◆ZS3MUpa49nlt<>sage<>2012/04/29(日) 23:51:13.84 ID:RIdnu8oeo<>

前々スレ
一方通行「バカみてェな三下を顔面パンチしたら記憶喪失になった」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1328838816/
前スレ
結標「何でコイツと同じクラスなのよ!?」一方通行「それはコッチのセリフだ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1331555151/


スレタイ通り一方さん&あわきん(記憶喪失)コンビが年を越す話です
季節感半端なく違い過ぎてクマったクマった


※注意事項

>>1の勝手な想像で物語が進むので、設定改変・キャラ崩壊・ご都合主義がたくさんあります

基本台本形式

リアルがクソ忙しいので不定期更新

誤字・脱字は脳内変換お願いします

勢いで書いてるので矛盾点が多いかも


あとは前スレと大体同じなので、それらを踏まえた上でよろしくおねがいします

では、肩の力を抜いてどうぞご気楽に見てやってください



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1335711061(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
<>一方通行「もォ今年も終わりか」結標「何だかあっという間よね……」
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:53:41.40 ID:RIdnu8oeo<>

前スレエピローグ


December forth Tuesday 08:00

-黄泉川家・リビング-


結標「〜〜〜〜♪」ニコニコ

打ち止め「あっ、アワキお姉ちゃんおはよー! ってミサカはミサカは元気に挨拶ー!」

結標「おはよー打ち止めちゃん」ニコニコ

打ち止め「あれ? どうしたのアワキお姉ちゃん?」

結標「ん?」ニコニコ

打ち止め「何か朝からご機嫌だね、ってミサカはミサカはニコニコ笑顔なアワキお姉ちゃんに聞いてみる」

結標「えっ、そ、そんなに私ニヤニヤしてる!?」

打ち止め「いや、ニヤニヤじゃなくてニコニコ、ってミサカはミサカは訂正してみる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:54:38.64 ID:RIdnu8oeo<>

芳川「ま、ニヤニヤでもニコニコでもそんな変わらない気がするけど」

結標「あ、芳川さんおはようございます。今日もバイト休みですか?」

芳川「残念ながら今日は昼からよ。どうせだから今日も休み取ればよかったわ……」

打ち止め「ヨシカワー。ミサカはニヤニヤとニコニコって結構違う気がするんだけど……」

芳川「そう? どちらも笑みを浮かべてるのを表す擬音でしょ?」

打ち止め「うーん、そうなのかなー、ってミサカはミサカは少し納得できなかったり」ウーン

芳川「まあ、そんなどうでもいい事は置いといて、何か良い事でもあったのかしら淡希?」

結標「えっ、えーと……まあ、はい……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:55:07.82 ID:RIdnu8oeo<>

打ち止め「えー何々ー? もしかしてミサカが寝ちゃったあとに何かあったの? ってミサカはミサカは目を輝かせながら尋ねてみる!」キラキラ

結標「う、うん」

打ち止め「うわーやっちまったぜ、ってミサカはミサカは無駄に早寝をした事を悔んでみたり」

芳川「安心しなさい打ち止め。貴女が寝た後みんなすぐに解散したから」

結標「その時は打ち止めちゃんも起きてませんでした?」

打ち止め「うーん、昨日のパーティー後の事全然覚えてないや……」

芳川「まあ寝ぼけてたしね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:56:02.63 ID:RIdnu8oeo<>

打ち止め「それよりあの後アワキお姉ちゃんの身に一体何が……!? ってミサカはミサカはCM前のように煽りを入れてみたり」

結標「え、えーと、その……」

芳川「たしかに気になるわね。あの後私もすぐ寝落ちしちゃったし」

打ち止め「またパソコンつけっぱで寝ちゃったの? ってミサカはミサカは少し呆れてみたり」

芳川「大丈夫よ。そういう時は自動でスリープモードになるように設定してるから」

打ち止め「机でばっか寝るのは身体に悪いよ? ちゃんとお布団で寝ないと……」

芳川「ふ、何を今さら。研究職に就いていた私はもはやそれが普通に……!」

打ち止め「あんまり机ばっかで寝てるとヨミカワがパソコン取り上げるって言ってたような、ってミサカはミサカはふと思い出してみる」

芳川「なん……だと……?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:56:49.90 ID:RIdnu8oeo<>

打ち止め「……ていうか、何かすっごい話が逸れてる気がする……」

芳川「そういえばそうね。淡希の話をしてたのにどうしてこうなった」

打ち止め「……って事で何があったのアワキお姉ちゃん? ってミサカはミサカは再度尋ねてみたり!」

結標「え、あー……ひ、秘密って事でお願いします!」

打ち止め「えー! そう言われるとかなり気になるんですけどー! ってミサカはミサカは不満をぶつけてみる!」ブーブー

結標「い、いや別にいいじゃない秘密の一つや二つ……」

打ち止め「きーにーなーるー!」グイグイ

結標「ちょ、ちょっと服引っ張らないでー!」キラン

芳川「……!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:57:18.32 ID:RIdnu8oeo<>

打ち止め「どうしたのヨシカワ? 何その思わせぶりな表情は?」

芳川「……別に何でもないわよ」

打ち止め「ふーん……じゃあ、きーにーなーるー!」グイグイ

結標「だから引っ張らないでー!」


芳川(……ふーん、そういう事、ね)

芳川(あの子もそれなりに成長してるって事ね)

芳川(しかし以前のあの子からしたら、まったく想像がつかないわね……)


打ち止め「くぅぃぃにぃぃなぁぁるぅぅぅぅ!」グイグイ

結標「い、いい加減にしなさい!」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:57:48.56 ID:RIdnu8oeo<>


――
―――


同日 08:25

-とある高校・一年七組教室-



ガラララ



一方通行「…………」カツンカツン

上条「おっす一方通行!」

一方通行「……おォ」ガタン

上条「昨日はインデックスの件サンキューな」

一方通行「……あァ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:58:31.07 ID:RIdnu8oeo<>

上条「つーか、珍しく帰った後に『おなか減った』って言わなかったんだけど、アイツ相当食ったんじゃねえか?」

一方通行「……そォか」

上条「…………どうした? 何かぼーっとしてねえか?」

一方通行「……まァな。昨日は色々あって疲れてンだ」

上条「そんなにインデックスがご迷惑をお掛けに?」

一方通行「アイツに関してはもう慣れた」

上条「……すみません」

一方通行「疲れの原因はアイツじゃなくて昨日の俺にあるンだがな……」ハァ

上条「どういう事だ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:59:12.04 ID:RIdnu8oeo<>

一方通行「昨日の俺が馬鹿みてェな三下だったっつゥ事だ」

上条「?」

一方通行「いや何でもねェ。忘れてくれ」

上条「……まあ疲れてんならちゃんと休めよ? せっかくの冬休みなんだし」

一方通行「せっかくの冬休みに学校に来てる俺らって一体何なンだよ?」

上条「それを言うんじゃねえ」

一方通行「…………ハァ。しかし昨日は黒歴史確定だなァ、クソッたれ」

上条「黒歴史……?」

一方通行「忘れろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/29(日) 23:59:45.91 ID:RIdnu8oeo<>

一方通行「……つーかオマエはどォだったンだよ?」

上条「何が?」

一方通行「ナニがって昨日の事だ。超電磁砲と映画に行ったンじゃねかったのか?」

上条「ああその事か。別に普通だったけど」

一方通行「普通ってどォいう風に普通なのか俺にはわかンねェンだけど」

上条「えーと、普通に映画を見て晩メシ食って終了」

一方通行「…………は?」

上条「だから映画見てメシ食って終わりだって。ああでもあの映画はちょっと俺には辛かったかな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/30(月) 00:00:34.95 ID:mCI9IfrYo<>

一方通行「どンな映画を見やがったンだ? カエルのキャラクターがワイワイするアニメのよォなヤツか?」

上条「正直俺はそっちの方が良かったな」

一方通行「それ以下ってどンな映画だよ?」

上条「今テレビのCMとかでよく見る恋愛ものの映画なんだけどよ」

一方通行「……あァアレか。クリスマスを題材にしたみてェなヤツだったっけな」

上条「そうそれ!」

一方通行「ならカエルアニメよりはマシだろォによォ」

上条「いやー、この時期にあんなもの見せられたら悲しくなってきますよ」

一方通行「……どォいう事だ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/30(月) 00:01:12.21 ID:mCI9IfrYo<>

上条「クリスマスイブだってのに彼女の一人も居ない俺が見ると、映画の中の人達が羨ましすぎて涙が出てくるんですよ」

一方通行「……オマエ昨日はナニしに行ったンだっけ?」

上条「えっ? 御坂と映画見に行ったんだけど」

一方通行「…………」

上条「?」

一方通行「……何つゥか、ここに土御門と青髪ピアスが居なくて良かったな」

上条「……何で?」

一方通行「……まあイイ。で、その後は?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/30(月) 00:01:50.08 ID:mCI9IfrYo<>

上条「普通にファミレス行って晩メシ食ったな。久々に良い物食べた気がする」

一方通行「ファミレスの食いモンがイイ食いモンって……」

上条「……しょうがねえじゃねえか。こちとら貧乏生活を強いられてるんだからよ」

一方通行「じゃあメシ食い終わった後は?」

上条「メシ食った後は適当に雑談を交わしながら完全下校時刻ぐらいまで一緒に居たな」

一方通行「……それで?」

上条「それで終了」

一方通行「…………は? 終了だァ?」

上条「終了」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/30(月) 00:02:37.02 ID:mCI9IfrYo<>

一方通行「……オマエ。『イブを一緒に過ごしてくれ』とか何とか言ってねかったか?」

上条「言ったけど……それがどうした?」

一方通行「それって傍から聞いたら『一緒にクリスマスイブの夜を過ごしてくれ』って解釈できねェか?」

上条「いやいや! さすがに上条さんも中学生相手に夜遊びする馬鹿野郎じゃありませんよ!」

一方通行「……もしかして超電磁砲と別れる時にもそれを言ったンじゃねェか?」

上条「おお! よくわかったな!」

一方通行「絶対ェオマエ別れ際に電撃食らったろ」

上条「すげえ! さすが第一位!」

一方通行「おそらく第一位じゃなくても予想するのは容易だろォな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/30(月) 00:03:17.26 ID:mCI9IfrYo<>

上条「しかし御坂のヤツは何で怒ったんだ? いくらクリスマスイブだからって中学生が夜遊びなんかしちゃ駄目だろ」

一方通行(苦労してンだな超電磁砲)

上条「どうかしたか一方通行?」

一方通行「何でもねェよ」


ガラララ



小萌「はぁーい! みなさんおはようございます! 今日はクリスマスだけど頑張って勉強するのですよー!」



一方通行「……面倒臭ェ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/04/30(月) 00:08:16.74 ID:mCI9IfrYo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございます
そしてみなさんお久しぶりです!
GWだからスレ立てました! 反省はしていない後悔もしていない!

久しぶりに書いたので我ながらクオリティ低っ!?(もともとクオリティが低いのは置いといて)って思いました
つーか専門学校を甘く見てた。普通に休みとかに余裕でSS書けるとか思ってた
とか思ってたら休日自宅学習をする生活をいつの間にか強いられてた……

とにかく不定期更新なので前ほどの投下スピードはないけどよろしくお願いします
次回から本編に入ります

ではではノシ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/30(月) 00:16:35.05 ID:oH7TT/QV0<> 待ってましたー!
超乙!! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/30(月) 00:29:33.25 ID:BEuuRM/SO<> やったぁぁぁぁ!復活きたぁぁぁ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/30(月) 00:34:36.30 ID:jovlnHEDO<> 乙

もう一方さん言ってやれよww
現実世界じゃ本人気づいてなかったら大概まわりが教えてやるもんだし。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/04/30(月) 01:23:24.50 ID:6u1K/E2N0<> 乙


見つけた
がんばってね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/30(月) 04:59:12.65 ID:1EO/r9580<> 乙 待ってた

俺的にはクオリティ高いと思うよ
頑張ってね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/30(月) 14:08:47.28 ID:omHe2vQLo<> きてたあああああああやっとかあああああああああ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/04/30(月) 19:41:12.78 ID:gG2tcAoDO<> 待ちわびたよ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:08:16.95 ID:Id3Bffw1o<>
みなさんこんばんは
本編開始でーす! <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:09:11.59 ID:Id3Bffw1o<>

1.補習終了


December Fifth Saturday 16:10

-とある高校・一年七組教室-



小萌「――はぁーい皆さんお疲れ様ですー! 今日で冬休み補習は終了なのですよー!」


上条「しゃっあああああああああああッ!!」

一方通行「やっとかよ」

小萌「これで皆さんと次にお会いできるのが始業式の日となりますねー。寂しいですぅ」

一方通行「寂しいっつっても、たかが一週間ちょっとだろォがよォ」

小萌「せ、先生にとっては寂しいのですー!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:09:41.51 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「……こンなンで夏休みは大丈夫だったのかァ?」

上条「さ、さあ? 俺夏休みは病院で過ごしてた時間の方が多かったような気がするし……」

一方通行「ナニをどォしたらそォいう夏休みなンだよ? まァ、病院送りにしてやった俺が言うのもなンだけどよォ」

上条「そういや最近メッキリとそういう事件に巻き込まれなくなったな」

一方通行「退屈か?」

小萌「駄目ですよ上条ちゃん! 平和が一番ですよ!」

上条「わ、わかってますよ先生! 一応こういう日常を送れるってだけで俺は嬉しいですし」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:10:09.71 ID:Id3Bffw1o<>

小萌「そうです。ちゃんと上条ちゃんがわかってくれてて先生も嬉しいのですよ」ニコ

上条「先生……」

小萌「あと勉強を頑張ってくれたらもっと嬉しいのですけどねー」

上条「ははは、不幸だ」

一方通行「……チッ、くっだらねェ。俺ァ帰るぞ」ガタ

上条「あ、ちょっと待てよ一方通行!」ガタ

小萌「ではまた新年でお会いしましょう。よいお年を迎えてくださいねー」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:10:44.32 ID:Id3Bffw1o<>


――
―――


同日 16:30

-第七学区・街頭-


上条「……あー、やっとまともな冬休みを送る事ができるー!」

一方通行「そォだな」

上条「まさか補習のために冬休みの約半分を削り取られるとは思わなかったわ……」

一方通行「夏休みも入院生活で潰れてンだから、今さらどォでもイイだろ」

上条「はぁ……まあいいか。残りの冬休みを有意義に過ごすとしよう」

一方通行「精々事件に巻き込まれねェよォに気を付けるンだな」

上条「多分大丈夫だろ。さっきも言ったように最近本当に巻き込まれねえし」

一方通行「そこで右手が働くンですねわかりますゥ」

上条「おいやめろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:11:15.79 ID:Id3Bffw1o<>

上条「……で、今日もこっちの道に来るって事はまたコーヒー目当てか?」

一方通行「まァな。そろそろストックが尽きてる頃だろォしな」

上条「お前最近結構な本数買ってねかったか?」

一方通行「あァ? あの程度一日二日もありゃあすぐ消え失せる量だぞ」

上条「どんだけ飲めば気が済むんだよ!」

一方通行「ウマいコーヒーならいくらでもイケる」

上条「……コーヒーばっか飲んで飽きねえのかよ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:11:48.84 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「正直飽きる」

上条「だろうな!」

一方通行「だから新作に手を出したりとか、結構前に飲んでたヤツを買ったりとか、と種類は頻繁に変わるな」

上条「つーかよくよく考えたら、コーヒーって普通飽きるようなもんじゃねえよな?」

一方通行「はあ? 飽きるだろ普通は」

上条「お前の場合一日の摂取量が異常なだけじゃねえのか?」

一方通行「別に俺は以上だと思った事は一度もねェけどな。気に入ったモンは大量購入ってのが普通だろ」

上条「チッ、これだから金持ちってやつは……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:12:24.34 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「……しかし冬休みって言われても何にもする事ねェよな?」

上条「はあ? する事ないってどういう事だよ?」

一方通行「そのままの意味だ」

上条「……お前冬休みの宿題+補習の宿題を忘れてねえか?」

一方通行「そんなモンどォでもイイ」

上条「サボる気かよ!?」

一方通行「サボるもナニももォ終わってるからな」

上条「……えっ? なに聞こえない?」

一方通行「宿題ごときとっくに終わってるっつってンだよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:12:51.33 ID:Id3Bffw1o<>

上条「なん……だと……?」

一方通行「別にそンな驚く事じゃねェだろ」

上条「……まさか家に帰ってからずっと宿題をしてたっていうのか?」

一方通行「ンな面倒臭ェ事俺がするわけねェだろォが」

上条「じゃ、じゃあいつ終わらせたんだよ?」

一方通行「補習の授業中に終わらせた」

上条「い、いつの間に……」

一方通行「だってよォ、授業聞いてるだけだったら手が暇だろォが」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:13:21.48 ID:Id3Bffw1o<>

上条「……つまり授業を聞くのと並行して宿題を終わらせたと?」

一方通行「そもそも、あの程度のレベルの内容聞くまでもねェけどな」

上条「…………」

一方通行「…………?」

上条「ちょっと宿題終わらせてくる」テクテク

一方通行「おォ。またな」

上条「おう」テクテク


一方通行「…………」

一方通行「さァてコーヒーコーヒーっと……」カツンカツン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:14:01.65 ID:Id3Bffw1o<>


――
―――


同日 18:00

-黄泉川家・リビング-



ガチャ


結標「……あら、おかえり一方通行」カキカキ

一方通行「おォ」ガチャガチャ

結標「相変わらずの缶コーヒーの量ねぇ」

一方通行「……こンなところでナニやってンだオマエ?」ガチャン

結標「何って見てわからないの?」

一方通行「何だよ?」

結標「冬休みの宿題よ、宿題」

一方通行「まだ終わってなかったのかよ」

結標「何? そのもう宿題なんて終わってますよ的な口ぶりは?」

一方通行「宿題なンて終わってますけど何か?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:14:48.62 ID:Id3Bffw1o<>

結標「……それ本気で言ってるの?」

一方通行「俺が冗談を言うような人間に見えるか? つゥかこの会話の流れさっきも見たことある気がするンだが……」

結標「? ……って宿題の量結構あるわよ? 下手したら休み中に終わるのか心配になるくらいに」

一方通行「だから終わったっつってンだろ。それにあの程度の宿題を終わらせるのに二週間も必要ねェよ」

結標「しょ、証拠を見せなさい! 証拠を!」

一方通行「ナニをそンなムキになってンだオマエ?」

結標「だって信じられるわけないじゃない。あの量の宿題を約一週間で終わらせてるなんて」

一方通行「チッ、面倒臭ェ……」ゴソゴソ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:15:17.24 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「ほらよ」ガタン

結標「……何か多くない?」

一方通行「あァ? ああ、補習の分の宿題も混じってるからな」

結標「大変ねぇ補習組は……」

一方通行「別に変わンねェだろ」

結標「……まあ、では拝見させてもらうわよ」スッ

一方通行「勝手にしろ。俺ァ着替えてくる」カツンカツン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:15:49.11 ID:Id3Bffw1o<>


――
―――


結標「…………」

一方通行「見終わったか?」カツンカツン

結標「……一体どんな手品を使ったのよ?」

一方通行「実力行使だ」

結標「嘘つけ」

一方通行「嘘じゃねェよ。時間なら充分にあっただろォが」

結標「そ、そんなはずないわ。クリスマスパーティーとかの準備とかいろいろあったはず……!?」

一方通行「俺はその準備に参加してねェ」

結標「そういえば補習に行ってたわね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:16:23.61 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「まあ今日でその補習はめでたく終わりを迎えた訳だが」

結標「あらよかったじゃない。やっと貴方の冬休みが始まったわね」

一方通行「どォでもイイ」

結標「……そんな事よりいつ終わらせたのよこれ?」

一方通行「補習の授業中にやった」

結標「……授業聞いてないの?」

一方通行「既に知っている事を聞いたところで、何にも得する事はねェだろォが」

結標「小萌先生……これを聞いたら絶対に泣くわね」

一方通行「いい歳した大人がその程度で泣くかよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:16:57.74 ID:Id3Bffw1o<>

結標「……そういえば先生大人だったわね」

一方通行「今まで何だと思ってやがったンだオマエ?」

結標「いやー、ちょっと見た目の印象が強くて……」

一方通行「それこそ月詠泣くンじゃねェのか?」

結標「小萌先生って何であんな体してるんだろうね?」

一方通行「前言っただろ。アイツは『二五〇年法』の実態だってな」

結標「だから何なのよその『二五〇年法』って?」

一方通行「自分で調べろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:17:37.72 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「そォいえば他のヤツらはどこに消えやがったンだ? 大人二人はイイとしてクソガキが居ねェのが気になる」

結標「心配性ねぇ」

一方通行「別に心配なンざしてねェし」

結標「照れなくてもいいのに」

一方通行「叩き潰すぞテメェ」

結標「ははは冗談よ冗談」アセ

一方通行「……チッ、結局どこに行ったンだ他のヤツらは?」

結標「ええと、黄泉川さんと芳川さんは忘年会に行ってるわよ?」

一方通行「忘年会だァ? 黄泉川はともかく芳川は忘年会をする知り合い居ンのかよ?」

結標「黄泉川さんはアンチスキル仲間とで、芳川さんはバイト先の同僚たちとだったかしら……?」

一方通行「同僚っつゥ事は上条も居ンのか?」

結標「えっ? 何で上条君?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:18:02.68 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「アイツもあそこのコンビニで働いてンだとよ」

結標「へー、今まで結構あのコンビニに通ってるけど、一回も遭遇した事なかったなー」

一方通行「やっぱりオマエもか」

結標「まさか貴方も会った事なかったの?」

一方通行「ああ。まだコンビニで会った事はねェな」

結標「すごい奇跡ね」

一方通行「まァな」

結標「コンビニに行く時間帯が悪かったのかしら?」

一方通行「別にどォでもイイけどよォ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:18:42.78 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「で、クソガキはどこに行ったンだ?」

結標「隣の木原さんのとこに行ってるわよ」

一方通行「あァ? 何でそこで木原?」

結標「何か木原さんのとこに一人女の子が遊びに来てて、その娘と仲良くなったから今日は泊まり掛け遊ぶらしいわ」

一方通行「木原クンに俺ら以外の知り合いがいた事に驚きだわ」

結標「たしか名前は円周ちゃんだったかしらね」

一方通行「円周? ンだァ? その適当な名前はァ?」

結標「さあ? 聞き間違いじゃあなかったとは思うけど」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:19:27.27 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「……しかし変な名前だなァオイ」

結標「少なくとも貴方の名前よりはマシだとは思うけど」

一方通行「あァ? 一方通行は通り名だ。俺だって一応至って普通の名前くれェ持ってンだよ」

結標「そういえばそうだったわね。すっかり忘れてたわ」

一方通行「記憶力残念すぎンだろ」

結標「ところで貴方の本名は何て言うの?」

一方通行「……教えねェ」

結標「何で?」

一方通行「面倒臭ェから」

結標「名前を言うだけなのに何がそんなに面倒臭いのか私には理解できないわ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:20:05.83 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「ってこたァクソガキが帰ってくンのは明日か」

結標「そうなるわね」

一方通行「どォせ大人二人は夜中にベロンベロンに酔って帰ってくるンだろォしな」

結標「うん」

一方通行「って事は、今夜は俺達二人きりっつ事だな」

結標「うん。そうね――ってええっ!?」

一方通行「あァ?」



結標「ふ、二人きりぃぃいいいいいっ!?」



一方通行「ナニハシャイでンだこの三下はァ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:20:44.12 ID:Id3Bffw1o<>

結標「ふ、ふっ、二人きりって〜〜///」

一方通行「あァ? どォかしたか?」

結標「な、何でもない! 何でもないから〜〜///」

一方通行「?」

結標「そ、そんな事よりそろそろ夕食の時間にしましょ? お腹空いたわ」

一方通行「……まだ六時過ぎだぞ? もォメシ食うのか?」

結標「い、いいじゃない別に!」

一方通行「ハイハイわかったわかった。じゃあ晩メシの時間としますかァ」

結標「お、おー!」

一方通行「で、今日の晩メシはどこだ?」

結標「……さあ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:21:17.79 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「……つゥ事は今日の晩飯は各自でテキトウに作って食えって事か?」

結標「うん。そういう事になるわね」

一方通行「じゃあカップ麺でも作るか」ガタ

結標「えー、夕食にカップ麺ー?」

一方通行「あァ? 何だよ?」

結標「何か残念じゃない?」

一方通行「別にそンな事思った事ねェよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:21:50.56 ID:Id3Bffw1o<>

結標「うーんでもカップ麺はないでしょ?」

一方通行「じゃあ出前でも頼めよ。もちろン自腹でな」

結標「今月はちょっとピンチで……」

一歩通行「何をどォ使えばレベル4の奨学金が消え去るンだ?」

結標「いやー、女の子にはいろいろあるのよーいろいろ」

一方通行「女の子(笑)」

結標「…………」ブン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:22:21.76 ID:Id3Bffw1o<>

シュン


一方通行「反射」カチ


ガコン


結標「チッ、遅かったか……」

一方通行「そう易々と第一位の俺にダメージを与えられると思うンじゃねェぞ」カチ

結標「相変わらずのチート能力ね。ベクトル操作」

一方通行「オマエの能力もそれなりにチートだろ」

結標「貴方が居るからそうは思えないわね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:22:53.33 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「つゥ事で、金がねェならカップ麺で我慢しやがれ」

結標「えー!!」

一方通行「文句言ってンじゃねェよ。この状況ならその二択ぐれェしかねェだろ」

結標「ぐぬぬ……」

一方通行「それか何だァ? 冷蔵庫に入ってる生肉そのまま食ってみるか?」

結標「……そうだ!」

一方通行「あン?」



結標「こうなったら自分で料理を作れば良いのよ!」



一方通行「」

結標「良いのよ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:23:31.70 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「ちょっとファミレス行ってくる」カツンカツン

結標「まあ待ちなさいよ」ガシ

一方通行「離してください。まだ死にたくないンです」

結標「何よ。私だって日々進歩してるのよ! 料理だって作れるわ! きっと……」ボソ

一方通行「ふざけンじゃねェ。逝くならオマエだけ逝け」

結標「何で貴方は私が必ず殺人料理を作ると勝手に決め付けるのかしら?」

一方通行「前例があるからに決まってンだろォが」

結標「大丈夫よ。私だってもう柔軟剤を料理に入れてはいけないという知識くらい持ってるわ」

一方通行「それは料理の知識以前の問題だ。常識だ常識」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:24:28.00 ID:Id3Bffw1o<>

結標「じゃあちょっと作ってくるわね。何が食べたい?」

一方通行「クソが。俺が食うのは決定かよ」

結標「当たり前じゃない。今日の晩ご飯なんだから」

一方通行「チッ、だったらまともに食えるモン作れ。何でもイイから」

結標「もう。何でも良いっていうのが一番困るっていうのに……」

一方通行「オマエそれが言いたかっただけじゃねェのか?」

結標「そ、そんな事ないわよ」アセ

一方通行「……じゃあ野菜炒めだ。それなら失敗しよォがねェだろ」

結標「良いの? 貴方の嫌いな野菜がたくさん使う料理なのだけど」

一方通行「自分の命には代えられねェだろ」

結標「貴方は心配し過ぎなのよまったく」

一方通行「これから自分は生き残れるのかどォかが心配で仕方がねェ」

結標「よーし! じゃあ作るぞー!」ガチャン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:25:10.62 ID:Id3Bffw1o<>


――
―――


〜二〇分後〜



野菜炒めの様なもの「Let's go to hell together!!」



一方通行「」

結標「め、召し上がれ!」

一方通行「……野菜炒めの色って普通紫色だっけ?」

結標「だ、大丈夫よ。見た目は悪いけど味だけは絶品よ!」

一方通行「そンなベタな展開があるわけねェだろォが」

結標「ベタだからこそそんな展開になりやすいんじゃない?」

一方通行「じゃあオマエこれ食ってみろよ。それでウマかったら俺も食うわ」

結標「い、いやー、ちょっと今お腹空いてないかなー?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:25:38.91 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「さっき腹減ったっつったのはオマエだろォが!!」

結標「いや、その、あれよあれ。見てるだけでお腹いっぱいになって……」

一方通行「オマエはこの少ねェ量の化学兵器を見るだけで空腹を凌ぐ事ができンのかよ?」

結標「ま、まあとにかく。はい、あーん!」スッ

一方通行「お、オイやめろ! 嘘だろ!?」

結標「早く口開けてよ」

一方通行「ンーンンンーンー!!(絶対ェ開けるかボケ!!)」

結標「……ならば」スッ

一方通行「ッ!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:26:09.51 ID:Id3Bffw1o<>


結標「テレポート!!」ブン



シュン



一方通行「もがっ!?」カポ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:26:41.82 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「…………」モグモグ

結標「……ど、どう?」

一方通行「…………」ゴクン

結標「…………」ドキドキ

一方通行「…………」ニヤァ

結標「?」

一方通行「」ガタン

結標「あ、一方通行!?」ユサユサ

一方通行「」



結標「一方通行ァああああッ!?」



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:27:10.50 ID:Id3Bffw1o<>


――
―――


一方通行「…………あァ?」ムク

一方通行「あン? 俺ァいつの間に寝てたンだァ?」

一方通行「……俺は一体ナニをやってたンだっけなァ?」


結標「あ、一方通行!」

一方通行「あァ? ああ結標か、どォかしたか?」

結標「よ、よかったー無事だったのね!」

一方通行「あン? 無事だァ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:27:40.65 ID:Id3Bffw1o<>

結標「ホント一時はどうなるかと思ったわ。本気で救急車呼ぶところだったわ……」

一方通行「……オイ結標」

結標「何かしら?」

一方通行「全く話が見えねェンだが、ナニかあったのか?」

結標「……貴方何も覚えてないの?」

一方通行「だから聞いてンだろォが」

結標「……貴方さっきまで倒れてたのよ」

一方通行「何でだ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:28:12.49 ID:Id3Bffw1o<>

結標「その……非常に言い難い事なんですけどね……」

一方通行「言い難くても言え」

結標「ええと……私の……食べ……」ボソ

一方通行「……? オイ、聞こえねェぞ」

結標「わ、私の料理を食べたのよ!」

一方通行「……オマエ。それマジで言ってンのか?」

結標「そ、そうよ!」

一方通行「…………」

結標「?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:28:35.39 ID:Id3Bffw1o<>

一方通行「……ああ、そォいやァ思い出したわ」ガシ

結標「えっ?」

一方通行「能力使ってまで無理やり食わせるだァ、ナメた真似しやがってよォ」ピキピキ

結標「……そ、その……あの……」ガクブル




一方通行「スクラップの時間だァ!! クソ野郎がァああああああああッ!!」カチ




結標「ご、ごめんなさーい!!」ドタバタ



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/01(火) 23:31:55.84 ID:Id3Bffw1o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

一応一方×あわきんのラブコメ(予定)なので一話は二人をメインにした話にしてみました
このくらいの話の方が無駄なシリアスより書きやすくて良いよね!
こんなんでラブコメ(予定)掛けるのか心配になって木やした

ちなみに口を閉じた状態で中に物をテレポートさせる行為は大変危険というツッコミは、
ギャグパートという事で見逃してくださいマジで


次回『大掃除』


ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/02(水) 00:17:40.74 ID:xjfn7Nodo<> 一方通行は記憶がよく飛ぶなw
乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/02(水) 00:27:42.29 ID:duzB6otDO<> こいつら可愛い乙
コメディでもシリアスでもここの二人が絡んでるだけで和む

前スレで入手したスキー旅行は行くのかな、楽しみ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/02(水) 00:34:00.79 ID:9f6Sma4m0<> 乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/02(水) 19:55:55.63 ID:4iz1xAyTo<> スキー旅行そういえばあったね
乙ですの <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)<>sage<>2012/05/02(水) 21:18:47.40 ID:dj58UOIAO<> 乙 <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:29:37.44 ID:YoTcun9ko<>
みなさんこんにちは
投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:30:04.05 ID:YoTcun9ko<>

2.大掃除


December Fifth Sunday 09:00

-黄泉川家・リビング-


黄泉川「はい。今日は絶好の大掃除日和じゃんねー」

一方通行「雨降ってンだが……」

結標「しっ! そこはツッコんじゃダメよ!」

芳川「おぇ……気持ち悪っ……!」

一方通行「吐くンならトイレで吐け。無暗にリビング汚すンじゃねェぞ」

芳川「ちょっとトイレ行ってくるわ……うぷっ」フラフラ

結標「ちょ、ちょっと芳川さん!? 大丈夫ですか!?」タッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:30:56.79 ID:YoTcun9ko<>

黄泉川「……何でウチの連中はこうまとまりがないじゃんねー?」

一方通行「まとまりがねェのは元からだろ。それで一番まとまりのねェクソガキはまだ帰ってこねェのか?」

黄泉川「一応打ち止めから朝ご飯食べてから帰るって連絡は来てたけど」

一方通行「つゥ事はそろそろ帰ってくる時間か? 木原の野郎の朝食の時間なンて知らねェけど」

黄泉川「そうじゃんね」


結標「あー、疲れたー」

黄泉川「淡希お疲れさーん!」

結標「黄泉川さんは大丈夫なんですか? 一応芳川さんと一緒の時間くらいに帰ってきてましたけど……」

黄泉川「まあ何もないって言ったら嘘になるけど、普通に生活するくらいには大丈夫じゃん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:31:19.39 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「とりあえず芳川の野郎は使い物になンねェなこりゃ」

黄泉川「とにかく。やっと全員の時間が合ったんだから、今日中に大掃除は終わらせておくじゃん」

一方通行「わざわざ会わせるなンて面倒臭ェ事せずに、勝手に終わらせておけばイイのによォ」

結標「それは単に貴方が面倒臭かっただけじゃないかしら?」

一方通行「当然だろ」

黄泉川「……それじゃあ張り切って大掃除開始するじゃん!」

一方通行「その前に段取りを先に決めろ」

黄泉川「うーんそうじゃんねー。まずリビングやトイレ、風呂場みたいなみんなが使う場所から掃除をするじゃん」

結標「それが終わったら各自の部屋ですね?」

黄泉川「そうじゃん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:31:48.20 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「面倒臭ェから俺の部屋はやらなくてイイな」

結標「さすがに年末くらい掃除した方が良いんじゃないの? 普段は全然掃除しないわけだし……」

一方通行「あァ? オマエと一緒にすンじゃねェよ」

結標「えっ、嘘! まさかこまめに掃除してるって言うの?」

一方通行「掃除っつゥか埃とかを吹き飛ばしてるだけだけどな」

結標「……何となくわかったわ」

一方通行「つまり俺の部屋は埃一つない素晴らしい部屋だっつゥわけだ」

黄泉川「埃どころか家具以外ほとんど何もない、何の面白味もない部屋だけどな」

一方通行「うるせェぞクソババァ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:32:28.93 ID:YoTcun9ko<>

芳川「……おぇっぷ。私はトイレの掃除をするおぇっぷ」フラフラ

一方通行「どンだけ飲ンだンだよオマエ? 黄泉川と状態違いすぎンだろ」

芳川「私は愛穂みたいにお酒に強くおぇっぷ」

黄泉川「ところで何でトイレ? 学校じゃ生徒が嫌がる掃除場所ベスト3に必ず入りそうな場所なのに」

芳川「吐きそうになってもすぐ対応できるでしょ?」

結標「……吐き気が治まるまで寝てた方が良いんじゃ……?」

芳川「ふふふ。こんな大事な日に私だけニートになるわけにはいかないわ……」

黄泉川「桔梗……」

結標「芳川さん……」

一方通行「元ニート……」

芳川「おい若白髪」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:32:57.42 ID:YoTcun9ko<>

芳川「じゃあトイレ行ってくるわねおぇっぷおぶぇ!」フラフラ

黄泉川「じゃあトイレは桔梗がやるとして、リビングはそれなりに広いから二人でやった方が良いじゃんね」

結標「そうですね。家具もいっぱいあるし」

一方通行「つゥか俺が能力使えばすぐ終わンじゃねェのか?」

黄泉川「埃くらいなら良いかもしれないけど、こびり付いた汚れとかは落ちにくいじゃんよ」

一方通行「だったら水のベクトル操って、片っ端から削ぎ落してやるよ」

黄泉川「部屋を水浸しにする気じゃん?」

結標「だったら一方通行はお風呂場の掃除をすれば良いんじゃない?」

一方通行「風呂場だァ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:33:32.48 ID:YoTcun9ko<>

黄泉川「そうじゃんね。水垢とか落とすのには一方通行の能力は便利だしな」

結標「さすが万能能力ベクトル操作!」

一方通行「能力の無駄遣いってこォいう事を言うンだろォな」

結標「何言ってんのよ? 日常生活に活かしてるのだからむしろ有益なんじゃない?」

一方通行「……そンなモンかねェ」

黄泉川「とにかく! 一方通行は風呂場の掃除決定じゃん!」

一方通行「……わかった。どォせどこかしらの掃除はしねェといけねェしな」

黄泉川「じゃああとはリビングは淡希と打ち止めでやって欲しいじゃん」

結標「打ち止めちゃん居ないんですけど勝手に決めて良いんですか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:34:04.74 ID:YoTcun9ko<>

黄泉川「別に大丈夫じゃん。どうせトイレとか風呂場とかの掃除を押し付けたって嫌がるだけじゃん」

一方通行「だろォな。それにクソガキがサボっても結標が頑張ってくれるしなァ」

結標「つまり私一人で頑張れと?」

一方通行「それはクソガキ次第だろォけどな」

結標「……ところで黄泉川さんはどこの掃除をするんですか?」

黄泉川「私? 私はキッチンの掃除をするじゃん」

結標「キッチンですか。何か大変そうですね」

黄泉川「まああそこを一番使ってるのは私だしね。きっちりやるじゃん!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:34:37.45 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「で、片付けを終えたあとは、空いたスペースにこの前届いた新型炊飯ジャーを置くっつゥわけか?」

結標「新型炊飯ジャー? まだ増えるのキッチンの炊飯ジャー!?」

黄泉川「い、いやー新作が出るとつい注文してしまうじゃんよ」アハハ

一方通行「つゥかいい加減古ィヤツは捨てろよ。どォせあっても使わねェンだろ?」

黄泉川「いやいやいや。数がある程一度に作れる料理の数が増えるじゃん!」

一方通行「そンなに料理作る機会なンざ滅多にねェだろォが」

結標「でもクリスマスパーティーの時にたくさん使わなかった?」

一方通行「あれはインデックスが居たからだろ。アイツがウチに来ねェ限り使わねェよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:35:07.12 ID:YoTcun9ko<>

黄泉川「……まあ無駄話はこれくらいにして、そろそろ掃除を開始しようじゃんよ!」

一方通行「……つゥか他にも掃除場所が残ってンだろ。そこはどォすンだ?」

結標「そうなの?」

一方通行「玄関とか廊下とか、洗面所とかいろいろあンだろ」

黄泉川「その辺りは担当の掃除場所が終わったら、掃除して欲しいじゃん」

一方通行「了解だ」カツンカツン

結標「あー、早く帰ってきてくれないかなー打ち止めちゃん」

黄泉川「何なら隣に迎えに行けばいいじゃん?」

結標「……そこまでしようとは思いませんね」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:35:33.95 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


同日 09:10

-黄泉川家・トイレ-


ゴシゴシ


芳川「……ふぅ」

芳川「これで便器の方はピカピカね」

芳川「さすが学園都市製便器。汚れが付きにくくてこういう時に助かるわ」

芳川「さらにこの学園都市製の洗剤。これさえあれば、どんな頑固な汚れも一瞬で分解される」

芳川「ふふふ。やっぱりトイレの掃除を選んで良かったわね」

芳川「一見みんなが嫌がりそうな掃除場所ほど実は楽というのはよくある事よね」

芳川「よし。さっさとここの掃除を終わらせて、あとはのんびりネットライフを過ごすとしましょ――おぇっぷ」


〜しばらくお待ちください〜


芳川「(´・ω・`)」


ジャー


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:36:22.46 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


同日 09:25

-黄泉川家・風呂場-



ガラララララ



一方通行「…………」カコンカコン

一方通行「さァて、今からこの風呂場を掃除するわけだが……」

一方通行「話によると水垢とかカビとかを掃除するらしいけどよォ」カタン

一方通行「安定の学園都市製だから、ンなモン付かねェよォに何かしろコーティングされてるはずだ」キュッ


ジャー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:36:55.85 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「つゥわけで素人の目から見たら、ここは綺麗で掃除するところなンて何処にもねェ風呂場なンだろォな」

一方通行「だが……」カチ


ゴパァ!!


一方通行「常にあらゆるベクトルを観測してる俺からしちゃァ、全ての汚れが手に取るよォにわかるンだよ!」


ドパァン!!


一方通行「あはっぎゃはっ! お掃除だァ。一〇分で終わらせてやる」


ゴパァァン!!


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:37:45.98 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


同日 09:30

-黄泉川家・リビング-


結標「……よし。テレビの裏の掃除終了っと」

結標「黄泉川さんが普段ピカピカに掃除してくれてるおかげで、ここの掃除は結構楽ね」

結標「これくらいなら一人でも十分かもね……」


ガタン


結標「?」


ドタドタドタドタガチャ!


打ち止め「たっだいまー!! ってミサカはミサカは勢いよくドアを開けながら帰宅を知らせてみたり!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:38:21.14 ID:YoTcun9ko<>

結標「あらおかえりなさい打ち止めちゃん」

打ち止め「おー、もう大掃除始まっちゃってたかー! ってミサカはミサカは出遅れた事を悔んでみたり」

黄泉川「おっす打ち止め!」

打ち止め「おっすヨミカワ! ってミサカはミサカは挨拶を真似てみる」

黄泉川「帰って早速で悪いけど打ち止めにはリビングの掃除をしてもらうじゃんよ」

打ち止め「了解! ってミサカはミサカはビシッと敬礼!」ビシッ

結標「ああ黄泉川さん」

黄泉川「何じゃん?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:38:51.53 ID:YoTcun9ko<>

結標「ここの掃除は私一人で大丈夫だから、打ち止めちゃんには別の場所を掃除してもらった方が良いと思いますよ」

黄泉川「そうじゃん。じゃあ打ち止めには玄関の掃除をやってもらおうかな?」

打ち止め「玄関だね? じゃあちょっくら行ってくるぜ! ってミサカはミサカは回れ右して来た道を戻ってみる」トテチテ

黄泉川「……さあて、じゃあ私もキッチンの掃除に戻るとするじゃん」テクテク

結標「……ふむ。次はどこの掃除をしようかしら……って、ん?」ガサッ

結標「…………黄泉川さん。これ何ですか?」

黄泉川「何がじゃん?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:39:17.44 ID:YoTcun9ko<>

結標「この袋の中に入ってる物ですよ」ガサッ

黄泉川「えーと、どれどれー? ……ああこれは風呂掃除に使う道具じゃんよ」

結標「お風呂掃除のですか? 何でこんなところにあるんですか?」

黄泉川「これは新しく買ったやつじゃん。どうせだから新調しようかと思って」

結標「ふーん。じゃあとりあえずこれ一方通行に渡してきますね? どうせ使わないとは思いますが……」

黄泉川「そうじゃんね。どうせいつかは風呂場に持って行くし……」

結標「じゃあ行ってきまーす」ガサッ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:39:43.15 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


同日 09:35

-黄泉川家・風呂場-



一方通行「――圧縮圧縮ゥ!! 汚れを一ヶ所に圧縮ゥ!!」


ゴボボボボボボボッ!!


一方通行「ぎゃはははッ!! すげェ。掃除する前とは見違えるほど綺麗になってンじゃねェか!!」


ドブップシャァー!!


一方通行「床と湯船はもォそろそろイイか。次はそォだなァ……」キョロキョロ

一方通行「大掃除っつゥ事でこのいかにも汚れてますよっつゥオーラ放ってる、このみすぼらしい扉にすっかなァ!!」ガッ


ドパァァァン!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:40:14.54 ID:YoTcun9ko<>

ガララララ


結標「一方通行ー! 掃除道具忘れ――」


ブッパァァァァン!!


一方通行「……あ」


結標「…………」ポチャンポチャン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:40:42.43 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「……何でそンなところに突っ立ってンだよオマエ?」

結標「……これ」スッ

一方通行「あァ? ンだァこりゃあ?」ガシ

結標「ここの掃除道具よ」

一方通行「……こンなモン届けるためにわざわざ風呂場に来たってのか?」

結標「…………」コク

一方通行「……ハァ。ったく、こンなモン俺に――」


ガララララッ!!



打ち止め「どうしたのー? 何かすごい音がしたけど? ってミサカはミサカは脱衣所に突入してみたり」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:41:11.57 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「あァン? 帰ってたのかクソガキ」

打ち止め「あなたがお風呂場の掃除をしてたんだね。しかしあなたが大掃除に参加してるなんて珍しい、ってミサカはミサカは素直に感心してみる」

一方通行「どちらにしろ強制されンだからやってるだけだ」

打ち止め「それよりどうしたの? 何かすっごい床が濡れて――ってあれ? アワキお姉ちゃん!?」

結標「…………」ポチャンポチャン

打ち止め「一体全体どうしたの!? そんなビショビショになって、ってミサカはミサカは濡れ濡れお姉ちゃんに聞いてみる」

結標「私もいまいちどうしてこうなったのかが理解できないわ」

一方通行「つゥかオマエが勝手にドア開けるのが悪りィンじゃねェのか?」

結標「そもそも何でこっちにシャワーが向いて――ってあれ? シャワーが使ってないの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:41:43.67 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「俺のチカラ使やァ、洗面器くれェの水の量でも風呂を洗うには充分な量だ」

結標「いやそんなことより、何で水のベクトルが扉の方に向いてるのよ?」

一方通行「……洗うところが無くなったので、ついでに扉を洗おォと」

結標「まあそうでしょうね」

一方通行「わかってンなら聞くなよ」

打ち止め「あ、あ、あ、アワキお姉ちゃん!?」

結標「どうしたの打ち止めちゃん?」

打ち止め「そ、その! 透けてるよ!」

結標「透けてる? 何が?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:42:15.74 ID:YoTcun9ko<>

打ち止め「し、下着! 下着が透けてるよ! ってミサカはミサカはビショビショに濡れたTシャツを指さしてみる」アセ

結標「えっ?」スッ

打ち止め「…………」

結標「…………」

一方通行「……あン?」



結標「ひ、ひゃァああああああっ!!///」ドタドタ



打ち止め「あ、アワキお姉ちゃん! 待ってー!!」ドテドテ


一方通行「…………」

一方通行「……ナニやってンだアイツ?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:42:48.11 ID:YoTcun9ko<>

同日 11:20

-黄泉川家・結標の部屋-


ガラララ


結標「……あー、酷い目に遭ったわ」

結標「まさかし、下着を見られるなんて……」

結標「……って言っても、以前に裸見られてるのだからまだマシ……ってそういう問題じゃないか」

結標「……まあおかげでリビングの掃除がいつの間にか終わってたわ」

結標「ずっと同じ事考えてたのね……」

結標「とりあえず一通り終わったから、あとはそれぞれの自室の掃除ね」


ゴチャゴチャー


結標「……いつの間にこんなに汚くなってたのかしら?」

結標「全く記憶にないのは記憶喪失のせいかしらね?」

結標「…………」

結標「……掃除しよ」ガサッ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:43:39.16 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


ガサゴソ


結標「……ん? これは……?」


つ『高性能ゲーム機 A−STAR』


結標「……あー、しばらく見ないと思ったらこんなところに置いてあったのね」

結標「私が学校行き出してから全然やらなくなったわね」

結標「私が学校で、打ち止めちゃんが木原さんの部屋に行くからする人がいなくなっちゃったのね」

結標「……うーん、そういえばどこまで進めたかしら?」

結標「えーと、たしか常盤台の風神・雷神コンビに勝てなくて詰んだって打ち止めちゃんが言ってったかしら?」

結標「……何か改めて思い出すとやりたくなってくるわね」

結標「…………」

結標「いやいや今はダメよ。今は大掃除の最中だしね」

結標「また正月の時に暇さえあればやってみようかしらね」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:44:14.78 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


ガサゴソ


結標「……おっ、これは……?」ペラ


つ『第二十学区 スキー場無料入場券』


結標「おおっ! そういえばこんな事あったわねー」

結標「あの時は頑張ったなー……一生懸命走って……能力乱発して……足くじいて……」

結標「それで……アイツに……」

結標「って何変な事思い出してるのよ私は!///」

結標「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:44:56.16 ID:YoTcun9ko<>

結標(しかし、あの時のアイツはすごかったなぁ……)

結標(……あれから私はアイツの事が……)


結標「…………」

結標「あっ、そういえば、これみんなで行くって言ってたけど、まだ行ってなかったわね」

結標「……ええっと期限は……って冬休みまで!?」

結標「ああー、クリスマスの後とか明らかに暇な時期があったというのに、なぜそこで誘わなかったし」

結標「正月といえば帰省してる学生が多いって聞くし」

結標「……むむー、どうしようかしら……」

結標「……とりあえず後で誘ってみようかしらね」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:45:27.52 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


ガサゴソ


結標「……あれ? これって……?」


つ『記憶喪失前に着てた制服等』


結標「……これまだあったんだ……」

結標「別に捨てる気はないけど、素直にまだこれあったんだ……」

結標「相変わらずボロボロで短いスカートねぇ。こんなの着てて恥ずかしくなかったのかしらねぇ記憶喪失前の私は」

結標「…………」

結標「そういえば居候生活初日にアイツに変な事言われたっけ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:46:17.17 ID:YoTcun9ko<>

『第一印象は『露出狂』


結標「……だ、大丈夫よね? 今の私にそんな性癖無いもの! たぶん!」

結標「…………」

結標「……別にどうでもいいけど、もしかしたらこれを着たら記憶が戻ったりするんじゃないかしら?」

結標「いや別にどうでもいいんだけどね! こんなヤバい服絶対に着たくないわ!」

結標「……うーん、でももしかしたらこれを着て記憶が戻っちゃったりするかもだし」

結標「…………」

結標「き、着てみようかしら?」

結標「い、いや、これは記憶喪失改善のためよ!? 決してちょっと着てみたいなんて事はないわよ!」

結標「あ・く・ま・で! 記憶喪失のためよ! 別にこの服に興味があるなんてわけないんだからね!」

結標「……何私は一人でツンデレごっこしてんだか」ハァ

結標「まあいいわ。どうせだしちょっと着てみよ」シュルル


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:46:53.66 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


同日 12:00

-黄泉川家・リビング-


黄泉川「はーいじゃあみんなお疲れじゃん! これで大体の場所の掃除が完了したじゃん!」

打ち止め「わーい! 思ったより早く終わったぜい! ってミサカはミサカはピョンピョン跳ねながら喜んでみたり」ピョンピョン

黄泉川「というわけで今回の昼食はグラタンじゃんよ!」

一方通行「……もしかしてこれも炊飯ジャーで作ったのかァ?」

黄泉川「…………」ニコニコ

一方通行「もしそォなら素直に学園都市製の炊飯ジャーを褒めてやるよ」

打ち止め「さすが学園都市製! ってミサカはミサカはお決まりのセリフを言ってみる!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:48:10.47 ID:YoTcun9ko<>

芳川「……ふぅ、やっと気持ち悪いのが治ったわ」

一方通行「これに懲りて一度に大量に酒を飲むのを止めるこったなァ」

芳川「そもそも愛穂じゃあるまいし、そんなお酒を飲む機会はないから大丈夫よ!」

黄泉川「何じゃん? なんか私がいつも酒を飲んでるみたいな言い方じゃん!」

芳川「毎日とは言わないけど、よくアンチスキルの同僚誘って飲みに行ってるわよね?」

黄泉川「た、たしかにたまーに、そうたまーに行くけど……」

芳川「はいはいそうですか。まあ私はお酒なんて付き合いでしか飲まないから私には関係ない話よ」

一方通行「飲ンでねェのは飲ンでねェで逆に問題なンじゃねェのか? アルコールの耐性がつかねェンじゃね? 知らねェけど」

芳川「たしかにそうかもしれないけど、だからと言って馬鹿みたいに税が掛けられてるお酒を買おうとは思わないわ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:48:38.43 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「まァな。そォいうモンには無茶苦茶な税が掛けられてるモンだしな。この街は」

打ち止め「むむむー。何かミサカにはサッパリ付いていけない話だね。ミサカもお酒飲みたーい!! ってミサカはミサカは堂々と叫んでみたり」

一方通行「飲酒は二十歳になってからだ0歳児ィ!」

打ち止め「ぐぬぬ。いや、それでも肉体年齢は十一〜十二歳だから……」

黄泉川「それでも十年近く足りてないじゃん」

打ち止め「……そういえばアワキお姉ちゃんが居ないよ? ってミサカはミサカは周りを見渡してみる」

芳川「言われてみればそうね。せっかくのグラタンが冷めてしまうわ」

黄泉川「そうじゃんね。ちょっと一方通行呼んできて欲しいじゃん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:49:05.34 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「毎度の事だがァ何でいつも俺なンだ?」

打ち止め「近いから……じゃあないかな? ってミサカはミサカは理由を考えてみる」

一方通行「近いっつっても大差ねェだろォが」

芳川「つべこべ言わずに早く行きなさい! No buts!!」

一方通行「何でわざわざ英語で言い直してンだよ?」カコン

打ち止め「何だかんだ言って行くんだね、ってミサカはミサカはあなたの健気さに涙してみたり」スッ

一方通行「俺ァ知っている。オマエが目薬をポケットに隠したのを」

打ち止め「あちゃー、ミサカの嘘泣きスキルもまだまだだねー、ってミサカはミサカは自己評価してみる」

一方通行「どォでもイイスキル磨いてンじゃねェ」カツンカツン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:49:36.59 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


同日 12:10

-黄泉川家・結標の部屋-


結標「…………」←記憶喪失前の格好


結標「何と言うか……露出狂ね」

結標「何回鏡から目をそむけて見直しても完全無欠の露出狂ね」

結標「……しかしさらしなんて巻いた記憶ないのにスラスラ巻けるなんて、やっぱり記憶喪失以前はこの格好がデフォだったのかしらね?」

結標「……てかこのスカートいくらなんでも短すぎでしょ? ホントにこんな短いスカート穿いてる学生が居るのかしらね?」

結標「…………」

結標「……まあひとまず着てみたのは良いけど、これと言って思い出す事は何もないわね」

結標「それに思い出したとしても、露出狂だった時の記憶だけだろうしね」

結標「……よし! 思い出す事はない! じゃあそろそろ着替え――」


ガララララ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:50:17.59 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「オイ結標。昼メシ出来てンぞ? さっさとし――あァ?」


結標「」


一方通行「……オマエ。そンな格好して何やってンだ? やっぱオマエって露出――」

結標「い、いや、ちがっ、あの、べ、別にそんな事したくてこの服を着たわけじゃ……」アセ

一方通行「……ハァ。まァ別にオマエがどんな格好しよォが勝手だけどなァ?」

結標「な、何?」

一方通行「それで外とかに出て快感とか味わったりすンじゃねェぞ? 捕まるからな」

結標「ちょ、だからそういうのじゃ――」

一方通行「じゃあ昼メシ出来てっからさっさと来いよ」カツンカツン

結標「ちょっと待っ――」



ガララララ



結標(な、何か勘違いされたァあああああああああああああああああああッ!!?)



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:50:52.59 ID:YoTcun9ko<>


――
―――


同日 12:15

-黄泉川家・リビング-


一方通行「…………」カツンカツン

打ち止め「おかえりー! アワキお姉ちゃんどうだったー?」モグモグ

一方通行「何勝手に食い始めてンだオマエらは?」

芳川「いやー、待ちきれなくて」モシャモシャ

黄泉川「で、結局淡希は何してたじゃん?」

一方通行「あン? あァ……えェと……」

打ち止め「どうしたの? ってミサカはミサカは小首を傾げてみる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:51:18.96 ID:YoTcun9ko<>

一方通行「いや、別に何でもねェよ。アイツは部屋の片づけをしてた。すぐに来るだろ」

黄泉川「そうじゃん。なら別に良いじゃん」

一方通行「チッ、くだらねェ……」ガタン

打ち止め「……あれ? どうしたのあなた? 何か顔赤いよ? ってミサカはミサカはあなたの細かい変化に気付いてみたり」

一方通行「何でもねェよ。ちょっと暑ちィだけだ」

黄泉川「そんなに暑いか? 暖房弱めるじゃん?」

一方通行「別に構わねェよ。どォせすぐに治まる」

芳川「……ふーん、へー」ニヤニヤ

一方通行「……何だそのふざけた面ァはァ?」

芳川「別にー?」ニヤニヤ

一方通行「叩き潰すぞテメェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:51:55.80 ID:YoTcun9ko<>

結標「す、すみませーん! ちょっといろいろやってて……」テッテッテ

打ち止め「遅いよーアワキお姉ちゃーん! もうこっちは食べ始めちゃってるよ!」モグモグ

結標「ご、ごめんね打ち止めちゃん」ガタ

黄泉川「別に謝る事ないじゃんよ。待ち切れずに勝手に食べ始めたのはこの子だし」

芳川「まったく我慢強さが足りないわねぇ、最近の子供は」パクパク

黄泉川「何現在進行形でグラタン食べながら何ぼやいてるじゃん?」

結標「……今日の昼ご飯はグラタンかー。おいしそうだわ。ねえ一方通行?」

一方通行「……おォ」

結標「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:52:22.91 ID:YoTcun9ko<>

打ち止め「?」モグモグ

黄泉川「二人ともどうかしたかじゃん?」

一方通行「……いや」

結標「べ、別に何でもないです……」

芳川「…………」ニヤニヤ

黄泉川「……まあ何か食い始めてるやつらも居るけど、とりあえず挨拶するじゃんよ」



「「「「「いただきまーす!」」」」」



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/05(土) 16:55:01.65 ID:YoTcun9ko<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

今回はベタなイベントを決行ブチ込んでみました
しかし一緒に住んでるっていう環境なので出来るイベントが結構減るよな、って書いてて気がついた
この環境は恋愛面では有利なのか不利なのか……?


次回『大晦日』


ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/05(土) 17:09:00.26 ID:Myb+OlLSO<> グッジョブです>>1!
2828させてもらった <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/05(土) 17:28:59.41 ID:QQB7Tyeu0<> 乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/05(土) 22:43:34.60 ID:6YyePUgv0<> 乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)<>sage saga<>2012/05/06(日) 06:13:36.66 ID:SBjnBzzN0<> 乙
相変わらずの内容と投稿量とペースだ。惚れ惚れするぜ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/08(火) 21:21:45.55 ID:0jYDSd8n0<> >>111
・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・                 うんうん、そうだよね数多おじちゃん。木原ならこういうとき、そう言うんだよね?

カッコイー!! クオリティを上げやがって、惚れちゃいそーだぜ>>1!! <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:05:09.53 ID:8f5vA7EUo<>
GWが終わってしまった……(´;ω;`)

ではでは投下しますお
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:05:36.71 ID:8f5vA7EUo<>

3.大晦日


December fifth Monday 12:00

-黄泉川家・リビング-



テレビ『さー今年も残り十二時間を切りました!



一方通行「……もォ今年も終わりか」


芳川「何年寄り臭い事言ってるのよ? まあ遠目で見れば老人に見えない事もないけど」

一方通行「オマエの髪の毛の色素全て抜き取ってやろォか?」

芳川「丁重にお断りするわ」

打ち止め「まあでもあなたの言う事も分かるよー。今年は色々な事があったもんねー、ってミサカはミサカはしみじみと思い出してみる」

結標「ホント、何だかあっという間よね……」

一方通行「オマエらの場合今年のスタートが一月じゃねェのが原因だろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:06:17.66 ID:8f5vA7EUo<>


黄泉川「はーい、昼ご飯できたじゃんよー!」ガチャガチャ



打ち止め「わーい! ミサカお腹ペコペコー! ってミサカはミサカはテーブルに置かれたお皿に飛び付いてみたり」

一方通行「行儀悪りィから飛びつくンじゃねェよクソガキ」

結標「しかしまだ昼なのに随分とたくさん作りましたねー」

芳川「鮭のムニエルにマーボー豆腐、ポテトサラダに鶏のから揚げ」

打ち止め「朝の残りの豚汁に卵焼き、たけのこの炊き込みご飯だね」

一方通行「統一性の欠片もねェな」

黄泉川「いやー、冷蔵庫の食材まとめて消化しようとしたらこうなっちゃったじゃん」アハハ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:06:40.12 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「つゥか、こンな量食い切れンのか? 一瞬インデックスの野郎でも呼ンだっけ、とか思っちまったンだが」

結標「まあ何とかなるんじゃない? 五人も居るんだし」

芳川「しかしこれは今日の夕食とかに回すべき料理の数じゃないのかしら?」

黄泉川「何かと夕食を豪華にしがちだけど、普通は午後から頑張るために昼食を豪華にするもんじゃん?」

一方通行「そンな事言ったところでこれから頑張る事は一つもねェ訳だが」

打ち止め「大掃除は昨日の内に終わらせちゃったしねー、ってミサカはミサカはまだかまだかといただきますを待ちわびてみる」

黄泉川「おお、そうじゃんね。とりあえずいただきます言っとくじゃん」


「「「「「いただきまーす!」」」」」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:07:13.75 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「うーんいっぱい料理があると何かパーティーみたいで楽しいね! ってミサカはミサカはたくさんのお皿を眺めながら言ってみる」

一方通行「あンまいっぱいとかたくさンとか意識すンじゃねェ。すぐに腹一杯になっちまうぞ」

芳川「女性目線からしたらそっちの方が良いんじゃないかしら?」

一方通行「昼メシの残りモノを晩メシに回すなンて事したくねェぞ」

結標「別にそれくらいいいんじゃないの? 現に今日の朝食べた豚汁が昼ご飯に回ってきたわけだし……」

一方通行「汁物とカレーは別だろ。温め直しても味はオチねェし、むしろウマくなったりする事もある」

黄泉川「まあたしかにレンジでチンし直したおかずとかはちょっと味が落ちちゃうしな」

芳川「しかし貴方がそこまで食に関して考えてるなんて思いもしなかったわ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:07:39.54 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「あァン? 不味いモン食わされるよりウマいもん食った方がマシだろ普通」

結標「それを言われたらそりゃそうだとしか言いようがないわね」

打ち止め「たけのこご飯おかわりー! ってミサカはミサカは茶碗を差し出してみる」スッ

黄泉川「はいはい了解じゃんよ」スッ

一方通行「たけのこばっか食ってンじゃねェよ。他のおかずもとっとと食え」

打ち止め「だってたけのこご飯おいしいんだもん! ってミサカはミサカは抗議してみる」

結標「しかし学園都市ってすごいわよね。春夏秋冬、三百六十五日いつでもおいしく野菜を食べられる訳だし」

一方通行「その大体が大量の薬品によって育てられた有機栽培とは程遠い品なンだろォな」

芳川「……ちょっとやめてくれる。そういう裏事情を食事中に話すのは」

一方通行「そォいうのには詳しそうなオマエが言うと違和感がすげェな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:08:12.20 ID:8f5vA7EUo<>

黄泉川「はい打ち止め。たけのこご飯じゃん!」ガタッ

打ち止め「わーい! ありがとーヨミカワー!」

一方通行「……チッ、くっだらねぇ」ガタ

結標「……ねえ一方通行」

一方通行「あァ? 何だよ?」

結標「食事中にどこに行く気なの?」

一方通行「決まってンだろ。たけのこご飯食い終わってこの茶碗は必要ねェだろォから水に漬けンだよ」

結標「……ホントに食べ終わったの?」

一方通行「当たり前だろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:08:39.58 ID:8f5vA7EUo<>

結標「…………」ブン


シュン


一方通行「あン? 俺の茶碗が消えた?」

結標「……あー、やっぱりたけのこだけ残ってあるわね」

一方通行「なっ!? テメェ!」

打ち止め「わーホントだー! 元々この中にはたけのこしか入ってなかったと思うくらい綺麗にたけのこだけ残ってるねー、ってミサカはミサカは説明口調で解説してみたり」

芳川「器用ねえ。米粒は一つも残ってないのにたけのこだけは残ってあるわね」

黄泉川「お前の野菜嫌いは本当に相変わらずじゃん」

一方通行「うるせェよ。俺の食生活にそンなモンは必要ねェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:09:10.83 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「じゃあじゃあ! これミサカがもらってもいい? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

一方通行「勝手にしろ」

打ち止め「わーいじゃあもらうねー! ってミサカはミサカはアクセラレータのたけのこをミサカの茶碗に投下!」ポロポロ

黄泉川「すごい量のたけのこじゃん……」

芳川「ご飯よりたけのこの方が比率が大きいんじゃないかしら?」

結標「さすがにそれはないでしょう」

打ち止め「よっしゃー! たけのこだらけだー! ってミサカはミサカは子供らしくハシャイでみたり!」

一方通行「オマエどンだけたけのこ好きなンだよ? たけのこの里の住民かオマエは?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:09:56.23 ID:8f5vA7EUo<>

芳川「たけのこの里と言えば、なぜかきのこの山の方が人気がないみたいな風潮があるわよね」

結標「そうですね。CMとか見るとそんな感じがしますね」

打ち止め「おっ! これは二つのお菓子を買って食べ比べフラグですかな? ってミサカはミサカは期待に胸を膨らませてみたり」

一方通行「そンな俺が面倒事に巻き込まれそォなフラグは俺がへし折ってやるよ」

黄泉川「じゃあこの後買い出しに行くから打ち止めも付いてくるじゃん?」

打ち止め「行く行くー! お菓子買いまくりだぜ!」

芳川「へし折れてないじゃない」

一方通行「いや。この展開なら俺に害はねェから問題ねェ」

結標「いつも通り自分が連れて行かされる展開を予想してたのね……」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:10:24.32 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――


同日 13:00

-黄泉川家・リビング-


結標「ごちそうさまでしたー!」

黄泉川「お粗末さまでした!」

打ち止め「……うっぷ。もう何も食べられない、ってミサカはミサカはおなかを抱えて寝転んでみたり」

芳川「食後にすぐに横になると牛になるわよ?」

一方通行「そンな迷信現実で言うヤツ初めて見たわ」

結標「貴方の場合そんな事を言う人が周りに居なかっただけじゃないの?」

一方通行「そォいうオマエも言ってくれる人が周りに居たかどォかもわかンねェじゃねェか」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:10:51.21 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「ねえねえ。実際横になるのって身体に悪いの? ってミサカはミサカは素朴な疑問を浮かべてみる」

芳川「食後は胃が活発に働いてるから、横になると胃酸が逆流して食道炎になったりする可能性があるってのはよく聞くわね」

黄泉川「まあでも食後は一時間くらいは休憩するのも身体にとっては良い事じゃん」

一方通行「つゥわけで俺は部屋で昼寝する。晩メシの時間になったら起こせ」

結標「もはや昼寝の領域を超えてるのではないかというツッコミは必要?」

一方通行「そォいう今さらなツッコミはいらねェ」カツンカツン

打ち止め「じゃあミサカもお昼寝するー! ってミサカはミサカあなたの後ろについて行ってみる」タッタッタ

一方通行「向こうに行けクソガキ」

打ち止め「やなこった、ってミサカはミサカは自ら反抗期を迎えてみたり」

一方通行「0歳児のクソガキが一丁前に反抗期とか口にしてンじゃねェよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:11:18.11 ID:8f5vA7EUo<>

結標「……ふわぁ、じゃあ私もちょっと部屋で昼寝してこよ」

一方通行「オイ結標! このクソガキ連れていけ! 俺が寝れねェ!」

打ち止め「ミサカはあなたの隣を離れる気はないぜ! ってミサカはミサカは高らかに宣言してみる」

結標「そういうわけだから頑張ってねー」ノシ

一方通行「ちょ、待てコラ! ふざけンじゃねェぞ結標ェ!」

黄泉川「打ち止めー。これから買い物行くつもりだけどどうするじゃん?」

打ち止め「あ、行く行くー」トテチテ

芳川「さっき高らかに宣言したのは何だったのだろうか……」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:11:44.30 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――


同日 18:00

-黄泉川家・一方通行の部屋-



テレビ『あと六時間! あと六時間で年明けです!』



一方通行「……あァ?」ムク

一方通行「…………」ジロ

一方通行「……六時か」カツンカツン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:12:11.60 ID:8f5vA7EUo<>

-黄泉川家・リビング-


ガララララ


結標「あ、おはよう一方通行。よく寝られた?」

一方通行「どォだろォな。面倒臭ェからこのまま年明けまで寝てよォかと思ってたからよく寝れてねェンだろォな」

結標「こんな大事な一日を貴方は寝て過ごそうと思ったの?」

一方通行「大事な日っつっても俺からしちゃあ一年に一回はあるどォでもイイ日だけどな」

結標「……やっぱり貴方って何か変よね?」

一方通行「自分は常識人だと自負してンだけどよォ」

結標「……面倒臭いからもうツッコまないわね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:12:39.83 ID:8f5vA7EUo<>

結標「そういえば吹寄さんからメール着てたんだけど……」

一方通行「内容は?」

結標「明日の朝に初詣に一緒に行かないか、だってさ? どうする?」

一方通行「行かねェ」

結標「相変わらずの即答ね。また理由は面倒臭いからかしら?」

一方通行「…………」

結標「…………?」

一方通行「……いや違う」

結標「絶対図星だったでしょ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:13:18.47 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「な、何言ってンだよオマエ? 俺にもちゃンとした行かねェ理由があンだよ」

結標「何よ? だったら言ってみなさいよ」

一方通行「あ、ああ。えェと、アレだアレ……」

結標「…………」

一方通行「……俺は神頼みなンてしねェ」

結標「…………は?」

一方通行「だから俺は神なンて得体の知らねェモンに一年の良悪を願ったりしねェンだよ」

結標「うーん、でもそんなのが行かない理由にはならないんじゃない?」

一方通行「十分なってるだろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:13:45.50 ID:8f5vA7EUo<>

結標「そもそも科学の街学園都市の神社に神様も仏様もないでしょ?」

一方通行「まァそォだが……」

結標「所詮はイベントなんだし行っといた方が良いと私は思うわ」

一方通行「つゥか神社行って祈って帰るだけのイベントが何がおもしれェのかさっぱりなンだけどよォ」

結標「その点大丈夫よ。聞いた話によると神社の周りに出店とかがいっぱい並んでるらしいわよ」

一方通行「そォいやそォだったな……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:14:11.44 ID:8f5vA7EUo<>

結標「というわけで、初詣の帰りにその出店でいろいろ飲み食いしてればそれなりに楽しめるんじゃない?」

一方通行「……どォやっても俺に初詣に行かせたいらしいな。何でだ?」

結標「えっ?」

一方通行「何で俺みてェなヤツにオマエはそンな積極的に接してくるのか俺には理解できねェな」

結標「い、いや、その……別にそんな大した意味はなくて……」アセ

一方通行「意味がねェンだったら俺は行かね。オマエ一人だけで行ってこいよ」

結標「そ、そんな……」シュン

一方通行「…………」

結標「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:14:55.72 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……あァーうっぜェ! わかった行きゃあイインだろ行きゃあ!?」

結標「えっ、ホント!? やったー!」

一方通行「あン? オイ結標!」

結標「何?」ニコ

一方通行「さっきの沈み様と打って変わってすげェハシャギ様じゃねェか?」

結標「ええー? 気のせいよ気のせい♪」

一方通行「……まさか演技か?」

結標「どうかしら♪」

一方通行(クソガキといい結標といい、どォしてこォ女っつゥのは嘘泣きみてェな演技が好きなンだァ? サッパリわかンねェ)

結標「〜〜♪」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:15:23.99 ID:8f5vA7EUo<>

結標「あっ、それと言い忘れてたけどそろそろ夕食の時間よ?」

一方通行「夕食だァ? まだ六時だろォが。早すぎンだろ」

結標「何かゆっくり年を越したいらしくて、早めに終わらせたいみたいね」

一方通行「……アイツら飲みながら年越すつもりかよ」

結標「まあいいんじゃない? 私たちも適当にお菓子でも食べながら年越しすれば」

一方通行「そンな事はどォでもイイ。問題はまた二日酔いで新年早々吐きまくる馬鹿が現れるかもしれねェ事だ」

結標「……ああ芳川さんね」

芳川「大丈夫よ。私は今日は飲まないから」

結標「あっ、芳川さん居たんですか?」

芳川「何か呼ばれた気がしたので」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:15:49.96 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「別に誰もオマエなンかにテレパスなンて使ってねェよ」

芳川「まあそれは冗談としてそろそろおそばができるわよ?」

一方通行「そば? ああ年越しそばの事か……」

結標「昼食はあんなに食べたのに夕食はえらく質素ですね」

芳川「別にそんな豪華な物食べる必要もないから良いんじゃない?」

一方通行「どォせオマエらはこの後つまみやら菓子やら食うンだろォからそれくらいで充分だろ」

芳川「それじゃあそろそろ食べに行きましょ? 愛穂たちが待ってるわよ」

一方通行「ハイハイっとォ」カコン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:16:20.80 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――



テレビ<デデーンゼンインアウト



打ち止め「遅いよあなた! もうおそばできちゃってるよ! ってミサカはミサカは文句を垂れてみたり」

一方通行「つゥか何で一々全員揃うの待ってンだよ。とっとと食い始めればイイじゃねェか」

黄泉川「まあこういうのは家族の団らんってのが大事じゃん!」

一方通行「くっだらねェ」ガタ

芳川「まあまあ話はいいから早く食べ始めましょ? 伸びるのは良いけど冷めるのは嫌なのよね」

結標「伸びても嫌じゃないですか?」ガタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:16:42.24 ID:8f5vA7EUo<>

黄泉川「はいじゃあみんな手を合わせて」

一方通行「小学生の給食前かよ」

打ち止め「でも手を合わせるのは挨拶の基本だよ! ってミサカはミサカは律儀に説明してみる」

一方通行「いや。手を合わせる行為じゃなくて、手を合わせてっつゥ掛け声についてなンだが……」

芳川「こんな時にそんなどうでもいい話はしないでちょうだい。おそばが冷めるわ」

一方通行「どンだけそば食いてンだよオマエはァ?」

黄泉川「はい静かに! さっさと挨拶するから黙っとくじゃん」

一方通行「黙ったら挨拶できなくね?」

結標「そういう細かいツッコミが時間のロスに繋がっていくのね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:17:11.40 ID:8f5vA7EUo<>


黄泉川「じゃあ一年間お疲れさまでしたー!」



「「「「お疲れさまでしたー!」」」」



黄泉川「来年がいい年になるよう願って……」



「「「「「いただきまーす!」」」」」



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:17:39.00 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――


同日 20:30

-黄泉川家・リビング-


ガララララ


結標「……はぁー、良いお湯だった」

打ち止め「だったぜー!」

一方通行「…………」

結標「どうしたの? お風呂入らないの?」

一方通行「面倒臭ェから後で入る」

結標「そう。でも、早めに入っとかないとそれの方が面倒臭くない?」

一方通行「いつ入ろォが人の勝手だろォが」

打ち止め「ソファに寝転んでるだけなのに何が面倒臭いのだろうか? ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:18:08.67 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「今はこォして居てェンだ」

打ち止め「このままじゃあそのまま寝てしまうんじゃないの? ってミサカはミサカは予測できる展開を言ってみる」

結標「まあそうよね。しかし貴方が寝転んでて寝てないのも珍しいわね」

打ち止め「そうだよねー。いつもなら寝転んだ瞬間即寝なのにね、ってミサカはミサカは賛同してみたり」

一方通行「そこまで言うンなら今夜は寝ずに居てやろォか?」

打ち止め「えー? それは無理じゃないの? ってミサカはミサカは少し小馬鹿にしてみたり」

一方通行「一晩寝ねェくれェ余裕だろォが」

結標「いつも寝まくってる貴方から言うと信じられないわね」

一方通行「少なくともオマエらよりは起きていられる自信はあるな」

打ち止め「よーし! じゃあミサカ達と勝負しようよ! 先に寝た方が負けだからね、ってミサカはミサカは勝負を申し込んでみたり!」

一方通行「ガキはとっとと寝ろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:18:34.26 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「ふ、ふん。そんな事を言っても無駄だよ。今日は大晦日という免罪符があるから夜更かしオッケーの日なんだぜ!」

一方通行「イイから寝てろ」

打ち止め「だが断る!」

結標「……でも二十四時間テレビとかならわかるけど、大晦日は夜更かしして良いって言う免罪符にはなるのかしら?」

打ち止め「大晦日の深夜番組は面白いっていう情報が入ってるから大丈夫だよ! ってミサカはミサカは説明してみたり」

一方通行「それどこ情報だよ?」

打ち止め「ミサカネットワークだけど?」

一方通行「オマエら全員年越し迎えた事ねェじゃねェか」

打ち止め「な、なんだってー?」

一方通行「その白々しい驚きは何なンだよ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:19:00.49 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……まァ、理由はどォでもイイからガキは寝ろ。今すぐ」

打ち止め「えぇー!? まだ九時前だよ!? 平日でもまだ寝てないよ!?」

一方通行「大晦日くれェ早寝でも心がけてみたらどォだ?」

打ち止め「ミサカもカウントダウンに立ちあってみたーい! ってミサカはミサカは要望を言ってみる!」

結標「……まあいいんじゃない? 今日くらい」

一方通行「……俺はコイツの事を思って早寝を勧めてンだぜ?」

結標「どうして?」

一方通行「例えばガキが眠いのを頑張ってカウントダウンを待つとするだろ?」

結標「うん」

一方通行「しかしあと三十分で年越しって時にガキは限界を迎えちまうンだよ」

結標「まあありえるわね」

打ち止め「いやいやミサカはそこまでお子様じゃないよ! ってミサカはミサカは抗議してみる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:19:31.58 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……で、明日の八時くれェに目が覚めて気が付くンだよ」


一方通行「『頑張って夜更かししたのにカウントダウン見てない!?』ってな」


一方通行「こォいう憐れなクソガキを生まねェためにも俺は早寝早起き推奨委員会に入ってンだよ」

結標「えっ、それホント?」

一方通行「入ってるわけねェだろォが。そもそもそンな委員会存在してねェよ」

結標「なんだただの冗談か」

一方通行「……ま、そォいうわけでさっさと寝ろ」

打ち止め「……それでも」ボソ

一方通行「あン?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:20:18.45 ID:8f5vA7EUo<>


打ち止め「それでもミサカは、迎えたい年越しの瞬間があるんだ!」



一方通行「……ならそォすりゃあイイじゃねェか。後悔しても知らねェぞ」

打ち止め「わーい!! やったー!! ってミサカはミサカはとび跳ねながらハシャイでみたり!」ピョンピョン

結標「ホント打ち止めには甘いのね貴方」

一方通行「うるせェ。損すンのはクソガキだけだから構わねェだろォが」

打ち止め「よーし最高の年越しを迎えるためにお菓子を一杯用意するぜー! ってミサカはミサカは台所に突撃してみたり!」トテチテ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:20:48.90 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……つゥかガキの夜更かしを黄泉川が認めてくれるかどォかわかンねェぞ?」

結標「大丈夫なんじゃない?」

一方通行「どォしてそォ思う?」

結標「だって黄泉川さんは……」

一方通行「は?」


テレビ<デデーン!! ヤマザキアウト-!!


黄泉川「あひゃひゃひゃひゃ!」ケラケラ


芳川「愛穂ー。もうそんなに飲んでるの? 少し飲み過ぎじゃないかしら?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:21:16.45 ID:8f5vA7EUo<>

結標「黄泉川さんはあーだし」

一方通行「あの野郎。もォおっ始めてやがったか……」

結標「よく知らないけど人って酔っ払ったら大体の事がどうでもよくなるんでしょ?」

一方通行「そォいうのは人それぞれじゃねェのか?」

結標「そうなの? まあ黄泉川さんは間違いなくそれに当てはまると思うからゆるしてくれるんじゃない?」

一方通行「……まァ、だろォな」


黄泉川「ん、ん、ん、ぷはー!! うめー!!」ガタン


一方通行「つゥかアンチスキルがこンなンで学園都市の治安は大丈夫なのか?」

結標「さ、さあ? 他の方が頑張ってくれるんじゃないかしら?」

一方通行「クリスマスに続いてこォいう時期も馬鹿がハシャギ回るからな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:21:42.50 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「ただいまー! 一杯お菓子持ってきたよー! ってミサカはミサカはテーブルにお菓子を広げてみる」ドサー


一方通行「……どンだけ食うつもりだクソガキ?」

結標「パーティーでも開催する気かしら?」

打ち止め「大丈夫だよー! 別に食べ切る必要はないよー、ってミサカはミサカはすかさずポテチと飴の袋をオープン!」バリッバリッ

一方通行「これはアレだろ。色々な菓子食いてェからって全部開けて中途半端に残すパターンのアレだろ?」

結標「よくあるパターンね……」

打ち止め「二人も食べると良いよ! ってミサカはミサカは部下に料理を奢る上司の気持ちになってみたり」

一方通行「その菓子の出資者は黄泉川じゃねェか」

打ち止め「さあさあ食べたまえよキミたち」フフン

一方通行「人の煩悩の数だけチョップ食らいたくねかったら、今すぐそのうっとおしい口調やめろ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:22:10.98 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――


テレビ『――年越しまであと三時間を切りました!』


結標「……あー、あと三時間かー」ボリボリ

一方通行「……そろそろ風呂に入っかなっと」カコン

結標「どういう基準で今?」

一方通行「気分の問題だ」

結標「……まあ良くわかんないけどいってらっしゃい」

一方通行「おォ……」カツンカツン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:22:51.34 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「…………」ウトウト

結標「……って打ち止めちゃん!?」

打ち止め「!?」ビク

打ち止め「ね、寝てないよ!? ってミサカはミしゃミサカは――」

結標「明らかに寝てわよね? いつもの口癖が全然饒舌じゃないもの」

一方通行「どォした?」カツンカツン

結標「あら。お風呂に行ったんじゃなかったの?」

一方通行「ちょっとバスタオルを取りにな」

結標「……いつもの万能能力で反射すれば良いんじゃないの?」

一方通行「別にそれでも構わねェンだけどよォ、脱衣所のあらゆる箇所に水バラ撒くのもアレだろ?」

結標「言われてみればそうね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:23:17.66 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……で、どォしたンだ?」

結標「ああ、打ち止めちゃんが……」


打ち止め「…………」ウトウト


一方通行「……ああ、完全に寝る一歩前だな」

結標「この調子じゃあカウントダウンに参加するのは難しそうよね?」

一方通行「だから行ったンだよ、このガキじゃあ夜更かしすンのは無理だってなァ」

打ち止め「!? 寝てないよ!?」

一方通行「だったらそのよだれ拭いてから主張しやがれ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:23:56.67 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「み、ミサカは大丈夫だから心配しないで、ってミサカはミサカは……」ウトウト

結標「もう語尾を言う元気もないのね……」

一方通行「…………」

打ち止め「…………」ウトウト

一方通行「……チッ、しょうがねェな」カツンカツン

結標「あれ? どこ行くの?」

一方通行「ちょっと飲みモン取ってくる」

結標「飲み物……?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:24:27.24 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「…………」ウトウト


一方通行「……ほら、食らえクソガキ」ピト

打ち止め「あっひゃっい!? つめたい!?」ビクン

一方通行「これでも飲ンでろ」ガタ

打ち止め「……これってあなたの缶コーヒー?」

一方通行「そォだ。ガキには飲むのはツレェかもしンねェけどそれ飲ンでりゃあイヤでも起きてられンだろ」

結標「そっか。ここでカフェインさんの出番ってわけね!」

一方通行「まァ、カフェインはあらかじめ一時間前くれェに摂取しとかなきゃ意味ねェらしいけどな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:24:48.24 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「……これ。もらっても良いの? ってミサカはミサカは缶コーヒーを手にとって尋ねてみる」

一方通行「別に構わねェよ。冷蔵庫にいくらでもストックが置いてあンだからよォ」

打ち止め「……ありがと!」ニコ

一方通行「……チッ、俺ァもォ風呂入るからな」

打ち止め「いってらっしゃーい!」

結標「……いいなぁ……」

打ち止め「どうかしたのアワキお姉ちゃん?」

結標「……はっ! い、いや、何でもない!」

打ち止め「? まあいいや。じゃあ早速これを飲んで年を越すぜー! ってミサカはミサカは蓋を開けてみる」カチン

結標「……あれ? でもそのコーヒーって――」

打ち止め「いざ!」ゴクン


打ち止め「!? おぇ! 苦っ!!」


結標「でしょうね」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:25:15.63 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――


一方通行「…………」カツンカツン

結標「あら、おかえりなさい」

打ち止め「おかえりー!」

一方通行「目ェ覚めたのかクソガキ?」

打ち止め「うん! あなたの缶コーヒーのおかげでバッチシ覚めたよ! ってミサカはミサカはあなたに感謝してみる」

一方通行「チッ、別に感謝されるためにやったわけじゃねェよ」カツンカツンガチャ

結標「あ、ついでに私のミックスジュースも取ってくれない?」

一方通行「この飲みかけのヤツかァ?」

結標「それそれ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:25:42.80 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「…………」ガチャン

一方通行「…………」カツンカツン

黄泉川「あーくせられーたー! お前も一緒に飲むじゃーん?」ケラケラ

一方通行「未成年に酒勧めてンじゃねェぞ酔っ払い」

黄泉川「ちぇー、少しくらい付き合ってくれてもいーじゃーん」

一方通行「普段のオマエならンな事絶対ェ言わねェだろォな」

芳川「……うう……もう飲めない……」Zzz

一方通行(今日もコイツは犠牲者か……)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:26:09.27 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……ほらよ」スッ

結標「ありがとー」スッ

一方通行「つゥか、今何時くれェだ?」

打ち止め「今は九時半を過ぎたくらいだよ、ってミサカはミサカは答えてみる」

一方通行「あと二時間半もあンのかよ」

結標「あら。まさかもう眠かったりするの?」

一方通行「ンなわけねェだろォが、ガキじゃあるまいしよォ」

打ち止め「み、ミサカは眠くないよ!」

一方通行「さっきまで白目引ン剥いて寝てたクソガキのセリフとは思えねェよなァ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:26:39.31 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「えっ!? ミサカそんな顔で寝てたの!? ってミサカはミサカは衝撃の事実に驚愕してみたり!」

結標「いや、そんな事はなかったとは思うけど……」

打ち止め「な、なーんだ。ただ嘘かよかった……」ホッ

一方通行「……それよりすげェよな缶コーヒー。さっきまで生ける屍状態だったガキがもォここまで回復してンだからな」

結標「まあそうね」

一方通行「しかし少し疑問があるンだが……」

結標「何かしら?」

一方通行「いくら缶コーヒー一本飲ンだからって、ここまですぐに眠気ってのは覚めるモンなのか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:27:06.06 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「もし覚めンならカフェインさンパネェってなンだけどよォ」

結標「ああそれならカフェインじゃなくて、そのコーヒーの味だと思うわよ」

一方通行「味? そンなモンで眠気が覚めンのか?」

結標「貴方の缶コーヒーってブラックでしょ? だからすっごい苦いじゃない」

一方通行「……そうか? そンな苦げェかコレ?」

打ち止め「それは完全にあなたの舌が麻痺してるだけだよね、ってミサカはミサカはあなたの味覚を少し心配してみたり」

結標「……まあそういうわけで打ち止めちゃんはその苦みという刺激で目が覚めたのよ」

一方通行「単純な眠気だなァオイ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:27:40.39 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――


同日 11:30

-黄泉川家・リビング-


テレビ<デデーン!! ゼンインアウト!!



黄泉川「…………むにゃ」Zzz



結標「もう、こんなところで寝たら風邪ひきますよ?」

一方通行「放っておきゃイイじゃねェかそンな飲ンだくれ」

結標「いくら暖房がついてるからってそのまま寝るのはマズいでしょ?」

一方通行「勝手に酒飲ンで勝手に自爆してンだからどォでもイイだろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:28:08.28 ID:8f5vA7EUo<>


芳川「……んん……もう飲みたくない……」Zzz



打ち止め「でもこっちは完璧な犠牲者だよね、ってミサカはミサカはヨシカワの寝言から察してみる」

一方通行「何でコイツはこォなる事にわかっててここに居たンだろォな?」

結標「さ、さあ……?」

打ち止め「二人が友達だからじゃないかな? ってミサカはミサカは推測してみたり」

一方通行「チッ、面倒臭ェが部屋に運ンでやっか」カチ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:28:37.67 ID:8f5vA7EUo<>

結標「貴方にしては優しいわね」

一方通行「コイツらに風邪ひかれンのは困るンだよ。よっと」ガシ

打ち止め「珍しいあなたのデレだ!」

一方通行「ハァ? 勘違いしてンじゃねェよ。感染ンのが迷惑なだけだ」

結標「口ではああ言ってるけど本当はちゃんと心配してるのよねー」

打ち止め「うんうん」

一方通行「ついでにオマエらも気絶させて部屋に寝かせといてやろォか?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:29:04.55 ID:8f5vA7EUo<>


――
―――


同日 11:58

-黄泉川家・リビング-



テレビ<ユルシテクダサイ!!バチーン!!デデーン!!



結標「……おかしいわね。そろそろカウントダウンとか始まってもいい時間帯なのに」

打ち止め「そうだね。今テレビに映ってるのは怖い人に殴られてる可哀そうな人だけだね、ってミサカはミサカはありのままの現状を言ってみる」

一方通行「そもそもカウントダウンっつゥのはどォいうのを言うンだ?」

打ち止め「どういう事?」

一方通行「オマエらの期待してるカウントダウンっつゥモンだよ。例えば時計を見て数えンのか、テレビの中の企画の事なのか……」

結標「……どうなの打ち止めちゃん?」

打ち止め「ミサカが言ってるのはテレビの方だよ、ってミサカはミサカは希望を伝えてみる」

一方通行「テレビの中の人間がカウント取るやつの方か?」

打ち止め「うん」

結標「それがどうかしたの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:29:55.99 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……残念ながらその番組じゃあカウントダウンはやらねェよ」

打ち止め「!? な、何だってー!?」

結標「今度は感情のある『何だってー』だったわね」

打ち止め「ど、どうしてそんな事がわかったの!? ってミサカはミサカは光の速度で尋ねてみたり!」

一方通行「焦り過ぎて語尾がわけわかンなくなってンぞ」

結標「で、どうしてわかったのよ?」

一方通行「新聞のテレビ欄に書いてあンだよ。ハッキリとカウントダウンすンのかしねェのか」

結標「……と言う事はつまり?」

一方通行「カウントダウンに立ちあうンなら今すぐチャンネル変える必要があるっつゥ事だ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:30:27.68 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「ぎゃー! リモコンどこー!? ってミサカはミサカは必死に捜索活動!!」ガサガサ


結標「あ、あと何分で新年!?」

一方通行「あァーと、あと二十秒くれェだな」

結標「なっ!? 下手したらもう始まってんじゃないの?」

一方通行「だろォな」

打ち止め「わぎゃー!! ちょっと本気でリモコンが見つからない!!」ワタワタ

結標「あ、あれ? ホントどこにいったのリモコン!?」

一方通行「あと十秒」

打ち止め「ど、どこなのー!!?」キョロキョロ

結標「\(^O^)/」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:30:49.77 ID:8f5vA7EUo<>

ピコン


テレビ『7!6!』


結標「えっ?」

打ち止め「あれ?」

一方通行「……くっだらねェ」カチ

結標「い、いつの間にそんなところに?」

一方通行「ンな事よりカウントダウンに参加しろよ」


テレビ『5! 4!』


打ち止め「あ、そ、そうだ!」

結標「すっかり忘れてた」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:31:16.79 ID:8f5vA7EUo<>

テレビ『3!』


打ち止め「3!」


テレビ『2!』


結標「2!」


テレビ『1!』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:31:46.29 ID:8f5vA7EUo<>

テレビ『ハッピィィィニュゥゥイヤァァァァァァァ!!』ドンドンパフパフ


結標・打止「はっぴーにゅーいやー!!」ワイワイガヤガヤ


一方通行「…………」カツンカツン


カラン


一方通行「……あァ。リモコンこンなとこにあったのかよ」


ビール缶の山「」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:32:16.29 ID:8f5vA7EUo<>

打ち止め「あけおめー! ってミサカはミサカは新年のあいさつー!」

一方通行「あン? ああ、オメデトサン」

結標「今年もよろしくねー!」

打ち止め「よろしくー!」


ワイワイガヤガヤ


一方通行「……面倒臭ェ。寝る」ゴロン

打ち止め「あれ? もう寝ちゃうの? って事はこの勝負はミサカ達の勝ち……!?」

一方通行「くだらねェ事言ってねェでさっさと寝ろ。もォ用は済ンでんだろォが」

打ち止め「うーんまあいいや! 実はミサカももう眠くて眠くてしょうがないのだ、ってミサカはミサカは――Zzz」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:32:44.70 ID:8f5vA7EUo<>

一方通行「……コイツも結構寝ンの早ェよな?」

結標「もうさすがに限界だったんじゃないの?」

一方通行「ま、どォでもいいわ。オマエもとっとと寝ろよ結標」

結標「あ、一方通行。その前に……」

一方通行「あンだよ?」


結標「今年もよろしくね!」


一方通行「……おォ。こちらこそよろしく頼むわ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/08(火) 23:37:30.65 ID:8f5vA7EUo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございます

今回は中身のない会話を詰め込み過ぎて文量多くなっちゃいますしたね
書き終わってからレスの区分を分けるのですが、最初はこれじゃあ少ないなと無駄に増やしたらこれだよ!
まあ、中身のない話ってのがこのSSのコンセプトなのかもしれないが……


次回『新年』


もう五月だってのに新年て……ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/08(火) 23:39:01.35 ID:XBpWPErDO<> 乙ノシ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/08(火) 23:44:54.63 ID:xRY/TMhSO<> 乙!
>>1のはどう書いても楽しいから問題なし <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/09(水) 01:09:40.73 ID:lI8hTyF1o<> 乙
段々一方通行とあわきんのデレが増してきてニヤける俺きめぇ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:04:50.72 ID:67qlv3sWo<> みなさんこんばんは
投下します <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:05:17.71 ID:67qlv3sWo<>

4.新年


January first Tuesday 07:00

-黄泉川家・リビング-



一方通行「…………おァ」ムク

一方通行「…………」

一方通行「……朝か……」


結標「おはよう一方通行!」

一方通行「おォ……」

結標「改めてあけましておめでとうございまーす!」

一方通行「おォ……」

結標「……缶コーヒーでも取ってこようか?」

一方通行「おォ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:06:04.86 ID:67qlv3sWo<>

結標「…………」

一方通行「…………」

結標「1+1は?」

一方通行「おォ……」

結標「そういえば朝ご飯は何が良い? 何なら私が作ろうか?」

一方通行「やめてください死んでしまいます」

結標「そこは真面目に返すんだ……」

一方通行「缶コーヒーとってきてくれンじゃねかったのかよ?」

結標「あ、ごめんごめん」テクテク

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:06:32.04 ID:67qlv3sWo<>

結標「はいコーヒー」スッ

一方通行「……おォ」スッカチャゴクゴク

結標「しかしこんな時間なのにまだ私たち以外誰も起きてないわねー」

一方通行「正月くれェゆっくりしてェンじゃねェか? そォいう俺もそろそろ二度寝でもしよォかと思ってたところだ」

結標「ダメよ。朝はみんなで初詣に行くんでしょ?」

一方通行「面倒臭ェ……ン?」ネバー

結標「どうかした?」

一方通行「オマエ。缶に納豆でもつけたのか?」

結標「何で?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:07:04.03 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「何か缶がネバついてンだけど……」

結標「えっ、私が持った時はそんな事なかったわよ?」

一方通行「……って事ァ、俺の手に何かしらついてたっつゥ事か……まさか」


打ち止め「……むにゃむにゃ……じゅるる……」ダラー


一方通行「オラクソガキィ! テメェ人の服にヨダレ垂らしてンじゃねェよクソがァ!!」


打ち止め「!? 何!?」ビク

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:07:33.28 ID:67qlv3sWo<>

ガラララ


黄泉川「何じゃん? 騒がしい」


結標「あ、黄泉川さんあけましておめでとうございます!」

黄泉川「ああ、おめでとじゃん。今年もよろしくー!」

結標「こちらこそよろしくお願いします」


打ち止め「……本当に申し訳ありませんでした……ってミサカはミサカはちゃんと謝罪ができる良い子」

一方通行「本当にイイ子だったら謝罪しなきゃいけねェ場面に遭遇しねェはずなンだけどなァ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:08:07.28 ID:67qlv3sWo<>

黄泉川「……何やってるじゃんあいつら?」

結標「打ち止めちゃんが寝ぼけて一方通行の体をよだれでベトベトにしたらしく」

黄泉川「ああー、まあ一緒に寝てたらよくある事じゃんね」

結標「そうなんですか?」

黄泉川「普通に零距離で寝てたらよだれ付くじゃん? とくに顔とかが」

結標「あー……そうですね……」

一方通行「……おォ黄泉川。起きてたのか」

黄泉川「二人ともおはよー! そしてあけおめじゃん!」

打ち止め「あけおめヨミカワー!」

一方通行「あンだけ酔いつぶれてたンだから昼くれェに起きると思ってたンだがな」

黄泉川「私もそのつもりだったんだけどな。お前らがうるさくておちおち寝てられないじゃん」

一方通行「そォか。よかったじゃねェか早起き出来て」

黄泉川「する気のなかった事が出来てもなー……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:08:33.50 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「そォいや結標」

結標「何?」

一方通行「初詣に行くとか言ってたが、どこに何時集合なンだァ?」

打ち止め「初詣だと!? ミサカも行くー! ってミサカはミサカは二人の間に割って入ったり!」

一方通行「寝てろ」

打ち止め「こんな朝早くから『寝てろ』って言われるとは思わなかった、ってミサカはミサカは予想外の言動に少し驚いてみたり」

結標「別にいいんじゃない? 一人や二人増えても」

一方通行「クソガキ一人で十人分はうるせェぞ」

打ち止め「いやー、それほどでもー」

一方通行「ベタなボケしてンじゃねェぞクソガキ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:09:04.79 ID:67qlv3sWo<>

黄泉川「まあまあ連れて行ってやれよ一方通行。初詣は日本の伝統文化なんだからさあ」

打ち止め「そうだそうだー! 伝統文化なんだー! ってミサカはミサカはとりあえず言葉にしてみたり」

一方通行「オマエ絶対ェその言葉の意味知らねェだろ?」

結標「まあ打ち止めちゃんの面倒は私が見るからいいでしょ?」

打ち止め「いえいえそんないいよ面倒なんてみてくれなくても、ってミサカはミサカは一人で大丈夫だよ宣言をしてみる!」

一方通行「じゃあ一人で神社行ってこいよ」

打ち止め「……い、いやー、それはちょっと……」

一方通行「……まァイイ。好きにしろクソガキ」

打ち止め「えっ!? 行っていいの!? キャッホーイ!! ってミサカはミサカは拳を突き上げながら飛び跳ねて喜びを表現してみたり!」ピョーン

結標「……しかしこの流れもテンプレとかしてるわね」

黄泉川「そうじゃんねー」

一方通行「……うるせェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:09:31.18 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「つゥか結局何時集合なンだよ?」

結標「第七学区の駅前に八時半集合よ」

一方通行「……面倒臭ェなァ。朝から行くのかよ?」

結標「何か問題でもあるの?」

黄泉川「朝は初詣に行く人が多いからなー」

結標「ああ、そうなんですか」

一方通行「まァさっさと終わらせてから寝るっつゥのも良いのかもしれねェけどな」

打ち止め「せっかくの冬休みなのにあなたは寝て過ごすつもりなの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

一方通行「せっかくの冬休みぐれェ寝させろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:09:57.80 ID:67qlv3sWo<>

結標「じゃあ八時くらいにここを出れば問題ないですね」

一方通行「構わねェよ」

打ち止め「了解!」

黄泉川「じゃあ私は二度寝といくじゃんよ……ふわぁー」テクテク

打ち止め「あれ? ヨミカワは行かないの? ってミサカはミサカは部屋に戻ろうとしてるヨミカワに聞いてみる」

黄泉川「私は人が少なくなってから行くじゃん。それに二日酔いで頭痛いし」

一方通行「最近二日酔いし過ぎだろオマエ」

黄泉川「じゃあお休みー!」

打ち止め「お休みヨミカワー! ってミサカはミサカは手を振って見送ってみる」ノシ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:10:25.33 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「……今七時半っつゥところか」

結標「あと三十分くらい余裕はあるわね」

一方通行「じゃあ残りの三十分は有意義に使わせてもらうわ」ゴロン

結標「ちょっと! 今貴方が寝たら確実に三十分後に起きる保証はないわよね!?」

一方通行「ンなモン当たり前だろ。つゥわけでおやす――」


ゴン!


結標「わかってるなら寝るんじゃない!」

一方通行「軍用ライトで殴ンじゃねェぞクソが……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:10:56.87 ID:67qlv3sWo<>

打ち止め「ねえねえお腹空いたー! ってミサカはミサカは朝ごはんを要求してみる」

結標「そういえば朝ご飯まだだったわね。急いで黄泉川さんに作ってもらわないと……」

一方通行「まァその黄泉川はただ今絶賛二度寝中なわけだが……」

結標「……どうするの?」

打ち止め「何か昨日の残りみたいなのないの? ってミサカはミサカは冷蔵庫の中を漁ってみたり」ゴソゴソ

一方通行「昨日の晩メシはそばだったから残るわけがねェけどな」

結標「パンとかなかったかしら?」

打ち止め「……ないよー」

一方通行「面倒臭ェからカップ麺でイイだろ」

結標「朝からカップ麺とかないわー」

打ち止め「ないわー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:11:24.91 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「じゃあ何食うつもりなンだよオマエら?」

打ち止め「うーん、そう言われてもなー、ってミサカはミサカは頭をひねってみる」

結標「じゃあしょうがないから私が作って――」

一方通行「却下」

結標「何でよー?」

一方通行「何で新年早々オマエのポイズンクッキングを食べさせられなきゃならねェンだ」

結標「ポイズンって……毒なんて入ってないわよ!?」

一方通行「オマエが手を下すだけで化学反応を起こして食材が毒に進化すンだよ」

結標「ちっとも嬉しくない進化ね……」

打ち止め「ミサカ……まだ死にたくない……」ガクブル

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:11:54.62 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「じゃあ面倒臭ェから外食で済ますぞ」

結標「外食……って事はファミレスとか? そんなところに行って集合時間に間に合うの?」

一方通行「ファミレスかは知らねェけど駅の中に食いモン売ってるところぐれェあンだろ」

結標「ああそういう事……!」

打ち止め「どういう事?」

結標「駅の中にある適当な店で朝食を買うって事よね」

一方通行「そォいう事だ。これなら時間を気にする必要もねェし、まともな食いモンにあり付ける」

打ち止め「まさに一石二鳥だね!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:12:31.22 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「――つゥ事で朝メシは駅で適当に買って食うって事で構わねェな?」

結標「問題ないでーす」

打ち止め「同じくー!」

一方通行「じゃあ面倒臭ェからそろそろ出るぞ」カツンカツン

結標「えっ!? ちょっと待って! 着替えさせて!」

一方通行「あン? たかが初詣だろォが。コート着るぐれェで十分だろォが」

結標「そ、そういうわけにはいかないのよこっちは!」

一方通行「……よくわかンねェが着替えンならさっさと着替えて来い」

結標「わかった。ちょっと待っててね」タッタッタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:13:08.29 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「……ったく。何だってンだ?」

打ち止め「……ふぅ、やれやれ」

一方通行「……ンだァクソガキ? 言いてェ事があンならさっさと言え」

打ち止め「あなたはレディの心がわかってないねぇ、ってミサカはミサカは心底飽きれてみたり」

一方通行「ガキのクセに一丁前にレディとか言ってンじゃねェよチビガキ」

打ち止め「な!? ミサカだってレディだよ! ってミサカはミサカは徹底抗論!」

一方通行「イイからオマエも着替えンなら着替えて来い!」

打ち止め「……ま、いいや。じゃあ着替えてくるー、ってミサカはミサカは部屋に向かって歩き出してみる」テクテク


一方通行「……ホント何だってンだ?」


――――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:13:39.75 ID:67qlv3sWo<>


――
―――


結標「着替えましたー!」

打ち止め「ましたー!」

一方通行「遅せェンだよオマエら! たかが着替えで何分掛けてやがる!」

結標「い、いいじゃないこのくらい! どの服着るか選んでたんだからしょうがないでしょ!?」

打ち止め「ミサカはアワキお姉ちゃんの着替えを手伝ってましたー! ってミサカはミサカは逃げ道を確保してみる」

一方通行「……つゥか、たかが初詣だろ? 何でオマエはそンなオシャレしてンだよ?」

結標「こ、これくらい今時の女子高生なら普通よ!」

一方通行「……そォかよ。ならとっとと出発するぞ」カツンカツン

結標「……もう!」

打ち止め「あ、あれ? 何かミサカが華麗にスルーされてる気がするぞ? あれれー?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:14:07.88 ID:67qlv3sWo<>


――
―――


同日 08:10

-第七学区・地下鉄駅・某ハンバーガーショップ-


結標「――しかしこの時期はお客さんが少ないねー」モグモグ

一方通行「わざわざ正月にこンな場所来るヤツなンて居ねェだろォからな」ズズズ

打ち止め「このハンバーガー変わった食感だけどおいしいね! ってミサカはミサカは感想を言ってみる!」パクパク

一方通行「だからさっきから言ってンじゃねェか。それはハンバーガーじゃなくてマフィンだ」

結標「朝はなぜかハンバーガーがないのねー。まあ朝からハンバーガーなんて食べようとは思わないけど」

一方通行「そォか? そンなの関係ねェとは思うが」

結標「前から思ってたけど貴方って少しおかしい」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:14:35.59 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「……ここのコーヒーは微妙だなァ」ズズズ

結標「相変わらず貴方の食事はコーヒー一杯なのね」

打ち止め「それだけで活動できるなんてあなたってすごいね! ってミサカはミサカはあなたの燃費の良さを評価してみる」

一方通行「そォかよ」ズズズ

結標「……でもコーヒー一杯で十分なのに何で朝食にカップ麺を希望したの?」

一方通行「あァ? そンなモン希望したか?」

打ち止め「うんしたよ! たしかにこの耳が聞いたよ!」

一方通行「……アレだろ。作る工程がラクだからだろ」

結標「それだけで決められてもねぇ」

一方通行「俺達にとってはお手軽さっつゥのは重要だろ?」 

結標「まあそうだけど……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:15:04.28 ID:67qlv3sWo<>

結標「そういえば思うんだけどさあ」

打ち止め「何アワキお姉ちゃん?」

結標「こういう時のために私もそろそろ真面目に料理を勉強しようかしら?」

一方通行「そォいうのは理科室で勉強してくださァい」

結標「ちょっと! 何で調理室とかじゃなくて理科室!?」

一方通行「有害な物質とか調理室で作られたら他の人に迷惑だろォが」

結標「有害な物質って例えば?」

一方通行「……二酸化硫黄とかダイオキシンとか」

結標「……逆にどうやって作るのよそれ?」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/13(日) 22:15:52.48 ID:wGi+CVjmo<> きてーた

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:15:59.37 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「……例えばだ。オマエがフライパンを使って野菜炒めを作ったとしよう」

結標「うん」

一方通行「完成」

結標「…………え?」

一方通行「完成だ」

結標「完成……って作業工程端折りすぎでしょ!?」

一方通行「しょうがねェじゃねェか、説明不能な現象が起こってンだからよォ」

結標「フライパンの中に一体何が起こったって言うの!?」

打ち止め「かがくのちからってすげー!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:16:27.24 ID:67qlv3sWo<>

打ち止め「――ごちそうさまでしたー! ってミサカはミサカは完食の挨拶をしてみる」

結標「打ち止めちゃんは食べ終えたわね」

一方通行「今何時だァ?」

結標「えーと八時二十三分ね」

一方通行「ちょうど良い時間じゃねェか。さっさと待ち合わせ場所とやらに行くぞ」カツン

結標「ああちょっと待って! お盆片付けてくるから」

打ち止め「ミサカも行ってくるねー、ってミサカはミサカはお手伝いができる良い子!」

一方通行「最近流行ってンのか? その語尾の最後に『良い子』って付けンの」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:16:59.62 ID:67qlv3sWo<>


――
―――


同日 08:24

-第七学区・地下鉄駅前-


姫神「…………」ソワソワ


吹寄「姫神さーん!」


姫神「あっ」クル


吹寄「姫神さん。あけましておめでとー!」

姫神「あけましておめでとうございます」ペコ

吹寄「おお、すごい礼儀正しい……!」

姫神「今年もよろしく吹寄さん」

吹寄「ああ、こちらこそよろしくね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:17:30.88 ID:67qlv3sWo<>

吹寄「まだ姫神さんだけ?」

姫神「うん。まだここに居るのは私と吹寄さんだけ」

吹寄「まあ三バカは遅れるのはほぼ確定だとして、結標さん達はまだなのね」

姫神「アクセラ君が居るから。もしかしたら遅くなってるのかも」

吹寄「そうねー。アクセラってちょっと時間にルーズなところとかありそうよねー」

姫神「そうだね」



一方通行「誰が時間にルーズだってェ?」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:18:02.93 ID:67qlv3sWo<>

姫神「!?」ビク

吹寄「わっ!? アクセラ居たの?」

一方通行「オマエらが来る三十分前には駅に居たぞ」

姫神「三十分前?」

一方通行「朝メシ食ってた」

吹寄「何でわざわざこんなところで朝食を?」

一方通行「そりゃあ……生き残るために決まってンだろ」

吹寄「?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:18:52.68 ID:67qlv3sWo<>

結標「……ちょっと待ってよー!」タッタッタ

打ち止め「まさか『待ってて』と言ったのに待ってくれてなかったとは思わなかった、ってミサカはミサカは小走りしながら文句垂れてみたり」トテチテ

吹寄「あっ、結標さんに、ええと……」

姫神「打ち止めちゃん」

吹寄「そうそう打ち止めちゃん!」

打ち止め「ミサカの名前ってそんなに覚えにくい名前だったっけ? ってミサカはミサカは名前を忘れられた事に驚いてみる」

一方通行「インパクトはある名前だろォがな」

結標「……まあそれより……」

結標「二人ともあけおめー!」

吹寄「おめでとー!」

姫神「あけましておめでとうございます」ペコ

結標「礼儀正しい!?」

一方通行「別に驚くモンでもねェだろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:19:30.56 ID:67qlv3sWo<>

吹寄「アクセラと打ち止めもあけましておめでとうね!」

打ち止め「おめでとー!!」

一方通行「……おォ」

姫神「今年もよろしく」

打ち止め「よろしくー!!」

一方通行「つゥかエラくテンション高けェじゃねェかクソガキ」

打ち止め「いやー、これから遊びに行くんだよ?」

一方通行「あァ?」

打ち止め「ここでテンションを上げずにどこで上げると言うのか! ってミサカはミサカは湧きあがる気持ちを抑えきれなかったり!」

一方通行「遊びに行くっつっても初詣だろ?」

打ち止め「ミサカにとっては外に出かけるだけでスペシャルイベントです!」

一方通行「……ああ、そォかよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:19:59.43 ID:67qlv3sWo<>

吹寄「あと来てないのは三バカだけね」

一方通行「アイツらまだ来てなかったのかよ」

結標「そういえば何時の電車に乗るの?」

姫神「八時四二分くらいに。ちょうど良い電車がある」

打ち止め「じゃあじゃあ今のうちに切符を買った方が良いんじゃないのかな? ってミサカはミサカは意見を言ってみる」

一方通行「そォだな。土御門と青髪ピアスはまだしも、不幸体質の上条が遅れて来ねェわけがねェからな」

結標「じゃあ私が人数分買ってきといてあげるわよ」

吹寄「ホント? じゃあお願いするわね」

姫神「じゃあ。はい切符代」スッ

一方通行「俺の分買わなくてイイ」

結標「あら、何で?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:20:28.40 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「フリーパスが持ってるからな」スッ

吹寄「……初めて見たわフリーパスなんて」

姫神「さすがはレベル5」

一方通行「いや。レベル5は関係ねェけど」

打ち止め「何それー?」

結標「地下鉄を自由に乗れるパスじゃない? たぶん」

一方通行「あァ。期限はまだ残ってるから大丈夫だろ」

結標「しかし、よくそんなすごいモノ持ってるわね。何でそんなモノ持ってるの?」

一方通行「昔、実験で学園都市各地に行くからって、研究員のクソ野郎どもがくれた」

吹寄「どちらにしろさすがレベル5ね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:20:58.30 ID:67qlv3sWo<>

結標「じゃあ買ってくるわねー!」タッタッタ


吹寄「……さて、あの馬鹿三人はいつになったらここに姿を現すのかしら?」

一方通行「上条はインデックスの朝食を作ってて遅れてンだろォなどォせ」

姫神「インデックス関係なくても。目覚ましが狂ってたとか。壊れてたとか……」

打ち止め「安定の信号待ちフルコースとかがあるね! ってミサカはミサカは過去のデータから予想してみる」

一方通行「データって何だよ?」

打ち止め「他の個体からの情報だよ! ってミサカはミサカは説明してみる」

一方通行「そンなどォでもイイ情報まであンのかよ」

打ち止め「あの人はミサカネットワークの中では大人気だしねー、ってミサカはミサカはしみじみと思い出してみたり」

青ピ「よぉわからんけど、さすがカミやんやなー」

打ち止め「だねー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:21:26.73 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「……ナニ自然な感じに会話に入ってきてンだテメェ?」

青ピ「いやー、何か楽しそうに会話しとったから気になってえなあー」

吹寄「あれ? 青髪いつの間に?」

青ピ「つい一分前くらいに着いたんやで?」

姫神「遅い」

青ピ「いやいや何言うてますん? 一応まだ三十分やで、待ち合わせの時間ぴったりやでー」

吹寄「五分前集合も出来ないのかお前は?」

一方通行「コイツに五分前集合とか無理だろ」

青ピ「いや、ボクが本気を出したら三十分前集合とか余裕やで!」

吹寄「なら最初からやれ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:21:56.57 ID:67qlv3sWo<>

青ピ「しかし安定のカミやんとつっちーはまだなんか?」

吹寄「まあな。しかし土御門も災難よね、上条がお隣さんだなんて」

姫神「そういえば青髪君」

青ピ「ん? なんや姫神さん?」

姫神「あけましておめでとうございます」ペコ

青ピ「ああこれはご丁寧に、おめでとうございますぅ」ペコ

一方通行「つゥか、こンなヤツに新年の挨拶なンざする必要ねェンじゃねェのか?」

青ピ「それはヒドイ!」

吹寄「まあ一応おめでと」

打ち止め「あからさまに適当だね」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/13(日) 22:22:08.77 ID:wGi+CVjmo<> てめぇどっから涌いて出た <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:22:23.82 ID:67qlv3sWo<>

結標「みんなお待たせー! 全員揃ったー?」タッタッタ

青ピ「おっ、姉さんあけおめ!」

結標「あ、青髪君今年もよろしくねー!」

一方通行「残念ながら上条と土御門がまだだ」

吹寄「まったくアイツらめ……」

姫神「……あと五分で。電車が来る」

打ち止め「ちなみに次の電車は何時なの? ってミサカはミサカは少し疑問に思ってみる」

姫神「たしか八時五〇分だった気がする」

一方通行「面倒臭ェからもォ出発すれば良くね?」

吹寄「そうね。アイツらは現地集合と言う事で――」



上条「って、待てコラー!!」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:23:39.54 ID:67qlv3sWo<>

一方通行「おっ、ヒーローが遅れてやって来た」

上条「……ぜぇぜぇ、やった、間にあった」

吹寄「間にあってない! 八分遅刻だ馬鹿もの!」

土御門「まあまあ今回ばかりは許してあげて欲しいにゃー」

一方通行「おォ土御門。久しぶりじゃねェか」

結標「どういう事なの土御門君?」

土御門「さっきまでカミやんは人助けの真っ最中だったんだぜい」

打ち止め「おおっ! さすがヒーローさんだね! ってミサカはミサカは褒め称えてみる!」

上条「いやいや、別にそんな大した事してねえよ」

姫神「ちなみに。何してたの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:24:06.34 ID:67qlv3sWo<>

土御門「まあベタな道案内、落し物捜索に加えて、子供が木に引っかけたたこを取ってあげたりとお正月特有の人助けまでこなしてたにゃー」

一方通行「お人好しにも過ぎンだろオマエ」

上条「しょうがねえじゃねえか。困ってる人を見つけてしまったんだからさあ」

吹寄「……ってこんなことしてる場合じゃないわよ! あと三分で電車が出るわよ!」

結標「えっ、ホント!? 急いで改札くぐらなきゃ……!」

青ピ「まあ間に合ってよかったやんかカミやん」

上条「そ、そうだな……」

姫神「上条君。土御門君」

土御門「ん?」

上条「何だ姫神?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:24:33.91 ID:67qlv3sWo<>

姫神「あけましておめでとうございます」ペコ


上条「あ、どうもあけましておめでとうございます」

吹寄「ちょっと姫神さん! そんなことしてる場合じゃないでしょ!?」

姫神「ごめん。これだけはしときたくて」

一方通行「つゥか、電車の中でやればイインじゃねェのかよ」

打ち止め「あなたも早くした方が良いよ! ってミサカはミサカはのんびり者のあなたを急かしてみる!」

一方通行「……ハァ。面倒臭ェなァ」カチ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/13(日) 22:29:45.53 ID:67qlv3sWo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

ああ……あの一日一回投下をしていたあのころが懐かしい……
つーか200レスも使ってまだ全然物語が進行してない希ガス
はたしてこのスレ中にあわきんの恋は実るのか……!?


次回『初詣』


次の投下はいつになる事やら……ではではノシ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/13(日) 22:34:20.68 ID:3Qp0W+aWo<> 乙
バレンタイン、ホワイトデー、エイプリルフール……イベントが尽きないからな
長くなっても無問題 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/14(月) 00:04:39.99 ID:4cdupZS70<> 乙
個人的に恋の実るまでが大好物 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大分県)<>sage<>2012/05/14(月) 00:31:27.58 ID:U/xCV2mT0<> 乙
見ててやきもきするいちゃいちゃとか大好きなんでこのスレでくっつかなくても無問題 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/14(月) 19:02:31.78 ID:CDkS0zrAP<> 巫女としての出番じゃなかったのか■■ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:19:15.65 ID:9yh8w1D7o<>
みなさんこんばんは
投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:20:19.61 ID:9yh8w1D7o<>

5.初詣


January first Tuesday 09:00

-第十二学区・神社-



ワイワイガヤガヤ



打ち止め「おおおー! すごい人の数だー! ってミサカはミサカは目の前の光景に圧倒されてみたり」

一方通行「『人がゴミのよォだ』っつゥ言葉はこォいう時に使うンだろォな……」

吹寄「さすが初日といったところね。予想以上の込み具合だわ」

結標「あれ? この時期って帰省シーズンなんじゃなかったっけ?」

姫神「帰省シーズンと言っても。所詮は外部の話」

一方通行「一々学園都市出ンのに手続きとかあって面倒だしな」

結標「へー、そうなんだ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:20:53.62 ID:9yh8w1D7o<>

青ピ「うっはー! 右を見ても巫女さん! 左を見ても巫女さん! 前を見ても巫女さん! ひゃっほーい!」

土御門「うーん、これを見ただけでも来たかいがあったってモンだにゃー」

上条「お前ら……」

一方通行「他人のフリしとけェ。同類とは思われたくねェ」

青ピ「アクセラちゃーん! 何ツレない事言っとるねん! スクエアフォース全員で仲良くMIKOSANウォッチングしよーや!」ガシ

一方通行「引っ付くンじゃねェ気持ち悪りィンだよエセ関西弁がァ!」

上条「つーか、俺達は巫女さんを見に来たんじゃなくて初詣に来たんだろ?」


青ピ・土御門「えっ?」


上条「えっ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:21:32.78 ID:9yh8w1D7o<>

上条「……そういえば巫女さんと言えば」

一方通行「何だよ?」

上条「姫神も転校する前は巫女服着てたよな?」

結標「えっ、そうなの?」

姫神「うん」

一方通行「何でそンなモン持ってンだよ?」

姫神「……趣味?」

一方通行「何で疑問形なンだよ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:22:18.46 ID:9yh8w1D7o<>

上条「あれってもう着てないのか姫神?」

姫神「最近は着てない。制服とかで過ごす事が多くなってきたから」

吹寄「そういえばいつだったか着てきた時があったわね……あの時はびっくりしたわ」

結標「そんなモノを私服として使うなんて、ちょっと恥ずかしいわね……」

青ピ「普段からコスプレしてるなんて、姫神ちゃんはレイヤーの鏡やなー!」

一方通行「勝手に同類判定してンじゃねェよ。かわいそォだろォが姫神が」

姫神「ところで。何でそんな質問を?」

上条「いやー、別に大した意味はねえよ。ただ姫神の巫女服姿結構似合ってたからなー」

姫神「!?」ガタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:22:45.99 ID:9yh8w1D7o<>

上条「着てないんだったら別に良いんだけどよ。まあ、この時期は寒い――」

姫神「着る! 着てくる! 今度……いや今から着てくる!」

結標「ちょ、ちょっと姫神さん落ち着いて! まだ初詣は終わってないわよ!」

姫神「どいて結標さん。ここだけは譲れない……!」ダッ

結標「譲れないって何が!?」

打ち止め「おおっー、ヒメガミお姉ちゃんが今まで見た事ない動きしてるー、ってミサカはミサカは実況してみる」

吹寄「上条!! 貴様またか!!」

上条「また? またとは何の事でせう?」

青ピ「カミやーん、自分の胸に手を当ててよーく考えてみい」

一方通行「まァコイツの場合は自分で考えたところで一生わかンねェだろォがな」

土御門「だにゃー」

上条「?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:23:23.07 ID:9yh8w1D7o<>

姫神「デビルバットゴースト!」ドン!

結標「なっ!? 残像!?」

上条「……ところで俺は一体何をすれば良いんだ?」

土御門「笑えばいいと思うよ」

吹寄「馬鹿な事してないで上条! 早く姫神さんを止めなさい!」

上条「な、何で俺が?」

一方通行「イイから止めろよ」

上条「お、おう。ひ、姫神ー。とにかくとっとと初詣しようぜ? 巫女服はそれからでいいじゃないのかー?」

姫神「……まあ。そうね」ガタ

結標「あー、無駄に疲れた気がする」

打ち止め「何をしてたかよくわからなかったけどお疲れアワキお姉ちゃん! ってミサカはミサカはとりあえず労いの言葉を送ってみる」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:24:11.01 ID:9yh8w1D7o<>


――
―――


土御門「さーて、まずは手水舎で手を清める作業に入るにゃー」

打ち止め「はーい!」

上条「作業言うな!」

結標「これ手順はどうするの?」

吹寄「そこの看板に書いてるわよ」

姫神「左右の順番で手を洗って。最後に口をゆすぐ」

結標「へー、結構細かいのねー」

一方通行「それぐれェ知っとけよ」

結標「しょ、しょうがないじゃない! 初詣の手順の記憶なんて全くないんだから!」

青ピ「そういえば姉さん記憶喪失やったなー」

姫神「記憶喪失ならしょうがない」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:24:37.61 ID:9yh8w1D7o<>

結標「ええと、まずは右手で柄杓を持って左手を洗う、と――」ピチャピチャ

打ち止め「……ううっ」

姫神「どうしたの?」

打ち止め「……これって口に入れなきゃダメなの? ってミサカはミサカは恐る恐る尋ねてみる」

姫神「別に唇濡らす程度で構わない。もしかして生水には抵抗があるの?」

打ち止め「う、うん。生水を飲んだらお腹を壊すってデータが頭に中にあるから、ってミサカはミサカは理由を述べてみる」

一方通行「つゥか、この水は一応浄水器通ってるから大丈夫だろ」

姫神「そうなの?」

一方通行「この下に浄水器があるから腹ァ壊すなンて事はねェ」

打ち止め「へー、こんな原始的な水道なのにそんなモノが付いてるんだねー、ってミサカはミサカは素直に感心してみる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:25:15.02 ID:9yh8w1D7o<>

青ピ「……ぐへへへへ」

上条「……何気持ち悪りぃ笑い声上げてんだよ青髪?」

青ピ「この柄杓は色々な人が使ってるんよな?」

上条「ま、まあそうだけど……それがどうかしたか?」

青ピ「って事はこの柄杓はボクの前にかわいい女の子が使ったって事なんよな?」

上条「……どうしてそうなる? まあその可能性も否定はできねえけど」

青ピ「だったらボクってその娘と間接キスしてるって事にならへんやろか!?」

上条「お前は一体何を言ってるんだ?」

青ピ「そう考えるとボクぁ! ボクぁ! 興奮してしょうがないわー!」ゴクゴク

上条「何飲んでんだよ!? ちゃんとゆすげよ!」

土御門「あ、その柄杓。青髪が使う前はアタマ禿げ散らかしたおっさんが使ってたぜい」

青ピ「ぶっー!!」ブシャー

上条「うわっ! 汚ねっ!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:25:41.67 ID:9yh8w1D7o<>

吹寄「ったく。何であの馬鹿どもはこういう場所でも馬鹿なの?」

結標「まあまあ。元気なのは良い事じゃない、ね?」

吹寄「元気と馬鹿は違う!」

一方通行「つゥか結標」

結標「何?」

一方通行「それ終わったンならさっさと寄越せよ。ここの柄杓少ねェンだからよォ」

結標「あ、うん。はい」スッ

一方通行「ン」スッ

打ち止め「はいヒメガミお姉ちゃん! 終わったよ! ってミサカはミサカは柄杓を渡してみる」スッ

姫神「ありがと打ち止めちゃん」スッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:26:15.41 ID:9yh8w1D7o<>

土御門「いやー、しかしおっさんとの間接キスで興奮する青髪はレベル高いにゃー」

青ピ「何言うとんね! ボクぁ見知らぬ可愛い幼女との間接キスを――」

上条「変態度が増してんじゃねえか!!」


結標「……ん? 間接キス?」

吹寄「どうしたの結標さん?」

結標「あ、いや。何でも……」

吹寄「そう」

結標「……間接キス……?」

姫神「間接キスがどうかしたの?」

結標「いやー、何か忘れてる気が……ああっ!!」

姫神「!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:26:42.46 ID:9yh8w1D7o<>


結標「あ、一方通行ぁ!! す、ストォォォップ!!」



一方通行「……ぺっ! あン? どォかしたか結標?」

結標「お、遅かった……」

一方通行「はあ? 何がだ?」

結標「い、いや。その……というか貴方は何にも思わないの?」

一方通行「だから何がだって聞いてンだよコッチは」

結標「そ、その。わ、私と間接キ――///」

打ち止め「ねえねえ!」

一方通行「あァ? ンだクソガキ?」

打ち止め「お腹空いたから出店で何か買おうよ! ってミサカはミサカは空腹を訴えてみたり」

一方通行「まだ初詣終わってねェだろ。後にしろ後」

打ち止め「はーい、ってミサカはミサカは素直に返事をしてみる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:27:12.17 ID:9yh8w1D7o<>

結標「…………」

一方通行「で、何だって? 聞いてなかったからもう一回頼む」

結標「あ、あははは。い、いいわ別に。そんな大した事でもないから。あはは」

一方通行「それじゃあ俺が気になるだろォが。言え」

結標「大丈夫大丈夫! ホントどうでもいい事だから! 本当だから!」

一方通行「……まァイイ。さっさと初詣終わらせるぞ」カツンカツン

結標「はーい!! ……はぁ」

姫神「…………」

結標「……どうかしたの姫神さん?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:27:44.66 ID:9yh8w1D7o<>

姫神「結標さん」

結標「は、はい」

姫神「私。応援するから」

結標「えっ」

姫神「頑張ってね」テクテク

結標「ちょ、ちょっと! それってどういう事!? ねえ!」


土御門「――つーか、ここで幼女が口ゆすぐの待ってから、その後その柄杓使えばよくね?」

青ピ「うはっ、鬼才現る」

上条「本気でアンチスキルのお世話になりそうだからやめとけ」

吹寄「馬鹿な事してないでさっさと行くわよ!」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:28:17.85 ID:9yh8w1D7o<>


――
―――


上条「あー、やっと賽銭箱の前に辿り着いたなー」

打ち止め「まさかあれから三十分も待つとは思わなかったなー、ってミサカはミサカは時計を見ながら思い返してみたり」

一方通行「中途半端に人気なアトラクションの待ち時間かよクソが……」プルプル

青ピ「あれ? アクセラちゃんどしたん?」

土御門「まさかあれか? 立ち時間が長すぎて足にガタが来てるんじゃないかにゃー?」

一方通行「うるせェぞクソ野郎ども。とっととお参り終わらすぞ」カツンカツン

青ピ「アクセラちゃんせっかちやなー。そんな急がんでも神社は逃げへんのに」

上条「それ神社じゃなくて賽銭箱じゃねえのか?」

吹寄「それも違うと思うけど」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:28:47.52 ID:9yh8w1D7o<>

打ち止め「ここの手順はどうするの? ってミサカはミサカは教えを請いてみたり」

一方通行「そこの看板に書いてンだろ」

打ち止め「おおっ! こんなところにあったとは……! ってミサカはミサカは驚いてみる」

一方通行「もっと周りを見て行動しやがれ!」

上条「まあまあそんな怒らなくてもいいんじゃねえか? 初めてなんだろ?」

一方通行「別に怒ってるつもりはねェよ」

吹寄「でも何か不機嫌そうっていうか怖い顔してるじゃない」

一方通行「元々がこンな顔なンだよ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:29:14.07 ID:9yh8w1D7o<>

打ち止め「ええと。まずは軽く会釈だね、ってミサカはミサカは頭を下げてみる」ペコ

吹寄「次にお賽銭を入れて、鈴を鳴らす、と」チャリーンカランカラン

打ち止め「ねえねえ!」

一方通行「今度は何だ?」

打ち止め「お金持ってきてないから小銭ちょうだい! ってミサカはミサカはお願いしてみる」

一方通行「オマエ、金持ってきてねェのか?」

打ち止め「うん!」

一方通行「ったく。それくれェ自分で用意しとけよ……ほら、適当に取れ」スッ

打ち止め「ありがとー! じゃあこれでいいや!」つ500円玉

上条「五百円玉……だと?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:29:43.28 ID:9yh8w1D7o<>

一方通行「あン? 別に構わねェだろ」

上条「いや、五百円って大金じゃねえか! 精々ご縁があるから五円玉とかだろ!」

一方通行「ナニをそンな必死になってンだオマエ?」

土御門「まあ、たしかに一般的には五百円玉はいれないかにゃー」

青ピ「五百円玉一枚で色々買えるしなー」

打ち止め「…………」

一方通行「どうした?」

打ち止め「いや。何かみんなの話を聞いてたらこの五百円玉がもったいない気がしてきて……」

一方通行「別にイイっつってンだろォが。その程度の金が無くなろうが何の痛手もねェよ」

上条「チクショウ! この金持ちめ!」

一方通行「だからさっきから何なンだよオマエは?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:30:15.65 ID:9yh8w1D7o<>

上条「まあ貧乏人の俺はベタに五円玉を投げ入れて、今年の幸せを願うよーと」スッ


チャリンチャリンチャリンチャリン


上条「…………えっ?」

土御門「おいカミやん! 財布からすごい数の小銭が流れ出てるぞ!」

上条「えっ!? ちょ、何で!?」ワタワタ

青ピ「財布の小銭入れ部分の底に穴が開いてるんやなー」

一方通行「オイ。どォでもイイ事だけど、札も全部落ちていってるぞ」

上条「ちょっと!! 待ってくれ!! 俺の生活費ぃぃぃ!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:31:12.31 ID:9yh8w1D7o<>

上条「…………」

一方通行「結局全財産賽銭箱行きか」

土御門「まあ元気出せよカミやん。あとで何か奢ってやるからよ」

青ピ「きっと神様がその出費分の幸せを届けてくれるでー」

上条「…………」

一方通行「容赦ねェな幻想殺し……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:31:42.07 ID:9yh8w1D7o<>

打ち止め「次は……ねえ『二礼二拍手一礼』って書いてあるけどどういう意味? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

一方通行「そのまま二回お辞儀して二回拍手して一回お辞儀すンだよ」

吹寄「ちなみに二回拍手した時に何かお願い事をするのよ」

打ち止め「願い事って何でもいいの!? ってミサカはミサカは目を輝かせながら聞いてみる!」

吹寄「ま、まあ何でも良いって言ったら何でも良いけど……」

一方通行「変な事願うンじゃねェぞクソガキ」

打ち止め「ね、願わないよ!」

一方通行「本当かよ?」

吹寄「……まあとにかく、あたしは下に降りとくわね」

一方通行「もォ終わらせてたのか?」

吹寄「馬鹿どもが馬鹿やってる間にね」

一方通行「そォか」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:32:09.02 ID:9yh8w1D7o<>

打ち止め「じゃあまず二礼!」ペコペコ

打ち止め「そして二拍!」パンパン

一方通行「黙ってやれ!」

青ピ「義姉義妹義母義娘双子未亡人先輩後輩同級生女教師幼なじみお嬢様金髪黒髪――」ブツブツ

土御門「舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏舞夏――」ブツブツ

一方通行「オマエら邪念が口から溢れ出てやがンぞ」

上条「神様……どうか。どうかちょっぴりで良いんです……幸せが……幸せが欲しいんです――」ブツブツ

一方通行「何かすげェかわいそォになってきた」

打ち止め「最後に一礼……と」ペコ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:32:36.01 ID:9yh8w1D7o<>


――
―――


打ち止め「ただいまー! 終わったよー! ってミサカはミサカは報告してみる!」

結標「お、おかえり打ち止めちゃん」

一方通行「オマエらもォ終わってたのか?」

姫神「うん。別の場所で祈願した」

一方通行「別の場所?」

上条「ああ。俺たちの居たところの隣の場所じゃねえか?」

土御門「ここの神社は人混み防止のために出入り口が三つに分かれてるからにゃー」

青ピ「とりあえずお祈りは終わったしあとはどうしましょか?」

打ち止め「じゃあじゃあ早速出店を回ろうかー! ってミサカはミサカは速攻提案してみる!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:33:04.41 ID:9yh8w1D7o<>

上条「そうだなー、ってよくよく考えたら俺金が……」

結標「どうしたの?」

土御門「サイフの中にあるお金全部賽銭箱の中にブチ込んでしまったんだぜい」

姫神「何という不幸」

青ピ「じゃあカミやんはお金のかからない事を一緒にやろうや」

上条「何だよそれ?」

青ピ「MIKOSANウォッチング」

上条「またそれか!」

土御門「まあお金がかからないってのは事実だにゃー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:33:50.97 ID:9yh8w1D7o<>

打ち止め「ううー。とりあえずミサカは先に行ってるね! ってミサカはミサカは待ち切れずに超絶ダッシュ!」トテチテ

一方通行「チッ、走ンじゃねェよクソガキ!」カツンカツン

土御門「あれ? アクセラはMIKOSANウォッチングに行かないのか?」

一方通行「行くわけねェだろ、ンなクソ企画。俺はアイツと適当にそこらを回ってる」

結標「じゃ、じゃあ私も――」

一方通行「オマエは吹寄達と一緒に行けよ。オマエまでガキの子守りに付き合う必要はねェよ」

結標「え、ああ、そう……」

吹寄「アクセラ! とりあえず待ち合わせの時間だけでも決めとくわよ!」

一方通行「つゥかグダグダしてたらクソガキを見失う。悪りィが決まったらメールで連絡してくれ」カチ


ダン!!


姫神「……消えた」

結標「…………はぁ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:34:19.52 ID:9yh8w1D7o<>

土御門「じゃあとりあえず時間を決めようぜい。どうする?」

上条「いつまでここに居るのかにもよるんじゃねえのか?」

吹寄「今は何時かしら?」

青ピ「ええと十時前くらいやね」

吹寄「ふむ……じゃあ十二時くらいで良いんじゃない? 電車もそれくらいの時間にあったはずだから」

姫神「それじゃあ待ち合わせ場所は。この正面の鳥居の前という事?」

吹寄「そうね。じゃ、そういう事にしましょ」

青ピ「よしカミやん、つっちー!! いざMIKOSANウォッチングにレッツゴー!!」

上条「はあ!? 俺は行くとは言ってねえぞ!」

土御門「じゃあカミやんは女子連中と一緒に屋台を回るのかにゃー? 無一文で」

上条「……わかったよ! 行けばいいんだろ行けば!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:34:48.23 ID:9yh8w1D7o<>

吹寄「精々アンチスキルに補導されないように気をつけなさいよ!」

青ピ「大丈夫やて。そんなヘマせえへんせえへん」

土御門「まあもしかしたらカミやんが捕まるかもしれないけどにゃー」

上条「おいふざけんな! 俺を身代わりにするつもり満々だろお前ら!?」

姫神「じゃあ上条君。またいつか」

上条「姫神ぃ! 何でいつかって何!? すぐに会えるよ二時間後ぐらいに!」

青ピ「おおっ! あそこの巫女さんすごくエロいでえ!! 全軍突撃やでー!!」タッタッタ

土御門「二時間後にまた会おうぜい! 女子諸君!」タッタッタ

上条「ちょ、待てよお前ら!」タッタッタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:35:18.46 ID:9yh8w1D7o<>

姫神「いってらっしゃーい」ノシ

吹寄「ったく。あの熱意をもっと勉学とかに回せないのかしらね?」

結標「…………」

吹寄「じゃああたしたちも行くとしましょ」

姫神「待って。今のうちにアクセラ君にメールしとく」ピピピ

吹寄「そう? じゃあお願い」

結標「…………はぁ」

吹寄「どうかしたの?」

結標「いや、別に何でもないわ」

姫神「結標さんは。愛しのアクセラ君と居られないのが。非常に悲しい」

結標「!? ちょ、姫神さん!?」

吹寄「えっ、何それ!? ちょっと詳しく!」

結標「吹寄さぁん!!」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/17(木) 22:39:13.22 ID:9yh8w1D7o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

他のスレとかでみる”///”はすごくよく見えるのに
自分が使うとすごく安っぽく見える不思議

今回は初詣回でしたが、今年は喪中だったので初詣行ってませんでした
だから質が悪すぎワロタ状態でワロエナイ……

次回のタイトルが思いつかないから予告なし

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/17(木) 22:48:23.44 ID:brnHzQP5o<> 乙
隣の芝はなんたらって事だから心配すんな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/17(木) 23:34:13.74 ID:GVLq1KfDO<> 乙なんだよ /// <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/18(金) 07:32:15.39 ID:GAtEJ+mEP<> デビルバットゴースト使えるとかスゲーなwwwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/22(火) 23:45:36.79 ID:FVgMkDuJ0<> 乙! <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:49:58.73 ID:5I8hm2+go<>
どうもみなさんこんばんは。遅くなって済みません
サブタイが全然思いつかないから前回の続きという事でよろしくです
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:50:55.72 ID:5I8hm2+go<>


――
―――


同日 10:10 

-第十二学区・神社-



<ありがとうございましたー!



姫神「……たこ焼き。おいしい」モグモグ

吹寄「でもわざわざこんなとこで食べるような物でもないわよね」

姫神「こういうのは雰囲気が大事」

吹寄「なるほど」

結標「…………」モグモグ


吹寄「……で、さっきの話の続きなんだけど」

結標「!?」ビク


吹寄「結標さんはアクセラの事が好きって事なわけよね?」


姫神「うん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:51:26.74 ID:5I8hm2+go<>

吹寄「もちろんそれはライクじゃなくて……」

姫神「もちろんラブ」

結標「……うう」

吹寄「まあ、前から仲が良いとは思っていたけど、まさかそんな関係だったなんてね……」

結標「ま、まだそんな付き合ってるとかみたいな関係じゃあないから!」バッ

吹寄「いや、わかってるけど」

結標「あ、ご、ごめん……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:52:02.15 ID:5I8hm2+go<>

吹寄「しかしこれは珍しいパターンなのよねー」

結標「珍しいって?」

吹寄「大体この手の話になると決まって出てくるのが上条の名前なのよ」

結標「上条ってあの上条君?」

吹寄「そう。常日頃『不幸だー』って言ってる馬鹿な上条」

結標「上条君の名前が出てくるって事は、彼はそんなにモテるの?」

吹寄「モテるというか、……言いたくないけどアイツらの言葉を借りて言うと『フラグを乱立』させる人間なのよアイツ」

結標「ふーん、別にそんな風には見えないけど……」」

吹寄「見えなくても事実ウチのクラスの女子達のほとんどは陥落してるわ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:52:33.94 ID:5I8hm2+go<>

結標「す、すごいわね、それ……」

吹寄「ちなみに姫神さんもその女子達の中の一人よ」

姫神「私をそんな人たちと一緒にしないで欲しい」

結標「へー、姫神さんは上条君の事が好きなのかー」ニヤニヤ

姫神「……何? そのにやけ顔は?」

結標「別にー?」ニヤニヤ

姫神「……別にそんな事されても。あなたみたいに取り乱したりしない」

結標「えっ!? 私そんな取り乱してた!?」

姫神「うん。お参りの前とかすごく取り乱してた」

吹寄「そうなの? それはそれで見てみたかったなー」

結標「うう……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:52:59.62 ID:5I8hm2+go<>

結標「……じゃあクラスの女子のほとんどが陥落って事は、もしかして吹寄さんも……?」

吹寄「えっ? ないないない。あんな馬鹿代表みたいなやつ誰が好きになるか」

結標「あれ? 傍から見たらそれなりに仲良さそうに見えたのだけど、違った?」

吹寄「仲良さそう? 残念ながらそれは錯覚だ!」

結標「さ、錯覚?」

吹寄「というか上条なんかを好きになるくらいなら、まだアクセラの方が良いわよ」

結標「……!? ま、まさか吹寄さん……!?」

吹寄「えっ? あ、ああ、違うわよ! そういう事じゃないわよ!」

結標「な、なーんだ……」ホッ
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:53:26.08 ID:5I8hm2+go<>

姫神「ちなみに吹寄さんは。ウチのクラスの最後の砦とまで言われてる」

結標「と、砦?」

姫神「上条君に対しての」

結標「へ、へー、何だかすごそうね」

吹寄「別にすごくはないわよ。それに結標さんがウチに転校してきたから最後じゃないし」

姫神「そもそもすごいという形容詞は間違ってるんじゃ……?」

結標「そうね。恋愛にすごいも何もないわよね……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:53:52.10 ID:5I8hm2+go<>

吹寄「……ま、あなたがどれだけアクセラの事が好きなのかわかったわ」

結標「さっきの会話でどうやってそれを知ったのかを知りたいわ」

姫神「ここはツッコんだら負け」

吹寄「だからあたしは結標さんの恋を応援するわ!」

結標「え、あ、うん……」

吹寄「まあ、何か悩みがあったら気軽に相談してね。きっとあなたの力になってみせるから!」

結標「……あ、ありがとう吹寄さん」

姫神「……吹寄さん」

吹寄「何? 姫神さん?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:54:25.43 ID:5I8hm2+go<>

姫神「そんな感じのセリフ。私にも言って欲しかった」

吹寄「…………」

姫神「…………」

結標「……わ、私は姫神さんの恋を応援するわよ」

吹寄「ま、まあ、応援はしてるわよ。でもこんな感じのセリフを前言わなかったのはちゃんとした理由があるわよ!」

姫神「理由?」

吹寄「上条は倍率高いからきちんと力になってあげられそうにないから……」

姫神「(´・ω・`)」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:54:51.87 ID:5I8hm2+go<>


――
―――


一方通行「……ったく。あのクソガキどこに行きやがったンだ?」キョロキョロ

一方通行「こォなる事が予想できたから、あのクソガキを連れて行きたくねかったンだよ」ハァ

一方通行「…………」

一方通行「つゥかあのガキ、金も持たずにうろつき回ってどォするつもりなンだ?」


ワイワイガヤガヤ


一方通行「……あン? アイツは……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:55:24.47 ID:5I8hm2+go<>

佐天「――で、御坂さん! 結局どうだったんですか?」

美琴「ど、どうだったって何が?」

佐天「クリスマスイブですよクリスマスイブ!」

黒子「ほぁぁぁっ!? だ、駄目ですよお姉様!! 黒子は認めませんよ!!」

初春「白井さーん。いい加減諦めたらどうですか? 林檎飴うまー」ペロペロ

美琴「べ、別に何にもなかったわよ! そ、それにアイツとはそんなんじゃ……」

佐天「もー、いい加減に認めた方がいいですよー? 見てる方は面白いけど」

黒子「面白くないですの! きぃぃぃ! あの腐れ類人猿め!!」

初春「はっ。腐れをカタカナで書いたらオサレと似てませんか!?」

佐天「何言ってんの初春……?」

美琴「大体あんなヤツ……げっ!」

黒子「げっ?」

佐天「どうかしたんですか御坂さん?」


一方通行「『げっ!』っつゥのはコッチのセリフじゃねェのか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:55:50.76 ID:5I8hm2+go<>

黒子「……誰ですの? この殿方は……?」

佐天「うわー、髪とか肌とか真っ白ー」

初春「本当ですねー。白い服着てスキー場とかに居たらどこに居るか分からなくなるんじゃないです?」


美琴「あ、一方通行。アンタが何でこんなところに……?」

一方通行「あァ? この時期にこんな場所に来る理由なンて初詣ぐれェしかねェだろ」

美琴「は、初詣ー? あ、アンタが? すごく似合わないわ」

一方通行「言われなくてもわかってンだよクソッたれ……」


初春「あのー、すみません」

佐天「この人誰なんですかー?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:56:25.60 ID:5I8hm2+go<>

美琴「ああ、コイツは一方通行っていって……」

佐天「アクセラレータ……ですか?」

黒子「外国の方ですの?」

一方通行「ホント初めて会ったヤツ全員同じ反応するよなァ」

初春「何かエスカレーターみたいでかっこいいですね!」

佐天「それってかっこいいのか……?」

一方通行「人の名前で遊んでンじゃねェガキども。俺ァ外国人さンじゃねェ」

美琴「そうよみんな。コイツは日本人……あれ? 日本人よね?」

一方通行「そォか。そンなに肉塊にして欲しィのかオマエ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:56:53.48 ID:5I8hm2+go<>

美琴「……じゃあとりあえず私の友達を紹介しとくね」

一方通行「オイ、華麗にスルーしてくれてンじゃねェぞコラ」

美琴「こっちの二人は佐天さんと初春さん」

佐天「佐天涙子でーす!」

初春「初春飾利です」

美琴「で、こっちがルームメ――」

黒子「御坂美琴お姉様と将来を誓い合った仲である白井黒子です!」

一方通行「あン?」

黒子「ですのでもしお姉様に気があるようでしたら、まずはわた――」

美琴「くーろーこー」ユラー

黒子「は、はいお姉様?」ビクッ

美琴「いつアンタと私は将来を誓い合ったって言うのかしらー?」ビリビリ

黒子「あ、あははは、お、お姉様? まさかこんなところで新年初電撃をするなんて事はありませんよねー?」タラー

美琴「あはは、そのまさかだ馬鹿黒子ぉぉぉ!」


バリバリ


黒子「ああっ! きもちぃぃぃぃぃぃぃぃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいぃぃ!!」バチバチ


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:57:29.52 ID:5I8hm2+go<>

佐天「おおー、漫画なら骸骨が見えそうなくらい輝いてるー!」

一方通行「……何だこりゃ?」

初春「あ、あははー。気にしないでくださいいつもの事ですから」

黒子「……ところで一方通行……さん?」プスプス

一方通行「何だよ? 真っ黒黒焦げ子さン」

黒子「お姉様とはどういったご関係で?」

一方通行「ハァ?」

美琴「ちょ、ちょっと黒子!! まだ電撃浴び足りないわけ!!」

佐天「おおっ!? これはまさかの上条さん三角関係勃発か!?」

初春「これは燃える展開ですねー。そこに白井さんを加えると四角関係ですよ!」

黒子「ノーノーありえませんわ!! 三角も四角もありません! 最初からお姉様と私はすでに相思相愛――」


バリバリバリ!!



黒子「おうぅ! イエェェェェェェェェェェェェェェェス!!」バチバチ



一方通行「……コイツいつか死ぬンじゃねェか? 主な死因は感電死」

佐天「大丈夫ですよ! だって白井さんですし!」

初春「そ、そうですね。白井さんですしね」

一方通行「何ものだよコイツ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:57:59.95 ID:5I8hm2+go<>

黒子「――で、結局お姉様とはどんなご関係で?」プスプス

一方通行「あァ? 何だろォなァ……少し複雑な知り合い?」

佐天「複雑……ですか?」

初春「何がどう複雑なのか気になりますね」

美琴「べ、別にそんな大した事じゃないわよあはははー」

黒子「むむむ。怪しいですの……」

一方通行「まァ安心しろ白井。オマエの歪ンだ恋路を邪魔するつもりは毛頭もねェからな」

黒子「なら安心ですの」

美琴「おい!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:58:35.12 ID:5I8hm2+go<>

美琴「そういえばさあ」

一方通行「何だァ?」

美琴「アンタ初詣に来てるって言ってたけど一人で?」

一方通行「あァ? ンなわけねェだろ……あァそォいえば超電磁砲?」

美琴「何?」

一方通行「あのクソガキ見なかったか? 只今絶賛捜索中なンだけどよォ」

美琴「クソガキ……って打ち止めの事よね? さあ……? 私は見なかっ……ってええっ!?」

一方通行「あン?」

佐天「ん?」

黒子「どうかしましたかお姉様?」

美琴「ちょ、ちょっとこっちに来なさい!」ガシ

一方通行「オイ、引っ張ンじゃねェよ」

黒子「?」

佐天「何だろ?」

初春「さあ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 20:59:11.15 ID:5I8hm2+go<>

美琴「……あの子来てるの?」ボソボソ

一方通行「あァ? あのガキが来てて悪りィのかよ?」

美琴「別に悪いって事はないけど……もしあの子が私の知り合いと接触したらどうするつもりなの?」ボソボソ

一方通行「……別に他人のフリしときゃあイイだろ」

美琴「そうは言ってもね。絶対あの子の事だからこっちに気付いたら呼びかけてくるわよね」



打ち止め「ああー! お姉様だー!! おおーいお姉様ー!! ってミサカはミサカはお姉様のところへ突撃ー!」トテチテ



美琴「そうそうこんな感じに――って、えっ!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:00:07.81 ID:5I8hm2+go<>

一方通行「あン? チッ、クソガキが。どこに行ってやがった?」

打ち止め「あれー? 何でお姉様とあなたが一緒に居るの? ってミサカはミサカは疑問に思ってみたり」

一方通行「コイツも初詣に来てたらしい」

打ち止め「へー、そうなんだー、ってミサカはミサカは素直に納得してみる」


美琴「ら、打ち止め!? な、何で好都合の悪い時に……!?」

初春「あ、あのー」

美琴「!?」ビク

佐天「誰ですか? その子?」

美琴「え、えーと。その、あのね……」


黒子「……お姉……様?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:00:44.33 ID:5I8hm2+go<>

美琴「!?」ビク

初春「どうしたんですか白井さん?」

黒子「いえ。何となくですがあの子の顔にお姉様の面影があるような……」

佐天「あっ、ホントですね! よくよく見て見ればそっくりですね!」

初春「そっくりと言うか、そのまま御坂さんを幼児化させたみたいですね!」


打ち止め「……あの人たちは誰なの? 何かミサカの事をジロジロ見てきてる気がする、ってミサカはミサカは複数の熱烈な視線に少し照れてみたり」テレ

一方通行「どこに照れる要素があるってンだ。まァ、アイツらは超電磁砲の連れらしいからな」

一方通行「超電磁砲とそっくりなクローン体のオマエが出てくりゃあ普通は不思議がるだろォが」

打ち止め「そっかー、たしかにそうだよねー。他の個体もお姉様と間違えられたって娘も居るみたいだし」

一方通行「っつっても、オマエはそっくりと言うための身長が足りてねェけどな」

打ち止め「酷い! ミサカもその点は気にしてるのに! ってミサカはミサカはデリカシーの無いあなたに怒りを向けてみたり!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:01:11.37 ID:5I8hm2+go<>

佐天「で、結局あの子は誰なんですか御坂さん?」

美琴「え、その。ええと……」

初春「もしかして妹さんですか?」

美琴「! そ、そう! そ――」

黒子「それはありえませんわ。前お姉様は一人っ子と言っていましたし」

美琴(何ふざけた事言ってんだ過去の私ぃぃぃぃぃ!!)

黒子「……お姉様? どうかなさいました? 何だか顔が真っ青ですわよ?」

美琴「い、いや何でもない! 大丈夫だからあはははー!」

初春「うーん、妹さんではないとしたら。うーんと……」

一方通行「従妹だ従妹」カツンカツン

佐天「あ、一方通行さん!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:01:39.43 ID:5I8hm2+go<>

美琴「あ、アンタどうして……!?」ボソ

一方通行「知られたくねェンだろ? コイツらに。『妹達』の事」ボソ

美琴「う、うん。そうだけど……」ボソ

一方通行「とりあえず今は話合わせとけ。さすがのクソガキもその辺の空気ぐれェ読めンだろ」ボソ

美琴「わ、わかったわ……」


初春「へー、従妹なんですかー」

佐天「すごいですねー。従妹なのにそっくりですね」

黒子「ふむ……たしかに将来有望そうですの」

初春「白井さん……まさかとは思いますけど、そのまさかじゃないですよね?」ジトー

黒子「な、何ですのその目は!? お姉様の身内だからと言って襲いかかるような馬鹿ではありませんのよ私は!」

初春「そうですか。てっきり外見が似てるから変態行為に勤しむのかと」

黒子「初春。後で覚えときなさいですの」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:02:10.98 ID:5I8hm2+go<>

黒子「大体私はお姉様の外見に惚れたわけではないですの! あっ、もちろん外見も大好きですのよ」

美琴「そんなどうでもいい捕捉いらないんだけど」



黒子「私はお姉様の生き様に惚れたのですの! そこら辺の外ッ面しかみないケダモノ達と一緒にしないで下さる?」



打ち止め「おおっー! 何だかよくわからないけどおおっー!」パチパチ

一方通行「何だかよくわかんねェモンに拍手送ってンじゃねェクソガキ」

初春「まあ、そんなどうでもいい事は置いといて」

黒子「ど、どうでもいい事とは何ですの!? 私の愛のこもった――」

佐天「白井さん! どうどう」

黒子「私は馬じゃないですの!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:02:37.00 ID:5I8hm2+go<>

初春「ところでこの子の名前はなんていうんですか御坂さん?」

美琴「!?」ビク

一方通行「…………」

美琴「な、名前?」

初春「はい。名前です」

美琴「な、な、な、名前ねー、そうねー」


美琴「ど、どうするのよ!」ボソ

一方通行「何がだ?」ボソ

美琴「とぼけるんじゃないわよ! 名前よ名前!」ボソ

一方通行「……そのまま打ち止めでイイだろ」ボソ

美琴「よくないわよ! 最近よく居る馬鹿な親でもつけないわよそんな変な名前!」ボソ

一方通行「大丈夫だろ。現に俺の通り名も受け入れてもらえてンだしよォ」ボソ

美琴「アンタは見た目からして怪しいからでしょ! あの子は私の従妹扱いなのよ!」ボソ

一方通行「オイ怪しいってどォいう事だオマエ。返答によってはオマエを今から息を吐きだすだけの肉塊に変える事になるぞ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:03:03.22 ID:5I8hm2+go<>

初春「……どうしたんでしょうかこの二人?」

黒子「さ、さあ……?」

打ち止め「ミサカにもわかんなーい! ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

佐天「……そうだ。ねえねえ従妹ちゃん?」

打ち止め「従妹ちゃん……? ああミサカの事か。なあにロングヘアーのお姉ちゃん」


佐天「従妹ちゃんの名前は何て言うの?」


美琴「!?」ビク

一方通行「…………」

打ち止め「えっ? ミサカの名前? ミサカは打ち止めって言うんだよ! ってミサカはミサカは自己紹介してみる」


佐天「…………え?」

初春「…………はい?」

黒子「…………はて?」

美琴「\(^O^)/」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:03:29.77 ID:5I8hm2+go<>

佐天「ら、打ち止めちゃん……?」

打ち止め「そうそう打ち止め!」

黒子「……聞き間違いだと思いましたけど聞き間違えではなかったですの」

初春(……あとでスレ立てよ。『ちょwwwやばいDQNネームの持ち主と出会ったクソワロタwwwww』って)

一方通行「……クソガキ」

打ち止め「ん? どうしたの?」

一方通行「やっぱりガキには空気を読むっつゥのはまだ無理だったか」

打ち止め「あれ? 何か知らないけど理不尽な事でミサカの事を馬鹿にされてる気がするぞ、ってミサカはミサカはいらない所で勘を働かせてみる」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:04:00.44 ID:5I8hm2+go<>


――
―――


初春「――あ、そろそろお昼ですね」

美琴「ああ、もうそんな時間?」

黒子「店が混む前に昼食を食べに行かないといけませんの」

佐天「というわけで、あたしたちはこの辺で行きますねー」

打ち止め「ええーもう行っちゃうのー? もう少し話そうよー! ってミサカはミサカは少し残念がってみる」

一方通行「駄々コネてンじゃねェよクソガキ。アイツらにも都合っつゥモンがあンだよ」

美琴「一方通行」

一方通行「あァ?」

美琴「いろいろと打ち止めの世話させちゃってホントごめんね」

一方通行「チッ、気にすンじゃねェよ。俺が好きにやってるだけだ」

美琴「そう。ありがとね」ニコ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:04:27.37 ID:5I8hm2+go<>

佐天「ではでは! またどこかで会いましょうね! 打ち止めちゃん! 一方通行さん!」


打ち止め「またねー! お姉様! ルイコお姉ちゃん! カザリお姉ちゃん! クロコお姉ちゃーん!」ノシ


黒子「ぐはっ!? ……妹キャラのお姉様もこれはこれでいいですの」

初春「さっき高らかに宣言してたのはなんだったですか?」

美琴「アンタ……あの子に手を出したらどうなるかわかってるんでしょうね?」ビリビリ

黒子「わ、わかってますのよお姉様! 私はお姉様一筋ですの!」

美琴「できればそれもやめて欲しいんだけど……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:04:59.85 ID:5I8hm2+go<>

打ち止め「……面白い人たちだったね。お姉様のお友達」

一方通行「……そォだな」

打ち止め「じゃあそろそろ時間だし、待ち合わせ場所にでも行こうよ! ってミサカはミサカはあなたの手を引っ張ってみる」

一方通行「……待て」

打ち止め「どうしたの? そんな難しい顔して?」

一方通行「いや。少し気になった事があってよォ」

打ち止め「ん?」

一方通行「いよいよ呼び捨ての人間の方が圧倒的に少なくなってきな」

打ち止め「?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/23(水) 21:12:30.90 ID:5I8hm2+go<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

ちなみに今回の話の必要な部分は最初のあわきんパートだけどす
それ以外は適当に作って嵩増ししただけどす
もし嵩増ししなかったら

姫神「結標さんはアクセラ君が好き」
吹寄「じゃああたしはその恋を応援するわ!」
結標「ありがとう!」

の三行で終わるSSになってしまうという……


次回はちょっとスキーの打ちあわせ的な物をやろうかなと思ってるのですが
スキー旅行のメンバーはどんな構成が良いか少し意見が欲しいです
デフォルトの七人はもちろんですが、打ち止めやインさんも入れた方が良いかなと
あと引率の小萌センセとか
重要の有無とか出して欲しいキャラとかの意見くださいお願いします

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/23(水) 21:53:46.49 ID:8xRPVokDO<> おつー
インさんが居るなら、さりげなく初対面の氷華さんが混ざっててもバレないんじゃないかな! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/05/23(水) 23:25:20.00 ID:O5cqx42Yo<> 乙!
インなんとかさんと子萌先生と黄泉川先生とニートがいれば引率もいるし良いと思う <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/24(木) 02:23:51.93 ID:R5aEkrHxo<> 乙カレー
初春さんDQNネームなんか言い出したら自分の友人達がだいぶあれだと思うんですがね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)<>sage<>2012/05/25(金) 08:07:13.31 ID:/Aq/xb/jo<> どいつもこいつも気が狂ったようなDQNネームの巣窟だからなぁ、禁書…もといラノベ界は <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2012/05/25(金) 10:23:38.04 ID:hKVOHTch0<> >>284             F l e r e 2 1 0
   「我輩に任せるのである。その涙(涙子)の理由を変える者」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)<>sage saga<>2012/05/25(金) 10:49:22.31 ID:GcqQYRKl0<>
>>285
もう死ぬまでROMってなよ。 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/25(金) 23:11:21.41 ID:5IcVhQ1Wo<> ちょいと質問
スキー旅行は一泊二日か二泊三日か迷ってるのですがどちらがいいでしょう? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/25(金) 23:12:07.97 ID:d3UonDIbo<> 一泊二日とか忙しいぞ(実体験 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/26(土) 00:48:17.66 ID:9z7DCkWI0<> 二泊がいいです! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)<>sage<>2012/05/26(土) 13:35:48.66 ID:Qtb/FYEAO<> 現実の酷いのに比べればまだマシな気もするのが恐ろしいけどな <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:44:46.29 ID:Oy9fngAwo<>
みなさんこんばんは
投下を始めます
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:45:15.69 ID:Oy9fngAwo<>

6.ファミレス


January first Tuesday 12:00

-第十二学区・神社-


吹寄「――さて。待ち合わせ場所に着いたは良いが……」

姫神「まだ誰も来てない」

吹寄「まあわかってた事だけど……」

結標「この神社結構広いから迷ってるんじゃないの?」

姫神「さすがにそれは無いと思う。小学生じゃないのだから」

吹寄「だけど迷ってたと言われても驚かないわね」

結標「ホントひどい扱いよね……あの三人」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:45:43.62 ID:Oy9fngAwo<>

土御門「おいーす。お待たせー!」

姫神「おお。噂をすれば何とやら」

吹寄「噂はしてないけどね」

青ピ「いやー、充実した初詣だったわー」

上条「一生懸命仕事してる巫女さんの写真を撮りまくるのがお前の初詣なのか……?」

吹寄「なっ!? き、貴様らはそんなくだらない事をしていたの!?」

結標「よくアンチスキルに捕まらなかったわね……」

姫神「……不審者」ボソ

上条「ま、待てお前ら! 俺はやってねえぞ! むしろ止めてた側だ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:46:18.08 ID:Oy9fngAwo<>

青ピ「何言うとりますのんカミやん? 一緒にMIKOSANウォッチングした仲やん!」

土御門「そうだぜいカミやん。自分だけ良い子ぶろうとしてもそうはいかないにゃー」

上条「良い子ぶるもなにももともと俺は無罪だゴルァ!」


三人「「「…………」」」ジトー


上条「だぁーくそぅ!! お前らのせいで俺まで変態扱いだ!!」

青ピ「あぁぁイイ! 女の子がジト目でボクの事見とる!」

上条「……とりあえずコイツ一発ぶん殴っても怒られねえよな?」

土御門「まあまあ落ち付けカミやん。青髪ピアスの変態性は今に始まった事じゃないぜよ」

上条「コイツの変態性より、俺にまで軽蔑の目で見られてるのが問題なんだけどな……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:46:42.39 ID:Oy9fngAwo<>

打ち止め「おーい!! みんなお待たせー!! ってミサカはミサカは手を振りながらみんなのもとへ駆けつけてみたり!」タッタッタ


一方通行「走ンじゃねェコケンぞクソガキ!」カツンカツン


姫神「あ。打ち止めちゃんとアクセラ君だ」

結標「どうしたの? 貴方が遅れるなんて珍しい」

一方通行「俺が時間を守ろォと努力したところで、クソガキの存在がそうはさせてくれねェンだよ」

吹寄「ふーん、だから打ち止めは綿あめその他諸々を持って駆けつけてきたのね」

一方通行「ったく。これから昼メシだっつゥのによォ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:47:13.65 ID:Oy9fngAwo<>

上条「わぁーん助けてアクセラえもん!」

一方通行「誰がアクセラえもンだコラ。何だ上条?」

上条「変態どもと一緒にいただけで変態扱いされてるんだよー!」

一方通行「……どォいう経緯があったかは知らねェが、変態どもについて行ったオマエが悪い」

上条「そ、そんなー!?」


打ち止め「……どうしたのあれ? ってミサカはミサカはあの人に泣きついてるカミジョウを見て聞いてみる」

土御門「カミやんは犠牲になったんだぜい。犠牲の犠牲にな」

打ち止め「何それ? ミサカにはよくわかんない」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:47:44.79 ID:Oy9fngAwo<>

吹寄「……よし! とりあえず馬鹿やってないで、そろったんだから早く行きましょ?」

姫神「そうだね。茶番はそろそろ終わりにしよう」

一方通行「メシはどこで食うンだ? つゥかその前に無一文の上条はどォなるンだ?」

上条「だ、大丈夫だ! ちゃんと金下ろしてくっから」

青ピ「カミやんの場合それすら残ってるかが怪しいんやけどなー」

土御門「お金を引き出せずに、キャッシュカードがATMに入ったままでてこなくなりそうだにゃー」

上条「テメェら嫌なフラグ立てんじゃねえ!!」

結標「……まあ、上条君の扱いは置いといて何食べるかだけでも決めときましょ?」

打ち止め「ミサカお寿司食べたーい! ってミサカはミサカは高らかに主張してみたり!」

一方通行「オマエって事あるごとに寿司を要求するよな?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:48:17.67 ID:Oy9fngAwo<>

姫神「ごめん。昨日私お寿司食べたから。できれば違うのをお願いしたい」

一方通行「つゥ事で残念だったなクソガキ」

打ち止め「じゃあステーキ!」

一方通行「いかにも高級そうなモンばっか要求すンじゃねェよ!」

吹寄「……ふむ。じゃあ面倒臭いからファミレスで良いんじゃない? いろいろ食べれるモノはあるし」

結標「たしかにファミレスなら安いヤツだけどステーキはあるわね」

青ピ「大勢で行くのにも適しとるしなー」

土御門「それに金欠カミやんにも優しい金額だしにゃー」

上条「うるせえよ! つーかファミレスのライス(小)でも結構キツいんだぞウチは!」

吹寄「言ってて悲しくならないのか貴様は?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:48:43.65 ID:Oy9fngAwo<>

土御門「じゃあ今日の昼メシはファミレスで決定だにゃー!」

姫神「ファミレスはどこの? いつものところ?」

吹寄「そうね。どうせ第七学区に戻らなきゃいけないし、その方が良いわね」

打ち止め「わーい!! ファミレスだキャッホーイ!! ってミサカはミサカは過剰に喜んでみたり!」

一方通行「うるせェから過剰にハシャぐンじゃねェ」

結標「まあいいじゃない。打ち止めちゃんはファミレスなんて滅多に行かないんだし」

打ち止め「ふふふ。実はミサカは結構ファミレス行ったりするんだぜ? ってミサカはミサカは衝撃の事実を告げてみたり」

一方通行「衝撃でも何でもねェけど一応聞いてやる。どォやって行きやがってたンだオマエは?」

打ち止め「キハラに結構なペースで連れていってもらってたよ! 週三ペースぐらいで!」

一方通行「木ィィ原クゥゥン!! 何食いモンに手ェ抜いてやがンだアイツゥ!! ガキが栄養失調になったらどォするンだクソ野郎ォが!!」

結標「果てしなくお前が言うなっていう状況よね、これ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:49:16.50 ID:Oy9fngAwo<>


――
―――


同日 12:45

-第七学区・とあるファミレス-



カランコローン♪



ウェイトレス「いらっしゃいませー! 何名様でしょうか?」

吹寄「ええっと……八人です」

ウェイトレス「では奥の席へご案内します!」


打ち止め「わーい!! ファミレスだー!! ってミサカはミサカは店内を走り回ってみたり!」トテチテ

一方通行「クソガキィ!! 店ン中走り回ってンじゃねェ! 他の客の迷惑だろォが!」カツンカツン

上条「しかし随分と大所帯だなぁ。一つのテーブルに入りきらねえぞ」

土御門「まあこういう場合は複数の席に分けるのが定石だぜい」

結標「……やっぱりお正月だからあんまり人はいないわね」

青ピ「そりゃわざわざこんな時期にこないな場所来る必要ないわなー」

姫神「中に居るのは。研究者みたいな人が一人の席と。男一人女四人のハーレム状態の席」

土御門「何かカミやんみたいな状況の席だにゃー」

上条「何で?」

結標「あはは、何でだろうね?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:49:45.22 ID:Oy9fngAwo<>


ウェイトレス「ではご注文がお決まりになりましたらそこのボタンを押してください!」


ピンポーン


青ピ「お姉さんをお一つ(キリ」

ウェイトレス「……はい?」


バキッ!


青ピ「あいたー!」

吹寄「馬鹿なことするんじゃないわよ! 店員さん困ってるじゃない!」

ウェイトレス「あ、あははは……」サー

上条「ドン引きされてんじゃねえか青髪」

一方通行「あ、特製コーヒー一つ」

結標「何平然と注文してるのよ貴方は」

―――

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:50:13.01 ID:Oy9fngAwo<>

―――

打ち止め「……ミサカこれが食べたーい! ってミサカはミサカは要求を言ってみる!」

一方通行「あン? 何だよ?」

打ち止め「この『ミートソーススパゲッティ』ってやつを……」

一方通行「ステーキはどこにいったステーキは?」

結標「まあいいんじゃない? 子供は気紛れだって言うし」

一方通行「気紛れっつっても肉から麺類って変わり過ぎだろ」

打ち止め「ああーっ! ミサカこのジャンボパフェが食べたい! ってミサカはミサカは料理を変更してみたり」

一方通行「メシ食い終わってからまだ食えたらな」

打ち止め「はーい!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:50:45.08 ID:Oy9fngAwo<>

上条「……うん。やはりここはライス(小)が無難か……」ムムム

吹寄「何悲しい事言ってんのよ?」

上条「しょうがねえじゃねえか。今月の食費が全部賽銭箱にブチ込まれてしまったんだからよ」

姫神「何でそんな大事なお金を持ち歩いてたの?」

結標「そういえばそうね。そんな大金は無くすのが怖いから持ち歩かないわね」

一方通行「俺にはわからねェ心情だなァ」

上条「金持ちは黙ってろコンチクショー!!」

土御門「……で、結局何でそんな大金持ち歩いてたんだにゃー?」

上条「ああ。今日の帰りにスーパーに寄って、食料の買い溜めをしとこうと思ってな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:51:11.87 ID:Oy9fngAwo<>

姫神「買い溜めってこんな日に?」

上条「こんな日でも上条さんの冷蔵庫の中は氷河期なんですよ!」

打ち止め「……冷蔵庫の中はいつでも寒いよ? ってミサカはミサカは指摘してみる」

結標「打ち止めちゃん。上条君が言いたいのはそういう事じゃないわよ、たぶん」

打ち止め「?」

一方通行「……オイ上条」

上条「何でせうか一方通行さん」

一方通行「そンな状況でインデックスの野郎を置いて来て大丈夫なのかよ?」

土御門「ああ、その事なら問題ないぜいアクセラちゃん!」

結標「どういう事?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:51:50.17 ID:Oy9fngAwo<>

土御門「インデックスは今ごろイギリスで新年を過ごしてる事だぜい」

一方通行「イギリスだァ?」

吹寄「……そういえばあの娘って外国の人だったわね。何で上条なんかと一緒に居るのか分からないけど……」

青ピ「カミやんのフラグ建築能力は国境を越えるんやからなー」

上条「お前は一体何を言っているんだ?」

土御門「まあそういうわけで、現在カミやんの家のエンゲル係数がくんと下がってるんだぜい!」

一方通行「そォか……つゥか何で部外者のオマエがそンなに詳しいンだよ?」

土御門「そりゃあお隣さんだからカミやんの事はいろいろと詳しいんだぜい。例えばカミやんのあんな本の隠し場所とか……」

姫神「!!」ガタッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:52:44.52 ID:Oy9fngAwo<>

上条「な、何言ってんだよ土御門!! 馬鹿な事言ってんじゃねえ!!」

吹寄「ほう、そんな怪しい本を所持しているというのか貴様は?」

上条「ふ、吹寄さーん。何をそんな額に青筋を立てておられるのでせうか?」

姫神「土御門君。どういう感じなのか。後でぜひ教えて欲しい……!」

上条「姫神ぃ! 何でそんなもんに興味を示してるんだよ!?」

吹寄「たしかああいう本というのは十八歳未満の人間は買う事は許されてなかったわよね?」

上条「そ、そんな事言われても健全な男子高校生は全員持ってんだよ! なあ青髪、土御門!」

青ピ「ボクそんなモノ持ってませーん!」

土御門「えっちぃの嫌いです!」

上条「テメェら裏切りやがったなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! つーかあれは元々テメェのモンだろ青髪ぃぃぃぃ!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:53:17.82 ID:Oy9fngAwo<>

打ち止め「ねえねえ! あんな本ってどんな本? ってミサカはミサカは好奇心を募らせてみたり!」

結標「打ち止めちゃんにはちょっと早いかなー。だから知る必要はないわよー」

打ち止め「ええっー?」

一方通行「……あァ、コーヒーうめェ……」ズズズ

結標「いつの間にコーヒーが……?」

一方通行「上条が悲惨な目にあってる時ぐれェ」

結標「つまりさっきと言うわけね」

一方通行「……うめェ」ズズズ

結標「……そういえば貴方は持ってるの?」

一方通行「何をだ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:53:46.06 ID:Oy9fngAwo<>

結標「その……そういう本……」

一方通行「持ってると思うか?」

結標「うーん、どうだろうか? 健全な男子高校生は全員持ってるって言うらしいけど……」ジー

一方通行「あン?」

結標「貴方って全然健全そうに見えないわよね?」

一方通行「……じゃあそォいう事でイイじゃねェか面倒臭せェ……」ズズズ

結標「つまり……どういう事よ?」

一方通行「ご想像にお任せいたしまァす」

―――

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:54:21.60 ID:Oy9fngAwo<>

―――


ウェイトレス「お待たせいたしましたー! チーズハンバーグ定食のお客様ー!」


結標「はい私です」

ウェイトレス「ではごゆっくり」テクテク


一方通行「……あァ、うめェ……」ズズズ

吹寄「……ねえアクセラ」

一方通行「あァ?」

吹寄「昼食何か頼まないの?」

一方通行「何言ってンだ。すでに頼ンであンじゃねェか」

吹寄「え?」

姫神「どういう事?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:54:58.37 ID:Oy9fngAwo<>

結標「ああコイツ、大体食事はコーヒーだけで済ませてるのよ」

吹寄「ええっ? それってホントなの?」

一方通行「まァな」

姫神「お腹空かないの?」

一方通行「空いてねェ」

上条「何だよその便利体質! 食費すごく浮くじゃねえか!」

結標「あれ? でも今日の朝食もコーヒーだけじゃなかった?」

一方通行「それがどォした?」

結標「今日はまだ何も食べてないのに何でお腹空いてないのよ?」

一方通行「知るか」

―――

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:55:24.51 ID:Oy9fngAwo<>

―――

結標「……あっ、そうだ!」

姫神「どうしたの急に?」

青ピ「何やソーダでも飲みたいんか?」

上条「うわぁ……それはないわ……」

吹寄「お前のギャグのセンス無さ過ぎ」

一方通行「冬なのに室温下げてンじゃねェよ」

打ち止め「うわー他のミサカ達がみんな審議拒否してるよ! ってミサカはミサカはネットワークの情報を報告してみたり!」

青ピ「だじゃれ言っただけなのに何このフルぼっこ展開……」

結標「あの……ちょっといい?」

上条「ああ、そういえば何か言おうとしてたな。青髪のせいで途切れてたけど」

姫神「青髪君は少し自重するべき」

土御門「だにゃー」

青ピ「四面楚歌ってこの事なんやろうなー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:55:58.36 ID:Oy9fngAwo<>

結標「みんなってスキー場ってもう行った?」

上条「スキー場……ってあれか? マラソン大会の賞品でタダ券もらったあれか?」

吹寄「そういえばまだ行ってなかったわね」

土御門「大体カミやん達馬鹿二人が補習なんて行ってるからだにゃー」

一方通行「あン?」スッ

土御門「じょ、冗談冗談だって、あははー」

姫神「私もまだ行ってない」

青ピ「ボクもまだ行ってないでー!」

結標「……どうやらまだみんな行ってないのね」

一方通行「そのよォだな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:56:24.15 ID:Oy9fngAwo<>

結標「それじゃあ残りの冬休みでどうにかしてみんなで行かない?」

吹寄「残りの冬休みか……今日抜いてあと五日ね」

青ピ「どうせだから残りの休み全部スキー場で過ごすのはどうやろか?」

姫神「さすがにそれは飽きる」

上条「つーかあのタダ券って宿泊とかもタダなのか?」

土御門「この券見てみるとそうみたいだぜい。上の方がいろいろ手回しをしてくれてるらしいな」

一方通行「上っつゥのはどれだけ金余ってンだよ。こンなどォでもイイ事に予算使ってよォ」

打ち止め「ねえねえ。スキーって何? スキーに行くの? ミサカも行きたい! ってミサカはミサカはキラキラと目を輝かせてみたり!」キラキラ

吹寄「この場合ってどうなるのかしらね?」

結標「この場合って?」

吹寄「このタダ券って家族とかにも適応されるのかしら?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:58:19.30 ID:Oy9fngAwo<>

土御門「多分無理じゃないかにゃー。それが適応されたら何かと理由つけてタダを要求するヤツらが出てくるからにゃー」

吹寄「理由って?」

土御門「例えば『こいつは俺の魂の兄弟だからタダにしろ!』 とか」

上条「たしかにそれは面倒だな」

姫神「……それじゃあ打ち止めちゃんは……?」

一方通行「問題ねェだろ。よォするに金さえ積めば誰でも行けるンだろ? つゥか元々金払って行くよォな場所だしよォ」

打ち止め「……あれ?」

一方通行「あン?」

結標「……貴方正気?」

一方通行「何寝ぼけた事言ってンだこの三下は?」

結標「だっていつもの貴方って、大体打ち止めちゃんが絡んで来たら真っ先に阻止するじゃない?」

一方通行「……まァそォだな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 16:58:48.25 ID:Oy9fngAwo<>

打ち止め「ミサカは毎回迷惑してるんだよねー、ってミサカはミサカは溜め息交じりに言ってみる」ハァ

一方通行「潰すぞクソガキ」

結標「……それなのに『問題ねェ』って……」

一方通行「……ハァ。オマエ何にも覚えてねェよォだな」

結標「えっ?」


一方通行「あの時俺は言ったじゃねェか。みンなでスキーに行くってよォ」


吹寄「ほほぉ。やるねえアクセラ」

姫神「うんうん」

結標「ちょ、ちょっと二人とも!」

土御門「まさかこんなところにもフラグが立ってたとはにゃー」

上条「? 何言ってんだ土御門?」

青ピ「まさかカミやんの客観的な目線でも鈍感やったのか……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 17:00:05.71 ID:Oy9fngAwo<>

一方通行「まァ、とりあえずスキーには全員で行くっつゥ事でイインだよな?」

上条「ああ、大丈夫だぜ」

吹寄「私も大丈夫よ!」

姫神「大丈夫だ。問題無い」

土御門「これはどうやっても行くしかないにゃー!」

青ピ「うはっ! ゲレンデのスキーガールがボクを待ってるでー!」

打ち止め「ミサカは年中暇だから大丈夫だぜ! ってミサカはミサカは軽くニート宣言!」

結標「子供だからニートは無いんじゃない?」

吹寄「じゃあここで予定とか決めときましょ。また集まるのとか面倒だから」

一方通行「それについては賛成だな。極力家から出たくねェ」

上条「引きこもりかよ」


ワイワイガヤガヤ


結標「…………うふふ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/05/30(水) 17:03:54.27 ID:Oy9fngAwo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

ついに間隔が一週間も空いちまったorz
これはひどい

最後のあわきんのセリフはほほえんでるイメージで書きました!
決して『でゅふふ』みたいなやつとはちゃいますからね!

さて。次の話の事なんですが……
まだ多少ながらお正月イベントは残ってるけど、このままスキーに行った方が良いですかねー?
どちらにしろ感覚はかなりあくと思いますが……

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/30(水) 17:04:47.36 ID:4r8tl462o<> 乙!
スキーでいいと思う <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/05/30(水) 20:21:40.67 ID:uffFCXzv0<> でゅふふ乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/05/30(水) 22:42:35.59 ID:3x5dH3nno<>



          ,. -‐- 、r'´  ̄ ~Z.__
       ∠             ´   ,.>
.     /                 ̄`>
     /           ,、      `\
.    !             / \    \. トゝ
   │       , ,.イ /、._, uヽ |ゝ、  N    サーヴァントを倒せば、より確実に生き残れる
.    |      /レ' レ\,/  /V '´ l\!   
     |. r;=、 .ノ=a=== ,, ,/a===!
    | |.ト、| | u` ー--‐ " u\ーァ"!     ……盲点だった。ただ鍵を取っていればいいという誤解、勘違い……!
    | l ヒ |:|.    u  r __   \l
     |  `ー 1|、 ヾニ二二二二フ 7′    サーヴァント狩りをしている奴らも、やって当然だ……
    ノ     | \     ___  /
.   /   ,ヘ、  ト、 \ u  ̄ ̄ /l     
  /  ./\.ヽ. ヽヽ、 \   , ' ,'      誰かが敗者にならねば、勝者は生まれない……! ギャンブルと同じ……!
  ,' , ./   \ヽ、ヽ \./`iイ /
. /l/l/     |\\ヽ  ヽ. Wレ'       俺は…這い上がるつもりだ…!
/      _..⊥._ \``  |





                     _
                _ - ´  ̄ ̄ヽ  >--- 、
             ノ   /  ̄ > ´ ̄ヽ>=ミ
              / / /   /   ‐=ミYヽ  \
              // / //  // / ‐=ミi  i丶 '.
          〃/ / 〃  l/ / / / 〃 ハ '. ,
           // i /| / |//  / / /  / /  !/!| !ト、
            // /∨∧ |/ / /! i 厶 厶イ /}/'ノ' | i    ───そのせいで杏子がやられたっていうなら、俺のやることは変わらねェ
        /' !/|  / / | 〃 -==≦彡/   // /   ! !
           i| { /!/ /i |! /! /i | 〃 /厶イ// i/i/  
             V厶イ//! l /-i/_ハ厶ィ//  /}'/ /!     杏子をヤッたやつは殺す。  キッチリ落とし前をつけさせてな。
             i /l ! ! i∧f弋メ、∨// ,ッ' 7 イ/{
           ノノノハ | | ト、 ミ== '' )'/'/==彳 i{ハ
       -‐ニ⌒7'/'ノ川{弋_       i|  /iハ!
     /.:.:.:.:. -=彡'7/{/ 、ヽ      __, ' ,イ_
    ./:::::::::::::.   ト、'ヽ! . :ヽ\  ´--=' /  `ト、
    i::::::::::|::::::.   ':::\\-- 、...>--</    /::::::::,
    |::::i:::::!::::::::,   '::::::\≧====≦彡''    /:::::::::/.
    |';::i:::::!::::::::::.   ':::::::::i     /:::/   /::::/::/ i
    | ヽ::::|:::::::::::::.   ':::::::.`r=ァイ::::::::/    /::::/::/i  |
    ∧ Y::::::::::::::::.   ':::::::.Y /:::::::/  /:::::::!/ /  .!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/30(水) 22:43:27.32 ID:3x5dH3nno<> 【すいません誤爆しました】 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/31(木) 01:16:04.36 ID:iW1GCrmDO<> おつおつ
俺は残りの正月イベが気になる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/31(木) 07:37:45.84 ID:T9RQ72iJP<> 店内にモアイちゃんがいる予感 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/31(木) 08:11:10.61 ID:qowVvQJso<> 残りの正月イベント……お年玉?

お年玉と言えば何歳まで貰えるか、両親からは貰えるか、いくら貰えるか、と話題が尽きなかったな学生当時 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:39:00.42 ID:EOnx7lDZo<>
みなさんこんばんは
短いですが投下します <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:39:56.36 ID:EOnx7lDZo<>

7.お年玉


January first Wednesday 13:00

-黄泉川家・リビング-



打ち止め「日本には『お年玉』って言う風習があるんだね!! ってミサカはミサカは唐突に声を出してみたり!」


結標「な、何? 黙ってソファーに座ってると思ってたらいきなり」

打ち止め「大変だよアワキお姉ちゃん! お年玉だよお年玉!」

結標「お年玉? お年玉ってたしかお正月に子供がもらえるお小遣いみたいなものよね?」

打ち止め「これは急いでもらいに行くしかないね、ってミサカはミサカはターゲットに向けて移動を開始してみたり」トテチテ

結標「ああ、ちょっと打ち止めちゃん!?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:40:23.59 ID:EOnx7lDZo<>


――
―――


黄泉川「――お年玉ぁ?」


打ち止め「そうそうお年玉! ミサカもお年玉が欲しいって、ミサカはミサカは要求してみる」

黄泉川「うーん、そうかー。打ち止めもお年玉が欲しい年頃になったのかー」

結標「黄泉川さん。お年玉に年頃は関係ないと思いますが……」

黄泉川「で、淡希もお年玉目当てでこっちに来たじゃん?」

結標「い、いや、そういうわけじゃ……」

黄泉川「まあいいや。はいお年玉」スッ

打ち止め「おおーっ!! これがお年玉!! ってミサカはミサカは胸を高鳴らせながらお年玉を手に取ってみたり!」スッ

結標「私もいいんですか?」

黄泉川「子供が遠慮するもんじゃ無いじゃん! 受け取れ受け取れ!」

結標「ありがとうございます!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:40:53.38 ID:EOnx7lDZo<>

打ち止め「ひゃっほーい!! 五千円だぜー!! ってミサカはミサカは精一杯はしゃいでみたり!」ワイワイ 


結標「しかし準備がいいですね?」

黄泉川「こんな展開になる事ぐらい予想できたじゃん?」

結標「そうなんですか?」

黄泉川「『お正月=お金がもらえる期間』とか考えてる子供も少なくはないじゃんよ」

結標「その中の一人が打ち止めちゃんだったって事ですね」

打ち止め「失礼な! ミサカはそんないやしんぼうさんじゃないよ! ってミサカはミサカは必死に否定してみる!」

黄泉川「まあ、そういうのも含めてお正月なんだからいいじゃん!」

結標「そうですね」

黄泉川「じゃ、大事に使うじゃんよ!」


二人「「はーい!」」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:41:20.22 ID:EOnx7lDZo<>


――
―――


芳川「……で、その流れで私の所に来たと?」


打ち止め「お年玉くださーい! ってミサカはミサカは手を出しておねだりしてみたり」

芳川「で、淡希も私からお年玉をたかりに来たのかしら?」

結標「いえ、たかるなんてそんな……」

芳川「……まあとにかく私は貴女達にお年玉を分け与える余裕はないのよ?」

打ち止め「ナ、ナンダッテー」

芳川「せめて表情ぐらい変えて驚いてくれない? 無表情ってのは怖いわよ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:41:51.68 ID:EOnx7lDZo<>

結標「……打ち止めちゃん?」

打ち止め「何?」

結標「芳川さんにだっていろいろ事情があるのだから行きましょ?」

打ち止め「ええっー? まだお年玉もらってないよー?」

結標「そんなしつこく要求しても芳川さんが困るだけよ?」

打ち止め「でもでもここまで来て引き下がれないよー! ってミサカはミサカは徹底抗戦の姿勢を取ってみたり」

結標「ここまで来てって言ってもそんなに努力はしてないけどね」

芳川「……もう! わかったわ。少しだけよ」ゴソゴソ

打ち止め「おおっ! ついに難攻不落でディフェンスに定評がある芳川が落ちた!」

結標「誰がそんな評価をしてるのよ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:42:17.78 ID:EOnx7lDZo<>

芳川「……ほら! これ以上は駄目だからね」スッ


打ち止め「……ええー、千円札?」

芳川「何よ! フリーターの財力をナメないでちょうだい!」

結標「そうよ打ち止めちゃん。あんまり文句言ったら可哀そうよ芳川さん」

芳川「……淡希? 貴女のフォローも地味に傷つくのだけど」

結標「あっ! すみません芳川さん!」

芳川「いいのよ淡希。わかってるから……私もこのままじゃいけないってわかってるから……」

結標「芳川さーん!?」

打ち止め「何か千円札そのままってお年玉っぽくないような、ってミサカはミサカは感想を呟いてみたり」

結標「気になってたのそっち!?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:42:44.85 ID:EOnx7lDZo<>


――
―――


一方通行「――あン? お年玉だァ?」


打ち止め「そうそうお年玉! ってミサカはミサカは黙って手を出してみたり」スッ

一歩通行「黙ってねェじゃねェか」

打ち止め「細かい事は気にしない気にしない、ってミサカはミサカは前向きに事を進めてみたり」

一方通行「で、結標。オマエもお年玉欲しくてここに来たのかァ?」

結標「なっ、そ、そんなわけないじゃない! そもそも私の方が年上なのよ!」

一方通行「だったら何だァ? くれンのかお年玉?」

結標「貴方はお年玉なんて必要ないくらいお金持ってるじゃない」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:43:12.61 ID:EOnx7lDZo<>

打ち止め「お年玉がほーしーいー! プリーズギブミー……OTOSIDAMA!」

一方通行「英語に変えンの諦めてンじゃねェよ。つゥか何でいきなりお年玉なンて欲しがりだしたンだオマエ?」

結標「そういえばそうね。ソファーに座ってたと思ってボーとしてと思ったらいきなりだものね」

打ち止め「何かね、病院に住んでる個体がゲコ太医者からお年玉もらったらしいって情報が入ったんだよ! ってミサカはミサカは説明してみたり」

一方通行「どォしてそのミサカネットワークっつゥのは俺を面倒臭せェ展開に引き込む情報ばっか蔓延ってンだよ?」

結標「……ずっと気になってたけどミサカネットワークって何?」

打ち止め「それはね、ミサカ達の能力を使った脳波リンクだよ! ってミサカはミサカは簡単に説明してみたり」

結標「……よくわからないけど能力で作ったインターネットみたいなものね。わかったわかった」

一方通行「わかったのかわかってねェのかハッキリさせろよ。つゥか、勝手に余計な情報吐いてンじゃねェよクソガキ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:43:40.01 ID:EOnx7lDZo<>

打ち止め「そんな事よりプリーズギブミーOTOSIDAMA!」

一方通行「とにかくそこをどけ。俺はこれから昼寝を楽しむつもりなンだよ」

打ち止め「ミサカもこれからお昼寝をしようと思ってるよ! あなたからもらったお年玉を片手に」

一方通行「そもそもお年玉っつゥのは大人からガキに渡すモンじゃねェのかよ? 何で俺に要求してンだよ?」

打ち止め「……ギブミーOTOSIDAMA!」

一方通行「ついに寄越せと来たか。つゥか質問に答えろコラ」

結標「大人しくあげればいいんじゃないの? どうせお金なんて掃いて捨てるほどあるんでしょ?」

一方通行「あァ? 何で俺がこのガキにお年玉なンざァやらなきゃいけねェンだ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:44:08.28 ID:EOnx7lDZo<>

結標「まあ、それについては同感だけど……」

一方通行「だけど?」



打ち止め「へいへーい!」サッサッ



結標「このままじゃあ昼寝どころかゆっくりする事もできなさそうよ?」

一方通行「……クソッたれが」

結標「諦めた方が良いと思うわ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:44:39.91 ID:EOnx7lDZo<>

一方通行「……わかったくれてやるよお年玉」

打ち止め「えっホント? ヤッター!! ついにデレたー!!」

一方通行「訳わからねェ事言ってンじゃねェクソガキ!」

打ち止め「で、お年玉はどこにあるの? 早く早く! ってミサカはミサカは急かしてみたり!」

一方通行「ンなモン用意してるわけねェじゃねェか。今から金下ろしに行くンだよ」

結標「わざわざそこまでする?」

一方通行「今あンま手持ちがねェンだよ」

結標「ああ、そう」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:45:07.24 ID:EOnx7lDZo<>

一方通行「で、クソガキ。オマエはいくら欲しいンだ?」

打ち止め「うーんじゃあ百万!」

結標「ひゃくまん!?」

一方通行「百万だな了解了解」カツンカツン

打ち止め「えっ!? ……わ、わーい!! やったー!! ってミサカはミサカは喜びを踊りで表せてみたり」フリフリ

結標「ちょっと待てーい!!」

一方通行「何だよ結標? 何か用か?」

結標「ひゃ、百万って貴方馬鹿!?」

一方通行「あァ? たかが百万だろ? 何を驚いてンだオマエは?」

結標「い、いや、そんな、百万って……」

一方通行「……とくに用がねェンなら俺は行くぞ?」

結標「え、あ、うん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:45:44.89 ID:EOnx7lDZo<>

結標「……ねえ打ち止めちゃん」

打ち止め「何アワキお姉ちゃん?」

結標「百万ももらって何に使うの?」

打ち止め「いや、ミサカはホントは冗談で言ったつもりだったんだけどね、ってミサカはミサカは正直内心焦ってる事を伝えてみたり」

結標「……冗談を真に受けた馬鹿が今お金下ろしにいってるけど……?」

打ち止め「……まあ、とにかくもらえるものはもらっとこうよ!」

結標「で、もらってホント何に使うの?」

打ち止め「えーと……貯金?」

結標「意外と堅実ね……」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/05(火) 22:50:36.75 ID:EOnx7lDZo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

他にも色々な人の所にたからせようと思ったけど、忙しいのでやめた
いつか余裕があったら書いてみようかなと思います(まあないと思うが……)

次回はちゃんと本編進めます
もともとこのSSに本編なんてあったのか謎ですが……


次回『スキー旅行(予定)』


ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/06(水) 00:06:49.40 ID:4wVHB2qDO<> おつ
やっぱお年玉はぽち袋に入ってないとな <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/06/06(水) 00:55:09.53 ID:q1f+c3SXo<> 冗談でいった額が出せてしまうとは・・・
第一位の財力恐るべし <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/06(水) 04:20:45.88 ID:N53e3gcsP<> 100万が入ったポチ袋…
シュールだなwwwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/06(水) 16:03:30.07 ID:luX8f/WIO<> ピン札なら1センチしかないからなぁ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:53:37.32 ID:4uc/oHLLo<>
みなさんどうもこんばんは
投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:54:04.08 ID:4uc/oHLLo<>

8.スキー旅行 〜一日目〜

January first Friday 08:00

−第七学区・地下鉄駅前−


ワイワイガヤガヤ


一方通行「……おォ」カツンカツン

吹寄「あ、一方通行おはよっ!」

姫神「おはよう」

一方通行「……大体は揃ってるよォだな」

青ピ「カミやんは相変わらず来てへんけどなー」

土御門「だにゃー」

一方通行「何で上条のお隣さンであるオマエがここに居て、アイツは居ねェンだよ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:54:29.90 ID:4uc/oHLLo<>

土御門「いやー、それがカミやんに『ここは俺に任せて先に行け』みたいなセリフを言われたから先にここに来たにゃー」

一方通行「何だよそれ? これから死ぬのか上条?」

姫神「……本当は。例の友達とやらを迎えに行った」

一方通行「例の友達ってアレか? 別の学校の友達だっつゥヤツか?」

吹寄「そうそう。しかしいきなりだったわよねー、昨日いきなり一名追加だものね」

青ピ「そういやアクセラちゃん?」

一方通行「あァ?」

青ピ「姉さんとか他の人らぁはどしたん?」

一方通行「ああ、アイツらはこれから車に乗ってくンだろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:55:06.85 ID:4uc/oHLLo<>

土御門「ちょっと疑問だが、何でアクセラは一緒に車に乗ってこなかったんだにゃー?」

一方通行「一々アイツ等について行くより、直接ここに来た方が早ェからな」

姫神「……どういう事? 車って家の近くとかに置いてるものじゃないの?」

一方通行「アレだアレ。大人数乗れるよォにレンタカーにデカイ車借りに行ってンだよ」

姫神「あ。そっか」

一方通行「まァそろそろ来ンだろ。レンタル店もここら辺にあるからな」


プープー!!


青ピ「おお、噂をすればなんとやらやな!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:55:41.00 ID:4uc/oHLLo<>

土御門「…………」

一方通行「…………」

吹寄「……何か小さくない?」

青ピ「ホンマやな。てかあの車って……」


小萌「はーいみなさーん。おはようございますー!」


一方通行「……はァ?」

土御門「はい?」

吹寄「あ、小萌先生おはようございますー!」

姫神「…………」

青ピ「何で小萌先生?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:56:14.31 ID:4uc/oHLLo<>

吹寄「ああ、私が呼んでおいたのよ」

小萌「呼ばれたのですよー」

一方通行「どォしてコイツを呼ンだンだ……?」

小萌「アクセラちゃん! 先生の事をコイツとか言っちゃ駄目ですよー!」

一方通行「チッ」

小萌「舌打ちも駄目ですぅー!」

吹寄「まあまあ。先生を呼んだ理由は移動手段の確保ってところね」

土御門「移動手段なら黄泉川先生が今借りてくるんじゃなかったかにゃー? レンタカーで」

吹寄「いくらなんでもこの人数を乗せる車なんてレンタカーにないでしょ? だから戦力増強の意味で」

一方通行「その分面倒臭さも増強されたけどな」ボソ

小萌「アクセラちゃん? 今何か言いましたか?」

一方通行「言ってねェよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:56:53.98 ID:4uc/oHLLo<>

小萌「そういえば黄泉川先生達はまだなんですねー」

一方通行「レンタカーの手続きに手間取ってンだろォな」

姫神「その前に。上条君達もまだ」

青ピ「そういやカミやんはどこに行ったんかわからへんのか?」

土御門「残念ながらそこまでは知らないにゃ」

一方通行「役に立たねェお隣さンだなァオイ」

土御門「ひどい言われようだにゃー」

吹寄「まあ今回ばかりは時間もあるし、少しくらい遅れても大丈夫ね」

青ピ「何や珍しいなー。吹寄さんがそんな事言うなんてなー」

吹寄「スキー場に三日間も過ごすのだから、時間は余りに余りまくってるわ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:57:22.11 ID:4uc/oHLLo<>

一方通行「つゥか誰だよ冬休み最終日までスキー旅行しよう言ったヤツ」

青ピ「誰やったかなー」

土御門「あの時はみんなテンション高かったにゃー」

一方通行「確実にオマエら二人のせいだろォけどな」

姫神「それを承諾した私たちも私たち」

青ピ「まあまあせっかくのスキー旅行なんやから心行くまで楽しまなーあかんでー」

土御門「青髪の言うとおりだぜい!」

小萌「それはそうと、皆さんはもちろん冬休みの宿題を終わらせているのですよねー?」

青ピ「……え?」

土御門「……え?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:57:53.92 ID:4uc/oHLLo<>

小萌「最終日まで遊ぶという事は宿題はもう終わらせたという事でいいんです?」

吹寄「それはもちろん終わらせていますよ」

姫神「問題無い。学校に行く準備まで終わらせてある」

一方通行「マジレスすると冬休みの宿題は一日目で終わらせた」

青ピ「……なんですと!?」 

土御門「これはえらいこっちゃだぜい……!」

小萌「……まさか二人とも……?」

青ピ「あ、あはははーもうセンセ、そんな怖い顔しなくてもいいですやーん? ちゃんと終わらせますってー」

一方通行「家に帰ンの夕方ぐれェじゃねかったか?」

小萌「……あなた達……」プルプル

土御門「い、今怒るのは早すぎるんじゃないかにゃー? どうせカミやんもまだ終わってないだろうし」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:59:13.88 ID:4uc/oHLLo<>

上条「――おーい!」タッタッタ


青ピ「おおっ! 噂をすればなんとやら」

一方通行「またそのセリフかよ」

吹寄「ボキャブラリーが足りてない証拠ね」

青ピ「じゃあ逆にこういう状況だったら何て言えばええん?」

一方通行「知るか」

吹寄「そういうのは自分で調べなさい」

青ピ「結局キミらぁも知らんのかい!」

姫神「ちなみに『なんとやら』のところには。『影』という言葉が入る」

土御門「まあ、その部分を影に変えたところであんまり変わりはないけどにゃー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 22:59:55.75 ID:4uc/oHLLo<>

上条「……ぜぇ……ぜぇ……すまねえ。ちょっと捜すのに手間取った」

一方通行「捜すって、あの例の友達とやらか?」

吹寄「捜すって何よ? 普通待ち合わせ場所とか決めとく物じゃないの?」

上条「……いや、実は待ち合わせ場所を決めるの忘れててさ」

姫神「携帯電話とかに。連絡するという手段がまだあった」

上条「……それが連絡先まだ知らないんだよ。つーか、あいつ携帯持ってんのか?」

一方通行「オイオイまさかソイツもインデックスみてェな機械音痴じゃねェよなァ?」

上条「そんなはずはねえとは思うけど……」


禁書「――とうまー!」タッタッタ


青ピ「おおっ、どうやら例のお連れさんが来たでー」

一方通行「今度は噂っつゥ言葉は使わねェのかよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:00:27.28 ID:4uc/oHLLo<>

禁書「もう! とうまちょっと走るの早いかも!」プンスカ

上条「ご、ごめん。まあ一応待ち合わせ時間に遅れてたわけだしな」

禁書「今日はひょうかも一緒なんだから、もっとしっかりしないと駄目なんだよ!」

??「……あ、あの……別に、私は……」

吹寄「えっと、そちらが例の?」

上条「そうだ。風斬氷華って言うんだ」

風斬「……、えっと……その、風斬氷華と申します。あの……よろしくおねがいします」ペコ

吹寄「よろしくね風斬さん」

姫神「……よろしく」

青ピ「……なあカミやん」

上条「何だよ?」

土御門「ジャッジメントタイムだぜい」

上条「はっ? 何言って――?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:00:53.80 ID:4uc/oHLLo<>

青ピ・土御門「「またかお前はキィィィック!!」」


ドグシャ!


上条「あぎゃぁぁぁぁぁ!!」

風斬「!? えっと……あの……」

禁書「大丈夫だよひょうか。ほっといても大丈夫だから」

風斬「……で、でも。すごい音が、……ぐしゃ、って音が」

吹寄「大丈夫よ。これくらい日常茶飯事だから」

風斬「……日常なんで、すか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:01:24.51 ID:4uc/oHLLo<>

小萌「まあ、あとは黄泉川先生たちを待つのみですねー。ところで上条ちゃん」

上条「……な、何ですか先生?」ボロ

小萌「冬休みの宿題はちゃんと終わらせたのですかー?」

上条「宿題?」

青ピ「もっちろん終わらせてへんよなカミやん?」

土御門「信じてるぜいカミやん」

上条「ああ、大丈夫ですよ先生。きちんと終わらせてましたよ全部」


青ピ「…………えっ?」

土御門「なにちょっと聞こえない」


上条「だから宿題は終わらせたっつってんだよ。もちろん補習の分もな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:01:50.60 ID:4uc/oHLLo<>

青ピ「( ゚д゚)」

土御門「\(^O^)/」


吹寄「へえー、珍しいわね。貴様がまさか宿題を終わらせてるとは」

姫神「本当に珍しい。今日は雪でも降るのかも」

上条「姫神。行先はスキー場だから雪ぐらい降ってもおかしくねえぞ?」

小萌「しかしホント上条ちゃんエライですねー。今回も宿題未提出で補習を行うつもりでしたよー」

上条「ひ、ひでえ!」

青ピ「う、嘘や! カミやんが一人で宿題を終わらせられるわけがない!」

土御門「そ、そうだぜい! どうせ口から出まかせ――」


一方通行「ああ、俺が手伝ったから終わったのは本当だ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:02:16.68 ID:4uc/oHLLo<>

青ピ「( ゚д゚ )」

土御門「/(^O^)\」


上条「いやー、ホント助かったぜ一方通行」

一方通行「別に構わねェよ。暇つぶし程度にはなった」

上条「それに昼飯もごちそうになっちゃって……」

禁書「焼き肉おいしかったんだよ!」

一方通行「そォか。そりゃよかったな」

青ピ「ひ、卑怯や! いろんな意味でチートやん!」

土御門「そうだぜい! 我がクラスの最終兵器アクセラを勝手に使うなんて!」

一方通行「いつから俺は許可制のクラスの所有物になったンだよ?」

小萌「まあ、とにかく青髪ちゃん! 土御門ちゃん!」

青ピ・土御門「「」」ギク

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:02:47.42 ID:4uc/oHLLo<>

小萌「宿題きちんと出さなかったら補習ですからね♪」


青ピ「があああああああああああああああ!!」

土御門「Oh…………」

一方通行「まァ当然だろォな」

吹寄「当然ね」

姫神「当然」

青ピ「い、いや待てよ。これは補習イベントを経て小萌センセエンドを迎えるフラグなのでは……?」

上条「ゲームと現実の区別ぐらいしろよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:03:41.38 ID:4uc/oHLLo<>

上条「そういえば結標や黄泉川先生はまだなんだな」

一方通行「さすがにそろそろ来ンだろ」

禁書「とうまー。そろそろおなかが減ったかも」

風斬「……、さっき、朝ご飯食べたばかりって言って、なかった?」

吹寄「……ポッキーとかならあるけど?」

禁書「いただきます!」ガブ

上条「袋ごと食ってんじゃねえ!」

小萌「アクセラちゃん。一度黄泉川先生に連絡をとってみてはどうですか?」

一方通行「あン? 問題ねェだろ。これまでの流れからして何かしら噂をすれば――」


プップー!


青ピ「あっ、噂(ry」

一方通行「略してもボキャ貧なのは変わンねェぞ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:04:09.77 ID:4uc/oHLLo<>

キキー! ガチャ!


打ち止め「みんなお待たせー! ってミサカはミサカは華麗に車から飛び降りてみる」シュタ

一方通行「華麗でも何でもねェよ」

黄泉川「いやー、ちょっと手続きに手間取ってたじゃん」

芳川「手間取るほど難易度は高くなかったように見えたけど?」

結標「みんなおはよー!」

吹寄「結標さんおはよー!」

青ピ「よっ、待ってました!」

土御門「これでやっとスキー場に出発できるぜい!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:04:40.83 ID:4uc/oHLLo<>

小萌「黄泉川先生おはようございます!」

黄泉川「およ? 小萌センセも来たじゃん?」

吹寄「はい。戦力を増やすために呼びました」

黄泉川「おおっ。それは助かるじゃん! 正直レンタカーに最大八人乗りの車しかなかったからどうするか困ってたじゃん」

一方通行「あン? 八人乗りだァ?」

結標「うん。そう八人」

一方通行「……月詠。オマエの車って何人乗りだ?」

小萌「四人ですよー!」

一方通行「……席が一つ足りなくねェか?」

黄泉川「えっ?」

芳川「十一、十二、十三……たしかに一つ足りないわね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:05:08.06 ID:4uc/oHLLo<>

結標「一人分ぐらい詰めれば何とか大丈夫じゃないですか?」

打ち止め「それならミサカ小さいから誰かの膝の上に乗るってのはどうかな? ってミサカはミサカはチラチラとあなたの方を見ながら提案してみたり!」

一方通行「こっち見ンな」

青ピ「はいはーい! じゃあ打ち止めちゃんはボクのひ――」

一方通行「…………」カチ

青ピ「ちょ、タンマ! 冗談やん冗談! そないな怖い顔せんでも……あぎゃあああああああああああああ!!」


吹寄「……何やってんのこの馬鹿は?」

土御門「青髪のAIM拡散力場が消えた……?」

風斬「……あの、消えて、……ませんよ……?」

上条「冗談だから気にすんな風斬」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:05:45.84 ID:4uc/oHLLo<>

一方通行「おォい。オマエら朗報だ。どォやら席の数は足りそうだぞ」

姫神「そう。それはよかった」

土御門「青髪。お前の死は無駄にはしないぞ」

青ピ「待って! ボク! まだ! 生きてる!」

一方通行「チッ。しぶてェ野郎だ。ゴキブリかよ」

禁書「そんな事よりそろそろ椅子に座りたいかも」

吹寄「そうね。正直今まで立ちっぱなしだったからそろそろキツイわね」

結標「席順はどうするの? 自由?」

黄泉川「運転席はそれぞれ私と小萌先生じゃんね」

小萌「はい!」

一方通行「つゥか芳川。オマエが黄泉川の車にでも乗ってくれば万事解決なンじゃねェのか?」

芳川「いやよめんどくさい」

一方通行「やっぱ元ニートには車の運手は酷だったか……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:06:22.90 ID:4uc/oHLLo<>

上条「……ってあれ? 芳川さん!?」

芳川「あら。何かしら上条君?」

上条「何で芳川さんがここに……?」

芳川「私がここに居たら何かマズイのかしら?」

一方通行「この元ニートのババァはウチの居候だ」


上条「えっ、ってえええええええええええええええええええええええ!!?」


吹寄「うるさいぞ上条!!」

一方通行「つゥか、オマエ話してねかったのかよ」

芳川「話すと言っても別に話すような事でもないわ」

打ち止め「ヨシカワとカミジョウって同じコンビニで働いてたんだ……ってミサカはミサカは衝撃の事実に驚愕してみたり」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:06:53.29 ID:4uc/oHLLo<>

姫神「……結局。席順はどうするの?」

結標「そういえばそうね。やっぱり自――」

青ピ「そこで! こんなこともあろうかと!!」ゴソゴソ

一方通行「あン?」

打ち止め「なになにー? ってミサカはミサカは興味心身になってみたり!」


青ピ「テッテレッテテー♪ わーりばしー(裏声)」


禁書「えっ何もうごはんの時間かな?」

一方通行「割り箸だけで反応するぐれェ飢えてンのかコイツは?」

禁書「何か最近の朝ごはんがいつもより少ない気がするんだよ! とても!」

姫神「……そういえば生活費。ほとんど生活費の生け贄になった」

土御門「思い出すだけであれは不幸な出来事だったにゃー」

上条「ほっといてくれ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:07:25.08 ID:4uc/oHLLo<>

結標「で、青髪君。その割り箸にをどうするつもりなの?」

青ピ「実はこの割り箸の先端には番号が書かれてるんやで」

黄泉川「つまり、その割り箸をクジ引き代わりにするって事じゃん?」

青ピ「せやで先生!」

打ち止め「おおおおっ! すげえ! さすがアオガミ! ってミサカはミサカは褒め称えてみたり」

吹寄「しかしえらく用意がいいわね」

結標「そういえばそうね。別にスキーなのだから必要はないわよね」

芳川「これってあれでしょ? 王様ゲームに使おうなんて思って持ってきたんじゃない?」

青ピ「ギクッ」

上条「……今コイツ『ギクッ』って言わなかったか? 口で」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:07:54.25 ID:4uc/oHLLo<>

一方通行「まァンな事だろォとは思ったけどよ」

吹寄「ふん、どうせあれでしょ? これを利用して如何わしい事でも考えてたのじゃない?」

結標「そうなの青髪君?」

姫神「最低」

青ピ「ああっ、イイ! すごくイイ! 女の子の視線がボクに一点に集中するぅ!」

風斬「あっ……あの、……大丈夫なんですか? ……あの人」

上条「別に心配する必要はねえよ。アイツは元からあんなのだ」

小萌「王様ゲームですかー。いやー懐かしいですねー」

黄泉川「ホントじゃんねー、いやー若いっていいねえー」

芳川「愛穂……それを言ったら何だか駄目な気がするのだけど」

一方通行「イイじゃねェか。珍しくババァがババァらしい事を言っ――」


ガコン!


一方通行「痛ッてェ!? クソが、スイッチを押すのが遅かったか!」

土御門「見事なゼロフレームゲンコツだったにゃー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:08:22.75 ID:4uc/oHLLo<>

上条「まあとにかく、この割り箸使えば席を決める事が出来るんだからとっとと決めようぜ」

吹寄「そうね。持ち主にはともかく、割り箸に罪はないわ」

結標「じゃあ黄泉川先生と小萌先生は運転席だから、割り箸の数は十一本ね」

一方通行「面倒臭ェから一から三が月詠の車、残りは黄泉川な」

青ピ「エラく適当やな。てかそれなら黄泉川先生の車が必然的に貧乏くじを引く事にならへんか?」

一方通行「あァ? オマエあンな小せェ車に余計な人間入れる隙間があると思ってンのか?」

姫神「面倒だから。青髪君をトランクにでも入れておけば。みんな幸せ」

青ピ「あれ!? ボクの幸せは尊重されへんの!?」

土御門「まあまあとにかくとっとと引くとしようぜい! 時間がもったいないにゃー!」

上条「っつっても時間は有り余ってるけどな」

一方通行「ホント誰だよ三日間とか言い出したヤツ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:08:51.40 ID:4uc/oHLLo<>

結標「じゃあみんな割り箸を持ってー」

禁書「……あっ! とうま! とうまは左手で持って!」

上条「へっ? 何でだ?」

禁書「忘れたの? ひょうかが居るんだよ!」

上条「あっ、……す、すまねえ風斬」

風斬「……、い、いえ……いいです」

吹寄「……どういう事? いくら上条の手が不潔だからって……」

上条「ふ、不潔じゃねえよ! ちゃんと石鹸で洗ってるわ!」

青ピ「風斬ちゃんは何か能力でも使ってるんかいな?」

風斬「……、えっと……その、……」

小萌「その、風斬さんにはちょっとした事情があるのですよー」

結標「そうなんですか?」

芳川「男の人が怖いとかかしら?」

打ち止め「それなら今ここに居ないと思うけど、ってミサカはミサカは周りを見て意見してみる」

一方通行「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:09:28.08 ID:4uc/oHLLo<>

青ピ「――よし、みんな割り箸選んだなー」

一方通行「一応確認だが、一から三番が月詠の車だ」

結標「残りが黄泉川さんの車ね」

土御門「それじゃあ引くとしようぜい!」



全員『せーの!!』



―――
――

 
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:09:57.37 ID:4uc/oHLLo<>


――
―――


同日 08:30

-小萌の車・車内-


一方通行「…………」


小萌「……え、えーと……」

芳川「…………」

風斬「…………、えっと……」モジモジ


一方通行(……どォしてこォなった……)


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/06/11(月) 23:14:46.34 ID:4uc/oHLLo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまでみてくださったみなさんありがとうございました 

リクエストにあった新キャラ登場回ですね
やっぱり新キャラと言うのは新鮮でイイですねー
風斬出した意味無いじゃんと言われないように何とかストーリーに絡ませたいところだが……
俺の技量じゃ難しいorz
とにかくがんばります

※お知らせです
七月前半にとある検定試験を受験するので
その勉強に集中したいためしばらくお休みしたいと思います
ワンチャン投下するチャンスはあるかもだけど
それまで気長に待ってくれる方はよろしくおねがいします
ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)<>sage saga<>2012/06/11(月) 23:16:59.76 ID:4+J1NlPq0<> KI☆MA☆ZU☆I!乙。待ってるんだよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/12(火) 04:06:36.73 ID:ysycCt9XP<> 使いづらいせいかSSだと出番少ないんだよな氷華 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/13(水) 00:34:16.92 ID:Kvta8j8DO<> うわあぁぁ>>281だけどありがとう! 書いてみて良かった!

同年代のこの面子と日常で絡んでるところを見たかったんだ
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:47:55.34 ID:7gGxamzBo<>
みなさんおひさです!

やっと今日で忌々しい検定が終わったので少ないけど投下します

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:48:31.34 ID:7gGxamzBo<>


――
―――


同日 9:00

-黄泉川の車・車内-


ワイワイガヤガヤ


上条「……ぬうー」ジー

青ピ「ニヤニヤ」

上条「……こっちだ!!」シュバッ

青ピ「残念! そっちはババでした!!」

上条「ぎゃあああ!! またババかよ!」

青ピ「ほなボクの番やな、ほい」スッ

上条「なっ、そっちは……!」

青ピ「イッエーイ!! あっがりー!!」

上条「があああああっ! また負けたあああああ!!」

土御門「はいじゃあカミやん。罰ゲームの激辛せんべい三枚重ねにゃー」スッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:48:58.06 ID:7gGxamzBo<>

上条「……お、おい冗談だろ。一枚でも悶え苦しんだってのに三枚セットとか……」

土御門「カミやーん。罰ゲームってのは相手が嫌がるゲームをするのが罰ゲームなんだぜい」グイグイ

上条「おい! ちょ、やめ、せんべい押しつけんな! っ付着してる粉だけでもすっごい辛いっ!!」

吹寄「上条ー、大人しく罰を受けなさーい」ニヤニヤ

上条「吹寄さん!? 何でそんな満面の笑み!? 見た事ねえんだけどそんな吹寄の顔!!」

青ピ「カミやんはいじられてなんぼのもんやしなー」

土御門「輝いてるぜいカミやん!」

上条「輝きたくねえよ! そんな微妙な立ち位置で!」

吹寄「……っていい加減に罰を受けなさい上条!」ガッ

上条「い、嫌だ! やめてください死んでしま――」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:49:41.60 ID:7gGxamzBo<>


上条「ぎゃあああああ$Y82wp;あえがうぃえる$”あ:そfjら:!!」ガタガタ



禁書「……むう、とうまだけずるいんだよ! そんなにオセンベーばっか食べて」

結標「この光景を見て何でそんなにうらやましがれるのか私にはわからないわ」

打ち止め「うわー、すごく辛そうだね、ってミサカはミサカは悶え苦しんでるヒーローさんを見て呟いてみる」

禁書「甘いものばかりで飽きたんだよ」ボリボリ

結標「さっきからポッキーばっかり食べてるからね」

土御門「ダメだぜいインデックス。これはカミや……罰ゲーム専用のせんべいだにゃー」

姫神「さりげなく上条君専用の言おうとしたね」

禁書「ぶーぶー! 私もオセンベー食べたいんだよ!」

青ピ「自分から命を捨てに行くなんてやめとくんやで、お嬢さん」

黄泉川「……まあはしゃぐのは良いけど車は汚さないでくれよー!」


上条「おるgqh43987つfんsr;わ2うーgfdgrq”$%$&#Wh」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:50:22.84 ID:7gGxamzBo<>

禁書「……しかしひょうかが心配なんだよ」

結標「ひょうか……って、ああ風斬さんの事ね」

禁書「知らない人しかいない密室にひょうかを一人にするのは本当に心配なんだよ」

打ち止め「それを言うならあの人もちょっと危ないかもだね、ってミサカはミサカは心配しながら言ってみる」

結標「……あー、たしかにあの空間はアイツにとって苦痛でしかないかもしれないわね」

姫神「そうなの?」

結標「出発前に見たんだけど、助手席に座ってたのは芳川さんだったの」

黄泉川「それなら後部座席に一方通行と風斬さんってわけじゃんね」

結標「たぶん大人二人で勝手に会話を繰り広げると思うから、一方通行は隣の風斬さんと気まずい空気を味わってるはず」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:50:54.40 ID:7gGxamzBo<>

打ち止め「でもヨシカワやコモエが気を利かせて会話に混ぜるってパターンはないのかな? ってミサカはミサカは質問してみる」

黄泉川「その可能性は一応はある、けどそれもすぐに崩れると思うじゃん」

打ち止め「何で?」

黄泉川「まず桔梗は絶対にそういう事はしないじゃん」

結標「はい」

打ち止め「うん」

姫神「即答……」

黄泉川「だから最初は小萌センセが気を利かせてくれてるはず」

打ち止め「でもそれなら安心安全だね!」


黄泉川「断言しよう! 小萌先生はコミュ障と初対面の娘を巻き込んで長時間会話するスキルはない!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:51:59.50 ID:7gGxamzBo<>

打ち止め「な、何だってー!?」

禁書「ま、ますますマズイ気がするかも!」

結標「そ、それならどうなるんですか?」

黄泉川「たぶん気まずい雰囲気が続いてるか、たぶんは小萌センセが隣に居て話しやすい桔梗辺りと会話してて」

姫神「後部座席でアクセラ君と風斬さんが。沈黙のサイレントマナーモードに」

結標「姫神さん。沈黙とサイレント意味かぶって無い?」

禁書「ああー、ひょうかが真剣に心配なんだよー」


―――
――


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/08(日) 22:52:15.97 ID:3SMTH7eIO<> 久々の大量投下ktkr <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:52:27.92 ID:7gGxamzBo<>


――
―――


同日 同時

-小萌の車・車内-


小萌「へー、そうなんですかー。さすが黄泉川先生ですねー」

芳川「ああ、あと愛穂実はね――」


一方通行「…………」

風斬「…………」モジモジ

一方通行「…………」ジロ

風斬「…………!?」ビク

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:52:56.68 ID:7gGxamzBo<>

一方通行(何ですか何なンですかこの空気はァ!?)

一方通行(最初辺りは他三人で適当に会話してる雰囲気だったから、ゆっくり昼寝出来るよォな雰囲気だったのによォ)

一方通行(で、何か二種類の声しか聞こえねェのが気になって起きてみたらよォ)


風斬「…………、…………」ビクビク


一方通行(何だこれ!? 前のヤツら風斬の事全部俺に丸投げしてンじゃねェか!)

一方通行(しかも風斬スッゲェ俺に警戒してンじゃねェかオイ! 少しは会話しやすい状況にしてから丸投げしやがれ!)

一方通行(ふざけンじゃねェぞクソババァと小学生ェがァ! あとで絶対ェ雪の中に埋めてやるクソが!)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:53:26.63 ID:7gGxamzBo<>

一方通行(……しかしどォしよォか。これは上条に初めて殴られた時以来のピンチだぜ)

一方通行(学園都市第一位の頭脳を持つ俺だが、会って間もねェ女と会話するチカラなンざ持ち合わせてねェ)

一方通行(まァ、面倒臭せェからこのまま寝てしまってもイイが……)


風斬「…………」チラ

一方通行「あン?」ギロ

風斬「ひっ!!」ビク


一方通行(ホント何だこれ!? 寝たら何か後味悪りィみてェな雰囲気じゃねェかチクショウ!)

一方通行(つゥか誰だ、席をくじ引きで決めよォなンざ言った馬鹿は!?)

一方通行(……青髪ピアスクンか。あとでアイツは音速を超える速さで世界一周旅行だな)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:53:53.30 ID:7gGxamzBo<>

芳川「――それでこうだったのよー」

小萌「あはは、おもしろいですねー」


一方通行(……相変わらず前二人は俺達を放置で会話を楽しンでやがる)

一方通行(これは自分でどォにかしろとかいう事だっつゥわけだよな?)

一方通行(……仕方ねェ。ここは……)スッ


風斬「…………?」


一方通行(……逃げるか)ピッピッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/08(日) 22:58:35.41 ID:7gGxamzBo<>
中途半端ですが今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

>>385
大量投下じゃなくてホントすみませんorz
とりあえず生存報告という事で今日書いた分を投下してみました

リアルがいろいろ強いられててホント書く暇ないのでますます投下ペースがガタ落ちしそうです
このスキー旅行編は少し長くする予定だから、ちまちまとこまごまと投下しようと思うのですがどうでしょう?

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/08(日) 23:00:12.74 ID:3SMTH7eIO<> >>390

数レス分ぐらいでも俺たち読者には希望ですしおすし <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛媛県)<>sage<>2012/07/08(日) 23:05:30.57 ID:zA+L2pqv0<> リアルタイムキター!!
次も待ってるぜ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/07/08(日) 23:55:47.74 ID:ghjcX65K0<> 乙!
この投下でも十分希望が湧く <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:27:27.23 ID:z1VSEyO5o<>
みなさんこんばんわ

ちょっと書けたから投下する
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:27:56.44 ID:z1VSEyO5o<>

同日 同時

-黄泉川の車・車内-


上条(……お、おうふ。これはもしかしてすげえ手札なんじゃねえのか……?)


つ2・二枚 A・三枚 K・三枚・ Q・三枚 J・二枚 


上条(ぐふふふ。ついに不幸の申し子上条さんに最高の幸運が舞い降りたのですねキャッホイ!)

上条(これでやっとまさかの十八連敗を止める事が出来るぜ!)

上条(さらにこの激辛せんべいをコイツらにお見舞いする事が……)

上条(……やってやる……やってやるぞ上条さんは!)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:29:02.59 ID:z1VSEyO5o<>


上条「……ぬふふ」ニヤニヤ



青ピ「あれー? カミやん何ニヤニヤしとん?」

吹寄「まさか大貧民になりすぎて、頭が壊れてしまったんじゃないわよね?」

上条「はあ? べ、別に壊れてねえし! 何言ってんだよ吹寄!」

青ピ「何や怪しいなぁ」

土御門「珍しく良い手札とかが来たんじゃないのかにゃー?」

上条「(ギク な、何言ってんだよ土御門。と、とりあえずさっさと始めるとしようぜー」アセ


吹寄(これは絶対良い手札ね)

青ピ(百パー良い手札やな)

土御門(やれやれ。バレバレだぜカミやん……)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:29:31.64 ID:z1VSEyO5o<>

上条「ええと、次は誰が最初だっけ?」

青ピ「順番的につっちーやな」

土御門「よし! ではエンターテイナーな土御門さんが面白い事をしようと思うぜい!」

吹寄「余り余計な事はするんじゃないわよ」

上条「ぐふふ。さっさと出せよ土御門」

上条(俺の最強のカード軍団が火を吹――)



土御門「はい。5×四枚で開幕革命」



上条「な、革め……がああああああああああああああああああああああッ!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:30:08.80 ID:z1VSEyO5o<>

禁書「私ね! 神経衰弱が得意なんだよ!」

結標「へえ、どうして?」

禁書「私の完全記憶能力であらかじめカードの傷一つまで覚えて、ワンターンキルするからなんだよ!」

結標「何と言うチート!」

姫神「だからインデックスが居る時には。トランプはおろかカードゲームは誰もやらない」

打ち止め「すごいねー! でもミサカだってミサカネットワークを利用すれば多少はチートできるよ! ってミサカはミサカはふふんと胸を張ってみる」フフン

結標「まあ、私もそれなりには記憶力には自信はあるけど……」

黄泉川「記憶喪失してるのにか?」

結標「ほっといてください!」


タラララーン♪


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:30:35.76 ID:z1VSEyO5o<>

禁書「あっ。誰かのケイタイデンワーが鳴ってるよ!」

結標「この音は私のね。んっと……」ゴソゴソ

結標「……メール? 誰かしら……?」カチャ


From:一方通行

Sub :(non title)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

助けろ





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


結標「…………はい?」

打ち止め「どうしたのー? 誰からー? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:31:04.36 ID:z1VSEyO5o<>

結標「ああ、一方通行からメールが来たのよ」

姫神「アクセラ君から? 何て?」

結標「何か『助けろ』って書いてあるんだけど……」

禁書「それだけ?」

結標「うん」

打ち止め「まったく状況がわからない文章だね、ってミサカはミサカは溜め息を吐いてみたり」ハァ

結標「そうよね。何を助けて欲しいのかちゃんと伝えて欲しいわ」

禁書「……はっ! もしかして魔術師に襲われて――」

姫神「それはない。事実小萌の車は無事」

結標「魔術師……? 何それ? マ○ー審司みたいな人の事?」

打ち止め「それは手品師だよアワキお姉ちゃん、ってミサカはミサカは間違いを指摘してみたり」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:31:31.48 ID:z1VSEyO5o<>

姫神「まあ。魔術師なんてファンタジーな事は置いといて。メール返信してみたら?」

結標「そうね。現時点の情報じゃ何がなんやらさっぱりだものね」ピッピッ

打ち止め「……でも何となくだけど、何が助けて欲しいのか何となくわかる気がする、ってミサカはミサカはさっきの会話を思い出してみたり」

禁書「あ、そうか。ひょうかと気まずい雰囲気になってしまったんだね!」

黄泉川「おおー、やっぱり大人二人はスルーの方向にしたかー」

結標「じゃあ送信しますねー、と」ピッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:32:00.97 ID:z1VSEyO5o<>

同日 同時

-小萌の車・車内-



ピピピッピピピッ!



風斬「……!?」ビク

一方通行(おっ、やっと返信が来やがったか。遅せェンだよ結標)ピッ


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

何を(´・ω・`)?





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


一方通行「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:32:33.54 ID:z1VSEyO5o<>

同日 同時

-黄泉川の車・車内-


タラララーン♪


結標「あっ、返って来た」カチャ

姫神「返信早いね」


From:一方通行

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今すぐ俺をそっちにテレポートさせろ





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


結標「……あーあ、アイツ逃げる気満々ね」

禁書「あの人もしかしてひょうかの事嫌い……なのかな?」アセ

打ち止め「だいじょうぶだよ! コミュ障なだけだよ!」

禁書「コミュショウ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:33:01.07 ID:z1VSEyO5o<>

結標「とりあえず無理だと送ってみるわ」

姫神「無理なの?」

結標「こんな早く動いてる状態でのテレポートは危険だわ!」

姫神「……たしかに。違う物を転移させる可能性もある」

結標「それにこの車はとっくに定員オーバーしちゃってるし……」

姫神「それじゃあ無理だね」

結標「と、いうわけで送信!」ピッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:33:34.65 ID:z1VSEyO5o<>

同日 同時

-黄泉川の車・車内-


ピピピッピピピッ!


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

常識的に考えて無理!

人( ̄ω ̄;) スマヌ





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


一方通行「…………」

風斬「…………?」

一方通行「…………」ミシミシ

風斬「ひっ」ビク

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:34:03.07 ID:z1VSEyO5o<>

〜ここからはメールのやりとりだけでお楽しみください〜


From:一方通行

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

オマエの座標移動は常識が通用しねェンだろ?

やれ





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

何そのキャッチフレーズ!?

ソースどこよ初耳だわ!!





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:34:33.63 ID:z1VSEyO5o<>

From:一方通行

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

いいから早く白

これ以上は俺の精神が保たねェ





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

誤変換とかどんだけ焦ってんのよ(*´ο`*)=3

ところで今どんな状況なの?





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:35:00.85 ID:z1VSEyO5o<>

From:一方通行

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ここまで風斬との会話なし

だから早く俺を助けろ




あと顔文字ムカつくンだよ殺すぞ


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

つまりその雰囲気が気まずいというわけね

(-_-)ウームそれなら風斬さんへ話しかければ良

いんじゃない?





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:35:28.64 ID:z1VSEyO5o<>

From:一方通行

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

は? 出来るわけねェだろボケアイツ俺と目ェ

合う度「ひっ」とか言ってビビってンだぞ顔文

字イイ加減にそろマジで殺すぞ





━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

貴方の顔が怖いしねー……しょうがない

まあそれは貴方が愛想悪いからそうなるんじゃ

ないかしら?

笑顔でとまでは言わないからも話しかけてみれ

ば良いんじゃない?


(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:35:57.85 ID:z1VSEyO5o<>

From:一方通行

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

オイ何ださっきの顔文字絶対ェこのメールに関

係ねかったろイイ加減にしろコロスぞ







━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ごめんごめん<(_ _)>

貴方があまりにも面白くてつい……



とりあえず「ご趣味は何ですか?」みたいな感

じで話しかけてみたら?

それで駄目だったらまたメールしてきて

わかった?( ´∀`)?


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:36:26.38 ID:z1VSEyO5o<>

From:一方通行

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

了解







━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


From:結標淡希

Sub :Re:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

頑張ってねー($・・)/~~~






━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:36:54.94 ID:z1VSEyO5o<>

同日 09:30

-黄泉川の車・車内-


カチャ


一方通行「……ふゥ」

一方通行(さァて、どォすっかなァ? 俺がコイツの趣味を聞いてどォなるってンだよ)

一方通行(……まァイイか。せっかく結標の野郎が作戦を提案してくれやがったンだ)

一方通行(とりあえず失敗覚悟でやってみっかなっと――)

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/10(火) 21:38:59.92 ID:j1wLIIlIO<> 来たか…(ガタッ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/10(火) 21:39:44.06 ID:z1VSEyO5o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

一方さんのキャラ崩壊楽しいれす(^q^)

次はまたいつになるか分かりませんが
ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/10(火) 21:42:44.89 ID:j1wLIIlIO<> >>414

一方さんマジ不憫(ゲス顔) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 04:15:56.11 ID:WFGV80iYo<> ご趣味はァ?

見合いかっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/15(日) 00:13:52.01 ID:U3xN+G+U0<> やっと追いついた、と <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:14:18.44 ID:4VFFkRTao<>
少し投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:14:44.95 ID:4VFFkRTao<>

風斬「……、……」

一方通行「……オイ」

風斬「!! は、はい!」ビクッ

一方通行「……風斬っつったか」

風斬「そ、そうです……、はい……」

一方通行「オマエの……趣味は何だァ?」

風斬「えっ……趣味、ですか……?」

一方通行「あァ……そォ、趣味」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/16(月) 21:14:46.09 ID:YcFzxrsIO<> 来たか…(ガタッ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:15:24.18 ID:4VFFkRTao<>

風斬「……えと、……その……」

一方通行「…………」

風斬「……、……」

一方通行「……あン? どォした?」

風斬「……ええと、街の……」

一方通行「……街?」

風斬「街の中を……その。歩いて回るのが好きです、はい」

一方通行「……そ、そォか」

一方通行(よォするに散歩っつゥ事か……)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:16:06.42 ID:4VFFkRTao<>

風斬「…………」

一方通行「…………」


芳川(……会話終了、か)ハァ

小萌(あははー、会話が終了しちゃいましたねー)タラ


一方通行「…………」

風斬「……え、えっと、あの!」

一方通行「あ、あァ。何だ?」

風斬「あ、あと、インデックスと一緒に、……その、遊ぶのも趣味です……!」

一方通行「そ、そォか。たしかオマエはアイツの連れだったっけなァ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:16:53.55 ID:4VFFkRTao<>

一方通行「…………」

風斬「…………」


一方通行(……あン? 会話が続かねェ。どォいう事だ?)

芳川(――みたいな顔してるわね。わかりやすい子)

小萌(アクセラちゃん、会話を続けるには話を広げる事が重要なのですよー)


一方通行(……マジでどォしよォか。一旦ここは引いて結標に助け船を――)

風斬「……そ、その」

一方通行「お、おォ。何だ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:17:23.78 ID:4VFFkRTao<>

風斬「……あ、あなたの趣味は、……その、何ですか……?」


小萌(おおっ! ナイスです風斬さん!)

芳川(会話を必死に繋ぎ止めようとしている健気さが泣けるわね)


一方通行「……趣味だァ、俺のか?」

風斬「は、はい……」

一方通行「お、おォ……」

風斬「…………」ドキドキ

一方通行「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:18:24.30 ID:4VFFkRTao<>

一方通行「…………」

風斬「…………?」


一方通行(……あ、アレ? 俺の趣味って何だっけか……?)

一方通行(趣味ってアレだよなァアレ。暇潰しみてェなモンだよなァ)

一方通行(俺って暇な時に何やってたっけなァ……?)

一方通行(…………)

一方通行(……暇あれば寝てンな)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:18:50.48 ID:4VFFkRTao<>

一方通行(しかし今さらながら寝るっつゥのはあくまで生活リズムの中の一つだ)

一方通行(もしかしなくても趣味とは言えねェンじゃねェのか?」

一方通行(ナンテコッタイ。俺。趣味。ナクネ?)

一方通行(ならばどォ返答するべきだ? 素直に『趣味なンてねェ』と答えるべきか)

一方通行(いや待てよ、コッチから趣味を聞いたンだ。そりゃァさすがにねェだろ)

一方通行(ここはあえて『昼寝』と答えるか? 何かこォ考えると趣味っぽく見えるよォな……)

一方通行(……面倒臭せェ)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:19:20.74 ID:4VFFkRTao<>

一方通行「……俺の趣味だが……」

風斬「……あっ、はい!」

一方通行「……正直に言うと趣味はねェ」

風斬「……ないんですか?」

一方通行「あァ……まァ強いていうなら寝る事だな」

風斬「寝るのがお好きなんです……か?」

一方通行「そォだな。暇ありゃ寝てる」

風斬「……寝過ぎたら、……その、寝られなくなりませんか?」

一方通行「何の問題もねェよ。俺は寝たい時に寝られる」

風斬「そ、そうですか。すごい……ですね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:20:17.31 ID:4VFFkRTao<>

一方通行「…………」

風斬「…………」

一方通行(……も、もォ限界だ。知って間もねェヤツとの会話はキツすぎる)

一方通行(今のは俺にしては頑張った方だろ。結構会話したと思えるぞ)

一方通行(まだ着かねェのか目的地にはよォ?)キョロ

一方通行(……まだ第二十学区にすら着いてねェ……)

一方通行(仕方がねェ。会話を続行させる)

一方通行(そのためにレベル5の脳みそをフル回転させるしかねェ)

一方通行(普段俺はどォやって会話してる)

一方通行(考えろ! 思い出せ! 見つけるンだこの状況の突破口ォ!!)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/16(月) 21:21:47.22 ID:4VFFkRTao<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださってくださったみなさんありがとうございます

これだけ待たせてこれだけしか書けてないとはorz
次の投下でスキー場に辿り着けるといいな……

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/16(月) 21:22:10.27 ID:YcFzxrsIO<> 乙
期待して舞ってる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/07/16(月) 22:46:33.90 ID:TVwOMARR0<> 頑張れ!一方さん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県)<>sage<>2012/07/16(月) 22:56:55.06 ID:x5iAELsY0<> 面白い乙
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/17(火) 00:51:07.13 ID:Z3+trZhDO<> おつおつ、二人とも頑張るなぁ
マラソン・ボーリングの時といいここの一方さんはマジで頭良さそう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/17(火) 18:15:12.45 ID:fjz1Sh3MP<> アタマいいけどアホな子だろ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:02:45.67 ID:x7h2c946o<>
みなさんこんばんは
やっと夏休みに入ったぜ!
といってもいろいろあって夏休みって言えないんだけどな……
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:03:16.78 ID:x7h2c946o<>

一方通行(……つゥか思いだそォにも風斬みてェなヤツと話した事ねェンだけど)

一方通行(前例がねェンだったら思い出しよォがねェじゃねェかクソが)

一方通行(なら他の方法を考えるしかねェ)

一方通行(…………)

一方通行(……そォいえば結標は趣味を聞けってメールに書いていた)

一方通行(今思ったが何で趣味なンだ? それが会話を繋げる事に何か関係があンのか?)

一方通行(今会話が止まってるところからして、趣味を聞く事が会話を広げる方法じゃねェ)

一方通行(……聞く?)

一方通行(…………そォか!)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:03:52.66 ID:x7h2c946o<>

一方通行(……結標の言いてェ事がやっと理解できた)

一方通行(よォするに質問して会話を繋げろっつゥ事だろ)

一方通行(初対面のヤツとの会話は質問攻めに限るとかどっかの木原クンが言ってた気がする)

一方通行(つまり、風斬に質問攻めして会話をとぎらせねェよォにするっつゥ事か)

一方通行(そォとわかりゃァ……)ジロ


風斬「……、……?」


一方通行(質問=疑問だろォからコイツを見て疑問点を探る!)ジー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:04:27.60 ID:x7h2c946o<>

一方通行「…………」ジー

風斬「……え、えっと……その……」モジモジ

一方通行「…………」ジー

風斬「…………。…………。あ、あの……」

一方通行「あァ? 何だ?」

風斬「私の顔に……その……。な、何かついて……ますか?」

一方通行「いや、別にそンなモン付いてねェけど」

風斬「そ、そうですか……ごめんなさい……」

一方通行「お、おォ……」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 22:04:51.45 ID:WQzeCQ4IO<> 来たか…(ガタッ
そして何物騒なこと教えてんだ木原くンはwww <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:04:57.61 ID:x7h2c946o<>

風斬「…………」


一方通行(……何か知らねェが謝らせちまった)

一方通行(まァイイ。とにかく観察しろ。早く見つけるンだ疑問を!)ジー


風斬(……ど、どうしてこっちを見てくるんだろ……?)オドオド


一方通行「…………なァ風斬」

風斬「……! は、はい! 何でしょう……?」

一方通行「思ったンだがよォ」

風斬「……はい?」


一方通行「オマエ何で制服着てンの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:05:34.83 ID:x7h2c946o<>

風斬「…………」

一方通行「…………?」

風斬「……あ、ああ。だから……ずっとこっちを見てたんですね……?」

一方通行「いや違げェけど」

風斬「……違うんですか……」

一方通行「で、何で制服着てンだ? 俺達は今から遊びに行くっつゥ予定だった気がすンだけどよォ」

風斬「……ええと、……だ、だめなんですか?」

一方通行「別に駄目とは言ってねェよ。単に疑問に思っただけだ」

風斬「そうなんですか。……そ、そのですね。別に理由は無いと思います、よ」

一方通行「そォか。意味はねェのか……」

風斬「は、はい……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:06:06.02 ID:x7h2c946o<>

一方通行(……チッ、不味いな。このままじゃさっきと同じ状況じゃねェか)

一方通行(会話をとぎらせるわけにはいかねェ。何か質問を……!)


一方通行「……そォいやその制服って霧ヶ丘女学院のヤツだよな?」

風斬「え、ええと……はい、そうです」

一方通行「……霧ヶ丘っつゥ事はオマエも何かしら特殊な能力を持ってるっつゥ事か?」

風斬「…………、そ、その……」モジモジ

一方通行「…………」

風斬「…………」

一方通行「……あン? どォした?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:06:39.99 ID:x7h2c946o<>

芳川「風斬さん。別に答えたくなかったら答えなくても良いわよ」


一方通行「あァン? 何勝手に会話に乱入しに来てンだ芳川ァ?」

芳川「別に。ただ私は空気を呼んだだけよ」

一方通行「空気だァ?」

小萌「アクセラちゃん。人には知られたくない秘密の一つや二つあるのですよー」

芳川「キミにもあるでしょ? 知られたくない事たくさん……」

一方通行「……そォか、わかった……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:07:10.56 ID:x7h2c946o<>

風斬「…………。…………」

一方通行「風斬」

風斬「……は、はい……」

一方通行「この話題はもォなしだ。質問変えンぞ」

風斬「……、ご、ごめんなさい」

一方通行「別に謝る事はねェだろ。じゃあ質問だ」

風斬「…………」

一方通行「……そォだな。じゃあオマエとインデックスとの話でも聞かせろ」

風斬「……はい!」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:07:44.55 ID:x7h2c946o<>


――
―――


同日 11:00

-小萌の車・車内-


風斬「――というわけです」

一方通行「ヘェ。まァアイツらしいっつったらアイツらしいな」


小萌「……二人ともそろそろスキー場に着きますよー!」


風斬「……はっ、はい」

一方通行「もォそンな時間か。話してるとあっという間だったな」

風斬「……そ、そうですね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:08:11.29 ID:x7h2c946o<>

一方通行「……そォいや話しててわかった事があンだがな」

風斬「は、はい?」

一方通行「いざ話すとオマエって結構喋るンだな」

風斬「……! い、いえ……そ、そんな事無いです」

一方通行「ま、別にイイけどよォ」

風斬「…………」

一方通行「……風斬」

風斬「……なんですか?」

一方通行「まァその何だァ、これから三日間っつゥ短けェ間だがお互い楽しむとしよォぜ」

風斬「…………は、はい!」ニコ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:08:38.04 ID:x7h2c946o<>

芳川「……へえ、一方通行にしてはやるようになったじゃない」

小萌「そうですねー。私が初めて会った時に比べても表情とかも柔らかくなったと思いますよ!」

芳川「え? それ本当に?」

小萌「? はい。そうですよ」

芳川「……性格はともかく表情はあまり変わって無い様な気がするのだけど……」

小萌「そうですか? ちゃんと変わってますよ!」ニコ

芳川(……もしかして私の心が荒んだ証拠なのかしら……泣けてくるわね……)ガク

小萌「?」


―――
――

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/24(火) 22:11:36.97 ID:x7h2c946o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございます

何かいろいろ端折り過ぎて詰め込み過ぎたアニメみたいなっとるww
だんだん風斬のキャラがどんなのだったか思い出せなくってきた
ま、ぼちぼち頑張るとしますか

一応夏休み(笑)なので投下ペースを早められるよう努力したいです!
ではではノシ

※ヒロインはあわきんです
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 22:18:29.11 ID:WQzeCQ4IO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 22:31:43.39 ID:Bif1l5fDO<> 乙、ちゃんと話せるじゃないか! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/07/24(火) 22:47:53.19 ID:dbYI6Gk/0<> 来てたー!乙乙。スキー楽しみだな! <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:46:01.33 ID:TE8mEEh8o<>
みなさんこんばんは
投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:46:30.12 ID:TE8mEEh8o<>


――
―――

同日 11:30

−第二十学区・スキー場−


青ピ「よっしゃあああ!! やっと着いたでえ!!」

土御門「同じ学園都市内とは思えないほど時間がかかってる気がするにゃー」

吹寄「旅行ってのは移動の時間も楽しむものよ!」

青ピ「楽しんだのはカミやんだけやん」

土御門「そーだにゃー、あの中で一番ハシャイでたと思うぜい」

上条「……そりゃあんだけ激辛せんべい食わされたら嫌でもはしゃぐわ……」

打ち止め「ヒーローさん。唇真っ赤だね、ってミサカはミサカは少し心配してみたり」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:47:14.65 ID:TE8mEEh8o<>

禁書「ひょうかー!」

風斬「……あっ、インデックス」

禁書「元気にしてたひょうかー?」

風斬「うん、私はいつでも元気だよ」

禁書「あくせられーたに変な事されなかった?」

一方通行「するかッ!!」

禁書「ひっ、わ、わかってるんだようん。あくせられーたはそんな事する人じゃないって事ぐらいうん」

一方通行「当たり前だ。大体俺がそンな事して何の得になるっつゥンだよ」

禁書「『男はケダモノですの!』ってじゃっじめんとっていう品のない女が言ってたんだよ!」

一方通行「アイツか……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:47:43.68 ID:TE8mEEh8o<>

風斬「……、……え、えっと……」モジモジ

禁書「あっ、ごめんねひょうか! 今はひょうかと話しているんだったね」

一方通行「これはひどい」

風斬「……あの、その……えっとね……」

風斬「……良くしてもらったよ」

禁書「何?」

風斬「ちゃんと……優しくしてもらえよ……」

禁書「そっか! それならよかったんだよ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:48:16.58 ID:TE8mEEh8o<>

一方通行「……チッ、くっだらねェ」

結標「……あ、あ、あわわ……」ガクガク

一方通行「あン? 何間抜けな顔で突っ立ってんだオマエ?」

結標「あ、あああ貴方。一体彼女と何があったのよ?」

一方通行「ハァ? 別に何もねェよ。オマエのアドバイス通り動いて、ここまで会話繋げたンだよ」

結標「そ、そう、そうなの。よかったわね」

一方通行「良くねェよ。おかげで初日から体力底を尽きそうじゃねェか」

結標「……まだ半日も経ってないけど」

一方通行「早く寝てェ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:49:03.37 ID:TE8mEEh8o<>

黄泉川「ほいじゃ時間時間だから、宿泊所の部屋に荷物置いて昼メシとしようじゃん」

小萌「宿泊所はこっちですよー!」


打ち止め「おおおっー! こんなところにも雪が積もってるよー!? ってミサカはミサカは初めて見る雪に驚きを隠せなかったり!」

上条「この雪って本物なのか?」

芳川「違うわ。ここの雪は純度100パーの人工製よ」

一方通行「エラく汚く聞こえる純度100パーだなァオイ……っと」ザクザク

結標「……どうしたの? 何か歩くの遅くない?」

一方通行「……いや、何でもねェよ」ザクザク

姫神「もしかして。その杖じゃ雪の中歩くのは難しい?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:50:03.51 ID:TE8mEEh8o<>

黄泉川「ああそっか。一方通行は杖持ちだったじゃん」

一方通行「別に構わねェよ。充分歩ける」ザクザク

吹寄「でもスキー場に入ったらもっと雪深いわよ?」

土御門「……つーかそもそも、アクセラちゃんはスキーできるのかにゃー?」

一方通行「…………」

上条「人の聞きにくい事を堂々と聞いてんじゃねえよ」

青ピ「ごめんなアクセラちゃん。つっちーも別に悪気があって言ったわけじゃないんやでー」

土御門「すまないにゃー」

一方通行「つゥか今さら過ぎンだろ障害者扱いすンの……まァそれについては問題はねェよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:50:53.61 ID:TE8mEEh8o<>

一方通行「俺にはコイツがあるから出来ねェスポーツはねェ」カッカッ

青ピ「出た! アクセラさんのチート能力やー!」

吹寄「たしかにベクトル操作があればどんなスポーツでも大抵トップクラスになれるわね……」

一方通行「スキーはやった事ねェが俺がヘマをするなんて事はねェ」

打ち止め「おおっー! じゃあジャンプして一回転なんて事もできるんだね! ってミサカはミサカは興味を示してみたり!」

一方通行「まァな。一回転どころか十回転でも百回転やってやるよ」 

打ち止め「わぁー!! すごーい!! 絶対! 絶対にやってね!! ってミサカはミサカは期待の眼差しを向けてみたり!」

姫神「でもそのチートタイムも制限時間がある」

一方通行「…………」

芳川「まあいつもの事ね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:51:54.23 ID:TE8mEEh8o<>

結標「……で、滑ってない時は通常モードにするとしても、その間はどうするの? ストックを杖代わりにするの?」

一方通行「まァそれが妥当だわな」

土御門「にゃー。ってことはアクセラちゃんはスキーしかできないって事かにゃー?」

一方通行「あン?」

上条「ああ、たしかに一方通行にはスノボは危ねえよな」

一方通行「……どォいう意味だ?」

芳川「単純にスノーボードはスキーみたいに杖代わりになる物を使わないからじゃないかしら?」

結標「かと言って杖を持ちながらするのもねえ……」

一方通行「……ケッ、そォいう意味か。ンなら問題ねェよ」

結標「え?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:52:30.79 ID:TE8mEEh8o<>

一方通行「手筈通りなら例の物が宿泊所に届いてるはずだからな」

姫神「届いてる……何か頼んだの?」

青ピ「あっわかった! 今日発売の新作のエロg――ぎゃぁああああああああああッ!!」ドッパァァン

打ち止め「……あららー、アオガミがお星様になっちゃった、ってミサカはミサカはビシッと敬礼してみたり」ビシッ

一方通行「チッ、くだらねェ事言ってるからこォなるンだよ」カチ

黄泉川「……アイツ生きてるじゃん?」

土御門「どうせ青髪ピアスの事だから多分大丈夫だぜい」

結標「ホントひどい扱いよね、彼」

上条「で、結局何を頼んだんだ一方通行?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:53:25.21 ID:TE8mEEh8o<>

一方通行「ああ、大したモンじゃねェよ気にすンな」

結標「何その言い方? ものすっごい気になるんだけど」

吹寄「そうね。いつもストレートにモノを言ってるけど、今回はやけに焦らすわね」

一方通行「あァ? いつも俺そンなストレートに言ってるか?」

姫神「うん。そういう印象ある」

一方通行「チッ、まァ本当に大したモンじゃねェから気にすンな」

結標「うわっ、余計気になるー」

青ピ「まさか同人s――どわぁああああああああああああああッ!!」グパァァン

一方通行「とにかくオマエらには関係ねェよ」カチ

土御門「青ピェ……」

結標「……まあいいわ。どうせ宿泊所に着いたらわかる事だし」

吹寄「……そうね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:53:53.72 ID:TE8mEEh8o<>

禁書「……むむむ。とうま達は何か難しい話をしてるっぽいから会話に入れないんだよ」

風斬「……あはは、そうだね」

小萌「ところでお二人はスキーとかの経験はあるんですかー?」

禁書「私は無いに等しいんだよ!」フフン

小萌「何でそんな誇らしげなんですかー?」

風斬「…………、えっと……あの……」

小萌「風斬さん……いえ、風斬ちゃんはどうですかー?」

風斬「……は、はい。やっとこと……ない、です」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:54:20.56 ID:TE8mEEh8o<>

小萌「ほほう、そうなんですかー」

禁書「わーひょうか私と一緒なんだよ!」

小萌「じゃあ先生がきちんと二人にスキーを教えてあげますよ!」フフン

風斬「……あ、ありがとうございます」

禁書「えー、こもえがー? こもえはスキーできるのー?」

小萌「なあっ!? せ、先生はぁ大人だからスキーできるんですぅ!」


―――
――


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/29(日) 21:56:04.40 ID:8Zt/4qtIO<> 来てたか…(ガクッ




支援 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/29(日) 21:56:14.48 ID:TE8mEEh8o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

なかなか話が進まないでござる
どうせスキー回長くなりそうだから遊園地回、クリスマス回みたいに色々キャラ出しまくろうかと思う今日この頃
アオガミがアマガミに見えたは俺だけでいい

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/29(日) 21:57:09.84 ID:8Zt/4qtIO<> >>466
なん…だと…乙!




大丈夫だ、問題無い。俺も見えた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/29(日) 22:08:25.10 ID:sBOZCaEDO<> あわあわきん可愛い乙

アマガミピアス…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/07/30(月) 06:47:38.10 ID:JJu2xRXG0<> 風斬のやさしくしてもらえよ に笑た <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/07/30(月) 06:56:16.38 ID:YkKjQTlto<> >>469
すみません誤字ってましたorz
正確には

風斬「ちゃんと……優しくしてもらえたよ……」

ですねマジすみません
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/07/30(月) 21:16:56.16 ID:cJ8nKYHWo<> 乙! <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:30:39.61 ID:VaAbZi5mo<>
遅くなって済まん
投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:31:20.72 ID:VaAbZi5mo<>


――
―――


同日 11:40

-第二十学区・スキー場・宿泊所-


ウィーン。


打ち止め「……おおっ! なんだかホテルのロビーみたーい! ってミサカはミサカは興奮しすぎて走り回ってみたり」トテチテ

一方通行「オマエホテル行った事ねェだろ」

結標「危ないから走っちゃ駄目よー」

青ピ「幼女がホテルって……ふぅ」

上条「また一方通行にブッ飛ばされるぞ」

土御門「そういうことは思っても口に出しちゃ駄目だぜい、生きていくためにも」

青ピ「せやな。これからは想像だけで我慢して――」

一方通行「遅せェよ」バキッ

青ピ「あァああああああああああああああッー!! 尻がぁ、尻がァああああッ!! 尻が二つに割れたー!!」

上条「尻は元から割れてんだろ」

黄泉川「じゃあ私と小萌センセは受付行ってくるから、適当にそこらで待ってるじゃんよ」

小萌「では行ってきます」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:32:01.04 ID:VaAbZi5mo<>

禁書「ねえねえとうまー」

上条「なんだよインデックス?」

禁書「あのじどーはんばいきに入ってるアイスクリームが食べたいんだよ」

上条「これから昼メシだぞ」

禁書「知ってる」

上条「じゃあ俺が買わない事ぐらい知ってんだろ」

禁書「でもとうまならきっと買ってくれるって信じてる」キラキラ

上条「だったらこれからは買ってくれない方を信じてくれ」

禁書「ぶーぶー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:32:37.06 ID:VaAbZi5mo<>

禁書「と、いうわけでひょうか買ってー」

風斬「え、えっと……私?」

上条「買うんじゃねえぞ風斬。こいつの友達だってんならなおさらだ」

禁書「とうまは黙ってるんだよ! これは私とひょうかの話なんだよ」

風斬「……その、じゃ、じゃあ……」

吹寄「風斬さーん、こっちで一緒に雑談でもしましょー」

風斬「えっ? え、と、その……」

上条「別に行っていいぞ。インデックスの相手は俺がすっから」

風斬「……そ、あの、いいんですか?」

上条「別に行きたくないなら、それはそれで構わねえけど」

風斬「…………じゃあ行ってきます」

上条「いってらっしゃい」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:33:26.21 ID:VaAbZi5mo<>

上条「さぁて、こっからインデックスを説教する作業に入るわけだが……」


禁書「――わーい! ありがとうなんだよあくせられーた」

一方通行「気にすンな。その代わりこの施設の食料壊滅なンて事態を巻き起こすンじゃねェぞ」


上条「っておいぃぃぃぃ!!」

一方通行「あン? 何だよ三下」

上条「ナンデインデックスにアイス奢ってんですかねー?」

禁書「アイスうまー」

一方通行「別に構わねェだろ。アイスの一つや二つ」

上条「子供は甘やかしちゃ駄目なんですぅ!」

一方通行「知ってる。ウチのクソガキで十分身に染みてる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:33:58.59 ID:VaAbZi5mo<>

上条「はぁ……まあいいや。で、お前は例のお届けモノを取りに行かなくていいのか?」

一方通行「おォ、今から行ってくるつもりだ」

上条「結局何を買ったんだ」

一方通行「もォすぐわかるってのになぜ聞いてくる」

上条「いやなんとなく」

一方通行「…………」

上条「……どうした?」

一方通行「いや、青髪の野郎ォがまた口挟ンでくると思ったからよォ」

上条「ああ、そうか」

青ピ「呼ばれて飛び出て――」

一方通行「呼ンでねェよ帰れ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:34:47.97 ID:VaAbZi5mo<>

-受付-


一方通行「……あのォスンマセン」

受付「はい。何でしょう」

一方通行「俺宛の荷物が届いてるはずなンすけど」

受付「ええと……あ、あきゅすみません、アクセラレータ様でしょうか?」

一方通行「……ああそォだけど」

受付「では身分を証明できるものをお願いします」

一方通行「あァ」スッ

受付「……はい、確認しました。ではお受け取りください」スッ

一方通行「ありがとォよ」ガシ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:35:53.27 ID:VaAbZi5mo<>

打ち止め「ねえねえ! 先生二人は行ったけどヨシカワは行かなくてもいいの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

芳川「私が行かなくても十分間に合ってるでしょ」

打ち止め「でもそれじゃあヨシカワは大人組にハブられてることになるよ、ってミサカはミサ痛い痛い痛い!」

芳川「どーこでそんな言葉覚えてきたのかしらねーこの子は……」グリグリ

一方通行「何やってンだこの馬鹿どもは」

打ち止め「あっ。その手に持ってるアタッシュケースはなに? ってミサカはミサカは興味心身になってみたり」

芳川「届くとか言ってたからダンボールかなにかに入ってるものかと思ってたけど……」

一方通行「あァ。これは特注品だからな」パカ

打ち止め「おおおおおっ――おおっ? なにこれ?」

芳川「何かの部品の様ね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:36:44.69 ID:VaAbZi5mo<>

一方通行「……ヘェ。さすがは冥土帰し作だけあってよく出来てンなァこれ」ジー

打ち止め「なにそれ説明書? 見せて見せてー! ってミサカはミサカは頼み込んでみたり」

一方通行「別に構わねェがそンなモン見て何が面白れェンだ?」スッ

打ち止め「はい。ええっと……」ジー

芳川「何が書いてあるの?」

打ち止め「…………わかった! これは鉄砲だな、ってミサカはミサカはこの限られて情報から特定してみたり」

芳川「鉄砲? 何でキミみたいな武力の塊みたいな人が今さら銃火器?」

一方通行「違げェだろ。つゥか、どォ見てもこのパーツからそンなモン出来ねェだろォが」カチャカチャ

打ち止め「じゃあ何なの? ってミサカはミサカは再度尋ねてみる」

芳川「打ち止め。ちょっとそれ貸してちょうだいな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:38:00.74 ID:VaAbZi5mo<>

芳川「…………これは……何かしら? ルンバの強化版?」

一方通行「何でそこで学園都市の外で売られてる機械の名前が出てくンだ」カチャカチャ

芳川「冗談よ。これが何かはすぐにわかったけど、先端に付いてるこれが気になってね」

打ち止め「えーなになにー? 教えてヨシカワー!」

芳川「もうそろそろ出来るだろうから、それを見れば一発解決よ」

一方通行「…………ほら完成だ」ガチャ

打ち止め「……うわぁ、なにこれー?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:38:27.41 ID:VaAbZi5mo<>


――
―――


小萌「はーいみなさーん。手続きを終えることができましたよー」

吹寄「どうやらやっと終わったようね」

結標「で、部屋割とかどうなってるんですか?」

黄泉川「せっかちじゃんね。また後で言うじゃん」

禁書「ひょうかー。一緒の部屋になれるといいねー」ペロペロ

風斬「……結局、アイス買ってもらったんだ」

上条「……不幸だ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:38:56.43 ID:VaAbZi5mo<>

打ち止め「おおっー! やっと終わったかー。早く部屋に行こうよー、ってミサカはミサカは急かしてみたり」

芳川「こら、走らないって言われてるでしょ」

打ち止め「はーい!」

青ピ「……やっぱロリはええなぁ純粋で」

土御門「これで義妹+メイド服だったら完璧だにゃー」

ウィンカチャン、ウィンカチャン。

青ピ「ん、何の音これ?」

土御門「こっちの方から聞こえて来るぜい……え?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:39:24.20 ID:VaAbZi5mo<>

ウィンカチャン、ウィンカチャン。

姫神「……何の音?」

吹寄「何か足が付いてるラジコンロボットを思い出す音ね」

結標「何でラジコンがこんなところに」

一方通行「ラジコンじゃねェよ」

結標「あら一方通行。どこに行って――はい?」

姫神「これは……」

風斬「ひっ」

禁書「おおっー。何だかすごく科学っぽいんだよ!」

上条「……一方通行。一応聞くけどそれ何だ?」

一方通行「何って決まってンだろ。これは――」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:40:19.37 ID:VaAbZi5mo<>


ウィンカチャン、ウィンカチャン。


一方通行「――杖だ」


ウィンカチャン、ウィンカチャン。


全員『(全然杖に見えない)』


ウィンカチャン、ウィンカチャン。


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/05(日) 20:45:51.59 ID:VaAbZi5mo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

スキー旅行なのにまだスキーしてねえよ
つーか夏休みにスキー旅行の話を書くって……

ちなみにアニメ派の皆さんは分からないと思いますが
一方さんの杖がNEW杖になりました
どんなのか見たい方はURL貼っときますね
http://r-s.sakura.ne.jp/w/n/ilpa23.jpg

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)<><>2012/08/05(日) 20:48:40.57 ID:QJ9cZe0S0<> いつもありがとうございます!!しかし冥土返しさすがだなwwwwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 01:20:01.65 ID:EBUrlp/IO<> 乙
あのときのやつかwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 17:05:57.95 ID:KJfKYO7e0<> 乙乙
和気あいあい良いな。 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:51:24.43 ID:l778Jc03o<>
やあみんな二週間ぶりすみませんでしたゆるしてください
投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:52:17.93 ID:l778Jc03o<>


――
―――


黄泉川「──じゃあ早速だけど部屋割りを発表するとしようじゃん」

吹寄「はいはーい。質問いいですか?」

小萌「なんですか吹寄ちゃん?」

吹寄「この部屋割りはどういう方法で決めたんですか? またくじ引きかなにかですか?」

黄泉川「それは流石にないじゃん。今回ばかりはくじじゃ駄目な点があるしな」

上条「男女を同じ部屋にするわけにはいかねえしな」

禁書「えっ。でも私ととうまは一緒の部屋に――」

上条「一緒には寝てねえだろうが!」

吹寄「上条……貴様というヤツは」

姫神「不潔ー」

上条「だからなんにもしてねえって! つか姫神さん事情知ってますよねえ!?」

風斬「…………、…………」

上条「ちょっと風斬さん! あなたまでそんな目で見ないでくださいお願いします!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:53:12.36 ID:l778Jc03o<>

黄泉川「……ごほん。まあとにかく部屋は先生たちがちゃんと上手いこと決めたから安心するじゃん」

小萌「では発表するですよー。ちなみに部屋は四人部屋を四つ取ってますから」

黄泉川「じゃあまず206号室。上条、青髪ピアス、土御門、一方通行の四人じゃん」

土御門「にゃー、安易に予想できただけに残念だにゃー」

青ピ「えええっーむさ苦しい男四人なんてやだー!」

一方通行「文句言ってンじゃねェぞ。なんならオマエだけ廊下に放り捨ててやろォか」

青ピ「ちょ、アクセラちゃんそれダジャレ?」

一方通行「あン?」

青ピ「廊下に放り捨ててや“ろうか”なんて――」


ゴキッ


青ピ「」

上条「またか」

土御門「無茶しやがって……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:53:50.56 ID:l778Jc03o<>

小萌「……ええと、じゃあ続きまして302号室です。吹寄ちゃん、姫神ちゃん、結標ちゃんの三人です」

吹寄「まあ、無難って言ったら無難ね」

姫神「問題ない」

結標「少し普通すぎるってのはあるかなー」

青ピ「だ、だったら姉さん! ここはボクを追加メンバーとして新たななか――」


グシャ


青ピ「」

一方通行「オマエの住処は廊下だろォが。イイ加減にしやがれクソ野郎が」カチ

上条「いつになったらこいつは成長するんだろうな」

土御門「青髪ピアスはこれで完全体みたいなものだぜい、もう手遅れだな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:54:59.44 ID:l778Jc03o<>

黄泉川「次はそのお隣の303号室な。インデックス、打ち止め、風斬」

禁書「やったねひょうか! 私たち同じ部屋だよ!」

風斬「う、うん。そうだね」

打ち止め「ぶーぶー! なんかこれミサカだけハブられてる気がする、ってミサカはミサカは頬を膨らませて文句をたれたり」

結標「そういえばそうね。一緒に住んでるメンバー誰もいないし」

一方通行「たまには社会勉強して来いクソガキ」

打ち止め「そのセリフそっくりそのままあなたに返すよ!」

一方通行「ンだと潰すぞゴラ」

禁書「まあまあらすとおーだー! 私たちと一緒に頑張ろう!」

風斬「……えっと……が、がんばろ」

打ち止め「……うん! なにを頑張るのか分かんないけどガンバろ! インデックスとカザキリお姉ちゃん!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:56:14.75 ID:l778Jc03o<>

風斬「お、お姉ちゃん……?」

禁書「ちょ、ちょっとらすとおーだー! 私もあなたより年上なんだから私もお姉さんなんだよ!」

一方通行「オイ、なんかガキがほざいてンぞ」

上条「そういう年頃なんだろ」

禁書「む、とうま。なんかそこはかとなく私の事馬鹿にしてない?」グルルル

上条「え゛っ? な、何で俺だけなんでせうか。そ、そもそも一方通行が最初に――」

禁書「問答無用なんだよ」ガブッ



上条「理不尽だァああああああああああああああああああっ!!」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:56:54.27 ID:l778Jc03o<>

小萌「ちなみに私たち教師と芳川さんは107号室にいますので、なにかあったら尋ねてみてくださいね」

黄泉川「それじゃあ、それぞれの部屋に行って荷物置いてくるじゃん」

小萌「そのあとは食堂に集合ですからねー」

打ち止め「よーし、じゃあ誰が最初に部屋に着くか競争しようよ! ってミサカはミサカはフライングロケットスタート!!」ダッ

禁書「あっ、待つんだよらすとおーだー!」ダッ

風斬「あ、あの。二人とも……走っちゃ……」オロオロ

一方通行「ガキどもなンてほっとけ。一々構ってたら面倒なだけ」ウィーンウィーン

吹寄「えっとアクセラ? その杖の音の事でちょっと良いかしら……」

一方通行「あァ? かっけェだろこれ」ウィーンウィーン

結標「いや、カッコよくはないけど」

姫神「というより。正直うるさい」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:57:41.43 ID:l778Jc03o<>

一方通行「あー、やっぱ女どもにはわかンねェかこの杖の良さが」ウィーンウィーン

土御門「残念ながら俺にも分かんないぜい」

青ピ「せやな」

上条「音に関しては前のヤツのがよかったな」

一方通行「なン……だと……?」ウィーンウィーン

黄泉川「一方通行ー。その音どうにかならないか? 寝てるときとかに横歩かれたら絶対にうるさいじゃん」

芳川「そうね。心地のいい音とは言えないわね」

小萌「え、えーと……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 22:58:39.88 ID:l778Jc03o<>

一方通行「……チッ、わかったわかった。サイレントマナーにすりゃイインだろクソッたれ」カチャ



上条「携帯かよ!」


一方通行「…………」スイー


結標「すごい……本当に静かになってる」

吹寄「どういう技術なのこれ……」

芳川「さすがね冥土帰し……」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:00:07.63 ID:l778Jc03o<>


――
―――


同日 13:00

-スキー場・宿泊所・食堂前ロビー-


打ち止め「──というわけで今は昼食の後だよ! ってミサカはミサカは説明してみたり」

一方通行「いきなり何を言い出しやがンだこのクソガキは」

打ち止め「いやー一応説明しとこうかなーって」

一方通行「誰にだよ」

禁書「ふぅー、腹八分くらいなんだよ」

上条「バイキングで出ていた料理片っ端から食い尽くしたやつの言うことじゃねえな」

姫神「給仕の人泣いてた」

芳川「うふふ、ほんと一度だけでいいから研究させてもらえないかしらねえ、その体」

結標「まだ諦めてなかったんですね……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:01:03.82 ID:l778Jc03o<>

青ピ「しかし、毎度毎度そのちっこい体のどこにあんな量の食いモンが入るんかほんま不思議やでー」

禁書「むー、ちっちゃくないんだよ!」

吹寄「またか青髪……」ボキボキ

青ピ「あ、あはははははジョークやんジョーク、アメリカンジョーク」

上条「どこにアメリカ要素があんだよ」

黄泉川「じゃあ、これからスキー場に行くから各々の部屋にスキーのセット置いてるから、着替えてから一時半にスキー場の入ったところに集合な」

小萌「ちゃんと部屋の鍵は閉めるんですよー」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:01:51.35 ID:l778Jc03o<>


――
―――


同日 13:00

-スキー場・入口-


黄泉川「――よーし。全員集合できてるな」


一方通行「……チッ、動きづらくてうっとおしいなこの服は」

芳川「ぷっ、似合ってない……」クスクス


黄泉川「じゃあ、これからの事をはな――」


一方通行「あァクソババァが。オマエはスッゲェ似合ってるなァババァだから」

結標「何で貴方はこんなところまで来て喧嘩してるのよ」

姫神「まあ。それについては今さら感がある」

一方通行「つゥか喧嘩売ってきたのはこのババァだろ。文句ならコイツに言え」

芳川「やだー、似合ってないって誉め言葉だったのよー知らなかったのー?」

一方通行「聞いた事ねェよそンな褒め言葉。つゥかその気持ち悪りィ喋り方やめろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:02:52.42 ID:l778Jc03o<>

禁書「とうまー。雪ってなんだかおいしそうだね」

打ち止め「ああ、それわかるかも。それならかき氷食べ放題だね、ってミサカはミサカはベタなボケをかましてみる」

上条「言っとくけど学園都市の人工雪は化学物質のオンパレードだぞ。あんま口に入れんじゃねえぞ」

青ピ「おっ! あそこのお姉さん無茶苦茶レベル高いで土御門くん!」

土御門「うむ、やはりまずはメイド喫茶に行って態勢を整えないとな」

吹寄「なんの態勢を整えるつもりなのよ」

姫神「……吹寄さん。そのスキーのセット。なんか私たちのと違うね」

吹寄「よくぞ聞いてくれました! これはこの前通販で買った――」


黄泉川「だぁーお前ら少しは静かにするじゃん! こっちはこれからのことを話すって言ってるじゃん!」


小萌「黄泉川先生落ち付いて」アワアワ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:03:36.60 ID:l778Jc03o<>

黄泉川「お前ら風斬を見習うじゃん。こんな周りが騒がしい中ずっと黙って待ってたじゃん!」

風斬「え? え、ええと……」

一方通行「オイ黄泉川。こンなくだらねェ説教に風斬使うなよ。困ってンじゃねェか」

芳川「果てしなく今キミが言うべきセリフじゃないわよね」

禁書「ねえねえ。ひょうかもこの雪一緒に食べてみる?」

風斬「え。……その、私はいいかな」

上条「つーかさっき食うなっつったばっかなのになぜすぐに忘れるんだお前は」

黄泉川「ああー、楽しくなってきた。やっぱ悪ガキどもはいいじゃんねー」フフフ

小萌「黄泉川先生お気を確かにー」オロオロ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:04:24.70 ID:l778Jc03o<>

黄泉川「――じゃあ話を続けるじゃん」

打ち止め「続けるというかまだ始まってすらないけどね、ってミサカはミサカは――」

結標「しっ。わかってても口には出さないでね打ち止めちゃん。話が進まないから」

打ち止め「はっ。ごめんね黄泉川。どうぞ続けて続けて」

黄泉川「……これからスキーの経験者と初心者の扱いについて話すじゃん」

黄泉川「経験者は中級コースは勝手に行ってよし。上級コースは私が一緒についてくじゃん」

青ピ「ええっー上級コースは黄泉川センセがついてくるんかいな」

土御門「素直にスキーを楽しめそうにないぜい」

吹寄「だからお前らは黙ってろと言ってるだろ」

黄泉川「少しでも危ないことしたらしごくからな?」

一方通行「上級者とやらに何を求めてんだオマエは」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:05:16.87 ID:l778Jc03o<>

小萌「で、初心者の方たちは私が丁寧に教えますからねー」

上条「でも先生。普通こういうのは体育の教師である黄泉川先生が教えるんじゃないんですか?」

小萌「上級者コースで他の子を見ながら滑るなんて器用な真似、黄泉川先生にしか出来ないですからねー」

姫神「だから小萌先生が。自動的に初心者コースの担当」

一方通行「で、芳川。オマエは何の担当なンだよ?」

芳川「私? 私はゲレンデを優雅に舞う美女たんと――」

一方通行「ハイハイここでもニートですねェ分かりますゥ」

黄泉川「じゃあ各々スキーを楽しむこと! 以上、解散!!」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/19(日) 23:07:24.28 ID:l778Jc03o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさん、というか待ってくださったみなさんありがとうございます

自動車教習とかやってたら二週間たってた
そして明日で夏休み終了\(^O^)/

じゃあ次は何週間後に出会えるかな嘘ですすぐ来れるように努力します
ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/19(日) 23:28:29.36 ID:U/NnKynDO<> おつ
怖いな学園都市の雪 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/19(日) 23:49:09.98 ID:9mFSTn0IO<> 乙
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)<>sage<>2012/08/20(月) 21:17:41.42 ID:MjvTnMdOo<> 乙

でも外の雪も大気汚染とかで汚いから食っちゃだめですよインデックスさん <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:41:47.30 ID:ubmYc5R6o<>
みなさんこんばんは
少ないけど投下します

>>501
13:00って書いてるけど13:30でしたすみません
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:42:21.84 ID:ubmYc5R6o<>


――
―――


青ピ「おっしゃー! 監視の目のない中級コースに特攻やで二人とも!」

土御門「俺パス」

上条「お、俺もパス」

青ピ「何でや二人とも!?」

土御門「メイドが俺を呼んでるんだぜい? これは行くしかないにゃー」

上条「俺はちょっと初心者コースで体慣らしてから行くわ」

上条(まあ本当はスキーなんてやった記憶がないから不安なだけだけどな)

青ピ「ほんまノリ悪いで二人とも」

上条「テメェは複数で行かなきゃナンパもできねえのかよ」

青ピ「カミやーん、そこまで言うなら一人で出来るんやろうなーナンパ」

上条「しねーよ」

土御門「じゃ、俺はちょっと行って来るぜい」

上条「何でお前ら素直にスキーする気ねえんだよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:42:49.40 ID:ubmYc5R6o<>

吹寄「よし、この旅行で一生スキーしなくてもいいくらい滑るわ!」

結標「ふふ、なにそれ」

吹寄「ところで結標さんは何コースに行くつもりなの?」

結標「私はとりあえず初心者コースかな。上条君が言ってたみたいに慣らしてから中級かな」

姫神「私も。初心者コース」

吹寄「姫神さんはスキーやったことないの?」

姫神「私が前住んでたところは。なにもない田舎だったから……ふふふ」

吹寄「てことは中級者コースに行くのは私だけか」

結標「青髪君がいるじゃない」

吹寄「なにが悲しくてあんなヤツと滑らなきゃいけないのよ。こうなったら思い切って上級者コース行ってみようかしら」

姫神「青髪君かわいそす。どうでもいいけど」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:43:18.76 ID:ubmYc5R6o<>

吹寄「ま、二人共は精々愛しのあの人との距離を縮められるように頑張る事ね」

結標「ぶっ、な、何でここでその話題になるのよ!?」

吹寄「絶好の機会じゃない。こういう日常から少し離れたイベントは恋愛において有効に働くはずよ、たぶん」

姫神「そういえば。アクセラ君はどこのコースに行くの?」

結標「え、一方通行? ……そういえばあいつどこのコースに行くのかしらね」

吹寄「初心者のようだったし初心者コースじゃない?」

姫神「でも彼。プライド高そうだから上級者コースとかあり得るかも」

吹寄「そっか。そういえば初心者コースには――」


小萌「頑張りましょうね皆さん!」

禁書「がんばって滑られるようになるんだよ!」

打ち止め「ミサカも10777号みたいにすいすい滑られるように頑張る! ってミサカはミサカは握りこぶしを作って意気込んでみたり」


吹寄「……あの子たちがいるしね」

結標「……あはは」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:43:52.56 ID:ubmYc5R6o<>

姫神「……まあ。そういうのは本人に聞くのが。一番早い」

吹寄「それもそうね。……えーと、あれ? いなくない?」

結標「いつの間に消えたのかしら」

姫神「白いから。雪に擬態してる?」

吹寄「さすがにそれはないでしょ」

結標「うーんと、あっ。芳川さん!」

芳川「なにかしら淡希?」

結標「一方通行どこに行ったか知りませんか?」

芳川「さあ? 厨二病特有の孤独空間に逃げ込んだんじゃないかしら?」

吹寄「……どういうこと?」

姫神「つまり。一人が好きだから。どこかに行った。ってこと?」

結標「なんの解決にもなってない返答ね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:44:18.92 ID:ubmYc5R6o<>

吹寄「まあ、結標さんは初心者コースに行くより彼を見つけに行くのが先のようね」

結標「うん、まあどうせだし白いの捜してくるわ」

姫神「私は先に。初心者コースに行ってる」

結標「うん、了解」ザクザク



姫神「…………これで上級者コースとかに。アクセラ君がいたら」

吹寄「なんてこったい、ってなるわね」

姫神「じゃあ見つけたら。連絡してあげるとしよう」

吹寄「わかったわ。じゃ、私は中級、上級と見てくるから初心者の方お願いね」

姫神「うん」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:44:47.01 ID:ubmYc5R6o<>


――
―――




同日 13:40

-スキー場・休憩所-


一方通行「……あァ、スキーの道具邪魔クセェ。歩きにくくてしょうがねェ」ザクザク

一方通行「とっとと落ち付ける場所に行ってゆっくりしねェとな」ザクザク

一方通行「…………」ザクザク

一方通行「しかしコイツの性能はすげェモンだな、前のヤツより格段に歩きやすい」ザクザク

一方通行「今自分が雪の上を歩いてるなンて忘れてしまいそォだな」ザクザク

一方通行「…………」

一方通行「つゥか、スキーの道具重すぎンだろクソが」


―――


一方通行「……やっと落ち付ける場所に来られたか」

一方通行「とりあえずこの道具はここに置いとくか」ガチャ

一方通行「さァて、自販機で缶コーヒーでも買ってくるかなァ」スー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:45:13.03 ID:ubmYc5R6o<>

一方通行「……えェと、最近ハマってるコーヒーのメーカーはァと」キョロキョロ

一方通行「ああ、あったあそこか。……あン?」

一方通行「何やってンだあのガキ……?」



絹旗「……むむ、財布を忘れてくるなんて超ついてないですね」

絹旗「まさか超浜面ごときにじゃんけんで負けるとは思いもしませんでした」

絹旗「このまま飲み物を買ってこないで帰ったら、麦野に超ドヤされますね」ブル

絹旗「…………はぁ」

一方通行「……オイ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:45:40.76 ID:ubmYc5R6o<>

絹旗「!? あ、はいなんですか?」ビク

一方通行「買わねェンならそこどけ」

絹旗「ああ、すみません。今すぐどきます」

一方通行「…………」スー

一方通行「…………」チャリンピッガチャン

絹旗「……………」

一方通行「……何だよ?」

絹旗「あ、いえ別に……」

一方通行「買わねェのかよ」

絹旗「財布を超忘れてしまって……」

一方通行「あァ、そォ……」スー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:46:08.45 ID:ubmYc5R6o<>

絹旗「超待ってください!」ガシッ

一方通行「杖を持つンじゃねェ! 歩けねェじゃねェか!」

絹旗「こんな可愛い美少女が超困ってるのにあなたは助けようとは思わないんですか!」

一方通行「自分で可愛いとか言ってンじゃねェよ、ブチ殺すぞクソガキ」

絹旗「初対面の人にブチ殺すはないんじゃないですか?」

一方通行「初対面の人にたかるのもねェよ」

絹旗「お願いしますー! 私超困ってるんですよー! 手ぶらで帰ったら怖い上司にブチコロシ確定されちゃうんですよー!」

一方通行「勝手に殺されてろ……つゥか全然右手が全然動かねェンだが」

絹旗「ふふーん。こう見えても私はレベル4の能力者なんですよ! あなたの右手を動かせなくするくらい超造作の無いことです!」

一方通行「……チッ、分かった。買えばイインだろ買えばよォ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:46:46.55 ID:ubmYc5R6o<>

ピッ、ガチャン


絹旗「いやー本当にありがとうございます! あなたに会えて超良かったと思います」

一方通行「何でこンなに大量に買ってンですかねェ」

絹旗「罰ゲームでメンバー全員分のジュースを超買わなきゃならなかったですよ」

一方通行「……全部で十本っつゥことは結構大勢で来てンだな」

絹旗「いえ。来ているのは私含めて五人だけです。あまりの五本はどうせだから自分用にとっておこうと」

一方通行「人サマの金だっつゥのに何てことしやがるンだこのガキァ」

絹旗「本当に感謝してますって! ではそろそろ私は行きます」ザクザク

一方通行「おォいけいけ。そして二度と俺の目の前に現れるな」

絹旗「超ありがとうございました一方通行!」

一方通行「…………オイ待て」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:47:13.47 ID:ubmYc5R6o<>

絹旗「何ですか超呼びとめて。さっき自分で目の前に現れるなとか言っておきながら」

一方通行「何でオマエ俺の名前知ってンだよ?」

絹旗「あれ? 知ってちゃ超マズイ事でもあるんですか?」

一方通行「別にそんなこたァねェが、一応聞く。何で俺の名前を知ってやがる」

絹旗「そりゃあ、自分の能力向上させてくれた恩人の名前ですからね。まあ、そのせいでこんな超泥臭いことさせられてるわけですが……」

一方通行「……オマエ、『暗闇の五月計画』の被験者か」

絹旗「はい、絹旗最愛と申します。現在暗部で絶賛活躍中の超美少女ですよ!」

一方通行「……つゥことはオマエの仲間っつゥのは……」

絹旗「そうですね。あなたの考えてる通りです」

一方通行「チッ、くっだらねェ。失せろクソガキ」

絹旗「はーい! 言われなくても超撤退しますよー、と」ザッザッザ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:47:40.03 ID:ubmYc5R6o<>

一方通行「…………」


一方通行(何でこンな何の変哲もねェスキー場に暗部のヤツらが……)

一方通行(まさか俺を再び暗部に引き入れよォなンて考えてンじゃねェだろォな)

一方通行(その場合、俺はアイツらと……)


一方通行「…………」

一方通行「ケッ、面白ェじゃねェか。来いよクソ野郎どもが。まとめて片付けてやるよクソッたれ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/23(木) 21:49:03.49 ID:ubmYc5R6o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

なんか一方さんが最後やってやるぜ! 的なこと言ってますけど別にバトル展開はないですよたぶん

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/08/23(木) 21:49:44.91 ID:54dYkJkJ0<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/08/23(木) 21:51:08.23 ID:CCDTGxVdo<> 乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/23(木) 21:56:31.62 ID:ahd4ZjmDO<> もあいちゃん可愛いよ乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/23(木) 22:04:48.08 ID:X5YaWbbIO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県)<>sage saga<>2012/08/28(火) 11:47:44.79 ID:VBt7D9Xk0<> 一方ちゃん…どうせこのスレではどんなに意気込んでもギャグにしかならないんだから… <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:35:59.72 ID:7MAMbrgro<>
みなさんこんばんは
少ないですが投下
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:36:31.40 ID:7MAMbrgro<>


――
―――


結標(な、なんかどうせ休憩所とかで休んでるんだろう、とか思ってここまで捜しに来たら変な場面に出くわした)←自販機の影に隠れている


結標(位置的に遠くて会話の内容までは聞こえなかったけど、何となく並ならぬ雰囲気なのは分かるわ)

結標(というかあの娘誰よ? 今まで一緒に生活してきて一度も見たこと無いんだけど)

結標(見たところ小学生か中学生ってくらいかしら……)


結標「――――」ブツブツ


少年「ママー、なんかあの人独りでぶつぶつ言ってるよー?」

母親「しっ。見ちゃいけません!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:36:57.88 ID:7MAMbrgro<>

結標「……………」


結標(……なんかアイツの周りって小さい子がヤケに集まるような気がする)

結標(うーんと……)

結標(……打ち止め、インデックス、そしてあの娘……)

結標「…………はっ!?」


結標「やはりアイツはロリコ――」


一方通行「何やってンだオマエ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:37:24.36 ID:7MAMbrgro<>

結標「あ、一方通行ぁっ!?」


一方通行「あン?」

結標「ひ、久しぶりねほんと、一万年と二千年ぶりかしらあはははー」

一方通行「ハァ?」

結標「ところで何か用かしらー?」

一方通行「自販機の後ろに隠れて真面目に何やってンだよ変態か?」

結標「い、いや自販機の下に五百セント玉が入ったからちょっと取り出そうと……」

一方通行「五百セントの硬貨なンざあったか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:37:53.13 ID:7MAMbrgro<>

結標「そ、そうだ一方通行。貴方ってスキーのコースどこにするの?」

一方通行「何だいきなり?」

結標「実は私それが知るために貴方を捜しにここまで来たのよね」

一方通行「何でまた」

結標「そ、その、ええと……一緒のコースを滑りたいというかなんというか……」ボソッ

一方通行「つゥか、俺は疲れたから休憩してェンだけど」

結標「なんで貴方はそういつもいつも開始早々休みたがるのかしら……?」

一方通行「面倒臭せェから」

結標「……とにかくどのコース行くの? 初心者? 中級者? それとも上級者?」

一方通行「…………じゃ、間をとって昼寝コースを――」

結標「はぁいじゃあお姉さんと一緒に初心者コース行きましょうかー」グイグイ

一方通行「オイ無理に引っ張ンじゃねェ! 雪に引っ掛かってコケンだろォが!」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:38:28.03 ID:7MAMbrgro<>


――
―――


同日 14:00

-スキー場・初心者コース-


ワイワイガヤガヤ


結標「――お待たせー。馬鹿一人捕まえてきたわー」

一方通行「誰が馬鹿だミンチにするぞコラ」

姫神「おかえり。二人とも」

上条「おお、一方通行。お前も初心者コースか」

打ち止め「あれー? てっきりあなたは上級コースに行くと思ってたのに、ってミサカはミサカは少し驚いてみる」

一方通行「……そォいやインデックスと風斬はどこいった?」

上条「スキーがなかなかうまく出来なくて、いじけて雪遊びが出来るコーナーに行った」

一方通行「で、風斬もそれに付いて行ったと」

打ち止め「ヨシカワも疲れたって言ってあっちに行ったよ」

一方通行「開始早々疲れてンじゃねェよ。つゥかゲレンデを優雅になンたら言ってたクセに初心者コースかよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:38:53.73 ID:7MAMbrgro<>

小萌「……というかアクセラちゃん

一方通行「あァ?」

小萌「さっきまで持ってたスキーの道具はどこへ行ったんですか?」

一方通行「…………あ」

結標「そういえば貴方持ってなかったわね」

一方通行「休憩所に置いてきちまったな」

結標「な、なんですってー!?」

一方通行「オマエが強引に引っ張ったせいだな」

上条「つーかなんでお前早々に休憩所なんかに行ってんの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:39:39.59 ID:7MAMbrgro<>

小萌「困ったですねー、ここから休憩所までアクセラちゃんにとっては結構ありますよ?」

姫神「それに下手すれば。もう係員に回収された可能性がある」

一方通行「つまり俺はスキーをするなと言う神のお告げが――」

結標「……しょうがないわね。多少ながら私にも責任があるようだから、私が取ってくるわ」

一方通行「ハァ? なにもオマエがそこまでする必要はねェよ」

結標「いや、でも取りに行かないと貴方スキーできないじゃない」

打ち止め「そもそも道具を置きっぱなしにするの自体駄目だよね、ってミサカはミサカは正論を言ってみたり」

上条「……つーか一方通行」

一方通行「あン?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:40:10.14 ID:7MAMbrgro<>

上条「スキーの道具じゃねえけど代わりにスノボならあるぜ?」

小萌「何で初心者コースにいる上条ちゃんがスノーボードなんて持ってるんです?」

上条「いやー、わずかな希望にかけてみようと……」

姫神「大体。アクセラ君にスノーボードは。ちょっとキツイものがある」

上条「ああそっか」

一方通行「いや構わねェ。それを貸せ」

結標「ちょっと貴方。スノーボードなんて出来るの?」

一方通行「あァ? 俺を誰だと思ってやがる。スキーだろォとスノボだろォ変わンねェよ」

打ち止め「まあ、能力を使う点では変わらないね」

一方通行「それより、あンな大量の道具担ぐより板一枚の方が楽だ」

上条「じゃあほい。スノボ」スッ

一方通行「おォ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:40:36.78 ID:7MAMbrgro<>

小萌「あのーアクセラちゃん?」

一方通行「何だよ」

小萌「私はスキーは教える事出来ますけど、スノーボードは出来ませんよ?」

一方通行「問題ねェ。よォするにこれは板に乗って雪の上を滑るスポーツだろ?」カチャカチャ

上条「……何でここで装着してんだよ?」

姫神「一度ゴンドラで。上にあがってから付けないと」

一方通行「そンな面倒臭せェモン乗る必要ねェよ」カチ

結標「……まさか」


ドッフゥゥゥゥン!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:41:06.04 ID:7MAMbrgro<>

打ち止め「おおおっー!! ボードに乗ったあの人がすごい速度で坂を登っていった! ってミサカはミサカは説明口調で驚いてみたり」

上条「うわぁ、相変わらず無茶苦茶しやがるなー」

結標「というかあれってありなの?」

姫神「規則的にアウト」

小萌「あわわわー。事故とか起こらなければいいんですけどー」

上条「時速何キロ出てんだアレ?」

姫神「結標さん」

結標「……なにかしら?」

姫神「あれと一緒に。ゲレンデをランデブー出来るの?」

結標「……多分無理」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:41:34.12 ID:7MAMbrgro<>


――
―――


-スキー場・雪遊びコーナー-


禁書「――見てみてひょうかー。うさぎを作ったんだよ」

風斬「ええと……うさぎ……うさぎ?」

芳川「ただの雪の塊にしか見えないわね」

禁書「むー、うさぎって言ったらうさぎなんだよ――って、ん?」

風斬「どうしたの?」

禁書「何だか坂をすごい速度で上ってる人がいる」

風斬「それって……危ないんじゃ……?」

芳川「まったくモラルのないヤツね。一体どこの一方通行かしら」

禁書「えっ? あれあくせられーたなの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:42:03.58 ID:7MAMbrgro<>

風斬「……たしかにそうですね」

禁書「ひょうか結構距離あるのに見えるの?」

風斬「見えるというか、なんというか……」

芳川「まあ、やっぱりこっちに避難して正解だったようね」

禁書「なんで?」

芳川「あんな時速百キロは優に超えた化け物と正面衝突したら、一般人の体なんてひとたまりもないわ」

風斬「でも……あの人も、その、ちゃんと考えてるんじゃ……」

禁書「んー、なんか百キロとか言ってたらおなか空いてきたんだよ」

芳川「何の関連性があるのか全く分からないんだけど」

禁書「そんなこと言われても困るかも」

芳川「……というか、まだ二時なんだけどおやつの時間は来てないわよ?」

禁書「一時間なんて誤差あってないようなものなんだよ!」

風斬「……じゃ、じゃあ売店とか見に行ってみる?」

禁書「うん!」

芳川「……ふむ。ツッコミ役がいないからカオスな展開が予想されるわね」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/08/29(水) 22:45:38.77 ID:7MAMbrgro<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

そろそろ本格的に学校が始まるので投下感覚がぁ……
ではではノシ

※スノーボードで坂を逆走する行為は危険なので決して真似しないでください <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/08/29(水) 22:46:23.75 ID:O482urLI0<> 乙!

出来ねぇよ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/29(水) 22:49:14.39 ID:+Uk8HcaDO<> 出来るのは一方さんかコナン君くらいだろ乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/30(木) 00:26:32.82 ID:ZZa6luH9o<> 乙ってわけよ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)<>sage saga<>2012/08/30(木) 04:15:19.20 ID:zBIebMTy0<> 出来ねえよバカ!出来ねえよバカ!!

まったりゆっくり書き溜めてくれていいのよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/30(木) 09:11:57.76 ID:5F09/biIO<> 乙
それが出来るならゴンドラは開発されなかったと思うんだ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/09/02(日) 20:42:57.78 ID:J6F/venG0<> 乙 <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:05:07.91 ID:ZTnJlk2Vo<>
こんばんは
ワンシーンだけど投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:05:48.88 ID:ZTnJlk2Vo<>


――
―――


同日 14:20

-スキー場・上級者コース-


一方通行「……あン? 気付いたらよく分かンねェ場所に来ちまった」

一方通行「見たところ初心者コースより複雑に見えるな」

一方通行「つまり中級か上級のコースっつゥことだな」

一方通行「…………」

一方通行「……しかしやっちまったなァ」

一方通行「あまりにスノボっつゥのが楽しくて、バッテリー残量を無視してハシャギ回っちまった」

一方通行「精々あと五分あるかねェか、か」

一方通行「……さァて、ここはどこなンですかねェ」

吹寄「あら。アクセラじゃない」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:06:48.21 ID:ZTnJlk2Vo<>

一方通行「……吹寄か」

吹寄「どうしたのこんなところで。というか結標さんが捜してたわよ」

一方通行「あァ知ってる。つゥかもォ会った」

吹寄「……たしか結標さんは初心者コースに行ってるはずだけど、なんであなたはここにいるの?」

一方通行「いやァ、アレだアレ。スノボで坂を上ってたらどこまで速度出せンのか試したくなってよォ」

吹寄「……あれ、スノーボードって坂を上るスポーツだったかしら……?」

一方通行「それでよォ、音速辺りの速度になったらさすがに学園都市製のボードでも悲鳴を上げてな」

吹寄「なにをどうやったらスノーボードで音速を出せるのよ」

一方通行「つゥわけでこの辺りで勘弁してやるかと思ってやめたわけだ。そォしたらよく分かンねェ場所へ辿り着いた」

吹寄「……つまりスノボで遊んでたら上級者コースに迷い込んだってこと?」

一方通行「そォなるな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:07:32.96 ID:ZTnJlk2Vo<>

吹寄「でもあなたなら、すぐにここから脱出くらい余裕で出来るんじゃないの?」

一方通行「そォしてェけどバッテリー残量が怪しいから、あンま無駄遣い出来ねェンだよ」

吹寄「どれだけはしゃいでたのよ……」

一方通行「つゥわけで出口どこか教えてくれ」

吹寄「……まあ別にいいけど、聞くまでないと思うわよ」

一方通行「……どォいう事だ?」

吹寄「スキー場なんだから、普通に下りていけばいずれはスタート地点に辿り着くでしょ?」

一方通行「……言われてみればそォだな。聞くまでもねかった」

吹寄「でしょ」

一方通行「……つゥかここ上級コースだよな?」

吹寄「そうだけど」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:08:07.77 ID:ZTnJlk2Vo<>

一方通行「上級コースって黄泉川が監視してンだよな。アイツドコ行った?」

吹寄「ああ、黄泉川先生ならそういうのすっぽかして滑って遊びまくってるわよ」

一方通行「ナニやってンだあの馬鹿は。仕事しろよ真面目に働いてンのは月詠だけかよ」

吹寄「まあいいんじゃない。おかげでこっちものびのび出来るし」

一方通行「そォか。じゃ、俺そろそろ行くわ」

吹寄「あっ、ちょっと待って」

一方通行「あァ?」

吹寄「せっかくだしちょっと話していかない?」

一方通行「何だよいきなり」

吹寄「いや、私とアクセラって二人っきりで話すことってあんまりなかったじゃない」

一方通行「そォだったか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:08:33.81 ID:ZTnJlk2Vo<>

吹寄「まあいいじゃない。どうせ暇でしょ?」

一方通行「……チッ、しょうがねェな」

吹寄「そう、ありがとね」

一方通行「で、何を話そうってンだ? まさかくっだらねェ世間話とかじゃねェだろォな」

吹寄「あら、いつもと違った会話がいいの?」

一方通行「いや、別にそォいうわけじゃ──」


吹寄「じゃあアクセラって好きな人とかいるの?」


一方通行「…………は?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:09:14.52 ID:ZTnJlk2Vo<>

吹寄「あれ、聞こえなかった? 好きな人がいるか聞いてるのよ、恋愛的な意味で」

一方通行「何でそンな話になりやがンだ?」

吹寄「あなたが望んだことじゃない」

一方通行「望ンでねェよ」

吹寄「実際のところどうなのよ? 一人くらいいるんじゃないの?」

一方通行「いるわけねェだろボケ。俺みてェなツラしたヤツが『俺、今、恋してます』とか言ったら全米が大爆笑すンぞ」

吹寄「誰も笑わないわよたぶん」

一方通行「大体オマエ、そンな質問してきたっつゥことは俺にそォいうヤツがいると思ってやがったのか?」

吹寄「いや、別に思ってないけど。他愛のない世間話よ」

一方通行「世間話だったのかよこれ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:09:40.95 ID:ZTnJlk2Vo<>

吹寄「……まあいいんじゃない。たまにはこんな会話も」

一方通行「良くねェだろ。似合わな過ぎて虫唾が走る」

吹寄「そこまで言う事はないんじゃない?」

一方通行「そこまで言うほど似合わねェンだよ」

吹寄「ふーん、そうなの」

一方通行「チッ」

吹寄「じゃあ、私はそろそろ行くわね」

一方通行「くだらねェ世間話はもォ終わりかよ」

吹寄「もっと話したかった?」

一方通行「これで終わりだと思うと安心する」

吹寄「じゃ、結標さんと仲良くねー」サー

一方通行「オイ、何でそこでアイツの名前が出やがる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:10:16.59 ID:ZTnJlk2Vo<>

一方通行「……チッ、行っちまいやがったか」

一方通行「…………」

一方通行「……あの野郎。一体どォいうつもりであンな会話を持ちかけてきやがったンだァ?」

一方通行「そして最後に唐突に出てきた結標の名前……」

一方通行「…………」

一方通行「……くっだらね」カチ


ドパァァァン!!


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/05(水) 23:12:37.95 ID:ZTnJlk2Vo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

一週間でこれだけしか書けてなくてワロタwwワロタ……
とりあえず流れは考えてるが、細かいところが考えられてないのが問題だなうん

あと、吹寄が『あなた』って言うのって違和感がすごいよね
ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/09/05(水) 23:16:06.72 ID:SKWhHaHZ0<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/05(水) 23:37:48.95 ID:vVlglELIO<> 乙
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/06(木) 00:03:21.76 ID:4JfZzOeDO<> 一方さん可愛い <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/06(木) 00:28:54.93 ID:FPhI94Iuo<> 超乙です! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします <>sage<>2012/09/07(金) 20:36:38.10 ID:Hbkfd3sG0<> 遭難して裸で暖めあうシチュエーションはまだですか笑笑
とにかく乙乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/07(金) 21:02:22.84 ID:ezB38caSo<> >カチ ドバァァァン!!

バッテリー切れて大ピンチフラグですか <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:25:41.94 ID:akGXrXEKo<>
みなさんこんばんは
投下しますよーと
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:26:10.88 ID:akGXrXEKo<>


――
―――


同日 14:50

-スキー場・初心者コース-


小萌「――ではそろそろ休憩の時間としますかねー」

結標「休憩時間はどれくらいですか?」

小萌「そうですねー。じゃあ一時間くらいでどうでしょうか?」

上条「一時間……結構長いなぁ」

小萌「上条ちゃん。スキーは危険がいっぱいなので、しっかり休むことが大事なんですよ!」

上条「初心者コースにどんな危険があるってんだ」

結標「まあいいんじゃないかしら。時間的にもおやつの時間なわけだし」

打ち止め「えっ、おやつ!? ミサカ疲れたから糖分みたいなものが欲しいー出来ればケーキ、ってミサカはミサカは要求を惜しみなく言ってみたり」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:26:39.54 ID:akGXrXEKo<>

結標「ケーキかぁ……そんなものこのスキー場にあるのかしら?」

姫神「そういえば。このスキー場には美味しいケーキで有名な喫茶店があるとかなんとか」

結標「へえ、なんとも都合よくあるものねえ。じゃあそこに行く事にしましょうか打ち止めちゃん」

打ち止め「うんいいよー、ってミサカはミサカは手をあげて了承してみたり!」

上条「じゃあ俺はインデックスのやつが無茶してねえか見てくるとすっかな」

結標「芳川さんたちが付いてるから大丈夫じゃないの?」

上条「あいつが暴走するとやべえからな。親友の風斬でも押え切れるかどうか……つーかあいつには無理だ性格的に」

姫神「じゃあ私もついてく。冷静キャラは一人でも多い方が良い」

小萌「私は休憩所にいますから、何かあったら来てくださいねー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:27:05.63 ID:akGXrXEKo<>

打ち止め「じゃあじゃあアワキお姉ちゃん! 早く喫茶店に行こうよ! ってミサカはミサカは急かしてみたり!」

結標「まあまあ落ち着いて。とりあえず案内板を探して、それで場所を確認するとしましょ」

打ち止め「了解ー……ん?」ピク

結標「どうかしたの?」

打ち止め「何だかすごい音が聞こえてこない? ってミサカはミサカは耳を澄ませてみたり」

結標「すごい音? ええと……何も聞こえないけど」

打ち止め「…………あっ。段々と近づいてきた!」


ドッパァァァン!


結標「あ、ホントだ。 ……ってこの音って……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:27:32.65 ID:akGXrXEKo<>

一方通行「オラァ!!」


ドッパァァァァァン!!


打ち止め「あっ。あの人だ!」

結標「やっぱりか」


一方通行「よォオマエら。奇遇じゃねェか」カチ

結標「別に同じスキー場にいるんだから奇遇でもないでしょ」

打ち止め「どうしたの? こんなに寒いのに汗ダラダラで、ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

一方通行「あァ? アレだアレ。電池の残量が危ねェから徒歩と能力使用を繰り返してここまで来たンだよ」

結標「そんな能力の無駄遣いをするから……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:27:58.65 ID:akGXrXEKo<>

一方通行「ところでオマエら何やってンだ? つゥか他のヤツらはどこに消えた」

結標「ああ、初心者コースは今から一時間くらい休憩よ」

一方通行「休憩だと?」

打ち止め「そうそう。だからミサカたちはこれからケーキを食べに行くんだー」

一方通行「平和なヤツらだなァ」

結標「そうだ。よかったら貴方も一緒にどう?」

一方通行「ハァ? オマエ知ってンだろォが、俺が甘いモン好きじゃねェことを」

結標「場所は喫茶店だからコーヒーの一つでもあるでしょ」

一方通行「……面倒臭せェ」

打ち止め「つまりオッケイってことだね、ってミサカはミサカは勝手に自己解釈してあなたの腕を引っ張ってみたり」グイグイ

一方通行「ふざけンなクソガキが。離せコラ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:28:51.47 ID:akGXrXEKo<>

打ち止め「でも口の割には大して抵抗しないんだね」

一方通行「……アレだ、俺は疲れてンだよ」

結標「疲れてるなら喫茶店で休めばいいでしょ」

打ち止め「そうだよー! 今なら美味しいケーキと飲み物がついてくるよー、ってミサカはミサカは食べ物で誘惑してみたり」

一方通行「……分かった。行けばイインだろ行けばよォ」

打ち止め「おおっ。まさか食べ物で釣れるとは思わなかった、ってミサカはミサカは少し驚いてみる」

一方通行「釣れてねェよ。面倒臭せェから付いて行くだけだ」

結標「ホントは行きたかったんじゃない?」

打ち止め「だねー」

一方通行「ぶち殺すぞクソアマ共」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:29:34.05 ID:akGXrXEKo<>


――
―――


同日 15:20

-スキー場・喫茶店-


結標「……どうやらここのようね」

打ち止め「結構来るのに時間がかかったね、ってミサカはミサカは時間を見ながら言ってみたり」

一方通行「休むためにここへ来たのに、何でこンなに疲れてンですかねェ?」

結標「しかし有名って聞いたけど、結構地味な場所にあるわね」

打ち止め「そうだねー。もっと大々的にアピールしてる感じだと思ったけど」

一方通行「つゥかさっさと入るとするぞ。こちとら急な坂とか歩いて疲れてンだ――」ガチャ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:30:00.65 ID:akGXrXEKo<>


メイド「おかえりなさいませ! ご主人様!」



一方通行「……………………は?」

打ち止め「おおーメイドさんだー!」

結標「……あれ? 道間違えたかしら?」


メイド「お席はこちらになりまーす!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:30:27.45 ID:akGXrXEKo<>

一方通行「オイ。俺はこンな場所に来るつもりはさらさらねかったンだけどよォ」

結標「そりゃ私も来るつもりはなかったわよ。まさか有名な喫茶店がまさかメイド喫茶だとは思わないじゃない」

一方通行「……そォいや土御門の野郎がメイド喫茶が何とか言ってたなァ」

打ち止め「あっ、モトハルがいるよー!」

一方通行「あン?」



土御門「うにゃっはっはっはっはっ! やっぱりメイドさんはエロに限るぜい!」



結標「…………」

打ち止め「…………」

一方通行「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:30:54.04 ID:akGXrXEKo<>

結標「……とにかく他人のふりをしときましょ」

打ち止め「……うん、そうだね」

一方通行「あンなのに関わってたら、俺たちも変態扱いされちまうしな」



メイド「こちらの席にどうぞ」

結標「あ、ありがとうございます」

一方通行「あァ、安らぎの一時が欲しい……」

打ち止め「じゃあミサカが安らぎを与えてあげるよ!」

一方通行「安らぎと対極の位置にいるクソガキが何言ってンだ」

メイド「メニューはこちらになりまーす!」

結標「あ、どうも」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:31:20.51 ID:akGXrXEKo<>

打ち止め「おおっー! 何だかすごく名前の長い食べ物がいっぱいあるぞー! ってミサカはミサカは興奮を抑えきれなかったり!」

結標「うわぁ、読むのもすごくはずかしい単語ばっかりあるわね」

一方通行「俺はなンて店に迷い込んでしまったンだ」


???「ひゃはははっ。何泣きごと言ってんだ一方通行ぁ!?」


一方通行「……この聞き覚えのある事が悔まれるうっとおしい笑い声は……」

打ち止め「あっ、キハラだ!」

木原「よぉ打ち止め。元気にしてたか?」

一方通行「何でこンな場所に出没してンだ、このオッサンはァ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:31:55.58 ID:akGXrXEKo<>

木原「あぁん? 俺がこんな場所に居ちゃ悪いって言うのかテメェは?」

一方通行「どォ見ても場違いだろォが。顔面にタトゥー彫り込ンだ変人がメイド喫茶でティータイムとかシュール過ぎて笑えねェよ」

木原「だろうな」

結標「あのー木原さん?」

木原「おおっ、たしか結標さんっつったか。いつもこの馬鹿の面倒臭せぇ世話してくれてありがとぉよ」

結標「あ、いえ」

一方通行「誰が世話されてるってェ?」ピキピキ

木原「どう見てもお前だろクソガキ。お前の常識の無さには昔から頭抱えてたわぁ、優しさ50%の薬必須だったわぁ」

一方通行「いますぐ冥土に送ってやろォか木原クンよォ!?」

木原「何だその顔はぁ? 上手いこと言ったつもりかテメェ、全然上手くねェンだよ殺すぞ?」

打ち止め「あわわー、大変だぜアワキお姉ちゃん。このままじゃこのメイド喫茶が更地になっちゃうよ」

結標「何でこの二人って会う度こんなケンカできるの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:32:25.87 ID:akGXrXEKo<>

???「だめだよ数多おじちゃん。お客の人に迷惑かけちゃ」


木原「あぁ? ああ、すまねえなつい」

一方通行「あァ? 数多おじちゃン?」

打ち止め「……この声はまさか……エンシュウ!?」

一方通行「エンシュウ?」


円周「ていうか数多おじちゃん。そろそろ帰った方がいいんじゃない? 会社の人たちが困ってるよ」

木原「あ? いいんだよ困らせときゃなぁ。つーかお前が無茶しねえか見張ってなきゃいけねえんだよ俺はよぉ」

一方通行「……誰だコイツ?」

結標「ああ、この子はたしか木原さんの親戚の円周ちゃんよ」

一方通行「……ああ、クソガキがいつも遊んでる友達っつゥのはコイツの事か」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:32:58.06 ID:akGXrXEKo<>

打ち止め「おっすエンシュウ! ってミサカはミサカは挨拶してみたり!」

円周「あっ、打ち止めちゃんいらっしゃい。まさかこんなところで会えるとは思わなかったね」

打ち止め「ところで何でエンシュウはそんな格好してるの? ってミサカはミサカはメイド姿のエンシュウを見て聞いてみたり」

円周「バイトだよ」

打ち止め「バイト?」

円周「うん。数多おじちゃんに頼んでここで働かせてもらってるんだ!」

打ち止め「へえー、なんだかすごいねー! ってミサカはミサカは思わず感心してみたり」


一方通行「何やってンだよオマエ。ガキがバイトなンざ聞いた事ねェよ」

木原「あん? 別に構わねぇだろうが。つーか脅されたんだからやらねえわけにはいかねえしな」

結標「脅された?」

木原「ああ。あれは新年を迎えてからの話だ――」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:33:29.98 ID:akGXrXEKo<>

円周『ねえねえ数多おじちゃん!』

木原『ああ? なんだ円周』

円周『私メイドになってみたい!』

木原『はぁ? 今何て言った?』

円周『だからぁ、私メイドになってみたい!』

木原『メイドってあれかぁ? おかえりなさいませご主人様、っつーあれか?』

円周『そうそう、そのメイド』

木原『だったらコスプレ用の服でも買って勝手になってろ』

円周『違うよぉ、実際に働いてみたいの』

木原『駄目だ。一応でも木原であるお前が何でそんなことする必要があるってんだ』

円周『…………』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:33:58.36 ID:akGXrXEKo<>

円周『……うんうんわかってるよ数多おじさん』ピーガガガ

木原『あぁ?』

円周『ねえねえ数多おじさん』

木原『今度は何だ』

円周『じゃーん、これなんでしょう?』スッ

木原『……何かのリモコンか』

円周『そう。これ実は爆弾の起爆スイッチなの!』

木原『爆弾?』

円周『うんうん。この会社の車全部に爆弾が仕掛けてあるの』

木原『つまりあれか。要求を通さなきゃ爆破させるってか?』

円周『そうなの。これをポチっとすると大事な社員と車が爆発しちゃうよー』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:35:26.20 ID:akGXrXEKo<>

木原『……チッ、分かったよ。メイド喫茶だな了解だ了解』

円周『やったー! さすが数多おじちゃん。物分かりがいいー!』

木原『ま、社会勉強っつーことで許してやるよ』

円周『うん! ちゃんと勉強するね!』

木原『まあでも、詰めが甘ぇぞ円周』

円周『?』

木原『そのリモコンのバッテリー部分を見てみろ』

円周『……あっ。バッテリーが抜かれてる』

木原『木原っつーのはもっと用意周到に残酷にすんだよ。やっぱテメェは木原が足りてねぇな』

円周『…………』

木原『それになぁ。いくら部下や車が壊されようが、別に俺は困らねぇんだぜ?』

円周『……うんわかった! 次からはこのビルの柱全てにダイナマイト仕掛けとくね』

木原『そうだな。精々頑張れや』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:35:52.62 ID:akGXrXEKo<>

木原「……つーことがあったわけよ」

一方通行「オイオイ、オマエらのいざこざでウチの住処ぶっ壊すンじゃねェぞ」

結標「……何だかよく分からないけどすごく怖いわ」

木原「まあそこんところは安心してろ。一応、あのビルに壊れられたら俺だって困るしなぁ」

一方通行「つゥか木原一族っつゥのはロクなヤツが居ねェなァオイ」

木原「しょうがねぇじゃねえか木原なんだから。まぁ、でも俺はまだマシな方だろ、一所懸命汗水垂らして働いてるわけだしよぉ」

一方通行「汗水垂らしてンのはオマエの部下だけどな」

円周「ねえねえ」

一方通行「あン?」

円周「あなたが噂に聞くアクセラお兄ちゃんだね」

一方通行「俺はオマエの兄になった覚えはねェ」

円周「私もあなたの妹になったつもりはないよ?」

一方通行「……あァそォですかい」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:36:30.89 ID:akGXrXEKo<>

一方通行「で、何の用だ」

円周「別に用なんてないよ。ただ初めて会ったから挨拶しとこうかなって」

一方通行「そォかよ。ハイハイ分かったからじゃあ仕事に戻れよ」

円周「そういえば私、今メイドだったね」

木原「そうだぞ円周。あんまサボってると怒られんのは俺なんだからよぉ」

一方通行「あはっぎゃはっ! こンなオッサンが怒られてビクビクしてる姿想像したら笑えてくンじゃねェか」

木原「あ? 小僧が、その貧弱な体をボコボコにしてピクピクにさせてやろうか?」

円周「じゃあ私はお仕事に戻るけど、あんまりさわいじゃ駄目だよ数多おじちゃん」

打ち止め「がんばってねーエンシュウ! ってミサカはミサカは精一杯応援してみたり!」

円周「うん! 頑張るよ!」テクテク


結標「……こう見てるだけなら普通の女の子なんだけどなぁ」

一方通行「だが残念ながらキチガイ一族の一人だ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:36:57.34 ID:akGXrXEKo<>


――
―――

打ち止め「ケーキうまー」モグモグ

結標「――あ、もうこんな時間」

打ち止め「休憩は終わり?」ムシャムシャ

結標「そろそろスキー場に戻った方がいいくらいの時間ね」

一方通行「ならとっととこの魔境から出るとしよォぜ。つゥか全然休ンだ気になンねェンだけどよォ」

結標「そうね。たしかに私も何だか逆に疲れたわ……あはは」

木原「あん? もう帰んのかお前ら?」

一方通行「オマエみてェに暇じゃねェンだよ」

打ち止め「じゃあミサカは最後にエンシュウに挨拶してくるね、ってミサカはミサカは辺りを見渡してみたり」

一方通行「早くしろクソガキ」

打ち止め「ええっと……って、あっ! 大変だ!」

結標「どうしたの打ち止めちゃん」

打ち止め「エンシュウが変な客に絡まれてるよ! ってミサカはミサカは事態を報告してみたり!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:37:39.68 ID:akGXrXEKo<>

デブ「ぬふふ、メイドさんかわゆす」

円周「ごしゅじんさま、店内では従業員へのタッチはだめですよ」

デブ「ちょっとくらいいいじゃない、ぐへへへへ」ソー

円周「ちょ、やめ……」


一方通行「オイオイ本格的に変態野郎に襲われてンじゃねェか」

結標「あれって営業妨害とかになるんじゃないの?」

一方通行「一応、警備員とか風紀委員に通報はしてンじゃねェのか? まァ、すぐにあれに対応出来るっつゥわけじゃねェが」

木原「あひゃっ。何だあのデブ。あんな理性の飛んだ本格的な豚は初めて見たぜぇ」

打ち止め「ちょっとキハラぁ! エンシュウを助けなくてもいいの? ってミサカはミサカは袖を引っ張りながら急かしてみたり」

木原「あぁ、構わねェよ。逆に心配するべきはあの豚だからな」

打ち止め「えっ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:38:34.09 ID:akGXrXEKo<>

デブ「ふひひひ。メイドさぁん!」

円周「…………」カチャ


一方通行「……何か携帯電話取り出したぞ」

結標「通報でもするのかしら?」

一方通行「そンな事する暇があったら逃げた方が早いだろ」


円周「……うんうん分かってるよテレスティーナおばさん」ピーガガガ


ゴッ。


デブ「メイドさ――ごふっ」バキッ


円周「木原ならこうするんだよね?」


結標「え」

一方通行「……あン?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:39:06.33 ID:akGXrXEKo<>

円周「あっはっはっはっはっはっ!! おいおい何で豚が二足歩行してんだよ、あァん!?」

デブ「え……ちょ……」

円周「オラオラ豚は豚らしく這いつくばってろ、ぶひーって言ってみろよテメェ!!」


ビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッビシッ!


デブ「ブヒッ、ぶひっ、ひっ、ぶっ、ぶぶ、ぶひっー!」

円周「ぶひぶひうるせェんだよクソ豚野郎がぁっ!!」


バシンッ!!


デブ「ぶ、ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」ビクンビクン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:39:47.04 ID:akGXrXEKo<>

打ち止め「」

結標「」

一方通行「なンだありゃ?」

木原「円周はなぁ、木原が足りねえから携帯とかそういうモンで木原を補強してんだよ」

一方通行「補強っつゥか人格変わってンじゃねェか」

木原「ま、あんなんじゃとても木原だとは言えねえけどな」

一方通行「どォでもイイが確実にアイツはこの店クビだろ」

木原「Oh……」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/12(水) 22:42:09.66 ID:akGXrXEKo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

物語でちょこちょこっと出てきてた円周ちゃんがやっと登場しました
そして久しぶりの木原くゥゥン

つーか円周ちゃんも木原だからこれからは木原クンは数多クンと書いた方がいいかしら?

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/13(木) 00:06:00.21 ID:ie1+ncvIO<> 乙
木原って他にでるとすればびょーりんぐらいじゃなかったっけ…今のところ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/13(木) 14:49:36.82 ID:8XRpc+JCo<> 幻覚見ながら一人ボケツッコミをこなす乱数さんもいいキャラしてるぜ
マジモンの教職な加群さんは出ても不思議じゃないし <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/15(土) 09:25:52.16 ID:LE6s30KIO<> クビどころか客増えるだろ。
どう見てもご褒美だろ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/09/19(水) 22:12:11.23 ID:UL/oAs3F0<> ブヒィィィィ!!! <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:36:09.58 ID:i4xKXGkXo<>
みなさんこんばんは
恒例のワンシーン投下ですたい <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:36:43.83 ID:i4xKXGkXo<>


――
―――


同日 16:00

-スキー場・初心者コース-


小萌「……あっ、三人ともお帰りですー!」


結標「た、ただいま戻りましたー」

一方通行「おォ……」

打ち止め「…………」


上条「……どうしたんだお前ら? すっげえ疲れたような顔してるけど」

姫神「休憩前より。疲れているように見える」

結標「あははーちょっとね」
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:37:28.90 ID:i4xKXGkXo<>

一方通行「ゆっくり休憩できると思って入った店がモンスターハウスだったら疲れンだろ普通」

上条「?」

土御門「まあ、それならレベルアップできたんだからいいんじゃないかにゃー?」

小萌「あっ土御門ちゃん! 今までどこに行ってたんですかぁ?」

土御門「ちょっと心のオアシスに行っていたんだにゃー」

一方通行「土御門。レベルアップっつゥのはどォいうことだ?」

土御門「ようこそコッチ側(メイド萌サイド)へ」

一方通行「ソッチ側にいく気はサラサラねェよ」

土御門「またまたー。メイドに囲まれてあんなにニヤニヤぐへへへしてたくせにー」

一方通行「それはオマエだろォが殺すぞ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:38:06.06 ID:i4xKXGkXo<>

結標「そういえば姫神さん。そっちはどうだったの?」

姫神「どうとは?」

結標「インデックスたちを見に行ったんじゃないの? 上条君と」

姫神「あれを見れば。聞かなくても答えは出る」

結標「……ああ、そうね」


禁書「――このゆきみだいふくってあいすすごくおいしいね!」モグモグ

風斬「あはは、そうだね……」

芳川「はたしてそれは何個目の大福かしらね?」

上条「…………不幸だ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:38:49.39 ID:i4xKXGkXo<>

一方通行「つゥか買わなきゃイイ話だろォが」

結標「そういえばそうね。買わなきゃ食べられないし」

上条「……ははっ。あれだよあれ、何つーか脅さ――」

禁書「なにか言ったかなとうま」ニコ

上条「イエナンデモナイデスインデックスサマ」

姫神「これはひどい」

一方通行「くっだらねェ」

土御門「まあカミやんだからしょうがないにゃー」

上条「しょうがなくねえだろチクショウ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:39:37.74 ID:i4xKXGkXo<>

土御門「そんなことよりアクセラちゃんのメイド萌デビューを盛大に祝おうぜい」

一方通行「誰もデビューしてねェよ」

青ピ「ほほぉ、ついにアクセラちゃんもコッチ側に来たか……」

一方通行「……いつの間に湧いてきやがったンだこの馬鹿は」

青ピ「いつと言われても今としか……」

一方通行「よし、そのまま回れ右して下の居場所に戻りやがれ」

青ピ「なんでや! ボクの居場所はここやろ!」

上条「そういや青髪。結局ナンパはどうなったんだ?」

土御門「聞くなカミやん。聞かなくてもわかる」

青ピ「ひどい言われようやな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:40:04.79 ID:i4xKXGkXo<>

一方通行「ンだァ? その思わせぶりな言葉はァ?」

上条「……まさか成功したとか言うんじゃねえだろうな?」


青ピ「成功しますた」


土御門「青髪ー、エイプリルフールはまだ早いぜい?」


青ピ「成功しますた」


一方通行「…………」

上条「……は?」

土御門「おうふっ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:40:49.72 ID:i4xKXGkXo<>

一方通行「……つゥかそのナンパとやらに成功したっつゥンなら、相手はどこに行った?」

上条「そ、そういえばそうだ!」

土御門「お相手さんはどこにいったのかにゃー? 青紙クーン?」

青ピ「ああ、相手はここにはおらんよ」

上条「……つまりどういうことだ?」

一方通行「とりあえず経緯を話せ」

土御門「たしかに言ってることが曖昧すぎてわけがわからないにゃー」

青ピ「せやな。……あれは中級者コースにいたときやったな……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:41:51.88 ID:i4xKXGkXo<>

青ピ「いろんな女の子に声をかけて撃沈しまくって、そろそろ諦めようかなーと思ってたんよ」

一方通行「……よく通報されなかったな」

上条「こんないかにも怪しい大男が接近してきたら、まず警戒するだろうしな」

青ピ「それでな、次のターゲットで最後にしようと思って休憩所あたりをウロウロしてみたんよ」

青ピ「そして一人の女の子を見つけたんや」

土御門「ちなみにどんな娘だったんだにゃー?」

青ピ「中学生くらいやったかなー。なんか不思議な娘やったでー。こんな寒い中ドレスなんて寒そうな格好してたし」

上条「……中学生をナンパとか真面目に捕まんじゃねえか?」

一方通行「あァやっちまったなァ。向こうはどっかの社長の令嬢で、今頃手を出したバカを狩るためにハンターが探し回ってンな」

青ピ「いやそこは大丈夫やで。別にそんなこと言ってへんかったし」

土御門「……それより話を続けてくれ青髪ピアス」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:42:32.37 ID:i4xKXGkXo<>

青ピ「おおっ? なんやつっちーえらく興味津々やなぁ、まあいいか続けるでえ」

土御門「…………」

一方通行「どォかしたか?」

土御門「いやなんでもないぜい。気にする必要ないにゃー」

上条「?」

青ピ「それでその娘に話しかけたら、今までと違った手応えのようなものを感じたんや」

上条「どれだけ避けられてたんだよお前……」

一方通行「そりゃ変態だしな」

青ピ「で、気付いたらジュースとかお菓子とかを奢ってて一緒にお茶したんやでー! 以上」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:43:21.91 ID:i4xKXGkXo<>

上条「……それだけか?」

青ピ「そりだけ」

一方通行「……つゥか何となくだが、それ飲みモン奢ってもらいたかっただけじゃねェか財布クン?」

青ピ「いやいや何言うてますのんアクセラちゃーん。ちゃんと楽しく談笑したんやでー」

上条「……でもそれだけだったらナンパ成功とは言わねえんじゃねえか?」

青ピ「大丈夫やで。なんと電話番号を聞き出すことができたんや!」

一方通行「……試しにそれ電話してみろよ」

青ピ「せやな。それこそナンパの成功を証明できる唯一の手段やしな」ピッ


プルルルルルル、ガチャ


青ピ「あっつながった」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/19(水) 23:44:09.89 ID:i4xKXGkXo<>

『はいこちらゲイデリヘル”アッークエンジェル”です』


青ピ「」

上条「涙拭けよ」

一方通行「財布乙」

青ピ「(´・ω・`)」

上条「まあまだ人生は長いんだ。何かいいことあるさ、お前ならきっとな……」

一方通行「オマエが言うとスゲェ重みだなァオイ」

土御門「……ちょーとトイレ行ってくるぜい」テクテク

上条「おお」

青ピ「(´;ω;`)」

一方通行「…………」


―――
――


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/19(水) 23:58:34.53 ID:FKm84GtIO<> 青ピェ… <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/20(木) 00:22:22.58 ID:fzpXAaHQo<>
終わりの挨拶するの忘れてたww
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださったみなさんありがとうございました

次は風呂、夕食、ゲーセンみたいなの、とイベントをやるつもりなのですが
風呂と夕食はどっちが先なのが普通なのでしょうか?

ではではノシ
パソコン変えたから打ちにくい(´・ω・`)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/20(木) 00:42:30.26 ID:/qLOCNoLo<> 青ピェ… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/20(木) 01:34:12.05 ID:Kw+6EJSAo<> 青ピェ…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/20(木) 01:40:45.58 ID:juOGCweho<> 乙!
スキーの時って宿に帰る→芯から冷えてるのに気付く→とりあえず風呂!
→おなかすいた!ご飯!→満腹→落ち着いたし遊ぶかまた風呂行くー?
こんな流れになるのがデフォな気がする <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/09/20(木) 01:45:44.52 ID:ltXwQagn0<> 空気感がすごい禁書っぽくてグッド

あと、打ち止めの「〜だぜ!」みたいな新約バージョンがうまく再現されてる、と思った

あとあと、ひとネタでも登場人物多いと膨らませやすい、ってのが良く分かる(笑)


応援してます!支援 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/20(木) 02:34:17.09 ID:W9/kBVm4P<> お
心理定規たんの登場か? <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:52:00.74 ID:OTi+76+Yo<>
みなさんこんばんは
明日から東京へ研修旅行に行くから早めに投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:53:03.63 ID:OTi+76+Yo<>


――
―――


同日 17:30

-スキー場・初心者コース-


小萌「――おや、暗いと思ったらもうこんな時間なのですね」

結標「さすが冬。照明がないと周りがまったく見えませんね」

一方通行「そろそろ戻らねェか? 俺の電極もォ電池ヤベェぞ、アラームなってンぞ」ピーピー

上条「……そんな機能あったっけ?」

一方通行「追加したンだよ。電池切れの時しか音がならねェのはさすがにアレだろ」

姫神「その機能があれば。電池切れ起こしにくいね」

結標「杖といい電極といいどんどん発展していくわねえ、貴方の持ち物」

土御門「ついでに頭も発展したぜい! メイド萌の方向で!」

一方通行「まだそンな戯言ほざいてやがったのか、この変態グラサン野郎ォが」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:53:55.94 ID:OTi+76+Yo<>

小萌「うーん、とりあえずアクセラちゃんの言うとおり一旦宿泊所に戻ったほうがいいですね」

青ピ「ええっー、ナイトスキーこそスキーの真骨頂なのにー」

一方通行「なら一生滑ってろ」

小萌「とりあえず上級コースにいる黄泉川先生と吹寄ちゃんに連絡をとるとしましょう」カチャ

上条「あと雪遊びコーナーに戻ったインデックスたちにもな」

結標「じゃあそっちは私がするわ。芳川さんが一緒のはずだし」カチャ

姫神「なら。私は吹寄さん」カチャ

一方通行「あァ……暖房のきいた部屋でゆっくり昼寝してェ」

土御門「もう昼じゃないけどにゃー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:54:46.63 ID:OTi+76+Yo<>

小萌「――どうやら黄泉川先生もそのつもりだったようで、今こっちに向かっているそうですよ」ピッ

姫神「……同じく吹寄さんも」ピッ

結標「芳川さんたちもすぐ来るだって」ピッ

土御門「うーむ、やはり宿泊所に帰る前に一度メイド喫茶に戻ったほうがいいかにゃー」

上条「どんだけ行きてえんだよメイド喫茶」

土御門「メイドこそ我が人生ッ!!」

姫神「もはや病気の域」

一方通行「ンなこと端からわかってたことだろ」

結標「……というかさすがにこの時間は閉店の準備してるんじゃない?」

土御門「Oh……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:55:14.60 ID:OTi+76+Yo<>

芳川「やっと部屋に引きこもれると聞いて」ザクザク

結標「あっ、芳川さんたちが来たわ」

禁書「そろそろ夕食の時間なんだよ! とっても楽しみかも」

風斬「あれ、さっきアイス食べたばっかじゃ……」

上条「テメェはさっき何個雪見だいふく食いやがったんですかねえ?」

禁書「おなか空いたんだよ!」

一方通行「もはやレベル5以上の天災だな」

姫神「お気の毒に」

小萌「ま、まあまあ夕食は安定のバイキングですから、そこまで気にする必要はないですよ上条ちゃん」

上条「先生。これはそういう問題ではないんですよ」

一方通行「つゥか、そのバイキングですらヤツは止められねェけどな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:55:51.95 ID:OTi+76+Yo<>

打ち止め「…………」

青ピ「ん? どしたんこの子。最初に比べてえらく静かやん」

結標「ちょっといろいろあってね」

打ち止め「……大丈夫だよアワキお姉ちゃん。あれがメイドさんの……エンシュウのお仕事なんだよね、ってミサカはミサカは自己解決してみたり」

結標「……そうね。そういうことにしときましょう」


土御門「別にそういうわけじゃないんだけどにゃー」

一方通行「黙ってろ。これ以上ガキを混乱させンじゃねェ」

青ピ「打ち止めちゃーん、実はメイドさんってエr――」



ドッパァァァン!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:56:31.41 ID:OTi+76+Yo<>

打ち止め「えっ? なに?」

一方通行「何でもねェよ」カチ

上条「学習しねえなあアイツ」

土御門「もはや狙ってやってるんじゃないかと思えるぜい」

結標「……というか残量少ないのにむやみに能力使っていいの?」

一方通行「あの馬鹿を吹き飛ばすぐれェの電池は残ってる」

土御門「ハードなツッコミだにゃー」

一方通行「何ならオマエにもツッコンでやるよ」

土御門「お断りします」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:57:00.37 ID:OTi+76+Yo<>

黄泉川「――うーすっ!」サー

芳川「あら愛穂じゃない。相変わらず元気そうね」

結標「吹寄さんはどうしたんですか?」

黄泉川「ああ吹寄ならそろそろ着くんじゃないか?」


吹寄「――ぜぇ、ぜぇ……よ、黄泉川先生速すぎますってー!」サー


姫神「吹寄さん。お帰りなさい」

上条「何でそんなに息切らせてんだ?」

吹寄「ものすごい速度で滑ってる黄泉川先生を追ってたのよ」ゼェゼェ

一方通行「そりゃご苦労なこった」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:57:27.77 ID:OTi+76+Yo<>

小萌「じゃあ皆さん揃ったところで宿泊所へ向かうとしましょう!」

風斬「えっ? ……あの、青髪ピアスさんが……」オドオド

黄泉川「そうじゃんねー。かぁー一風呂浴びてビールをぐいっといきたいねー」

芳川「……愛穂。貴女今自分が子供たちの引率者だってこと忘れていないかしら?」

一方通行「問題ねェだろ。別に今日帰るわけじゃねェンだしな」

黄泉川「おおっー一方通行ぁ。今日はやけに寛大じゃんねえ」

一方通行「オマエが勝手に酔い潰れよォが俺らァには関係ねェからな」

小萌「――って駄目ですよ黄泉川先生! こんなところでお酒なんて飲んじゃあ!」

黄泉川「あちゃー、そういや小萌センセがいたんじゃんね」

小萌「ちょっとー! まるで『私がいなかったら酒が飲めるのに』みたいな顔しないください黄泉川先生っ!」

黄泉川「いやーあははー」

風斬「……そ、その、青髪ピアスさん……」オドオド

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:58:03.72 ID:OTi+76+Yo<>

禁書「ひょうかー。びーるっておいしいのかな?」

風斬「あおが――えっ? さ、さあ……」

吹寄「苦いとかは聞いたことあるけど」

打ち止め「うぇー苦いのはミサカやだなー、ってミサカはミサカは子供らしく苦いもの嫌いアピールをしてみたり」

姫神「あなたには。まだ十年くらい早い話だから関係ないと思う」

禁書「うーん、こもえの家にごはん食べに行ったときは、こもえはいつもおいしそうに飲んでたよ」

結標「大人にとってはおいしいんじゃないのかしら」

禁書「へー……」

上条「……飲むなよ?」

禁書「さ、さすがの私もそんな無茶はしないんだよ!」

風斬「……えっと、あお――あっ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:58:49.59 ID:OTi+76+Yo<>

上条「大体未成年の飲酒は基本的に禁止されてんだから、お前なんかが飲んだ瞬間一発アウトだぞ」

一方通行「見た目でいえば月詠も普通にアウトだろ」

青ピ「あれは合法ロリやからオーケーやで」

土御門「おっ。今回は復活遅かったな青髪」

吹寄「あれ? 青髪ピアスいたの?」

青ピ「ひどいなー吹寄さん。せっかく遭難しかけたクラスメイトが帰還したっていうのに」

一方通行「十分そこらで帰ってこられンなら遭難って言わねェよ。つゥか結構な距離吹き飛ばしたつもりだったがもォ帰ってきやがったかゴキブリ野郎」

吹寄「吹き飛ばす? ああ、あの空を弾丸のように飛んでいった変なものは青髪だったのね。てっきりUFOとかだと思ったわ」

結標「吹寄さんが確認したってことは上級者コースのほうに飛んで行ったのね」

上条「こっから上級者コースって結構あるぞ」

姫神「すごい生命力」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 21:59:40.40 ID:OTi+76+Yo<>

一方通行「つゥかこれからの予定はどォすンだ?」

小萌「そうですねー。とりあえず体が冷えてきましたので入浴時間にしたいと思ってます」

黄泉川「で、そのあと晩メシ食って自由行動かなー」

吹寄「じゃあご飯食べた後にスキーしてもいいって事ですか?」

黄泉川「別にしたいなら止めないじゃん。夜もスキーの醍醐味じゃんしね」

芳川「私はもちろん部屋に引きこもるわ」

青ピ「そういえばここって地下にゲーセンがあるらしいで!」

一方通行「本当にここ研修施設かよ」

結標「それはメイド喫茶がある時点であれよね」

姫神「さらに言うなら。ここの浴場は露天風呂もある」

一方通行「どォなってやがンだこりゃ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/09/25(火) 22:02:15.82 ID:OTi+76+Yo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございます

一気に一日目のイベント終わらせようと思ったら時間が足りなんだorz
相変わらず話の進まないワンシーン投下でスマン
次こそ一気に進めてみせる!たぶん

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/09/25(火) 22:25:57.18 ID:vTecBgKJ0<> 乙
安定の青ピ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/25(火) 22:46:21.84 ID:d8tsk5M+o<> 乙
そしてギャグ時空に慣れない風斬 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/09/25(火) 23:16:59.09 ID:HtaRVL7IO<> 乙 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:44:25.28 ID:I0TM+7Dto<>
みなさんこんばんは
少量ですが投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:44:57.58 ID:I0TM+7Dto<>


――
―――


同日 18:00

‐宿泊所・302号室‐


結標「……あー疲れたー!」ドサッ

姫神「久しぶりに。あんなに体を動かした」

吹寄「私は普段から体力作りしてるから平気だわ」

結標「へー偉いわねー。体力作りってジョギングとか?」

吹寄「そうね。いろいろ方法はあるけどやっぱりジョギングが一番楽ね」

姫神「こんな寒い中を。よく走ろうなんて思う」

吹寄「走ってるうちに暖かくなってくるからそんな苦じゃないわ。夏よりは遥かにマシね」

結標「あー、たしかに夏はきつそうよねー。外とかあんまり出たことないからよくわかんないけど」

姫神「どちらにしろ。私はコタツにこもってまったり過ごす。それは猫のごとく」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:45:45.84 ID:I0TM+7Dto<>

結標「コタツかー、家にはないからどんなのか一回試してみたいわね」

姫神「あれは一度入ったら出られない。冬場の罠」

結標「なにそれ怖い」

姫神「コタツの魔力に負け。そのまま夢の中に」

吹寄「それで朝起きたら風邪を引いてたなんてのがお約束ね」

結標「それは恐ろしいわねコタツ」

姫神「でも真冬の季節では。最高のパートナー」

吹寄「まあコタツもいいけど今はもっといいものがあるわよ」

結標「温泉ね。しかし一方通行も言ってたけど何で研修施設のお風呂が温泉?」

姫神「もはやご都合主義と言うしか……」

結標「?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:46:31.01 ID:I0TM+7Dto<>

‐宿泊所・303号室‐


禁書「おっふろ♪ おっふろ♪ おっふっろー♪」ゴソゴソ

打ち止め「ねえねえインデックス! 露天風呂ってどんなのかな? ってミサカはミサカは尋ねてみたり!」

禁書「ええっとねー。たしかてれびに映ってたのは外に大きなお風呂があったんだよ!」

打ち止め「ほほう。ということはここには外に大きなお風呂があるのかな? ってミサカはミサカは推測してみる」

禁書「でもこんなに寒いのに外に出たら風とか引かないのかな? 裸だし」

打ち止め「どうなんだろ? ミサカ寒いのあんまり得意じゃないしなー」ウーン

風斬「……お湯が温かいから、大丈夫だよ」

打ち止め「おおっ! そういえばそうだね、ってミサカはミサカは肝心な部分を思い出してみたり」

禁書「……お湯が温かくても肩から上は外にあることにならないのかな?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:47:21.80 ID:I0TM+7Dto<>

打ち止め「そうだね。頭が寒かったら本末転倒だね、ってミサカはミサカは難しそうな四文字熟語を得意気に使ってみたり」

風斬「それは……体が温まって体温が上がれば、その……自然に頭の方も温かくなるよ」

打ち止め「おおっー! 言われてみればそうだね! 湯船に入れてるわけでもないのに顔は温かいしね」

禁書「私知ってるよ! ハンシンヨクってやつと同じ効果だね!」

風斬「えっと……ちょっと違う気がするけど、大体合ってると思う」

打ち止め「へー、カザキリお姉ちゃんって物知りだねー、ってミサカはミサカは素直に感心してみたり」

禁書「そうだよね。ひょうかはすごいね!」

風斬「……その、そんなすごいことじゃないよ」

打ち止め「よし! じゃあ謎が解けたところでお風呂場に直行だー! ってミサカはミサカは勢いよくスタートを切ってみたり!」ダッ

禁書「あっまた。待ってらすとおーだー!」トテトテ

風斬「えっ、えっと、廊下は走ったら……」オロオロ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:48:24.06 ID:I0TM+7Dto<>

‐宿泊所・206号室‐



青ピ「よっしゃー!! 温泉回キター!!」



一方通行「……何一人ハシャイでンだこの馬鹿は?」

上条「さあ?」

青ピ「何を言っとんねん。温泉回やでサービス回やで!」

上条「そんなこと言われてもわかんねえよ」

土御門「どうせあれだろ、覗きとかベタなことやろうとか思ってるんじゃないかにゃー」

一方通行「覗き? ンなことできるほどザル警備なのかここの風呂は?」

土御門「どうだろうかにゃー? 露天風呂の部分だったら、一応可能っていえば可能な構図にはなってるぜい」

上条「なってんのかよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:49:43.66 ID:I0TM+7Dto<>

青ピ「ふふふ。みなぎってきたー!!」

一方通行「コイツ本気で覗く気かよ?」

土御門「命知らずとはこのことだにゃー」

上条「まあな。バレたら速攻処刑されるな」

土御門「クラス最高戦力の吹寄、レベル4の結標の姉さん、教師兼アンチスキルの黄泉川先生。死に様しか思い浮かばないな」

一方通行「凶暴性ならあのシスターが一番だな。上条限定だが」

上条「……おいやめとけよ青髪。もしバレたら俺まで巻き添えで頭蓋骨を噛み砕かれそうだ」

青ピ「カミやん、これは真剣勝負なんやで。避けることの出来ない戦いなんや!」

一方通行「俺がコイツを地平線の彼方へぶっ飛ばせばオールオーケーな気がしてきた」

土御門「いろいろと面倒だからやめとけ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:50:36.39 ID:I0TM+7Dto<>

一方通行「チッ、まァ覗きたきゃ好きにすりゃイイじゃねェか。俺には関係ねェ」カチャカチャ

青ピ「おおっさすがアクセラちゃん! 心が広い」

土御門「単に面倒くさいだけじゃないかにゃー?」

一方通行「ご名答」カチャ

上条「……何やってんだ?」

一方通行「電極を予備のヤツと入れ替えてンだ。で、メインのやつを充電する」ガチャリ

上条「へー、それ二個あったのか、便利だな」

一方通行「こっちは能力使用時間が半減だがな……よし、コイツをコンセントに刺せば」カチャ

上条「コンセントでいいのか」

一方通行「それ以外何があンだよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:51:33.76 ID:I0TM+7Dto<>

土御門「じゃあそろそろ行くとしようぜい。あんまり混む前に行きたいからにゃー」

上条「つってももう混み始めてる時間だろ」

土御門「いいポジションを取ってゆっくりしたいってことだぜい」

一方通行「くっだらねェ。風呂なンてどこでも変わンねェだろ」

青ピ「覗くにポジションは重要やでー」

上条「死ぬなよ青髪」

土御門「鍵閉めるからさっさと出て欲しいにゃー」ガチャ

一方通行「あァ」スー

上条「おう」テクテク

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:52:33.84 ID:I0TM+7Dto<>

青ピ「じゃあボクも……あっちょっと忘れもんしてもうた!」

一方通行「さっさと取って来いよ」

青ピ「はいはーいちょろっと待ってーなー」タッタッ

上条「そういえばシャンプーとかってあるよな?」

土御門「そういうところは問題ないと思うぜい」

一方通行「面倒臭せェから汚れだけ反射して部屋で寝てよォかなァ」

上条「うわっ便利な能力だなぁおい」

土御門「さすがチートで名高い能力だにゃー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:53:34.42 ID:I0TM+7Dto<>

青ピ「ええっと……忘れ物忘れ物……」

青ピ「…………」

青ピ「……あったあった!」

青ピ「いやーさすがに同じパンツをはくわけにはいかんけーなー」

青ピ「よし、じゃあ急いで出んとな――」ダッ

ガコ

青ピ「わっほーい!?」ドシーン

青ピ「――痛たたた。なんかにつまづいてしもーたわ」


<おーい早くしろー


青ピ「おっ、了解了解!」

青ピ「……ま、ええわ」ダッ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/03(水) 22:57:37.16 ID:I0TM+7Dto<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございました

肝心の風呂のシーンがまだ書きかけですすみません
そもそも風呂シーンってなにするのかわからないから苦戦してます
明日か明後日くらいには続き書きます

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/03(水) 23:12:09.81 ID:oZeggCNko<> どう考えても充電器 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/03(水) 23:20:01.93 ID:/Djgw5oco<> 青ピェ…

ほんと使えない男ぜよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/10/05(金) 06:20:17.25 ID:eV1OuFHy0<> なんか円周が間違えて入った部屋からスッゲー見覚えのあるもん取って来やがった……まいっか、木原だし <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:03:43.80 ID:dd8BD+0oo<>
みなさんこんばんは
遅くなってスマン、昨日の続き投下します
<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:04:27.89 ID:dd8BD+0oo<>


――
―――


同日 18:10

‐宿泊所・浴場・女湯(内)‐


ワイワイガヤガヤ


打ち止め「おおおおおっー!! すっごく広いぜー!! ってミサカはミサカはハイテンション状態!!」トテチテ

結標「打ち止めちゃーん! あんまり走っちゃ危ないわよー」

黄泉川「ほかのお客さんに迷惑かけるんじゃないじゃん」

芳川「ふぅ、子供は元気ねー」

結標「なに年寄り臭いこと言ってるんですか芳川さん」

芳川「うふふふ。まだ私は二十代よ結標さん?」ニコォ

結標「は、はい……(え、笑顔はが怖い……)」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:05:05.35 ID:dd8BD+0oo<>

禁書「……あれ? 露天風呂なのに室内なんだよ」

姫神「外に出るんだったら。そこの扉から出れる」

結標「あっ、本当に露天風呂がある」

芳川「というかこの浴場の構造、ちょっとしたホテルのそれに近いわね」

吹寄「見た目だけじゃないってわけね」

禁書「よし、じゃあ早速外へ――」

姫神「待って」ガシ

禁書「なにかなあいさ?」

姫神「珍しいものを見て興奮しているのはわかる。けど体を洗うのが先」

禁書「そ、そうだね。わすれていたんだよ」アセ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:05:40.77 ID:dd8BD+0oo<>

黄泉川「まあそんなこと言っても打ち止めはとっとと露天風呂に言ったけどな」

禁書「あっらすとおーだーだけずるいんだよ!」

芳川「まあたぶんすぐに帰ってくると思うわ」

禁書「?」


テッテッテッテッテ


打ち止め「さ、ざむいー! ってミサカはミサカは体を震わせながら戦術的撤退してみたり!」トテチテ

結標「おかえり打ち止めちゃん」

打ち止め「外すっごく寒いよアワキお姉ちゃん! 思わず扉をすぐ閉めちゃった、ってミサカはミサカは今あったことを報告してみたり」

芳川「そうね。とりあえず外に行くなら一旦中で温まってからの方がいいわ」

結標「というわけで打ち止めちゃん。先に体洗っちゃおうねー」

打ち止め「はーい!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:06:06.75 ID:dd8BD+0oo<>

‐宿泊所・浴場・男湯(内)‐


上条「おおっ、さすが宿泊所の風呂。デケーなぁ」

土御門「宿泊所というよりホテルって言ったほうが似合うんじゃないかにゃー」

一方通行「くっだらねェ。とっとと済まして部屋に帰る」

青ピ「何言うとんねアクセラちゃん! きっちり風呂を楽しんでからあがろーや」

一方通行「覗きなら一人で楽しンでろ」

青ピ「あれー? 誰も覗きとは言うとらんでアクセラちゃーん?」

一方通行「あァ?」

青ピ「ボクは純粋に大きいお風呂を楽しもうやって言ったんやでー? 覗きとかアクセラちゃんスッケベー!」

一方通行「……さァて問題です青髪クーン」

青ピ「はい?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:06:32.67 ID:dd8BD+0oo<>

一方通行「俺はさっき部屋で充電切れ間近の電極から予備の電極へ入れ替えました」

青ピ「はい」

一方通行「能力の使用時間はたったの十五分間しかアリマセェン。さて――」スッ

上条「すっげー嫌な予感がする」ササッ

土御門「だにゃー」ササッ



一方通行「俺をおちょくった馬鹿はどォなるでしょォかァ!?」カチ



青ピ「……ふっ、やれやれやで」



ドォパァァァァン!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:07:01.72 ID:dd8BD+0oo<>

上条「おい何か爽やかな笑顔で吹き飛んでいったぞアイツ」

土御門「つーかこのパターンもうマンネリ気味じゃないかにゃー」

一方通行「知るかよ。俺はムカついたから叩きのめしただけだ」


ざわ……ざわ……ざわ……


上条「てか場所わきまえろよ一方通行。俺らすっげえ目で見られてるぞ!」

土御門「俺たちを止める人がいないからしょうがないにゃー」

上条「そうだな。いつもなら先生や吹寄がいるからなー」

一方通行「それよりあの馬鹿がキチンと学習してくれるのはいつなンですかねェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:07:35.30 ID:dd8BD+0oo<>

土御門「しょうがないぜい、そういう役割なんだからな」

上条「ボケの青髪、ツッコミの一方通行」

土御門「コンビ名。ピアス&チョーカー」

一方通行「勝手にお笑いコンビにしてンじゃねェよ」


青ピ「どーもー! ピアス&チョーカーのピアスの方でーす!」


一方通行「さて体洗うか」スー

上条「おおっ! あのシャンプーはCMとかでよく見る高いヤツだすげー!」

土御門「高いヤツといっても他のより二百円くらい高いだけだけどにゃー」


青ピ「ちょ無視はやめて!! ボケは無視されるのが一番ツライんやでー!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:08:11.67 ID:dd8BD+0oo<>

‐宿泊所・浴場・女湯(外)‐



小萌「……ふぅ、露天風呂はやはりいいですねー」

黄泉川「そうじゃんねー、日本酒とかをこうぐいっといきたいじゃんねー」

小萌「そうですねー」

芳川「そこ同意するのね」

小萌「同意しただけですよー。今は飲みませんけど」

黄泉川「ちぇー少しは期待したんだけどなー」

小萌「期待しないでくださいー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:08:46.11 ID:dd8BD+0oo<>

結標「しかしほんとにいいお湯ねー」

吹寄「そうねー」

姫神「…………」

吹寄「そういえば二人とも」

結標「なにー?」

姫神「……?」

吹寄「結局なにか進展あったの?」

結標「……それ今聞いちゃうの?」

吹寄「いや、ちょっと気になって」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:09:30.36 ID:dd8BD+0oo<>

姫神「……私は。いつもどおり」

吹寄「まあ上条が相手だしね。それにインデックスのお世話の方に目がいってるしねアイツ」

姫神「……うん」

結標「たしかに彼女、ある意味強敵ね」

吹寄「それって結標さんにも言えることじゃない?」

結標「どういうこと?」

吹寄「上条ほどじゃないけどインデックスのお世話してるでしょアクセラ」

結標「そ、そうかしら……?」

姫神「今日も。アイスとか奢ってた」

結標「い、言われてみれば……結構思い当たる節があるわ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:09:58.67 ID:dd8BD+0oo<>

吹寄「で、結標さんのほうの進展は?」

結標「残念ながら特になしよ」

吹寄「でしょうね」

結標「……でしょうねってなによ?」

吹寄「私上級コースで滑ってる時にアクセラ君と会ったのよね」

結標「アイツそんなところまで行ってたんだ……」

吹寄「まあここで朗報があるわ」

結標「朗報?」

吹寄「アクセラ君、今とくに好きな人みたいなのいないらしいわよ」

結標「あ、うん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:10:25.75 ID:dd8BD+0oo<>

吹寄「……なんか反応薄いわね」

姫神「意外性がない話に。ウケはない」

結標「まあ、アイツと一緒にいたらなんとなくわかることだしね」

吹寄「ふーむ、結構いい情報を聞き出せたと思ったんけどなー」

結標「そんなことないわ吹寄さん。いないという核心が持てるようになったからいい情報よ」

姫神「もしいたらどうしたの?」

結標「それはそれで大爆笑するかもねー、そのあと落ち込むと思うけど」

吹寄「まあ頑張ってね二人とも」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:10:52.09 ID:dd8BD+0oo<>

打ち止め「…………うーむぅ」

禁書「どうかしたのらすとおーだー?」

打ち止め「ちょっと気になることがあってね、ってミサカはミサカは腕を組んで考えてみたり」

禁書「なにかな? 一度話してみると解消するかもしれないんだよ!」

打ち止め「それもそうだね。じゃあカザキリお姉ちゃん!」

風斬「えっ? わ、私……?」

打ち止め「なにをどうしたらそんなに大きくなるの!? ってミサカはミサカは目を輝かせながら尋ねてみたり!」

風斬「えっと、その、なにが?」

打ち止め「なにってその巨大なおっぱいだよおっぱい! ってミサカはミサカはその胸部についてる脂肪の塊を指差してみたり!」

風斬「え、ええっー!?」

禁書「……おおー、そういえば改めて見てみるとひょうかの大きいね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:11:45.17 ID:dd8BD+0oo<>

打ち止め「ヨミカワに聞いても知らないとしか答えてくれなかったんだ。だからすっごく気になる!」ジー

風斬「え、え、え、えええっと、その……」

禁書「そう言われると私も少し気になるかも」ジー

風斬「あ、あの……わ、わか、わからない……です」

打ち止め「……おのれ。やはり巨乳は決まってわからないと答えるのか……ってミサカはミサカは非常な現実に打ちのめされてみたり」

禁書「ほかには誰に聞いたの?」

打ち止め「フキヨセお姉ちゃん! あと一応アワキお姉ちゃんにも聞いたけど案の定記憶喪失設定が邪魔だった!」

風斬「……えっと、あの……」オドオド

打ち止め「おのれー! どうやったらそんなに大きくなるんじゃー!! ってミサカはミサカは驚異的な跳躍力で飛び掛ってみたり!」バッ

風斬「ひゃっ!? ひゃぁぁぁぁぁぁ!!」


芳川「もっと成長してから悩めと何度言えばわかるのかしらね?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:12:11.42 ID:dd8BD+0oo<>

‐宿泊所・浴場・男湯(外)‐



<オラオラオラー! ナンデコンナニオオキインジャーケシカラン! <ラストオーダーガテレビデヨクミルオヤジニナッタンダヨ! <アッ、ヒャッ、ヤメッ


一方通行「……チッ、あのクソガキが。騒いでンじゃねぇぞうっせェ」


上条「…………」

土御門「…………」

青ピ「…………」


一方通行「何やってンだオマエら?」

上条「……いや、過激だなーと」

土御門「やはりロリがさいきょいやなんでもない」

青ピ「ほぼイキかけました」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:12:38.74 ID:dd8BD+0oo<>

一方通行「まァどォでもイイけどよォ」

上条「……つーかその杖って収納できるんだな」

一方通行「まァな。このボタンを押せば」カシャン

土御門「地味にすごい技術だにゃー」

青ピ「というかそんなにする必要あったんかいな」

一方通行「能力使用モードで杖が邪魔だっつゥことが何度かあったからな。こうすると邪魔にはならねェ」

上条「へーそんなことまで考えていたんだなー」

土御門「てっきり『かっこいいから!』とか言うと思ったぜい」

一方通行「ンなわけねェだろ。たしかにカッケェとは思うがよォ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:13:06.20 ID:dd8BD+0oo<>

一方通行「……で、そォいや青髪」

青ピ「なんや?」

一方通行「結局、オマエ覗きすると言っていたがどォする気だ?」

上条「そういや言ってたなそんなこと」

土御門「どうでもいいから忘れてたにゃー」

青ピ「よし、なら皆さんのご期待に答えるためにボクがひとは――」


<ヒャ、ヒャァァァァァン!!


青ピ「――ふぅ……もうどうでもいいや」

上条「……おいテメェ、今のため息はなんだ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:13:50.42 ID:dd8BD+0oo<>

青ピ「ふぇ? なにがカミやん?」

上条「ふぇ、とか気持ち悪りぃこと言ってんじゃねえよ、今の『ふぅ……』はなんだって聞いてんだよ!」

土御門「青髪ピアス。覗きはやらないのかにゃー?」

青ピ「何を言っているのかな土御門君。覗きなんて最低な行為僕がやるわけないじゃないか」

上条「…………一方通行」

土御門「…………頼んだぜい」

一方通行「わかってる」カチ

青ピ「えっ!? ちょ、まっ、これじょうだ――」

一方通行「青髪ピアス。次は帰ってこれるとイイなァ」ゴッ


ドパァァァァン!!


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/05(金) 23:15:58.12 ID:dd8BD+0oo<>
今回ここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございました

もっとネタはあったが書く時間がなかった……
つーかもう600後半まできてるじゃんやべー!
なんとしてでもこのスレ中に終わらせねば……

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/05(金) 23:35:31.18 ID:wHW4kzQIO<> 乙
青ピは犠牲になったのだ…俺たち紳士の代わりにな… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/10/05(金) 23:39:19.24 ID:RTQzX+Zj0<> 乙
青ピ…
無茶しやがって… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/10/09(火) 23:49:00.81 ID:mHrKpdPf0<> 青ピ便利すぎ(笑)

乙なんだよ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/10/10(水) 23:24:33.88 ID:ng1nV9yI0<> そういえばこのSSってとあるSSまとめサイトにないんだよね <> ◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:07:35.46 ID:UUKhsaSho<>


――
―――


同日 18:40

‐宿泊所・206号室‐


一方通行「どォやらどこかの馬鹿が昼食を食いすぎたよォで夕食がバイキングじゃなくなったらしいな」

上条「……面目ない」

土御門「ということはどうなるのかにゃー?」

一方通行「詳しくは知らねェ。黄泉川のヤツは部屋で待機してろっつってたな」

土御門「部屋にいろってことはメシを持ってきてくれるってことだろうな」

上条「ホテルのルームサービスみてえなものか?」

土御門「たしかにこの見た目ホテルのような宿舎だったら、ルームサービスくらいあっても不思議じゃないにゃー」

一方通行「ま、俺は何でもイイけどよォ」ガチャ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:08:03.82 ID:UUKhsaSho<>

一方通行「……チッ、コーヒーが切れてやがったか」

上条「切れたってあれだけ買い込んでた缶コーヒー全部がか!?」

土御門「短時間にどれだけカフェイン摂取してんだこいつは……」

一方通行「あァ? 別にイイだろォが。人が何飲もうがよ」

上条「いや、そういうことを言ってんじゃねえよ」

土御門「しかし腹減ったにゃー。こういう場所に来ると異様に早く空腹が来るにゃー」

上条「ずっとメイド喫茶に篭ってたヤツの言うセリフじゃねえ」

一方通行「これで待ってていざ来たと思ったら、そこらで売ってる菓子パンが配られたら笑えるな」

上条「あージャムパンとかか……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:08:30.89 ID:UUKhsaSho<>

土御門「さすがにそれはないと思うがな」

上条「……一応メールとかして聞いてみようか」カチャ

一方通行「そりゃイイ。秘密とかほざいたら確実にジャムパン、もしくはクリームパンだな」

土御門「それは一体どういうチョイスだにゃー?」

一方通行「俺が食いたくねェやつ」

土御門「そんなに甘いもの駄目かにゃー?」

一方通行「食えねェことはねェ。極力避けたいレベルだな」


ピロローン♪


上条「おっ。メール来た」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:09:01.14 ID:UUKhsaSho<>

上条「……どうやら部屋まで料理を持ってきてくれるパターンらしいな」

一方通行「サービス良すぎだろこの宿泊施設」

上条「つーか大変じゃねえのかこれって」

土御門「なにがだカミやん?」

上条「この宿泊所結構な人数泊まってんだろ? だったらいちいち持っていくのは手間かかんだろ」

土御門「たぶんロボットが持ってくるんじゃないかと思うぜい」

上条「あー、あの清掃ロボみてえなやつか?」

土御門「ロボットなら人件費かからないからな」

上条「しかしそこまでするのものなのか?」

一方通行「それだけの脅威だったンだろォな、あのシスター」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:09:48.12 ID:UUKhsaSho<>

土御門「おっ? どうやらうわさをすれば何とやら、今夜の夕食が来たんじゃないかにゃー」

上条「はいはーい。今出ますよーと」ガチャ


ロボ『ユウショクヲモッテキマシタ』


上条「……おお見事に予想通り」

土御門「さすが学園都市。便利だぜい」

上条「つーか都合がいいからってロボットのほとんどをドラム缶型にするというのはどうかと思うぜ」

土御門「わかるぜーいその気持ち。超美少女メイドロボとかあってもいいと思うにゃー」

一方通行「どォでもイイが早く料理取ってやれよ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:10:16.85 ID:UUKhsaSho<>


――
―――


同日 19:00

‐宿泊所・206号室‐


上条「――はぁー食った食った」

土御門「なんか一人分くらい多かった気がしたけど気のせいだにゃー」

一方通行「この食器どォすンだ? わざわざ食堂まで行くのは面倒だぞ」

上条「一応研修施設なんだから持って行くんじゃねえのか?」

土御門「その点は大丈夫だぜい。どうやらさっきのロボがあとで回収してくれるらしい」

上条「実はここ研修施設じゃなくて普通のホテルなんじゃね?」

一方通行「そもそも俺たちは研修しに来たわけじゃねェからな。気にするな」ゴロン

上条「寝る気満々かよお前」

一方通行「別にこれから何をするとかとくにねェンだろ? なら寝る」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:10:44.73 ID:UUKhsaSho<>

土御門「こんな時間に寝るとかよい子でも真似しないレベルだにゃー」

上条「一般的には晩メシ食ってるような時間だしな」

一方通行「何かあったら起こせ。……Zzz」

上条「寝るの早っ!?」

土御門「どこののび太だにゃー」


ドンドン


上条「あっ、食器の回収に来たのか?」

土御門「にしては早過ぎないか? まだ料理来てから二十分も経ってないぜい」

上条「つーか俺ら食うの早すぎだな。ま、とりあえず開けるぞ」ガチャ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:11:11.05 ID:UUKhsaSho<>

青ピ「ふはははははっ! 私は帰って――」


ガチャ


上条「…………」

土御門「…………」


<ちょっ、おまっ、ボクやでボクぅ! はよ開けてやー!


上条「……どうする?」

一方通行「Zzz」

土御門「とりあえず入れときゃいいんじゃないかにゃー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:11:44.53 ID:UUKhsaSho<>

青ピ「いやー、寒すぎてマジで死ぬかと思ったわー」

上条「よく生きてたなお前」

青ピ「これでも風邪は引かんかったんやでー!」

土御門「馬鹿は風邪をひかなんとやらというやつだろうな」

上条「そこまで言ったら言い切れよ」

青ピ「ところでおいしい夕食が食べられると聞いて、飛ばして帰ってきたんやけど……」

上条「…………」フイ

青ピ「あれ? なんか空の器しかないんやけど……?」

土御門「オメーの夕食ねーから」

青ピ「(´・ω・`)」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:12:11.26 ID:UUKhsaSho<>

上条「ま、まああれだ、悪い。食欲に任せて食っちまった悪い」

土御門「うすうす気づいてたけどノリでこうなりました。すみません」

一方通行「Zzz」

青ピ「いや、まあええんやでー別に夕食くらい……ええんやで」

土御門「……そ、そうだ青髪! お詫びになんか食い物奢ってやるぜい!」

上条「お、おお土御門。お前優しいところあ――」

土御門「――カミやんが」

上条「っておいぃぃぃぃ!! なんでここで俺の名前オンリー!? お前も食ったんだから半分出せよ!!」

土御門「生憎だがメイド喫茶で金を使い尽くしてしまってな。ふっ」

上条「ふっ、じゃねえよテメェ!! カッコつけてんじゃねえよ何一つカッコよくねえよ馬鹿さしかねえよ!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:12:38.61 ID:UUKhsaSho<>

青ピ「カミやんごちになりまーす」

上条「ぐっ。まあこの場合じゃ仕方ねえか……」

土御門「あっ、じゃあついでに俺にもジュース一本」

上条「何で!?」

一方通行「俺ァ缶コーヒーブラックな」

上条「どうしてあなた様が起きてるんですかねえ!? つーかオマエ自分で買えよ!!」

一方通行「あれだけ大声出されりゃ嫌でも起きるだろ。全盛期なら反射を使うレベル」

青ピ「じゃあみんなでどっか遊びにいこうでー! カミやんの金で」

土御門「よぉし、どうせだからゲーセンとか行ってみるかにゃー」

上条「……不幸だ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/12(金) 23:14:54.28 ID:UUKhsaSho<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございました

最近いろいろ強いられ過ぎて忙しすぎヤヴァイ、ゆえにワンシーン投下。
先生……時間がほしいです……

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/12(金) 23:52:32.17 ID:ASrkSsbIO<> 乙
青ピはいつも通り不憫ですね <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/13(土) 00:28:28.71 ID:ild4fCD5o<> 乙

ワンシーンでも面白いから満足ぜよ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:42:40.59 ID:snIXbJZqo<>


――
―――


同日 19:20

‐宿泊所・地下ゲームセンター‐


青ピ「じゃがバターうまー」モグモグ

土御門「うまー」モグモグ

一方通行「コーヒーうめェ」ズズズ

上条「……ちくしょう。どうしてこうなった」

青ピ「しかしゲーセンなんて久しぶりやなー」

土御門「だにゃー、冬休みに入ってから一回も行ってないからな」

一方通行「つゥか何で俺までこンなとこに居なきゃなンねぇンだ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:43:17.00 ID:snIXbJZqo<>

青ピ「何を言うてますのんアクセラちゃん。アクセラちゃんがおらんとゲーセンで遊べへんやん」

一方通行「集る気満々かよ馬鹿どもが……」ハァ

土御門「イエス!」

一方通行「つゥか俺ァオマエらにゲーム代を奢る気はねェぞ」

青ピ「な、ナンヤッテー」

一方通行「わざとらしい驚き方すンじゃねェよ、叩き潰すぞ」

土御門「アクセラちゃーん頼むにゃー、三百円あげるからー」

上条「その三百円でゲームしろよ」

一方通行「くっだらねェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:43:42.44 ID:snIXbJZqo<>

打ち止め「――あっ、あの人だ! おーい!! ってミサカはミサカは手を振りながら駆け寄ってみたり!」タッタッタ


上条「おっ、打ち止めじゃねえか」

一方通行「あン? こンな時間にブラブラしてやがンだクソガキ」

打ち止め「こんな時間ってまだ七時だよー! それにここは室内だし!」

上条「インデックスたちとは一緒じゃねえのか?」

打ち止め「インデックスなら向こうの方に居ると思うよ、ってミサカはミサカは指差してみる」ビシッ

青ピ「なんかあの娘のことやからお菓子が商品のところをうろうろしてそうやなー」

上条「それは不味い! 絶対あの晩メシの量じゃ足んねえだろうからな!」

一方通行「機械ごと噛み砕いてそォだな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:45:16.72 ID:snIXbJZqo<>

上条「ちょっと心配だから行ってくるわ」ノシ


青ピ「いってら」

土御門「なにが心配なんだろうなー」

一方通行「どォ考えても金だろ」

打ち止め「……でもインデックスにはカザキリお姉ちゃんが一緒だから安心だと思うよ? ってミサカはミサカは首を傾げてみたり」

一方通行「アイツにあの怪物が止められるとは思えねェンだが」

青ピ「まあ、なるようになるやろ」

土御門「暴れてない可能性もあるからにゃー」

一方通行「ねェだろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:45:46.38 ID:snIXbJZqo<>

打ち止め「…………」ジー

一方通行「あ?」

打ち止め「…………」ジー

一方通行「……何か用か?」

打ち止め「あのねあのね、ゲームしたいからお金がほしいの! ぎぶみーまねー!」

一方通行「ハァ? ガキはさっさと寝とけ」

打ち止め「だからまだ寝る時間じゃないよー! 七時だよ七時! ってミサカはミサカは徹底口論!」

一方通行「チッ、わかったわかった。これくれェありゃ十分だろ」つ一万円札

打ち止め「えっ? あ、その、ええと……あ、ありがとね、ってミサカはミサカは冷や汗を流しながらお礼を言ってみたり」

一方通行「ハイハイ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:46:18.33 ID:snIXbJZqo<>

一方通行「…………ハァ」

青ピ「うわーずっるーい!」

一方通行「あァ?」

土御門「ロリだけに優しいなんて……何というロリコン……」

青ピ「ロリコンめー!」

一方通行「ぶっ殺すぞ。つゥかアイツが身内だから金出したに過ぎねェよ」

土御門「それにしても一万は出しすぎだにゃー」

青ピ「ずっりー!」

一方通行「小学生かオマエは」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:47:01.23 ID:snIXbJZqo<>

禁書「あっ、あくせられーただ! あくせられーたー!」タッタッタ

風斬「ちょ、ちょっと、走っちゃ危ない……!」

一方通行「あン? 何やってンだオマエら? 上条はどォした?」

禁書「とうま? 知らないよ?」

風斬「……えっと、見てません、はい」

一方通行「まァ、イイけどよォ」

禁書「しかしげーむせんたーって言うのはお菓子とかがいっぱいあるんだね!」

一方通行「そォだな。でもあるだけでゲームで取らねェと食えねェぞ」

禁書「そ、それくらい知ってるかも」

一方通行「どォだかな。さっき風斬に止められて知ったンじゃねェのか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:47:28.58 ID:snIXbJZqo<>

禁書「見くびらないで欲しいんだよ! 私は夏に一回げーむせんたーに行ったことがあるんだよ!」

一方通行「で?」

禁書「そこでとうまに怒られたから学習済みなんだよ! どう?」フフン

一方通行「何でそンな得意げなンだよオマエは」

禁書「しかしおなかが減ったんだよ……」グー

一方通行「晩メシが少なかったンだろ?」

禁書「そうなんだよ! お昼の時と同じって聞いたから楽しみにしてたのに」

一方通行「自業自得っつゥヤツだな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:48:17.82 ID:snIXbJZqo<>

禁書「ひょうかに少し分けてもらったけどやっぱり足りなかったんだよ……」ググー

一方通行「それは本当に少しなのか?」

風斬「えっと……私は大丈夫です」

一方通行「絶対ェ少しじゃねェなコレ。メインのハンバーグとか持っていかれたパターンだろォなコレ」

禁書「ううーおなか空いたんだよ」ジー

一方通行「……何を見てンだオマエ?」

禁書「このガラス……頑張れば噛み砕けそうだね」

風斬「!?」

一方通行「オイヤメロ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:49:05.23 ID:snIXbJZqo<>

一方通行「……チッ、これで適当になンか食っとけ」つ一万円札

禁書「おおっ! ええとゼロが一、二、三、四、いちまんえんだ!」

一方通行「ただしオマエのだけじゃねェぞ。オマエと風斬の二人分だ」

風斬「え、私も……?」

一方通行「どォせロクに食えてねェンだろォが」

禁書「そうなのひょうか?」

風斬「そ、その……私は大丈夫、だから」

一方通行「そォか、ならこの金はいらねェな」ヒョイ

禁書「あっいちまんえんが!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:50:15.81 ID:snIXbJZqo<>

一方通行「オマエがどォいう人間かなンて全部が全部分かるわけじゃねェ。だけどな……」

一方通行「オマエはアレだ、人に遠慮しすぎなヤツだ。それだけは何となくだが分かる」

風斬「い、え、えっと……、そんな私は……」

一方通行「違わねェよ。現にオマエはさっきも遠慮したよォに見えたぞ」

風斬「…………」

一方通行「人の好意っつゥのはなァ、素直に受け取っておいた方がイインだよ」

風斬「…………その……」

一方通行「少なくともオマエみてェなヤツはな……ほらよ暴食シスター」ポイ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:51:02.84 ID:snIXbJZqo<>

禁書「わっと!? って、暴食シスターじゃないんだよ!」

一方通行「もォ一度言っとくぞインデックス。それはオマエと風斬の金だ」

一方通行「絶対ェオマエ一人で使うンじゃねェぞ。もし使ったらイギリスの方へぶっ飛ばす」

禁書「……うん、わかったんだよ!」

一方通行「つゥわけでさっさと行け」

禁書「うん! じゃ、ひょうか行こ!」

風斬「え、えっと……」

一方通行「行け」

風斬「…………あ、ありがとうございます」ペコ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:51:30.19 ID:snIXbJZqo<>

一方通行「…………チッ、何やってンだ俺ァ。らしくねェ」ハァ



青ピ「ぶーぶー! 身内以外に奢ったー!」

土御門「ぶーぶー! 不公平だー不公平だにゃー、大事なことだから二回言っとくぜい!」

一方通行「…………」カチ



ドォッパァァン!! グシャグシャグシャ!! グルゥオオン!!



―――
――

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/10/24(水) 21:53:47.62 ID:snIXbJZqo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございます

投下遅くなってマジですみません!
最近本気で忙しくて書く暇なさすぎオワタ
なので次の投下はいつになるかわかりませぬ

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/24(水) 22:03:42.17 ID:mM39gg9IO<> 乙
ゲーセンで能力使うなwww <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/25(木) 05:43:05.85 ID:fnuDRD+DO<> 乙
そういやお年玉に百万の人だったなここの一方さん <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:35:23.63 ID:C1EnmO0po<>


――
―――


同日 19:40

‐宿泊所・地下ゲームセンター・休憩所‐


一方通行「……あァ、何か面倒臭せェ」カチャ

一方通行「…………」ズズズ

一方通行「……コーヒーうめェ」

結標「何やってるのよ貴方」

一方通行「……結標か。何か用か?」

結標「別に。見かけたから話しかけただけだけど」

一方通行「他のヤツらも来てンのか?」

結標「うん、二人ともここに来てるわ。たぶんゲームでもしてるんじゃないかしら」

一方通行「そりゃまァゲームセンターだしな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:36:24.49 ID:C1EnmO0po<>

一方通行「で、オマエはこンなところで寂しく何やってンだ?」

結標「さ、寂しいって何よ? さっきも言ったとおり貴方を見かけたから声かけただけよ」

一方通行「そォかよ。そいつはごくろォなこった」

結標「……そういう貴方は珍しいんじゃない。こういう場所苦手じゃなかったっけ?」

一方通行「成り行きだ。缶コーヒーを買いにきたついでのな」

結標「ふふ、貴方らしいわね」

一方通行「そォだな」

結標「…………」

一方通行「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:36:50.96 ID:C1EnmO0po<>

結標「……ってことは今貴方は暇というわけよね、とてつもなく」

一方通行「……嫌な予感がするンだが、とてつもなく」スー

結標「どうせだからお姉さんと一緒に回ってみない?」

一方通行「イヤです」

結標「よし、じゃあ回ろうかー」ガシ

一方通行「ぐがっ、拒否権なしかよクソが。つゥかチョーカー引っ張ンじゃねェ、ごほっ」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:37:17.14 ID:C1EnmO0po<>


――
―――


‐宿泊所・地下ゲームセンター・クレーンゲームコーナー‐


結標「――というわけでクレーンゲームのコーナーに参りましたー!」

一方通行「……面倒臭せェ」

結標「いやー、しかしいろいろなものがあるわねー、お菓子とかぬいぐるみとか」

一方通行「クレーンゲームはそォいうモンだろ」

結標「うーん、ためしに一回やってみようかしら」

一方通行「一回で取れるとか思ってンじゃねェだろォな?」

結標「クレーンを欲しいもののある位置に持っていくだけでしょ? 簡単じゃない!」

一方通行「……やってみろよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:37:53.26 ID:C1EnmO0po<>

チャリン、タッタラッタター♪


結標「ええっと、まずはX軸を合わせてと」カチ

ウイーン

結標「次にY軸と」カチ

ウイーン

一方通行「……ほォ、位置は正確じゃねェか」

結標「ふふん、当たり前よ。これでも私は空間移動能力者よ? 位置合わせなんて楽勝ね」

カチャ、ウイーン

結標「よし! これでぬいぐるみゲットね!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:38:37.88 ID:C1EnmO0po<>

ガシッ、ウイーン、ボトッ

結標「あっ! ぬいぐるみが落ちた!」

一方通行「見事に予想通りの結果だったな」

結標「ど、どうして!? 座標設定は完璧だったはずなのに……」

一方通行「アームの力が調整されてンだよ。取れそうで取れねェよォにな」

結標「な、なんでそんなことに……?」

一方通行「数千円する景品が百円玉一、二枚で手に入ったら向こうは損すンだろ。商売ナメンなよ」

結標「言われてみればそうね……じゃあどうやって取ればいいのよ?」

一方通行「さァな。俺もそンな詳しく知ってるわけじゃねェからな」

結標「そう。ならば取れるまでトライ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:39:04.83 ID:C1EnmO0po<>

ガシッ、ウイーン、ボトッ

結標「……もう一度!」チャリン


ガシッ、ウイーン、ボトッ

結標「……あっ、また落ちた」チャリン


ガシッ、ウイーン、ボトッ

結標「……くっ、もう一回!」チャリン


ガシッ、ウイーン、ボトッ

結標「……あああああっ! またぁ!」チャリン


ガシッ、ウイーン、ボトッ

結標「…………」チャリン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:39:41.62 ID:C1EnmO0po<>

〜二十分後〜


結標「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ」チャリン

ガシッ、ウイーン、ボトッ

結標「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!(言葉にならない声)」

一方通行「もォ諦めろよ」

結標「いやいや! ここまでやって収穫ゼロなんて嫌よ絶対!」

一方通行「どンだけぬいぐるみ欲しいンだよ」

結標「これは意地の問題よ」

一方通行「意地で金の無駄遣いしてンじゃねェ」

結標「ぐぬぬ」

一方通行「…………どいてろ」スッ

結標「えっ、なによ?」

一方通行「俺にやらせろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:40:19.08 ID:C1EnmO0po<>

結標「べ、別にいいけど……なんでいきなり?」

一方通行「面倒臭せェからだ」チャリン

結標「……わけがわからない理由ね」

一方通行「うるせェ」カチ


一方通行「さァて、ぬいぐるみの体積、重さ。アームの力。配置――」ブツブツ

結標「……? 何ブツブツ言ってんのよ?」

一方通行「条件からして掴ンで手に入れンのはほぼ不可能、つゥわけで別の方法か……」ブツブツ

結標「……動かさないの?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:40:56.06 ID:C1EnmO0po<>

一方通行「…………つまり、こォすればイイわけだな」カチ

ウイーン

一方通行「…………」カチ

ウイーン

結標「……ちょっと一方通行。いくらなんでもそれ外してない?」

一方通行「問題ねェよ。これで終わりだ」

ウイーン、スカッ

結標「ほら、やっぱり外れ――!?」

一方通行「…………」ニヤ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:41:26.04 ID:C1EnmO0po<>

結標「ぬ、ぬいぐるみについてるタグに……ひっかけた……?」

一方通行「こォいうモンはただ闇雲にやるだけじゃいつまで経っても取れねェよ。ここを使わねェとな」ツンツン

結標「な、なるほど。こんな裏技が……」

一方通行「この第一位の頭脳を使やァこンなモンいくらでも取れ――」


ウイーン、ボト


一方通行「――る?」

結標「あっ、落ちた」

一方通行「…………」

結標「第一位の頭脳を使やぁこんなもんいくらでも取れるぜ(キリ」

一方通行「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:41:56.09 ID:C1EnmO0po<>


一方通行「くかきけこかかきくけききこかかきくここくけけけこきくかくけけこかくけきかこけききくくくききかきくこくくけくかきくこけくけくきくきくきこきかかか――ッ!!」



結標「うわっ、久しぶりにキれた!?」

一方通行「イイねイイねェ、最ッ高に面白ェじゃねェか、この俺をここまでコケにするなンてなァ!!」

結標「まあまあ落ち着きなさいよ一方通行!」

一方通行「うるせェ、こォなったら意地でもコイツを捕獲してやる」

結標「貴方さっき自分で意地がなんたらとか言ってなかったかしら!?」

一方通行「あぎゃはっ、ぐひゃっ、狩りの時間だクソマシーンがァ!!」チャリン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:42:39.30 ID:C1EnmO0po<>


――
―――


一方通行「…………ほらよ」スッ

結標「あ、ありがとう」

一方通行「クレーンゲーム。三下以来の強敵だったぜ」フゥ

結標「いくらつぎ込んだのよ……?」

一方通行「あァ? 一万超えたぐれェから数えるの止めた」

結標「見事にクレーンゲームに踊らされているわね」

一方通行「チッ」

結標「……んーと、まあなにはともあれありがとね、これ」ニコ

一方通行「……おォ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:43:15.75 ID:C1EnmO0po<>

‐宿泊所・地下ゲームセンター・リズムゲームコーナー‐


結標「お次はこれをやってみようかしら」

一方通行「ンだァこりゃ。太鼓を叩くゲームか?」

結標「このゲームだけ和風ってすごい存在感があるわね」

一方通行「まァイインじゃねェか」

結標「じゃあ一回やってみるとしよう」

一方通行「今度はどォでもイイ意地が発動しなけりゃイイな」

結標「別に景品とかないんでしょ? 意地になる必要がないんじゃない」

一方通行「どォだか……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:43:57.84 ID:C1EnmO0po<>

結標「じゃあお金入れて……ええと難易度?」チャリン

一方通行「そりゃゲームなンだから難易度くれェあンだろ」

結標「ふむ、そうね。ならむずかしいでいいわ」ドン

一方通行「カンタンじゃなくてイイのか?」

結標「馬鹿にしないでちょうだい。これでもゲームスキルは結構高いと自負してるのよ?」

一方通行「クレーンゲームで単調な掴みしかしなかったヤツのゲームスキルが何だってェ?」

結標「う、うるさいわね! それとこれとは別問題よ!」

一方通行「ンなことよりさっさと曲選べよ、時間もォねェぞ」

結標「わっ、ほんとだわ! 急いで選ばないと……!」ドンドンドン

一方通行「あと五秒」

結標「焦らせないでよ! ええともう何でもいいわ」ドンドンドン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:44:24.16 ID:C1EnmO0po<>

チャラーン♪


一方通行「で、結局何選ンだンだ?」

結標「えっと……くれ、ない?」

一方通行「ンだそりゃ? 何の曲だ?」

結標「さ、さあ? 私も何がなんだかわからず選んだから」

一方通行「まァ、何を選ぼォとすることは変わらねェだろ」

結標「そうね、あっそろそろ始まるわね」


チャァァァン♪


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:44:57.48 ID:C1EnmO0po<>


――
―――


結標「……ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、全然ついていけない……」

一方通行「当たり前だろ。たとえゲームのセンスがあったとしても、大人しく初心者はカンタンにしとけよ」

結標「む、何よその自分は上級者ですよ、みたいな口ぶりは」

一方通行「上級者じゃねェよ。つゥかやったことねェよ」

結標「だったら貴方もやってみなさいよ!」

一方通行「どォしてそォなる」

結標「何か私が馬鹿にされてるみたいでムカつくじゃない!」

一方通行「馬鹿にしてねェよ。被害妄想しすぎだろ」

結標「いいから!」

一方通行「チッ、わかったわかったやりゃイインだろやりゃ」チャリン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:45:27.39 ID:C1EnmO0po<>

一方通行「設定はオマエのヤツと一緒でイインだよな?」ドンドン

結標「そうね。そうじゃないと勝負にならないものね」

一方通行「いつからこれが勝負になったンだァ? ……つゥかどっかに椅子ねェか?」

結標「椅子? 椅子ってどんな?」

一方通行「座っても十分これが出来るくれェの高さの椅子」

結標「えーと……そんな高い椅子ないわね」

一方通行「チッ、ならしょうがねェな」カチ

結標「…………能力使う気?」

一方通行「使わねェと両手使えねぇだろォが」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:45:53.33 ID:C1EnmO0po<>

一方通行「たしか曲の長さは二分半くれェだったか?」

結標「そうね。ちなみに最初からすごい勢いだから油断しない方が良いわね」

一方通行「知ってる。後ろで見てたからな」

結標「……えらく余裕じゃない?」

一方通行「まァ、所詮はゲームだからな」

結標「……あ、始まるわよ」


チャァァァン♪


一方通行「…………」スゥ


―――
――

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:46:22.70 ID:C1EnmO0po<>


――
―――


一方通行「…………」


ドンドドンドン、カッカカカッ、ドン、ドドンドドン!


一方通行「…………あーあ、ねっむ」フワァ


ドン、ドン、カッ、ドンドンカッカッ!


一方通行「これで最後か……」


ドドドドドドドドドドドドド、ドドドドドドドドドドド、ドドドドドドドドドドドド!!


<フルコンボ!!


結標「」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:46:48.54 ID:C1EnmO0po<>

一方通行「……オイ、終わったぞ」カチ

結標「あ、貴方絶対経験者でしょ?」

一方通行「いや、初心者だ」

結標「初心者があくびしながらあんなにうまくできるわけないじゃない!」

一方通行「あァ、そりゃアレだ。叩き方とかタイミングとか全部記憶してたからな」

結標「えっ、うそっ……! あれだけの数のタイミングを全部!? いつの間に……」

一方通行「オマエがやってるときにな。どォせこンな展開になるンだろォと思ってよォ」

結標「それで全部覚えてたわけ……?」

一方通行「まァな。意識してりゃたった二百ちょっとのタイミングなンざ余裕で覚えられる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:47:32.48 ID:C1EnmO0po<>

結標「……嘘でしょ?」

一方通行「嘘をつく理由がどこにある」

結標「…………第一位は伊達じゃないってわけね」

一方通行「まァ俺だけじゃねェよ。他のレベル5なら全員できンじゃねェか? 少なくとも第三位は出来るな、たぶン」

結標「どちらにしろ化け物ね」

一方通行「ま、あンま気にすンじゃねェよ。俺でも初見じゃねかったらあくびは出来ねェよ」

結標「……それってでもフルコンボはできる、って聞こえるんだけど」

一方通行「ああ」

結標「……くっ、こうなったら練習しまくって、意地でも一方通行に勝たないと……」

一方通行「何で俺に対抗意識燃やしてンだよ。つゥか、そォいうのは旅行帰ってからにしやがれ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:48:03.43 ID:C1EnmO0po<>

‐宿泊所・地下ゲームセンター・ガンシューティングゲームコーナー‐


結標「よし、次はこれね」

一方通行「ガンアクションものか。わかりやすくてイイな」

結標「これなら頭の良さなんて関係ないからフェアよね」

一方通行「まァそォだな。俺からしても能力使いすぎたから節約してェからな」

結標「そんなこと言ってもたかだか二、三分しか使ってないでしょ? そこまで気にする必要ないんじゃない?」

一方通行「クレーンゲームでいろいろ計算するために使ったンだよ」

結標「ああ、そういや熱くなってるとき杖使ってなかったわね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:48:36.59 ID:C1EnmO0po<>

結標「よし、じゃあまず私から行くわ」

一方通行「……つゥか、二人プレイすりゃよくねェか?」

結標「へっ?」

一方通行「わざわざ別々にやって得点競うより、一緒にやった方が有意義だろ」

結標「そ、そうかしら」

一方通行「俺はオマエと一緒にやりてェンだよ」

結標「えっ」

一方通行「あァ?」


結標「ええええええええええええええええっ!?」


一方通行「うるせェ、静かにしやがれ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:49:05.68 ID:C1EnmO0po<>

結標「ね、ねえ一方通行。それってどういうこと意味?」

一方通行「意味だァ? そのままの意味だが」

結標「え、ええと一方通行は、その、私とこのゲームをしたいってこと、よね?」アセ

一方通行「あァ? ああ、まァそォだな」

結標「そ、そうなの。あ、あはははっ、じゃ、じゃあ一緒にやりましょうか。えっと二人プレイの仕方はっと……」

一方通行「それぞれに金入れてからゲーム内で選べるらしいな」

結標「じゃあお金入れましょう。私はこっちを使うわ」チャリン

一方通行「なら俺ァこっちか」チャリン


結標(う、うう。び、びっくりしたー。いきなり一方通行あんなこと言い出すなんて思ってもみなかったわ)

結標(で、でも、もしかしたら少しは進展したってことなのかしら?)


一方通行(よし、これで待ち時間とかいう無駄なものをなくすことが出来たな)

一方通行(とっとと終わって、早く部屋に帰って寝てェからな……)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:49:46.08 ID:C1EnmO0po<>

結標「難易度はどうする?」

一方通行「さっきので懲りただろ。大人しくイージー選ンどけ」

結標「むっ……ふふっ」ニヤ

一方通行「あァ?」

結標「ようし、一番難しいステージ行ってみましょうかー!」バン


<ハァァァァド!!


一方通行「ンだと? オマエクリアする気ねェだろ」

結標「ふふふ、貴方が一緒なんだから余裕でしょ?」

一方通行「やったことねェし、見たこともねェンだから知らねェよ」

結標「まあ、何とかなるでしょ」


ダダダーン!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:50:12.71 ID:C1EnmO0po<>

結標「あっ、始まった始まった」

一方通行「……ハァ、面倒臭せェ」


ゾンビA『アアーアー』


結標「それ!」バンバンバン

一方通行「…………」バンバンバン


ゾンビB『アーアーアーア』

ゾンビC『オァァァアアア』


結標「この!」バンバンバン

一方通行「…………」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:50:45.85 ID:C1EnmO0po<>

ゾンビD『ウウゥゥウウウゥ』

ゾンビE『ガァアアアアオア』

ゾンビF『ホワァァチャァァァ』


結標『わっと!』バンバンバン

一方通行「…………」バンカチャバンバン




ゾンビG『バォアアアオゴボオワ』

ゾンビH『パォォォンゥゥゥ』

ゾンビI『グレシシィゲウイリ』

ゾンビJ『ワァァレェェェワァァァレェェェ』


結標『…………!』バンバンバン

一方通行「…………」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:51:24.94 ID:C1EnmO0po<>


ゾンビK〜T『ポォォォォウゥゥウゥ!!』



結標「ちょ、数多すぎでしょ!!」バンバンバン

一方通行「だから大人しくイージーにしとけって言ったンだろォが!」バンバンバン

結標「このっ、このっ……あれ? 弾が出ない」カチカチ

一方通行「さっさとリロードしろ!」バンバンバン

結標「り、リロードって?」アセ

一方通行「弾の補充のことだッ、そこにやり方書いてンだろォが!」バンバンバン

結標「え、ええっと……画面の外に向けてトリガーを引く……」

一方通行「早くしろォ!」バンバン

結標「画面の外向けて……こうね」カチャリ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:51:58.65 ID:C1EnmO0po<>

<ウワアアアアアァァァァァ!!


結標「よし、弾の補充完了! ようし倒すわよー!」バッ


<グゥェェェムオォォォバァァァ!!


結標「ってあれ?」

一方通行「遅せェンだよ、リロードすンのがよ!」

結標「ひっ、ご、ごめんなさい!」

一方通行「つゥかスキさえありゃ、こまめにリロードしなきゃクリアできねェぞ」

結標「そ、そうね。次からは気をつけるわ」

一方通行「ったく……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:52:24.51 ID:C1EnmO0po<>

結標「よし! じゃあコンティニュー!」チャリン

一方通行「…………」チャリン


〜〜〜



ゾンビK〜T『ポォォォォウゥゥウゥ!!』



結標「今度はきちんとリロードしたから大丈夫よ!」バンバンバン

一方通行「……だとイイな」バンバンバン


ゾンビK『ウゥオォォオ』バタ

ゾンビM『グアアアア』バタ

ゾンビP『ハァァァァ』バタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:52:57.79 ID:C1EnmO0po<>


ゾンビ達『イヤァァァァァァァァ!!』


結標「って弾があっても捌ききれない!」バンガチャバンバン

一方通行「だからハードモードなンだろォが!」バンバンバン

結標「……というかゾンビ一体が強すぎよ! 銃弾四発でやっと死ぬなんて」バンバンバン

一方通行「だからこれがハードモードだっつってンだろォが!」ガチャバンバンバン

結標「ぐぬぬぅ……!」バンバンバン

一方通行「…………チッ」バンバンバン


<ウワアアアアアァァァァァ!!


結標「あっ」


<グゥェェェムオォォォバァァァ!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:53:27.67 ID:C1EnmO0po<>

結標「……ってこれクリア不可能じゃない!?」

一方通行「どォだろォな。クリアできねェモンがゲーセンに並ぶか?」

結標「まあそりゃそうだろうけど」

一方通行「ま、諦めてイージーモードに切り替えンだな」

結標「そりゃ駄目よ。せっかくだからエンディングまでいかないと」

一方通行「……なら続けンぞ」チャリン

結標「う、うん」チャリン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:53:53.66 ID:C1EnmO0po<>

〜三十分後〜



<ウワアアアアアァァァァァ!!<グゥェェェムオォォォバァァァ!!



結標「ああーもう! また駄目だったわ!」

一方通行「こりゃ本格的に積みかァ?」

結標「……もう一回っ」チャリン

一方通行「ハイハイ」チャリン


ゾンビA『アアーアー』


結標「このっこのっ!」バンバンバン

一方通行「…………」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:54:19.67 ID:C1EnmO0po<>

一方通行(さァて考えろ。それがゲームであるならクリアできねェわけがねェンだ)

一方通行(……だがあの状況は物理的に考えてクリアは不可能。普通にやったらクリアできねェ)

一方通行(何かあるはずだ……この最悪な状況を突破する方法が……!)


結標「えいえい!」バンバンバン

一方通行「…………」バンバンバン


ゾンビT『ウォアヴァアア』


カチカチ

一方通行「!? チッ、一度リロードすンぞ!」スッ

結標「えっ!? ちょ、こっちも弾が一発しか……ええい、ままよ!」バン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:54:52.17 ID:C1EnmO0po<>

グチャァ!!

ゾンビT『バァハアアアァ』バタ


結標「…………あ、あれ? い、一発で倒せた?」

一方通行「……そォか。見つけたぞ突破口」

結標「ど、どういうこと?」カチャ

一方通行「ヘッドショットだ。頭に弾を当てりゃ、一撃で倒せる」

結標「そ、そんな馬鹿な……」

一方通行「見てろ」バン


グチャァ!!

ゾンビL『プァァシャア』バタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:55:21.53 ID:C1EnmO0po<>

結標「ほ、ほんとだ。一撃で倒れた……」

一方通行「当てるのは難しいが、むやみに体ァ撃つよりはクリアの可能性は高けェ」

結標「よ、よし! じゃあ頭中心に狙うのね! 了解!」バンバンバン

一方通行「…………」バンバンバン


ゾンビN『オォォケェェェ』バタ

ゾンビO『セェイセェェェイ』バタ


一方通行「…………チッ、全然当たりやがらねェな」バンバンバンガチャ

結標「三発くらいに一回ってところかしら?」バンバンガチャ

一方通行「まァ、もォ関係ねェがな」スッ


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:55:47.35 ID:C1EnmO0po<>

バンバンバンバンバン!!


ゾンビQ『ヒィィデェェェブゥゥゥ』バタ


結標「や、やった! 難関クリア!」

一方通行「油断してンじゃねェぞ。まだ終わったわけじゃねェ」


ゾンビ1〜13『イェェェェェェェイィィィィィ!!』


結標「ぎゃー! さらに数がー!」バンバンバン

一方通行「難易度壊れすぎだろ……」バンバンバン


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:56:14.14 ID:C1EnmO0po<>

〜二十分後〜


結標「……ぜぇ、ぜぇ、や、やったわ。やっと化け物の群れを倒したわ」

一方通行「途中ゾンビとか無視して変な怪物のオンパレードだったな」

結標「……あっ、どうやら次が何かラスボスっぽいわよ」


ラスボス『ブルァァァァァァ!!』


結標「うわっ、なにあの緑のヤツ……ゴキブリ人間!?」

一方通行「どォでもイイだろ。つべこべ言わず撃て」バンバンバン

結標「りょ、了解! とりあえず頭ね」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:56:48.96 ID:C1EnmO0po<>

ラスボス『クワァァァメファァァメファ!!』


ドンドンドンドンドンドンドンドン!!


結標「!? な、なにあの緑の球体!」

一方通行「言わずともアイツの攻撃だろ。撃ち落すぞ!」バンバンバン

結標「って言ってもすごい数よ! それにジグザグ動くし」バンバンバン

一方通行「やらねェとやられンのはコッチだろォが」ガチャバンバンバン

結標「ええい! ヘッドショットで培った技術ぅ!」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:57:19.91 ID:C1EnmO0po<>

ラスボス『ブルルルルルルルル』


結標「何かボスがプルプルしてるけど」ガチャ

一方通行「ほっとけ、今は球体を撃ち落すのが先だ!」バンバンバン

結標「わかったわ!」バンバンバン

一方通行「クソ野郎ォがァァ!」バンバンバン


ラスボス『ルルルルルルルルルルルゥゥゥ』


結標「…………ッ!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:57:58.05 ID:C1EnmO0po<>


ラスボス『ルァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!』


ドッゴォォォォォン!!


一方通行「ンだとッ!?」


<ウワアアアアアァァァァァ!!<グゥェェェムオォォォバァァァ!!


結標「と、突撃してきた……?」

一方通行「チッ、面倒臭せェヤツじゃねェか」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:58:31.63 ID:C1EnmO0po<>

結標「緑色の球体に気を引かせてる間に力をためて、突っ込んでくる……わけね」

一方通行「よく作られてる敵じゃねェか」

結標「ってあれ防ぐの無理じゃない?」

一方通行「……予想だがためてる時に攻撃すれば、一応は防げるンじゃねェのか?」

結標「で、でもそれって球体の対処がおろそかになるんじゃないの?」

一方通行「確かにそォだが、そォしねェと俺たちがやられる」

結標「……役割分担しなきゃいけないわけね」

一方通行「どォする? 命中精度はオマエの方が上だろ」

結標「なら私が球体を撃ち落す。貴方はボスをお願い」

一方通行「ああ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/08(木) 23:59:22.82 ID:C1EnmO0po<>

結標「じゃ、改めて最初からスタートね、疲れるわね」

一方通行「いや、どォやらそォいうわけじゃなさそォだ」

結標「えっ……あっ、コンティニューがボスからになってる!」

一方通行「製作者もそこまで鬼じゃねかったってわけだな」

結標「た、助かったー、あの長い道のりを最初からなんて正直嫌だったわ」

一方通行「よし、なら行こうとしようぜ。ゴキブリ退治によ」チャリン

結標「ええ」チャリン


ラスボス『ブルァァァァァァ!!』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:00:03.07 ID:UWRnqORCo<>

一方通行「何もしてねェ今のうちにダメージ稼ぐぞ」バンバンバン

結標「わかってるわ!」バンバンバン


ラスボス『クワァァァメファァァメファ!!』


ドンドンドンドンドンドンドンドン!!


結標「ッ! 来たわ!」バンバンバン

一方通行「とりあえず撃ち落すぞ」バンバンガチャ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:00:43.06 ID:UWRnqORCo<>

結標「ぐっ、ちょこまかと!」バンバンバン

一方通行「…………」バンバンバン


ラスボス『ブルルルルルルルル』


結標「……き、来たわ!」ガチャバンバンバン

一方通行「わかってる」バンバンバン


ラスボス『ルルルルルルルルルルゥゥゥ』


一方通行「止まりやがれクソゴキブリ野郎ォが!」バンバンバンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:01:28.77 ID:UWRnqORCo<>

ラスボス『ルルルルルルル、ゴォア!!』


一方通行「よし、止めたぞ」ガチャ

結標「あ、一方通行! 早く援護して! 捌ききれない!」バンバンバン

一方通行「チッ……」バンバンバン


ラスボス『クワァァァメファァァメファ!!』


ドンドンドンドンドンドンドンドン!!


結標「そ、そんな! まだ増えるって言うの!?」バンバンバン

一方通行「クソが」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:01:55.05 ID:UWRnqORCo<>

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


結標「ぐっ、だ、駄目っ! 防ぎきれない」バンバンバン

一方通行「……チッ、しょうがねェか」スッ

結標「ど、どうするつもりよ?」ガチャ

一方通行「チートを使う」カチ

結標「ち、チート!? それって能力よね? ゲームの攻撃を反射でもするつもり?」バンバンバン

一方通行「ンなこと出来るか!」

結標「じゃ、何? ゲームのシステム書き換えとか?」バンバンバン

一方通行「俺ァ第三位じゃねェぞ」

結標「じゃあどうするのよ!」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:02:28.24 ID:UWRnqORCo<>

一方通行「システム書き換えとか違法なモンじゃねェ、もっと合法的なモンだ」ニヤァ

結標「合法的? なにそれ……ってなに自分の頭に銃口向けてるのよ!」

一方通行「ベクトル操作ってのはなァ、こォいうことも出来るンだぜェ」カチ



バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!



結標「えっ? 球体がどんどん割れてく……?」

一方通行「結標ェ! オマエはゴキブリを狙え!」バンバンバン

結標「わ、わかったわ!」バンバンバン

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:03:11.17 ID:UWRnqORCo<>

ラスボス『クワァァァメファァァメファ!!』


ドンドンドンドンドンドンドンドン!!


一方通行「ケッ、ンなモンもォ効かねェよ」ガチャ


バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!


ラスボス『ブルルルルルルルル』


結標「やらせないわ!」バンバンバン


ラスボス『ルルルルルルル、ゴォア!!』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:03:49.76 ID:UWRnqORCo<>

一方通行「オラァ! 全弾眉間にブチ込ンでやるよォ!!」ガチャ


バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!


ラスボス『ゴブッ、ゴバァ、ブルルァ、ボハッ!!』


結標「す、すごい……全部頭に当たってる……」

一方通行「ぼやっとしてンじゃねェ! ありったけ叩き込め!」

結標「わ、わかってるわよ!!」バンバンバン


ラスボス『ブルルルゥゥ、ブワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!』


ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:04:18.32 ID:UWRnqORCo<>

結標「うわっ、球体がすごいスピードで突っ込んでくるっ!」

一方通行「俺が撃ち落す」ガチャ


バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!


一方通行「ラスト一個だ――ッ!?」カチ

一方通行(し、しまった……弾切れだと……?)

一方通行(今からリロードしても間に合わねェ……)


一方通行「……クソッた――」



「一方通行!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:04:47.46 ID:UWRnqORCo<>

一方通行「――あァ?」

結標「…………」スッ

一方通行(俺に銃口を……?)

結標「ふふっ」カチ

一方通行「…………ケッ、やるじゃねェか」


バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!


ラスボス『ブルルルルワアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!』


<テレレレーン♪ グェェェムクリアァァァァ!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:05:19.44 ID:UWRnqORCo<>

結標「……や、やったわ。ついにクリアーしたわ!」

一方通行「そォだな」カチ

結標「い、いやーしかし疲れたわー、というか腕がパンパン」アハハ

一方通行「しかし最後俺に銃を向けるなンて考えよく思いついたな」

結標「あはは、原理はよく分かんないけどしたいことはなんとなく分かったからよ」

一方通行「アレは銃口から出るセンサー光を……まァ今となってはどォでもイイか」

結標「しかし本当にやったわね! まさか本当にクリアできるとは思ってなかったわ」

一方通行「オマエが選ンだンだろォが、余計な手間ァかけさせやがって」

結標「でも達成感はあったでしょ?」

一方通行「……チッ、くっだらねェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:06:03.46 ID:UWRnqORCo<>

ピンポンパーン


結標「なに? 放送?」


アナウンス『消灯時間十五分前となりました。宿泊者の皆さんは自分の部屋に戻り、点呼をとった後に消灯してください。繰り返します――』


一方通行「あァ? もォそンな時間か。これに時間使いすぎたか」

結標「そうね。まだ遊べてないコーナー結構あるのに……」

一方通行「また明日来りゃイイだろ」

結標「明日……ね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:06:42.72 ID:UWRnqORCo<>

打ち止め「おーいアワキお姉ちゃーん!!」ノシ

青ピ「アックセラっちゃーん!」

土御門「かっえりましょ!」

禁書「もぐもぐ。じゃがバターおいしいね」パクパク

風斬「うん、そうだね」モグモグ

上条「か、風斬までなんか食ってる……」

姫神「これは感染した?」

吹寄「別に夜食くらいゆるしてあげなさいよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:07:25.06 ID:UWRnqORCo<>

結標「あら、なんだか大集合ね」

一方通行「…………行くぞ」スー

結標「あっちょっと待って!」タッタ

一方通行「あン?」

結標「じゃあ明日の夜も一緒に遊ばない?」

一方通行「…………そォだな」

結標「あら、珍しくノリがいいじゃない」

一方通行「うるせェ。ンなこと言うなら行かねェぞ」

結標「あはは冗談よ冗談」

一方通行「チッ……」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:08:11.53 ID:UWRnqORCo<>


――
―――


???「…………」テクテク

???「…………」チャリン

???「…………」バンバン


<ベリィィィィハァァァァド!!


ダダダーン!!


ゾンビ達「ウォアアォォォォ!!」


バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!


ゾンビ達「ォォォ……」バタバタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:08:55.13 ID:UWRnqORCo<>

???「…………」バンバンバン


ラスボスA「ウギャァァァァァァァァッス!!」

ラスボスB「シェイシェイシェェェェェイッ!!」


???「…………」ガチャ


バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!!


ラスボスA「ウホゥゥゥゥ……」バタ

ラスボスB「ブラッシャァァァァァ!!」バタ


<テレレレーン♪ グェェェムクリアァァァァ!! パァァフェクトゥ!!


???「…………」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:09:35.03 ID:UWRnqORCo<>


――
―――


同日 23:00

‐宿泊所・階段‐


一方通行「……あー、ねっむ」

打ち止め「随分と白熱してたね、あのゲームそんなに面白かったの? ってミサカはミサカは興味本位で尋ねてみたり」

一方通行「ガキがやるよォなモンじゃねェ」

結標「なんかすっごい汗かいちゃったわ。ちょっとお風呂入りなおそうかしら?」

吹寄「あ、じゃああたしも入ろ」

結標「どうしたのその汗?」

吹寄「格ゲーとかやってたらつい熱くなってね」

青ピ「ゲームというか後半やってた卓球が主な理由やろーな」

吹寄「やっぱり旅館といったらピンポンよね!」

一方通行「ここは旅館じゃねェよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:10:21.58 ID:UWRnqORCo<>

上条「……つーか、もう消灯時間くるってのにいいのかよ風呂なんか入って」

土御門「とりあえずは問題ないぜい。風呂はオールナイト使えるにゃー」

結標「なら問題ないわね」

吹寄「そうね」

一方通行「本格的にホテルじゃねェかここ」

姫神「……二人とも行くなら私も」

禁書「うーん、なら私たちも入ろひょうか!」

風斬「う、うん。いいよ」

打ち止め「むー、だったらミサかも入るー、ってミサカはミサカは一人ぼっちを回避してみる!」

青ピ「ほなボクも入るかなー。ゆっくりしたいしー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:10:54.95 ID:UWRnqORCo<>

土御門「青髪ピアス……死ぬなよ」

上条「南無……」

青ピ「あれ? なにこれ? 何でボクこんな扱いされとるん?」

一方通行「馬鹿なことァするなっつゥことだろ」

青ピ「馬鹿も何もボクはただゆっくりと露天風呂に浸かろうと……」

上条「信用ねえよなーお前が言うと」

土御門「まあどうでもいいけどな」

青ピ「ひどい!」

一方通行「くっだらねェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:11:38.92 ID:UWRnqORCo<>

上条「あ、俺らの部屋はここの階だな」

吹寄「ならここでお別れね」

土御門「じゃ、また明日会おうぜい!」

姫神「というか。明日のスケジュールって決まってた?」

一方通行「いいや。別に決まってねェよ」

吹寄「なら今から先生たちに聞きに行く?」

土御門「別にいいんじゃないかにゃー、適当で」

上条「そうだな。ここの朝食の時間っていつだ?」

結標「ええっと……七時から開いてるらしいわよ」

一方通行「なら七時でイイだろ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:12:06.57 ID:UWRnqORCo<>

打ち止め「げぇー七時ぃー? ってミサカはミサカは露骨に嫌な顔をしてみたり」

一方通行「つゥことでガキはとっとと寝ろ」

打ち止め「いや、それより七時ってちょっと早くないかなー、ってミサカはミサカは――」

禁書「うん、七時なら普通に起きてるんだよ」

打ち止め「え」

風斬「わ、私も大丈夫、です……」

打ち止め「なん……だと……?」

一方通行「今日は早く寝るべきだなクソガキ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:12:51.13 ID:UWRnqORCo<>

土御門「ということで明日は七時くらいに食堂集合で!」

吹寄「了解、じゃ、おやすみー!」

姫神「おやすみ」

上条「また明日なー」

禁書「……なんだかおなかが減った気が――」

上条「ふざけんな!! 気のせいだ気のせい!!」

禁書「――しないんだよ」

風斬「……お、おやすみなさい……、です」

打ち止め「……七時」

結標「一方通行、おやすみ」

一方通行「おォ……」


〜一日目終了〜


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/09(金) 00:15:19.52 ID:UWRnqORCo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございました

ちょいちょい空いた時間使ってなんとか一日目終わらせたった
つーかやっと一日目終わったのかよ尺使いすぎだろww

というわけでこの少ない尺で終わらせるためちょっとした誰得シリアルに突入すると思います
なんとかギャグ方面に向けるように努力しますわ
それより書く時間のほうが……orz

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/09(金) 00:47:42.76 ID:7ove5fp8o<> 乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/11/09(金) 01:14:06.27 ID:r9JAwsUDO<> 乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/09(金) 03:43:05.83 ID:VYCbmSvDO<> 大量投下おつ
こいつら楽しそうにしやがっていいぞもっとやれ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/14(水) 15:16:59.39 ID:2zTJm/1to<> おつ <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:14:31.58 ID:+fQs4EXZo<>


――
―――


9.スキー旅行 〜二日目〜

January first Saturday 07:00

‐宿泊所・食堂‐


一方通行「…………」ズズズ

一方通行「…………」フゥ

一方通行「コーヒーうめェ」


黄泉川「――おっ一方通行じゃん? 早いじゃんね」

小萌「アクセラちゃんおはようございます!」


一方通行「……芳川は?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:15:04.95 ID:+fQs4EXZo<>

黄泉川「桔梗のやつはまだ寝てるじゃん。まったく夜通しパソコンなんて付けてるから……」

小萌「ところでアクセラちゃん。ほかの子たちはいないんですか?」

一方通行「一緒の部屋のヤツはまだだ。他のやつらは知らね」

小萌「そうですか。やはり集合時間とか決めとかなかったのが失敗だったのですかねー」

黄泉川「そんな堅苦しいこと決めなくていいじゃん。別に本当の研修じゃないんだからな」

一方通行「そォだな……あァ、うめェ」ズズズ

黄泉川「で、お前は何でこんな朝早くからここにいるじゃん?」

一方通行「あン? 目ェ覚めたからに決まってンだろ」

黄泉川「しかし本当に珍しく早起きだな。慣れない場所で寝付けなかったか?」

一方通行「俺ァガキかよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:15:44.36 ID:+fQs4EXZo<>

吹寄「……あら? おはようございます!」

姫神「……? おはようございます」

結標「……えっ? おはようございます」


一方通行「んだァオマエら? その珍しいモンでも見たよォな面はァ?」

黄泉川「みんなおはようじゃん!」

小萌「おはようございますです!」

結標「……いや。先生たちならともかく、貴方がこんな時間にいるとは思わなかったわ」

姫神「同じく」

吹寄「性格上朝は弱いイメージがあったのだけど違うのかしら?」

一方通行「いィや合ってる。俺朝すっげェ弱ェ」ズズズ

姫神「……とてもそんな風には見えない」

結標「生き生きしてるわね。コーヒー飲んでると」

吹寄「カフェインにこんな効果があるとは……知らなかったわ」

結標「いやたぶんコイツ限定」

一方通行「コーヒーうめェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:16:18.89 ID:+fQs4EXZo<>

打ち止め「……ふわぁ眠い、ってミサカはミサカはむにゃ……」

禁書「ちょっとらすとおーだー! そっちは食堂じゃないんだよ! 食堂はこっちだよ」

風斬「そっちも食堂じゃないよインデックス……」

吹寄「あっ風斬さんたちおはよっ!」

風斬「え、えっと……あ、お、おはようございます」ペコ

一方通行「朝から騒がしいヤツらだな」

黄泉川「賑やかでいいじゃんねー」

一方通行「低血圧舐めンじゃねェぞ」

結標「血圧くらい能力で上げなさいよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:16:47.37 ID:+fQs4EXZo<>

禁書「……あれ? ねえねえあくせられーたー」

一方通行「あン?」

禁書「そういえばとうまたちの姿が見えないんだよ。たしか一緒の部屋だったよね」

吹寄「言われてみればあのデルタフォースがいないわね」

姫神「どうせ寝坊」

結標「どうなの一方通行?」

一方通行「……あァ。そォいえばアイツら夜遅くまで騒いでたな。俺ァ無視して寝てたけど」

小萌「それって何時くらいの話ですかー?」

一方通行「たしか二時過ぎくらいだ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:17:17.37 ID:+fQs4EXZo<>

結標「……あー、その調子じゃ三時四時くらいまで起きてそうね」

吹寄「あの馬鹿者どもが」

黄泉川「ま、悪ガキらしいっつったららしいじゃんね」

姫神「起こしにいく?」

一方通行「ほっとけ。一応は時間は決めたがそれは絶対ッつゥわけじゃねェだろ」

打ち止め「え゛っ!? だったらみしゃかまで起きてくる必要なくなくない!? ってミサカはミサカはちょっと寝起きで舌がうまく回らない!」

一方通行「黙れクソガキ。ガキは大人しく早寝早起きしてりゃイインだよ」

黄泉川「だったらお前もいつも早起きしてくれりゃいいのになー、クソガキ♪」

一方通行「その口一生利けなくしてやろォかクソババァ」

結標「まあまあ落ち着いて」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:17:43.95 ID:+fQs4EXZo<>

禁書「とりあえずおなか空いたから朝ごはんが食べたいんだよ!」

一方通行「またオマエか」

吹寄「て言っても時間が時間だからインデックスじゃなくてもお腹空いてるわ」

小萌「じゃあ朝食頼んできますねー」

風斬「……あ、あの。上条、さんたちは待たなくても……いいんですか?」

黄泉川「大丈夫大丈夫。どうせすぐ降りて来るんだし、待つだけこっちも面倒じゃん」

吹寄「それにアイツらなら一食くらい抜いても大丈夫だわ」

禁書「だったらあの三人の分私がもらってもいいかな!?」キラキラ

一方通行「自重しろ暴食シスター」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:18:14.23 ID:+fQs4EXZo<>

結標「……てかよく見たら芳川さんもいない……?」

黄泉川「アイツは夜通しパソコンしててダウン中」

姫神「こんなところまで来て。よくやる」

打ち止め「Zzz……むにゃむにゃ……」

一方通行「オイこンなところで寝てンじゃねェ」

結標「寝かせといてあげなさいよ。それに朝食が来れば自然に起きるでしょ」

一方通行「チッ」

禁書「おなか空いたー」ガジガジ

風斬「割り箸食べちゃ、駄目だよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:18:41.04 ID:+fQs4EXZo<>


上条「だああぁぁぁぁぁぁぁっ!! 寝過ごしたああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダッダッダ



結標「あっ上条君おはよー」

吹寄「遅いぞ貴様。いつまで寝てるつもりだったんだ」

姫神「……というか。他の二人は?」

上条「……ぜぇ、ぜぇ。つ、つーか一方通行ぁ! 何で起こしてくれなかったんだぁ!!」

一方通行「あァ? 何で俺がオマエの世話なンざしなきゃいけねェンだ?」

禁書「とうまおはよー」ガジガジ

風斬「お、おはようございます」ペコ

上条「……はぁ、はぁ、ってあれ? 土御門はどうした?」

黄泉川「土御門ぉ? お前らと一緒に仲良く寝てたんじゃなかったのか?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:19:07.94 ID:+fQs4EXZo<>

上条「い、いや土御門は部屋にいなかったんだ。青髪は寝てたけど」

一方通行「……そォいや土御門はいなかったな、アホは寝てたけど」

結標「どこいったんでしょうね土御門君。こんな朝早くから」

吹寄「どうせ『メイドが俺を呼んでるにゃー』とか言って、外に出てるんじゃない?」

姫神「ありえると思ってしまうのはなぜ?」

一方通行「さすがにあのアホも開店してる時間の区別くれェついてンだろ」

結標「まあ普通はそうよね」

小萌「あっ上条ちゃん来てたんですねー」テクテク

上条「先生おはよーす」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:19:33.27 ID:+fQs4EXZo<>

小萌「朝食を頼みましたから、あと三分くらいで来ると思いますよー」

一方通行「これでカップラーメンが来たら大爆笑するわ」

結標「さすがにそれは……」

吹寄「朝食って全員分ですか?」

小萌「はい。とりあえずすぐ来ると思ったので」

上条「あ、たぶん青髪ピアスはすぐに来ねえと思いますよ」

小萌「なぜですぅ?」

上条「いや、一応起きた時に起こそうとしてぶん殴ったんだけどな」

結標「友情も何も感じない起こし方ね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:20:01.87 ID:+fQs4EXZo<>

上条「でも起きなかったんだよアイツ。あれは爆睡してるなー」

吹寄「……というか貴様が殴ったから起きなくなったってことは考えられない?」

上条「さすがにそれはねえだろ。一方通行に毎回吹き飛ばされてるあいつが、俺のへなちょこパンチでどうにかなるわけねえだろ」

一方通行「オマエのパンチが何だって?」

上条「い、いや軽くだぞ軽く。こうガツンと」ブン

一方通行「…………」

上条「…………」

禁書「…………」ガジガジ

風斬「……えっと…………」オドオド

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:20:28.48 ID:+fQs4EXZo<>

吹寄「ま、どうでもいいでしょ」

一方通行「そォだな」

姫神「彼なら。立派に生き抜いてくれる」

結標「ほんとひどい扱いね」


ロボ『チョウショクヲモッテキマシタ』ピピピ


黄泉川「おっ来た来た」

小萌「みなさーん、朝ごはんが来ましたよー!」

禁書「朝ごはんなんだよ!」ガバッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:20:57.38 ID:+fQs4EXZo<>

打ち止め「Zzz……」

一方通行「まだ寝てンのかこのガキは。オラ起きろ」コツン

打ち止め「Zzz……んっ、なぁにぃ? もう朝ー?」

一方通行「とっくに朝は来てンぞ二度寝野郎」

打ち止め「……お、おおっー!! いつの間にか朝ご飯がならんでるぅ! ってミサカはミサカはテンション急上昇!!」

結標「寝起きにあんまり興奮しない方がいいんじゃないかしら?」

黄泉川「まあ若いから大丈夫じゃん?


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:22:27.55 ID:+fQs4EXZo<>


――
―――


禁書「ガツガツモグモグ」

結標「うわぁ、相変わらずすごい食欲ね」

上条「インデックスさんもう少しよく噛んで食べてくれませんかね?」

禁書「わかったんだよ!」ガツガツモグモグ

上条「絶対ェわかってねえだろ!」

吹寄「……そういえばここの掲示板見たんだけどさ」

姫神「掲示板?」

結標「そんなものがあったの?」

吹寄「うん。そこにここである行事とか載ってるのよね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:22:54.70 ID:+fQs4EXZo<>

結標「で、なにか面白そうな情報でもあったの?」

吹寄「面白そうかは知らないけど、今日の午後から雪遊びコーナーで雪合戦大会があるらしいわ」

黄泉川「雪合戦……懐かしい響きじゃんねー」

小萌「そうですねー、子供の時雪が降ったらよくやってましたね」

打ち止め「雪合戦? 雪合戦ってあれかな? 雪球をぶつけ合うヤツ、ってミサカはミサカは頭の中の情報と照らし合わせてみる」

黄泉川「そうじゃん。結構ストレス発散になって面白かったなー」

一方通行「くっだらねェ」ズズズ

姫神「その雪合戦大会とやらは。なにか優勝商品みたいなものでもあるの?」

吹寄「どうだったかしら? たしかなかったような気がするけど……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:23:21.77 ID:+fQs4EXZo<>

上条「ウチの学校でさえマラソン大会で商品があったってのにな」

吹寄「というかマラソンと違って勝ったところで達成感もあまりなさそうよね」

姫神「……どうせ腕試しとかだと思う。おそらく能力使用はありだろうし」

上条「ああ……たしかに高位能力者はなにかと勝負挑んできたりするしな」

結標「えっ? 私は別に挑まないわよ?」

一方通行「俺ァどっちかといったら挑まれた側だろ三下ァ」

上条「……まあでもあくまで自己満足じゃねえか? その雪合戦大会」

結標「そうね。黄泉川さんのようにストレス発散目的で参加とかね」

吹寄「単純に暇つぶしとかじゃないかしら?」

一方通行「どれにしろロクな大会じゃねェ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:23:50.89 ID:+fQs4EXZo<>

上条「で、結局どうするんだ? 出るのか?」

結標「出るといってもね。あんまり詳しい情報とかないから何も言えないけど」

姫神「出ればいい。どうせスキーだけしてても飽きる」

吹寄「そういえばそうね。あと約二日間スキーできるのだから、たまには違うこともしたくなるわね」

一方通行「俺ァパス」

結標「あら、なんで?」

一方通行「そンな出ることに意味が見出せねェモンに出る気はねェ、面倒臭せェ」

打ち止め「よし! ここはミサカが代わりに……!」

一方通行「ガキは雪だるまでも作って遊ンでろ」

打ち止め「ぶーぶー!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:24:28.43 ID:+fQs4EXZo<>

吹寄「ふむ、上条が言ったことが本当なら、アクセラも能力使って暴れたいんじゃないのかしら?」

上条「い、いや。あくまで俺のはイメージの問題だから……」

一方通行「あァ? じゃあ俺が仮にその大会に出たとしよォ。それで俺が無双するわけだ」

結標「そうね。貴方は戦闘面では無敵だしね」

一方通行「それで周りの空気はどォなる。観客はワンサイドゲームを見せられ、選手は戦意を喪失させる」

一方通行「俺みてェな怪物は出るべきじゃねェンだよ、そォいうのにな」

結標「一方通行……」

上条「お前……そんなことを考えてたんだな」

吹寄「……ごめんなさいね。無神経なこと言って」


姫神「というか能力使わなきゃいい」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:24:59.55 ID:+fQs4EXZo<>

上条「…………」

結標「…………」

吹寄「…………」

一方通行「……つゥか姫神。俺が能力なしで大会に出たらどォなる?」

姫神「フルボッコ」

一方通行「だろ? だから出るべきじゃねェンだよ」

姫神「そう。ごめんなさい。無神経なこと言って」

黄泉川「……なんだこれ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:25:31.47 ID:+fQs4EXZo<>

吹寄「……じゃあアクセラを除いて全員参加でオッケー?」

一方通行「クソガキは抜いとけ。怪我するだけだ」

打ち止め「もう! あなたは心配性すぎるんだよ! ってミサカはミサカはあなたに文句を言ってみたり」

上条「インデックスはどうなんだ? 出るのか雪合戦?」

禁書「うーん、どうしようか。ひょうかはー?」

風斬「……え、えっと、私はいいかな……」

禁書「そうなんだ。じゃあ私たちは応援に回るんだよ!」

上条「そうか……」ホッ

黄泉川「私たちもパスじゃん。子供の喧嘩に保護者が出てくるもんじゃないじゃん」

小萌「怪我しないように気をつけてくださいねー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:26:28.82 ID:+fQs4EXZo<>

吹寄「じゃあ出るのは私と結標さんと姫神さん」

上条「俺と強制的に土御門と青髪ピアス」

一方通行「ちょうどイイじゃねェか。男女三人ずつなってよォ」

黄泉川「で、結局ルールはどうなんじゃん!? 雪合戦といえば団体戦だけど……!」

結標「なんで出場しない黄泉川さんがそんなやる気なんですか?」

黄泉川「いやーあの頃を思い出してなー」

上条「まあとにかく今はメシ食っちまおうぜ。いろいろ決めるのはあとでいいだろ」

吹寄「そうね。というか残り二人はまだ来ないの?」

黄泉川「あ、そうだ。インデックス」

禁書「なぁに?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:26:57.63 ID:+fQs4EXZo<>

黄泉川「桔梗の分のメシ食べていいじゃんよ。あいつ食欲もないって言ってたし」

一方通行「今さらだな」

黄泉川「すっかり忘れてたじゃん」

禁書「じゃあいっただっきまーす」ガツガツ

結標「……というかパソコンでなにしたらそんなに具合が悪くなるんですか?」

姫神「パソコンというものより。徹夜で作業というものがつらい」

一方通行「馬鹿だろあのニート」

吹寄「……というか面倒だから残り二人の分も食べちゃってインデックス」

禁書「了解なんだよ!」モグモグ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:27:31.85 ID:+fQs4EXZo<>


――
―――


全員『ごちそうさまでしたー!!』


上条「あー食った食った」

禁書「とうまーデザート買おうよー!」

上条「そんなものを買うお金は上条さんは持っておりませんのことよ!」

一方通行「オマエ昨日やった金はもォ消し飛ンだのかよ」

禁書「お金……? ああ、そういえばまだ残ってたんだよ!」つ五千円札

上条「ご、五千円札ぅ!? ど、どこでそんなモン拾ってきたんだお前ッ!?」

一方通行「俺がやった小遣いの釣りだろ。話聞いとけよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:28:01.95 ID:+fQs4EXZo<>

吹寄「さあて、掲示板までルールを見に行きましょう」

姫神「昔。雪合戦で雪玉に石を入れて攻撃力アップ! みたいなことをしてる子がいた」

結標「それ下手したら大事になるからやめた方がいいわね」

一方通行「つゥかどの程度か知らねェが、能力使用可能な時点で石ころなンてどォでもイイだろ」

上条「俺からしたら石ころの方が怖えよ。電撃とかのほうがまだマシだ」

一方通行「……なら俺が石ころをレールガンの三倍の速度で連射してやるよ」

上条「やめてください、しんでしまいます」



青ピ「ふふはははははははははっ!! 我光臨!!」シュタ



一方通行「だからオメェのメシねェから」

青ピ「( ゚д゚ )」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/11/25(日) 22:31:21.22 ID:+fQs4EXZo<> 今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございました

もう終わりまでの空想はできてるけどなかなか時間が・・・
あとシリアル書くのが難しいorz

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/25(日) 22:34:28.52 ID:Xl5L59te0<> 乙

さすが青ピさん

空気読んで食い終わったときにくるとは <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/26(月) 01:54:31.19 ID:pK8GKIUIO<> おつ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします <>sage<>2012/11/27(火) 19:54:50.18 ID:lA3TtWIT0<> 乙。いつもの如く仲が良くて何よりだ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/16(日) 22:18:37.14 ID:yYL6ltUz0<> シリアルっていうのは朝食のこと? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/16(日) 22:25:36.02 ID:uHPfiW9co<> え? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/16(日) 23:03:51.10 ID:g/aaJ4iIO<> >>798
鉛筆の削りカス <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/18(火) 19:31:39.47 ID:RNZSzBzb0<> 今内戦やってる国のことだろ。 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:09:49.64 ID:P1UrKIy2o<>


――
―――


同日 08:00

‐宿泊所・ロビー‐


吹寄「――おっ、あったあった。これよこれ」

結標「えっと何々? 『第一回チキチキ能力有り雪合戦大会』?」

一方通行「第一回とか歴史浅いどころか初の試みかよ」

姫神「大体こういうものは。思いつきで開催されるとか何とか」

青ピ「へー、ボクがおらん間にこんなものに出ることになっとったんやなー」

上条「スキーばっかじゃ飽きるだろ? ってことでな」

結標「えーとルールは、と……」




―――――


『第一回チキチキ能力有り雪合戦大会』


〜ルール説明〜

5VS5のチーム戦!!(方式:トーナメント戦)


1.先に相手チームを全滅させた方が勝ち

2.1チーム最低3人、最高5人まで。

3.チームメンバーが5人未満なら、乱入OK(ただし正しい手続きを行ってから)

4.能力の使用はOK!! ただし相手を大怪我させるレベルの能力は禁止

5.道具の使用はOK!! 例.スコップ、バケツ、雪玉製造機(税込9,800円)など


参加者には特殊な加工がされたゼッケンを付けてもらいます。

このゼッケンは水に濡れると変色する仕様で、ゼッケンの面積70%以上変色したら撃墜となり、アラームがなります。

ちなみにゼッケンは前後両方に変色する面があります。


13:00 開会式

13:30 競技開始


場所:雪遊びコーナー


―――――

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:10:19.85 ID:P1UrKIy2o<>

吹寄「……ふーん、五対五のチーム戦か」

結標「チーム分けどうする?」

吹寄「面倒だし男子チームと女子チームでいいんじゃない?」

上条「げっ、ま、マジかよ。相手は五人チームだろ? それでこっちは三人とか不利すぎんだろ」

姫神「たしかに。一人一人集中砲火されたらすぐ終わり」

青ピ「うーん、しかも向こうは能力持ちやろたぶん。大覇星祭の時みたいに気合だけでどうにかなるもんでもないやろうし……」

吹寄「何言ってるのよ。別に勝ちに行くんじゃないでしょ? あくまで暇つぶしよ暇つぶし」

上条「……そうだな。深く考えすぎだな」

吹寄「そうよ。楽しんだものが勝ちとか言うでしょ」

結標「うん、たしかに別に勝ち負けとかこだわる必要もないし」

青ピ「よーし、じゃ思い切りやって思い切り楽しもうや!」

姫神「……うん」


黄泉川「……いいじゃんねー青春って感じがして」

小萌「そうですねー」

一方通行「そォか?」

風斬「…………楽しそう」

一方通行「……なら混ざればイイじゃねェか」

風斬「えっ? いえ、いいんです。あなたが出ない理由があるように私にもあるんです、理由……」

一方通行「……そォかよ」

禁書「なになにー? なんの話をしてるのかな?」モグモグ

打ち止め「わーミサカも気になるー、ってミサカはミサカは駆け寄ってみたり」モグモグ

一方通行「何でもねェよ。つゥか何ガッツリ弁当とか食ってンだよオマエらは」

禁書「おいしそうだったから!」

打ち止め「奢ってもらったから! ……うぷっ」

一方通行「……あァそォかよ。つゥかクソガキ、オマエは残った分全部シスターに渡しとけ」

禁書「……なにか怒ってる?」

一方通行「怒ってねェよ。呆れてンだ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:10:52.02 ID:P1UrKIy2o<>

上条「……うーん、しかしどうせ負けるなら良い勝負をして負けてえよな」

青ピ「せやなー。強敵に一矢報いる! みたいになー」

吹寄「まあ優勝は無理かもしれないけど、こっちのチームはいいところまでいけそうよ」

上条「……なんでだ?」

吹寄「ふふふ。なぜならこっちには我がクラスのナンバーツーがいるのよ!」

姫神「じゃーん。結標淡希さんです」



結標「…………へっ? 私?」



吹寄「彼女は空間移動能力者のトップクラスと言われる『座標移動』を持っています!」

結標「と、トップだなんてそんな……」

姫神「この能力があれば雪をテレポートさせて。相手グループを瞬殺するなんて手も」

上条「うわっ、汚ねえっ!?」

青ピ「ちょ、結標の姉さんとかせっこっ! 優勝余裕で狙えるガチメンバーやん! 禁止カードやん!」

吹寄「いいじゃない別に。そっちだって能力を何でも無効化できる優秀な盾がいるんだし」

青ピ「……そういやそうやったな。ウチにはみがわ……カミやんがおったわ」

上条「おいテメェ今身代わり言おうとしただろ!!」

吹寄「お互いベストを尽くして頑張りましょ♪」ニコ

上条「何がベストだコンチクショー!!」

青ピ「不当や! レベル4がいるなんて絶対ズルイでそっちぃ!!」

吹寄「だからそっちには上条が――」

青ピ「いやよく考えてみぃ吹寄さん! カミやんよく考えたらこのゲームで右手使いにくいやん! 役立たずやん!」

上条「テメェにだけは言われたくねえよ!!」


一方通行「……青春か?」

黄泉川「青春じゃんねー」

小萌「ですねー」

一方通行「さっぱり分からン」スー

黄泉川「どっかに行くのか?」

一方通行「ちょっと外出てくる」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:11:19.64 ID:P1UrKIy2o<>


――
―――


同日 08:30

‐スキー場・休憩場‐


ガタン!


一方通行「…………」カチャ

一方通行「…………」ズズズ

一方通行「……ふゥ」

一方通行「…………」ボー



カツカツカツカツ



一方通行「……あン?」

???「……隣いいか?」

一方通行「……席なら他にも空いてンだろォが」

???「堅えこと言うなよ、つれねーなー」バッ

一方通行「座るつもりなら初めから聞くンじゃねェ」




???「……あーうまいわー」ズズズ




一方通行(ンだァコイツ? 勝手に人の隣座ってコーヒー飲みやがって。しかも微糖)

一方通行(……格好からしてスキーしに来たってわけじゃなさそォだが)

一方通行(…………ホスト? ンな感じのいけ好かねェ野郎だ)


???「……なぁ」

一方通行「あン?」

???「お前ここの客か?」

一方通行「だったらどォした」

???「いや、こんなところでヌクヌクと楽しそうだなお前、って思ってな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:11:45.88 ID:P1UrKIy2o<>

一方通行「……何が言いたい」

???「単刀直入に言おう。お前にそっち側は似合ねえよ」

一方通行「単刀直入って意味知ってるか? 何の飾り気もなくハッキリするってことだ」

???「けっ、んなこと言って逃れようとしても無駄だぜ。お前はもう一度浸かっちまってんだこっち側にな」

一方通行「あっちこっちうるせェンだよオマエ。つゥか文脈がバラバラなンですけどォ、日本語きちンと理解できてますかァ?」

???「少なくともお前よりは理解できてるつもりだぜ。お互いの立場っつーものをよ」

一方通行「……消え失せろ。俺の気が変わらねェうちにな」



???「そんなとこにいないで堕ちて来いよ一方通行。一万人以上の人間殺した大逆人――」



ドッパァァァァァァン!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:12:15.73 ID:P1UrKIy2o<>

一方通行「…………」カチ

一方通行「…………」

一方通行「……チッ」スー


???「――おいおいどこに行こうってんだ?」ゴッ


一方通行「…………」カチ


シュバァァァァン!!


一方通行「――ッ!? ごはっ!?」ガクッ


???「ったくよーいきなり逆上して攻撃とか無しだろー、痛ってて」ボリボリ


一方通行(な、何だと……? 俺の反射を……通り抜けたッ!?)


???「……んだぁその面はぁ? まさか今まで殴られたことねえ、親父にもぶたれた事ねえとか言うんじゃねえだろうな?」

一方通行「……オマエは、何モンだァ?」

???「ああ? まさかテメェ俺のこと知らねえとか言うんじゃねえだろうな?」

一方通行「…………」

???「……おいおいマジかよ。こんなヤツがメインで俺がサブだとか泣きたくなってくるな」

一方通行「イイから……答えやがれッ!! 誰なンだオマエは!?」




「学園都市に七人しかいない超能力者(レベル5)の一人。第二位の垣根帝督よ」



<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:12:41.82 ID:P1UrKIy2o<>

一方通行「……第、二位だと……?」


垣根「おい心理定規。今のはひどくねえか? ここは俺がカッコよく名乗るシーンだろ」

心理定規「知らないよ貴方の理想なんて。こっちは仕事に来てるのだから遊ばないでちょうだい」

垣根「それより聞いてくれよ。そこの汚ねえ床に這いつくばってんのが俺の上の第一位様だってよ、笑えるよな?」

心理定規「笑えるかどうかは知らないけど、勝手に動かないでくれないかしら」

垣根「チッ、わかってるよ。いちいちうるせー女だな」

心理定規「……さて第一位さん? 意識はあるかしら、聞こえる?」


一方通行「…………」ギロ


心理定規「……その様子だと大丈夫そうね」

垣根「ふわぁ……、なあ。こいつ殺して良いと思わねえか?」

心理定規「駄目よ。彼をここで殺したら命令違反になる」

垣根「はぁ、暗部も温くなっちまったもんだよなーオイ」

一方通行「……オマエら暗部のヤツらか。何の用だ?」

垣根「うわっ、お前今気づいたのかよ? ダッセー学園都市一の頭脳ダッセー」

一方通行「……テメェ」ギリリ

心理定規「まあ落ち着いてちょうだい第一位さん。垣根、貴方も子供みたいな挑発しないでちょうだい、ダサいから」

垣根「なん……だと……?」

心理定規「さて単刀直入で言うけど、貴方今日の午後に行われる雪合戦大会に出なさい」





一方通行「……………………は?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:13:09.95 ID:P1UrKIy2o<>

心理定規「聞こえなかったかしら? 今日の午後に行われる雪合戦大会に出なさいって言っているのよ」

一方通行「……いや聞こえてるけどよォ……何でオマエらにンなこと強制されなきゃいけねェンだ?」

垣根「知るかよ。上からの命令だ、意図はわかんねえけどな」

心理定規「その大会の決勝で私たちと戦いなさい」

一方通行「何で決勝?」

心理定規「これも上からの命令よ」

垣根「どうせあれだろ。決勝のほうが燃えるとかそんなんだろ」

一方通行「……どォしてこォなった」

垣根「それは俺のセリフだ」

心理定規「……ちゃんと伝えることは伝えたわ」

垣根「はぁー面倒臭せえわー雪合戦とか面倒だわー」

心理定規「じゃ、第一位さん? よろしく頼むわよ」

一方通行「…………イヤだと言ったら?」

心理定規「別に構わないわよ。ただそうなった場合は貴方の大切な人たちに何かが起こるかもね」

垣根「たとえばそうだなー、ラストオーダーだっけかあのガキ」

心理定規「他には……ふふっ、結標さん、とか?」


一方通行「ッ!? オマエェ!!」バッ


ドッグシャァッ!!


一方通行「がっ……!?」ガクッ


垣根「向かってくるんじゃねえよ。思わず殺しちまうところだったぜ」

心理定規「あらあら怖い怖い」フフッ

垣根「俺から見たらお前の方がよっぽど怖いわ」

心理定規「そうかしら?」

垣根「彼女とかには絶対にしたくねータイプだよなーお前」

心理定規「…………………………………………え?」

垣根「怖いわー、初めて見たホラー映画とはまた違った怖さがあるわー」テクテク

心理定規「ちょ、ちょっと待ちなさい! さっきの言葉どういうことか説明しなさい!!」タッタッタ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:13:36.56 ID:P1UrKIy2o<>

一方通行「…………」ゴロン

一方通行「……垣根……帝督」

一方通行「…………」

一方通行「……ぎゃはっ面白れェ! 叩き潰しやるよ格下がァ!」

一方通行「ッ!」ズキ

一方通行「……あァ、クソッたれが。とにかくアイツらと合流だな」ガッ

一方通行「…………」フラフラ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:14:19.20 ID:P1UrKIy2o<>


――
―――


同日 09:00

‐宿泊所・ロビー‐


ワイワイガヤガヤ


一方通行「…………」フラフラ


結標「――あっ一方通行おかえ――ってどうしたのその怪我!?」

打ち止め「おおっー珍しいこともあるもんだねー、ってミサカはミサカは物珍しそうに見てみたり」

吹寄「本当ね。服もボロボロだし」

一方通行「…………何でもねェよ」

黄泉川「何でもないわけないじゃん。どうした? 喧嘩でもしたのか?」

一方通行「ンなわけねェだろォが。つゥか俺が喧嘩ごときで体に傷がつくわけねェだろ」

上条「じゃあ何でそんなになったんだ?」

一方通行「…………」

姫神「……とにかく来て。手当てする」スッ

一方通行「構わねェ。それより雪合戦大会とやらについてはどォなったンだ?」

青ピ「ああそれ? とりあえず男女それぞれ三人ずつのチームで申し込みに行くつもりやけど、今から」

上条「土御門は今はいねえけど……まあ大丈夫だろ」

一方通行「その件だが俺も出る」

結標「えっ?」

姫神「どういう風の吹き回し?」

打ち止め「というかあなたが出たら場の空気が悪くなるとかなんとか言ってなかったっけ? ってミサカはミサカはさっき言ってたことを思い出してみる」

一方通行「事情が変わった。熱血漫画らしく優勝を目指す」

上条「いつから熱血漫画になったんだこれ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:14:46.64 ID:P1UrKIy2o<>

吹寄「……んーむ。まあ出ることに関しては別に反対はしないけど」

姫神「何か問題でもあるの?」

吹寄「……もしあたしたちのチームがそっちのチームに当たったら絶対勝てないわよね? 仮の話だけど」

青ピ「せやな。アクセラちゃんの場合立ってるだけで勝負つきそうやし」

一方通行「さすがにそりゃ効率悪りィだろ」

吹寄「……で、アクセラに唯一対抗できる上条もそっちにいるわけよね?」

上条「対抗できるかは知らねえけどな」

吹寄「つまり……メンバー引き抜きを提案したいわ!」

結標「引き抜き?」

吹寄「というわけでアクセラをこっちのチームに寄越しなさい!」

青ピ「異議有り!」ビシ

吹寄「何よ?」

青ピ「もしアクセラちゃんがそっちいったら、そっちのチーム高位能力者二人いることになるやん!」

吹寄「そうね。で?」

青ピ「それはさすがになしやろ! 持っていくならカミやんにしときぃ!」

上条「おい」

吹寄「うーん、まあそれでもいいけど……やっぱりアクセラがいいわね」

一方通行「オマエら人ォ物扱いにしてンじゃねェよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:15:24.89 ID:P1UrKIy2o<>


土御門「だったらくじ引きすればいいにゃー!」



上条「……土御門! お前今までどこに行ってたんだ?」

土御門「ちょっと野暮用だにゃー」

吹寄「……ふむ。くじ引き、いい案ね」

土御門「チートのアクセラちゃんとそれに対抗できるカミやんをそれぞれチームのリーダーにする」

結標「あとはくじ引きでチーム分けすればいい、ってわけね」

青ピ「たしかにそれなら平等やな」

姫神「……ちなみに人数の配分は?」

土御門「アクセラが2人、カミやん3人でいいくらいだな」

土御門「……じゃ、そういうわけで――」



青ピ「じゃーん!! わーりーばーしー!(裏声)」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:15:52.00 ID:P1UrKIy2o<>

上条「何でこんなところまで持ってきてんだよそれ」

青ピ「こんなこともあろうかと用意していたのだ(裏声)」

一方通行「気持ち悪りィからその裏声やめろ」

吹寄「じゃ、さっさと割り箸を引きましょ。奇数が上条、偶数がアクセラね」

土御門「それでいいぜい」

結標「…………」

姫神「…………」

上条「おおっ!? 二人ともやけに真剣な表情だな」

青ピ「せやな。ほな、カミやんもはよ選びぃ」




土御門「それじゃあ引くとしようぜい!」




全員『せーの!!』



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:16:19.36 ID:P1UrKIy2o<>


――
―――


同日 10:00

‐スキー場・休憩場‐


一方通行「…………」


一方通行(垣根帝督。学園都市第二位のレベル5)

一方通行(どォいう方法で俺の体に傷を付けたのかはまったく理解できねェが、ヤツの攻撃は俺の反射を通り抜ける)

一方通行(上条の右手のようなものか? それとも木原のあれか?)

一方通行(……いずれにしろ、それを解明できなきゃ俺は負ける)

一方通行(俺が勝たねェと、アイツらを……)


土御門「おっすアクセラちゃーん、考えごとかにゃー?」


一方通行「……失せろ土御門。今オマエと無駄口叩いてる暇はねェ」

土御門「連れないにゃーアクセラちゃんは。せっかく同じチームになったんだから親睦を深めようぜい? 姉さんも探してたぞ」

一方通行「……面倒臭せェ」

土御門「それに大会だぜい祭りだぜい? 楽しまなきゃ損だにゃー」

一方通行「楽しむだァ? 馬鹿なこと言うンじゃねェよ。俺ァ勝つことしか考えてねェ」




土御門「…………格下にやられたことがそんなに悔しいか一方通行?」




一方通行「あァ?」


一方通行(ンだコイツ? いつもと雰囲気が違う……?)


土御門「オマエは上条当麻に一度敗北している。別に初めての敗北というわけじゃないだろうに」

一方通行「……何でオマエがそンなこと知ってやがるンだ? 見てやがったのか?」

土御門「ふっ。だとしたら?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:16:54.66 ID:P1UrKIy2o<>

一方通行「まァどォでもイイ。とにかくあのカスは俺が潰す」

土御門「今のお前に出来るとは到底思えないがな」

一方通行「あァ?」

土御門「垣根帝督。学園都市第二位の超能力者であり、暗部のトップシークレット部分の組織『スクール』のリーダー格」

一方通行「…………」

土御門「お前が思っている以上にヤツは強い。今の頭に血が上った状態のお前じゃ到底勝てない相手だ」

一方通行「……俺は第一位だ」

土御門「だからどうした。以前の能力を無制限に使えた頃のお前でも垣根には絶対勝てない」

一方通行「……さっきから知ったよォな口利きやがって、何様のつもりだ土御門」

土御門「知ったようじゃないさ。お前に関する情報の大体は把握しているつもりだ」

一方通行「…………何者だオマエ」

土御門「土御門元春。お前が知ってるようにただのシスコンでメイド萌の駄目人間だ」

一方通行「そォいうことを聞いてンじゃねェ。誤魔化してンじゃねェよぶち殺すぞ」カチ

土御門「おおっーとタンマタンマ。わかったからその電極のスイッチ切れ」

一方通行「……チッ」カチ

土御門「……ま、いいだろう。いずれ話すつもりだったしな」

一方通行「…………」

土御門「『スクール』と同機密の組織『グループ』の構成員」



土御門「お前の知らない深く汚い暗部の部分を知っている男。それが俺、土御門元春だ」



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/18(火) 22:21:13.29 ID:P1UrKIy2o<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございました

三週間もお待たせして本当に申し訳ありません
今まで忙しかったというのもありますが、実は最後まで一気に書き終わらせました
一レス分の量が多いのは予定より遥かに多く書いてしまったせいです
このせいで投下するのが遅れて本当にすみません

あとは見直しをしつつ投下していこうと思うので、必ず年中には終わらせます
ではではまた明日ノシ

※シリアルかと思ったら擬音系バトルだったでござる\(^o^)/

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/18(火) 22:41:32.14 ID:q3lB88kDO<> 乙
ほのぼの時空でもつっちーは働いてたのか
海原と二人きりで <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:05:56.03 ID:h23BodzPo<>


――
―――


同日 12:55

‐スキー場・雪遊びコーナー‐


ワイワイガヤガヤ


打ち止め「おおっー! 何かいろいろとすげえ!! ってミサカはミサカは今の状況を表せる言葉を見つけ出せなかったり!」

吹寄「何かしらこれ? 雪玉から身を守る壁かしら?」

黄泉川「これはたしかシェルターと言ってな、用途はお前らの思ってるとおりじゃん」

結標「へー、結構本格的なのね。ねえ一方通行」

一方通行「……そォだな」

結標「……どうしたの一方通行? 何かぼーとして」

一方通行「イイや何でもねェよ。オマエは素直にこのイベントを楽しンでりゃイイ」

結標「……? わ、わかったわ」


上条「……案の定あんま人参加してないな」

姫神「冬休みの終わり頃だから。こんなところにいる学生の方が少ないと思う」

青ピ「どうやら参加チームはギリギリ八チームだったらしく、そのままトーナメント始めるらしいで」

上条「これで負けてもベスト8とは名乗れるな」

吹寄「それと同時に初戦敗退とも名乗れるわよ」

土御門「にゃー、一度は勝ちたいものだぜい。なあアクセラちゃん」

一方通行「一度じゃねェ三度だ」

打ち止め「優勝する気満々だねあなた。ほんとにどうしたの? 熱でもあるの?」キョトン

一方通行「ねェよ。……そォだ打ち止め」

打ち止め「なに?」

一方通行「オマエ大会中は絶対に黄泉川から離れンなよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:06:35.34 ID:h23BodzPo<>

打ち止め「な、何で? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

一方通行「最近物騒だからな。ロリコンの変態野郎がいつ襲ってくるかわからねェ」

打ち止め「そうなの? それはたしかに怖いね、ってミサカはミサカはなにか寒気のようなものを感じ取ってみたり」ブル

一方通行「わかったらとっとと行け」

打ち止め「うんわかった! ってミサカはミサカは了承しつつ駆け出してみたり!」タッタッタ


一方通行「…………」

土御門「競技中の襲撃を警戒しているのか?」

一方通行「まァな。手出しはしねェとは言っていたが、警戒しとくことに越したことはねェだろ」

土御門「そうだな。だがアンチスキル一人でどうにかできるほどやつらは甘くないぞ」

一方通行「わかってる」


結標(……二人でひそひそ何を話しているのかしら?)


吹寄「結標さん!」

結標「なにかしら吹寄さん」

吹寄「よかったじゃない、彼と一緒のチームになれて」

結標「うん。でもいいの? 戦力的な問題とかは」

吹寄「正直そんなの気にしてないわ。最初に言ったでしょ、勝ち負けにはこだわらないって」

結標「……それじゃあアイツが参加するって言ってから引き抜きを提案したのって」

吹寄「そう。こうなるようにする可能性を作るためよ。おかげで良いように分かれてくれたし」

結標「……吹寄さん。何かいろいろとありがとね」

吹寄「別にいいわよ。こっちが好き勝手にやってることだし」

結標「……よし。これを機会にもっと仲良くなって見せるわ!」グッ

吹寄「頑張ってね結標さん!」

結標「うん!」

吹寄「……ま、それは置いといて、もしトーナメントで当たったとしても負けないわよ」

結標「こっちこそ負ける気はないわ。一方通行もやる気のようだし、絶対に優勝してやるわ」

吹寄「ふふっ。その意気でアクセラ攻略もね」

結標「……そっちはぼちぼちで」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:07:23.82 ID:h23BodzPo<>

禁書「頑張ってねとうまー」モグモグ

上条「……思ったんだけど、今回の旅行食ってばっかだなお前」

禁書「!? そ、そんなことないんだよ!」

上条「いやー、いつ見ても何かしら食ってるだろ。なあ風斬」

風斬「えっ? え、ええっと……はい」

禁書「ひょ、ひょうかまで……ひどいんだよ」モグモグ

上条「そう思われたくねかった少しは自重することだな」

禁書「……そうだね。わかったんだよ!」モグモグ

上条「わかってねえじゃねえか!!」


ピンポンパンポーン♪


アナウンス『これから開会式を始めます。選手の方は中央へ集まってください。繰り返します――』


青ピ「おっ、どうやら始まるらしいでー」

姫神「早く並びに行こう」

上条「平和な雪合戦だといいけどなー」

吹寄「雪合戦だぞ。平和なんてものがあるか馬鹿者!」

結標「まあいいじゃない。楽しくいきましょ」

土御門「そうだぜい。なあアクセラちゃーん」

一方通行「……チッ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:07:49.63 ID:h23BodzPo<>

おっさん『ええーみなさーんこんにちはー』


<コンチニワー


おっさん『いやーいいお返事ですねーうれしいですねー』


おっさん『本日はぁーお日柄もよくー絶好の雪合戦日和となります』


おっさん『このスキー場に来ながらーこのような大会に参加していただける人がーこんなにいてうれしいです』


おっさん『みなさんでー一生懸命戦ってーよい思い出の一つなってくれるとーうれしいです』


おっさん『……ではー、これから第一回雪合戦大会の開始を宣言したいと思います』


おっさん『みなさんー頑張ってください』


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:08:33.87 ID:h23BodzPo<>



   〜トーナメント表〜


          ┌─  モブ1
      ┌─┤
      │  └─  一方通行
  ┌─┤
  │  │  ┌─  モブ2
  │  └─┤
  │      └─  アイテム
─┤
  │      ┌─  上条
  │  ┌─┤
  │  │  └─  モブ3
  └─┤
      │  ┌─  スクール
      └─┤
          └─  モブ4


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:09:07.04 ID:h23BodzPo<>


――
―――


〜一回戦・第一試合〜


チーム一方通行VSチームモブ1


一方通行(……スクール。ヤツらの言っていた通り当たるとしたら決勝か)

土御門「一方通行」

一方通行「……チッ、分かってる。今は目の前のザコに集中だろ」

結標「どうやら向こうはザコじゃないらしいわよ」

一方通行「あァ?」




敵A「ふはははっ! 全国雪合戦大会準優勝のわれらの敵がたった三人だとはな」

敵B「舐められたものよ。全国雪合戦大会準優勝の俺らの敵がたった三人なんてな」

敵C「ウォーミングアップにはいいんじゃない? 全国雪合戦大会準優勝の僕たちの敵はたった三人だけどね」

敵D「…………、全国雪合戦大会準優勝……敵がたった三人……」

敵E「あぁー、明太フランスパン食いてー」




土御門「……ご覧の通り全国雪合戦大会準優勝者の人たちらしいぜい」

一方通行「どンだけ自分たちの準優勝を主張してェンだコイツらは」

結標「どうするの? 一回戦目からなかなかの強敵だけど」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:09:40.55 ID:h23BodzPo<>

一方通行「どォするも何も俺の能力で瞬殺するに決まってンだろ」

土御門「アクセラちゃんは決勝戦まで能力を温存しといたほうがよくないか?」

結標「そうね。時間は限られてるわけだし……」

一方通行「ケッ、何言ってンだオマエら。能力使用モードの制限時間を何分だと思ってやがンだ?」

結標「……たしかメインが三十分。予備が十五分だったかしら」

一方通行「ご名答。今俺が付けてンのはメイン、しかも充電は完了されてるというわけだ」

土御門「そうか。それは頼もしい限りだぜい!」

一方通行「全国雪合戦大会準優勝かなンだか知らねェが、一瞬で片付け――」カチ


ピーピーピー!!


一方通行「…………」

結標「……今の聞き覚えのあるアラーム音はなんだったかしら?」

土御門「アクセラちゃんの方から聞こえてきたんだけど、なんだ? 携帯かにゃー?」

一方通行「…………」カチ

土御門「……どうかしたか?」

一方通行「…………」サー

結標「あれ? 一方通行ぁ!? 何かいつもより顔青ざめてない?」

土御門「結局、今の音はなんなんだにゃー?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:11:01.53 ID:h23BodzPo<>

一方通行「今ノ音カ? アレハ電極ノ警告音ダヨ」


土御門「警告音? なんのだ?」

一方通行「電極の電池の残り残量が少ねェことを表してンだ」

結標「…………はっ! まさか!」




一方通行「能力使用時間……あと大体一分弱だ」




土御門「え」

結標「\(^o^)/」

土御門「ど、どうするつもりだ一方通行ぁ! 貴様、そんな状態でヤツに勝てるのか!?」

結標「ちょ、ちょっと落ち着いて土御門君、何かキャラ違うし……」

一方通行(クソが……何で充電されてねェンだ? 昨日たしかにコンセント挿したはずだが……!)


審判「……すみませーん! イッポウツウコウチーム早くしてくださーい!」


一方通行「イッポウツウコウじゃねェ、アクセラレータだ!」ギロ

審判「ひぃ! すみません!」

土御門「……ひとまず一方通行の能力は温存だ! 俺たちだけでやるぞ結標!」

結標「えっ、あ、はい!」

結標(何か土御門君のテンションがものすごく高い気がする)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:11:34.11 ID:h23BodzPo<>

審判「それでは両チーム敬礼!」


全員『おなしゃーす!!』


敵A「ふふふ、これはもらったな。全国雪合戦大会(ry」

敵B「獅子は全力で兎を狩るという。全国雪(ry」

敵C「さーて何秒間保つかなー? 全(ry」

敵D「……(ry」

敵E「あぁー、ゼッポリーネ食いてー」


土御門「一方通行。とりあえずお前は下がっていろ」

一方通行「あァ? 俺に逃げろっつゥのかオマエ?」

土御門「そうだ。能力の使えないお前は役立たずだからな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:12:03.26 ID:h23BodzPo<>

一方通行「(´・ω・`)」


結標「ちょ、ちょっと土御門君。少し言い過ぎじゃない?」

土御門「結標。俺はコイツのためを思って言っている」

結標「あ、一方通行のため?」

土御門「そうだ。コイツには優勝しなければならない理由がある。そのために能力の温存は必須だ」

結標「そ、そう……」


一方通行「……わかった。俺は後ろで下がっておく。だがオマエらがやられたら能力は使う、イイな」

土御門「ああ。だが能力を使うことはないだろう」

結標「なんだかすごい自信ね。何か秘策があるのかしら?」

土御門「結標。お前に頼みがある」

結標「私に――?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:12:38.37 ID:h23BodzPo<>

〜観客席〜


黄泉川「……んん? なんだか一方通行が後ろに下がっていってるじゃん」

小萌「どうしたんでしょうかねー? やっぱり空気を悪くするのは嫌だったのでしょうか?」

打ち止め「たぶんあれじゃない! 『ふはははははっ。我と戦いたければまず手下どもを倒せー!』みたいな!」

禁書「なんだかかっこいいねあくせられーた」モグモグ

風斬「え、えっと……た、たぶん違――」

芳川「おそらく単純に電池切れじゃないかしら?」

黄泉川「おっ桔梗! もう大丈夫じゃん?」

芳川「ええ、おかげさまでよく寝られたわ」

小萌「あんまり夜更かしするのは駄目ですよー芳川さん」

打ち止め「で、電池切れってどういうことー? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

芳川「ほら、あのチョーカーのランプが点滅してるでしょ」

禁書「あ、ほんとだ。ぴっこんぴっこんしてる」パクパク

黄泉川「でもなんであれで充電切れってわかるじゃん?」

芳川「ああいうの今まで見たことないからよ。だからおそらくと言ったのよ」

小萌「ほえー、つまりアクセラちゃんは絶体絶命ということですかー?」

芳川「そうなるわね。彼能力がないとモヤシ以下の病弱人間だから」

打ち止め「ひどい言われようだね、ってミサカはミサカは気の毒に思ってみたり」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:13:37.60 ID:h23BodzPo<>

〜チーム上条〜


青ピ「……あちゃー、確かあの音って充電切れ間近やったよな?」

上条「うわぁーこりゃ不味いんじゃねえか?」

姫神「絶体絶命」

吹寄「まあ、結標さんがいるからなんとかなるでしょ」

上条「……まあ、そうだな」

上条(土御門もいるし安心だろ)

青ピ「ところでボクらの相手はどんなんなん?」

吹寄「向こうは三人組だったわ。どういう人たちか知らないけど」

青ピ「なら余裕やな! 一回戦突破もろうたわ!」

姫神「……フラグ立てるのやめてほしい」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:14:07.50 ID:h23BodzPo<>

〜チームアイテム〜


麦野「……ふわぁ、眠い」

絹旗「おおっー、やはりあの人が超出てきましたかー!」

フレンダ「試合前にサバ缶でエネルギー補給って訳よ!」

滝壺「……南南西から信号がきてる」ビビッ


浜面「……ほら待たせたな。ジュース買って来たぞ」テクテク


麦野「浜面遅せぇ、何分かかったと思ってやがんだ」

絹旗「だから浜面は超浜面なんですよ」

フレンダ「ま、結局浜面はその程度って訳よ」


浜面「相変わらず下っ端に厳しい組織だなここは……」

滝壺「よしよしはまづら。私はそんなはまづらも応援してるから」ナデナデ

浜面「ああー女神様がー女神様がおられるー!」

麦野「……ちっ、おらっ! とっとと飲みモン寄越せ」

浜面「あっ、おう……ほらよ」

麦野「……あん? 今日の飲みモンはやけに温かいじゃない」

フレンダ「あっホントだ。いっつも中途半端にぬるい飲み物なのにねー」

滝壺「ココアあったかい……」

絹旗「どうしたんですか浜面? 一体浜面の身に超何があったんですか?」

浜面「何でもねえよ。ほらこれだよ」スッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:14:33.14 ID:h23BodzPo<>

フレンダ「保温バッグ?」

絹旗「しかも暖冷両方いけるツインタイプじゃないですか!」

麦野「そんなもん持ってたっけお前?」

浜面「売店で買ったんだよ。どうせだから適温の飲み物のほうがいいだろ?」

麦野「……浜面大丈夫か? どっかで頭打ったかテメェ」

フレンダ「この浜面は偽者なわけよ! 本物はトイレとかに押し込まれてるわけよ!」

浜面「んなわけあるか! 何で俺が気を利かせたら偽者扱いされんだよ!」

滝壺「大丈夫だよ。このはまづらは本物のはまづらだよ」ジー

浜面「滝壺さん!? 何か俺のAIM拡散力場観察してないですか!?」

絹旗「ま、浜面は今は超どうでもいいです」

フレンダ「だね。問題はアイツな訳よ」

麦野「ふふーん、最初は面倒臭せえと思ってたけど……」

滝壺「嬉しそうだねむぎの」

麦野「そりゃそうよ。なんだってあの第一位様をボコボコにできるんだからねえ」

浜面(……よく見りゃあれって結標の姉さんだよな? そういや第一位と一緒に住んでるとか言ってたっけか?)

麦野「滝壺? よーく見ときなさい、あの第一位様をね♪」

滝壺「うん」ジー


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:14:59.51 ID:h23BodzPo<>

〜チームスクール〜


垣根「あーくそっ、いきなり決勝戦とかできねえのかよ?」

心理定規「そんなことできるわけないじゃない」

垣根「つーか俺前菜には興味ねえんだわ。メインディッシュしか食べる気ねえから」

ゴーグル「ちょ、垣根さん! それって俺らで雑魚はやれってことっスか!? 全員!?」

垣根「当たり前だろ。何でザコども相手にレベル5の俺が出なくちゃならねえんだ?」

心理定規「ま、大抵の相手なら私一人で大丈夫よ」

ゴーグル「さすが心理定規さん!! かっけーっス!!」

砂皿「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:15:55.54 ID:h23BodzPo<>

部長『みなさんこんにちはー! どうもとある高校で放送部長をしている○○です!』


部長『今回の雪合戦大会の実況を務めさせていただくことになりました! よろしくお願いします!』


部長『今回は解説の方をお呼びしております! へそ出しカチューシャさんです!』


へそ出し『今回はちゃんと呼ばれてやってきたわ』


部長『今回の雪合戦大会ですが。くもか……へそ出しカチューシャさんはどう見ますか?』


へそ出し『やはり能力有りってところが肝だと思うけど』


部長『やはりそうですね! ここは学園都市ですから能力至上主義ですよね!』


へそ出し『一般人は普通に戦っても能力者に勝ち目は薄いというわけ』


部長『では数ある能力の中で、どのような能力が有効ですかね? やはり念動能力とかが強力ですか!?』


へそ出し『たしかにそれも強いけど、一番強いのは自分の体を防御が出来る能力だと思うけど』


部長『防御? どうしてですか?』


へそ出し『いくら強い攻撃方法を持っていても、このルールではゼッケンに雪玉が直撃すればアウト』


部長『な、なるほど。攻撃は最大の防御ならぬ、防御は最大の攻撃というわけですね?』


へそ出し『ま、そういうことになるわね』


部長『しかしへそ出しカチューシャさん』


へそ出し『なにか?』


部長『へそ出しカチューシャさんって名前、この季節だったらすっごく寒そうですよねー』


へそ出し『私がいつもへそ出してると思ったら大間違いなんだけど』


部長『おっ、そろそろ第一試合が始まりそうですよ!』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:16:22.99 ID:h23BodzPo<>

審判「――では第一回戦! 第一試合! チーム一方通行対モブ1チームの試合――」


審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」


敵A「(ry」バッ

敵B「(ry」バッ

敵C「(ry」バッ

敵D「(ry」バッ

敵E「あぁー、ケバブ食いてー」バッ


土御門「……今だ結標っ!!」

結標「了解!!」ブン



シュン。



敵チーム『えっ?』





ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!




<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:17:09.03 ID:h23BodzPo<>

部長『おおっーと!? なんといきなりモブ1チームの上空から大量の雪が降ってきました!!』


へそ出し『雪をテレポートさせたようだな』


部長『て、テレポートって……あんな量の雪をテレポートなんて可能なんですか!?』


へそ出し『普通は無理』



敵A「」ピー

敵B「」ピー

敵C「」ピー

敵D「」ピー

敵E「」ピー



部長『おっと、この音はゼッケンが濡れた合図ですね! きちんと五人分あります!』


へそ出し『あれを防ぐなんて普通の人には無理なわけだけど』


結標「……あちゃー、ちょっとやりすぎちゃったかなー」

土御門「問題ないぜい。グッジョブだ結標」

一方通行「……無茶しやがるなオマエは」

結標「しょ、しょうがないじゃない。あんな連中まともに戦ったらこっちが負けるわ」

一方通行「俺がいる限り負けはねェ」

土御門「あともう少しで充電切れのモヤシが何言ってんだにゃー?」

一方通行「グラサン割るぞクソ御門が」

結標(……よかった。いつもの土御門君に戻ったみたいね)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:17:34.65 ID:h23BodzPo<>

〜チーム上条〜


上条・青ピ「」


吹寄「……これは予想外にすごいわね」

姫神「勝てる気がまったくしない」

吹寄「あのテレポート攻撃を掻い潜っても、その先にはアクセラがいる……」

姫神「決勝まで当たらないのが唯一の救いかも」

青ピ「……つーかカミやん。その右手であのテレポートどうにかできへん?」

上条「ゼロ距離で戦闘開始ならまだしも、あんだけ距離があるなら普通に無理だ」

吹寄「ただでさえ役に立たないのに、こんなときでも使えないなんてね」

上条「ひでー言われようだな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:18:06.56 ID:h23BodzPo<>

〜チームアイテム〜


浜面「」


麦野「……ほぉ、派手にやってくれるじゃない」

絹旗「誰ですかあのテレポーター?」

麦野「たしか結標淡希だったかしら? 窓のないビルの元案内人」

フレンダ「ひゃー、あんなのとまともにやったら勝ち目ないじゃん!」

絹旗「一方通行よりは超やりやすいと思いますけど」

滝壺「……むぎの。あの人のも観察しとく?」

麦野「あー、別にしなくてもいいわよ。それより今は……」

滝壺「わかってる」ジー

麦野(……さーてますます面白くなってきそうね)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:18:33.08 ID:h23BodzPo<>

〜チームスクール〜


垣根「ひゅー、やるじゃねえか座標移動」

心理定規「そうね。とても記憶喪失して一般人に成り下がっているとは思えないわ」

ゴーグル「ほんとに喪失してんですか? 一般人があんなエゲツねえことするんスかねえ?」

心理定規「あれは彼女の策じゃなくて、後ろにいる男の差し金ね」

ゴーグル「……? 一方通行スか?」

垣根「違げえよ。あの金髪グラサンのアイツだ」

心理定規「『グループ』のリーダーである土御門元春。彼はやっかいね」

垣根「っつっても全員俺一人で十分だけどな」

心理定規「そんなことを言ってせいぜい足をすくわれないようにすることね」

砂皿「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:19:01.74 ID:h23BodzPo<>

一方通行「……少し席空けンぞ」ザク

結標「うん? どうしたのトイレ?」

一方通行「一度部屋に戻って予備の電極を持ってくる。あっちはまだ七、八分ぐれェ残ってンだろ」

土御門「ここから宿泊所まではそれなりに距離はあるぜい?」

一方通行「問題ねェ。音速で動けばすぐだ」カチ

結標「音速て……」

土御門「万が一のために能力使用は極力控えておけよ。万が一のためにだ」

一方通行「あァ、わかってる」


ドン!!


結標「あっ、行っちゃった」

土御門「……さて。俺たちはゆっくりと観戦しておくぞ」

結標「う、うん。わかったわ」


土御門(さて。おそらく俺たちの次の相手は『アイテム』。やっかいなヤツらだ……お手並み拝見といくか)

結標(またいつもと違う雰囲気の土御門君に変わったわ。一体ここで何が起こっているのかしら……?)


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/19(水) 22:21:28.73 ID:h23BodzPo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございます

見事に擬音ばかりで分かりづらい雪合戦でしたね
これからレベル5とか出てくるから余計わかりづらくなるね\(^o^)/

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/20(木) 00:09:05.87 ID:iuHMna/IO<> あぁ、噛ませの垣根は決勝すらいけなさそう <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:46:11.79 ID:OTJrrP/ao<>


――
―――


〜一回戦・第二試合〜


チームモブ2VSチームアイテム


女子高生1「よーし、みんな頑張るわよー!」

女子高生2「おー!」

女子高生3「……つーかさぁ、なんでウチまでこんなんに出なきゃならないわけ?」ピッピッ

女子高生4「なに携帯いじってんだよ。こんなときぐらいしまいなさいよ」

女子高生5「てゆーかーあんまカテーこというなしー、ババクセーぞ?」



ワイワイガヤガヤ



絹旗「……ふむ、相手はどうやらただの超一般人らしいですね」

麦野「つーか面白くねー。なにが楽しくてあんなのと雪合戦しなきゃいけねーのよ?」

フレンダ「だよねー。こっちからしたら力加減が面倒臭くって困るって訳よ」

滝壺「……北北東から信号がきてる」


浜面「お前ら少しはやる気出せよ!!」


麦野「あん? なんで?」

浜面「そりゃあれだろ。こんなところで負けたら次にも進めねーんだし……」

絹旗「……はぁ、なに言ってんですか浜面?」

フレンダ「いくらやる気がなくても一般人に負けるほど貧弱じゃないって訳よ」

浜面「……まあ、そうだろうな」


麦野「てか面倒だから浜面。お前一人で行ってきなさいよ」


浜面「………………は?」

フレンダ「おおー、それは名案だね麦野! こういう雑務は下っ端がこなすものな訳よ!」

浜面「ちょっ、待てお前ら、いくらなんでも無理だろ1対5は!!」

絹旗「浜面ー、一応浜面もアイテムに所属する下っ端なわけだし、こんな逆境超乗り越えてもらわないと困りますよ」

浜面「なんだかものすごい無理難題を押し付けられている気がするんだが……滝壺、お前もなんか言ってやってくれよ」

滝壺「……がんばってねはまづら。私は応援してるから」

浜面「滝壺さん!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:46:38.86 ID:OTJrrP/ao<>

審判「――では第一回戦! 第二試合! モブ2チーム対チームアイテムの試合――」


審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」




浜面「う、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」ダッ




部長『おっーとなんと浜面選手が一人で相手チームに突っ込んだぁ!? 何か策でもあるのでしょうか!?』


へそ出し『どうみてもやけくその特攻なのだけど』



浜面(お、俺だって男だっ!! それにこんな修羅場何回も味わってきたんだ!! やってやる、やってや――)



女子高生1「よーし、一斉攻撃ー!!」シュバ

女子高生2「おー!!」シュバ

女子高生3「……あっ、彼氏からメールが来たんですけど」ピッピッ

女子高生4「だから携帯いじるなって言ってるでしょ」シュバ

女子高生5「つーかー、もうどうでもよくなーい?」シュバ




ドドドドドドドドドドドドドドドドド




浜面「――ぎゃああああああああああああああッ!! 普通に無理だああああああああああああああッ!!」




ドドドドドドドドドドドドドドドドド



<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:47:06.57 ID:OTJrrP/ao<>


浜面「」ピー



部長『おーと浜面選手。集中砲火を受けてリタイアだー!』

へそ出し『まあ、当然の結果なわけだけど』


麦野「……ちっ、やっぱ所詮は浜面。使えねー下っ端なわけね」

絹旗「浜面だからしょうがないですね」

滝壺「はまづら……安らかに眠ってね」



<死んでねーよ!!



フレンダ「遠距離から律儀にツッコムなんてご苦労ご苦労」

麦野「……あー、まあ予想通り浜面が使えなかったから絹旗、フレンダ。お前らで片付けて来なさい」

絹旗「了解しました。一分で終わらせます」タッ

フレンダ「ま、正直一分もいらないような気がするけどね」タッ

滝壺「がんばってね二人ともー」




女子高生1「今度は二人か、例のごとく一斉攻撃ー!!」シュバ

女子高生2「おー!!」シュバ

女子高生3「……つーか帰ってもいい? 彼氏が会いたいって言ってんだけど」ピッピッ

女子高生4「うっさい!! 今は雪合戦に集中しなさい!!」シュバ

女子高生5「あいあいさー、と」シュバ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:47:32.55 ID:OTJrrP/ao<>

ドドドドドドドドドドドドドドドドド


フレンダ「よっと」サッ


女子高生1「えっ? あれを避けた!?」


ドドドドドドドドドドドドドドドドド


絹旗「超正面突破します」カキンカキン


女子高生5「てゆーかあれ当たってるよね? なんで濡れないわけー?」



フレンダ「必殺! ぬいぐるみ爆弾(雪入り)!」ポイ


ドッパァァァン!!


女子高生1「キャー!!」ビー

女子高生2「わー!!」ビー


絹旗「ゼロ距離雪玉超アターック!」バッ


ドグシャ!


女子高生4「うわー!!」ビー

女子高生5「さいあくー!!」ビー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:48:01.43 ID:OTJrrP/ao<>

女子高生3「――――ってあれ? いつの間にか全滅させられてる系!?」


フレンダ「さて、あとはこいつだけな訳よ」

絹旗「ちゃっちゃと終わらせましょう」


女子高生3「じょ、冗談じゃない。私は逃げさせてもらうわー」ザッザッザ


絹旗「……ふぅ、本当に逃げられると思ってんですかねー?」

フレンダ「ま、しょうがないんじゃない? 一般人な訳なんだし」


女子高生3「すたこらっさっさー」ザッザッザ


絹旗「とても雪の上とは超思えない軽快なステップなんですけど……」

フレンダ「これ以上やっても無駄だし、そろそろとどめな訳よ」スッ


女子高生3「このまま逃げて――ってぐえっ!?」ドサ


部長『おおっーと! 先ほどまで逃亡を図っていた女子高生3選手が盛大にこけたー!』

へそ出し『ただでさえ足場が悪いのだから、今までこけなかったほうが奇跡なんだけど』


女子高生3「」ビー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:48:43.76 ID:OTJrrP/ao<>

部長『チームモブ2全滅ぅ!! 勝者チームアイテム!!』


フレンダ「……ありゃりゃ? なんだか勝手に自爆したんだけど」

絹旗「こちらからしたら面倒ごとがなくなってよかったのでは?」

麦野「あー、やっと終わった」

滝壺「二人ともお疲れー」

フレンダ「いやー、まあ疲れるほどでもなかったわけよ」

絹旗「まだラジオ体操のほうが超疲れますね」


浜面「……しかしいい試合だったな……こんなにすがすがしい気分は初めてだ」


麦野「なにもせずに勝手に死んでいった馬鹿がなんかほざいてるわよ」

フレンダ「コレだから浜面は……」ヤレヤレ

絹旗「まったく超浜面ですね」

浜面「……ちくしょう。俺だって頑張ったんだぞ……スタートダッシュとか」

麦野「罰ゲームで飲み物買ってきなさいよ。もちろんお前の金でな」

フレンダ「私は午後ティーを所望するわけよ」

絹旗「私は超オレンジジュースを!」

浜面「……またかよちくしょう。つかどんだけ飲み物飲みてーんだよテメェら」

滝壺「……がんばって、はまづら」

浜面「滝壺ぉ……」パァ

滝壺「私は緑茶」

浜面「…………いってきます」ザッザザッ


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:49:10.16 ID:OTJrrP/ao<>


――
―――


同日 13:30

‐宿泊所・206号室‐


ガシャン!!


一方通行「ぜェ、ぜェ、クソッたれが、思ったより時間がかかっちまった」


一方通行「予備の電極はどこだ」キョロキョロ

一方通行「…………」ガサゴソ

一方通行「……クソが」ガララ

一方通行「…………!」カチャカチャ

一方通行「見つけたァ!」スッ

一方通行「…………」カチャカチャカチ

一方通行「……交換完了」スッ

一方通行「こっちはもォ用済みだな」ポイ


一方通行(七、八分ありゃ垣根の野郎を潰すのに十分すぎる時間だろ)

一方通行(しかし未だにアイツの能力がいまいち理解できてねェ)

一方通行(とっととヤツのチカラにもォ一度触れて、解析しねェとな)


一方通行「…………」

一方通行「ま、なンとか何だろォ」スク

一方通行「さァて、試合に遅れるわけにはいかねェからな」カチ


ドォンッ!!


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:49:36.38 ID:OTJrrP/ao<>


――
―――


〜一回戦・第三試合〜


チーム上条VSチームモブ3


長男「われら念動使い三兄弟ッ!!」

次男「俺たちの華麗なる雪玉攻撃を」

三男「防げるかな!?」



ドドドドドドドドド!!




上条「ぎゃあああああああああああああッ!! 何で俺だけえええええええええええええええっ!?」ドタドタ




青ピ「がんがれカミやーん。ボクたちの勝利は君の右手にかかってるでー」

吹寄「しかしこの作戦はいいわね。上条をおとりにして私たちで攻撃」シャクシャク

青ピ「せやなー、おかげでこっちは楽チンやわー」シャクシャク

姫神「そうだね。安心して雪玉を量産できる」シャクシャク



上条「テメェらふざけんじゃねえ!! しゃべってねえでとっとと攻撃しやがれおねがいしますマジで!!」バッシュッ



部長『いやー、たしかに雪合戦には『雪玉を作る係り』と『雪玉で攻撃をする係り』はありますけど、『おとりになる係り』は聞いたことありませんねー?』

へそ出し『ま、それは彼だからできることなのだけど』

部長『そういえば彼ってウチの生徒の上条君ですね。一時期入退院を繰り返してた。体でも弱いのでしょうか?』

へそ出し『どっちかと言ったら強い部類に入ると思うけど。というかアレを見て弱いとは言えないんじゃないかしら?』

部長『そうですねー。かれこれ開始五分間、あの動く雪玉カーニバルから逃げ回っていますからねー』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:50:03.91 ID:OTJrrP/ao<>

次男「……クソ、なんだこいつ!? ちょこまかと動きやがって!」

三男「三人全員合わせて十五個の雪玉操ってんだぞ!? なんつー回避能力だ」

長男「くっ、だったらコンビネーションで攻めるぞ」


シュンシュンシュンシュンシュンシュン


上条「ッ!? 動きが変わった!」


三男「かわせるモンならかわしてみやがれ!」バッ


ヒュンヒュンヒュン


上条「くそっ!」バッ


次男「遅せェ!!」シュン


ドンドンドンドン!!


上条「うおっ危なっ!?」シュッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:50:31.11 ID:OTJrrP/ao<>

部長『見事なコンビネーションです。最初の攻撃で相手のバランスを崩し、そこをすかさず二人目が追撃』

へそ出し『そして仕留め切れなかったら最後に――』


長男「これで終わりだ!!」ドッ


シュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバ


上条「ぐっ、避け切れねえ!!」


三兄弟「「「勝った……!」」」


バキン


上条「おらぁ!!」ブン



三兄弟「「「」」」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:50:57.16 ID:OTJrrP/ao<>

部長『おおっーと! 上条選手、なんと雪玉を右手でなぎ払った!?』

へそ出し『ふむ』

部長『へそ出しカチューシャさん。たしかあの雪玉って念動力でガチガチの石みたいになってるんじゃなかったですかねえ!?』

へそ出し『そうね。ま、何らかの方法で解除したのでしょ』

部長『何らかの方法とはッ!?』

へそ出し『自分で考えなさい』

部長『えー』


三男「なん……だと……!?」

次男「兄貴っ! なんで能力を解除したんだ!?」

長男「違う! なんか勝手に解除されたんだ!!」

三男「なんかってなんだ――ん?」ボスッ

ビー

三男「あ」ビー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:51:27.44 ID:OTJrrP/ao<>

部長『三男さんアウトです!』


青ピ「おらおら! 往生しやがれー!!」シュバシュバ

吹寄「やつらが戸惑っている今がチャンスよ! 一斉攻撃!!」シュバシュバ

姫神「……えい。……えい」ポイポイ


次男「しまった! あのウニ頭のせいでこいつらの存在すっかり忘れてた!」

長男「くっ、迎撃するぞ次男――」


ボスッ


長男「――あ」ビー

次男「なにやってんだアニキィィィィィィィ」


青ピ「ん? スキありやで!!」バッ


三男「……あっ、アニキ危ない」バッ

三男「……ってあれ? 演算できねえ!?」


部長『あっ、ちなみに失格になった人のゼッケンからはちょっとした特殊な音波が出てまして、能力は使用できなくなるのであしからず』


ボスッ


次男「ちくしょー!」ビー


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:51:56.99 ID:OTJrrP/ao<>

部長『モブ3チーム全滅! 勝者はチーム上条でーす!!』


吹寄「よし! まず一勝!」

姫神「勝ててよかった」

青ピ「これもみんなの結束のチカラやな!」


上条「おい、ちょっと話し合わねえか?」


吹寄「なによ上条? 何か文句ある?」

上条「援護遅すぎんだろ!! どんだけ俺が逃げ回ったか知ってんのか!!」

姫神「……六分二十秒くらい?」

上条「あ、お、おう……って、そうじゃなくて攻撃するタイミング遅すぎんだろが!!」

青ピ「だからボクらはカミやんの力を見込んでおとり役に任命したんやで」

上条「そうじゃなくて準備に時間掛かりすぎだろって言いてえんだよ俺は!!」

吹寄「ま、いいじゃない、勝ったんだから。どうせだから楽しんでいきましょー!」


青ピ・姫神「「おー!」」


上条「楽しめねえよ!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:52:24.66 ID:OTJrrP/ao<>

〜チーム一方通行〜


結標「……はぁー、上条君ってすごいのねー」

土御門「それなりに修羅場をくぐってるからにゃー」

結標「一体何者よ彼……」


タッ


一方通行「…………」カチ

結標「あら、おかえり」

一方通行「今どォなってる?」

土御門「カミやんのチームが勝ったところだぜい。見事なおとりっぷりだったにゃー」

一方通行「……つゥことは次か」

土御門「……そうだな」

結標「?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:52:57.59 ID:OTJrrP/ao<>

〜一回戦・第四試合〜

チームモブ4VSチームスクール


超敵A「世界雪合戦大会第二位の俺たちの狙いは優勝のみ……」

超敵B「ふん。あんなふざけた格好したヤツらに世界雪合戦大会第二位の俺らが負けるかよ」

超敵C「The world's second largest snowball fight tournament!! フゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」

超敵D「……ふむ。私の導き出したデータによると、世界雪合戦大会第二位の私たちが九十八パーセントの確立で勝ちますね」

超敵E「あんまり油断すんなよお前ら。世界雪合戦大会第二位の俺たちが弱く見えるぞ」



ゴーグル「…………どんだけ第二位を主張してんスかあいつら?」

心理定規「同じ第二位の垣根がここで一言」

垣根「あんなのと一緒にすんじゃねえ」

砂皿「…………」カチャカチャ

心理定規「あら、別に準備はしなくてもいいよ砂皿」

ゴーグル「心理定規さん一人でやるつもりっスか?」

垣根「ま、事実お前一人で十分だろうしな」

心理定規「それよりこのゼッケンって付けなきゃいけないのかしら? ダサくてしょうがないんだけど」

ゴーグル「ルールだからしょうがねえっスよ。そもそもこんなところにドレスで来るってこと自体場違いでしょうし」

心理定規「別に構わないでしょ? 人がどんな格好しようと」

垣根「誰のおかげでそんな格好できると思ってんだ?」

心理定規「貴方には感謝しているわ。だからこうして私自らが戦ってあげようって言うのよ?」

垣根「自らっつっても、お前は直接戦わねーんだけどな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:53:23.68 ID:OTJrrP/ao<>

審判「――では第一回戦! 第四試合! チームスクール対モブ4チームの試合――」


審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」


心理定規「……じゃ、行ってくるわ」ザッザ

ゴーグル「心理定規さんお願いします!」

砂皿「…………」

垣根「ヘマすんじゃねーぞ」


心理定規「さて、誰にしましょうかね……」


部長『おおっーと!? なんと前線に立ったのは心理定規(通称)選手一人!? どういうことでしょうか!?』

へそ出し『何か作戦があるのだろうけど、それがなにかは分からないわ』


超敵B「……はぁ? んだあの女? ナメてんかゴルァ!」

超敵D「私のデータによるとおそらく罠か何かでしょう」

超敵A「というわけだ。だから油断せずに――」

超敵C「ファッキュー!! イエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!」

超敵B「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁってやるぜ!!」

超敵E「……聞いちゃいねーな」



心理定規「…………ふふっ、まずは彼が良さそうね。じゃ、――」キッ


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:53:52.77 ID:OTJrrP/ao<>

超敵A「貴様ら落ち着け! 大体試合は始まって――はっ?」ビクッ


心理定規「ふふっ……」


超敵E「どうしたリーダー?」

超敵B「ぼーっとしてんじゃねえ! 敵がすぐそこに来てんだ! 迎撃すっぞ!!」バッ

超敵C「クラァァァァァァァァァァァァァァァッシュ!!」バッ

超敵D「キエエエエエエエエエエエエエイ!!」バッ

超敵A「ッ!?」


ドババババババッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:54:18.50 ID:OTJrrP/ao<>

超敵B「…………は?」


超敵C「ワッツ!?」


超敵D「なんと……」


超敵E「な……なにやってんだよ……」


心理定規「ふふふ、ご苦労様……」


部長『な、な、な、なんということでしょうか!? なんとリーダーである超敵A選手が――』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:54:45.57 ID:OTJrrP/ao<>



超敵A「…………」ビー




部長『雪玉に狙われた心理定規(通称)選手をかばったあああ!?』

へそ出し『…………』



垣根「……あーあ、相変わらずえげつねー能力だなほんと」

ゴーグル「そうっスね」

垣根「あの行動は別に操られたとかじゃなくて紛れもなく自分の意思、っつーのがまだ洗脳の方がマシなレベルに感じさせる能力だな」

ゴーグル「洗脳よりもですか?」

垣根「当たり前だろ。洗脳は本人の意思なんて無視してるが、あれは決定権は自分にある」

ゴーグル「でも効果的には大した違いはないんじゃ……」

垣根「ま、どちらにしろ精神系能力はロクなモンじゃねえっつーことだ。俺たちからしたらな……」



超敵B「一体どうしたってんだリーダー!!」

超敵D「まさか裏切るつもりですか?」

超敵C「オウノー!!」

超敵A「お、俺にもわからん……気づいたら体が動いてて……」

超敵E「ど、どういうこったこりゃ」

超敵D「……おそらく彼女の能力か何かの影響でしょう。つまり彼女を倒すことが先決です」

超敵C「イエス!」バッ

超敵B「しゃっー!! カタキだボケー!!」バッ

超敵E「待て! 不用意に近づくな!!」


心理定規「……ふふっ、そんなに焦らなくてもいいのに。すぐに全員終わらせてあげるから」ニコ



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:55:19.37 ID:OTJrrP/ao<>


――
―――


審判「し、勝者! チームスクール!!」


部長『な、なんということでしょう!! モブ4チームのメンバーはほぼ全員同士討ちで全滅しました!!』

へそ出し『悲しいけど、これが能力者と無能力者の差というわけだけど』

部長『正直この雪合戦大会の実況は乗り気ではありませんでしたけど、なんだか面白くなってきましたねこの大会!!』

へそ出し『……あとで怒られても私は知らないけど』

部長『……さて、ついに一回戦が一通り終わりましたね。そしてあっという間に二回戦という名の準決勝だ!!』

へそ出し『つまり今勝ち上がったものたちはベスト4なわけ。これほど嬉しくないベスト4もそうそうないけど』

部長『準決勝はどうやら尺の都合上第一、第二試合を同時に行いらしいです!!』

へそ出し『というか二つ分の場所があるなら初めから同時並行すればよかったんじゃ、というツッコミは野暮か?』


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:55:46.94 ID:OTJrrP/ao<>


〜チーム一方通行〜


一方通行「……ンだァありゃ?」

土御門「心理定規だったか。精神系能力の一種だということは知っている」

結標「精神系能力ってことは、相手を操ったり出来るってこと?」

一方通行「そンな限定的な能力じゃねェよ。まァ、アレの場合は間違ってなさそォだがな」

結標「そんなのに勝てるの? てかズルくないあの能力?」

一方通行「オマエのテレポートも十分ズリィ部類に入ると思うがな」

結標「なによ! 貴方の能力だって十分ズルイじゃない! ベクトル操作!」

一方通行「知るか」

土御門「とにかくヤツらと戦うなら決して油断などするな。でないと自分の身を滅ぼすぞ」

一方通行「……わかってる」

結標「ちょ、ちょっと大げさじゃない? 身を滅ぼすとか何とかって?」

土御門「心構えの問題だ。勝つつもりなら全力でやれってことだ」

結標「ま、まあそうだけど……」

一方通行「あンま気にすンじゃねェ。オマエはオマエで楽しんでろ」

結標「……そんな顔で言われても楽しめるものも楽しめないわよ」

一方通行「そォかよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:56:22.21 ID:OTJrrP/ao<>

〜チーム上条〜


吹寄「……なんなのあれ? みんながあのドレスの人の盾になってるみたいだったわ」

上条「洗脳系の能力か……?」

青ピ「ひえーあんなのがボクらの次の相手なん? 嫌やわーホンマ怖いでー!」

姫神「この中の誰かが敵になることもある」


「「「「…………」」」」


吹寄「まあ青髪ピアスが裏切ったら容赦なくやるけどね」

姫神「うん」

青ピ「ちょ、二人ともひどいでー! 少しは堪忍したってや!」

上条「……確証はねえけど、たぶん大丈夫じゃねえか?」

青ピ「どゆこと?」

吹寄「……そっか、仮に誰かが操られても上条右手でなんとかしてくれるわ」

姫神「上条君自体も。洗脳系の能力は効かない」

青ピ「さすがカミやん! ボクらのできないことを平然とやってのけるッ、そこにシ――」

上条「おだててももう囮はしねーぞ?」

青ピ「なんでやー! ボクらのチームの盾がここで働かなくてどうするんやー!」


ゴッ!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:56:53.60 ID:OTJrrP/ao<>

青ピ「……ずびばぜん。もうメイン盾とか言いません」


吹寄「……囮かどうかは置いといて、洗脳攻撃が効かない上条がオフェンスに回ったほうがいいのは確実よ」

上条「まあそうだけどよ……つーかなんでただの雪合戦大会に洗脳とかの対策なんて立ててんだ?」

姫神「ここが学園都市だからしょうがない」

青ピ「無能力者にはツライ現実やなー」

上条「ま、今さらそんなこと言ってもどうにもならねえけどな」

吹寄「上条の言う通りね。無能力者なら無能力者らしい戦いをすればいいのよ!」

姫神「たとえば?」

吹寄「上条でごり押し、とか……」

上条「結局、俺はそういう役回りになるんですねコンチクショウが!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:57:20.58 ID:OTJrrP/ao<>

〜チームアイテム〜


麦野「……ちっ、そういやスクールのアホどももいやがったか」

絹旗「たしか第二位でしたっけ? スクールのリーダー」

フレンダ「厄介ってレベルの敵じゃない訳よ……」

麦野「まあ大丈夫よ。そもそも次の相手があのホスト野郎より上のヤツだし」

滝壺「…………」

フレンダ「滝壺ー。結局、第一位の分析は終わったの?」

滝壺「……ごめん。もうちょっと待って」

フレンダ「ええっー? ちょっとそれは困るよー! 間に合わなかったら第一位にボコされるのは私たちな訳だし」

麦野「うるさいわよフレンダ。滝壺が集中できないから黙っときなさい」

フレンダ「はーい」

絹旗「……ところで浜面が超まだ帰ってきませんね」

麦野「そういやそうだったわね。今の今まで存在を忘れたわ」

フレンダ「まあいいんじゃない? あんなのいるだけ邪魔でしょ」

麦野「いねーよりはマシ、ってレベルだな」

フレンダ「あら? 以外に高評価じゃない麦野」

麦野「あぁ? なにがだ?」

フレンダ「てっきり存在するだけで邪魔レベルとか言うと思ったけど」

絹旗「そうですね。麦野なら超そう言いそうです」

麦野「テメーらいったい私のことをどう思ってやがんだ?」


浜面「おおーい! 戻ったぞー!」ザッザッザ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:57:46.38 ID:OTJrrP/ao<>

絹旗「超遅いですよ浜面! もうすぐに試合が始まりますよ」

浜面「す、すまん! ちょっといろいろゴタゴタしててな」

フレンダ「まったく。一体全体こんなスキー場でどんなゴタゴタがあるってのよ?」

浜面「あははー、ちょっとなー」

絹旗「なんですか、その超思わせぶりな言い方は?」

浜面「まあいいだろそれは。それより……ほい飲みもん」スッ

麦野「いらないわよ。それよりとっとと試合に行くわよ」

浜面「ひでー!! 俺の今までの努力がー!!」

絹旗「ま、いつものことじゃないですか浜面」

フレンダ「結局、いつ通りの展開って訳よ」

滝壺「…………」ブツブツ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:58:13.23 ID:OTJrrP/ao<>

〜チームスクール〜


心理定規「ただいま」

ゴーグル「お疲れ様です心理定規さん」

垣根「よし。あと一試合終わせりゃメインディッシュの登場だぜ」

砂皿「…………」

垣根「どうした砂皿。出番がねーから拗ねてんのか?」

砂皿「……私は、与えられた仕事を全うするだけだ」

垣根「けっ、つまんねーやつだな」

心理定規「貴方ほど面倒臭い性格じゃないけどね」

垣根「あ? 俺の性格のどこが面倒臭いって?」

心理定規「レベル5は人格破綻者の集まりと言うじゃない? 後はわかるわね」

垣根「わからねーよ。つーかそれは他のヤツらがだろ。俺はいたってフツウのレベル5だぜ?」

ゴーグル「いやいや垣根さん。垣根さんも結構性格がイって――」

垣根「おいテメェ、今すぐ謝れ。ぶっ飛ばされんうちにな」ゴゥ

ゴーグル「ちょ、こんなところで能力使わないでください! 冗談ッスよ冗談! すみませんっした!!」

垣根「チッ、次はねえからな」

心理定規「……子供ね」ボソ

垣根「ああん? 何か言ったかなそこのドレスのアマぁ?」

心理定規「なんでもないわよ」

砂皿「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 21:59:11.02 ID:OTJrrP/ao<>

〜観客席〜


黄泉川「いよいよ準決勝じゃんねー。みんな順調に勝ち進んだみたいだし」

芳川「勝ち進んだといっても一勝だけだけどね」

打ち止め「むむむ、なんだかミサカも雪合戦やりたくなってきた、ってミサカはミサカは闘志を燃えあがらさせてみたり!」

芳川「一応、手続きさえ踏めば乱入はありだけど」

打ち止め「……でもあの人にヨミカワから離れるなって言われてるんだよね、ってミサカはミサカはあの人の過保護さにうんざりしてみたり」

黄泉川「あいつがそんなこと言ってたのか?」

打ち止め「うん。なんだかロリコンの変態が出てくるからって……」

芳川「ロリコンって……どうみても彼――」

バサッ!!

芳川「――って冷たっ!? ……なに? 雪?」

禁書「もぐもぐ……あそこから飛んできたんだよ」

芳川「……なんという地獄耳」

黄泉川「しかし珍しいじゃんね。過保護なのはいつもだけど、誰かと一緒いろ、みたいなのは初めてじゃん?」

打ち止め「そうだっけ?」

芳川「なにかよからぬことが起きている予感……!」

風斬「…………」

禁書「ひょうかー? どうかしたの?」

風斬「……えっ? え、ええっと、なんでもないよ」

禁書「そう? ならいいけど」モグモグ

風斬「…………」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 22:01:00.71 ID:OTJrrP/ao<>


――
―――


〜準決勝・第一試合〜


チーム一方通行VSチームアイテム


審判「これより準決勝第一試合。チーム一方通行対チームアイテムの試合を始める!」


絹旗「どうもです! 超またお会いしましたね」

一方通行「……オマエはあの時の」

絹旗「まさかあなたが本当にこんな大会に出るなんて超思いもしませんでしたよ」

一方通行「俺ァもとからそンなつもりはねかったンだけどな」

麦野「だったらなんで出たのかしら、第一位さん?」

一方通行「……誰だオマエ」

絹旗「ウチのリーダーの麦野です。ここだけの話、怒らせたら超怖いんですよね」ボソボソ

麦野「な・に・か、言ったかしら絹旗?」

絹旗「い、いえ超なんでもありません!」アセ

麦野「……さて、たぶん始めましてかしらね第一位」

一方通行「そォだろォな」

麦野「私は麦野沈利。名前くらいは聞いたことあるんじゃないかしら?」

一方通行「知らねェよ、オマエなンざ」

麦野「ふーん、噂通りの間抜けっぷりねー。こんなのが一位とは到底思えないわ」

一方通行「あァ? 何ですかァ、喧嘩でも売ってンのかクソババァが」

麦野「あ? 何か言ったかテメェ」

一方通行「アレー、聞こえませンでしたかねェ? 年食って耳遠くなってンじゃねェンですかねェ?」

麦野「あぁん!? 上等じゃねえかゴルァ!! 白髪一本残さず消滅させやろうかクソガキが!!」

一方通行「やってみろよ格下ァ、オマエごときが俺を仕留められると思うンじゃねェぞ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 22:01:27.46 ID:OTJrrP/ao<>

フレンダ「……あーあ、もうキレちゃってるじゃん麦野」

絹旗「まさかあの程度の挑発に乗るとは超思いませんでした」

浜面「おいおい、まさか競技中にビームブッ放したりしねーだろうな?」

滝壺「…………」ジー


結標「――こんにちは浜面君!」

浜面「……おっ、おお結標さんか、久しぶりだな」

結標「……? うん、といっても二週間ぶりくらいよね」

フレンダ「あっ、あの時のサンタコスの人じゃん!」

絹旗「誰ですか? 知り合いですかフレンダ」

フレンダ「知り合いってほどじゃないけど……どうやら浜面の知り合いらしいんだけどね」

滝壺「…………どういうことなのはまづら?」

浜面「い、いや別に何でもねえよ。ただの知り合いだぞ滝壺」

滝壺「……そう」

結標「……ええと、みなさんが浜面君の上司さんですか?」

フレンダ「そうそう。まあ、私たち四人組みのグループなんだけど、それの下っ端がこの浜面って訳」

浜面「……なぁ、俺はいつにまで下っ端という立場を強いられていればいいんだ?」

絹旗「なに言ってんですか永遠の超下っ端浜面」

フレンダ「逆になんでそういう考えが出てきたのかが不思議なんだけど」

浜面「……くそぅ」

結標「……なんだか大変そうね」

浜面「……まあもう慣れたしな。お互い雪合戦頑張ろうぜ」

結標「そうね。じゃ、そろそろ私は戻るわ。じゃあね」ノシ

浜面「おう」ノシ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 22:02:37.88 ID:OTJrrP/ao<>

結標「……ただいまー」

土御門「……何を話していたんだ?」

結標「別にたいした話じゃないわ。ちょっと知り合いがいたから挨拶にね」

土御門「どういう知り合いだ?」

結標「ちょっとね。一度助けてもらったことがあるのよ」

土御門「そうか……」

一方通行「…………」ザッザ

結標「おかえり一方通行。というかなに盛大に喧嘩売っているのよ貴方?」

一方通行「別に構わねェだろ。これが俺のやり方だ」

結標「迷惑な極まりないわね」

土御門「一方通行、やつらは……」ボソ

一方通行「わかってる。暗部のヤツらだろ?」

土御門「ああ、やつらは『アイテム』。俺たち『グループ』や『スクール』と同等の組織だ」

一方通行「関係ねェ。ヤツらは俺が潰す」

土御門「まあ落ち着け。ひとまずお前は温存だ」

一方通行「ハァ? なに馬鹿なことほざいてンだオマエ? 結標を俺らの件に巻き込むつもりか?」

土御門「一応これは表の世界の大会だ。やつらもそれなりには抑えるはずだ」

一方通行「……チッ、仮に俺が狙われた場合は遠慮なく首もとのスイッチを押させてもらうぜ?」

土御門「わかってる。こちらにも一応秘策はあるからな」

一方通行「期待はしとかねェぜ」


結標(また二人でボソボソ話し始めた。なんだかすっごい疎外感)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 22:03:32.39 ID:OTJrrP/ao<>



〜準決勝・第二試合〜


チーム上条VSチームスクール



審判「……ええっーこれから準決勝第二試合、チーム上条対チームスクールの試合をハジメマース」



吹寄「よろしくお願いしまーす!」

姫神「よろしくお願いします」

心理定規「ふふっ、よろしくおねがいします」

青ピ「……あっ! キミ、よく見たらあの時の娘やない!?」

姫神「あの時の娘?」

青ピ「ボクがナンパしたドレスの娘や!」

吹寄「こんなところまで来てなにやってるのよお前は……」

心理定規「よろしくね青髪ピアスのお兄さん」

青ピ「よろしゅーたのむわー。あ、あとで真の連絡先を……!」

上条「やめとけ、またアッーな店に繋がるだけだぞ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 22:05:03.47 ID:OTJrrP/ao<>

上条「……つーか他のヤツらはどうしたんだ?」

心理定規「後ろのほうに下がってるわ。彼らこういうの苦手みたいで」

吹寄「つまりあなた一人で十分って見られてるわけね」

姫神「…………」

心理定規「そう思っていただいても構わないわ」

青ピ「……ふふふ、舐められたもんやな。なあカミやん?」

上条「何でお前がそんなに得意気なんだよ?」

心理定規「……それじゃあ私は戻るわ。お互いベストを尽くしていい試合にしましょ?」ザッザッ


吹寄「……さて、結構下に見られてるわね」

姫神「言葉に気持ちがこもっていない」

上条「ま、いいじゃねーか。勝とうが負けようがやることは変わんねーんだ」

姫神「わかってる」

吹寄「そうね。じゃあ楽しんでいきましょ?」

上条「楽しんでいきたいから俺を盾にするとかマジでやめてくださいおねがいします」


青ピ「……しかしあの娘ほんまかわいいなー」

上条「どう見ても中学生じゃねーか。アウト」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 22:05:31.86 ID:OTJrrP/ao<>

部長『――はい、いよいよ準決勝が始まります!』

へそ出し『……そうね』

部長『どうしたんですかへそ出しカチューシャさん? テンションが低いですよ』

へそ出し『……なんでもないわ。ちょっと気分が乗らないだけだけど』

部長『そうですか! まあ気分が乗ろうが乗らまいが準決勝は開始します!』




審判「「レディィィィ……」」






審判「「ゴォォォォォォォォォォォッ!!」」




<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/20(木) 22:07:49.56 ID:OTJrrP/ao<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございます

やはり台本形式でのバトルは難しすぎる
かといって地の文はあれだしなー

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/21(金) 07:19:32.59 ID:h0YVfYDu0<> > 上条「どう見ても中学生じゃねーか。アウト」

美琴カワイソス。最近出番ももらえてないし。 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:37:25.47 ID:Xe4usY/yo<>

土御門「結標っ! 手筈通り頼むぞ!」

結標「了解!!」ブン




シュン。





ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!




フレンダ「! 来た!」

絹旗「実際に間近で見ると超すごい量ですね」

浜面「ど、どうすんだよこれ!」

麦野「ピーピー騒いでんじゃないわよ。んなもん決まってるでしょ、よっと」キュイーン



カッ!!



部長『な、なんと!! あれだけあった大量の雪の塊が一瞬で消え去った!?』



結標「なっ!?」

土御門「ちっ、そう簡単にはいかないか……」



麦野「はいはーい。じゃあとっとと潰してあげるわよー」パンパン

フレンダ「了解!」ダッ

絹旗「行きます!」ダッ

浜面「麦野! 俺はどうすればいいんだ!?」

麦野「アンタは滝壺を死守しなさい。テメェが勝手にくたばるのは構わねえけど滝壺だけは絶対」

浜面「お、おう」

滝壺「……むぎの。気をつけて」

麦野「ほいじゃあ頼んだわねー」ザッザ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:38:00.02 ID:Xe4usY/yo<>

結標「来たわ!」

土御門「……さて。まず俺はあの爆弾魔を止めてくるか」

結標「一人で大丈夫なの?」

土御門「どちらにしろ人数的には不利だ。いくら一方通行任せとはいえ、少しは働いとかないとな」

結標「そう。じゃあ私はあっちの小さい娘ね!」

土御門「……わかっているな?」

結標「うん大丈夫よ。言われたことはきちんと守るわ」

土御門「ならいい。気をつけていけ」ダッ

結標「了解」ダッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:38:27.74 ID:Xe4usY/yo<>

フレンダ「……あれ? アンタってグループにいた人だったよね? たしか土御門……だっけ?」

土御門「無駄口を叩いている暇があるのか? フレンダ=セイヴェルン」

フレンダ「無駄口とか言われてもこの大会自体無駄っぽい感じだしねー」

土御門「…………」シュバ

フレンダ「わっと、危なっ!?」シュッ

土御門「…………」シュバシュバシュバ

フレンダ「ちょ、ちょ、なに淡々と攻撃してきてんのよ!」サッ

土御門「何を馬鹿なことを言っている。そういう遊びだろ?」シュバ

フレンダ「ま、そうだけ……どっ」シュバ

土御門「…………」シュバシュッシュバ

フレンダ「それ! よっ! ほい!」サッシュバサッ

土御門「……で、お得意の爆弾戦法は使わないのか?」シュッシュバ

フレンダ「爆弾? 何のことやら……」

土御門「とぼけるな。あれだけ堂々と使っておいて隠せられていると思っているのか?」

フレンダ「んー? まあ、別にそんなことはないけどー」ニヤニヤ

土御門「……こいつ……!」シュバ

フレンダ「よっと!」サッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:39:01.73 ID:Xe4usY/yo<>


シュバシュババッドバッガバーン!!



結標「……す、すごいわね。今まで見たことない雪合戦だわ……雪合戦自体今日が初めてだけど」

絹旗「余所見とは随分と余裕ですね」

結標「別に余裕なんてないわよ。正直貴女に勝てるなんてこれっぽっちも思ってないわ」

絹旗「ならさっさと雪玉に当たってリタイアしてもらえると超助かるんですが」シュバ

結標「それはできない相談ね」サッ

絹旗「勝つつもりはないんじゃないんですか?」シュバ

結標「ないわよ。ただし、負けるつもりもないわ」ササッ

絹旗「つまり超時間稼ぎというわけですね。薄々気づいてはいましたが」

結標「まあね。貴女の全身防御みたいなセコい能力に対応するには逃げの一手が一番!」

絹旗「セコいですか? 私的には超王道な感じの能力だと思いますけど」キョトン

結標「少なくともこの競技だったら王道ではないと思うけど」

絹旗「……おっといけないいけない。うっかり敵と話しこんでしまいました」

結標「いいんじゃないかしら? そういうコミュニケーションも社会では必要だと思うわ」

絹旗「少なくとも今は必要ないですよ!」シュバ

結標「わっと!」サッ

絹旗「このままでは埒が明きませんね……ならば!」


絹旗「接近して直に当てるまでです!」バッ


結標「やっぱりそうなっちゃうー!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:39:32.74 ID:Xe4usY/yo<>

一方通行「……さァて、温存しろと言われたがアイツらだけでどこまでやれンだろォな」

一方通行「ま、やられたらやられたで俺がヤツらを秒殺するだけだがな」

一方通行「…………」



絹旗「オラァ!! ちょこまかしてンじゃねェですよ!!」ドパァン

結標「ひぃっ!! なんかキャラ変わってる!?」バッ



一方通行「……はァ、そろそろ限界だろォな」


クワァァン!!


一方通行「…………」カチ


ドッパァァァァァン!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:40:08.62 ID:Xe4usY/yo<>

一方通行「あン?」クイ

麦野「おいーす第一位。暇なら私と遊んでくれないかにゃーん?」ザッザ

一方通行「誰かと思えば更年期障害に悩まされてそォなクソババァじゃねェか」

麦野「あぁん? ぶち殺されてえのかガキが!? まだんな年じゃねーよ!」

一方通行「だから殺れるモンならやってみろっつってンだろォが」

麦野「……ま、いつまでもそんな強気でいられるといいわね」

一方通行「どォいう意味だ?」

麦野「今日、アンタは負けるっつーことよん♪」

一方通行「……ぎゃはっ。面白れェ冗談じゃねェか、この俺が負けるだと?」

麦野「そうね。あと一分か二分くらいでね」

一方通行「ケッ――――」





一方通行「――だったらとっととやってみろよ!! この格下がァ!!」ガッ


麦野「あはっ、今すぐその不釣合いな順位から引き摺り下ろしてあげるわよ第一位!!」キュイーン




ドッパァァァァァン!! ゴゴゴゴゴォォン!! ブバァァァン!!



<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:40:37.73 ID:Xe4usY/yo<>


キュイーン、ドカーン!! ゴバァァン!! ガキィィィン!!



土御門「ッ! 無茶苦茶だな。もはや雪合戦とは言えないな」

フレンダ「ありゃりゃー、やっぱしこうなっちゃったか。あれは私らが関与できるもんじゃないね」

土御門(くっ、予想以上に一方通行の出番が早いな……)

フレンダ「あ、一応先に言っとくけど麦野の攻撃は反則にはならないよ」

土御門「どういうことだ?」

フレンダ「あれは別にいつもどおりビームを撃ってるわけじゃなくて、雪玉を能力を何か知らないけど応用して飛ばしてるだけって訳よ」

土御門「要するに第三位の超電磁砲のようなものか」

フレンダ「結局、チカラを抑えるってところは似てるかもねー」

土御門「……で、それがどうかしたか?」

フレンダ「別にー、とりあえず文句言われる前に言っとこうと思って」

土御門「こんなところで爆弾を使う馬鹿がいる時点でその心配はないだろ」

フレンダ「いやー、返す言葉もないって訳よ、あははー」

土御門「…………」シュバ

フレンダ「わっと!? ちょ、不意打ちはなしでしょ不意打ちは!」サッ

土御門「敵と悠長に話している暇はない。一刻も早くお前を倒して結標の方へ救助に回らないとな」シュバシュバ

フレンダ「別にいいじゃんおしゃべりくらい!」サッサッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:41:05.48 ID:Xe4usY/yo<>

土御門「大体話すことに何の必要性がある?」

フレンダ「んーそりゃーまあー」




フレンダ「私が罠を仕掛ける時間を稼ぐために必要じゃん」ニヤァ




土御門「……ッ!? まさか足元の雪の中か!? しまっ――」バッ

フレンダ「もう遅いって訳よ。さすがにその距離はよけられない!」カチ






ドッパァァァァァン!!




<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:41:32.36 ID:Xe4usY/yo<>

結標「つ、土御門君!?」

絹旗「あーあ、これはもう駄目ですねー。普通じゃよけきれませんね」

結標「ていうか爆弾って普通に反則じゃないの?」

絹旗「その点は超大丈夫ですよ。あれは雪……というか水を回りにばら撒くことを目的に作られたものです」

絹旗「ま、ようするに水風船みたいなものですね」

結標「水風船のレベルを明らかに超えてるような気がするけど」

絹旗「それについては私も超同意です」

絹旗「さて、向こうも決着がついたようですしこちらもそろそろ超決めるとしましょうかね」スッ

結標「くっ」

絹旗「あっ、あまり抵抗しないほうがいいですよ? どうあがいても超強い私には勝てませんし」

絹旗「それにあとからフレンダもこちらに来るでしょうし、どちらにしろあなたには超勝ち目はありません」

結標「……そうね。たしかに一対二は分が悪いわね」

絹旗「そうですよ。だから超潔く諦めてください。こちらとしてもそろそろ面倒になってきました」

結標「でも私は諦めないわよ。こう見えて諦めが悪いのよね私は」

絹旗「そうですか。ならせいぜい頑張ってください」

結標「……ま、といっても一対二じゃなさそうよ?」

絹旗「え?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:42:12.05 ID:Xe4usY/yo<>

フレンダ「にゃっははー!! さっすが私! 鮮やかな手口だったって訳よ」

フレンダ「あらかじめこの周辺に爆弾仕掛けといてよかったよかった!」

フレンダ「こういうのは結局、頭脳明晰なほうが勝つって訳よ!」

フレンダ「さてと、じゃあ絹旗の援護にでも向かおうかなーと」ザッザ


土御門「まあ待て、フレンダ=セイヴェルン」


フレンダ「……なにやってんのかなーアンタは? もう失格しちゃったんだから大人しくしてなきゃ」

土御門「誰が失格したんだ?」

フレンダ「誰ってアンタに決まって……あれ?」

フレンダ(よく見たらゼッケンが濡れてないし、アラームも鳴ってない!?)


フレンダ「い、一体どうして!? 爆弾の直撃を受けたはずじゃ……!?」


土御門「ふっ、お前が爆弾魔で奇襲や拠点防衛を得意とすると知ってて、トラップを警戒しないと思うか?」

フレンダ「ぐっ、で、でもわかってたとしても、とてもじゃないけど防ぎきれるようなものじゃない訳よ!」

土御門「なぁに簡単なことだ。ちょっと小道具を使わせてもらった」スッ

フレンダ「そ、それは……ソリ?」

土御門「そうだ。ここでレンタルされてるいたって普通のものだ」

フレンダ「そんなもんなんで都合よく持ってんのよ!」

土御門「お前らアイテムの存在を知って、お前と戦うことを想定していたからだ」

フレンダ「そんな無茶苦茶な……」

土御門「それよりお前はそんなところに立っていてもいいのか?」

フレンダ「ん? 別にこの距離ならアンタ程度が投げた雪玉なんて余裕でよけられる訳よ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:42:42.96 ID:Xe4usY/yo<>

土御門「そうじゃない。お前の足元にはなにがある?」

フレンダ「えっ? ……んーと、雪?」

土御門「本当にそれだけか?」

フレンダ「? えーと……たしかここにも私が仕掛けた爆弾が……はっ!?」

土御門「ご名答だ」スッ

フレンダ「そ、それは私の起爆スイッチ!? いつの間に!?」

土御門「お前が高笑いしている時にちょっとな」

フレンダ「な、なんだってー!?」

土御門「というわけで、終わりだフレンダ=セイヴェルン」カチ

フレンダ「というかそれを奪う前に普通に雪玉ぶつければ――」




ドッパァァァァァァン!!




土御門「男ってのはやたらとカッコつけたがる生き物なんだぜい」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:43:12.18 ID:Xe4usY/yo<>

絹旗「……はぁ、相変わらず超詰めが甘いですねフレンダ。情けないったらありゃしない」

結標「で、どうするの? これで形勢逆転、二対一になったわよ」

絹旗「関係ありません。フレンダが超ヘマしようと私がすることは変わりませんし、結果は変わりません」


土御門「結果というのはお前らが勝つということかにゃー?」ザッザ


結標「土御門君!」

土御門「ご苦労だった結標。よく持ちこたえてくれたな」

結標「あれぐらいだったら私にも出来るわよ」

絹旗「……とにかくあなたたちに超勝ち目はありませんよ。たとえ二人になったところで私たちには勝てません」

土御門「言ってくれるな。さっきの爆弾魔との戦い見たろ。俺が対策を練っているという考えは出てこないのか?」

絹旗「何を超勘違いしているんですか? 私はそういうことを言っているわけじゃないんですよ」

土御門「……何が言いたい?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:43:40.50 ID:Xe4usY/yo<>


絹旗「そろそろ始まると思いますよ……小物臭くて超言いたくはないですがショータイムってやつが」



結標「? それってどういう――」



部長『おおーっと!? 一方通行選手がいきなりうずくまったぁ!? どうしたのでしょうかトラブルでしょうか?』



結標「――って、一方通行ぁ!?」

土御門「なにっ!?」

絹旗「始まりましたね」

結標「い、一対何が起こっているの!?」

絹旗「一見麦野が私たちの超切り札に見えますが……実は違うんですよ」

土御門「……どういうことだ?」


絹旗「本当に超恐ろしいのは滝壺さんのチカラ、そういうことですよ」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/21(金) 21:46:01.05 ID:Xe4usY/yo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございます

案の定なにがおこってるのかわからねー状態だなww

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/22(土) 02:48:34.48 ID:+Eea4+3SO<> 乙っした! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/22(土) 03:04:14.35 ID:mceaYlbIO<> いくら滝壺でも黒翼でたら操作出来ないだろうに… <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:38:54.61 ID:y5Jkje2Zo<>

一方通行「……ごっ、がァ?」ガク


一方通行(電極は起動している、能力使用モードにきちんとなっている)

一方通行(どォいうことだ!? 能力がうまく機能しねェ!?)


麦野「ぎゃははははっ!! ざまァねーなー第一位!!」

一方通行「……オマエ、一対何をしやがった?」

麦野「あん? そんなこともわからねーのかテメェ? よくそんなんで第一位名乗れるよなァ」

一方通行「……」



〜後方〜


滝壺「『一方通行』の『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』のパターン分析完了。AIM拡散力場の干渉」ゴゴゴ

浜面「滝壺……だいじょうぶか? すげえ汗だぞ?」

滝壺「大丈夫。私は平気……ごほっごほっ」

浜面「おい滝壺!!」

滝壺「いい。それよりはまづらは私の護衛、に集中して」

浜面「……あんま無理すんじゃねーぞ?」

滝壺「うん。わかってる」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:39:28.60 ID:y5Jkje2Zo<>

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


一方通行(この全身を這いずり回るようなプレッシャー。あのジャージ野郎の仕業かッ!?)


麦野「あらぁもしかしてやっと気付いた? 後方にポツンと立っているやつらがいたらさすがに気付くかー」


一方通行(一対どォいうチカラだ? 上条の右手のような能力を打ち消す能力か?)

一方通行(こっちをジッと見つめてくる不気味な目。アイツが原因なのは確実ッ!)

一方通行(どォする? どォやってこの状況を切り抜ける? どォやってコイツらを潰す?)


麦野「……なに黙りこくってるのよ? あまりに絶望的な状況にチビッちまったのか?」

一方通行「あァ? なに馬鹿なことほざいてンだこの馬鹿は」

麦野「アンタこそよくそんな口利けるわよね。状況分かってる状況を?」

一方通行「さァな。ただ俺にとっては気にいらねェ状況だっつゥことは分かるな」

麦野「ふーん、あくまで強気ってわけね、まあいいわ」

麦野「とりあえずそれだけわかってんなら、このこともわかってるわよねー?」

一方通行「なにがだ?」


麦野「アンタはこれから私に一方的にボッコボコにされるってことよ」ニヤァ


一方通行「チッ……!」

麦野「あ、別に助けとか呼んでもいいわよ? 呼んだところで来るかは知らないけど」

麦野「向こうは絹旗が抑えてるし、仮にあの子がやられたとしても私が滝壺のところには行かせないしー」

麦野「一応は浜面のアホを護衛に回してるからねー別に期待はしてないけど」

一方通行「…………」


麦野「……というわけで、これでテメェの終わりっつーことだ第一位ィ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:39:54.22 ID:y5Jkje2Zo<>

結標「……そ、そんな。一方通行が負けてる……なんて」

絹旗「ほら、私の超言ったとおりでしょ?」

土御門「ちっ、とんでもない隠し玉を潜ませてやがったなアイテム」

結標「ど、どうするの土御門君!? なんなら私が助けに!」

絹旗「私が超いかせると思いますか?」

結標「くっ」

土御門「……たしかにお前らはとんでもない切り札を持ってきたのかもしれない。現に最強の第一位でもあの様だ」

絹旗「どうかしましたか? 負けを認めてくれるなら超助かりますが」

土御門「だが、あれでは決定打にはならないな」

絹旗「……どういうことです? 負け惜しみですか?」

土御門「……ならこっちも見せてやるとしよう。ショータイムってヤツをな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:40:23.65 ID:y5Jkje2Zo<>

〜後方〜


滝壺「……はぁ、はぁ」

浜面「お、おい滝壺!! 本当に大丈夫なのかよ!?」

滝壺「大丈夫……あと少しで……」フラッ

ガシッ

浜面「もうフラフラじゃねえか!! あとはみんなに任せて休んでろよ!!」

滝壺「駄目だよ。これは私しかできないこと……だから」

浜面「滝壺……」












浜面「もう結構です、お疲れ様でした」


滝壺「……え」


ガシュ


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:40:50.75 ID:y5Jkje2Zo<>

部長『な、なんとぉぉぉぉぉ!? 滝壺選手アウトぉぉぉぉ!?』


麦野「は?」


一方通行「何だ……!?」

一方通行(プレッシャーが消えた? 能力が……使えるッ!)


麦野「チッ、おい浜面ァ!! テメェなに遊んでやがんだァ!?」


ザッザッザ


浜面?「ふふふっ、すみません麦野さん。滝壺さんがあまりにも苦しそうだったので休んでいただきました」

麦野「あん? なに言ってんだ浜面。つーかなんかキャラ違うくねえかテメェ?」

浜面?「それはそうですよ。自分は貴女の知っている『浜面仕上』ではありません」

麦野「はぁ? それはどういう意味だ?」

浜面?「こういうことですよ――」スッ


パリパリパリパリパリパリパリパリ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:41:16.95 ID:y5Jkje2Zo<>

麦野「な……?」アゼン

一方通行「あァ?」


部長『おおっーと!? なんと浜面選手の皮が剥がれていき、中からなぞの少年が現れたー!?』


???「……ふぅ。やはり普段から慣れているこちらの格好のほうが落ち着きますね」

麦野「…………誰だテメェ?」

???「自分ですか? そうですね……今からチームアイテムを裏切り、チーム一方通行へ乱入します――」



海原「――ここでは海原光貴、と名乗ったほうがよろしいですかね?」ニコ


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:41:42.40 ID:y5Jkje2Zo<>

絹旗「……なん……ですっと……?」

結標「浜面君じゃ……ないの?」

土御門「そう、あれは俺の知り合いの海原だ。特技は悪趣味な変装という変なやつだがな」

絹旗「そ、そんな……まさかこのことも超予測をしていて、このような策を立てていたってことですか?」

土御門「まあそういうことだな。あらゆることを想定して動く、それが俺たちの鉄則だろ?」

結標「……なんだかよくわからないけどこれで……!」

土御門「ああ。俺たちの……勝ちだな」

絹旗「くっ」ガク


麦野「チッ、テメェみてえなヒョロ夫が一匹増えたぐらいで何になるって言うのよ!」

海原「たしかにそうですね。自分ごときが参戦しただけではたいした戦果は望めません」

海原「しかしお忘れでしょうか。自分が浜面さんに変装している間に行ったことを」

麦野「……まさかっ!?」

海原「そうです。そのまさかですよ」

麦野「ッ!! 第一位ィィッ!!」キュイーン




ドゴォォォォォォォォォン!!




一方通行「遅せェよノロマが」ポリポリ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:42:08.99 ID:y5Jkje2Zo<>

麦野「……クソッたれが……」ギリリ

海原「始めまして一方通行。自己紹介は必要でしょうか?」

一方通行「いらねェよ。誰もオマエみてェなヤツの情報なンざ知りたくねェよ」

海原「そうですか……残念です。では貴方の活動時間も残り少ないと思うので、さっさと終わらせてあげてください」

一方通行「あァ言われねェでも俺が一番分かってる。さァてと」

麦野「……チィ!!」バッ




一方通行「時間がねェ、十秒で終わらせてやる」ゴォォウ




グボォアァァァン!! ゴゴゴゴゴグォオオン!! ゴバァァァン!!



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:42:39.81 ID:y5Jkje2Zo<>


――
―――


部長『――絹旗選手アウト! 準決勝第一試合! 決勝に進むのは『チーム一方通行』に決まりました!!』


結標「や、やったわね一方通行!」

一方通行「……チッ、くっだらねェ」カチ

土御門「お疲れさまだ一方通行」

海原「お見事でしたよ一方通行」

一方通行「なァに自然に溶け込もうとしてやがンですかオマエは?」

海原「いいじゃないですか。きちんと正式な手続きをしてチームに入った仲間なんですから」ニコ

一方通行「その気持ち悪い笑顔今すぐやめろ」

結標「ちょっと一方通行! 初対面の人に失礼でしょ?」

海原「いえいえ構いませんよ。このようなことには慣れていますから」

結標「そう? それならいいんだけど」

一方通行「チッ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:43:07.78 ID:y5Jkje2Zo<>

土御門「それよりだ海原。他の二人は来ていないのか?」

海原「いえ、来ていませんよ。彼女たちいわく『わざわざ敵を助ける義理はない』だそうです」

土御門「だろうな。まあ来たどころで面倒ごとになること請け合いだからな」

土御門「それに一人は来ると言ってもお前が全力で止めていただろうしな」

海原「はい。全力で止めます」ニコ


結標「……ねえねえ一方通行?」

一方通行「何だ?」

結標「土御門君って一対何者なの? なんか……言っちゃ悪いけどあんな変な人と知り合いみたいだし」

一方通行「シスコンメイド好きの変態」

結標「いや、そうじゃなくて……確かにそれは合ってるけども」

一方通行「そォか、それだけ知ってりゃ問題ねェだろ」

結標「ちょ、なによそれ?」

一方通行「別にオマエが知る必要はねェッつゥことだ」

結標「ぶーぶー」

一方通行「ガキかテメェは」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:43:35.87 ID:y5Jkje2Zo<>

麦野「…………」

絹旗「大丈夫ですか麦野? 超ボッコボコにされてたみたいですけど?」

滝壺「……ごほっ、ごめんねむぎの。私があの変装をちゃんと見抜けてたら……」

フレンダ「ていうか結局、浜面のアホはどこに行ったって訳よ? よく分からないけど今までの浜面は偽者だった、って訳よね?」

絹旗「さあどうでしょう? 少なくとも第一試合の時は本物だったと思います」

滝壺「うん。ちゃんと信号はあった」

フレンダ「……じゃあ罰ゲームで飲み物買いに行かせたときに入れ替わったってこと?」

絹旗「そう考えるのが妥当でしょうね」

麦野「……はいはーい、もうお仕事は終わりーとっとと帰るわよー」

フレンダ「……麦野?」

麦野「もともと仕事の内容は『大会に出ること』だったわけだし、結果的には任務成功ってこと。だからもうここにいる必要はないわ」

絹旗「それはそうですけど……いいんですか?」

麦野「別にどうでもいいわよ今さら。つーか正直面倒臭いし」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:46:12.69 ID:y5Jkje2Zo<>

麦野「……じゃ、とっとと部屋に戻って帰り支度するわよー」ザッザ


フレンダ「あっ、ちょっとまって麦野ー!」ザッザッザ

絹旗「滝壺さん。どうぞ私につかまってください」スッ

滝壺「……ありがときぬはた……ごほっ」

絹旗「しばらくそれを使うのは超控えたほうがいいかもですね」

滝壺「……うん」

絹旗「……というか浜面は本当に超どこに行ったんでしょうか?」

滝壺「……そうだね」








〜はずれのトイレ個室〜


浜面「――ぶええええっくしょん!!」

浜面「……ってあれ? 何で俺こんなところで寝てたんだ?」

浜面「罰ゲームで飲みもん買いに行って……それで……ええっと……」

浜面「……全然記憶にねえ」

浜面「つーかあれ!? なんかいつの間にか腕が怪我してんですけどぉぉぉ!? なんでえ!?」


―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:46:41.62 ID:y5Jkje2Zo<>


――
―――


結標「……そういえば上条君たちのほうの調子はどうかしら?」

一方通行「ッ! そォいえばアイツらも戦っていたな……!」

土御門「そうだな。最強最悪の相手とな」

海原「さすがの彼らもここでは本気にもならないでしょうし、それに彼なら問題はないでしょう」

一方通行「……だとイイがな」

結標「? なにこのシリアスな雰囲気、そんな真剣になるようなことなの?」

土御門「なに、こっちの事情だ。結標は気にする必要はない」

結標「そ、そう。それならそうするわ……」

一方通行「とにかく上条たちを見に行くぞ」ザッザッザ

結標「ちょ、ちょっとなにそんな急いでるのよ一方通行!」ザッザッザ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:47:09.63 ID:y5Jkje2Zo<>

〜第二コート〜


一方通行「…………」ザッザッザ

結標「ま、待ってよ、わっと。な、なんで杖付きでそんな雪の上を速く歩けるのよ!」ザッザザザ

一方通行「…………」ザッザッザ

結標「も、もう……」ザッザザ

一方通行「…………ッ!?」ザッザッザザ

結標「まったく……っって、あたっ!? ちょっといきなり止まらないでよ!」バスン

一方通行「…………」

結標「どうしたのよ…………えっ……?」

  <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:47:36.00 ID:y5Jkje2Zo<>


上条「……はぁ、はぁ、……ごほっ」



吹寄「…………うう……」ビー



垣根「…………ふわぁ、だっる」



青ピ「」ビー



上条「…………ふざけんじゃねよ」ボソ



姫神「…………」ガタガタブルブル



垣根「あん?」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:48:04.99 ID:y5Jkje2Zo<>

上条「ふざけんじゃねえよテメェ!! やりすぎだってのがわからねえのかよ!!」


垣根「……おいおい雪合戦にやりすぎもクソもねーだろ。まして能力有りでよ」


上条「だからって……! こんな一方的で……こんな徹底的にやる必要はねえだろうが!!」


垣根「知るか。文句なら仕留め切れなかったこのアホどもに言え」

心理定規「ちょっと。なにこれ私たちの全責任なの?」ビー

垣根「お前らだけで終わらせとけば俺が出張る必要ねかったわけだしな」

心理定規「しょうがないじゃない。どういうわけか彼には私の能力が通用しないみたいだし」

ゴーグル「同じく」ビー

砂皿「…………」ビー

垣根「そいつはわかってるつもりだ。現に俺の攻撃も打ち消されたしな。見たことも聞いたこともねえ能力だな」

ゴーグル「……というか砂皿さんは能力関係ねえっスよね?」

砂皿「……済まぬ」

心理定規「まあその話は置いといて、貴方のメインディッシュのほうの試合が終わったらしいわよ」

垣根「え、マジでか? そうなりゃこんなところで遊んでる暇はねえな」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:50:36.16 ID:y5Jkje2Zo<>

上条「ごちゃごちゃうるせえんだよ!! やらせるかよっ! これ以上は絶対に!!」


姫神「…………」ガタガタブルブル


垣根「あーもういちいちうるせーなお前。女の子守って少年漫画の主人公でも気取ってんのか?」


垣根「ま、どうでもいいけどお前らもうゲームオーバーだからな」


上条「は? なに言って――」


ゴオウ!!


上条「ガッ!?」ゴッ

姫神「うっ!?」ボッ


垣根「テメーらが俺の前に突っ立ってる時点で、テメェらに勝ち目はねえんだよ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:53:17.68 ID:y5Jkje2Zo<>

審判「しょ、勝者!! チームスクール!!」


部長『な、なんだかよくわかりませんが、チームスクールが勝ったようです!!』

へそ出し『…………』

部長『……どうかなさいましたかへそ出しカチューシャさん? 実況なんだからなにか喋ってください』

へそ出し『……私帰る』

部長『えっ!? ちょ、ちょっとへそ出しカチューシャさん!? ま、待ってくださいくもか――』ブツン



〜観客席〜


禁書「と、とうま!!」バッ

風斬「ま、待ってインデックス!」タッ


小萌「か、上条ちゃんや青髪ちゃんはともかくとして、姫神ちゃんや吹寄ちゃんは大丈夫でしょうか? 心配ですぅ……」

黄泉川「まあ、そう簡単に大怪我するようなやつらじゃないとは思うけど……」

小萌「そ、それはそうかもですがー」オロオロ

芳川「……しかしさっきの試合。本当に雪合戦と言えたのかどうかも怪しいわね」

打ち止め「う、うんそうだね、ってミサカはミサカは同意してみる。とくにスナイパーライフルなんて出てきた時は驚いたもん、ってミサカはミサカは思い出してみる」

芳川「それをどうにかした上条君は上条君であれだけど、問題はあのホストみたいな格好した彼ね」

黄泉川「どんな能力か知らないけどやりすぎじゃん!」

小萌「はい。まるで人を傷つけるためだけに能力を使ってるようでした……」

芳川「ま、一方通行ならどうにかするでしょう」

黄泉川「怪我だけはして欲しくないじゃん」

小萌「はい……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:54:33.17 ID:y5Jkje2Zo<>

垣根「さーて、待ちに待った決勝戦だ。獲物の顔でも眺めに行くとす――」






一方通行「――垣根ェええええええええええええええええええええええええええッ!!」






垣根「……へえ、わざわざ迎えに来てくれるなんざ気が利くじゃねーか」

一方通行「オマエ、人のツレに手ェ出しといてただで済むと思ってンじゃねェだろォなァ!?」

垣根「なに言ってんだお前? これは雪合戦だぜ、勝敗のあるスポーツなんだぜ? 相手を倒して何が悪いってんだよ」

一方通行「だったらゼッケン濡らすだけでイイだろォが! それを何でオマエはァ!?」

垣根「うるせーよ。あれだよあれ、その場のノリっつーか……そんな感じだな」

一方通行「ふざけてンのか、あァン!?」

垣根「ふざけてなんかねえよ。つーか、そもそもそれを言うならお前の後ろにいる結標さんにも同じこと言ったらどうだ?」

結標「えっ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:55:44.91 ID:y5Jkje2Zo<>


垣根「空から広範囲に大量の雪をぶちまけるなんて、下手すりゃ雪に生き埋めになってお陀仏だぜ?」

結標「そ、それは……」

一方通行「結標はオマエみてェな明確な殺意は持ってねェ! 一緒にすンじゃねェよ!」

垣根「俺だってそんなもん持ったつもりはねーよ。まあこんなところで立ち話もなんだからよぉ」



垣根「続きは決勝でやろうぜ? 文句があんなら全力でかかってこいよ第一位!」



一方通行「上等だァ!! スクラップにしてやるよクソ野郎がァ!!」



―――
――


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/22(土) 21:58:04.73 ID:y5Jkje2Zo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございます

何気に海原は初登場ですね
あ、一応言っときますけど海原(偽)の方ですからね

ではではノシ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/23(日) 00:26:31.49 ID:ED5CUkMDO<> おつおつ
皮剥がれた浜面カワイソスw <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/12/23(日) 00:31:42.43 ID:5mFOhPUQo<> おつ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/23(日) 05:54:17.93 ID:/zu7f/kIO<> グループ集合したか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/23(日) 07:47:40.53 ID:4ChOAd4MP<> 残り二人はアステカ娘かな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/23(日) 17:12:47.36 ID:N0ArrslIO<> メンバーがない事にされてるのか <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:36:11.98 ID:zjsllKXGo<>


――
―――


〜決勝戦〜

チーム一方通行VSチームスクール



部長『――え、ええっと……よくわかりませんがへそ出しカチューチャさんが帰られたので、ここからは私だけで頑張りたいと思います!』

部長『これから決勝戦、チーム一方通行対チームスクールの試合を始めたいと思います』

部長『お互いここまで勝ち残ったチームなので、とても見ごたえのある試合になるでしょう』





一方通行「…………」

土御門「少し落ち着いたらどうだ一方通行? 勝てるものも勝てなくなるぞ」

海原「そうですよ。戦いというものは常に冷静なほうが勝つのものです」

一方通行「うるせェ。俺は十分に落ち着いているつもりだ……十分にな」

結標「あの……一方通行」

一方通行「結標。オマエは下がってろ」

結標「で、でも」

一方通行「もォオマエが俺たちに関わる必要はねェ」

結標「なにを言って――」

一方通行「これ以上は……やらせるわけにはいかねェンだ」

結標「…………」


一方通行「土御門、海原、あとは頼ンだぞ」

海原「はい任せておいてください。貴方は思う存分暴れていてください……、まあやりすぎはいけませんが」クス

土御門「それより電極の充電は大丈夫なのか? アイテムとの戦いで大幅消費したんじゃないのか?」

一方通行「大丈夫だ。能力が使えねェ間は通常モードに戻しといた。まだ五分ほど残っているはずだ」

海原「五分で足りますか?」

一方通行「あのクソ野郎を叩きのめすには十分な時間だ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:36:39.14 ID:zjsllKXGo<>

垣根「…………」

心理定規「……どうかしら垣根。勝てそう?」

垣根「勝率八十パーっつーところだな。まあ勝てる」

心理定規「あとの二十パーセントはなに?」

垣根「たまたま雪玉が俺に命中するか、思わぬ不意打ちとかを受けるかだな」

心理定規「彼が強くて負けるというのはないのね」

垣根「当たり前だ。あんなぬるま湯に浸かり切ったようなアホに負ける理由なんざねえ」

心理定規「そう。まあ頑張ってね。貴方が負けたら迷惑が掛かるのはこっちなんだから」

垣根「はっ、そっちもせいぜい俺たちの戦いを邪魔させねえように頑張れよ」

心理定規「そもそも貴方たちの戦いを邪魔できる人がこの中にいると思う?」

ゴーグル「いないっスね」

砂皿「…………」

垣根「ま、俺がいねー間は残りもんで遊んでろっつーことだ」

心理定規「ふふふ、了解」

ゴーグル「任せてくださいっス! 俺たちだけで全滅させてやりますよ!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:37:29.50 ID:zjsllKXGo<>

部長『では審判さん! そろそろ始めちゃってください!!』



審判「――では決勝戦!! チーム一方通行対チームスクールっ!!」


ゴーグル「…………」

土御門「…………」

砂皿「…………」カチャ

海原「…………」

心理定規「…………ふふっ」

結標「…………」ゴクリ


垣根「…………さぁ、来い一方通行」

一方通行「…………」カチ




審判「レディィィィゴォォォォォォォォォォォッ!!」



<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:37:56.97 ID:zjsllKXGo<>





一方通行「がァああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」ガン






ドォゴゴゴゴォォォォォォウッッッッッ!!






海原「ッ!?」

土御門「なっ!?」

結標「えっ!?」


部長『な、な、な、な、な、なんですかこれ!? ば、爆発!?』



シュー…………。



一方通行「…………」カチ

結標「ちょ、ちょっと一方通行!! 貴方なにやってるのよ!!」

土御門「そうだ一方通行!! これが雪合戦だということを忘れていないか!?」

海原「先ほどのものは少しやり過ぎに感じましたが?」

一方通行「大丈夫だ。見た目は派手だがせいぜいホースで水をかけられたくらいの衝撃だ」

結標「す、すごいわね……さすが学園都市第一位ね。これでもう勝負決まっちゃったんじゃない?」

一方通行「……いや、まだだ」

結標「えっ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:38:32.13 ID:zjsllKXGo<>


垣根「――ったくよ、一体何のベクトル操ればこんな芸当が出来んだぁ?」



バサァ!



垣根「失望したぜ一方通行。まさしく『見た目は派手だがぁ!?』だったな」

一方通行「……あァ? んだァそのメルヘンチックな翼はァ? ギャグでもやってるつもりか?」

垣根「別にギャグじゃねーよボケ。これは俺が能力を使ったら必ず出てくる副産物みてーなもんなんだよ」

一方通行「ぎゃはっ! まさか見た目イかれホストのクセに、頭ン中は天使さんがパタパタ飛んでるメルヘン脳だとはなァ!」

垣根「……ムカついた。お前絶対に泣かしてやるわ」


ゴーグル「」ビー

砂皿「」ビー


垣根「って、おいおいなに勝手にくたばってんだお前ら」

心理定規「ふぅ、危なかったわ」

垣根「お前は無事だったのかよ心理定規」

心理定規「あら、なにやらここでやられていたほうがいいみたいな口ぶりね」

垣根「つーか、どうやって生き残りやがったんだ?」

心理定規「どうせ貴方はあれを防ぐだろうから、その後ろに退避したのよ」

垣根「せこい女だなぁお前」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:39:01.52 ID:zjsllKXGo<>

垣根「ま、つーわけで見事全滅できませんでしたってなー、あー残念」

一方通行「別にこれで倒せるなンて思ってねェよ。むしろ二人削れてラッキーだと思っているぜ」

垣根「へー、なかなかに仲間思いじゃねーか。ま、別にザコが削れようがどうでもいいけどよ」

一方通行「チッ、くっだらねェ」

垣根「さて、お前のウォーミングアップも済んだだろうし、そろそろ本番行くとするかー」

一方通行「…………」カチ

垣根「ま、初撃でくたばらねえようにせいぜい頑張ってくれよー?」

一方通行「オマエこそ俺の電極の電池残量を大量に余らせるなンてくだらねェ展開にさせンじゃねェぞ」


垣根「言ってくれんじゃねえか。アクセラレータァあああああああああッ!!」ゴォウ

一方通行「垣根ェえええええええええええええええええええええええええええええええッ!!」ダン



ドゴォウン!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:39:27.36 ID:zjsllKXGo<>


ドゴッバゴッゴバックバァバキィドバァン!!



心理定規「……やれやれ、本当にこれは雪合戦なのかしらね?」


土御門「そう思うならお前も少しは普通の雪合戦をしてくれたら嬉しいんだがな」

心理定規「あら人聞きの悪いこというわね。私は普通の雪合戦をしているつもりよ」

土御門「人を操って自分は安全なところで高みの見物のどこが普通だ?」

心理定規「操る? ふふっ、その言葉を使うのは少し語弊があるわね」

海原「どういうことですか?」

心理定規「私は操っていないわ。ちょっと心の距離を調整してあげてるだけ」

結標「心の距離……? どういうことかしら?」

海原「結標さん。悪いですがもう少し後方へ下がってくださいませんか?」

結標「え、なんで?」

海原「一応、一方通行に頼まれているので」

土御門「まあ、本音を言えばやつの能力がよく分かっていない以上、少しでも離れていたほうがいいからな」

結標「……わかったわ。じゃあ私は下がっておくね」ザッザ

海原「助かります」ニコ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:40:00.12 ID:zjsllKXGo<>

土御門「……さて、始めるとするか心理定規」

心理定規「ところで質問なんだけど、この戦いに果たして意味があるのかしら?」

土御門「ここに立っておいて聞くことか?」

心理定規「いえね、もともとこれは第一位である一方通行と第二位である垣根が戦うために設けられた会場よ」

心理定規「果たして、私たちのような下級の人間がむやみに動く必要があるのかしらね?」

海原「そんなものは関係ありません。自分たちはこの雪合戦大会というものに出場しました」

土御門「だから優勝を目指して戦ってきた。そして今決勝戦まで上り詰めている、それだけで理由は十分だろ?」

心理定規「ふふふ、そうね。どうやら愚問だったようね」

土御門「……よし、じゃあ優勝するために貴様をここで倒す。行くぞ海原!」バッ

海原「了解です」バッ

心理定規(……? 二手に分かれた……?)

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:40:26.57 ID:zjsllKXGo<>

土御門「今までのお前の戦い方から、お前の能力は『他人を、また他人の身体を操る能力』だと予想できる」シュバシュバ

海原「ならば操られてもお互い困らないように、離れたところで十字砲火の要領で攻撃すればいい」シュバシュバ

心理定規「……ふーん、多少は対策はとっているようね」サッサッ

心理定規「だけど、あまり離れすぎているとそちらも狙いづらいのじゃないかしら? この程度の球速なら余裕でかわせるわ」サッサッ


海原(あの格好でこれだけの球を避けますか……? 彼女やりますね……)

土御門(チッ、さすがにこちら側にいるだけあって身体能力はそこそこ高いか)


心理定規「……ふぅ、さすがにここまで動くと疲れるわね」


土御門(しめたっ! これなら隙ができる!)

海原(今がアタックチャンスというわけですね)


心理定規「そろそろ休憩といきましょうよ、ね、二人とも?」キッ


土御門「ッ!?」ビク

海原「なっ!?」ビク

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:40:55.31 ID:zjsllKXGo<>

〜空中〜


ドゴッバゴッゴバックバァバキィドバァン!!



一方通行「――ぶっ飛べェ!!」


ゴォウ!!


垣根「おっと危ねっ! おいおい風速一二〇メートルの吹雪って、直撃したら即死すんじゃねーかよ」


一方通行「――消えろ!!」


バシュゥン!!


垣根「ッ!? テメェ、雪玉を超電磁砲と同じ速度で飛ばしてきてんじゃねえよ。逆にゼッケン濡らせねーだろこれ」


一方通行「――うらァ!!」



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:41:24.79 ID:zjsllKXGo<>


垣根「……ったく、テメーだけ遊んでねえで俺にも遊ばせろよ、な!」バッ


バシュウ!!


一方通行「ガッ……!?」

垣根「おっ、当たった当たった」

一方通行(直接腕を狙いやがった……! コイツ、端からゼッケンを濡らすことなンざ考えてやがらねェな)

垣根「よっしゃあ、俺も吹雪攻撃やってみっかな!?」



ゴォウ!!



一方通行「ぐっ、がはっ、ごっ!?」

垣根「どうしたどうしたぁ!? さっきまでの威勢はどうしたんだ第一位っ!!」


一方通行(なぜだ、なぜ『反射』を通り抜けて攻撃できる……!? チカラの向きを逆転させようが変化がねェ、かといって操作したとしてもしばらくしたら通じなくなる)

一方通行(木原や上条とは違う、どォいう力なンだクソッたれが)


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:41:52.67 ID:zjsllKXGo<>


垣根「どうして反射が効かねーんだっつー顔してんな。どういう仕組みか知りてーか?」

一方通行「…………」



垣根「知りたそう、っつー顔だな。いいぜ、教えてやるよこの仕組み」



一方通行「いらねェよ」

垣根「えっ」

一方通行「あァ?」

垣根「い、いやあれだぜあれ。このままじゃ負けちまうぞお前?」

一方通行「オマエにとっては都合がイイだろォが」

垣根「ああーと、あれだって何かフェアじゃねーだろ? お前だけ俺の能力知らねーなんてよ」

一方通行「関係ねェだろ」

垣根「…………」

一方通行「…………」



垣根「知りたそう、っつー顔だな。いいぜ、教えてやるよこの仕組み」



一方通行「ループとかどンだけ教えてェンだよオマエ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:42:27.45 ID:zjsllKXGo<>

垣根「えっ、知りたいって? しょうがねーなー、可愛そうな一方通行に教えてやるとするかー」

一方通行「可愛そうなのはオマエの頭だけどな」

垣根「えーと、まず俺の能力についてだがな――」

一方通行「長い。短くしろ」

垣根「はぁ? なにアホなこと言ってんだ、長いもなにも説明は始まってすらねえぞ」

一方通行「オマエみてェなヤツは大抵ドヤ顔で長々と語りやがンだよ。要点だけまとめろ、三行でまとめろカスが」

垣根「三行だと!? おいおい冗談はよせよ。俺の最強の能力がたった三行で説明できるわけがねえだろ」

一方通行「三行にする能がねェってか?」

垣根「違げーよ。そんな簡単な能力じゃねーっつってんだろ」

一方通行「オマエはンなことすら出来ねェのかよ。そンなことだからいつまでたっても第二位なンだよ」

垣根「ッ!? いいだろ上等じゃねーかテメェ。三行でだろ? ええっと……」

一方通行「…………」

垣根「…………」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:43:50.46 ID:zjsllKXGo<>



垣根「お、お前の反射には空気とか重力とか無意識に受け入れているものがあるから
   
   俺の未元物質は常識が通用しねえからそういうものに攻撃を偽装して反射を突破している。
   
   …………イコール俺最強」

一方通行「…………」

垣根「…………」ドヤァ

一方通行「オーケーオーケー。わかりやすくて頭の悪い説明アリガトウ」

垣根「誰が頭が悪いだって? お前状況分かってんのか?」

一方通行「まァな。ぜったいぜつめーの状況だろォな」

垣根「分かってんじゃねーか。だったら大人しく俺のサンドバックにでもなってろよ」



ゴォウ!!


一方通行「チッ」シュッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:44:41.67 ID:zjsllKXGo<>

土御門「…………なん、だと……?」ガクガク

海原「…………こ、これは」ガクガク
  

心理定規「どう、これでわかったかしら? 私の能力というものが」


土御門(…………舞夏……?)

海原(…………、御坂……さん……?)


心理定規「ふふっ、どう? 愛する人と対峙する気分は?」


土御門「……貴様……ッ!」

海原「まさか、このような悪趣味な能力だったとは……」

心理定規「そう、私の心理定規は『人の心の距離を自由に調整する能力』。人の体を操るなんてそんなくだらない能力とは違う」

海原「くだらない……ですか? 自分としてはこちらのほうが悪質だと思うのですが」

心理定規「ふふっ、そうね。私もそう思うわ」

土御門「…………くっ」

心理定規「やめた方がいいよ。貴方に愛する舞夏を攻撃する残虐性があるのなら別だけど」

土御門「貴様は……、舞夏ではない……!」

心理定規「そうね。でも心では分かっていても体は正直のようね」

土御門「クソっ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:45:17.44 ID:zjsllKXGo<>

海原「……この能力は基本一人にしか使えないとか条件があったのではないのですか?」

心理定規「どうしてそう思うの?」

海原「一回戦の試合を拝見させていただいたところ、貴方は一人ずつ相手を盾にしていき、最後はわざと自滅させて勝利を収めました」

海原「このことから貴方の能力は単体使用しかできないという仮説を自分は立てていたのですが……間違っていましたか?」

心理定規「間違っていないわ。事実、私の心理的距離を調整する相手は一人でいっぱいいっぱい」

心理定規「二人なんて相手にしようものなら仕事が雑になって、うまく能力が機能しない可能性もあるの」

土御門「……ならなぜ俺たちは貴様に屈している?」

心理定規「んー、そうね。私たちのリーダーは学園都市第二位のレベル5垣根帝督よ。あとはわかるわね」

海原「……未元物質のチカラの応用ですか」

土御門「これだからレベル5というものは。相変わらず無茶苦茶しやがる」

心理定規「ちなみに寒い中でも私がこんな格好が出来るのも垣根のおかげ。未元物質さまさまね」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:45:44.94 ID:zjsllKXGo<>

土御門「…………」

海原「…………」


心理定規(……一生懸命どうするかを考えているようね。ふふっ……ん?)


心理定規「……ふふっ、どうやらお客さんが増えたみたいね」

海原「お客さん……?」

土御門「……まさかっ!?」




結標「…………、土御門君? 海原君?」ザッザ




心理定規「いらっしゃい結標さん」ニコ


土御門「結標っ! なぜここに来たっ!?」

海原「今すぐ離れてください! このままでは――!」

結標「えっ? ご、ごめんなさい。でも離れるってどういう……?」

心理定規「ごめんなさいね結標さん。貴方の座標移動は正直厄介だから、早めに無力化してもらうね」キッ

結標「!!」

土御門「クソっ!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:46:35.70 ID:zjsllKXGo<>


結標「……え、あ、あ、一方通行……?」



心理定規「……成功、と。貴女はもう私に敵意は持てないわ」

結標「ど、どういうことなの、これ」

心理定規「私は誰だか分かる?」

結標「え、ええっと……たしか心理定規、さん?」

心理定規「正解。でも貴女の心の中になにか違和感があるんじゃないかしら」


結標(……この人が、この人が一方通行じゃないことはわかる。でも……なんで……?)


土御門「……悪魔め」

心理定規「私たちは暗部の人間よ。より悪を突き詰めなければ生き残っていけないのよ」

海原「彼女は暗部の人間ではありません」

心理定規「雪合戦のコートという名の戦場に立っているのだから、そういうのは関係ないわ」

心理定規「それに彼女はもともとこっち側の人間。だからそんなことを言われる筋合いはないの」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:47:16.18 ID:zjsllKXGo<>

心理定規「さて、そろそろ終わらせてあげましょうか」

心理定規「みんな、私は貴方たちを攻撃するから絶対に防御も反撃もしないでね」

心理定規「貴方たちの愛する人からのお願いよ」ザッザ


土御門「チッ……」

海原「くっ……」

結標「ううっ……」


心理定規「よっと」シュッシュッ


バシュバシュ!


土御門「」ビー

海原「」ビー

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:48:02.17 ID:zjsllKXGo<>

心理定規「二人撃墜っと、さて次は結標さん。貴女の番よ?」

結標「ぐっ」

心理定規「はい、これでおしま――」




ヒュン!




心理定規「ッ!?」バッ


結標「えっ?」


心理定規(こ、これは雪玉? 結標さんじゃない……他の二人は無力化してるはず……、……一体誰が?)



???「――はぁーい、皆さんお待ちかねぇ! 火炎銃撃電撃水流烈風薬物洗脳催眠爆発! 何でも使い放題フッツーの雪合戦大会になんと『木原』が乱入でーえす!!」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:49:40.75 ID:zjsllKXGo<>

心理定規「だ、誰っ!?」

結標「も、もしかして……円周ちゃん!?」




円周「んー何か違うなー、ごめんねー乱数おじさん。やっぱり恥ずかしさはなかなか消せないようだね」ザッザ




結標「ど、どうしたの一体? って、そのゼッケンは……」

円周「あっ、淡希お姉ちゃんだ! こんにちはー助けに来たよー!」

結標「な、何で円周ちゃんが?」

円周「理由は二つあるよ。一つは数多おじちゃんがアクセラお兄ちゃんを助けに行け、って」

結標「木原さんが?」

円周「うん。『俺が育てた第一位がどこぞのチンピラみてーなザコに負けるのはゆるさねえ』だってさ! ツンデレだよねー」

結標「そ、そう。で、もう一つは?」

円周「打ち止めちゃんに頼まれたの」

結標「打ち止めちゃんに?」

円周「うん。もしかしたらアクセラお兄ちゃんたちがピンチになるかも、って」

結標「そっか……心配かけちゃったね」

円周「というわけで、あとは私に任せてー!」

結標「えっ、で、でも……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:50:40.39 ID:zjsllKXGo<>

円周「さーて、そこのドレスの人! 心苦しいけどここでアスファルトの染みならぬ雪原のイチゴ味シロップになってもらうね!」

心理定規「……なんだかよくわからないけど、貴女はそっちのチームに乱入してきたってことでいいのよね?」

円周「そうだよ。きちんと数多おじちゃんの言ったとおりにしたよー」

心理定規「数多おじちゃん……ふーん、貴女数多おじちゃんのこと好き?」

円周「うん大好きだよ! だって数多おじちゃんだもん!」

心理定規「そう……だったら――」


結標「あっダメ! 円周ちゃん逃げて!!」


円周「え、なんで?」キョトン

心理定規「遅いわ!」キッ

円周「!!」

結標「……あ」

心理定規「……ふっ」ニヤ

円周「……うん? あれ? 数多おじちゃん?」

心理定規「ふふっ、どう? これで貴方はこっちに手出しができないんじゃない?」

円周「あれれー? なんだか女の人なのに数多おじちゃんみたいだー、変だねー」

心理定規「じゃあ、円周、大人しくしてて――」


ヒュン!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:51:25.30 ID:zjsllKXGo<>

心理定規「ッ!?」サッ

円周「……ちっ、おしいなー」

心理定規「な、なんで攻撃が……?」


ピーガガガガ


心理定規(なに……? 機械のノイズ音……?)


円周「――うんうん、わかってるよ数多おじさん。『木原』ならこうするよね」ビシュビシュ


心理定規「くっ」ササッ


心理定規(なんで攻撃が……? ちゃんと心理的距離の設定はしているはず……!)

心理定規(まさかこの子……逆上タイプ!?)


円周「いやー悲しいねー、ホント心苦しいよー。数多おじさんを倒すなんて涙で目の前が見えなくなるくらい悲しいよ」ビシュビシュビシュ

心理定規「や、やめなさい円周! くっ」サッサッ

円周「でも『木原』なんだからしょうがないよね。裏切り者は徹底的に叩かないと」ビシュビシュビシュビシュ

心理定規「ぐっ」ササッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:52:33.91 ID:zjsllKXGo<>

円周「ちょこまか動かないでくれない? 雪玉が当てないとこのゲーム終わらないよー?」ビシュビシュビシュビシュビシュ

心理定規(ッ! 徐々に雪玉の数が増えてる!? このままじゃ――そうだ!)


心理定規「む、結標さん!」

結標「!!」

心理定規「助けて! このままじゃやられてしまう!」


心理定規(あの子が止まらないならほかの人を使えばいいだけだわ)

心理定規(愛する人が狙われているのだから、彼女は身を挺して私を守るしかないわ……!)


心理定規「結標さん!」

結標「…………」シーン

心理定規「……え、ちょ、結標さん?」


バシュ!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:53:30.78 ID:zjsllKXGo<>

心理定規「あう!」ビー


円周「いっえーい! 見事ぉゼッケンのストライクゾーンど真ん中に命中だぜー!」


心理定規「な、なんで……どうして……結標さん?」

円周「あっれれー? どうしてかわかんないのードレスの人?」

心理定規「一体どうして……?」

円周「実は円周ちゃんは淡希お姉ちゃんにある薬を盛りました!」

心理定規「薬……?」

円周「体を痺れさせて動けなくする毒薬だよ! 即効性のあるね」

心理定規「……まさか結標さんの体を動けなくして」

円周「そうそう。本当なら殺してしまうのが『木原』なんだろうけど、殺しちゃったら怒られちゃうからねー」

心理定規「そ、そんな馬鹿な……」ガク


ビーガガガ


円周「……うんうんわかってるよ数多おじさん。『木原』だからちゃんとTPOは守るね」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/23(日) 21:57:11.41 ID:zjsllKXGo<>
今回はここまでにしたいと思います
ここまで見てくださった皆さんありがとうございます

どんどん増えてくアクセラチーム
一方、垣根チームは尺の都合上援軍は来ない模様

ではではノシ

※あわきんがノコノコ前線へ来たのは、何か手伝えることがないかと思ってきただけなんだからね!
 別にあわきんがアホだからとかじゃないんだからね! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/24(月) 01:38:15.18 ID:t0t0Jg0IO<> おつ
もう今年も終わりか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/24(月) 02:04:04.78 ID:w3jehVzSO<> 何だかあっという間だな… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/24(月) 10:06:18.71 ID:a4jqpPbE0<> グループに木原一族が助太刀とか最強戦力じゃねーか。 <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:34:34.68 ID:K5U897Q4o<>

結標「……う、動けないぃ」ガクガク

円周「勝ったよー淡希お姉ちゃん!」

結標「ちょ、ちょっとぉ……早く何とかしてぇ……」ガクガク

円周「ごめんねー淡希お姉ちゃん。正直、座標移動に邪魔されたら面倒だったからねー」

結標「そんなことより早くぅ……」ガタガタ

円周「わかってるよー、はい解毒剤だよ。これの匂いをかいで」スッ

結標「…………!」クンクン

結標「あっ、治った!」

円周「よかったねー」

結標「よかったもなにも、円周ちゃんが薬なんて使わなきゃこんなことにはならなかったんじゃ……」

円周「さーて、次はアクセラお兄ちゃんだねー」

結標「そうだ! 一方通行は!?」



ドッゴォーン!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:35:01.51 ID:K5U897Q4o<>

ドゴッバゴッゴバックバァバキィドバァン!!


垣根「……ちっ、ちょこまかと逃げてんじゃねーよお前第一位だろ!」ガッ


ゴォウ!!


一方通行「反射を通り抜けると分かってて、わざわざ当たってやる義理はねェだろ」シュンシュン

垣根「あーくそ、そう考えると厄介だよなベクトル操作。攻撃、防御、回避などなど、応用能力高けーもんな」

一方通行「オマエほどじゃねェよ」

垣根「ま、避けるってならこっちにも考えがあるぜ?」

一方通行「あァ?」

垣根「人間ってのはどんなに優れた身体能力を持っていても動ける範囲は決まってんだよ」

一方通行「何が言いたい?」

垣根「つまり、オマエがどれだけ速く上下左右に三六〇度動けようが、全方位から攻撃されたら避け切れねーだろ?」

一方通行「ッ!?」

垣根「ほらほら、避けられるもんなら避けてみろよ!」


ゴバァ!!


一方通行「チッ!」ゴッ


ゴォウウ!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:35:36.22 ID:K5U897Q4o<>

垣根「……おっ? 風のベクトル操って回りに壁を作りやがったか。器用なこった」

一方通行「だからオマエほどじゃねェっつってンだろォが」

垣根「そうか、あらゆるベクトルを操ってんだから周りにあるもの全てが武器になってもおかしくはねーわな」

一方通行「このォ!」バッ


バシュウ!!


垣根「おっと危ない。まぁ、雪や風、太陽光その他諸々を武器にできるってやっぱ強力だよな」


垣根「だが、俺にそんな常識は通用しねーよ!」バサァ


ゴバァ!!


一方通行「性懲りもなく同じ攻撃かよ!」

垣根「だと思うか? ならテメェはそれまでだ」


ドバァン!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:36:11.33 ID:K5U897Q4o<>

一方通行(ッ!? 風の防壁を突破した!?)

垣根「いくら雪崩が起ころうがいくら風が吹こうがいくら太陽光を収束してビームになろうが――」


垣根「俺の未元物質にそんなちゃっちいもんは通じねえ!」


一方通行「ぐっ、逃げ場が……」



垣根「正直もう飽きたわ。大人しくゼッケン濡らして無様に退場しとけや!」



一方通行「クソッたれ!! ここまでかよ!!」

垣根「ぎゃはっ! 本日を持って、俺がメインプランだ!!」

一方通行「クッソォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」



























一方通行「とでも言うと思ったかよ?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:36:42.35 ID:K5U897Q4o<>

垣根「…………は?」

一方通行「ほらよ」キュイーン


ドバァン!


垣根「ぐおっ!? は、反射だと!?」

一方通行「あァ、クソが。俺としたことがこンなくっだらねェモンの解析に時間かけちまってよォ」シュタ

垣根「か、解析だと!? まさか俺の未元物質をか!?」

一方通行「あァ」

垣根「ふざけんな!! こんな短時間でそんなことができるわけねえだろ!!」

一方通行「なァに吼えてやがンだァ? 事実オマエの攻撃はそっちに跳ね返ってンだろォが」

一方通行「まァ、それが俺とオマエの差、ッつゥことだろ格下ァ」


垣根「ッ!! 一方通行ァ!!」ゴッ



ゴバァァァァァン!!



一方通行「はいはい反射反射ァと」キュイーン


ゴバァァァァァン!!


垣根「ごはっ!?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:37:10.92 ID:K5U897Q4o<>


一方通行「……はァ、つゥかさっきの攻撃、雪まったく使ってねかっただろ。雪合戦でそれはねェンじゃねェか?」

垣根「クソが……黙れよテメェ」ギロ

一方通行「さっきオマエに言われたことを、そっくりそのまま返してやるよ」




一方通行「正直もォ飽きたわ。大人しくゼッケン濡らして無様に退場し――」


ピー…………。


一方通行「――ろ……よ……」ガク


ドサッ




垣根「……あん?」


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:37:51.91 ID:K5U897Q4o<>

部長『な、な、な、なんと! さっきまで優勢だった垣根選手を一方通行選手が反撃し始めたと思ったら』


部長『一方通行選手がいきなり倒れたぁ!!』


結標「えっ!? 一方通行!!」

円周「あちゃー、もう電池切れかー」





垣根「……ははっ、おいおい第一位よぉ、格上様よぉ、なぁに地べたに転がってんだテメェ?」

一方通行「…………」

垣根「しかもよぉ、うまくゼッケンが濡れねーように横に倒れやがって…………ははっ」




垣根「…………ぎゃはははははははははははははははははははははははははははっ!」




垣根「おいおいおいおいおいあんだけ調子に乗っていて電池切れで終わりなんて笑えんじゃねーか!!」



結標「一方通行ぁ!!」ザッザッザ


垣根「あん? テメェはたしか結標っつったか。っつーことは……」


心理定規「」ビー


垣根「……はぁ、なぁに一般人に負けてんだよコイツはよぉ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:38:33.28 ID:K5U897Q4o<>

円周「ふむふむ。あれが第二位の未元物質か……」

結標「円周ちゃん、どうにかして一方通行を助けられない?」

円周「正直に言うと無理だよ。未元物質は病理おばさんの管轄だし、対未元物質の対策も持ってきてないしね」

結標「そ、そう……」

円周「ま、助ける方法はなくはないよ」

結標「ほ、ホント!?」


円周「じゃ、じゃじゃーん! アクセラお兄ちゃんの電極ー!」つチョーカー型電極


結標「えっ、それって……」

円周「アクセラお兄ちゃんが部屋で投げ捨てていったものを回収して再充電してきたんだ!」

結標「えっ、それって泥棒じゃ……」

円周「数多おじちゃんの指示だからしょうがないんだよ。『木原』だから泥棒も卒なくこなせなくちゃ」

結標「さっきから言ってるけど、『木原』って一体何の?」

円周「…………まあとにかく、これをアクセラお兄ちゃんに装備してあげれば復活して、さっきの調子からして未元物質なんてワンパンよゆーだよ!」

結標「(無視された!?)そうね。じゃあ早速それを届けるとしましょう!」

円周「うん、そうだね! ッ!? 淡希お姉ちゃん危ない!」バッ

結標「えっ」


ゴブウ!!

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:39:09.26 ID:K5U897Q4o<>

円周「うっ」ビー

結標「円周ちゃん!?」

円周「……むむー、ゼッケンが濡れちゃった。ごめんね数多おじさん、他人を助けるなんて『木原』らしくないよね、うん」

結標「……一体誰が」


垣根「そりゃ俺に決まってんだろ」


結標「……未元物質」

垣根「それを一方通行に付けりゃ復活すんだろ? だったらさせるわけにはいかねーだろ」

結標「くっ」

垣根「俺はムカついてんだ。だから、このクソ野郎をボコボコにいたぶってから表彰台に上がってやるぜ」

結標「…………」ザッ

垣根「おおっとやめとけやめとけ」

結標「!?」

垣根「お前らの周りには未元物質を配置しておいた。下手に動くと体中びしょ濡れになっちまうぜ」

結標「……もはや雪合戦ではないわね」

垣根「心配ねえよ、自覚はある」

結標「でもここまでしたらさすがに審判が止めにくるんじゃ……」

垣根「それも心配ねえ。暗部っつーのは汚ねーヤツらの集まりだからな」

結標「どういうこと?」

円周「あの審判は敵に買収されてるんだよ」

結標「買収……ってことは」

垣根「そうだ。いくら俺たちが反則攻撃したところでお咎めなしっつーことだ」

結標「……ひどい」

垣根「ま、テメェらはそこで大人しく見てろよ。序列が変わる瞬間ってのをな」ザッザッザ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:40:08.03 ID:K5U897Q4o<>

結標「ど、どうしよう」オロオロ

円周「仕方がないね。淡希お姉ちゃんこれを」スッ

結標「一方通行の電極……これをどうすればいいの?」

円周「アクセラお兄ちゃんに届けるんだよ」

結標「で、でもどうやって? 周りには未元物質があるんでしょ?」

円周「周りといっても見たところ周囲二、三メートルってところだよ」

結標「何メートルだろうと触れたら即アウトでしょ? ルール上ゼッケンが濡れた時点でそこから動くことは許されないし」

円周「……淡希お姉ちゃんの能力はなに?」

結標「…………そうか! テレポート!」

円周「そうだよ。テレポートを使えば未元物質なんて関係なくアクセラお兄ちゃんに電極を届けられる」

円周「いくら未元物質でも十一次元の世界にまで関与してるとは思えないしねー」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:40:45.01 ID:K5U897Q4o<>

結標「……でもそれって一方通行の頭のちょうどいい位置に直接電極をテレポートさせるってことよね?」

円周「うん。できるでしょ?」

結標「む、無理よ! いくらなんでもそんな精密作業不可能よ! ただでさえこんなに距離が離れているわけだし!」

円周「そーなの? だったら自分自身をテレポートさせて自分で電極を入れ替えるしかないね」

結標「えっ……」

円周「それなら出来るでしょ?」

結標「で、出来ないことはないけど……」

円周「じゃあ急いだほうがいいよー、早くしないとアクセラお兄ちゃんがやられちゃうよ」

結標「…………」ゴクリ

円周「……どうしたの?」

結標「…………」


一方通行『オマエ、自分自身の転移をやめろ』


円周「淡希お姉ちゃん?」


一方通行『記憶を失う前のオマエにはトラウマがあったンだ』


結標(……私は)


一方通行『オマエはそのトラウマを思い出すたびに著しく体調を崩すような体質だった』


円周「ねー、どうかしたの?」


一方通行『だから、自分自身の転移はこれ以上はやめとけ』


結標(…………私は……!)キッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:41:43.63 ID:K5U897Q4o<>






『わ、わ、私の……私の足が、、、あああァあああああああああああァあッああああああああ!!!!!』








結標「ッ!? ごほっごほっ!!」

円周「? 風邪でも引いたの?」

結標「はぁ、はぁ、ご、ごめんね円周ちゃん……少し黙ってもらえないかしら?」

円周「……うん、わかった」

結標「……はぁ、はぁ」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:43:27.41 ID:K5U897Q4o<>


結標(……体が震える。まるで猛獣とでも対峙したみたいに)

結標(もうすでに演算の式は立てられている。あとはイコールキーを押すだけ、電卓で気軽に計算するように)

結標(でもそれができない。ただ演算する、それだけのことができない。本能が私自身を食い止めてしまう)

結標(これがトラウマだっていうの? 私が体験したことないことだというのに?)

結標(……ふざけないでよ。こんなことのために、一方通行が傷つくのをただ見てろって言うの?)

結標(ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな、ふざけんな――)

結標(それ思ってもできないものはできない。しようとすると正体不明の不安が私に襲い掛かってくる)

結標(怖い。嫌だ。気持ち悪い。駄目。助けて。助けて。助けて――)






『――――結標さん!』




<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:44:03.99 ID:K5U897Q4o<>


結標(ッ!? だ、誰っ!?)


『頑張ってください結標さん。あと一歩、あと一歩踏み出すことができれば……」


結標(で、でも……)


『……、怖い、のですね?』


結標(……う、うん。でも一方通行を助けてあげたい! あげたい……けど)


『…………わかりました。あなたに……力を』


結標(ちか、ら……?)


『はい。でもそんな直接的なものじゃないです。あなたの背中をちょっと押すだけです』


結標(背中を……押す……)


『それからは……あなた次第です、結標さん』


結標(ま、待って! 貴方は一体――)


『……頑張って、ください』

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:44:41.94 ID:K5U897Q4o<>

円周「…………」

結標「…………よし!」

円周「淡希お姉ちゃん?」

結標「じゃあ円周ちゃん。行って来るわね!」

円周「うん! いってらっしゃい淡希お姉ちゃん!」


結標(……不思議だわ。怖さは感じるし、不安だってある)

結標(でも……なんだか今は、それと同じくらいに希望がある)

結標(心が、気持ちがぐっと軽くなってる、そんな感じがする)

結標(もしかしたら……いけるかもしれない、できるかもしれない……!)

結標(このトラウマを……トラウマを…………!)






結標「――っていうか、そもそも私にトラウマなんてない!! トラウマなんてとっくの昔に忘れたわよ!!」




シュン



<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:45:10.62 ID:K5U897Q4o<>


一方通行「…………、…………」


垣根「……けっ、惨めな姿だと自分で思わねーか? なあ一方通行」


一方通行「…………、…………」


垣根「っつっても、今のお前に人の言語を理解できるだけの知能はねえ、か……」


一方通行「…………、…………」


垣根「さあて、こっから俺の憂さ晴らしに付き合ってもらうぜ――」



シュン



垣根「――ハァ?」



<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:45:48.15 ID:K5U897Q4o<>



結標「――あ、一方通行ぁ!!」




垣根「……テメェは座標移動か? たしかテメェは自分自身の転移は……!?」

結標「はーい一方通行ー、ちょっとじっとしててちょうだいねー」スッ

垣根「ッ!? 換えの電極かッ!? やらせるかよぉ!!」バッ

結標「これで!!」カチャ


ゴォウ!!


一方通行「…………、…………」


グボォォォン!!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:46:22.66 ID:K5U897Q4o<>

垣根「……ぜぇ、ぜぇ、あ、ぶねー。チクショウが焦らせやがって」

垣根「ったく、ふざけんじゃねえよこの野郎が!」

垣根「チッ、ま、これであいつはもう終わり――」



「――ほォ、どこのどいつが終わったンだァ?」



垣根「ッ!? て、テメェ!!」



一方通行「もしかして俺のことかァ? それなら違うだろォ、なァオイ」



垣根「く、クソッたれが、間に合わなかったってのかよ!?」

一方通行「いや、十分に間に合ってるぜ。おかげでオマエの言葉がよく理解できる」

垣根「……おいおい、会話が成立してねーぞクソ野郎。電極機能してねえんじゃねーか!」

一方通行「あァン? オマエを叩き潰せるチカラが戻って来たってンだ。関係ねェだろンなことォ」




垣根「……あ、一方通行ァあああああああああああああああああああああああああああッ!!」ゴッ

一方通行「……もォ終わりしようぜ垣根ェ! オマエはこっち側に入り込む資格はねェンだよ!!」タッ





ドグシャァァァァァア!!





垣根「――がはっ」ビー


一方通行「…………俺含めて、な」カチ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:46:58.79 ID:K5U897Q4o<>


部長『決まりましたぁ!! 優勝はチーム一方通行です!!』



<ワーワーワーキャーキャー!!



土御門「……ふっ、どうやら勝ったようだぞ」

海原「はい。結局、自分たちはなにもできませんでしたね」

土御門「いいさ。別に俺たちは活躍するためにここにいるわけではないだろう?」

海原「ふふっ、そうですね。では自分はこれで……」ザッ

土御門「行くのか?」

海原「これ以上は自分のような人間は不必要です。それに……」

海原「少しおつかい頼まれているので、早く売店に寄らなければ」ニコ

土御門「今度はなんだ? 菓子か?」

海原「少しストラップを……」

土御門「そうか、大変だな……お前も」

海原「いえ、これが自分の仕事ですから……では、あとはよろしくおねがいします」ザッザ

土御門「ああ」







円周「…………よしよし。これにて任務かんりょー」

円周「アクセラお兄ちゃんも淡希お姉ちゃんも助けたからこれで問題なしだよねー」

円周「これ以上は『木原』がここにいても不自然だよね」


ピーガガガ


円周「……うんうんわかってるよ数多おじさん。木原ならここでクールに去っていくんだよね」

円周「…………」

円周「……クールに去るってどうやるのかな?」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:47:30.26 ID:K5U897Q4o<>

〜観客席〜


小萌「……ふぅ、一時はどうなるかと思いましたが、何とか無事に大会を終えることができましたねー」

黄泉川「そうじゃんね。少しばかり怪我とかあるかもしれないけど、まあ大丈夫だろ」

芳川「……私は無事じゃなかったけどね」ボロ

打ち止め「どうかしたのヨシカワ? ってミサカはミサカは律儀に質問してみる」

芳川「何度も何度も試合を止めようとする愛穂の阻止を率先して行ったのよ? アンチスキルの相手は分が悪すぎでしょ?」

黄泉川「あ、あははーそうだったっけ?」

小萌「そうですねー、黄泉川先生何回席を立ったことか」

打ち止め「もう、心配性だねーヨミカワは!」

芳川「そういうキミも木原さんのところに助けを求めたじゃない?」

打ち止め「え、えへへー、そうだったっけー、ってミサカはミサカは口笛を吹いて誤魔化してみたり」スピューピュー

黄泉川「吹けてないじゃん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:48:00.02 ID:K5U897Q4o<>

〜休憩所〜


禁書「……とうま! あくせられーたたちが優勝したみたいだよ!!」

上条「ああもう耳元で大声出すな! 聞こえてるっつーの」

吹寄「さすがアクセラね。きっちりやることはやってくれるわね」

青ピ「それに比べてボクらぁなんつー体たらくなんやろうな」

姫神「開始五秒で狙撃された青髪君のいう台詞じゃない」

青ピ「あれはそもそもメイン盾のカミやんがな――」

上条「テメェ、俺がどれだけ活躍したかわかってねーな?」

吹寄「どれだけ活躍したのよ? あの頭にリングをつけた人を倒してすぐに気絶しちゃったから知らないのよね」

上条「孤軍奮闘だったぞ! 謎のチカラを使う垣根っつーヤツ相手に精一杯防戦一方――」

吹寄「防戦一方なのに活躍したって言うのかしら?」

上条「うるせえ!! 別にいいだろうが!!」

姫神「でも上条君が守ってくれたから。私は軽症で済んだのかもしれない」

上条「ほらぁ! さすが姫神さん、俺の活躍を素直に評価してくれてる。見習えテメェら」

青ピ「姫神ちゃんのカミやんへの評価はアテにならへんからなー」

吹寄「そうね。珍しく同意だわ」

上条「て・め・え・ら……!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:48:49.37 ID:K5U897Q4o<>

風斬「…………、…………」

禁書「……ひょうか!」

風斬「……どうかしたの?」

禁書「あくれされーたたち優勝だって!」

風斬「う、うん知ってるよ。さっき放送で聞いたから」

禁書「そうなの? でも何か嬉しいよね優勝って!」

風斬「……そうだね」

禁書「これは祝勝パーティーを開くべきだと私は思うんだよ!」

風斬「それはあなたがたくさん食べたいだけでしょ?」

禁書「そうとも言うんだよ!」フン

風斬「あはは……」

禁書「とにかくみんなが無事だったからよかったんだよ! じゃあ、ちょっと会場の様子を見に行ってくるね!」タッタッタ

風斬「いってらっしゃい……」

風斬「…………、…………」


風斬「……ほんと、よかったですね。ふふっ」


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◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:49:22.48 ID:K5U897Q4o<>

〜会場〜


一方通行「…………あァ疲れたァ」

結標「そうね。私もすっごく疲れたわ」


土御門「二人ともお疲れだぜい! これは今夜は優勝パーティーだにゃー」


結標「……ふふっ。やっぱり土御門君はそのしゃべり方のほうが似合ってるわ」

一方通行「そォか? ウザさがねェ方が良くねェか?」

土御門「まあそれより入賞チームは表彰があるにゃー! 早めに向かうとしようぜい」

一方通行「面倒臭せェ。オマエらだけで行ってこい」

結標「なに言ってるのよ? 貴方はリーダーなんだからきちんと出ないと」

一方通行「俺ァ一度もリーダーなンて名乗った記憶ねェぞ。どちらかと言ったら指揮を執っていた土御門がリーダーだろ?」

土御門「いやいや、そんな馬鹿なことはないぜい。俺みてーな下っ端がリーダーなんてありえないにゃー」

一方通行「……つゥか海原はどこにいった?」

結標「そういえば見ないわね……って、そういえば円周ちゃんもいないわ!」

一方通行「円周? 木原ンとこのガキか?」

結標「そうそう。いろいろと助けてもらっちゃったのよ、その電極だって円周ちゃんが持ってきたものだし」

一方通行「……チッ、向こうに帰ったらあのオッサンがうっとォしそォだな」

土御門「どうやらスクールやアイテムの連中もいないみたいだにゃー」

一方通行「だろォな。アイツらがこんな大会に出ること事態異質なンだ。表彰台に上がろうなンて馬鹿なことは考えねェだろ」

結標「なんだかよくわからないけど、シャイなのねあの人たち」

一方通行「馬鹿かオマエは」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:49:57.41 ID:K5U897Q4o<>

おっさん『――ではー優勝チームのチーム一方通行ーリーダーの一方通行君前へ』


一方通行「チッ、名指しかよ」

結標「ほら、早く行かないと!」

土御門「そうだぜーい、我らがリーダーアクセラちゃん!」

一方通行「分かった分かった。行けばイインだろチクショウが」スー


おっさん『――ということで、ここにその栄誉をたたえーこれを賞します』

おっさん『おめでとう』


一方通行「……あざァす」スッ


パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ


おっさん『――ではー、優勝チームには副賞としてー』


結標「あれ? 副賞とかあったの?」

土御門「さ、さあ? 俺は別にそんなものは聞いていないにゃー」







おっさん『――春休みに使えるスキー場のフリーパスをー』








三人(い、いらねー……)

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◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:50:29.23 ID:K5U897Q4o<>

エピローグ.約束

‐宿泊所・食堂‐


ワイワイガヤガヤ


青ピ「いやー、こう盛大に祝勝会を開けるのも全部アクセラちゃんのおかげやなー!!」

土御門「そうだにゃー、まさかスキー場に来て雪合戦大会で優勝するなんて思わなかったぜい」

打ち止め「いっえーい!! 関係ないけどミサカもはしゃぐぜい! ってミサカはミサカはぴょんぴょん飛び跳ねてみたり!」

黄泉川「お前らー、あんまりはしゃいで宿泊所の人に迷惑かけるんじゃないぞ?」

小萌「そうですよー! 一応みなさんはこの施設を借りているのですよー」

青ピ「もうセンセ、そないな堅いこと言わずに楽しみましょうよー」

芳川「そうよ。研修じゃないんだから」

打ち止め「さすがヨシカワ! どうでもいいことには極力関与しない!」

小萌「限度がありますぅ!!」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:50:57.00 ID:K5U897Q4o<>

吹寄「しかしラッキーだったわね。他の二チームがいなくなったから繰上げであたしたちが準優勝になるなんて」

姫神「そうだね。上条君がいるのにラッキーだったね」

上条「それはどういうことですかな姫神さーん?」

禁書「ご飯がいっぱいなんだよもぐもぐ」

上条「今度こそ食いすぎて宿泊所を食料難にすんじゃねーぞ?」

禁書「善処するんだよ!」モグモグ

上条「……善処するってやる気のねーやつが言う言葉ってどっかで聞いたぞ」

土御門「それが本当なら明日も食料難だにゃー!」

上条「わかってるよなインデックスゥうううう!?」ユサユサ

禁書「わ、わかってるから! わかってるから頭を揺さぶらないでー」

青ピ「……あれ? そういえばアクセラや姉さんがおらへんなー」

上条「一方通行なら疲れたから寝る、って言って部屋に帰ったぞ」

吹寄「結標さんはちょっと用事があるって言ってどこかへ行ったわよ?」

青ピ「へー、二人とも欠席か……はっ! これはなにかよからぬ展開が――」


吹寄「余計なこと考えてないでピザでも食ってなさい!」ダッ


ゴツン


青ピ「ほげえ!?」ガクッ

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:51:38.82 ID:K5U897Q4o<>

‐宿泊所・地下ゲームセンター‐


一方通行「…………」ズズズ

一方通行「あァ、コーヒーうめェ」プハァ

一方通行「…………」


結標「あ、一方通行……」


一方通行「よォ……」

結標「ちゃんと覚えていたのね、約束」

一方通行「そりゃまァな。……約束、だからな」

結標「いろいろあったから忘れてたと思ったわ」

一方通行「あの程度のことで忘れるかよ。俺を誰だと思ってやがる」

結標「そうね。学園都市第一位の一方通行様だったわね」

一方通行「チッ、エラく癇に障る言い方じゃねェか」

結標「ふふっ、ごめんごめん」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:52:05.04 ID:K5U897Q4o<>

結標「はいはいそうですねー。まあ、そんなに心配なら大丈夫って証拠、見せてあげようか?」

一方通行「証拠だァ?」

結標「うん、はい!」


シュン


一方通行「ッ!? テレポートした……?」

結標「ふっ、後ろだ……」

一方通行「……オマエ、本当に大丈夫なのかよ?」

結標「大丈夫よ、この通りテレポートしてもピンピンしてるわよ」

一方通行「克服したっつゥことか、トラウマを……」

結標「トラウマもなにも、そもそもそれは昔の私のものであって今の私には関係ないし」

一方通行「そォかよ」

結標「はい、じゃあ気を取り直して遊ぶとしましょ?」

一方通行「おォ……」

<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 21:53:33.56 ID:K5U897Q4o<>

結標「〜〜〜〜♪」テクテク

一方通行「…………、なァ結標」スー

結標「今度はなに?」

一方通行「……アリガトよ」ボソ

結標「……えっ?」

一方通行「……その、アレだ。一応助けてもらった身だからよォ、言っとこォと思ってな」

結標「…………」

一方通行「……な、なンだよ?」

結標「…………ふふっ」





結標「どういたしまして!」ニコ






一方通行「もォ今年も終わりか」結標「何だかあっという間よね……」


                 〜おわり〜

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/12/24(月) 22:00:46.19 ID:2ZUhg1r3o<> おつ!


<>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 22:02:44.50 ID:K5U897Q4o<>
というわけでこれで終わりです
これまで見てくださった皆さんありがとうございました
長かった、最初季節違いすぎワロタと思ってたらいつの間にか季節が同じだった、何が(ry

最後書いてて投下してて気づいたんだが
終盤に木原君、エピローグに風斬さん出すの忘れてた\(^o^)/
推敲してるときに気づいとけよと思っているわけですが……。
三日間やるとか言っときながら三日目がないのは序盤に尺稼ぎしすぎたせい。

次スレは忙しすぎオワタ状態なのでやるかわからん
というかここまで来たら恋愛成就までやりたいところだが……
それに回収してない伏線(笑)とかイベントとかありそうですしね

ではではまたいつかノシ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/24(月) 22:04:21.11 ID:0Cqx2PsYo<> 乙ッ!
続きも首を伸ばして待ってるぜ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/24(月) 22:04:36.80 ID:w3jehVzSO<> おつ!次も待ってます! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/24(月) 22:34:03.17 ID:PlzMKBe6o<> 1レス抜けてる気がするのは俺だけか? <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/24(月) 22:59:12.06 ID:K5U897Q4o<> >>982
ど、どのあたりですか……(震え声)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/24(月) 23:04:14.61 ID:W3nrxxRh0<> 面白かった!
ほのぼの路線で行きつつもうまくバトル要素を入れてるな。
乙乙!! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/25(火) 03:51:57.89 ID:3QOA/zRIO<> おつ
>>967
円周ちゃん、それ木原じゃなくてスピードワゴン <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/25(火) 04:38:35.94 ID:OkffjpYDO<> 超おつです
>>1が次スレ立てるなら何年後でも読みに来るよ! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/25(火) 07:50:44.10 ID:i+jBygod0<> >>756と>>757に出てたゲーム名人が誰なのか気になる・・・
禁書キャラでこんなにゲームが上手いやつっていたかな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/25(火) 22:45:21.54 ID:opvFeyYi0<> 乙
だが975と976の間が… <>
◆ZS3MUpa49nlt<>saga<>2012/12/26(水) 07:14:00.12 ID:n5TYJQ9Mo<> >>988
やべえ……これ抜けてたわ



結標「……さて、どのゲームで遊ぶ? 私的には格ゲーとかやってみたいんだけど」

一方通行「その前に少しイイか?」

結標「ん? 何よ?」

一方通行「オマエ大丈夫かよ?」

結標「大丈夫って?」

一方通行「アレだアレ、決勝の時に自分自身をテレポートさせただろ?」

結標「えっ、ああ、アレね!」

一方通行「吐き気とかあったりすンじゃねェだろォな?」

結標「あはは、大丈夫大丈夫。なんともないわよ」

一方通行「本当かよ?」

結標「本当よ。貴方の心配性は打ち止めちゃんだけじゃなかったの?」

一方通行「違げェよ。つゥか俺は心配性じゃねェぞ」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/26(水) 19:39:54.02 ID:ver0U1Mm0<> 乙

来年も期待してるぜ <>