◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/13(日) 01:31:20.63 ID:I2JOjJvgO<>20XX年

世界は数十年続く閉塞感により、かつての活気を失っていた

また、それに伴う様に謎の異形の怪物が世界に現れ始めた

彼は自らを『フィンブル』と呼び、人々を襲い始めた

これに世界中の人々は絶望し、また諦観し始めた

『人類の歴史は、ここまでなのかも知れない』


しかし、人もまた、進化する生き物であった


人は彼女達を『魔法少女』と呼んだ



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1502555480
<>『魔法少女、ただいま参上』【安価】
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/13(日) 01:40:36.43 ID:I2JOjJvgO<> 「フィンブルが隣町に現れたらしいな」

「また?今月で7回目じゃない」


こういった会話は、今や日本では、いや世界では当たり前になった


「…」


私はそれを聞いても何も思わない

思えない

思いたく無い

「…なんで、私がやらないといけないの」


魔法少女なんかになった 私の本心だ


<>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/13(日) 01:50:14.19 ID:I2JOjJvgO<> 私は魔法少女だ

だけど、世界を救いたいなんて思わないし思えない


「こんな世界、守る価値なんてないじゃ無い」


…先に言っておくけど、私は別にダメな子じゃない


友達もいる 6年近い付き合いの親友もいる

勉強もそれなりにできるし運動も出来なくない

家事だって最低限はできるし身体は健康そのもの

いじめられてるわけじゃ無い 先生に嫌われてるわけじゃない


ただ、その毎日が空虚なんだ
<>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/13(日) 02:00:31.60 ID:I2JOjJvgO<> そんな世界を救うために、命をかけろだなんて馬鹿らしい

そう考えてた


連絡用のスマホが鳴り響く


「西地区の14番 フィンブルが2体だ」

「ただいま交戦中だが、念のため君も向かってくれないか」

ふざけんな 私は今から帰ってゴロゴロしたいんだ



そう思いながらも、こう言うしかない


「了解」

こうして、私はは今日もフィンブルと戦う <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/13(日) 02:14:34.48 ID:I2JOjJvgO<> 『私』が向かうと、もう戦闘は終わっていた


『私』と同じくらいの女の子だ


「貴女も魔法少女?」

「はい、そうです。無事なら良かったですね」


そう言って立ち去ろうとすると彼女は私の手を掴んだ



「せっかく来たんだし、一緒にお茶しようよ」

戦闘が終わったばかりなのに何を言っているんだこの人は

「結構です」

「えーっ、つめたーい」



これが彼女と私の 初めての出会いで、わたしが変わる、一つのきっかけであった… <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/13(日) 02:17:24.29 ID:I2JOjJvgO<>

『私』の名前は安価下2
【名前】と【生年月日】


一応世界を守る、魔法少女


まあ幸いなのは、この世界の魔法少女は よくあるアニメみたいにリスクがない事かな

まあ別に私がどうなろうと興味ないけど 死にたいわけじゃないから




<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/08/13(日) 02:29:20.38 ID:vGnHzzA4o<> 望月 瑠衣 (もちづき るい)
13歳 10月24日 <> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/08/13(日) 02:30:00.56 ID:f6yWdHQPo<> 桃山静 4月1日
<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/08/13(日) 02:30:16.83 ID:C7ijkGbvo<> 秀麗院 冷 (しゅうれいいん れい)
15歳 12月25日 <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/14(月) 00:37:47.64 ID:LtMJKkloO<> 桃山 静 4月1日生まれ

これが私の名前だ



「なるほど、ももちゃんですね」

「その呼び方は辞めて欲しいけど」


「それは失礼を…私は秋山愛と言います」



彼女は握手を求め、右手を差し出してくる


その手は、私と同じくらいの年の女の子の手にしては、

少し疲れていた <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/14(月) 00:39:59.06 ID:LtMJKkloO<> 「ただいま」

「お帰りなさい。 もうすぐ夜ご飯できるわよ」

「うん、ありがとう」



私は もし家族が人質になったら、死にものぐるいで戦うのだろうか

けれど、もしそいつが強かったら?

もし、家族が逃げて、といったら?



私はそんな悩みは無駄だと分かっていた

けれど、思わずにはいられなかった <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/14(月) 00:44:04.42 ID:LtMJKkloO<> しばらくは日常が続いていた

するとある日、また連絡用のスマホがなった


「秋山です!お時間あれば一緒に御飯食べませんか?」


彼女は 仮にも仕事用のスマホで何を言っているんだろうか


幸か不幸か、今日は両親は家におらず、断る理由も少ない

「奢りなら」


その返答に、時間はかからなかった <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/14(月) 00:47:53.75 ID:LtMJKkloO<> 「美味しかったね」

「そうですね」


秋山さんと近くのファミレスで御飯


改めて、なんで私を誘ったのかを聞いてみた

「あなたは、私によく似ているようで、似てないから」


それはつまり、似てないんじゃないかな…


そう思いつつも、言わなかった

彼女の左手には包帯が巻かれていた

「ん?こう言った怪我くらいよくあるでしょ?」


包帯を凝視していたのがバレてしまった

だがら魔法少女に怪我はあまり無い

魔法による圧倒的な治癒力ですぐに跡形もなく消えてしまうのだ


つまり…


「フィンブル以外の、怪我」

そう結論づけるしかなかった <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/14(月) 00:56:27.89 ID:LtMJKkloO<> 「…まあ、ちょっと怒られただけ。私の家は厳しいから」

「ふーん」


多分、嘘だろう

今時厳しく教育して、女の子の身体に傷をつけるなんて 普通の厳しい家じゃない


漫画の世界じゃ無いんだから



「…それで、本当の要件はなんです?」

「あっ、あのね」



「来週から私、貴女と同じ高校に転入するの」

「…え?」 <>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/14(月) 01:03:10.10 ID:LtMJKkloO<> 「西川さんからの命令で、これからは私たちでこの街を守っていって欲しいんだって」

「…」

あまりの急展開に声も出なかった


私が? この人と?


「いい話でしょ?たくさんの人を守れるじゃない!」


彼女は目を輝かせて話すが…

だが、上の人間の決定であり、彼女も悪い人間では無さそうだ

私の手間も減るならそれもいい話なのかもしれない

「分かったわ。これからよろしくお願いします、秋山さん」


「敬語は使わなくていいよ?静ちゃん」

「よろしく、秋山さん」

<>
◆MLHVJnl9e/2W<>saga<>2017/08/14(月) 01:04:29.68 ID:LtMJKkloO<> 一旦切ります

<> 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします<>sage<>2017/08/14(月) 08:17:56.35 ID:qEGqMG/Do<> 乙 <>