以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 03:44:55.28 ID:bHrdAKoh0<>リコ(ナシマホウ界のことを勉強していたらそんなことが書いていたけれど……本当なのかしら)
リコ(わからないことをそのままになんて出来ないわ。気になって夜も眠れなくなってしまうもの)
リコ(そうなると誰とするかだけど……みらいしかいないわね。モフルンはぬいぐるみ、いえ、妖精だし)
リコ(そうと決まれば、みらいの部屋に行きましょう)
コンコン
みらい「はーい」
リコ「わたしよ、みらい。ちょっといいかしら?」
みらい「リコ? いいよ、入って入って!」」
リコ「お邪魔するわ」
リコ(モフルンの姿が見えないわね。どこかに出かけてるのかしら)
リコ「モフルンはどこかに出かけているのかしら?」
みらい「うん。お外の天気が気持ちいいからって、お出かけ中だよ」
リコ「あら、そうなの」
リコ(これは好都合ね。またとないチャンスだわ……別に見られて困ることでもないけど)
みらい「それでリコの用事って?」
リコ「それなんだけど、ちょっと目をつむってくれないかしら」
リコ(キスの時は目をつむるのがマナーだと書いてあったからね)
みらい「目を? うん、わかった」
リコ(この隙に……)チュッ
みらい「!」
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<>【魔法つかいプリキュア!】リコ「初めてのキスはレモンの味?」
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 04:28:55.35 ID:bHrdAKoh0<> リコ(うーん……別にレモンの味なんてしないわ。この情報は間違いね)
みらい「なっ、ななな……なんで!?」
リコ「なんでって……わたしがしたかったからよ」
みらい「でも、今のってき、キスだよね!?」
リコ「ええ、そうね」
みらい「わたし、リコとキスしちゃった……こんなのって、こんなのって……」
リコ「みらい?」
みらい「ぅぅうう、ドキドキもんだああぁぁ!!」
リコ「み、みらい!? ……いっちゃった」
リコ(結局みらいはその日、晩ごはんの時間になるまで帰ってこなかったわ) <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 05:01:45.76 ID:bHrdAKoh0<> リコ(それからしばらく、みらいの様子が少し変わったわ)
リコ(何か物思いにふけることが多くなったり、普段の何気ない時でもみらいの視線を感じることが増えたり……ときどき、不自然にわたしと距離をとることもあったわね)
リコ(それでも戦う時となればちゃんとしてくれてるから、気にしてなかったけど……ちょっと静かに感じてしまうのよね)
リコ(早く……いつものみらいに戻ってほしいわ)
リコ(そのためにはわたしの方から歩み寄らないとダメよね。うん、頑張るのよわたし)
その夜――
リコ「みらい。今、いいかしら?」
みらい「リコ!? ちょっと待って……」
みらい「おまたせ! それで、何、かな?」
リコ「その前に……みらい、あなた顔が赤いわ」
みらい「うえぇ!? ホント?」
リコ(もしかしたら熱でもあるのかもしれないわ……確かめないと)ピトッ
みらい「り、りりリコ!? 顔、近いよぉ……」
リコ「別に熱があるとかそういうわけではなさそうね」
みらい「大丈夫だよ! ほんとに大丈夫だから、ね?」
リコ「そう? なら信じるけど」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2016/10/31(月) 05:02:06.96 ID:iCMcQL6uo<> みらリコ <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 05:18:21.24 ID:bHrdAKoh0<> みらい「それで……どうしたの?」
リコ「その……最近わたしたち、ちょっと距離があると感じるのよ」
リコ「いつまでもこのままだといけないと思うの。だから、みらいと仲直りしたくて」
みらい「そんな、別にわたしたち仲違いしてたわけじゃないよ!」
みらい「わたしが、悪いの。わたしが勝手に思い悩んで……それでリコに迷惑かけちゃった。ごめんね」
リコ「みらいは悪くないわ。きっとわたしが何か不用意なことを言ってみらいを悩ませてしまったのね……ごめんなさい」
みらい「リコは悪くない! わたしが!」
リコ「いいえ、わたしよ!」
みらリコ「「……」」
リコ「ふふ……」
みらい「あはは……これじゃあ、永遠に終わりそうにないね」
リコ「じゃあ、誰も悪くないということでこの話はおしまいにしましょうか」
みらい「そうだね、そうしよう!」
リコ(これでまた元に戻れそうね。よかった……) <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 05:38:44.62 ID:bHrdAKoh0<> リコ「ところで……みらいは何を悩んでいたの?」
みらい「それは、その……あの日のことだよ」
リコ「あの日のこと?」
みらい「ほら、ちょっと前リコがわたしの部屋に来て……き、キスしたことあったでしょ? そのことでいろいろ」
リコ「あぁ、あの時の」
リコ(そういえばそんなこともあったわね。なんだかずいぶんと前のことに感じられるわ)
みらい「…………」
リコ「みらい?」
みらい「いい機会だから、今話すね」
リコ「話すって、何を?」
みらい「あれからわたし、いっぱい考えたの。リコはどうしてわたしにキスしたんだろう? わたしのこと、どう思ってるのかな? とか、いろいろ」
みらい「初めはぜんぜんわかんなかった。だって突然のことだったし、気持ちを確かめるのは怖かったから」
みらい「でもね、少しずつわかってきたんだ。パパやママに本当のことはかくして聞いてみたりしてね」
みらい「そしたら、今度は別のことで悩んじゃって……それでリコと距離をとっちゃったりしてたの」
リコ「そうだったのね」
みらい「うん……けど、ようやくはっきりとわかったんだ。わたしの、本当の気持ちが」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 06:06:19.97 ID:bHrdAKoh0<> リコ「本当の気持ち?」
みらい「わたしね、リコと初めて出会ったあの時からずっとリコのことを意識してたんだって。気付いたの」
みらい「魔法はたしかに存在するんだってこと。モフルンとお話ができるようになったこと。伝説の戦士プリキュアになったこと……一度にいろんなことが起こって、これから何が始まるんだろうってドキドキしてたんだと思ってた」
みらい「本当はそのどれでもなかったんだ」
みらい「リコを見ているだけで、胸がキュッと締め付けられるみたいに痛かった」
みらい「なのに不思議と苦しくなくって……むしろ胸に暖かな気持ち溢れてたの」
みらい「でも、子どもだったからわたしはそれを勘違いしてたんだ。知らない世界に出会えた喜びなんだ、わくわくもんだって」
みらい「本当は、わたし……リコのことが好きなんだ! 大大大好き! これがわたしの、本当の気持ち!」
リコ「みらい……」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 06:46:59.35 ID:bHrdAKoh0<> リコ「わたしも……みらいがす、好きよ!」
みらい「ホント!?」
リコ「こんな時に嘘つかないわよ!」
みらい「つまり両想いってことだよね! わくわくもんだぁ!」
リコ「ちょっと、いきなり抱き着かないで。ビックリするわ」
みらい「ごめぇん。でも、同じ気持ちなんだってわかったら安心しちゃって」
リコ「もう……」
リコ(でも、わたしも嬉しいわ。みらいとここまで思いが通じ合っているなんて)
リコ(そういえば、ここまで深く思い合える友だちは初めてだわ)
みらい「あのね、リコ。またこの前みたいに、してほしいなぁ……」
リコ「この前みたいって……」
みらい「き、キス……して、ほしいなぁ。えへへ」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 23:13:51.20 ID:bHrdAKoh0<> リコ「……いや、それはおかしいでしょ」
みらい「なんで? だってわたしたち恋人同士なんだよ?」
みらい「それにこの前はリコからしてくれたよね」
リコ「確かにそうだったけど……あれは」
みらい「あっ、そっか! もう、リコってば……でも、いいよ」
リコ(どうして目を閉じて近づくのよ!)
リコ「ちょっと……やめなさい!」
みらい「リコ? どうして……?」
リコ「どうしても何も……おかしいでしょ。こんなことするのは」
みらい「え……?」
<>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/10/31(月) 23:33:48.99 ID:bHrdAKoh0<> リコ「よく考えなさい、みらい。わたしたちの性別は?」
みらい「女の子だよ」
リコ「そう、わたしたちは女の子なのよ。つまり同性だわ」
みらい「同姓……そうだね、大事だよね。朝日奈リコ、十六夜みらい…どっちもわくわくもんだぁ!」
リコ「みらいの妄想はともかく……女の子同士はキスなんてしないものよ?」
みらい「でも、わたしたちは恋人同士だよ。ならキスするものじゃない?」
リコ「さっきからおかしいと思ってたんだけど……わたしとみらいがいつ恋人になったのよ」
みらい「リコもわたしの事、好きだって……」
リコ「あくまで友だちとしての好きよ。さっきの答えは」
みらい「えぇ!?」
リコ「みらいの勘違いなのよ。それにわたし、女の子同士の恋愛なんて受け入れられないわ。ごめんなさい」
みらい「ッ!!」
リコ「今日のことはわたしも忘れることにするから……みらい?」 <>
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2016/11/01(火) 00:00:12.07 ID:yGzehyPO0<> みらい「ひどいよ……わたし、いっぱい悩んだんだよ! わたしだって女の子同士はおかしいんじゃないかって思って、でもリコの事大切だからあきらめたくなくって……いっぱい考えたの!」
リコ「それは……本当にごめんなさい。でもそれとこれとは別な問題だから」
みらい「じゃあどうしてキスなんてしたの!? わたしのこと、からかったの?」
リコ「あの日みらいにキスをしたのは、ナシマホウ界の勉強中に初めてのキスはレモンの味って書いてあったから……それで」
みらい「……だから、わたしで試したの?」
リコ「ええ……」
みらい「そんなのって……あんまりだよ……」
リコ「み、みらい?」
みらい「出てって……早く出て行ってよ! もうリコの顔も見たくない!」
リコ「みらい! 待って……!」
みらい「いいから出てよ! もう何も知らないんだから! リコのバカ!」
リコ「何よ、そこまで言う必要ないでしょ!? わかったわよ、わたしもみらいのことなんて知らない!」
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