VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<><>2011/07/07(木) 18:59:11.55 ID:7/QgwvHa0<>…………

律「……でさー」

澪「お前、それは……」

紬「まあまあまあ……」

梓「でもそれって……」

唯「……」


いつもの放課後の部室。私たちはいつもの通り、お茶を飲みながらケーキを食べ、 雑談に花を咲かせていた。


ただ、私が先ほどから一言も喋らないことを除いて
<>梓「嘘ついてたんですか……最低ですね」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:00:05.90 ID:7/QgwvHa0<> 律「唯……、お前なんかあったのか?」


いつもと違う私の様子に、りっちゃんが少し気を使ったように聞いてきた。


唯「……なんで?何もないよ」


私は平静を装った。りっちゃんは納得していない様子だ。


すると


梓「……何もないなんてこと無いでしょ。どうしたんですか」


唯「……」


……きた。この子だ


梓「……?」


私が黙っていると、この子は不思議そうに私の様子をうかがっていた。

どうしてそんな仕草まで……


沈黙に耐えかねて、私は口を開いた。



唯「……あんたには関係ないでしょ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:01:20.94 ID:7/QgwvHa0<> 梓「……!」

律「え」

紬「ふぇ?」

澪「ゆっ……?」


……おどろいた。

自分でも恐ろしくなるほど冷たい声だったから。

あずにゃんだけじゃなくて、他のみんなまで驚いていた。



唯「……」

ツカツカツカ


しかし、これはチャンスだと言わんばかりに、私はあずにゃんに近づく。


唯「……」

梓「あ……あの……」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:02:08.64 ID:7/QgwvHa0<>
あずにゃんは怯えたように、私を見上げる。

……ちっちゃくて、かわいい



唯「ちょうどいいや……私、中野さんに話あったんだあ……」

梓「な……なんで中野なんですか……?」

唯「……大事な話だからだよ」


……そう、とっても大事な話。

なのに、どうしてあずにゃんは、ほっぺを少し赤くしてるの?やめてよ


……期待、しちゃうじゃん



唯「私あんたのことずっと嫌いだったんだぁ」

梓「……えっ」



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:03:00.71 ID:7/QgwvHa0<>
唯「……ずっとムカついてたんだぁ……」

唯「あんたいつも偉そうにして……」

唯「後輩が自分一人しかいないからって調子こいてんじゃないの?」


嘘、嘘、嘘


梓「そ……そんなこと……」

唯「それにさぁ……」

ガシッ

梓「っ!」


私はあずにゃんの細くてきれいな腕をつかむ。

いとしくて、頬ずりしたいけど


唯「あんたいつも私のことバカにしてんでしょ?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:03:52.29 ID:7/QgwvHa0<>
梓「な…んで」

唯「私より頭も良いし、ギターだって上手いしさぁ」


これはほんとのことだ。


あずにゃんが、呆然とした顔で、私を見つめている。


唯「顔だって私なんかよりずっと可愛いし……」ギュッ


これも、ほんと。

いますぐ抱きしめたい。



唯「他にも私よりずっと良いとこだらけだし……」

唯「……ずっと私のこと見下してたんでしょお?」



……もしそうだとしても、私は…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)<>sage<>2011/07/07(木) 19:04:17.32 ID:vZ4MrO6AO<> 同タイトルのSS(しかも完結)がよそにあったんだが <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:04:41.57 ID:7/QgwvHa0<>
梓「やっ……やだあ……」ポロ……ポロ……



ああっ……あずにゃんが泣いちゃった……


こんな…こんなこと……


わたしが……全部わるいのに……




律「っ……おい!唯やめろ!」ダッ

ガシッ

唯「っ!……」ガタン


見かねたりっちゃんが、わたしを突き飛ばして、あずにゃんのもとに駆け寄る。

わたしとあずにゃんの距離は、大きく開いてしまった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:07:15.60 ID:7/QgwvHa0<> >>7

すいません。あれの別視点での物語ということでし。

タイトルも微妙に違います。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:09:01.68 ID:7/QgwvHa0<>
梓「ふぇえ゛……っ……う゛え゛ぇっ……」グスッ

澪「梓!……大丈夫か?」

紬「どうしたの唯ちゃん?梓ちゃんと何かあったの?」



泣き止まないあずにゃんの傍に、他のみんなも集まる。

私は、ごく淡々とした口調で、こう言った。


唯「……どうもこうも、今言った通りだよ」

唯「私は、中野さんのこと大嫌いなんだよ」


……嘘


律澪紬「……!」

梓「……!……うえ゛え……っええ゛え゛え゛え゛……」ボロボロ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/07(木) 19:10:07.05 ID:RpQI146DO<> そういやあっちは梓視点だったな

期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:10:12.54 ID:7/QgwvHa0<>
律「……ゆいっ!」ドンッ

唯「……っ……ごめん、私今日帰るね」

律「おい待て!梓にあやまれ!」

唯「……じゃあ、またね」

ガチャ バタン



……


和「あっ、唯」

唯「……」

和「どうしたの?軽音部のみんなはどうしたの」

唯「……」

和「……唯?」


スタスタスタ……

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:11:10.82 ID:7/QgwvHa0<> ……


ガチャ


憂「あっ、お姉ちゃんおかえり」

唯「……ただいま」

憂「……?」


憂「今日は帰り早いね。部活無かったの?」

唯「うん……」


唯「ちょっと……ごめん」

タッタッタッ


憂「ああっ、おねえちゃん、お弁当箱だしてってー!」


「……あとでだしにいくよ」


憂「……はやくしてねー?」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:12:20.47 ID:7/QgwvHa0<>
……


ガチャ


唯「……」


バタン


唯「……」


唯「うっ……」ジワ…


唯「ううっ……うええ゛えっ……うええ……」ボロ…ボロ…


ペタン


唯「うあっ……うあああ゛あ゛あん……」ボロ…ボロ…





ある日、私は後輩の女の子に、恋心を抱いてしまった。


そして今日。私はその恋心を捨てる決意をした。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:13:57.95 ID:7/QgwvHa0<>
……次の日……



放課後の、部室。

まだ誰もきていない。


あずにゃんは……今日、来るのかな。




……私は、後輩のあずにゃん、中野梓ちゃんに、恋をしてしまった。

ちっちゃくて、ギターがうまくて、ネコみたくて

ときどき「ふにゃあ」ってたまらなく可愛いけど 、いつも音楽初心者の私に優しくしてくれる。


後輩なのに、可愛い妹みたいで、それでいて頼れる先輩みたいな、お姉ちゃんみたい。


そんなあずにゃんに、わたしは、恋をしてしまった。 抜群に可愛い女の子に。





そして私も、女の子である。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:15:26.93 ID:7/QgwvHa0<>

いくら私とて、それがどういう事かわからないわけがない。


自分の気持ちがはっきりとわかってくるたびに、パアっと心が温かくなるが、

それ以上に、氷のように冷たい不安が、私の心に押し寄せた。



何度も何度も、悩んだ。



「私のこの気持ちはいけないことなんだ」って。

夜にベッドの上で何度も何度も泣いた。

でも誰にも相談できなかった。



インターネットの相談サイトに、悩みを書き込んだこともある。

でも、その質問に対する回答は無責任な肯定や否定、意味不明な誹謗中傷などに溢れた。



とうとう誰にもこの悩みを打ち明けることができなくなった私は、自分の殻に閉じこもるようになった。

そして、殻に閉じこもるようになって、初めて気づいた。


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:16:30.45 ID:7/QgwvHa0<>

私が、一人でこの悩みを抱えてこんな状態になるのに、

それが、仮にあずにゃんと付き合ったら、どのような事になるんだろう、と。


相談サイトに乗せられた私の相談の内容に集まった誹謗中傷の言葉を思い出し、私はゾッとした。


いやだ、だめだ。


私はこんなだから、仕方ないけど。


あずにゃんが、大好きなあずにゃんが、こんな風に貶されるなんて、耐えられない。


離れなきゃ、あずにゃんを守るために、私から、あずにゃんを、離さなきゃ。



そうしてとった行動が……昨日の……

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:17:44.49 ID:7/QgwvHa0<>
唯「……っ」




……だめだ。思い出したら涙が出そうになる。

昨日、家に帰って部屋に入った瞬間、涙が溢れて止まらなかった。

ごめんね、あずにゃん。ごめんね。って

あずにゃんは何も悪くないのに、傷つけて、痛い思いさせて、

……泣かせちゃって、ごめんね、と

心の中で、何度も何度も謝った。




それと同時に、私は悟った。

私は、もう絶対にあずにゃんと結ばれることは無い。って。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:19:08.61 ID:7/QgwvHa0<>

ガチャッ



梓「……こんにちはー」

唯「……」


そうこう考えてるうちに、あずにゃんがやってきた。

私の顔を見た瞬間に、ビクッと小さく身体を震わせ、不安気な表情になった。

そして、そのまま立ちすくんでるあずにゃんに、私は声をかけた。


唯「……中野さん」

梓「はっ……はい!」ビクッ


……はは、あずにゃんたら、「中野さん」て呼ばれるのにすごく反応してる。


唯「……どうしたの?はやくこっちきなよ」

梓「は……はい」


恐る恐るいつもの席に座るあずにゃん。

何も喋らない私の様子をビクビクしながら伺っている。

あずにゃんは何しても……かわいいなあ……
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:21:08.44 ID:7/QgwvHa0<>
唯「……中野さん」

梓「はいっ!」ビクッ


私が声をかけたら、あずにゃんは面白いくらいにビクッと身体を震わせた。

……まあ、そうさせたのは私だけどね。


唯「どうしたの?何か言いたいことあるの?」

梓「い……いえ別に……」

唯「そう……」


会話が、止まる。



梓「……あの!」

唯「……なに」

梓「わ……私、唯先輩に……何か怒らせるような事したでしょうか……?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:21:58.89 ID:7/QgwvHa0<>
恐らく、あずにゃんが精一杯勇気を搾り出して喋った言葉。


唯「……中野さん」

梓「……はい」

唯「……言いたいこと、あったんじゃん」

梓「え……あっ……」

唯「嘘ついてたんだ……最低だね」


そんな言葉に、最低の返しをした。


違う。


嘘をついてるのは、私だ。


最低なのも、私なんだ。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:22:46.38 ID:7/QgwvHa0<>

梓「あ……う……ごめんなさい」ジワッ


なのに、あずにゃんは、泣く。

自分が悪いんだって、思ってしまう。





唯「まぁいいよ、あずにゃんが私をを怒らせることだっけ?」



……あっ、

あせって喋っちゃったから……




梓「……はい」グスッ

唯「……別に、何もしてないよ」

梓「……え」


……気づいてないみたい。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:26:41.22 ID:7/QgwvHa0<>
唯「ただね、昨日言った通り」

梓「……」


私は、できるだけ淡々と喋り、威圧感をあずにゃんに与えるように努めた。
怯えた表情のあずにゃんを見てると、どうやらこの努力は実っているらしい。


唯「私はね、中野さんの事が大っ嫌い、なんだよ」

梓「……!」


出た、本日最大の嘘。大嘘。



唯「ていうか、すぐにそうやって泣くところ?そこも嫌いかも」

梓「……っ……グスッ……」ポロ……ポロ……


……またあずにゃんが泣いちゃった。
あずにゃんが泣いちゃうのは本当に嫌なのに。


私はあずにゃんの笑ってる顔が大好きなのに……


唯「……でもね、中野さん。私に嫌われても泣かずに済む方法があるんだよ?」

梓「っ……グスッ……ふぇっ……?」



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:28:31.12 ID:7/QgwvHa0<>
淡々と、私は意地悪く喋る。


唯「……中野さんも、私のこと大嫌いになれば良いんだよ」

梓「……え」


そして、自分の心を、壊す。


……今の私は、どんな顔をしてるんだろ?



ガチャッ


突然、部室の扉が開いた。扉の向こうにいたのは……



唯「……りっちゃんたち、来てたんだ」

律「お前、梓になんて言った」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:29:21.64 ID:7/QgwvHa0<>

……ありゃりゃ。やっぱり扉の向こうで聞き耳立ててたみたいだね。

……こんなりっちゃんの怒った顔。澪ちゃんと喧嘩したときぶりだよ。


唯「やーん♪ りっちゃんのいけずぅ そんな怒っちゃいやあん♪」

律「ふざけんな!梓がどんな気持ちでお前に話かけたかわかってんのかよ!」


いつものノリで話しかけたらキレられちゃった。

まあ当たり前か……


唯「わかってるよお……だから答えてあげたんじゃん」


でもさ、わかってよ。

りっちゃんが本気であずにゃんを想って私を責めてるのもわかるけどさ。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:30:11.03 ID:7/QgwvHa0<>

紬「唯ちゃん……!なんで……」


不安そうな顔して私を責めるムギちゃんもさ。



唯「……もぉ、何回も言わせないでよお。だから私は中野さんが……」




澪「もうやめてえっ!!」

唯「……!」



澪「もうやめてよおっ……グスッ」

律「澪……」


ほら、澪ちゃんなんてさ。この空気そのものに耐えられなくなって泣き出しちゃったじゃん。

はいはい。悪いのは全部私ですよーだ。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:31:20.65 ID:7/QgwvHa0<>
……そうだよ、悪いのは全部私。悪い空気作ったのも怒られるようなことしたのも全部私。



全部

ぜんぶ

ぜーんぶ。




私が悪いのです。ふんす!

主な被害者はあずにゃんだね。





……でもさ、

誰か

誰かだけでいいから

わかってよ……




私のことも……


わかってよ……っ!

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:33:47.46 ID:7/QgwvHa0<>

梓「……みなさんごめんなさい、私今日帰りますね」


気まずい雰囲気の中、あずにゃんがポツリと言った。

よし、けーれけーれ



紬「梓ちゃん……」

唯「あーあ、中野さん練習せずに帰っちゃうんだー。調子こいてるー」

ガタン!


追い討ちをかけるように私が言うと、思い切り壁を殴る音が聞こえた。

音がした方向には、りっちゃんが立っていた。


律「……お前黙ってろ」

唯「……」


うわ、超こわい。

これ以上何か言ったら本気で殴られそう。あっ澪ちゃん超怖がってる。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:35:39.07 ID:7/QgwvHa0<>

梓「……唯先輩」

唯「……なに?」


そんな空気の中、あずにゃんが私に話しかけてきた。

私はすこし驚きながら、あずにゃんの方を向き、返事をした。



梓「……私、唯先輩の言うとおりにします」

唯「……え?」

律澪紬「……?」


一瞬、訳がわからなかった。

えっ?私何か言ったっけ。さっきからいっぱいいっぱいだから思いつきで喋ってんだよねー

もちろん、みんなも意味がわかってないっぽい。



そして、私があずにゃんの言葉の意味を理解する前に―。



梓「……私、唯先輩のこと大嫌いになります。……どっか、私から見えないところに消えてください」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:36:18.62 ID:7/QgwvHa0<>

唯「……!」


あっ


あっ、あっ


あーはい。そうね。


さっき言ってたね。「中野さんも私のこと嫌いになればいい」って


私が言いだしっぺだったね。



律「おい……」

澪「ちょ……ちょっと」

紬「あ、梓ちゃん!?」



梓「……じゃ、そういうことで」

ガチャ バタン
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:37:14.89 ID:7/QgwvHa0<>

一瞬の、出来事。

ただそれだけ言うと。あずにゃんはこの部屋から出て行ってしまった。




律「……おい、梓止めにいくぞ」

澪「あ、ああ……」

紬「梓ちゃん……」



りっちゃんが、何か言ってるや。

でも、何の話してるのかよくわかんない。


唯「……」

律「……唯、お前はここにいろ」

唯「……なんで?」



……ねえ。ほんとに

なんで?


なんでこうなっちゃったの?

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:38:43.35 ID:7/QgwvHa0<> あっ、


そうか


わたしのせいか



……


……てへっ




律「……いいから」

澪「おい、早くしないと……」

律「ああ、行こう」

ガチャ バタン


他のみんなも、部室から出て行った。


私だけが残っている。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 19:39:13.66 ID:7/QgwvHa0<>

唯「……」


みんな、いない。



唯「くふふふふ……あはははははは!」


あずにゃんもいない。


唯「あははははははは」



唯「あははははっあ……あ゛ははは……」ポロ……ポロ……



あずにゃんは、もうわたしのまえに、いない。










あっ、もうむり。げんかい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山口県)<>sage<>2011/07/07(木) 20:11:08.10 ID:EWG5tJX8o<> 良いSS見つけた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<><>2011/07/07(木) 20:18:05.63 ID:7/QgwvHa0<> ……

紬「ふぅ……はあ……」


飛び出していった梓ちゃんを引き止めるために、
私とりっちゃん、澪ちゃんは手分けして学校の中を探すことにした。

りっちゃんが一階の生徒玄関を。澪ちゃんは2年生の教室の周りを。
そして私は今は人の少ない特別教室の集まる棟を中心に探している。

しかし梓ちゃんの姿はどこにも見えず、人のいない廊下を私はうろうろしているだけだった。


どうしよう……どうしよう……


「あらー?ムギちゃん何してるの?」


私がおろおろしていると、不意に背中から声をかけられた。

ビクリと驚き、振り返ると、そこにいたのは……


さわ子「軽音部はどうしたのよー。まさか今日の活動はかくれんぼとか?」


のんきそうな顔をしているさわ子先生が立っていた。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/07(木) 20:55:08.83 ID:LSspFBbdo<> あんたのせいでSS嫌いじゃないぜ、カプスレあたりじゃ賛否両論だろうが
唯梓への愛は感じる、別視点は面白いな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/07(木) 20:57:04.00 ID:LSspFBbdo<> >>36

あんたのせいで ?

あんたのせいでSS ○

糞予測変換シネ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/07(木) 20:58:14.60 ID:LSspFBbdo<> なんかグダグダになった、あんたのSS嫌いじゃないって言いたかった、スレ汚しスマン <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2011/07/07(木) 22:52:39.84 ID:PUUp30s2o<> これ前にVIPであった?
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/07/07(木) 23:05:36.20 ID:7/QgwvHa0<> >>33までは書き溜めしてあったんだけど
それ以降は真っ白だから時間かかるの許してつかあさい

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/07(木) 23:09:12.45 ID:RpQI146DO<> 乙!!
続き待ってるよん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/07(木) 23:23:26.36 ID:+3CLrCPSO<> 唯Verもあったな

その続編を自分のブログかなんかに書いたのをVIPに投稿しようとしたら、総スカン喰らってたな

思い出した <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/08(金) 00:26:48.64 ID:SwsTSu/30<> 紬「さっ、さわこ先生」

さわ子「あっ、まさかかくれんぼで最後に勝った人が一番おいしいおやつ貰えるとかってやってんじゃないでしょうね」

紬「ちっ、違うんです。あの、その」

私は、さわこ先生に今の状況を説明していいものか考えた。

説明すれば梓ちゃんを探すのを協力してもらえるかもしれないが――

でも、先生に話すことで今度は唯ちゃんの行動が問題に見られるかもしれない。


さわ子「遊ぶのもいいけど、ちゃんと部活もしなさいよね。あ、でも今日のおやつを食べてから――」

紬「せんせいっ!」

私は思わず大声を出してしまった。
先生は言葉を止め、私をじっと見つめた。


さわ子「……なにかあったの?」
<> ID:7/QgwvHa0<><>2011/07/08(金) 00:41:39.43 ID:SwsTSu/30<> ……

さわ子「……そう、唯ちゃんが……」

私は先ほどのことをさわ子先生に話した。
さわ子先生は何かを思いつめたようにして言った。


さわ子「……部室に行きましょ」

紬「えっ、でも梓ちゃんを探さなきゃ……」

さわ子「この辺は探したんでしょ?それでこの辺にいなきゃいないでしょ」

あとは澪ちゃんやりっちゃんにまかせなさい、とさわ子先生が言った。


さわ子「それにあなた達……いくらなんでも梓ちゃんのことを気にかけすぎだわ」

紬「で、でも……あんなことあったんだから……梓ちゃん、すっごく泣いてて……」

さわ子「そうじゃなくて」


部室に向かってる足を止め、さわ子先生が言った。


さわ子「……唯ちゃんのこと、気にかけてなさすぎよ」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/08(金) 00:54:32.53 ID:SwsTSu/30<> そう言われ、私はハッとした。



さわ子「確かに、それらの事は10割唯ちゃんが悪いわ。」

さわ子「でも梓ちゃん大好きの唯ちゃんがいきなりそんな事言うなんておかしいと思わない?」



そうだ、唯ちゃんはいきなり何の脈絡も無しに、梓ちゃんにあんな事を言うような人じゃない。

何か理由があるのかもしれない。だけど私たちは……


さわ子「……別にムギちゃん達を責めるつもりは無いわ。ただ、もうちょっと冷静になって考えてみて」

さわ子「あなた達は、梓ちゃんの先輩でもあるけど、唯ちゃんの友達でもあるんだから」


紬「……はい」


さわ子「……まっ、お茶でも飲みながら話せば、唯ちゃんだって気楽に話すでしょ」


<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/08(金) 01:01:35.52 ID:SwsTSu/30<> 紬「……そうです、かね」

さわ子「そうよ。だって唯ちゃんよ」

紬「……それも……そうですね」

クスリと笑い合った私とさわ子先生は、やがて軽音部の部室の扉の前に立っていた。

まずは唯ちゃんと向き合おう。そして何があったのかちゃんと聞こう。

そしていつもの軽音部に戻るんだ。いつもの……私達に――。

そう思い、ドアノブに手をかけた瞬間――


さわ子「……ちょっと待って」

さわ子先生が私の動きを止めた。何事かと思ってると、先生がドアに耳を当てた。

私は不思議に思いながらも、先生に続いて、ドアに耳を当てた。

すると聞こえてきたのは――。 <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/08(金) 01:07:37.12 ID:SwsTSu/30<>

『うえ゛っ゛……ひっ……グスッ……ええ゛……』



  ……唯ちゃん、泣いてる?




『あず……にゃあ゛……ん……あずにゃあん……』


   梓ちゃんの名前を……それに、呼び方が……いつも通り「あずにゃん」に……



『ごめん……ねえ゛……グスッ……あ゛ぁ……ごめぇん……な゛ざぁい゛』



   ……謝ってる?やっぱりさっきのは本心じゃなかったの?



『いま゛……いま、いぐがらあ゛……』


   えっ

   いくって


   どこに?



カタタタタッ


   カッターの刃を、出す音。



『んえ゛っ゛……はぁっ……リストカットって……いたいのかなぁ……』



<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/08(金) 01:26:32.46 ID:SwsTSu/30<> バタァン!

と、耳元で大きな音がした。


さわ子先生が、「なにやってるの!」と怒鳴ると、
唯ちゃんは涙と鼻水でグシャグシャにした顔で、「ふぇ?」と気の抜けた返事をし


……右手に持った図工用のカッターナイフを左手首に刃を押し付けようとしていた。



紬「唯ちゃんやめてえっ!」


私は、何も考えれずに唯ちゃんの元に走り、ただ絶叫しながら
その手からカッターを奪おうと唯ちゃんの右手首を押さえつけた。



唯「っ!……はなして!はなしてよぉっ!わた……わたしあずにゃんに言われたもん」

唯「「どっか行ってください」って!だから、わた、私……」


唯ちゃんは激しく抵抗してきた。すごく混乱してるんだと思う。

どうにかして落ち着かせないと……
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/08(金) 01:32:40.78 ID:SwsTSu/30<> 私がどうやって唯ちゃんを落ち着かせようかと考えてると、

さわ子先生がズカズカと私たちに近づいてきて、私から唯ちゃんの手首をひったたくり、

そのままの勢いで先生と向き合った唯ちゃんの頬を思いっきりひっぱたいた。


パァン!


と乾いた音がした後、唯ちゃんは中身が抜けたように、力を抜いた。



紬「……!」

唯「あ……」


さわ子「……落ち着きなさい」


紬「さわ子先生……」

唯「さわちゃん……なんで」
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/08(金) 01:37:31.98 ID:SwsTSu/30<>
唯ちゃんの手からカッターナイフを奪い取り、先生は淡々と喋りはじめた。


さわ子「はぁ……廊下を歩いてたらたらムギちゃんが校内をウロウロしてて」

さわ子「事情を聞いて私も部室に来てみたら、あんたがカッター持ってオイタしてるの見つけたの」



唯「そう……なんだ」

さわ子「……さ、何があったか話してもらおうかしら」

唯「……」


この空間に、気まずい空気が流れ出した。

紬「わ……私、梓ちゃん探してきますね」タッ


私はといえば、先ほどの決意はどうしたのか、
また唯ちゃんから逃げ出そうとしていた。



唯「……待って、ムギちゃん」

紬「っ!……」


そんな私を引き止めたのは、他でもなく、唯ちゃんだった。


唯「……ムギちゃんも聞いて……」


唯ちゃんの決意のこもった声に押されつつ、私は頷いた。



さわ子「……話した内容については絶対に口外しないわ、約束する」

紬「……私も……誰にも言わない」

唯「うん……ありがと」



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2011/07/09(土) 00:04:32.82 ID:+cu2DsKYo<> いちおつ
わたしまーつわ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/09(土) 14:50:10.65 ID:a5h5NSvDO<> 懐かしい
期待してるよー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(青森県)<>sage<>2011/07/09(土) 16:51:39.50 ID:lZnZA6N0o<> 梓視点ってどのスレですか?
知っている人がいたら教えてください <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/09(土) 20:17:25.53 ID:nKL5j00N0<> もうちょいしたら再開します。

亀すいません <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします <>sage<>2011/07/09(土) 21:14:50.83 ID:YVwF9S/lo<> >>54
がんば <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/09(土) 21:34:04.68 ID:nKL5j00N0<> ……

唯「……」

さわ子「……」

紬(……気まずい)

紬「……お茶の用意でもしますねっ」ガタッ


カチャッ カチャッ 

   シュー シュシュー

     コポコポ コポコポ


唯「……」

さわ子「……あら、良い香りね」



紬「はい、どうぞ」

コトッ

さわ子「ありがと、ムギちゃん」


紬「……はい、唯ちゃん」

唯「……ありがと」


唯「……」ゴキュゴキュ

唯「……おかわり」


紬「あ、はい」


コポコポ


唯「……」ゴキュゴキュ


唯「……おかわり」


紬「は、はい」


コポコポ


唯「……」ゴキュゴキュ


唯「おかわ」



さわ子「飲みすぎよ」ビシッ
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/09(土) 22:10:04.32 ID:nKL5j00N0<>
唯「あうっ」

さわ子「今の今までだんまりだったのに、何いきなりがぶ飲みしだしてんの」

唯「だって喉渇いてたんだもん……」


紬「……唯ちゃん、お菓子食べる?」クスッ

唯「……たべる」

さわ子「今日のおやつはどんなかしらねー♪」





紬「はい、唯ちゃん。ケーキ」

唯「ありがと……」


パクッ

  モキュモキュ


唯「……んまい」テレッテー

紬「はい、お茶のおかわりも」

 コポコポ

唯「……あんがと」

モクッ

 モキュモキュ

    ゴキュゴキュ


唯「……おいひぃ〜♪」テレッテテレッテー

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 00:00:30.75 ID:JV2Y9k3H0<>
紬(よかった……唯ちゃん、いつもの調子に戻ったみたい)

さわ子「さっ、そろそろ話してもらおうかしらね」

唯「ええ〜これ食べてから〜」モヒュモヒュ



さわ子「……」バシッ

唯「あうっ」


……


律「くそぅ、梓のやつどこいったんだよ……」

律「下駄箱見る限りまだ帰ってはなさそうだから……てことはまだ校内か?」

律「くそっ、澪やムギからも連絡は無いし……」

律「……どこだよぉ……」


ブーッブーッブーッ


律「あっ……電話……っ澪から!」


澪『もしもし律?梓見つけたぞ!2年の教室に憂ちゃんと鈴木さんといる』

律「わ、わかった!今すぐいくよ!」

ピッ


<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 01:33:18.70 ID:JV2Y9k3H0<> …

2年の梓たちの教室の近くに来ると、教室の戸の前で澪がコソコソしていた。

律「澪っ」

私がなるべく大きくなり過ぎない声で澪を呼ぶと、澪はこちらを振り返り、自分の方へ手招きしてきた。


律「梓は?」

澪「あそこ」

教室の中を、戸の前からこっそり覗くと、梓が自分の席に座っていて、その周りを憂ちゃんと鈴木さんが囲っているという状態だった。


……

梓「わだ、わだしね……それで、ゆいせんぱいに、どっかきえてください、って、ひっ、いっちゃっで」

梓「ゆ、ゆいぜんぱ、すごいびっくりしたかおして、きっとおこらせ、ちゃった」

梓「わだ、し……ゆいぜんぱいのこど……ひっぐ……きらいに、なりたくない……」

梓「きらわれだくも……うえ゛……うえ゛えええんっ……!」ボロ…ボロ…


憂「梓ちゃあん……」ギュウッ

純「……唯先輩、まだ音楽室にいるんだよね!?文句言いに行こうよ!」

純「だってこんなの、梓が可哀想すぎるよ!梓何も悪くないじゃん!」

憂「純ちゃん、ちょっとだけ待って。お姉ちゃんも何かあったのかも……」

純「憂!お姉ちゃんが大事だからって唯先輩が梓にしたこと許せるって言うの?」

憂「そうじゃないよ!でもそんな事を荒げなくても……梓ちゃんもそんな事望んでないよね!?」

梓「わたっ……わだしぃ…」ボロ…ボロ…

純「あずさっ!しっかりして!」

憂「梓ちゃんは何をどうしたいの!あずさちゃん!」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)<>sage<>2011/07/10(日) 02:05:51.00 ID:ZGBa/dmAO<> なるほど、別視点か <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/10(日) 03:24:57.64 ID:sXyIuO+w0<> なるほど、寝たのか <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 15:23:16.14 ID:JV2Y9k3H0<>
律「ちょっ、ちょっと待って!」

憂「律さん!澪さん!」

梓「ひっ……え゛っ……ぜんぱぃ……?」

純「ちょっと、どういうことですか!?軽音部でよってたかって梓いじめてるんですか!?」

澪「ち、ちがうよ……私達は梓を連れ戻しに来ただけで……」


律(ちょっ、澪……その言い方は……)


純「連れ戻しって……!これ以上梓をどうする気なの!?」

澪「えっ、いや……あの……そういう意味じゃなくて……」オロオロ

憂「純ちゃん、ちょっと落ち着こうよ……」

純「これが落ち着いてられるの!?この人達も梓が唯先輩に嫌がらせされてる時に黙って見てただけなんでしょ!?同罪みたいなもんじゃない!」

律「おまっ……違うって言ってんだろうが!」

澪「律!?」

律「何でもかんでも知った風に言って、お前たちだって何したってんだよ!今始めて泣いてる梓の話聞いてただけだろうが!」

純「何よ!?」

憂「純ちゃあん……」



梓「み……み゛んな……や゛めて……グスッ」


<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 15:40:25.96 ID:JV2Y9k3H0<>
澪「梓……」

憂「梓ちゃん……」

純「梓……」

律「……」


梓「こ……これいじょ……は……やめで……ヒッグ」

梓「わだ……しのせいで……みんなが……けん……が……するのなんで……みだく……ない、よぅ……」



律「……そうだよな……ごめん、鈴木さん。梓たちのこと想っててくれたのに……ひどいこと言って……本当にごめんなさい」ペコリ

純「……いえ、わたしこそ。本当に申し訳ございませんでした……」



律「梓……ごめんな。心配かけて……」


梓「ううん……ヒッグ……あやまらないでください……わたしが……私が……全部、わるいんです……」


律「……えっ」


梓「わだ……わだしが……唯先輩を……おこらせちゃった……から……みんなも……唯先輩も……ケンカしちゃうです……」

梓「わだ……わだし……もう……軽音部を……」


律「あずさっ!」


ガシッ


梓「ふぇ……」

律「それ以上は……それだけは……やめてくれっ……お願いだからっ……」

澪「律……」

梓「でも……わたし……もう……」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 16:07:57.96 ID:JV2Y9k3H0<>
「いた……いた、いた、いたわよ!ムギ!」

澪「えっ……」


ガラッ

紬「はあっ……はぁ……み、みんなぁ……」

和「あんたたち……なにを」


憂「ムギさんと……和ちゃ……さん」

和「唯が……またなんかやらかしたってムギから聞いて……」


紬「梓ちゃん。大丈夫よ、大丈夫だから」

紬「唯ちゃんは、梓ちゃんを嫌いになんてなってないわ」


梓「えっ……でも……」

紬「私を信じて。大丈夫、大丈夫だから」

ギュッ

梓「あっ……」

紬「こんなに可愛くて……大好きな梓ちゃんだもん……私達も……唯ちゃんも……嫌いになんてなるわけないよ……」

紬「だから……安心、して」

梓「……」



梓「皆さん、お願いがあります」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 16:33:47.17 ID:JV2Y9k3H0<>
紬「ん?なあに?」


梓「私……先輩を……いえ、みんなを信じます」

梓「律先輩、澪先輩、ムギ先輩、純、憂、それに和先輩にさわ子先生も」

梓「そして……唯先輩も」



憂「梓ちゃん……」

純「梓ぁ……」



梓「だから……皆さん、唯先輩を責めないでください。唯先輩の、今回の事には絶対に何か理由があるんです」

梓「先輩達も……明日とか、教室とかで唯先輩に今回のことは触れないであげてください」

梓「憂や和先輩も、家とかで唯先輩のことを責めないでください」

梓「私は……今回のこと、唯先輩と一緒に解決してみせます」


和「……クスッ」

梓「!?」

和「うふふふ……あはははは!」

澪「和……?」

純(えっ、えっ?何がおかしいの?)

梓「な、何がおかしいんですか///」

和「いや、いやね……はは……梓ちゃん、ホントに唯のこと好きなんだなあって……」

梓「んなっ!ど、どこがでしゅか!?///」

憂「うん……ホントだね」

律「ああ、全くだよ」

紬「……うふふふふ」

さわ子「ええ、ほんとにねぇ……」



「……」 <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 16:43:49.97 ID:JV2Y9k3H0<>
律「どわぁーっ!さわちゃん!?」

澪「い、いたんですか……!?」

さわ子「ええ、ずっと」

純「そのネタは……」


さわ子「さて、梓ちゃん」

梓「は、はい」

さわ子「あんたの覚悟と本気。ちゃーんと伝わったわ」

さわ子「だから……今日はもう帰んなさい」ニコッ


律「……え?」

澪(……ん?あれ)

紬「……???」オロオロ

憂「かっ……?」

純(な……なぜ)

和(……このタイミングで『帰れ』?)



梓「えっ……えっと……」オロオロ

さわ子「ん?どうしたの?」

梓「な、なんでこの状況で帰らなきゃ……私、唯先輩と話し合わなきゃ……」

さわ子「梓ちゃん」

梓「ふぁ、ふぁい!?」

さわ子「今日、色んなことありすぎて疲れたでしょ?」

さわ子「だから……明日になさい」


一同(む、むちゃくちゃやー!)

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/10(日) 17:21:44.51 ID:lwtEeh3DO<> 続けて <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/10(日) 18:20:57.81 ID:FHGa5MaDO<> この話のさわちゃんは惚れる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)<>sage<>2011/07/10(日) 18:45:02.27 ID:kp4+Cq0AO<> さわちゃん流石の年の功だな <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 18:56:19.92 ID:JV2Y9k3H0<> ……

さわ子「さて……と、梓ちゃんも帰ったところで……」

一同(アンタが無理やり帰したんだろうが……)


さわ子「みんなにちょっとお話があるの」

律「……今回のこと?」

さわ子「そ、と言いたいけれど、びっみょーにずれてるかな……」

和「……?」

紬(……まさか)

律「……もったいぶらないでいいよ。で、結局なんなの?」

さわ子「もったいぶる気も無いわよ。さっき唯ちゃんから聞いた話なんだけどね」


紬「!? せっ、先生っ!それはっ!」


さわ子「唯ちゃん、梓ちゃんのこと好きなんですって」



律「……」


澪「……」


憂「……」


純「……」


和「……」


紬「あっ……ああっ」オロオロ
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 19:09:59.45 ID:JV2Y9k3H0<>
律「……いやいや、好きって……なあ?」

澪「……うん、そんなこと、みんな……ねえ?」

和「そ、そうよ。みんな知ってますよ……ね?」

憂「そ、そうだよ……好きって言っても……ほら、ね?」

純「ああ、あの……ほら、好きな子にはいじわるしたくなっちゃう、的な?そんな感じですよ……ね?」

紬「えぇ……あぁ……うぅ……///」



さわ子「違う違う、そんなんじゃないんですって」

さわ子「そういう意味での「好き」もあるらしいけど、唯ちゃんはラヴの意味での「好き」らしいわよ」

さわ子「私はレズで、普通じゃなくて、異常で、気持ち悪いって」

さわ子「私がそういう目で見られるのはいいけど、あずにゃんがそんな目で見られるのは耐えられないって」

さわ子「だから今回、あずにゃんと距離を置こうとしたら失敗……」


さわ子「ってことらしいわよー。みんなわかったー?」


律「……」  ポ

澪「……」   カ

和「……」    ァ

憂「……」     ァ

純「……」      ン


紬「あっ……あの……?」


 律「うえ       え
 澪   え     え え 
 和    え   え   えええっ!!!???
 憂     え え
 純      え            」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 19:11:19.69 ID:JV2Y9k3H0<> >>69

さわ子「そんな事ないにょー!!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/10(日) 19:14:20.37 ID:TS5YmYdDO<> 続けて <> 名無しNIPPER<>sage<>2011/07/10(日) 19:22:51.34 ID:RIuYReJAO<> なんかキャラの行動に違和感あるな
リストカットとかトンでも展開すぎるww
ていうか周りももう少し唯のこと信じるだろ…
単に梓をもちあげたいがためだけの唯梓って何だかなあ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/10(日) 19:23:47.55 ID:w5KJg5djP<> さっき別視点?のSS見てきた
期待 <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 19:47:25.49 ID:JV2Y9k3H0<>
紬「せっ、先生!そのことは口外しないって、唯ちゃんとの約束……!」

さわ子「まぁまぁ、堅いこと言わないの」

さわ子「みんなに何があったのか説明しないと、協力のしてもらいようが無いじゃない」

紬「で、ですけど……」

さわ子「じゃあ、みんなに聞いてみるわね」

さわ子「みんなー、唯ちゃんのこと引いたり気持ち悪いって思ったりした?」

紬「ちょっ、せんせっ!?」


律「あー、その、なんだ……」

澪「そうだな……」

和「……」

憂「うーん……」

純「そうねぇ……」

紬「う……ううーっ……」オロオロ


律「……意外とあの二人、なら……なあ」

紬「えっ」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 19:53:17.21 ID:JV2Y9k3H0<>
澪「……だな、なんか違和感ないというか……」

和「そうね……最初はびっくりしたけど、割とそういうのカミングアウト?されても「あっそ」ぐらいにしか思わないもんなのね……」


紬「えっ……ええっ?」


憂「お姉ちゃんと梓ちゃん……前から仲良かったもんね。恋人になっても大して変わんないと思うよ」ニコニコ

純「いや、あんたは家族のことなのにそんな軽くてええんかい」ビシッ

憂「じゃあ、純ちゃんはおかしいと思う?」

純「えっ……私は……うーん……あの二人なら問題ないかな?」


紬「えっ、えええええっ!?」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/10(日) 20:05:07.37 ID:TS5YmYdDO<> そら当然ノープロブレムですよ <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 20:12:37.26 ID:JV2Y9k3H0<>
さわ子「ねっ、こんなもんよ」

さわ子「それこそここ、女子高だし、何より普段のあの二人見てたら意外とそんなこと抵抗なんてなくなるもんよ?」


紬「で……でも……」

さわ子「じゃあ、ムギちゃんはおかしいと思う?」



紬「ありえませんっ!///」

紬「唯ちゃんと梓ちゃん、あの二人が抱き合ってるだけでもうなんかすっごいなんていうか///」

紬「きゃあああああああああああああああ!!!///」

紬「もうひとこえぇ〜!!!///」



さわ子「お前が一番ハイテンションやないかい」ボカッ

紬「あふっ」




さわ子「……と、いうわけで、唯ちゃんは梓ちゃんに特別な感情を持ってるの」

一同「ふむふむ」

さわ子「んで、梓ちゃんの方も見てたらわかる通り、多分唯ちゃんのこと……」

一同「……」ゴクリ


さわ子「つまりあの二人は……」


一同「……」


律「りょ」

澪「う」

和「お」

憂「も」

純「い?」


紬「キャアアアアアアアアアアア!!!やったわああああああ!!!///」

一同「……」ボカッ

紬「あうっ」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 20:56:23.97 ID:JV2Y9k3H0<>
さわ子「……そういうわけで、これは二人の問題……っていうかあの二人が解決しなくちゃならない問題なの」

さわ子「今の私達にできることは、唯ちゃんがこれ以上暴走しないよう見守ったり、梓ちゃんの心の支えになってあげることよ」


律「……そうだな」

澪「くやしいな……二人の気持ちは一緒なのにすれ違ってるって……」


律「……」チラッ

澪「……なんだよ」

律「……べつに」



まあ、つまりあなたたちはいつも通りにしてなさいってことよ。


それだけを伝えて、後は各自帰宅するようにみんなに私は言った。

みんなが帰ったあと、私は誰もいなくなった教室を見渡した。

先ほど、梓ちゃんが座ってて、みんなが囲んでいた席。

私はその席をさっ、と撫でる。


さわ子「……唯ちゃん」


そして、先ほどの彼女を思い出す。



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/10(日) 21:11:24.88 ID:lwtEeh3DO<> 支援 <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 21:25:08.91 ID:JV2Y9k3H0<> ……


唯「私がどれだけ悩んで!どれだけ苦しんだか!」

唯「さわちゃんにも!ムギちゃんにもりっちゃんにも澪ちゃんにも!」

唯「わからないんだよ!」


ガタッ

紬「きゃっ!」

さわ子「……」

唯「わから……ないくせにっ……!」



さわ子「……ムギちゃん、やっぱり梓ちゃん探しにいってくれる?」

ムギ「……っ!?」

唯「……?」

さわ子「唯ちゃんと……少し2人で話したいから」

紬「せっ……」

唯「……!」ゾクッ
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 21:35:42.11 ID:JV2Y9k3H0<>
紬「せっ、先生!あの……その……」

さわ子「早くしないと梓ちゃん帰っちゃうかもよ〜?」

紬「で、でも……」

さわ子「ほらほら、早く行った」グイグイ

紬「あっ……ちょ……待っ……」


バタン


唯「……」

さわ子「……さて、」


テクテク


唯(さわちゃんが……無言で……)

唯(またさっきみたいに……叩かれるの?)

唯(……いいよ)


さわ子「……」

唯(……どうせ誰も、私のことなんて理解してくれない)

唯(さわちゃんだって、さっきのみんなみたいに私を怒るんだ)


唯「……いいよ、はやく叩いてよ」

さわ子「……」


スッ


唯「……っ」



  ――ぎゅっ



唯「……ふぇ?」
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 21:50:14.40 ID:JV2Y9k3H0<>
さわ子「ふふっ、唯ちゃんよしよし」

さわ子「唯ちゃん、いっつも抱きつく側だったもんね?たまには抱かれる側になるのはどう?」ナデナデ


唯「……やめてよ」


さわ子「……唯ちゃん、本当は言いたくないこと勇気を出して言ってくれたのね。ありがと」

さわ子「……いい子。唯ちゃんはいい子よ」ナデナデ


唯「違うよ。私、いい子なんかじゃないよ」


さわ子「ううん、とってもいい子。唯ちゃんはいい子」

さわ子「ムギちゃんも澪ちゃんもりっちゃんも、それに他のみんな、私だって」

さわ子「……梓ちゃんだって、みんなが大好きないい子よ。唯ちゃんは」ナデナデ


唯「……違うよお……わたし……わだし……」ジワッ


さわ子「うーうん。違うくないわ。いい子いい子。唯ちゃんはとーってもいい子」ナデナデ


唯「……じゃな……もん……わだ……こ……じゃ……」ポロ…ポロ…


さわ子「んー?なぁにー?」ギューッ

唯「……っ」



唯「わだし……わだしいい子なんがじゃないもおん……」ボロ……

唯「わたし……いい子なんかじゃないよおおおお!!!うわあ゛あああああん!!」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/10(日) 22:23:24.20 ID:JV2Y9k3H0<>
ギューッ

さわ子「……ううん、そんなことない。唯ちゃんはいい子よ」

唯「違うもん!わだしっ!いい子なんがじゃないよ゛っ!」

唯「あずに゛ゃんに……いっばいひどいこと……ヒッグ……したし……」

唯「りっぢゃんにも……みお゛ちゃんにも゛……ムギちゃんにだっで……」

唯「いっぱい……グスッ……ひどいこと……いったもん……!」


さわ子「ううん……そのことを反省できてるんでしょ?じゃあ唯ちゃんはいい子よ」

さわ子「それに……唯ちゃんも辛かったのよね?本当はそんなこと言いたくなかったのよね?」ナデナデ

さわ子「辛かったんなら……今は、いーっぱい、泣きなさい。ねっ」ニコッ


唯「うう゛っ……さわ……ちゃ……さわちゃ……あ゛……ああ゛あ゛」ボロ…ボロ…

唯「うわ゛あああん!!うわ゛あああああああああんっ」

ギューッ

さわ子「……ふふっ」ギューッ




ねえ、唯ちゃん。梓ちゃんのどんなところ好きになったの?

 えっ……うーんとね、いつもはね、すっ、ごく可愛いけど 、いつも音楽初心者の私に優しくしてくれるところかな。

 後輩なのに、可愛い妹みたいで、それでいて頼れる先輩みたいな、お姉ちゃんみたいなんだ。

ふふっ、唯ちゃんて以外とお姉ちゃんに憧れてるのね。甘えんぼさんみたい。

 ぶーっ、そんなことないよー。いつもは私がお姉ちゃんやってるんだもん!フンス

 ……ねえ、さわちゃん。わたしってやっぱりおかしいんだよね?女の子を好きになるなんて……

ううん、そんなことないわ。唯ちゃんみたいな人って意外といーっぱいいるのよ。

 ほんと?

ええ、ほんとよ。

 ……その人たちって、みんな幸せになれてるのかなあ……

……それはわからないわ。だって……

 ふにゃ……

……幸せになれるかどうかなんて、その人たち次第でしょ?

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/11(月) 01:06:11.32 ID:blZ3gv2DO<> こっからさわ唯に異端の神展開 <> 名無しNIPPER<>sage<>2011/07/11(月) 03:37:04.08 ID:byleYkZAO<> さわちゃんいい先生すぎる
逆にさわちゃん以外の唯の周りが、唯に対して冷たすぎる
唯も悪いけど、唯を気にかけなかったことや気持ちを分かろうとしなかったことについて、周りも反省するべきじゃね? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)<>sage<>2011/07/11(月) 09:01:58.67 ID:8i+Ent3AO<> >>87
うるせえ黙ってろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/11(月) 13:36:26.01 ID:xkrRkDYtP<> そういう描写を省いただけじゃね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/11(月) 13:49:53.50 ID:fPCl41U90<> >>88
構っちゃうおまえも黙ってろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/11(月) 13:51:12.25 ID:fPCl41U90<> >>90そういうお前も黙れ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/11(月) 13:53:05.10 ID:fPCl41U90<> >>91無限ループワロタ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<><>2011/07/11(月) 17:31:49.28 ID:PRu/HHA80<> なんだこの無限ループwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2011/07/11(月) 17:50:34.56 ID:7JyiNKBB0<> これは酷い自演 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2011/07/11(月) 17:51:31.38 ID:7JyiNKBB0<> これは酷い自演 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)<>sage<>2011/07/11(月) 18:05:46.10 ID:Miq0fNPAO<> これは酷い自演 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2011/07/11(月) 18:27:28.83 ID:/lYQnV9ho<> これは酷い自演
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/11(月) 18:41:06.85 ID:fPCl41U90<> すいません
暇だったもんで <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/11(月) 18:42:30.42 ID:fPCl41U90<> すいません
暇だったもんで <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/11(月) 18:45:50.53 ID:fPCl41U90<> >>99だから黙れって言ってんだろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/11(月) 18:47:38.26 ID:fPCl41U90<> >>100‥‥‥ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします !ninja<>sage<>2011/07/11(月) 18:58:24.16 ID:P135GNRQo<> これは酷い自演 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)<>sage<>2011/07/11(月) 18:59:04.10 ID:dWf3IppAO<> >>101
…………………………… <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/11(月) 19:56:44.62 ID:LXOv7oTC0<> 何もかも私が悪いんですね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/11(月) 21:35:53.40 ID:vU1hDEIDO<> 荒らしは気にしないで続けてくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/07/12(火) 01:52:22.49 ID:YZoehQot0<> レスが多く付いて話が進んだのかと思いきや、SS速報で荒らしとはね…
レスが少ないかもしれないが、此処ではSSを純粋に楽しみにしてる方が多いだろうし
今書いていただいている作品は以前のものの別視点ということで面白いですから
気にせず、無理せず続けて下さいな。
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/13(水) 00:30:52.54 ID:U4hZPqlZ0<>
……

さわ子「……そ、幸せになれるかどうかは、唯ちゃん……あなた次第なのよ」

さわ子「……でも、唯ちゃんなら大丈夫」

さわ子「だって唯ちゃんには……」


……

次の日からの部活。

私は何事もなかったように部室に行った。

部室では、いつもの調子の律先輩、澪先輩、ムギ先輩がいて、

そしてただ一人、いつもと違い、借りてきた猫のように周囲を警戒しながらムスッとした顔をしている唯先輩がいた。


唯「……」ムスッ

昨日、無理やり帰らされた後、唯先輩とどうやったら仲直りできるかを考えてみた。

しかし、結局思いつかずいつものように話かけようと、

したの……だが、


唯「……」ギロリ


唯先輩が、まるで「話かけるな」とでも言いたげに無言で私を睨んできて、私は何もできずにいつもの席に座った。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(熊本県)<>sage<>2011/07/15(金) 22:20:36.82 ID:MY0o4Q/do<> 前作も読んだ
待ってる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/17(日) 10:55:45.87 ID:7u7aoTtIO<> 唯が自殺して終わった方がよかった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/17(日) 22:07:03.19 ID:hnB29AxIO<> >>109
は? <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 00:29:59.34 ID:iRIR0+KX0<>
うう……昨日は家に帰ってから、唯先輩とどうやって仲直りしようかずっと考えてたのに……

……結局なにも思いつかなかったけど……


でも、まずは唯先輩と話し合える状況にならないと話しにすらならないや……

どうも唯先輩はまだ私に怒ってるぽいし……うう、私なにをしたんだろう……




とか、梓は考えてるんだろうな……。あーあ、あんな涙目になっちゃって……

しかし、それにしても……


唯「……」

チラッ

梓「……」ウルウル

サッ

唯「……///」


……さわちゃんの話聞いた後だと、なんかわかりやすいなー……

なんなんだよあいつは。なんでそんなチラ見してんだよ。

あれじゃ突き放そうとしてるんじゃなくて、ただ単に意固地になってるだけじゃねーか。小学生かよ。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/18(月) 00:40:55.95 ID:6xFS4GH9P<> かわいー <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 00:44:50.44 ID:iRIR0+KX0<>
律「……練習すっか」

私がそうポツリと言うと、みんなは無言で立ち上がって楽器の準備、手入れを始めた。

私も立ち上がり、ドラムの位置に歩いていった。その時、唯がもう一度梓をチラ見するのが見えた。


……

一通りの練習が終わり、下校時間になると、唯先輩は「じゃ、私帰るね」と

独り言のように告げて言って部室を出て行ってしまった。


唯先輩がいなくなった部室に、また気まずい雰囲気が漂いだした。


律「……なんか、私と澪が前にケンカしたときもこんな空気だったのかな……」

律先輩が投げやりにポツリと言った。澪先輩もあの時を思い出したのか、気まずそうな顔をした。


紬「……梓ちゃん、どう?唯ちゃんと……」

梓「……ダメです、今日見てた通りです。唯先輩は私と目を合わせようともしてくれません」

律「……合わせようとするんじゃなくて、まず唯に声すらかけれてないもんな……」

梓「仕方ないじゃないですか……だって唯先輩が……」

律「そりゃそうだけど、まずはどうにかして唯と無理やりでも話し合わなきゃ……」



<> !ninja<>sage<>2011/07/18(月) 00:55:38.41 ID:NO7ZAwoLo<> しえん <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 01:05:44.75 ID:iRIR0+KX0<>
澪「律」

律「ん、なんだよ?」

澪「……そういうのはさ、ほら、当事者が……素直になんなきゃ……できないもんだろ?」

律「?」

澪「だ、だから……言いたいこと、ちゃんと言える覚悟を持たないと……」

律「……なんだよ澪、ちゃんとはっきり言えよ」

澪「……っ、だ、だから!私とお前が仲直りしたときみたいに、意地張ってる方が素直になんなきゃだめなの!」

律「……はい?」

澪「だっ、だから……今はまだ、唯が、本当の自分を隠してるから……まだきちんとは話し合えないと思う……」

澪「……だから、まずは唯を素直にする方法を考えよ?な?梓」

梓「……唯先輩を……素直に……」


律「おいちょっと待てよ澪。あんとき意地張ってたのはどっちだよ?どう考えてもお前だろ?」

澪「んな、なに言ってんだ!あれは律が私におかしい態度とるから……」

紬「ま……まあまあ……」

律「へーん、なんだい。結局私がいなくて寂しかったくせに」

澪「……っ、そ、そうだよ!律がいなく寂しかったの!///」

律「……へ?///」

紬「あらあらまあまあ///」




梓「唯先輩……」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/18(月) 01:44:48.23 ID:/qIGRiRSO<>
唯「うぉぉぉぉ」

梓「ひぃぃぃ」チョロチョロ

唯「ぁ………」

梓「あぅ」ジョー

唯「あずにゃんおしっこ漏らしたー」

梓「唯先輩なんて大嫌いです!」グスン

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 01:48:08.22 ID:iRIR0+KX0<> ……

帰宅。

唯先輩を素直にする方法か……それにしても、どうして唯先輩は私に対して怒ってる理由を教えてくれないんだろう。



『……別に、何もしてないよ』


『ただね、昨日言った通り』


『私はね、中野さんの事が大っ嫌い、なんだよ』



もしかしたら……唯先輩は本当に生意気な後輩の私を心の底から嫌ってるだけなのかもしれない……


梓「……」ウルウル


……だめだ!こんな弱気になってちゃ!


梓「……っ!」ゴシゴシ

ムギ先輩が言ってた!「唯ちゃんは梓ちゃんのこと嫌いになんてなってない」って!

そして私も言った!「みんなを信じる」って!


梓「……ぜったいに、あきらめるもんか」


しかし……どうしたらいいんだろ……

唯先輩の気をひくもの……好きなもの……


ケーキ? ギター? ごろごろ?

……軽音部?


梓「……だめだ、思いつかないや……」

気を紛らわすためにテレビをつけた。

やっていたのは今年の正月に放送された2時間のサスペンスドラマだった。


梓「あ……これ私見てなかったやつだ」


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/18(月) 01:51:47.37 ID:/qIGRiRSO<>
梓「責任取ってください」

唯「私が舐めてしんぜお」

梓「ひぃぃぃ」ジョー

唯「あーまた出たー」







その後梓は自殺しました。
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 01:54:32.45 ID:/qIGRiRSO<>
梓「確かこれはこの前借りたAVのやつだ」

唯「あずにゃんAVなんて見るんだー」

梓「AVと言ってもアニマルビデオですよ?」

唯「なんですと(゚Д゜/)/」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:00:00.41 ID:/qIGRiRSO<>
唯「へぇ」

梓「誰にも内緒ですよ?おねしょだけに」

唯「わかったわかったん!その変わりもう一度してみてよ!今度はおもらしの方で」

梓「えぇ!?」

唯「いやならいいけど…」

梓「します!」シャー

唯「あずにゃんステキ」ペロペロ

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:00:29.32 ID:/qIGRiRSO<>
唯「へぇ」

梓「誰にも内緒ですよ?おねしょだけに」

唯「わかったわかったん!その変わりもう一度してみてよ!今度はおもらしの方で」

梓「えぇ!?」

唯「いやならいいけど…」

梓「します!」シャー

唯「あずにゃんステキ」ペロペロ

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:01:24.85 ID:/qIGRiRSO<>
唯「へぇ」

梓「誰にも内緒ですよ?おねしょだけに」

唯「わかったわかったん!その変わりもう一度してみてよ!今度はおもらしの方で」

梓「えぇ!?」

唯「いやならいいけど…」

梓「します!」シャー

唯「あずにゃんステキ」ペロペロ

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:01:55.97 ID:/qIGRiRSO<>
唯「へぇ」

梓「誰にも内緒ですよ?おねしょだけに」

唯「わかったわかったん!その変わりもう一度してみてよ!今度はおもらしの方で」

梓「えぇ!?」

唯「いやならいいけど…」

梓「します!」シャー

唯「あずにゃんステキ」ペロペロ

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:03:47.40 ID:/qIGRiRSO<>
連投しちまったwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/18(月) 02:22:50.43 ID:Oqu9DOIIO<> なんなのお前 <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:41:12.22 ID:iRIR0+KX0<>
どうやら再放送らしい。

気分転換にでも見てみよう。私はそう思い、テレビ画面に意識を向けた。

ちょうど出てきたドラマのタイトル。『赤い指』


……

……まさかドラマからヒントを得ることになるなんて……でも、これならいけるかも……


唯先輩の好きなもの……大切なもの……『軽音部』


そして……それだけじゃダメだ……もうひとつ必要だ。




『こんなに可愛くて……大好きな梓ちゃんだもん……私達も……唯ちゃんも……嫌いになんてなるわけないよ……』





梓「……っ!///」


……ええい、もう、こうなったら思い込んでやるしかないです!

唯先輩の好きなもの!

ケーキ!

ギター!

ごろごろ!

軽音部!



そして……あ、あずにゃん!


そうです、唯先輩はきっと私のことが好きなんです。そう思い込んでやります。

そして、唯先輩の大好きなものを……ぶち壊してやります!
<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:42:19.17 ID:iRIR0+KX0<> 荒らされるのには慣れている…… <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 02:43:01.83 ID:iRIR0+KX0<> 荒らされるのには慣れている…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/07/18(月) 02:46:56.77 ID:werhW3Y10<> 変なのが湧いてるな、
それはともあれ、前作の梓視点なら此処から終わりにかけて
盛り上がる所だと思うので、何とか続けて欲しいのだが… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2011/07/18(月) 05:57:34.64 ID:AJB/zVvFo<> あー、>>1はとっととNGにぶち込んで続けてね。一々気にしなくて良いよ

頑張って <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 10:36:44.79 ID:iRIR0+KX0<>
……

prrr…


律「はいもしもーし、りっちゃんだよーん」

律「どしたー?梓?」

梓『こんな時間にごめんなさい、律先輩』

律「いいよ、そんなこと。で?なんかあったのか?あ、唯と仲直りする方法思いついたのか?」

梓『……』

律「あーよかった。ここ最近数日さー、部室の中あんな雰囲気だろ?なーんか居心地悪くってさー」

律「でも気づいたか?唯のやつ最近練習量増やしてるらしいぜ?……まあ、あんま変わってねーけど」

梓『律先輩』

律「澪もなんか最近歌詞思いつかないらしいし、ムギもやたらマンボウの真似のレパートリー増やそうとしてるし」

律「さわちゃんなんかあの日以来部室に顔も見せに来ないんだよなー。あっそうだ明日の帰りにさ」



梓『私、軽音部をやめます』

律「だめっ!」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 11:21:09.72 ID:/qIGRiRSO<>
梓「そんなぁ」

そこに映ったのはまさにアレだった。

うんこのホカホカ弁当である



































(´・ω・`)b <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 11:34:06.70 ID:iRIR0+KX0<>
梓『……!』

律「だめだよ……やめてよ……それだけはやめてって言ったじゃん……」

梓『……先輩』

律「梓言ったじゃん……唯と何があっても仲直りするって……あきらめんなよ……」

梓『先輩』

律「方法思いつかないのか?私も一緒に考えるからさ。お願い、冷静になって」

律「私たち……5人で放課後ティータイムなのに……最近、お前と唯があんなになって……バラバラになりそうで……私怖くって……」ポロ…

律「でも……わたしじゃ……何も……できない……」ポロ…ポロ…

梓『……律先輩』

律「……グスッ」

梓『……退部届は、明日渡しますね』

律「……っ!あずさあっ!」

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 11:44:38.25 ID:/qIGRiRSO<>
梓「………」

唯「お願いだから退部だけはしないで!」

梓「もう恥ずかしくてここにはいられません」

唯「じゃあ私も同じ状態ならいいの?」

梓「え?」

唯「………」ジョー

梓「ゆ、唯先輩!」

唯「気持ちいいね」ジョー

梓「唯先輩」グスン

唯「あずにゃん」

梓「唯先輩」

そのあと濃厚レズプレイが行われたのは言うまでもない。

<> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/18(月) 12:15:37.45 ID:iRIR0+KX0<>
梓『聞いてください』

梓『私は明日唯先輩の目の前で退部する意思を見せつけます』

律「……つまり、退部するフリってこと?」

梓『いえ、もしそれで唯先輩が私と向き合ってくれないなら……その時は……』

律「おまっ……それって……!」

梓『そうです。これは懸けです。唯先輩が私のことを好きでいてくれるかどうか確かめるための……』

律「……おまえ」

梓『……///』

梓『……もうひとつあります』

律「……なんだ」

梓『……これから言うことは、明日退部届を出したあとにすぐ行います。』

梓『……そのことを、他の皆さんには、絶対に知らせないでほしいんです』

律「……その賭け、勝算はあるんだよな?」

梓『……わかりません。でも、わからないけど。私、私だって……』

律「……梓?」

梓『っ!……わたしだって!唯先輩のこと好きなんだもん!』

律「!」

梓『だから……絶対成功させてみせます……!』

律「……」


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/18(月) 20:43:16.44 ID:/qIGRiRSO<>




梓「唯先輩おしっこさせてくださいっ!!!!!」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/19(火) 02:46:37.43 ID:xNWfh/I40<> ようお前等この前は俺のせいでごめんな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/19(火) 10:32:26.44 ID:S+UIi1dSO<>
誰だしwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/07/19(火) 13:43:42.48 ID:WAnSHD/2o<> ほ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/20(水) 00:41:27.06 ID:i6dDexPIO<> 梓「……ちんこついとった」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/20(水) 14:46:39.98 ID:1HYyvaVIO<> >>139
ここじゃ保守はいらないで <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2011/07/20(水) 15:44:57.46 ID:ZlIBZE6ro<> うーん、あずにゃんペロペロ(^ω^) <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/20(水) 17:56:28.41 ID:FVaXsurT0<> イチャイチャが書きたいよぅ… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県)<>sage<>2011/07/23(土) 00:55:43.39 ID:LfoKF0IPo<> マダー? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/23(土) 02:21:00.25 ID:c0O2+evVo<> まだかなー <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/24(日) 00:29:43.48 ID:e0LU0uBi0<> ごめんなさい本当にごめんなさい

今から書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/24(日) 01:04:50.21 ID:1DR95QFVo<> 鳥付けた方がいいかもよ? <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/24(日) 01:09:45.04 ID:e0LU0uBi0<> >>146

鳥とは? <> ID:7/QgwvHa0 <><>2011/07/24(日) 01:12:29.19 ID:e0LU0uBi0<> まちがえた……

>>147 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/24(日) 01:26:10.79 ID:1DR95QFVo<> 2ch トリップ 付け方 辺りで検索するといいよ
成りすましっぽいのいたから防止できるし
余計なお世話だったらごめんね <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 04:06:22.90 ID:e0LU0uBi0<>
律「……わかったよ、言ってみ……」


……

……次の日

ガチャッ

梓「……こんにちは」

唯「……」

澪「あっ、梓 遅かったな」

紬「今お茶出すわね」ガタッ


私が部室に入ると、気まずそうな空気が漂っていた。

しかし、こんなやりとりは゛あの日゛以来いつもの事だったのでそれほど気にもならなかった。


梓「いえ、結構です」


澪「梓、そう言わずにさ……」

梓「……今日はすぐにいなくなりますから」




澪紬「……え?」

唯「……?」


少し冷たく言い過ぎたかな。澪先輩とムギ先輩が何もわからなそうに頭にハテナマークを浮かべた。

律先輩はそのままの体勢だった。あっ、唯先輩がピクリと反応してくれた。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/24(日) 04:10:43.94 ID:xIL3zwvdo<> 支援 <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 04:13:42.22 ID:e0LU0uBi0<>
律先輩の方にトコトコと歩いていき、鞄からあるものを取り出した。

まあ、律先輩は中身知ってるんだろうけどね。


梓「律先輩」

律「……おーう、どした?」

梓「……これ、受け取ってください」サッ

律「おいおいラヴレターかよ……りっちゃんモテモテだなあ……」ピラッ


先輩は少しだけ薄く笑うと、白い封筒をぶっきらぼうに開け、中身の紙に目を通しだした。

その時の顔が、ちょっとだけかっこいいなぁ、と思った。


梓「……」

律「……おーい、梓 これ間違ってるぞー。何だよ今さらドジっ子キャラに方向転換かー?」


あっ、律先輩。目の下ちょっとだけ赤くなってる。



梓「……いえ、それで合ってます」

律「……これでホントにいいのか?」


……昨日泣かしちゃったからなぁ……



梓「……はやくしてください。外で憂と純が待ってるんです」

澪「……なんだよ、何持ってるんだよ、律」

律「んー? ああコレ?」ピラッ


ごめんなさい、先輩……


澪「え……」

紬「えっ……」

唯「!……」




……ごめんなさい。



梓「……退部届けです。今日をもって軽音部を辞めさせていただきます」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 04:20:49.85 ID:e0LU0uBi0<>
律先輩が、ふぅ、とため息を吐いたと同時に、澪先輩とムギ先輩がガタッと音をたてて立ち上がった。

唯先輩は真っ青な顔をして、私の方を見つめていた。

……それを少し、うれしいな、とおもってしまった。


澪「ちょっ……ちょっと待ってよ……!」

紬「梓ちゃん……!どうしてぇ……」


悲痛な声を聞いて、耳が痛いなと思いつつ、私はその原因となった人をジッ、と睨んだ。


梓「……どうして?……そんなこと、そこの人が一番知ってるんじゃないですか?」

唯「!……」ビクッ


原因となった人……唯先輩がサッと目を逸らした。この前までの威勢はどうしたのだろう……



紬「まっ……待ってよ……梓ちゃん……考えなおしてぇっ……」ポロ…

澪「あずさぁ……お前がいなぐなっだらぁ……グスッ……放課後ティータイムは……どうなるんだよ゛ぉ……」ボロボロ



梓「……ごめんなさい。澪先輩、ムギ先輩。……でも、もう嫌なんです」

梓「……私のこと嫌いな人と、私が嫌いな人が一緒に音楽やってるなんて……耐えられないんです」

唯「……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 04:59:29.57 ID:e0LU0uBi0<>
律「……梓、もう書けたぞ」ピラッ


律先輩が、必要事項を書き終えて退部届を渡してくれた。
震えた手で書いたような、汚い字だなあと、少し笑えた。


澪「りつぅ!お前……!」

律「……仕方ないだろ、梓が辞めたいって言ってきてるんだから」

律「……無理に引き止めることなんてできないよ……」


静かに淡々と先輩は言った。


梓「……ありがとうございます。律先輩。あとはこれをさわ子先生に渡すだけです」


それだけで、私はその瞬間から、軽音部員ではなくなる。



澪「そんな……あずさぁ……う゛え゛っ……ひっぐ……やだあ゛……」ボロ…ボロ…


澪先輩が耐え切れなくなったのか、顔をボロボロにして、泣き出してしまった。

ああ、私はなんてひどいことをしてるんだろう……


唯先輩を、ちらりと見た。

唯先輩は視線を自分の膝の上に向けていて、その表情を伺うことはできなかったが、

顔が真っ青だということだけはここからでもわかった。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 04:59:55.37 ID:e0LU0uBi0<>
律「……梓、もう書けたぞ」ピラッ


律先輩が、必要事項を書き終えて退部届を渡してくれた。
震えた手で書いたような、汚い字だなあと、少し笑えた。


澪「りつぅ!お前……!」

律「……仕方ないだろ、梓が辞めたいって言ってきてるんだから」

律「……無理に引き止めることなんてできないよ……」


静かに淡々と先輩は言った。


梓「……ありがとうございます。律先輩。あとはこれをさわ子先生に渡すだけです」


それだけで、私はその瞬間から、軽音部員ではなくなる。



澪「そんな……あずさぁ……う゛え゛っ……ひっぐ……やだあ゛……」ボロ…ボロ…


澪先輩が耐え切れなくなったのか、顔をボロボロにして、泣き出してしまった。

ああ、私はなんてひどいことをしてるんだろう……


唯先輩を、ちらりと見た。

唯先輩は視線を自分の膝の上に向けていて、その表情を伺うことはできなかったが、

顔が真っ青だということだけはここからでもわかった。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 05:00:42.22 ID:e0LU0uBi0<>
律「……梓、もう書けたぞ」ピラッ


律先輩が、必要事項を書き終えて退部届を渡してくれた。
震えた手で書いたような、汚い字だなあと、少し笑えた。


澪「りつぅ!お前……!」

律「……仕方ないだろ、梓が辞めたいって言ってきてるんだから」

律「……無理に引き止めることなんてできないよ……」


静かに淡々と先輩は言った。


梓「……ありがとうございます。律先輩。あとはこれをさわ子先生に渡すだけです」


それだけで、私はその瞬間から、軽音部員ではなくなる。



澪「そんな……あずさぁ……う゛え゛っ……ひっぐ……やだあ゛……」ボロ…ボロ…


澪先輩が耐え切れなくなったのか、顔をボロボロにして、泣き出してしまった。

ああ、私はなんてひどいことをしてるんだろう……


唯先輩を、ちらりと見た。

唯先輩は視線を自分の膝の上に向けていて、その表情を伺うことはできなかったが、

顔が真っ青だということだけはここからでもわかった。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 05:03:26.27 ID:e0LU0uBi0<>
律「……梓、もう書けたぞ」ピラッ


律先輩が、必要事項を書き終えて退部届を渡してくれた。
震えた手で書いたような、汚い字だなあと、少し笑えた。


澪「りつぅ!お前……!」

律「……仕方ないだろ、梓が辞めたいって言ってきてるんだから」

律「……無理に引き止めることなんてできないよ……」


静かに淡々と先輩は言った。


梓「……ありがとうございます。律先輩。あとはこれをさわ子先生に渡すだけです」


それだけで、私はその瞬間から、軽音部員ではなくなる。



澪「そんな……あずさぁ……う゛え゛っ……ひっぐ……やだあ゛……」ボロ…ボロ…


澪先輩が耐え切れなくなったのか、顔をボロボロにして、泣き出してしまった。

ああ、私はなんてひどいことをしてるんだろう……


唯先輩を、ちらりと見た。

唯先輩は視線を自分の膝の上に向けていて、その表情を伺うことはできなかったが、

顔が真っ青だということだけはここからでもわかった。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/24(日) 05:04:25.32 ID:e0LU0uBi0<> ごめんなさい誤爆しまくりました。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/24(日) 06:12:41.11 ID:ODoF8swDO<> おっせぇなはやくしろよ
まってるから <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/24(日) 07:20:45.26 ID:Ft0YjBRHo<> 作者メンタル弱そうだな、さっさと書けよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)<>sage<>2011/07/24(日) 09:19:53.07 ID:IX9VKE8AO<> メンタル弱そうとか言っておきながらプレッシャーかける>>161さんマジぱねえっす <> 名無しNIPPER<>sage<>2011/07/24(日) 09:42:05.44 ID:0BZTLtxAO<> 唯梓っていうよりは、単なる梓総受けもしくは梓ageのSSだなww
梓ageのために他キャラをキャラ崩壊させるのはちょっとな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/24(日) 10:26:48.47 ID:xIL3zwvdo<> 気にしないでいいから自分のペースで書いてくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2011/07/24(日) 12:16:25.43 ID:kAfiACxVo<> 自分のペースでさっさと書け <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい ◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/25(月) 21:39:22.85 ID:o8tVlemc0<>
唯「……さよなら……だね」ボソッ


真っ青な顔で唯先輩がこっちを向かずに言った。


……そっか、唯先輩。私のこと止めてくれないんだ……


梓「……」

澪「……ゆいぃ……グスッ……あずさはぁ……お゛まえ゛のごと……」

律「澪!」バンッ

澪「ひっ!……」ビクッ


澪先輩が何かを言おうとして、律先輩に咎められた。

……何があったんだろう……おっと、それよりも……


梓「……そうですね、平沢先輩。でも、その前に……」

梓「……二人とも、入ってきて」

ガチャッ

憂純「……失礼します」

紬「……憂ちゃん、純ちゃん……」


部室の外で待っていてくれた憂と純を呼んだ。

二人とも気まずそうな顔……

いや、悲しそうな顔をしていた。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/25(月) 21:49:31.07 ID:o8tVlemc0<>
律「……どうして、二人を?」

梓「……手伝ってほしいことがあったんです」


二人には、まだ何をするつもりか伝えていない。

恐らく部室の外で退部届けを出したことすら寝耳に水だったろう。


梓「……みなさんにお願いがあるんです」

律「……言ってみ」


私は、すっとひと呼吸し、言った。


梓「……この部室にある、私がいた形跡を全部処分させてください」



全員が虚を突かれたような表情をした。


紬「そんな……そこまで……」

律「……わかった、もってけ」

紬「ちょっと!りっちゃん!」


悲痛な声を上げるムギ先輩をかわしつつ、律先輩は唯先輩に視線をむけた。


律「……唯、いいんだよな」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/07/25(月) 21:57:19.59 ID:o8tVlemc0<>
その場の全員が、唯先輩に注視した。

唯先輩は真っ青な顔で無表情を崩さずに聞こえるか聞こえないかの声で言った。




唯「……好きにすればいいんじゃない?私だってそんなのいらないよ……」




紬「ゆっ……!」


律「……」


あっ


あっ


ああ、そっか



私、本当に唯先輩に嫌われちゃったんだ……



梓「ありがとうございます。憂、純。ちょっと手伝ってくれる?」



もうなにがなんだかわからないや



憂「……うん」

純「梓……」




梓「ええと……はい、まずはこのアルバム。このアルバムから私が写ってる写真を全部抜いて」

憂「梓ちゃん……」



もう、憂

今話かけないでよ。



なきそうなかお、みられたくないんだから。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/25(月) 22:59:39.31 ID:5Z5ZKlrSO<> うおぉぉぉぉぉ(´;ω;`)ブワッ


なにこの良SS… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/25(月) 23:19:09.83 ID:cYmJqpASO<> >>169
これの唯Verあるよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/25(月) 23:37:36.59 ID:5Z5ZKlrSO<> みんなが言ってる別視点ってなんのこっちゃ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/25(月) 23:47:04.44 ID:cYmJqpASO<> >>171
これの唯が視点になってるSSがあるんだよ

ただ、視点変えてるだけだから、唯視点を読んだらそのまま、このSSのネタバレになるかも <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/26(火) 00:34:44.16 ID:0fYJQ4gSO<> >>172
スレタイkwsk <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)<>sage<>2011/07/26(火) 00:38:49.59 ID:DFWFSSBo0<> >>173
唯「嘘ついてたんだ……最低だね」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/26(火) 00:43:34.95 ID:0fYJQ4gSO<> >>174
まんまかwwサンクス! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/29(金) 20:22:04.42 ID:F7ANFCpyo<> まだかよ、いいかげにしろよ糞 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/07/29(金) 23:42:13.16 ID:Dtuma8SSO<> まぁ気長に待とうぜ!! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/01(月) 10:42:06.79 ID:KnDOeJPSO<> まだかなー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/08/02(火) 04:56:25.41 ID:nQug5Ofno<> まだかなー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2011/08/02(火) 06:20:11.71 ID:yYui6I810<> まだかね>>1君 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/03(水) 00:55:30.07 ID:jpBT3/LSO<> マダカナー?マダナノカナー? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/03(水) 17:19:53.85 ID:RWSNlffXo<> いつまで読み手様待たせるつもりだコラ <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい ◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/03(水) 19:57:58.39 ID:uoMqgRLW0<> ごめんなさいごめんなさい……もうしばしおまちを…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/06(土) 00:34:32.92 ID:y1md4mfSO<> 無理しないでね!でもなるべく早くお願いしますお願いします <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/08/09(火) 03:02:27.65 ID:4iwxXjaS0<> いつまで待たせるんだコラ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/09(火) 17:50:06.69 ID:KWgAtZlBo<> あんまなめとったらアカンでホンマ <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい ◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/10(水) 20:33:59.01 ID:pRTZRFbP0<> ああはなるめえ……と、お久しぶりです。
今日こそは書きたいと思いますので、もうしばらくお待ちください。 <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/10(水) 21:35:10.29 ID:pRTZRFbP0<> ……


梓「……これで大体そろったかな。」

純「写真にDVD……それに楽譜やら何やら……」

憂「結構な量あるね……」


私が写っている写真。

私が映っている映像。

私の担当パートの楽譜。

その他の、私の軽音部の思い出たち。



梓「……マグカップはムギ先輩にお返します」

紬「……」


ムギ先輩は悲しそうな顔で受け取ったマグカップを見つめた。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2011/08/10(水) 21:52:59.14 ID:+fW5Um+eo<> 投下きたー!
待ってたぞコノヤロウ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2011/08/10(水) 22:22:10.79 ID:J339zzvSO<> >>1さん、ようやく来ましたか

待ってましたよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/11(木) 00:37:25.26 ID:uEWVUGtDO<> え?1レスだけ? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/11(木) 17:43:58.60 ID:zvIjGpH8o<> 1レス更新ワロタ
新しすぎだろwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/12(金) 21:43:57.21 ID:fgJhOLDso<> 一レスずつ毎日更新してるSSもあるぞ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/13(土) 22:51:10.36 ID:dwnYo2xUo<> じゃあこのスレもその方式でいこうぜ、一日1レス連載 <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/15(月) 22:32:54.39 ID:qKvbyL4I0<>
純「……さっ、じゃあこれを鞄に詰めて……」

梓「……何言ってるの?」ガサゴソ

純「……え?」


純がきょとんと私の方を見た。

うん、普通はここにまとめたものは一旦持ち帰り、家でどうこうすると考えるだろう。

でも、私は……



紬「……ゴミ、袋?」


……もうそれじゃ



梓「……」ガシッ……

ビリッ!ビリリッ!ビリッ!ガサッ



だめなんだ



憂純「あっ!」


律澪紬「!?」


唯「……!」



軽音部と、お別れしなくちゃ、だめなんだ。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/15(月) 22:45:42.89 ID:qKvbyL4I0<>
紬「なん、で……」

梓「……どうせ捨てるんです」


ビリリ! ビリッ



澪「やめ……やめでよお゛……あ゛ずさぁ……」


澪先輩、涙と鼻みずで、顔がぐしゃぐしゃになってる


ビリリッ! ガサッ



紬「な……んでぇ……どお゛じでぇ……」


ムギせんぱいは、顔にてをあてて泣きくずれた




バキッ!グシャッ!ガサッ

律「……」


全ぶ知ってたはずのりつ先輩は、む表じょう。でも、てがかたかた震えて、なみだがポロポロと、こぼれだした



ビリリッ ビリリ


純「梓……」

憂「……」


私のわがままに付き合わせたうい、と、じゅん。なきそうな、かおで私をみてる


ビリリッ ビリッ


梓「……っ」


……ゆいせんぱいは?




唯「……」


……なにも、変わってなかった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<>sage<>2011/08/15(月) 23:03:05.36 ID:uLBfubE6o<> 今日は2レスかい? <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい ◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/15(月) 23:19:00.13 ID:qKvbyL4I0<>
……わたし

わたしは、どんな顔してるんだろう?


唯せんぱいに、いきなり嫌われて。

仲直りしようとしたら、おもってもないことを言ってしまって、

せんぱいを気をひこうと、こんな……最低なことして……


しかも……それで、なにも変えれなかった。



……ああ、なんだ。


私、どっちにしろ、もう戻れないんじゃん。



……


梓「……これで終わりました」


澪「うう゛っ゛……グスッ」ボロボロ

紬「おねがい……やめでぇ……グスッ」ボロボロ

律「……」


ゴミ袋一杯に入った思い出たち。

……これ、どこに捨ててけばいいんだろ……はは……




梓「じゃあ、この退部届け提出して帰りますね」

梓「……今までお世話になりました。じゃあ行こっ。憂、純」

純「えっ……うん」


……私は、それだけ言うと部室の扉へ向かって歩き出した。

この扉を開けた瞬間に、私は軽音部員ではなくなる。


私が扉の取っ手に触れようとした。


「梓」


……その瞬間。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/15(月) 23:34:43.01 ID:qKvbyL4I0<>
梓「……はい?」


律先輩が、私を引き止めた。


律「……鞄のそれ、いいのか?」

梓「えっ……?」


律先輩に言われて、初めて気づいた、最後の思い出。


…………

『はい、あずにゃん♪』

『「ぶ」?……お土産ですか?』

『そう!私がこれ!「け」!』

『……?』

『『『『せーのっ』』』』

カタッ

『あっ……これって……』

『……クスッ』

『「おけぶいん」!桶を愛する部員のことだ!』

『違うだろ!』

『「ぶいおんけ」! 東北地方に生息する妖怪の名前だぁーっ!』

『おおーっ!』

『それも違う!』

『なにいっ!じゃあ次は……』

『「けいおんぶ」……』

『んっ?』

『……えへへへへ』

『せいかーい』

…………
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/15(月) 23:54:12.30 ID:qKvbyL4I0<>
鞄につけた、「ぶ」のキーホルダー。


先輩達のとあわせると、「けいおんぶ」となる。



梓「……でもこれは、みなさんに貰ったものですし……」


律「全部、捨てるんだろ?」


律先輩は、こっちを見ずに言った。



梓「……そうですね、じゃあ」


……賭け、だったのだろう。


梓「……」


全てを知っている律先輩にとっても、私にとっても。


これをこのゴミ袋に入れて、本当に終わり。


最後のチャンス。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/15(月) 23:59:17.45 ID:qKvbyL4I0<>

私は鞄から、「ぶ」を取り外し、ごみ袋を見つめた。



でもなんとなく、私にはわかった。


これで、終わるんだって。


けじめ、なんだって。



……さよなら



      さよなら


           さよなら


                 さよなら


                         大好きな、

――――――――

―――――

―――

――








                      すてないで
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 00:04:08.90 ID:3ypltRHO0<>


                      すてないで





そう、聞こえた気がした。





梓「っ!」


手首を、握られる感触。



律「!……」


その感触の前に少しだけ変わった、小さな世界。



澪「!……グスッ」



具体的に言えば、真っ青な顔で目を見開いて、



紬「え……?」



今まで座っていた椅子から勢いよく立ち上がり、飛び出し、



純「あっ……」



まるで何も考えずにとびだしていったような。



憂「……お姉ちゃん」



そんな、唯先輩が、私の目の前にいた。

<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 00:38:02.29 ID:3ypltRHO0<>
唯「え……あっ……」


突然うろたえる先輩、

なぜか私はその姿に激しい苛立ちを感じた。


梓「……なにするんですか」


唯「っ!……それはこっちのセリフだよ。さっきから黙って見てたら……」


梓「……あなたには関係ないでしょ」


唯「っ……関係なくないよ、捨てるぐらいならこっちに返してよ」


梓「……嫌いな私の使ってた物なんていらないでしょ」


唯「……そういう問題じゃないよ。とにかく返しなさい」


梓「嫌です!これは私が軽音部を辞めるっていうけじめなんです!」


唯「勝手に辞めておいて何がけじめよ!」


梓「その辞めるきっかけを作ったのは誰よ!唯先輩でしょ!」


唯「っ!……とにかく……ダメぇっ!」バッ


唯先輩は私から「ぶ」のキーホルダーをひったくり、キーホルダーを胸にその場でうずくまった。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:01:59.57 ID:3ypltRHO0<>

梓「あっ……か、返してください!」


唯「やだ!いやだいやだいやだぁっ!」


だだっ子のようにいやいやする先輩。

感情が高ぶって激昂していた私は、そんな先輩から力いっぱいでキーホルダーを取り返そうとしていた。


梓「私は軽音部を辞めるんです!それはもう必要ないんです!」


唯「やめちゃやだぁ!」


……っ!

どうして……

どうして、私はあなたを思って……


それなのに……

それなのに……!


梓「ふざけんなあっ!」


ハァハァと、肩で息をし、やがて唯先輩が思いついたようにボソリとつぶやいた。


唯「……わかったよ」


梓「えっ……?」


唯「あずにゃんがやめるくらいなら……私が軽音部辞めるよ……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:14:15.15 ID:3ypltRHO0<>

……えっ

なにそれ……


梓「……そんなことしろなんて誰も言ってないでしょ!何のつもりですか!」

唯「そうだよ……最初からこうしとけば良かったんだよ……ばかだなぁ……私……」


唯先輩は虚ろな表情で、部室の扉へと歩こうとしていた。私はそれを引き止めた。


梓「待ってください!話は終わってません!」

唯「ちょっと待っててよ、今から退部届け貰ってくるから」

梓「まって……待ってください!」


いやだ……こんなの……こんな結末、認めたくない!


その時だった。



バタン!


突然、扉が大きな音を立てて開いた。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:18:01.65 ID:3ypltRHO0<>

「!……」



部室にいた全員が、固まって扉に注視した。




「!……」


さわ子「はい、それまでよ」


律「さわちゃん……」


その扉を開けた主は現れた瞬間からずかずかと歩きながら、一方的に喋りだした。


さわ子「まず唯ちゃん、あなたが退部届を申請したとしても、この私が退部を許可しません。だからあげれませーん」

唯「えっ……」


さわ子「次に梓ちゃん、退部届を顧問に請求せずに勝手に持ってちゃダメでしょ、ゆえにその退部届も許可しませーん」

梓「……」


さわ子「……まぁ、それはそうと、アンタたちいつまでケンカしてんのよ」

唯「……さわちゃん。これはケンカじゃないよ。だってケンカは仲の良い人同士でするものでしょ?」

さわ子「……唯ちゃん」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:22:12.41 ID:3ypltRHO0<>

唯「大嫌いなんだ……中野さんも私のこと……私も中野さんのこと……」


……なぜだろう、唯先輩に「大嫌い」と目の前で言われてるのに、

まるで心が傷つかない、心に突き刺さらない。


……本当の言葉のように、聞こえない。

代わりに……唯先輩が、自分で自分を傷つけるように見える。



さわ子「……いつまで自分を傷つけるつもりなの?」

唯「……え」


私の気持ちが、そのまま伝わったかのようにさわ子先生が言った。


さわ子「……唯ちゃん、ひとつ謝っておくわね」

唯「……」

さわ子「唯ちゃんがあの日話してくれたでしょ。それで私、絶対口外はしないって言ったでしょ?」

唯「うん……」

さわ子「……ごめんね。約束破っちゃった」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:28:57.23 ID:3ypltRHO0<>
あの日……約束って……なんだろう?



唯「……え?」



さわ子「……ここにいるみんなに、まぁムギちゃんはともかく……話しちゃった」


唯「なっ……」


さわ子「りっちゃんや澪ちゃん、あと憂ちゃんに真鍋さん、鈴木さんにも話したわね?」


純「……はい」


律澪「……」


憂「お姉ちゃん……黙っててごめんね」



唯「先生……どうして……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:31:15.70 ID:3ypltRHO0<>
唯先輩は、ひどくショックを受けたらしく、ぼそりと言った。

身体がカタカタ震えている。よほど他の人には知られたくない内容だったのだろうか。



さわ子「でもね……一人にだけは話してないの」

唯「ひとり……まさか」



さわ子先生と、唯先輩、二人が私の方を見た。



……ああ、そうか。「あの日」というのは


私と唯先輩が完全に決別した日。


……私だけ、先生の無理やりな理論で帰らされたあの日のことなんだ。


そして、私が無理やり帰らされたのは、


その唯先輩の「絶対に知られたくない秘密」が


私に関係のあることだから、だったんだ。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:39:54.11 ID:3ypltRHO0<>

さわ子「さっ、唯ちゃん。これで恥ずかしがることはないわ。みんな知ってるもの」

さわ子「……梓ちゃんに、自分の気持ち、ちゃんと伝えなさい」


唯「やっ……やだ……」

さわ子「どうして?」


唯「気持ち悪いって、思われちゃう」

さわ子「……別に良いんじゃない?だって梓ちゃんとはさよならするんでしょ?」

唯「そっ……そんなの」


唯先輩は、一瞬黙り込んだあと、スッと立ち上がった。


唯「……も、もういいよ!わたし今日帰る!」


そうして自分の鞄をつかんで扉へと向かった。

扉に近づき、開けようとした瞬間、扉がひとりでに、わずかだけ開いた。


和「……行かせないわよ。唯」

唯「のっ……のどかちゃ……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:43:33.75 ID:3ypltRHO0<>
和「……ここまでみんなに気を使わせたのよ。あんた一人だけ逃げちゃダメ」

唯「な……なんで……なんでみんな……」

和「……」



  キィ…



  ガチャ


逃げ道を失った唯先輩は扉の前で呆然としていた。



さわ子「……それに嫌いな相手に気持ち悪がられて、何が問題あるの?顔も合わせないし話しもしないでしょ」



何事も無かったかのように、さわ子先生が再び喋りだした。



唯「ちっ……違うもん!あの時話したのは……嘘だよ!全部、全部嘘だったんだよ!」





紬「もうやめてよお!唯ちゃん!」

唯「……!」



紬「これ以上……自分を……傷つけないでぇっ……!」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:47:20.79 ID:3ypltRHO0<>
律「ムギ……」



……どうしてだろう



憂「お姉ちゃん……私たちは誰も……」


純「憂、待って……」


憂「純ちゃん……」



今、言われてるのは、ゆい先輩のことなのに





さわ子「……嘘?」



なんで……



唯「……」




なんで、わたしがこんなにも泣きそうなんだろう。
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:51:24.15 ID:3ypltRHO0<>
さわ子「あの時の気持ちを、言葉を、嘘だって、言うの?」


唯「そう、だよ……」


さわ子「そう……」



いまは、すっごく悲しくて、それこそ泣いちゃうくらいの状況のはずなのに……



さわ子「じゃあ、あんたの手でけじめをつけなさい」


唯「えっ……」



なんでなんだろう……



さわ子「あんたが手に持っている、梓ちゃんの軽音部の部員としての証」


さわ子「それを今すぐに、あそこのゴミ袋に入れなさい」




唯「!……」




さわ子「あんた自身の手で!梓ちゃんの軽音部を終わらせなさい!」



どうしてこんな……
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 01:53:50.61 ID:3ypltRHO0<>

唯「そっ……そんな……」


さわ子「さあ!はやく捨てなさい!」


こんなにも……


唯「あっ……」


ガタッ


唯「あっ……あ……ああ……」ポロ…


唯「あ゛あっ……あああっ……」ボロ…ボロ…



唯「あ゛あああああああっ、うわあ゛ああっ」ボロ…ボロ…


唯「うわあ゛あっ……あ゛あああああああん!」



私は、うれしいんだろう
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:00:42.48 ID:3ypltRHO0<>
……


唯「うえ゛っ……うえ゛えええええん」ボロ…ボロ…


澪「唯……」


憂「お姉ちゃん……」


梓「……」


唯先輩は、私がビリビリに破いてゴミ袋に入れた写真を、


ゴミ袋の中から必死にかき集めて胸の中で抱きしめながら泣いていた。



さわ子「……唯ちゃん……」


唯「ごべえんなざあい……ごめ゛え゛んなざあい……」


律「なあ、唯」


唯「う゛えっ……ひっぐ……なに……?」


律「……悩んでることあるんだったら、相談してくれよ」


律「私ら……仲間、だろ?」


唯「……うえっ……ひっぐ……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:03:42.87 ID:3ypltRHO0<>

律「……それにさ、誰もそんなことで唯の事嫌いになったりしないよ」


律「……前に言っただろ?「みんな唯が大好き」って」


唯「でも……でもあずにゃんはぁ……」


澪「……なあ、唯。おかしいと思わないか?」


澪「梓に酷いこと言ってさ……そんなのバカ律の前で言ったら掴みかかってくると思わないか?」


唯「グスッ……?」


憂「……そうだよ、お姉ちゃん。そんなの私知ったら家で問い詰めるし、純ちゃんだって黙ってなんかいないよ」


紬「でもね、ある人が私たちに言ったのよ」


純「……「きっとなにかあるんです。だから唯先輩を責めないでください。私は唯先輩を信じたいんです」って」


純「「だって……私は唯先輩が……」」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:06:39.07 ID:3ypltRHO0<>



「……純、そこまで言わなくていいよ」



……やめて、


唯「えっ……」

梓「……」

純「……ては、こりは失礼」


それ以上は、私に、言わせてよ。



唯「……あずにゃん……?なんで……」


ゆいせんぱいは、泣き顔のままで、私にとてとてと、ちかづいてきた。


梓「……唯先輩なんか大嫌いです」


うん、言ってやれ、こんな人、先輩だなんて思わなくていい


梓「……勝手に一人で悩んで……私の気持ちも知らないで……っ」ポロ…ポロ…

唯「あず……にゃ……ん?」



ああ、やだなあ……なみだ、がまんしてたのに……
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:09:38.45 ID:3ypltRHO0<>

梓「最低ですっ!……唯先輩なんて最低ですっ……」ボロ…ボロ…


唯「あず……にゃあん……あずにゃあん……」ダキッ


梓「だっ……抱きつかないでください……わたしは……」


唯「ご……めんえ……」


梓「えっ……」


唯「ごめん……ねえ……ごめん……なさあい」ポロ…ポロ…


唯「おねがい……だから……けいおんぶ……やめないでえっ」ボロホ…゙ロ…


梓「……なんなんですか……私の事、嫌いなんでしょ?」クスッ


唯「っ……ぎらいなんがじゃないよ゛お……だいすき……だよおっ……!」



ああ……


やっと……




やっと……せんぱい……いってくれたあっ……! <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:13:47.22 ID:3ypltRHO0<>
……



梓「……静かになりましたね」

唯「……」



部室にいた、他のみんなは先に帰っていった。

今この部室にいるのは、私と……



梓「……平沢先輩」

唯「……」

梓「私のだいっ嫌いな平沢せんぱいー。だいっ嫌いな中野ですよー」




唯「……やだ」

梓「ん?何がやだなんですか?」

唯「……そのいいかた、やだ」

梓「えー?でも私のこと嫌いなんでしょ?」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:15:37.45 ID:3ypltRHO0<>

唯「……嫌いじゃ、ない」

梓「……私、いっつも偉そうなんでしょ?」

唯「……偉そうなんかじゃ、ない」


梓「後輩は私一人だから調子に乗ってるし」

唯「……乗ってなんか、ないよ。それに大事な後輩だもん……」


梓「……それに、私いつも平沢先輩のことバカにしてるらしいですし」

唯「……バカになんか、されてない。いっつも私に優しくしてくれる……」


梓「……唯先輩よりもちょっとギターや勉強もできるらしいですし……」

唯「……全然、やな事なんかじゃないよ。ちょっと悔しいけど……」


梓「……私の顔も嫌いなんでしょ?」

唯「……嫌いなんかじゃないよ、かわいい。とっても可愛い大好きなお顔」


梓「……他にも私の嫌いなところいっぱいあるんですよね?」

唯「……そんなところ、ないよ。あずにゃんの全部……だいすき」ギュッ


梓「っ……そういえば、私のすぐ泣いちゃうところとかも嫌いなんですよね?///」

唯「……そこは、ホントにちょっとやだ……」


梓「……!……へぇ……」

唯「……だって……わたし、いつもあずにゃんには笑っててほしいもん……」


梓「〜っ……!///」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:20:24.07 ID:3ypltRHO0<>
梓「……唯先輩」

唯「なに?あずにゃん」ムクリ

梓「……わたしのこと、好きなんじゃないですか?」

唯「……うん、だいすき」コクリ

梓「……」

唯「……あずにゃん?」


梓「嘘ついてたんですか……最低ですね」


唯「ふえ……ご……ごめん……」ジワッ……

梓「で、私は唯先輩のこと……」



唯「う……うん……///」ドキドキ

梓「唯先輩……目、閉じてください」



唯「うぇ……!?///う……うん……///」

梓「……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:20:52.92 ID:3ypltRHO0<>

唯「……///」


梓「……」


唯「……///」プルプル


梓「……」


スッ……

唯「……?///」プルプル


唯「……?」


梓「……ゆいせんぱい」

唯「っ!……なっ……なに!?///」ビクッ
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:21:35.78 ID:3ypltRHO0<>
梓「……唯先輩は私のこと好きなんですよね?」

唯「う……うん……///」

梓「そうですか……でも……」クスッ




梓「私は、唯先輩のこと、「好き」なんて一言も言ってませんよ?」




唯「……えっ……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:22:43.26 ID:3ypltRHO0<>

梓「もしかしたら唯先輩のこと嫌いかもです」



唯「えっ……やだ……」ジワッ…


梓「……そうですね、やっぱり唯先輩なんて大嫌いです」


唯「やっ……やだあ……」ポロ…ポロ…


梓「……フフッ」


唯「う゛え゛っ……うう゛っ……」ポロ…ポロ…


梓「……唯先輩」


唯「……グスッ」


梓「……」


チュッ


唯「ふえっ!?///」


梓「……唯先輩」


唯「ふわ……ふわぁ……」ドキドキ


梓「……私も、唯先輩のこと大好きですよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/16(火) 02:31:55.35 ID:FLy2YN2G0<> えんだあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:36:22.95 ID:3ypltRHO0<>
…………

律「あーあ、しんどっ」

澪「まぁ、それにしても本当によかったよ。二人が仲直りして」

律「まーそりゃそうだな」

澪「それにしても今日は壮絶だったなあ……」

律「まったく……あいつらぜってー部室でちゅっちゅしてるよ……」

澪「えっ///」

律「もしかしたらぁ……んふふ……それ以上もだったりしてー♪」

澪「りっ、りつぅ!このアホ!///」


ゴチン


律「んはっ!痛いよ!どこに殴るべき要素があった!?」

澪「だっ……だめだよお……その……友だちの……そんなの考えちゃ……ゴニョゴニョ///」

律「」キラーン
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:41:42.54 ID:3ypltRHO0<>
律「なぁ、みーお?」

澪「んぇ?///」

律「女の子同士ってさー……どうやって、アレやんのかな?」

澪「んぁ!?///」

律「いやあぁ……こう指を……こう……」

澪「あっ……あほおおおおおお!!!」


ゴチコン!
           -
         ュ
       シ
律「……」プ



澪「……はぁ……はぁ……///」


律「……なあー。みおー」

澪「……なんだよ///」

律「澪はさー、唯と梓のこと、おかしいって思う?」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:48:47.84 ID:3ypltRHO0<>

澪「……」

律「……」


澪「……わたしは、さ」

律「うん」


澪「変わってるな、とは思う」

律「……そっか」

澪「でも」

律「……」

澪「おかしいとは、思わないよ」

律「……どゆこと?」

澪「だって……唯と梓じゃん」

律「うん」


澪「私は、あの二人は本当に愛し合ってるって思う」

律「……うん」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:52:09.71 ID:3ypltRHO0<>

澪「世間のことなんて、私にはわからない」

澪「でも、私の……私達の知ってる唯と梓は、確かに愛し合ってる」

澪「なんか、上手くは言えないし……根拠もないけど」

澪「……その……二人は、あのままが自然なんだよ」


律「……そっか」


澪「……どうして、こんなことを?」

律「……んやー、私も同じこと考えてるなーって、ね」

澪「ふーん……」


律「……じゃあ、澪はさ……」



律「自分が、「好かれてる側」だったらどうする?」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:52:55.34 ID:3ypltRHO0<>

澪「……」

澪「……えっ?」


律「……」


澪「……それって、女の子に、ってこと?」

律「……うん」


澪「……わっ」

澪「私は……」


律「……」


澪「……」


澪「そっ、そのときにならないと、わからないよ///」

澪「相手が誰によるかもだし///」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 02:53:29.46 ID:3ypltRHO0<>

律「……そっか」

律「……そりゃ……そうだよなー」


澪「……なんで、そんなこと、聞くの?」


律「んー?」

律「んー……」

律「……」


澪「……」

律「……なんとなく、かな」


澪「……なんだそりゃ」

律「そんなもんだよーっと」


澪「……律は?」

律「ん?」


澪「律だったら、どうする?」

律「……」


律「……澪といっしょー」

澪「……なんだよ、それ」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 03:12:35.07 ID:3ypltRHO0<>
……次の日……

唯「うう……うぅー」モジモジ

梓「どうしたんですか、はやく中に入りましょうよ」

唯「だ、だってえ……昨日の今日じゃあ……」

梓「はあ?なんのことですか?」

唯「そ……その……みんなにいっぱい迷惑かけたし……」

梓「……そんなの、誰も気にしてませんよ」

梓「第一、気になるんなら、なおさら皆さんの顔見て謝らなきゃダメじゃないですか」


唯「で……でもお……」

梓「……なんですか、まだ何かあるんですか?」

唯「う……ううっ……」


梓「……もうっ」


チュッ


唯「んっ……///」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 03:16:10.22 ID:3ypltRHO0<>
梓「……ほら、早く言わないとまたちゅーしますよ?」


唯「そ……そんなぁ……///」

梓「ほら、いーち」

チュッ

唯「んぅ///」


梓「にー」

チュッ

唯「うぅ///」


梓「さー……」

唯「むぅ!」

チュッ

唯「……///」

梓「……ほら、早く///」


唯「あ……あのね?」

梓「うん……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 03:16:47.45 ID:3ypltRHO0<>

唯「い、言うんだよね?その……付き合ってる、って」

梓「ええ、けじめですから」


唯「その……引かれたり……しないかなあ……って」

梓「……」


梓「はあ……」

唯「なっ、なにさ、そのバカにしたため息は!?」


梓「おバカをバカにして何が悪いんです」

唯「なっ……」


チュッ


梓「……おしおきのちゅーです」

唯「……んむぅ///」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 03:17:25.97 ID:3ypltRHO0<>

梓「いいですか?みなさん昨日あれだけ私達に尽くしてくれたんですよ?」

唯「うん……」

梓「その……唯先輩の事情知ってて、引いてたんなら最初からあの場には誰もいません」

梓「だから、根拠は無いですけど、大丈夫です」


唯「う……うーん……」

梓「それに」

ギュッ

唯「んぅ……///」

梓「……はなし、終わってませんよ///」

唯「あずにゃん分の……ほきゅー」

梓「……まったく……特別……ですからね……」
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 03:18:25.23 ID:3ypltRHO0<>
ギュッ

唯「んぅー」

ギュッ

梓「んん……」


唯「……」

梓「……」


チュッ



梓「もう大丈夫ですか?」

唯「……うん、あずにゃん分満タンだよ!」フンス


梓「じゃ……行きますか」

唯「うん!」


ガチャッ



お、わり、だよん?
<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 03:35:04.33 ID:3ypltRHO0<>

えぴろーぐ!


プルルルルル

ガチャ

梓「もしもし?ムギ先輩ですか?」

紬『あっ、梓ちゃん?こんな時間にごめんね』

梓「いえ、大丈夫です。それよりどうしたんですか?」

紬『いえ、実は大したことじゃないんだけど実は新曲のことなんだけど今、見直したんだけど誰かの意見が聞きたくて……』

梓「ああ、今日持ってきたやつですか?そうですね……個人的になんですけど、」

梓「前奏のところがちょっと長すぎる気がするので、カットしてもいいかなって思います」


紬『カット……』

梓「あっ……ごめんなさい、生意気にバンバン言っちゃって……」

紬『えっ?あっ、ああ!違う!違うの!』

梓「えっ?」

紬『いや……ふふ、唯ちゃんも梓ちゃんも、あれからすごく幸せそう。良かったなあって』

梓「はっ……はあ……///」

紬『なんだか最近、部室の中にまで二人の幸せが充満してるみたい。この曲も2人をイメージして作ったのよ?』

梓「そっ……それは恐縮です……///」

紬『ホント、幸せになってよかった……唯ちゃんがリストカットしようとしたときはどうしようかと……』


梓「えっ」

紬『え?』


紬『あっ……』

梓「リスト……カット……?」

紬『あっ……あはは……』


梓「ちょっと……どういうことですかー!!!」




ねくすと! → てくび!

<> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 03:53:33.16 ID:3ypltRHO0<>
一ヶ月……以上……かかった……だと……?

と、いうわけでバカみたいに時間がかかったり、何かと連投ミスしたりと
やたらとやらかしてしまったみたいで、まずは申し訳ございません!


ちなみに1ヶ月もかかった理由は、主に平日は忙しくて時間が無かったり、
休日は休日で色々あったりと……

(この間休日に『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』を何回か観に行きました。現在11.5巻5冊所持)


内容なんですが、ぶっちゃけそれこそ正月にやってた「赤い指」というドラマを見て

「けいおんの世界に加賀恭一郎ぶち込んだら面白いんじゃね!?」とか滅茶苦茶なことを思いついて、できたのが

『唯「嘘ついてたんだ……最低だね」』です。

しかし、加賀シリーズは新参者と赤い指しか読んだことなかったので加賀のキャラがわからん!
ということで加賀を出すのは諦めて、なんとなくさわちゃんをそれっぽくしました。

まったくそれっぽくねーし、話が破綻してんじゃねーかとか、そんな話は置いといて
結局、別視点ということで作っても、ぶれにぶれまくって訳がわからんとかそんな状況になってしまった己のアレっぷりには絶望しましたが、
それでもなんとなく終わらせることができてよかったです。


これまでお付き合いしてくださいましたみなさま、本当にありがとうございます。
一応、この話は『梓「唯先輩!手首見せてください!」』という話に続いています。
どこかで見かけたら、よろしくお願いします。

p.s

いくつか短編をちょこちょこ考えていたのですが、それを投稿するときは、このスレをリサイクルした方がいいのでしょうか?
それとも削除依頼をだして、新しいスレに書くべきなのでしょうか? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<>sage<>2011/08/16(火) 04:40:57.41 ID:/RlPm4MF0<> 長丁場で途中横槍が有りながらも完結、乙です。
以前の梓視点との事でしたが、それに留まらない濃い内容で大変良い物を読ませていただきました。

スレの件ですが、完結したスレで無いと取り扱わないまとめサイトが多くあるので
主が纏めに載るのを是とするならば、依頼をしていただいた方が良いと思います。
読む方としては、今回は安価スレでも無く荒らしの書き込みが有るなど主以外のレスにさほど
重要性を懐かないので、まとめサイトで編集されたものの方が読み易くて有りがたいですが…

又、今後の短編も以前ほどけいおんSSが多い訳でもないので埋もれる事も無いでしょうし、
梓「唯先輩!〜も別スレで投稿なさっていたので同じように新規スレでも問題ないと思います。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/16(火) 05:15:52.88 ID:+hfSSudlo<> 乙、やればできる子だって信じてたぜ
待たされたかいあってイチャイチャシーンよかったぜ
新作もちゃっちゃと書けよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/16(火) 07:27:02.76 ID:7VYCbUVDO<> 乙!!!
次回作まで舞ってるよぉ〜 <> ID:7/QgwvHa0 → トロぷれい
◆HGqzgQ8oUA<><>2011/08/16(火) 11:29:20.55 ID:3ypltRHO0<> いやーこれでやっと完結篇が書ける <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)<>sage<>2011/08/16(火) 11:37:33.25 ID:PD8FNySAO<> 完結編…だと…? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/16(火) 15:06:38.17 ID:zwueu4Sv0<> SS速報の容量は有限
最近板立ち過ぎ
短編は総合で

次回作が400レスとかでスレまたぐならともかくこのスレで終わらせれるならここで終らせてくれ
まとめより板の事を考えてくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<><>2011/08/17(水) 20:32:00.04 ID:IuT5sQYQo<> 乙
たのしかつた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<>sage<>2011/08/17(水) 20:32:26.01 ID:IuT5sQYQo<> 悪い下げてなかった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2011/08/17(水) 22:53:26.69 ID:8736PSuro<> 面白かった!
完結編早く読みたいぜ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/18(木) 23:55:12.78 ID:zU2kSPSCP<> >>244
スレッドが二つに別れても、消費する容量はほとんど変わらないはず
個人的には新規スレでいいと思う <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/20(土) 01:27:13.72 ID:4TW8j6KSO<> 乙!!良かった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2011/08/20(土) 13:26:13.74 ID:ceSqrdLq0<> 皆が同じ事考えたら2倍じゃね? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/08/21(日) 23:37:18.28 ID:muqXxJ0z0<> >>1乙!

最高だったべ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)<><>2011/08/21(日) 23:37:50.26 ID:muqXxJ0z0<> >>1乙!

最高だったべ <>