VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:05:21.89 ID:L0wx6I0r0<>千早「おはようございます」
P「お、早いな。おはよう」
千早「今日はイベントの仕事でしたよね?」
P「ああ、出発までまだ時間があるから休んでてくれ」
千早「はい」
P「俺はちょっと朝飯を済ませてくるから」
千早「分かりました。行ってらっしゃい」
P「おう」
ガチャッ
千早「ふう……」
千早「あら、何かしらこれ……?」
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<>千早「このノートに名前を書かれた人間は……転ぶ?」
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:08:47.14 ID:L0wx6I0r0<> 千早「HARU NOTE……?ハルノートって読むのかしら」
千早「それにしても随分と悪趣味な表紙ね」
千早「……」
千早「ちょっとぐらい、覗いてもいいかしら……」
千早「……」
千早「こんな所に無防備に放ってあるぐらいだし……」パラッ
千早「……何も書いてないわ」
千早「中は普通のノートなのね」パラパラッ
千早「……!」
『このノートに名前を書かれた人間は転ぶ。』 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:11:02.52 ID:L0wx6I0r0<> 千早「……なんて、そんな馬鹿な話ないわよね」
千早「そろそろプロデューサーも帰ってくる頃かしら」
ガチャッ
春香「おはようございまーす!」
千早「おはよう、春香」
春香「あれ?千早ちゃん今日は早いんだね」
千早「ええ、今朝はイベントの仕事があるの」
春香「そっか、頑張ってね!」
千早「頑張るわ、ありがとう」
春香「それでね、今日はクッキーを焼いてきたんだけど……」ゴソゴソ
千早(……ハルノート、ちょっと試してみようかしら……) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:14:23.74 ID:L0wx6I0r0<> 千早(これで本当に春香が転んだらすごいわね)
春香「あれー?どこに入れたかな……?」ガサガサ
千早(天海春香、と……これでいいかしら)
春香「あ!あったあった。はいどうぞ!千早ちゃん」
千早「ありがとう。春香はこういうの上手ね」
春香「えへへ、でも今回はちょっと焦がしちゃったかも……」
千早「そうかしら?とっても美味しいわ」パクッ
春香「本当?そう言ってもらえると作ったかいがあるよ!」
千早(やっぱり転ばないわね……。まあ当然と言えば当然だけれど)モグモグ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:17:28.97 ID:L0wx6I0r0<> 春香「私、ちょっとお手洗いに行ってくるね」
千早「ええ」
千早(そう言えばこのノート、誰が置き忘れたのかしら?)
千早(四条さんとかなら持ってても違和感は……あるわね)
千早(すると亜美、真美あたりがいたずらで……
どんがらがっしゃーん!!
千早「春香!?大丈夫!?」
春香「あはは……今日も朝から転んじゃった……」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:20:39.71 ID:L0wx6I0r0<> 千早(まさか……本当に転ぶなんて……)
千早(これがハルノートの力……?でも春香が転ぶのなんて日常茶飯事だわ)
千早(きっとただの偶然……。春香なら十分ありうるわね)
ガチャッ
響「はいさーい!……って、春香また転んでるのか!?」
春香「あ、響ちゃんおはよう……。ごめんね、今どくから……」
響「自分、こんな足元から挨拶されたの初めてだぞ……」
千早「おはよう、我那覇さん」
千早(そう言えば、我那覇さんが転ぶところって見たことがないわね)
千早(ダンスのレッスンでも転ばないし、やっぱり運動神経が良いのかしら?) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:23:55.24 ID:L0wx6I0r0<> 千早(我那覇さんを転ばせたら、このノートも本物ね……)
千早(少しだけ、確かめさせてもらおうかしら……)
春香「あ、そうだ!私クッキーを作ってきたんだけど、響ちゃんも食べる?」ゴソゴソ
千早(我那覇響、と……覇って思ったより難しいわね)
響「本当か!?春香のクッキー、おいしいから自分大好きだぞ!」
春香「今日はちょっと失敗しちゃったんだけどね……はい、どうぞ!」
ハム蔵「チュチュッー!」ダッ
響「あっ!ハム蔵いきなりどこ行くんさ……」ズルッ
すってーーん!! <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:26:29.67 ID:L0wx6I0r0<> 千早「!?」
響「あいたたた……。こんな何もない所で転ぶなんておかしいな……」
春香「だ、大丈夫!?」
響「なんくるないさー。自分、春香のこと言えないぞ……」
春香「こう立て続けに2人転んじゃうと、何か不安になってくるよね……」
千早「そんな……こんなことって……」
千早(……)
千早(本物だわ……このノート……!) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:29:35.31 ID:L0wx6I0r0<> 千早(こんなもの……いったい誰が何のために……)
千早(そもそも、どういう仕組みになっているのかしら。名前を書くだけで人が転ぶなんて……)
響「こらっ、ハム蔵!いきなり飛び降りてケガでもしたらどうするんさー!?」
ハム蔵「チチー…」
春香「ハム蔵、どうしちゃったんだろうね?はい、クッキー」
響「おお!ありがとな、春香!……ハム蔵、今日はあげないぞ」
春香「あははは……そうだ、私トイレに行くんだったっけ」
千早(確か、見返しにまだ説明が書いてあったわね……)ピラッ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:32:47.43 ID:L0wx6I0r0<> 千早(……名前を書いてから40秒間、転ぶ原因を書き加えることができる……?)
千早(転ぶ原因なんて指定して、何か意味があるとは思えないけれど……。まだ続きがあるわね)
千早(……転ぶ原因を書くと更に6分40秒、転んだ直後の詳しい行動を書く時間が与えられる……)
千早(つまりノートに記入するための時間は、合わせて7分20秒になるのね)
千早(…………)
千早(そこはかとない悪意を感じるわ)
千早(……それにしても、何から何まで中途半端なノートね)
千早(誰かに悪用される前に、燃やして捨ててしまった方がいいのかしら……?) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:35:26.21 ID:L0wx6I0r0<> ガチャッ
やよい「おはよーございまーすっ!」
千早「おはよう、高槻さん」
響「おはようだぞ、やよい!」
やよい「わっ、今日は2人とも早いんですねー!」
千早「そうね。あとは春香も来てるのよ」
響「そうだ!さっき春香にクッキーもらったんだけど、やよいも一緒に食べないか?」
やよい「ホントですか!?ありがとうございますー!」
響「って、自分が作ったんじゃないんだけどなー」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:39:35.70 ID:L0wx6I0r0<> やよい「うっうー!やっぱり春香さんのクッキーはおいしいですーっ!」
千早(高槻さんは素直で可愛いわね……)ジーッ
やよい「?」
千早「あ……な、何でもないのよ」
千早(愛らしすぎて頭がどうにかなりそうね……)
千早(……そうだわ!)
千早(このノートを使えば……ふふふ……)コソコソ
千早(……高槻やよい……転ぶ原因はつまずき……それと……) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:42:16.27 ID:L0wx6I0r0<> 千早「私、ちょっとお茶を淹れてくるわね」ガタッ
やよい「あ、私も手伝いますー!」トテトテ
千早「本当?助かるわ」
やよい「最近はちょっとだけお茶のいれかたも勉強してるん……」ズコッ
やよい「あっ!?」
ぎゅーっ!!
千早(計画通り……!) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:45:59.43 ID:L0wx6I0r0<> やよい「はわっ!ご、ごめんなさいっ!抱きついたりなんかしちゃって……」
千早(目を潤ませながら上目遣いで謝る高槻さんマジ可愛い)
千早「全然いいのよ。高槻さんに怪我がなくてよかったわ」
やよい「あ……えへへ……」
千早「?」
やよい「……もう少しだけ、こうしててもいいですか?」ギュッ
千早「!!??」
やよい「なんか安心するっていうか……お姉さんがいたらこんな感じなのかなーって」
千早「」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:48:16.72 ID:L0wx6I0r0<> やよい「千早さんがお姉さんだったらいいのに……なんて、わがまま言っちゃダメですよね!」バッ
千早「あっ……」
千早(行ってしまったわ……)
千早(……)ポーッ
千早(こんな素敵なノートを焼き捨てようだなんて私、どうかしてたわね)
ガチャッ
貴音「おは……それは春香の焼いたくっきぃではございませんか」
響「おお!貴音も一緒に食べるか?ってちょっとしか残ってないけどなー」
貴音「……もっと早く起きるべきでした」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:51:35.42 ID:Y0rV/EIl0<> 千早(四条さんは本当に食いしん坊ね。あれだけ食べても太らないのが不思議だわ)
千早(もしかして摂った栄養が全て……あの胸に行っているのかしら)チラッ
千早「……くっ」
千早(はっ……このノートの力を借りれば……)
千早(しかし、それは人間として……)
千早(…………)
千早(四条貴音、転ぶ原因はふらつき、如月千早に倒れかかりその衝撃で胸が少し移動)
千早(……完璧だわ) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県)<>sage<>2012/07/02(月) 00:53:16.32 ID:0NvXk1lho<> 移動元と移動先を明記しておかないと大変なことに…… <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:54:26.09 ID:Y0rV/EIl0<> 千早「四条さん、私もさっき春香からクッキーを貰ったのだけれど、良かったらどうぞ?」
千早(せ、成功するかしら……)ドキドキ
貴音「それは真にございますか?ではお言葉に甘えて……」フラッ
むにゅ〜〜っ!
千早(!?……これが……胸があるという感覚……!)
千早(移動してる……!今まさに胸が移動してる感じがするわ……!)
貴音「……申し訳ありません……少々立ち眩んでしまったようです」
千早(む、胸は!?) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 00:57:32.73 ID:Y0rV/EIl0<> 千早(……!!)
千早(変わって……ない……)
貴音「千早、どうかしましたか?……まさか、どこか怪我でもさせて……」
千早「あ……大丈夫ですから……。クッキーです、どうぞ」
貴音「……」
千早(……つまり、物理法則を無視した現象は起こせないのかしら……)
千早(もっとノートのルールを読み込む必要があるわね)
千早(……)パララッ
千早(!?……これは……?) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 01:00:23.65 ID:Y0rV/EIl0<> 千早(……ノートの所有者は『転び神』の姿や声を認知することができる……?)
千早(……!)キョロキョロ
千早(そんなもの、見えもしないし聞こえもしないけれど……)
千早(そもそも、転び神って何かしら……?かなりどうでもいい神であることは間違いないわね)
千早(……)ピラッ
千早(えっ……)
『このノートを使った人間は、巨乳にも美乳にもなれない。』
千早「そんな……!こんな馬鹿な話あるわけ……!」
???「本当だよ。千早ちゃん」
千早「!?」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 01:02:08.83 ID:ZXiXkl5DO<> 千早の胸に最後通牒かやるなハルノート <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 01:03:15.40 ID:Y0rV/EIl0<> 千早「あなたは……春香、じゃない……?」
???「私は転び神。そしてそのノートはもともと私の所有物だった」
千早「……え……?」
???「ハルノートを使った人間が巨乳や美乳になんてなれると思わないで」
千早「……あ……やめ、て……!」
???「あなたの行き着く先は……"無"よ」
千早「……そ……んな……」ポロッ
???「……なーんちゃって!ドッキリでしたー!!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 01:06:26.88 ID:Y0rV/EIl0<> 千早「……へ?」
春香「みんなー!大成功だよー!」
響「あ〜〜〜〜、緊張したぞー!」
やよい「騙しててごめんなさいです……」
貴音「真、転ぶ演技とは難しいものですね」
千早「え……演技?」
響「そうだぞー!自分、何回も転ぶ練習したんだからなー!」
ハム蔵「チュー!」
響「あはは!ハム蔵も上手だったぞー!」
春香(私は演技じゃなかったんだけど……) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 01:09:19.09 ID:Y0rV/EIl0<> 千早「じゃあ、高槻さんが私に……その、抱きついたのも……」
やよい「はいっ!演技ですよー?」
千早「そ、そうよね……何聞いてるのかしら私」
やよい「あ、でも……千早さんがお姉さんだったらいいのになーっていうのは嘘じゃ……」ボソ
千早「え?」
やよい「な、何でもないですーっ!」
千早「……でもみんな、ノートに書かれた内容がどうして分かったのかしら?」
P「そのノート、表紙と裏表紙に圧力センサーが仕込まれているんだ」
千早「プロデューサー!?」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 01:12:48.61 ID:Y0rV/EIl0<> P「それとアンテナも内蔵されていてな、俺のパソコンに千早の書いた文字が送られてくるんだよ」
P「俺はそれを見て、みんなのワイヤレスイヤホンに指示を送っていたってわけだ」
千早「なるほど……プロデューサーも仕掛け人だったってことですか……」
P「ああ、騙していて悪かったな。でもおかげで良いものが撮れたと思うぞ?」
千早「撮れたって……まさか……」
P「千早はいつもクールだからな。こういうちょっとうろたえた一面を見せれば視聴率も……」
千早「それは……やめて下さい!!」
千早「せめて、し……四条さんのくだりだけは……!」
P「?」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 01:15:30.00 ID:Y0rV/EIl0<> P「ああ……ははは、あれは正直困ったな」
貴音「ええ、いくら演技でも出来る事と出来ない事がございますから」
千早「……!」
春香「あれ、どうかしたんですか?」
やよい「千早さん、あの時なんて書いたんですかー?」
P「それがな、貴音が倒れかかったあと……千早?」
千早「…………」プルプル
千早「もうっ……知りませんっ!!!!」
おわり <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)<>saga<>2012/07/02(月) 01:18:28.50 ID:Y0rV/EIl0<> ssを書いたのはこれが初めてなもので、至らぬ点も多々あったかと思いますが、
ここまで読んで……いや途中まででも読んで下さった皆さん、ありがとうございました。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 01:25:16.12 ID:mEKDGs5SO<> とりあえず乙 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/07/02(月) 01:25:53.86 ID:RbHDeZNLo<> おつ
面白かった!
最後の件はいたたまれないww
<>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)<>sage<>2012/07/02(月) 06:34:11.29 ID:mEuazKPAO<> すごい発想。
面白いなあ。
乙。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/07/02(月) 11:40:00.88 ID:2ayNYPQIO<> 乙。
しかしハルノートっつーネーミングはwww <>