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HTML化した人:Kastanie
俺は幻覚を見ている 2
1 : ◆.Gcyo4kFb6[saga]:2015/09/23(水) 21:53:23.21 ID:ueiulDpD0
――――
―――――――――――――

「ん…。」
気が付くと、俺はまたベッドの中にいた。
いつもより、暖かくて、ふわふわなベッドの中――。

―――ん?

「…お兄ちゃん、早く起きて、お兄ちゃん!」

誰かの声が聞こえる…。

誰の声だろ…聞きなれた、明るい声がする。

「もしや…!」
「?」
うまるは、はてなマークを頭に浮かべるかのように、何かを心配するようにこちらを見ている。
俺は、慌てて冷静を装った。
「な、なんでも…ないよ。」
苦笑いしてみるが、うまるには効くわけがなかった。
「お兄ちゃん、うまるに何か、隠し事してるよね?」
やっぱり…。
妹を腹の中では馬鹿にしてて、妹に心配させて、妹に頼ろう、なんて思ってしまう俺は、兄失格かもな。
でも、
「これからは、うまるに隠し事をしないって、約束するよ。」

「…うん!」

頼らなきゃ、駄目だったんだ…。

「ゆーびきーりげーんまんっ、うっそつーいたーらはーりせーんぼーんのーますっ!ゆーび切った!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1443012802
2 : ◆.Gcyo4kFb6[saga]:2015/09/23(水) 22:07:33.76 ID:ueiulDpD0
「うまる、弁当作っておいたぞー。」
今日も慣れた手つきでうまるの弁当を作る。
「クンクン……これ、絶対ピーマン入ってる!!」
「そんなに好き嫌いしてると、病気になるぞ…。
 ちゃんとお前の好きな味にしておいたから、全部食べて帰って来いよ。」
「…はぁーい。」
うまるは俯きながら学校へ行こうとした。

『うまるーん』

玄関を開けると、そこには海老名ちゃんがいた。

海老名ちゃんとは、私のクラスメートで、巨乳かつ可愛い顔をしている友達。
実は、私と同じアパートに住んでいるんだ!

「うまるちゃん、おはよう。」
「海老名ちゃん、おはよう!」
今日も、笑って何気ない会話をする。
…でも、今日も私に視線が集まってくる。
「あの子可愛い…!」
「芸能人かな?」
「あの子、あの名門高校で成績優秀かつ容姿端麗な、土間さんだよ!」

・・・
「海老名ちゃん、こういうの、気にしなくて大丈夫だよ!」
「ご、ごめんうまるちゃん。私、うまるちゃんのお荷物になってる気がして…。」

そんな風に思ってたんだ…。

「海老名ちゃん、私は海老名ちゃんのこと、お荷物だと思ってないよ。」

「だって、友達だもん!」

海老名ちゃん、大丈夫だよ。

「辛いことがあったら、私がいつでも相談にのるからね…!」
3 : ◆.Gcyo4kFb6[saga]:2015/09/23(水) 22:17:23.34 ID:ueiulDpD0
キーンコーンカーンコーン…

あ、もうテストの時間だ…!
お兄ちゃんに難しい問題を教えてもらったけど…ホントに大丈夫かな…。

「それでは、国語のテストを開始します。」

ピラッ。

「…3,2,1…名前を書いたら、テストをしてください。」

集中、しなきゃ…。

あれ、こんなところ習った覚えがないんだけど…?





ピッ。

「終了です。テストを前に回していってください。」

今日は、全然できなかったなぁ……。
「はああぁ…。うまるちゃん、今回のテスト難しかったねー……。」
「あはは…実は私もできない問題があって。」
「え!?うまるちゃんにも?」
「うん、実はね…、〜〜っていう問題があって…。」
「私、あんなの全然解けないよ〜!」

でも、絶対にいい点取らなきゃ…。



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