◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/17(土) 10:40:40.98 ID:aHEoy+hy0<>「この青空に約束を─」
「涼宮ハルヒの憂鬱」初巻再構成
セカンドレスは今日中に
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1353116440
<>この稲妻に約束を─【羽山海己の憂鬱】
◆rtLKpuWGExCs<>sage<>2012/11/17(土) 10:44:04.41 ID:aHEoy+hy0<> あ、忘れてたけど
「この青空に約束を─」はアニメしか知らないんで
大分おかしいところがあります
ご了承ください <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/17(土) 10:46:52.26 ID:aHEoy+hy0<> 宮穂「せんぱーい」
航「どうした?」
宮穂「ちょっと相談なんですけど」
航「相談?」
宮穂「私、ただの人間に興味がなくなっちゃったみたいなんですよ」
航「は?」
宮穂「ただの人間じゃない存在がこの世界にいたらいいなーって」
航「ちょっと待て」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/17(土) 10:53:45.49 ID:aHEoy+hy0<> 航「その、ただの人間じゃない存在ってのは、どういうのを言うんだ?」
宮穂「うーん…宇宙人とか、未来人とか、異世界人とか超能力者とか」
航「あのな、宮、そんなものが存在するわけないだろ」
宮穂「先輩ったらロマンの欠片もないんですね」
航「いいか?そういうのは涼宮ハルヒみたいなフィクションの世界に存在するのであって」
航「現実の世界には存在しないんだよ」
宮穂「涼宮ハルヒ…?」
航「あんなものを現実に持ち込むな」
航「それをやっていいのはそれこそハルヒだけだ」
宮穂「先輩、いいこと思いつきました」
航「ん?」
宮穂「つぐみ寮のみんなでSOS団を作りましょう!」
航「…」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)<>sage<>2012/11/17(土) 12:31:19.60 ID:GAPS04PAO<> ほう <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)<>sage<>2012/11/17(土) 13:36:12.13 ID:EtTt/MOAO<> 珍しいですな
期待 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/17(土) 22:20:45.03 ID:jVpvqW8M0<> 夕食中
奈緒子「SOS団?」
宮穂「知らないんですか?奈緒子先輩」
凛奈「SOS団って、もしかして」
静「涼宮ハルヒの憂鬱?」
宮穂「正解でーす」
奈緒子「あ、それか」
海己「何それ?」
航「ラノベだよ」
海己「ラノベ?」
奈緒子「高見塚の図書室にあるから一度読んどきなさい」
海己「図書室?」
宮穂「小説って言えばわかりますか?」
海己「小説か」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/17(土) 22:26:30.39 ID:jVpvqW8M0<> 沙衣里「で、SOS団がどうしたの?」
宮穂「みなさんで作りませんか?」
沙衣里「は?」
静「賛成」
奈緒子「おもしろそうじゃない」
海己「ちょっと待って」
奈緒子「海己?」
海己「そのSOS団って、どういう団体なの?」
宮穂「宇宙人や未来人や異世界人や超能力者を探す団体です」
航「という建前のお遊び集団な」
宮穂「お遊び集団じゃありません」
航「じゃあ聞くけど、存在しない宇宙人やら未来人やらをどうやって探すんだ?」
宮穂「それは…」
航「…」
宮穂「…」
航「な?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/17(土) 22:34:17.86 ID:jVpvqW8M0<> 静「わたる、もういいでしょ」
航「静からもなんか言ってくれよ」
静「部長はなおこ、顧問はさえり」
航「は?」
静「部員はここにいる6人(さえりは除く)」
航「ちょっと待て、勝手に話を進めるな」
海己「そうだよ。第一部活を立ち上げるには生徒会の許可が必要なんだよ?」
奈緒子「あら、生徒会の許可なら問題ないわよ」
航「会長?」
奈緒子「私を誰だと思ってるの?」
航「いや、会長は会長以外の何者でもないもいうか」
宮穂「…」
沙衣里「…」
海己「…」
凛奈「…」
静「…」
航「…あ」
奈緒子「思い出した?生徒会長は私よ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/18(日) 21:50:23.57 ID:lumHmLkO0<> 翌日
奈緒子「というわけで定例会議を始めます」
奈緒子「本日の議題は、SOS団設立について」
航「それまだ続いてたの?」
海己「続いてるよ」
静「忘れてたのはわたるだけ」
凛奈「入らないなら帰ってもいいよ」
航「…」
奈緒子「というわけで、本日の議題はSOS団設立について」
航「2回言わなくても」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/19(月) 07:39:46.57 ID:MS94/roI0<> 奈緒子「部長は私でいいわね?」
凛奈「異議なし」
静「他に適任はいない」
奈緒子「顧問はさえちゃん」
沙衣里「は?」
宮穂「他にいませんし」
海己「つぐみ寮で教員っていったら」
静「さえりしかいない」
沙衣里「…わかったわよ」
奈緒子「じゃあ決定ね」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/19(月) 07:47:28.51 ID:MS94/roI0<> 奈緒子「で、申請書類がここにあるから」
奈緒子「航、適当に書いといて」
航「俺かよ」
奈緒子「なんならキョンって読んでもいいけど?」
航「は?」
海己「キョンって?」
奈緒子「あの使い走りのやつ」
静「キョン、なにぼーっとしてんの?」
宮穂「キョン先輩、早く書いちゃってください」
凛奈「キョン、さっさと終わらせなさい」
沙衣里「星野はそんなんだから停学になるのよ!」
奈緒子「…」
凛奈「…」
沙衣里「キョンのほうがよかった?」
航「どっちでもいいけど」
沙衣里「じゃあ星野で」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/20(火) 08:07:46.31 ID:bdcRKIOb0<> 航「…」カキカキ
静「…」
奈緒子「…」
凛奈「名前どうするの?」
航「名前?」
沙衣里「SOS団でいいんじゃない?」
奈緒子「いや、もうちょっと考えなさいよ」
静「さえり、馬鹿なの?」
沙衣里「星野よりはマシ!」
航「俺何か言ったっけ?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/20(火) 08:14:30.24 ID:bdcRKIOb0<> 航「確かSOS団って、長ったらしい正式名称があった気がするんだが」
奈緒子「あー、あったわね」
凛奈「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」
沙衣里「長っ」
静「団ってのがなんかしっくりこない」
凛奈「バカ」
奈緒子「まーそれを真似するってことでいいんじゃない?」
宮穂「というと?」
奈緒子「栄生を大いに盛り上げるためのさえちゃんの団」
沙衣里「勝手に名前使うな」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/20(火) 15:46:23.04 ID:Big/XdLs0<> 奈緒子「沢城凛奈の団のほうがよかった?」
凛奈「勝手に名前使わないで」
奈緒子「というわけで、さえちゃんの団に決定」
沙衣里「凛奈は駄目で私はいいの?」
航「あ、もうさえちゃんの団って書いちゃったんで」
沙衣里「停学一週間」
航「なんで?」
沙衣里「勝手に書いたからよ」
奈緒子「あ、もう印押しちゃったわよ?」
沙衣里「…」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/21(水) 07:52:02.04 ID:HK73KK6d0<> 航「じゃあさえちゃんの団で」
沙衣里「わかったわよ」
奈緒子「ま、どうせ確定事項だし」
凛奈「…ん?」
宮穂「既定事項じゃありませんでした?」
奈緒子「どっちでもいいでしょ」
航「…で、結局さえちゃんの団でいいな?」
沙衣里「もう好きにしなさい」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/21(水) 07:59:10.37 ID:HK73KK6d0<> 海己「あのー」
奈緒子「ん?」
海己「さっきから全然ついていけないんだけど」
宮穂「あ、海己先輩はハルヒ知らないんですよね」
静「要するに、不思議探しの名目で散歩する集団」
海己「それ楽しいの?」
航「さあ」
奈緒子「で、さえちゃんの団もそれやるの?」
宮穂「やらないんですか?」
航「…」
凛奈「…」
海己「…」
静「…」
沙衣里「…」
奈緒子「じゃあ今度の土曜で」
航「了解」
凛奈「キョン、遅れたら死刑ね」
航「俺だけ?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/21(水) 15:43:14.47 ID:o1D1Waw10<> 翌日
航「おーっす」
凛奈「あ、航最後だ」
宮穂「罰金です」
静「昼ご飯はわたるの奢り」
航「は?」
沙衣里「最後に来た人が昼ご飯奢るの」
凛奈「そういうのあったでしょ?」
航「…海己の弁当じゃないの?」
海己「え?なんにも作ってないよ?」
航「…」
海己「…」
沙衣里「…」
奈緒子「わかったらさっさと支度して」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/21(水) 17:41:05.51 ID:+Ssj2ja9o<> 読んでるぞ
頑張れ <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/22(木) 08:03:34.65 ID:07p1j7qz0<> 海己「そういえばさ」
奈緒子「ん?」
海己「なんか変なあだ名なかった?3文字くらいの」
凛奈「あ、キョンのこと?」
静「そういえばあった」
航「あれはもうやめたのか?」
奈緒子「…やる?」
宮穂「やりましょう」
奈緒子「じゃあ今から星野航はキョンになります」
航「マジか」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/22(木) 12:50:48.91 ID:Qj6Q61zo0<> 静「そろそろいかない?」
沙衣里「早く行こうよ」
奈緒子「そうね。宮、どこ行きたい?」
宮穂「うーん、どこって言われても…」
奈緒子「じゃあ適当にふらつくってことでいい?」
宮穂「わかりました」
凛奈「じゃあここで班分けしない?」
海己「班分け?」
航「2─2─3くらいか?」
奈緒子「え?3─4じゃないの?」
静「この島は意外に広いから」
宮穂「3チームくらいだと思いますけど」
奈緒子「そうね。じゃあ3チームで」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/23(金) 07:36:09.32 ID:PRiRKmMN0<> 班分け
静 ─沙衣里
航 ─奈緒子
海 己─凛 奈─宮 穂
航「…」
奈緒子「なんか不満でもあるの?」
海己「くじで決まったんだから文句言わないの」
奈緒子「前はストーキングとかやってたくせに」
航「いつの話だよ」
沙衣里「ねえ、早く行かない?」
静「賛成」
奈緒子「そうね、そろそろ行きましょう」
凛奈「キョン、昼は奢りだからね」
航「はいはい」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/23(金) 07:46:46.95 ID:v4uJaEKv0<> 活動開始
航「…」
奈緒子「…」
航「どこ行く?」
奈緒子「うーん…あっちの海岸のほうで」
航「海岸?」
奈緒子「どうせ確定事項だし、さっさと済ませてしまいましょう」
航「だから既定事項な」
奈緒子「確定事項でいいの」
航「…」
奈緒子「…」
航「…」
奈緒子「…」
航「ハルヒだったら、ここらへんでみくるからの爆弾トークがあったよな」
奈緒子「あれは確か河原だったわね」
航「実は会長が未来人だった、とかだったら面白いな」
奈緒子「…」
航「…」
奈緒子「どうしてわかったの?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/23(金) 23:06:23.81 ID:+/z/JvTK0<> 航「…へ?」
奈緒子「いつごろから気づいてたの?」
航「何が?」
奈緒子「やっぱり最初につぐみ寮に来たときから?」
航「…」
奈緒子「…」
航「…」
奈緒子「…もしかしてカマ掛けられてる?」
航「いや、別にそういう訳じゃ」
奈緒子「まあ何でもいいわ。とにかく私は未来人」
航「…」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/23(金) 23:16:33.41 ID:+/z/JvTK0<> 奈緒子「私が生まれたのは、西暦2841年」
航「…」
奈緒子「TLRSはとっくに実用化されてて、時間移動なんか日常的に行われてた」
航「TLRS?」
奈緒子「Time Line Running System」
航「あ、TPDDみたいなやつか」
奈緒子「そういうわけで、時間移動は日常的に行われてたんだけど」
奈緒子「あるとき、巨大な時空隔壁が見つかったの」
航「時空隔壁?」
奈緒子「どうやってもある時点より前には移動できないのよ」
航「時限断層ってやつか」
奈緒子「違う。時空隔壁」
航「…」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/23(金) 23:29:01.08 ID:+/z/JvTK0<> 奈緒子「その時空隔壁を詳しく調べてみると」
奈緒子「ちょうどキョンと海己がつぐみ寮に入った日だったのよ」
航「…」
奈緒子「その時間に移動して二人の行動を調べれば、何かわかるんじゃないか」
奈緒子「そう思って、私はここに来たの」
航「ちょっと待て」
奈緒子「何か?」
航「その話だと、会長は俺達がつぐみ寮に入るより前の時間には移動できないんだろ?」
奈緒子「そうよ」
航「俺は中学の頃、すでに会長に会った記憶があるんだが」
奈緒子「あ、それ情報改正だから」
航「は?」
奈緒子「本当は会ってないんだけど、会ったという情報に改正したの」
航「…」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/24(土) 00:04:12.20 ID:12ePUXxso<> 会長の言うことはどこまでが本当でどこからが嘘かわからんwwww <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/24(土) 00:17:47.39 ID:hJU9Ryy30<> 奈緒子「厳密に言うと、改正してもらったんたけど」
航「してもらった?」
奈緒子「そう」
航「てことは、他にもいるのか?」
奈緒子「宇宙人と超能力者がいるわよ」
航「…」
奈緒子「近いうちに出てくるわよ。確定事項だし」
航「そうか。大体わかった」
奈緒子「わかってくれた?」
航「会長って、中二病だったのか」
奈緒子「…」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/24(土) 13:31:00.15 ID:hJU9Ryy30<> prrrrr
航「もしもし?」
静『キョン、12時に一旦集合』
航「一旦集合?」
静『ここまでの経過報告と、これからの作戦会議だって』
航「どこに行けばいい?」
静『寮に戻ってきて』
航「了解」
プツン
奈緒子「なんだって?」
航「12時に一旦寮に集合だって」
奈緒子「わかった」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/24(土) 16:34:10.42 ID:hJU9Ryy30<> 宮穂「どうでした?何か見つかりましたか?」
沙衣里「見つかるわけないでしょ」
航「そっちは?」
凛奈「何もないわよ」
奈緒子「こっちも収穫なし」
航「しいて言うなら会長が中二病だってことがわかった」
奈緒子「あれ?信じてないの?」
航「あんなの信じる方がおかしいだろ」
海己「何かあったの?」
航「いきなり会長が未来人だとか言い出して」
奈緒子「キョン、ストップ」
航「ん?」
奈緒子(小声)「この話は周りに知られたらまずいのよ」
航「あ、ハルヒがこの中にいるのか」
奈緒子「そう」
航「…だからいるわけないだろ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/26(月) 07:44:44.18 ID:GnD6LpyR0<> 宮穂「キョン先輩?」
航「ん?」
宮穂「早く引いちゃってください」
航「ああ、すまん」
宮穂「奈緒子先輩も」
奈緒子「はーい」
班分け
航 ─沙衣里
海 己─奈緒子
静 ─凛 奈─宮 穂 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/26(月) 07:49:59.37 ID:GnD6LpyR0<> 凛奈「一体何を話してたのよ」
航「何でもいいだろ」
奈緒子「あんたには関係のないこと」
凛奈「ふーん」
沙衣里「そろそろ行かない?」
航「さえちゃんはせっかちだな」
海己「行こうか」
宮穂「行きましょう」
奈緒子「じゃあ5時集合でどう?」
凛奈「いいんじゃない?」
沙衣里「それでは、出発進行」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/26(月) 07:55:54.78 ID:GnD6LpyR0<> 航「…」
沙衣里「…」
航「…」
沙衣里「…」
航「これはどこへ向かってるんだ?」
沙衣里「海岸」
航「さっき会長と来たんだが」
沙衣里「だからこそ来たの」
航「さえちゃんも何か電波話するつもり?」
沙衣里「うん。だって宇宙人だもん」
航「あっ、そ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>sage<>2012/11/26(月) 21:59:22.63 ID:8DcppFSF0<> 三点リーダを無駄に使っている印象があるな
今後気をつけよう <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/26(月) 22:04:55.25 ID:8DcppFSF0<> 沙衣里「ねえ、もうちょっと何かないの?」
航「ない」
沙衣里「宇宙人なんているわけないだろとか」
航「どうせ中二病だろ?」
沙衣里「違う。事実」
航「じゃあ宇宙人っぽいこと何かやってくれよ」
沙衣里「時期が来たら」
航「時期っていつだ?」
沙衣里「それはまだわからないけど」
航「できないんだろ?」
沙衣里「…あれは2年前のこと」
航「いきなり何か語り出したぞ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/26(月) 22:11:47.03 ID:8DcppFSF0<> 沙衣里「私たち統一情報生命体は、自発進化の可能性を探っていた」
沙衣里「するとあるとき、日本のとある場所から大規模な情報放出が発生した」
沙衣里「その発生源を調べてみると、それはつぐみ寮に入寮したばかりの羽山海己だった」
沙衣里「私たちはそれが自発進化の可能性かもしれないと思って、潜入調査することにしたの」
航「あのさ」
沙衣里「ん?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/26(月) 22:21:37.99 ID:8DcppFSF0<> 航「専門用語がちょっとずつ変わってるのはどういうことなんだ?」
沙衣里「専門用語?」
航「統一情報生命体とか、情報放出とか、自発進化とか」
航「さっき会長もTLRSとか情報改正とか言ってたけど」
沙衣里「本当はこっちが正しいのよ。谷川さんが勝手に変えてるだけ」
※谷川流=「涼宮ハルヒの憂鬱」の作者
航「は?」
沙衣里「信じてないでしょ」
航「当たり前だろ」
沙衣里「私が宇宙人だってことは?」
航「証拠を見せてくれたら」
沙衣里「証拠ならしっかり見せてあげるわよ」
航「時期が来たら?」
沙衣里「うん」
航「嘘つけ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>sage<>2012/11/26(月) 22:24:03.51 ID:8DcppFSF0<> 一応書いておこう
このSSはフィクションであり
実在の人物団体事件等(特に谷川流)とは
一切関係ありません <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/26(月) 23:43:27.69 ID:ChmF1vIGo<> 会長が未来人、さえちゃんが宇宙人と来たら、超能力者は誰になるんだ?
宇宙人は個人的に静だと思ってた…寡黙的な意味合いで
つぐみセブンがそれぞれ関係者になるのなら誰がどのポジションになるのか考えるのも面白いな <>
◆rtLKpuWGExCs<>sage<>2012/11/28(水) 15:02:41.47 ID:TLSHfWYq0<> 性格で対応させようとしたらこうなった
ハルヒ→宮 穂
キョン→ 航
長 門→ 静
みくる→宮 穂
古 泉→該当者無し <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/28(水) 15:25:34.18 ID:e9ftbyBU0<> 航が昼飯を奢るくだりを忘れてた
弁当かなにか買ったことにしといてくれ
17:00 つぐみ寮
航「ったく、どいつもこいつも」
海己「どうしたの?」
航「会長だけでなくさえちゃんも中二病かよ」
沙衣里「だから中二病じゃないって」
航「証拠は?」
沙衣里「時期が来たら」
航「時期っていつなんだよ」
沙衣里「わかんないわよ」
航「その時点でアウトだからな」
凛奈「えっと、何の話?」
航「なんか会長が未来人で、さえちゃんが」
奈緒子「おっと、そこまで」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/28(水) 15:34:21.63 ID:e9ftbyBU0<> 凛奈「未来人?」
航「うわっ、食いついた」
凛奈「未来人って、みくるのことでしょ?」
奈緒子「まあ…そうだけど」
宮穂「奈緒子先輩ってみくるなんですか?」
航「いや、中二病だからな」
凛奈「なーんだ。つまんないの」
航「凛奈はみくるが実在してると思ってたのか?」
凛奈「そういうわけじゃないけど」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北)<>sage<>2012/11/28(水) 15:42:55.81 ID:lYFO13NAO<> フムン <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/11/28(水) 18:01:55.61 ID:ZdMIVjaqo<> いいよいいよー <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/11/30(金) 08:16:23.75 ID:g043jUN/0<> 航「ちょっと風呂入ってくる」
海己「え?何で?」
航「疲れたからだよ」
海己「…」
宮穂「…」
凛奈「…」
航「いけないのかよ」
海己「いや、そういうわけじゃないけど」
沙衣里「星野、入っておいで」
奈緒子「どうせ確定事項だし」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/01(土) 00:35:29.12 ID:z3LINff90<> 浴室
航「ふーっ」
航(それにしても今日は疲れたな)
航(8時間歩き回ったのもそうだけど)
航(まさかあんな電波話聞かされるとは。それも2回)
航(3人目が出てこなきゃいいけど)
静「キョンー、一緒に入ろ」
航「うわっ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/01(土) 00:41:33.13 ID:z3LINff90<> 航「よりによってこんなときに」
静「こんなときって?」
航「電波話2回も聞かされて疲れてるときだよ」
静「うん。だからこそ一緒に入ろ」
航「は?」
静「キョンに話したいことがあるから」
航「話したいこと?」
静「うん」
航「何だ?」
静「隔離空間って知ってる?」
航「…」
静「…」
航「…」
静「…」
航「そう来たか」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage saga<>2012/12/01(土) 00:43:06.26 ID:eL3nSQRXo<> 超能力者が来たか… <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/02(日) 12:07:21.04 ID:nZfc2OQa0<> 静「隔離空間っていうのは」
航「説明しなくていい」
静「え?」
航「古泉のやつだろ?」
静「厳密にはちょっと違うんだけど」
航「静が超能力者だってのはわかったからいい」
静「あ、そう」
航「そんで、なんでこの寮には中二病ばっかりいるの?」
静「中二病じゃない」
航「じゃあドッキリか」
静「違う」
航「じゃあ何だ?」
静「事実」
航「…」
静「…」
航「…」
静「…」
航「やっぱ中二病だろ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/02(日) 12:21:59.87 ID:nZfc2OQa0<> 夕食中
航「それにしてもミスキャストだな」
沙衣里「ん?何が?」
航「どう考えても静は長門だろ」
航「そんで宮がハルヒだろ」
沙衣里「しょうがないじゃん」
奈緒子「確定事項だし」
航「つーか、宮は何なの?」
奈緒子「宮?」
航「SOS団立ち上げたのがハルヒじゃないってどういうことだよ」
静「多分、団長要員だと思う」
航「団長要員?」
沙衣里「海己には部活を立ち上げる勇気がなかったから」
奈緒子「誰か代わりに立ち上げてくれないかなーって思ってたのよ」
航「随分作り込んだ設定だな」
静「設定じゃない!」
奈緒子「確定事項!」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/02(日) 13:29:17.46 ID:nZfc2OQa0<> saga月曜日
沙衣里「それじゃ、ホームルームはここまで」
沙衣里「みんな気をつけて帰ること」
沙衣里「あとキョンは定例会議あるから遅れないように」
航「うるさい」
雅文「キョンって何だっけ?」
海己「何かの小説のキャラらしいんだけど」
茜「あー涼宮ハルヒかーそういえばSOS団とかいう訳わかんない部活できたんだっけ」
茜「つーか不思議なもの求めて歩き回るとかどうかしてるっしょ」
茜「結局ただ7人で散歩して時間になったら集合して何もなかったねーで終わるんでしょ楽しい?」
航「凛奈、ちょっと来い」
凛奈「へ?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>sage<>2012/12/02(日) 13:31:15.84 ID:nZfc2OQa0<> >>51なんか変なところにsaga入ってもーた
週明けて月曜日
に変えといてくれ <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/02(日) 23:15:10.21 ID:nZfc2OQa0<> 凛奈「何よ、いきなり連れ出して」
航「凛奈、お前はいつ暴走するんだ?」
凛奈「暴走?」
航「俺はいつ殺されるんだ?」
凛奈「は?何言ってんの?」
航「いやだってお前朝倉なんだろ?」
凛奈「奈緒子がどうかしたの?」
航「あ、浅倉じゃなくて朝倉。朝倉涼子のほう」
凛奈「あーそっちね。で?」
航「で?」
凛奈「朝倉と私に何の関係があるの?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/02(日) 23:20:37.54 ID:nZfc2OQa0<> 航「さえちゃんが長門、会長がみくる、静が古泉と来た」
航「そんで海己がハルヒ、宮は団長要員」
航「凛奈に残されたポジションは、朝倉以外に無い」
凛奈「えっと、何の話?」
航「集団中二病だかドッキリだか知らないけど、とにかくお前は朝倉」
航「朝倉である以上、暴走は避けられない」
凛奈「あのね、私は別に朝倉じゃないから」
航「へ?」
凛奈「集団中二病だかドッキリだか知らないけど、私は参加してないからね」
航「…すまん」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/05(水) 15:29:43.05 ID:1i/sM5b40<> 生徒会室
奈緒子「定例会議を始めます」
奈緒子「本日の議題は、浅倉奈緒子から星野航への連絡について」
航「は?」
沙衣里「ここで言うこと?」
奈緒子「確定事項だから」
静「それなら仕方がない」
航「で、連絡の内容は?」
奈緒子「この会議が終わったら、キョンはこの生徒会室に残ること」
奈緒子「以上」
航「それだけ?」
凛奈「議題にする意味あんの?」
奈緒子「確定事項だから」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/06(木) 17:33:26.13 ID:nAbAQp+i0<> 奈緒子「それじゃ、今日は解散」
凛奈「本当にそれだけなの?」
奈緒子「しょうがないじゃん、本当にそれしかないんだから」
航「だったら寮で言えよ」
奈緒子「だって確定事項だし」
航「その中二病はいつまで続くんだ?」
奈緒子「だから中二病じゃないわよ」
静「事実だから」
航「こんな中二病集団でよくリコールされないな」
奈緒子「そこはほら、さえりずむでなんとかしてるから」
沙衣里「さえりずむって何よ」
航「もういい。帰る」
奈緒子「あ、ちょっと!」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/06(木) 17:46:50.04 ID:nAbAQp+i0<> つぐみ寮
静「結局帰ってきたの?」
航「あんなの残ってるほうがどうかしてるだろ」
沙衣里「浅倉、大丈夫?」
奈緒子「何が?」
沙衣里「確定事項とか」
奈緒子「問題ないわよ」
静「へ?」
奈緒子「キョンが帰るところまで含めて確定事項だから」
航「もういい。上行ってる」
奈緒子「ああ、行ってなさい」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/06(木) 17:54:14.36 ID:nAbAQp+i0<> 航・自室
奈緒子(小)「」スースー
航「…」
奈緒子(小)「」スースー
航「…会長?」
奈緒子(小)「うわっ」
航「何してんだ?凛奈の真似か?」
奈緒子(小)「凛奈?」
航「最初に俺が凛奈と会ったとき、確かこんな感じだった」
奈緒子(小)「凛奈って誰?」
航「…え?」
奈緒子(小)「私は凛奈って人は知らないし、こんな感じで寝てた人も知らない」
航「いやさっき会っただろ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/08(土) 14:27:05.92 ID:JSsIKY/q0<> 奈緒子(小)「あ、わかった」
奈緒子(小)「もしかして、最近入った子?」
航「最近?」
奈緒子(小)「例えば今年の4月からとか」
航「そうだけど…」
奈緒子(小)「じゃあ知ってるはずないわ」
航「は?」
奈緒子(小)「私が知ってるのは、1年前の4月までだから」
航「ちょっと待て」
奈緒子(小)「ん?どうしたの?」
航「お前は……誰だ?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/08(土) 14:33:56.17 ID:JSsIKY/q0<> 奈緒子(小)「あ、説明してなかったわね」
奈緒子(小)「私は、1年前の浅倉奈緒子」
航「は?」
奈緒子(小)「この時代の私に指示されて、1年前の世界から時間移動してきたの」
航「指示されたってのは、やっぱりTLRSで?」
奈緒子(小)「いや、置き手紙で」
航「うーん…」
奈緒子(小)「何か不満でも?」
航「やっぱり信じられない」
奈緒子(小)「事実なんだけど…」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/09(日) 13:29:46.35 ID:cG8EBl5p0<> 航「仮にこれがみくるだったら、胸の大きさでわかるんだけど」
航「会長の胸ってそんなに大きくないし」
奈緒子(小)「うるさい」
航「仮に大きかったとしても、1年じゃそんなに変わんない」
奈緒子(小)「それは否定できないわね」
航「というわけで、会長の中二病と認定する」
奈緒子(小)「あ、ちょっと!」
航「ん?」
奈緒子(小)「星形のほくろ!」
航「…だから?」
奈緒子(小)「?」
航「同一人物とわかったとして、1年前の世界から飛んできたことをどうやって証明するんだ?」
航「俺の目の前にいる人物と、さっき下で会った会長が、異なる時間の人間であると証明せよ」
航「それができない限り、これは中二病だ」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/09(日) 13:47:35.23 ID:WTVji/61o<> 奈緒子は巨乳なんだけど <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/10(月) 08:35:47.72 ID:qn/xgEFf0<> 夕食中
航「会長」
奈緒子「何?」
航「さっきは何がしたかったんだ?」
奈緒子「さっきって?」
航「俺の布団に入って寝てただろ」
奈緒子「ああ、あれね」
沙衣里「浅倉、あんた何したのよ」
航「おおかた凛奈の真似だろうけど」
奈緒子「その様子だと、信じてない?」
航「当たり前だろ」
奈緒子「まあいいけど。確定事項だし」
静「いいの?」
奈緒子「最初からこうなるってわかってたから」
沙衣里「あっ、そ」
静「」ピクッ
航「ん?静、どうした」
静「キョン、ちょっと来て」
航「へ?」
静「隔離空間が発生した」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/12(水) 13:58:40.09 ID:denV6vZD0<> 海岸
航「ちょっと聞いていいか?」
静「何?」
航「俺達はどこへ行こうとしているんだ?」
静「泪島」
航「どうやって?」
静「泳いで」
航「この時間から?寒いぞ?」
静「わかってる。でも行かないと」
航「そろそろ中二病に付き合うのも面倒になってきたんだが」
静「中二病じゃない」
航「証拠は?」
静「それを見せるために泪島に行くの」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/14(金) 08:09:54.23 ID:3MiRtFhx0<> 静「着いた」
航「寒い…」
静「どうする?帰る?」
航「それより建物の中に入りたい」
静「じゃあ隔離空間の中に入る?」
航「なぜそうなった」
静「そこの洞窟に入口がある」
航「何の?」
静「隔離空間以外に何がある?」
航「いや隔離空間も無いだろ」
静「隔離空間は有る」
航「なら見せてみろよ」
静「じゃあそこの洞窟に」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/14(金) 08:20:58.39 ID:W7MfCUkO0<> 静「着いた」
航「ここが隔離空間か?」
静「そう」
ゴロゴロ
航「なんか雷鳴ってないか?」
静「鳴ってるよ」
航「早く避難しないと」
静「大丈夫」
航「は?」
静「うみは寮生には優しいから」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/14(金) 08:35:41.08 ID:aP+bv1R80<> 航「おい!外に出たら危ないぞ!」
静「大丈夫」
ドカン
航「…直撃したぞ」
静「だから大丈夫だって」
航「は?」
静「この雷は、うみの孤独の象徴」
静「うみは孤独が嫌い。みんなでいるのが好き」
静「隔離空間は、うみが孤独を感じたときに現れる」
静「うみは孤独感を一人で抱え込み、外に出すことができない」
静「だから隔離空間を作って、その中で放出するの」
ドカン
静「うみの思いは、しずが全部受け止める」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/16(日) 01:38:24.42 ID:yNq9zdn50<> 20分後
航「…収まったか?」
静「収まったみたい」
航「帰ろう」
静「うん」
航「…」
静「…」
航「…」
静「…信じてくれた?」
航「半分くらい」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/16(日) 01:43:29.06 ID:yNq9zdn50<> つぐみ寮
奈緒子「あ、お帰り」
海己「どこ行ってたの?」
静「ちょっと泪島まで」
海己「この時間から?」
凛奈「寒かったでしょ」
航「まあな」
海己「というか、何しに行ったの?」
静「詳しくは言えない」
海己「え?」
奈緒子「ごめん。これだけは言えないの」
沙衣里「お願いだから聞かないで」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>sage<>2012/12/16(日) 01:45:45.88 ID:yNq9zdn50<> ちょっとした訂正
>>51沙衣里はキョンのことを星野と呼んでいた
面倒臭いのでこれ以上は書かない <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/16(日) 01:55:31.73 ID:yNq9zdn50<> 翌日
沙衣里「それじゃ、ホームルーム終わり」
沙衣里「星野はちょっと残って」
航「は?」
雅文「あ、キョン居残り?」
茜「キョンまた何かやらかしたのそーいえばマラソン大会の後も停学になってたよねまた停学かな今度は2週間とかそれとも退学?」
航「あだ名が浸透するのが早過ぎるだろ」
茜「まーいいや精々頑張ってねーでももう既にやらかしたんならどうしようもないかーあたしは下の神社で退学回避祈願でもしてくるからキョンはどうするのか知らないけど」
沙衣里「さっさと帰りなさい」
雅文茜「はーい」
沙衣里「あんたも」
海己「わかった」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/19(水) 00:16:50.36 ID:HHR+/qbC0<> 沙衣里「全員帰ったみたいだし、始めるわ」
航「何を?」
沙衣里「大体わかるでしょ」
航「わからないから聞いてるんだ」
沙衣里「本当に?」
航「本当に」
沙衣里「ドア無くなってんのに?」
航「!」
沙衣里「私はバックアップ取らない主義だから、朝倉涼子はいないのよ」
沙衣里「だったら私がやるしかないでしょ」
航「さえちゃん、まさか…」
沙衣里「うん。星野には死んでもらう」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/19(水) 00:23:42.96 ID:HHR+/qbC0<> 航「ちょっと、さえちゃん」
沙衣里「逃げられないのわかってるくせに」
航(体が…動かない…?)
沙衣里「この机を剣に変えて、と」
航( )
沙衣里「あなたを殺して羽山海己の出方を見る」
ドス
<>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/19(水) 08:09:28.53 ID:HHR+/qbC0<> ─────
────
──
航「…ん」
沙衣里「あ、起きた?」
航「…さえちゃん?」
沙衣里「その様子なら大丈夫ね」
航「あれ?確か俺、さえちゃんに殺されて」
沙衣里「殺された?」
航「『あなたを殺して羽山海己の出方を見る』って」
沙衣里「殺すわけないでしょ」
航「へ?」
沙衣里「安心して。眠らせただけだから」
航「いや、でも、確かに剣で」
沙衣里「そのくらいさえりずむで何とかなるわよ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/19(水) 08:16:18.60 ID:Qtgzjhus0<> 航「さえちゃん」
沙衣里「何?」
航「なぜ俺を刺し…眠らせたんだ?」
沙衣里「中二病じゃないってわかってほしかったから」
航「…」
沙衣里「え?まだ信じてない?」
航「充分すぎるくらい信じてるぞ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/19(水) 08:33:06.13 ID:Qtgzjhus0<> 沙衣里「よし、原状回復終わり」
航「もう大丈夫だよな?」
沙衣里「何が?」
航「もう俺を刺したりしないよな?」
沙衣里「私は一度も刺してないんだけど」
海己「航!さえちゃん!」
航「海己?」
沙衣里「どうしたの?」
海己「一体何があったの?」
沙衣里「何も無いけど?」
海己「ドアが消えてたのに何も無いわけないでしょ!」
航「ドアが消えてた?」
海己「一面全部壁になってたの!」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/20(木) 23:40:17.40 ID:1E/MXXnG0<> 沙衣里「あっ」
航「さえちゃん?」
沙衣里「時空切断するの忘れてた」
海己「時空切断?」
沙衣里「…」
航「…」
海己「…」
沙衣里「…」
海己「何か隠してない?」
沙衣里「うん…まあ」
航「隠してるな」
海己「奈緒子と静も絡んでるの?」
沙衣里「うん…まあ」
海己「一体何を隠してるの」
航「すまん、これ以上は聞かないでくれ」
海己「へ?」
沙衣里「ごめん。これ以上は言えないの」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/20(木) 23:57:02.65 ID:1E/MXXnG0<> 海己「わかったよ…そんなに知られたくないなら聞かないよ」
沙衣里「わかってくれた?」
海己「帰ってご飯作ってるから」
航「了解。俺達もすぐ帰るからな」
沙衣里「先行ってて」
海己「わかった。先行ってるね…」プツッ
航「…ん?」
沙衣里「消えた?」
航「海己ー、どこだー?」
prrrrr
航「ん?静からだ。もしもし」
静『キョン、緊急事態』
航「緊急事態?」
静『すぐ帰ってきて。さえりも一緒に』 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/23(日) 09:05:08.27 ID:xvqGgFxp0<> つぐみ寮
奈緒子「キョン!さえちゃん!」
航「会長!」
凛奈「…え?今何が起きたの?」
沙衣里「時空接続よ。ハルヒには無かったけど」
航「それで、緊急事態ってのは一体何なんだ」
静「うみが隔離空間に閉じ込められた」
沙衣里「…は?」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/23(日) 09:14:57.92 ID:xvqGgFxp0<> 静「高見塚学園を中心に、隔離空間が発生」
静「うみはその中にいる」
航「…それで?」
静「この隔離空間は、縮小を続けている」
沙衣里「縮小?」
静「このままだと、10分後には消滅する。うみも一緒に」
航「静がなんとかできないのか?」
静「しずは閉鎖空間に入れない。うみがそれを拒んでいる」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/23(日) 09:37:18.67 ID:qLvibyAw0<> 奈緒子「あんたたち、海己と同じクラスでしょ?何か知らない?」
凛奈「いや、特に何も」
航「別にいつも通りだったぞ」
沙衣里「…放課後」
奈緒子「放課後?」
沙衣里「私が星野を殺そうとしてドア潰したんだけど」
沙衣里「海己に見られちゃったのよ」
凛奈「さえちゃん、キョン殺そうとしたの?」
沙衣里「ほら、朝倉涼子がやってたやつ」
凛奈「あ、あれか」
奈緒子「それで?」
沙衣里「一体何があったの?ってしつこく聞いてくるもんだから」
沙衣里「お願いだからこれ以上は聞かないでって…」
奈緒子「それだ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/26(水) 22:53:07.51 ID:FDyiunNy0<> 静「キョン、さえり」
静「一番やってはいけないことをやってしまった」
航「へ?」
静「キョンならわかっているはず」
静「うみは1人でいるのが嫌い。とにかくみんなで一緒にいたい」
静「うみ以外のみんなが秘密を共有していて、うみだけが仲間外れ」
航「あっ」
奈緒子「あんたたち、なんで今まで気付かなかったのよ」
沙衣里「浅倉も一緒」
奈緒子「まあそうだけど」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/26(水) 23:04:03.86 ID:FDyiunNy0<> 航「…」
静「…」
奈緒子「…」
宮穂「…」
凛奈「…」
沙衣里「今どんな感じ?」
静「最初の半分くらい。もって5分」
凛奈「どうすればいいの?」
静「どうにもならない」
航「いや、俺が海己にキスしたら」
静「現実はそんなに甘くない」
宮穂「小説の世界の話を現実に持ち込まないでください」
航「この状況で言われてもな…」
奈緒子「ねえ、本当に何も無いの?」
静「うみがこのまま消えたいと強く望んでいる。誰もそれに逆らうことはできない」
沙衣里「…本当に何もできないのね」
静「そういうこと」
宮穂「海己先輩…戻ってきてください…」グスッ
奈緒子「…」グスッ
凛奈「ちょっと待ってて!すぐ戻るから!」
航「凛奈!」
沙衣里「どこ行くの?」
凛奈「海岸まで!」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/30(日) 23:06:52.58 ID:dhpgiVxl0<> 海岸
凛奈「」カキカキ
航「凛奈!」
奈緒子「何してるの?」
凛奈「もうすぐできるから」カキカキ
宮穂「砂浜に何か書いてますけど」
静「何を書いてるの?」
凛奈「…」カキカキ
航「…」
沙衣里「…」
静「…」
奈緒子「…」
凛奈「できた!」
奈緒子「へ?」
宮穂「これ…」
航「どっかで見たな…」
沙衣里「ハルヒが東中の校庭に書いた奴じゃない?」
航「あ」
静「それだ」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/30(日) 23:27:06.56 ID:dhpgiVxl0<> 航「確かあれって、何かメッセージ的なものだったような」
奈緒子「そうだったわね」
凛奈「私は、ここにいる」
航「それ」
凛奈「このメッセージ、今の海己にぴったりだと思わない?」
宮穂「うーん、言われてみれば…」
航「でもあれって宇宙人宛だろ?」
沙衣里「今の海己に届くとは思えないけど」
静「絶対に届かない」
凛奈「何でそう言い切れるの?」
静「うみは消滅を望んでいる。寮生との接触など」
海己『凛奈?』
静「望んでいな…」
奈緒子「…」
航「…」
凛奈「…」
沙衣里「…」
宮穂「…」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/30(日) 23:42:31.08 ID:dhpgiVxl0<> 沙衣里「今の聞こえた?」
静「聞こえた」
宮穂「海己先輩の声でしたよね」
奈緒子「…」
航「…」
沙衣里「…」
凛奈「海己!聞こえたら返事して!」
航「おい、凛奈」
海己『凛奈…』
凛奈「海己!」
航「おい、海己!聞こえるか?」
海己『航…』
静「ここには寮生全員が集まっている」
沙衣里「それだと私が入らないでしょ」
宮穂「みんな海己先輩が心配なんですよ」
奈緒子「海己のいないつぐみ寮はつぐみ寮じゃない」
航「海己、お願いだ。帰ってきてくれ」
海己『みんな、ありがとう。でも』
航「?」
海己『私は、もう戻れない』 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2012/12/30(日) 23:54:47.86 ID:dhpgiVxl0<> 航「海己!どういうことだ?」
海己『みんな、何やってるの?』
海己『しかもなんで私に隠してるの?』
奈緒子「…」
航「…」
海己『さえちゃん』
沙衣里「ん?」
海己『宇宙人なんでしょ?』
沙衣里「…」
海己『奈緒子が未来人、静が超能力者、宮が団長要員』
奈緒子「…」
静「…」
海己『ご飯の時とか、生徒会室とかで話してたでしょ』
海己『全部、聞こえてたよ』
航「海己、すまん。あれは特別な事情があって」
海己『私が願望実現能力を持ってるから?』
航「…」
海己『全部、知ってたよ』 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2013/01/02(水) 01:35:22.98 ID:ZwJ+fgpp0<> 静「…」
奈緒子「…」
沙衣里「…」
海己『凛奈も知ってたの?』
凛奈「ごめん」
海己『宮は?』
宮穂「知ってました」
海己『私だけ仲間外れってことか…』
航「…」
沙衣里「…」
奈緒子「…」
海己『私がいないほうが楽しいの?』
航「いや、そんなことは」
海己『楽しいからこうなったんだよね』
沙衣里「ちょっと待って」
海己『わかった。私、消えるね』
奈緒子「海己!」
プツッ
奈緒子「…」
航「…」
宮穂「…」
静「…」
沙衣里「…」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2013/01/02(水) 01:50:44.55 ID:ZwJ+fgpp0<> 凛奈「海己!聞こえる?」
静「聞こえるはずがない」
凛奈「静は黙ってて」
静「…」
凛奈「海己、私を呼んだのはあんたじゃなかったの?」
航「呼んだ?」
凛奈「海己が私と一緒にいたいって願ったから、私はここにいるの」
凛奈「そして私も、海己と一緒にいたいって思ってる」
沙衣里「…」
宮穂「…」
航「…」
凛奈「キョンやみくるちゃんや有希や古泉くんと離れ離れになって、確かに最初は戸惑ってた」
凛奈「でも、寮のみんなと一緒に過ごすうちに、この生活もいいなって思い始めてきたのよ」
凛奈「今では、海己やさえちゃんや奈緒子がいない生活なんて考えられない。1人でも欠けたら駄目なのよ」
凛奈「まして北高に戻るなんて論外」
凛奈「だから、海己!すぐ戻ってきなさい!」
凛奈「戻ってこないんなら、あんたの能力返して!それであたしが海己を復活させる!」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2013/01/02(水) 02:05:41.76 ID:ZwJ+fgpp0<> 奈緒子「ちょっと、凛奈」
凛奈「何よ」
奈緒子「あんたが何言っても、海己には届かないのよ」
凛奈「そんなのやってみなきゃわかんないでしょ」
沙衣里「海己が全てをシャットアウトしてるの。こっちが何言っても…」
海己『凛奈…』
沙衣里「…」
奈緒子「…」
静「…」
海己『私のいない生活が、考えられない?』
凛奈「…海己は、既にあたしの一部になってるのよ」
海己『そんな…ご飯作ってるだけでしょ?』
凛奈「一緒に生活していれば充分」
航「同じ建物で24時間365日生活してる人って、そうそういないぞ」
海己『それはそうだけど…』
奈緒子「私達は、つぐみ寮寮生会なのよ」
静「1人でも欠けたら、それはつぐみ寮じゃない」
宮穂「つぐみ寮は、私達7人が揃って、初めて成立するんです」
沙衣里「だから、海己!戻ってきて!」
凛奈「戻ってこないんなら、あんたの能力返して!それで海己を復活させる!」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2013/01/02(水) 02:20:49.18 ID:ZwJ+fgpp0<> 海己『…』
航「…」
凛奈「…」
宮穂「…」
沙衣里「…」
静「…」
奈緒子「…」
海己『…みんな、ありがとう』
航「…」
凛奈「…」
奈緒子「…」
海己『そっちに戻ってもいい?』
沙衣里「もちろん」
宮穂「戻ってきてください」
プツッ
凛奈「…へ?」
航「海己!」
静「…隔離空間が消滅した」
沙衣里「消滅?」
宮穂「消滅というと…」
奈緒子「海己は?」
静「わからない」
バタバタバタ
航「ん?誰か来たぞ」
海己「凛奈!」ガシッ
凛奈「うわっ」バターン <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2013/01/02(水) 02:30:28.67 ID:ZwJ+fgpp0<> 海己「ごめんね、心配かけちゃって」
凛奈「私はいいよ」
海己「へ?」
凛奈「海己が戻ってきてくれれば、私はそれで」
海己「凛奈…」
宮穂「海己先輩!」
海己「宮?」
宮穂「心配しましたよ」
海己「ごめん」
宮穂「でも戻ってきてくれて一安心です」
航「海己のいないつぐみ寮なんて考えられないからな」
海己「みんな、本当にありがとう」
奈緒子「さ、全員揃ったことだし」
沙衣里「夕飯にしましょう!」 <>
◆rtLKpuWGExCs<>saga<>2013/01/02(水) 02:34:20.61 ID:ZwJ+fgpp0<> 夕食中
航「凛奈、ちょっといいか?」
凛奈「ん?」
航「さっきキョンとみくると長門と古泉がどうとか言ってたけど」
航「あれはどういうことなんだ?」
凛奈「あれ?言ってなかったっけ?」
航「何が?」
凛奈「私は元SOS団団長、涼宮ハルヒ。以上」
完 <>
◆rtLKpuWGExCs<>sage<>2013/01/02(水) 11:57:53.74 ID:ZwJ+fgpp0<> 完結宣言を忘れましたがこれでフィニッシュです <>