>>1です<>saga<>2012/10/11(木) 15:56:51.05 ID:+c7Cy6aDO<>これは、とある魔術の禁書目録と仮面ライダーのクロスオーバーSSです。
オリジナルの仮面ライダーのみ登場しますのでお気をつけ下さい。
修正前のスレッド
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1345636597/l20#foot
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1349938610
<>とある不幸な戦士! 上条「仮面ライダー幻想!!」【修正版】
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 15:58:42.17 ID:+c7Cy6aDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第1話
「漆黒の仮面」
――学校帰りの夕方
上条当麻は愛自転車に乗り、スーパーへ到着。
上条「特売品GET〜♪今日は幸せだぁ」
そして不幸な事も無く、特売の品(卵とモヤシとセロリ)が入ったエコバッグを前カゴに入れ、帰宅中の事…
初春「ちょっ離して下さい!」
佐天「痛っ髪引っ張らないで」
上条は、二人の中学生の少女が3人組の"スキルアウト"の少年に路地裏へ強引に連れてかれるのを目撃したのだ!
上条「クッ…またかよ! スキルアウト!」
上条「……二人じゃ連れて逃げるのは無理か」ナラバ!
上条はその場に自転車を置き、近くの廃ビルに向かった。 <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:00:14.90 ID:+c7Cy6aDO<>
――
上条「よし! 此処なら変身してもバレないだろ」ウン
そして、夕日の明かりすら差し込まない ビルのフロアの中央で…
上条「…」バッ!
勢いよく右手を前に突きだした!
そして右手を力強く握り、猛る心を言葉に変え、叫ぶ!!
上条「幻想変身!」
すると、掛け声と共に上条の右手から"黒い影"が飛び出した
_________
※説明しよう
上条当麻はとある不幸な事故により、カエル顔の医者の手術を受け、開発したベルトを体内に埋め込んだ。
改造手術の結果…生まれた頃から体内に眠る"幻想殺し"(イマジンブレイカー)の力を解放する事が出来る様になったのだ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そして、"黒い影"は上条の全身を包みこみ…
上条「ごっっがぁぁぁ!」
『漆黒の駆動鎧』へと姿を変えた!!
????「……行くぞ!」
―――
――
― <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:02:20.69 ID:+c7Cy6aDO<>
〜とある路地裏〜
スキルアウトA「さっさと歩けぇ!」
初春「私達を何処に連れて行くつもりですか!」
スキルアウトB「"ビッグスパイダー"のアジトだよぉ。お前等は、"黒妻"様の奴隷になるんだよぉ」イヒヒ
スキルアウトC「"黒妻"様が飽きたら解放して貰えるらしいから、それまで我慢するんだなぁ」ウヒヒ
佐天「イヤぁ! 離して!助けて誰かぁ!」
ボゴォン!!
佐・初・スキルアウト「!!?」
突然、右側のビルの50メートル先に横穴が開いた!
「そこまでだ!スキルアウト!!」
スキルアウトA・B・C「「「!? 誰だテメェわぁ!」」」
スキルアウト達の前に現れたのは…
ツンツンに尖った黒い仮面を被り…
黒い駆動鎧を着た…
漆黒のヒーロー <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:03:51.81 ID:+c7Cy6aDO<>
――
????「あ〜名前か? 最近、噂になってる『仮面ライダー幻想』って知ってるか?」
スキルアウトC「知らねぇよ! この変j」
ドッ
言い終わる前に、初春の隣に居たスキルアウトCが倒れた。
「そうか…なら覚えとけスキルアウト」
そして、倒れたスキルアウトCの隣には…
幻想「俺がその、仮面ライダー幻想だ」
漆黒のヒーロー、仮面ライダー幻想が立っていた! <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:05:07.11 ID:+c7Cy6aDO<>
――
スキルアウトB「!? テメェ、調子乗ってんじゃねえぞぉ!」
スキルアウトBは、佐天を後ろへ突き飛ばすと。ズボンからナイフを取り出し、刃を仮面ライダー幻想に向け、突撃する!
…が、しかし
ガギン!
スキルアウトB「へぇ?」ギギギ
突き刺したハズのナイフの刃は、漆黒の駆動鎧に阻まれ、動きを止めた
スキルアウトB「!!っヒィィ」
幻想「悪いな…ちょっと寝てろ」
ドッ
仮面ライダー幻想が、後ずさりするスキルアウトBの腹に右拳を軽く突き立てると…
スキルアウトB「ぐ……ぇ…」
スキルアウトBは…口から泡を吹きながら、糸が切れた人形の様に地面に倒れた。
幻想「……後は、お前一人だなスキルアウト!」 <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:07:02.90 ID:+c7Cy6aDO<>
――
スキルアウトA「おっとぉ! これ以上近付くなぁ、コイツの命がどうなっても良いのかぁ?」ニヤニヤ
スキルアウトAは、佐天の後ろに回り、首にナイフを突き付ける。
佐天「ひぃ!」
初春「佐天さん!!」
スキルアウトA「動くなよぉ、動けばコイツの命はn…」
幻想「トーマス!!」ピピ
佐天「?」
初春「へ?」
スキルアウトA「トーマス??…急に何叫んでやがる? てめぇ…今の状況が分かってんのかぁ!!」
幻想「あぁ、スマン…分かってる分かってる、動かないっての。…で、他にお前の望みは?」
スキルアウトA「ククク……まずは、そのスーツを脱いで貰おうかぁ」ニヤリ
幻想 「えっ?」
スキルアウト「えっ?」
初春 「えっ?」/// <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:08:34.24 ID:+c7Cy6aDO<>
――
幻想「そう来たか…でも、この"駆動鎧"脱げないんだよなぁ…」ポリポリ
スキルアウトA「?…じゃあ、どうすりゃあ脱げんだよ?」エー
ミツケターゴシュジンキコキコ
幻想「変身解除すれば大丈夫」ウン
スキルアウトA「…じゃあさっさと変身解除しろよ…って何だ?」ウシロウルセェ…
キコキコキコキコ
ゴス!!
…とスキルアウトAに黒い自転車が突撃した…… <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:10:08.34 ID:+c7Cy6aDO<>
スキルアウトA「ぐぇ!!!」
スキルアウトAがぶつかった衝撃で、佐天の拘束が緩んだ。
幻想「ナイストーマス! 長髪の女の子! その場でしゃがめ!!」※カシン!!
__________
※説明しよう
幻想の腰に付いてるベルトの右レバーを1度叩く事により、ベルトが制御する"幻想殺し"の力が増幅し右拳に集まるのだ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
佐天「はい!」
佐天が拘束をかい潜り、その場でしゃがむと、スキルアウトAが体制を立て直し…
スキルアウトA「こ…の餓鬼!」
幻想「!? いいぜ、お前がまだ、その子を傷つけようとしてんのなら!」OK!イマジンブレイク
佐天に目掛けて、思い切りナイフを振り下ろす!
スキルアウトA「死ネェェェ!」
佐天「!!」
その時、仮面ライダーの身体が音速で移動し、スキルアウトAとの距離を一瞬で詰めた
スキルアウトA「なっ!!!」
幻想「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!」
轟!!と唸る右拳がナイフが刺さるよりも速く、スキルアウトAの顔面に突き刺さった!
スキルアウトA「グェェェェェェェェ!!!」
スキルアウトAはノーバウンドで数メートル吹き飛び。
┣"ォン!!
もの凄い速度でコンクリートの壁に激突し…
スキルアウトA「」ガク
……気絶?した
幻想「……みね打ちだ」ウン <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:11:41.34 ID:+c7Cy6aDO<>
――
幻想「フゥ…これで全員か……っと怪我は無いか?」
幻想は佐天に右手を差し出す
佐天「あっ…ありがとうござい…ます」///
佐天は差し出された手を掴み、起き上がると…
初春「佐天さぁぁん」ダキツキ
佐天「おふっ! 大丈夫 大丈夫 怪我は無いよ、初春」ヨシヨシ
幻想「後は…スキルアウトの処理か、スマン! 警備員に連絡頼めるか?」
初春「ふぇ? もう連絡はしていますよ。……後、貴方も風紀委員の事務所に来て貰えませんか?」
幻想「……」マジ?
初春「……」ハイ
幻想「……」
幻想「トーマス!(自転車)」
佐・初「!?」ビクゥ
掛け声と共に、黒い自転車が起き上がると。仮面ライダー幻想は優雅にトーマス(自転車)に跨がる!
幻想「サラバダー」轟!
そして漆黒のヒーローは、物凄いスピードで去っていった。
佐天「……逃げたね」
初春「……はい」
―――
――
― <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:12:52.38 ID:+c7Cy6aDO<>
――
その後
誰も居ない廃ビルに飛び込み、変身を解除…
さて帰ろうと自転車に跨がった…その瞬間! 上条はある事に気付いた!
上条「アレ? 特売品は?マイエコバッグが前カゴに入ってない…」ハッ!
そう、トーマスがスキルアウトAにぶつかった時にエコバッグが前カゴから落ちたのだ!
上条「ソンナァフコウダァ」orz
不幸に負けるな仮面ライダー幻想!
学園都市の平和をくじけず守るのだ!
戦え仮面ライダー幻想!!
ED〜♪ <>
第1話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:14:06.81 ID:+c7Cy6aDO<> 次回予告
とあるファミレスにて、女子中学生二人が世間話!
そこには、かつて仮面ライダー幻想に助けられた少女がいた!!
仮面ライダー幻想に会いたいと切に願う少女の為に、常盤台のLEVEL5が立ち上がる!
そして、平和な公園で休憩する上条当麻に、思いがけない悲劇が巻き起こる!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第2話
「またも不幸の予感!恐怖ビリビリ女」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:19:57.49 ID:+c7Cy6aDO<> 第1話投下終了です。
続けて、第2話と第3話も投下させて頂きます。
因みに、仮面ライダー幻想のイメージは、仮面ライダーwに出てくる。
仮面ライダージョーカーにツンツン頭の仮面、そして腰のベルトに左右にレバーが付いてます。 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:21:57.17 ID:+c7Cy6aDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第2話
「またも不幸の予感!恐怖ビリビリ女」
〜第7学区〜
〜とあるファミレス〜
日が良くあたる窓際の席…そこでは、常盤台中学の女の子と柵川中学の女の子が談笑していた。
佐天「御坂さ〜ん、聞いて下さいよ」
御坂「なに? 佐天さん」
佐天「この前、学校帰りに初春と『学園都市!甘味ツアーランキング』第3位の喫茶店『電撃姫』に在る。"どる〜ん"を食べに行った帰りなんですけど…」
御坂「…」
佐天「御坂さん?」ハテ?
御坂「…なんでも無いわ…続けて?」ニッコリ
佐天「? じゃあ、続けますね。その帰り道で…」
―――
――
― <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:23:10.05 ID:+c7Cy6aDO<> __________
※佐天回想
初春「もう! なんで佐天さんはスキあらば、いっっつも人のスカートをめくるんですかぁ!」ムキー
佐天「ゴメンゴメン、反省してるって。次は予告してやるから許してよ、初春ぅ」テヘペロ
初春「ムカ! 全く反省してないじゃ無いですかぁ!」
佐天「初春がマジギレした〜」ワァーニヤニヤ
初春「今日と言う今日は許しません! 風紀委員として制裁を〜」ポコポコ
佐天「ゴメンってばぁ初h」
ドン!
佐天「っと。すみません」
スキルアウトB「痛ってぇなぁ 何処見て歩いてんだぁ!」
佐天の目の前には、如何にもな格好の三人組が立っていた。 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:24:29.10 ID:+c7Cy6aDO<>
――
佐天「!! 前見てなくて…不注意でした! ぶつかってしまって本当にゴメンなさい」
佐天は、スキルアウト達に深々と頭を下げた。
初春「さ…佐天さん」
スキルアウトA「……まぁまぁ、反省してる見たいだしなぁ 許してやれよぉ」ニヤニヤ
スキルアウトB「……しょうがねぇなぁ」イヒヒ
佐天「本当ですか!」ヨカッタァ
佐天が安心し、顔を上げた
その時!!
スキルアウトB「ちょっと、そこまで付き合ってくれたら許してやるよっ! とぉ」
ぐい!
佐天「っ痛」
スキルアウトBが佐天の髪を掴み、近くの路地裏に連れて行く。
初春「佐天さん! っ痛」
スキルアウトC「お前も来るんだよぉ! お花ちゃん」ウヒヒ
初春はスキルアウトCに腕を掴まれ、強引に引っ張られる
初春「ちょっ離して下さい!」
佐天「痛っ髪引っ張らないで!」
スキルアウトA「黙って歩けぇ」ニヤニヤ
―――
――
―
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
※回想終わり <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:25:49.03 ID:+c7Cy6aDO<>
――
佐天「…と言う事がありまして」
御坂「ハァ!? なにそれ! 佐天さん達、そいつらに何されたの!?」
佐天「いえいえ…その後、何か黒い"駆動鎧"(パワードスーツ)を着た人に助けて貰いました〜」タハハ
御坂「黒い駆動鎧? "警備員"(アンチスキル)の人なの?」
佐天「いいえ、警備員でも無ければ"風紀委員"(ジャッジメント)でも無いそうです! その正体は!!」フンフン
御坂「分かった、変人だ!」
佐天「ムカ!…ヒーローですよ御坂さん!! 最近、噂になってる"仮面ライダー幻想"(イマジン)!!」
御坂「かめんらいだぁいまじん?」ハテ?
佐天「はい! 大体、夕方から夜にかけて現れる正義の味方なんです!」ムン!
御坂「エー…なに、その中途半端な時間帯限定ヒーロー」
佐天「まぁ、学園都市のアレチャン(アレイスターチャンネル)の住人や、初春たち風紀委員の推測では、学生ではないかと言われてるそうです」ウンウン <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:27:09.07 ID:+c7Cy6aDO<>
――
御坂「ふ〜ん」ポテトモグモグ
佐天「(リアクションウスッ!…よ〜し!) 御坂さ〜ん、お願いがあるんですけどぉ…」モジモジ
御坂「なに、佐天さん?」
佐天「私と仮面ライダー幻想を捜しに行きませんかっ!?」ツクエバン!
御坂「ふぇ!?」ビクゥ
佐天「あの漆黒のヒーローに、もう1度会ってお礼が言いたいんです! そして出来れば正体も知りたぁい」キラキラ
御坂「…」フム
佐天「御坂さん?」
御坂「ん〜捜すのは良いんだけど、その仮面ライダーの特徴はそれだけ? 黒い駆動鎧ってだけなの?」
佐天「えっと特徴は…黒いツンツン頭の仮面に黒い駆動鎧」
御坂「…」フンフン
佐天「黒い自転車に乗ってて…あっ名前つけてましたね。確か『トーマス』だったかな?」
御坂「?」ンン?クロイジテンシャ?
佐天「後、所帯じみてて…現場にエコバッグが落ちてました。中身は卵とモヤシとセロリが入ってましたね」ゲンバニイタンデシッテルンデス!
御坂「!!」ソウイエバアイツ!? <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:28:22.35 ID:+c7Cy6aDO<>
――
佐天「後、アレチャン情報によると、口癖が『不幸だ〜』だそうです!」
御坂「(あっうん確信した…間違い無く"アイツ"だわ)」トオイメ
佐天「御坂さん? 聞いてます?」
御坂「うっうん! 聞いてた聞いてたぁ」アセアセ
佐天「? じゃあ早速、1番出現率の高い"第7学区"を手分けして捜しましょうか!」タチアガル
御坂「…うん、了解。佐天さんも"それっぽい奴"見つけたら直ぐに携帯で知らせて」タチアガル
佐天「はい!」
佐天と御坂は会計を済ませ、二手に別れた。
御坂「さて…と、まずは、いつもの公園に行きますか」ウン
―――
――
― <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:29:46.39 ID:+c7Cy6aDO<>
〜とある公園〜
御坂「さて…私の考えが当たってるなら、"あの馬鹿"な訳だけど…」テクテク
御坂「"アイツ"の事だし素直にハイそうですっ、て訳にはいかないわよねぇ〜……って!?」
御坂の100m先に…とあるツンツン頭の少年が…
御坂「(見つけた!)」ニヤリ
缶ジュースを左手に持ちながら、ベンチで頭を抱えていた。
※視点変更※
御坂→上条
〜とある公園のベンチ〜
上条当麻は不幸である。
2日前、スキルアウト共にからまれてた女の子を助けた時にマイエコバックと特売品を無くすし…
昨日は、スキルアウト共にからまれてた少年に
『自転車とかダッセェ(笑)』プススー
と馬鹿にされ…
※スキルアウト撃退後、少年には幻想ゲンコツをプレゼントしました
つい先程、相棒(トーマス)の後輪がパンクして…
上条「俺が何をしたってんだ…」フコウダ
休憩がてら買ったジュース(ザクロコーラ)は、プルタブを開けると勢いよく泡が噴き出し、殆ど無くなった <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:31:39.44 ID:+c7Cy6aDO<>
――
そんな不幸もあり、右手にジュースの缶々を持ちながら、ベンチで頭を抱えて居ると…
「おっす」
上条「ん?」
肩にかからない程度の短めの茶髪に、常盤台中学の制服を着た女の子…
御坂「アンタ……なんでそんなに落ち込んでんのよ?」
天下無敵のLEVEL5。超電磁砲(レールガン)の御坂美琴が現れた。
上条「よぉ…ビr御坂」
御坂「どうしたの? 元気無いじゃない?」ビrミサカ?
上条「ん〜ちょっと自転車がパンクしてさ…」
御坂「……ふ〜ん。隣、座っていい?」
上条「ああ」ミギニヨケル
御坂「アリガト……ちょろっと、アンタに聞きたい事があるんだけど?」
上条「ん? なんだ?聞きたい事って」
御坂「アンタさ、最近噂の仮面ライダー幻想って知ってる?」
上条「へ?」 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:32:50.28 ID:+c7Cy6aDO<>
――
御坂「なんでもさぁ」ニヤニヤ
上条「…」
御坂「黒いツンツンの仮面に黒い駆動鎧で〜」ニヤニヤ
上条「……」
御坂「エコバッグを持ち歩てて〜」
上条「………」
御坂「く ろ い! 自転車乗ってるそうよん」チラ
上条「……ふ〜ん」
御坂「しかも自転車にさぁ…名前つけてるんだってぇ!」プークスス
上条「」ビキ
御坂「確か名前は…」ニヤニヤ
上条「…」
御坂「当麻ス! じゃなかったトーマスだってe」
グシャア!!
御坂「!!」ビクゥ
上条「ん? なんでもないぞ? ザクロコーラの缶々を握り潰しただけだ」ニッコリ
御坂「…」 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:34:11.39 ID:+c7Cy6aDO<>
――
上条「で? 続きは?」ニッコリ
御坂「コイツ……えっと、確か口癖が〜」
上条「…」
御坂「不幸だ」チラ
上条「」ビク
御坂「だってぇ」ニヤニヤ
上条「…」
御坂「誰かさんが、い!つ!も! 呪文の様に言ってたんだけどなぁ」チラッチラッ
上条「……ふぅん。俺に良く似た奴って居るんだなぁ」シラー
御坂「(やっぱりそう返して来たか)」…ナラバ
御坂「本当に知らないの?」
上条「悪ぃ…今、初めて耳にした」
御坂「ふ〜ん……そっかぁ。…ねぇ、話しは変わるんだけどさ。ちょろっとだけ、その格好良〜い自転車見せてくんない?」
上条「!?」ナヌ!? <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:35:24.30 ID:+c7Cy6aDO<>
――
御坂「…」ウットリ
上条「そっそんなに格好良いか!?」
御坂「ええ!」タチアガル!
御坂「その輝かしく、アンタの雰囲気に合った。そのブラックカラー!」
上条「!?」
御坂「更に赤色のタレ目気味な二つのライトと、アンタの髪みたいなギザギザの前カゴ!」
上条「!!?」ブルブル
御坂「正にアンタの分身! いや嫁って感じよn」
上条「御ぃ坂ぁ!」
御坂「!!」ビクウ
……
上条「……お前って本当に良い奴だなぁ」ウンウン
御坂「」エー <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:36:37.84 ID:+c7Cy6aDO<>
――
上条「お前なら大歓迎だ! パンクしてるし、乗る事は出来ないけど…思う存分堪能してくれ!」サアサア
……この時、上条は気付いてなかった
御坂「えっいいのぉ! アンタってホント男前ねぇ」ニヤリ
トーマス(自転車)に、
上条「よせよせぇ! 照れるっての」テレテレ
悲劇が起こる事を!!!
御坂「じゃあ遠慮なく…………どーん」ガシャアン…
そう御坂は無情にも…
上条「ト…トッ!」
上条の相棒(自転車)を
上条「トーマーーース!」
……蹴り倒した
ヨンダゴシュジン?
……がトーマス(自転車)は何事も無かったかの様に、上条の呼び掛けに応え、起き上がった。 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:38:07.95 ID:+c7Cy6aDO<>
――
御坂「ゴメンゴメン、足が滑っちゃってぇ」テヘペロ
上条「」
御坂「あれぇ? そう言えばさっき、"トーマス"って言ったわよねぇ? なに、自転車の名前?」ネエネエ
上条「」
御坂「えい」ジテンシャニビリビリ
上条「!? トーマス!大丈夫か!?」
シビレタヨゴシュジン
御坂「これで、ハッキリしたわね……アンタ、仮面ライダー幻想でしょ!!」ズバリ!
上条「」
御坂「ねぇ、ちょっと聞いてんの? なんとか言いなさ…いy」
上条「……おい御坂ぁ」ユラァ
上条はゆっくり立ち上がる
御坂「!?」ビクゥ
上条「上条さんは久しぶりにキレちまいましたよ……ちょっっと人気のない所に行こうぜ」ニッコリ
御坂「」
―――
――
― <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:39:22.84 ID:+c7Cy6aDO<>
――
〜第7学区〜
〜鉄橋下・河川敷〜
すっかり日が落ち、辺りは夕闇に染まっていた…
元から人通りの少ない河川敷には、上条と御坂以外に人の姿は無い。
二人は河川敷の中央まで歩き、ようやく立ち止まった…
上条「此処なら良いだろ……御坂ってさ"仮面ライダー"に会いたいって言ってたよな?」
御坂「えっ? うん」
上条「幻想変身」
掛け声と共に上条の右手から黒い影が飛び出した!
御坂「へ?」
_________
※説明しよう
上条当麻はとある不幸な事故により、カエル顔の医者の手術を受け、開発したベルトを体内に埋め込んだ。
改造手術の結果…生まれた頃から体内に眠る幻想殺し(イマジンブレイカー)の力を解放する事が出来る様になったのだ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そして黒い影は上条の全身を包みこみ!
上条「ごっっがぁぁぁ!」
『漆黒の駆動鎧』へと姿を変えた!!
御坂「あ…あ」 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:40:38.09 ID:+c7Cy6aDO<>
――
幻想「フウ…待たせたな御坂」
仮面ライダー幻想は、ゆっくり右手を握りしめ…
幻想「さぁ…お前の罪を数えろ!」
勢い良く、その拳を前に突き出した!!
御坂「くっ」ジリ
あまりの威圧感に、御坂は自然と後ずさりする。
幻想「まぁ…とは言っても? 女子中学生を痛めつけるのはヒーローとしていかがかと上条さん的には思う訳でして…」
御坂「…? なにが言いたいのよ」
幻想「勝負しないか御坂?」
御坂「……勝負?」
幻想「ああ勝負だ。特権は……そうだな勝った方が負けた方の言う事を聞くってのはどうだ?」
御坂「ええ、良いわよ乗ってあげる。で? 勝ち敗けの条件は?」
幻想「俺がお前の攻撃に耐えれたら俺の勝ち。お前の攻撃で、俺が少しでも地面に手を付けたら俺の負け。でいいか?」
御坂「!! アンタ!私をナメてんの!!」バチ バチ
御坂の前髪付近に火花が飛び散る
幻想「お前の実力はナメてねぇよ……ただ」
しかし、仮面ライダー幻想は静かに告げた…
幻想「お前の能力じゃ、俺には"絶対"に敵わねぇ」
絶対勝利宣言を! <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:42:00.90 ID:+c7Cy6aDO<>
――
御坂「ふっざけんっナァぁぁ!!!」バチバチ
ガ!オン
御坂の腕から音速を越える雷撃の槍が放たれ、仮面ライダー幻想に向かい、襲い掛かる!
…が仮面ライダー幻想の身体に直撃する瞬間!
バキィン!
音を立てて消えた
御坂「!!」
仮面ライダー幻想は指先1つ動かさず、仁王立ちでこちらを見ている。
御坂「どう言う事? アイツ右手すら動かして無いのに!」
その時、仮面ライダー幻想が語りだした。
幻想「御坂、俺の右手の力は知ってるよな?」コレコレ
御坂「だからなによ? 今は戦闘中でしょうが!」ビリビリ
幻想「俺、一ヶ月前に交通事故に遭ってさ」
御坂「!?」ビリビ
幻想「全身複雑骨折で死にかけた所、とある医者に救われたんだ」
御坂「…」ビリ
幻想「で…その手術の最中に、何故か俺の右手にある幻想殺しの力が暴走したらしくてさ」
御坂「…」 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:43:20.14 ID:+c7Cy6aDO<>
――
幻想「暴走の反動で右手にある幻想殺しが全身に転移して、あら不思議。全身の複雑骨折が綺麗に元通り」
御坂「…」フムフム
幻想「俺の脳と精神迄を幻想殺しが食い殺そうとしたその時! 暴走を防いだのが、この腰にある『カエル印の幻想殺し制御ベルト』…だってさ」コレセツメイショ
御坂「…」フーンアラスジツキナンダ
幻想「まぁ、お蔭様で幻想殺しの力を完璧に操れる様になったのでしたとさっと」セツメイオシマイ
御坂「つまり…今の、アンタは?」
幻想「今の状態、超能力は全身完全無効化」ウン
御坂「」
幻想「エーット後は、通常状態でパンチ力は2tでキック力は8t」
御坂「」エー
幻想「駆動鎧の硬度は金剛石クラスだってさ」セツメイショサンコウ
御坂「チョ! 何よそれ!チートよ!チート!」ブーブー!
幻想「だから、俺は手は出さないって言ったろ? さぁ、説明はおしまい! かかって来い御坂!」チョイチョイ
御坂「くっ!」 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:44:45.74 ID:+c7Cy6aDO<>
――
御坂「(どうする……コインの超電磁砲じゃ打っても効かなそうね)」ウーン
御坂「なにか無いかなぁ………!!」
幻想「どうした〜もう降参か〜?」
御坂は見つけてしまった
御坂「…」ニヤリ
それは事故か何かで廃棄された自動車…
御坂はそれを磁力で持ち上げ、目の前へ持って来る
幻想「!?」カシン!
御坂「これが防がれたら負けでいいわ!」バチンバチン
御坂の超電磁砲(レールガン)は『弾丸』を音速の3倍で飛ばす…
"それ"が電気を通す塊ならば…
御坂「いっけぇェぇ!!」
ドォン!!
自動車すら例外ではない
幻想「!!」OK!イマジンブレイク
ガァァァン!!と、もの凄い音が辺りに響き渡った
御坂「これで……」
超電磁砲により3倍の速さで飛ばされた弾丸(自転車)は…
御坂「!!」
ドォ ン
遥か遠くで爆発音を上げた。
「……悪ぃな御坂」
そして御坂の目の前には
幻想「俺の勝ちだ」
右拳を天高く突き上げた、漆黒のヒーローが立っていた!! <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:46:02.99 ID:+c7Cy6aDO<>
――
上条「さて、敗者には勝者の命令を聞いて貰うわけなんだが…」ウーン
御坂「なナな何する気よ!?」ガクブル
上条「取りあえずはトーマスの分! 幻想ゲンコツ!」クワッ
御坂「ひっ」
コツン
御坂「…痛い」アタマオサエル
上条「後は、俺が仮面ライダーだって事を誰にも言わない事」マモレルカ?
御坂「ん…わかった約束する」ウン
上条「よし、じゃあ警備員が来る前に帰るか…」トーマス
御坂「うん…後…さ」
キコキコゴシュジーン
上条「ん?なんだ?」ヨシヨシ
御坂「このトーマス(自転車)だっけ……に酷い事してゴメンなさい」ペコリ
上条「…もう済んだ事だしいいっての。それより早く帰って、飯食って寝てぇ」
御坂「そうね、帰ろっか」クスクス
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:47:50.12 ID:+c7Cy6aDO<>
その後
〜次の日〜
〜とあるファミレス〜」
佐天「で…御坂さん?」
御坂「なに? 佐天さん」
佐天「情報! 昨日、連絡繋がらなかったですけど、何か収穫ありました?」ワクワク
御坂「ん〜ゴメン。気付いたら携帯の電池切れちゃっててさ。後、私は特にそれらしい奴は見かけなかったわね……佐天さんの方は?」ウン
佐天「全然…全く」ガックリ
オマタセシマシタ コチラジャンボフルーツパフェニナリマス
初春「? 二人共どうしたんですか?」アッワタシデス
佐天「ほら、前に助けて貰った仮面ライダーの話だよ。ねえ初春、何か新しい情報とか無い?」
初春「はむっ……ん〜そう言えば二日前に、小学生の男の子がスキルアウトに絡まれた事件が在りまして。その時に仮面ライダーさんに助けられたそうですよ?」モグモグ
佐天「へぇ〜相変わらず格好良いなぁ」ウットリ
初春「いえ…それが」
御坂「?」
初春「その…助けられた小学生の子も、仮面ライダーにゲンコツ喰らったそうです」
佐天「」
御坂「」
―――
――
― <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:49:08.30 ID:+c7Cy6aDO<>
――
場面代わって
〜とある路地裏〜
そこには気絶し、横たわるスキルアウト5名に…
仮面ライダー幻想が立っていた。
幻想「ったく…懲りねえなコイツラは」トーマス
キコキコキタヨゴシュジン
幻想 「ヨシヨシ、あの女の子は…っと逃げちまったか〜」コイツラドウシヨウ
……と、その時
黄泉川「動くなじゃん!」
複数人の武装した警備員が路地裏を囲んだ!
幻想「…」 <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:50:26.54 ID:+c7Cy6aDO<>
――
黄泉川「お前が最近 噂のお騒がせヒーローじゃん? ついさっき、女の子から通報があって駆け付けた訳じゃんけど…」
警備員達が銃と盾を構え、少しずつ仮面ライダー幻想に詰め寄る…
黄泉川「ちょっと、お話を聞かせて貰いたいだけじゃんけど良いじゃん?」
幻想 「…」
黄泉川「…」
その時!
幻想「ット〜ウ!!」
仮面ライダー幻想は自転車を抱え、天高く飛んだ!!
黄泉・警備員s「「「「「「「!!」」」」」」」
幻想は警備員達の頭上を飛び越え!
黄泉川「くっ!」
華麗に道路へ着地する!!
黄泉川「逃がすなj」
ガァァン!!
しかし不幸にも、仮面ライダー幻想は4tトラックに衝突し…
幻想「ごっっがぁぁぁ!」
ノーバウンドで吹き飛び、路上を転がった。
黄泉川「…」
―――
――
―
何たる不幸!!上条当麻は悪のそs…警備員に捕まってしまった!!
どうする仮面ライダー幻想!!
切り抜けろ仮面ライダー幻想!!!
ED〜♪ <>
第2話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:51:45.88 ID:+c7Cy6aDO<>
次回予告
とある不幸により、警備員に連行された仮面ライダー幻想!!
そこには黄泉川による質問攻めや、留置所の飯が待っていた!!
変身時間は限界を向かえ…迫り来る警備員! 万事休すかと思われたその時!上条の前に救世主が現れた!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第3話
「警備員の罠!牢屋の飯は悪魔の誘い!」
その幻想をぶち殺す! <>
>>1です<>sage<>2012/10/11(木) 16:53:00.18 ID:+c7Cy6aDO<> 続けて、第3話を投下させて頂きます。 <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:54:28.96 ID:+c7Cy6aDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である!!
op〜♪(省略)
第3話
「警備員の罠!牢屋の飯は悪魔の誘い!!」
〜警備員・第73支部〜
〜取調室〜
薄暗い個室に一つのライト……そこには黄泉川と新人の警備員、そして仮面ライダー幻想が座っていた!!
黄泉川「……見た所、その姿は駆動鎧じゃんね? しかし…こんな駆動鎧見たこと無いじゃん」サワサワ
幻想「…」
黄泉川「いったい何処で手に入れたじゃん? 後、コレどうやって脱ぐじゃんか?」コンコン
幻想「……ヌゲマセン」ボソ
黄泉川「嘘じゃんよ。じゃあ、どうやって着たんじゃん?」
幻想「……ヘンシンデス」ボソ
警備員「?」
黄泉川「ハッハッハ! 何言ってるじゃん。特撮ヒーローじゃあるまいし」ケラケラ
幻想「…」 <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:55:52.68 ID:+c7Cy6aDO<>
――
取り調べは、まだ続く
黄泉川「まあ、駆動鎧は後で脱がすとして…名前、住所、年齢、生年月日。学生なら何処の学校か教えて貰うじゃん」
幻想「…」
黄泉川「だんまり…か…じゃん」
幻想「…」グーー
黄泉川「……ハァ…今日は、もう遅いし。これ位にするじゃん。…おいコイツを地下の留置所に連れてくじゃん」
仮面ライダー幻想が警備員に捕まり。約3時間半ほど経過していた
警備員「はい! 了解しました」ホラタチアガレ
仮面ライダー幻想は警備員に連れられ、部屋を出た
黄泉川「……アイツ、本当に何者なんじゃん?」ハァ
黄泉川「まさか……本当に仮面ライダーが存在するとでも言うじゃんか?」
―――
――
― <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:57:19.08 ID:+c7Cy6aDO<>
――
〜警備員・第73支部〜
〜留置所〜
仮面ライダー幻想は現在、牢屋の中央に正座していた。
因みに、目の前にある鉄柵は軽くこじ開ける事が出来るが…
幻想「ハァ…」
正義のヒーローである自分が犯罪者になっては本末転倒である!!
幻想「……不幸だぁ」グーー
するとコツ コツ と
幻想「?」
足音が近づいて来た。
そして、片手に何かを持った警備員が仮面ライダー幻想の目の前に立ち!!
警備員「おい、腹減っただろ? 出前、取ってきてやったぞ」ニッコリ
幻想「!!!」
今、悪魔の囁きが始まる!! <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:58:45.90 ID:+c7Cy6aDO<>
――
警備員は牢屋の鍵を外し、牢屋の中に入ると…
幻想「!!!!!」
学園都市グルメランキング第7位『根性亭』の凄いカーツ丼定食(1500円)を目の前に置いた。
警備員「さぁ、遠慮すんな! 食え食え」ニッコリ
警備員は牢屋の外に戻り、鍵をかけ、優しい微笑みでこちらを見ている…
この時……不覚にも仮面ライダー幻想は泣きそうになった。
幻想「はい……おやっさん…いただきます!」グス
そして箸を右手に持ち、勢い良く左手に丼を持つ! そしてふんわり卵に包まれたカツを口に近づけた…
幻想「!!!」
その時! 仮面ライダー幻想は気付いた!!
警備員「おいおい…その仮面を脱がないと食えないだろぉ」ハハハ…ニヤリ
これは悪魔の策略であると!!! <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 16:59:58.09 ID:+c7Cy6aDO<>
――
仮面ライダー幻想は、仮面の戦士だが、ベルトの力により"幻想殺し"の力を制御し、駆動鎧の形に変えている…
幻想「…」ウウウ
そう、仮面だけ脱ぐ事など出来はしない!
幻想「うわぁぁぁ!!」
出来るハズが無いのだ!
警備員「クックックッ」ニヤニヤ
________
※仮面ライダー幻想の脳内会議※
幻想悪魔の悪魔の囁き
幻想悪魔「モウ、バレテモイインジャナイカ? ガマンスンナヨ」ハラヘッテンダロ?
幻想悪魔「サァ、イッチマエヨ! コレ、クッテモイイカナ?ッテナァ」
しかし、幻想天使が高まりだした感情を抑制する。
幻想天使「堪えるんだ幻想! ヒーローが犯罪者になる訳にはいかないだろ!!」
―そう、学園都市の…
平和を守る為に!!
※脳内会議終了※
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
幻想「ゥ……」
幻想「うわぁぁぁぁ!!」
仮面ライダー幻想は……
警備員「なに!!」
そっと、カツ丼と箸を置いた
―――
――
― <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 17:02:37.98 ID:+c7Cy6aDO<>
――
その後…
仮面ライダー幻想は、あまりの空腹に仰向けになって倒れていた。
※カツ丼は警備員が美味しく頂きました。
幻想「ヤバイな……腹が減って力入んねぇし……そろそろ変身の限界時間が」ドウシヨウ
________
※説明しよう
幻想には、普段は隠れているが変身をする時に、手術の際 取り付けた"制御ベルト"が腰に出現する
この制御ベルトにはタイマーが設定されており、変身から4時間44分経過で強制解除されるのだ!!
※なお、1度変身を解くと12時間程変身は出来ないと言うご都合設定である
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
檻の前には監視カメラ
幻想「多分、24時間体制で監視されてるんだろうな」ウーム
幻想は少し考え、やがて決断した。
幻想「しょうがねぇ……取りあえずは布団に包まって変身解除するか」ヨイショ
仮面ライダー幻想は立ち上がり、毛布で身体を隠すと…
幻想「…」カシンカシンカシン
腰の左側に付いているレバーを左手で3回叩いた。
すると、身体を覆っていた漆黒の駆動鎧は黒い影となり…
上条「ぐっ!!」
黒い影は右手の中に戻っていった。 <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 17:03:49.38 ID:+c7Cy6aDO<>
――
〜警備員・第73支部〜
〜玄関前〜
闇夜の中…金髪の少年が、携帯で通話中の相手に話し掛ける
金髪の少年「此処か? …上条当麻が保護されてる場所は?」
通話相手が返答する
????「ああ、間違いない。幻想殺しの少年はそこにいる」
金髪の少年「……なぁ? アレイスター」
アレイスター「何だ?」
金髪の少年「上条当麻の……目覚めたあの力は何だ?」
アレイスター「君が知る必要は無い。君は言われた通りの仕事をしてくれれば、それで良いのだよ」ピッ
アレイスターとの通話が切れる…と
金髪の少年「…クソ」ピッ
金髪の少年は携帯の通話を切り、ポケットへ戻し。
金髪の少年「……待ってろよ上やん」
警備員の支部へ向かい、歩を進ませた。
―――
――
― <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 17:07:04.10 ID:+c7Cy6aDO<>
〜警備員・第73支部〜
〜留置所〜
上条が変身を解くと、再び…コツ コツ、と足音が聞こえた
上条(ヤバっ!)
取りあえず毛布で包まり、丸まって寝たふりをする
警備員「……おい起きてるだろ?」
上条「」
警備員「監視カメラ見てたら布団の隙間から素手が見えたんで確認に来たんだ」イマモミエテルナ
上条「!?」
警備員「ちょっと、毛布をめくって確認させて貰うぞ」カチャカチャ
カチンと鍵が開け…扉が開く音がした
上条(! っどうする!!!!)
警備員が毛布を掴んで引っ張ろうとした…
その時!
金髪の少年「すいませ〜んにゃ〜」
警備員「!!」
上条(?…この声)
警備員の正面には、逆立てた金髪にサングラスに金のイヤリング…
警備員「誰だ君は!?」
服はアロハシャツに、ズボンは短パンの…
上条(土御門!?)
シスコン軍曹が立って居た!!
土御門「そこの預かり物を受け取りに来たんだぜい」
土御門は警備員の隣に居る毛布の塊を指差し、ニヤリと笑った。 <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 17:08:45.33 ID:+c7Cy6aDO<>
――
警備員「……コイツは、まだ帰す訳にはいかない。明日は本部で取り調べだからな」
土御門「ああ…ちょっと、これ見て欲しいんだにゃー」ゴソ
土御門は短パンのポケットから一枚の紙を取り出し、手渡す
警備員「!? これは…」
土御門「そう、統括理事長直々の命令だにゃー。そいつの身柄はこちらに引き渡して貰うぜぃ」オジャマシマスニャー
土御門は毛布に包まった上条を起こし、牢屋の外へ連れていく。
毛布上条「」トテトテ
土御門「上の方にも連絡いってると思うんで、後は頼んますにゃー」バイバーイ
警備員「…」エー
毛布(上条)と土御門は、そのまま警備員の支部を跡にした。
―――
――
― <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 17:10:05.78 ID:+c7Cy6aDO<>
〜第7学区〜
〜とある公園〜
すっかり夜も老け、上条と土御門は家路を急ぐ。
上条「いや〜、一時はどうなるかと……マジで助かったよ、土御門」
土御門「イヤイヤ、ダチの為なら、たとえ火の中水の中、だぜぃ」ハッハッハ
上条「ハハ……そう言えばお前、なんであそこに居るのが分かったんだ?」
土御門「……それはだな」キリッ
上条「…」
土御門「"上やん"事"仮面ライダー幻想"が警備員に連れてかれるのを目撃したからなんだぜぃ!」イエーーイ
上条「へ?」
土御門「いや〜まさか警備員から逃げようと大ジャンプ。着地した先でトラック衝突、を目撃した時は流石に笑ったにゃ〜」プークススコレシャシン
上条「……何デ知ッテンノ? 土御門クン」
土御門「因みに、今月の初めに女の子がアンチスキル複数人に絡まれたのを助けた頃から知ってますたい」ウン
上条「……それ俺が初めて変身した時じゃねえか」orz
土御門は立ち止まり
土御門「上やん…悪い事は言わない。仮面ライダーに変身するのを止めれないか?」
上条「……多分、それは無理だ。困ってる奴を見たらほっとけないしな」
土御門「…」 <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 17:11:15.93 ID:+c7Cy6aDO<> 〜第7学区〜
〜とあるマンション前〜
ふと、上条は"ある事"に気づく
上条「あっやべえ! トーマス忘れてた! トーマース!!」アセアセ
土御門「上や〜ん、ちょっとこっち」コイコイ
上条「?」
土御門に連れられた場所は駐輪場だった。
上条「ここに何かあんのか?」
カラカラカラ
土御門「これこれ」ユビサス
カラカラカラゴシュカラジンカラカラ
上条「ん……!!?」
…そこには
上条「! トッッッ」
上条「トーマーーース!!」ウワァァァァ
後輪がカラカラと空回りしている…
半壊した相棒(トーマス)が倒れていたのだ!!
今回は不幸にも最愛の相棒が負傷(半壊)した!!
この悲しみを強さに変えて……戦え、仮面ライダー幻想!!
ED〜♪ <>
第3話<>sage saga<>2012/10/11(木) 17:12:24.73 ID:+c7Cy6aDO<>
次回予告
最愛の相棒が負傷し、心身共に打ちのめされた上条当麻!
そんな上条当麻に、一人の少女が話しかける。
半壊した相棒を産みの親に託すと……上条当麻はスーパーで買い物し、帰り道の公園へ足を踏み入れた…その時!そこにはスキルアウト共の姿が!!
そして、仮面ライダー幻想の前に、かつてない最強の敵が立ちはだかる!!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第4話
「力の源はど根性!!学ラン!鉢巻き男」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>saga<>2012/10/11(木) 17:18:31.66 ID:+c7Cy6aDO<> 第3話投下終了です。
これで今日の投下は終了させて頂きます。
ここまで見て頂きありがとうございました。見易くなってましたら幸いです。
後、同じスレ、同じ話を上げてしまい、大変申し訳ございませんでした。
明日の17時に、第5話の後編までを投下させて頂きます。 <>
>>1です<>sage<>2012/10/12(金) 19:49:02.78 ID:RBzZtOXDO<> 今から第4話から第5話までを投下させて頂きます <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 19:49:59.92 ID:RBzZtOXDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第4話
「力の源はど根性!!学ラン!鉢巻き男」
〜第7学区・通学路〜
上条当麻は不幸である。
いつも相棒(自転車)と共に走る道を、今日は1人…肩を落とし歩いていた。
事の発端は昨日、最愛の相棒(自転車)を とある事故により半壊させてしまったのだ!!
上条「ハァ… 学校が終わったら直ぐにカエル先生に相談だな」フコウダ
すると後ろから…
御坂「おっす! どうしたのよ、元気無いわね?」
常盤台中学の御坂美琴が ポン、と軽く肩を叩き、声をかけて来た。
上条「よう、ビr御坂……見て分かんねぇか?」ハァ
御坂「??…あれ? トーマス(自転車)はどうしたのよ? アンタ、最近はチャリ通じゃなかったっけ」ハテ? <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 19:51:08.74 ID:RBzZtOXDO<>
――
上条「昨日、4tトラックに轢かれて半壊した」
御坂「」ウワァ
上条「何だよその目……笑いたきゃ笑えよ」フフフ
御坂「いや笑えないから…てか、どうすんのよアンタ。一応は、仮面ライダーなんでしょ?」
上条「ん? 今日、カエル先生に相談してみるつもりだ。一応、トーマス(自転車)の生みの親だしな」ウン
御坂「……ねえ」
上条「なんだよ、御坂?」
御坂「あの人、本当に医者?」
上条「……多分」
―――
――
― <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 19:52:42.33 ID:RBzZtOXDO<> 〜第7学区〜
〜とある病院〜
〜カエル顔の医者の部屋〜
放課後、上条当麻は一度家に帰り鞄を置いて。トーマスの産みの親であるカエル顔の先生に連絡をした…
…すると
カエル医者『事情は分かったよ? まずはその半壊したトーマス君を持って、僕の所へ来なさい』
……と言われたのでカエル医者の部屋までトーマス(自転車)を持って行き…
今は、小太りでカエルに良く似た男先生がトーマスの故障箇所を検査してくれていた。
上条「先生! トーマスはどうですか? 直りますよね!」
少し間を空け、カエル医者が口を開く。
カエル医者「フム……まあ、この程度ならなんとかなるね? 明後日には直っているよ」
上条「!? そうですか、良かったなぁトーマスぅ」ヨシヨシ
ナオ…ルヨゴ…シュジン
カエル医者「ヤレヤレ…ところで君、制御ベルトの調子はどうだい? 何か不具合とか無いかな?」
上条「? はい、今の所は異常ないです。先生に言われた通り『あの力』は使ってませんし」
カエル医者「そうかい? なら良かった……じゃあ、そろそろ僕は仕事に戻るからね?」
上条「はい、忙しいのに無理言ってすみません。失礼しました」
ガラ ガラ
上条は一礼して、先に部屋を跡にした。
カエル医者「…」 <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 19:54:16.45 ID:RBzZtOXDO<>
――
病院の帰り道、上条はとあるスーパーで値下げシールの品(鳥のモモ肉とキャベツ1/4)を手に入れ、外へ出ると…
空は夕焼けに染まり、学生達の数も少なくなっていた。
そして、この時間帯になると現れだす"スキルアウト達"
上条「…」
上条は気付いていた。最近、第7学区周辺ではスキルアウトによる犯罪が多発している…
誘拐、強盗、恐喝…その犯罪行為も仮面ライダー幻想が未然に防ぐ事がある訳だが……全てを防げる訳では無い。
上条「奴らの組織"ビッグスパイダー"と親玉の"黒妻"って奴」
上条「……早めに何とかしないとな」
考え事をしながら公園に足を踏み入れたその時!
上条「…!?」
上条(チッ…またかよあいつら!)
上条から約100メートル程先の場所で…
高校生A「ひっひぃぃ!」
高校生B「か勘弁して下さい!」
高校生の少年2人が、スキルアウト5人に絡まれていた!! <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 19:56:12.13 ID:RBzZtOXDO<>
――
上条は、近くの草むらに隠れると。スーパーの袋を木に掛け、辺りを見渡し、人がいないのを確認し…
上条「……よし!」バッ!
右手に拳を作り、勢いよく前に突き出した!
上条「幻想変身!」
上条が掛け声を叫ぶと同時に、右手から黒い影が飛び出す!
_________
※説明しよう
上条当麻はとある不幸な事故により、カエル顔の医者の手術を受け、開発したベルトを体内に埋め込んだ。
改造手術の結果…生まれた頃から体内に眠る幻想殺し(イマジンブレイカー)の力を解放する事が出来る様になったのだ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そして、黒い影は上条当麻の全身を包みこみ…
上条「ごっっがぁぁぁ!」
『漆黒の駆動鎧』へと姿を変えた!!
幻想「行くぞ!!」 <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 19:58:24.37 ID:RBzZtOXDO<>
〜とある公園〜
スキルアウトA「おお〜財布に1万円! リッチだねぇ君ぃ」
????「ったく……"蛇谷"は人使い荒いんだよ。何で俺がこんな事」ボソ
スキルアウトB「あぁ? なんか言ったか浜面!」ケタケタ
浜面「別に……何でもねえよ。もう用は済んだだろ? さっさと帰ろうぜ」
スキルアウトC「その前にぃ」ゲヘヘ
スキルアウトCは、所持していた鉄パイプを持ち上げ…
高校生A「ひぃぃ!」
スキルアウトC「逆らう事も出来ないくらいに痛めつけないとなぁ!!!」
高校生Aに向かい、鉄パイプが勢いよく振り下ろされ
高校生A「ひ」
ガキン!!と金属音が響いた!
????「…」
スキルアウトC「!? っっ痛ぇ! 誰だテメェ!!」
そう、あまりの速さに誰も接近した事に気づかなかった…
高校生A.B「!?」
スキルアウト達の目の前には、漆黒のヒーロー…
幻想「…俺か? 俺は、通りすがりの仮面ライダー幻想だ! 覚えとけ!!」
仮面ライダー幻想が立っていた!!! <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:01:29.57 ID:RBzZtOXDO<>
――
スキルアウトD「こ…コイツ、最近俺たちの邪魔してる仮面ライダーだ!!」ヒイイ
幻想「おっ? 順調に噂が広まってるんだな…。おい、そこの学生二人、後ろに下がっt」
ドォン!!
スキルアウトD「ギャァァァ!!」
幻想「!?」
ガン!!
スキルアウトDはノーバウンドで木に衝突し、気絶した。
????「ふんっ! 流石はカツアゲする程度の悪党か…」
????「パンチ一発も耐えれんとは、全く! 根性が足らねぇな!!」
スキルアウトA「なんだテm」
ゴッ!
スキルアウト達の背後に居た、白い鉢巻きに学ランの少年が
ドッ!
スキルアウトB「ッグハァ」
圧倒的な強さと、圧倒的な速さで…
バウ〜ン!
C・浜「「ッガァァァ!!」」
…スキルアウト達を全滅させた
幻想「…」エー
????「……さて、と」
白い鉢巻きに、学ランの少年が振り返り…仮面ライダー幻想を"敵意のある眼"で睨み付けた! <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:05:12.50 ID:RBzZtOXDO<>
――
????「お前が根性無し共の親玉か」ヒュン
幻想「は?」
ゴッ!!
幻想「ぐっっっ!!」
白い鉢巻きに学ランの少年が、仮面ライダー幻想との距離を一瞬で詰め、腹に右拳を突き刺した!
????「!! 硬ってぇな! 良い根性の駆動鎧…だ!!!」
ガァン!!
怯んだ仮面ライダー幻想を追撃で蹴り上げる!
幻想「っッぐはぁ!!」
仮面ライダー幻想は真上に5メートルほど吹き飛んだ。
????「…」グググ
追い撃ちをすべく、白い鉢巻きに学ランの少年が大きくと膝を曲げ…
ダァン!
仮面ライダー幻想に向かい、音速の速さで飛んだ!
そして白い鉢巻きに学ランの少年が、宙に浮いた仮面ライダー幻想に追いつき…
????「この高さから、必!殺!!!」ググググ
幻想「!?」
????「ゼロ距離すごいパーンチ(物理)!!」
轟!!!
最大限に振りかぶった全力の右拳を放った!!
バキン!ガァン!!
ドォン!と重い音を立て
幻想「ッッグハァ!!」
幻想が、物凄い速度で地面に激突した! <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:07:12.22 ID:RBzZtOXDO<>
――
仮面ライダー幻想を中心に、コンクリートがクレーター状に凹んでいる。
白い鉢巻きに学ランの少年は着地し…
????(なんだ? 今の変な感覚は…)
クレーターの中心に倒れている、仮面ライダー幻想を見据える。
すると…
幻想「ゴホッ!…くっそ…なにもんだテメェ! いきなり何しやがる!」
仮面ライダー幻想が起き上がった!!
????「!? まだ意識があるのか! すげえ根性だな」ハッハッハッ
幻想「……」
????「お前みたいな、すげえ根性の入った奴に聞かれたら 名乗らない訳にはいかねえな」
今……宿敵と認めた仮面ライダー幻想に対し…
????「俺は学園都市、超能力者(LEVEL5)のナンバーセブン」
天衣無縫の力を持つ
削板「削板軍覇だ!!」
人類最大の原石が名乗りを上げた!! <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:08:26.38 ID:RBzZtOXDO<>
――
幻想「ナンバー…セブン…超能力者かよ」
削板「さぁ、 俺は名乗ったぞ。今度は貴様の根性の入った名前を教えろ!」ズビシ!
幻想「……俺は"仮面ライダー幻想"」
仮面ライダー幻想は、右手を握り締め…
幻想「学園都市を守るヒーローだ!!」
右拳を前に突き出した!!
……
削板「?」
幻想「……?」
削板「……お前はヒーローなのか?」ハテ?
幻想「…」ウン
削板「じゃあ、この性根のネジ曲がった根性無し軍団は?」
幻想「赤の他人でカツアゲ集団だな」ウン
削板軍覇は目に見えないスピードで…
削板「本!当!にスマーーン!!」ズザーー
地面が削れる程のスライディング土下座を披露した
幻想「…」エー <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:09:44.23 ID:RBzZtOXDO<>
――
幻想「ハァ………もういいよ。勘違いだった訳だし、気にすんなよ」ケッコウキイタケド
削板「おお、黒いの! お前良い奴だな」カオアゲル
幻想「ハハ……さて、このスキルアウト共を……って」アレ?
削板「? どうした黒いの?」
幻想「いや……数が少ない様な気が…。なぁ削板、お前何人ぶっ飛ばした?」
削板「知らん。根性無しの数なんぞ数えん!」エッヘン
幻想「オイ……まぁいいか…ってアレ? 学生2人も居ねえ」マタニゲタカ
削板「……詫びと言ってはなんだが、コイツ等は俺が責任持って運ぶぞ!」
削板がスキルアウト4人を両肩に抱え持ち上げる
幻想「スマン、助かる」
削板「……なぁ、黒いの」
幻想「ん? 何だ?」
削板「さっきは、俺の根性を注入した全力の一撃だった」
幻想「…ああ」
削板「今度は、お前の実力が知りてえ! 俺をぶん殴ってくれ!!」ペコリ
幻想「」 <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:11:43.48 ID:RBzZtOXDO<>
〜第7学区〜
〜鉄橋下・河川敷〜
あの後、削板軍覇の熱意(再度スライディング土下座)に負け、渋々願いを叶える事になった。
因みに、削板はスキルアウト4人を警備員に連れて行き。仮面ライダー幻想の3分後に河川敷に到着した。
削板「いや〜スマン! 待たせたな!」
幻想「いや、全然待ってねえよ」
少し沈黙が訪れた
幻想「で……どうすんだ?」
削板「俺は攻撃しねえ……貴様の根性の入った全身全霊の一撃を見せてくれ!」
幻想「ウーム……悪い、それは無理だな」ウン
削板「…どう言う事だ?」
幻想「この右のレバーは俺に眠ってる力を増幅して、その力を一カ所に集めるんだけどさ」
_________
※説明
仮面ライダー幻想に眠っている幻想殺し(イマジンブレイカー)。この力を増幅させる装置が腰にある右レバーである
この、右レバー叩く回数で技も変わり最大5段階
1回→イマジンブレイク
2回→?????
3回→?????
4回→?????
5回→?????
因みに、カエル医者の言っていた『あの力』とは5回目の力である!!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:13:11.03 ID:RBzZtOXDO<>
――
幻想「"四回目"まで受けたら、間違いなく死ぬぞ?」ヒトトシテモ
削板「? 身体の頑丈さならお前にも負けねぇぞ? さぁ、かかって来い!!どんな攻撃だろうと根性で耐えてみせる」コイ コイ
幻想「……分かったよ」カシン!
削板「……ハァァァ」
削板の身体を、不思議な力が球体状に包み込む。
幻想「"3回目"まで耐えれたらな!……」OK!イマジンブレイク
仮面ライダー幻想が音速で移動し…
削板「来い!!」
幻想「はぁ!!!」
バキン!ゴッ!!
下から掬い上げる様に"イマジンブレイク"を叩き込む!
削板「ふん! 効かん」グググ
それを、削板は両腕を交差し"イマジンブレイク"をガードした。
……が
削板「な!!」
幻想「オッラァァァ!」
轟!!!
ガードした削板を、力技で強引に空高く吹き飛ばした!!
それと同時に…
幻想「…」カシン
再度、右レバー叩く!! <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:14:29.48 ID:RBzZtOXDO<>
――
幻想「いいぜ、削板軍覇」ok!イマジンストライク
仮面ライダー幻想の右足に、駆動鎧から溢れる黒い影の力が集まる!
幻想「お前がこの必殺技を耐えきると言うのなら!!」
仮面ライダー幻想が飛ぶとドン!!と地面の土がえぐれ吹き飛んだ!
そして!!
仮面ライダー幻想が音速の速さで跳躍し、吹き飛ぶ削板を目掛け飛び蹴りを放つ!!
削板「くっ!! すごいパーンチガード!!」
バキン
削板「!!」
幻想殺しの力が削板の両腕から放たれた能力の壁を掻き消し…
幻想「まずはその幻想をぶち殺す!!」
両腕を砕き、防御を貫いた蹴りが削板の肉体に直撃し…
幻想「ハァァァァァ!!!」
削板「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
―ドォ ン―
音速の3倍の速さでイマジンストライクが炸裂した!!
幻想「まぁ、耐えれなかった訳だし……文句は…ねぇよな?」ウン
―――
――
― <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:15:49.79 ID:RBzZtOXDO<>
その後
〜第7学区〜
〜とある病院〜
仮面ライダー幻想の"イマジンストライク"により、全治一ヶ月の怪我を負った削板軍覇。
今は、とある病院の個室で治療中である
削板「……世の中は広いな」ボソ
コン コン
扉をノックして、カエル顔の医者が部屋に入って来た
カエル医者「失礼するよ?」
削板「……何か用か?」
カエル医者「ああ、君を運んでくれた正義のヒーローから言伝を頼まれてね?」
削板「黒い奴が俺に?」
カエル医者「……"リベンジは何時でも受けてやる。強くなったらまたやろうな!"…だそうだね?」コレレンラクサキラシイネ
削板「ふんっっ!! おい!カエル先生!」
カエル医者「? なんだね」
削板「早く修行してぇ!! 今すぐ根性で退院するわ」イソイソ
カエル医者「…」
この後、削板軍覇は拘束され。退院するまで毎日、睡眠薬と鎮静剤が投与された
―――
――
― <>
第4話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:17:57.62 ID:RBzZtOXDO<>
二日後
〜第7学区〜
〜とあるコンビニ〜
午後14時00分
上条「ふふふふ〜ふふふふ〜ん♪ふふふん♪ふふふ〜ん♪」
イラッシャイマセー
今日は、トーマス(自転車)が帰って来ると言う事もあり、上機嫌な上条当麻。
迎えに行く前に少し喉が渇いたので、近くのコンビニへ入った訳だが……
上条「……何で、俺の好きなコーヒーがピンポイントでねーんだよ」
仕方なく適当な缶コーヒーを買い、店の外へ出た。
アリガトウゴザイマシター
上条が、とある病院へ向かい歩いていると…
上条「……ん?」
50メートル先の店の前に
上条「ハハ……あいつ、本当好きなんだな」
黒と白の独特的なシャツに、店名が入った袋を持った知り合いを発見した。
彼との出会いが後の悲劇になる事を……上条はまだ知らない
仮面ライダー幻想は、削板軍覇と戦い。ライバルと言う掛け替えのない物を手に入れた!!
その事を心の糧に強くなれ!!
戦え!仮面ライダー幻想!
負けるな仮面ライダー幻想!!
ED〜♪ <>
第5話<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:19:23.64 ID:RBzZtOXDO<>
次回予告
上条当麻は親友との再開に喜び、世間話をしながら楽しい一時を過ごす。
カエル先生の治療(修理)を受け、上条の目の前に現れた相棒は遥かなる進化を遂げていた!!
そしてスキルアウトの魔の手にかかり、さらわれた『とある少女』……不幸の化身、仮面ライダー幻想は救出する事は出来るのか!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第5話〜前編
「さらわれた風紀委員!!現れる!龍の名を持つ駆動鎧」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>sage<>2012/10/12(金) 20:20:45.47 ID:RBzZtOXDO<> 続けて第5話〜前編を投下させて頂きます <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:22:44.11 ID:RBzZtOXDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第5話〜前編
「さらわれた風紀委員!!現れる!龍の名を持つ駆動鎧」
〜ホビーショップ前〜
店の前のショーウインドーの前で…
……白い髪と赤い瞳に華奢な体つきで白い肌…
????「……ハァ」
そして身長は平均より低く、黒と白の独特的なシャツに店名が入った袋を持った少年が……
????「…」ウズウズ
フィギュアを眺めていた。
????「…かっけェ」
上条「よう! 一方通行、またフィギュア見てんのか?」
一方通行「アァ!…ってヒーロォじゃねェか!!」
上条「その呼び方は……まあいいや。で? 今度は何を見てたんだ」
一方通行「アァ…ここで、仮面ライダー響鬼のフィギュア見つけてよォ」コレコレ
上条「? 買わないのか?第1位の財力なら楽勝だろ」
一方通行「……これ以上買ったら、また『アイツ』に怒られンだよォ」ハァ <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:23:55.38 ID:RBzZtOXDO<>
――
上条「アイツ?」
一方通行「アァ……って言うか育ての親だなァ。後、一緒には住ンでねェ、そいつがたまに部屋を見に来やがンだ」
_______
※一方回想※
一方「木ィ原クゥゥゥン? 俺のフォーゼドライバー何処に片付けやがったンですかァ?」ガサガサ
木原数多「アン? お前また俺との約束破りやがったよなぁ一方通行! 罰として没収だぁ!!」クカカ
一方「ハァアァァ! 何言ってやがンだ木原ァ!もう直ぐ最終回始まんだぞォ!!」ウガー!
木原「仮面ライダー関連のホビーは1ヶ月に1個って約束しただろぉが。約束破ったお前が悪い、諦めろ」
一方「アレはガンバライドのカードだろォが! 遊んだら出てくンだよォ!!」
木原「だからって全種類集まる迄やってんじゃねぇよボケ!! 何だぁ?あの段ボールの山はよォ!!」
一方「……夢中になって遊ンだら勝手に増えてたンですゥ! 集めてませェン」シラ
木原「それも捨てるか」
一方「ヤメロォォォォ!!」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
※回想終わり※ <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:25:06.04 ID:RBzZtOXDO<>
――
一方「…って事があってよォ」
上条「? でも、お前第1位なんだろ? お前を止めれる奴なんて」
一方「分かンねェ……飛び掛かったら殴り飛ばされてた」…ハァ
上条「…」スゲェナ
一方「フォーゼドライバーも、集めたガンバライドカードも全部捨てられてよォ」
一方「もし、次に約束破ったら……」
上条「破ったら?」
一方「オーズの全属性のメダルを目の前で1枚だけへし折るらしィ」ガクブル
上条「…」ヒデェ
一方「だから次の月までは響鬼買えねェんだ…」ハァ
一方「なァ……ヒーロォ…お願いがあるンだがよォ」
上条「何だ? 一方通行」
一方「一言『鍛えてますから』って言ってくンねェか?」カッコヨク
上条「」エー <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:26:18.03 ID:RBzZtOXDO<>
――
上条「何で?」
一方「お前が、ヒーロォだからだろォが?」ウン
上条「ハァ…分かったよ…言うぞ」
一方「オ…オォ」ソワソワ
上条「鍛えてますから!」※イケメンAA
一方「カッケェェェェ!!サイッコゥだァ! 流石本場のヒーロォォ愉快に痛快に決まっちまったぞコラァァァァァ!!」イャッホウ
上条「」エー
一方「ァッゲホッ…オェ! …アァ…テンション上がったわァ。この一方通行が死にかけた訳だ…すげェなヒーロォ」
上条「ほんと相変わらずだなぁ……お前…」ハハ
一方「これで、後3日は大丈夫だァ。ありがとよォ、ヒーロォ」
上条「礼なんていらねえよ俺達は『親友』何だろ?」
一方「…」
上条「一方通行?」
一方「……いや…なンでもねェ」…イクカ <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:27:58.78 ID:RBzZtOXDO<>
――
上条と一方通行は、世間話をしながら歩道を歩く。
一方「ヒーロォよォ…最近、かなり無茶してるみてェだな」
上条「まぁ…な。流石に一ヶ月も経つと、知り合い2人にも正体バレちまったな」
一方「ツメが甘ェんだよ……オマエ」クカカ
上条「うっ痛い所を言ってくれやがりますね…」
一方「!! そう言えば、報告があンだよヒーロォ」ニヤニヤ
上条「何だよ? 報告って?」
一方「俺が、LEVEL6になる方法が判明したンだとよォ!」
上条「マジかよ! やったな一方通行!!」
一方「まァまだ、実験内容については教えて貰ってねェがな」クカカ <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:29:15.96 ID:RBzZtOXDO<>
――
二人は交差点で立ち止まる
一方「俺は、研究所に用があるからここまでだなァ」
上条「ああ、それじゃあな一方通行。絶対LEVEL6になれよ!」
一方「クカカ! 次に会う時までにはなっててやンよォ」
上条「じゃあ、その時は俺と勝負すっか?」
一方「イイゼェ! 返り討ちにしてやんよォ!!ヒーロォ!!」
上条「言ってろ! 仮面ライダーは負けん!!」フン!
一方「……誰にも負けンなよ…ヒーロォ!」
上条「ああ」
そして二人はお互いが向かうべき道へと進んで行った
上条「俺は、『仮面ライダー』だからな」
―――
――
― <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:30:37.21 ID:RBzZtOXDO<>
第7学区
〜とある病院〜
〜カエル顔の医者の部屋〜
上条「……」
上条当麻は驚きを隠せないでいた。なんと、トーマス(自転車)に新機能が!
上条「……凄ぇ」
変速機(ギア)が付いていたのだ!!
カエル医者「ああ、しかも6段階変速機にしてみたよ?」
上条「凄ぇよ先生! トーマスが…トーマスが進化してやがる!!」
カエル医者「……驚くのはまだ早いね?」ニヤリ
上条「!!」
カエル先生はトーマス(自転車)の変速機に付いている赤いボタンを押す…
カエル医者「僕は、たとえ自転車であっても患者を見捨てたりはしない……」
するとトーマスが
カエル医者「そして、患者が欲しい物を用意するのが僕だからね?」キリッ
上条「おお!!!」
コンパクトに折りたたまれた!!
ソシテコノボタンヲ…
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:31:51.48 ID:RBzZtOXDO<>
〜第7学区〜
〜とある路地裏〜
そこには風紀委員の腕章を腕に付け、常盤台中学の制服を着たツインテールの小柄な女の子が一人と…
????「……ふぅ」
茶髪で柄の悪いスキルアウトが、鉄矢(ダーツ)で服を地面に縫いこまれ、拘束されていた。
????「全く、抵抗などしなければ手荒な真似は致しませんのに…」
????「後で警備員に引き渡しますので覚悟しなさいな」
浜面「クソっ情けねえ!こんなチンチクリンに捕まっちまうなんt…」
浜面の顔をグイっと踏む
浜面「ぐぇぇ! ちょ!ギブギブ!痛い痛い痛い!!」バンバン
風紀委員の女の子は、その体制のままペンライト型の携帯を取り出し、電話を掛けると
グェェェ
????「…」グリ グリ
同じ風紀委員177支部の同僚に繋がった。
初春『もしもし、どうでした白井さん? 実行犯は確保出来ましたか?』
白井「ええ、一人は確保しましたが。……もう1人の実行犯は"ドラゴンライダー"に乗って逃走中ですの」
初春『……学園都市の監視カメラの映像を確認しました。"ドラゴンライダー"に乗った実行犯は、第10学区の『ストレンジ』に逃走した模様ですね』 <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:33:12.25 ID:RBzZtOXDO<>
――
白井「また、面倒な所に逃げてくれやがりますわね。初春、直ぐに警備員に連r…!?」シュン
ドォン!と土煙が舞い、上から巨大な男が降って来た
ヒュン
白井「くっ!」
白井は紙一重の所、瞬間移動(テレポート)で回避していた
????「……全く、能力者とは面倒なモノだな…大丈夫か浜面?」
浜面「あしっあぶっあぶねえ! 踏み殺す気かこの野郎!!」
白井「とにかく初春は警備員に連絡を! こちらは襲撃者を撃退しますの!」ピッ
初春の返答を聞かず携帯を切り
シュン
????「…」
白井「もらt」
そして大柄な男の背後に瞬間移動し、ドロップキックが…
????「……ナメているのか能力者?」
白井「な!!」
……空を切った
ゴン!!と鈍い音が響く
白井「がっっ!!」
それは白井の背中を大柄の男が殴りつけた音であり
白井の体は20メートル程転がり、ようやく止まった
白井「うッッぐぅ!!」
そして大柄の男は、うずくまる白井黒子の目の前に立ち、大きな右足を上げ…
????「…」
ドン!…と辺りに鈍い音が響き……白井黒子の意識は途絶えた。 <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:34:56.89 ID:RBzZtOXDO<>
――
大柄の男は、気絶した白井黒子を肩に抱え、立ち上がる
????「…浜面、一旦俺達のアジトに戻るぞ」
浜面「ああ、助かったよ駒場の旦那」
駒場「……黒妻、いや蛇谷が本格的に『あの計画』を実行するそうだ…標的は」
駒場「…、仮面ライダー幻想」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:36:45.73 ID:RBzZtOXDO<>
〜風紀委員・第177支部〜
固法「…」
初春「…」
白井黒子からの連絡が途切れ1時間が経過した。
すると扉が
ガチャ
初春「白井s」
御坂「失礼しま〜す。黒子いますか?」
固法「御坂さん……白井さんなら見回りに行ってるわよ?」
御坂「そうなんですか?……今日は、15時には風紀委員の仕事が終わるからって。遊びに行く約束してたんだけどなぁ」ハァ
初春「…」
御坂「どうしたの? 初春さん?」ハテ?
初春「いっいえ! 何でもないで…!?」
初春の携帯が鳴り、画面を確認すると『着信…白井黒子』の文字
ピッ
初春「白井さぁん…もう心配したんですよ! 今、何処にいるんですか?」
駒場『……風紀委員の娘を預かった』
初春「!!」
駒場『午後20時00分までに第10学区の『ストレンジ』に仮面ライダー幻想を一人で来させろ……さもなくば…』
駒場『この娘の命は……無い』プッ
初春「な…」ツー ツー <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:38:02.28 ID:RBzZtOXDO<>
――
驚きのあまり、初春は声を失い、顔色を変える
初春「… …」ブルブル
御坂「初…春さん、今の電話で"白井"って言ってたわよね?……何かあったの?」
初春「…白…井さんが、さらわれました…」
御坂「!?」
固法「!!!」
初春「午後…20時00分迄に第10学区の『ストレンジ』に…仮面ライダー幻想を一人で来させろ…と」
初春「さもないと…白井さんを殺すって!! 固法先輩!!わたし…どう…したら」
初春は涙を流しながら固法に問い掛ける
固法「…」ギリ!
しかし答えは出ない
御坂「……(今が午後15時52分! まだ時間はある!)」
御坂「初春さん! 今直ぐに上条当麻を倉庫(バンク)で検索! そいつを監視カメラで捜して!」
初春「?…か…みじょう」グス…グス
固法「御坂さん何言って」
御坂「早く!!」
御坂は苛立ち、吠える! <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:39:17.19 ID:RBzZtOXDO<>
――
初春は右手で両目の涙を拭い、キーボードを叩きだす
初春「…はい! 今直ぐに検索します!」カタカタ
初春が書庫(バンク)で上条当麻を検索すると、1名のみ該当する。
初春「!! この方ですか?確認お願いします!」カタカタ…カチ
上条当麻のデータ画像を出し、御坂に確認させた。
御坂「ええ、間違いないわコイツよ!」
御坂「初春さん。私は心当たりのある所を捜してみる! 監視カメラでコイツを見つけたら直ぐに私に連絡して!!」
初春「はい! 分かりました!!」
御坂は風紀委員を飛び出し、上条当麻の捜索を始めた。
そう…白井黒子を救出する為に!!
御坂(待ってなさいよ、黒子!)
物語は、まだ続く
―――
――
― <>
第5話〜前編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:41:17.72 ID:RBzZtOXDO<>
次回予告
後輩であり相棒でもある白井黒子を救うべく、上条当麻を捜し、街中を駆け巡る御坂美琴
残り時間が僅かとなり、スキルアウトが痺れを切らしかけたその時! 漆黒のヒーローが颯爽と姿を現す!!!
そして現れる!灰色の駆動鎧と『ドラゴンライダー』
仮面ライダー幻想は勝利する事が出来るのか!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第5話〜後編
「さらわれた風紀委員!!現れる!龍の名を持つ駆動鎧」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:45:04.56 ID:RBzZtOXDO<> 続けて、第5話〜後編を投下させて頂きます <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:45:51.73 ID:RBzZtOXDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第5話〜後編
「さらわれた風紀委員!!現れる!龍の名を持つ駆動鎧」
〜風紀委員 第177支部〜
御坂が上条当麻を捜しに出て行った後……固法が初春に話し掛ける。
固法「……"瞬間移動能力者"(テレポーター)の白井さんが捕まってると言う事は、今は自力での脱出は出来ない状況にいる。と考えた方が良いわね」
初春「一応、警備員には人質(白井さん)の件を知らせました……今から救出会議を始めるそうです」カタ カタ
固法「時間までに……良案が浮かんでくれると良いんだけどね」
初春「……はい」
固法は、パソコンに表示されている監視カメラの映像を眺めながら考える。
固法「今……私達が捜してる、この"上条当麻"って人」
固法「この男の子が"仮面ライダー"と何の関係があるのかしら?」
初春「でも……あの御坂さんがこの状況で必死になって捜してますし、関係してる可能性は高いと思います」
固法「そうね……とりあえず私達は出来るだけの事をしましょう。今は、上条当麻か仮面ライダー幻想。どちらか見つけて、御坂さんに伝えましょう!!」カタカタカタ
固法もパソコンに向かいキーボードを叩きだした。
初春「はい!!」カタカタカタ
(白井さん無事でいて下さいね!!) <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:47:19.30 ID:RBzZtOXDO<>
〜第10学区・ストレンジ〜
〜とある倉庫〜
白井「うっ!」
白井黒子が意識を取り戻した……が
白井(…視界が……相手は瞬間移動能力者の対処方法をよく知ってるみたいですわね)
黒い布で視界を奪われ、ロープで身体と足を拘束されている。
駒場「……目が覚めたか能力者」
カチャ
白井「!?」
何かが白井の額に当たる
駒場「……下手な事は考えない事だ。瞬間移動すれば捕獲次第、頭を吹き飛ばす」
白井「……一体、何が目的ですの?」
駒場「仮面ライダー幻想の排除……だ」
白井「ハァ!? あなたは何を言ってますの? わたくしを捕まえた所で仮面ライダーとやらが来るとでも?」
駒場「……来なければお前を殺すだけだ。…能力者」
白井(……今は、大人しく警備員の対応を待った方が良さそうですわね……)
白井(頼みましたわよ…初春…固法先輩)
白井(……………お姉様)
―――
――
― <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:49:01.37 ID:RBzZtOXDO<>
――
御坂は、思い当たる全ての場所を捜し回る。
通学路、ゲームセンター、病院、路地裏、そして公園。
御坂が知る、上条当麻を目撃しやすい場所の全てまわったが……
御坂「どう…してよ」
上条当麻の姿は何処にも無い。
御坂「……なんでこう言う時に限って見つかんないのよあの馬鹿!!」
携帯を取り出し、時間を確認すると…
御坂「……嘘」
いつの間にか時間は19:00を回っていた。
御坂「……黒…子…」
御坂は下を向き、目に涙が浮かべた。
ゲコッゲコッ ゲコッゲコッ
その時……携帯が鳴った
御坂「!!」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:50:28.46 ID:RBzZtOXDO<>
――
時刻は、午後19時20分
御坂は全力で走っていた
初春『もしもし、御坂さんですか!?上条当麻さんを発見しました!』
上条当麻のいる
初春『上条当麻さんは』
初春『第7学区鉄橋に居ます!!』
鉄橋に向かって!!
―――
――
― <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:52:43.29 ID:RBzZtOXDO<>
〜第7学区〜
〜鉄橋〜
上条 「凄いな、トーマス! まさか、ここまでパワーアップしてたとは 上条さんは驚きですよ!」ヨシヨシ
ヤッタゼゴシュジン!
そこへ
御坂「見つけた!!」
上条の前に御坂美琴が現れた。
上条「よう、御坂。どうしたんだよそんな息を切らして、上条さんに何か用でも…」
御坂「助けて…」
御坂は、息を切らし……目に涙を浮かべていた。
上条「? 御坂?」
そして今、後輩であり、パートナーである白井黒子を救う為に……
御坂「黒子を…私の後輩を助けて! 仮面ライダー!!」
正義のヒーローに助けを求めた!! <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:54:22.29 ID:RBzZtOXDO<>
――
上条は、御坂に事情を説明され、全てを理解した。
上条「……御坂」
すると、上条は御坂に近づき、優しく肩に右手を置いた
上条「必ず救い出して、お前の元に帰してやんよ。俺に……仮面ライダーに任せとけ!!」
御坂「うん……黒子をお願いね」
上条「ああ」
上条は軽く頷き、肩から右手を離すと、御坂から数歩ほど距離を取る。
そして右拳を勢いよく前に突き出し!
上条「…」バッ!
上条「幻想変身!!」
掛け声を叫ぶと同時に、上条の右手から黒い影が飛び出した!
_________
※説明しよう
上条当麻はとある不幸な事故により、カエル顔の医者の手術を受け、開発したベルトを体内に埋め込んだ。
改造手術の結果…生まれた頃から体内に眠る幻想殺し(イマジンブレイカー)の力を解放する事が出来る様になったのだ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
黒い影は上条の全身を包みこみ!
上条「ごっっがぁぁぁ!」
「漆黒の駆動鎧」へと姿を変えた!!
幻想「行くぞトーマス!! 新機能…変速機MAXだ!!」カチカチカチカチ <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:55:59.10 ID:RBzZtOXDO<>
〜第10学区・ストレンジ〜
〜とある倉庫〜
蒲鉾形の広い倉庫。
東西南北に入り口があり。
北側の出口の隣に大きなワゴン車が停まっている
そしてそのワゴン車の近くに、白井黒子とスキルアウトが数十人が 一ヶ所に固まっていた
黒妻?「もう19時40分。後、20分でお前の命は終わりだなぁ」
さわ
白井「!!」
黒妻?が白井黒子の頬を撫でると、逃げる様に顔を逸らした。
黒妻?「クックックッ」ニヤニヤ
浜面「なぁ、蛇谷あn…」
ゴス!!と
蛇谷は浜面の腹に拳を突き刺す。
浜面「ぐっふ!」
蛇谷「……俺は誰だ?」
浜面「すまねぇ…ゴホッ黒妻…」 <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:57:23.40 ID:RBzZtOXDO<>
――
蛇谷「そう、俺は『ビッグスパイダー』のボス黒妻だぁ。で、何だよ?」
浜面「あっあぁ『あの駆動鎧』本当にお前が着ないで良いのか?」
蛇谷「構わねえよ、警備員が突入して来たら。アイツには時間稼ぎして貰う予定だぁ」
浜面「そっそうか…なら良かっt」
ガァァン!
蛇・浜・駒・ス「!!!」
倉庫南側の入り口の扉が吹き飛び破壊音が倉庫内に響くと…
「ハァ!!!」
轟!!
黒い影が天高く飛びだす!!
そしてスキルアウト数十名が集まった倉庫の中心に、漆黒の影が砂煙を撒き散らしながら、着地した!!
蛇谷「キ!!っキサマぁ!」
蛇谷達スキルアウトの前には
「待たせたな…スキルアウト共」
黒い自転車に跨がった漆黒のヒーロー!!
幻想「絶望がオマエ等のゴールだ!!」
仮面ライダー幻想が現れた!!! <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 20:58:44.89 ID:RBzZtOXDO<>
――
仮面ライダー幻想の出現に倉庫内が数秒間沈黙する
蛇谷「クククッ!!」
幻想「? さあ、望み通り来てやったぞ! 人質を離せ!!」
蛇谷「馬鹿かオメェ! 素直に人質を返すわけねぇだろうが!」ケタケタ
幻想「!!」
蛇谷「"キャパシティダウン"が聞いてねぇって事はオマエ能力者じゃねえんだな? 驚いたぜ!仮面ライダーが俺達と同じ無能力者だったとはなぁ」ニヤニヤ
幻想「…キャパシティダウン?」
蛇谷「コレだよコレ」
蛇谷がワゴン車のバックドアを開くと…
仮面「!!」
大型のオーディオの様な機械が騒音を流しだした。
蛇谷「コイツの出してる音は、無能力者にはウルセェ音に感じる位だが…」
騒音を止め、ワゴン車のバックドアを閉めた。
そしてワゴン車の近くで拘束されている白井黒子の顔を触り…
白井「クッ!!」
蛇谷「能力者には演算が出来なくなる程の不快な音らしいぜぇ」ニヤア
ガン!
と白井黒子を蹴り倒した <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:00:47.86 ID:RBzZtOXDO<>
――
幻想「テメェ!!」
蛇谷「おっとぉ!動くなよぉ? そこから一歩でも動いたら…」オイ
駒場「…」
蛇谷の隣に居た駒場が、白井黒子に近寄り…
蛇谷「この女の命はねえぞ」ケラケラ
コメカミに拳銃を突き付けた!
幻想「……分かった、その代わりその子には手を出すな!」
仮面ライダー幻想は、トーマス(自転車)から降りる。
蛇谷「よ〜し、おい浜面! タメゾウを呼べ!!」
浜面「あぁ…今、連絡する」ピッピッ
すると…
ボォン!!!
幻想「!!」
遠くから爆音が響き…
倉庫の東側入り口から、大型のバイクに跨がる灰色の駆動鎧を着た、フルフェイスのライダーが姿を現した!
タメゾウ「……またせなぁ」 <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:02:56.93 ID:RBzZtOXDO<>
――
東側入り口から現れたタメゾウは、その場で蛇谷に話しかける
タメゾウ「黒妻さぁん! コイツが仮面ライダー幻想ですかぁ!」ニヤニヤ
蛇谷「あぁ、『ドラゴンライダー』の性能のお披露目には調度良い相手だろぉ………死ぬまで痛めつけろ」
タメゾウ「分っっかりましたぁ!!」
ボォン!!!
『ドラゴンライダー』は爆音を上げ加速し!
タメゾウ「ヒャッッハァ!!」
もの凄い速度で仮面ライダー幻想へ突撃した…が!
幻想「ぐっ!!」ズッズズ
仮面ライダー幻想は、両腕でドラゴンライダーを受け止めた!!
タメゾウ「!!? アァァァァァ!!」
┣"┣"ォン!!!
突如『ドラゴンライダー』が轟音を上げた。その音はタメゾウが推進装置を全て解除した音だった!
そして速度計が時速1000キロのメモリを振り切ったと同時に!
幻想「!!」
仮面ライダー幻想の足が浮かび上がった!!
タメゾウ「死ねェェェェェェェェ!!」
ガァァン!!
そのまま倉庫西側の壁を突き破り……辺りに破壊音が響いた <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:04:37.84 ID:RBzZtOXDO<>
――
仮面ライダー幻想が、倉庫の外で仰向けに転がっていた
幻想「っぐっ!ぁぁぁ」
タメゾウはドラゴンライダーの前輪を浮かし…
ガァン!!
幻想「グっハァ!!」
仮面ライダー幻想の腹を押し潰す!!
タメゾウ「どぉしたぁ? こんなもんかぁ」ニヤニヤ
そのままゆっくりと前進し、後輪が地面に付いた瞬間!!
タメゾウ「ケヒ!」
― ―
ッッッゴォォォォン!!と補助ブースターが2500度の高熱を噴き出し起爆した
爆発で西側の倉庫の壁が崩壊し…
仮面ライダー幻想は
外から蛇谷達のいる倉庫の中央まで吹き飛び…
……動かなくなった <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:05:54.51 ID:RBzZtOXDO<>
――
駒場「…死んだ…か?」
駒場は、白井黒子のコメカミから拳銃を離し、仮面ライダー幻想に近づく
蛇谷「死んだ! 間違いなく死んだ!!っザッッマァミロ糞ヒーロォォ」
ガッ!ガッ!ガッ!!
蛇谷が仮面ライダー幻想に近づき、思い切り蹴りを数発いれた。
駒場「……退け」
駒場は蛇谷を退かせ、仮面ライダー幻想の頭を掴み、持ち上げる。
駒場「……この駆動鎧…どうやって脱がすんだ?」
スキルアウト達が仮面ライダー幻想の周りに群がる
蛇谷「しらねぇよ! レバーとか適当にいじくりゃ外れんだろぉが」
……アンタらさぁ
蛇・浜・駒・スキ「!?」
…南側の倉庫入口から
????「人の後輩をよくもさらってくれたわね」
常盤台の超能力者(LEVEL5)
御坂「八分殺しじゃ済まないわよ!!!」バチ バチ
超電磁砲が姿を現した!! <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:07:08.31 ID:RBzZtOXDO<>
――
駒場「…能力s!!」
ガァァン!!と駒場に雷撃の槍が直撃し、バウンドしながら数メートル程吹き飛んだ。
蛇谷「!! 殺せ!タメゾウ!」
┣"ォン!!と轟音が鳴り
タメゾウ「ヒィヤッッハァァ!!」
ドラゴンライダーは高く高く飛び上がり、御坂に強襲する
……が
御坂「…ちょろっとマジでキレてるから…加減出来るかわかんないけどっと」キィン
コインを上に弾き、指の手前に落下した所を
親指で弾く!!
タメゾウ「!!!」
ガァァン!!
超電磁砲が空にいたドラゴンライダーに直撃した!!
タメゾウ「がっ!!あぁぁぁァァ……」
御坂「常盤台の超電磁砲を舐めんじゃないわよ」フン
タメゾウはノーバウンドで数十メートル吹き飛び
ゴ!
タメゾウ「」
地面に頭から着地し、何度か跳ねた後ようやく止まり。そのまま意識を失った。 <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:09:07.83 ID:RBzZtOXDO<>
――
蛇谷「おい! "アレ"を最大にしろ!!」
御坂「?」
御坂に向かい蛇谷が至近距離まで接近し、声をかけてきた。
蛇谷「おい、超電磁砲〜」
蛇谷はワゴン車を右手親指で指し
御坂「この!? っ演算が!」
蛇谷「キャパシティダウンって知ってるか?」
ゴス!!
鈍い音を立て、御坂の脇腹に突き刺さり
御坂「!! っっがぁ!」
数メートル吹き飛び、疼くまった。
蛇谷「さて…と。おい浜面ぁコイツら殺しとけ」
浜面「あっあぁ」
浜面が御坂に近づき…小型の銃を構える
…カシン…
蛇谷「おいお前ら。タメゾウを叩き起こせ! ダメならテメe」
―ヒュン
蛇谷が周りに指示を出したその時!!
浜面「!!?」
ドォン!!!と浜面に
浜面「ごっがぁぁぁぁぁ」
スキルアウトの部下が直撃した <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:10:24.84 ID:RBzZtOXDO<>
――
蛇谷「ヒッ…カッ…カメッ!」
蛇谷達の前で死んだハズの
「テメェらよぉ…」
黒い悪魔が……今…
幻想「この程度で俺が死んだとでも思ったんじゃねぇだろうなぁ」
地獄の底から蘇った
蛇谷「ひっオッお前ら! 全員でブッ殺せェェェェェ」
約20数名の武装したスキルアウト達が…
ゴス!ボギ!ゴン!ゴス!グシャ!ベキィ!ドン!バキ!ゴス!ドンスキルアウトk「ヒッヤシニタク」グシャ!ドォンスキルアウトM「たす」ゴングキバキガンゴングシャゴンガンバキィ!!
僅か2分で全滅した…
……オイ
蛇谷「ひっ」
……文句はねぇよな?
蛇谷「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:12:02.63 ID:RBzZtOXDO<>
――
幻想「…」
仮面ライダー幻想が、蛇谷に近寄ろうとすると…
蛇谷「くっ来るなぁ!!」
蛇谷が上着を脱ぎ捨てた!!
蛇谷「きっきっ来たらドカーンだぞぉ!!」
なんと!!蛇谷が服を脱ぐと大量のダイナマイトが、腰の回りにグルリと巻き付けてあったのだ!!
蛇谷は右手にライターを持ち、火を付けるが
幻想「…」カシン
幻想「…」ok!イマジンブレイク
仮面ライダー幻想は止まらない!!
蛇谷「ひっ!!」 <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:13:35.60 ID:RBzZtOXDO<>
――
仮面ライダー幻想の右拳に力が集まり…蛇谷の目の前に立つ。
幻想「いいぜ、スキルアウト……テメェが持つ、そのふざけた幻想は!!」
ドス!!
蛇谷「ぶっふぁあ!!」
仮面ライダー幻想が蛇谷の腹を左手で殴ると、ライターを落とした。
そして
幻想「仮面ライダー幻想が!!!!!」
弓なりに右拳を引き!
幻想「ぶち殺す!!!」
ゴォン!!
重たい音が倉庫内に鳴り響き、蛇谷の顔にイマジンブレイクが直撃し…
蛇谷「オッガァァァァァァァァァァ!!」
轟!!と蛇谷の身体が吹き飛んだ!!
ガァァァン!!!
蛇谷「グッハァ!!」
そのままノーバウンドで南側の倉庫の壁を突き破り
蛇谷「アッ…グッェ………」
地面に数メートル転がり…意識を失った。
幻想「多分…偽物だよな!! あのダイナマイト」ウン
※本物です <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:15:02.06 ID:RBzZtOXDO<>
――
その後
先程のダメージが回復した御坂は、白井黒子の隣に移動し、拘束を解いた。
※ キャパシティダウンは、幻想がスキルアウトの大群を仕留めた時に車ごと大破しました
御坂「黒子、大丈夫? 怪我は無い?」
白井「はい…お姉様ぁ…黒子は! 黒子はぁ〜!!」ダキツキ
白井黒子は御坂の胸に顔を埋め、震える
御坂「怖かったのね……もう大丈夫よ…黒子」ヨシヨシ
スリスリスリスリ
御坂「…」
ウヘッヘッヘスリスリ-♪スリスリデスノー♪
御坂「…えい」バリバリ
オゥッフ
御坂「…」
…
御坂「…えい」バリバリバリ
グェェ! <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:16:18.96 ID:RBzZtOXDO<>
――
仮面ライダー幻想が御坂達に気づき、駆け寄る。
幻想「なぁ御坂、警備員に連絡頼めるか?」
白井「」シーン
御坂「さっき、警備員に連絡しといたわよ? 5分くらいで到着するって」ウン
幻想「そっか…じゃあ俺はさっさと逃げるk」
その時!!
突如、ボォン!!と外から爆音が響き…
幻・御「「!!」」
『ドラゴンライダー』が仮面ライダー幻想の前を通り過ぎると…
????「…」
駒場の隣で止まった
????「駒場の旦那…立てるか?」
駒場「……あぁ」
灰色の駆動鎧の男が、駒場を『ドラゴンライダー』 の後ろに乗せ…
????「……覚えてろ…仮面ライダー!!」
幻想「!?」
再び、ボォン!!と爆音を立て、『ドラゴンライダー』は倉庫北側の扉を突き破り、逃走した。
幻想「…」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:17:35.79 ID:RBzZtOXDO<>
次の日
〜早朝・通学路〜
青い空、白い雲、上条当麻は帰って来た相棒(自転車)に乗り。軽快に通学路を進んでいると…
キキッ
上条「おーす! 御坂」
御坂「おっす!」
御坂美琴と出会った。
上条「昨日の怪我は大丈夫か? お前、思いっ切りぶん殴られてたろ」
御坂「うん…まぁ平気」
御坂「…そう言えばドタバタして、お礼言ってなかったわね。……その…私と後輩を助けてくれてありがとね、仮面ライダー」ニッコリ
上条 「上条さんはヒーローとして当然の事をしたまでですよ」テレテレ
御坂「と…ついでに」
上条「?」
御坂「ゴメン!!」
上条「? なにが!?」
御坂「多分、アンタの正体ばれた」 <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:19:02.80 ID:RBzZtOXDO<>
上条「……hai?」
御坂「私がアンタを捜して鉄橋に来たわよね?」
上条「」ウンウン
御坂「アレさ…風紀委員の知り合いに、アンタを捜して貰ったの」ウン
上条「…」
御坂「アンタ…格好つけて直ぐに変身したから、監視カメラに丸映りだったみたいよ?」
上条「……、て事は?」ニッコリ
御坂「今日辺り来るんじゃない? 風紀委員か警備員」シラ
上条「ふっ!ふっ!!」
御坂「嘘」
上条「不k…へ?」
御坂「嘘……だけど風紀委員の子にばれたのは、本当」
上条「……上条さんは頭こんがらがって来ましたよ」
御坂「風紀委員や警備員は来ない。風紀委員の子にも、口外しない様にお願いしといたから心配無いわよ」
上条「……良かったぁ」ハァ
御坂「でさぁ……ちょろっっとお願いがあるんだけど?」
上条「……? なんだよ」
御坂「今日の放課後…空いてる?」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
スキルアウトの魔の手から少女を救い出した。仮面ライダー幻想!!
しかし灰色の駆動鎧の男は再び現れるだろう!!
学園都市の平和を守る為、戦え!仮面ライダー幻想!!
突き進め!仮面ライダー幻想!!
ED〜♪ <>
第5話〜後編<>sage saga<>2012/10/12(金) 21:20:34.52 ID:RBzZtOXDO<> 次回予告
御坂に放課後の予定を聞かれ、御坂美琴と共に とあるファミレスへと赴いた上条当麻!!
そこで、柵川中学の女子中学生が上条当麻と出逢う!!
そして語られる上条当麻の過去とは!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第6話
「秘められた過去!上条当麻幼き記憶!!」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>saga<>2012/10/12(金) 21:23:43.57 ID:RBzZtOXDO<> これで、今日の分は投下終了とさせて頂きます。
ここまで見て頂いた方々、本当にありがとうございました
明日は、7話まで投下させて頂きます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)<>sage<>2012/10/12(金) 21:32:55.00 ID:zLga9Fxm0<> おつつ <>
>>1です<>sage<>2012/10/13(土) 20:09:00.96 ID:Rvwk2rNDO<> 今から第7話までを投下させて頂きます <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:09:34.66 ID:Rvwk2rNDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第6話
「秘められた過去!上条当麻幼き記憶!!」
〜第7学区〜
〜とあるファミレス〜
放課後、上条当麻は御坂に連れられ、とあるファミレスに来ていた。
上条「ハァ…」
何でも、仮面ライダー幻想に助けられた事のある風紀委員の女の子がお礼をしたいと言ってきたらしい。
御坂「〜♪」
御坂も、一応は断ったのだが…警備員に正体をバラすと言われ、渋々頼みを聞いたらしく
上条的にも警備員に捕まるのは懲り懲りなので、御坂の頼みを聞き入れた訳である。
上条「なぁ、御坂」
御坂「何よ?」フライドポテトモグモグ
上条「…何で俺の隣に座ってんだ?」
日のあたる窓際の席に上条、隣に御坂の順で2人は並んで座っていた。
御坂「? 風紀委員の子が友人も一緒に連れて来るって言ってたんだから、しょうがないでしょ?」ハテ?
上条「……周りの視線が痛いのですが」
御坂「気にしない気にしない、もう直ぐ……あっ!ほら来たわよ」 <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:10:49.88 ID:Rvwk2rNDO<>
上条「ん? あの子達どっかで…」
御坂の指を差した入り口のカウンター前に、柵川中学校の制服を着た二人の女の子がいた。
そして一人の女の子がこちらに気づき…
佐天「あっいたいた! 御坂さ〜ん」
女の子二人が御坂達のテーブルへ向かい歩いてきた
佐天「こんにちは〜御坂さん」
初春「こんにちは御坂さん、と…上条当麻さん」ペコリ
上条「あっどうも」ペコリ
佐天「? 初春、知り合い?」ハテ?
御坂「まぁまぁ、取りあえずは座って話しましょ?」
同じテーブルの正面の席に佐天、初春の順で座る。
そして店員を呼び出し、佐天は"メロンソーダ"初春は"フルーツパフェ"を注文した。
すると、先に佐天が話しを切りだした
佐天「えっと、そちらの方…上条さんでしたっけ? 御坂さんの彼氏さんか何かですか?」
御坂「ぶふ!!」
上条「? 違う違う、こいつとは…」
御坂「///」ウー
上条「…」
初春「?」
佐天「?」
御坂「?」///
上条「他人?」
御坂「」ワキバラ…
ゴス!!
上条「オッフ!!」
初・佐「「!?」」ビクッ!! <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:12:00.66 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条「っテメェ! 何しやがる!!」
御坂「なにが?」ニッコリ
上条「だから俺n」
御坂「?」ニッコリ
上条「……モウイイデス」
佐天「あの〜」オソルオソル
御坂「ゴメンゴメン、この馬!鹿!とは、知り合いってだけなの」ニッコリ
佐天「そうだったんですか〜(御坂さんが怖い)」アハハー
初春「もっもう! 失礼ですよ、佐天さぁん(御坂さんが怖い)」アハハー
上条「…」
佐天「そっそうだ初春! 会わせたい人って上条さん?」
初春「はい! 佐天さんが逢いたいだろうなと思いまして、御坂さんにお願いしました」フンフン
上条「…」
御坂「…」 <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:13:10.76 ID:Rvwk2rNDO<>
――
佐天「? 初春?私、上条さんとは初めて会うんだけど?」
初春「佐天さん、今、佐天さんが1番逢いたい人を思い浮かべて下さい」
佐天「…うん浮かべたよ?」
初春「その方は、なんと!佐天さんの目の前にいるのです!!」ムハー!
佐天「!! エッ嘘!! どこどこ!」
初春「だから目の前n」
佐天「一一一!!(ひとついはじめ)」
初春「…」
上条「なぁ…御坂…」ガタ
御坂「……お願いだから帰らないで」グイ
初春「佐天さん佐天さん」カタチョンチョン
佐天「なに初春、一一一(ひとついはじめ)は何処n」
初春「仮面ライダーさん!」ユビサシ
……
佐天「……仮面ライダーさん?」クビカシゲ
御坂「ウン…仮面ライダーさん」コイツコイツ
佐天「仮面ライダーさん!!」ビックリ
上条「仮面ライダーさん!!」ウン
佐天「…」 <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:14:21.03 ID:Rvwk2rNDO<>
――
オマタセシマシタフルーツパフェノオキャクサマ
初春「あっはい私です」
メロンソーダノオキャクサマ
佐天「はい、あっありがとう初春♪」
初春「いえいえ」
佐天「チューッ、ん〜美味しい!!」
初春「そうでふね〜」モグモグ
……
佐天「さて…と」フゥ
上条「…」
御坂「…」
佐天「なんでしたっけ?」
上条「…御坂…俺」
御坂「帰らないで」グイ <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:15:32.20 ID:Rvwk2rNDO<>
――
佐天「エェェ! 本物ですか!!私、佐天涙子って言います! ファンクラブ会員Noは310番です!」
初春「佐天さん、落ち着いて落ち着いて」ドウドウ
御坂(ファンクラブ?)
佐天「上条さんの御趣味は? LEVELは?能力は? 後、握手して下さい!!」バッ
上条「えっ…と、佐天涙子だな。趣味は自転車の手入れで能力検査ではLEVEL0、能力は幻想殺し…と、はい握手」ニキニギ
佐天「やったよ、初春! 仮面ライダー幻想に握手して貰ったよ!」
初春「良かったでふねぇ、佐天はん」モグモグ
御坂「……(デレデレシテンジャナイワヨコノバカ!)」ボソ
上条「? どうした御坂?」
御坂「…」フン <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:17:05.52 ID:Rvwk2rNDO<>
――
佐天「はい、質問です! 上条さんは、どうやって仮面ライダーになったんですか?」
上条「えっと、簡単に説明すると、子供が赤信号で飛び出してきた所をトラックが突っ込んで来てな…」
佐天「ふむふむ」
上条「子供はどうにか助けたんだけど、入れ替わりに俺が轢かれて…」
佐天「えっ!」
上条「医者の改造手術を受けて特製変身ベルトを埋め込んだら、仮面ライダー幻想になれる様になったんですよ…」マァクワシクハセツメイショヲ…コレナ
佐天「……なんか凄いですね」アッアラスジツキナンデスネ
上条「? そうか?」
佐天「凄いですよ…私にはそんな勇気無いな…」
初春「……佐天さん」
上条「…勇気…か、佐天…これは昔の事なんだけどさ」
―――
――
― <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:18:41.78 ID:Rvwk2rNDO<> _________
※上条回想
今から約11年前
〜上条当麻〜幼少期〜
〜幼稚園〜
遊び時間、子供達が楽しく遊具で遊ぶ中……上条は一人寂しく、地面にお絵かきをしていた。
上条「きみはっみたかっあっい〜が〜♪」カキカキ
上条「まっかにもえ〜るのお〜♪」カキカキ
…すると
子供A「おいかみじょう!」
上条「…?」
子供A「かめんらいだーごっこするぞ!おれ『かめんらいだー』おまえ、カイジンかみじょうな」
上条「てきやくやだよ…」
子供B「うるさい! はやくこい!!」グイグイ
子供Bが上条の髪を引っ張り、無理矢理連れていく
上条「いやだよ、はなしてよ」
―――
――
― <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:19:56.27 ID:Rvwk2rNDO<>
〜ジャングルジム前〜
子供A「くらえ、かみじょう!ライダーパンチ!」
ごつ
上条「っいたい!」
子供B「やつがひるんだぞ"ほんごう"!」
がん!がん!
上条「ぐっぐっ」
子供Bが上条の腹に蹴りを2発いれる
上条「い…たい」
子供A「後は、まかせろ"いちもんじ"! いくぞかみじょう!」
子供Aは目の前のジャングルジムに上り…
子供A「くらえ!ライダーキック!!」
子供Aが上条に向かい、蹴りを放つ!!
がん!
上条「がっ!!」
子供A「!!」
上条は顔に蹴りを入れられ、その場に泣きながら手で顔を抑え、座りこむ。
上条「いた…い…ょぉ」
子供B「やったぁ! やくびょうがみをたおしたぞ!ほんごu」
子供Bが隣を見ると子供Aが
子供A「うぁぁん、あしがいたい! あしがうぁぁぁん」
右足を抑えながら泣いていた <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:21:19.09 ID:Rvwk2rNDO<> 次の日
〜子供A自宅・玄関前〜
上条当麻は母の詩菜と共に子供Aに謝罪に来た…が
A母「貴女のお子さんどう言う教育してるの! 家の子が二度と歩けなくなったらどう責任取れんのよ!」
詩菜「……お子さんに怪我をさせてしまい、大変申し訳ございませんでした…」
詩菜は深々と頭を下げる
当麻「…」
詩菜「当麻さん?」
当麻「…ぼく、わるくない」ボソ
A母「聞いたとおり捻くれたお子さんねぇ。家の子以外にも、君に関わった子供が怪我負った事があるんじゃなかった〜?」
当麻「……」
詩菜「……」
A母「やっぱり、疫病神の噂は本当なのねぇ。私の子供も貴女のお子さんに関わったばかりに大怪我よ!!」
当麻「……」
詩菜「はい……申し訳ございませんでした」
詩菜は再び、深々と頭を下げる。
A母「この件については、きちんと弁護士を通じて治療費用を払って貰いますからね!!」
詩菜「はい…その件は後日。刀夜さんが帰国次第にお話させて頂きますので」
A母「こんな時に居ないなんて! 全く、お宅の夫さんがお子さんをほったらかして叱らないから、こんな捻くれた子に育つんじゃないの?」クスクス
詩菜「…」
当麻「!!! おとうさんとおかあさんのわるぐちをいうな!!」 <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:22:40.88 ID:Rvwk2rNDO<>
――
A母「あらぁ、いっちょ前に怒っちゃって生意気なガキねぇ。自分が悪いって分かってんの?」
当麻「うるさい!うるさい!うr」
詩菜「…当麻さん?」
当麻「!!」ビク!
詩菜の顔は無表情なのだが物凄い負のオーラを感じ当麻が黙った
……そして
詩菜「あら? あらあら、当麻さん?こんな所に紙袋が! どうしましょう?」
お詫びに持って来た菓子折り(クッキー缶)を…
バァン!!!
A母「ブッ!!!」
A母の顔面に思い切りぶん投げた。
詩菜「あらあら私、手が滑ってしまいました〜」
当麻「お…かあさん?」
詩菜「この綺麗な花瓶も投げつけてしまいそうなのだけれど、当麻さん的にはどうなのかしら?」
A母「ひっひぃ!」
当麻「おっおかあさん! もういいよ!」
―――
――
― <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:23:55.11 ID:Rvwk2rNDO<>
〜上条家〜
当麻は、どうにか詩菜を抑え家に帰ってきた。
今はご飯が出来るまでの間、居間で大好きな仮面ライダー竜騎を見ている。
詩菜「あらあら、当麻さんそろそろご飯ですから手を洗って来て下さいね」
……すると、暗い顔をした当麻が詩菜に問いかけた。
当麻「おかあさん、なんでぼくがたたかれたりしてるのにあやまらないといけないの?」
詩菜「…」
当麻「やくびょうがみなのって……そんなにわるいことなの?」
詩菜は当麻に近づき優しく頭を撫でる。
詩菜「あらあら当麻さんは何も悪い事してないのに何をそんなに落ち込んでいるのかしら?」ヨシヨシ
当麻「!! だっt」
詩菜「それに」
当麻「?」
詩菜「例え世界中のみんなが当麻さんを疫病神と呼んだとしても…」
詩菜「私と刀夜さんは当麻さんの味方ですよ」ギュッ
当麻「…」ギュッ
詩菜「そうだ。当麻さんに龍神家に伝わる。あの『おまじない』を教えてあげようかしら」
当麻「??」
―――
――
― <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:25:13.48 ID:Rvwk2rNDO<> 次の日
〜幼稚園〜
遊び時間に子供達が遊具で遊ぶ中、上条当麻は一人寂しく外でお絵かきをしていた。
当麻「こころにつるぎ♪かがやくゆうき♪た〜しかにとじ〜こめて♪」カキカキ
子供B「おいおまえ」
当麻「なに?」
子供B「おまえがやくびょうがみのせいであいつがケガしたんだぞ」
当麻「…」
子供B「こっちこい!」グイグイ
ごん!
子供B「いたっ!」
当麻が子供Bの頭を左手で殴った!
そして教えて貰った
当麻「…いいよ」
詩菜の"おまじない"
子供B「!!」
当麻「きみたちがぼくのことをやくびょうがみっていうのなら!!」
それは恐れず
当麻「ぼくはそのげんそうをぶちこわす!!」
勇気を持って立ち向かう為の信念の『言葉』
※回想終わり※
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:26:35.49 ID:Rvwk2rNDO<>  ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
上条「って訳だ…………佐天、勇気ってのは元から全員が持ってるはずの物だ…。無いって決め付けてる奴は、本音を隠して、自分から逃げてるだけなんだと俺は思うぞ?」
佐天「…はい」
初春「…」
御坂「…」
上条「もし、一歩踏み出す勇気が欲しい時は、俺が教えてやった『おまじない』を口に出して、そんなふざけた幻想をぶち殺しちまえ! 効果覿面だぞ?」ウンウン
佐天「……そうですよね!私、頑張ってみます!!」ムン
上条「その意気だ、…けど、勇気持った所で本当にどうにもならない事が起こったら、俺を呼んでくれ」
佐天「?」
上条「佐天の危機に何時でも駆け付けて! 必ず守ってやる!!俺はお前のヒーローだからな」※イケメンAA
佐天「!!!」///
初春「うわ〜」///
御坂「…」 <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:27:49.34 ID:Rvwk2rNDO<>
〜その後〜
あの後はファミレスにて携帯の番号交換、初めて出逢った時の感動、お礼等々があり佐天と初春は帰って行った。
…そして今は
〜とある公園〜
上条「うだ〜疲れた。お前ら何時もあんなペースなのか?」
御坂「ん〜まぁね…二人は男の人が居たって事でテンション上がってたみたいだけど」
御坂と共に途中までの帰り道を歩いていた。
御坂「……ねぇ、あんたさ…」
上条「何だ?」
御坂「……佐天さんみたいな子がタイプなの?」
上条「はい?」
御坂「だってアンタ、思いっ切り口説いてたじゃない」オマエヲマモッテヤル!ミタイナ
上条「はぁ? 上条さんがいつ、誰を口説いたんだよ?」
御坂「だ!か!ら!さっき佐天さんを思いっ切り口説いてたじゃない! この女たらし!!」フン
上条「口説いてねぇって!てか何、怒ってんだよ? お前?」
御坂「知らないわよ!この馬鹿」フン! <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:29:34.50 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条「ああ!お前まさか…」
御坂「な…なによ」
上条「嫉妬してんのか?」
御坂「!?」///
上条「おっ! その反応、図星ですかぁ? 意外に可愛い所もあるんだなぁミコッちゃんは」プススー
御坂「アッアンタニャニ言ってんのよ! てか、ミコッちゃん言うな!!」ビリビリ
上条「っと危ねぇ」キィン
漏電しそうになった御坂の頭に、右手を置く。
上条「ったく、素直になれよ? お前の気持ち…上条さんは分かってますよ」ナデナデ
御坂「えぇ!…だ…だって…なんで!?」///
上条「だからさ…正直に言えって…」ニッコリ
御坂「!!!」ビク!
上条「お前、本当は仮面ライダーに憧れてたんだろ!」
御坂「……………は?」
上条「だから、俺が仮面ライダーになれるのを嫉妬して、ちやほやされる俺に怒ってたんだな?」ウンウンキモチハワカル
……………
御坂「………」ワキバラ
ゴス!!
上条「オゥフ!!」
御坂「…」
ゴス!!
上条「オゥフ!!!!」 <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:30:45.27 ID:Rvwk2rNDO<>
〜とあるマンション屋上〜
深夜2時…明かりのないマンションの屋上で、白い修道服を着た少女が鉄柵を越え、佇む。
少女「! 此処から向こうに飛べば逃げれるかも!!」
マンションとマンションの間は僅か2メートル、…軽く助走をつけ…飛んだ!
…が
????「吸血殺しの紅十字!!」
ボォン!!
少女「きゃあぁぁぁ!!」
背中に十字の炎が直撃し、マンション下へ落下した
ガン!!
少女「ぐっ…」
白い修道服の少女は、マンションの7階のベランダに引っ掛かり
少女「……」
意識を失った
????「……チッ!」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
過去の悲しい記憶と両親の優しい記憶を糧に強く育った上条当麻!!
その力は今!学園都市を守る、大きな存在となっていたのだ!!
決して折れない「信念」を胸に秘め。
戦え!仮面ライダー幻想!
守れ!仮面ライダー幻想!!!
ED〜♪ <>
第6話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:31:43.03 ID:Rvwk2rNDO<>
次回予告
早朝!登校の準備をしていると白いシスターが現れた!
何と彼女は魔術師に追われていたと言うのだ!!
そして現れる赤髪の魔術師!仮面ライダー幻想は勝利する事が出来るのか!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第7話
「最強と言う名の証明!!現れる!!赤髪の魔術師!!」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>sage<>2012/10/13(土) 20:33:23.28 ID:Rvwk2rNDO<> 第6話投下終了です。
続けて第7話を投下させて頂きます <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:37:08.46 ID:Rvwk2rNDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第7話
「最強と言う名の証明!!現れる!!赤髪の魔術師!!」
―早朝―
〜第7学区〜
〜上条当麻の部屋〜
上条当麻は学校の準備を終らせ、朝食を作っていた。
因みに、今日のメニューは食パンにベーコンエッグにブラックコーヒーである!!
上条「くそう…ビリビリの奴、雷なんか落としやがって。冷蔵庫の中身が全滅したら責任取れんのかよ」
※昨日の帰り道の後、追いかけっこをしました <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:38:23.19 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条「よし、出来た!」
出来た料理を四角いテーブルに並べ…
上条「あ〜腹減った、いただきます!!」パン
手を合わせ、食べようとした…その時!!
ドン!ドン!ドン!と
ベランダに居る白い修道服を着た少女が、ガラス窓を叩く。
上条「…」
上条「あむっ! うん、やっぱり朝はパンだな!」モグモグ
ドン!ドン!ドン!ドン!
少女「部屋の中から良いにおいがするんだよ!!私にもそれを食べさせてくれると嬉しいな!!」
ドン!ドン!ドン!ドン!
上条「……アレ? 醤油がねえな…台所か?」ヨッコイショ
少女「…」
窓を叩く音が消えた <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:40:12.43 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条「…」ショウユオク
少女「……ねぇ、君」
ベランダの外に居る少女が話しかけてきた。
上条「何だよ?」
少女「私の右手には植木鉢があるんだよ?」ニッコリ
上条「」
少女「……さっさと鍵を開けてくれると嬉しいな?」
上条「すいませんごめんなさい直ぐに開けます」カチッ!
ガラガラ
鍵を開けると白い修道服の少女が土足で室内に入ってきた。
上条「…」
そして、朝食が置かれたテーブルの前にちょこんと座る。
禁書「まずは自己紹介しないといけないね。私の名前はインデックスって言うんだよ?」イタダキマス
上条「……インデックス? 目次って凄い名前だな…俺は上条当麻だ」…ドウゾ
禁書「よろふぃくねふぉうま」モグモグ
上条「……飲み込んでから喋れよ」
禁書「ングふぅ…あっインデックスは『目次』じゃなくて『禁書目録』の方だね」
上条「ふ〜ん?…で、なんで家のベランダの外に居たんだ?」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:41:19.77 ID:Rvwk2rNDO<>
――
禁書「うん……魔術師から追われて屋上に逃げこんだんだけど」
上条「…」フムフム
禁書「隣りのマンションの屋上から、このマンションに飛び移ろうとジャンプした瞬間。背中を撃たれたんだよ」モグモグ
上条「撃たれた? 誰に?」
禁書「魔術師」ウン
上条「…」
禁書「因みに私も魔術師なんだよ!」フフーン
上条「……ふーん」モグモグ
禁書「……ねぇほうま?」モグモグ
上条「何だ?」ズー
禁書「信じてないね?」ゴチソウサマ
上条「…?」ゴチソウサマ
禁書「魔術師の存在信じてないね! とうま!」
上条「勿論」
禁書「はやっ! 即答は傷つくんだよとうま!」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:42:37.00 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条「……じゃあ、魔術師が存在するとしてだ。なんでそんな連中に追われてんだ?」
禁書「多分、私の持ってる10万3000冊の魔道書を狙ってきてるんだと思う」
上条「ハァ……何処にあるんだよそんな大量の本? 倉庫か何かに預けてんのか?」
禁書「? 頭の中(ここ)だよ?簡単に見られない様に全て記憶してあるんだよ」
上条「…」エー
禁書「嘘じゃないもん! 見たもの全て、一字一句完璧に覚える事が出来るもん!」
上条「あ〜完全記憶能力か!すげえな!!」
禁書「ふふ〜ん」エッヘン
上条「さて学校行くか!!」
禁書「……なに勝手に完結させて逃げようとしてるのかなとうまは! 話しは、まだ終わって無いんだよ」グイグイ
上条「チイ!」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:44:08.23 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条「ムゥ……まぁ、なんだ、1番手っ取り早いのは、お前が魔術を見せて証明してくれれば良いと思うんだけど?」
禁書「うん、ごめん無理」
上条「」
禁書「あっ無理って言うのは私が魔力がないから使えないって事で…」
ピンポーン
禁書「!!!」
上条「? 誰だ、こんな朝っぱらから…土御門か〜?」
上条は立ち上がり、玄関に近づくと…
禁書「とうま! 逃げて!!」
上条「!?」
┣"ォン!!
バキィン!
上条「くっ!!」
上条の家の玄関が吹き飛び、ドアが融解した。
????「さて…と、"禁書目録"を渡して貰おうか」
上条の目の前には、2メートルはありそうな長身に黒いマントを羽織り…
上条「テメェ…なにもんだ!」
そして右手に炎の剣を持った…
ステイル「うん? 僕はステイル=マグヌス」
ステイル「プロの魔術師だよ」
赤髪の男が立っていた!! <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:45:18.56 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条「魔術師…本当にいたんだな」
禁書「だから言ったんだよとうま! 疑った事を謝ってほしいんだよ」フフーン
ステイル「…」
上条「はいはい…上条さんがわるうごさいました〜」
禁書「!? 心が込もって無いんだよとうま! しっかり頭下げてほしいかも!」
上条「はん! テメエに下げる頭なんか持ってねぇよ! この腹ぺこシスター」
禁書「ムキー! もう許さないんだよ!とうま〜!!」ウガー
ステイル「…」イライラ
禁書「イタダキマス」
ガブ!!
上条「あぁたぁまぁがぁぁぁいいてぇぇ!!」
禁書「はんへいふるまではなはな"い"んだよほうま〜!」グルルル
上条「ワタクシ上条当麻がインデックス様に不快な思いをさせてしまい大変申し訳ございませんでした〜!!」
バシッ!と振り回した右手がインデックスの肩に当たる。
バキィン!
禁書「なら離しt」パサ
上条「っ痛〜お前もうちょっ…t」
ステイル「…………」
ーーーー!!!
―――
――
― <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:46:32.37 ID:Rvwk2rNDO<>
――
何故か服の脱げたインデックスが泣き叫び、部屋に篭った…
上条とステイルは、部屋の外へ待避していた。
上条「なぁ、魔術師」
ステイル 「うん? 君と話す事など何も無いんだが? いや出来る事なら君を今すぐ殺したい」
上条「お前、何でインデックスを狙ってんだ?」
ステイル「…だから君と話す事など無いと何度言ったら」
上条「本当の悪党なら、今すぐインデックスを回収するだろ?」
ステイル「……君は紳士としてのマナーを知らないのかい? 流石は東洋の猿だな」ハンッ!
上条「背後から背中を撃つ奴らがマナーがどうこう言ってんじゃねぇよ」
ステイル「…」スパー
上条「…」ハァ
上条「インデックスが来たら連れて行くのか?」
ステイル「…『今の彼女』なら回収するのも、たやすいだろうね」
上条「そっか…じゃあ!」
ゴン!!
ステイル「くっ!!」
ステイルは咄嗟にガードしたが、上条の山なりの左フックを受け、後ろに数歩よろめく。
上条「俺を倒せたらな」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:47:59.78 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条とステイルとの距離は5メートル程…
ステイル「灰は灰に…」ボッ!
ステイルの右手に炎の剣…
上条「!」
ステイル「塵は塵に…」ボッ!
そして左手に青白い炎の剣
ステイル「吸血殺しの紅十字!!」
ヴォォン!!
ステイルの両腕から放たれた十字の炎が上条に襲い掛かる……が
上条は正面に右手を構え
上条「遅ぇ!」バキィン
ステイル「な!? 炎よ!」
ステイルの右手に炎の剣が生まれた。
しかし、それと同時に上条が動き…
上条「ォォオオオ!!!」
勢いをつけた右拳をステイルに向かい放つ!……が
ステイル「巨人に苦痛の贈り物を!」
ステイルも上条に向かい、炎剣を振り下ろす!!
上条「オラァ!!」
バキィン!
ステイル「!!!」
摂氏3000度の炎剣が消え
ゴッッッ!!
ステイル「っっブハァ!!」
上条の右拳が、ステイルの顎に直撃した!!
その反動で左隣の壁に衝突し…
ステイル「アッグ……」
ステイルは地面に倒れた <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:49:19.70 ID:Rvwk2rNDO<>
上条の部屋の入り口から、クリップで修復した修道服を着たインデックスが飛び出てきた。
禁書「とうま!!」
上条「…ハァ…どうにかなったな。後は警備員に突き出してっと」
上条はポケットから携帯を取り出す…が
禁書「早く! 今の内に此処から逃げるんだよ!」グイグイ
上条「? なに焦ってんだよ?」
禁書「この人が攻めて来たって言う事は、このマンション中にルーンカードが張り巡らされてるって事なんだよ!」グイグイ
上条「いや、なに言ってんのかサッパリ」ハテ?
禁書「とにかく早く!!」
インデックスは、上条の腕を強引に引っ張り、倒れているステイルを通り越し、階段を下ろうとすると
上条「ちょっ! インデックス此処7階だぞ? エレベーター使った方が速いって」
禁書「? わかんないけど! 魔術師が起きる前n」
……世界を構築する五大元素の一つ、偉大なる始まりの炎よ…
上・禁「!!!」
…それは、生命を育む恵みの邪悪を罰する裁きの光なり…
禁書「とうま!!!」グイ
…それは穏やかな幸福を満たすと同時、冷たき闇を滅する凍える不幸なり
上条「くっ!!!」
上条はインデックスに急かされ、急いで階段を下りだす。
…その名は炎、その名は剣
…具現せよ、我が身を喰らいて力と為せ!!! <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:50:34.96 ID:Rvwk2rNDO<>
――
上条とインデックスが階段を下り、3階のエレベーター付近に到達したその時!!
轟!!
上条「!? 危ねぇ!インデックス!」
禁書「!!?」
上条はインデックスを後ろに廻し場所を入れ替わる
そして、背後から来た炎の巨人が上条達に向かい、炎の十字架を振り落とした!!
轟!!!
バキィン!
上条「くっ!!!」
上条は幻想殺しで炎の巨人の一撃を受け止める!!
上条「!?」
…が
上条「消えねぇ!!」グググ
禁書「とうま!!」
上条「インデックス! お前は階段を下りて逃げろ!早く!!」
……逃げられると思っているのかい?
上・禁「!!!」
ステイル「そいつの名は、"魔女狩りの王"(イノケンティウス)その意味は必ず殺す」
イノケンティウスが空いてる左手を上条の目掛け…薙ぎ払う!!
轟!!!
上条「クッ!」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:52:10.57 ID:Rvwk2rNDO<>
――
禁書「とうま!!」グイ!
上条「ぐぇ!!」
インデックスが上条の服の襟を掴み、3階の通路側へ飛ぶと…
┣"ォン!!!
上条が居た場所が爆発し、クレーター状に凹んだ!
上条「ッッゴホッ!…ゴホッ!」
禁書「大丈夫? とうま」
上条「ゴホッ!…スマン、インデックス……助かった」
上条とインデックスは立ち上がり、炎の巨人を睨む!
すると
ステイル「君、面白い右腕を持ってるな…」
イノケンティウスの背後から声が聞こえる
ステイル「だが、たかが特殊な右腕一本でイノケンティウスを退けれる程、現実はそんなに優しい物じゃない。さぁ、『禁書目録』を渡して貰おうか」
禁書「!!」
上条「ふざけんな! 大人しく渡す訳ねぇだろうが!!!」
上条はインデックスの盾になる様、炎の巨人の前に立ち塞がった! <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:54:03.30 ID:Rvwk2rNDO<>
――
ステイル「うん? 君に拒否権は無いよ…これは強制だ」
上条「……お前の思い通りにはさせねぇ!」
上条が右拳を前に突き出し!!
上条「そんなふざけた幻想は俺がぶち殺す!!」
上条が哮る!!
上条「幻想変身!」
掛け声と共に上条の右拳から黒い影が飛び出した!
ステイル「!!!」
_________
※説明しよう
上条当麻はとある不幸な事故により、カエル顔の医者の手術を受け、開発したベルトを体内に埋め込んだ。
改造手術の結果…生まれた頃から体内に眠る幻想殺し(イマジンブレイカー)の力を解放する事が出来る様になったのだ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
黒い影は上条の全身を包みこみ!
上条「ごっっがぁぁぁ!」
「漆黒の駆動鎧」へと姿を変えた!!
幻想「アイツの運命は…俺が決める!!!」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:55:30.77 ID:Rvwk2rNDO<>
――
禁書「とうま…なんで…」
ステイル「凄いね、君…科学の犬が『タリスマン』を使えるとはね、いや驚いたよ」パチパチ
幻想「…タリスマン?」
ステイル「フン…まぁいい、君が『タリスマン』を使うのなら…」
ステイルは懐から1枚の赤いカードを取り出し…
ステイル「僕も使うまでだ」
禁書「!!!」
ステイル「Fortis931!!」
赤いカードを天高く掲げ詠唱し始めた!!
ステイル「…その名は炎、その名は鎧…」
ステイル「魔女狩りの王よ、我が身を喰らいて形と為せ!!」
すると、イノケンティウスがステイルの全身を覆い
幻想「くっ!」
轟!!!
紅い色の仮面と紅いスーツへ姿を変えた!!
ステイル「…待たせたね、さぁ殺し合おうか?」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:56:50.83 ID:Rvwk2rNDO<>
――
紅い仮面に、紅いスーツを纏い。
ステイル「…」
身体全体を覆う程、大きな黒いマントを羽織ったステイルが、階段をゆっくりと下りてくる。
幻想「インデックス…離れてろ」
禁書「とうま!」
幻想「早く!」
禁書「!?…とうま、死なないでね」
インデックスは、通路の右側の奥の陰へ下がる
ステイル「…」
轟!!
ステイルが右手を水平に構えると炎が伸び、剣に形を変えた
幻想「…」
お互いの距離が2メートルまで近づいた瞬間…
ステ・幻「「ハアァァ!!」」
両者が同時に動いた!! <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:58:24.32 ID:Rvwk2rNDO<>
――
ステイル「ハッ!!」
ステイルが炎の剣を音速の速さで振り下ろす!
幻想「くっ!!」
バキィン!
仮面ライダー幻想が右腕で炎剣を受け止める…が
幻想「!?(消えねぇ!)」
轟!
ステイルの右足が炎を纏い、間髪を容れず蹴りを放つ!!
ガァン!!
幻想「っっグァ!!」
仮面ライダー幻想が右側通路を数メートル転がった
その時!
ステイル「ハァァァァ!!」
轟!!
水平に構えた炎剣が5メートル程伸び…
幻想「くっ!!」カシン!
ステイル「ハァァ!!」
仮面ライダー幻想に向かい薙ぎ払う!!
……が
幻想「おおぉぉ!!」ok!イマジンブレイク
ガァン!!!!
幻想目掛け、迫り来る炎剣をフック気味に放った "イマジンブレイク"で弾き返した!! <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 20:59:55.44 ID:Rvwk2rNDO<>
――
ステイル「くっ!」
炎剣が弾かれ、ステイルがバランスを崩した
幻想「今しかねぇ!!」カシン!
そのスキを付き、仮面ライダー幻想が再度右レバーを叩く!
幻想「…っハァ!!」ok!イマジンストライク
ダァン!!!
仮面ライダー幻想が水平に跳躍し…
ステイル「!!」
ステイル目掛け、音速の3倍の速さで飛び蹴りした!!
ガァァン!!!
幻想「!? コイツ」
ステイル「ッアァァァァ!!!!」
ステイルの腹に"イマジンストライク"が直撃した…が
幻想「ハアァァアア!!」
ステイル「アァァァァ!!」ズ…ズ
後ずさりしながらもステイルが耐えている!
そして…
ガシ!
幻想「な!?」
ステイルは仮面ライダー幻想の右足を掴み…
ステイル「ハア!!」
ガァァン!!
左側にあるマンションの壁向かって叩き付けた!!
幻想「がっっハァ!!」
禁書「とうま!!」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:02:03.95 ID:Rvwk2rNDO<>
――
ステイルは、仮面ライダー幻想の足を離すと…
ステイル「灰は灰に」
轟!!と音が響き右手から紅い炎が噴き出す!
その右手を仮面ライダー幻想の胸元に向かい叩き付ける!
ドゴォ!!!
幻想「グハァ!!」
ステイル「塵は塵に」
轟!!と再び音が響き、左手から青白い炎が噴き出した。
そして再び、仮面ライダー幻想の胸元に向かい叩き付ける
ドゴォ!!!
幻想「グァ!!」
炎が噴き出した両手で
ガン! ガン! ガン!ガン!ガン!ガ!ガ!ガガガガガガガガガガガガガガガガガン!!!!!!!!
!!」
無数の拳を乱打した!!
幻想「ギ……ァ………ァ」
そして両胸に目掛けて
ゴォン!!
幻想「ゴバァ!!」
炎を纏った両手の拳を叩き付ける!
ステイル「吸血殺しの紅十字!!!」
┣ "┣"ォン!!
ステイルの両拳の炎が十字の形で炸裂し、マンションの3階と4階の床が数メートル崩壊した。 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:03:44.51 ID:Rvwk2rNDO<>
〜第7学区〜
〜とあるマンション2階〜
3階の床が崩壊し、ステイルは2階の床に着地する
ステイル「……少々、やり過ぎたかな」
そこに、仮面ライダー幻想の姿は無い。
その時、右側奥にあった3階の階段から…
禁書「とうまぁぁ!!!」
インデックスが両目に涙を浮かべ下りて来た。
ステイル 「……うん? さっきの少年なら跡形も無く消し飛んだと思うよ」
インデックスは目の前の瓦礫を退かし始めた
禁書「とうま! 何処!返事をして!とうまぁぁ!!!」
ステイル「……………」
禁書「…と…ぅま…ぁ」
ステイル「……さぁ、一緒に来てもらうよ」グイ
ステイルはインデックスの腕を掴み、強引に立たせた。 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:05:11.36 ID:Rvwk2rNDO<>
――
禁書「っっ離して! まだとうまを探すんだよ!!」
ステイル「…もう死んでるよ」
禁書「死んでないもん!離して!とうまに、とうまにまだごめんなさいしてないんだよ…ご飯のお礼も…言って…ないんだよ……」
ステイル「………」
禁書「…とう…まぁ」
ーーーその時!ーーー
┣゛ォン!!
山積みの瓦礫が吹き飛んだ
ステイル「!!!」
禁書「!!!」
……大丈夫だインデックス
禁書「と…」
……そこに悲しむ人が居る限り
禁書「とうまぁ!」
幻想「仮面ライダーは何度でも立ち上がる!!」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:07:10.09 ID:Rvwk2rNDO<>
――
ステイル「…しぶとい奴だ!!」ギリ
ステイルは、インデックスをエレベーター側の床へ軽く投げる。
禁書「きゃあ!!」
幻想「…テメェ!」
ステイル「もう、いい加減 君には飽きたんだよ…超能力者!!」
ダァン!!
ステイルは右手に炎剣を生み出し、仮面ライダー幻想に斬りかかる!!
幻想「…」スッ
ステイル「!!」
しかし、紙一重の所で幻想は身体を反らし炎剣を躱す。
幻想「そう何度も…」カシン!
幻想「食らうかよ!!」ok!イマジンブレイク
ゴス!!
ステイル「グッ!!」
その体制のまま"イマジンブレイク"を顎に叩き込むと、ステイルの身体が5メートル程浮いた!
幻想「…」カシン
そして落下して来たステイルに向かい
幻想「ハァァァァァ!!」ok!イマジンストライク
ガァァァン!!
回し蹴りの"イマジンストライク"を放った!! <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:08:48.85 ID:Rvwk2rNDO<>
――
ステイルがノーバウンドで垂直に吹き飛ぶ
ステイル「ゴブッ!!!」
幻想「…」カシン!
仮面ライダー幻想が腰の右レバーを再び叩き、腕を交差させた
……その時!
幻想「…」ok!ドラゴンクロウ
仮面ライダー幻想の両手の手の甲から四爪の竜の爪が生えたのだ!!!
幻想「ハァァァアァ!!」
その場で両腕を振り下ろすと、交差する四爪の衝撃波が音速の速さで垂直に飛んだ!!
幻想「いいぜ魔術師」
タァン!!
そして仮面ライダー幻想が縦回転しながら山なりに飛び、衝撃波に追い付く
幻想「お前がインデックスを苦しめる存在であるのなら!!」
交差した衝撃波が、空中に浮いていたステイルに直撃する刹那の瞬間!!
幻想「まずはそのふざけた幻想を!!」
ステイルの頭上から!
幻想「ぶち殺す!!!」
斬!!!!!
ステイル「グボァ!!」
右手の竜の爪を振り下ろした!!!
バキィン!!
ステイル「ァッ……」
そして、ステイルの鎧の胸元に埋まっていた『タリスマン』が竜の爪で切り裂かれ、ステイルの鎧は砕けた。 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:10:23.29 ID:Rvwk2rNDO<>
その後
ステイルを倒した後、騒ぎが大きくなり。インデックスを連れて"とある公園"に逃げて来た。
上条「ハァ…とりあえず、此処まで来れば大丈夫だろ」
禁書「……とうまごめんね」
上条「?」
禁書「……私のせいで魔術師との戦いに巻き込んじゃって」
上条「…気にすんなって。また魔術師が襲って来たとしても、仮面ライダーが守ってやんよ!!」
禁書「うん!!」
上条「さて、と…これから俺は………!!」
上条が恐る恐る、携帯を開くと。
上条「……9時15分…」
禁書「?」
上条「………学校行くの…忘れてた」orz
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:11:38.51 ID:Rvwk2rNDO<>
〜第7学区〜
〜とあるビル屋上〜
黒い長髪を後ろに束ね、白いTシャツに、片方が根本まで切れたジーンズの女性がステイルに話しかける。
????「大丈夫ですか?ステイル」
ステイル「クッ!…なんとかね……あの東洋人、一体何者だ」
????「土御門の情報によると名前は上条当麻。そして、学園都市で噂になっている仮面ライダー幻想だそうです」
ステイル「何だい…その仮面ライダーって、正義のヒーローでも気取っているつもりなのかな? 奴は」
????「………気取っているのでは無く、正真正銘のヒーローだそうです」
……
ステイル「……神裂火織」
神裂「なんでしょうか? ステイル」
ステイル「僕達の『目的』を忘れるな」
ステイル「僕達は『あの時』彼女に誓ったはずだ」
神裂「……分かってますよステイル」
ステイル「………」 <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:12:46.94 ID:Rvwk2rNDO<>
――
神裂とステイルは、600メートル先の公園に居る上条達を眺める。
ステイル「……、楽しそうだね」
神裂「……」
ステイル「楽しそう、本当に本当に楽しそうだ。あの子はいつでも楽しそうに生きている」
神裂「そうですね…あの頃と同じ様に」
ステイル「……僕達は、一体いつまで彼女を引き裂き続けなければいけないのかな」
神裂「………」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
魔術師の襲撃を退き、勝利した仮面ライダー幻想!
だがインデックスを狙う魔術師は再び現れるだろう。
守れ!仮面ライダー幻想!
戦え!仮面ライダー幻想!!
ED〜♪ <>
第7話<>sage saga<>2012/10/13(土) 21:13:45.40 ID:Rvwk2rNDO<>
次回予告
インデックスと共に、とある高校に来た上条当麻!
そこには優しく…そして厳しい先生がいた!!
そして明かされる魔術の謎! 上条当麻は理解する事が出来るのか!!
そして、新たな魔術師が現れる!!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第8話
「才色兼備!神の力を秘めし者!!」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<><>2012/10/13(土) 21:17:40.18 ID:Rvwk2rNDO<> これで今日の分は投下終了です。
ここまで見て頂いた方々本当にありがとうございました。
因みにステイルの変身後イメージは、全身紅色のサジタリウスノヴァにステイルのマントです <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/15(月) 15:12:44.28 ID:gqOB6H+DO<> 一乙 <>
>>1です<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:35:42.54 ID:QytHMMVDO<> 今から第8話だけ投下されて頂きます
ペースが遅くて申し訳ございません <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:36:17.42 ID:QytHMMVDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第8話
「才色兼備!神の力を秘めし者!!」
第7学区〜とある高校〜
〜屋上〜
午前10時00分
魔術師との戦闘の後、インデックスと共に上条が通う『とある学校』に来ていた。
上条「いいか! 絶対に此処を動くなよ。後、俺が戻って来るまで扉に鍵かけとけよ?」
禁書「うん、分かったかも……でも、とうま? いつ戻って来るの?」クビカシゲ
上条「今日は、午前授業だから2時間位かな…じゃあ大人しく待ってろよ」
禁書「いってらっしゃ〜い」テオフル
……上条が屋上から去った後、インデックスは言われた通り鍵をかけた。
禁書「…太陽がポカポカして気持ちいいかも」ファー
禁書「少し……ねむくなって…」
…zzZ
―――
――
― <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:37:41.23 ID:QytHMMVDO<>
〜とある高校〜
〜教室〜
上条が教室に入ると、もう授業が始まっていた。
教壇に立っている身長135センチの幼女が上条に話しかける
????「上条ちゃ〜ん。大遅刻ですよ? 速やかに理由を述べやがれです〜」
上条「すいませ〜ん…とある不幸により。喧嘩して遅刻しました〜」
????「ななっ!? 上条ちゃん! 最近は、真面目な良い子ちゃんになったかと思えば。もう、悪い子ちゃんに逆戻りとは、先生悲しいですよ〜?」
上条は自分の席に鞄を置く
上条「すみません。次は遅刻しない様に努力しま〜す」
????「…上条ちゃん?喧嘩もしない様、努力して下さいね〜?」
上条「気をつけま〜す」
????「む〜! まぁ、良いでしょう。楽しい楽しい授業を再開しますよ〜」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:39:27.66 ID:QytHMMVDO<>
〜教室〜
午前10時55分
授業終了後、上条は先生に話しかける。
上条「小萌先生!」
小萌「? なんですか〜? 上条ちゃん」
上条「ちょっと、相談がありまして。学校が終わったら聞いて貰えませんか?」
小萌「? 悩める子羊ちゃんの相談なら いつでもお〜け〜ですよ〜? 学校終わったら職員室に来て下さいね〜?」
上条「職員室じゃ駄目なんです先生! 出来たら屋上で…とても大事な話があるんです!」※イケメンAA
小萌「ふぇ!!!///」
クラスメイト達「「「「「「「「「「「「「!!!!!」」」」」」」」」」」」」ガタ! <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:41:25.60 ID:QytHMMVDO<>
――
教室中が、ザワザワと騒ぎだした。
小萌「…」///
上条「先生?」
小萌「はひっ!? じゃっじゃあ、ホームルーム終了後に屋上で待ってて下さいね〜?」///
上条「はい、ありがとうございます」
小萌がフラフラしながら教室を出ていった。
上条(小萌先生…顔が真っ赤だったけど風邪か?)
すると背後から
????「か〜〜み〜〜や〜〜ん! ちょっと、どう言う事か説明して貰うで〜!!」
男A「てめぇ、とうとう落しにかかりやがったな! 次は誰狙いだこの野郎!」
男B「構わん! 死刑だ! これ以上、※カミやん病を世に広めるな!」
※命名:土御門元春
男s「「「「「「「死〜刑!死〜刑!死〜刑!」」」」」」
上条「やめろ、持ち上げんな! はっ! 助けて吹寄ぇ!」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:42:51.65 ID:QytHMMVDO<>
――
上条が見つめる先に、黒い髪にストレートのロングヘアーで、スタイルの良い女の子が席に座っていた。
吹寄「…」
そして吹寄が不機嫌そうな顔で睨みを利かせると、男達による上条神輿が動きを止める。
吹寄「…」
上条「…」
吹寄は、上条に向かい右手の親指を立て、前に突き出し、サムズアップした!
上条「おお! 助けてくれるのか! さすが吹寄大明神!!」
そして…
吹寄は、立てた親指を下に向け、下ろした
男s「「「「「「「「「「「「大明神の許可が出たぞ!死刑だ〜!!!!!」」」」」」」」」」」」」
ワッショイ!ワッショイ!ワッショイ!
上条「理不尽だ〜!!!」
ワッショイ!ワッショイ!ワッショイ!
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:44:03.97 ID:QytHMMVDO<>
――
ホームルーム終了後、職員室に寄り。小萌は屋上へ向けて階段を上がる。
小萌「はわわわ! もう少しで…もう少しで上条ちゃんのいる屋上に〜!」///
小萌「でも、先生は先生で上条ちゃんは生徒ですし〜でも〜…」
________
※小萌妄想
上条「先生! 俺はずっと先生の事が!!」
小萌「まっ、待って下さい上条ちゃん! 先生は上条ちゃんの先生で、上条ちゃんは生t」
上条「関係ねぇ…関係ねぇんだよ!!…先生と生徒の関係何か、この右手で一本でぶち壊せんだよ」キリッ
小萌「上条ちゃん…何を…」
上条「先生…いや小萌…目を瞑ってくれないか?」ミギテデアゴヲクイッ
小萌「かっ上条ちゃん///」
上条「当麻って呼んでくれよ小萌」イケメンAA
小萌「当麻ちゃん///」メヲツムル
上条「小萌」カオチカズケル
―――
――
―
※妄想終了
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:45:23.33 ID:QytHMMVDO<>
――
小萌「きゃ〜〜当麻ちゃん! これ以上は駄目なんですよ〜。ここは、学校なんですから〜///」イヤンイヤン
上条「…先生」
小萌「先生なんて他人行儀な〜さっきみたいに小萌って呼んで下さい〜///」イヤンイヤン
上条「? 小萌…先生?」
小萌「だからさっきみたいに優し…く……」
上条「?」
小萌「…」
小萌「」パタン
上条「小萌先生ー!!」
―――
――
― <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:47:02.12 ID:QytHMMVDO<>
〜保険室〜
上条は倒れた小萌を抱きかかえ、保険室のベットに寝かせた…
上条「よし」ギュッ
そして小萌の額に濡れタオルを乗せ、近くにあった椅子に座る。
上条「……やっぱり顔が赤かったし風邪かなぁ? 無理させちまったかな」ハァ
小萌「」スースー
上条「……これ以上は、迷惑かけれねぇな」
小萌「ッン…? 上条ちゃん?」
上条「先生、大丈夫ですか? 急に倒れたから心配しt」
小萌「迷惑って何がですか〜?」
上条「いや先s」
小萌「上条ちゃん? 先生は生徒ちゃんの為なら出来る限りの事はしてあげるつもりですよ〜? 悩みがあるのなら、先生に相談しちゃって下さいです〜」エッヘン
上条「……はい、ありがとうございます」
上条は座ったまま深々と頭を下げた。 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:50:15.22 ID:QytHMMVDO<>
――
小萌「いいのですよ〜上条ちゃん。で? 悩みって何ですか〜?」
上条「あの〜言いにくい事なんですが…」
小萌「?」
上条「先生の家に泊めてくけませんか?」
小萌「…はい?」
上条「俺の家、玄関ぶっ飛ばされちゃいまして…泊まる所無いんです」アタマポリポリ
小萌「」
上条「青髪の奴に相談したら『死ね!!』と『パン屋に下宿してるから無理』と断られました」ツチミカドハガッコウヤスミダシ
小萌「」
上条「小萌先生? 聞いてますか?」
小萌「ハッ!…きっ聞いてますよ上条ちゃん。先生の家なら泊まっても全然おっけ〜ですよ〜」アセアセ
上条「本当ですか! 恩に着ます!!」アタマサゲル
小萌「先生は、まだお仕事が残ってるので帰るのは夕方頃になるのです。上条ちゃんは先に先生の家に帰ってて下さいね〜?」コレカギトジュウショデスヨー
上条「はい、じゃあお先に…失礼します」
ピシャン
上条は小萌に一礼し、保健室を跡にした。
小萌「…上条ちゃんと……二人っきり…」///
―――
――
― <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:51:34.63 ID:QytHMMVDO<>
第7学区
〜とあるアパート〜
〜小萌の部屋〜
上条とインデックスは、小萌の部屋にたどり着いた…が
上条「…汚ねぇな」
禁書「…汚いね」…ウン
足の踏み場も無いほど散らかっていたのだ!
上条「ゆっくり、魔術師について聞きたかったが…少し片付けるか」
禁書「? 魔術師について?」
上条は雑誌やゴミを退かしながら、ゴミ袋を探す。
上条「とりあえず知りたいのは、アイツ等が何処から来て、何人いて…」ゴソゴソ
上条「魔術と言うのがなんなのか…かな」オッ!アッタアッタ
インデックスはゴミを退かし、スペースを作ると畳の上に座った。
禁書「えっと…魔術師が何処から来たかの説明だけど。あの人達が、何処の魔術結社に所属しているのか分からないんだよ」
上条「魔術結社? 所属?」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:52:55.50 ID:QytHMMVDO<>
――
禁書「うん、世界中に存在するんだよ。因みに私は十字教のイギリス清教…『必要悪の教会』(ネセサリウス)」
上条「ネセサリウス?」
禁書「魔術師を討つ為に魔術を調べ上げて、対抗策を練る組織だよ」
禁書「そして、相手を知る為に、10万3000冊全ての魔道書を記憶した存在…それが私、『禁書目録』なんだよ」
上条「その、お前の持つ魔道書を狙うのがアイツみたいな魔術師って事か…」ガサガサ
禁書「うん、魔道書を解析する事が出来れば魔術を極めた者。『魔神』になれるかもしれないからね」
上条「ふ〜ん、かもって事は、誰でもなれる訳じゃ無いんだな」
禁書「魔術を極めた、極一部の人だけが、特殊な儀式を行い、ようやく達する事の出来る神の領域なんだよ」
上条「神の領域って…大体、魔術って言うのは何なんだよ? 誰でも使えんのか?」ガサガサ
禁書「魔術って言うのは、"才能ない人間"が"才能ある人間"と同じ事をする為に生み出された"術式と儀式"の事なの」
禁書「手順さえ踏めば子供だって使う事が出来るんだよ?」
上条「?……手順?」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:54:02.77 ID:QytHMMVDO<>
――
禁書「うん。例えば、あの魔術師が使ってた魔術を覚えてるよね?」
上条「炎の剣とか出してた奴か?」ガサガサ
禁書「あれも魔術の一つで、カードにルーン文字を刻んで周りの床や壁に貼付けて、やっと発動させてるの」
上条「じゃあ俺みたいに変身してたのも、その魔術の一つって訳か?」ガサガサ
禁書「あれは、魔術の霊装の一つで十字教で言う『神の祝福』(ゴッドブレス)って言う力を、世界に存在する脈から『吸収・増幅』して鎧に変える道具なんだよ」
上条「確か…タリスマンだっけか?」
禁書「うん、タリスマンは形も様々で、自分が使う魔術を媒介に鎧に変えたり。体内に眠る『神の力の一端』を外に引き出して鎧にする人もいるんだよ。とうまが使った力とそっくりだね」
上条「そっくり? 同じじゃないのか?」
禁書「うん、とうまは科学側の人間…"超能力者"だよね?」
上条「? ああ」
禁書「"超能力者"と"普通の人間"とでは、回路が違うの。"超能力者"では"才能の無い人間"の魔術を使う事は出来ないんだよ」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:55:08.85 ID:QytHMMVDO<>
――
上条「…もし、使ったらどうなるんだ?」
禁書「脳内回路と神経回路が焼き切れて死んじゃうね? まぁ、多少の抜け道はあるけど…」
………
少しの間、沈黙が訪れる
上条は自分の右手を見て、インデックスに話し掛けた
上条「なぁ、俺の右手には"幻想殺し"って能力があってさ。それが異能の力なら"超能力"や"魔術"ですらも打ち消す訳なんだけど…」コレコレ
禁書「うん」
上条「この力は生まれた時からある能力で、超能力では無いんだけど…それなら魔術って事になるんじゃないのか?」
禁書「…私の10万3000冊に"幻想殺し"は記されて無いから、魔術ではないかも」
上条「……理解出来ない未知の力って事か」ガサガサ
禁書「理解出来ないと言えばとうま? なんでとうまは変身?出来るの? その右手の力かな?」
上条「ん? あぁ、詳しくはコレな……」ハイセツメイショ
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:56:13.65 ID:QytHMMVDO<>
〜第7学区〜
〜とあるアパート前〜
小萌は仕事を終え、買い物をして帰宅してきた。買い物袋には焼肉の材料や飲み物等が入っている
小萌「ふふふん♪ふふふん♪ふんふんふ〜ん♪」
小萌が機嫌良くアパートの階段を上る。
カン カン カン カン
小萌「今日は、上条ちゃんと二人きり〜♪なのですよ〜♪」
小萌「一緒に、ご飯たべて〜…」
〜妄想〜
〜省略〜
小萌「とうまちゃ〜ん! おいたがすぎるのですよ〜///」イヤンイヤン
そして小萌は、アパート2階の自分の部屋のドアノブを掴み…
勢いよく開けた!
小萌「上条ちゃ〜ん。ただいまなのですよ〜!」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:57:24.86 ID:QytHMMVDO<>
――
……小萌は見た
上条「お帰り先生。勝手に部屋片付けてすみません」
上条の隣にある布団に
禁書「zzZ」スースー
上条「あっコイツ、インデックスって名前で、シスターです。色々あって連れて来ました」
白い修道服の少女が寝息を立てていた
小萌「」ニッコリ
上条「先生?」
小萌「上条ちゃーーーん!!!」ウガー
禁書「うぇ!」ビク!
上条「うゎ! はい!!」
小萌「なんで先生の部屋の布団でヨロシクやってやがりますかーーー!」
上条「先生!誤解だっt」
小萌「私は、上条ちゃんをそんな子に育てた覚えは無いのですよ! この子は何処の! どなたの! 何子ちゃんなのですかーーー!」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 20:59:03.95 ID:QytHMMVDO<>
――
怒鳴り声に目を覚ましたインデックスが、小萌に話しかける。
禁書「私は、インデックスって言うんだよ。そんな貴女こそなに? とうまのなんなのかな」
小萌「先生は、上条ちゃんの先生なのです! 上条ちゃん! シスターちゃんもいるのなら、なんで事前に言ってくれなかったのですか〜!!」プンプン
上条「はい! すみませんでした!!」
上条は土下座モードへ移行し…
小萌「大体、上条ちゃんは………」ウンヌンカンヌン
……小萌のお小言は1時間続いた
禁書「……お腹減った」グー
―――
――
― <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:02:36.15 ID:QytHMMVDO<>
丸いちゃぶ台の上にホットプレートが置かれ。それぞれの目の前に箸、ご飯、タレの入った小皿が置かれている。
小萌「さぁ、上条ちゃん。罰として肉焼き係に任命なのです〜」
禁書「とうまお肉♪お肉♪」
上条「…はい」
ジューー
上条は涙目になりながら、ホットプレートに肉を置きはじめる。
そして、小萌の手元のビールをグイッと、ひとくち
小萌「ぷはぁ〜♪」
ジューー
禁書「お肉♪お肉♪」
ジューー
上条「もうこの辺のカルビ焼けm」
禁書「いただきかも」パクパクパクパク
小萌「ん〜美味しいです〜♪」モグモグ
……焼けた肉が僅か2秒で無くなった
……野菜は残っている
上条「…」グーー
ジューー
上条「肉焼けm」
禁書「ひふぁふぁきなんふぁよ」パクパクパクパク
小萌「ひふターひゃん! お野菜も食べないと駄目なのでふよ〜?」モグモグモグモグ
禁書「もひろんふぁべるんふぁよ」バババババババク
……ついに野菜すら消え出した。
ジューー
上条「」グー
ジューー
……
この日の上条の夕食は、白いご飯と焼肉のタレだった <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:03:46.41 ID:QytHMMVDO<>
〜第7学区〜
〜とある銭湯〜
午後19時30分
夕食後、上条、小萌、インデックスの三人で銭湯に来ていた。
〜上条サイド〜
〜男湯〜
カポーン
上条「あ〜〜幸せだ〜」
ステイル「すまない…隣、失礼するよ」
上条「はい、どうぞ」ミギニヨケル
チャポッ
ステイル「痛っ!やはり傷が染みるな…」
カポーン
上条「ふ〜…」
ステイル「……ハァ」チャポ
上条「なぁ、魔術師」パシャ
ステイル「…何だい?超能力者」
上条「なんでいるんだ?」
ステイル「連れの魔術師が風呂好きでね」
上条「ふ〜ん」
ステイル「………」パシャ
上条「そいつ、女湯にいんのか?」
ステイル「当たり前だ。そんな事くらい察して欲しいモノだね」ハァ
上条「ハイハイ……くらえ!指水鉄砲」ピュッピュッ
ステイル「…」
カポーン
……
上条「ふぅ…じゃあ俺、先に出るわ」ザバァ
ガラガラ…ピシャン
ステイル「……」
ステイル「……」ピュッピュッ
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:04:51.16 ID:QytHMMVDO<>
〜とある銭湯〜
〜女性サイド〜
〜女湯〜
カポーン
禁書「わぁ〜コレがジャパニーズ銭湯なんだね」キラキラ
小萌「さぁ、シスターちゃん!まずは身体を洗いましょ〜」
禁書「は〜い! ここで洗えば良いの?」
小萌「そうですよ〜。あっ隣、失礼しますね〜?」
神裂「はい…どうぞ…!?」
禁書「!? 魔術師!!」
小萌「どうしたんですか〜? シスターちゃん?」
禁書「こもえ、気をつけて! この人、私を追ってる魔術師なんだよ!!」
神裂「……」
小萌「保護者さんですか? 初めましてです〜。先生は、とある学校で教師をやってる、月詠小萌です〜」ペコリ
神裂「どうも…イギリス清教の神裂火織と申します」ペコリ
禁書「!!」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:06:04.85 ID:QytHMMVDO<>
――
小萌「? どうしたんです? シスターちゃん?」
禁書 「どう言う事!? なんで同じイギリス清教の魔術師が私を追ってるのかな! 答えて欲しいんだよ!!」
神裂「!? いいえ、私は貴女の10万3000冊を狙う魔術師です!!」アタフタ
禁書「じゃあ、所属と流派を教えて欲しいかも!!」
神裂「そっそれは…その…」
小萌「まぁまぁ、シスターちゃん。ここは銭湯ですよ〜? 神裂ちゃんも一緒に洗いっこしましょ〜」
神裂「いえ…私は…」
小萌「私は、神裂ちゃんの背中洗いますので〜。神裂ちゃんは、シスターちゃんをお願いしますね〜」
禁書「…」
神裂「…」
小萌「神裂ちゃん?」ゴシゴシ
禁書「……早くして欲しいかも」
神裂「あ……ハイ…」ゴシゴシ
小萌「ふんふ〜ん♪」ゴシゴシ <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:07:20.03 ID:QytHMMVDO<>
――
神裂「(懐かしい)」ゴシゴシ
神裂「(あの時も…貴女と一緒にお風呂に入りましたね……)」ゴシゴ…シ…
小萌「はーい、神裂ちゃん。次は、先生の背中をお願いしますね〜?」セオムケル
神裂「ハッ!…はい」ゴシゴシ
禁書「…」
禁書「…」ゴシゴシ
神裂「!? インデックス」
禁書「…なにかな」ゴシゴシ
小萌「神裂ちゃ〜ん? 手が止まってますよ〜?」
神裂「……はい、すみません」ゴシゴシ
禁書「…なんか、不思議なんだよ」ゴシゴシ
神裂「……」ゴシゴシ
小萌「? なにがですか〜?」
禁書「…うん、記憶には無いけどね…昔、こうやって誰かと洗いっこした気がするんだよ」ゴシゴシ
神裂「!?」
小萌「ウーム…学園都市所属の先生が言うのも何ですが〜」
小萌「きっと、大切な記憶は、忘れても心に残る物なのですよ〜心に〜」エッヘン
禁書「……うん、そうだと嬉しいな」ゴシゴシ
神裂「…」グス
小萌「神裂ちゃん?」ハテ?
……神裂は
神裂「…すみ……ま…せ……ん…」ゴシゴシ
……ほんの少しの間だけ、涙が止まらなかった。 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:08:36.92 ID:QytHMMVDO<>
〜とある銭湯前〜
上条は、小萌とインデックスを待っていた。隣の離れた所にステイルも居る
上条「なぁ、魔術師」
ステイル「なんだい?超能力者」
上条「すまねぇけど、戦うのは少し待ってくれねぇか?」
ステイル「…? 理由を聞こうか」
上条「今、巻き込みたくない人が一緒にいる。その人を帰してからでいいか?」
ステイル「それは"禁書目録"かい?」
上条「インデックスもだけど……俺の学校の先生も一緒にいるんだ」
ステイル「……どちらにせよ今日、僕は戦う気は無い」
上条「本当か!?」
ステイル「…彼女は別だけどね」
上条「?」 <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:10:21.36 ID:QytHMMVDO<>
――
ステイルが指を指した、銭湯の入り口を振り向くと
神裂「……」
長身で、令刀を持った女性が立っていた。
上条「…」ギリ!
上条は拳を握り、彼女を睨みつける
神裂「止めましょう」
上条「……どう言う事だ」
神裂「…争う理由が無くなったからです」
上条「テメェ! まさかインd」
ステイル「どう言うつもりだ神裂! 答えろ!!」
上条「!?」
神裂「落ち着いて下さい、ステイル」
ステイル「これが落ち着i」
神裂「私は、彼女に全てを話しました」
ステイル「!」
神裂「…そして、ある女性に聞きました」
神裂「…あり得ないと」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
神裂火織が知った"全て"とは何なのか…
物語は、解決へ向けて動き出す……
ED〜♪ <>
第8話<>sage saga<>2012/10/15(月) 21:11:12.70 ID:QytHMMVDO<>
次回予告
上条は、小萌、インデックス、魔術師の二人と共に小萌のアパートへ帰宅した
そこで、一人の魔術師は衝撃の事実を知り、魔術師たちはインデックスを助けるために動き出す!!
そして、上条たちの前に"魔神"が姿を現した!!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第9話
「語られた真実!発動する魔神の力!!!」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>saga<>2012/10/15(月) 21:15:01.21 ID:QytHMMVDO<> これで第8話投下終了です
此処まで見て頂き、本当にありがとうございました
明日、第9話を投下させて頂きます <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県)<><>2012/10/15(月) 22:43:23.44 ID:BVkeaIVO0<> 特撮系好きな俺にはぴったりのスレだわ <>
>>1です<>sage<>2012/10/16(火) 17:27:42.47 ID:yemX2gRDO<> 今から、第9話を投下させて頂きます <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:28:22.61 ID:yemX2gRDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第9話
「語られる真実!発動する魔神の力!!!」
〜第7学区〜
〜とあるアパート〜
〜小萌の部屋〜
片付けられた、畳部屋の中央で…
"小萌・インデックス・上条・ステイル・神裂"の五人が、丸いちゃぶ台を囲む様に座っていた。
そこでステイルは、小萌に脳医学について詳しく説明を聞き、…真実を知る。
ステイル「人間の脳は140年分の記録が可能? 脳がパンクする事はありえない?」
小萌「ですです、記憶の入れ物はそれぞれ違うのです! どんなに沢山の本を覚えて"意味記憶"を増やしても〜…」
小萌「"エピソード記憶"が圧迫される事は、脳医学上"絶対"にありえませんよ〜?」
…数秒間、沈黙が訪れた
ステイル「ハハッ……どう言う事だ…"上"は僕達を騙していたとでも言うのか!!」
ドン!
小萌・禁書「!?」ビク!!
ステイルが苛立ち、ちゃぶ台を叩く…
神裂「…はい、"アレ"を必然と思わせ、私達の反乱を防ぐため…と思うのが妥当です」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:30:14.58 ID:yemX2gRDO<>
――
上条「え〜と…お前達は、インデックスの持つ"10万3000冊"と"完全記憶能力"が脳を圧迫して、記憶消さないと死ぬって言われてたんだよな?」
神裂が質問に答える。
神裂「…はい、正確には脳の85%を魔道書の記録で使われ、残り15%しか脳が記憶出来ず…1年周期で消さないと、完全記憶能力により、脳がパンクして死ぬと言われてました」
上条「…で、教会は"禁書目録"の反乱を防ぐ為、メンテナンスって名前の"首輪"を付け、一年周期で死にかける様にプログラムしたって訳か」
ステイル「……それも、何の以上もない"この子"に"首輪"を付けたがった教会の嘘だった訳だ…あの女狐!!」
神裂「多分、原因は"首輪"に有るハズです…が、どうやって破壊するか。ですね…」
………
小萌「(皆さん、一体何の話しをしてるのですか〜?)」ヒソヒソ
禁書「(私の病気が治るかもって話なんだよ。こもえ)」ヒソヒソ
小萌「(シスターちゃん、病気だったのですか〜?)」ヒソヒソ
禁書「(わかんないんだよ)」ヒソヒソ <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:32:11.41 ID:yemX2gRDO<>
――
上条「なぁ、神裂」
神裂「? 何でしょうか?」
上条「俺の右手…"幻想殺し"なら、その"首輪"を壊せると思うぞ?」
上条は右手を皆に見せる様に上げる。
神裂「幻想殺し?」
上条「ああ、それが異能の力なら"超能力"であろうが"魔術"であろうが打ち消す事が出来る…それが"幻想殺し"だ」
禁書 「……私の"歩く教会"も、その右手に壊されちゃったんだね」ショボン
ステイル「………」スパー
神裂「法王級の霊装を破壊ですか…"首輪"の破壊も恐らくは可能ですね…では」
神裂「上条当麻とステイルは、一端部屋を出て行って貰えますか?」
上条「何でだよ? 俺が触れば一発で終わっちまうんだろ?」ハテ?
禁書「…」
ステイル「…」イライラ
神裂「…"首輪"がインデックスの何処に有るか分からないんです」
上条「だから俺m」
ステイル「さっさと来い!!」
ガシ
上条「おっおい、何で急に怒ってんだよ? オマェ…」ズルズルズル
パタン
神裂「…ハァ…」
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:33:16.07 ID:yemX2gRDO<>
〜第7学区〜
〜とあるアパート〜
〜小萌の部屋前・通路〜
部屋を出て数分間、上条とステイルは会話も無く、ぼーっとしていた。
上条「…」
ステイル「…」スパー
すると、上条がステイルに何気なく 問い掛ける。
上条「…なぁ、ステイル」
ステイル「…」
上条「お前と一緒にいた頃のインデックスって、どんな子だったんだ?」
ステイル「…」フー
ステイル「…」
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:34:16.25 ID:yemX2gRDO<>
________
※ステイル回想
―2年前―
〜ロンドン〜
〜聖ジョージ大聖堂〜
〜礼拝堂〜
禁書「…」
魔術師A「ステイル=マグヌス。そなたに1年間、禁書目録の守護を命じる!」
ステイル「ハッ! ありがたき幸せです」
????「…そなたも、もう12歳になりけりね?」
ステイル「はい、最大教皇(アークビショップ)」
最大教皇「禁書目録の為。せいぜい、立派なパートナーになりたる事よ、ステイル?」クスクス
ステイル「はい!」
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:35:24.21 ID:yemX2gRDO<>
〜聖ジョージ大聖堂〜
〜礼拝堂前の廊下〜
禁書「初めましてだね、私はインデックスって言うんだよ。君の名前、教えて欲しいな?」ニッコリ
ステイル「はい、私はステイル=マグヌス…今日から、貴方を命に代えてもお守り致します」
ステイルは、"禁書目録"に一礼する。
禁書「む〜硬いんだよステイル。君、歳は幾つなのかな?」
ステイル「年齢は12ですが…それがなにか?」
禁書「じゃあ、同い年くらいなんだね! 身長は私が勝ってるけ・ど・も〜」フフーン
ステイル「…」
禁書「ねぇ、ステイル? 私、お腹すいたかも。一緒にご飯食べに行こう」グイグイ
ステイル「はい、禁書目録…仰せのままに」
禁書「むぅ〜! ステイル! 次に敬語使ったら怒るんだよ!」ガルルル
ステイル「…はい、以後気をつけます」
禁書「ムキー! 人を馬鹿にしてー! 次に使ったら本当にお仕置きが必要かも!!」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:37:09.27 ID:yemX2gRDO<>
時は過ぎ…二ヶ月後
〜聖ジョージ大聖堂〜
〜霊装置き場〜
禁書「ねぇねぇ、ステイル」グイグイ
ステイル「何d…何だい、インデックス? 僕は、今忙しいんですよ」ガチャガチャ
禁書「一緒に遊んで欲しいかも」ウン
ステイル「…神裂と遊んで下さい…僕は、霊装のチェックの後に勉強したいんですよ」
禁書「勉強なんてしないで遊んだ方が楽しいかも…ステイルは、私と遊ぶの嫌いなのかな?」シュン
ステイル「…」
禁書「…」レイソウケリケリ
ステイル「ハァ…分かりました。この霊装を片付けたら遊びますから…大人しく、外で待っててくれないかい?」
禁書「本当!? なら私も手伝うかも! ヨイショッ!これ何処に持って行くのk」グラ
ガシャーン!!とインデックスは足を引っ掛け、盛大に転んだ。
ステイル「…ハァ…ほら大丈夫かい?」
ステイルは、倒れたインデックスに手を差し延べ…
禁書「ありがとうステイル…うぅ、膝が痛いかも」
インデックスは、笑顔でその手を取った。
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:38:26.18 ID:yemX2gRDO<> 更に、二ヶ月後
〜ロンドン〜
〜とある丘の木陰〜
ステイル・神裂・インデックスの三人でピクニックに来ていた。
禁書「ステイル〜風が気持ちいいね」ンー
ステイル「そうだね」スパー
禁書「むっ! またタバコ吸ってるね…体に悪いから止めるんだよ」バシ
インデックスは、ステイルが口にくわえていたタバコを取り上げた
…が
ステイル「…」フー
禁書「ステイル…私の話、聞いてるのかな?」ニッコリ
ステイル「失礼だな、ちゃんと聞いてるよ? 耳で?」スパー
禁書「ムキー! 人の事を馬鹿にして! 言うこと聞かないステイルには体罰が必要だね!!」ガァァ!!
ガブ!っと、インデックスの必殺技が炸裂し、ステイルの頭をかみ砕く!
ステイル「ぐっ!? ごっがぁぁぁぁあ!!!」
禁書「はんへいふるまでゆるはないんだよふている」グルルルル
神裂「楽しそうですね。インデックス」クスクス
ステイル「神裂! 君は!コレが楽しそうに見えr…ごっがぁぁぁ!!」
禁書「はやふごへんなはいふるんはよふへいる!!」グルルル
すると神裂が救いの手
神裂「インデックス? そろそろご飯にしますよ」ニッコリ
禁書「ご飯ーー!!!」キラキラ
ステイル「」ピク…ピク <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:40:04.85 ID:yemX2gRDO<>
更に四ヶ月後
〜とある書庫〜
禁書「…ステイル…隣り、座っていいかな?」
ステイル「良いけど…どうしたんだい?」
ステイルが隣の椅子を引き、インデックスを招く。
禁書「…うん…ステイル、最近寝てないよね。魔術の勉強も良いけど、あんまり無理しちゃ駄目なんだよ?」
ステイルは笑顔を見せ、インデックスの頭を優しく撫でる。
ステイル「……無理なんてしてないよ」ナデナデ
禁書「……でも、心配なんだよ」
インデックスは、そっとステイルの肩の上に頭を乗っける。
ステイル「…」
禁書「…」
………
禁書「…」スー
ステイル「…」?
禁書「…」zzZ
ステイル「……ハァ」
ステイル「……君を救う為なら、こんなの無理の内に入らないよ」ボソ
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:41:21.92 ID:yemX2gRDO<>
更に四ヶ月後
〜聖ジョージ大聖堂〜
〜礼拝堂〜
7月26日
午後20時00分
神裂「ステイル…明日の午後16時に儀式を開始します」
ステイル「…」
神裂「…彼女と共に過ごす最後の時間。大事にして下さい」
ステイル「…」
神裂「…」ギリッ
神裂はステイルを残し、礼拝堂を後にした。
ステイル「…」
礼拝堂に一人残ったステイルは、奥にある十字架を見上げる。
ステイル「…僕は」
すると、ステイルの背後にある礼拝堂の扉が、静かに開いた
禁書「ステイル? 捜したんだよ」
ステイル「…」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:42:34.46 ID:yemX2gRDO<>
――
ステイル「…すまない、少し考え事をしてたものでね」
ステイルは振り返らず、そのままインデックスと会話する。
禁書「…」
すると、インデックスは静かに近づき…
禁書「…」
ギュ!
ステイル「…」
ステイルを後ろから優しく抱きしめた。
禁書「…」
ステイル「……情けない男だな…僕は」
禁書「ううん、そんな事ないんだよ…私はステイルのかっこいい所をいっぱい知ってるもん」
ステイル「…………………」
背中を抱くインデックスの声は、微かに震えていた。
禁書「えっとね…私…ね…ステイル」
ステイルはこの時…初めて
禁書「インデックスは…ね……ステイルの事が大好きだったよ」
大切な人の為に涙を流した
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:43:49.45 ID:yemX2gRDO<>
――
そして、夜が明け。ステイルとインデックスは、お互いの思い出の場所を見て回る事にした。
初めて会話し、彼女を怒らせ、頭を噛まれた大聖堂の廊下。
初めて彼女を襲撃者から守った路地裏。
三人でピクニックに行ったとある丘。
他にも数えきれない程、沢山の…
彼女と共に歩いた道を彼女と共に歩く。
―そして―
二人が別れの時を迎える <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:45:13.51 ID:yemX2gRDO<>
〜聖ジョージ大聖堂〜
7月27日
午後16時00分
暗い部屋の中、祭壇の上でインデックスが眠っていた…
まるで熱病で倒れた病人の様に、インデックスは動かない。
そして、インデックスが眠る祭壇を中心に、三人の魔術師が魔術の準備を開始する。
魔術師A「"クロウリーの書"を参照。今から天使の捕縛法を応用し、妖精の召喚・捕獲・使役の連鎖を作る」
神裂「…はい」
ステイル「……」
『初めましてだね? 私はインデックスって言うんだよ』
ステイル「……」
『ありがとうステイル…うぅ、膝が痛いかも』
ステイル「…」
『むっ! またタバコ吸ってるね…体に悪いから止めるんだよ』
ステイル「…」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:46:22.61 ID:yemX2gRDO<>
『インデックスは…ね…』
『……ステイルの事が大好きだったよ』
ステイル「……僕もだよ、インデックス」
神裂「ステイル?」
ステイルは、魔術師Aの前に立つ
ステイル「記憶消去の十字架を貸して貰えませんか?」
魔術師A「お前…」
ステイル「彼女の思い出は、僕自身が消します…どうかお許しを」
魔術師A「…しかし」
神裂「私からも、お願いします。最後は、彼に任せてあげてくれませんか?」
魔術師A「……分かった」チャラ
ステイル「ありがとうございます」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:47:29.99 ID:yemX2gRDO<>
――
ステイルは、十字架を受け取り、祭壇に眠るインデックスの前に立つ。
禁書「ハァ…す…てい…る」
ステイル「インデックス」
禁書「やっぱり…やだよ…消さないで…すて…い…ると…の思い…出…忘れた…くないん…だよ」
インデックスは、涙を流しながら必死に拒む
――忘れたくない、と
すると、ステイルが祭壇の前で膝を曲げ。インデックスの手を握り、そして優しく囁いた。
ステイル「…大丈夫、安心して眠るといい」
禁書「…?」
ステイル「たとえ、君が全てを忘れてしまうとしても…」
―それは"彼女"へ贈る―
ステイル「僕は、何一つ忘れずに…」
―"最後"の―
ステイル「君のために生きて死ぬ」
―"誓いの言葉"だった―
この後、ステイルが魔術を発動させ、インデックスの記憶は消滅した。
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
※回想終わり
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:48:39.10 ID:yemX2gRDO<>
――
ステイル「…」
上条「ステイル?」
ステイル「彼女は変わらないよ。今も…これからも」
上条「…そっか」
ステイル「…………」スパー
すると小萌の部屋のドアが開き、神裂が出てきた。
…そして、静かに口を開く
神裂「"首輪"を発見しました。何があるか分かりませんので、インデックスを連れて近くの小学校へ行きましょう」
ステイル「了解した。人払いのルーンを刻んで来るから、グラウンドで待っててくれないか?」
神裂「はい。では、インデックスを呼んできます」
上条「ああ、頼む」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:49:48.95 ID:yemX2gRDO<>
〜第7学区〜
〜とある小学校〜
〜グラウンド〜
夜も老け、辺りには人の気配はない…
上条、神裂、インデックスは、小学校のグラウンドでステイルの到着を待っていた。
上条「ほ〜ら、インデックス〜パース」ポイ
禁書「わっわっ暗くて見えブッ!」
上条の投げたゴムボール(手の平サイズ)が、インデックスの顔に直撃した。
神裂「だっ大丈夫ですか!? インデックス」アワアワ
禁書「…痛いかも」ウルッ
神裂「!?…上条当麻…次、彼女を傷つける様な事があれば、七つの斬撃が貴方を襲います。…お気を付け下さい」
上条「…ハイ」
禁書「いくよ〜とうま」ポイ
上条「…は〜い」パシ
上条「そ〜らイn」
神裂「…」チャキ!
上条「…」エー <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:50:54.30 ID:yemX2gRDO<>
――
小学校を囲む様に、半径1キロメートルに"人払い"のルーンを設置し、グラウンドに到着したステイル
…が
ステイル「…」
神裂「ほ〜ら、インデックス捕まえますよ〜」ウフフ
禁書「きゃ〜」キャッキャ!
神裂「捕まえました♪」ダキツキ
禁書「む〜! 捕まっちゃったんだよ」ホッペプクー
神裂「ふふふ」ヨシヨシ
上条「次は、インデックスが鬼な〜」
禁書「じゃあ、10秒数えるんだよ!」イーチ,ニーイ…
ステイル「…」
禁書「10! まぁぁてぇぇ、とうまぁぁかおりぃぃ」ドドドドド
上条「うわ! 何か怖ぇ!」
神裂「ほら〜こっちですよインd」
ステイル「…」スパー
神裂「…」
ステイル「…」
ステイル「…」
神裂「…スミマセン」
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:52:00.03 ID:yemX2gRDO<>
――
上条「さて、さっさと"首輪"を破壊しようぜ」
ステイル「…」
上条「何だよ…まだ、拗ねてんのか?」
ステイル「違う。こんな時に気を抜く、君たちに呆れているんだよ」ハァ…ヤレヤレ
神裂「…すみません」ショボン
上条「…だな。悪かったよステイル」
ステイル「…」フン
すると、インデックスがステイルの隣に立つ
禁書「ねえ」クイクイ
ステイル「?」
禁書「ごめんね?」ウワメズカイ
ステイル「」
禁書「?」クビカシゲ
ステイル「…」ゴソ
ステイル「…」ケータイカメラ
パシャ!
禁書「うわっ! ぴかってしたかも」
ステイル「フッ…これで今回は許してあげるよ」スパー
禁書「う〜! 目がチカチカするんだよ」ゴシゴシ
神裂「大丈夫ですか? インデックス?」アセアセ
上条「……」
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:53:08.07 ID:yemX2gRDO<>
――
※仕切り直し
上条「…で? 結局、"首輪"は何処にあるんだ?」
神裂 「はい、それは…つむじよりも脳に近く。人にも触れさせない場所…」
神裂「喉の奥に"首輪"が刻まれてました」
ステイル「…」
上条 「じゃあ、俺の右手をインデックスの口の中に突っ込めば良いんだな」
神裂「……はい」
禁書「……恥ずかしいんだよ」///
ステイル「…」
上条とインデックスは、お互いが向き合う様に地面に座る。
ステイル「…」
上条「はい。じゃあアーンして〜」
禁書「…とうま」
上条「? 何だよ?」
禁書「…痛くしないでね?」ウワメズカイ
上条「いっ!!///」
ステイル「イノケンティウス!!!」
上・神・禁「!?」ビク!!
ステイルの背後に炎の巨人"魔女狩りの王"が現れた! <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:54:27.76 ID:yemX2gRDO<>
――
神裂「ステイル!?」
ステイル「…何があるか分からないだろう? 準備だよ」
ゴァァァコロスゴァァカミジョウ
上条「おい……その、炎の巨人。俺に炎の十字架、叩きつけ様としてねぇか?」
ステイル「気の性だよ」スパー
ゴァァブッコロゴァァ
上条「……さっさと、早く終わらせるか。インデックス、アーン」
禁書「アーン」
〜R15指定〜
〜省略〜
インデックスの、喉に刻まれていた黒い文字を右手が触った瞬間!
バキィン!
上条「くっ!!」
上条が弾き飛ばされた
上条「ってぇ! なんだよ今n」
『――警告、第三章、第二節。Index-Librorum-Prohibitorum――禁書目録の"首輪"』
神裂「なっ…"自動書記"(ヨハネのペン)」
『第一から第三まで全結界の貫通を確認。再生準備……失敗』
ステイル「チッ…」ギリ
『"首輪"の自己再生は不可能、現状、10万3000冊の"書庫"の保護のため…』
『侵入者達の迎撃を優先します』 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:55:55.52 ID:yemX2gRDO<>
――
上条たちの目の前には"インデックス"では無く。赤い瞳の"自動書記"が宙に浮いていた。
上条「ハァ…やっぱ、そう簡単には行かねぇか」
ステイル「フン…ようやく、"ここ"まで辿り着いたよ」
神裂「今度こそ救い出します。…必ず」
上条が右拳を突き出し!
ステイルが赤いカードを天高く掲げ!
神裂が令刀"七天七刀"を地面に突き立てる!
上条「幻想変身!!」
ステイル「fortis931!!」
神裂「salvare000!!」
すると、上条の身体を黒い影が包みこみ…
イノケンティウスが、ステイルの全身を覆い…
神裂の身体を白い羽が包み込む
…そして"自動書記"の目の前には…
中央に、漆黒の駆動鎧を着たツンツン頭のヒーローと
左側に、紅い仮面に紅いスーツのヒーロー
右側に、白い仮面に白と黒のスーツ。そしてマントを羽織ったヒーロー
三人の"救世主"が現れた!
幻想「…いいぜ…この物語が、神様(アンタ)の作ったシステム通りに動いてるってんなら…」
幻想「俺達がその幻想をぶち殺す!!」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:57:10.73 ID:yemX2gRDO<>
――
先に動いたのは"自動書記"だった!
"自動書記"の背中に赤い羽が生え、50メートル程、高く飛び上がる。
自動書記「第十三章第九節。対象達に対し、飛び道具が有効と判断。即発動します」
ステイル「神裂!」
"自動書記"の赤い羽が膨れ上がり…
神裂「分かってます!!」
タァン!!
バン!!と弾け。血飛沫のように舞う、細く赤いレーザーが地上に向け、数百の数で襲いかかる!
ガガガガガガガガ!!
幻想「ぐっあぁぁぁぁ」
ガガガガガガガガ!!
ステイル「ぐっがぁぁぁ」
だが、神裂は先を読み"自動書記"に向かい、目に見えない程の速さで飛んでいた!
そして"七天七刀"の鞘で赤いレーザーを弾きながら"自動書記"の紅い羽に目掛け…
神裂「ハァァァ!!」
自動書記「 、 。」
必殺の抜刀を放つ!
ガギィ!!
神裂「!!」
自動書記「……優先標的を設定」
しかし、"自動書記"の周りに光の粒子の様な西洋剣が三本出現し、神裂の一撃を受け止めていた。
自動書記「直ちに、危険度の高い因子を排除します」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:58:18.91 ID:yemX2gRDO<>
――
神裂「くっ!!」
神裂が紅い羽に向かい、再び"七天七刀"を振りかざした ……が、
┣"ス
神裂「ぐぁっっ!!」
一本の粒子の西洋剣が、神裂の鎧を貫き、左脇腹に突き刺さった。
幻想「っ! 神裂!!」カシン!カシン!
そして、立て続けに…
自動書記「対象に、"豊穣神の剣"が有効と確認…直ちに追撃を実行します」
神裂「クッ!」
残りの二本の豊穣神の剣が、神裂に襲いかかる!
その時!!
幻想「ハァァ!!」
バキキキン!!!
神裂「!!」
仮面ライダー幻想が、音速の三倍の速さで放った"イマジンストライク"で、三本の"豊穣神の剣"を破壊した。 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 17:59:26.97 ID:yemX2gRDO<>
――
神裂「ぐっ!!」
横腹に刺さっていた"豊穣神の剣"が折れ、神裂が地上に落下する。
自動書記「"幻想殺し"へ対象を変更、第二十二章、命名"神よ何故私を見捨てたのですか"(エリ・エリ・レマ・サバクタニ)発動まで七秒」
"自動書記"の顔を起点に巨大な魔法陣が出現し…
幻想「!!」カシン!カシン!
遥か上空にいる 仮面ライダー幻想に向かい、直径1メートルの赤黒い光線が放たれる!
幻想「くそっ!!」ok!ドラゴンストライク
それと同時に仮面ライダー幻想の右腕が膨れ上がり、巨大な"竜王の顎"(ドラゴンストライク)が出現した!
その"竜王の顎"を
幻想「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
赤黒い光線へ叩きつける!!
ガッ!
―┣" ォ ン!―
上空にいた仮面ライダー幻想を中心に大爆発が起こった。
ステイル「上条当麻!!」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:00:34.55 ID:yemX2gRDO<>
――
爆発の黒煙の中から、一つの影が落下してきた…
幻想「」
落下する影は"仮面ライダー幻想"だった。先程の衝突で意識を失っているのか反応が無い…
ステイル「チッ!」
ステイルは、落下してきた仮面ライダー幻想を空中で受け止めた。
ステイル「!?」
そして、ステイルは気づいた……仮面ライダー幻想の右腕が根本から吹き飛び、大量の血が吹き出ている
ステイルは仮面ライダー幻想を抱えつつ着地し、地べたに寝かせた。
ステイル「チッ!…どうする!」
すると、近くで倒れていた神裂が起き上がり、ステイル達の元へ近づく。神裂の左脇腹からは大量の血が溢れていた。
神裂「ぐっ!上条当麻は」
ステイル「かなり、危ないな…直ぐに医者に見せたい所だが…」
―優先対象の撃破を確認
ス・神「!!!」
ステイルの背後から、聞き慣れた声が聞こえた…
自動書記「直ちに、次の対象の撃破に移行します」
"自動書記"が赤い羽を広げ、空から舞い降りる! <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:01:39.39 ID:yemX2gRDO<> 自動書記「第二十章第六節。最優先標的を"ルーンの魔術師"に設定 "神よ何故私を見捨てたのですか"即時発動します」
"自動書記"の顔の前に、巨大な魔法陣が出現し…ステイルに向かい、赤黒い光線が放たれる
…その瞬間!
ギギギギギ
神裂「くっ!!」
神裂が盾になり"七天七刀"で受け止めた!
ステイル「神裂!!」
幻想「………くっ!」
そして、仮面ライダー幻想が意識を取り戻す。
ステイル「気が付いたか」
幻想「ス…テイ…ル」
仮面ライダー幻想は、身体を起こし。左手でベルトの右レバーを叩きだす
幻想「頼む…1分…時間を稼いでくれ」カシン!
ステイル「?…どうするつもりだ?」
幻想「今から…最後の力を使う…」カシン!
ステイル「…最後の力?」
幻想「後、神裂に伝えてくれ。俺がインデックスを助けたら…」カシン!
幻想「 」カシン!
ステイル「……分かったよ。僕としては願ってもない事だ!」
ステイルは、"自動書記"に向かい突撃した
幻想「ハハッ…ヒデェな…」カシン!
仮面ライダー幻想は、フラフラとよろめきながら立ち上がった
―そして、今―
幻想「これが、最期の…」ok!フォームチェンジ!
―究極の力を発動させる
幻想「…幻想変身!!」イマジンブレイカー・オーバーブレイク <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:02:58.59 ID:yemX2gRDO<>
――
"赤黒い光線"を受け止めている神裂の背後から、ステイルが5メートル程飛び上がり…
ステイル「ハァァァ!」
轟!
ステイルが右手に炎の剣を生み出し。"自動書記"に生えている"赤い羽"目掛け、炎剣を振り下ろす!
自動書記「 、 。」
ガキィン!!
ステイル「!」
しかし、"自動書記"は赤黒い光線を出すのを辞め、再び"豊穣神の剣"を出現させていた。
ステイル「神裂! "豊穣神の剣"を抑え込むぞ! 手伝え!!」
神裂「はい!!」
"自動書記"から振り下ろされる三本の"豊穣神の剣"に対し、
―ステイルは炎剣で
ガガガガガガガガ
ステイル「ハァァァ!!」
―神裂は"七天七刀"で
ガギギギギギキィン
神裂「アァァァ!!」
互いの武器のぶつかり合う音だけが、辺りに響き渡る <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:04:06.74 ID:yemX2gRDO<>
――
ステイル(まだか!)
ステイル「まだか!! 上条当麻!」
書記「警告、第二九章第三三節。"ペクスヂャルヴァの深紅石" 即時発動します」
ビキ!!
ステ・神「!!」
ステイルと神裂の足の指から足首、スネ、膝へと激痛が這い上がってきた。
ステイル「ぐっあ…ぁ…ぁぁ」
神裂「ぅあっっくぅ」
骨の関節を強引にずらされた様な痛みが走り。ステイルと神裂がバランスを崩す
その瞬間を狙い。"自動書記"が"豊穣神の剣"を二人の頭上に目掛け、音速の速さで振り下ろした!
神裂「っ! しまっ…」
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:05:22.37 ID:yemX2gRDO<>
――
……
ステイル「…? どう…言うことだ」
"豊穣神の剣"が、ステイルと神裂の目の前で止まっている。
自動書記「最優先目標を変更。直ちに"神よ何故私を見捨てたのですか"発動させます」
"自動書記"が、ステイル達の背後目掛け。赤黒い光線を放った!
????「ゴ…ガッ」カシン
????「ガァァァァァ!!!!」ok!ドラゴンブラスト
――― ―――
…そして、"何か"が衝突した瞬間…一瞬、音が消え……
神裂「ステイル!!」ガシッ
200メートル程のドーム状の爆発が起きた。 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:06:32.46 ID:yemX2gRDO<>
――
爆発が静まり、土煙が晴れ。グラウンドの中央に隕石が落ちた様な200メートル程のクレーターが出来ていた…
クレーターから少し離れた場所に、ステイルを抱えた神裂が着地する。
神裂「大丈夫ですか? ステイル」
ステイル「!? あの子は何処だ!」
ステイルと神裂が、中央のクレーターに近づくと…
ステイル「!!」
そこには…
????「…」
黒い竜の仮面に、翼の着いた鎧を着た"怪物"が佇んでいた
そして、その"怪物"の右手に…
禁書「」
意識を失っているインデックスが首を掴まれ、持ち上げられていた。 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:07:28.42 ID:yemX2gRDO<>
――
神裂「インデックス!!」
ステイル「…"アレ"が上条当麻の言っていた力か!」ギリ
神裂「!? あの"黒い竜"が…あの少年なのですか?」
ステイル「神裂、上条当麻からの伝言だ……上条当麻が、あの子を救出したら」
神裂「…」
ステイル「"躊躇わず、俺を殺してくれ"だとさ」
神裂「!!」
ステイル「君の魔法名は知っている……だが」
ステイル「殺される事が"救い"になる奴もいるって事だよ」
神裂「…」
ステイル「まぁ君が行こうが、行くまいが。僕は、あの子を助けに行く!」
轟!とステイルの右手から炎剣が生み出され…
そして、インデックスを救うべく"怪物"の元へ歩き出す。
神裂「……ステイル」
……神裂が口を開いた
ステイル「……なにかな?」
神裂「あの二人の事は、…私に任せて下さい」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:15:21.80 ID:yemX2gRDO<>
――
神裂が、クレーターの中央にいる"怪物"の背後に立つ
神裂「……」
"怪物"は、未だにインデックスの首を右手で掴み、持ち上げた状態のまま動かない。
神裂「……上条当麻」
怪物が話しかけると"怪物"が振り向く…
????「ハァ ハァ 」
神裂「彼女を助けて頂き、ありがとうございました」
????「ハァ ハァ ハァ」
神裂「……最後に、貴方に"魔法名"を名乗らせて頂きます」
????「ハァ ハァ ハァ!」
神裂「"救われぬ者に救いの手を"(salvare000)」
」
????「ガァァァアァァアァァァ!!!」
神裂が左手に"七天七刀"を持ち、抜刀の構えに入る!
神裂「…」
それに反応し、"怪物"も腰を低くし左腕を水平に構えた! <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:22:25.44 ID:yemX2gRDO<>
――
お互いの距離は、2メートルほど離れている。
神裂「…」
先に動いたのは…
―"怪物"だった―
????「ゴッガァァァァァ!!!」
轟!!!
"怪物"が神裂に目掛け、音速の速さで左手を薙ぎ払―
『とうま?』
????「ア…」ビク!
神裂「唯閃」
――神裂の抜刀術"唯閃"により、"怪物"は腰から肩までを真っ二つに切り裂かれ…
????「あ…」
――やがて絶命した
神裂「…」
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:23:33.69 ID:yemX2gRDO<> その後
〜第7学区〜
〜とある病院〜
何処からか声が聞こえる
『助けてくれて、ありがとねとうま』
『本当は、もっとここにいたいけど…帰るんだよ』
『ばいばい…とうま』
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
上条「インデックス!!」
上条が目を覚ますと病院のベッドの上だった。上条は身体を起こし、周りを見渡すが…
上条「…」
誰もいない
上条「……ん?」
ふと、隣の机に目線を移すと手紙が置いてあった。
上条は手紙を手に取り、便箋を取り出す…
上条「何々…」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:24:28.62 ID:yemX2gRDO<> __________
―ステイルの手紙―
※文字が多いのでスルーしてオッケーです
ステイル=マグヌス
Dear
上条当麻へ
挨拶は無駄なので省かせて貰うよ。
全く、よくもやってくれたなこの野郎と言いたい所だけど、その個人的な思いの丈をぶつけてしまうと世界中の木々を残らず切り倒しても紙が足りなくなるのでやめておくよこの野郎。
大体なんで死んでいないんだよこの野郎。
何が"躊躇わず殺してくれ"だ、死ぬんなら潔く死ねよこの野郎、あと神裂が泣きそうな顔してたから謝っとけよこの野郎。
君のお陰で色々と後始末が大変なんだよこの野郎。校庭に謎のクレーター出現!とニュースになってしまって総括理事長に怒られたぞこの野郎。
もう何だよ君、僕を怒らせて何がしたいんだい? 馬鹿なのかい? 死ぬのかい? いやいっそ死んでくれないかい?
あぁそうそう、最後に君にこれだけは言っておかないといけない、とてもとても重要なことがあったんだ。
※手紙終わり
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:25:30.56 ID:yemX2gRDO<>
――
上条「ハハッ…ハハハッ」
上条は、優しく手紙を丸め
上条「そげぶ!!」
…ごみ箱へ投げ捨てた
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄
そして早朝…
〜とある病院の個室〜
上条は朝ごはんを食べ、やることも無くゴロゴロしていると…
コン コン とドアをノックする音が聞こえた。
上条「? どうぞ」
カエル医者「失礼するよ?」
カエル顔の医者が上条に近づき、隣に立つ。
カエル医者「君、ベルトの最後の力を使ったね?」
上条「…はい」
カエル医者「もう、金輪際使ってはいけないよ? 次こそ、君と言う存在が"何か"に食われてしまうからね?」
上条「……はい」 <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:26:35.32 ID:yemX2gRDO<>
――
カエル顔の医者が、上条の身体を診察しながら話しかける。
カエル医者「そう言えば君、凄い身体の構造してるらしいね?」
上条「?」
カエル医者「君を連れてきた"女の人"に聞いたんだけど。君、本当なら死んでいたハズだったらしいね?」
上条「…」
カエル医者「彼女が言うには、君の身体を斜めに切り裂いたら……10分後にくっついそうだよ?」
上条「…ハイ?」
カエル医者「多分、君が変身したら不死身って事だね? あぁ、そう言えば吹き飛んだ腕も、いつの間にか生えていたらしいよ?」スゴイネ?
上条「」
カエル「さて、伝える事も伝えたし、僕は行くよ? あと君、明日には退院出来るからね?」
ガラガラ ピシャン
上条「」エー
―――
――
― <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:27:40.39 ID:yemX2gRDO<> そして次の日
〜第7学区〜
〜とあるマンション〜
上条「うだ〜。やっと我が家に帰れる」
上条はエレベーターに乗り、7階のボタンを押してドアを閉めようとすると…
禁書「ちょっと待って欲しいかも」トテ トテ
上条「あぁ、はいはい」ポチ
ウイーン
禁書「ありがとね、とうま」
ウイーン
上条「いいよこれぐらい」
禁書「うん」
……
上条「…ハァ…モウツッコマネエ」
禁書「……ねえ、とうま」
上条「? なんだよ?」
禁書「私と、かおりと、ステイルね? 此処の管理人として働く事になったんだよ?」
上条「は?」
禁書「仲良くしてくれると嬉しいな。これからも宜しくね?とうま」ニッコリ
上条「」
最強の魔神に勝利した仮面ライダー幻想!!
魔術師との絆を結び、新たな友情が芽生えた事だろう!!
仮面ライダー幻想よ! 絆の強さで悪に立ち向かえ!
戦え!仮面ライダー幻想!!
進化しろ!仮面ライダー幻想!!
ED〜♪ <>
第9話<>sage saga<>2012/10/16(火) 18:28:34.37 ID:yemX2gRDO<>
次回予告
夏休みに突入し、外に出かけた上条当麻!!
コンビニに立ち寄り、外を歩いていると。とある女子中学生に突撃される!!
そして現れる、新たな魔術師!! 果たして、仮面ライダー幻想は勝利する事が出来るのか!!
幻想変身!仮面ライダー幻想!!
第10話
「ラブラブ?デート!忍び寄る!爽やかストーカー!!」
その幻想をぶち殺す!! <>
>>1です<>saga<>2012/10/16(火) 18:35:05.83 ID:yemX2gRDO<> これで第9話投下終了です
此処まで見て頂き、本当にありがとうございました
明日、第10話を投下させて頂きます
因みに、神裂さん変身は竜騎の仮面ライダーファムがイメージで
幻想のフォームチェンジは漫画ベルセルクの狂戦士の鎧(能力発動)で竜鱗、翼、角付きのイメージです <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)<>sage<>2012/10/17(水) 04:33:12.41 ID:E6KS7L/6o<> 続きをマタ〜リ待つさ〜
乙です <>
>>1です<>sage<>2012/10/17(水) 19:34:09.26 ID:3tfTc0oDO<> 今から第10話を投下させて頂きます
一部キャラ崩壊が有りますのでお気をつけ下さい <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:34:52.83 ID:3tfTc0oDO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第10話
「ラブラブ?デート!忍び寄る!爽やかストーカー!!」
〜第7学区〜
〜上条当麻の部屋〜
午前10時00分
魔術師の騒動から十日が過ぎ。日付は7月22日…学生達は、夏休みを迎えていた…
上条当麻は、朝ごはんを食べ。ゴロゴロと今日の予定を考える
上条「夏休みか〜なにすっかな〜新しい変身ポーズでも考えてみっかな〜」ゴロンゴロン
すると呼び鈴が鳴った
ピンポーン
上条「? はーい」
ピピピピンポーン
上条は、だらだらと立ち上がり、玄関のドアを開ける
ピピピピピンポーン
上条「はいはい、どちら様ですか〜」
ガチャ
禁書「おはようt」
バタン
上条「…鍵をかけてっと」カチッ
禁書「おはようとうま」ガチャ
上条「…」エー
禁書「? とうまの部屋の"ますたーきー"があるから鍵をかけても無駄かも」フフーン <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:36:39.01 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条「…で、何か用か? 上条さんは忙しいんですよ?」
禁書「あのね? コレなんだよ」ズイ
インデックスは、四角い箱を上条に差し出す。
上条「? そうめんか?」ウケトリ
禁書「しかも、揖保乃糸なんだよ かおりが持っていきなさいって」
上条「おお! ありがとな、インデックス」ヨシヨシ
禁書「うん! あとね、とうま…」ゴソゴソ
上条「?」
禁書「ふふ〜ん、けーたいでんわ〜」ドヤァ
上条「わ〜」パチパチパチ
上条「…って。それがどうしたんだよ?」
禁書「とうまの"けーたいばんごー"と、"めあどー"を教えて欲しいんだよ」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:38:00.04 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条「ん? じゃあ、ちょっと待ってろ」
上条は、四角いテーブルの上に置いていた携帯電話を手に取り。インデックスの待つ玄関に戻る
上条「インデックス、赤外線でいいか?」カチカチ
禁書「? せきがいせん? なに、とうまお湯でも」
上条「沸かさない…ほら、携帯貸してみろ」
禁書「うん」ケータイワタシ
上条は、インデックスから携帯を受け取り、操作する
上条「お前、何で使えないのに携帯買ったんだ?」カチカチ
禁書「ステイルが、『学園都市は危ない所だから肌身離さず持っておくんだよ』って買ってきてくれたんだよ」
上条「ふーん…っと、ほら登録しといたぞ」
上条は、インデックスに携帯を返す
禁書 「ありがとね、とうま。 今日は、かおりと お買い物に行くから。これで帰るんだよ」
上条「おう。神裂に そうめんありがとなって言っといてくれ」
禁書「うん! 伝えとくね。ばいばいとうま」テオフル
上条「ゆっくり楽しんで来いよ〜」テオフル
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:39:22.53 ID:3tfTc0oDO<>
〜常盤台寮〜
〜食堂〜
午後12時40分
御坂美琴は、やたら広く、荘厳な食堂の座席で考え事をしていた。
御坂「…ハァ」
すると…御坂の背後から
黒子「お姉様? 何か悩みでもありまして?」
御坂「黒子…ん〜ちょろっとね〜」
白井黒子が同じテーブルの空いてる座席に座る。
黒子「お悩みがあるのでしたら。僭越ながら、この黒子がお聞きいたしますが?」
御坂は少し考え、口を開いた。
御坂 「……黒子、もしアンタが しつこい男に言い寄られたら。どう対応する?」
黒子「ムゥ…わたくしでしたら。その殿方に、丁重にお帰り頂き、二度と付き纏わぬように致しますが?」
御坂「……それが、常盤台の理事長の息子だったとしたら?」
黒子「うげっ…海原様ですの…」
御坂「…うん」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:41:23.60 ID:3tfTc0oDO<>
――
黒子「…ですがお姉様。素直にお断りすれば、向こうも諦めて頂けるのではございませんの?」
御坂「ちゃんと、断ってるわよ。それでも毎日の様に誘いに来るのよねぇ」ハァ…
黒子「ムゥ……!!」ヒラメキマシタノ!
白井黒子が閃いた!!
黒子「では、『お付き合いしている方が居る』と"嘘"をついて見てはいかがでしょうか?」
御坂「はぁっ!?」
黒子「その方は、頼りがいがあり! お姉様がピンチの時も颯爽と現れ、救いの手を差し延べる。とても素敵な、こうh…ゲフンゲフン…素敵な方なのだと、つけ加えれば…完璧ですの!」
御坂「…」///
御坂は少し考え、口を開く…顔は、ほんのりと赤くなっていた
御坂「…そ…そうね! 今度、海原に会ったらそんな感じで伝えてみようかな」///
黒子「(ぐぇっへっへ! そんなの、この黒子しかいませんの! これで噂が広まれば…お姉様と…お姉様とぉ〜〜!!)」ムハー!
御坂「? 黒子?」
黒子「ハッ!いえ! 無事、上手くいく事をお祈りしておりますわ。お姉様」オホホ
御坂「うん、相談に乗ってくれてありがとね黒子」ニッコリ
―――
――
― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:42:48.46 ID:3tfTc0oDO<> 〜第7学区〜
〜とあるコンビニ〜
午後13時00分
上条は、相棒(自転車)と共にコンビニに来ていた。
因みに、今日の予定を考えた結果。トーマス(自転車)と気ままにサイクリング。となった訳である
上条「ふんふん♪ふふふふふふふ♪ふんふんふんふんふ〜ん♪」
イラッシャイマセー
上条「あれ? またこの銘柄のコーヒーが残ってるな…珍しい」
上条は缶コーヒーを手に取り、会計を済ませ、コンビニの外に出た。
アリガトウゴザイマシター
上条「今日は、久々にツイてる予感がするなぁ」ト-マス
……
上条「……あれ?」
相棒(自転車)が居たハズの場所に相棒が居ない…
上条「…おいおい、冗談だろ!? なんで、俺の自転車をピンポイントで盗ってんだよ! いや、素晴らしい自転車なのは分かるけどもぉぉ!」ウガー
上条は、コンビニの前で頭を抱え…
上条「ハァ…不幸だ」トボトボ
やがて冷静になり、ゆっくりと歩きだした… <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:44:18.65 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条は、缶コーヒーを左手に持ち。トボトボと歩く
上条「まぁ…トーマスは自力で戻ってくるから大丈夫として…」シンパイダケド
上条「早速、予定が無くなったなぁ……誰だよ今日はツイてるとか言った奴」ブツブツ
上条が常盤台の寮前に差し掛かると…
上条「ん?」
約50メートル程先に…爽やか系のイケメン男と、茶髪で常盤台の制服の女の子が道の真ん中で話している。
上条(青春してるなぁ…羨ましい)
すると、女の子の方がこちらに気づき、何かを言いながら走って来た!
―――
――
―
―――――――
※視点変更
上条→御坂
――――――― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:45:59.58 ID:3tfTc0oDO<> ※御坂視点※
〜常盤台寮前〜
午後13時00分
食堂で黒子と別れ。御坂美琴は、近くのコンビニで立ち読みでもしようと寮の外に出た。
……瞬間
海原「どうもこんにちは御坂さん。今日は良い天気ですね」キラキラ
爽やか系イケメンが、狙いすましたかの様に声をかけてきた
御坂(はぁ…)
御坂「こんにちは、海原さん」ニッコリ
海原「今日は、どちらへお出かけですか? 宜しければ途中までご一緒しても構いませんか?」
御坂「いや〜あの〜これから、知り合いと遊びに〜」アハハー
海原「そうですか…どんな方ですか? 宜しければご紹介して頂けませんか?」ニッコリ <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:47:16.84 ID:3tfTc0oDO<>
――
御坂(…しょうがないか)
御坂は深呼吸をして
御坂「海原さん。ゴメン、私付き合ってる人が居るの」
海原「……どんな方なのですか?」
御坂「えっと…頼りがいがあって、私の為なら直ぐに駆け付けてくれて、身体を張って守ってくれる。そんなヒーローみたいな格好いい奴なの」
海原「フム…そんなに素晴らしい方でしたら、男としては一度会ってみたいですね。是非、ご紹介して頂けませんか?」ニッコリ
御坂(くっ! そう来るか…結構しつこいわね)
御坂「!?」
御坂が視線を左に逸らすと。その先に、とあるツンツン頭の少年がこちらを見ていた。
御坂(もう"コレ"しかない!!)
御坂は覚悟を決め! ツンツン頭の少年目掛け、走り出す!!
―――
――
―
――――――
※視点変更
御坂→上条
―――――― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:48:39.30 ID:3tfTc0oDO<>
――
※上条視点※
〜常盤台寮前〜
茶髪の女の子が上条に向かい、凄い速度で走ってきた
…そして
ドゴォ!!
上条「オッフ!!」
御坂「ごめ〜ん、待った〜?」
速度を維持したまま上条の胸元目掛け、思い切り抱き着いてきた!
上条「おま!」
御坂「しっ! 話し合わせて」ヒソヒソ
上条「はっ?なn」
御坂「アイツ、ストーカー(っぽい奴)なの!!」ヒソヒソ!
上条「!!」
上条が理解したのに気づき。御坂は上条から離れ、海原へ振り返る。
御坂「海原さん、紹介するわ。コイツが私のヒーロー」
海原「……これはこれは」ニコニコ <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:50:04.75 ID:3tfTc0oDO<>
御坂「とととっても、ラブラブなのよ〜?ね〜?」ギュッ!
御坂(うわ! めちゃくちゃ恥ずかしい!///)
御坂は、上条の右腕にピタリとくっつき、腕を組んだ
上条(御坂さ〜ん! それはちょっと、やり過ぎなのでは〜!!)
御坂「ちょっと! 何か言ってよ///」ヒソヒソ
上条「あっえっと…そうだな! 御坂ぁ!」
海原「おや? お付き合いされているのに、苗字で呼ばれてるのですか?」ニッコリ
上条「じゃn」
御坂「わっ私達、付き合い出してまだ二週間だから! それに ほら、コイツ恥ずかしがり屋なのよ〜」アハハー
海原「…」ニコニコ <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:51:53.85 ID:3tfTc0oDO<>
――
御坂「じっじゃあ、私達これからでででデートだから〜///」
御坂は上条の腕から離れると、右手に握り直し、歩きだす
…と唐突に
バン!と常盤台中学女子寮の扉が一斉に開け放たれ…
『うぉ姉様ーー!!』
奇声が聞こえた。
御坂「…」
上条「…」
そして、距離が離れているのに。何故か鮮明に話し声が聞こえる
リョウノマエデアイビキトハイイドキョウダナミサカ
御坂「あ…あは…あははは」
サスガミサカサマ…アレガゾクニユウサンカクカンケイ
上条「…」
オッオッオネエサマガガガガガガガ
御坂「うわーーーー--…」
御坂は上条の手を掴んだまま。物凄い速さで走り去っていった……
海原「……」ギリ
―――
――
― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:53:30.28 ID:3tfTc0oDO<> 〜第7学区〜
〜とある広場〜
午後13時35分
あれから約20分程走りつづけ。御坂は、ようやく走るのを止めた。
上条と御坂は、息を切らしながら近くのベンチに腰を掛ける
上条「ハァッ…ハァ…っあー疲れたぁ」
御坂「ゴッ…ゴメン…あまりにも恥ずかしかったから…つい」
上条は息を整え、喋りだした
上条「…で? 何が、どうして、こうなったんだ?」
御坂も息を整え、上条の質問に答える。
御坂「うん……それが最近、アイツ…海原って言うんだけど、付き纏われてて…誘いは全部断ってはいたんだけど。それでも毎日誘いにくんのよ…あんまりにもしつこかったから…」
上条「通りすがった俺に彼氏のフリをさせたって訳か」フムフム
御坂「…うん」
上条「ハァ…まぁ、その"海原"って奴には見せ付けた訳だし。もう行っていいか?」
御坂「えっと……出来れば、今日一日お願いしたいんだけど…」
上条「?…何を?」ハテ?
御坂「……彼氏役」ウン <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:54:36.80 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条「…なんで?」
御坂「…だって、また来たら面倒だし…多分、アイツ完璧には信じてないと思うのよね…」
上条「まぁ、確かに疑ってたな」
御坂「だからお願い! アンタ仮面ライダーでしょ?」リョウテアワセル
上条「……仮面ライダーは便利屋じゃねーよ」
御坂「フーン…何よ、アンタ。佐天さんには『困った時は、いつでも呼べ』とか言ってた癖にやっぱり人を選ぶんだ。この変態ドケチライダー!」
上条「そう言う意味で言ったんじゃねーよ! 後、ケチはしょーがねーだろ! 貧乏なんですよ上条さんは!」
御坂「(よし、かかったぁ!)」ニヤリ
御坂「…あーやだやだ。やっぱり、普段からケチな奴って心まで貧しくなるのかしら〜」ヤレヤレ
上条「なんだとテメェ! 謝れ! 俺を含め、こつこつ節約してる皆様方に謝りやがれ!!」
御坂「じゃあ、アンタが心が大らかなのを証明してみなさいよ? そしたら謝ってあげるわよ」ウンウン
上条「……いいぜ」
上条がゆらりと立ち上がり
上条「…お前がドケチな人を馬鹿にするって言うのなら…」
御坂に対して…
上条「俺が、そのふざけた幻想をぶち殺す!!」※イケメンAA
無駄にカッコイイ決めゼリフを放った!! <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:56:25.20 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条「…んで? 恋人同士って…何すりゃいいんだよ?」
御坂「エット…私が見た"某週刊誌"には、嘘の恋人同士を演じてる話しがあって…」
上条「…」フムフム
御坂「お互い…ダーリンとハニーって呼び合ってたわね」ムゥ
上条「ゴメン無理却下」
御坂「…じゃあ、どうすんのよ?」
上条「ん〜じゃあ、お互い下の名前で呼び合ってみるか? 海原も疑ってたしな」
御坂「えぇ!」///
上条「いや、えぇ! じゃねえよ…お前から言い出したんだろ?」ハァ
御坂「…だって…ハズカシイシ」///
上条「落ち着け、御坂……冷静になって考えたら分かると思うけど、ダーリンとハニーの方が恥ずかしいからな」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:58:08.38 ID:3tfTc0oDO<>
――
御坂「フン!…じっじゃあ、アンタが先に呼んでみなさいよ! 呼べたら私も呼んであげなくも///」
上条「? 美琴」
御坂「」
上条「美琴? 呼んだぞ?」
御坂「とっ///」バチ
上条「と?」
御坂「とっとっ///」バチン バチン
上条「あっヤバいな」ウン
御坂「ととととうみゃ〜!!!」バチ
バキン!
上条「はい、良く頑張ったな」ナデナデ
御坂「あっあた!あたみゃ」///
上条「なんで猫っぽいんだよ? てか、手を離したら漏電すんだろ…取りあえず落ち着け? な?」ナデナデ
御坂「おっおち! アンタが、あたまにゃでるからでしょうが!!///」ウガー! <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 19:59:43.16 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条「はいはい…後、"アンタ"じゃねえだろ?」
御坂「……」
御坂「………ト……ウマ///」ボソ
上条「ウマ?…じゃあ、手ぇ離すぞ」テオハナス
御坂「……」
上条「? どうした?」
御坂「…ナンデモナイ」
上条「? よし、ならミコっちゃんに、上条さんがホットドッグ奢ってやるよ」
御坂「え!? でも、悪いわよ…アンタお金ないし」
上条「ハァ…ドケチがどうこう言ってたのはお前だろうが…良いから待ってろ」ナデナデ
御坂「いや…そこのお店…」
御坂が言い終わる前に。上条は、広場の中央にある屋台へ向かった…
御坂「…高いんだけど」
―――
――
― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:00:51.60 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条は屋台に到着し、注文をする。
上条「すみません、メルヘンドッグ2つ下さい」
ハイ!メルヘンドッグオフタツデスネ?ショウショウオマチクダサイ
上条「さて…と」
上条は料金を払う為、ズボンの後ろポケットから財布を取り出し。料金を確認した…
上条「…oh」
1個…2000円
上条「…fuck'n fantasy」
2個で4000円
…お財布には3380円…つまり足りない
上条「…すみません、一つキャンセルでお願いします…」ハァ
ハッハイ!カシコマリマシター
上条(情けねえ…てか、たけぇ)
―――
――
― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:02:13.12 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条は会計を済ませ、ホットドッグを1つ受け取り。
御坂の座っているベンチへ戻って来た。
上条「ほら、美琴。ホットドッグ」ハイ
御坂「あれ? アンタの分は?」アリガト
上条「…上条さんは、腹減ってないから良いんですよ」
御坂「…あ〜あそこ高いのよねぇ。確か、グルメランキング2位のメルヘンドッグだっけ?」
上条「値段考えろよ…だから1位になれねぇ……!?」
御坂「どうひたの」モグモグ
上条「御坂…いる」ヒソヒソ
御坂「? ホットドッグ?」モグモグ
上条「ちげぇよ…海原!後ろの木の陰」ヒソヒソ
御坂「!!」モグモグ! <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:03:15.25 ID:3tfTc0oDO<>
――
とりあえず上条は、御坂の隣に座った。背後の木の陰にはストーカー(海原)が居る。
海原「…」ジー
上条「アイツ、本気でストーカーだったのかよ」ヒソヒソ
御坂「だから言ってるじゃない! 最近、ずっと付き纏われてるって」ヒソヒソ
上条「まぁ、取りあえず演技続けるぞ。諦めてくれれば良いわけなんだしな」ヒソヒソ
御坂「うっうん、了解」ヒソヒソ
……
海原「…」ジー
上条「なっなぁ、美琴」
御坂「なっなによ…当麻」
……沈黙……
上条「ヤバい! 何も思いつきません御坂軍曹!」ヒソヒソ
御坂「くっ! とっ当麻、お腹空いてないかしら〜?」
上条「おう! 空いてるぞぉ」ナニスルキダ!ミサカ!!!
御坂は、自分の食べかけのホットドッグを上条の口元に持って行き…
御坂「……ァーン///」
上条「…」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:04:17.03 ID:3tfTc0oDO<>
――
御坂「……」///
上条「…美琴」
上条は、御坂の両肩を乱暴に掴んだ…
御坂「えっ!?」///
上条「すまねぇ…もう我慢の限界なんだ」
御坂「えぇ!! なんで? そんな…えっこんな所で!?」///
御坂は驚き、右手に持っていたホットドッグを落としてしまった。
上条「あぁ…もし、何か合ったら責任取るから…いいか?」※イケメンAA
御坂「ーーーー!!///」
御坂は、恥ずかしさのあまり目を瞑った…
上条「ストーカー野郎! こそこそ隠れてないで出て来やがれ!!」
御坂「へ?」/// <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:05:21.34 ID:3tfTc0oDO<>
――
海原「…ばれてましたか」
ベンチの後ろにある木の陰から。爽やかストーカー(海原)が現れた!
上条「コイツ、嫌がってんだ。お前には悪いけど諦めてくれねえか?」
……
海原「…嫌だと言ったらどうしますか?」ニッコリ
上条「ハァ…口で言って分からねえ奴には、拳(コレ)って決まってんだよ」
上条は右手を握り。見せるように前に突き出す!
海原「……」
少しの間、沈黙が訪れ。やがて海原が口を開いた
海原「…近くに誰も居ない工事現場があります。そこで、ゆっくりと語り合いましょうか? "上条当麻さん"」
上条「コイツ……御坂、此処で待ってろ」
上条はベンチに座っている御坂の頭を軽く撫で。海原と共に、近くの路地裏に入って行った…
……
御坂「あ〜! もうっ! 大人しく待てる訳ないでしょうが! あの馬鹿」///
そして、御坂も後を追い、路地裏へ入って行った。
―――
――
― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:06:26.89 ID:3tfTc0oDO<>
〜第7学区〜
〜とある工事現場〜
上条は、海原と共に工事現場に到着した。辺りを見渡すが誰も居ない。
上条「殴り合う前に、少しいいか?」
海原「何でしょうか?」
上条「何でストーカーなんてしてやがんだ? アイツが嫌がってんのは、態度で分かってんだろ?」
海原「…それでも、好きなんですよ。初めは諦めようと思いましたよ? でも、簡単に忘れられる程、軽い物ではありませんでした」
上条「……」
海原「彼女と出会ったのは一週間前…調度、貴方の身辺調査を開始した時でしたね」
上条「…俺の調査?」
海原「はい…貴方は禁書目録、炎の魔術師、聖人、LEVEL5の超能力者…そして、"幻想殺し"。御自分の"勢力"が魔術結社にとって、どれ程の脅威に成り得るかご存知ですか?」
上条「!? テメェ、魔術師か!」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:07:32.20 ID:3tfTc0oDO<>
――
海原は無視して続ける
海原「初めは監視のみ…のつもりでした。上条勢力のパワーバランスに影響が無ければ問題無し、と報告するだけで済む話だったんです…」
上条「…」
海原「しかし…自分は出会ってしまった…」
少し間を置き、海原は空を見上げる…
その時の表情は、手を伸ばしても届かない事を悟っている…とても…とても切ない表情だった…
上条「海原…お前」
海原「…マイ…天使に」
……
上条「」
海原「本当に…本当に監視のつもりだったんですよ! なのに、あの天使が! 公園の自販機に蹴りをいれ! 出て来たヤシの実サイダーをグビッ!と飲んでいる姿を見ただけで! 自分の、トラウィスカルパンテクウトリの槍が金星の光を浴びたんですよ!!」
上条「」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:08:42.29 ID:3tfTc0oDO<>
――
海原「貴方には分かるハズがない! 貴方が全部壊したんだ! 貴方が御坂さんに手を出したりしなければ! 自分が、ハグされて"ごっめ〜ん待った〜"して貰ったり! 自分が腕を組まれて、胸を押し付けられ"当ててんのよ馬鹿"して貰っていたハズなのに! 貴方さえ居なければ! 自分は、この妄想でご飯三杯いけたのに!!!」
上条「」ウワァ
海原「…貴方のせいで、今の自分は御坂さんの敵になってしまいました。でも、そうなってしまったのは誰のせいだ!?」クワ!!
上条「」
海原「誰のせいだ!?」クワ!!
上条「知らねえよ変態」
魔術師の全身から、見えざる殺意が吹き荒れる!!
上条「…」
海原「…」スッ
海原は、ズボンに手を入れ。
中から黒い石のナイフを取り出し、上条へ向けた!
上条「……お前どっから出してんだよ」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:09:50.46 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条「ハァ…いいぜ…お前がまだ、御坂にストーカー行為を続けると言うのなら…」
上条は、右拳を海原に見せ付ける様に勢いよく前に突き出した!
上条「まずはその幻s」
海原「…」ヒュン!
バキィン!
上条「う?」
海原「チッ!…"幻想殺し"厄介な能力ですね」ヒュン!
海原が黒い石のナイフを天にかざし、反射した光を上条に向ける!
上条「テメェ! 人が決めゼリフ…ってか眩しっ!」
バキィン!
上条「!?」
上条が右手で顔を庇うと、幻想殺しが発動した。
海原「…」ギリ <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:10:58.62 ID:3tfTc0oDO<>
――
海原が、再び黒い石のナイフを天にかざそうと腕を上げると…上条が真っ直ぐ突撃して来た!
上条「あぁぁぁ!!」
しかし、海原はその突撃を右に避ける…
海原「くっ!!」
上条(多分、あのナイフで光をレーザーみたいに飛ばしてやがる!)
上条「だったら!」
タン!
上条は、再び海原へ突撃し、右拳を振るう!
上条「接近戦に持ち込んでやんよ!!」
ゴッッ!!
海原「くっ」
海原が腕を交差し、上条の右拳をガードした。
そのスキを狙い。上条は左手で、海原のガードした右腕を掴み…
上条「アァァ!!」
ドス!!
海原「グッァ!!!」
上条の腰の回転をかけた右のショートフックを、海原の左脇腹に直撃させた! <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:12:15.12 ID:3tfTc0oDO<>
――
海原も左拳を上条の右頬を目掛け、振るう!
海原「ぐっっおぉぉぉ!」
ガン!
上条「…クッ」
海原の拳は直撃した…が!
上条「…そんな腰の入ってないヘタレパンチが!!」
ドス!!
海原「グフ!!」
上条が再び、海原の左脇腹に右拳を突き刺すと体制を崩した!
そのスキを狙い。上条は、掴んでいた海原の右手を離す…
海原「!?」
そして、弓なりに引いた右拳を海原の顔を目掛け…
全力で放つ!!
上条「俺に効くわきゃねえだろうが!!」
ガン!!!と体重を乗せたフルスイングの右拳を炸裂した!
バキィン!
海原「ブハァ!!」
海原は黒い石のナイフを落とし、数メートル転がり止まった
海原「ァッガ…」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:13:26.76 ID:3tfTc0oDO<>
――
上条は左手で黒い石のナイフを拾い、海原を見る。
上条「!?」
そこには顔の表面が砕け、浅黒い色の肌が見えていた。
上条「お前、顔!」
????「…ええ、変装です。"海原光貴"の皮膚を剥ぎ、護符にする事で対象の顔になれるんですよ」
上条「皮膚って…テメェ、本物の海原はどうした!」
????「……殺しておくつもりでしたが。彼の力…"念動力"(サイコキネシス)によって、海原は自分を分子レベルで固めてしまいまして。コールドスリープ状態で、どうやっても殺せませんでしたよ」
上条「…なんで、"海原"なんだ?」
????「御坂さんと接する事が出来るからですよ……対象と接触し、内部分裂をさせる事が自分の本来の役目ですから」
????「…でも自分は、彼女を一目見て。彼女が住んでる この世界が大好きになって…彼女と共に生きたいと思いました…」
????「……例え"組織"を裏切ったとしても」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:14:53.78 ID:3tfTc0oDO<>
――
????「…」
上条「お前、御坂を守りたかったのか?」
????「ええ」
上条「…この件から引く気はねぇか?」
????「引くも引かないも。もう、自分に進む道はありませんね」
上条「…一つだけあんだろ」
????「…ありませんよ」
上条「あんだろうが! お前が生き抜いて…御坂を守り抜く道が!!」
????「…」
上条 「御坂に嫌われたからなんだ! テメェが死ぬほど御坂に謝って。許して貰うまで生き続ければいいだけの話しだろうが!!」
上条「テメェの覚悟ってのはそんなもんかよ! 好きな人がいるなら死ぬ気で努力して奪ってみせろよ! 勝手に可能性を捨てて、絶望してんじゃねえぞ!!」
????「…」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:16:01.38 ID:3tfTc0oDO<>
――
????「フフッ……初めから好意を持たれている上に、今回の原因である貴方には言われたくありませんね」
上条「……口で言って分かんねえなら」
上条は、左手に持っていた黒い石のナイフを。黒い肌の男の目の前に投げた
上条「…拳(コレ)って決まってんだよ」
そして上条は、右拳を前に突き出す!
上条「幻想変身!!」
掛け声と共に上条の右手から黒い影が飛び出した
_________
※説明しよう
上条当麻はとある不幸な事故により、カエル顔の医者の手術を受け、開発したベルトを体内に埋め込んだ。
改造手術の結果…生まれた頃から体内に眠る幻想殺し(イマジンブレイカー)の力を解放する事が出来る様になったのだ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そして黒い影は上条の全身を包みこみ
上条「ごっっがぁぁぁ!」
「漆黒の駆動鎧」へと姿を変えた!! <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:17:16.67 ID:3tfTc0oDO<>
――
黒い肌の男は黒い石のナイフを右手に持ち、立ち上がる。
????「貴方が噂の仮面ライダー幻想でしたか」
幻想「…ああ」
????「…まずは、貴方に勝って。先の事を考えたいと思います」
幻想「悪いな…仮面ライダーに敗北はねえんだ」
????「…勝ちますよ…"いずれ"ね」
幻想「…」カシン!
????「…」
二人の距離は、ほんの2メートル程…勝負は一瞬だった
仮面ライダー幻想が突撃したと同時に、黒い肌の男が黒い石のナイフを天にかざし光を反射させる…
バキィン!
????「…」
しかし、光は幻想殺しの力に掻き消された…
そして、距離を詰めた仮面ライダー幻想が放った"イマジンブレイク"が黒い石のナイフを砕き!
幻想「はぁぁ!!」
????「…」ニコ
――ゴッ!!――
…黒い肌を男の顔に炸裂し。そのまま、地面に叩きつけた!
―――
――
― <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:18:53.05 ID:3tfTc0oDO<> その後
〜第7学区〜
午後16時30分
あの後、黒い肌の男と別れ。工場現場の外で待っていた御坂と合流した…
今は御坂を送るため。常盤台の寮に向かって歩いている。
上条「…そう言えば御坂、"アイツ"からの伝言があんだけどさ」
御坂「…うん」
上条「いつか素顔で謝りに行くから、待ってて下さい…だとさ」
御坂「なにそれ? いつかって、いつよ?」
上条「さぁな、厄介事を全て片付けたら…じゃねえか?」
御坂「もう、ストーカーとか…本気で勘弁なんだけど…」
上条「本気でお前の事好きなんだろ。少し、暴走気味だったけどな…」
御坂「…」 <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:20:26.80 ID:3tfTc0oDO<>
――
御坂「…」
御坂が左手で上条の右手を握る。
上条「? どうした御坂?」
御坂「……まだ1日過ぎてないから///」
上条「…はいはい。爺がこのまま寮までエスコートさせて頂きますよ、姫?」
御坂「? やけに聞き分けが良いわね///」
上条「ん? "アイツ"に御坂を悲しませるなって言われたんだよ……。後、もう1つ約束したな」
御坂「?」
上条「あぁ。御坂と…その周囲の世界は、俺が必ず守ってやる!ってな」
御坂「……ふ〜ん///」
上条「なんだよ?」
御坂「なんでもないわよ。せいぜい、一生かけて守ってよね? 仮面ライダー」
上条「…ん? 一生?」
※この後、ちゃんとトーマスは戻って来ました
―――
――
―
ストーカーの魔の手から、御坂を守った仮面ライダー幻想!!
友との約束を心に誓い!全ての人を守り抜け!!
戦え!仮面ライダー幻想!!
走れ!仮面ライダー幻想!!
ED〜♪ <>
第10話<>sage saga<>2012/10/17(水) 20:21:24.08 ID:3tfTc0oDO<> 次回予告
…8月21日
列車の操車場に現れた、正義のヒーロー
一つの物語が
終わりを迎える
第11話
「絶対能力進化実験」
……… <>
>>1です<><>2012/10/17(水) 20:22:43.26 ID:3tfTc0oDO<> これで、第10話投下終了です
此処まで見て頂き、本当にありがとうございました <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/22(月) 15:33:30.07 ID:Itoo4iJDO<> 乙 <>
>>1です<>sage<>2012/10/22(月) 16:55:33.01 ID:uMZZRb+DO<> 遅れてすみません、今から第11話を投下させて頂きます <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 16:56:17.04 ID:uMZZRb+DO<> これは学園都市に住む
不幸な
高校生の物語である
op〜♪(省略)
第11話
「絶対能力進化実験」
〜第7学区〜
〜とあるマンション〜
時は進み…日にちは8月20日。夏休みも後少しで終了と言う、今日この頃…
上条は、自宅で夏休みの宿題と格闘していた
上条「うだ〜終わんねぇ…インデックスの奴。俺の中の桃太郎を、リアル桃太郎に変えやがって…」
はぁ…とため息をつき、時間を確認すると夕方の4時。上条は、キッチンに置いている冷蔵庫を開け、食材を確認する
上条「さて…と。見事に何も無いな、割引シールの食品でも買いに出かけるか」
上条は、冷蔵庫を閉め。出かける用意をしていると
〜♪
テーブルに置いていた携帯の着信音が鳴った。
上条「? 佐天から?」
上条は、携帯を掴み通話のボタンを押す
上条「もしもし、どうした?」
佐天『上条さん、お久しぶりです。少し、聞きたい事がありまして…』 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 16:57:20.57 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「? なんだ、聞きたい事って?」
佐天『先程、気になる情報が入りまして…。御坂さんが、私服を持ち歩き。昼も夜も寮に帰って来ないそうなんですが…』
上条「…フムフム」
佐天『ズバリ上条さん! 最近、御坂さんと、毎日デートしてますね!』
上条「? いや、全然」
佐天『あれ?』
上条「御坂とは、一週間くらい前から会ってねえけど?…ていうか、何で俺なんだ?」
佐天『御坂さんの知り合いで。男の人と言えば、上条さんくらいですから…間違い無いと思ったんだけどな〜』ハズシタカー
上条「いやいや、上条さんにそんな素敵フラグは立ちませんことよ?」
佐天『……』
上条「どうした?佐天?」
佐天『いえ。お話しはそれだけです。お忙しいのに、すみませんでした』
上条「おう、またな」
上条は、通話が切れたのを確認し。携帯を折りたたみ、後ろのポケットに入れた
上条「さて…用意用意」
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 16:58:56.43 ID:uMZZRb+DO<>
〜第7学区〜
〜とある公園〜
午後18時10分
とあるスーパーで買い物をした帰り道。何となく喉が渇き、ジュースでも買うか、と自販機の前に立つ
上条「なに買うかな…ザクロコーラは苦い思い出があるしな〜」ウーム
上条が500円玉を入れると、自販機のランプが点灯する。
上条「…無難に、ヤシの実サイダーかな」ピッ
ガタタタタン!と音が鳴り…
上条「…」
…ジュースを取り出し口から取る
上条「…ひやしあめ×4…しかも、何故かホット…か」
そして、お釣りが出て来ない
上条「いいぜ…自販機…テメe」
????「ちょろっとー」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:00:12.06 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「?」
上条が後ろを振り向くと、御坂美琴が立っていた。
御坂「ジュース買ったんなら、どくどく。こちとら一刻でも早く水分補給しないとやってらんないだから」
御坂が上条の腕を掴み、横に押す。
上条「御坂…お前、何飲むつもりだ?」
御坂「? 出来れば、ヤシの実サイダーね?」
上条「止めとけ止めとけ。ひやしあめが出るぞ」
御坂「? まぁ、どうせランダムだし」
御坂は、トン トン と軽くジャンプし、やがて止まった
御坂「常盤台内伝、おばーちゃん式ナナメ45度…」
……
御坂「打撃による故障機械再生砲!!」
轟!!!
御坂「ハァァァァ!ちぇいっさー!!!」
ガァン!!
掛け声と共に自販機の側面にハイキックが炸裂し、中からゴトン!と音がした
御坂「…」ヒヤシアメ…
上条「…」ニッコリ!
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:01:34.17 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条と御坂は、公園のベンチに腰を掛ける。
上条は、相棒(自転車)の前カゴから"ひやしあめ"を一本取り出し。プルタブを起こす。
上条「……ウェ…夏の熱い日に、温くてドロドロした飲み物って結構キツイな」
御坂「でも、ガラナ青汁よりはマシでしょ?」ゴク
上条「…て言うか…お前みたいのが。毎日 毎日、自販機蹴ってるから壊れたんじゃねえか?」
御坂「いいでしょ。別に、アンタに実害ある訳じゃないし」
上条「…あったんだよ! つり銭出ねえわ。別のジュース大量に買わされるわ。俺の500円返せチクショウ!」
御坂「やだ」ゴク
上条「……ですよね」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:03:33.13 ID:uMZZRb+DO<>
――
二人がたわいない話で盛り上がっていると…
「お姉様!?」
上・御「「?」」
上条と御坂が声がした方向へ振り向くと。御坂と同じ制服を着た、ツインテールの女の子が青ざめた顔で引き気味に立っていた。
御坂「"黒子"じゃない、どうしたの? 見回り中?」
白井「お…お姉様…ハッ!その殿方は…あの時のぉ!」
御坂「?…そう言えば、黒子は知らなかったっけ? …ねえ、ちょっと…」
御坂は上条に近づき、耳打ちする。
白井「!?」
御坂「……」ヒソヒソ
上条「う〜ん…どうすっかな〜」
御坂「黒子なら大丈夫だってば」シャツヲグイグイ
上条「……しょうがねえ…分かったよ。ったく。あの時に誓った約束は、なんだったんですかねー」
御坂「……しょうがないじゃない…私だって…仕方なく……」シュン
白井「…」
上条「ハァ……今のは上条さんが悪かったよ。だから、そんなに落ち込むなって…な?」ナデナデ
御坂「…ウン」///
白井「…」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:06:05.96 ID:uMZZRb+DO<>
――
白井「」
御坂「あっごめんね、黒子。コイツは上条当麻って言って。実は仮面ライダー幻想なの」
白井「」
上条「よろしくな白井。仮面ライダーの事は、他の奴には内緒にしといてくれな」
白井「」
御坂「? 黒子〜?」オーイ
白井「お姉様…やはり、佐天さんが言っていた通りだったのですわね…」ハァ
御坂「?」
白井黒子は、ベンチに座る上条の目の前に立つ。
そして、ニッコリ笑いながら。上条の手を掴んで両手に包み、顔を近づける
上条「うえ///」
白井「上条さんと言いましたか? その節は、助けて頂きありがとうごさいます。わたくし、お姉様の"露払い"をしております。唯一無二のパートナー白井黒子と言いますの」ニッコリ
上条「おっおう!」///
白井「…あら? この程度で照れる様では、浮気性の危険性がありますわね…しっかりして下さいな? 上条さん」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:08:26.65 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂「ちょっ! 黒子アンタなに言って」
白井「分かっておりますわ…お姉様。最近、お出かけになられているのも…この殿方に会う為なのでしょう?」
白井黒子は、握っていた上条の手を離すと…
白井「…わたくしは、これにて失礼させて頂きますの。…お姉様…今日は、ちゃんと帰って来て下さいませ」シュン
御坂に一礼し、瞬間移動(テレポート)で去って行った。
御坂「…」
上条「何だったんだ…一体」
すると、再び二人の背後から…
「お姉様?」
御坂「!!!」
上条「!? また…」
上条が振り返ると。そこには、背格好から服装まで何もかもが一緒の…
上条「か…よ…」
軍用のゴーグルを頭に引っ掛けた"御坂美琴"が立っていた。 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:10:01.48 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「御坂が二人!?」
ミサカ「? ミサカは、"妹"ですよ、とミサカは貴方の疑問に答えます」
上条「ふーん…妹いたんだな…名前は?」
ミサカ「ミサカはミサカですが、とミサカは即答します」
上条「御坂美坂?」
ミサカ「御坂美坂では無く。ミサカはミサカです、とミサカは貴方の理解力の無さを疑います」
上条「…口悪いな、お前の妹さん」ヒソヒソ
御坂「…!!」ギリ
御坂は、"ミサカ"に近づき乱暴に胸倉を掴んだ
上条「いっ!!」
御坂「アンタ! どうしてこんな所でブラブラしてんのよ!!」
ミサカ「?…今は研修中ですが、とミサカは答えます」
御坂「!? 研修…って…」
御坂は、ベンチに座っている上条に振り返る。
御坂「…ゴメン…私、ちょろっと妹と話があるから…帰るわ」
上条「お…おう」
ミサカ「? いえ…ミサカにもスケジュールがあr」
御坂「いいから……来なさい」
御坂は、"ミサカ"の肩に腕を回し。二人で公園の通りを歩いて行った…
上条「…姉妹喧嘩…か」コエエナ
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:11:24.48 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂姉妹が帰り。上条も相棒(自転車)と共に帰路に就く
上条「ふんふんふ♪ふんふんふ♪ふんふんふ♪ふふっふ〜ん♪」
すると、寮まで後5分ほどの所で。
上条「あれ?」
上条の正面に、先ほど公園で別れたハズの女の子が歩いていた…
上条は自転車を走らせ。女の子に追いつき、話しかける。
上条「オッス! どうした御坂。さっき、妹連れてどっか行ってなかったっけか?」
御坂?「? ミサカはあちらから来ましたが、とミサカは指を差します」
上条「…?」ハテ?
御坂?「…?」クビカシゲ
上条「…ん?」
上条はミサカの手に持っているゴーグルを見て。ようやく気づく
上条「あぁ! その独特的な話し方とゴーグルは妹の方か。…しかし、本当に美琴に似てんな…ゴーグル掛けてないと見分けがつかねぇわ」ウン
ミサカ「美琴…ああ、お姉様の事ですか?、とミサカ聞き返します」
上条「…他に誰がいんだよ」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:12:39.70 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条は自転車を降り、ミサカのペースに合わせて歩く
上条「…」テクテク
ミサカ「…」テクテク
そして会話が無いまま、上条の寮の前まで到着した
寮の入り口前にはインデックスと神裂が、向かい合うようにしゃがみ込んでいた
上条「…何やってんだよ? こんな所で」タダイマー
神裂「上条当麻ですか、…それが…」オカエリナサイ
禁書「おかえりとうま。見て見て! スフィンクスなんだよ」
上条「スフィンクス…ってこの猫の名前か?」
スフィンクス「ニャー」
ミサカ「…ニャー」
禁書「うん、寮の前に捨てられてたの。今は、かおりと交渉中なんだよ」
神裂「…ですが、寮の規則ではペット禁止になってますし。管理人の私たちが破る訳には…」ウーン
すると、インデックスが神裂のpiyopiyoエプロンの裾を軽く掴み…
禁書「かおり…お願いなんだよ」ナミダメ
神裂「!?」
禁書「スフィンクス…飼っていい?」クビカシゲ
神裂「くっ!」
上条「…」
スフィンクス「…」マエアシペロペロ
ミサカ「…」ジー <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:13:49.54 ID:uMZZRb+DO<>
――
神裂「そっそんな顔をしても駄目な物は駄目です!」
禁書「…かおりの"魔法名"…」ボソ
神裂「!!」
禁書「うん、"salvare(救われぬ者に救いの手を)"だよね?」
上条「よしよし」アゴナデ
スフィンクス「ゴロゴロ」
ミサカ「…」ジー
禁書「私は、困っている人なら誰にでも救いの手を差し延べる。そんなかおりが大好きなんだよ…」
神裂「…」
禁書「かおり…スフィンクスを救おう。私も頑張ってお手伝いするんだよ」ニッコリ
神裂「……はい!!」グス
スフィンクス「…」ゴロン ゴロン
上条「かわいいな〜」
ミサカ「はい、とミサカは即答で同意します」
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:15:07.08 ID:uMZZRb+DO<>
〜第7学区〜
〜常盤台女子寮〜
午後21時10分
御坂とルームメイトである白井黒子は、パジャマに着替え。各々くつろいでいた
因みに、御坂はベッドの上でぬいぐるみを抱き、白井黒子は机の上で考え事をしていた。
御坂「…」ギュッ
白井(お姉様…帰ってきてから。ずっと、あの調子ですわね…)
白井(ずいぶん、深いお悩みを抱えられてるご様子…何故、パートナーである わたくしに、打ち明けてくれないのでしょうか…)
白井(…いっそ、わたくしから…)
すると突然、白井黒子の背後から…
ギュッ!
白井「!! うぉ!? うぉ姉様///」
御坂「……ねえ、黒子」
白井「? ハッハイ、なんでしょうか?」
御坂「もし……私が学園都市に災難をもたらす事をしたら…どうする?」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:16:56.89 ID:uMZZRb+DO<>
――
……ほんの数秒間、会話が途切れ…白井黒子は口を開いた
白井「……わたくし白井黒子は、御坂美琴お姉様の唯一無二のパートナーであると自負しておりますの」
御坂「…うん」
白井「…ですが、わたくしは風紀委員です…学園都市の治安を脅かすのであれば。たとえ、お姉様が相手でも、やる事は変わりませんの」
……
御坂「黒子〜♪」ギューー!
白井「ヌハァ! お姉様///」
御坂「今日は、久しぶりに一緒に寝よっか」アタマニスリスリ
白井「おっお姉様が! 対に、この黒子の身体を求めてますのー!!」イヤッホゥデスノ--!
御坂「ん〜? 変な事したら即追い出して、二度と口きかないから覚悟してね〜黒子〜♪」アタマニスリスリ
黒子「…ナ マ ゴ ロ シ デスノ」
御坂(ありがとね…黒子)
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:18:24.76 ID:uMZZRb+DO<>
…8月21日
午後16時30分
〜第7学区〜
〜とあるスーパー〜
ここは、上条がよく通っている"とあるスーパー"。上条は、いつも値引きシールを貼る店員さんをマークしていた。
上条(あの店員が精肉コーナーにいる時は九割の確率で牛肉に貼る!)
もし、牛肉を逃すと。今日の夕飯は特売のモヤシとピーマンで、肉なし青椒肉絲に決定してしまうのだ!
上条「…」チラッチラッ
店員「…」サギョウチュウ
〜10分後〜
上条「ヒューヒュー」チラッチラッ
店員「…」
〜1時間後〜
上条「この、豚バラ安いなー」チラッチラッ
店員「…」シールダス
上条「アー迷うなー」チラ!チラ!
店員「…」ギュウニクニ
上条「アッ!今日は、牛肉に…」
店員「…」ハラナイ
上条「」
上条(いや!ちっとぐらい長いプロローグで絶望してんじゃねえよ上条当麻!)
上条(手を伸ばせば貼れるんだ! …さぁ、いい加減始めようぜ、店員!)
…この後、シールは貼られず。モヤシ2袋とピーマンを買い、店を出た… <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:20:51.24 ID:uMZZRb+DO<>
〜第7学区〜
午後18時40分
スーパーを出ると、空も赤く染まっていた。上条は、相棒(自転車)に乗る気分になれず、帰り道をのんびりと歩いていく。
上条「ちくしょう、あの店員め! 時間が経った刺身にだけ貼りやがって」フン!フン!
ソウダネゴシュジン!
上条が愚痴をこぼしながら歩いていると…
上条「ん?」
人通りの多い道の端に、夕日を眺める常盤台の制服を着た少女が居た。
上条「おっす! 御坂」
御坂「ん?…ああ、アンタか…」
上条「? 元気ねぇな? どうしたんだよ?」
御坂「私にだって色々悩みがあんのよ…で、何の用?」
上条「ただ、何となく話したくなったんだよ」
御坂「なに? アンタ、私を口説こうとしてんの?」クスクス
上条「ちげーよ…昨日、お前が妹と会った時の態度が気になってな。お前、妹と喧嘩でもしてんのか?」
御坂「……色々あんのよ……色々」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:26:17.29 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「…ふ〜ん」
御坂「…ってか何? アンタ、姉妹って響きが好きなタイプ? …もしかして、あの子狙ってんの?」ニヤニヤ
上条「ハァ…ちげーって。何で、そうなんだよ」
御坂「じゃあ……」
御坂は、上条の右腕に優しく腕を絡め…
御坂「私の事は?」ウワメヅカイ
上条「フゴ!!」///
御坂「…」ウルウル
上条「えっえっとですね御坂さん」アセアセ
御坂「えい」
ずびし!と上条のデコにチョップする。
上条「痛ってぇ! 何しやがる!」
御坂「鼻の下伸ばしてんじゃないわよ、ばーか」ニヤニヤ
上条「…ちくしょう、覚えてろ!」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:27:24.50 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂は、上条に背を向け。頭上に飛んでいる飛行船を見上げる。
上条も釣られ、飛行船を見上げると、飛行船のお腹にくっついている大画面から
『筋ジストロフィー関連の研究所が三件ほど相次いで撤退しました』
…と言う学園都市ニュースを流れていた。
御坂「……私、あの飛行船って嫌いなのよね」
上条「? なんでだよ?」
御坂「……機械が決めた政策に人間が従ってるからよ」
上条「……"樹形図の設計者"(ツリーダイアグラム)だっけか? …お前が言ってる事も分かるけどさ。いくら、宇宙から人々を見下す鋼鉄の頭脳って言っても。結局、ボタンを押すのは人間だろ?」
御坂「……そうね…でも…」
御坂は溜め息を付くと、顔を振り、上条に身体を向け告げる
御坂「…じゃあ私、こっちに用があるから」
上条「…ああ、またな」
御坂「……」
御坂は、別れの言葉を返さずに、その場を立ち去って行った… <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:29:14.76 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条は御坂と別れ。少し進むと…
上条「…? あれ?」
風力発電のプロペラの真下にある段ボールを、屈んで覗いている"御坂"がいた
上条は少し考え、御坂の足元にあるゴーグル見て、気づく。
上条(…! ああ、妹の方か)
そして座っている御坂妹に近づき、話しかけた。
上条「うっす! 昨日ぶりだな御坂妹。何してんだ? こんな所で」
御坂妹「…どうも、とミサカは頭を下げます。何をしてるかと聞かれれば黒猫に餌を与えています、とミサカは返答します」
上条が自転車を止め、段ボールを覗くと。隅の方で黒い毛並みの子猫が丸まっていた。
上条「捨て猫か…」
御坂妹「……この子猫は飼い主に捨てられ、毎日お腹を空かせ鳴いているのでしょうね、とミサカは遠回しに貴方に伝えます」
黒猫「ミャー」
上条「…」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:30:25.37 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「…何が言いたいんだよ」
御坂妹「お腹が空いたにゃー、寂しいにゃー、ツンツン頭に拾って欲しいにゃー、とミサカは子猫の心の言葉を代弁し、貴方に伝えます」
黒猫「ミィ…」
上条「…いや、お前が拾ってやれば良いじゃねーか? 猫好きなんだろ?」
御坂妹「……ミサカには、この子猫の飼育は不可能だとミサカは正直に答えます。ミサカの居場所は、貴方の生活環境とは若干異なりますから、とミサカは理由を述べます」
上条「…いや、上条さんも余裕がですね…」
御坂妹「じー、とミサカは真っ直ぐ貴方を見つめます」
上条「…」チラ
黒猫「ミャア」
御坂妹「ハァ…、とミサカは溜め息をつきます。このまま放っておけば、この子猫は保健所の人間に回収され。…苦しいにゃ〜苦し…い…にゃ〜と」
上条「わーーっ!飼う! 飼うから、もうやめてくれ! 保健所の話しとか聞きたくねーー!」
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:31:40.98 ID:uMZZRb+DO<>
――
午後19時10分
上条「はぁ…」
上条は、自転車を押しながら。御坂妹と共に表通りを歩く…
因みに、買物袋は自転車の右グリップに掛け、黒猫は前カゴの中で丸くなっている。
御坂妹「拾われてよかったですね"いぬ"、とミサカは安堵し。お姉様と同じく、あまり無い胸を撫で下ろします」
黒猫「ミャー」
上条「……?…いぬ?」
御坂妹「はい先程、黒猫に"いぬ"と命名しました、とミサカは…猫なのに…フフフ」ニヘラ
上条「…いや、別に良いけどさ」
すると、御坂妹が気づく
御坂妹「あの、こちらでは遠回りなのでは? とミサカは近道の方向を指差します」
上条「ん? ちょっと、本屋に寄りたくてな。コイツ飼うなら、知識くらい知っておかないとマズイだろ?」
御坂妹「それは良い心掛けですね、とミサカは親指を立て、爽やか笑顔でサムズアップします」ニヘラ
上条「爽やかって……口元しか笑ってねーじゃねぇか…」ハァ
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:33:01.26 ID:uMZZRb+DO<>
――
二人は、本屋に到着した。上条は駐輪場に自転車を止め、御坂妹に話しかける
上条「なぁ、御坂妹。俺が本を買って戻るまで、黒猫と買物袋見ててくんねえか?」
御坂妹「はい、お任せ下さい、とミサカは"いぬ"に危害を加える存在に対し、迎撃モードに入ります」バチ バチ
上条「いや、そこまでしろとは言ってねーよ。…それより、何で"コイツ"の頭撫でねぇんだ? お前、猫好きなんだし、じーっと見てるだけじゃつまんねぇだろ」ヨシヨシ
黒猫「ゴロゴロ」
御坂「…いえ、ミサカの体には、動物が苦手とする微弱の磁場が形成されており。どうしても避けられてしまうのです、とミサカは肩を落し、溜め息をつきます」ハァ
上条「……体から出てる磁場か…。御坂妹、ちょっとこっち来い」コイコイ
御坂妹「?」
御坂妹が上条の隣に並ぶと、頭に右手を置かれた。
バキィン!
上条「よし。これで触れるぞ、黒猫の頭を撫でてやれ」
御坂妹「?」
御坂妹は、恐る恐る手を伸ばし…黒猫の頭に手を乗せると…
御坂妹「…!?」
黒猫「ゴロゴロ」
御坂妹「…///」ナデナデモフモフ
黒猫「ゴロゴロ」ミサカノテヲペロ
御坂妹「!!!」ナデモフナデモフナデナデモフモフ!
上条「ハハッ!よかったな、御坂妹」ナデナデ <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:34:38.10 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂妹は約10分ほど黒猫を愛でると。ようやく満足し、手を離した
御坂妹「ハァッ…ハァッ…、とミサカは顔を火照らせ、額の汗を拭います」///
上条「……じゃあ、本買ってくるから大人しく待ってろよ」
上条が本屋に入り。御坂妹は、黒猫を守るため迎撃モードに入る。
御坂妹「……先程の自然に高揚する気持ちは何だったのでしょうか、とミサカは一人つぶやきます」
黒猫「ミー」
御坂妹「…ミサカは…」
????「…」
御坂妹「!!」
御坂妹は気づく
…近くの路地裏の陰で。御坂妹を、静かに眺める視線に…
そして、この瞬間。御坂妹の日常は終わりを迎え…
そして、この瞬間から地獄が始まっていた
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:36:52.91 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「? ありゃ? 御坂妹〜」
上条が本屋を出ると、駐輪場に御坂妹の姿は無かった
前カゴにいる黒猫が、上条を見て小さく鳴く。
上条「おかしいな…アイツが黒猫ほっといてどっかに行く訳が…」ウーム
上条が辺りを見渡すと、本屋と雑居ビルの隙間の路地に、女の子の靴が片方置いてある。
上条「…、?」
取り敢えず買った本を買物袋に入れ。自転車のスタンドを上げると、上条は靴のある路地の入り口に近づいた。
上条「…」
自転車を押し、路地の入り口に立ち眺めるが…夕日の明かりが建物の隙間に入り込まず。路地の先は暗く何も見えない…
上条は意を決して先に進むと、路地の地面にもう片方の靴が置いてあった。
上条「…」
更に奥へ進むと、コンクリートの壁に無数の傷がつけられ、足元には大量の薬莢が落ちていた
…まだ、火薬の匂いがうっすら漂い残っている。
上条(…銃撃戦でもあったのか?…気味が悪ぃな) <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:38:27.41 ID:uMZZRb+DO<>
――
さらに一歩、一歩とゆっくりと進むと、暗がりに何かが転がっているのが見える。
上条「!!!」
辺り一面に血溜まりの海
ズタズタに裂かれた手足
そして…吹き飛んだ顔
上条「ぐっっっっ!!!」
……御坂妹が死体となって転がっていた
上条(吐くな!!! 一体、何を見て吐こうとしてんだ! 俺は!!)
しかし…見てしまった
上条「うっ!!!」
…両足の中から、はみ出した"何か"を
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:39:29.44 ID:uMZZRb+DO<>
――
その後、あの場所に居るのが耐えられなくなり路地裏を引き返した。
今は119番に連絡し、近くの壁に もたれ掛かっていた。
上条「本当なら、美琴にも連絡するべきなんだけどな…そう言えば連絡先…聞いて無かったな…」
……
上条「…守れなかった…あんなに近くに居ながら……俺は!!!」
……急に胸の奥から何かが込み上げてきた。
上条「くそっ!!」
上条は、右手で目を隠し、自然に出る声を必死で殺した…
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:40:46.14 ID:uMZZRb+DO<>
――
あれから、20分ほど経ってから警備員が到着した
警備員達は車から降り、辺りを見渡している。どうやら、上条を探している様だ。
上条「あっ…こっちです」
警備員A「通報したのは君で合ってるかい?」
上条「はい…通報したのは俺です…。けど俺、警備員じゃなくて救急車を呼んだハズなんですけど」
警備員A「こんな時は、警備員にも連絡がいくようになっているんだ。それで…現場は、この路地の先で間違いないかな?」
……
上条「はい……女の子が一人、死んでます」
警備員A「そうか…本来なら君にも同行してもらいたい所だが、どうする? 辛い様なら此処に残ってもいいぞ?」
上条「大丈夫です…、行きます」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:41:50.54 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条は自転車を押し、警備員を盾にする形で、路地裏へ先導された…
しかし路地に入り、少し進むと。直ぐに違和感を感じた
上条(…あれ? もう片方の靴が…無い?)
上条が振り返ると、路地の入り口には、確かに片方だけ靴が転がっている
だが、路地の先に落ちていたはずの。もう片方の靴がどこにも存在しない
上条「…」
警備員は、どんどん先に進み薬莢が落ちていた現場を越え…
上条(…な…んで)
そして、御坂妹が死んでいた殺人現場に辿り着いた
…が、
上条「……何で、なにもねぇんだよ」
そこにあるハズの死体は、どこにも無かった <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:43:00.22 ID:uMZZRb+DO<>
――
警備員A「どうかしたのかな。何か気になる点でも?」
上条「いや…そうじゃなくて」
上条「そこに…死体があったハズ…なんですけど」
警備員A「なに?」
警備員達が地面を見るが、そこには死体どころか血の一滴すら無い…
警備員B「…死体なんて、どこにも無いじゃないか…」
上条「ちょっと待って下さい! ここで、本当に死んでたんですって! 嘘じゃありません!」
警備員A「…分かったから落ち着いて。君が見たモノが本物だったとしてだ。
それは、本当にここなのか? 錯乱して、他の場所と勘違いしている、という事は考えられないかな?」
上条「…っ!」
警備員「!? 君!」
上条は、警備員を押しのける様に路地の先へと走った!
上条「どうなってやがんだよ、くそっ!!」
自分でも分からない"何か"を探しだし、わだかまりを晴らす為に… <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:44:32.25 ID:uMZZRb+DO<>
――
暗く腐ったような路地裏を走り続けて、突き当たりのT字路を右に曲がり、暗闇の続く奥の道へと進む。
上条(…アレは)
上条が見つけたのは、地面に溜まったドロドロの粘液を踏み、出来た足跡…それが道の奥へと伸びていた
足跡を目で追い、暗闇の先を見ると…
????「…」
上条「!?」
闇の中、誰かが寝袋を抱えて、こちらを見ていた
上条「な……?」
????「…貴方でしたか」
上条「御坂…妹…」
御坂妹「申し訳ありません作業が終わったらそちらへ戻る予定だったのですが、とミサカは初めに謝罪しておきます」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:45:38.78 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「お前…その口調、本当に御坂妹でいいんだよな?」
御坂妹「? はい。先ほど貴方と接していたのは このミサカですが、とミサカは質問に答えます」
上条「あースマン。お前にとっちゃ、物凄く気分が悪い話だろうけどさ。今の今まで、お前が危ない目に遭ってるんじゃないかって………けど、無事で良かったよ…本当に」ハハハ
上条は、御坂妹が生きていた事に安堵し、自然と笑みがこぼれた。
御坂妹「……いまいち貴方の言動には理解しがたい部分があるのですが……」
上条「?」
御坂妹「ミサカはきちんと死亡しましたよ、とミサカは報告します」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:46:47.94 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「……は」
御坂妹「分からないのですか、とミサカは逆に聞き返します」
上条「分かる訳ねぇだろうが! お前、一体なに抱えてんだよ…その寝袋に何が入ってんだ!」
御坂妹「……実験場に入ってる時点で関係者かと思いましたが……そうですね、確かに貴方は実験との関連性は薄そうに見えます、とミサカは直感で答えます」
御坂妹「…念のために"符丁"(パス)の確認を取ります。とミサカは有言実行します。"ZXC741ASD852QWE963"とミサカは貴方を試します」
上条「お前さっきから何言って」
御坂妹「今の"符丁"を解読できない時点で、貴方は実験の関係者ではなさそうですね、とミサカは自分の直感に論理的な証拠を付け加えます」
上条は、御坂妹の言葉がまるで理解出来ず。不審の目で御坂妹を見る
…その時……上条の背後から声が聞こえた…
????「その寝袋に入っているのは"妹達"(シスターズ)ですよ、とミサカは答えます」
そして、上条の抱く疑問に答えたのは…間違いなく"御坂妹"の声だった。 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:47:55.95 ID:uMZZRb+DO<>
――
…そして増えていく足音
「黒猫を置き去りにした事については謝罪しますと、ミサカは告げます」
―それは一つではなく―
「貴方についても同様に謝罪しておきましょう、とミサカは頭を下げます」
「どうやら本実験のせいで無用な心配をかけてしまったようですね、とミサカは」
―際限なく増えていく―
「しかし心配なさらずとも」
「黒猫は大丈夫でしたか、とミサカは問い」
「ここにいるミサカは全てミサカです、と」
「詳細は機密事項となっているため説明出来ませんが、事件性はありません、とミサカは答えます」
上条は、後から後から現れる"ミサカ"達に思わず後ろへ下がった
ドン
「……あ…?」
しかし、振り返ると背後にも同じ顔をした"ミサカ"達が無表情で上条を見ていた
上条「…何なんだよ、これ……?…全員…御坂と同じ…」
御坂妹「はい、学園都市で7人しか存在しない超能力者(LEVEL5)、…お姉様(オリジナル)の量産軍用モデルとして作られた体細胞クローン…」
御坂妹「――"妹達"(シスターズ)ですよ、とミサカは答えます」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:49:00.46 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条は自転車のスタンドを下ろし、路地裏の壁に背中を預けている…
沢山いた"ミサカ"達は闇に溶け込むように姿を消していた。
上条(…実験?)
御坂妹が去る前に、上条が問いかけた。
『お前は…何をやってるんだ』
と、言う質問に対して…
『ただの実験ですよ…』
と、御坂妹は答えた。
上条(あいつらの言っていた"妹達"は、御坂の体細胞クローンなんだよな…)
上条(…けど御坂が、こんな実験に協力するとは思えねえし)
上条「ハァ……やっぱ、御坂に聞くしかねえよな」ウン
上条は自転車のスタンドを上げ、サドルに跨がり、自転車を走らせる。
暗い路地裏を抜け、御坂が暮らしている常盤台の女子寮を目指して…
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:50:14.55 ID:uMZZRb+DO<>
〜常盤台女子寮〜
午後20時00分
上条は寮の前に自転車を止め、前カゴで丸くなっていた黒猫を抱きかかえ、正面玄関へ向かった
…が
上条「…」
やたら、厳重なロックが掛っていた。
どうやら部屋の番号を入力し、インターホンで呼び出し、ようやく扉が開く仕組みらしく。ドアの左側に、ボタン式のパネルが設置されてある
そして、パネルの横の壁には無数のポストが並んでいて。"208号室"に御坂の名前が書かれてあった。
上条「さて、…と」ピッピッピッ
上条は迷う事なくボタンを操作し、インターホンを鳴らす
……
少し待つと、ぶつっとスピーカーのノイズが鳴った
上条「あ、えっと上条だけど。御坂か?」
白井『あら? 上条さんですの?』
上条「あれ? 白井か? やべ…部屋間違えたか…」
白井『いえいえ、大丈夫ですの。お姉様に御用がおありでしょう? わたくしお姉様と相部屋ですから』
上条「ふ〜ん…で、その様子だと御坂は帰ってねぇのか?」
白井『はい。恐らくですがお姉様なら、そろそろお戻りになるかと。そこの玄関は門限と同時にセキュリティが働きますので…』
白井『お姉様に御用がおありでしたら、中で待つ事をお勧めしますの。行き違いはお勧め出来ませんもの』
ぶつっとインターホンの切れる音が鳴ると、玄関のロックが外れる音が聞こえた <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:51:21.39 ID:uMZZRb+DO<>
――
玄関をくぐると、そこは巨大なホールだった。上条は2階3階の回廊へ繋がる玄関ホールの中の階段へ向かう
上条(208号室ってことは、御坂の部屋は2階のどっかだよな?)
そのまま階段を上り。2階の左側の通路を歩くと、208号室は直ぐに見つかった
上条「…」
コン コン
上条が控え目にノックすると、中から声が返ってきた
白井「どうぞ。鍵はかかっていませんので、ご自分の手で開けて下さいな」
ドアを開けるとホテルみたいな部屋だった。
入って直ぐにユニットバスらしきドアがあり、奥にはベッドが二つとサイドテーブル、そして小さな冷蔵庫が置いてある。
白井「いらっしゃいませ、殿方様」
因みに白井黒子は部屋の中でも髪留めを外さず、ツインテールのままだった。
服装も制服のままで、左側のベッドの枕を抱きかかえ、座っている。 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:52:34.57 ID:uMZZRb+DO<>
〜常盤台女子寮〜
〜御坂・白井の部屋〜
上条(…女の子の部屋ってなんか落ち着かねえな)
白井「元々、寝て起きるための部屋ですので、客人をもてなすように出来ておりませんの。お姉様を待つのでしたら、隣のベッドに腰掛けて下さいな」
上条「…いやいや、本人の許可無しに座るのはマズイだろ」ウン
白井「あら? 案外、紳士ですのね…ご心配なさらずとも、そちらがわたくしのベッドですので」ダイジョウブデスノ
上条(コイツ…変態さんか?)
白井「変態とは聞き捨てなりませんわね。人間、人には言えないものの、みんな心の中ではこれくらいならオッケーと考えているものですのよ」フフン
上条「…」エー
白井「例えば…、好きな人の枕に顔を埋めてクンカクンカしたり。好きな人の短パンをスーハースーハーしたり…しませんの?」ハテ?
上条「しねーよ」
白井「あら? そうですの」フーンデスノ
上条(…偽海原の件と言い。御坂って苦労してんだな) <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:53:50.22 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条は、とりあえず後ろの壁に寄り掛かると。ドアの向こうの通路からカツ カツ と足音が近づくのを聞き取った
上条(…御坂か?)
白井黒子がベッドから飛び起き、耳を澄ませると
白井「…!? マズイ、寮監の巡回のようですの!」
上条「…、は?」
白井「どどどどうしましょう。貴方の事が寮監に知られるとマズイ展開になりますわね」アタフタ
上条「? 寮監って…足音聞いただけで分かるのかよ」
白井「とりあえずベッドの下に! あの"鬼"に見つかると首をポキッ!ですわよ!」グイグイ
上条「痛てっ!テメェちょっ無理だってこの隙間は!」
白井「ええい! 面倒臭いですの。空間移動で外に…ってあら? 貴方どうしてわたくしの力が働かないんですの!」
上条「ああきっt…って痛い!痛い!」
白井「さっさと入りやがれですの! この!この!お姉様をたぶらかす類人猿め!!」ガス ガス ガス
上条「テメっ!恨み込もっゴッガァァ!」
そんなこんなで、上条は黒猫と一緒にベッドの下に詰め込まれた。 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:55:01.50 ID:uMZZRb+DO<>
――
ただでさえ狭いベッドの下に先客がいた…
上条「…」
黒猫「…」ペシペシ
キルグマー「…」
上条の身長と同じくらいの巨大な熊のぬいぐるみ(きるぐまー)である。
…ガチャ
寮監「白井。夕食の時間だから食堂へ集合せよ。……、御坂はどこだ? 私は外出届を見ていない、門限破りなら同居人と連帯責任で減点一つとみなすが構わんか?」
白井「いえいえ、本当に急な用件ならば外出届など提出している暇は無いと思いますの。わたくしはお姉様を信じて、減点を受け取る事はできません」グイグイ
…パタン
白井黒子は、寮監の体を押しながら部屋を出ていった…
ダレガオニダ
ポキッ
グェッ!!
上条(もう少し潜っとくか…ベッドから出て鉢合わせとか俺なら普通にありそうだしな) <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:56:08.10 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「…にしても、デカイぬいぐるみだなぁ…コイツ。御坂にも、こんな趣味あったのか」サワサワ
黒猫「…」ペシペシ
熊のぬいぐるみを良く見ると、ほどけた縫い痕をファスナーに改造してあるようだった。撫で回してみるとやたらゴツゴツとしている。
多分、香水とか見つかってはマズイ物を大量に詰め込んでいるんだろうな、と上条は考え、触るのを止める
…と
上条「あれ?」
ぬいぐるみが付けている太い首輪の裏で、ゴツいファスナーが半開きになっていた。
上条は、その中にワープロの文字の用紙が入っているのに気づく
上条「…?…量産…"妹達"…!?」
上条は、ぬいぐるみの中からレポート用紙を取り出し、ベッドから這い出ると。改めてレポートを目で追っていき
……
そして、"実験"の内容を知った
上条「………ふざけやがって"あの野郎"!!!」
上条は、黒猫を抱え部屋を飛び出し、寝ている白井を避け、階段を駆け降り、玄関の扉を開け、勢い良く外へ飛び出した! <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:57:42.60 ID:uMZZRb+DO<>
〜第7学区〜
〜とある鉄橋〜
午後20時15分
空は闇に染まり、三日月の明かりだけが鉄橋を仄かに照らす。
御坂は一人、手すりに両手をついて、遠い街の灯りを眺めていた。
御坂「…」
御坂は掌を握り、もう一度開く
御坂「……筋ジストロフィー、か」
――――――――
※御坂回想
〜御坂美琴 幼少期〜
〜筋ジストロフィ-研究所〜
研究者A「アレを見てごらん美琴ちゃん」
御坂「?」
御坂が窓ガラスを覗くと、一人の少年が手すりを掴みながら必死に歩く為のリハビリをしていた
御坂「? あのこ、あしがわるいの?」
研究者A「うん、そうなんだ…あの子はね"筋ジストロフィー"って言う病気なんだよ」
御坂「きんじすとろふぃー?」
研究者A「どうやっても治らない病気の一つでね。ちょっとずつ、筋肉が動かなくなっていって。最後には死んでしまうんだ」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 17:59:11.18 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂「そんなのやだ なんで、あのこのびょうきなおらないの? おくすりないの?」
研究者A「うん、今はまだ無いんだ」
すると、窓の向こうでリハビリをしていた少年がつまずき、倒れる
御坂「あっ!」
しかし少年は誰の手も借りず、起き上がろうと両腕に力を入れ…
御坂「ん〜!!」
手すりを掴み、立ち上がった
御坂「むは〜!」パチパチパチ
研究者「…ねぇ、美琴ちゃん?」
御坂「ん?」
研究者A「あの少年や、他の筋ジストロフィー患者を助けてみたくはないかい?」
御坂「? どうやって?」
研究者A「他の誰でもない、君の力を使えば、筋ジストロフィー患者を助ける事が出来るかもしれないんだ」
御坂「ほんと!」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:00:26.60 ID:uMZZRb+DO<>
――
研究者Aはニッコリと笑い御坂の頭をなでる。
研究者A「勿論、本当だとも! 筋ジストロフィーは、自分の思い通りに筋肉を動かせなくなる病気でね」
研究者A「脳の命令って言うのは、電気信号によって筋肉に伝えられるんだよ?」
御坂「でんき!」
研究者A「もし仮に、生体電気を操る力があれば、通常の神経ルートとは別の方法で筋肉に命令を送る事が出来るかもしれない…」
研究者A「徐々に体が弱っていく事が分かっていながら何も出来ず。少しずつ不安と恐怖の闇へと飲み込まれていく人達に、救いの光を与える事が出来るかもしれないんだ」
御坂「? わかんないけど。みことがてつだえばみんな なおるの?」
研究者Aは、笑いながら御坂の頭から手を離し…
研究者A「そうだね。でも、その為には…君の電撃使いとしての力が必要なんだ…どうかな?」
御坂に手を差し出し握手を求める。
御坂「うん!」ギュ!
そして。御坂は、迷わずその手を握り返した
この日、御坂美琴のDNAマップは書庫へと正式登録された。
―――――――――
※回想終わり <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:01:39.58 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂「どうして、……こんな事になっちゃったのかな」
御坂は俯き、両手を強く握りしめる
御坂「………」
御坂「……けて…」
御坂「…たすけてよ……」
闇夜の中、一筋の光が御坂を射す
――ああ、任せとけ
御坂「!?」
御坂が振り向いた先には
??「おっす、御坂……」
地獄の底から少女を救うヒーロー…。
上条「…俺、参上!ってか」
上条当麻が立っていた! <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:03:17.33 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条は自転車のスタンドを下ろし、前カゴを漁る
御坂「アンタ…なんで」
上条「お互い無駄な事は省こうぜ…。もう、知ってんだよ…」ガサガサ
御坂「!!」
上条「御坂妹の事も "妹達"の事も "実験"の事も…そして――」
上条「――あの"くそ馬鹿野郎"の事もな」
上条は、20枚以上の紙束を前カゴから取り出した。
御坂「……」
御坂「ハァ……何で、こんな事しちゃうかなぁ?」
上条「…」
御坂「そのレポート持ってるって事は私の部屋に勝手に上がり込んだって事よねぇ……そんな周りが見えなくなるほど深入りしてくれたってのは、ありがたく思うべきかもしれないけどさぁ…」
御坂「結局…それ見てアンタは私が心配だと思ったの? 私を許せないと思ったの?」
上条「? 心配したに決まってんだろ」
御坂「……ま、嘘でもそう言ってくれる人がいるだけマシって事かしら、ね?」
上条「…」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:04:50.10 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「勝手に部屋に上がった事は謝る。文句なら後でいくらでも聞いてやるよ……。だから、答えてくれ」
上条「お前は何をしてるんだ? このレポートも、まともな手段じゃ手に入らねぇだろ。…それに、レポートの中に病気を調べてる研究所の地図が混ざってたな。あの赤い×印…アレじゃ、まるで……」
御坂「ええ…潰した研究所の場所であってるわよ」
上条「…」
御坂「研究所の器材って1台数億とかするでしょ? そいつをネットで介入して根こそぎドカン!って……まぁ、いくら潰しても 次から次へ"実験"は引き継がれちゃったけどね…」
御坂は大きくため息をつき、上条に背を向ける…
まるで顔を隠し、見られないようにする為に…
御坂「……あの子達ね。平気な顔で自分達を"実験動物"って言うのよ…」
御坂「それをあの子達は、どんな物か正しく理解してる。…分かっていながら、それでも平然と自分達の事を"実験動物"って呼んでるのよ」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:06:15.32 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「でも、レポートがあるんだろ。警備員にでも渡せば、上の理事会が動き出すんじゃねえのか? 確か人間の量産化は国際法違反だったハズだろ?」
御坂「黙認してんのよ、理事会の連中も。そしてそれは当然、この街の警察である警備員も風紀委員にも及んでる」
上条「!?」
御坂「…そんな所にレポートなんて持っていってみなさい。こっちが捕らえられかねないわよ」
御坂は大きく体を伸ばし、上条に体を向ける
御坂「元はと言えば、これは私の引き起こした問題なんだし。人に頼るのは間違ってるのよね…」
御坂「…だから責任を取って、あの子達は私の手で助け出すべきなのよ」
上条「…」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:07:23.23 ID:uMZZRb+DO<>
――
上条「…お前、どうして俺にまで相談しなかったんだよ? いくらでもタイミングはあっただろ」
御坂「……じゃあ、逆に聞かせてもらうわ」
御坂「アンタ…人を殺せる?」
上条「!!」
御坂「私達の為に、全てを捨てて犯罪者になれる?」
上条「…」
御坂「アンタの力は知ってる…多分、"あの化け物"に勝てるのはアンタしかいないと思う」
御坂「でも、倒すだけで"実験"は終了したりしない。…何度でも再演算して、直ぐに再開されるわよ。…あの"樹形図の設計者"が存在し、"奴"が生きてる限り……何度でもね」
上条「…」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:09:09.35 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂「…私じゃ、あの"化け物"には勝てない…一度戦った事があるから、それは分かってる」
御坂「……なら、"アレ"しか無いわよね」
御坂は、闇夜の空を見上げ指を差した。
上条「…"樹形図の設計者"か」
御坂「うん…流石の私でもハッキングでアレは壊す事は出来なかったけどね…」
御坂「……だから1時間くらい前に、私は最後の賭けに出たの。 情報総受信センターに忍び込んで、"樹形図の設計者"の出す"実験"の予言を偽の予言に書き換えてやったわ…この、計画を破綻に追い込む為にね」
上条「……そんな事しても一時凌ぎにしかならねえって事くらい。お前にも分かってんだろ?」
御坂「一回や二回で終わるつもりは無いわよ…これを繰り返して、"妹達"を助けながら"実験"に関連する研究所を潰していけば…いずれ計画は破綻するわよ」
上条「いずれって……そんなの無理に決まってんだろ!」
御坂「…それでも、私が捕まるか殺されたりしない限り…。あの子達は、生き続ける事が出来るじゃない」
御坂「…私にはもう、この方法しか残ってないのよ」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:10:22.95 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂「今日の実験は、今から10分後…前の子は助けられかったけど、次は絶対に助けてみせる」
上条「なら俺が」
御坂「アンタは来ないで!!」
上条「!?」
御坂「…ゴメン。今回ばかりは、今までと違うから…」
御坂「私は、アンタに犯罪者になって欲しくない…。いつも私を…みんなを救ってくれた、正義のヒーローのままでいて欲しいの」
上条「…」
御坂「だからアンタは、自分の居場所に戻って? …あの子達は、私が必ず救い出してみせるから!」
御坂は、上条に心配かけない様に精一杯の笑顔を作り…
御坂「…じゃあ、元気でね。平和のために頑張んなさいよ、仮面ライダー」
実験場を目指し…歩き出した
―その時―
御坂「!?」
上条「…」
上条が右手で御坂の肩を掴んだ <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:11:33.64 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂「…邪魔しないで」
御坂は、上条の手を振りほどこうとするが離れない
上条「…無理して強がってんじゃねえよ」
御坂「アンタ、何言ってんの? さっさとこの手を離して…」
上条「…本当は死ぬほど怖いんだろ、お前? …なんで、正直に言わねえんだよ」
御坂「はぁ? だから、何言って」
上条「"助けて"ってよ」
御坂「!」
上条「俺は、お前に誓ったよな。御坂とその周囲の世界は、俺が必ず守ってやる!って」
上条「学園都市を敵に回す? 上等じゃねえか? たとえ犯罪者になろうが、お前達を守る為なら、世界中のどんな奴でもぶっ飛ばしてやるよ」
御坂「…」 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:13:02.59 ID:uMZZRb+DO<>
上条は掴んでいた肩を離し、そのまま御坂の頭に優しく手を置く
上条「だから、お前が溜め込んでた言葉を聞かせてくれ…」
御坂「…」
上条「そしたら俺が、必ずお前に見せてやっから」
上条「誰もが笑って、誰もが望む、最っ高に最高な幸福の結末ってやつをよ」
上条が御坂の頭を優しく撫でると…
御坂 「……アンタにやって欲しい事があるの…ううん、アンタにしか出来ない事があるの!」
少女が叫ぶ
御坂「身勝手なのは分かってる…でも私にはきっとみんなを守れない…。どれだ…けあがいても、絶対に守れない!…だから、お願い…」
御坂「たす…けて!!」
恥やプライドなど全てを捨て、涙でグシャグシャになった顔で…
御坂「アンタの力で! あの子達を助けて! 仮面ライダー!!!」
ただの一人の女の子が、ヒーローに救済を求めた。
上条「ああ、任せとけ! けど、救われんのは"妹達"だけじゃねえ。お前も、この腐った街から救ってみせる」
上条「そして、お前の中にあった絶望って名前の幻想を仮面ライダー幻想がぶち殺す!!」
上条は御坂から少し離れ、右手を前に突き出す!
上条「幻想変身!!」
そして掛け声と共に、上条の右手から黒い影が飛び出した! <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:18:53.61 ID:uMZZRb+DO<>
――
〜とある鉄橋〜
午後20時30分
上条が実験場へ向かって5分が経った。
御坂「…ハァ」
御坂は一人、鉄橋で佇んでいる
御坂「あの馬鹿…散々、カッコつけといて。場所どこだっけ? とか、黒猫と荷物預かっといてくれ、なんて。…ホンット、三枚目なヒーローね…アイツ」
黒猫「ミャー」
御坂「ね〜」
足元にいた黒猫が相槌を打つように鳴き、御坂も合わせ返事を返す。
黒猫は、電磁波に怯えてはいるが足元を離れようとはしない
御坂「さて…と、ちょっと我慢してね〜ネコ太」
御坂は買物袋を左腕に引っかけ、黒猫を両腕で抱きかかえる。
御坂「…アイツだけに良いカッコさせてらんない」
御坂「私だって何か出来る事があるハズ! 絶対に、あの子達を救ってみせるんだから」
黒猫「ミャー」
御坂「ね〜」
そして、御坂も"実験場"へ向かい歩きだした
―――
――
― <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:20:35.42 ID:uMZZRb+DO<>
〜第17学区〜
〜とある操車場〜
午後20時35分
既に実験は始まっていた
そこには、黒い矢印の角の仮面に、独特的な黒い模様の入った白色の駆動鎧を着た"怪物"と御坂妹が睨みあっていた
????「クカカ…サイッコゥダネェオマエ」
????「サスガニ、イチマンカイモコロサレリャ、ワルジエノヒトツモハタッハタハタラクッテカァァ」
白い駆動鎧を着た"怪物"が招くように両腕を広げ、ゆっくり御坂妹に近づく
????「ダケドヨォォォジャクテンガヒトツ」
御坂妹の肩が一瞬、大きく震えた瞬間…
????「オマエガ…オイツカレチマッタラ…コノサクセンハシッパイダヨナァァァ!!!」チャ--ジ
白い駆動鎧の怪物が、腰のベルトの中央に付いている二つのスイッチの左側を押した…その時!
????「カカッ!」ベクトルブースト
御坂妹「!!」
御坂妹の目の前から、白い駆動鎧の怪物が消えた <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:21:50.71 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂妹「!?」
????「ウシロォ!」
御坂妹が振り向こうとした瞬間。視界が反転し地面に叩きつけられた!
御坂妹「がぁっ!」
????「サァテ、シツモンダァ! オマエハ、ナンカイコロサレテェンダッテッツウノ!」
怪物が、体を丸めている御坂妹の背中を目がけ、何度も何度も踏みつける
????「ギギヒャギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
怪物は蹴りつづける…御坂妹が死なない程度に手加減しつつ、じっくりと嬲るように…
御坂妹「ごっ…ふっ…ぐっ…ぐぁ…」
怪物が踏みつけるのを止め、右足を御坂妹の頭に持っていくと…
御坂妹「あぁ…ぁ!!」
怪物は足を数センチほど足を浮かせているのに、御坂妹の頭がゴリ ゴリと鈍い音を立て、激痛が走る <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:23:04.01 ID:uMZZRb+DO<>
――
その時―カシンカシン!―と2回、音が響いた
????「ア?」
――御坂妹から離れろ
????「アァ!!」
幻想「御坂妹から離れろっつってんだろうが! 聞こえねえのか"一方通行ァ"!!」ok!イマジンストライク
一方「!!!」
一方通行に、音速の3倍の速さで放った"イマジンストライク"が直撃した!
一方「ガバァ!!!」
一方通行の体はコンテナの壁を次々と突き破り、ノーバウンドで数十メートル先まで吹き飛んで、ようやく地べたに転がった。 <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:28:15.23 ID:uMZZRb+DO<>
――
御坂妹が顔を上げ、振り返ると、漆黒の駆動鎧を着たヒーローが立っていた
御坂妹「あ…なた…は…ゴホッ!」
幻想「無理して喋んな…御坂妹」
仮面ライダー幻想は、御坂妹の体を両手で抱え、持ち上げた。
ミサカは、"御坂妹"と呼び名をつけた少年を知っている。
御坂妹(…あなたは)
黒猫を拾ってくれた優しい少年…
御坂妹「どうして…ミサカは必要な…機材と薬品があれば…ボタン一つで」
幻想「うるせぇんだよ…んな小っせぇ事情はどうだっていい!」
仮面ライダー幻想は、抱えていた御坂妹をコンテナの影に連れていき、寝かせる
幻想「お前は、世界でたった一人しかいねぇだろうが! 何だってそんな簡単な事も分かんねぇんだよ!」
御坂妹「…」
幻想「今から、正義のヒーロー仮面ライダー幻想が お前を助けてやる。お前は黙ってそこで見てろ」
…ジャリ
すると、穴の開いたコンテナから"一方通行"がゆっくりと歩いてきた。
一方「…ハァァ!」
そして、仮面ライダー幻想も"一方通行"に向かい、歩き出す
幻想「…」
一方「…」
…物語は最終章へ続く <>
第11話<>sage saga<>2012/10/22(月) 18:29:11.50 ID:uMZZRb+DO<> 次回予告
激突する最強のLEVEL5と最強のヒーロー
二人の戦いに決着がつき
この物語は終幕を迎えた
最終話
「とある不幸な仮面ライダー」 <>
>>1です<><>2012/10/22(月) 18:32:05.24 ID:uMZZRb+DO<> これで第11話投下終了です。
此処まで見て頂き本当にありがとうございました
因みに、一方さんの変身スーツは仮面ライダーカブトに矢印の角、白いスーツに黒い模様です <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/10(土) 11:39:53.20 ID:tqpwIhLdo<> 追い付いたと思ったら、3週間止まってる? <>
>>1です<>sage<>2012/11/11(日) 13:01:37.02 ID:fGi0vuzDO<> 更新を止めてしまい大変申し訳ございませんでした
今から、最終話投下させて頂きます <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 13:02:45.82 ID:fGi0vuzDO<>
〜第17学区〜
〜操車場〜
闇に染まる操車場、学校の校庭ぐらいの広さの大地と周りには線路と同じような砂利が一面に敷き詰められ、10本以上のレールが並んでいる。
線路の先には、シャッターのついた車庫と、操車場の外周を山積みの金属コンテナがぐるりと囲み、立体迷路のように入り組んでいた。
そして、人気のない操車場の中央に…
周囲の闇と同化する、漆黒の駆動鎧を着た"仮面ライダー幻想"と…
幻想「…」カシン!
それに相反する、白い駆動鎧を着た。最強のLEVEL5"一方通行"…
一方「ハアァァ…」チャーージ
闇の中心で、お互いの距離を詰め。両者は向かい合う
一方「オマエ、オモシレェナ――」ベクトルブースト!
幻想の目の前にいたはずの"一方通行"の姿が、音もなく消えた…
幻想「なっ!?」ok!イマジンブレイク
一方『ギャハ!!』
ドドドドドドン!と地面が"幻想"を囲むようにエグれ、大量の砂利が散弾の雨となって襲いかかる!
ガガガガガガガガガ!
幻想「くっ!そ…動けねぇ!」
砂利の一つ一つが音速の速さで飛び交い。もの凄い衝撃と共に、"幻想"の全身を叩き続ける
ガガガガガガガガガ!
幻想「チック…ショ!!」
ガガガガガガガガガ! <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 13:49:19.08 ID:fGi0vuzDO<>
――
"一方通行"は攻撃の手を緩めない
一方『ギャハハハ!』
ガァン! ガァン! ガァン! と金属音が辺りに響き渡った瞬間。操車場の地面に敷かれていた数十本のレールが"幻想"の頭上に舞い上がった!
ガガガガガガガガガ!
幻想「!! く…そッ」カカシン!
音速の速さで襲い掛かる砂利の嵐の中、"幻想"はベルトの右レバーを2回叩き、右手に溜まっていた"イマジンブレイク"の力を"ドラゴンクロー"に強化すると…
ガガガガガガガ!
幻想「ッ! アァァァァ!!」ok!ドラゴンクロー
ダァン!! と思い切り大地を蹴り、上空へ飛び上がった。
そして眼前にまで迫る数十本のレールに対し、"幻想"は顔の前で両腕を交差すると…
幻想「ハァァァ!!」
ギギギギギン!
両手の甲に出現した"ドラゴンクロー"を振り回し、上空から降り注ぐレールの雨をバラバラに切り裂いた!
幻想「フゥ…」
一方「……クカカ」チャージ チャージ! チャーージ!
幻想「!?」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 13:59:22.10 ID:fGi0vuzDO<>
――
落下中の"幻想"の背後に、暴風の翼を生やした"一方通行"が空に浮いていた
一方「ギャッ!ギャハ!ギャハハハハ!!」ベクトルキィィックゥ!
"一方通行"の暴風の翼が巨大な竜巻に変わり、ジェット噴射のように吹き出すと…
その速度は光の速さにまで加速する!
一方「センカイシンデキヤガレェェ!!!」
!!轟!!
幻想「ッ!!」
そして、落下中の"幻想"の背中に超高速の"ベクトルキック"が炸裂した。
幻想「ゴブッ!!」
"幻想"の体は、物凄い速度でコンテナを突き破り
幻想「がぁ ぁ ぁ ぁぁ!!!」
車庫の天井を突き抜け
幻想「あッがッ!!」
ドガァン! とコンクリートの地面に衝突した。"幻想"の身体は高く高く跳ね上がり、数回バウンドして車庫の壁にぶつかりると、ようやく動きを止めた。
幻想「ぎ…ぁ…ぁ…」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:03:35.57 ID:fGi0vuzDO<>
――
〜操車場・車庫〜
広々とした車庫には列車は無く。穴の開いた天井から月明かり零れ、闇に染まっていた車庫を照らす。
車庫中央のコンクリートには大きなヒビが入っており、車庫の隅には"幻想"が俯せになって倒れていた
幻想「…っ」
"幻想"は、起き上がろうと右腕を動かそうとするが…
幻想「!? ぐっっぎぁぁぁ!!」
右腕が折れているのか、おかしな方向に曲がり、動かない
幻想(く…そっ!早く起き上がらねぇと!)
意識が朦朧とし、身体全体から激痛が走りながらも左手に力を入れ…なんとか起き上がる
一方「ココカ…ナァ!!」
"一方通行"が車庫のシャッターを蹴破り、進入してきた
幻想「!!」
一方「アハァ! ミッミツケ!ミツケ!!ギャハハハ!!」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:19:12.16 ID:fGi0vuzDO<>
――
幻想「っっガアァァァァ!!」
"幻想"が左手を握り"一方通行"に向かい突撃する
…が、
一方「ザァンネェン」
たん、と。"一方通行"が足のつま先で軽く地面を踏むと、コンクリートが砕けて石つぶてとなり、"幻想"に襲いかかり…
幻想「……しまッ!」
ドン! という鈍い音と共に、大小10を越す瓦礫が"幻想"の全身を叩く!
幻想「がぁあぁっ!!!」
あまりの衝撃に、"幻想"の体が数メートル後方に吹き飛ばされ、再び地面に疼くまった…
幻想「ギッ…ア…ァ」
一方「ハァァ…オマエ、ヤッパダメダワ」
"一方通行"が"幻想"に近づき、左腕を思い切り踏み付けると…
ゴ!ギ!と駆動鎧を砕き、骨の折れる鈍い音が響いた
幻想「!!! がぁああぁぁぁぁ!!!!!」
一方「キヒッ! ツギハ…ヒダリアシィィ」
ゴ!ギ!
一方「ミギアシィィ」
ゴ!ギ!
幻想「」
一方「オイオイ…ショックデキゼツタァ、ホントツマンネェワ…」
"一方通行"はゆっくりと右足動かすと、意識のない"幻想"の首元に移動させた
一方「モウシネ」
…グチャ… <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:23:29.92 ID:fGi0vuzDO<>
〜操車場〜
御坂は操車場に到着していた。今は買物袋を左手に掛け、両腕で黒猫を抱えながらコンテナの迷路を歩いている
御坂「……、さっきから、やけに静かね。"あの子"と"アイツ"は無事かしら」
周囲を警戒しつつ歩いていると、正面のコンテナに寄り掛かる人影があった
御坂妹「…」
御坂「!? ちょっ! ねぇ、大丈夫!」
"御坂"は"御坂妹"に駆け寄ると、黒猫と買い物袋を砂利の地面に置き、意識の確認を取る。
御坂「…呼吸はしてる…ハァ…良かったぁ…」
御坂妹「…ッ…お姉…様?」
御坂「!? 大丈夫? 直ぐに救急車呼んであげるから」
御坂妹「それよりも…あの少年が…"一方通行"と…」
御坂「うん、全部分かってるから。取りあえず安全な場所まで離れるわよ」
御坂は再び買物袋を左手に掛け、黒猫を左腕に抱えると、"御坂妹"に右の肩を貸しつつ立ち上がった <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:26:13.83 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂妹「お姉様…どうして此処に?、とミサカは問い掛けます」
御坂「……」
『その顔で…その声で…二度と私の前に姿を現さないで!』
御坂「……あの時は、酷い事言ってゴメンね。私がどうかしてた」
御坂妹「? 何の事ですか? このミサカはお姉様に会うのは初めてですが、とミサカは返答します」
御坂「…うん、知ってる。何て言うか…懺悔みたいなもんよ」
"御坂"は"御坂妹"に肩を貸しつつ、ゆっくりと歩きだす
御坂「私ね、別の妹にすっっごく酷い事言ったの。そして凄く悩んで、凄く後悔して、ようやく気づいたの。アンタも、他の"妹達"も、一人ひとりが私の遺伝子から生まれた。命を賭けてでも守りたい、大切な妹たちなんだって…」
御坂妹「!?」
御坂「だから。自分の事を"実験動物"だ、とか。私が悲しむ様な事は、二度と言うんじゃないわよ? "妹達"全員にも伝えなさい」
御坂妹「…はい…伝えておきます、とミサカはお姉様の命令を素直に従います」
御坂「素直でよろしい! じゃあ、ご褒美に美琴お姉様が遊びに連れてってあげるわよ。まぁ、怪我が完治してからだけどね」フフン
御坂妹「是非お願いします…と、ミサカは"妹達"の人数を考えてない、お姉様の失言を"妹達"全員に伝えます」ニヤリ
御坂「"妹達"に?……って! 10000人近くいるじゃない!?」
御坂妹「はい、正確には9969人です、とミサカは答えます」
御坂「……まぁ……しょうがないか…」ムゥ <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:30:59.82 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂は、"御坂妹"を安全な場所で待たせ、黒猫を預けた。
今は、再び操車場へ戻り、上条を探している
御坂「…」
ドウスンダヨアマイクンヨォ…
御坂「!?」
コンテナの道の曲がり角から話し声が聞こえる
御坂(……?)
御坂はコンテナの陰から、そっと覗く…と
御坂「!!!」
地面の所々に穴が空き、折れたレールは地面に突き刺さっている酷く荒れた広場の中央に…
一方「コノバアイ、ジッケンハドウナンダ?」
白い駆動鎧を着た"一方通行"が立ってた。
一方「…アァ! サガシダセダァ!」
御坂(何で…一方通行が……アイツは…)
一方「チッ…ワカッタ、ワカッヨ、ワカリマシタァ……。…アァ、ソウイヤァ アノ"クロイザコ"ダケドヨォ」
一方「ハコビヤスイヨウニカイタイシトイテヤッタカラ、アトデ"カイシュウ"シトケ」
御坂「!?」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:36:40.01 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂は、広場へ踏み込む
御坂「一方通行!!!」
一方「アァ?」
御坂「さっきの話は何? "アイツ"は何処!」バチ バチ
一方「? アァ…オマエ、オリジナルカァ。ソックリダカラ キヅカナカッタワ」
御坂「無視してんじゃないわよ!! サッサと答えろっつってんのよ!」バチ バチ
一方「ハァ? オマエ、ナンノコトイッテンダァ?」
御坂「コ…イツ!!! 黒い駆動鎧を着た奴は何処だって聞いてんのよ!!」バチ バチ
一方「アァ…アイツナラァ…」
一方「ゼンシンノパーツヲバラバラニシテ、ユカイナオブジェ!!」
御坂「…………は」バチ
一方「ホントオモシレェワアイツ! ヒーロォキドリデ サッソウトアラワレテサァ……アッッサリトシンデヤガンノォ」クカカッ!
御坂「……ッ!」ギリ
一方「コノ、アクセラレータトノ チカラノサガ ワカッテネェトカ、アイツバカナンジャネェノ? マァ、アンナサンシタナラァ? シンデモガイネエダロォ? ナァ、オリジナル?」
御坂(……ゴメン、"妹"。…約束守れないかもしれない)
御坂(でも、コイツだけは……絶対に許せない!!!) <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:42:47.17 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂「ねぇ…」バチ バチ
一方「ア?」
御坂「アンタが殺した奴さぁ…本物のヒーローなの…私みたいな知り合いだけじゃない、一度も会った事のない赤の他人であっても。困ってる人を見たら なりふり構わずに助けてきた。正真正銘のヒーローだった」バチ バチ
御坂「それを…ア…ンタみたいな……」ギリ!!!
御坂「アンタみたいなクズヤロウが馬鹿にしてんじゃないわよ!!!」
轟!!
一方「?」
突如、"一方通行"の周りを10メートルほどの砂鉄の竜巻が囲んだ!
一方「カカッ! ムダムダァ!」
しかし、"一方通行"は何事もなかったかのように砂鉄の竜巻の中から出てきた。白い駆動鎧には傷一つ付いていない
一方「アァ? アノクソアマドコイキヤガッ…タ?」
"一方通行"が頭上を見上げると、空から数十個のコンテナが降り注ぐ
一方「チッ!…ムダダッツッテンダロォガァ!」
…が、落下してきたコンテナは"一方通行"の能力(ベクトル操作)により角度を変え、四方八方に吹き飛ぶと…
次々と周りを囲むコンテナの山と衝突し、辺りに数多の破壊音が響き渡った <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:44:27.26 ID:fGi0vuzDO<>
――
大量の砂煙と白煙が混ざり、空中に巻き上げられ。"一方通行"の視界を奪っていく
一方「アノ、コンテナノナカミ…ゼンブ"コムギコ"カヨ…」ウザッテェ
霧のように白い粉末の白煙が、空気中を漂い続ける中。どこからか声が響く…
『ねぇ、"一方通行"』
一方「ア?」
『…アンタなら"粉塵爆発"って言葉くらい、知ってるわよね?』
バチ!
直後、あらゆる音が吹き飛ばされ。小麦粉の粉末が撒き散らされた、半径30メートルもの空間が巨大な爆弾と化した <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:46:24.10 ID:fGi0vuzDO<>
――
先ほどの爆発など物ともせず。"一方通行"は炎の海の中をゆっくりと歩く
一方「チッ!…キカネェノハワカッテン…ダロォニ、ヘ…タナコザィ……?」
『そろそろかしら?』
一方「! カッ…ハ!?」
"一方通行"急な目眩に襲われ、地面に倒れる
『最初にアンタと話してる時から、空気中の"酸素"を分解して"オゾン"に変えてたのよ。…臭いがするから普段のアンタなら気づくハズなんだけど…馬鹿みたいにずっっと喋ってて笑えたわ。…アンタ、油断し過ぎじゃないの?』
一方「グ…ェ…」
『…もう、頭の中ぐちゃぐちゃで演算も出来ないでしょ? アンタには出来る限り、苦しんで死んで貰わないとね……じゃないと』
『アンタに殺されたあの子達も、アイツも、浮かばれないから!!』
一方「……」
"一方通行"の体が少しずつ動かなくなっていった
―その時―
一方「…流石だな、超電磁砲(レールガン)」
『!?』
一方「いくら"Five_over"で操っているとは言え、万に一つも勝ち目が無いと思っていたのだが。…これは"実験"も、再演算し直さないといけないかな」
意識を失ったハズの"一方通行"が、何事もなかったかの様に起き上がった! <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:47:28.31 ID:fGi0vuzDO<>
――
『何で……死んだハズでしょ…』
一方「駆動鎧の中に生命を維持させる装置が有るのだよ、超電磁砲。まぁ、今は意識を失っている状態だがら、私が"一方通行"を操作しているのだがね」
『……今、喋ってるアンタは誰?』
一方「この、実験に関係してる研究者の一人だよ。せっかくの機会だ、少しだけ話がしたいのだが……出てきてくれないか」
『私が、簡単に出て来る馬鹿に見える?』
一方「嫌でも君は出て来るさ…"妹達"の命は、私達が握っているのだよ。これがどう言う意味か、賢明な君になら分かるだろう?」
『!? ホンッットに、クズ野郎の集まりね! 人の命を何だと思ってんのよ!!!』
一方「"人"の命? ククク…何を言ってるんだ超電磁砲? "妹達"なんて、ただの"実験動物"(モルモット)だ。そんな"物"に感情移入する科学者など、居るハズが無いだろう?」
『…コイツ!!』
一方「とりあえず、向こうの荒れてない広場に場所を移そうか? ここでは落ち着いて話しも出来ない」
"一方通行"はコンテナの山に触れ、ベクトル操作で吹き飛ばし、道を作った。
一方「さぁ、いこうか」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:48:55.98 ID:fGi0vuzDO<>
――
"一方通行"は場所を変え、別の広場の中央に移動した。
一方「…」
周りには砂利の大地と、それを囲むコンテナの山。そして"一方通行"の数メートル先には、シャッターの破壊された四角い屋根の車庫がある。
御坂「ここが、私の処刑場って所かしら?」
"一方通行"の背後にあるコンテナの陰から、御坂が姿を現す
一方「いい子だ、超電磁砲…。子供は素直でないとな」
御坂「…話ってなに?」
一方「私達は、君と取り引きがしたいんだ」
御坂「? …取り引き?」
一方「なに、簡単な事だよ。この実験の事は全て忘れて、いつも通りの生活に戻ってくれないか? 大人しく言う事を聞いてくれたら、君の命は保証しよう」
御坂「ふ〜ん。ずいぶん魅力的な提案ね」
一方「そうだろう? なんだったら、先ほど君が助けた"10032号"も君にあげよう! どうだ? 良い条件だろう?」
御坂「そうね〜私の返答は…」
御坂「"死んでもお断りよ、クズ野郎!"ね」
一方「そうか…それは残念だ」
"一方通行"は、ゆっくりと御坂に向かい歩きだした <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:50:37.28 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂(ハァ……私、死んじゃうんだ)
一方「…」
後、10メートル
御坂(……ゴメンね"妹"たち、約束守れなくて)
後、8メートル
御坂(……黒子には、心配ばかりかけさせちゃったな…駄目な先輩でゴメンね)
後、6メートル
御坂(ハァ…初春さんと佐天さんとも、もっと遊びたかったな)
後、4メートル
御坂(……ママとパパにも、もう一度会いたかったな)
後、2メートル
御坂(そして、アイツ)
御坂(最後まで…私達の為に頑張ってくれてありがとね……)
御坂「… 」
―ゴ キ―
そして…音の無い静かな操車場に破壊音が響き渡った <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:54:09.25 ID:fGi0vuzDO<> 暗闇の中、声が聞こえた
「仮面ライダー伝統奥義……腹パンチ」カシン!
「なっキサm!」
「そしてこれが!!」
ガシッ!
「くっ! 離s」
「俺の、幻想ボディブロォ!!」ok!イマジンブレイク
ゴシャ!
「なっベルトが!!」
「幻想ボディブロォォ!!」
ベギィ!!
御坂(空耳かしら……何故か死んだハズの"アイツ"の声が聞こえるんだけど)
「そして…禁じ手!」カシン!
御坂は閉じていた目をゆっくりと開くと…
幻想「イィィマァァジィィン!!」ok!イマジンストライク
御坂「」
すると、死んだハズの仮面ライダー幻想が目の前に立っており、……左手で"一方通行"の仮面を掴み、持ち上げていた。
御坂「」エー
そして、気合いの入った雄叫びをあげると"一方通行"を軽く放り投げ
幻想「腹キィィィィック!!!」
ドゴォ! と"幻想"の前蹴りの"イマジンストライク"が"一方通行"の腰のベルト目掛け音速の速さで炸裂した!
一方「ガァァァァァァァ…」
ゴォン!!!
幻想「……決まったな、これが幻想コンボだ!!」キリ!
※真似しないで下さい <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:56:30.80 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂「!!」
御坂は迷わず、スパン! と"幻想"の頭を叩いた
幻想「いたぁ! くないけど何しやがr」
とんっ
幻想「って御坂さん?」
御坂は目に涙を浮かべながら"幻想"の胸に飛び込んだ。
御坂「こ…のバカァ! アンタが死んだって聞いて! 私がどれだけっ! この! この!!」ゴン!ゴン!ゴン!ゴン!
泣いてはいるが、御坂の顔からは笑みが零れている
幻想「……悪いな、心配かけて」ナデナデ
御坂「ホンッットよね。この馬鹿!」ゴン!
幻想「…ハイ」ナデナデ
御坂「スケベ! 女ったらし!」
幻想「…オイ」
御坂「……馬鹿…ぁ」ゴン!
幻想「……」ナデナデ <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 14:57:55.23 ID:fGi0vuzDO<>
――
ドォン!!!
幻想「……」
御坂「!?」
一方「クク…流石ハ、仮面ライダー…と言ッた所カ」
崩れたコンテナの山が吹き飛び、砂煙の中から"一方通行"が姿を現す
幻想「御坂…離れてろ」
御坂「……うん」
"幻想"は、御坂を近くのコンテナの陰に隠れさせ、"一方通行"に話しかける
幻想「普通に戦っても勝ち目が無いって分かったからな…。そのベルト、もうあんまり機能してねぇだろ?」
一方「問題ナい。ベるトの力が使エなクてモ"一方通行"ノ能力ハ残ッてイるカらな」
幻想「ん? 話し方が…?」
一方「あア、私は"一方通行"ヲ操作しテいル研究者の一人ダよ」
幻想「操作って、テメェ…"一方通行"に何しやがった!!」
一方「何ヲしタと言ワれレば改造手術ノ際。脳に第5位ノ"Five_over"を埋メ込ミ。強制的に一ヶ月と少シの間、休まズ実験さセ続けタくラいダが…何か問題デも?」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:01:36.05 ID:fGi0vuzDO<>
――
幻想「……最初からおかしいとは思ってたよ。"一方通行"が、こんな事する訳ねえからな」
一方「? 君は"一方通行"ノ知り合イなノかナ?」
幻想「ああ、ソイツの親友だ。クソ野郎」
一方「ホう? コれハ驚いタな……マさカ"一方通行"に友人ガ居たトは…人格データをプログラムし直サなケれバいケなイな」
幻想「……ッ!」ギリ
一方「ヤるト言うノかネ? 一度ハ敗北しタ相手と? ソれハ、無謀と言ウのダよ仮面ライダー!」
幻想「……分かってねーな」
一方「ナに?」
幻想「お前、ホント分かってねーよ。例え、千回倒れようが…守りたい奴の為なら何度でも立ち上がる。それが正義のヒーロー"仮面ライダー"なんだよ」
一方「フン……減らズ口を」
幻想「そして"正義のヒーロー"に完全な敗北はねーよ。最後には必ず勝利するからな」
一方「面白イ……なラば私タち大人ガ、そノ幻想を砕イてアげヨう」
幻想「いいぜ。なら俺は、テメェらの腐った幻想をぶち殺す!!」
"幻想"は、その幻想を砕く右拳を見せつける様に、勢い良く前に突き出した!
一方「……ガキが」
ドン!と音が鳴り、"一方通行"の体が大きく揺れ…
幻想「…」
一方「……クカカッ!!」
最強のLevel5が、再び目を覚ます <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:04:05.22 ID:fGi0vuzDO<>
――
一方「クカッ!!」ドッ
"一方通行"がベクトル操作で加速し、"幻想"に向かい突撃した
幻想「!?」カシン!
一方「クカキ!!」
右手を握らず、広げたまま"幻想"に叩きつける
ボキ!!
幻想「グっ!!」
"幻想"は、左腕でガードしたが、骨の折れた様な鈍い音が響く。
しかし、"幻想"も攻撃のスキを狙い、一方通行の腹部に目掛け
幻想「オォォオォ!」ok!イマジンブレイク
┣"ン!!
カウンター気味の"イマジンブレイク"が炸裂した! <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:05:01.22 ID:fGi0vuzDO<>
――
一方「オッ…」
先程の攻撃で3メートル程真上に浮いた"一方通行"が、落下しながらも左手を振り上げ、"幻想"目掛け振り下ろす!
一方「ッガァァァ!!」
轟!
一方「!?」
しかし、"幻想"は半歩後ろに下がり"一方通行"の攻撃を交わすと…
幻想「フッ!」
ガァン!
着地した瞬間を狙い、左回し蹴りを食らわせ"一方通行"を吹き飛ばし…
幻想「よし!」カシン!
一方「オッ…グ」
幻想「…ハァ!!」ok!イマジンストライク
"一方通行"目掛け、音速の三倍の速さで垂直に跳躍し
幻想「ハアァアァァ!!」
吹き飛んでいる"一方通行"に追いつき、飛び蹴りの"イマジンストライク"が炸裂した!
一方「ゴッ! ガァァ!」
しかし、"一方通行"は体がコンテナに衝突する刹那の瞬間。ベクトル操作で向きを変え、勢いを殺し地面に着地した。
一方「アァァァァ!! チョウシニノッテンジャネェゾ! サンシタァァァ!!!!」
そして再び、"一方通行"が"幻想"に向かい、矢のような速さで突撃する
幻想「いいぜ、来いよ!"一方通行"(最強)。お前の気が済むまで付き合ってやんよ!!」
―ゴ ッ!!― <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:06:17.23 ID:fGi0vuzDO<>
――
〜とある研究所〜
〜モニター室〜
27インチのモニターが数十台並ぶ長方形の広い部屋に、男の研究者が6人と、女の研究者1人が。操車場で戦う二人を映したモニターを眺めていた。
研究者A「なんだこれは…、どうして"一方通行"が押されているんだ……」
研究者B「!! "樹形図の設計者"から、再演算結果が出ました」
研究者A「!! やっと出たか! どうせ、先程の結果は何かの入力ミスだったのだよ…見せてみろ」
研究者Aは、研究者Bが見ているデスクトップ型のパソコンの画面を覗く
研究者A「!? ……何故、先程と同じ内容なんだ……それならば何故、私の"一方通行"が押されている?なんだこの結果は!!」
研究者B「……え…あの」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:07:28.50 ID:fGi0vuzDO<>
――
パーマのかかった黒い髪に痩せ型の男が、モニターの一つを睨んでいた
その顔には焦りの色が浮かんでいる。
????(何故だ……私の造った"一方通行"の人格データは完璧なハズだ。"樹形図の設計者"の演算結果通りに造ったハズなのに、どう言うことなんだコレは!?)
すると研究者Aが 黒い髪の男を睨みつけ、口を開く
研究者A「そうだ……分かったぞ。天井亜雄! お前の人格データが、おかしいんだ。そうに違いない!」
天井「!! 何をふざけた事を…。"学習装置"(テスタメント)は完璧だ! どちらかと言えば、お前らが持って来た"Five_Over"の方に問題があるんじゃないのか?」
フザケタコトヲ! ダイタイオマエノ…
????「ハァ……後、よろしくね」ポン
女研究者の一人が、側にいた研究者Cの肩を叩き、部屋の出口へ向かう。
研究者C「芳川さん、何処へ?」
芳川「"妹達"の調整よ……二人の仲裁、頑張ってね」テオフル
研究者C「は?」
キサマコソ ダイ5イノDNAマップソノモノヲシンヨウスルホウガ…
―――
――
― <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:11:12.70 ID:fGi0vuzDO<>
〜操車場〜
一方「グッガァァァァ!」
…"幻想"と"一方通行"
幻想「…はぁっ!」
ゴッ!!
二人が戦いだして、既に1時間が経過していた。
一方「ブッぐ!…ハッアァァァァァァァァ!!!」
幻想「……」
一方「ナンダ! ナンダナンダチクショオオ!! シナ、シナシナシナシシシネェェェ!!!」ドッ
……ベルトの力を失った"一方通行"の動きは機械の様に正確で、そして単純だった…
まずは、ベクトルを操り突撃する攻撃…
幻想「フッ!」
ゴンッ!
一方「ギッ!!」
何も考えず、ただ真っ直ぐ突撃するだけの攻撃に"幻想"は、カウンターの左拳を放つ。
一方「アァァァァ!!」
そして、突撃が止められれば地面を踏み、砂利を飛ばす
┣"!ン!
一方「!?」
幻想「くっ―――」
その攻撃には体を前に倒し、体制を低くして飛弾を最小限に抑え、
幻想「――アァァ!!」
"一方通行"を目掛け突撃し
―ゴ ン!!―
フルスイングの右拳を叩きつける。
一方「ッギッァア!」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:12:47.10 ID:fGi0vuzDO<>
――
今の"一方通行"は、本人を元に造られた人格データを脳にある"Five_Over"に入力し、
一方「ギャァアア!!」
決められた動きを、決められた通りに動くだけの"機械人形"だった。
幻想「…」ok!イマジンブレイク
そして最強の"Level5"であり、触れなくても勝てる"一方通行"に、かつてココまで追い込まれたデータなど存在せず
ゴ ッ!!
一方「ッブェェ!!ッグ…ェ」
ベルトも壊され、新たなデータを入力しない限り、成長もしない"今の一方通行"に勝ち目は無かった。
一方「…グ……ギギ」
それでも"一方通行"は立ち上がる
脳に埋め込まれた"Five_Over"と…
幻想「…」
一方「アァァァァ!!」
ゴッ!!
……この"白い駆動鎧"がある限り
幻想「………」ギリ
一方「アァァァァ!!!」
ゴ ン!!
………何度でも
一方「ギアァァァァ!!」
幻想「っ…くっしょ…ぉがぁぁぁぁ!!!」
┣"ォン!!
何度でも立ち上がる…。同じ言葉でも"上条"を支えている持論とは違う……異質で"悪質"なモノだった。 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:13:49.94 ID:fGi0vuzDO<>
――
一方「ッッグッェェ!」
幻想(……これじゃあ、埒が明かねぇ)
"幻想"は、先程の攻撃で倒れた"一方通行"に近づき、右手で頭を掴み、持ち上げる。
幻想「……オイ、聞こえてんだろクソ研究者? ちょっと出てこい」ギリギリ
一方「グガァァ!」
幻想「さっさと出てこいっつってんだろうが!!!」
一方「ァ!!!」ビク!
すると、怒号に反応したかの様に"一方通行"の体が跳ね上がり
一方「!…ァ…………………ァ……………」
一方「……呼ンだカね、仮面ライダー」
……冷静な口調へと変化した。
幻想「答えろ…"一方通行"は、まだ生きてんのか…」
一方「何ヲ馬鹿な事ヲ…生きテるジゃナいカ? 今も君ト戦っテいルだロう?」
幻想「俺が言ってんのは"コイツ"の事じゃねぇ。"一方通行"は、この駆動鎧の中で生きてんのかって聞いてんだよ!」
一方「アあ…ソれハ勿論、生きテいルさ。脳ト心臓が動イてナいト、イくラ"Five_Over"でモ操作出来なイかラな」クックックッ <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:14:57.03 ID:fGi0vuzDO<>
――
幻想「……助ける方法はねえのか」
一方「勿論アるサ……"一方通行"の"Five_Over"ヲ破壊出来れバ、だガな」
幻想(……脳に埋め込んだって言ってた奴かよ)
一方「クックックッ…残念ダっタなヒーロー……分カっタだロう、不可能ナのダよ! オ前に救ウ事なド出来はシなイ!諦めロぉ!!」
"一方通行"が"幻想"の腹を目掛け蹴りを放つ!
┣"ッ!!!
幻想「!? う……げぇ…!!」
駆動鎧の蹴られた場所にヒビが入る程の衝撃を受け。"幻想"は、掴んでいた手を離してしまった
一方「ドうシた! スキだラけダぞ? 仮面ライダー!!!」ヒュッ
┣"ォン!!と重たい音と共に"一方通行"の右拳が、"幻想"のがら空きの顔面に直撃した。
幻想「ご!!!」
その衝撃で"幻想"は、竹とんぼの様に回転しながら数メートル吹き飛び。地面を何度もバウンドして、ようやく動きを止めた
幻想「ギあ……ぁ!…」
仮面の中央に大きなヒビが入り、先程食らった攻撃で鼻の骨が折れたのか、ヒビから大量の血が溢れ出す
一方「サて、今度ハ全身をミンチにシてアげヨうカ?」クックックッ
ドン!と大きな音と共に"一方通行"の体が大きく揺れ。再び、造られた人格データへと交代した。 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:15:57.29 ID:fGi0vuzDO<>
――
一方「アハァ!」
幻想(……どうすりゃいい……コイツを殺す以外に方法はねえのか…)
"一方通行"が"幻想"に向かい、ゆっくりと一歩ずつ歩いていると…
┣"ン!!
一方「…アァ?」
突如、二人の間の地面に、音速の三倍の速さの何かが衝突し、砂煙が巻き起こる。
―止まりなさい、"一方通行"!―
一方「…」
幻想「御…坂…」
何十メートルも離れた場所に、右手を突き出した御坂が立っていた。
御坂「……迷ってんじゃないわよ。アンタ正義のヒーローなんでしょ?」
幻想「……御…さか」
御坂「ヒーローなら、悪の研究者達の野望を阻止して、"コイツ"を含めた全員を救うぐらいの事してみなさいよ」
幻想「一つ間違えれば……何も悪くねぇ"アイツ"を殺しちまうかもしんねぇんだぞ!!……んな事俺には!」
御坂「私は! アンタなら絶対に救えるって信じてる。……だから早く、私に約束した"幸福な結末"ってのを見せなさいよね? "仮面ライダー幻想"」
幻想「………」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:16:54.06 ID:fGi0vuzDO<>
――
幻想「……」
"幻想"は、よろめきながら立ち上がり、右手を硬く握り、拳を作る
幻想「せーのぉ!!!」
そして、自分の顔を思い切り殴った。
幻想「………ふぅ」
御坂「……スッキリした?」
幻想「あぁ、スッキリした! そうだよな。無い頭使って、何考えてんだよ俺は」
幻想「こんな簡単な奇跡すら起こせなくて何がヒーローだ! 奴らが作り上げた幻想の全ては、"仮面ライダー幻想"がぶち壊す!!」
"幻想"は腰の右レバーを四回叩き、右腕を水平に上げると…
幻想「そしてお前達に見せてやんよ」ok!ドラゴンストライク
右腕が膨れ上がり、巨大な"竜王の顎"(ドラゴンストライク)が出現した。
一方「!!」
御坂「!?」
幻想「最高に最っ高の"幸福な結末(ハッピーエンド)"って奴を!!」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:19:31.62 ID:fGi0vuzDO<>
――
"幻想"は"一方通行"に向かいゆっくりと歩きだした
右腕から出現した"竜王の顎"(ドラゴンストライク)が大きな口を開き、赤眼の瞳で"一方通行"を睨む。
一方「ギッ…ヒィ…」
その瞳に睨まれた"一方通行"は戦慄し本能に逆らえず…、後ずさりしてしまい…
一方「グギャアァァァァァァァァ!!!」
ドドドドドドドドドドガガガガガガガガ!!!
砂利、レール、コンテナ、砕けたコンクリートを"幻想"に向け、ベクトル操作で飛ばした
幻想「…」スッ
それに対し"幻想"は右腕を前に突き出し、手を開くと。動きに合わせる様に"竜王の顎"が大きく口を開き…
バキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキィン!
一方「ギ!!!」
"一方通行"が飛ばした全ての物体は、"竜王の顎"に触れた瞬間に無効化され、勢いを無くし、地面に落下した。
幻想「……"一方通行"」ユラァ
一方「ヒッ」ビク!
"一方通行"は恐怖で足がもつれ、転んでしまった。
幻想「今、救ってやるからな」
一方「ヒィッ! ヤッヤメロォ!!クンジャネェ!」
"幻想"が"一方通行"の目の前で止まり。右手をゆっくり近づけていき
一方「ヒ! イギャァァァァァァァァアア!!!」
最大限に開かれた"竜王の顎"は、"最強のLevel5"を頭から呑み込んだ。 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:21:14.57 ID:fGi0vuzDO<>
――
ゴリゴリゴキベキボリボリ
御坂「」アワワワワワ
ボギベギバリバリ
……ゴックン!!
御坂「ッ!!!」
幻想「……ふぅ」
御坂「」ウワァ
幻想「なぁ、御坂」
御坂「な…ナにョ」
幻想「? 少しの間、後ろ向いててくれないか?」
御坂「? …いいけど」
御坂は言われた通り、後ろを振り向いた。
――すると
幻想「ハァァァ!」
グチャ!グチャ!オェェェェェ!!
御坂(いやぁぁぁぁ!なに! なに、今の!!)
幻想「ヨシ……取りあえずは無事だな……後は、カエル先生に任せるしかねぇか」
幻想「アト…ハ…御坂。俺の買い物袋は?」
御坂「? "妹"を隠した時に、トーマス見つけたからついでに前カゴに入れといたけど?」
幻想「おお、ナイス御坂!」トーーマーース
御坂「? ねぇ、まだ振り向いちゃダメなの?」
幻想「あ〜もう少しだな」ウン
御坂(なんか怖いんだけど) <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:22:21.19 ID:fGi0vuzDO<>
――
しばらくすると
キコキコキコゴシュジーン
幻想「お〜偉いな〜、トーマス」ヨシヨシ
サテト…マズハ ナカミヲゼンブドカシテト…
御坂「……」
バン! バン!…ヨシ!イケルイケル
御坂(…なにが?)
上条「……ぶふぉ!!」
御坂「!!!」ビク!
上条「……あ〜御坂ぁきっ救急車2台よっ…呼んでぶふぉっくれないか」
御坂「(笑ってる?)…まぁ、ついでだし別に良いけど」
御坂はゲコタ携帯を取り出し、119番に電話をかけた
〜省略〜
御坂「…はい、…はい、お願いします……。…よし」pi
御坂「ねぇ、私"妹"連れて来るからアン…」クルットフリムク
幻想「ちょっ!」
……
御坂「」
御坂「い」
御坂「いゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!!」
……御坂は顔を真っ赤にして、一目散に逃げ出した。
幻想「…悪い、一方通行」
彼女が見たのは、生まれたままの姿で……
幻想「……完全には…救えなかった!」チクショオッ!
大事な所を隠す為、下着の代わりに買物袋を履かされた"最強のLevel5"だった。
一方「」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:23:25.25 ID:fGi0vuzDO<>
――
一方通行と御坂妹は救急車で病院に運んで貰った。
※救急隊員の人達が、ぶふぉ!!と吹きだしてました
幻想と御坂は操車場に残り、入り口付近で夜空を見上げていた。
御坂「…」
幻想「……お前さ…何で、御坂妹に付き添わねぇんだよ?」
御坂「アンタ……何しようとしてんのよ」
幻想「……何って。上条さんは、さっさと帰って寝たいのですが?」
御坂「……じゃあ、とりあえず変身解除したら? その格好じゃ警備員に捕まるわよ」
幻想「……はいはい。お前が帰ったら変身解除すっから、早く行けって。御坂妹も、お前の後輩も心配してんだろ?」
御坂「そうね…変身解除を見届けたら病院に行くわ。……さっさとしなさいよ」
幻想「……ハァ」
御坂「……」
幻想「……今からやろうとしてる事を絶対に邪魔しないって誓えるか?」
御坂「……内容によるわね」
幻想「そうか…じゃあ、話は終わりだな。早く病院に行け」
御坂「…何よ、それ! 話を聞くまで絶対ココを離れないから!」
幻想「……勝手にしろ」
幻想は自転車のスタンドを上げ、サドルに跨がった <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:24:17.91 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂「待ちなさいよ」バチ
御坂はポケットからコインを取り出し、右手を突き出して狙いを自転車に定める
幻想「…」
御坂「絶対に逃がさないから。観念してさっさとしゃべりなさい」バチ バチン
……
幻想「ハァ……分かった、分かったよ、分かりましたの三段活用。喋れば良いんだろ? 一応言っておくけど、止めても無駄だからな」
御坂「…」
幻想「"アレ"をぶっ壊しに行こうと思ってよ」
幻想は、遥か上空にある"何か"を指差した。
御坂「? アレって……"樹形図の設計者"よね?」
幻想「ああ、"樹形図の設計者"がある限り。"実験"は終わらねぇよ……また、別の形で繰り返す可能性もあるしな」
御坂「でも…"アレ"は宇宙にあんのよ? どうすんのよ?」
幻想「………ベルトの最後の力を使えば破壊は出来ると思う、…けど」
御坂「……危険って事?」
幻想「一度使った事があってさ……その時は奇跡的に助かったけど、次は無いって言われた」
御坂「はぁ!? 何よ、それ?」
幻想「……」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:25:15.97 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂「馬っっ鹿じゃないのアンタ! そんな力、絶対使わせないから!!」
御坂「私が言えた義理じゃ無いけど。アンタちょっとは、自分を大事にしたらどうなの? 簡単に命捨ててんじゃないわよ!!!」
幻想「……そうだな」
御坂「……!?」
幻想「確かに、お前の言う通りだ……」
御坂「わっ分かればいいのよ、この…」
幻想「けど、このまま放っておく事も俺には出来ねぇんだ」
御坂「!!」
幻想「分かってくれとは言わねーよ。お前の言う通り、ただの自己犠牲だしな」
御坂「…」
幻想「そして今から俺のやる事はヒーローぶって、誰かの為に何かを犠牲にする"偽善行為"だ。自分でも分かってる」
幻想「でも俺は今回の件で、例え学園都市の全員に怨まれたとしても後悔はしねぇ。そして、保身の為に自分の信念を曲げたり何か絶対にしねぇ、それが俺の"仮面ライダー"だ!」 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:26:10.74 ID:fGi0vuzDO<>
――
御坂「……ハァ…」
幻想「……何だよ、その可哀相な人を見る目は」
御坂「? 別に〜"思ってた以上の鈍感で馬鹿だったわコイツ"、なんてこれっぽっちも思ってないわよ〜」ハン!
幻想「」エー
御坂「……もう、止めない……だから無事に帰って来なさいよ」
幻想「約束する」
御坂「後、無事に帰って来ても、来なくても罰ゲームだから。覚悟しなさい」
幻想「確定かよ…オイ」
御坂「へ・ん・じ・は?」ニッコリ
幻想「……ハイ」
御坂「宜しい!」フフン
(この馬鹿……少なくとも私や、アンタに救われた皆は胸を張って、そいつらに言えるっての)
(偽善なんかじゃない。誰かの為に…腐った考えを持った研究者の幻想を砕いた……本物のヒーローだって) <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:27:38.85 ID:fGi0vuzDO<>
――
幻想は、御坂と相棒を操車場の入り口に残し、一方通行と戦った広場へ辿り着いた。
広場は荒れており、辺りのコンテナは全て潰れ、レールは大地の所々に刺さっている
幻想「さて…と」
すると幻想が"何か"に話しかけだした
幻想「…聞こえてんだろ」
幻想「少しの間、黙って俺の好きにさせろ」
話し終わると、一度深呼吸し、ベルトの右レバーに手を添え、軽く五回叩く
幻想「…」ok!フォームチェンジ!
幻想「幻想変身!」イマジンブレイカー・オーバーブレイク
― ―
すると、幻想の足元に巨大な黒い二重の円と、その中心に一筆書きの六芒星が描かれた魔法陣が出現し…
そこから黒い影が吹き荒れ"幻想"を覆い隠した。
????「ぐッッギッッがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
そして黒い影が"幻想"を喰らっているかの様な生々しい音が響き渡る。
????「ガァァァァァアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
そして、音が鳴り止み
―バ キィン!―
"幻想"を包んでいた黒い影にヒビが入り、周囲に弾け飛んだ! <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:28:49.84 ID:fGi0vuzDO<>
――
"幻想"を包み込んでいた黒い影が吹き飛ぶと、黒い竜の仮面に、翼の生えた漆黒の鎧を着た"何か"が出現した。
"何か"は右拳を前に突き出したポーズを解くと、独り言の様に人外の言葉を喋りだす
????「bgj痛qux反oke抗wtqk無dmfa!」ウガー!
????「……? emkh言qvynk葉aehp変uwn!?」ハテ?
……
幻想「……cru空yg星ko♪jo時bd代agaj零puwt始rkga〜♪」
↓※ここから翻訳↓
幻想「ってか、歌ってる場合じゃねぇな」ガシン!ガシン!
"幻想"は遥か上空を見据えると、ベルトの左レバーを2回叩き、左手を掲げる
幻想「えっと…これで良いのか?」リミットブレイク!
すると、手の平から10メートル程の、一筆書き六芒星の魔法陣が出現する。
幻想「…で、こっちを2回…と」カシン!カシン!
掲げた左手を離すと、魔法陣が緩やかに上空へ浮上しだした。その間に"幻想"はベルトの右レバーを二回叩き、姿勢を低くする…
幻想「…、よし!」ok!イマジンストライク!
そして背中の竜の翼を広げ一気に上空に跳躍し、魔法陣を叩き割った瞬間、
― バキン ―
仮面ライダー幻想が、次元の壁を越えた。 <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:29:43.61 ID:fGi0vuzDO<>
――
〜宇宙〜
地表から3万km以上離れた場所で、人工衛星『おりひめ一号』が宇宙空間を漂っていた。
学園都市が産んだ『超高度並列演算機』は、『おりひめ一号』に積まれており。今も地上から送られるデータを演算し予言を叩き出していた
すると突如、遠く離れた宇宙空間に
― ―
10メートル程の、六芒星の魔法陣が出現する。
― ビキ ―
そして、魔法陣にヒビが広がり、中心が砕け、中から漆黒の竜が飛び出した!
―バキィン!!!―
幻想(これで幕切れだ、学園都市の研究者!)
――漆黒の竜は『樹形図の設計者』目掛け、超高速で接近し…
幻想(その、テメェらが思い描いていた幻想(シナリオ)の全てを!!)
幻想(仮面ライダー幻想がぶち壊す!!!)
――漆黒の衝撃波を全身に纏いながら右足を前に突き出し、"イマジンストライク"を放つ!
― ―
…そして、黒竜の一撃により『樹形図の設計者』が大破し…
『絶対能力進化実験』は終わりを迎えた。
―――
――
― <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:30:36.23 ID:fGi0vuzDO<>
――
〜窓の無いビル〜
部屋にはドアも窓も廊下も階段もない、建物としては機能しないビル。
そんな密室の中心に巨大な円筒機が鎮座していた。
円筒機の中には赤い液体が満たされ。緑色の手術衣を着た人間が逆さに浮かんでいる
名前はアレイスター・クロウリー。
彼は、円筒機の中で四角い映像モニターに話しかけていた
アレイスター「ふむ、貴方のお陰で、後は部品(パーツ)を集め、目覚めの時を待つだけになったな」
『……………』
アレイスター「だが貴方は、今回の事を承知の上で幻想殺しに手術を施した…そう、あの時死にかけていた私の時の様に」
『……………』
アレイスター「残念だが私は止まれない。もう、プランも最終段階へ移行している」
『…………』
アレイスター「遠隔操作で生命維持装置を止めるなら今しかないぞ」
『……………』
アレイスター「そうか……ではお別れだ、優しい優しい私の敵」
―――
――
― <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:31:25.66 ID:fGi0vuzDO<>
――
〜操車場入り口〜
幻想が操車場の奥へと消え、30分が経過していた
御坂「…」
御坂は金網のフェンスに背中を寄り掛かりながら、無事戻って来る事を願い、待ち続ける。
御坂「……グス」
御坂「……!!」ブンブン
時間が経つにつれ、最悪な結果ばかりが頭に思い浮かんで来る。その度に"少年"の顔を思い出し、頭を左右に振り、両手で頬を叩いていた。
御坂「…」
……しかし、1時間が経過しても"少年"は戻って来ない……抑えていた感情は限界を超え、自然と涙が溢れて止まらなくなり
御坂「…ッ………ッ…」
ついには、その場で座り込み、両腕で顔を隠し、むせび泣き出した……
―――
――
― <>
最終話<>sage saga<>2012/11/11(日) 15:32:55.28 ID:fGi0vuzDO<>
――
なんだろう
……ポン。と頭に暖かい感触を感じる
「……悪ぃ、また泣かせちまったな」
そして、謝りながら優しく頭を撫でてくれた。
私の冷たくなった感情が、暖かいものに変わっていく。
「御坂?」
気がついたら"アイツ"を抱きしめてた。
今なら素直になれる気がする。……………………多分
「……ただいま、御坂」
「……お帰り。 」
―――
――
―
これは学園都市に住む
不幸な
……少年の物語
最終話
「とある不幸な仮面ライダー」
――終―― <>
>>1です<>saga<>2012/11/11(日) 15:37:45.28 ID:fGi0vuzDO<> 最終話の投下終了です
番外編は後日投下させて頂きます
ここまで見て頂き、本当にありがとうございました
次回作は、つい出来心で立ててしまったスレが完結次第、書かせて頂きます
お待たせして大変申し訳ございません <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)<>sage<>2012/11/11(日) 19:27:29.93 ID:HBx3Bim+o<> 乙でした
面白かった
次も期待 <>
>>1です<><>2012/12/05(水) 21:49:13.18 ID:+U7oZBEDO<> 番外編投下します
誤字、脱字はあまり気にせずお楽しみ下さい <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:49:48.42 ID:+U7oZBEDO<>
※回想※
〜とある研究所〜
〜休憩室〜
操車場での事件の約一ヶ月と少し前…
これは、とある日に交差点で"上条当麻"と別れた後の話。
一方通行は、片手に"絶対能力進化実験"の内容が書かれた企画書を持ち、木原数多に連絡を取っていた
一方「木原くンよォ…ホントに、この改造手術ってのを受けて。二万通りの戦闘をしたぐらいで"LEVEL6"になれンのかよ?」ウソクサクネェカ?
木原『俺が知るかボケ。こちとら忙しいんだよ、テメェが直で"幻生"のジジイに聞けボケ』
一方「オマエこそ、ちゃンとジジイの話し聞いとけよボケ。オマエ、仮にも保護者だろォが! いい加減にしねェと円周に"あの事"バラすぞデコハゲェ!」
木原『…アァン? オマエこそ"写真"の件を円周にバラしてみろ…どうなるか分かってんだろぉな?』
一方「アァ?」
木原『555体限定。ファイズのフィギュアは預かった』
一方「木ィィ原ァァ!!!」
 ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄
 ̄ <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:50:42.29 ID:+U7oZBEDO<>
〜研究所・通路〜
木原数多との電話の後、一方通行は、白衣の男を捕まえ実験の内容について質問した
一方「なァ、天井くンよォ。手術してまでベルト付ける意味あンのか?…いや、まァ…仮面ライダーみてェになれンのは嬉しいがよォ」
天井「"樹形図の設計者"によると。駆動鎧に、一方通行自身の実戦データを記憶させる事により。お前の能力が限界を越え、絶対能力へ進化する。と出たそうだ」
一方「……"実戦データ"って事は、人と戦うわけなンだよなァ?」
天井「ああ、勿論だ。立体映像では"実戦"とは言えないからな」
一方「仮に、実験中に負傷した"協力者"はどうなンだ?」
天井「大丈夫だ、そこの所は問題無い。詳しい"シナリオ"は言えないが、"人"が傷つかない簡単な実戦内容ばかりだからな」
一方「……まァ、実戦っつっても。演算して対象に向けなければいいンだしなァ」
天井「私たちにも、学園都市にとっても、お前は希望なんだ。頼む! "絶対能力"とやらを見せてくれ。コレは、お前にしか出来ない事なんだ!」
一方「チッ…分かった、分かったよ、分かりましたァ。実験とやらをやってやンよ」
天井「おお! そうか!」
一方「オラ。さっさと行くぞ、改造手術ってのをすンだろォが?」
(…楽しみに待っとけ、ヒーロォ! 俺が、この学園都市の希望になって、お前に追いついてやっからなァ!)
―――
――
― <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:52:04.80 ID:+U7oZBEDO<>
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〜研究所・通路〜
天井との会話の後、一方通行は直ぐに手術室に入り、今は改造手術を受けている。その間、天井は女研究者と話していた
天井「やはり、ガキは騙しやすい。あんな演技で、あっさりとOKだ」クックックッ
????「……あの子は純粋なのよ。私達とは違ってね」
天井「なんだ…今更、後悔してるのか? 芳川桔梗?」
芳川「……」
天井「……しかし、無駄に量産してしまった"欠陥電気"(レディオノイズ)が、まさか役に立つ日が来るとはな…お陰で首の皮一枚繋がったよ。クックック…これでどうにか借金も返せる」
芳川「……あの子たちも、超電磁砲の遺伝子から作られた一人の人間でしょう。アナタにとっての"妹達"は"人"ではなく"物"でしか無いのかしら?」
天井「フン…相変わらず甘いな、芳川桔梗。"妹達"だろうが、"LEVEL5"の第1位であろうが、そんな肩書…科学者である私達には、何も関係ないだろう?」
芳川「…」
天井「どうせ奴らは、この実験の為に結果を生み出すだけの"実験動物"でしかないのだからな!」
―――
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番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:52:53.31 ID:+U7oZBEDO<>
――
〜2時間後
〜研究所内・個室〜
無事、改造手術が終わり。麻酔が効いて眠っている一方通行は個室のベッドに移されていた。
一方「」zzZ
???「じー」
一方「」z…ン?
???「じー」
一方「アン?……人の寝顔じィーっと見てンじゃねェよ」
???「目が覚めましたか一方通行、とミサカは確認します」
一方「誰だテメェ?」
ミサカ「ミサカは今回の実験で、一方通行と実戦を行う軍用クローン"妹達"のシリアルNo.00001号です、とミサカは懇切丁寧に質問に答えます」
一方「オイオイ……見た目ひょろいガキじゃねェか。ホントに大丈夫ですかァ、この実験?」
ミサカ「貴方こそ大丈夫ですか? 実戦中に貧血を起こして倒れないで下さいね白モヤシ、とミサカは一方通行の体を心配します」
一方「…口汚ェな、オマエ」
ミサカ「いえ、ミサカのお口は綺麗ですが?、とミサカは惚けながらも、お前もな! と心の中でツッコミを入れます」
一方「…」 <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:54:00.56 ID:+U7oZBEDO<>
――
〜研究所・通路〜
芳川「あらそう……。じゃあ私は、もう少しこのフロアを捜してみるから」ピッ
芳川は、居なくなったミサカ00001号を捜していた
芳川「ハァ……どこ行ったのかしら。ちゃんと待機しとく様、言っておいたハズなんだけど」
テメェバカニシテンノカ
ナニヲコウフンシテルノデスカ?アクセラレータ,トミサカハ カルシウムブソクナ シロモヤシヲサイドシンパイシマス
芳川「うん?」
クカカッ チャントトッテマスゥ オレハマイニチ,カメンライダーフィッシュソーセージタベテンダヨォ ザンネンダッタナァサンシタァ!
ドウセ,ガンバライドカードノタメニ ハコガイシテ,ソノ ツイデニタベテンダロ シロモヤシ,トミサカハ シンソウヲミヤブリマス
芳川「……ハァ」
コン コン
芳川「失礼するわよ」ガラ <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:54:52.50 ID:+U7oZBEDO<>
〜研究所内・個室〜
芳川が個室の部屋に入ると…大きなベッドの上で、白い髪の少年が体を起こしていた。何故か表情には焦りの色が見え、顔が引きつっている。
芳川「……やっぱり」
そして、その少年の隣の椅子には芳川の捜していた"ミサカ"が座っていた。無表情なのに、何故か少年に睨みを利かせている様に見える
一方「ハッ…ハァァ!? ぜンぜン違ェし! アァ、オマエ知らねェンだなァ? アレ食ったらなァ……仮面ライダーの様に強くなれンだよォ!!」
ミサカ「……では、カードはいらないのですね?、とミサカは問い詰めます」
一方「……イラネェ」ボソ
ミサカ「…聞こえません」
芳川「はいはい…二人共、もういいでしょう。貴方、一方通行よね? 私は芳川桔梗、この子を引き取りに来たのだけれど?」
一方「アァ…この、口悪ィ女の保護者か…サッサと連れてけェ!」シッ!シィ!!
芳川「まぁ、その様なモノかしらね……ほら立って、部屋に戻りましょう」
芳川は、椅子に座っている"ミサカ"の肩に軽く手を置くと、ミサカは頷き立ち上がった
芳川「一方通行。体に異常が無ければ直ぐにでも実験を始めるそうだけど、問題は無いかしら?」
一方「アァ、問題ねェ」
芳川「……そう」
一方「……あン?」
芳川「何でもないわ……じゃあ、伝えておくわね」
ミサカ「…」ペコリ
ミサカは一方通行に一礼し、芳川と共に部屋から出て行った
――
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番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:55:38.81 ID:+U7oZBEDO<> 〜研究所内・実験場〜
白く広い部屋。
出口は10メートル程の大きな扉一つしか無く、白い壁の一部には強化ガラスが貼られており、そこがモニタールームなのか、研究者達が覗いている。
そして、白く広い部屋の中央には…
一方「…」
腰にベルトを巻いた一方通行と
ミサカ「…」
ハンドガンを片手に持ったミサカ00001号が立っていた。
研究者A『さぁ、一方通行。まずは、変身してくれるかね?』
一方「……アァ」
一方通行が、腰のベルトの両端にあるボタンを左、右の順番に押すと。ベルトが左右に開き、中央に小さな球体が出現した。
一方「…」Model_Case"アクセラレータ"
2秒程経つと球体が輝きだし、一方通行が右手をベルトへ近づけ
一方「変身」
掛け声と共に勢いよく右手を払い、輝く球体を回転させた。
『ok!ヘンシィィン!』
すると、ベルトから変身音が鳴り、ベルトの中央の球体から白と黒の粒子が大量に飛び出し、一方通行を包み覆っていき
一方「…」
体を覆っていた粒子は形となり、矢印の角のついた白い仮面と黒い模様の入った白い駆動鎧へと姿を変えた! <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:56:31.01 ID:+U7oZBEDO<>
――
一方(クカカ…スゲェ! 俺が仮面ライダーに!)
一方通行は確認するように右手を開き、強く拳を握る
研究者A『素晴らしいな、一方通行。どうだい変身した感想は?』
一方「アァ! 最っ高だなァ、愉快に素敵にキマっちまってンぞ! コレはァ!」クカカ
研究者A『クックックッ、そうかね。では…』
…パン!
一方「……………ア?」
ミサカ00001号のハンドガンから渇いた音が鳴り、一方通行に向かい弾丸が放たれた
…そして、
ミサカ「…ゴ…フ」
ドサッ
弾丸は向きを変え。ミサカ00001号の脇腹に突き刺った。
研究者A『さあ、そのクローンを殺せ……"一方通行"』 <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:57:48.30 ID:+U7oZBEDO<>
――
一方(……なンで弾丸のベクトルがアイツに向イてヤがンだ!)
ミサカ「…ゴ…プ」チャキ
一方「ヤ…!?」
ミサカは、血を吐きながら、再び一方通行にハンドガンの銃口を向け
一方「!?(カらダが)」
パン!
再び、弾丸を放った。
一方「……ア」
ドッ!
弾丸は一方通行に触れる直前に向きを変え、ミサカ00001号の右胸を貫き…
ミサカ「……ッ」
……力を失い、白い床に倒れた
一方「ッッガッアァァァアァァ!!!!」ギッギギ
一方通行は強引に体を動かそうとするが、金縛りにあったかの様に指先一つ動かせない
一方「クソ!グゾォ!!サッサとア"イヅヲタズけロォ"!!」
研究者A『ほう…まだ抵抗する力があるのか。…ならば』ピッ
一方「ギッ!! ガッ!ッァダマ"ガ!!!」
研究者A『さぁ、そろそろ"交代"して楽になろうか? "一方通行"』 <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:58:44.90 ID:+U7oZBEDO<>
――
激しい頭痛により、一方通行の視界が霞む中…
一方「…ア…ッ…ガ…!!!」
銃弾により、血だまりの中で倒れているミサカ00001号の姿が視界に入った。
ミサカ「…ヒュ…」
一方「がッ"ァッ"!」ズ…
一方「マ"ッデロヨ"今…ビイ"ロ"ォ"…ガ!仮"……面"ラ"イダァ"ガ助"ゲてヤッガラヨ"ォ!!!」ズ…ズ
一方通行が足を引きずりながら、一歩、一歩、とミサカ00001号に向かい歩き出した。
研究者A「……」
一方「ゼッダイ"ニオマ"エヲ"死"ナ!!…ゼ…ネ…ェ」
"一方通行"はミサカの目の前に立ち、左手を伸ばした。
ミサカ「…ア……ク…」
一方「オ"…レ…ハ」
―グチャ―
一方「」 <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 21:59:43.02 ID:+U7oZBEDO<>
――
一方「……アハ!!」
――グチャ…ブチ…グチ……
アハハァ!!!ギヒッギャハギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!
…グチャ!グチャ!グチャ…グ……
―――
――
―
この日から、操車場で仮面ライダー幻想と戦い、救われるまでの間に――
――"妹達"の10031人を虐殺した。 <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 22:00:42.23 ID:+U7oZBEDO<>
※回想終了
――
8月24日
午後13時35分
〜第7学区〜
〜とある病院の個室〜
操車場での事件から二日後…
白い個室のベッドで眠っていた一方通行が、ゆっくりと目を覚ました。
一方「……」
取りあえずベッドから体を起こし、辺りを見渡す。
一方「……病院? なンだってこンな所で寝てンだ……ッ!」
頭に手をやると痛みが走った。治療をした後なのか包帯が巻かれており、よく確認して見ると身体の至る所に包帯が巻かれてあった。
一方「ハァ……ゼンッゼン思い出せねェわ」
少し考えてベッドの枕元の壁に設置されてあるナースコールを押した…
看護婦『一方通行さん、どうされました?』
すると数秒後、スピーカーから看護婦の声が発せられる。
一方「……俺が入院した時の事を知ってるヤツがいたら呼ンでくれ」
看護婦『?…センセイ』
会話に少し間が空いた。どうやら看護婦は誰かと話している
看護婦『……お待たせしました。今から先生がそちらに向かうそうですので、少しお待ち下さい』
ブッ
―――
――
― <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 22:01:36.20 ID:+U7oZBEDO<>
――
コン コン
「失礼するよ?」
5分ほどで小太りの医者が部屋に入って来た。
顔はカエルに似ていて、本人も自覚しているのかネームプレートにはカエルのシールが貼られている。
カエル医者「具合はどうだい? 身体に痛みや痺れ等はないかな?」
一方「アァ…特に問題はネェ。それより教えろ、オレはなンで入院してンだ?」
カエル医者「その質問より先にこちらから聞かせて貰うよ? 君はいつ頃までの記憶が残っているのか覚えているかい?」
一方「アー……ヒーロォと喋っ……て……交差点で別れてから記憶がねェ……」
カエル医者「ヒーロー? 名前は覚えているかい?」
一方「仮面ライダー幻想って言う学園都市のヒーロォだ」シッテルカ?
カエル医者「……彼の事は良く知っているよ。今もこの病院に入院しているからね?」
一方「ハァ? なンであのヒーロォまで入院してンだよ?」
カエル医者「……二日前に彼が病院に運ばれてね? 今も、意識が戻らない状態だ」
一方「!!! なンだそりゃあ!」
カエル医者「……聞いた話によると、その彼が倒れる前に事件があったらしくてね?」
一方「…」
カエル医者「……一方通行。"絶対能力進化実験"と言う言葉に聞き覚えはないかい?」
―――
――
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番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 22:02:22.98 ID:+U7oZBEDO<>
――
一方「……」
一方通行は、カエル顔の医者から全てを聞いた。
一方「……オ……レ……は」
そして思い出す。研究所で合った悲劇、
"実験"、"妹達"、研究者に騙され操られた事までの全てを。
……助けられなかった一人の女の子の事を。
一方「……………ク…ソ…」
―――
――
― <>
番外編<>sage saga<>2012/12/05(水) 22:03:13.99 ID:+U7oZBEDO<>
――
気がつくと松葉杖で身体を支えながら個室を抜け出し、とある少年の病室の前に来ていた。
一方「…」
コン コン
一方通行は軽く左手でノックし、部屋に入ると……
ベッドの上で眠るヒーローと
一方「…!?」
その隣の椅子に、常盤台女子中学の制服を着た茶髪の女の子が座っていた。
御坂「……… 」ボソ
一方「………」
御坂は握っていた上条の右手をベッドに下ろし、布団を掛け直すと…
御坂「……アンタに話しがあるの、ちょっと屋上に行かない?」
ゆっくりと椅子から立ち上がり……赤く腫れた目で、一方通行を見る。
一方「……アァ」
そして二人はベッドに眠る上条当麻を残し、部屋を後にした。
次の物語は此処から始まる
〜番外編〜
〜終〜 <>
>>1です<>sage<>2012/12/05(水) 22:05:04.64 ID:+U7oZBEDO<> ここまでで番外編投下終了です
ここまで見て頂き、本当にありがとうございました <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 22:07:22.05 ID:bRMdZftk0<> 乙
一通さん……
もう幻生はとっととくたばるべきですわ
しかし数多君はどうなったんでしょ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/05(水) 22:29:24.10 ID:lk/5acoVo<> 昭和ライダーのような葛藤と苦悩の期待 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/06(木) 11:24:00.55 ID:f0/aOJSCo<> 乙でした
続きはよ <>
>>1です<>sage<>2013/01/07(月) 16:48:21.77 ID:XloEuVbDO<> 生存ageです <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/01/11(金) 00:22:03.31 ID:VPzpgdIIO<> おつー
待ってる <>