VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 20:46:34.42 ID:gd3Ez0Xw0<>適当な小説のお題 >>2
主人公のキャラ >>3
何か一つ設定を >>4
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1336736794(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
<>安価に沿って小説を書いていく。
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/05/11(金) 20:48:40.72 ID:YXWx2kmao<> 失われし記憶を求めて <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/11(金) 20:48:48.40 ID:x9a6lssjo<> アルパカ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/05/11(金) 20:50:59.75 ID:NlyWXjQAO<> 嫌いな奴には唾をかける <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 21:20:03.74 ID:gd3Ez0Xw0<> 「おーい、そこの君〜! こんなところで寝てたら危ないよー! 凍えて死ぬか、襲われて死んじゃうよー!」
「…………?」
はきはきと元気に満ちた女性の声が聞こえてきた。僕は覚醒しきっていない頭でそれを認識し、恐る恐ると言った様子で目を開けてみた。そこには目鼻立ちが整ったmある種の勝気な表情さえ感じ取れる少女の姿があった。その少女は見る者を勇気づけるような笑顔を浮かべて、僕に手を伸ばしていた。
「いやいや、君だよ君。アルカパみたいな顔した君だよ?」
「……僕……ですか?」
僕はアルカパみたいな顔なのだろうか。いや、もちろんそういった客観的表現というものは、見た人それぞれの感じ方があると言うことはもちろん理解しているのだけれど、アルカカと言われたのは初めてな気がする。いや、そもそも……何か僕の記憶に違和感があるような、しかしそれについて考えようとしたところで、女の子が質問を次々と投げかけてきた。
「うん。君さ、なんでこんな廃墟で眠ってるの? もしかして自殺志願者? そういうのって止めといた方が良いよ? 世界を呪うより、祝福し続けた方が、幸せでしょ? なんてこんなこと言ったら厭世感を強めるだけかもしれないけど」
「……?」コクッ?
彼女が早口で捲し立てが故に、僕の思考はついていけず、小鳥のように首を傾げることになってしまった。
彼女は申し訳なさそうな表情を浮かべた後に、謝罪の言葉を僕に投げかけてくる。
「あー……ごめんね。勝手にべらべら喋って、ほら、とりあえず近くの街まで連れて行ってあげるよ。君、名前は?」
そう問われたときに、しかし僕は全く自分の名前というものが思い出せないことに気が付いた。いや、名前だけでなく、自分のアイデンティティに関わるほとんどの事柄を何故か思い浮かべることが出来なかった。思い浮かばないと言うよりは、欠落していて、手を伸ばしたのだけけれど目的の物が見つからずに手が空を切ったという表現が正しいのかもしれないけれど。
「名前……?」
「うん、名前だよ? 皆に平等に、不公平に、理不尽に与えられている名前だよ。もちろん君にだって、それくらいあるでしょう? 人間なんだから」
しかし、僕はその平等に、不公平に、理不尽に与えられているはずのものを思い出せない。
――僕の名前。
僕の名前は、果たしてあったのだろうか。あるとしたならば、僕の名前というものは何だったであろうか。
僕は僕自身を証明するものを何も持っていなかったのである。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 21:33:28.94 ID:gd3Ez0Xw0<> 「へー、君って記憶喪失かぁー! あたしそういう人を見たの初めてだよぉ! びっくりびっくり!」
と彼女は驚いているというより、むしろ楽しげな声色でそう言ったのだった。
「うん。全然なにも思い出せないんだ。あの……僕たちって初対面だよね?」
「うーん、と。あたしって記憶力良くないから、もしかしたら間違っているかもしれないけれど……初対面なはずだよ。だって、こんなアルカパみたいなキュートな顔してる人を見たら絶対覚えているはずだもん」
「えー……僕ってそんなにアルカパみたいなの……?」
「もちろん! 首が長くてぇー、目がきらきらしててぇー、草食べてそうっ!」キャイキャイ
「なんかとても複雑な心境だよ……」ガクッ
「にゃははぁー! まぁ気にすんなって」
いや、気になるよ! という突っ込みが浮かびかけたけれども、どうも体が怠く、次第に眠気が襲ってきて、思考が深い底に引きずられるようだった。
「あれ、さっきまで寝てたのに、まだ眠いの?」
「うん……なんだろう? また……眠い……」
「そうかぁー! まぁ、とりあえず町に着くまで眠ったらいいよっ! 起こしてあげるからねっ! おやすみ!」
彼女のやけに元気なおやすみの挨拶に苦笑しながらも、僕は再び眠りについた。
僕らを乗せた馬車は、ガタゴトと音を立てながら、僕らの身を大きく揺らし、ゆっくり街に向かっているようだった。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)<>sage<>2012/05/11(金) 21:36:30.01 ID:VOFbQNTAO<> こんなわけわからん安価でも書くその勇気に惚れる <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/05/11(金) 21:38:07.08 ID:ZnMEITAIO<> アルパカではなくアルカパ……だと……!? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/05/11(金) 21:38:34.72 ID:YXWx2kmao<> てっきり終了かと思ったら続行とは!
支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 21:43:02.11 ID:gd3Ez0Xw0<> >>8 すまん凡ミス。アルカパだと、パパスやビアンカ的な物語になっちまうよ。 <>
マレオ<>sage<>2012/05/11(金) 21:49:50.60 ID:1I9Vkxg+0<> 続けて下され 支援 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 21:50:49.23 ID:gd3Ez0Xw0<> 「着いたよぉー!」
ゆさゆさと身を揺さぶられながら、僕はいささか乱暴に起こされた。どうやら町に着いたようである。
「ここはねー! 私が今、拠点としているモーリィス・ヴィルって言う街だよ! 交易が盛んで、お城も近くあるから商業的に重要な地とされてるのー!」
「へぇー……商業ねぇ……あっ、そういえば君は何してる人なの? ってか、君の名前も聞いてなかったね……」
僕は今更ながらに大事なことを訊ねてみる。彼女は頭をポリポリと掻きながらも笑い、美しい笑みを浮かべて僕の方を見た。
「ふっふー、今更だねぇ! まぁいいでしょう! 私の名前はユノゥ! しがない魔法騎士なのであります!」
「魔法騎士?」
聞き慣れない言葉に(もちろん記憶がないためにほとんどの言葉が新鮮に聞こえるのだが)僕は首を傾げた。
「うん! って言ってもギルドに入ってるわけじゃないし、勝手に悪いモンスター倒して、で賞金稼ぎしてるだけだけどねぇ―! ソロ活動中なのだぁー!」
そうして、またやけに元気のいい声で彼女は楽しそうに笑った。この短い間の彼女しか知らないが、彼女はいつでも楽しそうに人生を生きている。それは何も覚えていない僕対しても、何かしらの元気を与えてくれるような、とても温かい生命に満ち溢れていた。
「つーことで、まぁ君はとりあえず私が今いる宿に来たらいいよ。行くところないんでしょ?」
「え……いや、あの……そんなことまでしてもらうのは悪いよ」
「悪いも何も、困っている人を朴っておく方が悪いわよ! いいから四の五の言わずに私に助けられなさい! アルパカ君!」
「あ……アルパカ君?」
「ほらほらぁ、こっちこっち! お菓子もあるよー!」
「うわぁ……ッ! ちょっ、引っ張らないでよー!」
こうして僕は彼女の勢いに引っ張られるようにして、彼女に面倒を見てもらうことになったのである。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 21:55:11.99 ID:gd3Ez0Xw0<> なんか思いついた物語をこんなふうにマイペースに書いていくスレになると思います。
たまに安価出します。その際はお付き合いいただければありがたいです。
と、書いたところでひとまず風呂に入ってきます。続きはその後で
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/05/11(金) 21:56:33.06 ID:YXWx2kmao<> 乙、続き期待な <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 22:46:02.74 ID:gd3Ez0Xw0<> ユノゥに連れられて、僕は町はずれにあるあまり大きくはない宿へ入った。特に目立つ看板を掲げているわけでもなく、木の板に「ジュビリィ」と手書きで書かれたものが二階の窓下に掲げられているだけだった。それでも素朴で優しい雰囲気は伝わってきて、僕は一目見ただけどこの宿のことが少しだけ好きになった。
「ここね、店主さんもいい人だし、何より安いんだー! 私って貧乏だし」
「うん、でも、本当に良さそうな宿だね」
貧乏なのに僕なんか拾ってきていいのだろうか。申し訳ないと言う気持ちが奥底から溢れ出してきて、ユノゥに向かって素直にそう告げたら、そんなの何も気にしなくていいんだぞっ! と言う風にウインクされて僕はこれ以上ネガティブなことを言うのを控えようと思った。
そんなやり取りがありつつ、僕たちが宿に入ると、来訪を待っていたかのように愛想の良さそうな女店主が駆け寄ってきてくれた。彼女が背が高く、凛々しい顔つきに、どこか人を和ませるような表情を持ったそんな女の人だった。
「おっと、男でも引っかけてきたのかい? ユノゥちゃん」
「うん! 寝てたから拾ってきた!」
引っかけたという言い方もどうかと思うが、ユノゥも人を捨て犬みたいに言わないでほしい。
そもそも男が寝てたから拾ってくるのもどうかと思う。
しかし、そう思いながらも実際に僕は捨て犬ようなものであるし、彼女に助けてもらったのは事実なのだから、口を挟むことは躊躇われた。
「へぇー、ユノゥちゃんは男嫌いかと思ってたのに……草食系が好きなのかい?」
「アルカパっぽいからねー」
本当に、一度鏡で見てみたい。そんなにも言うのならば、僕の顔はアルパカタイプで間違いないのだろうけれど。それでも、思い出せない自分の顔がアルパカだというのは、なんだかとても残念に思う。せめて可愛い系であっても兎とかが良かったな。いや、兎は出っ歯だからやっぱり嫌だ。
そんなことを考えていると、ユノゥが声をかけてくる。
「ほらって、部屋に行こうっ! 草はないけど、缶詰ならあるよ!」
「別に僕の顔がアルパカみたいだからって草は食べないよ。いや、もしかしたら記憶をなくす前は食べていたかもしれないから何とも言えないけれど」
「もぉー! 冗談だよー!」
バシバシと僕の肩を叩きながら、彼女は僕の手を引き、共に宿屋の二階へ上がる。そして手前から三番目の扉を、腰に着けていた鍵で事もなげに開けて僕を案内した。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 22:46:28.34 ID:gd3Ez0Xw0<> 目の前に広がる部屋は、特に豪華な部屋ではないにしろ、悪くないベッドや照明、丸テーブルなどといった家具が置いてあり、普通に暮らす分には特に問題が無いように思えた。質素ながらも、無駄な装飾がない分、好感が持てる部屋だった。しかし――
「あの……もしかして……僕たち一緒の部屋で寝るの?」
「あたりまえだよー! だって私だってそんなお金持ってるわけじゃないし、部屋を二つも取れる余裕なんかないよー!」
もっともだった。むしろ部屋に住まわせてもらって、こんなことを言う僕は無神経で、失礼な奴だった。でも、相手は女の子なわけだしその辺の了承は一応得ておきたかったのだ。まぁへyに連れられた時点で分かり切ってはいたけれども、女の子と一緒の部屋と言うのはやはり緊張するものなのだ。
「とりあえず、お風呂時入っちゃいなよー! 元気出せー!」
お風呂に入れ、と言う提案と元気出せーという励ましの因果関係はよく分からなかったが、とにかく汚れた格好のまま部屋を歩くのも悪い気がして、僕は素直にその提案を受け入れることにした。そして、ちょっとだけ元気も出すことにした。いや、もともと元気がないわけではないのだけれど。
「うん、じゃあお風呂借ります」
「おうっ! ちゃんと返してねー!」
返すって、別にユノゥのものでもないけどね。そう思いながら、僕はシャワールームへと向かった。
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>saga<>2012/05/11(金) 23:05:19.49 ID:gd3Ez0Xw0<> 風呂から上がると、何やらユノゥと誰かが会話しているような声が聞こえてきた。
僕は壁に隠れ、聞き耳を立てながらその様子を窺うことにした。
「おーい、ユノゥちゃんおかえりぃ♪ ふふっ、今日も可愛いなぁ、全く。僕ずっと君が帰ってくるのを待ってたんだよー? ほら、お帰りのチュウ♪」
「うわー気持ちわるい! どっか行ってよ! つか、なんで勝手に部屋に入ってくるの!? 変態! いい加減にしないと人呼ぶよっ!」
「ふふふ、愛とは時に抑えられないほど燃え上がるものなのだよ。大丈夫、気持ち良くするから、安心して。君は僕のものになるべきなんだ。大切にするから! 一生不自由させないよ? なんたって僕はお金持ちだからね」
なんか典型的な気持ち悪い奴がユノゥに付きまとっているようだった。拾ってくれた恩もあることだし、ここは僕が助けてあげなくてはならないだろう。僕は彼女の元へ飛び出し、それから相手の顔を睥睨するように見つめた。
「ちょって、ユノゥちゃん! なんか勝手に入って来てる気持ち悪い奴がいるんだけどぉ!」
「それはあなたのことだよっ! 出て行け! 変態! 通報するよっ!」
「ほらっ、アルパカみたいな顔した君。出て行けと言われてるぞ」
「おめぇーに言ってんだよぉぉおお! 糞野郎がぁぁあああああ!!」
ユノゥはブチ切れていた。まぁ、、切れたくなる気持ちはわかるけども……。
「あの、もう夜も更けてますし、ユノゥも迷惑がってますのでどうかお引き取りを……」
「うるせぇ! お前なんなんだよ。うるさいんだよ。お前邪魔なんだよ。消えろようざいんだよ。死ね、邪魔者が、とっととこの部屋から出て行け」
「ペッ」
「おわぁぁっ!! 汚ぇぇええ! なんで僕いきなり唾を吐きかけられてるの? すごい侮辱じゃない!? これ!? 最大限の侮辱じゃない!?」
「出てけやぁぁあああああ!!! 変態糞虫野郎がっぁああああああ!!!」
僕とユノゥは全力で、この男を排除した。窓から音げ出して裏の畑に顔をめり込ませてやった。
「ねぇ、なんなのアイツ……」
僕はユノゥに向かって訊ねてみる。
「なんか私にやけに構ってくる変態さんだよ! もぉー! 本当にウザったいんだよねぇー……宿変えようかなぁ。あっ、でも追い出してくれてありがとねアルパカ君! アイツ、縛ってゲイバーに置いてこようかなぁ」
ユノゥはさらりと酷い事を言っていた。まぁ、気持ちは分からなくなかったが。
「とにかく私がお風呂に入ってる時に襲撃されなくてよかったぁ! つーことで、私お風呂入ってくるね。覗いちゃだめだよー! 下着の匂いも嗅いじゃだめだよー!」
「か……嗅がないよっ!」
もちろん冗談で言ったのだろうけれど、僕の顔は真っ赤に染まっていたように思う。
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