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HTML化した人:lain.
一方通行「あァ?魔法少女だァ?」
1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 20:32:52.76 ID:IszzjzgW0
一方通行は、ミサカ19140号を背に抱えて走っていた。
このミサカは見滝原総合病院で秘密裏に調整を受けていたものだが、原因不明の高熱に魘され、ヘヴンキャンセラーでないと治せない可能性がある。
しかし患者が多く忙しいため、迎えに行く役目を買って出たのだった。

ところで今走っているのは、急いで学園都市に向かっているからではない。
病院を出たら奇妙な迷宮のような病院に迷い込んでいて、出口を当てども無く探しているからだった。

一方通行「ったく、どこなンだここはよォ…」

無数の薬ビンや注射針がまわりを浮いていたり、やたら巨大なお菓子があちこちに転がっていたり、
まるで精神病患者の夢の中のような病院の中を走っていた。

ミサカ19140号「ミサカにも、分かりません……、と、ミサカは答えを述べてみます……」

一方通行「喋るな。無理すンじゃねェぞ」

湯たんぽのように熱い体温や、苦しそうな荒い息を肩に感じながら、あてどもなく走り続ける。
走っていると、人を見つけた。リボンで縛られ、宙吊りにされている人を。

一方通行「……何やってンだ?」

???「……助、けて……」

どうやら黒髪にカチューシャを付け、若干紫っぽくモノクロに近い服を着たその少女は、きつく縛られて身動きが取れないでいるらしい。

一方通行(こいつなら出口を知ってるかもしれねェし…、助けてやるか)

一方通行「ちょっと悪ィな」

一方通行はミサカ19140号を一度床に寝かせる。
チョーカーのボタンに触れると、少女を縛るリボンに右手の親指と中指で触れ、それぞれの点から左右逆へとベクトル操作をした。
するとリボンは切れ、それによって落ちた少女を受け止める。
まだ絡まっているリボンも、同様のベクトル操作で千切ってやる。

???「ありがとう。恩に切るわ」

言うや否や、すぐさま少女は駆け出す。

一方通行「あ、オイ!どこ行くンだよ」

???「説明は後。急がないと」

一方通行「……チッ」

ミサカ19140号を再び抱え、その少女の後を追った。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1326540772(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[sage]:2012/01/14(土) 20:56:00.85 ID:EMsRjXzAO
ふむ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 21:05:04.25 ID:IszzjzgW0
少女の後を追うと、二人の少女と謎の白い生き物が巨大ドーナツの裏に隠れていて、
恵方巻きみたいな怪物に、金髪の中世っぽい少女を頭から喰らい付こうとしていた。

一方通行「よけろォーーーーッ!」

ここからじゃ助けに行こうにも間に合わない。僅かな希望にかけて、叫んだ。
恵方巻きみたいな怪物が、ガチン!と歯を合わせる。
金髪の少女は、回避が間に合った……というよりも、唐突に姿を消していた。

???「間に合ってよかった」

その声に振り向くと、さっきのモノクロに近い少女が金髪の少女の隣にいた。
あの恵方巻きみたいな怪物から、ずっと離れた場所に。

???「マミさん!あいつが!」

ドーナツの裏に隠れていた、青くてショートヘアな少女が叫んだ。
彼女の指差す方を見ると、恵方巻きみたいな怪物が再びそのマミという少女を喰らおうと、飛び掛ろうとしていた。

マミ「ひっ……!」

恐怖に竦んだのか、マミはその場を動けない。その彼女は、黒髪の少女が突き飛ばした。
代わりに黒髪の少女が喰われたか……と思いきや、再び怪物は虚空を噛んでいた。
と思いきや、怪物の口の中で爆発が生じた。

???「あなたの相手は私よ。かかって来なさい」

ムキになったのか、怪物は黒髪の少女に狙いを定める。
注射の押す側みたいな土台が並ぶ所を、注射から注射へとジャンプしていくように、
怪物をのらりくらりとかわしながら、黒髪の少女は立ち向かう。

そんな様子を見ていた一方通行は、少女が恐ろしい怪物と戦っている、という事実だけを認識した。
学園都市にいる、超電磁砲のような連中なのだろうか?

一方通行「何だか知らねェが……女の子が戦ってンのに、黙ッて見てンのは正真正銘のクズだよな」

一方通行「そこのテメェら。コイツを頼む」

???「え?は、ハイ…」

ピンクくてツインテールの少女は頷く。一方通行は、ドーナツの裏の少女達にミサカ19140号を預けた。

チョーカーのスイッチに触れると、ベクトル操作で一気に怪物の懐まで距離を詰め、黒髪の少女に当たらないよう怪物を上に向けて殴る。

???「貴方……、邪魔をしないで」

一方通行「うるせェ。嬢ちゃンはすッ込んでな」

ベクトル操作で怪物の懐に飛び込む。
すると、あっけなく一方通行は怪物に飲み込まれた――と思いきや、怪物は内側からズタズタに引き裂かれ、死滅した。

適当な注射器に着地しよう、と思ったら、そこは元の自転車置き場に戻っていた。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 21:47:20.22 ID:IszzjzgW0
一方通行「ふゥン。アレを倒したら元に戻るッてェ仕掛けだったんだな」

近くには黒髪の少女、まだへたり込んでいるマミとかいう金髪の少女、ドーナツの裏に居た少女にミサカ19140号と、謎の白い生物が居た。
因みに、白い生物は一方通行やミサカ19140号には認識できていない。

マミ「助かった、の……?」

マミはまだ呆然としている。

???「えっと、助けていただいて、ありがとうございます」

とピンクいツインテールの少女が、

???「私からも、ありがとうございます。危ないところでした」

と青くてショートヘアの少女が、お礼を言う。

一方通行「あァしねェとあそこから出られなかッたンだ。テメェらが助かったのは、偶然だろ」

こういう時、どうも素直に感謝を受け取れない一方通行であった。

マミ「いいえ……、それでも命の恩人には代わりありません。それから、暁美さんも」

暁美「……だから言ったのよ。あいつは今までの魔女とは訳が違う。あなた一人では厳しい相手だった」

マミ「ごめんなさいね、縛ってしまって。
   でも、どうやって脱出を……?」

暁美「それは、彼が」

暁美と呼ばれた少女は、一方通行に向き、近づく。

暁美「貴方のおかげで、巴マミの運命を変えられた。本当に、恩に切るわ。
   でも、あいつなら私一人でも倒せたわ」

一方通行にしか聞こえないように、小声で囁いた。

一方通行「女の子が戦ってンのに黙って見てるほど、俺は落ちぶれた悪党じゃねェ。
     ガキはおうちでおネンネしてろってンだ」

暁美「ッ……、私は……」

という呟きに気づくことも無く、一方通行はミサカ19140号に近づく。と、顔色は平然としていた。

一方通行「なンだ?お前、治ったのか?」

ミサカ19140号「はい、不思議と熱が引きました。ピンピンしています。と、ミサカは体を動かしてアピールしてみます」

マミ「どうやら、魔女の影響を受けていたみたいね」

???「マミさん、それって…」

???「生命力を吸ってしまっていたんですね?」

マミ「ご名答よ、美樹さん。」

一方通行「あァ?魔女ォ?」

マミ「そういえば、自己紹介が遅れていたわね。
   私は巴マミ。魔法少女。」

言うと、マミは一方通行に手を差し伸べた。
渋々といった感じで、握手する。

マミ「それから、彼女も」

と言って真美は、暁美の方を向く。

暁美「………暁美ほむら。魔法少女よ」

彼女は無表情に答えた。握手はせずに。

さやか「あ、私は美樹さやか!普通の少女です!」

まどか「えっと、鹿目まどかです。」

二人も相次いで、一方通行に一方的に握手をする。

一方通行はキョトンとした。

一方通行「あァ?魔法少女だァ…?」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 22:09:47.25 ID:IszzjzgW0
一方通行(しかも戦う相手は悪い魔女ッてか。メルヘン野郎よりメルヘンな連中だなァ、オイ)

マミ「信じなくても構いません。寧ろ、忘れた方が貴方の為かもしれない。
   助けていただいたご恩は忘れませんが、あんな事は忘れて、日常に戻ったほうがいいと思いますよ。」

一方通行「……あァ。メルヘンすぎて反吐が出る話だ」

マミ「それから、暁美さん。これからは、仲良くできないかしら?」

ほむら「……貴女が、まどかや美樹さやかを危険な目に遭わせないなら。
    次こそさっきのように、貴女も死んで、二人が殺される事態を招く可能性だってある。その事を思い知ったでしょう?」

マミ「ええ、死の恐怖は確かに思い知ったわ。
   でも……」

さやか「転校生、そんなに新しい魔法少女が生まれると都合が悪いワケ?
    ホント自己中ね。グリーフシードそんなに独り占めしたいんだ?」

ほむら「貴女、まだそんな事を……」

まどか「さやかちゃん、そんな言い方は……」

さやか「あーあーうざいうざい。マミさん以外の魔法少女って、こんな連中ばっかりなんだね。
    帰ろ帰ろ、マミさんもまどかも」

言うや否や、さやかはその場を立ち去る。

マミ「ほら、あの通り」

ほむら「……あの子は…」

物分りの悪い生徒に悩む教師のように、ほむらは言った。

マミ「とりあえず、鹿目さんは契約する?
   さっきの私のように、危険な目にあうかもしれない。本当に死ぬ可能性だってある。
   それでも、一緒に戦えば――」

ほむら「その必要はないわ。
    いい加減にして。どうあってもまどかを契約に誘導しようとするなら……、貴女は私の敵よ」

マミ「そう…。なかなか上手くいかないものね。
   じゃあ、魔法少女に誘導はしないわ。でも、鹿目さんはどうしたいの?」

まどか「私は……、」

まどかは制服の裾をつまんで弄りながら、逡巡する様子を見せる。

まどか「ほむらちゃんやマミさんには、仲良くしてほしい。
    だから……、魔法少女になるのは決めないでおこうって、思うんです」

ほむら「巴マミと仲良くしていたら…、貴女は魔法少女にならないでいてくれる?」

まどか「私、は……」

人の役に立ちたい。でも、そのせいで友達が仲間割れしてしまうのは辛い。
そういう気持ちの板ばさみで、まどかは逡巡していた。

一方通行「とりあえず、ソイツの言う通りにしときゃァ丸く収まンだろ。
     第一テメェらみてェなクソガキ共が、血みどろの戦いに身を置くこと事態筋違いだってンだ。
     全員おウチでオネンネしてろってェの」

まどか「何もそこまで言わなくても…」

マミ「いいえ。男の人には、そう思われても仕方ないのかもしれないわ。
   それでも、私達魔法少女は魔女と戦う運命だから。逃れられない、運命」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/14(土) 22:23:32.63 ID:jex1f6Io0
一方さんのキャラが違うww
一方さん、「女の子が戦ってンのに、黙ッて見てンのは正真正銘のクズだよな」とか言わないwwww
あれ?そういうキャラだっけ?
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 22:34:22.62 ID:IszzjzgW0
ほむら「そういう訳だから。貴方にとやかく言われる筋合いはないわ」

一方通行「ふゥン。……日曜のアニメみたく、お気楽じゃねェンだな。魔法少女ッて。
     男の戦力はいねェのかよ」

ほむら「……私達を魔法少女にさせる奴は、私達のような少女ばかりを狙うわ。第一、魔法少女なのだから。」

ほむらは白い生物を睨みながら言った。一方通行やミサカ19140号にはあらぬ方向を向いてるようにしか見えない。

一方通行「クソが……。胸糞悪ィにも程があンだろォよ……」

ミサカ19140号「あの、さっきから私置いてけぼりなのですが、とミサカは肩身が狭いことをアピールします。
        それから、向こうでさっきの子がずっと待ってるようなのですが、とミサカは指摘をしてみます。」

まどか「ウェヒヒ……、あんまり待たせちゃうのも悪いね」

ほむら「巴マミ。あなたは二度とまどかや美樹さやかを危険な目にあわせないこと。
    それが仲間として対応する条件よ。いいわね」

マミ「……ええ、わかったわ。どうやら魔法少女の契約を阻止するのは、貴女なりの思いやりだったようね。」

ほむら「それが分かってくれたのなら、貴女とは分かり合えると思う。美樹さやかにも、よく言って聞かせておいて」

マミ「そうするわ。じゃあ、帰るわね?
   貴方も……、そういえばお名前を聞いてなかったですね」

一方通行「……一方通行(アクセラレータ)。俺の呼称だ」

マミ「アクセラレータ?本名ではないのね?」

一方通行「他に名乗るような名前はねェよ。そう覚えておけ」

マミ「そう……、わかりました。そう覚えておきます。
   もしまた会うことがあったら、宜しくお願いしますね。
   それじゃあ」

まどか「えっと……、ほむらちゃんも、アクセラレータさんも、色々ありがとう。
    それじゃあ、帰るからね?」

一方通行「あァ。できれば二度と会わねェで済むといいンだが」

ほむら「……、まどか、またね。絶対に契約しないでね。」

まどか「それでほむらちゃん達が仲良くしてくれるなら、しないよ。」

ほむら「なら、いいわ。」

まどか「それじゃ、またね」

って手を振って、まどかもマミについていった。
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 22:41:59.95 ID:IszzjzgW0
>>6
確かに、ほんとなら上条のほうがそういうキャラな気がする
こう書いたのは、その上条を恐れると同時に憧れてもいる一通さんならありえるかなぁってのもあるし
あーいう子達見てたら、打ち止めや妹達や御坂と同年代だから思い出して、助けるべき対象とみなすってこともあるような気がするんだ
あとは彼の戦いぶりをほむほむ達に見せたかったってゆー書き手の都合。もっと違うセリフのほうがよかったかもだけど。

ひとまずここで筆を休めます
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 22:43:09.94 ID:IszzjzgW0
↑打ち止めは同年代じゃねーや、っていう語弊。
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)2012/01/14(土) 23:06:03.73 ID:Orgthcif0
打ち止めは悟り
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)[sage]:2012/01/14(土) 23:06:38.03 ID:Orgthcif0
ageちまった。すまん
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県)[sage]:2012/01/14(土) 23:17:03.85 ID:TLsUxQHV0
乙です
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/14(土) 23:35:16.90 ID:QGyyOgoBo
>女の子が戦ってンのに、黙ッて見てンのは正真正銘のクズだよな
同じ内容を言うにしても
「女が戦ってンのに、黙って見てンのはクズだな」
こっちの方がまだ一方通行っぽい……いやそれでも違和感があるけど
少なくとも「女の子」なんて言葉は言わないか、茶化すor挑発する時しか言わないと思う

>>10
打ち止めは悟りより小さいんじゃないか?
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]:2012/01/14(土) 23:49:13.95 ID:hllaucSE0
>女の子が戦ってンのに、黙ッて見てンのは正真正銘のクズだよな

より

女が戦ってンのに、黙って見てンのは正真正銘のクズだよな

の方がいいと思う。 あくまで個人的な意見だが
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/14(土) 23:58:26.66 ID:IszzjzgW0
なるほど、「女の子」っていう言い方がみんな引っかかるのね
まあ、脳内保管でおねがいします

ちなみに禁書は20巻までしかまだ読んでないので
その後の展開とか知りません
知ってることは踏襲するとおもいますが
ネタバレとか、20巻以降の展開と矛盾してるぞ的な書き込みはNGってことでおねがいします
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[sage]:2012/01/15(日) 00:02:30.17 ID:nlTSviNAO
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]:2012/01/15(日) 00:26:21.81 ID:dfUhAEAAo


18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 00:34:06.15 ID:cy5OwnFe0
風呂入ってきた。
眠くなるまで続き投下しますよ
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 00:34:46.62 ID:cy5OwnFe0
一方通行「とりあえず、お前はもう平気なんだな?」

ミサカ19140号「ええ、元気バリバリです!とミサカは力こぶを作ってみます

一方通行「ちょっと待ってろ」

言うと、一方通行は学園都市製のケータイでヘヴンキャンセラーに電話をかける。

一方通行「もしもしィ?俺だが、こッちのミサカは何かいきなり元気になッたみてェなンだ。連れてくのか?
     あァ?暫くここで様子見ィ?
     それはいいけどよォ、なンで俺が見てなきゃなンねェの?こッちにだッて職員はいンだろォ?
     ……はァ?現地の医師しか居ないィ?テメェ、どこまで杜撰なンですかァー?
     学園都市の息がかかッた病院だから安心して任せられる?ッて言ッても、設備とか学園都市に比べたら遅れてンだろォがよ。
     ……だから俺が様子を見て、容態が悪くなッたらすぐに学園都市まで連れて行けるように、ってか?
     オイオイ、そッちには俺の命より大事なガキが居ンだよ。テメェが一番よォーく分かッてンだろォが。
     打ち止めに何かあッたらどォ責任とッてくれるンですかァー?
     ……あァ、確かに今は黄泉川に面倒見は任せてるが。
     なァるほど、テメェの言い分は、彼女がいるし何かあッたらテメェが責任持ッて調整してくれるッてェ事かよ。
     ……なら、仕方ねェ。妹達だッて、俺の守るべき存在だからなァ。わァかッた、わかッた。19140号の様子見、引き受けてヤンヨ。
     その代わり、打ち止めに何かあッたら[ピーーー]からな?……あァ、そォだ、妹達全員や俺自信の命運もかかッてンだからなァ。
     じゃ、そォゆーことで。」

一方通行は、電話を切った。

一方通行「ッてな訳だ。暫くテメェは様子見ッてことで、俺と一緒に行動しろ」

ミサカ19140号「わーい、一方通行を独占できるー♪と、ミサカは腕にしがみついてみます」

一方通行「オイオイ、やめろッてェの」


ほむら(このアクセラレータという男…。今までになかったイレギュラーだわ。
    でも、彼のおかげで巴マミは救われた。もしかしたら、彼の存在は……
    運命を変える、鍵になるかもしれない)

ほむら「貴方……、暫くここに滞在するのね?」

一方通行「……あァ。いつまでかは、分かンねェけど」

ほむら「なら、話したいことがあるの。いいかしら?」

一方通行「あァ?」

ミサカ19140号(ムムッ……新たな恋のライバル発見!?ってミサカは心の中で身構えます)

一方通行「……コイツが居てもいい話かァ?」

ほむら(あまり無関係な人を巻き込むのは忍びないけれど……、それを言ったらこの男も同じこと。
    それでも、運命を変えられるなら……少しでも可能性があるのなら、賭けてみたい)

ほむら「ええ、構わないわ。
    長い話になる。喫茶店で話しましょう」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/01/15(日) 00:35:41.24 ID:GHAfl9D80
乙、期待してます

>女の子が戦ってンのに、黙ッて見てンのは正真正銘のクズだよな
俺なら
ガキが戦ってるっつーのに黙って見てンのもなァ……
首をコキコキ鳴らしながらチョーカーのスイッチを入れる一方さんを思い浮かんだ
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 00:41:35.31 ID:cy5OwnFe0
>>20
それ良い 書き直せるならそれにしたいですね
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 01:26:44.83 ID:cy5OwnFe0
とある喫茶店(まどマギアニメ5話で、まどほむが会話した店のイメージ)で、ほむらは、魔法少女に関する事実を、一方通行とミサカ19140号に打ち明けた。
魔法少女とは何の縁もない彼だからこそ、全てを打ち明ける気になれた。
それで信じてもらえるなら、彼に望みを賭けられる。
それで信じてもらえなくて立ち去るのなら、それで諦めればいい。
実にシンプルだった。

まず、インキュベーターという存在と契約して、魔法少女になること。

一方通行「そいつはどンな奴なンだ?」

ほむら「白くて、ネコとウサギの合いの子のような外見をしているわ。
    魔法少女や、あいつが見せようと思ってる相手以外には姿が見えない」

魔法少女になった者は、魂を抜き取られ、宝石にされること。

一方通行「つまり…、その宝石が壊れたら死ンじまうのか」

ほむら「ええ。この宝石が砕け散れば、魔法少女は命を落とす。
    肉体と魂が直結していないからこそ、苦痛もセーブされ、超常的な力を手に入れることができる。
    普段は、指輪にして持ち歩いているわ」

その宝石から100メートル以上離れたら、抜け殻になること。

一方通行「魂なンて非科学的なモノは信じちゃいねェが……」

ほむら「信じられないのなら、後で証明して見せてあげるわ」

そして魔翌力の浪費や絶望によって、その宝石が濁りきった時には魔女になること。

ミサカ19140号「それって……」

と、ミサカは語尾さえ忘れるほどに不穏な事実に驚愕したらしい。

一方通行「……魔法少女が魔女になる、ってか」

ほむら「ええ、そうよ。あの怪物も、嘗ては何の罪も無い少女だった。
    私や巴マミも――全ての魔法少女は、絶望と殺戮を撒き散らす、魔女に成り果てる」

一方通行「なンでテメェやあの金髪や……、怪物になッちまッたあの魔女も。そンな目に遭わなきゃなンねェんだ」

ほむら「インキュベーターは、宇宙エネルギーを回収するために、私達魔法少女と契約するの。
    エントロピー、という言葉を知っているかしら?」

一方通行「焚き火で得られる熱エネルギーは、薪を伐る労力に釣り合わない……ッて奴か」

ほむら「知ってるなら話が早いわ。
    その結果、宇宙全体のエネルギーは目減りしていく。そのエネルギーを回収するために奴らが生み出したのが、魔法少女。
    魔法少女が絶望の底に突き落とされ、魔女となるその転換期に、奴らの言う『感情エネルギー』が発生してそれを回収する。
    インキュベーターはその為に、私達を魔法少女にし、絶望させるのよ」

一方通行はその事実を、頭の中で咀嚼する。
宇宙全体の為に、何の罪も無いガキどもが、たった一度の希望の為に絶望へと叩き落される。
その点が、暁美ほむらの話における最も深い印象として、刻み込まれた。

一方通行「クッ………ア、ハハハハハハハ」

傑作だ―――。あまりにもクズすぎて、傑作としか言いようがねェ。
打ち止めを苦しめたエイワスのように、この俺を『番外個体』で壊そうとした学園都市のように。
どいつもコイツも、クズしか居ねェ。
そンな事、ロシアで死ぬほど思い知らされていたことだったンだが。
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 01:27:50.26 ID:cy5OwnFe0

一方通行「アヒャアヒャヒャヒャヒャヒャ、クッハッハハハハハハハハッ!!

宇宙全体にも、クズしか居ねェってか。面白ェ。
よォく分かった。この世界なンてレベルじゃねェ、宇宙単位で狂ッてやがる。
そンな宇宙の中で、悪あがきをする自分が、ひどく滑稽だ。まるでアリ地獄の中で、必死に生き延びようとしているアリみてェだ。
それでも生き延びれるのは――あのツンツン頭のヒーローがお似合いだ。俺みてェな三下の悪党じゃ、勝てない。
そう、思っていた。

けど、そのヒーローが教えてくれたンだ。
目の前に泣いている人がいるのに、助けようとすることに、理由なンて要らねェッて。
善だからとか、悪だからとか、そンなことが足枷になンてならねェんだッて。

笑い声を上げる一方通行に、訝しげに注視する他の客。
それに狼狽えるのはミサカ19140だけで、ほむらは無表情に彼の動向を見守っていた。

一方通行「何の罪もねェクソガキが100人や1000人絶望したぐらいで、宇宙のエネルギーが回収できる、ッてェか……。
     面白ェ。最高のゴミクズじゃねェか。」

ほむら「………」

狂気に満ちた一方通行の表情を、一見無表情に、内心おっかなびっくりで、ほむらは見守る。

一方通行「そンな幻想、俺がブッ殺してヤンヨ。――インキュベーター」

一方通行には、インキュベーターを認識できない。にも関わらず。
彼の視線の先、暁美ほむらの背後の床にいるインキュベーターを、しっかりと睨んでいた。
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 01:30:34.73 ID:cy5OwnFe0
今日はここまで
続き思いついたらまた投下します
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/15(日) 01:32:53.54 ID:7OAHU1o50
>>1
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]:2012/01/15(日) 01:42:45.10 ID:61t3pwQZo
一方さんは「ァィゥェォン」がカタカナで「っ」はひらがなだぞ
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 01:45:00.70 ID:cy5OwnFe0
>>26
ぬう、その辺曖昧に認識してた
今後は気をつけます
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]:2012/01/15(日) 02:58:26.86 ID:KtZiAvwy0
内容は面白いのにキャラとかの知識が少ないのが残念
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)[sage]:2012/01/15(日) 07:50:15.61 ID:7ew9G5VAO
続き思いついたらて…
大体次がいつぐらいになるとか、分からない?
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 09:51:56.46 ID:cy5OwnFe0
>>28
確かに知識不足は痛感した。特に禁書サイド。
一通さんの口調も色々指摘されてるし、設定面でもラノベは図書館で読んでただけだからかなりうろ覚えな部分もあると思う
アニメやウィキペ見直して復習しようと思う
他にも「俺の一通さん像じゃない、こんなの絶対おかしいよ!」って場合には指摘してもらえれば。なるべく善処する。

>>29
具体的な日時は俺にも不明だけど、2〜3日以内には続きに着手してると思う
投げ出して途中でやめるようなことはしないつもり
投下する時間は夜10時以降になると思う
因みに今からは投下しないです
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/01/15(日) 10:16:51.53 ID:1Z7QEsKbo
まずアクセラレータはツンデレだから俺の命より大事なガキとか他の人には言わない気が…
シリアスだから色々引っかかる
応援してる
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/15(日) 13:24:36.05 ID:cy5OwnFe0
>>31
応援ありがとう
帰れるかどうかがかかってるというのと、冥土返しが相手っていう要素があればその想いの強さはアピールするんじゃないかなと思ってた
後になって冥土返しにそのネタをぶり返され、赤面しながら否定する一通さんとか良くね?
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]:2012/01/15(日) 14:23:31.88 ID:fMJAFFyAO
幼女や打ち止めや妹たちが被害者ならこんな感じでも多少の違和感ですむんだがなwwww

とりあえず期待
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/15(日) 14:34:50.22 ID:cy5OwnFe0
>>33
ほむほむや魔法少女ズのために戦う気はないと思います
ただまぁ、妹達は彼女たちと同年代ですから……っと、詳細は続き投下の時に。
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/15(日) 15:53:17.88 ID:NFi9SSld0
クロスは、本編とは別物と理解している。

>>1の描く世界を見せていただこう、舞っている。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/15(日) 16:14:19.83 ID:cy5OwnFe0
続き、ひとまず1回分投下です。

>>35
一通さんは結局ミサカ達のことが第一の優先事項なんだけど、
そのミサカ達を救った上条なら、確実にこの魔法少女ズを助けようとしてるだろうな…みたいなことは考えると思ってる。
そんな上条がカッコいいと思ってて、でも真似できないからわが道をゆく不器用な一通さん、っていう感じが俺は好きなんですよ
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/15(日) 16:14:46.53 ID:cy5OwnFe0
ほむら「その言葉、本気なのね?」

一方通行は思った。
1万人近くの妹達のことを、その源泉たる御坂美琴のことを、学園都市の陰謀から救い出した番外固体のことを、そして打ち止めのことを。
ちょうど目の前にいる魔法少女と同年代の、守るべき存在の全てを。

このガキは言っていた。『インキュベーターは少女を狙って契約する』と。
なら簡単だ。どのミサカにも、奴と契約させねェ。全てのミサカの誰一人、祈りの対価に絶望を払わせたりはしねェ。怪物にさせたりなンてしねェ。

一方通行(それが――俺の、これからの戦いだ)

一方通行は、隣のミサカ19140号を、右腕で抱き寄せた。
コイツも、全てのミサカも。絶対に守ってみせる。

一方通行「あァ、本気だ。絶対に奴らの好きなよォにはさせねェ」

ほむら「話が分かって助かるわ。」

ほむら(ここまでの話を、この男は初めて分かってくれた。
    彼の手を借りることができれば――きっと、運命を変えられる)

ほむら「その為に、手を貸してほしいの。貴方の力を借りたい。」

一方通行「どォしろってンだよ」

ほむら「インキュベーターの目的を阻止する。その点で、貴方と私の利害は一致しているわ。
    私は奴らの正体も企みも、全て知っている。知っていてなお、私一人では止められなかった。
    だから、貴方の力を借りたいの」

一方通行(ここに居るのがあのヒーローだったら、そンな話は確実にお断りだろォな。
     協力なんてしねェで、このガキも救われるべき対象に含まれてるに違いねェ。アイツが一人で全部背負い込んで、この俺から1万人近くの妹達を救ったように、
     全ての魔法少女を救って見せてくれるのかもしれねェ。
     それが出来るなら、そうするだけの資格があるなら、俺もあんなヒーローになれンだろォな。
     カッコよすぎるぜ。正直、嫉妬するほど憧れる。俺には正直、合わねぇ)

ほむら(この男の力で、本当に運命を変えられるなら)

ほむら「全て片付いたら、どんなお礼だってする。
    どんな目に遭ってもいい。汚されてもいい。
    貴方が望む事なら、後で何だってする」

一方通行(このガキ――そうまで自分を犠牲にしてまで、守りたいモノがあるンだな。
     俺と同じ。否、俺よりもきっと正しい正義なンだろォな。
     俺がやってることは、ただの罪滅ぼしなンだからよォ)

ミサカ19140号「一方通行はそんな事しません。汚すのなら是非、このミサカを……と、ミサカは目を潤ませながら一方通行に熱い眼差しを」

一方通行「黙れクソガキ」

一方通行は、肩から回している手でミサカ19140号の口を押さえつけた。

ミサカ19140号「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!っふぇみふぁふぁわぁ〜〜〜」

口を塞がれてなお語尾をおうとする、頑張るミサカ19140号であった。

ほむら「黙ってないで答えて。手を貸してくれるの?くれないの?」

一方通行「……どんなお礼でもするンだな?どんな目に遭う覚悟もあるンだな?」

ほむら「ええ。本気よ」

一方通行「あの金髪のガキみてェに、お友達ゴッコはやらねェぞ。お前が俺の力を利用したいってンなら、俺もお前の情報を利用させてもらう。
     それに、お前にはお前の守りたいモノがあるように、俺には俺の守りたいモノがある。
     同時にピンチに陥ったとしたら、真っ先に見捨てるのは、お前ら魔法少女だ」

ほむら「それでいいわ。私だって、まどか以外の全てを見捨てて戦ってきた。どんな罪を重ねても。
    私と貴方との協力関係は、そういう位置づけが相応しい」

一方通行「……いいぜ、交渉成立だ。手を貸してヤンヨ――暁美ほむら」

一方通行は開いている左手を差し出し、暁美ほむらと手を結んだ。
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 18:06:16.19 ID:cy5OwnFe0
一方通行「それじゃァ、一足先に帰るぜ。色々制限があってなァ」

ミサカ19140号をおぶって走るために長時間演算制御していたこともあり、バッテリーはそろそろ充電したい頃合だった。

ほむら「待って。どこに滞在しているの?」

一方通行「見滝原総合病院だァ。つっても、受付で聞いてもわかンねェだろうよ」

秘密裏の部屋に、秘密裏の出入り口を利用して出入りしているためである。

ほむら「なら、携帯番号を教えて。」

一方通行「あァ?何でお前に教えなきゃなンねェンだ」

ミサカ19140号「そのとーり、一方通行の気持ちはミサカに一方通行なのよ!連絡先交換だなんて、恐れ多いこと甚だしいわ!
       と、ミサカは恋敵に宣戦布告を宣言します」

ほむら「貴方達の邪魔をするつもりはない。私だってまどか一筋よ。
    インキュベーターの企みを食い止めるための情報提供の為にしか使わない。約束するわ」

一方通行「もし約束を破ったら?」

一方通行(覚悟を確かめてやる。
     コイツにとって1万人以上の同級生を殺した、正真正銘の化け物と手を結ぶ為には、生半可なモノを賭けちゃいけねェンだ)

ほむら「……私の右腕を差し出すわ」

一方通行「ほォ……?もしどォでもいい内容の為に電話をかけてきたら、テメェの右腕俺に差し出すンだな?」

ほむら「ええ。約束するわ。有無を言わさず、容赦なく捥げばいい」

一方通行(大した覚悟だ。こいつはヒーローに何を言われても、信念を曲げないタマだな。
     このガキは――正真正銘のヒロインだ)

一方通行はアンケート用紙の裏、下に電話番号と、上に「無駄な電話を掛けたら右腕を差し出す」という契約を記した。

一方通行「サインしな。上半分はもらっておく」

ほむらがサインすると、その名前の上下で割れるように破った。下半分だけほむらが受け取る。

一方通行「じゃァ、そォいうことで。」

一方通行は自分とミサカ19140号の分の料金を置いて、去った。
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 18:48:00.55 ID:cy5OwnFe0
一方通行とほむらの会話を、ずっとインキュベーターは後ろで聞いていた。
ほむらは、聞かれていることを知りながら、インキュベーターを無視して話していた。

QB「やれやれ、ここで全てをひけらかしてくれるとはね。
  暁美ほむら、キミは魔法少女に関する知識をどこで手に入れたんだい?」

ほむら「………」

ほむらは答えずに、無言で睨む。
居ることを知りながら一方通行と話していたのは、インキュベーターへの明確な宣戦布告でもあった。

QB「ま、大方の予想はつくけれど。
  それにしても、あれだけ邪悪そうな男にまで縋るとはね。大した覚悟だ。
  そうまでして、どうして人間は、たかだか一個体の生き死ににこだわるんだい?訳が分からないよ」

明確な回答など無いと知りつつ、ほむらの神経を逆撫でするように、インキュベーターは言葉を続ける。

QB「ま、確かに君は一枚上手だ。このままでは、鹿目まどかと契約するには、困難を極めるだろう。」

ほむら「……絶対にやらせない。まどかとの契約を、止めてみせる。ワルプルギスの夜も、倒してみせる。」

QB「そのために、あの少年の手を借りたんだね?彼にどんな目に遭わされてでも。」

ほむら「お前の目的が止められるのなら。この命でさえ、安いものよ」

QB「君にとって鹿目まどかは、それ程までの価値があるという事だね?
  ボクも同じさ。あの子と契約すれば、途方も無い感情エネルギーが回収できる。
  君が君のやり方でボクの邪魔をするのなら、ボクはボクのやり方で、まどかを契約に導くとするよ」

その言葉を聴いたほむらは魔法少女に変身しようと、指輪をソウルジェムに変えて

QB「こんな所で変身するつもりかい?」

そう言われ、思いとどまった。大勢の人がいる喫茶店で変身して拳銃を放ったら――余計な邪魔者が増えるだけである。

QB「ま、せいぜい足掻いてみればいいさ。」

インキュベーターは、壁の影へと消えていった。

ほむら「絶対に……止めてみせる。お前の企みを。」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 18:56:13.97 ID:cy5OwnFe0
喫茶店が終わってひとまずここまで。相変わらず続き思いついたらまた投下します。
次はどのキャラに焦点あてよー。
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]:2012/01/15(日) 19:36:17.03 ID:b+7F+BTD0
乙。
んで、>>30でおかしいとこがあったら指摘ってあるんで書いてみる。
一方通行は「ヤンヨ」とは言わない。「やンよ」か「やるよ」。
それ以外は大方安定してると思う。
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 19:45:40.90 ID:cy5OwnFe0
>>41
指摘どうも。「ヤンよ」か「やるよ」ね、把握

あと、ちょいと契約書の下りがもっとこーしたほうがいいと思ったことがあるので
>>38無かったことにして次のようにしたい。



一方通行はアンケート用紙の裏、下に電話番号を記した。

一方通行「上に書きな。テメェの賭けるモノを」

ほむらは言われるまま、上に「無駄な電話を掛けたら右腕を差し出す」と、丁寧に記した。

一方通行「真ん中にサインしな。上半分はもらっておく」

ほむらがサインすると、その名前の上下で割れるように破った。下半分だけほむらが受け取る。

一方通行「じゃァ、そォいうことで。」

一方通行は自分とミサカ19140号の分の料金を置いて、去った。
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 19:47:40.47 ID:cy5OwnFe0
↑やンよ ってとこまた書き間違えてたー
勘違いしたまま納得してないんであしからず
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/15(日) 20:20:57.57 ID:NFi9SSld0
なるほど、この世界の、ほむ通は、大人なのであるか…
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 20:29:48.30 ID:cy5OwnFe0
>>44

やあ、アックアさんじゃないか
ほむほむはアニメと同じく14歳の想定です。まどマギは春休み明けの新学期、3月16日〜4月16日の一ヶ月間というのが有力な考察情報なので、
禁書でも新学期が始まった頃ぐらいの想定ですね。ロシア戦争が10月だからその半年くらい後

ほむほむは処女(…であってほしい) 一通さんは……本編で童貞なのかどうかからわかませぬ
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 20:31:53.03 ID:cy5OwnFe0
↑よう考えたらほむほむの誕生日が不明だから、13か14
新学期早々なら13かな、4月1日が誕生日なら途中で誕生日だけど
誰にもおめでとう言われてないし
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)[sage]:2012/01/15(日) 20:35:50.52 ID:7ew9G5VAO
>>30
その言葉信じるぜ!
とある×まどマギのSSは途中で忙しくなって投下時間が無くなるor詰まる(続きが思いつかんくなる)事が多いから
まぁ忙しくなったらリアル重視でいいから生存報告だけはして欲しい。
頑張って
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 20:57:57.67 ID:cy5OwnFe0
>>47
挫けそうになっても、概念まどかが見守ってくれているし
ほむほむフィギュアを机に置いているしほむほむクッション抱きながら毎晩寝ているから
きっと完遂してやンよー
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県)[sage]:2012/01/15(日) 23:06:56.02 ID:58wQGg3z0
一応指摘すると、一方さんは上条さんみたいなヒーローに憧れてる節はあるけど、実際は無自覚だから自分で憧れるとか言わないと思うよ
口調とかはあれだけどまぁSSなんだし、そこらへんは>>1の自由だと思うけどね
あと、全レス返しじゃなくて、投下するときに何個か質問拾って答えるくらいでいいと思う
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/15(日) 23:23:12.98 ID:cy5OwnFe0
>>49
ロシアでのエピソード見てたら、自覚しててもおかしくないんじゃね?って勝手に解釈してた
一々言うのは蛇足だったなぁと思ってる 「あのヒーローならこう考えるだろォな」的なくだりはまぁ書きたかったことなので

つい発見するとレスしちゃうのはほどほどにしないとレスの数も無駄遣いになるし他の趣味も疎かになってきてるので
今後は投下の時しか確認しないよーにしますハイ…。
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/15(日) 23:31:48.18 ID:VkhalyIm0
俺得なssだ。期待してる。
あと一通さんはテメェじゃなくて、徹底してオマエだった気がする。
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/16(月) 20:01:04.27 ID:5SksMHId0
>>51
俺得とか嬉しいことであります
深く考えずにテメェって言わせてしまったけど、確かにオマエな気がする…。この先はきをつけます

続きで思いついただけ投下します
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/16(月) 20:01:53.71 ID:5SksMHId0
見滝原総合病院の、秘密裏の入り口からしか入れない、あまり病室らしくない部屋。
その部屋の隣には培養器に色々ゴチャゴチャとした機械が繋がっている部屋があって、
ミサカ19140号は普段そちらで調整を受けていて、こちらは生活空間になっていた。
その部屋はワンルームアパートの一室のような様相を呈していて、
家具には薄いピンクのカーテンやらハートの散りばめられた布団のかかったベッドやら、
ベッドの上にはヌイグルミがあったりやら、
本棚には月刊の少女マンガ誌やら少女マンガの単行本やら、
そーゆーいかにも少女って感じの生活を、ミサカ19140号は送っているのであった。

原因不明の高熱があった為、そんな彼女の様子見のために急遽ここで滞在する羽目になった一方通行は、
ここで彼女と共同生活を送ることになった。
暁美ほむらと喫茶店で話した後、一方通行はその部屋に初めて訪れていた。

一方通行「ふゥン……まァ、年相応って感じだな」

部屋に入って早速、一方通行は、専用アダプタから伸びるコードにチョーカーを繋いだ。
(因みに作者は正しい充電方法が分からないので、ここでの設定です)

一方通行(打ち止めの部屋も少女って感じから抵抗はないが、ココで暮らすのはちょっと慣れが要るな)

殺風景で飾り気の無い部屋のほうが性に合ってる一方通行としては、そんな感想を抱いた。
因みに、女の子と共同生活だからってエロいことを考えるよーなタマでもない。黄泉川や打ち止めで慣れてることもあり。

ミサカ19140号「最近は女の子らしい趣味も持ってきたので、少女って感じがするでしょ?ってミサカは乙女チックにアピールしてみます」

ミサカ19140号(うっふっふ〜愛しの一通タンとの共同生活♪これからココで毎晩熱い夜を…キャッvvなんて、ミサカはこれからの生活に期待を膨らませます)」

ここではむしろ女の子のほうがエロいことを考えていたりするのであった。

一方通行「あァ……」

一方通行(インキュベーターに狙われそォなくらいにな)


ミサカ19140号「ところで、どうしてあのアケミ?っていう子の話を信じる気になったのかなぁ、とミサカは疑問を呈します」

一方通行「超能力は当然だが、魔術もや天使もロシアで見たからなァ……魔法少女って奴が実在してもおかしくねェだろ」

ミサカ19140号「そりゃー私だって、プリキュアとかCCさくらみたいな魔法少女ものに憧れたりもしますし、なれたらいいなーなんて思ったことだってあります。
        でも、それが悪い魔女になってしまうだなんてそんな、夢も希望も無いモノだなんて思いたくないですよ。とミサカはミサカの考えを述べます」

一方通行「本当にあのガキが嘘つきだといいンだがな……
     上の勝手な都合で、俺達のよォな矮小な人間が苦しめられる所なンてのは、うンざりする程見て、身をもって味わってきたことだからなァ。
     この目で見てないことを本当に真実だなンて断言はできねェが、
     現実は甘くねェと思っといた方がいいだろォ」

ミサカ19140号「ふぅん……、一方通行はあの子の味方なのね?とミサカはジト目を向けます。
        本当だとしたら、激しく女の子の夢ブレイキング!!ですよ」

一方通行「……お前は、もしインキュベーターに契約を迫られたら、契約すンのか?」

そんなことは許さない、とあからさまに目で訴えながら、一方通行はミサカ19140号を睨む。

ミサカ19140号「……もちろん、しないつもりです。とミサカは一方通行の熱い視線に圧されながら答えます。
        契約したが最後、再びレベル6シフト実験の再開になりそうな予感がします。」

一方通行「そォいうことだ。 …俺は二度とお前達を殺したくねェ。他人に殺されるのも我慢ならねェ。
     だから魔法少女に憧れてるンなら、その憧れを捨てろ。たとえあのガキの言うことが嘘でも、
     最悪の可能性があるなら危ない橋を渡るンじゃねェよ」

ミサカ19140号「一方通行がそこまで言うなら……。ミサカネットワークを使って、他のミサカにも伝えておきましょうか?とミサカは提案します」

一方通行「そォしてくれ。ミサカ達にはこォ伝えろ。
     奇跡を約束して取り入ろうとする者が現れても、決して言いなりになっては駄目だと」

ミサカ19140号「では、そう伝えておきます」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/16(月) 20:22:42.72 ID:pwZEr5Vj0
>>1

さすが、第一位らしい発言を行っているのである。
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/17(火) 18:22:57.76 ID:ECcz1LQs0
学校から書きこめるかな?っていうテスト
書けてたら続き投下。結構先のほうまで思いついてるんだけど、結構怒涛の展開になると思う

>>54
やあアックアさんいらっしゃい。
結局どこまで行ってもミサカーず一筋な一通さんでごぜえます
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/17(火) 18:23:47.76 ID:ECcz1LQs0
ミサカネットワークにアクセスしたミサカ19140号は、まず打ち止めに情報を送信した。

ネットワークの専門用語で言うと、ブロードキャストアドレス、つまり一斉送信専用アドレスに送信すれば、
一度に全ミサカへと情報送信が行なえる。
しかしその権限は、打ち止め以外の個体にはない。例えるなら、クライアントと管理者の関係のようなものだ。
でないと、どのミサカにでも全ミサカを一斉にシャットダウンできちゃうのでそうなっている。

単なる知識や感覚の共有なら、どの個体とでもP2Pでのデータ送受信のように可能である。
魔法少女に関する知識についてはそれで伝達できるが、どこかのミサカは、知っててなお信じない可能性がある。
そのため、上位個体から一斉送信してもらう必要があった。
(という作者の解釈です。間違ってるのかもしれませんが)

"ミサカ19140号より上位個体へ。
 『奇跡を約束して取り入ろうとする者が現れても、決して言いなりになっては駄目』と、全ミサカへ伝達をして頂きたい。
 そいつは白くて、ネコとウサギの合いの子のような外見をした、インキュベーターという存在である。
 魔法少女になって欲しい、と勧誘してくるので注意されたし。その末路は絶望的なものであり、詳細は知識共有にて伝達する。

 なお、これは一方通行からの伝達事項でもある為、重要事項として認識されたし。"

というメッセージを、打ち止めこと最終信号ことミサカ20001号へと送信した。

それに対する応答は、10分程して届いた。

"了解だよ!ってミサカはミサカはみんなに一斉送信するの"



 ―黄泉川のマンション


そのメッセージを受け取った打ち止めは、凍りついた。
文面を反芻する。

『白くて、ネコとウサギの合いの子のような外見をした』

インキュベーターというのは初耳、けれどそいつは自らをキュウべぇと名乗っていた。

『魔法少女になって欲しい、と勧誘してくるので注意されたし』

確かにそいつはそう言っていた。

『その末路は絶望的なものであり、』

えっ………?と、打ち止めは表情が凍りつく。

『詳細は知識共有にて伝達する。』

そして追加で送られてきた、19140号の知識。

それは魔法少女の契約からその正体、宝石が濁りきったら魔女になるという事。そしてインキュベーターという存在の企み。
黒髪の少女が語る、魔法少女というものの実態に関する全てだった。

『なお、これは一方通行からの伝達事項でもある』

他でもない、一方通行からの伝達……。

それの意味することは、"魔法少女になるのは危険である"という事実への警告、という他でもない証左だった。

左手の薬指にくっ付いた、銀色の指輪を見つめる。

打ち止め(一方通行や他の個体にバレたら、絶対に怒られる……って、ミサカはミサカは戦々恐々としちゃうの。
      彼の幸せを願ったばっかりに、余計にあの人を苦しめるのは……嫌)

ミサカ19140号に言われなくても一斉送信する予定だった、

"わたし、魔法少女になったんだよ!ってミサカはミサカは自慢してみる!"

というメッセージを破棄し、了解の応答を返した。

打ち止め(せめて他の全ミサカが、同じ過ちを犯さないように…。)

一方通行やミサカ19140号からの、元を正せば暁美ほむらという少女からの警告を、一斉送信した。
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/17(火) 18:43:11.05 ID:ECcz1LQs0
ミサカ19140号「これで全ミサカに伝達されました、とミサカは報告します。
        一方通行、あなたの想いは全てのミサカが知っています。絶対に、インキュベーターの言いなりになることはないでしょう」

一方通行「そォか、なら良かった。けど油断はしねェで、全ミサカの動向をモニターしねェとなァ」

ミサカ19140号「その件についても、上位個体に報告しておきましょうか?とミサカは提案します」

一方通行「本当は俺が引き受けたい所だが…、それは番外個体に頼もォぜ。モニターならアイツの得意分野だろォよ」

ミサカ19140号「では、番外個体に伝達しておきましょう」


その頃番外個体は、風呂に入っていた。

つい先程から、ネットワークの上位階層から後悔の念を感じる。
他の下位個体にわざと伝わらないようにしているソレも、番外個体だけは感じ取っていた。
そしてその矢先にあの一斉送信。
魔法少女?ハハッ、何それ?ガキじゃないんだから。と、その続きがなければ一笑に付していただろう。

ところが19140号から受信した、魔法少女というものの正体や末路を知り、ソレが本当なら笑い事じゃないねぇ〜と感じた。
ついでとばかり、というかこっちが本題だろう、ミサカネットワーク全体のモニタリングを頼めるかというメッセージも受信して、
『それぐらい簡単っしょ』と返した。

風呂を上がったら何を後悔してるのか、打ち止めに聞いてやろ。

番外個体「と、ミサカもたまには優しいお姉さんぶってみようではないかー」



風呂を上がると早速、打ち止めの部屋に入った。

番外個体「ねーねー打ち止め、さっき何か後悔してたでしょ」

打ち止め「ノックもなしにいきなり入るとか無遠慮だよ!ってミサカはミサカは怒りたいところだけど激しく図星……。番外個体には適わないや」

番外個体「ミサカが相談に乗ってやろうじゃん?じゃんじゃん?」

打ち止め「愛穂がうつってるよ、ってミサカはミサカはツッコミを入れてみたり。まぁ……大したことじゃなくって……」

打ち止め(ばれちゃいけない……ばれちゃいけない……)

番外個体「大したことない負の感情じゃないぞーこりゃぁ?こっちまで鬱になるってぇの、早くお悩み解決しちゃえよぉ」

打ち止め「本当に大したことじゃ……ってミサカはミサカは段々委縮していくの」

番外個体「その感情を感知したその直後に、なんか魔法少女がどーたらこーたらって一斉送信したよね?
     更に更にぃ、19140号から全ネットワークのモニタリング頼まれたんだよねぇ?
     何か関係あるの?」

打ち止め「うっ……うぅぅぅぅ」

番外個体「うわっ、泣くな泣くな泣くなって!あーもう」

打ち止めは、番外個体の胸に顔を埋めて泣きついた。

打ち止め「わたし、わたしねっ……」

打ち止めは、一方通行の幸せを祈って魔法少女になった、という事を打ち明けた。
その矢先にあんな事を知らされて、そんな事とは知らなくて、魔法少女になってしまったことを後悔していることを打ち明けた。
一方通行や他のミサカを悲しませたくない、内緒にして欲しい。と何度も念を押しながら、
わんわん泣きながら全てを打ち明けていた。
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/17(火) 18:46:21.54 ID:ECcz1LQs0
次の授業始まるからここまでです
20巻までしか読んでなくて、ロシア戦争終結後は番外ちゃんも居候してるってことくらいしか知らなくて
口調とか性格とか自信ないです
あとなんか番外ちゃんと絡む新キャラ出てたらしいけどその子のことはもっと分からないので読むまでは出番ないかと
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/17(火) 18:49:45.35 ID:ECcz1LQs0
あ ミサカクローンの一人称みんなミサカだっけ
わたしとも言わないんだっけ 記憶がgdgdすぎるー
違和感あったら脳内補間で…(´・ω・`)
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県)[sage]:2012/01/17(火) 20:14:57.43 ID:LxJJ/Z660
打ち止めは愛穂とか名前で呼ばない
ヨミカワとかヨシカワだよ
色々もったいないし、自信ないなら多少は調べようぜ
たしか禁書キャラの口調まとめ的なのもあったはずだし
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/17(火) 21:33:15.86 ID:QpwrAJ9c0
打ち止め契約済み。

……魔女になったら、全妹達が暴走するんじゃ……
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/17(火) 21:38:16.27 ID:c9l4XsiI0
良かれと思って行った行為が、

裏目にでる、

悲しい事象を描く>>1を舞っているのである。
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/17(火) 22:52:49.42 ID:f45XtvjT0
>>60
まとめがあったの知らなかった
口調とかうろ覚えで書きすぎてたので修正投下するかも

>>61
>>62
この打ち止めの行動がどー出るかも、どー出たかのその後にどーなるかってことも考えてあるので
地道に書いていきますよ
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/17(火) 23:01:19.73 ID:f45XtvjT0
学校で投下したやつの途中からの修正版投下します
ちなみに口調まとめサイト見つけれなかったので、まぁ多分打ち止めと番外ちゃんはこんな感じの口調だろーと俺なりに納得したモノであります。
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/17(火) 23:01:54.47 ID:f45XtvjT0

ミサカ19140号「これで全ミサカに伝達されました、とミサカは報告します。
        一方通行、あなたの想いは全てのミサカが知っています。絶対に、インキュベーターの言いなりになることはないでしょう」

一方通行「そォか、なら良かった。けど油断はしねェで、全ミサカの動向をモニターしねェとなァ」

ミサカ19140号「その件についても、上位個体に報告しておきましょうか?とミサカは提案します」

一方通行「本当は俺が引き受けたい所だが…、それは番外個体に頼もォぜ。モニターならアイツの得意分野だろォよ」

ミサカ19140号「では、番外個体に伝達しておきましょう」


その頃番外個体は、風呂に入っていた。

つい先程から、ネットワークの上位階層から後悔の念を感じる。
他の下位個体にわざと伝わらないようにしているソレも、番外個体だけは感じ取っていた。
そしてその矢先にあの一斉送信。
魔法少女?ハハッ、何それ?ガキじゃないんだから。と、その続きがなければ一笑に付していただろう。

ところが19140号から受信した、魔法少女というものの正体や末路を知り、ソレが本当なら笑い事じゃないねぇ〜と感じた。
ついでとばかり、というかこっちが本題だろう、ミサカネットワーク全体のモニタリングを頼めるかというメッセージも受信して、
『それぐらい簡単っしょ』と返した。

風呂を上がったら何を後悔してるのか、打ち止めに聞いてやろ。

番外個体「と、ミサカもたまには優しいお姉さんぶってみようじゃないの」



風呂を上がると早速、打ち止めの部屋に入った。

番外個体「ねーねー打ち止め、さっき何か後悔してたでしょ」

打ち止め「ノックもなしにいきなり入るとか無遠慮だよ!ってミサカはミサカは怒りたいところだけど激しく図星……。番外個体には適わないの、ってミサカはミサカは負けを認めるの」

番外個体「ミサカが相談に乗ってやろうじゃん?じゃんじゃん?」

打ち止め「ヨミカワがうつってるよ、ってミサカはミサカはツッコミを入れてみたり。まぁ……大したことじゃなくて……」

打ち止め(ばれちゃいけない……ばれちゃいけない……)

番外個体「大したことない負の感情じゃないぞーこりゃぁ?こっちまで鬱になるってぇの、早くお悩み解決しちゃえよぉ」

打ち止め「本当に大したことじゃ……ってミサカはミサカは段々委縮していくの」

番外個体「その感情を感知したその直後に、なんか魔法少女がどーたらこーたらって一斉送信したよね?
     更に更にぃ、19140号から全ネットワークのモニタリング頼まれたんだよねぇ?
     何か関係あるの?」

打ち止め「うっ……うぅぅぅぅ」

番外個体「うわっ、泣くな泣くな泣くなって!あーもう」

打ち止めは、番外個体の胸に顔を埋めて泣きついた。

打ち止め「ミサカは…、ミサカはぁっ……」

打ち止めは、一方通行の幸せを祈って魔法少女になった、という事を打ち明けた。
その矢先にあんな事を知らされて、そんな事とは知らなくて、魔法少女になってしまったことを後悔していることを打ち明けた。
一方通行や他のミサカを悲しませたくない、内緒にして欲しい。と何度も念を押しながら、
わんわん泣きながら全てを打ち明けていた。
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/18(水) 00:39:15.50 ID:09wkBnFG0
ミサカ19140号「お姉さまにも、忠告をした方が宜しいのでは?とミサカは忠言します」

一方通行「……超電磁砲か」

一方通行にとって、最も気まずい相手である。
彼女と同じ顔をした、1万人以上ものクローンを殺してきた張本人である自分が、今更どのツラ下げて顔向けできるのか。
顔向けはしなくて、電話するだに気まずい相手だった。

とはいえ、彼女が魔法少女になるのも阻止したいところである。
本題に入る前にまず何て言おうか、って辺りからもう考えあぐねながら、
一方通行はアドレス帳を探り、

一方通行「……そォいや、超電磁砲のアドレスは登録してなかったンだ」

ミサカ19140号「なら、常盤台の寮に電話すればいいのでは、とミサカは提案します。」

一方通行「その番号も知らねェぞ」

ミサカ19140号「ミサカなら分かります。教えるので電話をかけて下さい、とミサカは背中を後押しします。
        何なら、私が話しましょうか?」

一方通行「……いや、いい。俺がかける」

電話番号を教えてもらい、電話をかける。
常盤台の寮監が出た。

寮監『もしもし?どちら様ですか?』

一方通行「俺は一方通行。美坂美琴に用がある」

寮監『まあ、あの第一位の?分かりました、待ってて下さい』

一方通行(このまま、拒絶して出ないでいてくれたら楽なンだが……)

なんて弱気な気持ちが沸き起こったりもしながら、でも忠告はしないといけない使命感から、保留音のメロディに耳を傾ける。

美琴『お電話代わりましたぁ。第一位が一体何の用?』

つっけんどんな態度で、超電磁砲は電話に出た。

一方通行「あァっと……、まァ、あれだ。
     まずは、すまねェ」

美琴『今更何よ、いきなり』

一方通行「本当に、今更だよなァ……オマエには幾ら謝っても、許されない罪を犯してきたンだ。何回死ンでも償いきれるモンじゃねェ」

美琴『それが今更だって言ってんの。
   そりゃあ、1万人以上殺してきた事は帳消しにはならないけどさ。
   その分1万回以上死ぬような思いをしてまで、あの子たちを助けるために戦ってるんでしょ?』

一方通行「……そんな立派なモンじゃねェよ」

美琴『あのねぇ。アンタが私を殺した訳じゃないでしょ?
   死んだ1万人以上の子達の魂は、私じゃなくてアンタの肩にのしかかってんの。
   それだけ分の償いをアンタなりにやってるんなら、私からとやかく言うこと無いわよ』

一方通行「オマエは……、俺が憎くねェのか?」

美琴『私は、ね。アンタに殺された子達のことは分かんないけど。』

一方通行「………そォか」

美琴『話ってそれだけ?なら切るわよ』

一方通行「あァいや、ちょっと待ってくれ。
     奇跡を約束して、魔法少女になれとか言ってくる奴には遭遇したことねェか?」

美琴『あー、今日の学校帰りに会ったわ』

一方通行「……超電磁砲。オマエは、そいつと契約したのか?」

美琴『保留にしたわよ。』

一方通行「そのままでも充分、オマエは強い能力者だ。オマエが魔法少女になる意味があるとしたら、叶えようか迷ってる願い事でもあるってことぐらいだろォ」

美琴『……随分察しがいいのね。その通りだわ』

一方通行「何を願うつもりだ?」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/18(水) 00:41:23.34 ID:09wkBnFG0
美琴『……いつも不幸だ不幸だって言ってるバカが、幸福になれるといいな、って』

一方通行「馬鹿か、超電磁砲。オマエはどこまで愚かなンだよ」

美琴『はぁ?何でそこまで言われなきゃ…』

一方通行「ソレはあのヒーロー…、上条のことだろォ?オマエがそンなこと祈ったところで、あの右手が全てを打ち消すに決まってンじゃねェか」

美琴『だよねぇ、どうせそうなるよね。そう思うから迷ってたんだ』

一方通行「仮に本当に叶うとしても、アイツの幸せをオマエが勝手に決めンじゃねェよ。
     オマエ一人が願い事をして起こせる奇跡に比べたら、アイツの右手が起こしてきた奇跡の数も、その一つ一つの大きさも。比べものになンねェだろ?
     この俺から1万人近くの人間を救った、それだけだって、あのヒーローが起こした奇跡だってェのに、次から次へと奇跡を起こして、大勢の人を救ってきた。
     たとえ不幸の原因でも、それだけの奇跡を起こせる右手を持ってるヒーローなら、
     不幸でさえも誇りに思ってンじゃねェのかよ…!!」

魔法少女になるなって忠告するだけだった筈が、その願い事の馬鹿馬鹿しさに、つい熱くなる一方通行であった。

美琴『……そう、だね。私が幸せ押し付けたって、逆に起こられるかもしれないね』

一方通行「オマエは絶対に魔法少女になンてなるなよ。ロクなモノじゃねェンだ。
     ……俺のあの忌々しい実験なンて、まだ可愛いモンだと思えてくるぐらいになァ」

美琴『そんなに怖いものな訳…?』

一方通行「あァ」

ここから更に、詳細な話をした。
美琴は相槌を打ちながら、その長い説明を聞いた。

美琴『魂が石ころに閉じ込められて、最後には殺されるべき魔女に成り果てる……ってわけね。』

一方通行「あァ。契約したら最後、死ぬか怪物になるかの二択しかねェ。
     ……今日会ったガキの話が本当なら、だがなァ」

美琴『アンタだって完全に信じてる訳じゃないんだ?
   でも、本当だったら怖いし、意味の無い願い事だって分かったしね。私は契約しない。
   忠告ありがとね』

一方通行「わかってくれたンなら、いい。切るぜ」

美琴『あ、ちょっと待って』

一方通行「あァ?」

美琴『ケータイ番号教えるからさ、次からは寮にかけるのやめてくれない?』



 ―翌日

ミサカ19140号の期待通り…にはならず、結局床の離れたところで一方通行は寝ていた。

ミサカ19140号「全くもー年頃の男の子の癖に女の子と一つ屋根の下でドキドキする素振りすら見せないだなんて
       欲望が無さ過ぎるにも程があるわ!と、ミサカはなんだかフクザツな気持ちです。
       ハッ・・・!?それとも私ってそんなに魅力ない?そうよそうなんだわ、もっとこう上位個体みたいな幼女が好みなのねぇええええ」

一方通行(朝からうるせェ…………)

一方通行にとっては非情にウゼェったらない目覚ましで、気だるげに身を起こす。

ミサカ19140号「おはようございます、おにーちゃん!」

一方通行「はァ!?お兄ちゃんって何なンですかァァア!?」

ミサカ19140号「だってだって、もっとこうロリロリな感じをアピールしたほうが振り向いてくれるかなぁってミサカは思いまして」

一方通行「頼むからやめろ……」

ミサカ19140号「うぐぐぐぐぐ……どーしたら一方通行はデレを見せてくれるんでしょうか!?とミサカは頭を抱えて悩んでます!」

一方通行「頼むからありのままで居てくれ……」

ミサカ19140号「ありのままでいたらデレてくれるんですね?それではクールで無表情なミサカを演じてみようじゃありませんか、とミサカはキリッ!」

一方通行(そろそろ誰かコイツのお守り代わってくンねェか……)

一方通行は、このミサカのデレデレっぷりに一日でゲンナリしていた。
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/18(水) 00:46:17.08 ID:09wkBnFG0
今日の投下はここまで

次はまどマギ側寄りな内容にしたい
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/18(水) 05:23:29.64 ID:dIIM+rK50
ラストまぎか…
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/19(木) 01:01:13.67 ID:m66ed3dr0
>>69
なるほど打ち止め視点でこのSS書いたらラスト☆マギカになるのかーといわれて気づいた
打ち止めもなるべく描写していこうかな…

ちなみに今日は一日中忙しかったしもう眠いので投下ないですすみません
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/19(木) 06:39:55.29 ID:7C5din6e0
打ち止めの破滅の未来を描こうとする>>1に乙なのである。
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/19(木) 14:50:00.74 ID:knmdhCDC0
再び学校より
授業まであと1時間近くもあるので待ってる間に書けるだけ投下してみる。今回はまどマギサイドにて

>>71
いつもお世話になります、アックアさん
破滅したままで終わらない・・・といいなーとおもってます
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/19(木) 14:50:56.28 ID:knmdhCDC0
 ―さやか・まどか・仁美のいつもの通学路

さやか(ゲッソリ……)

あの後、マミが手のひら返したようにほむらを庇って、危険な事に首を突っ込んではいけない、魔法少女体験にはもう来るなと言われ、
ほむらの事をよく思えないさやかとしては面白くなくて、「今度こそマミさんの足手まといにならない」などと言って反発したら、
余計絞られ、結局マミのマンションから帰れたのは夜も10時を回った頃だった。

そんなこんなで翌朝の通学路でも、未だに疲れたよーな顔をしていた。

仁美「あらあら、寝不足ですか?さやかさん?」

さやか「ふぇ?いやぁ〜ちょぉっとねぇ〜、遅くまで宿題やっててさぁ〜」

仁美「頑張り屋さんなんですね。偉いですわ〜!今日はお勉強を見て差し上げましょうか?」

さやか「いやいやぁ〜今日は遠慮するわあ〜。っていうか今日習い事でしょ?
    そんな事より、昨日ユウカの奴が笑えちゃってさぁ〜」

まどか(さやかちゃん、昨日のこと…)

さやか(頼むからやめて)

あんなにマジギレしたマミさんのことは思い出したくない、ってゆー意味で。



 ―昼休み 屋上

マミ「誘ってくれてありがとね、鹿目さん」

まどか「魔法少女にならなくても、お友達でいたいですから」

さやか(マミさんまだ怒ってるかなー話しづらい……)」黙々モグモグ

マミ「ありがとう。私、一人ぼっちじゃないんだね」

さやか(他に友達いないのかな、マミさん…)

まどか「これくらいしかお役に立てなくって。私も契約して、一緒に戦った方がいいのかもしれませんけど……」

マミ「確かに素質は充分にあるし、もしも契約すれば、かなり有望な戦力になるでしょうね…。」

まどか「…本当ですか?」

マミ「でも、貴女を危険な目に遭わせる訳にはいかない。暁美さんと約束したから」

QB「『本当は一緒に戦いたいんだけど仕方ないから諦めてる』、っていう感じだね。」

さやか「転校生に脅されてるからでしょー。はぁ、マミさんともあろうお方が」

マミ「美樹さん、まだそんな事を言ってるのね。
   願い事がハッキリしたなら、一緒に戦う?それとも、死ぬ覚悟で魔法少女体験を続ける?」

さやか「うぐぐ……それは……」

マミ「迷っているなら、付き合わない方がいいわ。」

まどか「私が契約しなくても、本当にいいのかなぁ…」

マミ「貴女達の身の安全さえ守れれば、暁美さんも協力してくれる。彼女と戦えるなら、充分に心強いわ。
   だから、平気よ」

QB「それじゃ、二人とも本当に契約しないんだね?」

まどか「うん…。ほむらちゃんとも仲良くしたいから」

さやか「あたしもパス。怒られるの怖いし」

QB「はぁ…君たちの気持ちは分かった。残念だけど、僕だって無理強いはできない。
   お別れだね。僕はまた、僕との契約を必要としてる子を探しに行かないと」

まどか「ごめんね、キュウべえ」

QB「こっちこそ、巻き込んで済まなかった。
   短い間だけど、ありがとう。一緒にいて楽しかったよ、まどか」

さやか「まどかだけかよっ」

というツッコミを無視して、キュウべえはどこかへ消えていった。
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/19(木) 16:09:39.49 ID:knmdhCDC0
 ―学校帰り

まどか「はぁ…。私、弱い子だ」

ほむらやマミに散々忠告されたものの、二人に戦わせて何もできない事には、どうしても罪悪感が募った。
この先、いつ二人のどちらかが死にそうな目に遭ったり、本当に死ぬかもわからない。その事を思うと、
反対を押し切ってでも、魔法少女になるべきなんじゃないかなぁって、そんな気持にもなって、
どうしたらいいかとズルズル悩んでいた。

なんて思いながら橋の上に差し掛かった時、クラスメイトの暁美ほむらが居た。

まどか「あっ……ほむらちゃん……」

ほむら「貴女は自分を責めすぎているわ。鹿目まどか」

まどか「えっ…?」

ほむら「貴女を非難できる者なんて、誰もいない。いたら、私が許さない。」

まどか「……」

ほむら「忠告、聞き入れてくれたのね」

まどか「うん……、喧嘩してほしくないから」

ほむら「喧嘩なんてしないわ。貴女を傷つける者は、誰だろうと容赦しない」

まどか「……どうして、私の為にそこまでするの?」

ほむら「…貴女が死ぬ所を、見たくないから」

まどか「誰かが死ぬ所、何度も見てきたの?」

ほむら「そうよ」

まどか「…何人くらい?」

ほむら「数えるのを諦めるほどに」

まどか「……。マミさんとは、仲良くするの?」

ほむら「貴女を巻き込まないのなら」

まどか「そう、なんだ…。喧嘩しないでね?」

ほむら「……ええ。」

そこで会話は途切れ、気まずい沈黙が流れる

まどか「あ、あのね」

まどか「昨日の人、元気にしてるのかな」

ほむら「…ええ。一緒に居た子と、元気でいると思う」

まどか「そっか。どこの人かわかるの?」

ほむら「どうして?」

まどか「みんなの命の恩人だし、そういえばちゃんとしたお礼もまだしてないなって」

ほむら「そう。」

ほむら(あの男とまどかを、引き合わせてもいいものかしら…
    お互いに利用するだけの関係。彼がまどかに危害を加えない保障はあるの…?)

ほむら(たった一つの守りたいものを守るために戦っている、その点では共感を持てるといって良い。
    けれど、だからといって……)

ほむら「今頃どこに居るのか分からないわ。
    偶然会うことがあれば、伝えるから」

まどか「そっか…。」

どの道彼らにとっても居場所をおいそれと他人に教えるわけにもいかないだろうし、まぁこれでいいだろう、とほむらは判断した。
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/19(木) 20:54:53.53 ID:7C5din6e0
悲壮のほむらを描く>>1を応援させて頂こう。
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/22(日) 05:31:45.89 ID:0I7Gx+ft0
一方通行<アクセラレータ>は基本無自覚にツンデレを心がければいいと思いますよ
素直じゃないんですよ彼は
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/22(日) 21:39:04.18 ID:4MRH6YsQ0
>>75
応援ありがとう
いつもお世話になっておりますアックアさん

>>76
無自覚ツンデレは同意
でもどーみてもツンデレで他人に指摘されても「何言ってンですかァー?」って素で返すイメージがある

ちなみに続き書いてないからまだ投下ないです
3通りくらいで悩んでるのもあるけど 続きは近いうちに…

個人的なことだが俺は今日まで内定決まらない学生だったんだが、やっと決まった
当分は前より時間とれるようになる
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/22(日) 21:57:30.25 ID:Jwjqs2N+o
            _,. -‐====‐- ._
           /            `丶、
          /     テァァx_t===‐-  .ハ
        /       了 ̄           `ヽ
        ,'        {            |
                ハ>-;‐─‐-yxー-、__」
        }       〈// x孑7フ厂}八}i ! }}`ーァ     _  -, -──‐-、
         亅         ,イxァ'ぅ丐ミ   / 代トN Y,     / /: : : : : : : : : : \   
          i         |/{{ トiしリ    拆トY } }   /  ' ___: : : : : : : : : :ヽ     __          _                ,,._        r、_
.       |      / {  ゞ='’    kい レ1イ  /   /:::::::::::::, '' ゙̄ヽ: : : : : '..    _ `i.|,..、 =.,、   ‐t  〕/_    r、.. __-, ニ_-ヽ    .l | _      _ ' '二. 
        八     /  ! ''       '`¨  }i |/'´    |:::::::::::::::{::::::::::::::}: : : : : :|   ヽ`1l''"_''^''   ,〉 r7广ヽヽ  `~´ /i' ヽjー!     j.レ`')     l ',r'⌒ l
      /  }    /7! {        /⌒!r‐'了        |:::::::::::::: 、::::::::::ノ: : : : : :|   _ ,.! r _´ `'i l   i.l' 〉 く  ,! l      l       r,.-' ´         ,l l
        {     イ/小 iト、    / ∨.|::::::|        ∨:::::::: '´ ̄: : : : : : : :/   しヽ!」 ヽー'ノ  ゝイ`'_..ィ-'′    ヽヽ┐    !_ー---ュ       _,.イ '
       人   / !ト、j } { `ヽ、 `ー '.<'_::::\__    \'´ : : : : : : : : : : /
.    /     / h `|!ニ=イ)`TT´ }/|::\>N、 l¨'''¬ー- 、 _____, '´
    /           | v-ヘ {ミ辷乃 仏イ/厶レ' :/ 二 >
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/24(火) 11:58:05.37 ID:d2MEwAO20
>>1ですが本日は学校より。下らねぇ自習課題に辟易なう

>>78
ありがとうインデックス
後から活躍の場もありえる、かも?

さて続き投下。ひとまず1レス分だけ
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/24(火) 11:58:38.78 ID:d2MEwAO20
 ―見滝原総合病院 上条の病室

上条はさやかの持ってきたCDを割り、左手を血塗れにしている

上条「動かないんだ…もう、痛みさえ感じない。こんな手なんてっ」

さやか「大丈夫だよ。きっと何とかなるよ。諦めなければきっと、いつか…」

上条「諦めろって言われたのさ。
   もう演奏は諦めろってさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって。
   僕の手はもう二度と動かない。奇跡か、魔法でもない限り治らない」

さやか「あるよ」

一方通行「いらねェ」

病室の入り口から聞こえた声に、振り向く二人

一方通行「奇跡を起こすのに、魔法はいらねェよ」


それは朝、ミサカ19140号のデレデレさ加減にゲンナリしていた時のこと
一方通行のケータイが鳴った。
確認すると、固定電話とみられる知らない番号。切った。

切ってすぐ、再びかかってくる。
迷惑電話だったらウゼエったらないので電話に出た

一方通行「あーもしもしィ?そうゆう話は結構ですンでー」

ほむら『…ふざけてるの?』

一方通行「あァ?…昨日のガキか」

ほむら『暁美ほむら。いい加減覚えて』

一方通行「何の用だァ?こんな朝っぱらに」

ほむら『貴方、見滝原総合病院に居るんでしょう?』

一方通行「あァ」

ほむら『そこに、上条という男が入院しているわ』

一方通行「上条ォ?」

一方通行(何でまた、学園都市じゃなくてこンな外の病院に?)

ほむら『美樹さやか――昨日の髪の短い子だけど、その子が彼のお見舞いによく行ってる』

一方通行(こっちでもフラグ建ててンのか…一級フラグ建築士と揶揄されるだけのことはあるなァ)

一方通行「…で?」

ほむら『彼女は、彼のために契約する可能性がある』

一方通行「ソイツもインキュベーターに目ェつけられてンのか」

ほむら『そういうこと。
    あの子は魔法少女に向かない。すぐ魔女になる可能性が高い。
    だから美樹さやかを見かけたら、忠告してもらえると有難いのだけれど』

一方通行「ふゥン……その頼みを聞いて、俺に何の得になる?」

ほむら『貴方にとっての損得については、何とも言えないけれど。
    彼女が魔法少女にさえならなければ、多くの人が救われるわ。
    美樹さやか本人も、魔女にならなくて済む。魔女化した美樹さやかに、殺される人も出ない。』

一方通行「建前だろ?本当の理由はただ一つじゃねェのか」

ほむら『…ええ、図星よ。
    あの子はまどかの親友だから。破滅していく姿を、見せたくないだけ』

一方通行「ほォ…オマエはオマエでその愛しのまどかチャンを見つめていたいからって、その親友の事はこの俺任せるンだな?信用なるかわからねェこの俺に」

ほむら『そうなるかもね。
    昨日も話したとおり、協力してくれるのなら、後で何でもお礼をするから』

一方通行「そォいう覚悟、嫌いじゃないぜェ。 …まァ、考えといてやるよ」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/24(火) 12:04:21.24 ID:d2MEwAO20
こまかいけど文章おかしかったので

何の得になる?→何の得がある? のほうが正しいですね
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/24(火) 18:12:50.81 ID:XJ2leZBDO
番外個体は打ち止めのことを最終信号って呼んでなかった?
あと打ち止めは「ミサカはミサカは〜してみる」か「ミサカはミサカは〜してみたり」またはこの語尾自体を付けないかで、「ミサカはミサカは〜(体現止め)」はなかったはず
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/24(火) 20:27:35.99 ID:+O5iA2iD0
>>82
番外さんの呼び方は他の人のSSを今日読んで知りました
本編はロシアで一通さん殺そうとしてたところで止まってたまま書いてたもので 今後登場するときはちゃんと書きます
打ち止めの口調… むずかしい(;´∀`)
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/24(火) 21:10:37.03 ID:erX8HyY10
>>80ほむらの対価を求めない、無償の愛に対する

第一位の言葉が優しいのである。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/24(火) 21:50:02.23 ID:X/ELYFYz0
>>82
5巻P38l3
「お世話になります、ってミサカはミサカの先手必勝」
というのはありますね。
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga  sage]:2012/01/24(火) 22:30:50.39 ID:u+8vPk6j0
実際かまちーも打ち止めの口調が曖昧うわなにをするやめr
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/01/25(水) 07:25:44.16 ID:hUYvArx0o
虎眼さんばりに曖昧じゃなければ多少は問題ねっぺ
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/25(水) 15:58:19.82 ID:5M3QZjuj0
>>84
どうもアックアさん
一通さんにとってのほむほむは、人としては嫌いじゃないタイプだとおもってます。共通するものを感じるとゆーか
でもミサカの誰かを傷つけたら容赦なく叩きのめそうとかかるよーなきもする。ほむほむも一通さんがまどかを傷つけたら全力で倒そうとするかと

>>85
>>86
>>87
むうー 今後登場するときは、とりあえず呼び方とか語尾とか特徴的なことだけは押さえときましょう

さて今日の投下。
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/25(水) 16:00:57.21 ID:5M3QZjuj0
ミサカ19140号「…で。結局引き受けるんですね?とミサカはジト目で問いかけます」

一方通行「インキュベーターの阻止ができるなら、やる価値はあンだろ」

ミサカ19140号「そんな事言って、じつはあの子のお礼とやらに期待してるんじゃないでしょうね?とミサカは疑いの眼差しを向けます」

一方通行「あンなガキに欲情するか。最初からアイツには何の期待もしてねェよ」

ミサカ19140号「ほんとですか?じゃあミサカにもつけ入るスキが…」

一方通行「ねェから」

ミサカ19140号「(´・ω・)ショボボボボーン。やっぱり上位個体一筋なのね。筋金入りのロリコンなのね。とミサカは潔く身を引きます」

一方通行「頼むからボケるのはそのくらいにしとけ…」

ミサカ19140号「ではここからはシリアスになります、とミサカは地道にポイントを稼ぐ作戦に出ます」

一方通行「………(突っ込んだら負け)」

ミサカ19140号「まずそのアケミという子の頼みのとおりにしたとして、あの子の得にしかならないのではないかなぁ、とミサカは思うのです。
        彼女の目的には繋がるかもしれませんが、あなたには何の得にもならないのではないでしょうか?」

一方通行「俺の損得はどォでもいいが、妹達や打ち止めにとってマイナスになるンならお断りだな。
     無関係な人間が巻き込まれるなら、ひとまず無碍にすることもねェだろ。
     とりあえず、『上条がいる』ってンだから確認しねェと」

ミサカ19140号「なるほど、ヒーローさんが目的なのですね?とミサカは納得します。
        こんな所にいる可能性は極めて低いとは思いますけれど」

一方通行「まァ、一度見に行くわ。オマエはお留守番してな」

ミサカ19140号「わかりました。漫画でも読んでます」



 ――見滝原総合病院 受付

一方通行「ちょっと聞きたいンだが、上条っていう入院患者はいるか?」

受付「おりますが、どの上条さんでしょうか?」

一方通行「当麻って奴」

受付「上条トウマさん、ですね?確認します。
   …入院してないですね」

一方通行「そォか」

やっぱり偶然同じ名前なだけか…と、ひとまずの予想は外れた。

一方通行「じゃァ、短髪のサヤカって子がよくお見舞いに行ってる上条は?」

受付「その上条君なら、この病院で間違いないですよ。
   お知り合いですか?」

一方通行「一応そのサヤカって奴のな。見舞いにいってもいいか?」

受付「少々お待ちください」

なにやらコールする受付。
診察中ではないかとか、美樹さやかの知り合いという人がいるけれど面会に行ってもいいかの確認をしたようだ。

受付「どうぞ。病室はxxx号室です」

それだけ言うと、受付の看護士は手元の仕事に戻った。


言われた病室に行くと「上条恭介」というネームプレートのある病室だった。個室である。

一方通行「ちょっと、邪魔するぜ」

横になっていた上条恭介は、上半身を起こすと訝しげに一方通行を見た。

恭介「…誰?」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/25(水) 16:37:08.25 ID:5M3QZjuj0
一方通行「美樹さやかの知り合いだ」

恭介「さやかの、何なんですか?」

一方通行「危なかった所を、たまたま助けてやっただけだ。興味はねェから安心しろ」

恭介「……別に、僕だってそんなんじゃ」

一方通行「まァ、それはどォでもいい。
     それより、何の怪我で入院してるンだ?」

一方通行(あの短髪が願い事をするってェことは、そう簡単に治らない難病にかかってるに違いねェだろうが…)

恭介「……交通事故に遭ったんですよ。
   左手と両足に怪我を負って、車いすの生活です」

一方通行「治りそうなのか?」

恭介「足は、もう半月もすればなんとか。」

一方通行「左手は?」

恭介「……感覚が無くて、動かないですよ。なんでも神経が断裂してるらしくて。
   お医者様は最善を尽くしてくれてるんですけど…」

一方通行「じゃ、まだわからないンだな?」

恭介「ええ。まだ、可能性は捨てきれないんで」

一方通行「そォか。邪魔したな。」

一方通行(ここで治るなら、それに越したことはねェし。こいつは当分放っとくか)

一方通行は、病室を後にした。
そして廊下を通りかかった看護士が、声をかけてきた。

看護士「あら、あなたも上条君のお見舞い?」

一方通行「一応な」

看護士「あの子とは仲良くしてあげてね?将来有望なヴァイオリニストだったのに、事故で動かなくなってしまってショックを受けてるから。」

一方通行「ほォ…。治るのか?」

看護士「担当の先生は手を尽くして下さっているのですが。まだわかりません」

一方通行「あ、そォ。じゃ、帰るわ」

看護士「またよかったら、行ってあげてね?」

一方通行「気が向けば」


ミサカ19140号「おかえりなさいませご主人様、とミサカは」

一方通行「ボケはそのくらいにしろって言ったろォが」

ミサカ19140号「……せっかくメイド服着たのに、とミサカはしょんぼりです。まあ、どのみち午後からは調整なんですけどね」

一方通行「あァそーですか」

ミサカ19140号「なんなら今全裸になっても」

一方通行「やめろ。また風邪ひくぞ」

ミサカ19140号「それはそうと、どうでしたか?とミサカは首尾を問います」

一方通行「あァ。ヒーローじゃなくて、偶然同じ苗字なだけの奴だったよ。
     怪我の状態とあの坊やの背景は分かった。これで美樹さやかの願い事もある程度の想像はつく。
     あとは診断結果と、美樹さやかのお見舞い待ちだな」

ミサカ19140号「そうですか。じゃあ調整まではやることないですね?」

一方通行「そォなるが…」

ミサカ19140号「えいっ」

ミサカ19140号は、一方通行をベッドに押し倒した

一方通行「オイィ!?」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/25(水) 16:45:35.22 ID:5M3QZjuj0
ひとまずここまで
ミサカ19140号、あなたはどこまで積極的なの…
って書いてる自分が思うなど。
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/26(木) 05:03:26.36 ID:xP6ilRhZ0
>>1

新約の第一位に近い落ち着きなので、

QBとの心理戦楽しみにしているのである。
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/26(木) 17:39:04.84 ID:yegPoCqL0
今日もクソ下らねー自習にゲンナリしてるので続きを書き進めてみるなう。
できるところまで投下。

>>92
いつもありがとうアックアさん
文字通り見えない敵と戦う第一位がどう活躍するか、一緒に見届けようか
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/26(木) 17:41:48.72 ID:yegPoCqL0
ミサカ19140号に押し倒され、身動きがとれない一方通行

一方通行「いきなり何しやがる?」

ミサカ19140号「そんなにミサカがお嫌ですか?とミサカは上から覆いかぶさりながら問いかけます」

一方通行「嫌っつゥか…」

ミサカ19140号「お嫌なら、反射で弾き飛ばすこともできる。鬱陶しいならベクトル操作で、内側から爆死させることだってできるじゃないですか」

一方通行「………」

ミサカ19140号「なのにそれをしない。首元に手を伸ばせば、簡単に出来ることではないでしょうか」

一方通行「馬鹿言ってンじゃねェよ……」

一方通行の表情は、怒りに歪んだ

一方通行「オマエだってネットワークを構成する一人だろォが。演算能力を自分で下げて何になる。
     それに――」

一方通行は、ミサカ19140号の頭を肩に引き寄せた。

一方通行「俺の気持ち知っててそンなこと言ってンのか?
     ふざけンじゃねェ。俺はオマエ達のような罪のないガキを二度と傷つけない、絶対守るって決めたンだ。
     だから」

ミサカ19140号「………」

ミサカ19140号は喋ろうにも、一方通行の肩に口がついた状態で押さえつけられて喋れない。

一方通行「オマエ一人を特別視はできねェよ。
     生き残った9968人の妹達も、打ち止めも、番外個体も。全員特別なンだ」

ここで一方通行は力を緩める。ミサカ19140号は肩から顔を離した。

ミサカ19140号「あなたらしい答えですね。とミサカは納得します。」

ミサカ19140号は上半身を起こした。一方通行の上に馬乗りという、一見エロい状態である。

ミサカ19140号「もっとも、本気で抜け駆けをする気はありませんでした。上位個体や他のミサカに恨まれると怖いですしね。
        私というミサカの個体はその答えを聞いて、あなたの思いを再確認をしたかったのかもしれません」

一方通行「あァそォですか」

ミサカ19140号はベッドから降りる。一方通行も体を起こす。

ミサカ19140号「ひとつ、聞きたいのですが」

一方通行「なンだよ」

ミサカ19140号「その『罪のないガキ』には、アケミさんとやらも含まれるのですか?とミサカは問いかけます」

一方通行「ミサカ達の誰か一人にでも手を出さない限り、敵視する気はねェな。他の罪は知ったことじゃ無い。
     守る対象、というよりは手を貸してやってるって感じだァ」

ミサカ19140号「嘘つきかもしれないのに?」

一方通行「……だとしたら、あの石ころを壊せばいいだけだ」



そんな二人のやりとりを、二人には認識できない生物は見ていた。

QB「なるほどね……。
  このミサカという子と同じ顔の子があまりにも多いから、手当たり次第に当ってみたところ、学園都市の小さい子としか契約は結べなかったけれど。
  さて、どう転がるかな?」

インキュベーターは、白くて赤目という自分と似た外見をした大敵に万が一にも感づかれないよう、その部屋を後にした。
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/26(木) 17:48:25.26 ID:yegPoCqL0
一方通行「もしもし?冥土返しか」

ミサカ19140号は、調整のために既に培養器の中である。
一方通行は、ケータイで電話をしていた

一方通行「腕の感覚が無くなる症状を治す事はできるのか?
     ……ふゥン、状態によるのか。色々あるンだな。
     で、オマエに治せない症状はあるのか?
     ……オッケェ、そうでなくちゃ冥土返しらしくねェからなァ。期待通りだ。
     あァ?……患者は学園都市の人間じゃねェが、それがどォした?
     ………。そォか。そりゃァ、患者次第だな。
     ついでで何だが、その患者が学園都市に行くことを決めたら俺も行っていいか?
     ………オイ、からかうンじゃねェよ。あのガキのことは心配なだけだってェの。
     わかった、19140号にも後で伝えとく。今は調整中なンだよ。
     じゃァな」

ピッ。電話を切った。

一方通行「さァて…そろそろ、美樹さやかもお見舞いに来る頃合いか」

一方通行は、他の患者の親族やら友人やらも居る、受付前の待合室で、美樹さやかの来訪を待った。
陽もオレンジ色に染まり始めた頃になって、美樹さやかは受付に顔を出す。一方通行に気付いた様子はない。
彼女が病室へ向かうのを見届けてから、一方通行も後をつけた。

病室の前で耳をそばだてる。

恭介「さやかはさぁ…」

さやか「なーに?」

恭介「さやかは、僕を苛めてるのかい?」

さやか「え?」

何やら、不穏な感じがする。その会話に、引き続き耳をそばだてる一方通行。


恭介「もう聴きたくなんかないんだよ!
   自分で弾けもしない曲、ただ聴いてるだけなんて!!
   僕は…僕は…っ!」

――ガンッ!自らの左手をCDに叩きつけ、割れた破片で血まみれになる恭介。

上条「動かないんだ…もう、痛みさえ感じない。こんな手なんてっ」

さやか「大丈夫だよ。きっと何とかなるよ。諦めなければきっと、いつか…」

上条「諦めろって言われたのさ。
   もう演奏は諦めろってさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって。
   僕の手はもう二度と動かない。奇跡か、魔法でもない限り治らない」

一方通行(やっぱり、外の医学じゃァ駄目だったか。使えねェ)

さやか「あるよ」

一方通行「いらねェ」

病室の入り口から聞こえた声に、振り向く二人

一方通行「奇跡を起こすのに、魔法はいらねェよ」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/26(木) 17:49:57.27 ID:yegPoCqL0
ひとまずここまで
帰ってから続き書くかも、未定だけど
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/27(金) 11:15:00.24 ID:13ITqGJn0
>>1です。きょうもクソ実習の学校より
最近になって新約図書館でやっと借りれたのでよみはじめてます
(20巻からすっとばしてるけど)
番外さんとか上条ヒーローの行方とか色々知らなかった事がたくさん…
あれ読んでからつづきかいたほーがキャラ崩壊ないきがする
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]:2012/01/27(金) 11:18:52.71 ID:ErwMt4420
いちいち学校のこと言うの、厨二臭いんで興ざめなんだが
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/27(金) 12:27:11.97 ID:13ITqGJn0
>>98
申し訳ない
旅行の残留組だからって無意味な授業ともいえない授業にうんざりしてたのを出してしまって
これから自重します

今日言いたかったのは
本編読むから暫く投下しません
ってことです
(いるかわからないけど)待ってる人はすみません
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]:2012/01/27(金) 22:40:51.02 ID:1KOOe2XI0
速く読み終えて欲しいな。 できれば三日以内で。

……贅沢いってごめんなさい。 気長に待ってるよ!
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/27(金) 23:06:01.29 ID:sotZ7v5i0
漢は黙って待つのである…
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)[sage]:2012/01/28(土) 06:09:41.72 ID:ho6x3VyAO
てか、最近の図書館には禁書目録+新約まであるのか…
裏山
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/28(土) 15:51:35.44 ID:LMQQvqUFo
>>102
公立の図書館ならアンケート用紙ってのが受付に於いてあるだろ?
あれに希望する本のタイトルと出版社と理由を書けば、そのうち入荷してくれるよ
逆に言うと、アンケート出さない限り、話題作や入荷実績のあるシリーズしか入荷しない
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]:2012/01/28(土) 16:33:14.46 ID:KUqhq2cAo
>>102
俺が高校の頃でもスレイヤーズがリアルタイムで置いてあったぞ
ぶっちゃけ場所に依るだろ
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/28(土) 19:25:46.87 ID:cLZoA8Hh0
>>1です。ただちに投下するわけじゃないけど

思っていたより待ってくれてる人がいるんだなぁと感じております
番外さんとか打ち止めとかヨミカワとかヨシカワとかのキャラがうろ覚えorそもそも知らないところが多すぎて学園都市サイドに本格的になってくるところではやっぱり読んでから書きたいんだけど
それまでのもーちょっとの間は今書いてもいーきがするのでちょっと書いてみます

>>102
うちの場合、市立の図書館が市内に幾つかあってみんな同じカードが使えるようになってるんだけど
よその図書館にある本も予約で取り寄せてくれるようになってるんで
最寄の図書館にはないけど、予約でとあるも頼んだのです。人気だから結構待つけど
端末で検索したらまどマギの小説とかも多分あるとおもう それは持ってるけど。
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/28(土) 20:18:49.62 ID:cLZoA8Hh0
恭介「あんた、今朝の……」

恭介は。入り口に横向きで、ドア枠にもたれかかっている一方通行に言った。
恭介も既にこの人と知り合いだったのか、とさやかは思った。思っただけでそういう話をする雰囲気でもない。

さやか「どういうことですか?」

一方通行「そのまンまの意味だ。奇跡を起こすのに魔法はいらねェ。
     奇跡はなァ、医学で充分に起こせるものなンだよ」

恭介「……でも、諦めろって」

一方通行「そンなもの、オマエの無能な担当医がここで諦めただけのことじゃねェか。
     もっと有能な医者に治してもらえばいい」

恭介「それでも諦めろって言われたんだ。現代の医学じゃ無理だ、って…」

一方通行「現代の医学じゃァな。20〜30年先の医学なら簡単だろ」

さやか「……それって、まさか」

見滝原には沢山の風車があり、それを用いて風力発電を行っている。
その電力は市内でも用いられるが、学園都市に供給される電力の一部も、ここで賄われている。
近未来的な科学技術の研究をしている学園都市、という存在は、大抵の人が知っていた。

一方通行「そォ、学園都市だ。そこに有能な医者がいる」


恭介「………学園、都市」

一方通行「ソイツは冥土返し(ヘヴンキャンセラー)と呼ばれていて、どんなに重篤な患者でも、見捨てずに必ず治す。
     オマエの左手だって例外じゃない筈だ」

恭介は、親族も本人も皆、学園都市には懐疑的である。
近未来的な科学だの、超能力開発だのと謳っている学園都市は、マトモな教育機関ではなく、
青少年を使って得体の知れない人体実験をしている恐ろしい都市だ、というのが共通の認識だった。
もっとも、結構的を射ている見解だったりするが。

恭介「そんな事を言って、僕の左手で妙な実験でもするつもりですか?」

一方通行「オマエ如き、実験する値打ちなンざねェよ。その医者を信じるも信じないもオマエの勝手だ。
     ただなァ……治してもらわねェと、なァ?」

歪んだ笑顔で、さやかに目を向ける。

一方通行「そこのクソガキが命を投げ打ってでも、オマエの怪我を治そうとするだろォな」

さやか「…………ッ!」

考えが完全に読まれていることに、狼狽えるさやか

恭介「……どういうことですか?」

一方通行「さァねェ?今のソイツの反応を見る限り、図星みたいだけどォ?」

さやか「…………」

一方通行にもほむらのように底知れない、得体の知れなさを感じたさやかは、無言で睨む。

一方通行「信じられないンなら――これを見てみな」

隠していた左半身を前に向け、現代的なデザインの杖を見せる
けれどそれが本命ではなく、そのままツカツカと、恭介のベッドに歩み寄る
懐から、一枚のレントゲン写真を取り出す

一方通行「これが何かわかるかァ?」

恭介「……事故で損傷した脳、ですか。かなりえぐれてますね」

一方通行「これが、コレだ」

と言って、一方通行は自分の頭を指し示す。

一方通行「こンな状態になっても、会話も、歩行もできるまでに回復してくれた。命の恩人だよ。
     それだけのことを成し遂げた医者を、紹介してやるって言ってンだ」

恩人だとか心にもないことを、恭介の気を変えさせるために言ってのけた。

一方通行「さァ、どォする?――上条恭介」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/28(土) 20:54:27.92 ID:cLZoA8Hh0
恭介「…………」

恭介は、考え込んだ。
これだけの損傷を受けた脳なら、会話も歩行も、1+1の計算すらままならない。
運動機能は半身不随なんてレベルではなく、植物人間になっていてもおかしくない状態だ。
それが治せる医者なら――左腕の一本くらい、簡単に治せるのではないか。

恭介「本当なんですか?」

一方通行「ついさっき、ここで撮ってもらったンでなァ。俺がレントゲンを頼んだ証明なら、オマエの担当医がしてくれるだろォ」

恭介「………。親に、相談してみます」

一方通行「なら、ついでに注意事項だ。
     オマエは学園都市の人間じゃない。ということは、学園都市の人間に適用される保険はきかないって事になる」

冥土返しから聞いた説明を、一方通行は伝える。

一方通行「最先端医療器具や新薬を使った治療なンてのもするンでなァ。普通の保険が利かねェ部分も当然出てくる。
     下手したら、その左腕一本のために家一軒建つよォな金額がかかるかもしれねェ」

さやか「もう帰ってください。そうやって、騙し取るつもりじゃないんですか」

一方通行「……オマエの命なンざ俺にはどォでもいいが、余計な首を突っ込まれると邪魔なンだよ」

さやか「この…!」

一方通行に殴りかかるさやか
しかし、一方通行が首元のチョーカーに手を伸ばすと、殴る勢いのまま跳ね返されるさやか
机に当たり、花瓶が倒れて水がこぼれ、さやかの肩が濡れる

さやか「ぐっ……!」

痛みと冷たさに、に呻くさやか

恭介「さやかっ…!」

恭介は、怪我で動けない体を恨んだ。
この白髪の男が、親友に危害を加えようとしている。助けないといけないのに。

一方通行「病院では静かにしろよなァ。しかもボーイフレンドが大事な電話をしなきゃならねェ時に」

一方通行は、更なる暴力を加えようと――はせず、さやかの濡れた肩に触れる
表面についた水の分子だけをベクトル操作させ、手の表面に貼り付け、花瓶に戻した。そのおかげでさやかの肩は濡れてない。

一方通行「こンな所で荒事を起こしたくねェンだ」

二人は本能的に、この男に逆らうとタダではすまないと感じた
恭介は携帯電話で大人しく父親に電話をかけ、一方通行から聞いたことを話す
学園都市での治療を受けようか迷っている、という話で締めくくり、返答を待った。

恭介「……わかったよ、父さん。迷惑かけて、ごめん」

ピッ、と電話を切る

恭介「最後の望みに賭ける、ってさ…。」

一方通行「そォか」

一方通行も携帯電話を取り出し、冥土返しに連絡する

一方通行「あーもしもしィ?一方通行だが、さっきの坊やはオマエに診てもらうってさ。
     怪我で歩けねェから、送迎も手配してやンな」

それだけ言って、一方的に電話を切る
一方通行は恭介の病室を後にしようと、背を向け、杖を突きながらツカツカと歩き出す

さやか「待ってよ」

一方通行「あァ?」

さやか「……あたしもついてく」

信用ならないから、という本音を思いっきり態度で表しながら、さやかは言った。

一方通行「好きにしろ」

振り向きもせず吐き捨てると、一方通行は病室を後にした。
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/28(土) 21:15:26.13 ID:cLZoA8Hh0
ミサカ19140号「今までどこをほっつき歩いていたんですか?とミサカはご立腹なう」

一方通行「ツイッターでも始めたのか…。調整済んだンだな」

ミサカ19140号「ええ、ミサカネットワーク内で。とっくに済んでますよ。
        ミサカをほっといてどこほっつき歩いていたのかについて、kwwsk聞かせていただきましょうか」

一方通行「午前中も話した坊やンとこだよ。あいつの左手、結局外の医学じゃァ無理だったみたいでな」

ミサカ19140号「ふむふむ、それで?とミサカは先を促します」

一方通行「冥土返しが治すよォ手配した。迎えの車もこっちへ向かってる」

ミサカ19140号「余所者にもそこまでお節介を焼くようになったんですね…と、ミサカは感慨深げに言います。
        まあ、それはそれで良いことです。社会貢献する一方通行もステキです」

一方通行「インキュベーターの邪魔する為だ。それに、これで学園都市に帰れるしなァ」

ミサカ19140号「えっ……?まさか、もうあなたとお別れなんですか?よよよよよ。とミサカは夜逃げをされる妻のように可哀想」

一方通行「それあのガキの前で言ってみろ。……いや、ネットワークで繋がってるからもォ知ってるか」

ミサカ19140号「ハッ!しまった、上位個体ごめんなさいませどうかお慈悲をおおおあ゛ぁぁぁぁ」

空気を読んだのか、ミサカ19140号の体に電気ショックが流れてるようにビクンビクンになっている。
打ち止めによる制裁……のようだが、なんだかまるで美琴にビリビリされて喘ぐ黒子のようだ。顔も恍惚としている。

一方通行(このミサカはドMなのか……そォなのか……)

一方通行は若干、マジで引いた。
その制裁は数秒でおさまり、お許しを得たミサカ19140号はまだ変なポーズで寝ている

一方通行「まァ……安心しな。オマエも連れてく」

ミサカ19140号「えっ!ほんとですか!とミサカは歓喜!」

一方通行(クソガキ並に表情豊かなミサカだなァオイ…)

一方通行「また原因不明な高熱に魘されるかもしれないからって、冥土返しの奴にお目付け役を押し付けられてるンでなァ。
     だから寧ろ、オマエもついてこないと駄目だ」

ミサカ19140号「わーいわーい!まだ一緒に居られるー!とミサカは一方通行の腕にしがみついて胸を押し付けてみます」

一方通行「……………」

一方通行(コレ、健全な男子でも興奮しねェサイズだなんてェのはさすがに言わないほうがいいよなァ)

せめてもの親切心で、一方通行はされるがままにしておいた。
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/28(土) 21:19:07.48 ID:cLZoA8Hh0
ひとまずここまで(気力的に)。kwwwwskとか細々とミスタイプしてるなー

後日続き、とゆーか、アニメでは仁美が盆踊りおどって廃工場にいってたあたりのマドマギサイドかきます
それおわったら、新約禁書をちゃんと読まないと番外とか打ち止めのキャラ崩壊が止められないので時間かかるかなーと。
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/01/28(土) 21:20:15.02 ID:cLZoA8Hh0
↑wwは2chで勝手に増やされるらしい。また一つ新しい発見をしました

ってだけですサーセン。
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/28(土) 21:33:14.90 ID:+Vz7gA7Ro
投下乙!
変換はメ欄に「saga」でなくなるぞ
外野がうるさいみたいだけど頑張ってくれ
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/01/28(土) 21:37:24.23 ID:LMQQvqUFo
>>110
念のために言うと、ここは2chではないよ
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/01/28(土) 21:43:25.12 ID:cLZoA8Hh0
>>111
なるほどsagaか、あり
書きたいものを書きたいままに書いてるだけなんで、読んでくれる人も意見してくれる人も有難いモンです

>>112
あー VIPだからちがうんだね
詳しくなくてごめんなさい
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/28(土) 23:16:57.61 ID:30TBMKT70
5巻P323に開発費を請求しないとあったけど、冥土返しは治療費はどれぐらい取るのだろうか?

まともに取っていたら上条はとっくに借金地獄の気もするが。
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)[sage]:2012/01/28(土) 23:21:20.55 ID:taakegjCo
>>114
抗争に参加しているときはその都度の味方陣営じゃなかろうか。
もしくは、「幻想殺し」の研究とバーター
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/01/28(土) 23:55:26.47 ID:cLZoA8Hh0
>>114
この場合なら開発に関係ないとおもうのですよ
外部の人間の保険うんぬんは、まぁオリジナル設定なんで原作ちがうのかもしれませんが
完全なボランティアはさすがにしないかと
何巻とかおぼえてないけどあっちの上条さん、入院費もかさむのにインデックスの食費とてもまかないきれないとか歎いていたような覚えがあるし(←これだから図書館でよんでる奴は)
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/29(日) 05:29:21.24 ID:920NLi+E0
>>108 なんと!この第1位、ロリコンではないのである。
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/01/30(月) 19:27:21.62 ID:hnQRrX0J0
>>117
いつもどうもアックアさん
振り切るのが面倒というか可哀想だからほっといてやってる感じかなーとおもってます
新約よんでて、「ミサカネットワークによる一つの巨大な意思」とかゆう説明から 打ち止めが一方通行に会えなくてさみしー気持ちがここのミサカに影響及ぼして結露してるという説明もできそーなきがしてきた

さて投下…はまだ書いてないのでしませんが
まどマギアニメでは廃工場でエリーたんが出てくるシーンは
新約読んでたら色々ネタが浮かんできたので思ったより長くなりそうなきがします
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:07:39.67 ID:ckYtgMX30
エリーたん出現の前にちょいとひと悶着。
新約1巻は読み終わりました。足を洗った一方通行さんという人物像の、オレ解釈を多分に含みます
読む人によっては納得いかないかもわかりませんが こーいう一通さんであってほしいなー的なかんじで
書き溜めた分を投下します
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:08:42.24 ID:ckYtgMX30
一方通行の携帯電話が鳴る

一方通行「もしもしィ。……ハァ?何で明日になるンだ?
     ………。空きが無ェなら、こっちの救急車使えばいいンじゃねェか。
     ………。確かに、そンなに急を要する患者でもねェが。
     ………。もっと重篤な急患が出た時の為に無駄な使用は控えるべきだ、ってェ?いかにもお医者らしいこだわりだなァ。
     だから明日まで我慢しとけってェのか。……チッ」

ピッ。電話を切った。

冥土返し曰く、上条恭介の迎えの救急車の手配は、明日になるという。
彼のおかげで生活できる一方通行としては、彼の言い分に逆らうわけにもいかないし、
学園都市で救急車が足りなくなる程まで急患が出ている、というのもゾッとしない話である。
一体何が起こっているのか。
新勢力の暗部的組織が、何かをやらかしているのか。
"魔女"が人知れず猛威を奮っているのか。
それとも――インキュベーターと契約した魔法少女が、力尽きて倒れているのか。

何れにせよ、次に運ばれるのが一方通行の知る人でないとも限らない。
そう思うと尚更学園都市に早いところ帰りたいが、ミサカ19140号を(ついでに上条恭介を)見捨てる訳にもいかず、
黄泉川に電話をするに留めた。

一方通行「黄泉川か?」

黄泉川『その声…一方通行じゃん?』

一方通行「あァ、俺だ。」

黄泉川『昨日からどこほっつき歩いてたじゃん!心配したじゃんか』

一方通行「こっちは冥土返しに面倒事押しつけられてなァ、見滝原にいる。明日には帰れる予定だ」

黄泉川『冥土返しからって……アンタも患者なのに、患者使いの荒い医者じゃん?』

一方通行は、見滝原のミサカが謎の高熱によりお目付役を押し付けられたことと、
上条恭介の付き添いという名目を利用して、連れ立って学園都市に帰ることを説明した。
魔法少女やインキュベーターの話はない。"善人"を面倒事に巻き込む気は毛頭無い。

黄泉川『アンタの手を借りなきゃなんないほど、あの医者も忙しいのかねぇ』

一方通行「俺にもよくわからねェが、救急車が足らなくなってるらしい。
     伝染病なのか、暗部の連中が動いてるのか分からねェが」

黄泉川『このところ、大勢負傷するような事件や伝染病は確認されてないじゃん』

一方通行「なら尚更気をつけろ。オマエの気付かない場所から、いつどンな脅威が襲ってくるかわからねェ」

黄泉川『わかったじゃんよ。みんなにも伝えとく』

一方通行「ところで、ガキ共は元気か?」

黄泉川『相変わらず元気じゃん。そっちのミサカがアンタと会ってるおかげで、遠く感じないで済んでるのかもしれないね。
    ただ、今はお出かけ中じゃん』

一方通行「買い物か?」

黄泉川『番外個体と散歩じゃん。夕方に出かけて、夕飯時までには帰ると言ってたじゃん。
    仲がいいのは、いいことじゃん』

一方通行「………。さっきの忠告、帰ったらガキ共にも念を押しておけ」

一方通行(いつまた"新入生"みたいな新勢力が猛威を奮うかもわからねェし、昨日の俺みたいに魔女結界に迷うかもわからねェしな)

黄泉川『わかってるじゃん。芳川なら居るけど代わろうか?』

一方通行「必要ねェ。クソニートはそろそろ働け」

黄泉川『はいはい、そう伝えとくじゃん』

一方通行「じゃァまた」

ピッ。電話を切った。
切った途端、電話が鳴った。固定電話からと見られる――今朝と同じ番号だ。
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:09:35.55 ID:ckYtgMX30
一方通行「今度は何だ」

ほむら『思い出したのだけれど、ソウルジェムに魂が閉じ込められている、という証明を結局やってなかったわね』

一方通行「……そンな事も言ってたな」

ほむら『その証拠を見たい?』

一方通行「………そォだなァ」

一方通行は思案した。
彼にとって魂といものの存在は、信じていない、というよりも信じたくないモノであった。
生きている、ということは脳細胞や循環器系といった臓器が動いていることであって、死んだらそれらが停止するだけ。
ただそれだけのモノであると、科学側の人間の価値観としてそう思う、というのもある。

だがそれ以上に、
人それぞれ一人一人に、1つずつの魂があることが証明されたのだとしたら。
彼の殺してきた、1万人以上の少女たちの霊魂が、呪いをもって両肩にのしかかっている、という現実が、
より一層実感を伴ったものになってくる。
罪滅ぼしという大義名分で、無用な殺戮を繰り返さず、命を懸けてでも生き残ったミサカを守る、という誓いがあるからこそ彼は自分を保っていられるというのに、
魂の実在が証明されたのなら。
1万人以上の呪いは、これしきの罪滅ぼしで許してくれるのだろうか?
そういう不安が、鎌首をもたげた。

これだけの思案をしている間、時間にして1分程、ほむらは無言で返答を待った。

一方通行「………それじゃァ、証明してもらおォか。魂の存在とやらを」


 ――暁美ほむらに指定された、待ち合わせ場所の歩道橋への道すがら

ミサカ19140号「哀れ一方通行、こうしてまたあの子の口車に乗せられるのですね……とミサカは痛ましい思いです」

一方通行「アイツが正直者なのか嘘つきなのか、これで確かめてやろォと思ったンだよ。
     嘘つきなら、石ころ砕いてさっさと学園都市へ帰ればいい」

ミサカ19140号「嘘つきであることを祈ります。とくに魔女になるというくだりとか」

一方通行「……そォだな」

正義の味方が怪物になる。その点は一方通行にとって、暁美ほむらからの説明の中で最も胸糞悪いことである。
仮に、上条当麻が絶望に落ちて自暴自棄になって、殺してやる以外にどうしようもない無差別な殺戮を行なう怪物になったとしよう。
そんな状態になった正義のヒーローを何の躊躇なく殺せるほど、今の一方通行は、情け容赦ない悪党ではない。

ただでさえ魔法少女という連中は、本当は怖くて足腰震えながら戦っている、ということなど、先日の巴マミや暁美ほむらを一目見ただけで、一方通行には丸わかりだというのに。
悲壮な覚悟で戦う正義のヒロインがそういう運命を辿る、というのが事実なら、たとえ身近でない人間の事であろうと、胸糞悪くならない訳がない。
出来る事なら裏側での戦いは引退して、"善人"として表舞台に帰って欲しい、とさえ、無意識的なレベルで思っていた。
他人にそう指摘されたら、絶対にイエスとは言わないだろうけれど。


 ――歩道橋の上

暁美ほむらはまどかが帰るのを見送った後、一度帰宅して、一方通行に電話をかけた。
その電話で話したソウルジェムの真実を証明するため、ここに来たわけだが、具体的にどうやろうという点は、未だに迷っていた。
手っ取り早いのは、一方通行かミサカを名乗る少女のどちらかにソウルジェムを託して、100m以上離れてもらう方法。
しかし、心の底から信頼のおけない相手に魂を持たせる、というのは、生殺与奪の一切を持たせることになるという事に、後から思い至った。
最初はその方法を考えていたものの、ここに来て逃げ出したくなるような思いになっていた。

「あら、暁美さん?」

その肩にキュウべぇを乗せながら、ソウルジェムを紐でぶら下げて魔女探し中の巴マミが来た。

ほむら「……巴マミ」

マミ「合流できてよかったわ。一緒に魔女探しに行きたいところだったけれど、放課後すぐに帰ってしまうし、連絡先がわからないしで、一人でキュウべぇとパトロールいたの」

まどかやさやかを巻き込まない、という点では分かりあえたものの、未だに巴マミはインキュベーターに騙され続けている。
その点が心底面白くないが、説明しても信じてくれず、下手を打てばソウルジェムを砕いてくるかもしれない相手を敵に回すわけにもいかない。
ほむらはマミの肩にいけしゃあしゃあと乗っているインキュベーターを、きっ、と睨んだ。

ほむら「ソイツの力を借りる必要がある?」

マミ「キュウべぇとは、長年の友達なのだけれど…。貴女はどうして、そんなに仲良くできないのかしら?」

QB「マミ一人に負担を負わせるわけにはいかないからね。
  ボクにできることを、全てキミが補える保証はあるのかい?」

ほむら「…………。別に」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:10:13.79 ID:ckYtgMX30

ほむら「………ソウルジェムの真実を、教えるために呼んだわ」

マミ「ふぅん。……私には無関係な人を巻き込むな、と言っておいて。貴女こそ同じ事をしているのね?」

そう言われると、ほむらには反論できない。紛れもなく、その通りだった。

ほむら「………互いに互いの守りたいものがある。その為に、お互い手を貸してるだけの関係よ」

マミ「だったら、鹿目さんが魔法少女になっちゃいけないのは何で?あの子なら、最強の魔法少女になれるのに」

ほむら「まどかを守るためよ」

マミ「その為に、無関係な他人は巻き込んでもいいんだ?」

マミはソウルジェムを、額の前にかざした。

マミ「やっぱり――貴女とは分かりあえそうにないわ」

光を放ち、変身しようとする
が、ミサカ19140号の一言で阻止される

ミサカ19140号「ここで仲間割れをしていていいんですか?貴女達は仲間なのでしょう?とミサカは呆れます」

マミ「貴女達は暁美さんの戦いに巻き込まれた。そうでしょう?」

一方通行(………クソ面倒臭ェ)

一方通行はこの流れにゲンナリして、収まるまでだんまりを決め込んだ。
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:12:43.53 ID:ckYtgMX30
すみません
>>122は無し、ミスです
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:13:20.72 ID:ckYtgMX30
マミの前で、お互いの本当の戦いを見せる訳にもいかない。
ほむらにとって心底面白くないが、インキュベーターも含めた二人と一匹で、共闘を続けるしかなさそうだった。

マミ「まあ、これから一緒に戦っていく内に仲良くなれるといいわね。」

ほむら「……………」

絶対にありえない発言に対し、ほむらは黙殺した。


 ――歩道橋付近

ミサカ19140号「あれがあの子ですね、とミサカは先に気付いて教えてあげます」

一方通行「あの金髪もいるよォだな」

ミサカ19140号「二人がかりで証明してくれるのでしょうか?」

一方通行「さァな。会えばわかるだろ」

二人は階段を昇り、魔法少女二人に近づく。

一方通行「よォ」

マミ「あら、貴方は昨日の」

ほむら(……何てタイミングの悪い)

一方通行「あァ。……また会ったな」

QB(ねえマミ、この人たちはボクを敵視しているみたいなんだ。ボクは居ないものと思ってくれる?)

マミ(そうなの?……わかったわ)

キュウべぇとマミは、テレパシーで会話した。

マミ「昨日のお礼を改めてするべきかしら?
   パトロールがあるから、後にしてもらえると有難いのですけれど」

ミサカ19140号「ちょっと待って下さい。そっちのアケミという子に呼ばれて来たんですよ、とミサカは親切にも説明します」

マミ「……暁美さんから?」

マミは疑わしげな眼で、ほむらを見た。

マミ「説明してくれるかしら」

ほむら「………ソウルジェムの真実を、教えるために呼んだわ」

マミ「ふぅん。……私には無関係な人を巻き込むな、と言っておいて。貴女こそ同じ事をしているのね?」

そう言われると、ほむらには反論できない。紛れもなく、その通りだった。

ほむら「………互いに互いの守りたいものがある。その為に、お互い手を貸してるだけの関係よ」

マミ「だったら、鹿目さんが魔法少女になっちゃいけないのは何で?あの子なら、最強の魔法少女になれるのに」

ほむら「まどかを守るためよ」

マミ「その為に、無関係な他人は巻き込んでもいいんだ?」

マミはソウルジェムを、額の前にかざした。

マミ「やっぱり――貴女とは分かりあえそうにないわ」

光を放ち、変身しようとする
が、ミサカ19140号の一言で阻止される

ミサカ19140号「ここで仲間割れをしていていいんですか?貴女達は仲間なのでしょう?とミサカは呆れます」

マミ「貴女達は暁美さんの戦いに巻き込まれた。そうでしょう?」

一方通行(………クソ面倒臭ェ)

一方通行はこの流れにゲンナリして、収まるまでだんまりを決め込んだ。

ミサカ19140号「確かに、彼女の戦いがどんな物であるかは聞きました。でも、それに乗ったのは我々の意思です」

マミ「その話を持ちかけた時点で、巻き込んでるも同然よ。
   暁美さんには――制裁が必要ね」
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:14:06.70 ID:ckYtgMX30

ほむら「……貴女とは戦いたくないのだけれど」

防戦だけしてこの場を逃げることに決め込んだほむらも、変身しようとする

ミサカ19140号「いい加減やめないのなら――」

パシンッ
ミサカ19140号は、巴マミのソウルジェムを払い落とす。
ソウルジェムがちょうど下を通過していくトラックの荷台に乗るよう、あらかじめ計算した上で。

ほむら「はっ…!」

ほむらは時間を停止し、運ばれていくソウルジェムを追った。
それが他の人間には忽然と姿を消したように見えて、一方通行は座標移動系の能力使いか、と判断した。

マミ「貴女、何てことを……」

そこまで言って、マミの瞳は光彩を失って倒れかかった。
ミサカ19140号は、歩道橋から落ちないように支える。

一方通行「……こォやって、無駄な仲間割れを止めると同時に、あの石ころに魂があるってェ確認もついでに出来るって計算か」

ミサカ19140号「予想外の展開だったので、咄嗟の判断だったのですけれど、結果的にそうなりましたね。僥倖です、とミサカはミサカを褒めます」

一方通行「本当に死ンでンのか?そいつ」

ミサカ19140号「脈は……ないですね。確認してみますか?」

一方通行「どれどれ。………本当じゃねェか」

一方通行は非科学的でオカルトな、『幽体離脱』という概念を思いだした。
肉体に繋がる幽体の緒が切れると、蘇ることはできない。
昔の少年誌に載っていた、小学校の霊能力先生が活躍する漫画の知識が、目の前の現実と符号した。

しばらくして、ほむらは戻ってきた。随分と息があがっている。
ソウルジェムをマミの額につける。

マミ「………ん」

一方通行「息を吹き返したみてェだな」

ミサカ19140号「近くにあれば死なないようですね、とミサカは分析します」

マミ「え……?私、一体……」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:16:41.31 ID:ckYtgMX30
ひとまずここまで。
アニメじゃ第6話にあたるやり取りをエリーたん登場の前にやっちゃいましたね
次こそエリーたん出そう
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/01(水) 18:22:38.32 ID:ckYtgMX30
今きづいたけど黄泉川→芳川の呼び方は「桔梗」でしたっけ

脳内補間でサーセン…。
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県)[sage]:2012/02/01(水) 19:45:53.87 ID:QpzTFET3o
ミサカ冷静過ぎワロタ
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/02/01(水) 20:53:58.46 ID:HnZXh67B0
なんと魂の証明とは…

人の身でありながら、天上の理に近づくのである。
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/05(日) 01:13:19.73 ID:EMgUzZPs0
投下するわけじゃないけど生存報告がてら
頭の中では続きをざっくり考えてあるけど最近ネトゲやり始めててかきすすんでないとゆー状況
明日早起きなのでバイト終わったら書くぞー。と宣言しておきます。そろそろ書け>>1
ちなみに新約禁書2巻まで結局読み終わりました

>>128
一通さんや当麻さん以外には無表情でクールな態度を通してるイメージが妹達にはあったりします 俺の勝手解釈かもしれませんが
内心ではナニこの展開!?ってアタアタしてるかも…?

>>129
魔法少女は人間じゃない、とは自分達で否定しておりましたが、聖母の慈悲の性質をも持つ聖人のアックアさんから見ればあの子たちも平等に人の子なのですねー
入る余地があったらマドマギワールドでのアックアさんの活躍もかけるといいなーなんて思ったり。
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/06(月) 22:45:29.24 ID:MAF2B+T70
当初の想定以上に話が膨らんでいきそうな気がしてきた杏子のごろ。

投下します
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/06(月) 22:46:35.00 ID:MAF2B+T70
マミ「私、一体…………どうなっていたの?」

ミサカ19140号「死んでいました、とミサカは事実をありのままに伝えます」

マミ「………嘘」

ミサカ19140号「その宝石が離れすぎたことで、一度仮死状態になっていました。
        無線LANがルータから離れすぎると通信できないのと同様に、その宝石が離れすぎると生命維持が出来ない。
        そういう仕組みと、ミサカには見受けられますが」

ほむら「……その通りよ」

ミサカ19140号の問いに、呼吸を整えたほむらが答えた。

ほむら「詳しい説明なら、ソイツにしてもらえばいい」

今は歩道橋の手すりの上に乗っている生物を睨んで、ほむらは言った。

一方通行「ソイツ…?」

ミサカ19140号「って、まさか……とミサカは手すりの上に同様に目を向けてみます」

QB「……やれやれ」

渋々ながらも、一方通行やミサカ19140号に見えるように姿を現した。

一方通行(白くて、ネコのような耳から長い耳が垂れている赤い目の動物――まさか)

一方通行「……貴様がインキュベーターか」

QB「その通り。ボクがインキュベーターさ」

それを聞いた刹那、一方通行は首元のチョーカーのスイッチに触れ、白い生物の頭を掴むと、その体内に流れる血流を滅茶苦茶にして、内側から爆発させた。
これで今後、悲壮な運命を背負う少女が増えることはないだろう――と彼は思った。

マミ「ひっ……!」

マミはその光景に恐怖した。人外の親友を殺されたことも相まって、泣きそうになっていた。
一方ほむらは、冷たい無表情を崩さない。

QB「だから、姿を見せたくなかったんだけどねえ。
  代わりはいくらでもあるけれど、無意味に潰されるのは勿体無いし」

別のインキュベーターが、どこからともなく現れた。
この生物が複数居ることも知らないマミは、安堵するより戸惑った。

一方通行「………コイツら、一匹や二匹じゃねェのか」

ほむら「そいつらの個体は幾らでもある。同じ知識を共有しながら。
    ……殺しても殺しても、きりがない連中よ」

一方通行「……クソが」

一方通行は、インキュベーターを睨んで吐き捨てた。
胸糞悪いことに、その情報はまさに、ミサカネットワークに共通している。同じ知識を共有する、大勢の個体があるという点で。
そして更に胸糞悪いことに、何匹殺したところで殲滅しきれずに、世界中のどこかのインキュベーターは、罪のない少女の絶望をエサにし続けていくのだろう。――昔の自分のように。
そうも思うと、全ての胸糞悪さは、たった一言の悪態に集約された。

二人がそんな会話をしている最中、インキュベーターは、一方通行に殺された死骸を喰らっていた。

QB「きゅっぷぃ」

満腹そうに、げっぷをする白い生物。

QB「さて、まずはマミについてだけれど。大体、その子の言うとおりさ。
  君たち魔法少女が身体をコントロールできるのは、せいぜい100m圏内が限度だからね。普段は当然持ち歩いているものだから、こういう事故は滅多にあることじゃないんだけど。
  君たち魔法少女にとって、元の身体なんていうのは、外付けのハードウェアでしかないんだ。
  君たちの本体としての魂には、魔翌力をより効率よく運用できる、コンパクトで、安全な姿が与えられているんだ。」

一方通行「……本体がハードディスクなら、石ころはCPUみてェなモンだ、ってェのか」

ほむら「そう遠くない例えね」

QB「魔法少女との契約を取り結ぶ、僕の役目はね。君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変える事なのさ」


――斯くして。
魂の存在の証明は、一方通行の前に突きつけられた。
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/06(月) 22:49:52.51 ID:MAF2B+T70

 ――マミの家

ミサカを名乗る少女には仮死状態にさせられるわ、アクセラレータという男はキュウべぇを[ピーーー]わで、
もはや『巻き込まれた他人』というべきなのか、敵とみなすべきなのか判断がつけられず、敵とみなすとしたらあの状況ではあまりにも多勢に無勢で、
結局一人で逃げ帰った。

マミ「まさか、そんな真実があったなんてね…。」

QB「聞かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、何の不都合もないからね」

マミ「……でも、契約しなければ、あの事故で私も死ぬしかなかったからね。
   随分と人間離れしてしまったけれど、それでも大勢の人を助けるための力を手に入れることができて、私はよかったと思ってる」

今は指輪にしているソウルジェムを見て、言った。

QB「これは驚いた。キミは、魂の在処にはこだわらないんだね」

マミ「私が魂の在処にこだわるとしたら、あの世か、ソウルジェムの二択しかないじゃない。
   あの世に逝ったら、両親と同じ場所に逝ける保障もない。多くの人を助けてからなら、きっといつか同じ場所に逝けるから。
   だから私は、魔法少女として生き長らえさせてくれたことに感謝してるわ」

QB「ふぅん…。キミは、他の子達とは違うね」

マミ「むしろ、こうあるべきだと思うけれど。幼い頃にアニメで見た魔法少女だって、人助けの為に戦っていた。
   私は、そうありたいわ」

そう言うと、マミは立ち上がる。

マミ「いつまでも閉じこもってもいられないわね。魔女探しのパトロール、続行しなくちゃ」

QB「あの3人が、キミに危害を加えないとも限らないんじゃないのかい?」

マミ「遭遇すれば、戦いは避けられないでしょうね…。でも、いつかは分かってくれると信じてるわ。
   戦隊もので最初は敵対するブラックヒーローも、いつかは必ずレンジャーの味方になるものよ」
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/02/06(月) 22:55:48.41 ID:HWEKm7GP0
>本体がハードディスクなら、石ころはCPUみてェなモンだ

本体(魂)はハードディスクではなく、ソフトウェアではないでしょうか?
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/06(月) 22:57:11.35 ID:MAF2B+T70
 ――商店街からの帰り道

マミが走って逃げていき、インキュベーターはいつの間にやらどこにも居なくなっていて、
いちいち追いかけたり探したりする義理もないし、意外な形とはいえ3人の目的は果たされたので引き返すことにした。

一方通行「魂って……、本当にあるンだな」

ほむら「ええ」

一方通行「ソイツを砕いたら、どォなる?」

ほむら「……死ぬだけよ」

一方通行「意外と脆いンだな。金槌で一発じゃねェか」

ほむら「その代わり肉体は、心臓が破れても脳が破壊されても、魔翌力でどうとでもなってしまう」

一方通行「ふゥン。……喫茶店で約束した、『無駄な電話をしたら右腕を差し出す』ってのはそォいうことか」

ほむら「……癒しの能力を専門に持ってない以上、体の修復に魔翌力を回したら到底持たない。そう安いものを賭けたつもりはないわ」

一方通行「そォかよ。まァ、どの道今更変えろだなンて言うつもりもねェが」

ミサカ19140号「と・こ・ろ・で。どうして病院への帰り道に、貴女がついてきてるのかな、とミサカは甚だ疑問なのですが」

あんまり仲良しな内容ではないとはいえ、妹達の一員ですらない女とばかり会話している一方通行が、ミサカ19140号には面白くなくて、
結構刺々しい口調になっていた。

ほむら「偶々よ」

あくまでクールに言い放った。

ミサカ19140号「今ここで石ころ砕いたろかワレェェエエ」

なんだか必要以上に嫉妬しているあたり、今頃番外個体や打ち止めも影響を受けて悶えていたりするかもしれない。

一方通行「よせ。コイツを[ピーーー]理由ねェだろ」

無意識レベルの本心で、少しでも救う手助けになれたいいと思ってるために、ほむらには死んでほしくない一方通行であった。
フレメアを救うために浜面仕上の手助けをした時も、そんな心境だったのかもしれない。

ミサカ19140号「むぅ…。ま、いいですけどね。一方通行の特別は我々ミサカ族のみなのじゃ!とミサカはドヤ顔」

ほむら「安心して。私の特別もまどかだけであって、こんな男には間違っても傾かないから」

ミサカ19140号「ならいーです」

なんやかやで、この3人は穏便であった。


そんな感じで歩いていると、ほむらのソウルジェムが明滅し始めた。

ほむら「……魔女の気配がする」

そう呟くと、ほむらは走り出した。魔法少女特有の跳躍力で。

ミサカ19140号「魔女の気配…?」

一方通行「アイツらなら、探せる能力があるンだろ。――追うぞ」

魔女という存在が本当に救えないものか、それともあの黒夜海鳥のように救いようのない極悪少女に成り下がっているものなのか。
それを確かめるために、一方通行も走り出した。チョーカーのスイッチを切り替え、ほむらに追いつけるように

ミサカ19140号「ちょっ、置いてけぼりですか!?あーもぉー!!とミサカはアスファルトを蹴って腹いせを……」

なんか空しい。とりあえず同じ方向に向かって、二人を追った。
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/06(月) 23:06:39.01 ID:MAF2B+T70
もうこんな時間ー
アニメでは後半のエピソードが結構ここで凝縮しちゃっております

>>134
ふむう、データですかー
唯一無二のデータが消えると復旧できないけど、コピーすれば幾らでもバックアップとれるので
魔法少女ならそーでもないんですよね。インキュベーターやミサカ妹達ならともかく
CPUとハードディスクの例えってのも必ずしも的確じゃないですが。ソウルジェムと元の肉体は必ず「一対一」の関係なので、データにしてもHDDとCPUの関係にしても、便利なことに大抵多対多が成り立ってるので
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/06(月) 23:13:55.90 ID:MAF2B+T70
あ、一個ミス発見
まどか視点のところ書こうとおもって、やっぱやめたーってなったのが原因ですね

――商店街からの帰り道

ではなく

――歩道橋からの帰り道

です
ちなみに続きはこれから書くので、投下はまた後日、かと…。
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga sage]:2012/02/06(月) 23:14:55.10 ID:GLRUXo5k0
>一方通行「……貴様がインキュベーターか」

一方通行の二人称は“オマエ”です。 貴様なんて言いません。

139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/06(月) 23:16:49.22 ID:MAF2B+T70
憎き相手にもオマエで通してるのね…… おk把握
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/02/07(火) 00:00:42.24 ID:rk0S6kZr0
>>1のアップロ−ドに感謝なのである。

QBから本体にハッキングを掛けられれば勝機が出るのであるが…

将に、天上にたどり着くものになりそうなのである。
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/02/07(火) 00:20:52.61 ID:QrkoDB2L0
乙。

どうでもいいけど、19140号必要以上にほむらに突っかかりすぎじゃね?
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]:2012/02/07(火) 04:29:01.63 ID:CWv/gDUe0
冗談も含んでるんだろ
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]:2012/02/07(火) 10:23:18.94 ID:eQ7syKZ50
これぐらいで突っかかりすぎとか言ったら読めるSSもの凄く限定されるなオマエ
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2012/02/08(水) 16:23:54.85 ID:8U+vyO/70
>>140
お世話になりますアックアさん
ハッキングという発想はなかった…

>>141
嫉妬の対象として相対していたらこのくらい突っかかるんじゃないかなーと
あれでほむらも一方通行に気があるよーなそぶりをもし見せていたらマジでソウルジェム砕いてやろーと思ったかも

さてとりあえず1レス分投下。
次いよいよエリー登場ですがまどマギ4話見直してから書こうかと。
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2012/02/08(水) 16:25:30.66 ID:8U+vyO/70
魔女の気配を辿ったほむらは、暗い廃工場に辿りついた。
老若男女を問わない10名余りの人達が、奥の扉の前でごった返している。
その人の群れからやや離れた場所に、一人の少女がいた。

ほむら「貴女は……」

その少女は志筑仁美。
首元には、"魔女の口づけ"が刻印されていた。

仁美「あらぁ、暁美さん♪どうなさったんですの?」

ほむら(この子も操られている……)

仁美の目は光彩を失っていて、まるで生身のマリオネットのようだ。

仁美「私たちはこれから、素晴らしい場所へ旅立つところでしたの。
   それを今奥へ逃げた者に邪魔されまして、みんなで制裁を加えようとしているんですの♪」

言葉や態度は心から楽しそうで、躍動するように話をしていて、それがほむらには不気味だ。

仁美「貴女は手伝ってくださるんですか?それとも、貴女も邪魔をなさるんですか?
   ――鹿目さんみたいに」

ほむら「……!」

ほむら「……奥の部屋には、まどかがいるのね」

仁美「ええ」

正気でない仁美にはこれ以上構わず、彼女も含めた全員も、まどかのことも助けようと奥の部屋へ行こうと走る
が、ほむらの腹部に衝撃が走った。

ほむら「ぐあっ……!」

仁美の拳が突き刺さっていた。その場でくず折れる

仁美「貴女も邪魔をなさるんですか?」

痛みに喘いでいる隙に、羽交い絞めにされた

ほむら「……っ、離して」

仁美「いけませんわ。これは神聖な儀式なんですの♪」

正気でない仁美の腕力は尋常でなく、まるで筋力に対する無意識のリミッターが解除されているかのようであった。
この状態では時間停止の魔法も使えない。こうなる前に魔法を使えば良かったと、ほむらは後悔した。
こうしている間にも、奥の扉の前の人々は、扉をこじ開けようとしている。
このままでは誰一人救えない。ここで手榴弾を落とすしかないか――と諦めかけた時、仁美の力が抜け、倒れた。

一方通行「魔女ってェのはコイツか?」

仁美を倒したのは、ベクトル制御による効果つきの手刀を当てたブラックヒーローだった。

ほむら「……その子は操られているだけ。殺してしまったの?」

一方通行「気絶させた。魔女はどこにいる」

ほむら「あの扉の中。まどかも捕まってる」

一方通行「……邪魔だらけじゃねェか」

ほむら「私がなんとかする」

心の底からは信頼していないほむらとしては、一方通行が穏便な方法で彼らをどけようとはしないだろうと判断した。
ここで時間を停止し、扉の前の人々をどける。
ところが扉の前に近づくためにはそれに至るまでの人々もどけなければならず、意外と重労働だった。
まだ半分ほどの人しかどけてなくて、扉の前の何名か動かせてない段階で、膝に手をついてゼェゼェと言っている間に、時間停止は切れた。

ほむら「しまっ……!?」

今までどけた人々は、引き続き後ろから扉を押そうと迫る。
ほむらなど目に入ってない様子で、もみくちゃにされていく。まるで夏か冬のイベントのように、思うように身動きがとれない。

一方通行「……面倒臭ェガキだな」

忽然と姿を消したんで、座標移動で既に扉の中に入ったものと思ったらこのザマか。と呆れつつ、
足のベクトルを操作して、上から、ほむらを庇うように傍へ着地した。
周りの空気のベクトルを両手を起点として、それぞれ放射状に操作することによって風圧を生み出し、まわりの人々を昏倒させた。
人々が気絶したことを確認すると、奥開きの扉を右手で押した。すんなり開いた。
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]:2012/02/08(水) 17:05:18.68 ID:5ChI4J4fo
リミッター外れてるとはいえ人間のお嬢様にまともなダメージもらうほむらェ……
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/08(水) 17:22:43.60 ID:8U+vyO/70
その気になれば痛みなんて簡単に消しちゃえるけれど、その気になって対処する前に羽交い絞めにされたから何もできない
ってゆー詰めの甘さと弱さを出したかった。うろぶちも魔法少女の中では最弱と言ってたし
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/02/08(水) 18:39:05.92 ID:wMVnAvgS0
>>147 なるほど、「強くなければ生きていけない、
優しくなければ生きていく価値が無い」の適用なのであるか。

149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/08(水) 19:36:33.72 ID:8U+vyO/70
>>148
どうもアックアさん
あんまり深い意味はなくて、仁美もクラスメイトなので手出ししたくないのです
だから気絶させた(殺したのかと最初思った)一通さんをあんまり信用できないっていう
そーいう優しさが捨てきれなくて、まどかの名前を聞いて焦って時間停止もしないで走ってたら一本とられたりとか
扉の前の人々も、手出しはしたくないと思うのです そのために時間停止でなんとかしよーとしたんだけど、魔法少女に変身してても大の大人を何人も持ち運べるほど強い肉体ではないと解釈してるのです(うろぶち談より)

とまぁそーいう、優しさからくる甘さが裏目に出て自分を追い詰めてしまってる……っていう感じを出したかったわけですよ
そのほーが一通さんも活躍しやすいっていうのもあるけど

さてこれから帰ります。今夜か明日にはまた投下できるかと
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/09(木) 23:40:20.44 ID:2INGxvdw0
>>1です。続き書いてるけど眠い…
とゆうわけで今日も投下できません 寝てます
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/10(金) 21:31:06.88 ID:dEeWQs4A0
投下します
まどマギ第4話にあたるまでこれでおわる
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/10(金) 21:31:38.43 ID:dEeWQs4A0
一方通行「……何も無ェな」

鍵がかかっていた扉を能力でこじ開け、節約のためにオフにして、開けて一歩入ると、そこはただの倉庫。
かつて工場で使われた、製品として生まれる前に打ち捨てられた部品のダンボールがあるだけだった。
本当にここか?と訊こうとほむらに振り返ろうとした時、金縛りにあったように、身動きが取れないことに気づいた。


その頃ほむらは、今の魔術(か何か分からない)で昏倒した人々の安否も気がかりだったが、
それよりまずは奥の部屋の魔女と、捕われているであろうまどかのことが優先だった。
病院の時と同様アクセラレータを名乗る男のおかげでまたもや道が開けたけれど、それよりまずは扉に入らなければ。

ほむら「そこをどいて」

一歩足を踏み入れたまま動かない一方通行に言う
が、動かない。もうすぐそこに魔女の気配がある、というのに邪魔をするなら、突き飛ばそうと思って近寄ると、
一方通行の全身が、小さい球体関節人形のような使い魔によって、掴まれているのが見えた。

一方通行「動けねェぞ……」

彼にそいつらの姿は認識できず、戸惑いと焦りで危機感を募らせた。
銃や爆薬で戦うほむらでは、そいつらを彼を巻き込まないように排除するのは困難で、どう退治したものかと焦ってるうちに、
一方通行の身体は細切れにされ、魔女空間に吸い込まれていった。

一方通行は輪郭を失い、まるで水中に垂らした絵具のようにたゆたっていた。
不気味に笑う球体関節人形の群れにどこかしらへ運ばれていくが、四肢を掴まれ、能力抜きだと少女よりも華奢な一方通行では振りほどけず、
首に手を伸ばすこともできないので逆らえない。
やがて、メリーゴーランドの中心に降ろされる。

一方通行「………ハハッ」

そのメリーゴーランドの上には、映像が映し出されていた。
それら無数の映像を、虚ろな目で見ていた。

一方通行「きっと……、これが罰なンだなァ……」

いつかは、こんな時が来ると思っていた。
一万人以上の少女を殺した報いを、受けるその時が。

一方通行「正義のマネごとをする資格はねェのに……こンな救いよォのねェ悪党だから」

メリーゴーランドの上の、映像1つ1つには、同じ外見をした10032人の少女が、自分の手で挽き肉になっていく姿が映し出されていた。

一方通行「バチが……当たったンだ」

彼は、10032人分の呪いを受け入れる覚悟を決めた。
彼の四肢は、球体関節人形の姿をした亡霊達に、アメ細工のように引き延ばされていく。
そこに、食材を細かくして弁当箱に詰めるために、ツインテールを垂らしたハコの魔女が現れた。

その頃ほむらは、魔女結界へ突入していた。
小さい間接球体人形の群れを拳銃や爆薬で駆逐していく。
そいつらはディスプレイを持っていて、まどかの死の記憶、魔女化したまどかの記憶、雨の中この手で殺したまどかの記憶、途方もなく巨大な魔女になったまどかの記憶、
彼女にとって悲痛な記憶の全てが映し出されていた。

ほむら(そんな辛い『過去』のこと、わざわざ思い出させてくれなくても覚えている。交わした約束は忘れない。
    まどかを助けるためなら、どんな辛い『過去』にも挫けない。)

そういう思いを胸に、球体関節人形を撃ちぬき、あるいは爆破しながら魔女の本体を探す。
やがて、輪郭を失ったまどかを見つけた。
彼女の四肢はアメ細工のように引き延ばされ、今にも引きちぎられようとしている。

ほむら「まどかぁ――――――――――――!!」

思わずそう叫ぶ。どうにか銃の砲身で、人形達を追い払う。
が、払っても払ってもまた人形がやって来るのできりがない。

ほむら(早く本体を見つけなければ……)

魔女の本体は、まだ見当たらない。
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/10(金) 21:32:52.29 ID:dEeWQs4A0
少し時間は遡り――

巴マミは、キュウべぇを肩に乗せて、魔女探しのためにパトロールをしていた。
いつものように、自殺や喧嘩が起りやすそうな、寂れた通りを重点的に探す。
その道中、肩まである茶髪の、ミサカを名乗っていた少女に出会う。

ミサカ19140号「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ」

走っていたのか、息があがっている。

マミ「何をしてるのかしら?」

ミサカ19140号「はぁ、はぁ、あれ、さっきの人ですか、と、ミサカは、ぜぇ、ぜぇ」

そんなに息があがってるなら無理に語尾を言わなくても……。と見ていて思うが、とりあえずついていきながら続きを待つ。

ミサカ19140号「一方通行と、あのアケミっていう子が、魔女のところ、向かったんです、と、ミサカは、伝えます、ぜぇ、ぜぇ」

マミ「魔女のところに…?暁美さんが見つけたのね。」

彼女についていけば魔女の気配を探れる、と踏んでついていく。
しばらく走ると、キュウべぇが降りた。

QB「マミ、こっちだ!」

魔女の気配を探知したキュウべぇは、途中で道を折れる。

マミ「ミサカさん、こっち!」

キュウべぇについていくと、ソウルジェムも魔女の気配を探知し始めた。
ミサカ19140号も後に続く。

3人が辿りついた廃工場は、入口のシャッターが下ろされていて、そのシャッターは爆薬で破壊されていた。
暁美ほむらの爆薬によるものだと、マミは理解した。

マミ「ここで間違いないわね」

QB「そうだね。奥の部屋に結界がある」

ミサカ19140号「ふぅ、やっと追いついたんですね、とミサカは、ぜぇ、ぜぇ、もっと持久力が、もつように、今度調整、してもらおう、と、思った」

肩で息をしながらウダウダ言ってるミサカ19140号に構わず、マミとキュウべぇは中の様子を見る。

マミ「これは……」

大勢の人々が倒れている。見滝原中学校の女子生徒も、そこには居た。

QB「"魔女の口づけ"が刻印されてる。誰かが気絶させたんだろう」

マミ「少々乱暴ではあるけれど、戦っている間に自殺をさせないためには賢明な対処ね」

QB「とにかく、奥の部屋に行かないと」

一人と一匹は奥の部屋に向かった。

ミサカ19140号「あれ?人が沢山倒れていますね……とミサカは状況を確認します」

その一人と一匹に向かって言ったんだけど、一人と一匹はさっさと奥へ行ってしまった。
とりあえずミサカ19140号は、その中に一方通行と暁美ほむらが居ないかどうか確認する。――居ない。
ミサカ19140号も、奥の部屋にとりあえずついていく。
扉を開けて中を確認すると、一人と一匹もいないし、打ち捨てられた部品以外は何もなかった。

一人と一匹は魔女結界内に突入した。
小さな球体関節人形達を、無数のマスケット銃で薙ぎ払いながら進んだ。
進むと、一方通行がアメ細工のように引き延ばされていくのが見えた。

QB「マミ、あれが魔女の本体だ!」

その一方通行を箱に詰めようとやってきたハコの魔女――H.N.Elly(Kirsten)を、一人と一匹は認識した。
傍にいる邪魔な球体関節人形をマスケット銃で葬ると、マミは超特大の砲身を召喚した。

マミ「これでトドメよ。ティロ・フィナ――――――――――レ!!」

正確にハコの魔女に狙いを定め、大砲のような一撃で貫いた。
ハコの魔女は断末魔を上げ、消滅する。やがて魔女結界も消えていく。
結界が完全に消えると、そこには倒れている一方通行、鹿目まどか、拳銃を持ったままの暁美ほむら、颯爽と着地した巴マミ、キュウべぇ、それからさっきから居たミサカ19140号がいた。
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/10(金) 21:35:13.44 ID:dEeWQs4A0

マミ「あら、暁美さんもいたのね」

ほむら「………、」

マミ「この前の恩返しにはなったかしら?みんな助けられてよかった」

心からほっとした様に、マミは言った。

ミサカ19140号「えっと……、魔女とやらはもういないんですね?とミサカは確認します」

マミ「ええ。退治したわ」

ミサカ19140号「そーですか。とりあえず、みんな助かったのならよかったです」


その後、工場内にいた人々も正気になって目を覚ます。
目を覚ました一方通行は「ここで死ぬべきだった」等とうわごとを言っていたため、ミサカ19140号が倉庫内で懸命になだめ続けている中、
変身を解いたマミは工場内にいた人々に病院へ行くように言い、ほむらはまどかを自宅まで送った。

結局一方通行は、「償いは生きていくことでして欲しい」とミサカ19140号が思いを伝えることで立ち直った。
二人は、見滝原総合病院の秘密の部屋へと帰った。
部屋に着き、ミサカ19140号が入浴している頃、一方通行の携帯電話が鳴った。固定電話とみられる番号だった。

ほむら『美樹さやかの契約、止めてくれたのね』

一方通行「…あァ。あの坊やは、学園都市に連れてく」

ほむら『学園都市……。あそこなら、可能性はあるわね』

転校してくる前は、東京の、学園都市でない地域のミッション系の学校にいたほむらは、最後に学園都市での治療を受けた。
IDを持たない人間に、一部保険が適用されない学園都市での治療は、外部の人間にとって高価なものだが、両親が決断してくれたおかげでほむらも元気になれた。
……ということになっている。
実際には魔法少女でなければ、すぐ動悸や息切れに苦しんでいたわけだが、先進的な医療が受けられることは確かなので、ほむらもそれなら上条恭介の腕もなんとかなりそうだ、と思った。

ほむら『貴方も行くの?』

一方通行「あァ、ミサカと行く。あっちには世話の焼けるガキもいるしな」

ほむら『元々学園都市に住んでいたのね』

一方通行「…あァ。一応、超能力者とかやってる」

なるほど彼の能力は超能力だったのね、とほむらは合点がいった。

ほむら『なら、もうこっちには来なくていいわ。
    貴方達は貴方達の日常へ帰ればいい』

一方通行「……もォ手を貸す必要はねェンだな?」

ほむら『ええ。これで美樹さやかの運命も変えられた……、後は私で解決する』

一方通行「そォか。……じゃァ、もォ電話することもねェな」

ほむら『そうね。これが最後の電話になるわ』

一方通行「次かけてきたら例の約束な」

ほむら『当然よ』

一方通行「オッケェ、じゃァな」

ピッ。電話を切った。
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)2012/02/10(金) 21:37:05.18 ID:dEeWQs4A0
今日はここまで
学園都市でどーなっていくのかとか、杏子は今頃どーしてるのかとか、その辺次に書けたらいいな
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/02/10(金) 21:57:56.15 ID:MW0v8FcV0
10031人な、10032人じゃなくて。
10032号は生きてるからな
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/10(金) 22:17:21.21 ID:dEeWQs4A0
>>156
0号は含まないってことでそれはノーカウントになるのかな
一通さんよりは天井アオとの因縁が強い子だけど
直接は殺してないってことでここでは1万31人のほうがいいんですかねー
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage]:2012/02/10(金) 22:59:08.26 ID:bv/64YW4o
0号さんって死んでなくね?死んでんの?行方不明だったような気がするが
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/10(金) 23:15:54.71 ID:dEeWQs4A0
行方不明ってことはどうとも断言できないんですよね
一通さんにとっての0号はどういう物だっけ……そもそも存在知らなかったような(←これだから図書館で読む人間は)
まあ死んだと決め付けるのもなんなのでここは10031人が正しいってことにしましょう。
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/02/10(金) 23:42:34.74 ID:Oavvr/Xc0
>>136
一対一というならどちらかというとCPUアーキテクチャとOSみたいな感じに思われる
MacでいうところのOSXやそのアプリはインテルMacでは動くけどIBMPPCでは動かない逆も、みたいな
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/10(金) 23:50:30.60 ID:dEeWQs4A0
>>160
なるほどわからん……
わかりやすい例えって難しいっすね
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/02/11(土) 21:06:52.77 ID:B+2ekI9p0
このSSのメインはここから始まると思うのである。
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/12(日) 22:53:14.66 ID:SkPF3D2E0
>>162
いつもどうもアックアさん
ここから学園都市側メインで、まどマギの面々がモブ化したりするかも
超電磁砲側の面々や魔術側の面々も巻き込んでいったりする可能性もあるやもしれません
ざっくり展開は考えてあるものの キャラの口調とか色々アニメでお浚いしてるので投下はまだ後日にて…。
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/17(金) 23:28:14.33 ID:Xsl/fIrg0
間があいてサーセン。最近早寝早起きしないといけない日が多くてツライ…

短いけど投下します
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/17(金) 23:29:31.39 ID:Xsl/fIrg0
――夜、学園都市第7学区
  完全下校時刻を過ぎ、人気のなくなった通学路

番外個体「これでトドメだよォ!!」

度重なる雷光により、力を弱められた『暗闇の魔女』の本体へと、番外個体の2億ボルトの電撃が迸る。
が、その攻撃は打ち止めの魔法武器――琥珀色のブーメランによって、避雷針のようにそちらへ向かって阻まれる。

番外個体「なっ……」

その意外な行動に、番外個体は歯噛みする。
今の一撃が全力で、彼女も疲弊していた。
『暗闇の魔女』は勝ち目がないと悟ったのか、逃げるように結界を閉じ、姿を消した。

番外個体「何で邪魔するわけェ?
     せっかくミサカが、最終信号の代わりに戦ってやってんのにさ」

打ち止め「あの子だってもとは普通の女の子だったんだって思うと、殺しちゃうなんてとてもできないよ。ってミサカはミサカはなんと聖女なのでしょう、と自分を讃えてみたり」

番外個体「その宝石を綺麗にしとかないと、自分だってアレと同じって話でしょ?それを保つには、ブチ殺してグリーフシードとやらを集めなきゃいけないんじゃん」

打ち止め「でもほとんど番外個体が戦ってくれたし、集めなくてもいいかなって…」

そう聞いて、番外個体は打ち止めの胸倉を掴む。

番外個体「ミサカとしてはさァ、最終信号が死のうが絶望しようがどうだっていいンだよねぇ?もともとアンタの代わりになるために製造されたわけだし。
     ただ、怪物になられたら殺すのメンドイし。今殺しても親御さんが今度は面倒な事になるだろうから、ちゃんと生きててほしいわけ。
     だからさァ、次は余計な首突っ込まないでくれる?アンタは結界さえ開いてくれればいい」

いきなり以前のように怖くなった、わが妹の態度に、恐れ慄く打ち止め。

打ち止め「…………、」

打ち止めこと最終信号は、苦しい状態で、力なく頷いた。


――夜、第7学区 某校舎の屋上

杏子「この街には魔法少女が居ないって聞いたから、わざわざ出向いてやったってのに……
   何なのよ?ちょっと話が違うんじゃない?」

QB「悪いけど、もうこの街には魔法少女がいるんだ。昨日契約したところだよ」

杏子「何それ?チョーむかつく。
   超能力者とやらがいるせいで他の奴らは敬遠してるみたいだけどさぁ。こんな絶好の縄張り、みすみすルーキーのヒヨッ子にくれてやるのも癪だよねぇ。
   特にああいう、魔法少女でもないオネーサンに頼ってばかりのチビッ子にはさ」

QB「どうするつもりだい?杏子」

杏子「決まってんじゃん。要するに、ぶっ潰しちゃえばいいんでしょ?
   その子」
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2012/02/17(金) 23:31:06.04 ID:Xsl/fIrg0
――廃工場での一件から、翌日の朝
  学園都市からの迎えの救急車内

中心の寝台で恭介は座っていて、車両後部から見て左の座席にさやか・恭介母、右の座席に一方通行・ミサカ19140号が乗っていた。

恭介母「さやかちゃん、学校はよかったの?」

さやか「ええ…、もう言ってあるから」

恭介がしっかり治療されることを見届けるため、先日の夜のうちに、学園都市へ行くことは家族や早乙女先生に伝えてあった。
それから連絡を待っていて、夜遅くなっても無いんで深夜に寝て、寝ぼけ眼な朝に見滝原総合病院から電話がかかってきて、病院まで出向いてそこから乗りこんだのだった。
恭介の父は仕事があるため来られず、母が付き添いに来ていた。

恭介「わざわざごめんね、さやか」

さやか「恭介がヤブ医者掴まされないか、心配だから。見届けないと安心できないよ」

一方通行「ヤブ医者は否定しねェが、『冥土返し』の異名を持つ腕は持ってやがるからなァ」

ミサカ19140号「相変わらずツンデレな一方通行萌えー。とミサカは微笑ましくなります。
        冥土返しは、普通の医者なら諦めるような病気も怪我も、何でも治す人ですから心配はご無用です」

恭介母「本当なんですか?」

学園都市なら医療も先進的であることは確か、なのだけれど信頼に値するのかどうかの不安から、恭介の両親はこれまで学園都市での治療には踏み切れずにいた。
それが恭介本人から、電話で相談してきたものだから、両親は最後の望みを懸けることにした。
信頼に値しなさそうだったら恭介をすぐに連れて帰る、という腹積もりもあったりする。

一方通行「信頼できねェなら、今すぐ引き返すか?」

恭介を見て、一方通行は問う。

恭介「……そのお医者様に直接会って、決めようと思います」

本人がそう言うのなら、行くだけ行かせてみよう、という親の決断は結局変わらなかった。
実際には一方通行に逆らうと酷い目にあわされそうで怖いから、というのが恭介がついていく理由の本音だったりする。――廃工場での一件から、翌日の朝
  学園都市からの迎えの救急車内

中心の寝台で恭介は座っていて、車両後部から見て左の座席にさやか・恭介母、右の座席に一方通行・ミサカ19140号が乗っていた。

恭介母「さやかちゃん、学校はよかったの?」

さやか「ええ…、もう言ってあるから」

恭介がしっかり治療されることを見届けるため、先日の夜のうちに、学園都市へ行くことは家族や早乙女先生に伝えてあった。
それから連絡を待っていて、夜遅くなっても無いんで深夜に寝て、寝ぼけ眼な朝に見滝原総合病院から電話がかかってきて、病院まで出向いてそこから乗りこんだのだった。
恭介の父は仕事があるため来られず、母が付き添いに来ていた。

恭介「わざわざごめんね、さやか」

さやか「恭介がヤブ医者掴まされないか、心配だから。見届けないと安心できないよ」

一方通行「ヤブ医者は否定しねェが、『冥土返し』の異名を持つ腕は持ってやがるからなァ」

ミサカ19140号「相変わらずツンデレな一方通行萌えー。とミサカは微笑ましくなります。
        冥土返しは、普通の医者なら諦めるような病気も怪我も、何でも治す人ですから心配はご無用です」

恭介母「本当なんですか?」

学園都市なら医療も先進的であることは確か、なのだけれど信頼に値するのかどうかの不安から、恭介の両親はこれまで学園都市での治療には踏み切れずにいた。
それが恭介本人から、電話で相談してきたものだから、両親は最後の望みを懸けることにした。
信頼に値しなさそうだったら恭介をすぐに連れて帰る、という腹積もりもあったりする。

一方通行「信頼できねェなら、今すぐ引き返すか?」

恭介を見て、一方通行は問う。

恭介「……そのお医者様に直接会って、決めようと思います」

本人がそう言うのなら、行くだけ行かせてみよう、という親の決断は結局変わらなかった。
実際には一方通行に逆らうと酷い目にあわされそうで怖いから、というのが恭介がついていく理由の本音だったりする。
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/02/18(土) 06:23:35.63 ID:E/mVqQu10
>>1

学園都市編の開幕楽しく読ませてもらうのである。
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga sage]:2012/02/18(土) 17:29:21.84 ID:EUdYk8yw0
あ、杏子やべェ、多分半殺しにされるな、一方通行に
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/22(水) 00:53:03.45 ID:MIXDwvKz0
>>167
いつもお世話になります、アックアさん
学園都市編では杏子・打ち止め・番外個体に主にスポットが当たるかと思われ
でもほむまどが最も好きな書き手としては、見滝原の描写もちょくちょく挟むかも

>>168
半殺しで済めばまだマシなほうかと…。

さて、学園都市編……の前に、その頃の見滝原をちょこっと。
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/22(水) 00:54:55.16 ID:MIXDwvKz0
――朝、見滝原中学校への通学路
  まどか達のいつもの待ち合わせ場所

仁美「ふわぁぁ…あ、はしたない。ごめんあそばせ」

独り言をぼやく仁美
そこへ、まどかがやってくる

まどか「おはよう。寝不足なの?」

仁美「おはようございます、鹿目さん。
   昨夜は病院やら警察やらで、夜遅くまで」

まどか「へぇ……」

まどかは昨日の廃倉庫での一件を思い出す。

〜回想〜

廃工場で助け出された後、まどかは気絶していた。
気がついて薄眼を開けると、そこには下からのアングルで、ほむらの顔があった。

まどか「……ほむら、ちゃん…?」

ほむら「気がついたのね」

意識がハッキリしてくるにつれ、ほむらにお姫様抱っこされていることに気づく。

まどか「えっと……、」

なんでこの状況なのかと、記憶を辿る。
虚ろな目をした、親友の仁美。彼女を含めた大勢の人が集団自殺を図ったこと。そして、魔女に囚われて殺されかけたことを思い出す。

まどか「ほむらちゃんが、助けてくれたの?」

ほむら「………巴マミが、助けてくれたわ。」

まどか「そう、なんだ」

会話が途切れる。

まどか「あの…、下ろしてくれないかな」

ほむらの腕が疲れてしまうことに気遣ったのもあるけれど、お姫様抱っこされている状況でこの沈黙は、居心地が悪かった。
ほむらは素直に、けれど寂しそうに、まどかを下ろした。
まどかは行こうとするが、ほむらはその場で立ち止まっている。

まどか「えっと…、どうしたのかな」

ほむら「……貴女はまた、余計なことに首を突っ込んで」

何かを堪えるように震えながら、ほむらは言う。
まどかから見れば、かなり怒っているように見える。

ほむら「貴女を守ろうとしてる人の事も考えて」

まどか「ほむらちゃん……。でもあのままじゃ仁美ちゃんや、操られてた人達だって」

ほむら「貴女が来なくても、私や巴マミが助けた。一般人が首を突っ込んじゃ駄目」

まどか「………、うん」

冷たく言い放つほむらの気迫に圧されて、力なく頷いた。

〜回想終わり〜
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/22(水) 01:07:52.59 ID:MIXDwvKz0
仁美「何だか私、夢遊病っていうのか。それも同じような症状の方が大勢いて。気がついたら、みんなで同じ場所に倒れていたんですの」

まどか「そう、なんだ」

昨日のことを知らないように振る舞おうとするが、不器用なまどかにはそれができそうもないので、曖昧に相槌を打つだけにすることにした。

仁美「お医者様は集団幻覚だとか何とか…。今日も放課後に精密検査に行かなくてはなりませんの。はあ、面倒くさいわ…」

まどか「学校、休まなくて平気なの?」

仁美「ダメですわ。それではまるで本当に病気みたいで、家の者がますます心配してしまいますもの」

まどか「偉いんだね」

仁美「ところで、今日はさやかさん遅いですわね」

まどか「うん…、そうだね」

仁美「何か聞いてませんか?」

まどか「ううん、私は何も」

仁美「そうですか。もう行かないと遅刻してしまいますし…、寝坊かもしれませんわね」

まどか「そうだね、先生が知ってるかもしれないし」

二人は通学路を歩きだした。


――見滝原中学校 教室内
  朝のHR

早乙女「昨日、見滝原総合病院から上条君が学園都市の病院へ移ると連絡がありました。
    今日は美樹さんも付き添いでついていくということで、今日はお休みです」

それを聞いて、ざわめく教室内

クラスメイトA「先進医療で治すのかー」

クラスメイトB「でも医療日馬鹿にならないんじゃあ…」

クラスメイトC「上条家の財力ならまぁ余裕でしょ」

クラスメイトD「あの二人幼馴染だしねー、さやかの気持ちもわかるわ」

中沢「俺の志望校、あそこの長点なんだよなー」

クラスメイトE「無理っしょ(呆)」

各々、好き勝手言うクラスメイトたち。

まどか「それで今日はお休みだったんだ…」

仁美「連絡を寄こして下さってもよかったですのに…」

二人は顔を見合わせた。
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga sage]:2012/02/22(水) 16:55:56.13 ID:Shr8iux/0
今思ったんだが杏子って自分より小さい子は極力攻撃しない気がする
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 18:34:45.70 ID:nhAWqgx50
>>172
まだ攻撃加えてないからわかりませんことよ
おりマギの杏子ちゃん最初からとってもいい子だったけど、さやかも契約以前に知り合ってたらゆまに対するのと似たような態度とってたような気がする。逆にゆま契約後に知り合ってたら……どーだろう(;^ω^)

さて続き
とりあえず1レス分…。
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2012/02/22(水) 18:37:49.01 ID:nhAWqgx50
――土曜日の朝、カエル顔の医者の病院

冥土返し「どうすれば救える…?」

カエル顔の医者、冥土返し(ヘヴンキャンセラー)は、培養器の前で頭を抱えた。
どんな病気や怪我でも治せる彼は、二日前に運ばれてきた少女を救うため、あらゆる手を尽くしてきた。
その少女は今、特別に設えられた病室で、培養液で満たされた生命維持装置によって、肉体だけ腐ることなく生き続けている。
しかし、その少女の意識が戻る事はなかった。
そこに、職員が入ってきた。

職員「院長。左手に不自由のある患者を乗せた、見滝原からの救急車が到着しました。
   付き添いは一方通行に見滝原のミサカ19140号、患者の友人と、保護者の5名です」

冥土返し「……ああ。ご苦労様だね」

この少女は後でまた診るとして、上条恭介の診断に向かった。


――診察室

車いすに乗った恭介に、母が付き添っている。
さやかは待合室で待っていて、一方通行とミサカ19140号は既に別行動をとっている。

デスクの上には、恭介の左腕、脊髄、脳といった、運動に関係ある部位をCTスキャンした画像。

冥土返し「診断の結果が出ましたが…、この状態では手術が必要ですね。
     100分の1ミリのミスが後遺症を招く、難しい手術になるでしょう」

恭介母「治せるんですか?」

冥土返し「普通の器具に並の医者では、匙を投げたくもなる状態でしょうね?
     けど、僕なら絶対治しますよ」

飄々と自信満々に言う冥土返しの態度に、信頼を寄せていいものかと母は図りかねていた。
一方、当の恭介は、この医者なら可能性はあるかも…と、信頼を寄せ始めていた。

冥土返し「まあ、外部の患者は費用も馬鹿にならないですからね。
     ここで入院し、手術を受けるかどうかの決断は任せますよ?」

恭介母「……。恭介は、どうしたい?」

恭介「ううん………」

両親に金銭的な迷惑をかける事が気になって、迷う。
かといって、左手は動くようにしたい。ヴァイオリニストになる夢を叶えるには、他に手がない。
そう逡巡していると、彼の脳裏には白髪の男の一言が過る。

『そこのクソガキが命を投げ打ってでも、オマエの怪我を治そうとするだろォな』

恭介(あの男がそう言った直後、さやかは驚いたような顔をした…。よく分からないけど、僕が左手を治さないと、さやかが危ない…?)

そう思い至って、彼は決心した。
どうせ既に、親にかけてきた負担も馬鹿にならない額になる。
これで最後にして、将来沢山恩返しをしよう。そう思った。

恭介「先生。手術…、受けてみたいと思います」


――病室

さやか「受けるんだね、手術」

恭介「ああ…。あとは父さん待ちだけど」

手術代は父親持ちなので、現在病室の片隅で、母が連絡を入れていた。

さやか「その先生、信頼できそうなの?」

恭介「実績があるし、前の担当医も『信頼に値する腕がある』と絶賛してたからね。」

さやか「そっか……。」

恭介「あのさ…。白髪の人が言ってた、『命を投げ打ってでも治そうとする』って、どういうことだと思う?」

さやか「えっ?い、いやぁ〜何のことやら、さやかちゃんにもさっぱり分かりませんね〜」

あからさまに何か隠してるのがバレバレだけれど、恭介は「そっか」とだけ返した。
そこへ、電話を終えた母が来る。

恭介母「伝えたわよ。払ってくれるって」
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/02/22(水) 21:50:31.87 ID:sdMqkuRw0
結局さやかの契約フラグが立ってる……
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/22(水) 23:18:32.29 ID:MIXDwvKz0
>>175
すべては冥土返しの手にかかっているのだ…
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/29(水) 00:45:36.99 ID:gAg6Dgjh0
1週間ぶりですみません
最近お絵かきもしてるほむまど派の>>1です。
ゆっくりですが書いてます
とりあえず1レス投下します
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/29(水) 00:46:12.96 ID:gAg6Dgjh0
少し時間は遡り――

冥土返し「付き添い、ご苦労だったね?」

冥土返しは、病院の駐車場まで出迎えに来ていた。救急車の前に、一方通行とミサカ19140号がいる。

一方通行「帰るついでだ。19140号は引き取るのか?」

冥土返し「今は培養器の空きがなくてね。もう暫くは付き添っていてあげてくれるかな?」

一方通行「……救急車も足りねェって話だったし、何か大きな事件でもあったか?」

冥土返し「救急車については、もう落ち着いたよ。大きな事件、というほどでもないんだが…」

一方通行「どンな患者がいる?」

冥土返し「それが外傷も薬物反応もなし、心筋梗塞等の症状も見られない。魂が抜けたとしか説明のしようがない症状の患者が、何名か運ばれてね。
     ま、どうにか手を尽くして救ってみせるよ」

一方通行「………本当に魂が抜けてるとしたら、無駄じゃねェか」

冥土返し「ハハッ、君もなかなか非科学的なことを言うね?
     仮にそうだとしても、救ってみせるさ。僕は『冥土返し』なんだからね」

そこへ、上条恭介の座る車椅子を引いた母が降りてきた。さやかも伴っている。

冥土返し「よくおいでになりましたね」

恭介母「おはようございます。診察の程、よろしくお願いします」

恭介、恭介の母、さやかの3人は、冥土返しについていく。

一方通行「美樹さやか」

最後尾をゆくさやかを、呼びとめた。

さやか「……何さ」

一方通行「坊やはあの医者が必ず治す。……余計な気は起こすな」

さやか「……あんたあの転校生…、ほむらとグルなわけ?」

一方通行「グル、ってほどでもねェ。
     ゾンビや怪物になりたくなかったら、普通の人間のままでいろ」

さやか「……どういう意味よ」

一方通行「魔法少女になるって事は、魂を体から抜きとられて、宝石にされるンだ。
     そしてその宝石が濁り切ると、魔女になって殺戮を繰り返す」

さやか「そんな嘘ついて、何がしたいわけ?」

一方通行「嘘かどォかは、白いウサギかネコみてェな動物に詳しく確認してみるンだな。
     借金掴まされないうちに考え直せ」

さやか「………、」

何か言い返したかったが、言う事は間違ってないことを認めざるを得なくて、何も言わずに冥土返し達についていった。

ミサカ19140号「それで、これからどうするんですか?とミサカは今までセリフがなかったことで不機嫌になりながら確認します」

一方通行「黄泉川のマンションに帰る」

ミサカ19140号「これはテンションがあがりますね。上位個体との感覚共有でしか知らないので、実際に行くのは楽しみです」
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/29(水) 01:44:03.87 ID:gAg6Dgjh0
その頃、第7学区のとある一角――

浜面「アレは一体何なんだ?窒素爆槍の同類か!?」

どこにでもいる不良、浜面仕上は、年端のいかない少女にカツアゲされそうになって逃げていた。
何も無い虚空から、実体を持った槍を出現させ、攻撃してくる少女に遭遇した。
ああいうド派手なことをする相手なら、人通りの多い場所に紛れれば逃げられそうなものだが、あまりに早くて逃げ切れず、むしろ追い詰められた。
結局、路地裏でタイマンを張る羽目になった。

少女「テメェの有り金、全部寄越しな」

団子を片手に貪りながら言う少女は、深緑のパーカーにホットパンツの格好で、豊かな長髪をポニーテールにしていた。

浜面「チッ……、これだけだよ」

一番安い紙幣1枚に小銭数枚。お遣い、というかパシリのための最低限の代金であった。

少女「………」

受け取った少女は、納得いかなかったのか浜面のポケットに片っ端から手を突っ込む。

浜面(……なんかこの状況、ドキドキしていいのやらビクビクするべきなのやら……)

ちゃっかり顔赤くしてるあたり、浜面イズ健全男子である。否、女たらし?

少女「本当にこれだけみたいだな。……ま、受け取っておくよ。
   サンキュ」

意外と素直に感謝はするんだな、という辺りには感心しつつ少女の背中を見送った。
見えなくなってから、がっくりと肩を落とした。

浜面「ハァ……。何て言い訳しよ」
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/29(水) 01:45:16.97 ID:gAg6Dgjh0
――黄泉川のマンション

一方通行「帰ったぞ」

ミサカ19140号「ただいま。間違えた、おじゃましま〜す。とミサカはお茶目な間違いで女子力をアピール」

一方通行「できてねェよ……」

打ち止め「おかえりぃー、ってミサカはミサカは激しくあなたに飛びついてみたりっ」

ミサカ19140号「って、倒れそうになってるじゃないですか。とミサカは上位個体にツッコミを入れます。
        あなたはいつも激しすぎるんです、ちょっとはこのモヤシ体系に目を向けてあげないと」

一方通行「モヤシ……」

打ち止め「いけないんだー19140号、酷いこと言って!ってミサカはミサカは制裁を加えてみたり、ビビビビビ」

ミサカ19140号「くぁwせdrftgyふじこlp」

ミサカ19140号が内側からの電気ショックを受けているように痙攣する最中、芳川桔梗が来た。

芳川「お帰りなさい。愛穂ならまだ仕事よ」

一方通行「あっそ働けくそニート」

芳川「えぇ〜働いてるわよ、この子達を見守るという大事な使命が」

一方通行「だったら家事の一つもちゃんとやれってェの……。洗い物も片付いてねェし」

芳川「愛穂が帰ったらやってくれるからいいんだもん」

一方通行「ったく……」

一方通行は台所に立ち、食器を洗い始める

芳川「おぅおぅいいねいいねー、将来はいい専業主夫になれるよ」

一方通行「うっせェ殺すぞ」

番外個体「おかえり一方通行、とあとモブ妹」

ミサカ19140号「モブ扱いとは心外な…」

番外個体「だってモブじゃん」

ミサカ19140号「コイツ叩きのめしていいですか?とミサカは一方通行に確認をとります」

番外個体「おーおーやろうってのかい?いいねいいねぇ妹同士のバトル、熱い展開で嫌いじゃないよ」

打ち止め「コラコラ、一方通行が困ってるじゃない!ってミサカはミサカは颯爽と仲裁してみる!」

言われて二人の妹達は、一方通行の表情を見る。かなーり面倒くさそうだ。

番外個体「仕方ないねェ、じゃあゲームで勝負といこうか」

ミサカ19140号「望むトコロです」

打ち止め「まあそれならいいかな、かな?ってミサカはミサカはどこかで見たアニメの真似をしてみたり。
     早速ゲームへレッツゴー!」

番外&19140号「「おー!」」

3人はリビングへと向かった。

芳川「いやぁ賑やかでいいわね〜、やっぱりあなたがいないとね」

一方通行「勝手に盛り上がってるだけじゃねェのか、アレは」

芳川「そうでもないわよ。あの子達はあなたが居ないと、空元気って感じだったし」

一方通行「………どォだか」

芳川「ねーねーところで、お昼どうする?」

一方通行「そォだなァ……黄泉川はいつ帰る?」

芳川「ちょっと遅くなるってさ。運動部の指導で応援呼ばれてるんだとか」

一方通行「そりゃァご苦労なことで。……ンじゃ、みんなで外食でも行くかァ」
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/02/29(水) 01:46:12.54 ID:gAg6Dgjh0
結局3レス分になったり
ひとまずここまでです
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga sage]:2012/02/29(水) 23:44:37.29 ID:d61rUcnR0
杏子「世の中の人間すべてが、仲良しこよしなりたいと思ってンじゃねェぞ」
杏子がこんな事言いそうで怖い。 時間軸は新約2巻〜3巻の間かな?
それはともかく浜面w

183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/03/01(木) 01:18:03.52 ID:kCQ+1f0m0
>>182
杏子がどういう流れで一通さんや打ち止めに接触するかってあたりはまだ悩んでるところがあったり…
2巻まで読んでて、3巻はまだ見たことないから2巻よりは後ってことしか考えてない
まどマギが3〜4月の物語らしいから合わせるなら2間から半年近く後になるのかな
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/03/02(金) 02:09:39.52 ID:yGHOdRcT0
保守かきこ
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/03/10(土) 04:56:19.73 ID:L7JlMHP/0
>>1

不幸の予感しかない「ラスト☆まぎか」の章なのである。
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage saga]:2012/03/11(日) 00:40:01.46 ID:7wVNQCWP0
最近ホムラコンバットにはまりすぎてほったらかしにしておりましてスミマセンェ…
結局続き書いてないです近々投下するかと

>>185
どうもコメありです
不幸な展開はするけど不幸だけで終わらせないつもりでいます
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/03/20(火) 06:10:02.25 ID:1rCoduu50
>>186

楽しみに、待たせてもらうのである。
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)2012/04/16(月) 00:09:58.59 ID:JPBWeWiAO
続きが凄い気になる…
作者さんまだかなぁ…
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)2012/04/21(土) 13:10:58.50 ID:0mgZwr/P0
作者失踪のお知らせ
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/04/21(土) 18:02:34.38 ID:vVMrG3KO0
疾走したなら言っても意味ないかもしれんが冥土返しじゃなくて冥土帰しだよ



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