以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:03:39.24 ID:mlhgmjdFO<>需要とか知らない。勝手に書いてきます
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450195419
<>男「なんか浮いてる…」人魚「」プカプカ
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:04:34.45 ID:mlhgmjdFO<> 人魚「」
男「…人浮いてたから引き上げたら下半身魚だった件」
人魚「」
男「人魚…だよな?てかこれ…生きてるのかな…」
人魚「」
ツンツン
人魚「」ピクッ
男「あ、生きてる生きてる」
人魚 ウ-ン…
男「とりあえず、やっぱ海戻したほうがいいよなぁー…。干からびたら嫌だし…なんか見ちゃいけないものな気がするし…」ヨッコイショ…
男「とうぅ!」
ボッチャ-ン‼
男「……」
プカ-…
男「いやいや!絵的によろしくない!」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:06:01.33 ID:mlhgmjdFO<> _____________
___________
________
______
____
__
男「とりあえず、また引き上げたけど…」
人魚 ムニャ…
男「寝てる?てか気絶してるのか?」
人魚 ン…
男「散歩してただけなのになんでこんな事に…」ハァ…
人魚「……」ジ-
男「やっぱ普段しない事するもんじゃないよなー…」
人魚「……」クビカシゲ
男「たまには健康的な休日を!って何とは無しに行動しただけだし…」
人魚「……」ファァ…ネムネム…
男「いやね、確かにちょっと下心もあったよ?助けたら感謝されて仲良くなって…とかさ」
人魚「……」ウツラウツラ…
男「だって可愛かったし?」チラッ
人魚「…ん?」ピチピチ…
男「……」
人魚「…おはよ」
男「……」
人魚「…独り言終わった?」
男「……」
人魚「…おーい」
男「」
人魚「…無視はひどい」グスッ…
男「あ、ごめん。ちょっと意識がお花畑行ってた…」
人魚「…びっくりした?」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:07:18.87 ID:mlhgmjdFO<> 男「え?あ?うん、まぁ、そりゃぁ…下半身魚だし?」
人魚「…魚じゃない、人魚」ムッ
男「あ、すみません…人魚さん」
人魚「……」ムス…
男「いや、だってまさか本当にいるとは思わないでしょ…」
人魚「…もう、魚って言わないで」
男「…はい、なんかすみません」
男(やばい、わけわかんねぇ…なんで人魚に説教されてんだ俺?しかもなんか会話噛み合ってないし…)
人魚「…わたしはなんでここにいるの?」
男「あ、実は…」
〜説明中〜
男「という訳で人間だと思って引き上げてしまったと…。いや悪気はなかったんだけど」
人魚「……」
男「あ…あの…人魚さん…?」
人魚「…ぁ……と…」モジモジ…
男「え?」
人魚「ありがと…」ボソ…
男「え?よかったの?陸にあげちゃって…」
人魚「…わたし、その…寝相悪いから…///」
男「ごめん、言ってる意味も赤くなる意味もイマイチわからない」
人魚「…人魚は眠るとき流されたり浮かんだりないように尾びれを海藻に結ぶの…それでその…」
男「寝相が悪いから海藻が千切れて流されて浮かんでたと…」
人魚「……///」コクッ
男「あー…その…まぁ…」
人魚「…///」
男「気にすんな!」グッ!
人魚「…全然フォローになってない」
男「と、とにかく心配ないんだよね?なら俺は帰るから!じゃあ、元気でね!」イソイソ…
人魚「あ……」
人魚「………」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:12:32.47 ID:mlhgmjdFO<> 男「いやー、昨日は大変だったな…、まさか人魚が本当にいるとは…」
友「男ー、早くしないと開店間に合わないぞー」
男「あぁ、悪い。今いくよ」
夕方
友「お疲れー」
男「お疲れ。また明日なー」
男「あ、そういや明日の予約確認してなかったな…。手帳は…と」
ゴソゴソ…
男「ない…。まさか昨日海に入るときに落としたか…?くそ、行ってみるしかないな…」
____________
_________
______
___
_
男「はぁ…見つかるわけないよなー…」
人魚「……あ」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:13:30.77 ID:mlhgmjdFO<> ちゃぷちゃぷ
男「ん?」
人魚「………」
男「あ、昨日の人魚さん。あんまり出てくると捕まっちゃうよ?」
人魚「…男」
男「あれ?俺、名前教えたっけ?」
人魚「…昨日、忘れていった小さな本に名前書いてあった」
男「え?手帳持ってるの!?」
人魚「…わたしが持つと濡れちゃうから昨日の場所にかくしてあるよ」
男「あ…ありがとう!見つからなくて困ってたんだ」
人魚「…こっち」
男「あぁ…よかったぁ…。ほんとにありがとう!人魚さん」
人魚「……ん///」
男「なんかお礼したいけど…どうしよう…何か欲しいものとかある?」
人魚「…いい」
男「え?でも…」
人魚「…昨日のお返し」
男「あ……」
人魚「……///」
男「………」ポリポリ…
人魚「…今日は…」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:14:55.35 ID:mlhgmjdFO<> 男「え?」
人魚「…今日は逃げないの?」
男「あぁ…昨日は逃げちゃったからね。大丈夫、今日は逃げないよ」
人魚「…よかった…ほんとはわたしも怖かったの。人間と直接話すのは初めてだったから」
男「俺も人魚と話すのは初めてだよ。てかいるとは思ってなかったし…」
人魚「…人魚はね、昔はたくさん居たんだけど…。人間に見つかると捕まって殺されちゃう事が多かったから…今はあんまりいないの…」
男「その…なんかごめん…」
人魚「…男は悪くないの。それに昔のことだから…わたしたちを食べれば不老不死になるっていう噂が流れたから…それが原因」
男「あぁ、あるね。そんな伝説」
人魚「…わたしたちが不老不死じゃないんだから食べても意味はないのにね」
男「え?そうなの?」
人魚「…人間とあんまり変わらないよ?寿命…。半分人間だし」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/16(水) 01:16:26.46 ID:mlhgmjdFO<> 男「あれ?そうなの?てっきり何百年も生きるものかと…」
人魚「…人間が勝手にそう思ってるだけ」
男「そうなんだ…。でもそんな危険を冒してまでなんでまた俺の前出てきたの?」
人魚「…この島国の人はあんまり危なくないってみんな言ってたし…それに…」
男「それに?」
人魚「…男がわたしをどうにか出来るようには見えなかった」
男「……。それってヘタレってこと?」
人魚「………」
男「………」
人魚「…そうじゃないよ?」
男「いや、もう、今の間が全てを物語ってるから…」ズ-ン…
人魚「…ごめんね?」
男「やめて、謝られるとかえって悲しくなる…」
人魚「…男」
男「…何?」
人魚「…どんまい」
男「………」シクシク…
人魚「…泣かないの」
男「泣いてない…。もう帰る…。手帳ありがとう…」シクシク
人魚「…あ…」
男「何?」
人魚「…また来る?」
男「それはわかんない。でもあんまり人前に出たらダメだよ?」
人魚「………」
男「ほんとに危ないからね。捕まったら解剖とかされちゃうよ?」
人魚「…男以外の前には出ないよ」
男「ん…そうしなよ」
人魚「…男の話が聞きたいからまた来てよね」
男「休みにでも来るよ…。気が向いたら」
人魚「…約束」
男「はいはい…。じゃあまたね」
人魚「…ばいばい」
男「おう」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2015/12/16(水) 01:40:22.68 ID:6l0oEwHJ0<> 男「…で、来ちゃいましたよ、結局…」
ザ-…ザ-…
男「今日は波も穏やかだし…天気もいいし…。釣り竿でも持ってくればよかったかなー…」
人魚「」プカプカ…
男「……」
人魚「」プカプカ…
男「もうね、どっから突っ込んだらいいのか…」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/16(水) 02:02:04.77 ID:Qkv3Bb+Po<> 人魚って良いよね <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/16(水) 04:14:25.40 ID:R0ucLUgJo<> はつみらのメルよかった <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sagb<>2015/12/16(水) 06:52:54.57 ID:N364BLmv0<> むろみさんよかったよね <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/16(水) 07:00:27.33 ID:VZIu5R6KO<> 人魚は素晴らしいけど、ヤンデレのイメージがなぜか俺の中にある
惚れた男を海の中に無理矢理引きずりこみそう <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2015/12/16(水) 12:44:44.78 ID:eBCl4yPO0<> 人魚「…///」
男「…もうちょっと丈夫な海藻とかないの?」
人魚「…昆布くらいしか…」
男「昆布が千切れるって相当だよね?」
人魚「…う…」
男「ん?」
人魚「…うるさい…///」
男「……」
人魚「……///」
男「てか、なんで他の人に見つからないのかが不思議だけどね」
人魚「…あんまり気にしないほうがいいよ」
男「なんで?」
人魚「…お話…成り立たなくなるから…」
男「……。なんか今見えない力を感じた」
人魚「…でしょ?」
男「まぁ、それは置いといて…。人魚さんはいつもこの辺にいるの?」
人魚「…もっと沖の方。この辺りは過ごしやすいから」
男「よく見つからないね、田舎とはいえ結構漁船とかいるでしょ?」
人魚「…海は広いからね」
男「まぁ、たしかに海は分からないことだらけだからなぁ…」
人魚「…そういう事」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/16(水) 12:47:45.69 ID:6l0oEwHJ0<> http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira096707.jpg
一応参考画像
この子を黒髪にした人魚さんを想像しといてください。 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:06:21.15 ID:mlhgmjdFO<> 男「そういえば、なんで魚って言ったら怒ったの?」
人魚「…だって違うもん」ムスッ…
男「いや、それは分かってるんだけど…ほら、人間の感覚では分からないからさ」
人魚「…。男は初めて会った人に猿って言われても怒らない?」
男「あっ…そういう…」
人魚「…そういう事。男は猿じゃなくて人間だし、わたしは魚じゃなくて人魚なの…」
男「どれだけ失礼な事か理解したよ。ごめんね…」
人魚「…分かってくれればいい」
男「と言うか…人魚さんは俺と話しして大丈夫なの?仲間に怒られたりしない?」
人魚「…男はわたしの事、誰かに話したりした?」
男「いや…て言うか話しても誰も信じないし…」
人魚「…わたしの事、捕まえる?」
男「捕まえない」
人魚「…なら大丈夫。そういう人としか人魚は話さないし、見つからないの」
男「そういうもん?」
人魚「…うん。昔、いっぱい仲間が捕まったから人魚はそういう力がついたみたい」
男「特殊能力みたいなもんか…」
人魚「…他にもいろいろ出来るけど…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:06:59.19 ID:mlhgmjdFO<> 男「え?なになに?何ができるの?」
人魚「…教えない」
男「なんだよ、それ…そこまで言うなら教えてよ」
人魚「…いろいろだよ」クスッ…
男「ま、いいけどさぁ」
人魚「…あ…」
キョウハツレルカナ オマエイツモツレナイジャン
男「あ、人来ちゃったか…」
人魚「…今日は帰るね」
男「ん。また来るよ…」
人魚「…次はいつ来る?」
男「うーん…ちょっと仕事が忙しいから来週かなぁ…」
人魚「…来週?何日後?」
男「あ、そうか。人間の暦は分かんないよね。7日後にまた来るよ」
人魚「…7日…」ズ-ン…
男「どうかした?」
人魚「…長いね」
男「ははは…俺は6日働いて1日休むからね…」
人魚「…分かった…7日後にまた来てね」
男「おう、約束」
人魚「…今度はもっとたくさん話そうね」
男「うん」
人魚「…ばいばい」
男「またね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:07:48.48 ID:mlhgmjdFO<> 友「どうした?今日やけに機嫌いいな」
男「そんなことねーよ。いつも通りだし」
友「ふーん…まぁ、別にいいけどな。てか明日暇か?久々に麻雀でもしねえ?」
男「いや、せっかくの連休くらい外に出ろよ…。てかお前弱いし」
友「弱くねーし!てか休みに寝てるだけのやつだけには言われたくねーぞ」
男「うっせーな…たまには外に出てるよ…」
友「でどうなのよ?明日?」
男「悪い、明日はちょっと約束がある」
友「なんだよー。つまんねーな、女か?」
男「違うよ。友達に会いに行くんだ」
友「ちぇー。しゃーない、女ちゃんでも誘うか…。女ちゃーん」
ナニ?
マ-ジャンヤラネ?
…オンナノコサソウコトジャナイヨネ?
男「…遊びに誘えよ、遊びに…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:08:27.04 ID:mlhgmjdFO<> 人魚「…それ何?」チャプチャプ…
男「釣竿」
人魚「…釣るの?わたしを」ブルブル
男「釣れるの?むしろ…」
人魚「……。餌次第?」
男「釣れるのかよ…」
人魚「…冗談」
男「で、今日は流されてないんだね?」
人魚「…昆布、3枚使うようにした」
男「なるほどね…」
人魚「…男は寝てる時流されないの?」
男「俺は陸だから流されない。たまにベッドから落ちる事はあるけど…」
人魚「…?」キョトン
男「ベッド…ってわかる?」
人魚「…わかんない」
男「だよね。なんだろ…こうフカフカした布だよ」
人魚「ふかふか…」クビカシゲ
男「水中じゃわかんないよなー…ふかふかは…」
人魚「…見てみたい」
男「て言っても陸に上がれないでしょ?」
人魚「…上がれるよ?よっと…」ザブン!
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:09:08.54 ID:mlhgmjdFO<> 男「干からびたりしない?」
人魚「…尾びれが濡れてれば大丈夫」
男「呼吸出来る?」
人魚「…わたし、肺呼吸もできるよ?」
男「人魚ってハイブリッドなんだね…」
人魚「…すごい?」
男「だいぶすごい」
人魚「…えへへ///」
男「ところでエラってどこにあるの?」
人魚「……」ジト…
男「え?何?なんか変なこと言った?」
人魚「…えっち」
男「え?エラってそういう部分なの!?」
人魚「…人に見せるようなものじゃない///」
男「ごめんなさい」
人魚「…恥ずかしいからもう聞かないでね?」
男「…はい」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:09:54.53 ID:mlhgmjdFO<> 人魚「…男」
男「ん?」
人魚「…もう釣りしない?」
男「うん、君が来るまでの暇つぶしに持ってきただけだから」
人魚「…じゃあ、あそこに来れる?」ユビサシ
男「…あそこ洞窟?」
人魚「…と言うか、窪みになってて周りに見えないの」
男「…俺の事食べるとか?」
人魚「…男はわたしの事そんな風に見てたの?」ションボリ…
男「…冗談。あそこなら誰にも見つからずに話しできるもんね」
人魚「…分かってたの?」
男「もちろん」
人魚「…ひどい」
男「ごめんごめん。ちょっと意地悪しちゃったね」
人魚「…もうちょっとで泣くとこだった…」
男「ごめんね?お詫びに良いものあげるから、早く行こう」
人魚「…いいもの?」
男「うん、ほら早く行こう。また人が来る前にさ」
人魚「…うん。先、行くね?」ザブン!
男「…はえぇ…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:12:09.45 ID:mlhgmjdFO<> 人魚「…遅いよ」
男「はぁ…はぁ…これでも…全速力…だったんだけど…」
人魚「…陸は不便だね」
男「それより…これ」
人魚「…うわぁ、綺麗…これ何?」
男「真珠のネックレス。海水でも錆びないようにチタン製のチェーンにしてみた」
人魚「…これ、わたしに?」
男「うん。お礼は要らないって言ったけどやっぱりね…」
人魚「…ありがとう」
男「ま、そんなに良いもんじゃないけどね」
人魚「…ううん、嬉しいよ」
男「喜んでくれたなら良かったよ。それと…これ」
人魚「…?」
男「サンドイッチなんだけど…食べれるかな」
人魚「…さんどいっち?」
男「人間の食べ物なんだけど…」
人魚「……」ハムッ…
男「あっ…」
人魚「……」モグモグ…
男「どう?」
人魚「…美味しい」
男「よかった」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:13:03.40 ID:mlhgmjdFO<> 人魚「…これ、男が作ったの?」
男「ん、まあ、一応そうかな」
人魚「…すごいね」
男「いや、こんなのパン買ってきて挟むだけだから全然すごくないよ」
人魚「…ううん、すごいよ。男に限らず…人間は色んなものを作るでしょ?」
男「うん、そうだね」
人魚「…わたしたち人魚はずーっとこのままだから、何も変わらないの」
男「…変わらずにいられることもすごいことだよ」
人魚「…そうかな?」
男「うん、人間は弱いからね。色んなものを作り出して自分を守っていかないと生きていけないから」
人魚「……」
男「正直、人間なんて知恵を持たなかったらその辺の野生動物の餌だったろうね」
人魚「…でもわたしはきっと男に勝てないよ?」
男「そんな事ないよ。人魚さんはこんな広い海で当たり前に生きてきたかもしれないけど俺が海で遭難したら3日も保たない」
人魚「…その時はわたしが助けてあげる」
男「ははは…お願いするよ」
人魚「…まかせて、お魚いっぱい取ってきてあげる」フンス
男「…陸には連れてってくれないんだね」
人魚「…?」
男「いや、なんでもないよ」
人魚「…男」
男「ん?」
人魚「…逆にわたしが陸に打ち上げられたら助けてくれる?」
男「それはもちろん。てかもう1回助けてるしね、しっかり海に投げ込むよ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:14:18.12 ID:mlhgmjdFO<> 魚「…投げないで」
男「え?ダメなの?」
人魚「…びたーんってなってすごく痛い」
男「あぁ、お腹打つ的な?」
人魚「…こないだ、誰かに投げられた夢を見たの。夢なのにすごく痛かった」
男(それ多分夢じゃなくて俺が投げたからだ…とは言えないよな…)
人魚「…男?」
男「あ、いや、何でもないよ。優しく放流します」
人魚「……」ジト…
男「……」
人魚「…投げた?」ジトォ…
男「…えっと」ダラダラ…
人魚「…投げたでしょ?」ジトジトォ…
男「…投げました」
人魚「…痛かったんだよ?」
男「…すいません…」
人魚「…ばか」
男「ほんとすみません」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:15:13.40 ID:mlhgmjdFO<> 人魚「…いいよ。これくれたから許してあげる」ニコッ
男「はは…でもやっぱり人魚に真珠は似合うね」
人魚「…そう?」
男「うん」
人魚「…ありがと///」
男「さて、渡したいものも渡したし今日は帰ろうかな」
人魚「…もう帰るの?」ションボリ
男「…と思ったけどそんな顔されると帰りにくい」
人魚「…まだ明るいもん」
男「まぁね、明日も休みだしもう少しいいかな」
人魚「…人間はなんで働くの?」
男「生きるため、かな?まぁ、俺は自分の仕事が好きってのもあるけどね」
人魚「…わたしも働いてみたいな」
男「人魚さんはいつも何をしてるの?」
人魚「…お魚捕まえたり、お友達とお話ししたり」
男「楽しそうでいいじゃない」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:18:17.97 ID:mlhgmjdFO<> 人魚「…でもわたしはそれしか知らないから…。人間の世界も見てみたいの」
男「うーん、人魚さんは歩けないからなぁ、それに見つかったら大変な事になりそうだし…ちょっと難しいね」
人魚「……」
男「…う…」
人魚「…無理?」ジワ…
男「うーん…」
人魚「…だよね…」
男「…いや、やってやれない事はないだろうけど…車椅子とか…いや、でもそんなリスクを冒して得るものがあるのか…」ブツブツ…
人魚「…?」
男「他にどうしようもない理由があればどうする…、一番リスクが低くて、人魚さんの安全を守るには…」ウ-ン…
人魚「…男?」
男「………家に匿う…とか?」
人魚「…!!!」
男「…いや、でもそれはさすがに…」
人魚「……」コクリ…
男「あっ!ごめん、なんか一人で盛り上がっちゃった」
人魚「…男」
男「ん?どうかした?」
人魚「…男は一人で暮らしてるの?」
男「え?うん、そうだよ」
人魚「…番いの人は?」
男「…番いって何?」
人魚「…えと…人間では恋人だったかな?」
男「あぁ、残念ながらいないよ」
人魚「…残念じゃないよ」
男「え?」
人魚「……」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/16(水) 22:24:12.19 ID:mlhgmjdFO<> 今日はここまで、書き溜めが十分あるので途中でやめることはないと思われ。小出しにして申し訳ないが許してくれ。
見てくれてる方、感謝。
>>13
人魚は神話ではもともと化け物としての描写が多いからその感じ方は間違いではないと思う。…この人魚さんは違うよ? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/17(木) 01:02:28.27 ID:XLEHWH5d0<> 期待してるよ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/17(木) 01:22:21.45 ID:wrUyVjCF0<> 某奴隷の所為でサンドイッチで人魚さんが死なないか心配になってしまう <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/17(木) 04:29:52.19 ID:O3jEQTmW0<> セイレーンだかローレライだか
歌声で人を惑わす系が多いイメージ
そんなことより人魚は胎生なのか卵生なのか…色んな画像見ても臍があるし…けど魚だし… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/17(木) 11:10:43.72 ID:oPXHUqlgo<> 卵生でも卵黄とつながってた部分の痕跡としてへそがある生物もいるし、魚でも胎生のやつもいるし、そんな気にせんでも <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/17(木) 15:55:06.64 ID:hzyn5Xu0o<> 上半身が胎生で下半身が卵生なんじゃない? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/17(木) 20:33:10.35 ID:cmxJziwzO<> つまりカリメロの逆バージョンみたいに下半に殻を履いて母体から生まれると <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:21:37.94 ID:nAjAgFxc0<> 男「に、人魚さんは番いだっけ?いないの?」
人魚「…?人魚は女しかいないよ?」
男「ごめん、初めて聞いた」
人魚「…あれ?」
男「うん」
人魚「…気にしないの」
男「……」
人魚「…それより男」
男「うん?」
人魚「…ちょっとだけ用事が出来たから少しだけここで待ってて?」
男「あ、それなら今日は帰ろうか?」
人魚「…待ってて?」ニコッ
男「…はい」
人魚「…じゃあ、すぐ戻ってくるからね」フリフリ
男「いってらっしゃい」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:23:03.70 ID:nAjAgFxc0<> 男「……。なんだろう、嫌な予感しかしない」
30分後…
男「…遅い。どうしよう、帰ろうかな…」
『…待ってて?』ニコッ
男「……」
『すぐ戻ってくるからね』フリフリ
男「…もうちょっと待とう」
1時間後…
男「……」ポツ-ン…
2時間後…
男「…人魚さーん、帰っちゃうよー?」
人魚「…だめ」ピチピチ
男「うわっ!びっくりした!」
人魚「…遅くなってごめんね」
ピチピチ
男「ああ、大丈夫。どこ行ってたの?」
人魚「…お母さんのところ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:24:31.76 ID:nAjAgFxc0<> 男「え?何か急用だったの?」
人魚「…ううん」ピチピチ
男「それじゃあ、どうして…」
人魚「…しばらく、帰りませんって言ってきたの」ピチピチ
男「え?人魚さん、どこか行っちゃうの?!」
人魚「…?うん、海からは少しだけ離れるけど男のそばにはいるよ?」ピチ…
男「それはどういう…」
人魚「…わたし、水が無いところは動けないから…」ピチピチ…
男「ごめん、意味が…。そんな悲しそうに尾びれ振られても…。ん?尾びれ?」
人魚「…干潮になったからわたし動けない」ピチ…
男「」
人魚「…干からびちゃう」ピチ…
男「……」
人魚「…男、助けて」ピチピチ…
男「…泳げるところまで連れて行こうか?」
人魚「……」フルフル
男「…だよね」
人魚「…ほ」
男「え?」
人魚「…ホームステイ…みたいな感覚じゃ…だめ?」
男「……」
人魚「…異文化交流?」
男「どちらかというと…異種族交流だね」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:25:07.14 ID:nAjAgFxc0<> 人魚「…だめ?」ウル…
男「その顔やめて、断れなくなる…」
人魚「……」ウルウル…
男「はぁ…」
人魚「…男」ウルウルウル…
男「…うちにはお風呂場くらいしか水に浸かれるところ無いよ?」
人魚「…大丈夫」
男「陸は人魚さんにとってすごく動きづらいし、あまり外にも連れて行ってあげることも出来ないかもしれない」
人魚「…男と一緒にお話しできればわたしはいい」
男「それに俺が仕事の間は人魚さんは一人で留守番する事になるよ」
人魚「……。…寂しいけど我慢する」
男「…分かったよ」
人魚「…!!!」
男「陸に打ち上げられたら助けるって約束したばっかりだしね」
人魚「…うん」
男「なんでまた急にうちに来ようなんて思ったの?」
人魚「……」ウツムキ
男「いや、言いたくなければいいんだよ」
人魚「…ちがうの。…いつか話すね」
男「うん」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:25:53.31 ID:nAjAgFxc0<> 人魚「…本当はね」
男「ん?」
人魚「…ずっと、隠れてたの」
男「え?」
人魚「…お母さんに会いに行ってそれからずっと近くにいたの」
男「…で、干潮を待ってたと」
人魚「……」コクッ
男「俺が他にどうしようも無いとしたらってつぶやいたのを聞いてその状況を作ったと…」
人魚「…ごめんなさい」
男「まぁ…いいよ。そこまでしてくれるのが嬉しく無いわけじゃ無いし…」
人魚「…え…?」
男「さて…どうやってうちまで連れて行こうかな…」
人魚「…抱っこ?」
男「それでもいいんだけど…ちょっと目立つよねぇ、尾びれ」
人魚「…尾びれ」ピチピチ…
男「そう、それ。とりあえず、下半身を隠したいから…。バスタオル持ってくるか…」
人魚「…ばすたおる?」
男「ん、ちょっととってくるから人魚さんここで待てる?」
人魚「…置いてかない?」
男「…その手があったね」
人魚「…男ぉ…」ズビズビ…
男「冗談だよ、冗談。すぐ戻ってくるから」
人魚「…うん」グスッ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:27:31.82 ID:nAjAgFxc0<> 10分後…
人魚「…遅い」グスッ…
男「2時間待たせた君が言うかな…」
人魚「…置いてかれたと思った…」
男「置いてかないって…。さて、厚めのやつ持ってきたけど…濡れたら透けるかな…」
人魚「…それがばすたおる?」
男「うん、これを巻いて…あ、よかった透けない」
人魚「…水分取られる」
男「…だめ?」
人魚「…上はいいけど、尾びれが乾くのはちょっと怖い」
男「なら全体濡らすしか無いか…」
人魚「…これなら大丈夫」
男「あー…濡れたから若干シルエットが…でもギリセーフか」
人魚「…?」ピチ…
男「あ、尾びれ動かしたらダメだよ」
人魚「…不便」
男「それはしかたない、陸だからね。それとも海に帰る?」
人魚「……」フルフル
男「だよね」
人魚「…我慢」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:28:42.59 ID:nAjAgFxc0<> 男「じゃあ、持ち上げるからね」
人魚「…うん」
男「…やっぱ軽いなぁ」
人魚「…?」
男「いや、この間も思ったのんだけど重さと大きさが比例してないよね…」
人魚「…よくわかんない」
男「ん、ごめんごめん。じゃあ行こうか」
人魚「…うん」
男(にしても完全に魚だなぁ…。なんて言ったら怒られるよな)
人魚「……」
男(でもどうしよう…連れてくなんて言ったけど、ほんとに大丈夫だろうか)
人魚「…男?」
男「うん?」
人魚「…何か考え事?」
男「うん、まぁ、人魚さんのご飯とか寝る場所とかどうしようかなぁって考えてた」
人魚「…ごめんなさい」
男「え、なんで?」
人魚「…わたし、すごく迷惑かけてる…」
男「…いや、迷惑では無いよ」
人魚「…うそ」
男「いや、嘘じゃないよ。むしろ楽しみかな…」
人魚「…楽しみ?」
男「うん、あれこれ考えるのは好きだしね。人魚さんと暮らすのも…その…楽しみだし」
人魚「…///」ピ…ピチ…
男「人魚さん、尾びれ…」
人魚「…あ、ごめんなさい」
男「ただ俺もわからないこといっぱいだから人魚さんに迷惑かけるかもしれないのが心配だよね」
人魚「…大丈夫、男に心配かけないようにがんばる」
男「いや、困ったことがあったらちゃんと言ってくれた方がいい」
人魚「…うん、わかった」ニコッ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:30:16.67 ID:nAjAgFxc0<> 「あれ?男君じゃないか」
人魚「…!!」
男「あ…常連さん…」
常連「今日はお店休みだっけ?」
男「は、はい…」
常連「にしても…まだ日も高いのにお熱いね」ニヤニヤ
男「い、いや!海で遊んでたらちょっと足くじいちゃって…」
常連「にしても男君がねぇ…」シミジミ…
男「いやいや、常連さん…」
常連「隠さなくてもいいじゃないか、男君がまだ新人の頃からの付き合いなんだからさ、これでも喜んでるんだよ」
男「あ…」ウツムキ
人魚「…?」
常連「ついに店長になって…こんな綺麗な彼女まで出来て…うんうん」
男「ちょ、やめてくださいよ常連さん、僕なんてまだまだですよ!常連さん達が支えてくれてるおかげですもん!」
常連「ははは、謙遜しちゃって…。常連はみんな君のこと高く買ってるんだから!頑張ってよ!」
男「はい…ありがとうございます」
常連「じゃあ、行くね!邪魔してごめんね、また近いうちにお店に顔出すよ」
男「はい、お待ちしてます」
常連「うん。彼女さんも男君の事よろしくね」
人魚「…はい」
男「はぁ、ドキドキした…」
人魚「…男」
男「ん?」
人魚「…男が仕事する理由、なんとなくわかった気がする」
男「うん?」
人魚「…あの人、すごくいい人」
男「そうなんだよ。あの人には俺すっごく世話になったからさ…ほんと頭上がらないんだ」
人魚「…男が褒められてなんだかわたしも嬉しかった…」
男「人魚さんも褒められてたよ、綺麗って」
人魚「…///」
男「照れてる?」
人魚「…う、うるさい…早く行こう///」
男「はいはい…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:31:08.97 ID:nAjAgFxc0<> 男「着いたよ」
人魚「…ここが」
男「俺の家。そんなに広くなくてごめんね」
人魚「…ううん、素敵だと思う」
男「とりあえず、お風呂場の方がいいかな」
人魚「…おふろば?」
男「うん、人間が水浴びするところ」
人魚「…ちょっと尾びれ伸ばしたい」
男「わかった、連れてくよ」
人魚「うー……ん…ん」ノビノビ
男「お疲れ様。どう?」
人魚「…ちょっと床が固いかな」ピチピチ
男「だよねー。どうしようかな…」
人魚「…男、ベッド見てみたい」
男「あ、うん、いいけど」
人魚「…これが」ノソノソ…
男「あ、ちょっとまって…」
人魚「…んしょっと…うわぁ…柔らかい…」
男「…人魚さん」
人魚「…んー?」ゴロゴロ…
男「…出来れば体を拭いてから寝てほしかったな…」
布団 ビショビショ
人魚「…あ、ごめんね?」ゴロゴロ…
男「でもやめないんだね…」シクシク…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:32:00.60 ID:nAjAgFxc0<> 男「……」フキフキ
人魚「…あの…」
男「……」フキフキ
人魚「…ごめんね?」
男「……」フキフキ
人魚「…わたしも手伝うよ」ノテノテ
男「よし、床はオッケー。ベッドもシーツだけで良さそうだし…。でも人魚さんどこで寝てもらうかな…」
人魚「…んしょ、んしょ」フキフキ
男「…人魚さん。気持ちは嬉しいんだけど…」
人魚「…?」
床 ビショビショ…
人魚「…あ…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/17(木) 23:39:41.42 ID:nAjAgFxc0<> とりあえず今日はここまで。エンディングまで書き終えましたので後はぼちぼち投下していきます。仕事休みの日に大量投下しようかと考え中…
胎生、卵生の話は全部書き終わってから気が向いたら補完しようかな…。一応このSSの人魚たちの出産については設定を考えてはあるので。よその人魚のことは知らんwwww <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/18(金) 00:18:31.97 ID:zEKnVeKIo<> 乙、凄く良い <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/18(金) 00:23:34.35 ID:MrPZHMyFo<> >一応このSSの人魚たちの出産については設定を考えてはあるので
>出産
ふむ、幸せにリア充爆発しろな展開になってくれそうで期待 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/18(金) 11:18:49.89 ID:OAYdaPVDO<> 乙
そいやあ、むろみさんトコは卵産んで、「掛けて」って迫ってたな… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 22:56:45.26 ID:HA7X48Tw0<> 人魚「……」ションボリ
男「大丈夫だよ、人魚さん。気持ちは嬉しかったから。俺も何か対策しとけばよかった訳だし」
人魚「…すぐ迷惑かけちゃった」
男「いや、全然迷惑じゃないよ」
人魚「…うそつき」
男「嘘じゃないって。陸なんだから仕方ないよ」
人魚「…尾びれ…不便」ピチピチ
男「いや、自分のアイデンティティ否定しちゃダメでしょ」
人魚「…これ?」ピチピチ
男「そう、それ。それないと人魚じゃないよ?」
人魚「……」ピチピチ
男「……」
人魚「…男はこれどう思う?」ピチピチ
男「いや、どうと言われても…」
人魚「……」ピチピチ
男「…綺麗な色だと思うけど」
人魚「…///」ピチピチピチピチ!!
男「激しい激しい」
人魚「…う…うるさい///」ピチピチ!
男「喜んでるのか、怒ってるのかわかんないね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 22:57:30.89 ID:HA7X48Tw0<> 男「人魚さーん、ご飯にしよっか」
人魚「…うん」
男「人魚さんはやっぱ魚介がいいのかな…」
人魚「…いつもはお魚食べてるよ?」
男「だよね。取ってそのまま?」
人魚「…うん」
男「それはあんまり見たくないなぁ…」
人魚「…?」
男「ちょっと焼いてみようか?」
人魚「…焼く?」
男「うん、ちょっとまってて」
リョウリチュウ…
人魚「…いい匂いがする」ノテノテ
男「あれ、人魚さんどうしたの?」
人魚「…なんかいい匂いがしたから」
男「鮭なんだけど…ちょっと口開けてみて?」
人魚「…あーん」
男「はい」
人魚「…ん」モグモグ
男「どう?」
人魚「…!!」パァァ…
男「おいしかったみたいだね」
人魚「…男」クイクイ
男「ちょっと待ってね、もうすぐできるから。あっちで待ってて」
人魚「……」ションボリ
男「一緒に食べた方がいいでしょ?」
人魚「…うん」ノテノテ…
男「…あの移動、大変そうだな」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 22:59:09.35 ID:HA7X48Tw0<> 男「お待たせ」
人魚「…お腹すいた」
男「ごめんごめん。さ、食べよ。いただきます」
人魚「…?」
男「食べるときはいただきますって言うんだよ」
人魚「…いただきます」
男「このフォークで刺して食べる」
人魚「…こう?」ブスッ
男「そうそう」
人魚「……」パクッモグモグ…
人魚「んー…!」キラキラ
男(かわいい…)
人魚「…男、この白いの何?」
男「それはごはん」
人魚「……」ブスッ
人魚「…取れない」ショボン…
男「フォークの上に乗せてみな」
人魚「…手で食べたらだめ?」
男「それはお行儀が悪い」
人魚「うー…」モグモグ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 22:59:43.80 ID:HA7X48Tw0<> 男「ホームステイなら人間のやり方を覚えなきゃね」
人魚「…男。これ味しない」
男「ところがどっこい、鮭と一緒に食べると…」ハイ ア-ン
人魚「…食べると?」ア-ン…モグモグ
男「……」
人魚「…んー!!」キラキラキラ!!
男「ね?美味しいでしょ?」
人魚「…やっぱり人間はすごいね」
男「火を使えるようになったのは人間最大の功績だよね」モグモグ
人魚「…このお水は?ワカメ入ってる」
男「それはワカメのお吸い物。熱いから気をつけてね」
人魚「…これはそのまま飲んでいいの?」
男「うん」
人魚「……」ズズズ…
男「あ!熱いからゆっくり…」
人魚「!?!!?」
男「…だから言ったのに」
人魚「…熱い」グス…
男「こうやってふーっふーってやってゆっくり飲む」ズズ…
人魚「…ふーっふーっ」ゴグン…
男「飲めたでしょ?」
人魚「…昆布の味がする」
男「うん、昆布で出汁取ったからね」
人魚「……」ムネミツメ
男「……」
人魚「…これ、使う?」コンブブラ←
男「やめて、外さないで!使わないから!」
人魚「…せっかく役に立てると思ったのに」ションボリ…
男「…気持ちは嬉しいけど、胸は人に見せてはいけません」
人魚「…?」
男「エラはダメなのに胸はいいのかよ…人魚わからん…」
人魚「…ところでなんで男は棒で食べてるの?」
男「これはお箸。慣れるとこっちの方が便利なんだよ」
人魚「…わたしも使う」
男「難しいよ?」
人魚「…男と同じように食べたい」
男「なら…はい。こう、二本で挟むようにして…」
人魚「……」グチャァ
男「……」
人魚「…難しい」
男「ちょっとずつ練習すればいいよ。今日はフォークで…」
人魚「…残念」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:00:41.83 ID:HA7X48Tw0<> 男「ごちそうさま」
人魚「…?」
男「食べ終わったらごちそうさまって言うんだよ」
人魚「…ごちそうさま」
男「はい、お粗末さま」
人魚「…??」
男「ごちそうさまって言われたら作った人はお粗末さまって言うの」
人魚「…うん」
男「さて…、洗い物して、洗濯して…風呂入らないとな」
人魚「…わたし、何か手伝える?」
男「うーん、今日は大丈夫だよ。疲れただろうからゆっくりしてて、テレビ付けとくから」ピッ
人魚「…は、箱の中に人が…隠れなきゃ」アセアセ
男「お約束の反応ありがとう。大丈夫、向こうからこっちは見えてないからね」
人魚「…本当?」オソルオソル…
男「うん。いろいろ人間の事を教えてくれるから見てみるといいよ」
人魚「…うん」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:01:12.48 ID:HA7X48Tw0<> 男「よし…一通り終わったし…風呂入るか。人魚さんは…」
人魚「……」ピチ…ピチ…
『それでは飛んでいただきましょう!バンジージャンプまで3、2、1…』
人魚「……!」ピチ!
『…ゼローー!!』
人魚「!!!!」ピッチ!ピッチ!
『見事なジャンプでした!大丈夫ですかー?』ダイジョ-ブ-
人魚「…ふぅ」ピチピチ…
男「…感情に合わせて動くんだなヒレって」
人魚「…男、どうして人間はあんなことするの?」
男「うーん…度胸試しと言うか…スリルを楽しむって言うか」
人魚「…でも死んじゃうかもしれないんだよ?」
男「大丈夫なように作ってあるからね、でも確かに事故が起きないとは限らないし…」
人魚「…男はあんなことしないでね?」
男「しないしない。約束する」
人魚「…うん」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:01:51.68 ID:HA7X48Tw0<> 男「…思ったんだけど、人魚さん」
人魚「…何?」ピチピチ
男「尾びれ、乾いてない?」
人魚「尾びれ…」ピチピチ…
尾びれ<カサカサヤデ-
人魚「…あ、苦し…」
男「え?嘘?」
人魚「」
男「ちょ!水、水!!」
人魚「…くないね?」
男「……」
人魚「…平気みたい」
男「本気で焦るからさっきみたいなのやめてね」
人魚「…てへ」ペロ☆
男「可愛くごまかさない」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:02:33.35 ID:HA7X48Tw0<> 男「人魚さん、水浴びしなくていい?」
人魚「…する」
男「…て言うか着替えないね」
人魚「…昆布も乾いてきて千切れそう…」ガサガサ…
男「いや、まって。それはまずい」
人魚「…とっていい?」
男「ダメ!絶対ダメ!ちょっと待ってなんか布的なものないかな…」アセアセ
人魚「…がさがさする」
男「…あ、これ!俺の冬物のストール!これ巻いて!あ、でも風呂入るなら上がってから…」
人魚「…男、落ち着いて」ブチッ!
男「!!!!!」
人魚「…あ、千切れた」ポヨ-ン
男「と、と、とりあえずこれ巻いて!」
人魚「…?どうしたの?」
男「いいから!!」
人魚「…??へんな男…」キュッキュッ
男「人魚さんは人に見られたくないから昆布巻いてたんじゃないの?」
人魚「…ううん。泳ぐ時邪魔だから固定してるだけだよ?」
男「…そういう理由かよ…」
人魚「…あ、これすっごく肌触りいいね。…貰ってもいい?」
男「あげるあげる。どんどんあげるからそれ外さないでね」
人魚「…???うん…」
男「あ、でも水浴びする時は外してね。濡れるから…」
人魚「…どっちなの」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:03:11.51 ID:HA7X48Tw0<> 男「とりあえず、Tシャツ持ってきた」
人魚「…てぃーしゃつ」
男「うん、でここ捻れば水出てくるから」シャ-
人魚「…おぉ」
男「で、水浴びする時はその布は外して、終わったらタオルで体をよく拭いてからもっかい巻く」
人魚「…うん」
男「…でその上からこれを着る」
人魚「…てぃーしゃつ」
男「うん。じゃ、俺は出るからね」
人魚「…?一緒に水浴びしないの?」
男「人間は一人一人別々で水浴びするんです」
人魚「…つまんない」
男「わがまま言わないの、ほらいってらっしゃい」
人魚「…はーい」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:03:42.45 ID:HA7X48Tw0<> 男「…大きくはない、でもないわけじゃない…て言うか形がすごくいい…って何考えてんだ、俺…。忘れろ忘れろ忘れろ」
シャ--!
男「……」モンモン…
シャ--!
男「…明日、服と下着買いに行かないとなぁ…」ハァ…
キャ-!
男「!どうしたの?!人魚さん!」
人魚『突然、熱い水が…』ニエル-
男「あ、逆にひねれば止まるよー」
人魚『わかんないー!男、助けてー…』
男「……」
人魚『…男ぉー…?』
男「はぁ…今いくよ…」
キュッキュッ
男「…大丈夫?」(´∩ω∩`)
人魚「…うん、びっくりしただけ…。…?何で目を瞑ってるの?」
男「…人間にはいろいろあるの」(´∩ω∩`)
人魚「…??変なの」
男「……」(´・ω∩`)チラッ
人魚「…何?」
男「…足、生えないね」
(´・ω∩`)
人魚「…何言ってるの?」
男「…いや、昔、お湯浴びたら足生やす人魚の話を読んだことあったから…」(´∩ω∩`)
人魚「…お湯で足生えるわけないでしょ」アキレ…
男「ですよね」(´∩ω∩`)
人魚「…もう目隠しやめたら?」
男「…できません」
(´∩ω∩`)
人魚「…人間って大変だね」
男 (´∩ω∩`)
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:04:28.70 ID:HA7X48Tw0<> 人魚「…これでいい?」
男「うん、オッケー。サイズは流石に合わないけどゆったりしたほうがいいよね」
人魚「…男の匂いがする」クンクン
男「恥ずかしいからやめて。匂い嗅がないで」
人魚「…?」クンクン
男「止めてくれないのね…」
人魚「…いい匂いだよ?」クンクン
男「ほんとやめて。恥ずかしくて死ぬ」
人魚「…死んじゃやだ」
男「変なところで素直だよね、人魚さん」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:05:02.65 ID:HA7X48Tw0<> 男「さて…、乾いてても大丈夫な事が判明したのでベッドに上がる事を許可します」
人魚「…!」パァ…!
男「じゃあ、人魚さんはそこで寝てください」
人魚「…♪」ゴロゴロ
男「…転がるのはいいけど落ちないようにね」
人魚「…男はどうするの?」
男「俺は隣の部屋で布団敷いて寝るよ」
人魚「…ここで寝ないの?」トントン
男「人間は番いじゃない人とは一緒に寝ません」
人魚「……」トントン
男「…寝ません」
人魚「…ここ」トントン
男「……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:05:31.49 ID:HA7X48Tw0<> 人魚「…そこまで来るなら一緒に寝ればいいのに」
男「だめ。ここが究極の妥協点」
人魚「…むー」
男「あんまり上から覗き込まないでね?」
人魚「…うん」
男「じゃあ、おやすみ」
人魚「…おやすみなさい」
カチッ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/18(金) 23:14:17.56 ID:HA7X48Tw0<> キリがいいのでここまで。俺にエロを求めている人はあきらめてくれ、ポロリが限界だ。書いてて恥ずかしくなる、よって書けない。
なので出産シーンもないwww
ただ疑問だけは解決できるように頑張る。馬鹿だから難しい話はわかんない、矛盾があったら胸の中にしまっておいてくれwww <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/18(金) 23:57:19.00 ID:z0o58bM4o<> ベッドの横に寝る男+寝相の悪い人魚ということは……!乙 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/19(土) 14:33:17.00 ID:+LCxAvXg0<> 乙 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 17:27:52.23 ID:vthpamVvO<> チュンチュン…
人魚「…うーん…むにゃ…」ゴロゴロ…
男「zzzzz…」
ゴロゴロゴロ…
ドン!!
男「ぎゃふんっ!!!」
人魚「…むにゃむにゃ…」
男「…忘れてた、人魚さん寝相悪いんだった…」
人魚「…むにゃ…男ぉ…」フニョン
男「ちょ…人魚さん!胸が…」
人魚「…んふふ…むにゃむにゃ…」ギュッ
男「ちょ!あ、ダメだって…」
人魚「…んー…」ムニュ…
男「あふん!」ピクッ
人魚「…んふふふふ…」ギュ---!!!
男「…に、人魚さん…首…首はやめて…。死ぬ…」
人魚「…むにゃ…」ギュギュ---!!
男「…あ…これ、ダメなやつだ…落ち…る…」ガクッ
人魚「…むにゃ?ん?男?」
男「」シ-ン…
人魚「…え?うそ?男?男ーー!」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 17:28:19.72 ID:vthpamVvO<> 人魚「……」ションボリ…
男「気にしないでよ、人魚さん。この通り、何ともないしね」
人魚「…男の事、殺すところだった」
男「大丈夫、そのくらいじゃ死なない」
人魚「…でも」
男「まぁ、いい思いもできたし…」ボソ…
人魚「…え?」
男「な、何でもない!朝ごはん作ってくるね!」
人魚「……??」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 17:29:02.70 ID:vthpamVvO<> 男「はい、簡単でごめんね」
人魚「…これは何?」
男「トースト。バター塗ってあるからそのまま手づかみで食べていいよ」
人魚「……」サクッ…モグモグ
男「これ牛乳ね。牛のミルク」
人魚「…おいしい」
男「…食べたらのんびりしててね、俺は少し出かけてくる」
人魚「…どこ行くの?」
男「ちょっと買い出し、必要なものを揃えなきゃね」
人魚「…わたしも行く」
男「うーん、ちょっと目立つからダメかな。大丈夫、出かけられるようにするための物も買ってくるから」
人魚「…わかった」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 17:29:28.05 ID:vthpamVvO<> アリガト-ゴザ-シタ-
男「とりあえず、女物の服とロングスカートを店員さんに選んでもらったけど…。車椅子とかどこで買えばいいんだ?調べてみよ…」
ポチポチ…
男「…ホームセンターにあるのか」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 17:31:06.43 ID:vthpamVvO<> 人魚「……」ピチピチ
人魚「…テレビ飽きた」
ピッ
人魚「…男、早く帰ってこないかな」ハァ…
ガチャガチャ…バタン!
人魚「…!!」
男「ただいまー」ヨイショ
人魚「…おかえりなさい」
男「いろいろ買ってきたよー」
人魚「…これ、何?」
男「それは後。とりあえずこれ着てみて」
人魚「…うん」
着替え中
男「うん、これならどこからどう見ても人間だね。これで外に出れるよ」
人魚「…でもわたし歩けないよ?」ノテノテ
男「そこでこれの登場ですよ」ガシャン!
人魚「…椅子になった」
男「ごめんね、ちょっと持ち上げるよ」ヨット…
人魚「……」ダラ-ン…
男「…マグロみたいだよ?」
人魚「……」ジト…
男「ごめんごめん。よっと…」
人魚「…わっ…」
男「うん、完璧。これでどこからどう見ても足の不自由な女の子だ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 17:31:39.52 ID:vthpamVvO<> 人魚「…でもこれじゃ動けないよ?」ピチピチ…
男「あ、尾びれ振ると見えちゃうからあんまり動かさないでね」
人魚「……」
男「じゃあ、行こうか?」キィィ
人魚「わっ…動いた」
男「これは車椅子って言ってね、いろんな理由で歩けない人間が乗るものなんだ」
人魚「…これで外に出られる?」
男「うん。で、早速なんだけど俺だけじゃ買えなかったものがあるから一緒に行ってくれる?」
人魚「…いいけど、何買うの?」
男「…その、下着…」
人魚「…したぎって何?」
男「昨日、君にあげたでしょ?あの布のもっとちゃんとしたやつだよ」
人魚「……」ムネミツメ
男「そう、それ」
人魚「…これでいい」
男「いや、それはそういう目的のものじゃないから…」
人魚「…これ、お気に入り」
男「……」
人魚「…男の匂いするし…」
男「やめて、マジで恥ずかしい」
人魚「…だめ?」
男「いや、だめじゃないけど…一つじゃ困るからさ。とりあえず買いに行こう?」
人魚「……」コクン
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 17:32:29.07 ID:vthpamVvO<> また夜に来ます。今日は大量投下行こうかな… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/19(土) 18:02:46.11 ID:l66a9msFo<> 乙
楽しみだわ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/19(土) 20:15:11.27 ID:juRbrnt30<> たのしみ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 21:58:34.67 ID:vthpamVvO<> 人魚「…鉄の塊」
男「車ね。ちょっと持ち上げるよ」
人魚「…この椅子、ふかふか」
男「シートベルト締めてっと…」カチッ
人魚「…窮屈」
男「我慢してね。よし、車椅子も積んだし…行こうか」
人魚「…?」
男「動くからびっくりしないでね?」キュルキュルキュルブルン!!
人魚「…わっ!」
男「はは…。まさかはじめて隣に乗せる人が人魚さんだとは思わなかったけどね」
人魚「…すごい、景色が流れてく…」
男「これと車椅子さえあれば人魚さんをどこにでも連れて行けるからね」
人魚「…男、これもわたしのために買ったの?」
男「いやいや、流石にこれは前から持ってたんだよ。ここ、田舎だから車ないと不便なんだよ」
人魚「…よかった。また迷惑かけたのかと思った…」
男「迷惑かけてるとか思わないほうがいいよ?」
人魚「…だってわたしのわがままで男はしないでいい出費をしてる」
男「そんな事考えてたら、せっかくのドライブも楽しくなくならない?」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 21:59:04.63 ID:vthpamVvO<> 人魚「…でも」
男「俺、実は結構楽しみにしてたんだ。人魚さんと出かけるの」
人魚「…わたしもそうだけど」
男「…俺、人魚さんがたまに見せるあのニコッてした顔好きなんだよ」
人魚「…///」
男「まぁ、その顔も好きだけど」
人魚「…う、うるさい///」
男「ははは…ごめんごめん。まぁ、でもさ俺も楽しんでるし、好きでやってるから迷惑かけてるとか言うのは無しにしてよ」
人魚「…でも、わたし…」
男「じゃあ、海に帰る?」
人魚「…やだ」
男「だったら、もう迷惑かけてるとか言わない。約束ね」
人魚「…うん。でも無理はしないでね?」
男「しないよ。だって無理したら人魚さんのご飯も買えなくなっちゃうもん」
人魚「…うん、約束ね…」
男「うん。それにね、自分で言うのもなんだけど、お金には困ってないんだよ、一応今の仕事場では1番えらいからね。それにこれといった趣味もないから」
人魚「…趣味っていうのはよくわからないけど…てんちょうだもんね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 21:59:35.30 ID:vthpamVvO<> 男「お?人魚さん、店長の意味わかるの?」
人魚「…わかんないけど響きが偉そう」
男「はは、そうだね。でも肩書きだけであんまり意味はないんだけどね」
人魚「…キーホエールみたいなもの?」
男「…ごめん。キーホエールが分からない」
人魚「…鯨の先頭で行き先を決めるの」
男「あー…うん、そうだね。まあ」
人魚「…座礁しないようにしないとね」
男「座礁?」
人魚「…キーホエールが道を間違えて浅瀬に出ちゃうとみんな座礁して死んじゃうの。最近は人間が助けることもあるみたいだけど…」
男「…そうだね。俺の戦略が間違ったら確かに店の運営が傾くもんな…。やばい、しっかりしないとな…」
人魚「…男が働いてるところ見てみたいな」
男「…それは恥ずかしいからあんまりみられたくないなぁ」
人魚「…残念」
男「まぁ、機会があったらね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:00:24.96 ID:vthpamVvO<> 男「到着。車椅子出すからちょっと待ってね」
人魚「…これ、とっていい?」
男「あ、シートベルト?うん、赤いところ押せば外れるよ」
人魚「…んしょっと」カチッ
シュルシュルシュル!
ガン!
人魚「…いはい」グスッ…
男「シートベルトで鼻打つ人初めて見たよ」
人魚「…このっ…このっ」ペチッペチッ
男「シートベルトに怒ってる人も初めて見たよ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:01:13.22 ID:vthpamVvO<> 人魚「…なんなの、あの紐…!」プンプン
男「あれは一応安全の為に付いてるんだよ?」キコキコ
人魚「…わたし、あの紐に襲われたよ?」プリプリ
男「あんまり顔近づけるからだよ…次からは気をつけようね?」キコキコ
人魚「…気をつけるのはあの紐…。わたし、悪くない」オコオコ
男「ははは…そうだね」キコキコ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:01:55.29 ID:vthpamVvO<> 男「はぁ…着いちゃったよ…」
人魚「…?なんで嫌そうなの?」
男「ここはね、人魚さんみたいに女の人しか入らないんだよ、普通」
人魚「…でも男の人もいるよ?」
男「あれはカップルだからいいの」
人魚「…かっぷる?」
男「番いね」
人魚「…じゃあ、わたしと番いの振りすればいいんじゃないの?」
男「…いいの?それ」
人魚「…?ダメなの?」
男「いや、人魚さんは嫌じゃないの?」
人魚「…???なんで?」
男「いや…うん。まぁ、いいか、入ろう」
人魚「…?うん」
男「よし…行くぞ」フウ…
ウィ-ン
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:02:26.69 ID:vthpamVvO<> イラッシャイマセ-
人魚「…これ全部昆布?」
男「いや、昆布ではない」
人魚「…どれがいいの?」
男「いや、俺に聞かれても…」
人魚「…男が欲しいんでしょ?」
ザワ…
男「やめて!すごい誤解を招くから!」
「お客様ー、どれかご希望の物は有りますか?(入って早々イチャイチャしやがってちくしょう!)」
人魚「…?」チラッ
男(え?俺が言うの?)
人魚「……」コクリ
男「あ、あの…この子用のその…ブ…ブラが欲しいんですけど…サイズが分からなくて…」
「かしこまりました。お測りしましょうか?」
男「あの…立てないんで服も脱げないんですけど測れます?」
「大丈夫ですよ。ではこちらに…」
男「は、はい…」キコキコ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:02:54.76 ID:vthpamVvO<> 「ではお測りしますね〜」
男「…俺、居ていいの?」
人魚「…??いいよ?」
「少し脇失礼いたします(イチャつくのをやめろ)」シュルシュル…
男「人魚さん、脇をちょっとこうして」
人魚「…ん」
「はい、ありがとうございまー…」
ムニュン
「(おい、この子清楚そうな顔してノーブラだよ?!なんなの!?私より肉食系じゃん!!)ーーーす。お客様のサイズですとこちらのコーナーの商品になりますねー」
男「ありがとうございます、じゃあ、人魚さん行こうか?」
人魚「…うん。…ありがと」
ハニカミ
「!お役に立てて何よりでございます(あの女…デキる…)」
男「どれか人魚さんの好きなもの3〜4個選びなよ」ソワソワ…
人魚「…よくわかんない」
男「うーん…あれだよ。形とか色とか模様とか気に入ったやつでいいと思う」
人魚「…じゃあ、あれ」
男「…俺が取るんだね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:03:41.63 ID:vthpamVvO<> アリガトウゴザイマシタ-
男「…はぁ、一気に疲れた」
人魚「…変なの」
男「さて、目的の物も買ったし、折角だからご飯も食べて行こうか」
人魚「…ごはん?」
男「うん、何がいいかな…」
人魚「……」キョロキョロ…
男「ん?何か気になる?」
人魚「……」ジ-
男「ああ、お寿司?」
人魚「…ま、まぐろ…」ジュルリ…
男「人魚さん、マグロ好きなの?」
人魚「…なかなか食べられないの…泳ぐの早いし…力強いから命がけ」
男「あはは、じゃあここで食べよっか?」
人魚「…高価なものじゃないの?」
男「大丈夫、ス○ローだから、安いよ」
人魚「…でも」
男「いや、俺も寿司食いたくなってきたし、もう決定。行くよ?」キコキコ
人魚「…あっ。もう…強引」
男「人魚さん、マグロ食べたくないの?」
人魚「……」ゴクリ…
男「仕方ない…人魚さんが嫌なら別のところに」
人魚「…食べたい」
男「……」ニヤニヤ
人魚「…な、何?」
男「いや、やっぱり人魚さんは意地っ張りだけど素直だなって」
人魚「…う、うぅ〜…。だって…」
男「いや、そういうの好きだよ俺」
人魚「…え」ドキッ
男「見ててすごく楽しいし、面白い」
人魚「……」ジト…
男「人魚さんのジト目も慣れてきたしね」
人魚「…もう…」
男「さ、いこいこ。お腹すいたよ」キコキコ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:05:31.87 ID:vthpamVvO<> 人魚「…回ってる」
「いらっしゃいませ、2名様ですか?」
男「はい」
「カウンターとテーブル席がございますが」
男「テーブルで」
「かしこまりました、ご案内いたします」
男「人魚さん、椅子に移動させるからね」ヒョイ
人魚「…はーい」プラ-ン
男(…。なんか周りから生暖かい視線を感じる)
アノコ アルケナイノカ… マダワカイノニ…
ヤサシイカレシサンダネ…
男(…。嫌な顔されるよりマシか)
「車椅子はこちらに置いておきますね」
男「あ、どうも」
人魚「…男、魚が回ってる」
男「食べたいのがあったら皿ごと取って食べていいからね」
人魚「…まぐろ」ワクワク
男「あはは、せっかくだから注文してあげるよ」ピッピッ
人魚「…?」
男「はい、醤油。これをちょっとつけて食べると美味しいからね。後、お茶ね。熱いから気をつけて」
マモナクショウヒンガトウチャクシマス
男「お、来たよ。…はい」
人魚「…まぐろ」キラキラ
男「はは、好きなだけ食べていいから欲しくなったら言ってね」
人魚「…はぁ〜…美味しい…」
男(やっぱかわいい…)
人魚「…男、これも食べていい?」
男「うん、どんどん食べな」
人魚「…ん〜…」キラキラ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:06:16.89 ID:vthpamVvO<> 人魚「…けぷっ」
男「なかなかの食べっぷりだったよ」
人魚「…お腹いっぱい」
男「まさか20皿も食べるとは…」
人魚「…我を忘れて」テレテレ
男「そのほっそい体のどこにそんだけ入るんだろうか」
人魚「…ダメだった?」
男「ううん、全然。人魚さんが食べてるの見るの好きだし」
人魚「…///」
ポツポツポツ…
男「うわ…雨降ってきた。車までまだ距離あるのに…」
人魚「…わたし、平気だよ?」
男「うーん、そういう訳にも行かないから…。仕方ない、カラオケにでも入って少し時間潰すか」キコキコ
人魚「…からおけ?」
男「本格的に降る前に行くよ」キコキコ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:07:34.73 ID:vthpamVvO<> 「いらっしゃいませ」
男「とりあえず、1時間。機種はなんでもいいです」
「かしこまりました、ごゆっくり」
男「ふぅー…。幸いほとんど濡れずに済んだね」
人魚「…わたしはちょっとだけ尾びれ濡れたから逆に元気出たよ?」
男「あ…やっぱり尾びれ乾いてると調子悪い?」
人魚「…ううん、気分的にだよ」
男「尾びれ濡らしたくなったらうちでも好きな時に濡らしていいからね」
人魚「…でも濡れちゃうよ?」
男「拭けば済む話。気にしない気にしない」
人魚「…うん。ありがと」
男「どういたしまして」
人魚「…それで、ここは何する場所なの?」
男「ここは歌う所」
人魚「歌?」
男「あ、そうだ。人魚さん、何か歌歌えないの?」
人魚「…歌えるけど、なんで?」
男「人魚はめちゃくちゃ歌が上手いって言い伝えがあるから聞いてみたいなと思って」
人魚「…難しいと思う」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:08:09.18 ID:vthpamVvO<> 男「なんで?」
人魚「…人魚の歌には魔力が篭るから」
男「ああ、船を沈めるとかそんなの?」
人魚「…そんなことしないもん」
男「だよね、ごめんごめん」
人魚「…出来るけど」ボソ…
男「人魚さん、今怖いこと言ったね」
人魚「…それをやるかはわたしの意志だもん」
男「ここは陸だしそんなに心配しなくてもいいんじゃない?」
人魚「…うーん。じゃあ少しだけね?」
男「やった!じゃあこれマイクね」
人魚「…何?」
男「これを口に近づけて歌うの」
人魚「…まあ、いいけど。じゃあ、行くよ?」スウ…
男「……」ワクワク
人魚「〜♪」
男「…!」
人魚「…これ、まずいよ…。音が拡散されて、魔力が倍増してる…」アセアセ…
男「ヤバい…これは…うますぎ…る…zzz」ガクッ
人魚「…やっちゃった…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:12:13.41 ID:vthpamVvO<> ちょっと待ってね。パソコン調子悪い <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:23:25.43 ID:vthpamVvO<> 人魚「…男、男」
男「…う…ん…あれ?人魚さん?」
人魚「…ごめんなさい。男に渡された棒が魔力を増幅しちゃったみたい…」ションボリ…
男「あ、マイクがまずかったか…」
人魚「…大丈夫?」
男「うん、全然。て言うかすごく元気になった気がする」
人魚「…あの歌、癒しの歌だから…。心地よくなる程度に抑えてたんだけど…」
男「マイクで増幅されて、リラックスを通り越して寝ちゃったと…」
人魚「…ごめんなさい」ペコリ
男「いや、人魚さんは全然悪くないし!俺がわがまま言ったせいだからね」
人魚「……」ウツムキ…
男「ごめんね。嫌な思いしたよね…」
人魚「…嫌じゃないけど…心配した」
男「大丈夫。むしろめちゃくちゃ体調良くなったから明日から仕事頑張れそう」
人魚「…本当?」
男「うん!それに人魚さんの歌、すっごく良かった。眠っちゃったのが勿体無いよ」
人魚「…///」
男「よかったらさ、また歌ってよ。今度はマイク使わないで俺の部屋でさ」
人魚「…もう…」ジト…
男「あはは…人魚さんに怒られてももう一回聴きたいよ」
人魚「…また今度ね」ハア…
男「ありがとう。あ、雨止んだみたいだし…帰ろうか?」
人魚「…うん」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:24:01.77 ID:vthpamVvO<> ガチャ…
客&店員「zzzz…」
人魚「……」
男「……」
人魚「…男」
男「…気持ちよさそうに寝てるからそっとしとこうか…」
人魚「…うん」
「お会計ですか!お二人で400円になります!はい!ちょうど頂きます!ありがとうございましたぁ!!!」
男「…すごい元気になってたね…」
人魚「…距離があったからだと思う」
男「逆に良かったのかもね」
人魚「……」
男「さ、帰ろう」
人魚「…うん」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:25:13.03 ID:vthpamVvO<> 男「人魚さん、シートベルト」
人魚「…こいつ嫌い」
男「付けなきゃダメ」
人魚「…どうしても?」
男「どうしても」
人魚「…はーい…」シブシブ…
男「よし、いい子いい子」ナデナデ
人魚「…///」
男「よし、行くよ?」
人魚「あ…」
男「どうかした?」
人魚「…なんでもない」プイッ
男「……」ナデナデ
人魚「…///」
男「……」パッ
人魚「あ…」
男「……」ナデナデ
人魚「…///」
男「……」パッ
人魚「…遊ばないで」
男「ごめんごめん。じゃ今度こそ出発」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:25:44.97 ID:vthpamVvO<> 人魚「……」コックリ…コックリ…
俺「ん?人魚さん眠い?」
人魚「…眠くない」
俺「嘘ばっか…ちょっと待ってね」
人魚「…眠く…ない…よ?」
男「 半分寝ながら言うセリフじゃないね。よし、ここなら止めてもいいかな」
人魚「…男と…お話…しる」
男「お話もできてないし、しるって何よ?」
人魚「…z寝てないよ?」
男「はいはい。ちょっと椅子倒すね」
人魚「…あ、これダメだ…ごめんね、男zz」
男「初めての陸なのに連れまわしちゃったしね…。おやすみ人魚さん
人魚「zzz」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:26:14.17 ID:vthpamVvO<> 人魚「…むにゃ…」
ゴロゴロ…
ドン!!
人魚「きゅん!!!」
男「きゅんってw」
人魚「…あれ?わたし…」
男「家に着いても起きなかったからベッドに運んだんだよ」
人魚「…痛い」
男「今度は俺というクッションがなかったからね」
人魚「…寝ちゃってごめんなさい」
男「こちらこそ連れ回してごめんね?」
人魚「…楽しかった」
男「それならよかった」
人魚「ふぁ…」
男「まだ眠いなら寝ときなよ」
人魚「…また落ちる」
男「落ちても大丈夫なように俺の布団敷いとくから」
人魚「…ん、ごめんね」
男「おやすみ」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:26:45.24 ID:vthpamVvO<> 人魚「…男?」
男「ん?起きたの?」カタカタ…カチッ
人魚「…何やってるの?」
男「ネット」
人魚「…ねっと」
男「うん、いろんな情報を情報の塊から引っ張ってきて見ることが出来るんだよ」
人魚「…それで網なんだ」
男「…それはどうだろう」
人魚「……」シゲシゲ
男「やってみる?」
人魚「…うん」
男「て言うか文字読める?」
人魚「…うん」
男「て言うか人魚さん見た目も日本人っぽいよね?」
人魚「…?」
男「いや、人魚のイメージってなんかブロンドヘアの外国人って感じだから」
人魚「…わたし、この辺で生まれ育ったよ?」
男「…日本人?」
人魚「…日本人って括りがよくわからないけどわたしのお父さんはこの島国の人らしいよ?」
男「らしいってのは…」
人魚「…会ったことないから」カチカチ
男「…あ、ごめん」
人魚「あ!まぐろ!」
男「気にしてない?」
人魚「…?それが普通だから」
男「人魚って強いね…。てか何検索してるの?」
人魚「…お魚」
男「…お腹すいたんだね」
人魚「…///」グゥ… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:27:24.98 ID:vthpamVvO<> 人魚「…ごちそうさま」
男「お粗末さまでした。人魚さん、箸使うの上手になったね」
人魚「…男が出かけてる間に練習した」
男「ああ、なるほどね」
人魚「…洗い物、手伝う」
男「流し届かないんじゃない?」
人魚「…車椅子使えば届くよ」
男「ん、じゃあせっかくだから手伝ってもらおうかな」
人魚「んっしょっと…」
男「自分で乗ると危ないよ?」
人魚「…大丈夫。心配しすぎ」
男「あはは…ごめんごめん」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:27:53.69 ID:vthpamVvO<> 男「よし、終わり」
人魚「…わたし、拭いただけ」
男「何言ってんの、拭くのだってとっても大事なんだよ?」
人魚「…でも男の手、こんなに冷たい」ギュ…
男「ちょ…///」
人魚「…わたしは人魚だから冷たいの平気だったのに」
男「うーん。正直、人魚さんに洗剤触らせるのが怖かったんだよね」
人魚「…あの泡?」
男「うん。人間には無害なんだけど。人魚さんの尾びれにとっては多分猛毒だからさ」
人魚「……」ピチピチ
男「綺麗な尾びれを火傷なんかさせたら大変だもん」
人魚「…///」ピッチ!ピッチ!
男「人魚さんの尾びれはほんと素直だね」
人魚「…これは…違う」
男「…人魚さんは美人だね」
人魚「…っ///」ピッチ!ピッチ!ピッチ!
男「違わないじゃん」
人魚「…う、うるさい…。水浴びしてくる…!」プンプン
男「うん、いってらっしゃい」
人魚「…もう…」キコキコ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:29:09.73 ID:vthpamVvO<> 人魚「…男」オズオズ…
男「あれ?水浴びしないの?」
人魚「…この下のやつ、自分じゃ脱げない」
男「……」
人魚「んーっ!」グイグイ
男「あ、破れるから待って。横にファスナーがあるからそれを下す」
人魚「…これ?」ジ--
男「うん。で後は人魚さんを持ち上げれば」ヒョイ
人魚「…脱げた」ハラリ
男「…脱げても尾びれがあるだけってわかっててもドキドキするね」
人魚「…なんで?」
男「人魚さんは知らなくていいの」
人魚「…?あ、ついでだからこのまま連れて行ってほしい」
男「まぁ、いいけど」
人魚「…楽ちん」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:30:01.37 ID:vthpamVvO<> 人魚「〜♪」ヌギヌギ
男「あ!待って!脱ぐのは俺が出て行ってから…」
人魚「水浴び〜♪」シュルシュル
男「あぁ、もう…。こっち向かないでね?出て行くから」
人魚「…ん?」クルリ
男「向くなぁぁぁぁー!」
男「……」モンモン
人魚『…男ー?』
男「今度はどうしたの?」
人魚『…このしたぎってやつどうやって着るの?』
男「…そう来たか」
人魚『…あ、わかった』
男「わかった?」
人魚『…うん。でも後ろが止められない』
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:30:43.00 ID:vthpamVvO<> 男「頑張って」
人魚「…とめて」ガラッ
男「あ、そのまま出てこないで…」
人魚「…あ」ハラリ…
男「!!!!!」ムラッ…
人魚「…もう、難しい…」
男「人魚さん!」ガシッ!
人魚「…?男?」ジッ…
男「……」
人魚「…どうしたの?気分悪いの…?」アセアセ…
男「………。…とめてあげるから、車椅子回すね…」
人魚「…うん、ありがと。…大丈夫?」
男「だ、大丈夫…。はい、出来た」
人魚「…感触は男に貰った布の方がいいな…」
男「残念、洗濯中です。今日はそれで我慢してね」
人魚「…はーい」ピチピチ
男「じゃあ、Tシャツ着て。俺も入るから」
人魚「…ん。ねっとしてていい?」
男「うん。寝室のテーブルの上ね」
人魚「…うん」キコキコ
男「…あんな純粋な目をした娘を襲うとか出来るわけがない…。理性が働いてよかった…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:31:43.49 ID:vthpamVvO<> 人魚「……」カチ…
男「使い方慣れた?」
人魚「…あ、男。…今日は遅かったね」
男「うん、まぁ…。ちょっとクールダウンしてた」
人魚「…やっぱり、調子悪い?」
男「ううん、元気だよ。人魚について調べてたの?」
人魚「…男の言う人魚のイメージを知りたかったから」
男「なるほどね。どう?人間からした人魚のイメージは」
人魚「…荷が重いね。こんなにすごくないよ、わたしたち」
男「あはは。人間の願望がふんだんに盛り込まれてるからね」
人魚「…こんな髪の色の人魚見たことないし…」
男「人魚さん、黒髪だもんねぇ」
人魚「…それに人魚を美化しすぎ…人間の書いた絵は美人ばっかりじゃない…」グス…
男「そこは間違ってないと思うよ?人魚さん美人だし」
人魚「…またそういうこと言う…」ジト…
男「いや、これはマジだよ?」
人魚「……」ジト…
男「そんな嘘はつかない」
人魚「…///」カァ…
男「うん」
人魚「…べ、べつに嬉しくない…そういうの…」ピッチピッチ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:32:23.96 ID:vthpamVvO<> 男「人魚さん、嘘ついたり動揺すると激しめに尾びれ振るよね」
人魚「…うそ?」
男「ほんと。今もめっちゃ振ってたよ?」
人魚「…うぅ〜…」ガックリ
男「俺に嘘つけないね」
人魚「…嘘つかないもん。もう…」
男「はは。さて、俺はもう寝るよ。明日から仕事だしね」
人魚「…わたしも寝る」
男「明日から一人で留守番してもらうけど大丈夫かな?」
人魚「…うん。がんばる」
男「うん、じゃあよろしくね」
人魚「…はーい。お休みなさい」
男「おやすみ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:33:37.83 ID:vthpamVvO<> ゴロゴロゴロ…
ドン!!
男「げふっ!!」
人魚「…むにゃ…」
男「…これは最強の目覚ましだな…」
人魚「…zzz」
男「さて起こさないように…」
男「これで良しっと…。行ってきます、人魚さん…」
ガチャン
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:34:42.71 ID:vthpamVvO<> 人魚「…ん…ふぁぁー…」ノビノビ…
キョロキョロ
人魚「…男?」
人魚「…男、今日は仕事なんだった…」
ノソノソ
人魚「…手紙?」
『おはよう、人魚さん。申し訳ないけど仕事に行ってくるね。
朝ごはんはテーブルの上におにぎりと鮭の塩焼きが置いてあります、食べてね。
ちゃんと顔洗って歯を磨くこと。
お昼ご飯は冷蔵庫の中にあります。温めて食べてね。温め方はキッチンに貼ってあるからその通りにしてください。火傷しないように気をつけて。喉が乾いたら水とお茶が冷蔵庫に入ってます。
テレビもネットも好きに使っていいよ、雑誌とか本も俺の部屋の本棚にあるから興味があったら見ていいよ。
もし、インターホンが鳴っても無視していいからね(ピンポーンって音がしたり、玄関をノックする音が聞こえても出なくていいってことね)
出来るだけ早く帰るようにするので待っててください』
人魚「…過保護。わたし、子供じゃないよ」クスッ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:35:56.17 ID:vthpamVvO<> 男「ありがとうございましたー」
友「男、全員昼食ったから俺らも飯行こうぜー」
男「店長とチーフが二人いっぺんに店空けるわけにはいかないだろ?お前先行けよ」
友「大丈夫だよ、サブチーフいるんだから。女ちゃーん!俺と男飯行ってくるわー」
女「はーい、いってらっしゃい」
男「大丈夫?女さん」
女「大丈夫大丈夫。私だって一応役職頂いてるんだから。同期を信用しなさいよ」
男「うん、じゃあ何かあったらすぐ呼んでね?」
女「はーい」
「サブチーフ…店長とチーフなんであんなに仲いいんですか?」
女「だってもう随分長いこと一緒に働いてるもの。私と友と男、今は役職上上司と部下だけどそれ以上に戦友ってことの方が大きいの」
「戦友…ですか」
女「そ。まぁ、役職はあるけどそれでどうこうって感じじゃないでしょう?うちの店」
「アットホームすぎてたまに戸惑いますね」
女「あははっそうね。まぁ、だから変ないざこざとか派閥とか無くていいでしょ?」
「確かに…そうですね」
女「でも男は緩く仕事してるわけじゃ無くて、締めるとこは締めるし」
「店長…いつもすっごく優しいのに怒ると怖いですもんねー…」
女「でもみんな男の事、好きでしょ?」
「はい。すっごく尊敬してます。仕事は丁寧だし、相談にも親身になってくれるし…」
女「それが男が店長やってる理由よ?普段はただの優男なんだけどね」クスッ
「ダメですよ、そんなこと言っちゃ…」
女「今のは内緒ね?さ、仕事仕事」
「はーい」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:37:42.23 ID:vthpamVvO<> 人魚「…これに入れて、メモリを合わせて…」ピッピッ
人魚「…スタート」ピッ
ブゥ-ン
人魚「……」ドキドキ…
チ-ン!
人魚「…出来た。火傷しないようにこれを手につけて…」
人魚「…いただきます」
モグモグ
人魚「…おいしい…けど」
モグモグ
人魚「…一人だと寂しいな」
モグモグ
人魚「…男、早く帰ってこないかなぁ…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:46:10.17 ID:vthpamVvO<> 男(人魚さん、ちゃんとご飯食べれたかなぁ)ソワソワ
友「お前、なんか今日そわそわしてんな。なんか心配事でもあんの?」ガツガツ
男「いや、そんな事ないだろ?普通だし」
友「…だってお前、そのカップ麺お湯入れてから10分は経つぞ?」モグモグ
男「え?嘘!?マジで!?」
友「マジ」ゴクゴク
デロ-ン
男「……」
友「伸びきってんな」ゲプッ
男「……」
友「ま、なんか悩んでんなら俺に相談しろよ?」トントン
男「…まっずぅ」ズルズル
友「そらそうだろww」
男「…どうせ早起きするなら弁当作ればよかった…」
友「弁当は作ってもらうもんだ。男が自分で作っても悲しいだけだぞ?」
男「いや、その考えはどうだろうな?」
友「お前、そんなのうちの女連中に見られてみろ?『あ!店長、今日お弁当ですか?え?ご自分で作ってるんですか?意外ですー、料理するんですねー』てな感じで質問攻めだぞ?」
男「…それは嫌だな」
友「だろ?やめとけやめとけ」ペラッ
男「…お前、普通に休憩室でエロ本読むなよ…」
友「別にいいだろ?お前しかいないんだから」ペラッ
男(その表紙で人魚さんのポロリを思い出すんだよ…)
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:47:32.95 ID:vthpamVvO<> 人魚「…男は手料理に弱い」カチカチ…
人魚「…意中の彼を逃さないためにはまずは胃袋を掴みましょう…」カチカチ
人魚「…料理。男の部屋に本あるかな…」キコキコ
人魚「…あった」ペラペラ
人魚「…このくらいなら出来そう…よし」キコキコ
人魚「…うーん!うーん!」プルプル
人魚「…おなべ取れない…」シクシク…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:48:07.46 ID:vthpamVvO<> 「店長、お疲れ様でしたー」
男「はーい。お疲れ様ー」
友「お?今日は仕事はえーな。もう締めまで終わったのか?」
男「うん。そっちも終わった?」
友「おう、バッチリだ」
男「女さんは?」
女「おっけー。終わり」
男「じゃあ、チェックして…。うん、オッケー間違いない。 友、俺のもチェック頼む」
友「……。おし!間違いなし、完璧」
男「じゃあ、帰ろっか?」
友「電気消すぞー」
カチッ
女「戸締りよし」
男「じゃあ、ごめん。俺今日ちょっと急ぐから、また明日な。お疲れ様」
友「お疲れ」
女「気をつけてね」
友「…あいつ、なんかあったのかな?」
女「なんで?」
友「なんかそわそわしてる」
女「うーん、言われてみれば…でも仕事はきっちりやってるからいいじゃない」
友「まぁな…。でも俺の勘からして…」
女「勘からして?」
友「女…だな」
女「えぇ?!?!!?」
友「まぁ、わかんないけど…」
女「…だとしたら意外よね」
友「そのうち、聞いてみるか」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:49:49.73 ID:vthpamVvO<> ?「……」サッ
男「ん?誰かいた気がしたけど気のせいか。よし、早く帰らないと」ブゥゥン
?「……」
人魚「……」ペラ…
ガチャガチャ…
人魚「…!」キコキコキコ
ガチャ
男「ただいまー…うおっと…」
人魚「…男!」キコキコ
男「人魚さん、車椅子で突進してきちゃダメだよ」
人魚「…寂しかった」
男「ごめんごめん。ちゃんとご飯食べた?」
人魚「…うん」
男「よしよし。何にも困った事はなかった?」
人魚「…うん」
男「よし、じゃあ。晩ご飯作るから待っててね」
人魚「…やだ」
男「えぇ?!」
人魚「…わたしが作る」
男「どうしたの急に?」
人魚「…ねっとに料理は女が作って男に食べさせてあげるものだって書いてあった」
男「また、随分古い情報を見つけてきたね。今はそうでもないんだよ?」
人魚「…男にご飯作りたい」
男「うーん、じゃあ一緒に作ろっか?」
人魚「…うん」
男「あれ?洗い物もしてくれたの?」
人魚「…うん」
男「洗剤掛からなかった?」
人魚「…大丈夫」
男「ん。よかった」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:51:16.07 ID:vthpamVvO<> 人魚「…どう?」
男「…うん。うまい」ズズズ…
人魚「…よかった」ホッ…
男「随分手際よかったけとどこかでやった事あるの?」
人魚「…男が帰ってくるまでこの本で勉強した」
男「あ、俺のレシピ本。味噌汁チョイスしたのもネットでの情報?」
人魚「…毎朝、味噌汁作って欲しいんでしょ?」
男「…ほんと古いなその情報」
人魚「…肉じゃがもバッチリ覚えたよ?」
男「…ちょっと後でそのサイト見せて?」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/19(土) 22:54:20.77 ID:vthpamVvO<> とりあえずここで止めとこうかな…。深夜にまた来るかもです。あんまり一気に行くと読むの苦痛かな…。
ちょっと考えよう <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/19(土) 23:21:57.05 ID:/DfdnuJDO<> 普通にほんわか雰囲気で良いし、苦にはならないと思うよ、乙 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/19(土) 23:48:14.36 ID:MePEAiEc0<> 読むのは休み休みでもできるし筆乗ってる時にガンガン投下してくれたら嬉しいよ
もちろん>>1の負担にならない程度で大丈夫だけど <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/20(日) 00:23:59.48 ID:ep4ftClsO<> 最初っから一気に読んじまったぜ
おつ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/20(日) 00:35:58.43 ID:gmP+G/JAO<> いいねぇ
書くのは>>1のペースで良いと思うよ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:01:37.12 ID:6Ydku3Q6O<> すまん、たまった録画見てたらこんな時間になったwwww
一段落付くとこまで一気に行きます。見てくれてる方、コメくれる方にマジ感謝 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:02:11.31 ID:6Ydku3Q6O<> ゴロゴロゴロ…
男「…はっ!!」パチッ
パシ!
人魚「…むにゃ…」
男「流石に3回目はないよ。人魚さん…」
人魚「…もう…ちょっと…だったのに…」
男「起きてる!?」
人魚「…zzz」
男「……」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:02:37.96 ID:6Ydku3Q6O<> 友「…なあ」
男「どうした?」
友「あの人、お前の知り合い?」
男「え?」
「……」
男「いや、初めて見る人だよ。うちのお客さんじゃないと思う」
友「だよなぁ。ずーっと店の方見てるんだよ、誰か知り合いでもいるのかと思ったけど女ちゃんも他の子達も知らないっていうからさ」
男「まぁ、入るかどうか迷ってるだけじゃないの?とりあえずほっとけばいいよ」
友「だなぁ…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:03:17.22 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…この話はひどいなぁ…」カチッ…
人魚「…声失って、泡になるって…。これ書いた人、人魚嫌いなのかな…」フゥ…
人魚「…この子の気持ちはわかるけど…」
人魚「…男、わたしのことどう思ってるんだろ…」
ガチャガチャ…
人魚「…!」キコキコキコ
男「ただいまー」
人魚「…男!」
男「人魚さん、お出迎えありがとね」ナデナデ
人魚「…えへへ」テレテレ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:04:01.83 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…男」
男「んー?」ダラダラ
人魚「…人間は人魚が嫌いなの?」
男「どうしたの急に?」ムクッ
人魚「…人間が書いた人魚の話は人魚が不幸になるものが多いから」
男「何読んだの?」
人魚「…人魚姫」
男「あぁ…あれは確かにねー。俺も泡になる必要はないと思う」
人魚「…わたしが悲しくなっちゃった」
男「だよねー。人間の女に王子様取られるだけでもキツイのに泡になって消えるとか救いようがないよ」
人魚「…人魚の事嫌いなのかな…」
男「いや、ほとんどの人は好きだと思うよ。じゃ無かったらお話も残ってないだろうしね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:04:38.36 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…男は人魚…て言うかわたしのこと好き?」
男「ぶっ!」
人魚「…嫌い?」ウルウル…
男「いや、まぁ友達だもん。嫌いなわけないでしょ?」
人魚「……」ポロッ
男「えぇ!?」
人魚「…そんな事聞いてない…」グスッ
男「…あー…人魚さんはすっごく素敵だし…かわいいよ?」
人魚「……」
男「…す…」
人魚「…す?」
男「…好き…です…」
人魚「…ほんと?」
男「…はい。すみません…」
人魚「……」
男「いや、でも!その下心とかあって連れてきたわけじゃないんだよ!?」
人魚「……」
男「…その…ごめん」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:05:12.72 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…えへへ…」
男「…人魚さん?」
人魚「えへへへへへ」ニコニコニコ
男「…ちょ…怖い怖い」
人魚「うふ…うふふふふ」クネクネ
男「人魚さん、ちょっと落ち着いて…」
人魚「…うふふふふ///」ペッチンペッチン!
男「ちょ…人魚さん…尾びれ…」
人魚「…///」ペチペチペチペチペチ
男「おぶろろろっ…ちょ…マジで…痛い…」
人魚「〜っ///」ゴロゴロゴロ
男「人魚さんが壊れた…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:05:43.75 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「……」
男「落ち着いた?」ボロ…
人魚「…痛い?」オズオズ…
男「何回か意識飛びかけたからね…」
人魚「…ごめんなさい」
男「尾びれって意外と破壊力あるんだね…」
人魚「……」
男「まぁ、その…怒ってる?」
人魚「…?なんで?」
男「いや、なんでもないです…」
人魚「…嬉しかった」
男「……」ポリポリ…
人魚「…人間は人魚が嫌いなんだと思ったから」
男「…うん」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:06:11.97 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…男もほんとは人魚がきらいで嫌々わたしを置いてくれてるのかもって思っちゃったから…嬉しくてつい…」
男「あ、好きってそういう好きだったの?」
人魚「…?他にどんな意味があるの?」
男「いや、俺はてっきり男女のそういう…」
人魚「だんじょの??」クビカシゲ
男「いや!なんでもない!」
人魚「…?」
男「ま、まぁ嫌いだったら無理やり海に置いてくるよ。人魚さんが好きだから連れてきたに決まってるじゃない?」
人魚「…でも男以外はあんまりよく思ってないんだよね?」
男「いや、そんな事はない」
人魚「…じゃあ、なんで人間は人魚を不幸にするの?」
男「…難しい質問だね。うーん…じゃあ明日人間が人魚の事が好きな証拠を見せるから今日は我慢してね」
人魚「…わかった」
男(なんか一人で焦って損したな…。てかよくよく考えたら人魚は女しかいないんだから色恋とか疎いに決まってるよなぁ…)
人魚「…くー…くー…」
男「もう寝てるし…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:06:44.69 ID:6Ydku3Q6O<> 友「…男、今日もいるぞ?あの人」
男「まぁ、ほっとけ」
友「だなぁ」
「…男、ね…」
男「よし…じゃあ人魚さんテレビの前に」
人魚「…?」キコキコ
男「これ借りてきた」
人魚「…なに?」
男「リトル○ーメイド。まぁ、人魚姫だよ」
人魚「…悲しくなるから見たくないな…」
男「まぁ、騙されたと思って見てみてよ」
人魚「…そこまで言うなら」
男「じゃあ、再生するね?」
人魚「…こんな可愛い子が…最後は…」ウルウル…
男「人魚さん、始まる前に泣くのやめて」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:07:23.84 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…あれ?」
男「どうしたの?」
人魚「…人間の女の子でてこない」
男「そうだねぇ…」
人魚「…終わっちゃった」
男「うん、いい映画だったねぇ」
人魚「…ア○エルすごく幸せそう」
男「これが今の人魚姫。みんな不幸になる人魚なんて望んでないからね」
人魚「……」
男「ちなみにア○エルのこと大好きな人間の女の子はたくさんいるよ」
人魚「…なんで?」
男「昔と今は違うって事。人魚は憧れの対象なんだよ」
人魚「…憧れ」
男「うん。人魚を信じてない人ばっかりだけど俺みたいに人魚さんと出会っても仲良くしようってする人はたくさんいるよ」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:07:54.64 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…じゃあ、なんで男はわたしを隠そうとするの?」
男「もし、見つかってしまったら人魚さんを見たくてたくさんの人が押し寄せてくる。そんなの嫌だからだよ」
人魚「…一人占め?」
男「それもあるけど。人魚さんを使って金儲けしようとする奴や研究で人魚さんを連れて行こうとする奴もいるかも知れない」
人魚「……」
男「そしたら人魚さんは自由が無くなるし、俺とも二度と会えないかも知れない」
人魚「…そんなのやだ」
男「俺もだよ。だからばれない様にしてるの。人間には悪い奴らもたくさんいるからね」
人魚「…男はわたしを守ってくれてるの?」
男「そんなつもりはないよ?俺は人魚さんと今まで通り楽しく過ごしたいだけ」
人魚「…男はわたしと居て楽しい?」
男「もちろん。そうじゃなかったら何回も人魚さんに会いに行ってないよ」
人魚「…えへへ」ピチピチ
男「安心した?」
人魚「…うん」
男「よし!ならオッケー。てか見てたら遅くなっちゃったね。寝よっか」
人魚「…男、今日は一緒に寝たい」
男「だから、人間は番い以外は一緒に寝ないの」
人魚「…今日だけ番い。だめ?」
男「…ダメ。今日だけ番いとかそういう事言わないの」
人魚「…うー…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:08:31.09 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…〜♪」
男「早起きしたと思ったらえらくご機嫌だね?」
人魚「…だって明日は男、お休みでしょ?」
男「あ、そうだね。もう人魚さんが来て一週間かぁ…。早いねぇ…」
人魚「…わたしにはすっごく長かったよ?」
男「人魚さんはうちで待ってる時間が多いからそう感じるかもね」
人魚「…明日は1日男といられるね」ニコッ
男「…!そういう事言わないの。照れるから」
人魚「…だってほんとだもん」
男「じゃあ、明日はどこか遊びに行こうか?」
人魚「…うん!」ピチピチ!
男「じゃあ、今日もお留守番よろしくね」
人魚「…今日は一段と長い1日になりそう…」ハァ
男「あはは、楽しみがあるから頑張れるでしょ?」
人魚「…うん」
男「じゃあ、行ってきます」
人魚「…いってらっしゃい」フリフリ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:08:58.76 ID:6Ydku3Q6O<> 友「なぁ、さすがに怪しくないか?もう1週間だぜ?」
男「確かになぁ…。毎日あそこにいるもんな」
友「ちょっと声かけて来ようか?」
男「いや、俺が行くよ。女の人だし何もないとは思うがもし何かあったら警察に電話よろしくな」
友「おう、まかせろ」
男「こんにちは、あの…すみません」
「……」
男「あ。怪しいもんじゃないんです。私、あの店の店長をしております男と申します。こちら名刺です」
「…知ってますよ?」
男「え?あ、あの何か当店にご用でしたら遠慮なくお入りください」
「別にお店には用はありませんよ…」
男「あ、そうでしたか…。それは失礼しました。最近よくここで見かけるもので…もしかしたら店に入りにくいのかと…。本当にすみません、では私はこれで」
「あなたに用があるのですよ…男さん」
男「…え?」
「人魚…」
男「…!?」
「ご存じですね…?」
男「さ、さぁ…?なんの事だか…」
「ふふ…安心してください。私はあの子の知り合いですから…」
男「という事は…あなたも人魚…?」
「お忙しいのでしょう?お話はあなたの仕事が終わってから…その頃にまたここに来ますので…では…」コッコッコッ…
男(ハイヒール…足がある…。やっぱり人魚じゃない。怪しすぎる…)
友「おい、大丈夫か?」
男「あ、ああ…。なんか人を待ってたらしい」
友「1週間も待つか?なんか怪しいな」
男「ああ…。あんまり関わらないほうがよさそうだ」
友「了解。みんなにも伝えとく」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:10:12.03 ID:6Ydku3Q6O<> 男「みんな今日も一日お疲れ様。友から聞いたと思うけどちょっと怪しい女の人がいるみたいだから出来るだけ1人で帰らないようにね」
「了解です」
「男性は分かれて女性のグループと駐車場に行く事。駅まで歩く子は友と一緒に。女さんもね」
女「でも締めは…」
男「今日は俺が一人でやるよ。友、みんなをよろしくな。何かあったらすぐ通報」
友「わぁってるよ、まかせろ。でもお前一人で大丈夫か?」
男「大丈夫。今日は作業少ないからな、それに従業員を守るのも責任者の仕事だよ」
女「もう…わかった今日は先に帰る」
「店長お疲れ様でした」
男「お疲れー」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:10:42.49 ID:6Ydku3Q6O<> 男「よし…終わった。帰るか、人魚さんに怒られるかもなぁ…」
ガチャ!
男「戸締りよし…」
「今日は随分遅かったんですね…」
男「うわぁ!」
「すみません、驚きました?」
男「あぁ…今朝の…」
男(マジで来たよこの人…なんだろ…怖いなぁ…)
「申し遅れました。私、人魚の母の人魚母と申します、娘がお世話になっております」フカブカ…
男「ああ、ご丁寧にどうも…」
ペコ
男「…え?人魚さんのお母さん?!」
人魚母「はい」
男「え?えぇ!?でも…足…え?人間?!」
人魚母「いえ。人魚ですよ?歌の力で少しの間なら人間に化ける事が出来るんです」
男「…ファンタジーですね…」
人魚母「貴方方からすれば私たちの存在自体がファンタジーでしょうに」クスクス…
男「まぁ、そうなんですけど…。立ち話もなんですのでとりあえず俺の車にでも…」
人魚母「助かります。やっぱり立ったままは慣れなくて…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:12:00.48 ID:6Ydku3Q6O<> 男「あ、とりあえずコーヒー買ってきたんですけど…。飲めます?」
人魚母「人間が口に出来るものならなんでも大丈夫ですよ」
男「よかった、どうぞ」
人魚母「…んく」ニガッナニコレ…
男「…え?」
人魚母「い、いえ、何でもありませんわ!おほほ…」
男「……」
人魚母「……」
男「それで、やっぱり人魚さんを連れ戻しに来たんですか?」
人魚母「いえ?そんなつもりありませんよ?」
男「では…」
人魚母「ただ顔を見に来ただけです。ついでに貴方にも会ってお礼をと思いまして」
男「ああ…なるほど。それならもっと早く声をかけてくださればよかったのに」
人魚母「…なかなかきっかけがなくて」ヒトミシリスルシ…
男「え?」
人魚母「い、いえ!」
男「…。じゃあ今から来ます?どうせ帰るところだし」
人魚母「はい、是非」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:12:42.09 ID:6Ydku3Q6O<> ブ-ン…
男「あ、そういえば」
人魚母「はい」
男「どうやって俺の事見つけたんですか?」
人魚母「あの子の魔力がべったりくっ付いてますからすぐ分かりますよ」
男「魔力…ですか?」
人魚母「歌の力ですね。相当近くで歌を聞いたでしょ?」
男「あーなるほど…。俺が頼んで歌ってもらったので」
人魚母「微かに海まで届いてきたので心配になってしまって…」
男「なんかマイクで増幅されたって言ってたから…まずかったですか?」
人魚母「いえ…ただもう他の人魚は貴方に手は出せませんね」
男「というと?」
人魚母「貴方のために歌った歌でここまで貴方を包めばもう貴方はもうあの子のものですよ」
男「すみません、あんまりよくわからないです」
人魚母「うーん…例えるなら、匂いです。貴方全身からあの子の匂いが出ているようなものです」
男「匂い…」クンクン <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:13:16.72 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚母「ふふ…人間にはわかりませんよ。そうですね…マーキングみたいなものです」
男「あ、なるほど…」
人魚母「他の人魚とは浮気とか出来ませんよ?」クスッ
男「しないです。と言うかそんなんじゃないですよ?」
人魚母「あらあら…あの子もまだまだね。この威力の歌で落とせないなんて」
男「癒しの歌だって言ってましたよ?」
人魚母「だとしてもすごい歌だったでしょ?」
男「それはもう…。一発で寝ちゃうくらいの」
人魚母「……」ジッ…
男「なんですか?」
人魚母「惚れたでしょ?」
男「…事故りそうなんでやめて下さい」
人魚母「あぁ、人魚…。あなたが選んだ人は落とすのが1番面倒なタイプだわ」
男「……」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:14:08.76 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…おそい…」ソワソワ
ガチャガチャ
人魚「…!!」キコキコキコ!!
男「ただいまー。ごめんね、遅くなっちゃった」
人魚「…心配した。何かあったの?」
男「いや…それがね」
人魚母「やっほ」
人魚「…!!!!!」
男「お母さん、連れてきちゃった」
人魚「…何やってるの?お母さん」
人魚母「いえ…あなたの顔を見に…」
人魚「…なに?その喋り方…」
人魚母「いつも通りよ?」
人魚「……」ジト…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:14:42.45 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚母「…だって男君の前だったからお母さんぽくしたかったもん」
男「あ、やっぱり?」
人魚母「あれれ?バレてた?」
男「ところどころ、地が出てましたよ?」
人魚「…なにしに来たの?」
人魚母「様子見に来たのよ」
人魚「…嘘」
人魚母「その…寂しくて…」モジモジ
人魚「……」
男「まぁ、ここで話すのもなんだから中に…」
人魚母「男君やっぱり優しいねー。私もらっていい?」
人魚「…ダメに決まってる」
人魚母「冗談よ、こんだけあんたの魔力こびり付いてたら手の出しようがないもん」
人魚「…そ、そんなこと///」
人魚母「あーあ、いけないんだぁ」
人魚「…う、うるさい…」
キャッキャッウフフ
男(…どう見ても姉妹くらいにしか見えない)
男「とりあえず、中入って?お願いだから」
人魚母「はーい」スタスタ…
人魚「…もっと遠慮してよ」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:16:07.57 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚母「男君、何かあまーい飲み物ちょーだい」
男「ココアでいいですか?」
人魚母「よくわかんないけどそれでおっけー」
人魚「…男を使わないで」
男「人魚さんはコーヒーでいい?」
人魚「…うん、ありがと」
人魚母「あんたも使ってるじゃない」
人魚「…だって…自分じゃできないから」
人魚母「足生やしなさいよ」
人魚「…足?」
人魚母「これ」プラプラ
人魚「……」
人魚「…!?!!!?」ピチ!
男「おまたせー…ってあれ?どうしたの人魚さん、尾びれがすごい動きしてるよ?」ハイ オカアサン
人魚「お、男!お母さんにあ…あ…足がある!!!」
男「人魚さん、そんな大きな声出せるんだね?」
人魚「それどころじゃないの!足!」
男「うん、歌で足生やせるらしいよ?てか今更だね」
人魚「……」
人魚母「あんた知らなかったっけ?」ズズ…
人魚「…そんな歌、教えてもらってない」
人魚母「んん?!これ甘くて美味しいー」ニコニコ
男「…なんだこのカオスな状況」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:16:50.67 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「……」ゴクン…
男「落ち着いた?」
人魚「…うん。コーヒーありがと」
人魚母「よくそんな苦いの飲めるねぇ」
人魚「…これ飲めないのは子供なんだって」ニヤ
人魚母「な!?」
男「違う違う。コーヒーは大人の嗜みってだけだよ」
人魚「…それって子供ってことでしょ?」
男「いや…まぁ」
人魚母「そんなこと言う子には人間化の歌教えないよ?」
人魚「…いいもん」
人魚母「あーあ、人間化出来れば男君と並んで歩けるのになぁ」
人魚「…車椅子で一緒に歩ける」
男「人魚さん…言いにくいんだけど人魚さんみたいに砂糖たくさん入れてコーヒー飲むのはどっちかって言うと子供…」
人魚母「ふふん♪だって〜?」
人魚「…男はどっちの味方なの?」グスッ…
男「いや、そうじゃなくて…。歩けるようになれば人魚さんも便利でしょ?」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:18:52.22 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…今のままでいいもん」グスッグスッ…
男「あー…ごめんね。うん人魚さんは今のままでも大丈夫。ただ…その…俺も人魚さんと並んで歩けたらなぁって思っただけだから。ごめんね?わがまま言って…」アセアセ
人魚「…色んなところに一緒に?」
男「うん、買い物とかも一緒にできるし、料理もやりやすいしね…」
人魚「……」
人魚母「あ、今心が揺らいだね?」
人魚「…揺らいでない」プイッ
人魚母「もう!めんどくさいわね!じゃあはっきり言うわ」
人魚「…?」
人魚母「あんた、そんな下半身でどうやって男君と子作りするつもりなの?」
男「ぶっっっ!!!!」
人魚「…?こづくり?」
男「ちょ…!お母さん!」
人魚母「お義母さんなんて…気が早い…男君///」
男「ちが…俺らそんなんじゃないですって!!」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:19:37.07 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚母「そんな全身からこの子の魔力漂わせといてそれはないよー」ケタケタ
男「それも事故だって言ってるじゃないですか」
人魚母「…それとも人魚状態がいいの?」ニヤ…
男「だからぁ…」
人魚「…??ねぇなんの話してるの?」
男「なんでもないよ?人魚さん、俺はそのままでもいいと思うから歌は諦めよっか」アセアセ
人魚「…さっきと言ってること違う」
男「いいの!ご飯作るからこの話は終わり!おか…人魚母さんも食べますよね!?」
人魚母「いただきまーす」
人魚「…?何怒ってるの?」
男「怒ってない!じゃあ、待っててね」ツカツカ
人魚「…男、おかしくなっちゃった…」
人魚母「理由知りたい?」
人魚「…うん」
人魚母「耳かして。あのね…ゴニョゴニョ…」
人魚「……。!!!!!!」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:20:52.85 ID:6Ydku3Q6O<> 男「おまたせ」
人魚「…///」ピチピチピチピチ!
人魚母「お腹すいたぁ。あ!焼き魚?やったぁ」
男「……」
人魚「…///」チラッ
男「……」
人魚「////////」ピチピチピチピチピチピチ!!!!
男「…人魚母さん」
人魚母「私、知らなーい」ピュ-ピュ-
男「…魚、取り上げますよ?」
人魚母「ごめんなさい」
男「やりましたね?」
人魚母「だってぇ…」
男「自分の娘をどうしたいんですか…」
人魚母「孫の顔見たい」
男「あなた、そんな年齢じゃないでしょ…」
人魚母「あら、嬉しい」
男「…人魚さん、俺はそんなつもりないんだから安心してね?」
人魚「…うん///」ションボリ…
男「なんで残念そう?!」
人魚母「もぐもぐ…」
男「しれっと1人で食べ始めないでください!」
人魚母「いや、没収される前にと…」
人魚「…赤ちゃん…か」ポツリ
男「ちょっ!?人魚さん何つぶやいてんの!?」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:24:15.45 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚母「さてー、帰ろうかな…」
男「大丈夫ですか?もう真っ暗ですけど」
人魚母「だって、家すぐそこだよ?」チョイチョイ
男「あ、そうか海…」
人魚「…帰るの?」
人魚母「うん。また来るわね」
人魚「…うん」
男「いつでも来てください。夜だったら居ますんで」
人魚母「焼き魚が恋しくなったらくるわ、じゃあね」
男「海まで送りましょうか?」
人魚母「大丈夫だってぇ。あ、それから…」グイ
男「え?」
人魚母「人間化の歌、教えてあるから」ボソ…
男「えぇ!!?」
人魚母「じゃあね!」コッコッコッ
男「……」
人魚「…お母さん…」
男「寂しくなった?」
人魚「…ううん。大丈夫」
男「…たまには海にも行こうね。仲間のみんなに顔見せにさ」
人魚「…置いてかない?」
男「ははは、置いてくわけないでしょ。待ってるし、もし里帰りしたいならまた会いに来るよ」
人魚「…会いに来るんじゃなくて迎えに来て欲しい」
男「うん。迎えに行く」
人魚「…///」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:26:19.99 ID:6Ydku3Q6O<> ゴロゴロ…
男「よっと」パシッ!
人魚「…むにゃ…だめ…か…くー…」
男「人魚さん。起きてるでしょ?」
人魚「…zzz」
男「……」
男「さて、今日はお休みです」
人魚「……」コクリ
男「俺は1日ゆっくり寝ようと思います。人魚さんはどうですか?」
人魚「…男がそうしたいなら」ションボリ
男「嘘です。今日は水族館に行こうと思います」
人魚「…すいぞっかん?」
男「はい。その後、おいしいお刺身を食べて映画を見ます。映画は俺が見たいので人魚さんにお付き合いをお願いしたいです」
人魚「…お付き合いします」
男「ありがとうごさいます。その後は色々店を回って良さそうなものがあったら買います。その後、すこし海を見て帰ります」
人魚「…いいと思います」
男「では、朝ご飯を食べて支度しましょう」
人魚「…はーい」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:27:43.65 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…男」
男「ん?どうかした?」
人魚「…足…生やそうか?」
男「……」
人魚「…その方が男も楽でしょ?」
男「でもすぐには歩けないんじゃない?」
人魚「…かもしれないけど、やってみたい」
男「じゃあ、やってみてダメそうなら車椅子使おうか?」
人魚「…うん。でも私の力じゃ多分1日保たないかもだけど…」
男「いきなり戻ったりしない?」
人魚「…大丈夫」
男「ならどうぞ」
人魚「…行きます。〜♪」
パァ…
男「おう…」
人魚「…すーすーする」
男「…下買っとけばよかったな…」
人魚「…何これ、なんか気持ち悪い…」パタパタ
男「あ!やめて、見えるから!!」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:29:30.09 ID:6Ydku3Q6O<> 男「男物だけど新品だからとりあえずこれ履いて…」つパンツ
人魚「…あ、ちょっとマシになった」
男「で、どう?立てそう?」
人魚「…どうやって立つの?」
男「だよね…ちょっと持ち上げるね」ヒョイ
人魚「…!」ギュッ!
男「人魚さん、痛い…」
人魚「…こ、怖い…」ブルブル
男「人魚さん、ちょっと一瞬だけ離すからね」
人魚「…む、無理…高い…怖い」ギリギリギリ
男「あ、ちょ…痛い…いっ…たい。爪…爪食い込んでる…」
人魚「…うぅ〜」ギュ-ッ!
男「あ、人魚さん…胸…当たってる…やめ…あ///」ムニュムニュ…
人魚「……」
男「今日は車椅子で行こうか…」
人魚「…なんで男は前屈みなの?」
男「いや…ちがうんだよ?」
人魚「…何が?」
男「……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 02:44:28.19 ID:6Ydku3Q6O<> 今日はここまで。途中日付が飛んでるけど気にしないでくれ。書くような出来事が起きなかったんだ思っといて。もしくは各自脳内で男と人魚さんをイチャイチャさせといてくれwwww
明日休みなんでちょこちょこ投下するかもしれないです。あまり期待はしないでください。年は跨がずに完結させる予定なのでもう少しお付き合いくだされ…。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/20(日) 04:33:30.27 ID:9sJhGUNSO<> 乙
続き楽しみ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/20(日) 08:00:21.80 ID:iLtaHTQY0<> 乙 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/20(日) 08:40:45.70 ID:f4HnWTMyo<> あぁ^〜 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/20(日) 08:42:47.86 ID:6jqniZyVo<> 長々続けてもいいのよ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/20(日) 12:36:24.76 ID:UIk05xzy0<> 永遠と続けてもらいたい <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 12:36:43.13 ID:6Ydku3Q6O<> ブ-ン…
人魚「……」パタパタ
男「楽しそうだね?」
人魚「…というよりは不思議」
男「足があるのが?」
人魚「…うん。尾びれが2本あるみたい」
男「まぁ、人間が泳ぐときは交互にバタつかせて泳ぐからね。似たようなものかもね」
人魚「…歩けるようになるかな?」
男「練習だね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 12:37:13.24 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…すごい人」
男「これでも少ないほうだよ?」
人魚「…これで?わたし、バレたらどうしよう…」
男「人魚さん、今人魚さんは人間だよ?」
人魚「…あ、そっか…」
男「さ、行こっか」
人魚「…うん」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 12:37:45.19 ID:6Ydku3Q6O<> 男「久々に来たなぁ」
人魚「…お魚いっぱい」
男「さて、ここは何する場所でしょう?」
人魚「…食べる?」
男「残念」
人魚「…釣って食べる?」
男「俺だったら海に行くね」
人魚「…うーん…泳いで捕まえて食べる」
男「サメの水槽で泳ぐのは勇気がいるね」
人魚「…あ、分かった」
男「お?自信ありだね?」
人魚「…いざという時に食べれるように魚を捕まえとくところ」
男「…人魚さん、食べることから離れようか…」
人魚「…まぐろ」ジュルリ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 12:38:11.32 ID:6Ydku3Q6O<> 人魚「…え?見るだけ?」
男「うん。魚がこんなに泳いでるのを人間が見るにはここに来るしかないからね」
人魚「…人間はやっぱり不思議」
男「そうかもねぇ」
人魚「…男はわたしが泳いでるところ見てみたい?」
男「あ、それは見てみたい!じっくり見たことないしね」
人魚「…1日くらい海、潜る?逆ホームステイ」
男「それは死んじゃう」
人魚「…肺呼吸は不便だね」
男「君も今、肺呼吸してるからね」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:31:38.39 ID:TeETv8Z6O<> 人魚「…何が始まるの?」
男「イルカショー」
人魚「…イルカかぁ…あの子達結構性格悪いよ?」
男「夢ぶち壊しだよ…」
人魚「…弱いものいじめするし」
男「もう、イルカを可愛いとか言ってみれないな、俺」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:32:08.11 ID:TeETv8Z6O<> 人魚「…意外とやるね、イルカ」
俺「見直した?」
人魚「…あのくらいならわたしでも出来るけどね」フフン
俺「張り合わないの…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:32:39.52 ID:TeETv8Z6O<> 男「人魚さん、喉乾いてない?」
人魚「…なんで分かるの?」
男「いや、分かったわけじゃなくて自販機あったから飲み物買っておこうかなって思っただけだよ」
人魚「…心読めるのかと思った」
男「そんな特殊能力はないよ、普通の人間だからさ」
人魚「…男、潜在能力高いよ?」
男「何その爆弾発言…」
人魚「…わたしの魔力完全に同化されてるし」
男「え?俺魔法とか使えるの?」
人魚「…ううん。男は普通の人よりわたしたちの歌が効きにくいだけ」
男「この間、盛大に寝ちゃったけどね」
人魚「…あれは増幅されたから」
男「じゃあ、マイクが無ければ人魚さんの歌は効かないんだ?」
人魚「…全力でやればイチコロだよ?」ニコ…
男「こわいこわいこわい」
人魚「…しないけどね。でも…」
男「でも?」
人魚「…その…もし人魚と男の子供が…出来たら…すごい人魚になると思う…///」
男「ちょっ…///」
人魚「…///」
男「の、飲み物買ってくる!人魚さん、お茶で大丈夫?!」
人魚「…う、うん///」
男「じゃあ、ちょっと待っててね///」
タタタ…
人魚「…男の赤ちゃん…。人間ならまだしも…他の人魚は…いやだな…」
キコキコ…
人魚「…人間でも…いや…かな」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:33:23.41 ID:TeETv8Z6O<> 男「まったく、人魚さん…何考えてるんだか…人魚母さんの話聞いてからちょっと舞い上がってるんだろうか」
ピッ ガコン
男「よし、戻ろう。…ん?」
ウワ マジカワイイジャン コエカケヨウゼ
男「…まぁ、まさかとは思うけど…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:33:58.47 ID:TeETv8Z6O<> 「ねぇ、1人?」
「よかったら俺たちと回らない?」
人魚「…いや」
「そんな冷たい事言わないでさぁ」
「車椅子で1人で回るの大変でしょ?」
人魚「…ひとりじゃないもん」
「あ、友達とはぐれちゃったとか?」
「じゃあ、俺らが探してあげるよ」
人魚「…やだぁ」ジワ…
「お前、泣かすなよ。さぁ、お友達どこ行ったんだろうねぇ」
男「水族館に車椅子の女の子が1人で来るわけないだろ…」
人魚「…男ぉ」グスグス
男「ごめんね、人魚さん。怖かった?」
「ちっ…男いんのかよ…」
男「DQNはなんでこうもバカなのか…」
「うっせーよ、おっさん」
「ねぇ、こんなおっさんより俺たちといたほうが楽しいべ?」
男「おっさん…」ズ-ン…
人魚「…男のほうがいい。あなた達、嫌い…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:34:26.67 ID:TeETv8Z6O<> 男「…そのバッグ…君たち、○高の生徒でしょ?学校は?」
「うっせーな…あんたにゃカンケーないだろ?」
男「常連先生って知ってる?生活指導の」
「し…しらねぇよ…」
男(わかりやすいヤツらw)
男「俺、知り合いなんだよね。連絡してあげよっか?」
「ちっ…もう行こうぜ。醒めたわ…」
男「人魚さん…ゴニョゴニョ…」
人魚「…?言えばいいの?」
男「うん」
人魚「…えっと。…子供のお守りはしたくないからもっと大きくなってから声かけなさいね?」
「…っ!」
「くそっ…行こうぜ」
男「…あいつら、年上の女に声かける癖に根性ねーなー…」
人魚「…怖かった」グスッ
男「ほんと、ごめんね?まさかこんな短時間でナンパされるとは…」ナデナデ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:35:04.11 ID:TeETv8Z6O<> 人魚「…男」
男「うん?」ナデナデ
人魚「…わたし、やっぱり男以外の人間は苦手」
男「ははは…まぁ、あんなヤツばっかじゃないからさ…人間を嫌わないでよ?」
人魚「…うん」
男「にしても…おっさんはないよなぁ…俺、まだ20半ばだっての…」
人魚「…?」
男「ああ、まぁ、年寄りって言われたようなもんだよ」
人魚「…年寄り?ひどい、男は年寄りじゃないもん」プンプン
男「怒らないでいいよ?ちゃんと人魚さんに仇打ってもらったから」
人魚「…さっきのあれ?」
男「そう。あれは屈辱そうだったなぁ。スッキリしたよ」
人魚「…?」
男「まあ、意味はわからなくていいよ。それに人魚さんが年上だとは思わなかったかも知れないしね」
人魚「…わたし、まだ20年も生きてないよ?」
男「え?」
人魚「…はっきり何年かは覚えてないけど、20年は生きてない」
男「……」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:35:39.41 ID:TeETv8Z6O<> 人魚「…だめ?」
男「だめじゃないけど…。いや、確かに童顔だけどスタイルとか完成されてるしたまに大人びたこと言うからてっきり大人だと…」
人魚「…大人だもん」ムッ…
男「あぁ、うん。そうなんだけど、そんなに歳が離れてるとは思わなかった」
人魚「…大した違いじゃないでしょ。そのくらいの差なんて」
男「そう言う発言ね、俺が勘違いしてた原因」
人魚「…いやなの?」
男「ううん。人魚さんらしくていいよ」
人魚「…褒めてる?」
男「もちろん。好きだよ、人魚さんのそういうとこ」
人魚「…す、好きとか…///そういう事聞いたんじゃない///」
男「あ、ああ…ごめん」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:36:05.23 ID:TeETv8Z6O<> 男「じゃ、そろそろお腹すいたしご飯食べに行こっか?」
人魚「…うん、まぐろ」
男「…俺の名前マグロじゃないよ?」
人魚「…まぐろ」
男「……」
人魚「…まぐろが食べたい。あれだけ泳いでるのに食べられないって拷問だよ」
男「わかったよ。新鮮なマグロのお刺身沢山食べれるところに行くから」
人魚「…よし」グッ
男「小さくガッツポーズ作らないの」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/20(日) 23:38:48.65 ID:TeETv8Z6O<> 短いけど今日はここまでで勘弁してけれ…。用事ができてしまったので…。明日また来ます <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/21(月) 00:11:06.30 ID:i1aWLqhl0<> 乙 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/21(月) 00:37:27.27 ID:YeWRibIn0<> 超ほのぼのする
乙です <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/21(月) 03:37:22.55 ID:hG4UrGHOo<> あぁ^〜いいっすねぇ〜 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/21(月) 17:01:42.04 ID:jVdvuOLM0<> 乙でございます(ホッコリ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:16:53.73 ID:iswurXZbO<> 人魚「…んー♪」モグモグ
男「ね?ここのお刺身美味しいでしょ?」
人魚「…まぐろも美味しいけど他のお魚もすっっごく美味しい」
男「よかった」
大将「お!嬉しいねえ、ねぇちゃん。よし!1個おまけしてやるよ」
人魚「わぁ…♪…ありがとう」
男「大将、ありがとう」
大将「いいってことよ!お前さんが美人の嫁さん連れてきたんだ。俺からのお祝いよ!」
男「いや、嫁じゃないって!」
大将「なんでぇ違うのかよ!でもそのうち嫁になるんだろ?」
人魚「…なります」
男「人魚さん!?」
大将「なら一緒じゃねぇか!よかったな、こんな美人の嫁さん見つけやがって!おい!かぁちゃん!!」
女将「なんだい!忙しいのに!」
大将「男の嫁さんだってよ!!見てみろすげぇ美人だろ?」
女将「えぇ!?あらぁ男君もついに…よかったねぇ、こんなべっぴんさん…モデルさんかい?」
人魚「…もでる?」
男「いや、違くて…」
女将「なんだい!?こんな美人でもモデルじゃないのかい!?勿体無いねぇ…まぁ、何にしても男君の事頼むよ」
人魚「…はい///」
男「俺のいないところで話が完結したよ…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:17:31.25 ID:iswurXZbO<> 男「ごちそうさま、また来るよ大将」
大将「おうよ!今度はガキも連れてこいや!」
男「話飛びすぎだって!」
大将「ははは!じゃあな」
人魚「…ごちそうさまでした。とっても、とっっっても美味しかったです」
女将「あら、嬉しいねえ。足の怪我が治ったらまたおいで」
人魚「…はい、絶対来ます」ペコリ
男「じゃあ、行こっか人魚さん」キコキコ
人魚「あっ…。…じゃあ、また」フリフリ
大将「ありゃ、いい子だなぁ…今時珍しい」
女将「ほんと!物静かで優しそうで男君にぴったり」
大将「父の野郎、喜んでんだろうなぁ…。あんなすげぇ美人が息子の嫁とか…羨ましすぎらぁ!」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:17:57.89 ID:iswurXZbO<> ブ-ン…
人魚「…男?」
男「ん?どうしたの、眠い?」
人魚「…違くて。あの人達も男の知り合いなの?」
男「大将?あー、俺の親父の幼馴染なんだよ」
人魚「…おとうさんの…」
男「うん。だから子供の頃から知ってるの。…ていうかすごい勘違いされたなぁ…」
人魚「…?」
男「人魚さんがなりますとか言うから…」
人魚「…だってなるよ?」
男「人魚さん、事故るからそういう冗談やめて…」
人魚「…だってわたし、もう決めたもん」
男「……」
人魚「…だめ?」
男「うーん…とりあえず、そういう話はちゃんと向かい合って話せる場所でしようか」
人魚「…?うん、わかった」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:18:33.95 ID:iswurXZbO<> 〜海〜
男「水族館意外と楽しくて映画も買い物も時間足りなかったね〜」
人魚「…うん。すっごく楽しかったけどちょっと残念」
男「まぁ、来週でもいいか」
人魚「…うん」
男「…ここだったね、人魚さんが浮いてたの」
人魚「…うん」
男「あの時、人魚さんを引き上げなかったらこんな楽しく休日を過ごすこともなかったんだろうなぁ」
人魚「…うん」
男「あの時から、俺の人生は決まってたのかもね」
人魚「……」
男「運命とかさ…なんかそういうのは安っぽくなるから言いたくないけど」
人魚「……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:19:05.99 ID:iswurXZbO<> 男「あの瞬間から人魚さんの魔法にかかってたのかもね?」
人魚「…歌ってないけどね」クスッ
男「歌より強烈だったよ?浮いてる人魚さんは」
人魚「…///」
男「…人魚さん」
人魚「…はい」
男「番いになろっか?」
人魚「…はい」
男「うん。ありがとう…」
人魚「…///」
男「……」
人魚「…あれ?」
男「ん?」
人魚「…それだけ?」
男「と、言いますと?」
人魚「…結婚は?」
男「それはまだ早い」
人魚「…えぇ〜…」
男「まぁ、結婚を前提としたお付き合いという事で…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:20:22.43 ID:iswurXZbO<> 人魚「…なんで?」ブ-ブ-
男「俺と結婚するとなると人魚さんは陸での暮らしに慣れないといけないでしょ?」
人魚「…がんばるもん」
男「途中でつらくなったり海に帰りたくなる時が来るかもしれない」
人魚「……」ションボリ
男「その時、結婚してるとすぐには戻れないでしょ?だから人魚さんが慣れるまではこのままホームステイという形にします」
人魚「…はーい」シブシブ
男「何年でも待つから頑張ろうね」
人魚「…うん」
男「大丈夫、俺は人魚さんの魔力で包まれてるからね、どこにも行かないし、どこにいてもわかるでしょ?」
人魚「…うん。男はわたしのもの///」
男「そういう事言わないの…恥ずかしいから…」
人魚「…わたしは男のもの」
男「…っ//////」
人魚「…約束ね?」
男「ん…///」
人魚「…ふふ」ニコニコ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:22:13.89 ID:iswurXZbO<> 男「さ、帰ろう?」
人魚「…あ!あのね、男…」
男「どうかしたの?」
人魚「…わたしたちは…その…もう番いだから…」
男「うん」
人魚「家に帰ったらね…その…///」
男「…?」
人魚「…わたしの…その…え…///」
男「…え…?」
人魚「その…え…え…///」
男「……」ゴクリ…
人魚「…えら…見てもいいよ?」
男「……」
おわり
ではない <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/21(月) 23:25:23.08 ID:4qcdxVjI0<> なんだ三河か <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/21(月) 23:28:35.31 ID:t0iv/OUO0<> 良く出来てると思います <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:29:35.56 ID:iswurXZbO<> 読んでくれてた方、コメをくれていた方、本当にありがとうございました。とりあえず、ここで一区切りです。
いや、書いてるときはほんとにここで終わらせるつもりだったんだけど…。もう少し続きます。
ではまた明日 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:36:27.97 ID:iswurXZbO<> >>175 ごめん、三河って何? もしかして俺知らずになんかパクッてた? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/21(月) 23:39:11.30 ID:baWBHLzR0<> もったいねぇ!
面白いからもっとやってくれ! <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/21(月) 23:41:10.77 ID:iswurXZbO<> >>179 大丈夫、もう少し続けるよ
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/21(月) 23:53:16.72 ID:4qcdxVjI0<> >>178
愛知県 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/22(火) 00:03:06.91 ID:Z3axV9yCo<> おつ
エラは性感帯なんやろなあ… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/22(火) 00:07:51.12 ID:rhOrtOYzo<> おわり → 尾張 → 愛知県 → 三河
ってだけ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 00:16:59.58 ID:wrsRoEXlO<> >>181 >>183
ちょww必死で意味考えたわwwwアホがばれたじゃねーか!どうしてくれるwwwwwwもっとネットのこと勉強しないとな…。
>>182 エラは人魚の中で最大の神秘よ… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/22(火) 01:02:14.23 ID:/PamEPeEo<> おわり→三河とか愛知県民でも気づくかどうか… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/22(火) 01:59:02.66 ID:3+i28uRf0<> 「おわり」→三河じゃなくて
「おわりじゃない」→三河だぞ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/22(火) 03:42:02.62 ID:AJ7ahsiPo<> エラってビラビラしてるよな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/22(火) 18:45:05.42 ID:c7be3Pc/o<> >>187
…ああ…びらびらか… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 20:35:00.14 ID:eMtjFvOjO<> 男「終われない終われない」
人魚「…何言ってるの?」
男「いや、なんでもないよ」
人魚「…じゃあ、歩く練習続けよ?」
男「うん。とりあえず、手を前について…」
人魚「…こう?」チラッ
男「…ブラが見えるのも余計エロいな…」ボソッ
人魚「…何?」
男「いや、なんでもない。で、そのまま膝で立ってみようか?」
人魚「…よっと、とっとっと…わっ…」フラ…
男「おっと、危ない」ガシッ
人魚「…おお、立ってる…」
男「立ってないし、俺が掴んでるからね。離すよ?」
人魚「…!ふぅ…なんとか膝で立てたよ?」
男「うん、えらいえらい」ナデナデ
人魚「…えへへ」ニヘラ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 20:35:32.09 ID:eMtjFvOjO<> 男「じゃあ、片足をついて。そう、片膝はまだそのままでいいよ」
人魚「…これ、バランス難しい」
男「俺が手を握ってるから、膝をついてない方の足に力を入れて立ち上がる」
人魚「…片足で立つの?」
男「ううん。立ち上がるときに自然と膝が離れるからそのときに足をつけば両足で立てるよ」
人魚「…よし。えいっ」
男「おぉ!立てたじゃない!」
人魚「…高い!やっぱり高いよ…怖い怖い怖い!」ギュ-!
男「あ!人魚さん、ちょ…そんなに抱きつくと胸が…」ムニュン
人魚「…いーやー!!こーわーいー!」ガタガタ…
男「まって…ちょ…振動は…あ///」ムニュムニュムニュ
人魚「…?なんかお腹に硬いものが…」
男「!!!!!!」バッ! <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 20:36:03.40 ID:eMtjFvOjO<> 人魚「!!…なんで離れるの!?怖い怖い怖い…」テク…テク…
男「なんで近寄ってくるの?!ちょっと…今はダメ!抱きつき禁止!」
人魚「…ひどい…わたし、こんなに怖いのに…」テク…テク…
男「ダメだって!近づいてきちゃ」
人魚「…男、まっすぐ立って…そんな前かがみじゃ…掴めない…」テク…テク…
男「無理無理無理!!今は絶対無理!!」
人魚「…わたしがこんなに頼んでるのに…」テク…テク…
男「人魚さん!壁!壁に手をつけばいいよ!一歩左に行って!…ん?一歩??」
人魚「…よっと、怖かったぁ…」
男「…人魚さん」
人魚「…ひどいよ。いつもだったらすぐ助けてくれるのに…」ジト…
男「いや、これには深い訳がね…?と言うか、人魚さん今歩いたよね?」
人魚「……?」
男「人魚さん、さっきあそこにいたじゃん?」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 20:36:34.91 ID:eMtjFvOjO<> 人魚「…うん?」
男「3メートルくらい進んでる…」
人魚「…ほんとだ!やったぁ…歩けた」
男「後は高さを克服すればなんとかなりそうだね」
人魚「…うん。でももう今日は限界…戻るね?」
パァ…
人魚「…ふぅ、やっぱりこっちが落ち着く」ピチピチ…
男「やっぱり人間になってるとしんどいの?」
人魚「…まだ、この歌に慣れてないから。少しずつ慣らせば大丈夫」
男「…無理はしないでね?俺は人魚さんの尾びれも好きだからそのままでもいいんだよ」
人魚「…ばか///」ピチピチ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 20:37:41.60 ID:eMtjFvOjO<> 友「今日は暇だなぁ…」
男「まあ、そういう日もあるよ」
友「…お前なんか最近、幸せそうだよな?なんかあったのか?」
男「なんもねぇよ…」
友「なぁ、もしかしておん…」
女「いらっしゃいませー」
常連「よ、みんな」
男「あ!常連さん!お久しぶりです」
常連「いやー、最近忙しくてね。なかなか来れなかったよ」
男「もうすぐ夏休みですもんね。ますます忙しくなりそうですね」
常連「そうそう!うちのやんちゃ坊主達の世話でこっちは夏休みどころじゃないよ」ハハハ…
男「いいじゃないですか、毎年この時期は常連さん楽しそうですよ?」
常連「まぁ、話せばわかるやつらだからね。生徒と距離をつめるいい機会だから正直楽しみなのもあるよ」
友「常連さんはほんとにいい先生っすよねー…俺が学生の時も常連さんみたいな先生がいればなぁ…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 20:38:12.97 ID:eMtjFvOjO<> 常連「そんなこと言って、いざ生徒の立場になったら友君はウザイ先公呼ばわりしそうだけどね?」
友「やだなぁ、そんなこと言いませんよ?俺」
常連「ははは。それはそうと男君、あの美人の彼女さん大事にしてるかい?」
友&女&後輩「!!!!!!!」ザワ!
男「あ…」
常連「なんだ、みんな知らなかったのかい?」
女「常連さん、会ったことあるんですか!?」
常連「うん。散歩してたらたまたまね。すっごい美人の彼女さん。俺、芸能人かと思っちゃったよ」
テンチョウノカノジョ… ミテミタイネ ソンナニビジンナンダ…
男「常連さん〜…」ガックリ…
常連「あはは…ごめんごめん。でも隠すことないじゃない。あんなに美人で優しそうな子なかなかいないよ?」
男「そうですけど…」
友「否定はしないっと…なるほど」
男「……」
女「男?今日はじっくり聞かせて欲しいから飲みにいきましょうね?ダメとは言わせないわよ?」
男「……」ガックリ…
常連「お?面白そう、俺も参加していい?」
友「もちろんですよ!一緒に根掘り葉掘り聞き出しましょう」
男「いつか来るとは思ってたけど…今夜は長くなりそうだ…」
人魚「…遅いよ〜…男ぉ、早く帰ってきてー…」グスッ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/22(火) 20:39:39.86 ID:eMtjFvOjO<> 今日はここまでです。後日談的な感じで読んでいただければ幸いです。
ではまた明日… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/22(火) 21:11:35.83 ID:6kcPicTr0<> 乙 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/23(水) 00:51:29.74 ID:nrRDgMRR0<> おつー <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/23(水) 18:37:22.06 ID:NQDQbEhPO<> 乙でした <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:28:59.10 ID:u3+k8i1HO<> 友「で、今日は彼女は?」
男「ん、実家に帰ってる」
友「なんだ、喧嘩でもしたのか?」
男「違うよ、もうずいぶん帰ってないから俺が帰らせた」
友「実家、遠いのか?」
男「いや、海。あ、それポン」
友「え?外国人なの?」
男「いや、一応日本人だよ」
友「なんだよそれ…お、きたきた」
男「まあ、色々複雑なんだよ」
友「でも、そのおかげで俺はこうして麻雀出来てるし?リーチ!!」
男「はい、ローン!」
友「ぎゃあ!!」
男「白のみ。早く点棒よこせ」
友「やっす!!なんだよそれ!!」
男「そんな見え見えの清一とか食らうかよ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:29:39.15 ID:u3+k8i1HO<> 人魚「…ただいま」
人魚母「あら、おかえりなさーい」
人魚「…やっぱり海もいいね」
人魚母「えー塩っ辛いだけじゃん」
人魚「…お母さん、海嫌いなの?」
人魚母「そんなことないよ?でも、私も陸暮らしが長かったからねぇー」
人魚「…え?そうなの?」
ニンギョチャ-ン!!!
人魚「…わっ…」
人魚友「久しぶりですぅー…どこ行ってたんですかぁ!」ギュ--‼
人魚「…人魚友ちゃん。久しぶり」
人魚友「人魚友は1人で寂しかったですぅ!お魚も人魚ちゃんいないと捕まえられないですぅぅ!!」ギュギュ!
人魚母「友ちゃん、人魚はもう大人になるんだよー?」
人魚友「大人?なんですか、それ?あれ…」クンクン…
人魚「…///」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:30:10.51 ID:u3+k8i1HO<> 人魚友「…人魚ちゃん、知らない匂いがするです」
人魚「///」カァ…
人魚友「!!!これ、人間の匂いですぅ!!お母様!人魚ちゃんから人間の匂いがするですぅ!!」クンカクンカクンカ‼
人魚「…人魚友ちゃん、あんまり嗅がないで…」
人魚母「友ちゃん、それはね…。人魚に番いができたのよ。つ・が・い!」クスクス
人魚「…ちょっと、おかあさん…」
人魚友「!!!!」
人魚「…ごめんね?だからあんまり海には戻ってこれないの」
人魚友「ずるいです!ずるいですぅ!!人魚ちゃんは人魚友のものですぅ!」ギュ-‼
人魚「…はぅぅ」
人魚母「大丈夫だよー。友ちゃんもそのうち素敵な人に見つけてもらえるよー」ケタケタ
人魚友「お母様はいつも適当ですぅ!人魚友は人間なんて嫌ですぅ…」ズビズビ…
人魚「…そうでもないよ?」
人魚友「ほんとですか?」
人魚「…ほんと」
人魚友「じゃあ…じゃあ人魚友も人間に見つけて貰えば人魚ちゃんと毎日会えますか?」
人魚「…毎日は無理かな…」
人魚友「それじゃ嫌ですぅ!!人魚ちゃんに毎日会いたいですぅ!!」ズビズビ…
人魚「…どうしよう、おかあさん」
人魚母「ほっとけばいいんじゃなーい?」
人魚「…おかあさん、ほんと適当だよね」
人魚母「そんなことより早く孫」
人魚「…///」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:30:42.09 ID:u3+k8i1HO<> 人魚「…ただいま」ビショビショ…
男「おかえり。ってびしょ濡れだね」
人魚「…海だから仕方ない」
男「誰にも見られなかった?」
人魚「…大丈夫。これ、お土産」
男「…昆布?」
人魚「…胸に巻いてたやつ」
男「……」
人魚「…いいダシ取れると思う」
男「…人魚さん風味?」
人魚「……」
男「……」
人魚「…わたしを食べて?的な」
男「そういう事言わないの…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:31:37.93 ID:u3+k8i1HO<> 男「……」
人魚母「男君〜今日の夕飯何ぃ?」
男「…なんでいるんですか」
人魚母「生の魚飽きた」ピチピチ
男「しかもなんで人魚形態なんですか…」
人魚母「だって楽なんだもーん」ダラ-ン
男「……」
人魚母「あの子はぁ?」
男「買い物行ってくれてます」
人魚母「いーなー。私もまた誰か見つけてくれないかなぁ」ダラダラ
男「見つけるってどういう事ですか?」
人魚母「あれ、聞いてないの?人魚の間では初めて見つかった相手が運命の相手っていう言い伝えが信じられてるのよー」オセンベイタベテイイ?
男「…だからあんな強引にうちに来たのか…」ドウゾ
人魚母「強引にもなるよー。人魚にとっては一世一代の大勝負だからねー」オチャチョウダイ
男「なるほど…」ハイ
人魚母「だから運命の相手と一緒に陸で暮らしてる人魚も結構多いのよー」
男「人魚母さんはなんで海に戻ったんですか?」
人魚母「……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:32:15.29 ID:u3+k8i1HO<> 男「あ…聞いたらまずかったですか?」
人魚母「ちょっと聞いてよぉぉ〜」
男「なんすか…」
人魚母「あいつ、私というものがありながら人間の女と浮気してさー…」シクシク
男「ああ…」
人魚母「出来心だって泣いて謝ったけどムカついたからあの子共々泡になって消えてやったの〜」
男「そんなことも出来るんですか…」
人魚母「それからというもの…新しい出会いを求めて行き遅れの歌と言われる不老の歌を歌い続けて早十数年間…」シクシク…
男(どおりで若いはずだ。チートにも程がある…)
人魚母「誰も!だぁれも!!見つけてくれないのよぉ〜!」
男「……」
人魚母「娘には先越されるし…ねぇ男君、この際誰か紹介してくれない?」
男「見つけてもらわないと意味がないんでしょう?」
人魚母「さーびーしーい〜。1人は嫌なのぉ…」シクシク…
男「元の旦那さんとこ戻ればいいじゃないですか…」
人魚母「それだけは絶対嫌っ!!」バッ!
男「おおぅ…」タジタジ… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:32:56.19 ID:u3+k8i1HO<> 人魚「……」ドキドキ
男「あれ?人魚さん、早起きだね?」
人魚「…男、これ」
男「ん?お弁当?作ってくれたの?」
人魚「…仕事に行く男にはお弁当を作って持たせるってねっとに書いてあった」
男「…またあのサイトか」
人魚「…ダメだった?」
男「ううん。すっごく嬉しい、ありがたくいただくね」
人魚「…うん///」
男「お昼…楽しみだなぁ」
人魚「…あんまり美味しくないかもだけど…」
男「人魚さんの料理とっても美味しいよ?もう俺が作るより美味しいもん」
人魚「…///」
男「じゃあ、行ってきます」
人魚「…いってらっしゃい」
ガチャン
人魚「…あなた」
人魚「…っ///////」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:33:28.81 ID:u3+k8i1HO<> 男「〜♪」
友「何鼻歌歌ってんだよ…」
男「別に〜」
友「なんだよ、今日弁当か?」
パカッ
♡←そぼろ
男「……」
友「……」
男「…いや、友…これはな…」
友「女ちゃーん!ちょっと来てくれー、みんなもー」
男「ふぁっ!?」
ナニ-? チ-フナニカアッタンデスカ?
男「あっ…!」
友「…これ」チョイチョイ
女&後輩「!!!!」
男「……」
一同「……」ニコニコニコニコ
男「…///」
女「…さあ、みんな仕事頑張りましょう」ニコニコ
「はーい。ほっこりしましたね〜」ニコニコ
友「男?」
男「なんだよ…」
友「ごちそうさん」ニコニコ
男「……」
男(´∩ω∩`) <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/23(水) 20:35:33.85 ID:u3+k8i1HO<> 明日、明後日で本編終了予定です。今しばらくお付き合いください。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/23(水) 20:37:51.36 ID:kp9DkDZzo<> 乙
後日談がメインなんだな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/23(水) 20:49:07.30 ID:k4S/3Auf0<> 終わってほしくないな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/23(水) 21:37:39.84 ID:QlQbnz1qo<> こんなに幸せだったのにな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/23(水) 21:39:24.22 ID:dAlYENxd0<> まあ終わっても続編あるしいいか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/23(水) 23:23:53.05 ID:x7c1a+0vO<> なーんだ続編あるならへーきへーき <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 00:10:30.52 ID:XP2lS4Hg0<> おまいらwwwwマジかよwww <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/24(木) 00:12:38.25 ID:/aTweOBgo<> スターウォーズ方式で最後は母が泡になるまで続く <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/24(木) 01:48:22.51 ID:+9V1cChg0<> スターウォーズ方式なら本編の同じぐらいの量の続編2つ必要だねwktk <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/24(木) 03:18:45.90 ID:bpEwl3qAO<> あー、前編終わりか…
後編楽しみだな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/24(木) 05:40:17.80 ID:Pa2ICYPG0<> 気力が続く限りお願い <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 20:57:48.66 ID:ZzRCaFpl0<> 人魚「……」
人魚母「映画♪映画♪」
男「最近よく来ますね」
人魚母「だって、男君が人魚取っちゃうから暇なんだもーん」
人魚「…うー」プク-
人魚母「何フグの真似してるの?早く準備しなさいよ」
人魚「…せっかく男と2人でデートだったのに…」
男「まぁまぁ、人魚さん…」
人魚母「そうよー、たまにはいいじゃないのぉ」
人魚「…おかあさん、寂しいだけでしょ?」
人魚母「違うよー、男君ももうすぐ私の息子になるんだし?親孝行してもらおうかなぁ〜って」
男「ちょっ…」
人魚「…それなら…仕方ないかな」
男「納得するんだ…」
人魚母「さ!いこいこー!私、助手席〜♪」
人魚「…だめ、そこはわたし専用」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:00:57.71 ID:ZzRCaFpl0<> 人魚「…面白かった」
男「うん、続きもあるみたいだから観に来なきゃね」
人魚「…楽しみ」
人魚母「……」ガタガタ
人魚「…おかあさん?」
人魚母「なんでホラーなのよ…」ガタガタ
男「ダメでした?」
人魚「…わたしのリクエスト」
男「人魚さんホラー好きなんですよ」
人魚母「あんなの見たら帰れないじゃないの…」
人魚「…なんで?」
人魚母「私は今からあの真っ暗な海に帰らないといけないのよ?」
人魚「…いつもと変わらないよ?」
人魚母「あの大っきなイカのお化け出てきたらどうするの!」
人魚「…いないよ?おかあさんよく知ってるでしょ?」
人魚母「私たちがいるんだからいるかもしれないじゃん!!」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:01:28.38 ID:ZzRCaFpl0<> 人魚「…男」
男「いいよ?泊まってもらって人魚さんと一緒に寝れば怖くないでしょ?」
人魚「…ごめんね?」
男「なんで謝るの。当たり前でしょ?他人じゃないんだから」
人魚母「男君〜…愛してる〜」ダキ…
男「あ、ちょっやめてくださいって」
人魚母「……」ムニュ…
男「…わざとやってます?」
人魚母「……」サスサス…
男「…あ、やめ///」
人魚母「…いいもの持ってるじゃん」ニヤ…
男「…海に帰ります?」
人魚母「やだぁ〜♪」ガシッ
人魚「…おかあさん」ゴゴゴ…
人魚母「…はい」
人魚「…いくらおかあさんでもそれはだめ」
人魚母「…ごめんなさい」
人魚「…男に抱きついていいのはわたしだけ」ダキッ
男「…とりあえず周りから舌打ちが聞こえるから帰りましょう人魚さん」
人魚「…うん」
人魚母「男君…」ヒソヒソ
男「はい」
人魚母「ちょー怖かったね…私、尾びれ出そうになっちゃった」ヒソヒソ
男「人魚母さんが悪いです」
人魚母「ちぇー…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:01:55.56 ID:ZzRCaFpl0<> 友「男は彼女とデートだし…女ちゃんはエステ…暇だなぁ…」
ザァ-…ザァ-…
友「夏も終わりだなぁ…」
アァ!?トンデッチャッタデスゥ!!
友「ん?」
ベチン!!
友「あだぁぁぁ!!」
ボト…
友「なんだぁ!?魚!!?」
キョロキョロ…
友「…どっから飛んできたんだ」
ザァ-…ザァ-…
友「海からの贈り物かぁ?せっかくだから貰ってくか…」テクテクテク…
人魚友「うう〜!人魚友のご飯取られちゃったですぅ〜…」メソメソ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:02:43.07 ID:ZzRCaFpl0<> 人魚「……」ピチピチ
男「……」
母「……」
父「……」
人魚「…わたし、人魚なんです」
母「まぁ…」
男「親父。俺、この子と一緒になろうと思う」
父「……」ズズズ
男「いいよな?」
母「…お父さん」チラッ
人魚「…あの、わたし頑張ります。ご飯もちゃんと作ります、おうちのこともやります」
男「親父」
父「…いいなぁ…」ポツリ
男「…え?」
父「だって人魚だよ?母さん」
母「ねー?私もア○エル好きなのよー!」
父「違うでしょ!?そこはむろ○さんだよ!!」
母「私、ひ○ちゃん派!!」
男「……」
人魚「…?」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:03:16.49 ID:ZzRCaFpl0<> 父「ひ○ちゃんは水着がいいよね」
母「違う!イルカloveなところがいいんじゃない!!」
父「母さんはわかってないなぁ…。男はどう思う?」
男「どうでもいい」
父( ´・ω・`)
母「男はひ○ちゃん派だもんねぇ」
男「違う」
母 ( ´・ω・`)
男「あのね?俺はこの子と結婚するの!わかる!?」
父「この子?」
男「そう!」
母「ねえ、尾びれ触っていい?」
人魚「…は、はい。どうぞ…」
男「母さん!!」
母「…はい」
人魚「…男、落ち着いて…」オロオロ…
父「ねぇ、母さん。俺は凄いことに気付いた」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:03:49.73 ID:ZzRCaFpl0<> 母「何?何?」
父「男はこの超絶美女の人魚さんと結婚するらしい…」
母「らしいね」
父「ということは…だよ?」
母「ということは?」
父「この子が我々の義理の娘になるということだよ!!!」
母「まぁ!!!」
父「ハイターッチ!!」
母「いえーい!!」パチン
男「……」アタマカカエ
人魚「…あの…えと…?男?」
男「ごめんね、人魚さん。こんな親で…」
人魚「…えと。どういう事なの?」
男「とりあえず、賛成してもらえたと思っていいよ」
人魚「…うん。それならよかった」ニコッ
男「じゃあ帰ろっか」
人魚「…でもちゃんとご挨拶しなきゃ…」
男「いいよもう…」ハア…
父「まあ、待て。息子よ」
男「何?」
父「お父さんもお母さんも結婚には大賛成だ」
男「だったらもういいでしょ?」
父「…だがな」
男「何…?」
父「戸籍がないと正式には結婚できないぞ?」
男「あ……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:05:35.81 ID:ZzRCaFpl0<> クリスマスイブに何やってんだ俺…
明日で終了です。後編はありません <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/24(木) 21:07:40.85 ID:mt+/efDJ0<> 後編はないけど後日談の後日談はあるよね? <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/24(木) 21:13:33.26 ID:ZzRCaFpl0<> 今はノーコメント…。終わってから考えます。 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/24(木) 21:25:08.06 ID:hQ2DOYusO<> おかん結婚できてるんだよね
母人魚が結婚出来た過程は置いといて、人魚には母人魚との戸籍ありそうだね <>
◆p4qWu065vS1p<>sage<>2015/12/24(木) 21:50:20.45 ID:XP2lS4Hg0<> >>228
おまwwwそれ以上はやめろwww <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/24(木) 22:04:18.90 ID:3zQK73q8o<> 乙
まぁ気が向いたら続編書いてくれれば <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/25(金) 00:24:16.21 ID:il9sw9xio<> すごい!ファンタジーなのに過酷な現実に直面してる! <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 20:54:15.70 ID:ISOM9QUkO<> 人魚母「あるよ?戸籍」ボリボリ
人魚「…おかあさん、おせんべいこぼしてる…」
男「なんであるんですか…」
人魚母「それは…その…元旦那と結婚するときに…」
男「…偽造ですか」
人魚母「ちがうよぉ…。本物!」
男「何したんですか…一体…普通作れませんよ?」
人魚母「法務省のお偉いさんを…歌でちょいちょいっと…ね?」
男「…偽造じゃないですか」
人魚母「本物だよ?私が作ったんじゃなくてちゃんと法務省の認可をうけてるんだから」
男「まあ、偽造で捕まる事はないですね…」
人魚母「ちゃーんとこの子が生まれたときに届け出してるからさらに完璧」フフン
男「…まあ、そこは人魚母さんのファインプレーですね」
人魚「…ところで男」クイクイ…
男「ん?どうしたの?人魚さん」
人魚「…こせきってなぁに?」
男「わかってなかったの!?」
人魚「…だって知らないもん」ピチ…
男「うーん…なんて言うのかな。その人を証明するものかな…」
人魚「…証明?」ピチッ?
男「うん。人魚さんが誰の子供で誰と結婚してますって言うのを証明するもの」
人魚「…それがないとどうなるの?」ピチピチ…
男「結婚できない」
人魚「…!やだぁ…」グス…
男「大丈夫。ちゃんとあるから」
人魚「…結婚できる?」ピチッ!
男「できる」
人魚「…んふふ///」ピッチピッチ
人魚母「おかあさんに感謝しなさいよぉー?」
人魚「…うん、おかあさん大好き」
人魚母「ちょっ///照れる///」ニヨニヨ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 20:54:48.17 ID:ISOM9QUkO<> 友「…最近、みんな忙しくて誰もかまってくれない」シクシク…
友「クリスマスなのに堤防で1人から○げくん食べるとか悲しすぎる」モグモグ…
友「ムキになって買い占めちゃったし」ゲプッ
カ-カ-!!
友「あ、カラス!!俺のから○げくんが狙いか!?」
カ-!
友「いくら食べきれなくてもてめぇらにはやんねーぞ!」
バサッバサッ!
友「あぶねぇ!てめ、これ鶏肉だぞ?共食いする気か!?」
バササッ!!
友「あぁ!?しまった?!」
ボトボトボト…
友「俺のから○げくんが海の藻屑に…なんだよもうぅ…ついてなさすぎだろ…」シクシク
カ-…
友「うっせー…お前のせいだかんなぁ!」
アノヒトカラストハナシテル… ヤバァ…
友「ちくしょぉぉー…!!!」タッタッタッ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 20:55:18.41 ID:ISOM9QUkO<> 人魚友「お腹すいたですぅ…。やっぱり人魚友は1人じゃお魚取れないですぅ…。このまま、力尽きてお魚の餌になっちゃうんでしょうか…」
ポチャポチャポチャ…
人魚友「何か上から降ってきたです…いい匂い…これ…食べ物でしょうか…でも…人間の罠かもしれないのですぅ…」ウ-ン…
グウ…
人魚友「…どうせ死ぬならお腹いっぱいになって死にたいですぅ!」パクッ
モグモグ…
人魚友「おいひいのですぅ!おいひいのですぅぅ…」ポロポロ
人魚友「ああ…神様感謝します…これで死んでも後悔はないのですぅ」
ズビズビ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 20:55:48.41 ID:ISOM9QUkO<> 男「…これで人魚さんと本当に番いだね」
人魚「…あの紙を渡すだけでいいの?」
男「うん。あれでこの国…世界中の人から番いとして認められたんだよ」
人魚「…世界中…」
男「うん…」
人魚「…あっ…」
男「どうしたの?」
人魚「…あの人、人魚だ…」
男「え…?」
女性「ーーー。ーー?」
男性「ーー、ーーー」
人魚「……」
女性「あ…」ジッ…
人魚「……」ペコリ
女性「…〜♪」
人魚「…!…〜♪」
女性「……」ニコッ…
人魚「……」ニコッ…
男「…?」
男性「…?」
人魚「…いこ?」
男「え?うん…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 20:56:19.62 ID:ISOM9QUkO<> 人魚「…さっきの歌はね」
男「うん」
人魚「…人魚の歌の中で唯一魔力を持たない歌なの…」
男「うん…」
人魚「…『貴女の幸せを心から願います』それだけを心を込めて人魚が人魚のために歌う歌」
男「だからだね。すごく優しい歌だった」
人魚「…この歌、何のためにあるのかわからなかったけど…」
男「うん」
人魚「…今日、ようやくわかった」
男「…そうだね」
人魚「…男」
男「うん?」
人魚「…わたしは、人間じゃないよ?」
男「うん、そうだね」
人魚「…男を殺せる歌も歌えるよ?」
男「うん…」
人魚「…年老いて尾びれ、隠せなくなる日が来るかもしれないよ?」
男「うん」
人魚「それでも…」
人魚「…それでもわたしと一緒にいてくれますか?」
男「もちろん。どんな事があっても俺たちはずっと一緒だよ」ニコッ…
人魚「…ずっと一緒。男…大好き」
ニコッ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 20:56:51.25 ID:ISOM9QUkO<> 女「…いい結婚式だったわね。私ちょっと泣いちゃった」
友「ああ…なんか男が遠くに行っちまった気がするよ」
女「何言ってんの!私たちだってこれからでしょ?」
友「そう…だな」
女「さ、二次会行きましょ?私、後輩の子と合流しなきゃ」
友「おう、じゃあまた後でな!」
女「うん、じゃあね」フリフリ
友「海…寄ってくか…なんか日課になってるし」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 20:57:34.41 ID:ISOM9QUkO<> 人魚友「うう〜…今日こそ捕まえ見せるですぅ」
スイスイ…
人魚友「やぁ!」
スカッ!
人魚友「あぁ…やっぱり人魚友はダメでした…。お魚1匹まともに捕まえられないですぅ…」シクシク…
ゴゴゴゴ…
人魚友「?何の音でしょう?」
ド-ン‼‼
人魚友「きゃうーん!!な、何でこんな…浅瀬に…まぐろが…」
マグロ フフン…
人魚友「まぐろにも…バカにされる…なんて…やっぱり…人魚友は…ダメな子ですぅ…きゅう」ガクリ
プカプカ…
ザァ…ザァ…
友「うーん…いい波だな。心が洗われるようだ…ん?」
プカプカ…
友「なんか浮いてる…」
人魚友「」プカプカ
おしまい
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/25(金) 21:01:43.64 ID:ISOM9QUkO<> これにて終了となります。今まで読んでくださった、コメをくださった方々本当にありがとうございました。
正直まだ続けれたとは思うのですがそのうち、あれ?この話人魚じゃなくてもよくね?って感じになりそうなのでここで終わらさせてください。
本当にありがとうございました。
明日から短期間スピンオフ始まるよ? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/25(金) 21:07:02.68 ID:J58ilallo<> ktkr <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/25(金) 21:30:27.23 ID:25wMvxmmo<> 乙
人魚じゃなくてもいいけど人魚じゃダメなわけではないんやで <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/25(金) 21:49:00.64 ID:R/SSTKe10<> え、まだプロローグでしょ?(威圧 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/25(金) 22:05:51.48 ID:tgNWVw9AO<> 乙
のほほんとして良かった <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/26(土) 00:04:01.21 ID:9IE60CEz0<> 最後の最後の作者の一言で俺歓喜 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/26(土) 00:50:04.99 ID:B6t8M6LD0<> これは友と人魚友の話くるな <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/26(土) 02:57:02.17 ID:oFW/nelj0<> 乙
中々ボリュームのある前置きだった <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/26(土) 03:22:19.37 ID:bjBxq9Y5o<> おつ
めちゃくちゃ癒された <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/26(土) 04:51:03.62 ID:L/5B6zXQo<> やったぜ。 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/26(土) 21:41:07.93 ID:xaDhMaNvO<> 男「だからちがうって!!」
人魚「何が違うのよ!あんなに仲良さそうに歩いちゃってさ!」プンスカ‼
男「あれは大学の教え子!レポートの相談に乗ってたんだよ!」
人魚「それにしてはニコニコ楽しそうにしてたけどぉ?」
男「それは僕の1番大好きなこの土地の人魚伝説の研究に興味を持ってくれたから!嬉しかったんだよ!」
人魚「もういい!せっかくこの子も生まれて…幸せに暮らせると思ったのにぃ…」グスグスッ
男「幸せに暮らせるよ。僕が君に出会って…そして娘が出来て…どれだけ幸せだったか分かるかい?」
人魚「…知らないわよぅ。もう、いいの全部…終わり…」ポロポロ…
男「なんで…なんでそんなこと言うの…?僕は…くっ…」ポロポロ
人魚「さようなら…男さん」ブグブグ…
男「待ってくれ!!君がいなくなったら…僕は…」
ブグブグブグ…
男「そんな…くっ…うぅ…」ポロポロ
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/26(土) 21:41:39.03 ID:xaDhMaNvO<> 人魚「ぐすっ…ムカつく…よし、ここからなら気づかれずに呪いの歌が歌える。最強の人魚の歌…思い知れ…」
スウ…
娘「きゃっきゃっ…」
人魚「……」
娘「あー…」ニコニコ
人魚「…この子を人殺しの子にする訳にはいかないか…」
娘「…うー?」
人魚「なら…」
〜♪
人魚「この歌なら普通に暮らす分には死ぬことはない…それに…」
フルフル…
人魚「お父さんにこんな事をしたお母さんを許してね…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/26(土) 21:42:18.26 ID:xaDhMaNvO<> 人魚「はぁ…久々に来たけど塩っ辛い〜」
スイスイ…
人魚「前住んでたとこ、まだ崩れてないかな?」
スイ-…
人魚「あ、大丈夫だ。よかった〜。
…あれ、こんなとこに穴掘ったかな?」
子人魚「…すー…すー…」
人魚「…卵の殻がある。という事は…捨て子かぁ…」
人魚「人間に出会えないまま年老いて苦肉の策で魚と子をもうける人魚が稀にいるってのは聞いてたけど…」
子人魚「むにゃ…」
人魚「産みっぱなしってのはひどいなぁ…まあ、魚と番いになるのは人魚の恥だってのは分かるけど」ハア…
人魚A「あれ!?人魚じゃん!娘ちゃんも!里帰り??」
人魚「あー!人魚A、久しぶり〜!ちょっと聞いてよぅ」
人魚A「聞くけど…その前に…その子は?」
人魚「捨て子みたい…。卵の殻がある」
人魚A「母親は…いるわけないか。父親の方もぶっかけただけでどっか行ったんだろうね」
人魚「もしくは誰かの腹の中ね」
人魚A「せっかく何百年もかけてお腹の中で子供を育てるための歌を作ったのに魚と同じ方法だなんて耐えられなかったんだろうねぇ…」
人魚「お腹痛めて子供産まないと母性本能なんて生まれないんじゃない?」
人魚A「まぁ、いいわ。私たち人魚はみんな家族よ。なんとかしなきゃ」
人魚「そうだね、心まで魚と同じじゃ人魚の威信に関わるわ」
人魚A「みんなに言ってくる。協力して育てましょ?」
人魚「そうねぇ。じゃあ寝床作っとく。卵生の人魚でも母乳でいいのかな…」
人魚A「大丈夫だと思う。お乳出る子に声掛けとくね」
人魚「お願いね。私も出るけど2人分出る自信ないわ」
人魚A「ふふ。じゃあ落ち着いたら話聞かせてね?」
人魚「はーい」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/26(土) 21:42:47.01 ID:xaDhMaNvO<> 人魚A「それで帰ってきたと…」
人魚「そうなのよぅ!ムカつくでしょ!?私というものがありながら!」
人魚A「それさ…あんたの勘違いじゃないの?」
人魚「そんな訳ないよ!だったあんなに笑顔だったし!」
人魚A「あのね?忘れてると思うけど…」
人魚「何よ?」
人魚A「私たちを見つけられる人間ってどうしようもなくお人好しな人間なんだよ?」
人魚「そんなのわかってるよ」
人魚A「分かってない!私たちを公にさらしたら目玉飛び出るくらいの大金が転がり込んでくる事を承知で隠し通して、更には半分魚の私たちを愛してくれるような心の広さ…優しさを持っている。これが最低条件でしょ?」
人魚「うん…」
人魚A「そんなに心が広い人間が他の人間には優しくしない。そんな事あり得る?」
人魚「……」
人魚A「そんな優しい人間が愛するあんたと娘ちゃんを差し置いて人間の女に誘惑されると思う?」
人魚「それは…」
人魚A「あり得ないね。絶対あんたの勘違い!」
人魚「うう〜。だったとしても、もう許さないの!」
人魚A「あんた贅沢すぎ!私の旦那なんか…車に轢かれそうになった私をかばって…うぅ…旦那ちゃーん…」ポロポロ
人魚「あぁ…ごめんね…辛い事思い出させて…」
人魚A「ひーん…」グスグス…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/26(土) 21:44:25.65 ID:xaDhMaNvO<> 書き溜めが少ないので今日はここで終わりです。少なくてごめんね(´・ω・`) <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/26(土) 21:48:17.16 ID:P7hAVIFmo<> 乙
なんだのろけるだけかもっとやれ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/26(土) 22:56:06.16 ID:oFW/nelj0<> 続けろ下さい <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/26(土) 23:19:06.52 ID:6Mg/WdbKo<> これはもしや… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/27(日) 11:14:11.99 ID:AxP316f40<> 情緒不安定すぎる
つまり2人目が <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/27(日) 12:20:11.96 ID:0oW7kMbIO<> 乙でした
けしからん もっとやれ <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/27(日) 21:25:22.54 ID:0epcKkaa0<> あークソ…なんか知らんが昨日描いてた分が消えた…マジ萎える…今日上げる分は無事なのでもう少しお待ちください。同じ文章思い出しながらもっかい書くのって苦痛だよね… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/27(日) 22:01:43.50 ID:q1lZzVZyo<> あぁ、なんか微妙に変わっててもやもやするな <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 00:16:35.52 ID:FRj5p39dO<> 子人魚「お母様ー、娘ちゃんが大っきなシイラ捕まえたのですぅ!」
娘「…がんばった」
人魚「あら、やるじゃん娘」
娘「…子人魚ちゃんがうまく追い込んでくれたから」
子人魚「子人魚は何もしてないのです…。娘ちゃんが1人で捕まえたのです…」
娘「…そんな事ない。子人魚ちゃんのおかげ」
子人魚「ううう、娘ちゃんは優しいのですぅ。子人魚、娘ちゃんとけっこんするのですぅ!」
娘「…女の子同士は結婚できないっておかあさんが言ってた」
子人魚「そんなの知らないのですぅー!!」ダキッ
娘「…はぅぅ」
人魚(…やっぱり卵生の人魚は身体能力で胎生の人魚に劣るわね…。父親側の問題とはいえ…可哀想に…歌と容姿は母親の方を継承するからそれだけは救いね…)
子人魚「お母様?」
人魚「ん、なんでもないよ?2人で力を合わせて捕まえたんだから子人魚ちゃんも立派だよー?」
子人魚「えへへ///」
人魚(この子だけは素敵な人間に見つかってほしい…母親と同じ道だけは進んで欲しくないな…) <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 00:17:06.76 ID:FRj5p39dO<> 娘「…むにゃ」
グイングイン‼ ブチッ!
娘「むにゃ…」
プカプカ
人魚「あの子ったらまた昆布引きちぎって…世話がやけるわね」
スイ--
「なんか浮いてる…」
娘「」プカプカ…
人魚「あの人間…あの子が見えてる!?」
「人!?助けなきゃ!!」ザブ-ン‼
人魚(そうか…あの子ももうそんな歳頃なのね…幸せになるのよ…)グスッ… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 00:17:38.16 ID:FRj5p39dO<> …〜♪
人魚「…!」
人魚A「…!」
人魚「…ねぇ、今の…」
人魚A「娘ちゃんの歌よね?」
人魚「ここまで届くとかどんだけ全力で歌ってんのよ…」
人魚A「何かあったんじゃないの?陸でこんなに強力な歌を歌うなんて…」
人魚「大丈夫よ〜、あの子ももう大きいんだから」
人魚A「でも…心配じゃない?」
人魚「心配しすぎ。あ…ちょっと今日の夕飯とってくるわ」
スイスイ…
人魚A「…心配しすぎなのはどっちよ」クス…
人魚「ここね…そーっと覗けば…」
店員&客「zzzzz」
受付「いらっしゃいませぇ!!!いらっしゃいませぇ!!!」
人魚「すごいことになってる…でも魔力は残ってないってことはこの人たちに向けられた歌じゃないわね」
ツカレタトキニウタッテクレナイ? …スコシナライイヨ
人魚「あの子だ…。という事はあの人間が…。うわぁ…すごい濃度の魔力が纏わり付いてる…いやらし〜。どんだけ独占欲強いのよあの子…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 00:18:05.10 ID:FRj5p39dO<> 人魚「ちょっとバカンス行ってくるわ」
人魚A「はぁ?何、娘ちゃん心配なの?」
人魚「ちちち、違うよっ!駅前にファミレスできたらかちょっと行ってみたいの!!」
人魚A「あのファミレス出来たのもう1年以上も前よ?」
人魚「……」
人魚A「まぁ、行ってきなさいな。子人魚ちゃんのご飯は私が取るから…」
人魚「お願いね?」
人魚A「自分の子だもの心配になるのも仕方ないわよ」
人魚「ごほん…行ってきます」
人魚A「行ってらっしゃい」クスクス…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 00:19:37.50 ID:FRj5p39dO<> 書き溜め消えたショックに立ち直れず、遅くなりました。申し訳ない。
また頑張って書こう… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>saga<>2015/12/28(月) 01:13:46.54 ID:2FacLl+00<> お母さん視点なわけか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/28(月) 01:18:54.05 ID:SH7JTJ8eo<> 乙でした <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<><>2015/12/28(月) 01:26:46.61 ID:HHNAcomAO<> なんだ過去編か…ほっとした <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/28(月) 12:17:58.51 ID:u5mIQVDeO<> >>238
主にこの辺が辛くなってきた <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 19:42:16.45 ID:FRj5p39dO<> 人魚「魔力はあの店からか…」
彼氏友「ありがとうございました」
人魚「あれは違うわね…」
彼氏「女さん、先にお昼どうぞ」
女「はーい」
人魚「あれだ!ふぅーん…なかなか…。ちょっと隠れて様子見よ」
1時間後…
人魚「ダメだ…声掛けるとか私には出来ない…」
人魚「結局閉店時間に…」ズ-ン…
彼氏「じゃあ、ごめん。俺今日ちょっと急ぐから、また明日な。お疲れ様」
人魚「あ、出てきた」サッ…
彼氏「ん?誰かいた気がしたけど気のせいか。よし、早く帰らないと」
人魚「…なんで隠れるかな、私…」ガックリ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 19:42:50.47 ID:FRj5p39dO<> 翌日…
人魚「よし、今日こそ…」
彼氏友「……」ジッ…
人魚「あんたじゃない」
彼氏友「ーー。ーーー?」
彼氏「ーー?」チラッ…
人魚「あっ…気付いた。よし来い!さー来いっ!」
彼氏「ーー」
彼氏友「ーー」
人魚「よっしゃ来いっ!ばっちこい!」
シ-ン…
人魚「…完全無視ってひどくない?」
夕方…
人魚「…結局、閉店まで放置プレイとか…」ズ-ン…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 19:43:17.67 ID:FRj5p39dO<> 人魚「…1週間よ?わかってる?1週間の放置プレイとかどんなドMも喜ばないわよ!?全く…。とりあえず名前だけはわかったけどさっ…」ブツブツ…
彼氏「こんにちは、あの…」
人魚(やっと来たーーーーーー!!)
人魚A「で不審者扱いされたと」
人魚「まぁ、結果オーライよ〜。焼き魚美味しかったし、彼氏くん優しかったし」
人魚A「1週間も声かけれないとか何カマトトぶってんのよ…」
人魚「初対面の人間に声掛けるの勇気いるじゃん?」ケタケタ
人魚A「……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 19:43:47.38 ID:FRj5p39dO<> 子人魚「お母様…子人魚はダメな人魚です…」
人魚「どうしたの?急に」
子人魚「娘ちゃんがいなくなってご飯もまともにとれません…」
人魚「誰にでも得手不得手はあるよ、ご飯は私が取ってきてあげてるじゃない?」
子人魚「ダメなのですぅ!いつまでもお母様に甘えていては娘ちゃんに笑われるのですぅ」
人魚「そう?」
子人魚「なので子人魚は修行の旅に出るのです!立派な人魚になるのです!」
人魚「いんじゃない?」
子人魚「お母様は相変わらず適当なのですぅ」
人魚「子人魚ちゃんの好きなようにすればいいよ。あ、なら私も娘のところ行ってくるからしばらく修行とやらをやってみるといいよ」
子人魚「はい!」
人魚「じゃあ、頑張ってねー」スイスイ
子人魚「お土産よろしくですぅ〜」
人魚「と、言いつつ影から見守る私」
子人魚「狙いを定めて〜…」
人魚「……」ドキドキ…
子人魚「えい!!」
スカッ
子人魚「むぅー…。もう一回!」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 19:44:16.68 ID:FRj5p39dO<> 人魚「……」
子人魚「むきぃーー!ダメなのですぅ!全然取れないですぅ」
人魚「…よっ」パシッ
子人魚「もうお昼過ぎちゃったのです…」
人魚(今捕まえた魚を…こうして…これなら取れるはず…)
魚 スイ-
子人魚「今度こそ…えい!!」
パシッ!
子人魚「やった…やったのですーー!!」ピョンピョン
人魚「ふー…」
子人魚「やった…」ツル…ピュ--ン‼
人魚「…うそぉ…」ガックリ…
子人魚「ああ!!飛んでっちゃったのですぅ!!」
人魚「……」
アダァァァ‼
人魚(あの人間…確か彼氏君の友達…)
子人魚「うう〜!子人魚のご飯取られちゃったですぅ〜…」メソメソ…
人魚(これはもしかしたらもしかするかも…ちょっとほっといて様子見よ…)
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/28(月) 19:45:26.45 ID:FRj5p39dO<> うーん…あと三日くらいで終わりかな… <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/28(月) 20:10:18.72 ID:uGgbZcgY0<> 判るけど判り難い <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/28(月) 20:14:16.87 ID:HHNAcomAO<> >>275
却下 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/28(月) 20:26:27.34 ID:C0zdFhmc0<> お願いします書いてください
働くこと意外なんでもしますからー <>
◆p4qWu065vS1p<>sage<>2015/12/28(月) 20:36:33.68 ID:lNmdw3td0<> >>276
まあ、そこはわかってくれとしか…ww
最初の方はわざとわからないようには書いてた。この人魚誰だ?的な感覚にしたかった、終盤で正体がわかる的な。俺の文章力じゃ無理っぽいな…。 <>
◆p4qWu065vS1p<>sage<>2015/12/28(月) 20:38:39.39 ID:120tolZp0<> >>278
いや、働けよwww <>
831<>sage<>2015/12/28(月) 21:06:00.77 ID:JitD0k/ko<> なるほど>>1は>>277の要望を承諾すると
ありがとうございます>>277に成り代わり御礼申し上げます <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/28(月) 21:07:20.62 ID:JitD0k/ko<> 何か変な塵が名前欄に・・・まぁ気にしたら負けか <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/29(火) 00:23:53.90 ID:YqWqRBk50<> >>279
276は「終わり」がわかりたくないって意味やろ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/29(火) 03:19:34.40 ID:cRYXxDT3O<> とりあえず極道の親父とか女装してターミネートしてくる親父とか出てこなくてよかった…… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:07:43.28 ID:dJffv/UMO<> 人魚「あ〜彼氏君の作ってくれたクリスマスケーキとチキン、美味しかったぁ。やっぱり海にいると甘い物が格段に美味しいわ」
彼氏友「あ、カラス!!俺のから○げくんが狙いか!?」
人魚「…何やってんのよ…あの子…こんなとこで…。ま、いっか。帰ろ帰ろ」ザブン!
子人魚「おいひいのですぅ!おいひいのですぅぅ…」ポロポロ
人魚「……」
人魚「あー…間違いないわ、この子たち」
人魚「あの子達はハネムーンかぁ。暇ねぇ〜…」
人魚A「ねぇ…」
人魚「なに〜」
人魚A「あの子たちも無事旅立って行ったことだし…そろそろいいんじゃないの?」
人魚「なにが〜」
人魚A「あんた、『融魂の歌』使ってるでしょ?」
人魚「…バレてた?」
人魚A「当たり前よ、あれから何年経ったと思ってるの?」
人魚「さすがに若すぎるかぁ…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:08:13.45 ID:dJffv/UMO<> 人魚A「離れるとお互いの時が止まる、片方が死ねばもう片方も死ぬ。生死を共有し、シンクロする、究極の歌」
人魚「私くらいの力がないと歌えないもんねー」ケタケタ
人魚A「そうね、誰でも歌えるなら私はこの世にいないわ。忘れてないんでしょ?番いのこと」
人魚「離婚届も出してないし、忘れらんないよ〜」ケタケタ
人魚A「会いに行ったら?」
人魚「どこにいるかもわかんないよー?とりあえず生きてはいるみたいだけど。私、生きてるし」
人魚A「もう…いい歳なんだから意地はるのやめたら?あんた、立派に子供育てたじゃない、次はあんたが幸せになる番じゃないの?」
人魚「違うの。この歌は呪い。浮気したあいつへの罰、幼い娘から父親を奪った私への罰。だから未練とかじゃないの」
人魚A「もう贖罪は終わったんじゃない?貴女も旦那も」
人魚「……」
人魚A「もう一回、よく考えてごらんなさい」
人魚「…そんなこと言われてもなぁ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:08:43.96 ID:dJffv/UMO<> 人魚「人魚Aはああ言うけど…今さら許してくれるわけないし…呪いの事も気付いてるだろうし…」
ドッドッドッドッ…
人魚「はぁ…どうしよ…」
ゴン‼
人魚「あいたぁぁ!!」
「ん?母さん、今なんかぶつかったよね?」
「話しかけないで!!必死なんだから!!」
「嫁ちゃんの実家に挨拶に行くって船舶免許とスキューバライセンスとったけど先は長そうだなぁ…」
「お父さん!もう代わって!私限界!!」
人魚「」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:09:10.19 ID:dJffv/UMO<> 人魚「うう…船に轢かれるなんて何年ぶりだろ…」プカプカ
サスサス…
人魚「あぁ!!私の可愛いおでこにたんこぶが…」シクシク…
アアアァァ‼?
人魚「やべ…見つかった!?」
キ-コキ-コキ-コキ-コ!!
「人魚ちゃーーーーーん!!!」
人魚「えぇ!?」
男「やっと見つけたぁぁ」ザッブ-ン‼
人魚「男さん!?」
男「がぼ…僕…がぼぼ…泳げない…足…着かない…」バッチャ‼バッチャ‼
人魚「……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:09:38.57 ID:dJffv/UMO<> 人魚「バカじゃないの?」
男「ごめんなさい」
人魚「なんで泳げないのに手漕ぎボートでこんな沖まで出てきてるのよ?」
男「それは…人魚ちゃんを探しに…」
人魚「はぁ!?」
男「だって…人魚ちゃんに誤解されたままだったし」
人魚「あれから何年経ってるとおもってるの!?」
男「何年だっけ?あんまり気にしてないから忘れた」
人魚「……」
男「それにしても…人魚ちゃん変わらないねぇ。…ところでそのおでこのたんこぶどうしたの?」
人魚「うっさいわね…ぶつけたのよ」
男「ちょっと見せて…」ズイッ
人魚「ちょ…///」
男「うーん…湿布あったかな」ゴソゴソ…
人魚「いらない…どうせ海に帰るんだから…」
男「なんで?」
人魚「なんでって…」
男「あ、そっか。娘を連れて行かなきゃね、ここの近くにいるの?早く連れておいで」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:10:10.50 ID:dJffv/UMO<> 人魚「違う!帰るの!!」
男「なんで!?せっかく会えたのに…」
人魚「私たちはもう終わったの!一緒に住む理由はないでしょ!?」
男「だから誤解なんだって!何にも終わってないの!!」
人魚「……」
男「……」
人魚「はぁ…。なんでそこまでできるのよ…」
男「だって夫婦だもの。当たり前でしょ?」
人魚「私はあなたを捨てて娘と一緒に消えたのよ?」
男「あれはきつかったなぁ…」
人魚「それに…あなただって気づいてるでしょ?歳をとらなくなってること…」
男「あれ、そうだったの?」
人魚「……」
男「確かに若いとは言われるけどね」
人魚「呆れた…それで何にも疑問に思わず過ごしてきたわけ?」
男「うん。まぁ、別に不自由がある訳でもないし。でもその口ぶりだと人魚ちゃんが何かしたんだね?」
人魚「そうよ…私が呪いをかけたの」
男「呪い!?」パァ!!
人魚(しまった…こいつ研究者だった…)
男「それ歌だよね!?どんな効果!?ちょっと詳しく聞かせて!?あー!しまった、ノート持ってきてない!?」バタバタ…
人魚「ちょっと…落ち着いてよ!また落ちる…」
ザッパ-ン!!
男「がぼぼ…」バチャバチャ!
人魚「…ぷっ!あっはははは!!」
男「がぼ…笑ってないで…がぼぼ…助けて…」ブクブク…
人魚「ふっふふ…ばーか」ニコニコ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:10:53.75 ID:dJffv/UMO<> 男「ははは…流石にダメかと思ったよ」
人魚「はぁー…ひっさびさにめちゃくちゃ笑ったわ」
男「ひどいなぁ、危うく死ぬとこだったんだから」
人魚「死なせないよ、あんたが死んだら私も死ぬし?」
男「えぇ!?それどういうこと?」
人魚「あ、しまった…」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:13:26.73 ID:dJffv/UMO<> スピンオフは明日でおしまいです。その後、後日談的な短編をいくつかやってほんとに終了のつもり。
人魚友の話は書きませんのであしからず。 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/29(火) 22:15:17.00 ID:dJffv/UMO<> >>283
判り難いをわかりずらいって読んでたwwwすまん <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/29(火) 22:52:56.91 ID:x2auXz6Ho<> 乙 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/30(水) 01:53:28.21 ID:lXFPA8Yko<> おつ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/30(水) 02:37:59.70 ID:ucggNFTlo<> 乙です!
あれだね、話も聞かずに出ていって
おまけに呪いかけるとかなかなかクズいよね <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/30(水) 09:03:38.62 ID:ns28piA80<> 人魚友の話もみたい <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/30(水) 23:30:43.49 ID:g9TupvruO<> 男「なるほど…。魂と時間の同期か…。それはすごい歌だなぁ」
人魚「怒ってないの?」
男「うんまぁ、死ななくてよかったね」
人魚「そうねぇ、私が死んでたらあんたも理不尽に死ぬものね」プイッ
男「いや、僕はいいんだけど君が死んだら娘が1人だろ?よかったよ、いままでボートで事故に遭わなくて」
人魚「は?あんた、あれからずっとこのボートで私を探してたの?」
男「うん。泡になって消えちゃったけど可能性があるとしたら海だけだからねぇ…」
人魚「ばっっっかじゃないの?!」
男「ご、ごめん…」
人魚「あんた泳げないくせに…死んでたかもしれないのよ!?」
男「だって…そんな呪いかかってるなんて知らないから…」
人魚「違う!そんな事しなくても他に幸せになる方法なんていくらでもあるでしょ?!」
男「ないよ」
人魚「っ…」
男「……」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/30(水) 23:31:14.58 ID:g9TupvruO<> 人魚「…私が他の男と番いになってたらどうするつもりだったのよ」ハア…
男「その時はきっぱり諦めるつもりだったよ」
人魚「できんの?あんたが…」
男「ちょっと自信ないなあ…」
人魚「あっはは…だめじゃん」
男「だねぇ…」ハハ…
人魚「あーあ…なんかバカらしくなっちゃった…」
男「ごめん…」
人魚「謝るのは私かもねー…」
男「え?」
人魚「なんとなく…わかってた」
男「だったら帰って来ればよかったのに」
人魚「どんな顔して帰るのよ…あんな出ていき方して」
男「意地っ張り」
人魚「うっさい…」
男「本当にあの時のまんまだね」
人魚「……」
男「帰ろ?」
人魚「…うん」
男「あ!でも歌の力は消さないでね?いろいろ調べたいから」
人魚「ほんとバカだね…あんた」
男「まぁ、研究者はそんなもんだよ」
人魚「あ、それと娘は無理よ?」
男「なんで!?」
人魚「結婚した」
男「ええええぇぇぇ!!??」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/30(水) 23:31:50.20 ID:g9TupvruO<> 人魚「という訳で、より戻しちゃった♪」
夫「……」
娘「……」
人魚「やっぱ、運命には抗えないみたいね〜」
夫「お義母さん、結局意地張ってただけじゃないですか…」
人魚「まぁ、ちょっとはそれもあるかなぁ〜」ケタケタ
娘「…おかあさん。おとうさんは?」
人魚「ん〜、書斎から出てこないのよ〜。男さーん!!」
オトコサ-ン!!
男「おっと、つい夢中になっちゃった。今行くよー!」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/30(水) 23:32:25.70 ID:g9TupvruO<> 人魚「…じゃあ、またね」
男「お義母さん、今度なんかあったら突っ走る前に俺たちに相談してくださいよ?」
人魚母「うん、そうする〜」ケタケタ
人魚父「じゃあ…男くん、人魚を頼むね…」グスグス
男「はい、任せてください。お義父さんもお義母さんと仲良くしてくださいね?」
人魚父「うん…」グスグス
人魚母「もお〜、みっともないから泣かないでよぉ」
人魚「…えと、おとう…さん?また来るね」
人魚父「うん〜…」グシグシ…
人魚母「家すぐそこだからまたご飯食べに行くわ〜」
男「はい、いつでも」
人魚「…ばいばい」フリフリ
人魚母「行っちゃったねぇ〜」
人魚父「うん〜…。人魚、すごく美人になってた〜…」グスグス…
人魚母「当たり前でしょ。私の娘だもん」
人魚父「人魚母ちゃん…」
人魚母「なに〜?」
人魚父「これからはみんなで幸せになろうね」
人魚母「…うん///」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/30(水) 23:33:08.07 ID:g9TupvruO<> 人魚友「ああ〜!友くん、友くん!から○げくんですぅ」
友「なんでから○げくん知ってんの?」
人魚友「何を隠そう人魚友はから○げくんに命を救われた事があるのです!」
友「意味わかんね〜ww」
人魚友「あれは冬の寒い日でした…お魚が取れず死にかけていた人魚友の頭の上からなんと…大量のから○げくんが降ってきたのです」シミジミ…
友「……」
人魚友「人魚友はそれを食べてなんとか生き延びる事ができたのです。あの時、から○げくんが降って来なければ人魚友はここにいなかったのですぅ!」バ-ン!
友「それ…クリスマスの夜だよな?」
人魚友「はい、人間の暦ではそうだったと思いますが…なんで友くんが知ってるのですか?」
友「…そのから○げくん落としたの俺だわ」
人魚友「……」
友「……」
人魚友「やっぱり友くんは人魚友の運命の人ですぅ!!!一生離さないのですぅ!!」ダキッ
友「ちょっ…やめ…」
人魚友「大好きなのですぅ!!!」
おしまい。 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2015/12/30(水) 23:34:42.75 ID:g9TupvruO<> はい、おしまい。
明日は紅白見たいので更新はお休みさせてください。
後、ちょっとだけ書くよ。
飽きた?wwwwwww
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/30(水) 23:35:18.82 ID:zkeHW139o<> 乙
もっと頼む <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/30(水) 23:41:47.44 ID:eyiz0s1yo<> 飽きるとか何の冗談
もっと書け下さい <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/30(水) 23:43:00.79 ID:4ef6RYAAO<> まだまだぁ!どんどん行こうぜ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/31(木) 01:36:23.53 ID:myeZzJEpo<> 飽きてはいないぞ
1つレスがつけば30人はROMが居ると思え
>>1が飽きたのならまぁそれは知らん <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/31(木) 02:32:59.18 ID:h5yYNUSfo<> >>1が楽しく書ける限り続けてほしい <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/31(木) 03:46:56.28 ID:Lk8VDmMj0<> 飽きたなら次の話書いてもいいぞ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/31(木) 09:10:43.83 ID:GhafAVFc0<> で、まだプロローグでしょ? <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2015/12/31(木) 18:17:38.72 ID:6S1ktzsX0<> ちょっと誰が誰だが分かりづらかった部分もあったが面白かった
続くならぜひ続いてほしい <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:14:28.05 ID:mi1WNJ5a0<> ー人魚さんと再会ー
人魚「…今日はいい天気だね」
男「そうだねー。よっと…」ビュッ‼
人魚「…お魚、釣れないね」
男「俺、才能無いのかもなぁ」カリカリカリ…
人魚「…わたし、捕ってこようか?」
男「ん…それより側にいてよ」
人魚「…うん」
男「ごめんね?退屈だよね」
人魚「…ううん。こうやって寄り添ってるだけで楽しい」
男「人魚さん…」
人魚「…男」スッ…
男(目閉じおったっ!!!)
人魚「……」
男(待ってる!確実に待ってる!!これは行くしかないのかっ!?!)
人魚「……」ドキドキ…
男(覚悟を決めろ俺…。草食男子じゃない所を人魚さんに見せるんだ!)
男「……」ドキドキドキドキ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:14:56.05 ID:mi1WNJ5a0<> 「あああぁぁー!!!?」
男「いっ!?」ビクッ
人魚「ひゃっ…」ビクッ
人魚友「人魚ちゃんなのですぅぅ!!!」
人魚「…え?」
人魚友「会いたかったのですぅぅぅ!!!」ダキッ!!
人魚「…人魚友ちゃん?」
友「こらー!勝手に走り出すなー!」
男「友?」
友「げ…男…」
人魚「…え?どういう事?」
人魚友「人魚友の運命の人ですっ!」
男「…って事は」
友「え?奥さんも…」
男「……」
友「……」
人魚「…すごい偶然」
人魚友「人魚ちゃんの番いの人ですか?」
男「…友」
友「人魚って…いいよな」ポン
男「……」コクリ
人魚友「人魚ちゃんの人の方が優しそうです、とっかえっこしませんか?」
人魚「…絶対だめ」
友「……」
男「友…どんまい」
友「……」シクシク…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:17:05.32 ID:mi1WNJ5a0<> ー人魚さんのお出かけー
人魚「…あ。お買い物、行かなきゃ」ピチピチ
人魚「〜♪」
パァ…
人魚「…これでよし」
〜商店街〜
「お!人魚ちゃん、新ジャガが入ったんだけどどうだい?安くしとくよ?」
人魚「…うーん、じゃあ今日はコロッケにしようかな。…くださいな」
「いつもありがとよ!人魚ちゃんは美人だからたくさんおまけしてやらぁ」
人魚「…八百屋さん、いつもありがとう」ニコ…
「よ、よせやいっ///そんな綺麗な顔で微笑まれると照れらぁ」
人魚「…豚ひき肉、くださいな」
「あら、人魚ちゃん!今日は何を作るんだい?」
人魚「…八百屋さんに新ジャガ勧めてもらったからコロッケ作るの」
「なら豚挽きより牛ひき肉の方が美味しいよ?ほら、サービスしてあげるからこっちにしなさい」
人魚「…お肉屋の奥さん、いつもほんとにありがとう」ニコッ
「いいのよぉ〜。スーパーに行かずいつもうちで買ってくれるんだからぁ!このくらいしてもバチは当たらないよ!」
人魚「…スーパーに行くと迷っちゃうけどここならみんながオススメしてくれるし…優しいから…」ニコッ
「ほんと、いい子だよぉ〜あんたは!結婚してなきゃうちの息子の嫁さんに欲しかったくらいだよ」
人魚「…残念。わたしは人妻ですから」クスクス… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:17:39.02 ID:mi1WNJ5a0<> 「人魚ねーちゃんこんにちわー!」
「「「こんにちわー」」」
人魚「…こんにちは。みんな、学校の帰り?」
「うん!これから神社で遊ぶんだぁ」
「ねぇちゃんも行こうよ!」
人魚「ふふ…。…楽しそうだけどお姉ちゃん、お買い物の途中だから。ごめんね?」
「ちぇー…ねえちゃんと遊びたかったなぁ」
「ねぇちゃん、将来は僕と結婚してよー!」
「あ!ズルいぞお前!僕もねぇちゃんと結婚したい!」
人魚「…ごめんね?お姉ちゃんはもう結婚してるんだよ?」
「えー…。ねえちゃんと結婚した人いいなぁ…」
「ねぇちゃんと結婚できるくらいだからすっげーイケメンだぜ?」
人魚「…見た目より中身が大事だよ。だから君たちも優しい人になればきっとお姉ちゃんより素敵な人と結婚できるよ」
「うん!優しくなるー」
「じゃあね!ねぇちゃん」
人魚「…車に気をつけてね?」
「「「「はーい!」」」」
「あ、人魚ちゃん!」
「人魚さーん!」
「これ、持っていきな。今日採れた魚」
ワンワン‼
人魚さんは商店街の人気者です。
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:18:50.58 ID:mi1WNJ5a0<> 〜駅前〜
人魚「…お店、まだ終わってない。ここで待とう」
ザ-…
人魚「……」
「ねぇ、君!」
人魚「…?」
「僕、芸能プロダクションの者なんだけど…アイドルに興味ない?」
人魚「…あいどる?」
「うん。ほらA○Bとかも○クロとか…知ってるでしょ?」
人魚「…歌う人たち?」
「そうそう!君なら絶対スターになれるよ!」
人魚「…いい」フルフル
「そんな事言わないでさ!あ、疑ってる?これ名刺、大丈夫うち大手だから名前も聞いた事あるでしょ?」
人魚「…興味ない」プイ
「少しだけ…話だけでもさ…そこのカフェで話そう?みんなに君の歌聞いてもらえるんだよ?」
人魚「…わたし、人を待ってるからどこにも行かない」
「大丈夫、すぐ済むから…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:20:02.79 ID:mi1WNJ5a0<> あ、やべ…ミスった… <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:21:27.22 ID:mi1WNJ5a0<> ー人魚さんと相合い傘ー
ザ-…
人魚「…雨。男、傘持って行ってない…」
人魚「…電車に乗ればお迎えいけるかな」
これを>>316の前に入れといてくれ…。 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:22:10.51 ID:mi1WNJ5a0<> 男「人魚さん?」
人魚「…男!」パァ!
男「まさか…傘持ってきてくれたの?ん、この人は?」
人魚「…知らない」
男「俺の妻に何か用ですか?」ジロ…
「妻!?あ、いや…何でもないです…」ソソクサ…
男「…ナンパ?」
人魚「…芸能プロダクションがどうとか言ってた」
男「ええ!?」
人魚「…歌、歌わないかって」
男「よかったの?」
人魚「…わたしの歌は男だけのものだから」
男「…///」
人魚「……」ウワメヅカイ
男「く、車まで少し歩こっか…」
人魚「…男、傘持って」
男「あれ?一本しか持って来なかったの?」
人魚「…相合い傘」ニコッ…
男「……」ポリポリ…
人魚「…2人で歩いて行こう?」
男「…うん」
人魚「…これからもずっと2人で、寄り添って、いつまでも」
男「俺たちは番いだから離れないよ…」
人魚「…約束、ね?」
男「うん。約束だよ」
人魚「…よかった」ニコッ…
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/01(金) 23:25:47.22 ID:mi1WNJ5a0<> くそぉ…今までミスらずに投下できてたのに最後の最後に何たる失態…。とりあえずこれで人魚さんのお話は終わりです。あと一ネタあるんだけどちょっと間に合わなかったから1時くらいまで待ってくれ。後でもっかい来る。 <>
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします<>sage<>2016/01/01(金) 23:26:22.15 ID:SXkJjKUAO<> まつわー <>
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします<>sage<>2016/01/01(金) 23:33:02.36 ID:SPPdkF3Mo<> まつわー
いつまでも まーつーわー <>
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします<>sage<>2016/01/02(土) 00:10:54.22 ID:JIENnER3o<> たとえ>>1が振り向いてくれなくても <>
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします<>sage<>2016/01/02(土) 00:51:22.71 ID:Bq2oiUWaO<> あと10分だからそろそろ服脱いで待ってる <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/02(土) 00:53:57.98 ID:dGUk/pK70<> 年齢層高いなおいwww
つーわけでいくで? <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/02(土) 00:55:03.02 ID:dGUk/pK70<> 人魚父「男君、少しいい?」
男「はい、なんですか?」
人魚父「実はね、僕の研究で少しずつ分かってきた事があるんだ」
男「はぁ。俺あんまり難しい事はわからないですよ?」
人魚父「あはは、大丈夫。難しい話ではないよ」
男「理解できればいいんですが…」
人魚父「うん…どうやらね?僕たちは普通の人間とは少し違うらしい」
男「と言いますと?」
人魚父「人に見えないものを見る力があるようなんだよ。人魚がなぜ見つからないか分かるかい?」
男「危険を回避するため、そういう力があると人魚さんから聞いた事があります」
人魚父「うん、そうだね。その力は実は擬態なんだよ」
男「カメレオンとかのあれですか?」
人魚父「精度が段違いだけどね。人魚は海にいる間、絶えずその擬態物質を分泌し続けているんだ。水を変換してね。だから体の一部でも海に浸かっていれば決して見つかる事はない。たまに目撃される人魚はおっちょこちょいでついつい岩場に登る際に完全に海水から出てしまった所を見られたという事だと思うんだ。もしくは偽物だね」
男「でも…俺は海面に浮かんでる人魚さんを見つけたんですよ?」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/02(土) 00:55:38.46 ID:dGUk/pK70<> 人魚父「そこが分からないところなんだ。完全に擬態している人魚を僕たちは見つける事ができた。彼女たちは運命の相手だからと言っていたけど僕は学者という立場からそれを100%肯定する事はできない」
男「となると俺たちに何か原因があるという事ですか…」
人魚父「そうとしか考えられないよね。僕たちの中にある何かが彼女たちの力を無効化させている。そしてそれは彼女たちにとって危惧する事ではなくむしろ歓迎すべきという事になっている」
男「…潜在能力」
人魚父「そう。彼女たちだけに分かる僕たちの力の事だね。おそらく彼女たちは本能的にその力を探知して無意識のまま自分に1番相性のいい人間の前に姿を表す。僕はこう仮定してるんだ。そうすると運命の相手だけに見つかると言うのも筋が通る」
男「あながち運命の相手と言うのも間違ってないという事ですね」
人魚父「そうだね。それでね?僕たちはおそらく人魚以外でもそういう擬態を無効化する力があると思うんだ」
男「人魚以外?」
人魚父「仮の話だよ。でももし君がそういった存在に出会った時、どうか優しく接してほしい。なぜ人間から姿を隠さなければならないのか…君ならわかるよね?」
男「俺たち人間に虐げられて来たから…という事ですね」
人魚父「うん、彼らは僕たち人間の様に殺し合いのための技術を磨かなかったある種の亜人だったのでは?と言うのが僕の見解。人間よりよっぽど理性的で優しい種族なんだよ。そのせいで追いやられこうしてこの世界のどこかに隠れ住んでいる」
男「でも人魚さんは俺を殺せる歌を歌えると…」
人魚父「あれは護身用。一度の歌でせいぜい1人殺せればいい方だよ。その間に10人に撃たれたらひとたまりもない」
男「なんだか人間は完全に悪ですね」
人魚父「あはは、そうさ。たとえば聖書によると僕たちは生まれた瞬間から罪を背負った存在らしいからね」
男「……」
人魚父「まあ、見える僕達だからこそそんな虐げられている存在の味方になりたいと思うんだよ」
<>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/02(土) 00:56:12.06 ID:dGUk/pK70<> 男「そうですね」
人魚父「まぁ、それだけさ。君も少しでも知っていて欲しかったからね」
男「わかりました。もし見つけたら力になります、約束します」
人魚父「うん、お願いね。それで…実はなんだけど…」
…オカアサン オトコドコ? シラナ-イ
人魚父「…。ほら、探してるみたいだよ?行っておいで」
男「いいんですか?なにか言いかけたみたいですけど…」
人魚父「うん、いいんだ。早く行ってあげなさい」
男「はい」
…オトコ ナニシテタノ? チョットネ
人魚父「結局言い出せなかったなぁ…大学に狐の耳と尻尾がついた女の子がいるなんて…」 <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/02(土) 01:01:24.50 ID:dGUk/pK70<> ごめん、これで終わり。でもこのスレはもう少し残します。しばらくはこちらはお休みということで…
新しいほうが進むとこちらでもお話が進むかもしれません。というか進む。時系列が同じなので…
新スレはちょっと待ってね、立て次第ここに貼るわ。人魚が好きでこのスレ読んでくれてた方には申し訳ないのですがこっちの更新はしばらくお待ちください <>
◆p4qWu065vS1p<>saga<>2016/01/02(土) 01:04:03.94 ID:dGUk/pK70<> http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451664129/
引き続き読んでくれる方はこちらへ…。 <>
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします<>sage<>2016/01/02(土) 08:47:10.65 ID:hTamY8vao<> 乙
次が狐娘とか素晴らしすぎる <>
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします<>sage<>2016/01/04(月) 17:13:25.19 ID:q/pGrKU+o<> 乙 <>