VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2012/01/08(日) 01:33:14.48 ID:fCPL8vD/0<>ここは冬木。
何もない、平凡で平和な街。
俺がこの街に引っ越す前は、なんか子供の誘拐とか火事とかあったらしいけど、今はすごく平凡な街だ。
そう、平凡。まさに平凡。
前公園によると、へんなステッキ持った子供が魔法少女的な服着てたけど、至って平凡な街だ。
だけど、そんな平凡な街で。
俺は朝起きたら、そこには変なフードをかぶり、何故だかしわくちゃな口元しか見えない典型的な魔法使いがいた。
「―――――――――どちらさん? てか、なんで窓が割れてんだよ」
「…………」
目の前の魔法使いは、何も喋らない。
てか、なんかヒューヒュー言ってる、軽く恐怖を覚える。
「えっと……」
俺は生まれて17年、寝起きにこんな奴と出会って対処するような経験を持っていない。
てか持ってたまるかていう……。
それよりあの窓は弁償してもらえるのだろうか、それより俺はこの人に何をされるのだろうか、てかこれはなんなんだ。
とか思っていたら、目の前の魔法使い的な恰好をした魔法使い(?)は、俺に向けて人差指をさす。
「私は千年待った、我が聖杯に欲望と願いが溜まるのを。されど聖杯は我を導かず、何も知らぬものを送り届けることを願う。
我は今まで何をしてきたのか、我は今まで何を想いやってきたのか、もはやその意味すら失いやってきた末の結末はこれか!!!」
……怖い。
なんなんだこの人は、てか聖杯って何?
あのアーサー王伝説のあれか?
なんかほら、息子に殺されたり自分とこの騎士にNTRされたあの王様の話にでてきた聖杯?
てか、だからなにさってところだけど……。<>BANZOKUで円卓攻略……?
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2012/01/08(日) 01:34:36.13 ID:fCPL8vD/0<>
「えっと、あんたは一体……」
「しかし!! 我は願いを成就する術を考え、行き着いた!!」
話が出来ない……聞いてくれない……。
てか今まで頭が寝ぼけていたが、警察に電話した方がいいよな……。
いや、させてくれんのか、この状況……?
……どうしよう。
すると魔法使い(?)は言う。
「素質が高く、血筋も良く、忘れ去られた旧き家系!! それを探し出し、我が一族に送り込めばよいと!! そう考え付いた!!
長かった! 考え付くのに三日かかった!!」
……短い。
「てかお前は何がいいたいんだよ……」
「つまり!!」
おっ、なんか初めて返答してくれるようだ。
なんかこの人にも慣れてきたな。
これが毎日ストーカーに電話されて、次第に慣れてきて会話とかしちゃう女の心境か。
なれって怖いな。
そんなどうでもいいことを考えていたら、魔法使いは言う。
「つまり!! 優秀な貴様を一族の長の子にし、我が一族が征服するようにすればよいのだ!!! 分かったかッッッッ!!!」
「……なるほど、わからん」
つまり何を言いたいんだ。
なんか一族のところに所属してアーサー王を倒して、国の支配とかそんな感じの話?
……確実に狂人だな、これ。
「えっと……つまりアーサー王倒して国を獲れってこと?」
「その通りッッッッッッ!!! だから我は貴様にこの聖杯を使おう!! 冬木の聖杯とは違う、我を送り届けることはできなかったが、それでも制約をつけて叶えてくれるこの万能器をッッッッッ!!!」
うわーん助けてママー狂人が怖すぎるよー。
現実と幻想を区別できない頭おかしな人がそこにいるー。
なんて心の中で思ってたら、目の前の狂人は手を懐に入れ、どこから取り出したのか、金の杯を両手で持ち、手に持ち上げる。
「あぁ……あぁ……あのアーサー王ですら探し出せなかった聖杯。劣化し、願いには条件がいるとしても、間違えなく、奇跡の象徴である聖杯よ!!
このモノを……このモノを……どうか我が乞う時代の一族の長の子として、生まれ変われさせたまえ!!!」
そう言って、魔法使いは、願いを言い。そんなことを思いながら……俺の世界は黒に塗りつぶされた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2012/01/08(日) 01:35:31.12 ID:fCPL8vD/0<> そして――――
「―――――――――ッ」
光が、溢れた。
目が開けられなくなるほどの膨大な光の波。
まるで爆弾が落ちたかのような光量。
「んだよ……こりゃ……」
正直、考えたくもないが、目の前の魔法使いが言うように、聖杯が本物で、聖杯からの光なのかもしれない。
そんなことを考えて……
「光が……おさまった?」
光が、突如消える。
まるで、家の電気のスイッチが入れ換わるかのように、ピタリッと。
止まる。
そして魔法使いは……いう。
「おぉ……おおおおおおおおおお。おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
願いは、果たされた!!! 聖杯は、本物であった!!!」
どういうことか良くわからない。
が、目の前の魔法使いの雰囲気が、色が、変わったような気がした……。
紫と黒とか混ざり合わさって、どちらも混ざり合わないような、気持ちの悪い雰囲気。
いや、予感。
魔法使いはこちらに向く。
「……………」
何もしゃべらない。
が、相変わらず口だけしか見えないが、その口をにやりと釣り上げる。
これは、嫌な予感がする。
いや、もはやこれは未来予測で、未来測定であろう。
確定した……未来。
確信を持ってい言う。俺はこのまま……
「ぐふっ……ごぁ……」
「あぁ、これで……これで……貴様を[ピーーー]ことで、私の願いは果たされる!!!!!」
俺は胸を、心臓を、黒い、針かどうかも良くわからない棒で、貫かれた……。
あぁ……これは……もう助からない……。
「あぁ……これで、私は[ピーーー]る……だから、君も安心して死にたまえ」
何を安心すんだよ!! とか言いたかったが、どうにも口から声が出ない。
別に、、喉とか潰されたわけじゃないのにな……そんなことを思いながら……俺の世界は黒に塗りつぶされた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage saga<>2012/01/08(日) 01:37:07.38 ID:fCPL8vD/0<> sagaを忘れた上に>>2の最後の行は忘れてくれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(奈良県)<>sage<>2012/01/08(日) 15:31:53.25 ID:W0VuX5Duo<> 期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県)<>sage<>2012/02/05(日) 23:26:25.04 ID:rzmhkOaPo<> 書けないなら立てなければいいのに <>