VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(愛知県)<>saga<>2011/12/04(日) 21:18:34.08 ID:ZzPVh/4Vo<>禁書の作品です。

キャラ壊してます。

地の文ありです。

吹寄と姫神は仲のいい友だちという設定です。

暇があるときにしか書けないので、投下はバラバラで超遅筆です。

安価は少なめかもしれません。

無理そうな安価(というか変な安価)は下にずらします。

安価スレは初めてなので、お手柔らかにお願いします。
<>吹寄「安価をやればいいのね!」 姫神「みんな協力してあげて」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(愛知県)<>saga<>2011/12/04(日) 21:21:02.21 ID:ZzPVh/4Vo<>
 日曜日の午後十四時ともあってか、スターバックスはなかなかの混み具合だった。
席は絶えず埋まっていて、誰かが飲み終わると次の誰かが少しの間もおかずに座る。
座れない客はあきらめて、飲み物だけ買って外に出る。そんなことを繰り返していた。

 そんないつもと変わらない風景の中、入り口近くにある二人用の席を何とか確保し、
お茶をしている女子高生が二人いた。
二人とも同じ制服を着ていて、黒いセーラー服に白いリボンをつけている。
一人は長い黒髪に日本人形のような容姿をして、キャラメル・マキアートのホットを
少し熱そうにしながら飲んでいる。
向かい合っているもう一人は、制服の胸の部分を盛り上がらせ、ホットコーヒーのカップをクルクルと回していた。
カップの中では黒い液体が波打っていて、彼女はそれをただ眺めていた。

 彼女が"ただ何かをする"ということはとても珍しいことだった。
普段はしっかりと周囲に気を配り、どこから見ても隙のない優等生ぶりを発揮しているのだが、
最近ではその珍しいことが多くなってきている。
 黒髪の女子高生はそのことについて少し疑問を抱いていた。


姫神「制理。最近何かあった?」


急に名前を呼ばれて、吹寄は姫神を見る。
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(愛知県)<>saga<>2011/12/04(日) 21:22:04.11 ID:ZzPVh/4Vo<>
吹寄「え、何かって? どうしたの急に」

姫神「考え事してるようだったから」

吹寄「私が? そう見える、秋沙?」

姫神「うん」


吹寄は少し迷った顔したが、コーヒーを一口勢いよく飲むと、決心したような顔で姫神を見た。


吹寄「秋沙、ちょっと相談したいことがあるんだけど、いいかしら?」

姫神「何?」

吹寄「私、最近おかしいのよ」

姫神「見てればわかる」

吹寄「本当?」

姫神「うん。それで?」

吹寄「え?」

姫神「相談は?」

吹寄「あ、うん。なんて言っていいかわからないんだけど」

姫神「うん」

吹寄「最近、ある男のことが気になって、頭から離れないのよ」

姫神「……もう一回」
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(愛知県)<>saga<>2011/12/04(日) 21:23:02.40 ID:ZzPVh/4Vo<>
吹寄「ん? だからね、ある男のことが頭から離れないの」

姫神「……」

吹寄「どうしたの?」

姫神「ううん。続けて」

吹寄「それでさ、その、こういう気持ちになるの初めてで、これからどうすればいいかわからないのよ」

姫神「わからない?」

吹寄「うん」

姫神「……」

吹寄「何とかしなくちゃと思ってるの。じゃないと、他のことが全然手につかないのよ」

姫神「……」

吹寄「それで秋沙ならいいアドバイスをくれるんじゃないかと思って」

姫神「そういうこと」

吹寄「ええ」

姫神「アドバイスの前に一つ聞きたいことがある」

吹寄「何?」
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(愛知県)<>saga<>2011/12/04(日) 21:23:48.25 ID:ZzPVh/4Vo<>
姫神「制理は今までに恋をしたことがある?」

吹寄「……ないけど」

姫神「そう」

吹寄「何? どういうこと?」

姫神「制理もついに恋をしたんだね」

吹寄「恋? これって恋なの?」

姫神「だと思うけど。自分ではそう思わないの?」

吹寄「わからないわよ。こんなこと今までになかったし」

姫神「初恋か」

吹寄「初恋なのかしら」

姫神「たぶん」

吹寄「ねえ、私これからどうしたらいいと思う?」

姫神「その前に。あなたの気持ちをまず確かめたい。制理は人とどうしたいの?」
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(愛知県)<>saga<>2011/12/04(日) 21:24:44.20 ID:ZzPVh/4Vo<>
吹寄「どうしたいって……」

姫神「どうなりたいでもいい」

吹寄「……わからないわ。ただ、この何とも言えない気持ちを楽にしたいだけ」

姫神「そう」

吹寄「どうしよう」

姫神「ふーん。あっ、そういえば」

吹寄「な、何よ、急に」

姫神「誰か聞いてなかった」

吹寄「え?」

姫神「誰のことが好きになったの?」

吹寄「ああ、そういえば言ってなかったわね」

姫神「誰? クラスの人?」

吹寄「うーんとね、実は」

姫神「うん」

吹寄「>>8って言う名前なの」
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(チベット自治区)<>sage<>2011/12/04(日) 21:26:29.72 ID:VJb02Hr0o<> さてさて。ksk。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/04(日) 21:26:57.81 ID:bdCE+/Puo<> ステイル <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区)<>sage<>2011/12/04(日) 21:27:55.63 ID:VJb02Hr0o<> >>8
そうきたか… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<><>2011/12/04(日) 21:41:25.92 ID:YfioJFqDO<> 年下かぁ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)<>sage<>2011/12/04(日) 21:48:51.89 ID:YgandIsAO<> まだですかねー? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(愛知県)<>saga<>2011/12/04(日) 23:16:34.29 ID:ZzPVh/4Vo<> >>8
オーケー、書いてきます。



早くて明日。遅くても3日後には投下します。
安価スレなのに、遅筆ですいません。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/04(日) 23:18:55.87 ID:MpWxouhao<> 吹寄姫神が互いに名前呼びなのがちょいと気になるな
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)<>sage<>2011/12/05(月) 01:02:19.98 ID:ZHWkyJEw0<> クソッ!また巡礼スレ(予定)が増えちまった・・・!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/05(月) 01:58:34.04 ID:0H55FVjDO<> 仲良し設定だから名前呼びにしたってことでおk?
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(新潟・東北)<>sage<>2011/12/05(月) 15:36:53.48 ID:DY77wtiAO<> ステイル…すっかりかみやん病が移ったようだな。
小萌先生がどう絡むのか、期待。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(長野県)<>sage<>2011/12/05(月) 21:24:47.87 ID:sQwv6eNbo<> スレタイに姫神が入っているスレを毎日検索していて、ここに辿り着いたわけだが <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区)<>sage<>2011/12/05(月) 21:33:19.36 ID:oetRDDWio<> >>17
ああ、もっと増えて欲しいもんだな。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(愛知県)<>saga<>2011/12/06(火) 22:57:21.03 ID:sgr4XvzEo<> >>15
その通りです。
呼び名がいまいちわからなかったので、都合により勝手に設定しました。

>>16,17,18
全ては安価次第。


では、投下します。
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(愛知県)<>saga<>2011/12/06(火) 22:57:53.95 ID:sgr4XvzEo<> 吹寄「ステイルって名前なの」

姫神「ん? ステイル?」

吹寄「そう」

姫神「ステイル……」


 姫神はそういうと考える顔をし、黙ってしまった。
吹寄も姫神のその変化に気づき、姫神からの返答を待つ。
二人に沈黙が流れた。周りからは同じ女子高生の笑い声が聞こえたが、吹寄にはそれがどこか遠くに感じた。


姫神「それって。外国人?」


 姫神の質問に、吹寄は頬を緩めた。
深刻そうな顔をして考えているから、何か重大なことかと思っていたが、
出てきた言葉は日本人じゃないことに疑問を持っていたということだった。


吹寄「ちょっとびっくりさせないでよ。難しい顔してるから何事かと思ったでしょ。
   外国人? そうよ、外国人。日本人の名前には聞こえないわよね」


吹寄は笑いながら、コーヒーを飲んだ。
緊張はすっかりほぐれ、いつもの様子になっていた。
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(愛知県)<>saga<>2011/12/06(火) 22:58:30.59 ID:sgr4XvzEo<>
姫神「どんな感じの人?」

吹寄「どんな感じって、性格? 外見?」

姫神「両方お願い」

吹寄「えっとね、実を言うと、性格はまだわからなのよ、しゃべったことないから。偶然街で見かけて、
   その時気になったの」

姫神「それって。もしかして」

吹寄「一目惚れってやつなのかな、いわゆる」

姫神「本気?」

吹寄「本気よ。なんか直感的なものね」

姫神「そうなんだ。あれ? でもしゃべったことないならどうして名前わかったの?」

吹寄「電話でしゃべってた」

姫神「そうなんだ」

吹寄「ラッキーだったわ」

姫神「そ、そう。で、外見は?」

吹寄「外見はね、長い赤髪で、煙草吸ってて、黒いコート着てたわ」
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(愛知県)<>saga<>2011/12/06(火) 22:59:13.07 ID:sgr4XvzEo<>
姫神「ん?」

吹寄「それと背が高くてね、二メートルくらいあるんじゃないかしら」

姫神「んん?」

吹寄「それから、右目の下にバーコードっぽい刺青が彫ってあったわ」

姫神「……」

吹寄「どうしたの?」

姫神「ううん。べつに。他には?」

吹寄「他に? そうね」

姫神「神父さんだったりとか」

吹寄「え? 神父? それはないわよ。神父にしては派手すぎるし」

姫神「そうなんだ。それでそのステイルさんを好きになったのはいつ頃?」

吹寄「それがね、大覇星祭の時に見たのよ。それからね」

姫神「確かにいた」

吹寄「え?」

姫神「何でもない」

吹寄「また会わないかな」

姫神「きっと会えるよ。そんな気がする。すごく」
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(愛知県)<>saga<>2011/12/06(火) 22:59:47.62 ID:sgr4XvzEo<>
――――――――――



 月曜日とは、週の初めということもあって大抵の学生はだるい顔している。
日曜日に遊んで疲れのとれてない者や、昼夜逆転した者なんてのは尚更だ。
普段ならそんな生徒に対して、呆れる顔をしているのが吹寄なのだが、
今日に限っていえば、他のクラスメイト以上にだるそうな顔して昼食の弁当を食べていた。
向かいには、いつも弁当を一緒にしている姫神がいたが、彼女でもこの吹寄に声をかけるのは難しい。
姫神はそう判断すると、無理に話しかけるのではなく、いっそう何も気にかけずに弁当を食べることを選択した。

 姫神が昨日の残りのハンバーグを箸でちぎっていた時だった、前からボキリっと木が折れる音が聞こえた。
ゆっくり吹寄の方を見ると、吹寄はおかずと一緒に箸まで噛み砕いていた。
姫神は慌てて椅子から立ち、吹寄の手を持つと、口から箸を引き離した。
それでも、吹寄はどこか遠くを見ている。


姫神「制理。しっかりして」


 姫神が軽く二度、吹寄の頬を叩くと、吹寄はそれに反応して体を震わせてから、
目をきょろきょろと動かした。
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(愛知県)<>saga<>2011/12/06(火) 23:00:24.88 ID:sgr4XvzEo<>
吹寄「あれ? 私……」


 姫神は正気に戻ったことを確認すると、また椅子に座って昼食を食べ始めた。
ハンバーグはデミグラスソースがしみていておいしかった。
姫神の箸がどんどん進んでいくのに対して、吹寄はまったく手づかずの状態だった。
おかずをいじっては、大きくため息をしている。
姫神もそろそろこの空気を無視することができなくなっていた。
このままでは重い空気のままランチタイムが終わってしまうと思った姫神は、
思いきって聞いてみることにした。


姫神「どうしたの? 制理」


 それを聞くと、吹寄は机に置いてあったムサシノ牛乳を一気に飲み、空になったパックを握りつぶした。
パックの飲み口から勢いよく空気が出る音がして、姫神は肩を動かして驚いた。
吹寄はさきほどと違い、目に力がこもっている。完全にスイッチが切り替わったようだ。


吹寄「聞いてくれる?」

姫神「うん」


 吹寄はパックを持ったまま話し始めた。
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(愛知県)<>saga<>2011/12/06(火) 23:01:19.27 ID:sgr4XvzEo<>
吹寄「昨日、家に帰って重大なミスに気付いたのよ」

姫神「ごめん。その前に何の話?(大体わかるけど)」

吹寄「あ、ごめん。あの話よ、スタバでの」

姫神「ああ、その話。それでミスって?」

吹寄「うん、秋沙から会えるよって言われたから、浮かれて帰ったんだけど、
   ふと気づいたのよ。そもそも彼って学園都市の住人なのかしら?」

姫神「どういう意味?」

吹寄「ほら、会ったのって大覇星祭じゃない。あれって一般人でも入れるから」

姫神「彼がそうであるかもしれない」

吹寄「そうなのよ。もしそうだとすれば会えないじゃない」


 吹寄の手に力が入った。牛乳パックはさっきよりスリムになった。
姫神は実際のところ、ステイルが学園都市の住人ではないことを知っていた。
ただこれを吹寄にいうと、手伝わされることになりそうで不安だった。
吹寄をここまで変えてしまうことである。面倒なことは間違いない。
できれば、そんなことは避けたいところだが、黙っているのも悪いと思っている。
自分がステイルと知り合いであることを言うべきか否か。



>>28
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/06(火) 23:02:00.52 ID:rGP0ds7so<> 否 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(北陸地方)<>sage<>2011/12/06(火) 23:03:51.70 ID:uaGpGheAO<> 言う <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/06(火) 23:06:01.36 ID:qlZ7EOMSO<> 否 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)<>sage<>2011/12/06(火) 23:31:35.18 ID:FroL5tato<> 地の文ひどいな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(愛知県)<>saga<>2011/12/07(水) 00:23:39.46 ID:Nw4GUfS+o<> >>28
オーケー。


>>29
地の文は練習中です。
下手な文ですが、もう少しお付き合いください。
<> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>sage<>2011/12/08(木) 23:48:26.85 ID:WNV6Wh9uo<> 乙 <> SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)<>saga<>2011/12/17(土) 02:35:00.06 ID:y22x0II4o<> まだか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/01/06(金) 23:16:04.37 ID:uHqxAG1Oo<> まだか <>