VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2011/04/26(火) 22:56:10.26 ID:UPWgKPxV0<>■オープニング・デモ■

 ―招待状―

 おめでとうございます。
 あなたはこの世で最も素晴らしいゲームへ招待されました。
 ルールは簡単です。
 二十四種類のカードを収集(コンプリート)する。以上です。
 カードは、同封された一枚のほか、あなた以外のプレイヤーが所持しています。
 手に入れるための手段は問いません。
 ゲーム中に犯した犯罪行為で裁判が行われることはありません。安心して奪い合ってください。
 なお、もしあなたが優勝した場合

 あなたの【心からの願い】が一つだけ叶います。

 詳しいレギュレーションは同封のテキストをご覧ください。
 
 それでは、ご健闘を祈ります。<>【中二病】カミサマのSHITTY GAME【オリジナル】 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2011/04/26(火) 22:56:38.47 ID:UPWgKPxV0<> カミサマのSHITTY GAME

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  Option <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2011/04/26(火) 22:57:08.60 ID:UPWgKPxV0<> ■オープニング・デモ■

 魂を侵されるような闇の中、僕は全力で走っていた。
 潰れて間もない廃病院の三階。差し込む光は星と月、そして街の遠い灯りだけ。
 視界に入るものは、ほんの数メートル先の足場と窓ガラス。
 耳に入るものは、僕の息を切らす音と、二人分の足音。
 僕と、相手の足音だ。
 命がけの鬼ごっこ。鬼は相手。捕まれば死ぬ。単純なルール。
 火薬の炸裂音が聞こえた。銃声。後ろからだ。
 既に聞き慣れてしまった音。十日前の僕からは想像もできない。
 暗闇から放たれた弾丸は、見当違いの方向に飛んで行き、僕から何メートルも後ろの窓ガラスを割る。
 続けざまに数回の銃声。ことごとくが外れ、床や天井、窓を貫く。

(だけど、まぐれ当たりで僕は死ぬ)

 恐怖で足が震え、もつれそうになる。
 必死に気力を振り絞り、足を進める。
 四階に到着。相手の足音は聞こえない。恐らく、再装填に戸惑っているのだろう。
 相手は銃に関しては素人同然。それだけが救いだった。
 足を止め、息を整える。ここが正念場だ。
 がくがくと震える足に喝を入れ、再び走り出す。
 その時だった。
 何かに足を取られ、僕の体が宙を舞う。
 罠だ。
 みっともなく転び、妙にぬめりのある地面とキスをしながら、何故か僕は十日前の事を思い出していた。
 僕が、この最低のクソゲーに参加することになった日の事を。 <> 1
◆t7gfNpKsyE<>sage<>2011/04/26(火) 22:58:10.45 ID:UPWgKPxV0<> ■STAGE 1
 
 六月の静かな放課後。学校のコンピュータ室を場違いな轟音が支配した。
「みんなっ。聞いてくれ。俺は今、世界を変革させるほどの傑作を生み出した!」
 音の正体は僕がドアを思い切り開いた音。そのまま僕は叫びながら室内へ飛び込んだ。
 程良く効いたエアコン。パソコンのファン音が心地よく響いている部屋。僕の声に驚いて振り返るスタッフ達。その数は二人。
 何故だろうか。興奮して息を切らす僕を見る二対の瞳は、全てどこか冷たい。
「タッキー…先週もそんな事言ってなかったか?」
 【スタッフ】の一人。中秦洋輔が言う。痩せぎすで細身の枯れ木のようなイメージの男だ。
「タッキーって言うな!…俺は、俺だっ」
 否応なく有名アイドルを思わせるそのあだ名が僕は嫌いだ。自分自身を醜男だとは思っていないが、そこまで美形でもない。
「鷹尾大樹(たかおひろき)略してタッキー。別にいいだろ」
「間違ってはいないが、俺は嫌なのだ」
 憮然とした態度であだ名を拒否する僕。
「はぁ…。部活中よ。静かにしなさい。もうすぐ他の部員も来るんだから」
 ため息を吐きつつ注意するのは小松真奈美。
「さすが【スタジオ】のサブリーダー。規律を重んじるね」
「誰がサブリーダーよ!勝手に変な仲間に引き込まないで頂戴。ここはパソコン部なんだから」
 うんうん、と頷く僕に向かって怒鳴る真奈美。トレードマークのお下げが激しく揺れている。
 小学校のころからいつもそうだ。僕のやることなす事全てにツッコミを入れてくる。彼女とはいわゆる【腐れ縁】と言う奴だ。
「それに、何よ【スタジオ・ルシファー】って。聞いてる方が恥ずかしいわよ!」
「この俺が主宰の創作チーム。【スタジオ・ルシファー】にケチをつける気かい?」
「何も作ってない自称創作チームに大層な名前をつけてどうするのよっ」
 真奈美の反論に言葉を失う。確かに、今まで僕たちの【スタジオ】は何も作った事はない。
―――だが。
「フッ。それも昨日までさ。俺が書きあげたこのストーリーを基に、【スタジオ・ルシファー】は世界を席巻する」
 そう言って、手にしたノートを掲げる。この中には、僕の描いた最高のストーリーが書き記されているのだ。
「タッキ…じゃなくて、お前、また授業中に何か書いたのか?成績落ちるぞ。ただでさえ良くないのに」
「今度は何?オッドアイの堕天使が世界の敵と戦うの?それとも、異世界に中学生が召喚されて勇者に覚醒?それとも――」
 真奈美が今まで僕が綴って来た壮大な抒情詩のあらすじを挙げていく。どれも今だ未完の超大作だ。だが、今日僕が持ってきた物はそれらの大作を遥かに超える傑作なのだ。
「聞いて驚け、見て叫べ。これが歴史に残る超傑作。【暗黒十字軍神話(ダーク・クルセイダーズ・サーガ)だ!】」
 叫び、タイトルの書かれたノートを突き出す。だが。
「あれ?」
 二人は僕の方を見ておらず、パソコンに向かっていた。
「今、生徒会の会報の手伝いに忙しいから後でね。今日からテスト期間だから早く終わらせないといけないの」
「部活中にpixivに一枚アップするって決めてるからまた今度な。テスト期間に部室使ってるのバレると怒られるし」
 それだけ言い残し、無言で作業を再開する。
 僕が何を叫んでも、いい加減な返事しか来ない。
 これでいいのか、【スタジオ・ルシファー】。世界を驚かす傑作より中学校のテストを取ると言うのか。
 だが、これも運命。
 僕に残された道は空いている席に腰かけ、インターネットをすることしかなかった。
「…だからアンタは駄目なのよ」
 ゲームの攻略サイトを覗いている僕に向かい、訴えかけるような真奈美の声が聞こえた―――気がした。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)<>sage<>2011/04/26(火) 22:59:15.27 ID:nTewpi62o<> 長い
みにくい
改行しろ
つまらない <> VIPにかわりまして40キロ圏内からお送りします<>sage<>2011/04/26(火) 23:00:45.89 ID:cMLtDQs+0<> 改行してくれると読みやすい <> 1
◆t7gfNpKsyE<>sage<>2011/04/26(火) 23:01:03.17 ID:UPWgKPxV0<> とりあえず終了。
枕に顔を埋めてのたうちまわる人をあぶり出したくて書いた。

1レスあたりののテキスト量がちょっと多いですね。
次回からもう少し調整して投下します。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2011/04/26(火) 23:03:08.67 ID:UPWgKPxVo<> ■STAGE 1
 
 六月の静かな放課後。学校のコンピュータ室を場違いな轟音が支配した。

「みんなっ。聞いてくれ。俺は今、世界を変革させるほどの傑作を生み出した!」

 音の正体は僕がドアを思い切り開いた音。そのまま僕は叫びながら室内へ飛び込んだ。
 程良く効いたエアコン。パソコンのファン音が心地よく響いている部屋。僕の声に驚いて振り返るスタッフ達。その数は二人。
 何故だろうか。興奮して息を切らす僕を見る二対の瞳は、全てどこか冷たい。

「タッキー…先週もそんな事言ってなかったか?」

 【スタッフ】の一人。中秦洋輔が言う。痩せぎすで細身の枯れ木のようなイメージの男だ。

「タッキーって言うな!…俺は、俺だっ」

 否応なく有名アイドルを思わせるそのあだ名が僕は嫌いだ。自分自身を醜男だとは思っていないが、そこまで美形でもない。

「鷹尾大樹(たかおひろき)略してタッキー。別にいいだろ」

「間違ってはいないが、俺は嫌なのだ」

 憮然とした態度であだ名を拒否する僕。

「はぁ…。部活中よ。静かにしなさい。もうすぐ他の部員も来るんだから」

 ため息を吐きつつ注意するのは小松真奈美。

「さすが【スタジオ】のサブリーダー。規律を重んじるね」

「誰がサブリーダーよ!勝手に変な仲間に引き込まないで頂戴。ここはパソコン部なんだから」

 うんうん、と頷く僕に向かって怒鳴る真奈美。トレードマークのお下げが激しく揺れている。
 小学校のころからいつもそうだ。僕のやることなす事全てにツッコミを入れてくる。彼女とはいわゆる【腐れ縁】と言う奴だ。

「それに、何よ【スタジオ・ルシファー】って。聞いてる方が恥ずかしいわよ!」

「この俺が主宰の創作チーム。【スタジオ・ルシファー】にケチをつける気かい?」

「何も作ってない自称創作チームに大層な名前をつけてどうするのよっ」

 真奈美の反論に言葉を失う。確かに、今まで僕たちの【スタジオ】は何も作った事はない。
―――だが。

「フッ。それも昨日までさ。俺が書きあげたこのストーリーを基に、【スタジオ・ルシファー】は世界を席巻する」

 そう言って、手にしたノートを掲げる。この中には、僕の描いた最高のストーリーが書き記されているのだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage<>2011/04/26(火) 23:04:18.93 ID:UPWgKPxVo<> 「タッキ…じゃなくて、お前、また授業中に何か書いたのか?成績落ちるぞ。ただでさえ良くないのに」

「今度は何?オッドアイの堕天使が世界の敵と戦うの?それとも、異世界に中学生が召喚されて勇者に覚醒?それとも――」

 真奈美が今まで僕が綴って来た壮大な抒情詩のあらすじを挙げていく。どれも今だ未完の超大作だ。だが、今日僕が持ってきた物はそれらの大作を遥かに超える傑作なのだ。

「聞いて驚け、見て叫べ。これが歴史に残る超傑作。【暗黒十字軍神話(ダーク・クルセイダーズ・サーガ)だ!】」

 叫び、タイトルの書かれたノートを突き出す。だが。

「あれ?」

 二人は僕の方を見ておらず、パソコンに向かっていた。

「今、生徒会の会報の手伝いに忙しいから後でね。今日からテスト期間だから早く終わらせないといけないの」

「部活中にpixivに一枚アップするって決めてるからまた今度な。テスト期間に部室使ってるのバレると怒られるし」

 それだけ言い残し、無言で作業を再開する。

「え…ちょっと。あれ?傑作だよ!?」

 僕が何を叫んでも、いい加減な返事しか来ない。
 これでいいのか、【スタジオ・ルシファー】。世界を驚かす傑作より中学校のテストを取ると言うのか。
 だが、これも運命。
 僕に残された道は空いている席に腰かけ、インターネットをすることしかなかった。

「…だからアンタは駄目なのよ」

 ゲームの攻略サイトを覗いている僕に向かい、訴えかけるような真奈美の声が聞こえた―――気がした。 <> 1<>sage<>2011/04/26(火) 23:05:40.29 ID:UPWgKPxVo<> と、言うわけで改行しました。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)<>sage<>2011/04/27(水) 00:04:04.40 ID:M3AKBRVso<> とりあえず何で酉外したの? <>