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男「ぱぷーや♪」
1 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]:2011/12/14(水) 16:06:23.72 ID:GkD28Pfh0
男「ぱぷーや♪」ケンケンッパ ケンケンッパ

おっさん「・・う・・ああ、そこの兄ちゃん」ムク

男「!?・・」ビク

おっさん「すまねえ、死にそんなんだ・・水か何か持ってないか?」

死にそうな顔をしてそう男に聞く

男「あばばば、ひえぇえええ」ッダッダッダ

おっさん「・・お・・い待って・・」

男は遠ざかって行った

男「ふぃー、しんど、あーしんど」ハァ、ハァ

男「よし、ぱぷーや♪」ケンケンッパ ケンケンッパ

男は空き家を見つける

男「お!お!ぱぷーや♪おじゃましまーす」

男「あい・・お?」

家の中に、親子の亡骸がふたつ

男「うひゃあ!!」ペタ

男はしりもちをつく

男「あー、あー」ボロボロ

男は泣いた

あそこからは遠く離れていた、もう聞こえはしない

遠くから離れているのに、ここにも被害が

男「なんで」ボロボロ

男「っぱっぱっぱぱぷーや!!」ダッ

男はその場から立ち去った
2 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]:2011/12/14(水) 16:28:14.95 ID:GkD28Pfh0
おっさん「う・・う死ぬのか、俺は・・」ゴホゴホ

傷口から血が流れ、とても眠たい

おっさん「くぅ、母ちゃん」ゴホゴホ

生まれ故郷の母を思い出す、死にたくはないが、おそらく死ぬだろう

おっさん「痛い、痛い」

男「・・・・」トコトコ ビタ

さきほどの青年が目の前にいる

おっさん「ああ、兄ちゃん、戻ってきてくれたのか・・こいつは助かった」

男は、自分の水を差しだそうとする

おっさん「・・いや、もういい、水はいらない」

男「?・・・・」

おっさん「・・それで楽にしてくれないか?」スッ

指さす先には、短い剣が落ちている

男「・・自分で・・」ボソ

おっさん「・・自分では怖くてできない・・頼む」

男「・・・・!!」

男「生まれは?」

おっさん「・・?あん」

男「生まれは?」

おっさん「・・え、東の田舎町だが・・」ゴホ

男「・・ああ、あそこですね、一度いったことがあります」

おっさん「・・?」

男「いい街ですよね」

おっさん「・・兄ちゃん」

男「結婚はしているのですか?子供は?」

おっさん「・・・・二人・・いる、妻は死んだ」ゴホゴホ

男「・・それは、残念だ、本当に」

おっさん「・・もう・・いいから・・早く」ゴホ

男「お子さんはいくつになられたのですか?」

おっさん「・・・・」

返答はなかった
3 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]:2011/12/14(水) 16:40:31.69 ID:GkD28Pfh0
男「ぱぷーや♪」テッテッテッテ

男は走る、目指すは、屋根のついた家みたいな場所

そう、雨が降ってきたのだ

おそらく、神がいまのやりとりを見て感動したのだろう

と男は思った

家を見つけたが、あれは先程の空き家

怖くて近寄れない

ならばとなりの空き家はどうだ

となりも怖くて近寄れない

男は通り過ぎた

そして迷った挙句ついた先がここである

となりのとなりの家である

男「・・ほう、これは、また豪勢な」

豪華な作りであった、おそらくこの街の町長の家・・

男「今日は疲れたんだ・・せめてベットで眠りたい」

二階へあがる

ベットには先客がいた

おそらく町長であろう、安らかに眠っておられた

男「ひぃぃ、また」ビク

しかし、もう雨は本降り、今日は町長と二人で過ごした
4 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]:2011/12/14(水) 16:47:02.27 ID:GkD28Pfh0
朝である

男「ぱぷーや♪」ムク

男はいつもの呪文にも似た言葉を発し、立ち上がる

町長「・・・・」

町長はあいかわらず、安らかだ

一晩一緒に過ごしただけというのに、こうも恐怖がなくなるものだろうか・・

男「町長、行ってまいります」

男にとって、町長はもはや友人であった

一階に降り、キッチンの戸棚にある食料を少しもらった

家を出ると、朝日がまぶしく昨日の雨はすっかり止んでいた

男「・・やまない雨はないか・・ハハ」パプーヤ♪

今日することは決めていた

一日かかるだろうが、それでもいい
5 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[saga]:2011/12/14(水) 16:54:28.46 ID:GkD28Pfh0
やはり一日かかった

男「ふひぃぃ」

日は沈み、辺りは暗くなっていた

たいまつの火を頼りに、一つ一つの墓に花をたむけていく

そう今日一日男は、墓を掘っていた、街の住人すべての墓である

男「今日も町長の家にお世話になるか」パプーヤ♪

そして朝である

男「二日滞在しただけなのにこうも故郷のような感覚に」

と男は誰もいないのに言葉発した

目指す方向も決まっていない、場所も決めていない

ここから先は冒険である

男「ぱぷーや♪」



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