以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 15:57:53.37 ID:chSbfEkc0<>

男「起きるわけねぇよな」

神「ねぇ」

男「アニメじゃあるまいし」

神「おーい」

男「さ、大学に行こう」

神「………」

神「素質無し」




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<>男「非日常的なこと起きないかなー」神「やぁ」 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 15:58:42.69 ID:chSbfEkc0<>

通学路―――


男「ふぁ〜…講義面倒だな」

男「ん?」

男「ここにこんな道あったっけ?」

男「…ま、いっか」

男「寄り道してると講義遅れる」


ズズッ……


老人「いかんいかん…ホントに結界が緩んでおったわ」

老人「一般人が迷い込んだら大変じゃったわ」


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 15:59:09.37 ID:chSbfEkc0<>

講義室―――


男(退屈だなー…)

男(みんな真面目に聞いてるんだろうか…)キョロキョロ

男(ん?)

男(なんだアイツ…)

赤髪の女「………ZZZ」

男(髪の色もヤベーけど)

尻尾「」フリフリ

男(悪魔的な尻尾が見えるんだけど)

男(趣味か?)

男(生えてるみたいに動いているし…)

赤髪の女「んにゃ…」

男(あ、起きた)

男(絡まれるとヤバそうだからもう見ないでおこう)

赤髪の女「ふぁぁ…」

赤髪の女「ん?」

尻尾「オッス」

赤髪の女「!?」

尻尾「キャッ」シュルシュル

赤髪の女(油断してた!)

赤髪の女(最後尾の席だったからリラックスして寝てしまった!)

赤髪の女(見られてないよな)チラッ

男「………」

赤髪の女(講義に集中しているようだな…)

赤髪の女(助かったー!横の列がコイツだけで)


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 15:59:37.42 ID:chSbfEkc0<>

キャンパス内―――


男(まだサークル勧誘の張り紙があるな)

男(それにしても色んなサークルがあるな)

男(ん?)

男(日常会話研究会?)

男(コミュ障あつまれー!みんなで楽しく会話しよう!)

男(部員現在…2名)

男(やべーな…どっちも女子ってのがなさらにヤバそう)

男(ま、サークルには入りたくはないかな…)


釣り目の貧乳「今、アイツ勧誘読んでたよね!?」

垂れ目の巨乳「ど、どうかなー」

釣り目の貧乳「は、話かけて勧誘しないと!」

垂れ目の巨乳「あ、でも、もう行っちゃたよ〜」

男「」スタスタ


釣り目の貧乳「あ、ちょ」

釣り目の貧乳「待って…!!(超小声)」

垂れ目の巨乳「こ、声が小さいよ〜」

釣り目の貧乳「う、うるさいっ」


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 16:00:08.59 ID:chSbfEkc0<>

古本屋―――


男「バイトまで時間あるなー」

男「古本屋で立ち読みでもすっかー…」


ウィーン…


店員「いらっしゃいませー」

男「なに読もうかなー…」

男「お?」

黒い古本「」ズズズ…

男「なんだ…この…妙に引き付けられる…」

外人「シツレイシマース」スッ

男「あ」

外人「ハヤイモノガチデース」

外人「オミセノ、ハリガミニモ、カイテアリマース」

男「む」チラッ


“古本欲しさに争うな早かった者に譲れ”


男(確かに)

外人「ソレデハ、ボーイ」

外人「シーユー」

男「しーゆー」

男「漫画でも読むか…」


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 16:00:35.81 ID:chSbfEkc0<>

バイト―――


店長「客来ないなー」

男「そうですねー」

店長「開店当初は賑わっていたのにな」

店長「2年、3年と経つうちにどんどん落ちて行ったなぁ」

男「はぁ…」

店長「貧乏神とか来てたりしてるんじゃないかって最近思うんだ」

男「笑えないっすね」

店長「だよ」


あははははっ


貧乏神「出て行ってやるか…」


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 16:01:17.32 ID:chSbfEkc0<>

幽霊屋敷―――


男「バイト暇過ぎて逆に疲れたわー」

男「ささっと帰るかー」


ピピピピピピピッ――!


男「もしもし、どうした?」

友『バイト終わった?』

男「いまさっき」

友『じゃあ、肝試しに行くからこいよ』

男「えー、時期早くないか?」

友『心霊動画漁っていたら行きたくなってな』

男「あー」

友『来るだろ?』

男「まぁ」

友『んじゃ、どこどこに何時で!』

男「ほい」


〜〜〜〜〜〜


男「拍子抜けだったな」

友「そうだな」

男「場所間違えたんじゃない?」

友「いーや、あってる」

男「そうかー?」

男「なんていうか霊的な感じ一切感じなかった」

友「うーん」

友「結構有名なスポットなんだけどな」

友「霊感持ってる人達が近づくのも嫌がったってある」スタスタ

男「霊感無い身としてはなんともだったな」スタスタ

友「―――」スタスタ

男「―――」スタスタ



霊能力者「うんうん、急いで昼に除霊しといて正解だったな」


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 16:02:43.93 ID:chSbfEkc0<>

自宅―――


男「ふぅーただいま」

神「おかえりー」

男「今日も実に平和(日常的)で疲れたー」

神「そっか」

男「風呂に入って寝るとするか…」

神「やっぱり素質ないな、コイツ」


ピピピピピピピッ―――!!


神「なんじゃ!?天変地異か!?」

男「もしもし?」

神「電話か…」

幼馴染『男くん?今日も電話しちゃった』

男「あー、いいよ別に今帰ったところ」

幼馴染『うん、知ってる』

男「知ってるのか」

幼馴染『当然!』

男「そうかそうか」

幼馴染『今日はなにかあった?』

男「いーや、いつも通り」

幼馴染『うんうん!良かった良かった!』

男「良くねーよ」

男「退屈でしょうがなく感じる」

幼馴染『そう?こうして幼馴染と会話する日常も悪くないと思うんだけど』

男「傍から見たら羨ましがる奴はいるかもな」

男「でも、俺には目新しさが無くてな」

幼馴染『私との会話退屈なんだ…』

男「あ、悪かった」

男「言い方がよくなかった」

幼馴染『いいよ、分かってるから』

男「そうか?」

幼馴染『うん!男くんのことなら何でも分かるからね!』

男「冗談に聞こえないや」

幼馴染『冗談じゃないもん!』

男「あはは、そうか」

幼馴染『もう』


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 16:03:27.48 ID:chSbfEkc0<>

男「そういや受験勉強ちゃんとやっているのか?」

幼馴染『もちろん!』

男「おばさんに聞いたけど同じとこ受けるって」

幼馴染『あ、聞いたんだ。そうだよー』

男「ま、お前さんのことだから心配はしてないけど」

男「頑張れよ」

幼馴染『うん!ありがとう!』

男「よし、じゃあ、遅いしそろそろ」

幼馴染『あ、待って』

男「ん?」

幼馴染『お守りちゃんと持ってる?』

男「え、あれ」

男「持ってるよ」

幼馴染『違う。持ち歩いてるかって話』

男「あー、いや」

幼馴染『やっぱりー』

幼馴染『持ち歩かないと完全に効果を発揮できないんだよー』

男「そうなのか」

男「家に飾っておいた」

幼馴染『もー忘れたの?じゃあ、中を開けたらダメってのは覚えてる?』

男「あー、そっちは」

幼馴染『そう、ならいいわ』

男「おう」

幼馴染『じゃあね、おやすみ』

男「おやすみ」


プツ―――


男「さて、風呂に入るか…」スタスタ


神「なんと恐ろしい…」

神「恐ろしいオナゴじゃ…」


お守り「」ゴゴゴ…!!


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage saga<>2017/05/23(火) 16:03:58.97 ID:chSbfEkc0<>

幼馴染の部屋――――


幼馴染「もしもし」

幼馴染「あ、老人さん?」

幼馴染「結界やっぱり緩んでた?」


ピロリン♪(メールが届いたよ)


“ボーイが手に取る前に回収できたデース”


幼馴染「ありがとうございます」

幼馴染「いえいえ」カタカタ


“報酬は口座に振り込んどいた。本の代金も欲しいなら領収書ください”


幼馴染「はーい、またよろしくお願いします」ッターン


ピロロリン♪(メール送信)


ピンポーン!


幼馴染「はーい」


ガチャ―――


霊能力者「依頼通り除霊して参りました」

幼馴染「ありがとうございます」

幼馴染「こちらが報酬ですね、お確かめください」

霊能力者「…たしかに」

霊能力者「では」

幼馴染「はーい」


バタン―――


幼馴染「ふぅー…やっと勉強できる」

幼馴染「受験のこと心配してくれるならお守りちゃんと持ち歩いてよね」

幼馴染「男くんは色々と引き付けちゃう主人公体質なんだから」

幼馴染「私がしっかりと守らないと」


スチャ(ヘッドホン装着)


幼馴染「あー、男くんの寝息…」

幼馴染「どんな音楽よりもリラックスできるわ…」カキカキ




自分の日常は誰かの非日常に守られているのかもしれない。




おわり


<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/05/23(火) 16:57:58.87 ID:c1M7j5DYo<> 監視社会 <>