VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2011/04/18(月) 03:34:17.03 ID:zxyJEYgXo<>魔法少女まどか☆マギカSSです。
マミさんにボッチネタが似合うとかそんなの絶対おかしいよ!
ということで仁美を百合魔法少女に改変してみる。<>仁美「私、マミお姉様に一目惚れいたしました」マミ「えっ!」
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2011/04/18(月) 03:36:38.69 ID:zxyJEYgXo<> 仁美「では、また明日」
まどか・さやか「バイバイ」「じゃあねー」
放課後のティータイム。親友2人との楽しいお喋りの時間も終わり、いつものように志筑仁美は習い事へと向かう。
仁美(ピアノ、日本舞踊、茶道、書道、護身術……。もうすぐ受験だっていうのにいつまで続けさせられるのでしょうか。
どれもつまりませんし……いえ護身術だけは少し面白いですが……。
お父様もお母様も、私の将来の為というよりは志筑家の体面の為に通わせているようですし)
仁美「はぁ……。私だって、まどかさんやさやかさんみたいにもっと遊びたいですわ。
高校に進学しても、大学に進学しても、就職しても、このままずっと行動を縛られるのでしょうか……」
??『そんな鳥籠の中の日常が嫌ならいっそ死んでしまいましょう』
仁美「そうですわね。いっそ死んでしまいましょう」
??『きっと素晴らしい場所へ行けますわ』
仁美「ええ、きっと素晴らし……え?!」
いつの間にか意識が朦朧として謎の声に同意していた仁美は、ふと我に返って周囲を見渡して絶句した。
目の前に広がるのは、赤い絵の具を塗りたくったような空に、バラバラの人体が描かれたような地面。
全く見覚えがない異質な空間だった。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/04/18(月) 03:37:58.26 ID:zxyJEYgXo<> 仁美「ど、どこですのここは?! 私、街中を歩いていたはずなのに」
突如として音を立てて地面から巨大な門が突き出てきて、更に不気味な姿の人間もどきも地面から現われる。
仁美「ひっ! いっ、嫌です! こ、来ないでください!」
異常な空間。澱んだ空気。迫ってくる異形。仁美はパニックに陥り手足が竦んで転んでしまう。
習っていた護身術もとても役立ちそうにない。
仁美は呆然として自分に迫り来る異形を見つめるしかなかった。
だが、次の瞬間。
銃声が響き、次々と異形を、門を、銃弾が貫いていく。
更に黄色い糸が異形を縛り門に括り付ける。
金髪の少女「間一髪、ってところね」
仁美「え? あ、あなたは一体どなたですの?」
白い獣「彼女は魔法少女。魔女を狩る者さ」
金髪の少女「その制服、あなたも見滝原の生徒みたいだけど、みんなには内緒にしてね」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2011/04/18(月) 03:40:15.95 ID:zxyJEYgXo<> そう言ってウインクして、金髪の少女は手にしていた長身銃を投げ捨てる。
そして被っていた帽子を右手で取ると、その手を自分の前方に回す。
すると、先ほどと同じ長身銃がいくつも帽子から出てきて地面に突き刺さった。
金髪の少女は流れるような動作で、地面から長身銃を取っては発射して投げ捨て、取っては発射して投げ捨てと繰り返していく。
その銃弾は全て異形を括り付けた門に向かい、瞬く間に標的は爆発した。
金髪の少女「ごめんなさいね。助けに来るのが遅くなって」
仁美「い、いえそんな……。助かりましたわ。ありがとうございます」
周囲の空間が元に戻っていく。そこは人通りの少ない裏道だった。
いつの間にか入り込んでいたらしい。
どうやら危険は去ったと分かり、仁美は緊張を解く。
そして、金髪の少女が現われてから続いている、恐怖が原因ではない胸の高鳴りの理由を自覚した。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2011/04/18(月) 03:41:48.78 ID:zxyJEYgXo<> 仁美「私、見滝原中学2年の志筑仁美と申します。あの、あなたのお名前をお聞かせくださいませ」
マミ「あら、そういえば名乗っていなかったわね。見滝原中学3年の巴マミよ」
QB「ボクはキュゥべえ。魔法の使者だよ。よろしくね志筑仁美」
仁美(『巴先輩』……いえ、これは堅苦しいですわ。
『マミさん』……なかなか親しみを込められますがこれも今一つですわ。やはりここは……!)
マミ「志筑さん? どうしたの急に思い詰めた顔をして。やっぱりさっきの魔女が怖かった?
それなら私の家でお茶しながら話を――」
仁美「私、マミお姉様に一目惚れいたしました」
マミ「えっ!」
仁美「魔法少女になって一緒に戦いますわ!」
マミ「えっ?! えっ?!」
「魔法少女ひとみ☆マギカ」
第01話 私、マミお姉様に一目惚れいたしました
-FIN-
-NEXT-
第02話 ところで、ソウルジェムが濁りきるとどうなりますの? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/04/18(月) 03:47:18.11 ID:zxyJEYgXo<> とりあえずここまでです。
イメージを文章化するのに時間かかりすぎだな。もうちょっと早く書けるようにならねば。
投下ペースは遅くとも週1ペースは維持するつもり。
んでは、また。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/04/18(月) 04:53:31.14 ID:jYR7fI5Ro<> マミ「私とキャラ被るから却下」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/04/18(月) 07:54:56.72 ID:IUKPPwxIO<> イニマミとは新しい <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/04/18(月) 10:47:51.07 ID:4ehqrlhIO<> 乙っちまどまど!
期待してます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<><>2011/04/18(月) 19:58:33.28 ID:Gczaogmn0<> これは期待せざるを得ない
楽しみにしてます! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/04/18(月) 20:12:29.81 ID:RCj6GU6DO<> 乙っちまどまど
黄色と緑で映える気がする〜
応援してます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県)<>sage<>2011/04/18(月) 22:02:19.44 ID:BrLy63wCo<> つまんね <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県)<>sage<>2011/04/18(月) 23:33:11.13 ID:f0XYGwfv0<> 仁美は別に悪いことしてないのに嫌われて、二次創作でも嫌われる傾向にある気がする
(たまたま見たのがそうだっただけかもしれんが)
だから期待してる。頑張ってください <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2011/04/19(火) 19:29:06.60 ID:X/lgM2RY0<> 期待マミマミ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2011/04/20(水) 02:55:26.58 ID:w1XVlWeKo<> 転んで倒れていた仁美は起き上がり、マミに思い切り抱きついた。
服越しに触れ合った豊かな胸の柔らかさに至福を感じつつ、マミと視線を合わせて高らかに宣言する。
仁美「私、マミお姉様に一目惚れいたしました」
マミ「えっ!」
仁美「魔法少女になって一緒に戦いますわ!」
マミ「えっ?! えっ?!」
事態が把握できずに混乱気味のマミとは対照的に、キュゥべえは冷静に祝福する。
QB「やったね! マミ。
キミの待ち望んでいた、一緒に戦ってくれる可愛い後輩ができたじゃないか」
仁美「あら、そうでしたの」
マミ「え、ええ。確かに戦友になってくれる後輩ができたらなあと思ったことはあるけど……
ちゃんと魔法少女についての説明を聞いてから、なるかどうかは決めて欲しいわ」
仁美「既に心は決まっておりますが、確かに詳しい説明は聞くべきですわね」
マミ「それに……ひ、一目惚れって本気なの? 私達さっき出逢ったばかりよ」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2011/04/20(水) 03:00:06.40 ID:w1XVlWeKo<> 仁美「ええ、本気ですわ。先ほど助けていただいた時の、お姉様の勇姿にハートを射貫かれましたわ!
……とはいえ、お姉様にしてみれば急すぎますよね。
まずはお友達かつ戦友から始めて、共に艱難辛苦を乗り越えつつ恋人かつパートナーに、
というプランで行きましょう!」
マミ「えーと……友達かつ戦友から始めるのには賛成よ。それ以上になるかどうかはともかく。
こんな所で立ち話もなんだし、場所を移しましょうか。
私の家でティータイムしながら魔法少女について説明会なんてどう?」
仁美「お姉様の家でティータイム! 是非お願いいたしますわ」
マミ「ふふ、それじゃ変身解除するからちょっと離れててくれる」
仁美「あ、はい。分かりましたわ」
抱きついていた仁美が離れるとマミの身体は光に包まれ、直後には見慣れた見滝原の制服に姿を変えていた。
マミ「それじゃ行きましょうか。
そうそう、途中でケーキを買わないと。何かリクエストはある?」
仁美「オレンジケーキと抹茶ケーキにして、半分ずつ交換して食べるというのはいかがでしょうか」
マミ「……ケーキのチョイスがちょっと引っかかるけど、まあそれにしましょうか」
仁美「はい、お姉様♪」 <>
◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/04/20(水) 03:05:26.42 ID:w1XVlWeKo<> うわ、予想してたよりもレスが多いww
個人的には仁美は脚本の都合に振り回されたキャラだなぁと思います。
序盤のどこ目指してるんだか謎なキャラ立てとか、サプライズ重視で伏線皆無で上條云々やるとか。
といいつつ、このSSでは仁美は半オリキャラ化しますが。
まあ、それはともかく2話投下開始、ですが今日は2レスだけです……。
2話はもうちょっと続く予定。
それでは、また。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/04/20(水) 08:09:21.03 ID:XjcD4yIRo<> お疲れ様でした。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/04/20(水) 13:11:10.66 ID:1NLaQHQIO<> 乙
一応ピアノだかなんかの稽古が伏線だったのかな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/04/20(水) 13:11:18.38 ID:tAcZrGS2o<> 乙っちまどまど! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2011/04/21(木) 00:46:28.18 ID:oR4tThTA0<> 乙! <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/04/27(水) 02:19:38.91 ID:RJQWTnvto<> 仁美がマミに案内されたのはマンションの一室だった。
家具などは最低限に抑えているようだが、良家のお嬢様である仁美の目から見てもセンスの光る品が選ばれていると感じられた。
仁美「素敵なお部屋ですわ」
マミ「ふふ、ありがとう。
それじゃあ紅茶を用意してくるから、キュゥべえと話でもして待っててね」
仁美「はい、ありがとうございます」
マミがキッチンに向かった後、手持ち無沙汰になった仁美は今まで関心を払っていなかったキュゥべえに声をかけた。
仁美「キュウベエさんって魔法の使者と仰られてた割に、西洋的というよりは和風な名前ですのね」
QB「え?」
仁美「ああ、分かりにくくてすみません。えっと、ノートはと」
そう言って仁美はカバンからノートとシャープペンを取り出し、開いたノートに漢字で『九兵衛』と書いた。 <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/04/27(水) 02:27:53.41 ID:RJQWTnvto<> 仁美「お名前は漢字でこう書かれるのではありませんの?」
QB「ああ、そういうことか。ちょっと書くものを貸してくれるかい」
仁美「はい、どうぞ」
QB「こう書くのが正しいね」
キュゥべえは、ノートに書かれた『九兵衛』の下に『キュゥべえ』と借りたシャープペンを前足で器用に持って書いた。
仁美「『キュ』がカタカナ、『ゥ』はカタカナ小文字、『べえ』がひらがななのですか。
随分変わったお名前ですのね。……あ、もしかしてこれは愛称でご本名は別にお持ちだとか?」
QB「へえ、勘が鋭いね、仁美。正解だよ。
契約相手である女の子が親しみやすい名前をと試行錯誤した結果、この愛称になったのさ」
仁美「それではご本名は何と仰るのですか?」
QB「……本名はインキュベーターだよ。ほら、これだと堅苦しい感じがするだろ?」
仁美「確かにそうですわね。……インキュベーターって英語かしら。意味は、と」
携帯電話で『インキュベーター』でWeb検索して英和辞典のデータを見つけて仁美は首を傾げた。 <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/04/27(水) 02:38:42.63 ID:RJQWTnvto<> 仁美「インキュベーター。incubator。孵卵器、ですの?」
QB「ああ、英語だとそういう意味になるね」
仁美「魔法少女と孵卵器? 何だか奇妙な組み合わせですわね」
ミスマッチが気になった仁美だが、その疑問はマミがキッチンからリビングにやって来たので棚上げにした。
今はお姉様とのティータイムなのだ。魔法少女と孵卵器の謎についてはまた後でキュゥべえに訊けばいいだろう。
マミ「お待たせ」
仁美「ありがとうございます」
マミは運んできたお盆をテーブルに置いて、三角テーブルの仁美が座っているのと同じ辺に座った。
そして、ケーキが盛り付けられた皿とティーカップをそれぞれの前に配り、慣れた手つきでティーポットの紅茶をカップに注ぐ。
マミ「それじゃあいただきましょうか」
仁美「いただきますわ」
それぞれ自分が注文したケーキを一口食べる。
仁美「美味しい。しっとりした生地と抹茶クリームのバランスがお見事ですわ。
あのお店にはよく行かれるのですか?」
マミ「お気に入りのお店なの。また今度、一緒に行きましょうか」
仁美「ええ、ぜひお願いしますわ」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2011/04/27(水) 03:35:51.73 ID:PQ+6OIr70<> んんッ… 寝オチぃ?
お疲れさま、コレは期待せざるを得ない <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/04/27(水) 12:49:27.51 ID:qd6vA0oqo<> ポイね
とりあえず乙っちまどまど! <>
都合により>4を修正 ◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/04/28(木) 02:24:21.56 ID:U2JbLMNPo<> そう言ってウインクして、金髪の少女は手にしていた長身銃を投げ捨てる。
そして被っていた帽子を右手で取ると、その手を自分の前方に回す。
すると、先ほどと同じ長身銃がいくつも帽子から出てきて地面に突き刺さった。
金髪の少女は流れるような動作で、地面から長身銃を取っては発射して投げ捨て、取っては発射して投げ捨てと繰り返す。
その銃弾は全て異形を括り付けた門に向かい、瞬く間に壊していく。
金髪の少女「これで決めるわ!」
そして、金髪の少女が額の上で両手を組むと、金色の輝きと共に巨大な銃が出現する。
金髪の少女「ティロ・フィナーレ!」
異形の門に向けて巨大な銃を構えて発砲すると、標的は激しい炎に包まれて跡形もなく爆発した。
門の消滅を確認すると金髪の少女は銃の実体化を解いた。
金髪の少女「ごめんなさいね。助けに来るのが遅くなって」
仁美「い、いえそんな……。助かりましたわ。ありがとうございます」
周囲の空間が元に戻っていく。そこは人通りの少ない裏道だった。
いつの間にか入り込んでいたらしい。
どうやら危険は去ったと分かり、仁美は緊張を解く。
そして、金髪の少女が現われてから続いている、恐怖が原因ではない胸の高鳴りの理由を自覚した。 <>
◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/04/28(木) 02:32:26.90 ID:U2JbLMNPo<> というわけで都合により、マミがティロ・フィナーレ使用するように修正しまた。
第01話;>>2-3, >>27, >>5
第02話;>>15-16, >>22-24 以下続行
となってます。
>25-26
寝落ちした訳ではないのですが、そういやこれまでしてたのに昨日は終了宣言してなかったですね。スマソ。
とりあえず今日は修正レスのみです。連休でペースを上げたいなぁ。
それでは、また。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/04/28(木) 15:37:11.47 ID:WWLiq87po<> 乙っちまどまど! <>
>24続き ◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/05/16(月) 03:18:52.63 ID:T/T2ObDeo<> 仁美「さて、それではお約束していた食べ比べをいたしましょう。お姉様、はい、あーん」
マミ「あの、志筑さん?
どうして一口サイズに切り分けたケーキをフォークに刺してこちらに」
仁美「嫌ですわ。仁美と呼んでくださいませ」
マミ「なら、仁美さん」
仁美「私の方が後輩ですし呼び捨てで構いませんのに」
マミ「その……あんまり呼び捨てするのに慣れてないから照れくさくて」
仁美「そうなんですの? 格好良い美人なお姉様なら、呼び捨てしあうご友人が沢山いらっしゃいそうですのに」
マミ「……」
仁美「お、お姉様?」(これはまさか地雷を踏みましたの?! 予想外ですわ)
マミ「数年前に家族でドライブに行った時、大規模な交通事故に巻き込まれたの」
仁美「交通事故、ですか」(何だか真面目なお話のようですし、いったんフォークをお皿に置いて、と)
マミ「それで重傷を負って意識が朦朧としていた時に、キュゥべえと出逢って」
仁美「! もしやお姉様はその時に魔法少女に?」
マミ「ええ」
QB「ボクと契約して魔法少女になると、願い事を何でも1つ叶えてあげられるんだ」 <>
◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/05/16(月) 03:21:23.69 ID:T/T2ObDeo<> 仁美「それではお姉様の願いは――」
マミ「『生きたい』と願って私は魔法少女になったの」
仁美「そうでしたの……」
マミ「その後は、魔法少女として魔女との戦いの日々よ。友達と遊んだり、恋したりする暇もなかったわね」
仁美「お姉様……」
マミ「もう、あなたがそんなに辛そうな顔をしないで。後悔しているわけじゃないのよ。
今の生き方も、あそこで死んじゃうよりはよほどよかったと思ってるし」
仁美「でも、今まで命がけで魔女と孤独に戦っていらっしゃたのでしょう。それなのに誰もそのことを知らないなんて」
マミ「別に誰かに感謝されたくて魔女と戦っている訳じゃないし、誰にも知られてなくても構わないわよ。
……もしかしたら、キュゥべえと契約した時に家族も助かるよう願えなかった罪滅ぼし、っていうのもあるのかも」
仁美「そんな! お姉様がキュウベエさんと契約された時は瀕死で意識が朦朧としてらっしゃったのでしょう。
それなら、お姉様が責任を感じることはありませんわ」
仁美は思わずマミの手を握って言った。
マミ「ありがとう、そう言われると罪悪感が少し薄くなるわ。
それに、ずっと孤独に戦っていたわけじゃないのよ。
魔法少女になったばかりの頃は、ちょうど同時期に魔法少女になった子とコンビを組んでいたこともあるの。
……まあ、短い間だったけど」
仁美「その方は今は? まさか魔女との戦いで……」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/16(月) 03:21:49.71 ID:gMuOMNjIO<> 待ってた <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/05/16(月) 04:12:11.46 ID:T/T2ObDeo<> マミ「いえ、今もあの子も生きて魔女と戦ってるわ。
ただ、私とあの子が小学校卒業して中学入学直前だったかな。あの子の父親が家族と無理心中してしまったの。
そして1人だけ生き残ったあの子は、これからは魔法は自分だけの望みを叶えるために使うって言い出したの」
仁美「自分だけの望みを叶えるために?」
マミ「ええ、そしてあの子は魔法でお金を盗んだり万引きするようになった」
仁美「まあ……。それではお姉様はそれがきっかけでその方と対立されて?」
マミ「いいえ。その時は、良くないことだと何度も注意はしたけど本気で対立はしなかったわ。
あの子は私みたいに両親の遺産があったわけじゃなかったし、やっぱりコンビを組んできた戦友だったから甘くなってたのかしら。
……でも、あの子が使い魔を倒すのをやめようと言い出した時に大喧嘩、いえ、殺し合いになったの」
仁美「あの、使い魔って何でしょうか?」
マミ「あら、ごめんなさい。まだ説明していなかったわね。
さっき志筑さんが襲われていたのを例にすると、あの凱旋門みたいなのが魔女、そしてあなたに近寄って来ていた化け物が使い魔になるわね。
魔女が生み出した使い魔は人を襲って力を付けていくと、やがては親である魔女と同じ姿になるの」
仁美「なるほど……では、その方は使い魔が魔女に成長するまで人々を見殺しにしようと?」
マミ「そういうことね。魔法少女にとって重要なグリーフシードというものがあるんだけど、それは使い魔は絶対に持っていないの。
でも、魔女なら持っていることがある」
仁美「だから、『魔法は自分だけの望みを叶えるために使う』ですか」
マミ「ええ。もちろん、私はそんなこと許せなかったから、あの子と戦闘になったの。
お互い重傷を負うまで戦いは続いたんだけど、やがてあの子は馬鹿らしくなったと言って見滝原から出て行ったわ。
私はそれを止められなかった、いえ、止めなかったの……」
QB「そして今は、彼女は隣町で魔法少女をやっているね」 <>
◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/05/16(月) 04:17:29.15 ID:T/T2ObDeo<> とりあえずここまでです。2週間以上、間が空いてしまいスマソ。
ケーキ食べ比べ間接キスネタをするはずだったのに、会話の流れからシリアスモードに突入してしまった。おかしいな。
あの子は誰のことかまあバレバレですかね。このSSではマミさんとあの子の関係はこういうことになりました。
うわ、明日いや今日仕事あるのに睡眠時間ヤバイ。
それでは、また。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/05/16(月) 07:12:03.92 ID:ya+Be1STo<> お疲れ様でした。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県)<>sage<>2011/05/16(月) 18:39:07.29 ID:u+rezfmxo<> 乙っちマミマミ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/05/17(火) 09:17:09.08 ID:0o9aQtJVo<> 乙っちまどまど! <>
◆Yvle9sODZk<>saga<>2011/05/23(月) 01:15:42.87 ID:rNgsLpvFo<> 仁美「そんなことがあったのですか……」
マミ「ごめんなさい。食べ比べの話から随分暗い話になっちゃったわね」
仁美「いえ、私が不用意なことを言ってしまったのがきっかけで、お姉様に辛いことをお話しさせてしまったのですし、
謝るのは私の方ですわ。ごめんなさい」
マミ「謝らなくていいわよ。
それに私が魔法少女になったきっかけとか、魔法少女をするリスクとかはもともと話すつもりだったの」
仁美「では、その方とのことは?」
マミ「あの子とのことまでは話したのは勢いだけど。
志筑さんが私のことを心配して辛そうな顔したのにちょっとキュンとして思わず口が――ってそうじゃなくて」
仁美「お姉様///」
マミ「コホン。と、とにかく。
志筑さんに、私への憧れだけで魔法少女になることを決めないで、キチンと考えて欲しかったの。
選択の余地がなかった私にはできなかったことだし、ね」
仁美「お姉様……ありがとうございます。
……それはそれとして、仁美と呼んでくださいな。先ほどから『志筑さん』に戻っていますわ」
マミ「あ、つい癖で苗字呼びしてたわ。ごめんなさい、志づ、仁美さん」
仁美「ペナルティとしてここからは、私のフォークだけ使ってケーキの残りを食べましょう」
マミ「えっ」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/05/23(月) 01:17:09.91 ID:rNgsLpvFo<> 仁美「はい、あーん」
マミ「ちょ、ちょっとそれは恥ずかしいんだけど」
仁美「2人きりだし問題ありませんわ。あーん」
マミ「……あーん」モグモグ
仁美「いかがですか? 抹茶ケーキのお味は」
マミ「こっちも美味しいわね」
仁美「では、次はお姉様がこのフォークを使って、私に食べさせてくださいませ。はい」
マミ「……どうしてもしなきゃダメ?」
仁美「お姉様……」ウルウル
マミ「わ、分かったわよ。あーん」
仁美「あーん」モグモグ
マミ「どうかしら?」
仁美「オレンジケーキも美味しいですわ」
マミ「それは良かったわ。じゃあ後は――」
仁美「ええ、後も同じように交互に食べさせ合いましょう。勿論、フォークは共有で」
マミ「」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/05/23(月) 02:03:04.95 ID:rNgsLpvFo<> ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
マミ「はぁ、ようやく食べ終えれた。照れくささでケーキの味があまり分からなかった気がするわ」
仁美「あら? そうでしたの、お姉様。
私は、もともと美味しいケーキだったのが間接キスという隠し味でより美味しく感じましたわ」
マミ「ひ、仁美さん///」
QB「……さて、親睦も深まったようだし、そろそろ本題に入ったらどうかな?」
マミ「そ、そうね、キュゥべえ。仁美さんもそれでいいかしら?」
仁美「そうですわね。『お姉様と食べ比べ間接キス大作戦』という目的の1つは達成しましたし。
うふふ、至福の一時でしたわ」
マミ「もう、間接キス大作戦って……」ジトー
仁美「コホン。……魔法少女についての説明をお聞きする件ですが、
私が質問していくという形でもよろしいでしょうか?」
マミ「え? ええ、それは構わないけど」
QB「ボクも構わないよ」
仁美「ありがとうございます。では、最初の質問です。
魔法少女のコスチュームと武器についてですが、これらは契約する少女が自由に決められるのでしょうか?
それとも、一定のルールに基づいて決まるとか、あるいは全くのランダムだったりするのでしょうか?」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/05/23(月) 02:29:59.40 ID:rNgsLpvFo<> マミ「私の場合はキュゥべえに希望を伝えたりする暇はなかったけど、夢見てた感じのコスチュームと武器になってたわね」
仁美「お姉様の契約時の状況で理想のコスチュームと武器だったということは……契約する少女の無意識が反映されるとか?」
QB「ああ、コスチュームと武器は契約する少女の無意識の『魔法少女へのイメージ』が反映されるね」
マミ「へえ、そういうことだったのね」
仁美「なるほど。では、契約時にコスチュームと武器を強くイメージすれば確実にそうなれると考えてもよろしいでしょうか」
QB「基本的にはそうなるね。武器については魔法少女の資質が関わってくるから、絶対に希望通りになるとは言い切れないけど」
仁美「コスチュームは確実ですのね。それは安心しましたわ。ランダムだったりしたらどうしようと思っていましたので」
マミ「という事は、コスチュームと武器の希望はもう決まってるのね」
仁美「ええ、コスチュームはお姉様のと基本デザインは同じでカラーリングは薄緑色にしようかと」
マミ「え、それってペアルックってこと?」
仁美「はい。……まあ、私はお姉様ほどスタイル良くないので、胸部分の強調は控えめにするつもりですけど」チラッ
マミ「も、もう!」
仁美「……やっぱり、お嫌ですか?」
マミ「そうねえ……別に構わないわよ。何というかこう、コスチュームが似てると連帯感が出るし」
仁美「ありがとうございます。
実はその……中学2年生なのにお恥ずかしい話ですが、私、日曜朝に放送している変身ヒロインアニメが好きなんです」
マミ「!」ピクッ
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/05/23(月) 03:56:47.90 ID:rNgsLpvFo<> 仁美「お姉様のコスチュームを見た時からアレにちょっと雰囲気が似てるなと思いまして、
それでコスチュームはお姉様のとペアルックにしようと思ったんです。
厳密には魔法少女ではないのですけど」
マミ「仁美さん!」ガシッ
仁美「は、はい?」
マミ「恥ずかしがることなんてないじゃない。中学生でもプリキュア見てても全然問題ないわ!」
仁美「え、では……お姉様もプリキュアをご覧に?」
マミ「ええ。私のコスチュームがプリキュアに似てると感じたのは当然ね。
あの交通事故に遭った頃はファイブを夢中で見てて、もし私がプリキュアになるなら
どんなコスチュームと武器にするかとか考えたこともあったから」
仁美「そういうことでしたの。あら? でも……」
マミ「どうかした?」
仁美「お姉様はプリキュアがお好きなのに武器は銃や大砲ですのね。
私はプリキュアみたいに肉弾戦メインでいこうと、武器は手甲と具足にしようと思ってましたのに」
マミ「手甲と具足っていうと、どちらも金属製の攻防一体のアイテムだったかしら」
仁美「ええ、私、習い事の1つとして護身術を習っていますので、
魔法で生み出した手甲と具足を付ければ魔女相手にプリキュアみたいな戦い方もできるのではないかと」
<>
◆Yvle9sODZk<>saga<>2011/05/23(月) 04:18:41.64 ID:rNgsLpvFo<> マミ「なるほど、確かにプリキュア再現するなら最適ね。
でも、私はプリキュアは好きだけど、肉弾戦に偏り過ぎなのは好みじゃないの。
もう少し武器を使って派手に戦ってもいいんじゃないかと常々思ってるわ」
仁美「それで、銃と大砲ですか」
マミ「ええ、通常攻撃は銃、トドメの必殺技は大砲で派手に、ってコンセプトよ。
流石にマシンガンを連射するのは風情がないから、あえて単発のマスケット銃を選んだけど」
仁美「マスケット銃と言いますの? あの長い銃は。何だか歴史で出てきた火縄銃に似ていましたが」
マミ「火縄銃に似ているというのは正解ね。
もともとは単発の銃でカッコイイのがないか調べてる時に、社会科で習った火縄銃のことを思いだしたのがきっかけなのよ。
で、調べてみたら、火縄銃はマスケット銃の初期型で点機構が火縄式のものを指すことが分かったの。
そして、火縄式の欠点が解消されたフリントロック式のマスケット銃の存在を知って、って感じね」
仁美「色々と考えられていたのですね」
マミ「まあね。でも、ちょうど良かったわね」
仁美「え?」
マミ「私が銃での遠距離攻撃、仁美さんが手甲と具足での近接攻撃と役割分担するのは理にかなってるわ」
仁美「役割分担ですか。言われてみれば確かにバランスが取れそうですわ」
マミ「私達、良いパートナーになれそうね」
仁美「お姉様///」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/05/23(月) 04:24:50.03 ID:rNgsLpvFo<> 今回はここまでです。
ようやく習い事に護身術が含まれてた伏線が回収できました。
あとは、マミのコスチュームと武器考察ネタとかずっとやりたかったのが消化できたり。
まあそんな感じで、それでは、また。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/23(月) 09:52:22.74 ID:pCE9gJ6no<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/23(月) 12:41:08.74 ID:ST77PoeIO<> 乙。支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)<>sage<>2011/05/23(月) 21:55:58.74 ID:i+yqU90mo<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県)<>sage<>2011/05/23(月) 22:26:28.01 ID:p+UB8lYHo<> 乙華麗 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/05/24(火) 00:40:21.14 ID:ZNASht+go<> 乙
銃なら連射可能なのがいいはずなのだが、そこはやはりかっこよさ優先かw <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/05/24(火) 00:46:28.53 ID:Ib36p3Iuo<> お疲れさまでした。
単発・・・・・ねぇ・・・・・・せめてボルトアクションだったら・・・・・・
・・・・・・せめてトカチエフ式連発銃だったら・・・・・・・・。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/24(火) 15:25:25.68 ID:arZU8mUIO<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/25(水) 18:58:53.50 ID:utCTp2HIO<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/05/27(金) 00:04:11.20 ID:WNlnQmNDo<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/29(日) 19:47:48.93 ID:xY/R+xXIO<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/05/30(月) 07:57:39.90 ID:BruKK5oAo<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/30(月) 18:58:14.31 ID:NuL584vIO<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/30(月) 20:25:47.42 ID:g91rAUH9o<> 多分保守してるんだろうけどこの板はdat落ちしないぞ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/30(月) 20:42:47.44 ID:rM4GAHaCP<> ち、ちげーよ!そんな事知ってるし!
俺はただ早く続き書いて欲しいってだけだし! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/30(月) 22:43:06.37 ID:bTFpqQHIO<> >>51から>>56まで全部俺のカキコだった希ガス
保守の時は保守と書くわい
見てるやつがいるんだぞ、と>>1にプレッシャー与えてるだけだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/05/31(火) 00:20:43.32 ID:VUm/SFQxo<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/31(火) 00:43:56.49 ID:zsBB6dXco<> プレッシャーのかけ過ぎは逆効果だぞ
まだ一週間くらいで何言ってんだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/05/31(火) 01:04:10.97 ID:VUm/SFQxo<> 1日でも早く……読みたいんですッ…… <>
◆Yvle9sODZk<>saga<>2011/05/31(火) 02:59:31.05 ID:fjvbqV2fo<> マミ「……コホン。さて、他に質問はあるかしら?」
仁美「ええ、それでは次の質問です。……これはキュゥべえさんに直接お訊きしますわ」
QB「何だい?」
仁美「魔法少女になると、願い事を本当に何でも1つだけ叶えていただけますの?」
QB「ああ、そうだよ」
仁美「では、私が魔法少女になる時にマミお姉様のご両親の蘇生を願ったら、それは叶いますか?」
QB「……」
マミ「仁美さん?! そんなこと私は望まないわ。願いは自分の為に使いなさい!」
仁美「ありがとうございます、お姉様。ですが、お姉様の為に使うことは私の為に使うことと同じですわ。
キュゥべえさん、どうなのですか?」
QB「……マミの両親の魂は既に消滅している。
君の魔法少女としての潜在力では、消滅した魂の復活という願いは残念ながら叶えられないね」
仁美「え? でも」 マミ「え? どういうこと」
思わず仁美とマミは顔を見合わせた。
仁美としては100%叶うと思っていたが念の為の確認のつもりだったし、マミとしてももしも仁美が願ったら叶うと思っていたからだ。
仁美「叶えられない願いもあると最初から言わないなんて、それでは嘘をついていたんですの?」
マミ「仁美さんの言う通りね。そのやり方はフェアじゃないわよ」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/05/31(火) 03:01:35.64 ID:fjvbqV2fo<> QB「一度に大量の情報を伝えられたら、君達も混乱するでしょう?
例外については説明を省いただけさ。
勿論、今みたいに具体的な願いを挙げてそれが叶うか訊かれたら、実現可能かは答えるから不都合はないと思うよ」
仁美「……」 マミ「……」
QB「あれ? どうしたんだい2人とも。無言になって」
マミ「キュゥべえ……あなたは……!」
仁美「……抑えてください、お姉様」
マミ「でも、仁美さん……」
仁美「キュゥべえさ、いえこれからは本名のインキュベーターと呼ばせていただきましょう。
インキュベーターは魔法少女候補に対して『説明を省く』ことがある、それだけのことですわ」
マミ「そ、そんな身も蓋もない……え? 本名のいんきゅべーたー?」
仁美「もしかしてと思い始めていましたが、お姉様はご存じありませんでしたか。
『キュゥべえ』というのは愛称で、『インキュベーター』が本名だそうです。
先ほど、お姉様がお茶の準備されている間の雑談で、話の流れで質問したら教えていただけました」
マミ「私とあなたはもう4年ほどの付き合いになるのに、今までそんなこと教えてくれなかったわね、キュゥべえ」
QB「ああ、だって君は質問しなかったからね」
マミ「……そう、そういうこと。私は今まであなたのことを何も分かっていなかったみたいね」
QB「2人ともさっきから何が不満なんだい? 訳が分からないよ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/31(火) 10:33:28.96 ID:QtbxWDlSO<> おいQBがんばれよww
押されっぱなしじゃないか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/31(火) 12:35:04.68 ID:ydKYW5cDO<> マミさんがフリントロック以外使うとしたらレバーアクションまでだろ
勿論ショートバレルでな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/01(水) 19:06:08.56 ID:bAIkWe5IO<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/02(木) 12:34:45.22 ID:yvEi8amIO<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/06/02(木) 14:31:36.60 ID:Adwjk/x+o<> 乙っちまどまど! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/06/02(木) 23:04:44.18 ID:FbwLpeY7o<> マミさんは長いこと魔法少女やってたのに全然真実に到達してないってところをみると
細かいことは気にしない正確なんだろうなあ、と思うわけで <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/03(金) 20:04:56.79 ID:FYcmEfNIO<> 聞いてもはぐらかされただけかも
本編のさやかのときみたいに <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/06(月) 03:00:37.77 ID:FPocnxYio<> 仁美「……もしかして、あなたには感情はないのですか? インキュベーター」
マミ「え?」
QB「ああ、この外見を見て勘違いする子が多いけど、ボク達は感情を持ち合わせていないよ」
仁美「勘違いさせる為に、見た目を愛くるしくしているのでは?」
マミ「いつも冷静だし無表情かなとは思ってたけど……。
だから、説明を省いて私達を誤解させても罪悪感がないのね」
QB「罪悪感か。ボク達が理解できない概念の1つだね」
仁美「生物というより機械に近いですね。
といっても正確に話すわけではなく、誤解を招く話し方をするのでこれからは注意しないといけませんわ」
マミ「……これから?」
QB「へえ。その口ぶりだとボクのことを信用していないのに、魔法少女契約はまだする気なのかい?
君はなかなか興味深い行動パターンをするね、志筑仁美」
マミ「仁美さん、キュゥべ……インキュベーターは私達を騙して魔法少女契約を迫る存在だと分かったし、
もしかしたら私が知らない事実を隠してるかもしれないわ。
だから、私への義理で魔法少女にならなくてもいいのよ。その気持ちだけで十分」
仁美「いいえ、お姉様。私は、一目惚れしたお姉様の力になりたいんです。
それに、魔女に襲われて殺されそうだったのをお姉様に助けられたご恩もありますし」
マミ「意外と強情ねあなたも。後悔しても知らないわよ」
仁美「後悔なんてしませんわ」
マミ「そう……ありがとう」ホロッ <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/06(月) 03:42:36.43 ID:FPocnxYio<> QB「そういうことならさっさと説明を終わろうか。
あとはソウルジェムとグリーフシードについてくらいかな?」
仁美「グリーフシードというのは先程のお話でも出てきましたので訊こうと思っていました。
が、その前にもう1つお訊きしたいことがあります」
QB「それは何だい?」
仁美「魔法少女と言うからには武器だけでなく、魔法も使って魔女と戦うのではないのですか?」
マミ「どういう意味かしら? 武器は魔法で生み出しているわよ」
仁美「あら、すみません分かりにくくて。
確かにお姉様の銃を生み出すのも魔法でしょうけど、もっとこう魔法少女っぽい
炎とか氷とか風とか雷の魔法は使えないのかなと思いまして」
マミ「ああ、そういうことね。
武器生成以外の魔法は、魔法少女契約の時の願いによって得られるのよ。
そうよね? キュゥ……インキュベーター」
QB「ああ、そうだよ。
マミの場合は『生きたい』、より具体的に言うと『消えそうな自分の命を繋ぎ止めたい』という願いから、
『モノを結び合わせる』という魔法を得ているね」
仁美「治癒魔法ではないんですのね」
マミ「治癒魔法も使えるんだけど、本質はあくまでモノを結び合わせる魔法みたい。
ほら、仁美さんを助けた時に、最初に魔女の使い魔を糸で拘束してたでしょ」
仁美「言われてみればあの時、確かに糸を使われていましたね」
マミ「魔力を結び合わせて、あんな感じの糸とか、リボンとかにして魔女を拘束するのよ。
そして、魔女の動きを止めたところで――」
仁美「銃や大砲でとどめ、というわけですのね」
マミ「ええ、そうよ」
仁美「魔法少女それぞれ固有の魔法は願いによって決まるとなると、願いを何にするかは悩みますわ」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/06(月) 03:49:22.29 ID:FPocnxYio<> QB「しかし、大抵の子はソウルジェムとグリーフシード、あとは魔女と戦う危険について話したら、
二つ返事で契約してくれるんだけどな。仁美は実に用心深いよ」
仁美「魔法少女のコスチュームと武器と魔法、願い事が本当に何でも1つだけ叶うのか。
お姉様のような生死に関わる一刻を争う状況ならともかく、
安全な状況ならこれくらい質問するのは普通だと思いますけど……」
マミ「もし私がじっくり考えられる状況だったとしても、願い事が本当に何でも叶うのかは確認しない気がするわね。
魔法なら何でもできそうだと思ってたし」
仁美「そうですか? 私の場合は『何でも』叶うと強調されてたのが無意識に引っかかっていたのかもしれませんね」
マミ「まあ勿論、魔法少女のコスチュームと武器と魔法についてはしっかり質問してたでしょうけど」
仁美「やっぱりそうですよね♪」
マミ「魔法少女の基本だものね♪」
QB「ソウルジェムとグリーフシードはマミのを見せるのが分かりやすいだろうね」
マミ「……そうね」
仁美との話の腰を折られたマミはキュゥべえを不満げに一瞥したが、気を取り直すと
左中指に嵌めていた指輪を一瞬でオレンジ色の宝石に形状変化させた。
マミ「これがソウルジェム。キュゥべえに選ばれた女の子が、契約によって生み出す宝石よ」
仁美「綺麗ですわね。お姉様が嵌めていた指輪が宝石に変化したんですの?」
マミ「ええ、そうよ。普段は指輪の形にしているの。そして、この宝石の形とあともう1つの形があるわ」
仁美「もう1つ?」
マミ「魔法少女に変身した時は髪飾りの形になるの。
まあ、あくまで私の場合であって、変身時のソウルジェムの形状と身に着ける場所は人によって変わるんだけど。
ソウルジェムは魔力の源であり、魔法少女であることの証でもあるのよ」
<>
◆Yvle9sODZk<>saga<>2011/06/06(月) 03:56:57.22 ID:FPocnxYio<> 今回はここまでです。
さて、ようやく>>5の次回予告の台詞が近付いてきました。というか1話と2話のレス数の差が我ながらおかしいしw
これまでもああでもないこうでもないと書いては消ししていましたが、ここからが難所だったり。
まあ何とかここを乗り切ればあとは楽になる……はず。
まあそんな感じで、それでは、また。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/06/06(月) 07:05:03.88 ID:DxZsbQu2o<> お疲れ様でした。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 08:22:26.32 ID:im9zRLnIO<> いいぞ仁美、もっとやれ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県)<>sage<>2011/06/06(月) 20:28:17.35 ID:Gy2zGSUao<> 乙!
プレッシャーにならん程度に期待してるぞ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/06/06(月) 23:11:20.16 ID:8EB88ldio<> 乙
仁美さんマジ冷静
次も待ってるから気長に書いてくれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/06(月) 23:28:36.26 ID:mPxdKQx5P<> この仁美ちゃん…できる! <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/13(月) 02:56:50.37 ID:M5nyaKDpo<> 仁美「あの、貸していただいてもよろしいですか?」
マミ「ええ、構わないわよ」
マミに手渡されたソウルジェムを仁美はためつすがめつ眺める。
仁美「綺麗ですわ。
色もお姉様のイメージカラーという感じですし」
マミ「ふふ、ありがとう。
それでこのソウルジェムなんだけど、魔力を消耗するにつれて穢れが溜まって色が濁っていくの」
仁美「となると、ソウルジェムを元に戻すようなアイテムが……あ、もしかしてそれが先ほどのお話の」
マミ「そう。このグリーフシードに穢れを移すと、魔力が回復してソウルジェムも澄んだ色に戻るのよ」
言いながら、マミはスカートのポケットからグリーフシードを1つ取り出して仁美に見せた。
仁美「シードって種という意味でしたっけ。
その割には、こちらもソウルジェムのようにアクセサリーみたいですね。ちょっと変わったデザインですけれど」
マミ「こっちは穢れを吸い過ぎると、魔女が孵化してしまうから注意しないといけないけどね」
QB「限界まで穢れを吸ったグリーフシードは、ボクが処分してるんだよ」
マミ「さて、私からの説明は以上だけど、何か質問はあるかしら」
仁美「ええ、それではいくつか。まず最初の質問ですが――」
QB「ソウルジェムとグリーフシードの単語の意味が気になるんだろう?
さっきのインキュベーターの意味みたいに」
仁美「……ええ」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/13(月) 03:00:36.06 ID:M5nyaKDpo<> QB「ソウルジェムのスペルはSoul Gem。直訳すると『魂の宝石』だね。
そして、グリーフシードのスペルはGrief Seed。直訳すると『嘆きの種』になる」
仁美「『魂の宝石』と『嘆きの種』、ですか」
マミ「魂?!」(キュゥべえが都合の悪いことは訊かれるまで話さないことを考えると、まさか……!)
仁美「お姉様?」
QB「おや?
マミは顔色が悪くなったけど、もしかしてソウルジェムの正体に気付いたのかな」
マミ「ええ。
……ソウルジェムはたたの契約の証の変身アイテムではなく、魔法少女の魂そのものだったのね」
QB「ああ、その通り。
ただの人間と同じ壊れやすい身体のままで魔女と戦ってくれなんて、とてもお願いできないからね。
魔法少女との契約を取り結ぶボクの役目はね、君達の魂を抜き取って、魔力をより効率よく運用できる、
コンパクトで、安全な姿のソウルジェムに変えることなのさ」
マミ「本体の魂はソウルジェムになってこの身体は抜け殻になっていたから、
以前、私が魔女との戦いで凄い大怪我をした時も、治癒魔法で何とか回復できたのね」
QB「そういうことさ。魔法少女にとって、元の身体なんていうのは、外付けのハードウェアでしかないんだ」
仁美「そ、そんなことって……酷すぎます!」
QB「むしろ便利だろう?
心臓が破れても、ありったけの血を抜かれても、その身体は魔力で修理すれば、すぐまた動くようになる。
痛覚はある程度以上の痛みはセーブされるようになってるし、やろうと思えば完全に遮断することもできる。
ソウルジェムさえ砕かれない限り、魔法少女は無敵だよ。
弱点だらけの人体よりも、よほど戦いでは有利じゃないか」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/13(月) 03:25:46.58 ID:M5nyaKDpo<> 仁美「だからって、それでは魔法少女は人間でなくなっているじゃないですか!」
QB「人間でなくなるのは当たり前じゃないか。『魔法少女』になるんだから」
仁美「なっ……!」
QB「君達はいつもそうだね。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする。
訳が分からないよ。どうして人間はそんなに、魂の在処にこだわるんだい?」
仁美「インキュベーター、あなたは……!」
マミ「仁美さん、私の為に怒ってくれてありがとう。
でも、魔法少女になって人間でなくなったのに不満はあるけど、仕方ないと思ってるわ。
私の場合、あの時キュゥべえと契約しなかったら死んでいたから」
仁美「それは……そうかもしれませんが……」
QB「そういえば、マミ。君はさっきからボクの呼び方が統一されていないけどどうしたんだい。
『キュゥべえ』と言いかけてから『インキュベーター』と言い直したり、『キュゥべえ』と呼んでみたり」
マミ「……私を騙していたあなたを愛称で呼ぶのはもうやめようと思ったけど、長年の慣れでつい『キュゥべえ』と呼んでしまうのよ。
いちいち言い直すのも嫌になってきたし、仁美さんには悪いけど今まで通り『キュゥべえ』と呼ぶことにするわ」
仁美「いえ、お姉様の呼びやすいように呼ばれてくださいませ」
マミ「ありがとう」
QB「ふうん。人間というのは本当によく分からない知的生命体だね」
仁美「別にあなたに理解されなくても結構ですわ」 マミ「別にあなたに理解されなくても構わないわよ」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/13(月) 04:13:58.70 ID:M5nyaKDpo<> QB「……ところで、ソウルジェムについて気付いたのはそれだけかい? マミ」
マミ「え?」 仁美「え?」
QB「ふむ。
その反応だと、もう1つの事実には気付いていないようだね」
仁美「何ですの、もう1つの事実って」
QB「ああ、志筑仁美には魔法少女と魔女の対応関係についての説明をしていなかったかな。
これを知っていないと気付くのは無理かもしれない」
マミ「魔法少女と魔女の対応関係?
願いから産まれるのが魔法少女で、魔女は呪いから産まれた存在。
魔法少女が希望を振りまくように、魔女は絶望を蒔き散らす、だったかしら」
QB「ああ、その通り。
さて、この魔法少女と魔女の対応関係と今までに君達が知った事実を組み合わせると、
1つの仮説を思いつかないかい?」
マミ「一体何だっていうのよ、回りくどいわね」
仁美(魔法少女。願い。希望。ソウルジェム=魂の宝石。ソウルジェムは魂そのもの。
魔女。呪い。絶望。グリーフシード=嘆きの種。種といっても外見は……アクセサリー! まさか!?)
マミ「仁美さん? 顔が真っ青よ。
ごめんなさいね、怖がらせちゃって。やっぱりあなたが魔法少女になる話は気持ちだけもらっておくわ」
仁美「違います。怖いわけではありません。
たとえ、私の最悪の予想が当たっていたとしても、魔法少女となりお姉様と共に戦う決意は変わりません。
ですが、これはあまりにも……」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/13(月) 04:44:41.99 ID:M5nyaKDpo<> QB「へえ、今のヒントで気付いたのか」
マミ「……どうやら、かなり酷い事実みたいだけど、私に遠慮しないで言って頂戴」
仁美「お姉様……分かりましたわ。この質問でインキュベーターが答える筈ですわ」
マミ「……」ゴクリ
仁美「ソウルジェムは魔力を消耗するにつれて穢れが溜まっていくとお聞きしました」
マミ「ええ、そうね」 QB「そうだね」
仁美「それでは、ソウルジェムが穢れきるとどうなりますの?」
マミ「穢れきると? そういえばキュゥべえに確認したことが無かったわね。
魔法が使えなくなる……いえ、それなら仁美さんがここまで顔色を悪くするのはおかしいわね。
となると、魂であるソウルジェムが濁りきると魔法少女は死ぬ、といったところかしら? キュゥべえ」
QB「ふむ、その説明は正しくもあり間違いでもあるね。
魔法少女としては死ぬけれど、魔女に生まれ変わるのだから」
仁美「やはり、そういうことでしたか……」
マミ「え? ちょ、ちょっと待って。
魔法少女の敵である魔女も元は魔法少女だったっていうの?!」
QB「いや、魔女全てが元は魔法少女だった訳ではないよ。
グリーフシードを持っていない魔女は使い魔が成長して魔女になった存在だからね」
仁美「では、穢れきったソウルジェムがグリーフシードに変化して、魔法少女は魔女になるということですか?」
QB「正解だよ」
<>
◆Yvle9sODZk<><>2011/06/13(月) 04:50:13.82 ID:M5nyaKDpo<> 何かキリが悪いですが今回はここまでです。時間がヤバいんで……。
それではまた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/06/13(月) 07:31:00.28 ID:qYvWRz/vo<> 乙
マミさんヤバいんじゃないか…… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/13(月) 07:50:08.08 ID:HkM8tX8SO<> それでもこの仁美ならっ。なんとかしてくれる―― <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/06/13(月) 16:44:46.13 ID:pN7K2JJIo<> いざとなればジェムパンで沈めちまえば…… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/06/21(火) 07:47:31.82 ID:f4JQ40gfo<> 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/06/25(土) 01:33:57.39 ID:BeTbMsqXo<> 週末更新あるかな <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/26(日) 22:44:41.12 ID:46/CSl8qo<> マミ「じゃ、じゃあ私がこれまで倒してきた魔女の中にも……」
QB「ああ、元は魔法少女だった魔女も当然いたよ」
マミ「そんな……」
QB「さて、志筑仁美。これで君は魔法少女システムの詳細を知った訳だが、それでも契約するのかい?」
仁美「ええ、お姉様に助けられなかったらおそらく死んでいましたし、
リスク満載だろうと魔法少女になってお姉様の力になるという決意は揺らぎませんわ」
QB「契約前に魔法少女システムの詳細を知り得た少女は君以外にもこれまでに存在したけれど、
それを知っても魔法少女になろうとするのは珍しいね。
何が君をそうさせるんだい。自己犠牲というモノかな?」
仁美「いえ、敢えて言うなら愛の為ですわ」
QB「愛か。それもボク達には理解できない概念だね」
仁美「別にあなたに理解されなくても構いませんわ。
というわけでお姉様、不束者ですが改めてよろしくお願いいたします。……お姉様、どうなされました?」
仁美はいつの間にか俯いていたマミに気付いて、心配して声をかけた。
嫌な予感がして、まだ借りたままだったマミのソウルジェム、いや、マミ自身を持つ手に力が入る。
マミはおもむろに顔を上げると、その手にマスケット銃を生みだして笑顔で仁美に告げた。
マミ「仁美さん、悪いけど私のソウルジェムを返してくれるかしら。何しろそれが私の本体なのだし……ふふっ」
仁美「……お返しするのは構いませんが、何故マスケット銃を出しているのですか?」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/06/26(日) 22:48:20.72 ID:dIfVdcsHo<> キター <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/26(日) 22:51:06.11 ID:46/CSl8qo<> マミ「分からない?
ソウルジェムがグリーフシードになって魔女を産むなら、そうなる前に死ぬしかないじゃない!」
仁美「なっ」
QB「ショックを受けたのは期待通りだけど、絶望で魔女化しないのは困るなマミ」
マミ「……そう。そういうことねキュウベエ。
あなたはやろうと思えば、仁美さんの質問をはぐらかしたり話題を変えたりできた。
でも、そうせずに質問にちゃんと答えていたのは、この機会に私を魔女化させたかったからなのね」
QB「ああ。だって君は魔法少女歴がもう4年だろ。
一般的な魔法少女は長くても1、2年で魔女化するか魔女に殺されて餌になるのに、効率が悪すぎるよ。
おまけにここで仁美がパートナーになったら2人ともいつまで生き残ることか……」
仁美「……生き物をこの手で殺したいと思ったのは生まれて初めてですわ」
マミ「でも、残念だったわねキュウベエ。
私は絶対に魔女にならないわよ。
交通事故から生還して以来、ある意味で私のレーゾンデートルだった『正義の魔法少女』を貫いて死んでやるわ」
QB「君はメンタリティが強いのか弱いのかよく分からないね、マミ。
極稀に魔法少女が魔女になるという事実に辿り着く魔法少女はいるけど、
大概がすぐに絶望してソウルジェムを濁らせて魔女になってくれるのに」
マミ「ごめんなさい仁美さん。でも、あなたは今日のことは悪い夢だったと忘れて日常を生きて――」
仁美「ふざけないでください!」
マミ「え?」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/27(月) 00:01:11.29 ID:K8Wya0fso<> 寝落ちか…? <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/27(月) 00:38:51.02 ID:ZOr/4LPZo<> 仁美「忘れるなんてできるわけないです!
私が色々質問したのがきっかけですし、ここでお姉様に死なれたら悔やんでも悔やみきれません。
それに、お姉様に亡くなって私が魔法少女にならなかったら、誰が見滝原を魔女から守るんですか?」
マミ「それは……でも、これからは魔女だけでなく魔女化する恐怖とも戦わないといけないのよ。
私、無理してカッコつけてるだけで、夜1人になると涙が止まらなかったこともあるの。
本当はそんなに強くないし無理よ」
仁美「いえ、お姉様は意思の強い方ですわ。
魔法少女システムの真実にショックを受けられてもソウルジェムは変化していません。
私達2人ならきっと魔女化の恐怖にも立ち向かえますわ」
マミ「でも……」
仁美(……言葉だけでは説得が無理なら)
マミのソウルジェムを両手で大切に持ちながら、仁美はマミに顔を近づけて素早く唇を合わせた。
マミが驚きで目を見開き、集中が解けたのかマスケット銃が消滅する。
そのまましばらく唇を合わせていたが、お互い息苦しくなったので唇を離した。
マミ「……い、いきなり何するのよ」
仁美「ショック療法です」
マミ「わ、私のファーストキスが……」
仁美「あら、私もファーストキスですわ。お似合いですね」
マミ「お似合いって、あなたねえ」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/27(月) 01:46:42.74 ID:ZOr/4LPZo<> 仁美「ふふ、少しは落ち着かれましたか?」
マミ「……まあね。さっきまで魔法少女として絶望していたのに、
急に女子中学生としてファーストキスで騒いで、非日常から一気に日常に戻ったわ」
仁美「それでいいと思います。お姉様は魔法少女であり女子中学生でもあるんですから。
……自殺するのは考え直していただけましたか?」
マミ「確かに仁美さんの言う通り、ここで私が死んだら
見滝原を魔女から守る魔法少女がいなくなるし無責任よね。
でも、本当に、これから私と一緒に戦ってくれるの? 傍にいてくれるの?」
仁美「勿論ですわ。今のキスはその誓いでもありますから」
マミ「誓いのキスだなんて///」
仁美「そして、いつかグリーフシードを使い切って、どちらかのソウルジェムが濁り切る寸前になったら、
魔法少女として心中しましょう」
マミ「……待って。それはもう1人のソウルジェムにまだ余裕があっても?」
仁美「ええ。私は自分のソウルジェムに余裕があっても、お姉様のソウルジェムが限界になったら一緒に死にますわ。
お姉様のいない世界に意味はありませんし」
マミ「ありがとう。
……そうね。私も仁美さんのソウルジェムが限界になったら、自分のソウルジェムに余裕があっても心中で構わないわ」
マミ・仁美「……」
マミ「何だか妙な約束してるわね、私達」
仁美「確かにそうですね。でも、本気ですよ」
マミ「私だって本気よ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2011/06/27(月) 02:04:42.20 ID:ROS0230/o<> QBさんが絶望に沈んでしまうw <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/27(月) 02:31:58.05 ID:ZOr/4LPZo<> 仁美「まあ、ソウルジェムが限界になるのは当分先になるでしょうけど。
何しろ、お互いピンチを乗り越えるたび、私とお姉様は強く近くなるんですから♪」
マミ「ん? ……ああ、そういうことね。
生きてるんだから失敗なんてメじゃなくて、ネガティブなんてブッ飛ばして
2人で思いっきり生命の花を咲かせるのね♪」
仁美「ええ、そういうことです」
マミ・仁美「ふふふっ」
QB「……どうやら、マミは持ち直したみたいだね。
しかし、魔女化しそうになったら心中の約束というのは困るな」
仁美「あなたの都合などどうでもいいんです、インキュベーター。
それよりも確認ですが、私が魔法少女システムの改変を願った場合、それは叶うのですか?」
マミ「そっか。契約前に魔法少女システムについて把握していれば、そう願う手があったのね!」
QB「残念だが、仁美の潜在力では無理だね」
仁美「……死者の蘇生が無理と言われたから覚悟していましたが、やはり無理ですか」
マミ「そもそも魔法少女の潜在力は何によって決まるのよ、キュゥべえ!」
QB「魔法少女としての潜在力はね、背負い込んだ因果の量で決まってくる。
一国の女王や救世主ならともかく、ごく平凡な人生だけを与えられてきた仁美では、
魔法少女システムの改変という願いは叶えることができないのさ」
仁美「因果の量、ですか。
一国の女王や救世主なら多いということは、境遇がドラマチックだと叶えられる願いの範囲は広くなり、
魔法少女となった後も強い力を発揮できる?」
QB「概ねその理解で合っているよ」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/27(月) 03:23:04.53 ID:ym3Vw481o<> 百合なせいなのか魔法少女の事実に衝撃を受けてるからか二人とも歪んでる気がするなぁ。 <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/06/27(月) 04:05:45.79 ID:ZOr/4LPZo<> マミ「境遇がドラマチック……九死に一生を得たとか?」
仁美「あ、お姉様の交通事故からの生還!」
マミ「なら、仁美さんの取り込まれた魔女の結界からの脱出も!」
QB「ああ、2人とも境遇がドラマチックと言えるね。
だから、魔法少女の中では強い力を持っている/持つことになるんだ」
マミ「と言っても、魔法少女システム改変まではできないのが残念ね」
仁美「でも、少しは希望が持てますわ。
私もお姉様と同じくらい魔法少女としての力があるかもしれないということですし。
あ、先ほどからお借りしたままでしたが、お返ししますねお姉様のソウルジェム」
マミ「ありがと。……やっぱり手元にソウルジェムがあると落ち着くわね」
仁美「そして、願いが決まりましたから叶えなさい、インキュベーター!」
QB「……君はどんな祈りで、ソウルジェムを輝かせるのかい?」
仁美「たとえどんなに離れていても、私が一瞬でマミお姉様の元へ駆け付けられる力を!」
QB「……契約は成立だ。君の祈りは、エントロピーを凌駕した。さあ、解き放ってごらん。その新しい力を」
インキュベーターの耳が伸びて仁美の胸から魂を具現化して抜き出し加工していく。
仁美「うっ……あっ……」
そして仁美は緑色に輝くソウルジェムを手にした。
マミ「……こうやって魔法少女の契約を客観視すると、魂を抜き取ってるのがよく分かるわね」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/06/27(月) 04:14:35.01 ID:ZOr/4LPZo<> 今回はここまでで。
>>100
「魔法少女の事実に衝撃を受けて」歪んでる感じにしてます。
あと、現状は危機的状況下における恋愛感情的な側面もあるかも。
次回は仁美変身シーンからになるはず。
それではまた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/27(月) 04:29:27.22 ID:gcTh2GNwP<> 守りにも逃げにも使える良い能力だ…
ってこれアレか。ジャッジメントですのってやつか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/27(月) 05:49:02.17 ID:nZcZjoqIO<> 乙マミ
次から本格的な百合百合タイムかな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/06/27(月) 08:07:46.59 ID:u49/unnuo<> 乙
ついに魔法少女契約か
でも実際にすべての事情を知ってても契約に踏み切る人っていそうだよね <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/06/27(月) 10:27:23.71 ID:IknHwm8oo<> 乙っちまどまど!
さて、二人はどうなるんやろうな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/27(月) 12:57:59.41 ID:EKbXKpaIO<> 乙です!
QBさん回収見込みなくても契約するのかー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/06/29(水) 07:49:42.23 ID:XGJTXw/SO<> 駆けつける先はマミの身体なのかソウルジェムなのか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/07/04(月) 00:59:40.53 ID:6kglv3wxo<> 支援 <>
◆Yvle9sODZk<>saga<>2011/07/11(月) 01:50:37.24 ID:FISEFTQCo<> 仁美「……ふう。裏事情を知っていると、当事者でも今、私の魂が抜き取られて……とちょっと複雑でした。
それはともかく変身ですけど、やはり変身ポーズが必要なのですか?」
マミ「私は魔法少女のお約束として変身ポーズを取ってるけど、
別に無くても魔法少女コスチュームをイメージすれば変身できるわよ」
仁美「それでは恋人繋ぎで変身しましょう♪」
マミ「えっと、それはちょっと恥ずかしいんだけど……」
仁美「駄目ですか?」シュン
マミ「……わ、分かったわよ。
ただし、あくまで試しにであって、実戦でも恋人繋ぎ変身すると決めた訳じゃないわよ!」
仁美「はい、それで十分ですわ」
マミ「それじゃあ、えっと……まず、ソウルジェムを宝石形態にして左手で持ちましょうか」
仁美「はい。そして自分の右手を相手の左手に重ねて指を絡めて、掛け声は……シンプルに『変身』にしますか?」
マミ「まあいいんじゃないかしら。それじゃ、せーの」
マミ・仁美「変身!」
マミと仁美は重ね合わせた手の中のソウルジェムから発せられた光に包まれる。光の色はマミは黄色、仁美は緑色。
繋いでいる手から腕、足から脚、腹部から胸部、頭部、と衣装が魔法少女コスチュームに変わっていった。
そして光が消えると、マミはいつも通りのコスチューム――白いブラウスに黄色のリボン、黒のコルセットに黄色のスカート、
そして、ソウルジェムが花の形に変化した髪飾り付きの黒のベレー帽――に変身していた。
一方の仁美は助けられた時に目に焼き付いていたマミのコスチュームをベースに、カラーを黄色から緑色にアレンジしたコスチューム
――白いブラウスに緑色のリボン、黒のコルセットに緑色のスカート、そして、黒のベレー帽――に変身していた。
衣装の色以外のマミとの違いとしては、ソウルジェムはハート型に変化して右手の甲に付いていることが挙げられる。
マミと仁美はそれぞれ自分とパートナーの衣装を見比べた。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/07/11(月) 01:51:31.22 ID:s7SBEhdxo<> 待ってた! <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/11(月) 02:00:57.93 ID:FISEFTQCo<> 仁美「よかった、イメージ通りに変身できました」
マミ「ペアルックはやっぱりちょっと照れるけど、相棒ができたって感じにはなるわね。
あら、もしかしてソウルジェムはその右手のハートなの?」
仁美「あ、その、ペアルックと言っておいてごめんなさい。
ソウルジェムの正体を知っていると、お姉様のように頭に付けるのはちょっと……」
マミ「あー、それは確かにそうかもね。私は……うーん……やっぱりこのままでいっか」
仁美「いいんですの?!」
マミ「まあこのコスチュームで長年戦ってきて愛着があるしね。
……大丈夫よ。頭を狙われた時とかは、ちゃんと髪飾りを最優先で庇うから」
仁美「それなら良いのですが……」
マミ「もう、ベテランを心配し過ぎよ。
そんなことより、胸部分の強調は控えめにするって言ってなかった」ニヤニヤ
仁美「あっ、再現に気を取られてて忘れていましたわ!」
マミ「こうして改めて見るとあなただってスタイル良いし、このままで良いと思うわよ」
仁美「そ、そうですか? お姉様がそう仰るなら///」
マミ「うふふ」
仁美「それにしても、インキュベーターが素直に私を魔法少女にしたのが意外ですわ」
マミ「確かにそうね。
魔女化直前に心中宣言したから、キュゥべえに適当な理由をでっち上げられて断られるのを心配してたんだけど」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/07/11(月) 02:19:44.63 ID:hiZmcTjGo<> キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
待ってた! <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/11(月) 02:58:07.24 ID:FISEFTQCo<> QB「基本的にボク達は候補者から魔法少女契約を望まれたら拒絶できないからね。仕方ないさ」
マミ「ふうん、キュゥべえの本能ってところかしら」
QB「それに、君達の目論見通りにいくとは限らないしね。
たとえば、ソウルジェムの穢れに余裕がある方が命が惜しくなって裏切る可能性だってある」
マミ「……あなたはちょっと黙っていてくれるかしら、キュゥべえ」
仁美「今後はこちらの質問にだけ答えてくだされば結構ですわ」
マミ「私達を混乱させる気なのだろうけど、その手には乗らないわよ」
仁美「……あ。そうですわ。やっと分かりました!」
マミ「仁美さん?」
仁美「感情がない、ミスリードを狙って説明を省いたりする。そんな存在であるインキュベーターは
外見に引きずられて魔法少女をサポートする生き物として扱ってしまわず、
物凄く使いづらい魔法少女データベースだと見なして扱えばいいんです」
マミ「物凄く使いづらい魔法少女データベース、か。
言われてみればそういうモノだったのかもしれないわね、キュゥべえは。
……これまでずっと騙されていたけど」
QB「データベース扱いは酷いんじゃないかな?」
仁美「あら。感情がないんですから、酷いと感じることも無いでしょうに」
マミ「よし。この話が終わったら、キュゥべえにはこの家から出て行ってもらうわ」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/11(月) 03:08:20.41 ID:FISEFTQCo<> QB「まあボクは構わな――」
マミ「キュゥべえは黙ってて!」 仁美「インキュベーターは黙りなさい!」
QB「……」
仁美「っと、すみません門限が近づいてるので一旦帰らせていただきますね、お姉様」
マミ「あら、もうこんな時間になってたのね。
あ、そういえば習い事に通ってるって言ってなかった?
ごめんなさい、サボらせちゃったわね」
仁美「いえ、どうせこの後、両親に習い事は全部辞めると宣言しますから構いませんわ」
マミ「全部辞めるって……もしかして私と一緒にいる為に?」
仁美「ええ、家の者に言われるままにしていた習い事なんかより、お姉様と共に魔女探しのパトロールする方が大切ですわ。
続けられるんですよね、パトロール」
マミ「ええ、もちろん辞める気はないわ」
仁美「それでこそ私が一目惚れしたお姉様です」ダキッ
マミ「もう、おだてないで。
……あれ、さっき一旦帰るって言わなかった?」
仁美「ええ、言いました。
夕食や入浴を済ませた後で、願いの力でお姉様の元へ駆け付けますわ」
マミ「え? でも……」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/11(月) 03:37:32.96 ID:FISEFTQCo<> 仁美「インキュベーターは家から追い出すのですし、夜1人になると涙が止まらなかったこともある
お姉様を1人きりにさせられませんわ」
マミ「なっ! 泣いちゃうのはいつもって訳じゃないのよ」
仁美「ええ、分かっておりますわ」
マミ「そう? それなら良いんだけど。
あ、ぶっつけ本番で願いの力とか固有魔法を使うのは危ないし、一度ここでテストした方が良いわよ」
仁美「なるほど。確かにそうですわね。
では、お姉様から少し離れて……」
マミから2、3歩ほど距離を取った仁美はリビングの入り口に視線を向けてそこにいる自分をイメージする。
すると仁美は一瞬でリビングの入り口へ移動していた。
マミ「わあ、これは凄いわね。移動先はどうやって指定してるの?」
仁美「視界にある場所なら視線を向けて漠然とイメージすればいいみたいです。これが固有魔法みたいですわ。
そして、本題の願いの方は、と」
仁美は今度は特にイメージせずに『お姉様の元へ』と願った。すると仁美は一瞬でマミの隣に移動した。
仁美「願いの力も成功ですわ。今は特にイメージしなかったのですが、それでもお姉様の隣に移動できました」
マミ「これなら、どっちの力も使って大丈夫そうね。おめでとう」
仁美「ありがとうございます。あ、そういえば」
マミ「何かしら?」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/11(月) 04:08:37.17 ID:FISEFTQCo<> 仁美「通信魔法みたいなのってあるのですか?」
マミ「そうねえ、魔法少女はみんなテレパシーが使えるわよ」
仁美「テレパシー、ですか?」
マミ『ほら、こんな風に』
仁美「きゃっ!」
マミ『あら? 突然すぎたかしら』
仁美『もう! ビックリしましたわ、お姉様』
マミ『そう、その調子よ。飲み込みが早いわね』
仁美『これって、テレパシーの届く距離に制限があったりするのですか?』
マミ『そうね、あまり遠くまでは届かないみたい』
仁美「そういうことなら、テレパシーは戦闘中の瞬時の情報交換などに使うとして、
やはり平常時の連絡手段は携帯電話にしましょうか」
マミ「え? 携帯! それってつまり電話番号とかメールアドレスを交換するってことよね!」
仁美「え、ええ、そのつもりですが……お嫌でしたか?」
マミ「そんな訳ないじゃない。早速交換しましょ♪
あ、まずは変身解除しましょうか」
仁美「あ、はい」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/11(月) 04:11:29.99 ID:FISEFTQCo<> 今回はここまでで。間が空きましたスマソ。
>>103
固有魔法としては、黒子のアレよりは便利な部分もあり、不便な部分もありって感じですね。
仁美がマミの元へ行く場合のみチート性能ですが。
>>105
そうですね。
たとえば、不治の病で余命数週間を宣告されてて姉から他人扱いされてる少女とかなら、
すべての魔法少女事情を知ってもQBと契約しそうですし。
それではまた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/11(月) 04:28:37.52 ID:GoUGQNGro<> 乙っちまどまど!
アドレス交換で浮かれちゃうマミさん可愛い。
>不治の病で余命数週間を宣告されてて姉から他人扱いされてる少女
奇跡は起きないから奇跡……魔法少女契約は奇跡というより悪魔との契約に近いから奇跡じゃないですよね。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/07/11(月) 07:43:38.21 ID:ZFlTH7RBo<> お疲れ様でした。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/11(月) 08:01:39.20 ID:y2d00QwIO<> 乙・フィナーレ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/07/11(月) 08:27:08.93 ID:hiZmcTjGo<> 乙っちまどまど!
これから二人で魔法少女やるんやね
楽しみや <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/11(月) 09:44:24.76 ID:L0M6NCs/o<> 乙ー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/12(火) 14:17:47.44 ID:IQ6EMAiX0<> 仁美ってマミさんの衣装着てるの普通に想像できるし似合いそうだよね <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2011/07/15(金) 17:48:26.50 ID:gXWsHaeK0<> マダー? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/23(土) 00:14:33.73 ID:g0/JQ2XIO<> マダー? <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/24(日) 01:22:07.42 ID:GHySQHZHo<> マミ「これをこうしてっと」
仁美(あら? 喜び様からするとお姉様はアドレス交換が初めてだと思いましたが、携帯の操作は手慣れていますわね)
マミ「アドレス交換が初めてそうだったのに、赤外線通信を使いこなしてて意外かしら?」
仁美「そ、そんなことは……ありますけど。ごめんなさい」
マミ「ふふ、別に怒ってないわよ。
マニュアルは一通り読んで練習済だったの。これまで使う機会はなかったけど。
……魔法少女としての義務感とかで遊びに誘われても断ったりしたかもしれないけど、何でクラスであんなに孤立しちゃったのかな」
仁美「お姉様……。もしかしたら、周囲からは美人で完璧に見えたからではないでしょうか」
マミ「え? 私が?」
仁美「はい」
マミ「私、美人でも完璧でもないと思うけど。おだてられても困るわ」
仁美「西洋の血の入ったその中学生離れしたスタイルに、学年トップクラスの成績、
そして周囲からは人を寄せ付けない、ように見える態度。
それらが重なったから、一部の女子からは嫉妬され、一部の男子からは畏怖されるようになったのではないでしょうか?」
マミ「そ、そうなのかしら……。言われてみるとそんな気もしてきたわ。じゃあどうすれば良かったの?」
仁美「方法の一つとしては、皆に親切な学級委員というポジションを取るというのがありますね」
マミ「え、それって」 <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/24(日) 02:07:08.24 ID:GHySQHZHo<> 仁美「はい、実体験です。私も小学生の頃は色々ありまして……。
でも、中学生になってからは学級委員作戦もあってか、周囲とも打ち解けられるようになり親友も2人できたんです。
鹿目まどかさんという友達想いで優しい方と、美樹さやかさんという思い込みが激しいけど優しい方が。
あ、そうだ。今度お姉様にも紹介しますね」
マミ「ええ、楽しみにしてるわ。
それにしても親友、か……。よし、私も明日からクラスでちょっと頑張ってみるわ。
学級委員になるのはもう無理だけど、皆に親切に接するとかやり様はあるのよね」
仁美「その意気ですわお姉様」
QB「あー、ちょっといいかな?」
マミ「何よキュゥべえ」 仁美「インキュベーターは黙っていてと言ったはずですが」
QB「いや、志筑仁美は門限があるから早く帰らないといけないんじゃないのかい?」
マミ「あっ」
仁美「そうでした。インキュベーターにしては気が効いていますわね」
QB「ボクをこの家から追放するんだろ?
君達がアドレス交換で盛り上がってる間に勝手に出て行こうかとも思ったけど、まあ挨拶くらいはしておこうと思ってね」
マミ「そっか……そうね。じゃあ、今までありがとう、キュゥべえ。あなたには色々と恨みもあるけど、でも感謝もしてるわ」
仁美「まあ今後も情報入手の為に、インキュベーターと会うことにはなりそうですが」
QB「確かにそうなりそうだね。……次に会う時は、こちらからの発言禁止はやめて欲しいな」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/07/24(日) 02:34:53.52 ID:/ySRQ+olo<> 仁美ってお嬢様だから人間関係でも色々苦労してそうだよね <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/07/24(日) 03:01:52.10 ID:GHySQHZHo<> マミ「考えておくわ」 仁美「考えておきますわ」
QB「まあよろしく頼むよ。それじゃあ」
インキュベーターがマミの部屋から立ち去るのを見送ってから、仁美も帰り支度をした。
仁美「ではまた後ほど」
マミ「ええ、待ってるわ」
部屋のドアを閉めて外に出て、仁美は一息ついた。
――恐怖、一目惚れ、好奇心、疑念、混乱、責任、愛、誓い。
今日、魔女に襲われて巴マミに助けられてから感じた 想いが甦る。
仁美(激動の一日、いえ、運命の一日、といった感じですね。
さて、家に帰ったら習い事を辞めることについて両親を説得して、
後は夜更けに変身して固有魔法でお姉様の元へジャンプですわ)
歩き出しながら仁美は思う。
仁美(お姉様の自殺を止める為に魔女化直前に心中宣言はしましたが、
きっと魔女化を何とかする方法もあるはず。必ず見付けてみせますわ)
仁美「魔法少女志筑仁美、頑張ります!」
「魔法少女ひとみ☆マギカ」
第02話 それでは、ソウルジェムが穢れきるとどうなりますの?
-FIN-
-NEXT-
第03話 ここは合体魔法でどうでしょうか <>
◆Yvle9sODZk<>sage<>2011/07/24(日) 03:09:19.36 ID:GHySQHZHo<> ようやく2話終了です。ラストをどう締めるか無駄に悩んだがまあこんな感じで。
でもって3話はなるべく早く投下したいところですが……。
自分より投下速度が断然早い人が遅筆って言ってるのみると、
もっと頑張らないとなという気分になりますし。ええ。
それではまた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/07/24(日) 03:10:06.60 ID:RizFnTBRo<> お疲れ様どか
コレは良スレ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/24(日) 03:12:46.36 ID:9HtQHKeeo<> 乙っちまどまど!
次は合体攻撃とかツボ押さえすぎww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/07/24(日) 10:51:53.18 ID:2mC7Kqt2o<> 乙っちまどまど! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/07/24(日) 16:23:12.85 ID:doSvbSHno<> 乙っちまどまど!
仁美ちゃんだけ別方向の魔法少女になりかけておるw <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2011/07/25(月) 23:30:51.55 ID:WLQQke9O0<> 追いついたZE <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/07/29(金) 01:00:17.37 ID:trtdSMY+o<> まだかなーまだかなー
続きがすっごい楽しみ <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/01(月) 01:07:05.81 ID:5tkshX/uo<> ヴィィン ヴィィン
枕元で振動している携帯電話によって目が覚めた志筑仁美は、反射的に手に取ってバイブレーションをオフにした。
時刻表示を確認すると『5/16(水) 04:01』だった。
仁美(どうしてこんな時間にアラームを? ……あ)
自身が服を着ていないのと、隣に感じる温もりに気付いて昨夜のことを思い出す。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
両親への直談判が意外にもあっさりと受け入れられて拍子抜けしつつ食事と入浴を済ませた仁美は、
部屋に鍵がかかっているのを確認してから魔法少女コスチュームに変身した。
先ほどよりは落ち着いた状態で変身して気付いたが、変身すると体力が向上しているようだ。
ソウルジェムによって動いている身体が戦闘に最適化されたということなのだろう。
ヒトでなくなった事実を意識して気分が少し落ち込むのを振り払いつつ、携帯電話をかける。
マミ『は、はい。もしもし、仁美さんよね?』
愛しい人のあまり通話に慣れていないのか緊張した様子にクスリと笑いそうになるのを堪えつつ用件を伝える。
仁美「はい、こんばんはお姉様。
これからそちらにテレポートしようと思うのですが、お姉様の周囲に障害物はありませんか?」
マミ『あ、ちょっと待ってね。
――部屋の真ん中に移動したからオッケーよ。でも、もし障害物があると危ないの?」
仁美「いえ、もしあっても大丈夫だと思いますが、念のためですわ。
さて、ではテレポートします」
目を閉じて巴マミをイメージする。
エレベーターに乗っている時に感じるのと似た一瞬の浮遊感の後、目を開けると驚いた顔のマミがいた。
就寝前なので普段は縦ロールにしている髪を下ろしている姿に内心ドキッとする。
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/01(月) 01:33:40.08 ID:5tkshX/uo<> 仁美「改めましてこんばんは、お姉様」
マミ「ええ、こんばんは。距離があっても一瞬なのね」
仁美「髪を下ろされたお姉様もお綺麗ですわ」
マミ「え、そう? あまり人に見せないから、そんなこと言われたの初めてよ。
あ、喉渇いてない? 寝る前にはハーブティーがいいのよ」
仁美「ではそれをお願いします」
三角テーブルにティーセットを既に準備してあったらしく、すぐにハーブティーを注いだカップを手渡される。
一口飲むと爽やかな柑橘系の香りが口に広がり、後味もスッキリしていた。
マミ「どう? 口に合うかしら:
仁美「美味しいですわ」
マミ「良かった。人によっては好き嫌いがある飲み物だから。
そういえば、習い事の件はどうなったの」
仁美「薄々感じていたのですが、やはり体面の為に習い事を私にさせていただけだったようで、
積もりに積もった不満を全部ぶちまけたらあっさりやめるのを認められました。
マミ「そうなんだ……」
両親などについてはあまり話したくなかったので、残っていたハーブティーを飲み切ると少々強引に話題を変える。
仁美「それはともかく、寝室はどちらに?」
マミ「ああ、こっちよ。
っとその前にティーセットをシンクに運ぶから待ってね」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/01(月) 02:01:05.56 ID:5tkshX/uo<> 仁美「それなら私に任せてください」
仁美はティーセットを乗せたお盆を持って、キッチンのシンクへ瞬間移動した。
お盆を置いて再び瞬間移動してマミの元に戻る。
マミ「ありがとう。やっぱり便利ね。
ただ少し気になったのだけど、もしかしてテレポートは仁美さん自身が跳ばないといけないのかしら?」
仁美「ええ、そのようですわ。
今もお盆だけをテレポートさせることはできませんでした」
マミ「となると、武器、あるいは魔女や使い魔をテレポートで跳ばすという戦い方はできないってことね。
仁美さんの武器は近接型だし、テレポートによる接近・離脱を主体としたヒット&アウェイでいくのがベストかな」
顎に手を当てて仁美のバトルスタイルを考察するマミを、仁美は熱っぽい視線で見つめる。
ふとそれに気付いたマミは慌てた。
マミ「な、なに?! 私の顔に何か付いてたかしら?」
仁美「お姉様の戦士としての表情、素敵でしたわ」
マミ「もう! 先輩をあまりからかわないの」
仁美は照れるマミに寝室へと急き立てられた。
寝室は黄色とオレンジを中心とした暖色系でコーディネートされていた。
まだ魔法少女コスチュームのままだった仁美は変身を解除する。
マミ「パジャマ似合ってるわ。上品な感じね」
仁美「ありがとうございます」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/01(月) 02:47:19.53 ID:5tkshX/uo<> マミ「じゃあ明日も学校あるし、寝ましょっか。あ、一緒のベッドに寝ていいけど、あくまで寝るだけよ。
ファーストキスとかしちゃったけど、私の仁美さんへの気持ちはライクであってラブじゃないの」
仁美「あらあら、それは少し残念ですわ。まあこれから徐々にステップアップしていきましょう」
マミ「もう、ステップアップはしないったら」
じゃれあいながら、ベッドに入る。
2人で寝るにはあまり余裕がないので、マミと仁美は身体を寄せ合う。
マミは左半身を下に、仁美は右半身を下にして、お互い見つめ合う態勢になった。
マミ「ねえ、仁美さん」
仁美「何ですか、お姉様」
マミ「ありがとう」
仁美「……お礼を言われるようなことはしていませんわ。助けていただいたのは私の方ですし」
マミ「それでも落ち着いた状況で言いたかったの」
仁美「では、どういたしまして。
あ、落ち着いた状況でといえば」
マミ「何かしら」
仁美「キスしませんか?」
マミ「あのねえ……人が真剣な話をしていたのにそれはちょっとどうかと思うわよ」
仁美「だって、あの時は一瞬で感触を楽しむ暇もありませんでしたし。もっとゆっくりとキスしたいですわ」
マミは仁美の提案を断ろうとしたが、唇を尖らせて残念そうな仁美の表情を見て思い直す。
マミ「……仕方ないわね。フレンチキスならいいわよ」
仁美「本当ですか!? フレンチキスなら良いのですね!」
(これはお姉様は間違った意味で覚えていますわね。チャンスですわ)
マミ「え、ええ……」
(何で仁美さんこんなに喜んでるのかしら)
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/01(月) 02:54:26.44 ID:5tkshX/uo<> 今回はここまでです。
冒頭で日付出しましたが、そうです実はまだほむらループ基点(5月説)の時期だったのでした。
あと、フレンチキス誤解ネタは前からやってみたかったネタだったり。
それではまた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2011/08/01(月) 03:04:24.45 ID:PV/fQk3So<> >>142
フレンチキスの誤解、たまなんですな。
楽しみにしてます。乙! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/08/01(月) 07:20:40.08 ID:Mw9byFj3o<> お疲れ様でした <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/01(月) 08:01:04.92 ID:gDV9EWJIO<> 乙マミ
ついに待ちに待った百合百合タイム! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/08/01(月) 08:15:46.14 ID:Uc6h7vODo<> 乙っちまどまど! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/08/01(月) 10:58:13.84 ID:2QI9E6/Jo<> それは禁断の、愛の形ですのよぉ〜!
乙彼 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/08/01(月) 11:18:22.44 ID:rHQbgJnoo<> キマシタワー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2011/08/01(月) 12:18:26.10 ID:+tkByhP80<> 乙っちまどまど!
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<>sage<>2011/08/01(月) 14:00:38.29 ID:ExnD/RNAO<> これは良スレ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/01(月) 20:57:23.33 ID:+64nTyqIO<> 次回の、次回の更新目処を! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/08/01(月) 23:43:26.74 ID:kk38DsE3o<> 乙
どこぞの変態テレポーターより使い勝手が良さそうだな
>>151
だいたいいつも土日の夜中(日月の明け方)に更新してるみたい <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/08/01(月) 23:46:59.52 ID:vclIKTQGo<> おいおい、俺は週末まで何を読んで過ごせば良いんだよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2011/08/01(月) 23:47:46.80 ID:PV/fQk3So<> >>153
繰り返し読んだっていーのよ。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/08/06(土) 04:17:59.45 ID:kF6xIv9so<> そろそろかな?わくわく
支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2011/08/06(土) 14:02:10.53 ID:NVlHuaHe0<> とりあえずわっしょいしながらマターリと待ってますぜ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)<>sage<>2011/08/07(日) 23:06:24.57 ID:UIeiMW9AO<> 最初のヴィィンでよからぬ想像をした私のソウルジェムは穢れてる。>>1さん乙です <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/15(月) 02:51:02.05 ID:2JHgglQNo<> 仁美「では、目をつぶってください」
マミ「分かったわ」
マミが目を閉じたのを確認すると、仁美は唇を合わせて――
舌を入れた。
マミ「んむっ……!?」
『ちょ、ちょっと、どうしてディープキスをしてるのよ!?』
仁美「んむ……んん」
『あら、キスしながらでもテレパシーで会話できるのは便利ですわね』
マミ「んぅぅ……」
『感心してる場合じゃなくて、話が違うじゃないの!』
仁美「んちゅ……んぅ……」
『え? だって、フレンチキスって舌を絡ませ唾液を交換しあうディープキスのことですのよ。
逆の意味の、唇を合わせて軽くついばむようなキスはバードキスとかソフトキスと言いますね』
マミ「ぁ……む……ん」
『なっ……じゃあ、私が意味を間違えてるのに気付いたからさっき嬉しそうにしてたのね。卑怯よ!』
仁美「じゅるっ……じゅっ……んふぅ……」
『そんな、人聞きが悪いですわ。
まさかお姉様が意味を間違えているなど思いもよりませんでしたのに』
マミ「じゅぷっ……じゅっ……んはっ……」
『……くっ、そういうことにしておいてあげるわ』
最初はディープキスに戸惑ったマミだったが、誤解とはいえ自分でフレンチキス=ディープキスならOKと言ったことと、
何より仁美とのキスが気持ち良かったこともあり、抵抗をやめて受け入れた。
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/15(月) 03:30:19.32 ID:2JHgglQNo<> テレパシーでの説明通りに舌を絡ませ唾液を交換しあうキスを数分続けた仁美は、満足してマミの唇を解放した。
仁美「……ふうっ」
マミ「……はぁっ」
仁美「いかがでしたか? ご指定のフレンチキスは」
マミ「……そうね、女同士なのに全然イヤじゃなくて、凄く気持ち良かったわ」
仁美「それは良かったです。あ、もちろん私も気持ち良かったですわ。
こう、お姉様と私の重ねた舌がとろけ合うようなと言うか――」
マミ「そして分かったの。
もしかしたら、魔法少女の真実を知ったという極限状態が原因なのかもしれないけど、それでも構わない。
仁美さんのことが愛しくて、もっと色々とその……エッチなことがしたい、って自分の気持ちに」
仁美「嬉しいですわ、お姉様っ! 実は私ももっとエッチなこともしたいなと思ってしまいまして」
マミ「ありがとう。――じゃあ、覚悟してね?」
言葉と共にマミは仁美を押し倒し、マウントポジションを取った。更に固有魔法で生成したリボンで仁美の身体を緊縛する。
仁美「え? えっ? あ、あの……」
マミ「キスでは主導権を握られっぱなしだったから、ここからは私の反撃よ。覚悟してね、仁美♪」
仁美「は、はい、お姉様///」
初めての名前呼びとその宣言に仁美は頬を染めた。
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/15(月) 04:08:37.78 ID:2JHgglQNo<> ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
仁美(そして、お姉様にあんなことやこんなことをされて……。
誰かと愛し合うののはもちろん初めてと仰っていましたが、とてもそうは思えない感じでしたわ。
アレが天性の才能というものなのでしょうか?)
仁美「ちょっと不満なのは、リボン緊縛で初恋尋問されたことですわね。
そこまではっきりとではないけれど身体に痕が付いてしまいましたし……」
マミ「ん……ふわぁ……。えっ……あ!」
隣にいる仁美が起きる動きや声で目が覚めたのかマミも起きて欠伸をしていたが、
自分とそれに仁美が裸でいることに気付いて昨夜の出来事を思い出したようだった。
仁美「ごめんなさい、お姉様。こんな時間に起こしてしまいまして」
マミ「気にしないで良いのよ。
2人で色々して疲れて寝る時に、明日家族が起きる前に家に戻らないと、って言ってたものね。
それよりもダメなのは」
仁美「何ですのお姉様?」
マミ「それよ! スイートタイムではお互い呼び捨てって決めたでしょ、仁美」
仁美「あら、そうでした。お姉様呼びに前々から憧れていたのでつい。
それに呼び捨ては照れ臭くて。すみません、マ……マミ」
マミ「そう、それで良いのよ。……というか、呼び捨てよりお姉様呼びの方が恥ずかしいと思うんだけど」
仁美「そうですか?」
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/15(月) 04:35:05.56 ID:TxGadWqDo<> あれ?>>159.5のレスが見つからないぞ…
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/15(月) 05:11:28.56 ID:2JHgglQNo<> マミ「まあ良いわ。それより、さっき起き抜けに聞こえたんだけど、リボンで縛られるのは嫌だった?」
仁美「ええ、そうですわね。
痕がちょっと残っていますし、何より主導権をずっとおね、マミに奪われっぱなしだったのが不満です」
マミ「うふふ、ごめんなさい。あの時は仁美を弄ぶのが楽しくなっちゃって」
仁美「次からはリボンは禁止にしましょう」
マミ「えー」
仁美「大体、あの私の初恋についての尋問は何ですか!
上条君には同じ音楽を学ぶ者として憧れまじりの好意はありましたが、
入院されてるから接点が無くて特に話したりしたこともないと言ったじゃないですか。
それに、親友のさやかさんが上条君と幼馴染でいつもお見舞いに行ってて好意バレバレだとも」
マミ「た、確かにそんなことを言ってたわね」
仁美「それなのに、
『友情より恋愛って言うし、何かのきっかけ……そうね、上条君の怪我が快復して
天才バイオリン少年の奇跡とか話題になって学校に通うようになったら、
そのさやかさんにライバル宣言するんじゃない? それで、このはしたない胸で上条君を誘惑するんでしょ?』
などと言って、私の胸をリボンで縛ってなぶるなんて……!」
マミ「だ、だって、私の初恋は仁美だけど、仁美の初恋は私じゃないってことでしょ。
それが何だか悔しくてつい意地悪をしちゃって」
仁美「なっ、なな……!?」カアア
マミ「あら? 真っ赤になっちゃって可愛いわよ。
ねえ、仁美」
仁美「……はい」
マミ「今あなたが愛してるのは私なのよね」
仁美「もちろんですわ、おね、じゃなかった、マミ」
マミ「そう、嬉しいわ。
……まあ、気が済んだから、スイートタイムでのリボン使用は禁止にしましょうか。
もちろん仁美が許可してくれれば使うけど」
仁美「それはないと思いますが……」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/08/15(月) 05:17:55.73 ID:2JHgglQNo<> 今回はここまでで。
>>161
一瞬???と思いましたが、そういうことですか。
イメージしろ! 仁美とマミの濃厚なレズエロを!(キリッ
……すみませんエロ描写は能力的に無理なので、
赤川次郎的な事前と事後は書くけど最中は描写しないで
読み手の想像に任せるスタイルで行きます。
それではまた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/15(月) 05:28:39.60 ID:TxGadWqDo<> 乙です!
>>161は半分冗談ですのであまり気にしないでください <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/15(月) 21:18:39.37 ID:FcnLsYGIO<> 乙乙!
無事合体ですな! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2011/08/17(水) 01:15:22.65 ID:xbN3dIIOo<> 乙っちマミマミ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/17(水) 01:53:17.08 ID:Cfnm9L5mo<> 乙は禁断の愛の形ですのよー! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2011/08/22(月) 22:06:23.06 ID:1d4m86gBo<> >>164
半分は本気なんですね、分かります。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/09/07(水) 12:38:54.40 ID:MAZje3yIO<> そろそろ書き溜め投下かしらね! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/09/16(金) 02:15:53.75 ID:OkE+rnuIO<> 一ヶ月経過ジャマイカ(´・ω・`) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2011/10/02(日) 05:12:40.40 ID:RTvlD2Mm0<> 10月ジャマイカ(´・ω・`) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/10/02(日) 07:57:15.87 ID:qKa2Yy+u0<> 私それでも待つわ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<> sage<>2011/10/26(水) 11:00:44.16 ID:xBizYXsY0<> 頼むよ、神様……
仁美の、仁美の活躍が見てぇんだよ…… <>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/11/06(日) 23:40:07.41 ID:tquVY5pno<> 仁美「ところで、今日の予定ですけれど」
下着、そしてパジャマを着ながら仁美はマミに確認する。
仁美「放課後にお姉様と一緒にパトロールするのは当然として、お昼もご一緒しませんか?」
マミ「昨日話していたお友達を紹介してくれるってことかしら」
仁美「ええ」
マミ「そうね、同席させてもらうわ」
仁美「ではお昼に屋上でお会いしましょう」
マミ「了解よ。あ、そうだ。学校での名前の呼び方だけど……」
仁美「もちろん私は『お姉様』と呼ぶつもりで――」
マミ「それはやめて」
仁美「ええっ、そんな!」
マミ「女子校ならともかく共学なんだからやめて」
仁美「分かりましたわ。では、『マミお姉様』で」
マミ「お姉様禁止」
仁美「はあ……仕方ありませんわね。それなら『マミ先輩』で」
マミ「それならOKよ。
ああ、私は『仁美さん』と呼ぶわね」
仁美「了解ですわ。
さて、それではしばしのお別れですね」
そう言って、パジャマを着終わっていた仁美は魔法少女コスチュームに変身した。
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/11/06(日) 23:42:50.14 ID:tquVY5pno<> マミ「どうせ変身するんだから、パジャマは着なくても良かったんじゃない?」
仁美「それでは魔法を解いたら裸になってしまいますのでちょっと……」
マミ「あ、言われてみればそうね」
一瞬の沈黙。
マミと仁美は視線を合わせて、ゆっくりと顔を近付けていく。
マミ『ふふ。どうやら、お互い同じ事をしたいと思ってるみたいね』
仁美『ええ、そのようですね』
2人とも目を閉じると軽くキスをした。
仁美「行ってきます」
マミ「行ってらっしゃい」
仁美はマミの部屋の外へテレポートした。
屋根の上を連続してテレポートしていき、家族が起き出す前に無事に帰宅すると変身を解いて二度寝する。
そしていつもの時間に目を覚ました仁美は、習慣となっているシャワーを浴びた。
仁美(キスマークやリボンの縛り跡が結構目立ちますわね。体育の授業がなくて良かったですわ)
そして身体を拭いて制服に着替えてハウスキーパーが用意した朝食を摂る。
いつも通り食事時間はバラバラなので他の家族と顔を合わせることはなかった。
身支度を整えて家を出ると、まどかとさやかとの待ち合わせ場所へ向かう。
仁美(さて、放課後までは束の間ですが昨日までと同じ日常を過ごしましょう)
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/07(月) 07:07:35.00 ID:a6iJvGDGo<> !!!!…!!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/07(月) 07:09:15.89 ID:a6iJvGDGo<> !!!!…!!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(チベット自治区)<>sage<>2011/11/07(月) 07:11:27.92 ID:pm320Kv5o<> キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!! 舞ってて良かった <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/07(月) 07:24:05.64 ID:a6iJvGDGo<> !!!!…!!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/07(月) 07:26:09.34 ID:a6iJvGDGo<> あれ?エラー出たし送れてないと思ったら…
連投本当に申し訳ないですorz
あまりに嬉しすぎて暴走したと思って下さいT_T
それと>>1さん乙です! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)<>sage<>2011/11/08(火) 12:14:47.59 ID:FVfVh/bIO<> バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバン゙ン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
\/___/ ̄ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸)<>sage<>2011/11/16(水) 22:21:20.50 ID:8QZvtyiAO<> 保守 <>
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/10(土) 19:46:18.76 ID:dDoaeBwfo<> まだかなー <>
名前『台詞』の場合はテレパシー会話です ◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/12/11(日) 15:47:11.68 ID:zflMDetfo<> ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
昼休みの屋上。
仁美はマミのことを「昨日仁美が不審者に襲われていたのを助けてくれた先輩」とまどかとさやかに紹介していた。
さやか「変質者から女の子を救うヒーロー!って感じでやっぱカッコイイですよー。私もマミさんみたいになりたいなあ」
まどか「さやかちゃんったら、さっきからそればっかり」
マミ「私はたまたま上手くいっただけだから、真似しちゃだめよ」
マミ『随分食いつきがいいわね』
仁美『そうですわね。ヒーロー願望が強かったとは意外でした。ちょっと釘を刺しておきましょう』
仁美「そういえば、皆さんは魔法少女の都市伝説ってご存知ですか?」
まどか「魔法少女の?」
さやか「都市伝説ぅ、なにそれ?」
まどか「わたしも初めて聞いたよ」
マミ『なるほど、釘を刺すってそういうことね』
マミ「聞いたことがあるわね。
確か、白いウサギ猫みたいなのが女の子に魔法少女になってよと言ってきて」
さやか「おおー、何かお約束」
仁美「頼みを聞いて魔法少女になると、魔女と呼ばれる化け物と戦わないといけなくて」
まどか「へー、魔女が敵なんだ」
マミ「でも魔法少女になると魂を作り変えられてしまい、魔法を使うたびに穢れていって」
さやか「ケガレ?」
仁美「やがて魔法少女は魔女になってしまう、ってお話です」
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/12/11(日) 15:49:25.06 ID:zflMDetfo<> まどか「え? 魔法少女が魔女になるって、じゃあ魔女は――」
仁美「ええ、魔女は魔法少女の成れの果てだった、というオチですわ」
さやか「うわ、なにそれ……」
まどか「そんなのってないよ……」
マミ「ま、アニメみたいな変身ヒロインになれるなんて話には裏があるってことね」
さやか「うーん、夢がないなぁ」
仁美「まあ都市伝説ですから」
その後も雑談しながら昼食を摂り、チャイムが鳴る5分ほど前にお開きとなった。
仁美『インキュベーターに目を付けられることはそうそう無いと思いますし、念の為の警告としては十分でしょうか』
マミ『詳しいことは省いたけど、これでもしキュゥべえが目の前に現れたら警戒してくれるわよね。
……それにしても、やはり現状を言葉にすると気が滅入るわね』
仁美『お姉様……大丈夫ですわ、きっと解決策があるはずです』
マミ『そうよね、マイナス思考が最大の敵よね』
仁美『さしあたっては、放課後のパトロールを頑張りましょう』
マミ・仁美『ファイト、おー!』
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/12/11(日) 15:51:30.28 ID:zflMDetfo<> ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
放課後、校門で待ち合わせた仁美とマミは商店街をパトロールしていた。
まどかとさやかにはしばらくの間、仁美は用事があるので一緒に帰れないと伝えてある。
仁美「何だかダウジングみたいですわね」
マミに倣って、宝石形態に変化させた自身のソウルジェムを掌の上に載せて歩いていた仁美が呟いた。
マミ「確かにちょっと似てるかもしれないわね。探すのは水脈や鉱脈じゃなくて魔女だけ……ど」
黒猫「……」ヒューヒューゼェゼェ
仁美「どうされました? まあ、これは!」
マミ「このあたりの路地は車の通りが激しいから轢かれたのね、可哀想に。……よし!」
マミは血塗れでボロボロの黒猫に近付くと、そっと触れて魔法を発動させた。
光に包まれた黒猫の傷がみるみるうちに消えていく。
仁美「これがお姉様の治癒魔法ですか? 猫さんの傷が」
マミ「ええ、猫ちゃんのボロボロの身体を魔法で繋ぎ合わせてるの。
事故からまだそんなに時間が経ってないみたいだから間に合って良かったわ。
……これで終わり、と」
仁美「お疲れ様です」
黒猫「……ニャー?」
マミ「ふふ、もう大丈夫よ」
マミはそう言って黒猫を抱き上げる。
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/12/11(日) 15:53:51.23 ID:zflMDetfo<> 黒猫「ウニャー!」
黒猫は抱かれるのが嫌だったのか身をよじってマミから逃れた。
マミ「命の恩人なのに嫌われた?!」ガーン
仁美「人にあまり懐かない猫さんみたいですわね」
マミ「うちで飼って、追い出したキュゥべえの代わりに抱き枕にしようと思ったのに無理そうね……」
仁美「! 大丈夫ですわ。お姉様の抱き枕になら私がなります!」
マミ「ちょ、ちょっとこんなところでそんな恥ずかしい台詞は禁止よ」
仁美「あら、ごめんなさい。
飼うのは無理そうですけど、猫さんに名前をつけてあげるくらいなら出来そうでは?」
マミ「ナイスアイデアね。女の子だから……ノワール!」
黒猫「ウニャー!」プイ
仁美「……嫌がってるみたいですわね」
マミ「じゃあ……シュヴァルツ!」
黒猫「ウニャー!」プイ
マミ「これならどう……ネロ!」
黒猫「ウニャー!」プイ
マミ「ならこれは……メラン!」
黒猫「ウニャー!」プイ
マミ「仕方ないわね、ならこれなら……クロ!」
黒猫「ウニャー!」プイ
マミ「どうしてなの!?」ガーン
<>
◆Yvle9sODZk<>sage saga<>2011/12/11(日) 16:23:25.55 ID:zflMDetfo<> 仁美「……もしかして、今のは『黒』の色々な国での呼び方ですか?」
マミ「そうよ。最後のはともかく他は格好いい名前なのに……」
仁美「女の子ですし、色名で直球なネーミングはどうかと思いますが」
黒猫「ニャ」コクリ
マミ「むむう……次に会う時までに貴女が満足する名前を考えておくから、今度からは車に気をつけなさいよ」
黒猫「ニャ」スタタタッ
黒猫は2人に対し挨拶代わりか尻尾を揺らしてみせた後、走り去っていった。
マイ「行っちゃったわね」
仁美「……あの、お姉様の治癒魔法で、たとえば外傷は回復したけど神経が治らないみたいなのを治癒する事は可能ですか?」
マミ「うーん、私の固有魔法は『生きたい』という願いが『モノを結び合わせて繋ぎ止める魔法』という形で叶ったものだから、それは難しいかな。
たとえば願いが『誰かの傷や病気を治したい』だった魔法少女の固有魔法ならそういつのも治せると思うけど」
仁美「そうですか……。そういった魔法少女に心当たりは?」
マミ「ごめんなさい、無いわね。……えっと、確か昨日話してた上条君の怪我を治せたらってこと?」
仁美「はい、もしかしたらお姉様の治癒魔法でと思ったのですが……えっ、これは!」
突然、宝石形態のソウルジェムが光り点滅しだして仁美は驚いた。
マミ「テリトリーに近付かれたのが気に入らなかったのか、魔女から来てくれたようね。変身しましょう、仁美。
……あ、変身の掛け声は『メタモルフォーゼ』ね。さん、ハイ!」」
マミ「メタモルフォーゼ!」 仁美「メ、メタモルフォーゼ」
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SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/11(日) 18:01:55.46 ID:s8Kp+XHQ0<> お待ちしておりました <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/12/11(日) 20:54:19.03 ID:ZKI40n4eo<> 待ってたぜ!ってマミさんが絶好調過ぎるwwwwww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/01/14(土) 19:58:48.67 ID:17/QCPRC0<> 保守! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/01/22(日) 00:35:37.39 ID:JEmZbYF40<> 美しいスレだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/01/22(日) 15:28:04.66 ID:L/0ZSmCAO<> 続き 楽しみにしてます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2012/01/27(金) 15:50:59.32 ID:dwZTxaHs0<> マミ「今日も紅茶が美味しいわ」668からの分岐改変が起きない平行世界
もし改変が起きない平行世界のマミがシャルロッテに死ななかったら OR マミ死亡後にまどかがマミ、QBの蘇生願いを願ったら
魔法少女全員生存ワルプルギス撃破
誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/02/06(月) 18:39:59.60 ID:ogwa3HQA0<> 続きを待ってます
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/02/24(金) 19:37:02.33 ID:N47jDmu70<> 今日一気に読んだけどおもしろかった
続き待ってます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/02/28(火) 19:00:48.59 ID:qGoYpIso0<> バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバン゙ン
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