　　　　 | 　 i　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {___　　　　　　　　　　　　　|　　|　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　　　　／　　_八　　、＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ.＿＿_ .　　´| i＼/{. 　＼　＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }_ 　 | |∨　　　／＼　＼　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　衛将軍　孫資

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始九年は、奇妙な出来事で幕を開ける
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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201 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/02(月) 23:25:41.00 ID:/tm0dYzMo: >>199
呉と蜀漢が万全ならともかく、呉も二宮の変でぐだぐだになってる。
202 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:26:00.73 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年２月　魏首都　洛陽】

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　　　　　　　|　　　 ::::ｊ　,. '´ 　`￣ｱ/バヾこ>､ヽ
　　　　　　 ! 　　 :::|/　, ' ,. ´／/'/ l　Ⅵ丶. ヾ'､
　　　　　　　冫 _ ､ :::|. /　/ , ´∨ ′ |　L.〉　､　｀,
　　　　　　　　i 　　.:::::|/　/ /　/!　ｉ　　l　ｌ　ﾞ,　 ',.､ﾞ,
　　　　　　　 |　　　::::|　,' _,ﾞ.. ム　| 　 l|　 |　 }　 l |　},　　　　最近病気がひどくって。
　　　　　　　 |　　　.:::{　{´ !　!　{　{　ｊﾘﾞ"ﾉメ､　リ　|ﾊ
　　　　　　　 }　　 .::::::|､.ﾄィ丐Zﾐ､　　　,.,._ﾆ,,_　ノ/ｌﾘ　ﾞ,　　 .もう年だし、衛将軍と中書令の印綬を返して引退するわ。
　　　　　 /! 　 .:::::::::ﾄ代､,,￣｀　　　└丐癶イノｊ八　`,
　　　　　/　､ .:::::::::::ハ::::|　　　　'　　　 ''' /ィハl 丶　'､　.じゃあね
..　　　／/　 V:::::::/:::::}}:人　　`　ｰ'　　 ,.仏{´: . !l　`, 　'､
.　　／　 {　　　 :::,'::::::ﾉ;;斗{丶　　　　, イ: :|: :l: . 　!l　ヽ　 '､
　／　　∧　　::::::i;:::::;ｨ'´　　 Ⅵ､`'ｰｾ升入_;.ｊ-┴ ､　!l. 　丶　｀､
／　　　 / ∧　｀::::;::::{{　　　　八Ⅵ/|/ イ: : ＼: .　　＼.!l 　　ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ‐ ''"´￣ ¨ﾞ''ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞'′　　　　　　　　｀心‐、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○: : : : : : : : : : : : : : :: : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　; ; ; ; ; |: |: ::λ: :|..|..|.............}ミヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : |/|/|/|／ |／|// }/}_彡ミヾｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : |　　◯　　　　 ◯' .|: : :ヽ::}
　　　　　　　　　　　　　　はい？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : !　 :::::::　　　　 :::::::: {:: ::/|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::!入.　　rv-　..__　　　}: ::{ ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヾゝ、_.!　　　/　　,ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ｀ﾞﾞﾞﾞ＞‐≧=＜‐'"´
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／￣ミヾ＼|:::::::／|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .二月、衛将軍中書令の孫資が自身の役職を退官し、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　諸侯の爵位のまま私邸に帰ってしまう。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .彼曰く、病気を理由にした引退だった
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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203 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/02(月) 23:26:22.29 ID:l8pUrF9L0: 忘れがちだがこの頃の呉はもっと酷い状況だったんだぜ・・・
204 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:27:06.55 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　 _ 　' ´　￣￣￣＞､
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　／　 ! 　 |　 |　 !　 |　　ﾍ　　　ヽ
　　　　　　　　　/ 　　 .! 　 |　 | 斗　 l 　　 '　', 　ﾊ
　.　　　　　　 /　　|　　|　　| .´| ヽ　ﾍ.　　　|　l 　　ﾊ
　.　　　　　 |　　 |　　|　　| .Yf ｱぅミ　Y 　 |　l 　 l ﾊ
　.　　　　　 |　　 |　 ∧　　V弋fタ　ヽ|　 / V　　|　|
　.　　　　　 | 　l.∧　ヽヽ　| 　｀　　　l}ィ坏 '　 /　 |
　　　　　　 V　V　＼ヽ＼　　　　　　ﾏt７.／　 ,′　　　　　.最近病気がひどい、か。
　　　　　　　 V　V　　＼＼ヾ　 r 、_ ´ 　イ　　　/
　　　　　　　　　ヽ　ヽ　　 { ヾ　　ゝ‐ '　　/　　／　　　　　　　 .言い得て妙だね
　　　　　 , -―- ≧ _＼ヽ .　　　　　ィ　／
　　　　　　/／: : : : : :.-―― ヾ＞ ‐ ＜　/ ／
　　　　／: : : : : : : : : : : : :／￣ヽ .ィ }ｲ'´
　　　 /: : : : : : : : : : : : :／ : : : : : : ',
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　　　　　魏　驃騎将軍　劉放

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　二月三十日、今度は驃騎将軍中書監の劉放が退官
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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205 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:28:10.42 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年３月　魏首都　洛陽】

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　　　　｢　| | |　 | | |.　 | | | 　 | | |　 | | |　　///　///＼
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　　　　　　　/　ヽ、| | |　|_l l-'　　　　U　::::＼./// .///.│
　　　　　　/　　　　` ‐-‐'　　　　　　　　　　:::::＼ ///　　|
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　　　　 | _二二＼ll||　　　||l＿ll二二二＿　 ::::| 　/⌒i.＿|
..　　　　| ￣￣￣o >.......≡￣￣￣o￣￣　　:::|:ミ|ｌ⌒:|─|
　　　　｜｀ ‐--／.:::::::::　　｀ ‐---‐ '´　U　:::|　|l⌒l.|￣|　　　　　　　　　　上手い事言いおるわ！
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　　　　｜／./,::::::::::::::::＿:::）　　 `‐--- ､＼ ::::|.|`‐'￣￣|＼
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　　　　　　　　　　　　魏　司徒　衛瑧

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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .三月一日、司徒の衛瑧も退官を強く願い出、許可されている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　孫資・劉放・衛瑧は退官に際し、三公待遇の特進を授けられた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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206 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:29:03.06 ID:5zGByLSDo: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､　　　　　　　　また、衛瑧の退官により、高柔が司徒に転任。
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　　　　　以後しばらく司空は空席となる
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼
./: : ＼＼ヾ-〃　/∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ノ　　＼　　 u. ＼　！？
　　　　最後の衛瑧はともかく、劉放と孫資は怪しすぎるお。　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　　　u. 　 |　
　　　　こいつらは司馬懿に好意的だし、裏でつながってるんじゃ？　　　　＼　u.｀ ⌒´　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　　　　　　　　　　　　　ヽ

　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ー）（ー）
.　　|　　　　（__人__）
　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　その可能性はなきにしもあらずですね。
　　.ｌ^l^lｎ　　　　　}
.　　ヽ　 L　　　　}　　　　　　　　　.ただ、曹爽派の専横が極まってくると、
　　　ゝ　ﾉ　　　ノ　　　　　　　　　 .彼らに限らず、難を避けて野に下る人が多くなっていきます
　　／　/　　　＼
　／　 /　　　　　＼
. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　ヽ＿＿ﾉ
207 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:30:06.24 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年頃　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.-､　　　　 /´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「￣`ー'´／⌒`'ー‐‐-.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　 , '　　　　　　　　ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　　　　　／.i　　 /　　　/.i L_ ＼ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　￣｀`ヽ/　/　　 l i　l　 l　iヽ!ヽ,.､ヽヽﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　　　i ／　　　ｌ i　l　 iヽl　 ` it;j　ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　　　l/　 Y　　ヽ!ヽiﾄ､ヽ　　ｰ‐　｀´i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　,.〉　　', |｀`i　＼iヽヽー┐　　__,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　 ,.　''" / ヽ＼ ',＼,l　　　ヽ＼　|　　　,'ヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i／　　 /　　＼　'.,　　　　__ `ﾄ､ヽ＼　 i ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／　　　,ノ　　　　　＞-.,_｀/´　｀`ｰﾞ､`i-‐'" 　＼ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　,.ィ'/´　　　　　　／⌒｀ヽ､⌒ｰ- .,_liﾄ i　　　　　ゝヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　／ ./　　　　　　 /　　　　　ヽ`ｰ-､ ,i_iY!　　　　　　ゝ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-‐'´ ,.-‐'　　　　　　　 !　　　　　　　',　　iﾄ､）!__　　　　　　l/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´ ,.／´　　　　　　　　　　l　　　　　 ,.　´`'´ヽiゞﾘ＼.ヽ　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!／./ 　　　　　　　　　　／i　　　　r'　　　i　 il }｀`ヽ､　i_,､　　く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　 / 　　　　　　　　　／　.l　ヽ､/´ヽ　　i _ノﾉ　　　｀ヽ｀｀i　　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　／　　　　　　　　／　　　',　　 t　　　ノ´　＼｀i　　　 , 〉　〉　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ,ｲ　　　　　　　　　／　　　　　ヽ　/ヽーｱ　　　　ヽ　　 //i-'´
　　／´ァ´￣ﾒ~｀　､　　　　　.〉 ,>　　　　　＿／__　　　　　　　 V_　' ~　＼　　　　＼rｯ_,〉i
　　- ,ｧ´　　　ヽ　　　＼　　　/- '"￣｀ト､__/ヽ,　　　｀ヽ　 __,,.-‐ '" ヽ　ノ　 /ゝ、.　　　＼　ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　山濤

────────────────────────────────────────────────
　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　.
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　　
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　.例えば、山濤という人がいます。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　　.
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 .彼は司馬懿の正妻張春華の母方の一族にあたり、
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 ..四十歳を過ぎて官吏になったものの、世の風潮を見るや隠遁してしまいます
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　.
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　 .
　　　|　　　　 |
────────────────────────────────────────────────
208 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:32:06.19 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　／. . . . . . . . . . . ,ｨ"ｿ. . ）
　　　　　　　　　　　　　／. . . . . . . _,,r―f".:(),ｱ-く
　　　　　　　　　　｀ｰ=≠{＿. . . . .／.:.:彡三少'.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　／.:.:.:ゝ､二ニﾆ斗'´.:.:.:.:.:.:.:＿∧M/!
　　　　　　　　　　/.:ｲ.:.:.／W/⌒ヽ､_.:.r～⌒ヽ､＿ノV|.:!
　　　　　　　　　〃　|.:./.:.:/.:.:./.:./|. ヽ.:.:.:.:.:.ﾄ､.:.:.:|.:.:.:./|.:!
　　　　　　　　　　　 |:ﾘ.:.:.:|.:.:/.:.∧!.:.:|ヽ.:.:.:.:ﾄ､ヽ.r‐.:/.:ｊ.:.ﾄ､
　　　　　　　　　　　 |:!j.:.:.:|.:.:||.:l　＼.:|ヽ.:.:.｣メ.ﾄ､.:/.:./.:.:.:.:ﾄ､
　　　　　　　　　　　ヽ∨::ヽ.:|ヽ!＿_,＼:l＼_}＿|j}/!ノ/.:.:.......ﾄ､　　　　　　.なーんか嫌な予感がするんよ。
　　　　　　　　　　　　/ ＞‐-ゝ｢''￣'´｣ｧ-,｢｀￣゛]=ｆｨ'ｰ一⌒¨ヽ､
　　　　　　　　　　 ,イ´: :　: : :.ﾍ｀￣￣　゛｀￣´ イ:!: : : : : 　: : :ﾄ､　　　　火の粉かからんうちに帰ろか
　　　　　　　／.:/ : : :　: : : ∧＞ _ーﾆニ)／: /: !: : : : 　: : : !.:.:＼
　　　　　／/.:/|　: : : :　: : :.∧: : :.ミ<>｢: : :./ /i: : : 　: : : :　!.: :ヽ.ヾ､__
　　　　　 //'/.:/.:j　: : : : : 　: : ∧: :/:.(^):{: : / /: : : : : : : : : 　!.:　:ｌ:ﾄ､
.　　　　 // /.:/.:ｆヽ　: : : : : : : : :.〉': 〈ﾍ: : :/／: : : : : : : : :　/ !.:　:ﾙ: ',
　　　　　〃 /.:/.:.:.〉、　 : : : : : : : :/: :/ |: :｀´: : : : : : : : : : :　/ ｲ.:.:./j:! ! !
　　　　　 !.:ｆ!.:.:.{　ヽ: : : : : : : / ／ : :! : : : : : :＼ : :＼ : : 　 |.:.//!j ,ﾘ'
　　　　　 !:| ',.:.:|　/: : : : : : : /, ': : : :人＿ : :ヽ : :＼ : :＼ : : ｉ// ﾉ
　　　　　ﾚ!.ヽ.:! /／ : : : ／ : : : ／｀ー‐二ヽ: :ヽ: : ヽ: : :ヽ :!/

　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　阮籍

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　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　.
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　　
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　.また、山濤の友人の阮籍は曹爽の参軍を務めていましたが、
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　　.こちらも病を理由に郷里へ帰ってしまいます。
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 .
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 ..目先の利く人は得てしてこんな感じです
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　.
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　 .
　　　|　　　　 |
────────────────────────────────────────────────
209 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:34:11.19 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／ノ　　＼＼
　　　　　／　（●）　(●）＼
　　　　／　∪　（__人__）　　＼
　　　　|　　　　　｀ ⌒´　　　　|　　　　　　　　　　.ホントにどいつもこいつも……
　　　　＼　/⌒)⌒)⌒)　　／/⌒)⌒)⌒)
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/　　　　　仮病や隠遁は司馬懿だけじゃなかったわけかお
　／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　／
　　ヽ＿＿　　　／　　 /　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　 _／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ=ﾆｧ: : : : : :／: : : :/: /: : : : :､: : : :｀ヽ: : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,: : : :〃: :/: : /: │: : : : :lヽ: : : : ﾊ: : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　 / / : : //: :/: : /: : │: : : : ::|: :!: : : : i|: : l: : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ｲ : : : l |: :│: :j : : ∧: : : : :l: :|＼: : ｉ|: :│: : : :.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l/ |: : : :| ｌ: :∧: :ﾊ: : l　 '.: : : :ﾊ j　ヽｉ|: :│: : : :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ││: : ｌ|│ﾅ下/-ヽ |　ヾ: :/_ﾑ'― 弋|: :│: : ! j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j. │: : |i　V ,ｨテ圷､ヽ　 ∨ ｨチ示k　l: : ﾄ: : Ⅳ
　　　　それだけ曹爽が　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ: : | 　ﾊ` Vf:::::i}　　　　 Vf:::::i} Y|: : ﾑ N
　　　　次々と悪行を重ねたのだから無理もない。　　　　　　　ヽ |ﾍ i l　ゝー'　　　　　 `ー''　ﾊ!: :,) }i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀l: :ヽﾑ　　　　 ' 　　　　 /:/: :ﾙｲ
　　　　彼は挙句の果てに後宮にも手を出した　　　　　　　　　　　 ', : : |ﾍ､　　　　 ‐ 　　　ｨ' /: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ: :ｌヽ＞,､　　　　　イ/７: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼!　Ｖ厶|＞ｰ＜ﾚ_'/ /／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '´/ノ　　　 L､／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-' 　 |　___.＿　　　|　`ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..-‐'´　　　 |´　　＿｀ｰ<|　　　｀ｰ､_
210 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:35:16.35 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年３月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　／.::.::.;.::.::.::;.::.::.::.::.::.::.､.:.:.ヽ:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　 /.::::/::/:::'::::/ｌ::ｌ::::l:::::l:::::::';:::::::';:::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　 li::::::l:::il::::l::::ｌ:||::|::::ll::::|ﾄｌ::::ｌ:::::ｉ:ｌ::ｌ:::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　|ｌ:::::|:::lﾄＮ､｣ハﾊ::｣|::｣l::|::::|:::::|:|::|:::::::|　　　　　大将軍。
　　　　　　　　　　　　 lﾍ:::l､:{'⌒ヽ.　　 '´￣｀ヽ､ｌ::::jﾘN:::ｊ:::ｌ
　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ1|y'Tヾ゛　　　丁ヾ､_,|ｌTﾑkl:/::/　　　　　前々から頼まれてた
　　　　　　　　　　　　　　,-x‐＜ﾌ{Tゝしﾉy‐ｆ￣上メｲイ::Ｋ) ｊ／　　　　　 .先帝の女官を連れてきたわ
　　　　　　　　　　 / ｭ_} ｝ }, |:ﾄｰ－ｲ　｀ー‐一'′!::ﾙ／　　　}ﾊ
　　　　　　　　　　ヽ ⌒Y^′l::!ヽ、　､ー┐　　 //ﾝ{､_　　ノﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　,ﾊ､　 _ ノlﾑrィ＼ヽ.ノ　／公ﾑ厶スｽ彡'′
　　　　　　　　 ,r=7 〈　 ´ /__｀ｰ亠'´_＞ｰ　´ __ｲ、
　　　　　　　ノ;r〈　ヽ∠}/,.'￣,'ﾌ７l／￣￣　 __∟、
　　　　　　／,' / ,´,＞‐一´_´ ', ' Ｏゝ‐;￢,ブ'￣', '´￣＞‐ 、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　宦官　張当

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　　　　l　 l　l　 i　　＼　　　ヽ　　　 ',　　　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　　　　　 l　 l　l 　 l 　　　＼　　　ヽ　　　 ', 　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　　　　　l　 l　ｌｉ　 l', ヽ、　ヽ＼　　 ',　　　i　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 　　　　 l　 l　ｌｌ　 l ',ヽ＼　＼＼　 ',.　　 l　　ヽﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　ｌｉ　l', l ',　', ヽ＼ヽ,　-─-ｧ',　　トーl:/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　ｌ', l ',l　',ヽ',　　 ,.ｲ::::::「　）l ヽ､　 l ｉｌ　lﾉ　＼
　　　　おお、すまんな。　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　ｌ　　',.ｲ:::｀ヽ', ヽ　　l:::::::::::イ　ﾄ､　ilﾉ／',　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　', 　 l', l　　 ', ';::入.　　　　ヽ::::::ノ, ｲ l　 l',!　　',　　　　＼
　　　　この例は必ずさせてもらうぞ　　　　　　　　　　　　　ヽ ',ヽ.',　 ',', ヽ::」　　　　　'"´／〃 ,ｲ　l　　　　ヽ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ヽ､',　〃､　　 , -､　　 ,.ｲｌ　ｌ　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　l　l ヽ､　　＜　　）／　l ｌ l 　　　　　　　＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/ l　l　　｀　ー -ｒ ‐ '´／￣リ￣ヽ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/ 　l　l　　　　　　　l ／:::::::::::::::::::::::::l　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　　ｌ l 　, ､　　／::::::::::; -'"´ ￣｀＼　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　　＿',／　/ 　ヽ:::::／　／　　　　　 l/ 　　　　　
211 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:36:27.11 ID:5zGByLSDo: 【明帝に仕えていた女官の皆さん】

　　　　　　　　　　　　　　 ┌‐--- ､　　 ___／}
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　＿＼ｚｲ　　 j
　　　　　　　　　　　　　　 , .イ＞': : : : : : : : ｀:＜
　　　　　　　　　　　　 ,イ　／:ｰ-: ､:ヽ: :ヽ: :ヽ :|:＼
　　　　　　　　／: :| /: : :_:_:＿ゝ=ヘ v=-､j: ﾉ }
　　　　　　　　　　/:/ : :|': : : ≧　　　､　　 /ﾊjv∧
　　　　　　　　　 /, : : : ｊ|: :_／　　　　　＼ｰ '　ﾉﾊ/:}
　　　　　　　 //: : : /:|: : k 　ｨ'爪示ﾐ　　　 ≦}: /
　　　　　　　　〃: : : /∨ｆヽ{　　弋zxﾘ　　　ｲj} ﾚ'
　　　　　　　 / : : ／{: :{ 〈 {　　　 zz　　　　　ヽ'{
　　　　　　／: :／ : : ヽ:＞ー<　　　　　 _,　　z}
　　　　／: ,ｨ: : :/ /: : : ≧=ｰｧ　、　　　　　　ｲ|
　　／: ／/: : /, ': : : :/: : : : }___／´￣ヽ.:＜: :│
　　,: :／　/: : /: : : /: /: : : : ｲ／　　　　　＼: : :ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ィ斗　,ィ : : : : 丶ｒ: : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　／: : : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : ＼
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　′　 , '　　　イ州ミ:.:彡卅ミ､: : : : : : :ヽ : :､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , '　　　./　　　　　　　　寸}: : : : : : :. ;: : :
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / : : : : :/　　　　　　　　　　 |: : : : : :. : i: : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : : : 斗─-､　　　　_＿_　|: : : : : :. : |: : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;: : : : : /:|　,zミ　　　　'´　　　丶: : : : :. : :| : :|
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.,'!: : :/:.:.i《! i心　　　 ,ｨﾆﾃミx､|: : : : : : : :! : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l |: : i|:.:.:.!　ヒﾘ　　　　　{lt 心 !: : : : : : :,': : !
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:li |: :.i|:.:..:|　　　 ,　　　　弋ン .从: : : : :/ : :,'
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:! |: : |:.:.八　　　　　　　　　　 /: : : : :, ' | : /
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : ヽ､{:.:.:.:..ヽ　 `　　-　　　　/: : : ／:.:.:.|:.:.|
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : ＼:.ヽ＼　　　　　_　/: :.／:.:.:.:.:/|.:.:.!
　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : ／: : : : , ':.:...／ヽィ升`ｒ-‐＜　/:／:.:.:.:.:..:./　!.:.:.!
　　　　　　　　／ /　　　　 -　　―　-　 _　　　　　　
　　　　　　　 ': : /　　／: : : : : : : : : : : : : :＼　　　　
　　　　＿_　｛: :｛　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ　　　
　　／: : :＿_ ヽ（　）: : : : : : : ヽ: : : ＼: : : : : : ヽ　　
　〃￣／: :_（ _）: : {: : :､: : : : : ＼: : : ＼: : :､: : :,　
　　　 , : : , '´　 i: : : : ＼: :ヽ : : : : : ＼＿ ∨: :' : :i　
　　　 !: :/　　　 !: : : : : /ヽ: :＼: :､: 〃:ヽ｀|: :｜: |　
　　　 ': :!　　　　! : : : : i'⌒ ＼: ＼＼ ,r示㍉: :| :｜　
　　　　'､! 　　　 ': : ､ :｜ xﾃ㍉>､ヽ　｛!::::ﾟ;}》ハ: |
　　　,へ｀`　　　ﾞ､: :＼!i《｛:::::ﾟ;}　　､　｀¨´ノrソ: |
　　　rへ　　　　　＼rヘ　｀¨´　　r　 ┐　/: : ､: :!
　　　r￢　(⌒ヽ、　　ゝ _)ヽ　　　ゝ　ﾉ　ｲ､i:Ｎﾊﾉ
　　　　　　　｀r‐ ､r　､　ヽ!: : :＞- r -　´｜_`
212 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/02(月) 23:37:59.74 ID:LT9xXaYdo: 竜宮小町ｗｗｗｗｗｗ
213 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:39:56.66 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　 ,': 　 /　　　 ..:/ 　　 |:　 !　　ヽ＼: 　ヽ　＼ﾊ
　　　　　　　　 |::.　,'::/　　.::〃:/.::|　 |:::.│ ::',:│ い : 　 l　 │|
　　　　　　　　 l:::/:| :|　/:::,'::l　! .::|　 |::::│ :::|:│:!: | |:　│ |│|
　　　　　　　　ﾚ' ::| :|　|::::|;⊥:| :;ｲ:: j|::::│::: l|⊥:!: |- 　 |　|│|
　　　　　　　　　 ∨::|/|　l'´Ⅳ|/l＼!: /| : ∧／l∧:|:∧!　 :|　|│|　　　　　.今日集まってもらったのは他でもない。
　　　　　　　《∨lfﾞ|　|〃ﾗ刃ひﾄ'　l: /　ｨi刃ひﾄヾl|　 :j::│|│
　　　　　　　　／`《〉{^|　/ヾ{:! :::::j | 　j/ 　 {:!::::::j |〃l|　:/: / Ⅳ　　　　　お前たちを
　　　　　　　/　/::/＼ﾍ小　 V辷ソ　　　　 V辷ソ　/| :,': /: ∧　／）　　私の家の芸人としてプロデュースしてやろう。
　　　　　　./　/::/　　ヾV∧／/／　　 , 　／/／ ,'|::|/::∧/:::::Ｖ　/
　　　　　 /　/::/　　　__| ｌ小.　　　 ,､＿_ 、　　 ,小/／ﾚﾍ::: /　/　　　要するに我が家の宴席での
　　　　　/　/::/　　／ : | ｌ::|　ゝ、　（　　　ﾉ　　　ｲ:::| l￣＞ｰVヘ〈＼　　歌手や笛吹きをやってもらうわけだ
　　　　/　/::/　／　　　| ｌ::|　く_ ＞　_　　 _. イ勹|:::j/　/ ｰｲ⌒ヽ＼＼
.　　　/　/::/／∧＼　ヾl:|. 　 ∨＼　￣　ノ／ |::/　 { 　 {/⌒ヽ　 }:!: ',
　　 /　/:://ヽ　　＼＼　ヾ.　　 ∨ミ=-=彡/　　j/　　ﾊ.　〈　rtｰ　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､　ノ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛┗　　, -l =に}=|、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┓┏　／∠フ７７7ヽヽ　┛┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.//ｦ´￣ (ハ)ヽ}　┓┏
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ: :| lﾐ| 　＼　／ |
　　　　　なんでそんな真似しなきゃいけないのよー！！　　　　　　　.|: :ﾚ'ﾐ|　＞　＜ |　っ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.（６ﾘ///厂￣}　}　　っ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: :｀ー､　 |⌒∨ノ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : :＞￣＜.:.:|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .曹爽は黄門の張当なる宦官と結託し、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　後宮で明帝に仕えていた女官を十人程奪い、皆自分付きの芸人とした。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .一方で良家の子女三十三人を手に入れ、同様に芸人としている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
214 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:40:52.70 ID:5zGByLSDo: 　　 |　　/ /　　　　 / /.　!　　l.　!､　　 !　l　　 |　　　　　 |. 　!
　　 |/　|　|　　/　 / /　　l　　 | |　ヽ　 !　|.　　|　　　　　　|:,　|
　　 |/　|　|　 / __/|⊥._　 | 　 ,| ! 　 |　|　 !,斗‐|-､　 l　　　| | .!
　　　l/　|　l　.|´ /!∧|/ ＼|　/ |.|　　|イ}´ |､　　|　　 |　　 l | |
　　ﾊ/ | /|　| /,. -, ‐r-､ﾚ'　 l.|　　ﾚ'　,.､- .､ ∧. 　 |　　 !| | |
　／∧=ﾚ-ｌ　| ヾ{　ｌ　ヽ.l　　 ||　　 ,.ｲ　ヽl　}> !　　| 　 /.! l |
. /　/∧ﾐ{ ( ! ||'　　ﾄf　　l　　　ﾘ　　ﾄf 　 l　　 |　 /!　/　|. ﾘ　　　　　　なんでって、お前たちにピッタリじゃないか。
/　/ /　＼ヽリ|! 　弋ｚ夕　　　　　弋ｚ夕　　/　/ ! /!　,' ＼　／´}
　/ / 　　＼!|ﾍ　 /N/l/　　　　　　　/N/N 　 /| ./ // | /　　 ∨　 /　　それとも先帝の亡くなった後宮で、
　 /　　　　　 |　ﾊ　　　　　　　　 '　　　　　 / ﾚ |/'　 l∧　　 / 　/　　 .さびしい余生を送りたいのか？
／　　　　　 . |　|/＼　　　　 l7 ―　1　　　　,. ' |'　 !､_　　　>､ /　 /
　　　 ,.　 ´　 |　l|　〈丶､　　ヽ　 .ノ　　,.イ　　|　/　 ,.--v'　＼ ∧
　　,.く.　　　　|　 !　　＼:::＞、　　 ,.　＜／　　ﾚ' 　/ ｰｲ/｀ヽ､＼ﾊ
　,ﾍハ　　　ヽ. |　　　 V::::::::::::::::::::::::::,イ　　　　　 {　　 |/｀丶、　 } ヽ
/: :ﾊ: ∧　　　　｀　　　　ﾏ:::ヽ:::::::::::::::::::/　　　　　　 l　　 l　r-、　　 l　　　　　　　　　　　　　　∠¨::｀ゝ⌒.......､
: : : :ヽ: :ヽ　　　　　　　 V￣`ー ´￣/　　　　　 l　　し ,ヽ　　∧　　　　　　　　　　　／::::::::rﾍ:::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::l|ミl=ﾆヽ:::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::/´ﾘ　　　　ヽ:::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::::::::::/　　　　　　　 V::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::::::::ﾘ--ｰ　　　ー--.l:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　むぅ……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨:::::| 仡:ｿ　　　仡ｿ |:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧::::::l　　　　'　　　 l::::::::ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::ﾊ:::::ヽ　　 -- 　　.ｲ::::ノ::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::ヽ::::}丶､　__　／:/／::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::ヽi:::::|　　　l:::/:::::::::::::::|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　また、偽の詔勅によって女官五十七人を徴発し、女官に芸を仕込ませた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
215 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/02(月) 23:41:30.55 ID:l8pUrF9L0: ああうん、これは殺っちゃっていいね。むしろ直ちに[ﾋﾟｰｰｰ]べき。
216 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:41:33.66 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　 /:／⌒
　　　　　　　　　　く⌒￣＼|::レ'⌒￣￣〉
　　　　　　　＞,＞⌒V＾￣⌒＜く　
　+　　　　　　〈／:::::ﾊV/ム:::::::::::::∨ヽ
　　　　　　＋　　 /:/::::/二二ニヽ::::::::::';::::::',
　　　　　　　　 |:::::::/ノ　　　ヽ│:::::::::|:::::::|
　　　┼　　　　ﾘ:::::l　┃　　∧ !::::::::: |:::::::|　　　～♪
　　　　　　　　　　 |::::|xx　　　ｘｘ|::::::::: |:::::::|　　　　　　　～～♪♪
　　　　　　　　　　 |::::|、　マフｒ‐'＾):::ﾚ'::::::/
　　　　　　＋　ヽ::|:::＞=== |　 |／:::::::/　、
　　　　　　　　　　｀V-──┤　|:::::::: 〈＿_)＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,､､､ -ーー-､､,
　　　　　　　　　　　（あずさ∧__ﾊ:::::::::::::::::::::::::〉　　　　　　　　　　　　　　　　　^フ'　　　　　　　｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　ﾚ｢￣￣　〈　＼:::::::::::::／　　　　　　　　　　　　　　　　　 /"　,　i､　　　　　　　｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.i/　 l ﾊヽ､丶　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|!, l ._l'　l !､ニ_､ヽ ,,_ {ﾕi,_,l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i.l |l l!rｭ i '1;,,;"7 ir''､ f^iヾﾐ}､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '､i､ l"'　　"''"　ﾉｌ,j/;|l .|.'i,i ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`'ヽ , -ｯ　/,;ﾍ彡ｌ| .|　'ii,ヽ
　　　　　　どうだ何晏殿。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶┬'/-┴i |l　|　'l　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＾"ヽ、　（| | .|　ヾ　ヽ、
　　　　　　まるで陛下の酒宴のようだろう？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,/　　　　 `i`ー-{| | |　　　ヾ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　,／　　　 l 　 lﾟ.| l l,　　　　ヾ ..ヽ
　　　　　　存分に飲んでいってくれ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l_,,,,､､　　　/　 lﾟi !,i .'i　　　　　`i, }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿　　　　 |」　"''--/　　 lﾟi　ﾊ i .l　　　　　 l ,|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ー／　　　　 /'ヾ､､._,,.」-ｰ　 l｡/　l,i 'i 　　　　　.|.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r"┸`ー-,f-'{''"　　/ ､ ,　　, ､// ,ﾍ　ヾ.ヽ　　　　ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {、　　　　ii.　{_,,_,,､/^''宀-=┤､ヽ､i_'ヽ、ヾ､　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"'ｰ''`＾￣"´'"　　}　　　　　 l ｀ー'"}.,} `i､ .ヽ
217 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:42:52.09 ID:5zGByLSDo: 　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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　　 //::/:l:::::::/::::::;/:::/::::;ﾍ::::::::|::::::::::::::::}
　／/:::|:::l:::::;ﾍ/, '/:::/:::/　 |::::::l:::::::::::::::;'
　　/|:::l:::l/:/≠､/／／ﾆ￣ﾘ:::/::::::::::::::l
　　{ |:ﾊ::|:::l ゞ‐'' ／　'"てﾉﾝ/:::::::/｀i;':|　　　　　　　　　　俺はこっちの方がいい
　　　l'　|l::::!　　!　　　　ﾞ"/;::::::; '_..'´ﾊ{
　　　　　|::ﾘヽ　_　　　　／/:／/::l::/
　　　　　l;'　 |:;ヽ　｀　_,. /'´ _/::::l:l
　　　　　　　 !'　｀ｰニ-‐_''"´/イ:l!'
　　　　　　　　　 _,|l￣|| _,=_: : :| `　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, .:´. : : : : : : : : : :.｀ヽ､
　　　,.. -‐'''''""´　!l: : |l "}{｀: : :＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/. : : : : : : : : : : : : : : : : .＼
　　 /:: : : : : : : : 〃: 〃: : : : : : : : :`- _　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ . : : : : : : : : : : : : : : ::: : : :: :',
　　/:: : : : : : : :〃: 〃: : : : : : : : : : : : ::｀''　　　　　　　　　　　　　　　,' . : : : : :/:/:.ﾊ:. :i: : i: : : : : : : : i
　　|: : : : : : : :〃:: 〃: : : : : : : : : : : : : : ,: :　　　　　　　　　　　　　　　　i . : :l:.l:_/_/_/　',.:.|.:_:|_:. i :.:.:.:. : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: l.:.:l.:l/l/_l/ 　ヽ|ヽ:|ヽ:|: : : :i: :.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|. l.:.:l | 〒ﾃ　　　〒テ i: : i :.l: :.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　L:l.:.:l_|　ヒｿ　　　　ヒｿﾉ: : l:.:」: :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣ﾊ　　　　　　　　レ'´ノ.:.:.:l
　　　　　また五石散ですか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i: :＞／ ⌒ヽ _, ィ´i.:.l.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: ／　　　　レ'｀ヽl.:.l.:.:.:.:.|
　　　　　あなたも好きですね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾚ'　　　　　/　　／ヽl.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　/　／　　　＼.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　/／　　　　 |.:.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　　　　　　l/　　　 / ,.　　 |.:.:|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　中領軍　曹羲

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .そして、自邸に作った地下室で何晏らと宴会を催し、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　酒を飲んだり音楽を演奏させたりした。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .この地下室には四方に美しい模様の彫刻が施されていたという
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
218 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:45:00.50 ID:5zGByLSDo: 　　　　　＿＿＿_
　　　　／:::::::::　 u＼
　　／ﾉ└ ＼,三_ノ＼　　,∩__　　　　　　権力に物を言わせてリアルでアイマスとかなんてうらや……
　／:::::⌒（ ●）三（●）＼ fつuu
　|::::::::::::::::⌒（__人__）⌒　| | 　 |　　　　　　もとい、けしからん話だお！！
　＼:::::::::　　｀ ⌒´ 　 ,／_ | 　 |
　　ヽ　　　　　　　 i　　　　丿
　 /(⌒)　　　　　　　/￣￣´
　/　／　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: .,: : : i: : : : : : : : : : : : : ,､:: : : : : : : : :.: |: : : ::::::::::::::::::|::::::::/::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : ,|: : /: : : : ∧: : : : : . :: ::|ヽ: : : : : : . .::.| : : :::::::::::::::::::|:::: /::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|::/: : : ―ト-､:ヽ: :.:: : : | 斗―‐―-:::.i::::::::::::::::::::::::::|:::/:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :.:|::::::.::|　ﾚ'　＼ :::::i　 __ ＼ヽ､:::::|: ::::::::::::::::::: : |/::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ::::: |: :::ﾍ:i ｨ=ミ､. 　＼|　-‐≦＝=ﾐ､|: ::::::::::::::::::://::::::::::::::::::::::::::::
　　　この他にも曹爽たちは、　　　　　　　　　　　　　　 .|: : :::| : : :ヽ`ﾄ':::}　　　　　イﾟ'::.:::::i} 》 i:: :::::::::::::::://iヽ::::::::::::::::::::::::::
　　　皇帝を蔑ろにする悪事をいくつも働いた。　　　　 |: :::∧: ::: :ヽ代ｿ　　　　　マヽ‐ｿ/　|:: :::::::::::::::/:|〉｝:::::::::::::::::/|::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: :/　ヽ:::i:::::i　 ,　　　　　　　｀¨´ 　　i::::::::::::::::/: / /::::::::::::::::/　ﾚ
　　　いちいち紹介しては時間が足りないので、　　　　|:/　　 |::|:::从ヽ　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::/ イ::::::::::∧/
　　　紹介仕切れなかったものを以下にまとめた　　　 /　　　i: | :::∧　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::|::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚヽ::::::ヽ　｀`　　　　　　　　/::::::::::::::/::/:::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ::::::::i＼　　　　　　　　　ｲ /:::::::://ﾚヽ:::/｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:: |　ヽ　_ 　　　＜　ﾚ'|::::::/|/　i ∧'／:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ|　　　　　／ヽ　　　　|:::/ /　　／:::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿イ　　.∧　　　i/　　／::::::::::::::::::::ヽ
219 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:46:05.03 ID:5zGByLSDo: ┌────────────────────────────────────┐
│①何晏らは共謀して、洛陽と野王の典農部が管轄している数百頃の桑田を分割。　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│②湯沐の地を取り壊して自分たちの財産とした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│③勝手に太楽の楽器や皇帝直属の兵士を我が物とした。　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
└────────────────────────────────────┘

　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼　　　　　湯沐の地は諸侯が朝見する時に宿泊する場所で、
／　　（●）　（●）＼　　　 .太楽は音楽関係の役所だったかお？
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　それにしても、やることなすこと小悪党じみてるお。
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |　　　　　.後漢の外戚連中に近いもんがあるお
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ー）（ー）
　　　　　　塵も積もれば山となりますよ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　ただ、曹爽派にもこうした状況に危機感を抱いた人もいました　　　　　 |　　　　　　　ｎｌ^l^l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　ヽ　　　　　 |　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ヽ　く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　ヽ　＼
220 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:47:32.63 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年頃　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　- ´￣￣￣｀　､　|　 |
　　　　　　　　　　　　　_　──　､　　　／:::::::::::::::::::::::::　　　　＼｜
　　　　　　　　　_　- ´: : : : : : : : : : :ヽ　　/::::::::　　........................　　　　＼
　　　　　　　　, ': : : : : : : : : : : : : : : : : : :,' .....::|:l::::､:::::::::::::､:::::::::::::::::::::..... ﾊ
　　　　　　　/: : : : : : ;ヽ: : ､: : :､: : : :､: :i:,:::::::ﾊ:!、:!::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::... i
　　　　　　 ,': : : : : : :'ｲ､ヽ: :＼: :',: : : :l: |:!:|::::|｀ﾘﾍ|:::::::::::::::|_:::::::::::::::::::::::::::...!
.　　　　　 i: : : : : : ﾊ:|　ヽ＼ヽ､:i: : : :l |从_ｨ卞ﾄ､|::l:::::::::::| ﾊ::::::l::::::::::::::::::::|
.　　　　　 l:; : : : :,'_⊥､　　て｀ﾍ !: : : ;ヽ　 } l::j　|:j::::::|::::|} ﾉ::::::|:::::::::::::::::::|
　　　　　　 !: : : : :l しﾊ　　　弋_ﾉ ;: : : :iﾉ:. :丿 ¨´//::::/:::ｲ´::::::::::l::::::::::::::::::|　　　このままでは曹家は天下の信を失う
　　　　　　 ',: : : : : ',ヽｼ　　　　　,': : : :,': : : ヽ_ 　 /__/＿ハ:::::::::::ﾊ::::::::::::::::l
　　　　　　　ヽ: : : : :ゝ　′_　　　T;: ,': : : : : :＼＿__　ｨ　　_ゝ、::::ﾊ:::::::::::::::!
　　　　　　　　　¨ ´!:｀ヽ､　　_ ‐ ´, 'ヽ､: : : : : ; 　　／ム／／　＼__ﾍ:::::::::::ﾊ────
　　　　　　　　　 ; : : :, .7 ,', . '　　　＞､: : : _ イ/／_ ‐ ´　_　- ´: : ＼:::::::ﾊ: : : : : : : :
　　　　　　　 ,'　ｨ７　Y　　　_　- ´ー／: :ﾚ Y ´　_　- ´: : : : : : : : ::＼:::ﾊ: : : : : : :
　　　　　　　　,　´　'､',　　!　,　': . : . : . :/,､r‐‐ー　´: : : : : : : : : : : : : : : : :.i::::ﾊ: : : : : :
　　　　　　　, ': . : . : ,-､. ¨ .r-, : . : . : .:/: :7!´ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |::::ﾊ: : : : : :
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ /: : /: ｰ ': : : : : : : : : : : : : : : : : ..::::::::::|:::::::! : : : : :
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣／: :. l: : : : : : : : : : : .::::::: : : : : : :..::::::::::::∧:::::|: : : : :
－－－－－－－－－－－－　/: : : :..:l: : : : : : .....::::::::::::: : : : : : : ..::::::::::::/::::i:::::| : : : :

────────────────────────────────────────────────
　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　.
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　　曹爽の弟の曹羲は、兄を心配して何度か行状を改めるよう忠告しました。
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　.
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　　.また、三篇の文章を書き著して、
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 .度の過ぎた驕慢と淫楽は結局災難を招くと述べています。
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 ..
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　.彼はこの文章を下の弟たちへの訓戒という形でまとめたと伝えられています
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　 .
　　　|　　　　 |
────────────────────────────────────────────────
221 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:48:58.67 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　　　　＼
　　　／　　 ─　　　 ―　　　　　　　直接兄貴に言えばよくね？
　　／　　　（ ●）　（●）'
　　|　　　　　（__人__）　 |　　　　　こんなまどろっこしい真似するぐらいなら？
　　＼　　　　　｀ ⌒´　／
　　／　　　　　　　ー‐　 '

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　　厳しく諫言して、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　兄弟で仲間割れしていると思われたくなかったのでしょう。　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　穏便に事を済ませたかったと思うのですが、　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　　　　　 |
　　　　　結局彼の行動は逆の結果をもたらしてしまいます　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 |
222 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:50:11.42 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年頃　魏首都　洛陽】

　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　',
　　　　　／ｲ　　　　　　　　　　　　ヽ　　　i　,へ
　　　　　　　l　　　　　i l　l　　ヽ　　　 ',　　　/ ／ヽ　
　　　　　　　l　l　　l　iｌ li　 l',ヽ　',ヽ　', i__　 /二／
　　　　　　　l　l　　l　l', l ',　ｌヽ,.ｨ-ーr', l ）イ　ヽ＼‐-ー　　　　　　　　　　　　　　…………
　　　　　　　 l i l　　l　',Tヽヽ!　 Lﾆリ. ', l／ヽ　＼￣
　　　　　　　　',ヽ　　ｌ　',Lﾘ　、　　〃,.ｲi l　　＼　＼
　　　　　　　　　/ ＼ヽヽ､＿＿／､,ｲ､l　　　　＼　＼
　　　　　　　　 /　　/ , -─-「ﾍﾉノプゝヽ, -ー､　＼　＼
　　　　　　　　/　 / /　, へr ﾍ又７ T　 /''"´ｲヽ
　　　　　　　 /　/　/　ヽイ /l」 l０　　 /　ーｧﾉ　ｌ　　　　　　　　　　　　　　　 , -'´::::::::::::::::::::::::::::::｀ ‐ ､
　　　　　　／／　/　　 / / l ﾄ┘　／　,､ノヽ　 l　　　　　　　　　　　　　 ,-'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..... 　＼　
　　　　／／　　ﾉ＼　ｲ,､l くﾉ　／ヽ-ノ-'"´ l　l　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::...　 ::.....　ヽ
　　　／／　　　/ヽ､　＼ヽlフﾊく_, -'´　　／l　l 　　　　　　　　　　 /::::::::::::::i::::::::::::＼:::::.　ヽ: ::::...　 ::::...　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,' .:::: :: :: ::l';::::::::::ヽヽ:::.　 '.;. :::::::.... :::::.... i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　::::: :　ﾄ;l ヽ::ヽ､:＼i:::　　';＿::::::::... ::::...l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:l :: ::　　l　', ,-'＼｀‐-l:::.:　i.lｸヽ::::::::::::...::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　li';::: ::　l ｌ　 ',　i＿,.イ l:::: i ll　) l :::::.. ::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l '.;::.　ｌﾄ､ヽ└‐'´ l:i::!:::l:ｲ_／ ::::::::::...　::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　ヽ::.. ::::「ﾉ　　　　,ｲ:/川ﾉ　';::::::...:::::::::...　::::＼
　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　 l:＼:..::ヽ　　__　ノ-‐┘　 ,ゝ-ｰ､::::::::::::.....　::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:li :｀`::',｀ ‐､.__, -' ,ｲ／　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ll l　::／ヽ!　　　//,-'"´￣＼　〉:::::::::::::..........
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l ヽ　　　　　 / ,ｲ　　　　　　ヽ＼:::::::.....　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 rｧプ´,' / l　　　　　　　 ',　｀‐､._::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　レｸl / l　　　　　　 l　　 i　　　　｀ ‐

────────────────────────────────────────────────
　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　.
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　　
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　.曹羲の行動を知った曹爽は、
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　　.それが自分を告発するものと受け取り、大変機嫌を悪くしました。
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 .
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　 ..兄弟間で微妙な間隙が生まれた格好ですね
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　.
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　 .
　　　|　　　　 |
────────────────────────────────────────────────
223 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:50:45.79 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年９月　魏　揚州　寿春】

　　　　　　　　　　　　,.,;:＝〟 ,.ｨr'_ ＿　__
　　　　　　　　　　　〃_　 , ヾｧ/ﾂ　　　　　｀丶
　　　　　　　　　　 ,((_,))'ｰ,ｲ}ﾂ　_　--　_ 　、　ヽ
　　　　　　　　　　　ゞ;::::;!''孑 ´　_ -‐‐- _ ｀ヾ､　　丶
　　　　　　　　　〃ゝｰ<,_ﾁ　' ´/l　　､　｀ヽl　　　ﾞ､_ノ
　　　　　　　弋､_{{,勿rtｲ}´,　 /,' !　　 |ﾞ,　ヽ丶　　 l ﾞ､ﾉ
　　　　　　　　 ,rノゞ-"“ﾞ .!i　/.!! ',__l__,! ﾚ, ‐L__l　　｜'
　　　　　　　　　ﾉｲ .!　　r'' ´ ⌒ヽ　　　,z''⌒ ｜l ﾞ,　| ﾞ ,
　　　　　　　　,ヘ |/'!　　|　z==ｭ､　　　　,;;==:z,!! ィ-,| |丶
　　　　　　／　＼|　!　l {.!::じﾟ!}　　　　'{!:じﾟ!} ´ゆ1 |!
　　　　　ヘ　　　　　ヾヽﾞ, `ﾟｰ "　　　　 `ﾟｰ "　ン | .i|
　　　 /　　丶　　　　＼ヽゝ　　　　,!　　　　　 /　　ﾊ|
　　　/　　　　　｀　　　　ヾ､　　､ __ __,,　　　 ′　/　|　　　　　　　ようやくお鉢が回ってきたの
　 ,'＾¨ ‐　_　　　　　　　　　＼ヽ　　　　　イ {　　 / 　 |
　 !　　　　　｀　　　　　　　　　r､ヽ｀ｰ ´　{７''"''7 _ 　 |
　.!　　　　　　　　　　　　　　　` ､ヾ、　　//ﾞ!　/",＾"‐-‐ ､
r┴── ---　　　　 ---､_-‐‐-ヽ_ ｰ､_//　!　{ /　　　 /^ヽ
|　　　　　　　　　　　 _　- r'´－_'ﾐ　　　ヾ!　 !　ゞr‐-_､/　　　｀､
.!　　　　_　　-‐　 "　　　,　' ｰ´‐ﾍ　　　　ヽ }~,ﾞi､ゞ-〃 __ 　　 }
rゝ　"　　　　　　　,　 '　　　／　　｀ >､　 /V {{.!((品))''7;.　　　′
ﾞ､　　　　　　 ,　 '　　　　／　　　 ∠___､ /　} ヾr7＝ﾂｰ'　　 ,'
　､　　 ,　 '　　　　　　／　　　　／　　　V　　ﾞ,　!/!.!/　　　　 ,
　 ,ゝ'　　　　　　　／　　　　／　　　　 ,'　　丶〈//　　　　　i

　　　　　　　　　　　　　　　魏　司空　王淩

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　九月、空席になっていた司空に王淩が任命される
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
224 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:52:32.66 ID:5zGByLSDo: 【紀元２４８年１０月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡　　彡
　　　　　　彡　　　　彡　　　　彡　　ゴオオオ...........
　　 .∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　　　　　＿＿＿＿＿| .::|─Λ
　　 .∥　　　　　　　　彡　　彡　　　　　 Λ　　 /| |n_n_n　　　　　∧　　n_n_n_n_| .::|⌒| :|へ　彡彡　　彡
　　 .∧　　　　　　　　　　　　　 i.　 | i'´￣`ｉ∨　 . ::|ニニニニニニ|...　　　　∨　 .| :|￣|
　　∧ﾍ　　　　　　　彡　　　　彡彡　Λ　| |'´.:∧| |　 . . ::|　ﾛ　ﾛ　ﾛ　ﾛ .|::: .　　　.:.:|_n_n_n_n_n
　 ΔVΔ　　　　　　　　　　　　 | :|ﾍ| |　/ n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n　. :::|　　　　　..:|彡　　彡
　 ||:||:||:||　　　　　　　　　　　　n_n_n_n_n_n_n_n_|::.: .　　　　　　　　　　　. :.:::|_n_n_n_n_n_n_n_n_n_
＿||:||:||:||　　　　　　　　　　彡　　　　彡　　　　彡:.n.　　　n　　　　n　　　.n.:.:::|　　　　　　　／￣
　 |=＝=ト、　　│　　　　　　　|:: . . `＝f==f===|::.:. .. i | i　　　　　　彡　　　　彡　　　　彡　　ゴオオオ...........
＼＼|＿|　＼n_∥_ｎ_ｎ　　　　|:: []＿＿|＿|＿_.|::.:. .. l!ﾍl!　　｢| 　｢|　　　＿＿__|＿＿＿_.|] [] [] [] [
]士ェェェェェ|　∥::ﾛ:ﾛ|＿__、 |::.|X⌒X⌒X⌒X|::::.::. |曰||　 .|.|'⌒|.|　　/_彡　　彡　　n , .|========
　| /Λ /Λ:| ／/＼ :::|─‐ﾍ.∧二二二二二二二二|TT|　 :|:| 　 |:| 　.| :|ﾛ|: |ﾛ|: |ﾛ|: ／　|工彡　　彡
　| || ||. || ||::| _./＿_.,>:| ﾟ_ﾟ::ﾟ::|　|_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l.|.|_l.|-──────────|ェェェェェェェェ
　| ||_||. ||_||::|　| ｢| ｢|| .∠∧┴/_n＿n＿n＿n＿n＿n__/　l]　l]　l]　l]　l]　l]　l]　l]　ｌ]|┴r┴r┴r┴r
]士ェェェェェ] | ｌ｣ｌ｣|ヘ、| |:::::| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　/_/￣￣￣￣￣￣￣￣彡彡彡　　ゴオオオ...........
　| ∠二二ヽl=|====|￣|::| |:::::| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ /_n＿n＿n＿n＿n＿
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┬┬┬| :|┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :l┬┬┬┬| :l┬┬┬┬.| :|┬┬┬┬‐
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./⌒ヽ :| ::| 〃⌒ヽ　| ::| ,〃⌒ヽ　| ::| 〃⌒ヽ　| ::| ,〃⌒ヽ　| ::| 〃⌒ヽ　| ::| ,〃⌒ヽ　| ::| 〃⌒ヽ　|
二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二二;l二
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　十月、暴風が洛陽を襲い、屋根が飛び樹木が折れた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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225 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:53:31.83 ID:5zGByLSDo: 　　　　　　_ .イ/ 　　　　　　　　o　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　￣　/　/　 /　　/　 /　　|　　　　　/ |　　　　　　　　 |　:,
　　　　　　　/　/　 /　　 {　　|　/ :| 　　 / /　|､　 |　 l 　　　|　 :,
　　　　　/　/　 /　　　|　　|　| /|　　 / /|　 l ヽ. |　 |　o 　　| 　 }
　　　　　/　/ 　/　　 /l!　./|　|'　!　　l! / |　 |　 ',.!　 |　　　}. |　　|
　　　　 ! ./!　/|　　 / |　/ ヽ.j　 !,ﾉ　l/　ヽ　!.o　|　/! |　　| l|　| ,'
　　　　 ∨.|　| | 　 /-.∨-- ― ﾍ　 |`ー‐ヽ!‐ -レ-| |　　l /　l/　　　　
.　　　　　 |　N!　/!――rzｪ―‐ ヽ _j　――rzｭ― ｲ/ 　/⌒!ｲ　　　　　　　　　凄い嵐だったな
　　　　　　　ヽ.j. ∨ﾊ　o　　　　　　　　　　　　　　　　| |　/ゝ /ム
　　　　　　　/| 小　　　　　　　　　　　　　　　 | ∨　 /　_ﾑ
　　　　　　　　　/._|　|.A　　　　　　　 '　　　　　　　　|　|_. くイ　　l
　　　　　　/ /:|　|:.:.:＼　　　　　　　　　　　　.ィ|　|:.:.:.:.＼　 l
　　　　　　　 /　|:. ヽ.!:.:.:.:.:.l＞　. (ヽ　　　　　　.. ィ　ｌ:|　|:.:.:.:.:.:.∧　l　　　　 NヽN｀　　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ､
　　　　　/　ｲ:.:.:.　 :.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.lヽ￣￣　　　 |　 .|ﾍ./:.:.:.:.:/　ﾊ　l　　　.、Nヾミ　　　　　　　　　　　　　　　　i
　　　　　　/　 {　 :.:.　　:.:.: |　　:.:.:.: |- ､　　 , -―:!　 :|:.:. :.:.:.:.,' :.:.:.:.}　l　　　ヾミﾐ､　　　　　　 _,.ｨｲ八、　　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー-=ﾆ＿,..､_'"'ノ,."-'ニ'ヾ､.＿ l_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{F|!　￣ﾞiニ{'´　￣ﾞ!r'-r,^､i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l;jﾞ､_ 　ﾉ　ヽ)、　　ﾉ'　ゝ:'/
　　　　　　　　　　司隷の各地でも被害が出たとか。　　　　　　　　　　　　　　　　　｀!　￣ヽ '　　￣~´u　,'.,ｨ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i.u　　_＿_　　　　　,'　|
　　　　　　　　　　何かよくない事の前触れでなければよいのですが　　　　　　　　ヽ､ ´ -- ｀` 　 .／　ﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,..-i;:ヽ、　　 ,. '´　　／ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.イ´　 j　　￣￣　　／　　　,i､ﾞト-､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司隷校尉　畢軌
226 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:54:04.26 ID:5zGByLSDo: 　　　,　-'´ 　　　　　＼　　ヽ　　　　　　ヽ　　　　ヽ
　　　　　 ,' ,' 　　l　　＼　　＼　　ヽ　　　'.,　　　　 ',
　　　　ｉ i　　　 l　　ｌｉ',＼　　ヽ　＼　　',　　　　i
　　　　　ｌｌ　　ｌ　 l　ｌ　li lヽ＼　　',ヽ　ヽ　　i, - ､　ト､
　　　　　ｌｌ　　l 　 l　l　l', l　＼ヽ ,　-ｒ､　'.,　 l へｉ　lプ｀‐､
　　　　ｌｌ　　l　　l　ｌ l　',l　　イ　ノ::l ﾉ＼ﾄ､ﾘソ,'　l/ 　　＼　　　　　　　　　よくない事の前触れ？
　　　　　　ｌ l　　l　　l , ｨ､　',　　l:::::::::::! 　　lノｲ_ノ　/ ＼　　　＼
　　　　　　 ',ｌ', 　 ',　く ' 入　'.,　L:::::ノ　,,, 　l　ｌ　／　　　＼　　　＼
　　　　　　　', ヽ　 '.,　', ';::」　　　　　　　ｌ　ｌ'´ 　　　　　＼　　
　　　　　　　 '., ＼　ヽ.', '´　　　　　　　ｌ　ｌ　　　　　　　＼　
　　　　　　　　　　 /｀ ‐-ヽ　　　ｰ　　　　,.ｲ　l　　　　　　　　　　　　　　　/／: :/: : :／: : : ／:／: : : : :｀`;ｰｯ-＼
　　　　　　　　　　/　 ,ｲ　l　｀　ー --ｒ '´ l　,'l＿, 　-　､　　　　　　　　∠/ : /: : /:/:ー＝二, : | : |: : : 卞´
　　　　　　　　　 /　/　l　 l 　　　　 l 　ｌ / ／　　　　＼　　　　　　. /|: /イ:/|/|: :｀了://:/个､|: : :＼:ヾ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ| |: |{ |ｲ:kzf: :/=|/_'≠弌: : : iｎ: : ﾄ-ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､|:ｲ'弌/ 　'_ｆ不:}ﾐ | : : ﾉ j: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀|　/ 　　￣¨／:／∠イ
　　　　　畢軌、縁起でもない話をするな。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ｀､＿　　　´ >' 7: ル
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　＼ ‐ ｀ _　 ´ ,ｨ戈f
　　　　　今や我らの栄華を阻む者はこの国にはいない。　　　　　　　, ‐ｧ‐=＝￢｀≦┬ｒ=彡' : : ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: /: : : : : : : ∨: : | ﾚﾍム／: : 丶、
　　　　　あの太傅ですら、病を患って久しいではないか　　　　　　　l / : : : : : : : /|∨ :| ｆ^fk^': : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{:|: : : : : : : ://‐-: ｧj-孚 : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}:|: : ||＼: ://: : : //: : ^ : : : : : : : : : : : : :

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始九年の冬、洛陽はどこか不穏な空気に包まれていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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227 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:55:25.90 ID:5zGByLSDo: 　　　　　｀`ｰ-／:.:./:.　/.: ./.:./ :./.:.:.:./　.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ
　　　　　　／/:.:./:.: ./.:. ,':.:./ .:/:./:./ :.:.:.:.:. :.／.:.:. :. :.:.:.:.:.:.:.:.ヽ`
　　　　　　´ /:.:./:.:.:./:.:.:.:.|:/i:.:/:/:./:.: .:.:. :.／:. .:.:./ :.:.:. :.:.:.:.:.:.:i:.|
　　　　　　　l:.:/}:.∠＿／厶|/|:.|:.,':.:.:.:.:.‐=ニ二ノl.:.i:.:.:. :./:.:.:.:.|l:|　　太傅さえいなければ、
　　　　　　　|/ |.:.|l:.l 才ﾃｆ-≧l:.|:..!.:.:.:／/／}:.:.ノ|:.:.{:.:.:./:. |.:.:.i ﾘ　　他の連中など恐るるに足らん。
　　　　　　　｀　ヽ|l|:.|ゝﾄ-ｲ`ﾐヽヽ:l:.:（=＝ノ≦≠l:.|:.',:.（:.:.:.i.:.:{　　　　.
　　　　　　　　　ﾉノ|　｀￣￢´　｀ヽゝィｆ戈テ于ﾐ|ﾉ|::..:.ヽ:.|:i:.ヽ＿　　しかも太傅はこれまで、
　　　　　　　　　´　｀l　　　　　　,'　　　-K二‐ } 》/　ノ〉:.//ヽ--´　 .我らとの衝突を避けてきたではないか。
　　　　　　　　　　ﾉ.!　　　　　/　　　　　￣ｰ=ー'／.-‐'　　　　　　 .
　　　　　　　　　　´ri＼　　　}　　　　　　　　ノr'´:/　　　　　　　　 .跡目の子元は我らと親しい間柄だし、
　　　　　　　　　　　}ヽヽ　 t￣｀ヽ　　　　,　':./ヽ:（　　　　　　　　　.司馬家が敵に回る事はないはずだ
　　　　　　　　　　 / ヽヽ＼　￣｀　 , イ:ノ）ｲ　　｀　　　　　　　　　
　　　　　　　　／: : : : ヽヽ､｀‐ ' ´　r‐´イ､　　　　　　　　　　　　　　
　　, - ‐＝ ' ´: : : : : : : : ヽ//＝＝//¨ : : : ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／l
￣: : : : : : : : : : : : 〈〉 : : : //: : : : //〈〉: : : : : : ｀: : ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣￣￣￣＞―――┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ノﾆ＼　　　/　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ＾l ﾟ_）Y　　　ヽ＿__／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(＿＿＿,、⌒lｰ/　/⌒ヽ　　｜
　　　　けど、何かひっかかるのよねぇ。　　　　　　　　　　　　　　　　＼／　└ｰ' /　人___ノ　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く _└――┼＿＿_/￣
　　　　太傅が備えを固めているなんて噂もあるし。　　　　　　　　／　∠＞―　　／　|ー┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く＿／　　　＿／l　　/ 　 |
　　　　ま、噂は噂でしょうけど　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └―‐　　　　 /]＼/　_,.⊥_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / |＼]／/　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　||＼　/ー-　_/|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　そこへふってわいたのが司馬懿の動静に関する噂である
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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228 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/02(月) 23:57:10.95 ID:5zGByLSDo: ノ::::/::::::/:::::;:::i| :::l::::::::::{:::::::::::::.ヽ:::::::::::
7:::;':::i:::i:::::::l::::|i::::|::::::::::.l､::::::::::::::::i:::::::l::
:::/::::|:::|:::::::|:::l |::::ﾄ;:::::::::l i:::ﾄ､;::::::::l::::::l:
ｲ::::::l| ::l::::::i.|:|__l_;レﾞ､:::::| l;:ﾄｘ,,_､;;::|:::l::
.l:::::::|:l::::l::::| |! ,,_!;ト､　＼{ ヽｨ　_,,ヾ|/`　　　　病と称して自邸に篭って久しい司馬懿だが、
. l:::::iﾞl;ヽiヽ! ｲ{ﾟ　ﾞ'r　　　　ィ'ﾟ　ﾞ.}ﾞゝ　　　　 .長年魏王朝の柱石として働いてきた存在感は巨大である。
　ヽ;!:i;ﾍ;::::::|｀.!cｯ;ｊ　　　　　!c;;;ﾂ　/::
　　ヾ.|i.|:::::::i,　　　　　､　　　　　./::::　　　　その彼が曹爽派の専横に何も行動を起こさないのは考えづらく、
　　　ﾉﾞヽ;::､ゝ､　　　　　　　　 , ｲ:;::::;　　　　曹爽派も気が気ではなかっただろう。
　　　　　ヽ::｀､{ﾞ' ､　ｰ ‐- .,,r''V//.::/　　　　.
　　　　　　＼:::l,,ｲ:}::`:::: ''ﾞ .{ヽ//／　　　　　司馬懿は文帝・明帝に後事を託されたばかりか、軍権も有している
　　　　 _,,::‐''´ヾ /ﾞ　　　　　｀'i:.'ﾞ.:｀'ｰ
　_,,:‐''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ｰ--､　, -‐-}.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　　　　本当なら真っ先に制止してもよさそうなもんだけど……　　　　　　　　.|　　（__人__）　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　　　　そりゃ孫礼が怒る気持ちも分かるお　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |　 '､＿＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＼_／
229 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:00:30.47 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ
　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j
　　　　　　　　　　　　　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ
　　　　　　　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/
　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/
　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_　　　　　　　ちょうどその頃、
　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　　　　　河南尹の李勝が荊州刺史に就任する話が持ち上がる。
　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l
　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |　　　　　おそらく正始九年の末の話と思われる
　　　　　　　　　　　　ハ　　ヾヽ　　l　　ｌ　 //　l　l
　　　　　　　　　 |　ﾍ　 l　ヾ＼ヽm/ ,／　V　:|
　　　　　　　　　　ﾉ　　＼|　　`ﾄ,＼V／| 　 │ ､|
　　　　　　　　　　 {/￣＞‐ｧ､　 j__≧i≦ !,ｨ彡三>ヽ
　　　　　　　　　　　j　 /{　`ﾍ三三三ミ=彡＜＿/　 }
　　　　　　　　　　　{　　＞ー‐'"ト-- (＾ｰ'⌒　〉　__ﾉ
　　　　　　　　　　　`ｰ‐ｲ　　　 |　{ {　{T'┬='ｰく |
　　　　　　　　　　 | |　　　 ∨　〉〉〈(　j　　　 }|
　　　　　　　　　　Ｋ_／x'⌒{＼'-' ‐}>└r‐xﾍ}|
230 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:01:11.54 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４８年１２月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　／　　　　　　　　　　＿＿}
／￣￣￣￣￣｀ヽ　　　　　　＿＿/　＿_]
　　　　　　　　　　　l　　　／　＿＿_/{_ﾟﾉ》
　　　　　　　　　　 /　　／／／｡}　/⌒＼　　　　　　　　　あなた、荊州刺史就任の挨拶回りに行くんでしょ？
,　 -―――-､_.／　　　Y´　ｲ__／i⌒ヽ　　＼　　　／
　　　　　　　 ∨ ⌒ ヽ　ゝ. ＿_／|　r 、　　　＼／　　　　ついでに太傅の様子も見てきてくれない？
　　　　　/⌒ヽ{　　　　}　　ｌ　　　└┘ ＼＿＿＿_）
　　　 /　　ｌゝ＿_ノー‐┼――――┘　　 >
　　　／　　　 l　　|　＼＿__」　 ⌒丶　＿＿／ヽ
　　｛　　　　　l　　l　　＼　＼　　　　　＼＿_l/　　　　　　　　　　　　 _　-─ァ‐-,､__
　　　〉　　　 l　　＼　　＼/ ｀ト､　　　　　 |　　　　　　　　　　　　 ,ｨ'´〈　　ｆr‐=ﾆ三≧､
　　　l　　　　　 l　　　＼＿_｣／　　l＞､＿__〕　　　　　　　　　　　　　{ ＿_ヽ　 |l ／,.-‐=ﾐヽ＼ﾆフ
　　 /　　　　／　　 r-------一'ﾆ１| 　　＼　　　　　　　　　　 ,ィｆ／　ヽ＼| ∠..,＿　＼ヽノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　＼／￣｀"´　　　｀ヽ　/ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈У　）=‐- ､　　　_,z-= |//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ=ニィ´ rｔ:::ｯミヽ},ィﾋ::ﾃﾗｊi/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈o ∧　｀￣　　i　　￣　'}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 ∨ｒ∧　　　　　}　　　 /ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨{＼　　r===，　 /
　　　　　　　　　　心得た　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽl＼＼. ｀二´　ｲ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 |￣￣￣￣＼{ヽ.＿／|_　　　|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 |　　　　　　　|二二Ｙ二i}　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 |＿　　　　　 |　｢_ヽ| | ｆ |　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　--──＜￣　　　￣｀ヽ　ト､　}　 | | l＼___!　|─-----‐==ミ､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　河南尹　李勝

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .李勝は言うまでもなく曹爽派の一員である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼は曹爽らの意を受け、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .荊州刺史就任の挨拶という名目で、司馬懿の様子を偵察する事になった
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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231 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:01:59.31 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""
232 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:03:01.75 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　／.:::ｨ　　 i　　 l　　　l　ﾊﾄ ! Ｉ　　l　 l ヽ、　　＼＼
　　　　／ ,7.ｨ l.!　 i | ! lﾄ!| (ﾞヽjlｨ_i|≦从ﾊ l　!!　,ﾞｰｧニニニ｀__ﾉ
　　　　／／ﾚ|.!　 | !:ｦﾊl≧`!､|'f'_ﾞ{薔乂:/∨'　{_ ヽ＼::＼
　　　／／　　 !lﾊ丶.ヾ !fjﾊ　　　｀ﾞｰ=ヽ! ﾞY:　 !:＼｀ｰ- ､::.､
　　,／／　　　　ゝ＼圦｀￣´　　､　　　ﾞ＝"{ﾎ!:.　!:.　｀￣＼＼＼　　　　　　これは李勝殿。
　 ,' /´,.. -‐ﾆ二ﾚヽ:|　ﾊ　　　　　､_ﾌ　　 /!:::|:.　|:::..　　　＼＼＼
　／,. -´￣７//　..:::| .:::/ゝ､　　　　　 __ｨ-:!､:|:.　|:::::_､__,.-‐―r､.＼｀　　　.荊州刺史へのご就任、お祝い申し上げる
　／　　／／/　 .:::::l .:ｨ::::::| ７ｧｰ-,-ｒ ´_ノ｀::ｰｿ:::／:: :: :: :: :: :i´:: ::＼
　　　,／:; '　/　　.::::::|:/:::::::/ﾉ＾≦二〉}:: ::/:: ∠／:: :､＿::_:: r‐':: :: :: ,.　,
　／ .::/　,/ ,､__:::: -- ､:::/:: ::く弋ｆｰ'ｲ:: ::ｰ::´:: :: :: :: ::/:: :｀´:: :: :: ／／
　　..:／　/　 !_:: :: :: :: :: ｀￣｀⌒_＞ノ:: ::､二ﾞー‐::ﾝ‐:':: :: :: ::
　:／　 ,/　/´｀ヽ:: :: :: :: :: ::/⌒ :: :: ﾉ:: :: :: :;ヘ:: :/ :: :: :: :: ::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／三二ニ= ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　かたじけない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/
　　　　　　　ところで太傅の容態は如何か？　　　　　　　　　　　　　　　ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　　/,r'´　　＼
　　　　　　　ご迷惑でなければ、ぜひご挨拶したいが　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、‐-　　
233 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/03(火) 00:03:24.84 ID:3KW2loD7o: 李勝の父は張魯に使えた李休。
234 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:04:15.46 ID:tTdcQv/5o: 　　　':l　!　　　　'::::::!　 |　　　|: 　　　i |:::::　　 |::　　　　 !｀`
　　 |:!/　　　 i::::: ! 　|! ! 　 |! 　　,　|ﾊ::::: r=,､::　　　 ! ヽ
　　　l/　　　　　l:::::::!　 |l l 　ﾊ _＿|ﾊi! ,!:::, 　ﾊ:!　,　 !ｲl ＼＼
　　　　, 　　 ':: !::. 　|从,.ィ|´!,.　_!`ﾘ' 'i:: 　 /ﾘj_ﾒ_ ,ﾘﾘ　　＼＼　　　　　　　 .迷惑などととんでもない。
　　　　 / 　　　|::ﾊ:::､ |´l!ヽ_j≧≡ﾉﾐ　ヾヽ/ fr'_::フｧ　　　　　＼＼　　　　　　
　　　　　　　　　!::: ヽ::N　　ヾ　ﾍ>ｫi!!　　　　 l{_::>:_<　　　　　　＼＼　　　　久しぶりの客人なので
　　　'　　　　　,ハ::ヽ|` 　　　　` ´　　　　　ヽﾘ´ l　　　　　　　＼＼　　　父も喜ぶかもしれません。
　　/　　　　　 ::　|::! !! 　　　　　　　　　　　　ｲ:|!　' 　　　　　　　 ' 　)
. .:/ 　　　　 ::!　|,ﾉ !! 　　　　　　　　　　 ' !　|　　　　　　　／／　　最近は寝たきりの生活が続き、
　　　　　　　.:::' 　'ヒ_ヽ　　　　　　　 r ヤ /　|　|　　　　　　　／／　　　 .気力も衰えてしまいまして……
　　　　　 :::/　.::l :::ハl　　　　　　　　　 ':::|　|　|　　　　 ,__ '_ ／
　　　　　　::/　 ::√ `ヽ!rー--､-、　　_＿ ..ｲ ::::|　| ,ﾊ　　　＼＼
　　　　　:::/　 :::/>'´~｀.!L __＿_　＼rーァ :::|:::::::!　l 　 '.　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/
　　　　　（さて、本当に病なのかそうではないのか？）　　　　　　　　　ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　　/,r'´　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、‐-　　
235 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:08:01.11 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　／三二ニ= ､
　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　　　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/　　　　　　　　　　太傅、河南尹の李勝でございます。
　　　　　　　　　　　　　　ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿　
　　　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　　/,r'´　　＼　　　　　　このたび私は何の功労もないのに
　　　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ　　　　 .特別の恩顧を被り、荊州を治める事になりました。
　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、　　 .そこでお屋敷に暇乞いに参上致しました所、
　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀　　 .思いがけずお心をかけてくださり、
r＜:::::::::::::::::::::::::::::::／　　＜ヽ.ﾉ　　rｋ! 　.ﾚ'　 >'´／ﾉ　　　　　　　.お目通りさせて頂く事ができました
_)::::::ヽ、:r＝＝ '"´ 　　　ノ　ヽ　し'　 ,/ ／／ｨ´　　　　　
ヽ:::::::::::||＼　｀ー…― -　⌒ヽ}　 -‐ '"´　 ´／ﾉl　　　, -‐-
　 |::::::::::|| 　ヽ　　　　　　　　　（ rﾍｫー─ '７'´ ｜　／.::::::::::
　 |ｒ＝‐’　　　　､＝＝＝＝ァフ￢ｲ　　　/　　ﾚ７ｧ:::::::::::::
　,ｲ　　　ﾉ　　}:　　l ﾄ､ー＝ﾉ　　　/　　／　　rｰ{_}必ー- ､::

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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　以下は司馬懿と李勝のやりとりである
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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236 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:08:36.21 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　,　-　―― -　､：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：,　ﾞ xr=fx＝ミxfzrx　ヽ：：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：/ xf>'´/＞＝＝＜/ ﾏz.∨：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：,'ｲｿ＞fｼ'´｀´｀´｀´ゞx:､/ﾏﾑ：：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：,ﾑ/ﾊ'´　〃 .i　:.　｀　　乙ﾐﾊﾑ：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：z介ソ / ,　! 　|　ﾊ　ﾊ　 iﾊゞ介え：：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　：ﾊｿ{|!'　{　i　| >,.!　　!　rﾏ_ j　iム　}}：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　：ﾉ!ﾚ|　ﾏ／/ /Y　ﾘﾊヽヽ＼ﾄ､ Vﾊ：
　　　　　　　　　　　　　　　　　： /,ｲﾘﾊ　ﾑ r r' / |从i{ﾏ　〉〉ハ {　V.ﾍ：　　　　　　　……寒いわねぇ。
　　　　　　　　　　　　　　：/　ﾑ' ,! :|＼ヽ　　.! .j i;　ヽヾ' '　'　j |ﾊV.ﾍ：
　　　　　　　　　　　　　　　：/　〃| !　:ﾑ　ヾ　　ﾉr==zﾊ　　　 /, ﾊ:!:V ﾍ：　　　　　誰か、着物を持ってきなさぁい
　　　　　　　　　　　　　： ,'　.,' /.|:|:,　ﾏ}　　　ｲ､.｀＝´ノ:､　　:|;ﾞﾉ ||,∧. ﾍ：
　　　　　　　　　　　　　　： /　./〃;ﾊ∧ .ﾑrx._rxﾘ//ﾘﾞく// |　r:り_/'//ﾊ_　.ﾍ：：
　　　　　　　　　　　：/　.,': /./.,//∧〈{'´ 八 j{｀Y∧ヾれジｰﾁﾘ////〃　ヽ.
　　　　　　　　　　　　：/ 　,' ./人////ハ }-|＼:ﾊ/ﾊ! ヾﾑ.／ハり,//彡ﾞム　　ﾍ：
　　　　　　　　　　： ,'　../ ./.::::/ゝ.///ｿ=ﾐ:{//ﾊ{/〃 {,ﾊ////∧ﾐ介z::::::::ﾑ　　ﾍ：：
　　　　　　　　　　　：/　../ ./.::::/.::::::::ｲ介}=チ/////fzﾑ//////,ﾊ/,:|ヾﾐ}::::::ﾑ　　.ﾍ：
　　　　　　　　： /　../ ./.::::/.::::::::/ﾑ}{j///////,{,/∨∧///// }/ﾊ彡'.::::::::ﾑ　　ﾍ：
　　　　　　　　　　：/　../ ./.::::/.::::::::/＝i=ﾑ///＿//////,}////〃//≧ﾐ､::::::::::ﾑ　　.ﾍ：：
　　　　　　　： /　 / ./.::::/.:::::≧=-'´///, '´　　　｀Y/＞- ､//彡'//////＞､:.ﾑ　　ﾍ：

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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　李勝が見たのは、変わり果てた司馬懿の姿だった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
237 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:09:16.73 ID:tTdcQv/5o: 　/, 　　　　　 |　　　　　　/:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ　＼
.//　　　　　　　 .:! :| :　　　 /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i　　　　　　　　.::| :|: ::　　　!,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .:　　　　　: .::::| :i:.::　　　ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:!　|
. !.:! ::.　　　:　.:.::/´', !:::　　| !　ヾ.i´:i｀ !/ /　 !　　　　 .この時、司馬懿は小間使いに着物を持ってこさせたが、
　i:l', :::::. :.　::. ::〈､'_ﾞil::::.　 |.| 　　j_ｿ　ﾞ､_　　　　　　　その着物を取り落としてしまう。
　ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::.　ii::!　　　　　　ﾉ
　　　　ヾ､i::::l::::l::::',:|　 ',::.　!',!　　　　ｨ　　　　　　　　.また、喉が渇いたと訴え、小間使いに粥を勧められたが、
　　　　　 i|ヾ:!:::i::::/ヽ　ヽ. l 丶. 　　/　　　　　　　　 .お椀に入った粥を飲み干そうとして、
　　　　ﾉ /ii/lノ　　　　ヽ:r‐y┬ '　　　　　　　　　粥を全部胸にこぼしてしまう始末
　　　　　イ'"｀'‐- ､　　　 / ヽl/ '
　　　　　 /　　　　　　＼__{ヽ､
　　　　／_,, -‐‐‐-- ,,_　　＼_,ヽ‐､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ -=・=- 　　-=・=-　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　（__人__）　　U 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　　／
238 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:10:40.83 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４８年１２月　魏首都　洛陽】

＼＿ノ　　＼＼ヽ/　 / ／,.　-ー-　　ー-ミ_ ハ
　＼::::::::::::::...＼＼ヽ // ／::_;::ー:､__＞ミ､─' ノ::ヽ
　　　｀　＝ｧ::::＼ Y{/∨／__／＼＼　ヽ;::＼:＿_丿
、　　　／　　 ..:｀ヽ::|l;::ヽ＜′　　　＼＼ ∨／::/
:::ゝー/　　..::彡ーｧ´~　　＼＼､､　ヾ}.__}／:/
＼{ 〈　　 .:/::/　〃　　 u 　＼', 〉〉≧彡く|:::厶-─-　､
　.:＼＼　 {:::{　 |Ｌ＿ ,.ィ≦ミキ　l　,ィ;:) 〉ト〈　　　　＼　　　　……只今、主上はまだご幼少であらせられ、
＼　　..::ヽ:::人　|| 　二二ミ､　}}　|/ ー '。 |　ヽ　　　　　＼　　天下の人々は太傅を頼みとしております。
＼＞､::＿ノ |:|　||イ´　(:) ﾉ〉 } ﾘ　ヽ. 　　　ｌ　　＼　　　　.}
　　ゝ-彡'　|:|　|| 　｀二彡' 　　　　､　　　∧ 　　　', 　　　　 ,'　　しかしながら世間の噂では、
　　　ヽ::::＼ｿ　ﾍ i! 　　/　　　　　　〉　 /　',　　　 } 　　　 /　　.太傅は持病の痛風が再発したとの事でしたが……
　　　　＼::::ヽ　　 .i!　　　　　　　　 .′　/　　l　　　ｌ　　　 /
　　　　　　＼::::＼　　　　　　　　,. ｰ _ﾌ ,'　　｜　　|　　 ./　　　.よもや、ご尊体がこれほどまでになっておられるとは、
　　　　　　　＼:::::ヽ　　　∠　-‐　　 l 　　　　 /　　/　　　　正直思いもよりませんでした
　　　　　　　　　＼::::::＞ー-　､　　／　　　ヽ　　　　 /
　　　　　　　　　　　｀＞､:::::::::／￣ ´〉/　　　　 ',　＿〃
　　　　　　　　　　　　　　７:/ 　　／/ 　　　　 } }´:／
　　　／　　　／　　　　 //　　　　　　　　　　／::/

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .その光景は、日頃の司馬懿を知る者には衝撃だったのだろう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　老い衰えた司馬懿を見た李勝は、すっかり同情して涙を流したという
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
239 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:11:41.31 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｔ,ﾍ∨/l:: /ﾍヽ　　　　／　, 　　　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　〉/ .|:: |　 }::l 　 /　/ 　 /　　　　 l
　　　　年も取ったし、病気もひどくなる一方なのよぉ。　　.　　　　/　//　 l:::ﾆ'彳′,/l ,ｲ　　 ! 　　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　//　 , /l::!　/l　/ { l !l　　l　　　　　 l
　　　　はぁ…　はぁ…　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / // 　 // l::l　l l__,'ｪｌ｣_|lﾍ　l　　　 i　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／,イ'　　,','{　// ,ﾍ |l { -Ｙﾘ｀lｰl一　　,'　 /
　　　　貴方、へーしゅうに行くそうだけど、　　　　　　　　　／　（::{ 　 / | ∠/ /,ィ=ﾘ＝=ﾐ　ヽ }ｌ　　ﾒ､,/ } l
　　　　あそこは蛮地に近いから上手くやりなさいな。　 '´　　　ヾゝ/　ﾊ {､　{ 　 ||　　　　 |/ Y ノ._/ヽ//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ l/　/ ,ゝﾄ、.!、 l|　　　　　 |/ｊメ､ヽ.メ,
　　　　もう二度と会う事はなさ、そう、ねぇ　　　　　　　　　　　 /　i　/ /　∨`ﾄゝ/　　　　 ,ｨ　　　｀シ　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 /　 l /,ｲ　　　,ﾍヽ　　　　 , ｭ　　　　　,Z_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 - -/　/.|ｌ´ﾊ|　　 ,/ ∧ﾍ　　　　 ,. - ,二ﾆx／
　　　　　　　 /／ .:::く　　/（::::::::::::::＼}／　　　　{、　　　　　:::::/　/::::ﾘ/:::{　　 l:::::::::| }`ｭ､＿ ,／イ¨:::::::::::::::::ヽ／
　　,、　　／　...:::::::::｀>　）´￣｀　ヾ、-─‐-:. 　',
　　{≧二′.:::ゝ-:::::::／　／￣＼　　　＼::::::::..　　|
　　ﾐ二ﾆ=::::::::::::::::／´￣　　,≧ｭ､ﾐﾄ､､　　ヽ:::＼l　|
　　ヾ:::.. ..::::::/::|　|　　　　　ゝ (:) ﾄ､ヾﾉ〉{、　{:::::::{ ヾ
　　　ゝ､:::::::,ﾞ::::|　| 　　　　　´￣彡'／ /≧ﾐ､:::::::〉 }　　　　　　　太傅。
　　　　{:::＼::}::::ｌ´ | 　　　　　　　　　　 Kｿﾊ::::,ｨ'／
　　　　ゝ、::::::::∧ヾ　　　　　　､　／　,'{／　　　　　　　　　　私は本州、荊州へ赴任するのです。
／￣｀　ｰ-::::_/　}:::::＼　　　　 ,. -- ､　/
　　　　　　　　　￣〉､::＼　　／´￣／ /　　　　　　　　　　　　　へーしゅうではありません
　　　　　　　　　　/ 　＼:_＼〈　　/ ／
　　　　　　　　 /　ヽ　､￣｀ ─' /
　　　　　　 / 　　＼　＼＿_／

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .李勝の言葉にある本州は、本籍の州を指す。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼の本籍地は荊州南陽郡のため、荊州が本州となる
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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240 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:12:42.41 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　＿＿___
　　　　　　　　　　 -――-　::::　｀
　　　　　／　　 ,　　　　　　ヽ::ヽヽ　　
　　　　　　 / 　 /|/ |　　 | ｌﾊ　　ｉ:::ｉ｜　　
　　　　　 |　 ||　l⌒'､　厂｜ |　 |:::|｜　　
　　　　　 l |　　　 | 　　 |　ﾚ｜　Χ｜　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　爻 ;　　　　　　　へーしゅうに赴任したら体をいたわるのよぉ
　　　　　　　〃"" 　ｰ┐"" /　/　/　　　
　　　　　　　｜〉､＿＿ ┘＿∠/　｜　　　
　　　　　　　　ｌハ｣Ｌ.,-r<)(>ーｧヘ,⊥　_　
　　　　　　　　〔_）ｰく　|Ｌ岔ナ′　〉::::::::::＞　　　　
　　　　　　　　　｀ヽノ_(｀ー‐'　 |　 /ヽﾍ＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／三二ニ= ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　本州に行かせて頂くのであって、へーしゅうではありません　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　u /,r'´　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、
241 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:13:44.62 ID:tTdcQv/5o: :: :: :: ..　　／／　i i::::{　 :ｒヽ./　 . : |:　 . : 小　　　　　: : :|:!: :　!:　 !: :
:: :: :: :: ::／く　　　| |::ﾄ､､_j_ノ　/. : /i　 . :/|:|: :i　　:　 . : : |:|: :　ﾄ: . |: : :
:: :: :: :／´:: ヽ.　　| |::|　ﾊ.　 :/ :/:/!:|　 /　|:ﾄ､l　　:　 . : : |:ﾄ､: :i　}: ﾊ: : :
:: :: :: :: :: :: :: :: ＼ ! |::ﾚ'　l　/l /./-ﾘ| :/＝-:!-ゝ　 : : . : :/ﾘ__! j-‐ﾘ-ﾍ: :　　本州？
:: :: :: :: :: :: :: :: :: ::.! |::|　ﾉ´ /j/＿__j/--- ﾘ､　 i　 : : : /　, -ﾚ-―　　ﾄ､
:: :: :: :: :: :: :: _　- |　¨! i　　ヽ＼｢丁弐T笊ﾐ､　i､ : : / 　 , ィ卞:Ｔ:丁丁　　.年を取ってボケちゃったのかしらねぇ？
:: :: :: :: ／´　　　 |　 :l i　: . : ﾊ　　_丈__ソ_,　　 }|＼:{　　　　戈__ソ,　|
-― '´ . ::::::::::::::::,' 　 :!:ﾄ.　: . :ﾄ|　｀ー￣　　　　　　｀　　　　　　￣ｰ |　　貴方の言葉が分からなかったわぁ。
....::::::::::::::::::::::::::::,' 　　:ﾘ :ﾍ: : : :::.　　　　　　　　 .:::j　　　　　　　　 |
...::::::::::::::::::::::::::/　　　　: : :ハ: : ﾄ:. 　　　　　　　　｀　　　　　　　　　 ,:ｲ　　立派な働きをして、故郷に錦を飾りなさぁい
...:::::::::::::::::::::::::j　i　 :　: : : {:::::＼!:::ヽ　　　　　　 ,r-､　　　　　 ,.:'::ハ
...::::::::::::::::::::::::l /:!　: : . : :i !:::::::::::::::::::ﾞ::..､　　　　　二　　　　／.::/　 l
....:::::::::::::::::::::,'/::::!　: : . : :i |:::::::::::::::::::::::::::｀丶　　　　　　　 . .:::::´::::::/　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／三二ニ= ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　　　　　　　　　　（ようやく理解してもらえたか）　　　　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　　/,r'´　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、
242 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:14:23.64 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　.　-≦ﾄﾋ薔ァz､_
　　　　　　　　　　　, '´イ/////＞＝≦/ハ:､
　　　　　　　　　　,ｲ////＞'´　　　　　　｀ヾ/ﾊ
　　　　　　　　　,: ,ｲ//／　　　　　　　　　　　｀Y
　　　　　　　　　! }//´　　　　　　　　　　　　　ﾊ
　　　　　　　　 | }i|{　　　　　　　　　　　　　　　ｲ
　　　　　　　　介ﾐ}z､八从从彡'ソノ/ﾉノ从Y/　　　　　　　　今、貴方と別れなきゃいけないけど、
　 ,イ三≧＝=-＜三三ヽ￣￣￣￣｀Y´￣{￣!ー＜　　　　.　考えてみれば私も衰える一方だし、
　{////////////////,ハ　　　　　　{:　｜ﾉ　_r､｀ヽ　　　　.二度と会えないに違いないでしょうねぇ。
　ヾ////////////////,ﾊ　　　　　ノ.　ノ八'´j j ﾚ　/
　　＼/ー----'´///////,ﾄ＜__.ノ´ー＜__／く_ヽヽノ　　　　　そこで最期の元気を振り絞って粗餐を用意したいの
　　　＞､////ﾊ/,{/////ハ≦介≧彡// ,ｲ// ￣ヽ
　　　　　 ∨////人//////}彡'jii|}　 // /////////ﾊ
　　　　　　∨////, '////r-､_　　　 // ///////////i
　　　　≦彡ヽ//,:'//////}rﾋァ､｀ｰ,'/.〈//////////, '　　　　　　　　　　　　　　　　　／三二ニ= ､
　　　　／.:::::::｀Y///////,|ゝ=彡〃///ﾊ///////イ＞z　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　　彡イ7::::,:人//////,∧　／,//////}/////ﾘ::::::::::＼　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/
　　　　　　　　　お気遣い痛み入ります　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　　/,r'´　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、
243 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:15:24.39 ID:tTdcQv/5o: 　　　 /　　　　　 .　　 /　. : ／/　　 . :／/　. :/!:/　　　　　 }､: : .
　　　/　　　　　 :　　.:/　: ／ ./　　. :, '　/ . : / l:′ノ　　　j　! ヽ: : .
　　 ,'　　　　　. :　. : { . :/　　/　 . : /＿,j =≠ 'i´ ´　　 . /　V 　ﾄ､
　　 j　　　　. :　. : :/:|: /　　 ! -―/´ 　_{ ナ＜|:　　　. : / !　ﾄ､　|: ､
.　 / 　　 . : : : : : / : |:′ - :! . : / -‐ ´ l: i|　　|:,　. : /:/　}: ﾊヽ.!: :
　/　　 . : : : : : :./: :　　　　 :| :ｏ{　　　 __j: |!-_ィ: . /〃　〃　＼j: :　　　　今生の別れになるわぁ。
ノ　 . : : : : : : : /: :　　　　イ:ﾍ: :|-,wvvｨ彡i|三ﾐ!: // 　　/_､_-､i ハ:
　. : : : :_: : : : /: : :　　 :/ /: 　i､|ゝ- 7´　　　　 |//　　　､_｀ミwz': }:　　　　これからは子元と子上の愚息とも
￣￣ . : : ／ｲ: : :　. : ｲ:/:　 i　ド　i!´　　　　　　　　　　　　 !　｀i!!: |:　　　　親しく付き合ってもらえないかしら？
: : : : : : /:/: ,': : : . :/{ |/:　　ﾊ: '､ i!　　　　　　　　　　　　ﾉ　　i!}: : :
: : : , イ /: :,': : : : /ゝ､!: 　 /　ヽヽ　　　　　　　　　　　　　　　 j!l: : :
｀＜: //: : :l: : : :/￣｀ |:　ｲ　　　＼､__　　　　 , rｪー‐ｧ　　 j!ﾊ: : :
　　｀:ﾊ: : :|: : : {｀　ー|:　ハ　　　　ヾ､　　　　　｀｀二￣｀　/'　　　　　　　　　　　　　　／三二ニ= ､＼
　　 |:{　＼!: : :ﾊ　　 l: { 　ヽ　　　ヾ、　　　　　　　　 , '　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　ゝ　　　ヽ: : ﾊ.　　∨ 　　＼　　　｀　、　　　　　　, ′　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　V: {､　　　　　　　｀　､_　　　ヾ､　　　　 / }　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　 }: : :＼　　　　　　　　／￣　 ┬ヽ i─ ´　ﾉ　　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　　/,r'´　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、
244 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:16:48.14 ID:tTdcQv/5o: 　　 .:/ .:! .:.: 　　　　 /　l|l.:.. _lゝ:.ﾍ.:.:..　　 |:　l:.　 |　　ﾄヽ
　.:.:.:j .:.:.! .:.:　　　　,　-|＝-T:.:´j、ヽ:ヽ:.:.　 .ﾄ! l:.:.　.l:.　ヽ l ヽl
.:.:.:.:.l .:.:.:!.:.:.:.　　／　 |　 ,z,弐ヽﾄ　ヾﾄ:.:. .:jｲハヽ :!:.:　 | |　||
:.:.:.:,' .:.:.:.!:.:.:.:.　　　 |:　ﾚ'　 {ぅiﾊ.:|｀　　　l.:.:/ﾌヾ l.:.:ﾊ.:.:.　|:|　l′
.:.:/　.:.:.:.|.:.:.:.:.:.　　l_ィ_l{　　ヽ-' |,　　　 |/　 {jﾊl{/:.l:l:.:. ﾊl
:/　.:.:.l.:.:.!:.:.:.:.:. 　 l:. !: lヽ rｰr　彡　　 / ､､｀,.ｨ{.:./:.l:.:i j′
'　.:.:.:.|.:.:.:l.:.:.:.:.:.　 |､:ヽ.l ｰjj´　　　　　　｀i　´lV:,〈 }:l ′　どうか無視せずに私のせめてもの心づくしに答えてぇ
　.:.:.:.j.:.|:.:.!:.:.:.:.:.:　l ヽ:.ヽ､li　　　　　　　　　 /　／ｲ: lｿ′
.:.:.:.:/|:.:|:.:ﾊ:.:.:.:.:.:. l　ヽ.ヽl!、　　　　　　＿_ ,　　,ﾘ:. l l
:.:.:/.:.|:.:l.:.:.:.ﾄ:.:.:.:.:. l　　＼ヽ　　　　 i´‐´￣j　　/!:.:.ﾊ !
￣｀ l:.:ﾄ､:.:.: ヽ:.:.: ヽ　　　｀ｰ　　　ｰ‐　ﾆ　　/ }:/j j/
　　　ヽトヽ:.:　l:.:ヽ: l　　　ヽ､　　　　　　　 /　j'://
　　　　ヽ､ヽ: ﾄ＼lヽ､　　　｀丶　　　　 / ／´
　　　　　　｀ i: l ヽﾄ､　｀　ｧiｰ---｀､_j-i＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／三二ニ= ､
　　　　　　　　l l　 |　　　/ |:.:|:.:.:.:.:.:.:.　 !　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ／　 ,二二ﾆヽ､、
　　　　　　　　|:| 　　／　 !:.lヽ.:.:.:.:.:.:　!　　 ',　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/
　　　　　　全て仰せのとおりに致しましょう。　　　　　　　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ! i!　　´.| ｀￣ || .'´　＿
　　　　　　それでは今日の所はこれで　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.｣､。　　､j　　　 i./,r'´　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、
245 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/03(火) 00:17:14.31 ID:Di51QyAr0: 司馬懿の芝居……
246 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:18:07.77 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

　　　　　　　　　　　　ハ{　　 / ＞‐-＝､＼_/,ｲ
　　　　　　　　　　 /´二}　　{´ , -‐- ､　＼ｰ'__}
　　　　　　　　　　 /／, /｀ヽ、V /∠二ミ､_　 _ノ
　　　　　　　　　　{〈　,{　V´ ｀ｰ～´´´´´V/７//
　　　　　　　　　､__｣ﾚ'ﾉ　〉　　　　,　　＿V´}/　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　ミ三,-r´､≧ミ､ｿﾑtｆ我`ﾚ/　　　　　　　　　　　　なるほどな。
　　　　　　　　　　　　ヽ! 　　 ´ | ｀￣　　.'´　＿　　　　　　　　　 .
　　　　　　　　　　　　　｣､　　　､j　　　　/,r'´　　＼　　　　　　　　これではまともに出仕できないわけだ
　　　　　　　　　　　　 {{　}ヽ　-ー一　ｲ>ﾄ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 . ィV__　＼ ⌒ ／ノ　{ﾍ　　　　　｀、
　　　　　　　 _..　‐ ´::ノヘ｣|〉ーf＝i⌒lﾚ>/　',　/}　　　｀、
　_..　-‐.::::::::::::::::::::／＼,｣　}　　!　　　{（/i 　 V　l　　　　｀、‐

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　李勝は復命すると、曹爽へ次のように語っている
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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247 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/05/03(火) 00:18:23.78 ID:KXmWAVw+0: 見た目は銀様だけど実際はかなりの年齢だしな
248 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:19:17.11 ID:tTdcQv/5o: 　＼::::::::::::::...＼＼ヽ // ／::_;::ー:､__＞ミ､─' ノ::ヽ
　　　｀　＝ｧ::::＼ Y{/∨／__／＼＼　ヽ;::＼:＿_丿
、　　　／　　 ..:｀ヽ::|l;::ヽ＜′　　　＼＼ ∨／::/
:::ゝー/　　..::彡ーｧ´~　　＼＼､､　ヾ}.__}／:/　　　　　　　　　太傅は辻褄のあわない事を仰いますし、
＼{ 〈　　 .:/::/　〃　　 u 　＼', 〉〉≧彡く|:::厶-─-　､　　　　　茶碗にちゃんと口をつける事もできず、
　.:＼＼　 {:::{　 |Ｌ＿ ,.ィ≦ミキ　l　,ィ;:) 〉ト〈　　　　＼　　　南も北もお分かりになりません。
＼　　..::ヽ:::人　|| 　二二ミ､　}}　|/ ー '　 |　ヽ　　　　　＼　
＼＞､::＿ノ |:|　||イ´　(:) ﾉ〉 } ﾘ　ヽ. 　　　ｌ　　＼　　　　.}　.私がへーしゅうに赴任すると勘違いなされたので、
　　ゝ-彡'　|:|　|| 　｀二彡' 　　　　､　　　∧ 　　　', 　　　　 ,'　.本州に赴任すると答えました。
　　　ヽ::::＼ｿ　ﾍ　　　/　　　　　　〉　 /　',　　　 } 　　　 /
　　　　＼::::ヽ　　　　　　　　　　　　′　/　　l　　　ｌ　　　 /　　.時折意識がはっきりする時もあり、
　　　　　　＼::::＼　　　　　　　　,. ｰ _ﾌ ,'　　｜　　|　　 ./　　 .そこで私が荊州へ赴任するとご理解なさいました
　　　　　　　＼:::::ヽ　　　∠　-‐　　 l 　　　　 /　　/　　　 .
　　　　　　　　　＼::::::＞ー-　､　　／　　　ヽ　　　　 /
　　　　　　　　　　　｀＞､:::::::::／￣ ´〉/　　　　 ',　＿〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r----- ､＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　人__{二二二二二二7　 /￣￣￣￣￣）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し'　　 l|ｆ ┰}　{┰― f　 |　 |　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r―――==' ⌒ヽー―'　/　　ヽ　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　 |ー―‐/　 /⌒l　r‐ '´
　　　　　　完全にボケてるじゃない。　　　　　　　　　　　　　　　　　ー――＞---'⌒ー┘　　 /　　廴_ﾉ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {_, -- ､　└――‐く―一　／
　　　　　　あの太傅ともあろうお方が哀れなもんねぇ　　　　　　　　　　 |　|　∧　　　　ｲ＼__圧７
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー‐'　〉　　　／ /　 |／　{＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く⌒ヽ/　　／-|　|ｰv'　／　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　／f　 /＼V__／　/　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｨｆミ:､　　　ー‐ '´　｣　 |＼＿＿　〈　＼ノ
249 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:20:28.35 ID:tTdcQv/5o: 　＼　　　　　　l　　　　　　｀＞、
　　＼　　　 /r―――‐- ､＿　＼ー―-､
　　　　l＞-､　 lr‐ｔ―＝ミx ＿_　＼l　　/　|
　　　　| 　　l　 l|　ゝﾟ==／⌒ヾ｡ﾃﾄ､|　 /＼|
　　　　ｌ　　 l　 |` ー/⌒ヽ　　 lｰ＿厂
　　　　｀寸′ |　　｛_r 、　　　＼｢
　　　　ー―キ――‐┘ ＼　　　＼　　　　　　　　ま、何にせよ、これで恐れる者はいなくなったわ。
　　　　／l　　/⌒lー-､　＼＿＿）
　　r―‐く　　＼└―＼　 l＼＿〉　　　　　　　　　.ねぇ、大将軍？
_　⊥　--┼‐く´＼　　　＼l_/l
　　　　 /　　 l 　＼　　　 /
　/　　 / 　　 l　　　＼__/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
/　　　 |　ー―|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , r '　´　　　　　｀　、
　　　　、＼　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　ヽ,
　　　　　 |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __　　　 -='ｨ　　　　　　　　　　　ﾊ
　　　　　 |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 ',　',　　　 / 　　￤　　　　　　￤　　　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　ヽ　　　|　　　　 | 　| |　ﾊ　　　| 　 |　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　(´`ｰ　＿　ヽ　ヽ　 |　 i　__| |: i | |N l i |　i,才　 | ｰﾄ.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` ｰ-　＿￣　　＼|　 |　 |忖≧z､ i.|,斗弌x!_l　|　ﾉ::ﾉ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　 (￣￣￣￣_　,. -‐―　＼|　ｲ〈 {i:rｲ}　ﾘ　trｲ:i} ⅳ,'/￣ヽ＼＼
　　　　　　　　　うむ！　　　　　　　　　　　　　　￣￣に二⊃￢‐―　/＼从ゝ-′, 　ヽ-′ﾊN　　　＼ヽ｀ -　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　￣下､ _____ ///　`￢､" 　 _　 ""／ﾍ,＼　　　　｀ー--
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ＜{　＼::／／　　 |　いｧ-- ≦|'′　ヽ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　／彡八　　　　　　　ﾉ　i　|i ＼=＝v- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　―== '′,ｲ　　｀ ―-=ミ_, 　　〃 |i　　＼　i 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――‐ '′　　　　　　　　　￣}‐'′ { ＼ ___ム|　　ﾉハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　＼＿__≧|ｧ彡ﾌ ,′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　Ｅヨ￣{　'
250 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:21:23.09 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　/: 　 /　　　 ,　　　　　|　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 ,': 　 /　　　 ..:/ 　　 |:　 !　　ヽ＼: 　ヽ　＼ﾊ
　　　　　　　　　　 |::.　,'::/　　.::〃:/.::|　 |:::.│ ::',:│ い : 　 l　 │|
　　　　　　　　　　 l:::/:| :|　/:::,'::l　! .::|　 |::::│ :::|:│:!: | |:　│ |│|
　　　　　　　　　　ﾚ' ::| :|　|::::|;⊥:| :;ｲ:: j|::::│::: l|⊥:!: |- 　 |　|│|
　　　　　　　　　　　 ∨::|/|　l'´Ⅳ|/l＼!: /| : ∧／l∧:|:∧!　 :|　|│|　
　　　　　　　　　《∨lfﾞ|　|〃ﾗ刃ひﾄ'　l: /　ｨi刃ひﾄヾl|　 :j::│|│
　　　　　　　　　　／`《〉{^|　/ヾ{:! :::::j | 　j/ 　 {:!::::::j |〃l|　:/: / Ⅳ　　　　　　　　も　う　何　も　怖　く　な　い　！
　　　　　　　　　/　/::/＼ﾍ小　 V辷ソ　　　　 V辷ソ　/| :,': /: ∧　／）
　　　　　　 /　/::/　　ヾV∧／/／　　 , 　／/／ ,'|::|/::∧/:::::Ｖ　/
.　　　　　 /　/::/　　　__| ｌ小.　　　 ,､＿_ 、　　 ,小/／ﾚﾍ::: /　/
　　　　　 /　/::/　　／ : | ｌ::|　ゝ、　（　　　ﾉ　　　ｲ:::| l￣＞ｰVヘ〈＼
　　　　　　/　/::/　／　　　| ｌ::|　く_ ＞　_　　 _. イ勹|:::j/　/ ｰｲ⌒ヽ＼＼
.　　　　　/　/::/／∧＼　ヾl:|. 　 ∨＼　￣　ノ／ |::/　 { 　 {/⌒ヽ　 }:!: ',
　　　　 /　/:://ヽ　　＼＼　ヾ.　　 ∨ミ=-=彡/　　j/　　ﾊ.　〈　rtｰ　/::ｌ │
.　　　 /　/:://　　＼　＼＼　　　 ∨^＾⌒∨　　　／/{.　ヽ八　∧::|　|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹爽派は司馬懿に対する警戒を解いた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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251 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:22:33.70 ID:tTdcQv/5o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（─）　（─ /;;／
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　　　だけど、こんな小説や漫画みたいな話、本当にあったのかお？
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　司馬懿が重病と称した事、李勝が挨拶に行った事、　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　そして、彼が司馬懿の策を見抜けなかったのは事実ですよ。　　.　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 { 　　　　　 |
　　　　　　ただ、相手が「礼を重んじる人」司馬懿だからこそ、　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　　　李勝も信じてしまったのかもしれません　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 |
252 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/03(火) 00:22:39.81 ID:oZkgVt5Co: ちょｗｗｗｗｗｗｗｗそれは駄目だｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
253 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:23:20.24 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　＿＿＿
　　　　／ノ　ヽ､_ ＼
　　／（●）　（●.）　＼　　　　　　　　.日頃の評判を逆手にとる。
　／　　（__人＿,）　　　＼
　| 　ｌ^l^lｎ ⌒ ´ 　　　　 |　　　　　　まるで斉の田氏だお
　＼ヽ　 L　　　　　 ,／
　　　ゝ　ﾉ
　　／　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ー）（ー）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　そういう真似ができるのが一流の策士ですよ　　　　　　　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　ヽ　 L　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿ﾉ
254 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:24:35.04 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４８年１２月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　 /　　　　　　　　　. : :　　. :　 . :　　 : : :',
　　　　　　　　　　　,'　　　 /　　　. : : / : . / : : i　: : .　　: : : ',
　　　　　　　　　　 i.　　〃:.　 / :＼/: : :/l: : :/l: : : : :　.: : : : i
　　　　　　　　　　 r=､ヾ.li: : : /: :/l: : > ､./|: :/ :l: : :! :! : : : : : l
　　　　　　　　　／ /く` li. : :/ r‐─- 、/＼/: /!: :/:/: : :! : :l: !
　　　　　　　　/　/∧:Y ｌi: :/ /l:::::.......:ハ　l/:./ l :/:/: /:/: : :!.,'
　　　　　 /　//　 V:.ｌi:/./　ヽ:::::::/　　　l/ _.!/:/: /:/ : :.//　　　そういえば、今日は何晏殿と鄧颺を見ていないな
　　　　　　 /　//　　ヽｌ: ｲ　　 `'゛　　　 /::/ 〉:/:/: : :/:/
.　　　　　 /　//　　　　 l　l.ﾄ、　　　　　　　〈:://ﾚ'l:/: :.,.ｲ/
　　　　　/　//　　　　 l. |l　＼　　_ 　　ゝ　 / |／: ／ l/
.　　　　/　//　　　　　　.l ﾘ　　 `　r --　　イi　l､／､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／l
　　　 /　//　　　,､ - '"`く　　　　 l　li | li 　l l　lヽ:.　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　／　｜
.　　/　//　　 r" 　　　　＼　　 {`‐=くli　..!ｌ　l　ヽ:..　ヽ　　　　　　　　　　　　　　 /￣￣￣￣＞―――┐
　　// /'　　　 l　￣　- ._　　ヽ　　　　 }〈Ｙ└ﾘ､　ヽ:. 　ヽ　　　　　　　　　　　　　{ノﾆ＼　　　/　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ＾l ﾟ_）Y　　　ヽ＿__／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(＿＿＿,、⌒lｰ/　/⌒ヽ　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼／　└ｰ' /　人___ノ　／
　　　あの老荘バカたちなら、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く _└――┼＿＿_/￣
　　　今日は凄腕の占い師を招待して話を聞いてるそうよ。　　　　／　∠＞―　　／　|ー┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く＿／　　　＿／l　　/ 　 |
　　　名前を管輅とか言ったかしら？　　　　　　　　　　　　　　　　　 .└―‐　　　　 /]＼/　_,.⊥_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / |＼]／/　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　||＼　/ー-　_/|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/!! 　 /　　　/ /

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　もうひとつ、正始九年の冬にあった逸話を紹介しよう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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255 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:25:38.89 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::／ニニ'''＜::u:::',
　　　　　　　　　　　　　　　 ,'u:::/／::/::/|::〕ヽ|::::::::|　　　　 ,'´￣￣｀',
　　　　　　　　　　　　 c　.|:::: ≠ミ/|/ .|ｨﾊ:::|::::::::|　　　　,!　ほ　ほ !
　　　　　　　　　　　　c　　.ﾉ::::::|.ｒ';;;ｿ｛uｘ:=ミ:::::::::|　っ　　ｌ.　む　むｌ
　　　　　　　　　 '／＾ '＜::::::ﾉ|'' 　　'　ｒ';;;ｿ|:::::|::|　　っ∠　ほ　っｊ
　　　　　 ,. -─＜ヽ }　　ｒｘ‐‐っ===(　｡　''/|:::::|（（（　　ヽむ　　 /　　　さすがは帝都洛陽。
　　　（（ |.　　　「「￣|_ノ　ﾆ{ ﾉ　`ｒｰｒ‐＜'＾|:::::|ﾊ　　　　　｀￣￣
　　　　　＼___＿,|ｌ|　 .|__ノ二、))＾冂＼ノﾟハ::::|. ヾ　　　　　　　　　　　　絶品のスイーツが揃ってるわ
　　　　　　　　　 └‐ｧ':::::|ヽ_ﾐと＞＞‐7/　.{　｝ﾉ　 .〉））
　ｊヽｊｖi､人ノｌ__ 　／:::::::::|　° （7（⌒））.　 |　　ヾｲ＼
　）　　ほ　　７:::::::::/:::::::} 　　|^|￣|^|　　.ハ　　 V::::ヾ
　）　　む　　　て::/::::::::ﾊ　　 V.ハ.V　 ./:::ﾊ.　　|:::::::::＼
　７　　っ　　（ ::::::::::/　　　)) ∨ ノ'{__,ｲ⌒＼　　|::::::ﾄ､::::）））
　）　　!!. 　　　（￣￣￣￣￣ }三＿＿＼　　}}_／￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　管輅
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 |　　　　|　　　 .|　/,lﾄ, .|　　　　｜　 /　l　　　　|l　|　　 |　l ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　　 ,|　　　 .ﾊ　　　.| /l ,-､.|　　　　　 |　 /　ヽ　　　| |　|　　.|　l　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　/ |　　　 | |　　 / ヽ､　r{|　　　　　 | ,/――t―‐/‐'l l　　 ,!　l　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 / .i　　/　ゝヽ､.|　　　　　ﾚ'　　　　ヽ /　 | ||　 /ヽ, |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　|　,i　V ,,rﾞ゛｀ﾞー|　　　　　!.l　｀ー==-､　 /ﾘl ,/ /　l　|
　　これじゃ、おのぼりさんみたいで恥ずかしいよ　　　 |　/|/　|/ヽ'　　　　　l　　　　　! l　ヽヽヽ　　　(　|,' V 　ﾚ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　レ'　i===-､_　　　　　ヽ.　　　! |　　　　　　　ヽ.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　｀ - ､　　ヽ　　　! !　　　　　　　／ .l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　,. - -―､　｀ﾞヽ､ .ヾヽ　 !､ヽ　　｀ﾞ r イ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ノr '´　　　　　ヽ　　　　｀ﾞヽヽト､ヾ､／´ l | | 　,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ -/　　　　　　　　　ヽ -､_ r､　ヽ|>r ,--､　　ﾚ .|　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　管輅の弟　管辰

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始九年十二月二十八日、何晏は管輅を自邸に招待している
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
256 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:27:24.16 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４５年頃　魏　冀州　平原郡】

　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　　　　我が主華表は、
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　ぜひ管輅殿を幕下に招聘したいと申されています
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　.お引き受け頂けますか？
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　,_:::::::::::￣￣￣::｀ヽ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　　　　　　　　　　　　　　,／- ､//ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::.
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| 　　　　　　　　　　　　／:::/:::/::::::｀ヽ/!::::::::::::::::::::::::::::::::.
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|::: 　　　　　　　　　　　/::/::ｲ:::ｲ::l:::::::::',::::',::::::::､:::::::::::::::',:::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::ｲ:/:l:::::ﾊ::,:::::::::l::::::l::::::::',::::l:::::::::::l::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:ｲl::{:::ﾊ::l_ ヽ:､:::::l::::::l::::::::::,:::!::::::::::::,:::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::::ヽﾄ､::',　二二､:!:::::l:::::::::::､|:::::::::::::,:::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::{　　ヽ:! 弋zﾂ/:::::,':::::::::::::l:::::::::::::::',:::::.
　　　　先の太尉華歆様のご子息ね。　　　　　　　　　　　　　　.l:::l　　､'　　　 /:::::/::::::::::::::::l:::::::::::::::::,::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:::.　　ヽ-　,/:::／::::::::::::l::::::l::::::::::::::::::,:::::::＼
　　　　喜んで応じさせてもらうわ　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::､　-=｀彡イ::::::::::::::::l::::::::l::::::::::::::::::ヽ:::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　　／::::::::::::::::::::::::::,:::::::::|:::::::::::::::::::::｀ヽ､::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,／::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,...- ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　｀

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.管輅は元々在野の人だったが、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .正始年間に清河郡太守華表の招聘を受け、文学掾となっている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　ここで出てくる華表は華歆の長男で、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .管輅と同郷の平原郡の有力な名士だった。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.地元の有力者に引き立てられた形だ
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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257 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:28:19.92 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４６年頃　魏　冀州　信都】

　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　　　　清河郡に一頭の駿馬がおります。
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　 . 管輅という名で、天文に精通し『易経』に通暁しております。
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　.
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　.ぜひお取立てになって、華々しい表舞台に立たせてやってください
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| 　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',　
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|::: 　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,':::::::::::::ｌ:::';::ヽ::::::';:=＝:';ｰ-､:::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i::l:::::::::::ｌ';::i';::',＼,ｨi＝＝ｉ　',::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::l::::::';::::! ヽ.,ｨ7て!l::::::::i::ｌﾉｉ::::::::::::::::i:::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::l:::::::';::::', /　!:::!:l l::::::::ｌ:lプ::::::::::::::::::l';:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　';::ｌ:::::::ヽ::',　　ヽｿ　!::::::l::lヽ:::::::::::ﾄ､::l ';!
　　　　　そんな面白そうなのがおるんなら、　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:::::';:::ノ　　　　　l::::::ｌ:ｌ　';::ﾐﾄ､l', ヽ!
　　　　　もっと早く言ってくれればええのに。　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::::i';::ヽ　.ｨ ´ヽ l:::::l:l　　',／/￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::::ｌヽ::::ｉ:::....ｒ-ｒl:::/ｲ　／ //　　　　',
　　　　　そういうのは都にしかおらんと思っとったわ　　　　　　　　　　　　　　l:::i'; ＼! ヽ! ヽノノ」'´　//　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　', ヽ　　 , -r/レ　 /./ 　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i //ﾄl　 /　,' 　　　　　 l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　冀州刺史　裴徽

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .さらに管輅は、安平郡の趙孔曜という人物と知り合った。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　趙孔曜は管輅の才を高く評価し、彼を冀州刺史裴徽に推挙している
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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258 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:29:15.97 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　_,................_
　　　　　　　_,...::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　／:::::::::::::::::::::l:::::::::::::::////ヽ
　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::|::/:::::/:::lヽ
　　　　,::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::l/l:::ﾄ､ｲ::l::::.
　　　　l::::::::::l:::::::::::::,=､|:::::::::::::|/ ,t-､l/!:::ﾄ,
　　　　|:::::::::|:::::::::::::l {' |::::::::::::l　弋j　{:ｲﾘ　　　　　　これから三匹の野良猫が見られるはず。
　　　 ',:::::::|:::::::::::::ヽ._|::::::::::::|　　　　｀ ,
　　　　　}::::,'::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::|　　　　_ /　　　　　　　.もし、その野良猫を見られれば、私は出世できる
　　　　　 ,:/::::::::::::::::/　l:::::::::::|　　　　, '
　　　　　 l'::::::::::::::::::,＿ !::::::::::!　　_, /
　　　　　/:::::::/:::::::/￣｀,::::::::::|￣::::l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::＼
　　　 /:::::::/-―'-- ､､:::::::::!-､::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ⌒ヽ＿＿|__::::::}　＿＿　　　__　　　　　＿_
.　　　/::::::/　　　　ヽ　 l ､::::l//!∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|__::{::::::::::::::＞'"　　　　　 `/:::＼_　／::::::::}_
　　　/::::::::{　　　　 ,　　　∨,:::l//ﾍ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼::／　　　　　　　　〈:::::::::::::ヽ|__:::::::::::::〉
　　 ,::::::, -'　　　　 ',　　　∨､:,／ヽ/l}　　　　　　　　　　　　　　　　　　//　　 / /　 /　　／/ 　 /　　}:::::／::／ﾊ＼‐ '
　　/:::::l､　　　　　　ヽﾉ　　ｰﾍ!-/ﾄ､/!　　　　　 .　　　　　　　　　　　/'ｉ　／/ /　 /　／　/　／ }∧ 八::_／　　 ! 　ヽ
　 /:::::::::ヽ　　　　　　 ,}　　　　　　l/l ヾ､　　　　　　　　　　　　　　　　'＜::::::/:},'　 /| /⌒ /／ ⌒/ヽi / }/::{ /　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 l　＼/|　　|x=ミ/　　　ァ=ミ/| / :::l/　　　　/　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　 |　ﾊ/ |　|小r' ﾊ　　　 r' ハﾉ;::::::/ 　　／　/|
　　　　　　　あ、あそこに野良猫がいるよ！　　　　　　　　　　　　八 { 　 |　|:ﾘ乂ｿ　　　弋ソム-{　　／　 / ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　＼八 |::{　　｀＿　　　　/　 /|　 / ／ , '
　　　　　　　しかも三匹！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‘|V＼　 V　）　／ィ／八 /'")／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　..　　＜ィ辷ラ　｀　´
　　　　　　　さすがお兄ちゃん！！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_　_{二二ノ¨⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,, ィ⌒) 　 /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／vく＿ﾉ´　　　{　　　　　 ',

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　裴徽に認められた管輅は、冀州の別駕にまで昇進する
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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259 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:30:04.00 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４８年１０月　魏　冀州　信都】

.　　　　　|: : : : : :|: : : : : |: : : :___: : : : : : : //l: : : : : : l : ヽ,
　　　　　.|: : : : ィ|: : : : : |: : : : : : :｀ヽ,: :／//l: : :l : : ::l: : :lヽ
.　　　　　|: : : { f.|: : : : : |T￣7＞､ : : >､// l:|: : l : : : l: : :l　l
.　　　　　|: : : :|ゝ|: : : : : |{l　{:::ヽ､_.}ヽ　/　 l:l: : l: : : : , : :l　l　　　　あんたを手元に置いときたいんやけど、
　　　　　 l: : : lヽ,|: : : : : | ゝ,l:::::::::::/　　　 ,ォヽ/: : ::/: ::/　l　　　　あんたは冀州で終わる才やない。
　　　　　 l: : : l.:.ヽl: : : : :|　　｀ー"　　　　 /ﾉ//::::::/::::::/　l　　　　
　　　　　 .|: |::|: : : :l: : : : |　　　　　　　　　{:://: : /: : :/ 　l　　　　 .都に秀才として推挙したるわ
　　　　　　l:|.l:|: : : : l: : : :|　　　　　　　　､　/ヽ: /＿:/',　　　　　　
　　　 f''ー-l ヽ:.:.::::∧: : :ﾄ､　　ヽ､_ 　　´ィ::/:|: : : :|＼',
　　　 |　　　　｀ヽノ　ヽ: ::l ｀ヽ -- ‐ ´::/| : / l:l', : : |　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　,.　- ―---..､
　　ノ　　　　　　｀＼. ヽ:l /ヽ､ーヽ//. |: /　ll　', : |　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　f　　　　　　　　　　ヽ　 |､　ヽ : ヾ.　|/　 .l　　}::j　　　　　　　　　　　　　　　　/rニニニニ､::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 il:::::::::::::::::ヽ::ヽ::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　A:::|.|ll::∧l_ヾ､:|::::::|:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::V二　 ´-r-｜:::::ﾄ､::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::l! U　　 ‐',,,l::::::ﾚﾞ:::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､:::l'''　｀　　　!:::::l::::｀､::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､:::lゝ､_ｰ_, イ:::::/:::::::ヽl
　　　　　　光栄だけど、刺史殿とは話が合うだけに残念ね　　　　　　　　　　　ヾl　|:rT==/::::/__:::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／>v</, -'/:/　　ヽ:::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. r ' l　　 ,i,|　　/ 　　　 ,':::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l　　､/L__/,'_｀､__{ ／　　l:::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }fヾ〟_/ﾉ_,,.!!| /　　　　 ,ゝ::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾉ >-'//　　l 　｀/／ ,イ´ {::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　{::{　 _,l>'´　　 /　 /::::::::::::::::::::::ヽ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　裴徽、字を文季。司隷河東郡聞喜の人、尚書令裴潜の末弟。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　記録が少なく正確な経歴が判然としないが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　おそらく孫礼の後任として冀州に赴任している。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　彼は玄学の徒だったらしく、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　玄学の主要な書物である『易経』に精通した管輅を高く評価した
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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260 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:31:07.03 ID:tTdcQv/5o: 　　　 /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:i.:l.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: 　ヽ
　　　i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:ll.:l､.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:ヽ l.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　　 i.:.:.:.:.i.:.:.:.l.:.:.|.:l i.:iヽ.:.:.:ヽ----､.:l≧_l:.:.:.:.',:.:.:.:.:.
　　 |.:.:.:.:.i.:.:.:l.:.:l l:|　!:i ｨヽ´.:＼.:.:.:.:.:|.:.:.:.:|.:.:.:.:',.:.:.:.:.',　　　　.あ、そうや。
　　. l.:.:.:.:.i.:.:.:l.:.l‐i|､　!|　_＼＿＼＿|.:.:.:.:|r､.:.:.',.:.:.:.:.i　　　
　　　i.:.:.:.:.i.:.:.:l.:| 　　　　 ,-ｰf　てノ７.:.:.:.|3 }.:.:.',.:.:.:.:|　　　 .都に出たら何晏様に会うと思うんやけど、
　　　 i.:.:.:.:.i.:.ﾊ「iて.ﾄ　　　　 {　　 ./ |.:.:.:.|ﾉﾉ.:.:.:.li.:.:.:|　　　『易経』で分からん事があるとか言うとったから、
　　　　i.:.:.:.:.i.:.:ﾊ {　j　　　　 -ゝ- ´　|.:.:.:l/::l.:.:.:.| i.:.:|　　　. 勉強しといた方がいいかもしれん。
　　　　 i-‐T:.:ハ　　　　　　　VvV , |.:.:j:::l::::i.:.:.|　l:.|　　　
　　　　　i.:.:.i:.:.:.:ヽ　｀　__　,　　　／|:|.:ｲ|::| ﾚヽ.:|　i.:|　　　それと何晏様は口が達者やし、慎重に振舞った方がええ
　　　　　 i.:.:i i.:.:.i.:｀.:‐-　＿　／　 |／´⌒ ヽヽ|　 i|　　　.
　　　　　　i:.:i i.:.:.iヽ.:i＼.:.:.:.:.|　　／/　　　　ヽl
　　　　　　 i.:i　ヽ,　ヽ　＼.:.:.l　／//　　＿　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,........---....._　　
　　　　　　　ヽ　　｀r----=´r'　 /:/ ／´: : : :‐-ゝ､　　　　　　　　　　　　　　　,....::::::::::::::::::::::::::::ヾ､.._　　
　　　　　　　　{::ﾐ/　　　　　　 __/-'´: : : : : |: : : : : }　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:::ヽ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.::::／//7//7//7/ ､:l::::::l::::::::.　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::/::::::,::::l::::::l:::､::::ヽ::::::|::::::|:::::::::,　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,::::l:::{:::{,::::|::::::ﾄ,:::＼:::＼|::::::|::::::::::l　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:l:::l:::l:::| ,::l ､:::l､_::ヽ-七:!::::::!_::::::::|　　
　　　　　　　忠告に感謝するわ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {l,::ヽ::lｰ''_{´ ヽ!　,ｨﾆ心下::::! l:::::::l　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,､ミｲﾄ_ﾊ　　　弋)ソ |::::::|ｿ:::::::::.　　
　　　　　　　私からも刺史殿にひとつ忠告を　　　　　　　　　　　　　　 /:::l:::::, ゞﾟ'　,. 　　　 |::::::|:::::::::::::::,　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::!::::l::,　　　 _　　 ,ｲ::::::ﾊ::::::::::::::::､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::/l::: !:::＞　´_ ,. イ |,::::::,:::::::::::::::::::::::､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:ｲ::::/:::ゝ:::l::::::::{ ー-y ''´,::::/::::::::::::::::::::::::::＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::／:/´｀､:::,￣´ 　　＿/::/_￣T- ､::::::::::::::::::＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::／::::/　　 lヾ:::､三三ﾆ{ﾆ::ｲ三ﾆヽ､　＼:::::::::::::::::::＼　　
261 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:32:41.36 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　,..::::´::::::::::::::::::::::::::::::::｀:::...、
　　　　　　／::::::::::::::::::::'メ二二二ニミヽ:.、
　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::l／::::::::::::::::::::::::::::ヽゝ,
.　　　　　　':::::::::::::::::::::::::::l:::::j :::::/:::::::::::::::::::::::::ﾊ
　　　　　　|:::::::::::::!:::::::::::::l:::∧:l/ヽ::::ｨ::|:::::l:::l::::!::!
　　　　　　|::::::::::::|::::::::::::::|/}｀ﾐﾄ､l/l !::ﾄ!/j:::!:::}::j
.　　　　　 ;::::::::::r!::::::::::::::!行ぅｘ　ｌ｀ j/ j-.ﾚ'::/::;}　　　　　　　　.来年の元日の朝に大風が吹いて、
　　　　　　 ;::::::::{ !::::::::::::::!ﾋ;:_ｿ｀　　行`'}/:::ﾉl　　　　　　　　.その風はきっと木々を打ち砕くでしょう。
.　　　　　　 Y::::::`V ::::::::::!'''　｀　　　'-',,,/:::/ ﾉ
.　　　　　 }:::::::/_v:::::::l{{　　_ _ 　 ' 　人:{_　　　　　　　　　　もし、大風が北西から起こった場合、
　　　　　　 j:::::::/^`ｖ:_::八>　_　_ ....,＜:::〃　ヽ　　　　　　　　 .きっと天帝が刑罰を下すでしょうけど、
　　　　　 ;:::::::j　_. ｨ＾｀⌒ミト､::__::{ |:::∥　　　y,、　　　　　　あなたに累は及ばないから安心していい
　　　　　　jｌ:::::::ｌゝ-≠`　　《◆))≧ト|ｌ　　　vf^ヽ
　　　　　 ∥::::;||　　⊆-ーｭ-ー〃.:..:..:.|| 　　　f　　 }
　　　　　∥:::::l !!　　　／￣｀∨' .:..:..:.. || 　　ｒ´⌒ヽﾉ
　　　　　∥::::::ｌ ||　／／⌒ヽ￣`:≧ﾍ|ｌ　／´￣ヽ〉
　　　　 ∥::::::::| ||／／:::....　　}＼ |:|ハ::|ｌ.／.:..:..:..:.:..:/ 　　　　　　　　　　,' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',
　　　　∥ ::::::::ﾚ||ﾍ:::::....＼　　ヽ::::X!::::ﾚ━┓:..:..:.._l´}　　　　　　　　　i:i: : : : l: : : :i:l: i: : :'; : : : : : : l＝=i: : : : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:l: : : : :l: : : l:l ｌ:ｌ'; : : '; : : :'; : ｌ : : l : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:ｌ: : : : :l: : : l:l　';l ':, : : ':; : :':,:l:＝:l:. i: : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:ｌ: : : : :l: ｒト !､　', ,ゝ Tて￣ｱ: :lヽｌ : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:';: : : :'; :l ﾄ..ｲ　　　　';::::ill:::;ｲ: :lｿ,ｲ: i: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',ヽ : : ゝl ゝｿ　　　ゝｚＺ l:i: lイ::: :l: !
　　　　　　　　　　ま、とにかく、元気でな　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: :li: : ::',　　　__, 　　　,.ｲ!: l::i::;ｲ:l';:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l: :l '; : i::i｀　‐　､.__, -'´　l ;ｲl/l l:ﾉ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: l　'; l ';!ヽ::lヽ::;ｲ　　　 /7｀　‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ';ｌ　 ';!　, - '／　　, - //'´　　､　ヽ,.ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::l//　　　　 //　　　 , ゝ::::::」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:／ ',ヽ､.__ ／: :l , - ' ´::::::::::;ｲゝ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　こうして管輅は裴徽によって秀才に推挙され、洛陽へ赴いた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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262 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:33:11.88 ID:tTdcQv/5o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（─）　（─ /;;／
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　　こいつと何晏を会わせたら、どんな結果になるんだお？
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ=ﾆｧ: : : : : :／: : : :/: /: : : : :､: : : :｀ヽ: : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,: : : :〃: :/: : /: │: : : : :lヽ: : : : ﾊ: : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　 / / : : //: :/: : /: : │: : : : ::|: :!: : : : i|: : l: : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ｲ : : : l |: :│: :j : : ∧: : : : :l: :|＼: : ｉ|: :│: : : :.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l/ |: : : :| ｌ: :∧: :ﾊ: : l　 '.: : : :ﾊ j　ヽｉ|: :│: : : :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ││: : ｌ|│ﾅ下/-ヽ |　ヾ: :/_ﾑ'― 弋|: :│: : ! j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j. │: : |i　V ,ｨテ圷､ヽ　 ∨ ｨチ示k　l: : ﾄ: : Ⅳ
　　　　　　　　それはこれから紹介する　　　　　　　　　　　　　　ヽ: : | 　ﾊ` Vf:::::i}　　　　 Vf:::::i} Y|: : ﾑ N
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ |ﾍ i l　ゝー'　　　　　 `ー''　ﾊ!: :,) }i|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀l: :ヽﾑ　　　　 ' 　　　　 /:/: :ﾙｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', : : |ﾍ､　　　　 ‐ 　　　ｨ' /: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ: :ｌヽ＞,､　　　　　イ/７: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼!　Ｖ厶|＞ｰ＜ﾚ_'/ /／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '´/ノ　　　 L､／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-' 　 |　___.＿　　　|　`ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..-‐'´　　　 |´　　＿｀ｰ<|　　　｀ｰ､_
263 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:34:15.12 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４８年１２月　魏首都　洛陽】

　　　　　 /: l : : /: : /: : /: /:/:/∧:l: : : : : : : :ﾊ
　　　　　 /: : ! : /: : /: :/: ://l //　l:|＼: :!|: : : : l
　　　　　 ,':/: :l : l : ://:/l: ｲ//,l/＝ｷi≦V | : : : ﾊ
　　　 /ｲ: | | : |: :l/!/=l'､l'/´/,.ィ彷ｒ） 7:/: ﾑｌ:ﾄ|
　　　　　,': ,ｌ l: : ∨ｒ忘外　}　　￣￣　//: /) }从　　　　　　よく来たな。
　　　　 l:/ |:l: ､: ヽ｀￣　〈　　　　　 //: /.ン:l
　　　　 l′lﾊ : ＼＼　　　　＿＿,./ｲｨ/彳|l l　　　　　　　お前の話は裴徽の奴から聞いている
　　　　　　 ′!: | |:ヽ‐ヽ　 ´-‐一　　 /ﾍ: N州
　　　　　　 |/l/|:l､_､:＞､　　　／,. -ﾍl 、
　　　　　　　'　' l／| ヽl: | ｀ ‐　'´　〉 __l　ヽ
　　　　　　　　　 |.:.:.|:.:.:.|∧　　　　 /彡,:.|　　|
　　　　　　　 /.:.:_ｊ.:.:‐￢l　　　 , ゝ／.:.|　　l-､　　　　　　　　　　　　　/ . : : :/: : :/. : : :/. : : : }: : ﾄ､＼: : : : : }
　　　　　　　　　/.:.:.へ　:.V＾ゝ　　/ / /.:.:.:l　 /⌒'ー　　　　　　　　　　 { /.　: !: : /. : : :/. / . :/./. :}: : ﾄl: : : : : l､
　　　　 ,　-―/／　　ヽヽ‐.　ｒ‐/ /.:.:.:.:.! /:.:.:.:.:.:.:.　　　　　　　　　　　〉: l: : :l:ﾄ､ﾄ､ : : l L: イ:/7ｲハ: l: : : i : : ﾄl､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ーｲ: {: : :ﾄl ,>ミ､: :ﾄl　ノｨ=ｧくヽ｣: !: : : }: : :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{: :ﾄ､ : V {㍉ハ!　　´{rfk｣}　}/}: : :ﾊ : /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾄlゝ､ﾄ､少' }　　″｀¨¨¨´ ノ-イ /:ノ
　　　　　　　　お前は『易経』に通じていると聞いた。　　　　　　　　　　　　ノﾊ　　 '、　　　　　　　　/.イ: {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'、　　,＿　　　　　 / }: :l: L､
　　　　　　　　今日は勉強させてもらおうか　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 ‐｀　　　∠.ノ:斗　イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rfハ、_ . -‐r 二 rｋ￢ ´　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ} }　ｌｰrー┤i　rfYﾄ!　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　k| |　}　|　　| |､__｣ﾚｧ　 {､

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　何晏が管輅を招いた席には鄧颺も同席していた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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264 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:36:41.72 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　/.::/.:::::::.::::::::/. .:::!:::::::::::. : :. :::.:::::ﾍ
　　　　　 i′:′.: .:.::::::/.::::.:::l、:､:::::::.　::. l::::::::ﾊ
　　　　　 |:::::i ::: :: :!:::/.:: .:/.:jヘ､＼:: .::::::ﾄ､:::::::ﾄ､
　　　　　 |:::::l: :. ::::l:/|::!::/}:/ ,rｧ≠fﾄ､::::::|/.::::ﾄ|　　　　　　『易経』のこの部分についてどう思う？
　　　　　 |:::::|::::::::::|ｋl::|:{ /　ｨ代fiﾂ:::::::::{::::::::ﾄ|
　　　　　 l:i{::ﾄ､::ゝ㌘f沁′ 　　￣ |:::/:/ l::::i:|　　　　　　　知り合いの王弼はこう言っていたんだが……
　　　　　爪:l::::ヽ::::＼¨´ } 　　　 |/l/　 }:::ﾄ!
　　　　　ノ　ヘ.::.::ﾄxヘ、　｀ t一ｧ　 /　 .ｲ|从
　　　　　　　　　　メ、 ─‐`┐. _ 　／,r',仆､l、ﾞー‐-　　 .._
　　　　　　　／　　　｀二丁{､｢￣ヽﾞﾏヽｆ　　　　　＞‐‐､　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　／　　　　 .ｲ｣ /} }／〉､　　ヽﾏk｣`　　　　　／　　　i　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　ｒ'´ 　　　　∠　 -‐〈/　 {/iﾊ　　ﾒ}　　 i 　　 .′　　　l.　　　 /- ､::::::::::l::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::｀`ヾ;;;;､l:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::::l::l､::::､:::::l::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::l,:l／､:＼!:::::::::::|,ﾆヽ:::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:､::ヾ､ ,..-＼!::::::::::|-､,.l::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::ヽ.弋ﾁ　|:::::::::::|_,ソ:::::::::::::::::::::::::::.
　　　　そこについては、ちょっと意見が違うかもしれない　　　　　　　　ヾ､〉　　　l:::::::::::|　∨::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　_　 l::::::::::l　　ヽ､::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀､　 l:::::::::|／￣＼::::::::::::::::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l｀´!::::::::|　　, - '' ＼::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',:::|:::::::,'-,/　　　　　ヽ:::::::::::::::::.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ!::::///l ,　　　　　 ',:::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/l:://// l　　　　　 ,:::::::::::::::::::::.

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .この席上における話題は、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　裴徽の予想通り『易経』に関する議論となった。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .管輅は何晏の質問に明確な返答を行ったとされている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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265 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:37:16.41 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　.':.:.:.:.:.:.|:　.:.:/:.: .:./:. .:.:.／i:.:.: .:. ./:.:.:.:.:.:.ヽ､ヽ:.:.:.:.:.
　　　　　　 l.:.:.:.:.:.:.l :. .:.l:.:.:.:./ :.:.／//l:.:. :. /:.:.:.:.／:.:.:.∧　＼:.:.
　　　　　 |.:.:.:.l.:.:.|:.:. .:.|.:.:./:.:.∠_//_.|:.:.:./.:.:.／ /:.／ヽ:.ヽ　｝:.:
　　　　　　 ,':l:.:.l＾l:.:.l:.|.:　l:/ｲ＜ヽ､/‐､|:.:.:.レ'´／:／l　 |.:.:.|　 |:.:
　　　　　　/:.|:.:.}｝|.:.|:.|.:.:.|､｛ｒｆ夊仏＼|:.:./rフ´／＿.|　 {:.::.|　 |/　ふむ、聞きしに勝る博識だ。
.　　　　　/:./|:.:.|　l.:.l:.|.ﾄ:.'.￣￢‐┴ヽ',:./／‐´ ＼_/　　ヽ_l
　　　　 /／ }:.l:ヽrヽl:.l:.ヽ:ヽ　　　　　ヽ,　,}＼　　　　　　ヽ　　　お前は陰陽を論じれば、世に並ぶ者はいないだろう
　　　／´　 .':.ﾊ.:.{=l:.'.:.ヽ:.',-＼　　　　｛_￣￣￣ヽ　　　　　　',
　　　　 /:/　}:.:|ＦT〕､:.＼　　　　　　　ヽ￣ヽ　　　　　　　　l
　　　　//　/|:.:l|{≡}|ヽ-､＼､＿_ _　 / .| 　| ',
　　　　/´　　 l:.|}:|f i:|. ＼　　　　___　¨ヽ { 　l　',　　　　　　　　　　　　　　　　　＞`. :ノ. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　/´l:ﾊヽヽ､　＼　　　　¨ 　　｀才:.ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　 /. : :／. :／. :／､__. : :斗i、: : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　ﾉ _}:.:|＼＼　＼　　　,　' ´/:.:./ /,ヽ　　　　　　　　　　　　　　i : : /. : :/. : :/.,/. : /. : /. }:ﾄ､{、: : : :i: : : : }
　　　　　　　　　　 }二二匁≡⊃＞＜ｦ‐≠ｫ{! ./´　　　　　　　　　　　　　　　l、:ｲ : i: l: : : l/ }: :/ /./: /. l: :｢: : : : :l: : : 〈
　　　　　　　　　　/:∧: : / /: : ￣７ /￣￣l ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 }: :l: : l: {: : :/７／≠ｧ≠＜}: :l: : : : : } : : ﾄl､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ. :｣: : :!: ﾄl､{ ´　　rfハ￢x｣ノ}: : /./く: : :j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀¨¨ {: : :ｌ: { ﾚf!　　　 {frﾄ}　′ﾉ:／ｲ　 l: j/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ┼ｲ斗　　　,,`冖´　　´　く／}/
　　　だが、お前はそこまで『易経』に通じているのに、　　　　　　　　　　　　　　　 ´ l　、　　　　　　　　　/｀}: :/
　　　何故自分から話題を『易経』に持っていかなかった？　,　‐-､　　　　　　　　　ヽ、　､_ 　　　　　／　ﾉｲ厶､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　／　 :　,, ）　　　　　　　　　rfヘ　｀｀　　.ィ´二二.　-‐　}
　　　自分を売り込む絶好の機会だろうに　　　　　　　　／　　 :. ;;;;{、　　　　　　　　　{ヽ. }ヽィ_´_｣ /　 /lﾑ. 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／)ﾍ　　:..　...}　,ィ冖…　一ｧ'^L｣ }　｣　ｉ　| |　　 }｢__ ｨ　　|ﾍ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／}　.:　　ﾚ′　　　　　　　l,ｲ |／{　ｉ　| ﾄ､ｰｲk__ノ　　　　｀　ｰ-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .ｲく.: 　　/　　l　　　　　　 } | |　　V'　| |　｀ﾉ }　　　/
266 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:37:51.34 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　_,.............._
　　　　　　　　　 ,..::::::::::::::＿＿::::::､:::...
　　　　　　　　 /:::／,-―――-､:::::､:::::...
　　　　　　 /:::/::/:ｲ:::::::::l:::l,:::::::､::::ヽ::::::::.
　　　　　　　 ,:::::l::/l:::| ､:::::::l,::lヽ__::':,::::::､:::::::::.
　　　　　 l:::::l::l--､!-＼::l´':､　､::::､:::::､:::::::::＼
　　　　　 |:::::l:/,.ｨﾆｫ､　＼ ,ｨﾆｪ､＼､:::',:::､＼::＼
　　　　　 |:::::|{.　込ﾘ　 ,　　込ﾘ　l,r':､:::､:::-=,ヽ､:.､　　　　　　　『易経』に通じた者は、
　　　　　 |:::::ゞ!　　　　　　　 ,_ﾝ::∧::::､l∧'ノ!-,ヽ　　　　　　『易経』を議論の対象にはしないのよ
　　　　　 |:::::l ､:..､　　´ ｀　　 , ｲ:::::::::::/ヽ::＼l '_ノ､::::＼
　　　　　　　 ',::::l　ヽ:::＞, .._.. , イ:::::::::::::::::l///ｰ-ﾆ=-彡'､::::､
　　　　　　　　',:::! 　 l::::,∧Yl|///ヽ:::::::::,ｨ￣￣ l:::::::､　　＼:＼
　　　　　　　　 ',:::.,ｨ- ､,////!////∧::::l　　　　l:::::::::::.　　　ヽ:::.
　　　　　　／:.:.:､::.,ー､_{_}二二}///:￣|　　　 ,':::/:::::::::.　　　　 :::::.
　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.l///,//l l/l////:.:.:.:.:.|　　　l/ｲ:::::::::::::.
　　　　〈:.:.:.:.:.:.:.:l// /-､´l l l///:.:.:.:.:.:l　　 /ｲ´:::::::::::::::::. 　　　　　　 l:::::}::::::　::::..:: / :/. ／}. : : //}::ハ: :i: ::. :}: : : | :|: {
　　　　　,ﾍ:.:.:.:.:.:/ｲ / ,'　ヽ! !l//:.:.:.:／{　　　,!:::::::::::::::::::::::　　　　　　　 |:::::|::::i::. !:::::/.:ｲ: /　/: : ｲ:/ l::l　ｌ: ﾄ､::. |: : : | :|: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }i::::|::::i:::.{:::ｲ:/_i:/　/:::.///　j::{　.｣斗ﾍ:::}:/ : }. ﾄ､!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ:::ハ::|::::V十rfﾘミ｣:::/// , //ｨf≧=ﾍ小/. :ｲ: :ﾊ:ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }/　ｌﾊ:::::ヽ､近Ｚｿ|/メV/7/ｰﾍ北シメ/. :/ }/　}{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ′　|ヽﾄ､:::ヽ　　i{　　ノ′ 　　　 /. :/.ィ:!　｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::ﾊ:::ヽﾄ＼⌒´　ﾉ!　　　　　／: :ｲ: .ｲ:l
　　　　　　要を得た言葉は煩瑣ならず、と言えるな　　　　　　　　　　　 |/　}::|::::＼　､＿＿＿_.ノイ: ／i |/　ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}!　 |ハ::::::i＼　｀二二´　／ｲ:!: ﾊ::{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}从Li｣ヽ、　　 ∠＿.｣｣:::{ }:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ--Ｔ r‐｀´─┐|‐‐ｲV .ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }_ﾊ_｣ |: : : : : : :| L｢!｣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __ノf7/,ｲ |: : : : : : :| ﾄ斗ﾄ､‐-､＿

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　何晏は議論を重ねるうちに管輅を賞賛するようになった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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267 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:39:00.83 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　 /.::::::::: ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　j : :::: : .::::::::::: .:: .:::::::::::::::::::::::: ::i!
　　　　　　　! ..i:: :: .: .:: : .::: ..: :::: .:! ::::::::::}: :::!
　　　　　　 .'.::::!.::.{: ..::.::::ｲ;ｨ::.: .}.:!}!::::. :: ::!::. {　　　　　聞けば、お前の立てる卦は神業のようだという。
　　　　　 /ｲ::::!::::!::メ､´〃}!.::/:/ハ{!:::} ::!i!:i:ヽ
　　　　　/./ｲ:::{!:{K辷_ﾒ//／斗≠ミ/::..:i::!:ﾄ､ヽ､　　どうか一度卦を立てて、
　　　　　ノ´ﾊ{:ﾊ:ﾄ､｀¨´／イ　ヒｪz/}ﾉ::ﾉ:ハ、｀　　　私が三公になれるかどうか見てもらいたい。
　　　　　　/　i!:!ﾍヽ、　　　 !　　ノｲ:::/{:{:{
　　　　　　　　ﾘハ}ヽ、　-_ ､　　／/:/{ﾊ|.ヽ　　　　 .それと近頃、鼻の頭に数十匹の青蠅がたかる夢を見たが、
　　　　　　　　 {!｀＝.＼　　 .イﾚ'/ ﾘ　! ヽ　　　　　これはいったいどういう意味なんだ？
　　 , 　-　､　 j!: :._∧_:.}!´¨¨〒}
／´￣｀ヽ: : ｀丶: ﾍ}{∩!!: : : {{:{
!: : : : : : : : '. : : : : :.｀Y´: {!: : : {!ﾊ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿__
!:/: : : : : : : :.ヽ、: ! ｀{j´: : {!: : : iハ}｀丶.､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..::::::::::::::::::::::::::::::丶
i{: : : : : : : :.:.:.:.:.}: :}:. ＿＿_,{!: : :ヽ｀ヽ: : : :.｀丶、　　　　　　　　　　　　　　　　 /,:======::ヽ::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::ヽ}:::::､:::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ:::从:::::::::::::::::::,:::::::i:::::::::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::iﾊ {:/ﾍ::{:::::::;::::::::l::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:小ｿ´　ｭ≧ ;:::::::;::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|　　　弋ｼ,:::::::/う:i:::::::::;
　　　　　　　　いいわよ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽiゝｰ　＿,::::::::/:::::::l:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:|//ﾍ ,::::／ヽ::::::!:::::::::!
　　　　　　　　けれど、卦を立てる前にひとつ言わせてほしい　　　　　　　　　　 |: |/==| ,へ///ﾍ::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i: ∨/X///／ : : ＼:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 y ／ヽ:!／ : : : : : : ヽ::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　i　　|､ : : : ／⌒ヽi::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ| 　 |. ヽ／､　　　|:::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　､　 !　　　　|　　　|::::.

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .そして、管輅に卦を立てるよう頼んだ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　やはり、こういったものは誰でも気にかかるようだ
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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268 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:39:49.11 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　 ,..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...
　　　　　　　,.:::::::::::::::,//7//7//7､:::::::::::::::.
　　　　　　/:::::::::::/::´::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ,::::::::::.
　　　　　 ,::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::::::::::::､::::':,::::::::::.
　　　　　,::::::::::::/::::::ｲ::l::::::::l:::::::::ﾄ､::::::l:::::l:::::::::::l　　　　　　梟はとびきり下賤な鳥だけど、
　　　　 i::::::::::::l:::::/ !:::l,:::::::!::::::::|　ヽ::l:::::|:::::|::::l　　　　　　それでも他者の木の上でその桑の身を食べれば、
　　　　 |::::::::::::l"7ーl--､:::| ､:七''´ ヽ:::::! :::|::::|　　　　　　そこの主人のために美しい声で鳴くそうよ。
　　　　 |::::i:::::下云ﾆtｫ　ヽ!　,ィﾆ云アl::l:::::|::::|
　　　　 |::::l:::::::| 弋zソ　　　弋zソ /ｲ::::::|::::!　　　　　　まして私は心のない草木じゃない。
　　　　 |::::|:::::::|:,　　　　　　　　 ,':|:::::::|::::|
　　　　 ,::::::|:::::::|:::.､　　　　 '　　　　, ｲ::|:::::::|::::|　　　　　　あなたに対して嘘を言うつもりはないわ
　　　 /::::::::,::::::',::::::＞_ .　´｀　. _＜::::::,:::::::,'::::::.
.　　　/:::::::::::',::::::',:::::{//ﾊ｀¨´ ﾊ//}:::/::::::/::::::::::.
　　 /::::::::::::::::',::::::l／ ////Y ////｀/::::::/:::::::::::::::.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 7::::::::/:::::::::::::::::::/::;:::::::::::::::::::i:::::i:::::::::::i::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　7:::::::7:::::::::::::::::::/::/:::::::::::::::::::i::::::i:::::::::::i::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 7:i:::::::i:::::::::::::::::::7::7ﾊ::::::::::::::::7:::::i::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ィi:i.i::::::i:::::::::::::::::7_/i-‐',:i､:::::::7:::::/:::::::::::/⌒',::::::::::::::::iﾔ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:ij::::::i:::::::::::::///./　 __',iA:::7::::/::::::::::/ヽﾉ/::::::::::7:ﾊ.ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:i !:::::i',::::::::7 i|　ﾃ弋;;;ｿィ〉:::/:::::::::::/ノ::::/::::::::::::,'.i| ヽ `
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ',:::i|ﾍ:::::7　i!　　　￣　/:::/:::::::::::/ ,--'::::::::::::::::i ﾘ
　　　　　　　　　……承知した　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:iヽ .､′　　　　　 /:::/:::::::::／ ./　j:::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ｲ／/／/　　/　7::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j:ﾊ` ‐-､　　ｲ'"　,　イ　　ﾉ7:::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′ﾘi',　　　　, .＜　　　　 _7:/ i:iﾆi::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ- '::::ﾉ!　 __, ...-‐'ニ〃‐'i:iﾍ::::::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘﾊ----=i i:::::::::::::::::::::::::::ﾍヾ､:ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_　 __!::::::::::::i i::::::::::::::::::::::::::::::＞､ヾ､
269 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:41:31.97 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　 /::::::::::/-―――――-:::､:::::::ヽ:::::::.
　　　　　　/,::::::::::/::ｲ:::|::::::::::l::::::l:::::､:::::',:::::::::::::,:::.
　　　　　 ,:::l:::::::::,:::::ﾊ:::|,:::::::::|:::::,!:l::::l::::::l:::::::::::::l::::l
　　　　　 ,:::|::::::::|:::,　l:::|_､:::::ﾘl:::ﾊ_l::::!_,:::|::::::::::::|::::l
　　　　　 |::|:::::::::|l/´T::l　',::::l リ l,ﾙ::ハ::|::::::::::::|:::::!
　　　　　 |::|:::::::::||'＿ﾚ'　ヽ:|　　ﾘ＿_ |::::::::::::|:::::|　　　　　　鼻というのは、天中の山で高くとも危うくない。
　　　　　 |::|:::::::下云_ハ｀　!　イﾄ､ハ下::::::::::|:::::|
　　　　　 |::|:::::::::|弋z（ソ　　　　弋z（ｿ !::::::::::::!:::,　　　　　　.それが貴顕の地位を守るための道、
　　　　　 ,:!:::::::::|　　　　 , 　　　　 |::::::::::::|:::l　　　　　　.そこへ青蠅なんて醜悪なのが寄って来たわ。
　　　　　　 |:::::::::|::.　　　　＿　　　　 ,ｲ::::::::::::|::ｲ,
　　　　　　,:!:::::::::|::ﾄ､　　 `　 '　　 .イ::|:::::::::::::|::::::.　　　　　険しい場所にいる者は転落して、他人を侮る者は滅ぶ。
　　　　　　l:l::::::::::!:::::::::＞　 _ 　＜::::!::,:::::::::::,::l::::::.
　　　　　　|:ﾊ::::::::,:::::l///ｰr ､r-､////::ｲ::::::,::/l:::::::.　　　　　己を卑下すれば必ずその力を大きくなり、
　　　　　　|:::::､::::::,::::l////ll/Y l l///:/-,::::::::/,::::::::::.　　　　 .道に外れた行いをすれば失敗する
　　　　　 ,:::::::∧::::∨////ll/.|/! !//'///:::::://｀ヽ､:::.
　　　　/´￣:.:.l∧::::∨///ll-r-,―- ､_/:::::://:.:.:.:.:.:.:.
　　　 /:.:.:.:.:.:.:.l､∧::::::､-―//ﾞヽー-/:::::://:.:.:.:.:.:.:.:.:l
　　　,:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨/＼::ﾍ//l /∧∨/,::::／/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨///｀＼l l//∧//／//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　管輅は卦を見て、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　過去の戒めを引用して身を慎むべきという趣旨の話をした
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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270 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:42:26.35 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　 ,......::::::::￣::::::::.....､
　　　　　　　　　　　　 ,..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　　　　 ,::::/:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::,::::::..
　　　　　　　　　　 /::/:::::::///7///7//7/-､::::l::::::::.
　　　　　　　　　　,:::,::::::::/::::::/,:::::::/::::,ｲ:::::l:::ヾ,|:::::::::,　　　　
　　　　　　　　　 l:/::::::/::::::/_:::_::/::::/ l::::ｲ:::/:::l::::::::::.　　　　
　　　　　　　　　／::::::::{:::／/:／,:::::/ ,:::/,-/､l:::|:::::::::l　　　　何晏様は一度、
　　　　　　　／ｲ:::::::::l , ィ云ｒzl:／／ l:/ /::/|:::::::::,　　　　『易経』の趣旨を思い返してみた方がいい。
.　　　　　　　　 |:::::::ﾊ.　弋z(ｿ　　　,ィﾃ心､,::::::::::,
.　　　　　　　　 |:::::::l､',　　　　 '　　弋z(ｿ/,:::::::::,　　　　　.処世の知恵とでも言うのかしら？
　　　　　　　　 ,ィ|:::::::|:::.､　　　 - ､　　　 //::::::::ﾊ
　　　　　　　／:::::!::::::::,:::::::ゝ､　　　 ,.. ィ:/::::::::/:::::ヽ　　　そうすれば、きっと三公にもなれるはず
　　　　　／:::::::::::,:::::::::ヽ:::::::l77 ュ77/l:::::/::::::::/:::::::::::::..
　　　　／::::::::::::::,-､:::::::::',7//// T////,7::::::::/7｀ヽ､:::::::::..
　　／::::::::::::::::/:.:.:.:＼::::::∨/´　{_}_--,/:::::::,ｲ:.:.:.:.:.:.:.＼-,:::::..
　／:::::::::::::::::::/:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:::::.　／//l l_/::::／＞:.:.:.:.:.:.:.:.:/:./::::::＼　　　　　/／: :/: : :／: : : ／:／: : : : :｀`;ｰｯ-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠/ : /: : /:/:ー＝二, : | : |: : : 卞´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . /|: /イ:/|/|: :｀了://:/个､|: : :＼:ヾ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ｌ| |: |{ |ｲ:kzf: :/=|/_'≠弌: : : iｎ: : ﾄ-ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､|:ｲ'弌/ 　'_ｆ不:}ﾐ | : : ﾉ j: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀|　/ 　　￣¨／:／∠イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ｀､＿　　　´ >' 7: ル
　　　　　　まるで年寄りどもの言い草と同じじゃないか　　　　　　　　　　　　　＼ ‐ ｀ _　 ´ ,ｨ戈f
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ‐ｧ‐=＝￢｀≦┬ｒ=彡' : : ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: /: : : : : : : ∨: : | ﾚﾍム／: : 丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l / : : : : : : : /|∨ :| ｆ^fk^': : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {:|: : : : : : : ://‐-: ｧj-孚 : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }:|: : ||＼: ://: : : //: : ^ : : : : : : : : : : : : :
271 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:43:47.49 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　 ,....::::/:::::::::::::::::::::::::::､::::ヽ
　　　　　　　 /::::::::////////////ﾊ::::::,:::.
　　　　　 /::l:::::ｲ:::::::l::::::::::l:::::::l::::,:::::l:::::::l:..
　　　　　　,:::::::!::::l::/:::ｲ::::::::::|,::::::!:::l:::::|:::::::|:::.
　　　　　 ;:::::::|::::|ｲ:::::ﾊ::::::::::! :::::|:::l::: |:::::::|::::.
　　　　　 l:::::::|::::|_!:::/　,::::::::| ∨|_ﾘ::::|:::::::|:::::l　　　　
　　　　　 |::::::|:::::! l下｀ヽ:::::! ´リ |:::::|:::::::|:::::|　　　　年寄りというのは、生を超えたものを見る事ができて、
　　　　　 |::::::|:::::|ｫ==,､　＼!　,ｨ==ァ!:::::::!::::,　　　　.いつもの言い草の中に言葉を超えた深い意味が表れるわ。
　　　　　 |::::::|:::::|弋(ｿ　　　　弋(ｿ !:::::::!:::{
　　　　　　ﾞ､ ::|::: |　　　　　 ,　　　　　|:::::::|::::l　　　　そう無碍にするものではないわよ
　　　　　　 }: |::: |､　　　　　　　 ,::::::::,:::::l
　　　　　　 ,:::::,:::::l:::＞　_ ｀　 ´ _　＜::::::/:::::::|
　　　　 /::::::l:::::|::::∧､.l　 - 　l->/:::::/:::::::::::.
　　　　　/:::::::::|:::::|-'//｀ヽ､　,-///::::/､＿::::::::.
　　　 /´￣∨::::::,/////∧∧//:::,ｲ///l:.:.:｀ヽ　　　　　　　　　　　　 /／:.:/:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.::.:.:.:.:.:.:.:.`ｰ-,
　　　 /∧:.:.:.:.∨ヽ:{　　　 {ﾆ}. /:イ＼///:.:.:.:.:.:ﾄ､　　　　　　　　　 ∠/:.:./:.:.:/:/:.:.:._ ｪｭ':‐:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ:.:./:/:/:/l:/:.:.アフ:/l:,!､:.:.:|:.:.:.:.､:.:＼!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃!:/ｲ:./:ﾚ_ !:.:.:/|:./ /_/Lｌヽ!:.:.:..:.:.＼:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　ｌﾊl|:':.l{ｨ‐ﾐ!:./　'_´,ｚ= 、｀i.:.:.:.:/l:.:.:「｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　ヾ:l└'-l'　　　{-':::}_ﾐ　!:.:／ｌ !.:/
　　　　　　　　　　　　そんなものか　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ.　､' 　　￣¨｀ , '／, -':,:'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　` 　　　　　´ ﾉ / ﾙ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｀ﾆ　 ,　'　　'/ﾉ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_, -=＝Tｒ≧-≦_--=彡': : ﾄ.、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:／: : : : : : :i: : : : |　|ﾆ∧: : : /: : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./: :/:: : : : : : : :ハ : : :| ,=､乢‐.／: : : : : ＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　興味深いのは何晏の反応である
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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272 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:45:57.26 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ------- ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐ '￣:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.／:.:./:.:.:.:.:./:.:./ ',:.:|:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:／/:.:./:.:.:.:.:.:/:.:./_-‐l:.|:.:.:.:|:.:.:.l:.:.:.:.:.:ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／/:.:/:.:/:.:./:.:.:.:.／_∠-‐‐ヽヽ:|:..|:.:.:.|:.:.:.|:.:.:.ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ'´　/:.:/:.:/:.:./|:.:.イ-／厶zr≠升/:./:.:.:/:.:./:.:.|:.:.l|
　　　物事の機微を知る事神の如くというのは、　　　 .　　　　　　　　　 /:.ノ:.:/:.:./ｿ|:/ ／ノノ　トz'ｲ´/:./:.:./:.:./ﾄ:.:.l:.:.:l
　　　古人も困難だとしていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:./:.ノl:.:.:l ｲ孑７　　 ´￣　　/:./:.:./:.:./ ｝|:.:ヽ:.{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/‐´/ {:.:|:.∧ゞｿﾉ　　　　　　　/´/／:.／///:.:ヽヽ',
　　　深い交わりもない相手に向かって、　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽ:.∧　ヽ　　　　　　　 /／ｼ´ r ' ´:|:.ﾍヽ
　　　忌憚のない言葉を吐くのは、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ヽ　 r≠-ｰ　　／　　/　}:.:.|:.:.|:.トﾍ
　　　近頃の人々がやりにくいとする事だ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊヽ:.＼　￣　　　　　／　/ノ|:.|.lヽ`､ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）ノ|:.:.＼　　　　,イ　　／´|:..|:.|:.l　`ｰ｀
　　　今、お前は一度会っただけで、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´ 　 }∠}/ヽ-イ　yr=.＝＝≠|!`ｰヽ
　　　この二つの困難な道を立派にやり遂げた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ r／ヽ＝レ＜||: : : : : : :|ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／-‐´ イ≦=彡｀: :{{,-､:〈〉.,-|
　　　天にも通じるかぐわしい徳を持っていると言えるだろう　　　　　　　　, イ　　　^　‐---- 、: : :||＾)）.{}（(:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿,-─´　　　　　　＾ヽ‐--r　>: : ||: :<〈〉>: `､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r': : : :/　　　　　　　　　　　＼:/ /: : : }}: : :))((: : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|,---´--､＿/ー────‐ ､ ∨ : : : ||: : :〈〉: : : : : : ＼
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　　　　　　　　　　　　　なんと大絶賛
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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273 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:47:06.36 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　 i.:::::. /.: : /. : .:: ,.′.: : :/.　. : : i: : : : :　: :　: :　i: l
　　　　　　 l:::: /.::: : .::: .:: ./ :/. : :/. : . ://:}: : : :::.　i: : : :| :l: |
　　　　　　 l:::::}::::::　::::..:: / :/. ／}. : : //}::ハ: :i: ::. :}: : : | :|: {
　　　　　　 |:::::|::::i::. !:::::/.:ｲ: /　/: : ｲ:/ l::l　ｌ: ﾄ､::. |: : : | :|: l
　　　　　　 }i::::|::::i:::.{:::ｲ:/_i:/　/:::.///　j::{　.｣斗ﾍ:::}:/ : }. ﾄ､!　　　　　心からこれを良しとして、
　　　　　　ｲ:::ハ::|::::V十rfﾘミ｣:::/// , //ｨf≧=ﾍ小/. :ｲ: :ﾊ:ﾄ､　　　　.いずれの日に忘れる事があろうか。
　　　　　　 }/　ｌﾊ:::::ヽ､近Ｚｿ|/メV/7/ｰﾍ北シメ/. :/ }/　}{
　　　　　ノ′　|ヽﾄ､:::ヽ　　i{　　ノ′ 　　　 /. :/.ィ:!　｀　　　　　俺はお前の好意を終生忘れん！
　　　　　　　　　|:::ﾊ:::ヽﾄ＼⌒´　ﾉ!　　　　　／: :ｲ: .ｲ:l
　　　　　　　　　|/　}::|::::＼　､＿＿＿_.ノイ: ／i |/　ﾘ
　　　　　　　　　}!　 |ハ::::::i＼　｀二二´　／ｲ:!: ﾊ::{
　　　　　　　　　　　　　}从Li｣ヽ、　　 ∠＿.｣｣:::{ }:l　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　ﾄ--Ｔ r‐｀´─┐|‐‐ｲV .ﾘ　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　 }_ﾊ_｣ |: : : : : : :| L｢!｣　　　　　　　　.　　　 /- ､::::::::::l::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　 __ノf7/,ｲ |: : : : : : :| ﾄ斗ﾄ､‐-､＿＿　　　　　/:::::｀`ヾ;;;;､l:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::::l::l､::::､:::::l::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::l,:l／､:＼!:::::::::::|,ﾆヽ:::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:､::ヾ､ ,..-＼!::::::::::|-､,.l::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::ヽ.弋ﾁ　|:::::::::::|_,ソ:::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　運命は絶対に変えられる。　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ､〉　　　l:::::::::::|　∨::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　_　 l::::::::::l　　ヽ､::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　努力を重ねてほしい　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀､　 l:::::::::|／￣＼::::::::::::::::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l｀´!::::::::|　　, - '' ＼::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',:::|:::::::,'-,/　　　　　ヽ:::::::::::::::::.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ!::::///l ,　　　　　 ',:::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/l:://// l　　　　　 ,:::::::::::::::::::::.

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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　どうも管輅の発言に感じるものがあったらしい
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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274 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/03(火) 00:47:14.56 ID:oZkgVt5Co: マジで？
275 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/03(火) 00:48:06.73 ID:o7q5aRKJo: おや意外な
276 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:50:22.12 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　/:.:.:.l　.:.:.:.:.:.:.:.ヽ :.:.: .:l|:.: .:. :.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}
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　　　　　　　　ヾヽ／　　　　　　//／　　　｝　|:.:.:.l:.{:.:.:.:.:.:./:.:.|:.l|ｿ　　　　　　来年、もう一度会おう
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　　　　　　　　　　　　|ヽrｰ--　　　　　 _,　　　|:.l| l|:.|:.:.:./ l:.| |:|i|
　　　　　　　　　　　　|/|ﾉ r 　　　　／　　　　}ﾉ__l|_|:.:./‐‐ﾘﾆｿ
　　　　　　　　　　　　l　'　ﾍ　　<　　　_-ニニ─‐|/￣￣: : {
　　　　　　　　　　　　　　　　｀´　　,∨ニ‐´: : : : : : :': : : : : : : :l
　　　　　＿--‐-､＿　　　　　　<∠: _: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　 /　＿__､＿ノ､　　　　　　∨((: : : : ／ : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　／　 /　／））─ｰ'　　　　　　 ∨乢-‐' : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　｛　　ﾍ／　/￣｀l　　_-ｰ一ニ￣￣: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　 l　　 l/　　/　ヽ　|￣: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　しかし、彼の願いは叶わなかった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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277 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:52:22.72 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　 , ､_,..-‐::－::-.....、 ,ｨj}
　　　　　　　　　／ﾍ v.......................゛｀"‐''...
.　　　　_,.-‐ 、〃.......l }...../..........入....ﾊ........ミ＝‐-
　　　　jr ⌒>ヘへ....j }../.....-‐.ﾅ¨`.....ﾍ´..v..＼
　　　　{{ ／ .............V/.....{....!.../,ｘ-‐V....ト､.ヽ...ﾍ　　　　　お兄ちゃん。
　　　_,.ィ................:.....|`ー...Vﾚ'〃ｒ'ﾊ｀＼ｌｆ{ヽ}＼}
　　　 |...l....::.....::l:j/::V........l　″ Vﾉ　　､V　　　　　　　もうちょっと発言には注意した方がいいよ？
　　　 |./! :::.....:::|yへV......l　　　　　　〉
　　　 l'　V:::::::::八ﾐ_r'V....|　　　　　､..ｧ ∧　　　　　　　口は災いのもとって言うし
　　　　　　 VY:ｲへ｀=ヽﾍ::!::::::... ＿＿／ヽj
.　　　　　　　}/ }/　￣,_}_`　　　〈、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -――- ､.
　　　　　　　　　　　 }｀ー＝￢r'}､､_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　 _ ｪ＜　` ヽ＿　|!'_,.==,ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,': : : : : : : : : : : : :l
　　　　　　　　/ 　　　＼「　　｀j]､　 {　｀=￢　　　　　　　　　　　　　　　　 ,...::::::::ヽ､_,: : : : : : : : : : l_
.　　　　　　　　{　　　　 ,　'.〉　イ{ ||ヽﾉ、　／:::}　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::｀´'ｰ'''-,,､／::::ヽ､
　　　　　　　 /　　　　　 v ｀´＝!:|='=||　 Y ::::::ノ＼　　　　　　　　　　　／:::::::/::::,...-――--:._:::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:/::::::://////////////ヽ､_',:::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ:/:::::::/::::l::::::ｲ::::::::::/:::::::l｀ヽ､_.l::::::l::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,::::,::::::::/:::::ｲ:::::ﾊ::::::::ハ:::::::!:::::::l:::|::::::|::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:::::,::::::,:: l::::ﾊ:::/_,',::::/　ﾄ､_l ､::::l:::!::::::|::,-､-､::l_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::/l:::::::ﾄ､l七´ﾘ　l::/　　ヽ:::l l￣!::|:::,､ﾄ'／￣´　ヽ
　　　　　　死人と話しているのに　　　　　　　　　　　　　　　　／　l:::::::|::,　　 __　 l/　　　ヾ!__ヽ!',|:::∨´　　　　　＼
　　　　　　どこに畏れる必要があるのよ。　　　　　　　　　　< ＼, |:::::::|::} ひ⌒ﾞ　'　　　　´⌒ヽ-k::<　　　／,..ニニ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l/vヽ､!:::::::l:'　　　　　　　　　　　　し' l::::＼／／!V｀´ヽ
　　　　　　今のままだったらだけど　　　　　　　　　　　　　l　　　　,:::::::ﾄ.　　　　､＿　　_, - ､　　 ,':::::::l∨´ゝ'　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 ,:::::l::＞　_　　　￣　　ノ　　/:::::::::l ､'　　　　　　,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ.　　　 ,:::::,:l　　　＞ -　 _　 - ＜ ,::::::::::,'　｀　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 ',::::l:､　　{////ヽ-'´///ヽ':::::::::,　　　　　　／

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　もっとも、管輅のあけすけな発言を聞いた家族の者は、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼は気が狂ったと考えて呆れたと伝えられている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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278 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:53:05.12 ID:tTdcQv/5o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　‐=・=‐　‐=・= ＼　　　　　　占い稼業も大変だお
|　　　　（__人__）　　 |
＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ,／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼　（ ;;;;(
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼) ;;;;)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　（●）（●）/;;／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）l;;,´|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　./´ニﾄ━・'　.ｌ
　　　　　以前話に出てきた呉の趙達もそうでしたが、　　　　　　　　　　　　　 | .l　_ニｿ　　　 }
　　　　　傍から見ると、お前は何を言ってるんだという感じですからね。　　　/ヽ､_ノ　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __/　　/　　　ノ__
　　　　　難しいものです　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /　　/　　　　　　｀ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´　　./　　　　　　　,.　ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､＿,/.　　　　　　　｜､　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　｜/　 /
279 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:54:24.15 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４８年１２月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, --‐―‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　「ニニニiヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　i| |ﾉ/ﾉﾊﾉ））!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, ―‐-‐‐、　　　　　　　　　 .| （| | ┰　┰| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,-|》《|} , 　　､《|}、　　　　　　　　| ﾊN､''' - ''ノN
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ ,　l/ﾉﾚハ/ﾊヽ〉ヾ、　　　　　　ノﾉ /,｝| {.》《} lヾ,ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ,/ /(| | ┃ ┃ ||ﾊヾ、　　　　　(（ﾊﾞＣく_#l_##j,〉D ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´ﾙ/ﾊ| |､'' ヮ''ノﾘvＶ｀　　　　　　　　　　（__j__)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ｝ {.》《} ｌヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｃく_#l_##jゝD
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__j__)
280 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:55:06.12 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　 ,ｫｪ､＿__
　　　　　　　,.f込ｔﾝ:::::::::::｀ヽ、
　　　　　／::::;. -‐ 　´￣￣｀丶＼
　　　　〃::／　　　　　　　　　　＼ヽ、
.　　　 ll::/　　　l　　　　　　　　、　ヽY ＿
　　　　ll::l}　　　ｌ　　|　　　 l　|　l　　 lイﾆ}|
　　　　ll;;l}　l､　|　　 | ｌ、 -l‐七/ｖ'　 lミ彳、　　　　　　子元。
.　　　_,'Vｉ　l,x tT二ｔ,|ヽ,ノ,ｨT}｀'j　ｌ ||〃へ.､
　　／<//l､ヽヽｨf_lｊ`　　　¨ ∠ノlﾉ.||　l　ヽ>　　　　貴方の存念を聞いておこうかしら？
　　ヽ／/{∧　＼＿.　　__'_,　,ｨ′l　ﾚ.　l
.　　/ //'l |　＼__＜. ､ __`_´.ｲ,ヽ　＼,__　l　　　　　　
　 /　l_| |_!　　ｌ　ｌ l'ー--,＜└vヽ　＼＼!
. / 　　　,ｨｰ-.‐|　 |'′　//lＹﾐヽ|l ハ、ヽ:.＼　　　　　　　
/ 　　 /.::::::::::::{ 　＼ｰtfﾉｌi　斤　l:::::|j＼ l:::::::.＼　　　　　
　　　 /.:::::::::::::::ヽi＼ヽ￣l｣ |/　　|::.Ｙ :::`'::::::::::/　　　　　
.　　 /.::::::::::::::::::::::|:::l ヽl_,､_ｒ､,_,､r､l'|:::::', :::::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　}必》∧＿＿___
　　〈:::::::::::::::::::::::::l:::::＼ﾞ　' |　l　/ ' ,}::::/ :::::::::::ハ　　　　　　　　　　/ｌ{｀ヽ/　　　　　　　　　 V二ﾆゞｲ彡’三三7》
.　　＼:::::::::::::::::::i､:::::::::＼　　仍} ,/:::::ｌ｀ヽ:::::::::::::',　.　　　　　　　 {必))/　　 |　　　　　　　 V彡|　l| V＼￣￣
　　　　 T :::::::::::/ ＼:::::::::::` - ､／::::::::l　ヽ:::::::::..ヽ　　　　　　　／７ゞ7 　　 l| 　 l|　:　 !　 :!　ＶＶ|　l|　V: :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／／/l　　　|:l{ 　 l|　:!　|　 l|　:|/ :|　l|　 ∨:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/`;7イヽ/ .| . :| |:|ﾊ＼八从斗≦ミ|:|　 |　l|:.　＼」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　 l／　 | . :| |:|云ミヽ{/{ｉ泌K:》::}从r|　:| :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ从从∧り　ヾミ辷彡'　ゞ人 .:　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　l.:∧く　　　､_ノ　　　く　ヽ　＼
　　　　非才の私めには、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　l/: lヽ－　　／:.　　/ヽ　＼
　　　　お父様の考えはうかがいしれませんが……　　　　　　　　　　　.|　| : ;L,､＞　イヽ＿,／∠ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　| : { ヽ＼＜}」:::|::}::}／{iﾊヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　| :∧/'）､＼ヽV`{Ul　ゞﾊ　/::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|/:./ /＼ヽ V ∨ﾞﾘ　 Vﾊｲ::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|: ﾊ/｀ヽ｀　　V'　　／::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|; :∧　 ‘，　　 | 　／::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|: ': ﾊ　　:l 　　 l／:::::::::::
281 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:55:47.62 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　rz辷ｦ　￣￣`　､-　.
　　　　　　　 , -――ｖく`ｰイ-―　　　　　ヾ　　｀ヽ rtz
　　　　　　　∠二＞／ｉ:ｉ／/:!`ー　　　　　　　　　　　寸ｦ
　　　　　　／／/才　 !/　　／　　　　　　 ', 　　ﾏヽ
　　　　　／／　 7　　　 ′ ./　 / ./　　 l　　 }　　　 ∨∧
　　　　／／　　 ,′ 　　　 ′ .' ./　./　ｲ　　 |　l　　 !＼|
　　　／／　　./　　　　 .:{ :L」;:{　/ ＼{　r‐､ ! .ﾊ　　 }＼
　　／／　　　 /　　　　　 . :八:{ァ≧ミ廴ﾊ`ﾄ､_j}ﾑLｲｌ|　 |ヽ＼
.　（　(　　　　　′ 　 /　. : :/　:N 弋ツヽ　 jノ!くKｦ7イl　 } 　＼ヽ
　　＼＼　　/　　　/　. : :/ 　.:! 　｀¨´　　　 ∨Y/ l:从jノ　　ヽ＼
　　　＼＼./　　　/　. : :/　. :∧　　　　　　ﾉ　`ﾒ　 |　　　　　　　＼＼
　　　／／′ 　 /　. : :/　. :/__ ヽ　　 ‐-　　ｲ　 |　　　　　　　 }　/
　　／／ / .r=＝＝＝=ミ. :/.ﾑ￣(:> ､　　＜.:.:l. 　 |　　　　　　／／
　　＼＼.:／⌒ｰ-‐'⌒ｰ-=ﾐxく￣＞＞y不孑ﾞ_/￣￣}‐-､　　　／／
　　　＼＼ : : : : : : : : : : : : ヽ:.ヽ:!: :ﾄ､／7ｰ : : : : : ノ: : : |　／／　　　　　　求めなければ、何も得られません
　　　 / .＼＼: : : : : : : : : : : く｀:ｰ=ﾐr=x､ : : : : : ／ : : : : j／／
.　　　/ .∧: ＼＼‐: =: ミ: : : : : ＼: : {泌ﾘ_: : : ／ : : : : : :/／
　　 ′,' ∧: :.:＼＼ : : : ｀:ｰ､: : :｀ｰ‐ﾄｲ､ヽ「}: : :ヽ: :二K
　　/　/ /　ヽ: ／／￣:ヽ: : :_:／: : : : ｀ｰ┴‐く: : : : ＼: :∨＼
　 .:　 ′!　 .／／: : : : : : ＼{: : : : : : : : : : : : : :｀ヽ: : : :ヽ ∨ﾒ|
　 |　 l　.l ／／7ヽ: ＼ヽ: : : :r―‐ ､: : : : : : : : .:}: :ヽ: : : :} :∨:!、
　 |　 | ／／　/。∧: :.＼､: :{二二ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.ノ;r――ｫく: : :＼＼
　 | .／／　 . :|ﾒ/.:∧: : : : : : ｀ー‐ｚ‐'ﾞ^＾"¨￣´: : : : : : ヽ}:ｨ: : :}＼ヽ
　／／　l　 . .:ﾚ'// ∧: : : : : : : 〃: : ／: : : : : : : : : : : : : l|: : : :ヽ、ヽ＼
　／ .|　 l　 . .:　l l　l ∧: : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : 〃: : : : :/　 }／
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　 |　 l　 l　 . .:　l l　l l }　＼: : : : : : : : : ＞ ‐ ＜＿＿/_＿＿_/／
　 |　 l　 l　 . .:　l l　l ノ : : : ＼＿__才´: : :＞ "}}: : | 　　　／
282 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/03(火) 00:56:14.58 ID:o7q5aRKJo: この手の予知の話ってどこまで本当なんだろうなあと思う
283 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:56:45.13 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　／:::;:zｭzｭzｭzｭzx:::＼
　　　　　 /::zﾀ´　　　　　´ﾇｬ:l
　　　　　 l_] l　 |　ﾄ､　 |　l　ｒ‐|ー､
　　　　く小| |',　!'､ |　＼!,　! └丈オ
　　　　厶! 乂f;iヽ　l 　f;ｉヽ| l.../ |ﾔｌ　　　 _,　---- ｲ
　　　　　　八　| |:l｜　　l:j　ｌ|/.....　 | |　　／:::::::::::::::ｆイ
_,　-― ､　父,|　l ´　､　　　ｲ|....l.... ﾍ　／::::::::::::＿::ゝ　　 .
ｧ:::::::::::::::::丶　! ...ﾄ､　ｎ‐' 　イ|....ｌ.l..|.. ＼/::::::::::::::::､:::＞　　新しい時代を築くのは老人って、何か締まらないわねぇ
´イ:::, -ｬ::::::::/　....ﾊ..l...j |::X::::::::!....|￣'､......＼:l::::::ヽ::j
　ﾚ　 /ノ::::/　..|..l:::|../ へ:ﾄJV|...l.l:::::::::ヽ....､..＼ｰ-ゝ
　　　´し/ ......l|..|:::!.|_,､_丿　 l...l.|:::::::::::ｽ.......... l
　　　_／.. ｲ...l:|..l/'/_,､_〉zｭz外.|丶::／l...|....l... |　　　　　　　　　　　_,. -―‐￢ｽ仁ニ､
　　　￣´　　!..|ﾊ.!/､_　ｦ::::::::::::::!::::::l..| ﾚ´l...|∨　　　　　　　　　　 ,. '´　＿,.-‐'´　ﾄヽ.｀戈―-- ､
　　　　　　V:／　　Ｙ:::::::::::::l::::::::::|ﾉ　　レ　　　　　　　　　　／　　　　ヽ　　ヽ｣　￣｀ヽ　　｀ヽ、
　　　　　　　〈:::!　　／::::::::::::::;|:::::::::{　　　　　　　　　　　　　　 / ,　　ｌ　､　　　 l　　l　　ヽ　　｀､　　　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　 / /　ｌ　l　 |　　　ｌ｜　ヽ　　ヽ　　ヽ　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l ﾊ | l　| | l |l　｜ﾄ､　　＼　＼　,.イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l | l |l Ｎﾚ匕lヽ　l| ﾚﾍ、ヽ　ヽ　／ヽ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌＮ XヾV佖ｲ}LＶ | l廴} 　＼／ヽ、　 |
　　　先人が進むべき道を示してこそ、　　　　　　　　　　／　　　ﾘヾ<ﾒ､￣l　r'´ヾ、〈＼　＼ヽ、
　　　後進がそれに続くのです。　　　　　　　　　　　　　／　　　　<　　 , ′　ヽ＼＿入｀―ｰr――个-- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └―‐- ､ / 冫く　　　 ,.ｨﾍ、＜:/ ＼　＼ヽ　＼＿＞
　　　先人が道を示せなかったからこそ、　　　　　.　　　　／/　/!　｀‐匕冖-: :｀二ﾆ:-‐冖-..､} ヽ／ヽ
　　　漢王朝は滅び去ったのではありませんか？　　　　／　/　/ { ｌ　　 r=〉: : : : : : : : : : : : : : : ｀く｣_ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　/　ハヾニ=扱从} : : : : : : : : : : :_:r―冖‐ミ、　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　〈　　/　/　＼{＞斤'′: : : : : : r―‐'´: : : : : : ::r‐ﾍ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ｌ　ｌ　　　　7んﾍ: : : _:_: r‐'´ : : : : : : : : : ::人　ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ|　|　　　　{: : : : ｀^´: : : : : : : : : ｀丶､:_:r'′ ｌ　　l 　l
284 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:58:26.48 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　／／:￣__::::::::::::::::￣｀:::ヽ
　　　　　　　　　　／〃'::::::/´ﾉ〉):_ノ_ﾉ::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　 //´::::::__,ｨ:ゝ-':__,:::-──- ､::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　 /ﾞ::::::::::／￣￣＼　ヽ＼　ヽ＼::::::::ﾊ__
　　　　　　　　　　 !:::::::／　ｉ　　　　　ヽ　',　ヽ　＼ヽ>,仁》
　　　　　　　　　＿ |::::ハ　　', 　　　　　ｉ　｝　!　!　 ',<ノ||＼
　　　　　　　　《ﾆﾊ_ゞ、＼　＼　　　　!　||　 |　|__ ||　l | ＼>　　　　　　　　　　　 .何か棘のある言い方ねぇ。
　　　　　　　　　ｿ|| ＼＼　＼　＼　　 | .从,ｨ匕Lィ||　| |　〈´
　　　　　　　 | '､　＼＼,＞≧ゝ,　|/ /,ｨﾇﾆﾐ、|i　| ｌ　|　　　　　　　　　　　　　まあ、いいわ。
　　　　　　　ハ＼　 `卞代ﾂﾐヾ′　　　'''　/ // 　ﾄ､　　　　 ,　--─.::´
　　　　 .｀ヽ、　〈/|:} ヽ,＼　＼`¨´　　、　　　 / // /　ｌ　ヽ　／::::／:::￣　　　ところで、年始の高平陵への参拝は、
　　　／:::;:ｨ:::::＼　//|　 |＼＼, __＞　　-　´　ｲ!// / 　　! 　 ∨:::::::::':──-:::､　例年どおり行われるのかしら？
　 . .. ::／::::ハ::::∨ﾑ'〉　｢｀:::ゝ,＼_ ≧ｭ,fヽ_ .ィ─ﾍ,ィ　l　　 |l 　/::::__::::＼:::￣｀ヽ
. .. .:. ::::／／__;／:::::|　 |::::::::::ﾍ　 !:::::::l　|::::ﾊ;:::::_:::::ヽｌ　　ｌ| 〈::::::::::＼:::::＼::::ヽ
　　. ::／;::/／/::::::::::: !　/ :::::::::::::}　|::::::::l　!/ 　∨ ｝/::::/ /　ﾊ｀ゞ､::::＼＼:::::ヾ
　　　　 ∨／!:::::::::::::::| /:::::::::::::::::|　|::::ノ|　ト-ｰく /_｣:::/ /　/::::ヽ:::ヽ＼:::ヽ＼
　　　　／／|:::::::::::::::ﾚ ::::::::::::::::::|　|::_〉 }　 ─ｰ､ヾ才／}　/:::::::::::＼:＼＼〉＼
　　 ,／／／ﾍ:::::::::::::::::::::::::::::::::::! /:::〉ﾍ! 　￣＼ヽ)=::､/ /::::::::::::::::::::::::::＼　 `
　 ./／／／人::::::::::::::::::::::::::::::::|/::{ ｀入_　　ゝ}_ソ/｀´}/::::::::::::::::::::::::::::::::::}
　/´／／／ /｜::::::::::::::::::::::::::::::::::（＼__　￣Z_r､_｢|　ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ､
285 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 00:59:10.71 ID:tTdcQv/5o: 　　　 j 　 .:! l!　|　 l≧ト廴_l! ﾊ　 l 　 |＿_　l/ ｝　　　　|
　　 /　 .: } |l　l!　ﾊ　l!ﾍ　j[`,=、 | 　ｌ|⌒j!:/　ﾊ　　　 j
　　 ,'　 .:　| | ! l|　i|lヾYﾃ≠ﾐx l|　!　/|r=''/ :/l/　　′/
　　,' 　 j　| | ﾚ' ゞﾏ　 {っl! } ﾍ jl/ﾚ' /テﾆﾐ/::j 　 /　/　　　　　はい。
　 ,'　　.′ｌ |:.　　　　 ´¨ ｰ′ " 　〃r～ｧﾏ/　 ,j　/　　　　　　
　,'　　/=､| |::.　　　　　　　　　　 {!:.ﾄﾐ-ﾌ |　／ﾚﾄ、　　　　　　大将軍及び御兄弟、皆陛下のお供をするそうです
. ' 　 /`ー! !:::.　　　　　　　　　ゞ=ィ¨ /ﾚ′　＼＼　　　　
' 　 /:ｉ:ｉ:i:ｉ| |::::::..　　　　　　　 _　　 ´ 　ﾊ　|　　　　＼＼　　　
　 /:ｉ:ｉ:i:,r| lト､::::::..　　　　　　　｀　　／ }!　!　　　　　〉 }
／:i:i:≦-| |ﾞ`ﾄ～ｰx::..　　　　　　_イ:　 j　 | 　　　　 /〃
:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i＼:| |≒＼　　`ｰ､::. _　イ乂ﾌ::　ハ　!　　　　 /〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――‐-　rぇ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　／...:::::::::::::　　-― ヾ＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈＼＿__|匸》厶::::::::::　イ　/　　＼　、ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー―仁アr一ｧY /　|　l　l 、＼＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 ―＝彡イヽニｲ l l　|　l　|'Nム､ヽヽヽハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く／￣　／　／/ / ｌ l|　|、l 卞ﾃtｿx刈 | |l } } |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-－／　／　／　/ /　| ||　| ＼ｌ| ゞ "　　ﾍ从ﾉ川
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-－　／　／　／ ,ｲ　| |ﾍ　、　　　　　　　〉ｲ乂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.-－　　／　／／ | 　｜|　＼ゝ　　、 _　　イハ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-－　／／ /　|　　|l |＼　　　　　　｀　ハ｝|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　― 　 ――＜　イ┌.|　　|ｌト､　　　　　／　| ﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／...:::::.:.:.　　＼i /.::|　　|ヽ＼::::＞　 __／　ｌ|　|│|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:::::::.: .　　　　　　＼:::l　　ｌ::::＞ｰ、l ｜ｌ |　｜ |人l
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286 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:00:10.25 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――‐-　rぇ､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー―仁アr一ｧY /　|　l　l /＼＼＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―＝彡イヽニｲ l l　|　l　|' ＿､ヽヽヽハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く／￣　／　／/ / ｌ l|　|、l　|ヽ　c刈 | |l } } ||
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'´::::::::::::::.:.:....　　　　　　／∠　　｀＼|＼ｊ_ 乂＼| ｜ l |　　　　｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::.:.:.....　　　　く／　　く丁トヘ厶　:..＼＼＼　jﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::　　　／　　　　 ::.ヽ|　〈｛迄〉　::.l ハヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::: _　-─┬―＜:::: 　　　　　::.∨ ヾテﾍ　::|′|　｝|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ:::::::::::::::::::..`ー-､ :::: _ノ｜　ﾉ　/　　〉　　　ヽ　'.
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287 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:00:42.14 ID:tTdcQv/5o: 　/　　　　　　 /　　　　　イ　　／/　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　ﾊ｝ililillililililﾊ　　　ﾊ
./　　　　　　｀.ﾄ､　　　 /　ﾊ　 /　i ... /　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　ヾ｝ililiilililiｱﾒ　　　 .|
i　　　　　　　 .|　＼　/　 |　 ./　 .|　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　　　　　ハililililililiil｝｝　　 .|
|　　　　　　　 .i　　　ﾍ　 .|　/　　 |.ｨ　　　　　　　　　　　　　　　　／/　　　／　　｛ililililililili｝ﾒ　　　|
i　　　　　　　　| ゝ/　 ,＼i./　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　／　/　　,イ　　　　｛ililililililil｝ﾒ　　　|
|　　　　　　　 .ﾊ //≧=､/≧ ､　　 |　　　　　　　　　　　　　／　　/　／ /　　　　ﾊililililililili｝ﾒ　　　|
ﾊ　　　　　　　∧/＼｛:::::o::::ｧ､≧彳　　　　　　　　　, -－' ´　　／／　./　　　　彡三ﾐv彡三ミ　　|
ハ　　　　　　/　i!ﾊﾐ､≧,,;,i!;;;;;ハﾐ　| 　　　　　　,　イ　　＿＿_.∠'／＿__/＿　 //　　ilil｝ilil｛　　ﾍﾊ　|
..∧　　　　　.ﾊ　|　| ilﾐ三三彡'" ー| _　ｨ　'　´　　三≧＿＿ナ／￣￣ﾌ￣　　|::|　　 illﾉ:水小　ｿ/　.|
　.∧　　　　 i |　|　|　　￣　　　￣::.´　　　゛＝.　イハ:::::o:::ｧ= ､＿　 /　　　　 |::|　　/ /ilililヾ　｛｛　 |　　　動くわよぉ
　ハ　　　.| |Ⅵ ﾉ　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　ﾐ＝ゞ;;;;;;;ノィ彡/／　　　　ｲ::|　 /://∧∨/ﾉﾉ　　|
　　ﾍ　　　 .|　Y/　　　　　　　　　　　.:.;　　　　　　　￣ヾミ彡彳／　　　　／　｀ﾐソノ|::|　 |::|￣　　　 |
　　　ﾄ　　　|　.|人　　　　　　　　　.:::::/　　　　　　　　　　　　／　　　　.／　　　　　　|::|─|::|　　　　　|
　　　 |＼　　V/　 .＼　　　　　､,＿　 ´　　　　　　　　.､＿／＿ィー'ﾊ´　　　　　　　|::|::::::|::|＼　　　 .|
　　　 |::::::>　 Y＝＝=.＼　　　　ヾ-｀＝ - ＿, 　　　　　　／-─イ:::::::ﾊ　　　　　　　 |::|:::::|::|::::::＼　　.|
　　　 |:::::｛､ヽ ii!　　　｛i::::＼　　　..￣￣::::￣　　　　　／　　　｛/::::::::::ﾊ.　　　　　　 |::|:::::|::|:::::::::::＼ハ
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288 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:01:21.53 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　／:.:.:.:.／∟./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.::.:. ﾊ:.:.:＼
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289 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:02:00.99 ID:tTdcQv/5o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―　正始十年（二四九年）一月一日　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
290 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/03(火) 01:02:37.64 ID:oZkgVt5Co: ((((；ﾟДﾟ))))ｺｴｰ
291 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:02:59.37 ID:tTdcQv/5o: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　,,,）⌒）) 　:::ノ　　　　　　　　　　　----ﾆﾆﾆﾆ三三　　　　　　　　（　⌒）
　γ⌒ヽノ　　（　:::　　）　　　⌒`）　　:::`）　　　　　　　　　　　　（　　⌒）　　::::）　γ⌒ヾ
　　（　　）:::)"" ::）　　　---ニニニ　⌒）　　　　　　　　　　　---===ﾆﾆﾆ三三　　　　　　ノ
　　　）　...::::::....　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　⌒）
　（　　⌒:::）⌒￣￣⌒ヽノ＿､（　:::　　）　　　　　　　　　　　--====三三　　　　）　　　:::ノﾉ
　ノ　　ノ　　　　　　　　　　　　　--ﾆﾆﾆ　　⌒`）　　:::`）　　　　　ノ　　::）　　（　　:::　）)　　）
　　---ニニ　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ（　＿　）　＿）)　:::::::　　（　　⌒）　　）⌒`:::)　　　）
　　　　---ニニ三三（:::　　）　　　）)　:::::::　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　---====ﾆﾆﾆ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,......::::::......._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::,.. -‐''ニニ_ヽ:｀::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::l-::/´::::/l:::::::l::::｀ヾ､:::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::l:::/:::/:ｲ l ,:::::l ,:::l:::::::l:::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,::::::|:::::|:/-/- ､ l　,:ﾘ ,-l-;l::::l:::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ! ::::|:::::| ィ≧t､　　/　,..-ｭ､l/l:::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ! ::::|:::::|　込ﾁ　　　　込ﾁ /.l::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::,-!::::l　　　　　　｀　　　 !::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,::l,.|::::|　　　　　_ 　　　 l,::::::l
　　　　　　　　　北西の風……？　　　　　　　　　　　　　　　　　　}::: |::::ﾄ､　　　　　　 _,.ｲ!:::::,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:::::|::::|:::≧ｭ､._　　 _,.,＜:::::l|:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::::::!::::l::::::::::l＿_二＿!_:::::::::|::::ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,::::::::l::::|:::::::l´￣||´￣￣!::::::,::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,::::::::::ﾄ,:::.///,ｰ,//////// ｲ:/ｰ- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::,.- l､:.///{/!//////{　 l/　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:::::::/　　lﾍ:l//ﾉ lヽ､////　 /　　　　　`､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::,/　　 ,ｰ//__/_!/l　￣l;　l,　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::<　　　/ //´￣ l//l￣ ´　{　　　　　　　ノ
292 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:03:46.65 ID:tTdcQv/5o: .　　　　　,':..:..:..:..:..:..:../:..:..:..:..:..:/:..:..:..:..:..:..:..:..:/:..:..:..:/:..:..:..:..:/:../:..:..:..:..:..:..:..:.ヽ
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　　　　　　|:..:..:..:..:..:.l:..:.:.,' /^ .l:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.|:.f仡ﾗ弍トﾐ　　 }:l:..:..:/|:..:..:.:,':..:..ｌ:.|
　　　　　　|:..:..:..:..:..:.l:..:..{ 弋　ｌ:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.|,'　んr'::::ﾉ}¨｀　 l八:/ .|:..:../:..:..:/l:|
　　　　　　|:..:..:..:..:..:.l:..:..:乂ヽ}:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.|　ゝ辷シ　　　　f抃ﾉｉ:../}:..:../ j:|
　　　　　　|:..:..:..:..:..:.l:..:..:..:..＞j:..:..:..:.. l:..:..:..:..:.|　　　　　　　　　　ﾋｼ/:.|/:..|:../　ﾘ
　　　　　　|:..:..:..:..:..:.l:..:..:..:..:..:.l|:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.|　　　　　　　　　　v'.:...:...:...j:/　　　　　　　……裁きの時は来たれり
　　　　　 |:..:..:..:..:..:.l:..:..:..:..:..:.!|:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.|　　　　　　　　　　〉 ..:..:..:./
　　　　　 |:..:..:..:..:..:.l:..:.lー─i.|:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.|　　　　　＿　　ｨ' ..:..:...:..:.|
　　　　　 |:..:..:..:..:..:..:.. |^≧=ﾄ|:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.ﾄ､　　　　　_｀　 |:...:...:...:...:|
　　　　 j:..:..:..:..:..,':..:..}　　　 |:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.| ./＞　　　ｨ　　 }:...:...:...:...:|
　　　　　/:..:..:..:..:./..:.._ﾉ　　　 |:..:..:..:..:l:..:..:..:..:.|/^＼:..:..:l.:..{　　　|:...:...:...:...:|
　　　 /:..:..:..:..＞'7^　丶､.　八:..:..:..:.l:..:..:..:..:.|^Y^r７:. i:..:|　　　|:...:...:...:...:|
.　　　 /:..:.＞'｀丶: :＼　　＼　}:..:..:..:.!:..:..:..:..:|j ｝//:..:..l:..:|　　　|:...:...:...:...:|
　 /´¨￣　　　　＼: :＼丶.　 |:..:..:..:.!:..:..:..:..:|ｉ | ∧:..:..l:八 . 　 |:...:...:...:...:|
293 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:06:27.93 ID:tTdcQv/5o: 【第二十八回　正始政変・其の弐に続く】

新規CAST

～魏～

●阮籍（げんせき）　野上葵（絶対可憐チルドレン）
●張当（ちょうとう）　秋月律子（THE IDOLM@STER）

～他～

●李世民（りせいみん）　エドワード・エルリック（鋼の錬金術師）

..　　　　　　, --‐―‐ ､
..　　　　　/　「ニニニiヽ
..　　　　　l　i| |ﾉ/ﾉﾊﾉ））!
..　　　　　| （| | ┰　┰| |
　　　　＿| ﾊN､''' - ''ノN＿　　　　　　　　　幕間は一眠りしてから投下するわ。
　　　/＼`: ,゛~´{つて_）’､_ ＼
　　 /＋＼゛"´　　　　 (´::) ヽ　　　　　　 .とりあえずお疲れ様
　／＋　　　￣￣￣￣￣￣￣｀､
〈＼＋　＋　＋　　　＋　＋　　ヽ
　＼＼＿＿＿＿__＿＿＿＿＿_ヽ
　　｀､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_〉
294 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/03(火) 01:08:55.56 ID:o7q5aRKJo: 乙
うん、こんだけやってれば司馬懿がいなくても他の誰かがクーデター起こしただろうな
295 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/03(火) 01:09:58.07 ID:oZkgVt5Co: 乙です。ほむほむがこんなに出張ってくるとは思わなかった。
296 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/03(火) 01:11:47.15 ID:pcgJ2295o: 乙です。
297 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage]：2011/05/03(火) 01:12:09.64 ID:t6TcsRKF0: 乙ー。しかし司馬懿の寿命が先に尽きてたらどうなったかねえ。息子じゃどうしようもないし。
298 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/03(火) 01:12:56.73 ID:lBOKduXp0: 李世民は玄武門の変を起こし、兄弟抹殺、父親幽閉かましといて
よく司馬懿disれるな・・・
299 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/03(火) 01:17:19.02 ID:Lq+09cft0: ぼけてるふりしてる間にほんとにぼけてもおかしくない年齢なのに慎重になれるところがすごい
300 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/03(火) 01:37:04.26 ID:IrYDBI/io: 乙でした。
301 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/05/03(火) 01:51:54.94 ID:4TdyjJojo: お疲れ様でした

重箱の隅をつつかせてもらいます
>>189
社稷に救う→社稷に巣食う
かなっと
302 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 01:53:44.39 ID:tTdcQv/5o: 【>>189修正】
┏─────────────────────────────────────┓
　末世の暗愚な君主は、何が利益となり何が損害となるかをわきまえず、
　立派な人格者を遠くに追い払い、つまらぬ小人を身近に引き寄せます。

　忠義で善良な人々は疎まれ遠ざけられ、媚びへつらうご機嫌取りが慣れ親しむ事になり、
　乱逆が側近から起こる結果になってしまいます。

　こうした者たちは、社稷に巣食う鼠に例えられましょう。
┗─────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l:.: .:.:.:.:ヽ:.:ヽヽ :.:.:.: ..:. :.:.＼:.`ｰ-､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:./ .:..:.:. /:.:.:.:/:.:.:|､＼ :.:.:.:.ヽ :ヽヽ :.: .:.:. :.:.:.:.＼￣
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.|l .:.:.:. /:.:.:.:/ .:.:./|　　＼:.＼:l :.:|: .|r ､:.:.:.:l|:.:|:.|｀ヽ､`ｰ､＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ/|:.:.||: .:. /:.:.:.:/ :.:./|:.|　　∠弌ヽl .:.|:.:|　ﾉ.:l:.:.|:.:.|:.| 　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／'´ |:.:.|l:. :.:.{:.:.:./ :.:./ .|:.|_／／_j },ﾉ|:.:.|:.:|/|:.:.|:.:.|:.:.|.i|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　ヽ.{:.:.|ヽヽi!　＿ ,＿_　　∠　　　　／／',
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ - ‐´──=＝￣冫||: : : : : : ||: （(升〉〉 :＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　このあたりの事は、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　曹爽に対するメッセージに聞こえると言うと考えすぎだろうか？
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
303 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/03(火) 02:01:48.35 ID:o7q5aRKJo: 城狐社鼠の故事成語ってここから？
304 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/05/03(火) 02:10:53.77 ID:VqWwHXd+0: こういう占いの記録が残ってるのは
数多くの占いの中で当たったから残ってるのかなやっぱり
305 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/03(火) 03:29:31.20 ID:MuflPA0D0: 当たった占いしか史書に載らないって偉い人が言ってた
306 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/03(火) 04:54:04.97 ID:ZP9EkKx6o: 乙です。

李勝の荊州刺史も問題有りですなあ。
魏では本州への就任は慣例として御法度だったらしいから。

しかし、曹芳の不行跡は太傅の責任のような気もしますが……w
307 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)[sage]：2011/05/03(火) 10:12:42.04 ID:aOZkcMkR0: 乙です
何晏はDQNだけど、こういう面もあるから余計評価に困るなｗｗ
308 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:47:53.27 ID:sisk4HMOo: 【幕間】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...._
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　　　　 l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾊ
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ:: ﾆ'::::l
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　　　　　　 / | |｀ﾄ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
　　　　　　　　　l ﾄﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　正始年間は風俗が乱れた時代と評される場合がある。
　　　　　　　　　｀ﾊ_|ヾ弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 '´く.　　 'ーｲ　l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l　今回の幕間は、それを象徴するような逸話を紹介しよう
　　　　　　　　　　 rヽ､　lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー--　　:::＿:ﾉ
　　　　　　　　　　ﾍヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀
　　　　　　　　　　　 ,ﾚ-'⌒:､　ヽ:::::::::::ヽ- 、
　　　　 ,. -‐､　　　ヽﾆ.:::::;r‐　'´ l::::::::::::::::::::ﾍ
　　　,r'::::.,.-'　　ｒ'´ ::::ヽ　　 __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
　　 /:::::/　　　　|　　 l::: ｀ヽ､_　ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l
. 　 |　:::|　　　 |　　 lヽ､__,. ､　';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.　　|　｜　　　 |　　 |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
　　 l.　 l　　　　ヽl.　..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
309 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:50:35.14 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　　　　　　 _..〃_,,,-‐ ア ___...._.. ､
　　　　　　　　　　　　　_../ ／/／　　／ノ" ／＿　　　　___,,....
　　　　　　　　　　　／ / /.. '"　　　 '´　　　　　　￣￣　／
　　　　　　　　　∧ l　　ｒ　　　　　　　　　　　　　 ,,,,_ ..／
　　　　　　　　丿|ｿ　　　　　　　　　　　　　　　　　｀"'''‐-､
　　　　　　　　 │ ′　　　　　　_　　　　　　 'ゝ _ ｀''''マ‐--ヽ
　　　　　　∠二￣　　　　　　　/'7 ノ＼ ∧　、　＼｀''‐､＼￣｀｀''''-､..
　　　　_....-一''''￣／ｲ／i/ｌ /　ｿ'ハ　｀'　ﾍｌ　ﾏハ＼　｀ﾞ''ト''''''''∑´´/
　__..-''ー―――-/ /　 |/　|/ｿ　/　ﾞﾍ_　|　 |　ﾍ＼　＼　|　　　 ∑/
　( ､　ゝ　　　　　|/　_/　/ｌ　ﾘ/　　0　ﾞi ｌ＼⊥＼　　　ﾊ　|　　　/ﾉ
　ヽヽ"　　　　　 lン〈　ﾐ‐‐--丿　　　　　,-'''ニ二）ヽｌﾍ　|　ﾞi|　／/
　　＼＼　　　　 |　 .|ヽ　廴ﾉﾒ　　　　ﾍ廴ﾉ‐ン丿ﾍ| ＼|　／／
　　　　＼ﾞゝ､_ 　'l　 _ﾞｌ　''‐―′　　へ. ｀￣´ ﾉ　|/ |　ｒ'＜／
　　　　　ヾ..ｨ' ￣ｌﾍｌ＼　　　　､〈│　　　ｿ´〉　|　　　ﾍ＼
　　　　　　ﾚ'　|_　ﾍ　　 .ヤ　　　　ﾞﾞ''lｿ　　　 ∠../´　　ﾍ'｀´
　　　　　　´　ｌﾊｿ　,ﾍ　＼ﾍ　　　_,,...-..　　　／r''iﾞ丶|ヽi
　　　　　　　　　/''i_----、＼　　　　　　　ノ゛ﾑｿ＼
　　　　　　　　　'´ ﾞ|￣￣ﾍｌ、ﾞヽ､　　　　／　　ｌ　〉广ゞ
　　　　　　　　　 _／ヽ、　儿...... ｀''‐‐-‐'＿--|＼|/　ﾉ
　　　　　__....-=''"′　　＼"|二二ﾆコ匚ｌ二--///　ﾉ''-..、
__..ntコi二＼＼___　　　　 ´ﾞ＼＼.. 　ヽ　　　! jｿ′　　ﾞ''''‐‐-、

　　　　　　　　　　　　　魏　光録大夫　徐邈

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　徐邈、字を景山。幽州燕国薊の人。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹操が河北を平定した後に招聘され、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　曹操・曹丕・曹叡・曹芳の四代に渡り、各地の太守・刺史を歴任した。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　魏の誇る能吏の一人であるが、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　若い頃の彼はちょっとした問題児だった
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
310 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:51:20.39 ID:sisk4HMOo: 【紀元２００年代　漢　冀州　鄴】

　　　　　　　ヽ: : : : : :./三/: : : : : :ノ- ､::::::::::::::::::::::::}
　　　　　　　　ﾉ: : : : :i三ﾐ}: : :r‐ '´　　　ヽ:::::::::::::_;ﾉ
　　　　　 ,xz{: : : : : :l三ﾐ!: : : ）　 l　l　 l　ヽ:::::::ゝ
　　　　 //}i}ﾊ: : : : :{三ﾐ}: r‐' ｌｌ　ｌ　l　 l　l　 ':::::::::::〉
　　　　//l {:ｉ} llゝ､: :lﾐ三}:./ _ｌ_l_l_ ｌl　l ｌｌ　l　l　::::::/
.　　　〈〈_l ﾉﾉ}.l ､,ﾉ: :{三i}: 〉ｌ l l l　｀! ll l ｌ _l_ l　l:::::ゝ、
　　　　ゞi彳i:} l ヽ: : {薔}:.ﾉ l,ｨ示ｮ､l从ｌl从l l｀! ,':_::::;ノ
　　　　 !　 i:} l　ヽ｀i:{三}）ｌ弋:ツ　　　示j7l/::} ｀′
.　　　　 l 　 i:} !　　ヽ｀ヾﾐ} l　　｀　　 ,ゞ' /_:;ﾉ　　　　　　　　今日から禁酒令を施行するのだわ
　　　　 l　　　 !　　　｀ヽﾐ}_ヽ、　　 _ 　 / l
　　　 l　　　 l　　　　,.ｨ':ヽ{__｀ｰ┐__, ィ´ｰヽ
　　　 !　　　 !　　　 >‐-:､ﾐrﾍ｀ヽ三ミ}ゝ=-く
.　　　l　　　 l 　　　/: : : : : ヽｰ-､く薔}:{二-r―- ､
.　　　 ! 　　 l 　　 /: : : : : : :∧r‐'__}ミ}: ;.ｨﾌ｀ー ' i
　　　　l　　　 l　　 ,′: : : : : : :.∧ミヽ: ; ﾍ　　 }　　,ﾉ
　　　　l　　　 l 　 /: : : : : : : : : : : :> ':´: : :.〉_ノ:￣
　　　 l　　　 r‐ ': : : : : : : : : : : :/: : : : : :/: :/;ｨ'（_）‐‐-､
.　　　 l 　　ﾉ: : : : : : : : : : : : : :}: : : :.／: : l: ゝ、＿__,,ノ
. 　　 l　　　ヽ:_r‐､:_; -､: : : :r‐'､___／: : : : ゝ、＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __＿ ,.-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ｧ'　　　　｀Ｙ
　　　　　　　　　　漢　丞相　曹操（字：孟徳）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　ｲ /-Ｎ-Ｎ lﾐlく
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　M}せ　せ| bＮ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Vゝ _- _゛ﾑ'′
　　　　　　　　　　　見えます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rｆう7ll7 ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_ゞ_ / /_｣ｭ_
　　　　　　　　　　　また孟徳が不人気と罵られる姿が　　　　　　　　　　　　　　_＿_ ＜_/ /￣{＾_′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　目ヽ:::(._._匕7ヽ-⊥,ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;:::‘ｰ:‐:‐:‐:‐:':::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ー゛‐゛‐゛''゛'￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　曹操軍　将軍　夏侯惇

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .建安年間、曹操が禁酒令を出した。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　禁酒令の背景には、当時の食糧問題が背景にあったと言われている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
311 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:53:16.76 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::ヾヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　 .ｉ:::::::://///::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　.|::::::/ ::////⌒⌒ i.:::::ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　.|:::::/　　　　　　　　　|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　|::/.　 .ヘ　　ヘ.　　|::|
　　　　　　　　　　　　　　　 .⊥|.-（＝・).-.(・＝)-.|⊥　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　l　.!:;　 ⌒´.し.｀⌒　 ::|. l　　　.
　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ.ﾍ　　　　　　　　　/ィ　　
　　　　　　　　　　　　　　　__,. -‐ﾍ　 <ﾆ二ﾆ> 　/─- __　　　　　　　　ほら、劉邦が酔っ払って白蛇を斬らなかったら、
　　　　　　　　　　_　-‐ ''"　　　/　!＼　￣　／!＼　　　￣ﾞー- ､　　　漢王朝ができる事もなかったじゃありませんか。
　　　　　　　　　ハ　　　　　　 /.　　|ヽ￣￣ /|　　ヽ　　　　　　ﾊ
　　　　　　　　 |　ヽ　　　　く　　 ! .￣￣　 !　　 .>　　　　　/　!　 .とにかく私も酒が飲みたいので、
　　　　　　 |　　 |　　　　　_＞　　.|.　　　　.|　　＜_　　　　 /　　!　一刻も早い禁酒令の解除を
　　　　　 .∧　　 !　　　　ヽ　　　 |　　　　|　　　　/　　　　 i　　.∧
　　　　　　　/　＼　 |　　　　ヽ　　　 i　　　　i　　　/　　　　 |　／ハ
　　　　　　ハ　　ヽ |　　　　　ヽ　　 !　　　 !　　 / 　　　　　| 　　　／ヽ
　　　　　 /　　＼　　 |　　　　　ヽ.　　|　.　　|　 /　　　　　　 | 　／／　＼
　　　　 /　　　　＼　|　　　　　　.ヽ　 i　　　i　/　　　　　　 | ／- '　　　　ヽ
　　　 /,　-──‐-ﾐ」　　　　　　　　, ‐''二二⊃､　　　　　　 |/　　／￣￣｀ヽ!
　　　ﾚ′　　￣￣￣`ー─---､＿/　′二ﾆヽ'　＼--──┴''￣￣　ヽ　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　漢　文官　孔融

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　 .しかし、娯楽の少ないこの時代、酒を楽しみにする者は多い。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　「建安七子」の孔融はわざわざ故事を引用して、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　酒が歴史を動かしてきた趣旨の手紙を曹操に送っている。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　『孔融与魏武帝禁酒書』と呼ばれる手紙だが、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　禁酒令に不満を持つ者は少なからずいたのだろう
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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312 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:53:58.89 ID:sisk4HMOo: 【紀元２１３年頃　漢　冀州　鄴】

　　　　　　　　　　　 ,..----r__＿＿
　　　　　　　　 _.ヘrヘ_／. :: :／1::: ::＿人
　　　　　　　　　{_ :: :/ / .::: ::: :::　.: .: : , :: :: ::｝
　　　　　　　 ,ｒ´.:::::/ /:::ﾉ￣￣｀ｰ-､;;:: ::: :::ﾉ
　　　　　 (⌒:{　.:::{.　!::（　,　 /ヽ　　＼ ;;: :｝
　　　　 7_|∧ :::|　「::ﾉ|　∨　 i! / ! |ﾄ;::ﾉ
　　　　　　　| 　Y.:!　lｲl lｉ＼　　ﾚ／| 从〈　　　　　　　　　　私は断固禁酒令を続けるのだわ！
　　　　　　　|　 :i {薔}川　◯　　　◯ ｌ小iv
　　　　　　　|　 :|　ゞ! l⊂⊃ ､_,､_,　⊂lｉ|ノ　　　　　　　　　　私の我慢が天下万民のためになると信じて！！
　　　　　　　|　 :|i⌒ヽ j　u　　　　　ﾉi|__／⌒)
　　　　　　 |　 :! ヽ　ヽx＞､ __,　イｌ　|:::::ヽ／
　　　　　　 |　 :! ∧__,ﾍ::|￣(*)￣|::ｌ　|:::::::ﾊ
　　　　　　　|　 :! ヾ_:::ッ::l_,.イト､__l::ｌ　|:::::::ｿ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　丞相！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　l　　´＝｀　l　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　
　　　　　　禁酒令の違反者を摘発しました！！　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　結局孔融は、その願いもむなしく命を落とす。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.この禁酒令、曹操が魏公となってからも続いていたらしい
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
313 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:54:25.00 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　し.:.:.:.::::/ ′ 　　ｉ　　l|　　　　　 ! . 　ｉ　　 |　{＿:.:.ﾔｉ:iﾊ:.:.:.:.:.: Yﾊ:i:ヽ　!
　　　　　 /:/７::::′　　　　 |　　l| |　　　　　 | | 　 |　　 | 　 /:.:.:.}:ｉ:ｉ:i|:.:.:.:.:.:.:}　|:i:ｉ:|　l
. 　　　 /:/　ハ’ |　　|　　 |　　l| |　　　　　 | | 　 |　　 |__ [_:.:.:.:|:ｉ:ｉ:i|:.:.:.z‐'!　.|:i:ｉ:|.　|
　　　　 l:/　 ′|　|　　|　　 |　　l| |　　　　　 | | 　 |.イ「.|　 _」:.:.:.!:ｉ:ｉ:i|:.:.（:i:i:|、 !:i:i:|　 i
　　　　 l!　/ 　 !　!　　!　　| |　　l| |　　　　　 | ｌ／ | 　.ﾉ! ﾑ:.:.:.:.:.!:i:i:i:!:.:.:.:}:ｉ:|ﾊヾ:i:!　 |
.　　　　　〃　 ∧ l　　l! 　丁`ト、l| | 　　　　l,厶ﾆ孑灼ﾌ / Ｙ:./:i:i:i/:.:√|:i:|　!　ヾ　 !
　　　　　 |′　ｉ ∧ ､　ｌ| 　 |＿V{__｣ト　　　ｰ'ﾉﾊ　'(代ﾉり〃!|: 7ﾃ=ﾍz/　.|:i:|　|　　　　l
　　　　　 |　　　.l:iﾍ､ﾍ八　 |l(''て「k込＼l/!／　　__ヾﾆｲ:: 　 l! {' 辷ﾘ/　　ヾ}　:.　　　 |　　　　どこの誰かしら？
　　　　　| 　　 !:i:i:|ヾ丶＼l 　　ヾ汐　　　　　　　 ,,　　.::;' lハx」ノ　　　　　.ｉ　　　　|
　　　　　 | 　　 l∧!　lNⅥl∧ 　 `"´　　 ,　　　　　　　　.::::ﾊ. 　l|　',　　　　 .!　　　 |
　　　　　 |　　　　　|　′ 　l:.八　'"　　　　　　　　　　　　　.ｲ　ｉ　 !　ﾊ..　　　　 |　　　　|
　　　　　 |　　　　　|/　　 /ﾘ　ゝ　　　　　 ‐-(　　　　x≦三ﾐ/　∧　 :.　　　　　!　　　 |
　　　　　 |　　　 ./　　 //　　x≦＞．　　　　　_　'´三三il7　/ミ| 　ｉ　　　　 |　　　　|
　　　　　 |　　　 /　　〃ｉ≦三三三三ｉ≧=-イ三三三三/　/三.! 　 |　　　　 |　　　　|
　　　　　 |　　 ./　　 /三三三三三≦〈ｆ匀ﾏil三三三i!/　/ｉ三 |　　|　　　　 |　　　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l　l　　´＝｀　l　　　　　　　
　　　　　　　　　　　尚書郎の徐邈です！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
314 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:56:06.41 ID:sisk4HMOo: 　　　　　ヽｰ--､ヽ_ｿ .＞' "i　　
　　＿,.　'´￣｀　　　／ >'′ |　　
　　_＞　　　　　　　`く⌒ゝ､|　　
　´/´　 ,　　､　、　　　∨ V ゝ、
　/ｲl　/　　,.ｨ|,.ｨz|　|l ,｜| ﾊ|　　,ゝ
　　|.　|ｌ /|/シｨ」ｯｿﾊﾄﾊトﾄ|　　ﾄ!
　　}ｲﾊ|ﾊ::ﾉ　｀　　 |'　|ﾘ　,､ト !　
　　ﾊ　ｌ.〈､_＿ /// ｲ/|ｲﾄ、　ﾄl　
　　　 lｲ l人こ′　　,. '　V　V ﾄ!　
　　　　|ﾙｲlﾊ__,.　 '′　　/　｀ヽ､_　＿＿　　　　｀
　　　　　　　　｀ヽ、　 /　　　,.　'"´　　　｀ヽ、
　　　　　　　　　〉　 /ﾉ .ｒﾍ　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　ちょっと聖人に当たっちゃってね
　　　　　　　／′ /　　ﾊ　∨ヽ、　ｆヽ、　　ヽ
　　　　　__,∠ '⌒〈⌒ヽ　ﾊ　 ∨　ー }　ト、　　',
　　　／　､　　　　/ >、　＼ﾉ､　＼＿/　｜　ヽ、｜
　.／　ｰ/ 　　　/　{　＼　＼＼　　　 |　　　ヽ{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　キャーッ！>>
./　　 /　　　　/　　ー,､_ `　､　ヽ、　　　ﾊ　､　　|
′／ ,′　　人　　　ﾍ、｀　､　　　　　　ヽ　　 ',　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　どうしました！？>>
　'′ {　　／　　ー---≧ ､　　　　　　　　　ト‐　､!
　　　〉‐ '′ 　　　　　　　＼　　　ヽ　　ヽ　＼　　　　　　　　　　　　　　　　このおじさん変なんです！>>
　　 /　 ,.　T　‐- ､　　　　　　　　＞､_ 　　　　　　　}
　　,' ／　　!　　　　｀　　　　￣　　,.ｲ |｀ヽ､　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なんだ君は！！！>>
　　|′　 _ﾉ　‐　　　　, 、　｀￣　　 /　∨　　　　　　 {

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　さて、今回の主役徐邈であるが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼は禁酒令を無視してこっそり酒を飲んでいた。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .そして、酔い潰れる程飲んだ挙句、職務質問され役人に摘発されてしまう
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
315 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:56:46.98 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 z=┐ ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／”:::::::::::ｲ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐:::::::::::::::::::::::::::::て
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::}_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::]
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｚ/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::z
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ:::::::::::::::○::::::::::○::::::ｒ┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,＼
　　　　　　　　　　　　　　　ｨ＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠,
　　　　　　　　　　　　　　イ＞／::::／!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<　　　　　　　　　清酒をがぶ飲みした！？
　　　　　　　　　　才ﾞ::::,::ィ_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::z　 _,＿
　　　　　　　　　 ,　イ::::::::,x　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾄ _x::::∧　　　　私ですら我慢しているのに、
　　　　　　　　イ:::::::,,才　　 !::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧　　　　絶対に許さないのだわ！！！
　　　　　才:::::斗‐ '　　　　　{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ｢¨ｌ:::::::rヽ:::::::::::::::::::::)
　　　　X::::::／　　　　　　　 /:::::::::,,::::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ　ｌ::::::ｉ　ｉ,:ｪw≧::::::{
　　　 {::::::ｌ　　　　　　 /::::::::://:::::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ　ｌ:::::ｉ.　　　∨:::::∧
　　　｢::::::::ﾊ　　　　　　／::::::::::::ﾊｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i　ﾊ::::::ヽ　　 ∨:::::∧
　 √::::::::::::::ﾊ　　　　　ｔ::::::::::,,, .¨i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!＿ヽ::::::ヽ　　∨:::::∧
　 ∨:::::::::::::::::,-　ｘ　　 /:::;/　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::”ｉ＼::::ヽ　 ∨:::::∧
　《:::::::::::＿/　　//　〆::::vγ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゛ﾊヽ::::ヽ∠ニニ}
　　ｉ:::ｌ＼,ｌ　　　》::Y::::::::::::/ i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`zｉ:::::::v':::::::/
　　 ',!　　　　　＜'::::::::::::: ＜／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::¨::::::::::::／／i
　　　　　　　 /ト /:::::::::::::::::>:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／i:::: /／::::/

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　曹操が怒ったのは言うまでもない。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　なお、聖人というのは禁酒令時代の清酒の隠語であり、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　濁酒の場合は賢人と呼ばれる。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　幸い、この時は周囲の取り成しもあり、刑を免れる事ができた
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
316 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 12:58:51.69 ID:sisk4HMOo: 【紀元２２５年頃　魏　豫州　許昌】

　　　　　　　　　　{////////////////////////////｝
　　　　　　　　　 V///////////////////////////
　　　　　　　　　　　｝///_ ｘｔｧ…　″￣¨　￢‐-= ,_/八
.　　　　　　　　 `ｒ'厂゜├'ﾍ,　　　　　　　 :　　　Ｙ
　　　　　　　　 | i　　 |　　:.　丶　､　　 |　l　　ｉ |
.　　　　　　　　　 | |　＿|　　＼、＼＼ Ⅵ__l　l　| |
　　　　　　　　　　　| |　　「 ,二,_‐｛＼{ヽｘ,二,_} } /　| |
.　　　　　　　　 .　ｉ　＿j/|{::::}|`　　＼|{::::}|ヾf{＿ | |　　　　なんて話が昔あったけど、
　　　　　　　　　　 |　|　　 {ﾟ弋)ﾂ　　　弋)ﾂ个　 | |i　　　 .あなたは相変わらず聖人に当たっているのかしら？
　　　　　　　　　　 |　|　　ﾊ,　　　　 ,　　　　　ﾑ, 　 | ｉ|
　　　　　　　 i|　|　　l 丶.　　ー一　　 /{ |　　|　:　　　徐邈？
.　　　　　　　　ｉ|　|　　|　_仝x .　　　 . イ　V　　 :.　'
.　　　　　　　　ｉ|　|　　| / 丶⊥≧=≦⊥＾ﾍ,_}　　 ' 　 :.
.　　　　　　　　八_」　 K　　 /　　　　　｢　 / }　　　｝　 |i
　　　　　　　厶ｲﾍ　 i |　⌒7　　　　　 {￣　/　／入　|i
　　　　　　　 /////ハ |｛＿　{　　　　　ｉ { 　〃／彡///'く
　　　　　　 }//////∧ 〈//}｝　　　　八{__/ √///////ハ
　　　　　 /////////＼{//{　　　 /　｝ｉ{ ///////////∧

　　　　　　　　　　　　　魏　皇帝　曹丕（字：子桓）

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　後に曹丕は徐邈に訊ねた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
317 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:00:24.23 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　　　　　　 _..〃_,,,-‐ ア ___...._.. ､
　　　　　　　　　　　　　_../ ／/／　　／ノ" ／＿　　　　___,,....
　　　　　　　　　　　／ / /.. '"　　　 '´　　　　　　￣￣　／
　　　　　　　　　∧ l　　ｒ　　　　　　　　　　　　　 ,,,,_ ..／
　　　　　　　　丿|ｿ　　　　　　　　　　　　　　　　　｀"'''‐-､
　　　　　　　　 │ ′　　　　　　_　　　　　　 'ゝ _ ｀''''マ‐--ヽ
　　　　　　∠二￣　　　　　　　/'7 ノ＼ ∧　、　＼｀''‐､＼￣｀｀''''-､..
　　　　_....-一''''￣／ｲ／i/ｌ /　ｿ'ハ　｀'　ﾍｌ　ﾏハ＼　｀ﾞ''ト''''''''∑´´/
　__..-''ー―――-/ /　 |/　|/ｿ　/　ﾞﾍ_　|　 |　ﾍ＼　＼　|　　　 ∑/
　( ､　ゝ　　　　　|/　_/　/ｌ　ﾘ/　　0　ﾞi ｌ＼⊥＼　　　ﾊ　|　　　/ﾉ
　ヽヽ"　　　　　 lン〈　ﾐ‐‐--丿　　　　　,-'''ニ二）ヽｌﾍ　|　ﾞi|　／/　昔、楚の子反は小姓に酔い潰され、
　　＼＼　　　　 |　 .|ヽ　廴ﾉﾒ　　　　ﾍ廴ﾉ‐ン丿ﾍ| ＼|　／／　　　魯の御叔は酒を飲んだ咎で刑罰を受けました。
　　　　＼ﾞゝ､_ 　'l　 _ﾞｌ　''‐―′　　へ. ｀￣´ ﾉ　|/ |　ｒ'＜／
　　　　　ヾ..ｨ' ￣ｌﾍｌ＼　　　　､〈│　　　ｿ´〉　|　　　ﾍ＼　　　　 .私はその二人と同じ好みを持っており、
　　　　　　ﾚ'　|_　ﾍ　　 .ヤ　　　　ﾞﾞ''lｿ　　　 ∠../´　　ﾍ'｀´　　　　　懲りもせず、時々聖人に当たっております。
　　　　　　´　ｌﾊｿ　,ﾍ　＼ﾍ　　　_,,...-..　　　／r''iﾞ丶|ヽi
　　　　　　　　　/''i_----、＼　　　　　　　ノ゛ﾑｿ＼　　　　　　　　　.しかしながら……
　　　　　　　　　'´ ﾞ|￣￣ﾍｌ、ﾞヽ､　　　　／　　ｌ　〉广ゞ
　　　　　　　　　 _／ヽ、　儿...... ｀''‐‐-‐'＿--|＼|/　ﾉ
　　　　　__....-=''"′　　＼"|二二ﾆコ匚ｌ二--///　ﾉ''-..、
__..ntコi二＼＼___　　　　 ´ﾞ＼＼.. 　ヽ　　　! jｿ′　　ﾞ''''‐‐-、

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .子反というのは春秋時代の楚の公子で、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　楚の命運を賭けた鄢陵の戦いの最中に泥酔し、敗戦の原因を作った。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .御叔は春秋時代の魯の大夫で、酒を飲んで暴言を吐き、罰を受けている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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318 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:01:19.64 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　/　＿ _　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　/ l
　　　　　　　　￣　＿二＝=-　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ´ .ﾚ,
　　　　　　　　_,≦￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ 二＿_＿
　　　　　　　　ヽ　ソ＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ｱ
　　　　　　　＼.／　／　　　　 j　　　　　　　　',　　　　　丶　　　　/
　　　　　　　　　／　,.ィ　　　　　　　 /l /l　i/ヘ　l' ,　　　　　',　　　　　／
　　　　　　 /　／/　　/　　 i　　/　l　l/l　0 ﾍi　∨ゝ　　　i　ﾄ､ヽ／　　　　
　　　　　　　　/／　/　,イ　　　 !　　l ﾐﾆュｭ!l　　 lｭュﾆ彡　　!　.i!´ `　　　　　年を経た瘤は醜によって知られますが、
　　　　　　　　　　 /.／ /　　　/　　 l　￣ " ＂　ﾞ￣　ｿ　 /　 /　　　　　　　.臣の方は酔によって知られております
　　　　　　　　 l/　　l　　／　　　jゝ　　　　 i　　　　ソノ　／､ヽ
　　　　　　　　　　　　　 lアイﾌ　l ,ｲゝ､　　　｀　　　 .イ　i,イﾆｿｱ　　　　＞ヽ,
　　　　　　　　＞ - = ｭ　　∨ 二l/ l/　＼　一　／　i / ￣　 ,ｲ ´￣,ィ´　〆"
　　　　　　／　　　　　＞ア,　￣ l.∨,_ﾍ .＞ _ ＜　 / /　　　/　', ／　ヽ／⊿＞､
　　　　　 /　　　　　　 ,'　/　 ∨　　　∨,￣三二{ｺ }二/　　　 /　　i　　　　　　　　　Ｘ　　, -‐…‥‐-　.　　Ｘ
　　　/　　　　　　　l　l!　　 l　　　　 ∨,　　',　 ,'　 //　　　,'　　　'　　　　　　　　７　 rf 、ｨx　　　　　＼　　 X
　　　　,'　　　　　　 l　l　　　` ｰ　　　 ∨,　　　　 //　　　/　　　　　　　　　　　　　　 |　「"＾i | l　＼ヽ　 :.
　　　i　　　　　　 l　l　─＝二二＝=ヽ＼　／イ　　 /　　　　　　　　　　　｣_ 　 | 丁＾ Ⅵハ厂｝リｉ　 i　　　_Ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　！　　|　l≡≡　 ≡≡l |　 |　　、ﾒ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　} '''　_＿　''''　l |　 |　／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 人 _　廴.ﾉ　_ ｲ厶ィﾌ
　　　　　　　　　　　　　うまい！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j /入 ::マ六フ::::/ ｊ／ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '// 　Y:::/「｛::::::,　,′　|
　　　　　　　　　　　　　座布団一枚！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛厶イﾉ::::＾丁::::::|人∧ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉､_ノ＼::::{:xく　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,　　　　¨´ 、＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`く　 /　　} _＿ >′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 } ﾌ^￢〈 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ¨　　　 ′

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　醜と酔の発音は同じ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.つまり、それにひっかけた洒落である
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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319 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:03:13.85 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　У⌒＾ 7ｧ､ニニニニニニニニニニニ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　.:／У″'丶ニニニニニニニニニ=
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　.:／　 / /　　,　＼ニニニニニニニニ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　.:／‐- ､/ / 　 /　　　＼ニニニニニﾆﾆ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 .:Ｘ. __　　 ' /!　 /　 /　 ,　　､ニニニﾆﾆ／
　　　　　　　　　　　　 '　　　.:／′^⌒ヾ {/ i| ,/|　/ 　/　　ハニニﾆ "
　　　　　　　　　　　／　　. 　 .: {/　　　　　　　i|/ i|Ｘ{　/′　 .:′ 〉=r "
.　　　　　　　　　／　／　／／:.　　　　 ,　　　 -ﾐＶ}X}　　／　,√´
　　　　　　　 ,　-≠ｧ' ／　ｘく／__ハ　　丶　　　　　　Y'　｝／　／'
　　　　　　／ﾆﾆ／／　／　 ^⌒ :｀∧ 　　 `　　　　　＾Ｘ　 .:　′　　　評判は空しく立つものじゃないわね
　　　　 ,／ﾆﾆﾆ///　／'　　　 y'⌒＾､丶　 _＿＿ .　イ　　／ '
_ . -=≦ニニニ〃/　/く　　　／　　 ,:　￣｝／､／.:／　 .:　 /
ニニニニニニﾆﾆ|i /ニ}_彡'′　／　　厂⌒^'／　　／　/
ニニニニニニﾆﾆ}/／　 /　　　/／　／＾ー:／　／,: 　 /
、ﾆ7ニニニニニ／　　 .′ 　／　xく丶. ／　　／{'/ 　 /　　　　　　　　　／ｧ''^"´,　　　｀^''xXXXXX,.　　ヽ.
ﾉ_7ニニニニﾆﾆ｝　　　′　　　／　 _,／　／-‐ ｀ヽ.:/　　　　　　　　　 / ´　　　 !　　　　 l ｀xXXXX, 　　 ),
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 /　　　　　ｌ　　　　　　l 　｀xXXX,.　　),
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　　 l.　　　　　l　l　　　｀xXX{.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　! 　/ /　　ｉ|　i　　　! l / ! ,仆、 `XxL　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　/,/ |　_|小､!　　 |/)'　|/,斗∨ |XXﾏｋ !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　〉l　∨ |≧ｔ圦　ﾘ_＞ﾁ〒ｧ､}　! };;ﾄ､　}}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 l l 从.　ﾄ､ﾄ弋ﾘゝ＼{　ｲ弋ﾘﾉ' ﾉﾉ/l;;|,ﾘノ'|
　　　　　　　　　　　　まったくですわね　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ∥ ',　ﾏヽ`ー'　　　　　　_,ノ /　/|;!　||. i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　|　 ',　'込 ""　､　 "" _,ノ,/　/ ｌ!　ﾉ'　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !十!l´',　ﾏ价ｘ、　ｰ -'　, ｲ/　/｀l!ｰ'く、 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 ,´ヽ!　!l　',　∨从＞　.ィ /../　/　l!.:.:.:.:.:ヽi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 i.:.:.:.:.:.:.:.:!l ）ﾍ,.∨》,. ≫‐≪ // /《 l!.:.:.:.:.:.:.:;.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.:.:.:.:.:.:.:.:.:."》ヘ{　《.　∧　《/}/　》.:.:.:.:.:.:.:.:l.|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　撫軍大将軍　司馬懿（字：仲達）

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　酒好きの洒脱な男、それがこの時代の徐邈に対する見方だった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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320 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:04:45.70 ID:sisk4HMOo: 【紀元２２７年頃　魏　涼州】

　　　　　　　　　　　亀茲　　　　　　　　　　○伊吾　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´}　　_,､_
　　　　　　　　　 ○　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　　　　　　　　　r'´　{　／
　　疏勒　　　 ,.-‐～^´￣｀ー'‐-､＿　玉門関　敦煌　酒泉　　　　　　f―'ｰ―-､　　　　　　　 {｀ー'　　 '´
　　○　 ,r‐'‐'´　　　　　　　＿　 _}　　　 ×○　　　○　　　　　　　　　 {　　　　　 } 黄　　　　　＼　　　,r-v-,
　　　,､ノ　　　　　　　　　　　　_ﾉ○￣　　　　　　　　　　　　　　　武威　　　 } 　　　ﾉ　　　　　　　　rｰ'ｰ-'´　r'´
　　r'　　　　于闃　　　　　 r'´　　鄯善　　　　　　　　【涼州】　　○ 　　 /　　　　　ヽ　　　　　　 |　　　　ﾍ{
　　｀ー､　　○　　　　　　　｀￣{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r‐'´　　　　　　{ 河　　　　_,r'´　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　羌　　　　　 __,､＿,.-'　　　　　　　　|　　＿_／　　　　　ゝ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _　　　　く　　　　　　　　　　　_,.┴'´ ◎洛陽　　　　,､/　ヽ_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀^ﾍ_,､　｀ｰ､　　　｀´￣｀ー'´○長安　　　　　,､,r'´　 ,.-=≦､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽｰ--､ヽ_ｿ .＞' "i　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿,.　'´￣｀　　　／ >'′ |　　　　 | 　　　| i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＞　　　　　　　`く⌒ゝ､|　　　　ﾊ　　ﾚｲ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´/´　 ,　　､　、　　　∨ V ゝ、　　　〉　　ﾚ'′ｨ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲl　/　　,.ｨ|,.ｨz|　|l ,｜| ﾊ|　　,ゝ　　.|　 ,　　フ!＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.　|ｌ /|/シｨ」ｯｿﾊﾄﾊトﾄ|　　ﾄ! 　　 } ∧ 　　[ｷｼ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}ｲﾊ|ﾊ::ﾉ　｀　　 |'　|ﾘ　,､ト !　　　 ′∧　　　|! |!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　ｌ.〈､_＿　　ｲ/|ｲﾄ、　ﾄl　　　　　　ゞ、　・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lｲ l人こ′　　,. '　V　V ﾄ!　　　　　　　　＼＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ﾙｲlﾊ__,.　 '′　　/　｀ヽ､_　＿＿　　　　｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ、　 /　　　,.　'"´　　　｀ヽ、

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　明帝時代、徐邈は涼州刺史となる。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　直後、諸葛亮の北伐が始まるが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　涼州方面が動揺しなかったのは彼の存在が大きい。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　第一次北伐の折には涼州から兵を出し、南安郡の蜀軍を撃破している
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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321 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:06:50.20 ID:sisk4HMOo: 　　ｌ、　｀''ー　　　_..-‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､
　　ゝ　／　　 ..-　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　ﾍ
　　　ソ ,,..‐／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....,,_ ﾞ､
　　/∧　./／　　　　/i　　　　/´ヽ　、　　　　､ヽ、　　　　　ヽ　￣
　　、,, i/ ノi　　　/　/ ／ｌ　/　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　|
‐''" / .　　_ |　　　/,､,､ｌ /　ｌ/　０　　|　/iﾍ　 iﾍ　　　　　　　∧　i
　/ ,/ 　　　|　/ｌ /　＼ｌﾉヽ　　　　　|/　 i　/ 　i　　　　　　 |　ヽｌ
丿ﾉ　　　　　iﾞ/ |/ i　　＼ﾍ　　　　　　　__| /'''''''｝/ｌ　　,､　　ｌ　　ｿ
l 丿　　　　　ｌ　　　ｌ""''-､ﾍｌ　　　　,-‐''´_ｌ/---ﾘ....|　/　|　 /─--､＿＿
丿　　　　　ｌ/i　　ヽ　　　　`　　=─´"",,....,,,,,,,,,,,.__ｌﾉ　ﾌｌ　　ｌ　丶ゝ　／
￤　　　　　　　i　　ｌ′　　./ 　　　　　 ' ﾆﾆ (ｌ=ﾆ）＞　ﾉ　　　i 　　／／　　　刺史の務め、果たして見せる！！
丶　　　　　,rン　ｌ　　 / 　　　　　｀￣　　　｀ﾞ'''′ .／　　├‐'''´／
　i′　　　/ 〈、　　ｌ　ヽ　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　〔 :､
　l　　　　＼＼　　ヽ　　ﾞ__ 　　　　　　　　　　／ｿ　　　　　／ｌ／
　|　　　　　　　＼＼　｀､ﾍ､ｰ｀ｰ--v、　　　　　／／/　/ｌ／　　／ｌ
　!　　　　　　　　｀ヽ､ヽ　ヽ　｀￣､二」　　　　　　/´　　　／　　／　 /
　i､　　　　　　　　　ﾍヽ　ヽ、ヽ　　　 ,,....‐" .. - '　 .,,-‐''´　　 /
　ｌ｀､　　　　　　　　ﾞl│　｀ ........-‐''ﾞﾞ - ｒ'' ´ ..-'''''´. 　　　 /
　　　ﾞ　　　　　　　　　ﾍ i　　ｌｌ'''''''''i'―‐''〔　|￣　　　　　　　｀ﾉ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　その一方で彼は、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　曹操時代以降手付かずだった涼州の復興に力を注いだ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　武威郡と酒泉郡の塩地の修復・水田の開発・民間からの武具の没収・
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .学校の建設・厚葬の禁止・淫祀の絶滅等、精力的に働いた。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　そうして得られた物資を中原に提供したりもしている
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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322 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:07:21.60 ID:sisk4HMOo: 【紀元２３０年代　魏　涼州　玉門関】

　　　　　　　　　　　ヾｰ─ｰ─ｰ──ｰ──ｰ──ｰ─ｰ,ィ
　　　　　　　　　　　　||;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|　||
　　　　　　　　　　　　||i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|　||
　　　　　　　　　　　弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ ﾌ
　　　　　　　　　弋ｪｪt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ｪ,ｨﾌ
　　　　　　　　　　　　　iｌ＿,└───────┘ ,　 i!
　　　　　　　　　　　　　|￣￣||　|￣￣|i　|￣￣||　|￣￣|l
　　　　　　　　　　　||￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|￣￣|￣||
　　　　　　　　　　　ｌ|￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|ｌ
　|￣￣|ｌ　|￣￣||　||￣￣|￣￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣|￣￣|￣||　|￣￣||　|￣￣|i
￣i￣￣|ﾞ ''￣i￣￣||￣!￣￣;/ ￣￣￣￣￣￣ﾞヾ￣|￣￣|ｉ￣|￣`~|i￣￣|￣￣
￣￣|￣￣i`~￣|￣ｉ|￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣￣i￣″|￣￣|i￣
￣|￣;ﾞ|i￣￣l!￣￣||￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣ｉ￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣~`l
￣￣i￣￣|￣￣i､ ;||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣|ｌ￣￣|￣｀~|i￣″|￣
￣i￣｀~|￣ヾｌ;￣￣ｌ|￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣|￣￣||￣|￣￣i|￣￣|￣￣
`､￣|￣￣i￣￣|￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣!￣||￣ﾞﾞi￣￣|￣ヾi|￣
″|￣￣i|￣!,,|￣￣ｉ|￣!￣ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : ｉ￣|￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣￣l
|￣~~i￣￣|￣ i ;￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣゛|￣￣|i￣￣|￣_
''- ．._　　　~""'''　‐- ．..,,__　　　　　　　　　　　　　_,,..-‐''~""'''　‐- ．..,,___,,.-‐'

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　 ,′ //　　　|ヘ、 ::i://:ﾄ､::.::.:.i::.!::.　 i:::.　|:::::.:ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　iﾊ /　 .:! :ｉ｜　ヽ::/厶:|:L::ﾄ:::|::ｊ:::.　ﾄ､:::.|:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　',　:.:::l :.ﾄ､|_ 　ﾊ:r ァﾄ芯ｱ }∧ﾊ::::|⌒Y::{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }∧.:lﾊｆ卞心　丶、ゞ-'　　　　 ',::{ﾉ /.:{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′ ',ﾄ､{　｀ﾌ　　　　　　　 i__.ィ.::Ｎ
　　　　　　　　おかげで商売がしやすくなったな　　　　　　　　　　　　　　ヽ　､〈　　　　　　　　　ｊハ{::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 _＿ ,.　　　　／　jﾊﾙ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ー'　　　／/　／ : : :{::`丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｖｊ爪､　／　/／　. : : :ﾉｰ- :::.丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ斗''く　／　 . : : ／.:.: : : :｀ヽ:::.

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　西域の商人

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　西域との通交が再開し、遠方の蛮族が入貢したのは徐邈の功績。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.陳寿は『徐邈伝』でそう記している
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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323 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:09:03.81 ID:sisk4HMOo: 【紀元２３０年代　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }∨{ ／|_ ..... ...... _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::Ｙ///／:,::::::::::::::｀ヽ._＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,/ :/::://／:/:::/:::,::::::::::::::::::::く／
　　　　　　　　　　　　　　　　 , '/ :/:::/小、/:::/:::/:::∧ハ:::::::::::Vﾍ
　　　　　　　　　　　　　／ / :/:::厶斗く|::!:|:!::|:!/｀`''"|:!::ｉ :ｉ:::Ⅵ!
　　　　　　　　　　　　　 .　´　 / :/:::::::/:/ハ乂从ﾘi!|　　　|:!::|: |: :ｉ|::|　　　　　徐邈が賞賜を部下に分けて
　　　　　　　　　　　 .　´　　／／:::::::/:/:.彡代必'从　　从ﾘ八ｊ:ﾘ::|　　　　　妻子が生活に困ってる？
　　　　　　　　 /__ ...:.:.:´:::::::::::::::;: /^Y´ 　｀ｰ ′　　ｲ必'乂У!::|
　　　　　　　　　／ :::::::::::::::::::::::::::／:八と､　　　　　ゝ `ｰ'ハ:! : !::|　　　　　それぐらい私が面倒見てやるわ！！
.　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::／::::/::::::＞ﾍ　　 |　ー┐ 　八:.|!::::八　 _,-- 、　　　　
　　　　　　 {:::::::::::／￣￣/::::: / ::::/::/::::|ヽ　ヽ　ノ　／::/::!|!::::::::ｒ "　　　ﾄ､
　　　　　　）:::::::}　　　　/::::: / ::::/::/::::: |＿＼　__ .イ::::::/ :::!|ヽ:::::{　　　 j jｰ..､
　　　　 . -=彡:::::::ﾉ　　 /::::: / ::::/::/:::::::「: : : : : : : : : i:／ ::::::!|＼＼､　　 __人:::::::＼
. 　　〃:::＞‐─''′ 　 .ｲ::::: / ::::/::/＿_ｒ′: : : : : : :.／.:::::::::／⌒ヾ､ヽ>＜: : 0:.|:::::::::::}
　　　八（　　　　　／:/::::::/:::／: : : : : : o: /7:o: : :/ ::::::::／: : : : : :.Y〈: : : : : :0 |:::/:::/
　　　　　＼　　　 /://::::::/ :/{ : : : : : r─‐ ‐─ｭ:/:::::::::/: : : : : : : : :|:::i: : : : : : :.∨::/
.　　　　　　　　　 { {:｛:::::/:::,′V/: : : : : ://: : : : :{:::::::::::{: :／: : : : : : Ｙ|: : : : : : : :| 人__彡'⌒

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　皇帝　曹叡

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　また、賞賜を将兵に分け与え、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　.一切家に入れなかったため、妻子は衣食にも事欠いた。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　曹叡は徐邈の態度を是とし、随時徐邈の家に衣食を支給させている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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324 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:11:21.34 ID:sisk4HMOo: 【紀元２４０年頃　魏　雍州　長安】

ﾐ｀　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_ 　 ,'ﾉ/}
ﾌ　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　＼i 　 | l ヾ
',　　　　　　　 _,,..---ゞ广'''ゝ､　　　　　　Ｙ勾!
..ヽ、　　　　　　　￣￣゛''''''''‐ｰ-.... ヽ、　　　　ゝ/ﾍ
　　＼　　　　　　　　　 ‐'<广"''ｰﾆｰ- ､　　　｀''ﾍ.._
　　　＼　　　　　　　　 ..,,_ ´`ｰ―‐''´　ﾍ、　　　　　｀ヽ、　　　　　　洛陽に戻る事になった。
. /　　_r'´　　　　　　　　｀''~~　　　　　　　ﾞゝ　　　　　　　ヽ､
/| 　,' 　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｰ..、　　　,,..--＼　　後は頼むぞ？
. ﾚﾌ|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ′　　 /
　　 l　　/|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `^''ｰ‐'/
　　卜,'　ﾚ　　　　　　　　　－--....__ 　　　　　　　　　　　_..r/
　　　ｿ　ｌﾙ' 　ソ　　　　＿___　　　　　｀`''‐‐....,,___　_....-''' ∨
　　　　　ｌﾙ'Ｙ|/! t /'ﾘ「 l/　￣￣''''ー-....__ 　ヽ　/´　_..／'´
　　　　　｀　 ! l,ﾘ;!′　　　　　　、,'　　￣ﾞﾞ∨''""´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ / / ヽヽ : : : : /￣ r〃￣ !: : : : : : : : : : ヽ: : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　// : ｉ: : : : : :ｉ /￣/‐/／: : ://!: : : : : : : : : : : ',: : : ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ! / |: : : : : : |/｀: :ヽヽ: : : // /',: : : : : : : : : : : :',: : :',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ｉ: : !: : : : : : !: : : : :＼ヽ／ /: : ',: : : : : : : : : : : :i: : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:|: : |: :|: :|: |ヽヽ､: : : : : : :|　|: : : ',: : : : : : : : : : : :|: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||!: : !: |ヽ ! !| |}　}: : : : : : |　|: : : : ∨ : : : : : : : : : |: : |
　　　　　　その声は徐邈殿か？　　　　　　　　　　　　　　　　 | ヽ |ヽ| ',ヽ| ﾘ |/ ヽ: : : : |　|: : : : : :|ヽ: : : : : : : : : |: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',ｌヽ| ! | |: |　　＼: : |　| : : : : /| |ヽ: : : : : : : : :|: : |
　　　　　　いったい涼州で何があった？　　　　　　　　　　　　　　ヽヽヽ. | |　　　　　ヽ7／ヽ./　｀　',: : : : : : : : :|: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |、　､　　　　　｜　　　　i: : : : : : : : :|: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　ヽ- }　 ,　二二二､　　　 |: : : : : : : : |: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ　　 |: : : : : : : : |: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /- ―／￣￣￣￣＼　 |: : : : : : : : |: : |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　雍州刺史　郭淮

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　十年が過ぎた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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325 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:12:13.07 ID:sisk4HMOo: 【紀元２４０年頃　魏首都　洛陽】

　｀ヽ. !ﾊﾉ　｀゛ｰ-，　 !＼|　　　　｀ヽ　　 }
..,,Ｘゝ: : : : : : : : : ｀丶,| 　　　　　　ﾞ'　　lヾ、
フ｀｀: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',lヾゝ
ﾐ｀: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＿_ 　 ,'ﾉ/}
ﾌ: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＿: : : : : : : : ＼i 　 | l ヾ
',: : : : : : : : : : : : : _,,..---ゞ广'''ゝ､: : : : : : : : Ｙ勾!
..ヽ、: : : : : : : : : : ￣￣゛''''''''‐ｰ-.... ヽ、: : : : : ゝ/ﾍ　　　　　　　　　　　　よろしくな、大将軍
: : : ＼: : : : : : : : : : : : : : : ‐'<广"''ｰﾆｰ- ､: : : : : ｀''ﾍ.._
: : : : : ＼: : : : : : : : : : : : ..,,_ ´`ｰ―‐''´　ﾍ、: : : : : : : ｀ヽ、　　　　　　　
. /: : : _r'´: : : : : : : : : : : : ｀''~~: : : : : : : : : : ﾞゝ: : : : : : : : : : ヽ､
/|: : ,': : : : : ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀ｰ..、: : : : ,,.--＼
. ﾚﾌ|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｒ′::::::::/
　　 l: : : /|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `^''ｰ‐'/
　　卜,'　ﾚ: : : : : : : : : : : : : : －--....__: : : : : : : : : : : : : : : : _..r/　　　　　　　_,ノ,ｧ´　　　　　　　　　　　ヽ
　　　ｿ　ｌﾙ' 　ソ: : : : : : ＿___: : : : : : : ｀`''‐‐....,,___　_....-''' ∨　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　ｌﾙ'Ｙ|/! t /'ﾘ「 l/　￣￣''''ー-....__ 　ヽ　/´　_..／'´　　　　　　　　　 l　l　|　l / ｲ,ﾊヽ＼　ヽヽ　､　l
　　　　　｀　 ! l,ﾘ;!′　　　　　　、,'　　￣ﾞﾞ∨''""´　　　　　　　　　　　| .l　l　 l/lﾊl､ l ヽl ＼ヽ　l　ヽl
/|　　　、　　!ﾞ|　　　　　　　　　ハｌ/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l |　l　.l/_l_,ィ. ｀ｰｯｰくヽ l　l ､,ｼ、
. i!∧　/＼kﾄ､!ﾘ　　　　　　　 /　 ′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽl、l　lｆ"　ヾ　　l､,_,,ﾉヽ　l ﾊ､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽl､l､lヽ= '　　　　　；　l l.|'　ヽヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　よ、よろしくお願いします　　　　　　　　／/｀ｨ､　　　＿__　_,ノl l.|　　ヽヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／ / /　l l｀"-┴ュニ_/iヽﾘ　　　ヽヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 / /　　l |　　,イ_ヽ/ _」　ヽ　　　ヽヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　／／　　　ﾘ　 /　　EO∃　　　ｌ　　　ヽヽヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　大将軍　曹爽

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　正始年間に入ると、徐邈は中央に戻った。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.いつしか百官は彼を敬い憚るようになっていた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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326 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:13:37.04 ID:sisk4HMOo: 【紀元２４８年３月　魏首都　洛陽】

　　　　　　 ,　 /　 l/l/　/: :/／! ／: : :／,. :-='　／-'"´￣｀
　　　　　　 |i　!　/: :l　/: :〃: '／: :／"´: , -´　,　　－'"´￣-､
　　　　　　 lゝ､ /: : 〃: :::l/／: :／: : : ／∠_＿__＿　　　　　　　ヽ
　　　l｀ヽ､! ヽ:l: : :/: :::::/: : :／: : : ／ -'"´: : : ／, -',　-､-―''"´
　　　l　 :.　｀ヽ: : :l: :.::/: : : : /: : : : : , - ''"´￣　　/:j　　=､｀
　　　 ', .: : : : : : :､: : : :;': : : : /: : : ／: : : : : :　. :　:/::/
　　　　', . : : : : : : ',: : :l: : : :/: : ／: : : : : : .:::::::::／::/__
　　　　 ',: : : : : : : : : : : : : : : : ': : : : : : : .:::::::／::::::/ -､｀-
　　　　　ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .:::::::／-::､_/: : : :ヽ､　　　　　三公は道義を論じる官であり、
　　　　　　},: : : : : : .::::: . : : : : : : : : :.::::::::/　｀ヽ､: : : :_: : :ヽ　　　　.相応しい人物がいなければ欠員とするべきだ。
　　　　　　 l: : : /j .:: . : : : : : : : : : .::::::::<_　　ヽ-｀: : ゝ
　　　　　　_j: : :,|_j.: : : : : : : , -=-_.::::::::::::ヽ｀　, ｀j: :l: jヾ　　　　　　老病の身で受ける事はできない
　　　　　　ゞ､: : : : : : :＜´:, - ‐ " :::::,:::,::::l , j ﾘ: : :l '
　　　　　　　　ﾞ}: : : : /／!ﾆ}ﾌ: : : : : :::l ::l:リ/ '::::::|:/
　　　　　　　　 l: : : : : : : ￣: : : : : : :リヽj,ﾘ: : :/: l
　　　　　　　　 l: : : : : : : : : : : : .::::_-:ゝ´: /: :/l:./　l　l
　　　　　　　　 l: : : : : : : : : : :.:::／!l: : : :/:／　 ' 　 | /!
　　　　　　　　,': : : : : : : : : :/ﾞ/l j l ヽ: /　　　 l　　l
　　　　　　　 ,: : : : : : : : : :/:/　l/ﾘ､　｀　　/,ﾘ　 /
　　　　　　　',-‐-､: : : : ／/　　　　ヽ　　/
　　　　　　　ゝ-_ '_ ､__'ﾘ／
　　　　　　　　　 ^'´｀ｰ'

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　衛瑧が司徒を退官した際、徐邈を後任とする話が持ち上がる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　しかし、徐邈は司徒就任をにべもなく断わっている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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327 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:16:10.56 ID:sisk4HMOo: 　　　　　,; ⌒ヽ､ﾉ　｀ヽ､,,r'⌒ヽ
　　　　　（ (　 )　　／　＼ (　 ) ）
　　　　　ﾐ／　,ｨ・ﾆゝ、ｨ・ﾆゝ､ﾐ'´
　　　　,;彡　　 .,,..rｰ''´（CiC）ヽﾐ;､
　　彡　　 /　　　　　　 .). 　　）ﾐ､　
　　彡　　人ヽ､＿,,;;r '^ヽ_ ,ｨ/ﾐミ､　　　　　　　　　　　あいつ、あんなキャラだったっけ？
　　　　彡彡　ヽ　　　　⌒　ノﾐミﾐﾞ｀
　　　／彡ミﾐ彡``ヽ　ー／ｼﾐｼﾞ　　　ノ７_,,, ､
　　／　(⌒､"⌒ソ⌒ヽ　- ｲﾉ｀､　　　( ｨ⌒ -'"",う
　/ 　　　~''(_)(_)(_)(_)ソヽ-ｨ　　　ヽ　ノ　　　,イ^
..|　　＿ヽﾂ　　　ｼ　　　ヽ　　　ヽ　　ﾐ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -――‐ヾ､―‐-､
.| ／,ｨ'"ジ　　　　　ﾐ　　　　　｀　　　　) 　 ,,彡　　　　　　　　　　　　　　　　　／,イ￣￣￣ }）￣￣ヽ
..|　　　　　　　　　ミ　 FIGHTERS　　i　彡'　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /　　／＼　　/　,へ、　＼
　ﾐ､　　　　　　,;彡　　 || <(Ω)>||　　 |'"　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　/. . . . ー''―'. . . .ヽ、　ヽ
　　ミ､＿,,,,,彡'"　　　　＼_YY_ノ　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l /　　/ . . /. . . . . . . .ヽ. . ヾヽ　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||　　,'. .. ./i. .i .|　,ﾍ. . . .l. . . lヾゝ|
　　　　　　　魏　司徒　高柔　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l」　|: . : .!ﾌﾆ!ﾐi;/　!ｧ;ﾆ_}. . . |: ::| ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 |. . : <ﾄ'　 !｀　　'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼l. . . .lゝ- '　 ,　｀-'j , , ﾚり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧. . ｌu"　ｒ‐ｧ　 "ｲ//人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/l: :ヽﾄ､＞､＿_ ,イ/ノｲ::}､〉
　　　　　　　西方で悟りでも開いたんでしょうか？　　　　　　　　　　　　　　　ﾚVV': :゛:|ー┐┌|: : }ﾘV
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r‐'´＼: :|＼二ノｖV⌒)ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/｀ー--_リ'⌒7ｒｊﾍi⌒ヽ/　＿)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣￣￣＼__/´ ○〉 V ￣　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　　　＼くr┴'⌒::V´＼.　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /､0 ＿__／V::::::::::::::::::|―^0r―‐|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　太尉　蒋済

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　翌年、徐邈は七十八歳で亡くなる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.後に残ったのは、清廉で忠義を貫いた人という評価である
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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328 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:16:39.57 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_...._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-':::::::::::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　＿＿　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
　　　　 l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾊ
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ:: ﾆ'::::l
　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
　　　　　　　＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､　　';::::::|
　　　　　　　　 ,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼　 ';:::|
　　　　　　 / | |｀ﾄ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
　　　　　　　　　l ﾄﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　｀ﾊ_|ヾ弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　 '´く.　　 'ーｲ　l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　 rヽ､　lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー--　　:::＿:ﾉ
　　　　　　　　　　ﾍヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀　　　　　　　　　　　　　　　……何が彼を変えてしまったのだろう？
　　　　　　　　　　　 ,ﾚ-'⌒:､　ヽ:::::::::::ヽ- 、
　　　　 ,. -‐､　　　ヽﾆ.:::::;r‐　'´ l::::::::::::::::::::ﾍ
　　　,r'::::.,.-'　　ｒ'´ ::::ヽ　　 __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
　　 /:::::/　　　　|　　 l::: ｀ヽ､_　ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l
. 　 |　:::|　　　 |　　 lヽ､__,. ､　';::::::::::::::::::::::::::::::l.、
.　　|　｜　　　 |　　 |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
　　 l.　 l　　　　ヽl.　..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
　　ヽ　ヽ．__ ノ |　::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
329 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:17:22.45 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　 / ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/　（0)(0）ヽ
　　　　　　　　／　　⌒｀´⌒＼
　　　　　　　　|　,-）　　　（- |　　　　　徐邈は曹操の時代には洒脱だったけど、
　　　　　　　　| l　　ヽ＿＿ノl |　　　　　涼州から戻ってからは頑固で真面目になったっていう。
　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　／
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ　　　　　なんでだっていう？
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l　l　　´＝｀　l　　　　　　　
　　　　　　　　　　　もっともな質問だ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　こんな徐邈について、晋の時代に議論が行われた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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330 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:19:19.75 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　／￣￣￣＼.........:::::::::::.... .......
　　　　　　 /:::::::::　:　　　　l ト､　.... .....::::::::::...r‐ ' _ノ.
　　　　　.　|:::::::::::::　　　 ,ーﾉ　l　... ......::::::::＿ ) (_
　　　　　　 |::::::::::::: 　　《;;;＿ジ.　..... ..:::（⊂ﾆﾆ⊃)　　
　　　　　.　 |:::::::::::::::　　　 l　　..... ......: ::::｀二⊃ﾉ　　　　.曹操の時代は崔琰や毛玠が政冶を担当していた。
　　　　　.　ヽ＿＿__　　　 }　　..... ......: :::: （( ￣
　　　　　　　 r'ﾆﾆヽ._＼ト_ﾉ..　..... ......: ::::::　 ;;.　　　　　　その二人は清廉簡素の士を尊重したから、
　　　　　 r':ﾆニ:_`ｰ三`:く._　　　　　　 [l、. 　　　　　 .当時の人々は皆、車や衣服を改めて高い評判を求めた。
　　　　／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞　　　　／,ｨつ
　. 　 /: : : : : : : : / : : : ヽ＼　　　　 ,∠∠Z'_つ　　　　　ところが徐邈はいつもどおりの態度を貫いた。
　　　| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.　　 / .r─-'-っ
　. 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l 　 /　）:::厂 ´ 　　　　　　結果、人から洒脱だと思われたんだ
　　　 |:.:.:.:.::.:.:.:ｌ -─-: : /:_:_:_:_l　/￣｀Y´
　.　　 |:.:.::.:.::.::l._＿: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :〉
　　　　|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ﾞ/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾆＹニヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /（0)(0 ）ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒｀´⌒　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　（- 、　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ-―――-｀　l　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ｀⌒´ 　　 / /、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｺー　　 /,ﾉ:::ゝ､
331 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:20:13.21 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　　　　　だが、近年天下は奢侈の風潮が強くなり、
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　　皆が次第にそれを模倣し合っていった。
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　これに対して、徐邈は平生の態度を貫き俗人と同調しなかった。
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_ 　　　　だから、過去の洒脱ぶりが今日の真面目さに見えるんだろう
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::⌒｀´⌒:::: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　,-）＿＿＿（-、|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l　　 |-┬-|　　l |
　　　　　　なーるほど！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 `ー'´ ＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ／　　　 ∩ノ ⊃　ヽ
　　　　　　変わったのは徐邈じゃなくて、世間だったっていう！　　　　　（　＼　／＿ノ　|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..＼　“　　／＿＿|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼／＿＿＿／
332 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:20:50.16 ID:sisk4HMOo: 　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　　　　
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　　　　.うむ。
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　　　世俗の人の恒常性の無さが原因であって、
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　　　　徐邈は今も昔も変わっていなかったわけだ
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_ 　　　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始年間以降、奢侈の風潮が少しずつ広まっていく
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
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333 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/03(火) 13:23:42.77 ID:sisk4HMOo: 　　　　 /: : : :r､: : : : : : : : : /ヽ´／{: : : : : : : : : ヽ: : :‘，
　　　 / / / ヽヽ : : : : /￣ r〃￣ !: : : : : : : : : : ヽ: : :
　　　// : ｉ: : : : : :ｉ /￣/‐/／: : ://!: : : : : : : : : : : ',: : : ',
　　 / ! / |: : : : : : |/｀: :ヽヽ: : : // /',: : : : : : : : : : : :',: : :',
　　　 | ｉ: : !: : : : : : !: : : : :＼ヽ／ /: : ',: : : : : : : : : : : :i: : :i
　　　 |:|: : |: :|: :|: |ヽヽ､: : : : : : :|　|: : : ',: : : : : : : : : : : :|: : |
　　　 ||!: : !: |ヽ ! !| |}　}: : : : : : |　|: : : : ∨ : : : : : : : : : |: : |
　　　 | ヽ |ヽ| ',ヽ| ﾘ |/ ヽ: : : : |　|: : : : : :|ヽ: : : : : : : : : |: : |
　　　　',ｌヽ| ! | |: |　　＼: : |　| : : : : /| |ヽ: : : : : : : : :|: : |　　　　それにしても、
　　　　　ヽヽヽ. | |　　　　　ヽ7／ヽ./　｀　',: : : : : : : : :|: : |　　　 .私はいつになったら洛陽に戻れるのだ？
　　　　　　　　　　 | |、　､　　　　　｜　　　　i: : : : : : : : :|: : |
　　　　　　　　　　ﾘ　ヽ- }　 ,　二二二､　　　 |: : : : : : : : |: : |
　　　　　　　　　　　　　 ∠:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ　　 |: : : : : : : : |: : |
　　　　　　　　　　　　 /- ―／￣￣￣￣＼　 |: : : : : : : : |: : |
　　　　　　　　　　,､r´ ＞・:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　|: : : : : : : :|: : |
　　　　　　　 ,､r .＞・:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ|: : : : : : : |: : |
　　　　　 /￣￣ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|: : : : : : : |: : |
　　　　　ｉ:::::::::::::::::::ｉ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|: : : : : : : |: : |　　　　　　　　　　　　　　　　　　～　おしまい　～
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　時代の景色も次第に変わりつつあった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　
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334 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/05/03(火) 13:35:31.88 ID:6VBkuskP0: 乙！
335 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/03(火) 14:30:11.96 ID:pcgJ2295o: 乙です。
魏の地方勤務はマジ大変。
336 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/03(火) 14:54:32.20 ID:ZP9EkKx6o: 乙です。

この人とか花京院さんとか、有能な地方官でも中央での栄達を望まなかった人も結構居ますよね。

>>335
呉は呉で、蜀は蜀でそれぞれ結構大変だと思います、地方官。
それぞれ別の意味で。
337 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/03(火) 16:10:53.51 ID:3KW2loD7o: お疲れ様でした。

>>282 >>304-305
ただ、朱建平という人の話は、ハズレの例も載っていて面白い。
ハズレか当たりか微妙な例もある。

>>297
息子の方が危機感が強かった節もある。
司馬懿はこのままでも功臣として終われるだろうが、実績に乏しい息子達は、
親父が死んだら何をされるか分からない。
338 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/05/03(火) 17:23:46.19 ID:w9HbPSm+0: 乙です。
エドはクーデターする人間がみんな自分と同じだと思わないほうがいいw
お前みたいにガキのころから野心でギラギラしてる奴なんかそういねえよw
339 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/03(火) 18:28:00.89 ID:rQ8WsxoPo: 乙
禁酒令は世界のいつどこで発令されてもうまくいかないのにｗｗ
340 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/03(火) 19:49:09.97 ID:7qmucTwPo: 乙
曹操の時代と正始年間じゃ戦乱も辺地にしかなくなったし、それだけ社会的に余裕ができたってことなんでしょうねえ
341 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/03(火) 21:06:17.68 ID:9H4iFsRDo: 食糧事情から禁酒令っていうなら、飲んだやつより作ったやつ罰したほうが良いような
342 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/03(火) 21:17:38.04 ID:3KW2loD7o: >>341
劉備のところでそれやったけどやっぱり失敗した。
343 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/03(火) 21:25:12.80 ID:Voaf09uFo: >>342
失敗したというより説得されて撤回したと記憶しておりますが･･･
つまり寛容さが肝要であり、それが無かったことが魏の不幸という訳ですね。
344 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/03(火) 22:44:38.88 ID:kerGEPw4o: 簡雍の「男だっていかがわしいことする道具ぶらさげてるじゃないっすかｗｗ」ってやつか
345 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)2011/05/04(水) 03:06:32.95 ID:zcV5wisF0: 五石散のあたりも禁酒例のせいで広がったのかもな
346 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/04(水) 08:43:29.69 ID:avtywjgqo: >>128
晋書の成立は648年、太宗晩年で、本人が死後のことを気にしてた時期です。

功臣の扱いに苦慮していたのと、（上二人廃嫡して）立太子した高宗の立場が弱かったんで、
臣下への釘刺しの意味もあって司馬懿への評価が乱暴になったんじゃないかと思います。

功臣にして名将の李勣を左遷して、渋れば殺し素直に左遷されるようなら高宗が呼び戻して恩に着せろ、
とかあざとい真似をしてますから。

言わば歴史書であって臣下への政治文書でもあるのが晋書ではないかと。
347 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/04(水) 12:13:00.31 ID:gVxCE32Jo: 【やる夫が正史を書くようです　反省会会場】

―　李世民＠勿論これが彼の全てとは言いません　―

　　　　　　　　　// l ﾉ'//　　　　 /l　 /: : : : : : : : : : : : : : :l　 l::ヽ
　　　　　　　　// ,/ ./ /　　　　ﾄ,l　 /: : : : : : : : : : : : : : : :l　 l: :>
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,/'F-'｀'＾'-っ---...,,ノ};;;　,;　 l　｀':':':':':':':':´: : : : : :i!: : : : : : : : : : ￣
'''´　　　／　　　　｀'i'｀'''-.....l r......;,;,;,: : : : : : : : : : : : : : : ;,;,;.:.:..-─'　　　　 .この扱いの悪さは！！？
　　　 .::/ 　　　　 l　　　　l´｀'''-､　￣￣￣￣￣￣￣
　　..::::/:...　　　　 .:/ 　　　 l　　　 l　∧　 ∧　 ∧　 ∧　 ∧　 /　　　　　誰か俺が主人公のスレ立てて
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　　　　　つかあんた、ケツの穴小さすぎなんだお　　　　　　　　　　　　 |　　（__人__）　　　u. 　 |　
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
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※このお方の>>126 >>128に関しては、
　「お　前　が　言　う　な」が初めて見た時の作者の感想です。

※皇帝になるまでは思うままにやって、
　皇帝になってからあれこれ気にしだすように見えます。
　劉邦もそうでしたが、こういうのは仕方がないのかもしれませんが……

※配役に関しては、時代の主人公ってことで主人公のニーサンに。
　ゲストキャラなので他は考えてません。
348 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/04(水) 12:15:09.66 ID:gVxCE32Jo: ―　管輅＠なんでほむほむ？　　―

※言わせんな恥ずかしい。

※最初は管輅について掘り下げる気はありませんでしたが、
　正始年間の代表選手ですし、何晏絡みで欠かせない人なので大幅に出番増。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　　　　　　, --‐―‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　　　　　/　「ニニニiヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　　　　　l　i| |ﾉ/ﾉﾊﾉ））!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　　　　　| （| | ┰　┰| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿| ﾊN､''' - ''ノN＿
　　　配役上、チート臭いキャラが欲しかったのも一因なんだけど　　　　　　　./＼`: ,゛~´{つて_）’､_ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /＋＼゛"´　　　　 (´::) ヽ
　　　まだ出演するから、もうしばらくお付き合い願うわ　　　　　　　　　　　　／＋　　　￣￣￣￣￣￣￣｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈＼＋　＋　＋　　　＋　＋　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼＿＿＿＿__＿＿＿＿＿_ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_〉

※やっぱりほむほむは変態にしか見えな（ｒｙ）
349 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/04(水) 12:17:12.00 ID:gVxCE32Jo: 　　　　　　　　　　　　　 ∩＿
　　　　　　　　　　　　　　〈〈〈　ヽ
　　　　　　＿＿＿_　　　〈⊃　　}
　　　　／⌒　　⌒＼　　 |　　 |
　　　／（ ●）　（●）＼　 !　　 !
　／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼|　　 l　　　　　今回も長時間の投下だったけど、皆さんお疲れ様でしたお
　 |　　　　　|r┬-| 　　　 | 　／
　＼　　　｀ー'´ 　　／／
　　/　＿＿　　　　　　　/
　　(＿＿＿）　　　　　　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　≫'"´　　＼ヽ-､〉:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／＼／￣　　　　 --Ⅵｰ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::l ::|/＿￣｀　　´￣ |:::|::|　
　　　　　さて次回だが、いよいよ正始政変そのものだ。　　　　　　　　　　　　　 |:::::|:::斤::::卞　　 'T::::ｶ|:::|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::'^|:::| ヒcｿ　　　ﾋrﾘ ::::i):|　　
　　　　　遂に牙を剥く司馬懿、『三国志』の重要なポイントになる。　　　　　　　|::ゝi: i│　　　　　　　/:::ｉ:::|　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| :::::ｉ:::::ト　　　-　　イ:::::i::::|
　　　　　次回で曹爽も何晏も死ぬだろう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::i:::::|::::/`L._爪::::/::::/::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ::::::|:::::iﾍ／{_}＼/'7:::/、:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::／|:::::|/　/｢ﾄ､ Ⅵ:::ｉ　ﾊ::|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::|丶|:::::|／| |｡| |∨|:::|/　l |
350 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/04(水) 12:18:00.79 ID:gVxCE32Jo: 　　　　　　＿＿＿　　　　━┓
　　　　　／　　　― ＼　　┏┛　　　およ？
　　　　　　 | 　　 (●)　ヽ＼　・
　　　　　　 l　　（⌒　　(●) |　　　　　　第二十八回は四部構成って言ってなかったかお？
　　　　　　〉　　￣ヽ__）　 │
.　　　　　／´　　　　　_＿_／　　　　　　次であいつら死んだら後どうするんだお？
　　　　　|　　　　　　ヽ
　　　　　|　　　　　　　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ､.:::::::::::／::／ヽﾍ:::::::}:::::|::::::::::::::::::::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　/.｀丶{､_ﾒ._／　　　＼{_..」:::|_.... -ｰ_.´イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i:::::::.i::::/／　　　　　 [..-}::::i-ｰ:::::|::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i::::::::{:/∠.._　　　　　　ト┤i:::::::::::}:::::::::}
　　いろいろやらなければならない話がある。　　　　　　　　　　　　　　　　　　{:::::::ﾚ　＿　　￣￣￣¨t.}::|:::::::::::i:::::::::i　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i:::::::::{.Tｰ-　　ニ二＿__}::|:::::::::rヽ:::::}
　　『三国志演義』では百六回・百七回であっさり終わるこの時代だが、　.　 {:::::::::} { |:::|　　　 { |::::} ｉ }::i:::::::::i ,　}::.i
　　実際に司馬懿が死ぬまでは意外と事件が多かったりするからな。　　　　.i:::::::::|ヽﾟソ　　　　辷´ｿﾉ:i:::::::::r´/::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.{:::::::ヽ　　´　　　　　´}::i::::::::ト´::::::{
　　『三国志』は三国時代の史書だと痛感させられる今日この頃だ　　　　　　　{:::::::::｀＞-ー､　 _... イ::|:::::::i::::|:::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　i:::::::{/　--ｰ｢Ti／ ./::i:::::::| }::i:::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　i::::::{　　ヘ､}ﾉﾍ　/_::i:::::::i　ヽ:::::::{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i:::::i　　へﾉ}::::{::ヽ　|:::::::i　　ヽ:::::{
351 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/04(水) 12:18:50.53 ID:gVxCE32Jo: 　　　　　　　　　＿＿＿_
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　　　 (ヽ　／（ ●）　（●）＼　 /)
　　　(((i ):::::: ⌒（__人__）⌒::::＼ ( i)))
　　／∠ |　　　　|r┬-|　　　　|＿ゝ＼　　　　　　それじゃ残りのGWゆっくり過ごしてくださいお！
　 (＿＿＿　　　 `ー'´ 　＿＿＿＿　）
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　　　　　|　　　ｒ　　/
　　　　　　　ヽ　　ヽ／
　　　　　　　　>__ノ;:::......　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　≫'"´　　＼ヽ-､〉:|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::|:::斤::::卞　　 'T::::ｶ|:::|::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::'^|:::| ヒcｿ　　　ﾋrﾘ ::::i):|　　　
　　　　　　　　次回はある程度まとまってから告知の予定　　　　　　　　　　　　　 |::ゝi: i│　　　　　　　/:::ｉ:::|　　　
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352 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]：2011/05/04(水) 12:19:29.38 ID:YQq1zM7Vo: まあ「お前が言うな」って結構便利過ぎる言葉ですし・・・

下々の評論家が言う　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：政治家の苦労を知るべき
清廉・品行よしだけど実力はないor墓穴った政治家が言う　：そんなんだから自滅（ｒｙ
似たようなことした政治家が言う　　　　　　　　　　　　　　　　：お前が言うな

大事なのは汚名かぶるようなことしてもその後に何を残したかが評価の分かれ目だと思うんだ
353 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/04(水) 12:51:37.04 ID:avtywjgqo: 立場的に言えない発言、言わなければならない発言はあるんでしょうが、
個人的には李世民に晋書の編纂をやって欲しくなかったと思います。

関わるなら、せめて相方は魏徴が晋書の編纂をやってくれていたらと思うのですよ。
隋書の仕事ぶりをみるにつけ。
354 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/04(水) 15:05:47.24 ID:Iw6ORS12o: まさか

管輅→変人→変態→ほむほむ

という配役理由だったのか
355 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/04(水) 17:06:00.19 ID:U8d68sOGo: そういえばやる夫李世民スレはまだないよな？
356 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/04(水) 17:17:58.98 ID:avtywjgqo: >>355
確か無かったはず。

「やる夫が蒼星石と一緒に大陸をかけずりまわるようです」スレで、
やる夫が賀廷玉で蒼星石が花木蘭、
涼宮ハルヒが李世民というキャスティングはあったけど。
357 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/04(水) 20:10:29.88 ID:D/K1ZFCA0: むしろやる夫李淵の方も見たいな。手柄息子に横取りされてかなしすぎる。
358 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/05/05(木) 01:03:04.31 ID:YsAn4c3d0: 弟と長男の活躍が楽しみだ
359 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/05(木) 01:18:43.92 ID:eJZKDbXo0: 元々南朝時代から
お前らが内輪もめしてたせいで中原野蛮人にのっとられちゃったじゃんっていう事で
そんな王朝を始めた芝居さんも評判悪かったんじゃないの
360 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/05(木) 02:43:38.80 ID:HzjbLvX10: 司馬懿の評価は西晋が内紛で短命に終わった辺りから既に散々だわなー。
「能力は同等だが臣下の礼儀がまるでなってない諸葛亮」みたいな評価もあったはず。
西晋がせめて１００年くらいまともに存続すれば違ったんだろうけど。
361 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/05(木) 10:20:53.91 ID:gh2A4RRmo: 本人からしたら、なんでそこまで責任とらなきゃいけないだと言いたいだろうけどなｗｗ
362 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/05(木) 10:49:57.32 ID:Q+wAohYbo: 「春秋の筆法」といって、間接原因を結果に結びつけて
価値判断を行う歴史記述の手法があるから仕方が無いのです。

例え遠因であっても善悪・理非を示すのが歴史記述だそうで。

ちなみに、これを重視したのは他ならぬやらない夫ですから、
銀ちゃんが文句を言うなら子孫とやらない夫に言うべきでしょう。
363 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/05(木) 12:13:21.65 ID:68FdXtm1o: 有名人で王朝の（実質）開祖だからか、子孫の所業も責任押し付けられるってまあよくあるわな
日本でも昔は（今も？）明治維新まで日本が鎖国して世界の発展から取り残されて
遅れた国になったのは家康のせいだ、なんて言われてきたからねえ
そもそも家康は鎖国に関わってないし鎖国を続けたのは子孫だろー？と

三国志関連だと、永嘉の乱で中国に北半分が異民族に占領されたのは曹操のせいだという主張を見たな
どこまで遡る気だ＆その前後の後漢と西晋の異民族対策を見てから言っているのかと
364 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)2011/05/05(木) 23:41:32.93 ID:5nY+gr5O0: 司馬懿もしばしーも、悪（い）いツラしてるなぁ
元々が悪役キャラなだけあって、悪巧みがよく似合うｗｗ
365 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)2011/05/06(金) 02:19:09.38 ID:hWwRYAMp0: >>363
家康は充分過ぎる実績残してるから例として挙げるのはちょっと違うと思う
366 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/06(金) 08:51:40.35 ID:uwuRw0uG0: でも正始の頃の曹氏のダメっぷりを曹操のせいにかるのはなんだかなーとは思う。せいぜい先代か
そういや過度な親族優遇政策は司馬昭の負の遺産だって指摘もあるんだっけ？
367 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/06(金) 10:57:41.21 ID:WMSXDMUuo: 流石に正始政変を曹操の影響にする議論は聞いたことがないですねえ。

ただ、八王の乱が司馬懿の影響だという議論は聞いたことがありますし、
唐太宗を含めた、相対的に弱い君主が司馬懿を評価しなかったことと合わせて、
割りと説得力のある議論だと思います。
368 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/06(金) 12:46:13.52 ID:F3CZMB/9o: >>367
> 唐太宗を含めた、相対的に弱い君主が
ここの「相対的に弱い君主」の意味が読み取れません
369 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/06(金) 13:47:45.79 ID:WMSXDMUuo: >>368
功績、能力が臣下と比べて不安があるとか、次代に不安がある君主くらいの意味で取っておいて下さい。
李勣と太宗とか、桓温と簡文帝、王敦や蘇峻と明帝ですね。
この人達は、「負けた諸葛亮より勝った司馬懿の方が能力や功績が上だから偉大だ」とは
口が裂けても言えないのです、立場的に。
370 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/06(金) 17:10:23.43 ID:opirqhkgo: ああなるほど、司馬懿を肯定すると「功績を背景に実権を握って君主に迫って傀儡化、最後は禅譲」
という南北朝にさんざんやったルートも肯定することになるからか
371 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/07(土) 20:20:31.20 ID:pD3XI5Yi0: 実話かどうかはともかく
子孫の皇帝にうちは先祖の天下の取り方が散々で呪われてるからもう駄目だとか言われてるのもすごい
372 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/08(日) 21:27:54.51 ID:faMm9fHjo: >>371
その話は　世説新語　第三十三　尤悔篇(同じ過ちを繰り返した人物の話)に収録されてまして、
確かに子孫が顔を覆い、長椅子に身を突っ伏して「それが本当ならうちは長いことないよ」とコメントしてるんですが、
司馬懿と司馬昭の行いがセットで語られてますから合わせ技で一本という感じで
司馬懿だけの問題とはされてないんですよね。

ちなみに、同じ尤悔篇に曹丕の話も載ってまして、曹彰を毒殺、曹植を冷遇の合わせ技でこの人単独で一本となってます。
流石曹丕は格が違ったというところですね。こちらに関しては残念ながら子孫のコメントは載ってません。
個人的には是非子孫のコメントを知りたかったんですがw
373 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/05/09(月) 02:47:17.29 ID:s1KObrTZ0: やはりカナが問題だったんじゃ・・・
374 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/09(月) 06:25:54.60 ID:ZQH+z14To: でも、晋書だとそれがこうなるんですよ。

そこで王導は皇帝に、晋の創業のはじめ、そして魏の文帝から高貴郷公に至るまでの経緯を述べた。
明帝は顔を寝台に伏して言った。「もしあなたの言うとおりなら、晋の国祚も長くはあるまい」。
宣帝の猜疑心と残忍さとを辿るに、まさしく狼顧の相がさし示すとおりのものであった。

世説新語は南北朝の南朝劉宋の劉義慶（403年 - 444年）が撰したとされるので、
成立時期から言って元ネタは世説新語の方でしょうけど、晋書だとむしろ司馬懿の方ををボロクソに叩いてます。
エド兄さん、どんだけ銀ちゃんが嫌いだよって話になりますが、
そこは次回の正始政変を後世の君主視点、自分が後世の君主のつもりで眺めてみると納得出来るかも知れません。
375 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/09(月) 18:44:46.33 ID:llzb0Pzyo: どちらにせよ子孫の末路を見ると先祖の報いと考えたくもなる。
歴代の皇帝が若死・暗殺・ぼんくら・家臣にいびられると全員碌なのがいないからな…
376 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/09(月) 18:53:36.78 ID:ucy/4DXE0: 確かに晋の皇帝と皇族は揃いも揃ってなあ……。成立の経緯が経緯とはいえ、皇帝よりも周囲の力が強すぎたから弁護の余地はあるにしても。
司馬攸が継いでたらまた違っていたのかね。あるいは、司馬昭がもう少し長生きして地盤作りしておけば。
377 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/09(月) 19:34:59.80 ID:ZQH+z14To: 子孫の末路が先祖の報いと言っちゃうと光武帝と後漢の立つ瀬が無いような気がしますね。
後漢も不思議なくらい短命な皇帝が多いですから。
378 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/09(月) 21:14:40.82 ID:U4nR/SKuo: 劉姓を最大限に生かしたと言えると思う＜光武帝
379 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)[sage]：2011/05/10(火) 00:51:29.72 ID:KvRcAyRn0: 先祖の行い云々とか、三国時代ならともかく、今言ったら単なるオカルトだろうよ
380 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/19(木) 01:15:36.11 ID:Ok4S/ZvDo: 　　　　　　,,,,,,
　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　./.:.:.|.:.|.:.:.:.:／´ヾヽ　　ヾ　/ｧｧ
　|.:.:.::|.:.|.:.／‐　 ―i::' ヾ　ヾ　-}
　|.:.:.:.|:.:.YT:::T　　{T::| ／　ヽ´/7っ　　　　　次回の投下に関してだが、
　|:::f´l:::::| 辷j　　ｿ.{|´　 ', ',　',つ_3 　　　　　.５/２２（日）の昼か夜を予定している。
　|.:.ヽ,l.:.:.|､　　 _　.ノ:|　／ } }　}｀>
　|.:.:.:.:.l.:.:.l{｀ T y} |::::l´　　 j j 　　　　　　　　 .間隔も空いているし、何かおまけなり投下できればいいが、
　|.:.:.:.:/l.:.:l＼j;,;ヾ,}:.:.:l　／　　　　　　　　　　何分仕事が忙しいのでご勘弁願いたい
　|.:.:.:/　l.:.:l ﾑ_;,;,;<l:.:j ´
　|:.:/　 |.l.:.:l　ヽ | .}:.,'
　|/＿__|_ヾヽ V /}'
={.　　　f f´つﾆﾆヽ､--- - -
　ゝ､＿ { {__＼ __ ノ
　　　　　　￣
381 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/19(木) 05:49:21.48 ID:8hKK5Knno: 予告乙です。
ご無理をなさらず。

さて、これで司馬懿が何故に子孫にまで引かれるのか明らかになるわけで、
楽しみにしております。
382 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)[sage]：2011/05/19(木) 20:51:52.47 ID:31htiDu50: 待ってました!
（´・ω・`）楽しみにしております
383 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/19(木) 21:39:11.86 ID:/m+hbj6Do: >>380
個人的な話で恐縮だが、いい年して一人暮らしを始めたんだな
で、資料的なものはみんな実家に置いてきてしまっているからホント三国志不足
なので>>1氏の投下宣言にここまで心躍るとは思わなかった
まあ何が言いたいのかとなると、

すっごい楽しみにしているから、よろしくお願いします
384 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/21(土) 16:12:12.90 ID:P36zDxRk0: 先祖といえば、桓範も、桓温、の先祖になるんだよな・・・
司馬一族にとっては、宋の劉裕に禅譲して皆殺しにされるよりもよかったかも・・・・

桓玄の楚に禅譲したとき、司馬一族が殺されはしなかったことを考えると・・・
385 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:43:24.97 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　-―-　-―-
　　　　　　　　　　　　　 ´　　　　　　　　　　　｀
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　　　 r/　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i .!
　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　|｜
　　　　　 |　　　　　　　　　 ,ｲ　　i!　　　　　ヽ　　|　　 |｜
　　　　　 |　　 ./ / /　/　/ .!　　ﾊ　 |　　ヽ　.!　 |　　 |｜　　　　　
　　　　　 |　　 |　! i! ./　/　 !　./　',　ﾄ　　　 i!　!　.|　　 ! i!　　　　　「やる夫が正史を書くようです」第二十八回。
　　　　　 |　　 ! ｣_.ﾊ | ./　 /／　　 ', l∧　　ﾄ_｣, /　　 /　|　　　　　
　　　　　 |　 ,⊥z!≧ﾏ.ト.､/'　　　／N　＞≦i斗ｧ‐　 /　ﾊ　　　　　正始政変其の弐だな。
　　　　　 |　　ﾊ. |　!zﾍ{≧.ミｭ_.／　　≠笊下ミ/　　 /}　/ |　　　　　.
　　　　　 |　　　Ⅵ |三三三ﾆY　　　 "う::::::ﾘ〃　　 /ｲ　i　i!　　　　　いつもどおり作者は投下中にレスを返さないし、
　　　　 /!　　　从从三三ﾆヲ　　　辷ﾝ./　　　/　|　|　||　　　　 .ネタバレに関しては各自配慮を願う。
　　　 ./ i!　　　 |人ゝ＝‐ ´　　 i　　　　　/　　　/ 　 !　!　||　　　　　
　　　 /./ |　　　 |　＼　　　　　　　　　　/　　　/　　 i!.｜.八　　　　それでは始めようか？
　　 ./ /　|　　　/　＿.＞,　　 ´　｀　　/　　　/｀ヽ　 |　| {　ヽ
　　/ / 　 !　　/ ／　　　{:{|≧　 __　≦/　　　/　　＼､.! !　　 i
　./.,/　　 '　 /f"　　　　 |＼ーi三r‐‐/　　　/　　　　　ヾi |　　 |
../.〃　　/　/‐||　　　　rﾉ::::::｀i 辷| ｢/　　　∧　　　　 |ト､.　 |
.' / {　 ./　/　 ||　　　　|!:::::::::::｀¨¨´::|　　　/::;|　　　　 ||　　｀ヽ
| |　|　/　/　　.||　　　 .ハ:::::::::::::::::::: |　　 {:/ !　＿＿.ノﾉ
| |　|./　 i　　　｀≫　　| /7＾ー---‐!　　 |'　| |〔￣￣
386 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:45:40.82 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―　正始十年（二四九年）一月五日　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
387 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/22(日) 21:45:56.60 ID:tjAah32Qo: ｷﾀ━━━(ﾟ∀ﾟ)━( ﾟ∀)━( 　ﾟ)━(　　)━(　　)━(ﾟ　)━(∀ﾟ )━(ﾟ∀ﾟ)━━━!!
388 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:47:44.71 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　司馬懿邸　―

　　　　　　＿_ _　　　　　　.　-　――　-　､　　　_＿_
　　　　　　＼ﾒ∧r=x-..，´　　　　　　　　ヽ＼ rzｭ/ﾒ／
　　　　　　　　＞くf匀ｲﾘ　　　　　　　　　　　　ﾏﾐ辷》‐- ､
　　　　　　∠二二ﾏ彡’ 　　　 |　　　ｌ　 l|　ヽゞｲ三三≫
　　　　　　　 .′　 .|:/　　 ! 　! 　! 　　 }　 l|　　 ∨　　　| l|
　　　　　　　 |　　ｌ:|{　　　|　 |　 |　ｌ　 | 　lﾊ　　 }　　　:| l|
　　　　　　　 |　　 |八 l|　 |士|十|、 |　辷士|　　ハ　　 ! l!
　　　　　　　 |　　 |: l N　.ｌ| =ｧ=ミヽ{:fi´r=ミ:l | /. : ｉ　　 :! l!　　　　　　子上。
　　　　　　　 |　　 |: l ﾄ{从NVzり　　ゞﾏﾄ彡:ﾚｲ':| : |　　 :| l|　　　　　　.
　　　　　　　 |　　 |: l |:|　lﾄ　｀¨　　 i　`ーイ| :| :| : |　　 :| l|　　　　　　.今日お父様の邸に
　　　　　　　,′ r‐=ミV　l| 〉、　　＿　　 / ! :! :!～!､＿,|八　　　　　　わざわざ来てもらったのは他でもない。
.　　　　　　/_,＞{: : : : :|　lk～＞､｀　´　イフ| :| :|: : : :_ ﾊ|_　ヽ　　　　 .
　　　　　 /l―-: し': : :.|　l|_／⌒ニニニ~~ヽ;L｣ :|: : :/-V: :ヽ　＼　　　我らがお父様は床に就かれて久しいが、
.　　　　 /ﾊ: : : : :): : : :.|　7 　 <ニニニニヽ　　∨: : } : -―/　　ヽ　　ようやく快癒への処方が見つかった
　　　　/　∧: : : :｀ヽ;_:.|./　､_,.ニニニニ>＿,　 |一'’ : : : /|　　　 l|　　.
.　　　/　/.:∧: : : : : : lﾘ' 　ﾊ7～／ィ-､＜}| 　 |: : : : : : / .! 　　 l|　　.
　　　'　/　.!　ゝ-=彡ﾑ　 /:/ : : Y‘ .:　{7: (ｲ　 |ヽ_:_:ミｲ　.|　　　 l|
　　/　ｲ　 .!　∧く: ﾄﾊ｣　/ (: : : : :＼rイ: : {Y! 　 |( /ｲ才　 .|　　　 l|
.　/／/ 　.:|　|: :|: /}７Y⌒ヽ) : : : : r{ / : : :}⌒Y’! .|: |:.:| 　 .! 　　 l|　　　　　　　　　　　　 ,．-──ｫf廴
　'　 /l 　 .:|　|: :|//: V⌒Y’)}: : : : :`ﾐﾘ: : ({Y⌒V　.!: !: | 　 .! 　　 l|　　　　　　　　　　　／___　　　{」〃⌒Lｪｪ､　
/　 ,　l 　 .:|　|: ｲ’ : ( 　 /７{］: : : : :ノ: : : :)7　　).ノ: {:.:.| 　 .! 　　 l|　　　　　　　　／＼　　､　 }{!　 r=ｪｪ　ヾﾄ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　ヽ　＼}!-=ﾑK及　 } }!
　　　　　　　　　　魏　中護軍　司馬師（字：子元）　　　　　　　　　　　　　　　　　;　　　/ / ＼　ヽイ¨￣Y　Ⅴ/!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　,'. /_/ --　｀ーミ≧= ﾍ_ノ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V 　 /　___　　　　___｀ミ､　川
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝｲ x==x　　　 x==x　 >‐ ｿ
　　　　　　　　　それはなによりかしら。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{(ハ　, , ,　　　　 , , ,　{爪)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト-ﾍ　　 r‐－ｧ　　斧.,'
　　　　　　　　　どんな処方か知りたいわね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽニﾑ　　ヽ_ ノ　　,ｲﾆ/､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃{￣　 }≧＝v＝≦{　　 Y^i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i {-=＝ニ}　,ｨ仝>､　{ニ=У^ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |, --､テｲ // |||| ﾍﾍﾄ三{'´__　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　, -=Y　{ {　||||　,} }八 ∧-=　!)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/i　 ´ --i 　＼ ∥ ／　 Y　ゞノｰf
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |!ヽ__r ﾝ,　　　＼／　　人>z､_,r,ﾉ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　征蜀将軍　司馬昭（字：子上）
389 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:49:24.13 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　＿_ _　　　　　　.　-　――　-　､　　　_＿_
　　　　　　＼ﾒ∧r=x-..，´　　　　　　　　ヽ＼ rzｭ/ﾒ／
　　　　　　　　＞くf匀ｲﾘ　　　　　　　　　　　　ﾏﾐ辷》‐- ､
　　　　　　∠二二ﾏ彡’ 　　　 |　　　ｌ　 l|　ヽゞｲ三三≫
　　　　　　　 .′　 .|:/　　 ! 　! 　! 　　 }　 l|　　 ∨　　　| l|
　　　　　　　 |　　ｌ:|{　　　|　 |　 |　ｌ　 | 　lﾊ　　 }　　　:| l|
　　　　　　　 |　　 |八 l|　 |士|十|、 |　辷士|　　ハ　　 ! l!
　　　　　　　 |　　 |: l N　.ｌ| =ｧ=ミヽ{:fi´r=ミ:l | /. : ｉ　　 :! l!
　　　　　　　 |　　 |: l ﾄ{从NVzり　　ゞﾏﾄ彡:ﾚｲ':| : |　　 :| l|
　　　　　　　 |　　 |: l |:|　lﾄ　｀¨　　 i　`ーイ| :| :| : |　　 :| l|
　　　　　　　,′ r‐=ミV　l| 〉、　　＿　　 / ! :! :!～!､＿,|八　　明日、大将軍曹爽とその徒党を弾劾する上奏を行う
.　　　　　　/_,＞{: : : : :|　lk～＞､｀　´　イフ| :| :|: : : :_ ﾊ|_　ヽ
　　　　　 /l―-: し': : :.|　l|_／⌒ニニニ~~ヽ;L｣ :|: : :/-V: :ヽ　＼
.　　　　 /ﾊ: : : : :): : : :.|　7 　 <ニニニニヽ　　∨: : } : -―/　　ヽ
　　　　/　∧: : : :｀ヽ;_:.|./　､_,.ニニニニ>＿,　 |一'’ : : : /|　　　 l|
.　　　/　/.:∧: : : : : : lﾘ' 　ﾊ7～／ィ-､＜}| 　 |: : : : : : / .! 　　 l|
　　　'　/　.!　ゝ-=彡ﾑ　 /:/ : : Y‘ .:　{7: (ｲ　 |ヽ_:_:ミｲ　.|　　　 l|
　　/　ｲ　 .!　∧く: ﾄﾊ｣　/ (: : : : :＼rイ: : {Y! 　 |( /ｲ才　 .|　　　 l|
.　/／/ 　.:|　|: :|: /}７Y⌒ヽ) : : : : r{ / : : :}⌒Y’! .|: |:.:| 　 .! 　　 l|　　　　　、 /　　 l　　　 l　　　　＿　　ヽ
　'　 /l 　 .:|　|: :|//: V⌒Y’)}: : : : :`ﾐﾘ: : ({Y⌒V　.!: !: | 　 .! 　　 l|　　　　　／、　　ヽ　、 l　,　イ /ヽﾍ　　 |
/　 ,　l 　 .:|　|: ｲ’ : ( 　 /７{］: : : : :ノ: : : :)7　　).ノ: {:.:.| 　 .! 　　 l|　　　　'　　　―´ 　 .＼ ,く＿/ゝ二ノ＼/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　y－､　　 y－､＼　　 ,＼／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋__丿　　弋__丿　 Y 〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lｰ┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｌ　　　　　　Ａ　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _」　　　　　　　　　／、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ､　　　　　　　,　'´　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ＞‐t_j‐＜l {―=ﾆ´＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　すべてが終わった後、太尉蒋済は正始政変について次のように言っている
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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390 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:50:23.03 ID:V32tcs6Co: 【蒋済の上奏文より】

　　　　　______／　＼　　　　/´＼
　　　　／ .／/　　　　｀￣￣´　　＼
　　.／　 / / 　　 ./: 　　　　｜　　ヽ
　 / 　　 |/　　　 |:..|:　|:　|:　∧:　l:　　ヽ
　 |　　　:| 　　　 :|斗 /‐/|: /　|-〈: 　 |:. ',
　 |　　　 :| 　　　 :|.:/ｘ示ﾐ|/ 　示:|:　∧: |
　 |　　　 :| 　　　 :l'〈ｒ'::::}|　　ｒ'i| ﾚ':｜∨
　 |　　　 :| 　　　 :| 　Ｖｚｿ　　　V} {: 　!
　 |　　　.:ﾊ　　　　 :|　ー　　　　, ｰ | 　|　　　　　　　太傅は奮い立って一人で決めた計画を実行し……
　 |　　　ﾍﾊ　　　 |'' '' 　　　。　''/:.　|
　ﾉ　　　 .:∧　　 ∧、　　　　／:.:　 |
/. ｲ::.　　ヾ.__∨　　 |＿　ｧー'　|.:. 　/
　 .ﾚ|:. 　　　＼＼　 |::::::ヽ/>､　 |.:　/
　　　ゝ､::　　　 ∨ ヽ|＼::::|∧ ＼ |／
　／＿,＼.:.　　 | 　＞‐V/ｰ<　 >､
　ﾚ/´　　　＞､　|｀〈　　「|　/く　 |

　　　　　　魏　太尉　蒋済

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼によれば、正始政変の筋書きは司馬懿一人で決めたという
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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391 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:52:42.57 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　／　　　　ヽ､
　　　　　/　　　 /＾　　　　　　　　　^＼　　　　',＼
　　　　／ /　　　 /　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 l　ヽ
　　　 /　 /　　　 /　　　　　　　　　　　　　 |　　　 |　　 l
　　 ./　 /　　　 /　　　　　　　　　　　 |　　　 |　　 |
　　/　 /　　　 //　　 / /　　　　　　　　 |　　　 |　　 |
　/　 /|　　　　l斗 / /- l 　 |　　　 __|___　　 |　　　 |　　 |
　|　/　!　　　 |　/Ⅵ-　|　ｊl 　 | ´ │ l ｀ヽ:|　　　 |　　 |
　l /l.　|　　　　|ﾚ≦ﾃ外ﾊ　ハ　:|＼-|　|　　 |　　　 |　　/
　|'　|　|　　　　|{ﾊう:::::j}　∨　＼|ｧ气≧k　　ｊ　　　 | 　〈　　　　だいたい、あの太傅が謀を人に相談すると思います？
　　　∨|　　　　|　込zソ　　　　 {i‐ﾍ:::入. ,'　　　 ,'　　＼
　　∠　|　　　　|　::::::::　　　　　　ゞ込ｿ_ｲ/　　　 /　　　　ヽ
　　　|_ﾑ.　　小　　　　　′　　　:::::::::　/　　　 /　　　ヽ ∨
　　/´　∧　　│ ＼　　ヽﾆフ　　　 / 　　 /　　/ /　∧|
　 ,'　　　ハ　　|　/　丶､_　　　 ,　イ/　　　 /　　/∨`＜
＿{_　　　　＼　Ｖ│　　 /＞rｰ＜　 /　　　 /　　/　　　　｀ヽ
　　　 ∧　　　＼Ⅵ　　/＼ヽ.　　 /　　　 /　　/　　　　/　　l
　|ヽ＿ ∨ 　　ヽ!　 ∧ 　　 -―/ 　　 /／∨　　　 /　　 l|
　}｀Y　｀ｌ| 　　　 |　∧j　　　／Ⅵ　／'´　　　　　 /　　 ∧
/　 } 　 ,ﾘ　　　　 ∨ │　　／／ /|／/　　　　　／　　　 ' /

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　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　　_ノ　ヽ､_.＼
／　　（●）　（●）＼
|　　　　（__人__）　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　思いません
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

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392 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:53:16.53 ID:V32tcs6Co: 【作戦会議開始】

　.ﾚﾆｲ.|,lﾄ､ |､　 |!、　|　　 ,/! ,ｨ　　 !|
. /ﾉ　ﾊ!十寸ﾆﾏT ＼|　　 /+/-!_j　　,ｨ!
//!　　 ! _ﾞ__ヽ--ヽ　 !　,／ﾅ'´ ﾚ1 ／/
/ |ヽ　ﾍ. 弋歹ヽ　 j／　弋歹/´7　　　 ,.、
　 ! |.＼　ヾ￣´　　　　　｀￣ﾗ　ｨ!　　 ./ .}
　八!　 i＼_＼　　　　 ′ _,∠_,ィ１l 　 ./ ./
- ､|.|　ﾚヘゝ、　ーｧ　／　　l　!l　 / ./＿,.--ｰ
:::::::|.|　 |:::::::＼ﾞ＞　__ ,イ　l　　 |,. ‐::/ ,ｲ､::::_::_::_::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､＿_／
:::::: ',!　 |::::::::::/＾「介､　 !　.!　　ｌ__:::/ノ / ｀ヽ::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　 >x,へ_　 (ﾞ⌒）　　＿　　ｶﾞｰﾝ
､:::::∧　.!:::::::/:::::ﾚ l|:､〉-'＾::|　　|::::〃 ./､У./＼::　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,iｨ -'　└-ヾ<!　　／
::ヽ:::/＼∨ヽ!::_::|　lY:::i}ﾄ､:::!　,/:::У　'　Y_/ / ﾉ!　　　　　　　　　　　　　　　 _iﾆ|!iﾞ○ 　 ○' ト､　＼
:::::∨:::::i＼ヽﾄ:::/!　ヾ､!>‐ｌ| /!::::::|　　　ｰ'ｰﾝ′　　　　　　　　　　　　　　　´　,ｒゝ　「￣!　ﾉ_｀ヽ. ￣
:::::::ﾍ:::::ﾚ´ヾ└V!　　ヽ　//! |:::::::}　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　 ,≧|＞!　　|＜≦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,へﾉ　└‐.┘}　ﾚ'｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ｲ＾y' .≧≦´ ヽ｀ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>､　 !,/　／　＼　＼.l___,.ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__ﾉ"７,／　　　　｀ヽ.　ﾏ（___)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,{'´　　　 l　　　｀ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　 |　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　,.ノ｀ﾞゝ　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'ｲ⌒i¨｀　｀ｰﾏ-ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 .|　　　　　 V　〉、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣{　　　　　〈´　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三|′　　　　　 |三ﾆ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣´　　　　　｀￣´

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　とはいえ、司馬懿は重病という事になっている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　身動きが取れるはずもなく、手足が必要になるのは明白だろう
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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393 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:55:04.21 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　 ,､＿_／
　　　　　　　　　　 >x,へ_　 (ﾞ⌒）
　　　　　　　　　　 ,iｨ -'　└-ヾ<!
　　　　　　　　 _iﾆ|!iﾞ○ 　 ○' ト､
　　　　　　　　　´　,ｒゝ　「￣!　ﾉ_｀ヽ
　　　　　　　　 ,≧|＞!　　|＜≦
　　　　　　　 ,へﾉ　└‐.┘}　ﾚ'｀ヽ
　　　　　　　　／　ｲ＾y' .≧≦´ ヽ｀ヽ　＼　　{　　　.司馬家一の策士と呼ばれた
　　　　　　　　>､　 !,/　／　＼　＼.l___,.ィ　；　　　このカナの目をもってしても見抜けなかったなんて……
　　　　　 {　（__ﾉ"７,／　　　　｀ヽ.　ﾏ（___)　　　　　
　　　　 :；　　　 ,{'´　　　 l　　　｀ヾ､　　　；
　　　　　　　} 　（　　　　 |　　　　　ﾉ　　 }
　　　　　 ; 　＜　　　,.ノ｀ﾞゝ　　＞　　　;
　　　　　　　　　　 'ｲ⌒i¨｀　｀ｰﾏ-ﾍ　　 {　　　　　　　　　　　　　＿}＼∠二￣￣｀ヽ､　　/}
　　　　　　　　　 |　 .|　　　　　 V　〉、　；　　　　　　　　　　　　　｀＞‐O　　￣　　￣￣｀く厶
　　　　　　　{　　　/￣{　　　　　〈´　ﾊ　　　　　　　　　　 .　　　　 /,イ　l　　 l　i　　l　!　、｀､
　　　　　　　;　　　|三|′　　　　　 |三ﾆ|　　　　　　　　　　　　　　 ///　l |　l　| ｜　 |｜ |｜l!　|
　　　　　　　　　　￣´　　　　　｀￣´　　　　　　　　　　. 　　 // ｌ　 l　ｌ l|　l斗　 | l　ト､l |　[_ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ . ﾐ　ﾐ　ｌ　Ｎ八人　l∧土Z | ｜ｌ }　　ﾐ　ﾐ　ﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/⌒)⌒)⌒)|　l|'　　○ ヽl/《函》｢∨l//　/⌒)⌒)⌒)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/　/　/　|　|　　､､　　　　｀ブ　|l (⌒)/　/ / /／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　:::::::::::(⌒)　ト- 　＜__ﾌ／｝ﾉ　ゝ　　:::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　ノ:＼_〉_ ＞‐v‐＜_ -ﾞ: :て /　　）　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　/: : : ヽ:.く:_:_{薔}_:_ｨ: : : ヽ/　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　|: : : : : l||l　从人 l||l : : : : 　 l||l 从人 l||l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 -一''''''"~~｀`'ー--､　　　-一'''''''ー-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒)　)　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　その手足となっていたのが長男の司馬師と思われる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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394 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/22(日) 21:57:12.52 ID:7f4Jp7uuo: カナｗｗ
395 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:57:23.09 ID:V32tcs6Co: 【作戦会議終了】

　　　　　　〉　　　／　イ|ヽ　l　〔 |　　　　ヽ-､ Y!
　な　ク　 |　　 ,　／ /　＼丶　〉l ＿_,ｨf二ﾍ ', li
　　　　　　〈　／　　／　　　ヽ　ィ´ -‐j! lヽｿ{|_l !l
　ん　ソ　//　　／　　　　　　　ヽＬ. ィ´ゝこZﾘ、Ｖ
　　　　｜,　'´　　　　　　　　Ｙｚ:L┐_ ,-'/j丿
　て　ッ　{ｲ　　_ ＿　 _　　　　　　 r‐'､´＼イ
　　　　丶 |　 _､＿￣´　　　､＿　　｢＼ヽ　〉
　時　　　 {､'┘￣ヾ｀　　　　_ ￣ヽ〈＼　',　/
　　　　　　|ｰヽ　　　　　　　==x､_/}　 l　 /／}
　代　　　 ´ﾌ:)）、 r　､_ﾉ　 ,r‐-└｛＿ノｲ　ｲ
　　　　　　|￣〉＞､ー_'_〔- ､「￣{ゝ'⌒´ﾉ´/｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　 ∠　―-　　　　＼＼
　だ　　　〉ｿ､　/T⌒ヽ r―'／〈　ヽ /／　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　＼　ヽ＼
　　　　　 /￣VＹc !ヽ, -┴'/　　 ,＞イ＼　　　　　　　　　　　　　　 / 　　　　ヽヽ　＼　| 　ヽ
.！！　　〈:｜　l､{＿ソ＞　/ , イ /　/´￣　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　　　　ｌ￤　ｌ　| ∧|、　　 ,
Ｙ⌒Ｙ⌒'´! ヽ _j|｀）　∠　厶' ノノ{.ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|｜{　 l　|　 | |l _ﾊ斗′ヾﾄ　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　！ l　、＼ヽl　/イﾚ厶ｲ　　 |ﾄヽ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　斗≧ ∨　弋ｿﾉ| l|　　|ﾚﾉ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l ハゞ'' ､　　　"　| l| |i　|｢　　 |ノ} イ
　　貴方にも働いてもらうから、今夜は泊まっていきなさい。　　　　.| | i从　　､-ｧ　　 j从ハﾉｋ≦圭圭圭≦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ人{　へ.　　　／ | ｌ |才⌒ヾ圭圭圭ミぃ
　　元姫ちゃんには連絡しといたから　　　　　　　　　　　　　　　　 .,ｘ≦圭≧厶'jfﾁ〔￣,| | i　　 r'i　 /＾ヾ圭圭圭≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｘ≦圭圭ア´／〃|ﾄヽ /ﾉ i |　　 | |r'7　　〉圭圭ﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡抂圭〈　/　/{{_儿_}},ﾍ人ゝ /ニ Y　　/圭圭ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　/圭州〈　/ l｀)兀(´　　 |　〉ﾆ､ |　　仆圭ﾐﾒ､

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　次男司馬昭が計画を聞かされたのは決行前日の夕方。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.身内の司馬昭ですらこうである
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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396 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:58:15.97 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　＼　　　　＼　　　　＼　　 |
　　　　　　　　　` ー‐,ｒ―i.．-―,.へｒ―x__!
　　　　　＿＿＿．ミ､{:薔:}　　　　　　　　　ヽ
　ｘ≦´　　　　　　　／¨´　　　　　　　　ﾄ､
　￣￣￣￣￣7￣７　 /　　　 ! !! 　 !　　　　　ヽ
　　　　　　〃　 ./　　　　　　 l!从　！　 i　､　ﾊ
　　　　　 / / 　 ′ /　　　　 iｬミ､ヽ､　　l! 　 !　 !
　　　　 ./ /　　 !　 '　　　　　ゝ.リﾞﾐゝ＼ﾉi　　ｌ　 i
　　　　 / /　　　i　 l　　　　ﾄ､!￣　　ｆヌ! 　 !　 !
　　　 ./ /　　　 .|　 !　　　　､〉　　　　,　{薔!　ﾘリ　　　　お父様が動かれる以上、失敗は許されない。
　　　/ /　　　　 |　「＼　　 |　　　　　　ｊﾉ7リｿ7/
.　　〈〈　　　 _.j≦ﾍ　 i.　　ヽ　　ﾟ　　ノi ｼｲ "　　　　　 .心しておくように
　　　＼＼　　ﾉ´￣ i＾i　ヽ. ／〉ｒ一 ´7　　 !
　　　　ヽヽ/: : : : ｜{　 .／／ノ＾〉　　　 .ﾄ､
　　　　　　Y: : : : : : {　У.／シ　／〉ヽ　　　 |､＼
　　　　　　 }､ : : : : ﾊ　　 ¨´ .／ .ｲヽﾁ　　 |. ＼＼
　　　　　　.ハ: : : /: :〉　　　　ｲ .|: : :ヽ.　　 |.　　＼＼
　　　　 /　{: : :/: : ｉ　　　　ノヾ　|:ｰ一ﾍ　　l　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -‐＝= ｧ-､__
.　　　 /　/: :〃 : : !　　　 l!: : :ﾍ.| : : : : ヽ　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　 /　　､＼ {　(薔)ﾌ_
　　　 /　/: : ": : : : ! 　　 l!: : : : l!: : : : : :{　|　　　　　ヽ　ヽ　　　　　　　　　　　 !i /'^｀＼､＼ヽl」ﾊ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ ≡　　≡､ヽ l/.}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ‐| ∪ｒ‐､∪　ﾞつ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｱ,〉.u 二 u/´｀У
　　　　　　　失敗すれば一族族滅になりかねないかしら……　　　　　　　　　　　,}ｱ´lﾌ∧ﾌ〔×〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ「　l」 l」　テノ＼_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,λ Y⌒ﾉ　 /_ｯ～<
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠__|__」/___　!、　ノ二>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀´ ｀ｰ＾ｰﾞー´

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　事が慎重に運ばれたのは間違いない
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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397 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:59:05.13 ID:V32tcs6Co: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　‐=・=‐　‐=・= ＼　　　　　　　騙される司馬昭とか、すごく新鮮なもんを見たお
|　　　　（__人__）　　 |
＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ,／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ー）（ー）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　この日の晩、義兄上は不安でなかなか眠れなかったそうですよ。　　　 .ｌ^l^lｎ　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　ヽ　 L　　　　}
　　対する兄の司馬師はいつもどおり眠っていたそうですが　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿ﾉ
398 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 21:59:49.88 ID:V32tcs6Co: 　　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　＼
　　　／　─　　 ─　＼
　／ -=・=- 　　-=・=-　＼　　　　　　　　　あの司馬昭がねぇ……
　 |　　　（__人__）　　U 　|
　＼　　　｀ ⌒´ 　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:､:.:.:.:.:.:.:ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:.:./.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ:.､:.:.:.ヽ:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /,:.:.:.:/:./:.:.:.:.:.:./:.:.!:.:.:.!:.:.:.l:.:.l:.ヽヽ:.:.:.:.:ヽ:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　//:.:.:.,':./:.:.:.:.:.:./:.:. /:.:.:.:|:.:.:.|:.:.|:.:.l:.:.!:.:.､:ヽ:.ﾄ. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　 /｣:|:.:.:.|:.|:.:.:.:.:,.ｲ:.:./|:.:.:.:,!:.:. /:.:.l:.:.:|:.:.|:.:.:!:.:.l:.:.! １
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ'´|:.|:.:.:l:.:|:.-rｰｧｘ...」:_:.ノ!:.:.ハ:.Ａｫ-:!:.:.:.|:.:}:.:.|　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.|:.:.:|:.l:|V|;ｫf＝=レ ´ﾙ'　 /ｨ-ﾍ|:./:.:.,!:./|:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 1l､:.l:.ﾊl:.:.|｀ {ﾟ: ::|　　　　　 {ﾟ: ::ﾙ',!:.:.ｨ:/ ,ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ ',:.ﾄl､!:.:.|　ﾞ-┘　　　、　｀ｰ' /:イ,ｼ　/
　　　　そして、本日のその時がやってくる　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽヽ:.l､　　　　　_ _　　　　/:.:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　lハ:lヽ､　　　　　　　,.-1:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽN |｀ ‐ ､__,. ィw　 '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'^,!　　　　｢ヽ､'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-'　　|　　　　　ヽl　ヽ､.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. r　´　　　　 |　　　_...._　　|　　　l. ｀ヽ.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r{. l. |　　　　　 |-‐ ´ _...._｀ -|　　　|　　 l. ﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　ヽヽヽ　　　　　 |-‐ ´ ,.- ､｀ｰ|　　　|　　 | l ヽ
399 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:00:52.41 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―　正始十年（二四九年）一月六日　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
400 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:02:32.36 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　_　　　　　＿＿上ﾆニニニTR
　　　　　　　　 rﾆニニiｦニｺT彡t―.王ニニニニﾆ＝､=┬┬┬-D
　　　　　　　 ├──────''´￣￣￣￣￣||ﾐ:.:.: : ::┴┴┴ｦﾉ
　　　　　　　 │: : : : : ┌──┐: : : :┌┐: : : :||il───┐li　/┬──┐
　　　　　　　 │┌┐: │┌┐│: : : :││: : : :||: : : : : : ::│:::/:┬┬┬ヲ
　　　　　　　　ﾌ::││: ││││: : : :││: : : :||:──┬─V:┌───､
　　　　　　 /:::││: ││││: : : :││□: :||:──┴ ‐/∧: : : : : : : ＼
　　　＿　 /:::::││: │└┘│: : : :││: : : :||: : : : : : : //: : ＼／￣￣￣￣￣/
　 , ' ´,-i i-｀'､:::::└┘: │　　 │: : : :└┘: : : :||: : : : : : //: : : : : ／´三三三／
../ ハV | | .//ヽ::::: : : : │　　 │: : : : : : : : : : :ﾉ: : ,､: : //: : : : : /三三三三 /　　　　　　ノ彡ミﾐヾ㌫rﾂ　ノ彡ミﾐヾ㌫rﾂ
｛ﾍ　V | |//　 >',::::::::: :│　　 │: : : : : : : : : //ノ/∧://＿＿／三三三三 /　　　　　　　彡´　 r　ﾑ　jl 　彡´　 r　ﾑ　jl
i.l 　＼V..|/ ／／廴､:: :│　　 │: : : : : : : ／／_ ././//＿_／´￣/￣ヽr――-､　　　彡　　入　ヶ {l7 彡　　　入　ヶ {l7
|.|---｛　ヾ／＿｛i|ﾐ: ｰ┴──┴──＜_／ , -''´ ￣｀' ､　　 /　 //,r ´ ￣＝ｰイ　　 //　ヽ _｣l 　　　 // 　ヽ _｣l
|.|_ - ''v/ソ､＿___|.|├─======-==-==-=／／ヽ　|　/ﾊ　'n二二二二二二二二二⊃ｌ　　 { ハ二㌧ﾘ| 　　　{ ハ　　㌧ﾘ
' ,　／/| i ＼￣ | |/i l┴──､､ﾌ ┬─/ /＼　 V //　>､ ',三三／/{　　ﾚ　　　　　　!　　　!l　} 　　　 !　　　!l　}
.V/　./ .| .i　　V//ｦ┘│　　　ヽ....　│　7 .ﾄ､＿＞-､／＿ゝ',三彡ノ　t 　ﾍ　　　　ｌ　　 j ｌ j 　　　ｌ　　　 j ｌ j
　V /. . |　i　　///.. .　└─　　　｀''---.┤ |＿__it j　｝ﾐ=､　|　iﾌ＝. ､ヽ>、　ゝ､、＿　 tヘ　/ ﾉﾊ＿　 tヘ　/ ﾉﾊ
　＼ﾐー　>／／　　　　　　　　　　　　　 { ﾊ　／/不/ヽ｀'-i　｝　　　.｀'{　k　〈　　　￣{　 V-＜.ハ　￣{　 V-＜.ハ
　　　｀ー―''´　　　　　　　　　　　　　　　ヽ V　./　|　ヽ　V ./ 　　　 .l　｢㌧こ、　　　y　}　　㌧ j 　　　y　}　　㌧ j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ソ-.上_＿ｿ／　　　　ﾉｰl　　＼ヽ　　　}　l　　　ヽ‘、　　}　l　　　ヽ‘、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ー---'''´　　　　　 .ゝｰ'’　　　　ヽ＼　ﾉン　　　ｖ`、　ﾉン　　　ｖ`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　辷イ／　　　　　　yﾍ、／　　　　　　yﾍ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し'　　　　　　　　辷ｺ　　　　　　　辷ｺ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　この日、皇帝曹芳は明帝の眠る高平陵への参拝に出かけた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
401 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:05:19.91 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　,　 -── -　､
　　　　　　　　　, -'´　　　　　　　　｀ -､
　　　　　　　イ　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　/ 　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　,'　　　　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　i,'　　l　　l　,ｲl', ヽヽ　',　　l　ｰ-､l
　　　　　　ｌi　　 l 　 lｲ/l l ', ヽ　',　i　　l　二li
　　　　ｌl　　 l　 ll,ｲﾄ.l　 ',l ',　iヽl 　 l__　 ,ｲi
　　　　　　　 ',　　l　l「ﾄヽ ',　イ￣「アｌ　l　lノ l　l　　　　　　中途半端に遠いんだよな、高平陵は
　　　　　　　　ヽ　 ',（ｌLﾘ　　　L:::プ　リノ　　ｌ　l
　　　　　　　　　｀ ‐l ﾄ､丶　　'"´,.イl l, -ｰ､!　l
　　　　　　　　　　l　li　｀ｰ--‐' ´　 lﾉ　　　 ',　l
　　　　　　　　　　l　l';!　, -イ７ヽ / /　　　　 i　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　 -──　-　､
　　　　　　　　　　l　ｌ　 i　　 l L__ノ ,ｲ　　　　 l　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , -´ .......:::::::::::::::::::::::..｀ ‐､
　　　　　　　　　　l　l　ﾄ､　｀‐-‐'´　ｌ/　　　　 l　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　　／...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..＼
　　　　　　　　　　l　l　 l　｀ ‐l 　　 / 　　　　l ヽ ',　　　　　　　　　　　　　　　　 //.:::::::::;i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　　　　　　 l　l　ﾉ　　　l　　く　　　　　　　ｌ　＼　　　　　　　　　　　　　　 /ｲ:::::::::/ l:::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::.',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,'::::::::::;'ｰ l::::i:::::::::::::::::::;'::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　魏　大将軍　曹爽　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' i:::::::::::ｉ　l:i::ﾄl::i::::/:::::/:::;':::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ::::::::ﾉ　ﾄ、! l::l:/:::::/:::/::::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　';::「　　l:Lゝ !/::::::/:::/::::::::::::i::::::::::;'
　　　　　　都の真ん中に陵墓を作るわけにもいかないでしょう　　　　　　　　　　ｌ　　L:ソ//::::::/::/-､:::::::::::l::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　く:::::::ノ::::ハ.ﾉ::::::::::::l:::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､＿＿　ノ-イ::::i::::::::::::ｌ::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　 l:::::::l::::::::::::l::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣｀ｰ- l:::::::::l::::::::::::l:::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　l::::::::::l::::::::::::l::l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　中領軍　曹羲

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　曹爽兄弟もそれぞれ配下の兵を従え、これに従っている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.ただし、他の曹爽派の面々の姿はなかった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
402 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:05:53.38 ID:V32tcs6Co: 　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　後々の展開から推測するに、朝のうちに洛陽を出発したと思われる
　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　　
　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::: 　　　　　｜　　／　　　　＼
　　　　皇帝と曹爽兄弟が洛陽を離れて、　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::　　　　　｜　／　⌒　　⌒　 .＼
　　　　他の曹爽派は洛陽にいて……　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|::::::::::::::　　　　｜／　（●）　（●）　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 |::::::::::::::　　　　} |　　　（__人__）　　　　　|
　　　　これが司馬懿の狙いなのかお？　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::::::::::::: 　　 }　＼　　　｀ ⌒´ 　　　_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　|　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　|　|　　　　　　　　 | 　|
　　　　　　　　　おそらくはそうでしょう　　　　　　　　　　　　-―――――|:::::::::::::::: ＼-―┴┴―――――┴┴――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)
403 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:07:21.21 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　ザッ　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)　　　ザッ　　　　　　　　　ザッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ　　　　　　　　　ザッ
　　　　　　　ザッ　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

　　　　　　　　　　ザッ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ザッ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　同じ頃、司馬懿邸
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
404 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:09:44.17 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""

　　　　　　　 |＼_／￣￣＼_／| |＼_／￣￣＼_／|　|＼_／￣￣＼_／|
|＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／|　　 |_／
＼＿|　　　　　 |_／＼＼＿|　　　　　|_／　＼＿|　　　　　 |_／　　／＼
　　　＼　　　／　　／　　　＼　　.／　／　　　.＼　　　／　　　　＼　|
　　／　　＼　 | |　　　. ／　　　＼ | |　　　　／　　　＼|　　　　　.| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼_／￣￣＼_／| |＼_／￣￣＼_／|　|＼_／￣￣＼_／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／| |＼＿／￣￣＼_／|　　 |_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿|　　　　　 |_／＼＼＿|　　　　　|_／　＼＿|　　　　　 |_／　／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　／　　／　　　＼　　.／　／　　　.＼　　　／　　　　＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　＼　 | |　　　. ／　　　＼ | |　　　　／　　　＼|　　　　　.||
405 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:10:58.63 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．＿　,-─
　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　, ─-､
　　　　　　　　 rf⌒ヽ　 , -─‐/　　　＼_/　＿＿∨
　　　　　　　　 |:{　　／　_＿_」　 _＿_rfフｚﾍ::::::::{ 〉
　　　　　　＼_X_Ｚ二＿　ﾍ　{::::::《 (Y{ﾉV「￣/
　　　　　　　　　 / 　 >‐-､__￣＼ゝ⌒>┬}::::l　∧
　　　　　　　 ||　.〃　　￣｀ｰ＼ |::::| |::::j.∧〈　　　　　お、お兄様、お外に兵の群れが集まってるわ。
　　　　　　　　：　||　∥　　　　　　　｀＜,二/　'_ 〉
　　　　　　　 {　 |　 /　　　　　　　　 /　＼}ヽﾚﾍ　　　　まさか、謀がバレたんじゃないかしら？
　　　　　　　ヽ　ﾄ, |　　ヽ　　　ﾍr‐'　　　 Y⌒{ノ
　　　　　　　･　 i＼　il i｀ｰl　　　　　○　　　　 |＼
.　　　　　　　　〉 ┌ﾍ l i|○　　　　　　　　　__／ j /＼＿__ ⌒)
　　　　　　　　　人　ヽ　　u　　＿　 r─＜　ヽｲ/, /　/　厂「
.　　　　　　　　 /＼｀ｰｧゝ､＿　｀′ |　　　＼＼/＿j__/＿j
　　　　　　　　〈＼. ＼fア´ 　 }ｚｰ'￣ﾍ人＿厂＿ﾉ　　￣￣￣￣
　　　　　　　（__)ヽ＼「入＿ｧ┘
　　　　＿,'

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j 　 .:! l!　|　 l≧ト廴_l! ﾊ　 l 　 |＿_　l/ ｝　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 .: } |l　l!　ﾊ　l!ﾍ　j[`,=、 | 　ｌ|⌒j!:/　ﾊ　　　 j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　 .:　| | ! l|　i|lヾYﾃ≠ﾐx l|　!　/|r=''/ :/l/　　′/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' 　 j　| | ﾚ' ゞﾏ　 {っl! } ﾍ jl/ﾚ' /テﾆﾐ/::j 　 /　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　　.′ｌ |:.　　　　 ´¨ ｰ′ " 　〃r～ｧﾏ/　 ,j　/
　　　　　　あまり心配性が過ぎると禿になるわよ？　　　　.,'　　/=､| |::.　　　　　　　　　　 {!:.ﾄﾐ-ﾌ |　／ﾚﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ' 　 /`ー! !:::.　　　　　　　　　ゞ=ィ¨ /ﾚ′　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ' 　 /:ｉ:ｉ:i:ｉ| |::::::..　　　　　　　 _　　 ´ 　ﾊ　|　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:ｉ:ｉ:i:,r| lト､::::::..　　　　　　　｀　　／ }!　!　　　　　〉 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:i:i:≦-| |ﾞ`ﾄ～ｰx::..　　　　　　_イ:　 j　 | 　　　　 /〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i＼:| |≒＼　　`ｰ､::. _　イ乂ﾌ::　ハ　!　　　　 /〃

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　奇妙な事実がある
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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406 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:12:12.63 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．＿　,-─
　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　, ─-､
　　　　　　　　 rf⌒ヽ　 , -─‐/　　　＼_/　＿＿∨
　　　　　　　　 |:{　　／　_＿_」　 _＿_rfフｚﾍ::::::::{ 〉
　　　　　　＼_X_Ｚ二＿　ﾍ　{::::::《 (Y{ﾉV「￣/
　　　　　　　　　 / 　 >‐-､__￣＼ゝ⌒>┬}::::l　∧
　　　　　　　 ||　.〃　　￣｀ｰ＼ |::::| |::::j.∧〈　←
　　　　　　　　：　||　∥　　　　　　　｀＜,二/　'_ 〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　？？？
　　　　　　　 {　 |　 /　　　　　　　　 /　＼}ヽﾚﾍ
　　　　　　　ヽ　ﾄ, |　　ヽ　　　ﾍr‐'　　　 Y⌒{ノ
　　　　　　　･　 i＼　il i｀ｰl　　　　　○　　　　 |＼
.　　　　　　　　〉 ┌ﾍ l i|○　　　　　　　　　__／ j /＼＿__ ⌒)
　　　　　　　　　人　ヽ　　u　　＿　 r─＜　ヽｲ/, /　/　厂「
.　　　　　　　　 /＼｀ｰｧゝ､＿　｀′ |　　　＼＼/＿j__/＿j
　　　　　　　　〈＼. ＼fア´ 　 }ｚｰ'￣ﾍ人＿厂＿ﾉ　　￣￣￣￣
　　　　　　　（__)ヽ＼「入＿ｧ┘
　　　　＿,'

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　曹爽は禁軍の兵力を可能な限り、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　自身もしくは弟たちの指揮下においた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.しかし、その一角である中護軍の役職は司馬師に任せたままだった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　そしてこの日、司馬師を洛陽に置いていっている
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
407 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:13:39.65 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
　　　二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
　　 //＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　　//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　 //＿/__//＿/__//＿/__//＿|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
　○====○====○====○===.|　　　|││││││││││││││││||　　||===○===○===○===○===○
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|││││││││││││││││||.司.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴||.馬.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　|┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬||＿_||
　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　　　|││││││││││││││││|　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　＼／＼／＼／＼／＼／＼|　　　|││││││││││││││││|　　 |＼／＼／＼／＼／＼／＼／
　　／＼／＼／＼／＼／＼／|　　　|││││││││││││││││|　　 |／＼／＼／＼／＼／＼／＼
　　"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┏━━━━━━━━━━━━━┓'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 ∨: :.ｌ: : :.:.:.:.|　　./i:i|:.:_rｫz:{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾔ: :.|: :.:.:.:.:.!　 /圭{:.:､ Y:.ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　ﾔ: :.i:.:.:.:.:.:.!∠i:i:圭ゞﾐ:.|:.ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　ｷ: : |:.:.:.:.:.:|圭圭圭i:iフ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　〉､:.}:.:.:.:.:.ﾊ圭圭圭′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: ﾐ7／:.:.:.:|圭圭7′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!: :.l: : : :.:.:.l圭i:i7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: :.| : : : :.:.|圭7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 j: rt:z: : : :.|i:i7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: :{:Yﾘ: : :.:.|i7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :.:.Y´: : : :.:!′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　∨: : |: : : :.:.:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨: |:.:.:.:／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ｣:／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┗━━━━━━━━━━━━━┛
───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　いったいこれはなんなのか？
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿への遠慮だったのか、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　単純に司馬師という同世代の友人を信用していたのか？
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　今となってはそれを知る術はないが、はっきりしている事がひとつある
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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408 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:14:37.58 ID:V32tcs6Co: 　　|/: : : : /: :/: : : : : :/: : : : : : : : : : : : ヽ: : : : : : : : :ヽヽ: :/: :ｌ;;;;|: : : : : |
　 /: : : ／: : /: : : : : /: : : : /: |: : : : :.ヽ: : :ヽ:ヽ: : : : : :ヽ:ヽ,': :,';;;;;;|: : : : :|
　/: ://: : : :/: : : : :/: : : : /|: /|: :|: : : : ヽ: : : ',: :ヽ: ヽ: : :ヽヽ /;;;;;;;;|: : : : |
/: :/::/: /: /: : : : :/ : : : :/ .|: |. |: |: : : : : :ヽ: : :ｉヽ:ｉ: : ヽ: : :ｉ: :ｉ |;;;;;;;;;;;|､: : ＼
: /::::ｉ /: :/: : : : :/:.:‐‐‐メ:上|_', |: ',: : : : : :|ヽ: :| _ﾑ斗┼-: |:|:.| |;;;;;;;;;;|:＼: : ＼
´::::::|/: / |: : : :/i: : : : /,才云冬､.|: : : : : :.|≧巧云=､:.|､: : :.|､| ヽ;;;;;;ヽ:::::＼: : ＼
:::::::,'ﾘ:/: :|: : : / |: : : :/《　{:::::::::::::j｀､: : : : ´.{:::::::::::::j .〃|: : :|､　　＼;;;;;ヽ::::::＼: : ＼　　　中護軍。
:::::::|: /: /| : : ｉ　|: : :/､　　辷__:ｼ　ヽ: : : |. 辷__沙_´||/ : :|､ヽ　　　＼;;;ヽ:::::::::_ヽ､:
::::::|:///　|: : :|　|:／: |_＼　　　　　　＼/　　　／/.|: : : | ヽヽ　　　＼ヽ::::::ゝ｀ゝ　　 .死士三千、全員揃っています
::::::/:/|:| 　 ',: |　/l : : | ヽ、　　　　 j　　　　　　　/　|: : ||　ヽヽ　　　　＼::::｀::ヽ´
::::/:/ .||　　ヽ|　 .|: : |. 　ヽ、　　 -‐- . ┌‐‐‐≠‐‐.|: :,'　　ヽゝ　　　　ヽヽ___:
:::,','.　 |　　　ヽ┌‐‐‐‐‐‐‐‐‐.ト　　　　　 |.l￣￣￣　,' /ｌ　 __　　　　　　　　ヽ:ヽ:
::::||　　　　　　 |.|￣￣￣￣　|__｀.ヽ __＜ |.|　　　　　/≠´__---ヽ、　　　　　　ヽ|
´:.|　　　　　 .|.|　　　　　　 |:.:.:.:.:.| 　 |:.:|.|　　　／　／ ‐´ ￣｀ヽ、　　　 |
: ::|　　　　　 .|.|　　　　　　 |:.:.:.:.:.| 　 |: |.|__＞´.　／　　≠ ￣￣｀ヽ |　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　魏　中護軍司馬　石苞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼　　　　 ,:ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　＼_＿＿/　　＿＿＿　,,),,) ＿＿＿　ヽ＿／　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 ..:::ヾ::::::ヾ:::::::::::/　　　ヾ::::::::::/　　|　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　....::::;;;;ジ:::::::　ヾ;;;;;/　　　　ヾ;;;;;/　　 |;;::. シ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣|:::::::::::::::::　　i￣i￣i￣i　　　　　|￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::￣￣￣￣￣　　　ノ
409 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:15:07.43 ID:V32tcs6Co: 　　　 ≪二i二≫|メ､l　| 　　　 |　　　　　|　l　　　|　　　 |ヽ＜　＼
　　　　　　　　　　|。/　.|　 l　.!　 |　　　　　|　|　　l .!　　　∨ﾟ＼｀＜!
　　　　　　　　　　ﾚ　　.:|　 l　.!　 l!＼|　＿_|　|　　l .!　　 !　 !∨。!
　　　　　　　　　 /　　八 .:L ｣＿|l　 l＼⌒i!　! l　.! |　　 |　 |　＼i
　　　　　　 /　　 / : :Ｎ　 |　 |｀ヽ!　ヽj}　|士土|　　 }　 }
　　　　　　　　/　　 / : : :|　ヽ{V≡ミx＼人メ7＝!ヘｲイノｲ
　　　　　 /　　 ′: : :|ﾄ､　弋ソ　　　　Ｖ{KY彡ﾘ| :|　　|
. 　　　　 /　　 /: : : : /|トﾍ　 ´¨`　　　　　ヽヾ-ｲ7:| :|　.八
　　　　 /　　 /: : : : /: |｀¨ﾍ　　　　　　 i.　　￣))ﾘ :! :!　!:　ヽ
.　　　　__/＿__ム-―- ､ﾉ: : :rヘ　　　　､- ,　　　ノ : :! :!　!:. 　＼
　　_　 {⌒ー-‐'⌒ヽ、: : ミx/しへ＞　　　　　＜: | : :l :|　|: :..　　ヽ　　　　　　　　まずはご苦労だった
　 { ヽ |: : : : /⌒i: : : `ーミ:ヽ＼ : : }二＞イ‐＜く | : :l :|　|: : .　　　＼
　 |　　＼:_:/ゝ-j': : : : : : : : }: }イ : : ヽ: : :∨: : :／:.| : :l :l,斗――-､＿__ヽ
　ヽ、　　/　　/: : : : : : : : :{: : : ヾ: : : : : : :＼:/ゞ=:L:_／: : : : : : : : : : : /{{＼
　 / {＼ / 　 /, : : : : : :__: : ＼_: : :＼ミ=:_/7ｲゝ: : : : : : : : : : : : : : : : :/: ||　∧
. / 八:.:/ 　 /　ヽ_: :.／ )}: : : : :｀ヽ: :｀:く:{<:ｙｲ:》: : : : : : : : : : : : r～イ : 八/.:∧
/ /　 /　　/　　　／ゝｲ/ : : : : : : }: : : :{:.`ー.ｲ: : : : : : : : : : : : :( : : : : /　 |　l: |
_/＿/　　 (ヽ　／　／: : :〃:__: : :`ｰzｲゞ==ソ: : : : ＞､_ﾉ⌒}_ノ: : : :./: 　 |　l: |
ニﾆ{　　　｀／　／: : :彡'／_ﾉ}: : ,-､｀＼:ヽ `ー‐'’: :∧: : : : : : : : :/:.:　　|　l: |
　 /.:＼　 / 　 /⌒ヽ: :／　／: :/|　}: : : ＼∨: :} : : : : ∨ : 辷彡く:.:.:. 　 |　l: |
. /.: : .:ﾑ ∧　 /　　 ∨ 　 /｀ヽ/　`7: : : : : :｀ヽ'’: : : : : :}＜: : : :|∨ヽ:.　 |　l: |
/.: ,ｨ尖∧. ヽｲ　　　 / 　 / 　 / 　 /: : : : : : : :ﾉ} : : : : : ∧: :ヽ: :.ﾄ､Vﾟ|: .　|　l: |

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　誰もが、司馬師という人間を見誤っていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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410 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:16:23.21 ID:V32tcs6Co: 　　　／　　∠斗''´ !/.i !　i｀ト､i!　　i 　　 .ﾄ､}ヾ}　＼
　／　　　　　　　　.′从 ‐-ミ iトz /l从 /i ﾄ. 　　　＼
. 《　　　　　　　　 / //小汽:㍉ヾ彳ﾆ弐};/　i.　　　　　＼
　＼.　　　　　　 / 　 //∧ ´¨　 , ヾゞy'/∧ i　　　　　　　》
　　　＼　　　 _/_ 斗=ミ/心　　r ,　　心V∧:',　　　　　　 /　　　　　　　　　　これより――
　　　　ヽ r V: : :/Y:⌒ヽ:ヾｰ｀≧=≦､////∧',　　　　 /
　　　　》ヽ. ヽ/　!: : : : :}: : : :ヽ:Y: ,<_/,斗=‐‐=-､.　　 /
　　　　〃ハ /　/: : :r ､{: : : : :,ィ7ﾐ､: : : : :＿:_:_/}.　　《　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　／　/　 /　/｀ヽ/　}: ｀ヽ: :.}薔7'､: : : _: :.{〃:∧.　　＼　　　　　　　　　　　　　　　, ィ ´xy=｀tx ､
　／　　/＜ {　ﾄ／　//.／}:｀¨ヾト=／ヽ/｀´: :∧ ',　　　＼　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ_f'":::_r戈少:::::ヾ、
／　　 /　./∧　/　／ﾞ／ ./: :/Y: :Y/: : i:´: : :.ｲ/∧ ヽ　　　＼　　　　　　　　　　 ___,'_f:::r'"´　　　 ;｀ヾ::::t__
.　　　 /　/{: : :.V　 {　/　 /｀Ｙ　j: : :}: : :ハ: : : :.V/∧　＼. 　　　＼　　　　　　　　 {{_,ｨｸﾄ､> /l`i　　 l ﾄ､ i ｀i__}}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l i}l　ﾚ'┬‐ヽノ ┬‐l　lﾊj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 l　l　　　　　 l　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　　:. l、　､　_　　,,' /l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　ヽj ＞r‐-‐＜ j/　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　,ｨｮｮｮr‐:'<ゞｨtfﾆi tｮｮｭi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l ﾑjﾘﾚ' !::::／ lノｰ(>､ﾐﾄﾐj
　　　　　　随分おイタが過ぎるわねぇ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/! i 　　l:/::ヽ'ft/ﾚｸﾍ　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾄ､　 >‐::'´::::::::ヾ､::〉ｉ l
　　　　　　子元？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ィ:´::::::::::::::i::::::::::::ヽﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:Ｘ::::/::::::::::_∧_::::::::';::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ムイ７::l::::::f＞＜ヾ:::､:';:xﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾑく:::＋:/!`ｰr‐'rヾ_:X:V-'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼/　l:t::l:t:/　　￣｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ‐'¨´
411 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:16:54.88 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　＿__　　 .　-　―― -
.　　　　　　　｝｀ヽﾍ／　　　　　　　　＼／{ィz_
　　　　　　　/::::::::ソ　　　　　　　　　　 ∨::::::::{
　　　　　　　}ｰ∠7 /　　　　　　　　　　　ﾏ=ﾆ《
　　　　　　　￣l/:|/　l　 ! |＼　　　l|.!　　　∨三≫
　　　　　　　　/ﾚ7　 N从{‐ゝ`ﾒLﾉ从l|　! 　!＼＼
.　　　　　　　/ /'| 　 l|:!､　　　ｲ:f{泌》　|　 |　ヽ＼
. 　　　　 / /　| 　 l|ﾍ￣｀ ,　ヾ=y/|　|　 |　　＼＼
　　　　 / / 　.! 　 l|rヘ　ー　ィ>:|　|　 |　　　/ ／
. 　　　 / /　__」＿ l|ヽ: :しﾍ⌒Y:7:ﾑLr～‐z＿_ { ヽ　　　　　　　　　　　差し出がましい真似を致しました
　　　　ﾑｲ∠:_:_: : : :￣´: :ｰ- : : :':´ }　　　ﾑ_: : :ヽ＼＼
.　　　　＼＼: : :｀ヽ_:_: : : : 《薔}＞:く　／: : ￣:.7　 }　}
.　　　　　　＼＼: : : : ､`:ｰ:く＞´ : : : ｀く,: : : : : : / .／／
　　　　　／／ヽ:_: : ﾔ:／: : : : : : : : : :ヽ: : : : ﾘくく
　　　　／／∧: : ￣:イ: : : : : : : : : : : : : }: : : /　　ヽ＼
　　　　ムｲ　/ ∧: : : : : : : : : : : : : : : : : : |:.: :∧　　　} /　　　　　　　　　　　　　　　ｨ‐r=;､
　　　 {Ｘ7. / / ∧: : : : : : : : : : : : : : : : : :!: /　 '.　　//　　　　　　　　　　　　　　 , -‐いゞｿﾒｰ -､
　　　　ゝ＼/　'　}ﾊ : : : : : : : : : : : : : : : ﾉｲ　:.　',　//　　　　　　　　　　　　／::, - ‐ ― ｰ - ､::ヽ
　　　　／／ ./ 　V》｀￣￣￣￣￣￣￣}/:!　 :.　∨ﾑ＝ミ　　　　　　　　　　 /::／　　　　　　　　ヾ::｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i::/ /　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　| |　l　|　|　|　|　|__|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　| |__|　|　|　| ￣ |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ ! _!＿_ ヽﾊﾉ┬―ｩ
　　　　私は陛下をお諌めしたいに過ぎない。　　　　　　　　　　　　　　　　　.|｀､ヽ.__ノ　　　ヽ-‐' / ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r"　　　　　 | | iぃ　　　＿　　 /　|
　　　　そのためには手順を踏まないとねぇ　　　　　　　　　　　（　　　=‐'　　| |　ｌ　ゝ､___ヽﾉ_ ,ｨ ´|　l i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ-'ﾞ　 ≪T|ヽi |　ｌ_ ｝:/兀ヾ:{､__|　!Ｔ≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r､　 .≦≠〈::ヽ!::｛{～～～}｝:レヽ≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ゝ〔[｀ヽ三/:: :: :::｛{　薔　}｝:: :: ::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ﾉ〔 [　j:: :: :: :: :: :: ﾞ～ ″:: :: ::i
412 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:17:42.61 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　 _,z=＝＝＝=z､
　　　　　　　／'´　_, -――- ､＼
　　　　　　　　 //　／　/ l　　　ｌ＼ﾊ
　　　　　　　　ｌj_/l　|　l　l! /　　/　ｌヽ|
　　　　　　　くノ! | |　l ＼ ! l　　/　ｲ　l|
　　　　　　　 /ｌ:'┘ＮT ,ﾍX　ノ _メl /ｲ|
　　　　　　 //　|　トｰ┘　　ｲ 'ﾉﾁ / |
　　　　　　　/ 　 !　l、　　＿'　｀ / /　l, ィ　　　　　　　あまり人の裏をかこうとすると返って破滅するわよ
　　　　　／/　　:!　ｌ|＼　｀ ´ 　ｲ' /　/ /
　　　　 /　/　＿_l　Ｖ　{＞＜}__/「Y/ /　
　　　 /　/／　　＼|ー‐ 八ｰ/r:| /￣ヽ
　　／! //　　　　　､　{j￢￢￢{j〈ヽ　　|ﾄ、
　　　/／ l　 : :/　 : :}:　{j┌{こ}┐{jﾄ､└ｿﾉ卜、
　　 /ﾊ　　l: : /　. : /　　{jL/ ヽ｣（＿Y´￣｣: :.',　　　　　　　　　　　　　_,. -―‐￢ｽ仁ニ､
　　,/ | ヽ　l: / . : :/　　　└'ｰ'ｰ'ｰ＼＿ｒ'ノ|　:.ヽ　　　　　　　　　　　 ,. '´　＿,.-‐'´　ﾄヽ.｀戈―-- ､
　　　l　 , ィ､. : : /　　　. : :: :::::::::::::::::::|ヽ┘ l　: : l　　　　　　　　　　／　　　　ヽ　　ヽ｣　￣｀ヽ　　｀ヽ、
　　　　く／} |: : ∧　　　 : : : : : : : :./ :/＼/　: : |　　　　　　　　　 / ,　　ｌ　､　　　 l　　l　　ヽ　　｀､　　　〉
　　　　/ / '┘:｜ヽ　　　　 : : : : : :/　:l:::::/　. : :.j　　　　.　　　 / /　ｌ　l　 |　　　ｌ｜　ヽ　　ヽ　　ヽ　／
　　　　 /　: : : :.|　　|　　　: : : : : : :.{　 : ::/　. : : /　　　　　　　　 |l ﾊ | l　| | l |l　｜ﾄ､　　＼　＼　,.イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l | l |l Ｎﾚ匕lヽ　l| ﾚﾍ、ヽ　ヽ　／ヽ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌＮ XヾV佖ｲ}LＶ | l廴} 　＼／ヽ、　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　ﾘヾ<ﾒ､￣l　r'´ヾ、〈＼　＼ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　<　　 , ′　ヽ＼＿入｀―ｰr――个-- ､
　　　　　　　肝に銘じておきます　　　　　　　　　　　　　　 └―‐- ､ / 冫く　　　 ,.ｨﾍ、＜:/ ＼　＼ヽ　＼＿＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　／/　/!　｀‐匕冖-: :｀二ﾆ:-‐冖-..､} ヽ／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　/ { ｌ　　 r=〉: : : : : : : : : : : : : : : ｀く｣_ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　/　ハヾニ=扱从} : : : : : : : : : : :_:r―冖‐ミ、　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　〈　　/　/　＼{＞斤'′: : : : : : r―‐'´: : : : : : ::r‐ﾍ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ｌ　ｌ　　　　7んﾍ: : : _:_: r‐'´ : : : : : : : : : ::人　ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ|　|　　　　{: : : : ｀^´: : : : : : : : : ｀丶､:_:r'′ ｌ　　l 　l
413 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:19:54.55 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　ノ　ヽー- ､
　　　　　　　 ,　'´　ヾ　　ヽ　 , '-
　　　　　　　／　　　　入...　　|　　` ´ ヽ
　　　　　　 '::.　　　／　　＼:::::. ヒｨ秘)､./
　　　　　/::: 　 l／ - ─ '　　`'ヽ＼ __ン
　　　　　 i:::: 　 /　　　○　　　　　＼ヽヾ|　　　　　　　　　石苞。
　　　　　 Y⌒V　　　　　　　　　 ○　 | /
　　　　　 { ノ　　　　　　　　 '　　　 j/　　　　　　　　　　いったい何がどうなっているのかしら？
　　　　　r　ｰノ　　　,. - ､ _ 　　　ﾉ
　　　　/　　 _ﾉゝ、　　　　　⌒_, ヘ
　　　　!∠´　　　　ﾄ｀_二_ 二.イ::::::::　|
　　　 iヽ::::＼　　ﾉ{::::,ィ:::j::ヽ　｀＞-<　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : ＞――: .
　　　　ゝ_ ` ´　　 | |` |:::! !::|`|　{:::::::.ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /, イ: : : : : : : : : : ＞.､ _ .イ＼
　　　　　∧ 　　| |.　`´ `´│　フ´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /∨⌒／＾ヽ:____ : : : : : : ＼ : : : ヽ
　　　　　 /　|"　　| ＼　　　イ　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / : /: : : : : : : : : : ＼/ヽ : /:∧.: : : :ﾍ
　　　　 /　　|:　　|　　 ` '´ │ "|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / : / : /i: : : : : : : : : : : : :∨ /: }:ヽ、: ∧
　　　　'　　　|:　　 |　　　　　 |　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ:/: |: :/: |:| : :{ :{ : {: : : : : : ∨:/.l.:.:.:ﾍ: : ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:l:{ : :|: { ﾊ{:| : :ヽ:＼ヽ:__ : : j ∨:∧.:.:.∧ : ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.|ﾊ: ﾍﾄｨ≧ｘ: : :|斗≦、: : :ﾄ. Ⅴ　|}.:..:.∧: :│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:./ ∧: |{ ', 込ｊ＼{ Ⅵ:ﾍ >､: |ﾊ :}　 | |V.:.∧: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ｨｧ/ 　| Ⅵ　|}. 　 ,　　ゞ-' 　} ﾑ.j/　 :| | ∨:.:ﾍ j
　　　　　　　　　ご覧のとおりです　　　　　　　　　　　　　　　　　 |>ﾑ{　　|: : |　{:へ、 __ 　　　 , |/ ∧　　| |　 V.:.∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {;／　　 |: : |　ヽ､/＼_ 　 .　イ_.j／　} 　 | |　　Vﾍ:ﾑ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Vi {　 {^{.:〉　/ ｢}￣ﾍ　　 /＼ |_|　　 ',ｧ <}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ／|.:|∧/: : };}ｰ―ﾑ_,／　　＼　　}＼ｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ∨ /: : // : : /　',　　 ,.＜こ二ﾍﾘ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　/ /: : //.: : :/　　〉　 /.:／:, ―v.:}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　/ /: : //.: : :/　／ｰ‐/.:/:／　　 ∨

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　この日の決起に際し、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　司馬師が養っていた三千名の死士がどこからともなく集まってきたという。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼の配下の兵が集結したと推測される。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　これに関しては、弟司馬昭はおろか父司馬懿にも伏せられていたらしい
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
414 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:21:14.06 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　|　　　（__人__）　　　 |　　　　　　　　　　　　兄貴がやたらやる気な件
　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ
　　　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 _ノ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　（ ●））
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|　　　　　（__ﾉ_）
　　　　　　　　　恐ろしいほどの周到さ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　｀⌒ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　　 }
　　　　　　　　　義兄上ですら畏れ憚る人ですからね　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.>　　　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 |
　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　いずれにせよ、この三千の兵が政変成功に寄与したのは間違いない
　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
415 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:21:50.28 ID:V32tcs6Co: 　　　孑三≠‐　．
≧´ ／　　　ィ_,_r≧＜⌒
　／　　 ≠´: . .　　―　｀
/　彡⌒:　　　　　　　　＼
　ｲ :　　　　＼　｀　､　　　　ヽ
〃 :.:　　　　　ヽ　　　＼　＼　　.:.
: :/: :　 :　ﾊ :.　ヾ:　　　　　　ヽ　.:.
:〃: :./.:　 .:.|: :.　ﾊ:ヽ＼: .　ヽ　.:. i :.ｉ
'/ : : | :　.: :i|:.:.ｉ　　l: :ﾄ､ヽ　ｉ: :.ｉハ:!
: : : i | : .: :.小:.ｌ　ﾊ l厶斗:. :.|: :.|　 }:.
: :ｉ:.:|ﾊ: :._/ﾘ　!|:　.' ﾉ′ }:ハ: :|:.:.:!ヽ　}
: :|斗七/　　　|: /　,ｨf笊ﾐｙ|: ﾊ: ;.　{　{
: :|'..ﾚf示ミ､　 | '　八rｆ:j:} 从ﾊ/　〔　:.　
: :|《ﾊr':ｆ:j::}　 /'　　　ゞﾟ '　ｲ乂　　ﾍヽ　　　　　　　　　　　こうして正始政変は始まった
小　う::ソ　　　　　,　　　　| i ﾄ､　　ヾ; ｉ
:.ｉ: :.　　　　　　　　　　　　　小:ト:＼　ｲ　;
: : :.ﾍ　　　　　 ' ‘　　ｲ:.:|ﾊ!　　　〔 /
: : i:小. ．　　　　　　　个ﾍ: |:　＼　f.:/
ﾊ:从ﾊ! 　｀　　ｧ―.´:.:.!:.:.:｀}:　　〉 /
:.:.:≧ｘ　　　　ハ:. :.:＼:.:.:.:.:.:　　/乂
ﾊ.:.:.:.:.:..｀ーｘ　　　ヽ:.: :.:ヽ:.:.:.:　 /:　　ヽ
八:.:.:.:.ｉ　　ｉ　　＿:. :. :. Ⅵ.:. / ｉ:　　　Ｙ
:.:.:ヽ:.:.ヽ　ｉ |. : ´:.: :.:ﾊ:. :. Ⅳ /　|　　　:ﾊ
:.:.:.:.:.＼:.:.. }:.|:. :.＞ ―∨:.:{ Ⅵヽ:l　　 : | |
:.:.　:.:.:. ＼:.:.:! ´　　 ―∨ﾍ〉:.:.人　 :ｉ ! ﾄ.
:.:　ﾍ:.:.　＼:ｘ＜:. :. :. :.ﾊ :.{{:.:　　ヽ:.lｉ　 :.
:.　　ヽ　:.:.: ＼:. :. :. :. :. |:. ヾ:. .:.: .　}ヾ　　:.
416 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:23:52.99 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　＿人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　＞　太后様！！　＜
　　　　　　　　　　　　￣^ＹＹ^Ｙ^ＹＹ^Ｙ^Ｙ￣　　　　　　　　　　＿人人人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　一大事です！！　＜
　　　　　　　　 .i　i　i i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　￣^ＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^^￣　　　　.i:i. i:i
　　　　　　　　 |ﾆ | l__l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l | |
　　　　　　　　 |　 ! !　!　　　　　　　　　　　　　　　　,. -''" ￣｀`''-､　　　　　　　　　　　　　　　 |-||=|
　　　　　　　　_|___|_|　| 　　　　　　　　　　　　　　／:::/:　　　　　ヽ＼　　　　　　　　　　　　　　|: ||: |
　　　　　　　　 }三:{}三{　　　　　　　　　　　　∧ /ｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪヽ_　　　　　　　　　　　　[ﾆ｛ﾆﾆ}
　　　　　　　　 | 　.||--|　　　　　　　　　　　　ﾃ.'''''i'''''i'''''''i''''i''''i''''i'''i'''i'''i''i''''''i　　　　　　　　　　　 |　|　 |
　　　　　　　　 | 　.||　 |　　　　　　　　　_,, - {ﾆｧﾆ､ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｧﾆ､　　　　　　　　　　 |　|　 |
　　　　　　　　 | 　.||　 |　　　　　　∠二______|:| |　．||／￣￣＿￣￣`n;　|　．l~｀ヽ､＿　　　　　|　|　 |
　　　　　　　　 | 　.||　 |　　　　　　_,ｌ____ _____|::r'　　-　 ,.ｲ;彡i iミﾐ;ヽ､. .::!"　･iニニニｌ,,___　　　　|　|　 |
　　　　　　　　 |____||--|　　　 _|二|||____H._r-|::|　･　　/ i^i l＾l| |l＾l i^ｉ::ヽ:|　　　|___________|::::＼..._　|　|　 |
　　　　　　　　 |　　|　　l　　　|　!　|=ﾆニﾆ=､l::|　･　 i^i.i^i.i^i.i^i.i^i.i^i.i^i:::| 　： ! iﾆn二nﾆﾆﾆｌ二i, |　|　 |
　　　　　　　　 l 　 :|　　l_,,,,--|__･__ﾚ'二ヽﾆ＼!　　　|二二二二二二:ヽ:|　　　| /__,.．- ､ヽ三┐i |-:|==|_ _ _
　　　　　　　　,'_____',／, へ___|,,,　／￣∩~＼./二二.|/i⌒iヽ　　 /i⌒iヽﾆﾆﾆﾆﾞ:l ∩∩|::iヽ､＿__＼ |==| LLL
　　　　　　　, ,|　　_,.．-'''"　　　￣| ∩ 　 ∩|￣￣￣| |--| , -┸ ､|--|-ﾄｉ- , -┸ ､. ｎ !::!　　　 , --┸-.､　　;;
　　　　　　　,, | ／i　　ri ﾛﾛ　ﾛﾛ　|　　∩ 　 !_＿_＿_| | ／　　　　ﾞヽ.|._|／　　　　ﾞヽ_|::|　　, ∧ 　,.;；:,;；;';.,,:：:
　　　　　　　三三 !_ﾛ,.;i；';;;,,　r'ﾆﾆ／三.;ii';;,,二Ｙ----i./: . : .: .: .: .: .:.;；:i:：､;　　ｎ　　nヽ:|　_/ |lL|　,.;；:;,.;；';.,,,',,

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　まず司馬懿は、永寧宮に押し込められていた郭太后に接触した
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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417 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:25:01.87 ID:V32tcs6Co: 　　　　　／: : : : : : : : : : :_: _ : ､ : : : :､ : : : : : : : : : :ハ
　　　　/: ::/: / : | : : : //-'-'∨:',: : : : l : : : l : : : : : : ::l
　　　 /: :/ :/:::l: :| : : //　　　 V ',: : : :| : : : l : : : : : : ｜
　　　 l :/ :/: __l: :| : // , --‐─|/.',: : :|: : : ::l: : : : : : : :!
　　　 | l: /:|: :/l:｀|:/|/: : : 　　　　　V:::l､: : : |: : : : : : : |
　　　 l/|,'l: |/: : : : : : : ::　┬─┬‐ｧ∨. ',: : |--.､ : : : l
　　　　　 l: l|ﾊ:TTT: :　　　!:::::::ｸ　　　 !: /,くヽ}: : : :l
　　　　　 |/　 l: ::ﾋl｜　　　￣　　　　 |/lﾉ　ｿｌ: : : :l　　　　　　　太傅から上奏文が届いたですって？
　　　　　　　　l: : : :ﾉ　　　　　　　　　　　＿ノ: : : ::l
　　　　　　　 ' 　　　＿_　　　　　　　　　　| : : : : : : l　　　　　　　どれどれ？
　　　　　　　　　＼　 └‐┘　　　　／　　　l＿_: : : : :!
　　　　　　　　　　|:＼　　　　　 ,　"　　＿_jｲ}） V : : l　　　　　　太尉と尚書令の名前もあるし、これは……
　　　　　　　　　　|: : :＞- ＝く＿＿_,.ィl:l:l:＞'　　 l : : :l
　　　　　　　　　　|: : : >'´ィ〉l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:／　　　　　}: : : !
　　　　　　　　　　l : :∧l´ ,'l:l:l:l:l:l:l:l:l:l/.} 　　　　/-＼::!
　　　　　　　　　 ,': :/　ｌ /l:l:l:l:l:l:l:l:l:/　|　　　　 /　　　ヽ
　　　　　　 /: /　　.l/l:l:l:l:l:l:l:l:l/　　!　　　 /　　　　　｀ヽ

　　　　　　　　　　　　魏　皇太后　郭太后

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　一日限りとはいえ、皇帝と大将軍が揃って洛陽に不在、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　しかも当時の魏には皇太子が存在しなかった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　こうした場合、首都洛陽において最も権威を持つのは皇太后になる。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .皇太后である郭太后の発する令により、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.曹爽不在の洛陽を掌握するのが司馬懿の狙いだった
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
418 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:26:57.76 ID:V32tcs6Co: .　　　　　／　　／　　／＼＿＿＿_j/＼＼＼　　
.　　　　 /　　／　　 ./: : : :'´: : : : : ノ : 、:＼＼ヽ
　　　　/　/'! |　　　 /: : :/: : : : : : : : : : : ヽ: : ',　ヽ}
　　　　|∠__|│ ／:/: : :/: : ／:/: : : ヽ:＼:.|: .:.:ﾄ、/
　　　 |　/￣ ./: : l: : 斗‐:/7:/|: :ハ: .j十ﾄ|: ﾘ !: : ＼
　　　　∨　　/: : : |: : : |xｲfう外/　Ｖｨぅkﾊ/:│: :jV
　　　　＼_/: : ｘ=l: : : ハ{///j　　　 {//jﾊj:..:.ﾄ : :!
. 　　　／/: : /⌒|: : :│弋zソ　　　ﾋzﾘ /: :│∨
　　　　/::/: : ∧　 |: : :│　　　　　 '　　 {: :.:.:|
.　　　/:ノｲ : : : : ｰ|: : :│　　　　ｰ ‐　　人＿j
　　　＼/|: :ｌ: : : : :|: : : | ､　　　　　　＜
　　　　　 ∨|: :ｌ: : :j:l : : !＿＞‐-r≦　／　
　　　　　　　∨＼:从: : :＼|lーｲjj ／　
　　　　　　／￣ ∨ ＼ヽ厶＿_jﾘ|＼／　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /i　　　: : : : : :i: : l　　　ｌ: : : ﾊ::: : ::;: : : : : : : :ヽ::::l::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 // l: : : : : : : :ｌ: : ﾄ､: :l　　　ｌ: : / ';:::::::::ﾊ:: : : : : : : :i:::l::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃 l: : : : : : : : '; : :l　i :l　　　ｌ: ﾅニl￣/`ｌ::::: : : :::::: : lﾉ:: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　l: : : : : : : : : ヽ:ｷ三:| _ 　 |/ ,r"|フ`o l::i:::: :::::::::: : l:::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l: : : : : : : : : :ヾ<./''ﾊ9 　　　　 lﾉ､;;ﾂﾚ::::::::::::::::: : l:::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l: : ﾊ::: :: ::＼::::ヽ`弋｡j　　　　 -｀＝/:::／::::::::/l l::::: : : : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '; l　i:: ::::::::::::＼ヽ`:::´　,　　　 ::::::::/／l:::::::::::/:::::l::::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　';l　ヽ::::lヽ::::::::`ﾐ` 　　ー‐　　〃　ｲ::::::://:::::::::::: : : : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ヽ:l. ヽ、:::::::l` - ､　　　　, ／ l:::::::://::::::::::::: : : : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　!:::::::ｌ　　　` ｰヽ　　　l:::::〃`ヽ::::::::::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::::l　　　／￣）　　 l::::/　　ヽ::::::: : : : : :|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書令　司馬孚（字：叔達）

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　郭太后への上奏文には、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　太尉蒋済と尚書令司馬孚の名もあった模様。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .彼ら二人が司馬懿に同心していたのはまず間違いない
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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419 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:27:45.17 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,, _
　　　　　　　　　　　,.ィ、`:イ´,: : 、: ヽ、
　　　　　　　　　 ,／: : :ヽ７´: : : : ﾍ: ハ
.　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : :ﾍ: ﾊ
　　　　　　　　/: : :,: : !:.:!`"l: ﾄ.、: : : :ﾊ: :i
.　　　　　　　ﾊ: : :l‐-!:/、　リxヘ: : : :i: :.!
　　　　　　　　ﾍ: :!:斗-ﾐ　　,ィ´¨!ヽ;、:!: |
　　　　.,...,..,__　　ﾍ!/ ゝ '　　　ゝ '　ﾘﾉ': ,.ヘ,ﾍ、
　　　,ｲ!　　　`, 　 Yﾊ　　 rー1　ノ: : f｀　　　.〉　　　　　　太傅がようやくやる気になってくれたのね！
　　　ヽ、　　　.!'　　l: ｀＞,d、ﾉイﾍ, : :ゝ、　　/
　　　　ﾊ　　 r'　.,ｨ''ヤ¨/ .{　　,ﾘ　}ーｧ.ﾊ　　l　　　　　　　これで勝つる！！
　　　　　}　　l　ｲ　i ,} /￣ミry'´￣`, f/　.l 　',
　　　　　!　　Vヘヽ,Y {　　ｼＶミ　　ｌ.!'.∠.!　　,　　　　　　太傅の上奏文にある申し出はすべて許可します！！！
　　　　 ,'　　 .l　　>ﾉ, ゝィ´.l　j! `r-.'.|'´: : l!　　',
.　　　　{　　　.!　/　ﾊ、ゝノＸレ'　ﾉ: : : :.!ｌ　　,
　　　　 ',　　　,/　　　ﾊ　　　　ヽ　　i: : : : :!ﾊ　　 !
　　　　　` - "　　　　l:}　　　／　　{: : : : :!　`ー"
　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　＼　　ﾊ:_:_:_ﾘ
　　　　　　　　　　　 /　　　　／　　ヽ
　　　　　　　　　　　/ ＼　／＼　／ヽ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹爽に煮え湯を飲まされた郭太后は司馬懿の申し出を許可
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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420 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:30:28.94 ID:V32tcs6Co: 　/, 　　　　　 |　　　　　　/:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ　＼
.//　　　　　　　 .:! :| :　　　 /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i　　　　　　　　.::| :|: ::　　　!,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .:　　　　　: .::::| :i:.::　　　ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:!　|
. !.:! ::.　　　:　.:.::/´', !:::　　| !　ヾ.i´:i｀ !/ /　 !
　i:l', :::::. :.　::. ::〈､'_ﾞil::::.　 |.| 　　j_ｿ　ﾞ､_　
　ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::.　ii::!　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　この行為、厳密に言えば違法だったりする
　　　　ヾ､i::::l::::l::::',:|　 ',::.　!',!　　　　ｨ´
　　　　　 i|ヾ:!:::i::::/ヽ　ヽ. l 丶. 　　/
　　　　ﾉ /ii/lノ　　　　ヽ:r‐y┬ '
　　　　　イ'"｀'‐- ､　　　 / ヽl/ '
　　　　　 /　　　　　　＼__{ヽ､
　　　　／_,, -‐‐‐-- ,,_　　＼_,ヽ‐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒　　 ⌒　　＼
　　　　　「群臣は太后に事を奏上してはならない」　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）　（● ）　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　⌒（__人__）⌒　　　 |
　　　　　曹丕の残した詔勅に違反してるお　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼

　　／￣￣＼
　 /ﾉ　ヽ､_　　＼
. （ ●）（ ●）　　 |
　|（人__）　　　 |
　 | ⌒ ´　　　　 |
.　 |　　　　　　　|　　　　　　　　　　　皇帝が洛陽にいる時だったら完全にアウトでしょうね
.　ヽ　　　　　　/
　　ヽ　　　　 /
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |
421 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:31:19.51 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　, -=―＝―- ､ _
　　　　　　　〃⌒>'´　　／　　　丶`ﾆ=‐'
　　　　　 ./ ,′// , ´ / 　j　}　ヽ　＼
　　　　　 /　l　 | i　l　/ ／// ,ｲﾊヽ　ヽ
　　　ノ,ｲ八　l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll　}ﾍ
　　　　＜ノ .∧ ｌ　ﾑrt=k｀　　ｨ=､ﾙﾚ′j
　　　　 / イ　Vﾍ.　ヽVr!　　　jr/ﾑｲ{
　　　　　´　W^{ゝﾍ　ﾊ.ヽヽ　_ '　/〈ﾘヽ　　　　　　　　ただし、抜け道はある。
　　　　　　　　 j八 }ヽﾍ､　 j`＜ミ＼　
　　　　　　　　　　ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,　　　　　　　皇帝に認めさせてしまえばいい。
　　　　　　　　　　ノ＼- 厶］::::::::f }::/:/
　　　　　　　r=＜　　　Ｖ三|:::::::::| |/:/　　　　　　　　要するに事後承諾だ
　　　　　　 /‐-､＼　　 ∨ﾒ､::::ノ　V､
　　　.　　 /_j 　 , X ＼　ヽ {´　　　/
　　　　　　〈　　´ 　＼＼　 >ﾍ､___,ｲヽ
　　　　　　　`､　　　ヽ＼.>j　　　　ﾊ│
　　　　　　　　{　　　　 ∨　｀ヽ､_,/∧|
　　　　　　　　lヽ　　勹'´　　　 //　l !　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／_ノ　　ヽ_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）　（● ）　　　ヽ
　　　　　　　　　ごり押しですね分かります　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　⌒（__人__）⌒　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼
422 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:33:33.52 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

/;ﾄ､:'/　 //　//　// / /'　 /　　 /　 ,　　 ;
7/,/＼;//　//　// / /'　 /　　 /　 // 　川
/ﾝ_厶ｨ＼;// , ｲ{ / /'　 /　　 /　 //　　/// '
　「７::ヾ:、＼/　|!ﾊ/'　 /　　 /　 //　　/ '　/　　ｲ　,
　　{う}::::＼、＼jl　|{　/　　 /　 // 　 / 　 / 　 /'　/　 .:
　ヽ弋こツゞｖ/＼}f/,　　.:′,〃　　,　　 /　　/　 /　　'
　　 `　-　　`Ｙ{｀ーｸ　／　ｨ　　／/　 /　　 '　 /　　,′
　　　　　　　　　　/／ィ／ハ／ィ/　 /　／　 /　　/
　　　　　　　　　　　　　　　ｒ-:zL」＿厶イ彡ィ　　 /
　　　　　　　　　　　　　　ィﾁう≧ｧｘ /／　'　/ 　 /
　　　　　　　　　　　 ‘代こツ　/く爪/／　 ,　　　　　　子元は叔達と洛陽の城門をすべて封鎖。
　　　　　　　｀ _」　　　　 `ー　　,ィ/彡　　／
　　　　｀丶、　　　　　　／/ ｲ　 }　／/　　　　　　　子上は西宮と永寧宮を護衛しなさい。
、　　　｀　　　　　　　　　　イ　/ / |　/　　 '
::＼　　　　　　_＿__ . ．　´ﾊ{ 〃{　 }/ 　　 |　　　　　　　　.できるわね？
≫ｘ:ｰ:7_「￣} 川　爪{/ | l i l//　ヾｲ　　　　|
//ﾌイ/ﾑ､　j/ l !/ |i/　 | l i l{　　川　　　 |
才///「｀ヾ:{′| ′L__ ;/| l i l　　 | !{　　　 '
//〈/:∧　 }:} _」ｧ7///7ｧLi」_l_ 　 |八　　　 |
厶///小.///////////////ハ　|　ヾ;:.　　|
ﾏ「{ﾏ「{ﾏＶヽ//////////////∧i　　 }} 　 |
　|:|　|:|　　 {'///////////////＼イ　　 |
　{:{　ヾ:,　　 }'/////////////////＼　　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郭太后の同意を得た司馬懿は、ここから次々と手を打ち始める
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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423 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:34:26.02 ID:V32tcs6Co: 　ｉ:/ i:ｨ::ヽ　　 |　l　i　! |　　ｉ　 i　ｉ　! l　､　ヽ
　l:l_/!:レ'::〉 / | .li　l　! |　　| 　 l　|　! |　 |　ﾊ
./:/ｉﾄｒ‐i´　.!‐トl､! l　! |　　|　 /　|　! |　 |　 | |　　　　　　さて、太后様。
::/ .ｌ |:|　!　 .l≡＞≧l＼　ｌ .//　ﾚ//　./　.ﾊ.!
　　| |:|　ヽ　|ﾔ''{ fﾝ}ヾﾐ　∨/ム一〈/　/　/　l|　　　　　　太后様の名で
　　| |:|　　|ヾ､　`'~　　　　ィtfｿ7／,}／　 " ,ｨ　　　　 .後任の大将軍と中領軍を任じて頂きたいのですが……
　　| ヾ　 |　　　　　　　　　 `~ / ／ｨ|　　／/　　　　　
　　.!　　 i＼　　　　　 __ ´　　<"ｲ　 l」／.:::/.　　　　　事態が定まるまでの代理で構いませんので
　　 !　　 .ﾄ､.,へ　　　‘‐ ´　イ　i ／/／.::.::./,─ｧ　　　　
　　 .l　　 l::::::::二_＞ -､.＜　,|　 !: : : : -- ―<＿　　　　
ニﾆiハ　 |::／／７只ﾄ､＼／:l　 .ﾄ､: : : : : : : : :‐-　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
:::::::::ヾ∧ |::＼｀´,ｲ　|:L/厶ー:|　 .!:::＼ : : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　,＞'": : : : : : : :｀ -　、
:::::::::::::＼ﾍ/　 ¨ i:!　￣ .}:::::::::|　 .!:::::::::ヽ : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　／´: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !: /: /: : :,ィ: : : : : : : : : : : : ｌ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: ! /: :／ /ﾊ : : : : : : : : : : :!　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ: :!/ﾍ　　!Lﾊ : i: : : ': :! : : l　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Yi ﾋｿ　　'ｚ-ミﾍ: : :}: ! : : !　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　、　　ﾋｿﾉヽ}! : !/: : : !　
　　　　　　　　　　　　　誰を任じましょうか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.!、　_　　　　　/／ｿ : : :|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: ヽ｀ '　　_ ／!:￣: : : : :|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: : ,ｨァ＜-- ノ１ : : : : : |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __ヽ/ }r':/ﾉﾊ~　　V : : : : :|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃　 ,イ//7,」ﾊ　／^＼ : : :!　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_}:}　　Y///, !/ ´ ,　_　　ヽ: :!　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　第二に曹爽兄弟の官職と兵力の没収。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.こちらに関しては、曹爽と曹羲に代わる大将軍と中領軍を任命している
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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424 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:36:42.44 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐,コf7{{辷ｆﾘﾉﾍ,
　　　　　　　　　　　　　　　／　　__{仏:'／:｀¨:^三≧,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:７://:::::::_:_彡'^¨⌒丶
　　　　　　　　　　 /　　　　}:厶:/::∠}厂　　　＼　＼
　　　　　　　　　　　　 /　 _＿__｣水くﾌノ^´　　.′　　丶　 . 、
　　　　　　　　　 /　 /::/ ７::/∧:} 　 /, //! . 　　 .　｝　 l i
　　　　　　　　　　　 /　　＼Ｖ介{:し:ﾉ　｜十-Li 　　 j/ }　ﾊ|
　　　　　　　　 /　　　　//　|:トｆ′　 |ｉ_｣土z,＼　ァｨ/　/　}　　高柔殿と桓範に任せるべきかと。
　　　　　　　　　　 /／　　 //　ｉ |:| 丶　个i､炒`　 '仞/}}j/
　　‐= _　　　　　／　　　〈/ 　 l |:| 　 `ﾄ . 　＼　　〉ｉ{ {{　　　　　.両者とも硬骨の士でございますので
　　　　￣≧=-く、　　　　八ｌ｣　　l八　｀¨⌒、_ ,ｲ八}｝=-‐
　_＿＿,≧ニニニ≧ｘ　）＼ // ﾍ　　个ﾍL,_　　／厶'′
二ニニニニニニニニニﾆ≧ｘ彡'ﾍ　｢¨::7了f千{≦=―-
　　　_厶三ニニニニニ＞=≦ﾍ乙1　 |:::/r介ﾊi| トく,⌒´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,..　-―---､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,''´,-::―へ:: :（: :::｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:: : :: :: :: :: :: :: :: :::┐::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_/:: ::_::_::_::/::／´´! ::::｀ヽ､',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:: :〆,-､ |/ 　　!::ﾉ::: : :: ::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　 /.:: :/　ﾋ':ﾊ｀　　 _|/ヽ,:: ::: :.!
　　　　　　　それではそのように取り計らいましょう　　　　　　　　　＿/.:: V　　　　　 _ ｀ヽ/ｲ:: : !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　／.. 　ﾉ:: :: ｉ　　　　, 　　ﾋ':ﾊ'/:: :://
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　 /　　　/::: ::: ﾊ　　､　　　　　.ノ:: ／/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　　|: :／ /ハ　 `｀　　　／::イ:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L､___　∠__　{　　｀ー‐ r 7´::: /:: ::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　ヽ　　）ﾄ､　　　ノ　|: :: :| :: : !
425 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:38:05.99 ID:V32tcs6Co: 【どこからどう見ても硬骨の士のお二人】

　　　　　　　　　　　　ヽYｖV/ 　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　,; ⌒ヽ､ﾉ　｀ヽ､,,r'⌒ヽ　　　　　　
　　　　　　　　　（ (　 )　　／　＼ (　 ) ）　　　　　
　　　　　　　　　ﾐ／　,ｨ・ﾆゝ、ｨ・ﾆゝ､ﾐ'´ 　　　　　　
　　　　　　　　,;彡　　 .,,..rｰ''´（CiC）ヽﾐ;､　　　　　　　　
　　　　　　彡　　 /　　　　　　 .). 　　）ﾐ､　　　
　　　　　　彡　　人ヽ､＿,,;;r '^ヽ_ ,ｨ/ﾐミ､　　　
　　　　　　　　彡彡　ヽ　　　　⌒　ノﾐミﾐﾞ｀　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼　　　＼
　　　　　　　　　彡ミﾐ彡``ヽ　ー／ｼﾐｼﾞ　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　 i 　　　ヽ
　　　　　　　　　　￣:'＼,:;:':;:';;;::';/ヽ￣　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 |　　　ﾊ　　　　|
　　　　　　　　　,:<　　　ヽ;:::;':／'　　＼　　　　　　　　　　　　|　/ / /　! |　　i!　 i!　i　|　　　｜　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | /　! i! ,ｲ .i!　　i!　 !　i! i!　　　　|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　魏　司徒　高柔　　　　　　　　　　　　　　.| |_{ | ﾊ!　Ⅵ　　ﾄ.　ﾄ､ |｜　　 .|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | Fi≧ｘ{／{!z≦キ仁≧⊥.__　　 |　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | { Ⅶilﾊ　 `x芹テミｘ从!　　　　r,､　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 {ilililiﾘ　　　 .ぅ::::::} }'　|　　　 .i!' ﾊ　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 Ⅷﾙ　　　辷zｿ　　|　　　 iﾘ　ﾉ　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　Y<　　　　　　　 !　　　i!／　　　＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　人　　　　　　　　 |　　　i!::!　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 ,/ iヽ ´｀　　　　　　 |　　　i|├─＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　.i!　|　i＼　　　　_....::::|　　　ﾘﾉｽ/.rfﾍ　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　.i!　| ｢｢￣｀¨¨´ ｀i:::::::!　　 /／:/　|:|　!　}　　　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　ﾊ　| |:| 　　　 ,F廴｢!　 ./´: :/　 ,|:|_ﾉ　ﾘ　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　{ Ⅵ_,ゞ=ﾐ､　 ,/:|:廴./　./: : :/r＝≠^ ＜　　　 !

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　大司農　桓範

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　最初司馬懿は司徒の高柔を代理の大将軍である行大将軍事に、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　大司農の桓範を中領軍に任命する考えだった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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426 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:40:16.55 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　, -‐''":::::::::::::::::::::`::ヽ
　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧:::::',
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　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::/_|;'ノ .',::::|　　　　　　　　　.太傅、桓範がやって来ません。
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::::r.,:|!:/ ‐‐┳ |iﾍ|
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::/r,||ｿ　　 ┃ ',. '|　　　　　　　　　どうすればいいのでしょう？　　
　　　　|:::::::::::::::::::::::::::ヾゝ|　　　　　ヽ
　　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::|ﾐ`　　　　　　〉　　　　　　　　　　　
　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　 .／
　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::|'''￣７ﾆ "　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -ｭ,ﾆニ弌垳ト､
　 /:::::::::::::::::::::::::::::/_`_'　　 /ｿ.〉　　　　　　　　_,,<)/）　　　　　　　　　　　　　／r'^　_rﾍ-ﾍ/＾ヽr宀､
　　::::::::::::::::::::::::／　　　＞'''ヽi　　　　　　　／　　　ヾ'_つ　　　　　　　　　　　 /!７ト､7′ 〃　　　ｌヽヽ
　　::::::::::::::::::::::/　　　／　　　ヽ　　　　　 /　　　　　　ゝ　　　　　　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　｜　!　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　ヽ:∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　ﾚ'戎ｼ' ／ ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳
　　　　それでしたら王観をお呼びください。　　　　　　　　　::..::..::..::..::..｀::..::ヽ/　ﾊヽ‐ >､　 ,. イ|　}::..｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::..::..::..::. ／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /::..::..::.､＼
　　　　彼なら間違いなく来るでしょう　　　　　　　　　　　　　　 ::..::..::.::./:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈::..::..::.｀ヾ＼ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::..::..／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨_　||　ヽ:ﾚ':.:ヽ::..::..::.くヽ.j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::.r'´.:.:.:..::.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_ ||ｰrﾍ.:.:、:.:.＼ヽヽ:〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　仆､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_l〉 ri心:.:',:.:.:.:.:ヽ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　′　＼_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∨_　ゞ=仆ヽ.:.:_ノ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ところが桓範は姿を見せなかったため、中領軍は王観が任命されている
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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427 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:41:13.33 ID:V32tcs6Co: 　　　　＿_＿__　　　　　━┓
　　　／　―　　＼　　 ┏┛
　　／ノ　　( ●)　　＼　・
.　｜ ( ●) 　 ⌒）　　　|　　　　　　　桓範って曹爽派じゃなかったかお？
.　｜　　（__ノ￣　　　 /
.　｜　　　　　　 /　　　　　　　 .そりゃ司馬懿の呼び出しには応じないんじゃ？
　　＼＿　　　 ⊂ヽ∩＼
　　　　/´　　　 (,＿＼.＼
.　　　|　　/　　　　　＼＿ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　　　いや、一概にそうだとは言い切れません。　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　彼は曹爽のおかげで大司農に返り咲けたわけですが、　　　　　　　 .（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　基本曹爽と距離をとりつつ諌める立場でした。　　　　　　　　　 .　　　　 .{ 　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　　　世代的には司馬懿に近いですしね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 |

　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　桓範が姿を見せなかった理由については後で述べよう
　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
428 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:42:12.43 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　,; ⌒ヽ､ﾉ　｀ヽ､,,r'⌒ヽ　　
　　　　（ (　 )　　／　＼ (　 ) ）　
　　　　ﾐ／　,ｨﾆ・ゝ、ｨﾆ・ゝ､ﾐ'´
　　　,;彡　　 .,,..rｰ''´（CiC）ヽﾐ;､　　　　　　　……で、呼ばれて出て来たわけだが何すりゃいい？
　彡　　 /　　　　　　 .). 　　）ﾐ､
　彡　　人ヽ､＿,,;;r '^ヽ_ ,ｨ/ﾐミ､
　　　彡彡　ヽ　　　　⌒　ノﾐミﾐﾞ｀
　　　　彡ミﾐ彡``ヽ　ー／ｼﾐｼﾞ
　　　　　￣:'＼,:;:':;:';;;::';/ヽ￣
　　　　,:<　　　ヽ;:::;':／'　　＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::/! }::!　　　 !　　|　| ,′　　　　　　　　　　　　　｀ｰﾑ>トﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾑﾁ廾:::!　　　 |　　1 .|:l　　　　　　　　　　　　　　　　/:/!::八!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ//:/i¨　　　 i 　ト､　|　!:!　　　　　　　 ,　　　　　 /:/.ﾉ::{=彳
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j//　!:j　i　　 |　从_ヽ!八|　　　　　 /　 ,ｨ　　　　　{:ﾑ,':::ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃,′.// : |　　ィ示圷ﾐﾄ,..ﾊ　　　　　／!　/ 1　　　　　¨7:://ム
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′ Li　　!　　 1 弋ヾツﾐ　ヽ　　／￣ﾚム､! 　　　 ./::/ Li !
　　　　　貴方には周勃になって頂きたく　　　　　　　　 ,′　 i　　 !　　 i　　￣`　　　ヽ／　,,ｨﾁ示ﾐ､j 　　　　 {::/!::ｲ　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′　　|　　 !　i､ |　　　　　　　　　　弋ヾツ, /　,′ 　.L! L!　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,′　　.:|　　 i　|ﾊj　　　　　　 ,　　　　　　￣,ｲ/　/　　,′　　　 1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′　　.:::|　　 l　|　ﾊ　　　､　　　　　　 ./／／　　.,′　　　　 1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′ 　..::::::|　　 l　|　 .ﾑ　　　｀　- -　　　 .／,イ　　　 ,′　　　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′　..:::::::: |　　 l　|　{::::::＼　　　　　　　　 ,／ .,′　　.,′　　　　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′ ..:::::::::::: |　　 l　| /:::::::::::::＼_　　　_.≦:::/　.,′　　.,′ 　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′ .::::::::::::::: |　　 l rﾁ::::::::::::::::::::}}-='''´::::::: /　 ,′　　.,′　　　　　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　周勃は高祖劉邦の旗揚げ時からの部下で、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　劉邦死後に漢の実権を握った呂氏一族の打倒に貢献した将軍である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　呂氏一族打倒の際、軍営の兵士に向かい、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .劉氏に従う者は左肩を脱げと命じた左袒の逸話で知られる。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.司馬懿が高柔に何を期待していたのかが分かるだろう
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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429 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:44:24.58 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　___　､vWwｧ___
　　　　　　　　　 f ｎヽ=〉::::〈=l O）
　　　　　　　　 ,ゝ‐::,ﾑﾕ::;ﾑゝく
　　　　　rｰ - ､._/:::;:::-ー一くo |oﾉｭ
　　　　 { 　　　{:::::{ 　'弋ｰ─'壬 l::}
　　　　　`ー─-ヽ;:::~`:::､ヽ､＿ノノ/''ー--(＾fTTヽ__ｎ
　　　　　　　　　／⌒ヽ､-｀､─ｨ´ヽ￣￣`〈::;⊃ﾏ'ーU　　　　　　左袒か。
　　　　　　／　　,　　＼ ∨/　l　＼　　,ﾄ､::::〈
　　　　　 ,∠｀＼　/　　　　ヽ/ 　 l ／ )､ノ:::::::::::}　　　　　　　　大将軍府はきっちり抑えとくぜ
　　　　 /:::::::::＼ノｋ　　　,riiiiiiiｔ、 f ノ:::::::ヽ:::::::ﾉ
　　　 {:::::::::::⌒ヽ'⌒ヽ _7ﾄ,ﾆtK　|`ﾍ:::::::::::::::;ﾉ
　　　　ヽ､:::::::::::::::::::::::::〉ヽ〉二〈ﾉ│　｀ヽ;;ノ＾
　　　　　　 `ー-､;;;;;;;;ノ　 ´￣｀　〉
　　　　　　　　　ﾊ二二ﾆﾆﾆ=─ヘ、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,Å､　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .r-‐i'''''''''''i''''‐-､　
　　　　　　　　　呂霍になぞらえて叩き落としますか　　　　　　　　　　　　　　　　 .o|　ｏ!　.ｏ　 i ｏ　!o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼__|｀‐´｀‐／|__/|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＿＿＿＿＿＿__|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　太僕　王観

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　王観、字を偉台。兗州東郡廩丘の人。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹操時代の丞相文学掾を皮切りに各地の県令・郡太守を歴任、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　正始年間には尚書、河南尹、少府を務めていた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .清潔で質素、権力者におもねらない人だったため、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.少府が管轄する宝物を欲した曹爽に太僕に左遷させられた
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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430 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:45:18.25 ID:V32tcs6Co: 　　｛ilililililillilil/ﾉ　/　　 /　　　　　ヽ＼
　　｛Ⅶilililili/ﾉ　 il　　 i　　　　ヽ　　ﾊ　',
　　　｛Ⅶil≦ｲ　　il　　.il　ﾄ､　　 i　　　 V
　_,彡ｲ水￣ﾐヾ=.il　　.il　ハ　　ﾍ　　i .il
ｲｲ　 //ハヽ　　//　　 il　 i　ﾄ　　ﾊ　 il il
ヾ　.//　　Ⅶ_／　il　 .升　|　ﾘﾊ　il ﾘｲ丿　　　　　　.王観。
　.Y /　　　 iliｲ.　 iﾄ　ﾊﾄ>K彡' ｝/ ｲ.／/
　//　　　　川　　.il ヽK' ／ｨ= /　i､ il　　　　　　　　 .貴方は中領軍の軍営を抑えなさい
.//　　　　ﾊi.l　　人｝　ィ匕r:j　　　｀ー,
Ⅵ　　　　 i　i.l　 .ハﾘ　　￣￣　　　　　/
illi｝　　　　il　il　 il　il　　　　　　　　_ _ｲ
ilil｝　　　　il　Ⅵ/　ﾉ　　　　　　 - ' ﾉilﾘ
人　　　　　ヾ≧　'　　　　　　　　 / /
ilililゝ,　- -　､＼＼　r､＿＿＿ /i./
ィ三三三三三ミ､ヽⅦﾐ=､_
三三三三三三三ﾐ､＼iミﾐ､

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,Å､　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r-‐i'''''''''''i''''‐-､　
　　　　　　　　　　　　　　　　承知しました　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 o|　ｏ!　.ｏ　 i ｏ　!o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼__|｀‐´｀‐／|__/|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＿＿＿＿＿＿__|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　なお、司馬懿が太尉だった時期に
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼の要請でその属官を務めた事がある。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .今回司馬懿が王観を起用したのもそうした縁によるのだろう
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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431 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:49:08.97 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　 . . - ‐…‐ - . .
　　　　　　　　　／.:.:.／.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:｀､
　　　　　　　／.:.:.／／ .:/.:.:ｖﾍ:.: ∧.:.:.:.:. 、
　　　　　　　 /:.:/.:/:/ .:.:, /.:/´　`Ｖ:.:∧:.:.:.:.:.＼
　　　　　　 .:.:〃.:.:/ .:.://Ⅳ　　　 ∨:.∧:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　 ;.:.:i.:.ｉ:|:.| :.:// j/ 　　　 ∨:.∧:＼:.:.ﾄヾ
　　　　　　 |ﾊ{.:.ｉ:|.:{.://￣｀　　　´￣｀＼j八ハ:.|
　　　　　　 |　Ⅳ:Ⅳｲ丐冬　　　ｲ丐冬､!:.:.:.:И
　　　　　　　 |:トN　戈ｚソ　　　　戈ｚソﾘ｀Ｙ:.|　　　　　　　　後はどうすればよいのでしょう？
　　　　　　　　　 .乂、ﾍ　　　　　j　　　　　 /h /:.:|
　　　　　　　　　　;.:.:.∧ﾍ　　　　　　 /:ｰ个:.:|
　　　　　　　　　/.:.://:::个:.. 　´ - ｀　／:|l.:.:.:|i:.:.|
　　　　　　　　 /.:.://:::::::::::/ ＞　_　＜ﾄ:.:.:|l.:.:.:|i:.:ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　-─ ─- ,-　､
　　　　　　 .／ /`ー―=彡´￣/Qﾍ　　 ∨l.:.:.:|ｉ:.:.∧　　　　　　　　　　　　　　　rメ´── ､::::::::::::::｀ヽ＼
　　　　　／ : : {.　　　ノ　　 /　i: ∧ 　　＼:.:.|i.:.:.:.∧　　　　　　　　　　　　〆　　　／　｀ヽ;:::::::::::＼ヽ
　　　　｛ : : : 八　　　＼_／::＼／:::＼_／　｀¨¨¨｀ヾヽ　　　　　　　　　　　// /　/　/　　　　　＼::::::::::ｌ　',
　　　ｊ : : : : ∧ ,/　　　　Ｙ⌒Ｙ　　　　　／: ∧ 　　　　　　　　 ,イｲ　| メ、ｌ　　　,イ　l 　}＿::_}　　!
　　　　/ : : : : : : j/　　　　　 |:::::/　　　　　ｒ‐=彡: : : :.∧　　　　　_, -ｰ' /ﾙ|　ｌｧ=ﾐ､! 　 // |　/! //｀ｌ|ヾ》　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／￣　{|　| l ﾄ､ﾋｿ |　/二Zナ | ヾﾆｿﾍヽ　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__}ﾊヽゝ , ｀´　 r'::ﾝヽ}／ }| |　ヾ＼ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ:::| ∧　､ _　　｀´ ／　 /| | 　｀ヽﾆゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜￣:::| 　|＼｀__　 ,ィ//　ハ| |　　 l 　',
　　　今成すべき事で残っているのは武庫の制圧でしょう。　　　　 -=ﾆ´::::::| 　ｌ^｀}ノ}ハﾞ7/　 /!_ﾉ}/l__ ,ィヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｨ／:ｌ　 |::/､/ｌ|　∨　/￣｀ヽ::::::∠ __＼＼
　　　それで洛陽の掌握は完了します。　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::ｌ　 !{／ .ト=/　/::::::::::::::::l:::::::::::＜__ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::::::|　ハｰr'ﾞY/／:::::::::::::::::::}:::::::::::::::::＜ !　＼
　　　私が行きましょう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ノ〉:::| /::::￣｀／:::::／:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::＼　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/::::::{ﾊ::::::::::/::::／::::::::/::::::::{::::::::::: ト､:::::､ｰ-ゝ　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/:::::::::::∧:::::::ヽ/_/:::／::::::::::::〉､::ﾄ､! | ＼::〉　　　　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　r'::::-::､:/　{:::::::/´::::｀ヽ:／￣:｢､ﾚ'　　!　ハ　!　　 !
432 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:51:22.42 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　, -‐''":::::::::::::::::::::`::ヽ
　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧:::::',
　　　　i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,::/ .',::::::|
　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::/_|;'ノ .',::::|
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::::r.,:|!:/ ‐‐┳ |iﾍ|　　　　　　　　　し、しかしですね。
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::/r,||ｿ　　 ┃ ',. '|
　　　　|:::::::::::::::::::::::::::ヾゝ|　　　　　ヽ　　　　　　　　　今太傅が宮中を離れるのは……
　　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::|ﾐ` ﾚ　　　　　〉
　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　'' （_`／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -─＝ﾆ_ー- ､
　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::|'''￣７ﾆ "　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ　ヽ. 　 _≧､マ>_
　 /:::::::::::::::::::::::::::::/_`_'　　 /ｿ.〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　l ! l !　}ヽ（(._ｨ个､_)）
　　::::::::::::::::::::::::／　　　＞'''ヽi　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　 j l j L.j　 !　　 i |　ヽヽ
　　::::::::::::::::::::::/　　　／　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/i　!　　 /ィ´ |/,.ｨ |　　〃|　l ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / | い　 / ﾉ,ィ(ぅﾉ　!　 / ヽ! j　 }　ﾞ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i | l　ﾄト､i{　　ｰ'′/　,1　　 /　/　　.ﾞ, ／.;.;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l ﾊヽく,.ｨr,､　　 ∠ '´ j　　/　ｲ　i　､　ﾞ, .;.;/.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.
　　　　宮中の守りには子上を残しますゆえ、　　　　　　　　　＼ヽヽヽヾ ` _ 　/ .-‐-、/　/ |　l　 ,.;.;.;.;.;／.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
　　　　心配はないかと。　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -‐‐‐--‐‐''"ﾒ T ＞ _／/..:::::::::..＼ｉ　|　l　ｌ　／.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／,. -‐‐‐---‐‐'''" _,.＜_,. ｲ.:::::::::::::::::::..＼ l　|　l.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
　　　　それでは失礼致します　　　　　　　　　　 /／　　　　　　,. -＜_＞ ´薔y::::::::::::::::::::::::..`,l　|　l.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;＿,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　／,.＞´　　／..::/:::::::::::::::::::::::::::::::｝　|　ll─弋´　＼`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／　　　 /.::::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉi　 |　l　　　＼　　＼i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　 !::::::::::＜:::へヽ:::::ノ::ィi　l　 |　 i　　　　＼　　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l 　　　　 ∨:::::::::::::ｦ::::::::::::7:::::{ i　i　 |　 i　　　　　｝
433 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:52:07.35 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　 _f〆::::::f{匀〉:::::::ヾﾏr=ﾐ
　　　　　　　　　　＿f/:::::〆⌒'⌒'⌒Ｖﾏﾑ_/ﾉ～＝
　　　　　　　　　　　 /ﾑ))::〆　　ヽ　ヽ　ヾ:Ｋ=彡
　　　　　　　　　ヾ＝ｰ=彡　.!　　　 l}　}斗　トく
　　　　　　　　　　　l/７ゞ{　 | 士ミ/ﾙｨtfｿ}　ﾉ　＼
　　　　　　　　 /　八　ヽゞｿ　､　 /イ:!ヽ　／{≦7　　　,..　　　虞松。
三三三三≧＝ヾ三三ヾーﾐー≧　ｰ '　/ ｌ| l―‐く三三三三三
三三三三三三三三／::::::::::＼　＞z-イ}　ﾘｲ:::::::::::＼三三三三　　　　準備は出来ているわね？
　三三三三三三三7-=＝ミ／:ヽ　 {薔}ｲ}从:::ヽ::::::‐z:ヾ三三三
三三三三三三三三ヾ:::::::::(:::::::::::{{　¨¨　/::::::::::::)::::::::::/三三三　　　　.武庫の制圧が終わり次第、
　　≧三三三三{{ヨ〉:::}ー‐ヽ:::::::::::＼_／:::::::::／:::::::::く三ニ斗＜　　　　そのまま城外へ押し出すわよ？
　　　　　　イ .:　７::::／/ /　 Vﾊ::::::::::::::::::ｰ=ﾐ} ＼:::::::::∨　　ヽ　ヽ
　　　　／　..:　 /⌒}^~{_j◎/ }l j}:::::::::::::::::::::::::| 　∧::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／　　　　　 /　　　 {　　　ヽ、　　　　ヽ　　　:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . '/{/　　　　　 i　{ 　　＼　＼＼＿.ノ　　＼　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .八 }　　/　　　　 !　Ｖ　　　＼　} ￣｀　　＿＼.ヽ.　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ,ｲ.　　　i　/＼_ヽ_.､.　　　ヽ!　＿ノ　　　　、.、ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 厶.イ八　i　| ,イ￣ヽ.＼＼i ヽー―く￣　￣　ヽ、∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ{　ヽ. {八 { ﾃt::: ｧヾ. ､.!　　}、　>) ｀ヽ＿＿_ ヾ{__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　　ヾ!　ヽ、￣　　ﾉﾊﾉ） //　　　　￣｀Ｙ　｀ヽ
　　　　　　　　あまりご無理はなさらぬよう　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　ノく.＿〃-――　　, ｲ　　　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.　　　　　 ´ 　　/￣フﾌﾂxz､／ .ノヽ　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ _ _　　　　　　 /: : : : : : 　 {ト､　　ｿ人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　ノ: : : : : :　　 ∧. }! 　　(’
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ -― く´: : : : : : :　　　∧ﾉ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　虞松

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　司馬懿が打った第三の手は、洛陽城内にある武庫の制圧である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.これは司馬懿みずからが指揮を執った模様
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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434 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:53:57.69 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.r―〈{匀〉―ｭ_
　　　　　　　　　　　　 ,/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ､___
　　　　　　　　　　　　 ,':;:;:;:;／"ﾞ~~ ⌒ﾞ~~｀ﾞヽ､;:;>[~]　＿____
　　　　　　　　　　　　　 __j:;:;:;:;ｻ　ｌ　　ｌ　l ヽ　'|ﾞゞ=l廴 l-l~　 {￣￣￣~''‐‐ｰ、
　　　　　　　＿＿,,||文~/| | | | | 　　|　| |　|　　|:|ヾ.t ﾖ　.__{　{　{　/_＿＿ |
　　　 __,-‐~￣~´　　 }"//|'´ |'、ﾄﾄ |　　|　| ﾄ､|､|　|:| 》∑l　 lゝ{ {{ ゝ-‐:: :: :: /
　／~＿_, ヾ　　 }　} ｨl:/:::|､｜|∧|､|､　 | /|/l | l]ｌ　| |｀|ヽﾆ'´i_ｌ／:: :: :: :: :／
　〈: :: :: : ''‐-_ヾ　 !　} l::|::|〈'、ﾄ｀ﾞｒｭﾄ､ |/ 「lゞ ij,'l /|l,','､|　　／:: :: :: :: ::／
　＼、:: :: :: :: ｀'ｰ、.} l:/ |::| ﾞﾍﾍﾞiーﾞ　　|/′ ￣ |/　/| |　／:: :: :: :: ::／
　　　｀＼ : :: :: :: :: :｀' ､_//゛|∧｀''ゝ､　　　'　　　ｨ/| /　|／:: :: :: :: ::／:/　　　そういえば、
　　　　 |｀ｰ、::: ::: ::: :::ﾞヽ､ｌ｀ |.　|､lヽ_　ｰ -　_jｆﾘ/ /ン :: :: :: :: ::／:::/　　　　馬に乗るのも随分久しぶりよねぇ
　　　　 |:: :: :｀ヽ､:: :: :: :: :: :｀'''癶ﾞｌ∥ |l`ｰ‐''´| |/'|/:: :: :: :: :: :／|:: ::/
　　　　 |:: :: :: :/　｀ヽ､_ : :: :: :: :: ﾍ,l 丿ヽｲ^ト-′:: :: :: :: :: :〆、 |／
　　　　 |:: :: ::/ 　 / /｀ヽ、:: :: :: ::{l^Ｙ＾Ｙ＾Ｙ＾Y^l}:: :: :: :: ::∧ l　ﾞ、
　　　　 |:: ::./ 　 //'´　　｀ｿ.:: :: ::{l ～〈{勾}〉～l} :: :: :: ::/|　 l 　ﾞ、
　　　　|:／　　// 　/ 　　l:: :: :: ::{l　　｀T´ 　　l} :: :: :::/　| 　| 　　ﾞ､
　　　　　　　　 //　 ,'　　 .|:: :: :: ::{l　　人　　 l}:: :: ::/| 　|　 |　|　l |
　　　　　　　　 |/|　l　　　 l、 :: :: :::ヾ＝====＝":: :: :/ | 　|　 |　|　| |　　　　　　　　 , -=＝=- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{７/^ー^ﾍ 7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ifノﾊヽｉY
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾙｌ| ﾟヮﾟﾉlﾙ
　　　　　　　　　　　太傅、ひとつだけ確認したい事があります　　　　　　　　　　　　　/,_j光厂})
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ﾋ/j_jﾑハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ～'じうｰ､j

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　今後の曹爽との戦闘も想定した上での行動なのだろう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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435 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:54:55.45 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　 _ -―-､
　　　　　　　　　　　, -――‐ヾ､―‐-､
　　　　　　　　　／,イ￣￣￣ }）￣￣ヽ
　　　　　　　　/ /　　／＼　　/　,へ、　＼
　　　　　 / /　　/. . . . ー''―'. . . .ヽ、　ヽ
　　　　　　　l /　　/ . . /. . . . . . . .ヽ. . ヾヽ　',
　　　　　　　||　　,'. .. ./i. .i .|　,ﾍ. . . .l. . . lヾゝ|
　　　　　　　l」　|: . : .!ﾌﾆ!ﾐi;/　!ｧ;ﾆ_}. . . |: ::| ｌ
　　　　　　　ヽ　 |. . : <ﾄ'　 !｀　　'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ
　　　　　　　＼l. . . .lゝ- '　 ,　｀-'j , , ﾚり
　　　　　　　 ∧. . ｌ　"　ｒ‐ｧ　 "ｲ//人　　　　　　仮に曹爽殿を捕らえたとして、どういう処罰を？
　　　　　　　　　/l: :ヽﾄ､＞､＿_ ,イ/ノｲ::}､〉
　　　　　　　ﾚVV': :゛:|ー┐┌|: : }ﾘV
　　　　　　　　　 r‐'´＼: :|＼二ノｖV⌒)ｰ､
　　　　　　　　　/｀ー--_リ'⌒7ｒｊﾍi⌒ヽ/　＿)
　　　　　　　　 /￣￣￣＼__/´ ○〉 V ￣　　|
　　　　　　　 ,'　　　＼くr┴'⌒::V´＼.　　　|　　　　　　　　 /／/　/　　　ｲ l　 | |　　| |　　　ヽヽヽ、
　　　　　 /､0 ＿__／V::::::::::::::::::|―^0r―‐|　　　　　ィﾆﾆ〔ゝノ_ノ　　　/ ヽ＼ヽヽ　 | l　　　 |l　 |l　ヽ
　　　　　　 {　 V　　／/￣＼:::::::::ヽヘ/ ＿ｲi　　　　　 '´／ /| |７　　　ｒ/'´￣ヽゝﾆヽ-ヽヽ　　│ | |　ヽヽ
　　　　　　　ヽ＿__イ7 /　　　ヽ::::ｲ＿,イ　　ｌ ',　　　　ｲ/ /　! | |　　　||-ｬ─-,ﾆ､ﾐ‐`ヽ､ヽヽ　/ / /　 | ヽヽ
　　　　　　 /||　　/||＼　　　ﾉ´__| ／　　ﾊi.|　　　　 / /　/ j　|　　　l|　`ｰ='-ﾆゝヽ`　　　|ノメ､/l　 │ l | l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　 / /　ヽ　　 l|　　　　　　　　　　　ｨ_ﾐヽ`ﾘ　ハ　|| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　 / /　　ヽ　　l　　　　　　　　　　l､'rヽj`ｧ' メ　| / ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `,´l　　　 lヽ　ヽ　　　　　　　　　/ﾉ `'’,イ　　/ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /| |　　　|　｀丶ゝ　　　ｰ､ｰ- ､　　　lﾉ　 ,ｲノ
　　　　　　　　兄弟共々免官かしらねぇ？　　　　　　　./│|　　　|　　　　　　　　　　ﾆ ´　　　ノ　イ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ! |　　　!　　､　　　　　　　　　　ｨﾆィ |　|lハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　!　　 |　　 _`ト_､ _　　　　 , イ　　　 !　|ル'　　　,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハﾍ　　|‐' ￣,.ィ´ヘ` ｰ- イ　 |　　　 |l　|　　　　/│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　ﾍﾍ　 |　<´ｨ´　／介「`ヽヽ│　　　ﾊ　l　　　/　ﾉ　　　　　　_,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ､＿ゝヽ　!　＼ｰ´／ハトﾆﾉノ !　　 / ﾊ　ﾄ、／／,ｨ　＿ ,.-ィ´
436 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:56:53.73 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　 _ -―-､
　　　　　　　　　　　, -――‐ヾ､―‐-､
　　　　　　　　　／,イ￣￣￣ }）￣￣ヽ
　　　　　　　　/ /　　／＼　　/　,へ、　＼
　　　　　 / /　　/. . . . ー''―'. . . .ヽ、　ヽ
　　　　　　　l /　　/ . . /. . . . . . . .ヽ. . ヾヽ　',
　　　　　　　||　　,'. .. ./i. .i .|　,ﾍ. . . .l. . . lヾゝ|
　　　　　　　l」　|: . : .!ﾌﾆ!ﾐi;/　!ｧ;ﾆ_}. . . |: ::| ｌ
　　　　　　　ヽ　 |. . : <ﾄ'　 !｀　　'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ
　　　　　　　＼l. . . .lゝ- '　 ,　｀-'j , , ﾚり
　　　　　　　 ∧. . ｌ "　ｒ‐ｧ　 "ｲ//人　　　　　　　　　　　　　　　　　本当に？
　　　　　　　　　/l: :ヽﾄ､＞､＿_ ,イ/ノｲ::}､〉
　　　　　　　ﾚVV': :゛:|ー┐┌|: : }ﾘV
　　　　　　　　　 r‐'´＼: :|＼二ノｖV⌒)ｰ､
　　　　　　　　　/｀ー--_リ'⌒7ｒｊﾍi⌒ヽ/　＿)
　　　　　　　　 /￣￣￣＼__/´ ○〉 V ￣　　|
　　　　　　　 ,'　　　＼くr┴'⌒::V´＼.　　　|　　　　　　　　　　　　　　　／:::;:zｭzｭzｭzｭzx:::＼
　　　　　 /､0 ＿__／V::::::::::::::::::|―^0r―‐|　　　　　　　　　　　　　　 /::zﾀ´　　　　　´ﾇｬ:l
　　　　　　 {　 V　　／/￣＼:::::::::ヽヘ/ ＿ｲi　　　　　　　　　　　　　　 l_] l　 |　ﾄ､　 |　l　ｒ‐|ー､
　　　　　　　ヽ＿__イ7 /　　　ヽ::::ｲ＿,イ　　ｌ ',　　　　　　　　　　　　く小| |',　!'､ |　＼!,　! └丈オ
　　　　　　 /||　　/||＼　　　ﾉ´__| ／　　ﾊi.|　　　　　　　　　　　　厶! 乂f;iヽ　l 　f;ｉヽ| l.../ |ﾔｌ　　　 _,　---- ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八　| |:l｜　　l:j　ｌ|/.....　 | |　　／:::::::::::::::ｆイ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　-― ､　父,|　l ´　､　　　ｲ|....l.... ﾍ　／::::::::::::＿::ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｧ:::::::::::::::::丶　! ...ﾄ､　ｎ‐' 　イ|....ｌ.l..|.. ＼/::::::::::::::::､:::＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´イ:::, -ｬ::::::::/　....ﾊ..l...j |::X::::::::!....|￣'､......＼:l::::::ヽ::j
　　　　　　　　　　　　　本当よぉ？　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ　 /ノ::::/　..|..l:::|../ へ:ﾄJV|...l.l:::::::::ヽ....､..＼ｰ-ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´し/ ......l|..|:::!.|_,､_丿　 l...l.|:::::::::::ｽ.......... l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_／.. ｲ...l:|..l/'/_,､_〉zｭz外.|丶::／l...|....l... |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣´　　!..|ﾊ.!/､_　ｦ::::::::::::::!::::::l..| ﾚ´l...|∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V:／　　Ｙ:::::::::::::l::::::::::|ﾉ　　レ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈:::!　　／::::::::::::::;|:::::::::{
437 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 22:58:35.86 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　 _ -―-､
　　　　　　　　　　　, -――‐ヾ､―‐-､
　　　　　　　　　／,イ￣￣￣ }）￣￣ヽ
　　　　　　　　/ /　　／＼　　/　,へ、　＼
　　　　　 / /　　/. . . . ー''―'. . . .ヽ、　ヽ
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　　　　　　　ヽ　 |. . : <ﾄ'　 !｀　　'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ
　　　　　　　＼l. . . .lゝ- '　 ,　｀-'j , , ﾚり
　　　　　　　 ∧. . ｌu"　ｒ‐ｧ　 "ｲ//人
　　　　　　　　　/l: :ヽﾄ､＞､＿_ ,イ/ノｲ::}､〉
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　　　　　　　　　 r‐'´＼: :|＼二ノｖV⌒)ｰ､
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　　　　　　 {　 V　　／/￣＼:::::::::ヽヘ/ ＿ｲi　　　　　　　　　　　　　く小| |',　!'､ |　＼!,　! └丈オ
　　　　　　　ヽ＿__イ7 /　　　ヽ::::ｲ＿,イ　　ｌ ',　　　　　　　　　　　　厶! 乂f;iヽ　l 　f;ｉヽ| l.../ |ﾔｌ　　　 _,　---- ｲ
　　　　　　 /||　　/||＼　　　ﾉ´__| ／　　ﾊi.|　　　　　　　　　　　　　　八　| |:l｜　　l:j　ｌ|/.....　 | |　　／:::::::::::::::ｆイ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,　-― ､　父,|　l ´　､　　　u.|....l.... ﾍ　／::::::::::::＿::ゝ
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438 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/22(日) 22:59:52.57 ID:tjAah32Qo: 白々しいｗｗ
439 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:00:50.17 ID:V32tcs6Co: 　　　　　______／　＼┴ｰ-く/´＼
　　　　／ .／/　　　　｀￣￣´　　＼
　　.／　 / / 　　 ./: 　　　　｜　　ヽ
　 / 　　 |/　　　 |:..|:　|:　|:　∧:　l:　　ヽ
　 |　　　:| 　　　 :|斗 /‐/|: /　|-〈: 　 |:. ',
　 |　　　 :| 　　　 :|.:/ｘ示ﾐ|/ 　示:|:　∧: |
　 |　　　 :| 　　　 :l'〈ｒ'::::}|　　ｒ'i| ﾚ':｜∨　　　　真面目な話、私たちは曹真将軍の恩顧を受けてきました。
　 |　　　 :| 　　　 :| 　Ｖｚｿ　　　V} {: 　!
　 |　　　.:ﾊ　　　　 :|　ー　　　　, ｰ | 　|　　　　　　国家の元勲でもある
　 |　　　ﾍﾊ　　　 |'' '' 　　　。　''/:.　|　　　　　　あの方の家を断絶させるのはどうなんでしょう？
　ﾉ　　　 .:∧　　 ∧、　　　　／:.:　 |
/. ｲ::.　　ヾ.__∨　　 |＿　ｧー'　|.:. 　/
　 .ﾚ|:. 　　　＼＼　 |::::::ヽ/>､　 |.:　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿_,ｪｫ、
　　　ゝ､::　　　 ∨ ヽ|＼::::|∧ ＼ |／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ´::::::::::ﾒ込ﾒ::.､
　／＿,＼.:.　　 | 　＞‐V/ｰ<　 >､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, ' ´￣￣｀ｰ ‐-:::::.＼
　ﾚ/´　　　＞､　|｀〈　　「|　/く　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　'／　　　　　　　＼::.ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ Y〆　 ,　　　　　　 l　　ヽ::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |{ﾆﾈｌ　　 l　|　l　　　｜　l　　　{l::ll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ヾミl　 vヽ十‐l-　,ｌ |　　 |　 ,l　{l;;ll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.∠从|| l　i_'"{Tﾄ乂,ｒ'|tニTtx,l 　 iVヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<／｜ ||弋　ゝ ¨　　　 ´i_rft //　,l∨冫
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　ｌｊ　￣l 丶､_`__　　＿／／}ハ/
　　　　　一族の誰かに継がせましょうか。　　　　　　　　　　　　　　　　 !　＿_／ﾉ､ヽ｀_´__ ,　ゝ__／ | l｀从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::／〃v┘＞--一l l　 l　　!_| |_!l＼
　　　　　家の祭祀を絶やさせるのはよくないわ　　　　　　　　　　　　.／.;／ , ハ　／ﾐYﾐ＼　｀i　 |ー‐-､　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::l ／i_|::::l　圦　~　介／　 }::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::´:::::Y.:::|　　 ⅤＬ/／／iノ:::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨::::::::::::,':::::|'l,t､,t､_t_､| ／t､l::::|::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八:::::::::冫::::{ ､丶 l ／ ´,'　 /::::::l:::::::::::::::::::〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::/´ｌ:::::ヽ　{薔} ､　／::::::::/::::::::::::::／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ::::::::::::/ 　!::::::::＞- ‐ー'´::::::::／∨:::::::::T
440 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:04:53.41 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　＿
　　　 , ｨｬj--､　´ '　 ,　　　　　
　　,.'ーｾﾘ- ､丶　　ﾞ　.　　
　 / /　 ,　 ,　＼ヽ　　　 '　、　　　　,　
　,'　!　ﾊﾍ　! __',　ヽ|＿　　　 ' ｰ　 - '´　
　l　ﾊ.j､_ ﾍ.|ﾊトﾍ {_/＼'＿_,　-――- ､　　
　丶/ﾊ.　,　ー‐　l', ＼二丶-- ､　 ,　　　　　　　　　　　それじゃあ行きましょうか？
　　i |l　ト　ｰ__　イl '､　ヽ_ ,＞ｘ-‐ '´- ､＿　
　 /　';　'､, -::｣　｣::､　　＼:_: : : : : : :丶￣　　
　丶　ゝ､_.ゝzzz/::::::::'::::i―:‐:'´: : : : : : :´`'ー
　　　〈::/薔／:::l::::::::::::::〉´'ｰ-､!: : : 丶-､: :､　　　　　　　　　　　　　　＼　　　／＼.／＾ヽ
　　　 /:l_／::::::::::ヽ:＿:/_, -――丶､: :＼´　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞―'‐　／　　＼‐-　._
　　　 l::i:::::::::::::::::::/ ,l::::|::::::::::::; -―'´ ￣´＿　　　　　　　　　　　　　／／　　　　　、　　　|　　　｀ヽ、
　　　　l:X:::::::::::::イ::::::l::z:＼:／＿, -‐::'::´:::::::　　　　　　　　　　　　　　 / /　/　/　　　 |　　　 |　　　　 ',
　　 , --l::X::::::::::::::`ー:l:::|＼::＼:::::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　　　　/ /　/ ./　.|　| |　 |　　　 |　　　　　｜
　 ,:'::::::::ﾊ::X::::::::::::::::::::::l:::|｣j＞､::￣´ﾞフ::::::／　　　　　　　　　　　　|/| ./　 |ﾊ´「＼　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |｜｜ﾄ/示Ｖ | Ｖ|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧∧|　iﾊ　ﾘ|//|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ　ﾋｊ　 '；/　　　.∧　　　　/
　　　　　　そうですね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀、　　　::::. /　　　 /_ﾉ　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.ﾌ　　/　　　/| 　　　　 ',
　　　　　　これ以上騒ぎが大きくなるのもよくありません　　　　　　　　　　　∧＿_/　　　/=|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｘ‐}/'/ 　　／ｌ　!　　　　ﾄ､　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 /　／7vｰ‐/　　　　/' | /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　./ /_／ﾚﾍ /,／　　　./＼|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　| /∨| |／　イ　／　　＼
441 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/22(日) 23:05:39.79 ID:qIvMqXmIO: ワロタ
442 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:06:06.22 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　 ,､- '´　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　／　　　　　　　　　　　　　　 l
　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
.　　/　ｨ　　　　 /| ∧ i､　lヽ　　　　　 |
　 /／/　　　　〈 .ﾚ　ヽｌ > ´　　　　　　　　|　　　　　　太傅。
　　 /　／/　/＼＼　 iｌ´ ,､へN＼　　　 |
　　ﾚ　/ /| /|＝=`｡! 　´==＝｡‐ﾗ | |⌒ｉ　 |　　　　　　.兵の準備は整っています
.　　　　ﾚ　ﾚ　lゝ -／　　ゝ -‐ ´　| |う |　 |
.　　　　　　　　|／　　　　　　　／ | |ｦﾉ　 .|
　　　　　　　 ( __　　 - `　--‐'´ |j |.|"　　　|
.　　　　　　　 l ---------一　／|　　　　|
　　　　　　　　　ｌ　　≡≡　　／　 l　　∧　',　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　|l　　　　　／　　ｨ　 /"´ヽヽ　　　　　　　　　　　　　　 , ｨｬj--､　´ '　 ,　　　　　
　　　　　　　　　| ',　　　 .ｲ　　／ｌ　/　,.､-ヽヽ　　　　　　　　　　　　　,.'ーｾﾘ- ､丶　　ﾞ　.　　
　　　　　　　　 │ ヽ_／ │／　　ﾘ/／　　　ヽ.ヽ　　　　　　　　　　　 / /　 ,　 ,　＼ヽ　　　 '　、　　　　,　
.　　　　　　　　ﾘﾘ　　　／　　　 l/　　　　　　ヽヽ　　　　　　　　　　,'　!　ﾊﾍ　! __',　ヽ|＿　　　 ' ｰ　 - '´　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾊ.j､_ ﾍ.|ﾊトﾍ {_/＼'＿_,　-――- ､　　
　　　　　　　　　魏　将軍　胡遵　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶/ﾊ.　,　ー‐　l', ＼二丶-- ､　 ,　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i |l　ト　ｰ__　イl '､　ヽ_ ,＞ｘ-‐ '´- ､＿　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　';　'､, -::｣　｣::､　　＼:_: : : : : : :丶￣　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　ゝ､_.ゝzzz/::::::::'::::i―:‐:'´: : : : : : :´`'ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈::/薔／:::l::::::::::::::〉´'ｰ-､!: : : 丶-､: :､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:l_／::::::::::ヽ:＿:/_, -――丶､: :＼´　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::i:::::::::::::::::::/ ,l::::|::::::::::::; -―'´ ￣´＿　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:X:::::::::::::イ::::::l::z:＼:／＿, -‐::'::´:::::::　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --l::X::::::::::::::`ー:l:::|＼::＼:::::::::::::::::::::::::::　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,:'::::::::ﾊ::X::::::::::::::::::::::l:::|｣j＞､::￣´ﾞフ::::::／　　
443 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:06:55.65 ID:V32tcs6Co: |＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|.|＼＿／￣￣＼＿／||＼＿／￣￣＼＿／|
＼＿|　▼　▼　|＿／＼＿|　▼　▼　|＿／＼＿|　▼　▼　|＿／＼＿|　▼　▼　|＿／
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　　　＼　皿　／　　　　　　.＼　皿　／　　　　　　＼　皿　／　　　　　　＼　皿　／
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ｨｬj--､　´ '　 ,　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.'ーｾﾘ- ､丶　　ﾞ　.　　
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ﾊ.j､_ ﾍ.|ﾊトﾍ {_/＼'＿_,　-――- ､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶/ﾊ.　,　ー‐　l', ＼二丶-- ､　 ,　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i |l　ト　ｰ__　イl '､　ヽ_ ,＞ｘ-‐ '´- ､＿　
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444 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:08:41.68 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　大将軍曹爽は陛下を軽んじる心あり！！　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY　　　
:::.::.|::.::.::.:　/.::.:/.:: |　ｌ::.::.::.::ｌ | :::|l::.::.:j.::.::.::.::| ::.ヽ ::.::.::ヽ::.::
::.:: |::.::.::　/ |::.:|:.:: |:l　l::.::.::.:l | ::l:|::.::.ハ::ヽ::.:|:.. :|.　::.::.::.:l::.:
:: :｜::.:.　|　|::.:|:.:: |::ｌ　ｌ::.::.::ｌ |::ｌ::|::.:/::.:| |::ｌ:.:|::... |:.　 ::.::.::|::
::. ｜: 　｜｜::|:::. |::ヽ　ヽ:l　| |::|::/ ::.:ｊ |:: | |::.::.:|__　 ::.::.:|::
: .. | ￣丁￢ト: |　::.＼　　| |::|/_,,.. ィ￢厂::.:ﾘ|:ｌ　::.::.:|::　　　　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ人　
: .. l气==|‐ｧ＝ミﾒドｰ　＼ | | 彡イ斗‐＜==戸|:ｌ　::.::.:|::　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
::.. ∨ ＼| {　ｌi　} ヾ゛　　　　　ﾞ´ {　ｉｌ　} ／　 |:l　::.::.:l::.　　＜　曹爽兄弟に兵士を指揮させ、　　　　　　　　　　　＞　
ヽ.　＼￣`ー‐≦=-　　　　　　 -=≧＝''´　　//　　 /.::　　　＜　宿営の任に当たらせるべきではないと考える！！＞　
: :.ヽ　＼　　　　　　　　i:l　　　　　　　　　　　//　　ｲ::.::　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　 :::l＼　＼　　　　　ﾉ:|　　　　　　　 //　／.: |::.::　　　　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY⌒Y
　　::.l::::｀ヽ、＼　　　　　＿_　　　　　　　／/／..::::::::|::.::
　　 :.ヽ::::::::::＼　　　　 f'ーヽ　　　　...:::::::::::::::::::::::::::::|::.::
::..　　::..＼:::::::::::＞　　ヽ　_,ﾉ　　　イ:::::::::::::::::::::::::::／|::.::
＼:..　　:::..＼:::〈　ﾄ､｀　　__　　´　ノヽ:::::::::::::::::::／　 |::.::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　すでに太后様のお許しは得た！！！　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY　　　
445 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:10:05.03 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ人_人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　陛下のご帰還を阻む者は許すな！！　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒Y⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY⌒W
　　　　　　　　　　　___　､vWwｧ___
　　　　　　　　　 f ｎヽ=〉::::〈=l O）
　　　　　　　　 ,ゝ‐::,ﾑﾕ::;ﾑゝく
　　　　　rｰ - ､._/:::;:::-ー一くo |oﾉｭ
　　　　 { 　　　{:::::{ 　'弋ｰ─'壬 l::}
　　　　　`ー─-ヽ;:::~`:::､ヽ､＿ノノ/''ー--(＾fTTヽ__ｎ
　　　　　　　　　／⌒ヽ､-｀､─ｨ´ヽ￣￣`〈::;⊃ﾏ'ーU
　　　　　　／　　,　　＼ ∨/　l　＼　　,ﾄ､::::〈
　　　　　 ,∠｀＼　/　　　　ヽ/ 　 l ／ )､ノ:::::::::::}　　　
　　　　 /:::::::::＼ノｋ　　　,riiiiiiiｔ、 f ノ:::::::ヽ:::::::ﾉ　　　　　　　　　　.,Å､　　　　　
　　　 {:::::::::::⌒ヽ'⌒ヽ _7ﾄ,ﾆtK　|`ﾍ:::::::::::::::;ﾉ　　　　　　　 .r-‐i'''''''''''i''''‐-､　
　　　　ヽ､:::::::::::::::::::::::::〉ヽ〉二〈ﾉ│　｀ヽ;;ノ＾　　　　　　　 o|　ｏ!　.ｏ　 i ｏ　!o 　　
　　　　　　 `ー-､;;;;;;;;ノ　 ´￣｀　〉　　　　　　　　　　　　 |＼__|｀‐´｀‐／|__/|
　　　　　　　　　ﾊ二二ﾆﾆﾆ=─ヘ、　　　　　　　　　　　 |＿＿＿＿＿＿__|
446 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:10:32.03 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　もし、邪魔立てする者があれば！！　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY　　　

　　　　　　　ｒｔｧｘ＜　　　　　　　＞ｘｔ}-‐= ミ
　　／「三彡'　　　　　　　　　　　　＼＜〉__ ＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ノ　∧｀ヽ　｀ヾ` r'ﾝヾﾆ､
　∠ =ｧ'　 /　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　＼_　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　＞'　`＜_　　 <ﾞv　　〉vi、
　　 /　 ,/　　　/ ,　　　　　　　　　　　不「￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/ /／＼　　　　｀ヽ、ﾄﾍ三{薔}〉
. 　厶ィ7.:　　 / /　　　　　　　　　ｌ　i　　　　ト ` .　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　ｌ f'´ ､,r=ｭﾐｭ､　　　　二{〉、ヾﾂ）
　　　// {　　　| i　'　　　/ 　　　ｨ　/l　l }　l 　 |　＼＼　　　　　　　　　　　　　　　 ',　 !{　 -{liｸｯ }｀　　　ｨ,r=､,ヾ〉,>}'
.　　//　ﾊ　!　i|-┼- ､ｉ {　　 //厶ｲ/ //　;　, .:|　　 '.　'　　　　　　　　　　　　　　　　 ,f´｀ヾ,　　_ゝ‐'‐　　　 rfｲ`, }/>ゝ
. ／.′/ ∧ﾄｘ！ｬ芯ミ灯　ｨ/{「r7/}/ｒ},イ　//!{　　 / /　　　　　　　　　　　 _,ｨ=＝ｷﾆヽﾄ　　　　　　　　 ! ｀ヾ´ﾄ{
彡'　 / /　从{ヾ{代zrｿ`ヾⅣ　込ヾｖｿ/ / 厶' /　／／　　　　　　　　　　　　 ´ 　 r―ミｪ､_　　　　　　 -=ｭ　　　ﾊ'
　　 / /　/ ∧ ドヽ￣　　　　 ` ==彡ｨｸ/ 　 j／／　　　　　　　　　　　　　　_ノミｭ　｀ヾゝ、　　　　　｀>ｲﾍ}、
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／　'　〃,　 / /、_＼　　　￣　　　／　 ,　／ｨ′　　　　　　　{　　　　　　 _」、　　｀ヾー彡｀爪￣＞‐〈｀7　｀ヾミ､　　 ',
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ﾊ: : : : : : :＞ｰ=彡: ＼ : : 丶／: : : ｘ个ｰ气く: : : : :　　　　　　　　　　　／　　　　　　　 ||　　　｀ヾ〉　 || |　　ﾉ
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447 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:11:24.74 ID:V32tcs6Co: 　　　 / /:::: |/　　 /ﾑﾅ-'ﾞ´　/ /::/　／::::..　　:::|:::
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　 ///_,ｨﾆ/ｰ '／ﾒ./二´二´￣/::::￣　｀:ヾ、/.:/::/
　 /─'　 / .／彡/'´::::/,::-､ヽ　　　　　::::::／.:/ /
　　　　 /／ﾞ´　　　　弋､;;ノﾉ　　　　　ﾞ　 .:/ /
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　　　ｰ-､　　　　::::::::::::::::::::::ｰ＝彡'ﾞ　　 .::/ //.:.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／ /:::: ::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ :::/: :::::　　　　　　　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:／::::::　　-ｰ'　´　　　＜　　　　即刻、軍法に照らして処断せよ！！！　　＞
　　　　　　　　　　　　　　 ....:::::::::／:::　-ｫ'´　:::::::::　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　 _,　　　　　　 '─ 'ﾞ...:´／:|::: :::::::::::::　　　　　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY　　
　ｰ─ｰ _, ｧ'　 /　　　　　　　....:::::／:::::::|::: ::::::::::::
　─　'ﾞ　　　　　　　　　　...:::::::／ﾊ::::::::/:: :::::::::::::
　ｰ　　　　　　　　　　...:::; ｨ':::::::::::ﾊ::::/:: ::::::::::::::
　　　　　　　　　　　..: ｨ:::::::|:::::::::::::::∨:: :::::::::::::::
　　　　　　　　..::-ｰ' |:::::::::::|::::::::::::::/:: :::::::::::::::::
　　　　,　ｨ' ´::::::::＿/ｰ-i:::::!:::::::::::/:: ::::::::::::::::::
　ｰ'　￣:::::::￣￣:::::::|. 　|::::|:::::::::/:: :::::::::::::::
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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　眠れる巨獣が動き始めた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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448 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:13:10.41 ID:V32tcs6Co: 　　 .∥　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　　　　　　　　＿＿＿＿＿| .::|─Λ
　　 .∥　　　　　　　　　　　　　　　　 Λ　　 /| |n_n_n　　　　　∧　　n_n_n_n_| .::|⌒| :|へ
　　 .∧　　　　　　　　　　　　　 i.　 | i'´￣`ｉ∨　 . ::|ニニニニニニ|...　　　　∨　 .| :|￣|
　　∧ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　 Λ　| |'´.:∧| |　 . . ::|　ﾛ　ﾛ　ﾛ　ﾛ .|::: .　　　.:.:|_n_n_n_n_n
　 ΔVΔ　　　　　　　　　　　　 | :|ﾍ| |　/ n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n_n　. :::|　　　　　..:|
　 ||:||:||:||　　　　　　　　　　　　n_n_n_n_n_n_n_n_|::.: .　　　　　　　　　　　. :.:::|_n_n_n_n_n_n_n_n_n_
＿||:||:||:||　　　　　　　　　　　　|::.:. .　　　　　　 |::.:.n.　　　n　　　　n　　　.n.:.:::|　　　　　　　／￣
　 |=＝=ト、　　│　　　　　　　|:: . . `＝f==f===|::.:. .. i | i　　　　　　　　 . :.:::|　　n　　 ,∠＿＿＿
＼＼|＿|　＼n_∥_ｎ_ｎ　　　　|:: []＿＿|＿|＿_.|::.:. .. l!ﾍl!　　｢| 　｢|　　　＿＿__|＿＿＿_.|] [] [] [] [
]士ェェェェェ|　∥::ﾛ:ﾛ|＿__、 |::.|X⌒X⌒X⌒X|::::.::. |曰||　 .|.|'⌒|.|　　/_n＿n＿n＿.n , .|========
　| /Λ /Λ:| ／/＼ :::|─‐ﾍ.∧二二二二二二二二|TT|　 :|:| 　 |:| 　.| :|ﾛ|: |ﾛ|: |ﾛ|: ／　|工工工工
　| || ||. || ||::| _./＿_.,>:| ﾟ_ﾟ::ﾟ::|　|_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l]_l.|.|_l.|-──────────|ェェェェェェェェ
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]士ェェェェェ] | ｌ｣ｌ｣|ヘ、| |:::::| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　/_n＿n＿n＿n＿n＿n_/￣￣￣￣￣￣￣￣
　| ∠二二ヽl=|====|￣|::| |:::::| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　| ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ　ﾛﾛ /_n＿n＿n＿n＿n＿
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449 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:13:47.59 ID:V32tcs6Co: ┌┐┌i　　 ┌┐┌i　　　┌┐┌i
｜└[][]L.ﾛﾛ｜└[][]L.ﾛﾛ.｜└[][]L.ﾛﾛ
｜┌┤.r‐┘｜┌┤.r‐┘ ｜┌┤.r‐┘
└┘..凵　　 └┘..凵　　 └┘..凵

　　　ヽ「　　/_/　　　　　　/_/　　　　　　/_/　　　　　　/_/　　　　　 /_/ 「　　　　　 /___　 _　　　.　　
　　　 i 廴....、　　_/ ､゛ ┐|　　　　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　　 i 廴....、　　_/ ､゛ ┐|　　　　　
　　　r''ﾘ-､｀'、 '''´　　､ﾅ |　　..　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　　 r''ﾘ-､｀'、 '''´　　､ﾅ |　　..　　
　　　ヽ|￤ `'ン' ,,....-＝" -∥　　　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　　　　　ヽ|￤ `'ン' ,,....-＝" -∥　　　　
　　　ヽ┘ / ｀''''´ヽ、 ! -,,. !ｉ　 .　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　　　ヽ┘ / ｀''''´ヽ、 ! -,,. !ｉ　 .　　
　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　　　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　
　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　　　　　　　　　ゝ､,, -　　　　　　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　
　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　....　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ　　　　　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　....　　
　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　:::::　　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　
　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　.....　　　　　　　 ..く- ∟..l／　::;;::::　　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　.....　　
　　　　　　　　　　ゝ､,, -　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ､,, -
　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ
　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　::;.:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　::;.:
　　　　　　　 ..く- ∟..l／　::;;;:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..く- ∟..l／　::;;;:

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌┐┌i　　 ┌┐┌i　　　┌┐┌i
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└┘..凵　　 └┘..凵　　 └┘..凵
450 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:15:31.00 ID:V32tcs6Co: ┌┐┌i　　 ┌┐┌i　　　┌┐┌i
｜└[][]L.ﾛﾛ｜└[][]L.ﾛﾛ.｜└[][]L.ﾛﾛ
｜┌┤.r‐┘｜┌┤.r‐┘ ｜┌┤.r‐┘
└┘..凵　　 └┘..凵　　 └┘..凵

　　　　　　　　　／ﾍ v.......................゛｀"‐''...
.　　　　_,.-‐ 、〃.......l }...../..........入....ﾊ........ミ＝‐-
　　　　jr ⌒>ヘへ....j }../.....-‐.ﾅ¨`.....ﾍ´..v..＼
　　　　{{ ／ .............V/.....{....!.../,ｘ-‐V....ト､.ヽ...ﾍ
　　　_,.ィ................:.....|`ー...Vﾚ'〃ｒ'ﾊ｀＼ｌｆ{ヽ}＼}
　　　 |...l....::.....::l:j/::V........l　″ Vﾉ　　､V　　　　　　さっきから兵隊さんばかり通ってくね。
　　　 |./! :::.....:::|yへV......l　　　　　　〉
　　　 l'　V:::::::::八ﾐ_r'V....|　　　　　､..ｧ ∧　　　　　何かあったのかな？
　　　　　　 VY:ｲへ｀=ヽﾍ::!::::::... ＿＿／ヽj
.　　　　　　　}/ }/　￣,_}_`　　　〈、
　　　　　　　　　　　 }｀ー＝￢r'}､､_　　　　　　　　　　　　　　　l:{:::l::ｲ:ﾊ::ﾄ､::l＼::､::l_::ﾄ､_',:::l::::|::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',l::::|/-.‐ﾘ'´ﾘ　＼:!,ｨ―rｫ,|::::|::l
　　　　　　　　　　魏　管輅の弟　管辰　　　　　　　　　　　　　　　.|::::|　七zｿ　　　　　∨zｿ |:::::l:::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::l　　　　　　 '　　　　　 l::::::l::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,:::::::.　　　　 r_‐ｭ　　　,.ｲ::::::l:::::::.
　　　　　　　　今日は家で大人しくしていましょう　　　　　　　　　ハ:::::＞ . _　　　　　_ .＜::::､::::l::::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::､:::',:::::::::l＞ - ＜ﾄ､:::::::::::',::::l:::::::::::::::...
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 /::,. -‐':,::::.／三/三ヽ三＼-‐‐､:::.- ､::::::::::::::....
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,´　　　 l/､::､//vｰ-‐v////{　　 l:::l　　ヽ::::::::::＼｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<_ ､　　　 ///､:::.///ｰ'ー―‐-'　　 ',:!　　 _>:::::::::::::＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　管輅

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　洛陽城内は騒然となった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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451 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:16:46.14 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　／）／ノ '　ヽ､＼
　　　／ .ｲ '（●）　.（●）＼　　　　　だけどこれ、曹爽派の連中は何もしなかったのかお？
　 . 　/,'才.ﾐ).　（__人__）　　　＼
　 . 　|　≧ｼ'　　 ´ ⌒｀　　　　　|　　　.何晏も鄧颺も丁謐も？
　　.　＼　ヽ　　　　　　　　　／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　いくら彼らが権力を握っていたとはいえ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　所詮は軍事力を持たぬ身、こうなってはどうしようもありません。　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　軍事力を握っていた曹爽兄弟が不在の洛陽で兵力を持つのは、.　　　　 {　　　　　　 |
　　　中護軍の職にいた司馬師と……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 mｍ　ヽ　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（⊂　￣￣￣　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣|　　　　|
452 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:17:37.68 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　（⊃￣￣＼
　　　　　（⊃　　 _ノ　　＼
　　　　（⊃　　（ ●）（●）
　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　……太傅となった今でも軍権を有していた司馬懿です。
　　　　 |　　　　　　　 } ＼
　　　　／ヽ　　　　　　 }　　＼　　　　　実際、彼に与えられた権限があれば、
　　　／　　ヽ､＿＿__ノ　　　）　　　　.洛陽近辺から兵力を集めて来るのもそう難しい話でもありません。
　／　　　　　　　　.　　|　＿／
　|　　　　　　　　／￣￣（＿)　　　　　司馬師のしかけがなくても勝算があったのでしょう
　＼　　　＼　／|　ＪＪＪ　（
　　　＼　　／　　／⊂＿）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ヽ､_ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）（● ）　＼
　　　　　司馬懿から軍権没収しなかったのが、　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::⌒（__人__）⌒:::::　＼
　　　　　こういうとこで効いてくるのかお　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　ｌ^l^lｎー'´　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ　 L　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /

　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　　　　　とはいえ、曹爽派にも骨のある者はいた
　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
453 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:19:29.69 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　大将軍府　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼　　　　 /＼　　　　　/ |　　　／/　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿|　＼/＼/　　＼／＼/　|∧／　/／/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠　　　　宮中に変事あり！！！　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　/　／∨|　/Ｗ＼　　/＼|＼　 .|　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／　　　|/　　　＼/　　　＼|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}〉┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰〈{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍへへハ┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃ハへへﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠＠
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　五ヾヾヾ ⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥⊥ ｼｼｼ五
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼三三ヾ.「￣￣「￣￣￣￣「￣￣￣￣「￣￣|フ三三／
-'''"i!"'''‐-､　　　　　　　　　　　　　　　　＼三三lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|三三／
　.　i!　.　 .　"'''‐-､,　　　　　　　　　　　,,,､､-'' i!::.lﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!ｌ! ''-､､_,,､ -‐'!￣￣￣
: .　:i!　　::　　. 　　ｌ　　　　_,,,､､-‐'''"ﾞ ,,,､､-'' i!ｰ!　 .!r ‐､　 .r ‐､　ｒ ‐､　 .ｒ ‐､ .ｌ　　l:l! ''-､､! 　 . .: |
　　.i!　:　　l''-ｭ . . .l　　　　ｌ_,,,､､-‐'''"ﾞｨｭ::::::「li!::ｌﾆﾆ'ｉ':::::.rｌﾆi'､::::ｨlﾆi':: ::ｨlﾆｉ':::::::::ｌ'ﾆﾆl:l!::｢i:::ｨ|　　. : ::l　　 ,,､ .i――
　.　i!　:　:: l'''‐ｌ　.　l　　　　ｌｭ::::::「l::::::::::l l:::::::ｌ.li!:::l 　ｌ::::::ｌ;;;l l;;;l::::ｌ_l ｌ_l:::::ｌ_l ｌ_l::::::::l　　.l:l!::kｌ:::l.|　 . .:. ::'-‐''". . .:|
::　. i! :　:: └-.!　 . ｌ .＿, 　 l,l:::::::l l::::::::::ﾞ:;',,､-‐i!ｰ!.　ｌ'―l;;;l ｌ;;;lｰｰl ｌ――l ｌ――l　　.l:l!ｪ､-'''　　　　　..　.: :|
_,,､‐'''"i!"'''‐-､,,_　ｌｌ＿ｌ￣￣￣￣￣￣￣￣￣!-ｭ,ｌ.　 l;;;l ｌ;;;ｌ　. l l　　　l l　　　l 　i''"　　　　　　　　. .　.:: :|
　 . .　 i!　: :. . 　 .ﾞ／／:: :.:: :.: .. ..　　.　　　,,､-''ﾞ__i┘三三三三三三三三三三三└i_､　　　　　　　. 　.　.. .:: |
:. 　　 i! . 　／／／:::.　...　:　::　.　　 ,,､-''　__i┘.三三三三三三三三三三三三三.└i_､　　　 . 　 .　 .. . : ::|
　 . . 　i!: :　/;;;;|￣|:::.　. . .　:　　.. ,,､-''　 __i┘三三三三三三三三三三三三三三三三└i_､　　　　　　.　... :::|
..　..:　::i!.　.ｉ';;;;;;|　 |::.:　. .　.　,,､-'' 　 __ｉ┘.三三三三三三三三三三三三三三三三三三 └ｉ_､i'''"　　 .. .:: :::|
. .　 : : i!.　ｉ';;;;;;;|　 |:: : :. ,,､‐''　　__i┘三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 |　　　. . ..:: ::|
.. : 　 : i!. .ｉ';;;;;;;;|　 |―''". .　__i┘三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三|　　　　　.. : : |
　 :　 : i! .ｉ';;;;;;;;;|　 |: 　. __i┘三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 i_　　　..: :|
:　 ..　￣￣￣￣i! |　i┘三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三.└i　 . :: |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　＼ . :|
454 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:20:31.67 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　 /⌒Ｙ⌒uヽ
　　　　　　　　　　　/（○) (○）ヽ
　　　　　　 _ 　／::::⌒｀´⌒:::: ＼
　　　　／´　　|　,-）　　　　（-、|　　　　　　　郭太后が太傅に大将軍排除の命令を出したらしいっていう。
　　　　 /'　　　　| l　　ヽ＿＿ノ　l. |
　　　　,ﾞ　／ )　＼　　`⌒´　／、　　　　　　洛陽中に兵士が走り回ってるし、
　　　 |／_／　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　いったいどうすればいいんだっていう
　　　 /／二二二7　　　 u'　__　　　　ヽ
　　　/'´r　-―一ｧ"i　　　　　　　　　.-‐ 　＼　　　
　　 / // 　广¨´ 　/'　　　　　　/´￣｀ヽ ⌒ヽ　
　　ﾉ ' /　ノ　　　:::/　　　　　　/ 　　　ヽ　　}　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　丶　＼　　｀
_／｀丶　/　　　　 ::i　　　　　　 {:::...　　　　　　ｲ　　　　　　　　　　　/　　 /　　 /　　　　　　　　゛.::　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 /　　 /.../　　 // 　 / 　 x v x
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　.::′__ / |/ 　　/∧　∧ . i|　〉.〈 !: : 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　　 {:..　./｀ﾄ､　 ∧{ _斗‐t . il /∧..ｉ: :　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :；　.:　「.rｫ....､　:i{　　,,.=＝￢ 7 {　} |: :　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:ﾟ´/　∧ ゞ {:f0j　＼　 {::f0j:::/∧ 　刈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i: / l./ ./　j ゞﾟ゛　　｀　ゞ-ﾟ゛ }　`:.　/∧ 　{
　　　　　何、我らが成すべき事は決まっている　　　　　　　　　　　::{　|　,′八　　 ′　　　　　　 }「:.__〉../.　ﾞ　:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |八.:{ . .:｀　 ` 　 '　　　 /:::ﾅ7::∧:: ∧:j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　＼.:{::＞　　　　厶ｲﾑ ′}:/　ｊ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ^ {√￣xｪｪx [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ -‐=‐-.　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐=ﾆ二Ｘi . ./￣厂」}:: .　 . : x≦三三三≧x′ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　x≦三三三三z_〈__ . i 　 j:: .　. :/三三三三三三ﾆx′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜丶三三三/. ./　├┌‐T「r‐=　{三三三三三三三三}

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　大将軍司馬　魯芝
455 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:22:05.89 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l;;;;l　　　`ー､>'ﾆ < r―'　　 l;;;;l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　-─―─- ､　　　　　　　　　　　　　　　　 l;;;;l　　　　 { {::::} .}　　　　　l;;;;;l
　　　　　　　　　　　　　　　　　／´ 　　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 l;;;;l　　　r‐'´ ゝ‐ <;;;;｀ｰi　　 l;;;;;l
　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　　i　　　　　｀　　＼　　　　　　　　　　　ﾍ_ﾍ___/;;;;;;;;;/　　 !_;;;;;;;ﾍ　/;;;;/
　　　　　　　　　　　　　　／　／／　　l　　i　　 l　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　 ,..ヘ／;;>' ´　　　　　｀ｰ､｀;＼/
　　　　　　　　　　　　　／　／／　　　 l　 /　　/i l　ﾄ　　}　　　　　　　　　　　　／>'￣;;r:':/｀ー-　＿_　-‐　>､｀＼__
　　　　　　　　　　　／　／ ./　　 / /ｲ　/　　/　l.〕.lヾ/ l 　　　　　　　　　　／;;;/_,;;ィ_'_:ﾉ　`ー------‐　´　ヽ;;
　　　　　　　　　　／::／z≦/　 .ｰﾄv　l /　　/｣／l l//ﾍ l　　　　　　　　 .／;;;;;;;/´;;／´　　　　　　　　　　　　　 <;
　　　　　　　　.／ィ::r::´::／ィ　　ﾏﾃﾊﾐ/　//ィチﾊ'ﾉ'　//.､　　　　　　／;;;;;;;;;;;;;;;／　　　　　　　　　　　　　　　　　
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　　　　　　　　 ´　/::／｀/'//::::l iﾍ　 /'　'__ ,　　／ｨ:::/./￣;;｀ヾ　　ｲ::::::::::}／
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　　　　　　　　〈;;;;;;;;;;;;;{/';;;;;;;;;;;;;;;ヽ !l .{｀ヽ;;;;;/,ｲ|　l;;;;;;;;;;;;;／ヾ／}　　　　　我は主の下に馳せ参じる！
　　　　　　　　　｀ｰ- _{;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼ヽ　ヽ'// |　l;;;;;;;／ヽ／;;／
　　　　　　　　　　　　　!ﾑ＿＿_i´＼´::::ヽ　ヾヽ.ﾄ-.／ヽ／ー´　　　　　　 .我もと思う者は続け！！！
　　　　　_....-‐-､　　ﾔ::::::::::::::::::::::＼＼___ﾔ´ヽ／｀.／_｣, -‐-､
　_x≦´:;r――――‐ヽ＿::::::::::::::::::::＼';ヽ;;;;;;／､.／;;;;> ´_, -‐ '
´三ﾆ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ､｀ヽ:::＿＿ノ;;;／ヽ／;;;;;;;;;;;;;;;/　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /＼　　　／|
三ﾆ/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{:｀ﾄ､}`ー―'／ヽ／__＞ｰｧ-<　　　　　　　　　　　　　＼　＼､＿ﾊﾉ　　ヽ、|／　｜
｀ーl;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽヽr‐｢ r／ヽ／:::::::::::::／;;;;;;;;;＼　　　　　　　　　　　　＼)'
三ﾆ｀三三三ﾆ＼;;;;;;;;;⊂⊃｢.|　l､ゝ／;/}:::::::／ﾉ;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼　　　　　　　　　　　／.
三三三三x≦´三iｰi――〈| ゝ､ﾝヽ￣//:::::/／､;;;;O;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　　　　　　　　ヽ,）
三ﾆx≦´三三.／l　Ｌ__.／ヾ､ノヽ､ﾉ´／:／´:::l L`iｰ'三＼;;;;;;;;;i　　　　　　　　／.
≦´三三三／三｀｢／ヽ／｀ーー'≠iT｢:::::::::└‐':ﾊ三三ﾆ＼;;;;l＼　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　はッ！！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,)　　　..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　/／7／ﾍ　/l　ﾄ､｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　V　| ,l　ヽ|
456 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/22(日) 23:23:02.32 ID:C2TgIjfqo: 王観が王冠ｗｗ
457 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:27:05.32 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,rt､　　　　 ,-‐､　　　　　　　　　　　　　| ,rt､　　　　　ヾミ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　ハハ彡　/ト'ヾヽ　　　l=j, (,、　　　　　　　　i`i`彡0ｆト'ヾヽ　　　　　ヽﾐ彡/ 　　
　　　　　　　　　　　　　　／､ゝX 　彡ゝoノ　ハハ/ソ/⌒ゝ　　　　　　/　ゝ彡ゝoノ　　　　　　　/|　　iヽ　
　　　　　　　　　　　　　　(　'　Y''''ノ＼　彡　／､ゝx彡ヾ > ）､__ノ彡ﾐ=　| 、ノ　彡くﾐヽノﾐ= 　　　o,| 　 ||ol.　
　　　　　　　　　　　　　　　`‐'￣＼　ヽノ　(　'　Y''ノ彡く/彡'　　＼　　　`‐' ヽ____/ゞ | ヽ　　　.　 /〈|`‐'　|〉　　
　　　　　　''''''''"""""￣￣￣　　　〉____,／ | `‐'ヽ　ヽノ |/／　|　　　|　　　　　|川ﾘｰ'　　|　　　　/ c|､____, |っ　
　　　　　　""""￣￣　　　　　　　|ﾘjilji 　丶ゝヽ〉____,／ゝヽｰ'　　 /　　　　　|　y　ノヽ　|　　　　　　| 川ﾘl |　
　　　　　　-‐　_,,.　．-‐　　　　　　ゝ　　　　　`''' 川ﾘ|　　`'''　,'ヽ　丿　　　　　// //　　ヾ|　　　　　　ヽ |ｰ| /　
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　　　　　　　_,,. 　　 -　　　 |　-ー　/　彡　　／　　/　／　.　..　ヽ〉　　　　　　　　　　　　.　　　　　/ゝ　/ゝ　
　　　　　　　　　　-‐'''""-‐'''ヽヽヽ/ ／ .:-‐' /　／/ ／　　　.　　//　／ゝ /　　　　／／　　　　　　　　　　　　
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　　　　　　_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:''　　　_,..:'　　／　　　┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
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　　,′//　　'　|　　　 {　　 |＼∧
　　　ｉ│　/l/ |　　ﾄ /＼　|　::::∧　　|
　.| 　|八 /＼八　　|厶ィ不アV 　|　　|
　 | 　|　|下不ﾊ＼ | 　Ｌリ　|八/|　　|
　 | 　|　ﾊ　Vリ　ヽ　　　　 | :/ :|　　|　　　　　　　　　　　　　目指すは高平陵！！
　 |＼∨.::}　　　　　　　　　 |∧ :|∧∧
　/::::::::::::八　　　｛＼　　　　ｲﾚﾍ::|::::::::人
.厶イ::::::::::::::＞　　￣　　イ二二}/∨|/
　　　|八::::::|＼:: [≧ｚ‐r＿_,|　　　｣レ''"⌒＼
　　　　　＼|／⌒ト-|/゜/　 |　／ /::.::.::.::.::.::.::丶
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　大将軍府の留守を預かっていた司馬の魯芝と参軍の辛敞は、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　宮中で変事が起こったのを知ると、兵営にいた騎兵を連れ洛陽を脱出。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .洛陽の城門のひとつ津門を切り破り、高平陵を目指した
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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458 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:27:32.46 ID:V32tcs6Co: 　　　 , '￣￣￣￣ﾞヽ
,イ　/　ﾉ(　　　　　　ヽ　ﾄ､
i ヽ─､　^　　　　　　　 |ー'　i
ヾ＿,,;;;》　〉　ヾj　j/　〈;;＿ノ
　　 l 　　ヾﾆｱﾐ　fﾆｱl 　　　　　　　　　　　高柔様！
　　 i　　〈　　　　　　　i
　　 |　　　ｲrｪｪｪｭ　 /　　　　　　　　　　　曹爽の部下たちが兵を連れて南に向かったようです！！
　　.|　　　＼｀ﾆﾆ´／
　　| 　　　ヽー '＿
　,-ー､　　　　ヽ;;;;;;;;;;;｀ー-､　　　　
　;;;;;;;;;;＼ー､　,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. 　
　;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽYｖV/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,; ⌒ヽ､ﾉ　｀ヽ､,,r'⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ (　 )　　／　＼ (　 ) ）　ﾎｼﾞﾎｼﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ／　,ｨ・ﾆゝ、ｨ・ﾆゝ､ﾐ'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,;彡　　 .,,..rｰ''´（Ciと'⌒ヽ､　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡　　 /　　　　　　 .) ヽ　　ヽ　　　　
　　　一足遅かったかね？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡　　人ヽ､＿,,;;r '^ヽ_ﾄ､　　ヾ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , 彡彡　ヽ　　　　⌒　ノ｀､　｀ゞ　
　　　曹爽の部下もバカばかりじゃねえんだよなぁ　　　　　　　　 /　　彡ミﾐ彡``ヽ　ー／ｼﾐｼﾞ　　ﾞヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　　　ヽ｀ー-'"ﾉ｀､　ﾐ　　　｀ﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　 y　　　｀ヽ -'　　ヽ ;"　　　ﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　 , ｰ､| 　　　　　　　　　ヽ　　　　,,ｼ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/／⌒ ﾐ　　　　　　　　　　 },,　　,,;ｼ'

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　きわどいタイミングでの脱出劇だったと思われる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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459 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:28:26.95 ID:V32tcs6Co: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　この状況で見上げた奴だお。
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　曹爽の悪事を制止できてればなおよしだけど
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
　　　　　　　　　そしてもう一人、桓範である　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ　　ヾヽ　　l　　ｌ　 //　l　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ﾍ　 l　ヾ＼ヽm/ ,／　V　:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　＼|　　`ﾄ,＼V／| 　 │ ､|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {/￣＞‐ｧ､　 j__≧i≦ !,ｨ彡三>ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j　 /{　`ﾍ三三三ミ=彡＜＿/　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　＞ー‐'"ト-- (＾ｰ'⌒　〉　__ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｰ‐ｲ　　　 |　{ {　{T'┬='ｰく |
460 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:29:18.73 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　桓範邸　―
　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　　　　.大司農。
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　　　太后様と太傅が、
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　　　　.大司農を中領軍に任命したいと申されております。
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　　　.至急参内なさってください
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　./ 　 , /　　　　　　ヽ.　　|　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 |　|　|.| .ﾊ |　ﾄ.　i 　 |　　|　 i　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　.!|ｭ|　|.| | | ﾄ､ |,ﾍヽ　|　　.!　 !　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　|T ﾄﾐﾄ| | | !_ziｪ≦ﾆⅥﾐ　 |_　|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ﾍYilililヾ!ﾊ{≠＝＝=ァ　　| }i!|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　ﾄ､ilililﾘ　　　込z'_｣ |　　 |ｲi!|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　圦.｀¨´'　　　　　　 |　　 |Ⅷl　　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 i.､　　＿　　　　|　　 | Ⅷ　　 .!',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 |　＞　　｀　..:::´|　　 |　}L_ 　 |∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 |/////｀¨´ﾊ　　l　　 | ///,'＼| .∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 |///////,{ヽ　__|　　 !'//////＼ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 |//////,'∧__／|　　 |//////,／ヽ',

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　少々時を遡る。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.郭太后の使者が桓範邸を訪れた際の話である
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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461 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:30:26.22 ID:V32tcs6Co: ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　|　　!　　　　　　　 |　!　.|　　|　　 i　　　|　　　 |　　　 l
　　 |　　l　　　　/|　 i　ｌ　!!　i　　| 　　!　　, |　　　 |　　　　!
　　 |　　i　 _l　　ｌ !　|!　|　ｌ .l 　 !　　 !／'|ﾆ=-　　|　　　 i
　　 |　　|-=､|ヽ l　!. | ! |　/! l　　| ,／|‐i´ヽ|　　　 |　　　 |　　　　大将軍。
　　 |　　| 　 |ﾄ､=|_ | |_ !|/　! l ＞ィ千テ＝-|､.　　|､　　　　|　　　　
　　 |　　＼　!::ヽ!:｀!|:::ヾ　　|l /´　| i:::::::i　/´　　 | ヽ.　　　|　　　城外へ赴くたびに兄弟揃って出歩くのは危険だ。
　　 |　　　 i､|:::::::::::::::::}　　ﾉ'　　つ､_.ﾉ /|　　　 | ） |　　　|　　　
　　 |　　　　 |i:::::::::::::::::/　　　　　 ‐ー　'　|　　　 |' ,ｲ.　　　|　　　.もし何者かが城門を閉ざしたら、
　　 |　　　　 |.!`ー― '　　　　　　　　　　　 |　　　 |/ |　　　 !　　　取り返しがつかなくなるぞ
　　 |　　　　 |.l　　　　､　　　　　　 |　　　 l　 |　　　ﾄ
　　 |　　　　 |　　　　　　　＿__ 　　　　 |　　　 |　 |　　　 | i
　　 !　　　 | 　 l＼　　　｀ ‐- '　　　　／!　　　 | 　|　　　 l ヽ　　　　　　　　　　　　 ,　-─ -　､
　　 | 　　　 |　　|　｀　､　　　　　 .::'´:::::|　　　ﾄ ⊥ __　　! 　　　　　　　　　 , -'´ 　　　　　　｀ ‐
　　 | 　　　 |　,⊥ｰ　￣｀　ｰ┌ ´::::::::::::::|　i　　　|　,　_-=1　 l　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.イ　　　　　　 ',　＼　　　ヽ　　､i, - ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 　　　　i ｌ ', ヽ　＼　　 ', 　　l::::::::）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l i　　　　　l', lヽ、ヽ,.ゝー　 .',｀ヽ ,'ｰ '､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l　　　 i　ｌ ', l　イ::::ヽｲヽ　i ノ/ヽ::ノ
　　　　　　　　　　　　　　うーむ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l　　　 l ,ｨ-ヽ',　ヽ::::/ 　',　lノ　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',.',　　　l ',ヾ」　　　'" ´　/l　!　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　　 '," ､.　　　　／ l　!　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　‐｀　‐-ｧｰｒ'´　　リ-, ー､　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　/　 //　　l 　　／／　　　', 　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　l/ ,　-７__/ ／／　　　i　　　　
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　桓範はかねてより、曹爽に対し忠告を行っていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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462 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:30:51.92 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　 /　/　　　　　　　　　　　　ﾊ
　　　　　i 　　　 !　 /./ /　ハ　　　　　　 |　　　i
　　　　　|　　 |　! |　 | |　!　|　 | .|　 |　　i! .!　　 |
　　　　　|　　_|{_|_.!＿! ! ﾊ　!　 i! |　 i!_|__.!_|_　　 .!
　　　　　|　≦|斗十十≧.∨　/}/}≦}十十|≧　 i!
　　　　　|　　ﾄxⅣヽ{三{ヽ{／　 /／!八∧i!　　 i!
　　　　　|　　 |{三三三三 }　　 ´芹rテ芍ア　　 i!　　　　　　　　……言わんこっちゃない
　　　　　|　　ﾄ＼三三三ｦ　　　　ゞ＝''’　.|　　.||
　　　　　|　　 |.∨｀ー‐ ´　　 ,　　　　　 /!　　lﾊ
　　　　　|　　 | ∧　　　　　　　　　　　　 ,ｲ |　　|∧
　　　　./!　　 !'　＼　　　（￣）　　／ .! |　　| ∧
　　　 / ,|　　 |　　　_＞　　　　　　.ィ´　　 !i!　　i!' ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　 / /.,!　　 |´￣　　 r|:｀:::ー‐::´:::|ﾈ￣｀¨|　　.|./ ∧　　　　　　　　　　　　　　 ., イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　 ./ / /|　　｜　　　　i≧ーi:::::r‐≦i　　　 |　　.ﾄ､/ ∧　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　どうかなさいましたか？　　　　　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
463 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:32:38.57 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　 ´￣　　　￣｀
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　 / /　　 /　　　　　　　　　　＼　　　＼
　　　　 !　l　　　!　　,ｨ ,ｲ !　　ﾄ､　ヽ　ヽ　　　＼
　　　　　　l　　|_／//　| ﾄ､.　|　＼ﾄ　、!　ﾊ ,　!
　　　　| 　 !　 _ﾚﾆﾒ<__　!!　ヽ !　　 }l ヽ_｣_!　| ﾘ＼!　　　　　　独り言だ。
　　　　|　ﾍ　　 F＝＝ﾐ.| ／ },, ＝ﾆ二＜ !　!　　　　　　　　　
　　　　| 〈　 i　　l::::::::::::::::}　　 fセﾌｱ/｢,ﾘ　!　　　　　　　　 .太后様にはすぐ出向くと伝えておいてくれ
　　　　|　ゝ i　　l::::::::::／　　　ﾏzｸ　 /ｿ !　　ヽ　　　　　　　
　　　　|　 r=ﾆi_　｢￣　　 '　　　　 /'　　ヽ　　ヽ
　　　　|　l　　　　┐!　 ‐　-　　　∠ ＿＿.　＼　ヽ
　　　, ﾑ⊥ _.　　| |　ヽ　　　ィ´　　　　｢|　　＼　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　, --──-､
／⌒ ー　､　ー-| |=＼＼t_iｲ!､　　　　　　| |ヽ、　＼　ヽ　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ
　　　　　　　　　　かしこまりました　　　　　　　　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

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　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　　_ノ　ヽ､_.＼
／　　（●）　（●）＼
|　　　　（__人__）　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　およ？
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

───────────────────────────────────────────────
464 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:33:34.84 ID:V32tcs6Co: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　‐=・=‐　‐=・= ＼　　　　　　桓範にすら見捨てられるとか、曹爽終了のお知らせかお？
|　　　　（__人__）　　 |
＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ,／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　このまま見捨てていれば、彼の人生も違ったものになっていたでしょうね　　　 .（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 { 　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 |

　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　.最初、桓範は郭太后と司馬懿の呼び出しに応じるつもりだった。
　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　彼自身、忠告を受け入れない曹爽に愛想が尽きたのかもしれない
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
465 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:34:30.84 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　桓範邸　―

　　　　　　./　.／　　　　　｀ヽヽ
　　　　　 /　/　　　　　　　　　ﾊﾊ
　　　　　.i　/ / ./ / i　　i　l .|ﾍ ', .i
　　　　　.|　l |　,!　| ﾊ |　|　| |　! | i!
　　　　　,|　|'1ﾐﾄ!､ﾊ|ﾊﾊﾊzrェｷ ! ﾊ
　　　　. ﾊ　| ﾄr::::::: ﾐ　 rィテ示l l .l l　　　　　　　　それでは私は宮殿に行って来る。
　　　　/　l ﾍlﾍ:::::::::ﾉ　　込.ﾘ// .l ﾊ
　　　./　　l　 l./￣´　i　　　 /ｲ　.l　ﾊ　　　　　　　留守を頼む
　　 /　　ﾊ　 |>.､　　‐‐　,　ﾍ.|　 l 　ﾊ
　　/　　　ﾊ　l　　|≧-≦|　　l　./　　ﾍ
　 /　　　／ﾍ　!　/!__ｰ'＿ﾄi　l　/ ＼　　ﾍ
　/　　 iヽ《ﾍ | l/　　　　 l　l /　　＼　ﾍ
./　　　./　　≫ヾト`ｰ-‐_ﾆ| /ﾍ　　　　ﾊ　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　＿＿　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼｀　´ ￣　　＿　｀ヾ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /　　　　i　ヽヽ　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　l　　∧｣ｬr　 l/　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./,ｲ　ﾍ .lイ´｢ｱl　 l　　　　l
　　　　　　　　　　父上、ちょっと待って　　　　　　　　　　　　　　　　　{'　l　,ｨ ∧l l'_ﾉ　l/ .l ）　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. V l<　 `　　　l　/　　　､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` .lﾍ￣　<ヽl /:lﾊﾄ､ﾄ､　{ヽ｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー≦=l/￣_`>＼`ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　桓範の息子
466 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:35:01.50 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　 -――-
　　　　　　　　　　 ´　　　　　　　　｀　､
　　　　　　　／／ /　　,ｲ　　　　　　　＼
　　　　　　/, ｲ z/ト､／｣_z,ｲ__　 l　　ヽ.ﾊ
　　　　　.〃 / ./ l / ／ l　/ ｢｀ﾐﾄヽ､}　 } }
　　　　　　　l ./｢:l/｀i　　l≠ﾃ云ﾐ､!ヾ/　/ .l
　　　　　　ﾊ/ |::::::ノ　　　ら　.}ム/　/　.l
　　　　／/　./|¨´ ,　　　　辷ンｲ / ./　 /　　　　　　　ん？
　　　／ /　／込　　　 ,､.　　／ﾚ',イ　 /
　_／, ィ／ ./~i:|.＼｀_/ﾊ:}＞´, ィｰ '　./!　　　　　　　　どうした？
´￣　/,ｲ　_/　｣:|_｣¨//／　／ﾆ､>　 / .l
　　 /ｲ l　lﾑﾆ{⊆ヽ.／　／´￣ヾ　 /　 |
　　/　l | ｢／／::／ｲ／　　　 }　　　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿　ヽヽ
　　{　 ll /i ┌／/　{//　　　　 /　　　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r´‐-､　　　｀ヽl/_
　　ﾍ　| {::| .|::::::《　　/　　　　 /|　　　　　ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　´　　｀＜　ヽ　　　　＼
　　　ﾍ.ハ| .|:::::::ii　/　　　　 /　|　　　　　　＼　　　　　　　　ｰ=ﾆニ´　　　　　　ヽ｀ー'　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /　ﾄ x＼　　　ヽ｀ヽ　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/.l　　| ﾑ_＼ヽ　　ヾ /　　　　　　　_＿｀ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /,ｲ　 { 　 |仏' 　ヾ　　 l'　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.l' /　　ﾍ　l V　　　ヽ　ﾄ　　　　　　　　トヽ
　　　　　陛下は南にいるんだ。　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　 l　　>､ゝ　　　 r‐l　l::}ﾊ　ﾄ　　＿｣＼l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.l　l|　＼_,ｬ､　　｀ l/::::::::ヽL＞´´ ￣￣ヽ
　　　　　南に向かうのが一番いいはずだ　　　　　　　　　　　l l ﾍ　ﾄ　|ヽ'　　　/:'::::::／ ´　　　　　´￣￣｀ ‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. {'　ﾍ{ ﾍ|､ﾊ　／:::::::〈r´　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ -‐´ヽl l　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_rtヾ___/　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ヽ／　 l　　/
467 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:35:35.67 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　/　　　 |　　　ﾊ　　　　|
　 |　/ / /　! |　　i!　 i!　i　|　　　｜　　　　　|
　 | /　! i! ,ｲ .i!　　i!　 !　i! i!　　　　|　　　　　 |
　 | |_{ | ﾊ!　Ⅵ　　ﾄ.　ﾄ､ |｜　　 .|　　　　　 |
　 | Fi≧ｘ{／{!z≦キ仁≧⊥.__　　 |　　　　　 |
　 | { Ⅶilﾊ　 `x芹テミｘ从!　　　　r,､　　　　 |　　　　　　　　　　　　　しかしだな
　 |　 {ilililiﾘ　　　 .ぅ::::::} }'　|　　　 .i!' ﾊ　　　　|
　 |　 Ⅷﾙ　　　辷zｿ　　|　　　 iﾘ　ﾉ　　　 !
　 |　　Y<　　　　　　　 !　　　i!／　　　＼|
　 | 　人　　　　　　　　 |　　　i!::!　　　　＼
　 | 　 ,/ iヽ ´｀　　　　　　 |　　　i|├─＜
　 | 　.i!　|　i＼　　　　_....::::|　　　ﾘﾉｽ/.rfﾍ　　　　ヽ　　　
　 | 　.i!　| ｢｢￣｀¨¨´ ｀i:::::::!　　 /／:/　|:|　!　}　　　 i!　　　
　 | 　ﾊ　| |:| 　　　 ,F廴｢!　 ./´: :/　 ,|:|_ﾉ　ﾘ　　　 |　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿　ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r´‐-､　　　｀ヽl/_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　　｀＜　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ=ﾆニ´　　　　　　ヽ｀ー'　　　　　　＼
　　　　今ならまだ間に合う。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /　ﾄ x＼　　　ヽ｀ヽ　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/.l　　| ﾑ_＼ヽ　　ヾ /　　　　　　　_＿｀ﾆ=-
　　　　だいたい、あんな真似した父上が大司農になれたのは、　　 /,ｲ　 { 　 |仏' 　ヾ　　 l'　　　　　　　　＼
　　　　あの大将軍のおかげじゃないか。　　　　　　　　　　　　　　　　.l' /　　ﾍ　l V　　　ヽ　ﾄ　　　　　　　　トヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 l　　>､ゝ　　　 r‐l　l::}ﾊ　ﾄ　　＿｣＼l
　　　　父上は人に受けた恩を忘れるようなひとでなしなのか？　　　　.l　l|　＼_,ｬ､　　｀ l/::::::::ヽL＞´´ ￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l ﾍ　ﾄ　|ヽ'　　　/:'::::::／ ´　　　　　´￣￣｀ ‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. {'　ﾍ{ ﾍ|､ﾊ　／:::::::〈r´　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ -‐´ヽl l　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_rtヾ___/　　 /
468 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:37:02.93 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　´￣￣￣｀ヽ- ､
　　　　　／　　　　　　　〈　　＼
　　　 .／　　　　　　　　　　　　　＼
　　 ./　　　　　　　　　　　　　＼
　　/　./ 　 , /　　　　　　ヽ.　　|　　　　 i
　　|　 |　|　|.| .ﾊ |　ﾄ.　i 　 |　　|　 i　　 .|
　　',　.!|ｭ|　|.| | | ﾄ､ |,ﾍヽ　|　　.!　 !　　 !
　　 i　|T ﾄﾐﾄ| | | !_ziｪ≦ﾆⅥﾐ　 |_　|　　 |
　　 |　ﾍYilililヾ!ﾊ{≠＝＝=ァ　　| }i!|　　 |
　　 |　　ﾄ､ilililﾘ　　　込z'_｣ |　　 |ｲi!|　　 |
　　 |　圦.｀¨´'　　　　　　 |　　 |Ⅷl　　 i!
　　 |　　　 i.､　　＿　　　　|　　 | Ⅷ　　 .!',
　　 |　　　 |　＞　　｀　..:::´|　　 |　}L_ 　 |∧
　　 |　　　 |/////｀¨´ﾊ　　l　　 | ///,'＼| .∧
　　 |　　　 |///////,{ヽ　__|　　 !'//////＼ﾊ
　　 |　　　 |//////,'∧__／|　　 |//////,／ヽ',
　　 j从　　|r ´￣￣∨/,'／!　　 !/////////,ハ
　　　∧　　!-―――――┤　 ////,/////,/i! i
　　.//∧　 !///////////,|　./ ｀ヽ./////,/| i! |
　 //,〈/,'Ⅵ|///////////,|　|―‐.く.///// .!.ll .!
. 〈///////i!//////_＞ｧｧﾍ. |////∧///　.| || |
　｀ー―‐┬{　´￣　｀＜//,∧!//////／　　| || |
　　　　 |　　　　　　　　｀＜//////ﾘ　　 | || |
　　　　 |　　　　　　　　　　　｀¨{¨´/　　 .// ! !

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　一度は心を決めた桓範だったが、息子の言葉に迷いが生じた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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469 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:38:00.31 ID:V32tcs6Co: 　　　　　 ./　　/ 　/　/　　　　　　　　　　　　　ヽ　ヽ.　',
　　　　　 ′　.′ / ./ /　i .ﾄ､　ﾊ　 !　 |　 |　!　.|　　 !　 ',
　　　　　i　　 ′/　/ .ﾊ　ﾊi,.ィ/ ﾍ　ﾄ,　|　 |　l　 |　　 |　　',
　　　　　|　　 i　i　/i_⊥./.:,ィ´／} V }　} ﾄ､ﾊ. l　|　　 l　　 !
　　　　　|　　 |　| ,r´,r´/.:/||/.:;ｲi./}/　 |/　x≠F.ﾄ´　 |　　l
　　　　　|　　 |　 f.:./z/.:/､/.:./ ﾘ／ﾉ　 z≦rﾁヾ, |　　 !　　!　　　　　　　　 .高平陵に行く。
　　　　　|　　|　 {_:ﾊ_｢::ﾄ./.､/v.´／　,ィ´:::::::::} / .!　　 !　　!
　　　　　|　　 |　ﾊ:::::::::::::::::::ﾚ'｀/　　　辷ﾆ:ｿ　 .,l　　 .|　　!　　　　 .　　　　留守は頼むぞ？
　　　　　|　　 |　 |｣::::＿＿＿:::::|　i　　　　　　　/l　　　l　　ﾊ
　　　　 .ﾊ　　.!　〈:l::〈 fﾊ　 .ﾘ:::::!　　　　　 ,ｲ/　　 ./　/　ﾍ
　　　　/　　　|　　,|::r' ﾏﾘ /:::::::| ‐ ―　　／ 7　　　/　　　　ﾊ
　　　./　　　 .|,∠⊥＼_／::::::::ﾘ､　　　..イ　./　　 /｀ヾ､　　　　ﾊ
　　 /　r―.:￣.:.:.:.:.:.:.:＼::::::::／=.≧≦＝"i /　　　/　　　〉〉　　　ﾊ　　､＿　　　 __　-‐　´　　　　　ヽ￣｀ヽヽ　l　}
　　′ .|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼´__ﾉ.:.｀￣´.:.:.:.:/　　　/　　　//　　　　ﾊ　　　＼二二　　／ ,　　　　　l　　ヽｰ |　ヽl/
　　i　　!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./　　　 i　　　/〈　　　　　　　　　／　　／　 l　　l　ﾄ　 l　　　ヽ l　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ／　 / 　 l　l　　ﾄ､ l_＞rt‐.　　l'　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. / ｲ.　　/　 ./|__l､　 l rィ,＝ﾐ.l　　 |　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/ l　　/|　　｢ｨrﾐヽ　l　辷'ﾉ/'l l　　ト.　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　/l .l　ﾊ l以　＼ヽ　　　ﾘ|　 /　}.　　 !
　　　　　　　　　　　　　　任せといて　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　l l　l　l　|　丶　￣　　　 .| ./　/　　ﾄ､{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ | l .ﾍ |　l　　 r ―-　 ,､　 |/ィ´　　ﾄ､| `
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` ﾍ　|`ﾍ＼　　　　　ヽ::>'::::::l　//ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ|　ﾍ|　＼＿　,≦＿___⊥/'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　F､!__! |￣￣￣::|_　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　結局、桓範は高平陵に向かう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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470 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:39:46.93 ID:V32tcs6Co: ┌┐┌i　　 ┌┐┌i　　　┌┐┌i
｜└[][]L.ﾛﾛ｜└[][]L.ﾛﾛ.｜└[][]L.ﾛﾛ
｜┌┤.r‐┘｜┌┤.r‐┘ ｜┌┤.r‐┘
└┘..凵　　 └┘..凵　　 └┘..凵

　　　ヽ「　　/_/　　　　　　/_/　　　　　　/_/　　　　　　/_/　　　　　 /_/ 「　　　　　 /___　 _　　　.　　
　　　 i 廴....、　　_/ ､゛ ┐|　　　　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　　 i 廴....、　　_/ ､゛ ┐|　　　　　
　　　r''ﾘ-､｀'、 '''´　　､ﾅ |　　..　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　　 r''ﾘ-､｀'、 '''´　　､ﾅ |　　..　　
　　　ヽ|￤ `'ン' ,,....-＝" -∥　　　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　　　　　ヽ|￤ `'ン' ,,....-＝" -∥　　　　
　　　ヽ┘ / ｀''''´ヽ、 ! -,,. !ｉ　 .　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　　　ヽ┘ / ｀''''´ヽ、 ! -,,. !ｉ　 .　　
　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　　　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　
　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　　　　　　　　　ゝ､,, -　　　　　　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　
　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　....　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ　　　　　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　....　　
　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　:::::　　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　
　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　.....　　　　　　　 ..く- ∟..l／　::;;::::　　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　.....　　
　　　　　　　　　　ゝ､,, -　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ､,, -
　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ
　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　::;.:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　::;.:
　　　　　　　 ..く- ∟..l／　::;;;:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..く- ∟..l／　::;;;:
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　 ./　　　　　ﾄ､ヽ　ヽ.　ﾄ　ixｷﾆ__ ',　　　ﾊ
　　/　　　 !　! |　ヽヽ　ﾄ､ﾚ',x1ﾍ´　　',　　　 i
　 .′　|　　!　! |　　} ﾊ_,r彡ィ≦ﾔｱ　 fﾆヽ　|_二＞i
　 {　　 ! !　|　ﾄ,|　　|'　ヾ|{ﾊr'::::爿.|　　　r‐_ニ-‐ ´ .|　　　　　　……と言って出て来たはいいが、
　 .∨　| |　.レ,セ≠‐.､　　　マzン !　　　｢　　　　.／　　　　　　これでは城門は封鎖されているだろう。
　　 ∨ l l /|x/::::::::::::::::}　　　´　　.|　　　 |　　　 /　　
　　　.∨ヾ从ﾊ:::::::::::::::/　　　　　　|　　　 !　　.,ｲ　　　　　　　　迷った分遅れをとったな。
　　　　∨.`!ヾゝ―‐ ´　 ` r_ ´’ .|　　　｜　/ .|　　　
　　　　 |∨|　　 |＼　　　　　　　　|　　　.|| ./　　　　　　　　　　.平昌門に向かおうか
　　　　 | ヽ!　　 !／＞　.._　　　　 |　　　,ﾘ/　　　　
　　　　 |　 |　　 |､<　　　　￣｢|　　　//　　　　|　
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
471 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:41:33.90 ID:V32tcs6Co: ―　平昌門　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∫ι＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ./丁了
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾｰ─ｰ─ｰ──ｰ──ｰ──ｰ─ｰ,ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|　||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|　||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ ﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋ｪｪt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ｪ,ｨﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　iｌ＿,└───────┘ ,　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣￣||　|￣￣|i　|￣￣||　|￣￣|l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|￣￣|￣||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ|￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|ｌ
　|￣￣|i　　　|￣￣|ｌ　　　|￣￣||　　　||￣￣|￣￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣|￣￣|￣||　　　|￣￣||　　　|￣￣|i　　　|￣￣||
￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣i￣￣|ﾞ ''￣i￣　||￣!￣￣/ ￣￣￣￣￣￣ﾞヾ￣|￣￣.|ｉ￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣|￣`~|i￣￣|￣￣
|￣￣i￣″|￣￣|i ￣￣|￣￣i`~￣|￣ｉ|￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣￣i￣″|￣￣|i￣|￣￣i￣″|￣￣|i￣
|￣i￣￣|￣￣i￣~￣|￣;ﾞ|i￣￣l ￣￣||￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣ｉ￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣~`|￣i￣￣|￣￣i￣~`ll`l
ｌ￣￣|￣｀~|i￣″| ￣￣i￣￣|￣￣i､ ;||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣|ｌ￣￣|￣｀~|i￣″|￣ｌ￣￣|￣｀~|i￣″|￣
|￣|￣￣i|￣￣|￣￣i￣｀~|￣ヾｌ;￣￣ｌ|￣|￣￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣|￣￣||￣|￣￣i|￣￣|￣￣|￣|￣￣i|￣￣|￣￣
|￣ﾞﾞi￣￣|￣ヾ|￣`..￣|￣￣i￣￣|￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣!￣||￣ﾞﾞi￣￣|￣ヾi|￣ﾞﾞi￣￣|￣ヾi|￣
|￣i￣￣|￣￣i￣￣ |￣￣　|￣!,,￣￣ｉ|￣!￣ ; :|: : : : : : : : : : : : : : : ｉ￣|￣￣||￣i￣￣|￣￣i￣￣|￣i￣￣|￣￣i￣￣ll
|￣゛|￣￣|i￣￣|￣|￣~~i￣￣|￣ i;￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣゛|￣￣|i￣￣|￣|￣゛|￣￣|i￣￣|￣___
┏━━━━━━━━━━━
　　　　 / ﾆＹﾆヽ
　　　　/　（0)(0）ヽ
　　／　　⌒｀´⌒　＼　　　　　　.大司農。
　　|　,-）　　　（- |
　　| l　　ヽ＿＿ノl |　　　　　　.今この門は上からのお達しで通れないっていう
　　＼　　｀ ⌒´ 　／
　　／　　　　　　　ヽ
┗━━━━━━━━━━━
───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　桓範が向かった平昌門は、彼が登用した司蕃という者が守っていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
472 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:43:17.96 ID:V32tcs6Co: 　　　　　 |　　　　　　　　　 ,ｲ　　i!　　　　　ヽ　　|　　 |｜
　　　　　 |　　 ./ / /　/　/ .!　　ﾊ　 |　　ヽ　.!　 |　　 |｜
　　　　　 |　　 |　! i! ./　/　 !　./　',　ﾄ　　　 i!　!　.|　　 ! i!
　　　　　 |　　 ! ｣_.ﾊ | ./　 /／　　 ', l∧　　ﾄ_｣, /　　 /　|
　　　　　 |　 ,⊥z!≧ﾏ.ト.､/'　　　／N　＞≦i斗ｧ‐　 /　ﾊ　　　　　久しいな司蕃。
　　　　　 |　　ﾊ. |　!zﾍ{≧.ミｭ_.／　　≠笊下ミ/　　 /}　/ |
　　　　　 |　　　Ⅵ |三三三ﾆY　　　 "う::::::ﾘ〃　　 /ｲ　i　i!　　　　 .私は陛下の詔勅を受け、
　　　　 /!　　　从从三三ﾆヲ　　　辷ﾝ./　　　/　|　|　||　　　　これから高平陵に向かう所だ。
　　　 ./ i!　　　 |人ゝ＝‐ ´　　 i　　　　　/　　　/ 　 !　!　||
　　　 /./ |　　　 |　＼　　　　　　　　　　/　　　/　　 i!.｜.八　　　 .すぐに門を開けてくれ
　　 ./ /　|　　　/　＿.＞,　　 ´　｀　　/　　　/｀ヽ　 |　| {　ヽ
　　/ / 　 !　　/ ／　　　{:{|≧　 __　≦/　　　/　　＼､.! !　　 i
　./.,/　　 '　 /f"　　　　 |＼ーi三r‐‐/　　　/　　　　　ヾi |　　 |
../.〃　　/　/‐||　　　　rﾉ::::::｀i 辷| ｢/　　　∧　　　　 |ト､.　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ヽ　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ　　　 /)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(((i )／ ::::⌒｀´⌒::::＼　( i)))
　　　　　　　　だったら詔勅を確認させてくれっていう！　　　　　　　／∠_|　,-）＿＿＿（-，|＿ゝ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　( ＿＿＿､　　|-┬-|　　　　,＿＿）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　`ー'´　　 /´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　/
473 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:44:21.14 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　 -―――-
　　　　　　　　　　´　　　　　　　　｀
　　　　　　／/　　　,　　　　　　　　　　＼
　　　　／ ./　　　/　/　./ /　 / ﾊ　　　　＼
　　　 /　 ./　　　/　/　./ /　 / /　', i!　i　ヽ　ヽ
　　 ./ 　 /　　　/z/ト.,ｲ_.ﾊ　/ /　　Ⅵ　|　　 ',
　　/　　.′　　丁i' T/ t/｀|ﾐﾊ {　／}ﾊ .l　 | .ﾊ　　.}
　 .′　 .! 　　ﾊ {≦三i三{ﾊi＞'´ ､⊥i斗_十.ﾄ|
　 |　　　|　　　,'.Ⅳ三三三ﾆﾘ　　　ｨﾁ芯ﾐx｢｀ﾄﾐ　 ,'　　　　　　　　何だと！！
　 |　　r|　　 !. Ⅵ三三三ﾝ　　　ら:::::ﾘ》 /ﾘ　/
　 |　　.{ i!　　 |　＞―　´　　　　　ゞ乏'　///'　′　　　　　　　　.貴様は私の昔の部下ではないか！
　 |　　∧|　　 |´　　　　　　　　 ′　　　 /ｲ　　′
　 |　 /　.|　　 |　　　　　 ∠￣::::7　　　　 /　　!　　　　　　　　　　どうしてそんな真似をする必要がある！！
　 | ./　　|　　 |　　　　　/　　ヽ::/　　　 /　　 |
　 |/　　 .|　　ﾄ､　　　 {　　　 y　　　　.ｲ　　　i!
　/　　　,'|　　 |ﾆ.＼　　乂　 _./　　／　|　　　.ﾊ
./　　　/ .!　　 !三三＞..　　　 . イ　　　|　　 ∧{
　　　./ .∧　　ト＜三三.｀¨7´　　i　　　 |　　 |∧!
　　 /　/ .ﾊ.　 |｀ーｧ ,仁7＾_7　　 | 　　 !　　 !　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾌＹヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　o ﾟﾟo/( o)(o )ヽoﾟﾟ o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　⌒｀´⌒　＼
　　　　　　　　　　　　すんませんでしたっていう　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|　,-）＿＿＿（-、|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l　　｀⌒´　　ｌ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　／

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ここで桓範は皇帝の詔勅を受けたと偽り、司蕃を脅して城外へ出た
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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474 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:45:58.20 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∫ι＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ./丁了
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾｰ─ｰ─ｰ──ｰ──ｰ──ｰ─ｰ,ィ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|　||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|;　|i　|;　|;　|　||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋┼i‐‐l!‐i!‐‐i──i‐‐l─i‐ l‐ l‐il┼‐ ﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弋ｪｪt┼┬┌───────┐ ,‐i┼t'ｪ,ｨﾌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　iｌ＿,└───────┘ ,　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣￣||　|￣￣|i　|￣￣||　|￣￣|l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|￣￣|￣||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ|￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣ｌ￣￣|￣￣!￣￣|ｌ
　|￣￣|i　　　|￣￣|ｌ　　　|￣￣||　　　||￣￣|￣￣|￣￣ｉ￣￣|￣￣|￣￣|￣||　　　|￣￣||　　　|￣￣|i　　　|￣￣||
￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣i￣￣|ﾞ ''￣i￣　||￣!￣￣/ ￣￣￣￣￣￣ﾞヾ￣|￣￣.|ｉ￣|￣`~|i￣￣|￣￣￣|￣`~|i￣￣|￣￣
|￣￣i￣″|￣￣|i ￣￣|￣￣i`~￣|￣ｉ|￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣￣i￣″|￣￣|i￣|￣￣i￣″|￣￣|i￣
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|￣゛|￣￣|i￣￣|￣|￣~~i￣￣|￣ i;￣||￣￣|￣|: : : : : : : : : : : : : : : |￣￣|￣||￣゛|￣￣|i￣￣|￣|￣゛|￣￣|i￣￣|￣___
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　 /　　　　　　　　ヽヽ､　>ｬ＿　 l　　　v
　l　　 ,　　　i {ヽヽ　ﾄ､Ｖ >l_´　　 r ／∠
　|　　|　　l　i .!　ヽﾄ､l X,と´ﾑi}､　 l'／　　　　　　　　.司蕃！
　l　　|　l　ﾄ | l　　ﾘ /ﾒ/'ﾏ､__,ﾍ|　　l　　
　ヽ　l　l≦l井＝=､　　　ゝｰ 'l　　.|　　　　　　　　　太傅は反逆を企てた！！
　　　ヽヽ.｢ﾘ:ﾘ::::::::::::}　　　　　　 l　　|　　
　　　ﾍ　ﾍ!ヽ＿_／丶　, -､　 l　　|　　,　　　　　　 .貴様も私についてこい！！！
　　　　ﾍ　　　 l>､　　　　`'´　　,|　　|ヽ〃
　　　　ﾍ　　　 l<　｀　ー　-　〈|　　ﾊ｀'　
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　そして、司蕃に一緒に来るよう呼びかけたのだが……
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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475 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:47:19.96 ID:V32tcs6Co: 　　　　　/ﾌＹヽ
　o ﾟﾟo/( o)(o )ヽoﾟﾟ o
　　／　⌒｀´⌒　＼　
　　|　,-）＿＿＿（-、| 　　　　.んなこと言ったって、あっちは騎馬でこっちは徒歩だから追いつけないっていう。
　　| l　　｀⌒´　　ｌ |
　　＼　　　　　　／

　　　　　/´Ｙ｀ヽ
　o ﾟﾟo/(／)(＼)ヽoﾟﾟ o
　　／　⌒｀´⌒　＼　
　　|　,-）＿＿＿（-、| 　　　　それに、このままだと命令違反で逮捕されるっていう。
　　| l　　｀⌒´　　ｌ |
　　＼　　　　　　／

　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ
　　／::::⌒｀´⌒::::＼
　　|　,-）＿＿＿（-、|　　　　　だったらトンズラするっていうwwwwwwwwwww
　　| l　　 |-┬-|　　l |
　　＼　 `ー'´ 　／

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司蕃は騎馬で疾駆する桓範に追いつけず、行方をくらましてしまう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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476 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:49:04.28 ID:V32tcs6Co: 　　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　＼
　　　／　─　　 ─　＼
　／ -=・=- 　　-=・=-　＼　　　　　　　ありもしない詔勅をでっち上げるとか、後で問題になるんじゃ？
　 |　　　（__人__）　　U 　|
　＼　　　｀ ⌒´ 　　　／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:､:.:.:.:.:.:.:ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:.:./.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ:.､:.:.:.ヽ:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /,:.:.:.:/:./:.:.:.:.:.:./:.:.!:.:.:.!:.:.:.l:.:.l:.ヽヽ:.:.:.:.:ヽ:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　//:.:.:.,':./:.:.:.:.:.:./:.:. /:.:.:.:|:.:.:.|:.:.|:.:.l:.:.!:.:.､:ヽ:.ﾄ. ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 /｣:|:.:.:.|:.|:.:.:.:.:,.ｲ:.:./|:.:.:.:,!:.:. /:.:.l:.:.:|:.:.|:.:.:!:.:.l:.:.! １
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ'´|:.|:.:.:l:.:|:.-rｰｧｘ...」:_:.ノ!:.:.ハ:.Ａｫ-:!:.:.:.|:.:}:.:.|　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.|:.:.:|:.l:|V|;ｫf＝=レ ´ﾙ'　 /ｨ-ﾍ|:./:.:.,!:./|:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 1l､:.l:.ﾊl:.:.|｀ {ﾟ: ::|　　　　　 {ﾟ: ::ﾙ',!:.:.ｨ:/ ,ﾘ
　　　　　こうした騒ぎはあったものの、　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ ',:.ﾄl､!:.:.|　ﾞ-┘　　　、　｀ｰ' /:イ,ｼ　/
　　　　　洛陽城内の制圧は着々と進んでいた　　　　　　　　　　　　　　ヽヽヽ:.l､　　　　　_ _　　　　/:.:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　lハ:lヽ､　　　　　　　,.-1:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽN |｀ ‐ ､__,. ィw　 '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'^,!　　　　｢ヽ､'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,.-'　　|　　　　　ヽl　ヽ､.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,. r　´　　　　 |　　　_...._　　|　　　l. ｀ヽ.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r{. l. |　　　　　 |-‐ ´ _...._｀ -|　　　|　　 l. ﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　ヽヽヽ　　　　　 |-‐ ´ ,.- ､｀ｰ|　　　|　　 | l ヽ
477 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:49:40.12 ID:V32tcs6Co: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　司馬門　―

　　　　　　　　　/, イ: : : : : : : : : : ＞.､ _ .イ＼
　　　　　　　　　/∨⌒／＾ヽ:____ : : : : : : ＼ : : : ヽ
　　　　　　/ : /: : : : : : : : : : ＼/ヽ : /:∧.: : : :ﾍ
　　　　　　　/ : / : /i: : : : : : : : : : : : :∨ /: }:ヽ、: ∧
　　　　　,ｲ:/: |: :/: |:| : :{ :{ : {: : : : : : ∨:/.l.:.:.:ﾍ: : ∧　　　　　　　　中護軍。
　　　　　 /.:l:{ : :|: { ﾊ{:| : :ヽ:＼ヽ:__ : : j ∨:∧.:.:.∧ : ∧
　　　　/.:.:.|ﾊ: ﾍﾄｨ≧ｘ: : :|斗≦、: : :ﾄ. Ⅴ　|}.:..:.∧: :│　　　　　　 .各城門の封鎖が完了しました
　　　 /.:.:./ ∧: |{ ', 込ｊ＼{ Ⅵ:ﾍ >､: |ﾊ :}　 | |V.:.∧: :|
　　　　/ｨｧ/ 　| Ⅵ　|}. 　 ,　　ゞ-' 　} ﾑ.j/　 :| | ∨:.:ﾍ j
　　　|>ﾑ{　　|: : |　{:へ、 __ 　　　 , |/ ∧　　| |　 V.:.∧
　　　{;／　　 |: : |　ヽ､/＼_ 　 .　イ_.j／　} 　 | |　　Vﾍ:ﾑ　　　　　　　 __/ﾐゞZソ　　　　　／　　　＼
　　　　　　　Vi {　 {^{.:〉　/ ｢}￣ﾍ　　 /＼ |_|　　 ',ｧ <}　　　　　　∠二＞メ∨辷彡　 /　　′/　　ヽ
　　　　　　　　ヽ／|.:|∧/: : };}ｰ―ﾑ_,／　　＼　　}＼ｊ　　　　　　　才/／|:ﾟ|　　.:　 /　　/ 〃 {　　　':.
　　　　　　　　　/　 ∨ /: : // : : /　',　　 ,.＜こ二ﾍﾘ/　　　　.　　　ｲ／´ 　∨　 .:　 ′　/ 从 .:ﾊ. 　 l ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　..:　　　　.:　　{ 　 .{: !≧ﾐx: }　 ′:}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ ／／　 .:::　　　.:/　八　.::!N {ｧ:} j/　/　.:′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<　￣　`　､.:　　.:/　.:/:|　ヽト　ゞ' 　∨j／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣　＼＼ .:/　.:/:/|　:|.　　　　　ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ .:/:/八　!:.　　､ _, ´
　　　　　　　　　　　　　　結構　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ﾑ}_:_ヽ|:::..　　　ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:/＼＼/: ｀vー - 'ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 : :/:＼＼ :厂}-: ―～＝=ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: :/: : : |＼＼: : : : ／´￣: {＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :/: : : : |:: :ヽ　): :／: : : : : : |＼＼
478 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:50:49.47 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　 .. - - ニﾆ＜ヾ.　　　　＼
　　　　　　 . -" ー＜、ー、　 :ヾ　　　ヽ＼
　　　　　／　　　ﾐ、、　　ヾイ: iﾊ.　　　　　＼
　　　　/　＼＼＼ i_ヽ＼＼ヾ/: :i.　　　　　ヽ＼
　　　ﾉ- ﾐ_ﾊ＼ .イ「i_ﾊi、ヽ　Vミヽ:i: : :.ヽ: : : : ヽ＼
　　 //　 iﾃ　 X.iｨr=ﾆ゛ﾐii ﾊ: :.ﾊ- .ﾉ:iﾊ: : :ヽ: : : : :ヽ .＼
　　.iｲi i　i.、　　iﾊPiｼﾊ, ゛i i: : :ﾄV:/ｲﾊ: : : ヽ: : : ヽ: ＼ヽ
　　iﾘ i i　iへ_　ﾘ　ヾ／　i ﾊ.: :ﾊk:i .i : ﾄ: : : ヽﾑ: : ヾ: :.＼
　　.i.i i i　 iﾊPﾐ、　　""　ｿ i: i　i .>ｲ : i＼: : :.ヽ゛ヽ:.＼:　　　　　　　だけど問題はここからだね。
　　 .i iﾘ:ﾄ :___ヾハ　　　　"　i/ .／　 i : iﾌへ: : : ヽ　＼ヽ
　、ーゝヾヾtﾄ~ヽ　｀｀　　 /く./　　　 i :i　ｲ＼: : ＼＼　　　　　　あっちの動き次第じゃ、
　ヽ　　.ヽ゛＼ﾊﾄ: :゛T -- "　ﾉﾍ゛、 ./ｨ :i./ i i　＼: :.＼　　　　　　.まだどうなるか分かりゃしない
　　ヽ　　ヽ　　ﾊ　トﾘ　　　　i/VヾV/-ｲ:i　iﾉi/　　＼＿
　　 .ヽ　　 .ヽ　　　　　　　　 .i: i.／>i 彡ヽiﾊｿ.　　　　.ノ
　　　ヽ_＿__.ヽ　　　　　　.／ﾉi／"ﾉ"　　ヾ=i- . . - "_ノ
　　　　゛＼＼　　、　　　i　 i/　 /　　　　　゛ヽーー""_
　　　　　　 .＼.ヽ .i. i　　　.iﾃ/　 .i　　　　　　　:ヽ　//／
　　　　　　　　ヽ.ヽi 」＿ ./"ii　　 i　　　　　　 : :ﾊ.///:.ヽ　　　　　 j 　 .:! l!　|　 l≧ト廴_l! ﾊ　 l 　 |＿_　l/ ｝　　　　|
　　　　　　　　　i /　＿.Y　.i:i　　 i　　　　　 : : : : V/: : :　　　　　 /　 .: } |l　l!　ﾊ　l!ﾍ　j[`,=、 | 　ｌ|⌒j!:/　ﾊ　　　 j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　 .:　| | ! l|　i|lヾYﾃ≠ﾐx l|　!　/|r=''/ :/l/　　′/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,' 　 j　| | ﾚ' ゞﾏ　 {っl! } ﾍ jl/ﾚ' /テﾆﾐ/::j 　 /　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　　.′ｌ |:.　　　　 ´¨ ｰ′ " 　〃r～ｧﾏ/　 ,j　/
　　　　　　何、心配はいりません。　　　　　　　　　　　　　　,'　　/=､| |::.　　　　　　　　　　 {!:.ﾄﾐ-ﾌ |　／ﾚﾄ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ' 　 /`ー! !:::.　　　　　　　　　ゞ=ィ¨ /ﾚ′　＼＼
　　　　　　あちらをご覧ください　　　　　　　　　　　　　　　' 　 /:ｉ:ｉ:i:ｉ| |::::::..　　　　　　　 _　　 ´ 　ﾊ　|　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:ｉ:ｉ:i:,r| lト､::::::..　　　　　　　｀　　／ }!　!　　　　　〉 }
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:i＼:| |≒＼　　`ｰ､::. _　イ乂ﾌ::　ハ　!　　　　 /〃
479 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:52:02.54 ID:V32tcs6Co: ｻﾞｯ

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　　　＼　皿　／　　　　　　.＼　皿　／　　　　　　＼　皿　／　　　　　　＼　皿　／
　　　／　　　.＼　　　　　　／　　　.＼　　　　　　／　　　.＼　　　　　　／　　　.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'::::rｧー^ｰ^ー^ヽへ､:::::::::::＼::::::V┐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /{:／　　　 |　　l!　　｀ｰﾍ>､::::::::ヽ:::::V┐',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' /　　 /|　 ||　 | |　　|　 | ｀L>､::::ヽ:::::V!　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l　!　| !　|　| |　| ||　 ||　 |　||　(>､:::ヽ:::}）.　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l! |　 |l 　|　|ｌ|　! || ! | |_ | 　|　｀Ｌ_;::イ勹＼!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || |!|　 || 　|　|!| |　|lイ｢ﾚ1　/|　l|　{＞||＜}＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || ', ､　l|ヽ. l! |lリ´｣斗ﾔ刋 /! |　|　　〈＼＼　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽﾍ {＞ヽ{ﾘ ´ ｀辷'ｿ //l! ,'. /　 |　《.　＼＼ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ<ヽﾍ';)　　　　　ノ'　,'./ /　　||　》＼　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:! |lハ〈　　_ 　　// /　, 　| l《　　》　《　》、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:! !　|l ヽ､ ´ｰ　 //'´|　/　 |　|　　《　》《　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃 | /! |/ ||｀iヽ-//'⌒| /　/⌒''⌒ヽ.　《
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　司馬懿は武庫の制圧を終えると、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　洛陽城の南を流れる洛水に向かい進軍を開始。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .武庫は洛陽城の北東にあるため、洛陽を南北に縦断する進軍となる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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480 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:53:44.16 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　 (＞''":::::::::::::::::::::::::::::::｀::＜L＼
　　　 c/:::::::::::::__::＿:::::_::::::::::::＼:::::ヽL_ヽ
　　　 /'::::rｧー^ｰ^ー^ヽへ､:::::::::::＼::::::V┐､
　　　 /{:／　　　 |　　l!　　｀ｰﾍ>､::::::::ヽ:::::V┐',
　　 ,' /　　 /|　 ||　 | |　　|　 | ｀L>､::::ヽ:::::V!　!
　　　l l　!　| !　|　| |　| ||　 ||　 |　||　(>､:::ヽ:::}）.　!
　　 | l! |　 |l 　|　|ｌ|　! || ! | |_ | 　|　｀Ｌ_;::イ勹＼!
　　 || |!|　 || 　|　|!| |　|lイ｢ﾚ1　/|　l|　{＞||＜}＼＼　　　　　　　　　　　子元もやるようになったわ
　　 || ', ､　l|ヽ. l! |lリ´｣斗ﾔ刋 /! |　|　　〈＼＼　ヽ＼
　　　ヽヽﾍ {＞ヽ{ﾘ ´ ｀辷'ｿ //l! ,'. /　 |　《.　＼＼ヽ　｀ヽ、
　　　　　ヾ<ヽﾍ';)　　　　　ノ'　,'./ /　　||　》＼　＼＼ヽ　　｀ヽ
　　　　　|:! |lハ〈　　_ 　　// /　, 　| l《　　》　《　》　ヽ　　　
　　　　　　 |:! !　|l ヽ､ ´ｰ　 //'´|　/　 |　|　　《　》《　　ヽ　　　　　　　　＼　　　／＼.／＾ヽ
　　　　〃 | /! |/ ||｀iヽ-//'⌒| /　/⌒''⌒ヽ.　《　　　　　ヽ　　　　　　　　　　＞―'‐　／　　＼‐-　._
　　　　　/〈　ﾉ' |　|　|| | |://:::::::::l'′/::::::::::::::::::::ヽ　　　i 　　ヽ　　　　　　／／　　　　　、　　　|　　　｀ヽ、
　　　 //l:|　　|　|ヽ V /'´ﾊ､:::/　/::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　l.　　　　　　　　　 / /　/　/　　　 |　　　 |　　　　 ',
　　　 {/　ﾘ　 !　ﾄ､_//　/　〉/／{::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　 |　　　　　　　　　 / /　/ ./　.|　| |　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/| ./　 |ﾊ´「＼　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|｜｜ﾄ/示Ｖ | Ｖ|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧∧|　iﾊ　ﾘ|//|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ　ﾋｊ　 '；/　　　.∧　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀、　　　::::. /　　　 /_ﾉ　　　　 |
　　　　　　　戦に出たことのない人の手腕には見えませんね　　　　　　　　　　ヽ.ﾌ　　/　　　/| 　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿_/　　　/=|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｘ‐}/'/ 　　／ｌ　!　　　　ﾄ､　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　 /　／7vｰ‐/　　　　/' | /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　./ /_／ﾚﾍ /,／　　　./＼|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　| /∨| |／　イ　／　　＼
481 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:54:37.19 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　 (＞''":::::::::::::::::::::::::::::::｀::＜L＼
　　　 c/:::::::::::::__::＿:::::_::::::::::::＼:::::ヽL_ヽ
　　　 /'::::rｧー^ｰ^ー^ヽへ､:::::::::::＼::::::V┐､
　　　 /{:／　　　 |　　l!　　｀ｰﾍ>､::::::::ヽ:::::V┐',
　　 ,' /　　 /|　 ||　 | |　　|　 | ｀L>､::::ヽ:::::V!　!
　　　l l　!　| !　|　| |　| ||　 ||　 |　||　(>､:::ヽ:::}）.　!
　　 | l! |　 |l 　|　|ｌ|　! || ! | |_ | 　|　｀Ｌ_;::イ勹＼!
　　 || |!|　 || 　|　|!| |　|lイ｢ﾚ1　/|　l|　{＞||＜}＼＼　　　　　　　　　　　子元もやるようになったわ
　　 || ', ､　l|ヽ. l! |lリ´｣斗ﾔ刋 /! |　|　　〈＼＼　ヽ＼
　　　ヽヽﾍ {＞ヽ{ﾘ ´ ｀辷'ｿ //l! ,'. /　 |　《.　＼＼ヽ　｀ヽ、
　　　　　ヾ<ヽﾍ';)　　　　　ノ'　,'./ /　　||　》＼　＼＼ヽ　　｀ヽ
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　　　　　　 |:! !　|l ヽ､ ´ｰ　 //'´|　/　 |　|　　《　》《　　ヽ　　　　　　　　＼　　　／＼.／＾ヽ
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　　　　　/〈　ﾉ' |　|　|| | |://:::::::::l'′/::::::::::::::::::::ヽ　　　i 　　ヽ　　　　　　／／　　　　　、　　　|　　　｀ヽ、
　　　 //l:|　　|　|ヽ V /'´ﾊ､:::/　/::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　l.　　　　　　　　　 / /　/　/　　　 |　　　 |　　　　 ',
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/| ./　 |ﾊ´「＼　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|｜｜ﾄ/示Ｖ | Ｖ|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧∧|　iﾊ　ﾘ|//|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ　ﾋｊ　 '；/　　　.∧　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀、　　　::::. /　　　 /_ﾉ　　　　 |
　　　　　　　戦に出たことのない人の手腕には見えませんね　　　　　　　　　　ヽ.ﾌ　　/　　　/| 　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿_/　　　/=|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｘ‐}/'/ 　　／ｌ　!　　　　ﾄ､　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　 /　／7vｰ‐/　　　　/' | /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　./ /_／ﾚﾍ /,／　　　./＼|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　| /∨| |／　イ　／　　＼
482 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:55:13.28 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　　＿__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　＼＼
　　　　　/　　　　/ ））））　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　/　　　　／＿ ⊂ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ヽヽ .|＼
　　　/　　　/|＼＿／￣￣＼_／|　　　　　　i 、、　| ヽヽ　.|＼　　|　　＼
　　/　／　＼＼＿|　 ▼　▼ |_／　　ﾄﾞド　|ヽ　　|＼　　|　　　　|
　 / ／　　　　＼　　＼　皿／
　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 ⌒＼　　　　大変です！！
　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　／>　>　
　　　　　　　　/　　　　／　6三ﾉ　　　　桓範様が平昌門より脱出、高平陵へ向かったそうです！！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (＞''":::::::::::::::::::::::::::::::｀::＜L＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 c/:::::::::::::__::＿:::::_::::::::::::＼:::::ヽL_ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'::::rｧー^ｰ^ー^ヽへ､:::::::::::＼::::::V┐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /{:／　　　 |　　l!　　｀ｰﾍ>､::::::::ヽ:::::V┐',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' /　　 /|　 ||　 | |　　|　 | ｀L>､::::ヽ:::::V!　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l　!　| !　|　| |　| ||　 ||　 |　||　(>､:::ヽ:::}）.　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l! |　 |l 　|　|ｌ|　! || ! | |_ | 　|　｀Ｌ_;::イ勹＼!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || |!|　 || 　|　|!| |　|lイ｢ﾚ1　/|　l|　{＞||＜}＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || ', ､　l|ヽ. l! |lリ´｣斗ﾔ刋 /! |　|　　〈＼＼　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽﾍ {＞ヽ{ﾘ ´ ｀辷'ｿ //l! ,'. /　 |　《.　＼＼ヽ　｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ<ヽﾍ';)　　　　　ノ'　,'./ /　　||　》＼　＼＼ヽ　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:! |lハ〈　　_ 　　// /　, 　| l《　　》　《　》　ヽ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:! !　|l ヽ､ ´ｰ　 //'´|　/　 |　|　　《　》《　　ヽ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃 | /! |/ ||｀iヽ-//'⌒| /　/⌒''⌒ヽ.　《　　　　　ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/〈　ﾉ' |　|　|| | |://:::::::::l'′/::::::::::::::::::::ヽ　　　i 　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //l:|　　|　|ヽ V /'´ﾊ､:::/　/::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　l.　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {/　ﾘ　 !　ﾄ､_//　/　〉/／{::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　 |　　　　
483 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:56:41.57 ID:V32tcs6Co: 【>>481はなしでお願いします】

　　　　　　 (＞''":::::::::::::::::::::::::::::::｀::＜L＼
　　　 c/:::::::::::::__::＿:::::_::::::::::::＼:::::ヽL_ヽ
　　　 /'::::rｧー^ｰ^ー^ヽへ､:::::::::::＼::::::V┐､
　　　 /{:／　　　 |　　l!　　｀ｰﾍ>､::::::::ヽ:::::V┐',
　　 ,' /　　 /|　 ||　 | |　　|　 | ｀L>､::::ヽ:::::V!　!
　　　l l　!　| !　|　| |　| ||　 ||　 |　||　(>､:::ヽ:::}）.　!
　　 | l! |　 |l 　|　|ｌ|　! || ! | |_ | 　|　｀Ｌ_;::イ勹＼!
　　 || |!|　 || 　|　|!| |　|lイ｢ﾚ1　/|　l|　{＞||＜}＼＼　　　　　　　　　　　　　　智嚢が逃げたわねぇ
　　 || ', ､　l|ヽ. l! |lリ´｣斗ﾔ刋 /! |　|　　〈＼＼　ヽ＼
　　　ヽヽﾍ {＞ヽ{ﾘ ´ ｀辷'ｿ //l! ,'. /　 |　《.　＼＼ヽ　｀ヽ、
　　　　　ヾ<ヽﾍ';)　　　　　ノ'　,'./ /　　||　》＼　＼＼ヽ　　｀ヽ
　　　　　|:! |lハ〈　　_ 　　// /　, 　| l《　　》　《　》　ヽ　　　
　　　　　　 |:! !　|l ヽ､ ´ｰ　 //'´|　/　 |　|　　《　》《　　ヽ　　　　　　　　＼　　　／＼.／＾ヽ
　　　　〃 | /! |/ ||｀iヽ-//'⌒| /　/⌒''⌒ヽ.　《　　　　　ヽ　　　　　　　　　　＞―'‐　／　　＼‐-　._
　　　　　/〈　ﾉ' |　|　|| | |://:::::::::l'′/::::::::::::::::::::ヽ　　　i 　　ヽ　　　　　　／／　　　　　、　　　|　　　｀ヽ、
　　　 //l:|　　|　|ヽ V /'´ﾊ､:::/　/::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　l.　　　　　　　　　 / /　/　/　　　 |　　　 |　　　　 ',
　　　 {/　ﾘ　 !　ﾄ､_//　/　〉/／{::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　 |　　　　　　　　　 / /　/ ./　.|　| |　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/| ./　 |ﾊ´「＼　 |　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|｜｜ﾄ/示Ｖ | Ｖ|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧∧|　iﾊ　ﾘ|//|　　　 |　　　　　｜
　　　　　　確かに桓範は知者だと思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ　ﾋｊ　 '；/　　　.∧　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀、　　　::::. /　　　 /_ﾉ　　　　 |
　　　　　　けれど、駑馬は馬小屋の豆に引き寄せられます　　　　　　　.　　　　ヽ.ﾌ　　/　　　/| 　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿_/　　　/=|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｘ‐}/'/ 　　／ｌ　!　　　　ﾄ､　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　 /　／7vｰ‐/　　　　/' | /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　./ /_／ﾚﾍ /,／　　　./＼|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　| /∨| |／　イ　／　　＼
484 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/22(日) 23:58:39.27 ID:V32tcs6Co: 　　　　　　　　　　 __
　　　　　　〃^ー^ﾍ
.　　　　　　　 } ifノﾊヽｉ{
　　　　　　　　ﾙｌ| ﾟヮﾟﾉlﾙ　　　曹爽殿が桓範の策を用いるなんて、どうせできっこありません
　　　　　　　　 ⊂}抑{つ
.　　　　　　　　〈＿_j
　　　　　　　　　し'ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,xXXXxｘｘxXXXXXXx,.　`　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｧ''^"´,　　　｀^''xXXXXX,.　　ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ´　　　 !　　　　 l ｀xXXXX, 　　 ),
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　 /　　　　　ｌ　　　　　　l 　｀xXXX,.　　),
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　　 l.　　　　　l　l　　　｀xXX{.　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　! 　/ /　　ｉ|　i　　　! l / ! ,仆、 `XxL　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　/,/ |　_|小､!　　 |/)'　|/,斗∨ |XXﾏｋ !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　〉l　∨ |≧ｔ圦　ﾘ_＞ﾁ〒ｧ､}　! };;ﾄ､　}}
　　　　　　　　　　　　……でしょうねぇ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l 从.　ﾄ､ﾄ弋ﾘゝ＼{　ｲ弋ﾘﾉ' ﾉﾉ/l;;|,ﾘノ'|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ∥ ',　ﾏヽ`ー'　　　　　　_,ノ /　/|;!　||. i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　|　 ',　'込 ""　､　 "" _,ノ,/　/ ｌ!　ﾉ'　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !十!l´',　ﾏ价ｘ、　ｰ -'　, ｲ/　/｀l!ｰ'く、 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 ,´ヽ!　!l　',　∨从＞　.ィ /../　/　l!.:.:.:.:.:ヽi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 i.:.:.:.:.:.:.:.:!l ）ﾍ,.∨》,. ≫‐≪ // /《 l!.:.:.:.:.:.:.:;.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.:.:.:.:.:.:.:.:.:."》ヘ{　《.　∧　《/}/　》.:.:.:.:.:.:.:.:l.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:》　　　《》'　'《. 》　　《.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:.::.l`y'′　　　》|| 　 ||《　　　》.:.:.:.:.:.:.:.:.ｽ ,

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　駑馬は馬小屋の豆に引き寄せられるとは、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　我が家の事しか考えないという意味がある。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .そんな人物である曹爽が桓範を用いるのは無理というわけだ
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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485 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:00:00.90 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　＿＿＿_
　　　　／　　　　＼
　　　／　─　　 ─　＼
　／ -=・=- 　　-=・=-　＼　　　　　　今までの曹爽を見てれば当然っちゃ当然かお
　 |　　　（__人__）　　　　|
　＼　　　｀ ⌒´ 　　　／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´￣／　／ ./　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　′/.l　 ′　.|　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ .!　 ,'　l　l 　　 |　 '.　　　　 ',　　　　　ｌ　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,' /l　 |　.! ﾊ　　 |. 　ヽ　　　 |　　　　　|　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l ′!　ﾊ　ﾄｌ.ﾊ　　ﾄ､　　ヽ.　　 ! 　　　ｌ　　　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |′ ｌ　ﾄヽ.l.ｲヽ'.,　 ! _ヽ.__,,..lヽ.,,__| 　　　.ｌ　　　 ,'
　　　この司馬懿と蒋済の会話にもあるように、　　　　　　　 .', ﾊ　ﾊ l'::;! ヽ.',　　＼上_ ｀`!　　　 ,'　　　/
　　　正始政変は次の段階に移っていく　　　　　　　　　　　　　ヾ｀ｌ l　┘　｀　 ´|ﾃ;;;;::ﾐ>.|　　　ﾊ　,ｲ /　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.ﾊ.　 ′ 　　ｒ'_;;;/ 　l　　　/ ﾘ./ l/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　lヽ　 .､　　　　　　 |　　./ '´/　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Vl　＼　　　　　 _,..′ ./,.ｲ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　 `ー zﾆ ´_/　／ソZﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣´ 　　 /／￣　　　ﾉー‐----､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノー-－―ｒ--　　－'ｱ´　　　　　ﾄ
486 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:01:37.02 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　＿＿＿_
　　　　／_ノ　ヽ_＼
　　／（ ●）　（ ●）＼
　／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　　　　　　　　　　洛陽の情勢を知った曹爽がどう動くか？
　 |　　　　　　￣　　　　　 |
　＼　　　　　　　　／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ::::/::::::/:::::;:::i| :::l::::::::::{:::::::::::::.ヽ:::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　7:::;':::i:::i:::::::l::::|i::::|::::::::::.l､::::::::::::::::i:::::::l::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::/::::|:::|:::::::|:::l |::::ﾄ;:::::::::l i:::ﾄ､;::::::::l::::::l:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ::::::l| ::l::::::i.|:|__l_;レﾞ､:::::| l;:ﾄｘ,,_､;;::|:::l::
　　　そう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.l:::::::|:l::::l::::| |! ,,_!;ト､　＼{ ヽｨ　_,,ヾ|/`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. l:::::iﾞl;ヽiヽ! ｲ{ﾟ　ﾞ'r　　　　ィ'ﾟ　ﾞ.}ﾞゝ
　　　いくら司馬懿が洛陽を手中にしたとはいえ、　　　　　　　　　　ヽ;!:i;ﾍ;::::::|｀.!cｯ;ｊ　　　　　!c;;;ﾂ　/::
　　　皇帝曹芳と曹爽の決断如何で事態はどうにでも転ぶ　　　　　　ヾ.|i.|:::::::i,　　　　　､　　　　　./::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾞヽ;::､ゝ､　　　　　　　　 , ｲ:;::::;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::｀､{ﾞ' ､　ｰ ‐- .,,r''V//.::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:::l,,ｲ:}::`:::: ''ﾞ .{ヽ//／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,::‐''´ヾ /ﾞ　　　　　｀'i:.'ﾞ.:｀'ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,:‐''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ｰ--､　, -‐-}.:.:.:.:.:.:
487 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:02:43.09 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　洛水・浮橋　―

,.,,　:.. . ..::...::.: .: . ...　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,.r'":::.:.....::.::....::...
;;;,;ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,､､-'';":`::::::.:.....::.::...:...,..::...
;;;;,';;;;ヽ;,　　　　　　　　　　　　　　 ,..-''"::::::.:.:.:..:....::..::...:...,..:..:....::...::...
　　　　　　　　　　　　　　　　,;;r''"::::::.:.:.:..:....::..::...:...,.:...:...,..:..:....::...::...
;;;ii ;;;;;ii,;;;;;,ii.;;;;;ii.;;;;;.ii .;;;;;,ii.;;;;;(　::::::.:.:.:..:....::..::...:...,:...:...,.,,..:..:....::...:..:....::..
''_'''''_'''_'',.'''_''''_''_'''''_'',.'''_''''_''_''''',;;;"''ｰ-l､,,'""'ﾞ,ﾞ'""'"､.wiﾙv,iﾙwviw.:
__-　=_≡　_-　_-_=_　= -　_-_ -_　=≡_-;`--_ _､., ＿,__　￣`￢.,v:.:
^ _　_　-_ ^　_ _=_　-_^__　=_　- _ - 　　　　　≡　　　　　　　 Y,.,lji,; 丱
=__-_ -__= -　_-_ -_　=_　-_ ^__-_=　　-ｰ"`ﾞ　　　　　　　　　　 i ,.,...ﾕiW
_　-_　__　-_^__　=_　-_ ^__ 　　_,,､。"`ﾞ　::: 　　::: 　　　　　　　　∥,,::iﾘv,i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'::::rｧー^ｰ^ー^ヽへ､:::::::::::＼::::::V┐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /{:／　　　 |　　l!　　｀ｰﾍ>､::::::::ヽ:::::V┐',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' /　　 /|　 ||　 | |　　|　 | ｀L>､::::ヽ:::::V!　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l　!　| !　|　| |　| ||　 ||　 |　||　(>､:::ヽ:::}）.　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l! |　 |l 　|　|ｌ|　! || ! | |_ | 　|　｀Ｌ_;::イ勹＼!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || |!|　 || 　|　|!| |　|lイ｢ﾚ1　/|　l|　{＞||＜}＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || ', ､　l|ヽ. l! |lリ´｣斗ﾔ刋 /! |　|　　〈＼＼　ヽ＼
　　　　　　　　　そろそろかしらねぇ　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽﾍ {＞ヽ{ﾘ ´ ｀辷'ｿ //l! ,'. /　 |　《.　＼＼ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ<ヽﾍ';)　　　　　ノ'　,'./ /　　||　》＼　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:! |lハ〈　　_ 　　// /　, 　| l《　　》　《　》、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:! !　|l ヽ､ ´ｰ　 //'´|　/　 |　|　　《　》《　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃 | /! |/ ||｀iヽ-//'⌒| /　/⌒''⌒ヽ.　《
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿は洛陽城外に出て、その南にある洛水の浮橋まで進軍し駐屯
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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488 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:04:08.93 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｬ≦:::::::::i辷ゞィソ:::`ヽ＞ｘ　` ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ:::::::＞片尺豸x:::::::::::::::::＼ミx ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　〃=.ｲイﾁ'´　　　　　｀`辷ｚ::::::::::::::ﾍ斗. ',
　　　　　　　　　　　　　　 L=イ´　　　　　　　　　　　　乂z､:::::∧ｷハ
　　　　　　　　　　 ,..〃/　 /　 / .　　 ! |　 l　.|　i!　ゝﾑ::::::::iｿ　i
　　　　　　　　　　　　〃ｲ_/' i　'　./i　| !　 | |　 |i　|. i.|　 7i- ､:::iｨ　i
　　　　　　　　　　　,ｲイ´.//!.i! i　/ .i .li |　 i .!　ﾘiVi .i | i jYzィ7ｲiヾ .|　　　そこの貴方。
　　　　　　　　　　〃　　//i l　 i　!ヽi　| | ! j .iV i!　i .j | / ｨ==､__,zz､j
　　　　　　　　　　'′.／　,'∧ ﾍ |示zz'､iﾍ∧! ',ﾉ７/i了 L==ﾃﾊij､_i,'　　　この上奏文を
　 -=ｚ､　　　 ,.イ/., '/,'.ハ　ﾍゞ-ｨ　　　　　'〒ﾃ７'/./, './ ji||　7　　　　高平陵の陛下に届けてもらえないかしら？
　　　ヾ＼　. イ　〈:i/ /,'i' , ' 〉ﾊ､　　　　　　　´¨¨｀ｲ:/ｲ /.i〃!', i
　　　　　 ≧x::ニニz:ヾ_ i::!､〃 i.ハ　　　 '__　　　彳:/　/: j ,' |::i.!
　　,.ィ´ニニニニニニニﾆ≧x_,7//!＞.､　　｀　　 . イ,　 /i/ i/! |　i　　 ,. --≦ニ
,イ≦￣イﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ_7 r-.///j i | l　＞--＜:::.../　/.!.|　| | .! ハ〃イニニニ
　　ィ´ /ニニニニﾆ／i::,'j:::::///::i＞､_,ｲ:::/:iﾊ::::ヽ/　/　i |　| |∧i_,.イニニニニニ
　　　 /ｲ／ニニニi:',iﾍi' i:::7.,'/::::iｲi　ﾑ:::::::i.|:::::::/　/ハﾆﾆ:￣￣ヽ,ニニニニニニ
　　　 ′'イﾌﾆﾆﾆｲヾi.',::V:::i,.'/:::::::/　　〃=' izz/　/イﾉｲ i:::::::::::::::::ヽニ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　
　　　　　　　　　　　　　　　ただちに！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|　　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　そして、ここまで来てようやく、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　曹爽の罪状を記した上奏文を曹芳に送っている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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489 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:04:51.98 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　 |ハ : |: :ハ　　　　　,　　　　 / : : 从: ﾊ
　　　　　　　　　　 {　ﾊ: |ｉ: : :ﾄ､　　　　　　ノｲ: : ﾊ/}'　}
　　　　　　　　　ﾉｲﾊ: 人　　　　‘｀　　　人:/:ｲ
　　　　　　　　　　　　人: :{ﾊ:. .　　　　 . .:ﾊ} /}′
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヾ　 _ｉ .＞-＜. ｉ_　ﾉ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　. :´ : ｌ　　　ｌ : ｀: .
　　　　　　　　　　　　 .　.:´: : : : :K　＿＿_　ヾ: : : : :｀:.　.
　　　　　　　　 /{:. :. :. :. :. :. :.:|／　　　＼|:. :. :. :. : : : : }Y
　　　　　　　　　　　ｌ∧:. :. :. :. :. :. :|　　_＿_　　|:. :. :. : : : : :./::ｌ　　　　　　　　　　　　　　舞台は高平陵に移る
　　　　　　　　　ｌ:::∧:. :. : : : : : |／　　　＼|:. :. :. :. :. :.:/:::::ｌ
　　　　　　　 /!:::::∧:. :. :. :. :. :.　　　　　　.:. :. :. :. :. :./::::::::ｌ
　ｎｎ―‐　､＿/:::::::::::∧:. :. :. :. :. :.　　　　　. :. :. : : : : /::::::::::ハ＿＞――‐ ァ
{ヽ} lﾉ !7　　ィ｀ｰｧ:ヽ＼::::::::.:. :. :. :. :. :.　fｫＹ　. :. :. :. :. :. :::::::／::イ　＿　YY´}/ レｧ
ヽヽ{. {ヽ _　　 /::::::}:::::::Ｙ:::::＼: :. :. :. :. 从ﾊ . :. :. :. :／::::::/:::::{::::|　　　ィﾉﾉｲノ
　　｀ゝ ‐ｧ:⌒::::::::/::::::::::::::::::::::＼:.:. :.: :.　　. :. :. :／::::::::::::::::::人::ヽ..ィ::7´￣￣´
　　　　 {:::::ゝ:::::'::::::::::::::|:::::::::::::::::ヽ : : :.　. :.:.:ィ:::::::::::::::::|::::::::::::::::::::´:::}
　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ｀ヽ∨.:´　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ
　　　　　　人:::::::::::::::::::ｲ:::::::::::::::i::::::|戈}夲{丈 |:::::::::::::::八:::::::::::::::::/
　　　　　　　 ―　´　|::ｉ:::::::::::::::::::| 个:ｉｉ:个 |:::::ｉ:::::::::::::ｉ｀　―
490 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:06:41.68 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏　司隷　高平陵】

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.''''''''
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,´:
　　　　　　　　　　　　 .:::::::,,　　　 .　.,　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.,,,.､,,,　::::::_,,_　　　　　　　 .,,,,,:,,,,,.
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　　　　　　　　　　　　　　　.;;:,,.　　　　　 .″　　.｀　｀ﾞ'-.:"　　　　　,　　　　　 .,
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　　　　　　　　　　　　　　　　　,;_,.-ｰ''"´｀ﾞ''ｰ-、　　　　　　　　　　　　　　　,,,,‐'゛｀ﾞ''ｰ-、┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
　　　　　　　　　　　　　,,,,-‐'゛;,':,:;.,:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,::.:,　｀ﾞ''ｰ-、　　　　　　　　,,,,-‐';';';';';';';';';';';';';';'｀ﾞ''ｰ-、
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.明帝曹叡の陵墓であり、洛陽城の南九十里（約４０ｋｍ）に位置する
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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491 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:07:34.04 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　-─…‐-
　　　　　　　　　　´　　　　　　　　　＼
　　　　／　　　　　　　　＼　　＼
　　　　　 /　/　　　 /　　　　　　　ヽ　　ヽ
　　　 ,′//　　'　|　　　 {　　 |＼∧
　　　　ｉ│　/l/ |　　ﾄ /＼　|　::::∧　　|
　　　 | 　|八 /＼八　　|厶ィ不アV 　|　　|
　　　 | 　|　|下不ﾊ＼ | 　Ｌリ　|八/|　　|
　　　 | 　|　ﾊ　Vリ　ヽ　　　　 | :/ :|　　|
　　　 |＼∨.::}　　　　　　　　　　　|∧ :|∧∧
　　　/::::::::::::八　　　｛＼　　　　ｲﾚﾍ::|::::::::人　　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼　＼
　　　厶イ::::::::::::::＞　　￣　　イ二二}/∨|/　　　　　　　　　/　　　　　　　　｀ヽ　　　ヽ　ヽ
　　　　　|八::::::|＼:: [≧ｚ‐r＿_,|　　　｣レ''"⌒＼　　　　　/　　　　　　　　ヽヽ､ヽ　　ヽ　　 ',
　　　　　　　＼|／⌒ト-|/゜/　 |　／ /::.::.::.::.::.::.::丶　　　 /　　　　　　　　ヽヽ､　>ｬ＿　 l　　　vヽ
　　　 _....::.:´::.::.::./丶||＼__ イ　厶ﾆﾆﾆﾆ二＼｝　　　l　　 ,　　　i {ヽヽ　ﾄ､Ｖ >l_´　　 r ／∠｀‐- ､
　　　〈＼.::.::.::.::. ,′　||　　　||　　∨　　　　　＼〉　　|　　|　　l　i .!　ヽﾄ､l X,と´ﾑi}､　 l'／　　　　　　｀ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　|　l　ﾄ | l　　ﾘ /ﾒ/'ﾏ､__,ﾍ|　　l　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　l　l≦l井＝=､　　　ゝｰ 'l　　.|　　　　　　　　　　　　_＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽ.｢ﾘ:ﾘ::::::::::::}　　　　　　 l　　|　　　　　　　　　　／　　-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　ﾍ!ヽ＿_／丶　, -､　 l　　|　　,､　　　　　 /　／｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　　　 l>､　　　　`'´　　,|　　|ヽ〃l　　　　　/　 /　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　　　 l<　｀　ー　-　〈|　　ﾊ｀'　||　　　　/　 /　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　　　.｢ヾ=＝＝､ヽ　 l　　l　l.　 ||　　　 l　/ ,　-‐　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　　ヽ　　　　　ヽ= |　 lｰ´l　 ||　　／ /／　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　.ヽ　　　 //|　 |　　ﾚ'/　／／´　　　　　　

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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　洛陽の変事の知らせがもたらされたのは、午後に入ってからと思われる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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492 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[sage]：2011/05/23(月) 00:08:28.46 ID:EicJQdnko: 子供を褒めたいので大事なことを２回言った銀ちゃんｗｗｗｗ
493 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:08:48.77 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ｿ/⌒ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　/　 //　　　 ..＼　　　　　　._,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　//　　　　　　.｀ヽ,.._,ィ''´　　｀'ｰ- 、　　　　　　/i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　//　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼,.　　 _..ノ .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 / 　//　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒´　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 //　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜
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　　　　　　　　　　　　　　　　ッ芝ヾｼ⌒ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　ほとんど時をおかずに司馬懿の上奏文も届いたはずだ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.以下にその内容を紹介する
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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494 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:09:55.71 ID:QqXQsYoIo: 【司馬懿の上奏文】
┏───────────────────────────────────┓
　私が昔、遼東より帰還致しました折、先帝は陛下と秦王及び私に詔勅を下され、
　寝台の上まで登らせ、私の腕をとって、くれぐれも後事を頼むと仰せになられました。
┗───────────────────────────────────┛

　＼:::::::::/'´ / 　　　　　　　　ヽ7:::::::::i　　　　ﾄ.
　　　＞:/// i /jﾐ､　 ,　ｉ　　i i i　 l　 /:::::::::/ﾄ　　　 i::〉
　　／::::::i i ｌ　|ｉ |トヾ〃ハi　　| i iﾊﾄ､ﾊ￣}ｉ::/　 i　　 i'
　　｀ト::::i | |il |ｉ ||　　　　 ||ﾊ i| i i|　| ﾊi|　　 |　　 |　　 i　　
　　 | ∨ | |il |ｉ ||　　　　 |l　l ｌﾊ｜ l|　}|フ彡｝　　|　　 |　
　　　|　i　|小 |i |i　　　　┼‐リ‐}ﾉ‐┼　　彡ﾍ. 　 |　　 |　　　　し、司馬懿、わ、私の病気は重いの。
　　　|　i　　 ∧>‐''"　　　　　＿＿,,.　　　 i　i　　|　　 |　　
　　　|　i 　 / ∧､__,,.　　　　　　　　　　　　/　i　　|　　 |　　　 .だ、だから、後の事はあなたに任せるわ。
　　　|　ｉ　/ / ハ　　　　　　　　　　　　 ,トイi　　|　　 |　　
　　　|　i / /　　　､　　'　　　　　　　u　 / |　i l 　 l　 i　i　　　そ、曹爽と協力して、幼い太子を補佐してあげて
　　　|〃　　　 i 　｀　 .　　 ⊃ 　　／　.|　i l 　 |　 i　i　
　　　|′　　　 | 　　 i　｀　　 __　　 ´　　 L i | 　 |　 i　l
　　 /　/ 　　 | 　　 | 　 ┌L ___　　-─┘　| 　 |　 |　l
　 /　/　＿　」＿＿」＿..ﾉ//Тｉ　　　　　　 /| 　 |　　　:.　　 __　｜　　 |、　　ﾄ､ { 　　　　 || 　 |　　　| | |l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＼|　　　| ＼　|　ヽ＼　　　　 |.|　厶　 /l | ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__/;ハヽ斗―＼l-　＼＼.　　/イ/　| ／/,ｲ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ'´　ﾍ＼＼ヽ二＼　　　＼/ ＞┬ ｧ| 〃 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ弋F千　卞､　　　　 ^ー'彡/ 　 ∧ 　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ　　　＼｀ﾆ´￣" 　　　　　　 / 　 /　 '　　　　／.
　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l＼＼　　＼　　　　　　〉　　／　イ　　　', 　　／..:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　＼＞ー一　　　＿_ __,,.　　　ｲ　　|、　　 ′　/ /.:::/　
　　　　　陛下におかれましては……　　　　　　　　　　　　 | |　　　　＼　　　　　　 -　　／｜　｜＼　　　У /.:::厶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二丶　　　ト＞　　　　　　／　　|　　|　　＼／／￣_,. -‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::.ヽ＼　 |::7r―- ｀＝二´　　　 |　　|　　／　　　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::.ヽ＼ |:| |::::::/r‐::共::ﾄ＼　　 | 　 |一'二二二、､＿,..　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::..＼ヽトl:::::|:|::::|:|　|:|:.ヾＶ＜| 　 '::::::::::::::::::::::::.ヽ＼:::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::ｌ |:ｌ＼|:|::::|:|　|:|:::::}:}＼:ｌ　/ .:::::::::::::::::::::::::::.＼＼
495 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:10:40.63 ID:QqXQsYoIo: ┏────────────────────────────────────────┓
　私は、「二祖も私に後事を託されました。それは陛下がご自分の目でご覧になったとおりです。
　何もご心配なさいますな。万が一不本意な事態が起こりましたならば、
　私は生命にかえて勅命を奉じる所存」と申し上げました。

　この事は、黄門令の董箕たちやお側で看病にあたった才人たちが、皆知っている事でございます。
┗────────────────────────────────────────┛

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　　　 l　　　　　　　　　　 /ノ　　　　　　　　 , ′
　　　 ;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
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　　　 i　　　　　　 - ...＿_ 　_,,.. -　　　 _／　＿彡イ　先帝が陛下の事を私にお頼みになったのをお忘れのご様子
　　　 ;　　　　　　　｀´　　　　　　￣￣　ｲ　 |　　
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｀　、　　　　　　　　　　　 ,　'´ 　｜　 |
　　　｀　 .,　　　　　　　　　　イ　　　　　|　　;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ‐ ''"´￣ ¨ﾞ''ｰ､
＿＿＿＿_＞＿、＿,　＜　l | 　　　 |　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞'′　　　　　　　　｀心‐、
::::::::::::::: ／.::::::::::|:::::::|二::.＼　ｌ |　　　　/　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○: : : : : : : : : : : : : : :: : :ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : |/|/|/|／ |／|// }/}_彡ミヾｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : |　　◯　　　　 ◯' .|: : :ヽ::}
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::!入.　　rv-　..__　　　}: ::{ ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヾゝ、_.!　　　/　　,ノ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／￣ミヾ＼|:::::::／|
496 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:14:12.60 ID:QqXQsYoIo: ┏───────────────────────────────────────────┓
　現在、大将軍曹爽はご遺言に叛いて国法を破壊し、内は僭上の行為、外は専ら権力を振り回しまして、
　諸軍営を取り壊し、近衛兵をすべて手中におさめ、ありとあらゆる要職に身近な者を配置致しました。

　殿中の宿衛に当たっていたのは、歴代にわたって仕えてきた人々でしたが、
　それをすべて排斥して新しい人間を任命し、自分の都合の良いように取り計らおうと致しました。

　それらを土台として結託し、勝手な行動は日に日につのっております。
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497 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:14:58.05 ID:QqXQsYoIo: ┏─────────────────────────────────────────┓
　また、黄門の張当を都監に任じ、これと連絡を取り合っては、天子様の動静を観察して神器を狙い、
　二宮の間を引き裂き、親子の関係を損なおうと致しました。
┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　, 　─-　､
　　　　　　　 , -'´　　　　　　｀ ‐､
　　　　　　／　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　 .張当。
　　　　　イ　　　　　　　　　　　',　　　　　　
　　　　　 l　　　 l　i ＼ヽ　ヽ.　　　i　　　　　　宮女を紹介してくれた礼にお前を都監にしてやろう。
　　　　 l l 　　l　l',',ヽ＼ヽ､ ', ',　ｰl　　　　　 .
　　　　　 l l　　l　l',l ',',　,ｨーｒｧ', ',ヽｲヽ　　　　 .これからもよろしく頼むぞ？
　　　　 ',!',　 l　',lヽゝ　ゝソ i. lノ/ l　',
　　　　　　 ', ヽ ',　',ゞ､　 '" ´ ｌｌノ　ｌ　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃. : : : : : : : ;ｲi: : : : : : : : :ﾍ
　　　　　　　　　フｌ l＼　くヽノｌｲ､　　l　l　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　 i:;'. : : :ｉ: : : : // |ﾊ: : : : :i: : :;ﾊ
　　　　　　　　 /　 l l　￣〃￣｀ヽi 　　l　l　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　 |:|: i: : i|: : : //　ﾘ |i: : : :ﾘ: : :;:;}
　　　　　　　 /　　/',ｌ　r=' i　　　　＼　　l　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !;ｨi￣≧=､ ′　　!|_: : /: : :;:;ﾘ
　　　　　　　/ 　/ 　　l＿ l　　　　　＼　l　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {,':i､f'7::心　　　　二.≧､7;:;:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_/i.　　　　 i: | （ ¨¨ ｀ﾏ__,-‐〈;ﾋﾊｨ//}´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨.:!　　　＿|:iｌ　　￣　〈 `､.＿,.ｲ/:iｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼}:ﾍ=:{: : ! |＼　　､＿　　,-, ./:ﾉ　　　　 ,
　　　　　　　　ありがとうございます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣¨´￣ﾍ!　＼　　　　_i .i<//:ﾄ,_　　／:iｨ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_.| ｀ｰrニヾ._|〃ｰヾ:}=ｪ:_:ノ′
　　　　　　　　今後ともご贔屓に　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿ノ `‐-〈//.,ﾆ　i　　　　ﾞ¨
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／,ィﾘ/〃/ / / iP|ﾄ､ {　 ∨i| ﾄ､ヾ､ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／／,.=| 〃/ / / :ｉ|.｜| ﾍ_,.ノ＼ｉ_ } i| i ',

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　都監というのは宦官の取締役。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.また、ここでの二宮は皇帝と皇太后を意味する
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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498 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:16:11.31 ID:QqXQsYoIo: ┏────────────────────────────────────────┓
　天下は動揺し、人々は危惧を抱いております。

　陛下はただ玉座に身を寄せておられるだけで、どうして永久の安泰を得る事ができましょう。

　こうした事態は、陛下と私に寝台の上まで登るようお命じになった先帝ご本意に外れております。
　
　私は老いさらばえてはおりますが、どうして昔のご遺言を忘れましょう。
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / // ､ヽ′　　 ,/　　　　_ﾉﾞ/　//　ﾉ　 / ハ　　　 !::::ｌ　l:::::l　l 　|:::::l/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ / ｌ　 | ! 　　　,/　　　／ ,/　/　／　/ / /　　　ヽ::ゝ !::::!　ｌ　 l:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l!　|　 | ! |　　i|| 　　／／,,,,,,/／　／／ /　　　/ヽ＼:::::/　 l　 |::l
　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　ﾘ　 | 　l　ｌl i　 l !　／　巛≠≠７ ∠― ／　　　ｌ　ｌ　 |::::| 　 l　 l::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　ヽ !　ｌl ｌ　 ! |/l　　　l! }　, ′　　　/　　　 ,　' ｌ　!　 |::::| 　 l　 |::ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l!　ヽヽ　 lノ　　 /liﾉr'　　　／　　　／l　　!　| 　|::::| 　 l　 |::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨　　　 '￣　　　／　 _, -´ ｜　 !　l　 |::::| 　 l　 |::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　 ´ 　　　　　　 ∠ - ￣　　　｜　 / 　ｌ　|::::| 　 l　 |::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　 l　 / 　,'　　|::::| 　 l　ｌ::l
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`'ﾐニニ＝,､　　　 /　　,　　　,/ ー　-　、　　　 /./ 　　　/‐'´::.::.ヽ..ｌ　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀三三三三三三l　　/　　 ,/　　　　　　!　　　//　　　/::.::.::.::.::.:.::.::ヽ..　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　三三三三三三三三三! 　ｌ　　 ,/　　　　　　/l:.::.::.:.//　　　/::.::.::.::.::.::.::.::ｨﾉ〈ヽ..　　l

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　これまで曹爽の罪状を書き連ねた司馬懿は、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ここでようやく自分の意見らしいものを述べている。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .彼が皇帝に言いたかったのはこういう事だったのだろう
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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499 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:16:48.94 ID:QqXQsYoIo: ┏──────────────────────────┓
　昔、趙高が思い通りに政冶を動かした結果、秦王朝は滅亡し、
　呂氏と霍氏を早く処分した結果、漢の帝位は永く続きました。

　こうした例こそ、陛下が大いなる手本となさるべきであり、
　今こそ、私がご命令を受け賜わるべき時節でございます。
┗──────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｔ匕ア::-‐＜￣　‐-　　　　　　　　　　　　　　　　　｀';;;.
　　　　　　　　　　　　　イ.:〆.::〆　　　　　｀　、　　＼　　　　　　　　　　　　　爪
　　　　　　　　　　　　／I7.:〃.::/」　　　　　　＼　＼　＼　　　　　　　　　　　　　ノ川ﾄ　　ｒ､
　　　　　　　　　　　 /　I7.:〃.::/｣　　＼　　　　ヘ　ヽ　ヽ　　　　　　　　　　　　　ﾉ川|（`〈ヽ |
　　　　　　　　 /　 {{l:::|l|::::ｌ}}　　 l |　＼　　　　ｨﾍ　 l　ハ　　 _,,.　　　　　ｰ=彡ｲ＾) } } ﾉ〉j
　　　　　　　　　 ′　{{|:::|l|::::|}}　|　 | ﾄ､／｀　､〝ﾄ､　　|　　|　／ｲ　　　　　　　ノ-└′⌒ /´
　　　　　　　　　　|　　 {{|:::|l|::::|}}　|　 |　X＼ x≦　＼|ﾞ'＾ヽ |　　|/i|ｌ|ｌ|　　　　　　 , ´　　　　／
　　　　　　　　　　|　　 {{|:::|l|::::|}}　、 ∨ヽ ,,ｨハヽ,　　￣ハﾄ.　 |i|ｌ|ｌ|l|　　　 ┌‐廴___r┬＜.
　　　　　　　　 ,　/　 {{|:::|l|::::|}}　　＼ヽ〃＞''"　　　　 | lli　|l|ｌ|ｌ|lﾚ{　　　く＞┬ｔ＿_入___￣{__
　　　　　　 / / ,　小:.ぃ::.ﾏ} ＿　＼＼　　　　　､ｲ丨|ｌ|ｌ |ｌ|ｌ|ｌ|ｌ|l　　　＼￣`ー┴-､入_　｀L_
　　　　　　　　/ / /　/ ｌ　＞=rｆ<⌒ヾ　　＼　　　　　　　｜|l|l| |ｌ|ｌ|ｌ|ｌl′　　　　＼::::::::::::::::.＼入_　ヽ
　　　　　 / / /　　 | {:{___ﾉハﾄ =='＼ー一　　 _　イ l|l|ｌ|!|ｌ|ｌ|ｌ|ｌ|　　　　　　　ト､::::::::::::::::.＼入_└┐
　　　＼､　/ / /　/ 　 | `￢1|　 |:|＼＼＼　ー　〔_　　|　|ｌ|l|||ｌ|ｌ|ｌ|ｌ|　　　＿　　　|::::l＼::::::::::::::::.＼入〔
　　　　〉三≧x. / 　丿　ﾉ:|　 |:|　ヽ　＼＼ -r=く}＼ﾑイ￣￣￣`ｰ一'´::::::.＼　|::::|:::::ヽ:::::::::::::::::::〉〔
　　 _,,.≧ﾆ三三≧==三≧ト．,,_ ｀′　 }　 } ＼＼_ﾉハ、`￢-､::::::::::::::::::::::::::::::::）::: ト|::::::::::::::::::::::::::::／r┘
≧ﾆ三三三三三三三三三三三≧ｭｘ..ﾉ__厶 ―- ＼::::冫　　　＼:::::::::::::::::::::／.::丿j:::::::::::::::::::::::／⌒′
三三三三三三三三三三三三三三二ﾆ7.:::::::::::::::::.＼´　　＿,rv＼:::::::::／.::／.::（:::::::::::::::::::::::::|
三三三三三三三三三三三三三三ニ７.::::::::::::::::::::::::::.＼‐く＼ﾉ j｛迄}＼::::::::/.:::::::::::〉―-､:::::::
500 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:17:34.12 ID:QqXQsYoIo: ┏───────────────────────────────────────────┓
　太尉の臣蒋済と尚書令の臣司馬孚らは、　皆揃って曹爽には君をないがしろにする心があり、
　曹爽兄弟には兵士を指揮させて宿衛の任に当たらせるべきではないと考え、永寧宮に上奏致しました。

　皇太后は「上奏の趣旨どおり施行せよ」と私にお命じになったのでございます。
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501 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:18:41.64 ID:QqXQsYoIo: ┏─────────────────────────────────────────┓
　さっそく私は、曹爽・曹羲・曹訓の下役と兵士を召し上げ、
　「諸侯の資格のまま自邸に帰還させよ」
　「陛下のご帰還を阻む者があれば、軍法に照らして処断せよ」と係官と黄門令に命じました。

　私自身は病をおして兵を指揮し、洛水の浮橋に赴き駐屯し、変事に備えている次第でございます。
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　　　　　　　　　　／.:.:.:.:::::::::::::::弋辷ソ::::.｀`ヽ
　　　　　　　,.ｲ.:::::::, ．　"´　￣￣￣｀`ヽ::.＼
　　　　　　　 //:.:::,r'´　　　　　　　　　　　　`ヽ＼
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　　　　く　./l1　|::|:i　　 .i 　 l:. 　　　　　 l　　　　.:.:.::::.:.ヽ
　　　　V .:l1　|::|:|l:.　.::|i .:.:l.::i　　　　　.:l　　　.::i.:::!:::| |:|
　　　　　/.　 lレ'ノ.:|l.:.　.:|| .:.:|:::|:.:.　　　.:.::!.:.:.:ｲ.:::!::::!:::l |:|
　　　　./.::!　 !1　 i |l.:.:.:::l:| .:.:l.::|::.:.:.　 .:.::/.:.:/.:!.:::!.:::!:::l l::!
　　　 /.:.:.:|　 |::|　 i ﾄ､_.:_|:ﾄ､.:ﾄ､ﾄ､::.:.:.::::/l::./_/:.:/:::/::/ ﾘ
　　./ .:.:..:|　 |::|　 i |　＼仁lﾆ=心ﾊ.:.::/ｨイ l/｀/.::/.:/　′
　　/ 　.:.:.:|　 |::|　 i |　弋_辷'フ` 　 ';/ ィﾁ斗l/.::/イ
　./ 　.:.:.:.::!　 |_|　 i | 　　￣　　　　　￣ !:／　.l
　　　 .:.:.:.::!　 |　　 l l 　　　　　　 ,　　　,:::|　　 i
　　　 .:.:.:.:.!　 |　　 l |＼　　　　_ .._′　　/.l::|　　 i
　　　li.:.:.:.:.!　 |　　 l l::::.:.ヽ､　 ´　　　 ..イ.::::l::|　　 |
　　　li.:.:.:.:.!　 |　　 l l::::::厂￣|ー- ＜::::::l::::.:l::|　　 |
　　　li.:.:.:.:.!　 |　　 l l::ノ.:.:::::::ノ.:Ⅹ:＼|::::::l:::.:.l::|　　 |
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　面白いのは、司馬懿が自分は病であると言い張っている点だ
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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502 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:19:44.48 ID:QqXQsYoIo: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　　─＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　　　準備は整えたから決断しろと？
|　　　　（__人__）　　 |
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　　　鳴かぬなら鳴かせて見せよう的な
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -=―＝―- ､ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃⌒>'´　　／　　　丶`ﾆ=‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ ,′// , ´ / 　j　}　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　l　 | i　l　/ ／// ,ｲﾊヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ,ｲ八　l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll　}ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ノ .∧ ｌ　ﾑrt=k｀　　ｨ=､ﾙﾚ′j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / イ　Vﾍ.　ヽVr!　　　jr/ﾑｲ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　W^{ゝﾍ　ﾊ.ヽヽ　_ '　/〈ﾘヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j八 }ヽﾍ､　 j`＜ミ＼
　　　　さて、相次ぐ知らせを受けた曹爽の反応なのだが……　　　　　　　　　　ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ＼- 厶］::::::::f }::/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r=＜　　　Ｖ三|:::::::::| |/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /‐-､＼　　 ∨ﾒ､::::ノ　V､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 /_j 　 , X ＼　ヽ {´　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　´ 　＼＼　 >ﾍ､___,ｲヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`､　　　ヽ＼.>j　　　　ﾊ│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　 ∨　｀ヽ､_,/∧|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽ　　勹'´　　　 //　l !
503 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:21:57.40 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏　司隷　高平陵】

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　　　　　　　　　　　　　　　 -──ｧ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
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　　　　　　　「.|.「.|　　　　　　 /　,'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　
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　　　　　　　　V. V　　　　　　|　.|　　 |　　　　　 / 　./ | lﾍ　　　　　　ヽ　　　　　 l | |　
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　　　　　　　　　　　　　　　l | .|.|　|　　|　　　/` ﾄ|､. ||　,ﾍ_|_,,-ﾍ弋"ヽ　`,　 l　　　　　 /Z　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　||　'､.　 |　　 ,' ,.-ﾚ､`|.　　､|　　, ─､　　`,　|　　　　.//　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 '､ .ヽ　 |　　.| l　　.}　　　　　　ll　　　}　ヽ　',ヽ=､　　ﾒ､!　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　|.　 |. ` - '　　　　　　　` - '　　ヽ ',| .l l　,"　ヽ　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ヽﾏ　|,ﾍ／　　　　　　　／l／　ﾊ　.ﾄ､|-' 'ﾚ　　　ヽ　　ヽ　　
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ／入　|　　　　　　　　　　Ｕ　|　|-'　　　　　　ヽ　　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　 |　|　`　､　　　──┐　　　　　, -|　|　　　　　　　　ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　　 |　|　　｡　　`　_＼　ﾉ　_　-i ＜.　 |　|　　　　　　　　　ヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　／./.　　　'､.|　o　　　　　f､　_l_　_ -"　　ｿ　| /　　　　　　　　　　　＼ﾍ
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　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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504 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:24:04.66 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　_,ノ,ｧ´　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　 l　l　|　l / ｲ,ﾊヽ＼　ヽヽ　､　l
　　　　　　| .l　l　 l/lﾊl､ l ヽl ＼ヽ　l　ヽl
　　　　　　　 l |　l　.l/_l_,ィ. ｀ｰｯｰくヽ l　l ､,ｼ、
　　　　　　　ヽl、l　lｆ"　ヾ　　l､,_,,ﾉヽ　l ﾊ､ヽ、　
　　　　　　　　ヽl､l､lヽ= '　　　　　；　l l.|'　ヽヽヽ
　　　　　　　　／/｀ｨ､　　　＿__　_,ノl l.|　　ヽヽヽ
　　　　　　 .／ / /　l l｀"-┴ュニ_/iヽﾘ　　　ヽヽヽ
　　　　　／　 / /　　l |　　,イ_ヽ/ _」　ヽ　　　ヽヽヽ
　　　　/　／／　　　ﾘ　 /　　EO∃　　　ｌ　　　ヽヽヽ　　　　　　　？　　　　　　　　　　　　　　？
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　´: : : : : : : : : : :｀ヽｨ' ´: : : : : : : : : ｀ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l : :ﾊ下j　　T辷ﾄV: : :iヽ::::i:::::::::fﾊ::::::::ヽ　ｿ　ヽl
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .彼は司馬懿の上奏文を受け取ったが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　それを皇帝に差し出さず、進退窮まって成す術を知らなかった。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .兄に比べれば良識を持っていた曹羲も同様である
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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505 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:24:52.15 ID:QqXQsYoIo: 【>>504修正】

　　　　　　　_,ノ,ｧ´　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　 l　l　|　l / ｲ,ﾊヽ＼　ヽヽ　､　l
　　　　　　| .l　l　 l/lﾊl､ l ヽl ＼ヽ　l　ヽl
　　　　　　　 l |　l　.l/_l_,ィ. ｀ｰｯｰくヽ l　l ､,ｼ、
　　　　　　　ヽl、l　lｆ"　ヾ　　l､,_,,ﾉヽ　l ﾊ､ヽ、　
　　　　　　　　ヽl､l､lヽ= '　　　　　；　l l.|'　ヽヽヽ
　　　　　　　　／/｀ｨ､　　　＿__　_,ノl l.|　　ヽヽヽ
　　　　　　 .／ / /　l l｀"-┴ュニ_/iヽﾘ　　　ヽヽヽ
　　　　　／　 / /　　l |　　,イ_ヽ/ _」　ヽ　　　ヽヽヽ
　　　　/　／／　　　ﾘ　 /　　EO∃　　　ｌ　　　ヽヽヽ　　　　　　　？　　　　　　　　　　　　　　？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐‐‐ -　　　　　　　-ー‐　-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　´: : : : : : : : : : :｀ヽｨ' ´: : : : : : : : : ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : ::/::l: : : : : : : : : ::三三三三: : :i: : l ljヽ: :::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i : : l::/i/ i:lヽ:: : : : :l: : |三三三三:::::i::::l l:|/i:::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l : : |/+-' i|ｰ＼: : ::|: : |: : ::l: : : : i: : ::V ,ｨ'{j {:::: ::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l : :ﾊ下j　　T辷ﾄV: : :iヽ::::i:::::::::fﾊ::::::::ヽ　ｿ　ヽl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .i : ::ﾊヽ'　　 {:::::j./: : :/ノ: :i: : : :ゝ_ヽ: : ::＼　 / r'' ´_ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　ヽ-7ヽ､　　zz u/／rヽ: : :l: : : : : :j＿￣r-=´´:7　　　｀ー-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i｀ヽ,　＿_/::／ i丶-ｧ7／　　＼::::i: : : : :/_ ｧ´: : : : : ::/　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i __　i　　 i￣｀Y ´￣| ,ｨ ´　,ｨｰヽ:: : : :/／: : : : : : : /　 /　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾆっ i　　 i　　 i　　{´ヽｨ'´: : : : : }:: : :/: : : : : : : : : /　 /　　　　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .彼は司馬懿の上奏文を受け取ったが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　それを皇帝に差し出さず、進退窮まって成す術を知らなかった。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .兄に比べれば良識を持っていた曹羲も同様である
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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506 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:25:55.36 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ
　　　　 /　/　　　　　　　　/ ﾊ　　　､　　ヽ　　',
　　　　.l　 |　　　i　　　 /　l l　ﾊ　|　 !　!　!.ﾊ.　 |
　　　　.|　 !　　｣__i＿! l　 !.! 　 } ﾊ　|　,! .!　.|　 |
　　　　.|　 |　　‐ｷﾊ-ﾊ.ﾄ=ﾊ|　._｣/.｣z'ｪzェF､ |　 !
　　　　.|　 l　　　.li{::V::i{:ヽ{ヽ´　 .≠ﾃ丐ﾐl i /　 !
　　　　.| .f^l　　　l:::::::::::::::::::ﾘ　　ら::::ﾘ 'l.//　 l　　　　　 .今すぐ陛下を奉じて許昌へ移り、
　　　　.| ﾍ .l　　　l_::::::::::::／　　　弋.ン /'ｲ　　l　　　　　　四方から軍勢を召集して守りを固めるべきだ
　　　　.|　｀.l　　　l´｀¨¨´　　 ,　　　　　 /!　　l
　　　　.l　　　!　　 !　　　　 __ _　　　　./ l　　l
　　　　.!　　 ∧　　ﾄ､　　　　　　　　,.ｲ､_l　　l
　　　 /!　　 ! ﾊ　　 lヽ＞　　_　r＜　｀ヽ! 　 |
　　 .//　　　＞l　　∧i|== i　r_'1_　　　　!　　|　　　　　　　　　　　　,'　　 ,' 　l　l 　l li　li　l',　ヽ　　　 l　　　　　l
　　// ., r ´　　.∨　∧::::::!_ｰ｣:::|ヾi　/ニl　　 !､　　　　　　　　　 i 　　ｌ　 l　li　ｌil l　l l　l.',　ﾄ､　　 l　　＼ iﾄ､
　.// ./　　　　　 ∨ .∧=,ヽ＿＿,〈V〈　 l　　 |　ヽ　　　　　　　　 l.ｌ　　l　　l l l il l　',l', ヽ､lヽ､l ヽ　l .l　　　 // ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l　　ｌ　　ｌi「Tｲヽ ',l',　イプT-ｧ、ｌ lヽ　 /イ', 　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l　　l',　 ', l:::::l　　 ',　 l::::::::l　 l',l l ﾉ／　 l ',　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　ﾄヽ l ',ー'　　　　└ー'　,ｲ ',!'´　　　 l. ', 　　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ヽ.l ヽl　ﾄ､　丶　　　〃 ,ｲ_,l　l　　　　　 ', ヽ　 ',
　　　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／丶 l　l　｀ ‐､.＿., -'´ l　l　l　　　　　　ヽ＼　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　／　　　　 l　l　　, ┴- ､　　 Ll /ー- ､　　　　　＼　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ／　　　　　 ,-l　lrー￣ゝヽ　「ノl　　　　ヽ　　　　　ヽ.　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.イ　　　　　　 /　　ヽ　/「￣　　',､r-ｒ‐T"「´l￣l　　　　　l',　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　　　　rT7「￣l￣l　「ｨ　　　 ',l_,､-‐ー-- ､._l　　　　 l ', l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /　　　　　　l-‐'"´l￣￣ └ ',　　　入ノ　　　　　　l 　　　ﾉ .',l

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .むしろ、当初は司馬懿に同心しようとした桓範が策を講じる始末。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　動揺のあまり口を開かない曹爽たちに桓範はさらにまくし立てた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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507 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:26:53.60 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　,　-‐　￣￣￣　　‐- ､
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　｀､
　　　　　　　　 .／　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽ
　　　　　　　　/　 /　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ ',
　　　　　　　 /　./　　　　/　　ﾊ　　　 .!　　　　　', l
　　　　　　　.′/　　､__./　 / /　',　　　ﾄ､ヽ,ｨ　　 ', ﾄ､
　　　　　　 .′ i　　≦,ｲﾐヽi /　　 ! l　/　Xﾚ´ i　　i i　＼
　　　　　　 {　　|　　 /__|　｢ﾄ､／| ! /,≦zｷﾐ､!　　|　　　ヽ　　　　事ははっきりしている！
　　　　　　.ﾊ　ﾊ　　f:::::｀ヾ￣ﾊ　 iﾙ'ｲfﾁ.ﾊ　}'|　/ .ﾄ､　　　ﾊ
　　　　　./　}　　 N､ﾊ:::::::::::::::::ﾘ　　　 V__ﾉ　 | /　 l:::ヽ　　　i}　　 .お前たちは何のために書物を読んでいる！
　　　　 /　　!　　　ﾊゝ―― ´　 i　　　　　　./ｲ　　ﾊ―}　　 ||
　　　／　　./　　　/｀ﾍ　　　,.., -‐　⌒iヽ　　/´ﾊ　　ﾍ::::|　　,ﾘ　　 .今日本日をもって、
　.／　　　./　　　/｀ヽ::＼　{:/ 　　　 ´:},.イ::/:::::＼　＼　 /　　　お前たちの一門は滅亡するかもしれないんだぞ！！
./　　　／　　／::::::| ヾ:|　≧　　__　 ≦!　l:::i¨｀ヽ:::::＼　ヽ'
{　　　./　　／V:::::::::l　 i:l　ヾヽ＞＜／ﾉ　|:::{　　 }:::::/ ＼　ヽ
.',　　 {　　　{　　V:::::::l 　l:廴　ヾ⊥⊥／.／　}　 /__:/　／ヽ　',
. ∨　.＼　ﾍ　　ヾ¨　　ﾄ,　｀ー≠― ´ 　./　　 /' .／　　　Y .}
　 ∨　　＼　＼　 ,ﾍ　　　〉i　　　o }　　 r/　　ﾊ　{　从{　.|　|
　.―――‐＼　＼__f＝＝'1――――‐.|ヾ＝´イ‐┴‐{　.ﾍｧ' /―
　　　　　　　　｀ー―‐_ミi_,ｲ　　　　　　　｀ﾄー＜　　　弋z彡.'　　 ,,,,、　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,,,,、
　　　　　　　　　　　 / }ﾙｨ}　　　　　　 {　　　ヽ　　　　　　　　 ,! .,i´:iｰ匸ｌ　 ┬-、　　　　　　　/｀ ,lﾞ
　　　　　　　　〈////u　　　　　　　　 uﾍﾍﾍﾍ〉　　　　　　　│.l＿ﾞ‐'ﾟ″　 .|,,,ﾉ　　.,,,ο　　　|　,i´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,lﾞ /i､｀,!　　　　　 _,,-'彡'"｀　　　.|丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　｀"　　 ,―''''ﾞン'"｀　　　　　ﾚﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lﾞ丿　　　　　｀'-‐" 　　　　　,i´丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀｀　　　　　　　　　　　　　　　　｀"｀
508 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:28:16.92 ID:QqXQsYoIo: 　　　　／　　　　　　　　　　＼　＼
　　　/　　　　　　　　｀ヽ　　　ヽ　ヽ
　　/　　　　　　　　ヽヽ､ヽ　　ヽ　　 ',
　 /　　　　　　　　ヽヽ､　>ｬ＿　 l　　　vヽ
　l　　 ,　　　i {ヽヽ　ﾄ､Ｖ >l_´　　 r ／∠｀‐- ､　　　　　　　　　　中領軍！
　|　　|　　l　i .!　ヽﾄ､l X,と´ﾑi}､　 l'／　　　　　　｀ｰ､
　l　　|　l　ﾄ | l　　ﾘ /ﾒ/'ﾏ､__,ﾍ|　　l　　　　　　　　　　ヽ　　　　　.幸い、中領軍の別営と
　ヽ　l　l≦l井＝=､　　　ゝｰ 'l　　.|　　　　　　　　　　　　　　　　洛陽の典農部の役所は城外にある！
　　　ヽヽ.｢ﾘ:ﾘ::::::::::::}　　　　　　 l　　|　　　　　　　　　　／　
　　　ﾍ　ﾍ!ヽ＿_／丶　, -､　 l　　|　　,､　　　　　 /　／　　　　そこから兵を徴集すれば、
　　　　ﾍ　　　 l>､　　　　`'´　　,|　　|ヽ〃l　　　　　/　 /　　　　　 .兵力に関しては心配ないはずだ！！
　　　　ﾍ　　　 l<　｀　ー　-　〈|　　ﾊ｀'　||　　　　/　 /　　　　　　.
　　　　　ﾍ　　　.｢ヾ=＝＝､ヽ　 l　　l　l.　 ||　　　 l　/ ,　-
　　　　　　ﾍ　　ヽ　　　　　ヽ= |　 lｰ´l　 ||　　／ /／　　
　　　　　　　ヽ　　.ヽ　　　 //|　 |　　ﾚ'/　／／´　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　-── - ､. 　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::ﾊ:::::::::::::::::::::',.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,':::::::::::://　';ヽ:';:::::i:::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .i:::::::l:/;'/_,　､', ヽ';:::l:::::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::::::l,ｨ-┐　 ┌ｧ､i:l::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.';::::::',L:::l　　 l::::」,':::::;ｲ
　　　　　　　　　　　　　　…………　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ﾄ:ーゝ"　 __　 "イー:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::::l::::::｀ .ｧ　 r'´::::l:::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l::::::l:::／ヽ､／＼:l::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l::::;:へ ',　　Y　　/／｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::/:::; -'´￣lｦF「￣｀ヽ::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:／　　　l　リ　　　＼
509 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:28:51.25 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´　　　　＼　　＼　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　ﾄ､＼.　∨　 ∧　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　 /{ ﾄ､ﾍ_ｘ≦ァ ∨　 ∧ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / i! | .ﾊⅥ,才:T¨ｱヽ∨　 ∧ ヽ　　　　 i
　　　許昌までは二晩の行程！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　.'　ﾊ {/　ヽﾊJ::ﾘ　　　`∨　 ∧　}　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　 |z彡ｧ　　　ゞ'　　　　　∨　 ∧'　　　 |
　　　あそこの武庫には、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.',　|　{:〈　　　　　　　　　　 ∨　 ∧　　　 |
　　　兵士に供給するに充分な武器が揃っている！！　　　　　　 .i ⅥУ`　　／￣￣ヽ　　　　∨　 ∧　　八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　{　　 <:{　　　　　　　　　　∨　 ∧ 　　＼
　　　兵糧に関しては私の職権でどうにでもなる！！！　　　　　　 |.　人　　＼　　　 }　　　　∧　　∧　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　＼　　＼　　ノ　　／　 ∨ 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　 i个　　　　　　　　　　　　|　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| i　　　圦　　　　ー　/＼　　　 |　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　桓範の役職は大司農。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　大司農は銭穀金帛貨幣を司り、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　各地の屯田もその管轄下にある。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .本来であれば、桓範の存在は曹爽にとって大変心強かったはずだ
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
510 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:29:27.26 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　イ　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 / 　　　　　　　　　　　　　　',
　　　　　　　　　,'　　　　　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　　i,'　　l　　l　,ｲl', ヽヽ　',　　l　ｰ-､l
　　　　　　　　ｌi　　 l 　 lｲ/l l ', ヽ　',　i　　l　二li
　　　　　　ｌl　　 l　 ll,ｲﾄ.l　 ',l ',　iヽl 　 l__　 ,ｲi
　　　　　　　　　 ',　　l　l「ﾄヽ ',　イ￣「アｌ　l　lノ l　l
　　　　　　　　　　ヽ　 ',（ｌLﾘ　　　L:::プ　リノ　　ｌ　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　-ｰｰ-　　､
　　　　　　　　　　　｀ ‐l ﾄ､丶　　'"´,.イl l, -ｰ､!　l　　　　　　　　　　　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::::::::. ヽ
　　　　　　　　　　　　 l　li　｀ｰ--‐' ´　 lﾉ　　　 ',　l　　　　　　　　　　　　　　／ ::::::::::::::::::::::::::::　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　 l　l';!　, -イ７ヽ / /　　　　 i　l　　　　　　　　　　　　　//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　i
　　　　　　　　　　　　 l　ｌ　 i　　 l L__ノ ,ｲ　　　　 l　l　　　　　　　　　　　　　i i:::::::::::i::| !::iヽ＼::::::::::::::::i:::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! !::::::::::|'!|　!::!,ヽ､＼iヽ::::::i::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i i :::::::::| !|　!:|　'T;てﾄ|::i:::|ヽ:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i i :::::ﾊ,ィヽ ! 　ヽ:::::,j |::|::jﾉ:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! ! :::::ﾊヽj　　　￣　川':::i:i::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !_ ::::ヽ､　'　_ 　／|:::::::i::i:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川￣/／　ヽ:: ／￣|:::i::i:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::/_／　　 |　ヽ　／＼i::i:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./::/|ヽ　　　 |　　'V　　　ヽ::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/''￣　|::ヽ　　　|　　 i　　　　ヽ:::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 |::::丶　　 !　　 i i /, ｰ￣|::::丶

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　しかし、曹爽たちは沈黙したまま、桓範の進言を承知しなかった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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511 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:30:36.67 ID:QqXQsYoIo: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（─）　（─ /;;／
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　　　　　　蒋済の予想どおりの展開かお
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　- ─……‐-. .､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　'"´ . : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,．'´. : : : : : : ,.: : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／. :./: : :/:/: : /:l: : : |: :l:l: : : : : :.！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ｲ: :〃l: : :/:/: : /: :|: : : |: :|:|: :|: :i: : ::`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: 〃 l: :/:/_L/1 : |: : /|: :|:|: :|: :|: : :.:.:.::.';
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/ Ⅳl:/l/　{ 　|: /|: /. |: :|:|: :|: :|: : l: :.l:！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　∧Ⅵｨ行ﾐヽ|/ .|/￣「/ﾒ､/: /: : l: :.l:！
　　　　　困惑した空気に包まれた高平陵に、　　　　　　　　　　　　 ,′: :l　辷ｿ　　　　ﾆ二_l/l: /: : ./: :.l: l
　　　　　新たな来訪者がやって来た　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l: l: : l　　　,　　　〒ﾃﾃﾐV/: : /: :./l: {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/l: : ﾄ､　　　　　　辷ｿﾉ: : :,.ｲ: : /l人{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: : l/ ヽ　｀　　　　〃: ∠ノl／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|　　＞r‐r‐ ＜ィ´l/l／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:/　,.　-─┴┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∠二二ヽ　　　！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ｲ. : : : : :.ヽ. ヽ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ィ77.ｲ. : : : : : : :.', ！　　　`､
512 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:31:11.64 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏　司隷　高平陵】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､_,人_,ノ､_,从,人.ｨj､ﾉv1人.ｨj､ﾉv1人.ｨj､ﾉv1人.ｨj､ﾉv1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‐=､´　　　陳泰様と許允様が参られました！！！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '⌒r‐v'ヽｨ'⌒Ｙｿ､ﾄ､!ｙﾍ!ｿ､ﾄ､!ｙﾍ!ｿ､ﾄ､!ｙﾍ!ｿ､ﾄ､!ｙﾍ!ｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.. -─── -..._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::|:::::::|:::::/!::::::/l:::::ﾊ::::/::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '::::::::::|::::::l'_Vメｰ '　-'ﾆ._7::::::l::::l
　　　　　　　　　　´'⌒ヽ`.　　　／::::::::::::ﾊ:::::!辷ﾊ　　　'辷'/::::::/7:::ヽ
　　　　　　　　　　_.. -―...＞` ー.':::::::::::::::::::::ゝ- 　　　　　　　ゝノ:::::::::::::＼
　　　　　, 　"´´:::::::::::: _,.. -─ ' ::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ　　　-　　　イ:::::::::::::::::::::::＼
　　　 ∠::::::::::::_..　'" ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_＞　-　ｲ::ﾚ':::::::::::::::::::::::＼::::＼
　　 /:::::::::,.. '´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ:::::::::::::::::::ハ＼　　/ン:::::::/i:::ハ::::::::::::＼:::::＼
　　　｀'／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,.. - ´::::::::::／::::∧ : :＼_V ´:::::::::ノV:::l : :ゝ､_ー_-.ゝ､::::＼
　　　　j::::::::::::::::::::.. -― "´ ／::::::::::::::イ '::::::::/: : ゝ '´:::イ::::::／__ l::: |: : : !　ゝ:::::::::ゞ_ 二二二_ヽ
　　　　ゝ::_..イ／´　　　　'::::::::::::::／j :/:::::.:ノ:／:::::／::::::::／　 Yノ:::ｲ: : :::l　 lハ:::::::::ヽ＼::::::ヾ ` ::＼
　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::／／::/:::::, ／::...イ::::::::::／､_＞':::／': : :/:.:|.　|!　ﾊ::::::::: '　＼:::::ヾ＼::＼
　　　　　　　　　　　 '::::::::::::::／ ':::::::::レ '´ イ／::::::::::,へ／::::／^ハ:.:./: : |　|!/　|::::::::::: | 　 Y::::: !　レ'
　　　　　　　　　　/ｲ:::::::::／　/:::::::::/...イ＞'::::::::::::／'ー― へノ､　 V: : : ﾊﾉ　　|::::::::::: |　　 !:::::ﾉ
　　　　　　　　　　ﾉ::::／　イ:::::::::ｨ: : : : く::::::::::／- =_ ≡ = ､　　＼| : : : : ＼ﾉ::::::::::::ﾉ　　ﾚ'

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書　陳泰（字：玄伯）
513 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:32:49.27 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　 ./ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|!|'lｉ:::::::::::::.!
　　　　　　 .!::::::::::::::::::::::,ｒ､､:: ::::::::|｀ └┐::::::j!
　　　　　　 .|::::::::::::::::::::::.!tｉ|::::::::::::l `ｰ　 !::::|｀　　　　.もう手遅れよ。
　　　　　　 .!:::::::::::::::::::::::ヽ!:::::::::::||!　　　 >:ｌ
　　　　　　│::::::::::::::::::::::::|:::::::|￣　　　_/_;ｌ!　　　　　あきらめなさい
　　　　　　 |::::::::::::::::::::::::::|::::::::|　.　　 /::|
　　　　　　.!::::::::::::::::::::::::/l::::::::| / ￣´::::|　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　 |::::::::::::::::::::::./_|:::::::::|':::::::/::::::.!　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　./ :::::::::::::::::／.　!::::::::::l:::::/::::::jl　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　　-‐´￣￣｀　　､　
　　　　 / ::::::::::::::::ｉ二ヾ |:::::::::::!二j:::〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:'::::::／::::::::::::..ヽ::...　　ヽ　
　　　 .〃:: ::::::::::/::::::::｀ヘ_|:::::::::.!ヽ |' '　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　..:::,: !:i:::|:l|ヽ:::::::::＼::::...::.＼　
　　　//:::::::: :::::!: ::::::::::::::::::::l:::::::::ト-､!、　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::ヽ:／　｀ヾ!｀　ヽ::.　　 ',　　　ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::ヽ／-― '　　　､　ヽ:::::::::l:::::::::::.　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::／!,-＝､　　　　｀ヽ ';:::::::::l::::::::::::.. l　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::／:;: |! i:ｲ:!:!　　　-＝- ､.';::::::::|:::::::::::::.ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::/　|':::::l　ﾞ､'ﾉ　　　 !ｲ::!::|ヽ';::::::l::::::::::::!､:..＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|:/　/:::::l　'''　　　　　ヽ:''ノ '　 l::::::|::::::::l:::| ￣　
　　　　　　いや、その身も蓋もない言い方はどうなんだし？　　 !' ／: /!:ヽ　　､_.　　　　 ,,,　　　.〉::::l:::::::|ヽ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´ 　.|::!l:＼　　｀ ´　　　イ::´:;:l:::|:l|:/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヽ'!'｀ ‐-- r　 ,.　 -'― ､' !l' '　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , !'　　　　　＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , -＝､￣　　　　　　　　ヽ､　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　侍中　許允

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　許允、字を士宗。冀州河間郡高陽の人。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　代々冀州の名門として知られた人で、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　当時侍中の任にあり、征西将軍の夏侯玄、尚書僕射の李豊と親しかった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　陳泰と同じく曹爽派の影響が少ない人物だ
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
514 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:33:37.11 ID:QqXQsYoIo: 　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　/::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　./::::/::::::::ハ;ﾊ::ｨヽ::ト;:::::::ヽ:::::::::＼
　　l:::::/＼::/`　　｀｀　''　＼::::::ヽ:::::::::＼
　　|:::/､:;;メ　　　　　　　　,ヾく::::::ヽ:::::::::ヽ　　　　　　　太傅は大将軍と争うのを望んでいないし。
　　|::l`-/ﾙﾄ､ ,　　　　, ',,.ｬ≠ﾐ;::::::ヽ:::::::::ヽ　　　　　　
　　|::|:::f 元＝=ﾐ､　　　ｲP:::::}　ﾑ::::::::::::::::ヽ　　　　　　さっさと自分から降伏した方が身のためだよ？
　　|::|:::l:::{{ f::::::::} 　　 ..ﾍ;;;;丿'"ﾑ:::::ﾊ;jﾍ{　　　　　　　
　　|::|::l::::::l ヽ-'ﾞ　　　　　　　""/:::::::ﾄ　　　　　　　　　後、太尉から大将軍に手紙を預かってるんだけど
　　j::j::l:l::::ﾍ"" 　　‘＿,　　／ヽハj　　　　　　　　　
　　ﾉﾊj`ﾍ:/　` ､　 `　´　／lﾆzyヘ､
ｨﾄ` -　､　　　／ j`　ｰ　'　　___/　　￣￣＼
-‐＼ﾍ　 `一'　　l‐‐-､　　'"　/　　　　　//＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　＼　　　　　ヽ　　　　　/　　　　　//　　ﾍ　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　/　 ,' l i 　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　,' 　,ｲ l l l ', ヽ　､　',　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　i　 ,ｲl l l ',ﾄ.',ヽ',　i　l　　､.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　l　 lrTヽ! ',lヽ',ヽﾄ.ｌ', l　ヽiﾄ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', l',　li l::l 　ヽ Tｰ-､ i l）ノl　',
　　　　　　　　　　　蒋済殿からか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ヽ丶l"　、　 ,,l:::ソ,.ｲl　　l　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／ l l ＼_＿_., .イ/./　　l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　　,-ilーｲ└プ´//ー､　l　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, -' ´　　 ,ｲ　 l /ｧ／　ノ　／::::ヽl　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -'"´　　　　 /:/ヽ,-‐ｰゝヽ＿ノｲ:::::::::::l l　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/　　　　　　 /:/:::/ヽ､　　　ヽ::::::l::::::::::::l　ｌ　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /　　　　　　 /:/:::/ ﾊ　l ｀ヽ／｀‐､l::::::::::::l　ｌ　l

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .彼らの目的は曹爽の説得にあった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　司馬懿の意向だったのはまず間違いない
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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515 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:34:30.44 ID:QqXQsYoIo: 【蒋済さんのお手紙】

　　　　　　　 /　　　 /＾　　　　　　　　　^＼　　　　',＼
　　　　　　　／ /　　　 /　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 l　ヽ
　　　　　　　/　 /　　　 /　　　　　　　　　　　　　 |　　　 |　　 l
　　　　　　/　 /　　　 /　　　　　　　　　　　 |　　　 |　　 |
　　　　　 /　 /　　　 //　　 / /　　　　　　　　 |　　　 |　　 |
　　　　 ./　 /|　　　　l斗 / /- l 　 |　　　 __|___　　 |　　　 |　　 |　　
　　　　 |　/　!　　　 |　/Ⅵ-　|　ｊl 　 | ´ │ l ｀ヽ:|　　　 |　　 |　　　太傅は大将軍を免官に留めると言っていました
　　　　. l /l.　|　　　　|ﾚ≦ﾃ外ﾊ　ハ　:|＼-|　|　　 |　　　 |　　/　　　
　　　　　|'　|　|　　　　|{ﾊう:::::j}　∨　＼|ｧ气≧k　　ｊ　　　 | 　〈
　　　　　　 ∨|　　　　|　込zソ　　　　 {i‐ﾍ:::入. ,'　　　 ,'　　＼
　　　　　 ∠　|　　　　|　::::::::　　　　　　ゞ込ｿ_ｲ/　　　 /　　　　ヽ
　　　　　　 |_ﾑ.　　小　　　　　′　　　:::::::::　/　　　 /
　　　　　 /´　∧　　│ ＼　　ヽﾆフ　　　 / 　　 /　　　　　　　　　　　／:; -‐ l￣￣「 ¨¨ ー- 、: : ヽ
　　　　 ,'　　　ハ　　|　/　丶､_　　　 ,　イ/　　　 /　　　　　　　　　　　 /:/.!　　　　　 l　　　　　 |ヽ: : :ヽ/
＿　　＿{_　　　　＼　Ｖ│　　 /＞rｰ＜　 /　　　 /　　/　　　　　　　 |/　|　i　{　　　 .!　 | 　 !　 !　ヽ: :.|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　牙"　!　!　|　　　,' |　!l　 |｜l 　ﾞ天!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 .∟L」_|.　 / ｣Ｌ∟ ┬ /　　i　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ　 | ＿＿l　　 // ＿__ﾚ!　|　 l　 |ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / i. 　ヽゝ¨ノヽ／ '´ゝ¨ノ/／l/|ﾊ.　|　 ,-―――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜;; ;; ;: ;: ;: :: ヽ|　|　￣「　　　、　　　　　イl　　!/:|/|／:: :: :; :; :; ;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠;; ;; ;; ;: ;: ;: :: :＼!　 l |＼　ｰ==一　　　l:|　　,'ー-､:: :: :: :; :; ;; ;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .厶ィイ.Ｚ:;;_;;_;: ;: ::/ｌ　ｌ |: : l＞　＿　　＜/ 　 ': : : : : V:: :: :; :; :; ;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/ 　 /ー:/: : l　|l l: :i}　l}: : rｎ┐: :/|　 /: : : : : : :V＿:: :; ;; r
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　／/　 /: : : :', lヽ!:{l　{l: :/「´「ヽ: :.l　,': : : : : : : : :＼ヽ',￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　 {　/: : : : : :ヽ: : :l}　V　l|　|l　∨ /: : : : : : : : : : : :〉　ﾊ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .彼は蒋済を通じて、自身の意向を伝えさせてもいる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　可能ならば、皇帝を擁する曹爽と戦いたくなかったのが本音なのだろう
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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516 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]：2011/05/23(月) 00:36:07.66 ID:+Pl6jZ0Ao: 銀ちゃん黒いぜ。
こんな黒いAAあったのか
517 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:36:19.09 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　 ,' ,' 　　l　　＼　　＼　　ヽ　　　'.,　　　　 ',
　　　　ｉ i　　　 l　　ｌｉ',＼　　ヽ　＼　　',　　　　i
　　　　　ｌｌ　　ｌ　 l　ｌ　li lヽ＼　　',ヽ　ヽ　　i, - ､　ト､
　　　　　ｌｌ　　l 　 l　l　l', l　＼ヽ ,　-ｒ､　'.,　 l へｉ　lプ｀‐､
　　　　ｌｌ　　l　　l　ｌ l　',l　　イ　ノ::l ﾉ＼ﾄ､ﾘソ,'　l/ 　　＼　　　　　いったいどうすればよいのだ？
　　　　　　ｌ l　　l　　l , ｨ､　',　　l:::::::::::! 　　lノｲ_ノ　/ ＼　　　＼
　　　　　　 ',ｌ', 　 ',　く ' 入　'.,　L:::::ノ　,,, 　l　ｌ　／　　　＼　　　
　　　　　　　', ヽ　 '.,　', ';::」　　　　　　　ｌ　ｌ'´ 　　　　　＼　　
　　　　　　　 '., ＼　ヽ.', '´　　　　　　　ｌ　ｌ　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　 /｀ ‐-ヽ　　　ｰ　　　　,.ｲ　l　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　/　 ,ｲ　l　｀　ー --ｒ '´ l　,'l＿,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : :/ : : : : : : : :/ : : : : : : : : : : ＼＿＼: : : '.　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : :/ : : : : : /: :│: : : : : : : : : : : : :ヽ　∨ヽ : :　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 /: : : : :/: : :_:_:|: :./| : : : : : : |＼: : : : :_:ﾏ　　〈|: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ: : /:|/|: : : : :∧7 :ト/| : : : :仏孑＜＼ :∨＼} : |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: /|: : :l : : : 厶斗=ミ∧: : : :|..斗=示ミﾊ: ': : : i: :|　
　　　　　主よ。　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　 |ハ: :i八: : :/ヽ　|.:i:..| 　: : : :l 　|.:i:..|　小∧ :│:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 ∨: : ｌⅥ 　,,上以　＼/　上以_,,　|: Ⅵ /|: |　
　　　　　尹大目が主に会いたいと　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : : ｛. |　　　　　　　　　　　　　　　|: : ﾊ ::|: |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│: :　ヽ{　 //　　　　　　　 //　 : :/ノ|::|: |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧ : 介　、　　　 △　　　　　. ｲV|／l/|八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::{::::∨:::|:＼|＞:....　　　　　...::＜∨:/:::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{八:::::::::::::::::::::::::::::::|＞‐　´|:::::::::::::j:/::::::: /|:::/＼_:＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼{＼{＼::::::{∨＼__,／∨}: ／∨}／　|/

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　その証拠に、あらゆるルートから曹爽への説得を試みた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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518 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:38:28.65 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　洛水・浮橋　―

. /　/　 /::/　　/　　ヽ　　　　 }　　　　　　l　　　　|　 i　 l
｜./　 /: 1　　 L 　　　｀ヽ　　 |　　　　 l　　　ｉ　ｌ　 l
　/　 /:/ .!　　｢ "　｀ﾐ､　　＼ i　　　　 / 　　 /　/ 　 |
　!　/ﾂ　ﾄ､　 !　　　　　ヾ　　　　l　　　　 / 　　 /　/　　 .i
./　　 ,　　} ヽ　i　　　　　　　　 l　　.--　、_.／　/　　　 l
ヽ　　{　 / l　＼ヽ　　　　　　 j ／_　　´ 　ヽ /　/　　/
　/　 l　}ヽ｀　ヽ〉　　　　　　　　　　　｀ヽ　ー ´　/　　/　　　　.貴方、この騒動を収めて、
. ｉ　　i　l　　　　　　　　　_　　　ヽ　　　　　ソ　_. /　　/　　　　　青史に名を残す気はないかしら？
.il　　 !. l　　ヽ　　　　ｿ｀}ｨ.､　'　　　　　／7 ´　　／
.}　　/　ト...　　＼ﾄ､　　 ⊥ﾍﾘ　　　　　_　ｲ.／　　／
.ﾊ　　　l::::::::｀:ｰ.､{_ ヽf　.イ　}--　ｧ　/ｿl_入ｨ　／　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒ヽ､
リ{　　 .l:::::::::::::　´　 _二ヽ}　 ! ´ f　ｲ .,！ .l　´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: :＼
ヽ !　　.{:::::::／　 f　}　 l /　〃　ﾘ / / .}　 i　　　　　　　　　　、　　　　　　　 } : : ｝
､　l　　 l:::/　　" - １　} 　/　 / ´ ./　.i　　!　　　　　　　　　　＼｀ー─── =ﾐﾒ : : ′
.ｌ　} 　／　　　　　 /　　　　　　／　 /　　ヽ　　　　　　　　　　　＼ : : : : : .　-=ﾐ : :厶,＿ _　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜//＞. : ´ : : /＞ : : : : : : : : ＼　／/////,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　／⌒ア: /:／:/ : :|: : .:ｉ : : : : :　｀く/////／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: :/ｲ : /|: :/|: : .:| ＼ : : ヽ | ∨77∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠/: : : : | :/＞ｘ人: : |x＜＼: :ﾊ! : ∨//＼
　　　　　　　　　　　　任せて！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ : : |/ 　◯　＼| ◯ Y}ノ|ﾉ: : :}＞＜,ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　　　　ﾚ八: : j| :::::　　　　 ::::: |: : |勹 / : : : : :|＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛ : :ﾊ八　　　、,　　　 |: : |,ノ/}: : : : : :|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　殿中校尉　尹大目

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　尹大目、大目は字で諱は記録に残っていない。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼は宮殿内の侍衛に当たる武官である殿中校尉を務め
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　曹爽からも信任されていた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　司馬懿はこの男にも曹爽を説得させている
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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519 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:39:37.94 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏　司隷　高平陵】

　　　　　　　　　　　　　　　／⌒＞
　＿＿_　　　　　　　＿＿｛　／丶、
　＼::.::.::.::`'く＼　'"´　　　　　　　　＞＿
.　　∨::.::.::.::.／ /＼　　　　／|｀＜::.::.::／
. 　 /＼:::_〃　　 /　　　　　　　＼　 `'く
　　l　／:: {{　　|/　　/ /　 ∧ハ　ヽ　!ハ
　　|/::::.::.小.　 |l |　/|/＼/　|／∨ﾊ. ﾄ､ |
　＜_::.::.::.::{＼,_|ﾚ'V|　┃ 　 ┃　{　人|::::＼　　　　　かくかくじかじかで、
　　| ￣￣ヾ（_|　　|⊃r:::─┐⊂⊃厂￣｢　　　　　.僕は太傅が大将軍を免官するだけと聞いた。
　　|　　　 :|_>ﾍ　ﾏ７､::::::ﾉ　ｲ　:|〉　　:|
　　|:.　　　..::l＼∧　 V≧r ＜　|　.:|: 　 .::|　　　　　 .洛水の神に誓ってもいいぞ！
　　|::. 　 .::::::| 厶∧ .::|＼二7⌒| ::l:|::::...::::|
　　|::::...::::::::::| 〉-=ﾊ::::|ﾆ}匸仁ﾆ|:::八:::: ::::|
　　|:::::::::::::::::Vﾆﾆﾆ.∨７===＼_∨|:::::: :::::|
　　l::::::::::::::::/ﾆﾆﾆﾆﾆ/　　 (⌒)〈. |:::::: :::::|　　　　　　　　　　　　,'　　 ,' 　l　l 　l li　li　l',　ヽ　　　 l　　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i 　　ｌ　 l　li　ｌil l　l l　l.',　ﾄ､　　 l　　＼ iﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.ｌ　　l　　l l l il l　',l', ヽ､lヽ､l ヽ　l .l　　　 // ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l l　　ｌ　　ｌi「Tｲヽ ',l',　イプT-ｧ、ｌ lヽ　 /イ', 　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l　　l',　 ', l:::::l　　 ',　 l::::::::l　 l',l l ﾉ／　 l ',　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.',　ﾄヽ l ',ー'　　　　└ー'　,ｲ ',!'´　　　 l. ', 　　',
　　　　　　む、皆が同じ事を言っているな　　　　　　　　　　　／ヽ.l ヽl　ﾄ､　丶　　　〃 ,ｲ_,l　l　　　　　 ', ヽ　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／丶 l　l　｀ ‐､.＿., -'´ l　l　l　　　　　　ヽ＼　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　／　　　　 l　l　　, ┴- ､　　 Ll /ー- ､　　　　　＼　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ／　　　　　 ,-l　lrー￣ゝヽ　「ノl　　　　ヽ　　　　　ヽ.　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.イ　　　　　　 /　　ヽ　/「￣　　',､r-ｒ‐T"「´l￣l　　　　　l',　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　　　　rT7「￣l￣l　「ｨ　　　 ',l_,､-‐ー-- ､._l　　　　 l ', l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /　　　　　　l-‐'"´l￣￣ └ ',　　　入ノ　　　　　　l 　　　ﾉ .',l

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　相次ぐ説得工作に、曹爽の気持ちは揺らぎ始めていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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520 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/23(月) 00:40:22.29 ID:wUiKJiP8o: 池田ァ！
521 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:41:48.33 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　´￣￣　｀　　､
　　　　　　　／
　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　ヽ､ヽ
　　　　 /　　　　　　　　　　　､　ﾄ､､､　l　 |
　　　　l　　 |　　　 /　　　　 i .|ヽl lﾄ　〉 l　.l
　　　　|　　　l　　　l　 ,　 / ,ｲ! | ヽ| 〉ｷ/｢!　!　　　　　　　　　　　そんなうまい話があるはずがない。
　　　　 l　　 l　　__|　|　///ﾉ|ﾉ／ﾚ ´ﾘ｀||i |l
　　　　 l　　 l　＞lﾆl ｷ=≠=く　　b_ｸ　lﾘ/ |　　　　　　　　　　　一刻も早く許昌に向かうべきだ
　　　　　 |　l　.l　￣| |,!/'　　　}　　　　　| ＿|､
　　　　　 |　l　 l　　 l ハ＿_／　　 `　 / ￣ || ｀ー､
　　　　　 | /　　l　　 l_／　　　　 ' ´　/　　　||_ ‐ ´ ヾﾐ､
　　　　　ﾚ　　　l　　 l__＞-　＿　／＞､ヽ.||　　　　　　＼　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼
　　　　 /　　<　l　　　l　 ||　　　 -‐ ´　　}　〉ー＝＝＝､､　　　　　　　　　　　 /　/　　　 /　　　　　　　ヽ　　ヽ
　　　　/　　　　L｣　　　l　 ll＿!´　　　　／　l　　　｀ヽ､　　 l　　　　　　　　　 ,′//　　'　|　　　 {　　 |＼∧
　　　/　　　　／　 l　　　ヽ￣｀i!＝＝￣￣　　　　　　＼　　　　　　　　　　ｉ│　/l/ |　　ﾄ /＼　|　::::∧　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|八 /＼八　　|厶ィ不アV 　|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|　|下不ﾊ＼ | 　Ｌリ　|八/|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|　ﾊ　Vリ　ヽ　　　　 | :/ :|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼∨.::}　　　　　　　　　　 .|∧ :|∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::八　　　｛＼　　　　ｲﾚﾍ::|::::::::人
　　　　　　　　　　　　　ご決断を　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶イ::::::::::::::＞　　￣　　イ二二}/∨|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|八::::::|＼:: [≧ｚ‐r＿_,|　　　｣レ''"⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|／⌒ト-|/゜/　 |　／ /::.::.::.::.::.::.::丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _....::.:´::.::.::./丶||＼__ イ　厶ﾆﾆﾆﾆ二＼｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈＼.::.::.::.::. ,′　||　　　||　　∨　　　　　＼〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_二ﾆﾆ{　　 ||　　　|ﾚiヘ__>=-　　　　／
522 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:42:34.05 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　_ .イ/ 　　　　　　　　o　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　￣　/　/　 /　　/　 /　　|　　　　　/ |　　　　　　　　 |　:,
　　　　　　　/　/　 /　　 {　　|　/ :| 　　 / /　|､　 |　 l 　　　|　 :,
　　　　　/　/　 /　　　|　　|　| /|　　 / /|　 l ヽ. |　 |　o 　　| 　 }
　　　　　/　/ 　/　　 /l!　./|　|'　!　　l! / |　 |　 ',.!　 |　　　}. |　　|
　　　　 ! ./!　/|　　 / |　/ ヽ.j　 !,ﾉ　l/　ヽ　!.o　|　/! |　　| l|　| ,'
　　　　 ∨.|　| | 　 /-.∨-- ― ﾍ　 |`ー‐ヽ!‐ -レ-| |　　l /　l/
.　　　　　 |　N!　/!――rzｪ―‐ ヽ _j　――rzｭ― ｲ/ 　/⌒!ｲ　　　　　　しばらく一人で考えさせてくれ
　　　　　　　ヽ.j. ∨ﾊ　o　　　　　　　　　　　　　　　　| |　/ゝ /ム
　　　　　　　/| 小　　　　　　　　　　　　　　　 | ∨　 /　_ﾑ
　　　　　　　　　/._|　|.A　　　　　　　 '　　　　　　　　|　|_. くイ　　l
　　　　　　/ /:|　|:.:.:＼　　　　　　　　　　　　.ィ|　|:.:.:.:.＼　 l
　　　　　　　 /　|:. ヽ.!:.:.:.:.:.l＞　. (ヽ　　　　　　.. ィ　ｌ:|　|:.:.:.:.:.:.∧　l
　　　　　/　ｲ:.:.:.　 :.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.lヽ￣￣　　　 |　 .|ﾍ./:.:.:.:.:/　ﾊ　l
　　　　　　/　 {　 :.:.　　:.:.: |　　:.:.:.: |- ､　　 , -―:!　 :|:.:. :.:.:.:.,' :.:.:.:.}　l
　　　　/　　|:.:.:.　　:.:.　:.:!／＼:.:.:|　　　　　　|:.:.. |:.:.:.:.:.　　..:.:.:.|　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　結局この日、曹爽は決断を下せなかった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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523 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:43:58.72 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　_　　　　　＿＿上ﾆニニニTR
　　　　　　　　 rﾆニニiｦニｺT彡t―.王ニニニニﾆ＝､=┬┬┬-D
　　　　　　　 ├──────''´￣￣￣￣￣||ﾐ:.:.: : ::┴┴┴ｦﾉ
　　　　　　　 │: : : : : ┌──┐: : : :┌┐: : : :||il───┐li　/┬──┐
　　　　　　　 │┌┐: │┌┐│: : : :││: : : :||: : : : : : ::│:::/:┬┬┬ヲ　<<ZZZ……　タコスでお腹一杯だじょ
　　　　　　　　ﾌ::││: ││││: : : :││: : : :||:──┬─V:┌───､
　　　　　　 /:::││: ││││: : : :││□: :||:──┴ ‐/∧: : : : : : : ＼
　　　＿　 /:::::││: │└┘│: : : :││: : : :||: : : : : : : //: : ＼／￣￣￣￣￣/
　 , ' ´,-i i-｀'､:::::└┘: │　　 │: : : :└┘: : : :||: : : : : : //: : : : : ／´三三三／
../ ハV | | .//ヽ::::: : : : │　　 │: : : : : : : : : : :ﾉ: : ,､: : //: : : : : /三三三三 /　　　　　　ノ彡ミﾐヾ㌫rﾂ　ノ彡ミﾐヾ㌫rﾂ
｛ﾍ　V | |//　 >',::::::::: :│　　 │: : : : : : : : : //ノ/∧://＿＿／三三三三 /　　　　　　　彡´　 r　ﾑ　jl 　彡´　 r　ﾑ　jl
i.l 　＼V..|/ ／／廴､:: :│　　 │: : : : : : : ／／_ ././//＿_／´￣/￣ヽr――-､　　　彡　　入　ヶ {l7 彡　　　入　ヶ {l7
|.|---｛　ヾ／＿｛i|ﾐ: ｰ┴──┴──＜_／ , -''´ ￣｀' ､　　 /　 //,r ´ ￣＝ｰイ　　 //　ヽ _｣l 　　　 // 　ヽ _｣l
|.|_ - ''v/ソ､＿___|.|├─======-==-==-=／／ヽ　|　/ﾊ　'n二二二二二二二二二⊃ｌ　　 { ハ二㌧ﾘ| 　　　{ ハ　　㌧ﾘ
' ,　／/| i ＼￣ | |/i l┴──､､ﾌ ┬─/ /＼　 V //　>､ ',三三／/{　　ﾚ　　　　　　!　　　!l　} 　　　 !　　　!l　}
.V/　./ .| .i　　V//ｦ┘│　　　ヽ....　│　7 .ﾄ､＿＞-､／＿ゝ',三彡ノ　t 　ﾍ　　　　ｌ　　 j ｌ j 　　　ｌ　　　 j ｌ j
　V /. . |　i　　///.. .　└─　　　｀''---.┤ |＿__it j　｝ﾐ=､　|　iﾌ＝. ､ヽ>、　ゝ､、＿　 tヘ　/ ﾉﾊ＿　 tヘ　/ ﾉﾊ
　＼ﾐー　>／／　　　　　　　　　　　　　 { ﾊ　／/不/ヽ｀'-i　｝　　　.｀'{　k　〈　　　￣{　 V-＜.ハ　￣{　 V-＜.ハ
　　　｀ー―''´　　　　　　　　　　　　　　　ヽ V　./　|　ヽ　V ./ 　　　 .l　｢㌧こ、　　　y　}　　㌧ j 　　　y　}　　㌧ j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ソ-.上_＿ｿ／　　　　ﾉｰl　　＼ヽ　　　}　l　　　ヽ‘、　　}　l　　　ヽ‘、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ー---'''´　　　　　 .ゝｰ'’　　　　ヽ＼　ﾉン　　　ｖ`、　ﾉン　　　ｖ`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　辷イ／　　　　　　yﾍ、／　　　　　　yﾍ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し'　　　　　　　　辷ｺ　　　　　　　辷ｺ

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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　このまま一晩が過ぎる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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524 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:45:36.43 ID:QqXQsYoIo: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　　_ノ　ヽ､_.＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　　煮えきらん奴だお。
|　　　　（__人__）　　 |
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　　やっぱりこいつが好き勝手できたのは取り巻きのせいなんじゃ？
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　_ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　（●）（●）　.|
　　　　　　　決断次第で魏の運命が大きく変わるんです。　　　　　　　　　　　　　　.!　　（__人__）　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , っ　｀⌒´　　 |
　　　　　　　ここでスパッと決断できるなら、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ミ）　　　　　/
　　　　　　　そもそもこんな事態にはなっていないでしょうが　　　　　　　　　　　./　ノゝ　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　ﾚ'´　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　|／|　　　　 |　|

　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　　　　　次の日が曹爽にとって運命の一日となる
　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
525 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:46:18.44 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―　正始十年（二四九年）一月七日　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
526 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:47:07.24 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏　司隷　高平陵】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`　　　　　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　ﾉヾ　　　'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)ヽ/　　ヽ､ﾉ|ノ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　------- ―=＝ﾆニ二　　　　　　二ニﾆ＝=― --------
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　　　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　'´⌒`Y´⌒` ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　早朝五更（午前五時頃）、曹爽は刀を投げ捨てて決断を下した
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
527 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:47:38.76 ID:QqXQsYoIo: 　　／　　　　　　　　　　　　V
　 /
　/　生　　費　　ま　　一　　　　静　　私
　| 　活　　や　ん　　日　　　　か　　は
　|　　し　　し　　が　　の　　　に.　　で
　|　　た　　つ　　と　 .大　　　　ひ　　.き
　|　　い　　つ　　２.　　半　　　　っ　　る
　| 　　ﾟ　　　　ち.　　を　　　　そ. 　　だ
　|　　　　　　　　　ゃ　　　　　　り　　け
　| 　　　　　　ん　　　　　と
　| 　　　　　　に　　　　　　`
　 ',
　　＼　　　　　　　　　　　 /ヽ､　
　　　｀ ‐ ､　　　　　　　　/ ￣｀‐ ､
　　　　　　　｀　‐-　ｧ‐ヽ「　　　　　　｀ヽ── '´
　　　　　　　　　　/　　li　　ヽ　　　　 ',
　　　　　　　　　　l li　i il l l',　　', 　　　 l
　　　　　　　　 l l', ',ｌ ', 　ヽ　ｌ⌒i　,ﾍ !｀ヽ　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　 ',!', ヽイ´ ヽ､l )ノ　',. ',＼＼　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　　　　　　　　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　ヽヽｒ　〃　l lヽ._ノヽヽ｀ ‐ ､　　　　　　　　　　i 　　　 !　 /./ /　ハ　　　　　　 |　　　i
　　　　　　　　　　　　　　ヽ､＿ lﾉ／￣＼ヽ＼　　　　　　　　　　　　|　　 |　! |　 | |　!　|　 | .|　 |　　i! .!　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒｀ヽ　ヽ＼＼　　　　　　　　　　　|　　_|{_|_.!＿! ! ﾊ　!　 i! |　 i!_|__.!_|_　　 .!
　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::＼　＼　ヽ､　　　　　　　　　　|　≦|斗十十≧.∨　/}/}≦}十十|≧　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::＼　ヽ　　　　　　　　　　　　|　　ﾄxⅣヽ{三{ヽ{／　 _j／i/! 八|　　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::/::::::::::::ヽイ　　　　　　　　　　　　|　　 |{三三三三 }.　　　 γ⌒ヽ　i!　　.i!
　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::;ｲ:::::::::::::::::::::l　　　　　　　　　　　　|　　ﾄ＼三三三ｦ　　　　乂__.ノ　 |　　.||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 |.∨｀ー‐ ´　　 ,　　　　　 /!　　lﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 | ∧　　　　　　　　　　　　 ,ｲ |　　|∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./!　　 !'　＼　　　［￣］　　／ .! |　　| ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,|　　 |　　　_＞　　　　　　.ィ´　　 !i!　　i!' ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /.,!　　 |´￣　　 r|:｀:::ー‐::´:::|ﾈ￣｀¨|　　.|./ ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ / /|　　｜　　　　i≧ーi:::::r‐≦i　　　 |　　.ﾄ､/ ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ / //|　　｜　 /r‐/　｀¨i凵｢　 {‐r､　 i!　　i!　》' ∧
528 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:48:44.62 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　＿, - '"´ ￣｀ヽ
　　　　　　　　　,'　,'　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　l　l　li l',　 ',　　　　',
　　　　　　　　li　ｌ l ｲｱヽ､-､　 ,ﾍ i
　　　　　　　　　ヽｒ　l::l ,,l l ﾉ　「ｌﾉ､＼
　　　　　　　　　　　ヽｒへリヽ r 'ｌ ',　＼＼　　　　　　陛下が起きたら事情を説明し、
　　　　　　　　　　　　｀,.-‐=二ヽ', ヽ　　＼　　　　　 .私を罷免する詔勅を書いてもらう！
　　　　　　　　　　　／:::';::::::::::::::::＼＼
　　　　　　　　　　 /::::::::::i:::::::::::::::::::::l ＼＼　　　　　　それですべてが丸く収まる！！
　　　　　　　　　 /:::::::::::/::::::::::::::::::;:ｲ　　＼
　　　　　　　　 /:::::::::::/:::::::::::::::::::l::::l
　　　　　　　　l:::::::::;:ｲ:::::::::::::::::::::l::::l　　　
　　　　　　　　ヽ／　l:::::::::::::::::::::l::::l　　　　　　　　　　　　　　　.　　　／: : : : : : :／: : : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼: : : ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 /／ /: : : : : : : : : : : : ／: : : : : : : : : :ヽ : : :',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 /: : : : : : : : : : ::／|: : : : : : : : :ヽ: : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,': ::/: : :/: : : ::_:/　 |: : : ::|: :ｌ: :i: :ﾊ: : :ｉ|: : : ::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: /|: : /:|: : ::/l/＞x{: : ::八x＜丁 |: ::∧: : : |
　　　　　　　大将軍。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/ :|: : |八: :::|下¨抃 . : :| 才¨不ｱl: / :|Ｙ: : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |! 八: :|ｌ}:::＼|.弋_ソ　ヾ!　弋_夕 |/: : | }: : :{
　　　　　　　考え直してもらえませんか？　　　　　　　　　　　　　　　∨ |: : : |　　　　　　　　　 }: : /|ｲ: : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :人　　　　　　　イ: :/ｿ: : : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |八: ::| : ≧. .__｀_　　ｨ7: :7::/: : : : :八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　＼|∨＼/Ⅵ-─‐ﾄ､ﾊ{/|＼ｲ:ﾊ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣｀Y´:::|::{二} ::|:::::|｀Y´￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::/:::::: |:∧∧:/ :::|:: |::::::::::::}

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　大将軍主簿　楊綜
529 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:50:33.83 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　 -=ﾆニミヽ.-　´￣￣￣｀: . ､
　　　　　　　　　　-‐: : ::“: : : : : : : : : : : : : : : : `
　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
.　　　　　/: ::／ : /: : : : : : : : : : : : : ＼ : ヽ: ::ヽ : ::',
　　　　　 / ／: : : ::ｉ: : : : : : |: :i|: : : : : : ｣斗ﾊ: : :|: : :!　　　　　
　　　　　 |/|: : : : : :!: : : : : 斗∧: : : 八: :|__ヽ_:| : |: : :|
　　　　 /　{: : /: : i|:: : : : :_|匕　.: ::i|　笊不∧ゝ:/: : |　　大将軍は陛下を擁し権力を握っています。　
　　　　　　ﾊ八: : Ⅳ 〈{r':l ハ三.＼|三弋_ソ Ⅳ: : ::{
　　　　　　＼ i|__＼弋_少三三三三　　 }: : : ::八　それを捨てて東市へ行くつもりですか？　　
　　　　　　　 }八{: : |　　　　 '　　　　 |: : : ::|
　　　　　　　　 |: /|: : ﾄ　　　　　r‐　　　　ﾉ: ::∧|　　 .一度心を許せば、後はグチャグチャにされるだけですよ？
　　　　　　　　 |/ :|/|: 价､　　　　 ,　イⅥ/
　　　　　　　　　　　　　ヾ} 从ゞ {　￣　　ﾄ从
　　　　　　　　　　　　　　　　　_ｪ∧::::r---:∧: 》≧- ､
　　　　　　　　　　　　　　ィ７-‐∧└―/::::::》┘::::::∧　　　　　　　　　　　　　　　＿, - '"´ ￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　　／::|::::://:∧彡ミ|::::::》:::::::::::::::∧　　　　　　　　　　　　　　　,'　,'　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　 ∠_＿|_:::＼:::∧:⌒:|／:::::::::::::::::／}　　　　　　　　　　　　　　l　l　li l',　 ',　　　　',
　　　　　　　　　　　　＼::::::|:::::::::l￣｀V´￣|::::::::::::Y´i'´:}　　　　　　　　　　　　　　li　ｌ l ｲｱヽ､-､　 ,ﾍ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽｒ　l::l ,,l l ﾉ　「ｌﾉ､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽｒへリヽ r 'ｌ ',　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀,.-‐=二ヽ', ヽ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　もういい！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::';::::::::::::::::＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::i:::::::::::::::::::::l ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　私が直接陛下に会って来る！！　　　　　　　　　　　/:::::::::::/::::::::::::::::::;:ｲ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::/:::::::::::::::::::l::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::::::::;:ｲ:::::::::::::::::::::l::::l　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ／　l:::::::::::::::::::::l::::l　　　　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　参軍の楊綜は曹爽の身を案じ真っ向から異を唱えた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　東市は処刑場の事を指す。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　この場にいたほとんどの者には、
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　曹爽の決断がどのような結末を迎えるか目に見えていたのだろう
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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530 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:53:12.21 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　 . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : : : : : : : ヽ
　　　　　　 /　: : :/: : : : : : : : : : :＼: : : : : : : :ヽ: : : : : : : : :
　　　　　 : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :',: : : !: ﾄ: : :|
　　　　　　| : : : i : : : : / :ﾊ.:.: : : : : :|: : :l: /|: : l: :| : : |:│＼|
　　　　　　| : : : l : ＿/_:/:八∧: : : :|: :/|;,斗 /|: : : : 八|
　　　　　　| : : : | : : /／|/＞､ﾊ : : 'イ汀ア:/ :|/ : :/　　　　　　　　　　　これまでか
　　　　　　| : : 八:_/ｲ下|¨¨汀＾|: /　ﾋ...ﾚイ:.| : :|: /　
　　　　　　| : : : :（ |: : :|`ヒ....ﾘ　|/　、　:::::八} :/|/
　　　　　　ｉ : : : : : |: : :|　::::::::　　 _　　／ : :乂
　　　　 /:/ : : : : |: : :ト　 .　　　´　イ ⌒∨＼:＞
　　　　∠:人∧_ｘく＼ |≧=- ｀ｺ爪　|Ⅳ 　＼　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼　　＼
. 　　　　／　　＼＼＼-匸〕ｰ｝》 ∨　　=〉　　　　　　　　　　　　　 /　/　　　 /　　　　　　　ヽ　　ヽ
　　　　　 ,′　　　　《__ 　 ⅥvⅣ /　/彡'　/　　　　　　　　　　　　 ,′//　　'　|　　　 {　　 |＼∧
　　　　　｛ O　　　　　≫〉　 ∨V　 ≫=ﾐ=ァ′　　　　　　　　　　　　　ｉ│　/l/ |　　ﾄ /＼　|　::::∧　　|
　　　　／《　x.==＝彡　/⌒＼杰／　　ﾉ/　　　　　　　　　　　　　　 | 　|八 /＼八　　|厶ィ不アV 　|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|　|下不ﾊ＼ | 　Ｌリ　|八/|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|　ﾊ　Vリ　ヽ　　　　 | :/ :|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼∨.::}　　　　　　　　　u　|∧ :|∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::八　　　｛＼　　　　ｲﾚﾍ::|::::::::人
　　　　　　　　　主の決断を尊重する他ないか　　　　　　　　　　　厶イ::::::::::::::＞　　￣　　イ二二}/∨|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|八::::::|＼:: [≧ｚ‐r＿_,|　　　｣レ''"⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|／⌒ト-|/゜/　 |　／ /::.::.::.::.::.::.::丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _....::.:´::.::.::./丶||＼__ イ　厶ﾆﾆﾆﾆ二＼｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈＼.::.::.::.::. ,′　||　　　||　　∨　　　　　＼〉
531 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:53:47.78 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　l:::::::::::::::::::::::::::::::／　　　　　　　　　 l　　　　　　　　 |l
　　　　　　　　　　　　 l::::::::::::::::::::::::／　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　 |l
　　　　　　　　　　　　　l::::::　 -‐ ´ 　　　　　 ,　　　　　 /　　　　　　　　　| l
　　　　　　　　　　　　　l￣　　　　　　　　　　　 '　　　　　　 ,ｲ　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　　　　　　-‐_ ､　　　／､|　　　　　　　　　 | 　 |
　　l　　　　　　　　　　　 l　　　　　　　　´￣　　　　／　　 |　　　　　　　　　 |　　 l
　　 l　　　　　　　　　　　 l＼　　　　　　　　　　／　　　　 |　　　　　　　　　 l　　ﾍ
　　　l　　　　　　　　　　　ﾍ::::::｀....　_　　　　　　ィ,ヽ　　　　　　l　　　　　　　　　　l　　ﾍ　　……我が一族は皆殺しか
　　　 l　　　　　　　　　　　ﾍｰ-　＿::::｀　　 ´:/ ,ｲヽ　　ヽ　　l　　　　　　　　　　ﾄ　　ﾍ
　　　　〉､　　　　　　　　　　ﾍ＿　　　￣ヽ､:::::l i´ |ヽ　｀ヽ　ヽ　l　　　　　　　　 l　｀ヽ
　　　 /∧　　　　　　　　　　ヽ　￣￣＼　ｰ'　l　 l　　ヽ　＼　 l　　　　　　　　　 l　　　
　　　// ﾍ　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ヽ＿ ,　　｀　　　l　　＼|　　　　　　　　　　　l　　
　　//　　ﾍ　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　 L　　　l　　　　　　　　　　　 l　　
　　/　　　ﾍ　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　／｀ヾ､ | l　　　　　　　　　　 l　　
　〈　　　　ﾍ　　　　　　　　　　　ヽ＿　　　　　　　　 ´　　　　ヾ|　.l　　　　　　　　　　l　
　ヾ､　　　　ﾍ　　　　　　　　　　　　ヽ　￣￣￣　　　 ll　　　　 / 　 l　　　　　　　　　 |　
　　ヾ､　　　　ﾍ　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ヾ､　　ll　　　 /　　/l　　　　　　　　　 |　
532 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:55:46.14 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　/／././ .ﾉ: : ::.／: : :/: :./: :/: : :./: : :/: : : : .: : : : : : : : : ::γ´￣｀ヽ.＿＿___
.　　　　　　　　 ′ / / / : : .:/: : : ./: : : : /: : : /: : :/: : : : : .ﾊ: : : :}: :.} .＼!　　　.　ﾘミ_　　ヽ
　　　　　　　　　　/ / /: : :::/:/: : : : : / ./: : : /: : :i {: : |: : :/ .ﾘ : : ||: :!: : : :ヾ、___ノﾐ: :¨`:'..,　
　　　　　　　,..＿/ / /: :i: : { {:: : :|: :: :|: :||: : /|: : :.||||: : |: : |　||: :: :||: :|: :: ::|: : : : ',: : ::` 、: : :ヽ
　　　　　/ﾞﾞ＼ .｀i ' ./!: :.!: :.| |: :: :Ⅸ .|| 小: :{ {: :: :|Ⅸ: :|: :├ ｿ─ｿﾐ/i: :: :ﾘ: : : ::.ﾘヾ: : : ヽ: : : :'.,
　.　　　/ヽ,　)　/　｛ |.: :|: :::! !丶弋.八ヾヽ :|.!: :: |.|..＼|＼|　|: :/　//|: :./}: : : : }.｝}.: : : : :',: : : : '.,
　　　ｲ　 { /_./／弋_,.ィ-‐,ｲ‐ｖ‐-、:::.ゝ. Ⅵ ＼_| '.　　　ｨ=乂=/.'　!::/:/: : : : :|ﾘﾘ.: : : : ::}: : : : ::}
.　　＿{　ﾞ丶ｲ′　 _, .-‐ィ（　　　　）,.ｒ=＝＝ミ　　　　　　/:::::::心　 j//: ::|: : :/ノ.}: : : : : :}: : : : : }
. ／∨.　　　　　ノ´　　　　|.ヽ　／.! :::::::::::　　　　　　　　iｨ::::::ｃ:ﾘ冫/、: : !.／´ ./: : : : :;/: : : : :/
　ﾍ、_＞‐-- ィ ´　　　　　/|: ::∨: :{.!　:::::::::　　　　　　　　ヽ二.ノ.　/./: : : }: :.:|: /: : : : ;/: : : : :./
　、:::::──:／　　　　　　.　{{: :{: : ::人　　　　　___＿_＿__　::::::::::　/./: : : : : : ﾉ/: : : :／|: : : .／
.　ー─-一ﾍ. 　　　　　　　ヾ::ｌ＼: :{ .＼　　　V　　　`´/　::::::::　/ノ: :: :,.: :: :/.彡イ´　/::.／
　　／　　.／　　　　　　　　　`　 ..＼∧ﾘ＼　　` - ‐ .′　　／　/／　　`´¨`ヽ__　/／　　曹爽罷免のお知らせだじょ！
　　　　イ　　,.　、イ￣￣「||￣¨｀ﾞ`ヽ ._「Ν＞,　.　_ ,, .　-＜　／.,'　　._/　　, 　　 `´
　　　　 /￣¨.　　　∨ 　 |.||::::::::::::::::::::::.|　　´｀ﾍﾚ'7￣￣￣￣¨`/　　!/　　/　　　, ｀ヽ
　　　／　　　　i　　 |　　 |.||::::::::::::::::::::::.|´ヽ ,.／｀/　　　　　　　.{　　 /　　/　　／　　 }
　　　｝　　　　　　　　!　　.|.||::::::::::::::::::::::.|／介ヽ_/　　　　　　　 ∧　　!　 /　　/　　　ﾍ
　／　　　　　　＼　.＼　|＼ .::::::::::::::::::レｲ..| ∨　　　　　　　　　 .＼ | ./　 .ノ　 .／｀` ‐　- 　、
　. ／　　　　　　　　＼　ⅵ::::.＼:::::::::::::.∧　 .i/　　　　　　　　　　　　`ゝ｀ーヘィ´　　　　　　　　丶,
　　　　　　　　　　　　　　　＼::::::＼:::::::::::::＼/　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　　　　　　　詔　　　　　　勅　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　皇帝　曹芳

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　直後、曹爽兄弟はそれぞれの官職を解任された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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533 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:57:33.83 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　//　 ,' 　　　　　　 ',　　　ヽ　　　',
　　　　　　　　 /,'　　ｌ　　　 /　 / ｌ　l　',　 ',　　',.　　 i
　　　　　　　　,' i　　 l　 l　 ,'　 ,ｲｉｌ l　ｌ',　',　ｉ　　i　　ｉ l
　　　　　　　　ｉｌ　　 l　ト,ｲ　/　/l　ｌ　ｌ' ,　',　ｌ　　l 　 l l
　　　　　　　　ｌｌ　　l　 l/ ｌ＼ /　', ｌ ',l　／ヽ l 　 l 　ｌ l
　　　　　　 l l', 　 l　 l , ｲてヽ-ﾍ',.l イて二ｉヽl　 l　ｌ ,'
　　　　　　　　 ',ｌ ', 　 l　ilヽ l:::::::ｌ　　',!　l::::::::::l ﾉl ',ﾉ,ｲ/　　　　　太傅には死刑に処してほしいと伝えておいてくれ！
　　　　　　　ヽヽ、',　l',　ー┘　　　└─ u ｲ lﾉノヽ
　　　　　　　　　/　｀ ‐ l', ''''　＿__　-､　'''' ﾉl　l　ヽ　＼
　　　　　　　　　/　　／　l　l ＞「　　　〉＜　l　l 　　＼　＼
　　　　　　　　/　／　　l　l:::::::｀iｰ--‐'´l:::::::::l / 　　　　＼＼
　　　　　　　/　／　／￣ ', l:::::::┴──┴::::::l/ ￣￣｀ヽ　＼＼
　　　　　　/ ／　　/⌒ヽ　 ', lヽ::::::::::::l」::::::::::ノ　／　　　', 　
　　　　　/／/　　 l　　　ヽｉ ',l　￣￣「ｌ￣　　 / 　　　　 l 　　　　　　　／/l:::::::::::::::::::::|.|.|:::::j | | !::::::::::::: !,!|::::::::|:||:::::::::::::::::
　　　　/　 /　　　 l　　　　　l　　　　　 l l 　　　 l　　　　　 l　　　　　　／／/l ::::r┐::::::,j !ｲﾆ |_|､! |l_＿_l ll ｨ--,ﾆ,┐::::::::::l !:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／／／/l::::::|,!.|::::::::l'lｱ::｡::lヽヽ　　　/,イ"｡:ヾ||::::::::::| !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／./. //l::::::::|亅::::::|.|ヽ__,ノ .｀　　　　　　ヽ___/ ||:::::::::|ﾉ:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／　 /　/ //　!:::::::::::|::::::::| !　　　　　　　　　　　　　　|,! :::::::|::::
　　　　　　　　　　　　　当然ね　　　　　　　　　　　　　　　　'´　／／ /./ ｜::::::::::::|:::::::| l.　　　　　　_ _　　　　　,|::::|:::::|:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　/ /　 .! ::::::::::::::|::::::.|＼　　　　　＿_ 　　　／:￣l￣:::j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 /　/ ./　　! ::::::::::::::|:::::::l.l:::::: ヽ､　　ー　　 _,ィ'´::::::::,||:::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.／ /　　.l::::::::::::::/|::::::,!,!|:::_,ノ|　｀`ｰ---‐'"　ト_ ::::::l !::::::::|l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　/ 　　.!:::::::::::::/i,|:::::/,l〃'､ヽ＼.　　　　　／ .／入l |:::::::::|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　今度は陳泰と許允が曹爽の意を司馬懿に伝える使者となる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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534 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:58:18.39 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　, ' 　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 /　　　／／　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　,'/　　/ ／／　/ /　i 　　　　　　　　 ' ,
　　　　　　　　ｒ　'　´ ,','　　/ /　/ /,.ｲ ,ｲ　l　 i　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　 l:::::::::::::ｉ'　　/ / ,.ｲ /,' // ｌ　l　　l　　　　　　　　　　 i
　　　　　　　　 l::::::::::::!l 　,ｲ ,'.,ｲト､　 ,'/__l__l ｉ　 l　　　　　i 　　　　 l　　ま、太傅は免官ですますと言っていたし、
　　　　　　 l:::::::::::::ｌ ,'l　,' //.ｲ　ｉ,' 　 l　l lヽｌ　ｉ　　　ｌ　　　　　l　　私は富豪のご主人様でいられるに違いない。
　　　　　　　　l:::::::::::::ｌ'::lｲ'/Z〈ソ　ｌi　ーｒ-､!　l＼l　　i ,'　　　　　 l　　　
　　　　　　　　　 l::::::::::::!::ｉイ　　　　 l　 /:::「ヽｲ　ｉｌ　 ,'/　　　　　 ,'　　 .案外その方が私には向いていそうだ
　　　　　　　　　　ｌ::::::／ｌ　/', 　　　 !　'::::::::､.__',l l l　//　　　　　/
　　　　　　　　　 l/ 　 l /　 ', ｒｧｰ､ ΖZ -‐' lｲ　//ヽ ',_ 　　, '
　　　　　　　　 /　　 l,' 　　ヽ　ノ　　　　 ,.ｲ!ノプ　ﾉ「ｒゝ／
　　　　　　　　　　ヽ　　 ,'　　　　｀ー--　／, イ二 -'´　「　',
　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　,　-! -‐'´- ､l- ‐ ' ´　l　　i　　　　　/　　　　　　　　　　　　　 i 　　　ヽ
　　　　　　　　　　　 /＼　　　　／　　＼::::::::::::ゝ　　　　l　　l　　　　　　　　　/　　　 |　　　ﾊ　　　　|
　　　　　　　　　　 /　　/＼　 / 　　　　｀ ‐ ､::l　　　　　l　　l　　　 |　/ / /　! |　　i!　 i!　i　|　　　｜　　　　　|
　　　　　　　　　 /　　/　　＼ ,'　｀ ‐､　　　　　　７　　　　 l　　l　　　 | /　! i! ,ｲ .i!　　i!　 !　i! i!　　　　|　　　　　 |
　　　　　　　　 /　　/ 　　　　i　　　　＼ /　　　,'　　　　　 l　　l　　　 | |_{ | ﾊ!　Ⅵ　　ﾄ.　ﾄ､ |｜　　 .|　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | Fi≧ｘ{／{!z≦キ仁≧⊥.__　　 |　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | { Ⅶilﾊ　 `x芹テミｘ从!　　　　r,､　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 {ilililiﾘ　　　 .ぅ::::::} }'　|　　　 .i!' ﾊ　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 Ⅷﾙ　　　辷zｿ　　|　　　 iﾘ　ﾉ　　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　Y<　　　　　　　 !　　　i!／　　　＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　人　　　　　　　　 |　　　i!::!　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　 ,/ iヽ ´｀　　　　　　 |　　　i|├─＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　.i!　|　i＼　　　　_....::::|　　　ﾘﾉｽ/.rfﾍ　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　.i!　| ｢｢￣｀¨¨´ ｀i:::::::!　　 /／:/　|:|　!　}　　　 i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　ﾊ　| |:| 　　　 ,F廴｢!　 ./´: :/　 ,|:|_ﾉ　ﾘ　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　{ Ⅵ_,ゞ=ﾐ､　 ,/:|:廴./　./: : :/r＝≠^ ＜　　　 !
535 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 00:59:34.95 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　、　　　i　　ヽ
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　　　　　 !　　 ,　　　　　　　　　　　　　　 !　　　l　　　 !
　　　　　　|　　/　　　　　　 ∧　i　　　　　、　　 |.　　　|　　　 i
　　　　　　|　　!　　　　　　　 |　!　.|　　|　　 i　　　|　　　 |　　　 l
　　　　　 |　　l　　　　/|　 i　ｌ　!!　i　　| 　　!　　, |　　　 |　　　　!
　　　　　 |　　i　 _l　　ｌ !　|!　|　ｌ .l 　 !　　 !／'|ﾆ=-　　|　　　 i
　　　　　 |　　|-=､|ヽ l　!. | ! |　/! l　　| ,／|‐i´ヽ|　　　 |　　　 |
　　　　　 |　　| 　 |ﾄ､=|_ | |_ !|/　! l ＞ィ千テ＝-|､.　　|､　　　　|　　　　曹真将軍は立派な方だったが、
　　　　 |　　＼　!::ヽ!:｀!|:::ヾ　　|l /´　| i:::::::i　/´　　 | ヽ.　　　|　　　　生まれたあの兄弟は子牛同然だな。
　　　　 |　　　 i､|:::::::::::::::::}　　ﾉ'　　つ､_.ﾉ /|　　　 | ） |　　　|
　　　　 |　　　　 |i:::::::::::::::::/　　　　　 ‐ー　'　|　　　 |' ,ｲ.　　　|　　　 .あいつらに連座して
　　　　 |　　　　 |.!`ー― '　　　　　　　　　　　 |　　　 |/ |　　　 !　　　　一族皆殺しにされるなど夢にも思わなかった
　　　　 |　　　　 |.l　　　　､　　　　　　 |　　　 l　 |　　　ﾄ
　　　　 |　　　　 |　　　　　　　＿__ 　　　　 |　　　 |　 |　　　 | i
　　　　 !　　　 | 　 l＼　　　｀ ‐- '　　　　／!　　　 | 　|　　　 l ヽ
　　　　　 | 　　　 |　　|　｀　､　　　　　 .::'´:::::|　　　ﾄ ⊥ __　　! ヽ
　　　　　 | 　　　 |　,⊥ｰ　￣｀　ｰ┌ ´::::::::::::::|　i　　　|　,　_-=1　 l　ヽ
　　　　　 ! 　　　 |　!i: : : : : : : : : : r､!_::::,　 -‐_|　l　　　| | !　　 l　　!　　ヽ
　　　　　 ! 　　　 |　||: : : : : : : : : : |｀i∟!.l￣　|　l　　　| | |　 /　　　i　　＼
　　　　 ! 　　　 |　||: : : : : : : :, -ﾉ　￣　　　|　|　　　 l// /､　　　i　　　＼
　　　　 |　　　　 |　廴＿ _: :／ |　　　　　　　 |　|　　　 |　/ 　　｀ｰ-　._　　　　＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　事態が一段落した事もあり、曹芳一行は洛陽への帰途につく。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.桓範の無念は察するに余りある
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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536 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:00:54.42 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　洛水・浮橋　―

　　　　　 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.ヽ
　　　　 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:. ',
　　　　　,i.::::::::: | ::::::::::|il::::::::::::::!ii::::::::::j|:::::::::::::::::.:.
　　　　　l::::::::::: | ::::::::::|i|__::::::::::|ｉ|::::::::::|l|:::::::::::::::::::.
　　　　 |::::::::::: | ::::::::::|｣ﾝｧヮﾐ` |_::::::::|l|:::::::::::::::::::::,
　　　　 |::::::::::/l ::::::::: ﾄｉ（　り`　　￣　ﾑﾆ,｣}:::::::ｌ:,　　　　　曹爽殿は太傅の出した条件をすべて呑むそうよ。
　　　 l::::::::::{│:::::::: | i　｀¨´　　　　 'ﾞしﾞﾉ)ﾊ::::::|ii
　　　ｌ::::::::::ﾊ|:::::::::: | i　　　　　　　　｀゛ /.::::::::|ii　　　　　下心が丸見えだけど、死罪に処してほしいとも
　　　　 l::::::::::::: L＿___| i　　　　　 ′　 /.::::::::::|ｉi
　　　 l:::::::::::::: | ::::::.＼　　　　　ﾆ'' 　　ｲ ::::::::::::|ﾘ
　　　　l:::::::::::::::ﾘ:::::{::::.', `　.._　　　_, イ::::iｉ::::::l::::::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,＿:::::::::::::《≦ノ　､::::::::＼＼
　　　 ,i::::::::::::::/,'.::八::: ',＿　/`Ti{:::::::,' :::::iｉi:::::|￣　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´ 　￣゛／｀ｰ-、:::::｀::: ､:::::＼＼
　　　,'l:::::::::::://::/　ﾊ::: ', .: :＼::i:i::::::/..::::/ﾘ}::::|　　　　　　　　　　　　　／　　　／　／　　　　|　ト、:::::＼:::::ヽ　ヽ
　　 ,' l:::::::::://::厶--勹ｰ-､: : :＼:::/.::／//.:::.;　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　/ 　 /　　　　　|　　　ヽ＼:::＼::ヽ　ヽ
　 ,　ｉ::::::::/::／ : :｀¨´: : : : .＼: : :＼　 //.:::::,′　　　　　　　　　　　ii　　ハ　　　　 /　　　　　｜　｜　冫＼::ヽ:|　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　ヾヽ__| ｜　 i 　、　　　　　　　 |　 i　　　＞t＜二
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞＼ト::Ⅵ | 　　| 　 l　　／　　/ 　 /！｜／ﾂﾞ/不　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―‐≠＝::::ヽ::::::::!ﾊ　ﾊﾄ､ |　　く　　／　／／｜＼ﾄ､1|::|ヽ＼｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .二＞:::::::::::::::::::::L∧ ヽヽト､ヽl|　／　／／ /　,| 　｀ー|::|　ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二ニ:::::::::::::::::::::::::::::;;|ﾄ　＼从ｼ|/　　ニ／ﾞ／＜､｀　 i 　|::|　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-=≦::::::::::::::::::::::::::<::|ヽ　ヽ　　　 ´､（!l ﾄ＜　 /　　/ 　 !::!i　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二＞:::::::::::::::::::::::::::::::＼.ヽ〈　　　　　｀´　　／　／　　ヾヽ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣ミﾂﾞ:::::::::::::::::::／i　ト＼ｰ､_　　　／　／､　　　　!ヽヽ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::／√￣／　 |　|　|::ヽ　　　ｰ― ムノ/　　　/∧ヽ〉＿.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　,　 ´ ＜::::|　|　|::::::｀―t‐＜:―,´＼/　　　/ー-一::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿／:::::.:::|　|　|:::::／ﾂハヽヽ:::ヽ、/　　 /Yｰ――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　＼.::.:::.::::.∧ ｀｜〔::/ｲゝト|::ヽヽ:::∨　　/;ﾂ　　-―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽネ＞::::::::::::∧ヽVｰ―ﾂ |└辻:::::/　　／Y　　.::.:::.:::.::
537 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:01:41.12 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　 ,ｨtvt‐z＿＿_＿＿_
　　　　　　　　　 ,＞ '´　､　　　｀丶､_｀ヽ､r―‐r､
　　　　　　　　／／　　　 }ヽ、　　ヽ　/7/|｀ト､_} |
　　　　　／//　　　 |l /|　|l ﾄ､　 } ヽﾆ∧| ヽニヽ、
　　　　　 /　/ ｌ　　　　ｌ/ l|　|l | _ﾚ1ﾄ､　ヽ |＼＼_ヽ＼
.　　　　 /　/ l l　|　　 /　 | ,化｢ l ハl| 　 |ハ　￣丁＼ヽ　　　　　　　　
　　　　/　 {　| ﾄ､l　／|　イ/ﾉ｣厶-刋　 ,′ l　　　ヽ、 {ﾉ　　　　　　　　
　　　 l l　 |　|{　Ｌ斗ｌ　 / 彳｣沙′/　/　　l|　　　　ﾄ､　　　　　　　　　
　　　 | |　 ! 七´≧弍ﾍ/　　　　　 /　ｲ　　　|　　　　ヽ.｀ヽ、　　　　　
　　　！ﾄ、＼ V´{沙　　　　　　 /／ l 　　 |ヽ　　　　＼｀ー- ､＿_／
　r､　　ｌヽヽ、ヾ二、　ヽ　＿,　　　 | 　　ﾄ､＼　　　＼　　　／::..
__ヽ:＼｢＼＼｀ｰ=ﾆ　　　｀　　　　　　 |　　　 |　ヽ、｀ r冖､　＼_／::..::..::.
::.:ヽ.＞:;: -―┴―个-､　　　　　 _∠］　　 ,ｲ＿,.. ‐'´::.::.::.:｀: ＜´::..::..::..::..:
::.＿:／　　 , -ﾍ_厂　　､｀ヽ ‐- イ､_::.:l　,　/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:＼　 ::..::..::
/ヽ/　　／　/´　　､ヽ　V　〉/ /ﾄ､]]/ / /::./::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.｀ヽ､　 :
　 _)　／　　,′_l　　} ｜_匕{｛/,ｲ | / / /,::/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::｀ヽ　　　　　　　　　おばかさぁん
. ∧　　＿上ヘ｀__厶ノ´::.::.:://｜リ／::.ｌ::ｌ.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.
/ 　/＾Ｙ´　　　｢丶､｣::.,::.::∠rvィ/ /::.::.::.l/:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::
　/ 　入＿　-{_｀ｰ-{::.l::./,ｨ示斤'′::.::. /::.::.::.::.::::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::
ノ　／　く￣　　｛｀ヽl::.〉ｌ/ >=' /｝::.::.::.: 〈::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.
_冫　　　 ∨￣　ヽ_　ﾚ:/} /　 //::.::.::.::.::.｀ヽ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:／
∧_　　／ヽ、　　） l/} /　｢/::.::.::.::.::.::.::.::.:｀ヽ､::.ー--::､::.::.::.::.::.::.::.::.:／　
　 /⌒ヽ、　　}＿　＾Ｖ} ￤　{/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.｀ﾌｰ-､::.:｀::ー;二ニ-廴　:
　　　／｛　　ﾄ､＿厂l〉　　 {|::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:::＼::.::.￣了／::.::.〉介､＼
　／　　｀ヽ　｀ｰ､ﾄ､ヽ　　 [|::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ::.::.〈〈::.::.:: //l ﾄ､〉/
｀ヽ、　　￣｀ヽ､＿ﾘ::.＼＼　 l|::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ｌ::.::.::＼ヽ//l::| ﾄ /

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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始政変は司馬懿の完全勝利で決着がついた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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538 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 01:02:14.87 ID:xz/slIxa0: 桓範の息子が脱出して、桓温が生まれたから、まだましだよな・・・
539 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/23(月) 01:05:55.19 ID:wUiKJiP8o: 桓範ｶﾜｲｿｽ
540 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:06:54.24 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ノ　　ヽ__ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（―）　（― ）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.　　（_人＿）　　　u　|
　　　　　　　　なんつーか、曹爽は諦めが早すぎないかお？　　　　　　　　　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　普通、この手の争いは皇帝抱えてる方が勝つもんだけど　　　　　　　 /　l　　　,/　 /　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(＿) 　　(__ ノ　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　／　　　___ ,ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!､＿__!､＿_＿＿_つ
　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　u.　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　それだけ司馬懿親子が巧妙に謀を進めた結果ですね。
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　 .油断大敵の良い見本でしょう
　　ヽ　　　　　ノ
　　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　　 l ＼　巛ー─;＼
　　　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　
　　　　　　　　その後の曹爽派の末路について述べておこう　　　　　　　　　　　　　`ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
541 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:08:47.59 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　／　...::.::.::{以}〉::.::.::.::.:..丶　＼
　　　　　　　　　　　 /／..::.::　　-――-　　::.::.:..＼　＼
　　　　　　　　　　　　　 /.::.::.::／　　　　　　　　　＼::.::...＼　ヽ
　　　　　　　　　　 /.::.:／　　　　　　　　　　　＼::.::.::ﾍ　'
　　　　　　　　　　　　/.::./　　　 |　　　　　 l 　 |　ヽ::.::.:ｌ　i
　　　　　　　　 '|.::/　　 |　 | | l　　 | |　　| ｌ　|　　ﾄ::.::|　ｲ
　　　　　　　　 / |/ｌ　 | ∥　| |｜ |　|| | l　l| |　|ｌ |　ハr‐く |
　　　　　　　　　　/　 | |　 |_｣Ｌ _| |∥ |　|! | |イl 厂||_| .'　 |::.::.ﾊ
　　　　　　　 /　/ | |　 |ﾉ_ヽ_l_｀ハ l　l　jﾉ斗≠Tド/ 　 |::./.::}　　約束どおり曹爽兄弟は官位剥奪、
.　　　　　　 /　/ /|_|｜リバ扞㍉ヽ　　ヾ辷ソ / /　|/.::/|　　諸侯の資格のまま自邸に帰るよう命じなさい
　　　　　　 /　/ 　く::{_|　ヽ、ゞ= '　　　　　￣　/ /　〈::/　|
.　　　　　 /　/　/　ﾉ⌒ヽヾミ　　　　丶　　　　彡ｲ　　 / l　 l
　　　　　 /　/　/　　Ｖ＾　{｀ト＼　　ヽニ '´ 　イ/　　/ｌ　ｌ　 |
.　　　　 /　/　/　　,　ｊ/ 二ヽ￤ l＞　、 __,　 ´　 ;′　,　|　|　｜
　　　　 /　/　/　　/　v -― ヽｌ　ｌ　＿〕_r‐z -‐ l　　厶┴く　 l
.　　　 /　/　/　　/　　{／￣　}| ┌‐〉::.::. |_/.::.::.::.l　 .' .::.::.::.::.ヽ　|　　　　　　　　／／／　／:::::::::} ｒ.rー.、＼ヽ
　　　 /　ｲ　/ 　 /　　/ヽ_}｢　 ∥∧〈::.::.::/　|::.::./ |　ｌ::.::.::.::.::.::.::.＼l　　　　　　／／／／/　/::;/ｌｌﾊ:::|:ヾ:::::ｌ　ヾ|
.　　 / /　　′, ｲ　　/.::.{ 〈　　 |l_|::.ヽヽ:/ 　ヽ/イ|　|::.::.::.::.::.::.::.::.::.＼　　／／/　／ /　／　　/:/　ヾ :ﾘ i i ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣///　／/:::::/、　　/:/　　 |　:l |　i 　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ///／ /:::::/__ ヽ　//　　 _ ｌ:::::| |　| /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l/／ //:::::/T;;;;ﾗヾ//　/二__|:::::| l //
　　　今回の騒ぎで曹爽に与した者たちの処分はどうされます？　　　　　|　l//:::/　`＝- /　 /ｴ;;;,)_,|::::|ヽ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/ /:::/　　　　　　 /　￣ |:::::|ｌ /
　　　参軍の楊綜などは曹爽を謀反に導こうとしたと聞きます　　　　　　 ▽ |:::ﾊ　　　　　　/　　　　}:::// |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,):ハ|ヽ `- ＿＿,　　／////l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　▽ﾘﾘ|　＼　二"　／ﾘ:/|▽　▽
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/{　〈|　　　ヽ- "/:| ヽ▽

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　太傅従事中郎　傅嘏
542 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/23(月) 01:09:21.81 ID:/wI1RNxe0: 後の時代を考えると、晋も司馬氏にも因果は巡ってくるんだな……
543 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:11:21.99 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　 ∠　―-　　　　＼＼
　　　　　　／　　　　　　　＼　ヽ＼
　　　　 / 　　　　ヽヽ　＼　| 　ヽ
　　　 ′　　　　　　ｌ￤　ｌ　| ∧|、　　 ,
　　　 |　|｜{　 l　|　 | |l _ﾊ斗′ヾﾄ　　 l
　　　！ l　、＼ヽl　/イﾚ厶ｲ　　 |ﾄヽ　|　　　　　　　　それぞれ自分の主人のために働くのは当たり前でしょう？
　　　＼　斗≧ ∨　弋ｿﾉ| l|　　|ﾚﾉ　 |
　　　　 | l ハゞ'' ､　　　"　| l| |i　|｢　　 |ノ} イ　　　　彼らに罪があるのかしら？
　　　　　.| | i从　　､-ｧ　　 j从ハﾉｋ≦圭圭圭≦
　　　　ﾉ人{　へ.　　　／ | ｌ |才⌒ヾ圭圭圭ミぃ
　　　 ,ｘ≦圭≧厶'jfﾁ〔￣,| | i　　 r'i　 /＾ヾ圭圭圭≧
　　ｘ≦圭圭ア´／〃|ﾄヽ /ﾉ i |　　 | |r'7　　〉圭圭ﾐ
　　彡抂圭〈　/　/{{_儿_}},ﾍ人ゝ /ニ Y　　/圭圭ミ　　　　　　　 / ,r　 l i! 　ﾊ　ヾ;;;;;;;;;;;l　ヾ;;;i!;;l
　　 '　/圭州〈　/ l｀)兀(´　　 |　〉ﾆ､ |　　仆圭ﾐﾒ､　　　　　　　/ /　　l l!　川　_,lriナ卅''ｱﾞi;;ll;;l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　 l　　 l!'ﾞ´ ﾄ;;;;_ェ土ﾘ､l;;ll;;l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　l　　ﾘ　ハイ:::::}ﾞンヾjﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　　　 l l　 /,! /　l;;｀Tｦ´　　/,ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　リ　　　 l l!　,! l /　 l;;;;;;;;l　　,ﾘ′＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j　ｨi　ﾉ/ ,ｲ // 　 |;;;;;;;l　　 f'　　 ,>
　　　　　　　　　　　　上策かと　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ll / ,! /,f　ﾊ//　　 |;;;;;;;!　　 l 　イ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ〃!/ｲl /ﾞY/i!　　 |;;;;;l!　　　 _,,._,〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !/i/〃ll / 〃　　　 !;;;ﾉ　ｰ ''´ ,,j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚﾘ//ﾊLｲ｀i !　　　 l;;/　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川'ﾉ ▽　fil!　｀丶!;ト;;-;ｧ::,,＿,ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ▽‐- i､ _▽　　　 l;! ,ｨｲj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　７ヽ､、　jLf/ ▽
544 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:12:24.85 ID:QqXQsYoIo: ―　曹爽邸　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　-──　-　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　- '´　　　　　　　　　　｀‐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 - ' ァ　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　う
　　　　う　　　　　　　　　　　　 / 　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,' /　　　　,'　　　　　　　　　　　　　　',　　　　　　　・
　　　　め　　　　　　　　　　　　　i ,'　　i　　i　/　 i 　　　　　 ', 　　 i 　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　ｌｉ　　ｌ　　l　,'　ｉ l　i　l　　 ',　　 i 　　 l　　　　　　・
　　　　　ぇ　　　　　　　　　　　　l ｌ　　l　　l　il　,ｲｌi　l　l　',　i　　 l　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　l l　　l　　l ,ｲ/　ｌ.l l l ',　', ',　l　　l-､　,ｲ
　　　　　　）　　　　　　　　　　　ｌ ',　 l　　lTｰｒ､ !　',l　ヽ ', ヽｌ　 il　l 〃＼
　　　　　（　　　　　　　　　　　　 ', ヽ ',　　ｌ ';::!　　　｀「てﾆｒ-l', ,ｲﾉ'´＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼ﾄ、l///　　　 L:::::ﾉ　l　i'´｀ ‐､　＼　＼
　　　　　・　　　　　　　　　　　／／／ｌ lヽ　､__　////,..ｲ ,':l　　　＼　＼　＼
　　　　　・　　　　　　　　　　／／／ｒ､,┐l ';::｀ |ｌ|ー ' ´‐'ノ::/　　　／ヽ　＼　＼
　　　　　・　　　　　　　　　 / ／　/,- 二ユ　ヽ::ｌｌl:::::::::::::::::／　　／　　',　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 /／　 / 「　二二ヽ＼川ー‐ ' ´-ｉ　　 l　　,　-ｰi　　　　ヾヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　／/　 /＿ヽ -ｰｒ‐'l ＼＼ﾟ｡　　　　 l　　　l／　　　 l　　　　　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　／ /　 /　／::l＼ノ　,ｲ　 , - ､　　　　 l　　, ｲ ,　-─-､l　　　　　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　/　 /　 /ァ'´:::::::::ヽ,ｲ / l￣, 　　 ', ー- ｒ‐ '´　l　　　　＿」　　　　　',　ヽ
　　　　　　　　　　　　 ,'　 ,'　　ヽl::::::::::::::::::／/　l　（　　　）　　l　　　　L ｒ' ´:::::::::lプ　　　　　 i　　',
　　　　　　　　　　　ｉ　 i　　　　｀ｰ--‐'´‐'´　 l ｒ｀ｰ '´────ｒﾆ二-､:::::::::::l　　　　　　　l　　 i
　　　　　　　　　　　　 l　 ',　　　　　　　　　　　/ l回回珍々軒回回「ー- ､ l:::::::::::l　　　　　　 ,'　　ﾉ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　当初司馬懿は、曹爽や彼の部下たちに寛大な姿勢をとっていた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　まず、曹爽は大将軍職を解任されたのみで、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　自邸への帰還を許されている。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　弟たちにも同様の措置が執られ、司馬懿の約束が果たされた形だ
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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545 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:13:10.55 ID:QqXQsYoIo: 　　 /: :／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼: : : ﾍ
.　 /／ /: : : : : : : : : : : : ／: : : : : : : : : :ヽ : : :',
　/ 　 /: : : : : : : : : : ::／|: : : : : : : : :ヽ: : : : : : :ヽ
　　　,': ::/: : :/: : : ::_:/　 |: : : ::|: :ｌ: :i: :ﾊ: : :ｉ|: : : ::|
　　 |: /|: : /:|: : ::/l/＞x{: : ::八x＜丁 |: ::∧: : : |
　　 |/ :|: : |八: :::|下¨抃 . : :| 才¨不ｱl: / :|Ｙ: : :!
　　 |! 八: :|ｌ}:::＼|.弋_ソ　ヾ!　弋_夕 |/: : | }: : :{　　　　　　た、助かったのか？
　　　　　 ∨ |: : : |　　　　　　　　　 }: : /|ｲ: : |
　　　　　　 |: : :人　　　　　　　イ: :/ｿ: : : :!
　　　　　　 |八: ::| : ≧. .__｀_　　ｨ7: :7::/: : : : :八
　　　　　 '　＼|∨＼/Ⅵ-─‐ﾄ､ﾊ{/|＼ｲ:ﾊ{　　　　　　　　　　　／ ,　　　 /　　　　　　　　ヽ　､ヽ
　　　　　　　　　 /￣｀Y´:::|::{二} ::|:::::|｀Y´￣ヽ　　　　　　　　　　　 /　/　 ,　　ｌ　,　　　　　　　　ヽ　ヽ　',
　　　　　　　　／:::::::::/:::::: |:∧∧:/ :::|:: |::::::::::::}　　　　　　　　　　　l 　 l 　 |　　|　|　　|　　　　ヽ　　l､　/!　l
.　　　　　　 {=＝＝〉〉::::::|＝＝/:::〈〈:::}=＝＝〉　　　　　　　　　　|　 l　　l-―/!",ﾄ　 !､ ´ ﾄ￣ l｀　l>;;;<l　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 | 　 | 　ハ |ヽ　 | ヽ　| ヽ | 　 |;;'`ヾ!　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ﾄ,　ハ /　__!　＼!　.__､! 　ヽ',　l 　　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 | ヽ!.━━━　　　　━━━｀ /　　 l　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 |　 l , ,　　　　　　　　　　　, ,l/　　　|　|
　　　　　　　　日頃の行いが良かったのだろう　　　　　　　　　.| 　| 　{　　　　　　　　　　　　　 | ､　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 | 　ゝ　　　　､＿＿,(　　　 ,.|　', 　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::|::::::::/::...､　　　　　　　　_,.イ.|:::::',:::::|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／|:::::/ , --｀　　―--.'"l´__{｀ .l:::／!:::l､:::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:/,´:.:.:.:.:.:!==l;;;;;;|||;;;;;;;}:.:.:l:.:..|/:.ヽ!/　ヽ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:.:.:.:.:.:.:.:|-'| ﾟ　 l　　ﾟﾉヽ|:.:.:.:.:.:.:./

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　曹爽のために働いた魯芝と楊綜の両名は罪を許された。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.以後彼らは司馬家の体制下で累進を重ねていく
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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546 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/23(月) 01:13:33.36 ID:wUiKJiP8o: ナギが役にハマり過ぎてて辛い
547 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 01:17:36.73 ID:xz/slIxa0: 桓範が司馬懿の誘いに乗っていたら
子孫の桓温、桓玄も晋に忠実なままだったんだろうか？
548 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:18:09.86 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　＿＿
　　　　　ｨｧ:::::::::::::-､_
　　　　／/::::_ｪｪｪｪｪｪ_::::ヽ
.　　 /n/イT| |! |! |! j ｀ヾﾍ
　　 {⊂i⊃j j !廾 ! i|ナT⊂ﾄ,
　　 i⊂j⊃┯┯｀　j┯┯て!　　　　　　　陛下。
　　 .' /N　　じ　　　じ N　|
　　 |!　人　　　　_　　　ｲ ! /　　　　　　　桓範は政務に通暁しております。
　　 |!　|!　|＞-　　_rf i| ! | |
　　 | '. i,　j| /::ﾗT::}j ! ! j .! !　　　　　　　.ぜひ大司農に復帰させるべきかと？
　　 |{ N v | }::::少::|| ! !ｲ |ｲ
　　 |　 '.　 !j:::::::::::::ﾘ　j/ li !　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ , ..
　　Ｎ　 '. ｲ:::::::::::::::i ｲ　N !　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒＞,.‐''": : : : :｀ﾞ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ≠ミィ◯: : : : : : : : : ヽα<^
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ./://|: : :/:/}::}::}:::}:|:ヾ.ヾ,ﾐヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{::{:|::|: i/Χ'|.从/孑}:}:}::|::!::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　》ゞ!: : |　＞　　＜. !イ j/j/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {: ::ゝ从　/`　_,.　　}: ::ﾘ
　　　　　それじゃ桓範を大司農に復帰させるじぇ！　　　　　　　　　ﾞ`ヾ丶x,ゝ,.／_, .ノ!::ノ　　　 .＿___ _,.、__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　／::::＼∽}:::::／´￣￣"´ {∥{´ィﾐ/¨~
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'､｀ヾ_＿,∨彳 _,,.‐''"　__ ,，-‐'￣´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　＼ ≡ｲ_.」´ |,. -　' ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 |　　|::!!　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　＼|　　|::||　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　 |　　|:::|| 　!

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　そうした姿勢は桓範にも貫かれたのだが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.おりしも、行方をくらましていた司蕃が役所に自首してきた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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549 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:22:15.91 ID:QqXQsYoIo: 　　　 , '￣￣￣￣ﾞヽ
,イ　/　ﾉ(　　　　　　ヽ　ﾄ､
i ヽ─､　^　　　　　　　 |ー'　i
ヾ＿,,;;;》　〉　ヾj　j/　〈;;＿ノ
　　 l 　　ヾﾆｱﾐ　fﾆｱl 　　　　　　　　　　　貴様！
　　 i　　〈　　　　　　　i 　　　　　　
　　 |　　　ｲrｪｪｪｭ　/　　　　　　　　　　　　平昌門の守備の任にありながら、
　　.|　　　＼｀ﾆﾆ´／　　　　　　　　　　　　どうして桓範を逃がしたんだ！！
　　| 　　　ヽー '＿　　　　　　　
　,-ー､　　　　ヽ;;;;;;;;;;;｀ー-､　　　　　　　　　太后様の命令が出てたのは知っていただろう！！
　;;;;;;;;;;＼ー､　,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. 　
　;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾌＹヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　o ﾟﾟo/( o)(o )ヽoﾟﾟ o
　　　違うんだっていう！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　⌒｀´⌒　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　,-）＿＿＿（-、|
　　　桓範様が陛下の詔勅で高平陵に呼ばれたとか言ったから……　　　| l　　｀⌒´　　ｌ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　／
550 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:25:02.85 ID:QqXQsYoIo: 　　　 , '￣￣￣￣ﾞヽ
,イ　/　ﾉ(　　　　　　ヽ　ﾄ､
i ヽ─､　^　　　　　　　 |ー'　i
ヾ＿,,;;;》　〉　ヾj　j/　〈;;＿ノ
　　 l 　　ヾﾆｱﾐ　fﾆｱl 　　　　　　　　
　　 i　　〈　　　　　　　i 　　　　　　　　　　ちょっと待て！
　　 |　　　ｲrｪｪｪｭ　/　　　　　　　　　
　　.|　　　＼｀ﾆﾆ´／　　　　　　　　　　　.そんな詔勅が出たなんて聞いてないぞ？
　　| 　　　ヽー '＿　　　　　　　
　,-ー､　　　　ヽ;;;;;;;;;;;｀ー-､　　　　　　
　;;;;;;;;;;＼ー､　,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. 　
　;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒Ｙ⌒uヽ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/（○) (○）ヽ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ 　／::::⌒｀´⌒:::: ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　|　,-）　　　　（-、|　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'　　　　| l　　ヽ＿＿ノ　l. |　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾞ　／ )　＼　　`⌒´　／、
　　　　　　　だ、騙されたっていう　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／_／　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／二二二7　　　 u'　__　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'´r　-―一ｧ"i　　　　　　　　　.-‐ 　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / // 　广¨´ 　/'　　　　　　/´￣｀ヽ ⌒ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ ' /　ノ　　　:::/　　　　　　/ 　　　ヽ　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _／｀丶　/　　　　 ::i　　　　　　 {:::...　　　　　　ｲ
551 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:25:52.78 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　,. -ｭ,ﾆニ弌垳ト､
　　　　　　　／r'^　_rﾍ-ﾍ/＾ヽr宀､
　　　　　　　 /!７ト､7′ 〃　　　ｌヽヽ
　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　｜　!　ヽ
　　 |:l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|
　　ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ
　＼　ヽ:∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　ﾚ'戎ｼ' ／
⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳　　　　　　　　　他人をたぶらかして反逆に導いた者は、
::..::..::..::..::..｀::..::ヽ/　ﾊヽ‐ >､　 ,. イ|　}::..｀ヽ、　　　　　　　.どんな罪に相当するのかしら？
::..::..::..::. ／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /::..::..::.､＼
::..::..::.::./:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈::..::..::.｀ヾ＼ヽ
::..::..／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨_　||　ヽ:ﾚ':.:ヽ::..::..::.くヽ.j
::.r'´.:.:.:..::.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_ ||ｰrﾍ.:.:、:.:.＼ヽヽ:〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__､__ ,:‐､ ,.、
仆､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_l〉 ri心:.:',:.:.:.:.:ヽ｝　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.ｨ'´　　　　/;:;:;:}';:;ヽ
′　＼_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∨_　ゞ=仆ヽ.:.:_ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'ﾌ _,. ／_　 /;:;:;:;ド-;:.:'、
　,　　　〉个､:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_　ｌ　 }〉:.}'´　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _∠-―ｧ'´　 /:.:.:./‐､ !;:i;ﾄ、
　|　　く_/^ﾄ､>:.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_ﾘ　〈|:.ハ　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀Ｚ-ｧ‐'"´/,ｨ';:;:;:;;;ﾊ_I7 !ﾉ;!
　|　　//:.:.:||:.:./　ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨┐r':.:{ ､ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'ｲ´ｨ彡´,ｿ;:;:;:;:ﾐ　　ノ,.ゞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｼくZｲ7;:;:;:;/`　ｰ-y';ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.　'´::､::ヽ,ｲ;:ｨ'"｀＞､_/'イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. '´--､:::::::ヽ:::ﾒ'´`iT〈 ,ｨｼ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::ヽ:::::::ヽ::ヽﾉ、ヾ
　　　たぶらかされた者の罪を　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ、:::＿::::::ﾞ';::::::::ヽ::::ヾ! i ',
　　　引き受ける事になっていたかと　　　　　　　　　　　　　　,/:::::＿::::,-::::::',::::::::::l__;vﾍl　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::}::::::::::｀ヽ、:ヽ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／､:::::ニニ二二ﾌ::::::::::::::::::::ヽ::', l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 /::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::ヽlj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ll

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司蕃の証言が桓範の運命を決めた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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552 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:28:16.98 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　|＼＿／￣￣＼＿／|　
　　　　　　　　　＼＿|　▼　▼　|＿／　
　　　　　　　∧､　　　＼　皿　／　　　　　　　　.桓範。
　　　　／⌒ヽ＼　 -‐`i､　　ｲ‐　　　　
　　　.　|( ● )|　i＼　　　Ｙ　　　　　　　　　　　.詔勅を偽った罪で逮捕する
　　　　＼＿ノ　^i |　　　
　　　　　　　|＿|,-''iつl　
　　　　　　[__|_|／〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　[ニニ〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　‘，　　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　′　 ./　　　　　　　　　　＼　　 ! 　　 |　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. {　　 | !　.j　|　ﾊ　ヽ　＼　.|　　 |　　　 |　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',　　 |｣ ,ｲ　 ! |　', 　ﾄ. 　 |　|　　 !　　　 |　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　.|tf≧ミ|｜ ∧　|_ヽ__ﾄ､ﾊ＿｣_　　　.|　　　　　|!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　从|≧v.i｀!/　 Ⅵ￣丁¨| ト､T`　　ト､　　　八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　 Ⅶ三≧x　　 r＝＝=ミx　|ヽ　　 |　ﾊ　　　　＼
　　　　　　　　覚悟はできている　　　　　　　　　　　　 |　　　 `i＜三ﾘ　　　　ゞ之ンゝ|　　　 .!　ﾘ　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 i!　　 i'　　　　｀¨¨¨´　i! 　　 L∧ 　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　圦　　　　　　　　　　 |　　　 |　　ﾏ7ｭ　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　|　|ゝ　　　ｬ― ､　　　 ,|　　　 |　　.////＼　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　|　|!　　/｀　　　 ’　　イ ! 　　 |　 ///////,＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　|　|!　.//////,｀¨´/ﾄ,　!::|　　　 | .//////////∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　|　|!　{/∨/////,{/ﾊ　　i! 　　 |////////////∧

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　こうして桓範は逮捕された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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553 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:28:57.08 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　　　　＼　　　　＿＿＿
　　　　　　|:::::: 　　　　　｜　　／　　　　＼
　　　　　.　|:::::::::::　　　　　｜　／　⌒　　⌒　 .＼　　　桓範のアレはともかく、不気味なほど寛容だお
　　　　　　 |::::::::::::::　　　　｜／　（●）　（●）　　＼
　　　　　.　 |::::::::::::::　　　　} |　　　（__人__）　　　　　|
　　　　　.　ヽ:::::::::::::: 　　 }　＼　　　｀ ⌒´ 　　　_／　　　　司馬懿は忠や孝といった言葉に弱い面がありますからね
　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　|　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　|　|　　　　　　　　 | 　|
-―――――|:::::::::::::::: ＼-―┴┴―――――┴┴――
　　　　　　　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . : :´イ: : :. :./: : :./: :. :.| : : : |! : ＼: : : : :. ー: :.:ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　　／:/: : : :/: : :./:.: :.:.ｲ:i:.:.:.小:. :. :.ヽ: : : :. : : : : .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ : ｲ / : /: : /:ｉ: : : /.|:|! : : |　､: : : : :. :. :.ｉ : : : : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / / / ': : :': : :.ｉ/|＿/　|ﾊ: : :.| 　ヽ＿ｉL: : |:. :.:ｉ: : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'.:/　':.:|: : :|!:匕|「| :/　｀{　､:.ﾊ　´　＼{ヽ｀ |:. :.:|:.:.:ｉ:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　 |: :|: : :|ｌ: : | ｘﾃ笊ミ　　ヽ乂ィ笊伝ﾐy:ハ: :l: : ﾄ､:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .{' 　 |: :|: : 八: :|《 {うｆ:j::}　　　　　 r':ｆ:j:::} 》': : : :.!: :.l　｀＼
　あるいはこれが諸葛亮ならば、　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|: ﾊ: ｉ:.小 :.　乂:::ソ　　　　乂:::ソﾊ /: /）:.:.|
　曹爽派を全員免職にして一件落着にしたのかもしれない。　　|:'　从:.:|: ヾ:.　　　　　 '　　　　ﾑｲ:.:/ｲ∧乂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八! ヾ : ｉハ　　　　 _　　　　　 : : : ｲﾉ′
　しかし、司馬懿は諸葛亮ではない　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨: : ヽ　　　　　　　　　　ｲ: :/}'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ: : 从:＞　　　　　 .＜ /: :ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人: :.| ヾ小　≧≦　小/: ﾍ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 >乂:. :r'　　　　ノｲ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ : : : : :|　＿＿　 /:. :.: :.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ...イ:. :. :. :. :. :|´＿＿｀:/:.: :.: :.: :. :.＼
554 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:31:40.11 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】
　　　　　　　　　　　ｨ‐r=;､
　　　　　　　　　 , -‐いゞｿﾒｰ -､
　　　　　　　／::, - ‐ ― ｰ - ､::ヽ
　　　　　　　 /::／　　　　　　　　ヾ::｀
　　　　　　　　 i::/ /　/
　　　　　　　　 i　| |　l　|　|　|　|　|__|　　　　　　　　　 .廬毓。
　　　　　　　ｌ　| |__|　|　|　| ￣ |　|　　　　　　　　　　
　　　　　　ｌ ! _!＿_ ヽﾊﾉ┬―ｩ　　　　　　　　　　貴方に司隷校尉をやってもらうわよ？
　　　　　　　 |｀､ヽ.__ノ　　　ヽ-‐' / ｌ　　　　　　　　 .
　　r"　　　　　 | | iぃ　　　＿　　 /　|　　　　　　　　.曹爽一味の裁きは貴方に任せるわ
　（　　　=‐'　　| |　ｌ　ゝ､___ヽﾉ_ ,ｨ ´|　l i
　　ゝ-'ﾞ　 ≪T|ヽi |　ｌ_ ｝:/兀ヾ:{､__|　!Ｔ≧
　　　　r､　 .≦≠〈::ヽ!::｛{～～～}｝:レヽ≧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.､‐' ￣￣＞
　　　__ゝ〔[｀ヽ三/:: :: :::｛{　薔　}｝:: :: ::　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_.､‐'::::::_.､‐'::::: _._:::}
　　ヽ　ﾉ〔 [　j:: :: :: :: :: :: ﾞ～ ″:: :: ::i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<＿ .､‐'::::::::::::::::{V_}|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼__＼＿‐‐ ＜￣ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｌ　ﾄ､＼　＞＼　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ|_士_＼ X|__Ｔ .Y´::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､ｌ_j　＼!　|ｌ　|::::ﾉ
　　洛陽における百官の不法を取り締まるのは司隷校尉の務め。　　　　|　ﾄ､' 一　|ｌ　K
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|　＞ー' |ｌ　|:::}＿
　　謹んで引き受けましょう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┤/ |／^く_ |／::::::::::: >､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::ﾉ:::}‐‐I　V:::::::::::::::/::::::>､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　∧::::/:／　　ﾚ:::::::::::::::::::ヽ::::|| ﾚへ._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/_/::::{ ﾄ､　l　|‐‐:､:::::::::f:::::ﾍ:::>== '::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./:::::::::::| ::: ＼ﾄ､|::::::::::::::::::|:::::::::|:::::::::::::::::::::}

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　光禄勲　廬毓

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼は曹爽を許す気などまったくなかった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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555 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:32:11.26 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―　正始十年（二四九年）一月十日　―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
556 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:33:21.36 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　,....::::::＝::::::::´:::｀::....､
　　　　　　 !::::::(+)::::::｀ヾ:::::::::::::::::ヽ
　　　　　　ヽ:::ciっ:::::::::::::＼:::::::::::::::＼
　　　　　　　ヾ=＝==- ､:::::::::::::::::::::::::ﾉ
　　　　　　ﾊ/:/:.:.:.ハ:.:.:i､＜＿r゛´
　　　　　　 ,':.:|:.!:.:|/_　';.:.:',ヾ>:ヽ:l
　　　　　　　,:.:.(!ﾊヾいヾ.ヽ::i_7ｽ:.:i'　　　　　　　　　　以前都監の張当が曹爽に女官を贈った事があったが、
　　　　　　ヾ:.:|:.ヾ|''''　＿')ﾉ'''ﾉ::ﾉ　　　　　　　　　　.あの二人の間には何か不正が存在する疑いがある！
　　　　　　 _　ヾ|:.:.ﾄ　 (　 / ／:.:ﾘ
　　　　／::::::｀:ﾉ川- r=､_＜ハ:.ﾄ)´｀:>､　　　　　　　至急張当を逮捕して取り調べろ！！
　　／-'／￣＼ﾍ､ﾉ　! / ヽ､|)ﾉ:::::::::＼｀＞
　　〈::::::://´　,. -=/　/ / 〉' ⌒ヽ::::::::::::::::::/:::i
　　ﾍ::::ヾ　 //r'ヘヽ:::::::i　ヽ　ヽ＼::::::::/::::ﾉ､
　　　＼::::ヽ!i< ヽ　ソﾆつ　,.､　　 >::::i:::::i:/　 /
　　　　(:.:.:.:八_ゝ'_´ノ:::::::::~:::::｀::::´::::::/ヾ',　／　＼　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣ﾞ＼　　　　　　　
　　　_(:.:.ﾉ´　　 ',::::::ゝ::::::::::::::'::::::｀::::::{　　　＼　　　＼　　　　　　　/　ﾉ（　　　　　　　　　ヽ　　　iヽ　
　　 (:.:.)´　　　　＼:::::｀::::::::::::::::::::::::::i　　　　／´ 　ノ　　　　　＿i＿.⌒ 　　　　　　　　　　i＿＿ﾉ　i
　　r'.:<　　　　　　 }::::::::::::::::::::::::::::::::::i　　／　　／　　　　　　　　　　ヾ　　〉　　ヾj　j　j　　,,〉　　　　i
　　ゞ:ﾉ　　　　　／:::＼::::::::::::::::::::::::人rヾ .　／　　　　　　　　＿,,;;;ジ　 `ヾニｱ:::: 　fニｱ､;;＿＿ノ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::..　〈　　, '::::　　　　〉　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|:::::::::::..　　 ,,＿＿＿＿〉l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::i:::::..{ { + + + + +{　l　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::::::i::::.... ''￣￣￣￣ｱi　　
　　　　　　　　　　　　　合点承知！　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::..ヽ:::::::　　"""　　,,/　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::....ヾ;;;;..._＿）;;＿ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }::::::::::::::::...　　　　　　{ 　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣:::::::::::::::.:::::::::::::::::::..　￣　ー-　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....　　　　　＼
557 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:34:03.61 ID:QqXQsYoIo: 　　　 , '￣￣￣￣ﾞヽ
,イ　/　ﾉ(　　　　　　ヽ　ﾄ､
i ヽ─､　^　　　　　　　 |ー'　i
ヾ＿,,;;;》　〉　ヾj　j/　〈;;＿ノ
　　 l 　　ヾﾆｱﾐ　fﾆｱl 　　　　　　　　　　.張当！
　　 i　　〈　　　　　　　i 　　　　　
　　 |　　　ｲrｪｪｪｭ　/　　　　　　　　　　　貴様を逮捕する命令が出た！！
　　.|　　　＼｀ﾆﾆ´／　　　　　　
　　| 　　　ヽー '＿　　　　　　　　　　　宦官のクセに後宮の法を犯すとはふてぇ野郎だ！！
　,-ー､　　　　ヽ;;;;;;;;;;;｀ー-､　　　
　;;;;;;;;;;＼ー､　,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. 　
　;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,　≧∀≦　､__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　￣　　￣　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　 , 　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　 ∧ ,′　　ｉ　ﾊ |　　　ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　 | 　|! ,　　ﾙ/　l|ｉ　　　ﾘ　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　___ 　乂ヾl ､　| l| 　 !|､_,..- ﾒ､ﾉ　 l ､_
　　　　　　い、嫌よ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　!　　ﾘ〉゛介ュ､,∧ ィ千ﾗ,〈/　ｨi､ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀彳ｪ_ ／|lゝOｰﾞノ ‐ゞﾆー⊃ﾄ‐ﾆﾃ'
　　　　　　まだ死にたくない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .弋_ ､_,| ﾍ!　　　､　　　i/!孑‐^
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ | 乃､ =---=　ｲ |i ﾉニ=ｰ､
　　　　　　私は大将軍に脅されただけで……　　　　　　　　　　　　／〃ヽ |彡＝- ≦ ノ-ﾘ　|l　i ､i }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　 iく／＼　l!|｀､＞ﾚｰi /　i/ |　､ |ﾉ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜il ヽ　､ヽ｀　!ﾄ､　|　｡゜ｌi　 |l　i ヽｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　斤､〃 iﾍヽｉl 　|l　　０　 |i 　 i|　Y 〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / - ．ヽ/　＼Y 　||　i　　|　｀ i 　|l ｜/

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　政変劇から三日後、宦官張当が逮捕された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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558 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:37:03.23 ID:QqXQsYoIo: 　＿人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人＿
　＞　曹爽は何晏たちと反逆の陰謀を企てていました！！　　＜
　￣^ＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^ＹＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^ＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ.￣
　....::.:|:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :
　....::.:|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :《》: :《》: : : : : : : : : : : : : : : :
　....::.:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.､t''T叮了丁丁Ti￢-､　　　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　　 ,.<ヽ>‐ ´ ||￣||￣||｀＾''く,r｀>､　　　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　 .,心>ｲ'__||＿||＿||＿||＿||__ヾk,. ﾍ　　　《》　《》
　.....:::|　　　;; : .　.　　　　,　;..　　　ム,.//'￣||￣||￣||￣||￣||￣||;V‐''',　　《》　《》
　.....;::|　　　　　　　　　　　　　　 |ﾆ:!;{_||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,lYﾆl　　《》　.《》　　　＿人人人人人人人人人＿
　.....;::|　　　　　　　　;::. .　　　　　 ├'"!´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|''r┤ 　《》　《》　　　＞　兵士を訓練して！！.＜
　.....:::|　　　　　　　　　　　　　 |-ｰ||］|＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》.　《》　　￣^Ｙ^Ｙ^^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^ＹＹＹ￣
　.....:::|　　　　　　　　　　　　　 |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　　《》
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　.....:;:|.　` 　.　　.　　　　　 ., 　　 |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||［|ｰ-|　　《》　　《》
　..::::::|　　　　　　　　　　　 .　;　'　 |-ｰ|_,||＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》.　《》
　.....;/|　　 `;　　　　　　　 .　 _, ,..-‐|-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　《》＿人人人人人人人人人人人人＿
　.....:l i.　　　　 .,　　;..　.　._ "__,|..-‐'|-ｰ||］|＿||＿||＿||＿||＿||＿||_,|ｰ-|　　《》　.《》＞　三月に政変を起こそうと！！.＜
　.....;:ｌﾉ.　;　'　　＿,,..-ｰ.'"l_. ._ l,..-‐; |-ｰ|´||￣||￣||￣||￣||￣||￣||｀|ｰ-|　　《》　《》　￣^Ｙ^Ｙ^^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^^ＹＹ￣

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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　この張当、取り調べの最中にとんでもない事を言い出した
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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559 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:37:59.29 ID:QqXQsYoIo: 　　　 , '￣￣￣￣ﾞヽ
,イ　/　ﾉ(　　　　　　ヽ　ﾄ､
i ヽ─､　^　　　　　　　 |ー'　i
ヾ＿,,;;;》　〉　ヾj　j/　〈;;＿ノ　　　　　　　 .張当が口を割りました！
　　 l 　　ヾﾆｱﾐ　fﾆｱl 　　　　　　　　　　
　　 i　　〈　　　　　　　i 　　　　　　　　　　曹爽兄弟・何晏・鄧颺・丁謐・畢軌・李勝が
　　 |　　　ｲrｪｪｪｭ　/　　　　　　　　　　　三月に変事を企てていたと！！
　　.|　　　＼｀ﾆﾆ´／　　　　　　　　　　　
　　| 　　　ヽー '＿　　　　　　　　　　　張当は陛下の身辺の動静を探っていたとも！！
　,-ー､　　　　ヽ;;;;;;;;;;;｀ー-､　　　　　　　　
　;;;;;;;;;;＼ー､　,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ..
　;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　''´　　　 __,. - ''"´　　-(メ、｀7
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈｀｀''＝=ィ<´　　　　　　　C{っ　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼__　　ヽ　　　 __,,. -=＝＝{ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,rｰr､_r-＜´　　　＼　　 !小
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃ｲ　从　!ﾄヽ｀''､　　　l　　|／j|〈
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//l　{rやト､＼　｀＞∠　 |〃/ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Nハﾄヽf㍉＼　ﾝ'fてd1 　 !l）/人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽハ tj　　　ゞ-' l|　　|ィ´
　　　　今名前が出た者どもは全員逮捕・投獄しろ　　　　　　　　　　 | l　｢　　､　　　　/ |　ｌ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　|ﾉ| ヽ　‐ 　 , ｲ|　| | ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　|　ヽl l　　｀フ1　/|　| |　ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l　┤/ |／^く_ |／::::::::::: >､:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::ﾉ:::}‐‐I　V:::::::::::::::/::::::>､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　∧::::/:／　　ﾚ:::::::::::::::::::ヽ::::|| ﾚへ._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/_/::::{ ﾄ､　l　|‐‐:､:::::::::f:::::ﾍ:::>== '::::＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　張当が命惜しさに嘘の発言をしたのか、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　それとも自白を強要されたのかを探る術はない。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .ただ、日頃の曹爽派の動きを見れば、根拠無しとは言い切れなかった
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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560 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:38:49.69 ID:QqXQsYoIo: 　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ
＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
＜大逆罪の容疑で曹爽派の面々を逮捕しろ！！＞
＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY　　　

　　　ヽ「　　/_/　　　　　　/_/　　　　　　/_/　　　　　　/_/　　　　　 /_/ 「　　　　　 /___　 _　　　.　　
　　　 i 廴....、　　_/ ､゛ ┐|　　　　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　　 i 廴....、　　_/ ､゛ ┐|　　　　　
　　　r''ﾘ-､｀'、 '''´　　､ﾅ |　　..　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　　 r''ﾘ-､｀'、 '''´　　､ﾅ |　　..　　
　　　ヽ|￤ `'ン' ,,....-＝" -∥　　　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　　　　　ヽ|￤ `'ン' ,,....-＝" -∥　　　　
　　　ヽ┘ / ｀''''´ヽ、 ! -,,. !ｉ　 .　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　　　ヽ┘ / ｀''''´ヽ、 ! -,,. !ｉ　 .　　
　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　　　　　　ヽ.ィヽヽ　ｌノ｀/ 八　 |　　　　
　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　　　　　　　　　ゝ､,, -　　　　　　　　　　　ﾍ＼_|　　　i　　lｿ　　　　
　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　....　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ　　　　　　　　　　　ﾍ　　　　ゝﾆ,'′　....　　
　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　:::::　　　　　　　　　ﾍ'　　　!　　　　　　　
　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　.....　　　　　　　 ..く- ∟..l／　::;;::::　　　　　　　　　　ﾍ　　 i　　　　.....　　
　　　　　　　　　　ゝ､,, -　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ､,, -
　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /￣‐ -ｌ
　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　::;.:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ﾑユ､　〕　::;.:
　　　　　　　 ..く- ∟..l／　::;;;:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..く- ∟..l／　::;;;:

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　いずれにせよ張当の自供は、曹爽派を一網打尽にする絶好の好機となる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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561 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:39:29.59 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　 .i　i　i i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .i:i. i:i
　　　　　　　　 |ﾆ | l__l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　 l l | |
　　　　　　　　 |　 ! !　!　　　　　　　　　　　　　　　　,. -''" ￣｀`''-､　　　　　　　　　　　　　　　 |-||=|
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　　　　　　　　 }三:{}三{　　　　　　　　　　　　∧ /ｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪｪヽ_　　　　　　　　　　　　[ﾆ｛ﾆﾆ}
　　　　　　　　 | 　.||--|　　　　　　　　　　　　ﾃ.'''''i'''''i'''''''i''''i''''i''''i'''i'''i'''i''i''''''i　　　　　　　　　　　 |　|　 |
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　　　　　　　　 l 　 :|　　l_,,,,--|__･__ﾚ'二ヽﾆ＼!　　　|二二二二二二:ヽ:|　　　| /__,.．- ､ヽ三┐i |-:|==|_ _ _
　　　　　　　　,'_____',／, へ___|,,,　／￣∩~＼./二二.|/i⌒iヽ　　 /i⌒iヽﾆﾆﾆﾆﾞ:l ∩∩|::iヽ､＿__＼ |==| LLL
　　　　　　　, ,|　　_,.．-'''"　　　￣| ∩ 　 ∩|￣￣￣| |--| , -┸ ､|--|-ﾄｉ- , -┸ ､. ｎ !::!　　　 , --┸-.､　　;;
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　　　　　　　三三 !_ﾛ,.;i；';;;,,　r'ﾆﾆ／三.;ii';;,,二Ｙ----i./: . : .: .: .: .: .:.;；:i:：､;　　ｎ　　nヽ:|　_/ |lL|　,.;；:;,.;；';.,,,',,

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹爽たちの逮捕後、朝議が催され、次のような判断が下された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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562 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:41:28.86 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　 __,、__,､__,､ｨ‐r=;､
　　　　　　　　　　　　,　 __f〆.::::::::::::::::::いゞｿﾒ､
　　　　　　　　　　／ _ｆ〆.::::::::::::::::::::::::::ゞ＝'´:..＼
　　　　　　　／　_f7.::::::::::〆^ー'^ー'⌒'⌒'⌒ｰヘ、
　　　　　　 'ｨ=={f7==､〆　 '　　　/　　　　　　ヽ　＼
.　　　　　　 /〈:{_ ィ|:ﾄ､ヾヽ　　 |　　　|　　　　　｜　　' 　ヽ
　　　　　 /　　7:/ |:ﾄ::ｰ':/　 /|　|　　|　|　　　 |　　 l 　　ヽ,
　　　　 /　　/:/　|:| 丁　 /　l　l　　|　l　　　　 |　　 | 　　 l
　　　　 /　　/:/　 |:|　|　　|ト､ l　'、｜ヽ　　ｌ　　｜　　 |
.　　　 / 　 /:/ |　 |:|　|　　ﾄ､_｀ﾄ､＼ヽ　ﾞ,　　 /　 / /　　　|
　　　 / 　〈:::{　|　 |:|　|　　|弋＞ミﾒ､＼　|　 /　 / /　/　,　/　
.　　 / 　　ヾ｜　ﾚ　|ヽ　l　ﾐヽゞ'ノ'ヾ　 | / ∠ 厶/　/ /　　　.
　　/　　　　　　|　　　 | 　＼　　　　　　斗.,ﾃﾐ､/ ／〈　　　 . 『春秋公羊伝』にこんな言葉があるわ。
／ﾄ､　　ｲ　 /|　　　 |　　　　　　　　 `ｰ'イ／イ　|:|　　　　.
　ヾ:.、ｌ::{　/ / l 　　ﾄ　　　　　、　　　'　　 / ／|:l　 |:|　　　　「君と親に対しては殺害を考える事すら許されない。
＼ﾄ､}:ヽ|::::∨/ ｜　　 |　＼　　　　｀`;'　　　／　| 　｀　|:|　　　　考えるだけで処刑されて当然である」
::::::::::::::::::::::::〈　　l　　 |＿__＼　　　　＜|　　 |　　　｀
::::::＿＿＿_:::＼　∧　　|::::;;==≧ｰ＜　　｜　 ,'
／,　――― 、く::::::〉、　l｛:{.::.::/;小｀l:l　　 |　 /
／.::.::.::.::.::.::.::.::＼＼｀＼ lヾ＝'ｲ |:ﾄ=''　　/l　/
::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::＼ l:::.｀ヽ､ー'|:| |:|＼___/ l /
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.:..＼ﾉ:|⌒Y＾y'ヽく:.＼
二.,,＿　―-　::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.:..＼　 | く({廻}>::.:.＼
::.::.::.::.::￣ ''ｰ- ＞::.::.|::.::.::.::.::.::.::.:..＼　 `￢くヽ::.::.:.＼
.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::|::.::.::.::.::.::.::.::.::.:. 丶　ハ| ｌ＼::.::.ヽ
563 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:42:57.04 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　,　　 ´ -―r〈匀}Yｰ　_
　　　　　　　　　　　　　／　／:::::::::,.　ﾍ≧ラ:::::::::::::＿,
　　　　　　　　　　／　／:::::,. :::´:::;.　,-―ベ"￣　　｀
　　　　　　　　　　　/　 /::::::／:::;　イ　 |　　　　＼　＼　　　＼
　　　　　　　 /　 /:::／:::／ / 　　|　　　　　ヽ　ヽ　　ヽ
　　　　　　　　　 /　　|:/::::／　 :′|　　| 　　　　　ﾍ　　　　　ﾊ　　〃
　　　　　　　　イ二＞r＜　　　i　 |　　　　　　　　　　,　　ｉ　　｜廴/:/　／
　　　　　　< </　／不ヽヾ＼ |　 !ヽ　ヽ　　＼　　l 　 |　　｜Ⅳ:ｲ／∠
　　　　　＼__'／ /|::|　イ／｜　＼＼　＼　ヽ　 | ィﾊ　　ﾊ｜::::/:::::＝　　曹爽は皇室の分家筋にあたる事から、
　　　　　 /／　 /　|::|ー'　　 |、ヽ　＼＼　＼　|ｌ /,.イ/ / /::jﾉ::::::::::::::::::::　　.代々格別のご恩寵を被り、
　　　　　　／/　 / 　 |::|　i 　　', ＞＼"＼二　ヽ|ﾚゞ'ｲ／ｲ|、::::::::::::::::::::::::　　.先帝が親しく手を握って遺詔を授けた。
　　　　 /::::/　 /　　ｉ!::!　ヽ　　ヽ　＞イ l!ﾉ,.｀　　　 7　 / |::>:::::::::::::::::::::::
　＼.__/::::/　 /　　 /::/　　＼　＼　｀ ´ 　　　　〉/ ／:::::::::::::::::::::::::::::::　　 .彼は天下を託されたのよ。
　　　＼ヾ{　 /　　 /::/ｉ　　　 |ｲ＼　＼　　　　_,. ィ／イ i＼::::::::::::::::::::ヾミ
　　 /　＼＜...＿∠ ｲ∧　　　Ｖヘ.｀ｰ一　￣ ´/:::|　|　ﾄ　＼￣ヽ＼::＼　　 .それなのによからぬ計画を心に抱き、
ー==＝￣:::::::::::::::::ー―ﾍ　　　∨７`;―::＞r―‐:'::.:::|　|　|:::＞｀　、　＼　　　先帝のご遺言をないがしろにして、
‐'"~:::::::::,. 　 -―――ベYﾍ. 　　∨ /:::.://バ:ヾ＼::.::|　|　ｌ:::.:::.:＼＿＼　　　　あろうことか何晏・張当たちとともに、
:::::::::::::::/ ,. -―――- 　ヾ;ヽ　　 ∨::.://::|::|ﾊ:::ヽ::〕 |　' /:::.:::.:::.:::.／　|　　　　.玉座を狙おうと計画していた。
::::::::::／/ .:::.:::.:::.:::.:::.:::.::.. 　Ｙへ　　ヽ:::辷┘| ヾーﾍV/ /:::.:::.:::.:∠ イ /
::::／イﾉ ::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:ヽ　ヽ　＼　ヽ7√i::| 　＼:ヾj∧:::.:::.:::.:::.:::.::l/　　　　　.桓範はこれら罪人に同調した
7 /:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.＼＼　＼＼.├ﾍ　　__Vﾑ:::ヽ:::.:::.:::.:::イ
| ｌ:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::..＼＼__＞＼:::ヤ″ |::〉ﾍ::::＼:::.:／ﾆニヽ
|　 :::.:::.:::.:::.―-　＿＿,. -‐'"´￣__ 　＼　｀ヾ」　　ﾞ′∧::::ﾊ:.:.＼ー┘j
　:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::＼＿,. -‐ :::￣ ::.:::.::＼　＼　　　　　　 ├< i:.:.:.:.:ヽ￣
　 ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ　＼　　　　　　|:::::ｉ|　:.:.:.:ﾊ
564 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:43:40.13 ID:QqXQsYoIo: 　　/ ｌ〈(７::r‐'ﾉr‐く＞=彡ｲ　 |　|l　 l　 | ｌ　 |　〔(_ﾉハl　l |
　　|ｌ |〔(/:::ﾉ/rﾍ／イl| 　｜ l|　|ｌ　 |i　| |ｌ　l|　　｀二}∨厶、
　　|l |〔(|〈_/rﾍ/イｌ｜|￤ l||ｌｉ|　ｌ|￤|l|l|ｌi||ｌ| l|l　l く<フ小二)〕
　　|l |〔(|（||Ｖノl　i|ｌ| |l | |l |l|l|ｌ | |ｌ|il| ｌ|l|ｌ|l||ｌ| l|ｌ| |ｉ　ヽイ 7Ｙ,ニ、
　　|l |〔(|ﾉ|| |)〕| |ｌ|ｌ|ｉ|| | |l |l|l|ｌ | |ｌ|ll| ||l|ｌ|l||ｌ| l|ｌ|_|l |〈〈__/ 小､_ﾉﾘ
　　|l |〔(|彡=く | |ｌ|||ｌ|| | |l l|ｌ∥| |ｌ|ll| l∥|_」!イ | |l | |ト-1l| |ト-く
　　||／ｲ|く__ﾉ八|ｌ||||ｌ| | |l l|　| | | | | Τ|l j≫≦ミﾒ |ｌ| |:| | |ｌ　| |
　　||ヾノ小ｰく | |ｌ|||l | ｌ | ⊥ | ｌ | | | 　 |〃ｌ　o　l　 |ｌ|〈ﾉ | |l　| |
　　||／ｲｌ|く__〉〉|l |ｌ|, イ |　|　| ｌｌ | ｌ　　　　､=彡　ｌﾘ | |l|丨 | |
　　||ヾノ小ー1丨ﾍ| | ≫＝ミ　　　　　　　　　　 /　| |l|｜ :| |　　　　　彼らは皆、大逆不道の罪に相当する
　　|| | |il |il |ili　|il |l 〃{　 o 　　　　　　　　　　　 | |l| ｜::| |
　　|| | |il |il |ili　|il l::　　ヽ=彡　　　　､　　　　　　　ハｌl|亅::| |
　　|| | |il |il |ili　|il |:∧　/ヽ　　　　　　　　ィ　　　 /| |ｌ＼i:::::| |
　　|| | |il |il |ili　|il |: /∨　ﾉ　　 ┐ ＜ __／　　 / l| |ｌ｜|::: | |
　　|| | |il |il |ili　|il 　|　ｌ　ﾄ　l´　ノ　　　　　　　　ｲ_.∥|ｌ｜|-..| |
　　|| | |il |il |ili　|il |｜ |　 |___|　｛　　＿_　　／／|∥|ｌ｜l:::::::＼
　　|| | |il |i,- ──-ヽ＼＼ヽ　￣　　｀ヽ_／::::::|∥|ｌ｜|:::::::::::::＼
　　|| | |／:::::::::::::::::::::::::＼＼｀　　　　　 |::＼:::::|／|ｌ｜|:::::::::::::::::::＼
　　|l／::::::::::::::::::::::::::::::::::::|￣`ー― ---､〈￣廴ノ⌒７ |ｌ｜|:::::::::::::::::::::::::＼
　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r┴f⌒ト-ｲ⌒Y⌒7　|　| 　 l⌒|ｌ｜|::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
565 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:44:36.03 ID:QqXQsYoIo: 　： /　　　　　　／ |　＼　　　＼　　＼　＼　　＼：：
：／ ,ｨ　　　　 /r.ﾆ.V　　＼　　　＼　　＼　＼　　＼：：
：￣ /　　　　 li '::::::`i＼　　　＼　ﾄ､＼　　＼　＼　　＼：：
　： i!　　l　 l 八ヾ;;;;ﾘ l:::＼　ヽ　　|::::ヽ|::＞_､_ ＼ ∨：：
　： .i!|　 l　 lﾄ::::ゝ __ノ:::::::::l＼　ヽ l:::::::/ ｨ:::::::::::i　ヾ、`､ l：：
：／　ﾘヽヾヽﾐ:::: 　￣ ""　ヽ、ﾍ .|:::::{!　ゞ;;::::;ﾘ　　ﾉ::∨：
　　：：　∨.ヽゝ::: 　　　　　　}::ヽ∨:::::::::ゝ、"__　ィ::::::::::l　　}：
　　　　：ヽk八　　　　　 i!:::::::::::::..　　 ::::::::::::::::::::::::::i!　ｲ：
　　　　　：ヽ ∧　　　　　ノ:::::::::::::::::::...　....:::::::::::::::::::::/　/ﾉ：：
　　　　　　：ｿ　＼　　　ヽ:::;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ／/：
　　　　　　：：　　＼　` ．_::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／　 /：：　　　　　／::::::::::::::::::::／::::::／<::::::::::::::／):;／/::::::}::::}::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::／:::::::/`､::＼＼:／: : :´: ノ::::::ｲ::::/､::::::i
　　　　　　　　　　魏　尚書僕射　李豊　　　　　　　　　　　　／:::／::::::::／:::::::::／:::＼＼:ｨ___: : : : : : : ￣: : :)ノ: }::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ／:／/::::／::::/'ニﾒ::::::::::::::／/ 　ヽ.: : : , : : : : : : : : :|::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /::／::::::::|.{／::::::::::::／=z,,,ヽ､　￣　　: : : : : : : :|::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／:::::::::::::|/:::::::::::::''!　 //　ﾞ't,_ヽ U　　　　ｨ'~`ｰ'./;:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /´ /:／/::://::::::／　r‐､,'　　 /`､　　　　__,,,..　　 /::|:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　" /::|::://''/:::/　　`Tﾍ､_ ./　　　　　７''"7`v/:::::|:::::l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_,,=-‐‐|/　 /:::/i､ u　i　　　` 　　　　　,'　 / ノ::::::::::|:::::l.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　v､　　　　　　i::::/ .|ヽ　　　　　　　　　，　`cっ/:::::::::::::|:::::| |
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　＼ヽ　　　　　ト､　　　ｰ‐一　　''､´/::／ .|::::::::ﾉ |::::|

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹爽たちは大逆罪、すなわち死罪と決まった
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　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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566 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:45:30.57 ID:QqXQsYoIo: ./　./　　　　:/　　　　 | 　 :/　:,ｲ :|:　　 :|:　 |:　　ヽ. 　 |　　　ヽ　　　　|　|　　ヽ|
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!　::|　　　　.l　　　 /＼/ !　:l| :/　| :l|:: 　 ::|:.　 |ヽ::..　ﾄ:.　ﾄ､:. _.　 |.　　　 l: |　､＼:|
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|　:l| 　　 :|:l　　 :|斗彡7示ミ.ト､__|_　ﾊ:. .::l{ {　ヽ_,ｨﾁ云ﾃ下=ミ弍_!:: 　 :ﾘト､-_.7∧
ﾊ ::l|　　 ::|:|　　::|ヾ{　 |! ;ｨf:廴,ｨlヽﾞ´　ﾍ:.::!` Y¨/7 : f.::廴,ｨ!　ﾘイ|::.　.:/ ﾑ. }.:::爪:::ヽ　　　は、話が違うじゃないか！
ハ小　　:|ﾊ　　:|｜ヽ_Ⅵ{.{:::jｲﾘ　　　ヽ| 　　 |{ ﾄ{::::jｲ_ﾘ　/′}|::: .:/:ん /::/ ヽ＼
/∧! V 　 :|:::ヽ　:|｜　r‐マ辷シ-く　　　　＼､　rマ辷zジﾆ、　　 !::::/}ｲ } }/　　＼　　　た、太傅に会わせてくれ！！
/　 |　V　 :V::ハ :N　　 ⌒¨￣｀⌒′　　　　　｀ ⌒¨￣¨⌒´　　 ,|::/　ﾚ /
　　　　ヽ:　:V| ∧|ﾊ　 :/:／:/:/:/:l::　　　　　　 //:/:/:/:|:ハ:丶　/:l/　ﾚ'
　　　　__ヽ:..:N　:::ヽﾊ　　 |　　　　　〈!　　　　　　　　　 /|:′　|＿＿_
　,イ/´: : : ＼ |　::::::｢:ヽ（j　　　　　　　　　　　　　 u　 , | 　／ｲ|::　　l : : : : : ￣:｀ヽ
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　刑はただちに執行された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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567 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:48:15.99 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　:,:　　　　　　　　　　 :(::)
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　曹爽及び弟の曹羲・曹訓、処刑。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.彼らの三族（父母・妻子・兄弟姉妹）も同じく処刑
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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568 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:50:45.45 ID:QqXQsYoIo: .　　　　　　　　　/: l : : /: : /: : /: /:/:/∧:l: : : : : : : :ﾊ
　　　　　　　　　 /: : ! : /: : /: :/: ://l //　l:|＼: :!|: : : : l
　　　　　　　　 ,':/: :l : l : ://:/l: ｲ//,l/＝ｷi≦V | : : : ﾊ
　　　　　　　/ｲ: | | : |: :l/!/=l'､l'/´/,.ィ彷ｒ） 7:/: ﾑｌ:ﾄ|　　　
　　　　　　　　,': ,ｌ l: : ∨ｒ忘外　}　　￣￣　//: /) }从　　　.今さら命乞いする気はないが妻と子はどうなる？
　　　　　　　 l:/ |:l: ､: ヽ｀￣　〈　　　　　 //: /.ン:l　　　　 .
　　　　　　　 l′lﾊ : ＼＼　　　　＿＿,./ｲｨ/彳|l l　　　　我らは三族皆殺しと聞いたが
　　　　　　　　　 ′!: | |:ヽ‐ヽ　 ´-‐一　　 /ﾍ: N州
　　　　　　　　　 |/l/|:l､_､:＞､　　　／,. -ﾍl 、
　　　　　　　　　　　'　' l／| ヽl: | ｀ ‐　'´　〉 __l　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿_,ｪｫ、
　　　　　　　　　　　　 |.:.:.|:.:.:.|∧　　　　 /彡,:.|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ´::::::::::ﾒ込ﾒ::.､
　　　　　　　　　　 /.:.:_ｊ.:.:‐￢l　　　 , ゝ／.:.|　　l-､　　　　　　　　　　　　　　／, ' ´￣￣｀ｰ ‐-:::::.＼
　　　　　　　　　　　　/.:.:.へ　:.V＾ゝ　　/ / /.:.:.:l　 /⌒'ー　　　　　　　　　　　 ,　'／　　　　　　　＼::.ヾ
　　　　　　　 ,　-―/／　　ヽヽ‐.　ｒ‐/ /.:.:.:.:.! /:.:.:.:.:.:.:.　　　　　　　　　　＿ Y〆　 ,　　　　　　 l　　ヽ::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |{ﾆﾈｌ　　 l　|　l　　　｜　l　　　{l::ll
　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書　何晏　　　　　　　　　　　　　　　　　., ヾミl　 vヽ十‐l-　,ｌ |　　 |　 ,l　{l;;ll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.∠从|| l　i_'"{Tﾄ乂,ｒ'|tニTtx,l 　 iVヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<／｜ ||弋　ゝ ¨　　　 ´i_rft //　,l∨冫
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.!　ｌｊ　￣l 丶､_`__　　＿／／}ハ/
　　　　　　沛王太妃様に感謝しておきなさい。　　　　　　　　　　　　　　　 !　＿_／ﾉ､ヽ｀_´__ ,　ゝ__／ | l｀从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::／〃v┘＞--一l l　 l　　!_| |_!l＼
　　　　　　特赦してあげるわ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.;／ , ハ　／ﾐYﾐ＼　｀i　 |ー‐-､　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::l ／i_|::::l　圦　~　介／　 }::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::´:::::Y.:::|　　 ⅤＬ/／／iノ:::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨::::::::::::,':::::|'l,t､,t､_t_､| ／t､l::::|::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八:::::::::冫::::{ ､丶 l ／ ´,'　 /::::::l:::::::::::::::::::〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::/´ｌ:::::ヽ　{薔} ､　／::::::::/::::::::::::::／

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　曹爽の妻子は処刑されたが、何晏の妻子は特赦された。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.何晏の妻金郷公主は曹操の娘であり、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　彼女の母親である沛王太妃の顔を立てたためと言われている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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569 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:51:20.71 ID:QqXQsYoIo: 　　 /／:.:/:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.::.:.:.:.:.:.:.:.`ｰ-,
　 ∠/:.:./:.:.:/:/:.:.:._ ｪｭ':‐:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＜
　　,ｲ:.:./:/:/:/l:/:.:.アフ:/l:,!､:.:.:|:.:.:.:.､:.:＼!
　〃!:/ｲ:./:ﾚ_ !:.:.:/|:./ /_/Lｌヽ!:.:.:..:.:.＼:.＼
　 !　ｌﾊl|:':.l{ｨ‐ﾐ!:./　'_´,ｚ= 、｀i.:.:.:.:/l:.:.:「｀
　　　`　ヾ:l└'-l'　　　{-':::}_ﾐ　!:.:／ｌ !.:/
　　　　　ヾ.　､' 　　￣¨｀ , '／, -':,:'´　　　　　　　　　　　まんまとやられたな
　　　　　　ヽ　` 　　　　　´ ﾉ / ﾙ'
　　　　　　　＼｀ﾆ・　 ,　'　　'/ﾉ|
　　＿_, -=＝Tｒ≧-≦_--=彡': : ﾄ.、
　／:／: : : : : : :i: : : : |　|ﾆ∧: : : /: : ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N./"ｨ,　　　　　　　｀ヽ.、　__
./: :/:: : : : : : : :ハ : : :| ,=､乢‐.／: : : : : ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N､（ (　　　　　　　　　　　　 '"´､´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N､ヽ､ヽ　　　　　　　　　　,.　　　　ヽ
　　　　　　　　魏　尚書　鄧颺　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾﾐ､ヾヽ　　　　　　　　　,.ﾉﾊ.　　　　ﾞi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞﾐ、`　　　　　　　 .::ノﾉj'　ヾ､　　　.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ミ:.､._　___､.　__.::,:彡ノﾉ_,.. _ゞ:、　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rﾞt=' ＜(;`)ヽ}＝{'"(´;)＞｀==tr '、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}'^　ヽ　　.:: ソ;　ゝ'、　　丿　' ^゛}
　　　　　　　　　　　　俺たちは滅亡するしかないのか　　　　　　　　　　　　 ! (、｀￣´　〈r;、　￣´　u　 ) .!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ┤ u　　　__ ＿_　　　　　 '_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ　　　　´ー一'`　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ＼　　　..::~"　　　 .ｲ .|
　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,....j　 : ＼　　　　　　／ .:! .|
　　　　　 /⌒У￣￣｀Y　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _/　{:.:.:.＼:..　＼.＿__.／　　;i　ﾄ､
　　　　　 ⌒｛l 　　　（｝　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,..ィ´/　ヽ:.:.:.:.:.＼　　.:::.　　　　　ﾉi　ヽ
　　　　　　　｀Y´￣｀Yﾉ
　　　　　　　／┘└＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司隷校尉　畢軌
　　　　　 l　|　　　ｌ　|
　　　　　 / /!}| {　 l　|
　　　　 / / `!ｌ' 　 l　|　　　　　　　最期ぐらい見苦しくないようにしましょ
　　　　　〈〈　 l1　　l　|
　　　　　ヽヽ.ﾉj　　/ /
　　　　　　　ﾊ V　 / /
　　　　　 lノ　｀V 〈|
　　　　　 r-┘ー-つ〉
　　　　　　7〈_ﾉ＿ﾉ｣ﾉ、
　　　　　 / / 　　　＼＼

　　　　魏　尚書　丁謐
570 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:52:09.04 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　　　 __ 　 .イｌ. , --　ﾐ､　　　　　　　,ｨ
　　　　　　　　　　　　　／　｀く.　 l/ , - ､: .｀＝=､＿__／ﾉ!
ﾍ　　　　　　　　 , '　　 . : . ＼l //: : :､:､: . .＿＿ : : ´/ｨ
.∧　　　　　　　　 .ｲ: /　/: :＿＿!{ム＿__ヽ:､: : : :--‐: ´:/ｲ
　∧　　　　　　 /. ヽ| { {／　　 ,.ｨ　ｌ ,{ 　 `＼､: :‐--‐: : ! .ｨ
V .∧　　　　　 i､iゝ＿ｊヽヽ＝＝彡'　ﾉ i `＝ｒ､_｀＝＝＝彡'′
.∨ .∧　　　丶三. //: ﾄ:l　_三. 　　ｒィｆヾ:.:.､ヽi: : : : :/
　V　.∧　　　　､ｚ‐彡': :/ l|ｲ　ﾟ　, ﾉ　 | ｆ:.l:.:.:.､:.ヽ:.＼: :ﾆ＝‐'′
　 ∨　∧　　　　｀¨Z イノ'　 ‐彡'　　 | l:.:.､:.:.:.ヽ:.:ヽ:.V＿,,
　　∨　∧　　　　　ﾊﾍ　　　　　 ,　i〉ゝ:.:',:.:.:.:l:.:.:.l:.:|
.　　 ∨　∧ 　　ｨ:　ゝﾍ　　　　　　＿_　}:.:.:l:.:.:.:l:.:.:.l:.:|　　　　　　　　　これが太傅の心づくしだったとは……
　　　 ∨　∧／:　l:　:　l ﾍ　　　／一'{　}:.:.:l:.:.:.:l:.:.:.|:.|
　　　　∨　.∧　: l:　:　:ゝ .＼　〈､＿__ｊ} ,|:.:.:.｀:.:.:.:.:.:.:.:ｌ､
　　__／:∨　.∧　|　:　:　ヽヽ＼　` ﾆﾆ´ ｊ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./: ＼
＜:　:　:　∨　 ∧l:　:　:　:　＼＼＼　　〃:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;':　:　:＼_
:　:　: ､:　: ∨　 ∧:　:　:　:　:　` ､`_｀ﾆﾆ.||:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾑ:　:　:　:　＼＿_
､:　:　: ＼:　∨　 ∧　:　:　:　:　ｒ‐ ､| | |ﾆ||:.:.:.:.:.:.:.:／/:ヽ:　:　:　:　:　:　｀丶
､＼:　:　: ＼ ∨　 ∧:　:　:　:　: ⌒ヽ.| |　ゝ:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.＼:　:　:　:　:　:　:

　　　　　　　　　　　　　　　魏　河南尹　李勝

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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　李勝は荊州に赴任する直前に捕縛された
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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571 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:52:55.79 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　:,:　　　　　　　　　　 :(::)
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　何晏・鄧颺・丁謐・畢軌・李勝・張当、処刑。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.何晏以外の五人の三族は皆処刑されている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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572 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:53:53.01 ID:QqXQsYoIo: 　　　／: : :/: : :/　　 l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　／: : : : l: : : :l　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　 /: ;ｲ : : : |: : : :lｰ　7: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　/://: : : : |: : : : l　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　l/ l: : : /: |: : : : ∨: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　　　父上、ごめん。
　{　l: : :/: : l: : : : : : : r､: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　 l: : ﾊ: : l: : : : : : :∧ヾ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　　.あたしがあんな事言わなかったら、
　　 l: :l　l: : l: : : : : :l　 l l ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　　こうはならなかったのに……
　　　V　l: : :l: : : : : |　 !､|/:l: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　ﾍ: : ll: : : : :l　　｣::::l .ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　ﾍ: :lﾍ: : : :|＼ !__:::ﾚ　ﾍ: : : :l: : : : : : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣　　､
　　　　　　ﾍl　ﾍ: : |　＼l＿＿:::＼: :ﾄ､: : : : : : : : : :　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　ﾍ､l　　　　　　f!＿＞-‐＼: : : ﾄ､: : :　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　/´〉￣￣￣　__ ＞―ヽ　　　　　　　. /　　　　　　　　　ヽ　　　　　　i　 l
　　　　　　　　　　　　　　　 /／〉　　／＿＿＿＿　　　　　　　/　 /　　　　　　　　　ヽ　　　　 |　 .l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . {　 /　　　　　ﾊ　ﾄ　　　ﾄ　　　　|　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　l　　 l　l | l　l　ﾚ＼ _｣⊥-ｧ　 |　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.l　l　　|_l_l_N .∧ l-＝ヽ｢ヽ｢｀　l　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. l　l ﾑr_ｻ｣∠　｀{ ﾍ´￣}ｱ　　|ヽ　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　＼ﾍ::::::::::::}　　　込zﾘl　　 |/　　ﾍ
　　　　　気にするな。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 `|ﾍ＿_/ ､　　　 l　　 l　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　ﾊ人　　　､，　　 l　　　ト　　　　　＼
　　　　　すべて私の不徳の致す所だ。　　　　　　　　　　　　　　.|　　 l　l　　＞　 _ イ_｣　　　.|　ヽ　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　 l　 > ´　　　　f='　l　　　|　　ヽ_　　　　　｀　
　　　　　あの世で妻にも詫びねばな　　　　　　　　　　　　　　　　|　　l　<　　　 /ユ/＿__｣　　 |　　 // ＼　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　| .／＼　/〈　　　　｣　　 l＿//　　アー――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　|/　　　》'　ヽ _ -‐/,l　　｢￣　　´　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　|　　／´l｀ｰv -- /＼＼　 l　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　|　　||　/　　　　 l　　 > ＼＼　　　　　　　　
573 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/23(月) 01:55:05.51 ID:dGzhH1O5o: 三族ってことは祖父母や叔父・叔母に従兄弟は入らないのか？
574 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:57:03.43 ID:QqXQsYoIo: 　　　　　　　　　　　　:,:　　　　　　　　　　 :(::)
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.他の者たちと同じく、三族も処刑されている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
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575 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:58:41.99 ID:QqXQsYoIo: ー────ｲ三三三三三ニﾆ＼　　｝三三三ﾆレ ' ”　　　　　｀ヽ､　　　　　　　　　　　　　ヾ三三三三三三/
三三三三三三三三三三三三三≧=≦三三三イ　　 ...:::rzvvza::..　　＼　　　　　　　　　　　　ヽ三三三三三三ミﾒ､
三三三三三三三三三三三三三三三三三 , '　　rZｿ升{{マiiｿ}}升ｿza　ヽ　　　　　　　　　　　　}三三三三ﾆr“￣￣
三三三三三三三三三三三三三三三三ﾆ./　ソZ行rZソ” ⌒ “ マミZrz　”,.　　　　　　　　　　　 }三三三三{　　　　　 r＝ｧ
三三三三三三三三三三三三三三三三,ｲ　/ヲイ”/ /　 / ,ｲ　i　　ヾﾐマrz ’.　　　　　　　　　ﾄ三三三ﾆﾊ　　　　 /三三
三三三三三三三三三三三三三三三三}　/　/ .|/　人 / / j . 乂　ヽ＼Yr斗==z､　　　　　　　　ヽ三三三三ヽ＿ .ﾉ三三
三三三三三三三ヲ”￣￣Ⅶ三三三三ﾉ .{　/　.:|　/::...:／..:/.人　ヾ川　くｒミ､＿_}}　　　　　　　　　}三三三三三三三三三
三三三三三三イ　　　　　 }三三三三./　从{　,::.V..::／i! .ノ　　 i>､ﾉ i,|}､ {{ム |￣”　　　　　　　　　 i三三三三三三三三三
三三三三ﾆ／　　　　　ﾉ三三三ﾆ/ｲハ　ヾ .:: iメ　i　　.::...　i ﾊ .＼ i.}　ﾄ,ｲ |　　　　　　　　　 l三三三三三三三三三
≧ィ”￣￣　　　　　／ｦ“¨￣ヾ三ﾆj .Vj　ﾄ､ヾﾊ≧ﾐ､ヽ ,ｲ iハ!≦メ＼ .| }}ｲ!　　　　　　　　　　　/三三三三三三三三三
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　　　　　　　　　　　　　　　　／,.イ　/..:::/　.:/.乂　ヾｿ::::＞，ィ“=ｲ/.::{ Y .　ﾉ:::::::::::::}}::三三三三三三三三r“￣” ヾ三ミi
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　　　　　　　　　 ,ィﾆ/ //　 .ｲ　..::　 /　　　 /ﾑ:::::::::::::::::У　 , ｲ,ノ::::::::::ノ::::-::ヾ::Y/へ三三三三三rﾆV　　　　　　＼{
　　　　　　　　　　,ィ”.ﾆﾆ/ //　 /.::.　{　 .,'　 ,ィ7/ 　 }::::::::::〃　／rz/:::::r::”::＝:::=::､:::::i　　　＼三三三{
　　　　　　　，イ三ﾆ／./ / {.:.　i::...::i .}::...:.／　{/ 　　 }:::::::/ｲ ./irZzz}}::/ｲ:::::ｨ::::::::ヾ:ヽ |　　　　　＼三三{
　　　　，ィ”三三, イ　 { /　.|:.　.l::..::ﾊ.{:::./　　 j!　　 /:::::/:::i /::>升Z}/:::::{:::: i::::ヽ::::i::::i::!　　　　　　ヽ三ハ
　　／三三三／　　　人!　 :ﾄ:.. ｛:./メ V :ﾆﾐ，　　　 {::::::::::::::!{:::iZz Z/::::::::::::/::::::::::/:::ﾉ::i　　　　　　　　ヽ三.ヽ

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　およそ十年間専横を重ねた曹爽派の打倒は成った
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　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
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576 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 01:59:37.81 ID:QqXQsYoIo: 　　　　＿＿＿_
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　／　　　_ノ　ヽ､_.＼
／　　（●）　（●）＼
|　　　　（__人__）　　 |　　　　これで司馬懿が朝廷のトップに立つわけかお？
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(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:. :ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:ﾊ: :ﾊ:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:..:.ｉ:.:∧:.:.ヽ:.､:. :∨:.ｉ:.:.:.ｉ:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :ﾊ:.:.:.:.＼
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　　魏の朝廷は曹爽派の打倒を果たした司馬懿に、　　　　　　　/ '　!: :! ﾉ　　　　　/' /ｲ:.:.:.ﾊ.:.:.:.:.ｉ :/}.:'
　　新たな官位を用意している　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　 ; :/　｀ヽ _　__　　　 !:. :'　ｌ:.ｉ:.:.:!/
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577 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 02:02:17.63 ID:QqXQsYoIo: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

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.　＼. 　　＼__, .ィ￣￣‐／　|ゝ,,: : /‐''ヽ＼| ﾚ|レｿ: : :|: :! : } !
.　　　`ー^ー彡‐''"´.／　　 .!.〃!!.{　　＿＿''"´ヽﾘ:::: :ﾘﾘ}::/　　　　爺に丞相になってもらうじょ！
　　　　　　　＼￣￣　　　　　　 .`!ヽ、!　　.ソ　ノ: : :丿
　　　　　　　　￣ `ー--＜＿　,ﾍ: :::.!＞＜ '"´彡／　　　　　　　 .王粛、爺の所へ勅使として行って来るんだじぇ！！
　　　　　　　　　　　　　∠::≠く　　＼|ハ∠:／　＼
　　　　　　　　　　　　 {:::::::( ,、＼_,.. ｨi=!.ノ'´＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| ,ｘ-=ﾆ､彡ニ-‐‐-＞'´ヽ､::.　｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !' .:::;ｒ‐'´　　､.､　　｀ヽ､ハ:;:...　　｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ノ! ,ｒ'...,　/　　 .ハﾊハ..ﾍﾊ;::ﾊ｀ヽ､::...　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　|ｆｒ .,' .:|:　　　 .::l...l:. ::l　::l::l:::::|::::::::ヽ;:::.　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:/:|l :l .::l. ::l::.　　 .:::l:.:l! .:i! .:/ﾉ::::::!::::::::::ﾉ:: 　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l　l、|ヽヽ､lヽ|.､:.. .::::/l/l:ノ.lイｲ ::::::|::::／:　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､`|　`ﾍ.┬┬ヽノ　 ┬┬‐.|. :::::l::（:::. ,ｒ"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨.ハ!.乂jﾉｉ　　　ヽ'__ﾉ.l .::::l`､:＼:ﾍ、
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　　　　　　また面倒な仕事を押し付けてくれますね　　　　　　　　　　　　.( :::ｒ'∨::::i ､　 △　　_, ィl　/ _ノノノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼l　∨::l .||≧-‐≦||　 l /
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　太常　王粛

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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ここからは、司馬懿の政冶がどういうものだったのかを見ていこう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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578 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/23(月) 02:08:40.13 ID:QqXQsYoIo: 【第二十八回　正始政変・其の参に続く】

新規CAST

～魏～

●王観（おうかん）　王冠
●許允（きょいん）　池田華菜（咲-Saki-）
●魯芝（ろし）　闇統べる王（魔法少女リリカルなのはA’s PORTABLE ）
●尹大目（いんたいもく）　雷刃の襲撃者（魔法少女リリカルなのはA’s PORTABLE ）
●楊綜（ようそう）　星光の殲滅者（魔法少女リリカルなのはA’s PORTABLE ）

●桓範の息子　ノーヴェ（魔法少女リリカルなのはStrikerS）

　　　　　　　　　　　￣￣￣
　　　　 .／　　　　　　　　　　＼
　　　　/　 /　　　　 / ﾊ　　　　　＼
　　　/　　'　 ./　　　./ /　Ⅵ　ﾊ
　　　i　　.!　｣_ ||　 .,!/　　 | !　.! !　　 .!
　　　|　　|　　|7iﾊﾄ/.||　／|ﾊ　|_L　　.|　　　　　　今回はここで終わり、幕間は二、三日のうちに投下する。
　　　|　　|　　|zi!z|ﾄ､i!／　 j'七f T　　 |
　　　|　　|　　|{三三.}　　　7うiY},|　　/:＼　　　　 >>573
　　　|　　|　　|入三ﾌ　　 .〈zﾝ //　 /:_:_:_:＼　　　三族の定義は色々あってな。
　　　|　　|　　ﾄ､　　　　　〃　 /´￣｀: : :ヽ　今回は参考資料に従い、父母・妻子・兄弟姉妹とした
　　　|　.从　八 iﾄ... 　 ‘’ 　_ｲ_| 　 |: : : : : : : :ﾉ
　　　|/　|. ＼　＼zz.≧f´ヽ＼ ! 　 !: : : : : ／
　　 /　　|_｣´:＼　＼L! |: : : ＼|　.人: : :／
579 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 02:08:53.82 ID:xz/slIxa0: 三族皆殺しにしても、なぜか子孫がでてくる怪

孟嘗君（薛綜）、関羽（関勝）、桓範（桓温、桓玄）
580 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 02:12:01.70 ID:xz/slIxa0: 井波律子『裏切り者の中国史』では、桓範は桓温、桓玄のご先祖にあたるけど
本当はどうだったんだろう。
三族皆殺しにされても、漢の宣帝みたく助けられたのもいたのかな。
581 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 02:13:14.12 ID:xz/slIxa0: 乙かれさまでした
582 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/23(月) 02:14:14.97 ID:VAnOvL2Lo: 乙
王冠は最初なんだかわからなかったｗｗ
583 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/23(月) 02:14:48.74 ID:wUiKJiP8o: 乙です。
張当の自白って結局真実はどうだったんだろう・・・
584 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/23(月) 02:20:55.15 ID:wUiKJiP8o: そーいえば、処刑された人達の中に夏侯玄の名前がないな。
お咎めなしだったのか。
585 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/05/23(月) 02:28:47.60 ID:XEbYh+oCo: 乙です
ぶっちゃけ、自白があったかどうかだって密室での事だから
捏造かもしれんのだしな…
生かしておく必要のない人間だけピックアップしたのかもしれない
この手の謀議に関しては証拠なんて滅多に出てこないしな
586 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/23(月) 02:32:49.79 ID:VAnOvL2Lo: >>583
「自白」だけで事が済んでいる時点で後は押して知るべし、だと思う
出てくる名前だって都合よすぎるしね
あとは蒋済たちのこの処置に対する反応かね
587 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/23(月) 02:51:16.60 ID:/wI1RNxe0: 補正をかける程度だろうが、陳寿の司馬氏正統化をせざるを得ないスタンスからするとね・・・
諸葛亮に負けたとか曹髦殺したとかはそりゃ書けんに決まってるが
588 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/23(月) 05:00:16.84 ID:fxXTgp3uo: 乙です。

先帝から後事を託された相手への、クーデターを、皇帝がその者と一緒に留守してる間に、
皇太后の詔勅で、行った。

皇帝の権威をどん底まで落とし、皇后や皇太后の政治的な地位を高め、
後に続く者のクーデターへの心理的ハードルを下げる。

武将としてのクーデターの手並みは見事ですが、国家の中枢を担う政治家の行動としてはねえ。

後世の皇帝に諸葛亮が持ち上げられて、司馬懿が貶められるのは、
まさに皇帝の権威を高めるように行動したか、どん底まで落とすように行動したか、
の違いじゃ無いでしょうか？
589 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]：2011/05/23(月) 06:59:45.96 ID:lZzaBdBoo: 先祖を偉い人に仮託するのは、何処でもある事ですからねえ＞三族皆殺しにしても、なぜか子孫がでてくる怪
590 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(奈良県)2011/05/23(月) 09:56:20.06 ID:evy+QRAWo: 実際問題として、有力者の一族を皆殺しってなかなか難しいよな。

遠方に逃亡する金はあるだろうし、女系の子供とかまで含めたら
係累の数も物凄く多いだろうし、それが皇族とかどこか別の有力者につながっている
可能性もあるし、助命嘆願とかもあちこちから半端なく入るだろうし。
591 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/23(月) 11:30:44.80 ID:JGTiYPaj0: お疲れ様でした。

盧毓は、曹操時代に無闇な死刑を諫めた逸話があるので、一層曹爽一派死刑のために「活躍」した
おぞましさが際立つ。

いや、儒教的には正義の処刑なんでしょうけどね。

>>590
皆殺しが成功するのは、本当にポッと出の家の場合ですね。
それに、同じことをやらかしても、寒門の出なら処刑されて終わるのに、勢族の出なら
先祖の功績に免じて死一等を減じる、というのはよくあること。

>>579
関勝はフィクションだからともかく、関羽の子孫を名乗っている一族は、関彝の庶子・関朗が
逃げ延びることに成功したと伝えています。関羽62世の子孫を名乗る関新剛氏が現存しますが、
もちろんそれが本当かは分かりません。
592 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/23(月) 14:56:55.86 ID:/DZQSrgLo: 桓温が桓範の子孫っていうのはちょっとできすぎな印象だなぁ
593 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/23(月) 15:35:08.03 ID:JGTiYPaj0: >>592
井波律子『裏切り者の中国史』での説。

桓範の本籍は沛国譙。桓温の本籍は譙国龍亢。
桓範の一族であることを隠すため、近くに本籍を移したのではというのだが…。

龍亢にも以前から桓氏は存在したので、元々無関係なのかも知れない。
594 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/23(月) 16:21:53.92 ID:JGTiYPaj0: 失礼、上>>590で既出でした。
595 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/23(月) 16:22:58.01 ID:JGTiYPaj0: 失礼、上>>590で既出でした。
596 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/23(月) 16:24:06.22 ID:JGTiYPaj0: 失礼、上>>590で既出でした。
597 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/23(月) 16:25:09.88 ID:JGTiYPaj0: 失礼、上>>590で既出でした。
598 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[sage]：2011/05/23(月) 16:38:19.23 ID:JGTiYPaj0: エラーが出て書き直したら…orz
599 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/23(月) 17:08:44.60 ID:fxXTgp3uo: 『魏書』の桓玄列伝ですが、帝位に就いた時にこうあります。

以玄曾祖已上名位不顯，故不列序。

桓玄の曾祖父の名前がわからなかったので、廟に並べられなかった。
桓玄の曾祖父＝桓温の祖父の名前がもうわからないんですよね。

名士なら先祖の祭祀と系譜が重要なので、やはり成り上がりじゃないですかねえ。
やましいところがある家系を隠してるなら、それこそ本人達はそれを大事に伝えていたでしょうし。

また、家系伝説があれば桓温の時点でそれ表に出して先祖の仇を雪ぐということで、
禅譲or討伐する名分としては十分でしょう。

公主娶った時点で晋側も桓範の子孫とは思わず、本人達もそう思ってなかったと思われます。
600 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/05/23(月) 19:24:11.24 ID:JDvNAIBi0: 乙です
ようやくクーデターまで行きましたか。この辺の知識曖昧だったんで大助かりです

全然関係ないけど、第二次Ｚのシオニーちゃんが世に出るのがもっと早かったら、曹爽役は違ってたかもしれん
601 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/05/23(月) 20:37:40.46 ID:R12KGL610: 乙です
やっぱばらしーは傑物だな
602 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 20:48:58.79 ID:Opi3EWE40: >>599
晋書を見ると桓温の父桓彝の伝に父親のこと載ってるけど、成り上がりでもなさそうだし
公主娶ったことも、手打ちみたいな感じじゃなかったんですかね。

先祖の桓範殺したの、なあなあということで。
603 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 20:52:50.55 ID:Opi3EWE40: >>599
晋書を見ると桓温の父桓彝の伝に父親のこと載ってるけど、成り上がりでもなさそうだし
公主娶ったことも、手打ちみたいな感じじゃなかったんですかね。

先祖の桓範殺したの、なあなあということで。

井波律子『裏切り者の中国史』を読んだけど、作者自身、三国志と晋書を読みながら、１さんと違い
司馬懿は途中から簒奪を目指すようになったと解釈してたな。
604 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/23(月) 21:34:39.57 ID:fxXTgp3uo: >>602-603
ご指摘有り難うございます。
晋書を読み直してみました。

「桓彝、漢五更栄之九世孫也」とありますので、成り上がりじゃないですね。
失礼しました。
ここで名前が挙がっている桓栄は後漢書にも伝がある著名人です。

ただ、こちらの系譜だと先祖まで手繰れて、桓範の名前がその中にあるか、
もしくは桓範の方の系譜にも記述があってしかるべきと思うのですが、どうでしょうか？

桓顥-桓彝(276-328)-桓温　までは辿れましたが……。
605 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/23(月) 22:35:55.85 ID:Opi3EWE40: >>604
井波律子『裏切り者の中国史』
http://www.3guozhi.com/b/ur5.html

本は今手元に無いんですが、説としては井波氏が何に基づいて
本籍を変えて、桓範の子孫が桓温になったと言えるかはちょっと、著者に聞かないとわかんないですね。

表立って、桓範の子孫だと言える立場でないから記述がないんでは無いでしょうか。
死に方もアレで誇れる先祖ではなかったのでしょう。

小説的には、同姓で近くに住んでた、龍亢の桓氏と付き合いがあり、そこに匿われたとか言えるかもしれません。
606 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/24(火) 00:46:46.40 ID:sZx0HATjo: >>397
やらない夫は司馬昭とその司馬師で態度違う？

義兄の兄って親戚じゃないの？
607 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/05/24(火) 07:19:42.12 ID:EJtPxwqdo: >606
現代とは感覚違うとこあるとはいえ、
義理の兄の兄って、仕事とか他に接点が無けりゃ、
それほど身内って考えは薄いんじゃないかな
608 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/24(火) 07:48:16.61 ID:zw4Ps1Aeo: 文帝嗣立、預尚帝妹高翌陸公主。

とありますので、司馬師が亡くなってからやらない夫が高翌陸公主を娶ったのと、
それを機に表舞台に出たので、金糸雀に特別な想いがあって敬意を表してるような気がします。

それまで杜家、特にやらない夫の父親の晩年が不遇でしたので、
司馬懿、司馬師にはあまり敬意を持っていないのかな、と。

初其父與宣帝不相能。遂以幽死。故預久不得調。
609 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/24(火) 18:56:23.89 ID:U3/rDJrL0: ｐ
610 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/24(火) 19:08:55.01 ID:U3/rDJrL0: >>605

桓範→桓ナゾ→桓顥→桓彝→桓温→桓玄

になるのか・・・

一番肝心な奴がわからん。井波氏にはもう少し、詳しく書いてほしかった。
611 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/24(火) 20:33:03.67 ID:pDiJEHA3o: 研究者が一般書で書いた説って、根拠提示しねーから困るんだよなあ。
それでいて影響力があるから広まってしまい、うやむやのうちに固定化してしまうという…
612 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/24(火) 22:53:46.86 ID:iqK74qWHo: どうしても>>569の畢軌で笑ってしまう・・・
613 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:29:26.87 ID:UAh7CZdoo: 【幕間】

　　　　　 ,':　 :/　./　　 ,,,,,,,,,　　 ,,_--､ . 　ﾊ
　　　　　 i::　 ,'.　.:l　 ,ｒ'=-‐‐ミ､,彡‐‐ミ,l　　 i|!
　　　　　.!:　.ﾉ　 .ｉ| 　|　　　　　　　　　 `| 　 .|l
　　　　 ,': ／　..:/i　　l　　　　　　　　　 | . ﾍﾊl
　　　./:.i　　.::://., 　 l_,..-‐-　　ー-- ､ｌ.　ヽ`､　　　　　　　管輅殿がいらっしゃった日から、
　　 ,./　ヽ, :::// / ,　ﾉ-‐‐､　　　 ,‐‐-　ヽ、..ハ:.ヽ　　　　　　お兄様は少し変わった気がします。
　 .〃 ./　 ) l/ .:i .i.,i"___　,,,　　　､__..　,, /:〉､　）,'
／　.::/ -ｲイl、:l, :ﾄ.‘￣￣　　　　￣￣,',ｲﾉl:: /ｲﾍ,　　　　　何か良いお話でもあったのでしょうか？
'´.::／/　　ﾘ､ﾐ_､‐ミ=ｧ　　　 }　　　 /'::i',ｲイヽ、 .`､
:／.:/.　　./　.lﾉｨ`ー`_ .、　　--　 , ィﾉl､lil-` . ﾊﾊ.　ハ
..::ノ　　 .::/ 　.l::|:::::l:ｉ.,'ヽ、`　､_ ィi:::l::l::::l　iヽ:::.　.l:.l:: 　.l
/　　 .::〃　 ,'::l:: ,r,〈　 `ヽ、. ,.ｨ..l､.ｌl::l:::ｌ　ﾊﾍ:::: ﾉ/.:　/　　　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::::::::::.｀丶、
　　.::,ｒ"　__ ｲイ'´　l l、　　 /ﾍ,　ｌ.i`‐l::ｌ　　.i_!://::　/　　　　　／.:::::::::::::::::::/.:::::::::::::. :: ::::::. .ヽ.
　.:/￣￣i!　　　　 !.ｌ､　.,〈　λ　!l　ﾉ'　　ﾉ￣i::: .{　　　　　　　/.::/.:::::::.::::::::/. .:::!:::::::::::. : :. :::.:::::ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i′:′.: .:.::::::/.::::.:::l、:､:::::::.　::. l::::::::ﾊ
　　　　　　　　魏　何晏の妻　金郷公主　　　　　　　　　　　 |:::::i ::: :: :!:::/.:: .:/.:jヘ､＼:: .::::::ﾄ､:::::::ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::l: :. ::::l:/|::!::/}:/ ,rｧ≠fﾄ､::::::|/.::::ﾄ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::|::::::::::|ｋl::|:{ /　ｨ代fiﾂ:::::::::{::::::::ﾄ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:i{::ﾄ､::ゝ㌘f沁′ 　　￣ |:::/:/ l::::i:|
　　　　　色々考えさせられる事があった。　　　　　　　　　　　爪:l::::ヽ::::＼¨´ } 　　　 |/l/　 }:::ﾄ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　ヘ.::.::ﾄxヘ、　｀ t一ｧ　 /　 .ｲ|从
　　　　　本物の才人と話すのは気分がいいな　　　　　　　　　　　メ、 ─‐`┐. _ 　／,r',仆､l、ﾞー‐-　　 .._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　｀二丁{､｢￣ヽﾞﾏヽｆ　　　　　＞‐‐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 .ｲ｣ /} }／〉､　　ヽﾏk｣`　　　　　／　　　i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書　何晏

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　何晏は評価に困る人物だ。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　『論語集解』の編纂という歴史的な業績を残す一方、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.不品行が祟って正始政変で命を落としてしまった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　詩人でもあり、果物や五石散の評を残すなど、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　話題に事欠かない人物ではある
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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614 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:30:28.39 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　,' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',
　　　　　 i:i: : : : l: : : :i:l: i: : :'; : : : : : : l＝=i: : : : :i
　　　　　l:l: : : : :l: : : l:l ｌ:ｌ'; : : '; : : :'; : ｌ : : l : : : : l
　　　　　 l:ｌ: : : : :l: : : l:l　';l ':, : : ':; : :':,:l:＝:l:. i: : : l　　　　　　　お、管輅やないか。
　　　　　　l:ｌ: : : : :l: ｒト !､　', ,ゝ Tて￣ｱ: :lヽｌ : : l　　　　　　　.
　　　　　　ｌ:';: : : :'; :l ﾄ..ｲ　　　　';::::ill:::;ｲ: :lｿ,ｲ: i: l　　　　　　　 .久しぶりやな。
　　　　　　 ',ヽ : : ゝl ゝｿ　　　ゝｚＺ l:i: lイ::: :l: !　　　　　　　
　　　　　　　　　l: :li: : ::',　　　__, 　　　,.ｲ!: l::i::;ｲ:l';:l　　　　　　　　元気にしとる？
　　　　　　　　　l: :l '; : i::i｀　‐　､.__, -'´　l ;ｲl/l l:ﾉ ',　　　　　　　
　　　　　　　　l: l　'; l ';!ヽ::lヽ::;ｲ　　　 /7｀　‐ ､
　　　　　　　 ';ｌ　 ';!　, - '／　　, - //'´　　､　ヽ,.ィ
　　　　　　　　　　　　　/::::l//　　　　 //　　　 , ゝ::::::」　　　　　　　　　　　　,_:::::::::::￣￣￣::｀ヽ､
　　　　　　　　　　 l:／ ',ヽ､.__ ／: :l , - ' ´::::::::::;ｲゝ　　　　　　　　,／- ､//ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::.
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　　　　　　　　 i: : :ー　-　､ : : : : : : :';::::::::::::::::::ヽl　　　　　　/::/::ｲ:::ｲ::l:::::::::',::::',::::::::､:::::::::::::::',:::::.
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　　　　　　　　　　　　　魏　冀州刺史　裴徽　　　　　　　　　　 l:ｲl::{:::ﾊ::l_ ヽ:､:::::l::::::l::::::::::,:::!::::::::::::,:::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::::ヽﾄ､::',　二二､:!:::::l:::::::::::､|:::::::::::::,:::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::{　　ヽ:! 弋zﾂ/:::::,':::::::::::::l:::::::::::::::',:::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::l　　､'　　　 /:::::/::::::::::::::::l:::::::::::::::::,::::::.
　　　　　　　　　　　それなりに　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,:::.　　ヽ-　,/:::／::::::::::::l::::::l::::::::::::::::::,:::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::､　-=｀彡イ::::::::::::::::l::::::::l::::::::::::::::::ヽ:::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　　／::::::::::::::::::::::::::,:::::::::|:::::::::::::::::::::｀ヽ､::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,／::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽヽ::＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　管輅

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　彼は同時代人にどう見られていたのだろう？
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.正始政変の後、管輅と裴徽は何晏について会話を交わしている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
615 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:31:13.22 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　, - ´::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　,':::::::::::::ｌ:::';::ヽ::::::';:=＝:';ｰ-､:::::::::::::::::i
　　 i::l:::::::::::ｌ';::i';::',＼,ｨi＝＝ｉ　',::::::::::::::::::l
　　 l:::l::::::';::::! ヽ.,ｨ7て!l::::::::i::ｌﾉｉ::::::::::::::::i:::l　　　　そういえば何晏様って、実際会ってみてどうやった？
　　l:::l:::::::';::::', /　!:::!:l l::::::::ｌ:lプ::::::::::::::::::l';:l
　　　';::ｌ:::::::ヽ::',　　ヽｿ　!::::::l::lヽ:::::::::::ﾄ､::l ';!
　　　　ｌ:::::';:::ノ　　　　　l::::::ｌ:ｌ　';::ﾐﾄ､l', ヽ!
　　　　　l:::::i';::ヽ　.ｨ ´ヽ l:::::l:l　　',／/￣｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　- ―---..､
　　　　　 l:::::ｌヽ::::ｉ:::....ｒ-ｒl:::/ｲ　／ //　　　　',　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　l:::i'; ＼! ヽ! ヽノノ」'´　//　　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　　　　/rニニニニ､::::::::::::::ヽ
　　　　　　　', ヽ　　 , -r/レ　 /./ 　　　　　 l　　　　　　　　　　　　　　　　 il:::::::::::::::::ヽ::ヽ::::::::::::::::l
　　　　　　　　　i //ﾄl　 /　,' 　　　　　 l　　　　　　　　　　　　　　　　A:::|.|ll::∧l_ヾ､:|::::::|:::::::::|
　　　　　　　　　　　 //　リ／　 ',　　 i 　　　　l　　　　　　　　　　　　　　　|::V二　 ´-r-｜:::::ﾄ､::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::l! U　　 ‐',,,l::::::ﾚﾞ:::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､:::l'''　｀　　　!:::::l::::｀､::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､:::lゝ､_ｰ_, イ:::::/:::::::ヽl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾl　|:rT==/::::/__:::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　そうね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／>v</, -'/:/　　ヽ:::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. r ' l　　 ,i,|　　/ 　　　 ,':::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l　　､/L__/,'_｀､__{ ／　　l:::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }fヾ〟_/ﾉ_,,.!!| /　　　　 ,ゝ::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ﾉ >-'//　　l 　｀/／ ,イ´ {::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　{::{　 _,l>'´　　 /　 /::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ___,.rアlvL　　　　 /　　l::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::ﾉ　　｀ﾞー‐ '　　ｲ::::::::::::ii:::::::::::r､::lヾ､
616 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:33:08.36 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　　　　　_,.............._
　　　　　　　 ,..::::::::::::::＿＿::::::､:::...
　　　　　　 /:::／,-―――-､:::::､:::::...
　　　　 /:::/::/:ｲ:::::::::l:::l,:::::::､::::ヽ::::::::.
　　　　　 ,:::::l::/l:::| ､:::::::l,::lヽ__::':,::::::､:::::::::.
　　　 l:::::l::l--､!-＼::l´':､　､::::､:::::､:::::::::＼
　　　 |:::::l:/,.ｨﾆｫ､　＼ ,ｨﾆｪ､＼､:::',:::､＼::＼
　　　 |:::::|{.　込ﾘ　 ,　　込ﾘ　l,r':､:::､:::-=,ヽ､:.､　　
　　　 |:::::ゞ!　　　　　　　 ,_ﾝ::∧::::､l∧'ノ!-　　.
　　　　　|:::::l ､:..､　　´ ｀　　 , ｲ:::::::::::/ヽ::＼l '_ノ　　彼の才能は壺の中の水のように、　　　
　　　　　 ',::::l　ヽ:::＞, .._.. , イ:::::::::::::::::l///ｰ-ﾆ=　　人に見える部分は澄んでいても、見えない部分は濁っていたわ。
　　　　　　',:::! 　 l::::,∧Yl|///ヽ:::::::::,ｨ￣￣ l:::::::､　　
　　　　　　 ',:::.,ｨ- ､,////!////∧::::l　　　　l::::::::::　　広く精神を遊ばせる事はできても、
　　　　／:.:.:､::.,ー､_{_}二二}///:￣|　　　 ,':::/:::::　　意志を持って学問を努力せず、才能を完成させられなかった
　　　/:.:.:.:.:.:.:.l///,//l l/l////:.:.:.:.:.|　　　l/ｲ::::::
　　〈:.:.:.:.:.:.:.:l// /-､´l l l///:.:.:.:.:.:l　　 /ｲ´:::::::
　　　,ﾍ:.:.:.:.:.:/ｲ / ,'　ヽ! !l//:.:.:.:／{　　　,!::::::::::::::
　　 /　{',:.:.／//　l　　 l l∨:.:.／ l l　　 /!:::::::::::::::
　 /　　l∨ // 　 !.　　| |､:.／　 | !　　　l::::::::::::::::
　 ,　　　|　 l,/　　l.　　 l_l　　　 ∧　　／,:::::::::::::::::
/　　 ,ｲ　　　　 l　　　　　　 /::::::｀::´!　　､::::::::::::::
617 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:35:43.07 ID:UAh7CZdoo: 　　　　l:{:::l::ｲ:ﾊ::ﾄ､::l＼::､::l_::ﾄ､_',:::l::::|::l
　　　　',l::::|/-.‐ﾘ'´ﾘ　＼:!,ｨ―rｫ,|::::|::l
　　　　|::::|　七zｿ　　　　　∨zｿ |:::::l:::.
　　　　 |:::::l　　　　　　 '　　　　　 l::::::l::::..　　　　　　　　　　　壺の水にひとつの山の形を映そうとしても、
　　　　 ,:::::::.　　　　 r_‐ｭ　　　,.ｲ::::::l:::::::.　　　　　　　　　　.その形全体を映し収めるなんて不可能。
　　　　ハ:::::＞ . _　　　　　_ .＜::::､::::l::::::::::..
　　　 /:::::::､:::',:::::::::l＞ - ＜ﾄ､:::::::::::',::::l:::::::::::::::...　　　　　　　彼の智も惑ってしまった
.　　 /::,. -‐':,::::.／三/三ヽ三＼-‐‐､:::.- ､::::::::::::::....
　　/,´　　　 l/､::､//vｰ-‐v////{　　 l:::l　　ヽ::::::::::＼｀ヽ､
　<_ ､　　　 ///､:::.///ｰ'ー―‐-'　　 ',:!　　 _>:::::::::::::＼　　　　　　　 {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l＝=:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
　/　ヽ､　 /／　｀Xｲ三X　＼l　　　ﾘ／´ ﾍ:::::::::::::::::::＼　　　　　　　 ',:.:.:.:.:.:.ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
,/　　　ヽ　　　　/,ｲ ><　｀ヽ　　　　／　　　　､::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　 l:.:.:.:.:.:.li:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.l==＝l-‐‐､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 l:.:.:.:.:.:.:lヽ:.:.:.l:.＼＞イl:.:.:.:.:.|/ )　i:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !:.:.:.:.:.:ハ＼ﾚ弌.　 l　!:.:.:.:.|　 l　|:l:.l:.:.:.:.:.li:.:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:.:.:.:.:.:.:.::ヽ　ヽ::|　/　l:.:.:.:.:l-‐' /:li:.ｌ:.:.:.:.:|l:.:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:.:.:.:.ィ:.:./　　`'''ﾞ　　l:.:.:.:.l-‐i:.:.:.l l:ﾄ､:.:.:l l:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'イ:.:.:.:ﾊ　　　　　　l:.:.:./　 l::.:.:l. ﾘヽ:.:l. l:l
　　　小さな物に大きい物を入れようとして惑ったってこと？　　　　　　　　|:.:.::ﾊ:.ヽ..._ 　　 l:.:./　　l:ﾊ:L....._　';:|　'i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　ペ l:./　l:/ し'　''‐ィ|:./l　　／::::::::::::ヽ 'i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ロ.l/　　r､　　　　 l/:ﾉ　 /:::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　|　r'":::::／ .r /:::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'""`く　l::::::::/‐-‐/::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　iﾞ　ニ=Y |::::::/　　/:::::::::::::／:::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i}　　＿_/ l:／し' /::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/l　-r‐/ ／　　　 l:::::::::::::〈::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::',____.lY　-─　　l::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::ト､
618 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:36:37.18 ID:UAh7CZdoo: 　 |:::::::::::::::,l|::::::|　 |:::| ヽ:::|ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　 |:::::::::::::::| |:::::|　 |:::|　ヽ:| ヽ:::::|ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　 |:::::::::::l |｀.|::::|､　|:::| 　;:|-‐ヽ:|'´ヽヽ::lヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　そう。
　 |:::::::::::| |--|l､_｀_ l:|　ヽ　　ヽ,-r--ヽ| |::::::::::::l |::::::::::::::::::|　　　　　
　 |:::::::::::::l　 r'///l　|　　　　 ´i r'///;l　|:::::::::::/ |::::::::::::::::::|　　　　　だから老荘を論じれば、
　 |::::::::::::::l　弋_iﾘ　　　　　　　ヽヽ_.ノ　l::::::::::::|/::::::::::::::::::,'　　　　　議論は巧みであっても浮華が多くなる。
　 |:::::::::::::::|　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::l::::::::::::::::::::l　　　　　 .
　 |::::::::::::::{ヽ､　　　　'　　　　　　　　　 ,|:::::::::::l:::::::::::::::::::::|　　　　　『易経』を論じれば、
　 |:::::::::::::::|　｀ヽ､　　　　- ､　　　　 ,.,イ:::::::::::/::::::::::::::::::::::|　　　　　.さまざまな意味づけをして華麗に見えても、
　 |:::::::::::::::|　　 |:::::｀ヽ､＿　 _　　'´ 　,!::::::::::,r::::::::::::::::::::::::|　　　　　多くの偽りが混入していたわ
　 .|::::::::::::::|　　 |:::::::::::＜ |_____,. ----/::::::::/ }::::::::::::::::::::::::::l　　　　　
　　|:::::::::::::|　　 |::::::::::} __][￣ﾞ´　　　/::::::/　 {:::::::::::::::::::::::::::|
　　 |::::::::::::|__,./-r'´ヽ　 ||　　　　　 /:::::/'´　／r---､::::::::::::|　　　　 |:::::::!:::!::::::!:://::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::y
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::|::::!:::::!::!::!::/:i:::!::::::!::::::ヽヽ:::::::: ﾄ､:::::::!:::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::|:::!:::::!::!::!::! !!:::!:::::::!:::::::::ヽヽ::::L二ﾆ|ヽ:::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::!::|::!:::::!::!::!::!　!!::!!:::::: ﾄ､:::::::::::ヽ:::!::::::::::!;;;V:::::!::::!|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::!::|::!::::!:! Lﾄ、 !ﾊ:!ヽ::::ヽ､:::::＞久:!::::::!:r‐､::!:::!::::!|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::!:::|::|::::|!^｀≧=ﾈﾊヽ^ヽ_ラ≦=＝.|:::::::|r' ,ﾊ:ﾄ、!:::ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:|::/ヽL_!ﾊ　ﾄ､ﾊ　へ／rﾃく￣￣ |:::::::!r'/;;;!::ﾊ､!:::Y
　　　　　　上っ面だけって言わんばかりやな　　　　　　　　　　　 N∧;;;;;;;;;;;;ﾊﾄゞ:ノ　　　　 !ゞｨﾊ__,.ｨ|::::::::ﾈ;;;;;;;!:|;ﾊ::!::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !|!ﾍ;;;;;;;;!;;;;;ヽ　　　　　　｀ー‐'´し1:::::::ﾊ!;;;N::|;;;;ﾄ､:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||| ヽ;;;;ﾊ;;;i;;;;;ヽ､ヽ　　　　　　／１:::/)ﾊ!ハ!ﾊ;;|ヽ:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !|!　Ｖ! ヽﾄ､;;;;;;ﾄ｀ー-､っ__,.＜　　!::/⌒トf-､!∧! ｀!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　　ﾚ　 !|　＼レ'´:::::::|く_ヽ__ン｀!:〃! / ﾊ::::i!｀ー-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::!　! >　/　/　!/ /:::::::::::::::::::::/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::|::::::::::::::::::!　!　　 /　 / /:::::::::::::::::::::/:::::::ヽ
619 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:37:06.31 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　 /:／/-――――-､/∧:::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　,::/　/...:/::::::::::::l:::::::l::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　 ,::/::::l:::::ｲl:::l:::::::::ﾄ,:::::l::::::l::::|:::::::::::::::l:::::::::::::::::|
　　　　,:::l::::ｲ::::,　l:::ﾄ,:::::::! ,::::l ､::l::::l:::::::::::::::|:::::::::::::::::l
　　　　l:::l::/｀ﾄ:l､ l,::| ヽ:::|__､::!__ﾘ､::l:::::::::::::::!::::::::::::::::l
　　　　|:::ﾚ! ＿__　ﾘ　ヾj　ヽ!　ﾞl ヽ::::::::::::::l:_::::::::::::::l　　　　浮華であれば根本的な道理に触れる事はないし、
　　　　|::::::l´ ﾄ_ﾊ　　　　ィｲﾃ心 l:::::::::::::::l´l:::::::::::::|　　　　偽りがあればその精神も虚ろなものになるわ。
　　　　|:::::::. 弋(ｿ　　　　　込(ｿ│::::::::::::, ﾉ!::::::::::::!
　　　　|::::::::,　　　　 ,　　　　　　 |:::::::::::::lソ::::::::::::::|　　　　もし、彼に高い才能が与えられていたら、
　　　　|:::: 八　　　　　　　　　 ,:::::::::::::,::::::::::::::::::::l　　　　浅薄な点はあっても人々から隔絶した位置に立てた。
　　　　|::::::::::::＞､　　- ､　　　　/:::::::::::/::::::::::::::::::::::.
　　　 ,::::::::::::::|　 l｀:::...._,..　- ＜:::::::::::/:::::::::::::::::::::::::.　　　中くらいの才能が与えられていたら、
　　　　ﾞ､::::::::::::,　,::::::::::l=' y==/::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::.　　　その精神を遊ばせて人々から抜きん出る事ができたと思う
　　　　　､::::::::::l￣/二´__|||_,/::::::::::/｀ｰ,r-､_::::::::::::::::
　　　　　　ヽ:::::::,//////{//l/::::::／/｀ヽ､　　￣｀ヽ::.
　　　　　　/ ＼:.,//////ｰ/:::／///////　　　　　ヽ:.
　　　　／　 {/.＼//／ l／´ヽ///////　　　　　　　 ,:.
　　　／　　ヽ,-- '///-―-l/l ＼////　 l / 　　　　＼
　　　､　　　/　 ///. 　　 l/l　　｀ ´　　 l'　　　　　　　ヽ
620 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:37:44.90 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　／:::::::::,///////////ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　/:::::::::／'::::::/::::::/:::::::::::｀ヾ､ヽ:,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
　　　 /::::::::ｲ:::::/::/l:::::ｲ:::::::::::l:::::l:::::ヾ､l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　,::::::::/::::::/＼ l::::/ l::::::::ｲ:::::|::::::::::｀!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　l::::::ｲ::l::/､.　＼{　|:::::::ﾘ l::::!::::::::::::|:::::::::::l:::::::::l:::::::::::::::::::::.
　　　|:::::::|::lｲ {｀ヽ､　＼!:::::/　|:::ﾄ､::::::::::|:::::::::::|:::::::::|::::::::::::::::::::l
　　　|:::::::|::| 　ﾄ､_ﾊ｀　 |::/ 　l::/　､:::::: |:::::::::::|:::::::::|::::::::::::::::::::!
　　　|:,:::::|ﾚ　乂(ｿ　　l/　　l/''―-,_:: |:::::::::::|:::::::::|:::::::::::::::::::,
　　 ,::ﾄ､:|　　　　　　　　　　　ん｀ヽ､l/|:::::::::::|:::::::::|:::::::::::::::::/　　　ただ、私が考えるに、
　　 l:::::ﾚ:!　　　　　　　　　　ﾄﾍじ_,∨,｀::::::::,:::::::::::!::::::::::::::::{　　　彼はちっぽけな巧みさを才能としていたに過ぎない
　　 |::::::八　　　　　　　　　　 `＜(ソ ,::::::::::,__::::::::,::::::::::::::::ｲ
　　 |::::::::l　､　　　　　　　　　　　　/:::::::::/-∧:::l:::::::::::::::,::!
　　 |::::::::|　　､　｀ヽ　　　　　　 /:::::::::/ __,ノ:::,:::::::::::::::::::|
　　　､:::::::!　　　ヽ､_ 　　　　　 /:::::::::/´ｲ::::::::,:::::::::::::::::::::!
　　　ﾞ､::::|　　　　　￣　;ニニ二/::::::::/:/::::::::::::,::::::::::::::::::::::|
　　　　､::!　　　　　_　｢　　　　 /::::::,ｲ /::::::::::::/l::::::::::::::::::::::|
　　　　　､!　_,.＜ ´　｀ヽ､　　 /:::／ ./::::::::::::/-|::::::::::::::::::::::!
　　　　　／　　　　　　　　ヽ ./:イ　 /::::::::::::/　 |::::::::::::::::::::::|
　　　　/　　　　　　　　　　 /　　 /::::::::::::/　　l:::::::::::::::::::::::|
621 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:39:29.81 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　　　 / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　　　　　　′. : ./: /: : : /:ハ.:.:.:. :l: : ﾄ､: : i
　　　　　　　　i:.l: : :.|: :|: : i./lハ: ﾄ､ i: l : :|: l: : |
　　　　　　　　| L_: :|｀T: :ﾅナ'　｀T:Tﾊ: :ﾒ:.:l.:.:.|　　　　なるほどなぁ。
　　　　　　　　|: l: ｀T,t ‐ﾃ〒　　〒ﾃ ‐ｧ: :l: :.|
　　　　　　　　|: l: : .ﾊヽ_りｿ　　ヽりﾉノ } : l : |　　　　昔、うちも何晏様と老荘や『易経』の話をしたんやけど、
　　　　　　　　　|: l: : l.ﾊ　　　　　　　　　ﾊ.:./.: |　　　　いつも何晏様の言葉が道理を捕らえてるように見えて、
　　　　　　　　　|ハ: .l : .＼　　rっ　 , .ｲ:/:/:ハ|　　　　反論できなかったんよ。
　　　　　　　　　　　Vﾊ∧∧＞＝＜: /l/ lハ|
　　　　　　　　　　　　, ィﾌｲ　　　｀く⌒ヽ､　　　　　　それに、みんな何晏様に付和雷同してたもんやから、
　　　　　　　　　　_／　 l |.:.:|ー　 -‐l:l /　ﾊヽ　　　　 .あの人の本質が分からんかった
　　　　　　　　　 L _ ｀ヽV.::::l　　　/.:l/／　,ハ
　　　　　　　　 /´　　￣｀ヽ.::L＿ _/.:./ -‐ ￣｀丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 /- ､::::::::::l::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::｀`ヾ;;;;､l:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:::::l::l､::::､:::::l::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::l,:l／､:＼!:::::::::::|,ﾆヽ:::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:､::ヾ､ ,..-＼!::::::::::|-､,.l::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::ヽ.弋ﾁ　|:::::::::::|_,ソ:::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　宮仕えも大変ね　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ､〉　　　l:::::::::::|　∨::::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　_　 l::::::::::l　　ヽ､::::::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀､　 l:::::::::|／￣＼::::::::::::::::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l｀´!::::::::|　　, - '' ＼::::::::::::::::::::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',:::|:::::::,'-,/　　　　　ヽ:::::::::::::::::.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ!::::///l ,　　　　　 ',:::::::::::::::::::.

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　バッサリ切り捨てているように見える管輅の何晏評だが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼自身は何晏をそこまで嫌っていなかったりもする。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .後に、管輅は弟の管辰はこんな話をしている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
622 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:40:22.67 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　 /::::::::::/-―――――-:::､:::::::ヽ:::::::.
　　　　　　/,::::::::::/::ｲ:::|::::::::::l::::::l:::::､:::::',:::::::::::::,:::.
　　　　　 ,:::l:::::::::,:::::ﾊ:::|,:::::::::|:::::,!:l::::l::::::l:::::::::::::l::::l
　　　　　 ,:::|::::::::|:::,　l:::|_､:::::ﾘl:::ﾊ_l::::!_,:::|::::::::::::|::::l
　　　　　 |::|:::::::::|l/´T::l　',::::l リ l,ﾙ::ハ::|::::::::::::|:::::!
　　　　　 |::|:::::::::||' 　ﾚ'　ヽ:|　　　ﾘ'　　|::::::::::::|:::::|
　　　　　 |::|:::::::│　　　　　 |　　　　　 │::::::::::|:::::|　　　裴冀州、何尚書と鄧尚書、劉太常と劉潁川の五人と話すと、
　　　　　 |::|:::::::::| r=＝ﾐ　　　ｨ=＝ﾐ !::::::::::::!:::,　　　精神の混じり気のない活動が促されて、
　　　　　 ,:! :::::::|　　　　　 , 　　　　 |::::::::::::|:::l　　　夜も寝る暇がないのよ。
　　　　　　 |:::::::::|::.　　　　＿　　　　 ,ｲ::::::::::::|::ｲ,
　　　　　　,:!:::::::::|::ﾄ､　　 `　 '　　 .イ::|:::::::::::::|::::::.　　 .彼ら未満の人々と一緒だと、真昼でも眠たくなっちゃうわね
　　　　　　l:l::::::::::!:::::::::＞　 _ 　＜::::!::,:::::::::::,::l::::::.　　 .
　　　　　　|:ﾊ::::::::,:::::::r─‐r ､r-､―､:::::ｲ::::::,::/l:::::::.
　　　　　　|:::::､::::::,::::l　　　Y 　　　ﾄ､_,::::::::/,::::::::::.
　　　　　 ,:::::::::':,:::::',´- ――y-――-､/::::::/: ｀ヽ､:::.
　　　　/´￣　　l,:::::∨/////{}///////::::::/　　　　　　　　　　　／イ: :/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |:| : : / : : : : : : ｀ヽ
　　　 /　　　　l ､::::::､//／　ヽ/// /::::::/　　　　 l　　　　　　 /´　厶ｲ : : : : : / : | : : : : : : : : : : : : |:| : /: : ＼: : : : : :
　　　, 　　　　 '-＼::ﾍ/‐――‐∨/::／　　　　　　 l　　　　　　ｰ≠=, : : , -≠ミ, |: : : : / : : : : : : : |:|∨: : : : : ヽ : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :〃 :/ ,イ:／　|: : : /ﾊ=-ミ: : : : ﾚ/: : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　厶イ:/ ム' ,,x=ミ　l: : / 　 V: : ト､: : }ﾊ: : : : : : : : : i : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　从/　}〃r'刈八 i 　＝ミ: {ヽ : : : ﾊ: : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ヘj/ 　 l:|　Vリ　ヽ　　 r:心　∨ /: |: : : : : : : : i :
　　　　　類は友を呼ぶって本当だったんだ　　　　　　　　　　　　./　　' ＼　l:|　　　　　　　Ｖハ　Ⅳ: 八 : : : i: : : ﾊ:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　｀从､　　 ′　　　　　　　　|: :/一ヽ: : ﾊ: /　|:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/､　　　　　　 /,厶､　 r::ｭ　　　　　 .ｲ|:/ 　　 ∨ j/ 　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　7､＼　　　　/´　　　＞､＿_ ...　,r彡jハ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 Vv.≧=-< 　 r―'≠､　ヽr一'´ ／　／＞..､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　｀~/~´　　i::::::::::ヽ:::'ー'ﾍ､∠_ 　 /／　　｀ヽ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　裴冀州は裴徽、何尚書と鄧尚書は何晏と鄧颺を指す。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.管輅にとって、彼らとの会話は有意義なものだったと思われる
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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623 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:41:09.12 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　　　　　_,................_
　　　　　　　_,...::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､
　　　　　／:::::::::::::::::::::l:::::::::::::::////ヽ
　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::|::/:::::/:::lヽ
　　　　,::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::l/l:::ﾄ､ｲ::l::::.
　　　　l::::::::::l:::::::::::::,=､|:::::::::::::|/ ,t-､l/!:::ﾄ,
　　　　|:::::::::|:::::::::::::l {' |::::::::::::l　弋j　{:ｲﾘ
　　　 ',:::::::|:::::::::::::ヽ._|::::::::::::|　　　　｀ ,
　　　　　}::::,'::::::::::::::::::ﾊ::::::::::::|　　　　_ /　　　　　　そういえば刺史殿の子供さんは元気かしら？
　　　　　 ,:/::::::::::::::::/　l:::::::::::|　　　　, '
　　　　　 l'::::::::::::::::::,＿ !::::::::::!　　_, /
　　　　　/:::::::/:::::::/￣｀,::::::::::|￣::::l
　　　 /:::::::/-―'-- ､､:::::::::!-､::::|
.　　　/::::::/　　　　ヽ　 l ､::::l//!∧
　　　/::::::::{　　　　 ,　　　∨,:::l//ﾍ∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/. : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　 ,::::::, -'　　　　 ',　　　∨､:,／ヽ/l}　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'. :/: : :/ :/: :ﾊ: : : : :l: : :l: : : : ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i.:l:.|: : :.|.:.:|: /ハ: :.}.:.:|:.:.:.|｀ヽ|: :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ{.:{: : 士士ﾒ､　ヽ仁:}.:ﾆ「_｀7: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀TT^T ﾊ.}　　　ﾊ }｀7i.:.:/. : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i:.:.' ヽりﾉ　　りﾉノ {/: : : |
　　　　　　　　　　元気やけど、それがどしたん　　　　　　　　　　　　　　　　 |.:.:ﾊ　　　 '　　　　ﾉ :.}: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧:.i丶､　ｏ　, イ.:: :.ﾊ: :.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼. : :｀二´ 　l/: /　lハ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ´ 　 |ノ　　　/l:/　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,rく　　　「｀　　/ /　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　＼　　|　　 / /　　　　　　ヽ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　ちなみに、この裴徽はこれ以降歴史の表舞台から姿を消す。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.ほどなくして亡くなったと思われる
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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624 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:41:51.61 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　　　　　_,......::::::......._
　　　　　　　　／::,.. -‐''ニニ_ヽ:｀::..
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　　　　　　/:::::::::l:::/:::/:ｲ l ,:::::l ,:::l:::::::l:::::
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　　　　　 ! ::::|:::::| ィ≧t､　　/　,..-ｭ､l/l:::::l
　　　　　 ! ::::|:::::|　込ﾁ　　　　込ﾁ /.l::::::l
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　しかし、彼の子孫は後の苛烈な時代を生き抜き……
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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625 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:42:34.99 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　　　　＿＿
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　　　　　　／　　　　　ヾヽ　ヽ
　　　　　 /　　　　　　　　_ヽ_､　ヽ　　　　　　 .お？
　　　　 /　　　　　　　,イ´::::::::ﾄ､　ヽ
　　　　｛　　　　　　／:::::::::::::::::::::ﾍｌ　〉　　　　　この『管輅別伝』には、ご先祖様の名前がありますね。
　　　　ヽ　　　|　/:::::::::::::::::::::::::::::｝ /
　　　　 λ＿ゞ＼ゝ､.:::::::::::::::::::,/У　　　　　 .注釈として採用しましょうか
　　　　　ｲ　ー￣三￣二三[]=イ"ゝ
　　　　 /弋＿ー　　＝　ーノヤ彡ﾉヽ

　　　　　　　宋　文官　裴松之

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　裴松之という人物を輩出した。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.『三国志』の注釈者である
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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626 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/25(水) 00:44:47.32 ID:UAh7CZdoo: 　　　　　　　/::::/:::::::::::::::::,.. -77777- ､_::,:::::::::::',::::::::::::.
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　　　　　ｲ::/:::::!:::::::l::::::l::::l::::::l!::::::l,::::::l､::､:＿∨:::::::::,:::::::::l
　　　　/::ｲ:::/:::|:::::::|::::::l::l l:::::l ',::::l_､:-七:＼:::::,::::::::::l:::::::::|
　　　／　l::/l::: |:::::下::Tl:lｰ::::|　､::l ヾ:::､ヾ､＼:,:::::::::',:::::: |
　　　　　 |/ |:::::|:::::::|::/ ﾘ l从!　ヾ!　ｨ云¨下j.ﾘ!:::::::::l::::::::!
　　　　　 ',::::,:::::::下イ云ヽ　　　　弋z(ｿ　/ﾊ::::::::l:::::::|
　　　　　　　　,:::',:::::::':, 弋z(ｿ　　,　　　　xx 　 _ｿ,:::::::|::::::l　　　　　　　　　　　　　　おしまい
　　　　　　　　 ,:::',::::::::,ﾊ xx　　　　　　　　　,.ｲ:::::l:::::::|::::::|
　　　　　　　　 l::∧:::::::',::ゝ　　　　 -　　,∠:::|::::::|::::::|:::::::!
　　　　　　　　 |::::::::､::::::､:::::｀　ｭ .　_ ,.イ |-､:|::::::|::::::|::::::::.
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627 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/25(水) 01:13:38.44 ID:YHqza8Iwo: 乙
628 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/25(水) 01:17:51.50 ID:CR1xpwk2o: お疲れ様でした。

国語の資料集には、『論語集解』の編者として何晏の名が残っていて、管輅への言及は無し。
本当、人物評価ってその時々で変わります。
629 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/25(水) 01:47:16.85 ID:zBJOcgLWo: 乙
厳しいこと言うと、世の中に為した業績という点では管輅は何晏に及ばないわけだしねえ
630 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/25(水) 05:44:35.62 ID:+UlGcQr3o: 人を好きになるって才能や身分の量で決まるわけではないから
きついことを言っていても管輅は何晏が好きだったんだろう
もちろん何晏も
631 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/25(水) 06:17:16.21 ID:6NvsItFjo: 乙でした。

何晏は政治に関わらない方がよかったかもしれませんね。
632 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage]：2011/05/25(水) 17:28:07.73 ID:7pDXkgJH0: 乙
ほむほむの評価もあくまで個人しての評価だしな
数字に表すのが実に難しい人だ
633 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]：2011/05/25(水) 18:06:00.51 ID:lMFebTiio: 乙です。
咲夜の子孫はジャワズだったのか（違
634 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/26(木) 00:43:41.70 ID:H/pBoaSLo: 　　　　　　　　　.,Å､　　　　　
　　　　　　.r-‐i'''''''''''i''''‐-､　　
　　　　　o|　ｏ!　.ｏ　 i ｏ　!o 　　　　　ちなみに私王観は、『三国志』に立伝されていたりします。
　　　　　 |＼__|｀‐´｀‐／|__/| 　　
　　　　　 |＿＿＿＿＿＿__|（ ;;;;(　　
　　　　　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
　　　　／　　（─）　（─ /;;／　　　　　>>456 >>582
　　　　|　　　　（__人__） l;;,´　　　　　　作者の駄洒落にも困ったもんだお
　　　　/　　　　 ∩ ノ)━・'／
　　　　(　＼　／＿ノ´.|　 |
.　　　　＼　 " 　／＿＿|　 |
　　　　　　＼／＿＿＿／

>>539
迷った末についていってこうですからね。

>>542
劉氏にも曹氏にも司馬氏にも……

>>546
配役決めた時はどうかなとも思いましたが、意外と気に入った配役でした。

>>584
夏侯玄については次回で述べます。
635 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/26(木) 00:44:58.08 ID:H/pBoaSLo: >>583 >>585 >>586
『魏書』『三少帝紀』によると、「張当の自白」「曹爽たちの逮捕」「処刑」が一日で終わっているので、
曹爽派の主要メンバーを消すのは決まっていたのでしょう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,r'　　　　` 、　　　　　　 _,,r‐''''¨￣¨'''‐--..,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　ヽ　　　 _,r''´-‐''´￣￣￣￣¨''‐-`l　　　 ┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　 /　言聞何　 l　_,r'´:.:.:.:.:.:.:.:.:,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;!　　何
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　葉 .こ .と　　 !f:.:.:.:.:.:.:.:.:._;,:.-‐'¨￣￣¨''‐-:,／l　　 .晏
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.　　か .え　　　　l ヽ､:.;,r'_,;r''¨7¨´￣￣¨¨'''''ヽ　 !　　誅
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　 !.　　l　の　　　　l　　 l´ :i: :／: : : :／|: : /l: : i ヽ l　　殺
この人が裁判担当だったのは『廬毓伝』にある→　!　！　良　　　 !　　l: : l;/: ／:／''¨ !: '7¨'l‐:l､ ;! l 　└
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　　　い　　　 /　　! ∠:''ﾑi'´ 　　 ! /;;;;;;;lﾚ′　ゝ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 _ノ　　/: :/ l: : :l;;;;;;;;''　ﾚ'　// !l　　　　`ー-‐''''′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ー‐‐''''´ `　 /: : :!〈 !: : ! //　　　　　 ,!:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ : : `ｰ!: : !　　 r‐'7　／!: : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ` ､: : :l: i l`ー┬-‐'　　!: i l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__,,r<¨¨'i´!: !:!､　 ,!`､-''''ヽVﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,r''´r‐ゝ,r`:､:ヽヽﾚ　>,,,　 l;,;,____＞､

>>608
やらない夫の父親>>こちらも次回でふれるかと？
636 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/05/26(木) 00:46:56.51 ID:H/pBoaSLo: 　　　　　　,,,,,,
　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　./.:.:.|.:.|.:.:.:.:／´ヾヽ　　ヾ　/ｧｧ
　|.:.:.::|.:.|.:.／‐　 ―i::' ヾ　ヾ　-}
　|.:.:.:.|:.:.YT:::T　　{T::| ／　ヽ´/7っ
　|:::f´l:::::| 辷j　　ｿ.{|´　 ', ',　',つ_3 　　　それと、話題になっていた桓範と桓温の話だが、
　|.:.ヽ,l.:.:.|､　　 _　.ノ:|　／ } }　}｀>　　　　.もし桓温が桓範の子孫なら、裴松之が補足しそうな気がする。
　|.:.:.:.:.l.:.:.l{｀ T y} |::::l´　　 j j
　|.:.:.:.:/l.:.:l＼j;,;ヾ,}:.:.:l　／　　　　　　　　桓温と同時代人である
　|.:.:.:/　l.:.:l ﾑ_;,;,;<l:.:j ´ 　　　　　　　　　 .魏の孫資・廬毓の子孫の記録は『三国志』に残っているからな。
　|:.:/　 |.l.:.:l　ヽ | .}:.,'
　|/＿__|_ヾヽ V /}' 　　　　　　　　　　　それがないのなら、そういうことなのだろう
={.　　　f f´つﾆﾆヽ､--- - -
　ゝ､＿ { {__＼ __ ノ
　　　　　　￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　三国志物の本は、割と主観入りすぎなもんが多い気がするお。　　.／（●）　（●）　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　　　　　 |
　　　ある本を読んで疑問に思ったら、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　　　別の本も読み比べてみるのをオススメするお　　　　　　　　　　　　　　 |　 |　 '､＿＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＼_／
637 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/26(木) 04:32:16.09 ID:QArzpzn9o: ＞「張当の自白」「曹爽たちの逮捕」「処刑」が一日で終わっている
おいおい、これが全部一日って、いくらなんでも段取り良すぎるだろｗｗ
638 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]：2011/05/26(木) 15:19:37.26 ID:GxGWBZ0do: 曹爽にも光武帝さえ付いていれば（無理
639 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/26(木) 18:31:09.70 ID:TJeICySP0: 桓範→桓温で思い出したけど、甘寧→甘卓も相当胡散臭いよなあ。
甘寧の子や孫が呉であれほどの重臣に昇ったなら、甘寧伝本文や江表伝辺りで記述ありそうだし。
そういう意味では、ホウ会の関一族皆殺し事件なんかもちょっと信じがたい。いつそんなことできるんだとなるし、本当にあったのなら陳寿が書かない理由がないし。
640 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/26(木) 19:50:56.59 ID:IiA5Ot/20: >>636
桓温と桓範の話で
せめて、井波氏が、正史では無い晋書に記載があったからとか
論拠があれば、裴松之の補足がもれただけといえるかも・・・
例えば、晋書に子孫が記載されて、三国志には裴松之が補足してない人物とかもいるので
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/5381/1184762715/l50

伍子胥の所なら、史記ではなく越絶書や呉越春秋から出典したように
お願いしたかったわ。

それにしても、裏切り者の中国史と言うタイトルでは、朱全忠は絶対いれるべきだった。
641 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/26(木) 20:29:37.10 ID:CrNSykn/o: まあ、血筋なんてものは実際にその血を引いているかどうかより、
自称してそれを他人が認めるかどうかの方が大きいんじゃないですかね？

劉備なんて、正史では系譜が途中で不明、
典略も二人目で食い違ってますが、
それでも漢の復興掲げて皇帝になりましたからねえ。
642 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)2011/05/28(土) 21:38:39.17 ID:BM7wZ7Ff0: 孫堅
「俺も……」
643 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/29(日) 00:23:41.69 ID:VIKDc0FHo: >>632
あるいは、粛清を避けるための保身で、内心以上に何晏を貶した可能性はありますね。

>>635 >>637
この事件だけ見れば「司馬懿よくやった！」
という正義の政変で、だからこそ冤罪見え見えの粛清劇を演じても魏国内の大勢は
それを支持、あるいは黙認した。「ざまー見ろ、自業自得だ」という感じで。

息子達が変な気を起こさなければ、司馬懿は魏の忠臣と讃えられていた気がする。
もちろん、変な気を起こさせる伏線はしっかりあったのですが…。
たとえば、廬毓のやらかしたことは、明らかに鍾会一味に影響を与えたと思う。

>>639
『呉書』自体、成立の事情で不完全なところがあるようだし、そこは不自然というほどではないと思います。
ただし、『晋書』で、甘卓のさらに先祖は戦国時代秦の丞相の甘茂とあるのは、
後付で飾り立てた可能性が高いと思います。
甘家の子孫達は、山賊あがりの将軍の家とは、見て貰いたくなかったんでしょうねえ。

>>642
孫堅は、劉備と比べてもさらに怪しい。
劉備は一応孝廉に推挙される程度の役人の家ですが、孫堅は父親が何者であったのかさえ不明ですから。
644 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/05/29(日) 02:01:21.10 ID:qY/egRKco: ここの住人て、三国志詳しい人多いな。俺のようなﾄﾞｼﾛｰﾄは少数派っぽい。
正史スレなんだからあたりまえといえばあたりまえだけど。
まあ先の展開にｗｗｋｔｋできるからお得だぜ（ｷﾘｯ

とりあえず、次回出てくるらしい夏侯玄は征西将軍で軍事力もってるみたいから、
今回の粛清された方々とは同じ轍はさすがに踏まないと予想。
…AA的には幸薄い未来しか見えないが。
645 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/29(日) 06:22:01.14 ID:dH+lgUqRo: >>643
>息子達が変な気を起こさなければ、司馬懿は魏の忠臣と讃えられていた気がする。

いや、皇帝が相手の手の内にある時にクーデターを皇太后の勅で行った時点で
後世の評価は低くなったと思われます。

少なくとも、エド兄さんが編纂した晋書での評価は低くなったのではないかと。
皇帝から見たら、皇帝の権威を叩き落とす行為ですから好意的には記されないでしょう。

この行為を忠臣と評価して模倣者が出たら王朝が交代します。
実際にそうなったように。
646 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/29(日) 22:19:09.81 ID:7U9gePzgo: >>645
ああ、なるほど…。

ひょっとしたら本人達も気付いていなかったかも知れないですが
（息子は気付いていたか）、司馬懿と明元郭皇后のやったことは、
群臣達に魏王朝そのものを見限ってもいいんだ、と思わせることでしたからね…。

ことに、漢王朝のような、歴史と伝統がまだ無い状況では。

郭皇后は多くの三國志本ではさらっと流されるか、存在すら無視されがちですが、
このシリーズでは歴史的役割の大きさを、しっかりと描いているのがいいです。
647 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/30(月) 00:36:51.35 ID:B2OZVeps0: >>641
エド兄さんも血筋には拘りまくりだったな。
光武帝の子孫で、飛将軍李広の子孫だとほざいてたし

隋の楊堅も、三国志にでて来る、楊震の子孫を称してたし
648 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/05/30(月) 02:02:32.12 ID:sEZmzLhfo: 名門を使って箔をつけて支配の道具にしようってのはどこも変わらないでしょ
日本も後にどいつもこいつも名門の子孫名乗るし
649 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]：2011/05/30(月) 03:54:18.19 ID:C44nwfr8o: 実際に間違いなく子孫かどうかが分からないから歴史は面白い
650 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方)[sage]：2011/05/30(月) 11:05:35.53 ID:0vQr/YwHo: 権力者が名門の子孫を騙るのに都合が悪いからってんで
ホントの子孫が酷い目に合うのは悲しくてならない
651 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/05/30(月) 13:24:59.68 ID:LLad/bWIo: 系図を差し出さなかったために、江戸幕府に冷や飯を食わされた岩松氏とか。

まあ、家臣のはずの由良氏に下克上されて幽閉されていたから、
それでもましな待遇になった方だが。
652 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/30(月) 20:11:02.45 ID:KpmWC/rb0: >>610
遅レスだが、桓範→？→桓顥→桓彝→桓温→桓玄でもおかしくはないきがする。

あの楚の覇王、項羽なんか祖父は項燕で叔父は、項梁とわかってるのに父親は不明と来たもんだ。

血統ねたで言えば、馬超の先祖は趙の趙奢だけど、息子の趙括の子孫だったとしても言えなかった
だろうね。あまりに、間抜けな最後でｗｗ

曹操があまりに中国で不人気なので、子孫と言えないみたいに。

それと、北宋の司馬光が、司馬懿の子孫を称するのではなく、弟の司馬孚の子孫なのは
この正始の政変の結果なんだろうな・・・・
653 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/30(月) 20:59:21.83 ID:jsBAs7va0: 後漢の桓栄から桓彝、桓温に至るまで伝が残ってるこの桓氏全員本籍が譙郡竜亢なので、
やはり違うんじゃないですかね。

Baiduでは、桓顥の父は「其父桓楷，官济北相」とされています。
ttp://baike.baidu.com/view/3014730.html

>譙郡の桓禺が江夏太守となったが、清潔・倹約で武威・恩恵があり、名声は文聘に次いだ

文聘伝の桓禺の方が桓温の同族の可能性が高いと思います。

いずれにせよ、確かな史料が出てこないとこれ以上は追求出来ないと思いますよ。
654 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/30(月) 21:41:08.41 ID:KpmWC/rb0: >>653
Baidu読んだら、正しいかどうかは別として、桓温のところ先祖曹魏忠臣桓范になってるよ。
http://baike.baidu.com/view/109230.htm

中国でも、先祖だと
655 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/30(月) 21:43:29.76 ID:KpmWC/rb0: 思われる、資料が存在するんだろうな。

まさか、井波氏の説を取り入れてるわけではないだろうし・・・
656 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/05/30(月) 21:52:40.24 ID:jsBAs7vao: それ見ましたけど曹魏忠臣とわざわざ書いてあるので、
書き込んだ人の主観入りまくってるような気がしますねえ。
桓範の方にも同じ事が書いてありますし。
657 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]：2011/05/31(火) 02:03:47.46 ID:65t5ODBIo: >>652
曹操は中国でも人気あって、子孫も普通にテレビにでてるぞ。
658 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/31(火) 05:52:46.10 ID:42r4/22Q0: とりあえず、
そこの静岡県民がヒトの意見を認めない人間だというのはよくわかった
659 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/31(火) 19:21:34.16 ID:/NVg4ogV0: http://big-3.jp/bigsuperior/yokoku/index.html

ここまでぶっ飛ばないといけないとは・・・
660 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/05/31(火) 20:16:16.29 ID:gMH8ACgo0: いっそ新連載と呼んでしまいたい

じゃねーよｗｗｗｗ
661 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/05/31(火) 20:55:45.21 ID:ZMNfIa170: 龍狼伝といいこれといい……。
662 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/05/31(火) 23:23:26.58 ID:yhT3BDwvo: 塀内夏子のサッカー三国志以来の衝撃だな
予告だけで笑わせるなんて卑怯や
663 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/31(火) 23:29:45.90 ID:nFFWeOEZ0: >>657
http://blog.livedoor.jp/kashikou/archives/51216880.html
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1241570000/l50
>村民の曹炳〓さん
>（５９）は「自分から曹操の子孫とは名乗らない」と話す。

これ読むと曹操やっぱり不人気だと思うわ。レッドクリフでも悪役だし・・・

墓を発見で、子孫名乗る連中が出てきたけど、一過性のようだし・・・

馬謖の子孫や桓範の子孫が桓温でも違っていてもどうでもいいけど
子孫とは言いたくないよな。常識的に考えて・・・
664 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/05/31(火) 23:39:06.64 ID:nFFWeOEZ0: >>659
倭軍、漢軍、ローマ軍が大陸に集結て凄いな。ローマ軍どうやってやって来たんだ。

そして、何気に曹操が献帝の首刎ねてるwwww
665 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]：2011/05/31(火) 23:41:37.96 ID:tjjTktApo: 倭軍って・・・
自分らで卑下した名前旗印にするのかしらｗｗｗｗ
666 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/01(水) 00:23:21.74 ID:4sXcYL44o: つうか、倭軍ってローマや後漢と比べられるような勢力じゃないでしょ
667 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/01(水) 06:24:16.30 ID:zYKmVwm+0: まあもう普通の三国志漫画なんて描かせてくれないんだろうな。やり尽くされてる事だし
北方三国志とかは別だけど
668 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/01(水) 07:31:26.95 ID:DATe5rcgo: 普通の三国志は横山三国志で充分だしな
あとは蒼天もあるし
669 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/01(水) 09:37:24.85 ID:pfoJzb+Zo: >>665
そりゃ卑弥呼のいた国として中華とならぶ存在だもの
あのマンガの中では
670 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)2011/06/02(木) 21:53:42.33 ID:b/oI3Czz0: 覇-Load-にリアリティ持ち込まれてもなぁ
劉備が倭人だったり、華雄も倭人だったり、趙雲が女だったり、関平の父が呂布だったり、関羽が
貂蝉を追っかけてたり、献帝が曹操に首ちょんぱされたり（以下、あまりに多いので略）

ある意味、恋姫無双よりもぶっ飛んだ漫画だぞｗｗ
671 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/06/02(木) 23:16:25.19 ID:WTg8CEuz0: いや、一応大筋では演義基準だったが、最後に献帝が曹操に首ちょんぱされて
連載再開予定のローマ軍、倭軍（大規模）の襲来でどうなるか混沌としているのでは？
672 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/06/05(日) 09:36:54.73 ID:EYFXHwgM0: >>670
関羽が呂布の女を追っかけたのは史実になかったっけ
673 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/05(日) 10:54:12.83 ID:vwEx1fUso: 呂布処刑時に呂布の妻を関羽が求めたって話だっけ？
674 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/05(日) 16:30:52.17 ID:DnosVsMSo: 呂布の部下の妻だったよーな
結局曹操が自分のモノにしたという

で、たしか後に劉備が曹操に反旗を翻したとき
曹操に仕えていたその部下が張飛から
「自分の女房奪った男に仕えていていいのか！」
とか焚付けられて張飛についていたったと
675 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県)[sage]：2011/06/05(日) 20:13:05.08 ID:VmHgoHRJo: ここは塀内夏子の新ジャンル、ショタ三国志の第二部をだな・・・
676 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:28:40.41 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　　　　　,i'　　　　　　　,,　　　　　,　':,　 : : :i,
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　　　　次回投下まで時間が空きそうなので、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＿ノ:.:.:.:./ミl　　　　 '　　　/:.:.::.:.|
　　　　それまでの繋ぎを兼ねたおまけコーナーですね。　　　　　　　　　　　　／/:.:／:.:.:/> 　　　‐‐　　/:.:.:.:/:|
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　　　　今回の司会進行は陛下と私陳長文でお送りします　　　　　　　　／:.:.:.／:.:.:.:.:/:.:./:/_ ,!　　　 /:.:.:./:.:.:.|
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677 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:30:21.65 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　 _,,,,.----.,,_
　　　＿_,r''"　 : : : : : : :`ヽ､
　　 f´　　　　　　　　　　 : : : `､
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　　i　 iヽ,　　',　' ,　　 ' ,　: : :',: : 'i,
　　i　 i　 i 'i,　i,　 'i, : .　:':, : : : '; : i,
　　i　 i　 'i, ii,: .iヽ; 'iヽ;____i; : : : i : i,
　　i　 i---ヽiヽ;ヽ`''r┬--i、: : :i : :i,
　　i　: !f´i￣i　 `'　　っ::::!i　: : ! : :i,
　　i : : i,　っ:;!　　　　└‐´ !　: :i : : i　　　　　　　　　　　それで何をするの？
　　i : : i:i, ￣　,　　　　　　 ,! . : i: : : !
　　i : : i:::`:.､　　－　　　,イi　　:! : : i,
　　i: :　i:::::i::i:`..----- '　 i::!　　!: :　.!
　　i :　 !::::i::i;::;r┤_____,,,,,,,i:;!　　! : 　i
　　i : 　i;;;r-'´/￣'i,:.:.:.:.:.:.:.;!　　i,;__　i
　,r!　　i:'-'し'/!;,;,/'i,;,;,;,;,;,ｲ　　,!O:,￣'ヽ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　／　　　　＿＿　　　､　　ヽ　｀´　ヽ
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　　　ＡＡで語る世説新語では、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　/　 l　　l 　l　　　　　　　　　　{　し'ﾉ|
　　　『世説新語』に登場する三国時代の人々の姿を紹介します。　 /　/　/ l　　 l　l　　　　　　＿_　　` - '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´￣ミ､| 　ﾄ .l　　　　　　　　| 　　　/
　　　以前のこのコーナーでは太祖関連の逸話を紹介したので、　　　　　川　 l i ﾄ､　　　　　　　　　　／i
　　　今回はもう少し時代を下げて陛下絡みの話を中心に　　　　　　　　　↓|　∧ |　 ` ､　　　__　ｨ '　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　　ヽ　ﾄ､ﾊ三ﾐx.i`､ｰ 'ソl / l　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ＞　　　',　 lヾA-弋ン彡､.　ﾚ　l /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -‐７　　　',　l　,r`‐､´i　/ i 　　ﾚ
678 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:30:51.49 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　,.　 ――　､
　　　　　　　　.,　´　　　　　　　. ｀丶
　　　　　　／　　 .|　|　｜　　|　|　＼
　　　　　 /　　 .|　 |　| 　 .ﾄ、　|　|　|　 i
　　　　　!　 i　　l、 |　|ヽ　.|　＼|/.|/|　 |.}
　　　　 .!　i |　　 lヽlヽl　丶l ﾉ　　/ /／ﾘ
　　　　 !　.| | ＼　lTﾏ:::::::ﾌl　　　Tﾏ:::::ﾌl.ll　　　　　　……っと、その前に。
　　　　.!　 |. ＼　N ゝ、;;;.ノ　　　ゝ、;ノ ll
　　　　!　　! 　　.N　　　　　　　　　　　　|i　　　　　　『世説新語』は後漢末から東晋に生きた名士たちの言行録です。
　　　 .!　　＼　.|　　　　　　　　　　　/.}
　　　 !.　 / / .＼ l、　　　　へ　 ..イ /',　　　　　　従って三国時代の人々も登場するのですが、
　　　!　 / /　／＼ . ｰ----‐‐＜∩.ﾚ　　ヽ　　　　虚構の逸話も多く、すべてが真実とは限りません。
　　　　/ /　/.／￣＼ｰ､_＼＝|　/,+‐i､　　丶
　　　/　/ / /{　___　　＼　ｰ＼ /　　 }.}　＼　＼　 .そこを頭に入れておいてください
　　　　/ / ./ ヽ |//／⌒ﾏ　／d　　 }.}　＼＼　　
　　　 /　ヽ/　ﾍ.//、　　　Y´　＞- ｨ'´＼　＼
　　　／/ ./　　　V___>､　　`ｰ／〉Ki´　　　＼
　　　　/／ヘ　　　　　 /｀ｰ〈 .Y 〉.| ヽ
　　　　　　　/｀`ｰ-､__/___,.....ヘ〈´, ⌒丶
679 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:31:30.47 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　{////////////////////////////｝
　　　　　　　　　 V///////////////////////////
　　　　　　　　　　　｝///_ ｘｔｧ…　″￣¨　￢‐-= ,_/八
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　　　　　　　　　　　| |　　「 ,二,_‐｛＼{ヽｘ,二,_} } /　| |
.　　　　　　　　 .　ｉ　＿j/|{::::}|`　　＼|{::::}|ヾf{＿ | |
　　　　　　　　　　 |　|　　 {ﾟ弋)ﾂ　　　弋)ﾂ个　 | |i
　　　　　　　　　　 |　|　　ﾊ,　　　　 ,　　　　　ﾑ, 　 | ｉ|　　　　　　　　「やる夫が正史を書くようです」　おまけ
　　　　　　　 i|　|　　l 丶.　　ー一　　 /{ |　　|　:
.　　　　　　　　ｉ|　|　　|　_仝x .　　　 . イ　V　　 :.　'
.　　　　　　　　ｉ|　|　　| / 丶⊥≧=≦⊥＾ﾍ,_}　　 ' 　 :.
.　　　　　　　　八_」　 K　　 /　　　　　｢　 / }　　　｝　 |i　　　　　　　　　ＡＡで語る世説新語　part3
　　　　　　　厶ｲﾍ　 i |　⌒7　　　　　 {￣　/　／入　|i
　　　　　　　 /////ハ |｛＿　{　　　　　ｉ { 　〃／彡///'く
　　　　　　 }//////∧ 〈//}｝　　　　八{__/ √///////ハ
　　　　　 /////////＼{//{　　　 /　｝ｉ{ ///////////∧
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　　　　　＼////////////////｛＾⌒´ﾆﾆ|///////////////＼
.　　　　　トく//////////////ﾆﾆﾆﾆニ|/////////////ィ⌒´
.　　　　　 l//｀⌒'ー=ﾆニ二厂ﾆﾆﾆニニ|////////厶イ//|
680 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:32:25.08 ID:Zg9Ya19No: 【その１　親父の女は俺の物？】

　　　　　　　＿ ,ｒｖ―､＿　＿_
　　　　　　　〈::::::::::::::::::::::::::V_:::::::::´￣｀ヽ
　　　　　　　　　ヽ::::::::::::::::::::::::::::ヽ三三ﾌ::::::ヽ
　　　　　　　　　　|三三三三ヽ::::}三;／:::::::::::ﾊ＿_
　　　　　　／::｀::ー- 三三ヽ.　＼:::::::::::::::!:::/　＿
　　　　　　　,イ､＿::::::::::::::::::::Уｆ¨ヽ＼ヽ::::::::::::::::',二_　ヽ
　　　　　　（¨´ ./ヽ⌒ヽ、　 / ヽ{薔}:::l　ﾊ::::::::::::::::〉薇}　ﾉ
　　　　　　 {　ｉ　　　￣　ヽ }､::::::::!　 i::::::::::::::/￣｀¨´
　　　　　　　　 ∨､　{ﾊ＼､ヽ !ﾊ::￣｀i　 l‐ ´￣　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　､
　　　　　　　　　 (｀::::::::､　　　　 /:::::::::::〉､＼＿　　　　　　　　　　　　　／ｌ　 __∧- ヘ--､　＿,､,ィl　　　　　l＼
　　　　　　　　／:::::::::::〉　　　〉::::::::::::::ｽ、　∠＿　　　　　　　　　 /＼l:_(⌒): ::| : : : : : : /⌒: : : : : |---､__r‐く:::::〉､
　　　　　　　　７｀ヾ-イ　　　　＞ｰ―く　<＿＿　ﾉ　　　　　　　　　 !: : （_,ゝ´: : :| : :|: : : /: : : : : : : : |: : : : : :ヽノく: : :l
　　　　　　　　　`ｰ‐'"´　　　　 ¨L＿_ノ　　　　　}ﾉ　　　　　　　　　 |: :|: :|: :_r'￣|: ::|＼:/: :/: :/:/: ::/￣ﾚレ: : :ヽノ::|: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: :|: ∧|二　＼|三l: :/|/二|／三二　|: : : ::l |: |: |　
　　　　　　　　　　漢　魏王　曹操（字：孟徳）　　　　　　　　　　　　∨|/　|〈し'　　　し'|/ﾘ|〈し'　　　し' ﾉ |: r‐､| |/|: |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　　　　 {　　　　　　　　|/ﾉノ:|　 |/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　っ　　／＼　　っ　　／´: : ::|　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:ｨ＞┬ '　|::::l､/:｀:::┬　'　|: : : |＼|
　　　　　　　　　お爺ちゃん無理してたもんねぇ　　　　　　　　　　　　　　　´ |/l´/　　/ ＞､|:/-┤ 　 /￣＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　|/ｪｪｪ|/　　 / ＼|ｪｪｪ|／　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |　　　|　　　| |　.|　　 |　　|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |　　　|　　 | | 　|　　 |　　| 　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　曹操の侍女

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　曹操が死んだ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼は三十一人の子を成した事実が示すように好色漢であり、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .結構な数の侍女に手を出していたらしい
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────　
681 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:33:26.30 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　 l l　 fヽ/| ｌｉ､　　ヽヽ l
　　　　　　　　 | |　 |``"| |｜| __l_l　|　|｜
　　　　　　　　 | |　イ⌒ヽヽヾﾄ､|ヽ`ト |｜
　　　　　　　　 | |　ﾚ==ミヽヽシ==ﾐ|　|｜　　　　　あなたたち！
　　　　　　　　 | |　 |'''' 　　　　　''''|　|｜
　　　　　　　　 | |　 |、　ｌ￣l　　 ,ｲ　|｜　　　　 .まだ若いし、私の所へ来ないかしら？
　　　　　　　 | |　 | ＼　ヽノ　／ |　 | |
　　　　　　 | |　 |　| r〕､ｰイ､ l　|　 l｜　　　　パパの「ふにんき」より、私の「バーサーカー」の方が
　　　　　　　　| |　ﾉ-'〈::::::::><::::::::〉`l|　 |｜　　　　素晴らしいって教えてあげるわ！！
　　　　　　　 ,r:i|　ｌ|ﾟ:::::ヽ,ｲ＿>､/::::ﾟ|| 　|::ヽ
　　　　　　 /:::l|　ｌ|::::::::::::/〈j ヽ::::::::ｌ|　i,|::::::l,
　　　　　 / ::::l|　ﾄ､:::::::::l　　i |:::::::ﾉ|　ﾘ::::::::l, 　　　　　　 ,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　/::|　　　　　 ,,　-....――........、_　　　　　.......- ― -...,, _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:{:::;!z_　_＞'"::::::::::::::::::::::::::::::::::＼＼_／:::;::::::::::::::::::::::::::::..ヽ　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ィ⌒ヽ(;;;　）⌒ヽヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ Y:／::::::::::::::::::::::::::::}:::::: - 、　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::／,ｲ⌒Y、:/´⌒ヽ::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::Ｙ´:::::::::::::::::::::::::::;:::::FミxﾆミＹ⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　 /／　 {{ ゞ-'::::/　　　　ヽ::::ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ!::::::::::::::::::::::::／:::::ﾉ.　　 Yﾆゝ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃　　　　　ﾄ.、{　 ,,ｨ＝ミ　＼ﾄ、:::ﾄ.、:::::::::::ﾘ:::::::::::,ｲ/／/::／-- 、　 }彡（;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ::{ 〃　　__　　｀＼{　＼::::::::i:::::::／〃／´　　　　 ',　 }彡'｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !:::N.　　,ｲんﾊ　　　　,ィ⌒ヾヽﾉ ≠≡ミ、　　 r≠ミ、　 r'ヅ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;rヽ　圦ゝrﾘ　　　　　　　　 |　　　　　　　　 {::J:;;ﾊ　/彳
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ「ﾊ　｀¨´ 　　'　ノ　　　小　　（ヽ _ '　　ゝ-''　'r'ヽ:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}:;＞、　　　｀￣　　　／:从ヽ　｀　＿ﾌ　　　 /_ン:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/!/!::::＞―ｧ‐ｧ― ＜ｲ￣ヽ,r‐く＞　＿　,, ... イ::::::::N
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!/ ヽ／ッｲ　〃　　　　:!　　ヽx_ K}:从/!:::／ﾘ/
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　この時、曹丕は父の侍女をすべて自分の物にしてしまう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　女好きは血筋だったらしい
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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682 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:34:07.42 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿...........__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣｀´　　　　　　｀ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　 . . :´: : : : |: | 　 |く弋歹　　＼＼ｲ弋夂! .:!　l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／｀l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
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　　　　　　　　乂 :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. {{　ー--ﾉﾉﾉ从.乂:.:.:.:.:/:/ : :ヽ:.:.:ノ　∨: |　　　　　　　　　ノ :/ i .:i .i .:i
　　　　　　　　　　　｀ー -- :.:.:.:.:.:.:ヾ　ー‐┤　　　　｀／:∧: : : : ＼　　＼!　　　　　　　　乂/_ノ_ﾉ_ﾉ_ﾉ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒ー―‐一⌒

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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　後に曹丕が重病となった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　そこへ彼の容態を心配した
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .母の卞太后が見舞いにやって来たのだが……
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
683 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:35:28.02 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　＿人人人人人人人人人人人人人人人＿
　　　　　　　　＞　　　ゆっくりしていってね！！！　　　＜
　　　　　　　　￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
　　　　　　,イ　, ,イ　,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ‐、 }ヽ
　　　　 _{:::∨_{:::∨:＿＿＿　　　　　　　　　　　＿＿＿　）::Ｖ:::ﾉ-‐ｧ
　　　 ∠:::_ ∠:::_＼:`::::::::::::::::::::｀ヽ　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::＠'::::::‐＜
　　　　　　＞＠´＞＠:、:::::::::::::::::丶　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::＠⌒ヽ）
　　　　　（ｒ'７::（ｒ'７::＼ヽ＼＼:::ヽ|　　　　 |:::/::::／}:::::／}/＾彡:::ヽ
　　　　　　 |:::=|　|:::＼_　　_／＼|　　　ﾚ|／＼/／_／　三::::|
　　　　　　　 |:::::|　|:::⌒ヽ　　'/＾Y|| 　　　 ||Ｙ＾ヽ　　γ⌒Y |=:::|
　　　　　　 _ﾉ:::（ｌ_ﾉ:::　　＿＿,　　}L　　　 _|{　　､＿＿　　　ｊ_):::､_ 　　　　　　　　　　　　　　　　/｀＼＿＿_
　　　　　　　｀Z::::: ｀Z　（++　ノ／:く　　　 >＼　＼　ﾉ　　ノ:::::＜　　　　　　　　　　　　＿＿＿| ∧　　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | .::::　　　 :::ヽ　　　　ヽ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　 /　/,　　　　 ::::＼　　'.,　 l::.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　///　/　:/　ｉ i:::i:＼　 '., .l:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 l　l l :l　,| 　:|　.:| |:::|:::|∧　} .ｌ::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　ﾚl,十ﾄ{　.:lヽ十|‐l-:|　レﾍｌ::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　 l　 ,ｨfTぇヽ{ 　"T心､|　 :::::::ヾ:::|
　　　　　　あなたたち、確かうちの人の侍女だったわよね？　　　　　　　　　　　　ｌ　 ::|､ﾋ:ﾘ　　　_ﾋzﾘﾉ`　: ::: :::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |i　.:iｌ　 '::::　　　　　　.:|i　 :i ::::::::::|
　　　　　　それがどうして子桓に侍っているのかしら？　　　　　　　　　　　　　　　||　::|ヽ　、　　　 ..::::||　 :|::::::ｉｉ:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||　::|:::l:＼　　　 ..:::＜||　.::|:i::::||:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l　::|:::|::|::i｀::T ´::::::::::::|| .::/.:l::::||:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||､ :ﾄ､|::|::ﾄ::::| 　 ::::::::::||::/.:::l::/!レ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ! ヽ:l￣￣￣￣￣l!/￣ｌ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r'　　　　. : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|-=ﾆ　　｀ﾆ二二二ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　皇太后　卞太后
684 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:36:19.50 ID:Zg9Ya19No: 　　　　＼）　＿＿　　　　　　＿＿　　　）ﾉ
　　　　⌒８'´　　　　＼　／　　　　　｀８⌒
　　　　　/ﾐﾍ　　ﾊ、ヽＶ　/　　/ /＾ハ
　　　　　|:|＼＼{_／ヽ|　|　ﾉヽ_ｲ／ _ノ| |　
　　　　ﾉ:{┃_＿_┃,, 6)ﾉ(6 ,,┃　　┃｜L
　　　｀Z人　＼ﾉ　　ﾉﾍ|>人　　ｌフ　ﾉ <　　　　　　太祖がお亡くなりになってすぐこっちに来ました！
　　　　　￣＞　ｒ＜￣　　￣＞‐､＜￣
　　　　（＾)/ヽ|''''|ノ(＾）､　／⌒ヽ|''''|ﾉ＼
　　　　 |'＾ {ｖ.{=（V 「｀｜（　く| ｖ）=}V}　）
　　　　ヽノ） |　| 　ヽノ　＼（＾)　|　| （ﾌ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／　／　　／　　／　　　￣￣|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃　 '/　　／　　／　　　､　ヽ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ| ; / i　／ｲ　イ／　／　　} 　 i |　┛┗
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八i {　／i／;／_＼　／,./ 　八i　i |　┓┏
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　 /　　/　　ーｔ‐テミイ／/　／|_/|　i |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　 |　､{_:ｿﾞ　 /／ ,ﾆlｲ/ 八|
　　　　　　　　　　　　　！！！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　′　/　　　　|l　　　　　　　〈:ｿ人/　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,′　/　 i　　　 | 　　　　　ゝ/＾i　　i |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ i　 ′　i　｜｜　　　（　　)　.ｲ　 | 　 l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 jｲ|　{　i　ｉl 　 |ｉ i|＼　　　 .イ　|ｉ　i| 　 l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八八从八　 |ﾚi| 　 ≧=く　i |　l|ｉ　i| 　リ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　＼!`' …‐┴┐ノ j　ﾙル!／l′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_rく_　　　　　　　　　ｈへ厶 -!'⌒ヽ、
685 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:37:04.63 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞‐-ミ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／｀て...つ　　｀ヽ(＼ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '⌒ヽ　　　　　　　　　　 )ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ィ__ ノ＿_,ノ__ づ⌒ヽ　　⌒丶、
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　＞　　　,ﾆ=-‐…ヘ　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　〃⌒つ／　　　　 ⌒! 　 -‐ 　＼｀ヾ⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒ｰ-=彡　／し' 〃／　彡ｲ::::::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　彡/　ｘ仞ﾞＹ7ィ　ﾉﾉ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒ﾌ≧弌/イ、｀ﾆ= ｛彡ｲ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__厂￣{`丶 `辻;ｚア::::::::::し1
　　　　　ノ)／)　　　　　　　　　＿_／　Ｌ......厶 -‐≧i〔:ん:/⌒)::::ﾉ
　　｛ﾞV{ 〔｛〔　ｎ　　　　　　　〃　　/　　　　　　　　　 ` ＜　７／
　　　ﾄ､＼　　　ｰ' ｊ　　　　　＿jL.　　|　　　　　　　／　　　ヽ(　　　　　人の道に外れたあなたの食べ残しは、
.　　 ` ｰ-ｖ …‐＜　　　 /　　｀ヽ　| 　　　 {　/　　　　＼　 }＼　　　 .犬や鼠でも食べないでしょうね！！
　　　　　〈　 /　￣｀ヽ　／　　　　　人{　　　　∨　　　　　　 }_/　｜
　　　　　　＼{　　　　/｢{　　　　　　　入　　　　{　　　⌒ヽ　 {　　 ,
.　　　　　　　＼　　〈　　　　　　　　／　＼　　Ｖ /　　　ヽ　〉　i/
　　　　　　　＼　　　　／￣　　　　＼　〉　　　ミV　《
　　　　　　　　ー--一'′　　　　　　　　〉　;　　　　　｀Ｙ　}}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛　ｉ{　　　　　　＼＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 >八　　　　　　　＿}_/　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（/　＼　　　　／__ ノ　入ｰ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　､　＼　　｛〔　`ｰ- ､｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　　ｰ弌　 {　＞‐=ﾆ´∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾆﾆﾆ=----=＾ー`｛＞う　　人
　　　　　　　　　　　　　　　　／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧くＶア/７＼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .息子の所業を知った卞太后はこう言って嘆いた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼女は曹丕の葬儀の際にも泣こうとしなかったとされる
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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686 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:37:57.70 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　　 |/////////////////////
　　　　　　　　　　　　　 /////////////////////
　　　　　　　　　　　　　　 7ー― -- =ﾆ二三/////,〈
　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　 / 　ﾊｔ√`≪7′
　　　　　　　　　　　/　　　　,' 　 /　　/ ！i　　ﾊ　　　　.さすがに身に覚えがありません。
　　　　　　　　　　　　　/　　　　/　_,/　　/＼ｌ !i　ｲ }
　　　　　　　　　　/　　　　/ /r 7 　/　　｀j从//ノ　　　　そりゃ私があれこれやってたのは、.
　　　　　　　　　　　 /　　　　/　ヽ`j 　 i　丶ミ　/'′　　　　 .『三国志』に書いてあるし、本編でも紹介したけど。
　　　　　　　　　　　,　　 , 　 /　　,爪　　|　　　〉　　　　　　
　　　　　　　　　/ 　 /　 ,:′／/' }　　|　 (ﾌ／i　　　　　　　だいたい何が悲しくて、.
　　　　　　　　　 / 　 /　／j厶≪　_|　　|r-ィ　　|　　　　　　 .漢族の私がパパの女を寝取らなきゃいけないのよ？
　　　　　　　/ 　 /ｘ≪ ´ 、　 _「 |　　|rくi| 　ﾊ　　　　　　　
　　　　　　　　/　／//ﾊ　　ヽ. _l　| i:　|{=彡 ∧{　　　　　　これじゃまるで匈奴か鮮卑じゃない
　　　　　　/　///////`ｰ=ﾆ__ バ!ハ |レ１//八_
.　　　　　/　 }/////////////　 |　ヾ{い'/////{,_　　　　　
.　　　　　 / /　l////////////|　　}　　jハ//////,ハ、　　　　　　　　　l´　　　　　　,､ ' ´￣｀　ー‐‐　´ ｀ '　､　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　 ,.‐'´　 ,.. - 7l"´￣￣｀7ァ- ､　｀ヽ､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ|　 ,､‐i　|-{‐|-l ､　　　 /-─ﾉ-|､ヽ､　`l‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`|l　　 |､| _ヽ_ ､ヽ　／､ ‐ _　 |!　 l｀Y
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| !　　|､/ f;:心ヽ　 ´ 　ｲぅふヽ|　/　!|
　　火のない所に煙は立たずという言葉があります。　　　　　　　　　　　　　| ﾞ, 　 |ﾞ,､弋ソ　　　　　ヾ_ソ_, ｊイ　 l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i|　'､　ﾄ :´.::.::. 　　　　　　::.::.::｀::/ /│i
　　陛下と太后様の仲がしっくりいっていなかったのは、　　　　　　　　　　 l.|　　ヽヽ　　　　 '　　　　　 // 　 | !
　　『三国志』からもうかがえますし、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l :|　　　トヽ､　　　　r_,　　　　ノｲ　　| l
　　陛下の悪ふざけのすぎる性格からありえると思われたのでしょう　　 l　 |　　　|l |ヽ､　　　　　　 ,.イ |　　　 |　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.l　　l　　 │l:.:.:.:|｀丶､ __,､‐´|:..l:.:|　　　│　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ﾊ　　　Y:.:_:_:|　　　　　　 |_:_l:.:|　　　│　 l
687 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:38:38.65 ID:Zg9Ya19No: 　　/　　／　　　　＿＿　　　､　　ヽ　｀´　ヽ
.　/　／　 , 　'　´__,,,, ＿￣ ` ~ヽ　ゝ､　　　',
　l / 　／ , -‐i ´ l ./ト､._￣､　- ヽ､＿￣｀ヽ .',
. 〈　ｨ',　'/　　l　 l / l　　i ｀`ﾄヽ　ヽ、ヾ' 　 ∨
　 `>　//　　l 　ﾚ　ゝ.　`- '　/　　 __,,ヽ l_ ノ　　　　歴史における逸話はそういう類のものが多いんです。
　 /　/　i　　l　 l　　　` ー　' 　　 /冫､ l　　　　　　
. /　/　 l　　l 　l　　　　　　　　　　{　し'ﾉ|　　　　　　.「あの●●ならこれぐらいはやるだろう」
/　/　/ l　　 l　l　　　　　　＿_　　` - '/　　　　　　そんな仮定で成立する逸話が。
´￣ミ､| 　ﾄ .l　　　　　　　　| 　　　/
　　　川　 l i ﾄ､　　　　　　　　　　／i　　　　　　　それでは次の逸話に移りましょう
.　　　↓|　∧ |　 ` ､　　　__　ｨ '　/
､　　　ヽ　ﾄ､ﾊ三ﾐx.i`､ｰ 'ソl / l　/
. ＞　　　',　 lヾA-弋ン彡､.　ﾚ　l /　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　 ,!　　　.,i　　,　/;';! 　　', :.　: ,　:, ', : :.i,
-‐７　　　',　l　,r`‐､´i　/ i 　　ﾚ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　 .,'　 i　　i''`´''''i i　　.i, :.　:i,　::i,.i, : :i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　i　 ,'　 .i　　.!　　　! i,　　ii;::. : i'i :::i, i : :.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　.,'　　i　　.i　　　 i, i,　　!i;:. : !.i, ::i i: : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! .,'　　 !　　.!''―-...i,,i_`､ i i;:::;!_,,i-iV: : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　 i ,'　　　i　　_i,,r‐┬-､ ` ヾ .ゞ,┬Vi: : : :.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　 !;　.:　.:::!‐'''ヽi :::: ,!,,　`　　　ｲ::;! /'i''ｰ : :!
　　　　　　　　　　　　　　む～　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i' .::　.: ::i :: .: i. ￣　　　　　　￣　 i!: : : :.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　 /.:::　.: .::,!i :: :: !　　　　　　 _ `　　 /:! : : : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　／:::　　.::::/''i ::.:: i.､　　　　　´　　／::::::!: : : : i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r‐,,,,∠,_　　 .::::;/:.:.:.i ::::: !　`ヽ､＿__,.／::::::::::::!:　: :i i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.:'i;'´r.､7''i''ヾ:.:.:.:.:.i　:: .!_　　/:.:.:i:.`ｰ-.､ ::::: :::!:　: :i i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　/:.:.:.:.:.:.:.i,:.:`´.`´:.:.:`､:.:.:.i　:.!.i:.`.､, ﾄ､:.:.i.:o:.o:i:.i:::::: :::!　: :.i.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.i,:.:.:.:;;;;;:.:.:.:.:`､:.:!　 :!.i／￣:`､:i.:.i.:.:/.:.i;:::: :::i　 : :i.i
688 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:40:40.75 ID:Zg9Ya19No: 【その２　七歩の詩】

　　　　 ,/　　　　 i　,ｉ l　 l　　ヽ.　ヽ i
　　　　　|　　　　　　FYﾊ l　ﾄ､　　 }}__ l |
　　　　　|　　　 |. 　 |　　 l ﾄ､ヽ.＼',⊥},ﾉ |
　　　　　|　　　 |　　 |　,.‐'ヾ. ヽゝ .{hi >‐ |
　　　　　|　　　 |　　 |'´／ﾞ｢｀　　　 Y{j 、 |　　　　　　　.子建。
　　　　　|　　　 |　　 .|,ﾊﾍ_jと　　　　`´ 〉 |
　　　　　|　　　 |　 |／ヾゞ= '　 , -‐ 1 /　.|　　　　　　　七歩歩く間に詩を作りなさい。
　　　　　|　　　 |　 |　ド　　　　ヽ _ ﾉ/ 　 |
　　　　　|　　　ﾊ　ヽ |i´` ｰ- .,､.-イl　　 |　　　　　　　できなかったら処罰するわよ？
　　　　 |　　　 | .|　 | |--　､__{＼￣:ヽ　 |
　　　　 |　　　 | ,ﾊ　 l }:.:.:.:.:.:.|｢`Y＞:.:.l l |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.．-──_─__- ､
.　　　　 |　　　 |_/_;ヽ　ヾﾄ､:.:.|ﾄ､/´＼:.:| | |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　／　　　　＿ヽ
　　　　 | |　　　l.|:.:.:.:｀:.＼＼ヾ!!:.|　　　＼| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　 γ´　　　 r 　ｨ'´ ￣　　　＼
　　　　 | |　　 | i |:.:.:.:.:.:.:.:.＼＼:.:.|　　　　,>|　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　|／,'　 ,'　 /i!| |　ヾヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′ 　:::::|　 │,/　/　 / ﾊ| | 　|!　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 　　 ::::|　　|/　/ _ /_/// j _/_!/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　:::::|　　l/=j/=/j/`j/　ｨ= j/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　y =v'′ | ､　し　　　 iﾝ !!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 |{　|　 !　|　　￣　　　 ,`´||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　ゝ..| 　!:: |　u　　　　　　 , |
　　　　　　　　　　　またそんな無理難題を　　　　　　　　　　　　　　　　　.| 　 !:::::|　 !:: | 　　　　　 _　ｲ: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　::::::| 　v: ト . 　　￣　 .ｲ:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　::::::|　　 V　　丁::::T:::::|!|:::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　::::r|　　　ト ..＿|､::: |::::ﾊ:|:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　ﾚ　ゝ::: ヾト _　　ﾊ:ﾚ′ |:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ' / ／__ 　＼:: ＼　フ:「::jﾄ、 |:::| |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　東阿王　曹植（字：子建）

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ある日、曹丕は弟の曹植に言った
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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689 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:42:16.65 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿　＿
　　　　　　　　　　　　　　／／￣￣｀`ヽ、':,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　_　
　　　　　　　　　　　　　/ ／_ -‐――‐-、 } ヽ_ _ ＿＿　　　　　　, . . 　-‐　´
　　　　　　　　　　　　 / レ'´　　/ヽ、丶　ヽ＼ヽ　　　　￣￣　‐-　＿￣　ヽ、
　　　　　　　　　 /　/ /　 /i　ハヽ、ヽ　＼ゝー= ＿ __ -‐　　　　　＞　.,_｀ヽ
　　　　　　　　/　/　|　ﾒ、ﾚ　　-‐＼!　　〉〉ー　―　-‐　´　　　　　　　｀　ヽ、
　　　　　　　　　　　i　/　 iV　　　　　ｨf㍉ iヽ　}ﾘ　　　　　ー　―‐-　　　　　　　　　丶
　　　　　　　　　　　|　i　　|＝='ﾞ　　　i心ノ|^Yﾘー―　――‐-　、　　　　　　　　　　　　｀
　　　　　　　　 |i　|i　ハ　　　 '　　　ﾚ′　　　　　_　-‐　￣｀ヽ、　　　　　　　　　　　　丶
　　　　　　　　　　 .i |　lﾚ　　ヽ　　-ｰ　／　__　-‐　´￣　￣　　￣￣ヽ　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　 |　!　ヽ_　＿｀'r‐- イ￣ー　￣　　　　　　　　　　　　｀ー‐- 、　　　　、
　　　　　　　　　　 |!　ヽ　ヽ　ノヽゝ___ノ」ヽ＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ー'｀
　　　　　　　川-‐￢￣ミﾐミﾐ〉ム〈　　　￣ ‐- 、
　　　　　　　　　／　　　　　　　　 {.:.:.ﾑ..ヽ　　　　　　｀Y
　　　　　　 i　 l　　　　　　　　ヽ.:.:ﾑ.:.:.＼　　 i　　　|　　　　　（七歩分考える時間があったのは幸いね）
　　　　　　 |　　!　Y　　　　　　oん～ー‐-ゝ　!　　　|
　　　　　　 |　　 ,　!　　　　　　 {　　　　　　　 l　　　 |
　　　　　　 |　　 . i　　　　　　 }　　　　　 }　　　ﾍ
　　　　　　　　 |　　　 .!. . . . 　　 o{　　　. . . . . . |　　　　ﾄ、
　　　　　　　　 |　　　ﾊ　　　　｀'　 }　'´　　　　　i!　　　　 |ﾊ
　　　　　　　　 |　　 ,'　i　　　　　　{　　　　　　　|　　　　　i　ヽ
　　　　　　　 |　　　　| }　　　　　 o} 　　　　 iヽ.　　　　l　　L_
　　　　　　 |　　　　 i 〉、　　　 {　　　　　 |　ヽ　　　!　　　｀ヽ、
　　　　　　i　　　　 /　ヽ　　　　 }　　ノ　　 |　　ﾍ　　　　　　　　　＞

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　一見無理難題に思える曹丕の命令に対し、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　曹植は驚くべき事に七歩歩く間に詩を作ってしまう
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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690 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:44:55.18 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　,　.. ::':: :´:: :: :: ::｀:ヽ
　　　　　　　　　　, .. ':: ::_::_::_::_:: :: :: :: :: :: :: :＼
　　　　　　　　／:: ／　　　　　｀ヽ:: :ヽ:: :: :: :::＼
　　　　　　　　/:: :ｲ-.. ― -.. ､　　ヽ:: :: ヽ:: :: :: ::ヽ
　　　　　　　 /:: /:/:: :: ／ l:l:: : ＼　ヽ:: :: ヽ:: :: :: :: ヽ
　　　　　　　/: /:/::‐:､/　　|:l:: :: ::l::ヽゝ:: :: :ヽ:: :: :: : ヽ
　　　　　　　l::ｲ/l::/_:/ヽ　_l:|_:: :: l::i:: :iヽ:: :: :ヽ:: :: :: ::ヽ
　　　　　　　|:: :: l/´ﾄiヽ　　 lﾊ:｀:ヽl､l:: lヽ:: :: _ -､:: :: :: ヽ
　　　　　　　|:: ;:.::l　ﾋﾒ　　　,_ヽ:_::|/ト::|ヽ::/ y　ゝ7:: :: :ヽ　　　　　煮豆持作羹　（豆を煮て持って羹となし）
　　　　　　　l::.;: ::l　　, 　　　ト;;;ｲヽ|::/ ゝイ　　　ヽ:: :: ヽ　　　　　　　　　　　　　 .ｼ　　ｺ
　　　　　　　|::, ::ﾊ　､　　　　ヾメ　l/／　　　　　 l‐､:: ::ヽ　　　 .漉豉以為汁　（豉を漉して以って汁と為す）
　　　　　　　|:; :/.∧　 `　　　　　　　 /　　　　　　　/:: :: ::ヽ　　　　　　　　　　　ﾏﾒｶﾞﾗ
　　　　　　　|;: :lヽ　ヽ　＿　,　　＜ /　　　　 _　-.. イヽ : :: : 　　　.萁在釜下然　（萁は釜の下に在りて燃え）
　　　　　　　ヾ:」_::_:_-._-._<┘─_.７　　　　/､:: :: ヽ:: :: ヽ:: :: :
　　　　　　　　　　　 /;＼, 7 r '/ 　＼　 //. l､:: :: ヽ:: : ヽ:: :: 　　　豆在釜中泣　（豆は釜の中に在りて泣く）
　　ｒ＝＝==- - =＝ゝﾐりｒ-'ー - ､. . .∨. . . |ヽ:: :: ヽ:: : ヽ:: ::
／ｲ　　／二ニ＝-/_;7/　　　　. ＼../､. . ..l ヽ:: :: :ヽ:: : ヽ:ヽ　　本是同根生　（本是れ根を同じくして生じたるに）
　　　／／　　 /イ..　/ /　　　 . . . . . >.ヽ. ..|　ヽ:: :: :ヽ:: : ヽ
　／／　　　/　..　／./　　　 . . . . ../. . . l. ｲ　ヽ:: :: : ヽ:: ::ヽ　　 .相煎何太急　（相煮ること何ぞ太だ急なる）
／／　　　　 l. 　　/　/　　　 . . . . ./l. . . . l./|　ヽ:: :: :: ヽ:: :ヽ
／　　　　　 l. . . /　/　　　 . . . . /./ . ..／/ l　ヽ:: :: :: :ヽ:: :
　　　　　　　/. . ./ ./　　　 . . . .././. .／. ./. .|　ヽ:: ヽ:: ::ヽ::
　　　　　　 / . . / /　　　 . . . ./. /.／. . ./. . |　ヽ::ヽヽ: ヽ::
　　　　　　/　 . {　l　　 . . . . ./., '／. . .／. . ..l　ヽ:ヽ　ヽ:: ヽ::
　　　　　 /　　 .＼l. . . . . . . . ／. . . ／. . . ../　ヽヽ　ヽ::ヽヽ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　それが、「七歩の詩」である
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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691 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:45:40.68 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　 ,. -───- ､
　　　　 r-‐'´　　　　　　　＼
　　　　 |　 |ヽrl l　、　、　ヽ、ヽ
　　　　 |　 | 　 | !ヽヽ　ヾヽ　l 　 l
　　　　ト-|---ヾヽヾｰ‐ｌ┼ |　　|
　　　　 | ≡≡≡ 　≡≡≡　|　　|
　　　 | 　|　　　　　　 | ｜　|　　　　　元々同じ根から育ったのに、どうしてそんなに苛めるのか。
.　　　　| 　{　　　 __　　　　 |　|.　　|
　　　　| 　 |`ｰ-.,二｀ ,, -‐'::!　|　　|　　　　言いたい事は分かったわ
　　　　|　ﾉ　 ∨ヾ厂ヾ=ｼ::l　|ヽ　　l
　　　 |　/　　 {::::V7Tﾚ'::::/ /::::ﾄ/＼|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 // 　＿＿_　　 | 　ヽ
　　　　|/　　　〉::::|'ブ::::::/ノ´_:::}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |厶イﾊ |＼ヽ.￣｜　　ヽ
　　　　　　　／ヾ´ｌ/`>ベｲ＼ー}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |｜∥|　ﾄ､　＼ヽ｜　　 i
　　　　　　 >'　 | `＾´ ｌ　　ヽ　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |｜:{| |　＼＞r土Ｌ　 |　｜
　　　　　　｀ヽ,ﾑL＿__|!__ヽ　Y′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ｉﾊ rｔ!ﾄ､　　 '1じﾘ |　｜　|
　　　　　　　　|　,ｲ　/　　｀ｰ┘　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 || ,ﾊ. じ!　　　￣　|　｜　､
　　　　　　　　`′ｰ′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　｣L ノ)ヽ '　＿, 　 .ｲ　 i| i　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ '´∠ ノ) ヽ __ ／　|　ｉ|　i.　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　／　　　　,.ニ⊃丁￣￣ ]　ｉ|　 i　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　ｨiﾘ|　　ィf,ｽ￣　７　 '| ￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 rf ∨ｉ / くイハ!iﾄ､＼/　/ﾘ　　＿ V＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 | i　| /　　.//　 | |　 Y　/./ /／　　 |＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　|　　 | i　/　　〈//　 | |　 .| /j/ /　　　　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 |　　 | i　| ￣`　/ -- L! - |' .､ / 　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　｜i　| 　　 i　　　　　　　　}　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　r‐｣______ｈ.　|.　　 i　　　　　　　　}　　/　:　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r｣_　　　　人亅　　 i　　　　　　　　}　 / 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　￣￣　 ,ﾉ　　 .i　　　　　　　}.ﾘ／　　 :　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　「七歩の詩」を聞いた曹丕は深く恥じ入ったという
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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692 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:46:53.81 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　 l三三三三三三三三三三三三三三/
.　　　　　　　 l三三二二ニ＝===＝ニ二三三三/
　　　　　　　　　　Ｖ:イ: ｌヽｲ　| 　 l　l　 l 　　　 :l　 :ゝ
　　　　　　　　　 |　　|　 !:.:.|､　 l　l　 l ヽ　ヽ　ｌ　 |:i
　　　　　　　　　ｌ　　|　 ∨| ∨:l　lヽ: ＼＼: ＼ｌ:.: | l
　　　　　　　 l　　.|ー-- ､ ∨＼＼＼-≠ｰ:.ハ:|.:l
　　　　　　　　　　l　　 |,ｨＴ戈､、ヽ＼ィ升戈ヾ/　 :.| :l　　　　　.話の信憑性はどうだか知らないけど、
　　　　　　　　 l　.￣〈　lｃ:り　　　　　 lｃ:り　ﾉ!￣: !:.:l　　　　　あの子ならこれぐらいはやってくれそうね
.　　　　　　　　 l|　　 |　ゞ-'′　　　ゞ-'′ j　　|　l
　　　　　　　　　 l:i　　ﾄ　　　　〈　　　　小.　 :!.　l
　　　　　　　ｌｌ　　.|:lヽ.　　ヽ￣ノ　　 .ｲ ||　　|:.　l
.　　　　　　　 l: |　　.|:|::|::＞.､　　`　　.イ||::::||　　|　 :l
　　　　　　　　ｌ:.:|　　.|:|::l∠ﾆ| ＞-＜ﾆ|二ゝ､:!　 : |　 :.l　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 l:.:.|　　.|／　｀V　/７　 Y´￣　:l　l　l　 : l　　　　　／　　　　＿　　 ┌Ｏ┐　　＿　　　　ヽ
.　　　　　　ｌイ|: |　ｉ:|ヽ _＿/　 :/! 　 l 　 _ ノl　l　lｰ┐l　　　　 /　 -‐　"´　　　　ヽ､＼／ ,.　´　　　｀　‐-　､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　　 ,..　-─　‐-　､＿,.　-─--　､_　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣|_,.　-─r‐ ￢　￣￣/7￢r-　､　｀|´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 |　lヽ/| ﾊ.ｨ　　/､/ ノ |　l　/｀|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l 　 |‐l,ﾆ云´､＼ノ　斗ﾆ..ｰﾉ/　l |
　ちなみにこの話、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　!　 |/ ﾄｨ;cｊ　　　　　{;ｨc:ﾘﾏｲ / l |
　後世の研究の結果、信憑性には疑問符がついています。　　　　　l　{l　 l　ｰﾞ‐''　　　　　 ''ﾞｰ'' / /　l　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　ヽ!ﾄヽ::.::.　　　 '　　　::.::/ｲ　　l　 l
　「詩人王」曹植殿の天才性を示す格好の逸話なのですが、　　　　.l　　 lヽﾍ､　　　 _ __　　　,.ｲ　　 l 　 l
　本当にあの方の詩なら、もう少し洗練されていると思います　　　 l　　..::|:.:.:.l:.:丶､　　　　, ィ:´:.l:. 　　l　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'　 . ::.:l:.:.:.:|_:_:_|　｀ｰ　´　|_:_:l:.　　ﾊ　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　.:.:.:.|:.:／ rノ　　　　　　ﾏl |:.　　 l:.:',　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　＿､ - "　　 |: . 　　＿　　　l|:　　　lヽ､､　　',
693 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:47:26.13 ID:Zg9Ya19No: 【七歩の詩＠三国志演義】

　　　　 ,/　　　　 i　,ｉ l　 l　　ヽ.　ヽ i
　　　　　|　　　　　　FYﾊ l　ﾄ､　　 }}__ l |
　　　　　|　　　 |. 　 |　　 l ﾄ､ヽ.＼',⊥},ﾉ |
　　　　　|　　　 |　　 |　,.‐'ヾ. ヽゝ .{hi >‐ |
　　　　　|　　　 |　　 |'´／ﾞ｢｀　　　 Y{j 、 |　　　　　　　.子建。
　　　　　|　　　 |　　 .|,ﾊﾍ_jと　　　　`´ 〉 |
　　　　　|　　　 |　 |／ヾゞ= '　 , -‐ 1 /　.|　　　　　　　七歩歩く間に詩を作れるのなら、
　　　　　|　　　 |　 |　ド　　　　ヽ _ ﾉ/ 　 |　　　　　　　.私の声に応じて即座に詩を作れるかしら？
　　　　　|　　　ﾊ　ヽ |i´` ｰ- .,､.-イl　　 |
　　　　 |　　　 | .|　 | |--　､__{＼￣:ヽ　 |
　　　　 |　　　 | ,ﾊ　 l }:.:.:.:.:.:.|｢`Y＞:.:.l l |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.．-──_─__- ､
.　　　　 |　　　 |_/_;ヽ　ヾﾄ､:.:.|ﾄ､/´＼:.:| | |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　／　　　　＿ヽ
　　　　 | |　　　l.|:.:.:.:｀:.＼＼ヾ!!:.|　　　＼| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　 γ´　　　 r 　ｨ'´ ￣　　　＼
　　　　 | |　　 | i |:.:.:.:.:.:.:.:.＼＼:.:.|　　　　,>|　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　|／,'　 ,'　 /i!| |　ヾヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′ 　:::::|　 │,/　/　 / ﾊ| | 　|!　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 　　 ::::|　　|/　/ _ /_/// j _/_!/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　:::::|　　l/=j/=/j/`j/　ｨ= j/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　y =v'′ | ､　し　　　 iﾝ !!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 |{　|　 !　|　　￣　　　 ,`´||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　ゝ..| 　!:: |　u　　　　　　 , |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.| 　 !:::::|　 !:: | 　　　　　 _　ｲ: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　::::::| 　v: ト . 　　￣　 .ｲ:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　::::::|　　 V　　丁::::T:::::|!|:::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　::::r|　　　ト ..＿|､::: |::::ﾊ:|:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　ﾚ　ゝ::: ヾト _　　ﾊ:ﾚ′ |:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ' / ／__ 　＼:: ＼　フ:「::jﾄ、 |:::| |

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .なお、七歩の詩の逸話は『三国志演義』で改変されて用いられている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　声に応じて作ったのが、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .今取り上げた「七歩の詩」というわけだ
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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694 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:48:28.68 ID:Zg9Ya19No: 【その３　懐かしきは漢王朝】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::::_;､r;=, ┬-､ :::_/
　　　 r- ､＿　　　　　　　　　　　　　　　　　 }7ﾞ´ /~　|　|　 {　､ヽ
　　　ヽ_､　　＼- ､　　　　　　　　　　　　　/　i_,..|._‐_,ﾍﾄ､._|-､l　l
　　／　　 __　　|:::::::｀ト､_　　　　　　 /　,1_,ｨ li::jl`　　l::il l_|.　l
　　(　　 _／　　　|::::::::::|ヽ::::｀^ヽ＿　　　　/ /（.|　lヾ=′　､` ' !:l　ﾄ、
　　｛　　　 _,. ｨ:=ｲ:::::::::::}::::＼:::::::＼::ｰ.､__,/_/　 |　 l.　　l￣!　,.ｲ .ｌ　ｌ l
　　　ヽ- '´　ヒ/::::::::::::/:::::::::::::::::::/:＼:::::::＼｀ー -､ヽト ..ﾆィ´/,}　|　ハ|
　　　　　　　　　｀ー＜ _:::::::::::::::/:::::::::::＼::::::＼:::::::ヽヾf^＜Y^Y'＼ﾉﾉ|　　　　　　 _
　　　　　　　　　　　　｀ｰ-'く::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::l. L__,| |ヽ＼,厂￣l-～-､￢r' .）
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ ‐､:::::::::::::::::::::|::::::::::| ﾘ::::| |　　 ∨:::::::|:::::::::::入:::ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ﾊ::::::::::::::::::::|:::::::::リ:::::|　　　 l::::::::|::::／:::::ﾉ::::| ヽ !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　.|;:::::::ﾄ､:::::::|､::::::::::::::|　　　　 }::::::|'´:::＿/_,ノ＼ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　〃/ / |.}:::::::|:::::::::|::ヽ:::::::::::L - ‐:セﾉ:::::/￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V｛/| ｝::::::|:::::::::|::::::＼;ｲ::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ::::::::|::::::::|::::::::::::/O::::::::::::　　　　　　　　　　　／, -‐ -　　　｀´　　 , -‐- 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《´　　, , - -ミ≧__≦, - .、　　｀`)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀┤─ ‐';´:.:.,:.:.:.::.:.:/:7‐-ミ`ト'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:.／/ノ/::／'7／ﾐ:.:.:.:`|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/:.:.:./,yt=k　　　f''示,|:.:.::.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:.:.:.:/'! ゞrｿ′　　ゞr'ﾉl:.:.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ノ:.:.:.:./ミl　　　　 '　　　/:.:.::.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/:.:／:.:.:/> 　　　‐‐　　/:.:.:.:/:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:/／:.:.:.:/:.://｀l ‐ ._ ,　 7 :.:.:/:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.／:.:.:.:.:/:.:./:/_ ,!　　　 /:.:.:./:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:／/:.:.:.:.:.::.:/_,..-‐　',　　　 /:.:.:./｀- ､l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　 /:.::.:., ‐ '≦ =、,　ヽ=＝/:.:.:.:ﾉ,, -‐ ''≧-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／'´　　　/:.::./　　　　｀- ､_ 　＼/:.:.／_,､- ''"　　λ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .曹丕が献帝から禅譲を受け皇帝となった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　この際、陳羣は終始痛ましげな表情をしていた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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695 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:49:29.73 ID:Zg9Ya19No: 　　　　 ∨///////////////厶-―…‐-=ﾆ二._/////////////ｲ
　　　　　ヾ////////厶「` "'１　　　　|　　　　　、￣¨　‐-= __///{
　　　　　 ///厶::¨￣　 |　　 |　　:、　{ 　､　＼　＼　　　 ',　　 Y/
　　　　　　Y １　　　　　|　　ヽ:.　廴, ＼　ト､　＼　　ヽ　　ｉ　　 |
　　　　　 ; .:|: :　　, :‐十　￣¨＼爪　　ト＼卞ー､…‐- ､|　　 |
　　　　 /: :j: :　　　　.′.xzz==ミト　＼{　＼{.:ｘ=≧ｘ　.:|　〉　　 :　　　　陳羣。
.　　　　　.: :,ｲ: :　 _＿,/／ｲ::::::::::::} `　　　＼　´ん::::::}｀ヾ:!厶._　　|
. 　　　 |: : : : 　｀￣下l　|{ﾍ:::ﾉ}i|　　　　　 |{､::ﾉ}|　 j厂￣　　|　　　 .私は天命を受けて天子の位に即いたのよ？
　　　　　j: :/: :　　　 |　弋_＿,ｿ　　　　　　　弋___.ﾉ　 1:　　　 |
.　　　　 ′:.:.:.:.　　　　ﾄ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　　 :　　　 .どうして喜ばないのよ？
　　　〃.:.|: : .　　　圦　　　　　　　　 :}　　　　　　　/:ｲ　　　 |
.　　　/.: .:.:|: : :　　　　i⌒:、　　　　　 , -，　　　　厶.:.}　　　　 |
　　 /.: .: .:.|: : : .　　　 .:　　`:.､　　　　　￣　　　　　ィ　｀Y　　　　　|
　　.: : : : : |: : : .　　　 |　　 { ＞　.　　　　　　イ　‘v 　|　　　　　j{　　　　　　　/　　／　　　　＿＿　　　､　　ヽ　｀´　ヽ
　 ′: : : _」: : : .　　　 | 　　｀Y⌒ヾ≧=≦才く　　/　 .: 　　　小.　　　　.　/　／　 , 　'　´__,,,, ＿￣ ` ~ヽ　ゝ､　　　',
. ,′_ ｘく/ﾊ: : : : .　　ト､　　 j , 　、￣　 ,　　 v '.:　 ,′　　　/ ∧`ト:､　　　l / 　／ , -‐i ´ l ./ト､._￣､　- ヽ､＿￣｀ヽ .',
/／/////∧: : : : .　　＼`トミ|/　　 }　　 /　　　∨　/　　　　/ //////ハ . 〈　ｨ',　'/　　l　 l / l　　i ｀`ﾄヽ　ヽ、ヾ' 　 ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `>　//　　l 　ﾚ　ゝ.　`- '　/　　 __,,ヽ l_ ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　i　　l　 l　　　` ー　' 　　 /冫､ l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. /　/　 l　　l 　l　　　　　　　　　　{　し'ﾉ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　/ l　　 l　l　　　　　　＿_　　` - '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´￣ミ､| 　ﾄ .l　　　　　　　　| 　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　川　 l i ﾄ､　　　　　　　　　　／i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　↓|　∧ |　 ` ､　　　__　ｨ '　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　　ヽ　ﾄ､ﾊ三ﾐx.i`､ｰ 'ソl / l　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ＞　　　',　 lヾA-弋ン彡､.　ﾚ　l /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐７　　　',　l　,r`‐､´i　/ i 　　ﾚ
696 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:50:25.45 ID:Zg9Ya19No: 　　,,.-'''"~　　　　　　　　　　　　｀`''ｰ-,>
-''"　　　　　　　　　　＿,,,,,....､､---r'"
　　　　　　_,,..､-‐''''"" _,,,.. ,--──''､
　　_,,. -''"_,,,. ,-─'''"~: :'; :.i　　　＼ '､　　　　　　私は華歆殿と共に、先王朝の事を深く心に刻んでいます。
r''" ,,.-'''": : : :`､: : : : : : :'; | ＿,,,,,,.....,　',
>''": :i: '､: : : : : :`､: : `､: : 'i. ',　'､;;;;;ﾉ|　.i　　　　　今の聖天子の立派な治世を嬉しく思ってはいるのですが、
: : : : i: : :`､: : : : : ヽ; : :ヽ: :',. ヽ､,,,,.ノ　 .|　　　　　.やはり先の王朝に対する
: : : : i: : : :.`､: : : : : ヽ; : :＼'､　　　　／|　　　　　.でっかい忠義の心が顔に出てしまうのでしょう
: : : :;': : : : : `､: : : : : :.＼: : i＼　　／　/
: : : ;': : : : : : :::＼: : : : : :i＼:',　∠＿／
: : :;': : : : : : :::::::::i＼: : : : ',　＼_,,.-'"　　　　　　　　　　　　　　　　}　　.}　　　　＞　　　　ヽ ._
: : ;': : : : : :::::::::::;'::::::i＼: : :'｢￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ　/　　ﾊ´　　　　　　　　　｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ﾚ　　　 _ 〉　　　　　　　　　　　　ヽ.　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /　/　　／ヽ　　　｀　. _　　　　　　　　　v　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . {　l　 {　　.ハ __　　　　　　　＞-　. _ 　　　V　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ}　 |　ｲ　 }f外、　　　　　' ニ　､　｀　　　　.} 　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ　1　ﾊ　 i比ﾊ|　　　　ﾊ千丐ﾄ.　　　　 l　　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅳ{i从{　',弋ｼ}　　　　　 {ｪrf　 }ヽ　　　　 |　/￣｀i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　廴｀ｰ|　　′　　　　弋込ノ　》　　　　ﾚ　　　 ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { !　､　　　　　　　　　¨¨´　　　　　　　イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐヽ　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ6´}',{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　　＼｀ｰ､　　　　　　　　　ィ　{　 .ﾉ./ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　 / , . ｀　　　　　　　_ .　ｨﾊ　／/ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ .　- ┴―‐-/ / ﾊ　 __.　-‐..´r,　／　/ '　/ ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ‐ ´　　　　　　　/ / ￣　ハ＼_／/_ノ　　ｲ _.／ｲ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司徒　華歆

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　曹丕の問いかけに、陳羣はこう答えている
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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697 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:51:13.86 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　／´｀　、 /　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　 ,'　　　ｒ Ⅵl 　　＼　ヽ　　　 ',
.　　　　　　 i　　　 | l∨|　 !　',　ヽ　ヽ　　 ,
　　　　　　　　 l　　　 | |｀´|｜',　､　　', 　',　　 !
　　　　　　　｜　l 　ｌ｜　', '、ヽ　＼,.イ´丁　｜
　　　　　　　　 |　｜ -l‐|―-ゝ＼ヽ､ｲ＼＼} ,,.｜
　　　　　　　　 |　 l 　 ' j_＿＿,,.｀ﾞ＼｀====彡'　l',　　　　　　　　　　陳羣。
　　　　　　　ｌ　 l　‐'"｢￣￣´　　､　　　　, ,　ｌ ',
　　　　　　ｌ　 '　 '　l 　　　　 __,.　　 //　ｌ　',　　　　　　　　　少し聞きたい事があるんだけど？
.　　　　　　ｌ　,'　,'　 , ＼　　￣　　／' '　　ｌ　ヽ
　　　　　　　ｌ /　/　 ,'　ｌｌ｀i丶､　_,. く:∨ 　　 l　 __ ＼
.　　　　　　 l/ ,'　　 /　ﾉ ! r! ｒ‐''´.:.:.:.:/,' '　　,'／.:.:.＼＼
.　　　　　 / /　　 /／ノ/⌒'､.:.:.:.:.:./ '/　　,'′.:.:.:.:.:. ＼ヽ
　　　　　　 ,　,' ,' 　 ' ／｀Y′ 　＼／ , '　　/:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヽ
　　　　　　,' /ｌｉ　 ,':´／.:.厂｀ｉ‐r''ｱ／/ 　 /.:,'.:.:.:.:.:.:.:.:.:', .:.:.:ヽヽ
　　　　　ｌ 'l | |　,'／.:.／　　 ! ∨/　/　／.:i/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ.:.:.:.:.:.'、＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　丶　　　　　 i.　　 |　　　　　 /　　　 ./　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　ヽ　　　　　i. 　 .|　　　　　/　　　 /　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　ヽ　　　　i　　|　　　　 /　　　/　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　--
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＝　二
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-‐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　/　　　 /　　　　　　|　　　i,　　　　丶　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　 /　　　　/　　　　　　 |　　　 i,　　　　　　丶　　　　　＼
698 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:52:43.79 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　 f´　　　　　　　　　　 : : : `､
　　　　　　,i　　:　　　　　　　,　　　':, : :'i,
　　　　　　i　 iヽ,　　',　' ,　　 ' ,　: : :',: : 'i,
　　　　　　i　 i　 i 'i,　i,　 'i, : .　:':, : : : '; : i,
　　　　　　i　 i　 'i, ii,: .iヽ; 'iヽ;____i; : : : i : i,
　　　　　　i　 i---ヽiヽ;ヽ`''r┬--i、: : :i : :i,　　　　　　　　逃げたか。
　　　　　　i　: !f´i￣i　 `'　　っ::::!i　: : ! : :i,　　　　　　　　　
　　　　　　i : : i,　っ:;!　　　　└‐´ !　: :i : : i　　　　　　　　.ちょっと仲達。
　　　　　　i : : i:i, ￣　,　　　　　　 ,! . : i: : : !　　　　　　　　　
　　　　　　i : : i:::`:.､　　－　　　,イi　　:! : : i,　　　　　　　　代わりにこの件について解説してってよ
　　　　　　i: :　i:::::i::i:`..----- '　 i::!　　!: :　.!　　　　　　　　 .
　　　　　　i :　 !::::i::i;::;r┤_____,,,,,,,i:;!　　! : 　i
　　　　　　i : 　i;;;r-'´/￣'i,:.:.:.:.:.:.:.;!　　i,;__　i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿_＿
　　　　　,r!　　i:'-'し'/!;,;,/'i,;,;,;,;,;,ｲ　　,!O:,￣'ヽ,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,., ' ´::::::.ｒ乞ト.::::::｀丶、
　　　　　i:.:!　 /:.:.:.:/:,': : i:.:.:.:.:.:.:.:.:!　 /:.;.'.:.:.:.:.:.:.'i,　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::;ヾこﾝ;:::::::::::::::::＼
　　　　　!.:.! ./:.:.:/: ;' : ; :!:.:.:.:.:.:.:.:.! ./:.:.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i,　　　　　　　　　　　　　　　x=l=v:::::,nｰ＾⌒ ⌒ ⌒^ｰｒ､:::::ｙ=l=x
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　《_八_》ﾌ　 |　li |i il　 |il l |　ト《_八_》
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞi'介´ｌ |i|iｌ|il|ｌ|il|ｉ|l i|ｌi|ｌ|lil|ｌi|i| ｌ`介'i′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l|l |lil|ｌ| li||ili|ｌ|ｌ i|li|ｉ|ili|ｌiｌliｌｉ|il| il |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |ｌ|i |ｌ|il il|||il|l | l l |ｌ|ｉ |li li|ｌ|li|ｉｌ| |
　　　まあ、率直に言って、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l|从vＴﾞ弋l | lハl | l斗ｆＴ7从i|l |
　　　陳羣殿が陛下相手に不用意な発言をするとは思えませんわ。　　｜ｌiｌi|lﾞｉ　◯　　　　　 ◯　 /l|iｌiｌ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜|ｌiｌ| li､　　　　　　　　　　 'il |ｌiｌ|｜
　　　失言で自殺に追い込まれた崔琰様を評して、　　　　　　　　　　　｜ｌiｌ | |i｀.　　　　　　　　　/ i| | ｌiｌ｜
　　　「我が身を保てる知力がない」なんて言うお方ですし……　　　　__》ﾐ＼| |ｉ l|＞_ 　￢　 _イ|l ｉ| |厶ｲ廴
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ≧三三ﾍ／:::::|}〉≧=≦〈{|:::::＼/三三≦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }三三Ⅳ:::::::::::|}〉〈八〉〈{|:::::::::::Ⅵ三三{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣}/ 丁|ﾊ::::::::::|}〉⌒Y⌒〈{|::::::::::/l|丁ヾ{￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . |l　|i｜|::::::|::|}〉〈匂〉〈{|::|::::::|｜i|　l|
699 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:53:30.88 ID:Zg9Ya19No: 　_＿_＿
:::::ｒ乞ト.::::｀丶、
::::ヾこﾝ:::::::::::::::＼
＾⌒＾⌒^ｰｒ､:::::ｙ=l=x
li | il　 |il l |　ト《_八_》
|il|ｉ|l i|ｌi|ｌ|lil|ｌi|i| ｌ`介'i′
|li|ｌ|ｌ i|li|ｉ|ili|ｌiｌliｌｉ|il| il |
|il| | l l |ｌ|ｉ |li li|ｌ|li|ｉｌ| |
l l| ハl | l斗ｆＴ7从i|l |　　　　　　　　陳羣殿がどういうお方かは、以前に本編で紹介しましたが、
　　　　 ◯　 /l|iｌiｌ｜　　　　　　　国家・天下の事を第一に考え、
　　　　　　　　'il |ｌiｌ|｜　　　　　　　.その主が劉氏か曹氏かは気にしていないようにも見えます。
　　　　　　　/ i| | ｌiｌ｜
　　￢　 _イ|l ｉ| |厶ｲ廴　　　　　　天下統一への近道＝魏による天下統一という感じでしょうか？
≧==≦〈{|:::::＼/三三≦
　〈八〉〈{|:::::::::::Ⅵ三三{
^⌒Y⌒〈{|::::::::::/l|丁ヾ{￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　｀丶、
　〈匂〉〈{|::|::::::|｜i|　l|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 /　　　　　　　＼
ｎｎｎｎrタ::::|::::::|｜i|　|l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 rvイ　　　　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　 /｀ﾞ'/　　　　　　＼　　'.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /〃　/　　l ,ｲ　 i ､　　　　'､　l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/ 斗-‐メ{ ﾊ　 { ﾊ　　　　}　l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′/　 /　　　ﾚ　＼ﾅﾅメ､　 /　}j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 // / ｀7ヾ＝='　　　＼ﾚ' | /　〃
　　　そういえば、パパにも皇帝即位を進言してたわね。　　　　　　 f/ /　ﾊ　　　　　　｀ｰ=z, ﾚ　/′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　{　 Y:::＼　　 _ ′　　　 /｀ / !
　　　同じ名士でも、そのあたりは荀彧様とは決定的に違うわね　.｜ﾊ　 {:)::(/:＼　　　_,.　〃　 /、|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ﾍﾄﾄ|:::/:::_r=＞::´::::／　,人 },|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ/:::ヽ|::::￣{__ノ}:::::〃　／::ﾉﾊ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l',:l::::::::／´/ﾊ:::￣/　／::イ::::::} }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lj:::::7　　7　l:::::/} /::::/:::::::::://
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:､:::て　/＿|::::l::ﾚ::::/:::::::／/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ:::::::＼:{｀:::::::::::::::::::::/::::／
700 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:54:40.96 ID:Zg9Ya19No: .　　　　　 ,:′,/　　　　 __　　　＼　　　丶
　　　　 /　　｝　　　　　、＼　　　＼　　　 :.
.　　　 /　　　　　　　　ﾊ:,　ヾ;、　　 :. 　　＼
. 　　 ,:　　 ,.、　　、.: |　i|　 l !;　　　 |　　＼｛
　　　 i　　　j瓜}ｉ　　 |: l |　i|　川　　 |＼,　　ヾ,
　　　 |　　 |⌒|i　　川 |　i|　 }l|:|i　　 |=ミ、　　　＼　　　　　　　　ところであなたはどう思ってるの？
　　　 |　　 |＿|i !　｝,.斗大7爪｢　　 rﾍﾄﾐx　　 _　＼
　　　 l　　个ｘj从 ,/ |　jｨｆ弍ﾐ刈ｔ一　 |,ﾉ人　ｰ.:V⌒＾ｰ=ミｘ　　　 .天下統一のためなら、
　　　 |　　 l: :'ﾍ抓}　j／　込rｿ |ｉ　　 ├彡ﾍ:=彡'::::::::::::::::::::::＼　　魏を滅ぼすのもありなのかしら？
　　　 |　　 |: : : ヾﾘ　　　　　　　|ｉ　　　|　i}l　　 ,ｨ}::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　 |　　 |.: : : :八i　　　 , 　 |ｉ　　　|　八ｰ彡ﾉ}::::::::::::::::::::::::::::::::::.
　　　 |　　 |.: : : : : : :＞ｘ￣　　 |ｉ　　　|/::::::`ｰ:'爪ｘ::::::::::::::::::::::::::::::::{
　　　 |　　 | : : : : : : : : ,::::::::ｰ::'::|ｉ　　　|､:::::::::::::i|::::ヾ:::::::::::::::::::: 　　　　　　　　　　　　／.: : : : : : : : : : : : : : :ヽ:ヽ
　　　 |　　 |: : : : : : : : :{ .::::::::::::::|ｉ　　　|＼､ ::::::i|::::::｛::::::::::::::::::: 　　　　　　　　　　／:; -‐ l￣￣「 ¨¨ ー- 、: : ヽ
　　　 |　　 |: : : : : : : : :| .::::::::::::::|ｉ　　廴ﾉ＼:ｖ:|:::::::::＼:::::::::::::: 　　　　　　　　　 /:/.!　　　　　 l　　　　　 |ヽ: : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　|　i　{　　　 .!　 | 　 !　 !　ヽ: :.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　牙"　!　!　|　　　,' |　!l　 |｜l 　ﾞ天!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 .∟L」_|.　 / ｣Ｌ∟ ┬ /　　i　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ　 | ＿＿l　　 // ＿__ﾚ!　|　 l　 |ヽ、
　　　　　私は貴方に仕え始めた頃から、　　　　　　　　　　　　　　　　　/ i. 　ヽゝ¨ノヽ／ '´ゝ¨ノ/／l/|ﾊ.　|　 ,-
　　　　　何も変わっておりません。　　　　　　　　　　　　　　＜;; ;; ;: ;: ;: :: ヽ|　|　￣「　　　、　　　　　イl　　!/:|/|／:: ::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∠;; ;; ;; ;: ;: ;: :: :＼!　 l |＼　ｰ==一　　　l:|　　,'ー-､:: :: :: :;
　　　　　答えはいずれご覧に入れましょう　　　　　　　　　　.厶ィイ.Ｚ:;;_;;_;: ;: ::/ｌ　ｌ |: : l＞　＿　　＜/ 　 ': : : : : V:: :: :; :;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/ 　 /ー:/: : l　|l l: :i}　l}: : rｎ┐: :/|　 /: : : : : : :V＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　／/　 /: : : :', lヽ!:{l　{l: :/「´「ヽ: :.l　,': : : : : : : : :＼,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　 {　/: : : : : :ヽ: : :l}　V　l|　|l　∨ /: : : : : : : : : : : :〉　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ 　!　　く: : : : : : : : :＼:{l　ヽ/|　|ゝｲ|/: : : : : : : : : : :／l ヽ
701 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:55:39.31 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　 _,. - ‐ ´￣￣`￢ ‐ ､_
　　　　　　　　 ┌' ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　　　　　　　　|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;〉
　　　　　　　　　|i／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
　　　　　　　　　 }_, ‐rt―ir―‐､ー､;;__;;;;;/
　　　　　　　　 | |　|/ | l |　l i.　ｌ　|　 | ||
　　　　　　　　 j ｌ　|.__|ﾊ.|　ﾄ､　 |　|　　.||
　　　　　　　〃/ / ..._ 　＼|＜､!_丁　 .||　　　　　　　.しかし、こうして見てると、
　　　　　　　/ｲ/ /T{ ｌ!::jｌ`　　ﾍll::}!厂. /ｌ|　　　　　　　『世説新語』って魏晋を批判する説話集に見えてくるわね。
　　　　　／// ∧ﾄ} ￣　　 ,　　￣ｌ　ﾊ. |
　　　　／ .// // /|ｉ| i､　ｰ‐‐'　イ.j/　ｌ. |　　　　　　　成立時期を考えれば仕方ないんでしょうけど
　　／／// // /ｉ厶」|_ ＞＜T |/　 |i|. |
　　 /　// ｲ |ｌ「ハ: ::/: : /:ｉ : : V　　ｌｌへ.|
　　/ 　 /i/ | .|: |: : :`7: : /: :|: : : |/　/|ﾚ: : ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　∠　―-　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　＼　ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　　　　ヽヽ　＼　| 　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　′　　　　　　ｌ￤　ｌ　| ∧|、　　 ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　|｜{　 l　|　 | |l _ﾊ斗′ヾﾄ　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　！ l　、＼ヽl　/イﾚ厶ｲ　　 |ﾄヽ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　斗≧ ∨　弋::::ﾉ| l|　　|ﾚﾉ　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l　ヽゞ' ,　　　　 | l| |l　|｢　　 |ノ} イ
　そうした面があるのは否定しませんが、　　　　　　　　　　　　　　| |　ハ　　　　　 j从ハﾉｋ≦圭圭圭≦
　全部が全部そうだとは言い切れません。　　　　　　　　　　　　　ﾉ人{　＞　^⌒　／　 | ｌ |才⌒ヾ圭圭圭ミぃ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｘ≦圭≧厶! l丁　　／| | |　　 /＾ヾ圭圭圭≧
　あくまで説話集として、肩の力を抜いて読むのが吉かと？　.ｘ≦圭圭ア´／〃|ﾄヽ// ﾉ｜| 　 /　　〉圭圭ﾐ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡抂圭〈　/　/{{_儿_}}′ﾍ人ゝ　　　　/圭圭ミ
　最後に陛下のいい話を紹介してお開きにしましょう　　　 '　/圭州〈　/ l｀)兀(´　　 |　/　　　仆圭ﾐﾒ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ｲ彡州ｿ　∨<＾Y＾Y7　　　 ∨　　厶ﾍ!ﾍ州{
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ| |￤ {{II}} |<＾Y＾7　　　　　 `ー‐{{_II_}}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ{ ヽ ||||　|〈 { j/　　　　　　 /ハ　|||| |
702 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 20:57:55.12 ID:Zg9Ya19No: 【その４　彼は驢馬の鳴き声が好きだった】

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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　王粲が死んだ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.彼の葬儀には、親交のあった曹丕を初め、多くの友人知人が集まった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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703 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 21:00:50.65 ID:Zg9Ya19No: 　　/ 　　　　　　　　　,　＼ヽヽ|
　　|　　　　　n{　,　､＼　| | | |
　　|　　　; 　|　＼＼ﾄ､ヾＴリ. |　　　　　　　王粲は驢馬の鳴き声が好きだったわ。
　　| 　　 | ,. |-ｰ'''＼l ' ｨ'"!｢ﾉ　!
　　| 　　!､|　,lｨi''"l｀　　ﾚﾘ !|　 l　　　　　　 .みんなで一声鳴いて送り出してあげましょう
　　|　　ゝ|　 |ゞ-'　　丶" ﾉ |　 |
　　| 　 i i人.　ﾄ､｀｀ｰ '.／!.　|　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿__
　　|　ﾉﾉノﾊ　ﾚ｀ ''ｰtく　ﾊ　 |__ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,∠_￣`ヽ::::＼ヽ｀`ヽ-､
　　| //∠ｨ<|　ﾄ､__　ﾘ〉ﾂo＼ヽヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::｀`ヽ､＼::ヽ.ﾞ､:::::ﾘﾄ､___
　ﾉ j'''"Oヽ' !　|　/ﾍ,/ /mﾄｰ┴､〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'"´"ヾ、::;:､ゞ-‐-､ヾ::/ノ::::仄｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i'"´￣ヽ/7′　　　　￣"`ヾ:'::「＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l::::::,.-‐-{ |! 　__　　　　　　 {:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |,∠_　／　　ヽ＼__,ｗ､_/|彳
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　' 　　　　　|　　　 /⌒|　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /＼__ 　ヽ、　`‐-‐' 　　ト-イ
　　　　　　　　それはいい趣向ですな　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-┴-､/ ｀ｉ　　ヽ　　､　　{　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::｀ヽ｣.　　　　,. ,.__ゞ__,.-;. {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::＼　　 '　`ｰ‐‐‐'" /
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　漢　魏国相国　鍾繇

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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　いよいよ王粲を埋葬するにあたり、曹丕が口を開いた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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704 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 21:01:44.08 ID:Zg9Ya19No: 　　/ 　　　　　　　　　,　＼ヽヽ|
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　　　　　　　　それはいい趣向ですな　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-┴-､/ ｀ｉ　　ヽ　　､　　{　 /
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　漢　魏国相国　鍾繇

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　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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705 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 21:03:00.19 ID:Zg9Ya19No: 【>>704は無視でお願いします】

　　　　　ミヽ､＼､＼ヽヾヽヾヾヾヾ小ﾊ
　　　　　ヾ㍉ヾヽ斗ヾヽヾヾﾊ} }从ﾉjjﾑ
　　　　　　　小　　　｀｀¨¨｀ヾ,从小ｿ'ﾍｿﾊ
　　　　　＞ミ　　 i　　　　　　　　彡
　　　　　　　ミ　　 lj　　　　　　　　　 l_j
　　　　｀ヾ≧　　 .__　　　ヽ.　/　　 _ﾘ
　　　.＞ミ＜　　rイ小)i;､　ヽ　j {　 ,,イ彡___
　　　 Yﾐ|＞ミ＞Y＝ﾓﾃテ=弋辷彡ｲﾃ¨¨7'　　　　　　　　　　　　　しかし、驢馬の鳴き声はどんなだったかな？
　　　ミl　　　 |　｀ﾆﾆ　 j i.　|｀¨´ {.　/
　　　　　　　ヽ　辷＿＿ノ　}　|辷＿lノ三ﾆｰ-　　　　　　　　　　改めて考えると記憶にないな
　　　　 _|　　　 '　　　 ,イ｢　: 　|､ｲ三三三三三ﾆﾆ7
　　　 ::::|　　　　|　　/´ .人__ｲ__jｨV三三三三三三三ﾊ
　　　　小.　　　j　 /v-zzzzzzzzｲ |三三三三三三三ﾆﾄ,
　　　　ヽ.　　　　ム-‐=三三ｲ /三三三三三三三三Zｰ--　　　　　　　　　　　,.．-──_─__- ､
　　　＼　＼　　 {　　｀￣¨¨　j/三三三三三三三三ｲ三三　　　　　　　　　　／　　　／　　　　＿ヽ
　　　　　ヽ　::＼　　　 .: : : : : :j三三三三三三三三三三三　　　　　　　 γ´　　　 r 　ｨ'´ ￣　　　＼
　　　　　　ヽ.　:::::＼　　　　　　ﾉ三ﾆ辷三ア⌒ヾミ三三三三　　　　　　　　/　　　　|／,'　 ,'　 /i!| |　ヾヽ
　　　　　　　＼ :::::::＞--- ＜ﾆ彡': : . .　　　　　｀''＜三三　　　　　　　 ′ 　:::::|　 │,/　/　 / ﾊ| | 　|!　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l 　　 ::::|　　|/　/ _ /_/// j _/_!/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　:::::|　　l/=j/=/j/`j/　ｨ= j/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　y =v'′ | ､　し　　　 iﾝ !!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 |{　|　 !　|　　￣　　　 ,`´||
　　　　ありますよね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　　ゝ..| 　!:: |　u　　　　　　 , |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 !:::::|　 !:: | 　　　　　 _　ｲ: |
　　　　その場のノリでうっかり返事して後で後悔って　　　　　　　　　.|　　::::::| 　v: ト . 　　￣　 .ｲ:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　::::::|　　 V　　丁::::T:::::|!|:::: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　::::r|　　　ト ..＿|､::: |::::ﾊ:|:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　ﾚ　ゝ::: ヾト _　　ﾊ:ﾚ′ |:::! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ' / ／__ 　＼:: ＼　フ:「::jﾄ、 |:::| |
706 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 21:04:13.43 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　｀丶、
　　　　　　　　　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　　　　　　　　 /　　 rvイ　　　　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　 / /　 /｀ﾞ'/　　　　　　＼　　'.
　　　　　　　　 /〃　/　　l ,ｲ　 i ､　　　　'､　l|
　　　　　　　　　　/　/ 斗-‐メ{ ﾊ　 { ﾊ　　　　}　l|
　　　　　　　　 ,′/　 /　　　ﾚ　＼ﾅﾅメ､　 /　}j
　　　　　　 // / ｀7ヾ＝='　　　＼ﾚ' | /　〃
　　　　　　　 f/ /　ﾊ　　　　　　｀ｰ=z, ﾚ　/′ 我が友王仲宣に捧げます
　　　　　　　　 l　{　 Y:::＼　　 _ ′　　　 /｀ / !
　　　　　　　｜ﾊ　 {:)::(/:＼　　　_,.　〃　 /、|　　http://www.youtube.com/watch?v=z3k89XGczkI&feature=related
　　　　　　　　 | ﾍﾄﾄ|:::/:::_r=＞::´::::／　,人 },|
　　　　　　　　ﾚ/:::ヽ|::::￣{__ノ}:::::〃　／::ﾉﾊ｜
　　　　　　　　　l',:l::::::::／´/ﾊ:::￣/　／::イ::::::} }
　　　　　　　 lj:::::7　　7　l:::::/} /::::/:::::::::://
　　　　　　　 /:､:::て　/＿|::::l::ﾚ::::/:::::::／/
　　　　　　　　,ｲ:::::::＼:{｀:::::::::::::::::::::/::::／
　　　　　　／{{|:::::::::::::j:::::::::::::::::::::::{:::ｲ
　　　　 /　　ヾ､＞ﾍ::::::::::::::::::::::::Y
707 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 21:05:33.12 ID:Zg9Ya19No: 　ﾞ"　ﾞ" 　ﾞ""'' ﾞ"''" 　"ﾞ"　ﾞ" 　ﾞ"''　ﾞ" 　ﾞ"　ﾞ"　''ﾞ"　ﾞ"ﾞ''"　"ﾞ"　 "''"　"ﾞ"　ﾞ"　ﾞ"''　ﾞ"ﾞ"　ﾞ"
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　三国時代の、美しい光景のひとつと言える
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
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708 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/05(日) 21:06:13.07 ID:XQWZW5Zzo: >>706
之は初めて聴きました。
709 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/05(日) 21:08:12.28 ID:Zg9Ya19No: 　　　　　　,,,,,,
　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　./.:.:.|.:.|.:.:.:.:／´ヾヽ　　ヾ　/ｧｧ
　|.:.:.::|.:.|.:.／‐　 ―i::' ヾ　ヾ　-}
　|.:.:.:.|:.:.YT:::T　　{T::| ／　ヽ´/7っ
　|:::f´l:::::| 辷j　　ｿ.{|´　 ', ',　',つ_3 　　　　　.おしまい。
　|.:.ヽ,l.:.:.|､　　 _　.ノ:|　／ } }　}｀>
　|.:.:.:.:.l.:.:.l{｀ T y} |::::l´　　 j j 　　　　　　　　 .次回投下は一週間後の６/１２（日）目指して調整中
　|.:.:.:.:/l.:.:l＼j;,;ヾ,}:.:.:l　／
　|.:.:.:/　l.:.:l ﾑ_;,;,;<l:.:j ´
　|:.:/　 |.l.:.:l　ヽ | .}:.,'
　|/＿__|_ヾヽ V /}'
={.　　　f f´つﾆﾆヽ､--- - -
　ゝ､＿ { {__＼ __ ノ
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710 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]：2011/06/05(日) 21:20:32.86 ID:sSg36DH7o: 突発乙です
711 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/05(日) 21:21:58.80 ID:XQWZW5Zzo: >>709
お疲れ様でした。

来週も期待しています。
712 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/05(日) 21:25:01.18 ID:0AXqXRP3o: 乙
713 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/05(日) 21:26:42.82 ID:vwEx1fUso: 乙でした
714 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/05(日) 21:32:09.69 ID:rkgcr8EDo: 乙でした！
715 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/05(日) 21:42:23.68 ID:07Dwe3ABo: おつ
しかし驢馬の鳴き声が好きってのも良くわからん趣味だなｗｗ
716 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/06/05(日) 22:45:03.15 ID:QiRjIOBS0: 乙でした
三国時代と無関係になるけど、ここでも話題になった
桓温、桓玄親子や王敦、王導についても、将来触れてほしいと思いました。
717 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/05(日) 22:58:19.31 ID:A7NYxFvA0: 乙おつ
七歩の詩って信憑性はともかく汎用性が高いから、結構色んな創作モノで引用されてる気がする
718 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/05(日) 23:02:27.08 ID:A7NYxFvA0: 乙おつ
七歩の詩って信憑性はともかく汎用性が高いから、結構色んな創作モノで引用されてる気がする
719 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/05(日) 23:02:30.93 ID:A7NYxFvA0: 乙おつ
七歩の詩って信憑性はともかく汎用性が高いから、結構色んな創作モノで引用されてる気がする
720 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/06/05(日) 23:11:43.18 ID:+4w8NicEo: 乙でした。
文帝の人間性ってなんだろう、と思わせる話が多いんですよね、世説新語。
まあ、文帝は正史ですら誉められた物じゃないエピソードが割りとあるわけですが。
721 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/05(日) 23:28:42.25 ID:A7NYxFvA0: 乙おつ
七歩の詩って信憑性はともかく汎用性が高いから、結構色んな創作モノで引用されてる気がする
722 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)[sage]：2011/06/05(日) 23:46:05.70 ID:XVnVxiZxo: 落ち着け
723 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/05(日) 23:59:21.74 ID:UAvta8BEo: 物凄く大事なことだから
724 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/06(月) 10:59:38.96 ID:oNXJqWY/o: その晩曹操は三頭の驢馬が飼葉桶を貪る夢を見たという
725 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/06(月) 15:49:22.33 ID:QLfedAAa0: 元ネタが晋書で、馬騰一族と誤解するのが演義だっけ？　それ
726 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/06/06(月) 20:19:49.11 ID:RYz38/QH0: 牛もあったような気がする
727 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/06(月) 20:27:45.17 ID:TKPn9rXBo: おつおつー
イリヤかぁいいよイリヤ
728 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/06(月) 23:27:25.45 ID:hg2mFUigo: 　　　　　　　　　　　＿＿＿_
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　　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／　　　　　>>727
　r､　　　　r､／　　　　　　　　　　ヘ　　　　　ぶっちゃけた話、曹丕はイリヤみたいなキャラじゃないと
　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　シャレがシャレにならない気がするんだお。
　　＼>ヽ/ |｀｝　　　　　　　　　　　|　|
　　　ﾍ　lノ `'ｿ　　　　　　　　　　　|　|　　　　つか、こんなのに気に入られた司馬懿どんだけ～とは思うお
　　　　/´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　＼. ｨ　　　　　　　　　　　|　 |
　　　　　 |　　　　　　　　　　　 | 　|　　　　　　　　　　　　　　　　　,i'　　　　　　　,,　　　　　,　':,　 : : :i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　 ,!　　　.,i　　,　/;';! 　　', :.　: ,　:, ', : :.i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　 .,'　 i　　i''`´''''i i　　.i, :.　:i,　::i,.i, : :i,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　i　 ,'　 .i　　.!　　　! i,　　ii;::. : i'i :::i, i : :.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　.,'　　i　　.i　　　 i, i,　　!i;:. : !.i, ::i i: : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! .,'　　 !　　.!''―-...i,,i_`､ i i;:::;!_,,i-iV: : :i
　　　　　　　　　どういう意味よ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i ,'　　　i　　_i,,r‐┬-､ ` ヾ .ゞ,┬Vi: : : :.i
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※調べていて面白い人ではあるのですがw
729 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/06(月) 23:29:08.35 ID:hg2mFUigo: 　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　／　　　　＼
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　r､　　　　r､／　　　　　　　　　　ヘ　　　　　ぶっちゃけた話、曹丕はイリヤみたいなキャラじゃないと
　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　シャレがシャレにならない気がするんだお。
　　＼>ヽ/ |｀｝　　　　　　　　　　　|　|
　　　ﾍ　lノ `'ｿ　　　　　　　　　　　|　|　　　　つか、こんなのに気に入られた司馬懿どんだけ～とは思うお
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　　　　　　　　　どういう意味よ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i ,'　　　i　　_i,,r‐┬-､ ` ヾ .ゞ,┬Vi: : : :.i
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※調べていて面白い人ではあるのですがw
730 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/07(火) 00:14:49.29 ID:LtJ6C0BKo: 傍から見ている分には、興味深い人間ですよねｗｗ
直に顔をつき合わせてお付き合いしたかというと……

もっともこの時代はそんなヤツらばっかりだがな！
731 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/06/07(火) 08:49:25.98 ID:XzSemz3po: >>729
このスレのイリヤさん以外では、北方謙三の『三国志』の曹丕と司馬懿のコンビが大好きです。

ドSの癖に「妻に死を与えた時に、女の何かに負けた気がする」とか、
「私は戦は下手か？」「下手であらせられます」とか、印象に残るやりとりがてんこ盛りでした。

でも、北方先生も同じ出負け君主でも孫権のフォローはしてくれないんですよねえ。
酒癖とか諸葛亮の死後の年代に触れなかった分、正史よりはマシな扱いかも知れませんがw
732 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/07(火) 18:47:43.95 ID:qXk3uM1l0: ドＳさんは友人にするなら結構いい人っぽいけど。呉質に送った手紙とかは「あーこれが本質なんだな」と２８２８できるし。
有能な弟は除かないとお家騒動になりかねないし、鮑勛や蘇則の件も君主権確立のためにやらなきゃいけなかったとも解釈できる。

>>731
北方先生は「孫権はあんまり面白くない」みたいなこと言ってた気がする。周瑜は好きらしいけど。
曹操対劉備、魏対蜀の戦いを描きたかったら呉はどうしてもね……
733 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/07(火) 18:50:55.44 ID:qXk3uM1l0: ドＳさんは友人にするなら結構いい人っぽいけど。呉質に送った手紙とかは「あーこれが本質なんだな」と２８２８できるし。
有能な弟は除かないとお家騒動になりかねないし、鮑勛や蘇則の件も君主権確立のためにやらなきゃいけなかったとも解釈できる。

>>731
北方先生は「孫権はあんまり面白くない」みたいなこと言ってた気がする。周瑜は好きらしいけど。
曹操対劉備、魏対蜀の戦いを描きたかったら呉はどうしてもね……
734 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/07(火) 20:45:14.94 ID:nDcGE95Xo: 円環の理に導かれまくってる・・・
735 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)2011/06/07(火) 21:07:43.45 ID:Kj/is/P/0: 今日は大事なことが多すぎる日だなぁ
本文中でも語られてるけど、「あの○○だったらやりかねないだろJK」的意見が面白おかしく集まってますからね。
近所の市立図書館にも置いてあったので、思わず読んでしまいましたよ

ついでに曹親子の詩集もあったので読んでみたら……曹丕作の詩が恋モノ多すぎてワロタ
736 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/06/07(火) 21:18:32.40 ID:+WXwYzgV0: 于禁と曹洪は犠牲になったのだ…　犠牲の犠牲にな・・・　
737 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/07(火) 22:40:06.44 ID:cpvVFqdvo: 曹洪は曹洪で愉快な人だから…

よりによって曹丕宛の手紙を陳琳に代筆させてバレないわけないじゃないかｗｗ
文芸批評の専門家に
738 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/07(火) 23:14:51.95 ID:3Tc5J/gxo: 于禁は諡まで「厲侯」だもんなあ。

災いとか（無辜の者の）殺人者といった意味あい。
739 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/06/09(木) 22:33:23.26 ID:YbjtaY7X0: それにしても、明日の覇 -LORD-が楽しみだぜ
どんだけ㌧でもになるんだろう・・・
740 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/06/10(金) 19:37:15.31 ID:3ZNLe9mg0: 覇 -LORD-は予想を遥かに超えてて笑った。

劉備は数万の倭軍を連れて、関羽と張飛は見限る。
袁紹と張バク（許攸と名前を変えた伏線は意味なし）は曹操に数コマで殺された。
孫策は、孫権に殺され、周瑜が孫権の目を切り、孫権は狂って、幽閉され
大橋が数万のローマ軍を連れて帰ってきた。
関平と諸葛亮はどっかの城を乗っ取った。

もはや、反三国志とか龍狼伝もびっくりの展開だぜ。
741 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/10(金) 19:41:51.26 ID:RGA0i1RWo: 無双５で、孫策に突き刺さった矢がどう見ても孫権の立ってる方から飛んできたようにしか見えなかったの思い出した
742 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/10(金) 20:39:56.62 ID:ZjrclI7Zo: >>740
何を言っているのかさっぱり理解できませんｗｗ
743 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/10(金) 22:36:56.75 ID:xoIBJi340: >>740
　　　　　　　　 /|:::::::::::::::::::::ヽ.:.:.:.:､:.:.:.:､:.:.:.､.:.､.:.:.:.:.:.::｀゛＞
　　　　　　　　　　 /{::|:＼:::::::＼.:.:.:＼.:.:.ヽ::.::.ヽ:.:.ヽ::::::::::.:.｀゛ｰ- ..,__
：　何　：　　　　／:|::',: ﾄ､::::::ヽ､:.＼:.:.:.＼:.:.ヽ:.:.:＼.:.:.:.:.:::.:.:.:.:::.::::_;:-'´　　：　：　：
：　が　：　　　//: /:::|::',|::'､:::::::::＼:.:＼.:.:.ヽ:.:.:＼:.:..＼::::::::::::＼､::::＼　　：　：　：
：　何　：　　/!::|::l:::: /|:::l:ヽ:＼::ヽ:.:＼:.:＼.:::ヽ:.:.:ヽ:.:.:.:＼::::::::::::＼￣　　　：　：　：
：　だ　：　　 |/l::|::|::|: ﾄ､:::::::::､､:ヽ､:.:.:.:::::::::::::::ヽ::::.:ヽ:.:.:.:.＼:.:.:.ヽ:::＼.　　：　：　：
：　か　：　　 |::|::/l::|::|r‐ヽ:::::ヽ(ヽー,―＼::::::､::::::::::ヽ::.:.::::::.:::::::ヾ.￣　　：　：　：
：　　　：　　 }//l::|:::|{（:::）ヾ､:::ヽ＼!（:::）ヽ,:::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ、　：　：　：
：　わ　：.　　 |/l::|::|:::|ヽ==''" ＼:ヽ、ヽ=＝'" |:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､::::＼
　　か　　 /　',|::|:::|　　　/　　｀゛　　　　 |!::::::::::::::::::::::::::::ﾄ､::ﾄ､_｀゛`
　　ら　　　　　　l::!::::ﾄ、　'､　_　　　　　　　 ||::::::::::::::::::::::::ﾄ:ヽヾ|　|￣￣￣｀ヽ、
　　な　　　 r'"´||',::::',　　　　　　　　　　 |:::::/l:::::|＼:::ﾄ､ヾ |　| 　　／　/ ＼
　　い　　　/ 　　ll　',::', 、ｰこﾆ=-　　　　　 /!::/ ヽ:::|　ヾ､　ﾉﾉ　　／　,ｲ　　　ヽ、
　　　　　 ,'　　　 | 　'､:, ＼　--　　　　 ,. '´　|;'　 l ヾ､. 　／／　　　　　/ |　　　　l: l
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さっき立ち読みしてきたが、マジでこんな気分だった

キリスト像にお祈りする周瑜とか発想がおかしい
744 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/10(金) 22:54:54.67 ID:HNgmOkhgo: 文章にすると破壊力ますけど、その通りなんだよなあｗｗｗｗ
745 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/11(土) 00:24:29.95 ID:UdEaljBuo: 池上先生はとっくに常人の理解出来ないステージに発たれたんだ
赦してやれよｗｗｗｗｗｗ
746 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/11(土) 04:14:05.79 ID:8TvwbAQpo: 孫策を孫権が射殺して、
孫権と周瑜が斬り合い、
周瑜が孫権を踏みつける
なんて作品今後絶対にでないだろうなあw
747 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/11(土) 05:19:50.10 ID:MR30HmAWo: >>745
それをいうなら武論尊先生が、じゃないのか？
748 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/11(土) 12:36:05.64 ID:CULxanWQ0: 孫権が孫策を暗殺したってのは、当時の情勢を理解してない陰謀論者がたまに言う話だけどなー。
しかし打ち切りが決まった漫画もかくやという超展開だ。伏線は投げ捨てるものではない……
749 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/12(日) 05:42:35.96 ID:kul9awrm0: 当時の情勢ってのは
孫権が曹操のもとに出仕していたことがあって、
その頃を覚えていた曹操が赤壁のあとに「張昭捨てて仲良くやりなおそう」って書状を送った、
ってことだろ？
正史を読んだことがないアホなら孫策を暗殺したってことを疑うが、
しっかり読めばすぐわかると思うぞ
750 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/06/12(日) 08:53:39.50 ID:cuIDEZQ00: >>749
阮瑀の「為曹公作書与孫権（曹公の為に書を作り、孫権に与ふ）」（『文選』巻42）ですか。

あれだと確か、魯粛、張昭、劉備が悪役にされてますね。
751 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/12(日) 12:19:39.60 ID:k4OOTkyf0: 天下二分が成功して呉が天下取った後、周瑜が堂々謀反起こして皇帝になるって
ひたすら周瑜贔屓のトンデモ小説とかあったな
752 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/12(日) 16:24:25.22 ID:UMbAxLEIo: 【おしらせ】

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　　　　∧＿∧　∧＿∧　∧＿∧　∧＿∧ ∧＿∧　∧＿∧　∧＿∧　∧＿∧　∧＿∧
　　　（　　　　）（　　　　）（,　　　）（,,　　　）　　　,,）（　　　　）（　　　　）（,　　　）（, 　　　;）
　　　　　　次回投下延期らしいぜ……　　　　　　　　　　　　　今度は作者がこうなるんだぜ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　またかよ……

※今日中に次回投下分が完成しそうにないので投下は延期します。

※仕事との兼ね合いもあり、どうなるかは分かりませんが、
　今週終わりまでには投下時間を作って投下できるようにしたいと思います
753 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/06/12(日) 22:17:16.42 ID:5Dl7M3Wm0: 了解　待ってます
754 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/13(月) 21:15:16.90 ID:jgx4JB/3o: このご時世で仕事が忙しいのは何よりだ
でも健康だけには気をつけてください
755 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 00:02:56.04 ID:VZS0tF/Qo: 【お知らせ】

　　　　　　,,,,,,
　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　./.:.:.|.:.|.:.:.:.:／´ヾヽ　　ヾ　/ｧｧ
　|.:.:.::|.:.|.:.／‐　 ―i::' ヾ　ヾ　-}
　|.:.:.:.|:.:.YT:::T　　{T::| ／　ヽ´/7っ
　|:::f´l:::::| 辷j　　ｿ.{|´　 ', ',　',つ_3 　　　　　　　今日の２１：３０ぐらいから投下開始予定。
　|.:.ヽ,l.:.:.|､　　 _　.ノ:|　／ } }　}｀>　
　|.:.:.:.:.l.:.:.l{｀ T y} |::::l´　　 j j 　　　　　　　　　　次回も長文だらけの長丁場になりそうだ
　|.:.:.:.:/l.:.:l＼j;,;ヾ,}:.:.:l　／　　　　　
　|.:.:.:/　l.:.:l ﾑ_;,;,;<l:.:j ´ 　　　　　　　
　|:.:/　 |.l.:.:l　ヽ | .}:.,'
　|/＿__|_ヾヽ V /}' 　　　　　　　　
={.　　　f f´つﾆﾆヽ､--- - -
　ゝ､＿ { {__＼ __ ノ
　　　　　　￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　（●）　（●）　　＼
　次回とその次は、小説や漫画ではまずやらん話が続きますお　　 |　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　.／ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ヽ、　　　　　　 /￣）　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　｀`ー――‐''|　　ヽ、.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ノ　　　　　ヽ　ノ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
756 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/19(日) 00:09:01.49 ID:nTBIxXWpo: ウホッ了解
小説でもやらん話か……ネタばれなければすごく楽しめそうだ
757 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]：2011/06/19(日) 08:02:38.57 ID:LsaaoHvBo: 吉北了解
758 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)2011/06/19(日) 13:40:25.22 ID:utOrlavS0: これで宮城谷三国志がやったら少し笑える。
今丁度、政変のすぐ前だし・・・
759 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 21:34:04.78 ID:a8Qbc2mso: >>758
あの先生ならやると思います。

用事が入ったので２２：００開始で、
後、長い内容なので寝落ちしそうになったら、キリのいい所で切ります。
760 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:00:37.08 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　 /: : : : : : : : :/ : : : /.: : : : : : : : ::|: :l: : : : : ＼ :
　　　　　　 / / : : : : : : /､: : : ;' /:: : : : : : : :.:|: :|、: : : : : :ヽ
.　　　　　　 / :' : : : : : : :.:|ヽ>'´ |:.{: : : : : : : : : |: :| ＼: : :／
.　　　　　 /: /: : : :_: :＿」∠￣ |ミ:.､: : : : : : :.:|: :|　　`く／: :
　　　　　　 /: / : /´　＿＿ノ　　j∧: i: : : : : /_ﾊ: }_　　ヽ: : :
　　　　　　.: :/ : /　 / : : 〈　　　 `ミ､:.:| : : : /}:/ j/　｀ｰ--∨:
　　　　　　|: j : /　 /: .:へ :.　　　ヽヽﾄ､: :/ / :７￣　　　∨:　　　「やる夫が正史を書くようです」第二十八回。
　　　　　　|:八/　 .／　.ｨ } :.　　　　　 ∨　　　　　　　 }
　　　　　　|:! /　　　,. : ⌒}:.:lヾz--=z　　　　､__　　　　 /:　　　 .正始政変其の参じゃな。
　　　　　　|l　'.　　 ´　 ,.｀へ:l　　￣　　　　ヾﾆ三ー一_ｧ :
　　　　　　|l　 '.　　　 ´　/ /:l ´´´　　　　　　　　　　　￣ // :　　　 .いつもどおり作者は投下中にレスを返さぬし、
　　　　　　|: 　 '. 　　　 V: : :、　　　‘　　　　　　 ´´´´ //: :　　　　ネタバレに関しては各自配慮を願いたい
　　　　　　　　　'. 　　　 ∨ : ＼　　　 _　　　　　 //: : :
　　　　　　　　　〉　　　八 : : : ` : .　　　｀　　　　／: : : :　　　　
　　　　　　 /　　　　 /: : : : : : : : : ＞: .._　__. ..-／.:/}: : : :
　　　　　　　 / 　　　:/:. : : : : : :/7 : / : : : : >　　 /// : : ／
.　　　　　 / 　　　 /: ヽ､: : : :/厶イ＿ :／　}　 // {: : :/
　　　　　 /　　　　 / ヽ Lヽ: : ヽ　./:.:./　　　　 / 　 |: :/
.　　　　 /　　　　　/￣　＼　＼: :V:.:.:/　　　 /　　 j /
761 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:02:00.33 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

―　司馬懿邸　―

　ｉ:/ i:ｨ::ヽ　　 |　l　i　! |　　ｉ　 i　ｉ　! l　､　ヽ
　l:l_/!:レ'::〉 / | .li　l　! |　　| 　 l　|　! |　 |　ﾊ
./:/ｉﾄｒ‐i´　.!‐トl､! l　! |　　|　 /　|　! |　 |　 | |
::/ .ｌ |:|　!　 .l≡＞≧l＼　ｌ .//　ﾚ//　./　.ﾊ.!
　　| |:|　ヽ　|　ﾞ{ lj } ヾﾐ　∨/ム一〈/　/　/　l|　
　　| |:|　　|ヾ､　￣　　　　代ﾘ }/／,}／　 " ｨ　　　　　　　　　　　　　　　　　丞相？
　　| ヾ　 |　　　　　　　　　 `¨ / ／ｨ|　　.／/
　　.!　　 i＼　　　　＿　' 　　ムｲ　 l」　／.::/
　　 !　　 .ﾄ､._＼　　　　｀　　＜　l／/／.::.::/ーｧ
　　 .l　　 l:::::::二≧ｒ -､.イ　　.|　 .!: : : : -- ―<＿
ニﾆiハ　 |::／／７只ﾄ､＼／:l　 .ﾄ､: : : : : : : : :‐- 　　　　　　　 ,　イ／　 :／　:／　　 . }　ヽ　ヽ: :ヾ: : :　 : : : .　: .　　ヽ
:::::::::ヾ∧ |::＼｀´,ｲ　|:L/厶ー:|　 .!:::＼ : : : : : : : : 　　　　／　〃/　:/　. :/. : : /　　/ :}　}　　', : :Y⌒ヽ : : : : : : 　 : : }
:::::::::::::＼ﾍ/　 ¨ i:!　￣ .}:::::::::|　 .!:::::::::ヽ : : : : : :　　　　　　/　　. :{ :{　: {　: :｜: : / : , ｲ :/ :/ 　 : l: : :V : : 　 : : : : : : : : /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛　: : : ﾊ: :＼＼ : | : ム≦ﾆ∠イ　　. : | : : }: : 　　　 : : : : ／
　　　　魏　太傅　司馬懿（字：仲達）　　　　　　　　　　　　ヽ. : : ｌ　＼:{＞‐ヾ!/ '´　ｨ二　! 　 : : |: : :ﾊ: : :ﾉ　 : : : 八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:|　　 /　'⌒　　　　ィf::示:| 　 : : |: :/: :／　　（ : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ|　　ハｨf::示　　弋zシ |　 : : :|:∧/　　　　　＼: : : : ヽ
　　　　　はい。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（: :| 　,': .:ﾍ弋シ　　　　　¨ ´ |　|: : :l´ 〈: :　　　　　　ヽ: : :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀|　ｌ　: :ﾊ　　〈　　　　　　 |　! : ,′　＼: : .　　　 : : : }／
　　　　　逆賊を討ち果たした功績により、　　　　　　　　　　　 l ! :!: :/ 人　　　。　　　 | :j :/　　　　｀ヽ: : ヽ : : : /
　　　　　太傅を丞相に任じると陛下は仰せです　　　　　　　ノ|:ｉ :|: ／　　丶､　　　／　|/j/　　　　　）:ﾉ: }_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { : l:| :|（_ _ﾉ　　　　＞イv-‐'´:::::::|　　　　　／イ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ` j| :|-‐'′　　　　 j:::jｌ:::::／ヽ:{_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ|　　　　　　 _ノ.:::}{::/／)ﾉ:::::::｀7 ‐-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　-‐ T´:::::::::ﾉ八〉{::::::::::::::::/　　　｀ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　太常　王粛
762 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:02:58.64 ID:a8Qbc2mso: .'　　　　 /　　　　　　　　　　,　　　　　　　ﾔz:: :: :. :l!:. :　　 /　　　　　　　＿|＿
　　　　,　 ,'　　,　　　　　 ,　　i 　　　　　　　ﾔz:: :: ::l!::　　　 |　　._＿|＿　　　 |＿___｀ヽ
　　　 i　 !　　l　　　　 : : :l　　 !　　　　　　　　　　ﾔz: :: l!::　　　 |　　 .＿|　　　／| 　　ヽ
　　　 ! : |: : : :l!. .　　 . : : : : | . . : | : : : : .　l　　　　　ﾔz:: l!:: 　　 |　　（＿|　　（_ノ　＿ノ
　　 . . l: : !: : : |'; : : : : : : : : : :l: : : : l; : : : : : :l . . .l : : .　　ﾔz:l!:: 　　 |　　　ノ
. . . : : : :, : l:, : : l､; : : : : : : : ｌ: i!: : : :ｌ|: : : : : :/: : : l: : : .　　ﾔﾂ厶　　 |　　　＿　　　l ヽ| /　／
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　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　結論から言えば、司馬懿は丞相就任を固辞した。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.彼はその際の上奏文で固辞の理由を述べている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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763 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:06:16.66 ID:a8Qbc2mso: 【司馬懿の上奏文】
┏──────────────────────────────────────────┓
　私は先帝ご臨終の遺言を親しく承りましたが、憂いは深く責任は重大であります。
　
　奸賊を打ち砕きましたが、罪を償えましたなら幸いであり、功績など論ずるに足りません。

　さて、三公の官位は古代の聖王が制定し、典礼として書き記されておりますが、
　丞相の官位は秦の始皇帝から始まったものであり、漢王朝はそれに従って変更を加えませんでした。
┗──────────────────────────────────────────┛

　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ､
　　　　　/.:.:.:.,､:.:.:.:.:.:.:.:_,-､_,ｬ.:.ﾊ￣
.　　　　ﾊ:.:.:.:.l ＼ヽ、{ (*) }":.:.:ﾊ　　　　　　　　　　　実際には戦国時代の頃からありますよ。
.　　　 |.:.:.:.:._!＿＼｀ﾞ>､ﾆ_､|!:.,､l　　　　　　　　　　　
　　　　ヽ.:.:.ヾ ,.-､ﾞ　　 1i ｊ iﾞﾚｧ）　　　　　　　　　　秦が始めたのは間違いありませんけど、
　　　　　〉'ヾ､'1cj,!ﾞ　　　ﾞﾟ ´ レ<　　　　　　　　　　 .昔は左右二人の丞相がいたんです
　　　　　ヽヽ＼　　　　　　 /､―｀
　　　　　　７_.:;>､　､フ／￣　　 ,-,‐ｧ　　　　　　　　　_,.-ｯ
　　　　　　　　"　　｀l ｰ ´ l　　　／〃,'　　　　　 __,-―'ﾗ彡'
　　　　　　　　　 !　　　ゝ_,／ / 　'ﾆﾌ　　　 /　　_ﾉ´／　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r:1ｰ､＿
　　　　　　　　＿,.-7/　　　 / 　 ´_,ノｰ､　　　 /　 ,--'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ: :l: : :i: : :ヽ＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｢: : : l: : ヽ: : :i: : :ﾄ､
　　　　　　　　　秦　丞相　李斯　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r: ┘: : ,　-―‐- ､: :j: :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｽ: : : /　　　　　　ヽﾄ: ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く: : :/　 /　　 l　| 　 }､: ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L:j　l /_l　 | .l|__|　く: :/　 l
　　　　前漢の哀帝時代に大司徒に改称されて廃止されたけれど、　　　　　　〔＿｣! Nｨ:::jヽノｨ:::j|　,〈:/　 /＼
　　　　後漢末期に私の特別職として復活したわ。　　　　　　　　　　　　　　　　　／LＮﾊ,!:ｿ　　!::ｿノ／／j- '´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　./ / >､　t -､　_/　<　}ﾉ
　　　　三公の権限を併せ持つ強大な力を持っているの　　　　　　　＿_. -‐ ´／ / /ｒ―ｧ=, --ﾃ往ｲィ水.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ r -‐´ 　　_, ＜.／　／∟{_/＿_/∧/ {_乂._〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ' ´　　　_. -― '´　 _／　／:＼　/'|　／ｲ:./ //|｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ,ｒ_'´￣　　　　　　 rゝ'´: : : : :r: : 〈＿＿j/ //l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　漢　丞相　曹操（字：孟徳）
764 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:07:24.75 ID:a8Qbc2mso: 【司馬懿の上奏文】
┏──────────────────────────────────────────┓
　私は先帝ご臨終の遺言を親しく承りましたが、憂いは深く責任は重大であります。
　
　奸賊を打ち砕きましたが、罪を償えましたなら幸いであり、功績など論ずるに足りません。

　さて、三公の官位は古代の聖王が制定し、典礼として書き記されておりますが、
　丞相の官位は秦の始皇帝から始まったものであり、漢王朝はそれに従って変更を加えませんでした。
┗──────────────────────────────────────────┛

　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ､
　　　　　/.:.:.:.,､:.:.:.:.:.:.:.:_,-､_,ｬ.:.ﾊ￣
.　　　　ﾊ:.:.:.:.l ＼ヽ、{ (*) }":.:.:ﾊ　　　　　　　　　　　実際には戦国時代の頃からありますよ。
.　　　 |.:.:.:.:._!＿＼｀ﾞ>､ﾆ_､|!:.,､l　　　　　　　　　　　
　　　　ヽ.:.:.ヾ ,.-､ﾞ　　 1i ｊ iﾞﾚｧ）　　　　　　　　　　秦が始めたのは間違いありませんけど、
　　　　　〉'ヾ､'1cj,!ﾞ　　　ﾞﾟ ´ レ<　　　　　　　　　　 .昔は左右二人の丞相がいたんです
　　　　　ヽヽ＼　　　　　　 /､―｀
　　　　　　７_.:;>､　､フ／￣　　 ,-,‐ｧ　　　　　　　　　_,.-ｯ
　　　　　　　　"　　｀l ｰ ´ l　　　／〃,'　　　　　 __,-―'ﾗ彡'
　　　　　　　　　 !　　　ゝ_,／ / 　'ﾆﾌ　　　 /　　_ﾉ´／　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r:1ｰ､＿
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　　　　　　　　　秦　丞相　李斯　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r: ┘: : ,　-―‐- ､: :j: :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｽ: : : /　　　　　　ヽﾄ: ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く: : :/　 /　　 l　| 　 }､: ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 L:j　l /_l　 | .l|__|　く: :/　 l
　　　　前漢の哀帝時代に大司徒に改称されて廃止されたけれど、　　　　　　〔＿｣! Nｨ:::jヽノｨ:::j|　,〈:/　 /＼
　　　　後漢末期に私の特別職として復活したわ。　　　　　　　　　　　　　　　　　／LＮﾊ,!:ｿ　　!::ｿノ／／j- '´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　./ / >､　t -､　_/　<　}ﾉ
　　　　三公の権限を併せ持つ強大な力を持っているの　　　　　　　＿_. -‐ ´／ / /ｒ―ｧ=, --ﾃ往ｲィ水.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ r -‐´ 　　_, ＜.／　／∟{_/＿_/∧/ {_乂._〉
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ,ｒ_'´￣　　　　　　 rゝ'´: : : : :r: : 〈＿＿j/ //l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　漢　丞相　曹操（字：孟徳）
765 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:07:59.01 ID:a8Qbc2mso: ┏────────────────────────────────────────────┓
　今、三公の官位はすべて充足しておりますのに、私に対してやたらと恩寵を下され、
　古代の典礼に違反し、聖賢の経典を改変し、秦漢の轍を踏むようなことは、私の是正すべきことであります。

　ましてやその当事者は私でありますのに、私自身が断固として反対致さなければ、
　天下の論者たちは私のことをどう思うでしょうか。
┗────────────────────────────────────────────┛
　　　　　　 , -=＝=- ､
　　　　　　　　{７/^ー^ﾍ 7
　　　　　　　　∨ifノﾊヽｉY
　　　　　　　　ﾙｌ| ﾟヮﾟﾉlﾙ　　　　　正始十年の時点で三公はすべて席が埋まっています
　　　　　　　　　/,_j光厂})
　　　　　　 / ﾋ/j_jﾑハ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽYｖV/ 　　　　　　　　
　　　　　　　　ﾚ～'じうｰ､j　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,; ⌒ヽ､ﾉ　｀ヽ､,,r'⌒ヽ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ (　 )　　／　＼ (　 ) ）　　
　　　　　　魏　太尉　蒋済　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ／　,ｨ・ﾆゝ、ｨ・ﾆゝ､ﾐ'´ 　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,;彡　　 .,,..rｰ''´（CiC）ヽﾐ;､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡　　 /　　　　　　 .). 　　）ﾐ､　
　　　　　名誉職なのは相変わらずだが、　　　　　　　　　　　　　　　彡　　人ヽ､＿,,;;r '^ヽ_ ,ｨ/ﾐミ､　
　　　　　下の御仁は東方戦線の責任者として軍権も持っている　　　彡彡　ヽ　　　　⌒　ノﾐミﾐﾞ｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡ミﾐ彡``ヽ　ー／ｼﾐｼﾞ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣:'＼,:;:':;:';;;::';/ヽ￣　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,:<　　　ヽ;:::;':／'　　＼　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司徒　高柔　　　　　
　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　.'´ i===ヽ
　　　　　　 t=i l,､|_i_i!_iﾘｧ
　　　　　 .　　 |II(l ﾟｰﾟﾉ!ﾞ　　　　　　　　　　いつになったら洛陽へ戻れるのかのう
　　　　　　　ﾉ!/〉ﾘｰﾘ'、
　　　　　　 (（てくil|-|liゝ)
　　　　　　　　　　ヒﾋ!

　　　　　　　魏　司空　王淩
766 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:08:35.21 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　 _-─―─- ､._
　　　　　　　　 ,-"´ 　　　　　　＼
　　　　　　　　/ 　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　 / 　　　　　　＿／::::::＼_ヽ　　　　　　　秦漢の轍は踏みたくない。
　　　　　　　|　　　　　　　　　::::::::::::::　ヽ
　　　　　　l　　u　　　（　●)::::::::::( ●)　　　　　　一人の人間に権力が集中するのは良くないと？
　　　　　　　` ､　　　　　　　（__人_）　 /
　　　　　　　　　`ｰ,､_　　　　　　　　／
　　　　　　　　　／　　`''ｰ─‐─''"´＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 _／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ=ﾆｧ: : : : : :／: : : :/: /: : : : :､: : : :｀ヽ: : : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,: : : :〃: :/: : /: │: : : : :lヽ: : : : ﾊ: : : : :.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　 / / : : //: :/: : /: : │: : : : ::|: :!: : : : i|: : l: : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ｲ : : : l |: :│: :j : : ∧: : : : :l: :|＼: : ｉ|: :│: : : :.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l/ |: : : :| ｌ: :∧: :ﾊ: : l　 '.: : : :ﾊ j　ヽｉ|: :│: : : :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ││: : ｌ|│ﾅ下/-ヽ |　ヾ: :/_ﾑ'― 弋|: :│: : ! j
　　　　司馬懿が丞相就任を嫌がったのには、　　　　　　　　 j. │: : |i　V ,ｨテ圷､ヽ　 ∨ ｨチ示k　l: : ﾄ: : Ⅳ
　　　　丞相職のイメージの悪さがあるように思う。　　　　　　　　ヽ: : | 　ﾊ` Vf:::::i}　　　　 Vf:::::i} Y|: : ﾑ N
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ |ﾍ i l　ゝー'　　　　　 `ー''　ﾊ!: :,) }i|
　　　　昨今丞相に就任した人物を思い浮かべてみるといい　　　　｀l: :ヽﾑ　　　　 ' 　　　　 /:/: :ﾙｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ', : : |ﾍ､　　　　 ‐ 　　　ｨ' /: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ: :ｌヽ＞,､　　　　　イ/７: :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼!　Ｖ厶|＞ｰ＜ﾚ_'/ /／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '´/ノ　　　 L､／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-' 　 |　___.＿　　　|　`ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..-‐'´　　　 |´　　＿｀ｰ<|　　　｀ｰ､
767 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:11:06.49 ID:a8Qbc2mso: 【この時代における丞相のイメージ】

　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿＿
　　　　　　　　　　／::ヽ_＿/::::::::::::ヽ＼
　　　　　　　　　　　 /:::::::＼::::ヽ::::::::::::::::::＼＼_
　　　　　　　　 /::::::::::::::::ヽ::::::`::::::::::::::::::ヽ: ::＼
　　　　　　　　　　 /:ヽ::::::::::::::::::::＞z､:::::_:x＝=斗:　＼z､__＿___
　　　　　　　　ヽ::::＼:::::::::::::::::,．"´　　　　　ｲ＼: :V∧: : : : ヽィ::ﾍ
　　　　　　　　　　 }::::::::::＞:::／　　　　　　　ヾ: : : : V∧ : : : : : : : : !
　　　　　　　　　　 {¨:::::::::::::: :/　　　　　　　ヽ　　　>､;;: V∧: : : : : : イ
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　　　　　　　　　　　ﾉ: : /　　 :|　　　 iﾊ　　:ﾊｲ　ﾃ: : : /人i}:!: : : :::| |k＼
　　　　　　　　　　　 /::::::ｲ　 i　 :|　　　 |ﾊ　　/　! --j / |￣{　.Y￣Y.| |:ミハ
　　　　　　　　　　　＼::::{ 　 |　 |,　　 :|川　/,ィﾚ'_ ＿,jﾊ　|トｲ　　.|.| | ハヾ;;､
.　　　　　　　　　　ヾﾄ　ヽ　ヽ　　 |.ﾉ !/´爪｢;;うiヽ|　!　||:イ　 .|.| |　ハヾ;;､
.　　　　　　　　　　　　 | ＼　ト　{ゝ_从　　　　 V:ヅ'’|　!　||彡　 ,.任i!　　 V/ｼ
　　　　　　　　　　　　 |　　ヽ八 .{:心　　　　　　〃 .|　!　||　}ﾚｨ /.| |　　　ﾄ"　　　ここで諸葛亮を選ばなかった
　　　　　　　　　　　　　　 Vﾊ　　　∧Vツ　　　　　　 |　!　||//　/.|.| |.　　 |　　　　>>1はよく分かっているのだわ！
　　　　　　　　　　　　　　ヽハ　　ハ〃　′ 　ノうi　.|　!　||イ.:/　|.| |. 　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　i!　　iﾊ人.　　＜　´ノ　|　!　||三ﾐﾒ､|.| ﾄ, 　　.|
.　　　　　　　　　　　　　　　　小　 |∧　 ≧=　 .. __　イ|　!　|| : : ハ|.|,ﾊ!.　　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　 /i! 　 |　',　　,．イ::}{::::::::::::!　i　i!!::::::::::::Vヽﾊ. 　 |
.　　　　　　　　　　　　　　　 / /! 　 |　ﾑ-､:::::::人:::::::,ィ' `　.ﾉ77;;;;;;;;;;;;;i:::::: ヽ.|
　　　　　　　　　　　　　　 / / .| 　 |／‐一 jﾚ:¨:.:.:__'" 　 ,．":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:∧
.　　　　　　　　　　　　　　/ /　ﾄ　/　ｰ　二}r‐く｀ヽヽ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.: ∧
　　　　　　　　　　 / .ﾑイ¨　i　　´　 i⌒ヽ丶ヽ}_＿,,::.-=＝=-､:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∧
　　　　　　　　　　　　 /　 `ｰ　　 } 　　 f,{ 〉　　　　爪　　　　　　 .}:.:.:.:.:.:.:.:.:: . ∧
768 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:11:45.07 ID:a8Qbc2mso: ノ::::/::::::/:::::;:::i| :::l::::::::::{:::::::::::::.ヽ:::::::::::
7:::;':::i:::i:::::::l::::|i::::|::::::::::.l､::::::::::::::::i:::::::l::
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ｲ::::::l| ::l::::::i.|:|__l_;レﾞ､:::::| l;:ﾄｘ,,_､;;::|:::l::
.l:::::::|:l::::l::::| |! ,,_!;ト､　＼{ ヽｨ　_,,ヾ|/`
. l:::::iﾞl;ヽiヽ! ｲ{ﾟ　ﾞ'r　　　　ィ'ﾟ　ﾞ.}ﾞゝ
　ヽ;!:i;ﾍ;::::::|｀.!cｯ;ｊ　　　　　!c;;;ﾂ　/::　　　　　　私が何を言いたいのか分かるだろうか？
　　ヾ.|i.|:::::::i,　　　　　､　　　　　./::::
　　　ﾉﾞヽ;::､ゝ､　　　　　　　　 , ｲ:;::::;
　　　　　ヽ::｀､{ﾞ' ､　ｰ ‐- .,,r''V//.::/
　　　　　　＼:::l,,ｲ:}::`:::: ''ﾞ .{ヽ//／
　　　　 _,,::‐''´ヾ /ﾞ　　　　　｀'i:.'ﾞ.:｀'ｰ　
　_,,:‐''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ｰ--､　, -‐-}.:.:.:.:.:.:　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　／　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　／　／）　ノ ' 　ヽ､　＼
　　　　　　どうみても帝位簒奪の前段階にしか見えないお　　　　　　 |　／ .ｲ '（ー）　（ー）　u|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /,'才.ﾐ).　（__人__）　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 |　≧ｼ'　　｀ ⌒´ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　ヽ　　　　　　　　　ヽ

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　魏の建国者である曹操親子が就いていた役職ですからね。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　文帝・明帝期に宰相格だった陳羣ですら、司空のままでした。
.　ヽ　　　　　　 }
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　.司馬懿が丞相に就任すれば、魏の権威に対する挑戦と受け取られかねません
　　　.>　　　 <
　　　|　　　　 |
　　 |　　　　 |
769 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:13:59.38 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒　　⌒＼ﾎｼﾞﾎｼﾞ
　　　　　だけど、司馬懿も偉そうな事言うけど、　　　　　　　　　　　　　　　　　／（ ●）　（●）＼
　　　　　最終的には丞相職を受けるんじゃないのかお？　　　　　　　　　 .／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　ｍj |ー'´　　　　 |
　　　　　曹操みたく謙譲の美徳（笑）とかで　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　〈＿_ﾉ　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　ﾉ

　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　　　　ところが、ここが司馬懿の妙な所である
　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
770 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:15:05.33 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　 /{　　　／.:′//　　/　　　　　　｀ヽ　　ﾊ　 i V　 ` ､
　　　／　!　　 /　 !　ｲ {　　{　、　、　　　　 ‘，　从ｲ　ﾄ､　　}
　　 /　　ヽ　 ! 　 | ！ﾊ　　:.　ヽ　ヾ:､　　　　 }　イ⌒! /! }ヽ /　　太傅は丞相に就任する考えはないそうです。
　　′　　　　　j　　ヽﾄ､ :.　　ヽ　ヾ:､ヾ:､ _　　ｲ /;汽}/: |/　ｲ
　　廴　　　　　: 　　ヾ `ヽ　　ﾐ:､　,才´＼ヽ､.!/ ｲ:ｒ}ｨ　八 {　　　　これ以上の説得は無駄でしょう
　　　｀ヽ、　　　　ヽ.　＼ｨ:､　　 V　 ,ィ笊ﾐ　　　 `" !i ！ヾ:、
　　　　　 }ヽ　　　　 ` ーヾ、:､　ヽくヾ:_ｿ　　　 ′/|j .:′ 　 `　　.
　　　　 /　 `　ヽ　　　　 )）＞､　ヾ:､　　　　　´／/"/
　　　／ｲ　　　　　}　　　 /彡ィ'个:､　ﾞミxｧ‐ - ′"}/　　　　　　　/: ::/: / : | : : : //-'-'∨:',: : : : l : : : l : : : : : : ::l
. 　／ィ" 　　　〃　　／（ (´{/::::::::＞ :._ﾐ｀ヽ. __　 /　　　　　　 /: :/ :/:::l: :| : : //　　　 V ',: : : :| : : : l : : : : : : ｜
　（(´ 廴　　　 /　　／　　 `イ::::::/´　　　￣ }￣　　　　　　　　 l :/ :/: __l: :| : // , --‐─|/.',: : :|: : : ::l: : : : : : : :!
　　` 　｀ヽ　　{　　.:′ 　／:::::::::/ :　　　　　：　　　　　　　　　　 | l: /:|: :/l:｀|:/|/: : : 　　　　　V:::l､: : : |: : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/|,'l: |/: : : : : : : ::　┬─┬‐ｧ∨. ',: : |--.､ : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: l|ﾊ:TTT: :　　　!:::::::ｸ　　　 !: /,くヽ}: : : :l
　　　そうは言っても、何もなしというわけにもいきません。　　　　 |/　 l: ::ﾋl｜　　　￣　　　　 |/lﾉ　ｿｌ: : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: : : :ﾉ　　　　　　　　　　　＿ノ: : : ::l
　　　丞相という名に問題があるのなら、相国ではどうでしょうか？　　 ' 　　　＿_　　　　　　　　　　| : : : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 └‐┘　　　　／　　　l＿_: : : : :!
　　　蕭何と曹参が就任した名誉ある官職ではありませんか？　　　　　　|:＼　　　　　 ,　"　　＿_jｲ}） V : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : :＞- ＝く＿＿_,.ィl:l:l:＞'　　 l : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: : : >'´ィ〉l:l:l:l:l:l:l:l:l:l:／　　　　　}: : : !

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　皇太后　郭太后

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始十年の一月から二月にかけて、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　司馬懿の丞相就任の交渉が行われたのだが……
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────　
771 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:17:06.39 ID:a8Qbc2mso: 　　　　 /{　　　／.:′//　　/　　　　　　｀ヽ　　ﾊ　 i V　 ` ､
　　　／　!　　 /　 !　ｲ {　　{　、　、　　　　 ‘，　从ｲ　ﾄ､　　}
　　 /　　ヽ　 ! 　 | ！ﾊ　　:.　ヽ　ヾ:､　　　　 }　イ⌒! /! }ヽ /
　　′　　　　　j　　ヽﾄ､ :.　　ヽ　ヾ:､ヾ:､ _　　ｲ /;汽}/: |/　ｲ
　　廴　　　　　: 　　ヾ `ヽ　　ﾐ:､　,才´＼ヽ､.!/ ｲ:ｒ}ｨ　八 {　　
　　　｀ヽ、　　　　ヽ.　＼ｨ:､　　 V　 ,ィ笊ﾐ　　　 `" !i ！ヾ:、　　　　　　　……だそうです
　　　　　 }ヽ　　　　 ` ーヾ、:､　ヽくヾ:_ｿ　　　 ′/|j .:′ 　 `
　　　　 /　 `　ヽ　　　　 )）＞､　ヾ:､　　　　　´／/"/
　　　／ｲ　　　　　}　　　 /彡ィ'个:､　ﾞミxｧ‐ - ′"}/　　　　　
. 　／ィ" 　　　〃　　／（ (´{/::::::::＞ :._ﾐ｀ヽ. __　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　フ￣{薔}ｯｰ､
　（(´ 廴　　　 /　　／　　 `イ::::::/´　　　￣ }￣　　　　　　　　　　　　　　　　／　　《〃 ,ｨノ'　　＼　
　　` 　｀ヽ　　{　　.:′ 　／:::::::::/ :　　　　　：　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 _「=「」ニl'　　＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 /　／〉‐ｲノ＝''i　､　　'. 　 i　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ,-' , /￣/i!　　ﾄ､| ﾚ､　|　 /ﾊ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　　 ,ｨ　ヽｲ/　 / ｌ　､　! ﾞ､＿,｀ﾘ／' リ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　／　 !　＼＼￣ｲﾄ、
　　　　　　ありがたい話なんだけど、　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　 /　//　| 　 |　￣ﾍ　〉-ゝ
　　　　　　私たちの時代で相国というと董卓なのよねぇ　. 　　　　 /　　　　 / 　,/￣ﾞ≧ ＼＿ゝ' ｲ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　,.- ― ｖ-､_　「介　＼///＼　 '.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 / /　〃　　　＼ヾフﾆl l=､…′　 |　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 /　　　　　 i V-v-､_｀ー､　 /　,ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. /　　 /　　　　　　　　　ヽl　 ! ヽ. 　 / ／

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿、十通以上の上奏文を提出して拒否
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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772 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:18:41.75 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　, -‐''":::::::::::::::::::::`::ヽ
　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧:::::',
　　　　i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,::/ .',::::::|
　　　　|:::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::/_|;'ノ .',::::|　　　　　ここまで拒絶の意志を明確にされては無理強いできません。
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::::r.,:|!:/ ‐‐┳ |iﾍ|
　　　　|::::::::::::::::::::::::::::/r,||ｿ　　 ┃ ',. '|　　　　 .代わりに領邑の加増と
　　　　|:::::::::::::::::::::::::::ヾゝ|　　　　　ヽ　　　　　上奏の際に名前を称さなくてもいい特例を認めましょう
　　　 ./:::::::::::::::::::::::::::::::|ﾐ`　　　　　　〉
　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　 .／
　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::|'''￣７ﾆ "
　 /:::::::::::::::::::::::::::::/_`_'　　 /ｿ.〉　　　　　　　　_,,<)/）
　　::::::::::::::::::::::::／　　　＞'''ヽi　　　　　　　／　　　ヾ'_つ　　　　　　　　　／￣￣￣ミヽ⌒'x＿__
　　::::::::::::::::::::::/　　　／　　　ヽ　　　　　 /　　　　　　ゝ　　　　　　／:: : : : ::::::::,.ｨ(⌒)"　　　　` ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : ::::::::::::／: : ｀¨: : : 　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {::::::::::::::／: : : : : : : : : : : : : :　　　ヽ
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　　　　　　　　　爺は本当に頑固だじょ　　　　　　　　　　　　　 i≦ﾐ(⌒)_.ﾚ|:|＼|　　U　￣フ: : ／:.: : : 　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　/⌒xﾍ／⌒{　　　　　　＜___Χ:.:. : : : : : | .）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　//__|＿/沁､＼　　　　 `ｰ_.＼: :.: : : ﾘ"ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.ｨ"￣　 ∪）､{ｉ込.　 } 　　　　(◯)／` : : /:.:. : }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{||───⊂)￣／＼　　　　　 ∪ : : : ／:::, :,ｨ:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ｰ───‐ﾞｰ"　　　｀ﾞ''ｰ---‐'ｰ─‐'ﾞム彡" ｿ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　皇帝　曹芳

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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　丞相就任の話を立ち消えにしてしまう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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773 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/19(日) 22:18:55.12 ID:JbDz9VmRo: あー董卓じゃな…
774 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:21:13.08 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　∠　―-　　　　＼＼
　　　　　／　　　　　　　＼　ヽ＼
　　　　 / 　　　　ヽヽ　＼　| 　ヽ
　　　　′　　　　　　ｌ￤　ｌ　| ∧|、　　 ,
　　　 |　|｜{　 l　|　 | |l _ﾊ斗′ヾﾄ　　 l
　　　！ l　、＼ヽl　/イﾚ厶ｲ　　 |ﾄヽ　|
　　　　＼　斗≧ ∨　弋::::ﾉ| l|　　|ﾚﾉ　 |　　　　　　　　　　　　生き方を示すのも人の道、ってねぇ
　　　　　| l　ヽゞ' ,　　　　 | l| |l　|｢　　 |ノ} イ
　　　　　| |　ハ　　.__ ,　　 j从ハﾉｋ≦圭圭圭≦
　　　　ﾉ人{　＞　　　　／　 | ｌ |才⌒ヾ圭圭圭ミぃ
　　　ｘ≦圭≧厶! l丁　　／| | |　　 /＾ヾ圭圭圭≧
　　ｘ≦圭圭ア´／〃|ﾄヽ// ﾉ｜| 　 /　　〉圭圭ﾐ
　　彡抂圭〈　/　/{{_儿_}}′ﾍ人ゝ　　　　/圭圭ミ
　　 '　/圭州〈　/ l｀)兀(´　　 |　/　　　仆圭ﾐﾒ､　　/／ ./ : : : : : : : : :.:l: : : :./　　　l : : /／l￣l　ヽ.:. i: : : : : : : : : :
　　| ｲ彡州ｿ　∨<＾Y＾Y7　　　 ∨　　厶ﾍ!ﾍ州{　　.〃　 /: : : : : : : : : : :.:i: : :.:i　　､､l_:,イ　　､: l.　　',:.:l: : : : : : : : : :
　　|l | l〃く⌒_〈<＾Y＾Y7　　　　〈　　 ∠、〉　ｊﾘ　　/　　/: : : : .: : i: : : : :.:.､ ,＋-　　ヾi: :i _　　ヽl.　　 ,:l: : : : : : : : : : .
　　ヽ| |￤ {{II}} |<＾Y＾7　　　　　 `ー‐{{_II_}}　　　　　　　 i: : : : .:.:. : :.､: : : :.:Ｋ :.l　　　　ヽl' ／￣｀丶〉: : : : : : : .:. : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 l: : : : :.:.:. :.:ヽ: : : :.i ヽ:l,二　　　　　　　　　　 /: : : : : : .:.:.:.: .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､: : :.:.:i:.:. :.:.:＼: : ﾍ／ヽ. `　　　　　　　　u /: : .: : : .:.:.:.:.:.:.:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､: : :.:ﾄ、:.:.:.:.:.:＼: ﾍ　　　<　　　　　　　　/: .:.:.: : : .:.:.:.:/.:.:/
　　　　　兄さん、それはいいんだけどさ。　　　　　　　　　､: :.:.l　､:.:.:.:.:.:.:.:`iヾ､　　 , _-‐ ''' -ﾌ　／ , ィ:. .:.:.:.:.:.:/:.:.:/:,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､:.:.l　､:.:.:.:.:.:.:.:.､　　　 `ー‐ '' ´ ／　'　 i:.:.:.:.:.:.:.:./i:.:./´
　　　　　兄さんが丞相に就かないってことは……　　　　　､:i.　丶:.:.:.:.:.:.:.:＼　　　　　　　　´　　 i:.:.:.:.:.:.:.:/'.l:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ、　ヽ:.:.:.:.:.:.i:.:.l ヽ　　　　　　　　　 l:.:.:.:.:.:./　 / _,, -
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:.:.:.:.:l､:.l　　`丶 __ ,, - ''　　l:.:.:.:.:./　 r '', - ''
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:.:.:.l_､l　　　　　　.i　　　　l:.:.:.:/へノ f

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書令　司馬孚（字：叔達）

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　結局司馬懿は、太傅としてその生涯を終える
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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775 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/19(日) 22:21:48.54 ID:+SpOQKopo: 魏にとって諸葛亮は「漢を騙る政権のニセ丞相」だから、この場合例には使えませんね。
776 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:22:35.18 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　／:::;:zｭzｭzｭzｭzx:::＼
　　　　　 /::zﾀ´　　　　　´ﾇｬ:l
　　　　　 l_] l　 |　ﾄ､　 |　l　ｒ‐|ー､
　　　　く小| |',　!'､ |　＼!,　! └丈オ
　　　　厶! 乂f;iヽ　l 　f;ｉヽ| l.../ |ﾔｌ　　　 _,　---- ｲ　 .国政のトップは尚書令の貴方でしょ？
　　　　　　八　| |:l｜　　l:j　ｌ|/.....　 | |　　／:::::::::::::::ｆイ
_,　-― ､　父,|　l ´　､　　　ｲ|....l.... ﾍ　／::::::::::::＿::ゝ　　　曹爽はもういないし、私は太傅。
ｧ:::::::::::::::::丶　! ...ﾄ､　ｎ‐' 　イ|....ｌ.l..|.. ＼/::::::::::::::::､:::＞
´イ:::, -ｬ::::::::/　....ﾊ..l...j |::X::::::::!....|￣'､......＼:l::::::ヽ::j　　　　　 .しばらくはこれでいくわよぉ？
　ﾚ　 /ノ::::/　..|..l:::|../ へ:ﾄJV|...l.l:::::::::ヽ....､..＼ｰ-ゝ
　　　´し/ ......l|..|:::!.|_,､_丿　 l...l.|:::::::::::ｽ.......... l
　　　_／.. ｲ...l:|..l/'/_,､_〉zｭz外.|丶::／l...|....l... |
　　　￣´　　!..|ﾊ.!/､_　ｦ::::::::::::::!::::::l..| ﾚ´l...|∨ .　　　　　ｌ　　 |＼　 |ｰ＝ミ､,.　|　 |　　　ﾒ,　　!"´_ .、￣7ﾞ1 |､_!　　　/
　　　　　　V:／　　Ｙ:::::::::::::l::::::::::|ﾉ　　レ　　　|　　　　ｌ　　 |　,ﾒ　| rｰ:､　ﾞ'i ヽ　!　　　ﾍ　 |/c:::;:::ヽ　　|/7/　　 ./
　　　　　　　〈:::!　　／::::::::::::::;|:::::::::{　　　　　　　|　　　　ヽ　 l, ヾヽ|.r':l: :'!　　　＼　　　　ヽ,||::. ::l|: ::|　 / ｲ　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　　 |ヽ,　|＼　ヽ;.': ;!　　 u.　　　　　　　ヽ;:..'' .;ﾉ　　　l　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ　　　　|　ヽ !. ヽヽ,_~,. ='　　　　　　　‐=､'ｰ-ﾐ~_,..／　/　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ |　　　 .|　ヽ!　ヽ　　　　　　 ,　　　　　　　　　u.　　　/　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,、! |　　　 !　　　　ﾊ、　　　　 {　　　　　　　　、　　　/　ｨ'
　　　　　　いやいやいやいや　　　　　　　　　　　ヾヽ　　 |、　　　l　 >、　　　　ｰ、-------ｧ'　'　　 / ／ !　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 !ヽ, 　　|!　 |　ヽ､　　　　ヽ　,.　-'"　　　／"´　ｌ　　　　/|　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|　ﾊ　　 ||　 !　 ,　｀丶、　　　　　　,. -'"　　　　 |　　　 / / /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ｌ　　ﾊ　|　ｌ　　　　　｀丶-‐ ＜　　　　　　　 |　　 / //
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 !　ハ |　 |　　　　　　　　　　ヽ、__ ,. -‐'"´|　　/　l/

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　とはいえ、ここからの魏の国政は、司馬懿の意向が強く反映される。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　弟の司馬孚は尚書令を務めており、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .わざわざ司馬懿が丞相と称さなくても国政を動かすのは可能だった
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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777 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:23:50.43 ID:a8Qbc2mso: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（─）　（─ /;;／
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　　　　　　　　　なんという闇将軍
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　ヽ､_ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|　（ ●）（● ）　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|　　（__人__）　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　｀⌒ ´　　|
　　　丞相職を除き、司馬懿に与えられる官職は残っていませんからね。　　　　| 　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　ヽ　　　　　　/
　　　丞相就任を蹴った以上、こうなるのも仕方ありません　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>　　　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 |
　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　こうして始まった司馬懿体制の初仕事は、正始政変の後始末である。
　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　
　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　　　　まずは蒋済が気にかけていた曹家、曹真家のその後に関して
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
778 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:26:17.63 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４０年代　魏首都　洛陽】

　　　　　　　 /　　　 /　　　　　　　ヽ　ハ
　　　　　　 /　　　　'　　　 |　　 i＿}i　　 }　　 ',
　　　　　ｉ|　　　 {　 |_」八　　i＼｢i｀ヽ |　}　}｜
　　　　　ｉ|　{　　ｨ'i 八l八|＼ﾊィﾃミl八∧ﾉﾉ| 　　　　　
　　　　　　八八　ヽﾄ､xﾃ圷　　　　ﾋ:::ﾘﾞY.　　 | 　　　　　私には文叔様しかいないのに、
　　　　　　　 Y ヽﾊ〃弋:ﾂ　　、　　｀　|i 　　.| 　　　　　家族のみんなが再婚しろってうるさいんです。
　　　　　　 |　 i　l', 　　　　　　　ﾊ　　 | 　　　　　
　　　　　　 |i l l　|_ヽ. 　　ｰ　' 　　.'　l　| . ｉ| 　　　　　大将軍のお邸でかくまってもらえませんか？
　　　　　　　八l　八i个ト　.　　　　. ｲ、 ;　'　,ﾘ
　　　　　　　　　>､i{　ヽK´ ]≧=‐ '"　| У/／
　　　　　　　　　　　　＿./`＼＿_／`ヽ＿　　
　　　　　　　　 , -‐l￣　 .＼__／＼__／. 　￣ｌ‐-、　　　　　　　 | 　 //　　/　 /　 |　 |　|　| 　 |　 | 　　 | 　　|　|
　　　　　　　　/　、!　　　　　　゜|　　　　　　 !,　ヽ　　　　　　　 |/　| | 　 /　 /　　|　 |　ﾊﾄ､　|　 | 　　 | |　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　| | 　厶-∟_ /| / |｜| | |,斗‐十‐　 | | 　|　|
　　　　　　　　　　魏　曹文叔の妻　夏侯令女　　　　　　　　　　Ｎ　ﾚ|　/斗=土ミﾄ/ ｜| メ升土-｣ |　　| | 　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人V /|　汽｢/ﾀし下　ﾚ′r7ﾀし下ﾗ|　 / | 　|ﾚ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /Ｎ {r|　l 　 l爪:川　　　　 l爪:川ﾞ |　/| |　人　　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 //　＼Vﾊ　⊥二ﾕ　　　　ゞ二ﾕ　,| / | | ∧ﾍ　/ !
　　　　お前が亡き文叔を慕う気持ちに感動した！　　　　　/　/ /　　　 `|ﾊ　､ぃ　　　　, 　　　ぃ/ﾚ'　ﾚ|ﾊﾍﾍ|　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　 /　/ /　　　　,　|ｌﾄ､　　　 rｰ--‐　　　　/|l l|､　　　Ｖﾍ |　!
　　　　私が面倒を見てやるから安心するがいい！！　 /　/ /　　,.　'´　 |l |　｀　、　､＿__ﾉ　 , イ　|l l|　＞‐y⌒＼ |、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　 /　//　 , ﾍ A 　　ll !　乂㌧､........ ＜:／　 |l l|　| イ￣`　､ヽﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　//　 ∧　VA　　 V　　　l: :､_: : : : : :"l　　 ∨ /|　ﾚ'￣｀`　ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　 /　//　 /　 ',　 VA　　　　　 ∀＝===＝/　　　　//|　{　几　 /　ﾍ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　大将軍　曹爽

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　夏侯令女という女性がいた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼女は曹爽の従弟曹文叔の妻であり、若くして夫を亡くしたが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　再婚を拒んで髪を切り、次に両耳を切り落として亡夫への貞節を貫いた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .その後彼女は、曹爽の下に身を寄せて生活していた
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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779 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/19(日) 22:27:36.68 ID:JbDz9VmRo: 耳…GYAAAAAA
780 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:28:58.80 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　,.イ　　　　　　 ',　＼　　　ヽ　　､i, - ､
　　　　　　l 　　　　i ｌ ', ヽ　＼　　 ', 　　l::::::::）
　　　　 l i　　　　　l', lヽ、ヽ,.ゝー　 .',｀ヽ ,'ｰ '､　　　　　　　大変申し訳ないが、
　　　　　　l l　　　 i　ｌ ', l　イ::::ヽｲヽ　i ノ/ヽ::ノ　　　　　　　.もうお前の面倒は見れそうにない。.
　　　　　l l　　　 l ,ｨ-ヽ',　ヽ::::/ 　',　lノ　＼＼　　　　　　
　　　　　　 ',.',　　　l ',ヾ」　　　'" ´　/l　!　　　＼＼　　　　逆に迷惑をかけそうだ
　　　　　　　ヽ､　　 '," ､.　　　　／ l　!　　　　　＼＼　　　
　　　　　　　　　　｀　‐｀　‐-ｧｰｒ'´　　リ-, ー､　　　＼
　　　　　　　　　　/ 　/　 //　　l 　　／／　　　', 　　　　　　　　　　　　　　─ ─　、
　　　　　　　　　 /　/　　l/ ,　-７__/ ／／　　　i　　　　　　　　　　　　　／　　　　　ヽ
　　　　　　　　　/ /　　　 / └ i ｒ‐'´　l/　　　　l　　　　　　　　　　　　 /　　ｲ {ヽ　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | -ﾅヽ!弋- 　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 | ┃ 　┃|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ .|　　 _ 　 i　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ!｀┬┬´|/
　　　　　　いえ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|'＼／｀＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i ::|::＼/　　 /　i
　　　　　　私のワガママを聞いてもらい感謝しています　　　　　　　　| ヽ::: /　　:/::::　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ) 　　|　 ∨ 　　|/ 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　 )　　　|　　ヽ　／　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ( く　　　 |＿,ｒ-'r-{　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　/ 　ー'ーヽ─´　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　|= 　 |　/_ イ　　　　｀ー::　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　|＿__」　　　|＿＿＿＿_ノ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　ところが正始政変で曹爽が処刑されると、彼女は居場所をなくしてしまう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　当時夏侯令女の父は地方に赴任していたが、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .曹爽一族が処刑されると、人を介して娘に再婚を勧めた
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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781 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:29:35.90 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　(ヽ　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ　　　 /)
　　(((i )／ ::::⌒｀´⌒::::＼　( i)))　　　　曹家のお歴々はあんなことになったし、
　／∠_|　,-）＿＿＿（-，|＿ゝ＼　　　令女ちゃんも夏侯家のためを思って再婚してみてはどうかっていう
( ＿＿＿､　　|-┬-|　　　　,＿＿）
　　　　|　　　　`ー'´　　 /´
　　　　|　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　― z ､ __
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 ,'.:.:/.:.:/.:.:.://:从.:.:ﾄヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.:./.:.:/!.://_.ｲ |! l.:.| Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 　　　　 Ⅵ!:/ イ__　.`　　ヾ ‐什ﾘ.:.l.:.:.l.:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.:.:ﾄ:!o≠z､　　　_ ＿　 Ⅵ.:./!/
　　　　　　　私もそう思っていました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.:代ﾟ｡　　　　　｀￣j｀　/l/.:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.:.:!.:!　　　　 '　　　｡ﾟ ,'y.:.:.,'
　　　　　　　文叔様には申し訳ありませんが、　　　　　　　　　　　　　　.|:.:.!.:.＼　　ー　　　　/.:j.:.:.,'
　　　　　　　承知するのがお家のためですよね。　　　　　　　　　　　　 l.:.:l＞-ヘ　　　　_ .＜:. /:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨!　　/i､_ ￣ __.l､― ,'.:./
　　　　　　　ちょっと涙が止まらないので寝室へ失礼しますね　　　　 _ rﾒ―〈　　〉〈　_　〉､/.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ　　j 　〃7 ＞"´ ｲ、./イ､ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　7　 /　 '　　 ´　ｨ.j　　　 |　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l.　　,'　 /　　　　　　／　　　 !　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　 /　　　r ー "l!　　　　 |　　 j

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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　夏侯令女は涙を見せながらもようやく再婚話を承知したのだが……
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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782 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:30:26.87 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　>､i{　ヽK´ ]≧=‐ '"　| У/／
　　　　　　　　　　　＿／　＼　　　／　＼｀＿　　
　　　　　　　　∠￣　＼　　　＼／　　　／　　￣ヽ　　
　　　　　　　/　　　　　＼　 /　　　／　　　　　/　ヽ
　　　　　　　l::..＼i　　　　　ヽ/　　　/　　　　　　i／ .::l
　　　　　　 / 、　|　　　　　 /　　　/　　　　　　 | 　 , ヽ
　　　　　　! 　　　!　　　　 /　　　/　　　　　　　 !　　　l 　　　　　　見苦しい顔になれば再婚話もなくなるはず
　　　　　{　　　　|　　　/　　　/　　　　　　　　l　　　　}　
　　　　　　!　|　　　ﾄ::..　!　　　/_ _　　　　　..::::/　　　i 　|
　　　　/　 |　ヽ＿＞――一'人`ー―─ -1　　　｜│
　　　　! 　 !:. ／　|　　｀ｰ='　　`ｰ､　　　|　＼　　 |　|
　　　　|::. !／　　 |　　　　　＼─／　　　 |　　＼..::i..::|
　　　　　!／　　　　|　　　　､＼_Y ,.イ　　 |　　　＼　!
　　　　　/ 　　　　　|｀＼　＿ Y_／／,.　　 / |　　　　ヽ　　┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　　　| 　　　　　 !:::::/｀┬ー∧. Vーー'ヽ:::!　　　　　　| 　　　　　　　_..ﾕ_「~|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ」
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　寝室へ下がった彼女は、刀で自身の鼻を削ぎ落としてしまう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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783 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:32:19.96 ID:a8Qbc2mso: 　　　　＿＿＿_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ ..　-‐ﾗ' ／ ´　／　/　! !　＼:.ヽ. ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:／/　　　/　/ｨ　| |　　 V　　.ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,._.　-ｧ'　/ 　:/ /,.イ　　ﾘ |　:|:　　i!:　 l: i
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /./　,l｜:l_|_ﾑ_j/| l/j/　j_i_|j__|:ﾄ| } ﾘ!: l
　　　　彼女はそのまま布団をかぶり横になっていたが、　　　　　　　　 ,／イl! /.|小从｢}ｲ｀Y′　´j'-_｢jﾊﾘ./ｲiﾊ: ﾄ､
　　　　血まみれになった所を母親に発見され一命を取りとめた。　　ｰ'／　lハ小.ﾊ:V笊示ﾐ　　　'7筰:ｶﾗ.´} / .ﾊ:{ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:l!|ﾊﾄヽVｭﾘ　　　辷ｿ //}': /　ヽ
　　　　真意を問い質した家族に彼女はこう言っている　　　　　　　　　　　　 /ｲ lﾊ :ヽﾄ＼　　丶　　イ／ﾑｲ:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ'/ / ハ小:iﾄ.、　 ‐.‐ ／ｲ :/ｲﾊ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　|lﾊﾊ|ﾘ｀iｧi　-- 彳ｨ/7|′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ/´j!_}ﾑﾌ　　　/トl､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,､-､弋¨´:. :. :{__ ＿_ __}:. :｀ーｧ-､
784 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/19(日) 22:32:25.97 ID:kdBEVUx/o: 自害したほうが早いんじゃないか？
785 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:32:49.09 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　 ,.　― z ､ __
.　　　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ
.　　　　　　　〃.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':,
　　　　　　 / :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ﾍ
.　　　　　 ,' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ﾊ
　　　　　　 l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: l　　　仁者は盛衰によって節義を改めず、
. 　　　　 Ⅵ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l　　　義人は存亡によって変心しないと聞いています。
　　　　　　　| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:./
　　　　　　　| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i　　　　曹氏が隆盛にあった頃でさえ、最後まで節操を貫く気でいたのに、
　　　　　　　| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,'　　　　曹氏が滅亡してしまった今、どうして平気で見捨てられるんですか？
　　　　　　　| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ,'
　　　　　　　l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /　　　　　そんなけだもの同然の行いは私にはできません
　　　　　　　∨_＿:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /
　　　　　　 _ rﾒ―〈｀`＜.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /
　　　　γ　　j　　　　　　｀ ` ＜.:イ､ _
　　　　　　　7　　　　　　　　　　　 |　ヽ
　　　　l.　　,' 　　　　　　　　　 !　　 l
　　　　l　　　　　　　　　　　　　　 |　　 j

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　夏侯令女の振る舞いは評判となり、司馬懿の耳にも届いた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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786 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/19(日) 22:33:29.37 ID:JbDz9VmRo: UAAAAAAAA
中国は烈婦貞女というとなんでこんな怖い話ばっかになるん
787 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:34:45.04 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　ｔ,ﾍ∨/l:: /ﾍヽ　　　　／　, 　　　､
　　　　　　/　〉/ .|:: |　 }::l 　 /　/ 　 /　　　　 l
.　　　　　/　//　 l:::ﾆ'彳′,/l ,ｲ　　 ! 　　　　 !
　　　　 /　//　 , /l::!　/l　/ { l !l　　l　　　　　 l
　　　 / // 　 // l::l　l l__,'ｪｌ｣_|lﾍ　l　　　 i　　l　　　　　なんという貞女の鑑なのかしら。
　　／,イ'　　,','{　// ,ﾍ |l { -Ｙﾘ｀lｰl一　　,'　 /
　／　（::{ 　 / | ∠/ /,ィ=ﾘ＝=ﾐ　ヽ }ｌ　　ﾒ､,/ } l　　　　.彼女は曹家に嫁いだ身だし、
'´　　　ヾゝ/　ﾊ {､　{ 　 ||　　　　 |/ Y ノ._/ヽ//　　　　.彼女に養子をとらせて曹家の後継ぎにしましょう
　　　　/ l/　/ ,ゝﾄ、.!、 l|　　　　　 |/ｊメ､ヽ.メ,
　　　 /　i　/ /　∨`ﾄゝ/　　　　 ,ｨ　　　｀シ　/
.　　 /　 l /,ｲ　　　,ﾍヽ　　　　 , ｭ　　　　　,Z_／
- -/　/.|ｌ´ﾊ|　　 ,/ ∧ﾍ　　　　 ,. - ,二ﾆx／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:イ:　 :/　:/ィ　／:/.／ヽ__/
:::::/　/::::ﾘ/:::{　　 l:::::::::| }`ｭ､＿ ,／イ¨:::::::::::::::::ヽ／　　　　　　　　　　　　　　　　　 .///: : : :i /:/: i:/: :/／　　:/
／　/::::::|{:::::::ｌ　　i::::::::::l !:::::::::::://::::::::::::::::::::::::::::::ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 r .i: : : :i: : :/ニir -y:　　　:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .i: : : :i: :/:"~~ヾi　　　／／/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i: : : ハ:i.:　　゛　　_∠＼/ .／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／j　　　　　 i: : /　ﾄi　　　 ,　　 ==y/-ｨ/ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r==y_＿＿　　 .i: /　　∧　 t 　 _　　　.ii:／／: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,--"~~ ﾌ　　　＼_ .ﾘ　／: :y　　　 ′___／"": : : :
　　　　（義姉上もこういうタイプだったなぁ……） .＿---フ~　.. -ィ""　 .i　　　　ト-fy"~へ.ヽ..........ニ=----: : : : : : ./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　.／: :／　　　 i　　　　　　:ﾄ: : : : :.＼/_: : ／: : : : : :／: :／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　"~￣~ヽ　　　./　　　　　　 :ヾ: : : : : : : ン: : : :_..-／／"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　　　- "~i　/　 /　 /　　　　　 :＼＼: : :／:-"フ／"~
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　／ﾉ./　:/ .／　　　　　　　　---y∠i: : : i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./　　　　　　／: : :／／:　　　　　　　、　　　　　＼: i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : i: /: /: :.　　　　　　　　ヾ　　　　　　rﾘ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　次の嘉平年間、曹真の族孫の曹熙が三百戸の領邑を認められ、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .曹真の家の祭祀を継いでいる。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　おそらく、この曹熙が夏侯令女の養子となったと思われるが詳細は不明。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　いずれにせよ、夏侯令女の貞節が曹家を滅亡から救ったのは間違いない
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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788 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:35:27.16 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　＿＿__
　　　　／　　　＼
.　　　／　　　　　　　＼
.　　／　／）　ノ ' 　ヽ､　＼　　　　　せめてもの幸いかお。
　　|　／ .ｲ '=・=　　=・=　u|
　　 /,'才.ﾐ)　（__人__）　／　　　　　さすがにあのまんまだったら曹爽兄弟が浮かばれねーお
.　　 |　≧ｼ'　　｀ ⌒´ 　＼
　／＼　ヽ　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..　- ─……‐-. .､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.　'"´ . : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,．'´. : : : : : : ,.: : : : : : : : : : : :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／. :./: : :/:/: : /:l: : : |: :l:l: : : : : :.！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ｲ: :〃l: : :/:/: : /: :|: : : |: :|:|: :|: :i: : ::`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: 〃 l: :/:/_L/1 : |: : /|: :|:|: :|: :|: : :.:.:.::.';
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/ Ⅳl:/l/　{ 　|: /|: /. |: :|:|: :|: :|: : l: :.l:！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　∧Ⅵｨ行ﾐヽ|/ .|/￣「/ﾒ､/: /: : l: :.l:！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′: :l　辷ｿ　　　　ﾆ二_l/l: /: : ./: :.l: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: l: : l　　　,　　　〒ﾃﾃﾐV/: : /: :./l: {
　　この夏侯令女の件を見ても分かるように、　　　　　　　　　　　　　l/l: : ﾄ､　　　　　　辷ｿﾉ: : :,.ｲ: : /l人{
　　正始政変以後の司馬懿は、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l: : l/ ヽ　｀　　　　〃: ∠ノl／
　　周囲を刺激するような行動を避けていた。　　　　　　　　　　　　　　＼|　　＞r‐r‐ ＜ィ´l/l／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:/　,.　-─┴┐
　　それは次に述べる朝廷の人事刷新にも表れている　　　　　　　　　　　 ∠二二ヽ　　　！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ｲ. : : : : :.ヽ. ヽ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. ィ77.ｲ. : : : : : : :.', ！　　　`､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∠∠//.:.:l. : : : : : :.:.:.:l　|　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:l i.ll:/.:.:.::j. : : : : : :.:.:.:.l　|　　　　 j:{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:| i/.:.:.:.:.:{. : : : : : :.:.:.:.:l　L_ ＿ __{」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:| l.:.:.:.:.:.:j. : : : : : :.:.:.:.::L_ ＿＿_」」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ'1. : :.:.:.l. : : : : : :.:.:.l/. : : : : : :/Y´
789 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/19(日) 22:35:48.82 ID:+SpOQKopo: >>786
逆に「ここまでしなければ逆らえなかった」ということかと。
790 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:36:11.26 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　／⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　
　　, --､-―‐＜　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　／　　ヽ　
. ／　　　￣⌒ヽ＼.　　ヽ　　　　　　　　　　 .／　　　　　 j!
/ /　 / ｧﾍ　　　ヽ　V　　ヽ　　　　　　　　　／　　　　　 /l!
ﾚ{　　{､{　| j,ｨ}　　',　j ! 　ヽ　　　　　　　／　　　　　　／ /　　　曹爽派に取り立てられた官吏は全員免職！
　V{　ﾊtﾄ '^f;;ｱ!　 }ハl　　__ゝ一 ''´こア′　　　　　_／　　　
.　ヽﾍ八 v‐､ jﾘ jく_,,-‐了´　/￣　　　　　　　 ,.-＜　　　　　
　　　ヽi.`ｰ'7くﾙ／〃/　　　{／　　　ヽl＿, イ　　ヽ
/^}ぅ　　厂f7／/〈〈/　　, イ　　　　　 }／　　　　　｝　　　　
Vﾂ　　　 Y::{ lQ ヽヽヽ-｛　　　　　　　〃r――-, イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿_@＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／〆　￣　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/〃　!　{　 } ! ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /《ll》从_人_ﾉﾉﾊｌ |》
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　ハ| |〒ﾃ　, rﾃ| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　≧ミメ、|ヽ＞、ｰ-　ﾉl厶イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞::::::::::〈::|　|二＞＜| |::::＜
　　　　　　やっぱりけじめは必要よねぇ　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒)ノ}ィ7:::ヽ|::::〈 {@〉|ﾉヽ(⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く::::<　〉:::::ー'::{:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞて):::Ｖ⌒ヽ〉、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:::/.:::::|>X<|::::ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.::::::/.::/:::|>X<|::|:|::.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠　‐　7::X:::/ｧ～t|:+:| ｰ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ／/　　|::ヽ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::: ｲ　　 |::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　　　　￣
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .正始政変の直後、曹爽派に取り立てられた人士は罷免された。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　ただしこれ、必ずしも杓子定規に適用されたわけではない
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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791 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:36:52.05 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　// .: .:::..:::::;':::/:;ﾍ/:l:: .:::::::i: :::::　　 :. l　.」　 i
　　　　　 ,','　.:.::::::::::::i::::/:/｀`l:: .:::::::l::::i:::: :　 .:: ｌﾆL .:: l
　　　　 i,'　.::::::::::::::ｲ:/l:/　/::::::::;:ｲ::::l::ｌ:::::　.:: l　 l.::::::l　　　　　　.
　　　　　l,'　:::::::::;'::::::ｌｲヽ! /:::::::／/:;:ｲ::l::::. .:::::ｌﾆ「:::::::l　　　　　　　賈充殿。
　　　　　l i　::::::::i::ｌ::::ｌトiｌ l::::／ーr､/:;:ｲ::::.:::::/_プ:::::/ｲ-､　　　　
　　　　　l　', :::::::ｌ:l:::::ｌ､Lﾘ l;:ｲ　ｌソ＼ｌ:::::::;ｲ/」:::::::/二ｰ-ヽ　　　 .私たち、今日をもってお役御免だそうです。
　　　　　　　ヽ、l l';:l::l　､　リ　　l　lｉイ/:::/:::lﾉ::::／､　｀ヽ　',　　
　　　　　　　　/ヽ:::';/ヽ　　　〃ヽｰノ／:::/:イ::ｌヽ ', ）ヽ ',　　　　.要するにクビですね
　　　　　　　 // ::::/＿＼＿＿　イ/::::/i::l:::l/　ｌ / 　　',!　　　
　　　　　　　,'ｲ ::::;'｀ー､ヽ L:l　　／::／ｒ､リ'´　ノ
　　　　　　　ｉl ', ::i _./二　',ｰl　／／'"´￣￣｀ヽ
　　　　　　　 l/ ';l l rｉ　　　i　 /／　､　　　　 l　　　　　　　　　 |_;:_;:_;:_;:_;_:_;:_;:_;:_;:_;:_;:;i;:_;:_;:_;:_;:_;:;|
　　　　　　__/　　し ',　　　ﾄ､/　 ,. -┴ '"´￣ヽ　　　　　　　　　 |＝ﾆニﾐ　　 , 一,　　　､ｰ､　ヾﾐi
　　　　 r'´::::::＼.ﾉ　　ヽ　 /:::l,-'´::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　/ﾆ三彡ゞ,. ..　`""´　　　　`"　 ,iﾐi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,i三ﾆ彡ﾗ".: 　 , -‐‐-'. 　 .: ｰ- ､.ヾi
　　　　　　　　　魏　黄門侍郎　裴秀　　　　　　　　　　　　　　ゞ彡彡'. .:　　,ｨ'で入　.　'. ,ｨ'で)'､ ∥
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r=ﾐﾆ彡 ::　　｀ﾞﾞﾞ"´ﾉ.::　 ',｀ﾞﾞﾞ"´　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ii ﾉ,,ゞ彡 : ::.　　　　 ' ,::: 　 ', 　　 .:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.( 〉ヾﾘ : : ::... 　　/ゝ =､_,,r｀､　 ::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　"ヾﾘ : : : :::..　,'　　　: :　　 i　.::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀卅ヾi : : : .:::　: 　_,ｨｪｪｪｭ､ :i　::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' 'ヾ| ', : : .:::　i 〈-‐‐rー, i　i .:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヽ: : :::　i　ヽｚｪｪｪｭﾘ :! /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､.|: :ヽ: ::.. ヽ　ヽﾆ二ﾉ　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /i |ﾉ: : : ヽ: :.　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:ヽ＼: : : : .｀ﾞｰ- ､..,,,,,,...ノ |＼,,_

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　黄門侍郎　賈充

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　例えば、過去に曹爽の属官だった裴秀、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　何晏が取り立てた賈充・王弼は免職されている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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792 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/19(日) 22:38:11.64 ID:JbDz9VmRo: あれっ？
賈充がこんなところで？？
793 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:39:40.05 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏　揚州　寿春】

　　　〃　　 /　 /　 / 　 l　　ｌ　、　　　　　　　　　ヽ
　　　{i{ｲ　　 | |　|　/　 | ∥l∥ｌ l ヽ{　　ﾐ､　ヽ、ｒi }､|
　　　＿ツ　 /||　|| || /|､| || ｌ |　ｌﾄ､｀ヽ､、ﾐ､　l| ｛ }八!
　　≧‐_,　ｌﾊl|　ｌＮｌ/ ｌﾄ､l|| ヾ!　ｌ| ヾﾄ､ }|ﾄ､ﾐ､ﾉ　ﾒ,_ノ
　　　　/ ィi　l l　ﾄ三≧x､il_ヽヽｌ_,,ﾘ≦三ヽ|ｌ　 `＝彳　　　　.いやぁ。
　　　　l/ lい､l ﾄ､lゝ `ﾆ’｀ヽ（＼ヾ `ﾆ’_,｀　 }! ､トー '
　　　　　　ヽハ{、　　　　　　　｀ヽ　　　　〃７ﾘ　　　　　　　持つべきものはいい親戚だな。
　　　　　　ﾄ､_ｊ　　　　　　　　　　　　厶ｲ　
　　　　　　ﾉｲｌﾊ　　　　　　 _　_　　　　　/　トゝ　　　　　　　 .つか、なんでお前クビになんねぇの？
　　　　　　　ｊ/| |l ､　　　　　＿_　　　　 /!l l ﾄ､
　　　　　　ｊﾉ||　＼　　 ´ 二｀　／|从ﾊ{、
　　　　　　ﾄ､ヽ　　＼　　　　　／　 |! 　ヽ＼　　　　　　　　　/:::ィ::::::::::::::::::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽl:::::::::::ゝ
　　　　　　 _|　＼＼　｀ー─ '　　　 |　l　/ /　　　　　　　　〃 /:::/::::/:::::/:::::::ｌ::::::l::::::::;ｲ:::::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::l:|
　　＿,. -‐くヽ! 　 |　|　　　　　　　　　 ∨ / / ＼　　　　　　 /　 ':::ｨ::::::':::::|:|:::::::::|::::::|::l::/ |:ｌ::/|:::/::::::::::::::::::::::::::l:N
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/ l:::::l:::::l:|:|､::|:::l::::/!;l/-/'l/_」ｲ:/::/:::::::ﾄ､::::::::ヾ
　　　　　　　　　　魏　揚州刺史　諸葛誕　　　　　　　　　　　　　 ′l:::::l::::从|_Ⅵ::|:::|ﾉナ￢丈//7:ｲ/::::::ﾑ V:::l::ﾄl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::∧l､こiｱⅥ::| 　￣　　 /´/'i::/::ﾑ l l::::Ｎ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅳ　lﾊ　　 /ヽl　　　　　　 /ｲ::/)　/::ﾄl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `l　　', 　〈　　　　　　　ｲ:/,_／::::|
　　　　　司馬家の狗が。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _^__　　　　　〃/!:::::|::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ. ィｱー‐ヽ　　　　　 /　 l::::::N
　　　　　クビにならんかっただけ良しとするしかねぇか　　　　　.　　　　 _.イｧく　￣　　　　 .　´　｛:::|:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`¨´ 　ヽ　　　　　＜　　　　V:ﾄl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i`ー　´　　　 /　　 Vヽ._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ﾑ　　　　　　 /　　／　 / ＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　廬江郡太守　文欽

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　一方、曹爽政権下で揚州刺史となった諸葛誕、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .曹爽が重用していた廬江郡太守文欽はそのまま留任。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　両者とも対呉戦線の責任者であり、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .諸葛誕に至っては司馬家の縁戚でもある。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.司馬懿が呉討伐を推し進める気だったのはここからもうかがわれる
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
794 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:40:55.54 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　/ /i　　　: : : : : :i: : l　　　ｌ: : : ﾊ::: : ::;: : : : : : : :ヽ::::l::: : : : : l
　 // l: : : : : : : :ｌ: : ﾄ､: :l　　　ｌ: : / ';:::::::::ﾊ:: : : : : : : :i:::l::: : : : : l
　〃 l: : : : : : : : '; : :l　i :l　　　ｌ: ﾅニl￣/`ｌ::::: : : :::::: : lﾉ:: : : : : l
　/　l: : : : : : : : : ヽ:ｷ三:| _ 　 |/ ,r"|フ`o l::i:::: :::::::::: : l:::: : : : : l　　　夏侯玄と夏侯覇の二人はどうするんだい？
　　　l: : : : : : : : : :ヾ<./''ﾊ9 　　　　 lﾉ､;;ﾂﾚ::::::::::::::::: : l:::: : : : : l　　　
　　　l: : ﾊ::: :: ::＼::::ヽ`弋｡j　　　　 -｀＝/:::／::::::::/l l::::: : : : : :l　　　下手打つと
　　　 '; l　i:: ::::::::::::＼ヽ`:::´　,　　　 ::::::::/／l:::::::::::/:::::l::::: : : : : l　　　雍州・涼州がこぞって反乱を起こすかもしれない
　　　　';l　ヽ::::lヽ::::::::`ﾐ` 　　ー‐　　〃　ｲ::::::://:::::::::::: : : : : :l　　　
　　　　　l　ヽ:l. ヽ、:::::::l` - ､　　　　, ／ l:::::::://::::::::::::: : : : : :l
　　　　　　　　ヽ　　!:::::::ｌ　　　` ｰヽ　　　l:::::〃`ヽ::::::::::: : : : : l　　　　　　　　　　　　ｨ‐r=;､
　　　　　　　　　　　 l:::::l　　　／￣）　　 l::::/　　ヽ::::::: : : : : :|　　　　　　　　　　 , -‐いゞｿﾒｰ -､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::, - ‐ ― ｰ - ､::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::／　　　　　　　　ヾ::｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i::/ /　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　| |　l　|　|　|　|　|__|
　　　あの二人は詔勅で洛陽に召還するわ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ　| |__|　|　|　| ￣ |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ ! _!＿_ ヽﾊﾉ┬―ｩ
　　　太初殿の後任の征西将軍には郭淮、　　　　　　　　　　　　　　　　　　|｀､ヽ.__ノ　　　ヽ-‐' / ｌ
　　　空いた雍州刺史は玄伯ちゃんに行ってもらいましょう。　　.r"　　　　　 | | iぃ　　　＿　　 /　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　=‐'　　| |　ｌ　ゝ､___ヽﾉ_ ,ｨ ´|　l i
　　　こっちの方が上手く回るはずよ？　　　　　　　　　　　　　　　ゝ-'ﾞ　 ≪T|ヽi |　ｌ_ ｝:/兀ヾ:{､__|　!Ｔ≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r､　 .≦≠〈::ヽ!::｛{～～～}｝:レヽ≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ゝ〔[｀ヽ三/:: :: :::｛{　薔　}｝:: :: ::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ﾉ〔 [　j:: :: :: :: :: :: ﾞ～ ″:: :: ::i

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　問題は西である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　長安にいた征西将軍夏侯玄、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .隴西に駐屯する征蜀護軍夏侯覇は曹爽との関係が強い
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
795 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:42:30.81 ID:a8Qbc2mso: 【>>794修正】
【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　/ /i　　　: : : : : :i: : l　　　ｌ: : : ﾊ::: : ::;: : : : : : : :ヽ::::l::: : : : : l
　 // l: : : : : : : :ｌ: : ﾄ､: :l　　　ｌ: : / ';:::::::::ﾊ:: : : : : : : :i:::l::: : : : : l
　〃 l: : : : : : : : '; : :l　i :l　　　ｌ: ﾅニl￣/`ｌ::::: : : :::::: : lﾉ:: : : : : l
　/　l: : : : : : : : : ヽ:ｷ三:| _ 　 |/ ,r"|フ`o l::i:::: :::::::::: : l:::: : : : : l　　　夏侯玄と夏侯覇の二人はどうするんだい？
　　　l: : : : : : : : : :ヾ<./''ﾊ9 　　　　 lﾉ､;;ﾂﾚ::::::::::::::::: : l:::: : : : : l　　　
　　　l: : ﾊ::: :: ::＼::::ヽ`弋｡j　　　　 -｀＝/:::／::::::::/l l::::: : : : : :l　　　下手打つと
　　　 '; l　i:: ::::::::::::＼ヽ`:::´　,　　　 ::::::::/／l:::::::::::/:::::l::::: : : : : l　　　雍州・涼州がこぞって反乱を起こすかもしれない
　　　　';l　ヽ::::lヽ::::::::`ﾐ` 　　ー‐　　〃　ｲ::::::://:::::::::::: : : : : :l　　　
　　　　　l　ヽ:l. ヽ、:::::::l` - ､　　　　, ／ l:::::::://::::::::::::: : : : : :l
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i::/ /　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　| |　l　|　|　|　|　|__|
　　　あの二人は詔勅で洛陽に召還するわ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ　| |__|　|　|　| ￣ |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ ! _!＿_ ヽﾊﾉ┬―ｩ
　　　太初殿の後任の征西将軍には郭淮、　　　　　　　　　　　　　　　　　　|｀､ヽ.__ノ　　　ヽ-‐' / ｌ
　　　空いた雍州刺史は玄伯ちゃんに行ってもらいましょう。　　.r"　　　　　 | | iぃ　　　＿　　 /　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　=‐'　　| |　ｌ　ゝ､___ヽﾉ_ ,ｨ ´|　l i
　　　こっちの方が上手く回るはずよ？　　　　　　　　　　　　　　　ゝ-'ﾞ　 ≪T|ヽi |　ｌ_ ｝:/兀ヾ:{､__|　!Ｔ≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r､　 .≦≠〈::ヽ!::｛{～～～}｝:レヽ≧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ゝ〔[｀ヽ三/:: :: :::｛{　薔　}｝:: :: ::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ﾉ〔 [　j:: :: :: :: :: :: ﾞ～ ″:: :: ::i

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　問題は西である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　長安にいた征西将軍夏侯玄、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .隴西に駐屯する前将軍夏侯覇は曹爽との関係が強い
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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796 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:43:31.44 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　 _,z=＝＝＝=z､
　　　　　　　／'´　_, -――- ､＼
　　　　　　　　 //　／　/ l　　　ｌ＼ﾊ
　　　　　　　　ｌj_/l　|　l　l! /　　/　ｌヽ|
　　　　　　　くノ! | |　l ＼ ! l　　/　ｲ　l|
　　　　　　　 /ｌ:'┘ＮT ,ﾍX　ノ _メl /ｲ|
　　　　　　 //　|　トｰ┘　　ｲ 'ﾉﾁ / |　　　　　　　　それと鄧艾。
　　　　　　　/ 　 !　l、　　＿'　｀ / /　l, ィ
　　　　　／/　　:!　ｌ|＼　｀ ´ 　ｲ' /　/ /　　　　　　　南安郡の太守にするから、貴方も勉強してきなさい。
　　　　 /　/　＿_l　Ｖ　{＞＜}__/「Y/ /
　　　 /　/／　　＼|ー‐ 八ｰ/r:| /￣ヽ　　　　　　　他はともかく、戦の事は郭淮に学べば間違いないわ
　　／! //　　　　　､　{j￢￢￢{j〈ヽ　　|ﾄ、
　　　/／ l　 : :/　 : :}:　{j┌{こ}┐{jﾄ､└ｿﾉ卜、
　　 /ﾊ　　l: : /　. : /　　{jL/ ヽ｣（＿Y´￣｣: :.',
　　,/ | ヽ　l: / . : :/　　　└'ｰ'ｰ'ｰ＼＿ｒ'ノ|　:.ヽ　　　　　　　　　　 !' /::;:':::/:::,'::i　i:::ヽ:::::::ヽ:ミﾐ:::::ヽ､:::::::::::k-ﾆヽ､
　　　l　 , ィ､. : : /　　　. : :: :::::::::::::::::::|ヽ┘ l　: : l　　　　　　　　　　　 /::i::::l:i:::i､::',. ',::::::ヽ::::::::ヽ::::::::::::`::::::::::ミヽ､
　　　　く／} |: : ∧　　　 : : : : : : : :./ :/＼/　: : |　　　　　　　　　　　/:::ii:::l::i:::L::::':,::i:::::::＼､_:::ヽ::::::::::､::::::::::ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::/i:ｉ::l::i::i f:::j､:;::::',ヾ:::,rt:::j､＼:::::::::::::::::i､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,rｰｧ'/'´ i:ﾊ:l::lﾘ`＝‐ヾ'､::､ﾞヾ､ﾆノヽ::::::::::::::ヾヽ､.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,r''"　　　　 i.ﾘ/ﾘ::',ﾞ　　　　　ﾞヽ　　　 .,!::;:::::iヾ::',ヽ､｀`ｰ-
　　　　　　　　　　　はっ！！　　　　　　　　　　　　　　　 /　',　 -､　　 i//::l:ｌﾞ､　　､ ..　　　　..:':l::i!ヾl:::ｌ lヽｉ ',　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　 ', 　 i i　　 i i:　ﾘ　ヽ.　‐-- ､　／ /ﾘ　/ !/./　'　'　ﾞヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' ヽ　 ',　i 〈　　 ,i i::.､　＼＼　　　..::'::: /　! 　 , ', ' .i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　ヽ　　ｉ　　　'ヽゞﾐヽ、ゞ: `ﾆ:´:::::''　_,. -／／　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　ヽ、ヽヽ　 i　　　 ',ヽ､`ヽﾐヽ､　　,.:-'´,. '´／　　ﾉ　　　　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　文官　鄧艾

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　しかし、司馬懿は曹爽が滅茶苦茶にした西方に手をつけた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　 .呉討伐を目指すのなら西方の安定は急務であり、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .そのためには相応の実力者を派遣する必要があった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .そこで司馬懿が選んだのが陳泰と鄧艾である
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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797 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:45:50.56 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　／　　 _ノ　　ヽ_＼　　　　　.だけど、夏侯玄も夏侯覇も洛陽召還なんて承知するのかお？
　　　　／　　　（ ●）　（ ●）ヽ　　　　
　　　 l　　　 ⌒（__人__）⌒　|　　　　曹爽たちみたいに騙し討ちにされる危険もありそうだし
　　　　＼　　　　　｀ ⌒´ 　／　　　　
　　　　／　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　そう思うのが普通でしょうね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 { 　　　　　 |
　　　　　　　ですが、夏侯玄と夏侯覇のとった行動は正反対でした　　　　　　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 |
798 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:48:10.01 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

.　　 /　　　　　　　　　 i　　|!　i　|、ヽ｀,、
　　 /　　　/　　　　i　　　 |　 i !i　i!. |ヽ. ヽﾊヽ
　　 !　　 /　　　　 !　　 ! |!　!l.|ゝ i.! ! ヽ　), ﾊ
　　 !　//　　 /　　 !　　 l. !ゝ_!ﾘ‐戈ゝ!从ﾉリ '
　　/　i i　　 /i　　 l　　　l |ｒｲ､ｨ彳i!ヽゝ、
　　|　 i !　　 i.　　.|.　i　イ!　'"　,ゞゝ　｀''‐ｧ　　　　　　　　　　ご命令により帰還しました
　　|　 ! !　　 i　　　l　l　　i.!　　　　　　　　<
.　　!.　i.l　　 i　　 i |　i　　l.!.　　　　　　-‐i′
　　 !　il|　　 i　　 i |i. i　　 !!　　　　　　 /､
　　 !　ll|　　 !　　 ! ||/　　 i|　　　　　 __,ﾉ .|
　　 !　lﾘ　　i　　 i　.ﾘ!　　　!　　 /"￣.:.: 　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿_,ｪｫ、
　　 ! 〃　　i　/ /　/　　　/'ヽ、i.:.:.:i.:.:.:. 　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ´::::::::::ﾒ込ﾒ::.､
　　 ! ii　　 !./ /　/　 !　./;;;;;;;;;｀i.:.:.:.!.:.:. 　ゝ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, ' ´￣￣｀ｰ ‐-:::::.＼
　　//　　 //,./ ノ!　　ゝｬゝ､;;;;;;|.:.:.:.ﾄ､.:.:.:. 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　'／　　　　　　　＼::.ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿ Y〆　 ,　　　　　　 l　　ヽ::l
　　　　魏　征西将軍　夏侯玄（字：太初）　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |{ﾆﾈｌ　　 l　|　l　　　｜　l　　　{l::ll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ヾミl　 vヽ十‐l-　,ｌ |　　 |　 ,l　{l;;ll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.∠从|| l　i_'"{Tﾄ乂,ｒ'|tニTtx,l 　 iVヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<／｜ ||弋　ゝ ¨　　　 ´i_rft //　,l∨冫
　　　貴方が西方で法を制定し、人々を教化したと伝え聞いたわ。　　　　!　ｌｊ　￣l 丶､_`__　　＿／／}ハ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　＿_／ﾉ､ヽ｀_´__ ,　ゝ__／ | l｀从
　　　いい経験になったでしょう？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::／〃v┘＞--一l l　 l　　!_| |_!l＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.;／ , ハ　／ﾐYﾐ＼　｀i　 |ー‐-､　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::l ／i_|::::l　圦　~　介／　 }::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:::::::´:::::Y.:::|　　 ⅤＬ/／／iノ:::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨::::::::::::,':::::|'l,t､,t､_t_､| ／t､l::::|::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八:::::::::冫::::{ ､丶 l ／ ´,'　 /::::::l:::::::::::::::::::〉

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　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　 .
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　まず夏侯玄は、召還命令を受けると即座に洛陽へ戻りました。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　 .
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　.あらぬ疑いを持たれるのを嫌ったと思われます
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　
　　　|　　　　 |
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799 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:50:18.46 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　 /:.　　　:/　　　　￣｀:.　　: .､
　　　　　　 .:′.:/　 /　　 .:/　.:／　 .:⌒ヾ
　　　　　　ｉ　 :i:ｉ　.:;′　 .:./　.:/:/ .:ハ　 :i ﾍ
　　　　　　ｌ　 :l:|　.:l　　　:从.:/:ｲ .:/　｝　:l! : }
　　　　　 ;　 :从　:l　　 :|ィ㍉ム/!　/i:. :iⅣﾘ
　　　　 /　://　　!　　:i |んｿ｀ヾﾘ厶ｲノⅣ　　　　　　　それはさておき、興勢の役の責任は私にもあります
　　　　　/　://　　 .!　　:l |｀¨´　　んﾈ:.i|'
　　　　.:′://　　 :/|　　:l |　　　　ゝ从 i|　
　　／　 //　　 :/ :|　　:l |　　-‐　ィ :.:.:.i|
　 ;′　.://　　 :/ : :|　　:l |ゝ、_／:.:| : :.:.i|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_　-─ ─- ,-　､
　乂 .:.／　　 :/:_人i!:. 　｀㍉:.:.:!|:.:.:.| : :.从　　　　　　　　　　　　　　　　　rメ´── ､::::::::::::::｀ヽ＼
　 У　　 .:/'´　　＼:. 　 :Y:.:!i :.:.|i:.:.:.:.:.:',　　　　　　　　　　　　　　　　〆　　　／　｀ヽ;:::::::::::＼ヽ　
　　｛:.　　　,.:′　　　　Ｙ　:人:.:.';.: |:!:.:.:.:.:.:.i　　　　　　　　　　　　　　　// /　/　/　　　　　＼::::::::::ｌ　',　
　从: 　 :ｲ　　　　　　ﾉ　:{　ヽi|:.从:.:.:.:.:.ﾘ　　　　　　　　　　　　 ,イｲ　| メ、ｌ　　　,イ　l 　}＿::_}　　!　
　/　:Y　i:.:i 　　　　（:. 　｀:､　＼:.:.:.:.:.（(　　　　　　　　　　_, -ｰ' /ﾙ|　ｌｧ=ﾐ､! 　 // |　/! //｀ｌ|ヾ》　 i　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／￣　{|　| l ﾄ､ﾋｿ |　/二Zナ | ヾﾆｿﾍヽ　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__}ﾊヽゝ , ｀´　 r'::ﾝヽ}／ }| |　ヾ＼ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ:::| ∧　､ _　　｀´ ／　 /| | 　｀ヽﾆゝ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜￣:::| 　|＼｀__　 ,ィ//　ハ| |　　 l 　',　
　　　　貴方には大鴻臚をやってもらおうかしら。　　　　　　　-=ﾆ´::::::| 　ｌ^｀}ノ}ハﾞ7/　 /!_ﾉ}/l__ ,ィヽヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｨ／:ｌ　 |::/､/ｌ|　∨　/￣｀ヽ::::::∠ __＼＼　
　　　　征西将軍から降格する形になるけど、　　　　　　　　　　 /::::::::ｌ　 !{／ .ト=/　/::::::::::::::::l:::::::::::＜__ヽヽ　
　　　　悪く思わないでねぇ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::::::|　ハｰr'ﾞY/／:::::::::::::::::::}:::::::::::::::::＜ !　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ〉:::| /::::￣｀／:::::／:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::＼　ヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/::::::{ﾊ::::::::::/::::／::::::::/::::::::{::::::::::: ト､:::::､ｰ-ゝ　 ',　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/:::::::::::∧:::::::ヽ/_/:::／::::::::::::〉､::ﾄ､! | ＼::〉　　　　ｌ　

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　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　 .
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　大鴻臚は三品官の官職で、諸侯と帰順してきた蛮族を統轄します。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　 .
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　.征西将軍の夏侯玄にすれば降格人事ですが、
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　それでも彼はこれを受け入れています
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　
　　　|　　　　 |
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800 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:51:58.64 ID:a8Qbc2mso: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　　曹爽の時に比べれば穏便な処置だお。
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　.元々親戚同士だし、夏侯玄自身が悪事を働いたわけでもなし
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　_ノ　,ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　.|　　　　　｀ ⌒ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　ヽ　　　　　　}
　　　　　そこまで読みきって洛陽に戻ってきたのでしょう。　　　　　　　　　　 .＼_,ゝ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, r､　　　　く
　　　　　後に夏侯玄は司馬懿についてこう語ったそうです　　　　　　　　　　./　〈　＼　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　ヽ､ .ヽ　＼ i..｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.て_）　　＼ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
801 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:56:13.61 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　 / . :　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　/ . :　　　　　　　　　　ヽ.　:､
　　　　　　　 .'　　, 　 /　　:∧:　　　ヽ.　 :.　:
　　　　　　　　　.:　　:/　:/:　｜:|　∨:! | 　 .:';　ｉ:　l
　　　　　　　　　: .:!　:i:|:..:|!｜ | !|　 |　!ﾘ　|　!|　ｌ:　l
　　　　　　　　 j: :l　:从ｉ|ｰ| ､Ｎ|　 i__ム斗-ﾘ　|:　|
　　　　　　　　 {: :l　. :ﾍNx=ミ、ﾉ　ﾉノ云ｿイ: 　|:　|
　　　　　　　　　Y: 　. :|ｲ廴;ﾘ　　　´廴;ﾘｲ从: :|i . !
　　　　　　　 |:!.　. :|i､　　　　　　　 /| 　ﾘ:八
　　　　　　　　　从:.　.:|^ﾍ　　 _ ' _　　 /＾i　　｛:　ヽ.　　　　あの方は私を
　　　　　　　　//.i 　. :∨ へ　　　 .イ:::::从　 :Y　 .: ､　　　先代以来付き合いがある家の後輩として扱ってくれた
　　　　　　　 // /　　 .:.∨rｰ=≧≦=ュ:: /　　　 :八　　ヽ
　　　　　　／　厶:　　　 V　　 i|:　　　 ′　　.:/:､:　｀ヽ :}
　　　　　/　,:イ　 :ヽ　　　:ｊ :. ￣｀!´￣　｛　　　 ′　｀ヽﾉノ
　　　　　{: :/　　　）　　.':.　　　:ｉ!　　　ヽ　　{　　　　Ｙ
　　　　　V　　　　 /:.　.:/ 　　　:i:! 　　　　 :y　 :Y: 　　 l
　　　　　i　　　　.,′　〈　　　　:i:ｉl　　　　　′　ﾉ　　　　l
　　　　　l　　　　ヽ　 :∧　　　 :ｉ:ｉ:i:　　　/ 　 /' 　　　 lヽ、
　　　　　l　　　　　）　　ヽ　　 .i:i:i:i　　 :/: 　:（　　　　　　ｌ : :Y
　　　　　l　　　　／　 .:/ : ）　ｉ:ｉ:ｉ:ｉ　　Ｖ:.　　:＼　　　　 l　:ﾘ
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　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　 .
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　夏侯玄は司馬懿に対して、
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　 .当時の政冶の問題点を述べた意見書を送ったりもしています。
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　.
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　彼らの間には個人的な信頼関係があったのでしょう
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　
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802 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:58:22.24 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　 / . :　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　/ . :　　　　　　　　　　ヽ.　:､
　　　　　　　 .'　　, 　 /　　:∧:　　　ヽ.　 :.　:
　　　　　　　　　.:　　:/　:/:　｜:|　∨:! | 　 .:';　ｉ:　l
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　　　　　　　　 {: :l　. :ﾍNx=ミ、ﾉ　ﾉノ云ｿイ: 　|:　|
　　　　　　　　　Y: 　. :|ｲ廴;ﾘ　　　´廴;ﾘｲ从: :|i . !
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　　　　　　　　　从:.　.:|^ﾍ　　 _ ' _　　 /＾i　　｛:　ヽ.　　　　あの方は私を
　　　　　　　　//.i 　. :∨ へ　　　 .イ:::::从　 :Y　 .: ､　　　先代以来付き合いがある家の後輩として扱ってくれた
　　　　　　　 // /　　 .:.∨rｰ=≧≦=ュ:: /　　　 :八　　ヽ
　　　　　　／　厶:　　　 V　　 i|:　　　 ′　　.:/:､:　｀ヽ :}
　　　　　/　,:イ　 :ヽ　　　:ｊ :. ￣｀!´￣　｛　　　 ′　｀ヽﾉノ
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　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　　　　　　　　　　　　
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　　　　　　 .
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　　　　　　　夏侯玄は司馬懿に対して、
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　 .当時の政冶の問題点を述べた意見書を送ったりもしています。
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　.
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　彼らの間には個人的な信頼関係があったのでしょう
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　
　　　.>　　　 <　　　　　　　　　　　　　　　
　　　|　　　　 |
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803 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 22:59:54.20 ID:a8Qbc2mso: ━┓
┏┛　　　　　⌒
・　　　＿＿_⌒
　　　／　―　乂＿＿＿_　　　　━┓
　　／ノ　　(●／　　 ―　＼　　┏┛
.　｜　(●) 　 | 　　 (●)　ヽ＼　・
.　｜　　（__ﾉl　　（⌒　　(●) |　　　　　　　政冶の問題点を述べた意見書？
.　│　　　　〉　　￣ヽ__）　 |
　　＼＿＿／´　　　　　 _＿_／
　　　　　 /|　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -=―＝―- ､ _
　　　　 | |　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃⌒>'´　　／　　　丶`ﾆ=‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ ,′// , ´ / 　j　}　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　l　 | i　l　/ ／// ,ｲﾊヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ,ｲ八　l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll　}ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ノ .∧ ｌ　ﾑrt=k｀　　ｨ=､ﾙﾚ′j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / イ　Vﾍ.　ヽVr!　　　jr/ﾑｲ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　W^{ゝﾍ　ﾊ.ヽヽ　_ '　/〈ﾘヽ
　　　　　　それについては後で述べよう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j八 }ヽﾍ､　 j`＜ミ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,
　　　　　　さて、一方の夏侯覇はどうしていたのか？　　　　　　　　　　　　　　　ノ＼- 厶］::::::::f }::/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r=＜　　　Ｖ三|:::::::::| |/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /‐-､＼　　 ∨ﾒ､::::ノ　V､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 /_j 　 , X ＼　ヽ {´　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　´ 　＼＼　 >ﾍ､___,ｲヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`､　　　ヽ＼.>j　　　　ﾊ│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　 ∨　｀ヽ､_,/∧|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　lヽ　　勹'´　　　 //　l !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|∧　〃　　　　／Y｣_│',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　＼　　　　／}＜ﾑ>∧.ﾍ
804 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:04:34.80 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　蜀首都　成都】

　　　　　　　 '　 ' 　 !　 /　 ',: . 　ヽ　　　 !
.　　　　　 |　ｉ　　|　/ へ. {＼　 iﾍ　,　　　|
.　　　　　　 l 　|　　|'/ ´￣｀ヽ　ヽ｢∨　　｜
　　　　　 l ﾊ|　　i′ - ､　　　　ﾉ　',　/ 　|
　　　　　　　八 |　　|ィニヽ　　　 ,ﾆ、∨　 '　　　　　　　我が国は誰でもウェルカム。
.　　　　　　/ 　 |　　|´ ::::: 　　, 　⌒ヾ八/ ,′
.　　　　 /　　人　 |　　　　__　　::::　/　　/　　　　　　　.夏侯覇将軍、歓迎いたしますよ
.　　　／ ,..:':::::::::}　|、　（　ﾉ　　　/　　/
　　／ｒ.::::::::::::::::八　ヽ: ､　　　 .イ/ 　 ∧　　　　　　 .
　 /　/:::, '⌒ヽ__::ハ　 V＼ﾌ´!:::::|'　　/　　、
. /　/::ノ　　　　｀ヽ} 　Ｖ介､|::::::!/　, /..、ハ
/　/Y 　ﾉ_　　　　 }　　 }/ ﾊ. |:::〈｛　 /::::::l/　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　/i !i:::::::∧,_／´/:／::／ニニソ:::ノ
　｢::::ゝイ　｀ヽ　　｜　/〃ｊｊ l|:::/ﾉ　!::::::/　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､i::::::::/∨::/i::::/::://／:::::::::::二ニ彡
_ﾉ／.:::::{　､　　　　｜' /{ { ﾊV::/::{　　|::::ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:ヾ∨/:::/彡ミヘ"彡::::::二二ニ彡
:::{:::::::::八　 l　l　ｌ　,ﾊ/::::Vハﾉｲ::::|　　Ｖ｀ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ヾｿ〃＼:＼　 }:｝"`ｰ-､彡彡彡
::::::::::::::::ﾊ.　l　l　l　}/:::＼l {:::}l::::::::|　　 } ハ｝　　　　　　　　　　　　　　　　 /:/i!　　　ヾ:i 　」i,,､-　　彡／ﾍ
ヽ::::::::::::::::､ﾉ　l　し'.:::::::::::l.｣::ｊ｣:::::::j　　 l,′ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　! 　　　斤7"ﾘ　　　　　　ソ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　　ヽ　　ﾌ､､,,,､-′　　　つ/
　　　　　　蜀　大将軍　費禕　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　　　　　　　　　　　ゝ〈ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　　　　　　　　　　 / i :iﾍﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ｰ､. ｰ - " ´　　　 ! j ヾ;ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　／　　　　_,ァ:::'.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ-､- 　　 _,､ｰ′: :∨ﾍ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　　　　　　　　ｲt､,,,､､i´: : : : : : : : :＞ｰ-､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´: : : ／￣＞ｰ--､,,､ｰ'´:.| i丁厂ﾍ__;, : : : :／: : : : :!√

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　右将軍　夏侯覇

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼は蜀の成都にいた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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805 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:05:56.03 ID:a8Qbc2mso: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼
　／　　─　　 ─＼　　　　　　　夏侯覇将軍が蜀に来たのって、正始政変の時なのかお。
／　　‐=・=‐　‐=・= ＼
|　　　　（__人__）　　 |　　　　　でもなんだって、親の仇の国に逃げて来たんだお？
＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ,／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ー）（ー）
　　　　　　理由を聞かれても答えようがありません。　　　　　　　　　　　　　　 .　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　おおかた疑心暗鬼に陥って出奔という感じでしょうが……　　　　　　 .|　　　　　　　ｎｌ^l^l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　ヽ　　　　　 |　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ヽ　く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　ヽ　＼

　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　
　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　　参考になるか分からないが、
　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　　　　　　　夏侯覇のこれまでの略歴を述べておこう
　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
806 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:07:47.92 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２１９年頃　漢　冀州　鄴】

　　　　　　　　　　|レ　/,/　　　　|,,/　　　　　　　　　　 |,,,|::::::::::::::|;ヽ::::::::::::::::」.;.;.;
　　.;;;;;:::::::............　 !}　｀lヽ、　　　|ﾉ　　　　　　　　　　　.|,,,|::::::::::::::ゝ':::::::::::::／.;.;.;.;
　.;;;　　　　　　　へ}　 |　＼　　|　　　　　　　 /　　　　|,,|:::::::::::::::|,,|:::::::＜.;.;.;.;.;.;.;
;;;;　　　　　　　　 !iヽ}.　|　　,＼ .|　　i.　　　　/　　　 ::::/ﾉ::::::::::::::::|,|::::::::::::＼.;.;.;.;
.;　　　　　　　　..!.i　 }　=＝f=、.＼　 il　　　/.　　　　::::|/::::::::::::::::::|::::::::::::::::::ミ.;.;.;
　　　　　　　.::.　 !i ｀t　　　i、・ ;,ミゝ'i li... . /;　　　　　::::|＿.;-──--:::::::::::::::ﾐ.;.;.;.
　　　　　　 :::　　 ! ゝi　　　...............::::::::::::::〈‘_.,;;;'.'_二￣.|＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::,;;.;.;.;
　　　　　 .:::.　　　ト,. i　　　　::::::::::::　ヽミ彡::::≦:::::ィfキ”，゜テヾ、::::::::::::::::::,;/:::::::　　　　親父と弟の仇は絶対に討つ！！
　　　　　 ::::　　　　ヤi　　　　　　　　） ::::::::::::::::::ミ:::::::........＜__ノ´:::::::::::::::::::ﾉ::::::;::
　　　　　::::.　　　　 | |.i　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::::. 　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ
　　　　　::::.　　　　 | |ヽ　　　　　　 / :::::::::::::::::::::::::.. 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∀::::
　　　　　.:::.　　　　 | | ヽ.　　　　　/ ::::::::::::::::::::::::::::::::..::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::| |::::
　　　　　 .::: .　　　 | |　ヽ.　　　 / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::| |::::
　　　　　　:::　　　　~　　　ヽ.　　丶::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::| |::::

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　夏侯覇、字を仲権。夏侯淵の次男である。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　父の夏侯淵、末弟の夏侯栄を蜀に殺されたため、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　いつも切歯扼腕し、蜀に復讐したいと願っていた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　実際に彼の半生は蜀との戦いに費やされた
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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807 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/19(日) 23:09:25.15 ID:kdBEVUx/o: 逃げるとしたら他にないしなｗｗ
808 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:10:30.22 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２３０年９月　蜀　益州　子午道】

|＿| |_| |｣ |__ｊｊ| l| L｣ l　　|　| l!　l
´￣｀　　　　 '´￣｀`'-ｒ′l　!　l
,,‐‐-　　　　　 -‐‐,,-　l　 i!　　 !　　　　　　　よく戦ったとほめたいのは山々なのですが、
'宍jlヽ　　　　　イ宍ｊl`F !　.i!　　 !　　　　　　　先鋒たる者、もう少し慎重に動きましょう。
､ﾞﾞノ　　　 : 　　ｉ､ﾞ"ﾉ,.'　!　i|!　　 !　　　　　　　
´´´ 　　　 l 　　｀｀`｀ /j /::|l　　 i　　　　　　　あなたがお父様の二の舞になるのは見たくありません
　　　　　　　　　　　　/7/　:!l　　 !'､　　　　　　
' ､　　　ー一　　 ,. 'i,ﾉ' .!..:l i.　　!'､'､
‐l｀ヽ、　｀´　 , ィ:´i::.!:.i:..:!::!| l 　 !　',｀､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:_:_:,､i:､: :,／ﾉ'ｲ´ｲ‐ﾁ_: ﾁｨ_
､|＿　 ≒ｰｧく　 i､:::!:::!::i::.!::l.! l　 i:､　'､. ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　,メ;'. : . : ;ヽ!.:/_.:/_:_／. : ｀ヽｲ
　　 |　,小ｒくヽ＼｀ス::!ｊL! -| .!　!､::.､｀､｀､　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ ,　 , /,ﾍv'ﾍﾒ"ヾY.;ノ´. : ;ｨ`
　　 l / ! | | !j　　Ｙ　`く　　 l l　i　ヽ::.､　ヽ　ヽ、　　　　　　　　　　　　　 ‐'７ ; :ｲi!:i　　　ﾘ　__ﾘﾞﾐ､.:;／'ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !/l.ﾅﾒ!､!_　､ﾉ‐'´_ﾅ‐｀'´iヾ√
　　魏　大司馬　曹真　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ`ｰ'｀i　｀ .,￣´ ﾞ ,!.ﾉ}:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾑ.　 j! _　``# . ,ｷi':{´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 f:iヽ.`､--､..　;;，.f:i: !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿.　　 !j |:ﾒ.､￣┃ｲ: ; |!j､:ﾄ､
　　　　　　　　　熱くなり過ぎました　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ´　 _.／　_.／｀ｰゝ‐'‐! i|ニﾆ.;-；;:;;#ﾒ､!i,..ｨ'‘　　　　;,.;:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,':i!　 i´,.　 i´　　　r'´,.. __､_!}.{ｨ=､;::;;;;;;;;;ｨ;';';';{`　′_;ｨ;';ﾒ;;;ｰ､:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'.::l　 .l　`;. .l!　　,. ,ゝﾆﾆﾍ.: :i !´: ;ｨ;;:'‘;;;ﾒ;'i^!:i!　,ｨ;;';';';'::k'.;:::::::ヽ；, ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !.:::!　 l　‘;　,i!__¨ ノ´: : : ﾍ｀´ ｀;：ｨ;':;;;':;';;i !| l: ! ,.!;;ﾘ;';;;;':::;;:‘;;;:::::;!,ｲ:.´.／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::::　　i!　.　　｡ﾉ'´: ;,: :，: : :ゝｨ･.::;;';::ﾒ;';;〈 |:!,|;ｲ';';'；!:;;::;..;;;;;::;;::;::;::ﾄ､ﾞｫ'′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ:::::.　....i!＿.／: : :‘:`: : :．: : ;,:;::#;:;;ｯ';';:/´ |;!;;';;';';ｨ'.::i: ;::，;;:ﾞ;､;:..: |ｨ'′

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　太和四年、曹真が漢中攻撃を敢行した際には先鋒を務め奮戦。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.押し寄せる蜀軍を前に危機を迎えるも、間一髪援軍に助けられている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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809 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:13:44.37 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４７年頃　魏　雍州　為翅】

　　　　　　　　　　　､ッ､
　　　　　＿.≠=―Z~::::::ｖ/ｊ,､
　　　　＞:::::＿Σ::ヽ:::::::/::::|
　　　／::::::::::::::::::::::::: ｒｗ､:::::=､
　　　Ｚ::::::::::::::ｆ7/￣!/　　i=彡
　　　`Ｖ:::::::: !{:ｉ＝=彡　-ァ!
　　　　ヽ:::ｒ-ｉ　　-‐す　　~ ﾄﾍ
　　　　　Y| { `　　　　丶人ﾊ　　　　　　　　.こんな最果ての地を守っているが、
　　　　_,={_スﾆH 　ｔ-　-ァ/￣ﾉヽ　　　　　　　だからこそ皆で仲良くやっていこうぜ？
　　／::::,イ　Y'i」Y　≧t- '　／　 i
　　/::::::仡　　| 　∧ 　入　ヽ　∧
　 ∧::,ｲ　＼￣７∧ 　∧. 　 ∨ .∧
　ｉ:::/ .|　　　 x└‐∧/　.〉　　 ∨ .ﾍ
　 |:/　ｲ　　　ヽ　　ヾ. 　〉　　ヽ￣､
　 i} 　ハ　　　／､　　　　.ﾊ　　　ヽ　}
　　　/ └‐ｔ‐'´ 　ヽ.　　／　丶　　｝ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ヽ　　/（ﾟ )( ﾟ）ヽ　　　 /)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(((i )／ ::::⌒｀´⌒::::＼　( i)))
　　　　　　　　　　　　　はいっていう！　　　　　　　　　　　　　　　　　／∠_|　,-）＿＿＿（-，|＿ゝ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ( ＿＿＿､　　|-┬-|　　　　,＿＿）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　`ー'´　　 /´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　/

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　以来隴西に駐屯し、対蜀並びに対異民族の最前線に立ち続ける。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　配下の兵士を可愛がり異民族を手懐け、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　彼らからの評判も上々だった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　正始政変の前年にも蜀の姜維と交戦、これを追い払っており、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　辺境に駐屯する将軍に相応しい力量はあったのだろう
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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810 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:15:02.83 ID:a8Qbc2mso: 　/, 　　　　　 |　　　　　　/:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ　＼
.//　　　　　　　 .:! :| :　　　 /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i　　　　　　　　.::| :|: ::　　　!,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .:　　　　　: .::::| :i:.::　　　ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:!　|
. !.:! ::.　　　:　.:.::/´', !:::　　| !　ヾ.i´:i｀ !/ /　 !
　i:l', :::::. :.　::. ::〈､'_ﾞil::::.　 |.| 　　j_ｿ　ﾞ､_
　ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::.　ii::!　　　　　　ﾉ　　　　　　　表面だけ見れば、彼が蜀へ向かうとはとても思えない
　　　　ヾ､i::::l::::l::::',:|　 ',::.　!',!　　　　ｨ´
　　　　　 i|ヾ:!:::i::::/ヽ　ヽ. l 丶. 　　/
　　　　ﾉ /ii/lノ　　　　ヽ:r‐y┬ '
　　　　　イ'"｀'‐- ､　　　 / ヽl/ '
　　　　　 /　　　　　　＼__{ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　／_,, -‐‐‐-- ,,_　　＼_,ヽ‐､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r､　　　　r､／　　　　　　　　　　ヘ
　　　　　いやいや、これで寝返るのは孝道的にどうなのかと？　　　　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼>ヽ/ |｀｝　　　　　　　　　　　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　lノ `'ｿ　　　　　　　　　　　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼. ｨ　　　　　　　　　　　|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 | 　|
811 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:17:03.25 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏　雍州　為翅】

　　　　ヾ: : : : : : : : : ヽ/: ;;;;;ｿ''''ヾ'、}: : : : : : : : : j
　　　　ヾ: ヾ｀/｀ヾ/'''´´　ﾍ、　ヾヽヾ;;: : : : : : :j
　　　　　　ミ:::}/　 /　　　　ヽ;l　　ﾍ　ヾ;: ;;ｰ､:j.　　　　　 /ミ
　　　　　　ヾ::}　　ﾘ　　　　　ゝソ二|￣ソ ,ﾍ }　　　　　/ミ
　　　　　　　ヽi ｀ミ}≧ 　　ヾ~y| 弋少｀　　（ｧ,i　　　　/ミ　 /
　　　　　　　　 i ﾍ　匁ヽ　　ｰ─-　　　　　丿ｿ　　　 /ミ　 /
　　　　　　 ',　｀￣　il　　　　　　　ﾍoj　　　 /ミ　 /　　　　　　　洛陽に戻れだと？
　　　　　　　　 ',　　　i|　　　　　　　　　 j. |.|i　　　/ミ　 /
　　　　　　　　　i'i、　ヾ　　　　　　 ,'　|.|.i 　 /ミ　 /
　　　　　　　　 |.| ヽ　──一- 　　 , '. 　i.jxゝ/ミ　 /　　　
　　　　　　　　 |.j.　 |ヽ　　　　　　／　　　!::::::ヽミ　/　　　　
　　　　　　　　　|　ヽ　 __,,／|￣￣￣￣|: ヽ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　「￣|ﾆﾆﾆ--ｰ┤　　　　　 |: : :ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　 |.　 |ﾍ|　|r- ､. |　　　　'''´￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l
　　　例の一件で大規模な人事異動を行うため、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　
　　　夏侯玄様と夏侯覇様には洛陽へ戻られるようにと。　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_ 　　　
　　　夏侯玄様はすでに長安をお発ちになっています　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　夏侯覇が蜀へ寝返った理由はふたつある。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　第一に正始政変における曹爽の処遇、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　あるいは自身に対する召還命令に不安を抱いた事。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　曹爽の末路を見て、迂闊に洛陽には戻れないと考えたのかもしれない
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
812 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:20:50.84 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　／i､,,-ーフ,､__
　　　 iヽ／i/::::／∠_::::::::::::::｀＞__
　　　 |::ヽ:/:／／/::::::／::＞::::::::::::ゝ
　　　　 |ヾ::V:::/:,彡ｿﾊﾍ;;;;;::::￣´＼:ト
　　　γ升/`"ﾍL__,,､__ﾍ　/｀二ニ:::＼
　　　 !/≧　`"''i斤┬,ｒ､く;;:::ニ＿＼::＞
　　　　 'fj_)　　　ヾ┴ ′　　ミ::::::::::::＼
　　　　/フ　　　　　　　　　ﾐ>＝-::ﾍ一　　　　　　太初と俺の後任はどうするつもりだ？
　　　〈ヽ　　　　　　　　　　γ´ヾラﾍ
　　　 ',　､ｰ'""'､　　　　ソノ/::/
　　　　', 　` ｰ　′ 　　∧≦／
　　　　　i′　　　　　　　´　l:l::::|
　　　　　|:lヽ __　　　　　　　l:l:l:::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　L!　　 i　　　　_.,､ｰl !」ゞ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　
　　郭淮様が征西将軍、陳泰様が雍州刺史となり、　　　　　　　　 _, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　
　　西方を取り仕切ると聞いています　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_ 　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
813 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:23:01.25 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　∧　N w　N丶　rN／N,.　 ,ｨ＿,
　　　　　∨　 }　　 } },,,,,,,／　　ﾉ／|r￣三フ＿
　　　　　　∨,,,,},,,,,,,},,,,},,,,},,,,,,,,,,,／,,,,,,,,,,,　　　三彡≡──z
　　　　　　 |∨ソヽ,,,ゝ∨,;:;:;:∠　r;:;:;:;:;:;:;:;:,,,,,,,,,,,,,,,,　二彡´
　　　　　　 |／　／└ｰ──┼ヘ───''フ,,,,,,,,,三二7
　　　　　　/　／　　　　　　　.|　　ヾ.:.:.:.:.:.:/,,,,,,,三三≡!
　　　　　ﾉ!￣|＼　!　丿丿　|　　　|.:.:.:.:.:/,,,,,,,三二≡ !
　　　　　　 !=＝ﾐ＼ /　（　 .丿 .＿⊥＿.:ｿ,,,,,,三二彡ﾉ
　　　　　　 !　(：)　 ≡　＜`ｰ≦二.:|.:.:.:.:.:∨,,,,,三彡丿
　　　　　　 !　　　/　　　ヽ二' ： ) ヾ.:.:.:.:.:.:.:∨二＼〃
　　　　　　 !　　 /　　　　　　｀ヽ　.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ.:.:.:.:|　　　　　　　　　　　　　　なんだと！！？
　　　　　　∧　/　　　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:丿.:.:.:.:!
　　　　　　| |ヽ｀ｰ　　　　　　　　　.:.:.:.:.:.:.:.:.:○__ノ,|
　　　　　　| |　 !　「二二ﾐゝ,　　　.:.:.:.::::.:::.:.:|　|　 ┥
　　　　　　| |　 !　ヾｰ---┘　　.:.:.／.::.:.:.:.:.|　|　 ┃
　　　　　　∪ /! 　　　　　　　..:／..:.:.:.::.:.:.:.:|　|　 ┃
　　　　　　　/　　ｰ- 、＿　'.ttェェ==┌─.|　|━┥
　　　　　　 !　　　　　|i!iii!i!i!i!i!|　|i!i!│　 .∨,,,,,,,,,|
　　　　　　　　　＿＿|i!i!!i!i!i!i!|　|i!!i│　　|,,,,,,,,,,,,,|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　理由の第二、夏侯覇は郭淮と仲が悪かった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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814 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:28:06.27 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　　　ﾉ!
　　　　　　　　　　　 , ゝi'´￣￣｀ヽ'"´｀、
　　　　　　　／ ,　 , -　　　_　ヽ　ヽ
　　　　　　　　　/ /,'l　{ 　　｀ヽ､ヽ　 }　　l
　　　　　　　　 / ｲ{ ﾄ､|ﾞ､ .| {.,i､) .}ｌ .} ﾐ》　 |　　　 .まったくお前はいい年して青臭さが抜けん奴だ。
　　　　　　　　ﾚ!小ｌ●　ヽﾄi｀● | .i彡!!ﾞ;　 |
　　　　　　　　ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂.|ﾉｲノ"|　 |　　　これだから脳筋は……
　　　　 /⌒ヽ__|ﾍ　　ゝ._）　 |　lﾉ⌒i　 |
　　　　　　＼ /　 | ｲ＞,､ __,　イ|　l＿ /　 |
　　　　　　く　　N　｀l　l l. レﾚl 　/ |　ﾉ
　　　　　　　　＼/::::::｀ = O = ´ヽ／!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ∨:::/:::::／:::／∠__
　　　　　　　　　魏　雍州刺史　郭淮　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:i::::/:::::/::::::/:::／::::::｀:＞-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _|il:/:::::/::::::/／::::::::二ニﾆゝ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ゞ"''ﾍﾃ"ヽｰ-､､::::::::::::::＼:::::ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃 /　　|:i　　|i　ﾉ_＿__::::::::::ヾ＜::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i __ }ヾ==ﾒｰ､_il　　ﾐ:::::::｀ヘ_＿:::::＼::ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,､-'´　/　　ゝｔrｯ　　　　ミ_:::::::::::::::::::::／::／
　　　　　　保護者みたいな事言うなよ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 rn､′　　／　　"　 "′ 　　　ミ::___ニ＝"´;;:／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 rn;;;´;;;i　ｌ　､　　ゝ　　　　　　　　　　　　こ｝::::::／/_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,､-''ﾞﾍヽ;;;;;;!　!　冫　ヽ､＿　　　 ι　　　　ルﾉ彡"／´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,､-''ﾞ::::::::::::::ﾍヽ;;;;;ヾヽ_　　　ヽ　　｀`ヽ　　　　　こソミ〈'"′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,､-''ﾞ:::::::::::::::::::::::__:::::ﾍヽ／`′ ｰ-ﾉ　　　　　　　　/ i i￣:l　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,､-''ﾞ´::::::::::::::::::::::,､-''ﾞ::＜ﾆ〃'ﾞ　　　　 `　､_　- "´ .／___| |:-∧　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::,､-''ﾞ::::::_,､-'ﾞ´　　　　　　　　　　　/￣>-l￣´　｀' 　　〉,久

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　この二人、共に長く西方守備の任にありながら、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　どうしたわけかしっくりいっていなかった。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .現場の叩き上げと夏侯一族の御曹司では馬が合わなかったのだろうか？
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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815 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:32:08.99 ID:a8Qbc2mso: 　　 |ヽ　|::::::::::::::::::::::∠:::::::／:::::::::/::::::::::ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　 |::::∨:::::::::::ヽ::::/:::::::::/:::::::::::ノ:::::::::ノ::::::::ノ::::::::::::::::::::::::::::::::ｿ
　＼ゝ::::::::::::::::::::::V:::::::/:::::::::::::::::;;;;─''''''';´:::::::::::::::/::::::::::::::::::::::ﾉ
　　＼:::::::::::ヾ::::::::::::::::::::::／,,,∠＿＿__, !:::::::::::／::::丿:::::::::::::::ﾉ
　　　　＼::::::::::::::::::::::::::::,／｀　＼＿＿　 !＿:::::::::::∠＿:::::/:::ｸ　　　　　　ノ´::
　　　　　＼:ヾ||ﾞﾞ''丶´ 　 /　　　.＿二、　＼::/ 「.,.,.,.,∨:::::k───、彡::::::
　　　　　　ﾞヽ ||　　　　 /　/　　 .ﾉ:;:;:;:;:ﾞ　　　　　r.,.,.,.,.）|::::::::ヽ　　　　））::::::::
　　　　　　　　! ＼　　　||　　　／:;:..ｰ─ｧ　　　　　.,.,.. /:::::::::ﾉ＿＿___ｿ彡ノ
　　　　　　　　!.;.;＼　　 ',,,,、〆ﾉ.0　）　丿　　　　　　i∠:::ヾ＼
　　　　　　　　ヽ、,,,＼=__ ｿ:;:;:';;:;:;:;;:;:;:;:;:ﾞﾞﾞﾞ　　　　　 |ヾ二二二＞　　　　　太傅は夏侯一族をなんだと思っていやがる！
　　　　　　　　　　!￣.;|┌´´　;:;:ﾞﾞﾞﾞ　　　　　　　　　|,,,　丿　　＼
　　　　　　　　　　 !;.;.;|　　　　　　　　　　　　　　　 /,,,,　丿
　　　　　　　　　　ヽ.ﾉ　　　　　　　　　＿　　　　/,,,,,,,丿
　　　　　　　　　　　｀──＿,-'''二￣___｣　　　/,,,,ノ´
　　　　　　　　　　　　　　＞ミ x ＿＿＿ﾉ　　　/ノ´
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ￣ｰ　　　　　　/ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿-ｰ'¨,,,,'∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'∧,,,,,,,,,,,'∧

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　正始政変の時点まで、彼らの地位に大して差はなかった。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　むしろ夏侯覇にしてみれば、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　夏侯一族の出自である分、自分の方が上だと思っていたかもしれない。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　それが見下していたはずの郭淮が征西将軍である
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
816 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:32:56.16 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏　雍州　長安】

　　 /: 〃: :/: : /: : |: : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : /´: : |:ヽ: ヽヽ: : : : :
.　 /／/: :/: : / /|: ! : : : ! : : ヽ: : : :､: : : : : : ヽ-: : : }‐ : }: : :＼＼: : :
　/　ｉ: : :ｉ: : :ｉ: ｉ: |: :|: : : :|: : ＼＼: : ＼: : : : : ヽ／: : : :,'ヽ : : : ヽヽ: :
　　　{ : : !: : :| |: :!: :!ヽ: : ヽ: : : ヽゝ　斗‐‐: : : ‘，: : : ./| | ｉ: : : / / : 　　　夏侯覇が蜀へ出奔しただと！？
　　　i: : l| : : | |: :', ｀ヽヽヽ ,斗 ´ ＿z,≠､: : : : : :',: : /| .| |ヽヽ// : : :
　　　|: :| !: : :|! | !| ｉ !圷､: : ', 　イ乏:::}/ヽ:ヽ : : |',: i:/ ||　| | ',／: : : : :　　　夏侯淵将軍の子ともあろう者が、
　　　 ! | ‘， |ﾘ ',ヽ:| .!ﾋﾘヽヽ　辷zｼ　　 | ‘， | ∧､ |.| .| |: : : : : : : :　　　.気でも狂ったか
　　　ﾘ　　', ｌ　ヽ: |. !　,　＼ヽ　　　　　 | | .!: :|:/ ヽ| |　| |: : : : : : : :
.　　　　　　ﾘ　　ヽ|.ﾍヽ　　ヾ､　　　　 | |　ヽ |、　 | |　|| |: : : : : : : 　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　＼ヽゝ　　　　　 .| ! 　ヾ､',　｀　 || |: : : : : : :　　　　　　　　　　　　／　　　　ヽ､
　　　　　　　　　　　　 |:＼　　　　,　　〃　＿ ----､　 | ｀ : : : : : : 　　　　　　　　　　　/ /　l　 l　ヽ　､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　| | .｀-　´　ヽ /:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ | : : : : : : : :　　　　　　　　　　.i:::l:l:::l:|::::|::l::::l::::i l l､
　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　 /:.:.:.:.,:::::´￣￣￣￣:::::|: : : : : : : : 　　　　　　　　　　|:::l:|:::|:|::::| l:::::::l:::l l j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::lﾖﾃL､ll ｭｴ=Ll:: ﾄl､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::l､ゝ-'　, ｰ-'/:::/l::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::i､　__　 /:::ノ￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　jj:-:ｲl　l　- ｲ/:l/　　　l
　　　　　愚かね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　|: :ﾚﾍｰL/:/:/　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 l: : : :_:ﾕl:::l: : :､__,,---/
　　　　　その選択が一族にどう飛び火するのか考えたのかしら？　　　　　　　 ( i＿_ヽi　　　＼: : : r-ｰｰl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/yr--ァ　　　 l ＼: :|　　/:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:/|　 ,,--､　　 l　　V　　l: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::/::|　l　　　ヽ　　ヽ l　　 l: : |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　雍州刺史　陳泰（字：玄伯）

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　曹爽兄弟、あるいは自身の処遇に対する不満。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .夏侯覇が蜀へ向かった理由はそんな所だろう
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
817 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:37:46.67 ID:a8Qbc2mso: 　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　u.　　（__人__）　　　　.正直、夏侯覇の出奔は極めて軽率だったと言わざるを得ません。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　
.　 |　　　　　　　 }　　　　結果論に聞こえるかもしれませんが、
.　ヽ　　　　　　 }　　　　 .夏侯覇の属する夏侯淵系の夏侯家は羊家を介して司馬家と縁戚関係にあります。
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　
　　 i⌒＼ ,__(‐- ､　　　　晋代になった今でも、彼らの羽振りはよかったりします
　　 l ＼　巛ー─;＼　　
　　　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　⌒　　⌒　　＼
　　　　　確か、夏侯覇将軍の娘が羊祜将軍の嫁だったかお？　　　　　　　　　／　（ー）　（ー）／^ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（__人__）（　/　　〉|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´　　〈／ ⌒^ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――――――― ＼ _ _ ＿）
　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　それと、夏侯覇の甥夏侯荘が羊祜の姉を妻にしている。
　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　
　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　　　　　　結果として今回の夏侯覇の行動は、
　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　こうした縁戚関係に少なからず波風を立ててしまう
　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
818 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:42:20.09 ID:a8Qbc2mso: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　／　　__{仏:'／:｀¨:^三≧,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:７://:::::::_:_彡'^¨⌒丶
　　　　　　　　　　 /　　　　}:厶:/::∠}厂　　　＼　＼
　　　　　　　　　　　　 /　 _＿__｣水くﾌノ^´　　.′　　丶　 . 、
　　　　　　　　　 /　 /::/ ７::/∧:} 　 /, //! . 　　 .　｝　 l i
　　　　　　　　　　　 /　　＼Ｖ介{:し:ﾉ　｜十-Li 　　 j/ }　ﾊ|
　　　　　　　　 /　　　　//　|:トｆ　　 |ｉ_｣土z,＼　ァｨ/　/　}
　　　　　　　　　　 /／　　 //　ｉ |:| 丶　个i､炒`　 '仞/}}j/
　　‐= _　　　　　／　　　〈/ 　 l |:| 　 `ﾄ . 　＼　　〉ｉ{ {{
　　　　￣≧=-く、　　　　八ｌ｣　　l八　｀¨⌒　_, ｲ八}｝=-‐
　_＿＿,≧ニニニ≧ｘ　）＼ // ﾍ　　个ﾍL_　　 ´／厶'′　　　　皇族の分家にあたる者が賊に寝返るなど言語道断。
二ニニニニニニニニニﾆ≧ｘ彡'ﾍ　｢¨::7了f千{≦=―-
　　　_厶三ニニニニニ＞=≦ﾍ乙1　 |:::/r介ﾊi| トく,⌒´　　　　 .本来であれば夏侯覇の子を死罪とする所であるが、
_ -=ニ=‐ｧ=ニニニﾆ／::::::::::::::::::＼) 　l⌒レｆじﾍ |i:::::ﾏ⌒ｰｧ　　.亡き夏侯淵将軍の功績を鑑み、
ﾆ=-_厂/ニニニﾆ／ ::::::::::::::::::::::::::::ヽ, |　　〈∧〉}八:::::＼　　　　 .罪一等を減じ楽浪郡へ流罪とする
/／ _,厶イ/ﾆ＞'::::::::::::::::::::::::::::::::::::Vﾊ八／丁｢/f刈〉::::::::〉
′_彡 7／八ｌﾄ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Vﾍ, 〉/　/`辷八::::::/
〃　　／　ｊ八::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉:::＼　{　　{　 }｝:::{
　　/　　　　介ｘ:::::::::::::::::::::::::::::::;／:::::::::::::ﾏﾊ_　}　{じく＼
　 :　　　　／/　 'ヘ:::__:::::::::::;厂:::::::::::::::::::::::＼廴} ﾉ乂)）　:.
　 i/　　　/　八/／〃介ｔｘ:/^､:::::::::::::::::::::::::::::::::⌒iﾘ:::｢´　 li
　 | 　　 :　　{　}/　,:::{乂_）ﾘﾊハｘ::::::::::::::::::::::::::::／仆i:ト　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　まず、夏侯覇の行動の責は息子が取らされた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .夏侯覇の子は死罪になる所だったが、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　祖父夏侯淵の功績に免じて楽浪郡へ配流される
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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819 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:44:57.80 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　　　 _,,ィ升三≧ｘ､、
　　　　　　　　 _,,ィ升三三三三三=≧ｘ､、
　　　　　　　_,,ィ升三三三三三三三三三≧>
　　　 __,,,ィ升三三ﾆ==二三三三三三三三Ⅳ
　　　 Ⅵ三三ﾆ==二三三三三三三三三=Ⅳ
　　　　 Ⅵ三三三三三二ニ＝＝ニ二三=Ⅳ
　　　　｀`气三ﾆ才升　　|　i:|:　　i　｀"'く
　　　　　　　ﾊ　 .:|　|:..|　j　i!|:　　l　　:i 　:.
　　　　　　 {:i | :i:|　|从厶圷ト:.　l　　:i 　 !
　　　　　　　　　从乂ﾑﾐ、　　´ﾋﾘ:、　! 　 i 　 !
　　　　　　　 i　i　ゞﾘ　　　　　 i　ヽ　:. 　 :、　　　　　　　　　　　　一門の人間が揃いも揃って……
　　　　　　　 ;　i　 |:､｀っ　　　j　　.:i　 :､　 :＼　
　　　　　　　　　/:　l　 |:::::＞ .._ イ/　　:从　＼　　;　　　　　　　　　　この国を滅亡させたいのかしら？
　　　　　 ,.ｲ　.:,'　.:|:::::::::r「i￣; 　 .:人:. 　　 .:Y_:j
　　　　　　 {　　ノ　人￣　.:j　｛　 :/　　｀ヾ　 .:j　｀ヽ
　　　　　　乂｛　（　　　 /i!!　 Y.:{　　　从 Y　　　l｀ヽ
　　　　　　人ﾄ､　 :Y　 /ｉ!i!! 　 }从　　　乂:.　ミY　l　.:i
　　　　　く.:) :| :｝ У／/// 　ﾉ :人　　　｀ヾ　:｀ヽ!:ソ
　　　　　／　:У　i////,ｲ　（(　　ソ　　　　人:.　く（
　　　　　（　.:／　 ///∧/!　　Ｙ .:（　　　ｲ从乂ﾊﾘ　ミ:.､
　　　　　　　）ﾊﾉ从///∧,!/ｉ_ 　イ　ハ＿__..-=＝ニ二l　　.:｀ヾ
　　　　／　　丁//三=|//|￣从乂ﾘニ|ニ三三三三ｌ !|　 .:ﾘ
　　　小ｲ乂从ﾘ//=三=|//|三三三三=!=三三三三=lリﾍソ
　　　　ハソ八i三三三三三三三三=/∨三三三三_l

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　この処置を受け、夏侯覇と縁戚関係にあった者は彼と絶縁した
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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820 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:50:22.37 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　　　　　　　.　　-‐…‐- 　 .
　　　　　　　　　 ,..　´::,,..　ヾ　　　　｀ﾐ､
　　　　　　　　γ　 ! ヾ､　　　　ヽ　　　　ﾐ＼
　　　　　　 / 〃ヽ　ヽ　ヽ　　　　　　　ﾍ
　　　　　　　/　 /, ﾄ､　ﾄ､　、、　､　　　　　ﾍ
　　　　　　　ﾚ. / И､＼ヽ＼弋ヽ、ﾍ　　　　　 }
　　　　　　　　|　.,'´　ヽヽ　｀`斗ﾍﾍ　　 ! 　　|
　　　　　　ﾄ: :ｆﾃｧz､　　ィﾗ〒7}　　1|: :　∧
　　　　　　　!　:|　じ'　　　　じｿノ{ 　　|〃/ヽ｝　　　　　　　　　私が離縁を承知したら、
　　　　　　　 ./　:1　　　　　　　　　　| 　　| /ヽ　》　　　　　　　　　明日から妻はどうやって生きていけばいい？
　　　　　　　/　 :人　　　　　　　　/ 　　,|《彡ヽ
　　　　　 /　　:::./＼　「￣ヽ　　/　　 ∧彡,／ﾞ＼　　　　　　　夫婦は一生添い遂げるものではないのか？
　　　　 /　　 /　./.,＞-､　-イ/ 　　/ :ﾍ／/／ミ}＼
　　　　　/,/ 　γ´/　 /r-ﾍ＿,イ　　 /: : : ﾍ/ｰ-:.:∧ミヽ､
　　　 /　　　/　/　|/: : { 「 [_ / 　　/: : : : : :＞-‐… ‐-、＼
　　　 /　　　,/　Ⅳ,/´: : :| |　|/ 　　/: : : : ／　／　　　　　ヘ
　　／　　 ,〃// /::: : : / / / 　　/: : : : /　　/　　　　　　　　＼
∠　　　　/_ノ厶ｲ : :／／ / 　　/-‐…/　　/　　　　　　　　　　ヽ
　/　　　 /; ; / 　 |／／|　/ 　　１　　∧　　　　　　　　　　　　 }
1 ∧　∧　/ 　 /|／ヽ　1 .　　 |　　. | |　　　　　　　　　　　　 |
.ﾚ　 ∨　ｿ1　 / .|/　 |＼んｲﾘW　　 |;|;1　　ﾄ　　＿＿＿　　　　1
　　　い::ヽヽ　!　１　| 　| 　 |　　ソ└ソ｀┴一　　　　　　ソ─┘

　　　　　　　　　　　魏　羊徽瑜の弟　羊祜

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼一人を除いて
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
821 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:52:20.18 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　
　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　羊祜は父の出奔に動揺していたであろう妻を安心させ、
　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　　　　　ますます愛情を寄せ大切にしたという
　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒　　 ⌒　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）　（● ）　　　ヽ
　　　　　　男前すぎるけど、そんな真似して大丈夫なのかお？　　　　　　　　　 |　⌒（__人__）⌒　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼

　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　少なくとも羊祜殿が罰を受けたとは聞きません。
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　 .羊祜殿の名声・立場などから、不問とされたのでしょう
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣
822 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:54:07.51 ID:a8Qbc2mso: 　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　　　　＼　　　　＿＿＿
　　　　　　|:::::: 　　　　　｜　　／　　　　＼
　　　　　.　|:::::::::::　　　　　｜　／　⌒　　⌒　 .＼　　　　　　　　ところで陳寿さん。
　　　　　　 |::::::::::::::　　　　｜／　（●）　（●）　　＼
　　　　　.　 |::::::::::::::　　　　} |　　　（__人__）　　　　　|　　　　　　蜀へ行った夏侯覇について、
　　　　　.　ヽ:::::::::::::: 　　 }　＼　　　｀ ⌒´ 　　　_／　　　　　　こんな話を聞いたのですが……
　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　|　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　|　|　　　　　　　　 | 　|
-―――――|:::::::::::::::: ＼-―┴┴―――――┴┴――
　　　　　　　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　
　　　　（ここで夏侯覇に関する話題を紹介しよう）　　　　　　　　　　　　　　`ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
823 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:56:43.77 ID:a8Qbc2mso: 【魚豢『魏略』より】
┏───────────────────────────────────────────┓
　その昔建安五年（二〇〇年）、当時夏侯覇の従妹の十三、四歳の少女が、本籍地に居住していた。

　たまたま薪を採りに出かけた際、張飛に捕まり、
　張飛は彼女が良家の娘であると知ると自分の妻とした。

　彼女は娘を生み、その娘が劉禅の皇后となった。

　そのため夏侯淵が戦死した当初、張飛の妻は彼を埋葬してほしいと願い出たのであった。

　夏侯覇が蜀に入国すると、劉禅は彼と会見し、
　「君の父は戦陣の中で命を落としたのだ。我が父が手にかけたのではない」と言い、
　自分の子供を示し、「この子は夏侯氏の甥にあたる」と言った。
┗───────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　／　「￣￣＼ﾆr ￣ヽ
　　　　　　　　　　　/　　＿|_＼　　 _Lｌ＿＿ﾄ
　　　　　　　　 /　∠＿　/￣￣　　　　　ヾヽ
　　　　　　　　　　/ 　　　ﾚ　,l l ./ l l l　i l　iヽ. l
　　　　　　　 /　　　　 /| 　ｌ｢lﾒx l l l ｲ.i　l　l. |
　　　　　　　　/　　　　 /く|.　 |l.,ｨrｬjﾙ'/.i |　l i l/
　　　　　　 / 　 / 　 / /l　　|ゝﾏ｣ .l/>ﾙl /jﾙ'
　　　　　 /　　/　　/／ｌ　　|　　 _／　/'　　　　　　　　　　　こうして夏侯覇は手厚く爵位恩寵を賜ったのです
　　　　　　/　　/　,.r＜:￣ヽ　|＞ '´
　　　　　/　　/ 　 i:ﾄ:::::ヽ:::::l(￣）￣）
　　　　/　　./　　 .!:l::＼:::::::::ｌ V/　 l　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿___
　　　/　　 /　　／!:::l::::::＼:::::ll/＼＼ヽ　　　　　　　　　　　　 /r―――‐ ｧ/ /
　　/　　 /　／／l:::::∨:::::::::::::l Ll A//　　　　　　　　　　　　　 //::::::::::::::::::::// /
　/.　　 / , ｨ／／.!::::::∨:::::::::::lrl/￣　　　　　　　　　　　　　　 //::::::::::::::::::::// /
/　　　/ / // ,/ 　 !::＿ﾍ::::::::::::＼＼　　　　　　　　　　　 //::::::::::::::::::::// /
　　　/ / // //　!￣::::::/ ＼:::::::::ゞー―――――ｧ勹´｀ﾆ､ヽ/ ﾑ―――‐'./ /
　　/ / // //／::::::::::/:::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/^/ー´l二二二二二二二二}

　　　　　　　　　　　魏　文官　魚豢
824 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/19(日) 23:56:46.71 ID:+SpOQKopo: 逆にいえば、家族にも黙って身一つでの逃亡劇だったということですよね…＜夏侯覇

もちろん、密告されたらあの世行きと考えたのでしょうが。
825 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/19(日) 23:59:36.12 ID:a8Qbc2mso: 　　　　＿_　　　　 ━┓
　　　／　～＼　　┏┛
　　／ノ　　(●)＼　・
.　｜　(.／) 　 ⌒）＼
.　｜　　（__ノ￣　　＼　　　　　　　　　　　　これ、本当なんですか？
　　＼　　　　　　　　　 |
　　　　＼　　　　　　　/
.　　　　　＼　　⊂ヽ∩
　　　　　　/´　　 (,＿＼.
　　　　 /　　　　　　＼. ＼
　　　 ./ 　 / 　　　 |. ＼ソ
　　　　（　y'　　　　　 .|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（__人__）　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　うーん……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　　｀ ⌒´ 　　 ,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|
826 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/20(月) 00:00:22.73 ID:Es3/lBATo: 13、4の嫁、だと…
当時では普通とはいえ、とりあえずもげてもらおうか
827 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/20(月) 00:00:45.61 ID:PpYHkfSPo: 張飛当時何歳だよｗｗ
828 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:01:21.29 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　_ノ　ヽ_＼
.　　　　　／　（ー）　（ー）＼
　　　ｌ^l^lｎ　 ⌒（__人__）⌒ ＼　　　　　　　　　あまりにも都合が良すぎないかお？
　　　ヽ　 L　　|r┬-|　　　　|
　　　　ゝ　ﾉ　　`ー‐'　　／　　　　　　　　　だいたい今までの例を見ても、
　　　／　 /　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　『魏略』の蜀絡みの話には信憑性がないお
　／　　 /　　　　　　　　　　　＼
. /　　　/　　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
人＿＿ﾉ　　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　　　　　魏延の子午谷突破の話なんかはそうでしたね　　　　　　　　　　{ 　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 |
829 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:03:33.43 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　─　　 ─＼
　　　／　　（●）　（●）＼　　　　　　　　.それにだお。
　　 |　　　　（__人__）　　　|
　　　＼　　　　｀ ⌒´　　／　　　　　　　　『魏略』の話だと、
　　　ノ　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　劉禅様の子供の母親が張飛将軍の娘のように書いてあるけど……
.　／´　　　　　　　　　　　ヽ
　|　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　　＼
　ヽ　　　 -一''''''"~~｀`'ー--､　　　-一'''''''ー-､.
　　ヽ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒)　)　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　_ノ　,ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　.|　　　　　｀ ⌒ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼_,ゝ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, r､　　　　く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　〈　＼　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　ヽ､ .ヽ　＼ i..｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.て_）　　＼ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
830 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:04:50.91 ID:TnaooZk1o: 　　　 /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
　　　/: : /: : : : :|: : ／|: : : : :|: : |: : : : :',: : :ヽ :
　　　|: : |: : : : : |: /＿ |: : :,/|: : /ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
　　　|: : |: : : : /!/´　　|: :/　|:./￣｀'Ｖ: |.: : : | V
　　＜ : _: : : /.　　　　 |/　　ﾚ　　　}|:./ヽ: : :|　　　　　　　　確かに俺の皇后は張飛殿の娘なんだが、
　　＜:: |. 小{ 　 -‐''"´　　　｀''ー　ﾚ{: :.|ヽ:|　　　　　　　　こいつらとの間に子供はできなかったんだよな。
　　　厶ﾍ　ﾊ　　　　　　　　､　　　　{ﾊ,;'　（(
　　　　　＼_!　　　　　　　　'　　　　!　(　( ヽ)　ﾎﾜ～ｯ　　太子の母親からして皇后の侍女なんだぜ？
　　　　　　　ヽ.　　ー――　　／　ヽノζ
　　　　　　___,ｒ| ＼　　　　　／　　 |￣￣￣|(^)　　　　　言わんとしてることは分かるよな？
　　　　／:/::::| ＼　ヽ _　,　ィ´　　　　| ''..,,''::;;⊂ニヽ
　　／::::::/::::::|　　＼　　　´ ∧＞､　　.| .,,:: ;;;;ン=-　)
／:::::::::::/::::::::|　　　　＼　 /　 ! ,ｒ-''⌒＾ニ);;;;ヽニノヽ

　　　　　　　　蜀　皇帝　劉禅

────────────────────────────────────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　張飛将軍の娘は姉妹で、
　　　　／_ノ　ヽ_＼　　　　　　　　　　　　最初は姉が皇后になって、姉の死後に妹が皇后になってるお。
　　／（ ●）　（ ●）＼　　　　　　　　　　　
　／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　　　　　　　　だけど、この二人からは男子は生まれてないんだお。
　|　　　　　　￣　　　　　 |　　　　　　　　　
　＼　　　　　　　　／　　　　　　　　　つまり、劉禅様の子供と夏侯覇将軍に血のつながりはないわけで……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

────────────────────────────────────────────────
831 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:05:33.42 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　＼　　　　　　　 .魚豢にしてみれば、
　　　　　　／　─　　 ─　＼　　　　　　.父の仇の国に逃げた夏侯覇将軍の行動が奇怪に見えて、
　　　　　／　（●）　（●）　　＼　　　　 .こんなもっともらしい話を作ったのかもしれんお。
.　　　　 |　　　（__人__）　　　　 |　　　　　　
　　　　＼　　　｀ ⌒´　　　.／ヽ　　　 .実際夏侯覇将軍が厚遇されたのは、「遠方より国家に帰順した」からだお。
　　　　　　（ヽ、　　　　　　 /￣）　 |　　　　　
　　　　　　 |　｀`ー――‐''|　　ヽ、.|　　 .それが理由で蜀の臣では珍しく諡号を贈られてるし
　　　　　　ゝ　ノ　　　　　ヽ　ノ　|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ー）（ー）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　魏における孟達・黄権と同じですか。　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　ヽ　 L　　　　}
　　　　　蜀にしてみれば、政治的な材料として利用したいでしょうし　　　　　ゝ　ﾉ　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿ﾉ
832 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:08:11.59 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年１月　蜀首都　成都】

　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　 ./:::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ
　　　　/:::::::::::::::::::::::ｲ::::::::::: 丶::::::::::::::::::::::::',
　　　/::::: /:::::::::::::/ l::::::: !:::::::|＼::::::::::::::::: l　　　　　　車騎将軍に任命する。
　　　i::::: /:::::::::::::/一V:::::| :::: |ーヽ:::::::::::::::!　　　　　
　　　|:: /:::::: /::: |ィ云∨ |V::::| ィﾃﾍヽ::::::::!イ　　　　遠路はるばる我が国に帰順してくれた事嬉しく思う。
　　　|:/ |::: /::ﾊ::| 迂:ﾘ V|　ヾ! 迂:ﾘハ::ﾄ::::::＞　　　.
　　　|′|::/|:::|ﾈﾍ｀ｰ´　ヽ　　｀ｰ´　ﾊ!ﾉﾘ｀ヽ　　　　さっそくで悪いが、今魏では何が起こっているんだ？
　　　 i/　V､_ﾍ　　　 !　　　　　ﾑﾘ′　　　　　
　　　 ′　　　ヽ、　　- -　　　, ′
　　　　　　　　　 |ヽ　　　　イ/
　　　　　　　 ,.ｲ　｀　´　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/.:.:.:.:,.イ.:.:.:/／.:／.:.:.:.:.:￣￣￣.:.:＞/
　　　　　　 ,.イ:!　＼　　／　ヽ..､、　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ/／.:.:.:.:.:ﾉノ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞.:.:.:／/ ｲ
　　　　 ,...::::´/::::::l　　 /;⌒;ﾍ　　 j:::::ﾍ:｀:::....、　　　　　　　　　　 ∨.:.:/ノイ!　　　彡──　´.:.:.:.／／:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i／ﾍ　 }｝　　　ミ二ニ.:.:.:.:／／.:.:.:,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　|/／厂｀　　ヾ:.:.:.r－く.:.:.:.:.:.:／.:.:.j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　 /　／　　　　　　 ∨/⌒ ヽ.:.:／/.:.: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　,,ノ　　　　　　ヽ丿丿´.:./.:.:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　__ノ.:.:.:./.:.:.:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　Xヽ.:./.:.:.:,.ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　 | |　ヽく::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀<　￣　　　　　 | |　　 l ヽ:::::::ゝ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　イ　/ ¨　　 l　｀く:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　.. 、´　___./───－ｭ　＼:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　」￢|::::::::::::::::::::::::::::::∧　　＼.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |￣|:::::::::::::／￣￣￣＞ｰ-::、:.:.:.:.:ヽ

────────────────────────────────────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　
　　　　／_ノ　ヽ_＼　　　　　　　　　　　　ただ、蜀にとって夏侯覇将軍は、魏の生情報を知る貴重な人だお。
　　／（ ●）　（ ●）＼　　　　　　　　　　　
　／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　　　　　　　　正始政変の詳細な情報が蜀に入ったのはこの時だと思うお
　|　　　　　　￣　　　　　 |　　　　　　　　　
　＼　　　　　　　　／　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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833 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:08:58.93 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　／i､,,-ーフ,､__
　　　 iヽ／i/::::／∠_::::::::::::::｀＞__
　　　 |::ヽ:/:／／/::::::／::＞::::::::::::ゝ
　　　　 |ヾ::V:::/:,彡ｿﾊﾍ;;;;;::::￣´＼:ト
　　　γ升/`"ﾍL__,,､__ﾍ　/｀二ニ:::＼
　　　 !/≧　`"''i斤┬,ｒ､く;;:::ニ＿＼::＞
　　　　 'fj_)　　　ヾ┴ ′　　ミ::::::::::::＼　　　　　　　そういうわけで魏の実権は司馬懿が握っています。
　　　　/フ　　　　　　　　　ﾐ>＝-::ﾍ一
　　　〈ヽ　　　　　　　　　　γ´ヾラﾍ　　　　　　　 .誰もが病気だと思っていましたし、まんまと一杯食わされました。
　　　 ',　､ｰ'""'､　　　　ソノ/::/
　　　　', 　` ｰ　′ 　　∧≦／　　　　　　　　　　俺が知っているのはこれぐらいですね
　　　　　i′　　　　　　　´　l:l::::|
　　　　　|:lヽ __　　　　　　　l:l:l:::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､
　　　　　L!　　 i　　　　_.,､ｰl !」ゞ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ヽ ,. -―‐-:::、
　　　　　　　　ｲt､,,,､､i´: : : : : : : : :＞ｰ-､_ ＿　　　　　　　　　　　　　　　　／´｀v'::::::::::::::::::::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::/::/:::/l:::::::ヽ::::＼::ﾍ:::;ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,':::::/::/:::/,_l::ヽ:::::ﾄﾍ::::＼::ヽ:}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'::/l:::/:::/ｾ=',:::iヽ::|ﾔﾐ::ﾍ::::::::l__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/ .|/l::rY弋i} ヽl ｀ヽ{iｿ｀ YヾΣ
　　　　　　　費禕。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|! ヾ{､｀ｰ　　,　　｀ﾞ´ ./ソﾞ｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ　　　_ _　　 ,ｲ/
　　　　　　　お前の意見を聞こう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　､　　 ,／ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ｀ｰ _,,='´＼__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_／/ /｀ﾍ　　 / ∧｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, r'/　 {∨l__,∧_,/　　∧　　＞、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r'"´::〈　 /|　/ｿ |　∧ 　　〉　　　　,＞､
834 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:09:48.13 ID:TnaooZk1o: 　　　　 /　　　　 /｜　　　　｜　　　l　　　 ',　　ヽ
.　　　 ′　/　 /　 |　　　　　|　　　　|　　　　ｉ　　　,
　　　　|　　′ ィニ |　 :|　　 |　　　　|　　　　 |　　　i
　　　　|　 i　 / 　八　 lヽ　 |ニゝ　｜　　　 |　　　|
　　　　|　 |　′　　　＼|　＼|ヽ　　 |　　　　 |　　　|　　　　　ふたつの見方があります。
　　　　|　ヽ|　ィえx　　　　　　 ∨　:| 　　　　|　　　|
　　　　|　　∧　{xｲi}　　　　ｨえミx∨ |　　　　 | 　　/　　　　　.曹爽兄弟は凡庸な人たちと伝え聞きますが、
　　　　',　　　l　ゞZﾘ　　　　 {xイ} 》∨ 　 / 　 |　　′　　　　　卑しくも皇族の一員として後事を託されました。
　　　　 '　　 | :::::::　　　　　ゞZﾘ　　} 　 ′　 |　 ′
　　　　　V　 :ｌ　　　'　　　　 ::::::::::　 /　/　　 ,　 {　　　　　　　それなのに驕慢・豪侈は限度を超えていて、
　　　　　 |　　ヽ　　　、_,　　　　　 /／'　　　/　八　　　　　　 .個人的な派閥を作り、国家を乱そうとしていました。
　　　　　 |　　　|＼　　　　　　　イ /　　　/　　　＼
　　　　　 |　　　|　丶 __　.． ≦　_l/　　　∧　、　　ヽ　　　　司馬懿はそれを咎めて討伐し、
　　　　　 |　　　|　 r:ハ　　　　／/　　　ﾊ_ ヽ　＼　　ハ　　　.一朝にして一味を討滅しました
　　　　＿j　　　|イ:./　＼　／　/　　　 /}:.:.:.＞:....、ヽ　 }
　　／:.:.:. |　　 |/:.:| 　 /＾iハ　′　　 /:.:!:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ、ﾉ
.　/:.:.:.:.:.:.:|　　 /:.:.:.{　/　/|ヽ∨　　　/:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
835 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:11:20.93 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣｀　‐-
　　　　　　　　　　／　 /　　 ∧ 　　ヽ　＼
　　　　　　　　 '　　　′ 　 / 　 ,,　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　/　　　 {　　 /主彡ﾍ.　　　ト､
　　　　　　　 /　　　　 }　 /　　、　　ﾊjミ」
　　　　　　　　 ′　　 i|　 |, / ,ｨｆ羔ミ,　 }ノ ,..　 |　　 }
　　　　　　　　　　ｌ|　 |/ 〈{ 辷tﾀ　　　ｆ市k| /　,
　　　　　　　　 {　　 ,'ﾆ|　 |　　ｘ.ｘ.ｘ　　　　ヾツﾘ′ ′
　　　　　　　　　　　{　(|　 |　　　　　　　　　　' ''{　 {　　　　　　　
　　　　　　　　　｀Ｔ|　　　　　　 r‐-,　　　}　 |　　　　　　　彼の行為はその任に相応しく、
　　　　　　　　　　〉　　l |　　ヽ　　　　　￣　　　ﾉ　｜　　　　　　士人や民衆の期待に沿ったものでしょう
　　　　　　 /　　ﾉﾉ　　　 ', 　　　　 , イ　　｜
　　　　　　　　　　　　/　　 ∧　}　　　 ,-‐１　,　　　|
　　　　　　 _｣..　 _,′　　　 } ,＼　 ∧　￤ ′　　|
　　　　　　　/　　　 {　　　{｀V/　　ヽ{　}‐-|/
　　　　　　　　　　　　 ∨'＼／, ,{二}、′　 /} ,
　　　　 ,|　　　　　　＼　∨/} }l ｎ{　　 {//
　　　　 / |　　　　 |ヽ　　　ヽｌ {/ 八l八　　〈
　　,ﾉ⌒７ /|　　　　 | |ﾊ　　　　ｰ‐' ∧ﾏ'´ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::::::::::::::::::::ｲ:::::::::::丶::::::::::::::::::::::::',
　 /　　/ ' ｜　　　　　| l八　　　 i　| {　| |　　　　｜　　　　　　　　　　　　 /::::: /:::::::::::::/ l::::::: !:::::::|＼::::::::::::::::: l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i::::: /:::::::::::::/一V:::::| :::: |ーヽ:::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:: /:::::: /::: |　　∨ |V::::| 　　ヽ::::::::!イ
　　　　　　　　　またえらく司馬懿の肩を持つな。　　　　　　　　　　　　　　|:/ |::: /::ﾊ::|､＿__,V|　ヾ!､＿_,ヽ::ﾄ::::::＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|′|::/|:::|ﾈﾍ￣　ヽ　　　￣　ﾊ!ﾉﾘ｀ヽ
　　　　　　　　　もうひとつの見方の方も聞こうか　　　　　　　　　　　　　　　 .i/　V､_ﾍ　　　 !　　　　　ﾑﾘ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　　　ヽ、　　- -　　　, ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ヽ　　　　イ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.ｲ　｀　´　ﾊ
836 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:13:45.15 ID:TnaooZk1o: 　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : ､: : : : :ヽ :.
　　　　　　/: : : : /: : : : :/小i:.:: : : : : : : : : :.:i: :..
　　　　　 ′: : : : : : : : ;': :': {:i:i: : : : ､ヽ:.:: : :|: : i
　　　　　　: : : : :ｉ: : |: : : :/　ﾄN: : : : :}ﾆ>､: ::|: : |
　　　　　i: : : : ::|: : |: : :厶フ　＼: :/　　 V |: : |　　
　　　　　|: : : : ::!: ｉ:|i: : |　　　　　∨ ;ｘ=ﾐ Ⅵ: : !　　
　　　　　|/: : : ::l:i:ｌ:|l: : l xf'刀　　　ﾄﾟﾘ　}i !: ::|　　司馬懿は権力を独り占めにしたくて、
　　　　　 {/ l : : 川八,.ｲﾊﾏＪｊ　　　　` ’ 从i: ;ｲ　　密かに曹爽の過失を探して問題にしたのかもしれません。
　　　　　 j ,小: :{:八 : : |i　｀´　　　　' 　　}: :{: ::|　　
　　　　　ﾉﾉ {: :}: ｉ: : Ⅵ:.|{　　　　　 __,　 , ': ::ﾊ:::|　　彼は忠告・直言で諭す事をせず、
　　　　//　 !: ': :!: : : ﾊ从､　　　　　／} : /　}ﾉ　　.一朝にして殺戮を敢行し、曹爽の無警戒につけこみました。
　　　〈〈　　|/: :八: : :ハハ　｀7ｰ'´／|: :{　/　　　
　　　　Vﾊ　l: :/: : }: : : ハハ`ー＜}ﾄ､　!: :V　　　　.これが国家を治め根本を重視する大人物の所業なのでしょうか？
　　　 Vﾊ.|: : : : :ヽ: : : : ヽ::ヽ. 　仆№{: : {
　　　　ヽ.|: : : : : : :＼ : : : ＼:＼|{Ji从: : ｝
　　　　　　 .l: : : : : : : : :厂￣´´＼:＼l｣i｣ﾊ: !
　　　　　　j: : : :/: : : /　　　　　　ヾ二ﾐ､V
　　　　　　ﾉ: : :/: : : /　x子ｰ=＝=ミ、　　}ﾊ
　　　　 ,': : :.;': : : /　ノ7 　　　　　 V　ﾉ'　}
837 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:14:26.04 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　,.　 -─‐-　 . _
　　　　　　　 ,.r:'.´.　ﾉ　　､　　　　､rヘ、
　　　　　　／: : : :　/　 ,/ ＼ヽ　　ｼ　　＼
　　　　 ./: : : : : :　 |　 / .､へヽ　　 `,　　　､
　　　　/: : l : : : : 　| ./ ,＿＼i ヾﾒ　/ ` ,　ﾊ
　　　 ,′: :| : : : :　.レ／ﾋｨ｀　　 ,.i　/∠`y　　j＼
　　　 .:: :`::l : : : :　.| `　 iﾐ:; ,　　 .ﾚ　'l"jﾊ　　i
　　　|: : :.､.| : : : ::　i　　" ´　　　　　ﾋﾟ:;　j　/　　　　司馬懿親子は決起当日になって、
　　　|: : rﾊ､ヽ: : ::　l　　　　　　　　`　　 /／　　　　主君の曹芳の身柄を曹爽に委ねてから、
　　/ j: : ﾄﾋj､ : : :::　l　　　　　　　　　　　,´:|　　　　　洛陽の城門を閉ざして挙兵し、曹芳に迫りました。
　/　 l: : : ` λ: : ::　i　　　　　　へ　　　ｊ :j
. ,i　　|:､ : : : :ヽ: : : : i　　　　　　　　　／　/　　　　　これでは曹芳の身を危険に晒すだけで、
〈/　ﾉ: :` : : : :`,: : : :j　　　　　　　.／: : :,;　　　　　　主君のために充分配慮する忠臣の態度と言えるのでしょうか？
ヽ　/: : : .j: : : : λ::::::|ヽー　　.. "::l　::; ,　　　　　　
　./, ,,､ : ｿ: : : / ,i : ::l　　　　/: : .λl　:;　i　　　　　　この事から考えれば、曹爽に大悪がなかったのは明白
／　　　＼,,／ヽj: ::::l＼　　i:: : :::j　ﾄ i　 j
　　　　　　ヽ　　/:: ::j　　ﾍﾉ＼／　.|　　/
　　　　　　　ヽ /: : /∨〃ミ、　ー‐.ﾋ　 i
　　　　　　　　/:: .ﾘヾ,-､"ﾍ.ヽ　　,. -､ "λ
　　　　　　　 /,::',　／　　｀ヽヽ　ﾋ,,´　ヽ´　）
　　　　　　　（ﾙﾄ　i　　"　'　）§　| し　|　/
838 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:16:49.96 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　　 -‐…‐-
　　　　　　　　　　 ,.　´　　　　　　　｀　､
　　　　　　　／　　　　　　　｀　　　＼
　　　　　　 /　　　 /　　 l　　　　ヽ　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　/' 　　 |　　　　 ’
.　　　　　　 ′　 ′, 　　　ri　　　　 | 　 !　　　',
　　　　　 |　　 |　|　　　 /ハ　　ヽ.　　|!　 |　　　 i
　　　　　 |　　 |　|. 　ｌ {<彡ヽ　ﾄ､.　!ﾐ､ |　　　 }
.　　　　　　　　 |　| 　从ｘぅｫ　＼｛　ヽ}　ヽ　　ﾊ!
　　　　　　 }　　 ! 八　〃んﾊ　　　　ｨ笊ﾐ　}. 　//　　仮に、司馬懿が曹爽の奢侈・僭上を理由に、
　　　　　　八　　:|　 .:ヽ{ 弋;:ｿ　　　　ら::;ｿ从/ｲ/　　 .彼の位を廃したり、刑罰に処したりするのなら、
　　　　 / 　　.: :| ,. '冫）､::.::.:. 　　, 　｀¨　{: :　 ′　　.それはそれで良いと考えます。
.　　　 / ｲ　. : : Y / / ,ﾉ, 、　　　　.::.:. ﾊ　 ,′
　　　/〃} . : : : :{ '' ′ﾚ　′　｀　´　　ノ: 　 ;:l　　　　ただし、その乳飲み子まで殺して非道の名をかぶせ、
.　　 / .ｘ -─‐≦t　　　〈': ､　　 . :＜」:: 　 { |　　　 .曹真の血統を絶やし、曹操の婿にあたる何晏まで殺したのは、
　　〃 /:::::‐-ミ::::::: ヽ　　　∨ ｀チ }:::: ､:|:: 　ト..､　　　司馬懿の僭上の態度と刑の濫用を示すもので、
　｛{　{:::::::::::::::::ヽ::::rx} 　　 } /⌒ ､|::::::::}|.: 　 |:::::: }　　.妥当さを欠くものと言えるでしょう
.　ｌしﾍ::::::::::::::::::::::::|:::::｀::=-..ミ､.八ヽ:::::八　　|:::'::::|
　ル　}､:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::: 〉|! ) ）::＼:ﾄ　|/ :: |
／ |　│:ヽ::::::::::::::::j:::::::::０:::::::::/} !彡:::::: /:; 　 |:::::: ′
　　!　ｌ::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::/::｝ハ:::::::/:: | 　 |:::::::{､

────────────────────────────────────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　
　　　　／_ノ　ヽ_＼　　　　　　　　　　　　
　　／（ ●）　（ ●）＼　　　　　　　　　　　これが正始政変に対する費禕の感想だお
　／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　　　　　　　　
　|　　　　　　￣　　　　　 |　　　　　　　　　
　＼　　　　　　　　／　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

────────────────────────────────────────────────
839 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/20(月) 00:17:32.68 ID:MO6eYHYlo: >>827
生年不詳だが、劉備より年下だろうから30代前半から半ばまでだろう。
840 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:19:10.95 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　　　　＼　　　　＿＿＿
　　　　　　|:::::: 　　　　　｜　　／　　　　＼
　　　　　.　|:::::::::::　　　　　｜　／　⌒　　⌒　 .＼　　　　　　曹爽排除は仕方ないが、
　　　　　　 |::::::::::::::　　　　｜／　（●）　（●）　　＼　　　　　明らかにやりすぎという所でしょうか。
　　　　　.　 |::::::::::::::　　　　} |　　　（__人__）　　　　　|
　　　　　.　ヽ:::::::::::::: 　　 }　＼　　　｀ ⌒´ 　　　_／　　　　　　　　ま、敵には容赦ないのが
　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　|　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　司馬懿の司馬懿たる所以な気もするお。
　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　|　|　　　　　　　　 | 　|
-―――――|:::::::::::::::: ＼-―┴┴―――――┴┴――　　　　 .ぶっちゃけ蜀はぬるま湯みたいなもんだし
　　　　　　　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: .,: : : i: : : : : : : : : : : : : ,､:: : : : : : : : :.: |: : : ::::::::::::::::::|::::::::/::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: : ,|: : /: : : : ∧: : : : : . :: ::|ヽ: : : : : : . .::.| : : :::::::::::::::::::|:::: /::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|::/: : : ―ト-､:ヽ: :.:: : : | 斗―‐―-:::.i::::::::::::::::::::::::::|:::/:::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : :.:|::::::.::|　ﾚ'　＼ :::::i　 __ ＼ヽ､:::::|: ::::::::::::::::::: : |/::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ::::: |: :::ﾍ:i ｨ=ミ､. 　＼|　-‐≦＝=ﾐ､|: ::::::::::::::::::://::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　話が本筋から離れてしまったが、　　　　　　　　|: : :::| : : :ヽ`ﾄ':::}　　　　　イﾟ'::.:::::i} 》 i:: :::::::::::::::://iヽ::::::::::::::::::::::::::
　　　　　司馬懿による人事再編はまだまだ続く。　　　　|: :::∧: ::: :ヽ代ｿ　　　　　マヽ‐ｿ/　|:: :::::::::::::::/:|〉｝:::::::::::::::::/|::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: :/　ヽ:::i:::::i　 ,　　　　　　　｀¨´ 　　i::::::::::::::::/: / /::::::::::::::::/　ﾚ
　　　　　正始政変を機に解任される者がいれば、　　　|:/　　 |::|:::从ヽ　　　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::/ イ::::::::::∧/
　　　　　復活を果たした者も当然いる　　　　　　　　　　 /　　　i: | :::∧　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::::::::|::::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚヽ::::::ヽ　｀`　　　　　　　　/::::::::::::::/::/:::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ::::::::i＼　　　　　　　　　ｲ /:::::::://ﾚヽ:::/｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:: |　ヽ　_ 　　　＜　ﾚ'|::::::/|/　i ∧'／:∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ|　　　　　／ヽ　　　　|:::/ /　　／:::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿イ　　.∧　　　i/　　／::::::::::::::::::::ヽ
841 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:20:41.69 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年１月　魏首都　洛陽】

　.ﾚﾆｲ.|,lﾄ､ |､　 |!、　|　　 ,/! ,ｨ　　 !|
. /ﾉ　ﾊ!十寸ﾆﾏT ＼|　　 /+/-!_j　　,ｨ!
//!　　 ! _ﾞ__ヽ--ヽ　 !　,／ﾅ'´ ﾚ1 ／/
/ |ヽ　ﾍ. 弋歹ヽ　 j／　弋歹/´7　　　 ,.、　　　　　　　　　　 .孫礼。
　 ! |.＼　ヾ￣´　　　　　｀￣ﾗ　ｨ!　　 ./ .}
　八!　 i＼_＼　　　　 ′ _,∠_,ィ１l 　 ./ ./　　　　　　　　　　　ご機嫌如何かしら？
- ､|.|　ﾚヘゝ、　ーｧ　／　　l　!l　 / ./＿,.--ｰ
:::::::|.|　 |:::::::＼ﾞ＞　__ ,イ　l　　 |,. ‐::/ ,ｲ､::::_::_::_::　　　　
:::::: ',!　 |::::::::::/＾「介､　 !　.!　　ｌ__:::/ノ / ｀ヽ::::::::
､:::::∧　.!:::::::/:::::ﾚ l|:､〉-'＾::|　　|::::〃 ./､У./＼::
::ヽ:::/＼∨ヽ!::_::|　lY:::i}ﾄ､:::!　,/:::У　'　Y_/ / ﾉ!　　　　　　　　　 :::' ,::' .'',.:'.,., ,::.,.,:::,.,::::,:.::,.:,:::::::,:,::::,'::, ,.::,'::,':,:, l,
:::::∨:::::i＼ヽﾄ:::/!　ヾ､!>‐ｌ| /!::::::|　　　ｰ'ｰﾝ′　　　　　　　　 ::::::,,,,::.,:::.:,::::::::::::::::::,::::::::,::::::t::::::::::l,:::::,::,:::l!:::::l
:::::::ﾍ:::::ﾚ´ヾ└V!　　ヽ　//! |:::::::}　　　　 /　　　　　　　　　　 ::::::::::::::::.:::::,ﾘ::::l.l:::::ﾊ:::::l',:::::l_ ﾄ,::::::::l!:::::::::::l!:::::l,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::::i::::::/l,l::::lﾊ:::l! .l:::i 'l:::_l＿l::::l.l:l!::::::::::l!:::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::l!:i::::l_Ll:::l.,.ljﾒ, .lﾘ .l/l;;;;::;;;;'''ｽ:l!::::::::::l!:::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::l::<ﾍ;;;;'';;;.ゞ' .`　　" ''''ﾞ''ﾞ'''ﾞﾞ .ll!:::::::::ll:::::l!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::l:l ｀ "~´　,..r''}"`''=- ､､.,,_　　l:l::::::::::l!::::l!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::l:!　　,､= '"　 '､ .　　　　　　　.l:l:::::::::l!::::l!
　　　　　　　　　　蝶・サイコー　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::l:lヽ,　　　　　　_,..､､--,　　　　j:l!:::::::ll::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::::l!:｀'ヽ.　　　マ-‐　''ﾂ'　　　／:l!:::::::l!::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::i:::::::l!::::::::＼　　　｀' -‐ '　　　／::::::l:::::::l'::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､li::::::l!:::::::r'´.｀'ﾄ､,　　　　　／llf.｀ヽl:::::/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヾi:::::l!::/´　　　ﾄ､`''-､､､-'´ ,rl　　l:l:::://
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　' ',::::l/　　　　 L,l'-､　.　 , '´ l　　l.l::::/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　司隷校尉　孫礼

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　反曹爽の急先鋒だった孫礼は、并州から呼び戻され司隷校尉に昇進
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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842 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/20(月) 00:23:27.89 ID:Es3/lBATo: >>841
遼東の主のキメ台詞じゃないっすかｗｗ
843 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:25:12.81 ID:TnaooZk1o: 　　　∠_,..　　　　　　　､o_＼
　　く　＼　　　　　　　％　／
.　　　 >― , ＜￣￣＼ｰ―く
　　　/ /　ハ　＼､　　＼　ﾊ
　　　{ {　,Ｌ.__ヽ　Ｙヾ二　ヽ l　!
　　　|　ヽ|,.rｎ､＼l ´{_l_}`r‐｀　|
　　　ｌ　个r`′　ヽ　　｀|　 |　}　　　　　　　　孫礼は昔から好かん奴だが、気持ちは分からんではないな
　　　| 　ﾊ、　　 '＿　　 /　 | /
　　　|　　ﾄ､ヽ　´　　, ｲ l 　!′
　　　|　　|　＼|｀一 '′| ｌ　 |
　　　|　　| ／￣／｀ヽ~ !　　ﾑ
　　　ﾘ､　K　　∧ 　 ∧.ﾚ'ﾚ' , へ
　　　ヽl ヽ ∧/⌒ヽﾍ／

　　　　　魏　尚書　廬毓

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,Å､　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. r-‐i'''''''''''i''''‐-､　
　　　　　あなた方、同郡出身なんですから仲良くしたらどうです？　　　　　　　　o|　ｏ!　.ｏ　 i ｏ　!o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼__|｀‐´｀‐／|__/|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＿＿＿＿＿＿__|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　尚書　王観

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　廬毓は何晏の職だった吏部尚書に復帰。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　正始政変で働きのあった王観も太僕から尚書に転任し、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .今まで曹爽派が多かった尚書の面々も親司馬懿派が多くなる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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844 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/20(月) 00:26:07.57 ID:MO6eYHYlo: >>843
曹爽一派皆殺しの判決出した張本人が、何をおっしゃる
845 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:26:28.14 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　|:::::└┐┌ｰ┘::::::::://:::::::::::::＼
　　　　　　　|:::::::::::::|　|::::::::::::::::://:::::::::::::::::::::〉
.　　　　　　　|::::::::::::|　|::::::::::::::://::::::::::::::::::::/
　　　　　　　 |::::::_＿二＿_::::://:::::::::::::::::::/
　　　　　　／´//l : !: : !: : :｀:`´､:::::::::::::::/
　　　　　/: : /:A-! |l: :|-ト､: :l: : ＼::::::/
　　　　　 { :| ﾄl:f仡ﾍ!ヽ!ﾁ示ミ! | :l : Y
　　　　　ヽ!ヽ!:j`ｰ'' ,　　ゞﾆﾉ!:ﾊ l: : ﾍ
.　　　　　　　|/ゝ''' 　、 '''''' //-' ! : : ヽ　　　　　　　　　　管輅の言っていた
　　　　　　 /: / |＞　._. ィ/:/| : :|: : : : `､　　　　　.　　　「神秘な武略を備えた人物」って太傅の事だったのかしら？
. 　　　　　　/: ///7-〃┴7:/´〃⌒ヽ: : :ヽ
　　　　　/: /,'ノ〃〃､ ./:/ 〃ﾒ､　　 l: : : :＼　　　　　　.司馬家には大きな借りができたわね
　　　　　/ : /ｨ' 〃::{{　./:/〃〃＼ヽ､_j: : : : : :＼
.　　　 /: : /　/ﾉ^r' ／:/〃::lj　　　`ｰ!: : : : : : ＼` ､
　　／: / /　イ　　/: ｲ/):::::::|　　　 ./: : : : : : ＼ :＼
　 /: : :/: / .{丿　/ｲ:ﾊ!丿::::::,'　　　 j: : : : : : : : : ＼:
　/:/: / /,.／　　!/{: :!:::::::::::j　,.-ー〈 : : : ＼: : : :＼
　!/|: :|/∧　　　　/|ﾍ{二二l/´　　　{ : : `､: :`､ : : : `
.　　|: ﾒ　ﾍ　　 ∧i　|:::::::::::|　　 '⌒ - ,.＿:＼: :＼:
　　　 ', 　　＼/　 ',|　|::::::::::|／　　 ,--ー': : :`､ : ＼
　　　`-ｰ'´　　　',|　|:::::::::| 　　　´ ＼: : : : : : ＼: :
.　　　　　　　　　　!| .|::::::::::}.　　,　r＼＼ : : :ヽ :ヽ、

　　　　　　　　魏　御史中丞　鍾毓

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　また、魏郡太守に左遷させられていた鍾毓も中央に復帰。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.こちらは御史中丞に任命されている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
846 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:31:55.70 ID:TnaooZk1o: 　.ﾚﾆｲ.|,lﾄ､ |､　 |!、　|　　 ,/! ,ｨ　　 !|
. /ﾉ　ﾊ!十寸ﾆﾏT ＼|　　 /+/-!_j　　,ｨ!
//!　　 ! _ﾞ__ヽ--ヽ　 !　,／ﾅ'´ ﾚ1 ／/
/ |ヽ　ﾍ. 弋歹ヽ　 j／　弋歹/´7　　　 ,.、
　 ! |.＼　ヾ￣´　　　　　｀￣ﾗ　ｨ!　　 ./ .}
　八!　 i＼_＼　　　　 ′ _,∠_,ィ１l 　 ./ ./
- ､|.|　ﾚヘゝ、　ーｧ　／　　l　!l　 / ./＿,.--ｰ　　　　　　貴方たちも元の役職に復帰してみない？
:::::::|.|　 |:::::::＼ﾞ＞　__ ,イ　l　　 |,. ‐::/ ,ｲ､::::_::_::_::
:::::: ',!　 |::::::::::/＾「介､　 !　.!　　ｌ__:::/ノ / ｀ヽ::::::::
､:::::∧　.!:::::::/:::::ﾚ l|:､〉-'＾::|　　|::::〃 ./､У./＼::
::ヽ:::/＼∨ヽ!::_::|　lY:::i}ﾄ､:::!　,/:::У　'　Y_/ / ﾉ!
:::::∨:::::i＼ヽﾄ:::/!　ヾ､!>‐ｌ| /!::::::|　　　ｰ'ｰﾝ′
:::::::ﾍ:::::ﾚ´ヾ└V!　　ヽ　//! |:::::::}　　　　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ｒ‐x‐,　　__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. '´　´i不!v'´　､､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i （((.!l!l!l!l从i从ﾘ))) ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　待ってました　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|i ゞ(ｌﾟヮ人ヮﾟ <.ﾂ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉj　　ｒ｣つつとと｢i７
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (（(（. ノ/拙ヽ /i_ｉ_ヾヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀｀｀~じ'ﾌ~´｀しヽ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　中書令　孫資　　魏　中書監　劉放

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　しかし、親司馬懿派といっても、元々魏を運営していたのは彼らである。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　ある意味ではあるべき姿に帰ったと言える
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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847 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:33:17.06 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　_ , ..
　　⌒＞,.‐''": : : : :｀ﾞ'
　 ≠ミィ◯: : : : : : : : : ヽα<^
　イ./://|: : :/:/}::}::}:::}:|:ヾ.ヾ,ﾐヽ
　　{::{:|::|: i/Χ'|.从/孑}:}:}::|::!::}
　　》ゞ!: : |　＞　　＜. !イ j/j/
　　 {: ::ゝ从　/`　_,.　　}: ::ﾘ　　　　　　　　　　　　　　毌丘倹！
　　　ﾞ`ヾ丶x,ゝ,.／_, .ノ!::ノ　　　 .＿___ _,.、__
.　　　　／::::＼∽}:::::／´￣￣"´ {∥{´ィﾐ/¨~　　　　高句麗討伐での働き、誠に大義だったじょ！！
　　　,'､｀ヾ_＿,∨彳 _,,.‐''"　__ ,，-‐'￣´
　　　,　＼ ≡ｲ_.」´ |,. -　' ´
　　　 |　　 |　　|::!!　 }　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -ｭ,ﾆニ弌垳ト､
　　　 |　＼|　　|::||　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／r'^　_rﾍ-ﾍ/＾ヽr宀､
　　　 {　　 |　　|:::|| 　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!７ト､7′ 〃　　　ｌヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、　　　　/ l//L｣| ∧ｌ |　! |l　｜　!　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:l　　　 / 〃 ||丁l トH､lV| |l　 /l　 } l　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾヽ　 / 〃　|l　| ｌ抔卞｀ヽ{　/-ト/ //ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　ヽ:∨　|」 /ｌ|　ｌﾄヽ￣　　ﾚ'戎ｼ' ／ ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⌒ヽ!ヽ._j＼＼ / 八　|ヽ　　　__ ' ∠r1=彳
　　　貴方を鎮南将軍・仮節・監豫州諸軍事とするわ。　　　::..::..::..::..::..｀::..::ヽ/　ﾊヽ‐ >､　 ,. イ|　}::..｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::..::..::..::. ／⌒ヽ､ヽjノヽ.∨r 芥､/:./ /::..::..::.､＼
　　　豫州刺史も兼務しなさいな　　　　　　　　　　　　　　　　 ::..::..::.::./:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ⌒Tlヽ｝l,ハ/-/ 〈::..::..::.｀ヾ＼ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::..::..／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨_　||　ヽ:ﾚ':.:ヽ::..::..::.くヽ.j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::.r'´.:.:.:..::.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_ ||ｰrﾍ.:.:、:.:.＼ヽヽ:〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　仆､ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_l〉 ri心:.:',:.:.:.:.:ヽ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′　＼_.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ∨_　ゞ=仆ヽ.:.:_ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　〉个､:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.∨_　ｌ　 }〉:.}'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　く_/^ﾄ､>:.∧:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∨_ﾘ　〈|:.ハ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　そして、一連の人事異動の目玉のひとつがこれだろう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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848 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:34:21.73 ID:TnaooZk1o: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ／ﾚ'7／彡ィ:::::::::::::::::/'::/
::::＿ゝヽ`' ＼!从,ヘト､l､l＼ィ､::::::::::ィ_ﾙ'´/'´´　´　　　　　 .＞:::::::::::::::::／
:::::＞　　　　　　　　　　　　　　　`´　　　　　　　　　　　　　Ｚ::::::::::::::::ﾆヽ、
::::::::三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ζ:::::::::::::::::ヽ⌒
:::::::三　　　　　　　　　　　、　　　　　　　　　　　　　　　　　＞:::::::::::::::::::ﾄ､ヽ
:::::::7　　　　　　　　　　　　ヽ::､　　　　　　　　　　　　　＿＿＼:::::::::::::::::ヽ `＼
:::, '　　　.＿＿ _　　　　　　ヽ::l　　　 /　　　　　　-‐' ´￣　　　l::::::/⌒i`-ゝ
〈.　　　￣￣｀`‐-､‐- ､＿ _ ヽ!　　 / ＿, -‐ ／　　　　　　　　l::::,' ∧ !
::',　　　　　　　　　　　＞‐ ､_ゝ､　　　/_ -ﾆ_´　　＿イ　　　　l::::l/:::::l　!
:::',　　　　　｀`‐-----‐‐' ´:::::::::l　　　｀`ト::丶￣´　　　　　　　 l::/ｒ､:::/ l　　 .陛下におかれましては、
」::',.　　　　　　　　　-ﾆ::::／＼:::l　　　　　￣　　　　　　　　　　l//ヽ　 /　　　お初にお目にかかります。
rヽ:', 　　　　　　　　　　´　　　ヽ!　　　　　　　　　　　　　　　　l ヽノ /
::’',::l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　'´ ,.'　　　　　先帝陛下一の臣だったこの私めが、
､＼ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,' 　 /　　　　　　陛下にも変わらぬ忠誠を捧げる事を
ヽ　　',　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'_ イ　　　　　　 .お誓い申し上げます
. !ヽ＿　　　　　　　　　　　＜丶:::::::ィﾌ　　　　＿　　　　./:::::l
ｲ:::::::::l ヽ　　　　　　　,､　　　　｀　- '´　　__, ゝ/　l　l　　.ｲ::::::;ト､
:l:::::::::::l.　ヽ　　　　　　　｀`　 -- ― 一　´　 ./!　ゝ､ .／::ｲ::∧l::::＼
:l/7´ヽ!　　＼　　　　　　､-----― ―ァ　.l:lヽ　　ヽ／!::/:::::::::::::::＼
::/　ヽ!　　　　＞ｪ-――--ｧ_::::::::::::::::／ｨ:::::::ﾘ:::l　　　l　 l ＼:::::::::::::::::::＼
:ヽ　　＼　　〈__/::::::::::::::::::/　　　｀`´'‐-　:::::::l:::::l　　　レ　　ヽ::::::::::::::::::::＞､
:::::ゝ、　｀　、`‐-ァ‐-::::＿｀`:‐-　、　　ー-､`　､_　 !　　　λ:::::::::::::::::/　　ヽ
:;:::/ヽ＼　　　｀7´　/7:::::‐-―─ ─一　　　　　　　　ヽ／/.ヽ::::::::::::::/ /:ヽ　l、

　　　　　　　　　　　　魏　鎮南将軍　毌丘倹

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　豫州は旧都許昌を抱え、南方で呉と境を接するため、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　魏の諸州において重要な州のひとつである。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　石亭の戦いの殊勲者だった賈逵、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .東方の最高責任者となった満寵・王淩と刺史にも実力者が多い。
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.そこへ高句麗討伐の英雄・毌丘倹を配置するという
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
849 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:35:31.17 ID:TnaooZk1o: . /　/　 /::/　　/　　ヽ　　　　 }　　　　　　l　　　　|　 i　 l
｜./　 /: 1　　 L 　　　｀ヽ　　 |　　　　 l　　　ｉ　ｌ　 l
　/　 /:/ .!　　｢ "　｀ﾐ､　　＼ i　　　　 / 　　 /　/ 　 |
　!　/ﾂ　ﾄ､　 !　　　　　ヾ　　　　l　　　　 / 　　 /　/　　 .i
./　　 ,　　} ヽ　i　　　　　　　　 l　　.--　、_.／　/　　　 l
ヽ　　{　 / l　＼ヽ　　　　　　 j ／_　　´ 　ヽ /　/　　/
　/　 l　}ヽ｀　ヽ〉　　　　　　　　　　　｀ヽ　ー ´　/　　/　　　　　　　　　期待してるわよぉ？
. ｉ　　i　l　　　　　　　　　_　　　ヽ　　　　　ソ　_. /　　/
.il　　 !. l　　ヽ　　　　ｿ｀}ｨ.､　'　　　　　／7 ´　　／
.}　　/　ト...　　＼ﾄ､　　 ⊥ﾍﾘ　　　　　_　ｲ.／　　／
.ﾊ　　　l::::::::｀:ｰ.､{_ ヽf　.イ　}--　ｧ　/ｿl_入ｨ　／
リ{　　 .l:::::::::::::　´　 _二ヽ}　 ! ´ f　ｲ .,！ .l　´
ヽ !　　.{:::::::／　 f　}　 l /　〃　ﾘ / / .}　 i　　　　　　　　　　　　　　フｨ　　　／ ⌒ ﾝ　／￣｀ｿ　　　Ⅵ l　　　 ´￣∠
､　l　　 l:::/　　" - １　} 　/　 / ´ ./　.i　　!　　　　　　　　　　　　　　了　　　l /　∨　／　　　　 -､　　 Ⅵ,　　　　　彡
.ｌ　} 　／　　　　　 /　　　　　　／　 /　　ヽ　　　　　　　＿_　 -=彡　　　, }　ｒ /／　　　　ｒ‐､　｛ヽ　　`N　　 ∠ イ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __／￣ヽヽ∠ｨ　ｲ／　{ 　/´　　　　　 Y)＼Vl　　　7　　　 ∠
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　｀＼／´　　　）　　　　　　　　　＼ﾊl|_/　　〉　‐≦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　＼　　 /　　　　　　　　　　ｒ､ ¨´ｊ,___/　‐彡'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　　∧　｛　　　　　　 ,、　　　`　ﾆ仇ア¨Ｖ¨¨`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 ∧ ﾍ　　　　　　ﾄ＼　　 ‐,　ﾄ/ 　.人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　＼　 ∧ 丶　　　　ゝヽ＼_ ┌‐ｯ'　￣ Y ￣
　　　　　　　　　お任せください！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　∧　￣＿　､　＼>‐彡 ´　　　__ｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V　∧　´ 三彡ｿ「｀／　　　　｛｀i丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　「＼三彡ｿ／　　　　　ﾉ　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V　|　　｀＝　´　　　　　ｒ' ,　　‘’”￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜｜　　　　　　　　　　　 , '／／ー‐　､ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜｜　　　　　　　　　　／　　-‐'　＿　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜｜　　　　　　　　／　　　　　ｒ　　 `　‐-

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿が毌丘倹を評価していたのが分かる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
850 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:36:51.27 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　／　　《〃 ,ｨノ'　　＼
　　　　　　　　 /　　 _「=「」ニl'　　＼　　＼
.　　　　　　　 /　／〉‐ｲノ＝''i　､　　'. 　 i　!
　　　　　　　 / ,-' , /￣/i!　　ﾄ､| ﾚ､　|　 /ﾊ|　　　　　　　胡遵。
. 　　　　 ,ｨ　ヽｲ/　 / ｌ　､　! ﾞ､＿,｀ﾘ／' リ
　　　　　／　　　　／　 !　＼＼￣ｲﾄ、　　　　　　　　　貴方、青州と徐州の軍事見る気はない？
　　　 /　　　　 /　//　| 　 |　￣ﾍ　〉-ゝ
. 　　 /　　　　 / 　,/￣ﾞ≧ ＼＿ゝ' ｲ＼
　　 / /　　,.- ― ｖ-､_　「介　＼///＼　 '.　　　　　　　　＿　　 l　　　　　＞
. 　 / /　〃　　　＼ヾフﾆl l=､…′　 |　 |　　　　　　　　　,)　 .'､__,　　　｀,=-
　 /　　 /　　　　　 i V-v-､_｀ー､　 /　,ﾉ　　　　　　　　：　　　 -+　　　'ｰ､,,
. /　　 /　　　　　　　　　ヽl　 ! ヽ. 　 / ／　　　　　　　　　：　　　{ﾆ|ﾒ､　　､'￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　.ｫ,.-､　　　,ﾆ=
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　!'|　/　　 (　　　　　　　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　+-ｫ　　　｀,ﾆ=-　　　　ヾ＼　 _,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　.'ｰ-　　　 {　　　　-=' ￣　｀´　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　ｰラ　　　　＞　　 =ﾆ"__,.-　､　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　／L　　　 '-､　　　　i　i!／　ヾ_,　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　　(　　　　(￣｀　 _,.-'　＜　　i l6l　,l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：　　　　 )　　　　`,=-　 '-ｭ-　 -=　i l )　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　 (　　　　 (　　　　｀r三ヲ／| `　 i'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･　　　　 .)　　　 r､」　　　　7　／;; i　「ヽ｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　　　　`,=-　　　ｰ' | ,.-|　|十`ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　　　　(　　　　　 /,-'+l .l十十+ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　('|十ﾚ ,.- ｰ､+ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.､　,r､　　i､　 ;´⌒ヽ　　　/;;|十+/ 十十',十i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`／　|/　　`;､|　ヽl　　　　　 /+,|,十.i+十十+| +|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　征東将軍　胡遵

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　また、子飼いの将軍である胡遵を征東将軍に任命。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼はこれ以降、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　青州・徐州の軍事を受け持ち、対呉戦線の一端を担う。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　経歴が判然としない人物だが、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　この時期に征東将軍に就任したのなら、相応の地位にいたのだろう
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
851 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:38:21.56 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　／ｧ''^"´,　　　｀^''xXXXXX,.　　ヽ.
　　　　　　　　 / ´　　　 !　　　　 l ｀xXXXX, 　　 ),
.　　　　　　　 /　　　　　ｌ　　　　　　l 　｀xXXX,.　　),
　　　　　　 ′　　　　 l.　　　　　l　l　　　｀xXX{.　　|
.　　　　　　! 　/ /　　ｉ|　i　　　! l / ! ,仆、 `XxL　　|
　　　　　　　l　/,/ |　_|小､!　　 |/)'　|/,斗∨ |XXﾏｋ !
　　　　　　　!　〉l　∨ |≧ｔ圦　ﾘ_＞ﾁ〒ｧ､}　! };;ﾄ､　}}　　　　　　　傅嘏。
.　　　　　　 l l 从.　ﾄ､ﾄ弋ﾘゝ＼{　ｲ弋ﾘﾉ' ﾉﾉ/l;;|,ﾘノ'|
　　　　　　 | ∥ ',　ﾏヽ`ー'　　　　　　_,ノ /　/|;!　||. i　　　　　　　.河南尹をやってみる気はない？
　　　　　　　ｌ　|　 ',　'込 ""　､　 "" _,ノ,/　/ ｌ!　ﾉ'　|
　　　　　　　 !十!l´',　ﾏ价ｘ、　ｰ -'　, ｲ/　/｀l!ｰ'く、 i　　　　　　　.私としては貴方に期待してるんだけど
.　　　　　 ,´ヽ!　!l　',　∨从＞　.ィ /../　/　l!.:.:.:.:.:ヽi
.　　　　 i.:.:.:.:.:.:.:.:!l ）ﾍ,.∨》,. ≫‐≪ // /《 l!.:.:.:.:.:.:.:;.i
　　　　 l.:.:.:.:.:.:.:.:.:."》ヘ{　《.　∧　《/}/　》.:.:.:.:.:.:.:.:l.|
　　　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:》　　　《》'　'《. 》　　《.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.',　　　　　　　　　!:::::::::::,!　　|::|　｀~¨""'ヽ:::::::::::::::::::::.:.:.:.:',
　　　　 /.:.:.:.:.:.::.l`y'′　　　》|| 　 ||《　　　》.:.:.:.:.:.:.:.:.ｽ ,　　　　　　　 ..|:::::::::::|‐ ､ |::|　　　　　　＼:::::::::::::::::.:.:.:.:',
　　　　 !.:.:.:.:.:.:.:.:,! 〉　　　　　　||　　||　　　 )、.:.:.:.:.:.:.:ﾊ ,　　　　　　　　|:::::::::::ﾄ,、ﾐ|::'、　　　　　　ヾ::::::::::::.:.:.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::|{fiﾄ;ゞ::':,　 ,. -―　￣｀ヾ::::::.:.:.:.:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !::::::::::|`ー'-ﾄ､'、　,二ﾆ ―-　 |:::::.:.:.:.:.,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::!　　 ,'　ヾ、､t{fi}l下ﾆｱ'|::::.:.:.:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!:::::::::ﾊ　 /　　ヾ、｀ﾞ'ー'-彡｜:::.:.:./{',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!::::::/| ∨　　　　　＼　　　　 |::::::::/ｲj',
　　　　　太傅に拾って頂いた恩は、　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|::::/:l|/l'-､―　　　｀　　　 ,!::::::/`ー| /
　　　　　これからの働きでお返し致しましょう　　　　　　　　　　　　　.|::/: ﾘ｜ﾄﾐ、＿＿＿__ ノ'　 j:::::/　　 ,K_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　」:{_/′ヽ !lヽー―　　　 _,/:::/＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l>/　　　.｀l,ハ＿_ ,. -‐ '´V:::/　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :.'il´　　　　　　　　　　　_/::/ 　 {' 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /′　　　　　　　　　　 |l>>｀ヽ、　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　河南尹　傅嘏

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　胡遵の例を見るように、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬懿は自身の部下を重職に抜擢している。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .有望な属官だった傅嘏を洛陽の属する河南郡長官である河南尹に任命
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
852 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:39:29.82 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　 /: :/ヽ´: : : : : :ヽ/ヽ.
　　　　　 ′/: : :/!: : : : : : : : : : :.
　　　　　　': /:-‐/‐ト､|: : !: :|: : : : :ヽ
　　　　 |: : |:ｨf不ミ､ﾄ､:.!ィ=xi: : : : ',
　　　　 |Y｀|:|　ヒﾘ　　iﾉﾋﾘ　!: !: : :.|　　　　　　　　衛将軍昇進、おめでとうございます。
.　　　　　 |:.ヽ.|ﾄ､　　　 ,　　ｲ:.ﾉ:/|!|!
.　　　　 | : : :||:.､　　ｰ..‐　ｲ:/|:/　　　　　　　　　　あたしもおかげさまで鄴の典農中郎将に任命されました
..　　　　　|: : : :|!ﾄ､＞　, イ: :.|!:..||
　　　　　 |:_:=/ヽ. ＞‐,ﾍ､L : : : ||
　　　, ＜　　|　＼/〉〈｀|＼＞､_
　　 f´　　ヽ └‐､/.ﾍ　ﾍ　〉　　i.ﾊ
　　 {　　　＼ ./　　Χ￣l　〉　 !　ｉ
　　 v⌒ヽ　 V i} ｀　､＼.|/　　ヽ. l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣＞二ツ　　　　￣￣｀ｰ-､
　.　 ∧　ﾉ　　V　　　　｀ヽ}i.　　　 ' l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／´ /　　￣｀　　--── ､ {ﾂ／二ﾆ=ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　 / 　　 /　　　ヽ　　　　　｀く二ﾆ=ｰ
　　　　　魏　典農中郎将　石苞　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　　 /　 l/＼|　　　　||　　|　　　 |｀ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／.　　　 /| 　 | 　 |＼/ 　 ||　　| | 　 | |　　', ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　く　　__　　　ｌ |　||十ト､|＼.!/L ___!/　.l | !　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀￣￣｀ヽ　>　ゞ＼く戈ﾃﾐ､|/メ-≠/ﾐ////　　　　 )　〉
　　　　　　それはよかったわね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／　 //　人| ゞｰ'ﾞ |/　ゝ伐ｿj/ｲ/|　　　／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／.　　/─- ､∧　　　' 　　｀￣∧/ｌ. !　／／
　　　　　　貴方の力量ならきっと上手くいくでしょう　　　　　／ r､　｢ !　,ﾍ )) .＿_r=≧ ､ -　, イ´ |　 ! |　〈く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈く　ヽヽ! |_/ / : }: : : ＼} ノ´二／〈＿_ｌ_,⊥L.__＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　((　r─‐'　　　 /７: {_-ー｢:}　/´: :}／: : : ─-- ､／} ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣ヽ　￣｀ /: : : :〉: : :ヽ!./〉／: :｀ヽ: : : : :／　/　　〉　>

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　衛将軍　司馬師（字：子元）
853 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:41:25.67 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　 ,.　-―‐　ー- ､
　　　　　　　＿　／　　　　　　　　　＼
　　　　　／　｀　　　ー- ､　iｿ´ヾl ,､_ ハ
　　　　 //　　 ,〃　＼　､　 >!<,j- ､__ヽｧ ',
　　　　 l/　　 l/　　　｀ｰ=(,〉 {薔}-' ﾉｒ' ﾊ
　　　　丶　　 !i　　　　　　　ゝ'i_ィ､‐､"　　.}　　　　けれど、今回の褒賞が食邑の増加のみとは思わなかったわ。
　　　　　　　 ',　 -'　　　｀ｰ　　 >-、 /　　　　
　　　　　　　　 ! ━　　　 ━　ｒ=っ У　　　　　カナはお父様のお仕事の手助けをしたかったかしらー
.　　　　　　　 /ﾊ　　　　　　　　　|l ＿'_　　　　　　
　　　　　　　　ﾞ「､　　 n　　　 ,.ィﾞ＿　i
　　　　　　　　　´ニﾕ_＞-ｒｒ彡´ﾉt=ｭｧ_´ー､
.　　　　　／└‐､7（(ﾆｱﾄゝ） 'ーｧ‐'　　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　 , -く , ‐v ヘ、: : : : : : ＼
　　　　,'⌒　　　／｀´ /｀ｲll !￣　　テ　　　ﾊ　　　　　　　　　.　　　/: : :/ : : : : : : ＼: : :ﾍ: : : :＼
　　　ヽ＿ノ　 i　/　l　　ljl.j　　　/　/　　　ﾊ　　　　　　　　　　　/: : : : : l: : : :ﾄ､:､: :ヽ: : ﾍ: : : : ﾊ
　　　　　　　　く　| 　ヽ _　　　_ノ　 ',　　　　〈　　　　　　　　　　　/: : : : : : i|: :l: :|`ﾍ }: :.| ﾄ､:|: : : : :ﾊヽ
.　　　　　　　　/　!　i彡ア､＜　　　 /　　　　　ヽ　　　　　　　　　　|: /: : : : | | :|､ |　ﾘ|: :ﾊ|,　! : : : }: |} }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| i: : : : : |_Ⅵ__ヽ、　!ｨ´ﾘ　|: : : :.| :|ノ
　　　　　　　魏　征蜀将軍　司馬昭（字：子上）　　　　　　　　　　|/!: |: ＼ﾍ,ｨぅ心　　ｰ-‐'!:/: : l|:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　!: !: : : ヾ弋zｿ　, 　　　 /ｲ: : |, ､|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅵ: :|: : :ﾄﾐ､　､ -‐1　 /!: : l|　||
　　　　　　でも、うちの一族で要職独占なんて外聞悪いし。　　　　ト､|: : :|: :｀丶､`ー' , ｲ |: :./|　|:!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : |: : |: : : : :} l｀ 1　 ! .|: ,'.:|　| !
　　　　　　こればかりは仕方ないでしょう？　　　　　　　　　　　　　　 |: : :|: ﾘ＿ィﾉ_| __|　 |　Ⅳ`|　|/´ヽ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l／{二 /, 　 Y_/　}ﾌｧ'　!ヽﾑ-―ｧ〉 .〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 |　／　／　 Y´　　| 　/　-‐'_./／ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　　/　　/　　≠　　　|　 {　　　 T-イ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　魏　典農中郎将　司馬望

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　一方で息子たちの扱いには気を遣っていた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　司馬師は衛将軍に昇進したが政務の要職を兼務させず、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　司馬昭に至っては官位の昇進はなし。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　代わりに食邑の増加で手を打った
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
854 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:43:37.65 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　／⌒´: : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ
　　　　　／: : : : : :|∨ヽ: : : : : : : :｀ヽ、 : :ヽ
　　　　　 / : : : : : : : |`'¨¨|: i: : : : : : !: : ﾍ,: : : :,
　　　　　〃: : : :/:|: i: :|　　 !: ｌ : : ｉ: : :| : : ｉ !ヽ､:.i
　　　　 /,': :.ｌ: :,': :|､!: :i　　 ', :i!: :/|: :i:|: : :!}:ｌ＼: :{__
　　　 { !: : |: :|ﾍ:ｉ |:ﾊト　　ィ'｝/　j:/!|:i : ﾘ |=‐-L.,｀、　　　　　伯父上も父上も働きを重ねてここまで来たんだ。
　　　　 V: ｉ: :|-ｪi≠ミ、　　ｨ=≠=ｧj|ﾊ/:|:.i_／.:|二ｲ
　　　　　　ﾍｌ:从: :', 辷j 　　弋シ ' | : : ﾚ′: 八＼＼　　　　 .私たちも実績を積まないとね
　　　　　ノヽ､: :ﾊ ' ' 〈　　　￣　　|: : :.|-ﾐ: :,ィ´　¨ヽ}
　　　　　　　　｀､人　　ﾏ _ﾌ　　　 , |: : : !ｧ }/ 　　　 ' ,‐- .,
　　　　　　　　乂: ｀ヽ､　　　 .ィ　 |: : : | 〃　　　　＼: : :｀`ー
　　　　　　　　　　　＼: : :｀¨´Ｙｰ＜!: : : |/{　､　　　　　　＼: : : : :
　　　　　　　　　　　 /＼: : : :}＼ ∨: : : ｉ、ヽ　｀ヽ､　　　　　　　　　　　　　　　　　_,． -―- ､　　　＼: ヾ
　　　　　　　　　　 ,/　 ∧: :/Y'¨'/: : : :,' j / ｀`ー=''＼　　　　　　　　　　　　　　,.「＾　､　　　　　｀ヽ　　　　　＼
　　　　　　　　　　 /　／　ﾚ' 癶./: : :／ ¨ i　 /　 /　ｉ　　　　　　　　　　　ﾊ　ヽ　＼ ,ィ⌒ー⌒ﾄ､　　　　　　、
　　　　　　　　 ,/／　／　　 /: ／　ｉ　 {　' 　/　　 } .　　　　　　　　 ,．--/ /　::∧、　〔 {　 {薔}、ヽi　　　　　　　 '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 | i　::／　｀ヽ､＼/,ﾍに!/ｽ_, -- 、　　 .:.:.}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { 　 i　ゞ!::/ ＿ノ　　､_ーLrｰ/ノl　　　　ヽ.　:.:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ._>仁ﾆ! ＝＝　　＝＝｀ヾﾄヽ　　　　 }.:.:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ --ニニヾく ! ヽ! ""　　i　　 ""_, -ｿ､　.|　　　　|:.:./
　　　　　蜀か呉との戦いで功を立てるのが　　　　　　 ≦"´＿　　　　｀　シ‐i.入　　こ二 r‐「,.―'⌒ｰ’ }　__,ノノ
　　　　　一番手っ取り早いのかしら？　　　　　　　　　 -ァ､ﾌﾍ｀ヽ　　／　テ´ ｀ー‐ﾉ}＝=-､__　 .:.:.:ヾ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　// ｉ〈　「ヽﾉヽ.／　　　　　　　_／/^ｰ^ｰ'｀ヾ＼.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾍﾉ__}-^ーｖ'′　　　　　　＜　と.{　ｉ　/ / / >'1､.:.:.:.:.:>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ー' ヽ廴{_ﾉノー-〉.}斗'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀＾ー'　｀´

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　司馬望、字を子初。司馬孚の次男で、寛弘にして父に似ていた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　亡くなった伯父司馬朗の家を継ぎ、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　この時までに司徒の属官・平陽郡太守・洛陽の典農中郎将を歴任している。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　司馬師より三歳年上
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
855 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:44:11.67 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　／　　　　　＼　　　　＿＿＿
　　　　　　|:::::: 　　　　　｜　　／　　　　＼
　　　　　.　|:::::::::::　　　　　｜　／　⌒　　⌒　 .＼　　　　こうして魏は司馬家の色に染まっていくのかお？
　　　　　　 |::::::::::::::　　　　｜／　（●）　（●）　　＼
　　　　　.　 |::::::::::::::　　　　} |　　　（__人__）　　　　　|
　　　　　.　ヽ:::::::::::::: 　　 }　＼　　　｀ ⌒´ 　　　_／　　　　　　ただ、司馬懿が抜擢する人材は
　　　　　　　ヽ::::::::::　　ノ　　　|　　　　　　　　　　＼　　　　　　実力者揃いなのが曹爽との違いですね
　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　|　|　　　　　　　　 | 　|
-―――――|:::::::::::::::: ＼-―┴┴―――――┴┴――　　それだけのコネがあるのが恐ろしい話ですが
　　　　　　　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　以上、正始政変後に司馬懿が行った人事異動を述べた　　　　　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
856 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:44:46.29 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年４月　魏首都　洛陽】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,　ｰｾ乞ｱトニー　_
　　　　　　　　　　　　　　　　／.::.::.::..:ヾごソ.::.::.::.::.::.｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　＞^⌒^⌒＾⌒＾⌒＾⌒^＼::.::.::ヽ､　　＿
　　　　　 /⌒l　　 , ‐､／　　　　 .| 　　　　　　＼,ﾒヽXくく二):）
　　　　　 {　　| 　,/ 　 |/　　 /　　| .|　　　　　j　　　/,'／ｲ|ﾄ｀ﾆニ〔
　　　　　 |　　|　 {　　 |.　　 ,'　　　| .l　　　　ハ　 ∧〈〈_ﾉ:|ﾍヽヽ_〕|
　　 /＾ヽ　│　 |　 !　　:l　l 　|.＼./ | .l　　　 /　 ∨ ハ｀T〔_.//ｌ:ト-くヽ/!　　　　　
　　{　　`、 l 　 :l,　|　　:ｌ　.!　|　 /＼!∧　　 ./ __／∨　|　　| |. |:|　! 　/ﾘ　　　　／
　　 `、　ヽﾍ　 :Ｌ_j　　:{　ﾊ　l :,' 　 `ｰﾍ　 ∧ 三三三 |　 . ∨ .|:|　| ／/　,ｲ　／;;
　　　＼　 ∨　　　　　 ∨ ﾍｌ小. 三三 ∨　　￣　　 ./　　　.|^ヽl .|'.;.;/　/.;ﾚ'.;.;／
　　　　　ゝ　　　　　　　　ヽ　Ⅵ　＼￣　 '　　　　／　　　　|_ノl .|.;.;レ'／.;.;.;.;.;.;.　　今日から嘉平と改元するわよぉ！
　　　　〃｀Y⌒ ー─　　 |＿ﾝｰﾍ_＞　`ーー ’ ´----イ　　ﾊ　 V.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;--
　　　　{{　　＼　　　　　　ﾉ⌒ | l l |ヽ､ _　　　　　イ|./ 　.,'　　　|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;
　　　　 `ｰt一'´￣て`　　　　 | l l |:::ﾍヽ＞ -‐ '´ん　ﾘ.ｌ　 ./.l　　　|.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.
　　　　　　｀ヽ､ _＿　　　　　　| l l |:::::::::| l l＼　 ∧::∨l　 /::::l　　　|;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.
　　　　　　　　　　　｀ヽ､＿＿////:::::::::::V|ﾍ::::ヽ＿}_:∨ /:::::::l　　　|.;.;.;＿,..ニ二._
　　　　　　　　　　　　　　人彡∠/:::::::::::::::V|ﾍ:::::∨　|/／ヽ:::::l　　　|弋´　＼`ヽ
　　　　　　　　　　　　／.::.::ヽ､:::::::::::／::::::::V|lﾍ::::ヽ j /// }ー-､　　| 　　　＼i

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　四月八日、年号が改定され、正始から嘉平となる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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857 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:46:07.17 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　＿ヽ____
　　　　　　＜￣　　ヾ　＞、
　　 .／　　　　　　 }}　　　ヽ
　 ./　　　 ,へ,__,.=--- t==へ　　∧
　/ 　　　/: : : : : : : : : : : : : : ',､　　i
. i　　　ｲ : : : : : : : : : : : : : : : l 丶 |
..{　　 /.{: : : L 斗-::;:;;/||-卉 : i :i ヽ
　'.　 :::::|::::::´|: ,r-t-|/ .|!t‐t| }::! |:::|
　ヽ_|: :|::: ::::{ん;;;;| 　　 |リ.|/ :| | :|
　　 i: :.',: : : :i.` -' 　　、　 !: : i/l/
　　 l: : .', : : :ﾄ　　　､-,　ﾉ: :/
　　 |: : : ',::: ::'､.＞　 _ .イ/ /
　　ﾚi从 : : ﾄ､:'.￣i.┤f//ｸ{
　　　　 >＼:{ﾚN_　ゝ.`ｲ:: ::;L
　　　／　　　　　_ ＞f t|レ'､_ ヽ
　　/　　　　<　　 r<ﾏヽ, 　廴ﾑ
　 /ー＝´ ￣.ヾ〃 {` r= ､ヽ{　 ∧
_ /　　　　　 /ヽ人ゝ／ .∧　　',
./0 , ――､.0　'ー-=／　　 .／',r＝!
__V　　　　 ∨￣''''K　　 .／.　　',　　>
　　￣77＝＝-､_/ 丶／　　　　ﾑイ
　　　//　　　　∧　　＼. 　　　∧!
　　./∧. 　　　 ∧・　・ i＼.　　 i　〕

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　それから十日ほど経った四月十九日、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　正始政変の後始末を見届けたように太尉蒋済が逝去。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .景侯と諡されている
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
858 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:51:04.82 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∥
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∥
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 jｌ,.. -─-､　_,.. -=ﾂ-=ｧ_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.-'"ﾊ､　 ::..　ヾﾐ三ﾃ＝ゞミｼ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. '"　　´,ｌヾ、ヽ.　 !　ゞミｼ､jﾐヾ;>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ヽヽ､ｌl l　 l　ﾉ　　!シ!),'jヾﾐiゞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　｀ヽ丶!　i 〃_,. -'´　　　｀´ ヾｼﾞjｯﾐ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀‐──‐''"´￣　　　　　　　　　　　 iﾐ!｀
　　　　　　　　　　　　 _ -―-､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　, -――‐ヾ､―‐-､
　　　　　　　　　／,イ￣￣￣ }）￣￣ヽ
　　　　　　　　/ /　　／＼　　/　,へ、　＼
　　　　　 / /　　/. . . . ー''―'. . . .ヽ、　ヽ
　　　　　　　l /　　/ . . /. . . . . . . .ヽ. . ヾヽ　',
　　　　　　　||　　,'. .. ./i. .i .|　,ﾍ. . . .l. . . lヾゝ|
　　　　　　　l」　|: . : .!ﾌﾆ!ﾐi;/　!ｧ;ﾆ_}. . . |: ::| ｌ
　　　　　　　ヽ　 |. . : <ﾄ'　 !｀　　'ﾄ' .!〉. . |:.i:.|ﾉ　　　私は今回の件について事前に知りませんでしたし、
　　　　　　　＼l. . . .lゝ- '　 ,　｀-'j , , ﾚり　　　　戦闘を指揮したわけでもありません。
　　　　　　　 ∧. . ｌu"　ｒ‐ｧ　 "ｲ//人　
　　　　　　　　　/l: :ヽﾄ､＞､＿_ ,イ/ノｲ::}､〉　　　　それなのに恩賞をもらうのは、よくない事だと思います
　　　　　　　ﾚVV': :゛:|ー┐┌|: : }ﾘV
　　　　　　　　　 r‐'´＼: :|＼二ノｖV⌒)ｰ､
　　　　　　　　　/｀ー--_リ'⌒7ｒｊﾍi⌒ヽ/　＿)
　　　　　　　　 /￣￣￣＼__/´ ○〉 V ￣　　|
　　　　　　　 ,'　　　＼くr┴'⌒::V´＼.　　　|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　蒋済は正始政変の後、
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　都郷侯に爵位を進められ、七百戸の領地を与えられた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.彼はこれを固く辞退したが許可されなかった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　正始政変において、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　結果的に曹爽を騙す形になったのを悔やんでいたとも言われている
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
859 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:51:38.16 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　　　　 ┗0=============0┛
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　　　　　　　　　　　　［二］ | ::| 　　　 |::|┏━━━━┓|::| 　　　 | ::l ［二］
◎○＠※◎○＠※. |□|.│ |┌┬┐ |::|┃{７/^ー^ﾍ.┃|::| ┌┬┐| ::|. |□|　◎○＠※◎○＠※
ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii| ｀)三(´| ::|├┼┤ |::|┃∨ifノﾊヽｉ.┃|::| ├┼┤| ::|｀)三(´iｌ|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|
＠※◎○＠※◎○　| ::|　| ::|└┴┘ |::|┃ ﾙｌ| ﾟヮﾟﾉl.┃|::| └┴┘| ::|　| ::|　＠※◎○＠※◎○
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◎○＠iiii※◎○＠ ┣┳┳┳┳┳┫|::|┗━━━━┛|::|┣┳┳┳┳┳┫ ◎○＠iiii※◎○＠
ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌ　○　　　●　　　　 ∫∬∫∬　　　　 ●　　　○　ii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|iiii|ｌi
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　　　　 l　　　　 ll　　.l!, /　　`.〉ヽ!　 .l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　l l　　　l　ﾄ､　　 i　/l,-‐'/! /l　　 //}}}ヽ　l
　　　　　　景侯。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　l l　　 l!｀十ﾍ.　 l!./ .lﾑ斗示.l　 i//.}} |} 》 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　l/ 　 ./l /ｬｮｭヽ l!/ ′ト:::::リ l　/ゝ=}} }}"　l
　　　　　　物事の本道によって義を成し遂げる、か　　　　　　l!l　 / .l/`弋リヽl'　　ｰゞ-ｲ./l /　　.}} }} 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l ./!ヽ､i　｀´　　　　　　　//l//　　}} }} 　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/l.l lヽｰ`-　　'　　　　　 /.／　　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.l/! ヽ!ゝ,　　 ‐一　　.／ l　　　　l　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　.l　.l　　＞ ,　　 , .＜　l　 / 　 l l.　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 l l l　ﾄ､ﾄ､　｀l´`'´:::::::l　/　 / l l　　 l
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860 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:52:06.08 ID:TnaooZk1o: 　　　 , ｨｬj--､　´ '　 ,　　　　　　　　　　　　
　　,.'ーｾﾘ- ､丶　　ﾞ　.　　　　　　　
　 / /　 ,　 ,　＼ヽ　　　 '　、　　　　,　
　,'　!　ﾊﾍ　! __',　ヽ|＿　　　 ' ｰ　 - '´　
　l　ﾊ.j､_ ﾍ.|ﾊトﾍ {_/＼'＿_,　-――- ､　　
　丶/ﾊ.　,　ー‐　l', ＼二丶-- ､　 ,　　　　　　　　　　　　　　　寂しくなるわねぇ
　　i |l　ト　ｰ__　イl '､　ヽ_ ,＞ｘ-‐ '´- ､＿　
　 /　';　'､, -::｣　｣::､　　＼:_: : : : : : :丶￣　
　丶　ゝ､_.ゝzzz/::::::::'::::i―:‐:'´: : : : : : :´`'ー
　　　〈::/薔／:::l::::::::::::::〉´'ｰ-､!: : : 丶-､: :､
　　　 /:l_／::::::::::ヽ:＿:/_, -――丶､: :＼´
　　　 l::i:::::::::::::::::::/ ,l::::|::::::::::::; -―'´ ￣´＿　　　　　　
　　　　l:X:::::::::::::イ::::::l::z:＼:／＿, -‐::'::´:::::::　　　　　　
　　 , --l::X::::::::::::::`ー:l:::|＼::＼:::::::::::::::::::::::::::　　　　　　
　 ,:'::::::::ﾊ::X::::::::::::::::::::::l:::|｣j＞､::￣´ﾞフ::::::／　　　　　　　　　/ /i　　　: : : : : :i: : l　　　ｌ: : : ﾊ::: : ::;: : : : : : : :ヽ::::l::: : : : : l
　/::::::::/::／l:::::::::::::::::::::::|:j_」__|_j＞-イ:::／￣　　　　　　　　 // l: : : : : : : :ｌ: : ﾄ､: :l　　　ｌ: : / ';:::::::::ﾊ:: : : : : : : :i:::l::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃 l: : : : : : : : '; : :l　i :l　　　ｌ: ﾅニl￣/`ｌ::::: : : :::::: : lﾉ:: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　l: : : : : : : : : ヽ:ｷ三:| _ 　 |/ ,r"|フ`o l::i:::: :::::::::: : l:::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l: : : : : : : : : :ヾ<./''ﾊ9 　　　　 lﾉ､;;ﾂﾚ::::::::::::::::: : l:::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l: : ﾊ::: :: ::＼::::ヽ`弋｡j　　　　 -｀＝/:::／::::::::/l l::::: : : : : :l
　　　　　智謀の士というのが相応しい人だったね　　　　　　'; l　i:: ::::::::::::＼ヽ`:::´　,　　　 ::::::::/／l:::::::::::/:::::l::::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　';l　ヽ::::lヽ::::::::`ﾐ` 　　ー‐　　〃　ｲ::::::://:::::::::::: : : : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　ヽ:l. ヽ、:::::::l` - ､　　　　, ／ l:::::::://::::::::::::: : : : : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　!:::::::ｌ　　　` ｰヽ　　　l:::::〃`ヽ::::::::::: : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:::::l　　　／￣）　　 l::::/　　ヽ::::::: : : : : :|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　誰もが彼のように強く生きられるわけではない
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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861 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:52:39.75 ID:TnaooZk1o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼（ ;;;;(
　／　　＿ノ　ヽ__＼) ;;;;)
／　　（─）　（─ /;;／
|　　　　（__人__） l;;,´|　　　　　　思えばこいつが何回魏の窮地を救ったことか。
./　　　　 ∩ ノ)━・'／
(　＼　／＿ノ´.|　 |　　　　　　　天下の奇士って所かお
.＼　 " 　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:ﾊ: :ﾊ:.:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:ﾍ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !;ﾍﾄ､:.ﾊ:.:ヽ　〃八ぅ::} }'ｉ:.:/:.:.: :' ぅ}:.:.:.:.:.:,:./.:.ｉ :ﾊ|　｀ヽ
　　　このあたりから、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　 !/.:ｲーﾊｉ　　ゞ'　/;ｲ:./:. :'.:ソ.:.:∧/.:.／}:′!
　　　曹操時代を知る人々が立て続けに世を去り始める　　　 / '　!: :! ﾉ　　　　　/' /ｲ:.:.:.ﾊ.:.:.:.:.ｉ :/}.:'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　 ; :/　｀ヽ _　__　　　 !:. :'　ｌ:.ｉ:.:.:!/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　／　　　/: '　　　　ヽ　　　 !.ｲ　ﾊ:ｌ:.ﾊ!
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862 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:53:08.43 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年３月　呉　荊州　江陵】

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　　　|.:.:.:.:.:.l::::::::::::|:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:|.:..:.:.|/
　　 |:.:.:.:.:.:|:::::::::::::| |:.:.:.:.:.ｌ:.:|＼:.:.:l:.:.:.:.|
　　ｲ:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::|:.:.:.:/::::::::::::卞:.:.:.|:.|
　　 |:.:.:.:. ¨:::::::::::::::::::|:.:/::::::::::::::::::::|::/:.:.|　　　　　　　　　　　　　　　これまでか
　　 |:.:.:.:.:.:.|:::::::::　　 /　　　:::::::::::::|/:::::ﾒ|
　　 |:.:.:.:.:.:.ｲ､'''　　　 '　　　 ''' /|::::::::::l
　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､　　 г　　　ｲ:::l:::::::::::|
　　 |j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞　_　ィ.´.:l::::::::.::::::/
　　 lヽﾊ::::| |::_,-ﾒ､_　　人:::|:::::j:.:/:/　　　　　　　　　　　　　　 /ｌ／　／＞―　_　｀ヽ､　ヽ!　､　　 ',
　　　　　ﾍ|／/ |ヽ　　　/ヽ‐'ヽ/ ｌ/　　　　　　　　　　　　　　　　'〃　／　 ∠ _　　｀丶､　＼_!　Ｖ　　 i
　　　rｌｌ'´　　　＿ヽ,　/＿　　　　 >､　　　　　　　　　　　　　　 l｜/,　／　　｀　‐-､_ 　　 |　　| | 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | l//／　　　　　　　　｀丶､|　　|_|　　!
　　　　　　呉　左大司馬　朱然　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| |//　　　　　　　　 _,.-‐''´|　　|､ヽ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |く―‐- 、　　　 ,　 ´,x元斤「　｛ ! }　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l | |ヽﾏ弁心､　　　〃弋ｖﾘ ! 　 |ﾉ/　｛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l | |｜､弋ｖﾅヽ　　　ー‘”´|　　Ⅵ　｛
　　　　　医者の言葉を聞かず無理をされるからです　　　　　ヽ |｜|ﾍ￣　 !　　　　　 l　　 l !　l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`! |｜.ﾄ､　　〈　, 　　　　 l　　 l !　l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜|｜.| lゝ.　｀,,......_　　　,　|　　 ! V ､!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'l |｜.| | | ＞　 ―　　／-｜　 !　V {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 | ! |　｜l　 {　 >┬ｧ´　　｛　　｛　 Vﾍ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　呉　将軍　朱績

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　同年三月、呉では朱然が死を迎えようとしていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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863 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:54:15.82 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.. ‐''广''''―- ..､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i'"ﾞ._.. -'|'''''―- .＿|
　　　　　　　　　　　　　　　　 |''″　　.!　　 / 三　l
　　　　　　　　　　　　　　　 _,,|∩　∩.!　　.lﾞ三三!
　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　l　　　　 !　　l ｀ﾞ^'''''￢ｰっ..,,..,,、
　　　　　　　　　　　　 _./　　゛　　　　!　　| ﾞﾞ'''～　....,,_ ヽｌ　ﾞ'(￢ｰ、
　　　　　　　　　 ,./ '″从ﾘj"Wﾞﾘw;yﾉ　　│ 　　　　｀''､,!三ヽ　　＼
　　　　　　　／　　　 ;ゞゞ; ;ゞ　　　　〉　　　　　 ,!゛三三ヽ　　.ヽ,
　　　　　　　／　从ﾘj"Wﾞﾘw;yﾉ　　　　　　　ミ彡ミ彡　　 / 三三三 | WWwjjw､、
　　　　　.／　　　　;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ"WWwjjwv　　ミ彡》／三三三／ |"ヾ ;ゞ ;"ヾ.｀''ｰ､
　　 ._..-"　ゞ ;" "ゞゞ　WWwjjwv　　　 " ヾ ;ゞ ;"ヾ／　三三_..‐" .／,!ｿ;;;)ヾﾐ;ｿ(;;;ゝヾ;))`-.、
ｰ'''″　　　　　　　　 |ﾞ'.ｌ￣￣''ｰ　＿＿＿　 -'´　三三,／゛._..-'゛　 .ｌ　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　　　　|;;;;Wiwノノ;;::! llﾞ'-、三三 | .|____ﾞ“'''―---- ／　,／゛　　　ij从　　 ,'　　ｌミl/| :. 　 :.ヽ:. ヽ　l
'",,iiゞ　　　ミ;;;;Wiwノノ;; !'､,　 ll｀'-､,三`'ミｰ..,´ﾞﾞ''''―----'"　　　　WWiiiw.　 │ .　|　　 !|::.　l:|ｌ|ヽ.l:. ｌ. lWゞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　:. │ ___j,'ｌ::.ﾉﾘ_!,,」ﾊ:.l:. l　　 ,-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　::.　|´__. 　l,'　 _,,,_ ｀ﾘl::. | 　.l　 |　　　　r‐,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 |　:::::. |''￣ﾞ　 ,　´,,,, `,'ﾝ.　 l　 |　ｌ　　 /　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 !:. ::l:::.:ﾄ､''''　 -‐ 　 .ｲ:::l::.|ﾘ:.ｌ .|　ｌ　　, '　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｺﾞﾎｯ!ｺﾞﾎｯ!!　　　　　　　　　　　　　　　|:ｌ:::l:::::l::::＞,,､_ ｨ l´__::_j|ﾉ' ｿ.,'　 .{_／　, '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',:!',{ヾ:::',‐〈 {ｌ,/"/;／_`,イ´/　､　　　<
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ' , '‐´ヾ＼.{|}／;;;／;;/;;j./ ﾝ‐-‐､у ｌヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　／;;;;;;;;;;;;;f⌒i;;;;;;;;/";;/;;;{.｛　 ,, -イ_,／丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞr"ヽ;;;;/;;;;/;;;;;ﾞl..ヽ._　　　ﾝ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　朱然は二年ほど前から病の床にあったが、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　死の前年には自身の駐屯する江陵に城壁を築いている。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .このような無理を重ねた挙句、彼は危篤に陥ってしまう
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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864 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:56:50.01 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年春　呉首都　建業】

.　　　　　　 }　　　 .::　　　　　 ::::.　　.:. :..　　　:.　　.　　　､ヽ
.　　　　　 /　　.::: .:::　.　　 l　:::l:::.　 :l:::. : .　　l:. 　 l.　ヽ　',.',
　　　　　　 /　　.:::::.:::/..::　　　l:　::';:;::.　:l;::l::.:.　 !l:::.　 l:.　　l::.　l l
　　　　　ノ　　.:::::::::::l::/: :.　:.　';. ::ﾊﾄ､::::トﾊ::: . l１: /ｲ::: ::　l:::. !ﾘ　　　　朱然が危篤だと？
　　　　／ィ　..::::::::::::ｒlｲ::.:::　 :.. :ヽ::',_`_ヽl__ ';:: / l∠_」::.;ｲ./l::: !　　　　
　　　 ''", '　.: .:::::::::::{ ｒ!:::l:::.　 ::. :::ﾄ;:',`＝=ﾐ ∨　 '=イl:/ lｲｌ::/　　　　　あいつの病に効く薬を送れ。
.　　　／..:;;ィ´::::::::::::ヽ.!::l::::::.　ヽ. :',ﾞヾ　　　　　　､ /:´　i//'´　　　　　
.　／,.- '／:;:::::::i:::::::i:::l::l;::';::　　丶.',　　　　　　　 ,ｿ: :: l l　　　　　　　　あいつの病が治るまで、
　　'" ／ -7:::::::;ﾍ:::::l､:ﾄﾊ:::';:. :　　lﾞヽ　　　　, -ｭ ': : l;: ﾄ!　　　　　　.　 .私の食事は減らしてくれ
　　-' ´　ノ;ィ／　ﾄ;::l ` ヽ';::';､: :.　ｌ‐　__　　｀７:ｌ::: . ハl　　　　　　　　
　　　／彡'´　　 ii ';ｌ　　, ﾍ:ﾄヽ:::. ', 　 /7－ '1/!:: /　 `
　　,.-'"´　　　　　',',.`／　　ヽ｀ヽ:::.',　{/ ｀ヽ､'´ l::/ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ、　　　 /　 {〃ｲ , - '"　　　　　∨:　　 j
　　　　　　　　　　呉　皇帝　孫権（字：仲謀）　　　　　　　　　　　　　　　.ミ　　　/　　ヽ　!ﾘ　　　　　　 ∨:　　,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨ 　 ,'　　　　｛　　　　　　　ﾐ:　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨　l ＜≧-.､,,_ 　 {_,,､-≦千＞　j:　,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨lj 　ーｔｧｰヽ　ヾ"￢ｔｧー　 lﾍ,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!K:!　　￣´ 　 l　　　￣´　　 j_）｝
　　　（陛下がここまでするのも呂蒙殿の時以来じゃないか？）　　　　　　 l（l:!　　　　　　 j　　　　　　　　|)/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨j　　　　ヾ;>　　　　　j ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ、　　　 _＿____ 　　　 /|:ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘﾍ　　　 ´　 ,,, 　｀　 r‐＜j､ﾉ,,,____
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__＿＿| l|＼　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i´::::::::::::::ﾘ｜　＼　_＿＿_／｜:.:.:/,､,､7:.: /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　呉　驃騎将軍　朱拠

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　呉創業の功臣最後の一人に対し、孫権は随分と気を遣っている。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　朱然を心配して自身の食事の量を減らし、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　医薬品と食べ物を携えた使者をひっきりなしに朱然の下へ派遣。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　朱然から病状を報告する使者が来た際には、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　わざわざ宮殿に通して酒食を賜り、帰還の際には布帛を授けている
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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865 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 00:57:35.42 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年３月　呉　荊州　江陵】

　　　　　　／　　　　 l　／ , -―‐<＼＼
　　　　　　　/　　　l　　　l／／　 _　<　＼ヽヽ
　　　　　 /　　　 l　　　l ／ ,.　'´　　ヽ　ヽぃ
　　　　 ,　　　　l　　　l　／　　　　　　ヽ. `, l
　　　　　　 l　　　　| 　　ﾚ　　　　　　　　　　Vi l
　　　　 |　　 , -| 　　 !＝＝= ､　　　 , =‐Ⅳ
　　　　　　 | l　 { ﾍl　　 !'￣］ｊ仆､ヽ　　/ｒ尓ﾊ!
　　　　　 | |　ぃ (l 　　｛　ヽﾋｔﾘ　　　　{ ﾋﾘ { |　　　　　また陛下から使者が来たのですが……
　　　　 | |　l　'､ｉ　　｜　　　　　　　ヽ　ﾊｊ
　　　　 ! !　! 　 l　　 l　　　　　　　 , /　 '　l
　　　　　　l ｌ　l　　 !　　l　　　　　 ,....　.,　,　　{
　　　　l ｌ /　/　l　　|　＞ .　　　 ´ ／! 　 |
　　　　.l l ｌ　/ 　 l 　 !ー― ､＞ｚ‐<　｜　 !
　　　　l l ! /　　 !　｜　　〃》ハ　! /l｜｜　　　　　　　　　　　　〃:.:.:.:.∧ |/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ＼
＿＿＿」」」ム-‐＝!　 l　　〟　{{　 V / |｜ |　　　　　　　　　　　　　《､ｌ:.:.:.:.:.lkvゝ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| r《
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.l::::::::::::|:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:|.:..:.:.|/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:|:::::::::::::| |:.:.:.:.:.ｌ:.:|＼:.:.:l:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::|:.:.:.:/::::::::::::卞:.:.:.|:.|
　　　　　　心配するとこ間違ってるわよ。　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.:. ¨:::::::::::::::::::|:.:/::::::::::::::::::::|::/:.:.|　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.:.:.:.|:::::::::　　 /　　　:::::::::::::|/:::::ﾒ|
　　　　　　呉の国の事を心配しなさいよ。　　　　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.ｲ､'''　　　 '　　　 ''' /|::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､　　 г　　　ｲ:::l:::::::::::|
　　　　　　近いうちに、必ず司馬懿は攻めて来る　　　　　　　　　 .|j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞　_　ィ.´.:l::::::::.::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lヽﾊ::::| |::_,-ﾒ､_　　人:::|:::::j:.:/:/　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ|／/ |ヽ　　　/ヽ‐'ヽ/ ｌ/　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rｌｌ'´　　　＿ヽ,　/＿　　　　 >､　　　
866 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:00:43.58 ID:TnaooZk1o: 【>>865修正】
【紀元２４９年３月　呉　荊州　江陵】

　　　　　　／　　　　 l　／ , -―‐<＼＼
　　　　　　　/　　　l　　　l／／　 _　<　＼ヽヽ
　　　　　 /　　　 l　　　l ／ ,.　'´　　ヽ　ヽぃ
　　　　 ,　　　　l　　　l　／　　　　　　ヽ. `, l
　　　　　　l　　　　| 　　ﾚ　　　　　　　　　　Vi l
　　　　　　|　　 , -| 　　 !＝＝= ､　　　 , =‐Ⅳ
　　　　　　| l　 { ﾍl　　 !'￣］ｊ仆､ヽ　　/ｒ尓ﾊ!
　　　　　　| |　ぃ (l 　　｛　ヽﾋｔﾘ　　　　{ ﾋﾘ { |　　　　　また陛下から使者が来たのですが……
　　　　　　| |　l　'､ｉ　　｜　　　　　　　ヽ　ﾊｊ
　　　　　　! !　! 　 l　　 l　　　　　　　 , /　 '　l
　　　　　　l ｌ　l　　 !　　l　　　　　 ,....　.,　,　　{
　　　　　　l ｌ /　/　l　　|　＞ .　　　 ´ ／! 　 |
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　　　　　　心配するとこ間違ってるわよ。　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.:. ¨:::::::::::::::::::|:.:/::::::::::::::::::::|::/:.:.|　　
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　　　　　　呉の国の事を心配しなさいよ。　　　　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.ｲ､'''　　　 '　　　 ''' /|::::::::::l
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　　　　　　近いうちに、必ず司馬懿は攻めて来る　　　　　　　　　 |j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞　_　ィ.´.:l::::::::.::::::/
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ|／/ |ヽ　　　/ヽ‐'ヽ/ ｌ/　　　　
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867 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:01:34.19 ID:TnaooZk1o: 　　〃:.:.:.:.∧ |/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ＼
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　　ｲ:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::|:.:.:.:/::::::::::::卞:.:.:.|:.|　　　　　　もう陸遜はいない。
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　　 |:.:.:.:.:.:.|:::::::::　　 /　　　:::::::::::::|/:::::ﾒ|　　　　　後継者ひとついつまで経っても決められない。
　　 |:.:.:.:.:.:.ｲ､'''　　　 '　　　 ''' /|::::::::::l　　　　　　.
　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､　　 г　　　ｲ:::l:::::::::::|　　　　　　.昔から本当に手のかかる
　　 |j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞　_　ィ.´.:l::::::::.::::::/　　　　　　.
　　 lヽﾊ::::| |::_,-ﾒ､_　　人:::|:::::j:.:/:/　　
　　　　　ﾍ|／/ |ヽ　　　/ヽ‐'ヽ/ ｌ/　　　　　　　　　　　　　　　　　　//:　／　￣｀　､　＼丶 .　､　. ヽ
　　　rｌｌ'´　　　＿ヽ,　/＿　　　　 >､　　　　　　　　　　　　　　　　// ／　 ∠ __　　｀丶、ヽ! :.　'.　:　 '.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ':./　／　　　｀`丶､_　＼l: :.:　'　:.　:. ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　i/:.,.'　　　　　　　　　｀ﾞヽ|:. :.:　ｉ:.|:.: :. !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　｛:./　　　　　　　,　≦￣｀ |:. :.:　ｌ:.|:.:.:.: !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ Ⅳ‐＝= ､　　 '´ィ代ｳ了,ﾞ|:.:.:.:　!:.!__:.:.:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! :.|ハ￢ﾃ示、　　　' __沙'´ |:.:.:.:　V＾ﾞi:.:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! :.|:.:.:ﾍ､ゞツヽ　　　　　 !:.:.:.:.　!　 ':.:.:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ :.|:.:.:ハ　　　〈　　　　　　　 l:.:.:.:.　l_ノ:.:.:. !
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽｉ:.:.}:.:.:.:ゝ　　　ｒ _￣｀　　 !:.:.:.:　!ぃ:.:.:.:.l
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛:.　:.:.:ハ:.:.:!:.:.:.:.:}　{{　い　　|:.:.:.:'　'､:.:.:　:.:.:、
868 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:02:52.29 ID:TnaooZk1o: 　　〃:.:.:.:.∧ |/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ＼
　　《､ｌ:.:.:.:.:.lkvゝ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| r《
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　　 |:.:.:.:.:.:|:::::::::::::| |:.:.:.:.:.ｌ:.:|＼:.:.:l:.:.:.:.|　　　　　　　　ま、それでもよくやった方よ。
　　ｲ:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::|:.:.:.:/::::::::::::卞:.:.:.|:.|　　　　　　　.
　　 |:.:.:.:. ¨:::::::::::::::::::|:.:/::::::::::::::::::::|::/:.:.|　　　　　　　あいつが赤壁の時に決断したから今があるんだから。
　　 |:.:.:.:.:.:.|:::::::::　　 /　　　:::::::::::::|/:::::ﾒ|　　　　　　　
　　 |:.:.:.:.:.:.ｲ､'''　　　 '　　　 ''' /|::::::::::l　　　　　　　 .そこは感謝しとかないと
　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､　　 г　　　ｲ:::l:::::::::::|　　　
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　　 lヽﾊ::::| |::_,-ﾒ､_　　人:::|:::::j:.:/:/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／_ 　─-＼　＼　　　＼
　　　　　ﾍ|／/ |ヽ　　　/ヽ‐'ヽ/ ｌ/　　　　　　　　　　　　　　　　 /＾ヽv'^Ｖ(　／／＞_‐-　ﾆヽ　丶　　　　ヽ　　
　　　rｌｌ'´　　　＿ヽ,　/＿　　　　 >､　　　　　　　　　　　　　 _{_　　{　いV　/ /／＞‐-　二!　　　､　　　　 .　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〔　｀ヽﾑイ}Ｖ　/ /´／二＿　￢┤　　　　　　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ｀二辷__儿ﾉ　{ j∨　　　 _｀二ﾆ!　　　ｌ　　　￤
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀⌒} _　｀ヽ､_j_!l 　 i {　　　, '´ _≫ｭ┤　　　｜　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＞‐く　ｌ| 　 ! 辷_　　〃{卞ﾊl　　: 　￤　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　｀}l 　 l ｈ斥、　　 Vﾆｿ! 　 i　　 l､　　 l
　　　　　父上。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , '⌒ ＜　　　ﾉl 　 | l_〉ツ　　 ´"'　!. 　 !　　 !ﾄ　　￤
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　　　　く　l 　 ! l､｀ヽ　　 , 　 !i 　 l　　 |vﾍ　 !
　　　　　私は呉の国が好きです　　　　　　　　　　　　　. /｀⌒ﾞ丶　　　　V!　￤l八　　ｰ_ ´　　|l　　|　　ｈ､ハ　'、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　　　　　＼　　ﾊl　 i ﾉ　 >､　　　　〃　ﾉ /　 lﾑﾍ　　丶
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　／　　　　　　　　／　　｜八　/ ／　 __,ノ／／´} ￤ﾑﾉ{　ヽ＼　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , '　　　　　　／　　 _ﾉﾑ　ヽく　　　 j／　∠　 /　,　, 　ヘ　∨丶.　}
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869 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:03:56.51 ID:TnaooZk1o: .　　　 |　　　レ´　＞ ´ 　　　＼　. |.:　｜ | ｜
..　　　｜　 |　　／　　　　　　　＼:|.:　｜ | ｜
　　　　|　　|: 　〔≧　　　　　　　　　　〕　 | ｜ |
　　　　|　　 |　　L ｀二 =_　　　　_ =ニ二|　　|　| ｜
　　　　|　　 | 　 |　う心-,:::　　　ｲ-T{汀 |　　|　|　|
　　　　|　　 | 　 |　辷ﾘ_　 :::::　　　　辷ﾘ, |　　|　|　|　　　　　命ある限り、この国を守っていきたく思います
　　　　|　　 | 　 |｀￣　　 ::::i 　　￣ ´ |　　|　|　|
　　　　|　　| 　 |　　　　　　::{　　　　　　 |.: 　|　|　|
　　　　|　|:.:.||　 |ヽ.　　　　 _ ｀ __　　　ｲ.: .::|　|　|
　　　　|　|:.:.||　 |::::＞　　　｀こ´　　イ:|:.|.: 　|　|　|
　　　　|　|:.:.||　 |　{≧.|＞　　　　＜|ノ | |.: 　|　|　|
二ニ= |___:.:.||　 |.::.||　|≧ ｀── ≦::::::|_:|.: :.:.|　|　|　　　　　　　　　　〃:.:.:.:.∧ |/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:. ¨:::::::::::::::::::|:.:/::::::::::::::::::::|::/:.:.|　
　　　　　　　　やれやれ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.|:::::::::　　 /　　　:::::::::::::|/:::::ﾒ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:.:.:.:.:.:.ｲ､'''　　　 '　　　 ''' /|::::::::::l　
　　　　　　　　苦労するわよ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.|:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ､　　 г　　　ｲ:::l:::::::::::|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |j|:.:.:.|::::ﾊ:::::::＞　_　ィ.´.:l::::::::.::::::/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lヽﾊ::::| |::_,-ﾒ､_　　人:::|:::::j:.:/:/　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ|／/ |ヽ　　　/ヽ‐'ヽ/ ｌ/　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rｌｌ'´　　　＿ヽ,　/＿　　　　 >､　　

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　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　赤烏十二年三月、左大司馬朱然死去。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .彼の任地と兵力は、息子の朱績に引き継がれている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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870 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:04:30.35 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年３月　呉首都　建業】

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　　 l ./ l　　. : : .ヽ:　: : :!: :.l　 ./ヽ　. : :ﾊ　,l　 . : : : : . . : : : : : : : : : : : :
　　 l/　 l　 : ､: : : ヽ. : :.|ヽ:.l　:l_,　l : : :'､_l/_': . ,ｲ: : :／ヽ: : : : : : :l__: : :
　　　　　',　: | l、: .!:ヽ: :.|ﾆﾆl . |、 '. : :.l　l'　 l /ｰ|:./‐- /: : : : : : :l‐､ヽ: :
　　　　　ヽ: | | ヽ;l: :lヽ l__ ｨl. :ﾄ　ヽ: :l　　 zﾚ≠l/=ミ ,': : : : : : : l　 l l: :
　　　　　ヽ! |　 :ヽﾊ｀ﾟ￣｀ヽl　　ヽ:l 　　 _|一':::|っ': : : : : : : .l　//: :
　　　　　　　 l　 : :ヽﾊ　　　　　 ,　　　　　｀￣￣ﾟ./:ｲ: : : : : : :.l ／: : :
　　　　　　　　 l　l　: :ﾊゝ　　　　,　　　　　　　　　 /'　l: : : : :ｲ: :l: : : : : :
　　　　　　　　 | :.l　: : :ヽ　　　　、　　　　　　　　 l: : : :/ |: /、: : : :
　　　　　　　　 l　ﾊ　: : l :＼　　　＿　　　　　　　　　l: : :./ . l/　ヽ: :ヽ:
　　　　　　 j/　 l: :＞ ´　ヽ　 ´ __　｀`　　　　イ: :／　　　　　＼: :
　　　　　　　　　_　 '　　　　// ＼　　　　　　　イ::::::l '　　　　　　　 //
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿_　＜::::::::::::/'　　　　　　　 //
　　　　　　　　　　　　　　　　　二}　　}::::::',::::::::::／ ,ヘ　　　　 //＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',::::::l::::／　＼　＼　　 //
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::l,'　　　　　＼／　 .//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　〈〈

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　朱然の死を知った孫権は、喪服を纏い哭礼を行った。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .それは心のこもったものだったと伝えられている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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871 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:05:45.00 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年３月　呉　揚州　丹陽郡】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　　　　　　合肥　　　　　　,-､ ,-‐‐､　　　　　　｀i,
　　　　　　　　　○　　　　　/´◎ ~　　ヽ,-‐‐-､　_,､｀ヽ,
　　　　　　　　　 ,-,_, ､,　　/´建業　　　　,､ ,､　　　｀く,!~｀=,-｀
　　　　　　　　　｀ヽ‐´　 i 　 ,~ﾉ　　~´‐,‐~=,　○　ヽ｀ヽ,~!
　　　　　　　　舒 ○　,､,i｀~　　　ﾟo　　　　（,　 {,_呉　　　　ヽ,　　
　　　　　　　皖○　_,|　　【丹陽郡】　　　　　｀‐´~　　　,--｀　　
　　　　　　　　_,i‐´　　　　　　　　　　　　　　　　　　,-‐´　　
　　　　　　　i´　　　　　　　　　　　　　　　　,=,‐-´,--､
ヽ,_　　　 _,‐´　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀~´　　　ヽ,_,___,｀
　　~｀´}~　　　　　　揚　　　　　　　　　州　　　　　　　　　　,／´
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
　　　　　　　 ,　-‐　ァ'_ﾞ＾'ヤ＝- ..._
　　　　　　／ _￣_ｒ　_ｒ' ／＿＿＿､ミ､
　　　　,.　ﾞ　ｒ　｀ヽ Y ∠三二-‐　　｀ヽヽ
,　‐く　　　 --､_,ｒ'´/ l二二二_,ー- ､ﾊ　',
　　　Y　　　　 ' _ ｨ'　 !,ｧｒ=ｔミ　　厶_ヽi　l
　　　≫'＾ー┬く⊥ｊ　 l ｃぅｆ{　　　{ ｆｔｘ｀ハl
　>　´　　　　 !l: { ｆ l : : | {{　　　　　Vｔぅ/!　l　　　　　　　あの世で父上が困らないように、
´　　　　　　 |ｊ八ヽ!: :l | ｊ{　　　　' /　{{l |　|　　　　　　　生活に必要な品は全部入れておこう
　　　　　　〃 l 川 : l |｛{　　'　　ヽ　小.!　!
　　　　　　 /{: :」山l : l ｌ､ﾟ　　　 ´　／l| :|　|
　.　ｖ―‐ｒ┼l/　　ｊ : ｌ:l__　　 __ .<ｌ | l|: |　!
　　＼　Vﾍ＼　ハ: ､!　|「￣「〉宀￢ｌ :l　!

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　朱然は故郷の丹陽郡に葬られた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼の墓は薄葬が流行していた魏のそれと異なり、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　大量の副葬品も埋葬され、呉の重臣に相応しい規模を誇った。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　漢代以来の伝統に従ったと言える
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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872 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:06:18.23 ID:TnaooZk1o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　‐=・=‐　‐=・= ＼　　　　　　　　これが朱然さんの存在証明になるんですね
|　　　　（__人__）　　 |
＼　　　　　｀ ⌒´ 　 ,／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′.:　ー---　: 　　　 :.　　 .　￣￣ :.　　:. :.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:　:　　 i　:　　:　　　　　:. :.　 :. ､　　:. :.　　}∧ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 :　 .: l　{　 _|、　　 :　 :. _､ -:　._　 :. :　 :ﾊ:ﾄ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j　 {　 :i l_ ｨ ´:.「ヽ　　|ｌ　:.､:.　}ｌﾊ `　 !|　ハ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / i　:. 　:.|ハ|ヽﾘ_　ヽ　{ヽﾄ､}ヾｿ＿Ⅵ　|ｌ /　ﾄ､＼
　　三国鼎立から約三十年。　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／!　 :. :.∧ ｨr'笊ﾄ､　＼　　ｲr'/;仆j:|∨ﾚ　i |　`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　｜i　ヽ､:ゝ{c//j　　　　 ∨//ｿ//:/: i.:从
　　ひとつの時代が終わろうとしていたのは間違いない　　　　 Ⅵ､　:　＼`:,,, ′　　　　 `,,,´/　/ :i |ﾊ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ｌヽ| :.` .＼　　　　 ′　　　 / :/ﾊﾊ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j:､:.　＼　　　 ‘｀　　ｨ7/ リ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ﾄ､＞ :. _　　_. :イ:/}/､:{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾﾘヽN　　　　 K j/　`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `,.ィ´ﾉ　　　;'　∨＼
873 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:07:49.52 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年夏　魏首都　洛陽】

　　/　　'　　　　　　　　　 lーv　{ / / /_7_ノ｀ ,､　　　　　　
.　/　 /　　　　　　　　　 | 　｀ーくｰゝ,rーイ　丶、
　{　./　　　　　　　　 i　　|　　　　　}　ﾊ　　}　　　｀　､
　|　i　 i　　　　　i　　 |! 　 '　　　　 _l イ´丁 :i 　　　　:N　　　 .蜀に逃げた夏侯覇は気にかかるが、
　|　l　 l　　　　　|　　 !＞=キ　　　 ! /　 l　∧　　　　 l l　　　人事異動もあらかた終わった。
　ヽ.j　 !　　　　　|ｘ ´　'､＼ヽ　　　ｊ/ , , -V-ｭ}　 / 　 |′　　
　　 {　 |　　　　　|　＼　l＿__ ｀　　　〃´￣７　/　　,!　　　　次は何しようか？
　　 l 　 '.　　　　 '､　_＞竺ﾐ、　　　　　　　 / .ィ　　/{　　　　
　　 l　　ﾊ　　　＼ヽV´　　　　　　ヽ　　ノ'´/! 　 r' 7　 -
　　ﾄ､　i､ﾍ､　､　　ﾞ＼　　　　　　ノ　　／V　　|　V　　　　　　　　　　　　rメ´── ､::::::::::::::｀ヽ＼　　
　　 |　ヽ! ＼ヽ　ヽ､_　　 `ｰ､_ 　￣　　／}ﾉ　l　　j!　′　　　　　　　　　　〆　　　／　｀ヽ;:::::::::::＼ヽ　
　　 |　　＼　〉、　　｀丁ﾆ＜.. ＿＿_／／　　:!　ﾊ/　　　　　　　　　　　// /　/　/　　　　　＼::::::::::ｌ　',　
　　 |　　　　∨　ヽ.　　|　/ 　　ヽ　／　　　　| .//　　　　　　　　　　 ,イｲ　| メ、ｌ　　　,イ　l 　}＿::_}　　!　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_, -ｰ' /ﾙ|　ｌｧ=ﾐ､! 　 // |　/! //｀ｌ|ヾ》　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/／￣　{|　| l ﾄ､ﾋｿ |　/二Zナ | ヾﾆｿﾍヽ　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､__}ﾊヽゝ , ｀´　 r'::ﾝヽ}／ }| |　ヾ＼ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ:::| ∧　､ _　　｀´ ／　 /| | 　｀ヽﾆゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜￣:::| 　|＼｀__　 ,ィ//　ハ| |　　 l 　',
　　　　　それ、むしろ私が聞きたいぐらいなのよねぇ　　　　　　　-=ﾆ´::::::| 　ｌ^｀}ノ}ハﾞ7/　 /!_ﾉ}/l__ ,ィヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ｨ／:ｌ　 |::/､/ｌ|　∨　/￣｀ヽ::::::∠ __＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::ｌ　 !{／ .ト=/　/::::::::::::::::l:::::::::::＜__ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ:::::::|　ハｰr'ﾞY/／:::::::::::::::::::}:::::::::::::::::＜ !　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ〉:::| /::::￣｀／:::::／:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::＼　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/::::::{ﾊ::::::::::/::::／::::::::/::::::::{::::::::::: ト､:::::､ｰ-ゝ　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/:::::::::::∧:::::::ヽ/_/:::／::::::::::::〉､::ﾄ､! | ＼::〉　　　　ｌ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　司馬懿に残された時間もそれほど多くはない。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　彼が魏の実権を握り、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　国政を主導していたのは二年半という短さだ。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　ここからは、その二年半の間に起こった事を紹介していく
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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874 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:08:33.12 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　 . '　/ 　　　　 |　｜ﾄ　 |　＼'｣ﾄ＼＼＿_
　　　　　　 /　　ｌ　　　　　|　∥| } _|　　　ｌ＼＿ヽ_ ＼＼
　　　　　/　　　|　　　｜　|　イ厂|,ハ !　 |　ﾞ, ￣＼＼ヽ.ヽ
　　　　　　 ′ |　ｉ |ヽ　｜／/ /,.斗:‐刋　｜　|　　　￣　ﾚ′
　　　　　　|　　|　|｜_＼　|!　/ 〃ヽソ ' /　/　　| 　　　　＼
　　　　　|｜　ゝ＼　-＼∨ 　　　　/　ｲ　　ﾄ　　　＼＼
　　　　　　| ﾄ　　＼ｨﾍソ　　　　　　　／　| 　　| ＼　　　＼゛ー
　　＼___　､＼＼ヽ￣´　　ヽ　__,. 　　　　| 　　|＼＼
＿＿＼＼|＼＼￣二　　　'´´　　　　　 | 　　|　＼　＞-...　　　＿　　　　.そういうわけで、
::::::::::::::::::＼,　――‐∠ヽ＿　　　　／ |　　 ∧__＞'´::.::.::.::.::`＜::::::::::::　　　国政に対する意見を募集するわぁ
::::::::::::::_／　　　―ｯ厂　　､＼ｰ- 　＜::.::/ 　 /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.＼:::::::
:::::::∧/　　／　/ 　　ｌ　ｌ　ﾄ　）f_)f_)f_)f_)f_)f_)f_)f_)f_)::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::＼:
::::::′冫／　　 | _｣　|　|　|ノ　　　　　　　　　　　 │.::.::.::.::＿＿＿::.::.
:::::|　ハ _　　,―┴ぐ_ノ-ｲ‐'　　　　　　　　　　　 │ ―――-
:::/　　 7 Ｙ´　　　..|│　　ご意見は太傅府まで　　 │.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:
〈|　　 / 　＼　-―{│　　　　　　　　　　　　　　　　　│.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:
├く　　　＜__ . 　 │　　　　　　　　　　　　　　　　　│.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　嘉平年間の初め、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　司馬懿は皇帝の下問という形で国政に対する意見を求めている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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875 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:09:03.44 ID:TnaooZk1o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　意見を求める？
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　.司馬懿って専制政治やりそうなイメージがあるお
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ー）（ー）
　　　彼は「丞相」ではなく、あくまでも「太傅」ですからね。　　　　　　　　　　　　.　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　軍事の権限は持っていましたが、政冶の権限は持っていません。　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　ヽ　 L　　　　}
　　　従って、こういう形で良策を集め、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ　　　ノ
　　　国政の運営に役立てようとしたのでしょう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿ﾉ
　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　.ひょっとしたら司馬懿は、
　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　国政に対する明確な展望を持っていなかったのかもしれない。
　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　
　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　.さすがに天下統一は大前提だったはずだが
　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　　　　　　
　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
876 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:09:46.56 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年夏　魏首都　洛陽】

　　　　 ,. ｧ　, 彡ソ,,ﾞヽ
　　／ ,.ﾊ:__xz≦辷辷ュ
　　 /／/.ｧ´:::;:__;:_===ミx}､
　　/ ｨ:::ノ「 /　/ /, ヽ l ヽ〉
,､,ノ .| |　 i i i　ry7ﾄ､ |　|　|　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
;;;;;ヽゝ　i | l |/7ﾉ././ﾉﾉ|　ri　　/　　　　　　　　　　　　 /
三､ゝ└ｌ l i_}　　／彡/, ﾘ　/　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　なかなか意見が来ないわねぇ
;三ヽｉゝヽﾄヽＷＷｿﾚノヽY　/ 　　　　　　　　　 /
三三ヾＹ;;;ヾ天くﾊ',三三＼/ 　　　　　　　　　 /
ヽ三三ﾉ;三ゝﾊﾊﾉ＼;三;;/ 　　　　　　　　　 /
;;;;ヾ;;三!;;三;;ｉ仆{ 　　＼/ 　　　　　　　　　 /
;;;;;;;;;ヽ三三ノ;;:::}＿＿__/＿＿＿＿＿＿＿＿＿_/　　ﾋﾟｺｰﾝ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　 .／　 .／　　　　へ　.＼: : :　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ｲ　.／　 ,.v　　　　ヽ　ヽ: : :　　 .ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ　./　　./:"i　i　　　　.i　: i: : : :　　、i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / .i　/　/ /:　i ./　　　　 .i: : ﾄ: : : :　　　゛＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i　i　ﾊ i、 .i./i　 .ｲ　ﾄ　i: :/ ＼: : : :　　　　゛＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾊ /:i.ﾄ、ﾚ:ｲﾆﾒt /.iｲ/:/　　＼: : : :　　　　　　゛＼
　　　　おっ、意見が届いたみたいだね。　　　　　　　　　　　i:i: : l,,゛,　"~ヾ/ :/:ｲ"　　　　＼: : : : :　　　　　　ヾヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i :/".＼ー "/ﾉ:/:/:.ﾌ:.、＿　　　＼: : : : : : :　　　　ヾヽ
　　　　差出人は王昶殿だ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.i/.　　 .iヽ-/:/-: : /: /: :/ﾌヽ　　　　゛＼: : : : : : :　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.i　　　　ヽ i :":゛:-:": :i: :/./　　＼　　　　　゛ヽ: :ヾ: :　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ｿ　: : : ,,: : i　i i　　　　゛ー- 、　　　　　゛＼:　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 "　　ヽ iﾄ、　　　　　　　i　　　　　　　ヽ: i .i

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　司馬懿の呼びかけに、どれだけの意見が寄せられたかは分からない。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .そこで、意見を寄せたのがはっきりしている王昶の例を見てみよう
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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877 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:10:40.79 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年夏　魏　荊州　新野】

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　　　　　|:::::::::::i:::::::::::::::::::::l:::::i!:::::::___|_ |::;;;;;::::::|:|　 ',::::::!
　　　　　|:::::::::::|:::::::::::::::::::::l::::|!／´　 ,｀´　　｀⌒__　l:::::|
　　　　　|::::::::::::|::::::::::::::::::::::Y,y=≡=ミ、　　 /　　｀Y::::|ヽ
　　　　　i:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::|f'ひ::::}　｀　　　ｨ=X　j:::::|∨
　　　　　l::::::::::::::l:l::::::::::::::::::::| ∨ｽﾉ　　　　ｲy:} ﾘ/::::::|
　　　　　 l::::::::::::::i!::::::::::::::::::::|　￣　　　　　ﾋ:ｿ ./::::::::|
.　　　　　 l::::::::::::::l::::l::::::::::::::::l　　　　　　　丶　 ,:::::::::::|
　　　　　　l::::|:::::::::l::::l::::::::::l:::::l　　　　＿_　　　 j:::::::::::|
　　　　　　 l::|::::::::i::l:::l:::::::::::l::::l　　　　｀= ｀　Y´l:::::::::::|　　　　　　　現在の魏の問題点について書いてみたわ
　　　　　　 |/:::::::::l:::l::|::::::::|::l::::l.、　　　　 , ｨ |　|::::::::::|
　　　　　　 |::::::::::::|:::i!ヽ＼{＼:::| ＞r -イ::::::::|　|::::::::::|
　　　　　　 |::::::::::::|::::}　　　　ヽ'｀ゝ'ミｭ:::::::__|　ﾄ-=:｣i!
　　　　 --┘_:::＿,r=ﾆヽ、　　　　　 r='.ノ´ ｀ヽ!_ ＿
　　　,′:.:.:.:.:.:.:｀ミ、　＼＼　　　　ヽ (, ‐二ｰ　ｌ´:.:.:ヽ
　　，:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼　＼.＼　　　 .) } , ＿__　）:.:.:.:.:.:’
　　 l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、　＼｀ｰ== }</　__　　 }:.:.:.:.:.:.:}
　　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:ヽ　　ヽ、　　l ゝ、ﾇ￣　}:.:.:.:./:.:k
　　 l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶:.:.:.:ヽ　　ヽ　　ﾍ　Y　　 ∧,:.:./:.:.:.:ヽ、
　　/:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:＼:.|:丶　　ヽ　　〉｣　　 X=--、:.:.:.:∧

　　　　　　　　　　魏　征南将軍　王昶

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　王昶は、政冶の方策を五箇条にまとめて意見を述べている
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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878 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:13:28.66 ID:TnaooZk1o: 【第一条】
┏───────────────────────────────────────────┓
　道義を尊び学問に励み、表面だけの華美を抑え、公卿大夫の子弟を太学に入れ、学校制度を整える事。
┗───────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-―――-
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:./ﾞＶ|.:.:.:.:.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:.:.:/.:.:./.:.:.:/.:.:./　　|　〈∨〉:'.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.,' .:.: |.:.:./{.:.:.｣　　|.:.: /,､〉.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　L.:.L.:-┴┘ ￣　⌒│:〈/.:.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.:lハ tｯー　　 'tｯー|.:.:.:.:.:.:.:.:|
　　　最近、権門の子弟の出来の悪さは目を覆うものがあるわね。　　　　　|.:l.:.:}　ー　　　　ｰ‐|.:.:.:.:/.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.:|:八　　　　　　　　j.:.: /l.:.:. |
　　　うちの一門だけは、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /N.:.:.个　、っ　　イ.:.:.厶| :.: |
　　　しっかり教育を施しているけれど……　　　　　　　　　　　　　　　　　　./::::::＼:.!:::∧　￣´ /|:. /::::ヽ :.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'::::::::::::: ヽ::{ハ　　 / .j:ｲ:::::::::} :.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ::::::::::::::::::::: |　∨∨　|:::::::::::::l :.:.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈::::::::::::::::::::::ﾉ:|／:::::::＼|::{::::::::｛.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:::::::::-=:}::::::::::::::::::::::::::';:::::::::〉.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::,':::::::::::::::::::::::::::::Ｙ:::/.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::/:::::::::::::::::ﾉ::::::::::::厂.:.:.:.:｣

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .第一条は朝廷高官の子弟の教育について。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　以前、魚豢が『魏略』で学問の衰退を嘆いたのを紹介したが、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .王昶も同じような考えを持っていたと思われる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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879 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:14:58.01 ID:TnaooZk1o: 【第二条】
┏───────────────────────────────────────┓
　勤務評定を採用する。

　評定制度は準・縄のようなものであり、
　準・縄を捨てて曲直を正そうと思い、降等昇進を廃止して空しく能否を論ずるのは無理である。
┗───────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::iﾐyﾍ:::::::::::::::..
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::i:::::::::::!:::::::|::::::::::|:::::|:::::!:::::::! 　 !:::::〈V/::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|::::!:::::|!:::::i|::::::::::|:::::|:::::|:!:::」　 |::::::/∧〉::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|::::|::::ﾊ:::_」ー一ﾚ ´￣｀´ ｀ヽ. !:::://:::::::::::!
　　これ、明帝時代に話が持ち上がったけど、　　　　　　　　　|:::|::::|‐',ｘrﾃﾐ、　　　　ｨrﾃミ､　!://!::::::::::::|
　　結局立ち消えになっちゃったのよ。　　　　　　　　　　　　　 .レ!::∧《　{r':ト　　　　　 {ｒ'::|　}ﾄ!v|::|::::::::::::|
　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 T::::::.｀　ﾆ’　　　　　　ﾆ’　' |:::|:::::::::::::::|
　　けれど、九品官人法じゃ採用後の評価は不可能だし、　　　 |:::::::}　　　　　　　　　　　　　 |:::i:::::::::::::::|
　　優れた人材を用いるためには絶対必要なはず　　　　　　　 .|:::::∧　　　′　　　　　　　　 |::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::!::::＼　　　ｒｰ､　　　　　 |:::::::i::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::|:::::::::::i::..　｀　'　　 . イ　!:::::::!::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::!::|:::::::≧ -　＜　　 ,|::::::;!::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::!::::::|:/!:::::::〈ヾｰ――‐ ´ |::::/|::::::::::::i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::!:::/iヾ!::::::::::〉、　　　　　　|:/　'｀ -:::_:ﾚ―,.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::/i////´￣７ﾉ　　　　 / |'　　　／/////∧

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　第二条は勤務評定の制定について。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　勤務評定については明帝時代から何度か意見が出ていたが、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　実現に熱意を示していた明帝が亡くなり、宙に浮いた形となっていた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　準は水平度を測る水もり、縄は直線を定める墨縄をいう
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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880 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:15:23.57 ID:TnaooZk1o: 【第三条】
┏──────────────────────┓
　官にある者は長くその職に勤務させる事。

　治績があれば、その官職のまま位を上げ爵を賜る事。
┗──────────────────────┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　 /.::::::::::::::|:::::::Ｎ::::::::::ﾄ､:::::::::::::〈 ∨〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.::::::::!:::::::|:::::::| |:::::::::|　＼:::::::::〉〈.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,'.:::::::::::!::::::ｨ:::::::j |::::::i::|　　　ヽ::/ ∧〉!
　州刺史に当てはめて説明しましょうか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::::|:::::i |:::::::| ｉ:ﾄﾚ' , ´￣　〉 /::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!::::::!:::|'|:::/ ⌒ヽ!　　　　,==ミ/ /::::::::::|
　州刺史が何か治績をあげて短期間で栄転すると、　　　　　　　 .　　　　 |:::i::i:::ﾊﾚ ,ｚ==ﾐ　　　　 ' 込ソY::::::::i::::|
　次々と統治者が代わって地方が安定しなくなるわ。　　　　　　　.　　　　　!:::i::i/:!ﾊ〈込ソ　　　　　　　　|/::::::i::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅵ::::::i::∧　　　　　､　　 u.　!:::::::::!:::|　　__
　だから刺史が治績をあげたら、将軍位や爵位で褒賞するわけね。　　.　　|::::::i::::::ﾊ　　　 ___　ノ　　 j:::::: ｒ‐‐<／ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|::::::i::::::::i:ヽ.　　　　　　　 ..ｲ:::::/⌒ヽヽ〈
　そもそも魏の州刺史になると、転任はあっても中央に戻れないけど　　　　|::::::ｉ::::::::i::::::＞ｒ‐-　　イ､::i::::/⌒ヽ　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::!:::ﾉ　￣｀ｉｖｉ´　ﾉ/::::i >　　　/ｰ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐-､_ｒ‐‐''´＼＿__ｊ'＾|__＿_ ヽ:/　　 ∧　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／..:.::　　 |　　／.:.:.:.:ﾉ‐ﾄ､:.:.:.:.｀Ｙ　　　∧ ヽ　　　）
881 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:15:51.26 ID:TnaooZk1o: 【第四条】
┏─────────────────────────────────────────┓
　官を削減し、職務なしに禄を食む事をなくし、廉恥心を奮い起こし、人民と利益を争う事をさせない。
┗─────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::iﾐyﾍ:::::::::::::::..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i!｀ "!::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'::::::::::::::::::::::!::::::::::!:::::!:::::::::::::| 　 |:::::::::::/〉:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::i:::::::::::!:::::::|::::::::::|:::::|:::::!:::::::! 　 !:::::〈V/::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|::::!:::::|!:::::i|::::::::::|:::::|:::::|:!:::」　 |::::::/∧〉::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|::::|::::ﾊ:::_」ー一ﾚ ´￣｀´ ｀ヽ. !:::://:::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|::::|‐',ｘrﾃﾐ、　　　　ｨrﾃミ､　!://!::::::::::::|
　　　　　　　要するにリストラね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　レ!::∧《　{r':ト　　　　　 {ｒ'::|　}ﾄ!v|::|::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　 T::::::.｀　ﾆ’　　　　　　ﾆ’　' |:::|:::::::::::::::|
　　　　　　　閑職って、探してみると結構多いのよ　　　　　　　　　　　|:::::::}　　　　　　　　　　　　　 |:::i:::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::∧　　　′　　　　　　　　 |::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::!::::＼　　　ｒｰ､　　　　　 |:::::::i::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::|:::::::::::i::..　｀　'　　 . イ　!:::::::!::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::!::|:::::::≧ -　＜　　 ,|::::::;!::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::!::::::|:/!:::::::〈ヾｰ――‐ ´ |::::/|::::::::::::i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::!:::/iヾ!::::::::::〉、　　　　　　|:/　'｀ -:::_:ﾚ―,.､
882 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:17:29.99 ID:TnaooZk1o: 【第五条】
┏─────────────────────────────────┓
　奢侈を根絶する事。

　節倹を尊ぶ事に努め、衣服には身分に応じた飾りをつけて上下に秩序を確立し、
　穀物・絹帛を蓄え、人民を素朴に戻す事。
┗─────────────────────────────────┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　-──-　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＜::::::::::::::;､,::::::::::::::‐:..､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::!ﾐi〃ﾍ:::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::!:::::::::::| 　　 |:::::::::::::::::::ヽ.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:::::::::::;!:::::::::::::| !::|!_::」　｀　 |:::〉〈:::::::::::::::∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::::!|:::::i|::_i」ﾚ'.x≠=ミ、　i/∧〉::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::!:::::| ﾚ'´　　　〃　|r':::} 》〈/::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::|::_」≠､　　　　弋ノ　　 !::::::::::::::::::::::::::!
　　近頃、明帝がいくつも宮殿を建設させたり、　　　　　　　　　　　　 |::::iヽ{! r':｝　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::::::|
　　曹爽派が放埓三昧の生活を送ったりと奢侈の風潮がひどい。　´￣ i:..　"ｌ　　　　　　　 !::::::::::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::!　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::::::|
　　今はまだ乱世、気を引き締めるべきではないかしら？　　　　　　　　 .|:::.　　　＿ _　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::!
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　以上が王昶の意見書の内容である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .彼の意見は詔勅によって賞賛された
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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883 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:20:25.38 ID:TnaooZk1o: 　　　　／ :: ::　::　::　　.:　 .:　 .:　.:　 :: :.　　　　　　　､
.　　　　 / : :: ::　::　::　　::　 .::　.: :: ::　 l""l
　　　　/ :: :: ::　:: :: ::　 :: 　.::　.: :: :: :: ::! 　 ',　　<＼／ >
　　　 / :: :: ::　:: ::l ::　::ll .: ::　.: :: :/ :: /　　 ',.　　 >　 <　 :!
　　　 | :: :: ::　:: ::l| ::　::!|:: .:: .: :: :/! ::/　　　 !:. ／／＼> :|
　　　 | :: :: ::　: : !| ::　:| !:: :: : /:/.| :/　　　　 < ／　 :: ::　::|
.　　　l: :: :: ::　:: :|.| ::　:! |:: :: /l/ //-‐‐- ､　 !:　:　　:: ::　::|　　　
.　　 /ｲ:: :: ::　:: :| L.-┘ !l_;ｲ l! '´　　　　｀　「　:　　:: ::　::!　　　堯・舜の時代の降等昇進に関する文章はあるけれど、
　　 '´ ! ,ｲ :: レ┘　＿　　　　　　＞ｒナ‐､　|:. :　::　::　 ::i　　　勤務評定の法は伝わっていないわ。
.　　　ﾚ' |／',.　,ｒ'´lノぅi　　　　　 !::::::ぅlヽ!: ::　::　::　 :!　　　
　　　　|　:　:: ', ' ､　', ::::!　　　　　　　ヽﾆノ　i:: ::　::　::　::i　　　 .周王朝では宰相の職を制定し、
　　　　| .:　 :: :',　　ー'´　　　　　￣　　i:: .::　::　::　::!　　　 .群官の治績を計算して賞罰を行ったけれど、
　　　 | :　 : : : ',　　　　　､　　　　　　　 !:: :::　:: .::　::i　　　　やっぱり評定の制度は存在しなかった
.　　　 !.:　 .: :: : : ,　　　　　　　　　　　　　　!:: :::　:: :: :: :::!
.　　　| .:　 :: :: :: : :' ,　　　ヽ￣ﾌ　　　 !:: :::　:: :: ::　::!
　　　| :/.: :: :: :: :: :: :: '.. ,　　　｀´ 　　イ !:: :: :: :: :: ::　:::!
　　 |./| ::ﾊ ::,ｲ :´ : :: :: ::｀::i.､　_　　 '　 ,. !:: ､ :: :: :: ::　 :::!
　　 || .ﾚ'　W l.:　:: :: :: :: ::ｆ´ー--‐‐ ' ´ /:ノ ! :: :: :: ::　 :::i

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　また、王昶の意見が契機となり、勤務評定の方法が定められた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .彼は朝廷より勤務評定の方法について意見を求められ、こう答えている
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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884 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:20:56.14 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::!::::::::::::::::::/ ｀｀V:::::::::/〉!
　　　　　　 /:::::::::::::::!:::::::::::ﾊ::::::::::::::::;'　　　';::〈V/:::l
　　　　　　　　;:::::::::::::::::i!:::::::::::! !:::::::!:::::「`ヽ､　i:::/∧〉:!
　　　　　　　 l:::::::::::::::::i'!::::; ''´　`'´ ￣､　　 `!//:::::::::!
　　　　　　　 l:::::::::::::／´.z;;､ミ　　　イテ,ヽﾚ::::::::::::i　　　　　以上から意見を述べると、
　　　　　　　　ﾚレ:':ﾍ　/ ヒ;:ｆ}　　　　ヒ;:;;} 〉l:::::::::::::j　　　　　.聖天子は賢者の任用を明確に行い、
　　　　　　 l:::::::::ﾊ｀弋ﾋｿ　　　　弋;:ｿ　,':::::::::::::i　　　　　.ほぼ昇進・降等の大筋を指し示しているわ。
　　　　　　　　 !::::::::::ﾍ　wx 　　 ,　　　xw　,::::::::::::::i
　　　　　　　　　!::::::ハヽ　　　　　 _　　　　　ﾊ:::::::::::,′　　　　.それを見た身分の高い長官が判断する事で、
　　　　　　　　　}:::::{　 }::':､　　　　{　}　　　 /::::::::::::/　　　　　 .全体としての紀綱を取り仕切ったわけね。
　　　　　　　　　i::::::}　 V:::::＞.､　｀´　　,＜::::::::::::::/
　　　　　　／／´'､　 V:::::{ ` ｰ =　´-' i::::::::::::/:/　　　　　　 .だから、官吏の能否を判断できたのよ
　　　　　 /／, i　　'　　ヽ;:ﾍヽ　　　　　'T/::::/:/
　　　　　 /;ｲ　 { 　､　　　}::ﾍ　｀　　　　レ'`/ ､-‐::..､
　　　　　{:::ﾍヽ　ヽ　ヽ　､　＼ﾍ　　　　 l　　　 l:::::::::::ヽ
　　　　 V::ゝ-｀ヽゝ-'｀フヽ､__）ヽ　 l:ヽ　 l|　　　 }:::::::::::::ヽ
885 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:21:24.46 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　＿＿＿_
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　 ⌒　　 ⌒＼　　　　　. 結局、上に立つ者がしっかりしないとダメってことかお。
　　／　　　（ ●）　（ ●）ヽ　　　　.
　　 l　　　 ⌒（__人__）⌒　|　　　　正始年間のgdgdが念頭にあるのは間違いなさそうだけど
　　＼　　　　　｀ ⌒´ 　／　　　　.
　　／　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ヽ､_　　＼
　　　　残念ながら、当時に限らず現在も奢侈の風潮は続いています。　　　　　　　　　　（●）（● ）　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　 .　　　　　（__人__）　　　　 |
　　　　また、権門の子弟にも曹爽派のようないいかげんな連中が増えたために、　　　 .（｀⌒ ´　　　　　|
　　　　勤務評定の必要性も高まっていました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　 { 　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　ﾉ
　　　　当時の状況に即した優れた意見書だと思いますよ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 |
886 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:22:58.38 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　／: : : ／: ,＿＿＞x;_; : ｀ー.y
. 　　　　　/: : : ／x＜´　　　｀＞､＼: : :/
　　　　　 /: : : /´ i,　 l　}、　　ヽ, .ﾄ,iヽ/
　　　　 ./: : : / i l l　l l ._}_ヽi .ｌ　　} ﾄ､ }
　　　　　＼::/　l | l.l l l　,r圦ﾄ,i　　.i',.} .}.l
　　　　　　｀l　.l i lｰ,ﾘ .´ ´　ヽl.　 .lﾞ }　.l
　　　　　　　.l　.ﾘ i､ﾋi　　　　　,}　 .l .{　ヽ
　　　　　ﾚ' .l/ lヽ、' 　. .／l　 /　ゝ　＼=-.､
　　　　　_,,___　　}ヽir---=＜´｀∨　{　ヽ　 .ヽ::::＼r=＾'x.、
　　　　く/ i , ヽ_,.l Y::::::::::::::::::::::::::ヽ　l　　.ヽ　 .}::::::/Y　　}:＼
　　　　/ゞ,ﾄ-': : :｀ヽ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ}　　./　./::::/､,,}　　}: : :
　　　 /: : il:.:.｀ヽ: : : ＼:::::::::::::::::::::::／{　 /i　 .{::::::〉i: ＼　}: : :
　　　 }: : :l.ﾞi:.:.:.:.iヽ: : : :＼::::::::::::／//.}　j´　　ヽイ::ゝ : ＼}: :
　　　.}: : :l　l:.:.:.:.l :ヽ: : : : ＼::::::{.i ./::/ {´　 }　　ゝ/:.＼: : :＼
　　 ./: : :.l　l:.:.:.:.:l: : ＼: : : : ｀ー- ′i＿＿/ .,イ､＼　 } i; ／}
　　/ : : : j　.l:.:.:.:.:l: :} : ＼: : : : : : : : : : : : : ￣￣￣￣￣´: : l
　./ : : : /　　l:.:.:.:.l: :〉:/::::＼: : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : : : ／
／: : : :/　　　l:.:.:.／: :＼:::::::＼:_:_:_＿: : : : : : : : : :＿:_:_／|: :
: : : : :/　　__,rV<ｼ: : : : : ＼__::::::／ : ＼ー---＜´_ 　　 .|: :
: : : :/　.／ f､_,/: : : : : : : :／:⌒ｰ----≧x::::::::::::ヽー-､　.l: :
: : : :{／: :/´／: : : ; x -＜ : : : : : : ; : : : : : ＼::::::::::ヽ_,: :ヽ,＼
: : : /: :∠´/ｰ/￣´:.:.:.:.:.:.:ヽ : : : : : ; : : : : : : : ｀iｰ-::_ヽゞ､:ヽ
: i /⌒: ｀Y:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ : : : : ; : : : : : : : /:.:.:.:.:.:.｀ﾄ,-ヾ,}
:.l/⌒｀ヽ/:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',: : : : ; : : : : : : /:.:.:.:.:.:.:.:.:.}:::::::｀
/:i:::::::::::::}:.:.:.:.｀:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.'; : : :.; : : : : ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}､::::::

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　せっかくなので、別の意見も紹介してみよう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.紹介するのは、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　夏侯玄が司馬懿に宛てて書いた意見書である
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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887 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:25:59.21 ID:TnaooZk1o: 　　　 .／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ
　/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j
　　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　.これがいつ書かれたのかは分からない。
　　　`ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/
　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　 .正始年間に書かれたのかもしれないし、
　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_　　　　　　　　嘉平年間に書かれたのかもしれない。
　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　　　　　　　
　/　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l　　　　　　　ただ、正始年間に書かれたのであれば、
　l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |　　　　　　　.曹爽相手に意見を述べるのが筋であるように思う。
　ハ　　ヾヽ　　l　　ｌ　 //　l　l　　　　　　 .
　|　ﾍ　 l　ヾ＼ヽm/ ,／　V　:|　　　　　　このあたりに夏侯玄の微妙な心理が表れていると思うのは、
.ﾉ　　＼|　　`ﾄ,＼V／|　　│ ､|　　　　　　はたして考えすぎだろうか？
{/￣＞‐ｧ､　 j__≧i≦ !,ｨ彡三>ヽ
j　 /{　`ﾍ三三三ミ=彡＜＿/　 }
{　　＞ー‐'"ト-- (＾ｰ'⌒　〉　__ﾉ
`ｰ‐ｲ　　　 |　{ {　{T'┬='ｰく |
　 | |　　　 ∨　〉〉〈(　j　　　 }|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　Ｋ_／x'⌒{＼'-' ‐}>└r‐xﾍ}|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　（__人__）　　　　　 |
　　　　　　　　　曹爽に言っても話にならんと？　　　　　　　　　　　　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |　 '､＿＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＼_／
888 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:26:29.20 ID:TnaooZk1o: 　／ :. ィ.;:.:.:.:.:.:.:ヽ
　ｲ:.:.:.:/-|/|∧:;､:.:.〈
　ﾘ:.:./ ● 　　く!:,:.:..、
　 l:.:.l　　　　●/:./￣　　　　　.それはさておき、夏侯玄の意見書は非常に長い内容となっている。
　　vﾍ　 - 　ノ:./　　　　　　　
　　 _,-+　匸ﾍ/V　　　　　　　よって、今回は要点をまとめて紹介する形をとる。
　 ,《　ﾋ⌒j　》、　　　　　　　　.
　l::＼ l　/∥::l　　　　　　　　　大雑把に括ると以下のとおり
　|:::::::ﾄ,Ｖイ:::::|
　 |:::::::l介l:::::::|
　 l::::::|人|:::::::l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│一、九品官人法に対する批判　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│二、無駄な官職の廃止　　　　　　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│三、服装制度の改革　　　　　　　　 .│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　王昶の意見とかぶってないかお？　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ヽ_　　.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　｜　　　　　　　　＿＿＿_
　　特に二と三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人__）　　　 | 　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ｀ ⌒´　　　　｜　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　　　夏侯玄の場合、より踏み込んだ意見を述べていますよ　　.{　　　　　｜　　　／　（●）　（●）　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　　　 /　　　　　 | 　　（__人__）　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　ノ、　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　　　 ,／
889 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:27:40.61 ID:TnaooZk1o: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､　　　　もうひとつ。
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　　　　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　九品官人法がどういう制度だったのかを思い出しておこう。
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′　　　　　　　　そこを踏まえた上で夏侯玄の意見を見てみよう
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　　　　　　　　
./: : ＼＼ヾ-〃　/∧

【九品官人法の概略】
┌───────────────────────────────────────────┐
│①　郡に、官僚志望の人材の推薦を任務とする中正官を置く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│②　中正官は中央政府から定められた九段階に分けられた官位（郷品一品～郷品九品）に従い　　　　 .│
│　　有望な人材をランク付けして、中央政府に推薦する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　ただし、原則として郷品一品は存在せず、郷品二品～郷品九品でランク付けされる。　　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│③　中正官による人材選抜の基準は『才能』『教養』『徳行』が目安になる。　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│④　中央政府は、その推薦のランクに基づいて人材に官職（官品：一品官～九品官）を授ける。　　　　.....│
│　　実際には郷品の四段階下の官職を授けるのが通例。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　従って、最高評価を受けた郷品二品の人材は、六品官の官職に任命される。　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────────────────┘
890 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:28:56.86 ID:TnaooZk1o: 【一、九品官人法に対する批判】
┏───────────────────────────────────┓
　才能のある者を官吏に採用し、立派な人材を登用するのは、国家の権限に属します。

　それゆえ、人事権を政府が完全に掌握するのは、朝廷の職責として当然であり、
　徳行に優れた人材は村里に存在するゆえ、優劣の判定を地方の人々が行うのは、
　郡国の中正の役目として当然であります。
┗───────────────────────────────────┛

　　　　.'　　, 　 /　　:∧:　　　ヽ.　 :.　:
　　　　.:　　:/　:/:　｜:|　∨:! | 　 .:';　ｉ:　l
　　　　　 .: .:!　:i:|:..:|!｜ | !|　 |　!ﾘ　|　!|　ｌ:　l
　　　　j: :l　:从ｉ|ｰ| ､Ｎ|　 i__ム斗-ﾘ　|:　|
　　　　{: :l　. :ﾍNx=ミ、ﾉ　ﾉノ云ｿイ: 　|:　|
　　　　　　Y: 　. :|ｲ廴;ﾘ　　　´廴;ﾘｲ从: :|i . !　　　　　　　けれど、これを正しく行うには
　　　　　　.|:!.　. :|i､　　　　　　　 /| 　ﾘ:八　　　　　　　上下の職分をはっきりさせないといけないわ。
　　　　　　从:.　.:|^ﾍ　　 _ ' _　　 /＾i　　｛:　ヽ.
　　　　　//.i 　. :∨ へ　　　 .イ:::::从　 :Y　 .: ､　　　　上が越権行為を行えば、皆が権門を追い求めるでしょうし、
　　　　 // /　　 .:.∨rｰ=≧≦=ュ:: /　　　 :八　　ヽ　　　.下が越権行為を行えば、権力を行使する者が多くなって、
　　　／　厶:　　　 V　　 i|:　　　 ′　　.:/:､:　｀ヽ :}　　　どちらにしても混乱の根源になってしまう
　　/　,:イ　 :ヽ　　　:ｊ :. ￣｀!´￣　｛　　　 ′　｀ヽﾉノ
　 .{: :/　　　）　　.':.　　　:ｉ!　　　ヽ　　{　　　　Ｙ
　　V　　　　 /:.　.:/ 　　　:i:! 　　　　 :y　 :Y: 　　 l
　 i　　　　.,′　〈　　　　:i:ｉl　　　　　′　ﾉ　　　　l

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　そもそも、九品官人法の何が問題なのか？
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .しばし夏侯玄の言葉を聞いてみよう
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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891 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:31:31.72 ID:TnaooZk1o: ┏────────────────────────────────────┓
　郡の中正官が官吏としての才能を等級づけるようになり、もうずいぶんになりますが、
　ごちゃごちゃと混乱したままで、制度がしっかり整備されたとは聞きません。

　これは上下の権限が区別されずに入り乱れ、
　制度の基本となる原点を見失ったために起こったのではないでしょうか。
┗────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　.′　　　／　　　.′ 　　 . '　─`- ､
　　　　　　　　.′　　　.′　　 /　　　 / 　 .　　　ゝ
　　　　　　　　i /. 　　 / 　　 ./ 　　　/ 　 / ,　/　/
　　　　　　　　　i′ 　　 ′ 　 .:/　　　_ / 　'.ｲ / /　/:|
　　　　　　　　 .'| 　　 /　　 .::/　　 :i　 /1 `ﾒ、/　| / : |
　　　　　　　　り　　':i　/　 .::i　　 :i　ハﾚﾚ1　i　∧::: N　　本来中正官の役目は、
　　　　　　　 ..′　　 :i:/ 　 .:::i 　　:l/　ヾゝ VｲV 　ﾚ′　　.人物の行動を同じ等級（郷品）の者と照らし合わせるのみ。
　　　　　　　/　　　　:/　　 .::::| 　　:|　　　　 V:::|
　　　　　　/　　　　 :i　　.:/:::| 　　:| 　　　　>::|　　　　　　同じ等級の者は当然同じ行動をとるでしょうから、
　　　　　 ,′ 　　　/　　,.'.::;小　　 :!　　　イ:::::::|　　　　　　その場合、該当者を官吏に任命すればいい
　　　／　　　　　.'　　/:::/ｰ|-!　 :::!- イ::: !ヾ::::!
　　　'　　　　　イ　　/::::人ノノ　　::!::: ∧:::|:::::＼
　／　　　　／　ﾉ　　!＜､／　　 :::ト<　ヽ:::::::::: ＼
.′ 　　　.' 　／　　 !　　ヽ　　:ノ　＼　）:::::::: ）ヽ.
!　　　　ﾚ　　　　　ノ　　　 |　（　　　　ﾚ ::::::／　　）
892 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:34:53.77 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　. - ─ - ､, -- ､
　　　　　　　　　／:. 　　　 ⌒ヾ:. 　｀: .､
　　　　　　　　　/:.　　　:/　　　　￣｀:.　　: .､
　　　　　　　　　.:′.:/　 /　　 .:/　.:／　 .:⌒ヾ
　　　　　　　　　ｉ　 :i:ｉ　.:;′　 .:./　.:/:/ .:ハ　 :i ﾍ
　　　　　　　　　ｌ　 :l:|　.:l　　　:从.:/:ｲ .:/　｝　:l! : }
　　　　　　　　　 ;　 :从　:l　　 :|ィ㍉ム/!　/i:. :iⅣﾘ　　　　
　　　　　　　　　/　://　　!　　:i |んｿ｀ヾﾘ厶ｲノⅣ　　　　　どうしてそうするのかですって？
　　　　　　　　/　://　　 .!　　:l |｀¨´　　んﾈ:.i|'′　　　　　
　　　　　　　.:′://　　 :/|　　:l |　　　　ゝ从 i|　　　　　　　孝行ぶりが一門内で顕著な者は、
　　　　　／　 //　　 :/ :|　　:l |　　-‐　ィ :.:.:.i|　　　　　　　.官職に忠実でないはずがないでしょう？
　　　　 ;′　.://　　 :/ : :|　　:l |ゝ、_／:.:| : :.:.i|　　　　　　 .
　　　乂 .:.／　　 :/:_人i!:. 　｀㍉:.:.:!|:.:.:.| : :.从　　　　　　 .思いやりの心が親族中で賞賛される者は、
　　　　　 .У　　 .:/'´　　＼:. 　 :Y:.:!i :.:.|i:.:.:.:.:.:',　　　　　　政冶の本質に通暁しないはずがないでしょう？
　　　　　｛:.　　　,.:′　　　　Ｙ　:人:.:.';.: |:!:.:.:.:.:.:.i
　　　　 .从: 　 :ｲ　　　　　　ﾉ　:{　ヽi|:.从:.:.:.:.:.ﾘ　　　　　正しい判断力を持って村落で行動する者は、
　　　　/　:Y　i:.:i 　　　　（:. 　｀:､　＼:.:.:.:.:.（(　　　　　　.仕事は任せられないはずがないでしょう？
　　 /　 .:.i!　Ⅵ　　　　　　　＼:. 　.:ヽ　＼:.:.:.: Y
　　 {　　 :j!　 }:!　　　　　　 )）　.:）　　Ｙ　:ｿ
　　 _ ｿ／:　 .;ｲ　　　　　　　　（:.　（(:. 　　　K´
γ´　 :/:. 　 .:/ :|　　　　　　　Ｙ　 :Y　　 ! :＼
{ｲﾊ// i: 　 .:{:.:.:|＿＿＿＿＿＿_ﾘ八ﾘ　　　|　:ﾍヾ
893 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:35:21.31 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　 ,.／￣￣￣￣￣"''‐‐-､
　　　　　　〃　　　　　　　　　　　　＼
　　　　,.ｒ‐''"　　　　　　　　　　i　　 i　　ヽ
.　　 /　　　　　　　　　 i　　|!　i　|、ヽ｀,、
　　 /　　　/　　　　i　　　 |　 i !i　i!. |ヽ. ヽﾊヽ
　　 !　　 /　　　　 !　　 ! |!　!l.|ゝ i.! ! ヽ　), ﾊ
　　 !　//　　 /　　 !　　 l. !ゝ_!ﾘ‐戈ゝ!从ﾉリ '　　　　　.
　　/　i i　　 /i　　 l　　　l |ｒｲ､ｨ彳i!ヽゝ、　　　　　　　.この三者に入る人物が中正官によって採択されるのなら、
　　|　 i !　　 i.　　.|.　i　イ!　'"　,ゞゝ　｀''‐ｧ　　　　　.それぞれに該当する官名に就いていなくても、 .
　　|　 ! !　　 i　　　l　l　　i.!　　　　　　　　<　　　　　　その官職を任せられるのは予測できるはず。
.　　!.　i.l　　 i　　 i |　i　　l.!.　　　　　　-‐i′　　　　　　
　　 !　il|　　 i　　 i |i. i　　 !!　　　　　　 /､　　　　　　.行動にも大小はあるでしょうし、基準にも高低があるのだから、　
　　 !　ll|　　 !　　 ! ||/　　 i|　　　　　 __,ﾉ .|　　　　　　.任命される官の等級もはっきりと区別される
　　 !　lﾘ　　i　　 i　.ﾘ!　　　!　　 /"￣.:.: 　!
　　 ! 〃　　i　/ /　/　　　/'ヽ、i.:.:.:i.:.:.:. 　l
　　 ! ii　　 !./ /　/　 !　./;;;;;;;;;｀i.:.:.:.!.:.:. 　ゝ、
　　//　　 //,./ ノ!　　ゝｬゝ､;;;;;;|.:.:.:.ﾄ､.:.:.:. 　＼
　〃　　ノ ./ ./'ゞ!　　　｀､__. ￣｀!.:.:ﾉi｀ゞ:.:.:.:. 　｀!
,ノ　／ ,.. i　i;;;;;;;;｀ゝ、　　　ヽ、　｀､ﾉ　).:.:.:. 　ﾉ
　 ,／,.ｒ'";;;;ゝヽ;;;;;;;;;;;;;;｀,、　　ﾊ　　＼ﾉ.:.:. 　ﾉ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　九品官人法の理念とは、本来こういうものだった
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .当時はまだ、こうした理念は保たれていた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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894 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:35:46.45 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　 , -―-..、
　　　　.　　　　　 ,..＜::::::::::::::::::::::ﾞ＞..、
　　　　.　　　／ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:....、
　　　　　　　／ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
　　　　　／ ::::::::::　 ___;;;-―‐--;;;,,、.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;＼
　　　　　( ::::::::::∠￣　　　　　　　　｀ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ
　　　　　＼::;;/ .__, -―‐―‐--　、＿__.＼:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;)
　　　　　　　>i￣,　./::/ λ :::八　ﾄ.、:!i ￣|＼;;;;;;;;／
.　　　　　　,′! ::!-A 」/　ﾞ, .什大.ト ! !|　::::|::::::!￣|
.　　　　　　!　::.!.!/__|_ l　　}ﾉ_.L __.|__ﾚ.|.　::::|:::::i::: |　　　 .最近の風潮を見ると、
　　　　　　ﾄ、八 !,:::゛T　　 T￣::i ｱ.|　 ::::|:::::i:: |　　　　中正官が下にあって人物選考の職権を要求したり、
　　　　　　　|　ヽ} 丶-.′　　丶-.′ | 　i::::|::::!:: |　　　　政権を担当している人々がその権限を中正官に委任している。
　　　　　　　| 　 :i　　　　　　　　 |　　::::|:::　 |　　　　　
　　　　　　　|　　! .ゝ　　　Δ　　　　イ　 i::::::|::　丶　　　どうして上下互いに越権行為を行い、
　　　　　　 |　 ::|　:::|λ＞、_ γ ^ ｿ　::::::,.':::: :: 　ゝ　　紛糾と混乱を起こす必要があるのかしら？
　　　　　　ﾉ　::|　:::|　j　γ´ 人　∠　::::::∧:::: 　::　 :::)
　　　　 ∠　::::: ﾉ　:::i　　イゝ,´∥ζ　::　::∧::i::: 　 :: ::/
　　　イ　:::::γ　 ::::::i　/;;;;! ;;;;;∥;;;;ヽ :::: .::(;;;;;ゝ:i::.　:::<
. 　i 　　:::::::::ゝ　:::::/i/　/;;;＿∥＿;;;;У::: .)...,:;;;冫:: :: い
　　ゞ　　 :::::::::）　::! (　/Π;;;;;;;;;;;;;;;;; ｲ ::::λ;;;;;;/:::!:::　i::冫
　　　从 ::λ;y　:::ルУ;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.ﾚ V;;;;;人;|:::八 :从
　　　　　　　　 ,´.;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.|;;; レ　::::|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　その一方で、いくつかの弊害も生じ始めていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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895 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:36:21.21 ID:TnaooZk1o: ／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.　　　　　九品官人法の問題点のひとつとして、
: :: !.:.:. ||/--l/　|ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､　　　　中正官の権限が非常に曖昧だった点がある。
: ::(|:.:.:.:|　‐‐　　 ‐-│::.:/　　　　　　
Ⅵﾍ.:.:.:l　　　_ _ 　 /.:.ﾉ　　　　　　　本来中正官には②の権限しかないにも関わらず、
　　＼ヽ､　＿ , イ!::/　　　　　　　　実際には朝廷から④の権限を委任、丸投げされていたらしい。
　　／ヽ{　　ﾄ､ヽ l:′　　　　　　　 .
　∧＼　ﾏ三ｿ|　＼　　　　　　　　 .中央政府が六品官以下の任免を煩わしく思ったのかもしれない
./: : ＼＼ヾ-〃　/∧

【九品官人法の概略】
┌───────────────────────────────────────────┐
│①　郡に、官僚志望の人材の推薦を任務とする中正官を置く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│②　中正官は中央政府から定められた九段階に分けられた官位（郷品一品～郷品九品）に従い　　　　 .│
│　　有望な人材をランク付けして、中央政府に推薦する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　ただし、原則として郷品一品は存在せず、郷品二品～郷品九品でランク付けされる。　　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│③　中正官による人材選抜の基準は『才能』『教養』『徳行』が目安になる。　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│④　中央政府は、その推薦のランクに基づいて人材に官職（官品：一品官～九品官）を授ける。　　　　.....│
│　　実際には郷品の四段階下の官職を授けるのが通例。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　従って、最高評価を受けた郷品二品の人材は、六品官の官職に任命される。　　　　　　　　　　　　　 │
└───────────────────────────────────────────┘
　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　─　　─＼
　　　　　　　　　　| 　　（●）（●）|
　　　　＿＿＿_. .|　　（__人__）　|　　　　　それだと中正官の好みで採用される人材が決まるような？
　　　／　　　　＼　　　｀ ⌒´ 　ﾉ　　　　　　
　／　　─　　 ─＼　　　　　　.}　　　　　やりたい放題になりかねないお
／　　（●）　（●）＼　　　　　}
|　　　　（__人__）　　 |　　　ノ.ヽ　　　　　　　　　　　ええ、贔屓の引き倒しみたいな採用もよくあったようです。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／∩ノ ⊃|　 |　　　　　　　　　　　 .
(　＼　／＿ノ　|　 |／＿ノ　|　 |　　　　　　　　　　　例えば郡の有力豪族の子弟が候補に上ったりすると、
.＼　“　　／＿＿|　 |　／＿＿|　 |　　　　　　　　　　 .大人の事情で高い官職に任命されたりします
　　＼／＿＿＿／／＿＿＿／
896 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:37:01.91 ID:TnaooZk1o: 　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）　　　　　　　
.　|　　　　（__人__）　　　　　　　.有望な人材を推挙するだけだったはずの中正官が、
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　いつの間にか政府の仕事である六品官以下の新入り官吏の任命を行っている。
.　 |　　　　　　　 }　　　　　　　　
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　これが上下互いに越権行為だと、夏侯玄は言うわけですね
　　ヽ　　　　　ノ　　ｍm　　　　
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ
　　　|　　　　|￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　そして、人事の権限が中正官に集中する現状を次のように批判する　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
897 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:39:35.72 ID:TnaooZk1o: ┏──────────────────────────────────────┓
　これで風俗を美しく穏やかにしたいと願ったとしても、どうしてかなうのでしょうか。
　宮中は、はるかかけ離れた存在ですから、訴える事もかなわず諦めるより仕方ありません。

　中正官の側に行ける者は、
　代わる代わる側近に侍り、己を飾り立て、希望する官を要求しない者はいないでしょう。

　希望する官を手に入れるのに道があるとすれば、
　一門の中で身を修める者は、もはや郷里で名をあげた者には及びません。

　郷里で名をあげた者は、もはや郡の中正官に自身で官位を要求する者に及ばないでしょう。
┗──────────────────────────────────────┛

　　　　 _,,ィ升三三三三三=≧ｘ､、
　　　_,,ィ升三三三三三三三三三≧>
__,,,ィ升三三ﾆ==二三三三三三三三Ⅳ
Ⅵ三三ﾆ==二三三三三三三三三=Ⅳ
　Ⅵ三三三三三二ニ＝＝ニ二三=Ⅳ　　　　　　
　　｀`气三ﾆ才升　　|　i:|:　　i　｀"'く　　　　　　　
　　　ﾊ　 .:|　|:..|　j　i!|:　　l　　:i 　:.　　　　　　　 .卑しくも官に就くための横道を開いておきながら、
　　　 {:i | :i:|　|从厶圷ト:.　l　　:i 　 !　　　　　　　.中正官たちが本性を粉飾しているのを憂えて、
　　　　从乂ﾑﾐ、　　´ﾋﾘ:、　! 　 i 　 !　　　　　　　厳しく叱責して刑罰を持ち出して監督を強めたとしても、
　　　　　i　i　ゞﾘ　　　　　 i　ヽ　:. 　 :、　　　　　　何の利益にもなりはしないでしょう。
　　　 ;　i　 |:､｀っ　　　j　　.:i　 :､　 :＼　　　　　
　　　　/:　l　 |:::::＞ .._ イ/　　:从　＼　　;　　　　各人に職分を守らせ、中正官には等級を審査させるのみにして、
　　 ,.ｲ　.:,'　.:|:::::::::r「i￣; 　 .:人:. 　　 .:Y_:j　　　　官位の昇降に携わらせるべきではない
　　 {　　ノ　人￣　.:j　｛　 :/　　｀ヾ　 .:j　｀ヽ
　　　乂｛　（　　　 /i!!　 Y.:{　　　从 Y　　　l｀ヽ
　　　人ﾄ､　 :Y　 /ｉ!i!! 　 }从　　　乂:.　ミY　l　.:i
　く.:) :| :｝ У／/// 　ﾉ :人　　　｀ヾ　:｀ヽ!:ソ
　　／　:У　i////,ｲ　（(　　ソ　　　　人:.　く（
　（　.:／　 ///∧/!　　Ｙ .:（　　　ｲ从乂ﾊﾘ　ミ:.､
　　）ﾊﾉ从///∧,!/ｉ_ 　イ　ハ＿__..-=＝ニ二l　　.:｀ヾ
898 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:40:11.04 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　. - ─ - ､, -- ､
　　　　　　　　　／:. 　　　 ⌒ヾ:. 　｀: .､
　　　　　　　　　/:.　　　:/　　　　￣｀:.　　: .､
　　　　　　　　　.:′.:/　 /　　 .:/　.:／　 .:⌒ヾ
　　　　　　　　　ｉ　 :i:ｉ　.:;′　 .:./　.:/:/ .:ハ　 :i ﾍ
　　　　　　　　　ｌ　 :l:|　.:l　　　:从.:/:ｲ .:/　｝　:l! : }
　　　　　　　　 ;　 :从　:l　　 :|ィ㍉ム/!　/i:. :iⅣﾘ　
　　　　　　 /　://　　!　　:i |んｿ｀ヾﾘ厶ｲノⅣ　　　　　中正官に郷品を審査させ、
　　　　　　　　/　://　　 .!　　:l |｀¨´　　んﾈ:.i|'′　　　　　政府は郷品の人々を選考して官職を授ける。
　　　　　　　.:′://　　 :/|　　:l |　　　　ゝ从 i|　　　　　　　
　　　　　／　 //　　 :/ :|　　:l |　　-‐　ィ :.:.:.i|　　　　　　　.互いに参照しあう事で、
　　　　 ;′　.://　　 :/ : :|　　:l |ゝ、_／:.:| : :.:.i|　　　　　　　人物の長所と短所の判定に根拠ができ、
　　　乂 .:.／　　 :/:_人i!:. 　｀㍉:.:.:!|:.:.:.| : :.从　　　　　　 .双方ともに検証しあう事になって、
　　　　 У　　 .:/'´　　＼:. 　 :Y:.:!i :.:.|i:.:.:.:.:.:',　　　　　　己を飾り立てる愚か者もいなくなるわ。
　　　　　｛:.　　　,.:′　　　　Ｙ　:人:.:.';.: |:!:.:.:.:.:.:.i
　　　　　从: 　 :ｲ　　　　　　ﾉ　:{　ヽi|:.从:.:.:.:.:.ﾘ　　　　　こうすれば、人心が安定し道理は明らかになり、
　　　　/　:Y　i:.:i 　　　　（:. 　｀:､　＼:.:.:.:.:.（(　　　　　　.官吏となるために画策を行う習俗を鎮め、
　　　 /　 .:.i!　Ⅵ　　　　　　　＼:. 　.:ヽ　＼:.:.:.: Y　　　　　.官吏の才能を見分ける事ができるでしょう
　　 {　　 :j!　 }:!　　　　　　 )）　.:）　　Ｙ　:ｿ
　　 _ ｿ／:　 .;ｲ　　　　　　　　（:.　（(:. 　　　K´
γ´　 :/:. 　 .:/ :|　　　　　　　Ｙ　 :Y　　 ! :＼
{ｲﾊ// i: 　 .:{:.:.:|＿＿＿＿＿＿_ﾘ八ﾘ　　　|　:ﾍヾ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ここまでが九品官人法に対する批判となる
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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899 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:41:04.38 ID:TnaooZk1o: 【二、無駄な官職の廃止】
┏─────────────────────────────────────────────┓
　現在、県令・県長は、皆官民を支配しておりますが、その上に郡太守・州刺史と二重三重に設置しております。

　郡の管轄範囲は大雑把に申しますと、州と同じなので重複させる必要はありません。
　郡太守の官位を省き、ただ刺史のみを任命するのがよろしいでしょう。
┗─────────────────────────────────────────────┛

　　　　　 / . :　　　　　　　　　　ヽ.　:､
　　　　　.'　　, 　 /　　:∧:　　　ヽ.　 :.　:
　　　　　.:　　:/　:/:　｜:|　∨:! | 　 .:';　ｉ:　l
　　　　　　 : .:!　:i:|:..:|!｜ | !|　 |　!ﾘ　|　!|　ｌ:　l
　　　　　　.j: :l　:从ｉ|ｰ| ､Ｎ|　 i__ム斗-ﾘ　|:　|
　　　　　　.{: :l　. :ﾍNx=ミ、ﾉ　ﾉノ云ｿイ: 　|:　|　　　　　　　元々州刺史は、州の諸郡の内政を監督査察する官職。
　　　　　　　Y: 　. :|ｲ廴;ﾘ　　　´廴;ﾘｲ从: :|i . !
　　　　　　　.|:!.　. :|i､　　　　　　　 /| 　ﾘ:八　　　　　　それが後漢末期から太祖の時代に、
　　　　　　　从:.　.:|^ﾍ　　 _ ' _　　 /＾i　　｛:　ヽ.　　　　 .州刺史に軍事や内政の権限が加えられた結果、
　　　　　　//.i 　. :∨ へ　　　 .イ:::::从　 :Y　 .: ､　　　大型の郡太守みたいになっていたの。
　　　　　// /　　 .:.∨rｰ=≧≦=ュ:: /　　　 :八　　ヽ
　　　　／　厶:　　　 V　　 i|:　　　 ′　　.:/:､:　｀ヽ :}　　こうなると、郡太守の存在意義が薄くなるわ
　　　/　,:イ　 :ヽ　　　:ｊ :. ￣｀!´￣　｛　　　 ′　｀ヽﾉノ
　　　{: :/　　　）　　.':.　　　:ｉ!　　　ヽ　　{　　　　Ｙ
　　　V　　　　 /:.　.:/ 　　　:i:! 　　　　 :y　 :Y: 　　 l
　　 i　　　　.,′　〈　　　　:i:ｉl　　　　　′　ﾉ　　　　l
　　　l　　　　ヽ　 :∧　　　 :ｉ:ｉ:i:　　　/ 　 /' 　　　 lヽ、

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　続いて、話題は無駄な官職の削減に移る。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .ここで夏侯玄が槍玉にあげたのは州刺史と郡太守についてである
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
900 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:41:33.04 ID:TnaooZk1o: 　　　　＿＿＿_　　　　━┓
　　　／　　　　＼　　 ┏┛
　／　　＼　　 ,＿＼.　・
／　　（●）゛（●）＼　　　　　郡太守を廃止する？
|　 ∪　　（__人__）　　 |
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　　.そんなんで行政がうまくいくのかお？
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. :-:.' ｰ ' ¨ :.ゝ.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`､｀ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ﾊ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ｲﾊ:!:.:.:l:/ i/ ﾉノﾉリﾘハﾘ:!:i:.:.!:.l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;　　 ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ﾊ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨|:.:.!　　　　　　　　　ﾉ/i/ﾉ
　　　夏侯玄は、郡太守廃止の利点を以下のように述べている　　　　　.ﾍ!:|　　　　　　　　　ﾉ!/′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ!＞ｰ- ´｀-- ＜ｲﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（;;;;;ｿ⌒)￣｀´￣(⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;;=;;/＿_,,､＿/;;｀ソ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉;;;;;;;;ｿ:/Ａ.i:ｌ;;;;;;!′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i､__,,/ 　!､__,,!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰ'′　 `ｰ'′
901 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:42:16.33 ID:TnaooZk1o: ┏─────────────────────────────────────────────┓
　一、数万の郡の役人を帰農させて無駄な出費を省き、財政の健全化を計り穀物を増産させる事が可能。　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　二、郡太守を廃止すれば、官吏の数を減らし万事を簡素化できる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　三、郡と州を併合すれば、役人の身勝手な行動を減らせる。　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　四、郡を廃止して県レベルの役人の充実を図り、人民が安寧な生活を得られるようにする。　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　五、今の県令を、県令（千戸以下の県令）→都尉（五千戸以上の県令）→太守（一万戸以上の県令）と再編。　　
　　　勤務評定によって能力があれば昇進させ、才能のある者を取立て、功績を上げさせる出発点とする。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　国の統治制度が一つに定まれば、官吏の才能も秩序が保たれ、政冶の効果も明確になる。
┗─────────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !;;;;;;;;;;;;i′　 _,,-‐'''´　、　　ヽ;;;;;;;;;::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､;;;;;;l　,,-f､　　　　　`、、' , `､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｰi"　 ! `､　　 i、､　ﾄ､ ',　 `､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
　　　　現行の郡太守を廃止すれば、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　　 !　 `､　 ! !i`、 !`､　　 !ヽ､;;;;;;;;;;/
　　　　県の仕事は全部直接上に通じるようになる。　　　　　　　　　　　　 ! i　　 !　　`､ l _l!-`､! , ! i 　 !　i ￣l¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ! ヽ `､ヽ　　ヽ!' ,,-i''､¨! !l　　 !　! 　 !
　　　　行政の簡素化と単一化による効果は期待できるでしょうね。　　　 .!　`､ !ヾ!｀､　　 i　i｡_/ l,!　　 l　l　　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　 i､,ri¨､ヽ　　　　／　　 /　 !　 !
　　　　人民に便宜を与え出費を省く道は、この政策にかかっているわ　　　ヽ`!ヽヽ`''’i　　／　_,,,,,_/　　 !　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,!′`iヽ､　_,r'´,' /;;;;;:::::::`、　　　`、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／,'　　,l 　 ¨/　,'/;;;;;;;;:::::::::::`、　　　` 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ , '　 / i　　 !　/;;;;;;;;;;;::::::::::::::::!　　　 `､
902 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:45:41.45 ID:TnaooZk1o: 【三、服装制度の改革】
┏─────────────────────────────────────┓
　文と質が交互に用いられるのは、春夏秋冬が代わる代わるやって来るのと同じ事です。

　質がはびこりすぎた時代には文によって飾り、奢侈に流れる時代は質によって救います。

　現代はすでに百代の支配の後を受け、
　秦漢の余波を継ぎ、世の風俗はいよいよ文に傾いています。

　これを大きく改める事によって、人民の欲求を変えるべきと存じます。
┗─────────────────────────────────────┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::, -ー-　、::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛:::::::.::::::::::::::／　　/iヽ,、＼:::::::::::::::
　現在の法令では、公・列侯から大将軍以上の地位にある人々は、　　　　　　　　　＼::::::::::::∠、| 　/　|　iゝ-=、::::::::::
　皆、錦や絹、金銀を散りばめた衣服を着る事が許されている。　　　　　　　　　　　　＼_／　/i夂匕/_ 　|心ノi`ヘ,_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ | i　/ |仗.,テ　弌.テ|　　 |. !
　これ以下の地位の者は下民に至るまで、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　| |　　|　"、　｀　" /i　　 |　|
　雑多な彩りをしたの衣服を身に着けているわ。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　,ﾉ　｀y弋、　　　´∠: |　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ´ 　｛　／: : : !.｀ _=_´!: : :.ﾍ　　ヽ
　一応身分で差はあれど、朝臣は至尊と同じ物を着る事が許されていて、　　　（　　　/　｝: :__,｛￣　　￣｝、: : ＼　!
　下民ですら、天地の色である黒と黄の彩りをした服を着ていると聞くわね　　　ﾉ　 , （　丿´　　丶　"　ﾍ｀￣`-
　　　　　　、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V: : :／　　/`..ーｧ|　 i!　 / 　　 /: : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ノ|　ヽ（　　　　　,z.　　　　　　　ﾍ

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　 .最後は服装制度の改革に関する意見。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　夏侯玄が言う「文」は文化・飾りを重視する立場を指し、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　「質」は質朴を重んじる立場を言う。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .彼の文章からも、当時の風俗が乱れていたのが分かる
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
903 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:46:35.22 ID:TnaooZk1o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼　　　　そういや曹爽も皇帝と同じ服着てたとか言ってたお。
|　　　　（__人__）　　 |
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／　　　　.それって、モラル的にやばくないかお？
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　　／:/: : : :/: : :./:.: :.:.ｲ:i:.:.:.小:. :. :.ヽ: : : :. : : : : .:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ : ｲ / : /: : /:ｉ: : : /.|:|! : : |　､: : : : :. :. :.ｉ : : : : :i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / / / ': : :': : :.ｉ/|＿/　|ﾊ: : :.| 　ヽ＿ｉL: : |:. :.:ｉ: : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'.:/　':.:|: : :|!:匕|「| :/　｀{　､:.ﾊ　´　＼{ヽ｀ |:. :.:|:.:.:ｉ:..
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |/　 |: :|: : :|ｌ: : | ｘﾃ笊ミ　　ヽ乂ィ笊伝ﾐy:ハ: :l: : ﾄ､:..
　夏侯玄は、商人たちに貴重品を売らないように、　　　　 {' 　 |: :|: : 八: :|《 {うｆ:j::}　　　　　 r':ｆ:j:::} 》': : : :.!: :.l　｀＼
　工匠に工芸品を作らせないのは不可能と前置きし、　　　.　　|: ﾊ: ｉ:.小 :.　乂:::ソ　　　　乂:::ソﾊ /: /）:.:.|
　風俗教化に関する提案をしている　　　　　　　　　　　　　　　　|:'　从:.:|: ヾ:.　　　　　 '　　　　ﾑｲ:.:/ｲ∧乂
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八! ヾ : ｉハ　　　　 _　　　　　 : : : ｲﾉ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨: : ヽ　　　　　　　　　　ｲ: :/}'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ: : 从:＞　　　　　 .＜ /: :ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人: :.| ヾ小　≧≦　小/: ﾍ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 >乂:. :r'　　　　ノｲ＼
904 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/20(月) 01:46:49.96 ID:MO6eYHYlo: >>901
道州制のような話ですね。

日本は郡と県の順序が逆さまだけど。
905 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:47:50.59 ID:TnaooZk1o: ┏─────────────────────────────────────┓
　それゆえ基本をしっかりと整え、古代の法律に準拠し、
　文と質のどちらにもかたよらない道をとって礼法とすべきであります。

　車・輿・衣服の飾りは、皆質素を旨とし、末世の風俗である華美な物の使用を禁止し、
　朝政を預かったり、官位を賜ったりしている高官の家では、
　絹や綺の飾り・二色以上にわたる衣服・精巧な細工物を使用を禁じるようにすべきです。

　こうして上から下まで、質素の差によって身分の違いを明示するようにし、
　その差異もほんの一、二の目立った点を示すだけにすべきでしょう。
┗─────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　/ . :　　　　　　　　　　ヽ.　:､
　　　　　　　　.'　　, 　 /　　:∧:　　　ヽ.　 :.　:
　　　　　　　 .:　　:/　:/:　｜:|　∨:! | 　 .:';　ｉ:　l
　　　　　　　　　　: .:!　:i:|:..:|!｜ | !|　 |　!ﾘ　|　!|　ｌ:　l
　　　　　　　 j: :l　:从ｉ|ｰ| ､Ｎ|　 i__ム斗-ﾘ　|:　|
　　　　　　　　 {: :l　. :ﾍN＼｀ヾﾉ　ﾉルﾍソイ:.　|:　|
　　　　　　　　　　Y: 　. :|ヾ=＝''" 　｀''＝=ｲ从: :|i . !　　　　　　　
　　　　　　　　　|:!.　. :|i､　　　　　　　 /| 　ﾘ:八　　　　　　 .そもそも上が下に対して行う教化は、
　　　　　　　　　　从:.　.:|^ﾍ　　　′　　　/＾i　　｛:　ヽ.　　　　　風が草を吹きなびかせるのと同じ事。
　　　　　　　　 //.i 　. :∨ へ　´ ｀　.イ:::::从　 :Y　 .: ､　　　 .
　　　　　　　　 // /　　 .:.∨rｰ=≧≦=ュ:: /　　　 :八　　ヽ　　　朝廷において質素の教えが盛んになれば、
　　　　　　／　厶:　　　 V　 ___i|__　　 ′　　.:/:､:　｀ヽ :}　　 .下位の者たちの奢侈の心も自然と消滅するでしょう
　　　　　 /　,:イ　 :ヽ　　　:ｊ　/ ／⌒ヽ　｛　　　 ′　｀ヽﾉノ
　　　　　 {: :/　　　）　　.':Y　　／⌒ヾ) ヽ　　 {　　　　Ｙ
　　　　　　V　　　　 /:.　.:/ ｜　　 l´⌒_」　　:y　 :Y: 　　 l
　　　　　　i　　　　.,′　〈　 :|　　　l_つ___!　　′　ﾉ　　　　l
　　　　　　l　　　　ヽ　 :∧　!　　 ,j__＿__l　/ 　 /' 　　　 lヽ、
　　　　　l　　　　　）　　ヽj ー-ﾊ、＿__V: 　:（　　　　　　ｌ : :Y
　　　　 l　　　　／　　r‐;/ ーﾊｉﾍ二ニ７! 　 :＼　　　　 l　:ﾘ
906 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:48:34.75 ID:TnaooZk1o: 　　　/　′/.l　 ′　.|　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　|
　　 ./ .!　 ,'　l　l 　　 |　 '.　　　　 ',　　　　　ｌ　　　　|
　　.,' /l　 |　.! ﾊ　　 |. 　ヽ　　　 |　　　　　|　　　 |
　　l ′!　ﾊ　ﾄｌ.ﾊ　　ﾄ､　　ヽ.　　 ! 　　　ｌ　　　　!
　　|′ ｌ　ﾄヽ.l.ｲヽ'.,　 ! _ヽ.__,,..lヽ.,,__| 　　　.ｌ　　　 ,'
　　　　 ', ﾊ　ﾊ l'::;! ヽ.',　　＼上_ ｀`!　　　 ,'　　　/　　　　　　　　夏侯玄の意見書は以上で終わりとなる
　　　　　ヾ｀ｌ l　┘　｀　 ´|ﾃ;;;;::ﾐ>.|　　　ﾊ　,ｲ /
　　　　　 |.ﾊ.　 ′ 　　ｒ'_;;;/ 　l　　　/ ﾘ./ l/
　　　　　　 ',　lヽ　 .､　　　　　　 |　　./ '´/　′
　　　　　　　　Vl　＼　　　　　 _,..′ ./,.ｲ/　　　　　　　　　　　　　　::::::::　::　　　　::　　　　　:::::　　::　　:::
　　　　　　　　ヾ　　 `ー zﾆ ´_/　／ソZﾍ　　　　　　　　　　　　　　::::::　:: 　　＿＿＿_　　 :::::　　::::　　:::
　　　　　　　　　　　 /￣´ 　　 /／￣　　　ﾉー‐----､　　　　　　　 ::::::　::::　／　　:::　　＼　:::　　 :::　　 ::
　　　　　　　　　　ノー-－―ｒ--　　－'ｱ´　　　　　ﾄ　　　　　　　 ::::　::::／　　　::　　　　＼::　　:::　　::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::　／:::　　　 ─　　 ─　＼　::　　::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::　|　 :: 　　（＿）　（＿）　 |　:　　::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::　＼　　　　（__人__）　 ,／　:　 :::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:: ノ　　　　　｀ ⌒´　　＼ :　　 :::
　　　　　　　　　　　　　　なげーお　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　:::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　ｌ　　　　　　　　　　　　　　＼:::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 -一''''''"~~｀`'ー--､　　　-一'''''''ー-､.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒)　)　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))
907 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:49:01.09 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　_ノ　,ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼　　.|　　　　　｀ ⌒ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　＼　ヽ　　　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＼_,ゝ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　感想を聞きましょうか　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／, r､　　　　く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　〈　＼　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　ヽ､ .ヽ　＼ i..｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.て_）　　＼ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　／　　　　＼
　／　　　_ノ　ヽ､_.＼
／　　（●）　（●）＼　　　　　言いたいことは分かるし、なるほどと思う意見もあったけど、
|　　　　（__人__）　　 |　　　　 .これをまともにやると、とんでもない規模の改革になるんじゃ？
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　　　言うは易し、行うは難しだお
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　　　手紙を受け取った司馬懿、さっそく返事を書いている　　　　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
908 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:49:55.07 ID:TnaooZk1o: 【司馬懿さんのお返事】
┏─────────────────────────────────────┓
　官吏を審査し、適任者を選出せよというご意見、重複した官職を省けというご意見、
　服装の制度を改めよというご意見、皆大変結構である。

　礼において、郷里は品行を基にして推挙し、朝廷では仕事ぶりを考察して評価するとされ、
　その基本的な考え方はご指摘のとおりである。
┗─────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/イ__.人＿人__人_人＞、＼｣　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ_/　　　　　　l＼￣｣＿./￣| ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'　　　ﾄ、　　 ,　-‐|‐　ヽ!|＿/＼.｣ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 , -| ＼　　 ∧/ - ､ |　├ ､　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　! ﾍ　トゝ＿ヽト ! / ｒ　､ !|　｜　l　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',| ﾍ.|ｆ r　、　　　　ｉ lj |　ｌ　 l .ノ　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　Vﾍ|ﾍ.ｌ lj !　　　　　 |　 |　　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ﾊ　　　、- ｧ　／!　 !　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　 |＞------ ‐＜.＼|　 |￣´ヽ.　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　!　／ﾄ､/＼, -ｉ＼ |　｣　　＼　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !　 |　＼／:×: ＼／ |/´　　　｜ l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l∧|　　 l :×:/　＿_ ｜　　　 /　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -――‐-　､,r'´￣　　￣ヽ-i　　|　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　　　　　　ﾍ　　　　　　　ﾍ｣ﾊ-､ l 　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Y´￣i　　　　　i　　　　　「￣´l 〈　! l　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　l　　　　ｌ　　　　　|　　|　| 〈 |.ﾊj
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i 　 /　　　　 l　　　　　ヽ __j.ノ　｣/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣! ,　-――-､l, -――‐-- ､j个ー- ､
909 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:50:47.63 ID:TnaooZk1o: ┏────────────────────────────────────────┓
　しかし、これらは古代から現代まで中間の時代にあって受け継がれ実施されてきた以上、
　にわかに改めるのは不可能と考える。

　秦代には刺史が存在せず、ただ郡太守・長吏（県令）がいただけだった。
　
　漢代になると刺史は存在したが、諸郡に対して六箇条の項目について査察するだけだったので、
　刺史を「伝車」と称し、その下役を「従事」と呼んだのである。

　当初、刺史には役所は存在せず、下役も必要に応じて任命されるだけであり、
　その後次第に変化して常置の役職となったのである。
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .:':{＠}:::..ヾヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／ ´ ~￣~ ｀ヾ::.ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .r.//, 'ハ　　ﾊiﾚ7〃ヾ::.､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｌl ! {　　ヽノ　　 l/|　 !::厶l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /Vi 小. ノ　　　｀ヽﾉｌ下､_〕
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j||l　 ●　　 ● 　 | i　!_ﾄ
　　　　　　「伝車」は駅伝の馬車の事を指すのよぉ　　　　　　　　　　lﾍ⊃　､_,､_,　⊂⊃ ! 　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　l＞ ,､ __,　イァ/　　ﾄ..、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　|:: :: { 薔 }::::／:: ::ヽ. i;:::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　___/((┃)): ::∨:::/:: :: :: _ﾉi| |`ヽ!　　　ｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘｶﾞﾘｯ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ /ヽ,,⌒)￣￣￣￣￣（,,ノ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ　　＼
910 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:51:34.34 ID:TnaooZk1o: ┏──────────────────────────────────────┓
　昔、賈誼もまた服装制度について心配し、漢の文帝みずから黒のつむぎをまとったが、
　上下の臣民を思い通り質素にさせるのは不可能だった。

　おそらくご指摘の三事は、賢明で能力のある者の出現を待って初めて成し遂げられるだろう。
┗──────────────────────────────────────┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , .:':{＠}:::..ヾヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／ ´ ~￣~ ｀ヾ::.ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .r.//, 'ハ　　ﾊiﾚ7〃ヾ::.､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｌl ! {　　ヽノ　　 l/|　 !::厶l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /Vi 小. ｀ヽ　　ノ　ﾉｌ下､_〕
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　j||l. 　●　　 ● 　 | i　!_ﾄ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lﾍ⊃　､_,､_,　⊂⊃ !. 　!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　lヽ.　ゝ._）　イァ/､　|＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾟヽ.　 |￣￣￣￣￣￣￣￣|:::ヽl;; :: ＼　　　ﾀﾞﾝｯ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡　ﾟ　（, _,) 前向きに検討 (　,,）ﾉ|⌒⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　･／ヽ| 　　するわよぉ　　|て￣＼･｡：
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 .ノ|＿＿＿＿＿＿＿＿.|（　　　＼　ﾟ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　賈誼は前漢文帝時代の官吏・文人。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .当時の社会問題について論じた『治安策』、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　秦の政冶を批判した『過秦論』などの著者として知られる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
911 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:52:09.97 ID:TnaooZk1o: 　/, 　　　　　 |　　　　　　/:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ　＼
.//　　　　　　　 .:! :| :　　　 /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i　　　　　　　　.::| :|: ::　　　!,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .:　　　　　: .::::| :i:.::　　　ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:!　|
. !.:! ::.　　　:　.:.::/´', !:::　　| !　ヾ.i´:i｀ !/ /　 !
　i:l', :::::. :.　::. ::〈､'_ﾞil::::.　 |.| 　　j_ｿ　ﾞ､_　　　　　　司馬懿は、夏侯玄の意見に一定の理解を示しているが、
　ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::.　ii::!　　　　　　ﾉ　　　　　その実現に対しては消極的だった。
　　　　ヾ､i::::l::::l::::',:|　 ',::.　!',!　　　　ｨ´
　　　　　 i|ヾ:!:::i::::/ヽ　ヽ. l 丶. 　　/　　　　　　　.すると夏侯玄、もう一度司馬懿に手紙を書いている
　　　　ﾉ /ii/lノ　　　　ヽ:r‐y┬ '
　　　　　イ'"｀'‐- ､　　　 / ヽl/ '
　　　　　 /　　　　　　＼__{ヽ､
　　　　／_,, -‐‐‐-- ,,_　　＼_,ヽ‐､
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 (●)　ヽ＼　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　（⌒　　(●) |
　　　　つか、司馬懿が賢明で能力のある者の出現を待つって、　　　　　　　〉　　￣ヽ__）　 │
　　　　いくらなんでも消極的すぎないかお？　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´　　　　　_＿_／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　|
912 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:53:23.89 ID:TnaooZk1o: 【夏侯玄さんのお手紙】
┏──────────────────────────────────────────┓
　漢の文帝はみずから黒色のつむぎを身にまといはしましたが、法律を改正しようとはしませんでした。

　朝廷の内も外も僭上の衣服を身につけ、寵臣は限度のない賜り物を受け取っていたのです。

　これから類推致しますと、その趣旨は自分自身の名声を立てんとする所にあり、
　制度を整え篤実なものに変えようとする意欲はありませんでした。
┗──────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　. - ─ - ､, -- ､
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　　　　　　　　　/:.　　　:/　　　　￣｀:.　　: .､
　　　　　　　　　.:′.:/　 /　　 .:/　.:／　 .:⌒ヾ
　　　　　　　　　ｉ　 :i:ｉ　.:;′　 .:./　.:/:/ .:ハ　 :i ﾍ
　　　　　　　　　ｌ　 :l:|　.:l　　　:从.:/:ｲ .:/　｝　:l! : }
　　　　　　　　 ;　 :从　:l　　 :|ィ㍉ム/!　/i:. :iⅣﾘ
　　　　　　 /　://　　!　　:i |んｿ｀ヾﾘ厶ｲノⅣ　
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　　　乂 .:.／　　 :/:_人i!:. 　｀㍉:.:.:!|:.:.:.| : :.从　　
　　　　 У　　 .:/'´　　＼:. 　 :Y:.:!i :.:.|i:.:.:.:.:.:',　　
　　　　　｛:.　　　,.:′　　　　Ｙ　:人:.:.';.: |:!:.:.:.:.:.:.i
　　　从: 　 :ｲ　　　　　　ﾉ　:{　ヽi|:.从:.:.:.:.:.ﾘ　
　　　　/　:Y　i:.:i 　　　　（:. 　｀:､　＼:.:.:.:.:.（(　　
　　 /　 .:.i!　Ⅵ　　　　　　　＼:. 　.:ヽ　＼:.:.:.: Y　
　　 {　　 :j!　 }:!　　　　　　 )）　.:）　　Ｙ　:ｿ
　　 _ ｿ／:　 .;ｲ　　　　　　　　（:.　（(:. 　　　K´
γ´　 :/:. 　 .:/ :|　　　　　　　Ｙ　 :Y　　 ! :＼
913 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:54:11.13 ID:TnaooZk1o: ┏──────────────────────────────────────┓
　現在、侯爵たる三公は任命されて宰相となり、
　上古の跡を追い、まさに最高の政冶を興隆し、枝葉を抑え、根本を正されようとしています。

　もし、上において制度をきちんと定めれば、教化は下民に行き渡るでしょう。

　そもそも、改めなければならない時期にあたって、丁寧に注意し続けたならば、
　命令が発せられた時、下の者はまるで音の反響が響くように呼応するでありましょう。
┗──────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ::::::::::　 ___;;;-―‐--;;;,,、.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>i￣,　./::/ λ :::八　ﾄ.、:!i ￣|＼;;;;;;;;／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　,′! ::!-A 」/　ﾞ, .什大.ト ! !|　::::|::::::!￣|
　しかしそれでもなお、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　::.!.!/__|_ l　　}ﾉ_.L __.|__ﾚ.|.　::::|:::::i::: |
　「賢明で能力のある者の出現を待つ」と仰いますが、　　　　　　　　　　 .ﾄ、八 !,:::゛T　　 T￣::i ｱ.|　 ::::|:::::i:: |
　それは殷の伊尹と周の周公旦が、殷と周の典則を正さないのと同じ。 .|　ヽ} 丶-.′　　丶-.′ | 　i::::|::::!:: |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　 :i　　　　　　　　 |　　::::|:::　 |
　私は心中密かに納得できないものを感じています　　　　　　　　　　　　 |　　! .ゝ　　　Δ　　　　イ　 i::::::|::　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 ::|　:::|λ＞、_ γ ^ ｿ　::::::,.':::: :: 　ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　::|　:::|　j　γ´ 人　∠　::::::∧:::: 　::　 :::)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∠　::::: ﾉ　:::i　　イゝ,´∥ζ　::　::∧::i::: 　 :: ::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ　:::::γ　 ::::::i　/;;;;! ;;;;;∥;;;;ヽ :::: .::(;;;;;ゝ:i::.　:::<
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 　i 　　:::::::::ゝ　:::::/i/　/;;;＿∥＿;;;;У::: .)...,:;;;冫:: :: い
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ　　 :::::::::）　::! (　/Π;;;;;;;;;;;;;;;;; ｲ ::::λ;;;;;;/:::!:::　i::冫
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　从 ::λ;y　:::ルУ;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.ﾚ V;;;;;人;|:::八 :从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,´.;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|.|;;; レ　::::|
914 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:55:11.08 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:､:.:.:.:.:.:.:ヽ､
　　　　　 /:.:.:.:./.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ:.､:.:.:.ヽ:.＼
　　　　 /,:.:.:.:/:./:.:.:.:.:.:./:.:.!:.:.:.!:.:.:.l:.:.l:.ヽヽ:.:.:.:.:ヽ:.ヽ
.　　　　//:.:.:.,':./:.:.:.:.:.:./:.:. /:.:.:.:|:.:.:.|:.:.|:.:.l:.:.!:.:.､:ヽ:.ﾄ. ',
.　　　 /｣:|:.:.:.|:.|:.:.:.:.:,.ｲ:.:./|:.:.:.:,!:.:. /:.:.l:.:.:|:.:.|:.:.:!:.:.l:.:.! １
　　ノ'´|:.|:.:.:l:.:|:.-rｰｧｘ...」:_:.ノ!:.:.ハ:.Ａｫ-:!:.:.:.|:.:}:.:.|　!　司馬懿が夏侯玄の意見に消極的だった理由を考えるに、
　　　 |:.|:.:.:|:.l:|V|;ｫf＝=レ ´ﾙ'　 /ｨ-ﾍ|:./:.:.,!:./|:./　　.彼自身が魏の体制下で成功を収めてきたのが一因だろう。
　　　　 1l､:.l:.ﾊl:.:.|｀ {ﾟ: ::|　　　　　 {ﾟ: ::ﾙ',!:.:.ｨ:/ ,ﾘ　　　
　　　　ﾞ ',:.ﾄl､!:.:.|　ﾞ-┘　　　、　｀ｰ' /:イ,ｼ　/　　　 .また、文帝期に整えられた統治機構も、
.　　　　　　ヽヽヽ:.l､　　　　　_ _　　　　/:.:.!　　　　　　 .全体的には上手く機能していた。
　　　　　　｀　lハ:lヽ､　　　　　　　,.-1:./　　　　　　　
　　　　　　　　　　ヽN |｀ ‐ ､__,. ィw　 '/　　　　　　　　.後漢末期に比較すれば格段に良い状況と言え、
　　　　　　　　　　 ,r'^,!　　　　｢ヽ､'´　　　　　　　　 .そうした状況で改革の必要性を感じなかったのかもしれない
　　　　　　　　_,.-'　　|　　　　　ヽl　ヽ､.._　　　　　　
　　　　_,. r　´　　　　 |　　　_...._　　|　　　l. ｀ヽ.._
　　　r{. l. |　　　　　 |-‐ ´ _...._｀ -|　　　|　　 l. ﾄ、
　　/　ヽヽヽ　　　　　 |-‐ ´ ,.- ､｀ｰ|　　　|　　 | l ヽ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／_ノ　　ヽ_　　＼
　　　　　　　　　　　無理をする必要はないと？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）　（● ）　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　⌒（__人__）⌒　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　｀⌒ ´　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼
915 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:55:42.92 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　（⊃￣￣＼
　　　　　（⊃　　 _ノ　　＼
　　　　（⊃　　（ ●）（●）
　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　「無理をする必要はない」は、
　　　　 |　　　　　　　 } ＼　　　　　　　曹丕が模範としていた漢の文帝のモットーでした。
　　　　／ヽ　　　　　　 }　　＼
　　　／　　ヽ､＿＿__ノ　　　）　　　　　そして、そうした政冶信条の方が善政と思われやすい面もあります
　／　　　　　　　　.　　|　＿／
　|　　　　　　　　／￣￣（＿)
　＼　　　＼　／|　ＪＪＪ　（
　　　＼　　／　　／⊂＿）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ::::/::::::/:::::;:::i| :::l::::::::::{:::::::::::::.ヽ:::::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 7:::;':::i:::i:::::::l::::|i::::|::::::::::.l､::::::::::::::::i:::::::l::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::/::::|:::|:::::::|:::l |::::ﾄ;:::::::::l i:::ﾄ､;::::::::l::::::l:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ::::::l| ::l::::::i.|:|__l_;レﾞ､:::::| l;:ﾄｘ,,_､;;::|:::l::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .l:::::::|:l::::l::::| |! ,,_!;ト､　＼{ ヽｨ　_,,ヾ|/`
　　　それに、天下統一という大前提を忘れてはならない。　　 . l:::::iﾞl;ヽiヽ! ｲ{ﾟ　ﾞ'r　　　　ィ'ﾟ　ﾞ.}ﾞゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ;!:i;ﾍ;::::::|｀.!cｯ;ｊ　　　　　!c;;;ﾂ　/::
　　　この頃、傅嘏は改革を求める風潮に意見を述べている　　　ヾ.|i.|:::::::i,　　　　　､　　　　　./::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾞヽ;::､ゝ､　　　　　　　　 , ｲ:;::::;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::｀､{ﾞ' ､　ｰ ‐- .,,r''V//.::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:::l,,ｲ:}::`:::: ''ﾞ .{ヽ//／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,::‐''´ヾ /ﾞ　　　　　｀'i:.'ﾞ.:｀'ｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,:‐''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ｰ--､　, -‐-}.:.:.:.:.:.:
916 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:56:23.23 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年夏　魏首都　洛陽】

　　　　　　,　/::::::::::::::ﾐf::ヽ彡:::::::::::｀ヽﾐミ丶
　　　　　　/::::::::::::::::ミ{:::::liｼ::::::::::::::::::::＼ﾐﾐ
　　　　　　/:::::::::::::::/ﾐ`i:::::ﾄyｼ7へ::::::::::::::＼
　　　　　 ,:':::::::::::::::/｀ﾞﾞ"!､::l　　　　＼:::::,:''ﾞ
.　　　　 /::::::::::::::::/　　 ','' ',　　　　　＼
　　　〃:::::::::::::::′　　　'!:::i,　　　,, -‐ヾ´,
　　　　ll::::::::::::::,'　　　　　 ';:::i,　 ,ｨ'"　　　ヾ:
　　　 ll::::::::::::.,' -―‐- ､　'i,:'!　ﾞ ,. , -‐,,z=
.　　　ｌ!::::::::::::! 　 ._,,,＿' ,ヽﾞi,:i, 　ｼ',r'"{:.`''′　　　　　秦が初めて諸侯を廃止して太守を設置し、
　　　 l|l::::::::::::l　, z,=r;;ﾃミ、', ﾞli, 　 'ﾞ　_,,`ﾆ　　　　　　官位を設け職務を分担させたのは、
　　　ﾞil::::il ',:::l '´ ヾ.ﾞ''ﾞノ　 '!　':,　　　　　　　　　　　　古代の制度とは同じではありません。
　　　　li,''ﾞ　ﾞ' l `' =＝ ''"　　l　丶
　　　　 lﾄ,､',, :'i,　　　　　 l　　　　　　　　　　　　　　漢と魏はそれをそのまま踏襲して現在に至っております。
　　　　 llゞ:::::::::',　　　　　 l
　　　　 llﾘ>､::::::',　　　　　　〈 _ _　　　　　　　　　　　　しかしながら、儒者や学者は皆、
　　　　 ,!jﾉヾ:::::',､　　　　　｀`"　　　　_,,　　　　　　 .夏・殷・周三代の礼を組み合わせたいと望んでいると聞きます
　　　　 l/ 　ヾ:::::'iヽ、　　　_,,. -― '' "´
　　　　　　　　ヾ::ヽ',丶、　´　、,,,,,. .:
　　　　　　　　　丶ヽ'i、丶､
　　　　　　　　　　　ﾞi,:i,ﾄ､'i l｀iヽ、　　　　, ｨ′
　　　　　　　　　　　､┴i,ヽlﾊ',i　｀ ‐-‐ '",/
　　　　　　　　　　　ヽ'7 <ﾗ ',i,　　　　／／
　　　　　　　　　　　　ｿ　/ ,-tL、　 , -''"
　　　　　　　　　　　　 `'　,ｲ　 ,:'r'ｰ'´　 , ィ:'
917 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:57:11.60 ID:TnaooZk1o: 　　　-‐ァ'／::::::::::,ｨ:､:Y;.::|;､:::::::::::',、
　　　／' /::::::::::／￣｀ﾘ::/`''i::::::::::l ヽ
　　,ｲ ,ィi:.:.:.:.:./_ 　　 l:ﾉ　 !::::::::::l ハ
z彡ｨ'/　!　　/、｀ヽ　/,..-―|::.:.:.:.::!　 |
　イ/　,j|:.:.:.ｨ;ﾐiヽ`／/.:,=＝l:　:.: .:!.　 ':､
　/l　,ｲ,'::::/￣´／　,' 　､fti　　 ///　ｒ＼
　´ﾚｲlﾉ:::/　　　　　;.:. 　｀7:.:.:.:/,'./イ :.　ヽ
　彳lﾒ:ノ　　　　　丿:　　/:::::::ｲ//彡| ∧
　/l／ｲﾄ､ヽ――-　､_ /:::／l// /ｲﾙ'!ヾ:.　　　　　　確かに、礼は広大でその効果は計り知れないものがあります。
△イ「l/ﾘl>､｀` ﾆﾆ ‐ ｼ／／,ｲイﾊ从 |　ﾘ
　　▽ /ﾙ'|i＼　ﾞ"ﾞ　/:/,.ィfﾃ八l>/ﾚﾍ !　　　　　　　　ただし、時代の要求に対応しなければ、
　　　　▽ ﾘ|　｀ ―△'´／|▽　　　　▽　　　　　　　 .事柄と制度が食い違い、名称と実質が合致しない事になります。
　　　　＿/　　　 '´_∠　┴z_　　　　'′　　　　　　　
　　　 /く彡'´Lr‐ '´　__,、　人　　　　　　　　　　　　従って何代も経過しながら治世にたどり着けないのは、
　 ,-‐{/|　　　/_,. - '´　 ,. -'´:.:.:ゝ、　　　　　　　　　　つまりこれが原因なのです。
.　| ／/　/　,'＿,. -彡'":.:.:.:.:／:.:.:.:｀￣｀` 丶、　　　 .
.　ﾘ　,'　/i　 !::::, -'´:.:.:.:.:.:.／､＿:.:.:.:.:.:.:.:.:.,. -‐ヽ　　　大いに官制を改訂し、古代に依拠し根本を正したいと思いますが、
. /　/ ,/::|　,l／:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:｀＞‐ '"´:.:.:.:.:.:.'、　　.今は皇室が多難な時期に遭遇しており、
/　　,'/::::l／:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:, - '´:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ　　変革はまだ不可能ではないでしょうか？
　　,:'l::/⌒!:.:.:.:.:.:.:.:/:,. － '´￣）:.:._,. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
　 /:,ﾝ:;:;:;/--―ッ'":;:;:;:;:, －'´ｨｼ'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:rイ
　,'/:;:;:;:;/'"´>'´:;:;:;,. ‐ '´,ｲｼ'´:.:.,. ´￣）:.:.:.:.:.:.:.:.ヽヾ!
.;ｲ:;:;:;:;'´,.　'":;:;:;／:.:.:.:.:ノ/∠ン:;:;:;／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ|
':;:;:;:;/'":;:;:;:;:;:／:.:.:.:.:,.ｨ彡:'":;:;:;:;／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､、:.:.ヽ
:;:;／:;:;:;:;:;:;r',. --―:;:'":;:,.　-‐',. '⌒):.:.:.:.:.:.:.:.:丶丶::::::〉
:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＿_;:　彡´:.:.:／:;:;:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヾ:〈

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　時期尚早というわけだ。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .おそらくは、司馬懿の考えもこれに近かったのだろう
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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918 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:57:56.70 ID:TnaooZk1o: 　　　　／￣￣＼
　　　／　　 _ノ　　＼　　（ ;;;;(
　　　|　　　（ ─）（─　　) ;;;;)
　　　|　　　　（__人__）　/;;／
.　　　|　　　　　　　　ﾉ　l;;,´　　　　　　　司馬懿ほどの権威と権力があれば、
　　　 |　　　　　∩ ノ)━・'　　　　　　　　改革を断行できたかもしれませんけどね
　　／　　　　／＿ノ´
　 (.　＼／　.／　 │
　　＼　 “　／_＿_|　 |
.　　　＼／＿＿＿ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　ただし、司馬懿は九品官人法にひとつだけ手を加えた。　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　
　　　　　「州大中正」の設置である　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
　　　　＿_＿__　　　　　━┓
　　　／　―　　＼　　 ┏┛
　　／ノ　　( ●)　　＼　・
.　｜ ( ●) 　 ⌒）　　　|
.　｜　　（__ノ￣　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　州大中正？
.　｜　　　　　　　　　/
　　＼＿　　　　 _ノ＼
　　　　/´　　　　　　 |
. 　　 |　　/　　　　　　 |
919 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:59:02.54 ID:TnaooZk1o: 　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　　　　　　.簡単に言えば、通常置かれる郡の中正官の上位版ですね。
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　　　　　　ひとつの郡内で郷品を定める通常の中正官に対し、
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼　　　　州単位で郷品を定める官職です
　　　/　　　く　　＼　　　　　　　＼
　　　|　　　　＼　＼　　　　　　　＼
　　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,.　─　､.　--　._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　、　　、　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,.　 ,.　/　　 l.　 | ヽ　ヽ　ヽ.　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ / i'/　/　 ,|　 |　 ,!　 |　 ',.　！　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∠-7 j |.|　 |　./|　,1　ハ. ハ　| 　 |l.　l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | | |l.',.　} ﾅTｧ-| ./　l./'''Tﾅ{.　,ﾘ　 |1
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l！Mヽ.{<ｨﾃtﾄ !' 　 ' t5ﾓト,.ﾚ!' ,1 ,!
　　　州大中正の設置の動機に関して、司馬懿は何も語っていない。　　1',l.|　ﾞﾄ　'ぅり　　,　　2tﾀ /　 /,!'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀| l. ｢ヽ　　　 __　　　　/! ｲ/
　　　ただ、設置の原因となったと思われる話がある　　　　　　　　　　　　　 .l.ﾄ. |l. ヽ､　　　　 _,.ノｲ/ |!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽl ﾍゝl｀　-　´lﾙ　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.ノ　　　　ヽﾞヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _.. - ´　 L._,. -- .._...| 　｀ ‐ ､._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,f´l.　|　　　「 _,　-　､._j　　　　/ / ｽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　l. ',　', 　　｢_,. --　..｣　　　 / / /　',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　ヽヽヽ　　 |　　　　｜　　 / / /　　l
920 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 01:59:54.98 ID:TnaooZk1o: 【紀元２４９年頃　魏　司隷　河内郡】

　　　　　　　　　　　r'　 r＝= ､}j_}'´__,r==､ﾞ､
　　　　　　　　_　 r'＼　〉　　,.ｲ_j､＞｀`　 fr'
　　　　　　　//｀´｀ヽヽ'=テ'´ｰ' ｰ'`ｰヽ=r'´
　　　　　　 j {_,. - '´ ﾄ=彳 l　! 　　 !　 l ヾ
　　　　　､j ,ｲ　　　 {　 ,.{-!-|､　 l__l_l　| lト､
　　　　　r=､{ ヽ　　ﾄ､l､l,r=､N､ノ=､ﾉ`//'　〉　　　.司馬炎、字を安世。
　　　　　{{__, ト-`= r'__}_ｲヒｿ　　ﾋｿ}ｨ''´＿ノ
　　　　　　　 `=-＜ヽ_ﾆ〉､　､__,'_ ノﾆヽ､-'　　　　　今日は郷品を授かるために、中正官さんに会いに来たのー
　　　　　　　く fr'´　くくヽri´/　''＼_Yモこ,
　　　　　　　,‐/ ム､　＼‐´'―i'＼ヾヽ､,
　　　　　　/ノヽ　　l　,,=＼_ﾉ｢l　 Y===､｀〉
.　　　　　　　｀'ー― i" .／ァ⌒l-｛ｒー～＞'
　　　　　　　　　　　 .|∠ム.__ﾉJ 　ﾞー ' 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　　　　＼V　　　　　　　.＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　　　　　＼　　　　　_..　-‐ﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　　　　　　　　　 ` -‐　´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　魏　司馬昭の子　司馬炎（字：安世）　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　司馬懿の孫に司馬炎という人がいる。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ある時、河内郡の中正官は、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .河内郡が本籍である司馬炎に郷品を与えようとした。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　ところが、ここで問題が発生してしまう
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
921 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 02:01:09.88 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　　　　.おい、どうする？
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　　　この河内郡には司馬炎殿に比較できる人物がいないぞ？
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　　　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　　　　これでは郷品を与える事ができん
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　　　
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::! 　
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| 　
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　（0)(0）ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　⌒｀´⌒＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　,-）　　　（- |
　　　地元で最大の名士の家柄だし、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .| l　　ヽ＿＿ノl |
　　　品行もまず問題なしだっていう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ
　　　そして太傅のお孫さんだから、下手な判断はできないっていう　　　/　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　郷品は何人かの人材と比較した上で与えられる。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　しかし、司馬炎のケースでは、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　なまじ家柄が良すぎたため、河内郡内で比較できる人材がいなかった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　これでは司馬炎の郷品を決める事ができない
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
922 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 02:01:54.13 ID:TnaooZk1o: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　＼
　／　　─　　 ─＼
／　　（●）　（●）＼
|　　　　（__人__）　　 |　　　　　　　　　で、どうなったんだお？
./　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　＼　／＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: :.ｲ : /: :./ : /:. :.i:. :. :. :.|: : : : : :＼:.ﾊ : : : : ｉ : : : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／/: :/:.:.:.′:.ｉ : : i| : : : : |: : :ｉ: :. :. :.ヾ:|:. :.: :.:|: : : : :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 / : :ｉ: : :.|:. .:.|:. :.ハ: : : : ﾄ､: :ヽ: ＼:. :.|:. :.: :.:|: : : :. :.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ′:ｲ: :. :.|:. .:.|! /＿_､: : :ﾊ_＼_:ト : ヽ |:. :.: :.:| : ｉ : : :.
　司馬炎と比較できる人材を探すため、　　　　　　　　　　　 |: / |:.:.ｉ: :|:. :.:ﾊ′　　＼ ∧　ヾ　　ヽ|: : : : :! /: :i: :ｉ:.
　人材比較の範囲を河内郡が属する司隷全土に拡大。　　|/ . l : |: :|:. :.|ｘテ云　　＼才示伝ﾃ:! : : : : /Ｙ:.l!: ト＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {'　ﾊ: |l八: :.! 弋:rﾀ　　　　弋:_r夕　| : : /ｲ　} ハ:|
　その結果、南隣りの河南郡の鄭黙という人物と比較し、　　　　}ハ: i:小　　　　,　　　　　　ｲ:.:.:/　イ/　}'
　司馬炎の郷品を決めたという。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |ハ: ﾊ　　　　　　　　　　　/ ｊ: :/´ ∧:.ｉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l:i : :..　　　 ‐　　　　ｲ: /ｉ: ｲ　ﾊ|
　鄭黙は河南郡の有力豪族鄭氏の子弟　　　　　　　　　　　　　　　　　从ｉ: :.＞.､　　　　＜ / ｲ:ﾊ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ: |　　ｰ＜　　 /'　＜￣:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ|　　　　}ハ　　／:. :. :. :. : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ}　／ :. :. :. :. :. :. :. :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:. :イ:. :. :. :. ´ ￣￣｀:. :.ヽ
923 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 02:02:30.05 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　　, -=―＝―- ､ _
　　　　　　　〃⌒>'´　　／　　　丶`ﾆ=‐'
　　　　　 ./ ,′// , ´ / 　j　}　ヽ　＼
　　　　　 /　l　 | i　l　/ ／// ,ｲﾊヽ　ヽ
　　　ノ,ｲ八　l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll　}ﾍ
　　　　＜ノ .∧ ｌ　ﾑrt=k｀　　ｨ=､ﾙﾚ′j　　　　　 .今後もこうした事態が発生するのを見越して、
　　　　 / イ　Vﾍ.　ヽVr!　　　jr/ﾑｲ{　　　　　　　州大中正が設置されたと思われる。
　　　　　´　W^{ゝﾍ　ﾊ.ヽヽ　_ '　/〈ﾘヽ　　　　　　
　　　　　　　　 j八 }ヽﾍ､　 j`＜ミ＼　　　　　　　また、州大中正設置には、
　　　　　　　　　　ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,　　　　　　郷品決定に中央の意向を反映する意図もあったとされる。
　　　　　　　　　　ノ＼- 厶］::::::::f }::/:/　　　　　　
　　　　　　　r=＜　　　Ｖ三|:::::::::| |/:/　　　　　　　そのため、この役職は朝廷高官が兼任する場合が多かった
　　　　　　 /‐-､＼　　 ∨ﾒ､::::ノ　V､　　　　　　　
　　　.　　 /_j 　 , X ＼　ヽ {´　　　/
　　　　　　〈　　´ 　＼＼　 >ﾍ､___,ｲヽ
　　　　　　　`､　　　ヽ＼.>j　　　　ﾊ│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／─　　 ─　　＼
　　　　　　朝廷高官が中正官になるってことは、　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　　　　　　夏侯玄の改革案とは反対方向に舵を切ったのかお？　　　　　　　　 |　　（__人__）　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <
　　　　　　ますます癒着が進むんじゃ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |　 '､＿＼　／　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |＿＿＼　 “　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＼_／
924 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 02:03:38.62 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ
　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　.司馬懿はかつての陳羣同様、
　　　　　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　中正官の良識に期待していたのかもしれない。
　　　　　`ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　
　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　 .九品官人法自体、
　　　　　　_, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_　　　　　　　 .後漢時代に「郷論」と呼ばれる地方での評判を基に、
　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　　　　　　.優秀な人材「孝廉」を中央に推挙した選挙制度に源流を持つ。
　　　/　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l　　　　　　
　　　l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |　　　　　　そんな風潮の下で育った陳羣や司馬懿の世代は、
　　　ハ　　ヾヽ　　l　　ｌ　 //　l　l　　　　　　.九品官人法の有効性に疑問を感じなかったのだろう。
　　 |　ﾍ　 l　ヾ＼ヽm/ ,／　V　:|　　　　　 .
　　ﾉ　　＼|　　`ﾄ,＼V／| 　 │ ､|　　　　　　この時期までに起こった九品官人法に関する話題はこれくらいだ
　　{/￣＞‐ｧ､　 j__≧i≦ !,ｨ彡三>ヽ
　　 j　 /{　`ﾍ三三三ミ=彡＜＿/　 }
　　 {　　＞ー‐'"ト-- (＾ｰ'⌒　〉　__ﾉ
　　　`ｰ‐ｲ　　　 |　{ {　{T'┬='ｰく |
　　　 | |　　　 ∨　〉〉〈(　j　　　 }|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　Ｋ_／x'⌒{＼'-' ‐}>└r‐xﾍ}|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ー）（ー）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　|　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　晋代までに状況はさらに悪化していきますが、　　　　　　　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　}
　　　　　　ここで語る事ではありませんね。　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　ヽ　 L　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ　　　ノ
　　　　　　そろそろ次の話題に移りましょうか？　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . /　　/　　　　　　|ヽ、二⌒)､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿ﾉ
925 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/20(月) 02:06:34.24 ID:TnaooZk1o: 　　　　　　　　　_.　-―-　 ._
　　　　　　　.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:ミ:､:｀丶
　　　　　／:.:.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　/:.:.:.:./:.:/:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
　　　 /:.:.:.:./:.:.:l:./:.:.:.:.:.,:イ:.:.:.:.:.ヽ:.:.!:.:.',
　　　 |::.:.:.:':.:.:.:l:.:.:_:.:／　l:ｉ:.:.:.:.:.:.:}:.:|:.:.:.|
　　　 |:.:.:.ｌ:.:.:.:l:.:.／｀ヽ. |ｉ|:.:.:.:.:.:.ﾊ:.l:.:.:.:l
　　　 |:.:/!:.:.:.:ﾚ'、　　　 l!|:.:.斗/'"}|:.:.:.:|
　　　 |:.:､!:.:.:.:lr'､｀ヽ　　ヽ.:∠-ｧ/!:.:.:.:l　　　　　　続く。
　　　 |:.:.:|:.:.:.:.ｌゞｰﾌ′　　之/'/.:':.:.:.:,′
　　　ゞ:.ﾊ:.:.:.:.ﾄ､""　　　　""/:./:.:.:,ｲ　　　　　　ワシの出番までたどり着けんかった
　　　　 /:: ､:.:.:.|　＼　 .　′.イ:.:/:.:.::/
　　　　　ヽ::ヽ:.:ｌヽ　 .{｀Ti/ i>く,／/::/
　　　　,／､　　｀ｰ<｀ニｱ / ／_.ゝつ
　　　 /　_. ゝ、　 /-}ﾄ､＼　´　く
　　 ./　/ ｀ｰ-＼{ー〈ハ｀; ＼　｀:、
　　/　/　　　　 }|::::::∨ ｜　/`　　}
　 /　/　　　 _ ＿_ﾄ;::::::::ヽ l、/　　 ,′
　;　〈　　　　　ヽ::::::/ r7　　　/
　l　、ヽ　　　　　　　＼）,/　　　/.

※続きは二、三日中に投下します。お疲れ様でした。
926 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/20(月) 02:07:32.39 ID:3ax1vuiPo: 司馬懿の年齢を考えれば、保守に向かうのも仕方ないとは思う
性向的にも、残り寿命的にも
927 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/20(月) 02:08:01.07 ID:3ax1vuiPo: おっと、乙ー
928 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/20(月) 02:08:42.76 ID:Es3/lBATo: おつしたー
929 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage]：2011/06/20(月) 02:09:49.45 ID:ohRk6DK10: 乙です
930 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)2011/06/20(月) 02:19:43.85 ID:Hih2Gwdv0: 郭淮は夏侯淵の副官で漢中の大事な一戦で病欠
結果夏侯淵は黄忠に討ち取られた
夏侯覇との不仲もこれが原因してるかもしれない
931 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/20(月) 02:21:32.75 ID:MO6eYHYlo: お疲れ様でした。
932 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/20(月) 02:30:33.27 ID:vjOiVx890: 乙おつ
>>930
にしたって親父の死の原因（の一つ？）だから不仲→気に入らないから親父の仇んトコに亡命。じゃ本末転倒にも程がある気が
夏侯淵が死んでから３０年も経つんなら、仇怨み云々の感情も大分薄れたんじゃなかろうか。だから蜀に亡命なんてできたのかも

あと朱然が逝ったか。今更だけど配役がロシアの荒熊でも面白かったかも。息子的な意味で
933 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]：2011/06/20(月) 02:43:51.66 ID:3ax1vuiPo: 当時の蜀にだって、直接定軍山攻略戦に参加した人たちはほとんど死去しているだろうしねえ
934 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/20(月) 02:51:58.85 ID:AK4cUUYxo: そういえば肝心の親の敵黄忠の子孫って、当時の蜀で働いてるの？
935 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/20(月) 03:33:52.58 ID:MO6eYHYlo: >>934
息子の黄叙は父に先立って死去し、黄家の血筋は絶えた。
だから問題はなかったかと。

荊州出身だから、呉には親戚がいたかもしれないが。
936 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/20(月) 03:42:24.16 ID:AK4cUUYxo: >>935
ありがと
だと、司馬一族に疑心暗鬼なったら、蜀行くしかなくなるわけだね

まあ一族を顧みる余裕がないくらいだったんだろうね
937 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/06/20(月) 05:05:41.61 ID:IAxPEkz2o: 乙でした。

やっぱり、司馬懿の政治姿勢を見てるとこの人の本領は軍人か地方官だなあと思いますね。
陸遜もそうでしたが、向かない人が向かないポジションに置かれたような気がします。

社会学で言うところの「ピーターの法則」かなあと。
（能力主義によって、人は自分に向かないポジションに就くまで昇進して結果的に無能になるという法則）

>彼は忠告・直言で諭す事をせず、一朝にして殺戮を敢行し、曹爽の無警戒につけこみました。
>これが国家を治め根本を重視する大人物の所業なのでしょうか？

>これでは曹芳の身を危険に晒すだけで、主君のために充分配慮する忠臣の態度と言えるのでしょうか？

まあ、蜀というか諸葛亮の後継者から見るとこの批判はやむを得ないでしょう。
やる夫はぬるま湯と言ってましたが、この時期の蜀は三国では中央政治が一番マシだったと思います。
938 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県)[sage]：2011/06/20(月) 15:38:09.39 ID:LgN16n5e0: 乙でした。
郭淮は夏侯淵戦死の最大の戦犯だしなあ。その後の立ち回りが良かったから出世できたけど、夏侯覇からしたら「お前が肝心なところでいなかったばかりに」となるのも仕方ない。

>>933
注の記述だけど、はっきり名前が出てる人だと張翼だけかな？　句扶がまだ生きてれば参加してた可能性のある人物になるのかもしれないが。
費禕、鄧芝、胡済辺りもこの頃は内勤だから前線にいないはず。
939 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage]：2011/06/20(月) 23:38:20.29 ID:/phA8+SXo: 夏候覇は蜀に寝返ったおかげか日本の三国志ファンの覚えもいいんだけど
肝心の蜀に寝返った後は何してたのかよくわからん
蜀はこんなんばっかや！
940 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県)[sage]：2011/06/21(火) 00:01:05.76 ID:qXvVodzp0: 王経に大勝したり…あと張嶷と友達になろうとしたけど先に死なれたり…

ところで張飛の嫁獲りの逸話が出たけど、これ実際は劉備が曹操の下に居た時に、正式に婚姻したって感じなんだろうか？
941 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/21(火) 08:40:20.40 ID:+fIBeNZA0: 主君の片腕クラスの軍人同士の家の正式な婚姻だったけど、その直後に劉備が背いたから魏略が面子を考えて奪われたことにした、だっけ？
確かにそんなふうに言っている人はいたが・・・
942 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/21(火) 16:58:57.04 ID:v+UlKPYH0: 正史夏侯淵伝の注に引かれた記述では
「建安五年
　夏侯覇のいとこの少女（１３or１４才）がたきぎを取りに行ったら張飛につかまった
　張飛は彼女がいいとこの娘さんと知ってそのまま妻にした
　彼女（夏侯娘）は娘を生み、その娘が劉禅の妻になった
　そのため、夏侯淵が戦死すると張飛の妻は彼を埋葬してほしいと申し出た」
となってる
943 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/21(火) 17:39:59.78 ID:A9f+FhUo0: 某アーケードゲームでは娘共々有名だけど、張飛の妻になった経緯は謎すぎるな
上の記述でも張飛そんなとこでなにしてんのって感じだし
944 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]：2011/06/21(火) 19:25:13.40 ID:iB/k0Huro: そもそも薪を取りに行くいいとこの娘ってのも、妙な話だしなｗｗ
945 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/21(火) 22:58:40.20 ID:HYW5cIOLo: 【お知らせ】

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　|:::::|:::斤::::卞　　 'T::::ｶ|:::|::|
　|::'^|:::| ヒcｿ　　　ﾋrﾘ ::::i):|　　　　　　いつもこのスレをまとめていただいている
　|::ゝi: i│　　　　　　　/:::ｉ:::|　　　　　　「やる夫BOX」様が諸事情で更新停止する事になった
　| :::::ｉ:::::ト　　　-　　イ:::::i::::|
　|:::::::i:::::|::::/`L._爪::::/::::/::::|　
　| ::::::|:::::iﾍ／{_}＼/'7:::/、:::|
　|:::／|:::::|/　/｢ﾄ､ Ⅵ:::ｉ　ﾊ::|　
　|::|丶|:::::|／| |｡| |∨|:::|/　l |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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　　　　　　　　今までありがとうございましたお　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒'":::..　　　　　　　 |⌒ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　 `ー──ゝィｿﾉー‐ヾy＿ﾉー─"

※投下の続きは明日の２３：００ぐらいからで考えています。
946 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]：2011/06/21(火) 23:09:33.88 ID:x1PjUHvyo: まとめサイトのひとおつでした
丁寧なまとめ方で良く見返しておりました

そして投下予告りょうかいー
947 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]：2011/06/21(火) 23:30:32.47 ID:IV8GcF3c0: さっきまでここに追いつきたくて
必死こいて「やる夫BOX」でこのスレ読んでたのに！

そして、さっき追いついたぜー
明日までに正史読んで続きを豫州せねば
948 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)[sage]：2011/06/22(水) 08:12:44.01 ID:Wom7wAs8o: 「やる夫BOX」様、今まで有り難うございました。
大変お世話になりました。

そして、投下予告乙です。
続きを楽しみにさせて頂きます。
949 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 22:58:38.07 ID:Hp43sbABo: 今さっき帰ってきたばかりなので、もう３０分ほどお待ちください。

今日は本編のみの投下となります。
950 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/22(水) 23:04:34.45 ID:hr8RCfA4o: 了解。
951 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:35:31.81 ID:Hp43sbABo: 【紀元２４９年秋　魏首都　洛陽】

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　　　　　　ノ　　　　 ,...::::::::::ヽ＼:::::::::::::::::...../''' -:::::::::::::::::::/:::::::::::::::＼　　　　　　ヽ
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　　　　　　　　　　　　　　魏　老子の注釈者　王弼

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　嘉平元年秋、王弼が癩病にかかり病死。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .享年二十四歳、子はおらず家は絶えた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
952 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:37:27.04 ID:Hp43sbABo: 　　　　　　　　　　 ryz､　．-― ―z -　¨￣｀¨ 　､　rt
　　　　　　　　　　　　f弍::;ﾂ　　　　　　　　　　　　　　｀　{:::!ﾂ式　
　　　　　　　　≪ニlニフ:7　　　　　　　　　　　　　ヽ　ミゞK:::ﾉ≪二l二≧
　　　　　　　／／／:ｉ/　　　　　/　　　　ヽ　　　　∨　ﾉ|:i:ﾄ､＞､＼＼
　　　　　　／／ /:ｉ:／　　　　　 ′ 　　　 ',　ヽ　　 :. 　 ∨ |` ＜＼ヽ＼
　　　　　／／　.ﾑイ　　　 ′　| l　 | _＿,　　| l　}　　　!　　　 | 　　￣　ヽ＼
　　　　／／　　　.′　　.:|::|　ｌ| |＼! ⌒!}::l::::| l !:|::::|　 }　　　 |
　　／／　　　　 |　.::| .::::|幺斗匕 |`ﾄ､jト廴|_|ﾑ|::::|. /::.　　　|
　／／　　　　　　 Ⅵ从::::l|云=气ﾍﾊ .{::::rf{l＾>z::Y:|/l　::.　　 |
. {Xﾑ　　　　　　　　 /　ゝｌ|ﾍ {！}っ　ゝ∨ﾍ{Ｙ_,ﾘ/从个　::.　八　　　　　　　　　＿人人人人人人人人人人人＿
　＼＼　　　　　 /　 .: | l|〃｀¨7iﾟ　,　　＼ゞ],.ノ　.:ﾊ:|:.　 ::.　　ヽ　　　　　　　　＞　天、我を滅ぼせり！！！＜
　　＼＼　　　ノ　 .::　! lﾄﾍ　 !l　＿＿　￣》＼ムｲ::. 　 ::.　　＼　＿＿_　　￣^ＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^ＹＹ￣
　　　＼＼ .／r‐- ､＿! l|::ｉヽ　|ｌ　∨::::::ヽ　　／ﾉ}､」L -―――'"￣: :_:_ﾉ}
　　　　＼＼/: : : : : :.:| lト-く＞l､　｀¨-¨´ ／rく7: : : : : : : : : : : : : :_:_:／{:.|
　　　　　／} ／:: : : : : : :.| l!: : : ゞ:.:.:≧　- イム): : : : : : : : : : : : : 二: :_:_ノ:.:|＼
　　　／／´〉―-: : : : :.|.l|: : :。＜不《y～√}: ’: : : : : : : : : : : : : : : : :_:_{:.:./
.　　 .: ／　.::(: : : : : : : : : |l!: : : o: : : : /∧{7: : : : : : : : : : : : : : : : :￣￣／:./
. 　／　　.::/ ＞―‐z､: : |!: : : : : : : :<:f泌ｽ}: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.{:.:.:/:.
. ／{　　 .::/ ::》〉＞-‐: : : l!: : : : 0: : : :ゞY’ｿ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ノ／:::::.

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　王弼の死は、彼を認めた見識者の間で惜しまれた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .なかでもかねてより彼を評価していた司馬師は、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　その早過ぎる死を嘆き悲しみ、何日間も嘆息して残念がったとされる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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953 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:39:03.65 ID:Hp43sbABo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　-―‐　ー- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　｀　　　ー- ､　iｿ´ヾl ,､_ ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　　 ,〃　＼　､　 >!<,j- ､__ヽｧ ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/　　 l/　　　｀ｰ=(,〉 {薔}-' ﾉｒ' ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　 !i　　　　　　　ゝ'i_ィ､‐､"　　.}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　 -'　　　｀ｰ　　 >-、 /
　　　　　　　　　　　　　鬼の目にも涙かしら？　　　　　　　　　　　　　 ! ━　　　 ━　ｒ=っ У　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 /ﾊ　　　　　　　　　|l ＿'_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ「､　　 n　　　 ,.ィﾞ＿　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´ニﾕ_＞-ｒｒ彡´ﾉt=ｭｧ_´ー､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└‐､7（(ﾆｱﾄゝ） 'ーｧ‐'　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾎﾞｿｯ　／｀´ /｀ｲll !￣　　テ　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　/　l　　ljl.j　　　/　/　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　＿__　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　＼＼
　　　　　/　　　　/ ））））　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　/　　　　／＿ ⊂ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ヽヽ .|＼
　　　/　　　/|＼＿／￣￣＼_／|　　　　　　i 、、　| ヽヽ　.|＼　　|　　＼
　　/　／　＼＼＿|　 ▼　▼ |_／　　ﾄﾞド　|ヽ　　|＼　　|　　　　|
　 / ／　　　　＼　　＼　皿／
　　　　　　　　　　ヽ　　　　　 ⌒＼　　　　司馬昭様、太傅がお呼びです！！
　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　／>　>　
　　　　　　　　/　　　　／　6三ﾉ　　　　至急太傅府まで来てください！
954 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:40:17.15 ID:Hp43sbABo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　牛頭山】

　　　×龍夷　　西都　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣.／
　　　　　　　　　　　○　【西平郡】　　　　　　　　＿／／￣　○金城
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　白土　　　／　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○＿＿／.／＼＼　【金城郡】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　＼.＼＿＿＿＿／＿＿／　　 ││　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　 .＼＿＿＿＿／　　　　　　　││　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧∧∧∧　　　　○略陽
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【略陽郡】
　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　枹罕　　　　 ││　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧∧　　　　∧∧∧
　　　　　　　　　　　∧∧　　　　 ∧∧　　　　　　　　 ││○狄道　　　　　　　　　　　　【南安郡】　　　　　　　　　　
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　 ││　　　　　　▲鳥鼠山_____　　　　○豲道　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　　　∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　　.││　　　　　　　　　　　______ ＼___________________________________
　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　　 ││　　　　　　　　　　　　○.＼__________________________________　
　　　　　　　　　　　　　　　　▲成重山　　　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　襄武　　　　　　冀○　　　　 ○　　＼
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　＿＿＿＿＿＿＿　　　　＼＼　　　　　【隴西郡】　　　　　　　　　　　　　上邽　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　_____________________ .＼_______／／　　　　▲麹山　　　　　　　　鹵城○【天水郡】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　＼＿＿＿／○為翅∧∧∧∧∧∧∧　　祁山∧∧∧∧∧∧∧
　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　洮陽　　　洮　水　　　　∧∧　∧∧∧　　　　　　　　　▲ 　　　∧∧∧∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　▲　　　　..∧∧∧∧　×石営　　　　　　　　　　.　　　　／／　　∧∧　
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　牛頭山　 ∧∧∧∧　　　　　　　　∧∧∧∧∧　　　　　　|　|　　　　下弁
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　____________________________________________　　　　　　　　　∧∧∧∧／／　　　　○　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　____________________________________________＼　　∧∧∧∧∧∧　　 |　|【武都郡】　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　【陰平郡】　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　 |　| ○武都　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　沓中　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　 .＼＼　∧∧∧∧∧　　＼＼　　∧∧　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　同じ嘉平元年秋、姜維率いる蜀軍が魏領に侵入。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　姜維は牛頭山を拠点に隴西地方へ進攻、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　一昨年、去年と同じく羌族への浸透を試みていた
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
955 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:40:58.80 ID:Hp43sbABo: 　　　　　　　＼.:::::.:.:.,．.'´.:.:.:.:.:::::::::::::::::.､::::::::.:.:.:.:.ヽ
　　　　　　ハ ,.ィ:.:.:.;.:.:.:.:ﾊ:::::::､､:::::::::.＼:::::l.:l:::.:.:',
　　　　　　　 | 　 V.:.:.:/_:_:/:ハ:::::ﾄﾄ､::::::::::::_ヽl.:|::.::.:.l
　　　　　　,rr┴-､ l.:.:/.:::./ﾅナﾄ､:.＼`ヽ＜.::T:l::|::::::/
　　　　ノﾉ￣`ヽﾑﾚ':::.K.r＝ﾐヽ＼:::,.ィ云〒::l/.::/!
　　　　 l7´o　　｀い::::::i:iヽ辷ｿ　　　　辷ソ7.::::/::!　　　　それにしても、
　　　　/ 　　　　　い::::l::', 　　　　　.;　　　 /;:イ::/　　　　　貴方と轡を並べて戦う日が来るとは思いませんでした。
　　　./ o　　　　り::::l:::| 　　　　_ _.　　ﾉ.:::::::/
　　 / 　　　　　ム:::::l:::| ＞　　　,. イl:::::::/　　　　　　よろしくお願いします
　_/ o　　　　　 /^7い:::::! 　＼｀二ﾌ｀` ﾘ:::/.､
　　￣｀`ヽ　　　/.;' .::} _ﾄ､:!　　,.ｨｲ只ﾄ.､　 l:::ハ:.ヽ
　　　　　＼_/.;'　.:::〉 _」　／//.i,｡{i:ﾄ､:＼l/!.〈::::.:.＼::.､　　　　　　　　　　　　　_ ,　-‐=‐-..、_!＼_
　　　　　　 /.:;′.:::::〉 _」く V/7::|｡{i::| V:/　i 〈::::::::.:. ＼｀ヽ､　　　　　　　　　　＞.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト｀ヽ,_.i
　　　　 , ｲ.:::;′.::::::::〉 _」　`"l:::|｡{i:::| `"　 i 〈:::::::::::.:.:. ＼::　　　　　　　　　_／..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾙイ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＿ぇ.:.:.:.:.:.:.:.:./
　　　　　　　　　　　　　蜀　衛将軍　姜維　　　　　　　　　　　　　　　　　ラ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾇ┘ .f::/ヾ^>,:ﾑ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ.:.:.:.:.:.:.:.::, へﾏ　　 .j,へﾘ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l.:.:.:.:.:,'.::ん'　　　 7‐=二ﾒ、l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゞ.:.:.:.:人り　　　　ﾄ;:ｦ´ 　γ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 >、.:,ｨfｦ　　　 ,　　￣　丶,
　　　　　　　　　　昨日の敵は今日の友ってな！　　　　　　　　　　　 _,イ＞イ　l l　　　弋ｯ‐-　.、 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞´　 .l　 iﾉ　＼　｀ -　'／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　rﾑ　　　　　ト、　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}二＝＝=‐┴┐￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ::::::::::::::::::,:∈ゞl|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ≡＝=--.、::::::::::::卞,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ:::::::::::::/∧

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　普通に考えれば、夏侯覇も従軍していたのだろう
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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956 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:41:47.60 ID:Hp43sbABo: 　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　／ ⌒　　⌒＼
　　　　　／　（⌒）　（⌒）＼
　　　　／　 ///（__人__）///＼
　　　 |　　 u. 　 `Y⌒y'´　　　 |　　　　　かつての敵同士が手を取り合ってさらなる敵に立ち向かう！
　　　＼　　　ﾞー ′　　,／
　　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ　　　　　 .こういうのはカッコいいお！！
　　　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　/,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|　　　　
　　　　|　ヽ〆　　　　　　　　|´　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　（ ●）（●）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　|　　　　（__人__）
　　　　　対する魏側は、郭淮・陳泰・鄧艾でしたね。　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ｌ^l^lｎ　　　　　　 }
　　　　　鎮西の名将が三枚揃っているわけですが……　　　　　　　　　　ヽ　 L　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ　　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 /　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. /　　　/　　　　　　　　-一'''''''ー-､.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人＿＿ﾉ　　　　　　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))
957 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:44:05.58 ID:Hp43sbABo: 　　　　　　ﾉＬ＿＿＿_
　　　　　　　⌒　＼　／＼
　　　　　　／　（○）　（○）＼
　　　　／　　　（__人__）　　＼
　　　 |　　　　　|::::::|　　　　　|　　　　　　　　　　　ふざけんな！
　　　　＼　　　 l;;;;;;l　　　／l!| !
　　　　／　　　　　`ｰ'　　　＼ |i　　　　　　　　　　 .一人だけでもなかなか勝てないのに反則だお！！
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi
　　（　　丶- 、　　　　　　しＥ　|そ　　ドンッ！！
　　　　`ー､＿ﾉ　　　 ∑　l､Ｅﾉ　<
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚY^Ｖ^ヽｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　
　　　　　　前回は郭淮無双だったが、今回は陳泰の出番である　　　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
958 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:45:43.92 ID:Hp43sbABo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　長安】

　　　／　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ヽ、: : : : : : : : } ヽ : : : : : : : : : : : : |
　　　／: ／/: : : : !: : : : : : : : : : : :/: : : :ヽ: : : : : : :r-: }ヽヽ: : : : : : : : : : |
　　 /: 〃: :/: : /: : |: : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : /´: : |:ヽ: ヽヽ: : : : : : : : |
.　 /／/: :/: : / /|: ! : : : ! : : ヽ: : : :､: : : : : : ヽ-: : : }‐ : }: : :＼＼: : : : : :.|
　/　ｉ: : :ｉ: : :ｉ: ｉ: |: :|: : : :|: : ＼＼: : ＼: : : : : ヽ／: : : :,'ヽ : : : ヽヽ: : : : :|
　　　{ : : !: : :| |: :!: :!ヽ: : ヽ: : : ヽゝ　斗‐‐: : : ‘，: : : ./| | ｉ: : : / / : : : : |
　　　i: : l| : : | |: :', ｀ヽヽヽ ,斗 ´ ＿z,≠､: : : : : :',: : /| .| |ヽヽ// : : : : : :|
　　　|: :| !: : :|! | !| ｉ !圷､: : ', 　イ乏:::}/ヽ:ヽ : : |',: i:/ ||　| | ',／: : : : : : : :|
　　　 ! | ‘， |ﾘ ',ヽ:| .!ﾋﾘヽヽ　辷zｼ　　 | ‘， | ∧､ |.| .| |: : : : : : : : : : :.|　　　厄介なのは、
　　　ﾘ　　', ｌ　ヽ: |. !　,　＼ヽ　　　　　 | | .!: :|:/ ヽ| |　| |: : : : : : : : : : :.|　　 .麹山に築かれた蜀軍の城砦だな
.　　　　　　ﾘ　　ヽ|.ﾍヽ　　ヾ､　　　　 | |　ヽ |、　 | |　|| |: : : : : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　＼ヽゝ　　　　　 .| ! 　ヾ､',　｀　 || |: : : : : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　 |:＼　　　　,　　〃　＿ ----､　 | ｀ : : : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　| | .｀-　´　ヽ /:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ | : : : : : : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　ﾘ　　　　 /:.:.:.:.,:::::´￣￣￣￣:::::|: : : : : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::: |: : : : : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　／　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|: : : : : : : : : : : : |
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　今回の北伐に際し、姜維はひとつの策を講じていた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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959 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:50:39.49 ID:Hp43sbABo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　牛頭山】

　ヽ////////＞＜::.::.::.::.::.::.::.::.::.::＼::.::.::.::.::.:＼::.::.::.::.::.::.:.､
　　＼//7,イ::.:i::.::./::.::./:∧::＼::ヽ::.::.＼::.::.::.::.::.:'.,::.::.::.::.::.:∧
　　　　 Y::.::.::.::.: |::./::.:::/:/　ヽ::.::＼::.::､::.::＼::.::_＿:}::.::.i::.::l : ∧　　　句安、李歆。
　　　 |::.::.::.::.::.Ⅳ:_:_/:/_＿_ ヽ::.::.:ヾ: ＼::＜ヽ::.::|::.::.|::.::!::iハ!
　　　　　∨::.::.::.::/::.::/:/_＿___　　＼　＼ｨzﾃ≠ア.|::.::.|::./:/　!　　 .麹山に城砦を築いて、魏の援軍を防ごうと思う。
　　　　 ∨::.::./::.::/:r=f芹示ミ　　ヽ　　 { rｹﾘ_ 从: |/:/　　　　　
　　　　　　八::/:::イ八弋:::zリ　　　　　　　ゞ=く /:::/:/ｲ　　　　　　守備は君たちに任せる。
　　　　　/　｝ﾊ::.::.ヽ::.＼´￣゛　　　　　i　　　　 / ｲ::.:::ﾊ!　　　　　　
　　　　　　｛い::.::.:::＼::＼""　　　　　　　　ﾉ::.::::八　　　　　　兵糧もこちらから運ばせよう
　　　　　　　　 i::ﾄ::.::.::.ハー　　　　 -__ '　　　,.ｲ∧: /
　　　　　　　　 |ﾉヽ::.::.:::|＞.．_　　　　　　..ｲ　./　Ⅴ
　　　　　　　　　 /⌒ﾊ: : |＞'¨|　≧　ーイ　＼
　　　　　　 /ｺ　 .∧: ! 　 ∧　　　　／　　　＞.．　　__　　　　　　　　　　　　 , '´￣￣｀ｰ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : r‐r==========、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: : /├l‐１ ―――――|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,': :∧〉}‐ヒL二二二二二.｣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{: :ｉ: ｉ /ゝﾉｲﾉ　l/　―　ｌ :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | :ﾚ　| 　　　●　　　● .ｌ :|
　　　　　　　　任せておけと句安は大言壮語します　　　　　　　　　　ミ　|: i: （|　⊂⊃　､_,､_,　⊂l:/　　　　〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i⌒ヽ: :ゝ　　　　　　　　ﾙ|_／⌒)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽl|lllヽ从ヽ,､　 __,　イ从/l|lll／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧|l||l,ﾍｉ.ｉ:.:＼__八__／ｉ.ｉ.|l||lﾊ　ﾊﾞﾝﾊﾞﾝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　　( ⌒ ) .}.}:.:.:.ヽゝoi|.|:.:.:}.}. ( ⌒ )

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　彼は前回の敗因を早々と郭淮の援軍到着を許したためと考え、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　麹山に城砦を築いて魏軍を牽制しようとした。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .その間に隴西地方各地に侵入するわけだ
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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960 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:51:33.29 ID:Hp43sbABo: 　　　×龍夷　　西都　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣.／
　　　　　　　　　　　○　【西平郡】　　　　　　　　＿／／￣　○金城
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　白土　　　／　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○＿＿／.／＼＼　【金城郡】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　＼.＼＿＿＿＿／＿＿／　　 ││　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　 .＼＿＿＿＿／　　　　　　　││　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧∧∧∧　　　　○略陽
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【略陽郡】
　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　枹罕　　　　 ││　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧∧　　　　∧∧∧
　　　　　　　　　　　∧∧　　　　 ∧∧　　　　　　　　 ││○狄道　　　　　　　　　　　　【南安郡】　　　　　　　　　　
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　 ││　　　　　　▲鳥鼠山_____　　　　○豲道　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　　　∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　　.││　　　　　　　　　　　______ ＼___________________________________
　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　　 ││　　　　　　　　　　　　○.＼__________________________________　
　　　　　　　　　　　　　　　　▲成重山　　　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　襄武　　　　　　冀○　　　　 ○　　＼
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　＿＿＿＿＿＿＿　　　　＼＼　　　　　【隴西郡】　　　　　　　　　　　　　上邽　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　_____________________ .＼_______／／　　　　▲麹山　　　　　　　　鹵城○【天水郡】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　＼＿＿＿／○為翅∧∧∧∧∧∧∧　　祁山∧∧∧∧∧∧∧
　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　洮陽　　　洮　水　　　　∧∧　∧∧∧　　　　　　　　　▲ 　　　∧∧∧∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　▲　　　　..∧∧∧∧　×石営　　　　　　　　　　.　　　　／／　　∧∧　
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　牛頭山　 ∧∧∧∧　　　　　　　　∧∧∧∧∧　　　　　　|　|　　　　下弁
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　____________________________________________　　　　　　　　　∧∧∧∧／／　　　　○　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　____________________________________________＼　　∧∧∧∧∧∧　　 |　|【武都郡】　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　【陰平郡】　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　 |　| ○武都　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　沓中　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　 .＼＼　∧∧∧∧∧　　＼＼　　∧∧　　

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　おおまかな位置関係はこのとおり。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郭淮が姜維を倒そうとするなら、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　二正面作戦を覚悟しなければならない。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　ところが事はそう簡単に運ばなかった
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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961 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:53:08.36 ID:Hp43sbABo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　長安】

　| : : :/　/: : : : : //: {: : :/: : :/: : /: : :/ : : /: : :/: /: : : /!: : : : :!: : /:/: : : : |: : :
　|: : /　/: : : : : //: :|!: :/ : : /: : :ｉ: : :/ : : /: : / //: : :/ ｉ: : : : : }: /: / : : : : |: : :
　|: : ',　{: : : : : ://: :| !: i: : /|: : : |￣/｀ -/‐-／_/: : / ./: : : : /: /! ,'|: : : :|: |: : :
　| : : ∨',: : : : i　i: : | | |: :/| ! : : |: :z=≠≦__　/｀／､ /: : : : / / |/　!: : : ! /|: :
　|: : : : ∨.', : :|　|: : |　|: /　! ｉ: : | /ヽト′::::仍｀ヽ　 /: : : : /┼ /―┼-/:,'l |: :
　| : : : :.:| ヽヽ.|　|: :.|　| i ヽ | | : | {　　辷zzシ　　/: : : : / ,≠乏ﾃｱ: :/:/ } |: :
　|: : : : :.| : : ヽヽ : : |　|/＼ !: :!: |ﾘ　　　　　　 / : : ／/ 仍:ソ／} // / | |: :　　　さて、どうしたものか
　|: : : : :.| : : : : : : : :.|　||: : |､:| ヾ､　　　　　　　 /: :／　　　ヾ-　// }: /　/ !: :
　|: : : : :.| : : : : : : : :.|　.| : :.| | !: :!　　　　　　　/／　　　　　 ./: : /:/　.〃}: /
　|: : : : :.|: : : : : : : : .|　 | : :| .| ', ', 　　　　／　　　　 !　　 ./ !: /　　 / /:/
　|: : : : :.|: : : : : : : : :L___|: :|　|　': ヘ、　　　 ',￣フ　 ´　　ｲ　i /　　　 /／
　|: : : : :.|: : : : : : : : : : : : :,┴!|　ヾ、ヘ、　　　　　　　イ　〃　　／
　|: : : : :.|: : : : : : : : : : : /:.:{　＼　　　　＞　　　　＜　　　 /　　　　　　 / ::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　|: : : : :.|: : : : : : : : :, イ:.:.:.ヽ　　ヽ、　　　＞＜　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::|
　|: : : : :.|: : : : ,､r ´　 .!:.:.:.:.:.:ヽ　　　　｀ヽ、　 {/ !｀ヽ、　　　　　　.　　　　　　 |::::::|::::::::|::::::::l!::::::::::::::::ll、::､:::::::!::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│::::|:::::::l!|:::::::ll|:::::::::::::::|||:::::||::::::!::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::!::::|||∟:_｣|l＿＿__||.∟:l|: :::|::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !:::::!| :::|l/'l';jlヾ　　　',.ｲｒ;ﾘ`!:::: l.!::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.!::::::l|: :::!|ヽ-'　　　　　ヾ-'´|::::::l|:::::|　　　　
　　　　　　　将軍。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::::!::: ||　　　　　　　　　　 |:_:_|:::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .!|::::::::|:::::l､　　　　_'_:_　　　　/:::::　:::::|
　　　　　　　麹山を包囲しましょう　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ll.!::::|::|::::::|:::｀t､　｀　´　 , . ' :|:::|:::::::: :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /l:!:::::|::|::::: |::::::|　｀''ｰ-　´|::::::::|::::l: ::::|::l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,|:|:: :l|:l|::::::|:::,r1　　　　　 |ヽ ::|::::||:::: |:|l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　/./|.l : ||.!|::::::ｌ´　.!　　　　　 |　 │::||:::::.|:.lll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / / l.|,.-||:||::::::|　　 l _＿ _ _ /　　|:::::l'ト､||::|.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/, !' ＼l |:|:::::.!　　 .|-ニﾆ､/　　 |:::::!.!　,＞､
962 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:55:15.70 ID:Hp43sbABo: 　　　　/ ／ア: : : : : : : : : : : /::: : : : : : : : : : : :ヽ: :ﾞゝ: : : 只＼: : : l
　　　/'´　/ : : : ／: : : : : : :|::: : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : :乙 | : : ヽ: ::!
　　,.' 　 /: : : :/ : : : : : : : : |: : :l: : : :l : : '、: : : : : :ヽ只:: : }　　　〉 :!
　　　　,': : : :/| : : : : ,'ﾄｰ./ヽ: :|: : : :ｌヽ　ヽヽ、: : / : : / . 　 /: : l
　　　　{ : : /　!: : : :/: : :伝てﾊ|: : : :l　 ', 　ヽ　ヽ ,'ヽ　∧ 　/: : : :!
　　　 |: :/　 .l : : /: : :::匕ﾏ斗｀､　l だてﾁﾞヽ　| 　 /　|∨!: : : : :!
　　　ｌ /　　 ',　∧: : ::l　　　　　＼l　込:ソ　ゝﾍ／:: : :|　:!: : : : :|　　　　　　　　どうするつもりだ？
　　　 i/　　　 V　メ、l　　　'　　　　　　　 jﾆう:|: : : |　:!: : : : :|
　　　　　　　　　　　ヽ: l、　　_　＿_,　　　　 /ﾞ彳':: : ::└┘: : : : !
　　　　　　　　　　 N　ヽ、　　　　　　 rン′',: : : : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　ヽ、ｌ　ヽ_　　 __.-'' ｀i_. 　 ',: : : : : : : : : : :|　　　　　　　　 ./ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ'′ ,ｲ￣￣　_-‐∟_　', : : : : : : : : :::|　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　__rｰ----‐"　_　/＼　',: : : : : : : : : |　　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|!|'lｉ:::::::::::::.!
　　　　　　　　　　　　 _．-‐'７/ .〈ニ〉 ‐彡∨　厂ﾞ''ｰ- ､、_ : : i　　　　　　　 .!::::::::::::::::::::::,ｒ､､:: ::::::::|｀ └┐::::::j!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .|::::::::::::::::::::::.!tｉ|::::::::::::l `ｰ　 !::::|｀
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .!:::::::::::::::::::::::ヽ!:::::::::::||!　　　 >:ｌ
　　　　　　　麹山は険阻な地だけど、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│::::::::::::::::::::::::|:::::::|￣　　　_/_;ｌ!
　　　　　　　蜀軍本隊からは遠く離れているわ。　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::::::|::::::::|　.　　 /::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.!::::::::::::::::::::::::/l::::::::| / ￣´::::|
　　　　　　　当然兵糧の輸送を期待しないといけない　　　　　　　　　　　 |::::::::::::::::::::::./_|:::::::::|':::::::/::::::.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　./ :::::::::::::::::／.　!::::::::::l:::::/::::::jl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ::::::::::::::::ｉ二ヾ |:::::::::::!二j:::〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .〃:: ::::::::::/::::::::｀ヘ_|:::::::::.!ヽ |' '
963 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:56:33.43 ID:Hp43sbABo: 　　　　　　　　/:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.'
　　　　　　　 ,'.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::i
　　　　　 !::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::|:.:::.:::|!:::.:::.:::.:::.:::.|
　　　　　　　l:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::|.:::.:|ｌ|::.:::.:||:.:::.:::.:::.:::.::.!
　　　　　　　|::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:!l::.:::.:::.:::.:::.:::|.::.::|｣|:.::.::|!L:.__:｣::.::.::.l　　蜀軍は羌族を兵糧輸送の労役に使っているけど、
　　　　　　　|:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::._:|:|.::.:::.:::.l:::.::.|Ｌ:::｣ ,.弌¨　　.ﾊ|.:::.:l:.:!　　羌族は労役を厄介がっていると聞いている。
　　　　　　　|::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:/　|]::.:::.:::.::|:.:::.||, イ　,ｄ |　　 {ｿ!::.::ｌ|:l
　　　　　 !.:::.:::.:::.:::.:::.:::..i　/|:!::.:::.:::.:|::.:::l|lヽ辷ノ '　　 'V:.::l.|:!|　　だから、積極的に蜀軍には味方しないはず。
　　　　　 |::.:::.:::.:::.:::.::: 八ヽ.||.:::.:::.:::|.:::.:l||　　　　　　ヽ川
　　　　　　 |.:::.:::.:::.:::.:::.,':.:::.＼l|::.|::.:::.|!::.::||　　　　　　 r '´　　　　 .今蜀軍の輜重を潰して奪えば、
　　　　　　　 |::.:::.:::.:::.:::.:i::.:::.:::.:::|.:.!:::.:::|L::」|　　　　　 ‐ｾ′　　　　　麹山は刃を血に濡らさずに陥落させられる
　　　　　　　 |.:::.:::.:::.:::.:::|.:::.:::.:::.:|:.|:.:::.::||　　　　　　 /|
　　　　　　 !::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.::: |.:|:::.:::.|　えﾆ_ー‐一1|:!
　　　　　 ,':.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::./|:::!:.:::.::| /、＼｀`ヽ.:/ !|
　　　　　　/:.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:::.:／/:ハ::.:::.:l'　＼　ヽ　＼|!　　　　　/ ／ア: : : : : : : : : : : /::: : : : : : : : : : : :ヽ: :ﾞゝ: : : 只＼: : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /'´　/ : : : ／: : : : : : :|::: : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : :乙 | : : ヽ: ::!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.' 　 /: : : :/ : : : : : : : : |: : :l: : : :l : : '、: : : : : :ヽ只:: : }　　　〉 :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,': : : :/| : : : : ,'ﾄｰ./ヽ: :|: : : :ｌヽ　ヽヽ、: : / : : / . 　 /: : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { : : /　!: : : :/: : :伝てﾊ|: : : :l　 ', 　ヽ　ヽ ,'ヽ　∧ 　/: : : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|: :/　 .l : : /: : :::匕ﾏ斗｀､　l だてﾁﾞヽ　| 　 /　|∨!: : : : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ /　　 ',　∧: : ::l　　　　　＼l　込:ソ　ゝﾍ／:: : :|　:!: : : : :|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i/　　　 V　メ、l　　　'　　　　　　　 jﾆう:|: : : |　:!: : : : :|
　　　　　　救援が来ないとも限らんぞ？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ: l、　　_　＿_,　　　　 /ﾞ彳':: : ::└┘: : : : !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 N　ヽ、　　　　　　 rン′',: : : : : : : : : : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、ｌ　ヽ_　　 __.-'' ｀i_. 　 ',: : : : : : : : : : :|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ'′ ,ｲ￣￣　_-‐∟_　', : : : : : : : : :::|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__rｰ----‐"　_　/＼　',: : : : : : : : : |　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _．-‐'７/ .〈ニ〉 ‐彡∨　厂ﾞ''ｰ- ､、_ : : i　
964 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:58:09.75 ID:Hp43sbABo: 　　　　 ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::ヽ::::ヽ::::::::::::ヽ‐- ､:::,
　　　 ,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::',:::::: l:::::::ヽ::::::::::::':,　 ',:::,
　　　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',:l::::: ｲ::::::::::',::::::::::::∨ }::::,
　　　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::ヽ::::::::::l1:::::::|ィﾁ不.,::::::ヽ:::∨::::::,
　　　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::',::::::::||:::: んﾍx:j ﾑ::::::::',::::::::::::: ,　　　　敵に救援があっても、麹山の周りの山道は険阻。
　　　 |::::::::::::::::::::::::::{::::::::::|::::::|:::::::jl:::/{ヽ.匕ン　,::::::::,:::::::::::::::,
　　　 |::::::::::::::::::::::::::|::::::::::|::::::|:::::/ ´　ヽ　　　:|::::::::},:'!:::::::::::,　　　.大軍を動かせる地じゃないから心配はない
　　　 |::::::::::::::::::::::::::|::::::::::|::::├ ' 　　　　　　|::::::〃 V:::::::::i
　　　　 |:::::::::::::::::::::::: L::::::;ｨﾁ不云ﾐ.　　　　　　 |::://　 }`ヽ!:::|
　　　　 ',::::::ヽ:::::::::::::::::::::V,,ヽ.匕ン　　 ,　　　_, l/./　　.ｌ　 |::::|` ‐-　..
　　　　　ヽ::::::ヽ::::::::::::::::::::＞. ..　　　＿_　　 '　　.ｲ　　　l 　|::::|　　　}}　ヽ
　　　　　　＼_; ﾍ:::::::::::::::::::::::::: ＞＜＿　　ヽ ¨　　　　| 　|::::|　　　j　　}ヽ
　　　　　　　　　 ',::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::＼　　＼. 　　　l　 |::::|.　　 l!　　|::::',

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/: : : /: : :i : : : : |: :',: : : : : : ＼: : : ヽ : : |: : : : : ｉ´: :/´: : i: : : : : : :/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｉ: : :/!: : : ｉ : : : : !: : !: : :ヽ: : : : ＼: : ヽ斗 : : : : }rヽ: : : /: : : : : ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!: :/ |: : : :| : : : : |: : :|: : : : ＼: : :才´: :i: :||: : : : : ｉ　 ',: :/､ : : ／／:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　',: {　!: : : :!: :|: : ┼-- 、: : : : ヽ´: ＼　 ,〃: : : : }　 /:/ヽ＿_／: : :
　　　　　よし！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Ⅵ |: : : ||',: :!、: : i ', | ヽ: : : ヽ　ー‐≠´　| : : / | /:/: |　|: : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ! : : | !:i: :i＼ヾ≠" ＼: : : ＼　　　　 }: :/ /: : /!: |　|: : : : : : :
　　　　　その作戦でいこう。　　　　　　　　　　　　　　　∨: :| ',ヽヽ! ＼ヽ　　,　￣￣　　　　 i / / ／ | : |　|: : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 ∨ | ヽヽヽ: :| ｀ヽ　ヽ　＿　　　　　 |/ / |　　 |: |　| : : : : : : :
　　　　　麹山へは私が出……　　　　　　　　　　　　　　　ヾ､　＼｀ヽ| : ヘ、　　ヽ　ﾉ　　　　ｲ: /　|　　 |: |　| : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ! !: : :{　＞　　　　　　イ //　　|､　 | |　|: : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',: : i　　　＞　＜　　〃　／ヽヽ.| |__|: : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨ {　　　　　 /　　 / - ´　　 /:.:.:.| ヽ、 : : : : : :
965 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/22(水) 23:59:06.77 ID:Hp43sbABo: 　　　 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.ヽ
　　 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:. ',
　　　,i.::::::::: | ::::::::::|il::::::::::::::!ii::::::::::j|:::::::::::::::::.:.
　　　l::::::::::: | ::::::::::|i|__::::::::::|ｉ|::::::::::|l|:::::::::::::::::::.
　　 |::::::::::: | ::::::::::|｣ﾝｧヮﾐ` |_::::::::|l|:::::::::::::::::::::,
　　 |::::::::::/l ::::::::: ﾄｉ（　り`　　￣　ﾑﾆ,｣}:::::::ｌ:,　　　　　　　　待った。
　　 l::::::::::{│:::::::: | i　｀¨´　　　　 'ﾞしﾞﾉ)ﾊ::::::|ii
　　ｌ::::::::::ﾊ|:::::::::: | i　　　　　　　　｀゛ /.::::::::|ii　　　　　　　 .将軍の剛勇は勝負所で使いたいから、
　　 l::::::::::::: L＿___| i　　　　　 ′　 /.::::::::::|ｉi　　　　　　　　とりあえず後方でお留守番。
　　l:::::::::::::: | ::::::.＼　　　　　ﾆ'' 　　ｲ ::::::::::::|ﾘ
　　l:::::::::::::::ﾘ:::::{::::.', `　.._　　　_, イ::::iｉ::::::l::::::|　　　　　　　　麹山へは私が出る
　 ,i::::::::::::::/,'.::八::: ',＿　/`Ti{:::::::,' :::::iｉi:::::|￣
　,'l:::::::::::://::/　ﾊ::: ', .: :＼::i:i::::::/..::::/ﾘ}::::|
,' l:::::::::://::厶--勹ｰ-､: : :＼:::/.::／//.:::.;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ!
,　ｉ::::::::/::／ : :｀¨´: : : : .＼: : :＼　 //.:::::,′　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ゝi'´￣￣｀ヽ'"´｀、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ,　 , -　　　_　ヽ　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /,'l　{ 　　｀ヽ､ヽ　 }　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ｲ{ ﾄ､|ﾞ､ .| {.,i､) .}ｌ .} ﾐ》　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾚ!小ｌノ　ヽﾄi｀ヽ | .i彡!!ﾞ;　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ|l　●　　 ● .|ﾉｲノ"l　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ﾍ⊃ ､_,､_,⊂⊃　l　　l　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ｲ｀/⌒l_,　イ |　l　　l　 l　ｼｮﾎﾞｰﾝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　N`/　 /l l. レ　ﾚ'　　 l ノ

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　郭淮は陳泰の進言に従い、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.陳泰に討蜀護軍の徐質・南安郡太守の鄧艾を付け、麹山を包囲させた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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966 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:00:06.01 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　麹山】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _∠^ヽ､　　　 _／;:;:;:;ヽ-､
　　　　　　　 _,､_　　　　　　　　　　 _,／:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ="´:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ、_
　　　　 _,-＜;;;;;¨｀~＼._　　　　　 ,-､.,ｨ　　　　　;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ、
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/　　　;;;;;;;;;;;;;;;　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;-"＞":;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;龠龠龠龠龠龠龠;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
;;;;;;　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,- 千:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_..-"´:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;　龠龠龠龠龠龠龠:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
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;;;_,-＜:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;龠龠龠龠龠龠龠:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／;:;:;:;:;
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　　　　　　　 |＼_／￣￣＼_／| |＼_／￣￣＼_／|　|＼_／￣￣＼_／|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　／　　／　　　＼　　.／　／　　　.＼　　　／　　　　＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　＼　 | |　　　. ／　　　＼ | |　　　　／　　　＼|　　　　　.||
967 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:01:10.05 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　　　　 , イ ´　￣　｀丶
　　　　　　／　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　 /　 ::　　　　l<　　　　::　　} _
　　　　 .i ::　::　:　　　(~ヽr''')　::.. , - ､ヽ
　　　　　{ ::　:::　:::　　ヽ,／　　　{　　ヽ｀ヽ──---/７77
　　　　　|　::: ::　::　 ,.. ' :　　　　　　ヽｲ｀ヽ　　　　　/////
　　　　　'、 :: :　,'"´ __ノ　　　　　　　　,　ﾉ　　　　 /////
　　　　　 {.　{_:　､ﾁﾟ´　　　　　　　　　 r '　:::.　　.//////　　　　　刺史殿。
　　　　　ヽ'ﾃi'　　 ,..　　　　　　　　　 }　　 :　 ///////
　　　　　　 |　'､_,ｧ`'　　　　　　　　　　 !　　　 ///////　　　　　 .包囲完了しましたよ？
　　　　　　 {　　,, ﾁ‐-､ﾞ':..　　　　　　　'　　　////////
　　　　　　/ﾊ　{::し‐- '　 ::}　　　　　ﾉ　::　　i////////
　　　　　///ハ｀ヽ'"´~　 :;'　　　　 /　::" 　 |///////
　　.{￣//////|｀、 '　　　　　　 .／　;:　　　|///////
　　 ∨//////|　　｀￣:::::::...　イ　　　　　　 .|//////　　　　　　　　　/:::〃i::::',::::ヽヾヽ::ヽ＼:､＼:'.,',`ヽ::::::::::ミｪ､､､
　r‐////////'|　　　　　　　ー‐　 , ィ´　　　〉‐ ､_//　　　　　　　　　　　/::::/::!::'::::::':,:'.,::::ヽヽ､::::::::::＼＼',:::::::::::::::ヽ￣
　∨/////.///|: : ..　　　　: : ::　r'´　　　　　/////ﾂ　　　　　　　　 /::::::i:::::::i:::､::::::::ヽ:::､､:::ヽ::::､::::::＼ヽ､:::::::::ヽ:ミｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,'::;::::i:::::::ｌ!::!ｧ､:::::::::ヾ:､rﾞ=､::::ヽ::::::::::ヽ::::::::::::`、ヾ､
　　　　　　　　魏　討蜀護軍　徐質　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ｼi::::i::i::::!:ｉi （::ﾒヾ､::'.,ﾒ（::ｿ,ﾞi::::ヽ:::::::::ヽ::::::::::::ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　i:::i::!::::::i '=ﾃ'　｀ヾ::ﾐ＝"　ﾘ::::ヽ::::､:::::::::::::::::::::ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i:::!:::i:::::!. ヾ　.、　　`　　　 l!i:::::::::::::'::::::::::::::ﾐ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 'i::::l !i:::'､　｀　　　　　　　　! i:::::ｌ::::::::::::::::::::ヽ`ヽ
　　　　　　　　　　　　　　攻めますか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'i::l　i;lヾ､. ＝=-　　　　　, ｲﾘ,:::iﾞﾃ､::::::::::::ミヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　';i　il 'i:ヽ 'ー　　　　,...:':　: i! ';:i'ｼ' ｀` ｰ-=:､ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　!　'i:::'、　　 ,...:'::::::　　: ! // , ', -‐'''''ｰ､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　`ｰヽ､::::::　　 ; ,'/／〃　　　　　｀　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`ヽ､ //　〃　　　　　　　　　ヽ
968 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:01:43.25 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::||::::::::::|:::!||l|l:::::::::::::::::|:ll:l !:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::||!:::::::::ll::||i |l:::::::::::::::::l||j| |:::::::::::,'|::::::::::::::::|::::::::::::::|
　　　　　 |:::::::;｣ :::::::::::::├!＿;;｣l｣‐ﾄ,」:::::::::::::::l斗-l＿__/,|:|::::::::::::::ﾄ､:::::::::::!
　　　　　 |::::::i |:::::::::::::::::|ゞr≠=､｀ヽ￣￣￣ﾙi´,r;=≠t;!:!::::::::::::::|' }::::::::::|
　　　　　 |::::::| !:::::::::::::::::!/｢rj｡;　iヽ　　　　 ' /´! rj｡;　}||:::::::::::::::! ,'::::::::::|
　　　　　 |:::::::',|:::::::::::::::::!ﾊV ´ 丿　　　　　　 V＿ノ||:::::::::::::::ﾚ:::::::::::::!
　　　　　 |::::::::::!:::::::::::::|:||　｀￣　　　　　　　　　　 ||:::::::::::::::!::::::::::::::l　　　　　　　……干し殺し
　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::!j|　　　　　　　　　　　　　　　　　||:::::::::::::;':::::::::::::::|
　　　　　 |:l:::::::::::::::::::::::ﾄj　　　　　　'　'　　　　　　ﾙ:::::::::::i::::::::::::::l::|
.　　　　　　l:i::|::::::::::l:::::::::::丶　　　　　 _,.､_　　　　　　　／:::::|::::::l::::::::::::::!::!
.　　　　　 l:i:::!::::::::::l:::::::::::::::::>、　　　 //´　　　　　イ:::::::::::|::::::l::::::::::::::!::l
　　　　　 ljl:::l!::::::::::l::::::::::::::::::::;｣＞ .　 //　　 _　＜!;::::::::::::::::l:::::∥:::::::::::!:::!
　　　　　ill::∥:::::::::|::::::::::::::／, |　　｀{_{ ― ´ 　　 !｀ヽ、::::::|::::::|l:::::::::::::!:::l,

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾒｿﾍ､:::::::'::.:.,::::::':::.:,::::::::::'.::.::.,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ､ﾞヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ!l ! !::ヽ､::::::::::::::::::::`::::::::'::.:.,::::::ヾ､:::::::::::::::::::_::::::::::::::::::ヽﾐｷ=;'''`´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾙ'|.l!::l!::::::i:ヽﾐﾆｪｰ- ､､､.._::::::::::ヽ､::＼三ﾆ二_::::::::::::::::::::::::::ヽ=ｰ___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　ｿ .i.:::!::',:',:::､:::::::::;::::::､:::::::::､､::::::::::::::::::::ヽ､::::::::::`:::::::::::::::::ﾆ=二''"´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　 /　 !:从::'.,:::!ヾ､:::::ヽﾐﾆｨ弋;ｯ'y､ヽ::::::::::::::::ヾ:::::::::ヽ:::::::::三天_ ~
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　り !ｌ::::ヾiﾞ代ｯ､-::ヽ` 　､ノ　ﾞi::､::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::ミヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!'　!':;::ﾊ:;ゝ=‐ 　｀ﾞ`'‐ 　　　　　!:l ﾒ､::::::::::::､,､:ヽ:::::::ヾｯ､ヽ
　　　　　　　　り、了解しました　　　　　　　　　　　　.　　　ﾉ.　　ヾ','!ﾘ丶 |　　　　　　　　 !i,i:　｀ヾ､:::i 'i ﾞヾﾐ廷=-ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　'　　　　 `､ﾞｬ､. ヽ､ ‐　　　　　　　ﾘ'　　　　ﾞﾘ＞・'"　　｀`ヽ､.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ i! ヽ　＿＿_ 　　　／　　　,, -'" 　　　　　　　 `ヾヽ,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　　ﾞヽ`ﾆ´ 　　／:: 　／´　'""'ｰ-､ﾞ_ヽ､　　　　｀ヾ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ. __,. '^`'‐=./'´　　　　　　　 `'ｰﾞﾐ､,　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　ﾞ'ヽ､　　　　ヽ
969 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:02:55.72 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .∧ ヽ
　　　 , '￣￣￣￣ﾞヽ　　　　　　　　　　　　　　　/　 ',　',
,イ　/　ﾉ(　　　　　　ヽ　ﾄ､　　　　　　　　　　　 /　　 !　!
i ヽ─､　^　　　　　　　 |ー'　i　　　　　　　　/　　　││
ヾ＿,,;;;》　〉　ヾj　j/　〈;;＿ノ　　　　　　　　　　/　　　　 |　|
　　 l 　　ヾﾆｱﾐ　fﾆｱl 　　　　　　　　　　　　〈　　　　　|　.!　　
　　 i　　〈　　　　　　　i 　　　　　　　　　　　　　}　　　 ,'　,'　　　　　おう、悪いな！
　　 |　　　ｲrｪｪｪｭ　/　　　　　　　　　　　　　./　　　 /　/　　
　　.|　　　＼｀ﾆﾆ´／　　　　　　　　　　　　　/　　　　/　/　　　　　　わざわざメシ運んでもらってよ！！
　　| 　　　ヽー '＿　　　　　　　　　　　 /　　　　/　/　
　,-ー､　　　　ヽ;;;;;;;;;;;｀ー-､　　　　　　　　/　　　　/　/　　　　
　;;;;;;;;;;＼ー､　,-i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ.. 　　　　/　　　　/　/　　　　
　;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ　　 i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼　　　　/　　　　/　/　　　　　　　　　　　　　　　 ∩＿＿＿ ∩　　て
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　　　ヽ |　　て
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| ○　　　○　丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ　(_●_ )　　u　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´､　　|∪|　u　､彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (　<｀丶　ヽノ　＿＿＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_)　丶　　（＿＿＿)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／＼　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ( 　( 　　　丶 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　）　　　∪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(＿／

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　麹山を包囲した陳泰軍は、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　麹山に至る蜀軍の輸送路をすべて寸断、城外にある水源も断ち切った。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .さながら街亭の戦いの再現となった
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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970 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:05:01.21 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　麹山】

―　蜀軍陣営　―
　　　　　　　　　　　　　 ∩＿＿＿∩
　　／￣￣￣￣￣￣ヽノ　　　　　ヽ
　Ｃ.|　　　　　　　Y 　/ |||||,,.ノヽ､,,　|
　　 | 　　y　　　　|　 |　　○　　　○ ミ　　　　　ハラ減ったクマー
　＿|　　 |,,,,,,,,,,,,,,,, |　彡　　( _●_)　/｀
§＿＿_丿　　　.|＿))) ゝ,､､|∪|,,,ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/:/l:::i´　　　　　　　　　　　｀i::.V: .:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:/::L:r────────‐‐l::.::.V: .:ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:/::__/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::./:l: : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 /: |::::::::::::::::::::::::::::; ─ ､:::::::::::::::::::::: V::::l: : :!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /: :└─‐‐.ｧ‐┬' l: : / l:＞┬‐─‐､┴<: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ:∧:..ﾐ|: : :/ ｌ: .:l: l ｌ: /　l:..//　　　Ｖ: :l: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:l　V‐l: :/‐┼‐トj l/ 　 !//──--　ｌ: .:l: : :|
　　魏将陳泰。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ　 {　ｌj:l ｨfｱzｨ卞　　　ｨfｱzｨ卞､ /´V: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄ､ﾘ　弋辷ｸ　　　　弋辷ｸ　,'　）∧: :!
　　出でて戦えと句安は挑発を繰り返します。　　　　　　　　　　　　　　　|: : :ﾍ　￣　　　　　　￣　 /ｲ／:.∧:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾘ: .:圦　　　　　i　　　　　　/≦: //:..:l:l
　　三国無双６の出演を逃したあなたなんて敵ではありません　　　. // l: .ﾊ: ｌヽ　　　､_､　　　　ｲ l: : //l: : l:l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ´　 |:/　ﾘ／:＞　　　　　＜　　/ｌ// .l: /ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　ｸｲｯ　　　　　　　　 / / /:／　 l__≧ ´-‐ ´　　ﾘ､　　l/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　 _,rｰく´＼　., --､　 ─────────── ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（　,-くヽ.＼ヽ Y´　／　　 /.: / /o/ ∧　　　　　　ｲ: . : .＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　-!　l _｣_ﾉ‐′三≡=-:. / /o/／:.∧＿__,.. ＜: . : . : ＿:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ﾞｰ'´ ヽ　　/ 　　/: : l　／: . : . : . : . : . : . : . :.／　　｀ヽ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（　ゝ、　　ﾉ_ 三≡=-　! . : l／: . : . : . : . : . : . : . :.／　　　　 l

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　たまりかねた句安と李歆は何度も戦いを挑んだのだが……
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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971 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:08:08.95 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　　,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
.　　　　　　l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||ll:::::::::::::::::::|:i::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::!|l|:i:::::::::::::::::|:!l:||::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::||::::::::::|:::!||l|l:::::::::::::::::|:ll:l !:::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　 |:::::::::::::::::::::::::::||!:::::::::ll::||i |l:::::::::::::::::l||j| |:::::::::::,'|::::::::::::::::|::::::::::::::|
　　　　　 |:::::::;｣ :::::::::::::├!＿;;｣l｣‐ﾄ,」:::::::::::::::l斗-l＿__/,|:|::::::::::::::ﾄ､:::::::::::!
　　　　　 |::::::i |:::::::::::::::::|ゞr≠=､｀ヽ￣￣￣ﾙi´,r;=≠t;!:!::::::::::::::|' }::::::::::|
　　　　　 |::::::| !:::::::::::::::::!/｢rj｡;　iヽ　　　　 ' /´! rj｡;　}||:::::::::::::::! ,'::::::::::|
　　　　　　|:::::::',|:::::::::::::::::!ﾊV ´ 丿　　　　　　 V＿ノ||:::::::::::::::ﾚ:::::::::::::!
　　　　　　|::::::::::!:::::::::::::|:||　｀￣　　　　　　　　　　 ||:::::::::::::::!::::::::::::::l
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　　　　　　 l:i::|::::::::::l:::::::::::丶　　　　　 _,.､_　　　　　　　／:::::|::::::l::::::::::::::!::!
.　　　　　l:i:::!::::::::::l:::::::::::::::::>、　　　 //´　　　　　イ:::::::::::|::::::l::::::::::::::!::l
　　　　　 ljl:::l!::::::::::l::::::::::::::::::::;｣＞ .　 //　　 _　＜!;::::::::::::::::l:::::∥:::::::::::!:::!
　　　　　 ill::∥:::::::::|::::::::::::::／, |　　｀{_{ ― ´ 　　 !｀ヽ、::::::|::::::|l:::::::::::::!:::l,
　　　　　 i!l:::l !:::::::::ﾊ::::_;／　 { ,!　　　{_} 　　　　 | }　＼:::|::::::||:::::::::::∥:|l
　　　　　 iﾚ:/_｣;:: - '"´　　　 Y.＿＿_| |＿__＿__　ﾄj 　　ゝ､_｣|!:::::::::::!|:::||
　　　 _＿ﾑ‐´l:.:|　　　　　　　　l｢￣￣｢j￣￣￣|| 　 |　　　　　｀7‐-､｣_!::||
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　陳泰はこれを無視、応戦を許さなかった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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972 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:09:08.09 ID:xDDNJ4nzo: ―　蜀軍陣営　―

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　　／￣￣￣￣￣￣ヽノ　　　　　ヽ
　Ｃ.|　　　　　　　Y 　/ |||||,,.ノヽ､,,　|
　　 | 　　y　　　　|　 |　　◎　　　◎ ミ　　　　　援軍はまだクマか？
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　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽノ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /i二二二二二二i7≧xﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三三三:r‐≦三三､三} ﾊ
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:i:|厶从|　,ﾆニニ.∨:}: :i:|'⌒ﾞ'く＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |从Ｖヅ　　Ｖヅノ j:ハ.从　　 }＼}
　　　姜維将軍は必ず助けに来てくれると、　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　 ,_人:ﾄ|｀　 ∧. .}
　　　李歆は兵士の皆さんを励まします。　　　　　　　　　　　　人　　　__　　　／7⌒ヽ　　ﾍ. ∨　　ｸﾞｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　‐r─ｚ≦＿ｔ:|　　 ∨. .ﾑ/
　　　幸い雪も降りましたし、しばらくは渇きを癒せそうです　　　　　 {＿＿∧. ./|＿＿_j／　}r‐､
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　麹山の将兵は困窮し、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　残り少ない食糧を分配、水の代わりに雪を集めて飢えと乾きを耐えた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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973 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:10:14.04 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／ノ　ヽ､_＼　　　　r ⌒j
　　　　　　／（ ○）}liil{（○）＼　　/ 　 /
　　　　／　　　（__人__）　　＼/ 　 / 　　／　）
　　　　|　　　　　|i|||||||i|　　　/　　/　／　／　　　　　　　　　　姜維将軍！
　　　　＼　　　|ｪｪｪｪ| 　　 /　　'` ´ 　／
　　　　　　r´　　(⌒'ー―- イ′　　　　　´廴　　　　　　　　　　　早く来てくれお！！
　　　　　/　　　＞、　　　　　ヽ　　　　 _　￣￣￣)
　　　　/　　　　　　 -､　　　　 } 　　　　(　￣¨´
　　　/　　　　　　　　　ヽ._　　　　　　　__　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　｀　　　--‐'´　｀ﾞ' 、_.)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,: : : ;: : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : :ﾄ､: : : :.',: : : : ヾ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i: : : : : : :/ : : :/: : : : : : : /|: : : :: :ﾊハ:: i: : : : : : : y
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |: : : : : :;': : : : i: : : : : : :./.ﾉ: :,ｨ: : iム_从!: : : : : : : i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八: : : : i: : : : :.|: : : : :.∠/: :/ j: :./　,_＿ﾊ: : :i: : : : !
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨: :_j: : : : :.|: : :ｨ／_/／_ /／　,ｨf笊ﾐ}: :/: : : :.,’
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ⅵ 小rｲ: : !: /ｲf示笊ﾐ.／　　　r'f::j ,':/: : : i: :
　　　　姜維が救援に向かったのは言うまでもない　　　　ﾊ{ 从::i: :.:Ⅳ ヾ{ｲf::j:ﾘ　　　　　`'''´イ: : : :ﾉ:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }ﾄ､._∧: :ﾄﾐ､　ゞｰ''´　　　ヽ　　 i: :イ:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }:.ハ: :ヾ:.､　　　　　　 _ _　　ｲ: : :/ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /^}ﾚ:ﾍ: : ヽ　､. 　　　　／i:ﾉ!:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.:.:.:.:.i{　　＼: ',　＞　　 _.／､　　j;/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:.:.:.:.:.:..ヽ　　＼　　　/:.:.:.:|::||:::.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　∠.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..∧　　　　　ｲﾊ:.:.:.|::||:::::i
974 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:13:50.94 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　牛頭山】

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
　　　　　　　　　　　　　　　　　,rt､　　　　 ,-‐､　　　　　　　　　　　　　| ,rt､　　　　　ヾミ　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　ハハ彡　/ト'ヾヽ　　　l=j, (,、　　　　　　　　i`i`彡0ｆト'ヾヽ　　　　　ヽﾐ彡/ 　　
　　　　　　　　／､ゝX 　彡ゝoノ　ハハ/ソ/⌒ゝ　　　　　　/　ゝ彡ゝoノ　　　　　　　/|　　iヽ　
　　　　　　　　(　'　Y''''ノ＼　彡　／､ゝx彡ヾ > ）､__ノ彡ﾐ=　| 、ノ　彡くﾐヽノﾐ= 　　　 o,| 　 ||ol.　
　　　　　　　　　`‐'￣＼　ヽノ　(　'　Y''ノ彡く/彡'　　＼　　　`‐' ヽ____/ゞ | ヽ　　　.　 /〈|`‐'　|〉　　
''''''''"""""￣￣￣　　　〉____,／ | `‐'ヽ　ヽノ |/／　|　　　|　　　　　|川ﾘｰ'　　|　　　　/ c|､____, |っ　
""""￣￣　　　　　　　|ﾘjilji 　丶ゝヽ〉____,／ゝヽｰ'　　 /　　　　　|　y　ノヽ　|　　　　　　| 川ﾘl |　
-‐　_,,.　．-‐　　　　　　ゝ　　　　　`''' 川ﾘ|　　`'''　,'ヽ　丿　　　　　// //　　ヾ|　　　　　　ヽ |ｰ| /　
　-‐ _,,.　．-‐　　,-‐'''"　ゝ　　ノ-ー'7ゝ　ゝ　　ゝ'　ヽ　ヽ　　　　　/ //　　　/ゝ　　　　　ﾉゝﾉゞ　
　_,,. 　　 -　　　 |　-ー　/　彡　　／　　/　／　.　..　ヽ〉　　　　　　　　　　　　.　　　　　/ゝ　/ゝ　
　　　　-‐'''""-‐'''ヽヽヽ/ ／ .:-‐' /　／/ ／　　　.　　//　／ゝ /　　　　／／　　　　　　　　　　　　
　　　　,,,-‐'''""　　_,..:-/／,..:-‐'"/／　/／_,..:'_,..:'　　/ゝ／　　　　　　　　　／　　　　　　/　　　　
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-‐'''""_,..:-‐'"_,..:-‐'" 　　　　　　　　 /ゝ　　　　　　／　　　　　　　／　／　／　　　//　/　//　/　　
_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:''　　　_,..:'　　／　　　┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
　　　　_,..:-‐'"　　　　　　_,..:''　　　_,..:'　　　　　　　　　　　　　　　　━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､::／　 .:.　　　､　　　　｀ヽ:::::::／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｲ　　　.:,:.:､ヽ:.. ､ヽ:. ヽ:.:.　　 Y
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 　　　 /,　　｀/メ､ハ＼ヽ,ﾍ'´!ヽ:.!　ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l/! i 　:.Xf_Tﾄ＼　　ｲT::l７!:! .;:　!:!
　　　　　　一刻も早く句安と李歆を救わなければ！　　　　　　　　　'　N ::.: { ゞ='　.:! ｀　ゞ='　7.:/: .:lﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l:.:ｉ:.ゝ　　 r -､　　ノｨ'::::.〃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !:ﾊ:.:＼　　ゝ-' 　　〃:::;:'/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_'　ヽ:ﾄ:!ヘ.. ___ .. ィi´/:::/ﾚ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｪﾍ｀ヽ-‐ '´￣ヽ.　 lﾙ' ﾚ'
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975 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:14:55.07 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　麹山】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 , :!:i ﾄヽ､｀ヾ.､ __..　:. V　 ::::V;:;:;:;:　〉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ' .:'　.;' :ﾊﾄヽ｀ヽ｀z≦=ァ　 ::::l 　 :::::V ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 /ｲ.:i　:/::ﾒ､_!　＼ ´'ﾄtjﾊ　｀Y :::l　:. :::::::｢
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　l.::|ﾚ'.:ｲrft!i　　ヽゞ‐'　　 ! ::;'　::::i::::::}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Xイ ::ﾊゞ'､　　　　　　 /,:ｲ　 ::::|:::::j
　　　　　　　郭淮はどうした！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾ V!　　 r=ﾆヽ　　 '´}::!　.::::;':::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀Tﾄ　　 Y´::::〉　　　/;ｲ .:i::/ﾚ'
　　　　　　　我が軍を恐れて逃げたのか！！　　　　　　　　　　　　　　|i ＼　ゝ-'　　 '´7 .:::ﾙ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　:::::>､＿_. 　　 ! ::/'´ヽ.＿ ,ﾍ__..ｨ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ! ::::i::ﾊ:!　　_!　／ｌ:/　　　 r-' /-!/｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　 ', :::ｌ'　　　｢ﾚ' 　 !'　　　 _〉､/ _ﾉ,:,:,:,:,:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ::::!　　,ｲ!｢jト}!＼　　　 !_ /　7,:,:,:,:,:,:;:
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　　　　　　 |　　　 |::::::::::::{::::::|::::::| l:::::::: |　|::::::::::::::::::::::
　　　　　　 |　　　 |::::::::::::|!::: |::::::| |::::::::!|　|:::::::::|:::::::::::
　　　　　　 |　　　 |::::::::::::|ﾄ､ﾊ: : | |::::::::!|　|:::::::::|::::::|::::
　　　　　　 |　　　 |::::::::::::'{j下ヌ.j└i:::::!|　|::::::::ﾊ:::::|::!:　　　　　　こんな簡単に釣れるとは思わなかった
　　　　　　 |　　　 |::::::::::ハヽ匕ｿ,ゝ￣　└rキ云气ﾐ
　　　　　　 |　　　 |!::::::::|:ハ　　　　　　　　ヽヽ:匕ン
　　　　　　 |　　　 ||::::|: |::::::ゝ
　　　　　　 |　　　 ||:斗 1::::l:＼　　 '
　　　　　　 |　　　 |／　 |::::|!:::::＼　、＿
￣￣￣￣￣￣|　　　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　姜維と陳泰は麹山で対峙する
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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976 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:16:34.90 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　 |:: ::::::::::::::::: :::::::::::::::::|:|!:lｌ:::::::::::::||l: :::::::::::::::l||::::::|::::::::::::::::::.!
　　　　|:: ::::::::: ::_l||::::::::::::::::::|ll.l||::＿:::_| ll　:::::::::::::||.!:::::|l:::::!::::::::::::|
　　　　|: ::::::::: /､ll|::::::::::::::::::|＞|ｧ-､､''ﾐ￣￣￣〃ﾆ‐く∠!::::::::::::|
　　　　|:::::::::::::! /l!|: :::::::::::::::||/;|､::､ !＼'　　　　''ｨ'L'ｉ:.! ∨::: :.!::::::|　　鄧艾。
　　　　!::::::::::::::!.ｌ.|!|:::::::::::::::::|ヽ:l-‐',ﾉ　 '　　　　　.!-'丿 /:::.!:::l:::::f|
　　　　|:: :::::::: :ヽ.!||: :::::::::: ::|l|　l｀.´ 　　　　　　　　´　 .!:: :|::l||::::ll|　　兵法では戦わずに敵を屈服させるのが最上。
　　　　|:: :::::::::::: ::||:!: ::::::::: ::||| │　　　　　　 !　　　　/:::::l!:.!||:::|l|
　　　　,l:: ::::::::::::::::::::::::::::::_::_l:!|| │　　　　　´ 　　　　/.::::::.!|:|.!|:::|l!　　今、郭淮将軍が牛頭山を落としたら、
　　　　l|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!ﾄ､　|　　　 ─‐‐　　／.:::::::::i|￣￣　　 .目の前にいる蜀軍はどうなるのかしら？
　　　l|::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::||　丶、　　　　　／ :::::::::::::::||
　　　!|:: :::::::::: :::/|::::::::::::::::::|.| 、　　.｀ｰ┬ '´::::::::::::::::::::::::l|
　　　l:!::::::::::::::::/ :l|::::::::::::::::::l |､丶、　　/丶、:::::::::::::::::::::::|.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞﾞ''ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ン゛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｰ''''''".ｯ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 -=ﾆ三::ニ_ﾆ､:::::::::::::::::::_::::::::::y::ｧ:::::::::::',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r'''''"￣　　　　ﾆﾐｿ:::::::,ｧtｯﾁ'ｿノメﾂTi::::::ｨ::i
　　　　か、彼らは帰路を失い一網打尽。　　　　　　　　　　　　　　i 　 ‐ｫ--==こFLいt::i" ﾞ''''"／　ﾞ''" i::::::ﾊﾘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　 i　　 i´　　ｿ`|.l::::!|:!:::l 　　　　. ,: 　ﾉ::;:::lヾ、
　　　　陳泰殿も存外お人が悪い。　　　　　　　　　　　　　　　　,r,'　　ｌ ',　　　!, | i:::! |i ｿ､　　 ,. -┐ ／ﾘﾔ　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 f'_/ 　　|', ',　　　ﾞ'i~U~|:! :　ヽ､　￣／　　゛　｀//
　　　　全軍に蜀軍と交戦しないよう今一度通達します　　　ｌﾄ､ﾞ'ｰ- .ト､' ! i.　　ｌ　 |!　:　　 `＝ｿ ,'　　　 /,ｲ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　lｉ ', 　　 ~ﾞﾞi'　i 　　',＿|:!=ｪｭ､､=´´ /　　　 // ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|l!　',　　　　! , '　　　　　　　　　　/ 　　　'/　 |

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　しかし、これは陳泰の仕掛けた罠だった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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977 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:17:34.01 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　狄道】

　　　　　　　　　　　 , --──-､
　　　　　　　　 , イ /　　　　　　ﾍ　ﾄ､
　　　　　　　　 i　!ー､〉　__ j　j __〉-ﾉ　i
　　　　　　ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ　
　　　　　　　　 |　ヽ　' ＿ ` ｲ　　　　　　　　
　　　　　　　　　l　l　　´＝｀　l　　　　　　　　　　　陳泰様より伝令です！
　　　　　　　　　　ﾉ　ヽ＿,､__ノ　　　　　　　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　　　　　　至急牛頭山へ向かい、蜀軍の退路を断って頂きたいと！！
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　　　　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､　　
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::　　　　　　　　　　　　　〈＿＿＿二フ:xく: :￣￣｀: ヽ.　　　　 }: }　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　＿__.∠.ィ:｀ヽ.ヽ: : : : : 　　＼　／: '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　´　／￣: : : : /＼ヽ:／: ::, へ: : :　　　∨x '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　／: : : : : : ,イヽヾ::/ : ／: : : : : : : :　　　 :｀: .、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／/　 /: : : : : ' ´　{三ﾆ:/: :/:/: : :/: : :/ :/: :　:＼ヽ: ＼ __ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: :ゝ- ': : :／　　　 {!ミ// : /:/:､// : ::/: //: :/: : : ヾ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : ／　　　　　ゝ:〃: :/:/zｘ:ヽ : :/': 〃 :/ : : ､: ヽ:､　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : ／　　　　　　　〉/! : :Ⅳト::心./ｲ:／/ :/: : /: :!: :} ﾘ　　　　
　　　　　　この時を待っていた！　　　　　　　／: : : : : : : ／　　　　　　　　ノハ: :!　￣｀ ' /: ｲﾃﾌ:イ: :/: ﾉ '　　　　．＜　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : : : : : : : :／　　　　　　　　　＿_八丶._,　／´　ヾハ:八:/,: '　　．＜　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : : : : : :／　　　　 __＿＿,／ヽ￣￣}! 　ｰ -　　ﾉ　ノ'　ﾘ　．＜　　　＞ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 : : : :彡'　　　　　　/　　　　　　　 }ト､ . _　＜´_二ｦ-＜　　　＞ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　　　　　　　　/　 ,　---､　　　　　ゝ､＼／￣/´ 　　〉＞ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /／: :／: : : :＼　　　　　r＜::_}zxく　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く: :／: : : : : ::/::入＿,.ィ´入rく::::ヽ::/　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/!: ＼: : : : :／／:: ::ヽ:〈:::}}ヾ｀:.､／:/　／＼
978 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:19:02.04 ID:xDDNJ4nzo: 　　　×龍夷　　西都　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣.／
　　　　　　　　　　　○　【西平郡】　　　　　　　　＿／／￣　○金城
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　白土　　　／　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○＿＿／.／＼＼　【金城郡】　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　＼.＼＿＿＿＿／＿＿／　　 ││　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　 .＼＿＿＿＿／　　　　　　　││　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧∧∧∧　　　　○略陽
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【略陽郡】
　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　枹罕　　　　 ││　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧∧　　　　∧∧∧
　　　　　　　　　　　∧∧　　　　 ∧∧　　　　　　　　 ││○狄道　　　　　　　　　　　　【南安郡】　　　　　　　　　　
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　 ││　　　　　　▲鳥鼠山_____　　　　○豲道　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　　　∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　　.││　　　　　　　　　　　______ ＼___________________________________
　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　　　　　　　　 ││　　　　　　　　　　　　○.＼__________________________________　
　　　　　　　　　　　　　　　　▲成重山　　　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　襄武　　　　　　冀○　　　　 ○　　＼
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　＿＿＿＿＿＿＿　　　　＼＼　　　　　【隴西郡】　　　　　　　　　　　　　上邽　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　_____________________ .＼_______／／　　　　▲麹山　　　　　　　　鹵城○【天水郡】
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　＼＿＿＿／○為翅∧∧∧∧∧∧∧　　祁山∧∧∧∧∧∧∧
　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　　洮陽　　　洮　水　　　　∧∧　∧∧∧　　　　　　　　　▲ 　　　∧∧∧∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　▲　　　　..∧∧∧∧　×石営　　　　　　　　　　.　　　　／／　　∧∧　
　　　　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　牛頭山　 ∧∧∧∧　　　　　　　　∧∧∧∧∧　　　　　　|　|　　　　下弁
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　____________________________________________　　　　　　　　　∧∧∧∧／／　　　　○　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　____________________________________________＼　　∧∧∧∧∧∧　　 |　|【武都郡】　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　　　　【陰平郡】　　　　　　＼＼　　　　　　　　　　　 |　| ○武都　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　沓中　　　∧∧∧∧∧∧∧　　　 .＼＼　∧∧∧∧∧　　＼＼　　∧∧　　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　姜維は今回の北伐で牛頭山→麹山へと進軍している。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .ここで郭淮が牛頭山へ向かったらどうなるのか？
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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979 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:19:57.26 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　＿＿＿_
　　　　／_ノ　ヽ、＼
　　　／（ ●）　（●）.＼
　／　　　（__人__）　　u. ＼
　 |ｎi 7　　｀ ⌒´　　　　.　|ｎ　　　　　　　　　前に陳泰、後ろに郭淮、挟み撃ちだお
l^l | | ｌ ,/)　　　　　　U 　l^l.| | /）
', U ! ﾚ' /　　　　　　.　.　| U ﾚ'/／)
{　　　〈　　　　　　　　　ﾉ　　　／
..i,　　　."⊃　　　　ｒニ　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -=―＝―- ､ _
　."'""⌒´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〃⌒>'´　　／　　　丶`ﾆ=‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ ,′// , ´ / 　j　}　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　l　 | i　l　/ ／// ,ｲﾊヽ　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ,ｲ八　l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll　}ﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜ノ .∧ ｌ　ﾑrt=k｀　　ｨ=､ﾙﾚ′j
　　　　　　　　正解。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / イ　Vﾍ.　ヽVr!　　　jr/ﾑｲ{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　´　W^{ゝﾍ　ﾊ.ヽヽ　_ '　/〈ﾘヽ
　　　　　　　　これが陳泰の狙いだった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j八 }ヽﾍ､　 j`＜ミ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,
　　　　　　　　句安と李歆だけでなく、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ＼- 厶］::::::::f }::/:/
　　　　　　　　姜維をも一気に捕らえるつもりだったらしい　　　　　　　　　　　r=＜　　　Ｖ三|:::::::::| |/:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /‐-､＼　　 ∨ﾒ､::::ノ　V､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 /_j 　 , X ＼　ヽ {´　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　´ 　＼＼　 >ﾍ､___,ｲヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`､　　　ヽ＼.>j　　　　ﾊ│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{　　　　 ∨　｀ヽ､_,/∧|
980 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:21:16.38 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　麹山】

　　　　　〉′::::::::::::::::::::::::.,.　 -‐…'' ¨ ￣ i　　￣　¨　…－.. _／
　　　　 ′:::::::::::::::::::::: ／　　　::::/　　　|　　　　　　　＼＼'
　　　　 l :::::::::::::::::::: , ′　　　:::::/　 ,　　∧　　i::: 　,　　　　　＼
　　　　 | ::::::::::::::::::/　　　　　::::/ i／　 /　 i　　 ::::　＼　　　,.　ヽ
　　　　　` …- ､/　　　　　 :::::i-'―/-/..__ 　ヽ　＼ :::::::ヽ.　　 l::::　 ',
　　　　　　　　':: 　/ 　　　ﾚ ' ィ　／__＿-`ヽ＼　＼::::::::丶　|::::: 　 .
　　　　　　　　|:::　 i　　ー…丁ｲ´ヽ fｨ弋バ　　　` ー＼-::: 　|::::::::| |
　　　　　　　　 |:::　 | 　i　　:::::　l　　 _ゝフ'　　　　　ｫ=､ヾ:::::Y::::::ﾊﾉ
　　　　　　　　 |:::::::::......i:...　 :::::ヽヽ　　　　　　　　　　iﾊ::ﾊ!ﾊ:::::l::::/　　　　　郭淮が牛頭山へ向かった？
　　　　　　　　 ∨:::::ヽ:::ヽ:::::::::::::|＼　　　　　　　_　'　` 　∧':::::ﾚ'
　　　　　　　　　 . :::::::::＼ ::::::::::::|　　　　　 /　∨　　　ﾚ::／　　　　　　　まずいぞ……
　　　　　　　　N::::::::::::::ヽ::::::::| 　　　　　`ー′　　ﾊ::l
　　　　　　　　　　　V小::::V!::::::|　､　　　　　　　　イ! V
　　　　　　　　　　　　V　!:::::ﾘ　　　＿ ..　イ∧:::!|　　　　　　　　　＿人人人人人人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　／⌒!::/､　　　　/　　　　　　 ∨　　　　　　　　＞　将軍、一大事です！！　＜
　　　　　　　　　　／　　'′　＼　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣^ＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^ＹＹ￣
　　　　　　_ √_V `i　　　　　　　＞-､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　f/⌒r--､ヽVヽ　　　　 /::ｲ:｢_}ヽ　　　　　　　　　　　　　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ　　　　　　　　　　
　　　　 /::￣::⌒)l│ l〈　　　　/::/1:|._}:|∧　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　魏の司馬昭の大軍が長安まで来ています！！＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY　　　
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　全軍壊滅を避けるために撤退か、意地でも麹山を救うのか？
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .姜維は難しい選択を迫られた
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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981 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:24:14.76 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　長安】
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　　　　　　　 /:::/::/＼:::＼:::辻-く仁､
　　　　　　　　　i::::i::/__　｀ーﾐ _∧ ﾆ/{
　　　　　　　　　l::::ﾚ.ｧﾆ､ヽ　ィﾆ､ﾍ_ﾉﾚ'
　　　　　　　ﾞ:｣ ´込ｿ　 . 　込ｿ i::/
　　　　　　　　　/∧ ￣　r==┐￣ ∧ヽ　　　　　　こうせいのえきのりべんじまっちかしらー！
　　　　　 , --､ {!`ｰヽ. 　､___ﾉ　メｰ' i}､
　　　／￣>‐､｣::_:_:_-:i＞┬＜!:-:_:_:_:」i　　　　　かながしょくをほろぼすかしらー！！
　　　/　／　/　ﾄ､7∠イ::i⌒i:::iヽ:ﾆ:ﾆ:ノ＼
　＿ヽ　　　 ´/､ __ﾆ｣:::! ﾟ i:::l〉=:､. .ヽ　＼
　＼___＼　　ﾉ/r=_ _｢i::! ﾟ i:/{!三:`ｰ' i　,,　 l
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　それに加えて悪い事に、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　安西将軍に任じられた司馬昭の大軍が長安まで進軍していた。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .司馬昭は駱谷道を通過して漢中へ進軍する構えを見せる
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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982 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:25:08.61 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　麹山】

　　∨三三三三ミ.ｘ―'¨三三三三三三三三三三三ミ/
　＿_}_ -‐ ¨≦三三三三三三三三三三三三三三三:/　　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ　
∨三三三三三三三三三三三三三三三三三三＞"　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　 ∨三三三三三三三三三三三三三;:r-‐.:¨￣.:.:.:.:ﾊ　　＜　司馬昭は漢中を目指し駱谷に向かっています！＞
　　ゝ-――――ナ―弋.:.{ ヽ.:.ヽ.:.X´＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:∧　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　|.:.:.{.:.:.ヽ/:./| 　 ..:::＼ﾍ,　`X＼＼:.ヽ,.:.:.:.:.:.:.:∧､.:∧ 　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WYY
　　　 }.:.ﾊ.:.:.:/`/-|､__.::::::::::::ヾX_彡‐弋弋ﾏ.:.:.:.:.:.:.:ﾊヽ;∧
　　　〃 .{.:.:.:{:/ム≧=ミ、}l ﾚ'::ィ＼　o ＼:';.∨.:ﾊ.:.:.:.:!　ヽ:＼
　　〃 .ハ.:.:{; ＼_|＿・__｀三:::::::::::ゞ≠彡' .!.:∨.:.:|.:.:.:|　　＼三≠
　　/　　　∨ハ　 { ≠彡':::::::::::::::::::::::　八　!.:.:}.:.:.:}.:.:.:!
　　　　　 ∨.:ﾊ,　＼　　　　　　　 ⌒ヽ|.:.:|.:.:.:!.:.:.:!
　　　　　　　∨.:.ﾄ､　　＿＿＿. -―ｧ　 ,ｲ.:.:!.:.:.|.:.:.:i
　　　　　　　ヽ＼へ、 `ー＝-‐¨￣　／.:.}.:.:!.:.::!.:.:/
　　　　　　　　　＼＼.:.:丶、　　　 ,.イ　　 .!.:.|.:./从ー　¨￣..
　　　　　　　　　　　　＼≠.＞‐≦ .) /　　　|.:.乂　　 /　　/::::
　　　　　　　　　 _ｆ¨￣::／／　　　//　　　 .|.:.! 　　 /　　/:::::::
　　　＿＿＿,イ¨::::::,.イ／　　　 {/　　　乂　／　　/ 　　ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ　
　　　::::::::::::::::::::::, イ／　　　　　ﾉ　　　　　　 /　　／:::: 　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　:::::::::::::::::／／　　　　　　/　　　　　　　/　　/:::::::::: ＜　　　郭淮軍が洮水に姿を現しました！！！　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒WY⌒⌒Y⌒WY　　
983 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:25:36.89 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　　　　　　　　＿人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　＞　退却だ！！　＜
　　　　　　　　　　　　￣^ＹＹ^Ｙ^ＹＹ^Ｙ^Ｙ￣　　　　　　　　　　＿人人人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　陣を引き払え！　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣^ＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^^￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _∠^ヽ､　　　 _／;:;:;:;ヽ-､
　　　　　　　 _,､_　　　　　　　　　　 _,／:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ="´:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ、_
　　　　 _,-＜;;;;;¨｀~＼._　　　　　 ,-､.,ｨ　　　　　;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ、
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　姜維は魏軍に包囲されるのを恐れ逃走
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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984 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:26:45.32 ID:xDDNJ4nzo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /i二二二二二二i7. ./i二二二二二二i7. .､_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /i二二二二二二i7: :/i二二二二二二i7≧xﾍ}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三三三:r‐≦三三､ |三三三:r‐≦三三､三} ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨:i: |: i:|:|　 -─＼: :.∨:i: |: i:|:|　 -─＼: :∨: i:|---. ､
　　　　ううっ……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:i:|厶从|　,ﾆニニ.∨:|:i:|厶从|　,ﾆニニ.∨:}: :i:|'⌒ﾞ'く＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |从Ｖヅ　　Ｖヅノ jﾊ|从Ｖヅ　　Ｖヅノ j:ハ.从　　 }＼}
　　　　兵士たちの命だけはお助けくださいと、　　　　　　　|　＼　　　　／　,__ﾉ|　＼　　　　　／　,_人:ﾄ|｀　 ∧. .}
　　　　句安と李歆は土下座して嘆願し……　　　　　　　　人　│ __　 │ ／7´人　│ __　　│／7⌒ヽ　　ﾍ. ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀　‐r─ｚ≦＿ｔ:l　　 `. ‐r─ｚ≦＿ｔ:{　　　∨. .ﾑ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {＿＿∧. ./|＿＿_j_._{＿＿∧. ./|＿＿_j／　}r‐､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 l　 `⌒|　　 | 　 |　　 l　 `⌒|　　 |　　人＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_|　　 |､___／|　　 |、 _|　　 |､___／|　　 |､　　 }__}　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｛＿__i__)　　 (_i　　 )｛＿__i__)　　 (_i　　 )｀¨¨´　｀¨´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀¨´　　　　　　　　　｀¨´
　　　　 |　　　 |　 | |l|　　 l | |　　　　 | l｜ l　|｜　|　　 |
　　　　 |　　　 |　 | H＿＿j_ｌ_|＿＿＿＿|_l⊥⊥.|｜　|　　 |
　　　　 |　　, -|　 | kf不气ixヽ｀　　　 ´,.',.ｨIヲ气|｜　ﾄ､　　|
　　　　 |　｛.　|　 | | 込''ソj ｀ `　　　 ′ 込''ソi|｜　|　}　｜
　　　　 | 　ヽ |　 | |　｀¨¨´　　　　　　｀¨¨´|｜　|ノ　 |　　　　　あなたたちはよく耐えたわ。
　　　　 | 　ｌ｀|　 | |　　　　　　　　　　　 |｜　|｜　 |　
　　　　 | 　ｌ　＼j_j、　　　　　　 _ _ 　　　　 ,.| j_／　　　|　　　　　全員の降伏を受け入れましょう
　　　　 |｜ |　　ｌ　ｌ＼　　　　 --_--　　　 ,.ｲ「´ |　￤　 |
　　　　 |｜ |　　|　ｌ　 l ｀! ､　　　　　　 ,.イ　l !|　 |　｜　 |
　　　　 |｜ |　　|　 |　_ｌ_⊥_ ｀` ‐--‐ '"´ ,⊥､j_!|　 |　｜｜|
　　　　 |｜ | | l |　 /´　＼　｀ヽ、　　／／　 |　 |　｜｜|
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
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/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　孤立無援となった句安と李歆の部隊は全員魏軍に降伏
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
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　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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985 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:29:14.29 ID:xDDNJ4nzo: 【紀元２４９年秋　魏　雍州　長安】

　　　　　　　 !ｉ　　 ,l　｀ヽく⌒ヽー-- .､
　　　　　　 {ゝ.__/＼. 　＼ヽヽ. ,.- ､＼
　　　　　　｀ｰ'〈　 ,/`ー､＼　 {l　>-､ﾊ
.　　　　　　　　ﾊ /　　　　`ー､{l /ｒ〈l} .}
　　　　　　　　〉 i ⌒　　　　'⌒ヾ::|'1| /
　　　　　　　　　ヽl,.'f´ﾐ、　ィｆ｀ﾐ 7└'ヽ
　　　　　　　　　／ !弋リ . 　弋リﾄ/)　└,　　　　　　　　　　　　　　さすがは玄伯ね！
　　　　　　　　　/Yi .>､ ∩ｰｰ　 ,.イヾﾄ､ //〉､
　　　　　　　〉.ゝﾆ=' .| l>､‐ ﾊ､__ﾉﾉ　＼/_/
　　　　　　〈　〈　　 !　´.>　{｀~´　　 :　　｀￣｀ヽ
　　　　　　　 'ｧ-,rL　ｒ,|/ヽ-ｧ､_ゝ-　　ﾃｰ- ､　　 |
　　　　　　　　（（　 ', ヾ´￣ﾞヾｿ　　　　＼／　　　 !
　　　　　　　　　｀ﾞ.　　', |　　 /ﾊ　　　＜l:i　　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　　 ////////|////| |///|///////////|////////∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /////////|////| |///|///ィ///７_７/>/////|///l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//////////|/z//─//////￣/づt;;;::〉ﾑ/////|///l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　///////////|≦云ヘ､￣￣　ヘごz斗///////!///!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ///////////ぐ､);;;;;ソ　´　　　　　　　///////// |///l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 <////////////　￣　　　　　　　　／////////ノl|///|
　　　　　　　褒めても何も出ないわよ？　　　　　　　　　　　〈∧////////∧　　　　　　　‐ ´　　　　￣ ├７///|///|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣/777777///＞､　　　　　　　／　|///|///|//ﾊ|
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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　例え夏侯覇が寝返っても魏軍はビクともしない。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .姜維と蜀軍にとって、それを思い知らされる戦となった
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　.
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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986 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)[saga]：2011/06/23(木) 00:31:04.31 ID:AA4sAjnlo: 結果論だが、一番魏に付け入る隙のあった時期に、蜀漢が本格的に動けなかった
時点で詰んでいたのかな。
987 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:31:36.69 ID:xDDNJ4nzo: 　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　u.　　（__人__）
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　　　　やむを得ない部分はあれど、前線の味方を見殺し。
.　 |　　　　　　　 }
.　ヽ　　　　　　 }　　　　　　　　よくこんな醜態を晒して、
　　ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　十数年も北伐を続けられましたね
　　 i⌒＼ ,__(‐- ､
　　 l ＼　巛ー─;＼
　　　|　｀ヽ-‐ーく＿）
.　　　 |　　　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　／　　　　　　　＼
　　　　　姜維将軍は兵を軽々しく動かしすぎな気がするお。　　　　　　　.　／　／）　ノ ' 　ヽ､　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　／ .ｲ '（ー）　（ー）　u|
　　　　　こういう積み重ねが国内で反感を買っていくんだお　　　　　　　　　 /,'才.ﾐ).　（__人__）　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　 |　≧ｼ'　　｀ ⌒´ 　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼　ヽ　　　　　　　　　ヽ

　　　　　／.:.:.　　　　　　　　＼　　
　　　 /:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼
　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`
　　 /!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ
　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　
　　　　ヽﾑ:.} ii;_j　　　　ii;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　西方が騒がしくなったのと同じ頃、今度は北の幽州で事件が起こる
　　　　 `ﾍ:ゝ　　　_ 　　小/　　　
　　　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　
　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_ 　　　
　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ　
　　 /　 | l:ｌ　　　l 　　 l　　 l::ｌ　l 　
　　 l　　ヽﾊ　　 l　　 l　　//　 |
988 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/23(木) 00:37:43.81 ID:xDDNJ4nzo: ＿_　　　／: : : : : : : : : : : :ゝヽ: : :＼: :＼
＿: : ｀v: :´: : : : : : : : : ‐ 、: k: .>: : : :ヽ: : ヽ
´´￣: : : : ,、: : : : : : : : : : ヽk: : >.、: : :ﾍ: : ',
: : : : : : : ::|: : : : : : : : :丶: : : ヽ: :>ヽヽ: : ﾍ: ｉ
´::/: |: : : l:i: : : : :l: :ヽ: :ヽヽ: : :ﾍ:>: : ＼＼:ｉ: |
／: :|; ; l:.|: ',: |: : :',:ヽヽ ,≦_: :|:|ﾍ,'ヽ: : ＼ゞ:.|　　　　 .次スレだ
|: : : |: |: ',|､',ヽヽ: :',　.〃泛.}´/,'|/､ヽヽ: :/:|:,′
{: : : |: :',: :､孑弋ゝ:ヽ.´ .ゝ´〃: |: |. ',ヽ',/ :,'/　　　　　「やる夫が正史を書くようです」１８
',: : :ﾊ: :ヽ:ヾ乂ｼ　ヽヽ　　/.,|: :|: :|　|: : : //, --- 、　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308756823/
.ヽ: :ヽヽ:.|ヽ人　　.｀ _ ｀┌‐┤:.!-,:| .|: :／　　　　　｀ヽ、＿＿＿__
　　ゝ_＼ゝ: : | ＞.､ _ 　,入∨:/.∧Lｌ/　　　　　　　　　　／}
　　　｀　|: : |　_ /:.ヽこ -ゝ,':/‐‐‐┤　　　　　　　　＿＿_／　　 |　,_　-‐ '´｀＞、
　　　　　　',: :|/,ﾍ--‐| ／. //　　　.{　　　　　　　 l´　　　 __　,≠＜´　　　　　__＞‐‐|
　　　　　　ゝ|´､.ヽ　.|ヽ　〃　　　　!　　　　　　　|　　/,.ﾒ＜､　　　 .＞､._＞´　　　 /
　　　　 .／ゝ.|-ヽヽ /|　＼　　　 .ヽ　　　　___/__／　　　　＞､　_＞ 7　　　_／
　　　.／／　. | ≠:/:::::ヽ|__ ／＞＜、　｀ヽ.／;;;;;;;;;;;;;ヽ _　　　　　_ ヽ　 ,′ 　 /- 、
　 ,／ /　　 .∠==:,'::::┌ /／　　｀ヽ、＞´;;／;;;;;__;;;;;;;;;;;;ヽ、 ,＞'´　|　　L_,--‐;;;;;;;}
.／: :/　　　　＼:::.ｉ:::::::"ﾞTr＜、　　 ./--／;;;;;;;／／;;;;_;;;;;;;;｀ヽ　　　|__　 _/ヽ };;;;;／
: : : ,'　　　　　　| >ｌ:::::::::||.,':::::::::｀＞..､',　 |｀ヽ//;;;;;／／;;;;__;;;;;;}　へ、|￣;;;;;//;／
: :／　　　　　／::::::::::_斗{::::::::::::::::::::::::!　ｌ　ｌ.ｌ｀ゞ./_;;;;;／、＞､/ /　.＞≠‐'´
.′　／＼　/:::::::::::::::ヾホ、:::::::::::::::::::::::}_.ゝ___|　 ,'　ゝ´　　　｀ヽ/　　　　　｀＞、
989 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/24(金) 00:25:08.75 ID:WKSM+JPPo: 【>>832修正】
【紀元２４９年１月　蜀首都　成都】

　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　 ./:::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾍ
　　　　/:::::::::::::::::::::::ｲ::::::::::: 丶::::::::::::::::::::::::',
　　　/::::: /:::::::::::::/ l::::::: !:::::::|＼::::::::::::::::: l　　　　　　
　　　i::::: /:::::::::::::/一V:::::| :::: |ーヽ:::::::::::::::!　　　　　遠路はるばる我が国に帰順してくれた事嬉しく思う。
　　　|:: /:::::: /::: |ィ云∨ |V::::| ィﾃﾍヽ::::::::!イ　　　　
　　　|:/ |::: /::ﾊ::| 迂:ﾘ V|　ヾ! 迂:ﾘハ::ﾄ::::::＞　　　. さっそくで悪いが、今魏では何が起こっているんだ？
　　　|′|::/|:::|ﾈﾍ｀ｰ´　ヽ　　｀ｰ´　ﾊ!ﾉﾘ｀ヽ　　　　
　　　 i/　V､_ﾍ　　　 !　　　　　ﾑﾘ′　　　　　
　　　 ′　　　ヽ、　　- -　　　, ′
　　　　　　　　　 |ヽ　　　　イ/
　　　　　　　 ,.ｲ　｀　´　ﾊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/.:.:.:.:,.イ.:.:.:/／.:／.:.:.:.:.:￣￣￣.:.:＞/
　　　　　　 ,.イ:!　＼　　／　ヽ..､、　　　　　　　　　　　　　　＼ヽ/／.:.:.:.:.:ﾉノ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＞.:.:.:／/ ｲ
　　　　 ,...::::´/::::::l　　 /;⌒;ﾍ　　 j:::::ﾍ:｀:::....、　　　　　　　　　　 ∨.:.:/ノイ!　　　彡──　´.:.:.:.／／:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i／ﾍ　 }｝　　　ミ二ニ.:.:.:.:／／.:.:.:,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　|/／厂｀　　ヾ:.:.:.r－く.:.:.:.:.:.:／.:.:.j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　 /　／　　　　　　 ∨/⌒ ヽ.:.:／/.:.: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　,,ノ　　　　　　ヽ丿丿´.:./.:.:.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　__ノ.:.:.:./.:.:.:./
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　Xヽ.:./.:.:.:,.ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ　　　　　　　　 | |　ヽく::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀<　￣　　　　　 | |　　 l ヽ:::::::ゝ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　　　イ　/ ¨　　 l　｀く:.:.:.:.ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',　　.. 、´　___./───－ｭ　＼:.:.:.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣　」￢|::::::::::::::::::::::::::::::∧　　＼.:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |￣|:::::::::::::／￣￣￣＞ｰ-::、:.:.:.:.:ヽ

────────────────────────────────────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　　　
　　　　／_ノ　ヽ_＼　　　　　　　　　　　　ただ、蜀にとって夏侯覇将軍は、魏の生情報を知る貴重な人だお。
　　／（ ●）　（ ●）＼　　　　　　　　　　　
　／ ::::::⌒（__人__）⌒::::＼　　　　　　　　　正始政変の詳細な情報が蜀に入ったのはこの時だと思うお
　|　　　　　　￣　　　　　 |　　　　　　　　　
　＼　　　　　　　　／　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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990 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[saga]：2011/06/25(土) 12:27:59.57 ID:8dXDjsQDo: 【幕間】

　|　三＿二　/　ﾄ⊥-（(｀⌒)､_i　 |　|
　〉─_,.　-‐='＼ '‐＜'´＼/´､ｦ _/､ |
　|,.ノ_, '´,.-ﾆ三-_＼ヽ　川〉ﾚ'＞/ ﾉ
〈´／／´|　｀'t-t_ｩ=､i |::　:::,.-‐'''ﾉﾍ|
. r´｀ヽ　/　　｀"""｀j/　| |くゞ'ﾌ/i/
. |〈:ヽ, Y　　　　　　::::: ,. ┴:〉:　 |/
. ＼ヾ( l　　　　　　　　ヾ::::ﾉ　　|、
　j .>,、l　　　　　　_,-ニ-ﾆ､,　 |)）
　! >ﾆ<:|　　　　　　､;;;;;;;;;;;;;,.　/|　　　　　　　＿__,. -､
　|　 |　 !､　　　　　　　　　　.| |　　　　　　（ヽ-ゝ _i,.＞-t--､
ヽ|　 |　　ヽ＼　　　_,..:::::::.　/ .|　　　　　　　｀''''フく　＿,. -ゝ┴-r-､
..|.|　 |　　　　:::::ヽ<::::::::::::::::>゛　|＿　　　＿,.-''"´ ／￣,.／´　ゝ＿'ヲ
..| |　 |　　　　＿;;;;;;;_￣￣　　　|　￣￣　/　_,. く　／　ゝ_／￣|
:.ヽ‐'''!-‐''"´:::::::::::::::::￣￣｀~''‐-､_　　　 /　にﾆ'／,.､-t‐┴―'''''ヽ
　＼＿:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　/　　/　　.（_ヽ -'__,.⊥--t-⊥,,_
＼　　　￣＼―-- ､ _::::::::::::::::::::＿＿::/　 /　　／　￣　　）　　ﾉ__'-ﾉ
　　＼　　　＼::::::::::::::｀''‐--‐''´::::::::::/　 /　／　／￣ rt‐ﾗ'￣￣ヽヽ
ヽ　　ヽ＼　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　 /　　　ゝﾆ--‐､‐　　　|
　l 　　ヽヽ　　　＼:::::::::::::::::::::::::::::::/ 　　　　　　　　　　/‐＜_　　ヽ　　|ヽ

　　　　　　蜀　車騎将軍　鄧芝

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　蜀の鄧芝の話をしよう。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.彼は諸葛亮時代に呉へ赴き孫権と渡り合った事で知られるが、
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　その後の事績はあまり知られていない
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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991 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:29:27.57 ID:8dXDjsQDo: 【紀元２３５年頃　蜀　益州　江州】

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ﾄ--―'''''´~｀'''''´￣￣｀､-‐i＿　　　　|＿,-'｀'‐--‐く
　　　　　　　　　　　　　　　_,,-´　　　　　　　　　　　　　 ~|　￣ヽ,＿,,,,ゝ　　　　　　｀
　　　　　　　　　　　　　r''´　　　　　　　　　　　○　　　ノ
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　漢城　 /
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　｀'‐-'´ヽ,
　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ-､
　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　永安○　,-‐´
　　　　　　　　　　　　ヽ　　◎成都　　　　　　　　　　　　　i‐‐-'´
　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 !､　　　　　　　　'´　　＿,. -‐'^ヽ　　i　ヽ┐
　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　＼　l　　　ｒ'^ヽ＼ﾉ　/　l＿
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　●江州　　　　　ヽ　　　　　　＼ _/　　,.-､/　ﾍ､　/／　　l
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／｀〆）　　　　　　,三.l　　 i-‐‐,!　,!ﾐｒ‐v‐<＾ｉハ
　　　　　　,／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!､　,! ｀　　　　　　ｰｧ'　　/__.二／-弋､ ,ﾊ¨ｉ l　l
　　　　　/´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂　　　　　　　　＜＿ノ｀ﾞﾆ_‐-x　　)｀ヾV　!　/
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　'´／i _ヽ.＼でｱミ､.､ﾉ _,.ｫ'"ノ
　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　　　　　ト-'i"　　ｌ　｀￣ /-‐ｷｲｦ'´!
　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!　　　　　　　　　ﾐ　 ,'　　　 '､　　ｌ ∨
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）　　　　　　　　　　　　　　　　＼'´_ブ
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､　　　　　ノ‐'´~~｀ヽ　　　　ﾊ.　　　ｉ. r'　　　,. _｀',.l
｀ヽ,＿_,,,,,､　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　＼,__,,,-‐'　　　　　　　　　　i. 　　 ',　弋ﾆ´-‐‐〈!l
　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　.　i　　　　　｀¨´￣ニ!
　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　ヽ　｀¨"´Ｔ^!
　　　　　　　　ヽ,　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　丶､　'､_,,.. 二ノ
　　　　　　　　　｀'‐-､　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　─----...,,､_｀´: :＞''´
　　　　　　　　　　　｀'ヽ, 　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::｀ヽ､!
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　,,-'´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ト､::::::::::::::::::::::::::::::|、
　　　　　　　　　　　　　　　レ‐'´~　　　　　　

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　諸葛亮の死後、鄧芝は前軍師・前将軍として江州に駐屯。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　延熙六年（二四三年）、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　任地で辞令を受けて車騎将軍に昇進、後に仮節を加えられた。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　彼に求められた役割は、
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　諸葛亮時代の李厳と同じく、国内に睨みを利かせる事だった
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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992 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:30:40.53 ID:8dXDjsQDo: 【紀元２４８年頃　蜀　益州　涪陵国】
..,＿__　　　　　／　　　　　　 _　　　　　　　　　　　　　　 l　 |　/　/　　　,,,,,,x ,,,,,,,,,,,ｨ
士ﾄl士　　　 (.　　　　　／!／;;j　　　　　　／　　／〃/　|　 |　l　/／Vヾ" rイ"　　#,,,,,
..' ' ``　　　　ゝ　　 .／;;//;;;;;;j　〈￣ゝ,;;人　／　 ::.人　|　.|　l／/ __j_　彡.ﾊ　ミ-i′彡,,,,,
..馬太　　　 /　 ∧/;;;;/ .|;;;;;ノ_ 〃 .::::::::::: ::Y::....　ノ　 '>|　.|　'　ﾉ'´:::　｀彡じ'　　j:ｰ-《　彡
..,＿__　　　　/.　...|;;;;;;;;;/　レ'/;;ノ,ゞ''''r''''''''ヾ~ヾ／ヽ,／ .|　 | ,，=7{..:::::::彡 -廴ヽ,j::　　/ｰi:"'''〃
士ﾄl士　　　{.　　..};;;;;;;;;|　　└ 〃∧　ゝ.:::::/:::　"''''''j,..　.|　 ´ _,,,/ハ　彡､.......｀ヽ';::::::/　 /ゝ彡__,,
..' ' ``　　　八..　..|;;;;;;;;;|　_,,,;;;7i;　／ゞ〃、〃,、　ノヾ　|　 i´...../_　ヽ　　`≠≠く:::r､;;;;;ノ;;;;;7 /;;;;l
..馬太　　　{ 　 |;;;;;;;└';;;;;;ノ } ::　　　／::＞':::／'ゝ /;;; |　 |,,二　｀ヾ＼,,;;;;;;;;;;;＞ゝ,;;ｧ´/;;;;//;;;;;/
..,＿__　　　 { 　 |;;;;;;;;;;;＞'// ∧、　//::::::::::／　　: /　　|／ム_ヾゞ彡'｀ヾ::::::::): /´;;;/ /;;;;;l l;;／
士ﾄl士　　　ヽ...|;;;;;;;;;|.　　 ,.、 /￣ヾ、::::::...　　彡　／:　廴j ﾉi´￣彡彡ｰ ' /;;;;;;/　l;;／
..' ' ``　　　　 / |;;;;;;;;｣　／　∨　　　ヾ、::::::::..ノ{　ﾐ　　ミ廴 ~ヽゝ-/⌒彡, l;;;;;;;;l.　　　／/ / 7
..馬太　　　　i　.￣　／　　　ヽ　　.::::::::"''''''ﾉ／ゞ,;ﾐ i　ミ　l 　.|::　　ゞzイヾj;;;;;;;;l ,,,,-イ../　/ / /
..,＿__　　　j . 　　／　　　　ヽ:::::::::::;;;;／　／三ﾐ_,,..⊥...ﾉ;;....|::　 .j::　 l:､j|;;;;;;;;´;;;;;;;;/./　/ /イ~7
士ﾄl士　　 .l .　／　　　　　　　　　ヾ''"´_　::／　　;:::{ヽ　　｀ゞ-人;;;;;ﾑ::::人ﾉ!;;;;;;＞＜´./　/_,´､└
..' ' `` 　　 .{ .　＼、　　ヽ　　　　　∧廴__::/..　　　''"≒z、::　》:::::::::::::｀´｀': l;;;;;/＿,,=z/　.'´　/　￣
..馬太　　　',.　　＼丶、＿＿＿＿､|∨＞､_　　, . .::::::::::)=＝'''""""　　 .l;;;;;l三￣∨ /三￣ =ﾆ二
..,＿__..　　　./￣ヽ厂＼　ヾ.　　　 .._..ヽi∨　 | ヽ::::::::::::::／　　　　　　　,z / '´三__,,,/ /ノ三_　　_ ﾆ
士ﾄl士..　　八=-イ{　|`ｲヽ.　　‐=ﾆﾟｲ｀_,ゞ∨./　 }ヽ／´′°_三´￣｀Z ﾆ　-ヾ三　三￣彡z　　￣
..' ' ``.　　　.ﾉ　V. }／弋ゝ≧ー､‐‐ '､ノﾞｲ}ミx..ノ　!　　_ﾆ三'"_____　ﾆﾆﾆ⌒ ヾ廴,,,三　__彡　ﾆ二
..馬太　　八 /∨_..　　弋ｰ'＼＿丶_二ヘノヽ　ハ三￣三￣ヾ三　ﾆ}}ー::　三 = 三´ _彡　三
..,＿__ 　　　＼i::':　　.::::::＼......ヽ.￣￣/{...:{　 :'|_ﾆ":: ___ﾆ___,,,,,,z=三ーﾆ∨/　三zz三_,z'´三　三
士ﾄl士.　　　／::_;＞-z＝=zー- ､:_::::/:: ／　.: ﾆ==x z='"三Z_　三三／ﾆ/￣∨ﾆ、三_z三　ﾆ三
..' ' ``.　　　　ゝ7　'' / "　 /　'' 　　/~｀ヽ、 ..::_ﾆ'二、ゞ___z廴z=='' ／ /ﾆ/　　/　ゝz三ﾆ´ ＿　三
..馬太　　　　/ / 　./　　 /_z=ﾆ二＝ーﾆ=ゞ"三 ′_j 三￣三ー　/　/ﾆ/, -ｧ⌒i 　　＿　　￣二三

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　延熙十一年（二四八年）、涪陵国の領民が反乱を起こした。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　鄧芝は軍を率いて征討に赴き、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　即座に反乱軍の頭目を晒し首にしたため、民心は安定した。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .将軍としての彼は、賞罰を明確にし、兵卒をよくいたわったという
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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993 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:31:27.73 ID:8dXDjsQDo: 　　　　　　　　　　　_　-──‐-　 _
　　　　　　　 '´　　　　　　　　｀ヽ、
　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　＼
.　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　 {　　　　 . 　 . :i　　　　　　　　 ',
　　　　　 i:　　　ｉ: {: :{: {　i　ハ }: . 　　ﾄ|
　　　　　ｌi:　 i: ヽ|た弐ハハfらiﾊi: .　　}: }
　　　　　 ||:　 !:､: トﾞｰ'　　　　ﾞｰ'　}: :ハﾊ/
.　　　　　 }: : :l: ヽ|　　　　{　　　　ﾊ/: {
　　　　　　　j: : ハ: :ﾄ､　　ｰ__‐　／i|: : ﾄヽ
.　　　　　ノｲ: : :ハ{/{＞　.._.. イ、: :|ハ|
　　　　　　　 |／}:／　ヽ＼／/ｃ(＼{
.　　　 _,．-‐　´ヽ　　｀く_/゜‰＞)ヽ､_
　　／　　　　　ヽ　　　 / 　　 /ﾟ ‰c｀)ヽ､_
　　/, - ､、　 __　　ヽ　/ 　　 / 　 '⌒>'　(__)ヽ
.　 {/　　＼Y^ヽ｀}') 　｀/ 　　 /　　。‰{j､}_,､_ ﾊ
　｢￣￣￣￣ヽt}ｿ￣￣￣|　　/　　_,※((_(j/ j／ }｣
　ｌ　　　　　　　　今　　 |二{二ﾕ{ ｛ ty｝}｣イ　,ノ｜
　l　　　　　良　　年　　├≦}二ﾕ､｀ﾆ´ﾑ}ﾌ~´ 　 l
./|　　あ　　い　　も　　 l´ 　〉､__jﾌﾌﾌﾒiｌ: : . 　　|
　|　　り　　年　　　　 l__／　{／／}ハi|: : ハ,、|
　|　　ま　　で　　　　 |ニﾕニニ≠≠く!〃 _, ﾉ:|
　|　　す　　　　　　　　　 |ﾌﾌ二ﾌ{ﾌ{{ﾌﾌﾌj|｛{_{｛｀ﾌ|
　|　　よ　　　　　　　　　　|（(‐（(＝（(ﾆ（(_jl※>三､|
　|　　う　　　　　　　　 |-)）＝)）ﾆ)）二)}フ{｛:.｝｝|
　| 　に　　　　　　　　　　|￣￣￣￣:￣:｀|※‰~´|
　l＿＿＿＿＿＿＿＿＿｣────‐:‐:-lア_｀)_,=|
　　Y { Y⌒Y_）: : : : : |　　　　　　　 : : | ｛_}´}｛_|

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　一方で孫権との交流も続いていた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　孫権はたびたび鄧芝に安否を尋ねる手紙を出し、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　.丁重な贈物を与えている。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　　
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　そんな鄧芝、同僚からはどう思われていたのだろうか？
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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994 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:33:28.12 ID:8dXDjsQDo: 【紀元２４７年頃　蜀首都　成都】

　　　 / ヽ .ﾉ　　,,;;;;; ／　　　　`ｰ　　ヽ　　 ,;;;｛彡" 　ノ r=≠ ＜
　　,;/　／　　／≧/　　　 ,;;;ヾ　　　　;;;i　　　 i! i　｛　彡!　,,,;;;;ノ
　,,;/　（　　　i＼/,/　　 ,;;人 _Y⌒廴 _ _i;;,,, ＿　 V/彡.// r＝;;/
,;;;/　　 `ヽ　;!　i　ヽ　　;;{三jﾐ:i　　　　　）彡=)）　　Y彡／）,,;ノ
　! _ __,,　ﾊ j　 !ii 》.＼　 V三＼_____,_<三／　　／￣　｛　　ﾉ
　　／ﾉ　　ii　 .}Y　 ,,,,） /;;,, ;;　..,,,..,;;::;;...／,_＿／_＿ z＜ rイ＜　　　　　費禕よ。
　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;l人i!　 / 人≧;;｝　ノ;;;; ,,￣,,;;_zz彡{ミツ　｛ゝ
　　<;;;;;;;;;;;;;;;;;（( ﾉj ／ヽ`ｰ'ﾐi;,,,i,i,＜_-zz≠三ニ　 Уｲ/ /}　　　　　　　　あまり姜維をいじめてやるな。
　/　＼;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;|　　.￣'´ﾉ⌒　ii:::ミ. `┴'´／　/ ソ　人
　　　　ヾ;;;;;;;;;;;/i;;;|......:::::　 /::..　　 ::::::::￣.￣　 ..:/ノ　..ｲ　/　　　　　　　 .一万で北伐など嫌がらせにしか見えんぞ？
　　　　　 );;;;;/　!;;|:::::　　 / :::....... .:::::　　　　　"./)）<　 j! .i!
　　　　　i;;;;/:::::::i;;|'　､_　ヽ::.._,,;;;　　 _　　　　 /⌒i!　　i! .ﾘ
　　　　　／:::::::::::::}　　ヽ;,,,,,,,_..　　,,　 `　　 /　 /il　 / /:::
　　　／::::::::::::::::ハ　 `;;,,,,,￣` =-''"　　　　ｲ .／::::|iV /::::::　　　　　　　　　　　　　　　　　,,.. ;::'' `" ''::.';.:;,:...,、
⌒V/::::::::::::::::::::/:::::i　　/　''''''"´　　　＜...イ:::::::::::|! /:::::::::　　　　　　　　　　　　　　　　.;'　　　　　　　　　 .:`:.
　//::::::::::::::::::::/::::: ヽ　:::....　　　 ...:'::´::イ:::::::::::::::::::::ﾚ::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　 ,;ﾞ　　　　　　　　　　　ﾞ:;、
.／::::::::::::::::::::/::::::::::::::::`:::.＿イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i!:::::::ノ:::　　　　　　　　　　　　 i! ..,＿＿_　　　　　　　 .,;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 //　,∠Ｙ　 }ｘ丶.　　　 ,;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' {　/△ '|　l△ﾍ　＼　　 ;ﾞ
　　　　　　　　嫌がらせ所か厚遇しているつもりですよ？　　　　　　　　　　　　　iハ/y=ﾐ　ヘL、 ', !　丶/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ﾘ ,,,,　, 　 ´`ヽﾘ　ﾊ￤
　　　　　　　　この国の兵の一割近くが彼の手にあるんですから　　　　　　　　| 人　ｒ- ､ ""　/　/ｨ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!'　;'`::...`._.'......:::/　/:..i:.:..|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {....:....ハ...:.../..::.j,,:,:,}...:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i 　　O　　j　..:;'　:ﾉ..:..:!

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　蜀　大将軍　費禕

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　一言で言えば敬遠されていた。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　鄧芝は感情をそのまま表に出す上に驕慢な所があり、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　大将軍の費禕を筆頭に皆遠慮して彼を立てていたと伝えられている。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　　同僚たちとはあまり上手くいっていなかったようだ
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
995 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:34:00.04 ID:8dXDjsQDo: 　　　　　　　　　　　　　　　､　　　　　‐;､
　　　　　　　　　　　　 _,..rｰ' ｀``ヾヽ`､ﾉ i,, ､
　　　　　　　　　　 i､|` ⌒ヾ､`､／　ノi　‐'ｿ
　　　　　　　　　　ﾄ､/　　=｀ヽ　//／__ ヽ　￣ヽ
　　　　　　　　　　 'ｧl!　/　､､ i 〃, ‐､ヽ |‐､ヾ｀)
　　　　　　　　{i/,ﾉ　 | r=---‐ｧ |__{. { ､､ il>′
　　　　　　　　　　{/ ,ﾉノ !|..:::.　 .:'）ﾉ　li; } l/ lヽ
　　　　　　　　　　 r''v‐'- .,,`＿::_＿,. -‐''iノ　丶｀ヽ
　　　　　　　　|{i ト､;::: :::::;>‐<:::::: ;ィ′`''i ヽ,　l　　　　　　皆さん、鄧芝殿に遠慮しすぎではありませんかね？
　　　　　　　　　　　l>,i　 l ￣　 ,:::l;:'￣l |、　　ヽ |! |
　　　　　　　　　　O'ri!l　 |　　　､;/　　'/ `O　　,!ﾉ /
　　　　　　　　　　　|＼ヽ　　-===-‐ /ﾉ!　　　く｣'′
　　　　　　　　　　　l｀`ヽ､＼　 'T''　/／!　　　_ﾉﾉ
　　　　　　　　　 |;;|｀`'〒,ヽ＿,/'i'´ |､　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　 ,. ィ|;;`;;,､_|;;;;;;;;;|||;;;;;| _,.|└;_　　　　　　　　　　　
　　　　　　,.. ィ"i　 l　ヽ'､ ;;;;;;;:;;;;|||;;;;;;'／;//;;;ヽ、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,.. ;::'' `" ''::.';.:;,:...,、
─-､‐''"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ,` ｀`'''-､;○／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`''ｰ-=＝'''ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　.;'　　　　　　　　　 .:`:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,;ﾞ　　　　　　　　　　　ﾞ:;、
　　　　　　　　　　　　　蜀　尚書　宗預　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i! ..,＿＿_　　　　　　　 .,;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//　,∠Ｙ　 }ｘ丶.　　　 ,;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,' {　/△ '|　l△ﾍ　＼　　 ;ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 iハ/y=ﾐ　ヘL、 ', !　丶/
　　　　　　　　　　　　　どうもあの方は苦手でして……　　　　　　　　　　　　　　　 |　ﾘ ,,,,　, 　 ´`ヽﾘ　ﾊ￤
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 人　ｒ- ､ ""　/　/ｨ　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!'　;'`::...`._.'......:::/　/:..i:.:..|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {....:....ハ...:.../..::.j,,:,:,}...:.!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i 　　O　　j　..:;'　:ﾉ..:..:!

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　ちょうどその頃、尚書の宗預が屯騎校尉となり、兵を預かる事になった
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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996 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:35:22.98 ID:8dXDjsQDo: 　　　　　　　　　　　　　　　　　」ヽr‐-ゞ｀`vｉレヽ∧
　　　　　　　　　　　　　　､-ミ'　人　｀ﾞ‐-'　''､ ´V__7
　　　　　　　　　　　　　 __ゝ__,､-,z　|二二ﾆ､__ヽ､ﾆく
　　　　　　　　　 ,ヘ_-‐ヾ〈 (､:´ //ヾl/　　_/ノ､_‐-ゝ7
　　　　　　　　　f　　へ「llﾉ＼ヽ/';／';‐=二-7 ヾ,､l'´ヽ
　　　　　　　　　(　（_:::ﾌ-ヾｉ :): :{/､_ ﾉ /rュ/　;　V lヽ|
　　　　　　　　　ヽっ（::ﾚ=トゝ､」ヾ-'､`￣,,_　　ﾞ,　了_l､
　　　　　　　　　　 / ,J ｉ::））:::::::::::|'__　ヾ,'´´　　;　　 V､`,
　　　　　　　　　ゝ_7､ヾ､l:::::::::::::ヽ､7　　　_　　;　　 !)」ヽ　 .『礼記』には、六十歳になれば軍事に参与しないとあるが、
　_　　　　　　　　　´　　丶ゝ､:::::::::::::,:_-‐ﾆﾌ'　　 :　 /::､　　　　今貴様は初めて兵を預かる事になった。
　} ヽ　　　　　　　　　　lゝ､:::::::､｀‐￣__;;　　　/::　;
　|　 l　　　　　　　　　　　　ヾ､ﾊ:::::::｀:::´;;　__　　/::::　　;　　　何故だ？
　! ノ､　　　　　　　　　　　　lｉﾍ::::::.　,´////>'::::::　　_ -‐
　ｉ :　}　　　　　　　　　　　　　　l」｀､＼:.' ///／:::::::;;／.....o..//
　ｉ､:´ ｉ　＿__┌‐-､　　　　　　　　ヾ:::｀:::::´:::::_:／....0.......// ,'
　l､:　 V　 }} 」.＿　|　　　　　　　　　　ｉ:ヽ:;;;┌l「l................../／　　　　　　　　　　　､～`⌒｀三｀Y,ィ,ｨ
　ゝ　､/　へ」l_ ｀ｉﾉ､　　　　　　　　l_:::::::::| |　L......／::/　　　　　　　　　　　r≦ﾆ、 _ﾐ.　_, 彡ﾉノィ
　 >'´,,　'/　 }}ヽ=´　7　　　　　　　「V-'＼ヽ..／:::::://　　　　　　　　　　j´r=　ヾ/,ﾊY,ﾍ.'く三　 |
　 )　　_　,,-‐へ＼ .l 　　　　　　　　[l|...o.....／:::::::::://　　　　　　　　　　./,　r'⌒i {ﾘ ;; 　 }j人ミ　:|
　ヽ´　￣　　　}}＼l .|　　　　　　／/'ゞ‐'´:::::::::::::::://　　　　　　　　　　｛'' （　　ゞlミｬ ''ﾃ:五'Tｎﾐ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)リ　　ﾉl ,ﾘ　｀ヽ　ﾘｿ {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ｉ〈.　　 °l‘ﾆ..__,. '　ﾊヾヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　!〈_　　　 ! 7''　／　ﾟ,j.ｉ!}__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾘ　_,r‐'{ﾞｰ-≦,-ｒ''´ﾋﾘ'　￣.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,∠_:.:.-‐ ` -‘ﾆ’_ｈ／::.:. . . . .:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　 . .＼:.:.__ : :.:.:.:.:.｀ヽ::::::.:.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::::::.:.:.:.:.:ヽ:.:.:￣:.二ニ{-‐:::.:.:.:.:.:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::::::::::::::.:.:.:.:.:i::::::::::::.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:::::::

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .たまたま江州から成都に戻っていた鄧芝は、宗預をからかった
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　 .以下宗預の返答
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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997 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:38:39.55 ID:8dXDjsQDo: 　　　 l｀ｰﾆ三==　三ヽヽ　　, ヽ＼ヽ┐　,. ‐- ､
　　 rﾍヽ'´ 　／二ニ＼il ｆ/ //| ／￣＼　＼　＼
　　 Eミﾐヽ｀ｰ-==三二　＼//／／,-､　ヽ‐､　 l /
　　 ∨ミヽ ‐- ..,,_　　､ __ヽ＼///／　　l　　i､　 /__
　　　lミﾐ　＼　　　　/　｀丶､ ./　 /l　l　ﾊ .l　l　　/
　　.　lミ＝=ﾆ二　_,,,..l　　F-丶--'´‐l　 /,ﾉヽ!　　i ヽ､　　　　　あなたは七十歳になっておられるのに、
　　. /==ﾆ二-‐_,,..　　l　 l　　　　　 /// ｆ＼　ヽ　＼　l　　　　兵権をお返しなさらない。
　　. >'ﾞ丶ヲフ-‐ノ__ノ＼,!　　　　／/ﾉ　 └‐-､　ﾉ　ヽ　　　　
　　/,l ^iヽヽ　／"＝===_=_==　ﾉ/ｨｧ/　　　　　　ヽ　 l ﾉ }　　　どうして私が六十歳で
　///.l ﾚﾄ ∨　　　 '￣､ツヽ　　 !.<.i　　　　　　　'ｰ､／ｆ　　　 .兵士を預かれないと思われるので？
/// /∧ヽ-､　　　 / 　 |! i　　　i l .l　　　　　　r'´　ﾉ　ﾊ　　　
　// // ヽ--! 　　 l.　　 !　ヽ ,. - ｧ￣＝=‐_-ﾉ_　 it‐'´　＼　 .
　／//　ノ／¨＼　 !　　　　　｀￣ l　　　　　　{　ﾉノ｀ｰ　／
　　/　（　）＼､＼＼　　.. -‐''"￣/　　　　　　 T-‐ ':::::::/
　/　　　¨　　＼｀丶＼　　 "￣ i　　　　_ -‐''":::::::::::／　／　　　　　　／　 ,/　／　／　 _,..-''
-‐､　　　 / ＼　｀丶､＼＼　　 /_.. -‐ ¨:::::::::,..､ __ /､　／　　　　　　,.ｨ <´　〈,/〃／-／/-'"／　／ ,／_
　　＼　 /　　　}　　　　　ヽ l ¨¨:::::::::::::::::::::::::/　　　ヽ＼　　／　　　　} }　,〉　//" ,r'´ノ ,r'′／／-　 ____ノ
　　　＼＼　 /　　　　　/　￣､¨'''‐- ..,,__,,.ノ　　　　｀ヽヽ'､　　　　　,) Y　ﾉ　／／ ,r''　―､''"二´‐'/
　　　　　＼ ¨　　　　　/　 /　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｲ　　　ﾉり ,=、-ﾆ_　　＝＝＝=-‐''"
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,) Y　ｨｲｨﾉ　|| ,r'ヽ´‐'＝=-‐''ﾆ__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　`ヾべ| :::　　ｩ）　`8､ヽ‐ ヽﾆ_-ﾆ__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈 Z⌒＼{::::　　_"＼＼ヽヽ''-._ﾆ.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`‐''^ └-ｨ..ノ　 /　　||　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,. --ヾ__/　☆　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　>----<,,,,）　　　　u　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(||>／￣　　　　　　　　　ヽ　|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　御年七十歳　→　(　　　　　　　　ヽ　　|　|｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　｜ノ　　ノｲ /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　ヽ　　 |ノ /|

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　鄧芝を敬遠していた蜀の人々の中で、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　 .宗預だけは折れて出ようとはしなかった。
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　そんな話である
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
998 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:40:31.09 ID:8dXDjsQDo: 　　 /　　／　　l　　 i　l;;;;;iヽ.／´￣＼/　　　　　　／,.ィ::::::／;l;;;ト､　二´　_ﾉ　早く
　　,'　 /　　／ﾄ､　＼;;;;l　　　 i　 /　　　　　／:::::::＞'i;;l　|;l i;;!　i　　､__ﾉ　持って来いッ！！
　　!　/　　/　ｌ ';::＼　　｀ヽ　　 ,' ,i　　　　　／:＞''"　__l;;;l /;;;;;/　 V　）
　　l /　　.ハ、'、＼:::::‐.-､ﾉ　/ /./ {　　　.／ _,,.　 -ｔzﾃﾌ¨;;;;;;;;/　　 ',　ﾊ
. 　 !'　　 l／　ヽﾊ　 _二ﾐ::＼ V　{__ﾊ　　/ /´＿＿__／／!;;;;ｌl;ｌ　　ｉ　Ｖ　}　　スチュワーデスが
.　　i　　　＼_＿_',ﾊ､ヽ、弋;ｫ､ヽ_ヽ-'i　 /　´ 　 --‐一　　l;;;i l;l　　/　　　）　　ファースト・クラスの客に
　　＼　　　　　￣i 　｀¨￣,.l‐‐､l　! 〈　　　　　　　　 l;/ lﾊ!　　　／　　酒とキャビアを
.　　　＼　　　　＼ヽ　　 / l　　:　 L._＼　　　　　　 !l　ll l;!　　∠..,,_　　　　サービスする
　　　　　＼　　　,.､￣ヽ. ,'　.l 　 !　　　｀ヽヽ　　　　　 l;!　l! ll　　　　／＼　　ようにな………
　　　　　　　｀¨"´　＼　i　　 !:　 :　　　　　V　　　　　 ll　ｌ l!　　　（　　　i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 , -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ===========r‐、: : ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.―‐――‐―丨‐l┤、 :ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｌ二二二二二」.ﾆ|‐{ﾐi : : |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {/ /ゝ､ﾉｲﾉl/ ―　ﾄl!: : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |l:/|/● 　　　●　　ト、: :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|/!:ll⊃　､_,､_,　⊂⊃ﾉ: : ｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　丶_ノ　　 ..ｲ:i : :/⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . ＼ /:ノ从ヽ,､　 __,　イﾄ:}ﾉ/　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　//ヾゝ八__／:.:.//ﾍ､__∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、.{ {:.:.:.|.|oi//:.:.:.:.{.{ ;_、_　,'

───────────────────────────────────────────────
　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　.自分の用いる衣食は国の支給に頼り、質素･倹約など考えもしなかった。
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　 .その反面、利殖も考えなかったため、
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　妻子は飢えや寒さを免れえず、鄧芝が死後、財産は残らなかった。
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　 .延熙十四年（二五一年）に世を去っている
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
999 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:41:30.38 ID:8dXDjsQDo: 　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　/　 ─　　　─　　　ヽ
　　　　 |　（●）　（●）　　　|
　　　　　＼　（__人__）　 __,／　　　　　　　　　　　　　鄧芝は堅実貞正、簡潔明瞭な人柄で、
　　　　　／　　｀ ⌒´　　　　＼　　　　　　　　　　　　　職務に当たっては我が家のことを忘れたお
　　　＿/((┃))＿＿＿＿_＿i　|　ｷｭｯｷｭｯｷｭｯ
..　／ /ヽ,,⌒) ￣￣￣￣￣（,,ノ＼
／　 /＿＿＿＿＿＿＿＿＿ヽ.. 　＼
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　 .陳寿は言う。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　　このような鄧芝が尊敬する同時代人は少なかったのだが……
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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1000 ：1 ◆ZXqVVWPHtc[sage]：2011/06/25(土) 12:42:17.40 ID:8dXDjsQDo: 　　　　|　　　／￣ヽ _　　ゝ､ V !　　/ ￣　　　　　　＿＿／ｲ　ﾉ
　　　 ├ -､./　　　　　／　＼У　 {　　　　　rｰ彡　 i　　　／ /
　　　 / ヽ .ﾉ　　,,;;;;; ／　　　　`ｰ　　ヽ　　 ,;;;｛彡" 　ノ r=≠ ＜
　　,;/　／　　／≧/　　　 ,;;;ヾ　　　　;;;i　　　 i! i　｛　彡!　,,,;;;;ノ
　,,;/　（　　　i＼/,/　　 ,;;人 _Y⌒廴 _ _i;;,,, ＿　 V/彡.// r＝;;/
,;;;/　　 `ヽ　;!　i　ヽ　　;;{三jﾐ:i　　　　　）彡=)）　　Y彡／）,,;ノ
　! _ __,,　ﾊ j　 !ii 》.＼　 V三＼_____,_<三／　　／￣　｛　　ﾉ
　　／ﾉ　　ii　 .}Y　 ,,,,） /;;,, ;;　..,,,..,;;::;;...／,_＿／_＿ z＜ rイ＜
　　　/;;;;;;;;;;;;;;;;l人i!　 / 人≧;;｝　ノ;;;; ,,￣,,;;_zz彡{ミツ　｛ゝ
　　<;;;;;;;;;;;;;;;;;（( ﾉj ／ヽ`ｰ'ﾐi;,,,i,i,＜_-zz≠三ニ　 Уｲ/ /}　　　　　　　　蒼の子はかわいい。
　/　＼;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;|　　.￣'´ﾉ⌒　ii:::ミ. `┴'´／　/ ソ　人
　　　　ヾ;;;;;;;;;;;/i;;;|......:::::　 /::..　　 ::::::::￣.￣　 ..:/ノ　..ｲ　/　　　　　　　　異論は認めん
　　　　　 );;;;;/　!;;|:::::　　 / :::....... .:::::　　　　　"./)）<　 j! .i!
　　　　　i;;;;/:::::::i;;|'　､_　ヽ::.._,,;;;　　 _　　　　 /⌒i!　　i! .ﾘ
　　　　　／:::::::::::::}　　ヽ;,,,,,,,_..　　,,　 `　　 /　 /il　 / /:::
　　　／::::::::::::::::ハ　 `;;,,,,,￣` =-''"　　　　ｲ .／::::|iV /::::::
⌒V/::::::::::::::::::::/:::::i　　/　''''''"´　　　＜...イ:::::::::::|! /:::::::::
　//::::::::::::::::::::/::::: ヽ　:::....　　　 ...:'::´::イ:::::::::::::::::::::ﾚ::::::::::/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～　おしまい　～
.／::::::::::::::::::::/::::::::::::::::`:::.＿イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i!:::::::ノ:::
:::::::::::::::`ヽ::: {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／　 /:::::::

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　　　／.:.:.　　　　　　　　＼
　　/:,:.:.:　／　　　ヽ　　　　＼　　　　　　　
　/.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　ヾ`ｰ　　　　　
/!:.:.|:.: l/　〃 /　j　}　:|　　ﾊ　　　　　　
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }　　　　　　姜維に対してだけは、その才能を高く評価していた
　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j　　　　　
　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘﾙ iﾚヽ　　　　　　 .
　　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　　小/　　　　　　　　
　　　ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/　　　　　　　　　
　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
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1001 ：1001Over 1000 Thread: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿, - ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /＿＿＿＿＿）
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　/　　　ヽ　||　父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|_|　　┃　┃　 || 　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（/　　 ⊂⊃　　ヽ)　　　　　　　／￣￣￣＼
　　＼僕はＳＳ！／　　　　　　　　　　＼＿／　　!　　　　　　（（（ヽ　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,＼ _＿＿＿_ ／､　　　　　　　| －､ヽ＼　　　 !　　＜私は二次創作
　　　ゝ／￣￣￣＼　　　　　／.　＼／￣＼／　 .＼　　　　　|　・ |─ |__　　　/
　　　/　＿＿＿＿＿ヽ　　　 |　 |　　＿┌l⊂⊃l　　|　 |　　　 ┌　- ′　　）　 /
　　　|　|　/　 ─ ､－､!　　　 |　 |　 /　∋ |＿＿|　　|　 |　　　　ヽ　／　　ヽ＜
　　　|__|─ |　　・| ・　|　　　 |　／`, ──── 、　|　 |　　　　　` ─┐　 ?h￣
　　　（　　　` ─　o－i　　　ヽ　／　　　　　　　　＼ .ﾉ＿　　　　　　.j￣￣ |
　　　　ヽ､　　┬─┬ﾉ　/￣　./　　　　　　　　　　　ヽ-　､＼　　　 /　￣　ヽ＼
　／／ /ヽ─| | ♯|　 /　　　i　　ぼくオリジナル　　 | ..)　）＼　 i　　./　　 |＼＼
　 | |　 /　　｀i'lノ）)┘/　, ─│　　　　　　　　　　　　　!-l⊂⊃l┐__ヽ__/＼ / | 　 | |
　 | |　 |￣| ／　／| / （　(... .ヽ　　　　　　　　　　　 /　|_＿__|∈　＿＿./　.| 　 | |
　 |_|／ヽ､＿／　./　　 ` ─ /＼　　　　　　　　　　 /ヽ　　　　　￣＼-──| ＼|_|
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1002 ：最近建ったスレッドのご案内★Powered By VIP Service: 上条当麻「いつもありがとう」＠ 2011/06/25(土) 12:37:08.09 ID:+Q4MEYvb0
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【ニコ生】乳がん末期、余命2週間の女の子がニコニコで生放送避難所＠ 2011/06/25(土) 11:09:47.53 ID:LtK4rcSvo
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ここだけ全員焼肉店（人間の価値について哲学的且つ前向きに議論するスレ）425店舗目＠ 2011/06/25(土) 04:08:29.95 ID:Rv41Jo/Fo
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友達間で流行ったわけわかんない言葉＠ 2011/06/25(土) 02:44:11.77 ID:RlSTxrpDO
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わたしと彼女の奇妙な関係＠ 2011/06/25(土) 02:35:16.62 ID:o7Ief5Su0
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オポッサム＠ 2011/06/25(土) 02:08:49.95 ID:+PNSYGx2o
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I LOVE あっちゃんAKBSKENMBHKTスレ2 ＠ 2011/06/25(土) 01:52:12.78 ID:GyqVQfrSO
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女「ランプとか泉とか、トレンディーじゃないのよ」＠ 2011/06/25(土) 01:47:49.48 ID:J1Tlri2Po
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