◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:08:07.09 ID:6qTpqoDT0<>幼馴染「いやだってさ、もう10代後半なんか曲がり角よ?」

男「知るかよ」

幼馴染「ここらで相手をがっつりつかまえて、ゴールまでのルートを敷くもんじゃない?」

男「俺に言うな」

幼馴染「手ごろな人を探してるんだけどなー」チラッ

男「……友とかどうよ? あいつ確か彼女いなかったような」

幼馴染「いやいやいや、もっとこう、アピールすべき人物がいるっしょ」

男「あー……お前の部活の後輩とか、いつも仲いいじゃん」

幼馴染「いや、だってあいつ非童貞だし。もっとこう、童貞でさ」

男「俺も童貞じゃないぞ」

幼馴染「ん?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1326528486(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
<>幼馴染「そろそろ処女捨てたいなー」男「何言ってんだお前」
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:09:57.13 ID:6qTpqoDTo<> <注意点>

・ラブコメになりたい。
・エロなし。
・女の子は泣いている時が一番かわいいと思う。
・適当に進行。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:11:21.47 ID:kJcefZbl0<> ん? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/01/14(土) 17:12:13.29 ID:Unt3OqB40<>
続けなさい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/01/14(土) 17:12:48.31 ID:pD7sQjOD0<> あ? <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:13:35.94 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「なんか聞き捨てならない話を聞いた気がするんだけど」

男「だから、俺にだって経験くらいあるわ」

幼馴染「そういう冗談はいいから」

男「だから、俺にだって」

幼馴染「はぁぁああ?! どこのババァにくれてやったんだよ!」

男「ババァじゃねぇよ。どっちかっていうと年下だよ」

幼馴染「ふざけんなよロリコンかよ!」

男「中学生じゃあるまいし、それこそ10代後半なんだから大丈夫だろ」

幼馴染「んん?」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:14:11.20 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「あのさ、確認なんだけどさ」

男「なんだよ」

幼馴染「昔の……話なんだよね?」

男「あ?」

幼馴染「だから、してるっていう、その」

男「なんでだよ」

幼馴染「……え? 乱交?」

男「ちげーよ! 彼女だよ、彼女」

幼馴染「は?」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:14:59.42 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「なんかちょっと幻聴が聞こえたんだけど」

男「ああ?」

幼馴染「あんたに彼女なんかできるわけないもんね。あーびっくりした」

男「いるよ」

幼馴染「あれでしょ、画面から出てこない」

男「いや、女ちゃん」

幼馴染「『俺の嫁』でしょ、二次元最高的な」

男「だから、女ちゃんが彼女だって言ってんだろ!」

幼馴染「大丈夫だって、私が目を覚まさせてやるし。二次元におっぱいはないし」

男「聞けよおい」

幼馴染「ふざけんなよ?!」

男「なにがだ!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:15:59.12 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「なんで私に断りなく付き合ってんの?」

男「なんでお前の許可がいるんだよ」

幼馴染「だって、ずっと前からさ」

男「知るかよ」

幼馴染「いやいやいや、え、マジなの? ドッキリでしょこれ」

男「もういいか?」

幼馴染「な、なにが?」

男「一緒に帰る約束してるんだよ」

幼馴染「なんで?」

男「彼女と一緒に帰っちゃおかしいか?」

幼馴染「あんたに彼女いるのがおかしいんだよ!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:17:03.25 ID:6qTpqoDTo<> 書き溜めあります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
幼馴染「殴られました」

友「う、うーん。そう」

幼馴染「なんでよ、友くんや」

友「なにがだい」

幼馴染「なんで男に彼女なんか出来てんの」

友「いや、そりゃ、あいつにも彼女くらい出来るでしょーよ」

幼馴染「知らないの? 20代男性ですら半分以上が恋人いないんだよ。あいつがいるっておかしくね?」

友「あー、なんか3回くらいチャレンジしてようやく交際までこぎつけたみたいよ」

幼馴染「え?」

友「ど、どうしたの?」

幼馴染「わ、私には一回も来てないんだけど」

友「そりゃそうでしょうよ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:18:24.25 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「どういうことなの?!」

友「なんなのよ」

幼馴染「男子だったら、処女をちらつかせれば飛びついてくるんじゃなかったの?!」

友「そりゃ、せっかく恋人になれたのに、他の人を相手するわけなかろ」

幼馴染「セフレって言葉を私は知ってる」

友「やめろよ。本当にやめろよ」

幼馴染「それはフリなんだよね」

友「あいつ、ガチでガチなんだよ。彼女さんも最初は弱気で断ってたみたいだし」

幼馴染「でも、私は10年越しよ、ある意味」

友「重いって言うんじゃないかな。10年は」

幼馴染「死んじまえ!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:19:12.51 ID:6qTpqoDTo<> 男「女ちゃん」

女「あ……男くん」

男「悪い、待たせたか」

女「ううん、全然大丈夫」

幼馴染「……」(柱の影)

男「今度、どこ行く?」

女「もう、受験シーズンなんだから、集中して」

男「そうだな。一緒に通えるといいな」

女「うん。……えへへ」

幼馴染「……死んだらいい」(柱の影) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:19:52.60 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「というわけで、なんとかNTRしたい」

友「やめろよ」

幼馴染「そこで知恵をね、出してほしいんだけど」

後輩「先輩、すでに合格したからって暇なんすか?」

友「お前も来年大変だろうに、すまんな」

幼馴染「うるさいわ。知恵を出さなかったから明日の朝日は拝めないものと知れ」

友「男の友人として忠告するが、嫌われるぞ幼馴染」

後輩「俺もそう思うんすけど。つーかなんで男性にばっかり聞いてるんすか?」

幼馴染「……みんな、まだ受験が終わってないから」

友「暇なだけだろお前」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:20:36.30 ID:kJcefZbl0<> ヤンデレフラグですかwktk <> ◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:20:43.76 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「いやあのね。私は男が好きってところはマジだよ。本気」

友「だったら祝福してやれよ」

幼馴染「ただ私を置いて幸せになるとか許せない」

後輩「典型的なカス女ですね、先輩」

友「……後輩くんはけっこう毒舌だなぁ」

後輩「この人、ちゃんと怒らないとマジで止まらないんすよ」

幼馴染「あんたたちが役に立たないことは分かったわ」

友「人の話を聞いてたか?」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:21:32.81 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「だってさ、こちとら男のために純潔守ってきたわけよ」

後輩「地雷臭くて手を出す人がいなかっただけじゃ」ヒソヒソ

友「確かに地雷だな。それも特大」ヒソヒソ

幼馴染「聞こえてんのよ!」

友「俺は忠告してるんだぜ」

後輩「正直、どうでもいいです」

幼馴染「やっぱり、男を直接攻めるより、女を落として相対的に私の評価を上げるべきよね!」

友「やめろよ。絶対に」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:22:35.65 ID:6qTpqoDTo<> 後輩「大体、その、男さんのどこがいいんです」

幼馴染「そりゃあ、ずっと近くにいたからよ」

友「彼女の存在に気づかない程度には遠かったようだが」

幼馴染「うっさい!」

後輩「近くにいただけで好きになるもんすか」

友「こないだ読んだ漫画では、明確な理由があるほうが珍しいって語られてた」

後輩「へー」

幼馴染「とにかく、私より偏差値低いくせに、行動力はあるし、いいところばっかりあるじゃない」

友「恋は盲目だな」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:24:02.48 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「じゃあ、あんたは男がダメでダメなやつだっていうわけ」

友「そうは思わないが、言うほどすごいやつでもないだろ」

幼馴染「男はかっこいいの! そして男にふさわしいのは私なの」

後輩「妄想って怖い」

友「多分、本気なんだろうな」

幼馴染「私、もう卒業よ? このままでいいわけないでしょ」

後輩「これまでのイベントなにしてきたんでしょうね」

友「多分、全部義理だと思われてたぞ」

幼馴染「おい! 聞けよ男ども」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:24:30.06 ID:6qTpqoDTo<> 後輩「春タイの練習があるんでそろそろいいすか?」

幼馴染「あんた! 部活で手取り足取り教えてやった恩を忘れて」

後輩「むしろ先輩の奇行に付き合わされた恨みの方がでかいんすけど」

友「なにしてんの幼馴染ちゃん」

幼馴染「奇行ってなんかしたっけ」

後輩「部活でヒマがあいたから、バスケ部にスリーオン勝負に行ったりとか」

幼馴染「それは奇行じゃなくない?」

後輩「合宿中、夜練と称してツチノコを採りに行って遭難しかけたりとか」

幼馴染「懐かしい思い出よね」

友「マジで何してんの」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:25:10.62 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「分かったわ!」

友「何が」

幼馴染「ちょっと私、部活に打ち込みすぎちゃったのね。それで男の行動を見逃していたのよ」

友「いや、だから……」

幼馴染「せっかくお隣のアドバンテージを活かして男の部屋に潜入して、誕生日をお祝いしたりもしたのに、どうして進展しないのか不思議だったわ」

友「犯罪だよね、それ」

後輩「先輩の存在が人間的にまずくなるので改めてください」

幼馴染「なんで? 男の人って幼馴染が部屋に潜り込んできたら喜ぶでしょ」

友「人によるよね」

後輩「さすがにそれは引くわー」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:25:51.50 ID:6qTpqoDTo<> 後輩「実際、それやってどうなったんすか」

幼馴染「殴られた」

友「ああ、あいつはけっこう腕力で解決するからなあ」

後輩「問題は相手が懲りてないってことすかね」

幼馴染「ふっ、もうあんたらには頼らないわ」

友「あの、犯罪はやめてよね」

後輩「先輩、人としての則を越えちゃいけませんよ。常々言いましたけど」

友「常々言われてたのかよ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:28:08.76 ID:6qTpqoDTo<> 友「後輩くんは部活いったか」

幼馴染「まずは、こう、女の悪い噂を流そうと思います」

友「おい」

幼馴染「えーと、女ちゃんてビッチなんだよ。こないだもその辺のヤローと野外性交を」

友「……」

幼馴染「はい、友くん、周りにメールで流して」

友「誰が加担するかっ」

幼馴染「なんで?」

友「不思議そうな顔するなよ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:28:36.82 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「分かったわよ! こうなったら直接男にメールを」ピッ

友「あ、バカ」

幼馴染「よし」

友「知らんぞ」

幼馴染「……お、早速メールが。こんなに早い返信は久しぶりだ〜」

友「お前って幸せな脳をしてるんだな」

幼馴染「『お前がレイプされろ』」

友「……」

幼馴染「なに、この言葉の殴り合い」

友「頼む。分かってるなら止めてくれ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:29:05.56 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「やっぱり、男に真実に気づいてもらうのは道のりが遠すぎるわ」

友「お前が真実に気がつけよ」

幼馴染「こうなったら、実力行使ね!」

友「何をする気だ」

幼馴染「そりゃもう、定番の机隠しよ!」

友「……ホントにやったら擁護できないんだが」

幼馴染「結構よ、早速行ってくる!」

友「……えーと、『幼馴染ちゃんがまたあほなことを』」カチカチ <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:29:43.85 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「よく考えたら、女の机がどれかなんて知らないわ」

幼馴染「確か、隣のクラスで―――」

幼馴染「この教室かっ」ガラッ

幼馴染「チャンス、誰もいないわ」

幼馴染「えーと……」ガサガサ

幼馴染「この机じゃない……」

幼馴染「きたねー、なんか食べ物入ってるし」   ガラッ

幼馴染「これかな? 女っぽい」

幼馴染「根暗な女にはお似合いの占い本きたわ!」

男「おい」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:30:17.79 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「お、男?!」

男「なにしてる」

幼馴染「あ、あー、忘れ物取りに来ただけだけど〜」

男「ここクラスが違うんだが」

幼馴染「そういう間違いもよくあるわよね」

男「お前が俺の彼女をdisりながら机を漁っているのは見ていたんだが」

幼馴染「……」

男「ふざけるなよ、お前」

幼馴染「さては、友くんが告げ口を」

男「そういうことじゃねえ!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:31:04.77 ID:6qTpqoDTo<> 男「昔から、変なもん食わせようとしたり」

幼馴染「手作りのお菓子を持ってきただけじゃん」

男「妙なところに連れて行こうとしたり」

幼馴染「で、デートのお誘いですよ?」

男「廃村探検がデートになるわけないだろうが!」

幼馴染「え、なる、よね」

男「お前が俺に嫌がらせするのは分かってんだよ」

幼馴染「いや、嫌がらせて」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:31:43.97 ID:6qTpqoDTo<> 男「お前が部活に入ってようやく解放されたと思ってたんだ」

幼馴染「一緒に入ろうって言ったのに、仮入部でやめちゃうんだもん男」

男「お前と一緒にいて楽しいはずがあるか」

幼馴染「ひどくね?」

男「やっとつかんだ幸せをぶち壊されてたまるか!」

幼馴染「男、だまされてない?」

男「お前だろお前!」

幼馴染「私はだまされてないけど」

男「お前が自分の思い込みにだまされてるんだよっ!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:32:14.09 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「口は悪いけど、私のことを心配してくれてるのよね」

男「……このポジティブシンキン、ぶん殴りたい」

幼馴染「いや、だってさ。私、あれだよ、一途で処女だし、ツンデレっぽくね」

男「だから?」

幼馴染「どストライクっしょ? 『つ○きす』とかっていうギャルゲーやってたよね」

男「だからっ! そういうストーキングして悪いと思わないやつは嫌いなんだよ!」

幼馴染「乳もそれなりにあるよ」

男「……」

幼馴染「あの、男」

男「なんていえば通じるのかな、お前に」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:34:00.72 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「いや、男が真実に目覚めてくれれば」

男「お前には言葉が通じないんだ、とは思いたくない」

幼馴染「そんな大げさな」

男「実際そうだろうが!?」

幼馴染「いやだって、私は男にひどいことを言われてるのに、ショック受けてるわよ」

男「だったら、なぜ俺を脅かすんだ」

幼馴染「だ、だって。あきらめたら試合終了だよって」

男「反則何回やってると思ってんだ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:34:35.08 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「ひどくね?」

後輩「先輩がひどいっす」

幼馴染「どこがよ。これだけこっぴどく振られた例はないんじゃないかしら」

後輩「いや、そこまで嫌われるって相当ひどいことをしてたわけでしょ」

幼馴染「……」

後輩「そのー、今まで言われなかっただけで」

幼馴染「な、なによ! 男が言わないから分からなかっただけじゃない!」

後輩「まあ、先輩もちゃんと言えば、多少は反省しますからね、多少は」

幼馴染「多少……」

後輩「部活にいた時は……20回くらい謝罪は受けたかな」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:35:12.08 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「でしょ?! 私だっておかしいと思ったらちゃんと改めるし」

後輩「今の話でそういう回答は変です」

幼馴染「そんな、ちょっとくらい変わってる方がヒロインとして」

後輩「廃村探検をデートって言っちゃうような人はちょっと」

幼馴染「何度もあげつらわないでよ!」

後輩「あのー……あと、ヒマだからって部室に入り浸られるのも」

幼馴染「もうあんたしかいないんだからいいじゃない」

後輩「もっと女子の意見とか聞いてみたらどうですか?」

幼馴染「それもそうね。どうも私は女子力が低いみたいだし」

後輩(女子戦闘力は高そうなんだが) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:35:40.36 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「幼友ちゃん」

幼友『……なに?』

後輩「おい、ここで電話すんのかよ」

幼馴染「あのさ〜、もう卒業近いじゃない?」

幼友『……だから?』

幼馴染「だから、男と突き合いたいんだよね」

幼友『あんた、私の状況分かって言ってる? センター失敗してぎりぎりなんよこっちは!』

幼馴染「じょ、女子の意見を」

幼友『空気読めないのは知ってるけど、しばらく連絡すんなって言ったじゃん! 死ね!』ガチャン

ツー ツー

幼馴染「……」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:36:14.35 ID:6qTpqoDTo<> 後輩「空気読んでくださいよ」

幼馴染「読んだもん! だからヒマそうなやつと相談してたんじゃない!」

後輩「いつまで相談すれば気が済むんすか」

幼馴染「気が済まないから行動もしたじゃない! 殴られちったけど」

後輩「どうすればあきらめるんすか」

幼馴染「……やっぱり、あんたもあきらめろって言うわけ」

後輩「一途なのは結構だと思いますけど、相手を不幸にしてまで一途なのはどうかと」

幼馴染「な、なによ!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:36:51.94 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「は、はぁん、さては後輩くん、私のことが好きなのね」

後輩「は?」

幼馴染「私があんまりに男に一途だから、あきらめて俺のところに来いってことでしょ」

後輩「えー」

幼馴染「大方、性欲に猛って毎晩私を想ってぬいてるんでしょ!」

後輩「まあ、微塵でも好意がなければ先輩みたいな人に付き合うのは無理ですな」

幼馴染「やっぱり!」

後輩「ですが、付き合う前に人並みの常識人になってくださいよ」

幼馴染「なんでよ?!」

後輩「……この話の流れでまだ聞きますか、あんたは」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:37:23.13 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「やっぱりガキはダメだわ」

友「すまん。俺もお前の相手は辛いんだが」

幼馴染「いやいや。ご冗談を」

友「大体、その、なんだ。もう卒業なんだろ。おとなしくしてなさいよ」

幼馴染「逆でしょ? 男は別の大学行くみたいだし、最後のチャンスなのよ」

友「自分でチャンスは潰しただろ……」

幼馴染「だって、私はちょっと遠くになっちゃうし」

友「……知らないだろうから言っておくけど」

幼馴染「な、なに」

友「男が地元大選んだの、女ちゃんと一緒の大学行くためだぞ」

幼馴染「聞いてないし」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:37:50.56 ID:6qTpqoDTo<> 友「遠距離は辛いもんなー」

幼馴染「なに、この終わってる感じ」

友「なんていうか、始まった時から終わってたよ?」

幼馴染「な、なに言ってるのよ!」

友「だってどうしようもないでしょ」

幼馴染「まだだ、まだ打つ手はあるに違いない」

友「たとえばさー、男が女ちゃんと幼馴染を天秤にかけてる状況なら違うかもしれないけど」

幼馴染「かかってるじゃない!」

友「いや、完全に下ろされてるよ、幼馴染は」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:38:18.09 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「……そうよ」

友「またなんか余計なこと思いついたのか」

幼馴染「よく考えてみたら、敵のことを知らなさすぎたわ」

友「まさか、女ちゃんを攻撃する気か」

幼馴染「ふふふ、知るだけ、知るだけだったらいいわよね!」

友「おい、マジで止めろって」

幼馴染「そういや、友くんだって受験は大丈夫なのー?」

友「あー、俺もう行き先決まってるし」

幼馴染「だったら付き合ってもらおうじゃない」

友「勘弁してください」

幼馴染「それなら、私一人で行くわ!」ダッ

友「あっ……ど、どうするかなー、一応男に連絡しとくか」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:39:05.06 ID:6qTpqoDTo<> 前半パート終わりな感じで。

後半は今しばらくお待ちください。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/01/14(土) 17:39:32.24 ID:Unt3OqB40<>
>>39
とりあえず乙
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage saga<>2012/01/14(土) 17:42:23.74 ID:kJcefZbl0<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/01/14(土) 17:51:31.08 ID:w+H51CUK0<> 乙。ラノベのヒロイン大好きだけど、実際付き合うのは嫌だよね。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/01/14(土) 18:12:04.05 ID:pD7sQjOD0<> 乙!!!!!! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県)<>sage<>2012/01/14(土) 18:25:51.21 ID:otDW1fYG0<> 乙 <> ◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 18:38:39.03 ID:6qTpqoDTo<> 場面転換早くてすみません 試験的にいろいろやってます。
7時くらいから再投下。

>>42
最近のラノベのヒロインってこんなん? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)<>sage<>2012/01/14(土) 18:45:54.62 ID:juojf2fAO<> >>1乙

>>42
安心しろ、そんな事絶対無いから <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:01:25.08 ID:6qTpqoDTo<> 再開。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
幼馴染「ねえねえ、女ちゃんってこのクラスにいるー?」

クラスメート「え、そうだけど」

幼馴染「ちょっと呼んでもらってもいいかなぁ」

クラスメート「いいよ。おーい、女」

女「はーい」

クラスメート「なんか呼んでるけど」

女「え、と」

幼馴染「はぁい。初めまして」

女「え、初めまして?」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:01:55.42 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「というわけで、部室でお茶を入れたわよ!」

女「ど、どうも」

後輩「先輩、ここ男子部室なんすけど」

幼馴染「おだまり! 邪魔されないように見張ってるの!」

後輩「いや、先輩がなんかしでかさないように見張りますよ、こっちは」

女「あ、後輩くん。ありがとう、お茶」

後輩「うん、なんか困ったらすぐ言ってくださいっすね」

女「後輩くんも優しいね」

幼馴染(いい雰囲気だが、ここで囃し立てるとぶち壊れそうだからやめておこう) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:02:30.16 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「さて、女ちゃん」

女「は、はい」

幼馴染「私はね、男のお隣さんなの」

女「そ、そうですね」

幼馴染「あなたが男と付き合ってるのは知っているわ」

女「そ、そうですか」

幼馴染「認めない! じゃなくて、ちゃんと男と付き合う資格があるか、見極めたいのよ!」

女「え……」

幼馴染「お隣としてね、あくまでお隣としてね」

後輩「先輩、すっごい変です」

女「……」ジワ

二人「……!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:03:07.17 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「な、なによ、泣いたら資格なしとみなすわよ?!」アタフタ

後輩「お、女さん、こいつの言うことは気にしなくていいですからね、まず落ち着いて」ワタワタ

女「す、すみません、すみません」

幼馴染「ど、どうなってるの、なんで泣くの」ヒソヒソ

後輩「先輩が怖いからっすよ、やっぱりいきなり連れてこられて」ヒソヒソ

幼馴染「じゃあどうしろっての、このまま解放したら余計怪しいじゃない!」ヒソヒソ

後輩「今でも十分怪しいですよ、もう帰してあげましょうよ」ヒソヒソ

女「あ、あの」

幼馴染「はい! なんでしょう」

女「私、私に資格なんて、ないような気もするんです」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:03:49.76 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染(資格ってなんだっけ)

後輩(あ、この人、自分が言ったこと忘れてんじゃねぇか?)

女「私、その、男くんに、あ、男さんって言った方が?」

幼馴染「あー、いいわよ別に、どっちでも」

女「男くんに、助けられたんです」

幼馴染「へ、へえ。助けられた」

女「私、いじめってわけじゃないんですけど、クラスで一人にさせられた時があったじゃないですか」

後輩「……ハブられてた?」

女「そ、そうなの」

後輩(いじめじゃん) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:04:43.55 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「そこにどう男が絡んでくるの?」

女「え? あの幼馴染さんが、じゃなくて、同じ部活だったから……その時、守ってくれたんです」

後輩「ベタっすね」

女「え?」

後輩「いや、続けて続けて」

女「うん、女子の先輩に掛け合ってくれたり、な、なにか物をぶつけられた時も助けてくれたり」

幼馴染「……」

後輩「そりゃ大変でしたね」

女「ううん、そのあと、部活で友達を作ったりして、対抗したりもしたの」

後輩「そりゃすごいっすね」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:05:28.36 ID:6qTpqoDTo<> 女「そういうのも男くんのおかげなんだ、アドバイス、もらったりとか」

後輩「じゃあ、付き合って良かったんじゃないすか」

幼馴染「おい」

女「う、うん。でも……」

幼馴染「自分が男には何かしたげたの」

女「あ、えっと」

後輩「先輩は黙ってくださいっすよ」

女「いいの……やっぱり貰ってるだけだったかなって思ってたから」

幼馴染「……」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:06:30.85 ID:6qTpqoDTo<> 女「男くんに付き合ってほしいって言われたとき、無理ですって答えたんです」

女「私、私は男くんに貰ってるばかりで」

女「このままだと、ただ依存するだけに、なりそうだったから」

女「でも、いつまで経っても、立ち直るの、けっこう大変で……」

女「そしたら、一緒に行ければいいよって……」ポロポロ

後輩「ベタっすね」ヒソヒソ

幼馴染「……」

後輩「なんとか言ってくださいよ」ヒソヒソ <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:07:36.97 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「あんたね、弱気になってんじゃないわよ」

女「え……」

幼馴染「だから資格がないとかどうの言ってたの? そんなの人を馬鹿にしすぎだわ」

後輩「先輩が正論を言うと気持ち悪い」

幼馴染「うっさいわね! とにかく、その人に好かれてるってだけで、資格なんか十分すぎるほどあるのよ!」

後輩「先輩は嫌われてますもんね」

幼馴染「空気読みなさいよ! あんたも!」

後輩「空気読んで突っ込んであげてるんじゃないですか」

女「ぷっ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:08:11.79 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「ついにライバルに笑われた」

後輩「最初から相手になってないんじゃ」

幼馴染「あんたのせいでしょ、どう考えても」

女「す、すみませ……」フルフル

後輩「いや、いいんだよ。この人は笑われることで自我を成り立たせているんで」

幼馴染「違うわよ!」

女「ご、ごめんなさ」プルプル

幼馴染「もおおおお! 終いには怒るわよ!」

後輩「もう怒ってるじゃないですか」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:08:54.45 ID:6qTpqoDTo<> 女「あの……でも、嬉しかったです」

後輩「女さんも頭大丈夫な人なんすか?」

女「そ、そうじゃなくて。こういうこと、男くんにはかえって、言えなくて」

幼馴染「そうよね。有無を言わさないタイプだし」

後輩「有無以外をべらべらしゃべてるでしょ、先輩は」

幼馴染「ほっとけ」

女「あの、良かったら、友達になりませんか?」

幼馴染「哀れまないでいただきたい!」

後輩「今度は何キャラなんすか」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:09:28.45 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「いずれにしても、こうして相手が涙もさらしたからには、私もエピソードを語らなくてはならないわね」

女「えっと」

後輩「喋りたい人だから、適当に聞いてあげて」

女「は、はい」

幼馴染「それは私が男への思いに気がついた時だったわ」

後輩「長くなるのは勘弁してくださいね」

幼馴染「黙って聞きなさい! ……小学生の頃にね、夏休みで二人で田舎に出かけたわけ」

女「ふ、二人で、ですか」

幼馴染「うちは親同士が同郷でねー」

後輩「思い出話かと思ったら牽制とか……醜いっすよ」

幼馴染「うっさいわねー」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:10:17.31 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「それで、おじいちゃん家に行ったら、なんかでっかい蛇がいるって聞いてさー」

後輩「話の雲行きが怪しくなってきたんすけど」

幼馴染「男は止めたんだけど、まあ、私は探しに行ったわけよ」

女「お、幼馴染さんが行ったんですか?」

幼馴染「それで遭難しちゃって」

後輩「あんた、前にも似たようなことしてたのかよ」

幼馴染「なに言ってるのよ。そのときは私一人だけだったもん」

後輩「悪化している……」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:11:33.17 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「それで、行方不明の届けも出されてたみたいで、さすがの私も一人ぼっちで心細くなってさぁ」

女「一人ぼっちは寂しいですよね……」

後輩「共感するところじゃないよ?」

幼馴染「そこへこう、男がやってきてね。もう動けないけど、見栄張っちゃってた私を無理やりおぶって」

女「きゃあああ」

幼馴染「『無理するなよ、馬鹿』ってこう」

女「そ、そーですよね! 男くんって、そうやって」

後輩「……先輩の異常さしか感じられないんすが」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:12:04.18 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「そのとき、私は思ったわけよ。なんだかんだ言って、男は助けてくれるって」

女「そう、そうなんですよ。だから、私、私からも男くん助けられるようになりたくて」

後輩(差が如実に現れているな)

幼馴染「そんなわけで、私は最後まであきらめないわ!」

女「あ、えっと、はい」

後輩「いや、先輩はあきらめたほうが」

ガラッ

男「女ちゃん! 無事か!」

後輩「間の悪いことで」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:13:09.33 ID:6qTpqoDTo<> 男「幼馴染……お前!」

幼馴染「え、まだ何もしてないよ?!」

男「する気だったんだろうが! なんで女ちゃんが泣いてるんだよ!」

女「あ、えっと」

後輩「あー、先輩? 飛び込んできたところ悪いんですが」

男「お前もこいつに荷担する気だったのか!?」

後輩「いや、落ち着いてほしいだけなんすけど」

男「この―――」

女「男くん、やめて!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:14:16.15 ID:6qTpqoDTo<> 男「お、女ちゃん」

女「私、話を聞いてもらってただけなの」

男「でも、こいつは」

女「ううん、もう、友達ですよね」

幼馴染「そ、そうよ。メアドも交換したし」

後輩(いつの間に)

女「あの、ちゃんといろいろ話すから、もう怒ったりしないで」ぎゅ

男「! ……ああ」

後輩(おお、暴走機関車が停まった) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:15:02.59 ID:6qTpqoDTo<> 男「納得はしてないからな」

幼馴染「な、なによ」

女「ま、また後にしよ、ね?」

後輩「暴力事件とか勘弁っすわー」

男「悪かったな……」

幼馴染「あ、女ちゃん、またね」

女「はい、ありがとうございます」

ガララッ パタン

後輩「いいカップルっすね」

幼馴染「どこがよ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:15:38.42 ID:6qTpqoDTo<> 後輩「いやあ、男さんもカッとなりやすいんで先輩とどっこいどっこいですね」

幼馴染「そこがいいんじゃない!」

後輩「いいんすか?」

幼馴染「まあ、あんな剣幕は初めて見たけど」

後輩「怒られてやんの」

幼馴染「う、うるさいわね」

後輩「それにしても、ライバルと仲良くなっちゃいましたね」

幼馴染「う」

後輩「もう、ダメなんじゃないですか? はっきり言って」

幼馴染「ううう」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:16:02.42 ID:6qTpqoDTo<> 後輩「まだ嫌がらせを続けます?」

幼馴染「そ、それは、さすがに」

後輩「でも、先輩が男さんに好かれる要素はないっすよ」

幼馴染「断言かよ!」

後輩「だって、先輩、最後は男さんが選んでくれるって思ってるんでしょ」

幼馴染「そ、そんなことないわよ」

後輩「なんだかんだ言って〜」

幼馴染「それ? それはモノのたとえだし」

後輩「たとえであの言い様ってことは、内心は余裕ありありだったんでしょ、ホントは」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:16:34.96 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「ま、まあそうかもしれない」

後輩「でも、女ちゃんが結構ガチで、男さんもマジなところを見ちゃったので揺らいでいると」

幼馴染「お、男は、ほら、ちょっとツンデレだったりするし」

後輩「あれだけ嫌われていて、底では好かれているって思えるのはある種の才能ですよ」

幼馴染「な、なんだとう!」

後輩「実際、好きな人の彼女がいるのも知らないで、なぜ付き合えると思っていたのか」

幼馴染「男が隠すのが悪いんじゃん」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:17:14.57 ID:6qTpqoDTo<> 後輩「それで、どうするんですか」

幼馴染「あ、ほら、女ちゃん、案外裏表ありそうだったじゃん。なんか男が来てから急にキャラ変わったし」

後輩「どっちも本当なんでしょ」

幼馴染「なんであの子には甘いのよ」

後輩「そりゃあ、俺にも裏表ありますからね。それに、別に先輩と違って犯罪じゃないですから」

幼馴染「と、とにかく、まだ付け入る隙は」

後輩「あるんですか?」

幼馴染「……」

後輩「もう、迷惑をかけない方がいいと思いますよ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:17:39.56 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「でも、私、ちゃんと好きって言ったことないしさ」

後輩「え?」

幼馴染「多分、冗談とか、悪ふざけとかって思われてるんじゃない?」

後輩「えーと、それはマジなんですか」

幼馴染「マジよ!」

後輩「……」

幼馴染「だから、ちゃんと言えば伝わると思うのよね」

後輩「……ご愁傷様です」

幼馴染「おい」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:18:18.15 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「やっぱりガキはダメだわ」

友「お前……」

幼馴染「こう、私の本気を見せれば、男もひれ伏すと思わない?」

友「ない。それはない」

幼馴染「もう、みんなして私をいじめる」

友「あのさ、正直、もうここまで来たら、言わずに去るほうが幸せだよ」

幼馴染「ま、まだ卒業まで日があるし!」

友「男も女ちゃんもまだ受験控えてるんだよ。それも邪魔するの」

幼馴染「う」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:18:47.77 ID:6qTpqoDTo<> 友「男だって、今度のことで相当カッカきてたからさ、もうやめてやれよ」

幼馴染「そ、それじゃあ……」

友「まだする気か」

幼馴染「そ、卒業式に告白とかならいいでしょ」

友「いや、いいのか?」

幼馴染「あんた達が言うように、もうダメダメだっていうなら、どーんと思い出作りに桜の木の下で振られてやるわ!」

友「……ご愁傷様です」

幼馴染「おい」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:19:50.33 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染(そうしてあっという間に卒業式になった)

幼馴染(男と女ちゃんはそろって合格した)

幼馴染(絶対、合格した日にお祝いでセックスしてるだろ)

幼馴染(そう思うと腹が立って仕方がなかったけど、我慢した)

幼馴染(私が本気出せば、男だって、そう、一発くらいやろうって話になるんじゃないかと思う)

幼馴染(当日は両親にも帰らないって伝えたし)

幼馴染(やるだけやってやるぜ) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:20:46.53 ID:6qTpqoDTo<> 男「……」

幼馴染「あ、男ー」

男「ここにいたのか」

幼馴染「あははは、ん、ごめん、裏としか言ってなかったね」

男「いや、それは別にいいけど」

幼馴染(よしよし、男も怒ってないみたいだし、雰囲気出していくぞ)

幼馴染「あ、あんたと、その、同じ学校なの、これで最後になるね」

男「あ? ああ、そうだったかな」

幼馴染「そうだよー、もう10年近く、同じ学校通ってたんだよ」

男「それを言うなら10年以上だろ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:21:27.63 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「う、うん。これだけ長いとさ、お互い、見えないこともあるんじゃない?」

男「……」

幼馴染「あの、えーと、その」

男「あのな」

幼馴染「は、はい!」

男「こないだの、いろいろと怒鳴ったりして悪かった」

幼馴染「いやいやいや、謝るのは私の方だし!」

幼馴染(とかいって下手に出れば、好印象じゃね)

男「まあ、そうなんだけど、女ちゃんにいろいろ聞いたし」

幼馴染「そ、そっか」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:22:00.94 ID:6qTpqoDTo<> 男「お前が俺のことを本気で好きだって話も聞いたよ」

幼馴染「あ、あ、そう。そ、そうなの、その話をね……」

男「悪いが、俺が好きなのは女ちゃんだ」

幼馴染「……そうかもしれないけどさ」

男「お前とは腐れ縁だが、そういう風には見れない」

幼馴染「……あのさ!」

幼馴染「そ、そうかもしれないけど、私、本当に、好きなんだよ」

幼馴染「ほ、ほら、何度も言うけど、私、初めて、だし。まだ」

幼馴染「ずっと好きだったんだよ。冗談とかじゃないんだよ」

幼馴染「お、思い出作りとか、さ。ありだと思わない?」

男「……ない」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:23:26.31 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「ないって」

男「お隣だからって無理やりくっつけさせられて、俺がどれだけ迷惑してたか知ってるか」

幼馴染「え、え、でもさ」

男「お前、覚えてないか。小学校の頃、お前の爺さんの家に行って」

幼馴染「あ、うんうん」

男「あの時、蛇がどうのとか言って遭難しただろ、俺も巻き込んで」

幼馴染「……そうだっけ」

男「動かずに助けを待とうって言ったのに勝手にお前が移動して」

幼馴染「……」

男「見つけても、ぐだぐだ言ってただろう」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:24:30.16 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「……」

男「それで『なんで無茶すんだよ、馬鹿か』って言ったらお前どうした?」

幼馴染「ど、どうしたかな」

男「笑って『男がいるから大丈夫だよ』っつったんだよ」

男「ふざけんな、こいつに一生付き纏われんのか俺って思ったよ、そん時」

幼馴染「……」

男「女ちゃんのことも忘れてるだろ」

幼馴染「え?」

男「女ちゃん、同じ中学だったのに、初めて会うような顔してたろお前」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:25:10.36 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「だ、だって、そんなに面識」

男「お前が言ったんだぞ、ハブられてる女ちゃん見つけて」

男「『あんたがお世話係してあげなさいよ』って」

男「俺もそのときはいやいやだったけどな」

幼馴染「……」

男「こないだは悪かったよ、これまでのことが溜まってたから、余計に出しちまった」

男「でも、だからと言って全部謝る気にはなれないし」

幼馴染「……」

男「お前を好きにもならない」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:25:47.22 ID:6qTpqoDTo<> 男「大体、処女処女ってうっせーんだよ」

男「お前みたいにセックスばっかり考えているような人間だけじゃないんだよ」

男「周りにいる男とやったらいいじゃねーか」

幼馴染「……」

男「……言いすぎたな」

幼馴染「……いや」

男「とにかく、これでもうお別れだ」

男「俺、もう行くところあるから」

男「お前も少しは人の迷惑にならないように考えて行動しろ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:26:15.92 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「……」

幼馴染「……」

幼馴染「……」

プルルル プルルル  ピッ

幼馴染「……はい」

後輩『あ、先輩? 終わりました?』

幼馴染「……」

後輩『まあ、振られたんでしょ。いま、部活の先輩たち集まってるんですけど―――』ピッ

幼馴染「……」

プルルル プルルル プルルル…… <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:26:43.24 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「……」

幼馴染(そういや、帰らないって言ってたっけ)

幼馴染(まだ、昼だなー……)

幼馴染(日が高いし)

幼馴染(何して過ごそう)

幼馴染「……」

幼馴染「……」

幼馴染「……モ○でも行くか」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:27:13.32 ID:6qTpqoDTo<> 店員「いらっしゃいませー」

幼馴染「えびかつ」

店員「はい、サイドメニューはいかがなさいますか」

幼馴染「オニポテ」

店員「はい、ドリンクは」

幼馴染「コーヒー、ホット」

店員「店内でお召し上がりですか?」

幼馴染「はい」

店員「かしこまりましたー、お会計、700円になりまーす」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:27:43.10 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「……」

店員「お待たせしましたー」

幼馴染「はい」

店員「ごゆっくりどうぞー」

幼馴染「……」

幼馴染「……ん」ガサガサ

幼馴染「……ん」ハグッ ムグムグ

幼馴染 ズズー <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:28:30.38 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「……手についた」

幼馴染「……」ハグッ ムグムグ

幼馴染 ムグムグ

幼馴染 ムグ……

幼馴染「……」

幼馴染「……ふっ、うう」

幼馴染「ふぅぅ、ぐっ、ずーっ」

幼馴染「うぅー、ふっ、ひっぐ、ぐずっ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:29:03.68 ID:6qTpqoDTo<> 幼馴染「ううっ、うぅー」グスッ

幼馴染「ふぅう、はぁーっ」

幼馴染「うっ、うっうぅー」

幼馴染「うぅ……」

幼馴染「……」

幼馴染「……」

おしまい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/01/14(土) 19:30:13.76 ID:tTtNCY1wo<> お… おしまい…? <> ◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 19:35:34.35 ID:6qTpqoDTo<> >>86
おしまいです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/01/14(土) 19:51:58.09 ID:Il8mPydIO<> お、乙です・・・

これ、喪女板にでも貼ったら自殺者でも出るんじゃね?www <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 20:01:40.50 ID:6qTpqoDTo<> >>88
こんな痛い子は現実にはいないと思うんですが

あ、9時ころからおまけも投下していきますので、
お暇な方はもうしばらくお付き合いください。 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:02:36.20 ID:6qTpqoDTo<> おまけ。一年後くらい。

幼「……」

女子A「幼さん、学科の新歓やるんだけど―――」

幼「……いい」

女子B「ちょ、A、やめなって、幼さんに悪いよ」

女子A「ええ? でも、一応さ〜、同じ高校の子も来てるみたいだし」

幼「……」


女子A「幼さんっていつも独りでいるよね」

女子B「トイレでご飯食べてるってマジ?」

女子A「マジらしいよ、こないだ出てくるとこ見たし」

女子B「うわっ、便女って初めて見た」

女子A「便所飯でしょ〜?」


幼「……」  クスクス

クスクス <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:10:05.38 ID:6qTpqoDTo<> 幼「……」

後「……?」

幼「……」スタスタ

後「あ、おーい。先輩?」

幼「……?」ス

後「……先輩っすよね?」

幼「……誰」

後「えーと、ほら、高校で同じ部活だったじゃないすか」

幼「……?」

後「あれ、人違いじゃないっしょ、先輩」

幼「ごめん、記憶にないんだけど」

後「うーわ、今度はそういうキャラっすか」

幼「……ごめんね」

後「いや、なんかこう、メガネもかけて、雰囲気も変わっちゃって」

幼「……何か用なの」

後「は? ああ、新歓やるから、先輩を連れてこいと」

幼「私、二回生なんだけど」

後「なんか去年出なかったからって」

幼「訳わかんね」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:18:23.36 ID:6qTpqoDTo<> 後「同じ高校ってだけで俺に命令飛ぶとか、やんなっちゃいますよね」

幼「……じゃあ、やめれば」

後「うわー、人としてありえない態度ですよそれ」

幼「……」

後「ひょっとして、男さんに振られてから、ずっとその調子なんすか」

幼「……」

後「メアドもケー番も変えて、連絡取れないようにするし」

幼「ケータイ壊しちゃったから」

後「はいはい、ウソウソ」

幼「……私、帰りたいんだけど。後輩くんにも迷惑かけたくないし」

後「先輩が、くん付けをした……!?」

幼「うっさいな」

後「帰ってどうするんすか。まだ、授業始まってないでしょ」

幼「寝る。あとバイト」

後「死んだような生活ですね」

幼「うっさいな……」

後「……まあまあ、じゃあじゃあ、学科のはどうでもいいから、俺の歓迎はやってくださいよ」

幼「な、なんで私が」

後「迷惑料たまってるんですよ」

幼「ちょ、ちょっと」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:25:08.40 ID:6qTpqoDTo<> ―――喫茶店

幼「……思い出したわ、なんか高校時代にむかつくのがいた」

後「本気で忘れてたんすか? ひでえなー」

幼「ホントに何の用なの? もう、私、誰にも迷惑かけてないでしょ」

後「ああ、聞きましたよ」

幼「……なにが?」

後「入学式も学科の全体説明会もぶっちぎって、研究室に説明会のレジメだけもらいに行ったんでしょ」

幼「……」

後「講義には来てるけど、いつも独りだって」

幼「……なんで知ってんの」

後「高校名言ったら、こういう子がいるからなんとかしてくれと」

幼「ちっ」

後「迷惑かけてるじゃないですか、十分」

幼「……この大学に来なければ良かったじゃない」

店員「……おてふきどうぞー」

後「あざーっす」フキフキ

幼「……」

店員「ご注文がお決まりでしたら」

後「コーヒー、ホット2つ」

幼「勝手に決めんなよ」

後「ホットダメっすか?」

幼「いや、それでいいです」

店員「……かしこまりましたー」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:30:41.30 ID:6qTpqoDTo<> 後「ん、こほん」

幼「……」

後「あの、ホントはからかいに来たんじゃなくて、ちょっと謝りにですね」

幼「……謝る?」

後「あのー、卒業式のとき」

幼「なんか、されたっけ……あまり思い出したくない」

後「あ、あー、ちょっと馬鹿騒ぎで慰めてやろうと思って、電話したんすけど」

幼「……覚えてないわ」

後「ともかく、ちょっと無神経すぎたかなって。すみませんでした」バッ

幼「……やめてよ」

後「そういうわけにも」

幼「覚えてもないことで、謝られても困る」

後「……なんか、ホントに先輩、変わりましたねー」

幼「知らない。もう誰にも迷惑かけたくないだけだし」

後「そうっすか」

幼「……」

後「……」

店員「コーヒーお持ちしましたー」

後「あ、ありがとうございます」

幼「……あ」

店員「ご注文は以上で」

後「あ、はい」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:37:24.35 ID:6qTpqoDTo<> 幼「……それだけ?」

後「へ?」

幼「それだけなの」

後「はあ、まあ、大筋は」

幼「そう」

カチャカチャ ズッ ズズー

幼「……」

後「……」

幼「男くん」

後「はい?」

幼「男くん、どうしてる?」

後「ああ、あの二人はラブラブみたいですよ。伝聞だけっすけど」

幼「あ、そう」

後「女さん、先輩と連絡が取れなくなって心配してたみたいですよ」

幼「……取る気なんかないくせに」

後「そりゃあ、さすがに離れまくってますからね、こことあっちのほうは」

幼「そういうことじゃなくて」

後「別にみんな先輩のこと嫌ってるわけじゃないっすよ?」

幼「……好きでもないんでしょ」

後「先輩はホント極端っすね。男さんに振られたら、もう全部どうでもいいんすか?」

幼「やめてよ!」バン <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:49:06.24 ID:6qTpqoDTo<> 後(あ、やべぇ)

幼「なんなの?! わざわざこっちまできて、嫌味を言いに来たの?!」

幼「私、私、もう誰にも迷惑かけないってがんばってるじゃん!」

幼「みんなとも連絡取れば、なんか言うに違いないって思ったからだし!」

幼「人がいるところに行ったら、またやらかすからって思ってるからだし!」

幼「だから全部切ってんじゃん! それが悪いの?!」

幼「どうでもよくなんかないわよ!」

幼「夜、寝る前に思い出すもん、男のセリフを!」

幼「迷惑にならないようにって! 考えて行動しろって!」

幼「思い出すわよ! みんなして私を止めようとしたことも!」

幼「あ、あーそうよ、あんたにだって言われたわ!」

幼「私のこと、カス女って、もっとまともになれって!」

幼「だからっ……がんばってんじゃん」ハァハァ

後(やばいやばいやばい)

幼 ハァハァ ハァハァ

後「せ、先輩?」

幼「う、うぅー」グス

後「す、すみませんでした」

幼「ううー……うぅーっ」

後(店員さんの視線が痛い……) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 21:56:44.89 ID:6qTpqoDTo<> 後「あの、ですね。まあ、その、俺は先輩を痛めつけたかったわけではなくて」

幼「……」グスッ

後「言っても、なかなか進歩が見られなかったので、自然とエスカレートしたというか」

幼「……分かってるわよ」

後「だから、その、怒らないでくださいよ」

幼「……」

後「男さんにとっとと振られれば、大人しくなるかなって思ってました」

幼「う」

後「ああー、ストップ! だから、こんなになるなんて思ってなかったので!」

後「先輩は、まあ、極端ですけど、ちょっと成長しましたよね、きっと」

幼「……」

後(いかん、うつろな目をしている)

後「あ、あー、先輩においしいお店とか教えてもらいたいなぁ!」

幼「……近くのコンビニしか知らない」

後「修正がきかないぞぉ困ったなぁ」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 22:04:46.23 ID:6qTpqoDTo<> 幼「……」

後「せんぱーい、ホント、何でもしますから、機嫌直してくださいよ」

幼「……そういえば」

後「な、なんすか」

幼「なんであんた、わざわざこっちの大学来たの」

後「あ、えーと」

幼「理系だったわよね、一応」

後「それは、その」

幼「……もしかして、あれ? 私を追ってきたって言うの」

後「まあ、なんていうか」

幼「わざわざ謝るためだけに?」

後「そんな面倒なことするわけないっしょ」

幼「は、はぁん、さては私にマジ惚れしたってわけね」

幼「確かに、前からそういう節はあったもんね」

幼「やたらと私に突っかかってきてたし」

後(いかん、今度は調子に乗り始めたぞ) <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 22:14:49.40 ID:6qTpqoDTo<> 幼「まあ、いいんじゃないの。そんなに特大の地雷で自爆したいなら」

後(この人、妙な記憶力があるよなー……)

幼「幸いにして、私、ほら、男にあげるはずだった、ほら、あれもあるし?」

幼「今だったら、大安売りの叩き売りしたっていいわよ?」

幼「本気ならね! 迷惑大好きなんでしょ?」

幼「わ、私、忠告したもんね、自分が地雷だし、めんどくせーってことは言ったからね」

後「そーっすか」

幼「わ、私、ほら、あの、ビッチ? だしね! そんなにやりたいなら」

後「じゃあ、買いますけど」

幼「へひ?!」

後「……」

幼「……」

後「……大安売りの叩き売りなんでしょ」

幼「なにいいっってんのよ! 私は安くないのよ!」

後「一瞬前と言ってることが真逆じゃないすか」

幼「ふざけんなよ、お前!」

後「先輩、興奮しないでくださいよ、いい加減追い出されますよ」

幼「私、私をまたいじるのはやめてよ!」 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 22:23:27.52 ID:6qTpqoDTo<> 後「わーかった! 分かりましたから」

幼「私、私、別に迷惑かけたいわけじゃないんだから!」

後「俺も冗談で言ったわけじゃないんすけど」

幼「ウソつけ!」

後「あ、お会計! すいません、騒がしくして!」

幼「聞きなさいよ!」

店員「ありあとっしたー」

幼「お金!」バン (札をたたきつけて)

後「ホントすみませんね」

店員「……がんばってくださいね」

後「はあ、ども」


幼「……あんたね、上から目線で言うけど、あんただって大概じゃない!」

後「はあ、そっすねー」

幼「そうやってしたり顔で人を馬鹿にするのをやめなさいよって言ってんのよ!」

後「だからその辺を謝ったじゃないですか、最初……」

幼「誰が許すか、この……」



この辺で、おまけもおしまい。 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/14(土) 22:33:51.84 ID:6qTpqoDTo<> お疲れ様でした

また女の子を泣かすSSでした。
女の子は泣いている時が一番かわいくて、
風邪を引いている時が美しいと思います。
今回、二度、三度と泣かすことができて大変満足しています。

みなさんはどうですか。

それではまた。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)<>sage<>2012/01/14(土) 22:40:20.69 ID:ZR6uZkaTo<> おっさん泣かせて嬉しいか?
キリがいいとこまでかいてくれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/01/15(日) 00:38:28.21 ID:PRO9SyIAO<> この>>1は勘違いしてる
泣きは泣きでも嬉し泣きが良いんであって
こういうのはかわいいとは言えない <>
◆WPwc2pN1N6<>sage<>2012/01/15(日) 00:49:41.94 ID:QAg2COjoo<> >>102
キリがいいとこまで書いたつもりですが……もっと書けと

>>103
最近、女の子を泣かすのしか書けなくなってきて困る
次はうれし泣きもがんばって書ければ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2012/01/15(日) 01:05:43.36 ID:SOh5cLXHo<> ロクでもねえ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/01/15(日) 01:42:57.71 ID:BLatZCSDo<> 救いの無い涙ほど、後味の悪い物は無いな
たぶん、女性蔑視が底にあるんだろうな
それか、女性心理の理解不足 <>
◆WPwc2pN1N6<>sage<>2012/01/15(日) 07:07:00.70 ID:QAg2COjoo<> >>105
照れますね

>>106
今回は意図してBADエンド書いたので、女性蔑視がより際立ってすみません
キャラ類型で書いているつもりなので、全体的に心理は今後の課題ですかねー

html依頼は出しておきます。
お付き合いくださいまして、ありがとうございました。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/01/15(日) 10:36:13.95 ID:fSs/OhUAO<> 別にバッドでもなくね?
面白かったです <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/01/15(日) 14:09:38.80 ID:Yl63E4kIO<> おもしろけりゃなんでもいい
ここはお前らが好き勝手する場所じゃないんだから不満があるなら読まなければいい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)<>sage<>2012/01/15(日) 14:25:05.03 ID:P2U/yzNro<> 久々に二次じゃないSSをがっつり読んだ
面白かった

乙だぜ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/01/15(日) 16:41:08.28 ID:6B9SrlAAO<> >>109
そういう理屈、ここでは通らんのよ。
ここしかり、ネットというのは誰のものでもない、他ならぬみんなの場所だ。
『不満があるなら読むな』というのは、頭の悪い言い訳に過ぎない。それでは、いつまでたっても成長しないだろう。

……余りにお粗末様なSSと>>1に対して、正直に『ツマラナイ』と言って何が悪い。そういう作品を読んで誰が得するというんだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/01/15(日) 16:59:02.29 ID:YT/rJp6Jo<> >>111 臭いから消えろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/01/15(日) 18:18:26.82 ID:PqTkD4JIO<> 嫌なら読むなが通用せんとしても
面白いかどうかの価値基準が皆共通とでも思ってるような物言いはどうかと思う

キャラ全員のハッピーエンドを丁寧に世話してやることもないだろ
そもそもがバッドエンドじゃないし、
ここから先は言わぬが花ってだけで

おまけの最後のシーンで涙顏で平手打ちしようとした幼馴染の手を掴んで
ただ無言で見つめる後輩とか想像したら新しい物語始まりそうな気もするだろ <>
◆WPwc2pN1N6<>sage saga<>2012/01/15(日) 20:17:17.90 ID:QAg2COjoo<> うひょー、なんでけんかしてんの

面白かった人はありがとう、つまんなかった人はごめんなさいしか言えませんですよ。
私もがんばっておりますが、次回作も適度にお付き合いくださいませ

>>113
そんなロマンスはないと思いますが、幼馴染は根っこが元気っ子なので、割と大丈夫だと思います。
「失敗・すれ違い・人間不信」がSSのモットーの私ですが、スレイヤーズとか好きなので、
「人間はけっこうしぶとい」というのも採用しておりますんで。

それじゃあ、また次お会いできたらお会いしましょう。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/01/15(日) 22:40:22.93 ID:brkEfilwo<> >>114
なんか、リアルでもうちょい人間観察した方が良いよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)<>sage<>2012/01/15(日) 22:40:57.11 ID:6Sq2yFmgo<> 乙

面白かった
「失敗・すれ違い・人間不信」←大好物です
「人間はけっこうしぶとい」←これも好き
つまり>>1のSSは俺好み

またいつか>>1のSS読めるために酉はメモっときます
酉変えないで下さい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/01/16(月) 02:05:19.55 ID:dIuhIe5mo<> ビッチとかNTRってゴミだよね <> ◆WPwc2pN1N6<>sage<>2012/01/16(月) 08:49:30.79 ID:2Fm8BRQIO<> >>115
くそっ、リア充め。
自分にも友達がいれば人間観察したいよ!
それともこの週末、マックと水族館のお姉さんとしか話してない自分と友達になってくれるのかい?

>>116
ありがとう、前にも書いてるから、適当に検索してね!

>>117
でも、そういう話の方が需要あるよね。

ついレスしちゃった、そんじゃまたね! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/01/16(月) 14:52:58.73 ID:+OCKCHA8o<> 誰かと思ったらダイエットと分身みたいなやつ書いてた人か 通りで俺好みだと思った <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/01/16(月) 21:38:13.22 ID:+Qc+d243o<> 面白かった <>