VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)<><>2012/11/11(日) 21:31:08.36 ID:2uTebbbO0<>
 転入生暁美ほむらの両目が微かに明滅した。

 心理学的には軽い動揺をあらわすらしいが、もしその通りなら原因は彼女の直後に入っ
て来たこの男に違いない。



「ウィリアム=オルウェルだ。ALTとして、またこのクラスの副担任としてしばらく世話
になるのである」



 簡潔な自己紹介だった。

 それだけなのにも関わらず、教室のあちこちから『おぉ……』と息をのむ音が聞こえた。

 無理もない。

 日本では滅多に見られないほどの長身。

 スーツの上からでも分かる、内側に秘められた堅強な筋肉。

 政治家のような重々しい口ぶり、朗々たる声。

 そして、それらと見事にマッチした憮然かつ精悍な顔つき。

 ベテラン俳優のような振る舞いに歴戦の兵のような肉体からは、どう転んでも英語教師
という言葉は連想できそうもなかった。

『なぜ体育教師でないのか』。そんな思考がほむらの脳内で生まれ始めたところで、担任の
早乙女和子が改めてウィリアムを紹介した。


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<>アックア「ふむ、見滝原中学校であるか」 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)<><>2012/11/11(日) 21:32:22.54 ID:2uTebbbO0<>
「はい皆さん! ウィリアム先生はイングランドから来られています。日本とは文化が違
うので戸惑う事も多いでしょう。見た目だけで判断しないで、気軽に声をかけて少しでも
速く馴染めるように協力しましょうね!」

 暗に見た目は取っ付きにくいと言ってしまったが、本人に悪気はないようで、ウィリア
ム本人も顔色一つ変えない。

 だが『はーい』という返事はなく、無駄にテンションを高くした和子一人が何故か浮い
たような構図になってしまった。

 気の利く新任ならここで笑いの一つでも取りに行くのだろうが、無骨なALT教師は相変
わらず石像のように動かないし、生徒の中にこの不気味な空気を打ち破らんとする豪の者
はいないようだ。

「ええと……、そ、それではウィリアム先生には今日一日このクラスの授業を見学して頂
いて……、生徒の名前と顔を覚えたり、雰囲気に慣れてもらおうと思います。じ、じゃあ
ホームルームは終わりっ! 先生は授業があるのでこれで失礼しまーす!」

 歯切れ悪く言い終わると、和子は逃げるように教室を出て行った。

 普通なら前の生徒から順番に自己紹介の流れなのだろうが、威圧感満点の副担任は空き
机から椅子を引っ張ると、そのまま教室の後ろで座り込んでしまった。

 最後まで誰も一言も発する事はなく、ほむらの転入など初めからなかったかのように一
限目の授業が始まった。
<> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/11/11(日) 21:34:45.12 ID:rGTpTN0T0<> 全盛期(16巻)頃ならワルプルギスなんて楽勝 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/12(月) 00:19:04.03 ID:0r9C0hX/0<> アックア1人で大体片付きそうだw <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/12(月) 11:27:27.81 ID:/WsWQgiDP<> これは期待 <> VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)<>sage<>2012/11/25(日) 22:25:21.08 ID:x/pUu/j90<> もしかして月1連載? <>