Unknown<>auto.grow.com@gmail.com<>2011/05/10(火) 00:48:32.10 ID:Gz58KtqW0<>※注意
キャラ配役が異なります。
一部ファンの方に不快な思いをさせるかもしれません。

物語を弄くった二次創作です。<>平沢唯の憂鬱 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/10(火) 01:02:48.43 ID:N0qdINdDO<> はい <> Unkown<>sage<>2011/05/10(火) 01:26:05.61 ID:+qyz374j0<> iPod touchのブラウザの調子が悪く書き込むのに時間が掛かりました。

あと少しお待ちください。
すいません。 <> Unknown<>sage<>2011/05/10(火) 01:38:26.42 ID:+qyz374j0<> アニメのヒーローとかサンタクロースなんて、
夢の中にしかいないんだ。

その事に俺は気付いていた。
…ただ、気付きたくなかったんだ。

だって、そうだろう?

居ようが居なかろうが、"奴ら"に巻き込まれた
俺は確かにそこにいたんだから。

キョン「なーんてな」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

しかしまあ、俺もこの春から高校生か…。

受験には苦労したが、同じ中学から来てるやつも
多い。

高校生活に何も期待していないわけではないが、なかなか
いい始まりだ。
<> Unknown<><>2011/05/10(火) 01:48:42.96 ID:+qyz374j0<> 先生「じゃあ初日だし、自己紹介をしてもらおう」

自己紹介か。

遅かれ早かれ自分の番が来る。

心の準備をしておこう…。

岡崎「東中出身岡崎です…」

先生「じゃ、次の人」

キョン「は、はいっ」

キョン「西中出身…」

にゃあ

キョン「…です。バンドとか好きです。よろしくお願いします」

拍手が聞こえる。

キョン「上出来だったよな?」

そう隣にいる同じ中学の友達に話しかけた。

春原「自己紹介に上出来なんてあるのか?」
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 02:02:04.27 ID:+qyz374j0<> 先生「じゃ、次の人」

?「は、はいっ!あっ…」

鈍い音がした…転んだらしい。

一応俺のすぐ後ろの席だし、助ける事にした。

キョン「大丈夫…ですか?」

?「あ、大丈夫です…。すいませんねぇ」

そう言いながら彼女は、体制を立て直した。

唯「奥の山中から来ました、平沢唯です。私も前の人と同じでバンドが好きです!よろしくお願いします!」

この時の俺はまだ意識して無かったが、

…こうして俺達は出会ってしまった。
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 02:13:14.35 ID:+qyz374j0<> …放課後。

唯「あの…。さっきはありがとうございました!」

キョン「いやいや、いいんですよそれくらい」

唯「そう言えば、なんのバンドが好きなんですか⁉」

そうか。そう言えばこいつもバンドが好きって言ってたっけ。

キョン「Unknownってバンドが好きだな。本当に恰好良くてさ、憧れで楽器やろうかな〜、って思ったくらいだ」

唯「キョンくんもUnknownが好きなの⁉私もなんだ〜!」

キョン「おお、まさかの一致だな!」

唯「そうだ、一緒に軽音楽部に入らない?楽器やってみたいんでしょ?」
<> 修正<>saga<>2011/05/10(火) 02:16:25.35 ID:+qyz374j0<> …放課後。

唯「あの…。さっきはありがとうございました!」

キョン「いやいや、いいんですよそれくらい」

唯「そう言えば、なんのバンドが好きなんですか?」

そうか。そう言えばこいつもバンドが好きって言ってたっけ。

キョン「Unknownってバンドが好きだな。本当に恰好良くてさ、憧れで楽器やろうかな〜、って思ったくらいだ」

唯「キョンくんもUnknownが好きなの?私もなんだ〜!」

キョン「おお、まさかの一致だな!」

唯「そうだ、一緒に軽音楽部に入らない?楽器やってみたいんでしょ?」
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 02:26:43.15 ID:K8TYw7PJ0<> キョン「ああ…。そうだな、考えとくよ」

唯「そう…。じゃ、また明日ね!」

キョン「おう」

−−−−−−−−−−−−−−−−

岡崎「よう、キョン」

春原「やあ」

キョン「よう、岡崎と…誰だっけ?」

岡崎「さあな」

春原「メチャクチャひどくないすか!?」

キョン「冗談だよ、冗談」

春原「ヒド過ぎますよ…」

キョン「で、どうしたんだ?」

春原「そうそう、あの平沢唯って子なんだけど…」

春原が珍しく改まる。

春原「平沢を狙ってるならやめとけ」

キョン「なっ…」 <> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 02:41:05.65 ID:K8TYw7PJ0<> 春原「図星かな?」

キョン「違うし。てか岡崎。こいつウザい」

岡崎「今夜あたりコンクリ抱かせて海の中かな…?」

春原「調子乗り過ぎました、ごめんなさい」

春原が道の真ん中で土下座をした。

本当にアホだな。

春原「まあ話の続きなんだけど…」


あいつ、めちゃくちゃモテるんだ。

でも、あいつ中々変わっていてさ…今は口に出さないみたいだけど、中学の時は普通に宇宙人とか超能力者とかの非現実的な物の存在を信じてるって周りの人に言ってたらしいんだ。

それでモテたりして憎まれたり、非現実的な物を信じていて気持ち悪いとか言われて、彼女さ、イジメられてたんだ。

<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 03:08:08.40 ID:oklyUzoS0<> 春原「まあ、そんなイジメられてたような女子なんか関わらない方がいいって事よ。それにさ…」

彼女には、さらにすごい話がある!

その名も、"校庭落書き事件"!


春原「夜中の学校に忍び込んでさ…校庭に謎の落書きをしたんだ」

キョン「謎の落書き、ねぇ…」

春原「結局なんの為だったのか、真相は誰も知らないんだ」

キョン(平沢が…むう)

春原「とにかく平沢はやめてさ、今旬の女子…琴吹紬さんでも狙えって!」

春原曰く、

・美人である
・性格がとてもいい
・勉強、スポーツ共に万能

….らしい。
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 03:10:03.43 ID:oklyUzoS0<> キョン(まあ、どうでもいいがな…)

−−−−−−−−−−−−−−−−

俺は想像していた。

非現実的でも、その存在を信じながら真っ暗闇の校庭に石灰で白線を描く平沢の姿を。

わずかな星の光に照らされたその顔は…

どこか思いつめた悲壮感のような…

キョン「なーんてな」

まあ…平沢のような生き方が羨ましく感じるのも確かなんだが。
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 03:11:58.90 ID:oklyUzoS0<> 次の日の放課後。

俺はさんざん考えて、軽音楽部に入る事にした。

それを平沢に伝えると

唯「本当に!?やったあ!」

と、よろこんでいた。

キョン「じゃ、部室に行ってみるか…って、忘れ物したや。悪いけど、先行っててくれないか?」

唯「わかったあ。待ってるねー!」

俺は教室に引き返す事にした。

……。



<> Unknown<><>2011/05/10(火) 03:13:35.50 ID:oklyUzoS0<> ちょっと限界なので寝ます。
続きは明日の夕方から書きますね。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/10(火) 03:49:04.22 ID:OlxGLhjbo<> 乙
てか、国木田と谷口を岡崎と春原に変更したのには意味があるのか? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)<>sage<>2011/05/10(火) 11:49:10.15 ID:tzT3kqymo<> これは期待 <> Unknown<>sage<>2011/05/10(火) 15:12:47.45 ID:9o7zG4YK0<> 谷口と国木田を岡崎と春原に変えた意味はあります。
まあ、続編が書けたらの話ですが。

それではいきます。 <> Unknown<>sage<>2011/05/10(火) 15:14:06.96 ID:9o7zG4YK0<> …教室

キョン「お、携帯あったあった」

それで俺は急いで教室を出ようとしたが、呼び止められた。

紬「あらキョンくん。ちょうどよかった」

キョン「何でしょうか?」

紬「これ、新しいクラスで馴染めない人もいるから企画したの」

渡された紙を読む。

レクリエーション…か。

紬「特にほら、平沢さんはかなり遠いとこから通ってるし知り合いが居ないのよ」

キョン「はあ…」

春原「なら平気っすよ!」

春原がいきなり出て来た。

春原「なんたってこいつ、平沢の事が好き…」

うるさくなりそうだから裏拳をキメといた。
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 15:15:14.47 ID:9o7zG4YK0<> 紬「…そうなの!?とっても良いことだわ!」

違うんですよ、と言いたいが手まで握りしめられては言いにくい。

紬「平沢さんと、仲良くしてあげてね!」

キョン「は、はあ…」

----------------------

唯「あ、キョンくん」

キョン「すまん、遅くなって」

唯「別に良いよ、これくらい。じゃ、部室に入ろ!」

平沢がドアを開ける。

……。

静かだ。

キョン「誰も、いないのか…?」

そう言ったのとほぼ同じタイミングで部室の奥のドアが開いた。
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 15:16:11.13 ID:9o7zG4YK0<> ?「……」

キョン「あの、軽音楽部の方ですか?」

?「…そう」

唯「他に部員は?」

?「居ない。私だけ」

キョン「入部希望なんだけどさ…入部届、くれないか?」

彼女は何も言わずに棚を開け、入部届を取り出した。

長門「私は事実上軽音楽部部長の長門有希」

キョン「キョンだ」

唯「平沢唯です!」

かなり事務的な自己紹介だった。

唯「早速出しに行こー!」

キョン「親の判子がないと…って、行っちまった」

平沢は職員室の方に走っていった。
<> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 15:16:59.53 ID:9o7zG4YK0<> テンションが高いと人の話を聞かないのか…?

長門「…これ、渡しておく」

キョン「ああ、わかった」

長門が次に渡してきたのは軽音楽部に関する書類だった。

規則とか書いてあるのだろう。

あとで読んでおくか。

キョン「んじゃ、帰るかな…」

気付いたらもう五時前だった。 <> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 15:18:07.47 ID:9o7zG4YK0<> …自宅

キョン「さて…と。入部届けをカバンに入れて…」

ふと、長門が渡してきた書類が目に入った。

キョン(読んでおくか…)

書類には案の定、部活動の説明と規則が書いてあった。

2枚目をめくった瞬間、メモ用紙みたいなものが落ちた。

キョン(なんだろ…)

何となく読んでみた。

キョン「これは手紙、か…?」

手紙の主はまあ、長門だった。

長門「午後六時、大池公園にて待つ」

キョン「午後六時って…今は八時だぞ?まさかな…まさか…」

俺は自転車の鍵をとり、家を出た。
<> Unknown<><>2011/05/10(火) 19:23:22.56 ID:grz9C/3U0<> …大池公園

キョン「はあ…はあ…疲れた…」

長門は…いた。

長門「待っていた」

キョン「まさか…ずっと待っていたのか?」

長門「…そう」

キョン「それは…すまなかった」

長門「別にいい」

よくない気がするが…このままだと平行線になる予感がしたからやめることにした。

長門「話がある。ここでは話せないから」

と、長門があるマンションを指差した。

長門「私の家」

キョン「えっ」

長門「心配しなくていい。誰もいないから」

ますますどういう事なのからわからなくなってきた。 <> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 19:26:05.09 ID:grz9C/3U0<> 長門の言われるがままに長門の家に入った。

それにしても、かなり殺風景な部屋だな…。

長門「飲んで」

そう言って長門が淹れたてのお茶を俺の前に置いた。

一度頭を下げ、コップを手に取りお茶を一口すすった。

…なかなか美味しい。

長門「おいしい?」

キョン「ああ、おいしいよ」

しばらく沈黙が続く。

仕方ないのでこちらから切り出す事にした。

キョン「話って、なんだ?」

長門「…平沢唯と私の事、あなたに教えておく」

キョン(……?)

長門「平沢唯と私は普通の人間ではない」

キョン「まあ…何となくは分かるけどさ…」

長門「違う。性格に普遍的な性質を持っていないという意味ではない」

長門「文字通り純粋な意味で…彼女と私はあなた達のような大多数の人間とは違う」

キョン「…はい?」

長門「私はこの銀河を統括する"情報統合思念体"によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」

長門「そして私の仕事は平沢唯を観察して、入手した情報を統合思念体に報告すること」

キョン「……お茶。本当においしかった」

俺は帰り支度を始めた。

長門「まだ、話の途中」

キョン「平沢って、話じゃ宇宙人とか超能力者の存在を信じてるみたいなんだ。あいつに話してやれば、喜ぶと思うぜ」

キョン「じゃあな」 <> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 19:28:40.77 ID:grz9C/3U0<> 俺は逃げるようにして長門のマンションを出た。

そうか…要するに長門さんは宇宙人だったのか…。

それはビックリビックリ…。

キョン「って、んなわけねーだろ!」

俺は近くのゴミ箱を蹴った。

付き合いきれん。

----------------------

紬「あらあら…キョンくんったら。」


……期待できそうに無いわね。 <> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 22:13:57.72 ID:grz9C/3U0<> 次の日

唯「ひどいよー!昨日は私を置いて帰ったりして〜」

キョン「だってお前どっか行っちまったじゃないか」

平沢は頬を膨らませて後ろを向いた。

少し怒ったようだ。

キョン(やれやれ…)

唯「なーんて!」

キョン「ぬお!」

唯「今、私が怒ったかと思ったでしょ〜?」

キョン「うわ、騙されたな〜」

…こういう風に接していると普通の女の子にしか見えない。

確かに少しズレてる所はありそうだが、非日常的な事を信じてる様にも見えないし、昔イジメられてたなんて信じられない。

まあ、春原が言うんだから恐らく本当の話なんだろうけどな…。 <> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 22:15:40.00 ID:grz9C/3U0<> そんな事を考えながら、部室に入った。

長門「……」

唯「あ、有希ちゃんこんにちは〜!」

俺は昨日の話のせいで、長門に話しかけにくい。

キョン「……ってあれ?また携帯忘れたみたいだな…」

唯「え〜?また〜?」

キョン「悪い、教室に取りに戻るわ」

唯「早く戻ってきてね〜。ミーティングもあるし」

キョン「わかったよ」

俺はダッシュで教室に向かった。

…そして、俺はこれから物凄い体験をするハメになるのである。 <> Unknown<>saga<>2011/05/10(火) 23:47:37.98 ID:+qyz374j0<> 教室

キョン「携帯…。あったあった」

?「キョンくん」

俺の他に誰もいない教室で俺を呼ぶ声がした。

声のする方を見たが誰もいない。

念の為、教室を一周見渡して見たが、やはり誰もいない。

俺の気のせいなのか…?

?「キョンくん」

もう一度、声のする方を見た。

そこにいたのは…

紬「キョンくん」

琴吹だった。

キョン「なんだ、琴吹さんでしたか!何でしょう?」

紬「ねえキョンくん。人間はよく言うわよね。やらないで後悔するよりかはやって後悔した方がいいって」

キョン「……ん?」

紬「現状のままでは何の進歩もない…。それでも何とかしたいときは何でも良いから変えようと思うでしょ?」

何だ…?全く話が見えない。

紬「でも上の方はそれを許してくれないの。長門さんとかも」

キョン「……!」 <> Unknown<>saga<>2011/05/11(水) 07:02:49.43 ID:xEmoWiRD0<> 紬「だから私、決めたの」

キョン「な…なにをだ?」

紬「あなたを殺して平沢唯の出方を見る」

身で危険を感じ取った俺は、一歩退いた。

それが幸いし、琴吹が振ったナイフを避けることが出来た。

しかし、今の斬り方…本気だった!

俺は教室から出ようとした…が、出口が見当たらない。

紬「無駄よ。今この空間は私の好きなように操れるんだから」

キョン「な…なんで俺を殺そうとするんだ!平沢が何なんだ!」

紬「あら…長門さんから何も聞いてないんだ…。いいわ、冥土の土産に教えてあげる」

三年前…。

情報統合思念体は大きな情報爆発を観測したの。

調べてみると、限定された情報しか扱えないはずの人類が情報爆発の原因だった。

情報統合思念体は更に詳しく調べたわ。

すると、驚くべき事にその情報爆発を引き起こしたのはたった一人の人間だった。

それが、平沢唯!

彼女には"理想を現実にする"能力を持っている。

情報統合思念体は彼女に自律進化の鍵があると考えたのよ。

紬「でも…最近は情報の波に全く変動がないし、つまらなかったのよ…でも」

キョン「でも…?」

紬「あなたという新たな要素が加わった。そして、なぜだか分からないけど、平沢さんはあなたを"選んだ"の」

キョン「俺が平沢に選ばれた…?」

紬「そこで私は考えたわ。その選ばれた人間、つまりあなたを殺せば大きな情報爆発が起きるんじゃないかって」

…段々意味が分からなくなってきた。

いや、元々理解出来てないが…。

紬「一応あなたが平沢さんを変えてくれるとも思ったわ…。でも、そのペースじゃ遅いのよ」


紬「だから、もう死になさい。」 <> Unknown<>sage<>2011/05/11(水) 07:03:54.36 ID:xEmoWiRD0<> じゃまた続きは夕方から書きますね <> Unknown<>saga<>2011/05/11(水) 15:26:34.37 ID:u/FGa4GD0<> キョン(ダメだ、やられる…!)

俺は恐怖で目をつぶってしまった。



……。

キョン「あれ?刺されてない…?」

おそるおそる下を見ると、ナイフを掴んでいる手が見えた。

ナイフを握っていた人物は…

キョン「長門!?」

紬「ジャマする気?この空間では私の方が有利よ」

長門「あなたは私のバックアップのはず。独断専行は許可されていない。この人間から手をひくべき」

紬「イヤだと言ったら?」

長門「情報結合の解除を申請する」

長門「Nj2wr3tage8w0Tk9a」

長門が何かを呟いた。

その瞬間、琴吹が現実じゃ考えられない攻撃をしてきた。

しかし、その攻撃はすべて長門の目の前で弾かれた。

その時俺は、本当にこの二人は人間じゃかいかもしれないと思った。

紬「その人間をかばいながら戦うつもり?シールドを張るので精一杯みたいじゃない」

しかし長門は琴吹を無視して俺に話しかけてきた。

長門「聞いて。あなたは平沢唯に選ばれた人間。あなたに平沢唯を変えれる可能性があるなら」

紬「しぶといわね…」

長門「私はその可能性を守る義務がある」

長門がそう言い終わった瞬間、琴吹が急接近してきた。

そして…スパッと鋭い音がして、長門の右手が吹っ飛んだ。

キョン「長門!」

琴吹がどんどん、たたみかけてくる。

長門の腹に鞭みたいな物が数本刺さった。

紬「ここまでダメージを受けたらもう何も出来ないでしょう?」

長門「……」

紬「じゃあ、トドメよ!」

長門の胴に太い杭が刺さった。

キョン「長門おおぉぉぉぉお!」
<> Unknown<>saga<>2011/05/11(水) 15:29:38.39 ID:u/FGa4GD0<> 長門「……私の勝ち」

長門がそう呟いた。

紬「そんな…」


長門「あらかじめプログラムを仕込んでおいた。あなたはとても強い。だからプログラムを実行するのに時間がかかった」

琴吹の姿が段々薄れていく。

紬「そういう事ね…。キョンくん、良かったね、延命出来て!」

キョン「……」

紬「でもね、私以外の急進派もいるし、長門さんの操り主が意見を変えたりするかもしれないわ。それまで平沢さんとお幸せに…じゃあね!」

そう言い残し、琴吹は消えた。

キョン「長門、大丈夫か!?」

長門「大丈夫、問題ない」

キョン(なんかCMで聞いたことがあるような…)

キョン「じゃなくて、今救急車を…」

長門「肉体の損傷は大したことない。まずは教室の再構成が必要」

爆音が響いた。

それと同時に異空間が崩壊して、いつもの教室に戻った。

長門の体も元に戻っていた。

俺は…夢を見ていたのだろうか。

長門「あ…」

キョン「どうした、長門?」

長門「眼鏡の再構成を忘れた」

キョン「…待て。眼鏡してない方がかわいいぞ」

長門「……そう」
<> Unknown<>saga<>2011/05/11(水) 20:08:32.09 ID:B6Z0y0Fu0<> キョン「俺、眼鏡属性ないしな」

長門「眼鏡属性って何?」

それから長門は眼鏡をかけなくなった。

----------------------

キョン「悪い、遅くなった」

唯「ホントだよ!遅いよ〜」

キョン「悪かった悪かった…。で、ミーティングするって言ってたが…」

唯「そうそう、部員が少ないと思って…でも、もう解決したから!」

キョン「解決?」

唯「新入部員のお二人です〜!」

澪「は、初めまして…秋山、澪です…」

古泉「初めまして。古泉一樹と言います。どうぞよろしくお願いします」

秋山と言う女子は、まあ…結構かわいい女子だ。

高校生活も捨てたもんじゃない!

で、古泉という奴はまあ爽やかなイケメンだ。

唯「ほら、二人も自己紹介!」

キョン「あ、ああ…。俺は…」

ワン!

キョン「……だ。あだ名はキョン。よろしくな」

長門「…長門有希」

唯「じゃ、仲もよくなったところでミーティングをします!」

新しいクラスになったときにやるような自己紹介にしか思えなかったが…。

キョン「って、問題は解決したんだからミーティングをやる必要はないんじゃ?」

唯「今思い出したの。楽器の分担をしないと」

キョン(そうだ、楽器の分担か…)

唯「私はギター弾くからギターがいいなあ」

キョン「俺はドラムかなあ」

澪「わ、私はベースを弾くからベースがいいかな…」

古泉「僕は昔ピアノを弾いてたりしてましたし、キーボードがいいですね」

長門「…ベース」

分担はかなりあっさり決まった。

唯「じゃあ、早速明日楽器を持ってきてね!」

キョン「はいよー」 <> Unknown<>saga<>2011/05/11(水) 20:10:38.40 ID:B6Z0y0Fu0<> …帰り道

?「き、キョンくん!」

そう呼ばれて振り返る。

秋山だった。

琴吹の事があったから少し警戒する。

澪「あ、あの…少し話があるんだけど…」

キョン「……」

澪「…私は琴吹さんや長門さんと違って、ただの人間だから…」

キョン「…あいつらの事、知ってるんですか?」

澪「知ってる。なにしろ…未来から来たから…」

キョン「……」

危険性は極めて低そうだ。

キョン「…わかりました。場所を変えて話しましょう」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2011/05/11(水) 22:29:58.83 ID:gYz/qPBIO<> なぜムギちゃん殺したし… <> Unknown<>sage<>2011/05/11(水) 23:08:46.15 ID:B6Z0y0Fu0<> ごめん、ムギちゃん何か強いイメージがあるから…

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/11(水) 23:36:31.44 ID:UsvsDx/Zo<> もひとつ混ぜ方がよくわからんのだが期待 <> Unknown<><>2011/05/12(木) 01:15:59.95 ID:5mVZjUNJ0<> 俺が選んだのは客の少ないカフェだった。

客は少なくても、コーヒーは美味いから覚えていた。

キョン「ここは俺が奢りますよ」

澪「そ、そんな…悪いし…」

キョン「いいんですよ。場所を選んだのは俺ですし」

澪「あ、ありがとう…」

キョン「で、さっきの話の続きですが…」

澪「さっきも言った通り、私はこの時代の人間じゃない。もっと未来から来たんだ」

キョン「どれくらい後の時代ですか?」

澪「…それは言えないんだ。言いたくても言えないんだ…。ブロックされていて」

キョン(ブロック…と来たか)

澪「言えない事も沢山あるんだ。そのつもりで聞いて下さい」

キョン「…はい」

澪「"今"…。この時間の三年前…」

大きな時間振動があった。

"私達の時間"でつい最近それを検出したんだ。

調査をしようと私達は過去にやって来た訳なんだけど…みんな物凄く驚いたんだ。

なぜなら、どんな手を使っても"三年前"より過去に遡れないんだから…。

澪「…そう。平沢さんこそが過去への道を閉ざしていたんだ」

同じだ。

言ってることが…長門の時と。

キョン「う〜ん…。とてもあいつにはそんな事が出来るとはとても…」

澪「私達もそう思う。本当の事を言えば…彼女が時間平面に干渉するメカニズムは全く解明出来てない…謎なんだ」

キョン「謎…ですか」

澪「平沢さんも自分がそんな事をしているとは自覚していない…」 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 01:20:08.97 ID:5mVZjUNJ0<> 澪「私は…平沢唯を監視するためにこの時間に派遣されたんだ」

キョン「監視…ですか」

澪「また彼女が時間平面にどんな影響を与えるか分からないから…」

キョン「そうですか…」

澪「信じてくれる?」

キョン「大丈夫ですよ…ついさっき、全てを信じざるを得ない目に遭いましたから…」

ははは、任せろってんだい。

…まあこうして。

俺の日常に、宇宙人・未来人という要素が追加された。 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 01:21:54.39 ID:5mVZjUNJ0<> …次の日

キョン「しまった。ドラムなんてどうやって運ぶんだよ…」

家に車は無いし、他に運ぶ術がない。

キョン「仕方ない、諦めるか…」

そうやって家を出ると、タイミング良く古泉が現れた。

古泉「やあ」

キョン「お話があります。この車に乗っていただけませんか?」

キョン「…俺のドラムを運んでくれるならな…」

----------------------

キョン「…話って、何だ」

古泉「…平沢さんに関する話です」

また平沢か…。

人気者だな、あいつ。

古泉「既に他の二人からはアプローチを受けてるはずです」

キョン「ああ」

古泉「まず、僕の正体から言いましょう。僕は超能力者です」

キョン「超能力者と来たか…」

古泉「あともう少しで学校に着いてしまいますし、詳しい話は機会があれば話したいと思います」

キョン「古泉、俺の質問に一つだけ答えてくれ」

古泉「なんでしょう?」

キョン「何でお前らは俺だけにそんな話をするんだ?そして何で平沢に教えてやらない?」

古泉「まず…あなただけに話をする理由ですが、あなたは平沢さんに"選ばれた"人間だからです」

キョン「長門も同じ事を言っていたが、なぜ俺が選ばれたんだ?」

古泉「それは…わかりません」
<> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 01:24:07.76 ID:5mVZjUNJ0<> 古泉「そして、なぜ平沢さんに話さないか…。それは、平沢さんには知られては困るからです」

キョン「なぜだ?」

古泉「もしも平沢さんが自分の能力を認識してしまったら、超能力者が存在するなんて当たり前の世界になってしまうじゃないですか」

キョン「……」

古泉「地球上の物理法則がねじ曲がってしまいます。それは危険な事です」

キョン「…もしかしたら、俺が平沢にこの話をするかもしれないぞ?」

古泉「彼女は…昔、その言動によるイジメを受けています。超能力者がいたぞ、と嘘をつかれて馬鹿にされることもあったようです」

キョン「…つまり?」

古泉「彼女は、人から聞いたそういう類の話は一切信じないでしょう」

キョン「なるほど…ね」

古泉「おおっと、学校に着いたようです。この話の続きは、またの機会に」

俺としては…その、またの機会が来て欲しくない感じがするのだが…。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/12(木) 01:30:21.34 ID:FTroeYXIO<> ??? <> Unknown<>sage<>2011/05/12(木) 02:35:23.04 ID:fOWx2QQi0<> すいません。
初投稿なんで、少々分かりにくい部分があるかもしれません… <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 02:36:06.81 ID:fOWx2QQi0<> そして放課後。

平沢はいつになく真剣な顔をしていた。

唯「はあ…」

キョン「……」

唯「はあ…」

キョン「……」

唯「ってキョンくん!ため息ついてるのに何かあるのかとか聞いてくれないの!?」

キョン「ええ〜?!」

----------------------

キョン「で、何だ」

唯「有希ちゃんが…ベース…いや、楽器すら持ってないんだってえ!」

キョン「長門、そうなのか…?」

長門「そう」

キョン「ベースは弾けるんだよな?」

長門「弾ける」

唯「楽器…買わないの?」

長門「買えない。お金がない」

コイツは驚いた…。

情報操作とか出来るのなら、電子マネーでも作りだしてベースでも買うもんかと思ってたからな。

長門「その行為は法律で禁止されている」

…どうやら見透かされているようだ。
<> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 02:37:05.96 ID:fOWx2QQi0<> 唯「お金が必要なんだよね…」

キョン「そうだな」

唯「よし!じゃあ今度の休日、みんなでバイトをしよう!」

キョン「……え?」

唯「当然でしょ!友達が困ってるんだから!」

拒否権は無さそうだ。

まあ…長門には命を救って貰ったし、これくらいはやらないとな。

しかし…。

お、俺の…休日。 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 02:38:46.64 ID:fOWx2QQi0<> そして日曜日。

俺達は日雇いのバイトをやっていた。

内容自体はどのタイプの車が何台通ったかをカウントするものだ。

しかし…思ったより難しい。

交通量が多すぎる。

まあ…交通量が多ければ多いほど、給料は高くなるのだが…。

キョン(カチカチ…と)

唯「ごめんね…せっかくの休日にバイトさせて」

キョン「いいんだよ…長門に楽器を買ってやるためだしな」

唯「本当に…ありかとうね!」

それから俺達は無言で長時間カウントしまくった。

そして…。

古泉「時間ですね。引き上げましょう」

唯「そうだね!早くバイト代貰わないといけないしね!」
<> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 02:39:48.98 ID:fOWx2QQi0<> バイトがようやく終わった。

それから給料を受け取って、楽器店に行く…はずだった。

事件は、バイト代を受け取った後に起きた。

唯「合計で23000円…か。ベースを買うには充分だね!」

澪「まあ、本当は四万くらいのベースを買った方がいいんだけどな…なあ、平沢さん」

唯「…澪ちゃん」

澪「…ん?」

唯「私の事は、唯って呼んでよ。友達でしょ?」

澪「あ、うん。そうだな。ごめん唯」

唯「そうそうそんな感じ!」

?「よお、平沢じゃねえかよ!」

----------------------

声をかけてきたのは、四人組の男女だった。

いかにも悪そうなヤツらだ。

キョン「平沢、こいつら…」

話し掛けながら平沢を方を向く。

唯「あ…あ…」

平沢は固まっていた。

男1「よう、久しぶりじゃん!どうだ?超能力者とかは見つかったのか?」 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 02:41:40.58 ID:fOWx2QQi0<> 女1「あはははははは!やめなよ、平沢が可哀想だって!こんな友達の前でさぁ!」

唯「あ…」

平沢はその場で尻餅をついた。

キョン(もしかして…コイツら…)

そう。

昔、平沢をイジメていた奴らだろう。

女2「あれえ?平沢、髪の毛伸びて来たんじやない?」

男2「じゃあ、久しぶりに俺達が切ってやろうかぁ?」

キョン(マズイ…)

古泉「ここは平沢さんを連れて逃げた方が良さそうでしょうね」

キョン「平沢は走れそうにないぞ。俺達で担ぐにしても追いつかれそうだぞ?」

古泉「そこは…長門さんに任せましょう」

長門がコッチを見つめている。

キョン「長門、あいつらに足止めをくらわせる事は出来るか?」

長門「出来る。任せて」

キョン「よし、逃げるぞ、古泉!秋山も!」

古泉「はい!」

澪「ま、待ってえ〜!」

俺と古泉は平沢を担ぎ上げ、そのまま走って逃げた。

あの連中は、追って…来れるわけないだろう。

なんたって、万能宇宙人がいるのだから。

でも、もし俺に…何か能力があったら…。

俺はあいつらを倒したい。

そう思った。 <> Unknown<>sage<>2011/05/12(木) 03:01:26.54 ID:fOWx2QQi0<> 続き明日書くか…それとも書き続けるか。 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 12:21:54.71 ID:p0NC39230<> 次の日。

平沢は学校に来なかった。

こりゃ本格的にマズそうだ…。

古泉「彼女はわざわざ遠くからこの学校に来ています。もちろん、中学の時の同級生と会わないようにするためです」

キョン「しかし昨日…会ってしまったと」

古泉「……」

電話が鳴る。

古泉「ちょっと失礼」

古泉の携帯だった。

キョン「さてと…俺も平沢に電話してみるか」

俺は携帯を取り出し、平沢の番号を入れた。

キョン「発信…と」

電話「只今電波の入らない所にいるか…」

キョン「……無駄、か」

古泉「すいません、話の途中で…」

キョン「ああ」

古泉「失礼ですが、これから少し付き合ってくれませんか?」

キョン「……え?」

----------------------

俺達は車の中に入った。

古泉「ちょうどいい機会が到来しました」

キョン「いい機会?」

古泉「先日、僕はあなたに超能力者だと言いましたよね。今日は、その証拠をお見せしようかと」

キョン「わざわざ遠出しなきゃいけないのか?」

古泉「…僕が超能力を発揮するには、条件がいるんです。これから行く場所がそれを満たしているのです」

キョン「随分と面倒な超能力だな」

古泉「実のところ、我が"機関"も必死なんですよ。長門さんや秋山さんが、いきなりあなたに急接近するものですから…」

キョン「"機関"と来たか」

古泉「ご安心下さい。"機関"はあなた達に害を加えるようなことはしませんから」 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 18:09:16.11 ID:94GBnacj0<> 古泉「突然、超能力としか思えない力を授かりました。最初は自分の頭がおかしくなったかと思いましたよ」

古泉は軽く笑いながら言った。

古泉「すぐに"機関"のお迎えが来て救われましたがね」

キョン「…あのな、話が見えないのだが…それが俺や平沢と何の関係があるんだ?」

古泉「…話を元に戻しましょう。先程の仮説ですが"機関"のお偉方はこう考えています」

"この世界はある少女の夢の様なものなのかもしれない"

古泉「"人間原理"という言葉をご存知ですか?」

キョン「ご存知でないな」

古泉「ある種の逆転の発想ですよ」

古泉「要するに…我々人間がここにいて、宇宙を始め世界という物を観測したから今の世界がある。
逆に言えば、人間がいなかったら宇宙は存在を認識される事すらなかった訳ですよ…」

キョン「…??」

古泉「煎じ詰めて言えば…人間がいるから宇宙がある。…さらに言えば"誰か"がいるから?」

古泉「その誰かにとって、この現実は夢に過ぎません。
手前勝手に創造・改変するなど児戯に等しい…」

キョン「……誰か?」

古泉「そう、その誰かの調査のため何人かのエージェントが既に学校に潜入しています」

キョン「まさかだと思うが…その誰かってのは?」

古泉「そのまさか、ですよ」 <> ミス修正版<>saga<>2011/05/12(木) 18:24:38.57 ID:94GBnacj0<> 古泉「目的地まであと三十分というところですか…それまでにざっと説明すべき事をお話しましょう」

古泉が俺の方を向いてきた。

古泉「あなたは世界がいつから存在していると思いますか?」

キョン「ビッグバン…だっけ?」

古泉「そうですね…が」

"世界は三年前から始まった"

古泉「あくまで一つの仮説ですが…我々はそう考えています」

キョン「はあ?」

古泉「あの日について、僕が言えるのは一つだけです」

古泉「突然、超能力としか思えない力を授かりました。最初は自分の頭がおかしくなったかと思いましたよ」

古泉は軽く笑いながら言った。

古泉「すぐに"機関"のお迎えが来て救われましたがね」

キョン「…あのな、話が見えないのだが…それが俺や平沢と何の関係があるんだ?」

古泉「…話を元に戻しましょう。先程の仮説ですが"機関"のお偉方はこう考えています」

"この世界はある少女の夢の様なものなのかもしれない"

古泉「"人間原理"という言葉をご存知ですか?」

キョン「ご存知でないな」

古泉「ある種の逆転の発想ですよ」

古泉「要するに…我々人間がここにいて、宇宙を始め世界という物を観測したから今の世界がある。
逆に言えば、人間がいなかったら宇宙は存在を認識される事すらなかった訳ですよ…」

キョン「…??」

古泉「煎じ詰めて言えば…人間がいるから宇宙がある。…さらに言えば"誰か"がいるから?」

古泉「その誰かにとって、この現実は夢に過ぎません。
手前勝手に創造・改変するなど児戯に等しい…」

キョン「……誰か?」

古泉「そう、その誰かの調査のため何人かのエージェントが既に学校に潜入しています」

キョン「まさかだと思うが…その誰かってのは?」

古泉「そのまさか、ですよ」 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 18:30:13.38 ID:94GBnacj0<> 古泉「平沢唯…自分の好きなように世界を改変出来る存在…!」

キョン(やっぱり…)

古泉「そんな存在を古くから人間は…"神"と定義していますね」

キョン(ついには神扱いか…)

古泉「我が"機関"はその神たる少女を監視するために存在します。僕は追加要因としてここに居るわけで…」

古泉がそう言い終わりかけた時、電話がなった。

キョン「古泉、すまん」

電話は平沢からだった。

キョン「…もしもし?」

唯「…ごめんね、心配させたみたいで…」

キョン「あ、ああ…」

唯「明日はちゃんと学校に行くから…」

キョン「…大丈夫なのか?」

唯「…大丈夫だよ!…だって私…あな…」

電波が悪いらしい。

そこだけ何を言ってるか聞き取れなかった。

唯「じゃあ…また明日!」

平沢はそう言い、電話を切った。

古泉「着きましたよ」

キョン「あ、ああ…」

古泉「ここまでお連れしておいて何ですが…今ならまだ引き返せますよ」

キョン「ふん…今更だな」

それにしても…さっきの電話。

最後、あいつは何て言ってたんだろう…。 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 18:31:11.36 ID:94GBnacj0<> 古泉「少しの間、目を閉じて下さい」

古泉がそう言った。

キョン「…はあ?ここは道のど真ん中だぞ!?」

古泉「ほんの数秒でいいので」

キョン「ったく…何なんだよ」

古泉が手を握ってきた。

何なんだ、気持ち悪い。

古泉「……はい、もう結構です」

目を開けると、さっきまで居た人が消えていて、変わりに薄暗い空間が広がっていた。

ビルやマンションはあるが、電気は通っていないみたいだ。

キョン「古泉…ここは?」

古泉「次元断層の隙間…我々の世界とは隔絶された"閉鎖空間"です」

古泉「僕の持つ超能力の一つが、この空間に侵入することです。今回はここが"壁"ですね」

古泉「半径はだいたい三キロメートルですね」

キョン(壁、寒天みたいだな…)

古泉「ドーム状の空間を想像して下さい。通常、物理的な手段では侵入は不可能です」

キョン(やばい…ずっとグニグニしてたい)

古泉「詳細は不明ですが、ただ一つ分かっている事があります。それは…」

古泉「平沢さんの精神が不安定になるとこの空間が生まれるという事です」

キョン「やはり…原因はあれか?」

古泉「そうでしょうね…。ここ数ヶ月は結構落ちついていたのですが…」

キョン「随分平沢の事がわかるみたいだな」

古泉「まあ…それを感じ取るのも"力"の一つですから…」

俺達は閉鎖空間の"壁"から少し離れた所に移動する事にした。 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 18:32:41.89 ID:94GBnacj0<> 古泉「ある日、彼女は思いました。"宇宙人がいてほしい"…と」

古泉「だから長門有希がここにいる。同様に僕や秋山さんもね」

キョン「仮にお前の言うとおりだとして…何で平沢はその事を知らない?自分でやってておかしいじゃないか!」

古泉「ごもっとも。それこそが彼女の持つ矛盾です」

古泉「恐らく彼女は…宇宙人等がいてほしいと思う反面、いるはずがないと思っている。つまり…」

古泉「彼女はまともな思考形態を持つ一般人なんですよ」

古泉がそう言い終わった瞬間、大きな音と共に地面が揺れた。

キョン「なんだ、地震か!?」

古泉「違います。…どうやら始まったようですね」

音のする方を向くと、水色に光った巨人がいた。

古泉「"神人"…。平沢さんのストレスを具現化したものです。これが閉鎖空間でなかったら大惨事ですが…」

古泉「ストレスは自分の作った舞台で飲み発散…なかなか理性的ですよね」

キョン「り、理性的ねえ…」

古泉「今はまだこの程度で済んでますが…考えてみて下さい。恐らく彼女は今、この世界を怖いと思っている…」

古泉「これはちょっっした恐怖なんですよ。彼女は無自覚に力を行使しています。そんな未完成の神だからこそ…」

"気に入らない世界を突如壊すこともあり得る!"
<> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 18:33:46.63 ID:94GBnacj0<> 古泉「さて、ここで浮上する最大の謎…先日も話しましたが、それはあなたです」

キョン「…選ばれたとかの話だよな」

古泉「あなたは間違いなく普通の人間です。ですが軽音楽部にいる」

古泉が俺に向かって人差し指を指してきた。

古泉「これは、平沢さんが望んだ帰結なんです」

古泉「どうか彼女が…この世界に絶望しない様にして下さい」

キョン「そんな事言われても…」

古泉「さて…僕もそろそろ行かなくては」

キョン「へ?」

古泉がいきなり赤い光の玉に変わった。
古泉「あのまま暴れさせてはいけないのです。神人が破壊活動をすればするほど閉鎖空間は拡大して僕らの世界を飲み込んでしまうんですよ…」

キョン「古泉…」

古泉「僕の仲間達も頑張って"神人"と戦ってますしね」

そう言い終わると、古泉は"神人"の方へ飛んでいった。
<> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 23:35:51.82 ID:94GBnacj0<> 古泉が"神人"と戦い始めてから十五分が経過していた。

キョン「携帯ゲーム機持ってきていてよかったぜ」

古泉「…ふう、やっと終わりました。少々手こずりましたが」

キョン「この空間からはどうやって出るんだ?」

古泉「"神人"の消滅とともに"閉鎖空間"も崩壊します。見ものですよ」

ピシッという音が聞こえたのと同時に空が割れ、ビルが元通りになった。

なる程これは面白い。

古泉「閉鎖空間が閉じました」

----------------------

俺は古泉に家まで送ってもらった。

疲れていたから早く寝たかったのだが、そういう訳にはいかなかった。

?「キョンくん」

キョン「…誰ですか?」

澪(大)「秋山澪です…今ここにいる私より後の時代の」

キョン「つまり、大人バージョンの秋山さんって事ですか?」

澪(大)「そういう事です」

キョン(まあ…声も格好も確かにそうだけど…)

澪(大)「あなたに一つだけ言いたいことがあるの」

キョン「はい」


澪(大)「もし"危機"に陥った時…目の前に居る人に自分の気持ちを言ってみて」

キョン「自分の…気持ち?」

澪(大)「今日はそれを言いに来たんだ。詳しくは禁則事項なんだけど…」

澪(大)「その"危機"は私達全員の危機なんだ。平沢さんは除くけどね」

キョン「……!?」

澪(大)「じゃあね〜!」

そう言って秋山(大)はどこかに消えた。 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 23:37:34.85 ID:94GBnacj0<> 俺は布団の中で考えていた。

さっき会った秋山(大)が本物だとして。

彼女は一体何を言いたかったんだろう…。

キョン「自分の気持ち…ねぇ…」

俺は電気を消し、寝る事にした。

しかし…この時俺は事の重大さを理解していなかった。

これから…何が起きるかも。 <> Unknown<>saga<>2011/05/12(木) 23:39:43.96 ID:94GBnacj0<> ・自称「未来から来た美人」

・自称「宇宙人に作られた人造人間」

・自称「変態エスパー」

と、それぞれが「自称」が取れる証拠を見せつけてくれた…。

そして、火曜日。

澪「唯、遅いな…」

俺はこの三人と一緒に平沢が来るのを待っていた。

キョン「一応学校には来ていたんですけどね…」

古泉「来てくれると良いですね…」

キョン「ちょっと、探しに行きます」

----------------------

俺は知り合って数日しか経っていない平沢の事を、本気で心配していた。

自分にも、なぜだか分からない。

キョン(日曜日の事…相当イヤだったんだろうな…)

教室に、入る。

平沢は椅子に座っていた。

キョン「よお、平沢」

唯「キョン…くん」

キョン「みんな部室で待ってるぞ、行こうぜ」

唯「…ごめん、今日は行かない」

キョン「どうしてだ?」

唯「……帰る」

ここまで暗い平沢は、初めて見た。

その"負"のオーラに圧倒された俺は、平沢を呼び止める事が出来なかった。
<> UnKnown<>saga<>2011/05/13(金) 15:22:47.92 ID:p0Kv25M+0<> 俺は部室に戻ることにした。

古泉「平沢さんは?」

キョン「帰っちまったよ…」

澪「仕方ないな…このメンバーだけで練習するか」

キョン(ところで…)

秋山には昨日の事を教えた方がいいのだろうか。

大人バージョンの秋山澪。

キョン(…いや、彼女はどうやら知らないみたいだし、別に言わなくてもいいよな…)

それに、今日くらいは宇宙人等が関係ない生活がしたい。

キョン「じゃあ、練習しましょうか!」
<> Unknown<>saga<>2011/05/13(金) 15:24:01.76 ID:p0Kv25M+0<> 練習は五時に終わり、俺は家に帰った。

メシを食べて、風呂に入って…本当に普通の日常だ。

キョン「さて…寝るか」

俺は電気を消して、布団に入った。

----------------------

「…キョンくん!……キョンくん!!」

誰かの声が聞こえる。

まだ目覚ましは鳴ってないから、朝では無いはずだ。

キョン「…まだ目覚ましは鳴ってないぞ〜」

少しだけ目を開く。

そこには意外な人物がいた。

唯「キョンくん!起きてよ〜」

キョン「平沢!?」

周りを見回す。

キョン(ここは…学校か?)

唯「いつから学校で寝てたんだろう…家で寝てたハズなのに…」

キョン「とりあえず、ここを…」

と言いながら、一歩前に出ようとした瞬間だった。

ぐに…、といつかの感覚がした。

キョン(見えない壁…この柔らかさ。まさかー)

"閉鎖空間!?"

キョン「平沢、古泉とかを見なかったか?」

唯「いや?なんで?」

キョン「何となくだ!」

俺は学校のガラスを割り、中に入った。

唯「あ、待ってえ〜」
<> Unknown<>saga<>2011/05/13(金) 15:25:00.94 ID:p0Kv25M+0<> 学校の中にも誰もいない。

職員室にあった電話も繋がらなかった。

唯「何だろう…薄気味悪いよ〜」

お前が作った空間なんだがな。

それにしても古泉…いつになったら来るんだ!

----------------------

俺達は、部室に移動した。

まあ…慌てたって何も始まらないしな…。

キョン「ジュース…飲むか?」

唯「うん…」

平沢がキャップを取り、飲み始める。

キョン(しかし…なぜた?なぜ俺が平沢と一緒にいるんだ…?)

キョン(まあ、コイツの事は嫌いじゃないが…)

唯「ねえ、キョンくん…」

キョン「どうした?」

唯「トイレ行ってくる」

なんだ…少し期待しちゃったじゃないか…。


……え?何を期待してんだ?

キョン「…告白?」

外を見る。

相変わらず暗い。

キョン「…ん、あれは」

暗闇に赤く光る物を見つけた。

まさか…。

キョン「古泉、お前か」

古泉「よくわかりましたね」
<> Unknown<>saga<>2011/05/14(土) 13:17:23.82 ID:T3R3dYIp0<> キョン「遅かったな」

古泉「それも含めてお話があります」

キョン「なんだよ改まって」

古泉「…はっきり言いましょう。これは、異常事態です。閉鎖空間には、何とか入れましたがこの様に不完全な状態…」

キョン「…え」

古泉「遅れたのもそのためです。しかし、それもいつまで持つか…」

キョン「どうゆうこどだ!」

古泉「恐れていたことが…現実になりつつあります」

----------------------

今、"こっち側"にいるのはあなたと平沢さんだけです。

我々がいる"現実世界"にはあなた達はいない訳ですがー。

古泉「これを"あなた達が消えた"と解釈すべきではない」

キョン「…!?」

古泉「これはただの閉鎖空間ではありません。平沢さんの作った"新しい時空"…!」

古泉「存在が許されないのは、むしろ"現実"の方。とうとう"新しい世界"の構築が始まったのです…!」

キョン「へ…?」

古泉「現実世界はどうなるのか…誰にもわかりません。もしかしたら、無に帰す事も…!?」
<> Unknown<>saga<>2011/05/14(土) 13:18:24.39 ID:T3R3dYIp0<> キョン「なんでだよ…何で俺が"こっち側"なんだ?」

古泉「本当にお分かりでないんですか?…あなたは平沢さんに選ばれたんですよ」

キョン「……」

古泉「彼女はあたなの参加のみ許した…新しい世界の、アダムとして」

キョン「…殴るぞ?」

古泉「…冗談ではありません。このまま行けば確実にそうなります」

キョン「んな…」

古泉「空間が閉ざされているのは今だけです。そのうちに見慣れた世界になると思います」

古泉「それと同時にそこは…平沢さんにとって理想化された世界…」

古泉の姿が段々薄れていく。

キョン「古泉…」

古泉「もう…ろ限界のようです…」

声も途切れ途切れになってきた。

古泉「僕こ…しても…団と…付き合いた…残念です…」

キョン「おい…!」

古泉「最後に…二人から…伝言…」

"すまない、なにも出来なくて…"

"パソコンの電源を入れるように"

古泉「…では」

古泉はそう言い残し、消えた…。

キョン(…そうだ!パソコン…)

パソコンは軽音楽部室の隅にあった。

キョン「頼むぜ…長門ー!」

パソコンの電源を入れる。

数秒後、画面に文字が表示された。

YUKI.N> 見えてる?
<> Unknown<>saga<>2011/05/14(土) 23:59:45.93 ID:8tWFSEv60<> ーああ、見えてるさ。

YUKI.N> そっちの時空間との連結が閉じられようとしている。そうなれば最後。

YUKI.N> こちらの世界の異常な情報噴出は消えた。
情報統合思念体は失望している。
進化の可能性は失われた。

ー進化の可能性って?

YUKI.N> 有機生命体の知性は肉体から受ける錯誤とノイズにより制限されている。

YUKI.N> 対し情報によってのみ構成される情報統合思念体には限界がないと思われていた。

それは違った。

宇宙に限りがあるように、進化にも限界があった。
少なくとも情報による意識体である以上は。

キョン「…はは。相変わらず分かりにくい奴…」

ー平沢は?

YUKI.N> 平沢唯は何もないところから情報を生み出す力を持っていた。
それは私達にもない力。

それを解析し、自律進化noi

キョン「…おい?長門!」

YUKI.N> あなたに賭ける。
もう一度この世界に回帰することを望んでいる。
平sx唯はもう二度と現れないかもしれない重要mjmgd9

キョン(おい…頼むぜ!)

YUKI.N> 私という個体もあなたには戻ってきて欲しいと思っている。


キョン(……!)

ーまた、私の家で






YUKI.N> あなたと彼女の気持ちは同じはずー
<> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:02:20.05 ID:4iAfjBzV0<> ……それから長門からメッセージが来ることはなかった。

キョン「どうすりゃいいんだよ…長門…古泉!」

その瞬間、爆音がした。

キョン「なんだ…!」

窓を開けて、外を見る。

そこには、一度見たら忘れられないあの化け物がいた。

ーあれは、神人!?

その時、平沢が戻ってきた。

唯「キョンくん!何か出た!」

そう言いながら、こっちに向かって走ってきた。

キョン「馬鹿、こっちくるな!」

平沢を抱えて、走る。

唯「ちょ…キョンくん!?」

キョン「校舎は危険だから外に行くぞ!」

そのまま外にでる。

流石に限界で、平沢を降ろした。

唯「ねえ、あれ…なんだと思う?」

キョン「さあな…」

唯「宇宙人かなあ?」

キョン(…何て顔をしてるんだ!まるでサンタに会った子供…)

校庭の真ん中あたりに着いた。

キョン「ふう…とりあえずここまで来れば…」

"神人…"

"このままにしておくとやがて閉鎖空間は拡大し…やがて僕らの世界を飲み込んでしまうんですよ"

それで…?

秋山は?長門は?

今までの常識がすべて破壊されて…

それでどうなる?

俺はそこで何をする?

唯「…ねえ。何だろうね、この世界…」

キョン(全て、俺がお前に聞きたいぜ…)

お前は何を望んでる?

唯「ねえ、あの巨人なんだけどさ…」

キョン「……」

唯「邪悪なものとは思えない!」
<> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:02:34.68 ID:4iAfjBzV0<> ……それから長門からメッセージが来ることはなかった。

キョン「どうすりゃいいんだよ…長門…古泉!」

その瞬間、爆音がした。

キョン「なんだ…!」

窓を開けて、外を見る。

そこには、一度見たら忘れられないあの化け物がいた。

ーあれは、神人!?

その時、平沢が戻ってきた。

唯「キョンくん!何か出た!」

そう言いながら、こっちに向かって走ってきた。

キョン「馬鹿、こっちくるな!」

平沢を抱えて、走る。

唯「ちょ…キョンくん!?」

キョン「校舎は危険だから外に行くぞ!」

そのまま外にでる。

流石に限界で、平沢を降ろした。

唯「ねえ、あれ…なんだと思う?」

キョン「さあな…」

唯「宇宙人かなあ?」

キョン(…何て顔をしてるんだ!まるでサンタに会った子供…)

校庭の真ん中あたりに着いた。

キョン「ふう…とりあえずここまで来れば…」

"神人…"

"このままにしておくとやがて閉鎖空間は拡大し…やがて僕らの世界を飲み込んでしまうんですよ"

それで…?

秋山は?長門は?

今までの常識がすべて破壊されて…

それでどうなる?

俺はそこで何をする?

唯「…ねえ。何だろうね、この世界…」

キョン(全て、俺がお前に聞きたいぜ…)

お前は何を望んでる?

唯「ねえ、あの巨人なんだけどさ…」

キョン「……」

唯「邪悪なものとは思えない!」
<> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:03:32.79 ID:4iAfjBzV0<> 唯「きっと…私を守ってくれるよ!」

…なんで、俺の日常はこうなった?

俺の日常を超常化させた連中は言った。

"全ての原因は平沢にある"

じゃあ何で俺がこの困惑を請け負う必要がある?

冗談だとは思いたいが…こいつは世界の命運を分ける事態ー!

キョン「平沢、元の世界に戻りたいとは思わないか」

俺は、その当事者だ。

キョン「一生こんな所にいる訳にはいかないだろう?ここからは出られそうにないし…」

キョン「飯だって食えない!飢え死にするぞ?」

唯「うーん、なんかどうにかなりそうな気がするんだ」

キョン「……軽音楽部はどうするんだ?」

唯「もういいよ〜、今が楽しければ」

キョン(くっ…)

唯「キョンくん、そう思わない?」

キョン「俺は戻りたい」

こんな状態に置かれて発見したよ。

俺は今までの暮らしが結構好きだったんだ。

秋山や長門・古泉…馬鹿の春原や岡崎

何なら消えた琴吹を含めていい。

キョン「俺は…もう一度みんなに会いたい!」

まだ話すことが沢山ある気がするんだ…!

唯「会えるよ、きっと」

校舎が燃えていた。

神人のせいだろう。 <> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:04:58.69 ID:4iAfjBzV0<> 唯「この世界だって明日になれば太陽だって昇るよ。私には…」

キョン「違う、そうじゃない!この世界での事じゃないんだ、俺は元の世界のあいつらに会いたい!」

唯「意味わかんないよお…」

くそ…どうすりゃいい!?

…………。

そうだ、思い出した!

ここ数日の事…ヒントなら既にいくつももらっている…!

キョン「あのな…平沢」

唯「ん?」

----------------------

全く、自分でも気付かなかったぜ。

自分の思いをぶつけろ?

俺とあいつの気持ちが同じだ?

いくら俺でも気が付くぜ…。

----------------------

キョン「……」

唯「……?」

俺にとって、平沢とは…?

"進化の可能性"でも"時間の歪み"でも"神"でもない…。

しかし、ただのクラスメイトでもないんだ。

キョン「平沢…お前。元の世界が怖いんだろ…」

唯「……」

キョン「でも、そんな心配はしなくていいんだ!周りの奴らはお前を守ろうとしてるんだ!」

唯「何…言ってるの?」

キョン「そして…俺もお前を守りたい…」

唯「……!!」

平沢に近づく。

全く、こんなベタな展開になるなんてな…。

そう、俺は平沢の事がたった数日で好きになっていたんだ。 <> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:06:33.54 ID:4iAfjBzV0<> あいつの事が心配になったりしたのがその証拠だ。

キョン「平沢、お前の事が好きなんだ…」

唯「ちょ…キョンくん?」

平沢にキスをした。

こうゆう時は目をつぶるのが作法だからそれに則った。

だから平沢がどんな顔をしていたのか…わからない。

だが俺は叩かれてもいい気分だった。

だってそうだろ?

「しばらく放したくない」

…こんな時、誰でもそう思うはずさ。

なんなら、賭けても構わない。

----------------------

キスをして、数秒がたった頃だ。

急に体が軽くなり、落ちる感覚がした。

いくらなんでも、払い腰はないだろ!

頭をぶつけて、目を開ける。

自分の部屋だった。

窓を開けて、外を確認する。

しかし、何も異常はない。

…夢。

夢なのか…?

キョン「ああ…!今すぐ首吊りてえ!」

好きな女と二人だけの世界で告白するなんて…フロイト先生も爆笑必至の分かりやすい夢…

しかし…汗ばんだ右手…唇に残る温かく、そして湿った感触…

これが夢だとしたら、ことリアリティにおいては過去随一だ…
<> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:07:31.68 ID:4iAfjBzV0<> あいつの事が心配になったりしたのがその証拠だ。

キョン「平沢、お前の事が好きなんだ…」

唯「ちょ…キョンくん?」

平沢にキスをした。

こうゆう時は目をつぶるのが作法だからそれに則った。

だから平沢がどんな顔をしていたのか…わからない。

だが俺は叩かれてもいい気分だった。

だってそうだろ?

「しばらく放したくない」

…こんな時、誰でもそう思うはずさ。

なんなら、賭けても構わない。

----------------------

キスをして、数秒がたった頃だ。

急に体が軽くなり、落ちる感覚がした。

いくらなんでも、払い腰はないだろ!

頭をぶつけて、目を開ける。

自分の部屋だった。

窓を開けて、外を確認する。

しかし、何も異常はない。

…夢。

夢なのか…?

キョン「ああ…!今すぐ首吊りてえ!」

好きな女と二人だけの世界で告白するなんて…フロイト先生も爆笑必至の分かりやすい夢…

しかし…汗ばんだ右手…唇に残る温かく、そして湿った感触…

これが夢だとしたら、ことリアリティにおいては過去随一だ…
<> Unknown<><>2011/05/15(日) 00:08:04.04 ID:4iAfjBzV0<> どっかで重複投稿した、すまん <> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:09:19.98 ID:4iAfjBzV0<> 翌日。

あれから一睡も出来なかった。

ツラい、ツラすぎる。

通学中に春原の顔を見ないだけマシだが…

----------------------

例によって、変化のない教室。

もはや懐かしくすらある。

キョン「…平沢」

いつも遅刻寸前の平沢が、珍しく早く来ていた。

キョン「よう、元気か?」

唯「スゴい元気だよ!昨日、いい夢見たから!」

本当に嬉しそうな顔をしている。

唯「目覚めてからも嬉しくて眠れなくてさ〜!早く学校に着いちゃった!」

キョン「…そうか。なあ、平沢」

唯「なあに?」

キョン「お前、笑ってる顔なかなか良いぞ」

----------------------

古泉「あなたには感謝すべきなのでしょうね」

キョン「…感謝ねえ」

古泉「世界は何も変わらず平沢さんもここにいる。いやいや本当によくやってくれました」

キョン「そりゃどうも」

古泉「まあ…この世界が昨晩出来た可能性はありますが。」

古泉「また会えて光栄です。長い付き合いになりそうですね」

そう言って古泉は笑った。

古泉「では、また放課後に」
<> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:10:08.24 ID:4iAfjBzV0<> 唯「この世界だって明日になれば太陽だって昇るよ。私には…」

キョン「違う、そうじゃない!この世界での事じゃないんだ、俺は元の世界のあいつらに会いたい!」

唯「意味わかんないよお…」

くそ…どうすりゃいい!?

…………。

そうだ、思い出した!

ここ数日の事…ヒントなら既にいくつももらっている…!

キョン「あのな…平沢」

唯「ん?」

----------------------

全く、自分でも気付かなかったぜ。

自分の思いをぶつけろ?

俺とあいつの気持ちが同じだ?

いくら俺でも気が付くぜ…。

----------------------

キョン「……」

唯「……?」

俺にとって、平沢とは…?

"進化の可能性"でも"時間の歪み"でも"神"でもない…。

しかし、ただのクラスメイトでもないんだ。

キョン「平沢…お前。元の世界が怖いんだろ…」

唯「……」

キョン「でも、そんな心配はしなくていいんだ!周りの奴らはお前を守ろうとしてるんだ!」

唯「何…言ってるの?」

キョン「そして…俺もお前を守りたい…」

唯「……!!」

平沢に近づく。

全く、こんなベタな展開になるなんてな…。

そう、俺は平沢の事がたった数日で好きになっていたんだ。 <> Unknown<><>2011/05/15(日) 00:11:20.20 ID:4iAfjBzV0<> またやっちまった <> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:12:40.61 ID:4iAfjBzV0<> ----------------------

その後の事を少しだけ話そう。

平沢はその昼には無気力状態になっていた。

眠いのだろう。

近いうちに本当に告白してやろうと思っている…

放課後は部室へ。

ドアを開けて中に入ると、いきなり秋山に抱きつかれた。

澪「よかった…もう二度ともどって…ぐすっ」

キョン「まあまあまあ、秋山…」

澪「あ、ご、ごめんキョンくん…」

こんな美人さんに抱きつかれるとは、なかなか貴重な経験をしているなあ、俺。

部室の奥に入ると、長門がいた。

その長門の第一声は

「二時間三十分。あなたと平沢唯はこの世界から消えていた」

だ。

キョン「そうだ、つい最近ベースも買ったんだ…。機会があったら、教えてくれないか?」

長門「わかった」

いつも通り…視線を交わさぬ会話

家の話はしない事にした。

<> Unknown<>saga<>2011/05/15(日) 00:13:54.23 ID:4iAfjBzV0<> 翌週末。

本日は軽音楽部に足りない物の買い出しだ。

しかし、どういう偶然なんだ?

秋山、長門、古泉までがそろってドタキャン

もしかして、二人きりにした理由って…?

キョン「何だよ、気でも使ったつもりか?」

それとも、俺の知らない場所で妙な事件の対応に追われているのか…。

平沢が来た。

さて、何から話してやろうか?

軽音楽部の今後の活動方針?

それとも何を演奏するか?

「今日買う機材」なんてどうだ?

しかし、まあー

最初に話すことは決まっている。

キョン「よう、平沢。出会い頭になんだがな…お前に話したいことがあるんだ」





なーんてな。 <> Unknown<>sage<>2011/05/15(日) 00:20:13.25 ID:4iAfjBzV0<> 第一部はこれで終わりです。
ミスや同じ投稿をしたりして、すいませんでした。
第二部は、近日中に書きます。

第一部は、原作に乗せ過ぎたので、第二部はオリジナルなんてどうかなー。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/15(日) 00:35:53.43 ID:51zDlQFDO<> おつおつ <> Unknown<>sage<>2011/05/15(日) 01:16:24.03 ID:4iAfjBzV0<> 第二部は「ゴールデンな日々」
ゴールデンウィークの話。
登場させたい人物もいるし、ハルヒの話一部入れるよー! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/05/16(月) 01:01:37.45 ID:BrlU04YP0<> 今更だがなぜベース二人なの? <> Unknown<>sage<>2011/05/16(月) 02:31:37.52 ID:/lgXg8Yz0<> ネタバレしたくないから、なぜベースが二人かは言いません。
すんません。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)<>sage<>2011/05/16(月) 05:05:54.61 ID:jAcCxOZAO<> ネタバレでも構わん <> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 15:09:06.71 ID:XZACaeZG0<> 5/1

ゴールデンウィーク初日。

俺は、考えていた。

もちろん、デートでどこに行くかを。


妹「キョンくん、お友達だよ〜!」

キョン「…友達?」

下に降りると、そこには今すぐボコりたいくらいムカつく春原と、岡崎がいた。

春原「てか、僕の所に余分な事が載ってる気が…」

キョン「ちっ、見えてたか。で、何の用だ?」

春原「ナンパしようぜ!」

岡崎「ゴールデンウィークだってのに、何でそんな事をしたがるのか俺には理解出来ないがな…」

春原「まあまあ、そう言わずに…」

キョン「悪い、俺は今忙しいんだ」

春原「なんかやってるのか?」

キョン「明日のデートコースを考えていてな…」

春原「…は?」

キョン「あ、やべ」

そう、俺はこいつらに唯と付き合っている事を言ってなかった。

岡崎はともかく、春原がうるさそうだからだ…。

しかし、こうなってしまっては仕方ない。

春原「ででで、デートって、誰と…?」

キョン「…平沢だよ。二週間前から付き合っている」

春原「リア充爆発しろおおおおおおおお!」

そう言って春原は、どっかへ走っていった。

その数秒後、バーンと大きな音がした。

キョン「今の音、何なんだろうな」

岡崎「気にしなくていいんじゃね?」

キョン「そうだな」

----------------------

春原「…す、少しは気にして下さいよぉ……」
<> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 15:10:00.57 ID:XZACaeZG0<> キョン「いやしかし…デートでどこ行くか決めるって、難しいものだな」

岡崎「じゃあ、その辺を見て回ってみるのはどうだ?」

キョン「お、ナイスアイデア」

----------------------

俺は、辺りを散策する事にした。

まず寄ったのは本屋だった。

キョン「"木原数多のいいデートスポットはここだ!"か…。どれどれ…」

内容は…まあ、なんとも言えないものだった。

とても実行する気にはなれない。

キョン(もっといい本無いかな…)

ざっと見てみるが、見当たらない。

キョン(自力で考えろって事かな…)

俺は大好きな週刊誌を立ち読みした後、本屋を出た。

しばらく歩いていると、映画館が見えた。

キョン(そうだ、映画なんてどうだろうか…)

しかし、唯の好きそうな映画が分からない。

適当に映画の告知ポスターを見ることにした。

キョン(だんご大家族…?)

思い出した。

数年前に流行ったアニメだ。

今更映画になるとは…、面白いのだろうか?

古泉「やあ、これはこれは」

キョン「おお、古泉か」 <> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 17:08:58.38 ID:/lgXg8Yz0<> 古泉「どうしたのでしょう?」

キョン「ああ、唯とどこでデートしようかなーと思って」

古泉「で、映画はどうだろうと考えた訳ですか」

キョン「そういう事だ。ところで古泉よ、何か嬉しそうだな」

古泉「ええ、平沢さんの能力の件で、少し進展があったもので」

キョン「進展?」

古泉「それはまだ、言えません」

キョン「…一つ聞くが、それは良いことなんだろうな?」

古泉「もちろんです。あと三週間もすれば話せるようになりますよ」

キョン「じゃ、楽しみにしとくわ」

----------------------

キョン「とりあえず、映画は見ることにして…」

駅前を歩いていると、最近話題のカフェを見つけた。

キョン「腹減ったし、何か食べてくか」

店の中に入る。

店員「ご注文は?」

キョン「じゃあ、この…」
<> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 17:09:49.19 ID:/lgXg8Yz0<> 十分後。

キョン「う、うまかった…さすが話題のカフェ」

キョン(明日はここも寄るか)

店員「お会計、1100円でーす」

キョン「なああぁぁぁぁぁぁにいぃぃぃぃぃ!?」

ちなみに、俺が食べた物はコンビニでも売ってそうなバームクーヘン。

やはり、うまいと高いんだな…。

次に寄ったのは、夕焼けが綺麗に見える丘公園だ。

キョン(ここはいいな…心も和むし、唯もきっと…)

〜キョンの妄想〜

唯「わあ!凄い綺麗な夕焼けだね!絶景だよ!」

キョン「星空も綺麗なんだ、ここ」

唯「そうかもしれない…だけど」

キョン「だけど?」

唯「キョンくんがいればそれで充分!」

平沢が抱いてくる。

キョン「唯…お前…」

唯「キョンくん…」




…………。

いかん、妄想し過ぎた。

ここも…行こう! <> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 17:11:27.62 ID:/lgXg8Yz0<> 5/2

快晴だ。

計画通りに物事が運べそうな気がする。

キョン「よし、待ち合わせ場所に行こう!」

待ち合わせ場所は、駅前公園だ。

張り切りすぎて、十五分前に着いてしまった。

平沢が来たのは、その五分後。

唯「あ〜!待った?」

キョン「そんなことないよ、唯」

唯「う〜ん、やっぱり唯って呼ばれるの、少し恥ずかしいなあ…」

キョン「じゃあ、平沢に戻そうか?」

唯「いや、唯のままでいいや!」

----------------------

唯「今日はどこ行くの?」

キョン「まずは映画を見に行こう!」

唯「映画か〜、何ヶ月ぶりだろうなあ〜」

キョン「どんな映画が見たい?」

唯「なんか〜、その辺にチラシの広告に載っていた映画があるんだけど、それでいい?」

キョン「いいぜ」

しかし、俺は後悔する事になる。 <> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 17:12:26.56 ID:/lgXg8Yz0<> みくる「みくるびーーーむ!」

ハルヒ「ぎゃあ!」

映画は、「朝比奈みくるの冒険」という物だった。

正直意味が分からない。

いや、それだけなら良いが…みくるさん、そのバディーは反則です!

唯の前で鼻の下は伸ばしたくない!

唯「キョンくうん?」

唯が遠い目で俺を見つめている。

キョン「いや、違う。これはゴリラの顔真似をしているだけなんだ」

唯「本当は?」

キョン「悩殺ボディにやられました…」

----------------------

映画が終わってから、唯は不機嫌なままだった。

仕方ない、俺が悪いんだ…。

キョン「許してくれ」

唯「ふんっ」

…ダメか。

いや、諦めるな。俺!

俺は唯の耳元でこう囁いた。

キョン「唯、好きだ」

唯「……」

キョン「好きだ好きだ好きだ好きだ」

唯「わかったよ〜。仕方ないなあ、キョンくんは」

キョン(よかったー!)

キョン「お詫びと言ったらなんだが、美味しい物を食べに行かないか?」

唯「美味しい物!?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)<>sage<>2011/05/16(月) 17:22:45.55 ID:jAcCxOZAO<> 以前読んだ唯と岡崎が付き合うSSはかなり良かった <> Unknown<>sage<>2011/05/16(月) 17:43:56.00 ID:/lgXg8Yz0<> 下手でごめん、初見で…

春原「ネタバレすると、この後事件が起きて、二人は強制的に別れる羽目になるのさ」
<> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 19:26:46.73 ID:/lgXg8Yz0<> 俺は昨日いった話題のカフェとやらに唯を連れてった。

キョン「前にここでバームクーヘンを食べたんだがな、きっと気に入るぞ!」

唯「じゃあ、バームクーヘン下さい!」

店員「少々お待ち下さい」

----------------------

唯「あ〜、おいしかったー!」

唯の気分はすっかり元に戻っていた。

単純なヤツだ。

んじゃあ…後は丘公園まで行くだけだ。

そうすれば、全て計画通りに行く…!

キョン(なんか俺、変態キャラになってないか?)
<> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 19:27:52.38 ID:/lgXg8Yz0<> 公園に着いた時間は、四時半だった。

なかなかいいタイム。

夕焼け空もちょうどいい感じだ。

キョン「綺麗だろ、ここの景色」

唯「うん…すごい!」

キョン「……」

唯「……」

沈黙が数秒続く。

唯「あのさ、キョンくん…」

キョン「どうした?」

唯「きききき、キスしない…?」

キョン(キターーーーー!)

唯が目をつぶって近付いて来る。

俺も目を…

?「おおい!そこのガキら!」

……。

?「そこのカップルだよ!」

キョン「俺らかー!」

何で邪魔が入るんだ、こんな時に! <> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 19:29:00.43 ID:/lgXg8Yz0<> キョン「なんだ?」

?「お前、野球は出来ないか?」

キョン「出来たらなんなんだよ」

秋生「俺は古河秋生って言うんだ。この近くで古河パンって店を開いている」

秋生「んで、同時に古河ベーガリーズって野球チームも組んでるんだ」

キョン「…それで?」

秋生「最近骨のある奴がいなくてよー、いい相手を探してるんだ」

キョン「なら俺らは…」

唯「分かりました、やりましょう!」

キョン「へ?」

唯「いいよね、キョンくん?」

キョン(ぐ…)

キョン「も、もちろんさ…。最近、運動してなかったしなあ…」

秋生「んじゃあ、決定だ!明日一時、この公園に来いよ!」 <> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 19:29:53.57 ID:/lgXg8Yz0<> …なんだったんだ、今のオッサン。

キョン「んじゃあ、続きでも…」

唯「それは野球が終わってからね!」

キョン(ぎゃああああああああああ!)

キョン「つか、メンバーどうするんだよ?」

唯「あ…え…。軽音楽部のメンバーで…」

キョン「なあ唯。お前は野球のルールを知っているか?」

唯「あ…うん、もちろんだよ!」

キョン「何人でやる?」

唯「え〜と、五人くらい?」

キョン「はあ…メンバーは、俺に任せろよ」
<> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 19:30:41.55 ID:/lgXg8Yz0<> 5/3

結局、メンバーは揃った。

メンバーは

俺と、唯・秋山・古泉・長門・岡崎・春原

そして、秋山の友達という田井中さんと…

平沢憂。

唯の妹だ。

憂「お姉ちゃんがいつもお世話になっています」

キョン「はあ…、どうも」

憂「お姉ちゃんからいつもお話は聞いてますよ〜。いい友達だって」

キョン(へ?)

俺は唯を連れて公園の隅に行った。

キョン「唯、どういう事だ?」

唯「下手な事いうと、キョンくん殺されちゃうから…」

キョン「はい!?」

唯「今日だけは、唯じゃなくて平沢って呼んでね!」

キョン「ま、まあ…お前がそう言うなら」

殺されるって…?

なんだよwwwww <> Unknown<>saga<>2011/05/16(月) 22:43:18.65 ID:/lgXg8Yz0<> ----------------------

秋生「逃げ出すかと思ったぜ」

キョン「誰がそんな事するかあ!」

いや、最初は逃げていいかなーと思いましたよ。

でもまあ、唯の頼みじゃなあ…。

秋生「よし、始めるか!」

キョン「望む所だ!」

ちなみに打順はと言うと

キョン「…俺が四番?」

あみだくじで四番になってしまったのだった。

ちなみに一番は変態古泉。

見事に三振した。 <> Unknown<>saga<>2011/05/17(火) 21:36:41.94 ID:tCkeOQSG0<> 次、岡崎。

カキン。

と、鈍い音がしてボールが転がった。

そのあまりの飛ばなさに相手も意表を突かれ、岡崎は一塁に進むことが出来た。

三番、春原。

春原「へへへ…ここで今までの屈辱を晴らしてやる!」

結果は十五回ファウル。

ちなみにアウトの原因は、高く飛んだファウルの球を普通にキャッチャーに取られたからである。

ああアホだ。やっぱり春原だ。

…で、俺の番。

秋生「ははは…小僧、覚悟しな!」

キョン「…やってやろうじゃないか」

ズバン。

キョン「へ?」

ズバン。

キョン「ほ?」

ズバン。

キョン「はえええええええええええええ!」

唯「もう、キョンくん!頑張ってよ〜」

キョン「ありゃ速すぎる。上手いのは確かだな」
<> Unknown<>saga<>2011/05/17(火) 21:37:52.30 ID:tCkeOQSG0<> キョン「岡崎…すまないな」

岡崎「いいって。あんなの当てる方が難しい。俺だってまぐれだし」

----------------------

そこからはもはや、一方的な展開だった。

古河ベーガリーズは一回裏で満塁ホームランをぶちかまし、二回裏では二人がホームラン。

ちなみに試合は10点を越えた時点で強制的に勝ちになるので、この勢いならあと少しで決着が着きそうだ。

古泉「…!」

長門「……」

秋山「!」

----------------------

古泉「マズいことになりました」

キョン「…なんだ?」

古泉「閉鎖空間が発生しました。かなりの勢いで拡大中です」

キョン「まさかとは思うが…原因は?」

古泉「わかっているでしょう?www」

キョン「たかが野球で負けてるからか?」

古泉「…違いますよ。平沢さんは、彼氏であるあなたの活躍を期待しているのです」

キョン「いやいや、あの球を打つのは難しいぞ?」

古泉「そこは、長門さんに協力してもらいましょう」

三回表。

八番バッター、長門。

キョン「ん…?」

長門がバットに向かって何かを呟いている。

古泉「おやおや、呪文を呟くところを間近で見れるとは」

秋生「覚悟しな!」

時速120kmはある球を投げた。

長門のバットがゆっくり動いた。

甲高い音がした。

球は、場外へ飛んで行った。

律「うほお!すっげー!」

春原「な……」
<> Unknown<>saga<>2011/05/17(火) 21:38:44.98 ID:tCkeOQSG0<> 九番バッター、唯。

オッサンがまた豪速球を投げる。

秋生「打たれてたまるかああああああ!」

唯「うてな…うわああああ!」

バットは平沢の意志に反して動いた。

もちろんホームラン。

キョン「長門、どんな細工をしたんだ?」

古泉「属性情報を変えたんでしょう。ホーミングモードです」

----------------------

そこからは一方的な展開だった。

現在、6対5

キョン「あ…」

オッサンの方を見ると、物凄くガッカリしているようだった。

キョン(さすがにこれ以上はマズいな…)

それに、いつまでもインチキに頼ってはいけない。

唯が俺の活躍を期待しているのなら尚更だ。

キョン「長門、もういいぞ」

長門「…わかった」 <> Unknown<>saga<>2011/05/17(火) 21:40:33.43 ID:tCkeOQSG0<> 古泉「では、この回はなんとか最小失点で抑えましょう」

キョン「わかっているさ」

そして俺達は三回裏を何とか守り抜いた。

そして、四回表。

古泉「では、頑張りますね」

キョン「世界消滅の危機だからな」

古泉「わかってますよ。では、僕も本気を出しましょう…」




秋生「ふふん、覚悟しな」

古泉「覚悟するのはどちらでしょうね」

秋生「ふんっ」

オッサンがまたまた豪速球を投げた。

古泉「…見切った!セカンドレイドッ!」

ボールは、バットに当たり、外野へ飛んだ。

結果、古泉は一塁まで進むことが出来た。

秋生「…ちっ。次はそうは行かねえぞ…」

二番バッター、岡崎。

こいつ、肩を壊してるが、平気なのか…?

岡崎「うらああああああっ!」

ガキン、と鈍い音がした。

みんなが遠くまで飛んだと思ったが、 実は三メートルもボールは飛んでいなかった。

またまた意表を突かれ岡崎、一塁へ。

古泉は、二塁へ。
<> Unknown<>saga<>2011/05/17(火) 21:41:28.16 ID:tCkeOQSG0<> 春原「みんなやるねえ…。なら、僕も良いところ見せてやる」

と、三番バッター春原。

コイツが打てば満塁だ。

秋生「…うらっ!て、やば…ミスった」

ボールは勢いはいいが、本来の軌道を大幅にズレ、春原の顔面に


バキィ!

と、鈍い音を立てて当たった。

春原「な、なんれほくたけ…(な、なんで僕だけ…)」

キョン「おーい、春原。デットボールだから、一塁に進めよ」

春原「あんた滅茶苦茶鬼畜っすね!?」

春原はそう言いながら、トボトボと一塁に行った。

なんて頑丈な奴だろう。

----------------------

キョン(満塁…か…)

プレッシャーが重くのし掛かる。

キョン(打てる…のか?)

唯「キョンくん!」

キョン「!」

唯「頑張ってー!」

…ああ。

絶対に……打ってやる!

秋生「こんな所で終わってたまるかああああああ!」
<> Unknown<>saga<>2011/05/18(水) 15:18:05.99 ID:yJL3wrtt0<> オッサンが球を投げる。

秋生「しまった!」

力みすぎたようだ。

球が今までの中で一番遅い。

唯「チャンスだよ!」

キョン「言われなくたって…!」

甲高い音がした。

球は…場外まで飛んで行った。

春原「いやったああ!」

----------------------

古泉「いや、良くやってくれました」

キョン「閉鎖空間は?」

古泉「平沢さんはあなたの活躍がみれて満足したおかげで、消滅しました」

キョン「そうか、それは良かった」

俺は後ろで楽しそうに話している唯を見て思った。

お前と出会えてよかった、と。
<> Unknown<><>2011/05/22(日) 05:12:00.25 ID:GT8TC2u40<> 5/14

ゴールデンウィークも終わり、俺達は創立者祭に向けて練習していた。

オリジナル曲も出来て、元々経験者というのもあり…全ては順調だった。

しかし…そんな軽音楽部にある事件が起きる。

澪「…………」

秋山はさっきからまるで誰かとテレパシーでもしてるような顔をしていた。

そして、突然顔を上げる。

澪「……」

今度は悲しそうな顔をしていた。

キョン「…秋山、どうした」

澪「…わ…し、私…」





澪「未来に帰ることになっちゃった…!」

キョン「……な」

なんですとおぉぉぉぉぉお!? <> Unknown<><>2011/05/22(日) 05:12:45.07 ID:GT8TC2u40<> 俺は古泉と長門を校舎裏に呼び出した。

古泉「どうかしましたか?」

長門「…秋山澪が未来に帰ることなら、古泉一樹と私は既に知っている」

キョン「な、なぜ知っている!?」

古泉「それは、まあ…我々がその原因だからでしょうね…」

キョン「どういうことだ!」

俺は古泉の胸元を掴む。

古泉「その話なら、放課後…また話しますから。とりあえず落ち着いて下さい」

キョン「………」 <> Unknown<><>2011/05/22(日) 05:13:39.28 ID:GT8TC2u40<> 部活終了後、俺は唯に断りを入れて先に帰る事にした。

学校を出ると、そこには見覚えのある車があった。

古泉「お待ちしておりました。中へどうぞ」

キョン「……」

俺は古泉に従い、中に入った。

キョン「さあ、説明してもらおうか」

古泉「実は平沢さんの能力を、情報統合思念体に移植する方法が見つかりました」

キョン「秋山となんの関わりがある」

古泉「記憶…」

キョン「…?」

古泉「平沢の能力の移植に伴い、一部を除く"平沢唯に関わりのある人物"の記憶が消去されます。もちろん、平沢さん自身も」

古泉「その一部の人物こそ、秋山さんと長門さんなんですよ」

キョン「…冗談か?」

古泉「残念ながら、冗談ではありません」

古泉「秋山さんは、時空改変に巻き込まれるのを防ぐため、未来に変える必要があるのです」

キョン「…なら能力を移植するのは反対だ」

古泉「…実は、"理想を現実に変える"能力は人間の体には大きな負担なんですよ」

キョン「だからどうした」

古泉「このまま行けば…平沢さんは近い内に死んでしまいます」

キョン「…!!!!」
<> Unknown<><>2011/05/22(日) 05:14:36.13 ID:GT8TC2u40<> キョン「なん…だと?」

古泉「あなたには…特に残酷な話です…」

キョン「…なんてこったい…」

俺は…俺は…どうする?

これから唯と僅かな時間を幸せに過ごすのか?

それとも、長く生きてもらうか?

…いや、答えは決まっている。

キョン「古泉…」

古泉「なんでしょう」

キョン「…答えは決まっているんだ…。でも…せめて…創立者祭までは…」

古泉「一週間後…ならギリギリかもしれませんね。明日、長門さんに聞いてみます」

キョン「……」

古泉「……」

それからは無言だった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<><>2011/05/22(日) 05:16:43.72 ID:GT8TC2u40<> あと少しだけ…創立者祭までは…!

第三部:「また…会えるよな」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)<>sage<>2011/05/22(日) 06:35:42.82 ID:fzZM0SWAO<> 心折れたと思ってた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<>sage<>2011/05/22(日) 09:51:05.42 ID:fzZM0SWAO<> 続きまだー? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<>sage<>2011/05/24(火) 14:35:39.97 ID:kx5IUflAO<> はやく終わらせてくれ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2011/05/24(火) 23:19:28.87 ID:DiBp0s2B0<> 唯だとハルヒのようなあくの強い攻撃型じゃないからイジメの対象になったか…
苛めていた相手で憂に消されなかったのは何人残っているのだろう。
唯の中学はかなり行方不明者が出ているのではないだろうか。

憂はキョンと唯の交際は認めそうだけど
憂「キョンさん、お姉ちゃんを悲しませる事があったら生まれて来た事を後悔させます。そう具体的には・・・」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/05/26(木) 00:43:38.40 ID:mjooVk9w0<> すまん、近いうちに終わらせる! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)<>sage<>2011/05/26(木) 02:05:33.26 ID:2nBolg+AO<> HTML化してはどうだ? <> Unknown<>sage<>2011/05/26(木) 22:38:10.53 ID:dPM/jUxz0<> え?いや、今テスト期間で更新キツイだけだから… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<>sage<>2011/05/27(金) 20:45:09.02 ID:1eaWdj/AO<> 察してくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<>sage<>2011/05/28(土) 12:03:27.33 ID:VCqkzzuAO<> やめてくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<>sage<>2011/05/28(土) 12:04:29.88 ID:VCqkzzuAO<> 悪い 誤解だった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2011/07/06(水) 19:55:13.33 ID:l051Bbnq0<> どうしたんだろう? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2011/07/22(金) 21:29:22.92 ID:4HHQZeHE0<> 更新ないな・・憂鬱だわwwwwww <>