◆jPpg5.obl6<>saga<>2012/12/15(土) 16:54:25.30 ID:xHAHqzya0<>
薄暗い路地裏、普通なら此処を通る者などいない。
なんせ生ゴミやら何やら散乱していて酷い臭いとねっとりとした嫌な空気が漂っている。
表の綺麗な街並みの裏側。
其処を一人歩く青年が居た、背は高く痩せぎす、フードで顔は見えないが眼光は鋭く人を寄せ付けない雰囲気を醸し出している。
その青年に奥から三人の男が裸の少女を抱えて歩いて来る、風貌からしてまともな連中では無い。
「ちっ、見られちまった」
まさか、こんな路地裏を自分達以外の者が歩いているなど考えてはいなかった男は目の前に現れた予想外の存在に向けて舌打ちする。
男達は少女を投げ捨て各々が武器を取り出した、ナイフであったり警棒であったり様々。
青年は全く動じておらず、腕をダラリと下げ右足を前に出し前傾姿勢をとった。
ナイフを持った男が青年の首を目掛け水平に斬り掛かる、青年は迫る刃を屈んで避けると、下げた腕を思い切り振り上げた。
まるで爆薬が炸裂した様に男の顎が爆ぜ、男は欠けた顔面から地面に倒れた。
残りの二人の内、警棒持った男は訳の分からない叫び声を上げ警棒を振り上げて青年に向かって行く。
青年も走り出すとそのまま跳び上がり男の顔面に膝を突き出した。
男の頭部は水の入った風船が破裂した様な音を響かせ残された身体は数歩よたよたと歩いた後膝から崩れ落ちた。
残った一人は少女を持ち上げ逃げようとするが恐怖で身体が縮こまり引きずるのがやっとのようだった。
青年は走り出す、体勢を低くし先程の男が持っていたナイフを拾い上げ此方を凝視し固まっている男の頭に思い切り突き立てた。
青年はしばらく立ち尽くした後、血塗れた服で少女を覆い抱き上げ路地裏を進んで行った。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1355558064
<>『俺の世界の少女の幸せ』
◆jPpg5.obl6<>sage saga<>2012/12/15(土) 16:56:39.64 ID:xHAHqzya0<>
ーーーーー
胸糞悪い、少女であろうが老婆であろうが女を傷付け乱暴する下種共。
この子が何をされたか想像するだけで世の全てを破壊し尽くしたくなるが、奴等を殺したからか少し楽になった。
俺の貶そうが嘲笑おうが構わない、危害さえ加えなければ。
だが俺の世界で俺の気に入らない事をした奴は殺す。
世界は俺の物、俺の為に存在する。
だから全てが上手く行く。
この少女は俺の世界に住んでいるから守った、奴等は俺の世界に住むに値しないから殺した。
唯それだけだ。
おっ、目を覚ました様だ。
「大丈夫かい?」
俺は本気で心配している、俺が言うのだから間違いない。
「助けてくれたの?」
俺に何の疑いも持たずに聞いてきた、まだ望みを捨ててはいなかったのか。
「ああ、だから今日から君は俺の物だ」
当たり前、俺がそうしたいからそうする。
「…分かりました」
誤解の無いように言っておくが脅迫はしてないし、乱暴するつもりも監禁するつもりも無い、これは彼女の意志だ。
それに俺は乱暴され傷付いた女に気を付けて帰るんだよ、とかもう大丈夫だよ、とか言う奴は大嫌いだ。
大丈夫な訳がないし彼女はこれから先の人生をどう生きて行かなきゃならないんだ。
俺が誰よりも幸せにする、俺が決めたんだからそうなるに決まってる。
「君、名前は?」
「アゼリア…あなたは?」
名前…名前か名前は、ステファン…良い感じだな、俺が決めたんだから間違いない。
「俺はステファン、アゼリア、俺が君を幸せにする」
あと一つ、
「誰にも傷付けさせないし、俺が守る」
今決めた、今日決めた。
「ステファン…私は何をすればいいの?」
何をすれば? 幸せになればいいんだけど俺が幸せにしなきゃならない。
ああ、止めた、考えるのは止めた。
「アゼリア、買い物に行こう」
「何を買うの?」
買う物なんてない彼女が幸せに為ればいいのだから。
「アゼリアの幸せだよ」
<>
◆jPpg5.obl6<>saga saga<>2012/12/15(土) 17:01:24.11 ID:xHAHqzya0<> かなり短いですがおわりです。
ヘタクソだけど書きたいように書けました。
見てくれた方ありがとうございます。
少ししたら削除依頼出します。
<>
◆jPpg5.obl6<><>2012/12/15(土) 17:22:40.37 ID:xHAHqzya0<>
こんな短い物ですが、指摘や感想をおねがいします。 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2012/12/15(土) 18:11:45.42 ID:z1QDoJH1o<> 台詞のまえに名前をいれて欲しい <>