VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/06/30(土) 00:06:53.45 ID:cFZVZ21vo<>┏━ ノ ー‐ j ji |l| _,,,,,_ ji ji i i! ,_,,xz .|l| |l| ┃
┃ -イ.ー┬‐ | ーチ‐ || |! ーナ ̄| ト-、 | |! / || || ┃
┃. │ _| レ _ノ `"⌒) o ,__,,」 ノ´ 、ノ .| 丿 /^\ .o .o ━┛
. ̄
――かつて、人間と魔族が共存し、争いを繰り広げていた時代……
幻獣を召喚し魔物を倒す者がいた…。
名を「召喚士」…。後に「救世主」と呼ばれる者である……。
――かもしれない……。
〜前回までのあらすじ〜
召喚士、戦士、魔道士、盗賊からなる4人の冒険者達。
5年にも及ぶ人間対魔族の闘いはいよいよ最後の戦いを迎える。
魔王サタンとの最終決戦、はたして人類に未来は……?
宿命の戦いの火蓋が今、切って落とされた。
◆7xまとめ様(いつもありがとうございます!)
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/summoner_ike_Cockatrice.html
◆かぎまとめ様(日々のまとめありがとうございます!)
http://hookey.blog106.fc2.com/blog-entry-3022.html
◆キャラクター人気投票所(ありがとうございます!)
http://vote3.ziyu.net/html/cocka.html
◆絵とかのあぷろだ(支援ありがとうございます!)
http://ux.getuploader.com/cockatrice/
◆雑談スレ(オマケみたいなSSがあったりするとかしないとか)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1329994650/
◆前スレ(その39)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1336978397/
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1340982413(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
<>召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その40
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/06/30(土) 00:07:33.53 ID:cFZVZ21vo<> ◆過去ログ(その1〜38)
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1256864948/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1257265640/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1257266712/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1258207232/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1258977379/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1259802767/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1260686779/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1261734559/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1262770503/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1263825599/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1264909048/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1266505073/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1269413340/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1272349542/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1274882847/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1276786014/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1278595800/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1280599031/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1282639369/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1285213402/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1288152937/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1288152937/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1290677469/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1292945466/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294929946/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1297002187/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298556181/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300871942/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1303216728/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1305623043/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308493316/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1312161458/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1315821180/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318927989/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1322122521/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324391535/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1327155768/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1329482009/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1332420059/
◆あっちのスレ?(その1〜その2)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1257262778/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301828985/ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/06/30(土) 03:36:45.81 ID:RL+zwsfT0<> >>1 おつ
40スレおめ!
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sagesaga<>2012/06/30(土) 08:19:43.74 ID:rAKgkpFbo<> まだやってたのか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/06/30(土) 08:30:01.39 ID:pGIZdswFo<> これ以外でも超長編は結構今もある
ただコイツが他と違うのはほぼ毎日更新してること <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sagesaga<>2012/06/30(土) 08:52:49.89 ID:aaLus+d3o<> 二桁行った辺りで既にgdgdだった気がするがな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空)<>sage<>2012/06/30(土) 10:48:45.17 ID:ITAXMk6v0<> >>1乙
あと60スレがんばってください! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/06/30(土) 16:25:09.18 ID:O4Ew8yvDO<> あと960スレの間違いだろ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/07/01(日) 01:52:17.51 ID:iwEnyUuB0<> それでやっとプロローグが終わるんだよな? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/01(日) 13:34:21.98 ID:r2todKOl0<> 1000スレ行っても死ぬまで書き続けるんだろ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/01(日) 18:33:32.85 ID:nnePWiZDO<> >>8-10
鬼畜すぎワロタ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/01(日) 20:08:13.96 ID:j2M2nZAPo<> 後にSS速の栗本薫と呼ばれるハメになるが、それはまた遠い未来のお話。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:48:37.57 ID:4hqx2kvlo<> 〜魔道学園〜
魔道士「こんにちはっ」
学園長「よく来て下さいましたね。どうぞ」
召喚士「失礼致します。先日はお疲れ様でした」
学園長「……?」
召喚士「伺いましたよ。こちらの皆さんも加勢なされたと」
学園長「ああ、その事ですか。大した力にもなっておりませんよ」
召喚士「いえいえ。北関の防衛には多大な貢献をなされたと」
学園長「貴方達こそ、本当にご苦労様でしたね」
召喚士「俺らにとって本当の戦いは、これからですよ」
学園長「……」
召喚士「心配しないで下さい。必ず無事、帰ってきますから」
学園長「約束よ?」
魔道士「はいっ。約束します!」
学園長「……そうだ、ちょっと来て貰える?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:49:18.22 ID:4hqx2kvlo<> …
魔道士「あの、学園長?」
学園長「さ、入って」
召喚士「ここは……?」
魔道士「教室、ですね」
学園長「久しぶりにお勉強しましょうか」
魔道士「えぇっ!?」
学園長「ふふっ。そこへ座って」
召喚士「お、俺も……ですか!?」
学園長「もちろんよ」
召喚士「……っ」
テクテクテク……トスッ
学園長「それじゃ、ゆっくりと目を瞑って」
魔道士「……はい」
召喚士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:50:12.96 ID:4hqx2kvlo<> サアアアアァァァァ
学園長「そのまま、心を落ち着かせて……魔力を体内に留めて……」
召喚士「……っ」
魔道士「…………」
コオオオオォォォォ
学園長(……す、凄い……っ)
召喚士「……」
学園長(想像以上だわ……。こんなに滑らかで穏やかで、透き通っていて……)
魔道士「……」
学園長(それでいて、強くて真っ直ぐで、こんなに若いというのに……)
召喚士「……あの、もう宜しい……ですか?」
学園長「あ、ええ。ごめんなさい。目も開けて構わないわよ」
召喚士「ふーっ」
魔道士「どうでした?」
学園長「2人共、優秀よ。頑張ったわね」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:51:23.35 ID:4hqx2kvlo<> v〜南方司令部〜
南方魔道長「珍しいな。あんたが訪ねてくるなんてよ」
大軍師「本日は南方参謀殿にお話が」
南方魔道長「おあっ、ついに左遷か?」
南方参謀「失礼ねぇ。南方司令部で1番働いてるのは誰だと思っているのよ」スタスタ
大軍師「お忙しいところ、申し訳ありません」
南方参謀「いーえ。そっちこそ忙しいんじゃないの……って、あらっ?」
戦士「おいっす」
盗賊「どうも」
南方参謀「どういう事? 全っ然、話が見えてこないんだけど」
大軍師「美女、という方をご存知ですか?」
南方参謀「……それ本名? 違うのなら知ってるわ」
戦士「!?」
大軍師「どういうご関係で?」
南方参謀「美女は源氏名。本当の名は……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:52:12.90 ID:4hqx2kvlo<> 〜魔道学園〜
召喚士「あっ」スタスタ
魔道士「火の先生っ、水の先生!!」
水の先生「やあ、魔道士」
火の先生「今日は学園長に、説教でもされにきたか?」
魔道士「もうっ、違いますよ!」
学園長「今日はもう、帰るのかしら?」
召喚士「ええ。そろそろ本国へ戻ろうかと思います」
水の先生「いよいよ、サタン討伐か」
召喚士「はい」
魔道士「では学園長、行ってきます」
学園長「約束よ? 必ず戻っていらっしゃい」
魔道士「はいっ!」
召喚士「それでは、失礼致します」
学園長「ええ。魔道士さんを宜しくね」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:52:38.94 ID:4hqx2kvlo<> テクテクテクテク……
学園長「……」
火の先生「良いものだろうかな」
水の先生「……?」
火の先生「若い連中が覚悟をもってして挑むというのに」
水の先生「同感です。やはり、このまま傍観というわけには……」
学園長「……そうね」
火の先生「しかし学園長は、行くというわけには」
学園長「……っ」
水の先生「彼にも頼むとしましょうか」
火の先生「ん? 彼……?」
水の先生「ほら、彼ですよ。あそこに」
学園長「そうね。連れて行ってあげて」
火の先生「まぁ、居ないよりは役に立つか」
賢者「……? ふぅ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:53:24.49 ID:4hqx2kvlo<> 〜南方司令部〜
戦士「はぁ!?」
南方参謀「だから、彼の名は『オカマ』。私の店のコよ」
大軍師「やはり関係がありましたか」
南方参謀「あのコったら、ベルゼブブ討伐の時に、お店を任せてたんだけど……」
盗賊「店?」
南方参謀「そっ、お店。知ってる? 2丁目界隈はちょっと評判の……」
戦士「んで?」
南方参謀「……。まー前からちょっと性格に難アリっていうか……」
大軍師「成程。ところで、南方参謀殿はご存知だったのですか?」
南方参謀「何が?」
大軍師「彼が、召喚士だという事を」
南方参謀「そうなの!? 知るわけないじゃないっ」
大軍師「やはりそうですよね」
南方参謀「話が本っ当に読めないんだけど……。ちょっと最初から説明してくれる?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:54:01.87 ID:4hqx2kvlo<> …
南方参謀「あの赤い彗星の!?」
盗賊「うん」
南方参謀「初耳だわよっ。なんなのそれ……っ」
戦士「だいたい、働く時に身分とか聞かねーのかよ?」
南方参謀「聞くけどワークショップや軍じゃあるまいし」
大軍師「細かな家庭環境までは確認はしないですよね」
南方参謀「だいたいお店がお店なんだし、カワイけりゃいいのよ」
盗賊「……」
南方参謀「それに、色々と事情があるコも多いしね……」
戦士「事情……」
南方参謀「うん。男であっても、心は女だったりとかね」
盗賊「……」
南方参謀「意外と、娯楽でやってる人よりも多かったりするのよ」
戦士「……そっか」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:54:32.45 ID:4hqx2kvlo<> 南方参謀「それで居場所を聞きたいって事よね?」
大軍師「はい。もしお力を借りる事が可能ならば、大きな戦力となるでしょうから」
南方参謀「家の場所は分かるけど、居るかは分からないわよ」
大軍師「構いません」
南方参謀「ま、私もとっ捕まえたいところだったし、ちょうどいいわ」
盗賊「そうなのか?」
南方参謀「さっき言ったでしょ? お店を任せておいたって」
戦士「何かあったのか?」
南方参謀「何かもくそも、とんでもないわよ。メッチャクチャよ」
戦士「……?」
南方参謀「お客さんはほったらかしだわ、店内はぐっちゃぐちゃだわ……」
盗賊「ご愁傷様です」
南方参謀「ふん縛ってでも捕まえて、色々とお仕置きしないとね」
戦士「お、お仕置き……っすか」
南方参謀「そうよぉ〜。お仕置きしなきゃね〜」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/01(日) 23:55:22.90 ID:4hqx2kvlo<> …
大軍師「ここですか?」
南方参謀「履歴書によると」
戦士「なんか思ったよりもボロっちいな」
大軍師「ご実家から考えると確かにそうですね」
南方参謀「102号室……ここね」
コンコン
戦士「……居ないみたいだな」
大軍師「帰ってないのでしょうかね?」
盗賊「……いや、何か……気配がする」
南方参謀「!?」
盗賊「中からではない。……あっちか!?」ババッ
美女「!?」
戦士「あの影に何かいるぞっ!!」
美女「くっ!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/07/02(月) 01:04:00.43 ID:YM5AJ4OHo<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 01:13:11.36 ID:S3x8OZADO<> オカマて…実も蓋もないな笑
乙! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/02(月) 02:24:24.13 ID:D8qIX6vAO<> >>1おつ
しんちゃんのマカオ思い出した <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 04:20:42.31 ID:CbVbDgbDO<> いちょつ
この先名前そのまんまオカマにすんのだけはやめてくれw <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/02(月) 05:13:11.46 ID:tXwNxhg/0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 06:45:17.63 ID:TQ1V9vCDO<> >>1乙
いままでぽっと出のキャラはすぐに死んでいたが今回はどうなるか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/02(月) 08:20:48.01 ID:BXfDnb1no<> >>26
GID、トランスジェンダー、MtF、女装っ子、男の娘
好きなの選べ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 09:05:17.01 ID:lAqhlK6go<> 赤娘とか赤っ娘とか赤い彗星から連想出来そうな名前なら良さそうだけど
関係無い名前に代えるならオカマでいいべ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 12:20:26.26 ID:EF7MiaKAo<> 美女(オカマ)これでいい! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/02(月) 13:30:01.54 ID:BXfDnb1no<> 美女♂
これがいいな <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:52:44.51 ID:l0X5JTwZo<> ダッ!!
戦士「逃がすかよっ! 回りこめっ、盗賊!」
盗賊「ああ!」バッ
美女「くっ、なんなの!? なんでアイツと店長まで一緒にいぃ!!」
盗賊「見つけたっ!」ズザッ
美女「――っ!?」
ガシィ!! ドシャアァ
美女「く……っ! 離せぇ!」
盗賊「戦士っ」
戦士「よくやった!」
美女「離……っしなさいよ!」
戦士「そうはいくか。お前には聞きたい事もあるんでな」
美女「いいから離せ――」
南方参謀「よーやく会えたわねぇ〜」ニコニコ
美女「――――っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:53:22.26 ID:l0X5JTwZo<> …
美女「……」ツン
南方参謀「いつまでダンマリ決め込んでるつもりかしら〜?」ニコニコ
美女「……っ」
大軍師「あなたが美女さんですね?」
美女「……」
大軍師「私は国軍副司令、大軍師と申します」
美女「……」ツン
大軍師「実はあなたに、ご協力を求めるべく、探しておりました」
南方参謀「ちょい待って。先にこっちの話から片づけさせてよっ」
戦士「おい、俺の話が先だろ」
南方参謀「何でよ!? 時系列的に言ったら最初の被害者は私……」
戦士「探すの諦めてたくれに何を言ってんだ」
大軍師「まぁまぁ、ここは順序よく、かつ効率的にですね……」
美女「……ウルサイウルサイっ、ウルサーイ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:54:57.29 ID:l0X5JTwZo<> …
大軍師「ではまず、どうして戦士殿をつけ回していてのですか?」
美女「別に。強いから付いてきゃ稼げると思ったのよ」
大軍師「本当にそれだけですか?」
美女「……強いて言うならあとは、ちょっとタイプだったからかしらっ♪」
盗賊「!?」
美女「まーキスもしたし、もう別にそれ以上の興味はないわん」
盗賊「――――っ!?」
戦士「事故だっ! 事故!!」
盗賊「……っ」キッ!!
美女「何よ? てかアンタ……誰よ?」
大軍師「話を続けますよ。では、本当にそれ以外は何もないんですね?」
美女「ないわよっ! こいつに北で助けられてってか、勝手に助けてただけだけど」
戦士「何ぃ!?」
美女「そんで使えるって思って、付いてっただけだもんっ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:56:18.39 ID:l0X5JTwZo<> 盗賊「……」
美女「そしたらこのクソ真面目な男が、軍に引き渡すっていうから……」
大軍師「竇茂した、と?」
美女「そっ。北関でこいつが金持ってるって確信したし」
戦士「……」
美女「まぁ連中が鉱山の町まで追っかけまわしてくるとは思わなかったけどね」
大軍師「成程。戦士殿、これ以上の理由は特になさそうですね」
戦士「くそっ。身勝手で人を引っ掻き回しやがって……」
美女「勝手に引っ掻きまわってただけでしょー」
戦士「んだとぉ!?」
盗賊「落ち着け」
戦士「……くっ」
大軍師「では次に、南方参謀殿のお店を任されていたのですよね?」
美女「……」
南方参謀「ちゃーんと薄情なさいよ?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:56:54.71 ID:l0X5JTwZo<> 美女「……最初は……真面目にやってたもんっ」
大軍師「では何故、途中で投げ出してしまったのです?」
美女「えー? だってお客さんがムカついたんだもーん」
大軍師「……そ、そうですか」
南方参謀「まさか変な事されたんじゃないでしょうね!?」
美女「それは大丈夫。そんな連中は顔面パンチで1発だから」
南方参謀「何してくれてんのよアンタはっ!!」
大軍師「では、どうなさったのです?」
美女「ナンバーワンの私より、上が居るって言うのよ!」
南方参謀「へぇー。アンタより上が居るだなんて、ぜひスカウトしたいわね」
美女「だったらもう店、辞めるもんっ!!」プイッ
南方参謀「何をそんなにヘソ曲げてるのよ」
美女「みんなして……ヒイキするんだもん」
南方参謀「誰なのそれ? ヨソの店の子?」
美女「知らないっ。召喚子って言うらしいわよ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:57:31.38 ID:l0X5JTwZo<> 〜ターミナル〜
召喚士「……」ゾワッ
魔道士「召喚士さん、どうしました?」
召喚士「いや……何やら急に寒気が」
魔道士「やめて下さいよ……大事な戦いの前なんですから」
召喚士「すみません。でも風邪とかじゃないと思いますけど……」
魔道士「あとは本国へ向かって、盗賊さんと戦士さんと合流するだけですねっ」
召喚士「ええ。ワークショップへの伝言だと、2人はもう合流しているみたいですし」
魔道士「いよいよ……ですね」
召喚士「いよいよですね」
魔道士「……どうでしたか?」
召喚士「え? ああ、今回の旅ですか?」
魔道士「はいっ」
召喚士「有意義だったと思います」
魔道士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:58:21.65 ID:l0X5JTwZo<> 召喚士「俺、今までずっと後悔してきたんです」
魔道士「後悔……ですか?」
召喚士「はい。本当に正しかったんだろうか、もっとうまくできたんじゃないか……って」
魔道士「……っ」
召喚士「でも各地を回って思いました。後悔しても仕方がない。もう終わってしまった事なんだって」
魔道士「……ええ」
召喚士「吹っ切れたわけじゃないですけど、過去を生かして生きていかなくちゃいけないなって」
魔道士「そうですよね……」
召喚士「亡くなった皆の思いを、責任を抱えて、今後ずっと……生きて行かなきゃなって」
魔道士「重い……ですね」
召喚士「ええ。死ぬ事より辛い未来かもしれません。でも生かされたのはそういう事ですから」
魔道士「そう、かもですね」
召喚士「みんなの力を得て、思いを継いで、そして次の世代に繋いでいくんです」
魔道士「……はいっ」
召喚士「それが俺の、俺らの……宿命なのかもしれません」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 15:59:24.78 ID:l0X5JTwZo<> 〜南方、北の街〜
戦士「……そうきたか」
美女「何アンタ、召喚子のこと知ってるの?」
戦士「えっ!? あーえぇと……」
美女「しかも聞けば召喚子、白虎召喚士だって言うじゃない!」
南方参謀「そういえばアナタも召喚士だったのよね?」
美女「……別に隠してたわけじゃないのよ。言うと色々、面倒だから」
大軍師「貴方のお住まい、失礼ですが正直、良い生活とは思えません」
美女「……」
大軍師「ご実家は富豪。にも拘わらずです」
美女「うるっさいわねぇ」
大軍師「もしや援助など一切なしで、暮らしてらっしゃるのでは?」
戦士「!?」
大軍師「いや、得たくとも得られない、そういった事情がおありなのでは?」
美女「うるさいって言ってんだろうが!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 16:00:22.97 ID:l0X5JTwZo<> 大軍師「……」
美女「だったらどうだってんだコラ? あぁ!? 誰にも迷惑かけてねーだろうが!!」
大軍師「仰る通り」
南方参謀「ねぇ、あなた本当は……」
美女「……何なのよもう!! 関わらないでよ!!」
戦士「なぁ、お前さ……意外とやるじゃんかよ」
美女「……?」
戦士「あんだけ金持ちなのに、資金援助なしで、1人で生活してんだろ?」
美女「……」
戦士「立派じゃねぇか。親に頼らず迷惑かけずによ」
美女「……気持ち悪い。何なの急に」
戦士「何か理由があんだろ? そこまでやる理由がよ」
美女「……」
南方参謀「裕福な家を飛び出して、私の店なんかで働いてるのがその理由、よね?」
美女「……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 16:02:24.80 ID:l0X5JTwZo<> 南方参謀「あなたは、男でありながら違う心を持っている」
盗賊「……?」
南方参謀「あなたは女になりたがっている。いえ、女だと感じているのよね?」
美女「……そうよっ! 私は……女なのよ!」
戦士「お前……」
美女「いつしか自分が、回りと違うって事に気が付いた……」
盗賊「……」
美女「だから私はっ、1人で生きていく事に決めたのよっ!」
戦士「家族は? 家族には何も言わなかったのか?」
美女「言ったわよ! でも理解なんてしてくれるわけないじゃない……っ」
大軍師「……」
美女「だから決めたの。もう誰にも頼らない、1人で生きていくってね」
南方参謀「そうだったのね……。それならそうと言ってくれれば良かったのに」
美女「打ち明けたら何かしてくれるとでもいうの?」
南方参謀「何も出来ない、出来ないけれど……相談くらいには……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 16:03:19.80 ID:l0X5JTwZo<> 美女「店長やお店の人達はみーんな、そんな事、深く悩んでないもんね」
南方参謀「……っ」
美女「仕事や趣味でやってる人達とは違うもの。分かるわけなんてないわよ」
戦士「お前なぁ、でも相談ぐらいは乗ってくれるだろ」
美女「はぁ?」
盗賊「悩みを抱えていても仕方ないんだ。誰か、頼るべき者に頼る事だってあるさ」
美女「はいはい。あなた達はいいですよね、そうやって慰めあってきたんでしょうから」
戦士「あのな、いい加減に……」
南方参謀「ごめんなさいね」スッ
戦士「……?」
南方参謀「美女」
美女「何よ――」
パシイイィィィン
美女「…………」
南方参謀「私はねっ、あのお店で働いてる以上はね……親も同然なのよっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 16:04:59.83 ID:l0X5JTwZo<> 美女「……っ」
南方参謀「あなたが辛い思いをしていた事に気付けなかった……それは本当に悔やむわ」
美女「……」
南方参謀「でもっ、もっと私を! 仲間を頼ってくれてもいいじゃない!」
美女「店長……ぉ」
南方参謀「みんながみんな、趣味や娯楽でやってるわけじゃないの。思いは一緒なのよ!」
美女「……え……っ」
南方参謀「だからみんなを信じて、家族だと思って……なんでも打ち明けて頂戴」
美女「……っ」
南方参謀「……いいわね?」
美女「……分かんないわよ……っ、そんなの」
戦士「……ちょいといいか?」
南方参謀「……?」
戦士「召喚子にライバル心を抱いてるみてーだが、直接会ってみっか?」
美女「え……っ!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 16:06:24.34 ID:l0X5JTwZo<> 盗賊「バっ、お前……っ!」
戦士「召喚子と直接会ってよ、白黒付けりゃいいじゃんかよ」
美女「やっぱりアンタ、召喚子を知ってるのね!?」
南方参謀「……それは面白そうねぇ」ニヤリ
盗賊「……はぁ」
美女「いいわ。召喚子と勝負しようじゃないの。どちらがナンバーワンかどうかをねっ!」
大軍師「もしそれが解決したならば、お力を貸して頂けますか?」
美女「……」
戦士「もし力を貸してくれるってんなら、召喚子を紹介してもいいぜ」
美女「……ズルイわね」
戦士「どうすんだ?」
美女「分かったわよもうっ! その代わりちゃんと召喚子に会わせなさいよ?」
戦士「ああ、約束すんぜ!」
盗賊「戦士……お前……」
戦士「四の五の言うな。これにて一件落着なんだからよ。はははっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 16:07:35.52 ID:l0X5JTwZo<> 大軍師「それでは本国へ戻りましょうか。ご同行頂けますね?」
美女「北関の件はチャラにしてよね」
大軍師「……承知致しました。私が責任をもって」
美女「ねぇ店長」
南方参謀「ん?」
美女「店長もやっぱり……私とおんなじなの?」
南方参謀「私はカワイイものに目がないだけ。それだけよっ♪」
〜ターミナル〜
召喚士「うぅ……」ゾワワッ
魔道士「召喚士さん……本当に大丈夫ですか?」
召喚士「何なんでしょうかね。体調不良というわけではないんですけど……」
船員「本国行き、まもなく出航致します!」
魔道士「あっ、船が出ちゃいますよ! 行きましょう!」
召喚士「は、はい」タタッ
翌日、召喚士と魔道士、戦士と盗賊は数日振りの再会となる。満月の夜まであと3日。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 17:24:51.98 ID:CbVbDgbDO<> いちょつちょつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/02(月) 17:30:09.20 ID:BXfDnb1no<> 分かる!分かるぞ美女ぉぉおおお!ウワァァ-----。゚(゚´Д`゚)゚。-----ン!!!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 17:34:53.80 ID:YIiAfDYDO<> やっと主人公である召喚子の出番か <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 17:36:51.29 ID:cU62VyBLo<> いつの間にか魔道士ちゃんしか得しない流れになってる… <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:52:39.62 ID:l0X5JTwZo<> 〜本国、国軍本部〜
魔道士「あっ、いたいた!」
盗賊「魔道士」
魔道士「盗賊さーんっ」ダキッ
召喚士「お疲れ様」
戦士「おう、そっちもご苦労だったな」
召喚士「俺らはただ、各地を巡ってただけだよ。そっちは?」
戦士「……えーと」
大軍師「お待ちしておりました」
召喚士「大軍師さん?」
南方参謀「待ってたわよぉ、召喚士ちゃん!」
召喚士「へっ?」
美女「……誰こいつ」
召喚士「はいっ!?」
戦士「は、はは……あははははは……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:53:06.09 ID:l0X5JTwZo<> …
召喚士「ええぇぇぇぇーっ!?」
戦士「すまんっ! あの場面はああするしかなかったんだ!」
召喚士「いやだって、えっ? えぇっ!?」
南方参謀「そういうわけでお忙しいところ申し訳ないけど、ちゃっちゃと済ましちゃいましょ」
召喚士「いやっ! 拒否権は!?」
戦士「ない」
南方参謀「うん」
召喚士「……っ」
南方参謀「適当に言いくるめて負けてあげればそれでいいからっ、ねっ?」
召喚士「……悪寒の理由がやっと分かった」
盗賊「……?」
召喚士「ちょっと魔道士さんからも何か言ってあげて下さいよ」
魔道士「やりましょうっ!! 是非!!」
召喚士「ええええぇぇぇ!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:53:36.94 ID:l0X5JTwZo<> 〜図書室〜
占い師「……」ピクン
白虎嬢「どうなさいましたかぁ〜?」
占い師「何やら……楽しそうな臭いがする!」スクッ
白虎長「臭い?」
朱雀嬢「何の事かしら?」
玄武娘「よく分からないですの」
白虎長「予言?」
占い師「アーンド、女の勘!」ダッ
朱雀嬢「付いて行くですわ」
玄武娘「あっ、私も行きますのー!」
白虎長「全く、仕方ないわねぇ」
白虎嬢「従姉さんもちょっと楽しそうですけれど〜?」
白虎長「まーね。アレの勘は何か面白い事が起きるに違いないから」タッタッタッ
白虎嬢「あっ、待って下さいよぉ〜」タッタッタッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:54:06.88 ID:l0X5JTwZo<> …
召喚士「……くっ」
戦士「だからすまんってば。な、この借りは必ず返すからよ!」
召喚士「戦士がやればいいんだ……ブツブツ」
南方参謀「はい動かないっ! 早くしないと時間がないわよ!」
召喚士「誰のせいで時間が――」
魔道士「でも大丈夫ですかね?」
南方参謀「何が?」
魔道士「召喚士さん1人で。バレたりしたら……」
戦士「俺がフォローするよ」
南方参謀「アンタじゃケンカ腰になって駄目よ」
盗賊「確かに」
魔道士「じゃあ仕方ありませんねっ。あの人にお願いしましょう!」
南方参謀「あの人?」
召喚士「……ま、まさか……っ!!」ガクガク <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:54:57.90 ID:l0X5JTwZo<> …
青年兵「……お引き取り下さい」パタン
魔道士「どうかお願いしますっ! 召喚士さんを助けてあげて下さい!」
南方参謀「あなたしか頼りはいないのよっ!」
青年兵「――っ。わ た し は だ い げ ん す い で す よ ! ?」
南方参謀「知ってるわよ」
盗賊「うん」
魔道士「はい」
青年兵「そうじゃなくって! 何でそんな事をしなくてはいけないんですかっ!」
南方参謀「だから〜。召喚子さんを助けてあげて欲しいのよ〜」
青年兵「それが意味不明だと言っているんです!!」
魔道士「駄目ですか……?」
青年兵「おかしいでしょう!? 無関係の僕が何でわざわざ女装して参加しなければならないんです?」
盗賊「……理由なんてないんだ。多分、楽しいからだと思うよ。諦めろ」
青年兵「――――っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:56:37.18 ID:l0X5JTwZo<> …
美女「……」
ガチャッ
美女「来たわねっ」スクッ
南方参謀「お待たせ。このコが……召喚子ちゃんよ」
召喚子「始めまして美女さん、召喚子……ですわ」
青年子「私は召喚子の友人で、青年子ですわ。宜しく」
美女「――っ!?」
南方参謀「ど、どう?」
美女「……た、確かになんという美貌……っ」
召喚子「そっ、そうかしら? おほほほ……っ」
美女「召喚子さん、あなたが男である事は、既に知っているのよ」
召喚士「そ、そう……っ」
美女「南方じゃ絶世の美女として通ってるらしいけれど、あるお客さんが教えてくれたんだから!」
召喚士「……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:57:07.67 ID:l0X5JTwZo<> ……――
美女「召喚子が……男ぉ!?」
南方弓長「そうよぉ〜。実はねぇココだけの話……男なんらから〜」ドンッ
美女「……っ」
南方弓長「しかも召喚士フェスでぶっちぎりの強さでぇ〜」
美女「召喚士……!?」
南方弓長「なんとその正体はぁ……ぐぅ……ぐぅーっ」
美女「……召喚子が男で……召喚士……?」ワナワナ
南方弓長「ぐーっ、ぐぅーっ」
美女「許せない……っ。南方で、いえ……世界で一番のニューハーフは……この私よっ!」ゴウッ!!
――……
南方参謀「あんの……バカ……っ」
召喚子「……」
青年子「……」
美女「とにかくっ、勝負してどちらが真のニューハーフナンバーワンか決めようじゃないの!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:57:42.17 ID:l0X5JTwZo<> 召喚子「……美女さん、今はそのような事をしている時でして?」
美女「……どういう意味よっ!?」
召喚子「知っていると思うけれど、世界は今……大変な時を迎えているの」
美女「それがどうだっていうのよ。私達に何かできるわけじゃあるまいし」
朱雀嬢「それは違いますわっ!」ザッ
美女「誰っ!?」
朱雀嬢「私はえぇと、その……召喚子さんの友人よ!」
玄武娘「そうですのっ!」
白虎長「あら、よくお似合いですわねぇ」ニヤニヤ
青年子「ややこしくなってきた……」
美女「その友人が何の用? 私は召喚子と話があるのよ!」
朱雀嬢「召喚子さんはこれから、サタン討伐に参加するという重大な任務があるんですわ」
美女「えっ!?」
朱雀嬢「そんな時に、あなたのワガママなんかに付き合っている暇はありませんわよ」
召喚子「そそっ、そうですわよっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:58:22.52 ID:l0X5JTwZo<> 美女「……くっ」
朱雀嬢「もし決着を付けたいのならば、その後になさいな!」
召喚子「えぇっ!?」
朱雀嬢「次の召喚フェス、貴女も参加して召喚子さんと決着を付けるといいですわ」
美女「……召喚……フェス」
朱雀嬢「でも、サタン討伐に参加したら……召喚子さんの方が格上でしょうけれど」
美女「ちょっと待ちなさいよ! 誰が参加しないなんて言ったぁ!?」
朱雀嬢「あら? 貴女も参加するのかしら?」
美女「……召喚子が参加するなら、参加しようじゃないのっ!」
朱雀嬢「ですって。召喚子さん?」
召喚子「く……っ」
朱雀嬢「じゃあ決着は、サタン討伐の後、召喚フェスって事で宜しいですわね」
占い師「宜しいです」
白虎嬢「です〜」
玄武娘「はいですの!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/02(月) 17:59:54.02 ID:l0X5JTwZo<> 美女「……わ、分かったわよ! その条件……飲んでやるわっ」
戦士「これにて一件落着!」
魔道士「良かったですね、えへへ!」
南方参謀「さーて、お開きにしましょ!」スタスタ
盗賊「……ご愁傷様です」
青年子「だから嫌だったんです。絶対こういう展開になるって分かってたから」
朱雀嬢「……」ジーッ
青年子「……あ、ありがとうございました。朱雀嬢さん」
朱雀嬢「たまにはアリですわね……」ボソッ
青年子「へっ!?」
朱雀嬢「さっ、早く着替えましょ! 青年兵さんは普段の方がやっぱり良いですわっ!」
青年兵「は、はい……。はい!? えっ!?」
朱雀嬢「は、早く行きますわよっ!!」
玄武娘「……召喚士さん、燃え尽きてるですの」
召喚士「…………」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/02(月) 18:02:30.71 ID:l0X5JTwZo<> 用はここまでにて失礼します!
美女の本名は前スレでオカマでいいって言ってたから…
色々な名前を挙げてもらったので、その中から採用したいと思います!
今日も沢山のご支援ありがとうでした!それでは!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 18:05:59.35 ID:YIiAfDYDO<> これで>>1はオカマ召喚フェスも書かなくてはいけなくなったな
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/02(月) 18:09:20.55 ID:BXfDnb1no<> 前スレの999が悪いんだなww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 18:17:41.85 ID:cU62VyBLo<> 久々に流れねぇかな、星。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 18:19:37.75 ID:pxkmmmdJo<> 俺前スレの999だけど、これはアリだと思うの。むしろこの展開を望んでいた!!
召喚子・青年子の二大巨頭(色んな意味で)最強タッグじゃまいか!!
>>55
青年兵心の声が聞こえた
/'''7'''7 _ノ ̄,/ /__7 ./''7/''7''7 __/ ̄./ _ノ ̄,/ __/ ̄/__ . /''7''7
/ /i | / ̄ ,/ /__7 / ./ ー'ー'/ ̄/____ /___.  ̄// ̄ ,//__ __ /, ー'ー'____
_ノ / i i__. ̄/ / ___.ノ / /__ ___ / ____/ ./ ̄  ̄/ / _./ // / /____/
/__,/ ゝ、__| /__/ /____,../ /___/ |__/ /__,,..ノ . /__/ |___ノ.|___,/,
と <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 19:12:44.18 ID:GmXeYI8A0<> >>65
お ま え の せ い か <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 19:53:45.42 ID:8uzVE3BIO<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/02(月) 20:10:06.55 ID:pMdcnlB1o<> >>1乙
サタン倒した後の楽しい約束ってのは良いよな
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 20:50:05.84 ID:Oe9XtEsho<> >>1乙!
でも、サタン倒したら人間は魔翌力使えなくなるんじゃないの? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage <>2012/07/02(月) 21:10:55.90 ID:h3plm507o<> >>1乙
それは言わない約束だよ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/03(火) 02:10:21.30 ID:Xs1WciXAO<> >>1おつ
大元帥を弄ぶ召喚士パーティwwww天才も高笑いしてるだろうなww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<><>2012/07/03(火) 16:00:28.14 ID:JjDpSaae0<> 見える、見えるぞ、悪ノリする魔導士ちゃんの姿が、 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:25:44.89 ID:YS6yjHGBo<> …
召喚士「あーヒドイ目にあった……」バシャバシャ
青年兵「本当ですよ……って落ちないし」
召喚士「これ使うといいよ。クレンジングオイル」ヒョイ
青年兵「あ、そうでしたね。その後に洗顔……」
召喚士「……妙に詳しくなってるし……俺達」
青年兵「……」
召喚士でも、何となく収まってくれたみたいで良かったよ」
青年兵「でも大変ですね。変な約束までさせられてしまって」
召喚士「召喚士フェス? そうだよなぁ……また召喚子として出なきゃいけないのかなぁ」
青年兵「でも、羨ましいですよ」
召喚士「え?」
青年兵「流石に大元帥ともなると、参加するわけにはいきませんから」
召喚士「……変装して出たらいいんじゃない? それこそ青年子――」
青年兵「召喚士さんっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:26:14.22 ID:YS6yjHGBo<> …
美女「はぁ!? あんた達も召喚士なワケ!?」
玄武娘「はいですの!」
朱雀嬢「そうですわよ。ちなみに青年子さんも青龍召喚士ですわ」
美女「!? ちょっと勝負してくる」ザッ
白虎長「こらこら、後にする約束でしょ?」グイッ
美女「……っ」
大軍師「どうです? 思ったより集まったのではないですか?」
青龍士官「青龍が3名、白虎が2名、朱雀が2名、玄武が1名か」
大軍師「五行の事を考えると、3名ずつは欲しいところですね」
青龍士官「青龍はいいとして、白虎はと朱雀嬢があと1名ずつ。玄武が2名か」
大軍師「白虎は何とかなりそうですが、朱雀と玄武はどうでしょうかね」
青龍士官「そういえばあの、フェニックスの男はどうでしょうか?」
大軍師「同門殿ですか、それが一向に連絡がつかず……」
青龍士官「彼が居れば、朱雀先生を浮かせられるんだがな……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:26:43.16 ID:YS6yjHGBo<> 召喚士「お待たせしました」テクテクテク
青龍士官「どこへ行っていたのだ?」
青年兵「えっ!? あ……ちょっと個別の打ち合わせを」
大軍師「ではまず、ここに居るメンバーに概要をご説明致しましょう」
白虎長「サタン討伐は既に知っての通り、地上で戦うものではないわ」
玄武娘「そうなんですの?」
朱雀嬢「……いいから黙って聞いてなさいですわ」
大軍師「一部とはいえ我々は、魔物の本土である地獄へと向かいます」
アマゾネス「……っ」
大軍師「まず注意事項ですが、召喚士の皆様には警戒して頂きたいという事」
南方参謀「それってどういう事?」
青年兵「召喚獣は地獄では召喚出来ないんです」
南方参謀「そうなのっ!? それじゃどうやって……」
大軍師「サタンについては結界石内なので召喚可能です」
南方参謀「あ、そっか。つまり結界石より外に出なければいいって事ね」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:27:13.97 ID:YS6yjHGBo<> 大軍師「我らも無論そうですが、特に召喚士の方々は攻防手段を失いますので」
青年兵「地獄は瘴気が凄まじく、平静を保つ事すらやっとです」
戦士「ああ。何もしてないのに押しつぶされそうな、そんな感じだったぜ」
盗賊「……」
大軍師「スーパーノヴァの懸念もありますし、短期決戦を仕掛けたいと考えております」
召喚士「五行……ですか?」
大軍師「はい。あらゆる限りの五行を打ち込みます」
魔道士「っ!!」
青龍士官「その為には召喚士の数が必要です。朱雀先生、あなたには……」
召喚士「分かってます。1人で五行を、ですね?」
青龍士官「現在、青龍が大元帥、美女、そして私の3名」
美女「……うえぇ」
白虎長「白虎が私と白虎嬢」
青年兵「そして朱雀が召喚士さんを除けば、アマゾネスさんと朱雀嬢さん」
朱雀嬢「ですわね」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:27:50.52 ID:YS6yjHGBo<> 大軍師「最後に玄武が玄武娘のみ」
青年兵「白虎は軍にもワーカーにも多数おりますし、心配は無用かと思いますが……」
美女「召喚子でいいじゃない」
召喚士「!?」
大軍師「召喚子殿と青年子殿は残念ながら、別働隊を担って頂きます」
美女「そうなのっ!? じゃあ私もそっちがいい」
大軍師「本当に宜しいのですか?」ゴゴゴゴゴゴ
美女「へっ!?」
大軍師「いやぁ、想像を絶する死地なものですから志願者が少なくて。助かります」
美女「……や、やっぱこっちでいいわ」
召喚士「白虎なら心配はいらないよ。西国の陛下がいる」
青年兵「なるほど……っ! 確かにそうですね」
魔道士「朱雀も同門さんがいますよっ!」
大軍師「それが、彼とは音信不通でして……」
魔道士「そうなんですか!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:28:20.72 ID:YS6yjHGBo<> 青年兵「当日まで間に合えば良いのですが……」
アマゾンネス「あの、ベルゼブブの時にいた、朱雀召喚士はどうだろう?」
召喚士「……」
青年兵「……彼は、その……っ」
召喚士「きっと来ますよ。来ますけど……五行召喚に参加するのは難しいと思います」
アマゾネス「知っている……のですか?」
召喚士「……。きっとあれですよ、同門さんが来てくれるはずですから大丈夫ですよ!」
占い師「本当に来るのかしら……」
召喚士「来ますよ。そういう人ですから」
戦士「あとは玄武か」
召喚士「サモナーさんの容態はどうです?」
朱雀嬢「あまり、良いとは言えませんわね」
召喚士「……そうですか」
朱雀嬢「出来れば、無理して欲しくないというのが、素直な感想ですわ」
召喚士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:29:23.72 ID:YS6yjHGBo<> 青龍士官「彼はどうだ? 特遊に新しく加わった……」
大軍師「ボス殿ですか。ふむ、確かに」
戦士「変に偏ってっから、こういう時にメンドくさくなるんだよな」
大軍師「今思えば、あえてアンバランスにしたのかもしれませんね」
白虎長「どういう事?」
大軍師「内通者ですよ。国軍に青龍と白虎だけを普及させて……」
青龍士官「使い勝手が良いと言うのも、事実だとは思いますけれどね」
青年兵「ああ。それに先代の青龍先生あたりは、あえて黙認したような雰囲気もあるし」
白虎嬢「黙認、ですかぁ?」
青年兵「召喚獣との会話を禁じたり、他属性との交流機会を皆無にしたりと……」
召喚士「たぶん合体召喚みたいな負荷の高い召喚をさせない為の配慮だったんですね」
青年兵「私はそう信じております」
大軍師「ともかく、本日夜間の出発までに、何とか揃えたいところですね」
青年兵「手分けして出来る限りをしましょう」
召喚士「うんっ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:30:12.19 ID:YS6yjHGBo<> 大軍師「もう数時間もすれば他の方々も集うでしょう」
青年兵「それまでは待機なさってて下さい」
ゾロゾロゾロ……
召喚士「はぁ……」
戦士「ほんと悪かった……っ。この通り!」
召喚士「もういいよ。一応、解決したわけだし、なんだかリラックスも出来たしね」
戦士「ああ。これからサタンとの戦いがあるってのに、ビックリするくらい落ち着いてるよ」
盗賊「そうだな」
魔道士「私も、召喚士さんと各地を巡って、緊張が解れましたっ」
戦士「ほーっ。そいつは良かったなぁ」
魔道士「!?」
盗賊「ふふっ」
魔道士「そっ、そっちこそ! 2人で楽しんだんじゃありませんか?」
盗賊「!?」
召喚士「はは……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:31:03.00 ID:YS6yjHGBo<> …
魔道士「けけっ、け……結婚!?」
盗賊「……うん」
魔道士「戦士さんてば……大胆……っ」
盗賊「びっくりしたけど、何でか……すんなり受け入れられた」
魔道士「……」
盗賊「たぶんそれが、戦士の覚悟なんだな、って思って」
魔道士「盗賊さん……」
盗賊「だから聞き返しもしないし、全て終わったら受け入れようと思う」
魔道士「2人とも、強いですね」
盗賊「そうかな?」
魔道士「こんなタイミングでさらっと言えるなんて、強いですよ」
盗賊「……」
魔道士「それを受け入れられる盗賊さんも……強いです」
盗賊「悟り」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:31:51.67 ID:YS6yjHGBo<> 魔道士「……?」
盗賊「多分、それはそういう事なんだろうな」
魔道士「悟り、ですか」
盗賊「死ぬつもりなはい。死を受け入れた上での生」
魔道士「難しいですね……」
盗賊「自然と皆、そういう形になっている。魔道士もな」
魔道士「そう、ですかね」
盗賊「ウィッチ相手に見せた覚悟はそれに近かった」
魔道士「……」
盗賊「ありのままを受け入れて、認めて、そして前に進んだんだから」
魔道士「……そう、だといいですね」
盗賊「大丈夫。今は負ける気がしないから」
魔道士「はいっ。絶対に勝ちます。負けたりなんかしません!」
盗賊「みんあで帰っていて、そしてまた……美味しい物たくさん食べよう!」
魔道士「はいっ! えへへ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:33:12.97 ID:YS6yjHGBo<> 夕刻から夜にかけて、続々と討伐メンバーが国軍本部へと集結する。
男隊員「特殊遊撃強襲隊4名、サタン討伐に向け、帰還致しました」ザッ
大軍師「ご苦労様です」
青年兵「大戦後だというのに、宜しいのですか?」
男隊員「この期に及んで何を言っているのやら」
女隊員「そうッスよ。今やらないでいつやるんスか!」
青年兵「ありがとうございます」
格闘家「五か年計画の完遂は、師匠の夢でもありますから」
ボス「どこまで役に立てるか分かりませんが、尽力します」
青龍士官「君には召喚隊として、私の指揮下に入ってもらう」
ボス「了解!」ザザッ
大軍師「他の3名は護衛としてスタンバイして頂きます」
女隊員「護衛ッスか?」
大軍師「はい。サタン討伐の外を固めて頂く事となります」
格闘家「外ですか?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:34:20.16 ID:YS6yjHGBo<> 青年兵「具体的には現地を確認してからでないと申し上げられませんが……」
大軍師「魔物の増援なども無いとは言い切れませんからね」
男隊員「なるほどな」
スタスタスタ
ジュニア「ハッハ! みんな揃ってんな。待たせちまったか?」
魔道士「ジュニアさんっ!」
大軍師「まだですよ。功績トップランカーの参戦、非常に頼もしい限りです」
ジュニア「だからそれはやめろっての」
戦士「おっ! ナンバー2も登場だ!」
魔法剣士「……?」スタスタ
召喚士「魔法剣士さん」
魔法剣士「メンバーはこれだけか?」
青年兵「ご参加ありがとうございます。まだ来ると思いますよ」
魔法剣士「そうか」
召喚士「……あれ?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:35:53.54 ID:YS6yjHGBo<> 魔法剣士「どうした?」
召喚士「魔法剣士さん、剣……増えてません?」
魔法剣士「死んでいった仲間を背負っている」
召喚士「見覚えがあります。これは眼鏡さんの長剣。それに……」
男隊員「隊長のナマクラだ。つーか1人で4本も携えてどうすんだよ」
魔法剣士「どうもしない。あるがままだ」
男隊員「ヒャハハ。そらご苦労なこって」
国軍兵「ご報告致しますっ! 軍港に東方からの船、入港致しました!」
大軍師「来ましたか」
盗賊「上様だ」
ジュニア「おいおい、東方の女王まで参戦すんのかよ。守りきる自信はねーぞ」
盗賊「上様はそんなに弱くはないよ。それに、私が守り抜いてみせるから」
ジュニア「盗賊ちゃんにそこまでの覚悟見せられたんじゃ、頑張るしかねぇか。ハッハ!」
青年兵「入港後こちらへ誘導して下さい」
大軍師「畏まりました」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 17:36:35.74 ID:YS6yjHGBo<> …
国軍兵「西国陛下、ご到着なさいました!」
青年兵「おぉ……っ!」
王子「先の戦いではご苦労であった」
大軍師「此方こそ。体調は……よろしいようですね」
王子「万全さ。失敗は許されぬのんであろう?」
青年兵「はい。宜しくお願い致します」
王子「……」チラッ
召喚士「……ふふっ。王子もバッチリみたいだ」
名代「召喚士殿」スタスタ
召喚士「名代さん、どうですか?」
名代「法力は全快、とまではいきませんが、心配は無用ですよ」
召喚士「良かった。名代さんの力がなければ、五属性召喚は出来ないですからね」
名代「この一戦に己の全てを、陰陽道の全てを尽くしてみせますよ」
召喚士「頼もしい限りです」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 18:01:14.23 ID:YS6yjHGBo<> 王子「上様」
帝「また共に、戦う事となりましたな」
王子「ええ。互いに王である身、無理は出来ません」
帝「……」
王子「などとは申しませんよ?」
帝「うむ。分かっておる」
王子「全力を尽くして全力をもって生き延びてみせる。そうですよね?」
帝「私も同様の気持ちじゃ。貴方とはやはり気が合うようだ」ニマッ
王子「……」
帝「……どうした? 顔に何か、付いておるか?」
王子「い、いえいえ。西国と東方も、近くなったなと思いまして」
帝「……?」
王子「私は必ず、大海原を越えて貴女の元へ馳せ参じてみせましょう」
帝「それは楽しみだ。期待しておこう」
王子「はははっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/03(火) 18:04:54.70 ID:YS6yjHGBo<> …
魔道士「ええぇぇぇぇ!?」
水の先生「やっぱり君達に任せっぱなしには出来ないからね」
火の先生「そうじゃ。若いのが頑張ってるというのに休んでられるかい」
召喚士「賢者さんまで……」
賢者「……ふぅ」
大軍師「しかしこれは頼もしいですね。召喚士はともかく魔道士は不足してましたから」
召喚士「確かにそうかも――」
ザッザッザッ
剣士「お待たせしました」
弓使い「いよいよ、最後の戦いね」
魔道士「幼女ちゃん!?」
幼女「魔法使える人、少しでも多い方がいいよね?」ニコッ
大軍師「やれやれ。本当に有り難い事ですね……ふっふっふ」
召喚士「きっと来てくれるって……思ってましたよ!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/03(火) 18:13:08.78 ID:YS6yjHGBo<> キリよくないけどここまでとします
本日もご支援ありがとうございました!
たまたま目に飛び込んできたのですが、かぎまとめ様
超迅速なまとめありがとうございます!ビックリしました!
そしてななばつ様も本当にありがとう!たまには感謝の意を。では!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/03(火) 18:19:33.96 ID:5GfQyRIDO<> おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/03(火) 18:20:01.38 ID:JHCrfz+oo<> >>1乙!
俺はある秘密に気づいちまった・・・
ある出来事に話を合わせたな? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/03(火) 21:08:15.65 ID:wd7dJYSDO<> >>1乙
王子はそろそろもげろ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/03(火) 22:26:58.06 ID:Xs1WciXAO<> >>1おつ <>
sage<><>2012/07/03(火) 22:56:27.64 ID:apIX4rHT0<> 次のアヌビスの代償は王子の股間のモノの命だな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<>sage<>2012/07/03(火) 23:05:52.85 ID:PkKfT+SWo<> おつ!
アマゾンネスにちょっとワロタ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/04(水) 04:20:27.44 ID:hc47nkiA0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/04(水) 07:35:27.90 ID:MTrJmtX0o<> 悟りは……違うんじゃね? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県)<>sage<>2012/07/04(水) 12:27:58.94 ID:uQeXjrk0o<> 別に違っててもいいんじゃね? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/04(水) 17:35:17.01 ID:kBbvXWHfo<> 小五ロリわかる <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:00:24.82 ID:Dkcj8sLlo<> …
大軍師「同門殿はやはり連絡がつかないようです」
青年兵「仕方ありませんね。討伐隊は以上で締め切るとしましょう」
大軍師「それでは編成にうつりたいと思います」
青年兵「今回、我らが考える編成は2つのチームに分かれる、ただそれだけです」
大軍師「1つはサタン討伐……これをAチームとしましょう」
戦士「もう1つは? サタン討伐には参加しねーのか?」
大軍師「先程も申し上げた通り、サタン討伐の邪魔が入らぬよう護衛へ回って貰います」
盗賊「……なるほど」
青年兵「五行を使える者、合体五行を担える者はAチームへ所属していただきます」
剣士「つまり僕らはBチームで、幼女はAチームか」
弓使い「そういう事になるわね」
大軍師「一旦、AチームとBチームへ分かれてみましょうか」
青年兵「それではAチームはこちら、私の元へ」
大軍師「Bチームは特遊隊長の元へ集まって下さい」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:01:00.97 ID:Dkcj8sLlo<> …
青年兵「Aチームは西国陛下、名代さん、召喚士さん、戦士さん、魔道士さん、
盗賊さん、ジュニアさん、魔法剣士さん、賢者さん、美女さん、幼女さん、
火の先生、水の先生、アマゾネスさん、朱雀嬢さん、玄武娘さん、青龍先生、
白虎先生、白虎嬢さん、ボスさん、大軍師さん、そして私。以上の編成です」
大軍師「Bチームは、東方陛下、剣士殿、弓使い殿、男隊員、女隊員、格闘家ですね」
戦士「ずいぶん偏った編成だな」
男隊員「別にいいんじゃねぇの? サタン倒すのがメインなわけだし」
白虎長「それにしてもアンバランスよ〜。少し補充したらどう?」
青年兵「かといって中途半端な人員は招集出来ませんよ?」
大軍師「実力はいざ知らず、精神的にもタフでなくばいけませんからね」
召喚士「……限られますね」
大軍師「ところで、一番槍は参戦なさらないので?」
戦士「知らん。しばらく会ってない」
青龍士官「ベルゼブブ討伐戦には参加してたよな?」
青年兵「確か」
戦士「来ないとは思えねーけどな。バーテンの所にでもいるんじゃないのか?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:01:56.74 ID:Dkcj8sLlo<> 〜バーテンの店〜
マジシャン「おーし。そろそろ討伐隊も動き出す頃だろ」
師匠「あと3日か。そうだな」
バーテン「合流しねーのか?」
マジシャン「先に結界解除せにゃならんからよ」
戦士父「結界を解除したらまずいんじゃないのか?」
マジシャン「元々、結界柱のせいでサタンは身動き取れねぇよ」
師匠「その上に俺らが結界を張っただけだ。解除すれば地獄への道が解放される」
バーテン「なるほどな。それにしても合流してからでいいだろ」
師匠「合流したくない事情でもあんだろ。ガハハッ!」
マジシャン「ねぇよ! てめーこそ本当に合流してもいいんだな? いいならすんぞ!?」
師匠「……っ」
戦士父「自分の子供に合わせる顔がないんだろう」
バーテン「そういう事か。……つーか」
戦士父「……俺は違うぞ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:02:27.99 ID:Dkcj8sLlo<> 〜国軍本部、正門前〜
大軍師「時間です」
青年兵「あとは当日までに、現地集合と致しましょう」
王子「これ以上、集まりますかね?」
召喚士「どうだろう……集まるとは思うけど、何とも言えないよ……ですよね」
戦士「ほんとに間に合うんだろうな。心配になってきたぞ」
魔道士「何の話ですか?」
戦士「武具だよ。おやっさんと鍛冶娘に依頼はしてあるんだけどな」
盗賊「大丈夫だろう。彼らも一流だ」
戦士「まぁな。余計な心配だとは思うんだけどよ……」
召喚士「そういえばマジシャンさんはどうしたんだろう」
ジュニア「来るよ。合流すっかどうかは知らねーけど」
大軍師「サタンと戦闘経験のある再来が参戦してくれれば、非常に大きいんですがね」
召喚士「ええ。でも正直……無理して欲しくないって気持ちもあります」
ジュニア「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:04:03.55 ID:Dkcj8sLlo<> …
男隊員「……あん?」ザッザッザッ
記者「来ましたっ!! 彼らが魔王サタン討伐隊の面々です!!」
女隊員「うおぉっ! すっごい人……ッス」
記者「大元帥っ、どうか意気込みを1つお聞かせください!」
青年兵「……必ずや、魔王サタンを倒し、世界に光を与えたいと思います」
ワアアアアァァァァ!!
記者「東方、西国の王も集結! そして上位ランカーも勢ぞろいであります!」
カメラマン「こちら、1枚お願いします!」カシャッ!!
戦士「そんな騒ぎ立てる事でもないだろうに……」
召喚士「まぁね。でもいいんじゃない? みんなも不安なんだよ」
記者「そして討伐隊の主軸とも言えるでしょう! 朱雀パーティーの4人です!」
魔道士「へっ!?」
ワアアアアァァァ!!
盗賊「な、何なんだ……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:04:59.51 ID:Dkcj8sLlo<> 記者「朱雀先生! どうか一言っ、一言お願い致します!」
召喚士「えっ、あ……えーと……」
記者「……」
召喚士「ありがとうございます」
記者「……へ?」
召喚士「いや、それだけです」
記者「……き、きっと深い意味があるのでしょう! 期待しておりますよ!」
召喚士「ど、どうも……」
書家「なーんだよ今の腑抜けたコメントはよぉ!!」ガシッ
召喚士「書家さんっ!?」
書家「主役なんだからビシっとカッコイイ事言えっての!」
召喚士「……そんな事は」
書家「ほれ、見てみ」
召喚士「……?」
書家「目の前に広がる光景を見てみろってんだよ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:06:09.37 ID:Dkcj8sLlo<> 召喚士が促されるままに見た景色。それは人々の笑顔と祈るような眼差しであった。
側道へ溢れんばかりに集まった群衆は、召喚士らを声が枯れるまで鼓舞し続ける。
人々の喜怒哀楽、全てがひしひしと伝わってくるようであった。しかし臆する者はいない。
地獄へと向かう一同にとって、それはプレッシャーではなくエネルギーとなっていた。
全ての人々の思い、力をその身に背負い、吸収し、いざ戦いの地へと向かう。
召喚士「……ありがとうございます」
その言葉にはありのままの気持ちが込められ、そしてありのままの言葉として発せられた。
書家「まーた言ってやがる。あ、そうだ……ほれっ」ゴソッ
召喚士「……?」
書家「俺様の処女作も、もう山場だ。クライマックスはハッピーエンドで頼むぜ?」
召喚士「!? ほ、ほんとに俺が主人公で書いてるんですか!?」
書家「そう言ったろ。若干フィクションも混じってるけど、ほぼノンフィクションだ」パラッ
召喚士「――――!?」
書家「出だしどうよ? インパクトあっていいだろ?」
召喚士「何ですかこれ!! こんなのダメに決まってる――」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:08:40.86 ID:Dkcj8sLlo<> ドスン ガヤガヤガヤガヤ
男「朱雀先生! どうか頑張って下さいよぉ!」
少女「これお守り作ったのー! あげるー!」
老人「ありがたやありがたや……っ」
召喚士「ちょっ、書家さん!!」
書家「じゃあな! 帰ってくるのを待ってるぜ!」
召喚士「ちゃんと直して下さいよー!!」
魔道士「どうしたんです?」
召喚士「……何でもありません!!」
魔道士「……?」
盗賊「……ん? あれは……っ」
ザッザッザッ
ドクター「いよいよ、ですね」
召喚士「ドクターさん!」
ドクター「最後まで、お止めしたのですが……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:10:39.41 ID:Dkcj8sLlo<> テクテクテク……
召喚士「――!?」
玄武娘「サモナー様!!」
サモナー「さぁ、いこうか」
戦士「行こうか……って、大丈夫なんかよ!?」
サモナー「大丈夫だよ。ねぇ、ドクター」
ドクター「……っ」
召喚士「サモナーさん、俺は……」
玄武娘「サモナー様! 行くですの!」
召喚士「……?」
玄武娘「召喚士さん、サモナー様が行くと言っているですの。だから、行くですの!」
召喚士「玄武娘さん……っ」
サモナー「ありがとう、玄武娘」
朱雀嬢「……っ」
玄武娘「さぁ、元気よく出発ですのー!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/04(水) 18:14:32.59 ID:Dkcj8sLlo<> 短いけれど今日はここまで。すみません!
今日もご支援ありがとうございました!それでは!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/04(水) 18:15:06.39 ID:9V3a/NhDO<> この>>1クリトリスを書家のせいにしやがった!
おつんぽww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/04(水) 18:28:19.59 ID:3PJcvqrbo<> しょうがないよね、ペニスさんが乙女の前で口滑らせるのがわるいんやで
>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/04(水) 20:34:08.57 ID:/OqEeO60o<> >>1乙
邪念にとりつかれていたのだろうな…
若い頃ってのは常にエロいことばっか妄想する。そう言うもんだ
俺だって常に占い師さんの下着の事ばかり考えてるからな
勝負下着は紫と黒の二着 紫の方は薄い生地で、hairがギリギリ浮かび上がるかどうかって具合だろうな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/04(水) 20:51:55.63 ID:+6rDrUACo<> 向こうで、どうぞ(迫真) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/07/04(水) 21:53:49.72 ID:QqkgjE49o<> >>書家乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2012/07/04(水) 22:55:14.81 ID:Iw5u36T1o<> いただきまんことかと同じだし <>
sage<><>2012/07/05(木) 00:32:29.07 ID:MCiiP5AM0<> でも占い師ってBBAだろ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 00:35:03.61 ID:b64mRujHo<> 魔導士がアップを始めました <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/05(木) 01:37:29.20 ID:J4a99eLAO<> >>1おつ
キャラ多くなりすぎだろって思ってたけどサタン討伐ともなると強い面子は限られてくるのな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 13:27:51.98 ID:f84aQED1o<> 牛魔王の倅は出番無しかぁ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/05(木) 14:31:52.59 ID:F4rdmhw20<> >>1 おつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:43:57.33 ID:nZOHvGHDo<> 召喚士「……っ」
ドクター「召喚士さん」
召喚士「……はい」
ドクター「1つだけ、伝えておく事があります」
召喚士「……」
ドクター「サモナーさんですが、私に施せる事はもう、何もありません」
召喚士「…………」
ドクター「病の類ではありません。医者やプリーストが治せるものではないのです」
召喚士「……ええ」
ドクター「願わくばどうか、戦場ではなく安らかな最後を……」
召喚士「……っ」
青年兵「召喚士さん、そろそろ……」
ドクター「それではお気をつけて。必ずや生きて、帰ってきてください」
召喚士「ありがとうございます……」
ドクター「生きてさえすれば、どんな事があろうと治してみせますから」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:44:28.96 ID:nZOHvGHDo<> テクテクテクテク……
サモナー「召喚士くん」
召喚士「サモナーさん……」
サモナー「いよいよだね。いよいよ、全てが終わる」
召喚士「……」
サモナー「召喚士くんには本当に感謝しているんだ。先に言っておくよ、ありがとう」
召喚士「……やめて下さい、そんなの……っ」
サモナー「君と出会うまで、僕は死んだも同然だった。そして馬鹿で愚かだった」
召喚士「……」
サモナー「君と出会えて、初めて自分を恥じた。何をやっているんだろう……ってね」
召喚士「そんな事はありませんよ、サモナーさんは――」
サモナー「身勝手で愚かだった。人を救える力がありながら、それをしなかった……」
召喚士「でもっ! 今は違います!」
サモナー「それを気づかせてくれたのは召喚士くん、君のお陰だよ」
召喚士「違いますよ……っ、サモナーさんが、サモナーさんは自分で気づいたじゃないですか!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:45:00.54 ID:nZOHvGHDo<> サモナー「……もしかして、海峡に行った?」
召喚士「え……っ?」
サモナー「いや、なんだか君の回りに、彼らが居るような、そんな気がしたから」
召喚士「!?」
サモナー「僕が言えた義理じゃないけれど、彼らも一緒に戦いたいんだろうね」
スタスタスタ……
召喚士「……っ」
魔法剣士「大した男だな。命を賭けて、自らの道へ戻ってきたわけだ」
召喚士「ええ……」
魔法剣士「ああいう男こそ、平和な世に必要だと思うのだがな」
召喚士「……安心しました、魔法剣士さんが同じ思いを持ってて」
魔法剣士「……?」
召喚士「魔法剣士さんて1人で無茶するから。今回も心配しちゃいましたよ」
魔法剣士「……俺はともかく、あいつらの方が何もなければ良いがな」
召喚士「あいつら……ですか?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:48:30.53 ID:nZOHvGHDo<> 〜封印の森〜
同門「……」ザッザッ
紅孩児「ここは、マズイな」
同門「……?」
紅孩児「まさか……これ程とはな……ッ。予想外だ」
同門「何か感じるのか?」
紅孩児「感じるなんてモンじゃねぇ。体中を握り潰されたみてぇな感覚だ」
同門「俺には感じない」
紅孩児「しかも……とんでもねぇ結界が。これ以上進むのは無理だわ」ザッ
同門「付いてこいとは一言も言ってない。そこに居ろ」ザッザッ
紅孩児「お前も、やめておけ……ッ」
同門「……
紅孩児「1人じゃ無理だっつーの! んな事も分かんねぇのかよッ!」
同門「誰かを失うくらいなら、1人の方がマシだ……!」ザッ
紅孩児「おいッ! ま、待て!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:49:20.12 ID:nZOHvGHDo<> 〜本国、軍港〜
青龍士官「人数も少なく、敵襲も考えられない為、1隻で向かいます。乗船を」
青龍兵「念の為の護衛は、我ら竜騎士隊が担います!」バッ
戦士「んじゃ、乗るか」
魔道士「はいっ!」
ゾロゾロゾロ……
青年兵「……ん?」
白虎長「あれは……本国の馬車!?」
パッカパッカパッカ……ドドォ
皇太子「間に合ったか」
エリート「少しだけ時間を貰っても良いか?」
青年兵「陛下、右大臣様……!」
エリート「我らはサタン討伐に参加する事が出来ぬ。本国を固める任務もあるのでな」
帝「案ずるな。お主らの分も、存分に暴れてきてやろうぞ」
王子「西国や東方と違い本国は要。だからこそ残って頂く価値がある」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:50:09.91 ID:nZOHvGHDo<> エリート「……陛下、お言葉を」
皇太子「この期に及んで大した事は言えぬが……言えることは唯1つ」
盗賊「……」
皇太子「どうか生きて戻ってくるのだ」
格闘家「はい。必ず」
皇太子「この中で剣の使い手は誰だ?」
召喚士「剣……ですか? 剣なら魔法剣士さんですかね」
皇太子「君か」
魔法剣士「……?」
皇太子「既に幾つかの剣を持っているようだが、これを受け取って貰えないか?」スッ
魔法剣士「こ……れは……っ!」
エリート「知っての通り、王家に代々伝わる聖剣だ」
魔法剣士「……っ」
皇太子「我が身は力になれぬとも、私の魂は宿っている。せめてもの助けになればと思う」
魔法剣士「……断るわけにはいきません。確かに、お預かりします」カシャッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:50:55.80 ID:nZOHvGHDo<> …
海兵「出港!!」
竜騎士兵「竜騎士隊、行くぞ!」バシュウウゥゥゥゥ
記者「電話経由でお聞きの皆様へ、この光景をお伝えする事が出来ず遺憾です!!」
青年兵「いざ……出陣!!」
記者「1隻の船に、多数の勇者が乗り込み今っ! 魔王討伐へと向かいます!!」
エリート「陛下、戻りましょう。我らの戦いはすぐにでも始まります」
皇太子「ああ」ザッ
記者「上空を護衛する竜騎士隊に導かれ、それはまさに勇壮!! 豪快!!」
書家「ほんっと、無事に帰ってきてくれよ。俺様の人生もかかってんだからな!」
記者「全国民はその姿を、明日の朝刊で目撃する事となるでしょう!!」
ドクター「……どうか、ご加護を」
記者「何故でしょう……涙が、涙が溢れてきました!! それ程までに……くうぅ!!」
召喚士「みんなの気持ちが伝わってくる。本当にありがとう」
勇者を乗せた船は、最後の戦いへ向けてゆっくりと海上を北へ進んだ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:51:56.60 ID:nZOHvGHDo<> 〜封印の森〜
タッタッタッタッ……ズザッ
師匠「どうした?」
マジシャン「……魔物の気配がしねぇか?」
師匠「バカ言え。ここに立ち入る魔物なんぞいねぇよ」
マジシャン「……まぁ、それもそうか」
師匠「どうせ野犬か何かだろ。相手にしてる暇はねぇ。無視して行くぞ」ザッ
マジシャン「……」タタッ
サアアァァァァ……
紅孩児「グ……ック」ズザッ
師匠とマジシャンが森の中を疾走する。奥へ奥へと脇目も振らず。
やがて2人は森の中央部分と思しき場所にある建物へと辿り着いた。
師匠「……着いた。いつみても忌々しい教会だ」ズザァ
マジシャン「全くだな……ハッハ」
古びた教会は2人を待っていたかのように堂々と立ちそびえていた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:52:42.55 ID:nZOHvGHDo<> 師匠「……」ザッザッザッ
マジシャン「誰かが無理矢理、通った形跡があるな」
師匠「天才だろ。んな事できんのはアイツかナイトさんくらいのもんだ」
マジシャン「ああ、ベルゼブブ倒すのに魔剣、引っこ抜いたんだっけか」
師匠「んじゃーやるぞ」スッ
マジシャン「おうよ」スッ
再来の2人は、教会の両端に分かれ、しゃがみこんだ。
師匠とマジシャン、どちらも片手を床に付け、ゆっくりと魔力を放出する。
師匠「いいぞ」
マジシャン「……せぇの!!」
パアアアアァァァァ!! ゴアァッ!!
師匠「…………っ」
マジシャン「く……っ!」
激しい光が教会を包み込む。ステンドグラスはその明かりに照らされ、
神秘的な輝きを教会外部へと放っていた。脇にある墓も、それに照らされていた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:53:51.98 ID:nZOHvGHDo<> シュウウウウゥゥゥゥ……
師匠「完了〜」
マジシャン「大丈夫か?」
師匠「ナメんな。この程度、苦でもねーよ。がははっ!」
マジシャン「これで地獄へは魔力を消費せずに行けるな」スクッ
師匠「どうする? 連中、待ってっか?」
マジシャン「……お前よ、何で召喚士と会わなかった?」
師匠「あ? 会う理由がねぇからだ」
マジシャン「アホ。なんでコカトリス回収しなかったんだよ」
師匠「……コカトリスはもう俺の召喚獣じゃねぇ。あいつのモンだ」
マジシャン「コカトリスがありゃ、何とかなるかもしれないもんを……」
師匠「なんも分かっちゃいねーなお前は」
マジシャン「分かってるっつーの。俺らで挑んでも勝ち目は0だ。1すらねぇ」
師匠「じゃあ……」
マジシャン「それでも命賭けりゃあよ、頭とはいかんまでも腕の1本くらいは奪えるかもだろ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 17:55:18.37 ID:nZOHvGHDo<> 師匠「やっぱなーんも分かっちゃいねぇよ」
マジシャン「あ!?」
師匠「あん時とは違うんだ。2人、俺らしかいねーんだよ」
マジシャン「……」
師匠「あん時はよ、魔剣士とプリースト――」
ゾクゥ!!
師匠「……何だ?」
マジシャン「まさか……サタンか……っ!?」
師匠「んなワケねーだろ! 結界石から出られるわけがねぇ!」
マジシャン「じゃあ一体……」
コオオオオォォォォ
師匠「何か……来る……っ!!」
ザッザッザッ
マジシャン「――――っ!!」
魔剣士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 18:01:43.72 ID:nZOHvGHDo<> ザッザッザッ……ザッ
師匠「お……いっ、あれは……」
マジシャン「ハッハ! 出やがったな亡霊」
魔剣士「……」
マジシャン「どうやらそれが本体みてぇだな。もう代えはきかねーな」
魔剣士「……」
師匠「何が、目的なんだ」
魔剣士「……」
師匠「魔族なんかに成り下がりやがって……お前は――」
マジシャン「師匠!!」
師匠「!?」
マジシャン「無駄な事はやめとけ。話してなんとかなるようなら、とっくになんとかしてる」
師匠「……っ」
魔剣士「……師匠」
師匠「――!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 18:04:46.64 ID:nZOHvGHDo<> 魔剣士「久しぶりだな。師匠」
師匠「……っ」
マジシャン「惑わされんな。人間だった時の記憶が逆流してるだけだ」
魔剣士「マジシャン、今日は師匠と一緒だな」
マジシャン「てめぇこそ、今日はあのクソヤローと一緒じゃねぇのかよ?」
魔剣士「……」スッ
マジシャン「……?」
――「クソヤローとはお言葉ですねぇ……ククッ」フワッ
マジシャン「やっぱりきやがったか……!」ザッ
ネクロマンサー「結界を解いてくれたお陰で、ようやく辿り着く事が出来ましたよ。ククッ!」
師匠「予想外だなこりゃ」ポリポリ
マジシャン「いーや、予想はしてたさ。だがちょっと早かったみてーだな……ハッハ」
ネクロマンサー「さて、そこを通して貰いましょうか」
マジシャン「嫌だと言ったら?」
ネクロマンサー「決まっているでしょう? 力ずくで通るだけですよ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 18:08:17.65 ID:nZOHvGHDo<> ゴアッ!!
マジシャン「師匠っ!」
師匠「おうよっ! 行け、グリフォン!」
シュイイィィィィン
ネクロマンサー「ククッ、かつての仲間に地獄へ連れて行って貰うがいいッ!」
魔剣士「……」チャキッ
ネクロマンサー「但し、死体としてねぇ……ククッ!!」
マジシャン「はあぁーっ!!」
師匠「おおぉぉぉぉ!!」
ドゴオオォォォォ!! ググググッ……
マジシャン「な……にぃ!?」
師匠「2人がかりだぞ……っ、それを……止めるかよっ!」
魔剣士「……」ブンッ!!
マジシャン「ぐあぁっ!!」
師匠「ごふっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 18:18:00.86 ID:nZOHvGHDo<> ドゴッシャアアァァァァ!!
師匠「ごふっ、がは……っ」ゴトッ
マジシャン(これが本体……っ、やっぱ……桁違いだわ。ハッハ……)
ネクロマンサー「あっけないですねぇ。まだ始まったばかりですよ?」
魔剣士「……」チャキッ
師匠「……ど、うする?」
マジシャン「地獄へ行かれるのだけは絶対に、食い止めなきゃならねぇ……っ」
師匠「しゃーねぇ。やるしかないか」ヨロッ
ネクロマンサー「抵抗しますか? 無駄でしょうに、力の差は歴然です」
師匠「やってみなきゃ――」
魔剣士「……」ビュオッ!!
師匠「がはぁーっ!!」ドガガアアァァ!!
ネクロマンサー「次は貴方です」
マジシャン「……っ」
ネクロマンサー「さぁ、死になさい! クククッ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 18:18:52.14 ID:nZOHvGHDo<> 魔剣士「……」
ビュオォッ!!
魔剣士「……?」
マジシャン「な……んっ……」
ドッグオオオオォォォォ!!
魔剣士「っ!?」ズザッ
ネクロマンサー「炎!? 一体どこから……」
ザッザッザッ……
ネクロマンサー「……貴様は」
同門「ようやく会えた。どれだけ探し歩いてきた事か」
ネクロマンサー「……いつぞやの、フェニックス使いか」
師匠「……同門……?」
同門「仲間の仇、貴様の命で償って貰うぞ!!」ザッ
ネクロマンサー「ククッ、仲間の元へお送りして差し上げますよ!」
同門「行けええぇぇーっ!! フェニックス!!」ゴウッ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/05(木) 18:20:17.62 ID:nZOHvGHDo<> キリよくきょうはここまで!ご支援ありがとうでした!
それでは失礼します!また明日!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 18:21:00.91 ID:FMJzdiqho<> 乙
いよいよ最後の戦いか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 18:22:20.08 ID:vnyvb+VDO<> ベルゼより強い魔剣士たん
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 18:33:06.87 ID:f84aQED1o<> 負けんし、っていうくらいですから <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/07/05(木) 18:45:46.25 ID:4ppA4q/DO<> >>140がシヴァ召喚してんぞ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 19:05:40.96 ID:tRa0ZXZvo<> 召喚士 単体で5召喚を使う上に、チートクラスのコカトリス そして、サタンへの切り札を持つ?
戦士 遂に5行武器(防具)を装備 媒介としても盾としても
魔道士 単体で5行を使う上に威力も高く反動が殆ど見うけられない
盗賊 単体で5行+闇を使うことが出来る
その他注目株
幼女 単体5行 何気に連発もする
魔法剣士 魔法剣5行 聖剣 眼鏡の剣 隊長(砂の魔女?)の剣
青年兵 青龍
戦士父 ゾディアック
そういえば、青年兵と召喚士以外に最強召喚使えるのいない? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 21:40:48.27 ID:MlyWA/nbo<> >>142
これなにげに盗賊は唯一6行って事で最強じゃね? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/05(木) 22:58:40.33 ID:4CaX4NOAo<> >>1乙!
そういや、王子のアヌビスは五行みたいなもんなのかな? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/07/06(金) 01:05:43.99 ID:aCTdGYCk0<> 同門と師匠の共闘とか目頭が <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/06(金) 02:11:14.61 ID:7pN+tf2AO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/06(金) 02:54:55.28 ID:ktjwTYwl0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/06(金) 04:52:45.84 ID:vhLTq+gDO<> 7×のまとめから読み始めたんだけどこのスレ住人って性格悪い奴ばっかりだな
コピペに異常に噛みついたりマンセー以外認めないとか…隔離されてるのがよくわかるわ
最終回VIPでやるとか言い出さないでくれよ頼むから <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/06(金) 07:54:26.12 ID:CwELlCTJo<> >>1乙
同門さんいつもいいところで現れてそれなりの成果をあげてくな
どうも(同門)ありがとう!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/06(金) 08:42:52.12 ID:8KRaHmPwo<> >>148
これ自体がコピペ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/06(金) 09:10:18.29 ID:GbdEoUxvo<> ドコモさん、また文句ですか?いつも文句ばかり言ってますね。もう1回読み直してきたほうがいいですよ。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/06(金) 10:06:11.01 ID:XPIcLA92o<> 最終回VIPでやるとか言い出さないでくれよ頼むから <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/06(金) 12:55:17.15 ID:tS00fNH6o<> だからあんまり関係ない雑談は向こうでやれって言ってるじゃないですか
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1329994650/
ちゃんと活用しよう?(提案) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2012/07/06(金) 13:32:00.21 ID:djMakJJUo<> くっさ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/07/06(金) 13:43:53.00 ID:29bK6SBdo<> 差別したけりゃさせてやるよ(震え声) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/06(金) 15:37:03.10 ID:XPIcLA92o<> >>154
>>1は腋臭だからな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)<>sage<>2012/07/06(金) 17:04:56.34 ID:Ffmbq87AO<> ルールも糞も無い場所だけどマナーは守れよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/06(金) 17:14:42.67 ID:nCWhuihXo<> 増徴して自分たちに都合の良いマナー作り上げて、レス挟むなと怒り狂う人たちにマナー言われてもねww
見てるだけの読み手に回った側が最低限のマナーとしてレスで賑やかしてたのに
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:41:44.12 ID:XcNR2WSXo<> 世間的に知られた朱雀召喚獣の最高位に君臨するフェニックス。
その圧倒的ともいえる炎の力は、攻防一体の文字通り、最強に相応しいものである。
ひとたび敵対する者へ噴き付けば、その対象は瞬時に灰と化し、
また、ひとたび救済する者へ噴き付けば、その対象は瞬時に傷を癒す。
今は前者。敵対すべき相手、つまりはネクロマンサーへと炎は向けられる。
ほんの僅かの間ではあったが、共に旅し、共に戦い、共に寝食した仲間の仇。
同門自身に憎しみと哀しみを植え付けた張本人。それが今、眼前に居る。
朱雀最高位に立つフェニックスは、そのあまりにも凄まじい力の為か、
今では一子相伝の専属召喚獣として扱う事が通例となりつつある。いや、なっている。
そんなフェニックスを同門は1度、手放そうとした。ネクロマンサーの敗北直後だ。
戦いという途方もない道に終わりはない。終わるとすれば自分自身が足を止めた瞬間だ。
同門は己の不甲斐無さを痛感し、その足を止めかけた。でも止めなかった。
仇を取る為、ネクロマンサーを討つ為に足を止めなかった。
そしてようやくその好機が巡ってきた。これを終えさえすれば足を止められる。そう信じて。
同門「……ここで、全てを終わらせてくれる!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:43:08.63 ID:XcNR2WSXo<> 思わぬ登場に戸惑いを見せたマジシャンであったが、既に心は平静を保っていた。
最初に遭遇したのは何年前であっただろうか。今日まで数回、戦ってきた。
かつての盟友、魔剣士との戦い。そしてそれは前回、終わりを告げたはずであった。
だがマジシャンは一命を取り留めた。それも奇跡としか言い表せない手法で。
自身が望んだ事ではないとしても、本来はないはずの今を生きている。
それが運命ではなく宿命だとすれば、自分の為すべき事は言わずもがな1つ。
目の前に立ちはだかる魔剣士を倒す……事ではない。魔王サタンを倒す事だ。
そもそもサタンさえ倒してしまえば後の事はどうにでもなるのだ。倒せさえすれば。
だが、マジシャンの思っている以上に物事は進まないものである。
今ここで魔剣士を無視する事は出来ないし、魔力の一切を使わず倒そうなど言語道断。
選択肢は4つ。ここで全力をもって魔剣士と戦う。今すぐ地獄へ向かいサタンと戦う。
逃亡してどちらも相手にしない。魔剣士ごと地獄に引きずり込み両者を相手にする。
選択の余地などない選択肢であった。マジシャンは左手に魔力を集中させる。
例え相打とうが魔剣士をここで葬る。そういった覚悟を決めた瞬間であった。
マジシャン「今度の今度こそ終わりだ。いや、終わりにしようじゃねぇか……ハッハ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:44:31.82 ID:XcNR2WSXo<> 横にはかつての戦友がいる。正面にもかつての戦友がいる。
師匠は今、そんな状況下に置かれていた。そして受け入れるべく深呼吸をした。
かつての戦友マジシャンが左手より魔法を連発し、かつての戦友である魔剣士が
森の木々を盾に、それをうまくかわしていた。そんな光景ずっと続いている。
師匠はマジシャンの意図を汲んでいた。おそらくここで、魔剣士を仕留めるつもりだろう。
幸い、ネクロマンサーは同門が一手に引き受け、分断されている。
マジシャンと2人がかりならば……そんな思いが師匠の胸中にはあった。
しかし、マジシャンの魔法と違い、召喚術は連発出来ない厄介なものである。
長年、第一線で召喚士として戦ってきた師匠と言えど、今なおまだ未熟。
最初の召喚にどれだけの魔力を充当すれば良いのか、それをどう立ち回らせるか、
もしやられたら? 2撃目は? 複数召喚すべきか否か……枚挙にいとまがない。
だからこそ召喚攻撃は後手になる。相手の動向を最後まで見極める。
師匠はじっと様子を窺っていた。相手の動向を引き出す為に。
かつは先手を切って、敵へと仕掛けてくれていた男に対して。
師匠「……一撃だ。余計な小細工は使わねぇ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:45:02.60 ID:XcNR2WSXo<> 男は何も語らない。ただ剣を手に、旧友の攻撃をかわしていた。
男は何も思わない。かつてこの地で自身が絶命した事についても。
魔剣士は一切の感情を持っていなかった。魔族化した彼にとって、
人間であった時の記憶はただの情報でしかない。感情が乗る事はない。
マジシャンによる怒涛の攻撃を回避しつつも、師匠の動向を逐一、確認する。
何かを狙っている。感情はなくとも刻まれた記憶と経験に体がそうさせる。
魔剣士は両者に攻撃を仕掛けるタイミングを窺ってはいたが、
まだそれを実行には移さなかった。答えは至極、簡単。ネクロマンサーである。
魔剣士に課せられた役目はマジシャンと師匠を殺すというもの。
しかし、その上にある最優先事項にネクロマンサーの護衛が存在する。
同門と戦う主の姿。劣勢に陥る可能性は0に等しくとも、気は許さない。
いつでも護衛に回れるような、そんな戦い方を常に行っている。
実力者2人を相手にそれをいなし、更には護衛任務をもこなす。
その腕を知る者ならば魔剣士にとってそれが苦にもならない事は一目であった。
魔剣士「…………」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:45:44.66 ID:XcNR2WSXo<> 思いもよらない展開にネクロマンサーは心躍っていた。
サタンへの道、既に誰かがこの地を訪れるであろう推測はしていた。
そしてそれが、かつてサタンと戦った者達、即ち、再来の連中である事も。
それに加え同門の存在。そんな数奇な、因縁めいた戦いに心躍っていた。
召喚獣フェニックスの攻撃。並大抵のものならば一瞬で灰と化すであろう炎。
不死のネクロマンサーにはこれといった手ごたえはまだない。直撃もない。
召喚獣による特殊な炎は対象者だけを焼き尽くす。故に、森は現存のままだ。
同門が森の木々をも焼けと命じ、攻撃対象に転じれば、周囲は火の海であろう。
しかしそれがない。そこにネクロマンサーは付け入る隙を見つけた。
この朱雀召喚士は自分しか見ていないと。つまり自分以外を攻撃対象としていないと。
サタンを前に無駄な魔力はこれ以上消費したくはない。ネクロマンサーは今の気持ちだ。
不死と言えど回復には魔力を消費する。地獄へ行く前に枯渇しては話にならない。
ネクロマンサーは一計を案じる事を企て、それを実行に移す事とした。
己の人形に強く命じた。攻撃対象を変更しろ、と。
ネクロマンサー「ククッ、これ以上はもう良いでしょう。遊びは終わりです」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:46:25.74 ID:XcNR2WSXo<> タァンッ!!
マジシャン「!?」
師匠「ちぃっ! 矛先を変えやがったかぁ!?」
マジシャン「逃がすかよ!!」
魔剣士「……」ヒュバッ!!
同門「――っ!!」
ネクロマンサー「ククッ、熱くなりすぎましたねぇ」
同門「こ……いつ……っ!」
ネクロマンサー「始末しなさい」
魔剣士「……」チャキッ
師匠「く……っそおおぉぉ!!」
ボッ……ゴアァ……ゴゴオオォォォォ!!
魔剣士「……?」ズザッ
マジシャン「よしっ、フェニックスで押し返したか!」
師匠「違うっ、そんなハズがねぇ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:47:00.72 ID:XcNR2WSXo<> ゴッゴオオオオォォォォ……
師匠「幾ら同門が使い手といえど、一瞬でここまで広範囲に炎を発するには無理だ!」
マジシャン「じゃあこの炎は何だってんだ!?」
ザッザッザッ……
ネクロマンサー「……何?」
同門「お……前っ」
紅孩児「……」ザッ
師匠「魔物だとぉ!?」
マジシャン「バカな……入れるワケがねぇ……っ」
ネクロマンサー「見覚えがありますね。確か、牛魔王の……」
紅孩児「……オオォォ」
ネクロマンサー「……? ククッ、どうも様子がおかしいですねぇ」
紅孩児「オオオオォォォォーッ!!」ゴアッ!!
師匠「な、んだぁ!?」
マジシャン「サタンの瘴気にあてられてやがるんだ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:47:40.57 ID:XcNR2WSXo<> 紅孩児「この紅孩児さまのオオォォ、前に立ちはだかる奴ァ! 敵だアアァァ!」
ドッゴアアアアァァァァ!!
同門「ぐ……っ、阿呆が! 正気に戻れ!」
ネクロマンサー「敵味方、関係なしですか。面倒になってきましたね」
紅孩児「ガアアアアァァァァッ!!」
魔剣士「ッ!?」
ドゴッシャアアァァァァ!!
師匠「魔剣士を吹き飛ばしただとぉ!?」
ネクロマンサー「これが解放された魔族の力……ッ」
紅孩児「オオ……オオオオォォォォ!!」
ズギャッ!! ドゴォ!! バゴォッ!!
魔剣士「……ッ」
マジシャン「一方的……何つう圧倒的な力だ……っ」
紅孩児「オオオオォォォォ!!」
同門「……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 17:48:22.14 ID:XcNR2WSXo<> ドシャアアァァ
魔剣士「……ッ」
紅孩児「フウウウウゥゥゥゥ……ッ」
言うなれば暴走。目の色は変わり、狂気じみた咆哮と息遣い。
紅孩児はかつての乱暴な口調ながら明るいその姿を失っていた。
今はただ、完全なる悪。己の前に現れた者を敵とみなし排除する。それだけ。
紅孩児「……ウウゥゥ」
ネクロマンサー「我が人形が、本体がここまでやられるとは……」
魔剣士「……」スクッ
ネクロマンサー「今宵はここまでとしましょうか。まだその刻ではないですしね。クククッ」ヒュッ
同門「逃……がすかっ!!」
師匠「追うな! 今は放っておけ!」
同門「……っ」ザッ
マジシャン「……次だ。次こそ終わりにしてやる」
魔剣士「……」ヒュッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 18:07:20.30 ID:XcNR2WSXo<> マジシャン「……ふーっ」
師匠「んで、どーするよ?」
紅孩児「ウウゥゥゥゥ……ッ!」
マジシャン「どうする……って、逃げるしかねぇだろ!!」
師匠「だよなぁ!!」ダダッ!!
紅孩児「オオオオォォォォ!!」
師匠「何してる!? 逃げんぞ!!」
同門「……」
紅孩児「オオオオォォォォ!!」
マジシャン「バカヤロウ!! 早く逃げろぉ!!」
紅孩児「ウオオオオォォォォ!!」グアァ!!
同門「お前は、それでいいのか?」
紅孩児「――――」ビタァッ!!
師匠「……!?」
マジシャン「止ま……った……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/06(金) 18:11:28.88 ID:XcNR2WSXo<> 同門「それでいいのかと言っている」
紅孩児「ウ……ウウゥゥ……ッ」
同門「魔王を目指す者が、魔王の好きにされていいのか?」
紅孩児「黙れッ、それ以上口を開けば……殺す!!」
同門「やってみろ。所詮、お前はその程度だったって事だ」
紅孩児「ワケの……分からん事オオォォォ!!」
師匠「もう相手にするな! 仕切り直しだ!」
同門「コイツはそこまで愚かじゃない」
マジシャン「!?」
同門「紅孩児、その程度じゃないよな? そうだろう?」
紅孩児「黙れエエェェェェ!!」
グッ……グググッ
紅孩児「どうしてだ……ッ、何で……拳が動かない……ッ!!」
師匠「……まさか、理性を取り戻そうとしているのか……っ」
マジシャン「ありえねぇ……そんな、そんな事はよぉ…!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/06(金) 18:31:18.91 ID:2SmdpK6DO<> 乙!
その他ども
昔に>>1が雑談おkって言っただろ
毎回毎回くだらん争いすんな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/06(金) 18:37:58.06 ID:8KRaHmPwo<> >>91を書いたの俺なんだけど・・・
2日前の満月の日を狙って書いてたんだと思ってた・・・
外れたらしい
恥ずかしくて赤ちゃんできそうです <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/06(金) 19:28:24.80 ID:3oQfrcqIO<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/06(金) 20:36:05.13 ID:EP66ZeaDO<> >>171
どういう意味?
オバカな俺に丁寧に説明プリーズ
あ、イチオツ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/06(金) 22:23:49.15 ID:cXVmIb9V0<> いちもつ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/07(土) 00:17:15.43 ID:lzPXOgiAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/07(土) 05:50:26.55 ID:26e4hjCT0<> いちおつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/08(日) 17:41:46.46 ID:B3cSQZgOo<> >>1乙
ほのぼのから一転して最終決戦に入ったな
てかこれが最終決戦なんだな…寂しくなるよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/08(日) 17:53:39.35 ID:D7L8R54wo<> これがプロローグだよ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/08(日) 18:02:50.61 ID:hXxPo+CDo<> とにかく終わってみなきゃわからん <>
sage<><>2012/07/08(日) 20:52:13.27 ID:wLnghhTN0<> ふむ。ようやく第一部のクライマックスですな! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/08(日) 22:01:25.48 ID:iXvAE9NDO<> >>180
お前書き込みは初めてか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>saga<>2012/07/08(日) 22:33:36.83 ID:PHSyE8vLo<> もしもしがなに言ってんだよ死ね <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:43:06.75 ID:IGsL+jqvo<> …
マジシャン「簡易的だが教会に結界を張った。これで大丈夫だろ」
同門「……」
師匠「気にする事はない。お前のせいはねぇさ」
マジシャン「しかしあの紅孩児って魔物、何なんだ?」
師匠「目的はよく分からんが、目指す場所は同じみたいだな」
マジシャン「……そんで、アイツはどこに行ったんだ?」
師匠「離脱したんじゃねぇか? 森から簡単に抜けられるとは思わねぇが」
マジシャン「確かにな。一時的にお前の言葉で理性を取り戻したが……」
同門「だが、正気には戻らなかった」
マジシャン「あの瞬間、目を覚ませただけでも大手柄だよ。助かった」
同門「……自分やアンタらを助けるつもりでやったわけじゃない」
師匠「分かってるよ。紅孩児の事も救ってやろうじゃねぇか」
マジシャン「そうだな。まずは休んで備える。明日だ、明日」
同門「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:43:41.00 ID:IGsL+jqvo<> 〜次の日、大陸港の町〜
ジュニア「今日もいい天気だ、ハッハ!」
朱雀嬢「いよいよ、ですわね」
召喚士「このまま森へ?」
青年兵「いえ。夜まで待機し、森へ向かいます」
戦士「んじゃ、バーテンさんとこにでも行ってるか」
大軍師「宿は一応、こちらで手配しておりますので」
魔道士「どこですか?」
大軍師「みなとからすぐの、大きなホテルです」
魔道士「あっ、じゃあバーテンさんのお店も一緒ですね!」
青年兵「夕食の時間だけは決まっておりますが、自由行動とさせて頂きます」
サモナー「僕は、宿で休ませて貰うよ」
朱雀嬢「私達はどうしましょうかしらね」
玄武娘「腹ごしらえですの! 戦いの前はお腹が減るですのー!」
朱雀嬢「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:44:07.92 ID:IGsL+jqvo<> 〜バーテンの店〜
魔道士「こんにちはー」カランカラン
戦士「……親父!? やっぱここにいたのか」
バーテン「来ると思ってたよ。待ってたぜ」
召喚士「あの、マジシャンさんは来てないんですか?」
バーテン「……まぁ座りな。飲み物は?」
召喚士「あ、すみません」
バーテン「マジシャンなら昨晩まで居たんだけどな。ちょうど入れ違いで行ったよ」
召喚士「行った?」
戦士父「サタン封印の地へだ」
戦士「何っ!?」
バーテン「お前らが来る前に道を開いておくんだとさ」
盗賊「……」
バーテン「どうせ目的地は一緒なんだ、そのうち現れるさ」
召喚士「そう、ですね……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:44:47.08 ID:IGsL+jqvo<> 戦士父「召喚士」
召喚士「はい」
戦士父「お前は、会ったのか?」
召喚士「えっ?」
バーテン「やめとけ。野暮な話だ」
戦士父「……」
魔道士「あの、誰と……ですか?」
召喚士「いいんです。バーテンさんの言う通りですよ」
バーテン「……」
召喚士「もしそれが宿命なら、そのうち会う事になりますから」
バーテン「自分から会いに行く必要はないってか? ははははっ!」
召喚士「そんな笑わないで下さいよ……っ」
バーテン「違う違う。笑ったのはアイツらの事さ」
魔道士「……?」
バーテン「どっちがガキなんだか、全く……笑わせてくれるよほんと」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:45:18.13 ID:IGsL+jqvo<> ガチャッ!!
青年「魔道士ちゃんっ!!」
魔道士「へぇっ!?」
老人「新聞で読んだわい。これからサタン討伐なんじゃってな」
魔道士「皆さん……」
母親「きっと無事に帰ってきてね。祈ってますから」
少女「お姉ちゃん、これ……」スッ
魔道士「……?」
少女「私の宝物。クマのぬいぐるみ」
魔道士「いい……の?」
少女「私、なにもできないから……かわりにつれてって!」
魔道士「ありがとう……ありがとうみんなっ!」
老人「待っておるからの。また美味しい料理を食べさせとくれ」
青年「ままま魔道士ちゃん! あのその……戻ってきたらあのその……」
魔道士「ありがとうございますっ! えへへ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:45:47.74 ID:IGsL+jqvo<> 〜夜〜
大軍師「束の間の休息でしたが、楽しめましたか?」
戦士「んーまぁな」
玄武娘「楽しんだですのー!」
朱雀嬢「あなたのせいで魔力じゃなくお金が枯渇しましたわよ……」
ジュニア「いいじゃねぇか。サタン倒したら億万長者だぜ、ハッハ」
魔王剣士「興味ないな」
ジュニア「何ぃ!? んじゃテメーの分も貰ってやる! よこせ!」
白虎長「食事の用意が出来たみたいよー。集まってー」
玄武娘「やったー! ご飯ですの〜!」
白虎嬢「相変わらず、よく食べますわねぇ〜うふふ」
火の先生「いいじゃろ。最後の晩餐になるやもしれんのだしな」
水の先生「不謹慎な事を言うもんじゃないですよ、全くもう」
魔道士「行きましょっか、召喚士さん!」
召喚士「はい!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:46:27.58 ID:IGsL+jqvo<> …
白虎長「戦士くん、お客さんよ」
戦士「えっ? 客……?」
鍛冶娘「いたいたっ、間に合って良かったわよ!」
戦士「鍛冶娘っ!? それに……おやっさんにおかみさん!」
鍛冶屋「約束通り、出来たよ」
おかみ「はいこれ」
魔道士「これって……鬼丸さんの籠手?」
戦士「ああ。雷切の破片を付加してもらったんだ」
召喚士「じゃあ……雷切はもう……」
戦士「時間もねーしな。効率よく利用する方を選んだのさ」
鍛冶屋「そして……」
ズイッ
盗賊「……ゾディアック」
召喚士「まさかっ、騎都尉さんの戟を……ゾディアック完成版を……!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:47:03.14 ID:IGsL+jqvo<> 戦士「安心しろって。今の俺なら、使いこなす自信はある」
召喚士「……っ」
鍛冶娘「それとこっちもね。水行を付加した鎧に、土行を付加した兜!」
戦士「完璧だ……っ。本当にありがとよ!! 感謝するぜ!!」
鍛冶娘「へっへー。ちょっとは見直した?」
戦士「ああ。さっすがおやっさんとおかみさんの娘だぜ! いい仕事しやがる!」
鍛冶娘「でしょー!」
鍛冶屋「これで五行全ての防具と、ゾディアックが揃ったね」
おかみ「いいかい? 絶対に無茶だけはするんじゃないよ?」
戦士「ああ。本当にありがとうございました! 俺、絶対に……」
おかみ「言わなくても大丈夫っ! 祈ってるから」
鍛冶娘「絶対に負けないでよね! 私達の魂だってこもってるんだからっ」
鍛冶屋「どんなにいい武器だろうと、使い手次第だからね」
戦士「……ああ。肝に銘じておくよ!」
今ここに、五行全ての武具と真なるゾディアックが戦士の元へと集った。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:47:39.18 ID:IGsL+jqvo<> …
ジュニア「んだぁ? 飲まねーのか?」
戦士「今回はやめとくよ。大事な戦いの前だし」
ジュニア「んだよ、真面目な奴だな」
戦士「そうじゃねぇ。楽しみは取っておくもんだろ?」
帝「成程。見事な覚悟だな」
王子「よし。では全員で禁酒とし、勝利までお預けといきますか」
ジュニア「ぐあっ!? おいおい、お前からも一言」
魔法剣士「知らん。興味ない」
ジュニア「……」
サタン討伐前の、最後の晩餐は、笑顔や笑い声が絶えないものとなった。
だがそこに酒の類などは一切なく、酔いなどに任せたものではない。
ここに居る全員が、サタン討伐へと向かう全員が、心の底から笑った。
そして心の底から見せる本当の笑顔はこのときを最後に消えた。
サタンを討伐する、世界を平和に導くその時まで。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:48:30.26 ID:IGsL+jqvo<> 〜数時間後〜
大軍師「時間です」
青年兵「魔力は全回復していないと思います。しかし、これ以上の時間は費やせません」
召喚士「ええ。分かってます」
青年兵「では、参りましょうか」スクッ
美女「どのくらいかかるわけぇ?」
大軍師「すぐですよ。2時間もかからない程度かと」
格闘家「特遊が先行して森に突入します」
男隊員「んじゃ行くぞ! また後でな!」ザッ
女隊員「ういッス!!」
タッタッタッタッタッ……
玄武娘「うぅ〜。なんだか緊張してきたですの……」
朱雀嬢「やめてですわ、そんな事言うのは……」ブルッ
戦士「おっし、気合い入れていくぞ!!」
召喚士「うんっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:49:17.71 ID:IGsL+jqvo<> …
タッタッタッ……ザザッ
格闘家「!?」
男隊員「……アンタは!!」
戦士父「行くのか?」
女隊員「確か、戦士くんのお父さん。ていうか、初代特遊……ッスよね……?」
戦士父「俺も同行させてもらう」
男隊員「そいつは頼もしい。助かります」
戦士父「……では行こう」ザッ
格闘家「はい」
男隊員「道は?」
戦士父「把握している。任せておけ」
女隊員「発光弾は使うッスか?」
男隊員「要らん。代わりに道しるべのランタンを木に吊るしとけ」
格闘家「了解!」タタッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:49:52.50 ID:IGsL+jqvo<> 〜封印の森、教会〜
マジシャン「……ぐごご」
師匠「……ぐーぐー」
同門「……」
ゾクゥッ!!
マジシャン「きやがった!」ガバッ
師匠「どこだ!?」
同門「……っ」
マジシャン「安心しろ。こっから出なきゃなんてこたぁね……」
バッゴオオオオォォォォン!!
同門「!?」
紅孩児「……」ゴゴオオォォォォ
師匠「冗談だろ……? 結界……突破できるわけがねぇんだ!!}
マジシャン「どうなってやがんだチキショー!!」
紅孩児「……オオ……オオオオォォォォ!!」ゴアッ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:50:38.30 ID:IGsL+jqvo<> ズッギャアアアアァァァァン!!
同門「行けっ! フェニックス!!」
シュイイィィィィン
師匠「ぐくっ! 調子に乗んじゃねぇぞ魔物風情がぁ!!」
マジシャン「なんつう力だっ、結界を突破できるなんて常軌を逸してる……」
紅孩児「ニンゲン……殺ス!!」
同門「紅孩児っ!! 正気に――」
ゴシャアアァァァァ!! ドゴォ!!
同門「ご……っふ」
紅孩児「……この、紅孩児様に……指図すんじゃねェ……!!」コオオォォ
師匠「どうする!」
マジシャン「仕方ねぇ……。これ以上、ここで戦ってもこっちが不利だ」
師匠「……やるしかねぇか」
同門「が……ぐが……っ」
紅孩児「死ね」グググッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:51:24.97 ID:IGsL+jqvo<> キュイイィィィィ……
マジシャン「紅孩児ぃ!!」
紅孩児「……?」
マジシャン「くらええぇぇぇぇ!!」
ガッカアアアアァァァァ!!
紅孩児「――――っ!!」
師匠「一緒に……落ちてもらうぜぇ!!」
マジシャン「地獄で会おうぜ! ハッハ――」
同門「――っ」
ドッドオオオオォォォォン!! シュウウゥゥゥゥ……
同門「…………っ」
師匠「ぐ……おぉ……っ」
マジシャン「……気を……保てよ……っ!!」
紅孩児「ガアアアアァァァァーッ!!」
オオオオォォォォ…… <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/08(日) 23:53:20.00 ID:IGsL+jqvo<> 師匠「ごはぁ!!」ドシャッ
同門「……こ、こは」ヨロッ
マジシャン「見てみろよ……ここが、地獄だ」
〜地獄〜
同門「……っ!!」
師匠「とは言っても、ここは地上からの結界で守られてる、まだ地獄でもマシ――」
紅孩児「……ウアアアアァァァァ!!」ドシャア!!
同門「紅孩児!」
師匠「近づかん方がいいぞ、奴は完全に理性を失った魔物と化してる」
マジシャン「正真正銘、地獄の住人だ」
紅孩児「グゴアアアアァァァァ!!」ドゴォ!!
師匠「しかし紅孩児ってのは何者なんだ? 結界を突破するなんざ……」
同門「あいつは魔物であって、魔物じゃない。今はもう……な」
マジシャン「……」
師匠「さてどうする? 窮地ってやつだぞ。前門のサタンに後門の紅孩児……ってな」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/07/09(月) 00:05:14.04 ID:9P2XS8/Eo<> 乙?
>>188こんなところに裏切りの伏線が…
まさかあいつが魔王の剣士だとは
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/09(月) 00:16:40.91 ID:cYexgmmAO<> >>1おつ
土壇場で魔王剣士にジョブチェンジwwww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/09(月) 00:28:34.40 ID:9tbIQqy8o<> ワロタ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 01:33:16.16 ID:x3Yy/oXvo<> いちおつ
魔王剣士、さすがにケルベロスの飼い主だけあるな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 01:40:42.44 ID:Djqbvi42o<> >>1乙!
ドラクエに似た名前のモンスターいたよな。 剣が増えたのはもしやwwwwww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)<>sage<>2012/07/09(月) 02:39:55.64 ID:ATE9oZMAO<> 新魔王きたか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/09(月) 03:24:38.80 ID:P1e/odVg0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 04:17:54.16 ID:NLQO9q8DO<> いちょつ
手が6本に… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/09(月) 08:18:44.44 ID:hXLIBAF8o<> >>1乙
地獄の空気に当てられたら変わるかもな
魔王の使いに 二回行動は相手にすると厄介だから困る <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:02:57.66 ID:evgF/Dgqo<> 〜封印の森〜
召喚士「……」
盗賊「あの時は、こんな事になるなんて思ってもみなかった」
召喚士「ええ」
盗賊「海峡で敗北を喫して、マジシャン捜索の最中だった」
召喚士「敗北はもう、二度と喫しません」
盗賊「だな」
青年兵「森の中に魔物は居ません。このまま進み、森の中の教会で編成を行います」
大軍師「このランタンがおそらく道標でしょう」
戦士「この明かりを辿っていきゃいいわけだな。んじゃ、先頭は任せてくれ」
青年兵「そうですね。では先頭は朱雀パーティーにお願い致しましょう」
魔道士「はいっ!」
青龍士官「後続も周囲の警戒を怠らぬように」
白虎長「警戒しすぎじゃない? まぁそれに越した事はないけれど」
ボス「行きましょう」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:03:33.15 ID:evgF/Dgqo<> …
戦士「こんな所にサタンが封印されてるなんて、夢にも思わねぇだろうな」
魔道士「でも不思議ですね。誰も入らないなんて……」テクテク
剣士「入っている人も居るみたいだけど、何か影響があるわけじゃないしね」
弓使い「そうよね。魔物が出ない分、外よりもよっぽど安全かも」
青年兵「知る者も居ますけど、知らぬ者もあえて近寄ろうとはしないんですよね」
盗賊「幼少の頃、近くにお社の森があったな」
召喚士「お社?」
盗賊「神が祭られている言わば神社だ。何か不気味で入ってはいけないような気がした」
戦士「そういう感覚に似てるのかもな」
魔道士「なるほど……」
召喚士「見えてきましたよ」ザッ
幼女「本当に教会だ……」
青年兵「特遊の皆も到着しているようですね」
大軍師「ここまでは問題なし、ですね」テクテク <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:04:49.57 ID:evgF/Dgqo<> ピクッ
盗賊「……?」
戦士「どうした?」
盗賊「何か気配を感じなかったか?」
戦士「……そうか? でも魔物はいないはずだぞ?」
召喚士「ええ」
盗賊「……何だろう……この感じ」
ザッザッザッ……
盗賊「!?」
戦士「あ、あんたら……っ!!」
南方司令「やっと来たか」
西方司令「独断で合流させて貰うぜ」
青年兵「南方司令、西方司令……!!」
南方司令「聖戦、正真正銘、最後となる正義の戦い……参加せずどうするか」
西方司令「正義だなんざは関係ねーが、力ある者が協力しねーってのはな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:05:29.54 ID:evgF/Dgqo<> 大軍師「宜しいのですか?」
西方司令「俺らが居なくとも司令部が機能すんのは、アンタがよーく分かってんだろ」
大軍師「ふっふ。それもそうですねぇ」
西方司令「ちょっとは否定しろよ」
男隊員「内部も安全だ。だがちょっと気になる事がある」ザッザッ
青年兵「ご苦労様です。気になる事とは?」
男隊員「まぁ、中を見てくれや」
ザッザッザッ
召喚士「……あの墓」
盗賊「……そういえば、新しい墓があったな」
召喚士「今日も花が添えられている。何で……」
アマゾネス「朱雀先生、呼んでますよ?」
召喚士「あ、はいっ!」テクテクテク
青年兵「召喚士さん、これを見て下さい!」
召喚士「!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:06:03.47 ID:evgF/Dgqo<> 戦士「この前まではこんな穴はなかった!! それに、これは……っ」
青龍士官「明らかに戦闘の跡だな。しかもかなり新しいぞ」
美女「一体どこの誰がって話よ」
召喚士「外の花……戦闘跡、まさか……」
大軍師「再来、ですか」
戦士父「あいつ等は確かに、前日から動き始めている。可能性は高いな」
朱雀嬢「でもそれなら、どこへ行ったのかしら……」
ジュニア「おいおい、まさか……っ」
賢者「……地獄。ふぅ」
格闘家「ですがまだそうと断定するには早い気もしますが」
青年兵「言えてますね」
名代「如何なさいます?」
青年兵「……日の出まで、ここで様子を窺いましょう」
大軍師「同時に編成を行います。各自、休息しながら聞いて下さいませ」
召喚士「はいっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:07:00.61 ID:evgF/Dgqo<> 〜地獄〜
ヒュオオオオォォォォ……
紅孩児「ウオオオオォォォォォォォォッーン!!」
大きく開いた口からは大量の唾液が滴り、瞳は燃えるような真紅に染まっていた。
獣のように頭を垂れ、両腕をぶらりと前に垂らしながら猫背で構える。
そして右腕からゆっくりと、業火を激しく飛び散らせながら剣を生成し始めた。
師匠「業火の使い手か……っ、条件は最悪だな、くそっ!!」
同門「……」
マジシャン「業火ってのは地獄の炎。要はここ、地獄に存在している炎の事だ」
同門「っ!!」
マジシャン「あとは言わなくても分かるな?」
師匠「地上で出す業火なんぞとは比べモンにならねぇぞ。かすっただけで大打撃だ」
紅孩児「コオオオオォォォォォ……ッ」ザンッ
ゴアァッ!!
マジシャン「くるぞぉ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:07:36.01 ID:evgF/Dgqo<> 師匠「行けっ! ペガサス!!」
同門「行けっ! フェニックス!!」
シュイイィィィィン……ズッギャアアアアァァァァン!!
同門「ぐくっ……ぐうぅ!!」
師匠「食い止めろぉ……! 貫かれたら……終わりだっ!」
マジシャン「通用するとは思えねぇが……っ」
キュイイィィィン……ドッドオオオオォォォォン!!
紅孩児「……っ!!」
マジシャンによる氷の魔法が紅孩児の業火を包み込む。それにより発生した
夥しい水蒸気が周囲を漂い、紅孩児は視界を閉ざされる事となった。
ブッシュウウウウゥゥゥゥ……
紅孩児「……グウゥ」
師匠「行けっ! ワルキューレ!!」ボフッ
マジシャン「はあぁーっ!」
ドッドオオオオォォォォン!! ゴガガガガガッ!! ビキィ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:08:02.18 ID:evgF/Dgqo<> 紅孩児「――――ッ」
師匠「土行もっと増やせねーのか!?」
マジシャン「無茶言うな! ワルキューレで何とか押さえつけろ!」
師匠「ちっ」
ブリュンヒルデ「スピアを突き刺してぇーっ、動きを止めるわよぉーっ!!」
ドズズズズズッ!! ズガガッ!!
紅孩児「…………」
マジシャン「やっと止まりやがったか……。てこずらせやがって」
師匠「今の騒ぎで……いや、無理な話だな」
同門「……?」
師匠「二択だ。起きちまったサタンに挑んで死ぬか、結界の外に出て死ぬか」
マジシャン「ハッハ! 天国って選択肢はないのかね」
同門「そ、んな……っ!!」
師匠「感じるか? これが、サタンの威圧だ!!」
同門「……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:08:46.09 ID:evgF/Dgqo<> ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……
時間がまるでゆっくりと進むかのように、景色がスローモーションになる。
マジシャン「感じるか? これが、サタンの威圧だ!!」
それはもう聞いた。聞いた? 何故? 何かがおかしい。説明しがたい何か。
師匠「同門!! フェニックスを出せ――」
フェニックス? そうだ、召喚しなくては。敵は魔王サタン。何をしてくるか分からん。
同門「行けっ! フェニックス!!」シュイイィィィィン
師匠「同門!! フェニックスを出せ――」
だからそれはもう聞いた! 何度も同じ事を言うな。そこまで馬鹿じゃない。
同門「……違うっ、何だ……何なのだこれは!!」
歪む景色。スローモーションで浮かび上がるマジシャンと師匠。
同門「な――っ!!」
ワルキューレたちが1匹、また1匹と消滅してゆく。スピアが解け落ち、土の壁が剥がれ落ちる。
師匠「同門!! フェニックスを出せ――」
同門「だから出している!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:09:18.40 ID:evgF/Dgqo<> 出しているはずのフェニックスは、その場に居なかった。
同門「――!?」
ようやく同門は気付く。自分の身体も浮かび上がっている事を。
マジシャン「はああああぁぁぁぁ」
師匠「やめとけっ! 無駄だ!」
マジシャン「やらねぇよりマシだ!!」
同門「はっ!! 紅孩児……!?」
師匠「んな――っ!?」
拘束の解けた紅孩児が再び襲いかかる。その両手に業火の剣を携えて。
紅孩児「オオオオォォォォォォォォ!!」
師匠「行け――ダメだっ、間に合わねぇ!!」
ズッガオオオオォォォォン!!
同門「ぐっはああぁぁーっ!!」
マジシャン「ぐああああぁぁぁぁ!!」
師匠「っがああぁぁぁぁーっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:09:50.71 ID:evgF/Dgqo<> ドゴッシャアアアアァァァァァ!!
同門「……ぅ」ゴトッ
マジシャン「…………」
師匠「…………」
同門(回避した……つもりだった……のに)
ググッ
同門(直撃を避けたつもりだったのに……この威力か……っ)ヨロッ
ジャリッ
同門「紅孩――――!?」
振り向く同門の目の前に、巨鳥が不思議そうな顔を見せて覗き込む。
同門「っ!!」
――「人間じゃな。人間じゃの」
同門「しまった……っ」ザッ
――「何でこんな所に人間が居るんじゃな。居るんじゃの」
同門「くっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:10:23.17 ID:evgF/Dgqo<> ――「待つんじゃな。待つんじゃの」
同門「……」
――「君に訪ねたい事があるんじゃな。あるんじゃの」
同門「……な、何だ」
――「君からフェネクス侯爵の気配を感じるんじゃな。感じるんじゃの」
同門「……?」
――「君は何者じゃな。何者じゃの」
同門「な、何を言っている!?」
――「……フェネクス侯爵、違うのじゃな。違うのじゃの」
フワァ
――「我が名はハルファス。フェネクス侯爵とは縁の者じゃな。縁の者じゃの」
同門「ハルファス……?」
ハルファス「免じて見逃してやるのじゃな。やるのじゃの。すぐに出て行くんじゃな。行くんじゃの」
同門「ど、どういう事だ……っ」
ハルファス「でなくば殺すのじゃな。殺すのじゃの。死ぬのじゃな。死ぬのじゃの」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:10:58.14 ID:evgF/Dgqo<> ドウンッ!! バッサアアアアァァァァァ……
同門「くっ!」ゴウッ
ァァァァ……
同門「何なん……っ」
ここで同門はようやく気付く。先程とは打って変わり、広大な大地が広がっている事に。
同門「な、んだ……!? まさか……これが……っ」
この光景を目の当たりにし、咄嗟にその状況を把握した同門は、慌てて召喚を始めた。
同門「行けっ! フェニックス!!」
何も反応はない。同門は確信する。結界外の正真正銘、地獄へと足を踏み入れた事を。
同門「召喚士は使えない。しかも、サタンの居場所さえ分からない……っ」
絶望的な状況であった。召喚士である同門は召喚術以外の戦闘力が皆無に等しいのだ。
同門「そうだ、あの2人は? 2人は無事なのか……?」
絶望の中にある希望。その僅かな希望を手繰り寄せるような思いで、
同門は必至に、懸命に足を前へとだし、マジシャンと師匠の姿を探す。
同門「おーい……誰か居ないのか!? おーいっ!!」フラッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:12:00.92 ID:evgF/Dgqo<> …
マジシャン「……」
ガバッ!!
マジシャン「はーっ、はーっ、はーっ」
師匠「……」
マジシャン「起きろ!! 起きろっての!! おいっ!!」
師匠「……っ!?」バッ
マジシャン「やっちまった。結界外だ」
師匠「どこなんだ……?」
マジシャン「分からん。とにかく魔物と遭遇する前に戻るぞ」
ブンッ!!
師匠「!?」
インプ「ニンゲンだ、ニンゲンがいるぞォー!?」
師匠「……ちぃっ」
マジシャン「どけぇ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:12:50.77 ID:evgF/Dgqo<> ドッドオオオオォォォォン!!
インプ「ンナァーッ!?」
マジシャン「走れっ! 振り切るぞ!」
師匠「バカヤロウ! 攻撃なんぞ仕掛けて他の魔物に気付かれたらどうする!?」
マジシャン「どうせ気づかれんだ、遅かれ早かれなっ」
師匠「だからって……道は分かんのか!?」
マジシャン「分かるわけねーだろ! つーか喋らせんな! 息苦しいんだよ」
師匠「……っ」
タッタッタッタッタッ
マジシャン「おそらくだが、地上の連中が入り込む際に光が見えるはずだ」
師匠「そうかっ! そこを合図にすりゃ……」
マジシャン「そんな遠くまで吹き飛ばされたとは思えんしな。ひたすら走りまくって刻を待つ!」
師匠「……くっそ。ここに来てこんなハードな運動とは……つくづく嫌になるぜ」
マジシャン「ハッハ!! 運動不足解消ってか? バカヤロー!!」
師匠「ガハハッ! 中年太りはモテねーからな……バカヤロウ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:13:24.30 ID:evgF/Dgqo<> 〜封印の地、教会〜
男隊員「日の出だ。時間だぞ」
青年兵「やはり地獄へ行ったと考えるべきでしょうかね」
王子「とにかく、行ってみるしかないであろうな」
大軍師「編成は宜しいですね?」
戦士「俺ら朱雀パーティーは先手を担うぞ!」
魔道士「おーっ!」
盗賊「……」シュル……ギュッ
剣士「次に僕ら3人」
弓使い「うんっ」
幼女「すーっ、はーっ」ゴクッ
男隊員「んでその後に、特遊が行くぞ」
女隊員「了解ッス!!」
格闘家「……いつでも」ギュッ
戦士父「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:14:16.68 ID:evgF/Dgqo<> ジュニア「んで、そん次は俺らか」
魔法剣士「……」チャキッ
賢者「……ふぅ」
火の先生「ワシらも一緒じゃな」
水の先生「ええ。今になって緊張してきたなぁ……」
大軍師「ご安心を。両先生の力なら難なく地獄へ落ちる事が出来ますよ」
王子「嫌な言い方だな」
帝「事実ではあるが、そう言い表されるとちょっと……な」グイッ
南方司令「何だっていいさ。正義の前には関係ない!」
西方司令「何だってよくねーよ。正義の為に勝手に死ね!」
青龍士官「そして最後は、召喚士チームです」
白虎長「気合い入れていくわよー!」
白虎嬢「お〜っ」
玄武娘「おーですのっ!!」
朱雀嬢「……はぁ。お気楽でいいですわね、あなた達は……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:15:14.47 ID:evgF/Dgqo<> 美女「ったく、こんな事に付き合わされるなんてほーんと貧乏くじ引いたわ」
アマゾネス「おさげ、色黒、ポニテ、ツインテ。どうか祈っててくれ」グッ
ボス「……やってやる、必ず帰ってきてやる!」
青年兵「名代さんの召喚獣は代えが効きませんから、何卒、ご注意を」
名代「はい。心得ておりまする」
サモナー「……行こうか、召喚士くん」
召喚士「はいっ。行きましょう……!!」ザッ
戦士「いいかぁ!? 気をしっかり保つんだぞ!! 臆するなよ!!」
男隊員「おうよっ!!」
大軍師「さぁ、一気に穴へ飛び込みますよ!!」
ジュニア「そんじゃあ、地獄で会おうぜ!」
盗賊「……しっ!」ヒュバッ!!
召喚士「くっ!」タンッ!! ヒュオオオオォォォォ……
スーパームーンの満月まであと1日。日の出と共に総勢32名の勇者が旅立った。
魔王サタン討伐へ向けて、地獄の底へと……。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:15:53.39 ID:evgF/Dgqo<> 〜地獄〜
紅孩児「オオオオォォォォ……」
ザシャッ
紅孩児「――!?」
ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……
紅孩児「人間じゃねぇ……ッ、魔王……サタンかッ!!」
――『見た事のない顔だな』
紅孩児「魔王サタン!! 貴様が死ねば……この紅孩児様が魔王だ――」
ピクン
紅孩児「……な……に……?」
――『無礼だな。礼儀すらなっておらん』
ッ……ドゴッシャアアアアァァァァ!!
紅孩児「ゴフッ、が……はぁ……ッ」ブシュウウゥゥゥゥ
――『どうやら勘違いだったか。熱せられた小石が跳ねただけのようだ』
紅孩児「……こ……れが……サタ……ン」ドサッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:18:06.25 ID:evgF/Dgqo<> 〜封印の地、教会〜
ザザザザアアァァァァ
ネクロマンサー「……さて、最後の審判が始まりましたねぇ」
魔剣士「……」
ネクロマンサー「連中は行ったようですね。さて、無事……地獄へ着けると良いですがね」
魔剣士「……」
ネクロマンサー「我らも行きましょうか。真理の元へ、ね」フワッ
魔剣士「はい」タッ
ネクロマンサー「貴方にとっても久しぶりの地獄。そしてサタンですからねぇ。クククッ」ヒュッ
魔剣士「サタン……」ヒュッ
朝日に照らされた花の添えられた墓は、朝露に濡れ、それが滴ると、
まるで意思を持ったかのように、涙するかのように地面の草へと雫を落とした。
〜第六十二部、完〜 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:42:09.40 ID:evgF/Dgqo<> 次回、ついに……。
戦士「こ、これが……魔王……サタン」
魔王サタンとの最終決戦が……。
盗賊「サタン……これ程とは……な……っ」
幕を開ける――。
大軍師「駄目です、勝ち目はありません。残された策はもう……ありません」
魔法剣士「魔法剣五行……五刀流!!」
人類と魔族の長きに渡る戦い。
サモナー「僕にはもう、燃やせる命もない……のか」
ジュニア「諦めたらそこまでだろうがよぉ!! なぁ!! そうだよなぁ!! なぁ!!」
勝者は? 世界は? 人類の未来は……?
ネクロマンサー「さぁ、刻は来ましたッ!!」
魔剣士「師匠……マジシャン。俺は……」
堂々の完結!!
サタン「召喚士……死して償え」
召喚士「行けっ!コカトリス!!」 〜最終部〜
召喚士(俺は……死ぬの……か……)
魔道士「嫌よっ! 死なせないっ! 私がっ! 絶対にいいぃぃ!!」
今夏公開!! Coming soon……。
占い師「特別前売り券、好評発売中っ♪」
特別前売り券予約特典「猫さん剣士ストラップ〜天才ver〜」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/09(月) 17:43:32.82 ID:evgF/Dgqo<> よくある風の次回予告で本日ここまで!
やっとラストです!もしかしたら前編後編になるかもだけど…
それではまた!ご支援ありがとうでした!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/09(月) 17:46:17.74 ID:COM2nF7Co<> >>1乙!
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 17:49:52.22 ID:KwCMm4rSo<> >>1乙ぽ
予告編やっと終わりか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 18:42:51.42 ID:FvWBQizDO<> プロローグもやっと最終回か
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 20:03:20.43 ID:RcYXh0vDO<> 1乙
あと900スレとかは言わないからせめてエピローグは見せてくれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/09(月) 20:27:57.84 ID:mq9JM1u4o<> >>1乙
いやだああああああああああああうわあああああああああああああああああああああさみしいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
うぎゃああああああああああああああああああああああああああああああ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 21:26:03.19 ID:T7xft+gDO<> >>1乙!
終わりが近づいてきている事を考えると
胸が痛くて苦しくなるな…
この感情はもしかして… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/07/09(月) 21:33:53.80 ID:K0xKkvjn0<> >>1乙
これが終わっちまったら俺は何を楽しみにして生きていけばいいんだよ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 22:40:14.21 ID:RcYXh0vDO<> >>234
病院いけ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 23:14:05.91 ID:FvWBQizDO<> 猫さん剣士ストラップを買えばいいじゃない <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 23:26:01.27 ID:DDV48vby0<> >>1おつ
>>234
それ心筋梗塞だから病院いけ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/09(月) 23:33:20.93 ID:NLQO9q8DO<> いちょつ
いやあああああああああ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/07/09(月) 23:59:14.41 ID:qER4bvQ2o<> 1乙
映画化商法は簡便
見るけど <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/10(火) 01:51:18.22 ID:sLSzrFNAO<> >>1おつ
ぎりぎり三年目突入して終わりかね。寂しいもんだな <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:27:44.62 ID:mBz8BlVAo<> …
召喚士「……う……っん」
ピチョン ピチョン ピチョン
召喚士「……?」ノソッ
真っ暗な闇。身体に突き刺さる空気は洞窟のような感覚に近い。
しかし呼吸は乱れ、まるで雲上の標高へ居るかの如くであった。
召喚士「ここが……」
起き上がりながらつぶやきかけた瞬間、召喚士は何かの声を聴いた。
召喚士「……行けっ、サラマンダー」
シュイイィィィィン ボウッ!!
サラマンダー「なんや――」
召喚士「しっ! 静かに!」
サラマンダー「……」
召喚士「こっちだ」
息を潜めてこきゅうをするような音。誰か居る。そう確信した召喚士はその方向へ走った。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:28:35.47 ID:mBz8BlVAo<> タッタッタッッタッ
召喚士「幼女ちゃん!」
幼女「!! 召喚士さん……っ」
召喚士「大丈夫!? えっと、他のみんなは……」
幼女「分からない……。私だけ」
召喚士「……そっか」
サラマンダー「なぁ、あそこにも誰かおるでぇ」
召喚士「!?」
西方司令「あん? 朱雀じゃねぇか」
召喚士「西方司令さん!」
西方司令「他の連中はどしたぁ?」
幼女「分からないの。みんな、バラバラみたい……」
召喚士「探しましょう。このままでは危険です」
西方司令「しっかしこの暗闇じゃーなぁ。どこをどう進みゃいいんだか」ポリポリ
召喚士「……ひとまずここを起点に、真っ直ぐ行ってみましょう」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:29:04.81 ID:mBz8BlVAo<> …
魔道士「……うぅ」
男隊員「生きてっかー?」
魔道士「……男隊員さん……っ」モゾッ
弓使い「地獄へは来たみたいだけど、みんなはぐれちゃったみたいね」
白虎長「何の為に編成したんだか、全く……」
男隊員「とにかく合流すんぞ。なにかあってからじゃ遅せぇからな」
魔道士「はいっ」
タッタッタッタッタッ……
魔道士「あっ!!」
賢者「……ふぅ」
名代「魔道士殿、一体ここは……地獄なのですか?」
男隊員「紛れもなくな。少し走っただけで息苦しい。どう考えても地上とは別世界だ」
白虎長「そうね。何だか空気も重たいっていうか、気持ち悪い感じだし……」
弓使い「2人だけ、ですか?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:29:39.14 ID:mBz8BlVAo<> 賢者「そうだね……ふぅ」
名代「上様は……」
魔道士「きっと無事ですよ! 探しに行きましょう!」
全員が無事、地獄へと辿り着きはしたものの、その着地点は様々で、
各自が何とか、他の誰かと合流しようと躍起に探し回っている状況であった。
戦士「くっそ……どっちに進めばいいかサッパリだ」
朱雀嬢「とにかく、歩くしかありませんわね……はぁ、はぁ」
帝「地獄とは、こんなにも空理が重いものなのか……」ザッ
はたしてどれ程歩いたか、どのくらいの時間を費やしたかも分からぬまま。
盗賊「……気配はない」
ジュニア「んじゃ、こっちに行ってみっか」
美女「もぉ〜まだなの〜?」
火の先生「つべこべ言わず歩かぬかっ」
剣士「他の皆も無事ならいいんだけど……」
青年兵「ええ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:30:08.65 ID:mBz8BlVAo<> サラマンダーの明かりを頼りに、召喚士らは真っ直ぐ真っ直ぐ、闇を進んでいた。
召喚士「!?」
青龍士官「朱雀先生!?」
サモナー「良かった。でも、これだけか」
召喚士「ええ。何とか微かな明かりと音で判断してここまで来たんですけど」
青龍士官「召喚が出来るという事はまだ、結界内にいるみたいですね」
召喚士「うん。俺もサラマンダーをだせてるからそう思うよ」
バシュウウゥゥゥゥ
ワイバーン「いたぞ。この先に4、5人程の人間が集まってる」
青龍士官「よし、ではそこへ合流しよう」
召喚士「そっか。召喚獣で探索を……」
サモナー「うん。マーメイドにもお願いしてるよ」
召喚士「だったら俺も……」
サモナー「召喚士くんは温存しておいてくれ。きっと君の力が要になるはずだから」
召喚士「……はい」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:30:50.93 ID:mBz8BlVAo<> しばらく経ったのだろうか。ほとんどの者が1か所に集まっていた。
魔道士「無事に合流出来て良かったです〜!」
青年兵「あと不在なのは……」
白虎長「大軍師と戦士父さん、それにボスと南方司令ね」
水の先生「無事ならいいんだけど。やられたなんて事はないよね」
アマゾネス「不謹慎な事を言うものではないぞ」
魔法剣士「交戦の気配はない。きっとどこかに居るんだろう」
戦士「探すっきゃねぇ。サタンと鉢合う前にな」
青年兵「ですね。行きましょう」ザッ
召喚士「……不思議な所だなぁ」
玄武娘「何がですの?」
召喚士「周囲に障害物を感じない。壁がないんですよ」
剣士「確かに。空気が真っ直ぐ流れていて、障害物がないね」
召喚士(明かりがない限り状況が分からない。広い場所なのか? それとも……)
周囲をきょろきょろと警戒しながら、召喚士は皆の後に続いて進んで行った。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:31:56.88 ID:mBz8BlVAo<> …
ボス「……はぁ、はぁ……はぁっ」
大軍師「大丈夫ですか?」
ボス「あんたらよく、平然としてられますね……っ」
戦士父「いや、きつい事はきついぞ」
南方司令「特に、先へ進めば進むほど苦しくなってくるな」
大軍師「……」
戦士父「どうした、行くぞ?」
大軍師「何かおかしいと思いませんか?」
ボス「どういう事ですか?」
大軍師「我々は何故、ここを真っ直ぐ進んでいるのでしょうか」
南方司令「他の者と合流する為だろう」
大軍師「いえ、そうではなく……ルートは幾らでもあるはずなのに何故」
戦士父「自らの意思だぞ? まさかそれが敵の罠だとでも言うのか?」
大軍師「分かりません。ですが、何かがおかしい事は確かなのです」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:32:50.50 ID:mBz8BlVAo<> 大軍師の言葉は不自然であったが、間違いでもなかった。
戦士父「大軍師の言う通りかもしれん」
ボス「……?」
自分の足で進んできたはずの道であるにも関わらず、理由がない。
何故この道を選んだのか、この方角を選んだのか。説明が付かないのだ。
あてもなくただフラフラと散策し、思いもがけぬ場所へ行き着くなんて事はよくある話だ。
しかしそれとこれとは違う。まるで何かに導かれるが如く、進んでいるのだ。
大軍師「……引き返しましょう」
南方司令「何?」
ボス「引き返すったって、どこに行くんです!?」
戦士父「引き返す事こそ敵の罠かもしれないぞ」
大軍師「ですがやはり、何かがおかしいのです。経験則からの独断ですが」
南方司令「まぁ、大軍師の判断に誤りがあるとは考えにくいのも確か」
戦士父「引き返すか」
大軍師「ええ。そう致しましょう」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:33:46.32 ID:mBz8BlVAo<> 引き返すという選択肢を実行に移した事は大軍師の洞察力と精神力の賜物。
結界という僅かな希望に区切られた領域を手さぐりで探すには、
暗闇の中という恐怖心と、誰かが一緒だという安心感が冗長して、
来た道を戻るという選択を引き出す事はなかなか容易ではないものだ。
だが、4人にとって折角引き出したその選択も、無駄なものであった。
戦士父「……?」
ズウウゥゥゥゥン
南方司令「何……だっ!? 足が重い――」
ボス「――――っ」
大軍師(これは敵の攻撃かっ? 動きを封じられた挙句、声が発せられない……っ!)
戦士父(いつだ、いつ攻撃を浴びせてきた? そんな素振りはなかったはずだ)
スローモーションのように流れるその光景。全員が誰かを助ける事はおろか、
自分自身がその攻撃らしきものから逃れる事すら困難であった。
大軍師(何とか風で……押し出すっ)
もがく大軍師の耳元に幻聴か、はたまた何かブツブツと声が聞こえ始めた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:34:19.48 ID:mBz8BlVAo<> ――「やめておきなさい。そんな事をすれば死にますよ?」
大軍師「!?」
戦士父(敵か!? いやこれは……)
他の3人を見てようやく、自分も身体が宙に浮いているという事に、各々は気付いた。
ボス(くっそぉ……っ!!)
――「諦めろよ。俺はお前だ。お前は俺に従えばいいんだ」
声の主は自分であった。これも不思議な表現であるが、まさしく自分の声であった。
南方司令(……憑依か)
この時、ボスを除く3人はその声の正体を憑依と判断。
憑依には2通りのパターンがある。1つは生者に対するもの。もう1つは死者に対するもの。
今回の場合は前者だ。生きているものに憑りつきその心身を乗っ取るのだ。
つまり憑依は心の中に隙を作り、そこへ入り込む事で対象を意のままに操る。
かつて天才が魔道士の夢魔を救ったように、精神に依存するところが大きい。
一同は同時に、憑依を防ぐべく威圧を放ち、精神を統一すべく心構えた。
が、それは既に布石にすぎず、4人は次なる攻撃へと晒される事となる。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:34:49.48 ID:mBz8BlVAo<> 戦士父(……!?)
グググッ
身体に違和感を生じる。宙に浮いた段階で自分の意思とはかけ離れているが、
更に四肢が自分の思うように動かない。動いていないわけではない。勝手に動くのだ。
ボス(――っ!!)
無論、混乱をきたす。しかし声を出せない今、叫びすら発せられない。
大軍師(幻術……? いや違う、これは全て実際に起きている出来事か……っ)
こうなるともう、どうする事も出来ない。ただ為すがままに攻撃を受けるのみだ。
やがて4人は、憑依していた影に取り込まれるかのように、宙へと浮いたまま、
黒い球体となって、ゆらりゆらりと上空を彷徨った。
タッタッタッタッタッ
召喚士「今こっちで何か感じたっ!」
盗賊「間違いない。一瞬だが、人の気配を感じたぞ」ズザッ
ジュニア「……誰もいねぇぞ」
召喚士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:35:19.10 ID:mBz8BlVAo<> 白虎長「ねぇっ、あれ……何かしら?」
指差す先に浮かぶ黒い球体。一同が一斉に、その怪しげな光景を目にする。
魔法剣士「魔物? いや、何か変な感じだな」
名代「ん? なんだろう……身体が重い……」
ズウウウウゥゥゥゥン
戦士「んなっ――」
周りの全てがスローになる。平常なのは頭の中だけだ。
青龍士官が何か叫んでいる。しかしそれは誰の耳にも届かない。
召喚士は咄嗟に感じた。これは敵の攻撃であり、似たような経験をした事があったからだ。
シュイイィィィィン
音もなく召喚獣ノームが呼び出されていた。音を消したわけではなかった。
召喚士は確かにいつも通り、召喚の声を叫んでいたのだが、叫べなかった。
ノームの効力により身体が軽くなると同時に、召喚士は次なる召喚を行う。
召喚獣シルフ。シルフのその力により、声を瞬時に取り戻した。
召喚士「ぷはぁーっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:35:52.23 ID:mBz8BlVAo<> 災難の手は止まらない。召喚士の耳元で召喚士の声が囁く。
だがその声はほんの一瞬で消失する事となる。召喚獣サラマンダーの存在だ。
サラマンダーの能力として、憑依状態の解除がある。
既にサラマンダーを召喚していた事は幸いであった。憑依攻撃を無効としたのだ。
召喚士は初めて災難の後手より切り抜けた。同軸に並んだ。
そして更に召喚士は、災難の先手をいくという行為を成し遂げて見せたのだ。
召喚士「行けっ! ウンディーネ!」
確証はなかった。だが可能性はあった。ノーム、シルフ、サラマンダー。
3体の基本精霊が打ち破る事の出来る攻撃が自身に加えられている。
だからこそウンディーネの能力で破る事が出来る、変化攻撃があるのではないかと。
考えたわけではない。身体が自然とそう、動いていた。そして予感は的中する。
災難が降り注ぐ前に、変化の攻撃はウンディーネにより打ち消された。
黒い4つの球体が人の姿へと戻り、その場に落ちたのだ。
召喚士「!?」
同時に闇の空間は、青白い光に照らされて、1つの世界を示し始めた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:36:39.67 ID:mBz8BlVAo<> ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……
男隊員「う……っげぇ」
押しつぶされそうな重圧が一同を襲う。身構える事すらやっとである。
青年兵「……っ」
今まで何体もの魔王と、何度も戦ってきたからこそ分かる事もある。
王子「次元が違う……こんな事……が……っ」
力や威圧だけで言えば恐らく、魔王イブリースが最も強かったであろうか。
だがそれこそを遥かに凌駕する存在感。それが魔王サタンであった。
魔道士「う……あぁ……ぁ……っ」
サモナー「これがサタン……か」
死を覚悟した。誰しもが。到底、勝ち目が見出せない。勝つ術が思い浮かばないのだ。
だが男は1人、果敢にも前へと足を進めた。恐怖はあるが、死は乗り越えた。
召喚士「……魔王サタン。貴様を倒しに来た!!」
サタン「……ほぉ」
長い1日が今、始まった。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:38:00.95 ID:mBz8BlVAo<>
召喚士「行けっ!コカトリス!!」
〜第六十三部〜
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/10(火) 18:39:31.66 ID:mBz8BlVAo<> きょうはここまで。ご支援ありがとうございました!
それではまた!失礼いたしまする〜!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/10(火) 18:43:09.51 ID:3VUVy8zDo<> >>1乙! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/10(火) 18:43:26.33 ID:3L02V4oao<> >>1乙!
ホントに待ち遠しくて長い1日になりそうなんすけど・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/07/10(火) 18:58:04.54 ID:n7XiA62Ro<> >>1乙
召喚士が活躍している・・・? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/10(火) 19:14:04.82 ID:kClt+US10<> あの超チョイ役がよくもまあここまで成長したな… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage <>2012/07/10(火) 19:19:31.00 ID:7O+REGB1o<> まぁ、主人公だしな
最後に美味しい所は全部かっさらって行くのだよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/10(火) 19:28:16.17 ID:X8N2NIDZo<> >>1乙!
基本召喚獣の効果が活躍してるとか胸熱だな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/10(火) 19:52:23.09 ID:CN/ppMygo<> >>1乙
ぞくぞくしてきた!続きが読みたいけど終わりが近づくようで読みたくない複雑な気持ち!
これが、恋? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県)<>sage<>2012/07/10(火) 20:42:18.84 ID:pL7e91n60<> >>1乙
>>264 いや変だよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/07/10(火) 21:58:08.30 ID:Wafkn3yio<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 00:11:38.78 ID:KN7Nvdkjo<> 基本召喚獣の能力が役に立つなんてな
最初から考えてたのか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 00:12:42.24 ID:HvP2TeBGo<> >>264
あ、それ殺意だ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/11(水) 02:13:24.17 ID:QELiqZTAO<> >>1おつ
基本召喚獣が活躍とか胸熱だな。役に立つの考えたというか元の精霊の基本設定しっかり決めといたから、この場面で使えたって感じかね?サタン戦見据えてじっくり考えてたなら素晴らしいけど <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/11(水) 02:23:08.93 ID:gjYjK0lz0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<><>2012/07/11(水) 03:34:17.59 ID:qQg6ObfAO<> あげあげ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/11(水) 18:28:02.58 ID:o5n2OGvwo<> …
マジシャン「さっきの光、間違いねーよなぁ!?」
師匠「間違いだろうがなんだろうが、すがるしかねぇ!」
マジシャン「それも……そうだなぁ!!」
ズッガアアァァァァン!!
インプ「いつまで逃げ回るつもりだァ!!」ヒュッ
師匠「しつっけぇなーくそ!!」
インプ「じゃあいい加減ッ、諦めなー!!」
師匠「言わせておけばぁ……」ザッ
マジシャン「バカヤロー! 相手にすんなっ!」
師匠「この程度の雑魚っ、召喚出来なくとも問題ねぇ!」ズザッ
インプ「バーカ。ニンゲン如きが地獄で、魔族に勝てるとでも思ってんのかヨッ!!」ヒュバッ
師匠「!?」
インプ「ちょっと本気を出せばほらッ、もう追いつけないジャン!」
マジシャン「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/11(水) 18:28:54.81 ID:o5n2OGvwo<> ドッゴオオオオォォォォン!!
インプ「ゲピィーッ!!」
マジシャン「だったら最初から本気出しとけや。俺が本気出しゃこんなモンだコラ!」
師匠「……っ」
マジシャン「ったく、何をムキになって相手してやがる」
師匠「仕方ねーだろ。サタンの元へ連れてくわけにはいかん」
マジシャン「アホ。あの程度ならいいんだよ」
師匠「よくねぇよ」
マジシャン「よくなくねぇよ! 問題は交戦してヤバイのが嗅ぎ付けたりしたら……」
ザンッ
マジシャン「……」
師匠「な……っ!?」
マジシャン「……ほれみろ。来ちまったじゃねぇかよ」
師匠「……っ」
2人の背後に真っ青な騎馬と、それに跨る魔物が無言で現れた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/11(水) 18:29:34.10 ID:o5n2OGvwo<> …
青竜士官「これが……魔王、サタン」
ジュニア「見かけによらず、とんでもねぇ威圧だな……ハッハ」
青白く仄かに光る空間の奥に潜む真っ黒な物体。影。
人の声を理解し、人間よりもやや大きな本体に生える四肢のようなもの。
しかし、顔や体のパーツともいうべきものはなく、影としか言い表せないモノ。
サタン「倒す、などという妄言が聞こえた」
召喚士「妄言じゃない! そう言ったんだ!」
サタン「倒す? このサタンを?」
召喚士「そうだ。お前を倒せば、全てが終わる:」
サタン「……」
召喚士「その為に5年もかけて、いや……何百年とみんなが戦ってきたんだ!」
サタン「ひっそりと大人しく、そう、いつ魔族に餌とされるか怯えながら……」フワァ
戦士「くるぞぉ!!」
サタン「小さく蹲り、短い生涯を悔やみながら惨めに終えていれば良いものを」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/11(水) 18:32:26.18 ID:o5n2OGvwo<> カッ!!
召喚士「行けっ! クジャタ――」
サタンの閃光が召喚したクジャタの暴風を一瞬の内に貫き、
そして同時に、クジャタ自身をもほんの僅かな瞬間で消し去った。
召喚士「ぐく……っ!!」ズザッ
魔道士「召喚士さんっ!!」
青龍士官「戦闘開始だ!! 召喚しろぉ!!」
その一言を合図に、、ありとあらゆる召喚獣が一斉にその場へ飛び出した。
ボス「いけええぇぇぇぇ!!」
アマゾネス「はぁーっ!!」
かつて単体相手に、これ程までの召喚獣が同時に攻撃を行った事があったであろうか。
その光景はまるで幻想的で、大勢の召喚獣が勇ましく進むさまはまるで絵本のようである。
しかし現実は絵本のように甘くはない。ましてや相手は魔王サタン。史上最強の相手なのだ。
召喚士「駄……目だ……っ」ヨロッ
サタン「怒りや笑いすら通り越して、最早、哀れだな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/11(水) 18:33:48.64 ID:o5n2OGvwo<> カッ!! ズゴガガガガガガッ!!
白虎長「きゃああぁぁっ!!」
青龍士官「バ……バカな……っ、あれだけの召喚獣が……たったの一撃で」
サタン「次は本体だ。直ぐ、楽にしてやる」
カッ!!
戦士「うりゃああぁぁ!!」
男隊員「戦士に続けぇ!! 魔法で壁をっ!! 盾を作るんだ!!」
ドッドオオオオォォォォン!!
ジュニア「防げるとは……思わねぇけどよ……っ!」
サタン「無駄な抵抗をするな。苦しむだけだ」
サモナー「抵抗しないと生きていけないのさ。人間はね」
玄武娘「リヴァイアサン!!」
水の先生「食らえぇーっ!!」
ドッドオオオオォォォォン!! ズガガアアアアァァァァ!!
サタン「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/11(水) 18:34:36.41 ID:o5n2OGvwo<> 夥しい大量の水がサタンを襲う。黒い影を後方へと押し流す。
かに見えたが、サタンは全く動じない。水が自ずからの意思で避けるかの様に、
黒い影を左右にすり抜け、背後の闇の中へと消えてゆく。
戦士「通じてねぇ!!」
サタン「通じると思うその考えが、既に死を連想させるな」
魔法剣士「減らず口を……ゴチャゴチャとぉ!!」
火の先生「水が駄目ならばっ、火じゃい!!」ゴウッ!!
大軍師「いけませんっ!」
魔法剣士「魔法剣……」
大軍師「サタン相手には少なくとも4行以上でなくば――」
魔法剣士「……4行!!」ジャキジャキッ
西方司令「片手に2本ずつの剣だぁ!? そんなんで振れっか――」
魔法剣士「おおおおぉぉぉぉ!!」
サタン「……」
魔法剣士の4行を付加した4つの刃が、黒い影をほんの少しだけ掠め取った。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/11(水) 18:35:43.06 ID:o5n2OGvwo<> すみません…今日はめっちゃ忙しすぎました…
というわけでここまでにて…すみません!!
ご支援ありがとうでした!それでは!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 18:37:05.18 ID:Fu+PhRkDO<> 絶望的だな
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/07/11(水) 18:38:01.77 ID:Klv8zwCzo<> 乙
サタンつぇ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/11(水) 20:14:04.09 ID:FyS2uB+Jo<> >>1乙
サタンの実態はモサモサアフロに口の回りをライン上に繋ぐ髭、腰に輝くチャンピオンベルト
と言ったところか…ふむ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 20:16:46.55 ID:bGlP7D+8o<> 戦争、飢餓、疫病、そして死
〜黙示録の4騎士〜
青はデスじゃないか・・・
勝てるのかよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 20:20:10.63 ID:U0aVbEaDO<> 1乙
サタンのモチーフはアームズのハンプティダンプティだろ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/11(水) 21:07:16.95 ID:GFsGcwPJ0<> >>1おつんつん
熱いねぇ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/11(水) 21:55:24.68 ID:QELiqZTAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/12(木) 03:29:19.51 ID:CaHnj99/0<> >>1 おつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:35:57.14 ID:CRefBJ6Uo<> シュンンンン……
魔法剣士「!?」
サタン「やるではないか。このサタンに単身、触れるとは」
魔法剣士(渾身の一撃だぞ……っ、それを……触れるだとぉ!?)
サタン「触れただけで良かったな。災厄は微量なものだ」
ドクンッ!!
魔法剣士「――!?」
突如、呼吸が乱れる。身体の内部に異常をきたしている事は明白だった。
魔法剣士「か……はぁ……っ!!」
サタン「肺を蝕まれたか? 呼吸が難しかろう」
魔法剣士「貴……様ぁ……何を……」ガクッ
召喚士「……っ」
苦悶に陥る魔法剣士を見て、召喚士はある事を思い出した。
召喚士「師匠やマジシャンさんは、サタンを傷つけた代償に持っていかれたんだ……っ」
それと同時に召喚士の脳裏には、ある疑問が1つ浮かび上がった。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:37:30.95 ID:CRefBJ6Uo<> 召喚士「戦士!!」
戦士「!?」
召喚士「前に来た時っ! ここには宮殿があったはずだよね!?」
戦士「……そういやそうだな。何かおかしいぞ、これ」
召喚士「師匠はかつて、サタンの頭部をコカトリスで石化したと言っていた」
盗賊「……頭部? そんなものは見当たらないぞ」
召喚士「そうなんです。あの影は、サタンであってサタンじゃない!」
大軍師「成程。つまるベルゼブブのように、本体は別にあると」
召喚士「……分からないんです。あの影も本体のような気がするし」
戦士「とにかく、現状打破するしかねぇ。どうすんだ?」
召喚士「……」
大軍師「五行、ですね」
召喚士「……ええ。それしか通じないって事でしょう」
大軍師「畏まりました。速やかに編成致しましょう。魔法チームはこちらへ」
魔道士「はいっ!タッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:40:19.64 ID:CRefBJ6Uo<> サタン「しかし、不思議な事象だな」
青龍士官「攻め続けろぉ! 怯むなぁ!」
玄武娘「はいですのっ!!」
サタン「魔族、人間、召喚獣。別世界の住人が一堂に会し、戦っている」
帝「何としても隙を作り出すのだ!」
王子「我に力を貸したまえ……セクメト!!」
サタン「本来ならば決して有り得ぬ事象が有り得ている」
大軍師「五行、行きますよ!」
水の先生「ああっ。水ならば……任せてくれ!」
サタン「魔族は人間を支配し、肉体を食らう選択をした」
召喚士「戦士っ! 前衛頼む!!」ザッ
戦士「任しとけっ!!」
サタン「召喚獣は人間に深く介入せず、精神同士を共有し得る選択をした」
南方司令「我らも続くぞ!」
西方司令「おおぉぉ!! 剣なぞ要らん!! 拳で語ってくれらああぁぁ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:41:17.76 ID:CRefBJ6Uo<> サタン「元は同じであろうに、支配と共存でこうも差が出たものか?」
召喚士「行けええぇぇぇぇ!!」
サタン「……そんな事は最早、どうでも良い事だな」
召喚士「コカトリスーッ!!」
シュイイイイィィィィン
サタン「……?」
召喚士「初めて戸惑いを見せたなっ、サタン!」
サタン「戸惑い……。そう見えるのならば戸惑いなのかもしれぬな」
コカトリス「この感覚……かつて味わった覚えがある」
サタン「出たか、コカトリスよ」
コカトリス「サタン……!? そうか、ここは地獄か。道理で嫌な感覚なわけだ」
サタン「かつて貴様には苦汁を舐めさせられた。礼はするつもりだ」
コカトリス「ならば再び、味わうがいいっ!!」
サタン「奇跡は二度と起こらぬ。肝に銘じて挑む事だ」
コカトリス「笑止っ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:41:55.09 ID:CRefBJ6Uo<> もう20年も前に遡る。魔王サタンへ挑んだ再来の朱雀先生。
その男の最も得手とした召喚獣がこのコカトリスである。
コカトリスは邂逅する。あの時の情景を。そして重ねあわせ、即座に判断する。
コカトリス(あの時とは違う。そして、サタンは私を恐れている。警戒している)
サタン「……」
かつて共に戦った戦友とは、既に別れを告げた。今は新たな戦友が居る。
朱雀先生の名を引き継ぎ、ここ数年間ずっと、苦楽を共に過ごしてきた。
前の戦友ほど長い間、居たわけではない。だが中身は負けぬくらい濃密なものであった。
だからこそ召喚士をかたせてやりたい。コカトリスにはそんな思いが芽生えた。
普段ならばそこまでの事は決して、思ったりはしないであろう。
だが何故かこの時ばかりは、そんな思いに駆られた。
地獄というフィールドであるが故に、いつものような力が発揮出来ない。
それでも強い思いがそれを打ち消すかの勢いで湧き出してきた。
あの時と同じように、コカトリスは冷たい灰色の吐息を放った。
あの時と同じように、両翼を大きく広げ、一直線にサタンへと羽ばたいた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:42:48.44 ID:CRefBJ6Uo<> コカトリス「はああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「芸のない奴だな」
余裕を持ったような口調のサタンではあるが、コカトリスの石化に対し、
これと言って打てる手は持ち合わせていなかった。
サタンは五行、最低でも四行より劣る攻撃をほぼ無効とする事が出来る。
仮に攻撃を当てたとしても、その代償として価値のある力を相手より奪い取る。
再来の例で言えば、師匠が頭部石化の引き換えに臓器の半数以上を、
マジシャンが強大な四行を放った事により、魔力の半数を剥奪された。
先程の魔法剣士も同様に、かすり傷を負わせた代償に、肺の一部を奪われたのだ。
そう。つまりコカトリスの攻撃は、どういう事か、サタン対しても通用するのだ。
石化攻撃は五行属性を持たぬ無属性である事が要因とも取れるが、推測に過ぎない。
理由はともかく、サタンに通用する武器の1つである事に変わりはない。
そして通用するという事は、裏を返せば代償、災厄を得るという事にも置き換えられる。
仮にコカトリスの攻撃がサタンに通じたとしても、その代書はコカトリスには降りかからない。
全ては召喚主である召喚士に及ぶのだ。そしてそれを、コカトリス自身も理解している。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:43:30.75 ID:CRefBJ6Uo<> コカトリス(このまま直撃すれば、召喚士に被害が及ぶ)
召喚士「……」
コカトリス(だが、だからとて遠慮などすれば、それこそ召喚士にとって無礼というものだ)
召喚士「頼む……コカトリス!!」
コカトリスは召喚士の気持ちを十二分に理解していた。
理解した上で、召喚士の出す魔力の全てを力に代えて、攻撃を放った。
サタン「……」
魔王に避ける術はない。コカトリスの身体はサタンの物体を貫き、
その背後でくるりと旋回し、追撃の吐息を打ち放った。
青年兵「石化の連続攻撃っ!!」
男隊員「……どうだ!?」
ズッガオオオオォォォォ!! ビキキイイィィ!!
サタン「……」
コカトリス「……」バシュウウゥゥ
召喚士「……手ごたえは……ある!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:44:41.20 ID:CRefBJ6Uo<> 黒い影が瞬く間に石化を始める。攻撃が通じたという証拠だ。
だがそれと同時に、召喚士の身体も蝕まれ始めたのである。
召喚士「――――っ!!」ドクン
魔道士「召喚士さんっ!!」
召喚士「か……っは……!!」
蹲り吐血を繰り返す召喚士。その異変に周囲の皆が慌てて駆けよった。
戦士「しっかりしろぉ!!」
召喚士「ぐ……っぶ」
サモナー「治療を!」
賢者「……出来るかな……ふぅ」
召喚獣を除けば、この中では唯一とも言える回復技術を持つ賢者。
彼のその言葉に嘘偽りはなく、回復魔法を施すものの、やはり召喚士に変化はない。
賢者「……駄目だね。傷のたぐいじゃないよ……ふぅ」
南方司令「護衛するぞ」ザッ
大軍師「サタンの動きは封じました! 今ですっ!」バッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/12(木) 17:47:02.45 ID:CRefBJ6Uo<> 魔道士「やあぁーっ!!」
水の先生「いけぇ!!」
火の先生「手は抜くなよぉ!!」
幼女「くぅーっ!!」
ジュニア「これで……終わりだぁ!!」
白く輝く五行の光が、岩の塊と化したサタンめがけて放たれた。
ドッドオオオオォォォォン!! ガガアアアアァァァァ!!
戦士「いけ!! 決めちまえっ!!」
大軍師「1人が 五行を担えば負荷は大きい挙句、反撃も大きいですが」
青年兵「合体五行ならそれも緩和できる、ですね?」
大軍師「ええ。あとはこれがどの程度通用するのか……」
召喚士「駄……目だ」
青年兵「!?」
召喚士「もっと、もっと撃たないと……っ」フラッ
五行の光は空間の天井を貫き、遥か上空へと立ち昇っていった。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/12(木) 18:03:40.46 ID:CRefBJ6Uo<> 連休明けから本気出します!多分……
投下少なくてごめんねごめんね…それでは失礼致します
今日もご支援本当にありがとうございます!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/12(木) 18:15:35.21 ID:DxaltNgDO<> おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/12(木) 19:56:09.57 ID:bz90RZEAO<> 代償として王子のチンコ持っていかれないかな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/12(木) 20:24:19.35 ID:fu9UgtEBo<> >>1乙
お、召喚しはどこが持ってかれたんだ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/12(木) 21:40:09.50 ID:gJk3yjMTo<> やっぱりペニスじゃねーの <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)<>sage<>2012/07/12(木) 23:29:40.84 ID:34XKKcKAO<> そして召喚子へ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/07/12(木) 23:58:30.09 ID:LQT0v3qto<> >>300-301
全力で期待!!
魔道士ちゃんを守るためにも!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/13(金) 01:40:10.28 ID:yTIk7E2AO<> >>1おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/13(金) 12:32:18.79 ID:6Fxi3/oO0<> >>1 おつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/13(金) 17:54:27.77 ID:e0z/aJpeo<> 〜地獄、外部〜
師匠「……っ」
マジシャン「だーから嫌だったんだ……よぉ!!」
ドッドオオオオォォォォン!!
マジシャン「――!?」
師匠「早いっ!!」
マジシャンの速攻に隙はなかった。しかし魔物はその魔法攻撃を軽く避けてみせた。
姿だけではない。その回避行動だけで、この魔物が只者ではないと容易に理解出来る。
そして獅子の兜をかぶり、甲冑姿の魔物はドスの利いた低い声でゆっくりと語りだす。
――「異界の者よ、この地獄へ何用だ」
マジシャン「……っ!!」
師匠「待てっ!」
戦う意思を見せるマジシャンを制し、師匠がその問いかけに答える。
師匠「我が名は師匠。こっちがマジシャン。我々は魔王サタンを倒しに地獄へ来た」
――「……ほぉ、サタンを」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/13(金) 17:55:15.76 ID:e0z/aJpeo<> 師匠「しかし思わぬ反撃を食らい、ここまで来てしまった。それだけだ」
――「成程。理由は理解した」
師匠「それは何よりだ。すぐに戻――」
――「だが、侵入者は速やかに排除しなくてはならぬ」ジャキッ
師匠「!?」
――「覚えておくが良い。我が名はサブナック。二度と会わぬ事を祈るぞ」
サブナックと名乗る魔物が手にした巨大なスピアが螺旋状に突き放たれた。
骨格から肉と皮をそぎ落とすかと勢いで噴き付ける暴風は、地面を抉り、
師匠とマジシャンの身体をその場よりあっという間に消し去った。
サブナック「望み通りサタンの元まで送ってやった。まぁ、生きていればの話だがな」
ザッ……ドウンッ!!
青い馬が跳び、激しく抉れた大地と、動かなくなったインプだけが転がっていた。
サブナックにより吹き飛ばされた2人は、遥か彼方の岩壁へと埋まっていた。
死んではいない、生きている。しかし意識はない。あんな一撃を食らえばそれは当然だ。
高くそびえる岸壁の横には、巨大な宮殿が禍々しさと白い光柱を放っていた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/13(金) 17:55:51.48 ID:e0z/aJpeo<> …
その宮殿内部、黒い空間が五行の光に貫かれ、振動していた。
美女「ちょっと……何これ!?」
格闘家「空気が震えているのか……っ?」
白虎長「見てっ!! サタンが……っ!!」
盗賊「!?」
空間が歪む。サタンの影に闇が吸い込まれるかのように流れ込んでゆく。
自分の周囲を物凄いスピードで流れる闇は、時折、青白い光を輝かせ、
まるで夜空が1ヶ所に集っていくような、不思議ながら幻想的な光景に見えた。
召喚士「――――っ!!」
その直後、強い耳鳴りと同時に、呼吸が出来なくなった。
まるでその場にある空気が一瞬で失われたようでった。言わば真空状態へと陥ったのだ。
真っ白に広がる空間の中で召喚士はふと、まるで召喚界のようだ、と感じた。
そしてすぐさま息が出来ない事に慌てるが、その直後、更に慌てる出来事に遭遇する。
召喚士「……俺……!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/13(金) 17:56:23.10 ID:e0z/aJpeo<> サタンが居た場所に自分の姿がある。息苦しさなど吹き飛び、
周りの景色と同様、頭の中まで真っ白になっていた。
落ち着きを取り戻す間もなく、目の前は光に包まれ、回りの空気は元通りとなった。
オオオオォォォォ……
召喚士「……っ!?」
だだっ広い宮殿。紛れもなくその宮殿は、かつて天才と共に訪ねたサタンの居場所であった。
大軍師「こ……れは……っ」
戦士「ここがサタンの宮殿だ!!」
アマゾネス「ここが? では先程のは何だというのだ!?」
召喚士「あれも……さたんだよきっと……ごほっ!」
戦士「召喚士っ! 大丈夫か!?」
召喚士「……うん。致命傷じゃない」
魔道士「でも……っ」
盗賊「……来るっ!!」
ジュニア「!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/13(金) 17:58:07.46 ID:e0z/aJpeo<> 格闘家「な……んだっ、この感――」
ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
宮殿全体が揺れる。足元から突き刺さるような恐怖が、威圧が押し寄せる。
いつの間にか召喚士は自分の姿を見失っていた。ただそこには代わりに、
黒い影が球体となり、魔王サタンの核として静かに存在していた。
召喚士「く……っ!」
咄嗟に攻撃を仕掛けようと試みる召喚士であったが、時既すでに遅く、
サタンの核は何かに包み込まれ、次第にどんどん膨張を始めていった。
時空が歪む。空間に少しずつ、うっすらと巨大な魔物の姿が現れ始める。
地鳴りと地響きと共に、魔王サタンが目に見える形で一同の前へと姿を現した。
巨大などという一言で済ませても良いものかどうか。サタンの新たな姿は、
文字通り山のような大きさで、それでも見えている部分は胸部より上だけであった。
王子「……で、でかい……な」
帝「これは正直、倒せる気がせぬな」
その場の誰しもが絶望や驚嘆を通り越し、開いた口が塞がらない状態であった。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/13(金) 21:28:50.96 ID:gEyRY2CDO<> お、乙? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/14(土) 00:00:33.50 ID:1jrQpddoo<> >>1乙
ワンダと巨像のような感じだな
見上げても上が霞んで見えないほどの巨人とは <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/14(土) 01:17:45.10 ID:dnNo/t8AO<> >>1おつ
サブナックさんやたらかっこいい風貌してんのな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/14(土) 03:30:33.40 ID:anmRSpKd0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/14(土) 12:37:08.47 ID:eeUANXLIO<> さーたん♩ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/14(土) 12:39:27.89 ID:nyZwJaGDO<> 青い巨星サブナックたん <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/16(月) 16:58:36.23 ID:Mz9lD6cB0<> サタンたん
サンタさん
あれ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/16(月) 19:29:30.13 ID:pIwq4fBDO<> 年内にはプロローグ終わりそうな感じかな? <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 21:59:23.71 ID:c/v7vtyGo<> 白虎長「ひゃあ〜。おっきいですねぇ〜!」
ジュニア「もう怖いとかそういうモン全部通り越して、笑えてくるぜ……ハッハ!」
サタン「……」
戦士「大したこたぁねぇよ。でけぇ魔物なんざ腐るほど相手してきた」
召喚士「戦士の言う通りだよ。今までだって戦ってきたじゃないか」
青年兵「牛魔王」
魔道士「そうですよ! 牛魔王だって大きかったですよ!」
盗賊「だが、上半身だけで牛魔王のような大きさだぞ」
青龍士官「デカイから強いというわけでもない。速さでかき回してやれ!」
朱雀嬢「そうですわっ!」
アマゾネス「行けっ、ワルキューレ! 相手は動けん。背後から強襲するのだっ!」
大軍師「うまく動きを封じさえすれば、タイミングを見計らって五行を叩き込めますね」
青年兵「はい。五行の準備に入りましょう」
大軍師「各自、移行して下さい」
召喚士「……はい」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 22:00:18.59 ID:c/v7vtyGo<> 青龍士官「いけぇーっ!!」
ワイバーン「ウオオオオォォォォ!!」
アマゾネス「続けぇ!」
朱雀嬢「空中戦で負けるわけにはまいりませんわ!!」
戦士「いいぞっ! 地上と空中、両方から仕掛けりゃ、あの図体じゃ避けられんぜ!」
名代「召喚士殿、いきますか」
召喚士「名代さん、大丈夫です」
名代「……?」
召喚士「五行は俺、1人でいけます」ザッ
名代「召喚士殿!」
青年兵「召喚士さんっ!! 無茶は――」
大軍師「いや、ここは朱雀先生にお任せ致しましょう」
召喚士(出来るはずだ。5属性召喚……)
サタン「…………」
召喚士(命に関わらない、ギリギリの合体召喚。今なら感覚で放てるはずだ!) <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 22:01:33.27 ID:c/v7vtyGo<> バシュウウゥゥゥゥ!!
白虎長「いいわよっ、もっと空中からかき回してっ!」
女隊員「隙が出来てるッスよ!!」
召喚士「……行け」
シュイイイイィィィィン
召喚士「サラマンダー、ウンディーネ、シルフ、ノーム……座敷童子!!」
5対の召喚獣が金色の光を放ち、1つの細い光となる。
その光は次第に太く、長く変化をし、サタンを取り巻くように絡みつく。
美女「あれは……龍!? 金色の龍……っ」
盗賊「そうだ。あれこそ召喚士の5属性召喚士!」
召喚士「サタン、これでお前も終わりだ!!」
光がサタンの体内を蝕み、巨大な1つの金色の輝きを解き放つ。
サタン「ゴ……オオ……ゴガアアアアァァァァツ!!」
地響きのような轟音が鳴り響いた。サタンの悶絶するような咆哮だ。
召喚士が5属性召喚がサタンを捉えた証拠であった。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/16(月) 23:07:42.04 ID:Lc7DanVCo<> サタン「私に真の力があると思っているようだが。そんなものは無い」
おっさんs「過去の因縁とか忘れたぜ」
ご愛読ありがとうございました
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 23:20:09.97 ID:c/v7vtyGo<> ドッドオオオオォォォォ……
男隊員「やった……か?」
戦士父「そうは思えんがな」
戦士「だがもしそうだとしても、ダメージはかなり与えられたはずだ」
魔道士「ええ!」
召喚士「ど……う……」
ドクン
召喚士「!?」ガクッ
戦士「召喚士!」
召喚士「大丈……夫」
青年兵「あれだけの召喚だ……っ、無事なはずがない……」
サモナー「……っ」
剣士「サタンは……」
サタン「…………オオォォォォ」
西方司令「何っ!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 23:21:28.69 ID:c/v7vtyGo<> ゴッガアアアアァァァァ!!
朱雀嬢「きゃああぁぁーっ!」
玄武娘「朱雀嬢ちゃん!!」
アマゾネス「馬鹿な……っ」ドサッ
美女「ウソ……でしょ……?」
青龍士官「あれだけの召喚獣を……」
サタン「オオォォォォ……」
青龍士官「たったの……一撃……だと……ぉ」ドシャッ
金色に包まれたサタンが放った拡散する光。
その一撃、たったの一撃で空中の召喚獣全てが消滅した。
サタン「……つまらぬ」
ジュニア「!?」
サタン「五行であれば倒せる、そんな浅はかな嗜好」
弓使い「ま、まさか……無傷だって言うの……っ?」
サタン「巨大であるが故に、遅いなどと決め付けるその一辺倒な戦術」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 23:22:00.52 ID:c/v7vtyGo<> 召喚士「……っ」ヨロッ
サタン「何もかもが浅はかであり、人間の知恵として限界なのであろうな」
ジュニア「……バケモノめっ、こりゃあちょっと……ヤバイかもな」
水の先生「五行が通じないならば、どうやって倒せばいいんだ……!」
青年兵「通じないなんて事、あるはずがない……っ」
大軍師「同感ですね。何か、あるはずなのです」
南方司令「その何かを探っているうちに、全滅するぞ」
男隊員「させっかよ、そんな事は」
戦士「召喚士っ! 起きれっか!?」ダダッ
召喚士「ありがとう……っ」グッ
盗賊「どうする?」
魔道士「私達で、何とかできないでしょうか……」
戦士「五行が効かない、なんて事はないよな?」
召喚士「ああ。通じないはずはないんだ。でも、今のままでは……」
戦士父「戦士、ゾディアックをよこせ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 23:22:42.08 ID:c/v7vtyGo<> 戦士「!?」
戦士父「ゾディアックに五行を限界まで付加して、叩き込む」ザッ
戦士「親父っ!」
戦士父「外部からが無理なら、内部に直接叩き込むのみだ」
戦士「無茶を言え! んな事したら……」
戦士父「死ぬ? だからどうした。サタンを倒さねば全てが死ぬんだ」
戦士「……っ」
戦士父「俺の命なんざどうでもいい。早くしろ」
戦士「……だからって」
召喚士「戦士父さん、駄目です」
戦士父「今の話が聞こえなかったのか?」
召喚士「もう少しだけ時間を下さい。必ず、攻略の糸口を掴んでみせますから」
戦士父「……死ぬぞ?」
召喚士「死にません。絶対に」
戦士父「……分かった。何とか時間を稼ぐ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 23:23:59.47 ID:c/v7vtyGo<> 召喚士「ありがとうございます……」
戦士「だからってどうすんだよ!?」
召喚士「4人でサタンに攻撃しよう」
魔道士「4人で、ですか?」
召喚士「何かヒントを、サタンを倒すヒントを見つけるんです」
盗賊「……そうだな。この4人ならば動きもとりやすい」チャキッ
戦士「しゃーねぇ。今まで修羅場潜り抜けてきたパーティーだ。サタン相手だろうが……」
召喚士「うん。うまく連携をとれば、好きにはさせないよ」
戦士「おっしゃ! やってyろうじゃねぇか。行くぞ、盗賊!」ジャキッ
盗賊「……ああ」
魔道士「精一杯、援護しますっ!」グッ
召喚士「……行けっ! コカトリス!!」
シュイイィィィィン
召喚士「5年間の集大成、見せてやる!!」
コカトリス「ああ。みせてやれ召喚士、お前の本当の強さをな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/16(月) 23:28:25.41 ID:c/v7vtyGo<> 大軍師「まずは朱雀先生の五行が効いたのかどうか、ですね」
青年兵「ええ。効いているのならば連続で叩き込めばいい」
大軍師「しかし効いていないのであれば、戦術を立て直す必要があります」
ジュニア「サタンの余裕っぷりからすると、あんま期待できねーけどな」
大軍師「分かりませんよ?」
戦士父「朱雀が仕掛ける。サタン攻略の糸口を見つけるそうだ」タタッ
青年兵「我らも続きましょう」
大軍師「各自、一旦編成を解きます。各々、動き易い形へスイッチを!」バッ
剣士「あっちは朱雀パーティーか。ならば僕らも!」
弓使い「ええっ。行きましょう! 幼女、行くわよ!」
幼女「うんっ!」タタッ
男隊員「特遊も4人で攻めるぞ!」
ボス「了解!」
格闘家「……了解」グイッ
女隊員「了解っス!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/17(火) 01:09:16.78 ID:WKdYjIYAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)<>sage<>2012/07/17(火) 07:18:48.27 ID:6HsqUlVBo<> 大軍師「はーい、仲の良い人でパーティ組んでサタンに攻撃してー」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/17(火) 08:28:20.04 ID:RJGSy7wAO<> >>329
ビクッ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/17(火) 08:35:07.77 ID:hmSdXGEoo<> >>1乙
この編成だとグループ作りに漏れるのは美女あたりか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/17(火) 09:39:01.51 ID:DeWBTZDDO<> 魔法剣士も漏れるから大丈夫だ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/17(火) 12:36:46.29 ID:8Bvmx1hr0<> >>1 おつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/17(火) 17:48:20.91 ID:+OkOfbHYo<> 圧倒的な力を持つ魔王サタンを攻略すべく、新たな戦術へと移行する中、
援軍に駆けつける一同の目には、驚くべき光景が映り込んでいた。
盗賊「……しっ!」ビュオッ
戦士「っらああぁぁ!!」
流れるような滑らかな動きで、盗賊がサタンの前方より側面へ、
更には崖を駆け上がるようにサタンの体を飛び跳ねて登って行く。
その様子を下から眺め、アイコンタクトを取りながら、戦士は地上より、
サタンの隙を窺うべく懐に潜り込み、にわかに牽制の攻撃を仕掛け始める。
戦士「コイツにとっちゃ、虫に刺された以下なんだろうが、それでも構わねぇ!」
盗賊(戦士が地上でかき回してくれている。お蔭でこちらへの意識が減っているな)
戦士(盗賊の奴、随分とまぁ、うまく立ち回るようになったじゃねぇか)
互いが互いを理解しているからこそ、離れた場所であってもうまく連携が取れている。
この4人で冒険を初めて5年以上。結成当初は互いの足を引っ張る事も多々あったが、
今となってはそれももう懐かしい思い出。そう思えるところまで達していた。
戦士「でっりゃああああぁぁぁぁ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/17(火) 17:48:48.59 ID:+OkOfbHYo<> ガキイイィィィィン!!
戦士「ビクともしねぇ……っ、だが!」
召喚士「コカトリス!!」
コカトリス「おうっ!」バシュッ
サタン「またか。単純な攻撃だな」
サタンは前衛の攻撃に合わせ、隙を突くコカトリスへ警戒のシグナルを発する。
特に体の動きはない。しかし、コカトリスの正面、サタンの脇腹あたりであろうか、
突如大きな穴が開き、そこから閃光が拡散する。
戦士「きたぞっ!!」
コカトリス「拡散型は……厄介なものだな!」
愚痴をこぼしながらも、コカトリスは閃光を回避し、更に前へと羽ばたく。
コカトリス「ぬっ!」バチィ!!
男隊員「被弾したっ!」
青年兵「いやっ、かすっただけです! まだいけますよ!」
サタン「大したものだな。だが、甘い」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/17(火) 17:49:18.99 ID:+OkOfbHYo<> 今度は上空より降り注ぐ閃光。もはや逃げ道はなく、蝶を捉える蜘蛛の巣のようである。
魔道士「やあぁーっ!」
ドッドオオオオォォォォン!! ゴガガガガッ!!
サタン「……?」
上空をドーム状に、土の壁が覆い、コカトリスへの閃光を妨げる。
玄武娘「凄いですの……っ。これが、連携……」
サモナー「一切の無駄がない。本当に凄い……いや、そんな一言では済ませられないな」
サタン「この程度の魔法で、防ぐ事が可能だと?」
ギュバッ!! ガッカアアアアァァァァッ!!
魔道士「ま、まだくるのぉ!?」
土の壁が破られる。隙間より突き刺さる閃光がコカトリスを襲う。
戦士「甘いんだよぉ!!」ダッ!!
ズッガアアアアァァァァ!!
戦士「ぐ……っくううぅぅ!!」
サタン「盾で防ぐだと? 貴様、その盾……ただの盾ではないな?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/17(火) 17:49:47.16 ID:+OkOfbHYo<> 戦士「てめぇを倒す為に、命をかけて作ってくれたんだよおぉ!!」
盗賊「ようやく辿り着いた」バッ
サタン「何?」
突如、顔の前に現れた埃のように小さな盗賊に、サタンは一瞬、戸惑いをみせた。
盗賊「藤蔵奥義……風林火山!!」ババババッ
めまぐるしく動く両手の指。盗賊が風林火山の印を結んだのだ。
盗賊「はあぁーっ!!」
ドッドオオオオォォォォン!! ズガカアアアアァァァァ!!
サタン「――――ッ」
召喚士「今だぁ!!」
コカトリス「おおおおぉぉぉぉ!!」
至近距離にて風林火山を浴び、完全に虚を突かれたサタン。
その下部では、コカトリスがサタンめがけ突撃を敢行しようとするが……。
召喚士「コカトリス!! ブレスだ!!」
コカトリス「何っ!? 間に合うか……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/17(火) 17:50:18.59 ID:+OkOfbHYo<> ゴッゴオオオオォォォォ!! ビシビシビシッ……ピキィ
青年兵「第3の攻撃ではなく、通常の吐息……っ」
朱雀嬢「咄嗟に、何か……察したようですわね……っ」
青年兵「朱雀嬢さん、大丈――」
朱雀嬢「大丈夫とか大丈夫じゃないとか、ここまできたら関係ありませんわよ」
青年兵「……分かりました。されならば共に、戦いましょう」
朱雀嬢「もちろんですわ」ザッ
シュウウウウゥゥゥゥ……
戦士「召喚士、どうした!?」
召喚士「何か嫌な予感がしたんだ。突撃はまずいって」
盗賊「……」スタッ
魔道士「サタンがまだっ、動きますよ!」
サタン「……」ズズッ
戦士「もういっちょ行くぞ!」
魔道士「はいっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/17(火) 17:50:58.55 ID:+OkOfbHYo<> 剣士「見とれている場合じゃないな。こっちも行こう」
幼女「うんっ!」
キュイイイイィィィィ……ドッドオオオオォォォォン!!
ジュニア「なんつう火力だ……っ。あんな少女が……」
魔法剣士「どけ」バッ
各々が威勢を取り戻し、朱雀パーティーの4人に続く。
互いに連携の取れたコンビネーションを見せる剣士、弓使い、幼女の3人。
単身ながら圧倒的な火力と技術で攪乱する魔法剣士。
初代、先代に勝るとも劣らぬチームワークで攻守に貢献する特遊4名。
南方司令「アルティメットオオォォォォ……ジャスティスパアアァァァァンチ!!」ゴアァ!!
西方司令「えーと……ああダリィ!! なんたらかんたらパンチ!!」ゴアァッ!!
戦士父「付加を頼む」ジャキッ
火の先生「任せておけいっ!」
水の先生「火と水……支えきれますかっ!?」
戦士父「相反する2行だろうと、まとめて打ち込んでくれる!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/17(火) 17:59:06.04 ID:+OkOfbHYo<> 大軍師「一気に息を吹き返しましたね」
青年兵「ええ。召喚士さん達のお陰で、士気も高まりました」
大軍師「それで、どうです?」
青年兵「動きを見てはいるんですが、特にこれと言って変わったことは……」
大軍師「やはりそうですか」
青年兵「唯一は先程、盗賊さんが4行を仕掛けた場面ですね」
大軍師「はい。一瞬停止し、コカトリスの石化を浴びておりました」
青年兵「石化部分も回復はいないようです。石のままですしね」
大軍師「……5属性召喚の際も、その瞬間だけはサタンの動きが止まっていた」
青年兵「まさか……」
大軍師「いやっ、しかし……もしそうだとしてもこの作戦は流石に……」
青年兵「……っ」
大軍師「……1度だけ、試してみますか」
青年兵「価値はあると思います」
大軍師「……承知致しました。早速、策を練りましょう」ザッ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/17(火) 18:22:06.72 ID:+OkOfbHYo<> 相変わらず短いですが今日はここまでにて…
連休中もご支援ありがとうございました!それではまた!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/17(火) 18:24:45.54 ID:DeWBTZDDO<> やっぱりぼっち魔法剣士たん…
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/17(火) 20:41:03.95 ID:3Jk4BHmAO<> ケルベロス連れてくればよかったのに <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/07/17(火) 22:07:18.30 ID:jAu74FdSO<> アヌビス! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/17(火) 23:18:32.31 ID:hJBm6kZho<> 天地魔闘の構えや! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/18(水) 01:05:08.75 ID:ALy77h9AO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/18(水) 05:40:48.77 ID:WR1AVkwF0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/18(水) 08:22:23.47 ID:wvlvVYcAO<> >>1乙んつんであります! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:01:41.59 ID:nab7Got7o<> 盗賊「くっ!」ズザッ
サタン「単調だな。よくかわしてはいるがな」
男隊員「くんぞぉ!!」
ビュオッ!! ドッゴオオオオォォォォン!!
戦士「たかが拳を振り下ろしただけで……天地がひっくり返ったみてぇだ……っ」
格闘家「しかし、力を合わせれば支えきれます」ググッ
戦士「ああ。ここで俺らが支えなきゃ、どうしようもねぇんだ!」
帝「名代っ、毘沙門天だ」
名代「御意に」ズザッ
王子「我に力を貸したまえ……セクメト!!」
男隊員「いいぞぉーっ! 押し返せぇ!!」
女隊員「ふんぬああぁぁーっ!!」
サタン「力攻めで攻略出来ようなどと思っているのか? いや、否」
召喚士「……」
サタン「たかが人間と言えど、そこまで愚かではないだろう」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:02:12.96 ID:nab7Got7o<> ドッドオオオオォォォォン!!
サタン「力で押すならば、このサタン、退くまでよ」
戦士「何っ!?」
サタンは力で攻めるも人間の思わぬ反撃にすんなりと諦めを見せ、
再び、拡散閃光による間接攻撃へと戦術を変更した。
剣士「なっ!?」
ガッカアアアアァァァァッ!!
幼女「くうぅーっ!」
魔道士「もっと、もっと土行を……っ!」
ジュニア「うーりゃああぁぁ!!」
ドッドオオオオォォォォン!! ゴガゴゴゴゴゴッ!!
魔法剣士「いとも簡単に、攻め手を変えてくるとはな」チャキッ
男隊員「今までの魔王とは根本的に違う。力一辺倒じゃねぇ」
大軍師「傲慢や警戒などといったものではありませんね、これは」
青年兵「ええ。そもそも考え方が違うんです。恥やプライドすらもない」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:02:41.04 ID:nab7Got7o<> 賢者「サタンはサタンである……だね。ふぅ」
魔法剣士「それで、どうする?」
大軍師「通常攻撃、魔法攻撃の類は一切通じていませんね」
青龍士官「単体の召喚攻撃もだな」
青年兵「やはり五行しか通じない……っ」
西方司令「だからどうするんだっつってんだよぉ!!」
大軍師「あちらが忠実な戦いぶりならば、こちらも合わせるだけですね」
ボス「……?」
大軍師「ご存じないですか? 戦闘における基本を」
南方司令「正義は勝つ、という事か?」
大軍師「違います。三竦みです」
ジュニア「三竦み? ジャンケンポン……ってか?」
青年兵「通常攻撃は召喚術に強く魔法に弱い。魔法は通常攻撃に強く召喚術に弱い」
大軍師「そして召喚術は魔法に強く通常攻撃に弱い、というものです」
男隊員「魔道学校や国軍で一番最初に習う事だな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:03:09.64 ID:nab7Got7o<> 大軍師「戦いの基本であり、理想であり、真理なのかもしれませんね」
サモナー「普段は分かっていても、面子や状況でなかなかうまくはいかないけれどね」
男隊員「なんたって召喚獣と戦う場面なんざねーからな。ヒャハハ」
青年兵「……今ここには、その三竦み全てのスペシャリストが揃っています」
大軍師「ましてや相手は戦い方は基本中の基本。やらぬ手はありません」
剣士「つまり相手が物理攻撃を仕掛けてきたら……」
弓使い「魔法で攻撃。魔法がきたのなら、召喚獣で攻撃……って事ね」
王子「しかし相手は召喚獣を使ってくるわけではないぞ?」
大軍師「そこが肝なのです」
南方司令「どういう事だ?」
大軍師「先手を取りつつも、あっという間にカウンターを仕掛けられる戦術です」
女隊員「えっと……よく分からないッス」
大軍師「普通に戦っていれば分かりますよ。普段もやっている事ですから」
青年兵「では行きましょう。前衛も苦しそうです」
大軍師「それでは第二波、いきますよっ!」バッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:03:38.67 ID:nab7Got7o<> 戦士父「ぬんっ!」
戦士「でりゃああぁぁ!」
ガッキイイィィィィン!!
火の先生「どんどんいくぞいっ!」
水の先生「ここで役に立てなければ、生徒に合わせる顔がないんでね!」
魔道士「……くっ」
盗賊「魔道士、無理はするなよ?」
魔道士「まだまだっ、いけますよっ!」
盗賊「うむ」ダッ
サタン「これと言って苦戦を強いられているとは決して思わない」
召喚士「行けっ! コカトリス!!」
サタン「しかしどうであろうか。こうも人間に都合良く展開される結果というものは」
朱雀嬢「玄武娘っ!!」
玄武娘「はいですの!!」ドッドオオオオォォォォン!!
サタン「龍脈を塞がれ、満月の日を選択し、そうか、全ては都合良く進むよう行われている」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:04:05.90 ID:nab7Got7o<> 南方司令「……むっ」ブシュッ!!
西方司令「拳を使いすぎだ! 蹴りだ蹴り!」
サタン「召喚獣などというものを、この地獄において呼び寄せる事もそうだ」
青龍士官「ワイバーン! 炎だ!」
白虎長「バハムートの閃光を……食らうがいいわっ!!」
サタン「不届きな結界、古の頃よりこのサタンを封じる忌まわしき結界……」
ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……゙ゴ……
サタン「禁忌をおかしてまでこのサタンを……」
青年兵「サタンの気配が変わった!!」
大軍師「今ですっ!!」
格闘家「……石破ぁ!!」
女隊員「叩き込む……ッスよおおぉぉ!!」
戦士「おっ!?」
魔法剣士「前衛は一斉攻撃だ」ジャキジャキッ
戦士「おうよ!!」ザッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:04:36.63 ID:nab7Got7o<> サタン「……またか」グアッ
男隊員「拳がくんぞぉーっ!!」
大軍師「魔法攻撃っ!!」バッ
幼女「やあぁーっ!」
ジュニア「合体五行だ! 誰でもいいっ、早くしろ!」
火の先生「そうら!!」
水の先生「あとは……風だ風ぇ!!」
大軍師「私の出番ですね」スッ
ドッドオオオオォォォォン!! ガッカアアアアァァァァ!!
青年兵「さぁどうでる……サタン」
サタン「五行か。幾ら真っ向から攻撃しとようとも、無駄な事だ」
青年兵「……そうか……っ」
帝「何か分かったのか?」
青年兵「サタンは自らの魔法で、五行を中和している……っ」
王子「なるほど。トリックが分かれば後は簡単な話だ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:05:04.53 ID:nab7Got7o<> 青年兵「ですね。似たような例は既に、経験済みですから!」ザッ
魔法剣士「魔法剣……四行!!」
ゴガアアアアァァァァ!! ザッシュウウウウゥゥゥゥ!!
サタン「…………」
魔道士「効いたっ!?」
青年兵「今だ! 召喚を!!」
青龍士官「青龍の誇りにかけて、サタン! 貴様を倒す!」
サモナー「マーメイド、いくよ」
マーメイド「ええ。行きましょう!」
物理攻撃同士のぶつかり合い均衡に持ち込み、更に先手必勝で魔法による五行を放つ。
魔王サタンはすぐさまその動きを見切り、自身の魔法において五行を中和した。
ここで三竦みの召喚術が発動。多数の召喚獣が一斉にサタンを襲う。
ジャンケンで言わば、サタンはグーに対してグーを、チョキに対してチョキを、
ここまで引き分けにしか持ちこめていない。先手を取られそうせざるを得なかったからだ。
そしてサタンはパーを持ち合わせていなかった。勝つにはチョキを出さざるを得ない。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:06:20.61 ID:nab7Got7o<> サタン「召喚獣か。対応はとれている」
ボス「本体狙いかっ!」
白虎嬢「させないですよぉ〜」
サタンが召喚獣を倒す手段、それは召喚獣を潰すか、本体を潰すか。
先程までは召喚獣狙いであったが、召喚獣を潰してもキリがないと悟った。
それだけ召喚士らの魔力が大きいのだ。こればかりはサタンにとっての誤算であった。
五行に対する防御に徹していた、硬直していたサタンが動き出す。
拡散する光が召喚獣とその主らを再び襲う。しかし光が召喚獣に当たる事はない。
ワイバーン「何度目だと思っているか」
ベヒーモス「かわせぬ攻撃ではないっ!」
ブリュンヒルデ「地上! よけてっ!」
サタン「主を殺せば、召喚獣も消える事は理」
召喚士「……だろうね」
サタン「……?」
召喚士「そうくると、思っていたよ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:07:24.92 ID:nab7Got7o<> 名代「毘沙門天!」
召喚士「行けっ! ワイバーン! スキュラ! フェンリル! ハーピー!」
シュイイィィィィン……ガカアアアアァァァァ!!
サタン「またしても金色の光……」
名代(恐るべき力だ……。たった一体だと言うのに……私の毘沙門天が召喚士殿に……)
召喚士「……」
名代「召喚士殿に圧されているのか……っ」
大軍師「五行を封じ、召喚術を封じた為にサタンの魔力は流れ出ている状態です」
青年兵「ここで召喚士さんの五属性召喚が……決まれば……っ!!」
召喚士「いっけええええぇぇぇぇーっ!!」
ガッカアアアアァァァァッ!!
サタン「――――ッ」
金色の光はまたしても龍のような形状を描き、サタンの体を外部から徐々に内部へと蝕み、
程なくするとサタンは、体中を金色の光に照らされ、光は天高くへと昇っていった。
それと同時に、召喚士は吐血の後、その場に倒れ込んだ。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/18(水) 18:09:19.79 ID:nab7Got7o<> 今日はここまでにて。毎度のご支援ありがとうございました!
それではまた!失礼致します!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/18(水) 18:10:33.39 ID:eCmFgRDZo<> ええええええ!・・・
リロードしまくってたのに・・・
>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/18(水) 18:13:18.86 ID:TqtRx1AAO<> さすがのドS
>>1乙ですww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/18(水) 18:23:06.79 ID:I+xmjiYDO<> これはペニスしんだな
南無 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/18(水) 19:00:59.85 ID:7kGTV+Uao<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/18(水) 19:16:06.46 ID:/gjSZkDDO<> いちょつ
白虎長がバハムート召喚しようとしてしている件 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/18(水) 19:27:41.75 ID:wzvVAINwo<> >>1乙!
>>364
バハムートもベヒーモスも似たようなもんさ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/18(水) 19:29:28.10 ID:3sC5k5MCo<> 召喚士がまるで主人公みたいだな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/18(水) 20:16:30.88 ID:uUytxs1so<> >>1乙
サタンのカウンター?はどういったものなんだ?物理も魔法でも当てると自分に重大な損傷が起きるのか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/18(水) 20:26:24.75 ID:ozglTZmIO<> サタン自体が厄とかそういう概念的存在だから与えたダメージに比例して削った分の厄が攻撃した奴に入りこむ。みたいな事を想像した <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/18(水) 20:33:44.39 ID:Rt80exwmo<> >>365
まぁ似たようなものも何も実際同一存在だしな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/18(水) 21:10:14.53 ID:A54bueUgo<> >>369
バハムートは本来魚だって聞いた気がするけど
ベヒモスも一緒ってことは魚なん?
ggrksはなしで <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/18(水) 21:25:53.75 ID:ALy77h9AO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/19(木) 02:08:58.97 ID:2RKZ8Sd+0<> いちおつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 11:28:57.68 ID:v1acrABXo<> >>370
バハムート=リバイアサン
たぶんリバイアさんとベヒモス勘違いしてるんだと思う
ってかベヒモスたんが喋ったのこれが初めてじゃね?
そして夫人はでてくるのだろうか
>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 11:30:03.94 ID:N86XeRyIO<> >>373
本気で言ってるのかネタなのかわからん <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<><>2012/07/19(木) 11:31:33.07 ID:WnPSFmE20<> >1乙
主役の戦士さんの場面が少なくて、脇役の召喚士さんが活躍してるとか… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 11:53:08.26 ID:v1acrABXo<> >>374
バハもベヒもリバもほぼ同じでござった
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%88 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 11:58:38.88 ID:N86XeRyIO<> >>376
俺が見た本だとレビィアタン(雌) ベヘモト(雄)で同種
でベヘモトとベヒモスが別種で
バハムトの由来がベヒモスだった
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/07/19(木) 12:03:50.02 ID:aFduz55Bo<> コレでも見ながら
雑談は向こうでやんな
http://www.jiten.info/index.html <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2012/07/19(木) 12:10:33.18 ID:k2c9s46Wo<> そろそろどうでもいい <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:00:50.62 ID:CiRcpU1Xo<> ドッドオオオオォォォォ……
召喚士「がは、ごほっ!!」ビチャッ
魔道士「召喚士さんっ!!」
召喚士「ぐ……っかは!!」
駆け寄る魔道士らを手で制する召喚士。
召喚士(……音が聞き取り辛い。聴覚の一部をやられたか……っ)
戦士「サタンは!?」
盗賊「……健在だ……っ」
ドドオオオオォォォォ……
サタン「……成程」
大軍師「五行で丸裸となったところに、更なる五行で攻撃を仕掛ける」
青年兵「……」
大軍師「戦果はどうみますか?」
青年兵「効果はあったと思います。思いますが……」
大軍師「ダメージの度合いがどれ程のものなのか、。ですねぇ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:01:40.15 ID:CiRcpU1Xo<> ゴゴオオオオォォォォ……
盗賊「……なぁ」
戦士「あん?」
盗賊「……私の勘違い、ではないよな?」
戦士「だから何だよ!? 早くしろ、次の攻撃が来るぞ」
盗賊「サタン、少し小さくなってないか?」
戦士「……何ぃ!?」ババッ
剣士「……ほ、本当だ」
戦士「ごくわずかだが、さっきより縮んでる……気がする」
青年兵「――!?」
大軍師「完全に見えましたね、攻略の糸口が」
青年兵「やっぱり効いていたんだ……っ! 五行が、効いていたんだ!」
召喚士「ぐ……ぅ……」ヨロッ
サタン「このサタンに対し直接、五行を撃ち込むというのか」
召喚と名代による五属性召喚。それは確実に、サタンへダメージを与えていた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:02:09.38 ID:CiRcpU1Xo<> 青年兵「……」
帝「名代っ、無事か?」
名代「わ、私は毘沙門天のみですので、さほどの被害はなく……」ザッ
青年兵「……っ」
五行がサタンに通じる事は判明した。だがそれは、青年兵にとって苦渋の決断でもあった。
何故ならば理由は単純明快。ただでさえ五行という負担の大きな攻撃をしつつ、
サタンの災厄による肉体への負担をも浴びなくてはならないからだ。
攻撃を繰り返せば繰り返すほど、サタンを倒す好機は巡ってくる。
だがそれとは引き換えに、攻撃を繰り返せば繰り返すほど、災厄による
自分自身へのダメージは徐々に蓄積されていくのである。
青年兵は攻撃が効く事を祈りつつも、最も避けて通りたい作戦であった。
サタンが先か、こちらが先か、文字通りノーガードの打ち合いなのである。
青年兵「やるしか……ありませんね」ザッ
大軍師「分かりました。最終編成へ移りましょう」
青年兵はただ1度、こくりと首を縦に頷いた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:03:11.95 ID:CiRcpU1Xo<> ヨロッ……ザッ
召喚士「……っ」
サタン「まだ立つか。奮闘しているのは単独だがな」
西方司令「でけぇ図体でゴチャゴチャ喋るんじゃねぇ! 耳に響くんだよ!」
南方司令「次、行くぞ」ダッ
格闘家「石破ああぁぁ!!」
ズッドオオオオォォォォン!!
青年兵「名代さん、連続ですが……いけますか?」
名代「ええ、お任せ下さいませ」
青龍士官「青年兵、お前は下がっていてくれ」
青年兵「だが……」
青龍士官「青龍は俺が担う。お前が潰れては指揮系統が乱れる」
青年兵「……すまない」
白虎長「それじゃいくわよぉ!」
朱雀嬢「はいですわ!」
玄武娘「はいですのっ!」ザッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:04:24.32 ID:CiRcpU1Xo<> ドガガガガガガッ!!
サタン「どうせ狙いは、五行なのだろう?」
戦士父「通常攻撃はもう、無駄かもしれんな」
戦士「ああ。サタンにも読まれてるしな」
西方司令「理屈じゃねぇ! 手数でサタンの動きを封じんのも役目だろうが!」
南方司令「そうだ。後方の連中の為にも、サタンの足止めをするのが我らの仕事!」
奮闘する前衛を心配そうに見つめる後方の一団。魔道士達である。
大軍師「召喚隊の準備は整ったようですね。こちらも参りましょう」
火の先生「さっきから連発じゃからな。もうあまり撃てんぞい……」
水の先生「確かに、序盤から少しハリキリすぎましたね」
ジュニア「さっさと決めてやろうぜ……ハッハ」
賢者「……ふぅ」
大軍師「それでは、五行……発動!!」
5人の魔力が均等に揃い、白い光が1つに集約し、次第に巨大化を始める。
サタン「来るか」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:05:04.39 ID:CiRcpU1Xo<> 戦士「まずは突破口おおぉぉ!!」
盗賊「はあぁーっ!!」
サタン「……ここは良い、良いのだ。甘んじて受けようぞ」
戦士「何!?」
盗賊「反撃しないだと……っ?」
サタン「問題は次だ。さて、どうする」
ジュニア「どうすんだぁ!?」
大軍師「構いません! このまま撃ちます」バッ
ドッドオオオオォォォォン!! ガッカアアアアァァァァ!!
サタン「……あえて、受けてみるか」
火の先生「――――!?」
水の先生「直撃……!!」
青龍士官「どういう事だ!」
青年兵「自身の魔力で中和しなかったんだ……っ」
白虎長「じゃあこっちはどうするのよ!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:05:51.60 ID:CiRcpU1Xo<> 青年兵「それでも、撃つしかありません」
名代「……っ」
青龍士官「次の五行だって控えているんです。手を休めるわけにはいかん!」
白虎長「……じゃあ、いくわよもうっ!!」ゴアッ!!
朱雀嬢「玄武娘、抑え目になさいな!」
玄武娘「えーと……おいで、ケルピー!」
シュイイイイィィィィン……ギキイイイイィィィィン!!
サタン「さて、次はこれをどうするかだな。甘んじて受けるかそれとも……」
ズザァ
サタン「……?」
召喚士「受けざるを得なく……してやるさ……っ」
男隊員「あのバカ……っ、これ以上は無茶だ!!」
ボス「ど、どうするつもりなんだ……っ」
召喚士「サタン、俺がここで五属性召喚を放てば、お前はどうする?」
サタン「……名は?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:07:31.27 ID:CiRcpU1Xo<> 召喚士「……召喚士」
サタン「前にも会ったか?」
召喚士「残念だけど……初めてだよ。ごほっ」
サタン「召喚士、死をも厭わぬその覚悟、なかなか感心するものがある」
召喚士「行っけええええぇぇぇぇ!!」
シュイイイイィィィィン!!
サタン「貴様には更なる苦しみを分け与えてくれようぞ」
ガッカアアアアァァァァ!! ドドオオオオォォォォ……
戦士「いった!! これで3発目か……っ」
魔道士「召喚士さぁん!!」ダッ
玄武娘「……何とも……ないですの」
朱雀嬢「朱雀先生のお陰ですわ……っ」
白虎長「私達の召喚をサタンに中和させ、自身の召喚でサタンを……」
青龍士官「……お陰で、災厄は全て……朱雀先生に」
召喚士「……うああああぁぁぁぁ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:08:30.77 ID:CiRcpU1Xo<> ドシャッ ズズッ
召喚士「ぐ……っううぅぅ……!!」
ジュニア「……じ、冗談じゃねぇ」ヨロッ
大軍師「5名による合体五行ですら、この災厄だと言うのに……」
水の先生「朱雀先生はたった1人でっ、どれ程の災厄を被っているというのだ……!」
魔道士「召喚士さんっ! 1度、退がりましょう!」
召喚士「こ……こから……ですよ……っ」ガクン
サタン「そうでなくばな。貴様には更なる罪と罰を与えねばならぬ」
召喚士「望む……ところぉ!!」グイッ
戦士「もう見てらんねぇ。俺も行くぜ、五行をよぉ!!」ザシャッ
盗賊「ああ。召喚士1人にこれ以上、頼っていられぬ」
青年兵「召喚士さん、僕もこれ以上は我慢出来ません。行きますよ」
王子「最後の切り札は私にある。案ずる事はない。限界まで挑もうじゃないか」
召喚士「……これからだ、これからが正念場だ!」ザッ!!
サタン「たった1人の所業が、他者を鼓舞し力となるか。やはり召喚士、貴様から始末しよう」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/19(木) 18:09:10.03 ID:CiRcpU1Xo<> ひとまずここまで。沢山のご支援ありがとうです!
それでは失礼致します!また明日!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 18:10:19.96 ID:Z5c7z1P2o<> いちおつ
召喚士飛ばし過ぎだが・・・どうなるのかはらはらしてる <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/19(木) 18:17:45.81 ID:P5mVldpdo<> >>1乙
お前らが脇役って馬鹿にするから・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 18:44:26.64 ID:rayPyMpIO<> いちおつおつ!
三年も追ってるともう胸厚で
しかもいっぱいファンもついて
最高だよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/19(木) 18:45:49.86 ID:KKBa3708o<> >>1おつ
相変わらず王子は・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 19:01:01.14 ID:5G1ksmgDO<> 召喚士はわざと災厄を受けてるな
五感全てが失われたとき新たな小宇宙を感じるだろう
そう セブンセンシズに! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/19(木) 20:16:38.15 ID:5h4SiEFco<> >>1乙
召喚しさん、脇役だなんて言ってすまなかった…
これからのお前は、
名脇役だ…!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 21:09:40.41 ID:Bfi/0j840<> 名キャラクターダンサーになるのは名プリマになるより難しいってばっちゃが言ってた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 21:13:57.92 ID:tmrz13qRo<> 召喚士って実は主人公なんじゃないかと思い始めた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)<><>2012/07/19(木) 21:44:14.40 ID:TG2eDv9i0<> >>397いや・・・・名脇役だ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/19(木) 22:36:38.79 ID:8bqe7g67o<> 夫人!はやくきてくれー!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/20(金) 00:18:12.89 ID:qhEEu7xDO<> モブ召喚士がやるじゃないか。
それよりも夫人のターンはまだか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/20(金) 01:36:40.87 ID:Po1y5LqAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/20(金) 13:53:54.83 ID:D1gTelYM0<> >>1 おつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/20(金) 17:48:47.01 ID:qv8xwrG7o<> 召喚士「……っ」
サタン「目が死んでおらぬ。精神、肉体共にダメージを受けていると言うのにな」
召喚士「つぎだ、次……っ」
サタン「そしてこの目だ。この目……何かを感じる」
召喚士「行けっ! クジャタ!! コカトリス!!」
シュイイィィィィィン……ドズウウウウゥゥゥゥン
サタン「コカトリス、そして召喚士……このサタンに対し、迷いを生じさせる存在」
盗賊「突風が……っ」
戦士「召喚士! 何するつもりだ!? これじゃ近寄れねぇぞ!!」
召喚士「クジャタの風に……コカトリスの……っ」
コカトリス「石化の風か。しかしこんなものでサタンを封じ込められるとは思えんがな」
召喚士「いいんだよ……これでっ!」
コカトリス「ならば従うまでだ。行くぞクジャタ」
クジャタ「ウゴオオォォォォーッ!!」
サタン「突風……いや、竜巻に石化。狙いは遮断か」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/20(金) 17:49:32.90 ID:qv8xwrG7o<> 青年兵「召喚士さんっ!!」
召喚士「……ぐくっ」
青年兵「召喚士さんの考えは分かっているつもりです」
召喚士「……」
青年兵「次の攻撃は、皆に任せて下さい」
召喚士「……」
青年兵「召喚士さんっ!!」
召喚士「……ごめん、ありがとう」
青年兵「あなたが1人で戦っているわけではない。痛みは皆で、分かち合いましょう」
召喚士「そうさせて貰うよ……」
青年兵「五属性、いきますよ!!」ザッ
アマゾネス「行けっ、ワルキューレ!」
サモナー「マーメイド……頼んだよ」
白虎嬢「いっきまーす!」
名代「東方の陰陽師を……こんなものだと思うでないぞ……!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/20(金) 17:50:40.03 ID:qv8xwrG7o<> シュイイイイィィィィン ズゴゴゴゴゴゴ……
召喚士「もうそろそろ……解けるよっ」
青年兵「……いつでも」
サタンを取り囲むコカトリスの石化を得たクジャタの突風。
吹き付けるそれはまるで、陶芸のろくろのような外観である。
作られた灰色の壺に亀裂が走る。巻き付く風が四散し、中から光が弾ける。
西方司令「破られんぞぉ!!」
ドッガアアアアァァァァ!!
石化した風の壁がサタンの拡散閃光により内部より粉々に砕け散った。
男隊員「3秒おおぉぉ!!」
カウント開始からきっちり3秒後、大軍師と男隊員の手により、
クジャタとコカトリスの壁が風魔法で綺麗さっぱりと吹き飛ばされる。
その奥に相も変わらず佇む魔王サタンは、次の攻撃へと移る準備のような素振りであった。
そこへ五属性召喚が発動される。サタンが壺の中に収められている間に、
十分過ぎる程の下準備は完了していたのだ。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/20(金) 17:56:27.18 ID:qv8xwrG7o<> 青年兵「タイミングは完璧。中和する暇もないはずだっ!」
その言葉通り、サタンは不意を突かれた形となり、青年兵らの放った
五属性召喚が見事、直撃する。
サタン「…………」
五行の光が輝く中、サタンは表情を一向に変える事はない。
しかし無傷とはいかず、またしてもその体を小さくする事と相成った。
ガッカアアアアァァァァッ!!
ジュニア「よしっ、命中!」
青年兵「がはっ!」ガクン
白虎嬢「う……っくぅ」
青年兵「こっ、これが……災厄……っ」ズシャッ
玄武娘「サモナー様!!」
サモナー「……ごほっ、ごほ!」
マーメイド「サモナー……っ」
サモナー「どいてくれマーメイド。まだ終わったわけじゃないんだ」ググッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/20(金) 17:58:52.00 ID:qv8xwrG7o<> マーメイド「サモナー……あなたには無理よ……っ。立つのですらやっとじゃない!」
サモナー「……そうだね。でも、やらなくちゃいけないんだ」
マーメイド「……っ」
サモナー「今ここでやらなきゃ、どうしようもないんだ……っ!」ザッ
マーメイド「でもここままじゃ……まともに戦う事だって……」
サモナー「召喚士くんだって苦しんでる、みんな苦しんでるんだ。僕だけじゃない」
マーメイド「……サモナー」
サモナー「今が勝負どころなんだ。だから……休んでいるわけにはいかないよ!」ザッ
王子「よくぞ申した。西方の同志として共に戦おう」
サモナー「陛下……っ」
名代「西だけではありません。我ら東方もお忘れなく」
青年兵「では、もう1発いきましょう!」
白虎長「白虎嬢は休んでなさい。次は私が行くわよっ」
青年兵「大軍師さん!」
大軍師「はい」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/20(金) 18:00:05.75 ID:qv8xwrG7o<> 青年兵「次は、連撃で行きましょう」
大軍師「……やりますか」
青年兵「五行によって明らかに縮んでいるのは明白です。ここは一気に畳み掛けましょう」
大軍師「そうですね。あまり時間を費やしてもいられませんし」
全員ではない。一部の人間だけではあるが、サタンとの戦いにおいて、
常に念頭している懸案事項があった。スーパーノヴァである。
青年兵と大軍師の会話における時間がないとは、体力的なものもそうであるが、
サタンによるスーパーノヴァ発動という最大の悪夢を防がねばならない。
攻略法が見えた今こそ、徹底的に、迅速にサタンを倒さなくてはならないのだ。
召喚士「……」
当然、召喚士もそんな事は理解している。承知の上でいる。
だがサタンの戦いぶりに、どうしても何か不自然な点を感じていた。
召喚士(……サタンは……何かを待っているのか?)
サタン「……」
先の見えぬ当てのない戦いはまだまだ続く。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/20(金) 19:01:52.79 ID:EAAH3mwDO<> おつんぽ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/20(金) 20:25:04.51 ID:Sj9VVQI1o<> >>1乙
肉体の一部を失うのかな?災厄最悪だな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/20(金) 20:43:16.93 ID:Yk1bfhUDO<> もうペニスは種無しになっていてもおかしくないな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/20(金) 21:39:35.53 ID:w3wHXU6eo<> なるほど女装はフラグだったわけか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/20(金) 22:07:52.19 ID:RQTncdODO<> なんか読んでたらふとパンドラの箱が浮かんだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/21(土) 01:12:54.97 ID:QDMF8DgAO<> >>1おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/21(土) 19:40:36.18 ID:v3DWYfr30<> いちおつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/22(日) 23:58:59.32 ID:sQdR2ba9o<> 大軍師「撃てええぇぇ!」
ガッカアアアアァァァァ!!
サタン「芸のない事だ」スッ
白虎長「また中和する気よ!」
ジュニア「かかったな、バカめ!!」
サタン「……?」
ゴッガアアアアァァァァ!!
サタン「……一行足らぬな」
ジュニア「その通りよ! テメーが食らったの四行だ!」
美女「どういう事ぉ!?」
ドッドオオオオォォォォン!! ガッカアアアアァァァァ!!
サタン「…………」
賢者「……こっちが本物の五行さ……ふぅ」
大軍師「ジュニア殿が五行に見せかけた四行を放ち、本物の五行は背後から」
朱雀嬢「別の方達が放ったって事ですわね……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/22(日) 23:59:27.48 ID:sQdR2ba9o<> ドクンッ
魔道士「う……あぁ!!」ズキィ!!
大軍師「それでも反動はやはり……」
ジュニア「……四行ですらっ、災厄があんのかよ……っ!」ズザッ
サタン「少しは小細工を考えたようだが……」
大軍師「直撃は与えられたものの、決定打にはなっておりませんね」
青年兵「やるしかありませんよ、手を替え品を替え、ね」
青年兵の宣言通り、これよりありとあらゆる策における五行攻撃が始まった。
五行を放てば放つ程、傷付く一同。それでも手は一向に休めない。
隙を生み出しては五行を放ち、また策を変えては繰り返し放つ。
繰り返す事、何度目であろうか。サタンの体は目に見える程に変化をしていた。
戦士父「どれだけ撃った?」
青龍士官「数えてなんか……いませんよ……っ」ジャリッ
青年兵「でも見てください。サタンが……」
召喚士「……うん。最初の時から半分くらいに小さくなってる」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/22(日) 23:59:59.10 ID:sQdR2ba9o<> ドドオオオオォォォォ……
サタン「不思議でならぬ」
盗賊「はぁ……はぁ……はぁ……はぁっ」
サタン「群れの強さのみかと思えば、個々の強さも持ち合わせている」
召喚士「……う……っぐ、はぁ……はぁ」
サタン「それでいて的確にこのサタンへダメージを与えている」
召喚士「……っ」
サタン「己の命を消耗してもだ。覚悟だけではない。別の強さがある」
召喚士「……これは、みんなの力だ」
サタン「……」
召喚士「ここに居るみんなの力だけじゃない。今だって祈ってくれているみんな……」
サタン「……」
召喚士「そして、ここまでの道を繋ぐ為に、死んでいったみんなだって!」
サタン「成程な。そういう類の――――」
ドッドオオオオォォォォン!! ガカアアアアァァァァ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 00:00:27.08 ID:dCBRElUio<> サタン「……」
ジュニア「呑気にオシャベリしてんじゃねぇよ……ハッハ!」
サタン「召喚士と話をしておるのだ。ちと行儀が悪いな」
グアッ
ジュニア「!?」
サタン「それで、いつまでその力とやらを続けるつもりだ?」
ゴキィ!! ドシャッ!!
召喚士「ジュニアさんっ!!」
ジュニア「ぐ……っは」
玄武娘「ジュニアさんぅ、宙に置いたと思ったら突然……」
朱雀嬢「サタンの力ですわよ……っ」
青龍士官「右腕を折られている。回復を!」
賢者「……ふぅ」パアアァァァァ
サタン「それで、いつまで続けると聞いているのだ。召喚士」
召喚士「サタン……貴様っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 00:01:01.16 ID:dCBRElUio<> 大軍師「良い頃合いかもしれませんね」
戦士「……?」
戦士父「サタンの大きさが半分以下となっている。こちらの攻撃が相当効いている証拠だ」
大軍師「ここで一気に叩き込んで、とどめをさしましょう」
ボス「どうやって……っ」
青年兵「……ありったけの五行を一斉に、サタンへぶつけます」
盗賊「!?」
戦士「五行の……同時攻撃だとぉ!?」
大軍師「原理的には不可能ではないはずです」
剣士「出来るのか……そんな事が……っ」
青年兵「まず、最初の1人が五行を放ち、サタンに中和させます」
大軍師「その後、五行の一斉攻撃でサタンの体を極限まで攻め立て……」
召喚士「最後の1人が……とどめ」
大軍師「その通りです」
ジュニア「文字通り……命がけの攻撃だわな……ハッハ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 00:01:41.14 ID:dCBRElUio<> ガカアアァァ!! ゴアッ!!
帝「攻撃が来るぞっ!」
青龍士官「出でよっ、バハムート!!」
男隊員「土行おおぉぉ!!」
ゴッガアアアアァァァァ!!
弓使い「サタンも本気で攻めに来ているわっ、早くしないと!」
大軍師「まず最初の五行を放つ者を選定致します」
男隊員「こりゃとんでもなく重要な役割だぞ。ましてや1人でだろ?」
召喚士「俺がいきます」
魔道士「召喚士さんっ!?」
召喚士「確立は最も高いと思います。大丈夫、信じて下さい」
盗賊「召喚士、お前……」
召喚士「死ぬわけじゃないんだ。だったら、まだいける」
戦士「……召喚士を信じようぜ。これ程の役目をこなせるのはこいつしかいない」
青年兵「……分かりました。召喚士さん、お願いします」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 00:02:55.37 ID:dCBRElUio<> 召喚士「うん」
大軍師「次に最後の五行を担う者……」
戦士父「俺がやる」
戦士「親父……?」
戦士父「戦士、ゾディアックを貸せ」
戦士「だからっ!!」
戦士父「投擲ならば問題あるまい。誰か、付加を頼む」
魔道士「それなら私がっ!」
戦士「……そのゾディアックがどういうゾディアックか、理解してんだろうな?」
戦士父「オリジナルだろ? だったら尚更だ。俺がかつてなんと呼ばれていたか知っているか?」
戦士「……」
大軍師「槍の名手……一番槍ならば為せると?」
戦士父「ああ」
青年兵「……承知しました。最後の一撃、あなたに託します」
戦士父「確かに引き受けた」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 00:03:41.74 ID:dCBRElUio<> 戦士「……」
戦士父「戦士、ゾディアックを貸せ」
戦士「……親父」
戦士父「難だ」
戦士「……死ぬなよ!!」ポイッ
戦士父「俺を誰だと思っている。お前の親父だぞ」ガシッ
白虎長「また攻撃が来るわよぉ!!」
ジュニア「防御壁ぃ!!」ズアッ
賢者「やれやれ……ふぅ」
ゴッガアアアアァァァァッ!!
西方司令「サタンも勘付く! やるなら早くしろや!」
青年兵「召喚士さん、いけますか!?」
召喚士「いつでも!!」
大軍師「それでは……実行――――」
盗賊「待てっ!! あいつ……くっそぉ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 00:04:27.58 ID:dCBRElUio<> ズザァ!!
戦士「盗賊!?」
召喚士「行けっ! サラマンダー! シルフ! ノーム! ウンディーネ! 座敷――」
ザッ
召喚士「…………」
紅孩児「……フウウゥゥゥゥ」
青龍士官「な……にぃ!?」
紅孩児「カアアアァァァァ!!」
ゴアァッ!! ズッガアアアアァァァァ!!
格闘家「ぐあぁ!!」
戦士「し、召喚士ぃ!!」ダッ
召喚士「……ごぶっ、ごほ……っ」
紅孩児「人間は……殺ス!!」
召喚士「こ……紅孩……ごほぉ!!」
招かれざる客の乱入。戦局はますますの混乱を生じ、歪んだ宿命を生み出す。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/07/23(月) 00:46:09.17 ID:WcGrVxVH0<> 乙? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/23(月) 01:41:49.96 ID:JYkfb7ZAO<> >>1おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/23(月) 03:20:03.88 ID:H797kh/u0<> >>1 おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>saga<>2012/07/23(月) 04:27:16.55 ID:X/NBWL0Vo<> オッサンが出たぞおおおおおおおお出たぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/23(月) 08:29:55.57 ID:NHt80qWQo<> >>1乙
紅害児め、面倒くさいこと山の如しだな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/23(月) 12:52:02.30 ID:Wwtp/pVDO<> 公害児おつ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:52:37.29 ID:Qu30Lqy+o<> ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
戦士「あ……いつ!!」
紅孩児「ガアアァァァァ!!」
戦士父「ちぃっ!」バッ
ガッキイイィィィィン!!
紅孩児「紅孩児様の道を阻む奴ァ……皆殺しだァ!!」
戦士父「そうはさせるか」ググッ
剣士「暴走している! 何とかしないと!」
大軍師「これは想定外ですね」
紅孩児「ウガアアアアァァァァ!」
戦士父「……っ」
ガキキキキィン!! ブシュウ!!
戦士父「……ちっ」
戦士「親父!」
戦士父「大した傷じゃない」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:53:22.95 ID:Qu30Lqy+o<> 紅孩児「……コオオォォォォ」
サタン「……」
南方司令「五行以外の者は集まれ! あの魔物を食い止める!」
女隊員「了解ッスよぉ!!」
サタン「このサタン……」
西方司令「地獄に落ちろやコラアアァァ!」
男隊員「ここが地獄だ……ってのおぉ!!」ゴアッ!!
紅孩児「グヌアアァァァァ!!」
サタン「例えどんな事があろうとも、誰の力も借りぬ」
召喚士「何っ!?」
サタン「それは最早……冒涜。死に値するぞ」
盗賊「――!?」
召喚士「まずいっ! 紅孩児から離れ――」
グググッ……グオッ!!
格闘家「なん……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:53:49.21 ID:Qu30Lqy+o<> 紅孩児を取り囲む一同は突如、紅孩児を中心に身体を宙へと浮かせ始める。
弓使い「ちょっと、何これっ!!」
剣士「まずいっ!」
サタン「消えよ。眼前より」
ガッカアアアアァァァァ!!
魔道士「消……えた……」
戦士「消えた……って、どういう事だよ!?」
幼女「お父さん! お母さんっ!」
サタン「折角、盛り上がってきたところなのだ。野暮な邪魔は無用」
召喚士「サタン!!」
サタン「そうであろう召喚士?」
大軍師「今の攻撃、何か特殊なのかもしれませんね。更に縮小しています」
大軍師「やるなら今しかありません。召喚士さんが気を引いてくれている今が好機です!」
剣士。弓使い、南方司令、西方司令、男隊員、女隊員、格闘家、帝、そして紅孩児。
8名と1匹がサタンの宮殿より一瞬の内に、その姿を消失した。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:54:19.78 ID:Qu30Lqy+o<> …
ズッシャアアアアァァァァ!! ザザアアァァァァ
剣士「ぐあ……っ! ぐぅ!」
弓使い「……っ。剣士、大丈夫!?」
剣士「あ、ああ……。弓使いは……?」
弓使い「あなたが庇ってくれたお陰で……大丈夫……っ」
ズザアアァァァァ
格闘家「ご無事ですか?」
帝「感謝致す」スクッ
格闘家(あれだけの攻撃を浴びてこの程度とは。どういう事だ?)
女隊員「ここは……どこッスか?」キョロキョロ
男隊員「分からん。吹っ飛ばされたのは確実だ。地獄のどこかにな」
コオオオオォォォォ……
弓使い「凄い寒気がする……っ」
剣士「さっきとはまるで違う。これが本当の地獄……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:54:48.05 ID:Qu30Lqy+o<> 男隊員「あっちは結界で守られてたわけだからな。こうも勝手が違うとは……」
女隊員「どうしたッスか?」
男隊員「……司令2人はどうした?」
女隊員「あれ? そういえば……いないッスね」
弓使い「あの紅孩児って魔物もいないわよ?」
格闘家「……まさか」
西方司令「なーにをうろたえてるんだよ、小僧ども」
南方司令「それよりも正面だ、来るぞ。戦え……正義の為に!」
小高い岩場の上から2人の司令が指示を出す先に、赤黒い火柱が揺らめいている。
紅孩児「……」ザッザッザッザッ
男隊員「きやがった。いいかぁ、サタンの元へは絶対に近づけさせるなよ!」
女隊員「おーッス!!」ズシッ
男隊員「好都合だ、ここで仕留めんぞ!!」ジャキッ
剣士「よし……っ!」チャキッ
弓使い「……っ」ギリッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:55:18.86 ID:Qu30Lqy+o<> 男隊員「……」
紅孩児「……」ザッザッザッ
男隊員「……」
紅孩児「……」ザッザッ
男隊員「散開っ!!」
帝「っ!!」ババッ
女隊員「てやあぁーっ!!」グアァ!!
紅孩児「邪魔……するなアアァァ!!」
ゴッゴオオオオォォォォ!!
女隊員「あちちっ!!」ババッ
剣士「大丈夫ですかっ!?」
女隊員「くそーっ、服が焦げたッス……」
剣士「!? こっ、このマントを!」バッ!!
女隊員「ありがとうッス!」
男隊員「くっそ、さっきと違って全身から発火してやがる。これじゃ近づけんぜ……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:55:46.00 ID:Qu30Lqy+o<> 格闘家「……」
男隊員「おい、どーした?」
格闘家「……いえ」チラッ
南方司令「……」
西方司令「……」
格闘家「行きましょう」タンッ
南方司令「気づかれたな」
西方司令「ああ。流石お師匠が最後の弟子としただけの事ぁあるわ」ツツーッ
南方司令と西方司令は、皮膚が焼けただれ、肉は削げ落ち、
骨折またはヒビ割れた各部位から大量の出血をするその身体を地に着けた。
南方司令「情……け……ない。これまでとは……っ」
西方司令「繋いだんだ……まぁ……いいじゃねぇかよ」
サタンの攻撃を庇った代償は大きく、自力で起き上がる事は決してなかった。
だがそれでも、正面だけは断じて傷を負わなかった。皆に心配をかけぬ為に。
格闘家にだけは悟られたが、見届けた両者はそっと目を閉じた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:56:18.36 ID:Qu30Lqy+o<> ドッゴオオオオォォォォ!!
男隊員「ぐあっ!! 新調した俺のフランベルジェが!!」
女隊員「ショーテルみたいでいいじゃないッスか」
男隊員「……言われてみれば確かに。言ってる場合か!!」ヒョイッ
紅孩児「ガアアアアァァァァ!!」
男隊員「俺が水魔法を放つ! あとは何とかしろ!」
女隊員「何とか……って」
男隊員「いくぞぉー!!」
ドドオオオオォォォォン!! ザッバアアアアァァァァ!!
紅孩児「邪魔だアアァァァァ!!」ゴアッ!!
ヒュバッ
紅孩児「――!?」
格闘家「懐に潜り込みさえすれば、こっちのものだ」
紅孩児「ガア――――」
格闘家「石破ああぁぁぁぁ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:57:01.53 ID:Qu30Lqy+o<> ドッゴオオオオォォォォン!!
紅孩児「ガハァーッ!」ドシャア!!
弓使い「やったぁ!」
剣士「い、いや……っ!」
格闘家「ぐか……っぐうぅ!」ジュウウゥゥゥゥ
女隊員「酷いやけどッス……」
男隊員「気休めだが……」
ドウッ……ジュウウウウゥゥゥゥ!!
格闘家「あっぐううぅぅ!!」
帝「……っ」
男隊員「だがこれで紅孩児の動きは封じた。今の内に拘束、最悪……命を奪うしかねぇな」
帝「しかしあの者は、同胞なのではないのか?」
剣士「そうです……そうですが……っ」
格闘家「と……っにかく……動きを封じましょう……っ」ヨロッ
男隊員「……各自、慎重にかかれよ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:57:34.84 ID:Qu30Lqy+o<> 〜サタンの宮殿〜
大軍師「魔道士さんと幼女さんは、一番槍と共に最後方へ」
魔道士「2人……ですか?」
大軍師「五行の負担と災厄を分散する為です」
魔道士「でもそれじゃ幼女ちゃんが……」
幼女「お姉ちゃん、私なら平気だから」
魔道士「でも……っ」
幼女「今更そんなのないよ。ずっとここまで一緒に戦ってきたんだもん」
魔道士「幼女ちゃん……」
幼女「だからお願い。私もお姉ちゃんの力になりたいの!」
魔道士「……分かった、分かったよ幼女ちゃん。ありがと、一緒にいこ?」
幼女「うんっ」
大軍師「次に魔道士隊はジュニア殿、賢者殿、火の先生、水の先生、そして私ですか」
火の先生「ちょうど5人じゃ。大の大人が5人がかりで情けないけどなぁ」
水の先生「その分、でっかいのをぶっ放してやりましょうよ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:58:00.94 ID:Qu30Lqy+o<> ジュニア「お前もしっかり頼むぜおい」
賢者「……ふぅ」
大軍師「大元帥、そちらは?」
青年兵「朱雀嬢さんアマゾネスさんで2人、西国陛下、白虎長さん白虎嬢さんで3人……」
青龍士官「……」
青年兵「サモナーさん玄武娘さん、ボスで3人。そして……」
美女「あんた達と私で青龍が3人」
名代「式神は私1人ですね」
青年兵「召喚士さんにはこれ以上、負担はかけられない」
青龍士官「五行1つに四行3つだ。それで何とかするしかあるまい」
青年兵「……だね。やるだけやってみよう」ザッ
戦士父「戦士、お前らは……いけるな?」
戦士「ああ。俺らは俺らでやってやるさ」
盗賊「……同意」
大軍師「それでは、行きますよ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:58:27.36 ID:Qu30Lqy+o<> サタン「召喚士」
召喚士「……」
サタン「君は考えた事がるか? 自分が何故、生きているのか」
召喚士「……さぁね」
サタン「で、あろうな。万物の理など決して考えた事もあるまい」
召喚士「悪いけど、お前と論じている場合じゃないんだ」
サタン「ほぉ」
召喚士「スーパーノヴァ」
サタン「……」
召喚士「ベルゼブブが言っていた。その気になれば地上など、一瞬で消し去る事が出来ると」
サタン「成程な。それでそのような、命を賭してまでこのサタンへ挑もうと」
召喚士「俺は自分達の世界を守る、その為に今……生きているんだ!」
サタン「そういう答えか」
召喚士「何故生きているかなんてどうでもいい! 何の為に生きるかが大切なんだ!」
サタン「何の為に生きるか……成程な」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:58:58.32 ID:Qu30Lqy+o<> 召喚士「だからサタン! 俺はお前を倒す!」ザッ
サタン「良かろう、ならば見せてみよ召喚士。貴様の生き様をな」
召喚士「行っけええぇぇぇぇ!!」
シュイイイイィィィィン……ゴガアアアアァァァァ!!
サタン「あと何発、その覚悟とやらを見せられるか楽しみだな」
召喚士「うおおおおぉぉぉぉーっ!!」
召喚士の背後より伸びる五行の光が、サタンへと一直線に突き進む。
心なしかそれは、先程よりも生き物のような動きをみせていた。
戦士「何だ……? 龍?」
盗賊「行くぞっ!」バッ
戦士「お、おうっ!」
盗賊「藤蔵最終究極奥義ぃ!! 風林火陰山雷!!」
戦士「馬っ鹿、いきなり使うやつがあるかよ!!」
盗賊「今やらないでいつやる!!」
戦士「ちぃっ、それもそうか!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:59:27.37 ID:Qu30Lqy+o<> ガシャアアァァ!!
戦士「五行付加……魔王の斧だああぁぁ!!」
サタン「……?」
盗賊「はああぁぁぁぁーっ!」
戦士「うおおおおぉぉぉぉ!!」
ズッシャアアアアァァァァ!!
召喚士「戦士……盗賊さん……っ」
サタン「……精一杯であったな。無駄な事――」
召喚士「食らえ……サタン!!」
サタン「……召喚士、貴様……五行を当てていなかったな?」
召喚士「戦士と盗賊さんが来てくれてたんだ。だったらぁ!!」
戦士「あいつ……俺らを囮に……」
盗賊「しかし中和されたものが我らの五行であるなら、召喚士は……」
サタン「1人で我が痛みを抱えるか。最も愚かな選択だな」
召喚士「――――!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 17:59:59.30 ID:Qu30Lqy+o<> ズキイイィィ!! ドシャッ!!
召喚士「がああああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「もう立つ事すらままならぬであろう。大人しくしていれば楽になれるものを」
召喚士「……勝ち……だ」
サタン「……何?」
召喚士「俺達の……勝ち……だ……っ!」
サタン「そういう事か」バッ
大軍師「避ける暇はありませんよ、魔王サタン!!」
青年兵「いっけええぇぇ!!」
ドッドオオオオォォォォォォォォン!!
サタン「――――ッ」
周囲を炎天下の砂漠かのような強い光が襲い、目を開ける事すら出来ない状態。
その中でただ1人、静かに精神を研ぎ澄ませている男……戦士父。
両手に力強く握りしめられたゾディアックが、微かに光を帯びていた。
戦士父「……はあぁーっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:00:28.02 ID:Qu30Lqy+o<> 光の中へ駆けるその姿は、かつて一番槍と称された勇ましさ、いやそれ以上のもの。
2秒。そう決められたタイミングに合わせ、魔道士と幼女が五行を放つ。
戦士父の持つゾディアックへ付加を目指し、誇りを秘め伸びる五行の白い光。
光の中にいるであろう魔王サタンめがけ、戦士父は今……ゾディアックを投擲する。
……はずであった。
戦士父「…………?」
ゾディアックは動かない。そして、自身の身体もまた。
戦士父「な……」
光の中より伸びた、補足白い手がゾディアックを掴み、動きを制しているのだ。
戦士父「にぃ……」
驚きの言葉ですら述べ終える前に、戦士父の身体は後方へと吹き飛ばされていた。
ドッグオオオオオォォォォン!!
戦士父「…………ご……ふっ」ゴシャッ
その手は人間そのもの。しかし現れたその姿は神々しく、名はサタンと言った。
サタン「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:00:59.55 ID:Qu30Lqy+o<> ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……ゴ……
戦士「親父? 召喚士……?」
白虎長「嘘……でしょ……?」
ゆっくりと地上に舞い降りしその姿はまるで天使か神かの如く。
中世的で目を奪われる程に美しく、人間の形をしながらも人でない事は一目で分かる。
盗賊「はっ、はっ、はっ、はっ、は……っ」
五行で力を出し、サタンの災厄で心身共にピークを迎えた人間一同。
それとは打って変わり、姿は巨大な山のようなものから、
ほぼ人間と同等のサイズに変化したものの、明らかに力漲る魔王サタン。
さしもの大軍師とて、思わずつい本音がくちから出る。
大軍師「駄目です、勝ち目はありません。残された策はもう……ありません」
青年兵「……っ」
諦めるな。そう強く言い返したい青年兵であったが、彼の脳裏からも勝機は消えていた。
サタン「……」フワッ
魔道士「し……召喚士さん……っ!」タッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:01:33.53 ID:Qu30Lqy+o<> タッタッタッ……グイッ
魔道士「召喚士さんっ!!」
召喚士「…………」
サタン「召喚士、先程までの威勢はどうした? ん?」
地面より少しだけ浮遊し、直立のまま召喚士の元へと移動するサタン。
魔道士が睨みつけるようにその姿を見ると、先程までの神々しい姿は消え失せ、
今度は髭面の人間離れした凶悪な、狂気に満ちた魔物の表情をしていた。
サタン「もう立てぬのか? もう終いなのか?」スゥ
魔道士「くっ」
瞬きをすると、今度は神の長い女性の姿をしていた。また瞬きをすると
今度は獰猛な悪魔の姿。瞬きをする度にサタンの姿がめまぐるしく変化する。
魔道士「っ!?」
サタン「どけ小娘」
魔道士「……っ」ギュッ
サタン「どけと申している。召喚士を離せ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:02:31.33 ID:Qu30Lqy+o<> 魔道士「嫌です!!」
サタン「そうか」バチッ
魔法剣士「はあぁーっ!!」
ザッシュウウウウゥゥゥゥ!!
魔法剣士「な――っ!?」
サタン「驚く程の事でもなかろう。この程度の太刀筋、捕らえるには造作もない事」
魔法剣士「く……っそ――」
サタン「邪魔をするな。貴様には何ら,興味を持たぬ」
ザシュッ……ポタタッ
魔法剣士「……か……はっ」
魔道士「魔法剣士さん!!」
サタンの尾に腹部を貫かれた魔法剣士は、無気力に両手の剣を地面に落とし、
魔王がその尾を払うと、赤い雨を降らせながらその後方へと転がった。
ジュニア「おいっ!!」ダッ
賢者「僕が行くよ……ふぅ」タッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:03:02.57 ID:Qu30Lqy+o<> サタン「次は貴様だ」
魔道士「……っ」
サタン「どかぬと言うのならば、死ぬだけだぞ小娘」
魔道士「召喚士さんはっ、私が絶対に守る!!」
サタン「泣き叫ぼうが、古より存在する結果は何も変わらないのだよ」
魔道士「召喚士さんは!! 私が絶対にいいぃぃ!!」
ドンッ
魔道士「……?」
突如、突き飛ばされてよろめく魔道士。手を伸ばしたのは召喚士だった。
召喚士「……行けっ、コカトリス……!」シュイイィィィィン
コカトリス「はぁーっ!!」
サタン「……馬鹿が」
ズッガアアアアァァァァン!! シュウウウウゥゥゥゥ……
サタン「調子に乗るなよ召喚士。貴様は今、生きているのではない。生かされているのだ」
コカトリスによるい奇襲も甲斐なく、召喚士は宮殿を支える柱まで大きく吹き飛ばされた。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:03:51.84 ID:Qu30Lqy+o<> 〜地獄、外部〜
男隊員「……っしと」ギュッ
弓使い「こんなので本当に、大丈夫かしら……」
男隊員「ありったけの武器をぶっ刺してんだから大丈夫だろ。動けやしねぇよ。ヒャハハ」
格闘家「問題はこれをどうするか……」
剣士「このままサタンの所まで連れて行くわけにもいかないし……」
帝「かと言って、ここへ置き去りというわけにもいかぬしな」
女隊員「どうするッスか?」
男隊員「早く合流しねぇと、あっちも心配だしな」
格闘家「……!?」ピクッ
女隊員「どうしたッスか?」
格闘家「何か……来る!」
弓使い「敵!? いや、味方かしら……」
格闘家「違うっ! この気配……感じた事がある! これは……っ」
ネクロマンサー「どうも。ククッ」フッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:04:31.14 ID:Qu30Lqy+o<> 剣士「……ネクロ……マンサー!!」
男隊員「ちぃっ! ここに来て厄介な」
剣士「ネクロマンサああぁぁぁぁ!!」
格闘家「まずいっ!」
剣士「はああぁぁーっ!!」
ガキイイイイィィィィン!!
魔剣士「……」ググッ
剣士「はーっ、はーっ、はーっ」グググッ
ネクロマンサー「随分と興奮していらっしゃいますねぇ」
剣士「貴様ぁ……」
ネクロマンサー「剣士さんでしたっけね? 貴方とは2度目ですかねぇ……ククッ」
格闘家「退がって下さい、剣士さん」
剣士「……ちっ」カシャッ
ネクロマンサー「何やら面白そうな展開になってきましたので、参戦させて頂きますよ。ククッ!」
魔剣士「…………」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/23(月) 18:05:39.08 ID:Qu30Lqy+o<> 今日はキリよい所でここまでにございます
ご支援本当にありがとうございます!!
それではまた!失礼致しますー!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県)<><>2012/07/23(月) 18:12:27.41 ID:Lj2dIqNco<> >>1おちゅ
司令ズ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/23(月) 18:16:06.97 ID:Z8Zjh8WWo<> >>1おつ
問題は魔道士ちゃんと召喚士はどうなってるかだ
抱きかかえられてるのか?そうなのか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/23(月) 18:18:30.03 ID:+Ea7xwaIO<> 乙ん
最終戦は混戦の極み <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/23(月) 18:25:06.50 ID:D9F0LuN4o<> おいおい司令ズ・・・おい・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/23(月) 18:37:46.14 ID:Wwtp/pVDO<> 乙!
ナイト復活まだか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/23(月) 19:52:05.41 ID:lYNu2drDO<> >>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/07/23(月) 19:59:25.74 ID:ee2tONpUo<> 司令...え!?
何回か読み直したけど、死んだ...のか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/23(月) 22:12:24.33 ID:lxIButdDO<> >>1乙!
いや!あの二人は殺しても死なないだろwwww…死なないよな? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/23(月) 23:28:35.30 ID:JYkfb7ZAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 01:08:17.84 ID:2SEAWMhIO<> >>1おつ
>サタンの攻撃を庇った代償は大きく、自力で起き上がる事は決してなかった。
>自力で起き上がる事は決してなかった。
>自力で
…東方が熱いな。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/24(火) 08:19:08.14 ID:bf8DvU9Yo<> >>1乙
司令ズ…名脇役さんの奇跡にあやかることができなかったか、無念 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/24(火) 10:26:17.96 ID:tZ4LWsMAO<> 最後まで魔法剣士の噛ませっぷりが(´・ω・`) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/24(火) 12:46:08.24 ID:xnBMqFdm0<> いちおつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/07/24(火) 17:21:32.86 ID:gVxu6eE90<> 魔法剣士「ぐあああーーーッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:47:18.33 ID:5vaieHg4o<> コオオオオォォォォ……
ネクロマンサー「ククッ」
剣士「……っ」チャキッ
男隊員(メンドクセー事になってきたな……くそ)
魔道士「……」
男隊員(司令2人がいねぇ今、指揮官は俺。まぁ居ても指揮は執らねーか)
女隊員「格闘家くん、いけるッスか?」
格闘家「ご心配なく。腕は2本ありますから」ザッ
男隊員(前衛2人が消えた挙句、最も厄介な連中……あぁもう、ほんとメンドクセー)
弓使い「上様っ、私の後ろに」
帝「私の心配は無用、案ずるな」
男隊員(よりによってこっちは東方の女王陛下まで抱えてっし……)
ネクロマンサー「……さぁて」
男隊員(1番の問題は、アレがどっちに付くかだな。とにかく先手を取るしかねぇか)
ネクロマンサー「それではお相手頂きましょうかねぇ。クククッ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:47:44.97 ID:5vaieHg4o<> 男隊員「だっりゃああぁぁ!!」
ドッドオオオオォォォォン!! ゴアアァァァァ!!
剣士「先制攻撃!?」
女隊員「珍しいッスね」
男隊員(お前らなら分かるはずだ。俺の考えがよぉ!)
格闘家「……っ!!」タタッ!!
女隊員「そっか! そういう事ッスね!」ダッ
男隊員「いけぇ!! まずは奴らを分散しろぉ!」
帝「はぁーっ!」
魔道士「……」
ガッキイイィィィィン!!
帝「!?」
魔道士「……?」
キイイイイィィィィ……
弓使い「共鳴してる……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:48:44.10 ID:5vaieHg4o<> ネクロマンサー「成程、魔剣と聖剣ですか」
魔道士「……っ」バッ
弓使い「上様っ!!」
帝「大丈夫」ザッ
ネクロマンサー「相反する属性の武器では、流石の魔剣士も簡単にはいきませんか?」
魔剣士「……」ジャリッ
帝「刀の力だけだと思って欲しくはないな。油断大敵というものだぞ」
ネクロマンサー「ククッ、ならば見せてご覧なさい。オリジナルは今までと別格ですよ」
魔道士「……っ」ビュオッ
帝「はぁ!!」
ガギイイィィィィ!!
ネクロマンサー「……ほぉ、言うだけの事はある」
帝「今だ!」
女隊員「はいッス!!」ダンッ
格闘家「……」ザザザッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:49:42.40 ID:5vaieHg4o<> ネクロマンサー「!?」
男隊員「紅孩児を……確保しろぉ!!」
ネクロマンサー「な――っ!!」
格闘家「確保――」
ネクロマンサー「んてね。ククッ!」
ビュオォ!! ザシュザシュザシュッ!!
格闘家「!?」
女隊員「うああぁぁーっ!」ドシャッ
ネクロマンサー「貴方達の考えなど、お見通しですよ」
格闘家「触手の……檻……っ」ドシャッ
女隊員「予め……地面に仕込んでおいたッスね……やられたッス」
ネクロマンサー「ククッ。サタンに弾かれたのもよく分かりますねぇ」
男隊員「何ぃ!?」
ネクロマンサー「弱い、弱すぎる。きっとサタンも相手にする事すら面倒だったのでしょうねぇ」
男隊員「てめぇ……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:50:45.23 ID:5vaieHg4o<> ネクロマンサー「地獄で野垂れ死にしろ、そういう意味でしょう? クククッ!」
男隊員「それ以上は許さねぇぞこらぁ!!」
ネクロマンサー「どう許さないのです? 私を殴りますか? 斬りますか?」
男隊員「ああ、やってやるよ!!」
ネクロマンサー「ククッ、ならばやってみなさい。やってみるがいいッ!」
男隊員「だとよ」
ネクロマンサー「!?」
剣士「ああああぁぁぁぁ!!」ザッ
男隊員「遠慮はいらねぇ。思いっきりぶった斬ってやれ!! ヒャハハ!!」
ザッシュウウウウゥゥゥゥ!!
男隊員「今だぁ!」
弓使い「付加……頼むわよっ」
キリキリキリッ……バシュッ!!
男隊員「っらあぁ!!」
ドドオオォォォォ!! ズッシャアアアアァァァァ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:51:16.75 ID:5vaieHg4o<> ネクロマンサー「……ちぃッ」ヨロッ
格闘家「くっ、ぬあぁ!」ブチブチィ!!
女隊員「武器、受け取るッス!」ブンッ!!
男隊員「こんなひん曲がった剣、いらねーっつの」パシッ
女隊員「おいっしょぉ!」ズシッ
ネクロマンサー「……これは……4行か……ッ」
男隊員「大した威力じゃねぇだろうけどな。弓のネーチャンの事じゃねぇぞ?」
弓使い「分かってます! 一言多いわよ……っ」
男隊員「んで、紅孩児は!?」
女隊員「生きてるッスよ!」
男隊員「そうじゃねぇ!! 使えんのか使えねーのか!!」
格闘家「ふんっ!」ガクンッ!!
紅孩児「…………ガホォ!!」ビチャッ
ネクロマンサー「わざわざ眠っているところを起こしますか」
男隊員「テメーは油断ならねぇからな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:51:58.71 ID:5vaieHg4o<> ネクロマンサー「……」
男隊員「どうせ眠ってるところに洗脳かけて、操るとかそんなんだろ」
ネクロマンサー「ククッ、察しが宜しい事……」
男隊員「テメーの思うようにさせるかってんだよ。ヒャハハ!」
ネクロマンサー「しかし、結果は同じ事でしょう?」
男隊員「どうかな」
ネクロマンサー「……?」
男隊員「アイツは今、瘴気にあてられて暴走してる。だが、根はこっち側の魔物だ」
ネクロマンサー「……」
男隊員「あっさりテメーにお操られるくらいなら、イチかバチかの賭けって事だ」
ネクロマンサー「成程。しかしそう簡単にはいかないようですねぇ」
男隊員「――!?」
紅孩児「……グ……オアアァァ」グググッ
剣士「離れるんだっ!」
紅孩児「ガアアァァッァアーッ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:52:39.44 ID:5vaieHg4o<> 格闘家「っ!!」
ガシッ!! ジュウウゥゥゥゥ!!
紅孩児「人間は……殺スウゥ!!」
女隊員「格闘家くんを……離せッスよぉ!!」
紅孩児「ッ!!」
男隊員「無茶すん――」
女隊員「誰かさんのヘナチョコ剣と違って、大斧は簡単にやられないッスよ!」
紅孩児「邪魔を……する……なァ!!」
剣士「紅孩児っ! 思い出してくれ!」
紅孩児「……グウゥ」
剣士「君はこんな事を望んでいるわけじゃないだろう!?」
紅孩児「黙れ!!」
剣士「目を覚ますんだ! 思い出すんだ! 自分自身を!」
紅孩児「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!」
剣士「紅孩児、君はもう魔物なんかじゃあない――」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:53:21.06 ID:5vaieHg4o<> 紅孩児「黙れエエエエェェェェーッ!!」
ガシィ!!
剣士「っ!!」
紅孩児「俺の……紅孩児様の前から……消えろおおぉぉーッ!!」
ゴッガアアアアァァァァ!!
弓使い「剣士ぃーっ!!」
ドサッ……ジュウウウウゥゥゥゥ……
弓使い「剣士……剣士っ、剣士! 剣士! 剣士ぃ!!」
格闘家「隊長! 顔を焼かれてます!」
男隊員「ちっ」
ドドォン!! ドジュウウウウゥゥゥゥ!!
弓使い「うっ、うぅ……う……っ」
ネクロマンサー「ククッ。やはり無意味な事でしたねぇ」
帝「貴様等ぁ……」ザッ
魔道士「……」スッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:54:21.85 ID:5vaieHg4o<> 帝「あくまで私の相手はお前という事か」
魔道士「……」ジャキッ
ネクロマンサー「これで残るは5人。さぁ、どうします……?」
女隊員「許せない……っ!!」
ネクロマンサー「許して貰うつもりは毛頭ありませんし、むしろ許しを請うのは貴方達では?」
剣士「こ……孩児……っ」
弓使い「剣士!! もう喋らないで……っ!!」
剣士「駄……目だ……っ、君は……」
紅孩児「黙れって……言ってんだよオオォォォォ!!」グアッ!!
ゴッゴオオオオォォォォ!!
弓使い「剣士いいぃぃぃぃーっ!!」
ネクロマンサー「ククッ、美しい炎だ」
男隊員「今、消化する……っ」
格闘家「……待って下さい、何かおかしい」
弓使い「……剣士……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:55:48.58 ID:5vaieHg4o<> スクッ ザッザッザッ……
男隊員「……おいおいおい」
ザッザッザッ……
男隊員「炎の中を……歩いてやがるだとぉ!?」
ネクロマンサー「これは、どういう事です――」
バシュッ!! ズバァ!!
ネクロマンサー「クッ」
剣士「貴様を倒すまでは、絶対に死んだりしない!」ジャキッ
ネクロマンサー「生意気な。運良く助かったからと言って図に乗らない事ですね」
剣士「運良く? ああそうだな、奇跡かもしれないな!」
ネクロマンサー(……おかしい)
剣士「弓使いっ!」
ネクロマンサー(顔面の皮膚までただれていたと言うのに、どういう事です?)ハッ!!
ゴッゴオオォォォォ……メラメラッ
ネクロマンサー「……そういう……事かぁ!!」バッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:56:29.30 ID:5vaieHg4o<> フェニックス「……」
バッシュウウウウゥゥゥゥ!!
女隊員「えっ!?」
男隊員「そ、そうか……っ! さっきの炎……あれは……」
ザッザッザッザッザッ……
同門「行け、フェニックス!」
ネクロマンサー「貴様の仕業ですかッ!!」
ゴッゴオオオオォォォォ!!
ネクロマンサー「クウゥーッ!!」
フェニックス「……オオォォ!!」
ガシュウウゥゥゥゥ!! ゴッゴオオオオォォォォォ……
ネクロマンサー「…………」
同門「……」
ネクロマンサー「……ククッ、ククククッ。外しましたか。残念でしたねぇ」
同門「外した? 笑わせるな、最初から貴様なぞ狙っていない」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:57:19.21 ID:5vaieHg4o<> ネクロマンサー「ほぉ、だったら何を狙ったとでも言うのです?」
同門「……」
ネクロマンサー「……?」クルッ
ゴゴオオオオォォォォ……ザッ
ネクロマンサー「――――ッ!?」
南方司令「ジャスティス……パアアァァァァンチ!!」
西方司令「ミナゴロシキーック!!」
ズッガオオオオオォォォォン!! ズシャア!!
ネクロマンサー「……グ……ック」
西方司令「助かったぜ、朱雀の小僧」
南方司令「この世に悪のはびこる限り、正義は何度でも蘇る!!」ザッ!!
ネクロマンサー「これが……狙いか……っ」ヨロッ
同門「……命を守る事こそが最優先。二度と過ちは犯さん」
西方司令「さーて、いっちょまとめてぶっ殺してやるかよ!!」ゴキゴキッ
南方司令「ああ。怒りに打ち震える正義の鉄槌を……食らうがいいっ!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/24(火) 17:58:52.55 ID:5vaieHg4o<> ちょっと少なめですがキリよく今日はここまでにて!
本日も多数のご支援ありがとうございました!
それではまた!失礼致します!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 17:59:07.72 ID:iSTDloexo<> いちおつ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/07/24(火) 18:03:23.22 ID:xewTHW5yo<> いちょつ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 18:17:04.77 ID:6JTmQMxoo<> 魔剣士が行方不明 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 18:27:52.37 ID:SC4ee4Qao<> >>1乙!
ネクラ達って、結界の外なんじゃ…? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 18:35:51.43 ID:GuH/RNYXo<> 魔道士ちゃん・・・こわい・・・>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 18:42:29.93 ID:kiVWNU1DO<> 魔道士だらけだなww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 18:46:00.18 ID:Jda2sy1eo<> なんで召喚できるんだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/24(火) 18:47:49.89 ID:Q7CKR6zAo<> ゆ"ーたいりだつーー! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 19:15:48.26 ID:jiVPbv3Zo<> やはり主人公の同門さんはさすがやで <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/24(火) 19:54:51.10 ID:VSPdbKoao<> >>1乙
なぜフェニックスが…ここは結界エリア県内なんだな
もしくは同門の仲間のドッペル達とパーティを組んだときに証として皆で着けたイヤリングに魔法の力が込められて…?!と言う過去ストーリーが追加されるに一票。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/24(火) 22:11:26.47 ID:EPIQnXODO<> 指令ズは2度死ぬ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/24(火) 22:41:38.95 ID:cfUeZ11Ro<> >>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/25(水) 00:29:09.71 ID:jTKVUE9IO<> 魔導士だけに惑うし <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/25(水) 00:33:09.35 ID:g/tP5UVvo<> そう言うのと魔導士 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/25(水) 01:40:40.88 ID:hrbST8RAO<> >>1おつ
司令達が復活したというのに魔道士のインパクトで書きけされちまったな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)<>sage<>2012/07/25(水) 02:30:07.31 ID:mR0XiU8U0<> 魔導士は負けんしな。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/25(水) 02:57:03.21 ID:ckFilS4Ho<> >>497の一撃で同門のフェニックスたんが消えたお <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/25(水) 03:38:20.77 ID:MsllwfY90<> >>1 おつ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:06:35.54 ID:QFSNz+JBo<> 〜サタンの宮殿〜
召喚士「…………」
砕けた柱に身体を預け、召喚士はうつろな目で戦闘を見つめている。
戦士「おるああぁぁ!!」
盗賊「しっ!!」
ドガガガガッ!! ズガアアァァァァァ!!
サタン「脆弱なものだ。残された力は気力という程度か?」
王子「何をぬかすかぁ! まだまだだ!」
セクメト「ゴガアアァァァァ!!」
サタン「まだ? 違うな、もう既に終わっているのだ」
チカッ……ズバシュウウウウゥゥゥゥ!!
セクメト「――――!!」ボシュッ
盗賊「風林火……」
サタン「させぬよ」ヒュバッ
盗賊「!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:07:53.45 ID:QFSNz+JBo<> ズガアアァァ!! ズザザアアァァ……
青龍士官「どうやって……倒せばいいと言うのだ……っ!!」ググッ
大軍師「万策尽きましたね。流石にこれは……」
ジュニア「……」
ザッザッザッ……グイッ
ジュニア「何を諦めてんだコラァ!! テメーが策を練らねぇでどーすんだよ!! あぁ!?」
大軍師「……っ」
ジュニア「命ある限り戦うんじゃねぇのかよ!!」
青年兵「ジュニアさんの言う通りです。そして大軍師さんとて重々、それは分かっている」
ジュニア「……」
青年兵「2択です。最後の力を賭して、全員で全ての魔力を放つか、それとも……」
大軍師「西国陛下のアヌビスに賭けるか」
ジュニア「!?」
大軍師「どちらにせよ策とは言えません。ただの自己犠牲です」
青年兵「……それでもやらねば、世界は終わりです」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:09:06.53 ID:QFSNz+JBo<> ジュニア「本当に……それしか方法はねぇのかよ……っ」グッ
大軍師「五行を撃ち続けさえすれば勝てると考えていました。しかし結果はこれです」
ジュニア「……っ」
大軍師「何か手はあるのかもしれません。しかし、見つける事は難しく……」
青年兵「……再来」
賢者「……?」
青年兵「鍵は再来が握っているのかも」
大軍師「かつてサタンの動きを封じた、唯一の戦いですか」
青年兵「大軍師さん、当時と今で何か欠けている事は?」
大軍師「……魔剣」
ジュニア「!?」
大軍師「サタンの核には確か、魔剣が刺さっていたはずです」
青年兵「そうだ……っ。それを元司令が抜いた事で、サタンは蘇った」
ジュニア「魔剣たって、んなモンどこに……」
魔法剣士「避けろぉ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:09:34.68 ID:QFSNz+JBo<> ゴッガアアアアァァァァ!!
ジュニア「ぐあっ!!」
青年兵「大軍師さんっ! 策を!」タタッ
大軍師「あなたは!?」
青年兵「とにかく今は体制を立て直し、備えます!」
大軍師「「……」
アマゾネス「援護を頼む!!」
美女「アンタが援護しろっ!」バッ
大軍師(魔剣。思い当たるべきは伝説のナイトが持っていたという魔剣)
玄武娘「リヴァイアサン……っ」
朱雀嬢「玄武娘、無理はしないでですわ。ゆっくり落ち着いていきますわよ」
大軍師(ベルゼブブ討伐後は確か北関に……。使い手は不在)
白虎嬢「立てますかぁ?」
サモナー「お構いなく……っ」ヨロッ
大軍師(それ以外の何か……。魔剣……魔物の持つ剣……) <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:10:25.18 ID:QFSNz+JBo<> 青年兵「召喚士さんっ!」ザッ
召喚士「…………ぅ」
大軍師「……魔剣士」
青年兵「召喚士……さんっ」
召喚士「誰……戦士……か?」
大軍師「……いや、両者共に此方へ引き込む事は不可能に近い」
青年兵「……立てますか?」
召喚士「うん、いつでもいいよ。でも回復は必要ないから」
大軍師(かと言って、魔剣を入手する方法は他になし。参りましたね)
天を仰ぐ大軍師。上空には暗い闇がただ広がっている。
大軍師「司令……貴方の見た未来とは如何なるものだったのでしょうか……」
サタン「もう立ち向かえる者も居らぬか」
戦士「ちくしょう……ちくしょう……っ!」
盗賊「……こんなものか、私の力は……っ」
サタン「……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:11:05.12 ID:QFSNz+JBo<> 魔道士「……」ザッ
サタン「何か用か、小娘?」
魔道士「あなたは……何でこんな事をするの?」
サタン「面白い事を言うな。君達が挑んでくる、だから反撃する。それ以外に何かあるのか?」
魔道士「どうして……地上に危害を……」
サタン「ああ、そういう事か。逆に聴こう、何故だと思う?」
魔道士「どうして人を傷つけるんです……っ」
サタン「それが真理だからだ。到底、理解など出来ぬであろうがな」
魔道士「私の……大切な仲間を……どうしてっ!!」
ゴアッ!!
サタン「ほぉ」
魔道士「許さない……絶対にっ!!」
サタン「許しを請う請わないの問題ではないのだ。そういうものだと受け入れろ」
魔道士「絶対に……ぃ!!」
サタン「……どういう事だ?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:12:32.51 ID:QFSNz+JBo<> キイイイイィィィィ!!
サタン「ただの五行ではない……?」
魔道士「やああああぁぁぁぁーっ!!」
ドッドオオオオオォォォォン!! ガカアアアアァァァァ!!
サタン「……ッ」ズゥン
魔道士「ああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「中和出来ぬだと? いや、そんなはずはない」
ドッズウウウウゥゥゥゥ!!
サタン「……確実に、このサタンへ攻撃を当てている」
ジュニア「ど、どういう事なんだ? どうして魔道士ちゃんの攻撃が……」
賢者「五行による五行さ……ふぅ」
ジュニア「!?」
賢者「彼女は五行に……五行を付加しているのさ……ふぅ」
水の先生「五行に五行!? つまり……外側の五行で中和を消して、中の五行で……」
火の先生「冗談じゃないぞ……っ、そんな事をすれば負担は計り知れぬ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:14:49.78 ID:QFSNz+JBo<> 魔道士「やああぁぁぁぁ!!」
サタン「ヌグッ、まさかこのサタンが……両腕を使う事になろうとはな」
魔道士「ああああぁぁぁぁぁ!!」
サタン「ましてや、これ程までに連続で五行を叩き込まれるなど初めての事だ……ッ」
魔道士「ぁぁーっ!!」
サタン「どこに……このような力が――」
ガカアアアアァァァァ!! ガッオオオオォォォォン!!
魔道士「――――っはぁ!! はぁ!! ん……っはぁ!!」
ドドオオオオォォォォ……
盗賊「魔……道士……っ」
魔道士「はぁっ!! はぁ……っ!! は……っ」ガクガクガク
戦士「魔道士っ!!」
サタン「おそらくもう、痛みも感じぬであろう」フッ
戦士「!?」
ジュニア「あいつ……っ、まだ……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:17:55.59 ID:QFSNz+JBo<> サタン「このサタンに多少なりとも手間をかけさせたのだ。その代償は相当のものであろう」
魔道士「う……あぁ……ぁ……」
サタン「己の全てが空になるまで撃ち続けた根性はなかなか興味深いものがある」
戦士「て……んめええぇぇ!!」ガシャッ!!
大軍師「5つの鉱石を全て斧に!? 死ぬつもりですかっ!!」
戦士(言ってたよなジーサン。もうずいぶんと前の話になっちまったけどよ……っ!)
サタン「魔力も持たぬ人間如きが、如何なるものだと申すか」
戦士「コイツは切り札だってよ……魔王を倒す……斧だってよぉ!!」
サタン「むッ!? 鉱石かッ」
戦士「見てるかジーサン!! 五行全て付加したんだぞ! 魔王を倒すこの斧によぉ!!」
ズッガアアアアァァァァ!!
戦士「うおおおおぉぉぉぉ!!」
サモナー「なんという威力っ、サタンが縦に真二つ……切り裂かれてゆく……っ!」
戦士「っらああああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:18:55.54 ID:QFSNz+JBo<> ザッシュウウウウゥゥゥゥ!!
戦士「がはっ!!」ゴロゴロゴロッ
サタン「全くもって不可解なものだ。どこからこのような力が湧いてくるのか」
戦士「これでも……駄目なのかよ……っ」
サタン「闇に痛みや苦しみは感じぬ」
フッ!! ガキイイィィィィン!!
サタン「今度はお前が試してみるか?」
戦士「……魔法剣士さん」
魔法剣士「退がれ……っ」グググッ
サタン「庇うだけ無駄な事よ。逆に死が近づくだけの話だ」
魔法剣士「誰も死なせやせん! 俺自身もな!」
サタン「試してみるが良い」チカッ
ドッゴオオオオォォォォン!!
魔法剣士「……ご……ふっ」ガラッ
サタン「所詮は口だけよ。理想と現実の違いに気付いたであろう?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:19:58.87 ID:QFSNz+JBo<> ヨロッ……ザッ
サタン「……」
魔法剣士「まだ……生きてるぞ……っ」
サタン「それは何よりだな」
ゴアッ!! ズッギャアアアアァァァァ!!
魔法剣士「ごはっ!!」ドゴォ!!
サタン「威勢の割には攻撃する事すらままならぬ。面白みもない事だ」
魔法剣士「……」
フラァ……ジャリッ
戦士「立つなっ! もう無理だ……っ!」
サタン「もう良い。つまらぬ、と申しておる」
魔法剣士「悪いが、俺の運命を貴様が決める権利はない……!」
サタン「ならば今ここで、貴様の運命を決めてくれよう」ゴアッ!!
ドッゴオオオオォォォォ!!
戦士「馬鹿やろ――」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:20:54.72 ID:QFSNz+JBo<> シュウウウウゥゥゥゥ……
火の先生「……何じゃとぉ!?」
サタン「剣が浮いている。いや、違う。これは……」
魔法剣士「がは……っはぁ……はぁ」ジャッ
サタン「火柱が剣を支えている? 器用な真似をする」
勿論、魔法剣士が狙って行ったわけではない。無我夢中の上での偶然に過ぎない。
魔法剣士「お……おぉ……っ」
しかしその偶然が、魔法剣士に大いなる力を与える事となった。
魔法剣士「おおぉぉぉぉーっ!!」
ゴアァッ!! ザザザザザザッ!!
青龍士官「炎だけではないっ! 風に氷……雷までもが……っ」
大軍師「4本の件が4つそれぞれの属性に支えられて……」
魔法剣士を護衛するかのように、4本の剣と4つの柱が伸びる。
炎、風、氷、雷。それが地面と剣の束の間に立ち、主を守る生物のようである。
魔法剣士「魔法剣……五行おおぉぉぉぉ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:22:01.62 ID:QFSNz+JBo<> キュイイイイィィィィ……
魔法剣士は両手に剣を携える。1つは神々しく輝く聖なる剣。
もう1つは鋸状に欠けた刃を持つ、どことなく悲しげな剣。
水の先生「6刀流……とでも称せばよいのだろうか」
魔法剣士「はあぁ!!」ダァンッ!!
盗賊「早いっ」
サタン「常軌を逸している」
ガキキキキキッ!! ズババババッ!! ドガガガガアアァァァァ!!
サタン「人間が単身で6本もの剣を操り、五行を司るのか」
戦士「すっげぇ。4本の剣が空中でサタンの攻撃を防御してやがる」
青龍士官「それだけじゃない……っ、それぞれが意思を持ったかのように攻守を……」
魔法剣士「っああああぁぁぁぁ!!」
ズッシャアアアアァァァァ!!
魔法剣士「ぐっ……ぬうぅ……っ」ガクンッ
サタン「このサタン、少し過ちを犯しているのかもしれぬな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:23:19.13 ID:QFSNz+JBo<> 召喚士「……っ」ヨロッ
サタン「ここまで全員が瀕死。瀕死であるにも関わらず、全員が生きている。生がある」
青年兵「……っ」
サタン「運や実力ではない。もっとこう曖昧な、何かが起きている」
魔道士「……っ」
盗賊「魔道士……」グッ
サタン「このサタンがやられるなどとは思えぬが、また封じられるのも厄介」
大軍師「……まさか」
サタン「なれば手間を掛けずに、全てを無に帰すとしよう」
フオオオオォォォォ……ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
青年兵「ま……ずいっ、まずい!!」
大軍師「いよいよ始まりましたか。恐れていた事が……っ」ツツー
サタン「これより地上は闇と化す。スーパーノヴァの始まりだ」
召喚士「……っ」
一同が地獄で交戦する中、地上では満月の明かりが次第に闇へと掻き消されていった。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:24:01.53 ID:QFSNz+JBo<> 〜本国、中央広場〜
男「お、おい……何か急に空が……っ」
老人「なんじゃなんじゃ!?」
青年「まさか、魔王サタンのなんとかってのじゃないのか!?」
男「やっぱり……噂は本当だったんだぁ!!」ダッ!!
エリート「うろたえるな。これはただの自然現象だ」
青年「何だよ自然現象って! 実際に起きてんだろうがよっ!!」
女「もう……もう世界は終わりなのよ……っ!!」フラッ
皇太子「信じるのだ」
老人「……陛下っ」
皇太子「皆が信じなくてどうする。信じて、その力を彼らに届けるのだ」
男「……っ」
皇太子「言ったであろう? これは古くより観測されている自然のものだと」
エリート「陛下、参りましょう」
皇太子「ああ。まずは新聞社、その後に私の声を皆に届ける」ザッ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/25(水) 18:24:56.52 ID:QFSNz+JBo<> 今日はここまでとさせて頂きます!ご支援感謝です!
しかし魔道士…これは…ごめんなさい…
それでは失礼致します!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/25(水) 18:35:40.42 ID:VC5e5T9DO<> >>1乙!
魔法剣士の6刀流超かっこいいな!
口でくわえるとかは魔法剣士的には絶対許されないっぽいもんなwwww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/25(水) 18:35:52.88 ID:lVsyhgbHo<> 魔道士ちゃあああああああああああん!!!
ゴアッ!
プスプス・・・! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/25(水) 19:02:14.24 ID:4Wp4xAJDO<> おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<><>2012/07/25(水) 19:25:08.99 ID:X5QB6aNAO<> 魔法剣士復活ッ!魔法剣士復活ッ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/25(水) 19:54:53.67 ID:s6O/CzQQo<> >>1乙
結局、魔法剣士の剣の持ち方を当てたやつはいなかったな
まさか尻を使うとは予想外だった <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2012/07/25(水) 21:10:14.23 ID:3itBxYzm0<> クロコダインポジションかと思ってたのに・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/07/25(水) 21:53:31.28 ID:/F76X3E3o<> ソードビットみたいな感じかすげえ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/26(木) 01:45:39.73 ID:+LVNYEcAO<> >>1おつ
5行連発にくわえて災厄もあって身体ボロボロやん魔道士 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/26(木) 01:58:12.01 ID:FOIgBDUR0<> いちおつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:41:09.11 ID:ou/AOoqSo<> 〜封印の森〜
東方司令「……」
ザッ……ガサッ
東方司令「!?」ビクッ
バーテン「……おっ?」
東方司令「こんな所で何をしている?」スッ
バーテン「こっちの台詞だよ」
東方司令「……っ」
バーテン「俺はちょっと様子を見に来ただけさ」
東方司令「ふぅん。ま、ボクもそうだけどね」
バーテン「んな物騒な剣を持ってか?」
東方司令「……五月蝿いな。護身用だ」ムスッ
バーテン「護身でクソデカイ剣を2本も担いでりゃ世話ねーわな」
東方司令「いちいち五月蝿いんだよキミは!」
バーテン「行くのか?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:41:55.50 ID:ou/AOoqSo<> 東方司令「……」
バーテン「サタンの所に行こうってんだろ?」
東方司令「ボクは……もう戦わないって決めたんだ」
バーテン「……」
東方司令「これからは誰かの為じゃなく、ボクの為に生きるって」
バーテン「じゃあ、何でここに居る?」
東方司令「分からないんだよっ! 気付いたら……いつの間にか来てた」
バーテン「……」
東方司令「……教えてくれ。ぼくは……どうしたらいい?」
バーテン「さぁな。俺はお前の師でもなけりゃそんな身分でもねーよ」
東方司令「……」
バーテン「自分で考えな。分かってんだろ? お前ならどうするべきか」
東方司令「……」
バーテン「お前の師なら、どうしたかをな」
東方司令「……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:44:11.04 ID:ou/AOoqSo<> 〜地獄、外部〜
西方司令「うおっりゃああああぁぁぁぁ!!」
南方司令「ジャスティスオブジャスティスパンチ!!」
ネクロマンサー「クッ」ズザッ
帝「はぁっ!!」
魔剣士「……」
ガキイイィィィィン!! ズザザッ!!
剣士「助かったよ。ありがとう」
同門「後は任せておけ」ザッ
弓使い「……?}
男隊員「いい具合に分散してんな。よーし、ここはいっちょ……」
スッ……ザッザッザッ
同門「……」
男隊員「おいっ、何をし――」
同門「任せてくれ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:46:53.44 ID:ou/AOoqSo<> ザッザッザッ
同門「……」
紅孩児「グルウウゥゥゥゥ」
男隊員「おいっ! 任せろってお前なぁ!」
剣士「賭ける価値はあるかもしれません」
男隊員「……?」
剣士「彼、自信というか……確信のような何かを持っています」
女隊員「確かに、そうッスね」
剣士「それにお忘れですか? 召喚獣の事」
格闘家「召喚獣?」
剣士「結界の外部では召喚出来ないという話なのに、彼はフェニックスを召喚した」
弓使い「あっ!」
剣士「何かある、そう感じませんか?」
男隊員「いいだろう。様子は見る、だが……危ういと思ったらすぐに割り込むぞ」
格闘家「了解……!」ギュッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:48:31.00 ID:ou/AOoqSo<> ザッザッザッ
同門「……」
紅孩児「グルアアァァァァーッ!!」ドウッ!!
女隊員「っ!!」
同門「紅孩児」
紅孩児「……ッ」
ザシュウウゥゥゥゥ!!
同門「……」ツツー
弓使い「……かすった……だけ?」
剣士「やっぱり戸惑っているんだ……紅孩児も」
同門「紅孩児、いい加減もういいだろう」
紅孩児「人間は……」
同門「お前は魔王に取り込まれるのか? 魔王を越えるのではなかったのか?」
紅孩児「人間は……殺す……ッ!!」
同門「魔王になるというのはウソだったのか?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:50:32.55 ID:ou/AOoqSo<> 紅孩児「黙れエエェェェェ!!」
同門「今の貴様は、貴様の炎は……腐っているぞ!!」
フェニックス「ゴアアアアァァァァ!!」
紅孩児「ウオアアァァァァーッ!!」
ドッゴアアアアァァァァ!!
弓使い「きゃあっ!!」
格闘家「凄まじい熱風だ……っ」ザッ
男隊員「ど、どうなった……っ」
ゴッゴオオオオォォォォ……
同門「……ぐ……っく」
紅孩児「ウオアアアァァァァーッ!!」
剣士「紅孩児が……燃えている……っ!!」
同門「これが真の、魂の炎だ。お前も持っていたはずだ! 思い出せ!」
紅孩児「俺様は……ァ! 俺様は……紅孩児様だアアァァ!!」
同門「っ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:52:55.15 ID:ou/AOoqSo<> ドッゴアアアアァァァァ!!
紅孩児「ガハ……ハアアァァァァ……ッ」シュウウゥゥ
同門「紅孩児……」
紅孩児「殺す」
同門「!?」
紅孩児「この……紅孩児様の行く手を阻む奴ァ、誰であろうとォ! 殺す!」
ドウッ!!
同門「!?」
紅孩児「人間であろうとォ! 魔王であろうとオオォォ!」
ドッギャアアァァァァ!!
同門「ぐはぁっ!!」ドガッ!!
女隊員「同門――」
男隊員「いやっ、大丈夫だ! 見ろ!」
弓使い「!?」
紅孩児「アアアアァァァァーッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:56:10.51 ID:ou/AOoqSo<> ズシャッ!!
魔剣士「!?」
紅孩児「吹き……飛べエエェェ!!」
ドゴッシャアアァァァァ!!
ネクロマンサー「何!?」
西方司令「どこ見てやがるクソボケがぁ!!」ガオンッ!!
ネクロマンサー「ちぃっ」
南方司令「どうやら勝負は決まった喪同然だな。正義は勝つ」
ネクロマンサー「まさか魔剣士もろとも消し去るとは……」
剣士「消し去ったんじゃない。消え去ったんだ」
ネクロマンサー「まぁ良いでしょう。行くべき場所は分かっております」スッ
男隊員「逃げる気か!?」
ネクロマンサー「逃げる? ククッ、私も行くのですよ。最後の刻を迎えにネ」
格闘家「最後の……刻」
ネクロマンサー「あまりモタついていると、世界あ滅んでしまいますよ? クククッ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/26(木) 23:58:46.08 ID:ou/AOoqSo<> フオンッ!!
女隊員「消えたッス!」
格闘家「ちっ」
剣士「同門、大丈夫か!?」
同門「……サタンの元へ」
剣士「……?」
同門「奴らは皆、サタンの元へ行ったに違いない。俺らも……」ヨロッ
南方司令「だな。我らも再び、サタンの宮殿へ向かうとしよう」
ゾクゥ!!
格闘家「何か……来るっ!!」
弓使い「えっ!?」
西方司令「地獄の魔物が戦いの臭いを嗅ぎ付けてきやがったんだ」
剣士「まずいですね。早く離脱した方がいい」
男隊員「振り切れるか……くそっ」
同門「行け」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 00:01:57.54 ID:3qxYU9g+o<> 弓使い「え……!? あなたは……」
同門「フェニックスがある。何とか時間を稼ぐ」
男隊員「バカな事、言ってんじゃねぇ!」
同門「いいから行け!! 時間がない!!」
男隊員「……っ」
同門「大丈夫だ、死にはしない。フェニックスは絶対に滅びない」
剣士「……行きましょう。同門を信じましょう」
西方司令「絶対に無事、てめぇも来るんだぞ」
南方司令「君の正義、確かに受け取ったぞ!」ザッ
男隊員「……くそっ。いいか? これは貸しだ。生きて戻ったら一杯オゴらせろよ? ヒャハハ!」
タッタッタッタッタッ……
同門「……ふん」
フェニックス「全く、格好付けおって」
同門「――――!?」
フェニックス「同門、貴様も行け」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 00:06:02.63 ID:3qxYU9g+o<> 同門「フェニックス……お前……っ」
フェニックス「ここは私が引き受ける。貴様も向かうのだ」
同門「引き受ける? 何を言っている……?」
フェニックス「良いから早く行け。また後に召喚すれば済む事であろう?」
同門「……っ」
フェニックス「先程、自身が言ったではないか。私は不死鳥、決して滅びぬ」
同門「……わ、分かった」ザッ
タッタッタッタッ……
フェニックス「……」
バシュッ……スタッ
――「やはり貴公じゃな。貴公じゃの、フェネクス公爵」
フェニックス「久しぶりだな、ハルファス」
ハルファス「元気じゃな。元気じゃの」
フェニックス「貴様も変わらず、何よりだ」
ハルファス「さて、幾つか訪ねたい事があるんじゃな。あるんじゃの」ギロリ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/27(金) 00:06:37.93 ID:3qxYU9g+o<> 遅くなってゴメンね。ここまでと致します!
声支援ありがとうございました!それではおやすみなさーい!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 00:07:32.02 ID:XwOrJvmDO<> おつんぽ!
不死鳥たんが喋った!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/07/27(金) 00:07:43.83 ID:1cCXq4jk0<> 最速の>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 00:08:43.26 ID:XwOrJvmDO<> >>538
甘いよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 00:13:23.43 ID:FFrF/z9Lo<> フッ・・・決まった喪。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 01:17:34.37 ID:F/pJipaDO<> >>1乙
今日は喪う来ないかと思ってた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 07:40:31.32 ID:OjfDsVdIO<> 同門が黄金聖闘●に見えた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/27(金) 08:19:09.16 ID:wOhcDHkoo<> >>1乙
ハルファスさん、なんか狂気じみたものを感じるな
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:49:47.22 ID:4RMTxn78o<> フェニックス「……」
ハルファス「フェネクス侯爵、貴公はどうして人間の味方をするんじゃな? するんじゃの?」
フェニックス「味方をしているつもりはない」
ハルファス「……」
フェニックス「しかし天秤に掛けた時、どちらがよりマシかという話だ」
ハルファス「それは裏切りじゃな。裏切りじゃの」
フェニックス「裏切り? 笑止。だがそう思いたくば思うが良い」
ハルファス「……」
フェニックス「私だけではない。ベヒモスやレヴィアタンも同様だ」
ハルファス「そうじゃな。そうじゃの。だが、他者はどうでも良いんじゃな。良いんじゃの」
フェニックス「……」
ハルファス「貴公とこのハルファスは縁の者。だからこその忠告なのじゃな。忠告なのじゃの」
フェニックス「貴公の忠告、有り難いが、我が想いは決して変わらぬよ」
ハルファス「ならばフェネクス侯、そなたとは戦わねばならんじゃな。ならんじゃの」
フェニックス「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:50:41.23 ID:4RMTxn78o<> ハルファス「しかし、本体でない貴公と戦っても無駄じゃな。無駄じゃの」
フェニックス「そうだな」
ハルファス「今日は止む無く見逃すのじゃな。見逃すのじゃの」
フェニックス「……」
ハルファス「しかし……次はない。その事は肝に銘じておくのだな。フェネクス」
フェネクス「誰に口を聞いているか……ハルファス」
ズゴゴゴゴゴゴゴゴ……
ハルファス「……」
フェネクス「……」
ハルファス「ま、二度と地獄へ近寄らぬ事じゃな。事じゃの」ニコッ
フェニックス「無論そのつもりだ。もう会う事もあるまい。さらばだ」バサッ
ハルファス「二度と会わぬ事を願っておるのじゃな。おるのじゃの」
フェニックス「……フン」 バッシュウウゥゥゥゥ……
ハルファス「次会う事あらば、反逆者として始末せねばならぬからなぁ」
ハルファス「……ソロモン72柱の1人として、かつての同志をな」ブンッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:51:12.88 ID:4RMTxn78o<> …
西方司令「道は合ってんだろうなぁ!?」
格闘家「ええ。間違いはないと思います」
剣士「地面をよく見てみて下さい。ほんの少しですが焦げ跡が残っています!」
女隊員「なるほどっ! 紅孩児の炎の跡ッスね!」
剣士「そうです。つまりこれを辿って行けば、行き着く先はサタンの宮殿のはずです!」
男隊員「そーいう事。分かったかい? オッサン共!」
西方司令「バカヤロー!! 最初っからお見通しだゴラァ!!」
タッタッタッタッタッ……
同門「……?」
バシュウウゥゥゥゥ
同門「フェニックス!」
フェニックス「乗れ」
同門「あ、ああ……っ」スッ
フェニックス「一気に行くぞ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:51:40.53 ID:4RMTxn78o<> バッシュウウウウゥゥゥゥ!!
同門「……」
フェニックス「……聞きたいか?」
同門「……別に」
フェニックス「そうか。ならば良い」
同門「誰にでも話したくない事もある。話す必要もない事も、話すべき事ではないものだってな」
フェニックス「ああ、そうだな」
同門「俺にとってお前は、召喚獣フェニックス。それ以上でも以下でもない」
フェニックス「ああ、そうだな」
同門「俺の親父が最強と語った、召喚獣フェニックスだ」
フェニックス「……ああ、そうだな」
同門「……1つだけ、頼みを聞いてくれないか?」
フェニックス「内容による」
同門「俺はどうなってもいい。皆をどうか、助けてやってくれ」
フェニックス「それは聞けぬ相談だ。お前も含め、皆を救うとしよう」 バシュウウゥゥ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:52:07.26 ID:4RMTxn78o<> 〜サタンの宮殿〜
サタン「……手に取るように感じる。心地良い空気だ」
召喚士「……っ」
サタン「月が、太陽が、全ての星々が闇に隠され、それがやがて並列に連なる」
戦士「何……ぃ?」
サタン「全ては1つに収縮し、やがてス^パ^ノヴァを引き起こす」
盗賊「……」ヨロッ
サタン「漆黒に戸惑う者らが次に光を得た瞬間、その命は絶たれるのだ」
魔道士「……そ……んなの」
サタン「逃げようとも抗おうとも、5光年の遥か彼方まで生きとし生ける者は死す」
魔法剣士「させ……るかっ!!」ザシャッ
サタン「もう遅いのだよ」
ゴアッ!! ドッゴオオオオォォォォン!!
魔法剣士「がは……っ」ドシャッ
サタン「もう遅いのだ。カウントダウンは始まっている」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:53:20.75 ID:4RMTxn78o<> 召喚士「まだ……だ」ズッ
サタン「……」
召喚士「まだお前を倒せば……っ」
サタン「召喚士、君には理解出来よう」
召喚士「……っ」
サタン「このサタンを倒す? どうやって?」ブアッ!!
ズッギャアアアアァァァァ!! ゴシャッ!!
召喚士「ぐ……ぶ……っ」
サタン「どこに居る? このサタンを倒す力を持つ者など、どこに居るというのだ?」ビュオッ!!
召喚士「ぐああぁぁぁぁ!!」
青年兵「召喚士さんっ!!」
サタン「答えてみよ召喚士、こいつか? それともこいつか?」ビュオッ ズバッ!!
青年兵「がああぁぁーっ!!」
王子「うっぐああああぁぁぁぁ!!」ドサッ
サタン「他愛ない他愛ない他愛ない他愛ない」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:56:27.32 ID:4RMTxn78o<> 名代「……一体、どうすれば……っ」
サタン「こんな他愛のない連中に好き勝手させたこのサタン、実に不甲斐ない」
青龍士官「だったら、大いに後悔するがいいさ!!」ザッ
ドウッ!! ゴシャアアァァ!!
青龍士官「……ごほっ」
白虎長「召喚すら……させて貰えないなんて……っ」
サタン「後悔? 後悔などと言うものはない」
朱雀嬢「……くっ」
サタン「このサタンにとって後悔などと言うものはない。全てが正しき道なのだ」
美女「……っ」
サタン「そして大いなる勘違いをしては困る」
アマゾネス「何……?」
サタン「少し五行を当てる事が出来たからと、調子に乗らない事だな」
白虎嬢「……」
サタン「貴様等は自身に集る蠅や蚊に驚異を感じた事があるのか?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:57:19.38 ID:4RMTxn78o<> 召喚士「……行け……スフィンクス」
スフィンクス「ふいうちーだぶーるぱーんちっ!!」 シュイイイイィィィィン
サタン「今更このような攻撃、通じるとでも思っているのか」
スフィンクス「てりゃーっ!!」
ズギャッ!!
サタン「受け止めて代償を与えるまでもない。このまま終わるか召喚士よ」
ガッカアアアアァァァァ!!
召喚士「――っ!!」
ドッジュウウゥゥゥゥ!! ズズズズッ……
サタン「……」
サモナー「召喚士くんは……死なせないよ……っ」
召喚士「サ……モナーさん……っ!!」
サタン「そこをどけ、死にぞこない」
サモナー「彼はね、次の時代に必要な人間なんだ……っ!」ズズッ
マーメイド「はぁーっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 17:58:58.99 ID:4RMTxn78o<> シーサーペント「ぬおおぉぉぉぉ!!」
ズッガアアァァァァ!!
サタン「……」
サモナー「僕の命なんてどうでもいい……召喚士くんだけは絶対に……」
召喚士「サモ……ナ……」
サモナー「絶対に死なせないっ!!」ゴアッ!!
玄武娘「サモナー様ぁ!!」ダッ
サタン「2人がかりか。しかし所詮はこの程度。恐れるにも及ばぬ」
サモナー「玄武娘……退がる……んだっ」
玄武娘「嫌ですのっ!! サモナー様と一緒に……戦うですのぉ!!」
サタン「さて、どうしてくれようか」
玄武娘「はああああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「威力はあるもののたかが1属性。このまま受け止めて代償を……」
ヒュオッ
サタン「……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 18:00:04.26 ID:4RMTxn78o<> 盗賊「……」
サタン(こいつ……いつの間に懐へ?)
盗賊「風林火……」ギュルッ
サタン「させんよ」
ドッゴアアアアァァァァ!!
盗賊「あ……っぐぅ!!」
戦士「盗賊うぅ!!」ダンッ
盗賊「……ま……だだ」
サタン「空中でもがくその姿、真に蠅蚊のようだな」
盗賊「風林火陰山雷……」
サタン「五行か、懲りぬ奴だ。中和か代償か、好きな方を選ばせてくれようぞ」
盗賊「風林火……陰山……雷……っ!!」
キュイイイイィィィィン……
サタン「……何だ?」
戦士「盗賊……? 盗賊っ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 18:01:48.34 ID:4RMTxn78o<> 風林火陰山雷。全ての巻物を得て初めて知った事がある。
本来、風林火陰山雷は六名がそれぞれを担い、放つ忍術。
しかしながら、ごく一部の限られた者にだけ使用を認められた方法がある。
その方法は六本全ての巻物を得ない限り、知り得る術はない。
藤蔵の正統なる後継者だけが使用を認められた真なる風林火陰山雷。それは……。
ドッギュウウウウゥゥゥゥ!!
盗賊「う……っぐううぅぅぅぅ!!」
サタン「五行を自分自身に……施しただと?」
戦士「盗賊ーっ!!」
盗賊「……藤蔵……究極……最終奥義」 シュウウゥゥゥゥ
サタン「……ッ」
盗賊風林火……陰山雷!!」
其の疾きこと風の如く。
盗賊「はああぁぁぁぁーっ!!」チリッ
サタン(早いッ。此方の攻撃が追いつかぬとはな) <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 18:02:18.11 ID:4RMTxn78o<> ドッグオオオオォォォォン!!
青年兵「こ、攻撃を……当てたっ!?」
其の徐かなること林の如く。
盗賊「……っ」
サタン「小賢しい」
ドグッシャアアアアァァァァ!!
サタン「――ッ」
ジュニア「カ、カウンター!? サタン相手に……っ」
サタン「やってくれるではないか」スッ
盗賊「でやああああぁぁぁぁーっ!!」
侵掠すること火の如く。
サタン「!?」
ズドガガガガガガガガガガッ!! ドゴォ!!
サタン(このサタンに……攻撃の隙を与えぬだとォ?)
大軍師「何と言う手数……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 18:03:20.27 ID:4RMTxn78o<> 王子「サタンが……何も出来ずにいるとは……」
サタン「少々、驚かせて貰ったが……冷静に対処すれば如何とも――」
フッ
サタン「……気配が……消えた?」
知りがたきこと陰の如く。
盗賊「こっちだ」フッ
サタン「何ッ」
ドッバゴオオオオォォォォン!!
サタン「……ッ」
盗賊「まだ……まだぁ!!」ツツー
魔道士「盗賊さんっ!? 口から……血が……っ」
水の先生「ダメージは食らっていないはずっ。まさか……」
サタン「代償は大きいようだな。ここで、一気に決めてくれる」ズズッ
盗賊「……ふーっ」
サタン「……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 18:04:13.46 ID:4RMTxn78o<> 動かざること山の如く。
名代「動……かない!? いやっ、最低限の動きのみで攻撃をかわしているのかっ!」
火の先生「そんな事……出来るわけが……」
魔法剣士「威圧、月読……。今まで培った経験をフルに活用して、成しているんだ」
サタン「まさかこのサタンの攻撃が……読まれているとでも言うのか」
盗賊「多少、落ち着いた」スッ
サタン「当たらぬと言うならば、かわせぬ隙間を無くせば済む事だな」スッ
動くこと雷霆の如し。
サタン(……おかしい)
盗賊「はああああぁぁぁぁ!!」
サタン(この小娘よりも先に、動いていたはずだが……?)
盗賊「っりゃああぁぁぁぁ!!」
サタン(それが何故、このサタンが手も足も出せずに攻撃を受けている?)
盗賊「ああああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「冗談ではない……ッ、追いつめられているとでも言うのか……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/27(金) 18:05:46.41 ID:4RMTxn78o<> 戦士「か、勝てる……」
ジュニア「行けっ! 盗賊ちゃん! 押せぇ!!」
魔道士「盗賊さんっ!!」
盗賊「ああああぁぁぁぁ――――」
ブツンッ
盗賊「――――」
サタン「……ふむ。使い果たしたようだな」
盗賊「…………」
サタン「全ての……力を」ガシッ
盗賊「……あ……ぅ」
サタン「健闘した、とでも申しておくか。正直このサタン、少し驚きを覚えたぞ」
盗賊「が……あ……ぁ!!」
サタン「褒美として、直々に破壊してくれよう」
盗賊「う……がああああぁぁぁぁ!!」ミシミシッ
サタン「感謝したまえ。このサタン直々の手で殺される事をな」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/27(金) 18:07:49.15 ID:4RMTxn78o<> いい感じにキリが良いのでここまでにておしまい!
此度も沢山のご支援、ありがとうございました!
それでは失礼致します!週末も緩やかに更新致します〜!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 18:08:30.51 ID:i2vkIfXVo<> 乙
どうやって倒すんだよ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 18:09:59.79 ID:XwOrJvmDO<> ス^パ^ノヴァ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 18:26:05.49 ID:id2VmThDO<> いちょつ
残像だ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2012/07/27(金) 18:31:50.72 ID:BQ66Iwnxo<> ^パ^ノ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 18:34:30.96 ID:OsHTizpIO<> もちろんソロモン72柱はそれぞれエピソード付きで全員登場するんですよね? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/27(金) 19:35:53.35 ID:NkgdjZrb0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/27(金) 19:51:53.91 ID:BNNzGL5po<> >>1乙 ^パ^ノ
これならスーパーノヴァも恐くない! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/27(金) 20:53:58.70 ID:DffeYpfMo<> 魔界編の伏線が… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/27(金) 21:27:23.73 ID:3j6wAFgAO<> 魔法剣士さんがまた殺られ役に(´・ω・`)
がんばれケルベロスの飼い主 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/07/27(金) 22:00:47.14 ID:s9sLTRcjo<> やはりサタンを倒すまでがプロローグか... <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/27(金) 23:12:45.66 ID:Redy4uXxo<> カンムルでやられてるユピーさん! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/07/28(土) 08:35:35.95 ID:AzyRMc4Vo<> ゥ ァ
(^パ^)<ス^パ^ノヴァ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/28(土) 15:49:49.06 ID:UfG101zDO<> (^パ^)ノ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/28(土) 20:25:04.35 ID:3JHbITvV0<> 盗賊ぅぅぅぅううううう!!!!!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/07/28(土) 21:29:15.47 ID:H/7Rtd3Uo<> おまえら誤字ぐらい誰でもあるだろ
(^パ^) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/29(日) 01:24:53.05 ID:jPbHE7OAO<> >>1おつ
まさかスーパーノヴァに煽られるとは <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2012/07/29(日) 13:01:11.48 ID:Fiw0I0bK0<> スーパーノヴァの効果は"煽り"だったのか <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:50:31.84 ID:JAD6Uf+Ao<> ズズッ
盗賊「――――!?」
サタン「命を摘み取る」
盗賊(な……っ!!)
サタン「その言葉は理解しているか?」
盗賊(直接……私の身体の中に……っ!!)
サタン「無駄な事はせぬ貴様の心臓だけを止めてくれよう」
ドクン……
盗賊「が……」
サタン「痛みはない。ただ静かに、その命を止める事となるのだ」
盗賊「…………」フッ
サタン「何だ?」
戦士「……させねぇよ」
サタン「それは何だ、と聞いている」
戦士「何だって? 見りゃ分かんだろ。盾だよ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:51:07.33 ID:JAD6Uf+Ao<> サタン「だからその盾をどうするつもりかと聞いているのだ」
戦士「決まってんだろ。盾は身を守る為にあるもんだろ」
サタン「そうだな」
戦士「だったら守るんだよ!!」
ガシャッ!!
戦士「自分自身だけじゃなくてよぉ!! 仲間をよおおぉぉ!!」
サタン「盾から刃? そうか、それは先程の斧――」
戦士「このまま……左手をてめぇにブチ込む!!」
サタン「馬鹿が」
戦士「ああ。大馬鹿モンだよ!!」
サタン「このサタンに直接、触れようなどと、どういう事になろうか分かっているのか?」
戦士「分かるわけ……ねぇだろうが!!」
白虎長「盾もろともっ、サタンに突っ込むつもり!?」
賢者「盾と言うより……腕に付けた鋏のような形だね……ふぅ」
戦士「っりゃああああぁぁぁぁ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:51:45.92 ID:JAD6Uf+Ao<> ドッズウウウウゥゥゥゥ!!
サタン(斧自体には五行の力を宿した鉱石が付加されていたな)
盗賊「戦……士……」
戦士「ああああぁぁぁぁ!!」
サタン(そして素手でこのサタンに触れる事など人間如きでは不可能)
ズ……ッ
サタン「……なのに……何故」
戦士「ぁぁぁぁ――――」
サタン「この男は何故、我が腹にまで……到達していると言うのだ!?」
ズガッカアアアアァァァァ!!
サタン「冗談では……ないぞ」カッ!!
戦士「ぐあっ!!」
魔道士「戦士さんっ!! 盗賊さん!!」
戦士「盗……賊……っ」
盗賊「戦士……!」ガシッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:52:19.00 ID:JAD6Uf+Ao<> バギャアアアアァァァァ!! ズシャアアァァ……
ジュニア「回復だ回復ぅ!!」
賢者「分かっているさ……ふぅ」タッ
盗賊「……っく」
戦士「盗賊……っ、大事ないか……?」
盗賊「私はっ、私は大丈夫だけど……っ」
戦士「……っつぅ」ジュウウゥゥゥx
盗賊「戦士はっ!!」
朱雀嬢「戦士さんの腕が……!!」
賢者「治癒で傷や神経は何とかなるだろうけど……ふぅ」
召喚士「戦…士……っ」
青年兵「あのドス黒い痣、あれはまさかサタンの災厄なのでは?」
召喚士「お……恐らくはっ、ごほっ!」
盗賊「戦士……っ」
戦士「……問題ねぇっ。腕は……まだあるんだ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:53:12.04 ID:JAD6Uf+Ao<> ザッ
戦士「盾も籠手も……肉や骨の一部までやられたけどよ……」
サタン「貴様……」
戦士「……盾も籠手も……どこにいった……?」
サタン「貴様、何を……したッ」
大軍師「……っ」ハッ!!
サタン「まさか貴様ッ、盾を……!」
大軍師「盾を……サタンに、サタンの内部に打ち込んだと言うのですか!!」
サタン「このサタンの肉体に傷を付けッ、更には五行を直にだと」
召喚士「籠手だ……鬼丸の籠手っ」
青年兵「!?」
召喚士「人の作り出したものじゃない……だから……」
青年兵「サタンにも通じたっ!?」
召喚士「見えた……っ、サタンを倒す勝機……っ」ググッ
青年兵「召喚士さんっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:53:56.52 ID:JAD6Uf+Ao<> サタン「貴様……よくもこのサタンに無礼を働いてくれたものだ」スッ
戦士「!?」
サタン「その左腕、既に死んでいるのだぞ」
ゴアッ!!
戦士「ぐああああぁぁぁぁ!!」
サタン「我が肉体を傷付けた代償は重い。その腕は既に貴様のものではない」
戦士「うっ、腕が勝手に動――ぐがああぁぁぁぁ!!」ビキビキッ!!
サタン「そら、自分の腕で己の心臓を抉り出すが良い」グッ
戦士「うああああぁぁぁぁ!!」ズズッ
召喚士「させるかああぁぁぁぁ!!」ゴアッ!!
サタン「またしてもコカトリス。いい加減しつこいぞ、召喚士」スッ
ゴガアアアアァァァァ!!
サタン「フン。見当外れだな。どこを狙っている」
盗賊「……?」
召喚士「狙っているのは1ヶ所だ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:55:39.84 ID:JAD6Uf+Ao<> サタン「……」
召喚士「戦士っ!!」
戦士「!?」
ゴゴオオオオォォォォ!!
戦士(俺の左腕を石化つ!? そうか、これで思い通りにゃ動かねぇ!!)
召喚士「何でも思い通りにいくなんて思わない事だ、サタン!!」
サタン「生意気な」
召喚士「そしてこのまま……っ!!」
青年兵「召喚士さんを援護!!」
青龍士官「出でよっ、バハムート!!」
魔法剣士「しかしこれでは決め手に欠ける」
大軍師「いえっ、そうでもありませんよ」
ジュニア「どういう事だぁ!?」
大軍師「戦士殿が打ち込んだ五行の斧。あれはサタンの内部へ直に入っている」
アマゾネス「……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:56:38.64 ID:JAD6Uf+Ao<> 大軍師「つまり、ここで五行を撃てば、中和される事はありません」
美女「そっか! 内部にある五行が常に発動し続けてるもんねっ」
大軍師「しかも五行同士によって、その力も増幅するはず」
魔道士「召喚士さんが言っていた勝機っていうのはつまり……」
大軍師「あとはサタンの災厄に、どれだけ耐え切る事が出来るかだけです」
賢者「無理な話だよ……ふぅ」
ジュニア「やってみなきゃ分からんだろうが!」
火の先生「五行があっても、単純な力量で劣っている」
召喚士「うおおおおぉぉぉぉーっ!!」
サタン「無駄だと言っているのだ」チカッ!!
召喚士「――――っ!!」
サタン「召喚士、貴様が五行を発動する前に、叩き潰せば良い。それまでだ」
召喚士「くぅ――っ!!」
ドッゴオオオオォォォォ!!
戦士「召……喚士ぃ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:57:45.14 ID:JAD6Uf+Ao<> 召喚士「ごはぁっ!!」ゴシャッ!!
サタン「何度繰り返そうと、繰り返し降りかかった代償によって衰えたその力……」
召喚士「ごっ、ごはっ!!」ビチャッ
サタン「もう残された力では、このサタンから先制を取る事は不可能」
召喚士「がはっ、ごほごほ!!」
サタン「五行を発動する魔力はあっても、力はもうないのだよ」フワッ
玄武娘「そ……んなっ」
サタン「そして召喚士、君はこれで……永遠の眠りへと着くであろう」
キュイイイイィィィィ……ゴゴゴゴゴゴゴ……
召喚士「…………っ」
コカトリス「ここで盾となっても、到底防ぎきれる攻撃ではないな」
サタン「……座敷」 シュイイィィィィ
名代「っ!!」
サタン「さぁ、楽にしてやる」
名代「召喚士殿っ!」ダッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/29(日) 23:59:33.99 ID:JAD6Uf+Ao<> ガッカアアアアァァァァ!!
召喚士「――っ!!」
名代「うおおぉぉぉぉ!!」
ザシュウウゥゥゥゥ!!
魔道士「あ……れはっ、座敷童子!?」
座敷童子「うひゃーっ」 ボンッ!!
名代「これで召喚士殿の位置は変わる。残念でしたな魔王――」
サタン「残念? 貴様等の浅知恵などお見通しだ」
名代「な――っ!?」
召喚士「く……っ――――」
ガッカアアアアァァァァ!! ドッドオオオオオォォォォン!!
青年兵「召喚士さんっ!!」
サタン「……」
オオオオォォォォ……
サタン「終わりだな」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/30(月) 00:00:08.09 ID:3B7Lg1Wmo<> 今日はとてもキリよくここまで!!
それではまた!おやすみなさい!!(^パ^)ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/07/30(月) 00:03:14.15 ID:NW3u4ZENo<> 乙
サタンが座敷童子を召喚するとは思わなかったよ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/30(月) 00:10:05.00 ID:w2e7pA3AO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 02:10:55.68 ID:scvoPnkro<> 戦士がアシタカにッ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 03:53:46.35 ID:q9C70/wto<> >盗賊(直接……私の身体の中に……っ!!)
ふぅ・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 08:08:52.53 ID:7PvumbmDO<> 乙!(^パ^)ノ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/30(月) 08:18:07.07 ID:tk8CfvZ1o<> >>1乙
攻略の糸口が名脇役さんが言うほど見えてきてはない気がする
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 09:09:40.42 ID:qF7bQ7qt0<> いや、名脇役さんはあと3回変身を残しているはず <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 13:37:31.20 ID:7PvumbmDO<> マーマンさん召喚でなんとかしてくれるさ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:08:21.30 ID:IWctK+Bao<> 召喚士「…………」
コオオオオォォォォ……
召喚士「……どう……なったんだっけ?」
――『座敷童子を召喚して攻撃を回避したつもりが、駄目だった』
召喚士「あ……そうか」
――『参ったよ。もう打つ手なしだ』
召喚士「そうかもしれない。でも、諦めるわけにはいかない」
――『気力だけで勝てる相手じゃない』
召喚士「それも分かってるさ。糸口は見えたんだ……」
――『見えてないよ。断片的なものだ』
召喚士「いいんだよそれで。傷付いて戦って、時間をかけてようやく手に入れた欠片だ」
――『で、どうするつもり?』
召喚士「全ては偶然なんかじゃない。必然なんだ」
――『だから、それでそうするんだよ?』
召喚士「……全力で、五行を放つ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:09:01.33 ID:IWctK+Bao<> ――『答えになってないな』
召喚士「いや、最初からそれ以外に答えなんてないさ」
――『それで散々、やられたじゃないか』
召喚士「ああやられたよ。でも、それしかないんだ」
――『自殺行為だよ、そんなものは』
召喚士「戦士が、道を切り拓いてくれた」
――『五行の盾? 確かにあれで中和はなくなったね。ダイレクトにダメージは与えられる』
召喚士「盗賊さんが、道を切り拓いてくれた」
――『風林火陰山雷。五行に止まらず魔行も加わる事で飛躍的に効果は上がる』
召喚士『魔道士さんが、道を切り拓いてくれた』
――『連続五行。隙を与えぬ事でサタンのl魔力を封じる事が出来るね』
召喚士「それだけじゃない。再来によるサタンの一時的な凍結」
――『コカトリスによる石化と、魔剣における核の拘束』
召喚士「そして……ゾディアック」
――『古の時代、天より降り注ぎ、サタンの地上侵攻を妨げたという神の一撃』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:10:15.70 ID:IWctK+Bao<> 召喚士「そう。魔王サタンへ唯一、ダイレクトに打撃を与えたと思われるものさ」
――『ゾディアックは戦士の斧や籠手と同様、人の作り出した物じゃない』
召喚士「使いこなせるなんて思ってないさ」
――『でも、ゾディアックを使わなきゃ勝てないんだよね?』
召喚士「だったら、ゾディアックと同じだけの力を生み出せばいいんだ」
――『……呆れて笑いすら込み上げてこないよ』
召喚士「ゾディアックの強さ、それは五行を宿した中に12もの力が眠ってる」
――『そうだね』
召喚士「だったら早い話、12の五行を作り出し、同時に撃てばいい」
――『…………』
召喚士「そういう事だよね?」
――『少し、冷静になった方がいいんじゃないかな』
召喚士「冷静だよ」
――『どうやってそんな事……出来るとでも思っているのか?』
召喚士「出来るよ。さっきも言っただろ? 偶然じゃなく、必然だって」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:11:06.19 ID:IWctK+Bao<> ――『……必然』
召喚士「サタン討伐隊。ここにいるみんなは選ばれたんだ」
――『選ばれた?』
召喚士「五行を生み出す為に、選ばれた……必然なんだ」
――『足りないものが多すぎるよ』
召喚士「それを補う為にいるのが俺なんだ。俺だから、出来る事なんだ」
――『確かに。5属性の召喚は、単身での五行も出来るし、他者へのサポートも可能だ』
召喚士「ああそうさ」
――『でも、その代償は恐らく……計り知れないものになるだろうね』
召喚士「……そうだろうね」
――『死んで英雄にでもなる? 絶対に生きて帰るんじゃなかったっけ?』
召喚士「スーパーノヴァが発動した以上、サタンを倒さなきゃ結果は同じさ」
――『それもそうか。まぁ頑張るしかないね。でもその前に……』
召喚士「……?」
――『みんなが無事ならいいけど。ほら、目を開けて見てごらんよ――』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:11:57.92 ID:IWctK+Bao<> ォォォォオオオオ……
召喚士「……がはごほっ!! ごほっ!!」ビチャッ
魔道士「召喚士さん!! 召喚士さんっ!!」
召喚士「……う」
賢者「死には至らないけれど……しんどいだろうね……ふぅ」
ジュニア「シンドイって何がだよ!!」
賢者「戦う事はおろか……起き上がる事すらも苦……ふぅ」
戦士「何とかしてくれよっ!! 召喚士を死なせるわけにはいかないんだよ!!」
サモナー「戦士くんの言う通り……ごほごほっ!!」
水の先生「あなたも重傷なんだっ、無理しないでくれ!」
ボス「くるぞぉーっ!」
ドッゴオオオオォォォォ!!
玄武娘「くぅーっ!!」
美女「防ぎきれるわけ……ないでしょお!!」
サタン「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:12:32.69 ID:IWctK+Bao<> 召喚士「……っ」
サタン「生きている? 往生際の悪い奴だな」
召喚士「大軍師さ……」
大軍師「はい……っ」
召喚士「今なら……サタンを……五行を……」
大軍師「ええ。しかし動きを封じる必要があります」
召喚士(良かった……。やっぱり大軍師さんも分かっててくれてた)
大軍師「ですが、その為には魔行……即ち魔剣を要します」
召喚士「必然……なんです……」
大軍師「ですが、あの2人の力はおろか、魔剣すらも……」
召喚士「必然……なんですっ!」
大軍師「!?」
サタン「御託はもう良いか? 次は防ぎきれぬ程の力で……終わらせてくれるわ」
キュイイイイィィィィ……
盗賊「またか……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:13:54.16 ID:IWctK+Bao<> 白虎長「もうっ、召喚出来る回数も僅かよっ!」
白虎嬢「そうですわねぇ……」
サタン「攻撃を仕掛けて相手の力を削る。こういうやり方は無粋であまり好かぬ」
大軍師「ならば止めて頂けますか?」
サタン「そうはゆかぬ」
大軍師「……」
サタン「時間がない、などと言った類ではないぞ。それは勘違いするな」
戦士「だったら、何だってんだよ」
サタン「これ以上、あまり地獄で騒いで欲しくないのだ」
青年兵「……?」
サタン「他の連中とは関わりたくない。干渉されては面倒なのだ」
ズゴゴゴゴゴゴゴ……
サタン「残された力で防げるか見ものだな。さぁとくと味わえ」
青龍士官「召喚獣で防御――」
召喚士(早いっ!! 防げない――) <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:15:14.11 ID:IWctK+Bao<> ドッグオオオオォォォォン!!
ジュニア「ぬ……ぐぐううぅぅ!!」ジュウウゥゥゥゥ!!
王子「もっと……だ!!」ググッ
アマゾネス「が……はっ」
美女「立て! ほらっ!」スッ
朱雀嬢「玄武……娘ぇ!」
玄武娘「なんですのおおぉぉぉぉ!!」
朱雀嬢「一瞬だけでも……耐えられますわね?」
玄武娘「分かりませんですのおおおおぉぉぉぉ!」グオッ
朱雀嬢「何とか……お願いねっ!」バシュッ!!
玄武娘「!? くぬううううぅぅぅぅーっ!!」
バシュウウウウゥゥゥゥ!!
朱雀嬢「角度を変えさせて貰いますわよっ!」
サタン「何?」
ハーピー「いっくよぉ!!」シュバッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:16:29.05 ID:IWctK+Bao<> サタン「小癪な」
朱雀嬢「間に……合ええぇぇ!!」
青年兵「朱雀嬢さん!!」
朱雀嬢(私はどうなってもいい……だからっ、だからお願いっ!!)
ハーピー「――――」
朱雀嬢「この攻撃を……防いでえぇぇ!!」
サタン「!?」
チッ……
朱雀嬢「かすった!」
ジュニア「威力が傾いた!?」
魔法剣士「魔法剣五行……五刀流!!」 ジャキジャキジャキッ!!
戦士「押……っせええぇぇぇぇ!!」
ゴアアアアァァァァ!!
魔法剣士「ぐ……ぬっ!!」ググッ
大軍師「彼に……援護をっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:17:36.97 ID:IWctK+Bao<> 幼女「は、はい……っ」
ジュニア「魔力ももう……限界に近けぇぞおおぉぉぉぉ!!」
ピキッ
召喚士「……?」
パキン……ヒュオッ
サタン「上空? 何だ……ッ?」
東方司令「死ねええええぇぇぇぇ!!」
名代「な――っ!?」
ガッキイイイイィィィィン!! シュウウウウゥゥゥゥ……
サタン「……ッ」
東方司令「……ふーっ」
サタン「聖剣に魔剣……しかも見覚えがあるな」 ブンツ
東方司令「だろうな。ツヴァイハンダーフュンフに、グラトニーソードだ」
クルクルクルッ……スタッ
召喚士(東方……司令さん……っ?) <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:18:15.18 ID:IWctK+Bao<> ズザァ
バーテン「痛ってぇ」
サタン「その剣を見ると思い出す。あの憎き思い出をな」
東方司令「悪いがボクはそんな事知らない。てかどーでもいい」
サタン「……」
東方司令「やっぱ来るんじゃなかった。すっごい不快な気分になった」
バーテン「おいおい……何やら少なくねぇか?」 キョロキョロ
魔道士「え……っ!? あれって……バーテンさん!?」
バーテン「……んっ!? あれは!!」 タタッ
サタン「不快なのは此方の方よ」
東方司令「……」
サタン「来て早々、このサタンに無礼を働き、不快などとのたまう」
東方司令「だから?」
サタン「不快だと申している。邪魔をするな」 チカッ!!
東方司令「……っ」 ヒュッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:18:56.20 ID:IWctK+Bao<> サタン「ッ!?」
東方司令「まだ……よけられる」
サタン「大口を叩くだけの事はあるか」 チカッ
東方司令「……くっ」 バッ
サタン「ほぉ、まだ避けるか」 チカッ
東方司令「……っ!!」 ヒュオッ
サタン「いよいよ限界のようだな。退け」 チカッ!!
戦士「もうかわせねぇぞ!!」
東方司令「だったらああぁぁぁぁ!!」
ガギギギギイイイイィィィィ!!
青龍士官「う……受け止めた!?」
東方司令「ぐう……ぅ!」
青年兵「聖剣と魔剣があるからこそ成せる技だ……っ」
サタン「次はどうする?」 スッ
東方司令「このままお前の懐にまで進むさ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:19:40.46 ID:IWctK+Bao<> サタン「そのクロスさせた剣、共にへし折る事になるぞ?」 チカッ
東方司令「そうかよっ!!」 ババッ!!
王子「解いた!?」
ドッジュウウウウゥゥゥゥ!!
東方司令「はああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「聖剣1本で防ぐ? いや不可能だ。半身を捨てたか」
東方司令「ああああぁぁぁぁ!!」
戦士「ツヴァイハンダー1本で押すなんざ無茶だ!!」
ジュウウウウゥゥゥゥ!!
東方司令(激痛で意識が遠のく……っ。でも、あと一撃だ……)
サタン「そのまま半身を吹き飛ばすか?」
東方司令「あと……一撃ぃ!!」
ズアッ!!
東方司令「届けええええぇぇぇぇ!!」
サタン「あと1歩という所であったな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:20:35.61 ID:IWctK+Bao<> 東方司令「!?」
サタン「最初の奇襲でこのサタンに一撃を加えられなかった時点で、終わっていたな」
東方司令「うぐっ!!」 ズキィ!!
サタン「さてどうするか。このまま殺すも良し、取り込むのも良し」
召喚士「駄……っ目だ……!」
ボス「……っ」
東方司令「あと……くそっ、あと……一撃なのにぃ……っ」 フッ
盗賊「……xちゅ」 スクッ
魔道士「盗賊さ――」
盗賊「あの剣を刺せば……いいんだよな」 ザッ
白虎長「駄目よっ! あれは魔剣っ、どういうものか分かっているでしょ!?」
盗賊「しかし、他に手はない」 タンッ!!
戦士「バッカヤロオオォォォォ!!」
盗賊「サタン……貴様を……」 バッ
サタン「……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:21:32.24 ID:IWctK+Bao<> ドッゴオオオオォォォォン!!
盗賊「っ!?」
サタン「……だから申したのだ、時間はかけたくないと」
召喚士「……?」
ズシャッ……ザザァ
魔剣士「……」 チャキッ
戦士「あ……いつは!!」
青龍士官「もう1人いるぞ! いやっ、あれは人じゃない!!」
紅孩児「……」 ザッザッザッ
青年兵「紅孩児……っ」
紅孩児「……殺すッ」
魔道士「……っ」
紅孩児「この俺様の行く手を阻む奴ァ!! この槍の餌食となれぇーッ!!」
魔剣士「……」
ズガガガガガガッ!! ギキイイィィィィン!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:23:09.17 ID:IWctK+Bao<> 戦士「紅孩児が……魔剣士に攻撃を……っ」
サモナー「ま、まさか……理性を取戻――ごほっ!!」
紅孩児「目障りなんだよお前は!!」
魔剣士「……ッ」
紅孩児「人間の分際で魔族の真似事してんじゃねぇぞ!!」 ズギャッ!!
水の先生「……押してるっ」
紅孩児「殺す殺す殺す殺す!!」
サタン「不快に次ぐ不快。とても許されざる行為ではない」
ドズッ……グググッ
サタン「……?」
東方司令「余所見してるからだ。ざまぁみろ」
サタン「……貴様ァ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
盗賊「っ!?」 ズザッ
サタン「このサタン……怒りに身を任せ攻撃するなど断じて許されざる行為だ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:27:00.26 ID:IWctK+Bao<> 召喚士「……っ!?」
サタン「しかしそれ以上に、貴様等の愚行は許し難き行為に値する」
ズゴゴゴゴゴゴゴ……ゴアァ!!
サタン「全てを無に返し、償うが良いわッ!!」
ズガッカアアアアァァァァ!!
紅孩児「!?」
魔道士「――――っ!!」
召喚士「……」
心身共に疲弊し、もう立つ事すらままならぬ状態であった。
それでも彼は立ち上がり、そして魔王サタンの元へと走り出していた。
誰よりも前へ。両手を目一杯広げ、魔力の許す限りの召喚を試みた。
こんなもので壁になれるなんて思っていない。それでも、少しでも防げるのなら。
サタンの閃光が召喚士を襲う。周囲が一斉に吹き飛んだ。誰しもが。
召喚士は1人静かに立っていた。その前に立つ狐耳の妖艶な女性に身を守られて。
召喚士「……!?」 チラッ
夫人「……わらわの召喚士はそう簡単に殺させたりせぬぞ♪ うふふっ♪」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/30(月) 18:27:34.75 ID:IWctK+Bao<> キリよく今日はここまでとします!ご支援ありがとうでした!
それでは失礼致します!また明日!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/07/30(月) 18:27:51.52 ID:RCz02Q3To<> 夫人きたー <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 18:29:58.32 ID:xstN/cpoo<> 俺達の夫人がきてくれたぞーー!
>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 19:03:50.56 ID:F5UImvtIO<> 夫人(^パ^)ノ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 19:16:49.93 ID:7PvumbmDO<> エロ夫人(^パ^)ノ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 19:23:08.03 ID:2FGUyDoDO<> 夫人のターン!!!
これで勝つる!!
あ、>>1乙っす <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/30(月) 19:49:54.45 ID:JwmOYch+o<> >>1乙
夫人到着!!てことは山田太郎だったかも加勢に来てくれたりしたら良いのに <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 20:05:48.18 ID:qF7bQ7qt0<> まだプロローグだというのに熱い展開だな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/30(月) 23:18:15.56 ID:1DztJCkIO<> うおおおお
ワッフル <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/31(火) 01:26:47.56 ID:+RdRfAdR0<> いちおつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/31(火) 01:28:57.28 ID:/Pepp1PAO<> >>1おつ
夫人きて思ったが麒麟とサタンってどっちが強いんだろうか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 06:24:50.69 ID:aYzT9/gno<> 麒麟とサタン「実は同一人物」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<><>2012/07/31(火) 09:16:05.41 ID:d3G/gBbo0<> 俺の嫁の夫人が来たー!
>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 11:52:56.76 ID:6SAoMODso<> 召喚獣に麒麟属性が出てくると思ってたんだけどな
今から出るならすまん <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/07/31(火) 16:49:11.46 ID:9CZK0cGgo<> 式神がいるところが麒麟界じゃなかったかな? <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:33:08.49 ID:bfEiNiKOo<> ドドオオオオォォォォ……
サタン「貴様、何者だ? 人間ではないな?」
召喚士「……ふ、夫人?」
夫人「大丈夫かの召喚士? おぉ、ひどい傷じゃの……」 ペロペロ
召喚士「……う……っぐ」
夫人「でも安心するが良い。わらわが来た以上、もう安心じゃ♪」 スリスリ
サタン「召喚獣風情か」
夫人「勘違いするでないぞ? わらわは自らの意思でここへ来たのじゃ」
サタン「何?」
夫人「わらわと召喚士は一心同体。召喚士の危機を救うのは当たり前なのじゃ!」
サタン「不可思議極まりないな。自らの意思で地上……いや、地獄へ現れるなど」
夫人「さぁ召喚士よ、このような輩はさっさと成敗してわらわと床を共にしようぞ」
サタン「貴様が何者であろうと、このサタンに及ぶとでも思っているのか?」 スッ
夫人「そんな事〜やってみなくては分からぬ」
サタン「ならば見せてくれようぞ。あり余る力量の差……その身で感じるが良い」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:33:44.11 ID:bfEiNiKOo<> ドゴアァ!!
夫人「ほぉー。大したものじゃの」
サタン「減らず口を」 ミシッ
夫人「!?」
バッゴオオオオォォォォン!!
夫人「……ちと、油断したかの」 ガラッ
サタン「そのまま寝ているが良い」
スッ……ドクン
サタン「……チッ」
夫人「……?」 ノソッ
火の先生「サ……サタンの奴……追撃せんかったぞ……?」 フラッ
魔法剣士「しないのではなく、出来なかったんだ」
魔道士「えっ!?」
魔法剣士「魔剣の効果が効いている。サタンは動けないんだ」
召喚士「……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:34:23.67 ID:bfEiNiKOo<> 夫人「どうした? もう終わりかの?」
サタン「そう思うか?」 チカッ
バッシュウウウウゥゥゥゥ!!
夫人「近接攻撃でなくば、わらわにはこの程度……防ぐのに造作もないのぅ」
サタン「そうか。ならばそのまま消えろ」 ガカァ!!
夫人「……ぬっ」
サタン「そら、どんどん行くぞ」
ズゴゴゴゴゴゴゴ……
戦士「な、なんつう連撃だよ……っ」
盗賊「しかし防いでいるっ。何という力だ……っ」
サタン「言うだけの事はある」
夫人「んー。流石にちとしんどくなってきたかの」
ズゴゴゴゴゴゴ……
サタン「……?」
夫人「わらわを見縊るでないぞ? うふっ♪」 ボボボォン!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:35:32.99 ID:bfEiNiKOo<> 魔道士「尻尾がっ!?」
夫人「この程度ならば四本で十分じゃなっ」
サタン「小賢しい」 ガカッ!!
夫人「ああもうっ、鬱陶しい輩じゃ。わらわと召喚士の邪魔をするでない! のう召喚士――」
召喚士「……」 フラフラ
夫人「こりゃっ、召喚士! どこへ行く!?」
サタン「余所見をしている暇があるのか?」 チカッ
夫人「頭にくるのぅ。わらわの真の力……みせてやろうか?」 ギロッ
召喚士「……大軍師……さん」
大軍師「わ、分かっております……ごほっ。お任せを」
召喚士「……くっ」
戦士「どこ行くんだっ、召喚士!」 ズキッ
盗賊「無茶するな戦士、我らももう庇っていられる余裕はない……っ」
戦士「……っ」
大軍師「皆さん、お集まり下さいませ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:37:05.23 ID:bfEiNiKOo<> フラッ……フラフラッ
召喚士「……っ」
紅孩児「…………」
召喚士「紅……孩児……っ」
紅孩児「……ッ」 ゴトッ
召喚士「紅孩児、君の……力を借りたい」
紅孩児「何だお前……ッ、どけ……人間」
召喚士「頼む……っ! 君の力が必要なんだ!」
紅孩児「ふざけるなッ!! 俺は……」
召喚士「分かってるはずだ! 紅孩児……君は何が正しくて何が間違っているのかを!!」
紅孩児「黙れエエェェ!! 俺様は……紅孩児様なんだぞ!!」
召喚士「……」
紅孩児「誰の指図も受けねぇ!! 俺は……俺はアアァァ!!」 ゴアッ
召喚士「くっ!」
紅孩児「!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:37:48.65 ID:bfEiNiKOo<> ザシュウウウウゥゥゥゥ!!
召喚士「っ!!」
魔剣士「……」 スタッ
紅孩児「……チッ」
召喚士「あなたは……」
魔剣士「……」 チャキッ
紅孩児「いい加減、しつこいヤローだな!!」
魔剣士「……」 ビュオッ
ズガガガガガガッ!! ガキイイィィィィ!!
召喚士「紅孩児っ!!」
紅孩児「指図すんなっつってんだろうが!」
召喚士「その男の相手は俺がする。お前は……」
紅孩児「コイツは不愉快だ。だから潰す!!」
ズガアアァァ!! ビュオッ!!
魔剣士「……」 スタッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:38:32.34 ID:bfEiNiKOo<> ドッゴオオオオォォォォ!!
サタン「……」
夫人「……っ」
ジュニア「何だか……まさに地獄絵図ってやつだな……ハッハ」
朱雀嬢「わ、笑い事じゃないですわよ……っ」
青龍士官「満身創痍に瓦礫の山。なお立ちはだかる魔王、か」
青年兵「召喚士さんが言っていた。これは必然だって」
大軍師「ええ。彼の言葉には何か力があります」
戦士「根拠も理論もねぇけどな」 ザッ
魔道士「でも、いつも召喚士さんの言葉に助けられました」
盗賊「ああ。そして召喚士の言葉に嘘偽りはなかった」
青年兵「奇跡を現実に、0出ない限り可能性はあります」
大軍師「朱雀先生と私の結論は、同時五行攻撃です」
ボス「同時……」
魔法剣士「数は?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:39:12.65 ID:bfEiNiKOo<> 大軍師「12。この数字はある根拠に基づくものです」
戦士「……ゾディアックか」
大軍師「その通りです」
水の先生「この人数で12もの五行を生み出し、同時に放つと言うのか……!?」
王子「しかも一律の威力で。並大抵の事では出来ぬぞ」
青年兵「それでもやるしかありません」
幼女「……っ」
大軍師「それでは、手短に編成などのご説明を致します」
名代「あまり時間をかけていられませんからな」
青龍士官(……本当に可能なのか? そんな事……っ) チラッ
サモナー「ごほっ、ごほ!」
白虎長「ぐ……うぅ」
アマゾネス「……うっく」 ヨロッ
美女「もう無理よぉ……っ。来なきゃ良かった、こんな所ぉー!」
青龍士官(立つ事すらままならぬ者も少なくないではないか……くそっ!) <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:40:29.41 ID:bfEiNiKOo<> バチイイイイィィィィ!!
サタン「よく頑張るではないか」
夫人「甘く見るなと申しておるじゃろうが!」
サタン「しかし、しつこ過ぎると言うのも不愉快」 スッ
夫人「!?」
サタン「これで更に倍。もう防ぎきれまい」
ズガゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
夫人「……わらわを本気にさせるとは、こっちこそ不愉快じゃ!」
ボボボボボオオォォン!!
サタン「ほぉ、九尾か」
夫人「醜き真の姿、しかも召喚士の前でなぞ見せたくはなかった」
サタン「……」
夫人「じゃがそうもゆかぬ。心して受けるが良い!!」
ゴアッ!! ズッギャアアアアァァァァ!!
サタン「一手遅かったな。終わりだ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:41:42.24 ID:bfEiNiKOo<> ガッカアアアアァァァァァァァァ――――
戦士「なっ!!」
召喚士「――っ!!」
ドッドオオオオォォォォン!!
魔道士「きゃああぁぁーっ!」
盗賊「うあ……ぁ!!」
ドドオオオオォォォォ……
サタン「…………」
妖艶な女性は9つの尾を広げ、巨大な狐へと姿を化け、いや戻し、
サタンの強烈な一撃に対し身を挺してそれを防ぐと、その場に崩れ落ちた。
ズッズウウウウゥゥゥゥン……シュウウゥゥゥゥ
力を使い果たした夫人は倒れると同時に、狐の姿を失ってゆく。
地面でよこになるその姿は魔力を消耗し、先程とは打って変わった幼体と化していた、
サタン「切り札を失った、と言ったところか」
夫人「……ぅ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:43:40.57 ID:bfEiNiKOo<> サタン「もう盾となるべきものは何もない。つまりそれがどういう事か……」
召喚士「ぐ……ごほっ!!」
サタン「赤子でも想像がつくであろう結末だ」
ブゥン……ズガゴゴゴゴゴゴゴゴ……
王子「あ……悪夢だっ。まだ、あんな攻撃を……」
戦士「く……っそ……」
サタン「正直、予想を超えたものではあったぞ。このサタンをここまで梃子摺らせるなどとな」
召喚士「ま……だ……」
サタン「そうだな。最後に見せてやろうか」 フワァ
盗賊「何をする……つもりだ……っ」
サタン「見るが良い。地上が絶望に覆われてゆく瞬間を」
召喚士「――――っ!!」
サタン「満月の光は闇に閉ざされ、地上は漆黒の闇へと姿を変えた」
魔道士「そ……そんな……っ」
サタン「さぁ、消えるは貴様等が先か地上が先か。しっかりその目に焼き付けるが良い」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:44:26.32 ID:bfEiNiKOo<> コオオオオォォォォ……
召喚士(何が……起きているんだ……?)
瓦礫に埋まる召喚士は、隙間から見える真っ暗な空をぼんやりと見つめていた。
召喚士(何だろう。何か声がする……)
紅孩児「……ッ」 ゴトッ
召喚士(紅孩児……か?)
紅孩児「……」
召喚士(違う。何か別の……声が聞こえる……)
――『頑張れ』
召喚士「……?」
――『頑張れ。頑張れ。頑張れ』
召喚士「な……んだ……?」
――『頑張れ。頑張れ。頑張れ。頑張れ。頑張れ。頑張れ……!!』
召喚士「!?」
――『頑張れ!!』 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/07/31(火) 18:46:23.19 ID:bfEiNiKOo<> キリ悪いので後でまた来るかもしれません
ひとまずここまでにて!今日もご支援ありがとうですー!それでは!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 18:47:40.83 ID:7ERDvOgDO<> >>1乙
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県)<>sage<>2012/07/31(火) 18:47:42.83 ID:NB7bRTE/o<> すんどめー!!
乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 18:48:27.87 ID:f3BufCtso<> >>1乙
ついに修造さんの出番か… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 18:50:04.11 ID:sbjDkjLho<> ドラゴンボール的だな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 18:54:50.30 ID:YNVU1CsEo<> 夫人さん満を持して登場したのにこの噛ませっぷりはなんなんだ!>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 19:18:00.15 ID:iQnaKCyDO<> まさかの松岡修造
もしくわアニマル浜口 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/07/31(火) 20:23:35.36 ID:ZC0akZ5zo<> >>1乙
夫人ッコロさぁーーーーーーーーっん!!!!!!!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/07/31(火) 22:58:05.86 ID:/Pepp1PAO<> >>1おつ
九尾の設定を使い捨てとか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/31(火) 23:49:38.68 ID:wR1JWMyN0<> 俺の夫人たんが… <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 00:04:36.70 ID:dWKtM9uHo<> 頑張ったのですが全然キリいいとこまでいかなかったので
明日に持ち込みますすみません… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/01(水) 00:05:27.88 ID:5OiN2iXAO<> >>1おつ
無問題だ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/01(水) 01:00:16.72 ID:bQIrPBUk0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)<>sage<>2012/08/01(水) 04:01:49.92 ID:3DC7gmgAO<> おつおつ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:51:57.48 ID:C09Lystzo<> …
〜北関〜
左翼長「頑張れ!! お前らしか世界は救えねぇんだ!!」
騎士長「まだ世界は終わってねぇぞ! 全員、あいつらにパワーを送ってやれ!」
北関兵「頑張れっ!!」
北方兵「どうか、世界を救ってくれぇ!!」
〜北方司令部〜
副官「……っ」
参謀「何も恐れる事はありません。信じるのみです……兄上や皆を」
魔道兵「頼むっ、頼むぞ!」
剣士長「頑張ってくれえぇ!」
〜最北の村〜
青年「ヒゲのオッサン、あんたも力を貸してやってくれよ……!」
チカチカッ
青年兵「!? は、墓が光った!? いや、気のせいか……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:52:35.33 ID:C09Lystzo<> 〜鉱山北の村〜
山師妹「真夜中のように暗いけれど……大丈夫だよねっ!?」
山師姉「きっとサタンの仕業ね。でも大丈夫よ。みんな頑張ってるんだもの」
山師「どうか彼らに……希望の光を」
〜鉱山の街〜
ワーカー「大丈夫大丈夫大丈夫……っ」 ガタガタッ
船乗り「ふふふ震えてんじゃねぇ! 大丈夫に決まってんだろ!」
おかみ「戦士くん達……ちゃんと帰ってくるよね?」
鍛冶屋「やははっ、勿論さ。みーんな強いんだ、負けるはずがないよ!」
〜海峡〜
北方兵「これはっ、どうなっているのだ!?」
東方参謀「落ち着けい。我らが狼狽えてどうするか。祈って信じぬか」
将軍「そうだ。勇敢なる勇者達の無事と、帰還を祈るのだ! 頑張ってくれ……っ!」
門兵「ニンジャの姉ちゃんに白虎先生……。そしてみんなっ、頼むぞ!」
海峡兵「勝てるぞっ! 頑張れ……頑張れっ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:53:19.76 ID:C09Lystzo<> 〜戦士の故郷〜
青年「戦士さんっ! ファイトだぞぉ……!」
幼馴染父「戦士くん、君ならばきっと世界を……っ」
キラッ
幼馴染父「幼馴染の墓が……っ!? そうか、お前も励ましてくれているのだな……」
〜魔道学校〜
女子生徒「怖い……」
男子生徒「だ、大丈夫だって!」
学園長「……魔道士さん、皆さん、どうか……神のご加護を」
〜大陸港の街〜
男「魔道士ちゃん魔道士ちゃん魔道士ちゃん!」
少女「ママ……真っ暗だよぉ」
母「大丈夫よ、きっとみんなが助けてくれるから」
老人「魔道士ちゃん……頑張っとくれ。この老いぼれ祈る事しか出来ぬ……!」
ワーカー「……こんな暗闇、吹き飛ばしちまえ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:54:01.57 ID:C09Lystzo<> 〜三日月島〜
西国兵「陛下ぁ! 頼みますよぉ!」
西方兵「頑張れぇみんな!!」
〜大きな街〜
大商家「魔道士、朱雀先生……皆っ!!」
魔道士母「どうか魔道士を……皆をお助け下さいまし」
使い「お嬢さんっ、頑張って下さい!!」
〜ターミナル〜
海兵「海がザワついてる……っ」
本国兵「暗くてよく分からんが……飛沫が上空へ上ってないか?」
御者「旦那ぁ、どうか世界をっ、我らを救って下せぇ……!!」
〜剣士の村〜
少女「暗いのやだよぉ! 怖いよぉ!」
村長「大丈夫、大丈夫じゃよ。剣士らがきっと救ってくれる」
少年「……? ねぇ、お兄ちゃんのお墓が光って……気のせいかな?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:54:31.49 ID:C09Lystzo<> 〜華国、東の街〜
三男「幼女さん……。皆と共に無事である事を願うぞ」
白馬騎士「不甲斐ない……私はここにきて何も力になれぬとは……っ」
華国兵「祈りましょう! 頑張れと!」
老将軍「…………」 ニコリ
〜南西砦〜
南西砦兵「南西砦長の墓石がっ、今一瞬……っ」
南方兵「きっと、頑張れって言ってるんだよ! 俺達も祈ろう! なぁ!」
〜鉱山の村〜
男「この闇は魔物の仕業か……。大丈夫だ、あいつらはやるって言ったんだ」
少女「……っ」
村長「あの者達は強い。ワシらの思いもきっと、届くじゃろうて……」
〜西国の城〜
女王「あなた、どうか王子をお守り下さいませ」
王女「お姉様方、私の些細な祈り、どうか届きますように……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:55:16.73 ID:C09Lystzo<> 〜西方司令部〜
西方副司令「状況確認急いでっ! 各地の混乱は速やかに処理してよ!」
西方兵「はいっ!」 ダッ
局長「いよいよか」
鍛冶娘「戦士……大丈夫よね……?」
助手「博士〜っ、どうしましょう〜?」
博士「祈ってる暇があったら、各地に照明を配備するのら!」
西方魔道長「なーんて言いつつ、心の中では誰よりも祈っとるだろ?」
博士「うるさいのらっ!! 早くすべき事をするのら!!」
〜南方司令部〜
南方魔道長「嫌な空気だな……」
南方副司令「正義の力で払拭してくれんだろ、きっとな」
南方参謀「各町に駐屯している兵へ伝令を。暗闇だから気を付けて!」
南方副司令「赤壁ににも照明を最大にするよう伝えろ。多少はマシになるはずだ」
南方参謀「頼むから頑張ってよぉ……! 貴方達しか居ないんだからっ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:56:01.03 ID:C09Lystzo<> 〜南方、東の町〜
親衛隊長「ベリーピンチ! ファイトファイト〜!」
特攻隊長「何やってんだよクソっ!」
番長「信じるでゴワスよ。皆、頑張ってるんでゴワス!」
〜赤壁〜
ゴロツキ「真っ暗だぞ!? こういう時どうすりゃいいんだよ……」
南方弓長「照明を全開にしなさい。周囲へ光を照らせるように」 ザッザッ
チンピラ「姉御っ!!」
南方弓長「みんな頑張ってる。私達もやれる事を頑張るの!」
ゴロツキ「り、了解っ!」 ダッ
チンピラ「ボス……頑張れっ、頑張れぇ!!」
〜東方、剣聖家〜
サル「おいおいっ、本当に世界が終わるなんて事はねぇよな……?」
キジ「あるわけないさー。心配ないさー」
女侍「頑張っとくれよ……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:56:37.53 ID:C09Lystzo<> 〜不死山、総本山〜
大僧正「観自在菩薩行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄。舎利子。
色不異空、空不異色、色即是空、空即是色。受・想・行・識亦復如是。舎利子。
是諸法空相、不生不滅、不垢不浄、不増不減。是故空中、無色、
無受・想・行・識、無眼・耳・鼻・舌・身・意、無色・声・香・味・触・法――」
僧兵長「……」
大僧正「――無眼界、乃至、無意識界。無無明、亦無無明尽、乃至、無老死、
亦無老死尽。無苦・集・滅・道。無智亦無得。以無所得故、菩提薩?、
依般若波羅蜜多故、心無?礙、無?礙故、無有恐怖、遠離一切顛倒夢想、
究竟涅槃。三世諸仏、依般若波羅蜜多故、得阿耨多羅三藐三菩提――」
槍侶「……」
大僧正「故知、般若波羅蜜多、是大神呪、是大明呪、是無上呪、是無等等呪、
能除一切苦、真実不虚。故説、般若波羅蜜多呪。即説呪曰、
羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶。般若心経……」
〜藤蔵〜
くの一「御館様……っ」
御館様「案ずるな。幾多の苦難を乗り越えここまで来たのだ」
侍女「姫……どうかご無事で」
御館様「盗賊、必ずや生きて戻るのだぞ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:57:38.72 ID:C09Lystzo<> 〜都、帝の城〜
門番壱「畜生っ、何だってんだぁ!」
門番弐「おおxっつ、落ち着け! 慌てても仕方ないだろ……っ」
家老「その通りじゃ。闇が訪れれば必ずや次に、光が訪れるというもの」
女剣士「上様……どうか、ご武運を……!」
〜本国、病院〜
ナース「院長……っ」
ドクター「オペを続けます。私達のすべき事は今ここにあるのですよ?」
〜出版社〜
新入り「編集長っ! 明日の一面、本当にまだ白紙でいいんですか!?」
記者「ビッグニュースが舞い込んでくるはずだ! ギリギリまで待つ。いいですね社長?」
編集長「好きにしろ。新世界の幕開けなら白紙でも国民は大喜びだ」
書家「俺様の一世一代の賭けなんだ! 頑張れよ! 帰ってきてくれよぉ!」
チカッ
記者「ん!? 今……女記者のデスクが……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:58:28.21 ID:C09Lystzo<> 〜王宮〜
右大臣「……っ」
双子姉「神様、どうか……」
双子妹「皆様をお助け下さいませっ」
高官「顛末を見届けるまでは……償いも出来ぬ。どうか慈悲を」
〜中央広場〜
エリート「見よ、空が暗くなろうとも何も起こらぬぞ! やはりこれは迷信なのだ!」
皇太子「さぁ皆よ、私と共に勇者達へ願いを、思いを祈るのだ」
女性「どうか世界をお救い下さいませ……勇者様っ!」
オッサン「頑張れっ! 何が何でもぶっ倒せぇ!!」
老人「ワシの命はどうなっても良い。孫の為に、世界を……世界を……!」
おさげ「頑張れっ!」
色黒「頑張れ!!」
ポニテ「頑張れーっ!」
ツインテ「頑張るにゃー!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 16:59:29.20 ID:C09Lystzo<> …
召喚士「この声は……みんなの声だっ!!」
紅孩児「……ッ」
召喚士「聞こえないか紅孩児? みんなの、頑張れって励ます声が!」
紅孩児「聞こえねぇ……ッ!!」
――『頑張れ!!』
紅孩児「んなモン俺様には聞こえねエエェェェェ!!」
ドクン……
紅孩児「……!?」
オーク『みんな……頑張るです!』
ラクシャーサ『サタンなんざブッ倒して、俺達と人間が生きていける世界を守ってくれ!』
ゴブリン『もう戦うのは嫌ダ。楽しいのがいい!』
ガーゴイル『頑張れッ!』
ハヌマーン『人間だけではない。魔族の未来の為にも……栄光の勝利を導き賜え!』
紅孩児「こ……こんな……こんなもの」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 17:00:32.58 ID:C09Lystzo<> 法師『紅孩児』
紅孩児「――!?」
法師『貴方にも葛藤はあるでしょう。しかし、貴方の心は決まっているはずです』
紅孩児「……貴……様ッ」
法師『貴方は清い。サタンの力になぞ決して屈してはならない』
紅孩児「黙れッ!!」
法師『皆を、仲間を助けるのです。貴方にはその力があるのですから』
紅孩児「やめろオオォォォォ!!」 ドクン……
名士『君は、魔王になると言っていたね』
紅孩児「――――ッ!!」
名士『魔王なんてものはただの形に過ぎない。忌まわしき1つの形だ』
紅孩児「……グ……ウゥ」
名士『本当の強さは形だけではないよ。もっと高みにあるはずだ』
紅孩児「俺……っは……俺様は……」
名士『さぁ目覚めよ紅孩児。魔族の行く末は君にかかっているのだよ』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 17:09:04.81 ID:C09Lystzo<> ドッゴオオオオォォォォ!!
召喚士「……っ!?」
シュウウゥゥゥゥ……
紅孩児「……」
召喚士「こ……紅孩児?」
紅孩児「俺様は……」
ザッ!!
紅孩児「俺様は紅孩児だ! 魔族の頂点へ立つ為にィ! まずはサタン! テメーを殺す!」
召喚士「紅孩児……っ!」
紅孩児「おらおら人間共ォ! 足引っ張んじゃねーぞ!」 ダンッ!!
戦士「あ……いつ……!」
大軍師「まさかこんな事が……っ」
紅孩児「うおりゃああああぁぁぁぁ!」
サタン「……?」
大軍師「奇跡……いやそれどころではないですね。今こそがまさに好機!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/01(水) 17:32:46.87 ID:m8kRe1uDO<> 公害児たん…/// <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/01(水) 17:37:38.71 ID:MIbqjIVb0<> 般若心経唱える大僧正たんかわいいよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/01(水) 18:11:44.18 ID:C09Lystzo<> 時間経っちゃったしここまでにしておきます!
ご支援ありがとうございました!それではまた!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/01(水) 18:42:43.63 ID:dldNHNKpo<> オークと法師さまの頑張れで我慢してた涙腺が逝った
電車降りたところでよかったわ>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/01(水) 19:05:16.85 ID:uobQo2q4o<> さすがに女記者の机が光ったのは笑っちゃった <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/08/01(水) 23:03:38.20 ID:qhJ+WZ8h0<> >>1おつ。
紅孩児「燃えるぜー、スピキュール!うおーっあっちーッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:14:13.93 ID:dWKtM9uHo<> 青龍士官「た……立てっ! 今がチャンスなんだ……」
白虎長「分かってる……分かってるけどぉ……っ」
召喚士(どうすればいい……っ)
賢者「傷口は癒せても……体力や魔力は無理だね……ふぅ」
紅孩児「俺は助けたぞ!! お前はどうなんだコラァ!!」
召喚士「……?」
紅孩児「テメーは口だけかァ!? 誰も守れねぇのかよ!!」
召喚士「え……っ!?」
ゴッゴオオオオォォォォ!!
アマゾネス「こ、この炎は……っ」
ザッザッザッザッ
同門「紅孩児」
紅孩児「遅っせぇんだよボケ!」
召喚士「同門さん……っ!!」
同門「行けフェニックス。倒れている者に治癒を」 スッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:15:05.04 ID:dWKtM9uHo<> フェニックス「大人数だな。微々たる体力が精々だぞ」
同門「構わん」 ザッ
サタン「余計な真似をしてくれる」
紅孩児「どこ見てやがるッ!!」
ザックウウウウゥゥゥゥ!!
サタン「……?」
紅孩児「ざまぁみ――んなッ!?」 ズグッ!!
サタン「魔族だからとて代償がないわけではない。寧ろ人間よりも苦痛やもしれんぞ?」
紅孩児「……ザケんなッ、テメーらの言いなりになる方が……よっぽど苦痛だ!!」
サタン「言ってくれる」
パアアアアァァァァ……
白虎嬢「……っはぁ、何とか……動けるっ」
同門「気休めに過ぎん。何か策があるのだろう?」
大軍師「素晴らしいタイミングです。無論、ありますよ」
同門「従う。どうすればいい?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:15:41.64 ID:dWKtM9uHo<> 召喚士「はぁ……はぁ……はぁ……」 ズズッ
夫人「しょうかんしー。わらわ……やられたのじゃー!」 トテトテ
召喚士「夫人……?」
夫人「たすけてたもれーっ」
召喚士「仕方ない……俺の魔力を分けるよ」
夫人「すまんのーうふふっ♪」 フワァ
召喚士「う……っぐ」
夫人「……復活じゃ、うふっ♪」 ボンッ!!
青年兵「召喚士さんっ、いけますか!?」
召喚士「あ、あぁ……っ」
大軍師「各員っ、準備を!!」
サモナー「……っ」 ヨロッ
戦士「いけ……るか?」
盗賊「可否の問題ではない、やるしかないんだ……っ」
魔道士「……ふーっ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:16:42.20 ID:dWKtM9uHo<> ドガガガガガガガッ!!
紅孩児「オラオラオラオラぁ! どうした魔王サタンともあろうお方がよぉ!!」
サタン(地獄において理性を取り戻すとはな。大した精神力だ)
紅孩児「おっるああぁぁぁぁーッ!!」
サタン(挙句、地獄という地形において本当の力を得ている。厄介なものだ)
ズガッシュウウゥゥゥゥ!!
サタン(だがそれだけではない。何か別の力が左右している。誰だ?)
名代「……っ」
青龍士官「……」
玄武娘「うぅ……」
サタン「ここに居る連中ではない。地上だ、これは地上の人間共による力ッ」
召喚士「行けっ、コカトリス……サラマンダー、シルフ、ノーム、ウンディーネ、座敷童子……」
シュイイイイィィィィン
召喚士「これで……最後の召喚だ……っ!」
サタン「違う。人間の結束による力で……このサタンの力が衰えている……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:17:25.83 ID:dWKtM9uHo<> ズザッ
召喚士「これで……これでっ、最後の……!!」
サタン「負の力を跳ね返したのか? まさか、人間が? 有り得ぬ……ッ」
召喚士「召喚だああぁぁぁぁーっ!!」
大軍師「五行詠唱準備ぃーっ!!」
盗賊「藤蔵最終究極奥義ぃ!! 風林火陰山雷っ!!」
第1五行、発動。
魔道士「はああああぁぁぁぁ!!」
第2五行、発動。
幼女「……んんーっ!!」 グアァ!!
第3五行、発動。
ジュニア「死なねぇ程度に撃てよぉ!! しっかり均等に揃えるんだぞぉ!!」
第4五行、発動。
魔法剣士「魔法剣……五行ぉ!!」 ズアッ!!
第5五行、発動。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:18:06.43 ID:dWKtM9uHo<> 名代「行きますぞっ!」
青龍士官「出でよぉ!! バハムート!!」
白虎長「これ以上はもうっ、出せないわよ!!」
ボス「この程度の魔力ならば、今の俺でも……ぉ!!」
同門「……行けっ、フェニックス!」
第6五行、発動。
大軍師「ここまででまだ半分」
青年兵「あと6つも作る必要があるわけだ……」
賢者「どうするんだい? ふぅ」
大軍師「朱雀先生の五行が間もなく発動するとしても、残りは5つ」
青年兵「魔道隊はともかく、召喚は召喚士さんに頼らざるをえない」
大軍師(このまますんなりと上手くいくものでしょうか)
魔道士「大丈夫ですよ」
大軍師「!?」
魔道士「このまま作戦を続けて下さい。きっと大丈夫ですから」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:18:43.88 ID:dWKtM9uHo<> 大軍師「まさか……予言、ですか?」
魔道士「……」
大軍師「……分かりました。残りの方も五行準備を始めて下さい!」
朱雀嬢「どうなっても知りませんわよ!」
玄武娘「おいで、リヴァイアサン!!」
白虎嬢「もうギリギリの魔力ですねぇ〜」
美女「ちくしょー! 報酬はたらふく請求してやるんだからっ!」
シュイイイイィィィィン
アマゾネス「これでは4属性……っ。足りぬぞ」
青年兵「召喚士さんっ!!」
召喚士「頼むよ……夫人……」
夫人「わらわがか?」
召喚士「夫人の力で、5属性召喚をアシストしてやってくれ……」
夫人「……んもぅ。魔力も分けて貰ったし、召喚士の言う事には逆らえぬ。うふふっ♪」
召喚士「はは……っ、ありがとう夫人――」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/01(水) 23:23:44.40 ID:dWKtM9uHo<> ドガアアアアァァァァ!!
召喚士「!?」
魔剣士「……」 ゴトッ
水の先生「あ……いつ、まだっ」
――「おやおや、これは楽しそうな展開ですねぇ」 フッ
召喚士「……貴……様っ、貴様ぁ……!!」
ネクロマンサー「生きていて嬉しいですよ、召喚士……ククッ」
召喚士「ネクロマンサー!!」
ネクロマンサー「なかなか苦戦なされているようで、魔王サタンさん」
サタン「苦戦? 貴様、無礼にも程があるぞ」
ネクロマンサー「ククッ、そうやら助太刀などは無用のようですねぇ」
サタン「消えるが良い。今ならばこのサタン、見逃してやらんでもないぞ」
ネクロマンサー「ククッ、そうですね。お邪魔のようですし」
召喚士「貴様ぁ!!」
ネクロマンサー「召喚士、貴方の相手は後ほどじっくりと務めさせて頂きますよ。クククッ!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/08/02(木) 00:08:08.17 ID:CVtvt+7Ko<> おつ?
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)<>sage<>2012/08/02(木) 00:33:44.30 ID:wY1OCBpa0<> 根暗流石の空気読めなさ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<>sage<>2012/08/02(木) 00:48:01.51 ID:6GzY4NjV0<> 昇華型のあいつが出番無さすぎワロタ
名前すら思い出せない <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/02(木) 01:23:19.75 ID:9NrDRm6AO<> >>1おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/02(木) 02:15:18.48 ID:LxyBPAjd0<> いちおつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)<>sage<>2012/08/02(木) 02:53:43.82 ID:MMctIEuAO<> >>1乙
夫人可愛い <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 03:24:52.45 ID:8f9T8ylDO<> > 門番弐「おおxっつ、落ち着け! 慌てても仕方ないだろ……っ」
お前が落ち着けwwwwww
あ、1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/02(木) 08:24:18.79 ID:4RZmHp4Ko<> >>1乙
女記者のデスクまだ置いてあったんだな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 09:07:46.49 ID:4ko1o7abo<> 夫人可愛いなおい
>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 09:15:30.57 ID:0ygs1MLDO<> 幼女夫人に助けたもれと言われたい… <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 17:59:43.44 ID:TWrdoKf+o<> 召喚士「また逃げるのか? ネクロマンサー!」
ネクロマンサー「だから言っているでしょう? 後程、お相手するとね」
バッ!!
ネクロマンサー「何ッ!?」
南方司令「ジャスティスハリケーンアタック!!」
ネクロマンサー「早かったじゃないですか」 ヒュバッ
西方司令「このクソ雑魚の言う通りだ」
召喚士「!?」
西方司令「テメーの相手はあっちだろ! こんな奴は放っておけ!」
南方司令「我らが相手する。サタンを倒し、世界を救う事が先決だ」
召喚士「西方司令さん……南方司令さん」
ネクロマンサー「倒す? 随分と偉そうな口を……」
バシュッ!!ザシュウウゥゥゥゥ!1
弓使い「私達だっているわよっ!」
剣士「邪魔はさせない」 チャキッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:00:54.93 ID:TWrdoKf+o<> ネクロマンサー「……ッ」
剣士「召喚士くんっ、こっちは僕達に任せてくれ」
召喚士「剣士さん、みんな……っ」
女隊員「あれは五行!? いよいよッスね……」
格闘家「……」
魔剣士「……」 ザッ
格闘家「……石破ぁ!!」 ゴアッ!!
魔剣士「……」 ブオッ!!
ズガガガガッ!! ズッギャアアァァァァ!!
男隊員「……」
火の先生「火行、いくぞい!!」
水の先生「同じく水行っ!!」
大軍師「風行は私が。しかし残る2行は……」 チラリ
賢者「僕がやるよ……仕方ないね、ふぅ」
男隊員「何で……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:02:40.68 ID:TWrdoKf+o<> 賢者「そして……君が土行だろ……ふぅ」
男隊員「……?」
賢者「違うのか……ふぅ」
男隊員「急にお前、何を言ってるんだ……?」
賢者「君の回りに……そういう気配が漂っていたから……ふぅ」
男隊員「――!?」
大軍師「土行、放てますか?」
男隊員「……俺の属性は火行や金行なんだ。陰気臭い土行なんざ苦手なんだよ……」
賢者「……」
男隊員「なのに……なのに何でだよ! 何でっ、土行撃てそうな気がするんだよ!」
賢者「君を……見守っているからじゃないかな……ふぅ」
男隊員「五行の光を見た瞬間から感じたんだ……そういう事なんだよな……隊長」
大軍師「撃ちますよっ!!」
男隊員「見守ってくれてありがとう……少しだけ、あんたの力を貸してくれ!!」
第8五行、発動。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:03:30.46 ID:TWrdoKf+o<> 青年兵「残るは4つ。召喚士さんの1つとそれに……」
ガラッ……ゴトゴトッ
バーテン「ったく、いつまで寝てんだよお前は」
戦士父「……む……っぐ」
バーテン「つーか満身創痍だな」
戦士父「……皆、一緒だ……っ」
バーテン「やるのか?」
戦士父「何がだ」
バーテン「それだよそれ、ゾディアック」
戦士父「……」
バーテン「安心しろ。別に止めたりしねぇよ」
戦士父「すまんな」
バーテン「戦士が式を挙げる時にゃ、俺がお前の代わりを務めてやるよ」
戦士父「ありがとよ、隊長殿」
第9五行、発動。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:04:35.06 ID:TWrdoKf+o<> サタン「……」
東方司令「さ、流石に傍観していられなくなったか?」
サタン「……」
東方司令「とは言っても、お前はもう動けない」
サタン「ス―パーノヴァで消えゆく地上を見せてやろうかと思っていたが止むを得んな」
東方司令「……?」
サタン「威力を高めれば、貴様等も同時に消す事は容易なのだよ」
東方司令「――!?」
紅孩児「ナメんな!! んな事ぁ無理だな」
サタン「……」
紅孩児「もしそうならテメェだって死ぬ事になる。そうだろうが!」
サタン「これだから阿呆は困る」
紅孩児「あんだとォ!?」
サタン「このサタンともあろうものが、己の攻撃で死すとでも思うのか?」
東方司令「こいつ……っ、ハッタリなんかじゃない……!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:05:20.57 ID:TWrdoKf+o<> ズガガガガガガッ!! ズシャアァ
帝「貴様の攻撃は封じられておる。観念せい」
魔剣士「……」
西方司令「加えてこの数だ。いくら不死だろうが何だろうが、勝ちはなくなったな」
南方司令「正義を踏みにじる真似はもう止すんだな」
東方司令「――!? あい……つ!!」
バッ!!
剣士「……?」
東方司令「魔剣士いいぃぃ!!」
魔剣士「……ッ」
ガッゴオオオオオォォォォン!!
東方司令「ボクはまだ……負けただなんて思っていない」
魔剣士「……」
東方司令「例え100回勝てなくとも、最後の1回に勝てば、勝ちなんだ!」
魔剣士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:06:11.09 ID:TWrdoKf+o<> 東方司令「諦めて、最後まで戦い続けた奴が勝ちなんだよ!!」
魔剣士「…………」
東方司令「お前は逃げた。だから魔物なんかに成り下がった」
魔剣士「…………」
東方司令「ボクは絶対に諦めない! 逃げないっ!」
ズガッシュウウゥゥゥゥ!! ズザッ
西方司令「吐血しながら偉そうに……」 ガシッ
南方司令「落ち着け。相手は不死だ。いゆら優位であろうが油断は出来ん」
東方司令「……っ」
西方司令「しかし勢ぞろいなんてのはいつ以来だおい?」
南方司令「やや人数が足りないがな」
東方司令「……」
西方司令「いいんじゃね? 丁度、新弟子もいる事だし。なぁ?」
格闘家「……」
西方司令「んじゃ、同窓会の続きといこうか!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:08:02.75 ID:TWrdoKf+o<> ズガガガガッ!! ドッドオオォォォォン!!
俺は、誰だ。
西方司令「手ぇ休めんじゃねぇぞボケナス共っ!!」
古い記憶だけが、脳裏を横切る。
南方司令「サタンを倒すまでで良いのだ。踏ん張るぞ」
だが、どうしても肝心な事だけ欠落している。そんな感覚だ。
格闘家「はあぁーっ!!」
俺は何の為に戦い、何の為に存在しているのか……。
東方司令「ボク1人じゃない……っ!!」
魔剣士「!?」
ガッキイイイイィィィィン!!
東方司令「兄くんとお師匠の魂も一緒だ!!」
南方司令「魔剣士の攻撃を受け止めた!?」
西方司令「ツヴァイハンダーフュンフのお陰だろ。東方の姫さんと一緒だよ」
気にする事もないか。俺は傀儡、命じられた務めをこなすのみ。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:09:23.33 ID:TWrdoKf+o<> 格闘家「隙あり!!」
魔剣士「ッ!?」
ギュルッ!! ズッダアアァァァァン!!
西方司令「決まった! イッポン!」
南方司令「東方司令!!」
東方司令「分かっているうぅーっ!」
ギュバッ!! ザックウウウウゥゥゥゥ!!
魔剣士「ゴホ……ッ」
西方司令「ツヴァイで串刺し。ここまでだな」
東方司令「はぁ、はぁっ、はぁっ」
格闘家「ふーっ」
魔剣士「グ……ッ」
ああ、見覚えのある景色だな。ここはどこだっけ……。
魔剣士「……こ……こは」
何だろうか、思い出したいような思い出したくないような。頭が痛い。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/02(木) 18:10:01.68 ID:TWrdoKf+o<> お腹がぶっ壊れたので今日はここまでにて失礼致します…
ご支援ありがとうございます!!感謝感謝!!それでは!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 18:15:50.04 ID:/MzdTgVh0<> >>1乙!
腹大丈夫か?
もしダメだったらトイレの中で書きためておいてくれてもいいのよ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/08/02(木) 18:17:35.70 ID:MGT2RCLPo<> ひでえ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 18:37:13.53 ID:zP83prcBo<> 1がサタンに内蔵を持っていかれたと聞いて <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 18:52:41.71 ID:0ygs1MLDO<> とうとう魔剣士が目覚めるか
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/08/02(木) 19:38:01.58 ID:thKOU4Foo<> イッポンってww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/02(木) 20:08:59.22 ID:/qrzQXK7o<> >>1乙
RPGって、強かった敵が味方になったとたん弱くなったりするよな
負けんしもそれな気がする <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)<>sage<>2012/08/02(木) 20:40:31.26 ID:iAzd3RXAO<> 引き換え券さんの悪口はよせ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 20:48:55.84 ID:WMG/BMCIO<> ゾディアックと同様の構成を作り出すための12個の五行なのに
ゾディアックも数に含めちゃうの? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 22:04:03.27 ID:zo/g0knDO<> 続きはよ
俺達は優しいだけじゃねんだよ、時には厳しんだ
今日中な <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 23:03:43.30 ID:0ygs1MLDO<> ゾディアックには五行付加された状態になってるからだろ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 23:05:14.82 ID:Bm+f5xDIO<> なんだこいつ
臭ぇよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 23:05:50.78 ID:Bm+f5xDIO<> >>709な <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)<>sage<>2012/08/02(木) 23:34:32.15 ID:wY1OCBpa0<> <東方司令「諦めて、最後まで戦い続けた奴が勝ちなんだよ!!」
お、おう。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/02(木) 23:36:22.81 ID:zo/g0knDO<> >>712
ファビョーン <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/03(金) 01:26:01.16 ID:BJO7LwDAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/03(金) 01:43:08.10 ID:cfTkYAfh0<> >>708 ゾディアックは投げる時に五行を発生させて、
その五行を自動的にゾディアック本体に付加する仕組みなんじゃないかな。
1+11で丁度12になるし <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/03(金) 01:45:50.61 ID:tKqr81s/0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/03(金) 07:10:56.93 ID:x9/TTh3IO<> 盛り上がってまいりました!
わくてかわくてか <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:11:59.81 ID:lo/EuV56o<> ……――
――『魔剣士っ、魔剣士!!』
魔剣士『……?』
師匠『いつまで寝てんだ魔剣士! 立てっ!』
魔剣士『くっ』
マジシャン『ナイト……っ』
サタン『グ……ウゥ……』 シュウウゥゥゥゥ
魔剣士『……ナイト……さんは?』
師匠『分からん。激しい光の後、残ったのは……あれだけだ』
マジシャン『魔剣はサタンに刺し込まれた。後は五行を……』
師匠『それだけじゃ足りん。サタンの内部に直接、撃ち込む必要がある』
マジシャン『内部と外部……誰かが犠牲になる。そんな事は許されんぞ』
師匠『だがそれ以外に手はねぇんだ! 早くしねぇとサタンが動き出すぞ!』
魔剣士『……俺が、やる。内部への攻撃は俺が担う』
師匠『お前……』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:13:28.55 ID:lo/EuV56o<> マジシャン『いや、ダメだ。俺が行く』
魔剣士『マジシャン……!?』
マジシャン『お前は生きろ。お前にはまだ守るモンが残ってる』
魔剣士『それはお前だって――』
マジシャン『俺はもう、守るモンは全部捨ててきた。こういう時の為にな』
魔剣士『……っ』
マジシャン『そうだろ? なぁ、プリースト』
プリースト『駄目よ。誰も死なせない』
マジシャン『あのな、人の話を聞いてたか?』
プリースト『誰かが犠牲になってまで戦う事に、何の意味があるって言うのよっ!』
マジシャン『それだけの相手なんだよ!』
師匠『分かった分かった。揉めんのは後にしろ!』
魔剣士『……外部から攻撃しよう』
マジシャン『はぁ!? お前まで何を……』
魔剣士『試す価値はある。駄目ならば退けばいいだけの話だ』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:15:00.86 ID:lo/EuV56o<> ――……
魔剣士「はッ」 ズキッ
格闘家「!?」
西方司令「構うなっ! 動けるわきゃねぇ」
魔剣士「……グッ」
ジュニア「ま、。まだかぁ……っ!?」
青年兵「召喚士さん……っ」
召喚士「今……行くよっ!!」
シュイイイイィィィィン……
シルフ「またこれ? もー仕方ないわねぇ」
ウンディーネ「さぁ、行きますわよ」
ノーム「やれやれ」
サラマンダー「もっと踏ん張らんかいアホンダラっ!!」
座敷童子「それーっ」
第10五行、発動。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:16:40.34 ID:lo/EuV56o<> ボス「残り……2つぅ!!」
大軍師「大元帥殿……お願いしますっ」
青年兵「出でよ、ワイバーン!!」
アマゾネス「行けっ! ワルキューレ!!」
サモナー「お、おいで……マーメイド……」
王子「……」
青年兵「陛下っ!」
王子「……っ」
この時点で王子の魔力はほぼ枯渇寸前であった。召喚出来る回数はおそらく残り1回。
今ならばアヌビスを召喚する事も可能である。それが王子の頭によぎっていた。
青年兵「……信じましょう。僕達の力を。自分の力を」
王子「……ああ、そうだね」
シュイイイイィィィィン
王子「神官譲りのこのセクメトで、必ずや5属性召喚を完成してみせる」
召喚士「あとは俺が……残りの1属性を召喚すれば……完成だっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:19:22.43 ID:lo/EuV56o<> ……――
師匠『いいか? コカトリスでサタンを魔剣ごと石化する』
マジシャン『そこに俺とマジシャンで五行をぶっ放す』
魔剣士『もしそれで駄目ならば撤退だ。いいね』
プリースト『……ええ』
師匠『行けぇ!! コカトリス!!』
マジシャン『魔力はお前に合わせる。好きなタイミングで撃て!!』
魔剣士『ああ』 ザッ
サタン『このサタンに対してを出した事、ゆっくりと悔やみながら死すが良い』
師匠『もう遅い!! これ……終わりだ!!』
サタン『遅い? それは貴様等ではないのか?』
マジシャン『なにぃ!?』
ズズッ……ズグググッ
プリースト『――っ!?』
サタン『標的は、貴様だ』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:22:26.49 ID:lo/EuV56o<> ガオォッ!!
魔剣士『なっ――――』
プリースト『魔剣士!!』 ダッ!!
ドンッ……
魔剣士『……?』 ドサッ
サタン『ほぉ、貴様が身代わりか。まぁ良いだろう』
魔剣士『プリ……スト……』
マジシャン『てっめぇ……! プリーストを離しやがれぇ!』
サタン『だから言ったであろう、遅いのは貴様等ではないか? と』
師匠『くっそおおぉぉ!! サタンに取り込まれてやがるっ!!』
魔剣士『プリーストおおぉぉ!!』 ググッ
プリースト『魔……剣士ぃ……っ』
師匠『くっそ、届かねぇ……っ!』
サタン『我が力の一部となる事、光栄に思うが良い』
魔剣士『俺……の……せいだ。俺の……』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:23:17.58 ID:lo/EuV56o<> ――……
召喚士「行……けぇっ!」
サタン「……」 ズズッ
ズオオオオォォォォ
召喚士「!?」
魔道士「待って下さい……何ですかっ、あれ!!」
盗賊「サタンの一部から、女性の姿が……っ」
サタン「我が意思とは別に、力が働いている?」 ズズッ
バーテン「おい、あれは見覚えがあるぞ?」
戦士父「ああ。まさかあれは……」
魔道士「……?」 ググッ
サタン「そうか貴様、あの時の。人間の気配がないが……堕ちたか」
魔剣士「プリースト……?」
プリースト『…………』
魔剣士「そこに居たのかプリースト」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:24:07.12 ID:lo/EuV56o<> ……――
マジシャン『どうすんだよおいっ!!』
師匠『どうするも何もっ、プリーストを救うのが先決だ!』
魔剣士『プリースト……俺のせいで……』
師匠『立て!! 悔やむのは後にしろ!!』 グイッ
魔剣士『……っ』
師匠『俺が最大魔力でコカトリスをぶつける。そこに五行を合わせろ』
マジシャン『サタンを分断すんのか? それでうまくいくってのかよ?』
師匠『やるしかねぇだろ。他に何か効果的な策があっか!?』
マジシャン『……ちっ、しゃーねぇ!!』 ザッ
サタン『この女を救おうなどと考えているのか?』
師匠『お生憎様、俺達は諦めが悪いんでね』
サタン『既に我が一部となっている。無駄だ』
マジシャン『無駄かどうかっ、やってから言えや!!』
サタン『無駄なのだよ。それどころか、この女にも苦痛が生じる事になるぞ?』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:31:55.14 ID:lo/EuV56o<> 師匠『何っ!?』
サタン『貴様等の攻撃が強ければ強いほど、中和する力も大きくなる』
魔剣士『……っ』
サタン『その力はこの女にも反映される。それでも構わぬのならば試してみるが良い』
マジシャン『ハッタリ……なんかじゃなさそうだな』
師匠『……痛てぇのは一瞬だ、助けるまで我慢してくれよっ!!』 ザッ
プリースト『駄目っ!』
魔剣士『……?』
プリースト『さっき言ったよね、内部から攻撃するって』
師匠『お前……何言って……』
プリースト『今がチャンスじゃないっ! 私が内部から、サタンに攻撃を加えるからっ!』
サタン『何?』
プリースト『まだ完全に取り込まれていない今が、チャンスじゃない!』
パアアアアァァァァ!!
サタン『この魔力ッ、貴様……回復魔法の使い手か』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:34:19.30 ID:lo/EuV56o<> プリースト『残念だけど、それだけじゃないわよ』
キュイイイイィィィィ……ズゴゴゴゴゴゴ
サタン『五行……ッ』
プリースト『今よ! 早く攻撃してっ!!』
マジシャン『バッカヤロウ!! んな事したらお前まで――』
プリースト『いいのよっ! こうなった以上、もう仕方のない事でしょう!?』
師匠『……っ』
マジシャン『どうするっ、どうする……っ!!』
師匠『魔剣士……おそらくもうプリーストは……助からん』
魔剣士『…………』
師匠『可能性は0かもしれないし0じゃないかもしれん。判断は難しい』
マジシャン『お前が決めろ。どうする!? 攻撃するかそれとも……』
プリースト『早……くぅ!!』
サタン『無駄な足掻きはやめておけ。このサタンを倒すには力量不足だ』
魔剣士「俺は……っ、俺はぁ……っ!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/03(金) 18:35:14.60 ID:lo/EuV56o<> 話が暗い挙句つまらなくてスミマセン……
週末はまたノンビリと投下させていだきます!目指せお盆中完結!
それでは失礼致します!また!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/03(金) 18:37:26.99 ID:Wj5g00FTo<> 完結?
何をいってるんだ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/08/03(金) 18:57:50.70 ID:f4wAK9TCo<> >>1乙
まだ始まったばかりだよな
これから伝説の剣を引っこ抜いたり、武器商人だけで旅に出たり色々続くはず <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県)<>sage<>2012/08/03(金) 19:18:40.80 ID:uZ19ECPNo<> >>1おちゅ
対サタン戦完結だろjk
過剰反応しすぎだお前ら <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/03(金) 19:22:50.23 ID:Ybxk+S0DO<> プロローグが完結するだけだろ
秋には本編くるさ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/03(金) 21:40:34.71 ID:2cCts5/qo<> >>1乙
プロローグエンド 良くあるタイトルだな
エピローグまではあと何年くらいだろうな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/03(金) 22:26:29.85 ID:9wRek0UDO<> ラスボス倒したら裏ボスがでるのが必然 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage <>2012/08/03(金) 22:28:39.79 ID:YVnYf5AOo<> >>1おつ
早く完結して、1も休んでくれたまえ
そして、新たな物語に期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/03(金) 22:58:41.75 ID:BJO7LwDAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/03(金) 23:37:46.00 ID:MJfHqPJh0<> そろそろプロローグも終わりか…
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/08/04(土) 00:48:39.40 ID:mu+s2xT1o<> ゾディアックの元の持ち主もだし、
四神の召喚もだし、
フェニックスもだし、
まだまだ伏線がたくさん張られてるからな。
サタン編の続きが楽しみだ。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/04(土) 11:14:47.25 ID:xp1ZNXPr0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/04(土) 20:45:22.49 ID:PQd4nkKIO<> ゾディアックの持ち主は確定でいるじゃん <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/04(土) 23:03:55.29 ID:fWrwLdeIO<> あえてぼかしたんだろ。察しろ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/08/05(日) 17:38:50.92 ID:IbnWx7ut0<> ?
まだ俺の股間には、ぼかしが入っていないのだが? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/08/05(日) 17:51:58.24 ID:LgDYBLhMo<> お前の鬼丸の篭手がどうかしたか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/05(日) 18:45:00.13 ID:la+DVgg7o<> >>1乙
ありがとう!!俺の股間がぼかされてるきがする!俺がゾディアックだったのか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/08/05(日) 19:20:42.08 ID:LgDYBLhMo<> ん?お前の蜘蛛切がなんて? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/05(日) 20:51:53.84 ID:o112A2Cwo<> >>745
つまり使うと死ぬということか <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/05(日) 23:12:37.56 ID:VWWCzwKio<> ――……
魔剣士「プリースト……」
プリースト『…………』
サタン「どうだ? かつての仲間が我が一部となりて生きておる」
魔剣士「……」
サタン「死してなお我が一部となり生きている。光栄な事であろう?」
召喚士「ふ、ふざけるな……っ、何が光栄だ!」
魔剣士「……」
召喚士「人間の命を……貴様らはそうやって簡単に奪って……」
サタン「召喚士、お前は勘違いをしている」
召喚士「何がだっ!」
サタン「このサタンと貴様で何が違うと言うのだ?」
召喚士「違うさ! 無闇に命を奪ったりはしない!」
サタン「その観点が既に間違いだと言うのだ」
召喚士「何を……っ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/05(日) 23:13:34.42 ID:VWWCzwKio<> ……――
魔剣士『俺は……俺は……っ』
師匠『まずいぞっ!』
サタン『新たに得た力。どれ、利用してみようか』
マジシャン『!?』
サタン『蓄積したダメージを返してやろうぞ』
師匠『早くしろぉ!!』
魔剣士『俺はぁ……っ』
プリースト『魔剣士、撃って』
魔剣士『……!?』
プリースト『サタンを撃って! 私を……サタンを撃って!!』
魔剣士『俺はぁ!! サタンをーっ!!』
サタン『味わえ。このサタンが放つ死への誘いを』
魔剣士『サタンを撃つううぅぅぅぅ!!』
プリースト『そうよ魔剣士、それでいいの……それで』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/05(日) 23:14:11.71 ID:VWWCzwKio<> キュイイイイィィィィ……ズゴゴゴゴゴゴゴゴ……
魔剣士『うああああぁぁぁぁーっ!!』
師匠『マジシャン! 援護だ!』
マジシャン『おうよ! いくぜ……五行!!』
師匠『すまんなプリースト。すぐにいくからよ』
マジシャン『今日この時を目指してきたんだ。恨みっこなしだぜ』
魔剣士『ああああぁぁぁぁ――』
プリースト『……ごめんね、魔剣士』
魔剣士『!?』
プリースト『あなたとずっと一緒にって、約束したのに……ゴメン』
魔剣士『――――っ』
師匠『コカトリスー!!』
マジシャン『撃……つぞおおぉぉぉぉ!!』
サタン『…………』
プリースト『さよなら……』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/05(日) 23:14:44.20 ID:VWWCzwKio<> ビタアアァァァァ!!
マジシャン『っにぃ!?』
サタン『……どうした? その剣を振り下ろさないのか?』
魔剣士『……っ』
マジシャン『あ……のバカ!!』
魔剣士『プリースト!! 手を!!』
プリースト『魔剣士……っ』
サタン『無駄だ。既に我が一部となったこの女はもう、助からん』
魔剣士『五行剣!!』
サタン『無駄だと言っている』
魔剣士『うおおおおぉぉぉぉ!!』
プリースト『魔剣士いいぃぃーっ!!』
師匠『ちっきしょおぉ! コカトリス! 頭だっ、頭を狙え!!』
マジシャン『頼……っむ!! 死ぬんじゃねぇぞ!!』
ズガッカアアアアァァァァ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/05(日) 23:15:10.97 ID:VWWCzwKio<> ……――
魔剣士「……う……っぐ」 ズキッ
サタン「すぐに仲間の元へ誘ってやる。そこで傍観しておるが良い」
魔剣士「プリ……スト」
プリースト『…………』
魔剣士「頭が……割れるように……痛い……ッ」 ザシャッ
サタン「さぁ頭上を見てみるが良い。間もなくだ、間もなくスーパーノヴァが訪れる」
召喚士「そうはさせないっ!!」
サタン「召喚士、貴様に残された力はもう何もあるまい」
召喚士「あと1つ……あと1つ召喚すればいいんだ……っ」
青年兵「きますっ!!」
王子「準備は出来てるよ! 召喚士さん、いつでも!!」
戦士「だけどこれじゃ11発だぞ!?」
大軍師「何を仰っしゃいますか。最後の五行は戦士殿が既に発動済ではないですか」
戦士「あ……っ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/05(日) 23:15:49.75 ID:VWWCzwKio<> 召喚士「くらええええぇぇぇーっ!!」
サタン「無理だと言っておるのだよ召喚士」
召喚士「!?」
サタン「貴様にはもう、我が攻撃を回避する力は残されておらぬであろう?」
召喚士「攻撃を放つ前に……終わらせるううぅぅ!!」
シュイイィィィィン
サモナー「き……きたっ、式神――」
サタン「愚かだ。本当に愚かなものよ」
青年兵「しっ、しまったぁ!! 奴の狙いは召喚士さんじゃないっ!!」
名代「まさかっ、座敷を直接――――」
座敷童子「ほえっ!?」
ボンッ!!
召喚士「しま――っ」
名代「し、しかも座敷の能力で……召喚士殿の居場所は……」
男隊員「サタンの真正面だ!! まずいぞっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/05(日) 23:16:16.92 ID:VWWCzwKio<> 召喚士「……何が……起きた?」 ヨロッ
サタン「悲しき因果であったな、召喚士」
キュイイイイィィィィ……ズゴゴゴゴゴゴ……
召喚士「サ……タ……」
サタン「さらばだ」
カッ!! ドッガオオオオォォォォン!!
魔道士「召喚士さああぁぁーん!!」
戦士「嘘……だろ……っ」
サタン「…………」
シュウウウウゥゥゥゥ……
青年兵「召喚士……さん……?」
召喚士「…………」
盗賊「召喚士ぃ!!」
召喚士「…………」
サタン「終わった。何もかもがな」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/06(月) 03:06:02.47 ID:GXPXpzIX0<> いちおつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 08:08:43.79 ID:UjwAhPBSo<> いちおつ
名脇役さんおつかれっした!これでようやく、主役の戦士さんが活躍できますね! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 08:21:15.79 ID:vZVPX0xIO<> いちおつ
何もかも終わっちゃらめえええ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/06(月) 08:29:15.93 ID:VUUCHLSco<> >>1乙
お、死んだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 17:07:24.74 ID:CTLabDWs0<> >>1乙
プロローグで死ぬ程度の脇役だったってことか…
主役の戦士に期待だな <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:37:21.19 ID:IG+qTQbMo<> ……――
師匠『う……っぐ、ごはっ!!』
マジシャン『……どう……なった』
サタン『ほんの僅かな一瞬ではあるが、垣間見た』
シュウウウウゥゥゥゥ……
サタン『貴様等の力をな』
師匠『よ……っしゃあ……』 ドサッ
マジシャン『頭……吹っ飛ばしてやったぜハッハ……』 ガクッ
サタン『だが、それまでだ』
師匠『……っ!?』
マジシャン『どういう事だっ、頭がねぇってのに……どうして声が……』
サタン『本来の姿を見せるまでもなく、貴様等はこのサタンに敗北を喫したという事だ』
マジシャン『何――――』 ドクン
師匠『うっぐああ……ぁぁぁぁ!!』
マジシャン『ち……力が……抜け……る――』 ドシャッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:37:57.57 ID:IG+qTQbMo<> サタン『償いの代償は大きい。仮の姿とは言えこのサタンの頭部を吹き飛ばしたのだからな』
師匠(何だこれは……っ、身体の内部に激痛が……ぐうっ!!)
マジシャン『魔力が練れねぇ……そんな……そんなはずは……』
サタン『お前も痛かろう? 仲間に攻撃を受けるとはな』
プリースト『…………っ』
サタン『その痛み、存分に放出するが良い』
プリースト『……し……ないわよ……っ』
サタン『……?』
プリースト『このままあなたにっ、このまま……留めてあげるわっ!!』
サタン『成程。あくまで抗うつもりのようだな。しかし忘れるな、貴様は既に我が一部なのだ』
ズググッ
プリースト『え……っ!?』
サタン『その意思とは反して、強制的に放出する事も可能なのだよ』
プリースト『嘘っ、制御出来ないなんて!? みんな……逃げてぇ!!』
サタン『代償のダメージで動けまい。最後は同士討ちで華を添えてくれようぞ』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:38:44.34 ID:IG+qTQbMo<> プリースト『嫌ああああぁぁぁぁーっ!!』
ザンッ
サタン『……?』
魔剣士『……こうなってしまったのは……全て僕の責任だ』 ザッ
サタン『まだ生きていたのか』
魔剣士『すまない……師匠、マジシャン』
師匠『……っ!?』
マジシャン『お……いっ』
魔剣士『せめてもの償いだ。どうか無事の帰還を祈る』
サタン『何をするつもりだ?』
魔剣士『どうか2人を……導き賜えっ!!』 ブンッ!!
サタン『剣を上空へ投げた? そうか、その死にぞこない共を救済しようと――』
師匠『バッカヤロオオォォォォ!!』
マジシャン『魔剣士っ!! プリースト!!』
ガッカアアアアァァァァ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:39:25.62 ID:IG+qTQbMo<> サタン『最後に意地を見せたな。良かったではないか』
魔剣士『まだだ』
サタン『いや終わりだ。武器すら持たぬ貴様に勝ち目はない』
魔剣士『勝ちはなくとも、引き分ける事は出来るさ』
サタン『何?』
魔剣士『すまないプリースト』
プリースト『ううん、いいの……いいのよ』
サタン『何をしようと言うのだ? まさか……』
魔剣士『プリースト……力を、貸してくれるね?』
プリースト『その為に留めておいたんだもん。いつでも』
魔剣士『良かった。それじゃあ一緒に逝こう』
プリースト『うん。魔剣士と一緒なら……怖くないから』
サタン「やめておくのだな。そんなもの一時的なものに過ぎぬぞ』
魔剣士『構わないさ一時的でも。次に、次なる勇者へ繋ぐ事が出来るのならば!!』
サタン『次へ繋ぐ、か。その次がいつになる事やら』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:41:05.06 ID:IG+qTQbMo<> 魔剣士『さぁプリースト……いくよ』
プリースト『ええ』
キュイイイイィィィィ……
魔剣士『五行……発動!!』
プリースト『ありがとう魔剣士』
魔剣士『!?』
プリースト『あなたの思い、受け取ったわ』
魔剣士『プリースト!? 何をっ!!』
プリースト『ここから先は、私1人でいけるから』
魔剣士『や……めろ、プリースト!! 俺も――』
プリースト『さよなら――――』
魔剣士『駄目だっ!! プリースト!!』
スガッカアアアアァァァァ!!
魔剣士『プリーストオオオオォォォォーっ!!』
ゴッゴオオオオォォォォ…… <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:42:20.13 ID:IG+qTQbMo<> ――……
召喚士(……身体が……動か……っない)
サタン「まだ息があるのか。頑丈だな」
召喚士(何が起き……そうか、サタンに……座敷童子を狙われて)
サタン「召喚士、貴様には失望しているぞ」
召喚士(……だ、駄目だ。もう魔力がほぼ枯渇している……。再召喚は……不可能……っ)
サタン「貴様は最後の1人として立ちはだかり、そして死にゆく仲間を横目に……」
召喚士(もう五行を完成させる事は出来ない。残る手段は……名代さんか)
サタン「唯1人生き残り、スーパーノヴァで滅びゆく地上を見届ける」
召喚士(名代さん……魔力は残っているのか? この4人に会わせて召喚出来る魔力が)
サタン「そして死ぬ。そんな大役を与えたかったのだがな」
召喚士(……無理だ。とてもじゃないけれどこの五行は諦めるしかない)
サタン「まぁ良かろう。先に死して、仲間を待つと言うのも大役であろうな」
召喚士(青年兵くん……大軍師さん、後は……頼……む……)
サタン「正真正銘、これで最後だ。跡形もなく消えよ……召喚士!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:43:43.65 ID:IG+qTQbMo<> キュイイイイィィィィ……ズゴゴゴゴゴゴゴゴ……
戦士「させ……るかよおおおおぉぉぉぉ!!」 ダンッ
魔道士「戦士さんっ!!」
戦士「俺の役目はもう終わってる! だったら問題ねぇ!!」
召喚士「……?」
戦士「召喚士、お前は俺が絶対に……死なせやしない!!」
盗賊「盾も何もないのに……無茶だ戦士っ!!」
戦士「盾なんざなくてもなぁ、俺自身があるじゃねぇか」
召喚士「戦……士……」
戦士「安心しろ召喚士、俺の役目はお前らの盾になって守る事。ずっとそうだろ?」
召喚士「だ……めだ……よ……っ」
戦士「さぁきなサタン!! てめぇの全てを……受け止めてやるぜ」
サタン「現実逃避の行動としか思えんな。では仲良く消えるが良い」
プリースト『サタン、甘く見すぎたわね』
サタン「!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:44:53.75 ID:IG+qTQbMo<> ズゴゴゴゴゴゴ……
サタン「貴様、意思があるのか?」
プリースト『あなたの力をもってしても、彼を一撃で仕留められなかった。それは何故?』
サタン「……確かに何か不自然だ。このサタン、手を抜いた覚えなど一切ない」
プリースト『彼らの絆を甘く見過ぎたのよ、あなたは』
サタン「絆?」
戦士「どうしたサタン!! こねぇのか!!」
召喚士「…………っ」
プリースト『あなたは人の強さを見誤っていた。ずっとね』
サタン「このサタンが過ちを犯したとでも? 笑わせるな」
プリースト『負より生まれし存在であるあなただから、正の力は計れなかった』
サタン「だから何だと言うのだ。我が行いに何も問題はない!」 ゴアァッ!!
プリースト『そうよね……魔剣士?』
魔剣士「――――ッ!!」
召喚士「……!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:45:42.97 ID:IG+qTQbMo<> ……――
魔剣士『……プリー……スト』
プリースト『魔剣士、落ち込まないで』
魔剣士『俺は……全てを失った……』
プリースト『やり遂げたじゃない。サタンを追いつめたのよ』
魔剣士『…………』
プリースト『サタンは倒せなかった、でも、私達の勝ちよ』
魔剣士『勝ちなものかっ!! 失ったものが大きすぎるよ!!』
プリースト『失ったかもしれない。けれど繋いだのよ……絆を』
魔剣士『……』
プリースト『待ちましょう。近い将来に現れるであろう若き勇者を』
魔剣士『……っ』
プリースト『その時にまた、私達の絆がきっと必要になるから』
魔剣士『う……うぅ……うああああぁぁぁぁ!!』
ガカアアアアァァァァ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:46:11.56 ID:IG+qTQbMo<> ――……
頭が……割れる……痛い……。
ネクロマンサー『さぞ悔しいでしょうね。私の力で再びその命、蘇らせてあげましょう。ククッ』
プリースト……師匠……マジシャン……。
師匠『お前の責任じゃねぇ。だがな、魔族化して成り下がったテメェは許さねぇ』
俺は何の為に戦って……生きて……生まれて……。
マジシャン『自分を責めた結果がこれか。情けねぇと思わねぇのかよ!!』
俺は……魔王サタンを……サタンを……サタンを!!
天才『人様の助言を聞かねーで挑んだ結果がこれだ。せいぜい恥を知るんだな』
俺はサタンを……サタンを! サタンを!! サタンを倒す事が俺の……!!
プリースト『もういいのよ。1人で悩まなくても。苦しまなくても』
魔剣士「う……っぐおああああぁぁぁぁーッ!!」
パキイイイイィィィィン!!
魔剣士「――――っ!!」
そうだ。俺は……サタンを倒す。その為に若き勇者へ……絆を繋ぐんだ。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:46:41.89 ID:IG+qTQbMo<> 魔王サタンの放つ大いなる一撃。標的は召喚士とそれを支える戦士の2人。
眩い光が弾けると一直線に伸び、巨大な閃光へと変貌する。
召喚士と戦士は身構えその光に対応する。当然、防げるなどという思いは皆無に等しい。
周囲で五行を構える一同も近づき何とかしようと試行錯誤するが、
大した案もなく、足を踏み出した時には閃光が撃ち放たれていた。
邪悪ながらも神々しいその一撃に絶望を見出した時、希望が残った。
サタン「……な……に!?」
ズッズガアアアアァァァァ!!
召喚士「――――!?」
戦士「な……っん――」
魔剣士「……っ」 ゴガガガガガガ!!
召喚士「魔……剣士さん……っ?」
魔剣士「この程度が償いになるなんて思わない……っ」
戦士「……っ」
魔剣士「それでも……君達だけは……死なせない!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:47:32.27 ID:IG+qTQbMo<> サタン「馬鹿なッ、人間の心を取り戻したとでも言うのか!?」
プリースト『だから言ったでしょ? あなたに正の力は計れないって』
魔剣士「五行……剣っ!!」 キュイイイイィィィィ
魔法剣士「力が暴発するぞっ!!」
魔剣士「うおおおおぉぉぉぉ!!」
プリースト『彼だけじゃない。人々の色んな力が彼らを守っている』
サタン「……こんな事が……有り得ると言うのかッ」
ズッガオオオオォォォォン!! ドドオオオオォォォォ……
戦士「ごはぁっ!!」 ドシャッ
召喚士「う……っぐ」
白虎長「彼は……っ!?」
帝「消……えた……?」
プリースト『まだよ。魔剣士がこんなもので……終わるものですかっ!』
サタン「――!?」
魔剣士「やっと届いたよ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:48:18.61 ID:IG+qTQbMo<> ザッシュウウウウゥゥゥゥ!!
魔剣士「やっとサタンに……届いた」 ブスブス……
サタン「これは魔剣かッ」
魔剣士「プリースト。長い事……待たせてしまったね」 ボロッ
プリースト『ううん、いいの……いいのよ!』
魔剣士「これで俺もようやく……解放される……」 シュウウゥゥゥゥ
タッタッタッタッ……ズザッ
プリースト『見てっ。彼らも来てくれたわよ』
魔剣士「師匠、マジシャン……」 ズズズッ
師匠「おいっ!! あれは……っ!!」
マジシャン「――!?」
魔剣士「ありがとう……」
プリースト『師匠、マジシャン。ありがとう』
師匠「……バカヤロウ……バカヤロウなんだよお前らってのはよぉ!」
マジシャン「あばよ……再来の勇者達」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:49:09.55 ID:IG+qTQbMo<> ガッカアアアアァァァァ――――!!
サタン「何と言う……事か……ッ」
召喚士「……魔剣士さん……あなたの思い、伝わったよ」 グググッ
サタン「このサタンがダメージを? 否、そんな事は有り得てなるものか」
召喚士「今だ……今しかない……」
戦士「召……喚士っ」
召喚士「サタンを倒す。サタンを……今しか……」
バーテン「もう魔力が残ってねぇのか! くそっ、ここまできて……」
戦士父「ごほごほっ!! ぐぅ……」 ガクン
バーテン「おいっ!?」
戦士父「ゾディアックは……どこだ……?」
バーテン「まだ早い! っつーか、お前が手に握って――」 ハッ
戦士父「ゾディアックを放ち、奴の動きを封じ……ごほっ!!」
バーテン「お前……もう、腕の感覚が……っ」
サタン「クッ……フフ。まさかここまでの展開になろうとは正直、予想外であった」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:50:05.01 ID:IG+qTQbMo<> ズゴゴゴゴゴゴゴ……
サタン「これ以上の攻撃は不可。それは貴様等も同様の事」
召喚士「あと……1回だけ……」
サタン「であるならば、スーパーノヴァに全力を使う。それだけだ」 ゴアッ!!
召喚士「あと……少し……なんだ!」
サタン「貴様等の五行が放たれる前に、世界を終わらせる!」
召喚士「あと……あと……っ」
サタン「人間の微々たる絆などというものを断ち切り、無力と化せ!」
召喚士「何でもいいっ! 行けっ! 天狗! 雪女! 猫又! 座敷童子……っ!」
サタン「滅びよッ!! 人間!!」
頑張れ……頑張れ……頑張れ!! 頑張れっ!!
サタン「またこの力かッ。世界中から……不愉快な力が響いてくるッ」
占い師『頑張れっ!!』
西方参謀『頑張れぇ!!』
女将『頑張って!!』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:50:56.88 ID:IG+qTQbMo<> サタン「小賢しいッ!!」
戦士「出ねぇ……っ、駄目……なのか……」
召喚士「陰陽師さんっ!! 山本さんっ!! くそぉ!! 誰でもいいんだ!!」
キラッ……チカチカチカッ
戦士「……?」
召喚士「く……そぉ……っ」
シュウウウウゥゥゥゥ……
戦士「おい……召喚士……」
召喚士「……っ」
戦士「あれ……何だ……?」
召喚士「……? あれって……戦士の、鬼丸の籠手……?」
戦士「何か光って……煙みてぇのが――」
バッシュウウウウゥゥゥゥ!!
召喚士「――――!?」
戦士「んな――っ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:51:46.05 ID:IG+qTQbMo<> シュウウウウウゥゥゥゥ……
魔道士「あ……ああ……あぁ……」
名代「何故……っ」
――「……二人揃ってなにやってんだよ。グハハッ!」
戦士「何で……お前……どうして……っ!」
召喚士「鬼……丸……」
鬼丸「情けねぇなあ。ほれ、早く起きろよ」
召喚士「…………」
鬼丸「召喚士、何をボーっとしてんだよ! 決めちまえよ、最後の一撃!」
召喚士「っ!!」
鬼丸「俺の力を使えば出来るはずだろ?」
召喚士「……そ……っか。鬼丸は東方の魔物で……式神で……」
鬼丸「お前なら使役出来るはずだ。さぁ叫べ! 俺の本当の名を!」
召喚士「本当の名……そうだ、聞いた、聞いたんだ! 行け……っ、大嶽丸!!」
大嶽丸「おおうっ!!」 ゴアッ!! <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:52:20.05 ID:IG+qTQbMo<> サタン「――ッ!?」
青年兵「今だ!!」
アマゾネス「いっけぇーっ!」
王子「くっ!!」
サモナー「……っ」
キュイイイイィィィィン!! ゴッガアアアアァァァァ!!
サタン「死者が蘇る? そんなはずはない。何の因果が働いているというのだ」
召喚士「見……えるか……サタン」
サタン「!?」
召喚士「これが……俺達の絆だ……っ」
サタン「立ち上がる事すらままならぬ1匹の人間に……」
召喚士「これが……絆の力だぁ!!」
サタン「このサタンが気圧されているとでも言うのか……ッ」
召喚士「これがぁ!! 俺達の……みんなの力なんだああぁぁぁぁ!!」
サタン「1匹ではないッ! 何だこれは!? 召喚士の周囲に集うこの者らはッ!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/06(月) 17:53:35.40 ID:IG+qTQbMo<> 次の投下はキリの良いところで区切らせて頂きますです
1日で終わらなかったらちょっと待っててね!
それではこれにて失礼致します!ご支援ありがとうです!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/08/06(月) 17:54:57.05 ID:ZDvaJ2d7o<> >>1乙
まてねーよぉ・・・
みんな頑張れ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/06(月) 17:55:34.58 ID:lQ7KoDGAO<> 乙! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 17:57:44.44 ID:MfK1i+7co<> 相変わらずのじらし・・・悔しいでもびくんびくん
>>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 17:58:27.61 ID:vZVPX0xIO<> さすがはドSな>>1
だが、それがいい(ニイッ) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/06(月) 18:10:01.46 ID:uzQbfaPDO<> 主役の魔剣士たん覚醒きたわぁぁぁぁぁぁ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/06(月) 19:21:01.56 ID:I5NMKTrAO<> 一文字違いの魔法剣士さんの活躍はまだですか……?(´・ω・`) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/08/06(月) 19:21:02.18 ID:v7XAgnTso<> なんだかすごい泣きそうになってきた… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/06(月) 20:16:26.08 ID:8guvE+Evo<> >>1乙
負けんしタン…長いことかかったなぁ良かった良かった
ちょっとウルウルきたところでスンドメされてビクンビクンしちゃった
もうイかせてくれよぉ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<><>2012/08/07(火) 00:39:15.35 ID:Y147Av2E0<> はうぁあ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/07(火) 01:40:46.42 ID:NhgL4w8AO<> >>1おつ
熱い展開が続くのぅ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/07(火) 02:35:33.34 ID:MMt8GwIK0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 07:11:19.39 ID:ifWdOFPIO<> おっつおつ
VIPからずっと追って、人生のイベントこなしながら読んでたが、ほんとに素晴らしい名作
書き続けることの並々ならぬ努力は>>1の凄さを物語っている <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/08/07(火) 08:21:57.95 ID:lHbHvKGOo<> 分かる。馴れ合うなとか言われそうだけど、なんだか人生の一部だ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/07(火) 08:31:27.92 ID:kqxIVe4AO<> 相変わらず>>1乙んつんであります。続き+(0゚・∀・)+ワクテカ+ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 10:41:29.38 ID:wCa3ZlMlo<> 馴れ合うな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 11:12:25.56 ID:+9jYE8pDO<> 舐め合うな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 13:19:21.55 ID:+C4GAAJho<> 合体しろ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:00:01.27 ID:/DN68Gj4o<> キイイイイィィィィン
――『戦士』
戦士「――!?」
幼馴染『彼を支えてあげる事が、あなたの役目でしょ? しっかり!』
戦士「あ、ああ……っ」
――『剣士、弓使い、立つんだ』
弓使い「!?」
魔道士男『剣士、君が彼を支えてやらないでどうする?』
剣士「あ……あぁっ、そうだ……召喚士くんっ!」 ガシッ
戦士「俺らが……付いてっからなぁ!!」 ガシィ!!
サモナー「う……がはっ!!」
短髪『頑張れよサモナー! もうちょっとじゃねぇか!』
弓使い男『頑張れよぉ! もうひと踏ん張りだぜ!』
プリースト『私達も応援するからっ、頑張ってサモナー!』
サモナー「み……みんな……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:00:30.67 ID:/DN68Gj4o<> キイイイイィィィィン!!
王子「――――!?」
大臣『王子、見せてやりなされ。今まで頑張ってきたその全てを』
親衛隊長『王子っ!!』
西国兵長『王子! もう少しですよ!』
パイク長『そりゃあ! もっと力を込めてぇ!』
王子「み……んな……っ」
神官『王子、素晴らしい戦いぶりでしたぞ。アヌビスを最後まで使わず貫いて……』
王子「神……官っ」
神官『ほら、亡き父上も喜んでおられます』
西国王『強くなった。お前は本当に立派な王となったな』
王子「父……上っ、父上……ぇ」 ブワッ
神官『泣くのはまだ早いですぞ。最後まで気を抜かれるな』
西国王『魔王に見せてやれっ、西国ここに有り! とな!』
王子「みんなっ、西国の為に……ありがとう」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:01:00.54 ID:/DN68Gj4o<> キイイイイィィィィン!!
――『盗賊』
盗賊「……え……っ?」
兄様『どうした? 苦しいか?』
盗賊「兄様……っ!! 苦しい、苦しいよ。でも大丈夫、私……やるよ」
兄様『ああ、それでこそ盗賊だ。後ろを見てみろ、彼らもお前の支えとなるぞ』
盗賊「――!?」
風忍『姫……」
水忍『もう少しの辛抱ですぞ』
火忍『姫っ! 頑張れぇ!』
土忍『……見事ですぞ、姫』
――『カカカッ!!』
盗賊「!?」
雷忍『姫、そして上様。よくぞここまで辿り着きましたなぁ』
帝「雷……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:01:26.49 ID:/DN68Gj4o<> 雷忍『俺だけじゃないですよ。皆、応援してまするぞ! カカカッ!』
帝「!?」
剣聖『上様……感謝致しますぞ』
旗本『さぁ、押して押して押しまくりなされっ!』
刀匠『上様っ!』
――『名代……』
名代「――っ!!」
武士『某の魂も、お主達と共に』
名代「武……士……っ!!」
武士『名代、召喚士殿。最後の刻まで共に戦いましょうぞ』
召喚士「武士さん……!」
兄様『さぁ、ゆけいっ!!』
雷忍『いけぇ!!』
火忍『ブチかませぇー!』
武士『頑張れっ!』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:02:01.24 ID:/DN68Gj4o<> キイイイイィィィィン!!
幼女「あ……ぁ……っ」
お父『幼女、ここが踏ん張りどころだぞ』
幼女「う……うん……っ!」
女賢者『大丈夫よ、このままいけるわっ』
弓使い「ええっ! もちろんよ!」
東方司令「!? 兄……くんっ」
北方司令『最後まで尽くす事が大事。五行の連中を支えてやれ』
騎士団長『ようやくここまで来たのだからな』
南西砦長『我らの夢や思いも乗せて、全てをぶつけてくれ!』
西方司令「お……前ら……っ」
南方司令「ああ。君達の正義……確かに受け取ったぞ!!」
北方司令『さぁ行って来い! 俺らが付いている』
東方司令「ありがとう、兄くん……っ」
お父『恐れる事など何もないぞ。お前らは……強い!』
幼女「うん! うんっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:02:30.61 ID:/DN68Gj4o<> キュイイイイィィィィ……
サタン「こんな事が……起きうるとでも言うのか……ッ」
戦士「これが俺達の絆だ! なぁ、召喚士!」
召喚士「あ、ああ……っ」
サタン「不愉快な」 ザッ
召喚士「うぐっ!!」
戦士「押し負けるなぁ! 俺が……盾になっからよぉ!!」
サタン「力を持たぬ雑魚が。消えていろ」
戦士「!?」
バチィ!!
サタン「……?」
――『気合いが足りぬぞ。しっかりしろ』
戦士「――!?」
召喚士「……騎都尉……さん」
騎都尉『貴様に託した志はこんなものか?』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:03:05.15 ID:/DN68Gj4o<> 戦士「騎都尉……!! まさか、こんなもんじゃ……ねぇぞ!!」
騎都尉『そうだ、その威圧だ。ならば我らも助力しようではないか』
召喚士「え……っ?」
兄者「ゆくぞっ!」
弟者「おうよっ!!」
錦将軍「そらそらそらそらぁーっ!」
剣士「あれは……五虎大将の……!?」
夫人「……おや?」
長男『ようやく力を貸してくれたね』
夫人「でも。わらわはもう召喚士のものじゃ。そなたのものではない」
長男『ははっ、それは分かっているさ』
錦将軍『華国の維持と誇りを見せてやれぇ!!』
騎都尉『見せてみろ戦士、お前の威圧を!』
戦士「お……おおぉぉぉぉ!!」
騎都尉『……ふっ、やれば出来るじゃないか。俺なんざとうに超える威圧をな』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:04:37.12 ID:/DN68Gj4o<> キュイイイイィィィィ……
同門「……っ」
――『苦しいよな? でもよ、こんなん一時的なモンだ。押しきっちまえ!』
同門「!?」
ドッペル『お前なら出来んだろ、なぁ!』
ウィッチ『そうでございますわ。同門さんなら心配無用でございますわ』
同門「お前ら……どうして……っ」
青年兵「ウィッチさん……っ」
ウィッチ『青年兵さん、頑張るでございますわっ』
女記者『そうっすよおおぉぉ! 鬼頑張るっすよおおおおぉぉぉぉ!!』
青年兵「……っ」
――『感動しとる場合か。全く……ひょっひょっひょ』
青龍士官「――っ!!」
青龍先生『とは言え、2人とも良きバハムートじゃ。大したもんじゃよ』
青年兵「青龍先生……っ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:05:08.62 ID:/DN68Gj4o<> 青龍士官「先生っ! 見てて下さい! 俺は、必ず……勝ちます!!」
白虎先生『青龍なんぞに負けるんじゃないぞ?』
白虎長「!?」
白虎嬢「……ええ。負けませんよ」
白虎長男『最後まで気を抜くなよ? 相手は魔王なのだぞ?』
白虎長「分かっています。ありがとう、父さん」
玄武先生『玄武娘、少し肩に力が入り過ぎている。深呼吸しなさい』
玄武娘「おじいちゃ……」
玄武先生『サモナー、まったく……無理をしおって……』
サモナー「……すみません……先生」
玄武先生『謝る事はないよ。君はここまで良くやったよ』
サモナー「先生ぇ……!」
玄武先生『救えない事を悔いるよ。あとは託そう……玄武娘に』
サモナー「……は……いっ」
玄武娘「……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:05:51.91 ID:/DN68Gj4o<> キュイイイイィィィィ……
師匠「……っ!」
朱雀先生『ざまぁねぇナリだな。ガハハッ』
師匠「相変わらず、口が悪いですね」
朱雀先生『お前は本っ当に馬鹿でアホで変態で使えねー弟子だったなぁ』
師匠「……」
朱雀先生『でもよぉ、馬鹿でアホで変態だけど使える師にはなったなぁ』
師匠「――っ!!」
朱雀先生『朱雀の将来、安泰じゃねぇか。なぁ?』
師匠「……」
召喚士「ぐ……くううぅぅ!!」
朱雀嬢「負けて……たまるもんですかっ!!」
同門「守るべきものは間違ってなかったんだ……俺はっ、俺はぁ!!」
朱雀先生『よくここまで頑張ったよお前も。ま、すぐこっち側に来ない事祈ってるぜ。ガハハッ』
師匠「……ありがとうございます、師匠」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/07(火) 18:11:02.29 ID:/DN68Gj4o<> 結局、中途半端で投下しちゃいました
なんだか書いたのに投下しないのは気持ち悪い…
それでは失礼致します!ご支援感謝です!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 18:27:28.11 ID:+9jYE8pDO<> なんだこのエンディングぽい流れはww
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 18:46:44.50 ID:VMnqC7QDO<> >>1乙
この展開は卑怯だよ…… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 18:57:43.39 ID:Iq/Jz9pIO<> 乙
やっぱり名脇役は脇役だけあってあんまり死んだ人は助けてくれないのな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 19:06:12.73 ID:Fs3HpmVCo<> このパターンは涙腺のダメージでかいんだよチクショウ・・・>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 19:10:29.94 ID:TBv/ThaQ0<> 今までのキャラ総出演か
胸が熱いな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 19:53:14.23 ID:R0Rq2mDfo<> 天才はこれからか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/07(火) 20:00:41.29 ID:rNLU5oXLo<> >>1乙
天才は次か次かとソワソワしながらすでに目のダムが決壊してる <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 20:05:02.68 ID:P2ueHeSCo<> 乙
全俺が泣いた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/07(火) 20:50:08.71 ID:rnqQjqgAO<> 眼鏡さん眼鏡さん、魔法剣士さんを助けに来てください(´・ω・`) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/07(火) 21:22:29.99 ID:gV++oZtVo<> サモナーに声を掛けてるのもプリーストって事は同名キャラってこと? <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 23:56:40.03 ID:ensq8kZbo<> キュイイイイィィィィ……
男隊員「っ!?」
女隊員「隊……長っ」
隊長『情けねぇ顔してんじゃねぇ。シャキっとしろ!』
格闘家「……っ」
隊長『お前らは世辞抜きで強い。自信を持て!』
ボス「はい……!」
隊長『……ま、お前らに限っては手助けも必要ないだろ。頑張れよ』
女隊員「隊長……っ! あざッス!!」
男隊員「隊長ぉ……隊長おおぉぉぉぉ!!」
隊長『おいアンチャン、お前も踏ん張りどころだぞ』
魔法剣士「……ぐ……っく」
隊長『俺の愛刀握ってんだ。くたばんじゃねぇぞ、なぁ?』
――『そうだね。これで最後だ。君なら出来るさ』
魔法剣士「――――っ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 23:58:04.87 ID:ensq8kZbo<> 眼鏡『君は本当の力を手に入れたんだ。その努力は、嘘を付かないよ』
魔法剣士「眼……鏡……」
眼鏡『僕らの死は決して無駄なんかじゃない。それを証明してみせてくれ』
詩人『そうだね。努力は報われるよ、全てにおいて』 〜♪
魔法剣士「…………」
名無し「全てか。そうだな、これが全てなんだよな……うははっ!」
魔法剣士「そうだ……俺はっ、俺は……」
黒の三騎士・一『頑張れ』
黒の三騎士・二『頑張れ!』
黒の三騎士・三『頑張れ!!』
魔法剣士「皆の力も込めてっ、俺は……撃つ!!」
イヌ『そうね。みんなの思いを背負ってるね』
隊長『そら、決めてきな。若き勇者達よぉ』
眼鏡『人間であろうと、魔族であろうと……心は1つだよ』
キュイイイイィィィィ……
――『良いこと言うぜ。なぁ?』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/07(火) 23:58:38.72 ID:ensq8kZbo<> 召喚士「っ!?」
マーマン『俺っちもそう思うわ。全くその通りだよ』
魔道士「マーマンさんっ!!」
マーマン『魔族だからとかそういう事じゃねぇんだよな。そういう絆じゃねぇんだよ』
スグリーヴァ『その通りよ。強き思いと絆は、種族をも超えるものだ』
インドラ『古より待ち続けたこの日。共に居られる事を心より誇りに思うぞ』
召喚士「みんな……ありがとう……っ」
――『何がありがとうだっつーの』
召喚士「……ありがたいですよ。みんなの気持ちが、物凄く伝わってきますから」
――『ハーッハッハッハ!! そりゃ何よりだな!!』
魔道士「天才……さんっ、天才さんっ!!」
天才『俺様の手を煩わせるとは、ほんとに情けねー奴らだなおい』
召喚士「すみません……。でも、もう決めますから……!!」
天才『お前ら2人が要だ。しっかり決めろよ!!』
魔道士「……はいっ!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/08(水) 00:04:41.82 ID:OfhLGNBZo<> >>816
書こうと思って忘れてた…その通りです
重複名が何人かいるので分かりにくくてすみません…
それではおやすみなさい! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/08(水) 00:08:06.61 ID:ievMS4TW0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 00:13:58.48 ID:jtvBFn+ko<> >>1乙!
名無しってどの辺りに出てきたか忘れちまった… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/08(水) 00:16:40.32 ID:xZawdSF1o<> 聖騎士?じゃなかったっけ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/08(水) 00:19:25.50 ID:vkfdZnv5o<> >>1乙
さあ、ついに奇跡がみれるんですね
ボロボロすぎてどうなるのかと思った <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)<>sage<>2012/08/08(水) 00:38:25.96 ID:zxotHsAAO<> インドラ死んでたっけ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<><>2012/08/08(水) 00:44:57.13 ID:kJ3tTIbm0<> あぁぁぁぁ
目から涙がぁ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/08(水) 01:30:56.47 ID:AGg7+fsAO<> >>1おつ
インドラは死んで、名士?は生きてる気がした <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 01:35:30.41 ID:CXU15X4DO<> 名無しは主役のケツアナさん <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 05:58:24.96 ID:4nOpAEgDO<> いちょつ
魔道士ちゃんのチューで爆発する召喚士はよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/08(水) 06:28:07.00 ID:tnYPCL4AO<> 眼鏡さん! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/08(水) 06:29:10.49 ID:tnYPCL4AO<> 左大臣「サタンがんばれがんばれ」
サタン「!?」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/08/08(水) 06:49:33.90 ID:9veNmac4o<> ダメだ
黒の三騎士で吹いた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 07:19:33.54 ID:jtvBFn+ko<> >>823>>828
ありがとう。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 07:40:28.40 ID:QhPNH48IO<> このプリーストとあのプリーストは重複名か
これだけの長編SSなのにほとんどかぶりが見られないとかビックリ
かぶりが見られないとか…かぶりがww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/08/08(水) 08:37:38.22 ID:COu8ginFo<> 召喚士「あれ・・・師匠は・・・」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 11:22:43.04 ID:GBuO4GtSO<> ゴルリン「クックックッ……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:01:49.02 ID:cwfG7R4Ho<> ゴアァッ!!
サタン「だから何だと言うのだ」
召喚士「サタン……。お前にも見えるはずだ」
サタン「一瞬、戸惑いはしたものの何も変わった事はない」
召喚士「みんなの思いが、みんなの力がっ!!」
サタン「それがどうした」 ズアッ!!
魔道士「……っく!!」
サタン「1人1人の思いのみで強くなれると? 馬鹿げているな」
戦士「押し……負けんなぁ!!」
盗賊「は……っああぁぁー!!」
サタン「来い召喚士。このサタン、貴様に敬意を表して全力で相手してやる」
召喚士「思い知れサタンっ、俺達の……みんなの力を……!!」
サタン「他の者などどうでも良い。貴様1人に、全力を注いでくれよう」
召喚士「いっけええええぇぇぇぇーっ!!」
サタン「貴様等の一縷の望み、今ここに断ち切ってくれるわッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:02:16.44 ID:cwfG7R4Ho<> ゴッガアアアアァァァァ!!
召喚士「う……っぐううぅぅ!!」
サタン「……」
ズゴガガガガガガガガ!!
大軍師「光が激しくぶつかり合っている……っ」
ジュニア「負けてたまるかよぉ!! 押し返せっ、召喚士!!」
剣士「僕達が、みんなが付いているからっ!!」
帝「何も案ずる事はないな。勝つのは我らなのだ」
王子「そうだっ!! 絶対に負けるはずがない!!」
サモナー「がは……っ」 ガクン
マーメイド『サモナー!?』
サモナー「もう少し……もう……少しだけ……頼――」
マーマン『そうだぞ、あと少しなんだ。しっかりしろよな!』
マーメイド『マーマン……っ!』
サモナー「ありがと……うっ、あと……少し……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:02:42.55 ID:cwfG7R4Ho<> 紅孩児「ち……っ」
スグリーヴァ『実際、魔王と対峙してみてどうだ?』
紅孩児「……ま、大した事はないな!」
インドラ『強がるな』
紅孩児「強がってねぇよ!」
スグリーヴァ『対峙してみて、魔王になりたいという思いは変わらないか?』
紅孩児「……」
スグリーヴァ『お前の見てきた魔王は、魔王であったか?』
紅孩児「……うるせぇ」 ボソッ
スグリーヴァ『それで良い。お前は更なる高みを目指すべきだ』
インドラ『サタンの攻撃が再び来るぞ。魔族である貴様なら他の者より分かるであろう?』
スグリーヴァ『サタンの思考を、魔王の思考を察知するのだ』
紅孩児「うるせぇ……っつの。何でもかんでも押し付けやがって」
スグリーヴァ『ありがとうよ。感謝するぞ』
紅孩児「感謝なんかされても……困るんだよ……ッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:04:02.00 ID:cwfG7R4Ho<> ドッゴオオオオォォォォ!!
召喚士「う……ぐぐ……っ!」
サタン「よく耐える」
召喚士「ぐ……くうぅ……っ!!」
サタン「一体、何をそこまで貴様を突き動かす」
召喚士「背負ってるものが……違うんだ……っ」
サタン「ほう」
召喚士「俺は……1人じゃないっ、勇者は1人じゃない! みんなが勇者なんだぁ!!」
サタン「――!?」
白虎長「ひ……光が……」
名代「召喚士殿の元へ……集まってゆく……っ!?」
召喚士「この五行はっ、みんなが築き上げた1つの力……!!」
サタン「まさか、全ての五行が1つに集約していると言うのかッ!?」
召喚士「俺達の……力をっ! 絆をっ! 魂を!!」
サタン「こッ、この力は……まさかこのサタンに匹敵するとでも言うのかッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:10:06.24 ID:cwfG7R4Ho<> ズガゴゴゴゴゴゴゴゴ……
召喚士「食らええええぇぇぇぇ!! サタン!!」
ドッドオオオオォォォォ――――ン!!
サタン「――――!?」
召喚士「おああああぁぁぁぁーっ!!」
サタン「させぬ……これ以上はさせぬぞ召喚士ィ!!」 チカッ!!
弟者『それはこっちの台詞じゃあーっ!!』
サタン「!?」
眼鏡『彼らは……やらせないよ』
サタン「邪魔をするな……幻影風情がッ」
隊長『行けっ!』
騎都尉『いけぇーっ!!』
武士『頑張れっ!』
短髪『頑張れ!!』
天才『ブチかましてやれぇーっ!!』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:10:32.36 ID:cwfG7R4Ho<> キイイイイィィィィン……
召喚士(……力が1つになっていくのが分かる)
召喚士(みんなの思いが1つになって……それが力に変わっていくのが分かる)
召喚士(サタンを倒して、世界を救うって思い……それが今1つになってる)
召喚士(そして、その力が俺の中に……暖かいなぁ)
召喚士(うん……、勝てるよみんな。この力を俺が1つにするから)
召喚士(みんなから受け取ったこの力を1つにするから)
召喚士(みんなの力が、魔力が、絆が……1つになるから)
召喚士(こんなにも大勢のみんなが……見守ってくれてたんだね……)
召喚士(ありがとう。心から……ありがとう)
キイイイイィィィィン!!
ヒゲのオッサン『いけぇーっ!』
ドワーフ『我が想いは斧と共に有り、じゃ』
白虎弟『兄さん、見えるかい? 我が一族の誇り高き勇者が』
白虎兄『ああ。クジャタだけではない。我らの志も全て、受け継いでくれた勇者だ』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:11:02.08 ID:cwfG7R4Ho<> サタン「――――!!」
召喚士「行っけええええぇぇぇぇ!!」
青龍士官「!?」
朱雀嬢「出た……っ、金色の龍……」
青年兵「今までのものとは比べものにもならない……っ。あれは紛れもなく……龍だ」
サタン「何だ……この力は!? このサタンが知り得ぬ力があると言うのか……ッ!?」
召喚士が金色の光に包まれ、輝きを帯びている。その力はまさしく五行。
だがこれまでのものとは違い、光は明らかに召喚獣の形を成していた。
今まで未完成でありながら姿を見せていた金色の龍。
その本当の姿が今ここに解き放たれたのだ。
朱雀、青龍、白虎、玄武、そして麒麟。その五属性が全て交わる時、
唯一無二、絶対であるその召喚獣が現世に姿を現した。
その名は黄龍。全てであり無でもある存在。光であり影でもある存在。
サタン「…………ッ」
黄龍「…………」 シュウウウウゥゥゥゥ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:11:31.18 ID:cwfG7R4Ho<> ボス「召喚獣……なのか……?」
同門「あんな召喚獣は初めて見る……っ」
戦士「お、おい……召喚士!!」
剣士「召喚士くんの身体がっ!」
黄龍に飲み込まれるように、召喚士は光と一体となり、
神々しい輝きを見せながら魔王サタンへと一直線に向かっていった。
召喚士「おおおおぉぉぉぉーっ!!」
サタン「その肉体、精神の全てを……打ち砕いてくれるッ」
ズッギャアアアアァァァァ!! ズゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
召喚士「っ!!」
サタン「確かに、大した力ではある。あるが……まだ足りぬ」
召喚士「まだ……まだああああぁぁぁぁ!!」
サタン「分かっているぞ。五行の力が欠落しておる。足りぬのはそれだな」
ジュニア「あと1つはどうなってんだ!!」
戦士「……親父っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:12:05.41 ID:cwfG7R4Ho<> ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
戦士父「……ぐ」
バーテン「何してんだよこんな時に! 立てっ! 立てよ!」
戦士父「わ……分かって……いるっ」 ググッ
バーテン(とは言えここまで重症じゃ……投擲は無理かもしれんな)
戦士父「……皆がっ、瀕死ながら頑張っていると言うのに……な、情けないっ」 ヨロッ
バーテン「……しゃあねぇ。こうなったら……俺がやる」
戦士父「無理言うな……っ」
バーテン「だったらどうする」
戦士父「俺が……っ」 ガクン
バーテン「!?」
戦士父「――っ」
フワァ……
戦士父「……?」
――『何をしてるのよ……もうっ』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:12:33.03 ID:cwfG7R4Ho<> バーテン「……お……おいっ、マジ……かよっ」
戦士父「お……前……」
戦士母『ほらっ、しっかり! 戦士が見てるわよっ』
戦士父「……っ」
戦士母『あとあ少しじゃない。これで最後なのよ? ねっ』
戦士父「……ああ、そうだよな」
戦士母『隊長、彼を支えてあげて』
バーテン「あ、ああ……っ」
戦士母『さぁ自信を持って。あなたは死なないわ。私が守るもの』
戦士父「……ありがとう」 ボソッ
戦士母『あなたに感謝の言葉を言われるなんて、初めてかしら』
戦士父「ずっと言えなかった。後していた」
戦士母『……』
戦士父「やっと君に伝える事が出来たよ。ありがとう」
戦士母『ふふっ。私は幸せ者ね』 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:13:06.74 ID:cwfG7R4Ho<> ザシャッ
バーテン「いいか!? 方角と軌道は俺に任せろ」
戦士父「……しくじる……なよ?」
バーテン「誰に言ってやがる。バリスタの発射に比べりゃこんなもんは朝飯前だ」
戦士父「……ふっ、それもそうだな」
バーテン「威力は期待できねぇが、放つ事に意義がある」
戦士父「ああ」
バーテン「さぁ構えろ。行くぞ!」
戦士父「……」 ザッ
バーテン「少し右……もうちょい、そう。そこだ」
戦士父「……ふーっ」 ギュッ
バーテン「5秒後いくぞ……3、2、1……」
戦士父「……っ」
バーテン「今だっ!!」
戦士父「うおおおおぉぉぉぉーっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:13:35.73 ID:cwfG7R4Ho<> ズザッ!! バッシュウウウウゥゥゥゥ――――!!
戦士父「うぐ……っあ」 ズキィ!!
バーテン「軌道はいいが、威力が弱すぎる……っ」
戦士「親父ぃ!!」
戦士父「く、そ……っ。情けない……」
タッタッタッタッ……
戦士父「こんな……事で……っ」
タッタッタッ……ズザァ!!
戦士父「……?」
バーテン「っ!?」
マジシャン「何やってんだよ馬鹿野郎!!」
バーテン「てめぇこそ何してやがったんだよ!!」
マジシャン「うるせぇっ! 色々あったんだよ!!」
キュイイイイィィィィ……ズゴゴゴゴゴゴゴ……
マジシャン「間に……合ええぇぇぇぇーっ!!」
第12五行、発動。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:14:04.68 ID:cwfG7R4Ho<> ドッドオオオオォォォォン!!
召喚士(マジシャンさん……っ!?)
魔道士「五行っ!!」
盗賊「だけではないっ! あれは……っ」
青年兵「ついにゾディアックが……!」
サタン「何ッ!? 伏兵か……ッ」
召喚士「これで……っ、五行の力が全て揃った……!!」
サタン「甘いな」
召喚士「!?」
サタン「例え全て揃った所で、1つにさせねば良いだけの事だ」
召喚士「何っ!!」
サタン「着弾点をこのサタンにした事が第1の失敗」
召喚士「……っ」
サタン「そして、投擲手を一流にしなかった事が第2の失敗だ」
召喚士「何……だと……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:14:33.66 ID:cwfG7R4Ho<> マジシャン「くっそぉ!! 軌道がズレてやがる!!」
バーテン「やっぱり瀕死のこいつじゃ無理があったか……っ」
ギュオオオオォォォォ!!
サタン「落下に入ったか」
召喚士「戦士父さんは……一流なんだぞ……っ」
サタン「あとは先にあの槍を我が肉体で受け止め……」
ズズズッ……
召喚士「――――!?」
プリースト『……っ』
魔剣士『…………ぅ』
サタン「代償として、五行の力を拡散する。それで終いだ」
召喚士「くそぉ……っ、くそぉ!!」
サタン「中和が防がれ不便ではあったが、対処出来ぬ攻撃ではなかったな」
召喚士「くそおおぉぉ!! 諦めるなっ!!まだ……まだっ、何か手が――――」
その瞳に飛び込んだのは、幼き頃よりずっと追い続けていた背中であった。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:15:02.53 ID:cwfG7R4Ho<> 師匠「召喚士いいぃぃぃぃ!!」
召喚士「し……師匠……っ、師匠…………」 ジワァ……
師匠(ほんの僅かしか時間がねぇ! だがお前なら……言わなくても伝わるよなぁ!!)
召喚士「師匠……っ、師匠おおおおぉぉぉぉ!!」 ブワァッ
サタン「何だとッ!?」
師匠「行けぇーっ!!」
その時召喚士の取った行動は、師匠の期待通りのものであった。
召喚士「師匠……お返ししますよ、ずっと預かっていたものを……お返ししますっ!!」
師匠「コカトリスー!!」
シュイイイイィィィィン
魔法剣士「なにぃ!?」
大軍師「そ、そうかっ!! 専属解除を……っ!!」
師匠「長い事待たせたな……戦友!!」
コカトリス「……ふっ。この一撃で決めてくれようじゃないか、戦友」
サタン「コカ……トリス!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:15:32.92 ID:cwfG7R4Ho<> 師匠の放ったコカトリスは大いに羽ばたいた。
ただ真っ直ぐに、魔王サタンを目指し羽ばたいた。
サタン「ウ……グヌゥーッ!!」
コカトリスの突撃と同時に、サタンの胸部が石化する。
師匠「がははっ、ざまあみろ……っ!!」
魔剣士『師匠、君の力……確かに受け取ったぞ』
プリースト『あとは任せて。ありがとう、師匠』
サタン「石化で……五行の力を拡散させぬと――――」
師匠「再来を……ナメんじゃねぇぞ……!!」 ドシャッ
マジシャン「いけええぇぇぇぇ!!」
師匠のコカトリスが石化を促し、魔剣士とプリーストがその力を留め、制御する。
そしてマジシャンの五行を付加したゾディアックがそこへ静かに、突き刺さった。
ズグゥッ……ズズズズッ
サタン「――――ッ!!」
召喚士「これで……っ、最後だああああぁぁぁぁーっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:16:52.85 ID:cwfG7R4Ho<> 黄龍がサタンを飲み込む。光が弾け大きく輝きだす。
サタン「……まさか……まさかな」
召喚士「ああぁぁぁぁ――」
サタン「このサタンが……敗れるとでも……言うのか……ッ」
黄龍の光はサタン、召喚士、そしてコカトリスを包み込んだまま、
激しく爆発を起こし、天高く舞い上がるように金色の柱を生み出した。
戦士「召喚――うぐあっ!!」
魔道士「――――っ!!」
盗賊「う……っああぁぁぁぁ!!」
ゴッガアアアアァァァァ――――!! ドッドオオオオォォォォ――――……
サタンの宮殿は原型を留めぬ程に損傷し、そこに立つ者は1人も居ない。
瓦礫の中で微かな呼吸と呻き声が響くのみである。だが、生きていた。
奇跡か神の加護か、それとも絆の力か。命を失った者は1人も居なかった。
他の者の無事も分からぬまま、一同はかろうじて、ただ召喚士とサタンの安否を見つめた。
だがそこに、サタンの姿はおろか召喚士の姿も見えなくなっていた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/08(水) 18:18:55.27 ID:cwfG7R4Ho<> キリのいいところでここまでにて失礼致します!
感動させなきゃいけない場面なのに下手でごめんね…はぁ
ご支援ありがとうです!!それではまた!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage <>2012/08/08(水) 18:21:06.38 ID:i0hjT5MBo<> 1乙
まさかのドSっぷりをここで発揮とは <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/08/08(水) 18:22:30.02 ID:COu8ginFo<> >>1のS発動 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 18:54:54.30 ID:CXU15X4DO<> 最後までドSを貫くのか
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県)<>sage<>2012/08/08(水) 19:03:53.51 ID:ZS3ZV2nR0<> >>1乙
続きが気になるぅううう
このドSめ!
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東)<>sage<>2012/08/08(水) 19:14:29.23 ID:zxotHsAAO<> 予言か <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 19:15:14.40 ID:L9lpGhf/o<> >>1乙
・・・やったか? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/08(水) 19:46:10.81 ID:FJMu/URA0<> >>860
そのフラグをぶち壊す <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/08(水) 20:30:01.51 ID:K/BH+TjUo<> >>1乙
もっと!もっと!もったいぶって!!!わたしをイかせてぇええええええええええええええええ
泣いたわよぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおお
俺男だけど <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/08(水) 20:58:52.97 ID:AGg7+fsAO<> >>1おつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/09(木) 00:41:43.19 ID:9YypOXaf0<> いちおつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 01:15:16.94 ID:Y0rX6XSao<> いちおつ
ついに感動の長編1本目完結か
次回作も楽しみだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 01:48:04.22 ID:GebcbE0DO<> >>1乙
>>865
勘違いしちゃいけない
プロローグが終わるだけ
本編終わった後にはモブ召喚士二世の話も用意してあるんだよ。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 02:47:28.78 ID:is+M5+wDO<> いちょつ
ネクロ「」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 07:52:10.18 ID:etpgC4f/o<> なんかもうすごいわ
大好き <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/09(木) 08:45:01.53 ID:AHgQ+3xAO<> 大量投下>>1乙んつんであります! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空)<><>2012/08/09(木) 09:42:03.49 ID:gz+WpLQ40<> >>1乙
「行けっ!コカトリス!」その1000まであと960スレも残ってるな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<><>2012/08/09(木) 13:48:13.84 ID:Dfjp5pzw0<> 電車の中で涙腺崩壊して、ダダ泣して周りが引いてるじゃないかっ!
はっ、まさかこれもサタンの仕業っ!?
あ、いちおつ。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2012/08/09(木) 14:37:02.42 ID:D44JHZJfo<> くせえ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 17:42:00.44 ID:DmGS1FnDO<> >>872
つブレスケア <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 17:57:25.96 ID:wT9wdW+Wo<> ……――
召喚士「……?」 ムクッ
何もない空間。自分の肉体すらも感覚を感じない。
召喚士「こ……こは……」
――「ここは私だ。お前でもあるがね」
召喚士「――――!?」
目の前に現れた男は見覚えのある姿をしていた。いや、そんな言葉では片づけられない。
ほぼ毎日、朝も夜も、見たくない時であっても見かけるその顔。その姿。
召喚士「お……れ……?」
サタン「貴様を模したわけではないぞ。俺も驚いたさ」
召喚士「サ……サタン!!」
サタン「ふっふ。妙に貴様が気になると思えば……成程、そういう事であったのだな」
召喚士「何を言っているんだ……?」
サタン「気にする事はない。今の貴様には関係のない事だ」
召喚士「俺とお前に、何か関係があるとでも言うのか……!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 17:58:43.17 ID:wT9wdW+Wo<> サタン「申したであろう。今の貴様には無関係」
召喚士「だったら何故――」
サタン「きっと遠い昔の話なのだろう」
召喚士「遠い昔……」
サタン「余とて核であるこの姿は初見である。理由なぞ知らぬ」
召喚士「……っ」
サタン「知る由もあるが、それは僕の役目ではない」
召喚士「ちょっと待ってくれ。何が何だか……っ、何の話をしているんだ?」
サタン「このサタンはただ、導くべき存在に過ぎないのであろうな」
召喚士「だから……っ」
サタン「理解出来ぬのも無理はない。人智など所詮はその程度でしか過ぎぬのだ」
召喚士「……っ」
サタン「尤も、それだけのもので俺を倒した事は称賛に値するがな」
召喚士「俺だけの力じゃない。絆の力だ」
サタン「そうだろうな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 17:59:38.95 ID:wT9wdW+Wo<> 召喚士「そうさ。みんなの力でサタン、お前を倒した」
サタン「ああ、倒されたな」
召喚士「これで……世界は平和になるんだ」
サタン「ああ、そうだな」
召喚士「……」
サタン「だがな召喚士、お前は大いなる間違いを犯している」
召喚士「何……!?」
サタン「余を倒したからと言って、安寧が訪れるなどと言うものは一時的なものに過ぎぬ」
召喚士「……どういう意味だ」
サタン「人間は愚かだ。戦う事でしか己の価値を見い出せない」
召喚士「そんな事は……」
サタン「いや事実さ。剣を振るう事だけではない」
召喚士「……」
サタン「功を競う事。能力の優劣を決める事。人間の世は常に争いなのだよ」
召喚士「そうだとしても、命を奪い合う事はしない!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:01:08.55 ID:wT9wdW+Wo<> サタン「本当にそう思うか?」
召喚士「……」
サタン「召喚士、お前も薄々は感じているのであろう?」
召喚士「……っ」
サタン「魔族なき世界、人々は攻撃対象を同族とするぞ?」
召喚士「そんな事は……させない」
サタン「小さな部族や村のいざこざから始まり、何れは国家、世界規模で争う」
召喚士「させないよっ、そんな事は!!」
サタン「いつの時代も人間はそうなのだ。これは宿命と言うもの」
召喚士「人は失敗して……その経験を積み重ねて生き続けているっ!」
サタン「……」
召喚士「仮に過ちを犯しても、それに気付き修正する力があるんだ!」
サタン「大した自信だな」
召喚士「俺が生きているうちは、いや……死んだってずっと伝えていくさ!」
サタン「お前は本当に面白い奴だな」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:01:55.37 ID:wT9wdW+Wo<> 召喚士「悪かったね。でも大真面目さ」
サタン「いやいや、褒めておるのだよ」
召喚士「きっと守ってみせるさ。新しい世界を……新しい命を」
サタン「貴様が生きているうちは、確かに心配もなさそうだ」
召喚士「俺がいなくたって、きっと意思を継いでくれる者が現れるさ」
サタン「そうだな。何百年、何千年後になる事か分からぬがな」
召喚士「そんなに長くは生きられない。すぐに現れて貰わないと困るよ」
サタン「ふっ、それもそうだな。人間の一生など儚いからな」
召喚士「君にとってはそうだろけど、俺らはぞうやって生きているんだ」
サタン「小さな命を繋いで繋いで、後世を育てていくか?」
召喚士「そうさ。そうやって今があるんだから」
サタン「しかしそれはいつまで持つのか」
召喚士「言ったはずだ。俺が伝えていくって」
サタン「そうだな。だが貴様は根本的な事を勘違いしているのだ」
召喚士「……?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:03:20.91 ID:wT9wdW+Wo<> サタン「確かに人間同士の争いは生じるであろうし、ある程度の抑制は出来よう」
召喚士「そうだっ!」
サタン「つまり、そういう事だ」
召喚士「……人間同士の争いは……っ」
サタン「……」
召喚士「サタン、お前の言いたい事とは……」
サタン「何時の日か人間同士は争いを止め、手を取り合うであろう」
召喚士「……っ」
サタン「今日のように、種族が一丸となり、1つとなる日が来るであろう」
召喚士「倒し……たんだぞ……っ」
サタン「一時的なものに過ぎぬ、という事なのだ……召喚士」
召喚士「嘘だ……っ、嘘だ!!」
サタン「召喚士、私な……いつの日かまた、蘇る」
召喚士「――――っ!!」
サタン「俺はいつの日かまた、蘇るのだ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:04:32.60 ID:wT9wdW+Wo<> 召喚士「そんな……じゃあ……俺はっ、俺達は……」
サタン「お前は魔王サタンというものの存在を理解しておらぬのだ」
召喚士「……理解……?」
サタン「余は魔族であり魔族ではない。人間が生み出し、育んだものだ」
召喚士「な……に……?」
――「それ以上はやめておけ。召喚士が壊れるぞ」 バシュウウゥゥ
サタン「黙っていて貰おうか召喚獣。これは俺と召喚士の話なのだ」
召喚士「コカ……トリス?」
コカトリス「……人の知るところではない。知らぬ方が良い事もある」
サタン「ふっ。人智を超える者が現れると言うのに、何を言っているのやら」
コカトリス「……」
召喚士「サタン、お前の言葉の意味……どういう事なんだ」
サタン「意味はそのままさ。私は人間が生み出した存在だと言う事だ」
召喚士「そんなの……っ、一体誰が……」
サタン「誰? 誰でもない。そしてお前自身でもある」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:05:23.10 ID:wT9wdW+Wo<> 召喚士「……?」
サタン「仕方ない。人智でも理解出来得る話をしてやろうか」
召喚士「……ごめん」
サタン「五行の力」
召喚士「五行……?」
サタン「木、火、土、金、水。5つの力から成り立っているよな?」
召喚士「……ああ」
サタン「木行は喜び、火行は楽しみを糧とし、力が発揮される」
召喚士「そうだね」
サタン「火は燃え盛り立ち昇り、風は上空で舞い上がる」
召喚士「……?」
サタン「土は怨み、水は哀しみを糧とし、力が発揮される」
召喚士「……っ」
サタン「土は大地を固め根を生やし、水は滴り落ちてゆく」
召喚士「火と風、土と水……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:06:34.49 ID:wT9wdW+Wo<> サタン「金行は怒り、雷は天より起こり地に落ちる」
召喚士「昇るものと……落ちるもの……」
サタン「そうだ。正の感情は空高くへと昇って行き、負の感情は地に落下する」
召喚士「ま……さか……」
サタン「人間の怨みや哀しみは大地へ落ち、更に深く深くへと蓄積し……」
召喚士「そ……んな――――」
サタン「負の感情はいつしか1つの力を生成する。それが……このサタンだ」
召喚士「負の力がサタンを……魔王を生み出していたという事なのか……っ」
サタン「厳密にはやや違えど、結論で言えばそういう事になろうな」
召喚士「俺達の負の力が……」
サタン「これで分かったであろう? このサタンが地獄において特質な存在である事」
召喚士「……」
サタン「地獄に留まらず、地上を目指す意味、分かったであろう?」
召喚士「……」
サタン「地上における全ての魔物が余から生まれる道理、分かったであろう?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:10:16.93 ID:wT9wdW+Wo<> 召喚士「……っ」
サタン「これが真実だ。この私の存在の真実」
召喚士「サタン……お前は……」
サタン「皮肉であろう? 魔族なくば人は争い、人が結束するには魔族という敵が要る」
召喚士「そうかもしれない。でもそれは違う」
サタン「分かり合えるとでも?」
召喚士「分かり合えるさ。もう怨みや哀しみの時代は終わったんだ」
サタン「どうであろうな。何れ人はまた罪を犯すぞ?」
召喚士「失敗したって、またやり直せばいい。間に合わないなんて事はないんだ」
サタン「……」
召喚士「さっきも言ったじゃないか。俺が伝えていくって」
サタン「……ほお」
召喚士「繋いでいくよ、絆を」
サタン「俺は再び蘇る。何時になるか分からぬ年月だが、必ずな」
召喚士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:11:39.21 ID:wT9wdW+Wo<> サタン「だがその時に召喚士よ、お前はもう居ない」
召喚士「俺がいなくたって、きっと大丈夫さ」
サタン「大した自信だ」
召喚士「一度繋いだ絆は、そう簡単に壊れやしない」
サタン「……」
召喚士「そしてこれからは人間だけじゃない。魔族だって一緒なんだ」
サタン「魔族……か」
召喚士「そうだよサタン。お前が生み出した魔族だって、同じ志を持てるんだ」
サタン「……」
召喚士「同じ絆を持って、同じ道を歩んで行けるんだ!」
サタン「…………」
召喚士「そして……その輪はどんどん大きくなって、広がっていくんだ!!」
サタン「それをお前が作るのか?」
召喚士「きっかけであればそれでいいんだ。作るものじゃないよ、自然と出来るものだから」
サタン「自然と、か」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:12:29.71 ID:wT9wdW+Wo<> 召喚士「今ここで共に戦ったみんなだってそうさ。自然とこうなって、絆が出来たんだ」
サタン「……」
召喚士「運命とか宿命とか、そんな事じゃなくって、もっと大事な何かで繋がっているんだ」
サタン「面白い発想だな」
召喚士「怨みや哀しみが無くなるとは言わない。でも……」
サタン「でも?」
召喚士「でもっ、それすらも力に変えて……乗り越えていける日が来るはずだよ」
サタン「ふっふ。その時に召喚士、お前はもう既に居ないだろうがな」
召喚士「何年かかったっていいさ。ずっとそうだったんだから」
サタン「……」
召喚士「俺らだってずーっと昔から繋いできた絆の輪を、広げただけに過ぎないんだから」
サタン「見事だよ」
召喚士「……サタン?」
サタン「お前のその信念、意思、強さ……。抗うだけではなく受け入れる事の出来る強さ」
召喚士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:14:56.08 ID:wT9wdW+Wo<> サタン「まぁ、この俺を倒したのだから、その程度は持ち合わせて居なくば困るがな」
召喚士「だから、俺の力じゃないってば」
サタン「いや、力は皆のものかもしれぬが、その中心は紛れもなく召喚士、お前だ。なぁ?」
コカトリス「……」
召喚士「もう……いいだろ……っ」
サタン「1つに限らず全ての属性を召喚し、魔王を討つべき力の鍵を持っている」
召喚士「偶然だよ、そんなものは」
サタン「偶然でそのような事が起こり得るか? 唯一無二の力であると言うのに?」
召喚士「……っ」
サタン「そうだ。召喚士よ、お前は選ばれし人間なのだ。こうして僕と対話する事もまた然り」
召喚士「そうは思わない。俺は小さな1つにしか過ぎない」
サタン「お前には権利がある。私を越え、ここまで到達した権利があるのだ」
召喚士「権利?」
サタン「そうだ。お前には進む権利がある。心理の扉……即ちアカシックレコードを」
召喚士「アカシック……レコード……?」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/09(木) 18:16:47.63 ID:wT9wdW+Wo<> 今日はここまでです。ご支援ありがとうございました!
ありがたいレスばかりで感動!それでは失礼致します!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 18:23:31.29 ID:bWRqg78zo<> >>1乙!
まだまだ終わらなそうで安心したぜ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/08/09(木) 18:24:49.47 ID:UujEKtjIO<> 一乙!
ドSさま続きが気になりまする。
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 18:31:46.22 ID:IyXaX5+j0<> >>1乙
アカシックレコードとはまた厨二ゴコロをくすぐってくれるな <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)<>sage<>2012/08/09(木) 18:45:14.12 ID:UPk5Miaio<> >>1乙
召喚士とサタンが河原で殴りあった後の高校生みたいな空気出しててワロタ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 19:04:25.90 ID:glLwWpmmo<> 次はアカシックレコード編ですね
楽しみです。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 19:11:48.49 ID:SDO9KENDO<> 根暗マンセーの狙いはそれか!
おつんぽ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 19:21:51.73 ID:Ke51TP7IO<> 乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/09(木) 19:56:58.30 ID:FIeZjwoqo<> >>1乙
アカシックレコード?なんだそれ
アオシックレコードとかシロシックレコードとかもあるのかな? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<>sage<>2012/08/09(木) 20:09:43.21 ID:fLbVTIR5o<> >>1乙
いよいよ本編か・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/09(木) 20:18:40.52 ID:V9Ab7/hAO<> 根暗さんの存在すっかり忘れてた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)<>sage<>2012/08/09(木) 20:38:09.89 ID:ug4d40Hdo<> サタン「私な、
↑可愛い <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<>sage<>2012/08/09(木) 20:57:48.10 ID:eiayEEieo<> サタンの一人称が変わってくのに凄い拘りを感じる <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 21:14:02.44 ID:DmGS1FnDO<> ルドラの秘宝とうしおととらを混ぜた感じ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/08/09(木) 22:08:25.79 ID:HCvu70TIO<> >>1おふ
成る程、陰がサタンで、陽は召喚士。
因みに、陰が司る性は女性、陽が司る性は男性。
…つまり、今のサタンの外見は…召喚子ッ!?
これでサタンの一人称が「私」なのも、頷けるな。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県)<>sage<>2012/08/09(木) 22:24:29.22 ID:yoelWF0po<> チラ裏もたいがいに <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 22:49:54.54 ID:mh6gntuIO<> このスレで完結したら、続きが読めない <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/09(木) 23:06:36.88 ID:w8oNsxyyo<> なんかこういう勇者x魔王系のssはいつも考えさせられるな
魔族がいるから人が争わずに生きていけるってのは、人間の根本的なものなんだろうな
共通の敵がいなくなったら今度は、また新しい敵を作らないと団結できないってのが・・・ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/10(金) 01:52:25.07 ID:09kQE3VAO<> >>1おつ
アカシックレコードときくと博士がマッドサイエンティストになる姿が見える <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/10(金) 02:26:00.44 ID:LXR8TF/60<> >>1 おつ
<>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:23:26.65 ID:q7hZ+VSKo<> ヒュオオオオォォォォ……
ネクロマンサー「……見渡す限り色褪せたこの景色」
ネクロマンサー「素晴らしいですねぇ。是非、我がものとしたいものです……ククッ」
ネクロマンサー「それにしても先程の光、いよいよですかねぇ」
ネクロマンサー「ようやくです。ようやくここまで来た」
ネクロマンサー「調査して研究して、練って考えて、待って待って待って待って……」
ネクロマンサー「ついにこの刻が到来した。ついに……ついにッ」
ネクロマンサー「……全てを手に入れられる……ついに」
ドドオオオオォォォォ……
ネクロマンサー「さて、選ばれし人柱は誰でしょうかねぇ」
ネクロマンサー「全てを手に入れる箱となるべき存在……ククッ」
ネクロマンサー「私は貴方だと思っていますよ、召喚士」
ネクロマンサー「貴方ならばそれに相応しい」
ネクロマンサー「安心して……死になさい。その為に私が居るのですから。クククッ」
ドドオオオオォォォx…… <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:24:05.55 ID:q7hZ+VSKo<> …
召喚士「アカシック……レコード?」
サタン「そうだ」
召喚士「何だ、それは……?」
サタン「難しい問いであるな。全てであり無でもある」
召喚士「……?」
サタン「アカシックレコードとは万物、世界、この世の全てだ」
召喚士「どういう……事だ?」
サタン「お前は何故、日が昇り沈むか分かるか?」
召喚士「え……?」
サタン「何故、人間は生まれ死んでゆくのか。何故、この世界が存在するのか」
召喚士「……っ」
サタン「そういったありとあらゆる答えが、アカシックレコードだ」
召喚士「!?」
サタン「それを開いたものは全ての知識を得る」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:24:36.98 ID:q7hZ+VSKo<> 召喚士「す……全ての……知識っ」
サタン「無論、人を作り出す事も出来れば、負の感情とて消し去る事も可能」
召喚士「――――!?」
サタン「召喚士よ、行くが良い。貴様の望む世界の形成。その答えがそこにある」
召喚士「答えが……そこに……」
サタン「そうだ。魔族もなく人類が争う事もなく、永遠の命を得て快楽を成す」
召喚士「……まるで、天国じゃないか」
サタン「そうだ。生きながらにして天国を得られる。そして、それを作り出すお前は……」
召喚士「……」
サタン「神となるのだ」
召喚士「神……っ」
サタン「知らぬ知識などない存在。それは最早、神以外の何者でもあるまい」
召喚士「……」
サタン「さぁ……行けっ、召喚士。神となるべく真理の扉を開くのだ」
召喚士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:25:36.40 ID:q7hZ+VSKo<> ザッ
召喚士「……」
サタン「どうした?」
召喚士「人は……神になれないよ」
サタン「……」
召喚士「俺には、アカシックレコードを開く事は出来ない」
サタン「何? 全てが……手に入るのだぞ?」
召喚士「そうかもしれない。でも、それは作り出した何かがあるんだ」
サタン「何か」
召喚士「そう。偶然にしろ必然にしろ、神様がいるのかもしれないし」
サタン「……」
召喚士「でも、それが生まれた事には必ず意味があるんだよ、きっと」
サタン「意味、か」
召喚士「そう、意味だよ。俺だってサタンだってそうだ」
サタン「私も……貴様もか」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:26:16.53 ID:q7hZ+VSKo<> 召喚士「不要なものなんてない。きっと、そうなんだよ」
サタン「だからアカシックレコードは開けないと?」
召喚士「たった1人のちっぽけな人間がしちゃいけないんだよ」
サタン「……」
召喚士「逆立ちしたって人間は神様にはなれないんだ」
サタン「そうだな」
召喚士「未来が分かれば苦労なんてしないさ」
サタン「そうだな」
召喚士「でも、未来は分からないからこそ面白いんじゃないか?」
サタン「面白い……」
召喚士「何もかも全て分かってしまったら、何を目的に生きていけばいいと思う?」
サタン「……? ふっふ、はーっはっはっは!!」
召喚士「……!?」
サタン「俺に問うか、召喚士よ。貴様は本当に大馬鹿者だ」
召喚士「……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:26:44.46 ID:q7hZ+VSKo<> サタン「だが、貴様は人間だ」
召喚士「サタン……」
サタン「人間の強きも弱きも共に持ち合わせている、紛れもなく人間だ」
召喚士「うん。俺は人間だよ」
サタン「本当に良いのだな?」
召喚士「うん。俺は人間であり続けるよ。死ぬまでずっとね」
サタン「……」
コカトリス「何だ」
サタン「ああ……そうか」
コカトリス「……?」
サタン「貴様もまた、召喚士の一部なのだな」
コカトリス「深く考えた事はない。面倒事は嫌いな性分だ」
サタン「ふっ、そうか。何れ分かるさ……次に会う時にでも、な」
コカトリス「二度と会いたいとは思わぬがな」
サタン「それもそうだ。だが、会う事になろうであろう。なぁ、召喚士?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:27:21.97 ID:q7hZ+VSKo<> 召喚士「!?」
サタン「またいつか、お前にとっては未来だが、私にとっては古き話」
召喚士「サタン……?」
サタン「アカシックレコードを捨て人類の道を決めたのだ」
召喚士「……うん」
サタン「責任を取れとは思わぬが、最初の道を作るのは貴様だ」
召喚士「分かってる」
サタン「余が再び降り立つまでにどうなっているか、楽しみにしておおるぞ」
召喚士「次に現れた時には、ビックリさせてみせるさ」
サタン「……ふっ」
パアアアアァァァァ
サタン「そうだ、これを返しておこう」
召喚士「!?」
サタン「グングニルの槍か。全く、厄介なものだよこれは」
召喚士「ゾディアック……だろ?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:28:18.18 ID:q7hZ+VSKo<> サタン「名称など何でも構わぬさ。そら、受け取れ」 スッ
召喚士「……っ」
サタン「俺は核。まだ外殻が残っているだろう?」
召喚士「……ちょっと待ってくれ、今……グングニルって」
サタン「核のない僕などお前の僅かな力でも葬り去る事は安易なはずだ」
召喚士「サタンっ!?」
サタン「さて、そろそろ刻だ」 サアァ……
召喚士「っ!?」
サタン「コカトリス……貴様もな」
コカトリス「……」
サタン「さらばだ召喚士、また遠い古で……会おう」
召喚士「いつだって相手になるよ。そして……」
サタン「……」
召喚士「何度だって、俺は……俺達の道を守ってみせる」
サタン「――――――――」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:29:01.62 ID:q7hZ+VSKo<> パアアアアァァァァ!!
サタンが最後に何と言ったのか、俺には聞き取れなかった。
でも決して嫌な事ではない気がする。それだけは確かだ。
俺の決断は自分勝手だったのかな……。答えは分からない。
でも……間違ってなかったって絶対に、証明してみせるさ。
自分の為だけじゃない。みんなの為、全ての生きとし生ける者の為。
そして……サタンの為にも――――。
ガッカアアアアァァァァ――――!!
戦士「――っ!!」
魔道士「光が……広がっていく……っ」
盗賊「召喚士……召喚士……っ!!」
戦士「……くそっ」
魔道士召喚士さんはっ、絶対に帰ってきます……絶対に……っ!!」
盗賊「……あ、あれ……は!?」
戦士「何か見えるぞっ!! ま……さか……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:30:01.64 ID:q7hZ+VSKo<> シュウウウウゥゥゥゥ……
青年兵「召喚士さんっ!」
剣士「召喚士くんだっ!!」
名代「か、帰ってきた……召喚士殿が帰って……」
大軍師「し、しかし……このままでは地面に落下してしまいますよっ」
ジュニア「だ、誰か動ける奴ぁいねーのか!?」
魔法剣士「ぐ……っく」
朱雀嬢「朱雀先生っ!!」
王子「……いや、心配は無用のようだ」
帝「!?」
同門「……コカトリス」
バッシュウウウウゥゥゥゥ!! ドサァ!!
召喚士「……っ!!」
コカトリス「無事、か?」
召喚士「……うん……大丈夫だ……っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:30:48.71 ID:q7hZ+VSKo<> バシュウウウウゥゥゥゥ……バサァ
魔道士「召喚士さぁん!!」
戦士「召喚士!!」
盗賊「無事かっ!?」
召喚士(声が……聞こえる……)
トクントクン……トクントクン……トクントクン……トクントクン……
召喚士(良か……った。みんな、無事だね)
トクン……トクン……トクン……トクン……
召喚士(ああ……そうだ。サタンの外殻を……倒さなきゃ……)
トクン……トクン……
召喚士(どう……すれば……いいんだ……っけ……)
トクン…………トクン…………
召喚士(駄目……だ……。力……入…………)
トクン…………
召喚士「…………」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:31:19.91 ID:q7hZ+VSKo<> ――『召喚士、起きろ、起きるんだ』
召喚士「…………?」
――『まだ、終わりじゃないでしょ?』
召喚士「…………!?」
父『サタンは上空だ。最後の力でサタンを撃て』
召喚士「父さん……? それに……」
母『召喚士、あなたになら出来るはずよ』
召喚士「母さん……母さんなんだよね……!?」
父『右手の槍、使い方は分かっているな?』
母『あなたにとって最後の、戦いの為の最後の召喚よ』
召喚士「父さん……っ、母さん……!!」
父『さぁ行けっ! 決めて来い!』
召喚士「……うん、決めるよ……俺」
母『約束、したんでしょ……?』
召喚士「うん、そうだよね。約束したんだ……!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 17:43:10.19 ID:q7hZ+VSKo<> コオオオオォォォォ……
サタン「……」
巨大な光が広がり、そこにはただ暗闇だけがあった。
サタン「そうか。このサタン……召喚士に……」
魔王サタンの体はふわふわと宙を彷徨う。
サタン「だが、そのお陰でついに……外界へと出る事が出来た」
漆黒の中、足元に見える丸い地上。周囲にほんのうっすらと輝く星々。
サタン「好都合。このサタンが宇宙より直に制裁を加えてくれようぞ」
ブウウウウゥゥゥゥン
サタン「スーパーノヴァでな!!」
ズゴゴゴゴゴゴゴゴ……
サタン「輝く星々が並列し、天狼輝く時、地上は……終わる」
ギュオオオオォォォォ!!
サタン「全て無と化せ。そして、その上で新たな世界を形成するのだ……ッ!!」
今静かに、ゆっくりとスーパーノヴァは発動された。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 18:02:39.42 ID:q7hZ+VSKo<> ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
玄武娘「んきゃっ!!」
青龍士官「この地響きは何だ……っ!?」
水の先生「嫌な予感がする……っ」
賢者「……サタンの仕業だね……ふぅ」
男隊員「サタン!? ま、まだ生きてるってのかよ!?」
戦士「大丈夫だろ」
格闘家「……?」
盗賊「召喚士が……やってくれる」
アマゾネス「……っ」
魔道士「召喚士さん、頑張れええぇぇーっ!!」
召喚士「……行けっ、スレイプニル」
シュイイイイィィィィン
ボス「この期に及んで……スレイプニル?」
白虎長「……いやっ、何かあるわ。これ、何かあるわよ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 18:03:06.44 ID:q7hZ+VSKo<> シュウウウウゥゥゥゥ……
召喚士「……あとは……頼……ん……だよ……」
スレイプニル「良くぞやってくれた。礼を言うぞ……召喚士」
召喚士「は……は…………っ」
スレイプニル「これでようやく、輪が主が……」
シュイイイイィィィィン
スレイプニル「輪が主が背に戻ってくるのだ」
戦士「な……っにぃ――!?」
盗賊「召喚獣が……化け……たっ?」
魔道士「……う……嘘っ」
――「……フウウウウゥゥゥゥ」
青年兵「凄い、凄いですよ召喚士さん。やっぱりあなたは……凄い!!」
召喚士「…………」
――「人間よ、よくぞ我が槍を取り戻し、愛馬を召喚してくれた」
召喚士「……名……は」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/10(金) 18:04:22.28 ID:q7hZ+VSKo<> ――「我が名はオーディーン。そなたの名は何と申す?」
召喚士「……召……喚士」
オーディーン「召喚士。覚えておいてやろう。光栄に思うが良い」
スレイプニル「我が主、では」
オーディーン「ああ、参ろうか」
召喚士「…………」
オーディーン「案ずるな召喚士よ。恩はしっかりと返させて貰う」
ドッオオオオオォォォォン!!
戦士「跳んだっ!!」
オーディーン「このまま真っ直ぐ跳べ」
スレイプニル「……」
バッシュウウウウゥゥゥゥン!!
スレイプニル「……召喚士の魔力が途切れます」 シュウウゥゥゥゥ
オーディーン「止むを得ぬな。ここで放ってくれようか」
召喚獣スレイプニルに跨る男が、手にした槍を大きく振りかぶった。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/10(金) 18:05:46.16 ID:q7hZ+VSKo<> キリがいいのでここまでで失礼致します!
今日は1日目でしたね!もうそんな時期なのか…
それではまた!ご支援ありがとうございましたっ!!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/10(金) 18:09:12.06 ID:SnZaK66Jo<> いちおつ
泣いた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2012/08/10(金) 18:09:27.76 ID:Jk2/o/2Uo<> なんちゅうところで切ってくれとんじゃおいkらおんどれあ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県)<>sage<>2012/08/10(金) 18:12:56.97 ID:Nmauw2gho<> いちおつ
明日が楽しみだ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/10(金) 18:22:34.25 ID:5K1dV/yAO<> >>1乙
明日はなんと土曜日www <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/10(金) 18:51:49.97 ID:f+2I3QlDO<> ぎゃああああ
月曜までおあずけかよ
いや、盆だからひょっとすると… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/10(金) 21:54:38.69 ID:rN75cECOo<> >>1乙
アツい展開だな!!!!!!!!
スレイプニルって、ケツアナさんやらに出会ったときに得たヒントだったのかな?
クジャタに会うために行った召喚界の <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/10(金) 22:29:13.68 ID:dspKg7uDO<> いちょつ
一日目って? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/10(金) 23:56:25.87 ID:WD76+apLo<> >>1乙
コミケか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/08/11(土) 00:27:48.73 ID:sX8U58CAO<> >>1オツ
アヌビスにケツアナさんにオーディン…
白虎召喚獣の対魔王切札率は異常 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)<>sage<>2012/08/11(土) 00:36:00.96 ID:9J1Yvp540<> >>1おつ
根暗マンさん「ククク…愚かなあなた達に、とっておきの絶望を、差し上げましょう!」
「明日からの永き土・日曜日を過ぎた先に、何が待ち受けてると思いますか?」
「ククク…そう! お 盆 休 み なんデスよーっ!!」
「真面目でドSな>>1さんは、きちんとお休みを取られる事でしょうし…」
「さぁ、ワタクシはあなた達が奏でる惨鼻に満ちた苦悶の足掻き声を心行くまで端能する事にしますw」
「それでは皆様、再来週、この場にて会いましょう!…生きていれば、の話ですが…クククッ!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)<><>2012/08/11(土) 00:42:24.32 ID:h1DwM2GFo<> きもすぎわろた <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)<>sage<>2012/08/11(土) 00:45:28.44 ID:EeND/g2AO<> 向こうでやれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/11(土) 01:50:19.77 ID:wiuI+d2AO<> >>1おつ
ラグナロックにスレイプニルに跨がるオーディーンがグングニルを使うとか北欧神話全快じゃないですか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/11(土) 12:43:18.48 ID:xW2PKTMDO<> >>935
向こうでやれ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/11(土) 20:06:41.32 ID:ka/NdST7o<> スレイプニル♂に跨がるオーディーン♂がグングニル♂を使う <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/11(土) 21:08:00.10 ID:C3qagbFDO<> >>935
だってあっち面白くないんだもん <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 00:33:42.79 ID:MgDgJ9Dzo<> オーディーン「我が裁きの一撃を心して喰らうが良い」 ザッ
サタン「……ん? 何だ、何か……来る」
オーディーン「さぁ、最後の一撃だ。召喚士よ……尽きるなよ」
召喚士「…………」
夜空に月はない。しかし、周囲に散る小さな星々は輝いていた。
スレイプニル「見えました」
その小さな煌きは、1つ1つは小さいけれど力強く輝いていた。
オーディーン「グングニルの槍」
小さな小さな輝きが沢山集まって、恐ろしい程の暗闇を仄かに照らす。
サタン「あれは、何だ……?」
それはあたかも、互いの手を取り合う小さな命のようであった。
オーディーン「かつて私は、自らの意思でこの槍を振り下ろした」
サタン「貴様は……オーディーン!?」
オーディーン「そして今度は、自らの意思に加え、召喚士の意思をも乗せて……」
サタン「何故、貴様の様な者が此処に!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 00:34:18.11 ID:MgDgJ9Dzo<> オーディーン「グングニルを放つ」
サタン「何故、貴様の様な存在が……人間に加担すと言うのかッ!!」
オーディーン「簡単な事であろう」
サタン「……!?」
オーディーン「負の存在を打ち消すのが、正の存在だ」
サタン「……ッ」
オーディーン「地に落ちる力もあらば、天に昇る力もある」
サタン「……そうか、そういう事か。確かにそうかもしれぬな」
オーディーン「今度は振り下ろすでなく、振り上げる。槍を天高くにな」
サタン「しかし……驚いた」
オーディーン「……」
サタン「まさか、たかが人間如きが、貴様の様な存在を従えるとはな」
オーディーン「人の力を見誤ったなサタンよ」
サタン「このサタンに終わりが訪れるとはな」
オーディーン「しばしの間、深い無の中で眠りに付くが良い」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 00:34:47.58 ID:MgDgJ9Dzo<> ズバッシュウウウウゥゥゥゥ――――!!
サタン「――――ッ」
オーディーン「この地上はおろか、世界より消え果てろ。サタン!」
サタン「……オ……オオォォ……オオオオォォォォ」
グングニルの槍は一筋の光となって、天高くへと舞い上がる。
サタンを貫き、暗闇を貫き、大地へ光を照らす道標となって。
サタン「このサタンが……サタンが……アアァァ」
――『見誤ったわけではない』
サタン「…………」
――『私の敗因は見誤った事ではない』
サタン「…………」
――『俺は理解しなかったのだ。余という存在と、正の力……』
サタン「…………」
――『そして僕を還すべく築き上げた人間の絆というものを』
サタン「そうか、ならば仕方あるまい。今しばらく消えよう……闇へ――――」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 00:35:18.63 ID:MgDgJ9Dzo<> ズガッカアアアァァァァ――――!!
青年兵「う……っ!!」
魔法剣士「……やった……のか?」
戦士「召喚士」
盗賊「召喚士……」
魔道士「召喚士さんっ!!」
召喚士(ああ……見える…………)
眼鏡『ありがとう……』
詩人『ありがとう』
マーマン『あんがとな、召喚士!』
召喚士(みんなが……還ってゆく…………)
隊長『ありがとう』
騎都尉『感謝する』
武士『恩に着るで御座るよ、召喚士殿』
召喚士(みんなが…………) <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 00:36:13.50 ID:MgDgJ9Dzo<> 天才『ハーッハッハッハ!! ったく、大したヤローだよお前は』
魔剣士『本当にありがとう。俺は……救われたよ』
プリースト『ありがとう。若き勇者』
召喚士(…………)
父『召喚士、よく……頑張ったな』
母『ゆっくり……おやすみ……』
トクン……――
召喚士「…………」
魔道士「召喚士……さん?」
召喚士「…………」
魔道士「召喚士さん……っ、召喚士さん!?」
戦士「……おい、冗談じゃねぇぞ……おいっ!!」 ヨロッ
魔道士「召喚士さんっ!! 召喚士さんっ!! 召喚士さああぁぁぁぁん!!」
盗賊「……っ」
召喚士は静かに、ゆっくりと安らかな表情で眠りについた。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山梨県)<>sage<>2012/08/12(日) 01:16:24.41 ID:DNyC65Gao<> さてどーしたものか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 01:16:27.78 ID:6NGOgGJg0<> 夜の更新乙です <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/12(日) 01:31:15.46 ID:/F+o+GJAO<> >>1おつ
主人公ならこんな死亡フラグ回避してくれるはず <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/12(日) 02:10:32.61 ID:FvGaZ65w0<> >>1 おつ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 02:24:16.97 ID:6MQl28OHo<> 完 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 08:13:50.40 ID:8eOA+heDO<> いちょつ
そしてこのあと>>1の姿を見たものは… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 08:45:03.96 ID:1TM2kK+DO<> おいやめろ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 09:26:28.04 ID:GGsx51ffo<> かっこよす
拙い部分はあるけど、よくこんだけの数のキャラをいかしながらうまい具合に書いたわ
いちょつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県)<>sage<>2012/08/12(日) 09:29:06.69 ID:sPDgFSOv0<> まだ本編が残っているぞ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 10:27:44.90 ID:DmS2QlWbo<> 今こそキスで魔翌力を分け与えるという王族の力をうんぬんかんぬん>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/12(日) 15:48:08.27 ID:wvmYkXk8o<> >>1乙
はうわあああああああああああとうとうサタンが逝ったかあああああああ
やめろ!!エピローグよおおおおおくるなあああああああああああうわああああああああああああああ
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 16:50:28.93 ID:GIteuSKC0<> お前ら騒ぎ過ぎだ
プロローグが終わっただけだぞ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:24:16.20 ID:MgDgJ9Dzo<> 魔道士「召喚士さ――」
戦士「どけっ!!」 ダッ
大軍師「賢者殿っ!」
賢者「冗談じゃない……魔力が残ってないよ……ふぅ」
ジュニア「やるだけやれよ!! 諦めんなっ!! 死なせるわけにはいかねーだろ!!」
盗賊「戦士っ、薬を……」
戦士「後だ!! 蘇生が……先だ!!」 グッグッ
魔道士「…………」
戦士「くそっ、召喚士……くそっ、くそぉ!!」 グッグッ
魔道士「そ、そうだ……フェニックス……」 ヨロッ
同門「……死んだ者には……通じはしない」
盗賊「召喚士……っ、召喚士!! 目を開けてくれ!! なぁ!!」
マジシャン「ふ……っざけんなよ、こらああぁぁ!!」
師匠「お前は……お前だけは死んじゃならねぇんだよ……っ」
召喚士「…………」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:24:43.01 ID:MgDgJ9Dzo<> フワァ……
戦士「……?」
――「ご安心下さい。私が治して差し上げますよ」
盗賊「――――っ!!」
ネクロマンサー「死んだ人間を生き返らせる事など、私にとっては造作もない事。ククッ」
剣士「貴……っ様ああぁぁぁぁ!!」
ネクロマンサー「まぁ何と言いますか。残された力もないと言うのに」
ヒュバッ!! ドゴォ!!
剣士「ぐはぁっ!!」
戦士「ぐっがああぁぁ!!」 ドシャッ
ネクロマンサー「いきがるのはおよしなさい。もう何も残っていないのでしょう?」
盗賊「く……っ」
ネクロマンサー「力も魔力も、そして切り札さえもね。クククッ!!」 スッ
魔道士「――っ!!」
ネクロマンサー「召喚士、可哀想に」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:25:15.85 ID:MgDgJ9Dzo<> 召喚士「…………」
戦士「召喚士に……触るんじゃねぇ!!」
ネクロマンサー「いきがるなと言っているでしょう?」 ビュオッ!!
戦士「がっはああぁぁ!!」 ゴシャッ!!
魔道士「う……うぅ……っ」
ネクロマンサー「貴方達の大切な仲間なんです。生き返らせてあげると言っているでしょう?」
魔道士「ううぅぅ……っ」
ネクロマンサー「ま、但し……理性は無くなっているかもしれませんけどね。ククッ!」
大軍師「何が……目的なのですっ」
ネクロマンサー「……」
青年兵「召喚士さんを蘇生して、魔族化して、何を企んでいる!?」
ネクロマンサー「……私はね、全てを手に入れるのです」
帝「……全……て?」
ネクロマンサー「そう、全てです。地上も地獄も、召喚獣も魔物も。そして人間も」
サモナー「……っ!?」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:25:52.54 ID:MgDgJ9Dzo<> ネクロマンサー「理解出来ますか? いや、出来るわけがないでしょうねぇ」
青年兵「サタンは召喚士さんが既に倒した。残念だったな!」
ネクロマンサー「……」
大軍師「貴方お1人で何が出来るというのです?」
ネクロマンサー「やはりその程度の理解か。まぁそうでしょうね」
王子「はっきりと言ったらどうだ」
ネクロマンサー「ククッ、そうですね。どうせこれで最後なのです。お教え致しましょうか」
盗賊「……っ」
ネクロマンサー「真実を!!」
名代「真実だと?」
ネクロマンサー「そう、真実です。召喚士の手に入れた真実」
格闘家「……」
ネクロマンサー「彼はサタンを倒し手に入れた。その恩恵とも言うべきものをね」
ジュニア「恩恵だぁ!?」
火の先生「全く……理解できんわい」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:26:18.86 ID:MgDgJ9Dzo<> ネクロマンサー「彼は全てを手に入れたのです。真実を! 真理を!」
戦士「だから、何だってんだよ……っ!!」
ネクロマンサー「それはアカシックレコード。真理の扉。万物の、世界の全て」
女隊員「アカシック……レコード……?」
男隊員「……知ってんのか?」
大軍師「いえ、初めて耳にします」
ネクロマンサー「アカシックレコードとは真理そのものなのです」
大軍師「心理とはつまり、神という事ですか?」
ネクロマンサー「流石にここまで話せば、多少は察しも宜しいようですねぇ」
ボス「神!? なんだそりゃあ……人が神にでもなるって言うのかよ!!」
ネクロマンサー「その通り!! アカシックレコードを開いた者は……神になるのですッ!!」
戦士「そうか……ようやく分かったよ。テメーの狙いが」
ネクロマンサー「魔術や召喚術だけではない。人体の構造からこの世界の形成まで……」
盗賊「……最低な奴だな、貴様は!!」
ネクロマンサー「その全てが手に入る! これを神と言わずして何と言うかッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:27:18.34 ID:MgDgJ9Dzo<> 青年兵「貴様はその為に……多大な犠牲を出して……今日まで……」
西方司令「サタンを倒す策を逆手に取って、待ち続けていたってわけか」
白虎長「呆れちゃうくらい大したものね……っ」
ネクロマンサー「ようやくサタンを倒すべき刻が見えてきましたからねぇ」
青龍士官「我々は……貴様に利用されていたとでも言うのか……っ」
ネクロマンサー「色々とお手伝いはさせて頂きましたけれどね。ククッ」
弓使い「許せない……。自分の欲の為に、今まで酷い仕打ちをし続けてきたなんて」
剣士「貴様だけは絶対に、許せない……!!」 ザッ
ネクロマンサー「不用意に動かない事ですね。彼がどうなってもしりませんよ?」
南方司令「卑劣な。貴様に正義はないのかっ!!」
ネクロマンサー「とは言っても既に息絶えている身。どうでも良いですか」
戦士「よかねぇよ!! このクズヤローが!!」
ネクロマンサー「ムッ!?」
魔法剣士「召喚士を……返せぇ!!」
ネクロマンサー「――ッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:27:48.14 ID:MgDgJ9Dzo<> 魔法剣士「魔法剣五行っ!! 聖!!」
ガカアアアアァァァァ!! ズバッシュウウウウゥゥゥゥ!!
ネクロマンサー「まだ動ける奴がいたとは……ッ」 ズザッ
魔法剣士「かは……っ、はぁ……はぁ!!」 ザシャッ
戦士「盗賊っ! 召喚士を!」
盗賊「ああ!」
魔道士「……」
ダッ!! タッタッタッタッタッ……
盗賊「魔道士……!?」
魔道士「召喚士さん……っ!」 タッタッタッ
召喚士「……」
魔道士「召喚士さん……ごめんねっ、ごめんね……っ」 ダキッ
召喚士「……」
魔道士「私が不甲斐ないから……こんな目に……遭っちゃってぇ……っ」
ネクロマンサー「……女、そこをどけ。召喚士をよこすのだ」 ザッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:29:01.18 ID:MgDgJ9Dzo<> 魔道士「痛かったよね……つらかったよねぇ……っ」 ギュウゥ
ネクロマンサー「召喚士の死体をよこせと言っているのだ!!」
魔道士「私……私……っ!!」
ネクロマンサー「どけと言っているッ!!」
魔道士「私……っ、ずっと傍にいるからぁ!! 召喚士さんの傍に……ずっと居るからぁ!!」
戦士「魔道士ぃ!! 後ろっ!!」
盗賊「くっ!!」
ネクロマンサー「召喚士を人形化し、全ての情報を引き出すのだ!!」
魔道士「私ぃ!! 召喚士さんを……召喚士さんを愛しています!!」
ネクロマンサー「人間や魔族など関係ない。0から新たな人類を生み出すのだ!」
戦士「魔道士いいぃぃ!!」
ネクロマンサー「私が思い描く理想郷をッ!! 楽園を今こそッ!!」
魔道士「嫌よっ! 死なせないっ! 私がっ! 絶対にいいぃぃ!!」 グッ
スッ……
姫のその唇が眠れる王子の唇に触れた時、奇跡は起こる。 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:54:40.79 ID:MgDgJ9Dzo<> パアアアアァァァァ……
ネクロマンサー「――ッ!?」
戦士「な……んだっ……?」
盗賊「魔道士……? 召喚士!?」
魔道士「…………」
召喚士「…………」
その閉じた瞳から零れ落ちる涙を拭う傷ついた指先。
魔道士「…………?」
そっと目を開くとそこにはいつもと変わらぬ笑顔が待っていた。
召喚士「……ありがとう……魔道士さん」
魔道士「――――――――っ!!」
ネクロマンサー「な……何イイィィィィ!?」
召喚士「魔道士さんの想い……伝わりました。ありがとう」
魔道士「召喚士さ……召喚士さああああぁぁぁぁん!!」 ギュウウゥゥゥゥ
召喚士「本当にありがとう……魔道士さん」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:55:17.39 ID:MgDgJ9Dzo<> 魔道士「ひぐっ!! うあ……っ、召喚士……さ……っん!!」 ボロボロボロ
召喚士「……約束、破ってしまいましたね」
魔道士「……?」 ボロボロ
召喚士「戦いが終わったら、伝えたい事があるって言ったのに」
魔道士「……ひぐっ、うぐぅ……っ」
召喚士「魔道士さんに伝えたい事、先に言われてしまいました」
魔道士「召喚士……さん……っ」 フラッ
召喚士「!?」 ガシッ……ギュッ
魔道士「あ……れ? 何だか……身体……っが」
召喚士「おそらく魔力枯渇でしょう。ゆっくり休んでいて下さい」 スッ
魔道士「魔……力……?」
召喚士「俺に流れ込んできたこの魔力。とっても暖かい」
ネクロマンサー「ど、どういう事だッ!! 何がッ、何が起きたというのだッ!!」
盗賊「愛の力だな」
戦士「愛の力……そうかもな。奇跡が起きやがったぜチクショウ!」 ゴシゴシ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:56:21.42 ID:MgDgJ9Dzo<> ネクロマンサー「貴様……ッ、確かに死んだはずだ! 確かに……ッ」
召喚士「死んでなんかいないさ。死ぬもんか!」
ネクロマンサー「サタンを倒しアカシックレコードを開いたはずだッ!!」
召喚士「……」
ネクロマンサー「真理を得たものはそお代償に、命を失うはずなのに何故ッ!!」
召喚士「アカシックレコードなんて見てないよ」
ネクロマンサー「――――ッ!?」
召喚士「そうか。まさか代償に命を失うなんて。サタンめ、一言も言わなかったな」
ネクロマンサー「見ていない……? 見ていないだとォーッ!?」
召喚士「ああ。見てない」
ネクロマンサー「す、全てが手に入るのだぞッ!? それを……見て……それ……をッ」
召喚士「真実が全てなんかじゃない。人間はね、もっと強いんだ」
ネクロマンサー「誘惑などと言ったものではない。神への誘いを断った……のかッ」
召喚士「ネクロマンサー。貴様だけは、貴様だけはこの手で……けじめを付ける!!」 ザッ
ネクロマンサー「お……のれッ、おのれええええぇぇぇぇーッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:57:00.51 ID:MgDgJ9Dzo<> 召喚士「貴様の野心もこれまでだな。さぁ、覚悟するがいい!」
ネクロマンサー「うおのれええぇぇぇぇーッ!!」 ザッ
盗賊「逃がすかっ!」
ジ゙ャララッ……ビュオオォォッ!!
ネクロマンサー「――!?」
盗賊「この鎖が結界石で出来ている事は、理解しているよな?」 ググッ
ネクロマンサー「ッ!!」
魔法剣士「魔法……剣……!!」 ビュオッ
ザシュザシュザシュッ!! ドガガッ!!
魔法剣士「これでもう……完全に……動けまいっ」
ネクロマンサー「まさか……まさかこんな……」
魔道士「召喚士……さん……」
盗賊「やってやれ召喚士」
戦士「ブチかましてやれぇ!!」
師匠「召喚士」
召喚士「……師……匠っ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:57:45.04 ID:MgDgJ9Dzo<> 師匠「返して貰ったけどよ、俺にはもう使いこなせそうもねぇわ」
召喚士「……っ」
師匠「お前のクセが付いちまって、ちっとも言うこと効かねーよ。ガハハッ!」
召喚士「師匠ぉ……っ」
師匠「泣くなよ。まだ、終わりじゃねぇだろ?」 ガシッ
召喚士「……頭……撫でないで下さいよぉ……っ」
師匠「バーカ。お前はいくつになろうが、俺の息子でバカ弟子なんだよっ」
召喚士「……う……っぐ」
師匠「最高のな!」
し「師匠ぉ!!」
師匠「行ってこい! 最高の召喚を見せてくれ!」
召喚士「……はいっ!!」 グイッ
ザッザッザッ
ネクロマンサー「やッ、やめろ……やめろォ!!」
サモナー「召喚士……くん……」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 17:58:19.48 ID:MgDgJ9Dzo<> 召喚士「サモナーさん。もう少しの辛抱ですから。一緒に、一緒に帰りましょうね」
サモナー「……ありがとう……ありがとう」
召喚士「あなたから受け取った思いを、全てぶつけてきますから」
ザッザッザッ
西方司令「しくじるんじゃねぇぞ」
南方司令「正義の力を思う存分、見せてやれ」
召喚士「はいっ!」
白虎長「何も出来ないけれど、思いは一緒だからね」
青龍士官「我らの分もお願いします、朱雀先生」
召喚士「ありがとうございます」 ザッザッ
朱雀嬢「朱雀先生……っ」
玄武娘「これで、終わりですの!」
白虎嬢「最後の最後の、本当の最後ですわねぇ〜」
美女「しっかりね!」
召喚士「はいっ」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:00:21.83 ID:MgDgJ9Dzo<> ザッザッザッ
男隊員「頼むぜ。俺らの分もよ」
女隊員「気合いッスよ!」
格闘家「必ず、倒せます」
ボス「ああ。絶対にな!」
召喚士「ええ。決めてきます……絶対に」 ザッザッ
アマゾネス「朱雀先生……」
名代「天晴れでしたぞ、召喚士殿」
帝「冷や冷やさせおって、全く」
王子「お兄ちゃん……っ」
召喚士「すみません。でもこれで本当に、最後ですから」 ザッザッ
大軍師「ご苦労さまでした。まだ終わりではありませんが」
青年兵「ようやく……ですね」
召喚士「うん。青年兵くんの分もまとめてぶつけてくるから」
青年兵「本当は僕も仇を討ちたかったけれど……お願いします……っ!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:05:45.46 ID:MgDgJ9Dzo<> ザッザッザッ
ジュニア「召喚士、お前は本当に勇者だよ……ハッハ!」
賢者「流石に……驚いたよ……ふぅ」
召喚士「みんなのお陰ですよ。本当にありがとう」 ザッザッ
魔法剣士「……」
召喚士「魔法剣士さん。本当に感謝します」
魔法剣士「それはこちらの台詞だ。頼むぞ」
召喚士「……はい!」 ザッザッ
同門「……」
紅孩児「お前、とんでもねぇな」
召喚士「同門さん、紅孩児。ありがとう。行ってくるよ」
ザッザッザッ
幼女「召喚士さん」
弓使い「私達も最後まで、付いてるからね!」
剣士「僕らの分まで全部、ぶつけてくれっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:06:15.50 ID:MgDgJ9Dzo<> 召喚士「はいっ。もちろんそのつもりです!」 ザッザッ
水の先生「ここに居るみんなだけではない」
火の先生「地上で待つ皆も、応援しとるぞ!」
召喚士「はいっ!」 ザッザッザッ
バーテン「……全員、生き残ったな」
戦士父「お陰様でな」
召喚士「絶対に死なせないって、約束しましたから」
マジシャン「ったく、本当にすげー男だよお前さんはよ!! ハッハ!!」
召喚士「マジシャンさん……」
マジシャン「ありがとうな。魔剣士とプリーストを救ってくれて」
召喚士「……っ」 ザッザッ
ネクロマンサー「クソッ、クソッ、クソッ、クソッ! クソォ!! クソオオオオォォォォ!!」
ザッザッザッザッザッ
盗賊「……」
召喚士「盗賊さん」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:06:47.04 ID:MgDgJ9Dzo<> 盗賊「疲れた」
召喚士「疲れましたね」 ニコッ
盗賊「早く帰ろう。みんなが待ってる」
召喚士「ええ。そうしましょう」
ザッザッザッザッザッ
戦士「……やったな」
召喚士「戦士……」
戦士「思えばここまで、長かったような……あっという間みてぇな……」
召喚士「そうだね」
戦士「とりあえずよ」
召喚士「ん?」
戦士「飲もうぜ! 早く帰って……1杯飲もうぜ!
召喚士「……うんっ!!」
ザッザッザッザッザッ
召喚士「魔道士さん」 チラッ <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:07:14.70 ID:MgDgJ9Dzo<> 魔道士「召喚士さん……」
召喚士「魔道士さん、俺も……」
魔道士「……?」
召喚士「俺もっ!! 魔道士さんを愛していますっ!!」
魔道士「――――っ!!」
戦士「……こ、こんな大勢の中で……っ」
盗賊「……大胆な奴だな」
召喚士「召喚士は、魔道士さんを愛しています!!」
魔道士「……私もっ!! 召喚士さんを愛していますっ!! えへへっ!!」
召喚士「……ふーっ」
ザッザッザッ……ピタッ
ネクロマンサー「…………ッ」
召喚士「さぁ、終わりにしよう」
ネクロマンサー「私は……不死だッ!! そう簡単に死んだりはしないイイィィィィ!!」
召喚士「うおおおおぉぉぉぉーっ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:07:50.28 ID:MgDgJ9Dzo<> キュイイイイィィィィン……ズゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
ネクロマンサー「死んだりはッ、しないのだアアアアァァァァーッ!!」
召喚士「行けええぇぇぇぇーっ! コカトリス!! ユニコーン!! ワイバーン!!
スキュラ!! ペガサス!! ハーピー!! グリフォン!! ワルキューレ!!
フェンリル!! スフィンクス!! シービショップ!! 座敷童子!!
シルフ!! サラマンダー!! ノーム!! ウンディーネ!!」
シュイイイイィィィィン
召喚士「まだまだああぁぁぁぁ!! バハムート!! ベヒーモス!!」
シュイイイイィィィィン
召喚士「それだけじゃないっ!! 夫人!! 大嶽丸!!」
シュイイイイィィィィン
夫人「ちょっと……愛してるってどういう事ぉ!?」
大嶽丸「グハハッ、フラれたなお前!!」
召喚士「俺の魔力よ! 体内に眠る全ての魔力よっ!!」
ネクロマンサー「や……やめ……ッ、やめ――」
召喚士「全ての召喚獣よ!! 目の前の敵を……倒せええええぇぇぇぇ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:08:56.76 ID:MgDgJ9Dzo<> スフィンクス「手加減しないよー!! だぶーるううぅぅぅぅ……ぱーんちっ!!」
ブリュンヒルデ「さぁ行きますわよっ、突撃ぃーっ!!」
コカトリス「最後は全召喚獣か」
召喚士「コカトリス」
コカトリス「集大成だな。お前の冒険の全てだ」
召喚士「うん」
コカトリス「これでお前と戦いを共にするのも最後であろうな」
召喚士「うん」
コカトリス「……それじゃあ見せてやるとするか」
召喚士「うん、見せてやろう。俺達の力を」
コカトリス「召喚士」
召喚士「……ん?」
コカトリス「感謝するぞ」 バッ
召喚士「……コカトリス。ありがとう」
ネクロマンサー「――――――――ッ!!」 <>
◆1otsuV0WFc<>sage saga<>2012/08/12(日) 18:10:13.56 ID:MgDgJ9Dzo<> ありとあらゆる召喚獣による一斉攻撃。威力は言わぬもがなである。
ネクロマンサーという存在は数分の攻撃を浴びた後、その姿は跡形もなく消えた。
生きているのか死んでいるのかさえも分からぬ程、塵1つすら無く消えた。
召喚士「…………」
天に昇るように消えゆく召喚獣お見ながら、召喚士は笑っていた。
胸が苦しくて辛くて、泣きそうなほど痛くて疲れ果てていた。
それでも今までの苦労がようやく報われた、そんな思いが先にあった。
消えゆく召喚獣の中に、みんなの笑顔もあった。
召喚士「ありがとう。そして……さよなら」
誰に向けられたわけでもない。全ての人へ向けた感謝の言葉。
途方もなく真っ暗で押しつぶされそうな闇の中から、光が見えた。
隠れた影からゆっくりと顔を出すように、太陽の光が照らし始めた。
それはスーパーノヴァを免れた証であり、サタンを倒した証であり、
なによりも世界に平和が戻った、光が戻った証であった。
長い戦いは今ここに、本当の終わりを告げた――――。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 18:24:25.49 ID:ZWBYb0OKo<> 一旦終わりかしら
乙! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>sage<>2012/08/12(日) 18:29:45.19 ID:vlHDKBTAo<> 乙
相変わらず重要なところで誤字があって笑ってしまう <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 18:40:51.41 ID:mtBFKDsJo<> これが第二の主人公か…
いちおつ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 19:01:11.42 ID:Ea+MuHgDO<> 根暗ざまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
足りないけど <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 19:14:01.24 ID:1TM2kK+DO<> し「」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)<>sage<>2012/08/12(日) 19:16:55.45 ID:dPLl1bvZo<> ネクロマンサーの噛ませっぷり <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 19:23:06.97 ID:Nb1oGQllo<> ザンドマン「...」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 20:18:07.96 ID:lAQ5nYdIO<> クジャタも攻撃手段ないからしょうがなかったんだ… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/12(日) 20:27:16.26 ID:1dxsTHUAO<> あれ?マーマン召還フラグってどうなった? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 21:25:58.97 ID:DmS2QlWbo<> マーマンさんは円環の理に導かれて逝ってしまったからな・・・>>1乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 21:38:18.62 ID:xou8wQF5o<> うおおおおぉぉ!!
次スレはよ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)<><>2012/08/12(日) 21:51:35.46 ID:ouRTcjVc0<> 泣いたつД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/12(日) 22:19:34.45 ID:MgDgJ9Dzo<> 危ない油断してた…。次スレです!
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1344777440/
41スレ目でようやく終わり!最後の最後までお付き合いの程お願い致します!ノシ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)<>sage<>2012/08/12(日) 22:26:49.50 ID:1dxsTHUAO<> 次スレで終わりだと?
またまたご冗談をwwwwwwww <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 22:53:51.18 ID:GIteuSKC0<> >>1おっつっつ
召喚士め
脇役のくせに俺の魔道士たんを… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)<><>2012/08/12(日) 23:06:49.60 ID:itm7zrdA0<> さたんへんがおわっただけだよ? <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(西日本)<>sage <>2012/08/12(日) 23:10:31.16 ID:CMuZWx9to<> お疲れ様です
しばらく休んで、また楽しませてください <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 23:22:39.55 ID:K3oPYDH4o<> 乙
ついに終わりか <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/08/12(日) 23:27:47.92 ID:MgDgJ9Dzo<> クジャタとかザントマンとか東方司令はテキトーに補完しておいてくだちい…… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)<>sage<>2012/08/12(日) 23:50:42.78 ID:2JDf19pAO<> よっしゃああああ! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage saga<>2012/08/12(日) 23:57:42.04 ID:Ph9GOKr4o<> >>1乙
さあ帰るぞおおおおおおおお <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/08/12(日) 23:59:27.78 ID:4iXDVKW60<> 1000ならネクロマンサー復活 <>
1001<><>Over 1000 Thread<> ☆.。 .:* ゜☆. 。.:*::::::::::::::::゜☆.。. :*☆:::::::::::::::::: 。.:*゜☆.。.:*
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:: !ヽ :
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=@ ノ ノヽ、, !..□ / ヽ
ヽ .ィ'. ,! ハ/ 、 `!、 七夕に…
`ー-、_ く´ =@ / ヽ
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http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1344783354/
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文才ないけど小説かく(実験)2 @ 2012/08/12(日) 23:39:04.25 ID:Fg9PIfkp0
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ここだけ能力者の集まる高校 さらにコンマゾロ目で異能の力に覚醒81 @ 2012/08/12(日) 23:35:04.58 ID:AUru8Jmqo
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魔法少女まどか☆ブレード Part2 @ 2012/08/12(日) 23:24:38.60 ID:VyTSlKb90
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召喚士「行けっ!コカトリス!!」 その41 @ 2012/08/12(日) 22:17:20.68 ID:MgDgJ9Dzo
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