◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/25(木) 21:45:50.42 ID:u4ZKMquAO<>
◆H0UG3c6kjA改め◆2/3UkhVg4u1Dです。


・右方のフィアンマさんとオッレルスさんがほのぼのしたりいちゃいちゃするスレ

・時間軸不明(平和な情勢)

・ホモ臭かったり臭くなかったりするホモスレ

・基本は会話文進行。テーマによっては地の文が入ります

・キャラ崩壊注意




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1351169150
<>フィアンマ「なぁ、ウル」オッレルス「何だい、フラーメ」 呼び方 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/25(木) 21:47:21.51 ID:FmZdxuJZ0<>
オッレルス「呼び方を変えよう。2人きりの時限定で。プラス、周囲に人が居ない時」

フィアンマ「何だ、唐突に」

オッレルス「何事も順序立てて説明口調で話すのも違和感があるだろう?」

フィアンマ「まぁ、それはそうかもしれんが。で、どう変更するんだ」

オッレルス「現在、君は俺のことをオッレルス、俺は君のことをフィアンマと呼んでいる」

フィアンマ「そうだな」

オッレルス「飽きないか?」

フィアンマ「…正直偽名だしな。どちらとも言えんよ」

オッレルス「そうか…」

フィアンマ「…変更するにしても、元の名前と関連性が無ければおかしいだろう。加えて、お前の名に関連性があるとすると…」

オッレルス「君が付けてくれて構わない」

フィアンマ「…ウル」

オッレルス「別読みか」

フィアンマ「わかりやすいだろう?」

オッレルス「まぁ、そうだな」

フィアンマ「お前は付けんのか」

オッレルス「付けて良いのか?」

フィアンマ「権利は平等に与えられるべきだろう。…余程変なものでなければ、好きにしろ」

オッレルス「うーん…」

フィアンマ「……」じー

オッレルス「…うーん」

フィアンマ「……」じとー

オッレルス「フラーメ。フィアンマのデンマーク語読みだ」

フィアンマ「…なるほど。…以後、それで構わん」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/25(木) 21:47:25.02 ID:u4ZKMquAO<> + <> バス  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/25(木) 21:47:55.33 ID:FmZdxuJZ0<>
オッレルス「今日は珍しく遠出したな…」ごとごとん

フィアンマ「そうだな」ごとごとん

オッレルス「…フィアンマ?」ごとごとん

フィアンマ「そうだな」ごとごとん

オッレルス「……眠い?」ごとごとん

フィアンマ「…眠くなど、…」うとうと

オッレルス「…寝ても良いよ。着いたらちゃんと起こすから」

フィアンマ「…バスはいかんな。…揺れが程よいせいで、…」うとうと

オッレルス「……」ぽんぽん

フィアンマ「やめろ、あやす、な……」うつらうつら

オッレルス「別に非常事態じゃないんだ。寝たら良い」

フィアンマ「………寄りかかってやろうか」

オッレルス「寝たらどのみち力が抜けて寄りかかるだろう」

フィアンマ「……」うとうと

オッレルス「……」さすさす <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/25(木) 21:47:56.41 ID:u4ZKMquAO<> + <> コンビニ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/25(木) 21:48:38.44 ID:FmZdxuJZ0<>

自動ドア<テロロロロロー♪ テロロロロー♪


オッレルス「サンドイッチよりはビスケットの方が良いと思うよ、夜食は」

フィアンマ「そうだな。あまり腹に溜まりすぎてもかえって寝られん」きょろ

オッレルス「……」

フィアンマ「……」きょろきょろ

オッレルス「…君はコンビニが好きだな」

フィアンマ「世界勉強だ」

オッレルス「…世間じゃなくて世界なんだね」

フィアンマ「世間などもうわかりきっているからな」うーん

オッレルス「何で悩んでいるんだ?」

フィアンマ「ココアか、林檎ジュースか、だ」

オッレルス「容量が500mlともなると、二つは飲めないからね」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「……」ちら

フィアンマ「……、…」きょろ うろ

オッレルス「…俺がココアを買うから、君は林檎ジュースを買えば良い。半分ずつ飲めば調度良いだろう?」

フィアンマ「! …、…そうだな」

フィアンマ「聖書にも『一人より二人』とあるが、こういうことか」ぼそ

オッレルス「…それは教義とは少し違うと思う」うん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/25(木) 21:48:41.18 ID:u4ZKMquAO<> + <> セーター  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/25(木) 21:49:08.54 ID:FmZdxuJZ0<>
フィアンマ「……」にぎにぎ

オッレルス「…帰ってくるなりどうしたんだ」

フィアンマ「いや、手触りが良いだろう。お前のセーターは」

オッレルス「…大体のセーターは触り心地が良いものだと思うよ」

フィアンマ「……もこもこしている」にぎにぎ

オッレルス「…大体のセーターはもこもこしているものだと思うよ」

フィアンマ「……」さわさわ

オッレルス(…動けない)

フィアンマ「……」にぎにぎ

オッレルス「……」

フィアンマ「……」すりすり

オッレルス「……、」

フィアンマ「……」ぽふり

オッレルス「…そこに頭を置かれると動けないんだけど、…って」

フィアンマ「…」すやぁ

オッレルス「…仕方、ないな。…今日だけだよ」

オッレルス(…今月六回目になるが)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/25(木) 21:49:10.14 ID:u4ZKMquAO<> + <> 壁ドン  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/25(木) 21:49:37.51 ID:FmZdxuJZ0<>
フィアンマ「『壁ドン』というものが流行らしいな」

オッレルス「壁ドン?」

フィアンマ「…まずは俺様が壁を背後にして立つ」

オッレルス「……」うん

フィアンマ「そしてお前が俺様の前に立ち、俺様の後ろの壁にドンと手をつく」

オッレルス「こう、でいいのかな」壁とん

フィアンマ「…、…」

オッレルス「…ええと、…この先はどうしたら」

フィアンマ「…、…口に出させるつもり、か」

オッレルス「え、いや、…えっと…俺の思うままで、いいのかな…?」

フィアンマ「…」ふいっ

オッレルス「…そこでそっぽ向かれても…」

フィアンマ「……好きにしろ」

オッレルス「……、…」

フィアンマ(顔、が…近い、…)

オッレルス「……、」

フィアンマ「…なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「キスにはまだ早い」

オッレルス(…果たしてそうだろうか)うーん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/25(木) 21:49:38.90 ID:u4ZKMquAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/25(木) 21:49:59.78 ID:FmZdxuJZ0<>
本日の投下は以上です。
書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/25(木) 21:55:20.98 ID:b/6Qd9ySO<> スレたて乙。
砂塵で <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/25(木) 21:58:21.74 ID:iF1T3XlA0<> スレ立て乙

ファイナルデスティネーションシリーズを見て引きこもるフィアンマとそれを説得するオッレさんがみたい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/26(金) 06:46:21.16 ID:wS+FoKkm0<> 乙
オッレルスさんを甘やかしてみたいフィアンマさんが見たい <> 砂塵 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 19:07:20.40 ID:Szxi+A6l0<>
オッレルス「…今日は風が強いな」

フィアンマ「台風の影響じゃないか?」

オッレルス「恐らくそうだとは思うが…」

風<ドヤァ

砂<ブワッ

フィアンマ「」けほっ

オッレルス「…口の中に、…入る」じゃりじゃり ぺぺっ

フィアンマ「…」じわ

オッレルス「…ひとまず帰ろうか。擦っちゃ駄目だよ」

フィアンマ「…子供ではないんだ。それ位理解しているよ」うぐぐ

オッレルス「……」よしよし


オッレルス「ただいま。…水で洗おう、とりあえず」

フィアンマ「あぁ」じゃばじゃば

オッレルス「……」

フィアンマ「……」じゃばじゃば

オッレルス「…取れそうかい?」

フィアンマ「…完全には不可能だろうな」じわじわ

オッレルス「…目薬を入れよう」ぴこーん

フィアンマ「」

オッレルス「疲れ目用の物で良いかな、ひとまず…と、フィアンマ?」

フィアンマ「……」ひしっ

オッレルス「物陰に隠れてもバレバレだよ。おいで」

フィアンマ「…目薬は経験が無い」

オッレルス「そうか。初体験になるな。おいで」

フィアンマ「……」がくぶる

オッレルス「…おいで」

フィアンマ「……、…」ずーん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 19:07:22.50 ID:JlY/9T6AO<> + <> 恐怖  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 19:08:14.29 ID:Szxi+A6l0<>
フィアンマ「……」ふるふる

オッレルス(とあるサスペンスホラーを見て以来、かれこれ二時間籠城しているな)

オッレルス「フィアンマ、買い物に行こう。大丈夫だから」

フィアンマ「滑って転んで脳天に蛍光灯がぶち当たって死ぬのだろう。行くものか」

オッレルス「……」

フィアンマ「俺様はもう外には出ない」

オッレルス「…世界を学ぶんじゃなかったか?」

フィアンマ「死んでしまっては元も子も無いだろう」

オッレルス「死なないよ」

フィアンマ「俺様は『神の如き者』との親和性の影響で予知夢を見る事がある。…ここで外に出たら熱湯の入った入れ物が偶然にも飛んできて顔にか

かった上パニックを起こして倒れた末に血液を拭き取ろうとして引いたテーブルクロスから落下してきた包丁が胸に突き刺さって死ぬんだろう」

オッレルス「……死なないよ」

フィアンマ「確証が無いだろう。…こうしている間にも車に突っ込まれるかもしれん」

オッレルス(…君、一般乗用車に撥ねられて死ぬ程ひ弱じゃないだろう)

オッレルス「…俺が君を守ると、約束する。絶対に死なせないよ。…だから、出ておいで」

フィアンマ「何故今死亡フラグを立てた…! お前と共に死ぬ展開じゃないか…」

オッレルス「……、…」はぁ

オッレルス(…多分何を言っても聞かないし、…優しく諭しても、先程のようにマイナスの解釈をするんだろう。心苦しいが、ここは脅すしか無い、

か…)

オッレルス「…なら、好きにすると良い。ただし、君の頭上にある電灯が落下して、床に火が燃え移っても、俺は関与しない」

フィアンマ「……」

オッレルス「…フィアンマ?」

ドア<ガチャッ

フィアンマ「…、…嫌だ、…」ぐすっ えぐっ

オッレルス「………」よしよし

フィアンマ「……」ぐすぐす

オッレルス「………」なでなで ぎゅう
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 19:08:15.78 ID:JlY/9T6AO<> + <> 願望  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 19:08:55.73 ID:Szxi+A6l0<>

ヤツの手はどこまでも俺様の髪を優しく撫でる。
ヤツの手はどこまでも俺様の肩を優しく抱く。
ヤツの手はどこまでも俺様の涙を優しく拭う。

性格通り、穏やかで優しげな顔立ちに柔らかい笑みを浮かべて、俺様の我侭を聞く。
時に丁寧に聞き流し、時に真摯に受け止めて叶えてくれる。
何の代償も要求せず。俺様が嫌がることは極力しないよう心がけている。
甘やかされているのだ、と理解はしている。
だが、どうやってこの恩を返せば良いのかわからない。
こうやって他人に甘やかされたことなどない。

「…オッレルス」
「うん?」
「……来い」

甘やかされたことなどないから、うまく甘やかせない。
それでも、出来る限りお前の真似事をする。

拙い手つきでお前の髪を優しく撫でて。
慣れない手つきでお前の肩を優しく抱いて。
怯えた手つきでお前の涙を優しく拭って。

そうしてやりたいのに、お前はいつでも俺様よりも上に居る。

「…甘やかして、やる」
「……、…俺は充分甘やかされているよ」
「…されていない。少なくとも、俺様はそう感じない」
「そうかな」

甘やかされているのでないなら、幸せってことなんだ。
そう笑って、優しい手が俺様の頭を撫でる。


…上手くいかない。お前のように、スマートに事を運べない。
優しさの反動で、時に弱いお前を支えてやりたいと、甘やかしてみたいと。
俺様と同じように、その心地良さに溺れて欲しいと思う、のに。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 19:08:56.96 ID:JlY/9T6AO<> + <> ミント  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 19:09:26.18 ID:Szxi+A6l0<>
フィアンマ「ミントは一度自生すると繁殖力が極めて強いらしいな」

オッレルス「家庭菜園で育てるには向いていないもの、とされているよ」

フィアンマ「毎日チョコミントアイスを作れば…」

オッレルス「流石にそれは無理があるよ」

フィアンマ「……、…」

オッレルス「…アイスが食べたいだけだろう、君」

フィアンマ「そうだよ」

オッレルス「……」

フィアンマ「ミント、か。植物テロに使えそうだな」ふむ

オッレルス「いや、不穏なこと言いながらちょっと楽しそうな顔しないでくれ」

フィアンマ「安心しろ。埋めんよ」

オッレルス「……」

フィアンマ「……"この"庭には」

オッレルス「!?」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 19:09:27.40 ID:JlY/9T6AO<> + <> 電車  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 19:09:53.61 ID:Szxi+A6l0<>
オッレルス「…電車の揺れは心地良いな」うつらうつら

フィアンマ「一定の揺れだからな」がたんごとん

オッレルス「……」うとうと

フィアンマ「…目的地まで後何駅ある」がたんごとん

オッレルス「…後、…九駅、だね」がたんごとん

フィアンマ「そうか。…起こしてやる。寝ていろ」

オッレルス「…ありがとう」うつらうつら

フィアンマ「……、」

オッレルス「…」

フィアンマ「…無駄に足掻くな。眠れ」さすさす

オッレルス「う……」すやぁ

フィアンマ「……」うと

オッレルス「…」すやすや

フィアンマ「……」ぐぐっ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 19:09:54.83 ID:JlY/9T6AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/26(金) 19:11:02.15 ID:Szxi+A6l0<>
今回の投下は以上です。
大体5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/26(金) 19:13:15.27 ID:qfwQyhE10<> バキシリーズに触発されたフィアンマ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/26(金) 19:22:21.82 ID:LrHpdXsSO<> 不老不死 <> きのこ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 20:24:36.39 ID:DE5FWtMi0<>
フィアンマ「…きのこシチューが食べたい」

オッレルス「シチューの材料はあるが、きのこだけ無いな」

フィアンマ「…生えろ」

オッレルス「そんな無茶な」

フィアンマ「説明の出来ない原理で生えれば良い」

オッレルス「別に俺自体が説明出来ない人間って訳じゃ…」

フィアンマ「めそめそしている時にそれとなく菌を植え付ければ良いのか…?」ぶつぶつ

オッレルス「怖い事言わないでくれ。泣けなくなるじゃないか」

フィアンマ「男がそう何度も泣くというのもな」

オッレルス(君、映画の影響受けすぎて泣いてたじゃないか…)

フィアンマ「…別に、お前の涙を見たくないという、理由など…」

オッレルス「……、」きゅん

フィアンマ「…待て。涙があれば湿気が増えてきのこを育成するには調度良いのか」うん

オッレルス「ちょっと今の俺のときめきを返して欲しい」

フィアンマ「意味がわかりかねるな」


オッレルス「……育った?」

フィアンマ「先月菌を植え付けたところだしな。原木から小さい何かは生えているが…まだとても。収穫には遠い」

原木<キノキノッ

フィアンマ「……」そわそわ

オッレルス(朝顔観察日記ならぬきのこ観察日記、か…) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 20:24:37.95 ID:JlY/9T6AO<> + <> ばき  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 20:25:10.86 ID:DE5FWtMi0<>
フィアンマ「空手を習いたい」

オッレルス「カラテ?」

フィアンマ「今であれば地下闘技場で勝てる気がするからな」

オッレルス「……」

オッレルス(…漫画に影響されたんだろうか。どこの地下闘技場に行くつもりなんだ)

フィアンマ「…」じー

オッレルス「…俺は空手の心得は無いから、…まさか日本に行くとか言い出さないでくれよ」

フィアンマ「駄目か」

オッレルス「駄目だよ」

フィアンマ「……」

オッレルス「…ちなみに、空手を習って行き着きたい先は」

フィアンマ「『だが現在の俺様は神浄にだって勝てる!!!』 と言ってみたい」

オッレルス「言えば良いじゃないか」

フィアンマ「実力が伴わん」

オッレルス「諦めてくれ」

フィアンマ「…」むー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 20:25:11.76 ID:JlY/9T6AO<> + <> 不老不死  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 20:26:07.49 ID:DE5FWtMi0<>
フィアンマ「…お前は、不老不死についてどう思う」

オッレルス「ほとんどの人類の憧れじゃないかな」

フィアンマ「そうではなく、お前個人の意見の話だ」

オッレルス「俺個人の意見、か…」うーん

フィアンマ「……」

オッレルス「…もし、永遠の命が手に入って、…いつまでも若くいられたら…」

フィアンマ「…いられたら?」

オッレルス「…だからといって、どうもしないだろうな。今日と同じ日が、同じように続いていくだけだろうし」

フィアンマ「…つまらんな」

オッレルス「君は?」

フィアンマ「永遠の命、莫大な生命力を有効に使う」

オッレルス「…有効に」ふむ

フィアンマ「長い時間をかければ大規模・複雑怪奇な術式も組める」

オッレルス「…具体的には」

フィアンマ「…、…『奇跡』の再現術式を作り出し、莫大な生命力を元に、けが人や病人を治療する」

オッレルス「…君らしいな」こくり

フィアンマ「…そう、か?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 20:26:10.28 ID:JlY/9T6AO<> + <> すたば  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 20:26:54.60 ID:DE5FWtMi0<>
店員「よろしければ、ご注文をどうぞ」

フィアンマ「ホワイトモカで」

店員「サイズはどちらになさいますか?」

フィアンマ「グランデで」

店員「ホットとアイスどちらになされますか?」

フィアンマ「ホットで。…、ホイップクリームを追加で」

店員「プラス50円となりますがよろしいでしょうか?」

フィアンマ「…」こくん

店員「その他何かご注文は」

フィアンマ「特に無い」

店員「5ユーロになります」



オッレルス「長かったね」

フィアンマ「トッピングで悩んだ結果遅くなった。待った訳でもあるまい」

オッレルス「待っていないよ」

フィアンマ「ん、…」ずずー

オッレルス「…甘くないか?」

フィアンマ「…べたべたと甘いが」ずずー

オッレルス「その割にはいつもそれを飲んでいる気もするよ」ずずー

フィアンマ「時々飲む分には、甘ったるい方が"飲んだ気"がするんだよ」ずずー

オッレルス「なるほど」ずずー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 20:26:55.66 ID:JlY/9T6AO<> + <> ケーキ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 20:27:21.89 ID:DE5FWtMi0<>
オッレルス「そういえば、ケーキは注文しなかったんだな」

フィアンマ「盛り合わせでなければ食べた気がしない」

オッレルス「…君、清貧がモットーじゃなかったっけ」

フィアンマ「ケーキは別だよ」

オッレルス「…そんなものなんだろうか」うーん

フィアンマ「…何だったか。『甘いものは別腹』と言うだろう」

オッレルス「本来の意味とは違うと思うよ」

フィアンマ「?」ずずー

オッレルス「…いや、…まぁ、いいか。うん」ずずー

フィアンマ「ガトーショコラとチーズケーキとフルーツタルトとカスタードパイをひと切れずつ食したいものだ」

オッレルス「さり気なく強請っているんだとは思うが、駄目だよ」

フィアンマ「……」ずずー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 20:27:23.00 ID:JlY/9T6AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/26(金) 20:27:52.35 ID:DE5FWtMi0<>
今回の投下は以上です。
大体5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <>
◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/26(金) 20:33:43.53 ID:JlY/9T6AO<> >>35
×プラス50円
○4セント

為替計算不慣れ故のミスでした <> ポ△キー 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 21:05:49.19 ID:DE5FWtMi0<>
フィアンマ「11月11日。何かに似ていると思わないか?」

オッレルス「字面の話かな?」

フィアンマ「そうだよ」

オッレルス「チョコレートプレッツェルに似ている気がしないでもないな」

フィアンマ「そうだろう。という訳でこれだ」っト△ポ

オッレルス「…」

フィアンマ「ポ△キーだ」きりっ

オッレルス(これは、間違いを訂正してあげるべきか、彼の顔を立ててあげるべきか、悩むな)うーん

フィアンマ「……」ごそごそ

オッレルス「…フラーメ。非常に言いにくいんだが、」

フィアンマ「ん?」もぐっ

オッレルス「それはト△ポだと思うよ」

フィアンマ「……似たようなものだ」つーん

オッレルス「……」よしよし

フィアンマ「…、…この際別物でも構わん」

オッレルス「?」

フィアンマ「…ゲームをしたかったんだ、お前と」

オッレルス「ゲーム?」

フィアンマ「…"ゴウコン"とやらでよくやるらしい、あれだ」

オッレルス「…行き着く先は口づけになるよ」

フィアンマ「……」んーっ

オッレルス「……」あむ


ぽりぽり    ぽり ぽきん


フィアンマ「…」

オッレルス「…ごめん」

フィアンマ「…もう一本付き合え」

オッレルス「うん、良いよ」もぐもぐ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 21:05:50.50 ID:JlY/9T6AO<> + <> 1+1  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 21:06:29.37 ID:DE5FWtMi0<>
フィアンマ「恋愛において、1+1は全てだと表現した詩人が居たな」

オッレルス「ミニヨン・マクローリンか」

フィアンマ「既知か。つまらんな」

オッレルス「実体験が無い分、格言の知識で補おうと思った時期があってね」

フィアンマ「お前の容姿であればそれなりに異性から好意を受けそうなものだが」

オッレルス「性格に難アリなんだ」

フィアンマ「…どの口がそれを言う」

オッレルス「いや、本当に。君だからうまくいっているんだ、現状」

フィアンマ「……、…一人と一人が居れば、愛という世界が成立する、か」

オッレルス「人によってはたった一人でそれを実現する人間も居そうなものだが…それはまた特殊なケースか」

フィアンマ「そうだな。……一足す、一…」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 21:06:30.36 ID:JlY/9T6AO<> + <> 2-1  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 21:07:00.67 ID:DE5FWtMi0<>
フィアンマ「先程の恋愛についての格言の話だが」

オッレルス「うん」

フィアンマ「2−1は無だと思うか?」

オッレルス「…まぁ、もうそこに愛は成立していないということになるから、ゼロじゃないか?」

フィアンマ「1は残らないものか」

オッレルス「人によっては失恋のショックで自殺することも有り得るからな…」うーん

フィアンマ「なるほど」

オッレルス「ちなみに君、失恋経験は」

フィアンマ「一度も無いな。俺様からフることはあっても」

オッレルス「そうか…」

フィアンマ「お前はどうなんだ」

オッレルス「…二回程。三回目は無いと信じたいな。失恋する度に人は成長するというが」

フィアンマ「絶対にしないだろうな。相手が相手だ、成長などさせんだろう」しれっ

オッレルス「……時々破壊力が強いことを言うな、フラーメは」

フィアンマ「ただ単に自信の持てる事実を口にしただけだ」ふいっ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 21:07:02.18 ID:JlY/9T6AO<> + <> 婚約者  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 21:07:39.06 ID:DE5FWtMi0<>
オッレルス「婚約者は、英語でフィアンセと言う」

フィアンマ「…知っているが。何だ」

オッレルス「…いや、ふとフィアンマに発音が似ていると思って」

フィアンマ「…イタリア語においての婚約者はまた違うが」

オッレルス「それは、わかっているんだが」

フィアンマ「…俺様は誰の婚約者にもならん」

オッレルス「……」しゅん

フィアンマ「…恋人で良いだろう。問題でもあるのか」

オッレルス「いや、無いよ」こく しゅん

フィアンマ「……、」

オッレルス「…」めそ

フィアンマ「…お前の婚約者であれば、…」ごにょ

オッレルス「…!」ちらっ

フィアンマ「…何でもない。こちらを見るな」つーん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 21:07:40.13 ID:JlY/9T6AO<> + <> シャンプー  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/26(金) 21:08:13.67 ID:DE5FWtMi0<>
フィアンマ「……」もふもふ

オッレルス「……」

フィアンマ「……」すんすん

オッレルス「……」

フィアンマ「……」もふもふ

オッレルス(髪を乾かしてから動けない…)うう

フィアンマ「……」すんすん

オッレルス「…何が気に入ったんだ?」

フィアンマ「ハチミツだ」

オッレルス「……」

オッレルス(調度フィアンマがシャンプーを使い切ったからといって、違う種類のを詰め替えるべきじゃなかったかな)

フィアンマ「……」もふもふ

オッレルス「……」

オッレルス(…まぁ、良いか。別に痛い訳でもないし、止めなくても…)

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「蜂蜜酒が呑みたいのだが」

オッレルス「寝酒は駄目だ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/26(金) 21:08:14.60 ID:JlY/9T6AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/26(金) 21:08:35.45 ID:DE5FWtMi0<>
本日の投下は以上です。
大体5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/26(金) 23:32:44.82 ID:LrHpdXsSO<> 乙。>>1のペースが予想より早くニヤリとさせてくれるんでいくつか
正しい

オルゴール



少年時代

専用

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 02:39:45.78 ID:NIVy+DYI0<> 乙ー
フィアンマさんにムラッとするオッレルスさんがみたい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/27(土) 03:49:38.58 ID:c+GLMUDX0<> 事後 <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 12:12:59.84 ID:/lOIBMdz0<>
フィアンマ「嘘をつかないことは良いこととされている」

オッレルス「嘘をつくことが悪いことだからね」

フィアンマ「…ただ、…最近、目的にもよるのではないかと思ってな」

オッレルス「例えば」

フィアンマ「所謂『優しい嘘』というやつだ」

オッレルス「…相手を傷つけない為の嘘、か。貫く勇気があるのなら、良いんじゃないか?」

フィアンマ「それはもはや嘘とも呼べない気がするが」

オッレルス「最初の時点で嘘なら、定義には当てはまるよ」

フィアンマ「真実に変えるというのに、か?」

オッレルス「嘘をついた事実自体は消えないからね」

フィアンマ「……」

オッレルス「もっとも、嘘をつくのは悪いこと、というのは道徳的な問題だからな。周囲の理解さえ得られれば、悪いことでもないと思うよ」

フィアンマ「優しい嘘と悪い嘘の違いはそこか」

オッレルス「そうだね。後で、周囲の人間を納得させられるだけの理由があるか否か、そんなところだろう」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「ところで、何でそんな話題を?」

フィアンマ「嘘をつこうか悩んでいる」

オッレルス「? 誰に」

フィアンマ「……、…お前なんか嫌いだ」

オッレルス「」

フィアンマ「……四月一日、という理由があれば、良いのかと、思っただけだ」

オッレルス「…良いと思うよ」なでなで

フィアンマ「……」もごっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 12:13:04.52 ID:hLrzEH1AO<> + <> オルゴール  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 12:14:21.14 ID:/lOIBMdz0<> 《タイトルつけ忘れ >>55:『正しい』》




オッレルス「今日ふと気になって買ったんだ。気に入ってくれると嬉しい」っオルゴール

フィアンマ「…何だ、これは。見目は細工菓子だが…」

オッレルス「オルゴールだよ」こくり

フィアンマ「…プレゼントか」

オッレルス「どうしても気に入らないなら撤回するけど、そうだよ」

フィアンマ「…」ぱかっ


オルゴール<〜〜♪


フィアンマ「…『エリーゼのために』か」

オッレルス「嫌いな曲?」

フィアンマ「いや、好きでも嫌いでもないな。有り難く頂くとしようか」

フィアンマ(恋が叶わなかった哀れな男の哀れな曲、か)

オッレルス「……元のタイトルは『テレーゼのために』だったらしいね」

フィアンマ「周囲から誤解を受けた末に、エリーゼの方が定着したが。字が汚かったのであれば仕方が無いな」

フィアンマ(…オッレルス、からの。…贈り物、か)きゅっ なでなで

オッレルス(余程気に入ったんだろうか) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 12:14:22.34 ID:hLrzEH1AO<> + <> 酒  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 12:15:03.12 ID:/lOIBMdz0<>
フィアンマ「もう一杯」っ空グラス

オッレルス「君もう充分酔ってるじゃないか」

フィアンマ「酔ってらい」

オッレルス「よってる…う…」とぽとぽ

フィアンマ「…」ごくごく

オッレルス「……」ぎゅうう

フィアンマ「何ら、甘えたいのか…仕方のないやつだ」ちゅ

オッレルス「別にそういう訳じゃ…」ごく

フィアンマ「抱きつき魔というやつか」ちゅー

オッレルス「なら君はキス魔だな」ぎゅう

フィアンマ「…おまえにしかしらい」ぼそっ

オッレルス「ん?」ぎゅう

フィアンマ「なんれも、…無い。もう一杯」っ空グラス

オッレルス「だからもう酔っれる…ん?」ぎゅー

フィアンマ「もう一杯ー…うりゅー…」ちゅっちゅ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 12:15:04.26 ID:hLrzEH1AO<> + <> 欲情  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 12:15:31.67 ID:/lOIBMdz0<>
眠気が最高潮に達している時、家の中だと、遠慮も際限も無く、彼は甘えてくる。
俺の胸元に寄りかかり、体重をかけ、眠そうに名前を呼ぶ。
手を伸ばしてぺたぺたと俺の胸板か頬を触り、特に柔らかみのないであろうそれらの感触に満足そうな顔をする。
服の形、というよりも襟の形の問題で、彼が身体をこちらへ斜めにする度、白い鎖骨が見えた。

「……、」
「…何故視線を逸らす」
「…いや、…まぁ、……」

彼の元の職業は、一応聖職者だ。
だから、あまり性的な事柄に関心が無い。
別にそれはそれで良いと思っているし、極限に突き詰めたとも言えるそのストイックさも好ましいが。
かえって、性的な感情を抱いてはいけないような気がしてくる。
感覚的には華奢な少女を相手にしているようなもので。いや、彼の力が劣っていると見ている訳ではなく。
細い指先の生える形の良い左手を俺の膝上に置き、フィアンマが目を伏せる。
長い睫毛。横顔は中性的で、神話の登場人物だと言われても違和感を覚えない程に美しく整っている。
眠気が冷めないのか、金の瞳はやや虚ろで、瞼は下がりかけていて。
手を伸ばして顔に触れる。美しいとはいえ、人の顔。彫刻のように固くは無い。
その事実に安堵していると、フィアンマは俺の膝上に跨る形で座り直した。
腕一本分の骨や肉の重みが無い事を差し引いても、彼は細身で軽い。
全体重を預けられて座られても、さほど辛くない。子供よりやや重い程度だ。

「…ウル」
「…うん?」
「…好きだ」
「…どうしたんだ、急に」
「告白とはいつでも急なものだろう」

そう言って、冷たささえ感じさせる端正な顔立ちに、柔らかい笑みを浮かべる。
嘲笑でも諦笑でもなく、好意と慈愛に満ちあふれた微笑。
いつもそんな笑い方をしていればいいのに、彼は素直じゃない。

「…俺様を甘やかしてくれるお前が好きだ」
「……」
「…俺様を抱きしめてくれるお前が好きだ」
「……」
「…俺様を愛してくれる、…お前が、好きだ」
「……我慢は、したんだ」

言い訳を口にして、彼の身体を抱き上げる。
不思議そうな顔をされたので、何をしたいか、アバウトに告げる。
欲情すまいとどうにか我慢していたのに、告白と誘惑を受けては、これ以上の我慢は苦痛だった。


シーツ上でフィアンマは俺を見上げ、何と言うか迷った末、こう口にした。

「……あれは、…着けなくて良い。…痛みが無いように、シて、くれ」
「…痛くはしないように、気をつけるよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 12:15:33.04 ID:hLrzEH1AO<> + <> 事後  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 12:16:01.91 ID:/lOIBMdz0<>
何度か、否、何度も精を吐きだし、身体が怠い。
主に腰が痛いが、そう弱音を吐いてばかりもいられまい。
風呂に入りたいとは思うも、どうやら今日は起き上がれない。
完全に体力が尽き果てた。主に隣の男のせいと言えるだろう。
別に合意の上で行為に及んだ以上、誰を責める事も出来んのだが。

「…ウル」
「うん? …腰、痛いか。…ごめん」
「…別に、…お前だけのせいではあるまい」

"最中"はあれ程までにしつこかった癖に、普段通り、今は優しいまま。
乱れに乱れだ俺様が言えることではないが、人とは行為中のみ人が変わる。
本能的な行為で理性が薄らいでいるからかどうかまではわからないが。
痛みはほとんど無く、こうして後遺症のように残るもの以外は、快楽に溶けた。
肉欲のままに同性愛行為を行っても、何も生み出せない。
だからこそ十字教ではきちんとした異性愛を推奨されているが、俺様はそれを破る。
きっとオッレルスが女でも、俺様はヤツを好いたに違い無い。
故に、性別が男であろうと、同性であろうと、それは仕方のないことだ。

「……ん」

のろのろと左腕を伸ばし、抱きしめる。
柔らかみのまったく無い硬い胸板ではあったが、額をつけるとそれなりに心地良かった。

「……」


愛の為に罪を犯すことさえ、もはや厭うものか。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 12:16:04.20 ID:hLrzEH1AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/27(土) 12:16:34.19 ID:/lOIBMdz0<>
今回の投下は以上です。
大体5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 13:18:50.82 ID:MV2N7nTSO<> 乙ー

邂逅

汚泥

混沌

惨敗

プライスレス <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/27(土) 13:30:43.61 ID:PO3iWaCu0<> ドッキリ <> ドッキリ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 15:31:35.79 ID:lBJ8/zcz0<>
オッレルス「ドッキリ企画は流行なんだろうか」

フィアンマ「テレビの話か」

オッレルス「肝試しとか」

フィアンマ「ああ、仕掛けがあるものは肝試しというより、厳密にはドッキリだからな」

オッレルス「見ている分には良いが、実際やられたら怖いだろうね」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「…何か不穏な事を考えているように見えるけど、気のせいかな」

フィアンマ「…気のせい、じゃないか?」にこっ

オッレルス「……」

フィアンマ「……クラッカー…」ぼそ

オッレルス「…、」

フィアンマ「今度遅く帰って来い」

オッレルス「絶対に嫌だよ。すぐ帰ってくるよ。この流れで頷くのは有り得ないだろう」

フィアンマ「大丈夫だ。パイ投げ程度に抑える」

オッレルス「パイ投げ!?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 15:31:37.15 ID:hLrzEH1AO<> + <> 邂逅  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 15:32:05.66 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「…よくよく思えば、お前は俺様の命の恩人にあたるのか」

オッレルス「そんな言い方をされると少しくすぐったいが…まぁ、そうなるかな」

フィアンマ「…あの時、あの場所に来たのがお前で良かった」


『……誰、だ…?』
『私の名はオッレルス。魔神になるはずだった…そして、隻眼のオティヌスにその座を奪われた、哀れな魔術師だよ』


オッレルス「? どうして」

フィアンマ「他の魔術師であれば俺様を殺しただろうからな」

オッレルス「…そうとも限らないと思うが」

フィアンマ「戦争責任を取らせるべく幽閉した後、処刑という手もあるか」

オッレルス「……」

フィアンマ「…別に、それだけが理由ではないが」

オッレルス「他に理由が?」


『…俺様をどうするつもりだ』
『連れ帰って、看護する』
『殺せ』
『断る』
『…殺して、くれ…』
『……殺さない』


フィアンマ(失血に意識を喪って、次に目を覚ました時。…お前の笑顔を見た。安堵の笑みを。…あの邂逅の前に、俺様は死んだ。そして、邂逅の末

に蘇った。…だから、…感謝している)

フィアンマ「住処として此処は悪くないからな」

オッレルス「…そこか…」うーん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 15:32:06.86 ID:hLrzEH1AO<> + <> 汚泥  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 15:32:43.05 ID:lBJ8/zcz0<>
金の髪。
右目は明るい緑。
左目は、前髪に隠されていることが大半。
右目と違って、左目は汚泥のように濁っている。
そこまでの醜さは無いにしても、美しいとは言えない。
その左目に視力は宿っていない。
常に右目のみ、偏った視界ながらも、オッレルスは物事を正しく見る。

『見えんのか』
『見えないよ』
『…そうか』
『…、』

オーディン。
戦争と死の神。
その名を冠して、オッレルスは魔神となるはずだった。
魔神になる資格を有するものには、一種、試験のようなものがあり。

伝承である、ユグドラシルの根元にあるミーミルの泉の水を飲むことを真似て清酒を飲み。
そうして原典を読んで知恵を身に付け、魔術を会得する。
伝承通り、片目はその時の代償として失う。

それは、魔神となった少女だけでなく、目の前の男もそうだ。

『…知識を得る為に、神へ左目を納める。喪う。…馬鹿馬鹿しい』
『…どうして、君が泣きそうな顔をするんだ、』
『…、』

困ったように、笑う。
どうして俺様が泣くのか。
お前が泣かないという理由以外に、何があるのか。

『…必要だったから、犠牲にしたんだ』
『…馬鹿な、男だ…。それなのに、子猫の為に、地位を得られなかったのか』
『…そうだよ。馬鹿だとは、思う。自分でも』
『っ…』

手を伸ばす。
指を近づける。
見えていれば自然と瞳はびくつくが、左目は見えないがために、どれ程指を近づけても、揺らがない。
重要なものを喪ったのに、お前は報われない。
たかが子猫の為に街中を駆けずり回ったお前が、祝福されない。
この世界はどこまで善人に残酷なのか。やはり、俺様が思っているような汚い世界なのだろうか。

『…フィアンマ』

ぼろぼろと涙が溢れる。
どうしてお前ばかりが、こんな風に、世界から拒絶されるのか。
どうしてお前は幸せになれないのか。

『……俺は、これでいいんだ。きっと、得られなかったことにも意味がある。完璧主義の君には、少々理解し難いかもしれないが』

オッレルスの指先が涙を掬う。




『…でも。…俺の為に泣いてくれて、ありがとう。フィアンマ…』
『ッ、…何で、…お前ばかりが…ぁ、…う、…ぁあっ…!』 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 15:32:44.07 ID:hLrzEH1AO<> + <> 混沌  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 15:33:05.39 ID:lBJ8/zcz0<>
オッレルス「…君はシチューを作っていたように思うんだけど、俺の気のせいだったかな」

フィアンマ「そうだよ」

オッレルス「人参、じゃがいも、タマネギ、豚肉。…ここまではわかる」

フィアンマ「?」ことこと

オッレルス「そこにクッキーとスッポンを入れたせいでだいぶ混沌としたシチュー…というかただのグロいドロドロの液体になってるよ」

フィアンマ「腹に入れば皆同じだ」

オッレルス「…、隠し味とか、言わないだろう?」

フィアンマ「隠し味だ」

オッレルス「目を泳がせながら言うなこの野郎! …しかし…うう…酷いなコレ…」

フィアンマ「…大丈夫だ。見た目よりも美味い」

オッレルス「味見は」

フィアンマ「していない」

オッレルス「なのに何で自信たっぷりなんだ…」

フィアンマ「…多分、…恐らく、…きっと美味い」

オッレルス「絶対不味いよ、これは自信を持ってマイナスにベット出来るよ…」

フィアンマ「……カオスシチューと名付けるか」

オッレルス「…全然うまい事言ってないからな?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 15:33:06.31 ID:hLrzEH1AO<> + <> 惨敗  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 15:33:44.91 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「……」とん

オッレルス「…チェック」

フィアンマ「……」とん

オッレルス「…」とん

フィアンマ「…チェックメイト」

オッレルス「あ」

フィアンマ「これで俺様の33連勝だな。今回は多少遊びを利かせたようだが、無駄だ」

オッレルス「…流石に、戦術組み立ては敵わないか…」

フィアンマ「…職歴の問題か」

オッレルス「多分、そうだろう。…もう一回」

フィアンマ「何か賭けるか?」

オッレルス「賭けると君容赦無いじゃないか」

フィアンマ「何も奪われたくないからな」しれっ

オッレルス「うーん…」うーん

フィアンマ「…」じー

オッレルス「…キスを賭けよう。次で負けた方は勝った方にキスをする」

フィアンマ「マイナス要素が無いな。…まぁいいが」とんとん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 15:33:45.99 ID:hLrzEH1AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/27(土) 15:34:12.04 ID:lBJ8/zcz0<>
今回の投下は以上です。
大体5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/27(土) 15:35:32.07 ID:PnAYXhSf0<> ヨガ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 15:36:54.24 ID:MV2N7nTSO<> 乙。はえー…脱帽ですのことよ

蛇腹





マダム

頭がいいとはどういう事か <> ヨガ 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 16:20:54.90 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「少し前に、ヨガが流行ったな」

オッレルス「主に女性間でダイエット方法として流行したのではなかったかな」

フィアンマ「そのような記憶があるが」

オッレルス「あれはなかなか辛そうな見た目をしていると思う」

フィアンマ「耐える訳だからな。同じポーズで、継続的に」

オッレルス「何となく筋力がつきそうなイメージがある」

フィアンマ「バランス感覚も身につくんじゃないか?」

オッレルス「そうだね。…まさか流石に今回はやるとは」

フィアンマ「言わんよ」

オッレルス「……」ほっ

フィアンマ「やらせたいとは思っているがね」

オッレルス「誰に?」

フィアンマ「お前以外に誰がいる」

オッレルス「…な、何のために」

フィアンマ「身体が柔らかければ色々と遊…っと」むぐむ

オッレルス「…今遊べるって言いかけたな」

フィアンマ「気のせいだ」しれーっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 16:20:56.16 ID:hLrzEH1AO<> + <> プライスレス  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 16:21:19.62 ID:lBJ8/zcz0<>
テレビ<オカネデカエナイカチガアルー

フィアンマ「…金で買えないもの、か」

オッレルス「…基本的には愛や友情といった、目に見えないものかな」

フィアンマ「金で買えないというよりは、金が関係しないというべきか。…いや、そうでもないと思うがね」

オッレルス「ある程度は必要だろうな」

フィアンマ「金が無ければ生活出来ない。まともな生活をしていなければ友人も恋人も作れない」

オッレルス「…それは、そうかもしれないが」

フィアンマ「…そもそも、愛に値がつけられないから買えないと言うのであれば、博物館に収められている物の大概も買えない」

オッレルス「…無感動だな」うーん

フィアンマ「…金で惑わせれば人心は買える。愛の確認行為と言われる性行為だって出来る」

オッレルス「……」

フィアンマ「命も、その場で金がある人間を優先的に助けるパターンの方が多い。謝礼が見込めるからな。世界など、そんなものだ」つーん

オッレルス「……」なでなで

フィアンマ「…何だ」

オッレルス「…いや、…荒んでいても、何か可愛いな、と」しみじみ

フィアンマ「…謎の理論で話を逸らすな」むー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 16:21:21.77 ID:hLrzEH1AO<> + <> 少年時代  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 16:21:45.26 ID:lBJ8/zcz0<>
オッレルス「君は少年時代、どんな子供だったんだ?」

フィアンマ「真面目に信仰している敬虔な子供だな」

オッレルス「やっぱりそうなのか」

フィアンマ「バチカンで生まれ育った者は大体そうだよ。お前はどうなんだ」

オッレルス「俺は…何というか、一般的に貴族らしい生活をしていたよ」

フィアンマ「習い事か」

オッレルス「それもそうだし、マナーを学んだりだとか、色々と」

フィアンマ「…なるほど」

オッレルス「あまり楽しいものでもなかったが」

フィアンマ「子供で勉強やマナー講座が好きな者は少ないさ」

オッレルス「君は毎日お祈りを?」

フィアンマ「あぁ。今は無いが、昔はロザリオから手をほとんど離さなかった」

オッレルス「…そうか」

フィアンマ「…祈って救われるのなら、誰も苦労しないというのに」

オッレルス「人によっては、祈ることが救いにもなるよ」

フィアンマ「心の拠り所、というやつか。…くだらんな。…、…」しゅん

オッレルス「……」よしよし <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 16:21:46.53 ID:hLrzEH1AO<> + <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<><>2012/10/27(土) 16:21:51.12 ID:lcnqGs7N0<> + <> 専用  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 16:22:10.11 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「座れ」

オッレルス「?」ぽす

フィアンマ「……」もぞもぞ

オッレルス「…脚開いた方が良いかな」

フィアンマ「あぁ」もぞ

オッレルス「……」

フィアンマ「……」すっぽり

オッレルス「…後ろ、体重かけても良いよ」

フィアンマ「ん…」ぽふ

オッレルス「……」なでなで

フィアンマ「…お前の膝、及びその間の区間は俺様のものだ」

オッレルス「フラーメ専用、か。…なら、悪くないな」

フィアンマ「……」どやー

オッレルス(ドヤ顔をすべき状況でも無い気がするが、まぁいいか)ほんわか

フィアンマ「……」うとうと

オッレルス「…寝ても良いよ」

フィアンマ「……」すやぁ

オッレルス「…」さらさら <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 16:22:11.03 ID:hLrzEH1AO<> + <> 蛇腹  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 16:22:35.33 ID:lBJ8/zcz0<>
オッレルス「それにしても今日は暑いな」

フィアンマ「冷房はどうした」

オッレルス「残念ながら不調だよ」

フィアンマ「……」うだー

オッレルス「……」うだー

フィアンマ「……蛇腹」

オッレルス「うん…?」だらーん

フィアンマ「扇子を作る」

オッレルス「扇子?」

フィアンマ「折り紙は無いのか」

オッレルス「あるけど…」よいしょ

フィアンマ「……」おりおり

オッレルス「……」じー

フィアンマ「……」ぺたぺた

オッレルス「……」じー

フィアンマ「……」おりおり

オッレルス「……」

フィアンマ「出来上がり、だ」っ簡易扇子

オッレルス「持ち手は下の方でいいのかな」

フィアンマ「あぁ」

オッレルス「……」ぶわすぶわす

フィアンマ「……」ひんやり <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 16:22:36.23 ID:hLrzEH1AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/27(土) 16:23:13.26 ID:lBJ8/zcz0<>
今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 16:32:03.05 ID:MV2N7nTSO<> 乙ー。

隻眼



制約



タイムマシン <> 名無しNIPPER<>sage<>2012/10/27(土) 16:34:44.90 ID:PnAYXhSf0<> ペニスのサイズ <> 魂 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 17:34:52.26 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「魂は21グラム、という話があるそうだな」

オッレルス「ガセらしいが、あるね」

フィアンマ「軽いものだな」

オッレルス「重くないから、かえって価値があるんじゃないかな」

フィアンマ「?」

オッレルス「重さイコール価値とは限らない。精肉店に行くとそう思わないか?」

フィアンマ「確かに、同じ重さでも高級な肉程高いが

オッレルス「まぁ、そういうことだ」

フィアンマ「…なるほど、なるほど」

オッレルス「…人は死んだら何処に行くんだろうな」

フィアンマ「…十字教的に、でなければ…もう一つの世界じゃないか?」

オッレルス「もう一つ?」

フィアンマ「パラレルワールド、というものだ」

オッレルス「生まれ変わるけど、軸が違うということか」

フィアンマ「そうだな。遺された者がこの世界線でその人間を探しても、生まれ変わりはいないと考える」

オッレルス「…」ふむ

フィアンマ「お前はどう考えているんだ」

オッレルス「生まれ変わりは、無いと思うよ」

フィアンマ「どこにも?」

オッレルス「どこにも。…あったら、命の価値が落ちる」

フィアンマ「…そうだな。死んでも、また得られる保証があるのなら、価値が落ちる」

オッレルス「…寂しい考え方だし、他の宗教を否定するつもりは、ないけど。…あくまで個人の考えだよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 17:34:55.26 ID:hLrzEH1AO<> + <> 鋼  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 17:35:17.05 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「よく、目的のためにまったく折れないことを鋼鉄の意思と言うが」

オッレルス「言うな」

フィアンマ「鋼は存外楽に加工出来ると思わないか?」

オッレルス「…まぁ、熱すれば」

フィアンマ「…つまり頑固な人間は追い立てれば良いのか」

オッレルス「駄目じゃないかな。そもそも、その人が諦めると決めない限り」

フィアンマ「やはりそうか」

オッレルス「何か心当たりでも?」

フィアンマ「いや、…何でもない」ふいっ

オッレルス「…?」

フィアンマ(…俺様の意思は鋼のように脆かったが、…自分で諦めるべきだったんだ)

オッレルス(何か思いつめているんだろうか)

フィアンマ「……」ずーん

オッレルス「……」さすさす

フィアンマ「…」

オッレルス「…次、君が途方もない間違いを犯しそうになったら、俺が止めるよ」

フィアンマ「…ん、」こくん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 17:35:18.29 ID:hLrzEH1AO<> + <> サイズ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 17:35:41.41 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「ウル」

オッレルス「ん?」

フィアンマ「…通常時で何センチある」

オッレルス「…何の話かちょっと読み辛いな」

フィアンマ「…あれだよ。…その、…」もご

オッレルス「…『あれ』?」

フィアンマ「下の話だ」

オッレルス「ああ、なるほど。記憶が正しければ、14.8かな」

フィアンマ「……、」

オッレルス「…ちなみに君は、…測った経験がなさそうだが」

フィアンマ「…待て、何故メジャーを手にする」

オッレルス「測ろう」

フィアンマ「…断る」

オッレルス「拒否権は無い」よいしょ

フィアンマ「…何でやたらと乗り気なんだ」

オッレルス「いや、そういう話をされるとこういうテンションにもなるだろう」

フィアンマ「…、…自分で、」

オッレルス「…俺の手じゃ、嫌?」

フィアンマ「……」もごもご

オッレルス「…ん?」

フィアンマ「…『通常』時は測れん。…お前の手では…」

オッレルス「測ろう」うん

フィアンマ「淀みなく再度言うな、っあ」どさっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 17:35:42.22 ID:hLrzEH1AO<> + <> マダム  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 17:36:04.89 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「女心と秋の空、か」

オッレルス「移り変わりやすいものを並べた諺か」

フィアンマ「後は理解し難いものだな」

オッレルス「女性に限らず、人の心はわかり辛いものだよ」

フィアンマ「そうだな。故にお前はシルビアから仕置を受ける」

オッレルス「あれは…コミュニケーションというか…」

フィアンマ「…マゾか」

オッレルス「違うよ」

フィアンマ「……」

オッレルス「その塩舐めたような顔やめてくれ」

フィアンマ「……お前を信じる」

オッレルス「苦渋の末の決断みたいに言わないでくれ。俺にそういう性的嗜好は無い」

フィアンマ「シルビアに股を割られてコミュニケーション…」

オッレルス「…言葉の綾、というか…」

シルビア「何の話?」

フィアンマ「オッレルスの性的嗜好の話だ」

シルビア「あー。マゾ?」

オッレルス「シルビアまで…」

シルビア「冗談よ、冗談」しれっ

オッレルス「……」

フィアンマ(女は強いな)しんみり <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 17:36:05.80 ID:hLrzEH1AO<> + <> 頭がいい  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/27(土) 17:36:30.08 ID:lBJ8/zcz0<>
フィアンマ「頭が良い、とはどういうことだと思う?」

オッレルス「知識量と、それを活かせるだけの思考力があるかどうか、じゃないか?」

フィアンマ「なるほど」

オッレルス「君は?」

フィアンマ「如何に世渡り出来るか、に尽きる」

オッレルス「ふむ」

フィアンマ「自分の居場所を創れる能力というべきか」

オッレルス「居心地の良い場所を、だな」

フィアンマ「感覚的な問題になるが、それにしてもそれなりの頭脳は必要だろう」

オッレルス「まぁ、そうだな。人を不快にさせない、或いは嫌いな人間に不快な思いをさせて排除する能力だからね」

フィアンマ「各々によって基準は違うとは思うが」

オッレルス「確かに、その人によって変わるが…基本的には、応用が利くかどうか、人に頼らないかどうか、だろうな」

フィアンマ「戦術的に必要であれば頼る…いや、利用することもそうか」

オッレルス「難しいな。はっきり基準のあるものじゃないから」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「……」うーん

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「頭が悪い、ということを先に考えれば解けるんじゃないか?」ぴこーん

オッレルス「いい案だ」うん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/27(土) 17:36:31.34 ID:hLrzEH1AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/27(土) 17:36:52.18 ID:lBJ8/zcz0<>

本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/27(土) 17:50:10.33 ID:MV2N7nTSO<> 乙ー。オッさんのアレが通常で14.5てデカすぎだろ…戦闘形態になったらどんなんや…



プリン

学園モノ

消失

ファントムペイン <> 隻眼 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 19:19:38.87 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「…片目で不便は無いのか」

オッレルス「強いて言えば、視野が狭いことくらいかな。他には特に無いよ」

フィアンマ「…そうか」ぺた

オッレルス「…?」きょとん

フィアンマ「……」ぺたぺた

オッレルス「……」

フィアンマ「…、」しゅん

オッレルス「…まあ、…右目が見えれば、少なくとも君の右側の確認は出来るよ」

フィアンマ「…別に要らんよ」

オッレルス「…俺の右側に居てくれ」

フィアンマ「……、…仕方ないな」

オッレルス「ありがちな言葉だが、哀れに思うのなら、俺の左目になってくれ。僭越ながら、俺は君の右腕の代わりをするから」

フィアンマ「…別に、要らんよ」ふいっ

オッレルス「……」なでなで <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 19:19:43.25 ID:o1Kta5sAO<> + <> 社  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 19:20:06.90 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「神の社、か」

オッレルス「? 日本の神社のことか?」

フィアンマ「いや、この場所のことだよ」

オッレルス「…家?」

フィアンマ「なり損ないとはいえ、半分は魔神と言えるお前が居る時点で、それを信仰する者が居るとすればこの場所は社と呼ばれるのか、…と、ど

うでも良いことを考えていただけだ」

オッレルス「君は時々よくわからないことを言うな」

フィアンマ「気にするな。独白など、思考整理の為の一時排除に過ぎない」

オッレルス「…そういえば、君は一時神の領域を超えたんだったか」

フィアンマ「『神上』のことか」

オッレルス「うん。…いや、これも独り言だよ」

フィアンマ「そうか。…人間臭い神、か。正に北欧神話だな」

オッレルス「君は時々人間味が足りないから…、…ローマ正教の『唯一神』らしいな」

フィアンマ(互いを神と讃えて何だというんだ。いや、俺様から吹っかけたようなものだが)うーん もご <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 19:20:07.77 ID:o1Kta5sAO<> + <> 制約  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 19:20:31.54 ID:N2gDujfO0<>
オッレルス「そういえば、君は右腕を喪って以降、『聖なる右』の使用制限はどうなっているんだ?」

フィアンマ「威力は弱まったが、そのような制約は少し減ったな」

オッレルス「そうか」ふむ

フィアンマ「とはいえ、総合的に見て弱まったことに変化は無い」

オッレルス「出力装置が無い訳だからね」

フィアンマ「…ま、お前が守ってくれるんだろう?」

オッレルス「勿論」

フィアンマ「…自信家ではないというのに、この話題に関しては強気だな」

オッレルス「自信も無ければ、強気でも無いよ。事実、もとい約束を述べているんだ」

フィアンマ「もし俺様が死んだら恨むぞ」

オッレルス「その時は無責任な約束をした俺が悪いから、存分に恨んでくれ。…でも、人に恨まれるのは嫌だから、死に物狂いで守る」

フィアンマ「そうか」ふふ

オッレルス「…それに、君に恨まれたら呪いで死にそうだ」

フィアンマ「そうだな。呪い殺す自信ならある」こくり

オッレルス「怖いから満面の笑みで言わないでくれ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 19:20:32.79 ID:o1Kta5sAO<> + <> 空  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 19:20:54.75 ID:N2gDujfO0<>
オッレルス「……」すやー

フィアンマ「…外で昼寝か」じー

オッレルス「……」むにゃ

フィアンマ「……」じー

オッレルス「……」すやすや

フィアンマ「……」ごろん

オッレルス「…」すぅ

フィアンマ「……」ぼんやり

フィアンマ(空、か。…真面目に見るのも久しいな)ぼんやり

オッレルス「……」くゆくゆ

フィアンマ(…綿飴、……)ぼんやり

オッレルス「……」ぎゅう

フィアンマ「…、」ぽふっ

オッレルス「……」すやすや

フィアンマ(…空を眺めるのは楽しいが、…オッレルスの鼓動を聞いている方が、有意義だな)

オッレルス「……」くー

フィアンマ「……」すやー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 19:20:55.75 ID:o1Kta5sAO<> + <> タイムマシン  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 19:21:22.45 ID:N2gDujfO0<>
オッレルス「もし、タイムマシンというものを科学サイドが作ったとして。仮に手に入れたら、君はどう使う?」

フィアンマ「過去の修正をする」

オッレルス「修正?」

フィアンマ「今の俺様という存在が消えたとしても、間違いを起こさないように修正する」

オッレルス「なるほど」

フィアンマ「お前ならどう使うんだ」

オッレルス「未来に行くかな」

フィアンマ「未来か」

オッレルス「俺と君、両者死んでいないか確かめる。死んでいたら、死因や死亡時期を調べる」

フィアンマ「それで、どうするんだ」

オッレルス「メモに書いて現在時間に戻る」

フィアンマ「…それで」

オッレルス「死を回避するだろうな」

フィアンマ「…下らんな」

オッレルス「…俺は、一分一秒でも長く君と生きたいんだ」

フィアンマ「……、」ふいっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 19:21:23.54 ID:o1Kta5sAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/28(日) 19:22:10.97 ID:N2gDujfO0<>

今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。

>>106様
+1.7Cmなので、つまり……。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/28(日) 19:35:05.61 ID:MVmwfdo/0<> 乙。相変わらず早いなー

ヒーロー
シャボン玉 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/10/28(日) 19:57:47.28 ID:4W7odJSSO<> 乙ー。無理すんなよー





槿





殺して、喰って、生きている <> プリン 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 20:03:00.93 ID:N2gDujfO0<>
オッレルス「やあ。話をしようか。俺のプリン……というより、その居場所について」

フィアンマ「断る」

オッレルス「視線を逸らすんじゃない」

フィアンマ「お前のチョコレートプリンの在り処など知らん」

オッレルス「俺はプリンとしか言っていないよ」

フィアンマ「…同居していれば冷蔵庫に何があるか位わかるだろう」

オッレルス「……」

フィアンマ「……俺様以外にも疑う相手は居るんじゃないのか。そもそも、お前が食べて、その事実を忘れている可能性もある」

オッレルス「あるが、違う」

フィアンマ「何故確証を持てる?」

オッレルス「直感かな」

フィアンマ「宛てにならんな」

オッレルス「……」じとー

フィアンマ「…美味しかったぞ?」

オッレルス「…食べ物の恨みは深いって、この間言ったような記憶があるんだが」

フィアンマ「…金で」

オッレルス「何でもかんでもお金で解決するとは限らない」

フィアンマ「……、」

オッレルス「……」

フィアンマ「…体で払えというのか。変態が」

オッレルス「いや、謝罪というか、一言欲しかっただけだよ」はぁ

フィアンマ「……、…ご、………」

オッレルス「……」

フィアンマ「たかがプリン一つが何だというんだ。抱かれてやるから忘れろ(ごめん、なさい)」

オッレルス「本音と建前が真逆だよ!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 20:03:36.76 ID:o1Kta5sAO<> + <> 学園モノ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 20:03:42.94 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「オッレルス先輩」

オッレルス「おはよう」

フィアンマ「おはようございます」にこっ

オッレルス「今日は機嫌が良いね」

フィアンマ「朝からオッレルス先輩に会えましたからね」こくり

オッレルス「…」なでなで

フィアンマ「? 何ですか、急に」にこ

オッレルス「いや、可愛いなと思って」

フィアンマ「先輩…」かあっ

オッレルス「今日の昼は」

フィアンマ「空いてます」

オッレルス「じゃあ、一緒に昼食を摂らないか?」

フィアンマ「! 楽しみにしてますね」にこにこ






オッレルス「」がばっ

オッレルス(フィアンマが見目に合った話し方を、…夢か)ほっ

フィアンマ(起き上がるなり何を安心しているんだ、コイツは)じー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 20:03:43.89 ID:o1Kta5sAO<> + <> 消失  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 20:04:13.19 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「……」きよろきょろ

オッレルス「何か探し物かい?」

フィアンマ「リボンタイが見当たらん」

オッレルス「何処かに落ちたんだろうか」うーん きょろ

フィアンマ「……」きょろきょろ

オッレルス「……」きょろ

フィアンマ「…別にあれは霊装ではないし、変えてしまっても構わないといえばそうなんだが…」

オッレルス「一応は大事な私物なんだろう? 諦めるのはもう少し探してからにしよう」

フィアンマ「そうだな」きょろきょろ

オッレルス「…」うーん

フィアンマ「…」がっさごっそ

オッレルス「…」きょろ

オッレルス「あ、これかな」っタイ

フィアンマ「それだ。すまんな」受け取り

フィアンマ「…」いそいそ

オッレルス「……」

フィアンマ「…これで良し」うん

オッレルス「誰かからの贈り物なのか?」

フィアンマ「いや、自分で購入したものだ」のびー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 20:04:14.11 ID:o1Kta5sAO<> + <> ヒーロー  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 20:04:50.20 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「お前はヒーロー向きだな」

オッレルス「唐突だな。向いていないよ」

フィアンマ「見知らぬ人間のために身体を張れるだろう」

オッレルス「それは、…まあ、カッとなるというか…やると決めたらそうだが」

フィアンマ「その辺りが向いていると思う理由だ」

オッレルス「いつも悪党と戦っている訳じゃないよ。弱者を守るために弱者を傷つけることもある俺が、ヒーローと名乗るにはおこがましい」

フィアンマ「そうか」

オッレルス「弱者のために強者と戦える人間。…幻想殺し、もとい上条当麻という少年位だろう、ヒーローとはっきり言えるのは」

フィアンマ「あれはあれで破壊者だと思うがね」

オッレルス「それはそうかもしれないが。…厳密には、良い悪いなんて誰にも決められないことだ」

フィアンマ「あくまで今現在の道徳観念に左右されるからな。魔女狩りはかつての正義だが、今では悪業、消し去りたい人類の悪行とされている」

オッレルス「典型的な例だな」

フィアンマ「……」

オッレルス「…君はヒーローに倒されたが、悪党だとは思わない。正義の対義語は悪じゃない」

フィアンマ「正義の対義はまた別の正義、だったか。庇うな」

オッレルス「庇うよ」

フィアンマ「……」

オッレルス「まったくの他人と恋人。庇うなら後者だろう?」

フィアンマ「……そうだな」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 20:04:51.14 ID:o1Kta5sAO<> + <> シャボン玉  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 20:05:19.79 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「……」ぷー

オッレルス「……」

フィアンマ「……」ちょんちょん

オッレルス「シャボン玉、か。久しぶりに見たな」

フィアンマ「俺様は初めてやった」ぷー

オッレルス「その割には上手だね」

フィアンマ「強く息を吹き込まなければ良いのだろう?」ちょんちょん

オッレルス「少しずつ息を入れていけば良い」

フィアンマ「ならば、そう難しいことでもあるまい」ぷー

オッレルス「…楽しい?」ほんわか

フィアンマ「それなりには、といったところか」ちょんちょん

オッレルス「駄菓子の分類になるが、食べることの出来るシャボン玉があるらしいよ」

フィアンマ「何味だ?」ぷくー ぱぁん

オッレルス「ブドウ味だったかな」「

フィアンマ「……、…甘そうだな」むー ちょんちょん

オッレルス「子供向けだからね」

フィアンマ「………」ぷくー
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 20:05:20.77 ID:o1Kta5sAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/28(日) 20:06:15.33 ID:N2gDujfO0<>
今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。


>>119様
今日はこっちだけ更新します… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 21:26:48.65 ID:o1Kta5sAO<> + <> 幻想苦痛  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 21:26:53.80 ID:N2gDujfO0<>
「が、ッ…ぐ…う…」

今にも舌を噛みそうな声を出して、フィアンマは時折目を覚ます。
悪夢を見たという訳ではなく。恐らく、幻肢痛と呼ばれるもの。
彼に残された左腕で右肩を押さえ、摩り、尚消えない痛みに彼は歯を食いしばる。

「…は、…ぁ……痛、…」

切断された時の強烈な痛みの再現なのか、縫合面が痛むのか。
痛い痛いと呟いて、俺を起こさないように、フィアンマは息を詰める。
目を開けて抱き寄せると、嫌そうな顔をされた。
彼は他人に弱みを見せる事を好まない。そういった甘えは好かない。

「ルス、…離れ、ろ…」
「…爪を立てる先が必要だろう。歯を食いしばるにしても、そこまで力を入れたら歯が欠ける」
「…いい。…余計なお世話、…ッッ」

幻想から生まれている激痛に歯を食いしばろうとする彼の口に、手を突っ込む。
痛みを堪えるために食いしばると、本当に歯が欠けかねないし、最悪折れる。
犬に深く噛まれたような痛みが手から伝わるが、引かない。
フィアンマが俺以上に痛い思いをしているとわかっていて、ここで手を引くことは出来ない。

「ッ、…」
「ぐ、……っ…ぁぐ…い、たい…」

死んだ方がマシだ、とぼやいて。
いつも傲岸な笑みを浮かべる表情は苦痛に染まり、瞳からはぼろぼろと涙が溢れている。
たとえ何を願っても、代わってあげることは出来ない。
俺と違って、奪われた記憶のある彼は、幻肢痛から逃げることは出来ない。
もう嫌だ、と呟くフィアンマが自ら死を選ばないよう無理やり引き止める俺は、如何程に残酷か。
わかっていて、でも、生きていて欲しくて、それはつまり俺の為なのだけれど。
殺してくれ、と言われても、殺さないと答える。出会った時からいつもそうだ。

「…治まったみたいだな」
「……、…迷惑をかけたな。寝直せ」
「いや、このまま君が寝るまで、起きて付き合うよ」





殺してあげられなくて、ごめん。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 21:26:54.93 ID:o1Kta5sAO<> + <> 桃  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 21:27:19.73 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「…けほ」だるーん

オッレルス「熱だな。結構熱も高いようだが」

フィアンマ「…身体が重い」

オッレルス「…まぁ、普通はそうだろう」よしよし

フィアンマ「…甘くて冷たいものが食べたい」

オッレルス「アイスが良い?」

フィアンマ「…桃がいい」

オッレルス「時期的に缶詰のものしかないが」

フィアンマ「それでいい…、けほっ」


オッレルス「ただいま」

フィアンマ「ん…」けほけほ

オッレルス「とりあえず、一口大に切ってから持ってきたけど…起き上がれそうか?」

フィアンマ「…」ふるふる

オッレルス「……あーん」

フィアンマ「ぁ、……」もぐ

オッレルス「……」なでなで

フィアンマ「……」もぐもぐ

オッレルス「風邪のように見えるが、病院には…」

フィアンマ「いや、…いい」ふるふる

オッレルス「わかった」あーん

フィアンマ「……」むぐむぐ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 21:27:20.66 ID:o1Kta5sAO<> + <> 蝉  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 21:27:42.08 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「蝉は短命らしいな」

オッレルス「長くて一ヶ月の命、だったか」

フィアンマ「儚いものだ」

オッレルス「幼虫の間は長く生きているとはいえ、寂しいな」

フィアンマ「そう思えば、あの喧しい鳴き声を我慢出来るというものだ」

オッレルス「生きる為のアピールだからな。彼らにとっては」

フィアンマ「…いや、やはり煩いことには変わりないな」

オッレルス「無表情でピンセット片手に外出るって何するつもりなんだ」

フィアンマ「…手足を一本ずつもいでやる」

オッレルス「やめてあげてくれ…」

フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「…お前で我慢する」もじ

オッレルス「!?」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 21:27:42.92 ID:o1Kta5sAO<> + <> 鯨  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 21:28:08.17 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「鯨は陸に上がって死ぬ時がある」

オッレルス「集団乗り上げ自殺か」

フィアンマ「鯨は聴覚のみが優れている。故に、超音波の帰ってこない砂浜は無いものとみなすそうだ」

オッレルス「論理的な考えだけで生きているということだな」

フィアンマ「生真面目なことだ」

オッレルス「…論理的に正しくないから認めない。突き進んで破滅する、か…」

フィアンマ「…人間に似ているな」

オッレルス「あってはいけないから排除する、というのは、あるな」

フィアンマ「道徳的にそぐわないから無かった事に、亡きものに…か

オッレルス「…君も、鯨の自殺だったのかな」

フィアンマ「…そうだな。…逆に、破滅出来て良かったのだろう」

オッレルス「……」さすさす

フィアンマ「…俺様は盲目の鯨だったんだ。ただ、それだけのことだよ」ふふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 21:28:09.38 ID:o1Kta5sAO<> + <> 槿  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/28(日) 21:28:35.52 ID:N2gDujfO0<>
フィアンマ「…ただいま」

オッレルス「お帰り。…花束?」

フィアンマ「…お前に渡そうと」っ花束

オッレルス「花は詳しく無いが…ありがとう」受け取り

フィアンマ「……」こく

オッレルス「…」うーん

フィアンマ「…」

オッレルス「ちなみに、何という花なんだ? このメインの花」

フィアンマ「槿という」

オッレルス「槿、か」ふむ

フィアンマ(…花言葉は『尊敬』『柔和』…、…何となく、お前を連想した)

オッレルス(花言葉でもあるんだろうか)

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「俺様の所有権は渡してやる。だから、お前は俺様のものだ」

オッレルス「……、…そう、だね」にへら <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/28(日) 21:28:36.73 ID:o1Kta5sAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/28(日) 21:29:24.44 ID:N2gDujfO0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/28(日) 21:34:56.19 ID:8XcmJtXx0<> 心理テスト

魔術師と魔法使いの違い <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/28(日) 21:36:21.90 ID:4W7odJSSO<> このハイクオリティを維持しつつのネタ尽きなし、そして捌き具合を見てるとこの>>1は化け物かと思うときがあるわ……

化身

羅針盤

彼方

曇天

群衆 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/28(日) 22:33:11.56 ID:MVmwfdo/0<> 可愛いなー

べたべた
粘土
キス
セーラー服 <>
◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/29(月) 02:01:30.47 ID:DfL16yWAO<> 今更ながら。


※注意※
テーマによってはエロ、グロ等様々な描写があります(TSなど特殊含む)。
あらかじめご了承ください。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/29(月) 07:43:24.53 ID:Nf6gPffI0<> ふたなり <> 粘土  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 20:19:41.34 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「…」ぺたぺた

オッレルス「…」

フィアンマ「…お前は俺様を何だと思っている」ぺたぺた

オッレルス「一言で言うのであれば、年下の恋人だと思っているよ」うん

フィアンマ「…にも拘わらず、『5歳からの情操教育粘土』を買ってくるとは何事だ」ぺたぺた こねこね

オッレルス「色が複数あったから、良いかなと」

フィアンマ「…」じろっ

オッレルス「いや、本当に」しれっ

オッレルス(子供はともかく、情操教育は足りていないとは思っているが)

フィアンマ「……」むすっ ぺたぺた

オッレルス「ところで、何を作っているんだ?」

オッレルス(不満気な顔をしている割には楽しそうにやっているし)

フィアンマ「人骨だが?」

オッレルス「」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 20:19:42.23 ID:DfL16yWAO<> + <> セーラー服  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 20:20:11.82 ID:6Vef4XYx0<>
オッレルス「君の服の襟部分はセーラー服に似ているな」

フィアンマ「首回りは何も無い方がすっきりしていて生き易い」こく

オッレルス「そういえば、マフラーが嫌いだったか」

フィアンマ「ネックレスは許容範囲だが、…それにしても好かん」

オッレルス「感覚的には、気持ち悪いのか?」

フィアンマ「邪魔臭い、といったところか」

オッレルス「なるほど」

フィアンマ「……とある国のとある曲の歌詞通り。脱がすなよ」

オッレルス「保証は出来ないな」しれっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 20:20:12.92 ID:DfL16yWAO<> + <> ふたなり  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 20:20:38.02 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「両性具有というものがある」

オッレルス「両方の性器を持ち合わせている状態、という定義だったかな。その場所場所によっては神聖視される」

フィアンマ「天使についても、無性か、そうでなければ両性具有であるという説が濃厚だ。『神の力』を除くがね」

オッレルス「……勝手に天使扱いされる方は堪ったものじゃないな」

フィアンマ「まぁ、嫌だろうな。…ところで、俺様がその両性具有にあたる人間だったら、どうする?」

オッレルス「妊娠の可能性があるのなら嬉しいし、それ以外は何も変化無いな」

フィアンマ「そうか」ふむ

オッレルス「…積極的にそうなって欲しい訳ではないよ」

フィアンマ「あぁ」うーん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 20:20:39.40 ID:DfL16yWAO<> + <> キス  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 20:21:11.35 ID:6Vef4XYx0<>
オッレルス「そういえば、君のファーストキスはいつだったんだ?」

フィアンマ「つい最近だが」

オッレルス「…、付き合った女性は居たんだろう?」

フィアンマ「居たが、所謂"完全に清い交際"だった。俺様が聖職者だった事が主な理由だろう」

オッレルス「……何か、ごめん」

フィアンマ「んー? 何についての謝罪かわかりかねるな」

オッレルス「初めて位、女性としたかっただろう?」

フィアンマ「……責任を取って性転換手術を受けてこい、とでも言ってもらいたいのか?」

オッレルス「いや、それは…」

フィアンマ「……俺様は、むしろお前で良かったと思っているよ。お前は重く捉えているのかもしれんが、…どうせ世俗に穢されるのであれば、好いた相手が良い」

オッレルス「……、…キスしても、いいかな」

フィアンマ「……格好のつく男は、質問せずに抱き寄せて口付けるものだ、……ん」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 20:21:12.31 ID:DfL16yWAO<> + <> べたべた  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 20:21:46.62 ID:6Vef4XYx0<>
オッレルス「……」しゃかしゃか

フィアンマ「…」じー

オッレルス「…食べたいなら手伝ってくれないか」ふぅ

フィアンマ「ケーキのタネはべたつく。断る」

オッレルス「…まぁ、いいか」しゃかしゃか

フィアンマ「…」じー

オッレルス「…調理風景が物珍しいのか?」しゃかしゃか

フィアンマ「いや、ケーキを作る過程を初めて見たというだけだ」じー

オッレルス「基本的には菓子全般、混ぜて焼くだけだよ」

フィアンマ「その簡単な行動に失敗する人間も多く居るがね」じー

オッレルス「難しいものじゃないんだが…あ、少しやるかい?」もったりもったり

フィアンマ「『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』……という訳で、俺様は今しばらく眺めるに留まるよ」うずうず


オッレルス(、…と言う割に、猫じゃらしを発見した猫のような目をしているが…)ほんわか <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 20:21:47.47 ID:DfL16yWAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/29(月) 20:22:17.74 ID:6Vef4XYx0<>
今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/10/29(月) 20:26:58.36 ID:gBqMAm2D0<> セルフフェラ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/29(月) 20:29:03.39 ID:49iEWhQSO<> 乙。

仮面

暗黒

魔王

カルマ

夕暮れ <> 化身 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:03:07.83 ID:6Vef4XYx0<>
オッレルス「俺は時々思うんだ」

フィアンマ「何を」

オッレルス「君は天使の化身なんじゃないかと」

フィアンマ「……『神の如き者』の話か?」

オッレルス「いや、ほめ言葉としての天使だよ」うん

フィアンマ「……そういった意味合いで俺様が天使の化身なら、お前は慈愛の化身というべきだな」

オッレルス「…慈愛?」きょと

フィアンマ「……」ふいっ

オッレルス「……」でれでれ

フィアンマ「……」もふり <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:03:09.26 ID:DfL16yWAO<> + <> 羅針盤  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:03:30.64 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「……道に、迷ったな」

オッレルス「…そうだね」うーん

フィアンマ「……コンパスならあるが」

オッレルス「とりあえず方角がわかれば…」

フィアンマ「……」っ羅針盤

オッレルス「…これ、狂ってないか?」

フィアンマ「………」

オッレルス「………」

フィアンマ「……何とかしろ」

オッレルス「…何とか、…」うーん

フィアンマ「……」じー

オッレルス「……移動してから考えよう」うん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:03:31.42 ID:DfL16yWAO<> + <> 羅針盤  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:05:00.55 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「…」ひょいっ

オッレルス「…?! 何で姫抱き、というかすごく目立っているんだが、」あせあせ

フィアンマ「歩くのに疲れたんだよ直線移動の方が早い」

オッレルス「それにしてももやついた『聖なる右』と細腕じゃ悪目立ち、」

フィアンマ「じっとしていろ」とん


オッレルス「う…」

フィアンマ「…酔ったのか?」

オッレルス「あんまり、慣れないから、な…こういう、移動は…うう…」くらくら

フィアンマ「…キスされるか本気を出すかどちらかにしろ」

オッレルス「後者にするよ」うん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:05:03.37 ID:DfL16yWAO<> + <> 彼方  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:05:28.80 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「…目が疲れた」

オッレルス「遠い、自然の風景を眺めたらいい」

フィアンマ「……どこだ」うーん

オッレルス「この窓から、彼方の方かな」

フィアンマ「……」じー

オッレルス「…」

フィアンマ「……」じー

オッレルス「…」

フィアンマ「……あまり癒やされん」ちらっ

オッレルス「と、言われても…」うーん

フィアンマ「…お前を見ている方が癒される」うん

オッレルス「…俺に癒し効果は無いよ。女の子じゃないから」

フィアンマ「あるとも。こう、……」

オッレルス「?」

フィアンマ「……牛、のような」えへ

オッレルス「」がーん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:05:30.10 ID:DfL16yWAO<> + <> 曇天  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:05:54.19 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「……暗いな」

オッレルス「曇り空だからじゃないか?」

フィアンマ「憂鬱だ」しゅん

オッレルス「天気に気分を左右されるタイプだったっけ、君」なでなで

フィアンマ「……」こくん

オッレルス「…」なでなで

フィアンマ「…退屈だな。幸せな事だ」

オッレルス「…日常生活が一番だ」こく

フィアンマ「晴天、曇天、雨天…毎日、平凡で、退屈であれば良い」ぼんやり

オッレルス「…そうだね」なでなで

フィアンマ「…」もふもふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:05:55.43 ID:DfL16yWAO<> + <> 群衆  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:06:20.49 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「……集団心理というものがあるな」

オッレルス「群集心理、か」

フィアンマ「過去、よく利用していたが…今はそれに追い詰められる。本当の天罰とやらか」

オッレルス「君に戦争責任全てをなすりつけた人間と、それに扇動されるまま、君を完全な悪として見る人間の事かな」

フィアンマ「……自業自得だが」ふふ

オッレルス「……」よしよし

フィアンマ「……」

オッレルス「…君がかつて語った通り、戦争には様々な原因がある。引き金を引いたのが君だったというだけだ」

フィアンマ「…はは、慰めなど要らんよ」ふふ

オッレルス「……」ぎゅう

フィアンマ「……」ぎゅー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:06:21.85 ID:DfL16yWAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/29(月) 22:06:51.32 ID:6Vef4XYx0<>
今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:51:24.75 ID:DfL16yWAO<> + <> 心理テスト  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:51:27.09 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「心理テストをしよう」

オッレルス「心理テスト、…というと、病院でよくやる、精神異常度を確かめるアレかな?」

フィアンマ「いや、もっと日常的なものだよ。簡易占いだ」

オッレルス「君が編み出したものか?」

フィアンマ「得意なのは天空を用いた占星術であって、心理テストは編み出せん。本から拾ってきた内容だ」

オッレルス「調度退屈していたところだ、構わないよ」

フィアンマ「第一問。学生生活においてのテストでお前は好成績を残さなくてはならんが、自信が無い。次の四つの中から選べ。1.教官に袖の下を送る 2.カンニングする 3.天才の答案とすりかえる 4.出来る限り勉強する」

オッレルス「4かな。他はバレると不味い」

フィアンマ「第二問。大金のぎっしり詰まった財布を拾った。次の四つの中から選べ。1.即座に交番に届ける 2.中身を確認して迷いながらも交番に届ける 3.友達に相談する 4.即座にいただく」

オッレルス「4は酷い選択肢だな…うーん。2かな。身分証明書が入っていれば直接届けても問題無いから」

フィアンマ「第三問。夕飯のメニューに好きなおかずと嫌いなおかずがある。次の四つの中から選べ。1.もちろん両方残さず食べる 2.好きなおかずだけ食べて嫌いなのは残す 3.嫌いなおかずは弟の皿に移動 4.こんなの食えるか!とちゃぶ台をひっくり返す …ああ、3はそうだな、さり気なく捨てるとか、その辺りに置き換えて良い」

オッレルス「大人だからね…1だよ」

フィアンマ「第四問。親友と同じ人を好きになった。次の四つの中から選べ。1.親友に譲る 2.宣戦布告して堂々と戦う 3.うまくたちまわって先に勝つ 4.親友と恋人を共有して三角関係を楽しむ」

オッレルス「親友、…とりあえず、仮定をシルビアに置くとしたら……1」

フィアンマ「俺様を譲るのか?」

オッレルス「シルビアは女性だ。…そして、君は男性だろう」

フィアンマ「……第五問。周囲がお前の友人の悪口を言っている。次の四つから選べ。1.友達を庇う発言をする 2.見て見ぬフリをする 3.一緒に混じって悪口を言う 4.中立のフリをしてみんなの噂だけ聞く」

オッレルス「…恐らく、2だろうな」

フィアンマ「第六問。どうしても負けたくないライバルがいる。次の四つから選べ。1.正攻法で正面から勝負 2.相手の弱点を徹底的に調べる 3.他の人に勝負させる 4.暗殺する」

オッレルス「2、かな」

フィアンマ「第七問。 母親と恋人と自分。一人しか助からないとすれば誰を助ける? 1.母を助ける 2.恋人を助ける 3.自分が助かる 4.全員で諦める」

オッレルス「難しい質問だ…とはいっても、俺の母親は随分と前に死去してしまっているから、2一択かな」

フィアンマ「俺様だけ生かすのか」

オッレルス「君には死んで欲しくないからね。エゴだよ、俺の」

フィアンマ「…第八問。 お前の恋人が浮気をしているようだ。次の四つの中から選べ。1.真実を問いただす 2.携帯やメールをチェックして証拠を握る 3.張り倒す 4.自分も浮気する」

オッレルス「しているようだ、に過ぎないから…1」

フィアンマ「第九問。『腹黒』という言葉から連想するものは? 次の三つの中から選べ。1.良くないイメージ 2.ブラックな人 3.俺のこと?」

オッレルス「腹黒、か…1」

フィアンマ「最後の質問だ。お前は自分が腹黒いと思うか? 次の四つの中から選べ。1.思わない 2.誰の心にも黒さはあるのかも知れない 3.思う 4.そう思わないけど、そう言われる」

オッレルス「2、といったところかな。ところで、何をテストしていたんだ?」

フィアンマ「秘密だ」

フィアンマ(魂の黒さが3%、心の黒さ7%、ルックスの黒さ4%、輝く白さ100%…真っ白だな)

オッレルス(…黒いんだろうか、俺は…)うーん しゅん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:52:30.62 ID:DfL16yWAO<> + <> 魔法か魔術か  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:52:33.83 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「魔術師と魔法使いの違いは何だと思う?」

オッレルス「魔術師はマジシャン、魔法使いはウィッチだったように思うが」

フィアンマ「ウィッチは魔女のことをも意味するな」

オッレルス「となると、人畜に被害をもたらすかどうか、じゃないかな」

フィアンマ「なるほど」

オッレルス「…魔術師のほとんどは人に危害を加えてるから、難しいな」

フィアンマ「ほとんどイコールのようなものか」

オッレルス「そうだね。…悪しき魔術師は魔女、或いは魔法使いと呼ばれるんじゃないか?」

フィアンマ「善悪、か。その魔術師の信念が道徳的にどうか、ということか」

オッレルス「正確には、その信念に基づいて悪行をしたかどうか、だな」

           ウィッチ
フィアンマ「……俺様は魔女か」

オッレルス「昔はともかく、今はそうでもないんじゃないか?」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「少なくとも、街中の子供の飢えを凌ぐ為に石をパンに変えてあげた君の姿は、魔女には思えなかったよ」

フィアンマ「…あの程度では施しにも、罪滅ぼしにも入らんよ」

オッレルス「自分に厳しいな」

フィアンマ「お前が甘過ぎるからだ。バランスを取る必要があるだろう」つーん

オッレルス「…それは、…否定しないけど」ふふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:52:35.32 ID:DfL16yWAO<> + <> 仮面  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:53:09.70 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「人は多かれ少なかれ、他人に対して仮面を付けて生きているそうだ」

オッレルス「理性で律しているから、そうなるだろう」

フィアンマ「…お前の素はどこにあるんだ?」

オッレルス「…君に対しては比較的素で接しているつもりなんだが…」

フィアンマ「……」じー

オッレルス「…いや、本当に」

フィアンマ「……」

オッレルス「…何でちょっと不満げなのかわからないんだけどな…?」よしよし

フィアンマ「…俺様はペットか」

オッレルス「何をどうしてその結論になったんだ」

フィアンマ「人は他人相手には仮面を付ける。…付けていないということは、人間扱いでないということだ」

オッレルス「…論理を組み立てる時に少し感情論を入れてくれ」はー

フィアンマ「……」むむ

オッレルス「…好きだから、素を見せるようにしてるよ。多少、格好つけたいとは思っても」

フィアンマ「……」

オッレルス「…だから、君も素をなるべく見せてくれると嬉しい」

フィアンマ「…俺様はいつでも素直だよ」

オッレルス「素直過ぎる時もあるからな」

フィアンマ「……」ごんっ

オッレルス「痛っ、ず、頭突きは…」くらくら

フィアンマ「…素とはこういうことか」くらくら

オッレルス「別に子供っぽく振舞ってくれとは…まぁいいか…うう…」くらくら <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:53:10.71 ID:DfL16yWAO<> + <> セルフフェラ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:53:44.25 ID:6Vef4XYx0<>
フィアンマ「セルフフェラとは何だ」

オッレルス「ぶっ」

フィアンマ「何だ、汚いな」

オッレルス「真昼間からそんな事口走る方が汚いと思うよ」げほげほ

フィアンマ「…ん? 下ネタ用語なのか?」

オッレルス「そうだよ」

フィアンマ「…で、具体的にどういったものなんだ」

オッレルス「簡単に説明すると、自分のモノを自分で舐める事かな」

フィアンマ「…不可能じゃないか?」

オッレルス「身体が柔らかければ、加えてサイズによっては、稀に出来る人間も居るみたいだよ」

フィアンマ「ほう」

オッレルス「…その期待の眼差しをやめてくれ。絶対にしないからな」

フィアンマ「昼間だからか?」

オッレルス「夜でやらないよ!」

フィアンマ「…他人のはするんじゃないか」

オッレルス「…君のと自分のじゃ、やっぱり違うと思うよ」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「…もしかして遠まわしに誘って、」

フィアンマ「違う」きっぱり

オッレルス「もう少しオブラートかクッションが欲しかったな…」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:53:45.31 ID:DfL16yWAO<> + <> 角砂糖  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/10/29(月) 22:54:12.40 ID:6Vef4XYx0<>
オッレルス「もう三時か」

フィアンマ「間食だ」

オッレルス「今日は何にしようか…ああ、砂糖が切れたから新しい角砂糖を買ってきたんだ」

フィアンマ「上等なものか?」

オッレルス「口にするものはなるべく良いものが好ましいからね」こく

フィアンマ「…」そわ

オッレルス「?」

フィアンマ「…角砂糖を食したいのだが」

オッレルス「それは構わないが…とりあえず、コーヒーを淹れてからにしよう」



オッレルス「ただいま」

フィアンマ「あぁ」

オッレルス「……」ずずー

フィアンマ「……」ずずっ すっ

オッレルス「……」

フィアンマ「……」ぼりぼり

オッレルス「……」

フィアンマ「……」すっ もぐもぐ

オッレルス「…甘くないか?」

フィアンマ「砂糖だぞ? 甘いに決まっているだろう。それにしても良い砂糖だな」もぐもぐ

オッレルス(確かに値段が高めの角砂糖で、美味しいことにはそうなんだろうけど…)うーん

フィアンマ「……」ぼりぼり ずず−

オッレルス「……」ずずー

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「…もう少し食べても良いか」

オッレルス「放っておくと空っぽになるからダメ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/10/29(月) 22:54:13.27 ID:DfL16yWAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/10/29(月) 22:54:44.75 ID:6Vef4XYx0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/30(火) 02:10:47.15 ID:8lk9lOHp0<> 乙

体温

いちゃいちゃ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/10/30(火) 11:45:14.58 ID:CdYh+MkSO<> 乙。早く治りますように





カバー

香り

呪縛 <> 体温 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/01(木) 20:04:44.67 ID:XxVJoe8o0<>
オッレルス「君は平温が低いな」むぎゅう

フィアンマ「……脂肪がほとんど付いていないからじゃないか?」だるーん

オッレルス「筋肉質という訳でもないしな。だからか」ぎゅう

フィアンマ「…お前は体温が高めだな…」うつらうつら

オッレルス「意識してなかった。…高いのか?」うーん

フィアンマ「ん…、…眠くなる」うとうと

オッレルス(…子供体温? いや、この年齢でそれはないだろう)

フィアンマ「…うし…」ぼそ

オッレルス「……そのネタ、気に入っているのか?」

フィアンマ「あぁ」ぬくぬく

オッレルス「…」ぎゅうう

フィアンマ「……」いたたた <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/01(木) 20:04:49.45 ID:53J3ha9AO<> + <> いちゃいちゃ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/01(木) 20:05:12.20 ID:XxVJoe8o0<>
別に羨ましいだとか、奪ってやろうだとか、そんな風に思ったことは一度も無いけど。
お互いがお互いの存在を傍に置くだけで幸せだと思える関係は、良いものだと思う。
オッレルスは昔から、他人に優しく、敵と自分にはどこまでも冷たかった。
冷たいというよりも、そっけないというべきか。
自分の失敗はどこまでも責め、泣いて、それでいてあまり助けを求めようとはしない。
誰かが泣いていれば自然と手を差し出そうとするくせに、自分には必要としない。
否、必要としていたのかもしれない。ただ、私はそれを埋めようとしなかった。
何もかもにあっさりとしている風を装いながらも人一倍執着心のあるオッレルスを自分に執着させていいものか、と迷ったから。
嫌というよりも、そんな状況に恐怖して、手を引いた。伸ばさないでいた。
そんなことなど何も知らないフィアンマは、泣いているアイツに手を差し伸べた。
誰かに愛されたいという欲求を強く強く持っていたフィアンマにとって、オッレルスは最良の恋愛相手だったのかもしれない。
フィアンマはフィアンマで執着心の強い男だから、調度良かったんだろう。
何をしても崩せない程に、二人は強く結びついている。それで幸せなら、それが一番なんだ。
性別は決して些細な問題じゃないけど、二人にとって些細な問題なら、それが真実になる。

どちらかが泣いている時、どちらかが守り支えて。
どちらかが嬉しい時、どちらかも嬉しそうに笑い合える。

愛で世界は出来ているという話だが、本当にそうなのかもしれない、と。
二人の様子を見ていて、思う時が、ある。

「…仲睦まじいのは良いけど、いつまでもいちゃついてないで買い物行ってきて」
「そんなにいちゃついてはいないはずだったんだけど…ごめんね、シルビア」
「買い物か。内容は」
「メモにまとめた。はいコレ」


時々、少しだけ寂しい気分には、なるけど。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/01(木) 20:05:13.26 ID:53J3ha9AO<> + <> 顔  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/01(木) 20:05:38.82 ID:XxVJoe8o0<>
オッレルス「そういえば、君はどういった顔立ちが好きなんだ?」

フィアンマ「顔立ち限定の話か」

オッレルス「ああ、人格的な問題は加味せずに」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「…」じー

フィアンマ「……俺様の顔立ちが中性的だからな。相手方は、男性的、或いは女性的な方が好みだ」

オッレルス「性別的印象が強いって事かな」

フィアンマ「そうだな。女であれば女らしい、男であれば男らしい……いや、髭はさほど好かんが」

オッレルス「…なるほど」うーん

フィアンマ「…あくまでも見目に限った話だ。お前の容姿に不服、不足を感じた事は無い。…お前はどのような顔立ち…容姿が好みなんだ?」

オッレルス「そうだな…男女問わず、美形が好きかもしれない」

フィアンマ「…所謂『面食い』か」

オッレルス「そこまで、じゃないが…その傾向はあるかな。とはいえ、性格が合わなければ何にせよ苦手なんだが」

フィアンマ「で、俺様は見目内面共に、そのお眼鏡に適った訳か」ふふん

オッレルス「そうなるね。…という事は、君、俺の性格がすごく好きなのか」

フィアンマ「容姿も、女性的では無いだろう。不足は無いと言ったはずだ。無精髭のあるお前の顔は男臭さが顕著で目も当てられん」

オッレルス「2つの意味に解釈出来る発言だったが、好意的に受け取っておくよ」うん

フィアンマ「…お前の不完全さと、優しさと、少々馬鹿なところが好きだ」

オッレルス「……、」むぐ

フィアンマ「……」にやにや <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/01(木) 20:05:39.69 ID:53J3ha9AO<> + <> 鬱  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/01(木) 20:06:07.99 ID:XxVJoe8o0<>
フィアンマは、病的とまではいかずとも、躁鬱のケがある。
普段は躁気味で、基本的に本気では落ち込まない。
あまり反省や自戒に駆られる事も無い。
元気でない日の方が珍しく、大概は元気いっぱいだ。
ただ、時折ふとしたきっかけで落ち込むと、なかなか元気を出せない。
落ち込み、自分を責め、自分の価値を下げ、寡黙になる。
泣いていれば良い方で、無表情のまま沈黙しているほうが非常に不味い。
そして、今まさにその状況にあたっている訳で。

「…フラーメ?」
「……、」
「……フラーメ」
「…、…」

ちら、とこちらを向いて、フィアンマは再び床へ視線を落とした。
色々と考え込み、落ち込んでいるらしいが、原因は掴めない。
本当にちょっとした、ごくわずかなきっかけで落ち込むだけなのだ。

「フラーメ」
「…。…何だ、ウル」
「おいで」

腕を広げて招くと、抵抗無く素直に近寄ってくる。
道に迷った猫みたいだ、と思いながら、抱きしめて背中を撫でる。
自己否定しか行えない人間が自己肯定を出来るように戻れる為には、まず他者から肯定される必要性がある。
子供を育てるかのように安易に褒めて、頭を撫でて囁く。

「…あの時、死んでしまえば…」
「…君が死んだら、俺も死にたくなる。だから、君は価値がある」
「…お前一人分の価値が、あると…?」
「あるよ。断言する」

だから、落ち込まなくていいよ、と、そう優しく声をかけて、宥める。
もし仮にこの言動達で彼が堕落してしまったのなら、それはそれで仕方のないことだから。

誰かを愛するということは、世界を敵に回してでも、愛する人を庇い続ける覚悟があるということだ。

「君が誰に憎まれようと、疎まれようと、俺は、君を愛してるから。自信を持っていい」
「………」

小さく笑って、俺の肩に頭をもたれ。
泣きそうな声で笑う彼に、安堵の念を感じる。
どんな感情であれ、出力していた方が、人間らしくて安心する。
どんなに落ち込んでいても、俺の言葉で立ち直ってくれるのなら、俺は声を枯らしてしまっても、いい。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/01(木) 20:06:10.15 ID:53J3ha9AO<> + <> 魔王  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/01(木) 20:06:41.47 ID:XxVJoe8o0<> <所謂メタ発言注意>




















フィアンマ「お前からは魔王のようなオーラがする」

オッレルス「所謂ラスボス臭というやつかな」

フィアンマ「そうだな。仲間に紛れておきながら、おもむろに『まぁ、君の行動は見ていて愉快だったよ。ただ、少々想定外が過ぎたかな』とか言っ

て敵であることを表明しそうだ」

オッレルス「本物のラスボスである君がそれを言うのか…」

フィアンマ「はは。今は俺様よりも上位の魔術師が沢山居るらしいが、な…」ずーん

オッレルス「…インフレが激しいからな。でも、22巻の君は格好良かったと思うよ」

フィアンマ「噛ませと言われる時があるのだが」

オッレルス「人間らしく焦ったからじゃないか?」

フィアンマ「……」

オッレルス「…いや、あの、アレイスターと戦った時の君は、なかなか凛々しかったよ」

フィアンマ「…18巻で出したチートオーラが無駄になった」

オッレルス「安心してくれ、俺も新約5で出したオーラはすぐさま無駄になったよ」ふふ

フィアンマ「…、」なでなで

オッレルス「慰めないでくれ…」

フィアンマ「…俺様よりは出番があるじゃないか」

オッレルス「君もきっとあるよ」

フィアンマ「……」じと

オッレルス「…あるよ」にこ

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「その幻想をぶち」

オッレルス「しーっ!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/01(木) 20:06:42.51 ID:53J3ha9AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/11/01(木) 20:08:07.93 ID:XxVJoe8o0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。




《お知らせ》
11/11〜11/22の間携帯が使えない影響で、セルフ支援・携帯からの連続投稿が出来ません。
なので、その間こちらのスレはお休みになります。ご了承ください。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/01(木) 20:14:00.97 ID:XfrNSBhSO<> 乙把握 <> 香り 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/04(日) 00:10:25.99 ID:LwfnMzVe0<>
フィアンマ「…甘い香りがする」すんすん

オッレルス「香水だろうか」

フィアンマ「…香水?」

オッレルス「街で偶々配っていたんだ。一回分の試供品だな」

フィアンマ「そうか」すんすん

オッレルス「…好みの匂いなのか?」

フィアンマ「…嫌いではないな」すんすん

オッレルス「フルーツベースだったかな…」

フィアンマ「ん、…フルーツケーキの匂いがする」

オッレルス「……」

フィアンマ「……」じー

オッレルス「…食べないで、くれよ?」

フィアンマ「食わんよ。お前は肉が不味そうだ」

オッレルス「……」

フィアンマ「骨からダシを取るのであればまだしも」

オッレルス「」がたぶる

フィアンマ「冗談だよ。そう怯えるな」

オッレルス「…本当に?」

フィアンマ「……、…」にこ

オッレルス「」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/04(日) 00:10:27.01 ID:6qwuHLEAO<> + <> 要  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/04(日) 00:10:50.27 ID:LwfnMzVe0<>
フィアンマ「必要なものしか手元には置きたくない」

オッレルス「君は潔癖気味なところがあるな」

フィアンマ「余計なものなど必要無いだけだ。本当に良いものを見失う」

オッレルス「…ストイックな考え方だ」

フィアンマ「…お前のように沢山を抱える許容量など無いのでな」

オッレルス「世界を救おうとした男が言うことじゃないと思うよ」

フィアンマ「…あれはまた別物だろう」

オッレルス「…失敗した辺り、確かに許容量は無かったのかもしれないな」

フィアンマ「…。…俺様は、必要な人間があればいい」

オッレルス「……」

フィアンマ「…お前が居れば良い」

オッレルス「…、」

フィアンマ「…それ以外に望む必要は無い」

オッレルス「…俺には、真似出来ないな」

フィアンマ「構わんさ。俺様はやりたいようにやる。不快であればお前に文句を言うだけだ」つーん <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/04(日) 00:10:53.89 ID:6qwuHLEAO<> + <> 夕暮れ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/04(日) 00:11:23.84 ID:LwfnMzVe0<>
フィアンマ「……」じー

オッレルス「……」

フィアンマ「…夕焼けを眺めていると、少々寂しくなるな」ふぅ

オッレルス「子どもならもう帰る時間でもあるしな」ふむ

フィアンマ「そうだな…教会の鐘に急かされて帰った記憶が…あまり無いが」

オッレルス「活動的じゃなかったんだな」

フィアンマ「勉強の方が運動より楽しいだろう」

オッレルス「それは…どちらとも言えないが」うーん

フィアンマ「…綺麗な赤だな」

オッレルス「自然の赤だから、だろうか」

フィアンマ「…自然の赤はみな美しい訳でもないだろう」

オッレルス「そうかな。少なくとも、染めた誰かのものよりも、俺は君の髪の方が美しいと感じるよ」

フィアンマ「それは惚れた欲目というやつじゃないか? 所謂、あばたがえくぼというヤツだ」

オッレルス「そんな事無いよ」

フィアンマ「どうかな。…赤毛は虐げられはしても、好かれることは無い」

オッレルス「…君が子供の頃の話だろう?」

フィアンマ「……」ふいっ

オッレルス「…綺麗だよ」

フィアンマ「…、…ん」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/04(日) 00:11:24.80 ID:6qwuHLEAO<> + <> 蜂  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/04(日) 00:12:01.93 ID:LwfnMzVe0<>
フィアンマ「…」さっ

オッレルス「? どうしたんだ、隠れたりして」

フィアンマ「…」つい

オッレルス「?」ちら


スズメバチ<ブゥウウン


オッレルス「………」

フィアンマ「……」ひしっ

オッレルス「…その、俺を盾にするのをやめてくれないか。俺だって怖いんだ」

フィアンマ「お前は俺様よりも強いのだろう。格好良く守ってくれ。身の安全を保障すると言ったじゃないか」

オッレルス「それはあくまでも魔術師相手だとか、そういう…」


スズメバチ<ブゥウウウウウウン


オッレルス「…、逃げよう。まだ死にたくない」

フィアンマ「……」ひしっ

オッレルス「ほら、日本の諺でも三十六計逃げるに如かず、とか言うし、ね…」よいしょ

フィアンマ「音が好かん…」ぎゅうう

オッレルス「ましてやスズメじゃ恐怖感が…」だっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/04(日) 00:12:02.89 ID:6qwuHLEAO<> + <> 呪縛  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/04(日) 00:13:00.70 ID:LwfnMzVe0<>
オッレルス「もし」

フィアンマ「ん?」

オッレルス「もし、俺と別れる事になったら、どうする」

フィアンマ「…別れる?」

オッレルス「たとえば、俺が他の人間の方を好きになって、そちらへ誠意を示すから、君とは別れたい、とか」

フィアンマ「そういう別れか」

オッレルス「どちらが死ぬ、とか、そういう不可抗力じゃ無い方で」

フィアンマ「……呪ってやる」にっこり

オッレルス「」

オッレルス「…呪いか」

フィアンマ「毎晩悪夢で魘されるように呪ってやる」

オッレルス「…他には」

フィアンマ「その俺様よりも良いと選んだ相手に不幸が訪れるよう祈ってやる」

オッレルス「、…他には」

フィアンマ「…また、こちらへ戻るよう、海の歌姫の術式でも用いて手筈する」

オッレルス「…それから?」

フィアンマ「……それだけだ」

オッレルス「その、君よりも好きになった相手を喪った悲しみで俺が自殺するかもしれないよ」

フィアンマ「その時はその時だろう」

オッレルス「……」

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「…あまり、…意地の悪い質問を重ねるな、……っ」

オッレルス「…ごめん。ごめんね、フィアンマ…そもそも、君以外を好きになるつもりはないよ…」ぎゅう

フィアンマ「…ふざけやがって、…ひくっ…」ぼろぼろ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/04(日) 00:13:01.85 ID:6qwuHLEAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/11/04(日) 00:13:34.42 ID:LwfnMzVe0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/04(日) 01:24:01.55 ID:Pgh1vjzSO<> 乙。

図案化

茶菓子

癒着

マッチ

後悔 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/05(月) 12:29:02.30 ID:J1LhimCU0<> 乙

髪型
動物
抱き締める <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/05(月) 20:40:04.55 ID:OM7LL/XSO<> 怪盗

リベラル

メディアミックス

ホメオータシスとトランジスタス

神浄討魔「キチデレなフィアンマを安価で愛でる」フィアンマ「俺様は正常だよ」 <> リベラル 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/05(月) 22:15:33.69 ID:3KjaAU7+0<>
オッレルス「真面目な話をしよう」

フィアンマ「ほう」

オッレルス「リベラルについて、どう思う?」


〜リベラルとは〜
政治的に穏健な革新をめざす立場をとるさま。
本来は個人の自由を重んじる思想全般の意。
主に1980年代のアメリカ、レーガン政権以降は、保守主義の立場から、逆に個人の財産権などを軽視して福祉を過度に重視する考えとして、革新派を批判的にいう場合が多い。
自由主義的。


フィアンマ「賛成ではあるが。穏健派、良いじゃないか?」

オッレルス「君は個人の財産にはこだわらないのか」

フィアンマ「基本的に俺様の財産は俺様の為に使うが、福祉が満たされるのであればそれはそれで良い使い道だろう。強者の財産は弱者に恩恵を与えるべきだ」

オッレルス「十字教徒だからかな」

フィアンマ「だろうな。…お前は反対派なのか?」

オッレルス「あまり革新ばかりしていても困るからな。ある程度は保守的で居た方が良い。強者の意見だとはわかっているのだが」

フィアンマ「まあ、個人の自由ばかりを優先しても社会秩序が混乱するからな」

オッレルス「全てが良いとも、全てが悪いとも言い切れない、か…」

フィアンマ「思想など、そんなものだ」ふー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/05(月) 22:15:35.05 ID:+ODCBPLAO<> + <> 茶菓子  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/05(月) 22:16:10.07 ID:3KjaAU7+0<>
オッレルス「そういえば、君が一番好きなお菓子は何なんだ?」

フィアンマ「茶菓子か? それとも、カテゴリーを限定してのものか?」

オッレルス「茶菓子で」

フィアンマ「…紅茶と仮定するなら、…クッキーだな」

オッレルス「どんなクッキーが一番好きなんだ?」

フィアンマ「…ストレートであればバタークッキー、レモンティーであればパールシュガー入りのクッキー、ミルクティーであればチョコチップクッ

キーだ」

オッレルス「飲み物にきっちり合わせるのか…」

フィアンマ「…何だ、その微妙に残念そうな顔は」

オッレルス「いや、此処にパールシュガー入りのクッキーはあるのだが、レモンは無いから、嫌かなと」

フィアンマ「何の問題も無いな。食べる」

オッレルス「…こだわりを捨てて良いのか?」きょと

フィアンマ「些細な事だ」きらきら

オッレルス「…クッキー食べよう。テーブルを片付けてくる」

フィアンマ「ああ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/05(月) 22:16:10.95 ID:+ODCBPLAO<> + <> 暗黒  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/05(月) 22:16:38.60 ID:3KjaAU7+0<> 《ややメタネタ注意》





フィアンマ「闇堕ちというカテゴリーがあるそうだ」

オッレルス「暗黒面というやつだろうか」

フィアンマ「…少し違うが、大体合っているな」

オッレルス「主にどんな用語なんだ?」

フィアンマ「わからん。ふと耳にしただけだ。強姦や誘惑を受けた結果、悪役へ転向することだそうだ」

オッレルス「なるほど」

フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「…お前はすぐ闇堕ちしそうだな」

オッレルス「元から正義の味方じゃないよ」

フィアンマ「…、…待て、お前が闇堕ちすると俺様とキャラが被る」

オッレルス「いや、俺と君は似てないから」

フィアンマ「穏やかそうな美青年。ほぼノーモーションのチート能力、世界中から追われている…充分似ているじゃないか」

オッレルス「俺を褒めてるのか自画自賛しているのかどっちなんだ」

フィアンマ「両方だよ」どや

オッレルス「……」

フィアンマ「…という訳で、俺様に強姦されるつもりは」

オッレルス「無いよ。何が『という訳で』なのかさっぱりわからない上に君相手じゃ強姦にならない。…どれだけ俺を堕としたいんだ」

フィアンマ「…。…こう、…下衆なお前を見てみたい。興味がある」

オッレルス「下衆…」うーん

フィアンマ「…」じー

オッレルス「…今夜は寝かせないぞ」

フィアンマ「いつもそうだろう」

オッレルス「…、…」うーん

フィアンマ「……」

オッレルス「…愛人を、」

フィアンマ「作れるのか? 俺様一人で手一杯だろうに」

オッレルス「…そもそも、下衆っていうのは成るものじゃない気がする」

フィアンマ「…」

オッレルス「…」

フィアンマ「…」じー

オッレルス「…お前は爪の先から髪の毛一本まで俺のものだ」

フィアンマ「…、…」ふふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/05(月) 22:16:39.78 ID:+ODCBPLAO<> + <> 髪型  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/05(月) 22:17:04.90 ID:3KjaAU7+0<>
オッレルス「そういえば、君はどの程度の長さまで伸びたら切るんだ?」

フィアンマ「ん? 髪の話か?」

オッレルス「そうだよ」

フィアンマ「…肩をあまりに過ぎたら切るようにはしているが」

オッレルス「…短くした経験は?」

フィアンマ「無いな。あまり短いと似合わん」

オッレルス「…」ふむ

フィアンマ「お前は昔からその髪型なのか?」

オッレルス「左目が見えなくなってからは、いつもこうだな。その前は…」

フィアンマ「前は…?」

オッレルス「…君ほどじゃないが、やや伸ばしてオールバックにしていた」うん

フィアンマ「…、…マフィア…」

オッレルス「せめて真面目とか堅物とかもっとマシな印象を挙げてくれ」

フィアンマ「まぁ、お前は強面ではないしな」

オッレルス(判断基準……)

フィアンマ「…上の人間のような感じがするな」ふむ

オッレルス「俺を元マフィアみたいな扱いにしないでくれ」

フィアンマ「昔はワルだった、とか、そういう話は「無い」つまらんな」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/05(月) 22:17:05.75 ID:+ODCBPLAO<> + <> 抱き締める  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/05(月) 22:17:46.76 ID:3KjaAU7+0<>
彼の入浴時間は、一般男性のそれと比べて非常に長い。
理由は隻腕だとか、髪が長いからだとか、色々と混ざっているのだろうが。
基本的に、バスルームとは入浴時間に比例して暑さを増していく。
小窓を開けて空気の入れ替えをすればリセットされる問題ではあるものの、この冬場にそれを行うのは自殺行為にも等しい。
当然、暑い室内で熱いお湯を浴びていれば、息が乱れ、逆上せる。
そんな訳で、入浴を終えたフィアンマはほぼ必ずといっていい程、体調不良且つ不機嫌なのである。

「…、」
「…フィアンマ」

同じことを何度も経験すれば、人は学ぶ。
俺もその類に漏れず、どう彼に対処してあげるべきか、もう把握している。
冬場、どうにか冷やした身体で抱きしめる。
彼の肌は火傷しそうな程の熱を孕み、余程暑いだろうと容易に想像出来る。
乱れた息と赤みのさした頬はやや扇情的であるとも感じさせ、思わず喉が渇いた。

「…、…お前の体は冷えていて心地が良い」
「そうか。なら、良かった」

熱く逆上せた身体を楽にする為に、フィアンマは腕や胸を押し付けてくる。
欲情の念からそっと彼の服の内側に手を差し込んでみても、怒りの声は無い。
むしろ、その冷たさが心地良いのか、もっと触れとばかりに身じろぐ。

「は、…」
「…気持ち良い?」

淫らな響きを含ませぬよう注意を払って、耳元で問いかける。
彼は幼子の様に数回首を縦に降り、熱い左手で俺の首筋に触った。

「…、…」
「………」
「なぁ、ウル」
「何だい、フラーメ」

細い指先が悪戯に俺の唇をなぞる。
そして、よく整った顔で見上げてくると、色気を含んだ微笑みを零した。

「…スるか?」
「…、シても、良いなら」





流し流されるまま、寝台へと沈み―――雪崩こむ。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/05(月) 22:17:48.18 ID:+ODCBPLAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/05(月) 22:18:10.30 ID:3KjaAU7+0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/05(月) 22:54:47.33 ID:OM7LL/XSO<> 乙。

異邦人

BGM

趣味

勇気

忘却 <> マッチ 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/06(火) 22:33:22.13 ID:BDIGyMug0<>

フィアンマ「『マッチ売りの少女』という悲劇があるな」

オッレルス「童話だったように思うが…まぁ、悲劇でも間違いではないか」

フィアンマ「貧困とは悲しいものだ」

オッレルス「あれは半分程虐待も入っていたように思うよ」

フィアンマ「そうだな…」しんみり

オッレルス「…何か経験でも?」

フィアンマ「いや、…教会に入れなかった子供の中には、あのようにして雪の中で死んでいった子どもも居たのだろうな、と」

オッレルス「……」

フィアンマ「…俺様は幸運だからな。大概、何処でも受け入れられる」

オッレルス「…」

フィアンマ「…俺様がそこへ行く為に、ちょうど空きを作るように死んだ人間も居る」

オッレルス「…それは君のせいじゃないよ」

フィアンマ「…わかってはいるのだが。ああいった悲劇を読むと、責任を感じる」

オッレルス「……」

フィアンマ「…亡くなった親族に導かれ、暖かな神の御許へ―――か」

オッレルス「……ハッピーエンドの悲劇だと思うよ」

フィアンマ「…あんなもの、ただの解釈だ。所詮魔法に過ぎん」

オッレルス「幸せかどうかは、本人の裁量によるものだ」

フィアンマ「…そう、だな」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/06(火) 22:33:23.27 ID:k7Vz6VdAO<> + <> カバー  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/06(火) 22:33:48.63 ID:BDIGyMug0<>

フィアンマ「…何だこの枕カバーは」

オッレルス「ミルクレープ柄だよ」

フィアンマ「そういう事を言っている訳ではない。…何故こんなファンシーな柄を…」

オッレルス「…現実的な理由を答えるとしたら、単純に安かったからだよ」

フィアンマ「……」むぅ

オッレルス「それに、君は甘いものが好きだから調度良いかと思って」

フィアンマ「……」ぽふ

オッレルス「…どうしても気に入らないなら一応まともな黒色も…」

フィアンマ「いや、こちらで構わん」

オッレルス「本当に?」

フィアンマ「我侭を言うつもりはない」こく

オッレルス「……」

フィアンマ「…別に気に入った訳ではないが」ふいっ

オッレルス「…」ほんわか

フィアンマ「…、」

オッレルス「…後、マシュマロ柄のクッションカバーもあるよ」

フィアンマ「…カバーは、必要だからな」そわっ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/06(火) 22:33:49.44 ID:k7Vz6VdAO<> + <> 勇気  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/06(火) 22:34:14.32 ID:BDIGyMug0<>
『ずっと、君に言わないでおいたことがある』

詰め寄られ、困惑する。
一体何事だというのか。
出て行けと言われるようなことをした覚えは…無くとも、相手方にあるということは有り得る。
それならば仕方無い、諦めて大人しく死ぬまで世界旅行をしてどうにか、と思いきや。
オッレルスは話を切り出したきり、口ごもる。
勇気を振り絞り、話しかけたことで尽き果てたとでも言わんばかりに。

『…何の用だ』
『……、…』
『…隠し事か。シルビアには言わないでおいてやる』
『……』
『…俺様に関することか?』

促せど、オッレルスは発言しない。
俯いている為、表情を見て感情を読み取る事も出来ない。
何をしたいのか、まったくもってわからない。

やがてオッレルスは手を伸ばし、俺様の左腕をそっと握って、言った。




『俺と、付き合ってくれないか。フィアンマ』 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/06(火) 22:34:15.45 ID:k7Vz6VdAO<> + <> 弱肉強食  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/06(火) 22:34:41.54 ID:BDIGyMug0<>
フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「……」

オッレルス「…野生動物の捕食シーンを見ていると、何だか言葉に出来ない感覚が起こるな」

フィアンマ「普段俺様達が行っている食事と大差無いというのに」しみじみ

オッレルス「…」

フィアンマ「…、」

オッレルス「…ミミズ、…」

フィアンマ「…ミミズに痛覚はあるのだったか」

オッレルス「…無かったんじゃないかな。…あったら、痛そうだ」

フィアンマ「……、…鮭は被害に遭う確率が高すぎる」

オッレルス「熊、人間…ほかにも候補は居るからな…」

フィアンマ「……殺し、食して生きていくのだから、糾弾するつもりは毛頭無いが…」

オッレルス「…それにしても、無残且つグロテスクだ……」うう <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/06(火) 22:34:42.36 ID:k7Vz6VdAO<> + <> 動物  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/06(火) 22:35:06.86 ID:BDIGyMug0<>

オッレルス「君は猫に似ているな」

フィアンマ「そうか?」

オッレルス「気まぐれなところとか」

フィアンマ「そんなに気分屋でも無いと思うのだが」

オッレルス「完全に自己中心的だと言うつもりはないよ。あくまで傾向の話だ」

フィアンマ「…俺様が猫なら、お前は犬だな」

オッレルス「…犬?」

フィアンマ「犬の耳もよく似合いそうだ」ふふ

オッレルス「…」ふるふる

フィアンマ「…穏やかに見えていざという時に肉を食いちぎる程強く噛み付くのは犬だろう?」

オッレルス「そこまで強烈だろうか…?」うーん

フィアンマ「お前に限らず、人間とは守るもの、やり遂げたいことの為であればどこまでも残酷になれる生き物だよ」

オッレルス「それはそうだが…」うーん

フィアンマ「…なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「…今度犬のコスチュームを纏ってみるつもりは」

オッレルス「まったくもって無いな」きっぱり <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/06(火) 22:35:07.87 ID:k7Vz6VdAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/06(火) 22:35:32.11 ID:BDIGyMug0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/06(火) 23:23:05.33 ID:VQ6icRHSO<> 乙 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/07(水) 00:18:29.30 ID:pdaL6j8SO<> 安価旅行スレ完結乙!相変わらず>>1は綺麗な文をお書きになるわ…美しく終わってよかった!

コンマはフィアンマさん補正がかかってるとしか思えんかったww

まだ片付いてない問題や、結婚式やってなかったし、…新章?チラッチラッ <> 砂時計 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 12:39:34.50 ID:oxJpc/ma0<>
フィアンマ「『Love is like an hourglass,with the heart filling up as the brain empties.』

オッレルス「…恋の格言か」

フィアンマ「あぁ」

オッレルス「ジュール・ルナール…だったかな」

フィアンマ「そうだよ。…、まぁ、俺様達には当てはまらんがね」

オッレルス「当てはまるとしたら、…」

フィアンマ「…」じー

オッレルス「『To the world, you might be one person, but to one person you might be the world.』…と、いったところか」

フィアンマ「…、世界全体にとって単なる人であるかどうかは別としても、そうだな。そちらの方が合っている」

オッレルス「…俺にとっては、君は世界ではなく、命であるような気がする」

フィアンマ「ほう」

オッレルス「世界の崩壊は惜しくないが、命を取られるのは絶対に嫌だからな」

フィアンマ「…なるほど」

オッレルス「…、…」

フィアンマ「…俺様にとってのお前は。…大切な、…大事な、財産だ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 12:39:36.16 ID:6TeA/FLAO<> + <> 傘  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 12:40:11.29 ID:oxJpc/ma0<>
フィアンマ「……」

オッレルス「ごめん、思ったよりも遅くなった…」

フィアンマ「構わんよ。…それより、傘は一つしか持ってこなかったのか?」

オッレルス「あ」

フィアンマ「…、…」はぁ

オッレルス「…仕方ない。俺の不手際だ、この傘は君に譲るよ」

フィアンマ「お前はどうするつもりだ」

オッレルス「適当な術式で防ぐよ。心配には及ばな―――フィアンマ?」

フィアンマ「…、…」ぐい

オッレルス「…?」

フィアンマ「…隻腕の俺様に傘を持たせるつもりか?」

オッレルス「…、いやでも、」

フィアンマ「お前が差して、入らせろと言っているんだ」

オッレルス「……」

フィアンマ「…帰るぞ」ふいっ

オッレルス「…そうだな」にへら <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 12:40:12.17 ID:6TeA/FLAO<> + <> 下着  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 12:40:47.48 ID:oxJpc/ma0<>
フィアンマ「…、…」じー

オッレルス「どうしたんだ、洗濯物なんて見つめて」

フィアンマ「…何、お前の下着は牛柄が多い、と思ってな」

オッレルス「…偶々だよ」

フィアンマ「選んで購入しているんだろう?」

オッレルス「まぁ…うん」

フィアンマ「…荒々しい行為の中の癒し、か…」

オッレルス「…いや、別に普段乱暴には…え、してる?」

フィアンマ「……、…」

オッレルス「……」

フィアンマ「…世の中には知らん方が良いことも、その…ある、だろう」

オッレルス「!?」

フィアンマ「…嫌いではない」もご

オッレルス(…、…基準はわからないが、俺の行為は"乱暴"に入る、のか…)ずーん

フィアンマ(…荒々しかったことなど、一度も無いが)ふふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 12:40:48.58 ID:6TeA/FLAO<> + <> 涙  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 12:41:21.22 ID:oxJpc/ma0<>
オッレルス「人はいつも泣いているそうだ」

フィアンマ「ん?」

オッレルス「涙の話だよ」

フィアンマ「理性で普段はせき止めている―――という話だったか」

オッレルス「そうだよ」

フィアンマ「…だから人は優しい、か。メルヘンチックな妄想だ」

オッレルス「…そうかな」

フィアンマ「…お前は優しいが」

オッレルス「君も優しいよ」

フィアンマ「…寛容であるよう、務めているだけだ」

オッレルス「…、…」なでなで

フィアンマ「……」

オッレルス「…」

フィアンマ「…人はいつも泣いている、か…」

オッレルス「…うん?」

フィアンマ「…俺様も、泣いているんだろうか」

オッレルス「…きっと、泣いているんだと思うよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 12:41:22.32 ID:6TeA/FLAO<> + <> しりとり  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 12:41:56.17 ID:oxJpc/ma0<>
オッレルス「…すごい雨だな」

フィアンマ「なかなか止まんな」

オッレルス「今日は一日中雨だと聞いたよ」

フィアンマ「………」

オッレルス「………」

フィアンマ「…しりとりをしよう」

オッレルス「いいよ。しりとりか…しりとりのり…林檎」

フィアンマ「五里」

オッレルス「立体」

フィアンマ「怒り」

オッレルス「り…凛々しい」

フィアンマ「遺灰」

オッレルス(『い』責めか…)

オッレルス「偉大」

フィアンマ「い…、…イカ」

オッレルス「可愛いな」

フィアンマ「、名前」

オッレルス「笑顔が好きだよ」

フィアンマ「…要素」

オッレルス「それ以外だって勿論好きだ」

フィアンマ「…代替」

オッレルス「いつまでも一緒に居て欲しい」

フィアンマ「…い、…いつまで、も?」

オッレルス「勿論、いつまでも」

フィアンマ「…桃」

オッレルス「もう少し、素直になってくれ」

フィアンマ「…練炭。……俺様はいつでも素直だよ」

オッレルス「悪い意味で、だろう?」

フィアンマ「……うん」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 12:41:57.12 ID:6TeA/FLAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 12:45:34.63 ID:oxJpc/ma0<>
今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。

>>238様
ありがとうございます、無事終わって感無量でした。
彼女の持っている奇跡が恐ろしい程に発揮されていましたね。

………
彼の記憶喪失if≧結婚式・問題解決などをやる為の新章なのでどちらのスレを建てるか迷っております。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 15:21:39.04 ID:6TeA/FLAO<> + <> 忘却  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 15:21:41.22 ID:oxJpc/ma0<>
オッレルス「子供の頃、気をつけていたにも関わらずよく物忘れをしていた記憶がある」

フィアンマ「確かに、そんな雰囲気はするな」

オッレルス「…そうかな」

フィアンマ「何となく抜けている印象があるよ、お前は」

オッレルス「…」ずーん

フィアンマ「…」

オッレルス「君は幼少期、忘れ物具合はどうだった?」

フィアンマ「忘れないよう神経質に気にしていたからな…」

オッレルス「そういえば、今もやたらと準備には気を遣うね」

フィアンマ「細かく整っていないと苛立つものでな」

オッレルス「…疲れないか?」

フィアンマ「…疲れることには、疲れるが」

オッレルス「…」なでなで

フィアンマ「…俺様とお前を足して割ると調度良いのかもしれん」ぼそ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 15:21:41.99 ID:6TeA/FLAO<> + <> カルマ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 15:22:07.89 ID:oxJpc/ma0<>

オッレルス「カルマ、についてどう思う」

フィアンマ「仏教か。…善悪の概念…十字教とはあまり相容れん考えだな」

オッレルス「許しが無いからな」

フィアンマ「本来罪や悪はそうあるべきなのかもしれんがね」

オッレルス「……」

フィアンマ「…前世が悪行をしたから、善行をしたから。そんな理由で今生の運命が変化して堪るものか」

オッレルス「運命という言葉を言い訳に使えるからじゃないかな」

フィアンマ「…。…もしカルマというものが存在するのであれば、前世の俺様は余程善い行いばかりしたんだな」

オッレルス「並外れた幸運と才能か…」

フィアンマ「…果たしてそれらが良いものかは一概に判断出来ないが」

オッレルス「過ぎた幸運はともかく、才能は良いことじゃないかな」

フィアンマ「特異なものが宿り過ぎればかえって敬遠される」

オッレルス「…まぁ、それは否定しないが…」

フィアンマ「………」

オッレルス「…何にせよ、あまり悪いことはせずに生きて死にたいものだ」

フィアンマ「なかなかそううまくもいかないが、…心がけは必要だな」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 15:22:09.18 ID:6TeA/FLAO<> + <> 維持と変化  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 15:22:45.12 ID:oxJpc/ma0<>

人はいつでも死に向かって変革と維持を繰り返している。
万物を変革しようとする考えはそれ即ち死へ急ぐことであり。
何もかもを怠惰のままに維持していようという考えは、死に急ぐことである。

そして、この矛盾する2者を併せ持つのが生物であり。
正反対のベクトルをもつ2者の調整のうえに、生きているとも言える。

幸せがどこまでも続けば良いと思えど、変化の無い幸せはもはや不幸であり。
不幸であるのは嫌だと抗い変革せしめるべく生き続けることも、また不幸である。

以前の状態に還る道を突き進めても『死(無)』であり、変わりつづけても『死』。

生と死の本能の間で、妥協をしながら生きていくのが人間であり。
完璧な人間などどこにも存在しないのは、こういった形で生きているからかもしれない。



変化を維持へ。
瞬間を永遠とする為に、彼は俺の首へ手をかける。
細い指と、切り揃えられた爪のサイドが首筋に食い込んで痛い。

『…、』

無表情の奥に、透けた泣きそうな色。
変化を求めているこの行動は、明確な死へと向かっている。
酸欠で意識が薄らぐ中、手を伸ばす。
視界がもっと広ければ。両目の分だけあれば、しっかりと君の顔を見られただろう。

『          』
『…レル、ス…』

力が弛む。
彼の代わりに微笑むと、力が抜けた。






『…大丈夫だよ、…フィアンマ』 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 15:22:46.08 ID:6TeA/FLAO<> + <> とあるスレの話  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 15:23:22.48 ID:oxJpc/ma0<>

《ある種メタネタ(?)注意》








オッレルス「……」かちかち

フィアンマ「…パソコンか」

オッレルス「君は機械は、」

フィアンマ「苦手という程でもないが。魔術サイドだからといって、科学の産物を嫌悪する必要もあるまい」

オッレルス「触る?」

フィアンマ「いや、お前がやっているのを眺めているよ。ところで、何を見ているんだ」

オッレルス「一般人が書いた小説、といったところかな」

フィアンマ「昨今は小説家で無くとも発表の場が多いらしいからな」

オッレルス「暇だし、文章を読んで時間を潰そうかと」

フィアンマ「なるほど。…、…このキャラクターは俺様に似通っているな」

オッレルス「口調、容姿…ほぼ全て似通っているね」うん

フィアンマ「……」じー

オッレルス「まぁ、彼女は女性だが」かちかち


>>上条『やっぱり綺麗だな』

>>フィアンマ『当麻は格好良いな』

>>声を出さずにそう返し、唇が重なった。
>>数秒の口付けの後、そっと離れ。
>>神と列席者の前で、司式者が、二人が夫婦となった事を宣言する。
>>結婚証書へのサインを終え、司式者もサインを行って。
>>無事結婚が成立し、閉式を伝える言葉。
>>晴れて結婚式を終えた二人、新郎新婦は腕を組んでバージンロードを歩き、退場していく。
>>退場する間際、フィアンマはふと参列者の方を見遣った。
>>見間違いだろうと思う。そんな事があるはずはないとも思う。

>>けれど。

>>ルーチェ『お兄様。幸せになってくださいね』

>>目の見えない亡き妹が、それでも祝いに来てくれたような気が、した。
>>少し悔しそうで、寂しそうで、でも嬉しそうに、微笑みながら、そう言ってくれたように、視えた。
>>ぎゅう、とブーケの持ち手を握り締め、上条の腕を抱きしめ、泣きそうになりながら、彼女は幸せいっぱいの笑顔で言う。


>>カンパーナ「あぁ、幸せに……しあわせに、なるよ…!」




フィアンマ「…長々しいが、良い話だな」

オッレルス「個人的には一作目序盤の『重要なのは真実じゃない』っていう台詞が好きだよ」

フィアンマ「最終的には裁きを自主的に受けにいった辺り、改心したということか」ふむ

オッレルス「…君は罰されなくていい」

フィアンマ「…罰されに行くつもりもないさ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 15:23:23.34 ID:6TeA/FLAO<> + <> 癒着  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 15:24:07.27 ID:oxJpc/ma0<>
フィアンマ「『癒着。――― 好ましくない状態で強く結びついていること』。…、」

オッレルス「…どうかしたのか?」

フィアンマ「…いや、神に反しているこの関係は、癒着と称されても仕方ないだろうと思っただけだ」

オッレルス「…、謝ることじゃないのかもしれないが、…ごめん」

フィアンマ「…構わんよ」

オッレルス「…他人から顔を背けられる関係だとしても、俺は君が好きだよ」

フィアンマ「…俺様も、お前が好きだよ。…だから、今のままでいい」

オッレルス「……、」

フィアンマ「癒着の行き着く先は腐敗だが、…お前と腐り果てて死ぬのであれば、それでもいいと思っている」

オッレルス「…」

フィアンマ「……なぁ、ウル」ぎゅう

オッレルス「…何だい、フラーメ」ぎゅう

フィアンマ「……離れるなよ」

オッレルス「……少なくとも、突然離れたりはしないよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/07(水) 15:24:08.41 ID:6TeA/FLAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/07(水) 15:24:36.21 ID:oxJpc/ma0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/07(水) 16:34:38.49 ID:pdaL6j8SO<> 乙。読み直して来たが、神浄スレはやはり楽しかったし、よかったなぁ…
ifルートはやるなら安価旅行スレで余ったレスを埋める形だったら理想だったなぁ…一つのスレ建ててifルート→新章とか?




交差交流

愛とは

湯気

弱音

すれ違い <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/08(木) 15:13:20.79 ID:fGFTn+dSO<> そう言えば、かなり前に>>1がフィアンマさんとねーちんで何か書く、上条さんに無視されるフィアンマさんネタで…みたいな事言ってたがアレはどうなったのか…
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/08(木) 21:14:59.96 ID:QekFipnB0<> 乙
上条さんに無視されるフィアンマさんは総合に投下されてた気が……

意趣返し
アニメ
花 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/08(木) 22:32:46.83 ID:fGFTn+dSO<> いやその後に何かもうちょい考えてからスレ立てするとか何とか… <> 鐘
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/09(金) 11:28:26.42 ID:35fin9qAO<>
教会の鐘<リーンゴーンゴーンゴーン

フィアンマ「…」ぴく

オッレルス「…?」

フィアンマ「…条件反射だ」

オッレルス「……そういえば君は教会育ちだったな」

フィアンマ「ん」こく


オッレルス「夕方の鐘で帰るのだったか」

フィアンマ「教会の子供は大体そうだろうな」


オッレルス「鐘か…」


フィアンマ「…お前が幼少期に急かされていたものは何だ?」

オッレルス「家の時計の鐘かな」

フィアンマ「家か」

オッレルス「音が大きかったからな」

フィアンマ「…」ふむ


オッレルス「?」

フィアンマ「…今度時計を買い換える時は、今以上に音の静かなものにするか」

オッレルス「…別にトラウマってほどでもないさ」よしよし

フィアンマ「……」ぽふっ

<> 愛とは
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/09(金) 11:29:56.33 ID:35fin9qAO<>
オッレルス「愛というのは、何だと思う?」

フィアンマ「愛の本質か?」

オッレルス「…」うん

フィアンマ「…その間柄にもよるが」

オッレルス「一般的な恋人同士の」

フィアンマ「…」ふむ


オッレルス「…」

フィアンマ「…互いに、お互いを如何に庇いあえるか、じゃないのか」

オッレルス「…」ふむ

フィアンマ「…愛するとは、許す事とほぼ同義だ。たとえ世界中を敵に回しても、この人間だけは庇い通すと決める事じゃないか?」

オッレルス「…なるほど」

フィアンマ「…少なくとも、俺様はそうする。お前がどんな重罪人へ落ちぶれたとしても、庇い守る」

オッレルス「ありがとう」ほのぼの

フィアンマ「…、」

オッレルス「…俺も、そうしている、な…」


<> 湯気
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/09(金) 11:30:26.35 ID:35fin9qAO<>
フィアンマ「…」

オッレルス「…」

フィアンマ「…」

オッレルス「…君がインスタント食品に手を出すのも珍しいな」

フィアンマ「自分が作る訳でもなし、いつも他人に手間をかけさせる訳にはいくまい」

オッレルス「…なるほど。…後一分か」

フィアンマ「…これは湯でふやかし、密閉された容器に漂う湯気でより温まるのか」うーん

オッレルス「多分そういう仕組みだと思うよ」


フィアンマ「科学サイドも良い働きをする…」ぱかっ

オッレルス「難点は塩気がキツいところだな」


フィアンマ「そうだな」ずるるるー

オッレルス「…」

フィアンマ「…」もぐもぐ

オッレルス「…」

フィアンマ「…、しょっぱい」うう

オッレルス(だからお湯が少ないと言ったじゃないか…)なでなで

<> 弱音
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/09(金) 11:31:39.40 ID:35fin9qAO<>
フィアンマは弱音を吐き出した後、そんな自分に対して嫌悪感に沈む。
愚痴や弱音は吐き出すべきで、溜め込めばいつかパンクする日が来るのだと諭しても、沈み続ける。
自分を追い詰め鬱々としては無理やり元気に振る舞い、その『無理』を定着させてしまうが故に、反動が大きい事が多々あり。

もっと甘えてくれても構わないのだが、彼にとっては現状ですら"甘え過ぎ"のようで。
抱きしめる度に申し訳無さそうな声を出させる程、彼に優しくなかったこの世界が―――嫌いだ。 <> 交差交流
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/09(金) 11:32:37.60 ID:35fin9qAO<>
フィアンマ「…」

オッレルス「…」

フィアンマ「…友人を作るには、どうすればいい」

オッレルス「出会って、交流するしかないな」

フィアンマ「やはりそうか」

オッレルス「…友人を作りたいのか?」

フィアンマ「世界を知る上で必要かと考えたんだ」

オッレルス「…」うーん

フィアンマ「…」

オッレルス「俺はあまり賛成しないな」

フィアンマ「…?」

オッレルス「理由は言わないよ」

<> すれ違い
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/09(金) 11:33:50.40 ID:35fin9qAO<>
フィアンマ「…今度販売されるゲームがあるな」

オッレルス「あの、動物と交流するゲームか?」

フィアンマ「あぁ。…すれ違い通信という機能があるそうだ」

オッレルス「すれ違いか」

フィアンマ「往来ですれ違った相手の、ゲーム内の自宅を閲覧出来るそうだ」

オッレルス「楽しそうだな」

フィアンマ「…なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「買「わない」……」


<>
◆2/3UkhVg4u1D<>sage saga<>2012/11/09(金) 11:36:55.41 ID:35fin9qAO<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。


神浄スレを超える事なんて出来ません…きっと。上条さんに無視されるフィアンマさんのお話は最後まで書ききれる気がせず、詰みました。
多分建てても安価スレです。


フィア神(裂)スレは、書きためが出来上がったら建てたいです。
非安価を予定しています。且つ、スレタイに悩んでいます…。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/09(金) 11:37:56.26 ID:35fin9qAO<>
1ネタ多く投下してしまったので、明日は1ネタ少なく投下します。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/09(金) 12:14:42.32 ID:Lkv/2p2l0<> さよなら絶○先生 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/09(金) 13:06:57.44 ID:qnEcsgxSO<> 乙。昨日は>>1が来なくて寂しかったぜ…ねーちんのやつは確かに安価スレじゃない方が>>1にとってはいいかもしれんなー
もし安価なら100%エロまっしぐらになること受け合いだし。

先生

ペイオフ

友情



本当に大事な事は目には見えない <> 後悔 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 13:45:11.20 ID:XLTkUFFC0<>
フィアンマ「人生で最も後悔していることは」

オッレルス「…魔神になり損ねたこと、だろうな」

フィアンマ「そうか」

オッレルス「…君は、」

フィアンマ「…世界を救う為に足掻いていた自分の行動がどれだけ愚かで無意味だったかと気付いてからは、…世界を救おうとしていたことだ」

オッレルス「……、」

フィアンマ「…お互い後悔が多いな」

オッレルス「人間は後悔する生き物、らしいよ」

フィアンマ「…後悔する生き物?」

オッレルス「右の道か、左の道か。階段を昇るか、下るか。そんな些細なことでさえ、後悔するそうだ」

フィアンマ「覚悟が足りないという話ではないのか」

オッレルス「いや、あちらを選んでいればもっと良かったのではないか、と欲をかいてしまうそうだ」

フィアンマ「…なるほど」

オッレルス「…後悔はしているが、…今の生活を悔いている訳じゃない」

フィアンマ「…お前が完全な魔神になっていたら、俺様とこういった仲にはなっていなかっただろうな」

オッレルス「そう思うよ。…だから、それだけは、悔いない」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 13:45:28.31 ID:9e2E10yAO<> + <> 怪盗  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 13:45:49.75 ID:XLTkUFFC0<>
フィアンマ「…何故世の怪盗とやらは自ら招待状を発行するんだ?」

オッレルス「話題になりたいんじゃないか?」

フィアンマ「自ら発見される危険性を高める意味が分からん」

オッレルス「そのスリル感を味わいたいんだろう」

フィアンマ「…万引きに興じる輩と同じか」ふむ

オッレルス「陰に徹する方が慣れている君にはわからないかもしれないが…」

フィアンマ「わざわざ他人にアピールして悪行を行ないたいという考えはさっぱりわからんし、わかろうとも思わん」

オッレルス「…怪盗にも色々とあるからね」

フィアンマ「?」

オッレルス「私財を肥やす為の盗みもあれば、貧民へ富豪の財産を配分しようと動く盗みもある」

フィアンマ「…富豪は財産を貧者への恵みに投じるべきだが、その盗みが正当化される理由にはならんだろう」

オッレルス「犯罪で構わないんじゃないか? 他人の為に罪を犯せるとか、そういう次元の話だと思うよ」

フィアンマ「…他人の、…為」

オッレルス「……、」

フィアンマ「……俺様が言えた義理じゃないか」

オッレルス「…君のやろうとしていたこととは、また少し違うと思うけどね」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 13:45:50.68 ID:9e2E10yAO<> + <> 意趣返し  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 13:46:15.52 ID:XLTkUFFC0<>
フィアンマ「……」ばしゃん

オッレルス「ぶぁふっ」

フィアンマ「……」ふいっ

オッレルス「げほっ、げほ…いきなり水かけて起こすって、どういう…ッ」

フィアンマ「…意趣返しだよ」

オッレルス「意趣、…?」

フィアンマ「…昨日、覚えていないのか?」

オッレルス「…?」

フィアンマ「…酔ってシルビアに口づけたことを覚えていないのか?」

オッレルス「…、…覚えてない…、…ごめん」

フィアンマ「…俺様だけでなくシルビアにも謝罪するんだな」

オッレルス「…後で謝るよ」ずーん

フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「…、」ばしゃん

オッレルス「ぶぁふっ」

フィアンマ「…溺れろ」ぐすっ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 13:46:16.71 ID:9e2E10yAO<> + <> 花  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 13:46:46.07 ID:XLTkUFFC0<>
オッレルス「ただいま」

フィアンマ「お帰り。…何だそれは」

オッレルス「花束だよ」っ花束

フィアンマ「…デンドロビウムか」

オッレルス「綺麗だろう?」

フィアンマ「…、…花言葉は『わがままな美人』と『謹厳実直』…だったか」

オッレルス「……」

フィアンマ「…どちらだ?」

オッレルス「……」ふい

フィアンマ「目を逸らすな」

オッレルス「、…こ、…後者だよ」にこ

フィアンマ「…どうせ前者なんだろう」

オッレルス「…」うう

フィアンマ「…多少は控える。…ありがとう」

オッレルス「…実際は、どちらも当てはまると思ったんだ」

フィアンマ「…そうか」ふふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 13:46:47.11 ID:9e2E10yAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 13:48:03.89 ID:XLTkUFFC0<>
今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。


>>1が来られなかった日は死んだように寝ていた率が高いです。すみません。
安価の方が書きやすい気はしたのですが…そうですね、エロは…苦手でもないですが。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/10(土) 13:57:42.51 ID:Q/FdBj/SO<> 乙。>>1の文はどちらでも面白いからアレだけども、個人的にはどちらかと言えば安価のが好き。

緻密

夜会

刹那

研鑽

アセスメント <> 重要=不可視 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 14:34:31.41 ID:XLTkUFFC0<>
世界を構成している愛は目に見えない。
優しさを構成している友情は目に見えない。
親交を構成している思いやりは目に見えない。

だから、本当に大切なものだけは、目に見ることが出来ない。

もちろん、耳で聴く事もできない。
証明出来ないものだからこそ、神聖化されるのかもしれない。
それは神様という存在においても、また同義であり。
現人神という例外もあれど、基本的には目に見えない、確かめられないからこそ、大切であるという風に、価値が上がる。

「だから、善意は大切なんだろう。悪意は大概目に見えるから」
「…わかっているとも」

ただし、それを信用出来るかどうかは別。
価値観を合致させられるかどうかはまた別だと、彼は目を逸らした。
本当に大事な事は、決して目に見えず、確認など出来ない。

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 14:34:32.48 ID:9e2E10yAO<> + <> あざとい  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 14:34:53.65 ID:XLTkUFFC0<>
《ある種メタネタ注意》


フィアンマ「…お前は所謂『萌えキャラ』なのか?」

オッレルス「…いや、そんなことは…」

フィアンマ「特徴的に考えれば、間違っていないはずだが」

オッレルス「? たとえば」

フィアンマ「縦セーター、萌え袖…が、それにあたるそうだ」

オッレルス「…」うーん

フィアンマ「…お前を可愛らしいタイプとは…思わんが」ふむ

オッレルス「…」うーん

フィアンマ「……」なでなで

オッレルス「…」

フィアンマ「…これで獣の耳が生えていれば…ん? 買ってくれば良いのか」

オッレルス「後生だからやめてくれ、頼む」

フィアンマ「冗談だよ」

オッレルス「…、」じー

フィアンマ「…」にこっ

オッレルス(誤魔化した…!?)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 14:34:54.66 ID:9e2E10yAO<> + <> 歯ブラシ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 14:35:12.94 ID:XLTkUFFC0<>
形の良い唇。
色合いも良く、舌の色も健康的だ。
煙草を吸ったことのない彼の口からは何となく甘いような匂いがする。

「ぁ、」

口を開けさせ、硬い棒を突っ込む。
うっかり喉の奥まで突っ込んでしまえば、嘔吐く声が聞こえ、瞳が潤む。
ゆっくり、時に前後に激しく動かすと、味がキツいのか、くぐもった声が漏れ出し、少々淫猥だ。
顎まで伝う白濁の唾液を指先で掬う。

何度でも、何回でもそうした行為を繰り返し――――下手くそ、と怒られた。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 14:35:13.75 ID:9e2E10yAO<> + <> 先生  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 14:35:45.85 ID:XLTkUFFC0<>
フィアンマ「何故日本人は医者も教師も政治家も一緒くたに先生と呼ぶのだろうな」

オッレルス「あちらでは偉いイコール先生なんじゃないか?」

フィアンマ「なるほど。…漫画家や作家も先生と呼ぶが、偉いのか?」

オッレルス「編集者達にとっては偉いんじゃないかな、多分」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「その国によって言葉の使い方は違うから、何とも言い難いな」

フィアンマ「アジア圏は掴めんな…」

オッレルス「ところで、君はどうやって日本語を勉強したんだ?」

フィアンマ「聖書からだな。後は、英和辞典だ」

オッレルス「なるほど」

フィアンマ「お前は何で勉強したんだ」

オッレルス「日本人の知り合いを無理に作って学んでいたよ。読み書きの必要は無いからね」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 14:35:47.29 ID:9e2E10yAO<> + <> 趣味  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 14:36:10.04 ID:XLTkUFFC0<>
フィアンマ「趣味というものはないのか」

オッレルス「趣味か。うーん…」

フィアンマ「……」じー

オッレルス「…強いて言えば、散歩だろうか」

フィアンマ「…老人のようだな」

オッレルス「酷っ!?」

フィアンマ「散歩か…」ふむ

オッレルス「?」

フィアンマ「…何、恋人同士は趣味が合致している方が良いと聞いてな」

オッレルス「ああ、だからか…」

フィアンマ「俺様には目立った趣味が無い。…散歩か…」

オッレルス「……」

フィアンマ「…なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「…明日は着いていく」

オッレルス「わかった」にこ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/10(土) 14:36:10.85 ID:9e2E10yAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/10(土) 14:37:11.75 ID:XLTkUFFC0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。


無視条右方安価スレ、やりたいですね…。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/12(月) 02:12:13.22 ID:TbEwZbfSO<> 乙。

結婚式

揶揄



もしも自分のキャラソンを作るなら

タイタニックのラスト付近、科学的には二人とも助かるらしいね。ローズの着ていた救命胴衣を、ローズが乗っていた大きな板の下に潜りこませれば。

<> いい夫婦の日
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:35:23.74 ID:UJap73Kb0<>
オッレルス「今日は11月22日だな」

フィアンマ「そうだな」

オッレルス「巷では語呂合わせで"いい夫婦"の日、だそうだよ」

フィアンマ「…日本の話だろう?」

オッレルス「日本の話だよ」うん

フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「夫婦、か…」うーん

オッレルス「?」

フィアンマ「…」ちら

オッレルス「…ん?」

フィアンマ「…食事と入浴と俺様と、どれにする?」

オッレルス「君にする」

フィアンマ「…即答するな」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:35:24.76 ID:7xBJ6s0AO<> + <> アセスメント ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:35:56.43 ID:UJap73Kb0<>
フィアンマ「…お前は客観的に見て優しく良い人間だな」

オッレルス「どうしたんだ、いきなり」

フィアンマ「人事アセスメントというやつだ」

オッレルス「なるほど…いや、何で」

フィアンマ「何、昔のことを思い出してな」

オッレルス「昔?」

フィアンマ「『右方のフィアンマ』として、他の右席メンバーを選抜していた時期があるんだ」

オッレルス「…会社みたいだな」

フィアンマ「組織など、どこもそんなものだよ」

オッレルス「…」うーん

フィアンマ「…だが、オッレルスはなかなか出世出来んタイプに思える」

オッレルス「嬉しいような、嬉しくないような…」

フィアンマ「そもそも、あまり野心家ではないだろう」

オッレルス「そうだな。これといって、立身出世には興味が無い」

フィアンマ「だから、自然と出世しないんだ」

オッレルス「あまり組織というものに属したことが無いから、何ともいえないけどね…」うーん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:35:57.48 ID:7xBJ6s0AO<> + <> 夜会 ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:36:33.06 ID:UJap73Kb0<>
フィアンマ「…仮面舞踏会か」

オッレルス「興味が?」

フィアンマ「夜会全般に興味はあるが」

オッレルス「そんなに楽しいものでもないよ」

フィアンマ「…そういえば、お前は没落貴族だったな」

オッレルス「…うん、…まぁ」

フィアンマ「ダンスは踊れるのか」

オッレルス「一般的な社交ダンスであれば、そこそこ出来るよ」

フィアンマ「やって見せろ」

オッレルス「今から…?」

フィアンマ「あぁ」

オッレルス「…相手が居ないと」

フィアンマ「…、」

オッレルス「…」じー

フィアンマ「…俺様は踊れん」ふいっ

オッレルス「教えるよ」

フィアンマ「……、…ん」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:36:34.23 ID:7xBJ6s0AO<> + <> 友情 ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:37:12.19 ID:UJap73Kb0<>
フィアンマ「友達…」うーん

オッレルス「…?」

フィアンマ「…友情を築く方法がわからん」

オッレルス「友情?」

フィアンマ「そうだ、友情だ」にゃーん

オッレルス「…ん?」ぴくっ

フィアンマ「……」ふい

オッレルス「…今何か声が」

フィアンマ「………」にゃーん

オッレルス「……」じとっ

フィアンマ「…に、…にゃーん」にゃーん

オッレルス(猫拾ってきたな…)はぁ

フィアンマ「…この猫と友情を」

オッレルス「築かないで戻してきなさい」

フィアンマ「……」むー
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:37:13.07 ID:7xBJ6s0AO<> + <> ペイオフ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:37:50.51 ID:UJap73Kb0<>
フィアンマ「…不景気の影響で銀行が潰れたのか」

オッレルス「ペイオフ方式…保障問題の不備で今揉めているそうだ」

フィアンマ「こういった事態に陥った経験があると、銀行への貯金が恐ろしくなるな」

オッレルス「預けないと益々景気は悪くなるんだけどね」

フィアンマ「そうはわかっていても、リスクの高いものは回避したがるのが人間だろう」

オッレルス「余程のギャンブラーか、幸運に自信のある人間でなければ無理だな」

フィアンマ「…それにしても、要求が受け入れられないからといって暴力を振るうのは問題だな」

オッレルス「財産を沢山喪って気が立っているんだろう」

フィアンマ「理屈はわかるが、正当化する理由にはなるまい」

オッレルス「感情は論理で抑えられるものじゃない」

フィアンマ「…理性が弱いというだけの話だろう」

オッレルス「…俺にも突き刺さるからやめてくれ」

フィアンマ「…、…この関係性は…、別だ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:37:51.37 ID:7xBJ6s0AO<> + <> 禍  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:38:45.45 ID:UJap73Kb0<>
オッレルス「十字教では、世界が救われる時に、まず災いが起きるのだったか」

フィアンマ「あぁ。飢饉や戦争が起こり、天使がラッパを吹き鳴らす」

オッレルス「…ラッパは吹き鳴らさなかったが、君がやろうとしていた救済は、やはり福音書方式か」

フィアンマ「俺様は敬虔な方だよ」

オッレルス「だろうな。でなければ、世界が歪んでいるという真実に辿り着くことは出来ない」

フィアンマ「…気づいていたのは俺様一人だったよ」

オッレルス「……どうして、誰かを味方に引き入れなかったんだ?」

フィアンマ「…裏切られるのが怖かったからだ。深入りして、喪うことが怖かったからだ」

オッレルス「……」

フィアンマ「…誰も信頼しなければ、傷つくことは無い。心を痛めることは無い。最初から賭け金を差し出さなければ、賭けで負けることは無いように。…俺様には、時間だけが味方だった」

オッレルス「…怖く無かったのか」

フィアンマ「…一人で世界を救うことか?」

オッレルス「…」こく

フィアンマ「…少し、……ほんの少しだけ、…怖かった」

オッレルス「……」

フィアンマ「…それでも、…歩みを止めないことが、義務だと思っていた。力があるのに何もしないのは、悪いことだと思った。罪悪感があった。だから……」

オッレルス「……」ぎゅう

フィアンマ「…幸い、味方が居なかった御蔭で、同レベルの損害を受けた人間は居ない。それだけで、今は充分だ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:38:46.51 ID:7xBJ6s0AO<> + <> 研鑽  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:39:19.95 ID:UJap73Kb0<>
フィアンマ「……」ぺら

オッレルス(もう六時間程本を読んでいるが、飽きないんだろうか)

フィアンマ「………」ぺらり

オッレルス(勉強が好きなんだろうな)

フィアンマ「……」うーん

オッレルス(『原典』を読み耽った俺が何か言うことじゃないか…)

フィアンマ「……」

フィアンマ(此処を応用すれば術式に…)

オッレルス(フィアンマの術式は独特なものが多くて対応出来ないな…)

フィアンマ「……」ぺら

オッレルス「……」

フィアンマ「…」くきゅるる

オッレルス「…休憩したらどうかな」

フィアンマ「…そうだな」はぁ

オッレルス「…真面目だな」

フィアンマ「何か事を起こす人間は適当に見えても真面目なものだよ」

オッレルス「片付けてくる」

フィアンマ「頼む」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:39:20.82 ID:7xBJ6s0AO<> + <> 絶○先生  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:40:00.70 ID:UJap73Kb0<>
フィアンマ「つい最近完結した漫画があるのだが」

オッレルス「うん?」

フィアンマ「ハッピーエンドとバッドエンドを交互に置いた作品らしい」

オッレルス「あぁ、あの終わり方が独特の」

フィアンマ「一部では後味が悪いと評判だそうだ」

オッレルス「なかなか斬新な手法だと思ったんだけどね」

フィアンマ「何処で終わらせても良い、という考えはあまり無いからな」

オッレルス「大概はハッピーかバッドかトゥルーか…そうやってきっちり終わるからな」

フィアンマ「無駄な余韻を残さんな、そういえば」

オッレルス「必要なら少しでも残して、番外編などにでも繋げるんじゃないかとは思うが」

フィアンマ「ファンとしてはどちらの方が良いのだろうな」

オッレルス「蛇足を好まないファンも居れば、いつまでも続いて欲しいというファンも居る。その衝動を同時に持ち合わせているファンも居る…が、その蛇足で評判が落ちる位なら、出さない方がその作家の為だが…」

フィアンマ「…難しいな」うーん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:40:02.12 ID:7xBJ6s0AO<> + <> 刹那  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga !red_res<>2012/11/22(木) 18:41:01.94 ID:UJap73Kb0<>


過去も未来もどうだっていい、と彼は呟く。



どうせこの世界は無残に壊れるのだから。


どうせ、この世界は救済を望まないのだから。



こんな醜い場所に明るい未来など無いのなら、今だけでいいと。

現在が幸せなら、何でも良いと。

俺と笑い合っていられるのなら、どうだっていいと。

あまりにも刹那的な考えじゃないか、と問いかけた。

もう堅実に生きることに疲れたのだ、と彼は笑った。







だから、一緒に死んでもいいよ、と、告げたのだった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:41:03.73 ID:7xBJ6s0AO<> + <> 図案化  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/22(木) 18:41:39.65 ID:UJap73Kb0<>
フィアンマ「…」かりかり

オッレルス「…陣?」

フィアンマ「術式を執行する為には必要だろう」

オッレルス「そうか。ところで、何の術式を?」

フィアンマ「性別を反転させる反転術式だ」

オッレルス「誰に使うんだ」

フィアンマ「お前以外に誰が居るというんだ?」

オッレルス「」

フィアンマ「…」かりかり

オッレルス「…嘘だろう?」

フィアンマ「嘘ではない。俺様はいつでも本気だ」

オッレルス「……、いやいや、いやいやいや」

フィアンマ「俺様は女の胸に触れたい。そんな気分なんだ」

オッレルス「じ、自分にやれば良いじゃないか」

フィアンマ「何が悲しくて自分に胸を作って揉まねばならん」

オッレルス「巻き込まれる俺の身にもなってくれ」

フィアンマ「少し揉んだら元に戻す」

オッレルス「そういう問題じゃ……」

フィアンマ「諦めろ」

オッレルス「………」はぁあ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/22(木) 18:41:40.48 ID:7xBJ6s0AO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>sage<>2012/11/22(木) 18:43:14.54 ID:UJap73Kb0<>
本日の投下は以上です。長いことお休みしていたので、一気に更新しました。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。


フィア神スレを立てるのは、まだ先の話になりました。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/22(木) 18:44:37.55 ID:064dRcaSO<> 乙だぜー

ツタンカーメン

リニューアル

逆鱗

ラフォーレ <> 緻密 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 13:47:54.65 ID:bELzBI1r0<>
フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「…出来た」

オッレルス「飴細工とは、また疲れることをしたな」

フィアンマ「どうせ俺様が食べるんだ。構うまい」ふー

オッレルス「ところでこれは…兎?」

フィアンマ「兎だ」

オッレルス(毛を表現しているのか、キメ細かいな)じー

フィアンマ「…一つ食べるか?」

オッレルス「どんな味だったか」

フィアンマ「牛乳を基調とした、木苺ソースが中央にある飴だ」

オッレルス「食べるよ」うん

オッレルス(白い兎の中身が木苺ソースの真紅…少々グロテスクだな)もぐ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 13:47:57.75 ID:rBI7vdrAO<> + <> BGM  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 13:48:24.41 ID:bELzBI1r0<>
フィアンマ「寝付けん」

オッレルス「昼寝のし過ぎと…後は、かえって疲れすぎているか」

フィアンマ「…」むー

オッレルス「オルゴールでもかけようか」

フィアンマ「ん、」


オルゴール<〜♪


フィアンマ「…睡眠用BGM、か…」

オッレルス「いつも流している訳じゃないから、厳密には少し違う気もするが」

フィアンマ「……」うつらうつら

オッレルス「……」よしよし

フィアンマ「…お前は寝ないのか…」

オッレルス「まだ少し、やることがあるから」

フィアンマ「…そうか…」うとうと

オッレルス「…おやすみ」

フィアンマ「…やす、み……」むにゃ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 13:48:25.81 ID:rBI7vdrAO<> + <> キャラソン  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 13:48:56.25 ID:bELzBI1r0<>
《所謂メタネタ注意》





オッレルス「もし、君が三期…或いは四期のアニメに出て、キャラソンが出たら、真面目とギャグ、どちらだと思う?」

フィアンマ「上条当麻の対、加えて旧約最後の敵だ…真面目じゃないか?」

オッレルス「真面目か…」

フィアンマ「何だ、ギャグの方が良かったのか?」

オッレルス「どんなギャグかな、と。気になってね」

フィアンマ「『恋はベツレヘム』だの、『春夏秋冬ラッキーデイ』だのじゃないのか」ふん

オッレルス「…ライブで歌えそうな感じだね」

フィアンマ「…ライブ…」

オッレルス「……」ほんわか

フィアンマ「…何となく、お前とのカップリング曲なのではないかと思わんでもない」

オッレルス「カップリング曲か…え、俺絶対ギャグ曲じゃないか」

フィアンマ「だろうな。『犬小屋〜INUGOYA〜』なんてどうだ。楽しみだ」ふふ

オッレルス「……」ぐぬぬ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 13:48:57.17 ID:rBI7vdrAO<> + <> メディアミックス  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 13:49:30.17 ID:bELzBI1r0<>
《所謂メタネタ注意》




オッレルス「『とある魔術の禁書目録』はメディアミックスが多いな」

フィアンマ「キャラクター数が多いからな」

オッレルス「その内食べ物も出そうじゃないか?」

フィアンマ「……どうせ俺様はトマト関連か苺味なんだろう。わかっている」

オッレルス「…右席カラーはわかりやすいからね」

フィアンマ「…」つーん

オッレルス「…」

フィアンマ「…」むすー

オッレルス「…出番あると良いな」

フィアンマ「宣伝には出てみたいがね。どうだろうな」

オッレルス「製作者側の好き嫌い、入れ込み具合に左右されるからな…」

フィアンマ「ましてや、俺様は男だしな。ヒロインであればまだしも」

オッレルス「……」しんみり

フィアンマ「……」はー
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 13:49:30.96 ID:rBI7vdrAO<> + <> 母  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 13:50:00.45 ID:bELzBI1r0<>

オッレルス「…そういえば、君の母親は?」

フィアンマ「…聖母、と誤魔化しておこうか」

オッレルス「……」

フィアンマ「…まぁ、何処かで生きている可能性はある」

オッレルス「会いたいと思ったことは無いのか?」

フィアンマ「無いな。所詮、俺様を産んで捨てた女だ」

オッレルス「……、」

フィアンマ「…固執する必要が無い。知らないのだからな」

オッレルス「……」なでなで

フィアンマ「……、…まあ、美形であったことは確かだろうな」ふふ

オッレルス「自画自賛する時はするな、君は…」

フィアンマ「卑屈である必要が無い。驕ってはいないしな」

オッレルス「……」ぽふ

フィアンマ「………母親、か…」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 13:50:01.42 ID:rBI7vdrAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 13:50:21.87 ID:bELzBI1r0<>
今回の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/23(金) 14:30:10.09 ID:pgEQuOiSO<> 乙。完結にちなんで…

砂場遊び

破壊衝動

カーニバル

玉砕

垣根「本当の意味で」フィアンマ「世界を、救う」(安価スレ) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/23(金) 17:18:35.43 ID:y5Kjs2ce0<> 乙

超能力
夢遊病
ロボット
ポケモン <> 結婚式 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 18:25:04.07 ID:mkjd1myl0<>
オッレルス「君は神父だったか」

フィアンマ「正確には違うかもしれないな。聖職者であることは確かだが」

オッレルス「冠婚葬祭を行えるのか?」

フィアンマ「権限はある。最も、俺様に祈られたい人間は居ないだろうが」

オッレルス「……」うーん

フィアンマ「…で、それがどうかしたのか?」

オッレルス「いや、儀式を執り行えるのなら密葬ならぬ密式が出来るかな、と思って」

フィアンマ「…結婚式の話か?」

オッレルス「それ以外にあるのか?」

フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「お前がドレスを着るというのなら考えてやってもい「断る」…」むー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 18:25:05.19 ID:rBI7vdrAO<> + <> アニメ  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 18:25:37.26 ID:mkjd1myl0<>

テレビ<マホウショウジョマジカルカナミン!


フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「…魔法少女か」

オッレルス「君が魔法少女になったら決め台詞に悩むな」

フィアンマ「『世界を救う』とか、その辺りじゃないのか?」

オッレルス「他にもあることにはあるだろう」

フィアンマ「…あるが、……」うーん

オッレルス「……」

フィアンマ「…関係無いが、『北欧王座』は響きが必殺技に近いな」

オッレルス「……」うーん


うっるるにゃん『荒ぶる魔神の玉座が力! ふりずすっ・きゃーるぶっっ(=『北欧王座』)!! ☆ミ』

ふぃあみゃんみゃん『奇跡の力今目覚めん…神の如き一撃! さーくろっ・ですとーら(=『聖なる右』)! ☆ミ』


オッレルス「…確かにそれっぽくはあるが」

フィアンマ(……そもそも何故こんな会話になったんだ) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 18:25:38.23 ID:rBI7vdrAO<> + <> 砂場遊び  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 18:26:03.15 ID:mkjd1myl0<>
フィアンマ「……」

オッレルス「…公園に散歩とは、また珍しいな」

フィアンマ「…そうか?」

オッレルス「基本的にすぐ帰りたがるだろう?」

フィアンマ「必要の無い外出に価値を感じないからな」

オッレルス「なのに、公園で少し休みたいとは珍しいと思ってね」

フィアンマ「…子供が遊んでいたからな」

オッレルス「ああ、まだあそこで遊んでいるが」

フィアンマ「…平和的な人の姿を見たかったんだ」

オッレルス「…、」

フィアンマ「…まぁ、世界の良い部分を見つける度に俺様が如何に無駄なことをしていたか、思い知らされるが」

オッレルス「……」

フィアンマ「…俺様が救わずとも、人が幸せなら、それで良いんだ」

オッレルス「…砂の城を作っているみたいだな」

フィアンマ「ああいった行動を見ていると、手伝いたくなる」

オッレルス「手伝ってくれば良いじゃないか?」

フィアンマ「俺様にその資格は、無い」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 18:26:04.14 ID:rBI7vdrAO<> + <> 玉砕  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 18:26:25.73 ID:mkjd1myl0<>
オッレルス「実はすごく怯えていたんだ、君に告白する時」

フィアンマ「…そうなのか?」

オッレルス「だから走り気味の告白だっただろう?」

フィアンマ「…そうだな。思い返せばそうだが」

オッレルス「あんなに緊張することは人生でもそうそう無いと思う」

フィアンマ「もし受け入れられなかったらどうするつもりだったんだ」

オッレルス「…しばらく自暴自棄になったんじゃないかな」

フィアンマ「……自暴自棄…」

オッレルス「……」

フィアンマ「…まぁ、玉砕しなくて良かったな」ふふ

オッレルス「最近本当にそう思うよ」

フィアンマ「…人はどの道を選んでも後悔と自らへの慰めを行う生き物だからな…」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 18:26:26.65 ID:rBI7vdrAO<> + <> 夢遊病  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 18:27:07.16 ID:mkjd1myl0<>
ごん。
頭をぶつけたフィアンマが涙目でうずくまる。
彼はこうして眠ったままに朝歩くことがあるのだ。
勿論意識の範囲外の出来事だから、言ったところでどうにもならないだろう。

「大丈夫か?」
「………」

激痛に眉を寄せ、フィアンマはやや苛立った様子で押し黙る。
手を伸ばして頭を撫でさすってみるも、良くはならないようだ。
あれだけの勢いでぶつければ、涙が出ても仕方無い。
触られたことで夢遊病状態から醒めたのか、フィアンマは気まずそうに俺を見上げた。

「…なぁ、ウル」
「何だい、フラーメ」
「…今のは秘密にしてくれないか」
「わかった」


いつも、秘密にしているのだが。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/23(金) 18:27:08.30 ID:rBI7vdrAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/23(金) 18:27:32.73 ID:mkjd1myl0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
引き続き、書いてくださったネタ(一例:映画)は、>>1が書ける限り書きます。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/23(金) 18:49:26.73 ID:pgEQuOiSO<> 乙。

慟哭

デトロイト

リコーダー

喜色満面



<> ラフォーレ 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/25(日) 18:30:29.36 ID:skDebWaA0<>
フィアンマ「…森の香り」じー

オッレルス「適当に石鹸を購入したらそれだったんだ」

フィアンマ「いつも安いんじゃなかったか? これは」

オッレルス「そういえばそうだな」

フィアンマ「…関係無いが、森の香りではないと思う」

オッレルス「俺もそう思うよ」

フィアンマ「フローラルでは駄目なのか」

オッレルス「売り手としては森の香りで通したいんだろう」

フィアンマ「…」うーん

オッレルス「実際、森の香りなんてこんな爽やかなものではなく、土っぽいな」

フィアンマ「そうだな。時に獣臭さもある」

オッレルス「…本当の森の香りの風呂は嫌だな」

フィアンマ「……」うえー
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/25(日) 18:30:30.54 ID:9Vxhu1PAO<> + <> 揶揄  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/25(日) 18:30:53.27 ID:skDebWaA0<>
オッレルス「……」むー

フィアンマ「…いつまで怒っているつもりだ」

オッレルス「俺は十字教徒じゃないからな。憤怒の大罪を犯しても問題無いんだ」むすー

フィアンマ「…からかい過ぎた。機嫌を直せ」

オッレルス「……」つーん

フィアンマ「……」

オッレルス「……」

フィアンマ「……」しゅん

オッレルス「……」ちら

フィアンマ「…俺様が悪かった」

オッレルス「……」

フィアンマ「…ご、………めん、なさい」

オッレルス「…」よしよし
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/25(日) 18:30:54.46 ID:9Vxhu1PAO<> + <> 破壊衝動  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga !red_res<>2012/11/25(日) 18:31:32.56 ID:skDebWaA0<>
綺麗に整っているものを滅茶苦茶にしてしまいたい。
彫刻であったり、絵画であったり、ガラス細工であったり。
勿論、その中には人だって含まれる。
この感情は嫉妬、歪んだ愛情、嫌悪、その他諸々から起こりやすい。
劣等感などにも似ているかもしれない。
いずれにしろ、卑屈で卑怯な感情だ。

「自分以外に見せたくないから、盗られたくないから。そんな思いで壊したいと考えることも、自然の摂理だ」
「自然の摂理? 本能に基づいたと言い訳をしているだけの醜い衝動じゃないか?」
「そうだな」


認めるよ。




そうして、笑って。



俺は彼の手を、掴む。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/25(日) 18:31:33.50 ID:9Vxhu1PAO<> + <> 超能力  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/25(日) 18:32:05.03 ID:skDebWaA0<>
フィアンマ「超能力か…」

オッレルス「ん?」

フィアンマ「学園都市製の能力開発というのは、人為的に才能を創りだすことだろう」

オッレルス「才能の発掘、と言い換えても良いかもしれないな」

フィアンマ「…それを元から持っているものは原石と呼ばれる」

オッレルス「そうだね」

フィアンマ「…元からの魔術の才能を持っている人間は、原石とは呼ばれん。…かといって超能力でも無い」

オッレルス「科学サイドでは超能力と呼んでいるだけで、魔術的な開発を受けて才能を開花させた人間…たとえば『神の右席』は、また特殊なケース

じゃないか?」

フィアンマ「…」ふむ

オッレルス「…何か気になることでも?」

フィアンマ「…いや、何でも無い」うーん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/25(日) 18:32:05.80 ID:9Vxhu1PAO<> + <> リコーダー  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/25(日) 18:33:31.73 ID:skDebWaA0<>
フィアンマ「…」ぴぽー

オッレルス「…リコーダーか。アルトの」

フィアンマ「シルビアに貰った」ぴぽー

オッレルス「何か吹けないのか?」

フィアンマ「吹けないな」ぴぽー

オッレルス「…」うーん

フィアンマ「……」ぴーぽぽっぽぴっぴっぴー

オッレルス「多少吹けるじゃないか」

フィアンマ「音感が無い訳ではないからな」ぴー

オッレルス「……」

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「このリコーダーを吹く姿とは少々卑猥に見え「そういう事言わない!」…」ぴぽぽー
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/25(日) 18:33:34.10 ID:9Vxhu1PAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/25(日) 18:34:02.28 ID:skDebWaA0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
テーマ(ネタ)募集は停止しました。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)<>sage<>2012/11/25(日) 19:14:43.63 ID:ImFelpvF0<> えっ停止しちゃったの <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/25(日) 19:30:42.34 ID:5pOIGIvSO<> ついにこのスレも完結か… <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/26(月) 20:01:24.93 ID:mkVFc1SP0<> 終わるのか……? <> とあるスレの話  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/28(水) 18:45:37.32 ID:2DaozsyJ0<>
《※ある種メタネタ注意》


フィアンマ「またパソコンか」

オッレルス「小説だよ」

フィアンマ「この間のものか?」

オッレルス「いや、同じ作者が書いた別作品だ。ほら」

フィアンマ「……」じー

オッレルス「また君と似通ったヒロインだよ」

フィアンマ「なるほど」



>>「が、…ッ、……げほ、…は…」
>>「……、…どう、して」

>>『北欧王座』の発動すらも間に合わないと判断したオッレルスは、ただ、シンプルに彼女の前へ出た。
>>そんな彼の体を、槍は残酷に貫く。当然、オッレルスとてただの人間だ。吐血するし、死にもする。
>>赤黒い体液を撒き散らしながら、歯を食いしばって足を止める。
>>呆然としながら、フィアンマはオッレルスを見た。肩に触れている手の温度が、下がっていく。

>>「……オッレル、ス…?」
>>「…怪我、は…ない、か。…よかった…」
>>「……何で、…俺様を庇った…」

>>心臓から腹部にかけて槍で貫かれ、生きられる人間は居ない。
>>段々と喪われていく生命を実感しながら、呟くような低い声で、答えた。

>>「……俺の行動原理は、いつだって君の幸福のためだよ」

>>薄く笑みを浮かべたその口端からは、生々しく赤い血液がこぼれ落ちる。
>>言葉を失うフィアンマの金の髪を撫で、自らの緋で汚してしまいながら、自分の死がもはや絶対不可避であることを理解した男は、最

期にこう言い遺した。

>>「…愛している。カンパーナ」

>>本名を教えた覚えは無かった。
>>膝からくずれ落ちる彼の身体を咄嗟に支える彼女の頭に、とある出来事が浮かぶ。
>>ずっと忘れていた出来事が。



フィアンマ「主人公…ではないか。準主人公はお前に似ているな」

オッレルス「俺はここまで情熱的でもないような気がするが」

フィアンマ「…果たしてどうかね」

オッレルス「その疑うような微妙な顔は何なんだ」

フィアンマ「…それにしても、わざわざ自分の為に死んだ男をフるとは、酷い話だな」

オッレルス「小説の登場人物に感情移入しすぎるのはどうかと思うが、彼女もすごく悩んだ上で、答えを出したんだと思うよ」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「…君は、君の為に誰かが死んでくれたら、心変わりしてしまうのか?」

フィアンマ「…しないだろうな」うん

オッレルス「そういうことだよ」うん
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/28(水) 18:45:38.55 ID:Yg2Mq9MAO<> + <> リニューアル  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/28(水) 18:46:09.25 ID:2DaozsyJ0<>
オッレルス「リニューアルオープンか」

フィアンマ「この店は年中閉店、開店、リニューアルセールをしていないか?」

オッレルス「それだけスーツというものは売れないものなんだろう」

フィアンマ「…まあ、新社会人の数だけ売れるもので、後は残ってしまうからな」

オッレルス「正直、よく赤字にならないなと感心するよ」

フィアンマ「実は赤字なんじゃないか? 照明代も馬鹿にならんだろう」

オッレルス「…そうだな」しんみり

フィアンマ「…買っても良いんだぞ?」

オッレルス「買ったとしても着て行くところが無いだろう」

フィアンマ「実生活で着れば良いじゃないか?」

オッレルス「この服の方が気軽で良い」

フィアンマ「……」むー

オッレルス「それに、一着買うと付属品への欲が出る」

フィアンマ「ネクタイ辺りか」

オッレルス「ネクタイ、タイピン、ハンカチ、ワイシャツ、インナーシャツ…と、まぁ色々だ」

フィアンマ「良いじゃないか、欲しがれば」

オッレルス「俺を金欠にしてどうするんだ」はぁ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/28(水) 18:46:10.29 ID:Yg2Mq9MAO<> + <> 刃  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga !red_res<>2012/11/28(水) 18:46:45.32 ID:2DaozsyJ0<>

刃を振り下ろすように。
刃をよく握り締めるように、二人で力を籠める。
ぼろぼろと、甘く塩気のある液体が、赤髪の青年の瞳から溢れていった。
哀れなその体液は金髪の青年の頬へ落ちていく。
そして、金髪の青年の頬を静かに伝っていった。
彼は赤髪の青年の手首を撫で、薄く笑った。
こんな状況で。苦しいだろうに、笑ってみせた。
言葉を喪いながら、しかし今更後戻りなど出来ないままに、青年は力を籠めていく。
骨の軋む音がした。生命が危機に晒されているという、警告音。
ぼんやりと薄らいだ意識の中、視界の中に広がる泣きそうな顔に、彼は言う。

「           」

そんな言葉を聞き、もう一方の青年も笑う。
困ったような、狂ったような、曖昧な笑顔で。

「            」





―――いつか、もう一度抱き合う日々を、夢見て。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/28(水) 18:46:46.30 ID:Yg2Mq9MAO<> + <> 風邪  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/28(水) 18:47:11.75 ID:2DaozsyJ0<>
フィアンマ「けほっ」げほげほ

オッレルス「風邪か」よしよし

フィアンマ「……」くいくい

オッレルス「ん?」

フィアンマ「……」ぱくぱく

オッレルス「お腹空いた?」

フィアンマ「…」こく

オッレルス「何が食べたい?」

フィアンマ「……」ぱくぱく

オッレルス「林檎ゼリー一択、か。買ってくるよ」

フィアンマ「…」こくん



オッレルス「ただいま」

フィアンマ「…」けほけほ

オッレルス「…食べられそうか?」

フィアンマ「…」こく

オッレルス「…」あーん

フィアンマ「…」あーん

オッレルス「…」

フィアンマ「…」もぐもぐ

オッレルス(何だか雛鳥みたいだな)ほのぼの <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/28(水) 18:47:12.85 ID:Yg2Mq9MAO<> + <> 異邦人  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/28(水) 18:47:53.01 ID:2DaozsyJ0<>

オッレルス「聖書か」

フィアンマ「曲がりなりにも十字教徒だからな」ぺらっ

オッレルス「何を読んでいるんだ?」

フィアンマ「ルカ福音書21章24節。『異邦人の時』だ」

オッレルス「聖書における異邦人はユダヤ人以外を表しているのだったか」

フィアンマ「そうだな。異教徒を指すとも言われているが」ぺら

オッレルス「ところで、どうして福音書を?」

フィアンマ「解釈について考えていただけだ。別に、物騒なことを考えている訳じゃない」

オッレルス「そういえば、君は聖書を記す権利もあるのだったか」

フィアンマ「正確には、俺様の右手に限り…だが。今やその権利は持ち得ない。そもそも、書き足すまでもなく主の御言葉に不備は無い」のびー

オッレルス「…」

フィアンマ「…何か、不可解な点でもあるのか?」

オッレルス「いや、無いよ」

フィアンマ「…俺様が失敗したのは、そういう運命にあったと、そういうことなんだろう」

オッレルス「……、」

フィアンマ「…俺様は死にかけて尚、全能なる父に祈らなかった。その時点で、もはや十字教徒を名乗れないのかもしれないな。……なぁ、ウル」

オッレルス「何だい、フラーメ」

フィアンマ「死にそうになったら、お前に祈っても良いか」

オッレルス「…いいよ」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/28(水) 18:47:54.46 ID:Yg2Mq9MAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/28(水) 18:48:27.53 ID:2DaozsyJ0<>
本日の投下は以上です。
5ネタずつ、書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
ネタ募集は停止しました。  


そろそろ終わるかもしれません。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 17:51:27.70 ID:x8lQKESAO<> + <> カーニバル  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 17:51:58.77 ID:nGDwYqbD0<>
フィアンマ「今週はカーニバルだった」

オッレルス「そうだね。時期を見ればそうだった」

フィアンマ「今週は謝肉祭だった」

オッレルス「…そうだね。時期を見ればそうだった」

フィアンマ「そして今日はマルディグラだ」

オッレルス「最終日の火曜日だね」

フィアンマ「シュロブ・チューズデー(告悔火曜日)ともいうが」

オッレルス「言うね」

フィアンマ「…もう一度言う。今日はマルディグラだ」

オッレルス「……素直にパンケーキが食べたいと言えば良いじゃないか…」

フィアンマ「今日はパンケーキデイだな」

オッレルス「ラッキーデイみたいな言い方しても作らな「…」…わかった作るよ…」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 17:52:00.23 ID:x8lQKESAO<> + <> ロボット  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 17:52:33.38 ID:nGDwYqbD0<>
フィアンマ「…ロボットか…」

オッレルス「…プラモデル趣味でもあるのか?」

フィアンマ「必要とあらば作るが、別に趣味は無いよ」

オッレルス「そうか」

フィアンマ「……ロボット…」

オッレルス「?」

フィアンマ「…将来的に科学サイドはどのようなロボットを創り出すのだろうな」

オッレルス「人型を超越するんじゃないか?」

フィアンマ「…大天使型か」ほわほわ

オッレルス(フィアンマがふにゃふにゃするのは珍しいな)

フィアンマ「…『神の力』…『神の如き者』型…」ほわほわ

オッレルス「……」

フィアンマ「………」きゅん

オッレルス「…俺には君のときめくポイントがよくわからない」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 17:52:34.58 ID:x8lQKESAO<> + <> ポ○モン  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 17:53:03.24 ID:nGDwYqbD0<>
オッレルス「ゲームか」

フィアンマ「ポケットサイズのモンスターを育てるゲームだそうだ」かちかち

オッレルス「名前は五文字まで、か」

フィアンマ「…お前の名前にするか。日本語で書けば五文字で事足りるしな」

オッレルス「それは構わないけどそのファンシーな見た目のモンスターに付けるのはやめてくれ」

フィアンマ「んー? お前もファンシーだろう?」

オッレルス「俺の何処がファンシーなのかさっぱりわからない」

フィアンマ「…雰囲気、か?」

オッレルス「…いやいや」

フィアンマ「…育て屋に預けるか」

オッレルス「雄雌一対預けると卵が産まれるのか」ふむ

フィアンマ「そうだよ」かちかち

オッレルス「……、…結構、君、乙女趣味というか、何というか」

フィアンマ「黙れ」つーん

オッレルス(それにしても、メスの方に自分の名前を付けることは厭わないんだろうか)
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 17:53:04.07 ID:x8lQKESAO<> + <> 氤  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 17:53:32.85 ID:nGDwYqbD0<>

フィアンマ「ッ、げほ…何だこれは」

オッレルス「少し失敗してしまったんだ。煙いから出ていた方が良い」げほげほ

フィアンマ「何をどうしたらこんなにも煙で部屋が満たされ、っげほ!」

オッレルス「いや、術式を組もうと思って魔法陣について模索してたら失敗して」

フィアンマ「弁解はどうでも良いから換気をしろ…!」


窓<パカッ


オッレルス「げほ、っげほ…ひゅ、…死ぬ、かと、おもっ、た」

フィアンマ「それはこちらの台詞だ…」げほげほ

オッレルス「本当はこうならなかったはずなんだけどな…」

フィアンマ「明らかなミスという訳だろう」はぁ

オッレルス「大丈夫か?」

フィアンマ「俺様の肺が少々煤けた位だろう」

オッレルス「…ごめん」

フィアンマ「……ん」けほっ

オッレルス「……」かりかり

フィアンマ「…手伝ってやる」

オッレルス「ありがとう」へら

フィアンマ「……」ぷい <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 17:53:33.67 ID:x8lQKESAO<> + <> デトロイト  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 17:54:12.40 ID:nGDwYqbD0<>
オッレルス「お帰り」

フィアンマ「ただいま」

オッレルス「何処に行ってきたんだ?」

フィアンマ「デトロイトの最も治安が悪い地域だが」

オッレルス「…危なかったな」

フィアンマ「本気で言っているのか?」

オッレルス「魔術の強力さを除けば君は細身の青年で、俺の恋人だからな。心配はするし、割と本気で発言しているが」

フィアンマ「……小旅行だ」

オッレルス「明け方に唐突に居なくなったからそんなことだろうなとは思ったけど」

フィアンマ「まあまあ楽しかったぞ?」

オッレルス「カジノにでも行ったのか?」

フィアンマ「そうだよ。ほら」っ札束

オッレルス「…どうにも幸運の悪用が否めないな」

フィアンマ「……気のせいじゃないか?」にっこり <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 17:54:13.56 ID:x8lQKESAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 17:54:42.77 ID:nGDwYqbD0<> 今回の投下は以上です。
書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
ネタ募集は停止しました。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 18:32:04.33 ID:x8lQKESAO<> + <> 歯磨き粉  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 18:32:30.56 ID:nGDwYqbD0<>
フィアンマ「……」じー

オッレルス「…歯磨き粉はいつもの物しか買わないよ」

フィアンマ「…メロン味だぞ?」

オッレルス「君そんなにメロン好きじゃないだろう」

フィアンマ「……メロン味だぞ?」

オッレルス「聞こえなかったフリをして二回言うんじゃない」

フィアンマ「…チョコレート味、」

オッレルス「子供用って書いてあるじゃないか。というか、歯を綺麗にする歯磨き粉でチョコレートを味わってどうするんだ」

フィアンマ「世界には矛盾することで意味をなすことがある」

オッレルス「得意の救世主説得トークは俺に通用しないぞ」

フィアンマ「……」むすー

オッレルス「…苺味なら」

フィアンマ「…」ちら

オッレルス「…いや、やっぱりやめよう」ふるふる

フィアンマ「……」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 18:32:31.40 ID:x8lQKESAO<> + <> いちご  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 18:32:54.71 ID:nGDwYqbD0<>
フィアンマ「苺は実は一般的に実と思われている部分は種で、逆もまた然りだそうだ」

オッレルス「ふむ」

フィアンマ「…」

オッレルス「……さて、練乳をかけようか、どうしようか」

フィアンマ「味見係を決めねばなるまい」

オッレルス「……」

フィアンマ「…ジャンケンでも構わんぞ」

オッレルス「負けるのが目に見えてる」

フィアンマ「…くじ引きにするか?」

オッレルス「それも君の幸運に負ける」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「……」うーん

フィアンマ「…仕方が無い。此処は公平にシルビアに決めてもらおうじゃないか?」




オッレルス「酸っぱい」うぐぐ

フィアンマ「仕方があるまい、ジャムにするか。オッレルス、お前の貴い犠牲は忘れない」

オッレルス「死んでないよ!!」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 18:32:55.47 ID:x8lQKESAO<> + <> 慟哭  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga !red_res<>2012/11/29(木) 18:33:51.23 ID:nGDwYqbD0<>


危惧していた通り。

やはり、独りになってしまった。

孤独。
絶え間無い孤独に晒される。

一刻も早く"やるべき事"をこなさなければ。

思うのに、喪失感に手を取られ、動けない。

傍らにあるモノに、何度も視線を向けてしまう。





「ああ、」

掠れた声が、漏れた。                 意識が、ブレる。



「う、あ」

やっぱり、この選択は間違っていたんだろうか。
関係無い。神を含む他者を断ち切ると、そう決めた。

もう、もどれない。  戻れるはずも、ない。






「あああ、ぅ、……ぁ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 18:33:52.39 ID:x8lQKESAO<> + <> 喜色満面  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 18:34:25.26 ID:nGDwYqbD0<>
手渡された、やや重い箱。
何かと問いかければ、少し照れた様子で誕生日プレゼントだと言われた。
ぱかりと開けてみれば、遭遇した中身。

「……紅茶?」

と思いきや。
紅茶の香りを纏わせた、霊装。
俺の名の元ネタであるオレルスに応じたそれ。
北欧神話の神『ウル』の持つ弓、イチイバルを模したもの。
これを作る為にどれだけの労力を要するか知っているから、俺は敢えて得ようと思わなかった。
この霊装を用いることで、俺の力は現在以上に底上げされる。
わざわざ作ってくれたのか、と問えば、片手間に、との答え。
本当に照れ隠しが下手であからさまだと思いながら、ありがとうと微笑んだ。
俺が生き延びる可能性を少しでも作ろうとするその想いが嬉しかった。
その為に、とてつもない苦労をしてくれたという事実のことも。

「大切に使うよ」
「消費するものだ。使え」
「使うけどさ」

美しい曲線。素材にもこだわっているのだろうか。
道理で最近貯金をしていると思えばこういうことか、と納得する。

「…本当に、ありがとう」
「……、どういたしまして」

自然な笑みが、勝手に溢れていく。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 18:34:26.09 ID:x8lQKESAO<> + <> 科学的には助かる  ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 18:35:08.04 ID:nGDwYqbD0<>

オッレルス「映画『タイタニック』のラスト付近、科学的には二人とも助かるらしいね」

フィアンマ「ほう? どのようにして、だ?」

オッレルス「何でも、ローズの着ていた救命胴衣を、ローズが乗っていた大きな板の下に潜りこませれば助かる確率はそれなりに高かった、らしいよ」

フィアンマ「一般人にそこまでの咄嗟の判断を求めるのも酷な話だろう」

オッレルス「まぁ、それはそうなんだが」

フィアンマ「…所詮、判断すらも運ということだ。幸運でありさえすれば、如何なる状況でも最良の選択を出来るし、それによって助かる」

オッレルス「…君が幸運を語ると重いな」

フィアンマ「んー? そうでもないよ。常に幸運が確約されている状態は、もはや幸運とは呼べん」

オッレルス「哲学的だな」

フィアンマ「お前も何かに縛られればわかる」ふふ

オッレルス(例えば純粋な魔神の確率論、とかか)

フィアンマ「なぁ、ウル」

オッレルス「ん? 何だい、フラーメ」

フィアンマ「例え幸運が確約されていても、俺様を助けるか?」

オッレルス「助けに行くだろうな、きっと。今どう答えたとしても、俺は土壇場で助けに行ってしまうと思うよ。馬鹿だからね」

フィアンマ(…馬鹿とは、思わないがね。愚直とは、思えど) <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)<>sage<>2012/11/29(木) 18:35:09.42 ID:x8lQKESAO<> + <> ◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/11/29(木) 18:35:38.60 ID:nGDwYqbD0<>
本日の投下は以上です。
書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
ネタ募集は停止しました。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/29(木) 22:57:00.19 ID:SCDBWvUf0<> 乙。
終わったら寂しいなー <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/01(土) 18:14:22.66 ID:RzFkzlwSO<> 乙。毎度毎度秀逸すぐるぜ <> ツタンカーメン 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/03(月) 19:10:00.51 ID:b+xYyjLj0<>
オッレルス「……」きょろ

フィアンマ「……博物館と美術館、この二つは魔の都としか言い様が無いな。目移りしかせん」きょろ

オッレルス「館としてはツタンカーメンの黄金のマスクを勧めたいようだが」

フィアンマ「…これか」ひょこっ

オッレルス「……応用すればなかなか使えそうだな」

フィアンマ「…金だしな」

オッレルス「……」

フィアンマ「……」

オッレルス「…邪な思いで眺めるのはやめよう」

フィアンマ「…そうだな」

オッレルス「…分断…『王家集合』…」

フィアンマ「…『王の怒り』呪術術式…」

オッレルス「…やめよう」

フィアンマ「…そう、だな」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 19:10:02.31 ID:uEKBfXZAO<> + <> 冷え 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/03(月) 19:10:26.89 ID:b+xYyjLj0<>
フィアンマ「……」

オッレルス「…今日は寒いな」はー

フィアンマ「真冬だからな」

オッレルス「…」ぺた

フィアンマ「…何だ」

オッレルス「いや、どの位冷えてるかと思って触ったんだが、氷みたいで驚いた」

フィアンマ「手足は血液が行き届きにくい。仕方あるまい?」

オッレルス「そうだね」ぎゅっぎゅ

フィアンマ「……」きゅ

オッレルス「……」にぎにぎ

フィアンマ「…ん、」きゅっ

オッレルス「…手を握ったり開いたり、温めたりが効果的だそうだ」

フィアンマ「…この動きが効果的な訳か」きゅっきゅ

オッレルス「そうだな」ぎゅ
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 19:10:28.08 ID:uEKBfXZAO<> + <> 博愛主義 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/03(月) 19:10:50.58 ID:b+xYyjLj0<>

特別扱いとは、どういうことか。
甘やかすことか、叱ることか、愛でることか。
そのどれもが、特別でない相手にも出来ることではないだろうか。
自分には出来ないけれど、彼にはそれが出来るのではないか。
だって、彼は基本的に博愛主義の男だ。
だから、不安になる。口になど出さない。そんな女々しい真似はしない。
否、こんなことを考えている時点で充分女々しいことはわかりきっているが。
不安にさせてつなぎ止める訳にはいかない。かといって。
愛しているといえば言う程、距離が開けているような気がして。
特別扱いとは何なのか。万人に優しい彼を見ていると、わからなくなる。
勿論、彼とて本当に万人に優しい訳ではないのだろう。
そこには甘さや、弱さ、思いやりなど、沢山のものが含まれている。
わかっては、いても。

「愛するとは、特別扱いをただ一人にすることではないのか」

少なくとも、情愛というものは。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 19:10:51.72 ID:uEKBfXZAO<> + <> 博憎主義 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/03(月) 19:11:14.67 ID:b+xYyjLj0<>

特別扱いとは、どういうことか。
甘やかすことか、叱ることか、愛でることか。
そのどれもが、特別でない相手にも出来ることなのだろうか。
彼には出来ないけれど、自分はそれをしてしまっているのではないか。
嗚呼、彼は基本的に博憎主義の男だ。
故に時々、不安になる。口になど出さない。そこまで情けない真似はしない。
否、こんなことを考えている時点で充分情けないという7ことはわかりきっているが。
不安にさせてつなぎ止めてしまっている。かといって。
うまく言葉が浮かばない。そして、愛されている自信が湧かない。
何だか、距離が開けているような気がしている。
特別扱いとは何なのか。万人に冷たい彼を見ていると、わからなくなる。
勿論、彼とて本当に万人に冷たい訳ではないのだろう。
そこには迷いや葛藤、苦悩など、沢山のものが含まれている。
わかっては、いても。

「愛するとは、特別扱いをただ一人にすること、なんだろうな」

少なくとも、情愛というものは。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 19:11:15.76 ID:uEKBfXZAO<> + <> 不足 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/03(月) 19:11:38.62 ID:b+xYyjLj0<>
決定的に足りないもの。
それは、彼の右腕。
それがあれば彼が俺の言葉に応じる可能性は著しく減っただろう。
そう思ってしまう度、どうしてこんなに醜い物の考え方をしてしまうのか、と自省する。
彼が傷ついて良かったなどと思っている訳ではない。そんなことを思う筈が無い。
ただ、彼が隻腕ということで困っていることに遭遇すると、少しだけ安心する。
そうして困っている間はきっと、俺に頼ってくれそうだ、なんて。
依存して欲しいのは愛しているからなのか、果たして俺が弱い人間だからなのか。
笑顔を作って呑み込み、彼の手を握る。
何の特別さも無い、平凡な青年の細い左腕、その先に繋がる細い手指を。
余程冷えているのか、爪の向こう、血色が悪い。

「……寒い?」
「…いや?」

寒くはない、と言葉を返す彼は、それでも寒そうに吐息を零す。
しっかりと温めるように、左手を握った。
せめて彼の右手の代わりの、その一端にでも、なれるように。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 19:11:39.72 ID:uEKBfXZAO<> + <> どくはく 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga !red_res<>2012/12/03(月) 19:12:59.81 ID:b+xYyjLj0<>

なぁ、ウル。


何だい、フラーメ。


この長い"振り返り"も、もう終わりにしよう。

そうだね、そろそろ、終わりにしようか。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 19:13:00.83 ID:uEKBfXZAO<> + <>
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/03(月) 19:13:30.89 ID:b+xYyjLj0<>
今回の投下は以上です。
書き溜めが出来上がり次第投下しに来ます。
次の投下で終わりです。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/03(月) 19:19:33.84 ID:8tNzX1SSO<> マジか…乙 <> □時計 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/08(土) 01:42:28.13 ID:WP/qOBqy0<>
時計は規則正しく時を刻む。
流れる時間は古傷を癒し、心を宥める。
それと同時に、物事を加速させ、傷つける力を持たせる。
特に、子供や若者にとっての一年というものは大きい。
365日もあれば、充分に成長することが出来る。
また、恋人同士にとっての一年というものも大きい。
時間は残酷であり、優しく甘い。
辛かった思い出を甘い回想へ変え、愛し合っていた恋人達に倦怠期をもたらす。

「…そうは思わんか」

血まみれの手で、フィアンマはオッレルスの頬を撫でる。
当然ながら、金髪の彼の白い頬には、赤黒い血液が付着した。
彼はフィアンマの痛々しい左手を撫で、小さく笑う。

「思うよ。…でも、時間が刻まれるから、暖かい未来も創れるんだろう」
「…冷たい明日かもしれないじゃないか?」
「それはわからない。一種の賭けだからな」

けれど、賭けよう。
そう提案するオッレルスに。
終ぞ、フィアンマは頷いて微笑むことが出来なかった。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:42:29.55 ID:az51C0UAO<> + <> □筆跡 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/08(土) 01:42:55.58 ID:WP/qOBqy0<>
フィアンマ「筆跡には人の性格が出るそうだ」

オッレルス「ああ、字の大きさや字体は本当に人それぞれだからな」

フィアンマ「少し書いてみろ」っペンと紙

オッレルス「また唐突だな…何と書けばいいんだ?」

フィアンマ「適当な自己紹介で良い」

オッレルス「適当で良いと言いながらも自己紹介というのは、少々レベルが高いような…」さらさら

フィアンマ「…」じー

オッレルス「…」かきかき

フィアンマ「…」じっ

オッレルス「これで良いか?」っ紙

フィアンマ「…筆圧は強く無いな。薄い字だ」

オッレルス「書き癖だからね。君は?」

フィアンマ「……」きゅっきゅ かきかき

オッレルス「……」

フィアンマ「…こうなるな」っ紙

オッレルス「筆圧が結構強いな。後は…細かい」

フィアンマ「書類ばかり書いていた時期にイラついていたからな」

オッレルス「君がイラつく様子をあまりイメージ出来ないんだが」

フィアンマ「誰だって単純作業を終えた瞬間に仕事を増やされたら多少なりとも苛立つものだよ」ふふ <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:42:57.09 ID:az51C0UAO<> + <> □逆鱗 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/08(土) 01:43:19.18 ID:WP/qOBqy0<>
言ってはいけないことを言ってしまった、とフィアンマは思う。
眼前の、普段は穏やかで優しい青年が、明らかに怒っている。
全盛期であればともかく、現在、彼に自分の手腕で勝てるかどうか。
一歩下がるごとに、壁へ壁へと追い詰められているのを自覚した。
これ程までに緊張しているのは、幻想殺しの右腕が生えてきた瞬間を目撃したあの時以来か。
喉が干上がるのを感じながら、しかし謝罪も出来ないまま、彼は追い詰められていく。

「ッ、…オッ、レル、ス」
「……俺が怒っている理由は、わかるか?」

濃密な『死』のオーラ。
日常に溶け込みそうな、恐怖の色。
魔神の領域まで達している彼が放つそれは、重苦しい。
手を伸ばせば引きずり込まれた後、肉の欠片も残さないで殺されてしまいそうな。
フィアンマは唇を噛み締め、もごもごと言った。

「……もう、二度と言わない。本当に、すまなかった」

<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:43:20.50 ID:az51C0UAO<> + <> □空白 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga !蒼_res<>2012/12/08(土) 01:43:47.75 ID:WP/qOBqy0<>
























俺達は、生きることに疲れたんだ。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:43:49.15 ID:az51C0UAO<> + <>
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/08(土) 01:44:22.30 ID:WP/qOBqy0<>
切欠は、何だっただろうか。
オッレルスが誰かと幸せそうにすることに、不安を覚えたのかもしれない。
そういった恋愛感情のみならず。
度重なるストレスに、気付けば俺様の精神はおかしくなってしまっていたようだ。
カミソリの刃だけを突っ込んであったコップに、左腕を突っ込んでいた。
血まみれになった手は痛々しく、何度も包帯を巻いた。
右手があれば、右手で傷をつけていたかもしれない。
心配しながら、腕を撫でてくれる手が、好ましいと、一層思えた。
ありがとう、と素直に礼の言葉を吐き出せた頃、もう、壊れてしまっていたように思う。

ただ、オッレルスが好きだった。
俺様以外の誰にも、笑いかけてなんて欲しくなかった。
でも、それがわがままだとも知っていた。
理性も、矜持もあった。何も、言い出せなかった。

思えば思う程に自分を傷つけていた。
別に、心配して欲しかった訳では、なかった。
元より、世界を救うことに失敗した俺様は、生きることに消極的だった。

そんな俺様を見かねてか、どうだろうか。
オッレルスはいつも通りの優しい笑顔を浮かべて、一緒に死んでもいいよ、と言った。
殺しても良いよ、と迎え入れた。
優しさに甘える形で、首を絞めた。
苦しかっただろう、辛かっただろう、それでも狂人へ愛を示し、オッレルスは微笑み続けた。
いくら謝ったところで、取り返しがつくはずも無い。

ただ、夢を見ていたかったのかもしれない。
それでも、自分から夢から醒めて、幻想を壊した。

「……なぁ、ウル」

何だい、フラーメ。
そうやって返事をしてくれる声は、もう聞こえない。
冷たい死体を前に、先程絶叫したこの体に、もう力は残っていなかった。
じきに、呑み込んだ毒物が俺様の身体を征服し、死に至らしめることだろう。

「……俺様は、お前のことが大好きだったよ」

笑う。
何だ、まだ、笑う力位は…残って、いたのか。

「…愛しているよ、オッレルス」

呟く。
げほ、と咳き込んだ。飛び散るのは、血液。
やけに痛む頭はもうとっくのとうに危険信号を発している。

「…だから、……また、やり直せれば、良いな」




手を伸ばした先に、またお前が居てくれるなら。
焼け付くような痛みにだって、耐えられるような、気が、                 した。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:44:23.44 ID:az51C0UAO<> + <> エンドロール<>saga<>2012/12/08(土) 01:46:08.13 ID:WP/qOBqy0<>

○呼び方
○バス
○コンビニ
○セーター
○壁ドン
○砂塵
○恐怖
○願望
○ミント
○電車
○きのこ
○バ●
○不老不死
○ス●バ
○ケーキ
○ポ●キー
○1+1
○2−1
○婚約者
○シャンプー
○正しい
○オルゴール
○酒
○欲情
○事後
○ドッキリ
○邂逅
○汚泥
○混沌
○惨敗
○ヨガ
○プライスレス
○少年時代
○専用
○蛇腹
○魂
○鋼
○サイズ
○マダム
○頭がいい
○隻眼
○社
○制約
○空
○タイムマシン
○プリン
○学園モノ
○消失
○ヒーロー
○シャボン玉
○ファントムペイン
○桃
○蝉
○鯨
○槿
○粘土
○セーラー服
○ふたなり
○キス
○べたべた
○化身
○羅針盤
○彼方
○曇天
○群衆
○心理テスト
○魔法か魔術か
○仮面
○セルフフェラ
○角砂糖
○体温
○いちゃいちゃ
○顔



<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:46:23.89 ID:az51C0UAO<> + <> エンドロール<>saga<>2012/12/08(土) 01:46:50.25 ID:WP/qOBqy0<>

○鬱
○魔王
○香り
○要
○夕暮れ
○蜂
○呪縛
○リベラル
○茶菓子
○暗黒
○髪型
○抱き締める
○マッチ
○カバー
○勇気
○殺して、喰って、生きている
○動物
○砂時計
○傘
○下着
○涙
○しりとり
○忘却
○カルマ
○ホメオータシスとトランジスタス
○神浄討魔「キチデレなフィアンマを安価で愛でる」フィアンマ「俺様は正常だよ」
○癒着
○鐘
○交差交流
○愛とは
○湯気
○弱音
○すれ違い
○後悔
○怪盗
○意趣返し
○花
○本当に大事な事は目には見えない
○あざとい
○歯ブラシ
○先生
○趣味
○いい夫婦の日


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:46:51.15 ID:az51C0UAO<> + <> エンドロール<>saga<>2012/12/08(土) 01:47:15.38 ID:WP/qOBqy0<>


○アセスメント
○夜会
○友情
○ペイオフ
○禍
○研鑽
○さよなら絶●先生
○刹那
○図案化
○緻密
○BGM
○もしも自分のキャラソンを作るなら
○メディアミックス
○母
○結婚式
○アニメ
○砂場遊び
○玉砕
○夢遊病
○ラフォーレ
○揶揄
○破壊衝動
○超能力
○リコーダー
○垣根「本当の意味で」フィアンマ「世界を、救う」(安価スレ)
○リニューアル
○刃
○風邪
○異邦人
○カーニバル
○ロボット
○ポ●モン
○氤
○デトロイト
○歯磨き粉
○いちご
○慟哭
○喜色満面
○科学的には助かる
○ツタンカーメン
○冷え
○博愛主義
○博憎主義
○不足
○時計
○筆跡
○逆鱗


<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:47:16.58 ID:az51C0UAO<> + <> 結論:劇中劇でした! 
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/08(土) 01:47:55.85 ID:WP/qOBqy0<>
フィアンマ「そんな悲劇があってたまるか。まずはそのふざけた幻想をぶち殺す」

オッレルス「それは君の台詞じゃないぞ」

フィアンマ「大体俺様はヤンデレではない」

オッレルス「……、…え?」

フィアンマ「ん?」

オッレルス「…」

フィアンマ「…俺様は正常だよ。普通だ。…少し、…世界を愛しているというだけで。献身的なんだ」

オッレルス「……」

フィアンマ「その生暖かい目をやめろ」

オッレルス「まぁ、一度死んでみるのもなかなか楽しかったよ」

フィアンマ「笑顔で言うことではないな」

オッレルス「いや、ほら、血糊とか楽しいじゃないか?」

フィアンマ「……」うーん

オッレルス「…なぁ、フラーメ」

フィアンマ「…何だ、ウル」

オッレルス「…好きだよ」

フィアンマ「…俺様も、…好きだよ」 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:47:59.69 ID:az51C0UAO<> + <>
◆2/3UkhVg4u1D<>saga<>2012/12/08(土) 01:48:41.59 ID:WP/qOBqy0<>
最後の投下でした。
テーマ提供、ありがとうございました。
長くお付き合いいただき、お疲れ様でした。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:49:40.66 ID:D5znBcgW0<> めちゃくちゃびっくりしたじゃねぇかコノヤロウふざけんなお疲れさまでしたまたよろしくお願いします
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 01:54:45.51 ID:C/14dsLSO<> 乙。自分のお題率の高さにちょい反省しちまったわ。よくもまぁあんだけ書けるよ……驚愕に値するわ

悲劇は悲劇で終わっても美しかったとは思うけど。


やはり幸せであるのが一番かね…


改めて完結乙。 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 02:55:39.31 ID:xulnm1kK0<> 二人とも可愛かった
乙! <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/08(土) 08:15:15.60 ID:oMJI5pyq0<> 毎度のことながら面白かった
乙 <>