×365<><>2013/09/30(月) 21:09:31.10 ID:xgECuJx60<>はじめまして
閉鎖した某サイトに投稿していた作品ですが、こちらにも投下させていただきます
完結しているので、休憩を挟みつつ一気に仕上げる予定です
軽く読んで笑っていただけたら、それはとっても嬉(ry
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1380542970
<>【まどマギ】マミさんの魔法少女教室
×365<><>2013/09/30(月) 21:11:03.11 ID:xgECuJx60<> マミ「それじゃ契約書をよく読んでおいてね。納得できたら明日、サインをもらうから」
まどか「わかりました」
さやか「大げさだなー」
魔法少女になり、マミさんに弟子入りすることになった、わたしとさやかちゃん。
まどか「どう思う?契約書のこと」
さやか「アレだよほら、マミさんってぼっちじゃん。だからあたしたちと一緒にいられるように、ってやつじゃない?」
まどか「あははっ、そんなこと言っちゃ悪いよぉ」
ずっと一人で戦ってきたマミさん。
わたしたちがQBと契約したとき、ホントに嬉しそうだったなぁ。
まどか「でも、一度ママに相談してみようかな?」
さやか「やめた方がいいよ。魔法少女になりましたーなんて言ったら、ぶん殴られるか病院行きだって」
まどか「うーん…」
契約書には卒業まではマミさんの指示に必ず従うこと、命の保証はないこと、契約の破棄はできないこと、等が書かれていました。
さやか「当然といえば当然でしょ。TVで見るような甘い話じゃないからね」
まどか「さやかちゃんは怖くないの?」
さやか「怖くないって言えば嘘になるけど、人知れず正義のために戦うって、カッコいいと思わない?」
わたしは、マミさんに助けてもらった時のことを思い出す。
なんにもできないわたしが、あんな風になれたら……
それはとっても嬉しいなって、思ってしまうのでした。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:12:17.47 ID:xgECuJx60<> 翌日、マミさんのマンションに集まったわたしたち。
でもそこには、意外な人物も揃っていたのです。
ほむら「………」
杏子「あーあ、なんであたしまで…」
マミ「来てくれてありがとう」
魔法少女としては、ベテランのはずの杏子ちゃんとほむらちゃん。
今さら弟子入りなんて、必要ないと思うんだけど。
マミ「みんな、サインをお願いね」
さやか「はーい」
杏子「寝床に三食おやつ付きは間違いないだろうな?」
マミ「ええ、約束するわ」
あ、そういうことか。
マミ「契約は成立よ。卒業までの間、よろしくね」
ほむら「わかったわ」
まどか「マミさん、よろしくお願いします」
マミ「………」
マミさんは突然、わたしを睨みつける。何かおかしなこと言っちゃったかな? <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:13:30.19 ID:xgECuJx60<> 杏子「なあマミ、卒業ってなんだ?」
マミ「…無論、一ヵ月後に来るワルプルギスの夜を倒すことだ」
杏子「へぇ、なるほどねー」
あれ?マミさんの雰囲気が変わってる……杏子ちゃん気付いてないの?
マミ「いいか貴様ら、これからの訓練は遊びではない!話しかけられた時以外は口を開くな!」
さやか「なっ…!」
まどか「マ、マミさん?」
マミ「もう一つ、口からクソを垂れる前と後にマムを付けろ!わかったかウジムシども!」
杏子「何が…どうなってやがる」
マミさんのあまりの豹変ぶりに、わたしたちは唖然とするしかありませんでした。
さやか「その言い方は……ちょっとひどいと思う」
まどか「マミさん、どうしちゃったの?」
だけど、それに答えたのは一発の銃声。
マミさんの放った弾丸が、わたしとさやかちゃんの間をかすめていったのです。
まどか「あわわわ…」
さやか「あ、危ないじゃない!」
マミさんはさやかちゃんの胸ぐらを掴み、マスケット銃の先を頬に押し付ける。
さやか「熱っ!」
マミ「もう一度だけ言ってやる。勝手にクソを垂れるな!マムを付けろ!」
さやか「あ、あい…まむ」
すごい迫力……マミさんはさやかちゃんを放り投げ、さらに言葉を続けます。
マミ「いいか、魔法少女に抱いてた夢や幻想、それらは全てドブに捨てろ。これから貴様らを待つのは、血と泥とクソにまみれた戦いの日々だ」
ほむら「了解よ、マム」
まどか「そ、そんな…」
こんなの絶対おかしいよ。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:14:43.29 ID:xgECuJx60<> 杏子「あたしはごめんだぜ。やってられるかってーの」
マミ「貴様らに渡した契約書は、ただの紙切れではない。魔翌力を込めた強制力を持つものだ」
杏子「なんだと…」
マミ「土壇場で手のひら返すバカどもがいるせいでな。だが、考える時間は十分に与えたはずだ」
やっぱり、ママに相談するべきだった。
杏子「ふざけんじゃねえ!テメェそれでも…!」
全てを言い終わる前に、マミさんの回し蹴りが杏子ちゃんに決まる。
わたしでもよけられそうなのに、まともにくらったあたり、強制力というのは本当みたい。
マミ「理解したか?」
杏子「ぐっ…テメェ、覚えてろよ」
マミ「その意気だ。そうでなくてはこの先、生き残ることはできないからな」
怖いよ……嫌だよ……
マミ「今から少しだけ時間をやる。その間にパパやママにお別れを告げて、自分の愚かさを呪うといい」
まどか「もしもしママ!助けて!」
わたしは速攻で、電話をかけて助けを求めました。
―バカが…なんで事前に相談しなかったんだ!
まどか「だって……まさかこんなことになるなんて…」
―引っかかる奴は大抵そう言うんだよ。契約書がある以上、どうしようもない。
まどか「何言ってるのよママ!助けてよ!」
―あんたはいい子に育ってくれた……覚悟決めな。
まどか「みんな騙されてたの!信じてたのに裏切られたの!」
―まどか、生きて再び会える日を待ってるよ…
まどか「待ってよ!わたし死んじゃうよ!ママ…?ママぁぁっ!」
ママがわたしを見捨てるはずがない。これも契約書の力なの? <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:16:57.02 ID:xgECuJx60<> さやか「まどかもダメだったか…」
まどか「ひどいよ……あんまりだよ……」
杏子「やれやれ、こんなのが魔法少女とはねー。確かにこれじゃすぐにでもあの世逝きだな」
マミ「お別れは済んだか?ならばSGを出せ。貴様らに現実を教えてやろう」
さやか「全く、なんだって…ぶっ!」
呟いたさやかちゃんは、マスケット銃で横殴りの制裁を受けてしまいます。
マミ「無駄口叩くな!さっさと小汚い尻子玉を出せ!」
まどか「イエスマム!」
マミさんの前に並べられる、わたしたちのSG。
マミ「佐倉、SGとはなんだ?言ってみろ!」
杏子「アイ、マム!契約の証であり、魔翌力の源でありますマム!」
マミ「暁美、貴様はどうだ?」
ほむら「魂そのものでありますマム」
マミ「よろしい。正しく認識しているようだな」
魂……なにそれ?わたし初耳だよ。
杏子「ど、どういう意味でありますか?マム!」
マミ「今見せてやる。QB!コイツを持って100mダッシュしろ!」
QB「アイ、マム!」
さやか「ちょ、あたしのSG…」
状況が掴めず、オロオロするわたしたちを置いて、話は進んでいきます。
杏子ちゃんも完全に、マミさんのノリに合わせちゃってるし… <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:19:41.38 ID:xgECuJx60<> 何かバグってる?「翌」の字が勝手に入り込む…
さやか「……ふぅっ」
まどか「さやかちゃん?」
突然、倒れてしまうさやかちゃん。何が起こったの!?
杏子「どういうことですか!コイツ、くたばってやがりますマム!」
マミ「見ての通りだ、SGは貴様らクズどもの命。それが100m以上離れれば、死ぬしかないじゃない」
まどか「さやかちゃんしっかりして!マミさんお願い、さやかちゃんを死なせないで!」
わたしはマミさんに訴えてみるが、マスケット銃はわたしに向けられます。
まどか「マム、さやかちゃんを助けてくださいマム」
マミ「慌てなくてもいい。QB、さっさと戻って来い」
杏子「あたしたちの魂はSGの中に……それじゃこの身体はゾンビのようなものじゃねーか……」
ほむら「戦いにおいては便利よ。SGのおかげで痛みをほとんど感じることもないわ」
あまりのことに言葉を失うわたしと杏子ちゃん。ほむらちゃんも知っていたの…?
さやか「……はっ!」
まどか「さやかちゃん!」
QBがSGを元に戻すと、息を吹き返すさやかちゃん。
マミ「わかったな?SGはただのクソ溜めではない。死んでも手放すな」
杏子「畜生、マジかよ…」
まどか「こんなのってないよ…」
さやか「恭介……もうあたし、抱きしめてなんて言えない…」
マミ「返事はどうしたクソッタレども!」
「アイ、マム!」 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:21:48.48 ID:xgECuJx60<> マミ「よし、では次だ。鹿目、GSとはなんだ?言ってみろ」
まどか「えっと、魔女が落とす卵みたいなもので、SGの穢れを取ってくれる大事なアイテムです……マム」
マミ「………」
マミさんは無言でわたしの前に立つ。答え間違ってないよね?
マミ「ティロ・フィナーレ!」
まどか「ぶはっ!」
マミさんの容赦ないビンタがわたしを襲う。
マミ「ふざけるな!大声を出せ!ケツに突っ込まれたいか!」
まどか「マ、マミさん痛いです…」
マミ「ティロ・フィナーレ!」
まどか「へぶっ!」
返し刃が反対の頬にヒットする。もう帰りたい…
マミ「暁美!」
ほむら「GSは穢れを溜め、絶望した魔法少女の成れの果て。SGからGSに相転移する際に発生するエネルギーこそがQBの目的ですマム」
杏子「待てよおい、SGがGSになるだと!?それじゃ魔女の正体…ぐぇっ!」
マミ「口を挟むなアホゥ!」
待ってよ……QBは契約の時にそんなこと言ってくれなかったよ?
QB「聞かれなかったからね。メリットばかりの契約なんてあるわけないじゃないか」
ほむら「あなたは黙ってなさい」
もうなにもかもが信じられない……わたしはこれからどうすればいいの? <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:23:44.14 ID:xgECuJx60<> マミ「いいかヒヨッ子ども、いずれはみんな魔女になる。しかし、効率よく戦えば魔女化など恐れることはない!そのために魔翌力を温存する術を私が伝授してやる!」
さやか「あたし、今すぐにでも魔女になりそう…」
ほむら「ならば今すぐ殺してあげるわ、美樹さやか」
さやか「わわっ!冗談よ冗談!」
次々と明るみになる真実。ショックが大きすぎてQBを殴る気力もない。
マミ「わかったな?QBに騙された時点で貴様らはもはや人間ではない!クソの寄せ集めだ!」
さやか「あの優しいマミさんはどこ行っちゃったの…」
杏子「こんな話聞かされたらおかしくもなるって」
マミ「我々に残された道はただ一つ、魔女を狩って狩って狩りまくり、円環の理に導かれることだ!」
さやか「あ、やっぱマミさんだ」
まどか「だよねー」
いきなり夢も希望もなくしたわたしたち。
マミさんだけが、最後に残った道標……
マミ「まずは足腰の鍛錬!全員、荷物を担いで30km行軍!」
杏子「既にくじけそうでありますマム!」
こうして、地獄のマミーズブートキャンプが始まったのでした。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:25:16.94 ID:xgECuJx60<> 街の人の冷たい視線を浴びながら、一路、山を目指して歩いて行くわたしたち。
行軍を終え、テントを設営した頃には、あたりはすっかり暗くなっていました。
杏子「腹減ったぁ…」
マミ「待たせたな、エサの時間だ」
マミさんは、袋に入った食事をみんなに配っていきます。
さやか「何これ……ゼリー食に缶詰?」
杏子「ミリメシなんざ、食った気にならないぜマム!」
マミ「栄養バランスを考えた最高の贅沢だ。明日からは現地調達になる。今のうちによく味わっておけ」
杏子「マム、おやつは?今日の分はまだもらってねーぞ」
マミ「ほらよ」
まどか「ビスケット2枚…」
杏子「あたし、もうダメだ…」
さやか「杏子、しっかり!」
マミさんとの約束。間違っちゃいないんだけど、杏子ちゃんには辛いよね…
マミ「食い終わった者から就寝しろ!明日は五時起き、寝坊は懲罰だ!」
くたくたになっていたわたしたちは、早々に寝袋の中へもぐり込みます。
まどか「なんでこんなことになっちゃったんだろ…」
本来ならマミさん、さやかちゃんと一緒に、颯爽と戦っているはずなのに。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:26:24.34 ID:xgECuJx60<> ほむら「あなたの未来のためよ、鹿目まどか」
まどか「ほむらちゃんは……全部知ってたの?」
ほむら「ええ、巴マミをそう仕向けたのは私だもの」
さやか「なんだって!?」
ほむらちゃんが?一体どういうことなの?
ほむら「私の忠告を聞き入れないあなたを救うには……全てを話し、力を借りるしかなかったの」
まどか「説明してよ!こんなのわけわかんないよ!」
わたしは声を荒げ、ほむらちゃんを問い詰めました。
ほむら「過去ループの中で、唯一ワルプルギスの夜を倒せた時間軸。それが巴マミによる軍事教練ループよ」
さやか「ちょ、ちょっと待ってよ!だったらどうしてやり直してるのさ!」
ほむら「ワルプルギスの夜を倒した鹿目まどかは、その勢いで巴マミにケンカを吹っ掛けたの」
さやか「はしゃいじゃってー」
杏子「で、どうなった?」
ほむら「…私が甘やかして訓練をサボらせていたために、返り討ちにあったわ」
まどか「えー」
過去のわたしは、なんてことを…… <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:27:26.25 ID:xgECuJx60<> ほむら「だから私は誓ったの。鹿目まどかを救うため、徹底的に鍛え上げようと」
まどか「ち、ちなみにさ、それ以外の時はどうだったの?」
ほむら「ワルプルギス戦で敗北したのが3回、その前に訓練中に死亡したのが12回ね。うち、脱走による射殺が7回」
ママ……もう会えないかも…… <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:28:25.17 ID:xgECuJx60<> 翌朝から、マミさんによるサバイバル講座が始まります。
マミ「メモはとるな!脳ミソに叩き込め!」
わたしたちはナイフ一本で、様々なワナや武器を作っていきます。
こんなこと、魔女退治に必要なのかな?
マミ「できた奴から食料を調達して来い!取れなかったグズはメシ抜きだ!」
杏子「マム、自分には三食付きのはずですが…」
マミ「ああ、セミの唐翌揚げにトカゲの塩焼き、何かの幼虫のバター炒めを用意してある」
杏子「…調達してきます」
ほむら「杏子、食べ物は粗末にしないんじゃなかったの?」
杏子「ゲテモノは勘弁してくれ」
マミさん……ホントにそんなの食べるの?
さやか「まどか、行くよ」
まどか「さやかちゃん?」
さやか「あたしはマミさんを信じる。もう失うものなんて、何もないもん!」
そう言って森へ駆けていくさやかちゃん。大丈夫かな…?
わたしはまだ、今の状況が信じられない。悪い夢を見てるんだって思いたい…
マミ「モタモタするな!さっさと行け!」
まどか「アイ、マム!」
マミさんにお尻を蹴られ、わたしも森へと入っていくのでした。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:29:37.26 ID:xgECuJx60<> まどか「キノコ……美味しそうな色……」
杏子「おいまどか!そいつは毒キノコだ!」
まどか「そ、そうなの?」
さやか「ちょっと転校生!それあたしが狙ってた獲物なのに!」
ほむら「でもあなたは命を奪うことを躊躇った。甘さを持っていては、生き残ることはできないわ」
さやか「くぅ〜っ、ムカつく!」
迷っちゃダメなんだね…それじゃ百発百中のわたしの弓で…
マミ「バカか貴様は!魔翌力を節約する訓練で、魔法ぶっ放す奴があるか!」
まどか「そんなぁ…」
結局、素人のわたしとさやかちゃんは、ゴハン抜きになってしまいました。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:30:46.59 ID:xgECuJx60<> 午後からは、銃器の扱いについてのお勉強。
マミ「銃は貴様らウジムシの命を守る、大切なパートナーだ。メンテナンスは怠るな!」
まどか「外れないよぉ…」
杏子「ちまちました作業は苦手なんだよなー」
さやか「ま、まどか!あたしのネジ知らない!?」
ほむら「完了しました」
銃には慣れているほむらちゃんは、あっという間に分解、整備を終えたのでした。
マミ「気に入った。鹿目の弟をファックしていいぞ」
まどか「ちょ、タツヤはまだ3才…」
マミ「口より先に手を動かせ!」
今日、何発目のティロ・フィナーレ(ビンタ)だろう……顔の形、変わっちゃうよ。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:31:59.49 ID:xgECuJx60<> 夕方からは魔女退治の時間。街まで足並み揃えてのランニングです。
マミ「魔っ法ー少女になーりまっしたーっ!」
まどか「魔っ法ー少女になーりまっしたーっ!」
マミ「そーれはとっても嬉しいなーっ!」
さやか「そーれはとっても嬉しいなーっ!」
マミ「ブチ殺せ!ブチ殺せ!」
杏子「ブチ殺せ!ブチ殺せ!」
マミ「クーラスーのみんなにーは内緒だよーっ!」
ほむら「クーラスーのみんなにーは内緒だよーっ!」
子供「ママ、あのお姉ちゃんたち…」
ママ「…見るんじゃありません」 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:32:59.81 ID:xgECuJx60<> 夜、空腹で眠れないわたしは、こっそりとキャンプを抜け出しました。
ごめんねさやかちゃん。必ず助けに来るからね。
わたしは人里目指して走り出す。ママに怒られてもいい。パパのあったかいごはんを食べたいの!
ほむら「…鹿目まどか」
まどか「げっ!ほ、ほむらちゃん…」
麓まであと少し、というところで運悪く見つかってしまいました。
いや、何度も繰り返してきたほむらちゃんにとって、わたしがいつ、どうやって逃げ出すかなんてお見通しか…
まどか「あ、あのねほむらちゃん、わたし……」
ほむら「………」
ほむらちゃんは厳しい視線でわたしの前に立ちはだかる。
まどか「うぅっ…無理だよこんなの……あと一ヶ月も耐えられないよ…」
ほむら「………」
まどか「嫌だよもう!助けてよほむらちゃん!」
ほむらちゃんは、ゆっくりとわたしに近づいてきます。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:34:47.01 ID:xgECuJx60<> ほむら「…鹿目まどか。巴マミは二日後の魔女との戦いで命を落とすわ」
まどか「えっ!?」
マミさんが死ぬ?今日の戦いでも、魔女を瞬殺したあのマミさんが?
ほむら「私は手を出さない。彼女を救えるのはあなただけ。しかしそれは地獄の日々が続くことを意味する…」
まどか「そ、そんな…」
ほむら「選ぶ時間をあげるわ。でも、この場で逃げることは許さない」
ほむらちゃんは、わたしの胸元に銃を向ける。
ほむら「このままだと明日、あなたは巴マミの追撃を受けて力を消耗、魔女になるわ。史上最短の絶望ループね」
まどか「わたし、耐えるしかないの?」
ほむら「何度も言ったはずよ?魔法少女になってはいけないと。これはあなた自身が招いた結果」
まどか「………」
あと二日辛抱すれば解放される……でも、それはマミさんが死んじゃうってこと。
―私は巴マミ、この街を守る魔法少女よ。
―危ないことをしてるって認識だけは持っておいて。
―私は…考える余裕なんてなかったから…
マミさん…わたしを助けてくれた、憧れの先輩。
―ボサッとするな!ウジムシども!
―クソを垂れ流すしか能がないのか!
―ティロ・フィナーレ!(ビンタ)
それもいいか。あのデカパイ女め…
わたしはほむらちゃんの説得を受け入れ、キャンプに戻ることにしました。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:36:05.41 ID:xgECuJx60<> ほむら「鹿目まどか、これを」
まどか「え…これって…」
それは小さな一片のチョコレート。
ほむら「私にしてあげられるのはこのくらいだけど」
まどか「ほむらちゃんありがとう!」
口内に広がるチョコの甘さ。こんな幸せな気持ちはじめて!
…そうだよね。いざとなったら、ほむらちゃんが守ってくれるよね。
ひとときの安らぎを得たわたしは、心地よい眠りにつくのでした。
ほむら(まどかを救うためなら、私は鬼になるわ…)
マミ(連れて戻ったか……暁美ほむらはどこまで信用できる…?) <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:37:12.13 ID:xgECuJx60<> 二日後、運命の日。
マミ「ここか…見つけたぞクソ野郎め」
杏子「どうしたまどか。何だか嬉しそうだな」
まどか「そ、そうかな?」
さやか「マミさんの戦い方、カッコいいもんねー。見てるだけでワクワクするよ」
杏子「遊びじゃねーっての」
マミ「いずれ敵を鉛弾でブチ抜く感触を味あわせてやる。楽しみにしておけ」
…うん、やっぱりこんなのマミさんじゃない。本当のマミさんはもういないんだ。
わたしはこの後に起きる惨劇を、受け入れるつもりでいる。
もちろんリスクは承知の上。
マミさんの死により、魔法力の抑制を学べなかったさやかちゃんが、魔女になってしまうこと。
さやかちゃんを救おうと、杏子ちゃんが相討ちになってしまうこと。
わたしとほむらちゃんは、それを全力で阻止するの。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:38:13.43 ID:xgECuJx60<> 結界内部に入り込んだわたしたち。
杏子「なんだこりゃ?お菓子がいっぱい…」
まどか「ちょ、ちょっとくらい食べても…いいかな?」
さやか「お菓子ーっ!ケーキーっ!」
マミ「はしゃぐなガキども!」
マミさんは、お菓子に飛びつこうとしたさやかちゃんをぶん殴る。
マミ「こんなもの食ったら一発でSGが濁るぞ!少しは考えろアホが!」
そう言われても、空腹のわたしたちには拷問に近いよ…
マミ「佐倉、貴様はそのバカを見張れ。目ェ覚ましても黙らせておけ」
杏子「イ、イエス、マム」
ほむら「………」
沈黙を続けるほむらちゃん。
杏子ちゃんとさやかちゃんが、動きを取れなくなるのも過去の通りなんだね? <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:40:01.35 ID:xgECuJx60<> ほむら「逃げる奴は使い魔よ。逃げない奴はよく訓練された使い魔よ」
まどか「こんなの地獄絵図だよ…」
マミ「フゥハハハー!」
マミさんは蛮刀で近寄る敵を叩きつぶし、サブマシンガンで銃弾の雨を降らせる。
どう見てもオーバーキルです。本当にあり(ry
マミ「出て来い!腹ァかっさばいてクソを詰めてやる!」
奥の広間にいた、ぬいぐるみのような魔女。
あれが……マミさんを倒すの?
マミ「くたばれぇぇぇ!!!」
シャル「きゅるるーーー」
魔女は座っていた椅子をマシンガンで砕かれ、穴だらけになって落ちてきました。
マミ「フンッ!」
マミさんはさらに蛮刀を投げつけ、魔女を壁に縫い付けます。
マミ「トドメだ!ティロ・フィナーレ!」
背中に背負っていたマスケット銃のうち、一本が巨大な大砲になって魔女を貫く。
まどか「仕止め…ちゃった?」
そう思った瞬間、全てのものが止まりました。モノクロの世界の中、わたしとほむらちゃんだけが動くことを許されていました。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:41:06.72 ID:xgECuJx60<> ほむら「…鹿目まどか。選択の時よ」
まどか「選択?マミさんが勝ったんじゃないの?」
ほむら「いいえ、反撃が来るわ。ぬいぐるみの口から本体が飛び出し……巴マミは頭をマミられ、無惨な最期を遂げる」
でも……わたしはもう、決めたんだもん。
ほむら「本当にそれでいいの?前にも言ったけど、巴マミがいなくては…あなたの親友、美樹さやかを救えた試しはないのよ?」
まどか「わたしも魔法少女だよ!それでも助けられないほどさやかちゃんはウザいの!?」
ほむら(…黒まど化が進んでるわね)
悪魔どか:それでいいんだよ。このまま放置すれば元の生活に戻れるの。
天使まどか:ダメだよ!マミさんを助けようよ!
えっと…
天使まどか:思い出して。マミさんはただなんとなく生きてきたわたしに、何かできる道を示してくれたんだよ?
悪魔どか:だからってこんなのないよ!先輩風吹かせていじめてるだけじゃない!
天使まどか:わたしのためなんだよ?ほむらちゃんが言ってたじゃない。わたしたちが死んじゃうところを何度も見てきたって…
悪魔どか:違うやり方がきっとあるはず。さやかちゃんだって助けられるよ!結果がわかってるなら、それを避ける努力をすればいいの!
ほむら「秒読みに入るわ。もう時間はないわよ」
まどか「ま、待ってよほむらちゃん…」
ほむら「10秒前、9、8…」
ど、どうしよう… <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:42:40.06 ID:xgECuJx60<> 天使まどか:頑張ろうよ!ここで逃げたら何も変わらないよ!
悪魔どか:家に帰れるんだよ!ほむらちゃんだって手伝ってくれるよ!
わたし…わたしは…
悪魔どか:奇跡を起こすのが魔法少女でしょ!
天使まどか:マミさんを見捨てて、幸せになれるわけないよ!
ほむら「3、2、1…」
まどか「やっぱりダメ!マミさぁぁぁん!」
わたしが弓矢を召喚すると同時に、時が動き出す。
まどか「あ…」
ほむら「ちょ、このタイミング…間に合わない!」
マミ「むっ?」
杏子「なんだ!?」
ほむらちゃんの言葉通り、魔女の口から大きな恵方巻が飛び出してくる。
マミさんは完全に不意を衝かれ、硬直してしまいました。 <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:43:44.85 ID:xgECuJx60<> まどか「いやぁぁぁ!!!」
マミ「…フン」
わたしは矢を放つが、明らかに手遅れだ。
マミられる。誰もがそう思ったその時、マミさんが背負っていた他のマスケット銃が半回転し、両腰から火を吹いたのです。
まどか「ぁぁぁ…あ?」
ほむら「ヴェスバー!?」
マミ「惜しかったな。いい攻撃だったぞ」
マミさんはすかさず態勢を立て直し、マシンガンの引き金をひく。
魔女は原型をとどめないボロ屑になって、消滅していきました。
まどか「………」
ほむら「………」
マミ「鹿目ェ!なんだあの援護は!ジジイのシコシコ運動の方がよっぽど速いぞ!」
杏子「マ、マム、今のは一体…?」
マミ「ん?大技を使うなら、隙を埋めておくのは当然だろう」
温存した魔翌力で、万一に備えてフルオートで身を守れるようにしていた、とマミさんは話してくれた。
マミ「あえて名前をつけるなら、レガーロ・ディ・フォルマッジョ(チーズの贈り物)といったところか」
杏子「はぁ…」
なにそれ…ほむらちゃん、話が違うよ?
ほむら「い、今までのループで、巴マミがシャルロッテに勝てたのは……ぼっちの時だけだったの!仲間がいて、なおかつ単独で勝利するなんて…」
まどか「地獄の日々は終わらないんだね」
ほむら「あ、あなたも土壇場でそう願ったのでしょう?」
まどか「納得いかねぇぇぇ!」
ほむら(もしかして、私の長い旅を終わらせてくれる鍵は、巴マミにあったの…?) <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/09/30(月) 21:47:58.88 ID:U1VFukSGo<> >>7
バグじゃなくて仕様だよ
メ欄に[saga]を入れろ <>
×365<><>2013/09/30(月) 21:48:59.61 ID:xgECuJx60<> それから数日、心の定まらないわたしは、訓練でも落ちこぼれていきました。
まどか「お腹空いた……早く探さないと、またご飯抜きになっちゃう」
杏子「我慢せずにトカゲ食えトカゲ。慣れたら結構いけるぜ?」
まどか「ご、ごめんね、それはちょっと遠慮したいなぁ」
杏子「ったく、ブッ倒れても知らねーぞ」
まどか「あ、何か焼ける匂い……さやかちゃん?」
少し先で、さやかちゃんが焚き火をしている。頼んだら少しくらい分けてくれるかな?
まどか「ねぇさやかちゃ」
さやか「あっはははは!本当だぁ、その気になればヘビやカエルだって美味しく食べられるんだぁ!」
まどか「うぇ…」
ほむら「やっと吹っ切れたわね、美樹さやか」
まどか「ほむらちゃん…」
訓練で抜群の成績を誇るほむらちゃん。今日は大量の魚を手に入れていました。 <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 21:51:05.13 ID:xgECuJx60<> >>26
了解です。ありがとうございます。
まどか「それ、どうしたの?」
ほむら「この先に川があるわ。頑張ればあなたでも獲れるはずよ」
杏子「まさか時間停止を使ったのか?」
ほむら「その必要はないわ。爆弾を一つ、放り込めばいいだけのこと」
ダイナマイト漁ですかそうですか…
まどか「よ、よかったらわたしにも少しくれないかなー、なんて…」
ほむら「一晩、私とベッドを共にしてくれるなら、一匹くらいあげてもいいわ」
まどか「川、行ってきます」
杏子「もったいねぇ。減るもんじゃあるまいし」
まどか「減るんだよ、いろいろと」
ほむらちゃんは、わたしに容赦なく厳しくなっていました。頼ろうと思っていたのは甘かったの? <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 21:52:21.41 ID:xgECuJx60<> マミ「グズが……戦う前に死にたいのか!ブタのようにエサを与えねばならんのか!」
まどか「も、申し訳ありませんマム!」
結局、食料を得られないまま戻ったわたしに、罵声が浴びせられる。
マミ「やむを得ん、このまま死なれても困るからな……食え」
まどか「これは…ええっ!?」
杏子「ひょーっ、ごちそうじゃん!」
さやか「まどかだけずるいーっ!」
それは幼虫が蠢くハチの巣。みんなは羨ましそうにわたしを見るけど…
まどか「ぅおぇぇぇぇ…」
マミ「チッ…押さえつけろ。口を開かせて突っ込め!」
ほむら「アイ、マム!」
まどか「ひ…っ、ひぎゃあぁぁぁ!!!」
助けて……助けてママ…… <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 21:53:14.60 ID:xgECuJx60<> QB「やれやれ、手こずってるみたいだね」
まどか「き、QB!お願い、助けてよ!」
QB「それは不可能だ。僕にどうこうする力は無いよ。こうして君たちを見守ってあげるくらいだ」
まどか「そんなことないよ?QBがいてくれたらわたし…」
QB「まどか……ぐぇっ!」
わたしは捕まえたQBの首を180度捻り、絶命させる。
まどか「うふふふ……久しぶりのお肉……」
杏子「その手があったか!」
マミ「考えたな。まぁ良かろう」
わたしは生きる……生き延びて、ワルプルギスの夜を倒して、そして…!
QB「全く、わけがわからないよ」
さやか「二匹目、いっただきーっ!」
QB「きゅっぷい☆」
ほむら(まどか…お腹壊さなきゃいいけど…) <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 21:54:09.33 ID:xgECuJx60<> 飢える心配のなくなったわたしは、ようやく訓練に集中でき、みるみるうちに実力をつけていきました。
まどか「魔女が存在する必要なんて…ないっ!」
杏子「すっこんでな、手本見せてやる!」
さやか「あっはははは!あたし、どうにかなっちゃうよ!」
マミ「カートリッジに弾は必ず残しておけ!慎重な奴ほど生存率は上がる!」
五人の前にはどんな魔女も塵と化し、GSのストックも順調に集まります。
マミ「魔法少女どもは見滝原市を愛しているか?」
「生涯忠誠!命かけて!愛してる!愛してる!愛してる!」
マミ「街を守るものは?」
「圧倒的火力だ!火力だ!火力だ!」
マミ「やるべきことは?魔法少女ども!」
「魔女の滅殺!滅殺!滅殺!」
子供「ママ…」
ママ「そっち見んなっつってんだろ!」 <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 21:56:03.88 ID:xgECuJx60<> そして決戦前夜。
キャンプを引き上げ、街に戻ってきたわたしたちは、某ファミレスに来ていました。
マミ「諸君、今日は私の奢りだ。存分に飲み食いして明日に備えてくれ」
さやか「いよいよ明日か……」
杏子「あたし、ハンバーグセットと日替わりディッシュな!」
まどか「いいの…?ホントに好きなもの食べていいの…?」
血生臭くない、清潔であったかい食事。夢じゃないよね?
ほむら「泣かないでまどか。一緒にパフェを食べましょう」
まどか「…うん」
おかしいな……クリームたっぷりなのに、どうしてしょっぱいんだろう? <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 21:56:56.84 ID:xgECuJx60<> 食事の後は、マミさんのマンションで最後の泊まり込み。
入念な作戦計画の立案を終え、順番にお風呂の時間です。
さやか「いやー爽快爽快、気分いいわー」
杏子「畜生、すっかり髪が痛んじまってるよ…」
マミ「よし、次は鹿目と暁美、行ってこい」
まどか「了解ですマム!」
この一ヶ月間は、ずっと水浴びかドラム缶風呂。
そのせいか、石鹸の香りに違和感を覚える…
ほむら「まどか、背中を流してあげるわ」
まどか「ありがとうほむらちゃん」
…襲われないのかって?大丈夫。今のわたしなら、ほむらちゃん一人くらい簡単に叩きのめせるから。 <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 21:58:31.37 ID:xgECuJx60<> まどか「ねぇほむらちゃん。わたし、強くなったよね?」
ほむら「そうね、訓練をやり遂げたあなたは、ワルプルギスの夜にもきっと勝てるわ」
わたしの背中を洗いながら、ほむらちゃんが答える。
まどか「マミさんにも……勝てそう?」
ほむら「…戦闘力、判断力、作戦遂行能力、ほぼ全てにおいて、巴マミを上回っているわ」
まどか「本当?」
ほむら「ただ、武器の性能による攻撃速度、そして何より経験の差だけは、埋めることができないわ」
まどか「わたし一人じゃ無理ってこと?」
ほむら「…お願いまどか、妙な考えは起こさないで。魔法少女になって一ヶ月のあなたと巴マミとでは、くぐった修羅場の数が違うの」
まどか「あははっ、ちょっと聞いてみただけだよ。わたしが今、どれくらいの強さなのかを知りたかっただけ」
ほむら「そう…」
さすがほむらちゃん。私情を交えず、客観的に判断してくれた。おかげで自信に繋がったよ。 <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 22:00:11.20 ID:xgECuJx60<> ほむら「まどか…」
まどか「えっ?」
ほむらちゃんは手を止め、わたしの背中に寄り添ってくる。
ほむら「私を……恨んでる?」
まどか「………」
ほむら「当然よね。甘えを許さず、巴マミと一緒になって、あなたを戦闘マシンに育ててきたんだもの」
わたしは答えない。いや、答えられない。
ほむら「ワルプルギスの夜さえ倒したら、私はあなたに殺されてもいいわ」
まどか「ほむらちゃん…」
ほむら「でもお願い。それが終わったら、どうかあなた自身の幸せを求めて。あなたなら希望に満ち溢れた魔法少女になれるはずよ」
まどか「………」
ほむら「あなたの幸せ。それだけが私の旅の終焉地……」
ほむらちゃんはそう言って一人、お風呂場を後にしました。
マミ「臭ぇ!ちゃんとケツの穴まで洗って来い!」
ほむら「申し訳ありませんマム!」
ほむらちゃんはマミさんに蹴飛ばされ、すごすごと戻ってきました。 <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 22:03:08.50 ID:xgECuJx60<> 翌朝。
マミ「おはようクソッタレども。いい朝だな」
さやか「おはようございますマム!」
昨日のお風呂場でのまどか……あれは以前と同じ状況……
マミ「本日0800時をもって、ミッションの開始を…」
まどか「アイ、マム!」
決戦が終われば、おそらくまどかは巴マミに仕掛ける……
マミ「この一ヶ月間、よく耐えて…」
杏子「光栄でありますマム!」
今までで最も強いまどかと、隙のない巴マミ。私には止めることすらできない。
魔法力を温存……その余裕が私にあるか?毎回、ワルプルギス戦で真っ先に戦闘不能になる私に。
まどか「ほ、ほむらちゃん!」
ほむら「えっ?」
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ほむら「ほむっ!」
突然、私の顔に巴マミのグーパンチが炸裂する。
マミ「聞いているのかマギカ2!貴様のするべきことはなんだ!エロ妄想か!」
ほむら「お、囮になり、敵、使い魔を引き付けることですマム」
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ほむら「ほぶっ!」
答えた瞬間、2発目が叩き込まれる。私、何か間違った?
まどか「ほむらちゃん、マミさんは紅茶の準備をしろ、て言ったんだよ」
マミ「わかったな?情報を聞き漏らした奴から戦死する。集中力は切らすな!」
さやか「アイ、マム!」
杏子「…どうしたほむら、らしくねーぞ」
ほむら「迂闊だったわ。もう大丈夫よ」
考えるのはあとにしないと。ワルプルを倒さないことには、何も進まない… <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 22:03:51.02 ID:xgECuJx60<> 翌朝。
マミ「おはようクソッタレども。いい朝だな」
さやか「おはようございますマム!」
昨日のお風呂場でのまどか……あれは以前と同じ状況……
マミ「本日0800時をもって、ミッションの開始を…」
まどか「アイ、マム!」
決戦が終われば、おそらくまどかは巴マミに仕掛ける……
マミ「この一ヶ月間、よく耐えて…」
杏子「光栄でありますマム!」
今までで最も強いまどかと、隙のない巴マミ。私には止めることすらできない。
魔法力を温存……その余裕が私にあるか?毎回、ワルプルギス戦で真っ先に戦闘不能になる私に。
まどか「ほ、ほむらちゃん!」
ほむら「えっ?」
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ほむら「ほむっ!」
突然、私の顔に巴マミのグーパンチが炸裂する。
マミ「聞いているのかマギカ2!貴様のするべきことはなんだ!エロ妄想か!」
ほむら「お、囮になり、敵、使い魔を引き付けることですマム」
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ほむら「ほぶっ!」
答えた瞬間、2発目が叩き込まれる。私、何か間違った?
まどか「ほむらちゃん、マミさんは紅茶の準備をしろ、て言ったんだよ」
マミ「わかったな?情報を聞き漏らした奴から戦死する。集中力は切らすな!」
さやか「アイ、マム!」
杏子「…どうしたほむら、らしくねーぞ」
ほむら「迂闊だったわ。もう大丈夫よ」
考えるのはあとにしないと。ワルプルを倒さないことには、何も進まない… <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 22:05:27.67 ID:xgECuJx60<> マミ「マギカ1よりマギカ2、トラップの設置はどうなっている?」
ほむら「こちらマギカ2、作業は95%まで進行」
マミ「マギカ3、マギカ4、状況を報告しろ」
杏子「マギカ3、右翼クリア」
さやか「マギカ4、左翼クリア」
マミ「了解だ。各員、指示があるまでその場で待機」
まどかは巴マミと一緒に先陣。もう話をする時間はない。
ほむら「マギカ2、トラップの設置完了」
まどか「マギカ5より緊急報告!風向きが変わった。雷雲が発生するよ!」
マミ「よし、[田島「チ○コ破裂するっ!」]やめ!パンツ上げ!総員戦闘準備!」
「了解!」
お願いよ…早まったことはしないで…
発生した雷雲は、ものすごい速度で勢力を増していく。
マミ「説明した通り、奴には魔法武器による攻撃しか通用しない。魔翌力を惜しむな!全力で叩け!」
D
杏子「派手にやってやろうじゃん!」
C
さやか「マギカ3、集中しなって」
B
まどか「おいで、噛ませ犬!」
A
ほむら「まどか…」
@
マミ「It's show time!」 <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/09/30(月) 22:06:29.97 ID:U1VFukSGo<> [sage]やない[saga]や <>
×365<>sage<>2013/09/30(月) 22:06:40.63 ID:xgECuJx60<> 幕が開き、ワルプルギスの夜が顕現する。
その巨大な姿、存在感はいつ見ても圧倒される。
ワル夜「ウェヒッ、ウェヒヒヒッ」
杏子「…あ?」
まどか「これって…」
ほむら「まどか笑い!?」
さやか「マギカ5、アンタは奴に何を吹き込んでるのよ」
まどか「えー」
マミ「マギカ5!構うな!」
出鼻をくじかれる形になったが、すぐさま気を取り直して攻撃を開始する。
マミ「会いたかったぞ!ワルプルギスの夜!」
ワル夜「イヒッ、ティヒヒヒッ」
まどか「わたし、そんな笑い方なんて……しないっ!」
まどかと巴マミの凄まじい攻撃が降り注ぐ。
早い段階で撃ち落とし、接近戦に持ち込まなくては… <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:10:29.70 ID:xgECuJx60<> >>39
失礼しました。度々感謝です。
ほむら「マギカ2よりマギカ1、トラップGとBを順次発動します」
マミ「許可する」
私が用意していた兵器群、ロケット弾や榴弾砲を次々と放つ。
杏子「並みの魔女なら一発で片付くよな…」
ほむら「全てはこの時のため!」
でも、私の武器は見た目は派手だが、全然効いていない。
先のまどか達の攻撃に比べれば、何のダメージにもなってないことが見て取れる。
ワル夜「ウェへへへ…」
さやか「ほむらの方を向いた!?」
ほむら「かかったわね、デカブツ!」
マミ「マギカ5!ヤツの土台にお見舞いするぞ!」
まどか「アイ、マム!」
ワル夜「ウヒッ、イヒヒャヒャァー!」
マミ「墜ちろ!墜ちろ!墜ちろぉぉぉ!」
まどか達の猛攻、だけど…
まどか「イヒッ、ヒャーハハハハ!」
さやか「…やっぱ似てるよね」
杏子「…だな」
ほむら「二人とも、来るわ!」
ワルプルギスの夜は、私とまどか、そして巴マミを敵と認識したようだ。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:11:38.54 ID:xgECuJx60<> マミ「マギカ5、下がるぞ!マギカ3、4は攻撃開始!」
ほむら「トラップ発動、ビルの倒壊に気をつけて!」
「了解!」
二人が下がったところに、左右からの渾身の一撃を仕掛け、倒れたビルの下敷きにする作戦。
これで飛行能力を奪うことができたら、優位に戦いを進めることができる。
さやか「たあぁぁっ!」
杏子「終わりだよっ!」
狙いは歯車の軸部分。先の攻撃で脆くなっているはず…!
ワル夜「ウェヒヒッ」
マミ「反応が速い!」
杏子「チィッ」
ワルプルギスの夜は、二人の前に使い魔を盾として召喚、攻撃は命中こそしたものの、威力を大きく削がれてしまった。
ワル夜「イヒッ、ヒャハハハッ」
さやか「上を向いた!?」
まどか「危ないよー」
杏子「おいおい…」
早々に本気になり、上向きになったワルプルギスの夜。その頭上に崩れたビルが落下する。
ワル夜「ウヒャハァァァ!!!」
さやか「怒んないでよ」
杏子「バカが、自業自得だろ」
まどか「やったのはほむらちゃんだよ」
ほむら「えー」 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:13:28.60 ID:xgECuJx60<> 怒ったワルプルギスの夜は、私を中心に反撃を開始する。
無数の使い魔、エネルギー波が襲い掛かってきた。
マミ「いいぞマギカ2、そのまま引き付けろ!」
ほむら「マギカ2より各員、10秒後に時間停止、使用武器はほむバズーカ、爆風に注意よ!」
「了解!」
今まで本気になった奴に、私が持ちこたえられたのはほんの数分…
今回はかなりの数のGSがあるが、それでも長くは持たないだろう。
私はエネルギー波を盾で弾き、確実に使い魔を撃ち落としていく。
杏子「随分とムキになってやがるな」
さやか「囮作戦、うまくいってるじゃん」
ワルプルギスの夜は、他のみんなからの攻撃を無視し、ひたすら私へと集中してきた。
まどか「後頭部のビル直撃、よっぽど痛かったのかな?」
ほむら「通常攻撃は効かないと言ったはずよ」
杏子「マギカ1、いくらなんでもマズくないか?援護してやったほうが…」
マミ「それが奴の狙いだ。誘いに乗るな、消耗戦に持ち込め!」
巴マミの言う通り、過去の敗北は援護に回ろうとしたり、大技を使おうとした隙を突かれたものだった。
ほむら「5秒後に時間停止よ!武器は変わらず!」
「了解!」
しかし、予想以上に魔力の消費が激しい……こんな攻撃、初めてね。
ほむら「3秒後!以下同文!」
さやか「余裕無くなってきてるじゃない」
マミ「各員奮闘しろ!マギカ2の犠牲を無駄にするな!」
……勝手に殺さないでくれるかしら。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:15:13.00 ID:xgECuJx60<> ほむら「マギカ2よりマギカ1、こちらのGSの予備が底をついたわ」
マミ「了解、よくやった。以降、マギカ1はマギカ2と合流、囮作戦を続ける!」
杏子「大将が囮になってどうすんだよ!」
マミ「もし私がやられたら指揮はマギカ3が引き継げ」
杏子「マジかよ…」
マミ「頼むぞ。奴のケツにブッといのをブチ込んでこい!」
杏子「チッ…くたばるんじゃねーぞ。アンタはあたしがぶん殴るんだ!」
マミ「…覚えておこう」
お願い……早く倒れて……
まどか「ハイパーまどかビーム!」
ほむら「マギカ5、それはダサいからやめてって言ったじゃない!」
まどか「で、でもほら……効いたみたいだよ?」
ほむら「えっ?」
ワル夜「ティヒッ!?」
杏子「やったか?」
まどかの必殺技名に脱力したのか、私の願いが通じたのか、遂にワルプルギスの夜が大きくグラついた。
…と同時に、一瞬気の緩んだ私に向けて、エネルギー波が撃たれる。
ほむら「きゃああっ!」
まどか「ほむらちゃん!」
盾で直撃こそ防いだものの、私は瓦礫の山の中へと吹き飛ばされた。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:16:22.68 ID:xgECuJx60<> さやか「待ってて!すぐ助けるわ!」
マミ「私が行く。貴様らは奴にトドメを刺せ」
さやか「しかし…」
マミ「我々の第一目標は奴の首をマミることだ!履き違えるなウスノロ!」
さやか「くっ…了解っ!」
さっきのお返しとばかりに、私めがけてビルが落ちてくる。
マミ「マギカ2!」
ほむら「大丈夫、かわせるわ!」
代わりに魔力を使い切ってしまうことになるけど…
マミ「ティロ・フィナーレ!」
ほむら「ちょ、待てコラ」
巴マミの放ったティロ・フィナーレが、ビルを粉々に砕く。
当然のことながら、細かくなった破片が私の頭上に降り注ぐことになった。
ほむら「かなりダメージ大きいんだけど…」
マミ「油断した罰よ」
結局、痛い思いをした上に回復で魔力を失った私。大損じゃない。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:17:30.21 ID:xgECuJx60<> マミ「これで敵は一人……いえ、二人かしら?」
ほむら「…マミ?」
まどか「ナァストロ・フィナーレ!」
さやか「スクワルタトーレ!」
杏子「今度こそ終わりだよっ!」
まどかの巨大ボウガン、美樹さやかの大技の後、杏子の槍がワルプルギスの夜を貫く。
ワル夜「キャハッ、キャハハハ…」
ワルプルギスの夜はボロボロと崩れ、断末魔とともに消え去っていった。
ほむら「終わった…の?」
マミ「ええそうよ。これで私も…」
マミの胸元から四枚の紙切れが飛び出し、光の粒子となって消滅する。
あれは……あの時の契約書?
マミ「これを持ってて」
ほむら「え?」
マミから手渡されたのは、小さな可愛いポシェット。何が入っているの? <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:18:36.39 ID:xgECuJx60<> まどか「巴マミィィィ!」
ほむら「まどか!?」
マミ「下がって!ティロ・フィナーレ!(蹴)」
ほむら「ほむっ!」
マミは私を蹴飛ばし、再び瓦礫の中へと避難?させた。
そして間一髪、まどかの攻撃をかわし、マスケット銃を取り出す。
マミ「…予想外ね。三人ともなの?」
まどか「契約の効力は無くなったよ。もうわたしたちは自由の身」
ほむら「ま、まどか……お願いやめて……」
まどか、杏子、美樹さやかの三人は、武器を構えてマミを囲んでいた。
まどか「ほむらちゃんを蹴らなかったら、ヴェスバーも用意できたのにね」
マミ「………」
マミの銃は二本、照準はまどかと杏子に向けられている。
ほむら「ダメよまどか!戦えばあなたも無事では…」
まどか「ほむらちゃんは黙ってて!」
さやか「まどか…」
杏子「………」
マミ教信者の美樹さやかは、おそらく攻撃を躊躇うだろう。杏子だって殴るだけで済ませるかもしれない。
でも、まどかは……
まどか「さすがマミさんだね。ほむらちゃんを抑えれば勝機はある。そう考えてのこと?」
マミ「どうかしらね?」
また……繰り返さなければならないの…? <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:20:23.39 ID:xgECuJx60<> 膠着状態が続く。
まどかも感づいているだろう。マミが自分だけを狙っていることに。
長引くほど不利になるはずだけど、まどかは仕掛けない。いや、マミのプレッシャーで仕掛けられない?
このままじゃダメ……良くても相討ちになるだけ……
ほむら「まどか……私は一体、何のために……」
絶望に囚われ、涙する私の手がマミのポシェットに触れる。
その途端、身体に魔力がみなぎるのを感じた。
ほむら「これは!?」
中に入っていたのは、マミのストック分のGS。
まさか……私に託して自分は!? <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:21:31.88 ID:xgECuJx60<> 私は涙を拭って立ち上がる。
ほむら「まどか…」
まどか「ほむらちゃん!?魔力残ってたの?」
私は時間停止を使い、背後からまどかを抱きしめた。
まどか「セクハラなんかしてる場合じゃないんだけど」
ほむら「いいえ違うわ。あなたを止めるためよ」
右手に持った銃を、まどかの胸元に突きつける。
マミ「暁美さん!?」
まどか「ほむらちゃん……どうして?わたしを守ってくれるんじゃないの?」
ほむら「これ以上血は見たくないの。全員、武器を収めなさい」
さやか「アンタが鼻血まみれよ。まどかをほむほむするから」
ほむら「…これは本能よ。仕方ないわ」
杏子「煩悩だろ」
私が撃てないと思っているのか、みんなは構えを解こうとはしない。
しかしそんな中、巴マミの殺気だけが消えていく。
マミ「…暁美さん、もういいのよ」
ほむら「マミ、待ちなさい!」
マミはマスケット銃を降ろし、遠くへと投げ捨てた。
マミ「覚悟は……していたの」
ほむら「………」
まどか「だってさ、良かったねほむらちゃん」
私も静かにまどかから離れ、銃を片付ける。
マミ……だから私にGSを渡したの?でも私は…… <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:22:51.34 ID:xgECuJx60<> さやか「まどか、どうするの?」
まどか「それじゃマミさんにほむらちゃん、変身を解いてSGを渡してくれる?」
ほむら「わかったわ」
マミ「え…」
まどかの指示に、素直に従う私を見て、マミは意外そうな顔をする。
マミ「なぜ暁美さんまで?」
ほむら「あなたと同じよ。私はまどかが生きて元の生活に戻れるなら、それで満足なの」
私とマミは、それぞれのSGをまどかに手渡す。
まどか「ほむらちゃんには悪いけど、わたしにはもう元の生活なんて無理だよ」
ほむら「まどか?」
まどか「だってわたし、覚えちゃったんだもん……血と火薬の匂いを、鉛弾で砕ける骨の音を、ナイフで切り裂く肉の感触を」
何それ?たった一ヶ月で目覚めてしまったというの?
マミ「ま、まさか私たちを…?」
まどか「ウェへへへ…」
怪しい視線で私たちを見つめるまどか。
…ちょっといいかも、と思った私を殴りたい。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:24:02.95 ID:xgECuJx60<> 杏子「まどか、あんまりビビらせたら可哀想だろ」
まどか「ティヒッ、冗談だってば。とりあえずマミさん、これ返すね」
マミ「…鹿目さん?」
マミのSGを投げ返すまどか。真意がわからない…
まどか「さやかちゃんが、マミさんは殺すなって言うから、助けてあげる」
マミ「美樹さんが?」
まどか「その代わりマミさんは、これからもぼっちだよ。ずっとずっと、たった一人で魔女と戦い続けるの」
さやか「マミさんごめんねー。それが妥協案になっちゃった」
マミ「ずっとぼっちだなんて……死ぬよりももっとひどい…ひどいっ…!」
これは妥協案なんかじゃない。絶対妥協してない。
ほむら「まどか、あなたはこれからどうするの?」
まどか「わたし?」
ほむら「元の生活にも戻らず、マミとも決別して、一体どこへ行こうというの?」
私の問いかけに、少し考える素振りをするまどか。だが…
まどか「…それをほむらちゃんが知る必要なんて…ないっ!」
まどかは私のSGを、空高く放り投げる。
まどか「さよなら、ほむらちゃん」
ほむら「まどか…」
銃を取り出し、SGに向けて構えるまどか。
私はそれを見て、そっと目を閉じる。
最後に聞こえた銃声。私のレクイエムにはお似合いね… <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:26:19.69 ID:xgECuJx60<> 数日後、某ファミレス
マミ「鹿目さん、どこへ行ってしまったのかしら…」
さやか「マミさん直伝のサバイバル術があるし、そう簡単に死んだりしないって」
杏子「そうだな、長生きするぜアイツは」
集まった三人の魔法少女。別れの前の最後のひととき。
マミ「美樹さんも行ってしまうのね……寂しくなるわ」
さやか「あたしもまどかほどじゃないけどさ、もう学校には戻れないから」
マミ「勉強くらい見てあげるのに」
さやか「それもあるけど、やっぱ恭介と仁美がいちゃついてるの見たら、絶対殺しちゃうからねー」
杏子「さらりと恐ろしいこと言ってんじゃねえ」
軽いノリで話しているものの、さやかの言葉には真実味が込められていた。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:27:22.29 ID:xgECuJx60<> さやか「ま、あたしは杏子と一緒に、気ままに生きてみるわ」
マミ「見滝原じゃダメなの?」
杏子「この街はアンタが守ればいい。あたしはもう、アンタの面を拝むのはゴメンだ」
さやか「そんな顔しないでよ。たまには遊びに来るからさ」
杏子「アンタがくたばったら、この街をいただきに来てやるよ。せいぜい頑張りな」
マミ「佐倉さん…」
立ち上がる杏子とさやか。その手には伝票が握られていた。
マミ「あ、お金…」
杏子「ここはあたしが出してやるよ。これで貸し借りナシだ」
さやか「マミさん、杏子はあんなこと言ってるけどさ、ホントは…」
杏子「余計なこと言うんじゃねえ!殺すぞ!」
さやか「はいはい、それじゃごめんねマミさん、元気でね」
マミ「ええ、あなたたちも…」
マミはただ一人、その背中を見つめていた。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:28:33.13 ID:xgECuJx60<> ほむら「マミ…」
マミ「暁美さん!?」
二人が立ち去った後、一人で店を出てきたマミに声をかける。
マミ「見てたなら、あなたも来ればよかったのに」
ほむら「その必要はないわ。それに、二人とも私がいたことに気付いてるはずよ」
マミ「もう…」
…あの時、まどかの撃った銃弾はSGをかすめ、私は意識を失った。
目を覚ました時には既にまどかの姿はなく、その行方は誰も知らなかった。
まどか……誰よりも心優しい子。
私の新たな使命は、いつかあの子が戻ってくる日まで、マミと共に見滝原の街を守ること。
それがあの子の優しさへの、私なりの答え。
なんだけど… <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:30:00.48 ID:xgECuJx60<> マミ「暁美さん、うちへ寄っていってくれる?限定販売のチーズケーキがやっと買えたのよ!」
ほむら「ま、またなの?」
マミ「だって、美味しいものは一緒に食べた方が、もっと美味しいじゃない」
…どうもマミは共に戦うパートナー、というのを勘違いしてるみたい。
ほぼ毎日のケーキ攻勢、登下校の送り迎え、しまいにはランチタイムやお手洗いまで誘いに来る有様だ。
最初は悪い気はしなかったけど、こう四六時中付きまとわれては……正直ウザい。
マミ「ほらほら暁美さん、行きましょ」
ほむら「仕方ないわね…」
ホント、マミって誰かがそばにいるとダメな子だ。
そのうち鍛え直すことにしよう。 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:31:17.00 ID:xgECuJx60<> まどか…
あなたは今、どこの街で戦っているのかしら?
遠い未来のことかも知れないけど
いつか、あなたに再び会える日が来たら
今度こそ、本当のお友達になりましょう
その時は、あなたのとびっきりの笑顔を見せてね
ウェヒヒッ
まどか「マドカ戦記、じゃなくてマミさんの魔法少女教室、完結だよー」 <>
×365<>saga<>2013/09/30(月) 22:36:14.32 ID:xgECuJx60<> 何かとミスが多くて申し訳ありませんでした。
助言をしてくれた方に感謝いたします。
他にもいくつか書いているので、時間がある時にまた投下しようと思います。
ではでは <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/09/30(月) 22:46:37.97 ID:FfHu9odpo<> きっちり終わらせた点は良くやったと言ってやろう
クソを垂れ終わったらHTML依頼をしておけ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/10/01(火) 00:02:58.19 ID:2TZkmEYco<> 気分悪くなった死んでください <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/10/01(火) 15:26:46.89 ID:mK3OmrXPo<> 視点がころころ変わって読みづらい <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/10/01(火) 18:07:53.51 ID:YrhiqrpKo<> 面白かった
vip系のSSでは読めない雰囲気がよかったわ <>
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします<>sage<>2013/10/05(土) 14:05:19.21 ID:0WYO0G3Wo<> SSの皮を被ったキャラdisスレ <>