VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)<><>2012/03/18(日) 19:14:54.70 ID:2VLkgiBAO<>hey!



男「……なぁ。これ、なんだ?」

友「『hey!』だな」

男「いやまぁそうなんだけど、俺が聞きたいのはどうして、こんな文字が学校の掲示板に大きくペイントされているんだって事で」

友「普通にただのいたずらじゃね?」

男「それにしちゃあ妙だよな。普通、いたずらするんならポスターやらなんやらで隠れてしまう掲示板なんかには書かなくて、学校の壁とかもっと目立つ所に書くはずじゃないか?」

友「………………そう考えてみると不思議だよなぁ。つうか昨日の時点じゃあ『hey!』なんて書かれてなかったよな?」

男「ごめん分からん」

友「そりゃそうか。毎日掲示板見てるような奴なんて、少ないしな。
でもまぁ、さして気にする事でもないよな。多分、やった奴も深い考えもなかったんだろ。ほら行くぜ。俺たちが犯人だと誤解されかねない」

男「ああそうだな」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1332065694(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
<>hey! VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/18(日) 19:16:04.96 ID:2VLkgiBAO<> 生徒会副会長「……なんだアイツら。張り紙も何にもない掲示板の方を見て話して」

妹「一体何なんだろうね? お兄ちゃん」

副会長「掲示板に何かされた訳でもないし、ふーむ、分からんな」

妹「まぁ別に気にする事ではないでしょ? それより私が腕によりをかけて作るビーフシチュー、楽しみにしててよね!」

副会長「ふふふ、楽しみにしてるさ。なんせ、今まで離れ離れで暮らしていた妹の手料理なんだからな!」

妹「もうっ。お兄ちゃんったら」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/18(日) 19:16:24.42 ID:7yxOQYPw0<> ふむ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)<><>2012/03/18(日) 19:16:25.54 ID:jHXq9JrAO<> まさかのss化wwwww

期待してます! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/18(日) 19:17:09.43 ID:2VLkgiBAO<> 【翌日】

生徒「なぁ、男! 掲示板見たか? アレは凄いな!」

男「ああ、見たぞ。でも凄いとか言うような事か?」

生徒「はあぁ? 凄い事だろ! なんせあのアイドルがこの学校でコンサートをしに来るんだ!」

男「……………………は?」

生徒「なんだよ。お前さては知らなかったんだろ! まぁそれは置いといて、いやー凄いな! なんでこの何の変哲もない地方の高校に? って感じはするけど、とにかく素晴らしいぜ!」

男「あーうん。それは凄いな。てっきり『hey!』の方だと思ってたよ」

生徒「ヘイ? なんだそりゃ? そんなアイドルいないよ」

男「え?」

生徒「お前さてはアイドルとかに疎いんだな。まぁ気にする事じゃない」

男「いやそういう事では無くてだな」

生徒「おーっと、そろそろ時間か。じゃあな! 今度、俺がアイドルについて教えてやるよ!」

男「あ、あぁ…………さては、消されたみたいだな」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/18(日) 19:19:38.30 ID:2VLkgiBAO<> 友「おい、男!」

男「なんだよ友。アイドルの話しなら聞いたよ? それともなんだ? お前の兄貴がネトゲを止めたとかか?」

友「それは一大事どころじゃねぇよ! それが実現したら世界が三回ぐらい爆発して犬の餌になっちまう! それはともかくとにかく来い」

男「なんだただの掲示板じゃないか? あれ、『hey!』のペイント。まだ残ってる……?」

友「お前、この掲示板を見てどう思う?」

男「…………そりゃあ、奇妙だな。一日経ってもまだ消されてないなんて、それにこれについて何の話しも聞いてないし」

友「良かった。やっぱりお前は正常だ」

男「一体どうしたんだよ友?
もしややっぱりお前の兄貴がネトゲを止めたとか? 核シェルターって一体いくらするんだよ……宇宙脱出した方が良いか?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/18(日) 19:20:55.88 ID:2VLkgiBAO<> 友「ちげーよ! もし俺の兄貴がネトゲ止めるとしたら運命と因果と時空の全てが歪んでツイストして美味しいパンになってしまう! なんせ比喩表現なしで年齢=ネトゲ歴を地で行く人だぜ!?」

男「よく考えると0歳の時からかよ化け物だな!?」

友「オーケー流石は親友。否定しないで驚くって事はあの人の事を素晴らしく理解してやがる。
それはともかくとしてやっぱりお前もおかしいと思うよなぁ。だから俺はちょっと調べてみたんだ」

男「調べてみたって――」

風紀委員長「ふはは、どうしたんだこんな所で立ち止まって、アイドル襲来にはやる気持ちは分かるがな」

副会長「む、君たち昨日も……いやいい。こんな所で立ち話は、掲示板を見る人たちの邪魔になるから他の場所でしてくれないか?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/18(日) 19:21:47.23 ID:2VLkgiBAO<> 友「あ、どうもこんばんは風紀委員長。今日も見事な胸筋ですね」

男「あ、どうもこんばんは副会長。今日も最高に普通な上腕二等筋ですね」

風紀委員長「ふっはっは! そうかそうか分かるか! この俺の隠そうにも隠しきれん見事な筋肉を!」ムキムキ

副会長「最高に普通な上腕二等筋ってなんだ!? そんな言葉初めて聞いたぞ!」

男「じゃあ言い直します。今日も透き通るような美しい黒髪の、まるでスターのような瞳をした、すっきりとした輪郭の――」

副会長「今度は褒め[ピーーー]気か!? まぁ良い。とにかく、ここに居てくれると邪魔になるから他の所で話してくれないか?」

男「あーっと、その前に副会長」

副会長「ん?」

男「この掲示板、どう、思いますか?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/18(日) 19:26:14.78 ID:2VLkgiBAO<> 副会長「ただの掲示板じゃないか。いや、違うか。アイドルとは驚いたな……その程度の感想だ」

男「え? あの、『hey!』については」

副会長「『hey!』? 君たちはロックにでも嵌まっているのか? まぁ、迷惑にならないようにな」

風紀委員長「ふっはっは! 良い筋肉でまた会おう!」ムキムキ

男「……まさか、友」

友「ああ、まさかとは思ったが、『俺たち以外の誰もこれには気づいていないんだ』」

男「そうか」

友「……意外に冷静なんだな」

男「そりゃあそうだ。驚いたって仕方がないだろ? それにお前だってそうだよな」

友「ははっ。流石は男。俺は驚くって言うよりも、まぁ言わせて貰うとすれば、ワクワクが止まんねぇ!」

男「アニメ台詞だな。まぁ俺もだ」

友「……お前、こんな時もテンション低いよな」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<>sage<>2012/03/18(日) 19:27:03.41 ID:2VLkgiBAO<> とりあえず即興で書いたのはここまでです。実質初SSなのでよろしく <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/18(日) 19:36:03.73 ID:nIUNhVYDO<> 風紀委員長を見て…カードワースって言うPCゲームの腕兄貴ってキャラを思い出したww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)<>sage<>2012/03/18(日) 20:40:03.74 ID:JEi6usVoo<> まさか嵐がssになるとは・・・ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/18(日) 23:47:18.07 ID:omJuXKbSO<> 前に福岡が荒らしをした時も中々面白いSSが立ったな

それは落ちたから期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/20(火) 12:21:26.38 ID:nadCI4+AO<> 友「とりあえず、考えてみるにしてもここじゃあ迷惑になる。教室に戻るぞ」

男「ああそうだな。……友。俺達以外に見えてる奴は居なかったのか?」

友「俺が見た所、皆無だったぜ? 掲示板を見ておかしな反応をしているような奴も見当たらねぇ」

男「それは困ったな。情報がない。
そこで時に友、お前は『一部の奴にだけ見えて大多数には見えない何か』と聞いて一体何を最初に思い浮かべる?
またその見える一部とはどんな職業の人だ?」

友「そりゃあ、お化けとか幽霊とかじゃないか。見える奴としたら宗教関連……まさか」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/20(火) 12:22:39.36 ID:nadCI4+AO<> 男「ああそのまさかだ。俺たちの知り合いで宗教関連としたらアイツしか居ないよな」

友「俺とした事か、失念してたぜ。まだアイツに話は聞いてねぇ!」

男「まだ決まった訳じゃないけどな。あてずっぽうに聞きまくるよりは可能性は高いだろ?」

友「よっしゃ。じゃあ早速行動だ!」

男「でもお前、もう放課後だぞ? アイツの居場所に心当たりでもあるのか? アイツはたいてい家に携帯置いているから連絡つかないが?」

友「アイツは今日、この時間ならほぼ学校に居るぜ? なら、しらみつぶしにアイツが居そうな所を捜していけば良いだけだ。お前、今日時間はあるか?」

男「帰って何をしようかと思っていた所だ。そっちこそ大丈夫か?」

友「当然! さぁてまずは図書館棟だ!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/20(火) 12:23:19.10 ID:nadCI4+AO<> 【図書館棟】


 今更ながら言わせてもらうが、うちの学校は俗に言うマンモス校である。広大な敷地面積を持ち、グラウンドのみならず専用の野球場やサッカー場、屋内プールも存在している。遠方からの学生のための寄宿舎と言った特殊な設備も多数あり、この図書館棟もそのうちの一つで、一つの建物をまるまる使った二つの高校にはない図書館だ。

男「ここの掲示板には……何も書かれてないな」

友「確かになぁ。他の所の掲示板も、アイツを捜すついでに確認して見ようぜ。もしかしたら、中央掲示板以外の掲示板にも何か書かれてるかもしれねぇ」

男「そうだな。それが良い。
っとよう図書委員長」

図書委員長「よう男と友か。わりかし久しいのう。で何のようじゃ? 本を借りるのか?」

友「いいや違うぜ。ちょっとアイツを捜してるんだ」

図書委員長「アイツ? ……ああ『巫女』ちゃんの事か。すまんが今日は見とらん。ワシは図書館に来た者全員を把握しとるけぇ、分かるんじゃ。ここには来とらん」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/03/20(火) 12:23:47.57 ID:1EAmTc5c0<> 山陽とは久しぶりに見たな
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/20(火) 12:24:50.75 ID:nadCI4+AO<> 男「そうか。すまないな」

友「時間かけて悪いな。男、行くぜ」

図書委員長「ちょっと待たんかい!
お前ら、何やら面白い事をしちょる予感がするんじゃが」

友「っ!?」

男「ははっ。図書委員長は相変わらず勘が鋭いよなぁ」

図書委員長「ふっ当たりか。ワシは昔っから面白そうな事に関してのみは妙な勘が働くんじゃ。
じゃけぇワシも連れてけ連れてけ連れーてーけー連れていかんと呪うぞキヒャヒャー!」

友「妖怪連れてけだと!?」

男「久しぶりに妖怪連れてけの姿を見たな。
っておい。足を掴むなくすぐるなぶはは本の山に引っ張り込むなーっ!」

図書委員長「じゃあワシをとっとと本の山から引っ張り出せい。
さっきから実はワシは本の山に埋まれた状態から顔だけ出して会話してたんじゃぞっ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/20(火) 12:25:38.39 ID:nadCI4+AO<> 友「なかなかに残念なイケメンだよなお前。それさえ無ければモテるだろうに」

図書委員長「女なんてうっさいだけじゃ」

男「ああそうかお前女の子よりも体力が……」

図書委員長「我が家に伝わる108の呪術全てを味わってみるか?」

男「ゴメンナサイ」


【教室】


友「うーん。ここにもアイツは居ねぇか」

図書「そうじゃのう。それにしても『hey!』とは随分気になるのう」

男「そういえばお前は見えないのか?」

図書「昔っからワシは巫女とは違って霊感がないんじゃ」

男「図書は呪術が使えるのに霊感がないとは不思議なものだ」

友「あの時はびびったぜ。なんせお前が呪った奴ら全員が翌日風邪で休んだんだからな」

図書「本当ならインフルの呪いをかけたはずなのにのう」

男「なんという色々と中途半端な」

友「そもそもあの時逆に俺たちがインフルにかかったしな……」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/20(火) 12:26:08.65 ID:nadCI4+AO<> 遅筆ですまん。ここで切る <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/20(火) 14:06:55.06 ID:CcV3jVbSO<> 図書は男なのか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2012/03/20(火) 14:30:29.25 ID:f7KLCKpu0<> これは期待せざるをえない <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)<><>2012/03/20(火) 15:31:28.39 ID:nadCI4+AO<> >>21
男です。顔は良いのに体力がない貧弱君。今の所登場キャラで妹ちゃん以外全員男というどうしてこうなった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/20(火) 15:43:44.74 ID:eoPSpy1DO<> 巫女ちゃん…期待だな。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東日本)<>sage<>2012/03/20(火) 16:14:21.43 ID:7aTbmgPq0<> 嵐かと思ったら真面目にSSしていたでござる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/21(水) 02:55:37.50 ID:aT56zPtDO<> このSSは長屋に監視されています




ってちょっと怖いなw
とりま>>1乙、期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 20:22:35.65 ID:Mxt3nOxAO<> 男「そうだ図書。お前、呪術の応用かなんかで巫女の場所を捜せないか?」

図書「出来るぞ? じゃけれど、ちょっと時間がかかるけぇのう」

友「おお、出来るのか。よろしく頼むぜ。少しくらい待ってるからよ」

図書「一週間ぐらいかかるが……ええか?」

友「なげーよっ!?」

図書「しかも分かるのは一週間前に居た場所じゃ」

友「ますます意味ねぇなおい!?」

男「仕方がない。とりあえずどこに行ったか知らないか聞くぞ。
というわけで巫女ちゃんの行った所を知らないか優等生?」

優等生「巫女ちゃんですか? さぁ、僕にはわかりませんね。あの人神出鬼没ですし。
でも、クラスの半数以上が体育館に行きましたから、そこに誰か居場所を知ってる人も居るのではないですか?」

男「そっか、流石優等生。こちらの知りたい事をすぐに言ってくれる」

優等生「いえいえ、感謝するのであれば、次の生徒会選挙で僕に清き一票を下さい」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 20:24:02.79 ID:Mxt3nOxAO<> 男「そう言った時点で清きではないな。まぁ安心しろよ。お前の票は確定してるようなもんだし。
そういやどうしてクラスの半数近くが体育館に行ったか分からないか? 特に心当たりはないんだが?」

優等生「……行けば、分かりますよ」

男「?」


【体育館】

ウオオオオ

友「な、なんだよこの熱気は!?」

図書「随分と暑苦しいのう」

男「くそう、この事だったのか!」

生徒「アイドルちゃんラブラブっ! こらーっ! そこっ! 掛け声が足りんぞ!」

ぽっちゃり「オス! 隊長! ラブラブ!」

ふくよか「我等親衛隊! ありとあらゆるシチュエーションに対応してアイドル様をお守りするのだーっ!」

アイドルオタク「イエッサー!」

生徒「よし、シミュレーションNo.72『もし全裸の変態が窓からハングライダーで襲撃してきたら』終了。No.73『もし上空から全裸の変態が編隊を組んで降ってきたら』スタートだ!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 20:52:28.88 ID:Mxt3nOxAO<> 隊員「隊長ーっ! アイドル好きが熱気で倒れましたーっ!」

生徒「落ちつけーい! 訓練の通りにだぞ!」

友「なんかもう色々と酷え」

図書「確かに酷い有様じゃのう。暑苦しい」

男「マンモス校なのが仇となってるなこれ……こんなこの学校で一番小さな体育館に各クラスの好き者たちが集結しているな。本番じゃあここの数倍の広さの一番大きな体育館でやるらしいけど……グラウンドに変更になるかな。
っとそれはともかく掲示板には何も無しと」

風紀委員長「ぶはっはっは。通路で何をしてる連中が居るかと思えば、さっき見た連中と図書委員長ではないか!」

友「うおっ!? ま、ますます暑苦しい!」

図書「どうしたんじゃ風紀委員長? こんな所で。お前はアイドルにはさして興味はないじゃろ」

男「大方、この騒ぎの監視でしょう? 風紀委員長」

風紀「ふっはっは。その通り! 風紀委員会のみならず体育委員会もこの騒ぎを監視しているぞ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 20:53:35.83 ID:Mxt3nOxAO<> 男「ああ、基本的に体育館は体育委員会の管轄ですしね……それにしてもよく風紀、体育、双方に体育館使用許可を取れましたねコイツらは」

風紀「筋肉を褒め讃える奴に悪い者は居ないからな! ふっはっは!」

友「大体風紀委員会の方は予想がついたぜ……」

図書「体育委員会の方も大方予想はつく、体育委員長が基本的にこういう事にはおおらかな奴じゃからのう……」

男「なるほど。体育委員長の伝説は色々と聞いてるから分かるな」

友「っと、そういや風紀委員長。巫女ちゃんは見てませんか? 捜してるんです。知ってるならそのナイスな腹筋に誓って教えて下さい」

風紀「ぶっはっは! 見たぞ見たぞ! 何が行われるのかと思って来たものの呆れて帰ってった! さっきの事だからおいつけると思うぞ! 文化部煉の方へ向かってったわい!」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<>sage<>2012/03/21(水) 20:54:03.12 ID:Mxt3nOxAO<> 遅筆が憎い……っ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)<><>2012/03/21(水) 21:25:18.82 ID:Mxt3nOxAO<> 図書「よし、指針は決まったのう」

男「ありがとう、体育委員長。また筋肉で」

友「また良い筋肉で!」

風紀「おう、また筋肉でな!」


【文化部煉】


男「さて、文化部煉に来た訳だが掲示板には何も無しっと」

友「それにしても、廊下には誰も居ないなー」

図書「まぁ部活の時間じゃからのう」

文化委員長「あれれ? 君たちどうしたのー?」

友「い、いつの間に後ろに!?」

図書「相変わらず気配を消すのが上手いのう文化委員長」

男「どうもこんばんは文化委員長。いや、実は諸事情により巫女を捜しているんです」

文化「巫女ちゃん? ああ、さっきまで私と一緒に居たよー。でも、今日の地元文化研究部の活動はとっとと終了したから、別れたんだ」

男「ではどこに向かったか知りませんか?」

文化「んー。生徒会室に部室の鍵を返しに行ったよ。後は特に用はないから帰るんじゃないかな? 追いかけるより、正門の所で待ってるといいよ」

男「的確な助言、ありがとうございます文化委員長。それでは」

文化「おーっと、その前に図書委員長」

図書「なにかのう」

文化「貴方、文芸部部長でもあるんだから、文化部会議には今度こそちゃんと顔を出してね?」

図書「よし行くかのう」

友「おいこらスルーして逃げるな図書!」

男「ええと、すみません文化委員長。図書にはちゃんと行くように言っておきますから」

文化「行っちゃった。
……それにしても、あの三人こんな何も貼ってない掲示板なんかをじっと見てて……もしかしたら、中央掲示板の『hey!』の異変に気づいている? 生徒会長と体育委員長に伝えておこうかなー?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga !orz_res<>2012/03/21(水) 21:31:32.92 ID:kWUnGNsSO<> hey! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 22:35:55.39 ID:Mxt3nOxAO<> 【正門】


リーダー「数は集まったか?」

不良「へいリーダー! バイクも用意してあります。これでアイツを呼び出します!」

魚みたいな顔の男「俺たちを裏切った罪は重いぞ……っ!」

鉄パイプを持った男「部長を裏切る訳にはいかないとか訳の分かんねぇ事を言いやがって!」

リーダー「落ち着け、その部長とやらもボコボコにして土下座させて惨めったらしい姿を見せつければ良い」

鉄パイプ「くはっ! そうすりゃ俺たちの恐さが改めて芯から分かるでしょうしね!」

魚顔「バイクでこの学校中を引きずり回してやるよ!」

不良「全裸にひんむいてな! こんな坊ちゃん高校の奴らびびってやがって誰も出てこねぇぜ!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 22:38:07.75 ID:Mxt3nOxAO<> 図書「なんじゃアイツら?」

男「近隣の、不良校の奴らみたいだな」

友「正門に二十人以上もたむろしやがって。あんなにいるんじゃ下校の迷惑以外の何者でもねぇぜ」

 俺たちが正門の所に向かおうとした所、何やらけたましくバイクの音が聞こえたのだ。
 窓から確認してみると馬鹿そうな男たちが数人、正門前にたむろしている。
 それからぞろぞろと、周囲から似たような格好の奴らが集まってきて、下品な声を出している。
 こりゃあ巫女ちゃんは現れないだろうなーっと、思ってると、静かに一人の男が校舎から正門の方へ歩いて行った。
 小柄な体格をし、女子とそう変わらない身長。顔つきもいかつさや恐さとはほど遠く、女子制服を着たのならば女子と見分けがつかないだろう。そんな美少年だ。しかしながらその眼光は鋭い。
 その美少年は怯えとは違う、しかしゆっくりとした歩みで不良達へと近よって行った。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 22:40:44.97 ID:Mxt3nOxAO<> 不良「なんだぁお前?」

鉄パイプ「ひゃはっ! 一人で出てきやがっていきがってんじゃねぇぞごらぁ!」

 不良達はその美少年を囲う、しかし彼はまるで腰が引けた様子はない。

美少年「悪いな。お前達が言う部長とは俺の事だ」

リーダー「……あぁん? そうか。てめぇがあの裏切り者が行ってた部長っつー奴か」

魚顔「馬鹿かぁお前? 俺たちの話聞こえてなかったのか? まぁ手間が省けたぜぇ」

鉄パイプ「ひゃはっ。そうだな。あの裏切り者を出せよ! そうすりゃお前は勘弁してやる」

 何世代前の不良だと、俺は心の中でツッコミを入れる。それに明らかに負けフラグだ。

美少年「悪いな。アイツは改心したんだ。引き渡す訳にはいかん。あと、そこにたむろされてると下校の邪魔だ。帰れ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 22:44:49.22 ID:Mxt3nOxAO<> リーダー「くはっ! なんだなんだ調子に乗るなよお前。しゃあねぇ、全裸にひんむいて土下座させて『すみません僕が悪かったですアイツの場所は教えますので勘弁して下さい』って言わせてやるよぉっ!」

魚顔「まぁそれでも許してやらねぇけどなぁ!」

 そう言うと同時に魚顔は拳を振るう、しかし美少年は下へとしゃがみ回避。

チンピラ「へぶっ!?」

 そしてその拳はアイツらの仲間に命中。それが、合図となった。一方的な、暴力の。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 22:47:07.41 ID:Mxt3nOxAO<> 不良「やりやがったなてめぇ!」

美少年「やったのはそっちだろう」

 美少年はチンピラが殴られた事により開いた包囲より脱出。そしてバックステップで後ろへと下がる。
 一番近くに居た一人の男が美少年を殴ろうとする。しかし、美少年は一息で男の懐に入り、腕を掴み取り投げ飛ばす。
 投げられた男は追いつこうとしていた二人目の男に命中。二人とも転倒した。
 すると横合いから鉄パイプの男が獲物を振りかぶってくる。しかし美少年は冷静に突っ込み、顎へと拳を叩き込む。

鉄パイプ「ぐはっ……!?」

 まるで曲芸のように男が手を離した鉄パイプを美少年は空中で掴み取った。すかさず魚顔のローキックを鉄パイプを地面へ突き立て防御する。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 22:49:40.56 ID:Mxt3nOxAO<> 魚顔「ぐおぉっ!?」

 何やらヤバい音が聞こえたと思ったら、魚顔は足を抱えて悶絶し地面に平伏せた。
 その鉄パイプをもってして、瞬く間に二人の不良に接近、顔面に上から鉄パイプを叩き下ろす。
 倒れたのを見ると、一番始めに倒れた不良が起き上がろうとしていた所に鉄パイプを突き落とし、昏倒させる。
 気付けば、すでにリーダーを除いた全ての不良が気絶、もしくは逃げ出していた。そう、一方的な暴力とは美少年から不良達へ向けられるものだったのだ。

美少年「悪いな。やり過ぎた」

リーダー「……………………チッ」

 最後に残ったリーダー格らしき男が悪態をつく。するとバイクに跨がり、彼はそのエンジンを入れた。

リーダー「こんな事になるとはなぁ、全く面倒くさい。まぁ死にはしないよなぁ!」

 予想外の行動に出た。リーダー格の男はあろう事か、バイクで突撃してきたのだ。

リーダー「[ピーーー]えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 叫ぶ男、しかし美少年は徹底して冷静だった。
 静かに彼は鉄パイプを腰に沿える形で構える。俗に言う、居合切りの体勢。
 勝負は一瞬だった。大きな音を立てながらバイクが横転する。リーダー格の男は、顔面から鼻血を出し白目で気絶していた。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/21(水) 22:51:20.13 ID:Mxt3nOxAO<> すみません。なにか頭が働かなくて……別スレに間違えと投稿したりもするし、多分今日はここまでです。
巫女ちゃんがなかなか出せないよう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/21(水) 23:34:34.35 ID:La1tZx4DO<> 乙〜。
何だか色々凄い学校だなwwそれにしても風紀さんのマッスル度パねぇww

ふむ…hey!の事について、文化委員長・体育委員長・生徒会長は何か知っている、と。

巫女ちゃんさんについては…まぁ焦らし戦法って事でww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/22(木) 22:58:13.53 ID:cTykCVbAO<> 友「うおっ!? なんだよあれ。一人で全員蹴散らしやがった!」

図書「お前、忘れたのかのう? 数々の伝説や武勇伝を持つアイツを」

男「そう、剣道部部長にして将棋部部長も勤めあげ、成績も常にトップ5に名を連ねる、文武両道を地で行く風雲児。体育委員長だ!」

図書「まさしく化け物じゃの」

体育委員長「ふう、まさかバイクなんてもので攻撃してくるとはな。驚いた」

体育委員A「いやバイクで突撃されといても、汗一つかかないで撃破してるってどんだけですか委員長!?」

体育委員B「一体どうやったらそんな細身であんな力を……」

体育委員長「ほら、無駄口は叩くな。とりあえずこの不良達を退かすぞ。些かやり過ぎてしまったから、保健・治療煉へと連れていけ。
早くしないと生徒たちの邪魔になるだけだ」

A「イエッサー委員長!」

B「こんな不良たち、保健煉へ連れて行って大丈夫ですかね? まぁ完全に伸びてるし、ある意味最強な保健委員会も居るから大丈夫っぽいですけどね」

C「このバイクどうしますか委員長」

体育「とりあえず見えない所に移動させておけ、ここが終わった後、向こうの高校に送り返せば良い」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/22(木) 23:11:40.17 ID:cTykCVbAO<> 友「すげえテキパキと指示してやがる」

男「体育委員長は相当人望も厚いらしいしな。理由は分からないが」

図書「みるみる作業が終わって行くのう。これで巫女も顔を出すかの」

巫女「そうかも」

友「それは良かったぜ! 割と校内中歩きまわったしな」

図書「まぁこれでもし先に帰っちょったら本気で残念じゃけどのう」

巫女「多分、まだ帰ってないと思うな」

友「それを願うしかないぜ」

図書「じゃけれど十分有り得る話しじゃからのう。正門以外のルートをたどってる可能性も高いの」

友「この学園の神出鬼没度数のトップランカーだったぜ巫女ちゃんは!」

巫女「いつの間にそんなランキングが出来たの?」

男「…………なぁ、友、図書」

友「どうしたんだ?」

図書「なにか起こったのかのう男?」

男「さっきから、巫女ちゃんそこにいるんだが」

友・図書「っ!?」

巫女「やほ。皆」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/03/22(木) 23:14:35.27 ID:cTykCVbAO<> な、なんとか巫女ちゃん出せたぜ……! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)<>sage<>2012/03/22(木) 23:16:55.41 ID:s8yCEq1AO<> 巫女ちゃん神出鬼没すぎんだろwwwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/22(木) 23:33:08.74 ID:eAmzsrqSO<> 保健煉の煉って、普通棟を使わないか? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/23(金) 00:23:18.59 ID:1+xMt6uDO<> ふわっとした感じの人だな巫女さん。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)<><>2012/03/24(土) 02:23:11.07 ID:EJ2W9a9AO<> すみません今日は更新出来ませんでした <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/24(土) 15:03:34.63 ID:imJ9gezDO<> ドンマイ、ドンマイ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/03/28(水) 19:58:58.13 ID:41o8uxTDO<> また良い筋肉で! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/04/11(水) 00:07:34.26 ID:4exByCymo<> こないのかな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/04/22(日) 17:07:06.14 ID:HxSC5JvB0<> 男「ども、探してたんだ巫女ちゃん」

巫女「私の数少ない友達が何をしてるのかと思ったら、そうなんだ」

友「ガチで気づかなかったぜ……」

図書「あまりに自然と会話に入ってくるけえのう。もはや特殊技能じゃ。昔はもうちと早く分かったんじゃが」

巫女「別に狙ってやっている訳じゃないよ。多分気のせい」

男「天然の素質だな……」

図書「友人が少ないのもそのせいじゃな」

巫女「別に気にしてないよ。知人はたくさんいる」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/04/22(日) 18:03:04.92 ID:HxSC5JvB0<> 図書「しかし今更の話じゃが、これでいいのかのう。女子の友人はおらんみたいじゃし」

友「別に気にする必要はないと思うぜ?」

男「そもそも本人もああだしな」

巫女「そうだよ図書」

図書「じゃが……」

友「ええい、お前は娘を心配して相談する父親かっ!」

男「まぁ幼なじみとは違うな」

巫女「…………図書」

図書「なんじゃ?」

巫女「前にも言った気がするけど、私には貴方たちが友達でいてくれれば十分だし、それに」

男「それに?」

巫女「女の子は愛でるものッ!」キリッ

図書「」

友「前より妙な方向に酷く悪化してねぇか巫女ちゃん!?」

男「あまりに周りに女の子がいなかった事の反動か……っ!? せめて女子の友人か家族が一人でもいててくれればっ!」

友「つうか知人ですら全員男か美少女なのにもったいねぇ!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/04/22(日) 18:26:30.28 ID:HxSC5JvB0<> 図書「あ、頭が……」

友「しっかりしろ図書おぉぉぉぉっ!」

男「去年も友達話題が出た時は、まだ女の子と話すのが恥ずかしい程度だったのにな……」

友「年々兆候を見せていたが、まさかこうなっちまうとは」

男「俺たちもまだ巫女の内面を知り切れてなかったということか」

巫女「? どうしたの?」

男「な、なんでもないんだ巫女ちゃん」

図書「お、大方、なにか漫画とかに影響されたんじゃろ……」

友「そうか! うん巫女ちゃんは神出鬼没で純粋だからな!」

男「た、確かに巫女は何かしらの影響を受けやすいしな。よしこの話題はここで切ろう。また友達話題が出た時にはなんとかなってるさ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/22(日) 18:47:45.99 ID:HxSC5JvB0<> とりあえずここまで。
暫く更新できなくて申し訳ありませんでした。実は所事情により携帯が使えなくなりまして、代わりにPSPで投下しております。山陽でなくなったのもそのせいで、とにかくすみませんでした <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/04/22(日) 18:50:15.25 ID:HxSC5JvB0<> ああ、あとこれからも相当に更新が遅れたりすると思われますがご了承下さい。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/23(月) 17:18:30.84 ID:gvsl1YzDO<> お疲れ様!
そうでしたか。色々な事情を抱えていたんですね。そんな中での投下、ありがとうございます!毎回楽しませてもらってますよ!

何かの影響を受けやすいってのは、巫女というものが神様の器という側面を持っている事と関係しているのか? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/28(土) 19:43:51.31 ID:0h6JvUBDO<> ここの巫女さんのメイン武器は何だろうねぇ? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/04/30(月) 16:20:13.03 ID:TQNNkYsw0<> 巫女「ところで、私を探していたってなに?」

男「あ、ああそうだな。巫女。いつの間にか話がずれてた。簡潔に言うとだな、掲示板にhe……むぐっ!?」口塞がれ

巫女「それを今言っちゃあ駄目」

友「っ!? それはどういう事だ巫女ちゃん?」

巫女「ここは、体育委員長に聞かれる可能性がある。意識をこちら側に向けられれば、彼にとってその程度は容易」

友「嘘だろ!? 相当距離があるし雑踏もある」

図書「しかし、体育委員長ならそれも納得出来てしまうのが怖い所じゃのう」

巫女「詳しくは、私の家で言うよ。とりあえず帰ろ?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/04/30(月) 19:55:24.13 ID:TQNNkYsw0<> 図書「ちょいと待て、儂とお前はいいとして男と友は学生寮暮らしじゃぞ? お前の神社に行って帰るんじゃ門限に間にあわん。別に巫女。お前の神社へ行く必要はないんじゃないかのう」

巫女「ううん。来て。いざとなればうちに泊まれば良いし。もしかしたら、この話は危険かもしれないし一番安全」

友(おいおい男、ちょっと気になった事からなんだか随分とやべぇ話になってるぜ? 少なくともあの巫女ちゃんが危険って言ってる事には、喧嘩とかのレベルの危険じゃねぇ)

男(今更だろ友。元々、俺たちにだけ見えて他の奴等には見えないって時点で十分オカルトチックだ。このままどこかのマンガやアニメみたいに幽霊とかとのバトルになっても不思議じゃないな)

友(ま、それもそうだな。それに面白そうだからいいか)

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/30(月) 22:08:49.35 ID:zfalTqTDO<> 巫女ちゃんさんの家とかおい…羨ましいじゃないか。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/01(火) 21:45:45.22 ID:LdshL9IDO<> 体育委員長は味方じゃないのか…? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/02(水) 12:29:59.38 ID:djYJ6bBDO<> 友さん…、面白そうで済めば良いけどね…。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/04(金) 15:06:54.50 ID:d8vY/gaDO<> hey=幣?
良くないものが出て来る的な? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/13(日) 16:09:51.89 ID:8T0lWxJDO<> 他にhey!の事を知ってる人みんながみんな敵じゃあないと思いたい。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/06/01(金) 21:18:15.57 ID:RWtZ/1mAO<> 友「ひゅう。巫女ちゃんの家に行くのも久々だぜ」

男「そうだな。確か近くの神社の裏だっけ?」

図書「そうじゃの。巫女だからと言って何も直接神社に住んでるって訳じゃないからのう」

巫女「そもそも巫女服着て、せっせと巫女らしくしてるのは元旦だけ。後は大抵が私服で裏で色々やってるぐらい」

友「まったく夢のない話だぜっと着いたか」

 ふと気づくと、相当歩いていたらしい。
 横手に見えたのは大きな木造建築の家だ。屋敷と言う方が適切だろうか。それは昔の情景を彷彿させるかのような、古めかしい歴史を感じさせてくれる。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/06/01(金) 21:19:34.44 ID:RWtZ/1mAO<> 男「確か図書、お前もここで居候してるんだっけ?」

図書「そうじゃ。巫女の父は正月以外はずっとどこかにいるけぇ、巫女と儂とで二人暮らししとる」

男「まぁ実質的にお前らは兄妹みたいなもんだしなぁ」

友「まったく、日頃のお前らを見てると羨しいとかの前に『当然』って反応しちまうぜ。
女嫌いの図書が唯一普通に話す女の子が巫女ちゃんだし……むしろ関係的には父親だよな絶対」

巫女「否定はしない」

図書「そりゃそうじゃの。お前らになら巫女を嫁に出しても構わんぞ? 一発殴らせてもらうけれどものぅ」

男「うんやっぱお前父親だ。しかも相当親バカのな!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/06/02(土) 19:56:26.76 ID:HOAek2lAO<> 男『ええっともしもし寮母さん?
実は外泊許可をもらいたいんですが……ええ、友の分も一緒によろしくお願いします。
図書委員長の所です……はい。ありがとうございます』

巫女「電話は終わった?」

男「ああ、流石に異性の家に泊まるって言うのは色々と面倒だから、図書委員長の所にしたけどいいよな?」

図書「もちろんじゃ。まぁ儂も居候みたいなもんじゃけれどもな」

友「今日はよろしく頼むぜ!」

巫女「こちらこそ。今日は、賑やかになりそうで楽しみ。いつもは二人だけだから」

男「……確か、図書がわざわざ隣に自分の家があるのに居候してるのって」

図書「まぁ、屋敷に一人きりでは寂しそうじゃったからのぅ。儂も一人暮らしじゃったし」

友「そっか。ようし、今日は楽しんでやるぜ!」

図書「それは有り難いのう。さて儂と巫女はちょっと色々と片付けとかしてくるから待っとれ」

男「ああ分かった。
……なぁ友、もしかしたらお前元々の目的を忘れてないか?」

友「目的? ふ、俺を誰だと思っている。ああ、そうさ! ………………………………………………………………………お泊り会だ!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<>saga<>2012/06/02(土) 20:00:25.93 ID:HOAek2lAO<> 男「何も少年漫画もびっくりな爽やか笑顔で言う必要はないだろ!? しかも間違ってやがる!」

友「え、違うのか!? じゃ、じゃあまさか言いたくは無かったが120時間耐久ゲーム大会!?」

男「まる5日って殺す気かッ!? お前の兄貴のような人間ならいざしらず、常人なら死ぬ!」

友「ああ、死にはしないぜ? 人間って案外頑丈で驚いた」

男「身をもってして経験済みだと……!?」

友「酷いもんだぜぇ?
一日過ぎたら逆に眠気が全く無くなって。
二日で生存本能が警鐘をかきならして。
三日でなんか頭が真っ白でなんかほわほわと幸せな気分になってきて。
四日でなんかこう全身からありとあらゆる力が抜けて。
五日で死んだ婆ちゃんとでっかい川の近くでランデブーしてた」

男「すでに三途の川を渡ってたよコイツッ! 良く今この場に存在してるな!?」

友「まぁな、大した事は無かったぜ。エンマとか言う裁判長みたいな人に死因があまりにもアレだからってやれやれと呆れられながら送り帰されたぜ」

男「ゲームのやり過ぎで死んだ奴なんて歴史史上お前ただ一人だけだろうからなぁ!」

友「ハハハ、イッツアアメェリカンジョォーック!
って、言えれば良かったんだけどな…………」

男「おい、マジかマジなのか!? ってかお前普通に目的を覚えてるだろ」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/06/02(土) 20:01:08.96 ID:HOAek2lAO<> 友「チッ。流石親友、気づいてたか。目的ってheyについてだろ?」

男「そうだな。まぁうん巫女ちゃんが危険と言ったからには、エンマさんと二回目の対面にならないように気をつけろよ」

図書「ほれ、お前らが小芝居をやってる間に着替えやら持ってきたぞ。儂の服のサイズじゃと少々小さいけぇ、巫女の父親の分の寝巻きじゃ」

男「っと悪いな二人とも」

巫女「別に、気にする必要はないよ。友達のため。
掲示板の件については……ちょっと待ってて。日が落ちてから神社で、そこで話す」

友「分かったぜ。さぁて、それまでちょっと何しとこうかねぇ」

男「まぁそれまでに覚悟は決めとかないとな」

図書「やれやれ今更の事じゃろう」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/06/02(土) 20:05:55.23 ID:HOAek2lAO<> >>1です。なんとかHTML化される前に更新出来ました。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)<><>2012/06/12(火) 20:00:08.17 ID:KJCxM4nAO<> 【日没後、境内】

巫女「……こっち」

図書「ぜーはー、ぜーはー!……し、死ぬ」

男「おい図書。お前少しは体を鍛えろよ?」

友「石段登って巫女は息切れ一つしてないのに、お前は満身創痍じゃねぇか!?」

あの後、なんだかんだで面白おかしく漫才、途中でトリオやら、カルテットに巫女ショートコント集やむちゃぶりやら、座布団がひっくり返って大騒動なんてのもあったが、それはともかくとして時間をつぶし、今現在は日没直後だ。
俺達は巫女を先頭にして神社へと続く石段を登っている。
巫女は慣れた手つき、足つきというべきかは分からないが、ひょいひょいと登っていくのに対して、図書は死にかけている。
図書の口から白いのでも出てるかのような錯覚を感じるが気のせいだろう。
そこまで長い石段でもないというのに、体力の差とはここまで出るものだろうか。

友「ひゅー夜の神社ってのは神秘的なもんだな!」

男「確かに……夜に素の神社なんて、そもそも滅多に見る機会なんてないもんな。祭の時はごたごたしてるし」

図書「…………」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/06/12(火) 20:01:31.29 ID:KJCxM4nAO<> 友「全くたぜ。なんかこう、アレだ。月明かりの演出? 鳥居と薄闇のコラボレーション? 影と狐の盆踊り? 月とスッポンの邪道タンブリンク?」

男「お前途中から自分でも何言ってるのか把握してないだろ」

図書「…………」

巫女「ちなみに、ここはこの地域一帯の土地神を奉っている神社、だよ」

友「へぇーそうなのか。てっきりお稲荷様でも奉ってるのかと思ってたぜ。悪い悪い」

巫女「稲荷神らへんとは、仲が良いらしいけどね」

図書「…………」

男「てかおい。上に着いた途端に倒れた図書が未だに微動だにしないんだが」

友「指一つ動いてねぇな」

巫女「突っ伏した体制でどんな顔かも分からない」

男「寝たふりとかじゃないよな?」

図書「…………」

男「…………」

友「…………」

巫女「…………」

男「…………やーいやーい図書の本の虫」

友「やーいやーい体力無さ学年第一位」

巫女「ま、間抜けー」

男「おたんこなすー」

友「ばかーあほー」

巫女「ドジっ娘ー」

図書「…………」

男「…………」

友「…………」

巫女「…………」

男「い、息してるのか!?」

友「し、死ぬな図書おぉぉぉぉぉっ!!!」

巫女「……化けてこないようにしないと」

図書「い、生きちょるわあぁぁぁぁ!!!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/20(水) 10:10:59.45 ID:Juwdg0rGo<> まだ頑張ってるのか
さあ完結までもっと頑張れ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/28(木) 10:36:05.48 ID:zlm1cSbDO<> 乙!
でもageられてなかったから気付けなかったよチクショー! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/07/10(火) 22:20:29.57 ID:KjswjUrAO<> 友「マジで生きてて良かったぜ!」

男「本当に死んだらどうしようかと思っていたぞ。冗談無しにアウトな顔色だったからな」

図書「ぜぇーはぁー。ただ声が出せなかっただけじゃ」

巫女「私は、信じてたよ。図書がこんな事で死ぬはずがないって……多分」

図書「いやいや巫女が一番真剣な表情じゃったんじゃが。それに多分ってなんじゃ!」

男「それはさておきとして」

友「本題に入ろうぜ!」

巫女「……そうする」

図書「見事なスルーっ!
コホン、ふざけるのもここまでにするかのう」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/07/10(火) 22:21:40.44 ID:KjswjUrAO<>
巫女「さて、掲示板の話の前に皆に一つ、特に男と友には話しておくべき重大事項がある」

男「ああ、大方察しはついてる」

友「むしろ、これでそうじゃなかったら肩透かしだぜ!
もしくはマジで俺達の脳みそがやべえか」

巫女「そう。ならここに連れてきた甲斐もあるよ。じゃあまず目をちょっとつむって欲しい。図書はいい、未だに息荒いしね」

図書「じゃあ儂はちと休むかのう」

 俺と友はその場で目を閉じる。
 暗闇の視界の中、額に巫女の指が当てられた気がした。多分友も同じだろう。

男「っ!?」

 瞬間、奇妙な感覚に襲われた。痛みでも苦痛でもない。今まで味わった事のない、しかし何かが歪む。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<><>2012/07/10(火) 22:27:40.17 ID:KjswjUrAO<> 巫女「…………もう目を開けていいよ」

 歪みが自然と修正されようやく落ち着いた時、巫女の声が聞こえた。
 俺達はゆっくりと目を開け、その後いくらか瞬きをしてある一点を凝視した。

友「お、おいおいありゃあなんだよ」

 友が驚くのも無理はない。俺はもっとびっくりして声すら出ない。

巫女「『アレ』は動かないから安心して」

 巫女が何かを言うが聞き取れない。それほどまでに注視していた。
 つい先程までは何もなかった。だがそれは数百年も前からそこに居たかのような気がする。

図書「安心せぇ儂も初めて見た時は驚いた。一度きりじゃがな」

 神社の真上、それは月明かりの柱の中にいた、それは巨大な翼を持ち、それはくちばしを持っていた、それは飛ぶのではなくただ空中に佇んでいた、それは漆黒の空の中白く輝いていた。
 そしてそれはとても神々しく雄大であった。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 14:50:04.30 ID:nczQD9WDO<> “動かないから安心して“って事は、動いたらまずいのか? <>