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HTML化した人:lain.
ウルフルン「プリキュアの弱点を探せだぁ〜?」
1 : ◆2nkMiLkTeA2012/06/13(水) 11:37:41.23 ID:sWl4Ky5To
ジョーカー「はい」ニヤッ

ジョーカー「いえね、偉大なる三幹部であらせられるお三方がなぜプリキュアごときに勝利できないのか」

ジョーカー「僭越ながら、この私が少々考えてみたんですよ」

アカオーニ「プリキュアなんて俺が本気を出せば一発オニ!!」

ウルフルン「けっ、そう言っていつも負けてるじゃねえか」

アカオーニ「なんだとオニ!!それはお前も一緒にオニ!」

マジョリーナ「目くそ鼻くそだわさ」

ジョーカー「まあまあ、それで私は気づいたのですが」

ウルフルン「実際に戦ってもねーやつに何がわかるってんだよ」

ジョーカー「いえいえ、逆にそういった外から見た感想というのも、結構大事なんですよ」ニヤッ

ジョーカー「まあ、一つ聞くだけでも。私が思ったのはですね、みなさん」

ジョーカー「正々堂々と戦いすぎているのではないかと」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1339555061(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/06/13(水) 11:38:32.25 ID:sWl4Ky5To
ウルフルン「正々堂々!?かっ、なぁーにバカなこと言ってやがんだ」

ウルフルン「俺様はバッドエンド王国の悪の大幹部だぞ?」

ウルフルン「その俺様が正々堂々?胸くそわりぃ」

アカオーニ「そうオニ!俺も糞の出が悪いオニ!」

ウルフルン「お前……」

ジョーカー「ですが実際、皆さんはわざわざ変身して五人揃ったプリキュアを相手に戦ってらっしゃる」

ジョーカー「もちろん、それでもあなた方ならば、勝つ見込みは十分あるとは思いますが」

ジョーカー「もっと、非道な手を取ってはいかがかと」

マジョリーナ「……確かに、あたしはともかく、このバカ二人はいつもバカみたいに真っ向勝負してるだわさ」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/06/13(水) 11:39:10.37 ID:sWl4Ky5To
ウルフルン「なんだとっ!?」

アカオーニ「し、してないオニ!」

マジョリーナ「事実だわさ」

ウルフルン「……ちっ、まあでも、そういうこもあったかもしれねえな」

アカオーニ「オニ〜……」ショボン

ウルフルン「で、それで弱点か」

ジョーカー「はい」ニヤッ

ウルフルン「言うのは簡単だけどよ。どう探せってんだよ」

ジョーカー「それはですね〜マジョリーナさん」

マジョリーナ「なんだわさ?」

ジョーカー「この間作ってらっしゃった薬を出していただけますか?」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/06/13(水) 11:39:55.64 ID:sWl4Ky5To
マジョリーナ「この間……?」

ジョーカー「ほら、あの」

マジョリーナ「ああ、ああ!これのことだわさ?」

ジョーカー「ええ」

ウルフルン「なんだその薬?」

マジョリーナ「人間界でばれないように変身できる薬だわさ」

アカオーニ「変身オニ!?」

ウルフルン「んなもんあるならとっとと使えよ!」

マジョリーナ「この薬には副作用があるだわさ」

ウルフルン「副作用?」

マジョリーナ「変身してる間は力がまったく使えなくなるだわさ」

アカオーニ「それは面倒オニ」

ジョーカー「しかし、プリキュアの弱点を探すためなら、うってつけだとは思いませんか?」

ウルフルン「……確かにな」

マジョリーナ「で、誰が飲むんだわさ?」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/06/13(水) 11:40:43.56 ID:sWl4Ky5To
アカオーニ「なら俺が行くオニ!」

ジョーカー「すいません、アカオーニさん。ここは……ウルフルンさんにお願いしたいのですが」

アカオーニ「なんで俺じゃダメオニ!」

ウルフルン「弱点を探すなんて頭を使う仕事、お前みたいなバカにできるかよ」

アカオーニ「なんだとオニ!?」

ジョーカー「まあまあ。アカオーニさんには、プリキュアの弱点がわかった後、いっぱい暴れていただきますから」

アカオーニ「ううん、それならいいオニ……」

ウルフルン「ま、ここは頭のいい俺様に任せておきな」グイッ

ウルフルン(って)
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/06/13(水) 11:41:38.44 ID:sWl4Ky5To
ウルフルン「ウワンワオワーン!(なんじゃこりゃああああああ)」

アカオーニ「ぎゃひ、ひひひ、ウルフルン似合ってるオニ!」

マジョリーナ「大分かわいくなっただわさ」

ウルフルン「ぎゃわんわんわん!(なんで犬っころになってんだよ!)」

マジョリーナ「あー、なに言ってるのか全然わからないだわさ」

ジョーカー「まあまあ、ウルフルンさん。その姿なら、プリキュアは必ず油断しますよ」

ウルフルン「ぐるるる(くっそー……)」

ウルフルン「うーわんわん!(おい、ちゃんと戻れるんだろうな!?)」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/06/13(水) 11:42:30.91 ID:sWl4Ky5To
アカオーニ「なんて言ってるオニ?」

マジョリーナ「さあだわさ」

ジョーカー「ちゃんと戻れるのかどうか、と言ってるのではないでしょうか。マジョリーナさん」

マジョリーナ「ああ、こっちの薬を飲めば戻れるだわさ」

ジョーカー「では、この薬と、あとこの手紙を」サラサラ

アカオーニ「お!俺も書くオニ!」サラサラ

マジョリーナ「じゃあ、それを一緒にこの袋にいれて首から下げておくだわさ」

ジョーカー「ふっふっふ、いいですかウルフルンさん。プリキュアの弱点を見つけたら、隙を見て戻ってきてくださいね」

アカオーニ「そうしたら俺が大暴れオニ!」

マジョリーナ「いっひっひ、あたしの薬があれば、この作戦は成功したも同然だわさ」

ウルフルン「きゅうーん(はあ、とっとともどりてー……)」
8 : ◆2nkMiLkTeA[sage]:2012/06/13(水) 11:45:06.51 ID:sWl4Ky5To
ありがちなネタですが、こんな感じで
スマイルプリキュアのSSを書いていきたいと思います
もし今後ウルフルンが犬化するような話があるとしても
そういった情報はまったく知らずに書き出しているので
許していただければ幸いです
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/06/13(水) 12:35:19.69 ID:qEsew/hyo
人間界

ウルフルン(はあ、力がつかえねーと不便だなあ。空もとべねーし)トコトコ

ウルフルン(だいたいどこだよプリキュアどもは……ああ、腹減ったなー)クンクン

ウルフルン(あん?この臭い……)ムクッ

ウルフルン(おお!ここは、あいつらが通ってるっていう学校じゃねえか!)

ウルフルン(ここならあいつらいるよな!こりゃ幸先がいいぜ!!)ブンブン


下校中の女子生徒「きゃーわんちゃんよー」

女子生徒「かわいいー」

キャーキャー
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/06/13(水) 12:35:56.40 ID:qEsew/hyo
ウルフルン「へっへっへ(さあて、あいつらはどこかなあっと)」クンクン

男子生徒「うわっ」

ウルフルン(あん?)

男子生徒「犬!?」

ウルフルン「ううー!(ああん?なんだてめえは!!)」

男子生徒「ま、迷い犬?」サッ

ウルフルン(けっ、さっさとどけってんだよ)フンッテッテッテ

男子生徒「こ、子犬なのに迫力があるなあ」


ウルフルン「ううう(あー、くそ。やたら広いじゃねえか。体が小さくなったせいか)」

ウルフルン「わおーん(おーい、プリキュアー!)」

ウルフルン「わおーん(早く出てきやがれー!)」

生徒「あ、ほら先生あそこあそこ」

先生「あらほんと」

ウルフルン「わふ?(なんだ?)」
11 : ◆2nkMiLkTeA2012/06/13(水) 12:36:27.88 ID:qEsew/hyo
先生「ちっちっち、ほーらおいでー」

ウルフルン「ぐるる(なんだこいつ)」

先生「怖くないわよー」

ウルフルン「ぐるるるる(あからさまにあやしいじゃねえか!)」

ウルフルン(だが、この体じゃどうにもできねえ!あーばよ!)ダッ

先生「ああ!こらぁ!」

ウルフルン「へっへっへ」タッタッタ

生徒「わっ!犬!?」

ウルフルン「わっおーん!(プリキュアー!)」

生徒「きゃー!なにあの子かわいいー!」

先生「ちょっと!待ちなさーい!誰か!捕まえて!」

ウルフルン「わうーん!(どこだよプリキュアー!)」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/06/13(水) 16:27:02.82 ID:ee6BkZrDO
かわいい
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(USA)2012/06/14(木) 09:14:46.48 ID:DqCA1qyR0
期待の新スレ発見,支援
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/06/14(木) 23:24:54.70 ID:S/bBPFVt0
コレは期待
支援
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]:2012/06/15(金) 20:39:55.38 ID:YR2Sn69C0
待ってる
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/05(木) 10:36:13.99 ID:tC0CI/92o
これはいい犬フルンさん
続き待ってるぞ!
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/07/13(金) 01:05:00.24 ID:ByCYghzUo
まだー?
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]:2012/07/13(金) 05:21:20.64 ID:KGzK5JmNo
>>8
思いつきもしなかったなあ
ところで続きはー?
19 : ◆2nkMiLkTeA[sage]:2012/07/25(水) 11:37:24.05 ID:uQ6g/Da9o
一方その頃――

ピピー!

みゆき「やったー!なおちゃんまた決めたー!!」

やよい「すごーい!」

あかね「あと一本でハットトリックやで!」

キャンディ「はっととりっくってなにクル?」

れいか「ハットトリックというのは、一人の選手が一試合で三点ゴールを」

キャンディ「くるぅ?」

みゆき「つまりすごいってことだよ!」

キャンディ「なおはすごいクル?」

やよい「うん!とーっても!」

あかね「しっかし、他校が相手とはいえ、練習試合でも手を抜かんあたりは、なおらしいで」

れいか「それがなおですから」

みゆき「うん、なおちゃんのいい――あれ?」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 11:41:43.95 ID:uQ6g/Da9o
あかね「どしたん?」

やよい「なになに?」

みゆき「あれ」

れいか「あれは……子犬、でしょうか」

みゆき「なんで学校のなかに?」

あかね「迷い混んできたんと――」

ピピー!

れいか「あら?」

やよい「あ!」

あかね「あかん!ボールが」バッ

みゆき「」ダッ


ウルフルン「はぁ、はぁ、うぅ(ま、まいたか……)」トボトボ

ウルフルン「ぐるる……(くっそ、しつこく追いかけて来やがって、あの人間……)」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 11:43:07.06 ID:uQ6g/Da9o
ウルフルン(ったく、どこだよここは……あと、どこだプリキュアは)キョロキョロ

<ピピー!

ウルフルン「わふ?」

<あ、あぶない!!

ウルフルン(げぇ!ぼ、ボー)

ヒョイ

ウルフルン(え?)

みゆき「やっ」モツレ

みゆき「あっ!」コケ

みゆき「」ズサー!!

ウルフルン「うう(な、なんだぁ?いったい……)」キョロキョロ

みゆき「いたたた……」

ウルフルン「わふ!?」

ウルフルン(こ、こいつはプリキュアの……)

みゆき「だ、大丈夫だった?わんちゃん」

ウルフルン(こいつに、助けられ――)
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 11:43:45.80 ID:uQ6g/Da9o
あかね「おーい!」

やよい「みゆきちゃーん!」

れいか「大丈夫ですかー?」

みゆき「うーん!」テフリフリ

なお「みゆきちゃーん!大丈夫ー?」

みゆき「なおちゃーん!大丈夫ー!試合続けてー!」

ウルフルン(あ、あれは!他のプリキュア!!)

ウルフルン「……」ニヤッ

ウルフルン(おいおい、勢揃いしてるじゃねえか!)

ウルフルン(けけけっ、こいつは都合がいいぜ!)
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 11:44:16.53 ID:uQ6g/Da9o
みゆき「さて、大丈夫?わんちゃん」

ウルフルン「がぁ――(あ?うっせえ!ほっとk)」

ウルフルン(おっと、いけねえいけねえ)

ウルフルン「わん!」シッポフリフリ

みゆき「うん!怪我はないみたい!良かったねー」

みゆき「うーん、でも、どうしよう」

みゆき「このまま離していいのかな?」

みゆき「ねえ、君の飼い主は――」

先生「み、見つけたわよぉぉぉぉ!!」ハァハァ

ウルフルン(げ)
24 : ◆2nkMiLkTeA2012/07/25(水) 11:44:56.05 ID:uQ6g/Da9o
間が空きすぎて申し訳ありません
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 12:33:16.17 ID:uQ6g/Da9o
みゆき「先生!」

先生「はぁはぁ、ありがとう、捕まえてくれて」

先生「さ、その子を渡してちょうだい」

ウルフルン(な、なんだとぉー!?)

みゆき「えっと、この子は先生のわんちゃんなんですか?」

ウルフルン「……」クビブンブン

先生「いいえ、迷い犬よ。さっきから捕まえようとしたんだけど」

先生「その子、すばしっこくって」

ウルフルン「ぐるる(てめえが追いかけるからだろ!!)」

みゆき「へぇー」

あかね「なんや、どうしたんや」

やよい「はぁはぁ」

れいか「どうされたのですか?」

みゆき「あ、このわんちゃんなんだけど」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 12:33:59.67 ID:uQ6g/Da9o
やよい「わぁ!かわいいー!」

ウルフルン(うぅ)タジッ

やよい「ねえ、抱かせて抱かせて!」

あかね「う、うちも!」

先生「……はぁ、ダメよ、皆。どこのわんちゃんか分からないんだから、あまりいじくり回したら」

れいか「……あの、先生」

先生「なあに?」

れいか「この子は、これからどうなるんですか?」

みゆき「……!」

ウルフルン(は?どうなる?)

先生「……そうねえ」

先生「まずは、飼い主の手がかりになるようなのを調べて」

先生「わからないようなら、警察に連絡して……まあ、何日かは学校で保護しておけるでしょうけど」

先生「もし、いつまで経っても飼い主が来なかったら……」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 12:34:33.91 ID:uQ6g/Da9o
「……」

みゆき「こ、来なかったら?どうなるんですか?」

先生「保健所に、任せることになるかしら」

「ええぇー!!?」

ウルフルン(保健所?なんだそりゃ)

みゆき「そ、そんなぁ」

やよい「ひどい……」

先生「あ、あくまでも、飼い主が見つからなかったら、よ?ね?」

あかね「そりゃそうですけど……」

れいか「……飼い主の手がかり、ですか」

れいか「あの」

先生「なに?」

れいか「この子が首から下げてるのって」

ウルフルン(やべ!)

先生「あら、巾着?もしかして、何か入ってるのかしら」

みゆき「見てもいいですか!」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 12:37:18.34 ID:uQ6g/Da9o
ウルフルン「わうわう!(や、やめろ!この中には!元に戻る薬が!)」ガウガウ

やよい「あわわわ」

あかね「うっわ、めっちゃいやがってるやん」

先生「うーん、どうしたものかしら……」

みゆき「だ、大丈夫だよー」ナデナデ

ウルフルン(あ!てめぇ!気安く頭を!)

みゆき「大丈夫大丈夫」ナデナデ

ウルフルン(な、なんだ……)

みゆき「よしよし」ナデナデ

れいか「おとなしくなってきましたね」

あかね「やるやん!みゆき!」

やよい「ようし、今のうちに」ヒョイ

ウルフルン(あー、なんか気持ちって!あ!てめえ!)

みゆき「わわわ、だ、大丈夫だから!ね!」ナデナデ
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 12:38:00.33 ID:uQ6g/Da9o
ウルフルン(くっそー、非力な今の姿がうらめしいぜ!)

れいか「何が入っているのでしょうか?」

先生「えーっと、これは」

あかね「手紙?」

やよい「あと、なんか瓶が入ってるよ」

みゆき「うわー、なにそのドロドロした緑の液体」

ウルフルン(返せー!返せー!)ジタバタ

みゆき「うわわわ、ま、またぁ」

先生「ううん、その瓶の方は置いておいて、とりあえず手紙を読んでみましょうか」

先生「もしかしたら、迷子の時の為の連絡先が書いてあるかもしれないわ」

れいか「はい。えっと」

れいか「この子を拾ってくださった親切な方へ」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 12:39:01.24 ID:uQ6g/Da9o
れいか「私は、とある事情から、しばらくこの子の面倒を見ることができなくなりました」

みゆき「ええ!?」

れいか「そこで申し訳ないのですが、しばらくこの子の世話をお願い致します」

れいか「用事が片付いたら必ず迎えに行きます。どうかよろしくお願いします」

あかね「な、なんちゅー無責任な……」

先生「ひどいわねえ」

やよい「ひどすぎるよ!」

みゆき「……」ギュッ

ウルフルン「くぅん?(あん?)」

みゆき「あ……」

みゆき「なんでもないよ」ニコッ

ウルフルン「……」

先生「手紙の内容は、それだけ?」

れいか「ええと、あとは……」

れいか「同封してある瓶の中身は、この子の薬です」

れいか「苦しそうにしていたら飲ませてください」

れいか「あと、一番下に、これまでは違う筆跡で」

れいか「こいつの名前はウルちゃんオニ!!」

れいか「と、これだけですね」

やよい「オニ?」

みゆき「ウルちゃん……?」

ウルフルン(アカオーニの野郎……)
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]:2012/07/25(水) 12:54:07.79 ID:ngp7F0QSo
あ、続いてる
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 13:52:27.30 ID:uQ6g/Da9o
先生「まあ、この子の名前と薬はいいとして……」

あかね「ちゅーか、この飼い主の名前と連絡先はないんかい!」

れいか「……ない、ですね」

やよい「迎えにくるって……それでどうやって……」

あかね「はん!端からそんな気ないっちゅーことやろ!」

れいか「そうですね。今のところ、そうとしか」

あかね「先生ー、これどうなるんー?」

先生「そうねえ、せめていつまでに迎えにくるとか」

先生「飼い主さんの名前や連絡先があればどうにかなるんだけど」

先生「これじゃあ、学校にはどうしようもないわね」

先生「だいたいこれじゃあ、その飼い主さんにも誰が預かってくれたのかわからないでしょうし」

みゆき「……」

ウルフルン(おいおいおい、なんか雲行きがあやしーぞ)

みゆき「で、でもさ!」

みゆき「もしかしたら、本当に、どうしようもない事情があったのかもしれないよ!」

みゆき「迎えにだって、学校に来るつもりなのかもしれないし!」

れいか「学校に、ですか?」

みゆき「うん!ほら、学校なら、人いっぱいいるし、誰か預かってくれるかもって!」

ウルフルン(ここに来たのは偶然だけどな)
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 13:53:01.11 ID:uQ6g/Da9o
先生「はぁ、まあ、そういう人もいなくもないのよねえ」

あかね「そうなんですか?」

先生「ええ。子供たちがいるから、犬や猫を置いていっても、誰か面倒みてくれるだろう」

先生「学校も、酷い扱いはしないだろう、ってね」

あかね「どっちにしろ、自分勝手やで」

あかね「そんなん、捨てる罪悪感を自己満足でまぎらわしてるだけやん」

ウルフルン(はっ、それが人間の本性だろ)

みゆき「でも……」

先生「まあ、どちらにしろ、学校でも二、三日くらいなら預かっておけるだろうし」

やよい「……二、三日過ぎても、来なかったら」

先生「そうなると……やっぱり、ねえ」

ウルフルン(ううん、にしてもまずいな。このままだと、俺はその保健所ってところに……)

みゆき「……」

みゆき「……あの」

先生「なに?」

みゆき「わたしたちが、この子を預かってもいいですか?」

「え」

先生「う、うーん……まあ、ちゃんと保護者の方もOKを出してくれるなら構わないけれど」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 13:53:49.72 ID:uQ6g/Da9o
みゆき「親……」

れいか「……」

れいか「……やはりここは一度学校で預かってもらって、お互い保護者の方に確認をするのが一番ではないでしょうか」

あかね「そやなあ、まあ、保健所なんかいかせられんし」

あかね「でも、うちは食べ物屋やからなあ」

やよい「私も、お母さんに聞いてみるけど……みんなダメだったら他の子たちにもお願いしてみるとか」

れいか「ええ、それが良いでしょう」

みゆき「待って!」

あかね「みゆき?」

やよい「みゆきちゃん?」

れいか「みゆきさん?」

みゆき「じゃあ!私が預かる!」

「ええっ!?」

あかね「そんな、すぐ決めんでも」

先生「そうよ、星空さん。やはり一度親御さんに聞かないと」

みゆき「でも……」

みゆき「そうしたら、今晩、この子はどうなるんですか?」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/07/25(水) 13:54:21.14 ID:uQ6g/Da9o
先生「うーん、とりあえず、今残ってる先生方の中で、誰か預かれる人を聞いてみるけど」

先生「もし、無理なようなら、宿直の先生にお願いして、学校に置いておくしかないかしら」

やよい「学校で……」

あかね「よ、夜の学校か……」

やよい「夜の学校って、なんか怖いよねえ」

みゆき「……それならやっぱり!」

先生「ちょっと、ちょっと待って」

先生「ねえ、星空さん、あなたのその気持ちはとても大事だと思う。でもね、やっぱり、よく考えるべきだと思う」

みゆき「先生……」

先生「もしかしたら、そのまま一生その子の面倒を見るかもしれなくなるのよ」

先生「そんな大事なことを、すぐ決めたら、後悔するかもしれない」

みゆき「後悔なんて、しません!」

先生「……そう。じゃあ……ねえ星空さん」

みゆき「なんですか?」

先生「少し待っててくれない?」

みゆき「え?」

先生「私があなたとその子をおうちまで送るわ」

先生「それでもし、星空さんのご両親が駄目だっていったら、今晩は私がその子を預かる。それでいいわね?」

みゆき「!!はい!」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県)[sage]:2012/07/25(水) 20:43:15.74 ID:fC1isxAgo
待っててよかった
37 : ◆2nkMiLkTeA[sage]:2012/07/25(水) 22:13:25.19 ID:3Uj+a8ANo
◆◇◆◇◆

なお「それで、その子犬をみゆきちゃんが預かることになったんだ」

みゆき「うん!あ、でも、まだお父さんとお母さんに話さなきゃいけないんだけど……」

みゆき「ぜーったい許してもらうんだ!」

やよい「……もし、もし駄目だったら」

やよい「わたしも、ママに頼んでみるね」

れいか「わたしも助力は惜しみません」

みゆき「やよいちゃん……れいかちゃん……」

あかね「あー、うちもなーこんな時お好み焼き屋じゃなければって」

あかね「まあ、そんなこと言えへんねんけど」

なお「うーん、うちもなー……弟たちがもう少し大きければねぇ」

なお「今その子をうちに連れていったら、オモチャにされて、かわいそうなことになりそう」
38 : ◆2nkMiLkTeA[sage]:2012/07/25(水) 22:14:08.72 ID:3Uj+a8ANo
ウルフルン(な、なんだと)ビクッ

みゆき「あれ、どうしたの?」

やよい「わあ、みゆきちゃんの後ろに隠れちゃった」

れいか「……なおの言ったことがわかったのでしょうか?」

あかね「ははは、さすがにそりゃないやろ」

なお「そうだよ。それにしても」

ウルフルン「ぐるるる(ああ!?何見てやがんだ!おら!)」

なお「……愛想悪いね」

やよい「うーん、でもそこがかわいいかも」

みゆき「そうだよねー。それに、結構大人しいんだよ」ナデナデ

ウルフルン(く、こいつまた馴れ馴れしく俺の頭を……)

ウルフルン(しかし我慢だ。ここでこいつらの機嫌を損ねたら作戦が)

あかね「まあ、なんかむつかしい顔して撫でられとるけどな」

やよい「なのに尻尾は振ってるところがかわいいよね」
39 : ◆2nkMiLkTeA[sage]:2012/07/25(水) 22:14:50.08 ID:3Uj+a8ANo
ウルフルン(けっ、お前らを油断させるためだよ)

みゆき「えへへ、仲良くしよーねー、ウルちゃん」

キャンディ(みゆき!みゆき!)

みゆき「え、キャンディ?」ゴソッ

キャンディ「みゆき、キャンディもその子と遊びたいクル!」ヒソヒソ

みゆき「ええ?だ、駄目だよ、ここ職員室の前だし、先生がいつ来るかわからないもん」ヒソヒソ

キャンディ「でも、キャンディ遊びたいクル!キャンディもその子と仲良くしたいクル!」

みゆき「帰ったら遊ばしてあげるから、今は静か――」

ガラッ

先生「お待たせ、星空さん」

みゆき「にぃー!!」バッ
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/07/26(木) 23:27:37.51 ID:4e8oQ2vfo
おつ
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/07/27(金) 18:43:44.76 ID:FW8o0sMe0
ウルみゆ好きの俺にはwktkが止まらないSSだな。
続き楽しみにしてるぞ
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/08/19(日) 17:38:12.71 ID:6wZdScVko
続きはまだオニ?
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/08/20(月) 03:35:37.86 ID:Kv32PKweo
気になるだわさ
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/09/13(木) 12:18:32.57 ID:z8Vb1/TMo
まだかよ、止めるなら止めると言ってくれ
45 :HapeyHapey[sage]:2012/09/29(土) 22:35:02.63 ID:r8T/Ceu40
こういうウルフルンもいいな



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