VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/10(水) 18:11:02.10 ID:Ecybz1fu0<>

俺には仲の良い幼馴染がいます
     私には仲の良い幼馴染がいます


小さい時からいつも一緒でした
     小さい時からいつも一緒でした


俺が入院した時は毎日お見舞いに来てくれました
     彼が入院した時は毎日お見舞いに行きました


俺はそんな彼女が好きでした……
     私はそんな彼が好きでした……





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<>男・女「いつまでも一緒に……」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/10(水) 18:18:03.24 ID:Ecybz1fu0<>
〜春〜





――入学式――




外でスズメが鳴いている………もう朝か

男「ふぁ〜あ………眠い」

かと言って二度寝するわけにもいかない

何せ今日は高校の入学式なのだから……

階段を降りてリビングに入ると、すでに両親と妹は起きていた

妹「お兄ちゃん、おはよう。寝癖凄いよ?」

男母「まぁ、本当。また頭乾かさないで寝たでしょ?」

その通りだよ母さん……

男父「いや、これはこれでなかなかワイルドじゃないか。なんか、うん…例えは見つからんが」

男「無理に褒めようとしなくても良いよ……」

妹「ただ単純にだらしないだけじゃん」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/10(水) 18:22:25.82 ID:Ecybz1fu0<>


男母「はやく頭洗って来なさい。ご飯はそれからね」

了解です………めんどい

俺にとって朝目を覚ますのに1番良い方法は頭を冷やすことだ

温度を30度くらいに設定し洗面所の簡易シャワーを頭にかける

うぅ…冷たい、でもさっぱりはする

そのまま歯磨きや顔洗いなど身支度をし、リビングへ行くと席にはトーストが出ていた

男母「ほら、早く食べちゃいなさい。制服も着るんでしょ? 1人で着れる?」

男「バカにすんな」

トーストを平らげ、いざ自室へ

なぜ親という生き物は子供にここまで構うんだ?

服ぐらい一人で着れるに決まってんだろ。俺は高校生だぞ?

制服を下からどんどん着て行き最後に…………

男「……………………………」



リビングへ




男父「ん? どうかしたか?」

男「なぁ、父さん。その………ネクタイってどうやって締めんの?」


誰でもこんな経験あるよな? な?
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/10(水) 18:31:13.33 ID:Ecybz1fu0<>

家族総出で高校へと向かう

妹はふんふんふ〜ん♪ などと鼻歌を歌っている。全くのんきな奴だ……こっちの気も知らないでよ

両親はきっちりと服装をめかしこんで、妹は中学の制服だ

俺はというと新しい学校の制服だ! 肘の所とかが突っ張ってるけど、そのうち柔らかくなるよな、これ?


そしていつもの曲がり道、あいつはそこにいた

女「あっ男! おはよう」

男「よう、おはよう」

俺の幼馴染の女だ

ここで俺たちが来るのを家族で待っていてくれたらしい

女母「おはよう男くん。これからも3年間、この子をよろしくね」

暖かい笑顔で俺に話しかけて来る女母さんと後ろで仏頂面でいる女父さん

まあ、仏頂面がデフォなんだよなこの人は

俺もよく愛想良くしろって言われるけど……そんなに愛想悪いのか俺?
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/10(水) 18:37:52.94 ID:Ecybz1fu0<>

そのまま7人連れ添って学校へと向かって行く

道中の会話はこれからの高校生活への期待や不安、それをからかう妹と両親(女父除く)でいっぱいだった

女「でもついに私たちもついに高校生だよ! つい最近中学に入学したと思ったのに!」

男「おいおい、お前はお婆ちゃんかよ」

女「ひ、酷い! まだピチピチでしょ!」

妹「いやいや、若い女の人はピチピチなんて言わないと思うよ?」

男「だよな」

女「待って! 取り消す、いまの言葉取り消す!」

うーんと、えーっとなんて言いながら言葉を探す我が幼馴染。くそっ、可愛いな

女「あっ! そう! まだ若いギャルなんだから!」

酷くなってませんか?

男「なぁ、女。お前はもうちょっとボキャブラリーを増やした方がいいぞ」

女「ボブギャラリー?黒人の展覧会でもやるの?」

男「いや、ボブだからって黒人とは限らないんじゃねーか?」

妹「ツッコミどころはそこじゃないと思うよ?」

妹にしら〜っとした目で見られた。あ、兄の威厳が………
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/10(水) 18:46:06.28 ID:Ecybz1fu0<>

ー高校ー

見えてきた高校は遠目から見てもとても混み合っていた

まぁ、入学式だから当たり前か

男「ここからは保護者と生徒は別行動だな」

男父「俺達は保護者席に座って待機してる。頑張って来いよ!」

バシッと背中を叩かれた……痛てぇーよ

男母「写真撮るから私たちの方見てピースしてね!」

男「出来るか! みっともない」

女母「それならこっちの方を向いてくれるだけでもいいから」

男「……見つけられたらやります」

見つけてもやらないけどな

妹「それじゃあね! 頑張れお兄ちゃん!」

5人はゾロゾロと歩いて行っちまった

さて、ここから2人きりか。取り敢えず歩こう

女「なんかドキドキして来たね」

男「だな。周りも知らない奴ばっかりだし」

ここは私立の、しかも偏差値もそこそこ高い高校だから、中学の同級生は女を除き1人もいない

男「えっと、どっちに行きゃ良いんだ? 受付とかは……」

女「周りの人もさっきから右往左往してるし」

その時放送が流れた。内容は校庭に張り出してある組み分けの表をみてその組に向かえというものだ

女「クラスかぁ……どうなるんだろうね?」

男「毎度の事と言いながらやっぱり不安だな」

女「うん……でも多分また一緒のクラスだよ」

男「その根拠のない自信はどこから来るんだ?」

女「ふふっ、私の勘♪」


当てにならねぇな女の勘じゃ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/10(水) 18:47:21.31 ID:Ecybz1fu0<>
ここで終わります

はたしてこれが完結することはあるのだろうか……… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/10(水) 18:59:01.44 ID:C+IxFvzDO<> >>1乙 見てます <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/12(金) 10:09:09.77 ID:Y5jMNLTIO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/13(土) 16:12:15.07 ID:oaYffxo00<>
続き投下 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/13(土) 16:13:56.67 ID:oaYffxo00<>

ーー5分後ーー


女「ふふっ、どう?」

男「恐れ入ったよ………」

本当に同じクラスになりやがった。なんか手回ししたんじゃねぇか?

男「それにしても多少は騒がしいけど比較的静かだな」

女「周りも同級生がいないんじゃないの?」

男「確かにそうかもな……ハハッ、俺たちはラッキーだな」

思わず笑みが零れちまった。冷静を装ってもやっぱり嬉しいんだな俺

そんな俺をみて女もニコニコ笑っている。どうやら俺の考えはお見通しみたいだ


女「ホームルームはまだ始まらないのかな?」

男「まだ全員ここに来てないからな。掲示板のところ、混み合ってただろ?」

ここで俺は女に目配せを送る。内容は『誰かに話しかけてみるか?』だ

目配せでこんな会話が出来るの? と疑う奴は何も分かっちゃいない

伊達に16年間幼馴染やってないんだよ、俺たちはな!

しかしながら女は首を横に振る。やっぱ、緊張してんのかねこいつは

校門くぐってから俺の服の裾を掴んで離そうとしないし……



その後、女教師@おばさまがクラスに入って来て担任である事を告げた

全員緊張してるのか、パラパラとした拍手しか起こらなかったけど、なんとなく良い人そうだった


そしてとうとう入学式が始まるので廊下に並ぶよう指示を受けた………までは良かったんだけどよ……

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/13(土) 16:20:08.81 ID:oaYffxo00<>

男「緊張で腹が痛くなって来た…」

女「私も……」

席順に1列で入って行くため女とは少し離れてしまう

母さん達、ちゃんと写真撮れるのか?


俺たち新入生が体育館へ入って行くと大きな拍手で迎えられた



男父「おーい! 男!! こっちだ! 写真撮るから笑え!」

男母「早く早く!! 立ち止まってもいいから!!!」

妹「お兄ちゃんかっこいいよ!! ヒューヒュー!!」

女母「男君!! 女はどこにいるのッ? もうすぐ来るかしらッ?」

女父「おい、うるさいぞ」



なんか耳の端で雑音をとらえたような…… 無視しといて正解だよな?



そこから式は滞りなく進んで行く

校長挨拶、PTA会長挨拶、生徒会長祝辞、その他もろもろ

余りに長いので右手首の腕時計に視線を落とすと、既に1時間20分経過している……長いっ!!

やっと終わり、そして新入生の退場

帰りには我が最愛の家族一行に顔を向け少し笑ってやった。いい写真が撮れただろ?



そして…………



クラスに帰った後は恒例の自己紹介タイムだ

名前、卒業した中学、好きな食べ物、特技、趣味、その他質疑応答などを発表する高校最初の鬼門だ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/13(土) 16:23:55.15 ID:oaYffxo00<>

そしてとうとう俺の番が来た

いざ前に立つとクラス全員の視線を浴びる事になる


………腹が痛い


男「○×中学から来た男です。空手と合気道を習ってます。よろしくお願いします」

頭を下げるとパチパチと拍手が起きる。はぁ〜緊張した


空手と合気道はあまり強くないけれど、言っておけば喧嘩売られにくいだろう

席に戻る際も周りからジロジロ見られてる感覚が拭えない

そんなこんなで足が震えている事を自覚しながら席についた


女「ねぇ、男。緊張した?」

斜め後ろからボソッと女が質問して来た。なんか不安そうだな…

男「正直凄く緊張した……今にも吐きそうだ…」

割とマジで

女「だ、大丈夫なの!?」

男「うん。多分平気……」

心配してる女をやり過ごしながら座っていると、とうとう女の番がやってきた

担任「それでは次の人お願いします」

女「は、はい」

男「頑張れ〜」


終わった後は割と余裕を持てるんだよね、こういうの
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/13(土) 16:28:04.50 ID:oaYffxo00<>

女「○×中学から来ました女です。にがい物が好きです。家が合気道の道場なので合気道を習ってます」

多少緊張はしてるものの淀みなく紹介をしているな

女「あと、口下手ですが皆さんと仲良くなりたいと思ってますのでどうか話しかけて下さい。よろしくお願いします」

ぺこりと可愛く頭を下げて紹介を締め括った。拍手の中席に戻ろうとした最中……


担任「女さんも○×中学から来たの? 男君とはお知り合いだったりするのかしら?」

担任からの追撃を喰らってやがる! この流れはヤバイ!

女「ふぇ!? い、えと、その…………え……?」

人間はこんな風に予期せぬ外乱に弱い。俺と女もその例外には入らず………

女「……………うぅ…」

おい! チラチラ俺を見るな!! 俺を頼るなバカ!!

くそったれ! また腹が……… このままじゃ胃に穴が空いちまうぞ!!


男「………えっと、はい。幼稚園の頃から一緒だそうで……」

担任「まぁ!」

すっげぇニッコリしてやがる……つーかニヤニヤ?

担任「幼馴染なのね? 本当にそんな人たちっているのねぇ」

女「あの、先生。席についてもいいですか……?」

担任「あら、ごめんなさい。女さんはどうぞ席について頂戴」

女「は、はい。ありがとうございます」

周りからは好奇の目で見られて茹でダコ状態だ、俺も女も



とまぁ、そんなこんなで記念すべき高校初日は幕を閉じた

あ、委員長さんが可愛かったよ。多分クラス委員長になるんじゃないかな



この後家に帰ったら入学式の写真やビデオを見せられて、むず痒い思いをしたのはまた別のお話し
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/13(土) 16:29:25.65 ID:oaYffxo00<>
投下終了 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/10/13(土) 16:49:45.76 ID:UIE5n0cco<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/19(金) 20:50:56.52 ID:tdfFQbCl0<>
――身体測定――



高校入学から5日経った

私達が幼馴染である事はもうクラス全員が知ってる事になっちゃった

………正直恥ずかしい

あっ! 別に男と幼馴染と知られるのが嫌なわけじゃないよ?

むしろ嬉しいくらいなんだけど……少し気恥ずかしい………?

女友「女ちゃん? 次だよ」

女「え? あ、ごめんね女友ちゃん」

女友「アハハ、謝らなくてもいいよ」


今日は身体測定の日。私達は身長と体重、男子は今頃視力を測りに行っている

女「太ってないかなぁ……」

恐る恐る体重計に乗ってみると……良かった! これなら平気だ!

女友「うへぇ〜、羨ましいなぁ」

後ろから女友ちゃんの声が……ちょっと待って!!?

女「な、なに平然と体重見てるの!?」

女友「いいじゃん、全然痩せてるんだし」

女「え? あ……ごめんね?」

軽く睨まれたのであわてて謝る。あれ? ここは私が怒る側のハズだよね?

女「そりゃ確かに痩せてるけど……」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/19(金) 20:55:33.40 ID:tdfFQbCl0<>

それは主に胸に脂肪が付いてないだけで………グスン…

だって少し小太りの男の子にも負けちゃうくらいの胸囲だもん! 酷いよ! お母さんはバインバインの巨乳なのに!!

女友「ほら退いて、私は………嫌ぁぁあああああああ!!」

女友ちゃんが絶叫する。チラッと体重計を見てみると……私より5kg重い

でも身長は私よりも5cmくらいは高いし、胸に至っては………比べるのが失礼だよ……

AとD……たった3文字離れてるだけのハズなのに!!


男「嘆いているな、我が幼馴染よ」

女「お、男!? なんでこんなところにいるの!?」

何時の間にやら男が後ろに忍び寄ってきていた。忍者マスター……?

男「男子は全員視力、聴力、その他もろもろ終わったぞ。女たちが体重で詰まってるからだよ」

た、確かに……

男友「まぁしょうがないだろ。女の子だもん」

男「別に気にする事はないのにな。体重くらい」

男の隣にいるのは男友君。男と席が近くて友達になったみたい

女友ちゃんも私のすぐ後ろの席だから昨日仲良くなっちゃったんだよね

女友「女の子は気にするの!」

男「それなら痩せる努力をしろよ」

女友「うぐ……」

男「日頃ろくに運動もしないでいるからそうなるんだよ。どうせ太るようなものばっか食ってんだろ?」

女「女友ちゃんは甘いものが大好きなんだって」

女友「ちょっと女ちゃん!? バラさないで!!」

男「俺も好きだぞ? その分運動も好きだけどな。ちなみに俺の体脂肪は11%だ」

女友「はぁ……楽して痩せたい」

とぼとぼ歩いて行っちゃった
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/19(金) 20:58:23.85 ID:tdfFQbCl0<>

女「あ、待って! それじゃね男、また後でね」

男「おぅ」

慌てて女友ちゃんの後を追う。とぼとぼ歩いてるくせに結構早足だ!

後ろでは男たちが笑っているのが聞こえた………




待望のお昼休みの時間、私達は席を囲ってご飯を食べてます!

女「それでは結果発表を行います。私、164cm。男、173cm」

男「男友は172cm、女友は168cmか」

男女混合でも結構拮抗した争いになってる。男がギリギリで一位だ

男「それでは1番小さい女は罰として俺に飲み物を奢ること」

女「なんで?! 嫌だよそんなの!」

男「嫌よ嫌よも?」

女「嫌の内!」

男「あんれまぁ……」

男友「のんきなやり取りしてんのな」

お弁当をぱくつきながらそんな事を言って来る男友君

女友ちゃんは…なんだか羨ましそうな目でこっちを見て来てる

女友「いいなぁ……私も男君みたいな幼馴染が欲しかったなぁ」

男「俺みたいなねぇ。やめとけ、すごく疲れるぞ?」

女「確かに疲れる事は請け合いだね。私が自信を持ってお伝えします!」

男の幼馴染は私じゃないとダメだもんね!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/19(金) 21:00:57.52 ID:tdfFQbCl0<>

男友「それなら俺は女さんみたいな幼馴染が欲しかったな」

男「おい、我が友よ。言っておくが、こいつは絶対にやらんからな?」

男……なんかすごくムキになってる? まさか……

男「こんな面白いオモチャをお前に渡してたまるか」

女「オモチャって……酷い!」

ケラケラ笑いながらそう言い放った。まさかのまの字もありませんでした……男のバカ

でも……こんな時に笑ってる男の笑顔は大好きなんだけどね……えへへ


………うん、私は男の事が大好きです

ずっと一緒に生きてきたもう一人の私のような存在、それが男

男と一緒にいるためなら、私はどんな事だってできる




そう……どんな事でも




男「おーい?女?」

ほっぺたがなんか蠢いてる………ふぇ!?

女「な、なにふゅんの! はなひて!」

男「ボケっとしてるお前が悪い」

どうやら何時の間にか話しかけられていたみたい……だからってほっぺたグリグリは痛いよ!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/19(金) 21:02:38.88 ID:tdfFQbCl0<>

女「一体どうしたの?」

男「ほら、これだよ」

渡された一枚の紙は……校外学習グループ決め?

男「なんか博物館行くんだってよ。だからそのグループ決めの用紙だ。さっき先生から貰ってきた」

女「あ、ごめん。ありがとう」

えっと…6人で1グループ? 2人足りない……

男「足りない分は先生に渡して適当に決めてくれるんだってさ。一緒のグループになりたい人がいた場合だけ申し出るんだってよ」

なるほど、あとの二人はランダムで選ばれるんだね! 一体どんな人たちと一緒になるのかな? ワクワクしてきた!



そして翌日……




DQN「……………」


ギャル「よろしく〜」



なんか不安…………
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/19(金) 21:06:17.58 ID:tdfFQbCl0<>
久々の投下終了
この先の展開はすでに大まかに決まっていて、変更する気もないから先読みのレスもOKです
一応先が読めないようにしようとは思ってるけど…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/19(金) 22:26:27.82 ID:a0Dzx9Fz0<> フム、続けてくれ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:25:35.78 ID:9tUiEL+00<>

天気よし、用意よし、後は家を出るだけ

男「そんじゃ行って来る」

家の中にそう声を掛けると、妹がどたどた走りながらやって来た

妹「いってらっしゃーい!お土産買ってきてね!」

男「遊びに行くんじゃねーよ」

一応博物館見学なんだからな!

男母「お菓子買ってきてくれないの?」

母さん!? どっから沸いたんだ!?

男父「お前は博物館見学を何だと思ってるんだ!」

お、さすが父さん

男父「お菓子じゃなくてもっと高価なものを買って来い! 光学顕微鏡とかな!」

男「顕微鏡なんか買って何に使うんだよ!」

男父「光学と高額をかけたんだ。上手いだろ!」


前言撤回、ダメだこいつ



家族全員のお土産コールを回避しつつ駅へと向かう。今日は直接そこで集合だしな

楽しみ半分不安が半分ってとこだな。主にメンバー的な意味で

いや、俺は別に平気なんだけど女がさ。なんか凄く不安そうにしてるんだよ

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:33:01.00 ID:9tUiEL+00<>

昨日だってDQNに話しかけられた時真っ青になりながら博物館までの地図を凝視してたし……そこまで怖がるなよ

話して見たら意外といい奴そうだったし

でもまぁ確かに外見は怖いよな。身長は俺よりも5cmくらいは高いし、吊り目だからいつも睨んでる様な感じだし

ちなみにギャルの方は女友とほとんど同じくらいの背丈だ

髪は薄い茶髪、そして薄い褐色肌が特徴的な奴だった。今時そういう女って需要あんのかね?


そんな事を考えながら曲がり角へ向かう

男「オッス、おはよう」

女「あ、おはよう。良い天気だね」

男「だな、なかなかに空気の読めるお天道様だ」

女「そうだね」

やっぱりそこはかとなく元気がないな……

男「駅に向かうか?」

女「うん」


……不安だ




――駅――



男友「おお、やっと来た」

女友「2人とも遅いぞ〜」

駅には既に2人来てた……2人?

男「他の2人は?」

男友「ああ、あいつらなら切符を買いに行った」

女「切符を?」

DQN「よっす、2人とも遅えよ!ほら切符」

男「悪いな、ん? なんで一人に2枚?」

ギャル「だって行きと帰りで使うでしょ? 一々買うの面倒いじゃん」

よ、要領がいいな……

ギャル「私たち余りものだからさ、グループには迷惑かけたくないわけ。そんくらい分かるでしょ?」

男「あ、ああ。ありがとう」

人を見かけで判断してはいけないという事を改めて思い知らされたぜ………

DQN「おい、担任引っ張ってきたぜ」

担任「本当に引っ張るのは止めて! そんな事しなくてもついて行くから!」



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:38:12.35 ID:9tUiEL+00<>

DQN「ふ〜ん…俺に向かってそんな事いうのか……… 初めて俺の面見た時に思いっきり顔を逸らしやがって……… 俺は教室の場所を聞きたいだけだったのになぁ〜」

担任「だ、だからそれも謝ったでしょ! いい加減許してよ」

DQN「………ちっ、幾ら出す?」

担任「なっ………!?」

DQN「冗談だよ婆ちゃん。とっとと点呼とってくれ」

うん………十分和やかと言える雰囲気だよな?




点呼を終えて電車へと乗り込む。ここから13駅先だ

男友「それにしてもまさか隣町まで行くとは思わなかったな」

全くだ、昨日地図を貰ってびっくりしたぞ。なにせ…

男「隣町は俺の元地元なんだよ」

DQN「マジで!?」

ギャル「嘘!? マジ!?」

うん、マジ

男「俺と女は中1の中頃にこっちに引っ越してきたんだよ」

男友「へぇ、なんで引っ越してきたんだ?」

女「っ!?」

男「………まぁいろいろあってな。主に親の関係だ」

本当にあったんだよな……いろいろ

いい事もたくさんあったけど、それと同じ位悪い事もたくさんあったらしい。そう、例えば……






…………俺の右手首の傷とかな




<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:40:04.38 ID:9tUiEL+00<>

DQN「おい、そいつ大丈夫なのか?なんか具合悪そうだぞ」

ギャル「うんうん、ゲロ吐きそうな顔してるじゃん」

女友「女の子がゲロ吐きそうとか言わないの!」

自分だって言ってるじゃんか

男「多分電車に酔ったんだろ。少しそっとしといてやってくれ」

DQN「マジかよ!? ほら、酔い止め!」

ギャル「水筒もあるよ! 中身炭酸だけど」

女「大丈夫………ありがとう」

弱々しい声だな。やっぱり女もまだ忘れる事は出来てないのか……




――隣町――



最寄りの駅に到着しここからは徒歩で移動になる

男「この駅は元俺や女の家からも近いんだよ。だからこの辺の地理は任せてくれ」

男友「今日のお前は輝いてるな」

そこは今日も、と言ってくれ

女友「それよりも女ちゃん大丈夫? まだ具合が悪そうだけど…」

本当だ。まだ顔色が悪いな

男「悪いけどそこの公園で一休みさせてくれないか? 少し座らせたいからさ」

女友「もちろん! さ、早く行こ!」

ギャル「ほら、男友とDQNはぼさっとしてないで冷たいものでも買って来いって」

男友「うぇえ!?」

DQN「そうだな、行くぞ」

男友「俺金持ってきてねーぞ?」

DQN「そんなら盗むくらいの気概を見せろ! クラスメイトのピンチなんだからな!」

男友「んな無茶な!」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:46:10.99 ID:9tUiEL+00<>


女「待って」

男「どうした?」

女「大丈夫、大丈夫だから……」

とてもそうは見えないんだが……

女「休む必要もないから、平気だから。早く博物館に行こ?」

女友「でもまだ具合が悪そうだよ! 少し休むくらいなら私たちも全然平気だから」

ギャル「そうそう。それに……アレの日とかだったら……ね?」

ギャルは、いま女の耳元で何を言ったんだ?

女「ううん、全然平気だから! だから早く行こうよ! ね!?」

男「何言っても無駄だな。こいつ結構頑固だからさ」

これ以上は無駄だな……妥協策で我慢してやるか

男「女、俺にしっかり掴まれ」

さて、いっちょ頑張りますか……



――博物館――


女をおぶりながら歩いて早15分。お目当ての博物館に到着した

途中4人からさんざん持て囃されたがしっかりと無視を決め込んどいたぞ

男「着いたぞ。降ろすからな」

女「……………………」

首を横に振るな! 疲れるんだよ、主に精神的に……

さっきから首筋に髪の毛が当たってくすぐったいし…………

それに…………な? 小さいって事と無いって事はイコールじゃないんだよ

まぁこいつの場合ほぼイコールなんだけどさ

人間に本能を抑えられるくらい強靭な理性がある事を心から感謝するぜ…………

女友「あらあら〜? 女ちゃんがこんなんじゃ降ろせないよね?」

お前らニヤニヤするな! DQNは後でぶん殴ってやる!

男友「チケット買ってきてやるからよ。そのままおぶってな」

女友「そうそう、女ちゃんも男君に甘えたいだろうし。4人で行ってくるからね」

そう言うと答えもきかずに行っちまいやがった! くっそ、この4人………連帯感あり過ぎだろ!

特にギャルとDQN! この2人はグループ組んだ時に初めて会話したとは思えん程の連携をしてやがる

俺たちと同じように幼馴染だと言われても信じちまうぞきっと

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:49:30.33 ID:9tUiEL+00<>

女「ねぇ、重くない?」

重圧が半端ないです

男「重くないよ。むしろ軽い」

女「ごめんね、迷惑かけちゃって」

男「今更すぎるだろ。どれだけ一緒に過ごして来たと思ってんだよ」

女「あはは、そうだよね」

男「…………」

女「ねぇ。男は辛くないの?」

男「……別に」

女「私は嫌だよ。この街には来たくなかった……」

男「過ぎた事だ。それに女が気にすることじゃない」

少し強めの口調で言い切る

男「きっと俺が弱かったのがいけなかったんだと思う。実際はどうだったのか思い出せないけどな。お前も知らないんだろ?」

女はしばらく黙ったあとコクリと頷いた

男「なら考えるだけ無駄だ。それなら考えなけりゃいいだけだろ?」

女「……うん。そうだね」

男「それにーー」

女友「おーい! チケット買って来たよー!」

男「うわ!? あ、あー……ありがと。女ももう降りれるだろ?」

そう言って応えも聞かず半ば強制的に女を降ろす

少し残念そうな目で見られているのをヒシヒシと感じるがスルーする

女友「あれ? もういいの〜?」

男「ニヤニヤしてんじゃねーよ!」

女「大丈夫。家に帰ったらまたおんぶして貰うから!」

男「嫌だよ重いし」

女「おもっ!? さっきは軽いって言った!!」

男「お世辞だよバーカ!」

そう言い残してスタコラサッサと入口へーーー

女「こらー待てーー!!」

女も走って来た!! 元気じゃねーかお前!!

女友「ちょっと待ってよー!」

こうして俺たちは博物館へと入って行った
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:53:21.21 ID:9tUiEL+00<>

――その後――


博物館はなかなかに広かったが、ものの一時間で見物は終わってしまった

つーか何度も来た事あんだよね、俺たちは

男「さてどうするか……」

DQN「帰ろうぜ」

ギャル「うん」

2人ともつまらなさそうにしてたもんな。そりゃ早く帰りたいだろうよ

女「特にする事もないし帰ろうよ」

男友「だよな。まだ他の奴らは見終わってないみたいだし、混み合う前に帰ろうぜ」

女友「うん。私もキーホルダー買ったしもう満足かも」

満場一致か……あ、ついでに言っとくと俺もキーホルダー買ったぞ! お土産にな

こうして俺たちは博物館を出て駅に向かって歩き始めた

女ももう元気になってるからちゃんと1人で歩いてるぞ

女友「ねえ、ちょっといいかな?」

ギャル「どったの?」

女友「その……ちょっと、トイレ」

今は丁度半分くらいまで来たところだ。駅まではまだかかる

男「確かすぐそこに運動公園があったよな? 体育館付きのでっかいのが」

女「うん、私が案内して来るからみんなはここで待ってて」

ギャル「あ、私も行く〜」

そして3人は歩いて行き、その間俺たちは近くのベンチに腰をおろす

DQN「疲れた」

男友「だな。一時間歩きっぱなしだったし」

2人は横で雑談を始めたが、俺は少し疲れていたので会話には入らず本に目を落とした

小春日和を身体で感じながらぼーっとするのはなかなかに気持ちいい

昔から俺も女もそのように過ごすのが好きだったし
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:55:59.91 ID:9tUiEL+00<>

ふと右に目を向けると1人の眼鏡をかけた女子高生がこっちへと歩いて来ているのが見えた

この付近の高校の制服だろうか、いま帰りらしい。正直羨ましいな、帰りが早くて

ふと女子高生と目が合ってしまったので、サッと目を逸らす。変な奴と思われないよな?

再び本に目を戻しーーー

????「あの、もしかして男君…ですか?」

え?

男「え?」

顔をあげるとさっきの女子高生が俺の前に立っていた……誰?

????「ほら、やっぱり男君ですよね?お久しぶりです」

男「は、はぁ」

誰? 本当に誰!? 俺知らないよこんな子!?

綺麗な黒髪ロングとほんわかとした雰囲気がマッチしていて、正直とても可愛いと思う。 ………まぁ、その………女の次くらいにはな

????「あの、男君……もしかして私の事、覚えてないんですか……」

謎の女子高生は途端に悲しそうな表情で俯いてしまった

…………もしかして

男「あの、実は俺ーーー」

女「男!!!」

この時の女の顔は俺が未だかつて見たことのない表情だった

その行動や声色も…………

何もかも……………
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/24(水) 21:57:24.42 ID:9tUiEL+00<>
以上です
登場人数増えたし次回から地の文は少なめにしてみる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(和歌山県)<><>2012/10/26(金) 00:18:57.26 ID:Q8yPwa3v0<> wwktk <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)<>sage<>2012/10/27(土) 22:50:16.85 ID:cv2u03kLo<> 乙乙
期待! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/31(水) 21:39:32.57 ID:lpRgHmCKo<> アプリのbb2chに追加したからテストも兼ねて投下
文字化けとかしてたらご連絡お願いします
PCが使えなくなったので…… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 21:41:54.17 ID:lpRgHmCKo<>

ーー夏休み前日ーー



夏がやって来た。つまりそれは

女「夏休みだね!」

男「だな!」

女友「バカップルのイチャイチャの日々が始まるわけね」

DQN「なにハイタッチしてやがんだ! 夏だってのに暑苦しいんだよテメーら!」

ギャル「そうよ! この彼女もいなくて一人ぼっちの夏を過ごすDQNの身にもなりなさい!」

DQN「殺すぞテメー!」

男友「大丈夫だDQN。俺も独り身だ」

DQN「言ってて悲しくならねぇのかよお前は…………」

女友「でもさぁ〜それって私もだし。それにギャルちゃんもじゃない………」

ギャル「はぁ? 私は彼氏がいないんじゃないの、作らないだけ〜」

DQN「負け惜しみ言うのは勝手だが、んなこと言ってると行き遅れるぜ? ただでさえ褐色肌には需要がないってのに」

ギャル「は、はぁ!? うっせぇんだよ! この童貞崩れ!」

DQN「んがっ!? 童貞だけならまだしも童貞崩れだとぉ!? 」

ギャル「ふん、へんてこりんな名前のくせに!」

DQN「うるせぇ! 俺が付けたんじゃねえよ!」

女友「えぇ〜? いい名前だと思うよ? まさにDQN君に相応しい名前だって」

女「そうそう! こういうのって確かどっかんねーむとかいうんでしょ? そのさ……えっと………格好いいよ! うん!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 21:44:23.02 ID:lpRgHmCKo<>

男友「おーい女さん、それはDQNにとどめを刺してるぞ」



ーーしばらくしてーー


男「なあ、女。今年の夏はどうする? またどこか旅行に行くのか?」

女友「え? なになに!! 今なんて言った?!」

男友「まさか……な」

DQN「おまえら、そこまで進んでたのか…」

ギャル「…………は、はぅ……」

男「違う!! 絶対にお前らの想像とは違う!!!」

え、みんななんでこんな反応するの? ギャルちゃんは顔を真っ赤にして呆けちゃってるし

男「女! 夏の恒例行事を説明しろ!! 今すぐに! 頼むから!!」

女「う、うん………私の家って合気道の道場でしょ? だから門下生で合宿したりするの」

それを聞いた途端、みんなは納得したように身を引いて行った

ギャル「だ、だよね〜! そんなわけないもんね〜! あはは……」

DQN「キョドってんなぁ、意外と純情なんだなお前は」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 21:46:34.59 ID:lpRgHmCKo<>

男友「男。俺はもうちょっとでお前をぶん殴ってるところだった」

男「それやってたら俺も流石に殴り返してるぞ?」

女友「でも男君は女ちゃんの事が好きなんでしょ?」

男「は?」

女友「アハハ……ごめん」


このやり取りはもう随分と長く出ている。女友ちゃんが男にこう言うと、男は必ずこのように返すから

でもこのやり取りがあるたびに、私の心は少しずつ痛みを累積して行っている

もし……もしも女友ちゃんが私に対してこの質問をして来たなら…………! えへへ♪

でも男は私の事を本当はどう思っているんだろう……


男に嫌われてない事は分かってるけど、でもやっぱり怖いよ………


あの博物館見学の日からは特に……… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 21:48:21.69 ID:lpRgHmCKo<>

男「今度行くなら山かな〜、去年は海だったし」

男友「海で合気道の合宿ってなにやったんだよ? やっぱり走り込みとか?」

男「全然? 合宿なんてのは名ばかりで、ただの親睦旅行なんだよ。実際は遊びまくりだ」

男友「おいっ!」





女友「ねぇねぇ、女ちゃん」

男、男友君、ギャルちゃん、そしてDQN君が四人でワイワイ話しているのを見ていると、女友ちゃんが小声で話しかけてきた

女「なに?」

女友「なに? じゃなくてさ。男君のこと」

女「男? 男がどうかしたの?」

女友「そうじゃなくて! 夏休み中にどうやって告白するのか聞いてるの」

女「ぷぇいゃっ!?」

男「女?」

DQN「いま何つった? ぷぇ?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 21:49:42.71 ID:lpRgHmCKo<>

女「な、なんでもない! ちょっと静電気がきたから!」

うん! 我ながらとっても上手な言い訳だよ! 高校生になって初めて頭が良くなった事を実感したもん!

DQN「夏真っ盛りで生地の薄い夏服でか?」

ちくしょう!


女「いや! ほらさ……夏は雷雲が多いでしょ!? それに毒されちゃったんだと思う!」

男「いや、もはや意味が分からん」

男友「それにそういう時は、電場が発生したとか帯電したとか言うべきじゃないのか?」

ま、マズイ! 助けてッ! 女友ちゃん!

視線でSOS信号を女友ちゃんに送る。届けこの想い!

すると女友ちゃんはにやぁと笑って

女友「いやぁ〜、女ちゃんがおっぱいを大きくしたいって言うからさ、ムニュムニュッて揉んであげたんだけど。感じちゃったの?」

「「「ブォフゲラァッッ!!」」」

三人が一気に吹き出した。仲いいなぁ………じゃなくてっ!!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 21:54:56.40 ID:lpRgHmCKo<>

女「ちょっと何言ってるのッッ!?」

どうやら私の放った信号は核爆弾の投下スイッチに届いたみたいだった…………

自分でも何を言ってるか分からないけどとにかくそういう事

女「ち、違うってば!! 今のは女友ちゃんの冗談っ!! 冗談だから!!!」

男「あ、ああ………うん」

男友「だよなっ! だよなぁああッッ!!」

DQN「心臓に悪いぞ………このバカ女」

男友「それと股間にも迷惑だ!! このバカ女!」

女友「えへへ、ごめんごめん!」

あれ、さっきからギャルちゃんがなにも喋ってないよ? どうしたんだろう…………

女「ねぇ、ギャルちゃん? どうした………どうしたの!?」

見るとギャルちゃんは顔をこれ以上ないくらいに真っ赤に染め上げていた!

女友「なぁに〜? もしかしてギャルちゃんも女ちゃんのおっぱいを揉みたいの? ほら、女ちゃん! 無いおっぱいを精一杯張ってあげて!」

女「あ、あるもんっ! ちょっとだけだけど……確かに小さいけど! 確実にあるもん!!」

DQN「お〜い………俺達はその会話に入っていいのか?」

男友「俺もギャルの後ろに並ばせてくれ!」

男「そんな事したら俺はお前を殺すからな?」

男友君ってば! で、でも男が私の事を庇ってくれて……それはとっても嬉しいよ……… えへへぇ〜 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 21:58:02.61 ID:lpRgHmCKo<>

ギャル「不潔過ぎっ!!」

女「ひゃあ!?」

いきなり大声を……と言うよりも悲鳴をあげたギャルちゃん

ギャル「そ、そんな! おっぱ………胸をも、揉むとか! 付き合っても無いのに!! それ以前に女の子同士で! しかも学校でぇっ!!」

ギャル「そういうのはさ! もっとこう……男の子と女の子が告白して、付き合って、親に挨拶してからでしょ!? そんな女の子同士が冗談でなんて…………」

とうとうギャルちゃんは顔を手で覆ってしまった。それでもなお全身はブルブルと震えている

当事者の私が言うのもなんだけど、少し大袈裟じゃないかなぁ……?

DQN「なるほど確かにそうだ。ギャルの言ってる事はなにも間違ってない」

うんうんと頷いてギャルちゃんに賛同するDQN君

ギャル「DQN………」

顔をあげてDQN君を見つめるギャルちゃん。あれ? 結構いい雰囲気じゃない?

DQN「つまりギャルが言いたいのはこういう事だ。『女の胸を揉んでいいのは男だけに決まってんだろ常考!』」

女「ふぇ!?」

男「おい!」

ギャル「ば、バカ野郎! そそ、そんな事言いたいんじゃねぇよ!! 死ね! 童貞崩れ!!!」

女「わ、私の胸を揉んでいいのは……お、男だけ?」

そんな困っちゃうよぉ………私は男専用の…………えへへ〜♪ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/31(水) 21:59:43.96 ID:lpRgHmCKo<>

ギャル「ご、ごめんね女! 別に女をバカにしようとはしてなくて………その………」

男友「いや、謝る必要なくね? 満更でもない表情じゃん」

女友「あははっ! 可愛い〜」

男「誰か助けてくれ…………」



ーー下校ーー


男「全く………女友の奴には困ったもんだ」

女「まぁまぁ。そんな怒らないでもいいでしょ? 悪気があったんじゃないんだし」

男「いや、むしろ悪意しか見当たらねーぞ?」

女「あ、あはは〜………そうだよね」

男「なぁ、本当はどんな話してたんだ? こそこそ小声で話してるのは分かってたんだけど全然聞こえなかったし」

女「それは秘密! 男には絶対に言えないよ!」

男「そう言われると尚更気になるだろ。ほら、怒んないからお兄さんに教えなさい」

女「だ〜め! これは墓場まで持って行くもん」

男「そこまでかよ………」

男は、はぁっと息を吐いてションボリしちゃった。す、少し可哀想だけどこれは絶対に言えないもん……!

女「そ、それよりも! 今年の合宿! 男も来るでしょ?」

男「ん? もちろん行く。そういや、何処に行くのかまだ決まってないのか?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/31(水) 22:02:02.57 ID:lpRgHmCKo<>

女「え〜っとね、今のところ男の言ってた通り山にキャンプの方向で話が進んでるかな。いいでしょ?」

男「もちろんだ。キャンプって事はテントで寝泊まりするやつ?」

女「あ、どうなんだろ? 後で電話するよ」

男「頼む。ドラム缶風呂とかあったりするのかな」

女「いや、流石にそれは無いでしょ? それだとサバイバル生活になっちゃうよ」

男「あ、いいなサバイバル生活! 俺もさ一度は銛で取ったど〜! とかやって見たいし」

女「だから今年行くのは山! せいぜい毒キノコ食べて病院行きが関の山だってば」

男「縁起でも無いこと言わないでくれよ……」

そんなたわいの無い話をしていたらいつもの曲がり角に着いちゃった

男「それじゃな。合宿、楽しみにしてるぜ」

女「うん! 後で電話するね!」

手をぶんぶん振って笑顔で男と別れる。よし! 早く家に帰ってお父さんに聞かなくちゃ!


ーーその日の夜ーー


女「ふぁ〜あ………」

ご飯も食べてお風呂にも入って……ぽかぽかいい気分だよぉ…………

あとはふっかふかの布団に入って寝るだけ! 明日から学校もない! 幸せ〜!!

そんな時、携帯がブルブル震えてるのを確認! えっと……女友ちゃんだ!
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 22:03:19.62 ID:lpRgHmCKo<>

女「もしもし〜?」

女友『あ、もしもし? 良かったぁ〜起きてて』

女「もう眠る所だったんだけどね。どうしたの? なにか用事でもあるの?」

女友『もちろんお昼の続き! 女ちゃんの告白を応援し隊♪』

女「え、えぇええっ!? あれ本気で聞いて来てたの!?」

女友『もちろん! 私はいつでも本気だって! で? いつ? どんなシチュで?!』

女「そ、そんな事急に聞かれても………」

女友『もたもたしてたら盗られちゃうよ! 男君って結構優しいし顔も悪くないでしょ? ふとしたきっかけでどうにかなっちゃうかもしれないよ?』

女「え? え?」

女友『例えば委員長。あの娘凄い堅物でしょ?』

女「委員長さん? うん、すごく真面目でいい人だよね。でもちょっと怖い雰囲気だけど」

女友『ところがこの前! なんと委員長が笑ったんだよ! 誰にか分かる? それがなんと………』

女「…………ごくり」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 22:04:46.24 ID:lpRgHmCKo<>

女友『男君にだよ! 私達の班が係りで廊下の掃除をしてた時に!』

女「本当に!? あの委員長さんが!?」

女友『うん。男君って相手によって話題のレベルを変えられるでしょ? だから委員長みたいな真面目さんとも楽しく会話出来ちゃうの』

女友『男同士では下ネタも言ってるし。さらにこの前なんかクラスの腐女子ちゃんとBL談議交わしてたよ?』

女「し、下ネタは知ってるよ……昼に女友ちゃん言ってたしさ………それと、びーえるってなに?」

女友『いやいや! 昼のあれは下ネタではないって! それと女ちゃんにはBLは早すぎたか………』

女「え? なに? 最後の方聞こえなかったよ?」

女友『ううん、なんでもない。それよりもさどうするの? 本当に男君が盗られちゃうよ』

女「うん。それはやだなぁ……どうしたらいいと思う?」

女友『だから夏休み中に告白するの! 今度の合宿なんかいい機会じゃない!』

女「え………?」

女友『え、じゃない! いい? 絶対に告白してくる事、失敗は許しません』

女「そんなっ…無理だよ! ま、まだ高校生なんだし……」

女友『ちが〜う! もう、高校生なんだってば。くぅ〜 私が付いて行けたなら手助けできるのにぃ〜!』

女「え? じゃあ来る?」

女友『………………へ?』 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/31(水) 22:06:44.84 ID:lpRgHmCKo<>

ーー五分後ーー


女「うん、分かった。お父さんに言っとくね。またね〜」

女「ふぅ………」


男を盗られちゃう、か………


ふふっ、そんな事あるはずないのに


男が私から離れて行く事なんてあり得ないよ?



たとえ私から離れて行っちゃったとしても、また取り返せばいいだけ




だよね? 私の男を盗った………私の一番の親友だった………………








幼馴染ちゃん♪ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/10/31(水) 22:07:37.27 ID:lpRgHmCKo<>
以上です

山でキャンプ以外にやる事ってなんだ? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/10/31(水) 22:14:07.30 ID:3rIgi5mO0<> 乙、
これからも期待します <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)<>sage<>2012/10/31(水) 22:44:15.94 ID:DUxSS9FAO<> 乙です! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 21:48:19.13 ID:G9GNuyaio<>

久々の投下

待ってた人がいるかは分からないけど、お待たせしました <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 21:48:56.48 ID:G9GNuyaio<>

ーー合宿前日ーー


男母「へぇ、結局山に決まったのね」

男父「ほぅ、山か。山はいいぞ! なにせ虫捕りが出来る!」

男「いや、虫捕りなんか子供の遊びじゃん」

男父「カブトやクワガタを持ち帰れば高く売れるぞ!」

妹「考え方が大人だ! でもお兄ちゃんはそんな邪な目論見なんてないの!」

男「当たり前だ。大体、行く山にカブトとかがいるかも分からないし」

男母「蚊ばっかりだと思うから、少なくとも虫除けは持って行きなさい」

男「ありがとう。でも女が蚊取り線香持ってくるらしいから」

妹「いつもながら手回しがいいね。さすがだよ女ちゃん」

男「あ、でも男友とかには言っておいた方がいいかな。電話してくる」

妹「え? 誰それ?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 21:50:43.71 ID:G9GNuyaio<>

男「今度の合宿に急遽参加することになった学校の友達。全員で4人来る」

妹「ちょ、ちょっと!? そんなの聞いてないよ!?」

男「今言ったからな。なにか不都合があるか?」

妹「ありまくりだって!! ちょっと道具整理し直して来る」

タタタタッ

男「あ、お〜い! 別にいいって……もう行っちゃったか」

男父「なんだなんだ? 人数が少し増える位で」

男母「ふふふっ、服を選び直しに行ったのよ。大好きなお兄ちゃんに恥をかかせたくないから」

男「恥って……どうせ山に行ったら服なんて気にする事ないのに」

男母「行きと帰りだけでも綺麗な服装をして行きたいのよ。まだまだ女心が分かってないわね」

男父「ふむ……我が息子よ。そこまで妹に好かれるなんて、どんな小細工したんだ?」

男「小細工って…表現方法に悪意がありすぎるだろ……… 別に自分だって嫌われちゃいないだろ?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 21:52:08.72 ID:G9GNuyaio<>

男父「俺はな、いままで妹に『大きくなったらパパと結婚するぅ〜♡』と言われた事すらないんだぞ! その気持ちがお前に分かるか!?」

男「うん。取り敢えずキモいな」

男母「ええ、キモいわね」

男父「ふーんだっ! キモいってのは気持ちいいの略だもんね! 気にしないからな!」

男「小学生かよ……」

男母「ひとまずコイツは放って置きましょう。合宿では妹をお願いね、お兄ちゃん♪」

男「分かってるよ。女父さんや女母さんにもよろしく言っておくから」

男母「うん。任せたわよ」


ドタドタドタドタ!!


妹「お母さん! 私の服がない!!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 21:54:21.92 ID:G9GNuyaio<>

男母「あらあら、いま洗濯中だから。もう少し待ってて」

妹「もぅっ! 何で洗濯なんてしてるのッ!!」

男母「何でって、妹が洗濯籠に出したからよ?」

妹「うぅ〜 早くしてよね!」

男母「私に言ってもしょうがないわよ。まだかかるから待ってなさい」

妹「嫌だ! もっと早くして!」

男父「こら妹。そんな事を言っても仕方ないだろ!」

妹「うるさい! お父さんのバカ!!」

男父「ば、バカ………そうか、俺はバカなのかぁ…………」

男母「ねぇ、何とか言って頂戴」ボソッ

男(またかよ。しゃあないなぁ……)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 21:58:03.11 ID:G9GNuyaio<>

男「妹、いい加減にしろよ」

妹「お、お兄ちゃん……その…」

男「待てば自動的に終わるんだから待ってればいいじゃんか。母さんや父さんに当たっても仕方ないだろ?」

妹「でも明日までに乾かなかったら………」

男「それとこれとは別問題だ。言い訳はしない!」

妹「う、うん………ごめんなさい」

男「よし、いい子だな。これからは気を付けるんだぞ、分かったな?」

妹「うん!」

男「それじゃあ洗濯が終わるまで宿題でもやろうぜ。行くぞ妹」

妹「あ、待ってよお兄ちゃん!」

男母「頑張ってらっしゃーい♪ やっぱりお兄ちゃんは頼りになるわねぇ」


男父「」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 21:58:47.52 ID:G9GNuyaio<>

ーー合宿当日ーー


男「と、言うわけで右から男友、DQN、女友、ギャルです」

女父「………………………………………」

男友「よ、よろしくお願いします。女さんとは学校で仲良くさせて頂いてまして……」

女友「わ、私もっ! その……一番最初に声をかけて頂いて……あの…」

DQN「どう言う事だよこのオッサン………まるで極道じゃねーか」ボソッ

ギャル「お、女! じゃなくて女さん! なにか私たち、失礼な事をやってしまいましたですか?」

女「え? 全然そんな事ないよ。それどころかお父さん喜んでるよ?」



「「「「うそっ!! これでっ!?」」」」



男「おーい、それが今日最大の無礼に当たってるぞ。気持ちは分かるけど」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:01:22.93 ID:G9GNuyaio<>

女「娘のお友達がいきなり4人来ても、なに言ったらいいのか分からないだけだと思うよ?」

男「あんまり喋らない寡黙な人だけど、とてもいい人だって事は俺が保証する」

女父「………女、お前は荷物運びを手伝え。それと男君は友人をバスまで案内してくれ」

女「ちょっと!? それ普通は男の仕事でしょ!? ちょっと待ってよお父さんってば!!」

タタタタッ

ギャル「ね、ねぇ……大丈夫なの? やっぱり怒ってなかった?」

男「いや、あれは照れてるんだよ。女父さんはそういう人だ。さ、行くぞ」

少しからかい過ぎたかな? 女父さんも相変わらず難儀な性格してるぜ……


女友「すっごーいっ! なにこれ!? 大型バスじゃない!」

DQN「こりゃ凄いな。何かのツアーに申し込んだ訳でもないんだろ?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:03:26.07 ID:G9GNuyaio<>

男「キャンプ場は手配したけど、このバスはただレンタルしただけだ。運転手は女父さん」

女友「女父さんが運転するの!? 凄いじゃない!」

ギャル「万能なオッサンて本当に存在するんだなぁ………」

男友「おお! バスの横に荷物入れる所が空いてる。修学旅行を思い出すぜオイッ!」

男「はいはい、少しクールダウンしとけ。あ、女母さん。こんにちは」

女母「あらこんにちは。そちらがお友達の皆さん?」

女友「はい、女友といいます。今日からよろしくお願いします」

DQN「急に押しかけて申し訳ありません。できる事がありましたら何でもお手伝いさせて下さい」

ギャル「うわぁ、DQNが敬語使ってるよ。プププ、似合わねぇ」

男友「」

男「おい、どうした? そんな惚けた顔してよ?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:04:51.29 ID:G9GNuyaio<>

男友「なんでこの人から産まれた女が、あんなまな板になったんだろうな」

男「このバカッ!」

男友「あ痛っ!」


ふざけんなよコイツは! なに友達の母親をそんな目で見てんだ!


DQN「女母さん、荷物入れは俺と男友でやります。ほら来い男友!」

男友「へいへい。………ちょっと待て、男はいいのかよ?」

DQN「俺達は招かれてる立場だろうが! 男は習ってるんだからいいんだよ!」

男「悪いな。俺は全員をこっちに誘導してくる」

女友「誘導?」




ーー15分後ーー


男「よーし! 全員来たな! ウサギさんチームはこっちだ! タヌキさんチームとコアラさんチームはここで待っててくれ!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:06:24.75 ID:G9GNuyaio<>

男「くぉらあ!! 勝手に移動するなぁ!! 待ってろっての!!」

ギャル「うわっスゲー子供の数」

女友「凄いね! 20人くらいいるんじゃない?」

男「今回の参加人数は小学生が15人、中高生は5人、その親御さんが8人、その他が12人だ」

因みに中学生3人、高校生は2人全員女の子だ。この2人もこれなら退屈はしないだろう


ギャル「でもやっぱり子供って可愛いよな。キャンプで面倒見てもいい?」

男「もちろんだ。えーっと、女友はどうだ?」

女友「うん、大丈夫」

男「サンキュー。っと、そうだ」


ふと思い出してバスに駆け寄っていく。これから2人には頑張って貰わんとな


男「おーい。今から沢山荷物が来るからどんどん入れて行ってくれ。頼んだぞ」

DQN「任せろ! オラッ、男友も気合入れろ!」

男友「ゼーハー…ゼーハー……」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:08:38.43 ID:G9GNuyaio<>

男「あ、あと子供が多いからよ。笑顔は忘れないでくれ。言い辛いけど特にDQNはよろしく頼む」

DQN「わあったよ! にぱ〜♪ どうだ?」

男友「子供が泣くぞそんな顔見たら。子供どころか大人も泣くぞ………いや、吐くな」

DQN「うぐっ……自覚してたけどやっぱりか………」


こっちは任せておこう

それよりも………妹はまだ来ないのか?


ギャル「あ、男〜 一応全員に挨拶しといたかんね。ヨロシクゥ〜! って感じで」

女友「はいはい嘘嘘。凄く丁寧にドモリながら挨拶してたからね、ギャルちゃん」

ギャル「なっ……ドモッてなんかねーよ! 別に緊張なんてしてねーからな!」

女友「はいはい。ギャルちゃんは凄いもんね〜」

ギャル「おちょくってんのかコラッ!」

男「おい、子供たちが怯えるから荒っぽい言葉使うなよ」

ギャル「あ、ごめんなさい………」

女友「おぉ〜♪ ここまでしおらしいギャルちゃんなんて初めて見た! この旅は楽しいものになりそうだよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:10:52.41 ID:G9GNuyaio<>

ギャル「うるさい! ……ですよ」

無理するな、ギャル……


タタタタッ


男「おっ、来たな!」

妹「お待たせ〜♪ やっと服が乾いたよ」

男「おぉ、似合ってる似合ってる。いつもの三倍増しで可愛いぞ」

妹「本当? んふふ、頑張って乾かした甲斐があった」

女友「え? 誰、この超絶美人!?」

ギャル「うわぁ…………なにコレ人間? すっごく綺麗………」

男「ああ、そうだ。おい、この2人に挨拶しな。俺の学校の友達だ」

妹「え? あ、うん。初めまして、お兄ちゃんがいつもお世話に……」

男「兄」ボソッ

妹「あ、そうだった。兄がいつもお世話になってます。兄の兄妹の妹といいます」

女友「妹さん!? 失礼ですがお歳は……」

妹「いま中学2年です」

ギャル「中学2年だぁ!? 行く末が恐ろしい………」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:12:32.25 ID:G9GNuyaio<>

女友「私も結構プロポーションに自信あったのに……なにこのボイン娘ちゃん!!」

男「おいやめろ! 妹にいらん事を吹き込むな!!」

ギャル「私なんて太刀打ちすら出来ねーよ………なんだよこの驚異的な胸囲は!! 女なんか対峙した瞬間消し炭になるんじゃね?」

男「だからやめろつってんだろ!」

女友「ねぇ、胸のサイズなに?」

妹「え? えっと………たしかこの前計った時はEとFの中間ーーー」

男「よし妹! とっととバスに行って荷物をおいて来なさい。今すぐにほら今すぐに行って来い!」

妹「ちょ、ちょっとお兄ちゃん!? 押さないでってば」

男「ギャルと女友はバスに乗り込んでろ! これ座席表だ!」

女友「あ、ありがと」


叩きつけるように座席表を渡して妹と共にバスの横へと向かう



ーーバス前ーー



男友「おい誰だその麗しいお嬢さんは答えないと俺はお前を許さないああ絶対に許さないむしろ今から殴らせろ」


また厄介なのが……… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:13:44.71 ID:G9GNuyaio<>

男「妹だよ。ほら挨拶しな」

妹「妹です。兄がいつもお世話になってます」

男友「HAHAHA☆ 男の親友の男友と申します。今日は急に合宿をご一緒することになってね☆ よろしく頼むよ」

妹「あ、はい! お願いします」

こいつ………握手しやがって

男「ほら、妹は早く荷物を中に入れろ」

男友「いえいえ、そんな力仕事は僕がやりますよ! さぁ、お荷物を渡して下さい」

妹「え、いいんですか? ありがとうございます」


こ、コイツ………下心丸見え過ぎるだろ


男友「おぉ、これは重いですね。さぞお疲れではなかったでしょうか?」

妹「いえ、普段合気道で筋トレとかしてますから」

男友「そうでしたか。ですがお嬢さんのような麗しい方には筋トレなど不似合いではないかとーー」


この野郎! いい加減にーーー


ドドドドドッ!

ん? なんだこの音? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:15:03.54 ID:G9GNuyaio<>

DQN「さっきから黙って聞いてりゃ気持ち悪いんだよテメェ!!」

男友「ぐおわあぁああぁああッッッ!!!」

DQNのヤクザキックが男友のケツに炸裂!! ケツを抑えて無様にのたうちまわってるよ〜 プププ傑作

DQN「ったくよぉ。…………………あ」

妹「」


最悪のタイミングで目が合っちまったなこの2人


男「あぁ〜………妹。こいつは俺の友達のDQNだ。悪いやつじゃない」

DQN「その、どうも……DQNです」

妹「ひっ!」

男「お、おい! 引っ付くな!」


俺の後ろに隠れて怯える妹。DQNは青い顔してる <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:16:10.10 ID:G9GNuyaio<>

男「いや、まぁ妹。お前はバスに乗って来い。女もそろそろキャンプ用品持って来るから」

妹「う、うん………分かった」


タタタタッ


DQN「………………………」

男「…………………………」

男友「俺の……ケツがぁ…………割れたよぉ………」

DQN「す、済まなかった! ついいつものノリで! 妹さんを怯えさせるつもりはなかったんだ!!」

男「いや、まぁ……別に平気だろ。このキャンプ中にイメージアップすればいいだけだし」

男友「俺の……桃尻がぁ………モーゼによって真っ二つにぃ………」

男「それよりも一ついいか?」

DQN「?」

男「グッジョブだ!!」



恐らくこの時の俺の表情は、今日一番の笑顔だったに違いない

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>saga<>2012/11/10(土) 22:16:59.89 ID:G9GNuyaio<>
投下終わり

やっとキャラのイメージが固まって来たかな? <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)<>sage<>2012/11/10(土) 22:21:00.98 ID:Am/brqA4o<> 乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2012/12/25(火) 06:18:10.09 ID:jThEYVcIO<> 続きは <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/01/02(水) 00:45:58.65 ID:S44TvJS1o<> はよはよはよはよはよはわはわわわわわわ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/01/02(水) 14:32:29.29 ID:CPmZa3OCo<> 年明けちゃったよ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<><>2013/01/11(金) 01:43:40.59 ID:ss3ojWBeo<> まだー???? <>