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HTML化した人:
lain.
★
河童「あいつ、元気かねえ」座敷「寂しい?」天狗「がはは!」
1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/24(日) 22:04:06.61 ID:cngKJ3Tto
VIPでさるって落ちたSSです
それでもせめて完結はさせたいので、すみませんが少しだけお邪魔します
VIPでの分→
http://www.logsoku.com/r/news4vip/1364101281/
続きから投下します
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1364130246
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:09:37.27 ID:cngKJ3Tto
少年「ぼくは帰ります。みんなと一緒に」
妖狐「……」
少年「おさそい、ありがとうございました」
妖狐「くくっ」
少年「それではさようなら」
妖狐「ああ。出る以上はもう二度と来るんじゃないよ」
少年「……はい」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/24(日) 22:11:21.31 ID:rU0mhqhwo
良かった
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:11:41.86 ID:cngKJ3Tto
妖怪世界の空
ヒュオオオウウウウゥゥゥゥ……
天狗「しっかりつかまっておれよ!」
少年「はい!」
河童「出口はどこだ!?」
座敷「分からないねえ……」
少年(まわりぜんぶ、すごい高さのがけで囲まれてる……)
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:15:56.84 ID:cngKJ3Tto
天狗「どっちへ行ったらいいかも分からんのう」
座敷「あんたの勘でも分からないんじゃお手上げじゃないか」
少年「あ」
河童「どうした?」
少年「こっち……な気がする」
河童「……あてになんのか?」
天狗「ワシもそんな気がしてきたぞ!」
河童「分かんないって言ってたじゃねえかよ」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:18:40.77 ID:cngKJ3Tto
天狗「うむ。今もどっちへ行けばいいかすらわからん」
河童「駄目じゃねえか!」
天狗「だが、小僧が正しいことをいっとることは分かる」
座敷「この子はあっちの世界の住人だ。帰りたいと言う気持ちが強い今、感覚的に分かるのかもしれないねえ」
河童「そういうもんか?」
少年「うん、間違いない。行こう!」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:22:50.95 ID:cngKJ3Tto
天狗「このあたりか?」
少年「あ! あれ!」
河童「崖の側面に口が開いてやがるな」
座敷「水の勢いよく噴き出してるけど……」
天狗「河童。お主なら行けるであろう?」
河童「ったりめえよ! 任せとけ!」
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:28:15.84 ID:cngKJ3Tto
――ザブン!
河童(全員、手ぇ離すなよ!)
少年(ぐっ……)
河童(絶対諦めるんじゃねえぞ! 愚痴ってる暇あったら脚動かせ!)
少年(うん!)
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:32:15.74 ID:cngKJ3Tto
川
少年「――ぷはっ!」
河童「っと!」
座敷「ごほ、ごほ!」
天狗「ぬうん!」
少年「……帰って、きた?」
河童「このにおいは、間違いなく人間世界だな」
少年「そっか……帰ってきたんだ」
河童「岸に引っ張るぞ、ほら掴まれ」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:35:47.02 ID:cngKJ3Tto
川岸
少年「足がふらふらだ」
座敷「心配しないで。あたしがちゃんと家まで送り届けるよ」
少年「ありがとう」
河童「……なんつーか」
少年「え、何?」
天狗「うむ河童の言いたいことは分かる。お主はトカイとやらに帰ってしまうのだろう? そんな気がするわい」
少年「……うん。そうだね。ぼく、帰るよ」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:41:55.10 ID:cngKJ3Tto
少年「帰ったらいろいろやりたいことがあるんだ」
座敷「やりたいこと?」
少年「うん。ぼくを裏切ったあいつに怒ってやらないと気が済まないよ」
河童「……へえ」
少年「ぼく、何も言わずに逃げて来ちゃった。でもそれは、とっても損してると思うんだ」
天狗「然り! 思いのままをぶちまけてくるがよい!」
少年「うん!」
座敷「それだけかい?」
少年「あの子を探す」
河童「……」
少年「引っ越し先も、名前も知らないけど、絶対見つけるよ。ぼくまだあの子と仲直りしてないもん」
座敷「……」
少年「もちろん、見つからないかもしれないけど……」
天狗「心配するな。見つかる見つかる! ワシはなんだかそんな気がしてきたぞ!」
少年「天狗さんが言うなら心強いな」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:44:11.08 ID:cngKJ3Tto
座敷「ふふ。じゃあ帰ろうかねえ」
少年「お願いします」
座敷「はいよ」
少年「それじゃあ河童さん、天狗さん。またね」
河童「おう」
天狗「うむ! また会おう!」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:47:12.76 ID:cngKJ3Tto
振り返らずに真っ直ぐ帰ってすぐに眠った。
次の日には座敷わらしもいなくなっていた。
きっと、見えなくなったのだと思う。
でも、それでも、きっとすぐそばにいたのだとも思う。
ぼくはその後、都会に戻った。
戻った日の夜一度だけ、声をあげて泣いた。
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:51:27.54 ID:cngKJ3Tto
……
「お話はここでおしまい」
「それ本当にあった話ー? パパはウソついてるんじゃないの?」
「さあて、どうかなあ」
「でも、もし本当なら、ママは例のあの子なんだよね。それってロマンチックー!」
「ふふふ」
「うん、わたし、信じるよ。その方が面白いもん!」
「彼らはね、きっと今もあの場所にいると思うんだ。お前が困ったとき、逃げ出したいときはきっと力になってくれるよ」
「楽しみにしてるね!」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:52:02.30 ID:cngKJ3Tto
・
・
・
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:54:46.83 ID:cngKJ3Tto
河童「あいつ、元気かねえ」
座敷「寂しいのかい?」
天狗「がはは! 河童らしいのう!」
河童「らしいのかよ」
座敷「もうあれから二十年だよ。あの子もいい大人さ」
天狗「子供もいるかもしれんな!」
河童「でも、また妙なことになってたりしねえかな、大丈夫かな」
座敷「いい加減子離れしなさいな」
天狗「がははは!」
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:57:06.62 ID:cngKJ3Tto
……
河童「あいつらはああ言ってたけど」
河童「俺は心配だなあ」
河童「ふーむ」
ぽちゃん……
河童「うん?」
ぽちゃん……! ばしゃん!
河童「チッ、うっせえなあ。誰だ一体!」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 22:59:30.13 ID:cngKJ3Tto
「ヒック、グス……」
河童「……なんだこいつ」
「!」
河童「ん?」
「か、河童さんだあ……!」
河童「……お前、まさか。俺が見えるのか?」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/03/24(日) 23:00:06.05 ID:cngKJ3Tto
終わり。ありがとでした
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/24(日) 23:20:49.94 ID:rU0mhqhwo
面白かった乙
妖狐ルートとか無いかな
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/31(日) 01:43:45.84 ID:WU8uBhEAO
これ完結してたのか!
続き気になってたんだ乙!
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