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HTML化した人:lain.
男「これは……」 女「いったい……!」 #3
1 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 01:03:45.89 ID:fZZhgMAO
前スレ

#1)http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1256556649/l50

#2)http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/part4vip/1256892511/l20
2 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 01:06:41.00 ID:qVdlcwwo
2!!
3 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 01:08:30.22 ID:yr34hUDO
4 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 01:41:23.85 ID:38lHlxs0
よーん
5 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 02:14:10.98 ID:gVL/xIAO
ゴッッ……
6 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 02:17:56.19 ID:4mL1aHYo
警官A自重しろマジで
7 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 03:12:01.69 ID:lkNk3cMo
よくもまぁ探しに行こうぜなんてしらじらしく言えたなあいつ
8 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 03:16:37.71 ID:x0i8fj.o
乙んこ〜
やっとPCから書き込めた〜
9 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 03:19:18.05 ID:cTNvWAAO
先輩Bこもす

もし男の処女奪ってたらぐちゃぐちゃにしてやる


と思ってるのは俺だけじゃないはず
10 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 03:33:06.40 ID:lkNk3cMo
これが原因で元に戻っても男がセックス出来ない体になってたらどうしよう



そしたら仕方ないから女友は俺が貰ってやるか
11 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 07:09:35.41 ID:yr34hUDO
先輩Bはみんなでフルボッコにした後で宮刑だな
12 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 08:41:13.99 ID:knny1sYo
警官Aにも、お似合いの人が現れて欲しいですね
13 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 10:17:15.48 ID:i5FUZA20
わくわく
14 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 12:39:59.03 ID:OEaVKwAO
友女は俺の嫁
15 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 16:01:35.92 ID:KjMtJQDO
>>9
すでに処女は奪われただろ

まずは俺が奴の玉を引きちぎる、いいな?
16 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 16:02:53.02 ID:hIz1B6Eo
じゃあ俺は男の喜びを嫌と言うほど味わってもらおうかな
拡張作業面倒だしそのままで
17 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 16:21:20.81 ID:yr34hUDO
それはダルマにした後だろ

面の皮はがして逝け面に…
18 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 17:13:42.18 ID:cTNvWAAO
現実を受け止めるしかないか・・・・・・orz
19 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 17:14:47.30 ID:cTNvWAAO
現実を受け止めるしかないか・・・・・・orz
20 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 17:32:05.89 ID:cTNvWAAO
今気づいた

連投すみません
21 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 17:32:34.12 ID:YcTbTkQo
大事なことだもんな、2回言っちゃうよな
22 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 17:48:23.98 ID:leSn01co
うちにかえったら鍵が開いてなかったから携帯で見てる
んだこの展開wwwwモブキャラが犯人だったかww
この展開を予測できた人は果たしているのか
23 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 17:53:09.43 ID:OEaVKwAO
>>22
いや、結構予測できたろ
24 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 17:55:05.96 ID:KtVPAHMo
>23
これだから携帯は
25 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 17:59:58.34 ID:cTNvWAAO
>>22

予測できるわけがないよ

最初は性別入れ替わったSFもの
そこから船越が崖の上から説得するシーンがありそうな推理もの
そして今や監禁レイプものと来たもんだ


でも、これが>>1の良いところでもあるんだという事をさっき気づいたよ


自分で書いてて思った

なんだ、この駄文は
26 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 18:02:48.87 ID:YcTbTkQo
>>22


27 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 18:07:40.34 ID:OEaVKwAO
同級A「その人って先輩Bさんが話してた美人ですよね」
友「そうそう。あの人の心配ぶりはおかしいくらいだったな!」
これでだいたい予測できたのは俺だけだったの?
28 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 18:10:17.60 ID:fyMAKj6o
死‎ねよ携帯ども
29 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 18:19:20.34 ID:5Yfdk4so
頑張って書いてくれてるんだから大人しくwwktkしながら待とうぜ
30 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 18:36:33.26 ID:orS1jYgo
パー速にもかかわらず毎日書いてくれるのはありがたいな
31 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 19:43:04.75 ID:xWfx5YM0
おはよう。
さて、書こうか。
――と言いたいけど、何から書こうか忘れた。
ちょっと昨日書いた分を見直してくるよ。
32 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 19:57:11.08 ID:13VpR6E0
支援
33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 20:43:03.65 ID:xWfx5YM0
先輩B「どういうことだっ!?」

警部「令状はもうとってあるんですよ。この通り」

先輩B「……っ」

警官B「先輩B、拉致監禁ならびに婦女暴行の現行犯で逮捕します」

先輩B「……なんだと?」

警部「白を切るつもりか? 一部始終を見ているんだぞ?」

先輩B「逮捕令状はあるのか?」

警部「そんなものなくても現行犯なら逮捕できる。知っているだろう?」

先輩B「……ははっ。何が逮捕だ。冤罪だ」

警官B「何?」

警官A「……ふむ」

先輩B「俺が琴緒ちゃんに本当に何かしたと思っているのか?」
34 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 20:50:56.43 ID:xWfx5YM0
先輩B「俺らは同意の上でこうしているんだ。問題なんて……あるはずがない!」

警部「そのようには見えませんでしたが」

先輩B「だが、クローゼットに隠れていたなら聞こえてたはずだ」

警官A「気が狂わんばかりの謝罪のことですか?」

先輩B「……っ。違うっ! 俺が言ってるのは、同意の返事だ! 俺の言うことに、快く
    応えてくれてただろう!」

警官B「……っ」

警官A「……ふむ。確かにそれはどうしようもない事実ですね」

先輩B「どうだ? 俺らは愛し合ってるんだ! これでも逮捕するというのかっ!!」

警部「それは……」

警官A「……メールアドレス」

先輩B「は?」

警官A「なぜ、彼女が外を出たと思ったのです?」
35 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 20:59:44.37 ID:xWfx5YM0
先輩B「ロープがないだろ? ここでは人がいないからな。困ったやつでね。琴緒ちゃんは
    この方が好きだって言うんだ。でも、ほら、今日は珍しく外に出たいってメール
    が――」

警官A「違いますね」

先輩B「……何が違うと言うんだ?」

警官A「あなたは彼女のメールアドレスを知りません。“恋人”なのに」

先輩B「何を根拠に言うんだ!」

警官A「彼女はここから出ていません。ですよね?」

警部「ああ。この部屋から出たのでさえ、用を足すときだけだった」

先輩B「でも……っ!」

警官A「あなたは友さんのメール――つまり『琴緒さんが発見された』というメールで、で外
    に出たと知った。そうですね? そう送るように言ったのは、私です」

先輩B「……俺ならそれを受け取ったとき、バイトを放りだしてでも戻ってくるさ」

警官A「実は私達もそう思ってました」

先輩B「なら――!」

警部「今の発言が理由だな。だからお前の考える“犯人らしくないこと”をした」
36 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:04:19.73 ID:xWfx5YM0
警官A「あなたは常にそうでした」

警官B「私達があなたが証言した人をコンビニの前で待つ時の差し入れさえ、疑いをそらす
    ためのものだったんですね」

先輩B「違うっ! いたんだろ、俺が言ったやつ!」

警官A「ええ、偶然に。あなたの後輩である、後輩Cさんでしたよ。話もしましたが、彼は全
    くの無実でした」

先輩B「……っ」

警官A「そろそろ諦めたらどうです? 私達も疲れてきました」

先輩B「それでも……それでも俺らは愛し合ってるんだよっ!!」

警部「……ならば、琴緒さんに聞いてみようか」
37 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:13:01.71 ID:xWfx5YM0
警官B「し、しかし琴緒さんは……」

男「……」

警部「仕方ないだろう。彼女から答えを聞ければ、それで終わる」

警官A「賭けですか? 彼女が先輩Bを肯定すれば、私達は負けですよ?」

警部「ああ。分が悪いな。だがそうじゃないと、大人しく捕まってくれないんだ」

警官A「……仕方ないですね」

先輩B「俺は一向に構わないよ。だけど俺らに迷惑を掛けたことは、たっぷりと謝罪しても
    らうからな。な?」

男「……うん」

警官B「っ!」

警部「では、彼女に質問して下さい。あなた達は愛し合っているかを」

先輩B「よし、良いでしょう」

先輩B「しっかり答えろよ? 俺らは愛し合っているよな? 無理矢理じゃなく、本当に
    付き合っているよな?」
38 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:18:37.06 ID:xWfx5YM0
男「……う――」

警部「それとも、強制されたものですか?」

先輩B「!?」

男「……」

警官A「……ふむ。答えませんが、どういうことです?」

先輩B「いいやっ! 今、『うん』と頷こうとした! それをお前らが邪魔をしたんだ!
    これはフェアじゃない!!」

警部「そうか……。私はあなたの返事を邪魔しましたか?」

男「う……う……あ……っ」

警官B「見て下さい、反応していますよ!」

警官A「そうですね。……ふむ。先輩Bさん、なぜ彼女は迷っているのですか?」

先輩B「それはお前らが……!」

警官A「なぜ彼女の瞳孔が、揺れているのですか?」

先輩B「それは……っ」

警官A「ではなぜ、彼女は涙を流しているのですか?」
39 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:22:56.02 ID:xWfx5YM0
先輩B「それは……それは……。……くそっ!」

警官B「!」

先輩B「答えろおぉぉぉぉおっ!!」

男「ひぅっ!? ごめ……ごめんなさ――!」

先輩B「っ!? は、離せ!!」

警部「……自白と見て良いんですね?」

先輩B「俺はやってない……。やってな――っ!?」

警部「 良 い で す ね ? 」

先輩B「……は、はい」
40 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:23:34.22 ID:hIz1B6Eo
落ちた!落ちたぁぁぁ!いやっほおおおおおおおおお!!!
41 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 21:27:24.19 ID:5Yfdk4so
 \いやっほおあああああああああああああああああああ/


 ,r'ニニニヾヽ、                 //ニニニヽ、
("´ ̄ ̄ヾ))     _____   ((/ ̄ ̄`゙`)
|   、ィ_ノと)'   / "\, 、/"\  (つ(_,,ア   |!
i|   ` イ_/  / (‐-、)、 ,(,-‐ ) \. \_Y   |!
.ヽ、  ' (  /   `゙(__人__)'"   \ / `  /
  \  \l     i|    |!     l/  /
 l|l  \   \  、i|,/⌒ヾ、|!;,   /  / |l
     \  ヾ   `ー一'´  ィ    /   i
        ヾ、    ``"´      /
   ゚   |!  Y           ィ |!  。   
   ,.  '  、/               ヾ ´ ’  `
 ゚, i! `| ゜、l!            i|!; ゚ ゜ 。
  ヾ从ソヾ、, ;;ソ'人゚;,ィ~;;へ、ィヘ;;´ンy∧从/∨ゞ〆´  ,.,
_..〆  ..:::ソ  ..:_::ノ .::j   .:::ノ`ソ´::ゝ .::::...ヽ _.:::`
42 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:29:22.89 ID:yr34hUDO

*     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッホオォォォォォォォウ!!!!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +
     〈_} )   
        /    ! +    。     +    +     *
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
――――――――――――

さあフルボッコタイムだ
43 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:30:00.34 ID:xWfx5YM0
――郊外、古いマンション前

警部「じゃあ、俺はこいつを署に連れて行くが……」

先輩B「……」

警部「琴緒を任せて良いのか?」

警官A「はい。大丈夫ですよ」

警部「心配なんだが」

警官A「どうしてです? もう解決ですよ?」

警部「お前がだよ。何かやらかさないだろうな?」

警官A「……まさかまだ本気にしていたんですか?」

警部「するなと言う方が難しい」

警官A「は、はは……安心して下さい」

警部「何かあったら、減給だからな」

警官A「それだけで良いんですか?」

警部「……一応信用はしてるんだ。警官B、出してくれ」

警官B「分かりました」
44 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 21:34:45.63 ID:myKkvVso
    ┌┐    ┌──┐         (゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚).        ┌─┐
┌─┘└─┐│┌┐│         (゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚).        │  │
└─┐┌─┘│└┘│┌───┐(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)┌───┐│  │
┌─┘└─┐│┌┐││      │(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)│      ││  │
└─┐┌─┘└┘││└───┘(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)└───┘└─┘
    ││        ││         (゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚).        ┌─┐
    └┘        └┘         (゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚).        └─┘
45 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:38:18.66 ID:xWfx5YM0
警官A「……さて、どうしましょうか」

男「……」

警官A「とりあえず、病院に連絡入れた方が良いですね。軟男さんから送られてきた番号
    は……」

プルルル……
 プルルル……

プルルルル……
  プルルルル……

女医「……はい」

警官A「すみません。警察の者ですが――」

女医「遅い。早く来い」

警官A「分かり――」

女医「眠いから。十五分待つ」

プー……
 プー……
  プー……

警官A「……はい?」

男「……」

警官A「仕方ない。急ぎましょうか?」

男「……」

警官A「私には答えてくれないのですね。はは」
46 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:44:33.32 ID:xWfx5YM0
――女医の病院前

警官A「すみません。間に合いましたか?」

女医「警察?」

警官A「はい。警官Aと言います」

女医「……ギリギリですね」

警官A「良かった。車の中にいる彼女が患者の琴緒さんです」

女医「状況説明してくれます?」

警官A「五日前の誘拐、後に監禁。次いで強制猥褻。症状はそれに伴う自閉と考えます」

女医「……へえ。警察が個人の見解を持ってくるなんて珍しいですね」

警官A「よく言われ……内科ですか?」

女医「大丈夫。それは病院の専門だから。さあ、患者を運ぶのを手伝ってもらえます?」
47 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:54:46.78 ID:xWfx5YM0
警官A「……ふむ。小さな病院なのに、病室なんてあるんですね」

女医「滅多に使いませんけどね。あぁ、そこのベッドに寝かせて下さい」

警官A「分かりました」

女医「やっぱり、大きな病院に患者はとられていくのよ」

警官A「そうなんですか」

女医「でもね、やっぱり向こうも混むときもあるし、万が一もあるからね」

警官A「お陰でこちらは助かりました」

女医「こっちは迷惑ですよ」

警官A「ははは……」

女医「……瞳孔は正常。ですが動きが鈍いですね。精神的な病気だと言いましたよね?」

警官A「ええ。強制猥褻の――」

女医「レイプには良くあること?」

警官A「……はあ、そう考えたんですが」
48 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 21:58:29.60 ID:xWfx5YM0
女医「残念ながら多くの女性はそこまで心根が弱くないわ」

警官A「多くの、ですよね?」

女医「そうですが。女性は元来より多いストレスに耐えられるように出来ています」

警官A「そうなんですか?」

女医「一部を除いて」

警官A「……はあ」

女医「でも、この子はそれだけじゃないんでしょう?」

警官A「聞かれましたか?」

女医「詳しくは、まだ。教えてくれます?」

警官A「……まぁ、良いでしょう。でも、まだ定かではありませんよ?」

女医「存じています」
49 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 22:05:51.08 ID:xWfx5YM0
警官A「性転換って知っています?」

女医「ええ。手術は出来ませんが」

警官A「そうではなくて、手術とかをせずに性転換しているのです」

女医「……はい?」

警官A「信じられませんよね」

女医「それは、ねえ。でも、とりあえずは信じてみるわ」

警官A「ありがとうございます」

女医「そう考えると……この子は男?」

警官A「元、ですね。これが彼女の持っていた保険証です」

女医「……確かに性別は男ね」

警官A「それ、使えます?」

女医「どうでしょう。とにかく、今日はお帰り下さって結構ですよ。あとはこちらで何とか
   しますから」

警官A「ありがとうございます」

女医「起こされて眠いだけなんですけどね」

警官A「ははは、すみません。時々様子を見に来ても良いですよね?」

女医「ええ、構いませんよ」
50 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 22:07:41.67 ID:xWfx5YM0
今日はもう寝ます。
昨日が遅かったから、眠いんだ。
と言い訳をする。
51 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 22:08:50.20 ID:kLXKhL2o
え〜
52 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 22:09:25.15 ID:hIz1B6Eo
おやすみさんさん
今日も丁度良い所だな
53 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 22:12:07.64 ID:XbY9jT6o
ぶ〜
また明日
54 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 22:18:58.31 ID:yr34hUDO
あばばばば

おやすみ
55 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 22:23:30.49 ID:KjMtJQDO
一件落着か

次は元に戻る方法だな
56 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 22:58:22.81 ID:/RYncvU0
おやすみ!
57 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 23:05:14.09 ID:gVL/xIAO
琴ちゃん…助かってくれ…
58 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 23:13:49.73 ID:w71wDAQo
元に戻るなんてとんでもない
元に戻って女もしくは女友とくっつくなんてとんでもない
59 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 23:18:28.83 ID:bRXwOpg0
迷走っぷりが、すごいですね
60 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 23:25:38.61 ID:myKkvVso
女だけもとに戻って琴緒と女がくっつくとか
61 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/16(月) 23:40:53.48 ID:x0i8fj.o
おやすみさん(・∀・)
62 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/16(月) 23:44:11.91 ID:ujsXo1Io
女になった先輩Bが不細工男たちにレイプされるべきだ
そして女になった先輩Bは裸で町を歩かされたり腕や足を一本一本ずつピーラーで骨が見えるまで剥いでいくんだ
あとはなにかないかなにかないかないかなにかないかなにか
63 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/17(火) 00:06:20.91 ID:/mc3V5s0
おまえら優しいのか残虐なのかわからんな
64 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/17(火) 02:08:39.21 ID:uPC.0rwo
まずは悪いことにしか使わないならチンコ切っちゃうか
65 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/17(火) 02:12:46.83 ID:dlgh5wDO
乙〜

じゃあオレは先輩Bの尿道に針が何本入るのかを確認する作業に戻るわ
66 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/17(火) 07:09:01.54 ID:/WrU3iQo
豚箱で肉便器にされる、だろ
67 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/17(火) 08:30:49.65 ID:SLf.c920
このスレこわい
68 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/17(火) 09:44:24.02 ID:ZVa/WoDO
玉を引きちぎろうと思ったんだが……引っこ抜くべきか、シュレッダーにかけるべきか……
69 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/17(火) 09:49:20.77 ID:WMBFtgDO
こういうのの再犯率は高いらしいから玉むしっちまえ
70 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 13:16:42.75 ID:G6tLBsDO
復活記念!
昨日は辛かった・・・
71 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 13:24:50.55 ID:tgptvY.o
二枚のくっついたガムテープをビリッてやったとき光る現象は、運動エネルギー→光エネルギー  ?
それとも化学エネルギー→光エネルギー?

>>1が来るまで暇そうだから教えてエロい人
72 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 16:23:45.07 ID:Rl8EhK.o
ググレカス摩擦
73 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 19:27:39.48 ID:RiIWmKE0
おはよう。
昨日はなんだったんだ?
夜遅くまで繋げようとして寝不足なんですが。

とりあえず俺は先輩Bよりお前らが余程怖いよ。
74 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 19:34:56.04 ID:49T13iMo
サーバー使用料が引き落としされなかったので停止されたとか何とか
噂だけどね
75 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 19:35:10.73 ID:RiIWmKE0
(翌日)
――喫茶店

女友「えっ? 郊外で歩いている所を発見されたんじゃないの?」

友「すまんすまん。刑事さんが『もしかしたら犯人が引っかかるかも』って」

女友「引っかかったの?」

友「いいや、駄目だったみたいだよ」

女友「なんだ……。それで、琴緒さんはどうしてるの?」

友「なんだ、話してないのか?」

女「うん……。大学ではあまり比較的話す頻度がないっていうのもあるけど、内容も内容
  だし、言い出しづらくって……」

女友「……悪い知らせ?」

女「……多分、確実に」

友「一応、病院にいるみたいなんだ。俺らも今知ってるのはその程度だ」
76 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 19:43:42.29 ID:RiIWmKE0
友女「どうして病院に?」

女友「まさか大きな怪我をしたんじゃ……!」

友「落ち着けよ。警察も急いで病院に送ったわけじゃないんだ。怪我でも重傷じゃないさ」

女「そういう君は妙に落ち着いてるね」

友「ん? まぁな」

女友「理由があるね?」

友「……いや」

女友「……。まぁ良いけど。深追いしないよ」

友女「えー、私は聞きたいけど」

女友「キミは殆ど無関係者なんだから口出ししないの」

友女「分かったよ。それで、これからどうするの?」

女「琴緒さんのお見舞いに行こうと思ってさ」

友「どんな状態かも知りたいしね」
77 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 19:51:38.79 ID:RiIWmKE0
友女「そ、そういうことなら、私は止めて帰ろうかな」

女友「何で? 会ってみたいって言ってたじゃない」

友女「そうだけどさ……」

女友「そっかー、初対面だもんね。緊張してるんだー」

女「えっ、そうなの?」

友女「ばっ、ちがっ!」

友「別に良いんじゃないの? 追い返したりはしない人のはずだし」

友女「〜っ! 分かりましたっ。行けば良いんでしょっ!」

女友「そうそう。最初から素直に言えば良いのに」

友女「別に……」

女「まぁまぁ。そろそろ行こうよ」

友「そうだな」
78 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 19:54:29.51 ID:Zo0oRKs0
はじまた
79 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 19:59:08.24 ID:RiIWmKE0
マスター「あのー」

女「はい?」

マスター「琴緒さんが見つかったというのは本当なんですよね?」

女「ええ。何かお伝えします?」

マスター「よろしくお願いします。そうですね……」

女「?」

マスター「では、いつ帰ってきても良いので、お身体に気をつけて、と」

女「そんなので良いのですか?」

マスター「ええ。ああ、それとこのチョコレートを渡して下さい。溶かしてコーヒーに入
      れるのも良いのですが、そのままでも十二分に美味しいですから」

女「分かりました。伝えておきます」

マスター「ありがとうございますね」

友「おい、軟男。早く行こうぜー」

女「はいはい、今行くって!」
80 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 20:07:15.88 ID:RiIWmKE0
作家「……? やあマスター。今のは?」

マスター「琴緒さんのお友達ですよ。見つかったんですって」

作家「ほう。それは朗報だな」

マスター「ええ。数日間でも人情というのは生えるのですね」

作家「マスターは特に、だな」

マスター「あなたはどうなんです? ほっとしていますか?」

作家「もちろんだとも」

マスター「では私と一緒なんですね」

作家「一緒にしてもらっては困るな」

マスター「というと?」

作家「俺はあくまで作家なんだ。理性的かつ論理的な思考を常に維持しているつもりだ。
   そんな俺が感情に流されようはずもないんだ」

マスター「ですが、ほっとしているんでしょう?」

作家「なくなったものが見つかってほっとするのは、人として当然ではないか?」

マスター「確かにそうですね。それでご注文は?」

作家「いつものだ」
81 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 20:44:10.41 ID:H563okDO
作家はツンデレ
82 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 20:56:51.01 ID:RiIWmKE0
――女医の病院

受付「失礼ですが、琴緒という名前のお方は診察にも来ておりません」

友「しかし、来ているはずですよ。入院もしているって」

受付「入院者リストにもその名前はありません。お疑いのようでしたら、ご自分で確認な
    されますか?」

友「はい、そうします」

女「おかしいな……」

女友「どういうこと?」

友「わかんね……」

女「そう言えば、秘密厳守とか訳ありとか言ってたね」

友「そうだった」

友女「琴緒さんってどんな人よ……」

女友「でも、それならやっぱりここにいるんでしょ? どうするの?」

友「どうするか……」
83 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 21:05:39.61 ID:RiIWmKE0
女医「いや、どうもしなくていいよ」

友「……はい?」

女友「あなたは……ここの医者ですか?」

女医「そうだね。キミ達は琴緒さんのご友人達かな?」

女「はい。ここに入院しているはずなんです……が……」

女医「確証はあるの?」

女「昨日、家無さんが頼みに来たはずですよ?」

女医「あー……じゃあ、案内するよ。丁度患者はいないし。助手、誰か来たら呼んで」

助手「はい」

女医「じゃあ、行こうか」

友「あの、さっき受付では」

女医「ああ、みんなグルだからね。受付は頭堅いから」

女友「なんで秘密にするんですか?」

女医「ん。警察に言われちゃするしかないでしょう」
84 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 21:09:09.46 ID:ar3VVYQ0
見ている
85 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 21:15:01.89 ID:RiIWmKE0
女医「この部屋よ」

友「でも名前が違いますよ」

女医「だから、みんなグルなんだよ」

友「はあ」

女医「そうそう。入る前に気をつけて欲しいことがあるんだけどね」

女友「なんですか?」

女医「あまり強いショックを与えないこと。彼女は結構重傷だからね」

女「え!? 死にませんよね?」

女医「その点は大丈夫ね。問題は精神面のものだから。だから、大声で驚かせたり、殴っ
    たり叩いたりはしないこと。分かった?」

女「殴りませんよ」

友「叩くわけがない」

友女「分かりました」

女医「良し。じゃあ何かあったら呼んで。診察室にいるから」
86 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 21:25:51.88 ID:RiIWmKE0
女「お邪魔しまー……す」

男「……」

女友「久しぶりー。怪我がないみたいで何よりだよ」

男「……」

友女「? 私達を見てないみたいだけど?」

友「……そうだな。重傷って言っても、俺らじゃ程度が分からないし」

女友「琴緒さーん?」

男「……」

女「こ、琴緒さん? お見舞いに来たよ−?」

男「……?」

女友「あっ、向いた向いた」

友女「でもさ……無表情なんだけど」

友「……っ」
87 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 21:44:54.47 ID:kHcyY3Eo
wwktk
88 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 21:45:03.21 ID:RiIWmKE0
友「俺、帰る」

女友「ちょっ、なんで!?」

友「……用事を思い出してな」

女友「……分かった」

女「また明日」

友「おう。またな」

男「……」

女友「……琴緒さん、何があったの?」

友女「……」

女「誰だよ、こんなに追い込んだのは……っ」

友女「……私、場違いじゃないかな?」

女友「出来れば……いて欲しいんだけど」

友女「……分かった。ほら、琴緒さんに涙を見せちゃダメだよ」

女友「……うん」
89 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 21:50:36.12 ID:RiIWmKE0
女医「どう?」

女「!?」

女友「……驚かせないで下さいよ」

女医「ごめんごめん。さっき一人、凄い顔で出て行ったけど、どうしたの?」

女「用事らしいです。あなたは診察室にいたのでは?」

女医「予約が以降入ってなかったから、暇だったし」

女「はあ……」

女友「それより、琴緒さんはどうしたんですか?」

女医「私も一応専門は内科だから、正確には分からないんだけどね」

女友「教えて下さい」

女医「……仕方ないね。キミ達は彼女が失踪中に何をしてたか知ってる?」

女「詳しくは……」

女友「いえ」

友女「全く知りません」

女医「そう。じゃあ、教えておくわ。誘拐されて、監禁されて、強姦されたの」
90 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 21:59:10.08 ID:H563okDO
友カッケェ
91 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:00:22.89 ID:RiIWmKE0
女友「な……っ!」

友女「そんな……」

女「……っ」

女医「まぁ、強姦された、なんて軽く言っていいのか分からないけどね。あえて言わせて
    もらったけど」

女友「それで……」

女医「幸いなことに、精神崩壊、分離、またはそれに準ずる錯乱はないみたいよ」

女「じゃあ、この状況はなんなんですか」

女医「一種の自己防衛ね。意識を奥に沈めて、受けるストレスを回避してるの。でも、
    そのストレスは解消されずに溜まったまま彼女にある。それはそのストレスの原
    因となっている記憶が失われずにあるからね」

女「それで、こんなに……?」

女医「ええ。今は殆ど本能と体が持ってる日常の記憶が、彼女に生活を続けさせている状
    態ね」

女友「治るんですよね!?」

女医「どう……でしょうね。私は今回のことについての記憶が薄らいでいくにつれて、回
    復すると考えているわ」
92 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:05:45.39 ID:/juOul.o
これはもう>>62のアイディアでいくしかないか・・・
93 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 22:05:54.08 ID:1Na8N6AO
不細工でも優しかった男が、美人になっても優しかったコトーちゃんが
なぜこんな仕打ちを受けにゃならんのだなぜ

見ている
94 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:07:10.57 ID:RiIWmKE0
女医「でも懸念しているのは……」

女「?」

女医「さっき、ショックを与えないでって言ったでしょ?」

女「はい」

女医「それは一つの可能性なんだけどね。何かを理由に意識が戻れば、少し危ないかもし
    れないと思うの」

女友「なんでですか。早く元に戻るのは良いことじゃないですか」

女医「記憶がまだ鮮明なうちは、危ないっていうこと。その時に意識が普通に戻れば、そ
    の記憶は、まさにフラッシュバックみたいに再生されるはずよ」

女「つまり……どういう?」

女医「それはつまり、ため込んだストレスを一気に浴びると言うことよ。その量は、人の
    精神が耐えきれるものかどうか……」

女友「そう……ですか……」
95 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:14:32.79 ID:RiIWmKE0
助手「先生、患者が来ました」

女医「あれ? 予約は入ってないのに」

助手「入ってなくても来るのはご存じでしょう」

女医「分かってるって。すぐ行くわ」

女医「さて……、あなた達はどうする?」

女「もう少し、いてもいいですか?」

女友「私も……」

女医「構わないよ。ただし」

女&女友「ショックを与えないこと?」

女医「分かってるなら良し。あなたはどうする?」

友女「友達が残るって言うのでしたら、付き合いますよ」

女医「じゃあ、監視役ね」

友女「……分かりました」
96 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:26:22.85 ID:RiIWmKE0
女「琴緒さん、喫茶店のマスターから伝言があるよ」

男「……」

女「いつ帰ってきても良いから、今は体に気をつけて、って……」

男「……」

女「これ、預かり物。チョコレートだってさ。机の上に置いておくね」

男「……」

女友「頷きもしないんだね」

女「仕方ないよ」

女友「そう思う?」

女「そう思わないと、僕も泣くよ」

女友「まるでもう誰かが泣いているみたいじゃない」

友女「さっきから目から流れ出ているものが何か分かる?」

女友「……え?」
97 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 22:33:21.86 ID:kHcyY3Eo
しえん
98 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:40:54.83 ID:RiIWmKE0
――留置場

先輩B「……会いに来るやつがいるなんて思わなかったな」

友「それはどうも」

先輩B「俺に何か用か?」

友「……」

先輩B「なんだ、聞こえないぞ」

友「しらばっくれんじゃねえっ!」

先輩B「……俺は無実だ」

友「何が無実だ。琴緒さんが今どうなってるか知ってるのか!」

先輩B「どうにかなっているとしたら、俺のせいじゃなく警察のせいだ」

友「……っ! 先輩がそんな奴とは思わなかったよ!」

先輩B「……好きな人といて、何が悪い?」

友「それ自体は悪くない」

先輩B「なら――」

友「でも先輩のやり方は悪いと知れ!」
99 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:48:55.64 ID:RiIWmKE0
友「なんで……琴緒さんなんだよ……」

先輩B「……分からないか?」

友「分かってたまるかっ」

先輩B「そうか」

友「……」

先輩B「運命の人だったんだ」

友「何がだよ……」

先輩B「これはもう、警察にも話したが、俺には以前好きな人がいた」

友「じゃあ、なんで琴緒さんなんだ」

先輩B「夢を見たからだ。ああ、運命だと思ったね! その日の朝に、彼女を見たんだから
    な!」

友「……」

先輩B「運命にしか、思えないだろ」

友「だから、誘拐なんてしていいはずがない」

先輩B「誘拐じゃない。琴緒ちゃんも喜んでた」
100 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 22:54:39.86 ID:RiIWmKE0
友「じゃあなんで、今琴緒さんは病院にいる」

先輩B「なんだって!? 警察は琴緒ちゃんに何をした!」

友「お前がしたんだろうがっ!」

先輩B「俺はやってない! するはずがないっ!」

友「……っ」

先輩B「俺は優しく接していた」

友「……もう先輩に話すことはないみたいだ」

先輩B「そうか。分かってくれたか」

友「ああ」

先輩B「じゃあお前からも、俺は無罪だと言ってくれよ!」

友「分かったのは、先輩こそが病院に行った方が良いってことだ」

先輩B「……お前は分かっちゃいない」

友「……」

先輩B「なぜ誰も分かってくれないっ!」

友「……っ。じゃあ、二度と会わないことを祈るよ」

先輩B「待てっ。俺からもっと話がある! 確実に冤罪だ! 確実に――」
101 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 23:09:11.16 ID:JIV5WDYo
先輩Bは本当に頭がイっちゃってるのか
それとも本当に冤罪なんだろうか
102 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 23:09:42.04 ID:RiIWmKE0
――女医の病院

女医「ん。もう帰るの?」

女「はい。また来ても良いんですよね?」

女医「ええ」

女友「琴緒さんのこと、よろしくお願いします」

女医「任せ――」


「――ぁぁあああっ!!」


友女「何!?」

女友「今のは……琴緒さんっ」

友女「ちょっ、待ってよ!」

女医「キミ達何かしたの!?」

女「いえ、特には……」

女医「とにかく、早く行きましょう」
103 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 23:09:48.70 ID:ZRlB9xs0
やっと見れた〜(・∀・)
104 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 23:10:42.18 ID:1Na8N6AO
これが冤罪であってたまるか

見ている
105 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 23:11:06.47 ID:RiIWmKE0
さて寝よう。
恨むなら昨日繋がらなかったサーバーを恨め。
つまり眠いんだ。
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 23:11:24.07 ID:1Na8N6AO
これが冤罪であってたまるか

見ている
107 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 23:12:54.29 ID:5itjUlQo
男「だいじ……な……ことなので……」

女「2回言いました」
108 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/18(水) 23:35:29.37 ID:/juOul.o
おやすみません、終わるまでは
109 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/18(水) 23:50:36.87 ID:JIV5WDYo
乙ー
110 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 00:15:50.31 ID:FzBnpxQ0
乙んこ!
111 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 00:25:38.43 ID:xoCpv2AO
相変わらずの焦らし上手め…

乙〜
112 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 00:34:12.16 ID:HgqXpgDO
なんで先輩Bは生きてるの?ねぇ、なんで?
113 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 01:12:23.32 ID:01HNTqoo
先輩Bには重い十字架を背負って、暗い一生を生きてもらわなくては。
すぐ死んでもらっては困る。

昨日は鯖料金払えてなかったから繋がらなかったとか、そんな噂が。
114 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 01:22:41.28 ID:VyvXbXco
中の人か中の人の友達か忘れたけどが、クレジットでの引き落としが上限超えてて出来てなかったって言ってたな
内容と書き込めるようになったタイミングを見ても多分本当の事だろうと思う

それはそうと>>1
115 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 08:42:04.09 ID:jbJprTY0
でも先輩Bが冤罪だっとして、(監禁を除く)ここまて男が病む原因と何なんだろう。そんなこと考え出すと就職も手に付かない。
116 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 09:51:18.74 ID:SP9w/Os0
>>115
もう大分寒くなってきたし来月からがんばればいいよ
117 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 10:56:31.30 ID:Nlk9LoDO
>>115
監禁してただけでレイプしてないってことか?
118 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 10:57:15.32 ID:QpQjyNwo
>>117
それだと「お仕置き」がなんなのかわからなくなるわけで
119 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[saga]:2009/11/19(木) 11:49:46.28 ID:Nlk9LoDO
>>118
kusuguri

まあとにかく屑男Bは死ね
120 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 19:37:26.66 ID:0L5AtCQ0
おはよう。
いつものことだが今日も眠い。

こんな即席駄文相手に何故かを考えても、何も出てこないと思います。
大切なのは、ふぃーling。
121 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 19:39:01.64 ID:N53YO3Mo
・・・ふぅりんぐですね。わかってませんが待ってました
122 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 19:42:52.13 ID:QKKbcZwo
また今日もお邪魔するわ
123 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 19:45:46.98 ID:0L5AtCQ0
――留置場前

友「……」

警官A「……」

警官A「っと、あなたは確か琴緒さんのご友人の」

友「……はい?」

警官A「機嫌が悪そうですね」

友「そりゃあ、もう。犯人は同じサークルの先輩で、しかも自分の罪さえ認めないやつで
   すから」

警官A「……ふむ。話して来たのですか?」

友「まあ。それで、あいつはいつ刑務所に行くんですか。それとも死刑ですか」

警官A「どうでしょうね。とりあえず死刑判決で拘置場に行くことはないと思います」

友「それで、いつですか」

警官A「まだ予定はないんですよ。精神科医の判断と裁判の都合次第ですね」

友「……都合が空くのはいつですか」

警官A「いつでしょうね……。医者は明日に来ると言っていましたが」

友「刑務所だとどうせ出てくるんでしょう?」

警官A「まあ。法的には終身刑にはなり得ないですね」

友「なら、病院に閉じ込めて下さい」
124 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 19:52:04.32 ID:0L5AtCQ0
警官A「これはこれは、殺気立ってますね」

友「殺人はしません」

警官A「でも、したいでしょう?」

友「はい」

警官A「即答ですね。分かってましたが」

友「冗談じゃないですよ?」

警官A「でも、あなたは自制出来ると私は踏んでいます」

友「……」

警官A「そうそう。病院に入れるのも難しいんですよ。残念なことに。では、ま――」

友「どういうことです!? あんなデタラメを言ってたのに……!」

警官A「……気になりますか?」

友「はい」

警官A「……ふむ。普通話すのは避けたいのですが」

友「振ったのはあなたです」

警官A「……仕方ないですね」
125 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:02:33.61 ID:0L5AtCQ0
警官A「まず肝心なのは、彼の目標は、元々琴緒さんではなかったことです」

友「はい? じゃあなぜ……そう言えば、好きな人がいたって……」

警官A「はい。そのようですね」

友「……どういうことですか」

警官A「彼は実に計算高い人です。私達が訪ねたとき、鍵は防犯用のものに変えられてい
     ました。縛るのに使ったロープも至って頑丈なもの。それを括ってあった机も
     床に固定されていました。その他、家中探ったところ、様々な用意がされてい
     たように思えます」

友「それは……根拠になるのですか?」

警官A「なりません。ですが、レシートは全てとってありました」

友「几帳面、でしたからね」

警官A「日付は、琴緒さんが大学に来る以前からです。本人も認めています」
126 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:15:10.27 ID:0L5AtCQ0
警官A「今回の彼の行動を除けば、至って普通の生活を送れる人間です。そんな人を、
     病院は入院を勧めるでしょうか」

友「……っ」

警官A「お分かりですか?」

友「元々、狙われていたのは誰ですか」

警官A「……」

友「なぜ先輩は、その人を狙わずに琴緒さんを狙ったんです!」

警官A「聞いてませんか?」

友「夢で見たら、その日に会ったと聞いただけです」

警官A「……ふむ。それでは確かに辻褄が合いませんね」

友「なぜ、その人じゃないんですか!」

警官A「誰か言えば、その言葉を必ず後悔しますよ」

友「どうしてっ。俺に関係ないだろ!」

警官A「関係なくても、考えて欲しくないんですがね……。でも、関係あるんですよ」

友「……はい?」

警官A「もし彼の好きな人が、失踪してしまったらどうです? 失意に苛まれる中、琴緒
     さんの姿を夢で見て、偶然目の前に現れたら?」

友「……?」

警官A「分かりませんか?」

友「! ちょっと待って下さい! それってもしかして……琴緒さんは……!!」

警官A「ええ。不幸にも、女さんの身代わりになってしまったのですよ」
127 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:16:02.35 ID:N53YO3Mo
なん・・・だと・・・?
128 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:21:46.46 ID:0L5AtCQ0
――女医の病院、個人病室

女友「琴緒さんっ、一体何があったの!?」

男「やめ……やめ……て……っ。なんで……わた……っ」

女友「ちょっと! しっかりしてよ!」

男「な……。え……? あ……ぁ……」

女医「ちょっと、支えておいて」

女友「あっ、はい!」

友女「どうなってるの……?」

女「琴緒さん、どうし――!?」

男「いや……あ……ぁ……ぁぁぁあああっ!!」

女医「っ! うるさいってば……っ」
129 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:27:22.25 ID:SeeAalo0
ことちゃんをたすけてあげてくださいおねがいします
130 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:29:50.49 ID:0L5AtCQ0
女医「もしかして……フラッシュバックを起こしてる!?」

女友「そんな……。助かるんですか!?」

友女「そんなことより痙攣を起こして……」

女医「分かってるわよ。大丈夫、これは身震いって言うのよ。だけど……」

男「うあ……うぅ……っ。……くぁ……」

女医「一体何が原因で……。これは?」

女「それは……僕が渡したチョコレートの包みですね。まさかそれが原因で!?」

女医「他の食べ物は別に何もなかったのに……。これ、どこで買ったの?」

女「琴緒さんのバイト先の喫茶店のマスターに頼まれて……」

女医「……。誰か、これがどういうものか聞いてきてくれる?」

女友「じゃあ私が――」

友女「私が行くよ」

女医「ん、お願い。私は他の可能性を考えないと。でも……」

男「やめて……やめて……やめ……て……」

女医「鎮めるのが先か」
131 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:37:35.06 ID:0L5AtCQ0
女医「女友さんっ、少し押さえてて!」

女友「は、はいっ。どうするんですか?」

女医「鎮静剤を取ってくる。それまでお願い!」

女友「はい!」

男「や……やぁ……。こないで……いやぁ……っ」

女友「〜っ! 軟男さん、突っ立てないで手伝ってよ!」

女「う、うん!」

男「!! いやぁぁぁぁあああっ!」

女友「!?」

女「っな――!」
132 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:44:07.08 ID:0L5AtCQ0
女友「……え?」

女「痛……。なんだ――ぐふぉあっ!?」

男「こないでっ! こないでっ! こないでぇぇえっ!!」

女友「ちょっと! 琴緒さんしっかりしてよ!」

男「やだ! ちかよるな! なんでっ! なんでっ!!」

女「――っ! ――っ! い――っ!」

女友「ちょっ、軟男さん大丈夫!?」

女「だ――っ!」

女友「琴緒さん、いい加減に――!」

女医「押さえろ!!」

女友「! はいっ!」
133 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:51:32.35 ID:0L5AtCQ0
男「……」

女医「収まってくれたか……」

女友「ですね……。何を打ったんですか」

女医「鎮静剤と言わなかったか? それよりキミ、無事か?」

女「は……はい。なんとか……。枕もかなり痛いですね……」

女医「まぁ、無事で何よりだ。何があったんだ?」

女友「それが、軟男さんが触れた途端、急に……」

女医「……。キミも大変だな」

女「は……はい」

女医「どうしてキミは大丈夫だったのに、男のキミは攻撃されたのか……」

女友「どうしてですか?」

女医「記憶からのストレスを逃がしていたのか? ……いや、それだけか?」

女友「?」
134 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 20:58:12.13 ID:0L5AtCQ0
女医「とにかく今回の理由を探るには、今の時点で私では力不足ね」

女友「そう、ですか……」

女医「彼女の意識が回復して、その状態で落ち着いてから考えましょう」

女友「お願いします」

女医「キミ、立てるか?」

女「もう少し、この状態でお願いします……」

女友「えー、みっともない」

女「痛いんだよ……。色々と」

女医「確かに、痛そうね。心とか」

女「何を……言ってるんですか」

女友「……そうみたいね」

女「だから……なん、のことだ、よ……」
135 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 21:33:59.47 ID:0L5AtCQ0
――喫茶店前

友女「失礼しましたっ。って、うわっ!?」

友「っとと、危ないな……。あれ、友女さん?」

友女「友さん、ですか」

友「どうしたの、そんなに急いで」

友女「それが、琴緒さんの様子がおかしくて……」

友「何っ?」

友女「女医さんは食べたチョコが原因の可能性もある――って、聞かないんですか!?」

友「何してる、急がないと!」

友女「は、はいっ」
136 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 21:38:41.58 ID:0L5AtCQ0
――女医の病院、個人病室

友「琴緒さんは!? ……ってあれ?」

女友「戻ってきたんだ。この通り、ぐっすり」

友「そう……か。なんかほっとしたよ」

友女「た……ただいま……。友さん速い……」

女友「おかえりー」

女医「どうだった?」

友女「少し……休憩させて……ください……」

女「辛そうだね」

友「俺、高校では陸上部だったんだ」

友女「ついていこうと……した私が、バカだった……っ」
137 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 21:47:40.96 ID:0L5AtCQ0
女医「落ち着いた?」

友女「はい。お水ありがとうございました」

女医「水道水ならいくらでも出すよ。それで?」

友女「あのチョコは普段コーヒーに入れるために使っているそうですが、琴緒さんは休憩
    時間に食べさせてもらっていたそうです」

女医「へえ。そんなこと許してもらえるの?」

友女「バイト初日の時、疲れているみたいだったからあげたら、かなり気に入ってたらし
    いですよ。喫茶店のマスターは自分の子供におやつをあげてる感覚だって言って
    ました」

女医「なるほど……」

友女「分かります?」

女医「予測なら立てたよ」

女友「本当ですか!?」

女医「あれ、毎日食べてたんでしょ?」

友女「バイトが休みの日以外は、そうと思います」

女医「じゃあ、日常で“安らぎ”を意味する味でしょうね」

友女「……はい?」
138 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 21:57:25.29 ID:0L5AtCQ0
女医「記憶はまず感覚からくるものというのは分かる?」

女友「どういうことですか?」

女医「景色は視覚。言葉や音は聴覚。味は味覚。臭いは嗅覚。痛みや快感などは触覚。
    五感を失った人間には、もはや記憶といっていいものは残り得ないの」

女「それで、味の記憶が意識を戻したってことですか?」

女医「ええ。それで多分、正解だと思うわ」

女友「でも……私達の声は……」

女医「記憶の強さには、その性質が常について回ることは分かる? あまりに普通すぎる
    と忘れやすいでしょ?」

女「嫌な記憶は残るのに……」

女医「そう。嫌な記憶は残りやすい。また逆も同じで、良い記憶も残りやすい。あのチョ
    コレートの味と食感には“安らぎ”という良い記憶が凝縮されていたと仮定すれ
    ば、溜まった嫌な記憶を相[ピーーー]るまではいかなかったものの、すり抜けて隠れた
    彼女の意識へ届いた。そう考えているわ」

友女「でも、他の可能性は?」

女医「今のところ、これが一番有力なのよ」
139 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 22:08:12.10 ID:0L5AtCQ0
女医「さて、そろそろ私は診察があるけど」

女「じゃあ、帰ります。少し、安心しました」

女友「私は……もう少しいようかな。友女は帰ってもいいよ」

友女「今回はそうしてもらうよ。疲れたし……」

友「俺は……帰るか。その前にさ、みんなに聞いておいて欲しいことがあるんだけど」

女友「何?」

女医「私も聞いた方が良いのかな?」

友「いえ、女医さんは出来れば診察室へ急いで下さい」

女医「仕方ないわね。じゃ、ごゆっくり」

女「はい」

友「あー……と、友女さんは……どうする? 聞いてくれても構わないけど」

友女「もう一日で結構深いとこまできちゃった感があるし……聞かせて」

友「分かった」
140 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 22:09:40.67 ID:0L5AtCQ0
そろそろ今日はストップ。
趣味で書いている駄文もやりたいし……。
あれ? こっちも趣味じゃないか。違うやつ違うやつ。

実はそろそろこれ書くの飽きてきてたり。
141 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 22:19:06.59 ID:SeeAalo0
142 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/19(木) 22:20:50.67 ID:N53YO3Mo
飽きたのかwwwwww 週間とかじゃなく毎日だしなー出来れば終わりまでやって欲しい所だけど
VIPじゃないからレスも少なくなっちゃうしね
143 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 22:21:52.05 ID:Nlk9LoDO
>>140
えー

144 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 22:32:36.67 ID:01HNTqoo
>>140
推理編でちょっと苦痛になっちゃった?
とりあえず完結させて欲しいけど…

乙。
145 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 22:40:03.35 ID:WD6atEDO
毎日楽しみにしてるんだけどしょうがないか

146 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 22:41:07.93 ID:Icb7AEMo
みてるぜww
ゆっくりでいいさ、レスするとはなんか邪魔してる感じがしてなー
心苦しいのだww
147 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 23:10:05.24 ID:T85rTnko
毎日楽しみにして見てる
好きなように書けばいいさ
148 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 23:23:24.41 ID:/eCF6gAO
主のお好きなように


おれこれみてからレイプ撲滅キャンペーンとかに参加したくなったんだが

みんなもそうだよな?
149 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 23:23:52.90 ID:Tqj/I56o
俺も毎日見てるぜ
頑張ってくれ…
150 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/19(木) 23:52:28.68 ID:NvEssXM0
やめちゃラメぇー
151 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/20(金) 00:01:02.35 ID:sFEfLjUo
     ∧_∧
     ( ゚ω゚ )
 バリバリC□∧_∧
     /  ( ゚ω゚ )
     (ノ ̄C□⊂) バリバリ
         しーJ
152 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/20(金) 00:02:56.83 ID:RevpvQo0
誰か琴ちゃん書いてくれ
153 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/20(金) 01:57:39.62 ID:bgwzaVg0
みてるよー(・∀・)
154 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/20(金) 03:58:04.79 ID:4au6DkAO
男なのに悲劇のヒロインとはこれいかに
155 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/20(金) 05:46:16.08 ID:erKdVcAO
今までROM専だったがちゃんと毎日見に来てるぞ
毎晩楽しみにしてるのにwwwwww



まあ確かに、こう毎日書いてちゃモチベーションもアイディアも続かないかもな
しかし是が非でも最期まで見たいなwwwwww
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/20(金) 05:49:24.12 ID:CK7ilY6o
やたら真面目な話が続いたからな
個人情報保護法連発してた頃が懐かしい
157 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/20(金) 10:52:57.85 ID:QFKV1ADO
愛されてるなぁ、>>1と琴ちゃん
158 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/20(金) 16:09:25.13 ID:2VWYN6DO
>>1も琴ちゃんも欠かせない存在になったんだろ

強制は出来ないけど最後まで書いてほしいな
続き読みたいし
159 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/20(金) 16:13:57.50 ID:LSeDVsDO
>>1ちゃん!がんばって!
160 :金曜ロードショー[sage]:2009/11/20(金) 20:07:00.10 ID:7O69lTMo
名前欄がカワットル
161 :金曜ロードショー2009/11/20(金) 20:13:43.41 ID:1iCAHs.0
おはよう。
飽きてきたとは言ったけど、止めるとは言ってませんぜ。
ただの飽き性なのです。
でも挫折じゃない形で終わらせるのも嫌ですね。

では今後もぽつりぽつりと――。
162 :金曜ロードショー2009/11/20(金) 20:22:08.65 ID:1iCAHs.0
女友「……その話、本当なの?」

友「ああ。刑事さんから聞いた話だし、確かだと思うよ」

女友「そっ……か」

女「……」

友女「私は……これでまだ、マシだったと思ってるよ」

女「っ! なんだって!?」

友女「薄情だよね、私。付き合いの深い方を取るんだもん」

女友「ううん。分かるよ、それ」

友「俺もだ。でも俺らは……」

女友「やっぱり、どっちが良かったかなんて分からないよね」

女「なんでさ! 琴緒さんじゃなかった方が良かった!」

女友「軟男さん、それ、友女と同じこと言ってるよ」

女「いや、違うね! 絶対にっ!」

女友「じゃあ何よ!!」

女「それは……」
163 :金曜ロードショー2009/11/20(金) 20:28:19.93 ID:1iCAHs.0
女「……それはっ」

女友「何よ」

女「……っ。とにかく、違うんだ!」

女友「だから何が――!」

友「やめようぜ。軟男もさ、ここにいない女さんに当たってるだけだって」

女「そうじゃない……。そうじゃない!!」

友女「あっ!」

友「追うなよ。こういう時は一人になりたいはずだ」

女友「私なら、追ってきて欲しいけど」

友「俺なら、放っておくね」

友女「……」

友「一番は、起こらなければ良かったんだよ」

女友「そんなこと……」

友「ああ……分かってる」
164 :金曜ロードショー2009/11/20(金) 20:34:56.26 ID:1iCAHs.0
――女医の病院前

女「なんで……なんでだ……っ」

後輩B「あっ、軟男せんぱ――」

女「なんでこんなことに……っ」

後輩B「? 行っちゃいましたね。聞こえてなかったのでしょうか」

後輩B「何かあったのでしょうか?」

後輩B「……?」

ヴーン ヴーン……

後輩B「はーい」

後輩B「分かってます。……心配性なんですね。大丈夫ですって」
165 :パズー「はぁーーんんーーあぁ・・・ん、え゛、んん・・・ふー・・・」2009/11/20(金) 21:14:35.20 ID:1iCAHs.0
――ボロアパート前

女「はぁ……っ、はぁ……っ」

女「体りょ、く……考えずに走ったらこ、れだよ……」

女「く……くははっ……。何やってるんだろ。くははは――」

部長娘「どうしたの−?」

女「!? なん、だ……部長娘ちゃんか」

部長娘「なんだ、って悪い?」

女「ううん、別に」

部長娘「なにしてたの?」

女「何……なんだろうね。何がしたかったんだろ。くはははっ」

部長娘「……つらいの?」

女「なんでさ」

部長娘「わらってるけど……ないてるよ?」

女「泣いてなんかないっ!!」
166 :シータ「はぁっ!」2009/11/20(金) 21:15:28.02 ID:1iCAHs.0
何だこの名前欄……
167 :パズー「・・・ん・・・んん?あれ?・・・んん・・・」[sage]:2009/11/20(金) 21:17:20.70 ID:4uvczvQo
名前欄でロードショーのラピュタが実況されてるのかね
168 :パズー「んんー・・・い゛い゛いっ、うん、うんん・・・」2009/11/20(金) 21:18:45.94 ID:1iCAHs.0
部長娘「ひぅっ!? おにーちゃん、こわい……」

女「あ……ごめんね」

部長娘「うん、だいじょうぶ」

女「本当、何やってるんだろうね」

部長娘「かなしいの?」

女「なんで?」

部長娘「そんなかおしてるもん」

女「……そっか。分かるんだね」

部長娘「うん」

女「琴緒さんが、見つかったんだ」

部長娘「ほんと!? よかったー」

部長娘「……あれ? 見つかるとかなしいの?」

女「ううん。嬉しいよ」

部長娘「じゃあ、なんでないてるの?」
169 :パズー「バーイ!」[saga]:2009/11/20(金) 21:25:00.87 ID:QFKV1ADO
パズー狂っとる…
170 :(群衆)「わーわーわー」[sage]:2009/11/20(金) 21:27:49.20 ID:FRX0Floo
名前欄がww
171 :ドーラ「まーてーぇぇ!!」2009/11/20(金) 21:29:39.95 ID:1iCAHs.0
女「無事じゃなかったんだ、琴緒さん」

部長娘「そう……なんだ」

女「僕のせいで……」

部長娘「おにーちゃんが琴緒おねーちゃんをかくしてたの?」

女「違うよ」

部長娘「じゃあ、おにーちゃんのせいじゃないよ」

女「そうでも、ないんだ」

部長娘「……むずかしいはなし?」

女「ううん」

女「僕がこんなところにいなかったら、琴緒さんは助かってた。分かる?」

部長娘「わかんない」

女「そっか……」

部長娘「わかんないけど、おにーちゃんのせいじゃないよ。きっと」

女「それなら楽だけどね……。やっぱり僕のせいだよ」
172 :廃坑道にて」2009/11/20(金) 21:37:08.85 ID:1iCAHs.0
女「……部長娘ちゃん」

部長娘「なに−?」

女「神様って、いると思う?」

部長娘「?」

女「いるとしたら、きっと残酷なやつなんだろうね」

部長娘「かみさまっていい人じゃないの?」

女「そうとは限らないよ」

女「……先払いの罪、かな」

部長娘「なにそれ?」

女「先に報いを受けて、未来にその分の罪を背負うんだよ」

部長娘「?」

女「きっと神様は、知ってたんだろうね」

部長娘「神様は死んでるよ?」

女「? ……あー。部長娘ちゃん、その意味知ってる?」

部長娘「神様がいなくなったってことでしょ?」

女「そうじゃないんだ。正しい意味が分かるまで、使わない方が良いよ」
173 :シャルル「腹減ったなぁ・・・」2009/11/20(金) 21:44:18.10 ID:1iCAHs.0
女「さて、僕はそろそろアルバイトに行ってくるよ」

部長娘「だいじょうぶ?」

女「ん? 大丈夫、大丈夫。ほら、元気元気!」

部長娘「……ほんとうに?」

女「結構疑り深いね……。本当だってば」

部長娘「琴緒おねーちゃんにたべもの持っていったらよろこんでくれるかな?」

女「今はやめておいた方が良いと思うよ」

部長娘「……おこるの?」

女「琴緒さんなら、泥でも喜ぶと思うよ。でも、今は余裕がなさそうなんだ」

部長娘「そうなんだ……」

女「僕が時々様子を見に行って、大丈夫みたいなら教えてあげるよ」

部長娘「おにーちゃんだけずるいー!」

女「ふははは、いいだろ」

部長娘「む〜っ」

女「まあまあ。じゃあ、またね」

部長娘「うん。ばいばい。しっかりおしえてね」

女「分かってるよ」


女「さて、遅刻の言い訳は何にするかな」
174 :海賊「わぁっ!」2009/11/20(金) 22:01:29.91 ID:R6a0MSY0
wktk(・∀・)
175 :兵士達「(うわーー、わーー!!!)」2009/11/20(金) 22:14:45.70 ID:1iCAHs.0
――女医の病院

家無「こんにちは」

受付「こんにちは、家無さん。今日は診察ですか?」

家無「いえ。琴緒さんという人に会いに」

受付「それなら――」

病人「ごほっ。ごほっ」

受付「……」

受付《それなら、個室に入院させています。ですが彼女は今、眠っているようで》

家無《いえ、構いませんよ。どのような人か見たいだけですから》

受付《お知り合いではなかったのですか?》

家無《いいえ。知人の友人です》

受付《はあ……。まあ、良いでしょう。先生もあなたなら許すはずですし》

家無《ありがとうございます。それで、どこに?》

受付《彼女は個室にいます。部屋番号は――》
176 :ムスカ「煙幕か?・・・」2009/11/20(金) 22:18:36.07 ID:1iCAHs.0
男「……」

家無「お邪魔します。……おや?」

後輩B「……家無さんですか」

家無「こんにちは。あなたもお見舞いですか?」

後輩B「ええ」

家無「嘘ですね?」

後輩B「はい。半分は」

家無「事の次第はご存じですか?」

後輩B「大体は。サークルの先輩が犯人でした」

家無「そうですか。辛いでしょうね」

後輩B「いいえ」

家無「……本当に、冷静な人ですね」
177 :ドーラ「いい加減にしなー!!・・・まったく、いつまでたっても子供なんだから・・・んとにもぅ・・・」2009/11/20(金) 22:24:17.06 ID:1iCAHs.0
男「……」

家無「琴緒さんの具合はどうでしょうか」

後輩B「安定しているみたいですね。私が来る前は大変だったらしいですが」

家無「何かあったのですか?」

後輩B「私は知りません」

家無「そうですか」

後輩B「でも、鎮静剤を与えたらしいです」

家無「なるほど。だからこんなに安らかに」

後輩B「受け方によっては、酷い言葉ですね」

家無「おっと、選択を誤りましたか」

後輩B「でも、本当に安らかですね」

家無「ええ。病院じゃなければ、日常に思えるでしょう」
178 :パズー「ドーラだって分かってくれるさ。見かけよりいい人だもの。」2009/11/20(金) 22:34:32.23 ID:1iCAHs.0
男「……」

家無「それで、何をしに来たのです?」

後輩B「答えたでしょう。お見舞いです」

家無「もう半分を聞いています」

後輩B「……あなたはなぜ?」

家無「軟男さんのご友人がどんな姿か興味がありまして」

後輩B「珍しいですね」

家無「そうですか? ……そうですね」

後輩B「この方に何かあるのですか?」

家無「いいえ」

後輩B「では軟男先輩にあるのですか?」

家無「いいえ」

後輩B「ではなぜ興味を示されたのですか」

家無「その質問の前に、私の質問に答えて下さい」
179 :ムスカ「手は打ちます。どうせやつらは遠くへは逃げません。・・・航海は極めて順調ですよ。」2009/11/20(金) 22:37:57.75 ID:1iCAHs.0
男「……」

後輩B「言えません」

家無「そうですか。では私も言えません」

後輩B「では、何かあるんですね?」

家無「かもしれません。ですが、言えません」

後輩B「……良いでしょう」

家無「良かったです」

後輩B「……」

家無「……」

後輩B「やっぱりあるんですね?」

家無「振り出しに戻すおつもりですか?」
180 :天空の城ラピュタ」2009/11/20(金) 22:47:08.91 ID:1iCAHs.0
(数時間後)

男「……ん……うー……」

女医「おはよう」

男「ひっ! ……だ、れ、ですか?」

女医「女医。内科医をしているわ」

男「医者……? ここは、病院ですか?」

女医「ええ。覚えてない?」

男「……いえ、覚えてます」

女医「どこまで覚えてる? 途切れた記憶はない?」

男「あったら……良いんですけど」

女医「記憶喪失なし、と。体の具合は?」

男「あまり良くないですね」

女医「でしょうね」
181 :パズー「んっ、んん・・・はっ!」2009/11/20(金) 22:50:23.00 ID:tdqAVzUo
お〜
182 :シータ「・・・ラピュタ・・・。」2009/11/20(金) 22:50:51.69 ID:Rz.kxtko
追いついた
183 :パズー「っはははは、あははははははは・・・」2009/11/20(金) 22:51:48.52 ID:1iCAHs.0
女医「暴れたのは覚えてる?」

男「……はい」

女医「もう大丈夫そうね」

男「ここは安全って、分かりましたから……」

女医「睡眠はストレスの解消に効率的な方法の一つよ」

男「……軟男さんに、悪いことしたなあ」

女医「あの時、どうしたんです?」

男「どうしてましたっけ……?」

女医「聞いてるのは私」

男「すみません。ただ……」

女医「?」

男「ただ、もの凄く怖くて、逃げたくて、それでも怖くて……」

女医「……」

男「記憶はなくなってないって言いましたが、正しくは違うんです。はっきりと覚えては
   いません」
184 :シータ「はぁ、はぁ、・・・」2009/11/20(金) 22:57:18.94 ID:1iCAHs.0
女医「詳しく聞かせてもらえる?」

男「最初は……はっきりと覚えてるんです。男の人が……男の……」

女医「スキップ」

男「……すみません」

女医「いいのよ。それで、はっきりしないのは?」

男「まず、時間の感覚が分からなくなりました。視界に霧もだんだんかかってきて……濃
   くなってきて……」

女医「夢を見ているときの視野みたいに?」

男「適切な表現だと……思います」

女医「それで?」

男「やがて、何も考えたくなくなりました。言うとおりすれば、あの人は……あ、の……」

女医「怖かったのね」

男「……はい。でも、こうしているということは、逮捕されたんですね?」
185 :ムスカ「この辺りだ。」2009/11/20(金) 23:01:53.43 ID:1iCAHs.0
女医「ええ」

男「誰かが執拗に答えるように言ってた感じがします。でも、聞かなくても大丈夫だって
   思いました。……なんででしょう」

女医「犯人ではなかったから?」

男「……嫌ですね」

女医「はい?」

男「なんだか、言いなりになっちゃったみたいで」

女医「誰だって嫌よ。普通の社会でさえ言いなりは苛立つわよ」

男「ふふっ、そうですね」

女医「あら、もう笑えるんですね? そこまで重くなくて良かったです」

男「そうだ。助けてくれた警察の方にお礼を言わないと」

女医「またお見舞いに来るはずですよ。警官Aさんという方です」

男「あの刑事さんですか……。世話をかけてしまっていますね」
186 :パズー「うぅあっ!!えぐぐっ、はぁえっ、ああっ、うぎええっぐ・・・あはぁぁ、はぁは・・・ぁ?・・・」2009/11/20(金) 23:08:05.58 ID:1iCAHs.0
女医「偶然窓が開いていたお陰だと言ってましたね」

男「そうだったんですか。それでも助けていただいたことに違いはありませんね」

女医「本人は否定するかもしれませんね。見たところ生真面目そうでしたから」

男「そうですね。……あっ」

女医「どうされました?」

男「そう言えば、窓の鍵を開けたの、私でした」

女医「そうだったんですか?」

男「目の前に霧がかかり始めたときに、手の届く唯一の鍵でしたから」

女医「お手柄ですね。犯人は気付かなかったのも偶然……ではなさそうですね」

男「なぜです?」

女医「カーテンが隠してくれるはずだからですよ」

男「そう言えば、かかってましたね……」

女医「あら、これはもしかして当たりかな?」

男「凄い推理力ですね!」
187 :パズー「シーーターー!!」2009/11/20(金) 23:16:28.16 ID:tdqAVzUo
女医さんやるねぇ〜 VIPバルス前に落ちたか
188 :ドーラ「情けないじゃないか、さんざん苦労してこれっぱかしさ。」2009/11/20(金) 23:27:52.75 ID:1iCAHs.0
助手「先生、ここにおられましたか」

女医「んー、何?」

助手「先に帰りますが、よろしいでしょうか」

女医「いいよ。おつかれー」

助手「お疲れ様です」

男「……」

助手「お大事に」

男「あっ、はい。ご親切にっ。お疲れ様でした」

女医「さて、遅いけど晩ご飯食べる?」

男「は、はい!」

女医「お腹空いているでしょう?」

男「言われてみれば……」

女医「じゃあ、ちょっと待っててね」

男「はい」
189 :海賊達「はっはっはっはっはっは・・・」2009/11/20(金) 23:29:36.15 ID:1iCAHs.0
そろそろ寝ますぜ。
布団には俺の根が増すぜ。

はいはい寒い寒い。
寒い時期だからさらに寒い。
190 : いつかきっと出逢う 僕らをのせて[sage]:2009/11/20(金) 23:31:48.33 ID:Rz.kxtko
お疲れ様
また楽しみにしてるよ
191 : いつかきっと出逢う 僕らをのせて2009/11/20(金) 23:32:16.13 ID:tdqAVzUo
つ スットブ
暖かくして寝ろよ、か、風邪引いても看病しにいけないんだからねっ!おやすみっ!
192 :天 空 の 城 ラ ピ ュ タ2009/11/20(金) 23:40:53.08 ID:7O69lTMo
おつ!男は自分の一番好きなキャラで脳内変換だ
193 :天 空 の 城 ラ ピ ュ タ[sage]:2009/11/20(金) 23:48:37.49 ID:QFKV1ADO
>>191
すっとばしてどうする

おやすみ
194 :天 空 の 城 ラ ピ ュ タ2009/11/20(金) 23:50:07.74 ID:vN12oMDO
追い付きがてらに乙



マジ寒いよなww
暖かくして寝るんだZE
いい夢みろYO☆彡
195 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 01:39:34.36 ID:py3ZAz60
おつ!
196 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 01:46:29.10 ID:/d1ZoNE0
q
197 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 01:50:21.42 ID:/d1ZoNE0
>>196
間違えて書き込んだんじゃないんだからね!勘違いしないでよね!

乙(・∀・)
198 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 17:47:37.53 ID:9WxHryU0
おはよう。
今日は早く寝るつもりだから、覚悟して下さい。
なんで上から目線なんだろうね、うん。
ただ何となく。
199 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 17:54:30.58 ID:9WxHryU0
(翌日)
――警察署

警部「……はぁ」

警官B「どうしたんです?」

警部「隠し事は難しいと思い知った」

警官B「はい?」

警部「本部長が今件の被害者の見舞いをしたいと言っている」

警官A「警部、確かそれは、全くの無事だと報告したのでは?」

警部「それならそれで、彼女の家まで行ってしたいと言っている」

警官B「どうして? わざわざ?」

警部「本当にそう思うよ。しかし、納得がいくとすれば……」

警官A「琴緒さんに何かあると知れた?」

警部「勘のいい人だからね……」
200 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 17:56:55.20 ID:t.WKWZU0
風邪をひいている俺を元気づけるために早く書いてくれ。
いや書いてください。
201 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:01:45.01 ID:9WxHryU0
警官B「ですが、大丈夫ですよ」

警官A「ええ。言わなければ入院先まで分かりませんよ」

警部「どうしてそう言える?」

警官B「本部長の噂は聞いています。無理に人から聞き出すことはしない人だと」

警官A「それでよく警視になれたと関心しますよ」

警部「その噂は嘘じゃないんだがな」

警官A「そうなんですか? てっきりただの噂だと」

警官B「凄いですよね。もうじき警視正とも噂されてますよ」

警部「だから、結局は見つかるんじゃないかと思っている」

警官B「病院がですか?」

警部「ああ。警官A、個人保護のため秘密厳守と言っているんだろうな?」

警官A「ええ」

警官B「なら大丈夫ですよ」

警部「そうだといいが……。あの人は勘が鋭いんだ」
202 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:09:17.56 ID:9WxHryU0
――大学の敷地

女友「友さーん。おーいっ」

友「……」

女友「友さーん!」

友「……ん? ああ、ごめん」

女友「……」

友「何?」

女友「音、凄い漏れてる」

友「音楽は大音量で楽しむものだろうが」

女友「耳、痛くないの?」

友「全然」

女友「何の音楽?」

友「P-MODELっていうグループなんだけど」

女友「なにそれ」

友「知らないの?」

女友「全然」
203 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:15:42.44 ID:9WxHryU0
友「それで、何か用?」

女友「そうそう。今度の日曜から空いてる?」

友「日曜から? なんで?」

女友「講義、全部ない日でしょ。四日くらい」

友「そうなのか? 学部が違うからどうなんだろうな」

女友「先一週間くらいの予定は把握しておこうよ」

友「いや俺、そこまで几帳面じゃないからな」

女友「むう……」

友「それで、空いてたらどうしたんだ?」

女友「男さんを捜そうと思って。一緒に」

友「あー、なるほど。でも前にも言ったけど、どこをどう捜すんだよ」

女友「それは……」

友「だろ?」
204 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:15:56.72 ID:21kGunso
平沢進wwwwww
205 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:20:47.59 ID:9WxHryU0
女友「な、なんとかなるよっ!」

友「あのな……」

友「それに、女さんはどうするんだよ」

女友「どっちか見つかれば、どっちも見つかる気がするん……だ、けど……」

友「自信ないのに良く言うよ」

女友「それでもっ」

友「……」

女友「どう?」

友「もし空いてたとして」

女友「空いてたとして?」

友「多分、行けないな」

女友「なんでっ? 友達なんでしょ?」

友「確率の低いことより確実なことをやる」

女友「どういうことよ」

友「実家にも顔を出さないとうるさいんだ」
206 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/21(土) 18:22:39.69 ID:bGPCcFAo
今日も無理せずがんばってください
ウフン
207 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:42:32.39 ID:9WxHryU0
女友「えー」

友「残念だが、行くなら一人で頑張ってきてくれ」

女友「仕方ないなぁ……。一人じゃ折れそうだからやめとく」

友「良い判断だ。警察に任しとけ」

女友「でもまだ見つからないんだよ?」

友「ああ、遅いよな」

女友「二人とも……」

友「?」

女友「隠れるのが上手いよね」

友「そうだな。はははっ」

女友「なんで笑うの?」

友「あれ、狙ってたんじゃなかったの?」
208 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:48:21.56 ID:9WxHryU0
友「そう言えば」

女友「何?」

友「軟男はどうしてる?」

女友「講義には来てたよ」

友「そうじゃなくてさ……」

女友「集中してた」

友「だから――」

女友「集中、しすぎてたよ」

友「……は?」

女友「あれは思い詰めてる表情だね」

友「全くあいつは……」

女友「私達が軽く受け止めすぎなのかな?」

友「いや、あいつが重く受け止めすぎなんだ。男もそうだったが、自分が絡むとなんでも
   ネガティブに受け止めやがる」
209 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:55:37.99 ID:9WxHryU0
〜  〜

顔の見えない男A「こーとーおーちゃーんー……」

顔の見えない男B「おいでー……おいでー……」

男「やめて……来ないでよ……」

顔の見えない男A「ほらぁ……。やさしくすーるーかーらー……」

顔の見えない男B「恥ずかしがり屋だなあ……。こっちから迎えにー……」

男「やめて……やめて……。そ、そうだ。逃げなくちゃ……逃げなくちゃ……」

男「――わっ!?」

?「……何をしているー?」

男「だ……れ……?」

先輩B「何をしていると言ってるんだ。なあっ!」

男「ひっ……あ……あぅ……っ!」

先輩B「何をしていると――!」

〜  〜
210 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 18:59:42.68 ID:9WxHryU0
――女医の病院

男「うわぁぁあああっ!」

男「……はぁ……はぁ……夢?」

男「なん、だ……。驚かせないでよ……」

女医「琴緒さんっ、どうしたの!?」

男「あっ、すみません。何もないんです」

女医「……なんだ」

男「すみません……」

女医「悪夢でも?」

男「……は、はい」

女医「何恥ずかしがってるの。悪夢くらい常人なら見るわよ」

男「はあ」

女医「この前助手がね、怖い夢を見たって一日中暗い顔で働いたことがあってね」

男「あ、ははは。そんなことが」
211 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:04:07.58 ID:9WxHryU0
女医「……へえ。そんな夢がねえ」

男「はい」

女医「涙くらい、流してもなにも言わないのに」

男「はい?」

女医「怖かったでしょ?」

男「……ええ」

女医「何か引っかかったような返事ね」

男「……ええ」

女医「……」

女医「具体的に、何が怖かったのか。話してもらえる?」

男「……」

女医「嫌なら良いわ」

男「いえ、聞いて下さい。一人くらいに言わないと、苦しいです」

女医「そう。ありがとう」
212 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:11:18.02 ID:9WxHryU0
男「最初は、ただ怖かったんです」

女医「男の人達が?」

男「はい。誰かも知らない人達。なのに、私を知っていることが怖かったんです」

男「私を誘っているのが怖かったんです」

女医「……」

男「私を招いているのが怖かったんです」

女医「それで、逃げた」

男「はい。足が重くって……それでも走って。それでも……後ろから手が伸びてくるよう
   で……」

女医「それで、あなたを誘拐した人が現れた」

男「怒鳴りました。怖かったです。また、殴られる。また――」

女医「……」

男「でも、一番怖いのは、そんなことじゃないんです」

女医「なら、何?」

男「あの人が現れて、安心している自分が……いたんです」
213 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:16:13.14 ID:9WxHryU0
女医「……」

男「……」

女医「……何?」

男「いえ。てっきり、嫌な顔をされるものかと……。気持ち悪いでしょう?」

女医「どうして?」

男「だって……だってっ!」

女医「あなたは、楽な方向へ動こうとしている。それだけよ」

女医「話をしたのも、そう。私があなたを蔑めば、安心してしまった自分をある意味で
    正当化できる」

男「……」

女医「間違ってる?」

男「いえ……仰る通りです」

女医「どうして、安心したか分かるよね?」

男「……はい」

女医「でも、それはダメ。分かる?」

男「……はい」
214 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:21:16.07 ID:9WxHryU0
女医「苦しい?」

男「とても」

女医「でも、患者を逃がすつもりはないわ」

男「……」

女医「必要なら、逃げる意志が失せるまで、閉じ込めるから」

男「……それでも、お願いします」

女医「?」

男「私は最低な人だ、って……思って下さい」

女医「……」

男「お願い――」

女医「嫌」

男「……」
215 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:27:42.88 ID:9WxHryU0
男「……どうして」

女医「私が医者だから」

男「……」

女医「お腹空いたでしょう。ご飯持ってくるわ」

男「……」

女医「……はぁ」

女医「そうそう。悪夢の話、友達に言わない方が良いと思うよ」

男「どうしてですか? 私の人間関係を心配してくれてるなら大きなお世話です」

女医「医者が人間関係に手を出すのは野暮よ」

男「?」

女医「話すと、きっとあなたはもっと追い込まれるよ」

男「どうして、ですか?」

女医「きっと、私よりも強く、あなたを蔑むことを拒むから」
216 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:38:49.92 ID:9WxHryU0
――大学

女「……」

女友「軟男さーん」

女「ん? 何?」

女友「講義終わったら、また琴緒さんのお見舞いに行かない?」

女「やめとくよ」

女友「なんで!?」

女「アルバイトがあるし……」

女友「あっ、そうだったんだ」

女「それに……」

女友「?」

女「連日だと、琴緒さんも迷惑かもしれないし」

女友「そんなことないって」

女「そうかな……?」
217 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:48:14.77 ID:9WxHryU0
女友「そうだって。私ならむしろ毎日来てくれた方が安心すると思うな」

女「僕ならそっとしておいて欲しいな」

女友「……」

女「……」

女友「捻くれてるね」

女「そうかな?」

女友「うん。ものすごく」

女「……」

女友「……怖いんでしょ?」

女「……何を怖がるっていうの?」

女友「昨日の琴緒さん、尋常じゃない錯乱の仕方だったし」

女「……関係な、いよ」

女友「言葉、詰まったね」

女「……」

女友「まぁ、気が向いたら行ってあげてね」

女「うん。でも今日は無理だよ」

女友「うん。さっき聞いた」
218 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/21(土) 19:51:44.21 ID:9WxHryU0
今、睡魔の気配を感じる……。
そうだっ! 俺の後ろに!!

というわけで、寝ます。
一日に十二時間は寝ないと動かなくなる呪いがかかっているので。
219 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/21(土) 19:59:51.31 ID:AsGd8f2o
寝るの早くねww
朝にバイトでもやってるのか?
220 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/21(土) 20:15:16.14 ID:/aHau92o
こいつにーt
221 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 00:52:30.66 ID:mMoVaRUo
なわけねーよ
おまえがニートだ
222 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/22(日) 00:56:23.71 ID:CYlPxH6o
じゃあ俺が
223 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/22(日) 01:01:43.00 ID:j6EDoAAO
いやいや俺が
224 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/22(日) 01:26:38.41 ID:qWBaRcDO
ここは俺が
225 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 01:39:11.43 ID:gkw0Mko0
いや俺だろ
226 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/22(日) 03:40:29.30 ID:5MRo8QAO
呼んだか?
227 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/22(日) 09:41:04.73 ID:nIO6CEDO
俺がガンダムだ
228 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/22(日) 13:32:36.23 ID:JIn1DOw0
なんだガンダムか
229 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/22(日) 15:12:41.49 ID:qHUMx6.o
ガンダムならしょうがない
230 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 21:16:37.07 ID:PuSCAzY0
おはよう。

と思えば、ガンダムなら俺の出る幕ないじゃないか。
231 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 21:20:34.21 ID:rhGdxGI0
今日もwktkしにきたぜ(・∀・)
232 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 21:26:10.84 ID:PuSCAzY0
――女医の病院

コンコン

男「はい」

女医「琴緒さん。晩ご飯、持ってきたよ」

男「ありがとうございます」

女医「あと、お客さんも持ってきたよ」

男「あり……はい?」

警官A「どうも」

男「あ……ああ、刑事さんですか」

女医「ご飯、ここに置いておくよ」

男「ありがとうございます。……質素ですね」

女医「患者が文句言わない」

男「でも、病気じゃ――」

女医「患者は文句言わない。これ、決まりだから」

男「は、はあ……」
233 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 21:37:17.17 ID:PuSCAzY0
警官A「ははは、厳しいんですね」

女医「藪と呼ばれても医者ですから」

男「……藪医者なんですか?」

女医「いいえ。そんなふうに呼ばれたことはないわ」

男「安心しました」

男「そうそう。警官Aさん」

警官A「はい。何でしょう」

男「あなたが助けてくれたのでしょう? ありがとうございます」

警官A「いえいえ。仕事ですから。それに、私の他にも二名ほどいましたし」

男「その人達は?」

警官A「残念ながら、ここに来る暇はないでしょう」

男「あなたはあるんですね?」

警官A「それは……」

女医「っぷ」

警官A「……そうですね。はい、私には時間がありますから」

男「ふふっ。では、その方達にも、感謝しています、と伝えておいて下さい」

警官A「分かりました」
234 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 21:43:03.80 ID:PuSCAzY0
男「それで、何か用があって来たんですよね?」

警官A「いえ」

男「?」

警官A「仕事上とは言え、色々と誼みがありましたからね。ただのお見舞いですよ」

男「それは……」

警官A「迷惑でしたか?」

男「いえ、ありがとうございます」

女医「立ったままだと疲れるでしょう。その椅子に腰掛けて下さい」

男「あっ、それは私の台詞で――」

女医「どうして?」

男「私の病室だからです」

女医「“私が貸した”あなたの病室よ」

男「あー……」

警官A「ははは、それだけ言えるのなら大丈夫そうですね」
235 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 21:59:37.66 ID:E8nt/wg0
はじまた
236 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 22:06:31.76 ID:PuSCAzY0
警官A「ふぅー。実は立っていると辛くて。足が疲れてたもので」

男「それは、大変だったんですね?」

警官A「警官も楽じゃないのですよ。ああ、気にせずご飯は食べて良いですよ」

男「あ、はい」

警官A「まぁ、見舞いと言っても、話のネタがないということはないのですよ」

男「はあ」

警官A「実はですね、今こちらで結構厄介なことになっていまして」

男「と、言うと?」

警官A「あなたのした話、覚えてますか? 失踪事件について」

男「覚えてますが……。えっと」

警官A「ああ、良いんですよ。協力してもらうに当たって、暴露してしまいましたから」

女医「ええ。信じられないけど、そういうことにしてるわ」

男「えっ?」

警官A「すみません。約束を破ってしまって」

男「仕方ないですよ」

警官A「それより、食べないのですか?」
237 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 22:11:41.52 ID:PuSCAzY0
男「あ、えっと……」

警官A「食欲が湧かないとかですか?」

男「いえ」

警官A「もしかして、私は邪魔でしょうか? 中には、食べる姿を見られるのを嫌がる人
     もいるらしいですから」

男「いえ、そういうことじゃないんです」

警官A「……ふむ。まあ、食は強要するものではありませんからね。でも後でもしっかり
     食べて下さいね」

男「はい」

警官A「では話を続けますが――」

女医「待って」

警官A「なんでしょう」

女医「琴緒さん、食べなさい」

男「……はい?」

警官A「別に良いじゃないですか。きっと今は気分では――」

女医「良くないのよ」
238 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 22:29:21.39 ID:UX2QxMAO
男「……」

女医「食べなさい」

男「……今は、お断りします」

警官A「?」

女医「医者として言ってるのよ。食べなさい。食べなければ……」

男「何をすると言うんですか?」

女医「そうね。一応あなたがこの病院にいることは秘密だから、人体実験にでも
    使おうかしら」

警官A「待ってください! 私は許しま──」

女医「口を挟まないでくれる?」

警官A「──!」

女医「どうする? 私にはむしろ、そっちの方がメリットがあるんだけれど」

男「……分かりました。食べれば良いんですよね」

女医「よろしい」
239 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 22:33:19.89 ID:dFh/fKko
お断りしますのAAが見つからんかった・・・
240 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 22:38:21.17 ID:UX2QxMAO
男「……っ」

警官A「大丈夫なんですか? 腕が振るえているじゃないですか」

女医「知ってる」

警官A「体調でも崩しているのでは?」

女医「それはないわ。ほら、スプーンを持って」

警官A「和食にスプーン、ですか?」

女医「念のためよ。不自由のないメニューでしょう?」

警官A「そうですが……。大丈夫なんですか?」

女医「じゃあ、ご飯を食べてみようか」

男「……っ。あっ!」

コランカラン
  カランカラン……

女医「……」

男「す、すみませんっ。すぐに拾いますっ」
241 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 22:45:53.84 ID:UX2QxMAO
警官A「いえ、私が拾いましょう」

男「で、でも……」

女医「はい。手助けは不要です」

警官A「あなた、自分がやっていることを理解していますか?」

女医「ええ」

警官A「見てください。腕は震え、顔も蒼白じゃないですか」

女医「ええ」

警官A「医者がする行為ではありませんよね」

女医「いえ」

警官A「……何が言いたいんです?」

女医「私は彼女にご飯を食べさせたいだけよ」

警官A「なら、私が食べさせます」

男「えっ……?」

女医「……」
242 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 22:56:11.66 ID:UX2QxMAO
警官A「構いませんよね?」

女医「ええ」

男「でも……」

警官A「そんなに震える手では何も食べられませんよ。スプーンを握るのさえやっ
    とでしょう?」

男「……」

警官A「ほら、スプーンを貸して下さい」

男「でも……でも……」

警官A「無理はいけませんよ。任せて──」

男「!!」

男「いぁぁぁぁあああっ!」

警官A「はい──?」
243 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 23:04:18.46 ID:UX2QxMAO
カラン……
  カランカラン……
    カラララランッ……

警官A「……」

女医「……なるほどね」

警官A「……ふむ、私も考えが足りなかったようですね」

女医「ようやく分かった?」

警官A「教えていただけたら嬉しかったです」

女医「それで?」

警官A「髪から背広から、味噌汁の臭いがしますね」

女医「洗濯はしないよ」

警官A「……分かってましたよ」

警官A「それで、琴緒さんはどうするんです?」

女医「……」

男「おね、がい……。やめ、て……やめて……や、めて……おね──」

女医「何とかするわよ」
244 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/22(日) 23:15:47.25 ID:UX2QxMAO
男「すみませんっ! 本当にすみませんでしたっ!」

警官A「はは……仕方ないですよ」

女医「私としても、具体的な症状が分かって楽になったわ」

警官A「やはり女性をなだめるには女性が適任ですね」

女医「そういうわけじゃないのよ」

男「クリーニング代は払わせていただきます」

警官A「いえ、構いませんよ。仕方ないことですし」

女医「でも……厄介ね」

警官A「はい」

男「?」

女医「ねえ、ここはあえて“男”君としてのあなたに聞くわ」

男「は、はい!?」

女医「どのような心境かしら。男性恐怖症になって」
245 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 00:06:36.56 ID:qt1bVoDO
なん…だと…



と思ったら>>1ちゃん寝ちゃったかしら

246 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 00:32:52.39 ID:pVQH/Too
え・・・・

寝ただと・・・・
247 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 00:38:50.68 ID:9onZmnIo
俺の腕でな
248 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 00:53:47.83 ID:QkT4s2so
いやいや、俺の腕の中だろ
249 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 01:26:34.04 ID:lce/kVw0
でも俺ガンダムだし…
250 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 01:51:17.07 ID:ERAhM3Yo
あなたがガンダムか
251 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 03:41:06.53 ID:CQila2k0
そんなお前は?
252 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 04:24:16.79 ID:.l8rHwDO
俺がガンダムだ
253 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 05:13:54.38 ID:HOu4mDAo
思ったより黄猿強くなかったな
負けたがww
同じロギアとしてエネルとどっちが強いんだ?
254 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 05:18:16.49 ID:HOu4mDAo
ごばく
255 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 05:58:16.43 ID:8J10f9Io
光の速さで明日へ〜ダッシュさ〜
256 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 06:51:56.67 ID:.l8rHwDO
若さ〜若さってな〜んだ?
257 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 13:00:32.96 ID:IlHT7fco
アンパンだ!
258 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 15:48:08.97 ID:SDqoHCM0
おはようございます。
いや〜、気付いたら寝てましたね。
眠気には勝てない。
259 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 15:49:06.26 ID:IlHT7fco
最近は冬眠したくなるね。クマになりたいね
260 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 15:53:07.88 ID:SDqoHCM0
男「……はい?」

女医「理解できない?」

男「いえ。でも……なんで私が……」

女医「そこの刑事さんがあなたの近くに座ってから、あなたの様子がおかしかったの。
    自分で気付いてなかったの?」

男「ああ……そういうことだったんですか」

女医「それで、どういう感じだった?」

男「ただ、何でか分かりませんでしたが、体が震えたんです」

女医「……」

女医「あなたに触れられたとき、何か感じた?」

男「何かが、頭を駆け抜けて……」

女医「それは、何?」

男「……ちょっと、分かりません」

女医「そう」
261 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 15:57:19.81 ID:SDqoHCM0
女医「じゃあ、ちょっと実験して良いかしら?」

男「はい!? さっきのは本気だったんですかっ?」

女医「違う違う。簡単なものだから。刑事さん、手伝ってもらえます?」

警官A「まあ、良いですが……。何をすれば?」

女医「今立っている位置から、一歩ずつ彼女に近づいていって下さい」

警官A「分かりました」

男「なぜそんなことを?」

女医「あなたの周りには少なくとも二人の男友達がいるでしょう?」

男「はい」

女医「安全圏を確かめないと、後々苦労するのはあなたよ」

男「……」

女医「では刑事さん、一歩目をお願いします」
262 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 16:10:31.61 ID:SDqoHCM0
――ファミリーレストラン

女「煮込みハンバーグ一つ、ビフカレ二つ、コーラ三つです」

バイト女「軟男さん」

女「何ですか?」

バイト女「休憩くらいしましょうよ」

女「……いや、いいよ」

バイト女「体壊しますよ?」

女「大丈夫です。多分、頑丈な作りですから」

女「あっ。いらっしゃいませー!」

バイト女「いらっしゃいませーっ!」

女「そっちこそ受験生なんでしょう? 僕に気をかけるより自分を心配しないと」

バイト女「ですが……」

女「ほら、仕事に戻りましょう。僕はさっき入ったお客さんのテーブルに行ってきます」

バイト女「……」
263 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 16:31:24.59 ID:SDqoHCM0
バイト女「休憩はいりまーす」

バイト男「了解。……あいつは?」

バイト女「まだ、働いてますよ。店長に言った方がいいでしょうか?」

バイト男「……いや、いいと思うよ」

バイト女「そう、ですか」

バイト男「気がかり?」

バイト女「それは……。はい」

バイト男「そうか。まぁ、昨日遅れた分を取り返しているつもりなんじゃね?」

バイト女「そう、でしょうか?」

バイト男「あいつのことだし、放っておけよ」

バイト女「……ただ」

バイト男「何だ?」

バイト女「いえ、何でもないです」
264 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 16:39:36.26 ID:SDqoHCM0
バイト女「……」

同僚女「どうしたのー? 暗い顔してー」

バイト女「そんな顔してないですよー」

同僚女「休憩時間くらいゆっくりしようよ。ほら、ドーナツ食べる?」

バイト女「いただきます」

同僚女「さて、私はそろそろ戻るかな。……あれ? 軟男君はどうしたの?」

バイト女「休憩する気はないそうです」

同僚女「そっかー。まあ、昨日遅れた罰ね」

バイト女「……」

同僚女「もしかして、ほっとしてる?」

バイト女「どうしてですか?」

同僚女「休憩時間が一緒なんでしょ?」

バイト女「それが何と言うのです?」

同僚女「隠さなくても良いって。私も心配なのよ。あなたがあいつに何かされてないか
     ってね。嫌でしょ、二人きりってのは」

バイト女「……」

同僚女「あははっ、軟男君にそんな度胸ないか。ねっ」

バイト女「あ、はい……」
265 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 16:47:55.56 ID:SDqoHCM0
(深夜)
――川沿いの土手道

女「はっ……はっ……はっ……」

隣人「ねえ、軟男君」

女「はっ……はいっ……」

隣人「ペース、速くないか?」

女「そっ……ですかっ……?」

隣人「ほら、息が切れてるじゃないか」

女「だっ……じょぶで……すっ……」

隣人「そろそろ休憩しようか」

女「いえっ……まだっ……」

隣人「いや、したほうがいい」

女「そち、らがっ……大丈夫……なんですからっ……、だ……じょぶです」

隣人「俺はかなり昔から鍛えてるからな。だが君は別だろ」

女「はっ……はっ……」

隣人「……分かった。休憩させてくれ」

女「わ……かりまっ……た……」
266 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 16:58:28.48 ID:SDqoHCM0
隣人「ほら、これ飲んだらどうだ?」

女「で……も……っ、おか……ねが……」

隣人「持ってきてないのか?」

女「……」

隣人「でも飲んだ方が良い。金の問題じゃない」

女「でも……」

隣人「案外めんどくさい人だね、君は。隣人の誼みだ。金はいらないよ」

女「あ、ありが……とうご……ます」

隣人「深呼吸もした方が良い」

女「……」

隣人「全く……。ランニング中に酸欠で死ぬなんて俺は聞いたことないぞ。それとも聞
    かせたかったのかい?」

女「いえ……」

隣人「……やれやれ」
267 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 17:05:11.56 ID:SDqoHCM0
隣人「見つかったんだってね、琴緒さん」

女「ええ……」

隣人「今は?」

女「病院です」

隣人「そうか。お見舞いにでも行こうか。どこか教えてくれるか?」

女「やめておいた方が良いですよ」

隣人「どうして」

女「僕は……枕で叩かれました」

隣人「まさか。あの琴緒さんが?」

女「……」

隣人「……本当のようだな」

女「はい」

隣人「何があったんだ?」

女「それは……」
268 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 17:12:52.05 ID:SDqoHCM0
隣人「そうか。酷いことをするやつがいるもんだ」

女「そうですね……」

隣人「なるほど。確かに俺は行かない方が良さそうだ」

女「……」

隣人「多分、その女医っていう医者も検討はつけてるだろう。もしかしたら、もうはっき
    りさしているかもな」

女「はい……」

隣人「君はどうするんだ? それでも、行くのか?」

女「行けないですよ」

隣人「どうして?」

女「僕が悪いからです」

隣人「……怖いんだな?」

女「違――っ」

隣人「違わないね。さて、君はいつまで逃げるつもりかな?」

女「……」

隣人「逃げて、体を壊して。それでもまだ逃げるつもりかな?」
269 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 17:15:53.33 ID:Xd5TitU0
見ている
270 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 17:18:06.46 ID:SDqoHCM0
女「それは……」

隣人「まぁ、それはそれでいいと思うよ」

隣人「但し、いずれまた君は琴緒さんと向き合わなければならない。それを、理解はすべ
    きだね」

女「……」

隣人「俺からの助言はこの程度だよ。廉価的だが受け取っても損はないはずだ」

女「得にもならない」

隣人「それは、君次第だよ。何事もそのはずだ」

女「……続き、行きましょうか」

隣人「ああ。息は整った?」

女「はい」

隣人「では、もう一度ストレッチを軽くしてから走るか」

女「今日は」

隣人「ん?」

女「二キロほど長く走りますよ」

隣人「はははっ、明日筋肉痛になっても知らないよ」
271 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 17:21:51.89 ID:SDqoHCM0
(翌朝)
――女の部屋

女「……」

女「……」

チュンチュン チチチッ……
  カー……クァー……

女「朝か……」

女「講義は昼からだし、もう一眠りしようかな」

女「……」

女「……」

女「ご飯を作るのも、だるいし」

女「……」

女「……」

女「……痛い」
272 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 17:40:03.72 ID:SDqoHCM0
――女医の病院

コンコン

女医「おはよう。よく寝れたかな?」

男「いえ……」

女医「また悪夢?」

男「まあ」

女医「仕方ないかな。早く慣れなよ」

男「そんなっ」

女医「それとも、トラウマを克服する? 私は助言も出来ないよ?」

男「……」

女医「ま、どのみち暫くは居てもらうけどね」

男「大学、大丈夫でしょうか……」

女医「単位を取れば出席しなくても問題ないでしょう」

男「こんなに休んでちゃ取れませんよ」
273 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 17:49:10.21 ID:SDqoHCM0
女医「そんなこと言っても、今のキミは外に出られないよ」

男「……」

女医「それとも、普通の生活を送れる自信がある?」

男「ない……です」

女医「じゃあ、我慢なさい」

男「……」

女医「どうしたの?」

男「いえ、どうしてこうなっちゃったんだろう、って」

女医「私に聞かれてもね」

男「ですよね」

女医「運命の悪戯か、神の御業か……」

男「はい?」

女医「本当、不思議よね」

男「……?」
274 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 18:12:26.98 ID:SDqoHCM0
(夕時)
――現代文学研究会

同級A「うぃーっす」

先輩A「おう。遅いじゃないか。今日は飲み会の日だろ?」

友「先輩。時間はまだまだ後ですよ」

同級A「そうですよ。それまでゆっくり本を読みましょうよ」

同級B「いや、西尾維新談義をしようぜ」

後輩A「たまには少し昔の人にしましょうよ」

同級B「例えば?」

後輩A「エンデとか」

友「あー、俺読んだことないや」

同級B「というわけで決定だな」

先輩A「いや待て、村上春樹にしよう」

同級B「えっ、なんでですか!?」

先輩A「私が西尾維新の作品を嫌っているからだ」

友「ははっ、決定だな」

同級B「理不尽だ……」
275 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 18:19:19.06 ID:SDqoHCM0
後輩C「こんにちは」

同級A「おや、珍しいじゃないか」

後輩C「そうでもないと思いますが……」

同級A「いいや。その通りだね」

先輩A「キミにはレーダーがあるんだろうな」

後輩C「はい?」

先輩A「真面目に活動しようとすると来るだろ?」

同級B「そう言われれば」

後輩A「確かに」

後輩C「まさか。偶然ですよ」

先輩A「じゃあ、まあ飲み会まで作品傾向を探っていこうじゃないか」

後輩C「誰のです?」

先輩A「村上春樹」

後輩C「あー、なるほど。今先輩が読んでたからですね?」

同級B「俺はつくづくこの空間が不条理で出来ていると思っているよ」

後輩A「気付くのが遅いですね。俺はもう知っていました」

同級B「だから“つくづく”と言っただろう」

先輩A「まぁまぁ」
276 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 18:24:01.93 ID:SDqoHCM0
友「あー……俺、そろそろ帰ります」

同級A「何? 飲みに来るのだけは許さんぞ」

友「いや、今日は行かない」

先輩A「は?」

同級A「なん……」

同級B「だと……」

友「なんだよ、その驚き方は」

同級A「友、お前が酒に興味を示さないなんて……」

友「いや、今日は見舞いに行きたいからさ」

先輩A「あ、ああ。なるほど。やはりお前は男なんだな?」

友「そういうわけじゃ……っ。ただ友達としてですよ」

先輩A「分かった。そう言うことなら、許可する」
277 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 18:30:30.09 ID:SDqoHCM0
後輩B「先輩、待って下さい。私も行きます」

友「……は?」

後輩B「私もお見舞いに行くと言ってるんです。良いですか?」

後輩A「どういうつもりだ? なんでお前まで」

友「後輩Aの言うとおりだ。なんでだ?」

後輩B「お詫びも必要と思いまして」

友「なんのだ?」

後輩B「このサークルから加害者が出たことです。私が代表に謝ります」

友「俺で良いだろ」

後輩B「いいえ。琴緒先輩の友達以外の代表が必要だと考えます」

友「……。先輩、何とかして下さい」

先輩A「……いや、許可する」

友「はぁ……」

後輩B「ありがとうございます。では行きましょう」

後輩A「なあ、後輩C」

後輩C「なんだ?」

後輩A「あいつって、あんなに積極的だったっけ」

後輩C「少なくとも消極的ではなかっただろ」
278 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 18:34:49.22 ID:SDqoHCM0
――喫茶店

友女「今日も行くの?」

女友「ううん。今日はバイトもあるし」

友女「それは仕方ないね」

女友「琴緒さんにも言ってあるから」

友女「わざわざ?」

女友「うん。それが友達との接し方でしょ?」

友女「たまにやり過ぎと思う時があるんだよね」

女友「具体的に、何が?」

友女「それは言わないけどさ」

女友「ほら、ないんじゃない」

友女「あるよ」

女友「だから、それなら言ってみ?」

友女「……」

女友「……」

友女「ループ?」

女友「っぷ、あははははっ。そだね」
279 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 18:40:28.23 ID:B13XYM20
西尾維新って高学歴なんだよな。
280 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 18:43:32.97 ID:SDqoHCM0
作家「本当か!?」

担当「ええ。但し手抜きは許しませんよ」

作家「俺がするとでも?」

担当「ま、信じてますよ」

作家「口頭上はな。さて、では俺はすぐに取りかかるぞ!」

マスター「作家さん、代――。やれやれ……」

担当「仕方ないですね、僕が払いますよ」

マスター「いえ。また来るでしょうからその時に払わせます」

担当「それなら、そうさせていただきましょう」

担当「すみませんね。うるさかったでしょう」

女友「いえ、こっちもうるさくしていたので……」

友女「あの人、どうしたんですか?」

担当「ああ、以前から書きたがってた小説の出版の許可が下りたので伝えたのですよ」

女友「小説家の人なんですか!?」

担当「売れ行きはぼちぼちなんですがね。ははは」
281 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 18:49:35.87 ID:SDqoHCM0
担当「特に数日前から彼の願いに気迫が感じられましてね」

女友「そんなに?」

担当「ええ。『出すなら今なんだ!』とかなんとか」

友女「何か理由とかあったんですか?」

担当「さぁ……。それは献辞で分かるらしいですが、僕に話しても分からないって言われ
    て、聞かせてもらえなかったんですよ。それより、彼の作品に興味おありで?」

女友「まあ。そこまで想いの入ったものなら読んでみたいなって」

担当「それはそれは。先生が聞いたら喜びますよ」

マスター「理由、私は知ってますよ」

担当「本当ですか!?」

マスター「ええ。あなた達のお友達ですよ」

友女「どういうことですか?」

女友「私達の友達が?」

マスター「ええ。私もよく知っている人です。アルバイトをしてましてね」

女友「あっ、琴緒さんですか?」

マスター「その通りです」
282 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 19:35:28.53 ID:SDqoHCM0
マスター「作家さんはね、実際琴緒さんが発見されて喜んでいるんです」

担当「その琴緒さんという人はどうされていたんですか?」

女友「誘拐されてて……」

担当「あ……すみません」

マスター「……まぁ、そういうわけで、前々から書きたかったものを彼女に贈答するつも
      りなのではないでしょうか?」

担当「贈答?」

マスター「ええ。帰還祝い、と言いましょうか。まぁ出版の日はかなり後になるのでしょ
      うが」

担当「いえ、それほど先になることはないと思いますよ?」

マスター「どうしてです? 執筆には時間が掛かるでしょう」

担当「前々から間を見ては書いていたのですよ、先生は」

マスター「なるほど。あの人はそんなこともするのですか」

女友「余程、書きたかったのですね」

担当「僕も先程それを聞きましてね。あの調子なら店に並ぶことがなくても、書き終える
    つもりだったのでしょう」

マスター「予約しても良いですかね?」

女友「あっ、それなら私も」

担当「すみません。そのようなサービスはやっておりませんので、最寄りの書店にてお買
    い求め下さい」
283 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:04:40.54 ID:SDqoHCM0
――女医の病院

コンコン

男「はい?」

友「やあ、お見舞いに来たよ。……って何をしてるの?」

男「外に出さない代わりに、って女医さんが置いてくれたんですよ、ランニングマシーン」

友「そうなんだ。体は大丈夫なんだ」

男「はい。それで、そちらは?」

友「ああ、こっちは同じサークルの後輩B」

後輩B「こんにちは。初めまして」

男「初めまして」

後輩B「と言っても、私は一昨日に一度来ているんですが」

友「えっ、そうだったのか?」

後輩B「はい」

男「ごめんなさい。その時は……」

後輩B「それはとてもお美しく可愛らしい寝顔でした」

男「あぅ……//」

友「お、おい。何を言ってるんだ」

後輩B「嘘ではないですよ」
284 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:10:51.82 ID:SDqoHCM0
友「それで、このテープは何?」

男「あっ、そこは越えないで下さい!」

友「あっ……え?」

男「後輩Bさんは良いですよ。そこの椅子に座って落ち着いて下さい」

後輩B「ありがとうございます」

友「え……あれ?」

男「私、男性恐怖症らしくて、女医さんからその線より中に男性は入れないようにって言
   われているんですよ」

友「あ、ああ、そうだったんだ」

男「ごめんなさい」

友「いや、てっきり嫌われてるのかと思ったよ」

男「そんなっ。私は友さんのこと好きですよ?」

後輩B「良かったですね、先輩」

友「あっ……、そういう意味じゃ、ないよな?」

男「も、もちろんです。友達としてですよ。後輩Bさんも変なことを言わないで下さい」

後輩B「冗談のつもりでした」
285 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:15:50.62 ID:SDqoHCM0
男「それで一度来たって言いましたよね、後輩Bさん?」

後輩B「はい」

男「どのような用だったのですか?」

後輩B「いえ、その時は特に用はありませんでした」

男「ではなぜ?」

後輩B「寝ていたので用がなくなったのです」

男「では、今日はあるのですね?」

友「サークルから、謝罪なんだ」

男「謝罪?」

友「ああ。こいつは代表として来てるんだ。琴緒さんを誘拐した犯人がうちから出ている
   からな」

男「そう……だったんですか」

後輩B「いえ」

男「?」

友「?」

後輩B「私が来たのはそのような用件ではありません」
286 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:16:54.44 ID:IlHT7fco
ほほう?
287 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:20:10.69 ID:SDqoHCM0
友「おい、話が違うぞ」

後輩B「すみません」

男「……もしかして」

後輩B「分かったんですか?」

男「私が友さんの友達だからですね?」

後輩B「……はい?」

男「あれ、友さんの彼女ですよね?」

友「何言ってるんだ! こいつはただの――」

後輩B「はい、違います」

友「……おい」

男「さっきのはヤキモチと思ったんですけどね……」

後輩B「さっきのとは?」

男「私が友さんを好きと言ったときの『良かったですね』です」

後輩B「まさか」

友「……おい」
288 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:25:41.34 ID:SDqoHCM0
後輩B「実はある人を呼んでいるんですよ」

男「誰ですか?」

後輩B「先輩に会って話をしたがっている人です」

男「……私、その人知ってます?」

後輩B「知らないと思います」

友「俺は知っているか?」

後輩B「知らないと思います」

男「?」

後輩B「それまで、どうぞ。ランニングを続けて下さって結構ですよ」

男「は、はい」

友「あー、そうだ琴緒さん?」

男「はい?」

友「俺はどこに座ればいい?」

男「あ……。後輩Bさん、もう一つの椅子を線の外に運んでもらえます?」

後輩B「分かりました」
289 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 20:32:42.60 ID:Bojy6/Eo
今日も見てるよ
290 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:34:17.69 ID:SDqoHCM0
――ファミリーレストラン

女「ハンバーグカレーが一つと、ウーロン茶一つ。以上でよろしいですね?」

女「では少々お待ち下さい」


女「……っ」

バイト女「軟男さん?」

女「な、何ですか!?」

バイト女「何でそんなに驚くんですか……」

女「いや、ちょっとね」

バイト女「今日は休憩した方が良いですよ?」

女「いや、大丈夫ですよ」

バイト女「どうしてですか? 今日は無理してるように思えますが」

女「ああ……。ちょっと、あれです」

バイト女「何ですか?」

女「筋肉痛」

バイト女「……はい?」

女「筋肉痛は動いた方が治りが早いって言いますからね。動きますよ」

バイト女「無理はしないで下さいね?」

女「うん。分かってますよ」
291 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 20:39:12.33 ID:QaVpCPEo
展開が読めんww
292 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:41:00.48 ID:SDqoHCM0
バイト男「なあ、バイト女ちゃん」

バイト女「なんですか?」

バイト男「今日のあいつ、動きが鈍いな」

バイト女「筋肉痛、だそうです」

バイト男「筋肉痛ぅ!? あいつが?」

バイト女「らしいですが」

バイト男「散歩でもしたのかね」

バイト女「そんなことではならないと思いますが……」

バイト男「いいや。あいつなら少し歩いただけでなるって。見ろ、筋肉なんてないような
      体じゃないか」

バイト女「……はあ」

バイト男「……まぁ、本当みたいだな」

バイト女「分かるんですか?」

バイト男「ああ。見ろよ。スマイルが歪んでいるだろ?」

バイト女「あっ、本当ですね」

バイト男「なんだあれ。笑えるっ」

バイト女「休憩に入ります」
293 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 20:47:33.57 ID:SDqoHCM0
同僚女「あれ? もう私の休憩終わり?」

バイト女「みたいですね」

同僚女「あっ、ほんとだ! もうこんな時間……」

バイト女「ゲームなんてやってるからですよ」

同僚女「そうね。時間が経つの早いわ」

同僚女「……あれ? 今日もあいつは休憩なし?」

バイト女「らしいです」

同僚女「今日は……ちょっと心配ね。調子悪そうだったし」

バイト女「筋肉痛だって言ってました」

同僚女「そう。ミスらないと良いけど……」

バイト女「……」

同僚女「あっ、今ミスれば良いなって思ったでしょ!」

バイト女「そ、そんなことはっ」

同僚女「いいのいいの。私だってね、違うバイト先なら切実にそう思ってるから」

バイト女「……はあ」

同僚女「じゃあ、しっかり休んで働けよ」

バイト女「はい」
294 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 21:00:04.61 ID:SDqoHCM0
はい、今日はこの辺りで。
気が向いたら布団の中から書くけど……
まぁ、多分その前に寝てそうですな。

さて、ここでまた色々と書いてしまったわけですが――
はい。この先全く考えておりません。
そんな状態になったのは、偶然か必然か……。
295 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 21:01:18.62 ID:IlHT7fco
乙〜この世に偶然なんて無いんだよ!キリッ
296 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 21:10:24.51 ID:Bojy6/Eo
(゚д゚ )乙 これは乙じゃなくてポニーテールなんたらかんたら
読めない展開にwwktkしながな気長に待ちますよん
297 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 21:21:17.39 ID:O7CiLsDO
行き詰まったら総集編をお送りしますとか……………いや、ごめん、なんでもない。
298 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 21:59:08.39 ID:.l8rHwDO
やっぱ寝ちまったか

299 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 22:26:09.54 ID:4DBCWJko
同僚女・・・まさかね
300 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/23(月) 22:27:32.73 ID:D7hL4Tg0
お疲れ三百
301 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 23:01:05.02 ID:YXoXHkAO
>>299
先入観を捨てよう
302 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/23(月) 23:03:52.78 ID:s/x9uNUo
いきなり同僚女の話をし始めた意味がわからない
303 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:05:09.56 ID:55XZpgU0
普通に違う人でしょ
304 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:10:55.10 ID:OqcrjEAO
あんな大層なモノを書ける奴じゃないというのはこのスレを見ただけでも分かる
305 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:17:38.12 ID:OqcrjEAO
──女医の病院、個人病室

コンコン

女医「琴緒さん、晩ご飯の……あら?」

友「お邪魔しています」

後輩B「しています」

女医「いえ、それは良いけど……何してるの?」

男「見て分かりませんか? トランプです」

女医「えっと……大富豪?」

男「はい」

女医「友君、だったっけ?」

友「はい」

女医「出来てる?」

友「はい。一応は」

後輩B「私が疲れます」

男「友さんのカードを運んでもらってるんです」

後輩B「そうしないと友先輩がハミっちゃいますから」

女医「ははは、なるほど」
306 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:23:07.92 ID:OqcrjEAO
女医「でも君達、時間は良いの?」

後輩B「私はむしろ待たせている側ですから」

友「俺は他に用はありませんし」

男「私は動けないでしょう?」

女医「琴緒さんには聞いてないけどね」

男「分かってます」

女医「それで、待たせてるって?」

後輩B「琴緒先輩に会いたがっている人が来るはずなんですよ」

女医「まだ来ない?」

後輩B「はい」

女医「ちなみに、それは誰かしら?」

後輩B「母です」

友「えっ、そうだったのか?」

後輩B「はい」
307 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:33:36.07 ID:OqcrjEAO
男「その……あなたのお母さんが、なぜ私に?」

女医「私も気になるわ。話してくれる?」

後輩B「多分、私が琴緒先輩の話をしたからじゃないでしょうか?」

女医「それがどう繋がるの?」

後輩B「軟男先輩も友先輩も琴緒先輩を誉め囃すから、その通りに話したんです」

友「ちょっと待て。俺、そんなに誉めてたか?」

後輩B「はい。とても」

男「それは……照れますね」

友「あっ、いや。これはだな……」

女医「それは後回しにして、続けて」

後輩B「『そんな良い人、どんな人か見てみたいね』と」

男「買い被りすぎですよ……//」

友《別に買い被っては……》

男「はい?」

友「い、いや」

後輩B「私には聞こえました」
308 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:41:34.21 ID:OqcrjEAO
女医「なるほど。でも困ったな……」

後輩B「何がですか?」

女医「もしかしたら受付で跳ね返されてるかもしれないし……。見てくるわ」

後輩B「いえ、大丈夫でしょう」

女医「どうして?」

後輩B「この遅れは、単に忙しいからですよ」

女医「そうならまだ間に合うはずね。見てくるわ」

コンコン

後輩B「来たかもしれません」

男「どうぞー」

?「失礼します」

女医「……私、担当医の女医です。どちらで?」

本部長「警察の本部長と申します」

後輩B「母です」

本部長「遅れてすみませんでした、琴緒さん。部下が邪魔をしまして」
309 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:45:43.68 ID:ESh4aKco
まさかの本部長
310 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:48:16.41 ID:OqcrjEAO
男「警察……ですか?」

本部長「はい」

男「でも、警官Aさん以外来れないと」

本部長「それは恐らく、私の部下にあたる警部、警官A、警官Bの内だけです」

男「警部さんより上なんですか?」

本部長「私は警視です」

男「えっと……」

本部長「ピンと来ませんか?」

男「……はい。それで、何の用ですか?」

本部長「私はある捜査の指揮をとっているのですよ」

男「……」

本部長「男、女失踪事件。ご存知ですよね?」

男「!」

女医「──っ」
311 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 03:58:22.20 ID:OqcrjEAO
女医「待って待って!」

本部長「……なぜあなたが答えるのです?」

女医「担当医ですから」

本部長「……」

女医「今、彼女はそう深刻な問題に関与出来る程の状態じゃない」

友「俺もそう思います。友人としての心配ですが」

本部長「見たところ、無事のように思えますが」

女医「傷の問題ではありません。精神状態の問題です」

本部長「質問に答える分には問題はないかと」

女医「……っ」

男「……分かりました」

本部長「彼女も承諾しました。良いですよね?」

女医「……ええ」

男「ですが、お答え出来ることは少ないと思います。全て、もう警官Aさん達に話
    したので」

本部長「ええ、構いません」
312 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 04:01:58.64 ID:OqcrjEAO
っと、流石に睡眠の合間は眠いや。
再度おやすみ。
313 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 04:08:08.11 ID:ESh4aKco
おやすみ。俺も寝なきゃな
314 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[[sage]]:2009/11/24(火) 04:25:44.26 ID:SX0ijkc0
ふぅ。おやすみ
315 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 11:52:38.22 ID:SGlDTNco
警察の隠語で母=上の役職(所謂ボス)
とかいうわけでなくマジに後輩Bの母?wwwwww
というか本部長来てから後輩B無言wwwwww
316 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 14:31:16.23 ID:v9Try8Mo
謝りたいって言ってたのに…
うそつき後輩Bめ…
317 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/24(火) 15:58:00.65 ID:U9pYgDko
後輩Bひでえな
318 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 20:29:40.37 ID:tuISXOo0
おはよう。

なんだ、嘘つきは駄目な奴なのか?
なら男と女も嘘つきですが……。

気にしない気にしない。
319 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 20:35:17.37 ID:I.VEVHco
ユーライアーライアーもう信じられナイヤー
320 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 20:35:58.60 ID:tuISXOo0
男「……」

本部長「――今日はこの辺りで終わりにしましょう。質問攻めで体調を崩されては困りま
     すから」

男「はあ」

本部長「ですが、最後にもう一つお聞きします」

男「何でしょう」

本部長「他に何か隠し事をしていませんか?」

男「はい?」

本部長「いえ、隠していますね」

男「はい」

女医「ちょっと、いいの!?」

男「別に。そろそろ疲れてきましたし、あるなしを言うくらいはいいかなと」

本部長「その内容は教えてくれないのですね?」

男「……」

友「……?」

男「はい。お断りします」
321 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 20:38:38.78 ID:ESh4aKco
        ,ハ,,ハ 
      ( ゚ω゚ ) <お断りします
 ピョン   ( O┳O)  
  ピョン   し-||-J  
       ⊂§⊃  
         §   
 ⌒ヽ〃⌒ヽ〃 
322 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 20:44:25.68 ID:tuISXOo0
本部長「……そうですか。お手数掛けてすみませんでした」

男「いえ、良いんですよ。こちらも全て喋ったわけじゃないんですから」

本部長「でも、嘘を喋ったわけでもなさそうですね」

男「どうしてそう言えるのです?」

本部長「部下の報告と、あなたの表情です」

男「納得……はしにくいですね」

本部長「そうかもしれませんね」

本部長「では、私はこの辺りで失礼させてもらいます。受け入れを感謝します」

女医「殆ど無理矢理でしょうに……」

本部長「受付の方は快く通して下さいましたよ?」

女医「おかしいですね。受付には堅く、一人を除き警察は通すなと言ってあるのに」

本部長「警察? 何のことです?」

女医「……は?」

本部長「私はこの病室に入るまで、この娘の母親として訪ねて来たのですよ?」

後輩B「……」
323 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 20:53:34.73 ID:tuISXOo0
本部長「では、用は済んだし、帰りましょうか?」

後輩B「いえ」

本部長「一緒なら車で送るのに」

後輩B「私の用が終わってないんです。私は友先輩と一緒に帰路につきます」

本部長「……分かった。気をつけるように」

本部長「では、失礼しました」

女医「ちょっと待って下さ――。あー、もうっ」

男「あれ女医さんどこに……って、行っちゃいましたね」

友「……」

後輩B「……」

男「?」

友「なあ」

後輩B「はい」

友「琴緒さんに言うことあるだろ?」

後輩B「そうですね。謝罪します」
324 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 20:58:10.51 ID:tuISXOo0
男「えっ、いや、いいですよ。そんなの」

後輩B「ありがとうございます」

男「えっと、その……」

後輩B「それと、失礼でなければ私からも聞いてよろしいですか?」

男「? どうぞ」

後輩B「隠していることとは?」

男「……」

友「さ、さっきからどうして俺を見るんだっ?」

男「……いえ」

友「まぁ、でも……俺も気になるな。無理に聞かせろとは言わないけど」

男「はい。言えません」

後輩B「どうしても、ですか?」

男「はい。特に、今は」

後輩B「そうですか。すみません」

男「良いんですよ。謝らないで下さい」

後輩B「……」

友「さて、じゃあ俺らは帰るよ。随分と長いこと入り浸ってしまったし」

後輩B「先輩は遠くからの見物ですけどね」

友「うるせえ」
325 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 21:05:18.62 ID:tuISXOo0
女医「ちょっと待って!」

本部長「……何です?」

女医「彼女がここにいること、捜索本部で報告するつもり?」

本部長「どうして秘密にするのです?」

女医「それは……っ」

本部長「秘密にすることでもないでしょう」

女医「……」

本部長「私達警察は、失踪した二名の発見を優先しなければなりません」

本部長「そのためには、情報を少しでも掴んでいかなければいけません」

女医「何が言いたいの?」

本部長「彼女が何者か、不明な点が多いのです」

女医「……っ」

本部長「彼女の隠すことが、それほど重要ですか?」

女医「どうでしょう」

本部長「なるほど。重要なのですね?」

女医「……」

本部長「しかし、それはいずれ明らかになることです。では、これで」

女医「待って。まだ答えを聞いてないよ。まだ答えを――!」
326 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/24(火) 21:09:40.80 ID:z33/82co
ミルクティーうめぇ!
327 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 21:54:38.34 ID:tuISXOo0
缶コーヒーうm


人工甘味料……だと……orz
328 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:01:15.43 ID:tuISXOo0
友「……」

後輩B「……」

友「なあ、後輩B」

後輩B「何ですか?」

友「どうしてサークルの代表なんて嘘をついた?」

後輩B「警察の母が病室に入るために、私が中にいる必要があった。なんてことを言って、
     私が来ることを許しましたか?」

友「……さあな」

後輩B「そうと思ってです」

友「どういう意味だ?」

後輩B「リスクは少ない方が良い、と言うことです」

友「信用を失うリスクは高いな」

後輩B「その辺りは考慮出来ていますよ、友先輩」

友「?」

後輩B「私は、先輩を信頼しています」

友「それは嬉しいが……。だけどな……」

後輩B「私は、先輩なら私がこの程度の嘘をついても見放さないと、信じています」

友「……そっか」
329 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:09:25.20 ID:tuISXOo0
友「だけど、少しくらい話して欲しかったな」

後輩B「すみません」

友「琴緒さんも困ってたんじゃないかな?」

後輩B「そうでしょうね」

友「……平然と言ってくれるな。迷惑かけてるんだぞ?」

後輩B「分かっています。ですが、母の頼みですから」

友「入院しているのは秘密だって聞いてるんだが、早くも無理そうだな」

後輩B「それです。どうして秘密なんですか?」

友「俺に聞くな。でも、何か理由があるんだろ」

後輩B「……」

友「琴緒さんの平穏が崩れたら、多くはお前のせいだろうな」

後輩B「そうですね。でも、大丈夫です」

友「根拠でもあるのか?」

後輩B「私も、あそこが秘密の場所だと知っていました」

友「でも教えただろう」

後輩B「私は第一に信頼を重んじています」

友「それでも君の母さんは警察だろ? そりゃ、秘密にするように言ったのも警察だけど
   さ……」

後輩B「大丈夫ですよ。根拠はありませんが、生まれてから一緒に居る人ですから、きっと
     大丈夫です」
330 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/24(火) 22:11:44.58 ID:m2nG7xUo
登場人物が段々嫌いな奴ばかりになってきたな……
331 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:13:18.38 ID:ESh4aKco
根拠は無いけど大丈夫!自分も良く言うわ〜
332 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:14:45.72 ID:ECOL/AYo
いいかげん後輩Bどっかい行けよ
台詞の一つ一つが腹立つな
333 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:16:05.08 ID:OIIKGjIo
これで後輩Bが結構重要な役回りだったら笑える
334 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:18:30.49 ID:tuISXOo0
(深夜)

女「はっ……はっ……はっ……」

隣人「昨日も言ったがな……」

女「はっ……ふっ……」

隣人「無理してるだろ」

女「いいえっ」

隣人「もう昨日より随分走ってるぞ。そろそろ折り返さないと、辛いよ?」

女「だいっ……じょうっ……ぶっ……ですっ」

隣人「……」

隣人「まぁ、あと少し行くと小さな公園があるから、そこで休もう」

女「でもっ……まだ先までっ……」

隣人「分かったよ。好きにしてくれ」

女「はっ……はっ……」

隣人「……」

隣人「財布は?」

女「持っ……きてまっ……」

隣人「そうか。安心した」
335 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/24(火) 22:21:17.59 ID:l04v89Qo
俺は後輩Bけっこう好きだよ
336 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:47:16.74 ID:tuISXOo0
女「ふぅー……ひぃー……っ」

隣人「クールダウンに公園を一周くらいしたらどうだ?」

女「そ……します」

隣人「俺はそこのコンビニで飲み物でも買ってくるよ。要望はあるか?」

女「ボル……ヴィックを」

隣人「分かった。後で払えよ」

女「はい」

女「……」

女「これは……明日も筋肉痛かな……」


バイト女「肉まんかピザまん……。二つは太りそうだしなあ」

バイト女「う〜ん……」

バイト女「……」

バイト女「店員さーん。チャーシューまん下さい」

「百三十円です。……丁度お預かりします。ありがとうございましたーっ」

バイト女「さて、これを食べて勉強がんばろーっ! おーっ!」

バイト女「とりあえず物理と物理と物理と物理物理物理物理物理物理……」

バイト女「……はぁ。やる気が……」

バイト女「あれ? あそこにいるのは……」
337 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:52:52.75 ID:tuISXOo0
バイト女「……軟男さん?」

女「っ!?」

バイト女「あはは、何びっくりしてるんですか」

女「それは……びっくりしますよ。こんばんは、バイト女さん」

バイト女「こんばんは。こんな遅くにこんな所で何をしてたんですか?」

女「それはまずこっちが聞きたいですね」

バイト女「気分転換にコンビニまで肉まん……じゃなくてチャーシューまんを食べに」

女「受験勉強?」

バイト女「はい」

女「大変だね。でも、夜中に食べると太るよ?」

バイト女「……デリカシーがありませんね」

女「おっと、すみません」

バイト女「謝られた気がしません」

女「そうですか?」

バイト女「まあ、いいですが……。それで、そっちは何を?」
338 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:58:11.25 ID:tuISXOo0
女「ランニング」

バイト女「……え?」

女「だから、ランニング」

バイト女「……」

女「あー、やっぱりそうは思えないですよね。まぁ、分かってましたが――」

バイト女「いえ」

女「――はい?」

バイト女「納得してるんです」

女「何のことですか?」

バイト女「今日の筋肉痛。原因はこれだったんですね?」

女「慣れないことはするものじゃないですね」

バイト女「えっと、軟男さんの家って……」

女「バイト先の近く」

バイト女「三駅も先じゃないですかっ!」

女「……そんなに来てたんですか」

バイト女「知らなかったんですか?」

女「はい」
339 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 22:59:38.89 ID:WeLpMIDO
バイト女かわいい

受験勉強…………はぁ……
340 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:08:09.60 ID:tuISXOo0
隣人「おーい、軟男君。買って……おや?」

女「あっ、ありがとうございます」

隣人「えっと……お邪魔だったかな?」

バイト女「い、いえいえ。邪魔なのはこちらですからっ。えっと……」

隣人「隣人、軟男君の隣の部屋に住んでて、今では深夜走者仲間でもあるよ」

バイト女「は、初めまして。バイト女と言います。軟男さんとはバイト先が同じで」

女「僕の先輩だよ」

バイト女「そ、そんなっ! 私はまだ高校生で……」

女「バイトはそっちが先輩でしょう?」

隣人「そうかそうか。うちの軟男が迷惑をかけております」

バイト女「あっ、いえいえ。迷惑をかけているのはこちらの方でしてっ」

女「ちょっと待った。なんでそんな流れになるんだよ」

隣人「いや、ノリのいい人だね」

バイト女「あはは、そんなことはありませんよ」

女「打ち解けてるし……」
341 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:13:24.13 ID:tuISXOo0
隣人「まぁ、俺は先に帰っておくよ」

女「えっ、ちょっと待って下さいよ。僕の休憩は……」

隣人「君はゆっくりすると良い。気分転換も必要だ」

女「はあ……。でも待っててくれても」

隣人「俺は眠い。明日も仕事があってね」

女「……分かりました。僕はもう少し進む予定でしたから」

隣人「無理はするんじゃないよ」

女「分かってますよ」

隣人「じゃあ、また明日」

女「はい」

女「……」

バイト女「……凄いですね」

女「何がですか?」

バイト女「軟男さんがです」
342 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:21:21.72 ID:tuISXOo0
女「いえ……僕なんて全然」

バイト女「どうしてです?」

女「バイト女さんに比べれば、全く駄目ですよ」

バイト女「いいえ、凄いです」

女「僕はね、まだこの習慣を始めて間もないんだよ」

バイト女「でも、続いてますよね? それともまだ三日も経ってないのですか?」

女「いや、三日は既に経ちました」

バイト女「なら、大丈夫です」

女「そう、かな?」

バイト女「はい」

女「受験で忙しいのにバイトもしっかり出来てるバイト女さんの方が――」

バイト女「止めましょう。禁止です」

女「……はい?」

バイト女「軟男さんはこれからネガティブ思考禁止です」

女「ネガティブじゃないでしょ」

バイト女「いえ、そうだから言ってるんです」
343 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/24(火) 23:24:02.56 ID:aI1PyI2o
ええ子やないか・・・・・
344 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:35:13.38 ID:tuISXOo0
女「……ははっ、ふはははっ」

バイト女「何かおかしいことでも言いました?」

女「いや、以前自分に言い聞かせた事と全く同じだなって思いまして」

バイト女「じゃあなんで止めないのですか?」

女「無理なんですよ」

バイト女「どうしてです?」

女「こんな姿だからね」

バイト女「……とか言ったら頬を叩きますよ?」

女「なっ、ずるいですよ! ――って痛!」

バイト女「言ったから叩きました」

女「何の罰ゲームですか……」

バイト女「ネガティブ禁止法違反です」

女「はい!?」

バイト女「休憩時間が一緒なんですから、気付いてるかも知れませんが」

女「……?」

バイト女「私はあなたが嫌いでした。目の前から消えて欲しいと思ってました」
345 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:41:06.74 ID:tuISXOo0
女「ああ、やっぱりそうだったんですね」

バイト女「……なんで笑ってるんですか?」

女「いや、直接言ってくれた方が気持ちとして楽なんですよ」

バイト女「何かのドラマでありましたね」

女「何がです?」

バイト女「『嫌われていると思っているあなた。安心して下さい。その場合、大抵本当に
      嫌われていますから』」

女「ふははっ、まさにそう――」

パッーン!

女「……! また……?」

バイト女「予想外にいい音がしましたね」

女「……なんでですか」

バイト女「ネガティブ禁止法違反です」

女「でも……僕が嫌いなんでしょう?」

バイト女「何を聞いていたんですか? 過去形です」
346 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:50:14.44 ID:tuISXOo0
女「はい? ……はい?」

バイト女「きっかけは仕方なくでも、私はこれまであなたを見てきました」

女「……」

バイト女「確かに、見た目は良いとは言えませんが……」

女「ああ、ブサイクです」

バイト女「もう一発いきます?」

女「……」

バイト女「でも、あなたの働き振りを見て、人一倍真面目な人と言うことが分かりました。
      他の人達はあなたを貶していますが、私はもう貶すどころか、その言葉を聞く
      ことさえ嫌だと思うくらい、あなたが私の知る中では最も誠実な人に思えます」

女「それは……思い違いだよ」

バイト女「そうだとしても、私はあなたが凄い人だと思っています」

女「……」

バイト女「やっているランニングだって、何か理由があるのでしょう?」

女「まあ、はい」

バイト女「やることに理由を持つ人は、誰であっても尊敬出来る人だと思っています」
347 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:50:59.24 ID:ESh4aKco
どうせ俺なんか・・・バシッ ありがとうございます!ありがとうございます!ってされたい
348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/24(火) 23:57:14.08 ID:QdjOb6DO
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘) 
  ⊂彡☆))Д´)>>347
349 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:57:34.57 ID:tuISXOo0
女「……」

バイト女「何か、言って下さいよ」

女「なんて言っていいのか、分かりません」

バイト女「……はぁ」

バイト女「仕方ないですね。今日は諦めます」

女「今日は?」

バイト女「はい。あと、明日からバイト中の休憩は取って下さいよ」

女「いや、でも……」

バイト女「心配なんですよ」

女「……なんですって?」

バイト女「だから、心配なんです。軟男さん、いつも無理している感じがして。最近は特
      にそう思えますし」

女「そっか……心配をかけてたんですね」

バイト女「年下にまで心配されないよう努力して下さい」

女「分かりました」
350 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/24(火) 23:57:53.71 ID:ESh4aKco
>>348
ありがとうございます!ありがとうございます!
351 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 00:08:35.65 ID:qDQOndY0
バイト女「さて、私はそろそろ帰って勉強します」

女「はい。えっと……ありがとうございます」

バイト女「何がですか?」

女「話してくれて」

バイト女「あ……ははは、変わった人ですね。じゃあ、さようなら」

女「うん。また明日」

女「さて、僕もランニングの続きを……」

バイト女「あっ、そうでした!」

女「何ですか?」

バイト女「敬語も禁止ですよっ」

女「……はい?」

バイト女「年上の人に敬語を使われるのはなれていないんです」

女「でも……」

バイト女「頼みましたよ。ではっ」

女「……」

女「ふはは、勝手だな」
352 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 00:10:18.43 ID:qDQOndY0
さー、寝るぞ。

眠いのにこんな時間まで起きてるなんて、珍しいな。
二十時には寝ててもおかしくなかった。
353 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/25(水) 00:11:49.45 ID:aLyi0Cko
(つ∀-)オヤスミー
毎日楽しみにしてるんで、またよろしくね〜
354 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 00:12:42.18 ID:pU/mzhYo
おやすみ〜
355 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/25(水) 00:26:37.07 ID:LheYiwDO
おやすみー

俺も寝る
356 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 03:05:11.31 ID:4wcgChE0
追いついた!
明日も楽しみにしてるぜ(・∀・)
この顔文字は俺だかんねw
357 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 13:27:03.46 ID:u23QU32o
夜道で女にビンタされるブサメン

ありがためいわくなおばちゃんがそれをみかけたら通報されるかもね
358 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 18:38:16.97 ID:/JjPk2DO
>>357
まるで高瀬舟のご近所さん
359 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 22:31:48.45 ID:hmZgvFEo
じゃあ私はこれで(*^_^*)
360 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 22:40:02.26 ID:pU/mzhYo
まぁてぇ〜
361 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/25(水) 23:10:01.58 ID:LheYiwDO
まさか…
362 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 23:19:16.10 ID:aLyi0Cko
じゃあ俺はこれで (;; @u@)ノシ
363 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/25(水) 23:21:06.27 ID:nB.3Eeo0
にがさんぞぉ〜
364 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 00:06:06.25 ID:IORBroAO
眠いよ。まだ眠いよ〜。
だから今日は僅かで。

あまりの眠さに頭の中身が回転してる感覚がないです。
365 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 00:07:28.44 ID:LLImdWQo
回転回転回転回転ライブドアオート♪
366 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 00:18:07.78 ID:w14ELPY0
今日もこの時間がきた〜(・∀・)
367 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 00:37:14.59 ID:IORBroAO
(翌朝)
──警察署

本部長「おはようございます」

警部「おはようございます。あの……」

本部長「昨日のことですか?」

警部「は、はい」

本部長「やはり面会に行く邪魔をしてたでしょう」

警部「まさか!」

本部長「嘘はいけませんよ」

警部「そんな、嘘などでは」

本部長「……まあ、いいですよ。ただ──」

警部「?」

本部長「報告はしっかりして欲しいですね。そのことで捜査に支障が出ることは    ないでしょう?」

警部「報告ならしっかりしております」

本部長「信用がないのですね」

警部「いいえ。とても信頼していますよ」
368 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 00:48:30.98 ID:IORBroAO
警官A「……警部」

警部「なんだ?」

警官A「どうですか? その、本部長は」

警部「正直、きつい」

警官A「では、彼女が男さんだと?」

警部「いや、そこまでは聞いてないようだが……」

警官A「問題が?」

警部「何かを隠していることは知っているようだ」

警官A「いずれは、バレることでした」

警部「思った以上に早いと思っただけだ」

警官A「そうですね。私達はまだ何も分かっていませんし……」

警部「病院の医者は何か知っているのか?」

警官A「いえ。性別転換については何も」
369 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 01:06:08.96 ID:IORBroAO
──大学

友「おい、軟男」

女「何?」

友「……どうした?」

女「何が?」

友「調子が悪そうだし」

女「あぁ、筋肉痛だよ」

友「そういえばランニングしてるって言ってたな」

女「うん」

友「でも、前までそんなことはなかったのに」

女「最近は少し距離をのばしてるから」

友「へえ。頑張ってるんだな」

女「まあ」

友「言われて見れば、多少痩せたな」

女「実際は……分からないけど」

友「俺が保証する」

女「信憑性がないね」

友「なんだと?」

女「ふはは。それで、何か用があったんじゃない?」
370 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 01:14:13.56 ID:IORBroAO
友「ああ。あれから琴緒さんに会いに行ったか?」

女「……ううん」

友「そうか。てっきり行ってると思ったけど」

女「忙しくて。それより琴緒さんに何かあったの?」

友「ああ。症状が分かったよ」

女「何?」

友「所謂、男性恐怖症」

女「……」

友「線を引かれて手さ。これより先は近づくな、だ」

女「近づいたら?」

友「お前が一番知ってるはずだ」

女「……そっか」

友「暇が出来たら行ったらどうだ?」

女「今度の休みまで暇はないよ」

友「その時に行くのか?」

女「……どうだろうね」
371 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 02:10:57.85 ID:IORBroAO
ごめん。
いまはもうかけないみたいだ。

あしたはかけるといいね。
372 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 02:11:19.38 ID:LLImdWQo
あいよ〜また書ける時にね〜
373 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/26(木) 03:28:06.38 ID:07Qp4poo
またね〜ん(・∀・)
オヤスミ
374 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 04:42:47.18 ID:b6VjWZko
今日も来てくれた、それだけでもうれしい。
375 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 16:15:44.13 ID:eubkY6DO
ゆ っ く り し て い っ て ね !
376 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/26(木) 18:23:14.01 ID:Bpx6MoMo
登場人物の数がすごいことになってるなww
377 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 20:41:35.49 ID:I/rUxr20
おはよう。
今日も平沢進楽曲をBGMに書いていくぞー!

そろそろストーリー内の日付をスキップする時だろうか。
378 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/26(木) 20:45:50.60 ID:6K8lB0Yo
ktkr
379 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 20:49:09.51 ID:I/rUxr20
――女医の病院

女医「……」

男「……」

女医「んー……」

男「……」

女医「これでどうだ」

男「あっ!」

女医「次、早くね」

男「むぅ……。あの、何度も聞くようですが」

女医「ん?」

男「仕事は良いのですか?」

女医「いいのいいの。患者が来たら助手が知らせてくれるから」

男「助手さんに悪いとは思わないんですか?」

女医「全然」

男「どうしてです?」

女医「向こうは向こうで受付と何かやってるはずだから」

男「あ……そうなんですか。暇なんですね」

女医「ん。民達は皆、小さな病院よりもどこぞの大学附属病院の方が信頼がおけると考え
    ているのでしょう」

男「そうですか。……あっ、これでチェックメイトいけるじゃないですか」

女医「あー……」
380 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 20:55:55.83 ID:I/rUxr20
コンコン

助手「先生」

女医「何? 誰か来た?」

助手「ええ。えっと……」

女医「患者?」

助手「残念ですね。続けてくれても構いませんよ。琴緒さんに面会です」

女医「誰?」

家無「こんにちは」

男「……?」

女医「こんなタイミング悪く来る人で分かるべきだった」

家無「それは褒めているのですか?」

女医「そう取ってくれても構わないさ」

男「えっと……どなたですか?」

家無「軟男さんの知人の家無です。よろし――」

女医「その線を越えないで」

家無「……よろしくお願いします」

男「は、はあ。初めまして」
381 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 20:57:01.26 ID:QE/9XN60
チェス最近やってないなぁ
382 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 20:57:51.05 ID:LLImdWQo
チェックメイトですの!のネタがワカラナイ
383 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 21:53:09.93 ID:I/rUxr20
女医「あれ? 初めて会うの?」

家無「私はそうでもないのですが」

男「え……あれ……?」

家無「安心して下さい。確かにあなたが私を見るのは初めてですから」

女医「どういうこと?」

助手「琴緒さんが鎮静剤によって睡眠なされている時間に来られた記憶があります」

家無「ええ。確かにそのようでしたね」

女医「あぁ、私が忙しい時間帯に……」

男「それで、私に何か用ですか?」

家無「はい。少しお伝えしたいことがありまして」

男「何です?」

家無「えー……。すみません、助手さんは外していただけませんか?」

助手「重要なことですか?」

家無「とても」

助手「分かりました」

女医「私も出るべき?」

家無「いえ、居てくれても構いません」

助手「では、患者が来たら呼びに来ます」

女医「お願い」
384 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:05:19.80 ID:I/rUxr20
家無「さて……。まずこの度は大変だったそうですね」

男「……」

女医「大丈夫。警官Aさんとも知り合いだし、ここの手配をした人だから」

男「だから知っているのですか」

家無「はい」

男「……まあ、最初は辛かったですね」

家無「心中察……することはできませんが、ご愁傷様でした」

男「その言葉は皮肉の意味合いではありませんでした?」

家無「とんでもないですよ。純粋な気持ちです」

男「ふふ、気にはしませんよ」

家無「……」

男「でも、辛いのは最初だけで、気付けばここです。今は夢の中以外安寧ですし」

家無「それは何よりです」

男「実は今日、悪夢じゃなかったんですよ」

家無「ほう」

女医「あれ、聞いてないよ?」

男「聞かれてませんでしたから」

女医「まぁ、良い兆しね」
385 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:15:53.87 ID:lYStff.0
今日もきたぜ(・∀・)
386 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:16:07.10 ID:I/rUxr20
家無「では、本題に入りましょう。二つありましてね」

男「一つは?」

家無「今朝、本部長という方に会いましてね。少しお喋りをしました」

男「? なぜあなたに――」

女医「何か話したの?」

家無「ええ。話しましたよ」

女医「何をっ!」

家無「仲間の性格とか、ゴミの散乱が著しい場所とか、他に……」

女医「いや、もういい」

家無「とにかく、琴緒さんに関しては何も聞かれませんでしたよ」

男「?」

女医「何の企みか分かって、私達に話してるんでしょ?」

家無「はい。でも、私は話した方が解決が早くなると思っています」

女医「どうしてそんなことが言えるの? まだ信用できないでしょ」

家無「いえ。あの方は私の知人の母親ですから」

女医「……何言っても無駄なのは分かってた」

家無「ありがとうございます」

男「??」
387 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:24:29.29 ID:I/rUxr20
男「えっと……」

家無「さて、二つ目の用件に入りましょう」

男「あの……さっきのはどういう話だったんですか?」

家無「本部長さんが来た。その方と話した。という内容です」

男「……?」

家無「大丈夫です。この一言で何を言っていたか理解できると思いますよ、“男さん”」

男「!? どうして……っ!」

家無「それが二つ目の用件と繋がります」

女医「どういうこと?」

家無「男さん。私は警官Aさんに助力を求められました。と言っても、私が周りより少し
    勝っているのは、人脈程度のものです」

男「あの人は、約束を破ったのですね?」

家無「いずれは知られるものです。諦めて下さい。それに、黙ったままだといつまでも解
    決できませんよ」

男「……」

家無「安心して下さい。私は信頼できる人以外に口外しません。また、その方は必ず口が
    固い人です。女医さんを見れば分かるはずです」

男「……分かりました」

家無「それで私は、あなたのその異常を解決できるかもしれない人を訪ねました」

男「その人は大丈夫なんですか?」

家無「もちろんです」
388 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:32:53.32 ID:I/rUxr20
家無「それで、昨晩その人から連絡がありましてね」

女医「質問いい?」

家無「はい」

女医「ホームレスがどうやって連絡をとるの?」

家無「それはですね、人脈ですよ」

女医「……」

家無「とにかく、彼はこちらに来る予定を決定しました」

男「いつですか?」

家無「今度の日曜日から水曜日まで、です」

男「ここに来るんですか?」

家無「はい。あと、その日は軟男さんも来るように言って下さい」

男「はい?」

女医「学校があるんじゃない?」

家無「いえ、ありません」
389 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:42:40.51 ID:I/rUxr20
女医「自信があるみたいね」

家無「一応こちらでも調べましたから。その日は教授方々の都合で休校になるそうです」

男「そうなんですか?」

家無「ご存じなかったのですか?」

男「ここにはコンピュータがないですから」

家無「ご友人達は?」

男「今の私は大学の予定と無関係ですから、そう考えたのでしょう」

家無「ということは聞いてないのですね」

男「はい。でも、軟男さんには多分伝えられないかと思いますよ」

家無「どうしてですか? お見舞いに来られるでしょう」

男「いえ。忙しいみたいで……」

女医「そう言えば、あの一件から見てないね」

家無「あの一件とはなんです?」

女医「鎮静剤を打つことになった一件」

家無「ああ……なるほど」
390 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:49:34.87 ID:I/rUxr20
男「謝りたいんですけどね……」

家無「何かしたのですか?」

男「枕で何回も叩いたみたいです」

女医「あの子が不用心すぎたのよ」

男「でも、謝らないと……」

家無「私も最近会いませんから、本当に忙しいようですかね」

男「でしょうね」

家無「では私が会ったときに一応言っておきますが、あなたのご友人に頼んで伝えてもら
    って下さい」

男「何と言えば良いでしょう」

家無「そうですね……。『日曜に病院に来て欲しい』だけで良いと思いますよ」

男「分かりました」

家無「何にせよ、手遅れになるものでなければ良いのですが……」

女医「どういうこと?」

家無「気付きませんか? 男さんは完全な琴緒さんになろうとしています」

男「……仕方ないですよ。女の人が男言葉を使うのは、避けたいですし」

家無「それだけで済んでいますか?」
391 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 22:58:38.71 ID:I/rUxr20
(午後七時頃)
――ファミリーレストラン

バイト女「休憩はいりまーす」

バイト男「おう」

バイト女「……」

バイト男「どうした?」

バイト女「軟男さんはどこですか?」

バイト男「ほら、あの机に注文品を持って行ってるところだ」

バイト女「そうですか」

バイト男「……? どうした。休憩に入らないのか?」

バイト女「流石に軟男さんも、今日くらい休憩しないと仕事にも支障が出ると思いまして」

バイト男「なんだ、そういうことか。まぁ、確かにそれは困るな」

バイト女「……」

バイト男「戻ってくるぞ」

バイト女「はい」

女「……あれ? バイト女さんは休憩じゃないんですか?」

バイト女「休憩に入ります」

バイト男「おう」

女「ちょっ、待って待って! 僕はいいってば」
392 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 23:06:10.42 ID:I/rUxr20
同僚女「おー、もう休憩終わ……」

バイト女「どうしました?」

同僚女「……いや」

女「……」

同僚女「ちょっと」

バイト女「はい?」

同僚女《なんであいつ連れてくるの?》

バイト女「……」

バイト女《仕事に支障が出たら困るのは私達ですよ?》

同僚女《そんなの全部責任押しつけりゃいいじゃん》

バイト女《出来ません》

同僚女《……はぁ。真面目なんだね》

同僚女「まぁ、ゆっくり休みたまへ!」

バイト女「はい」

同僚女「バイト女ちゃん、そこのクッキー食べてもいいよ」

バイト女「ありがとうございます」

同僚女「お前はダメ」

女「……分かってます」
393 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 23:13:24.28 ID:I/rUxr20
女「ふぅ〜……。――っ!」

バイト女「……まだ筋肉痛ですか?」

女「ああ、はい」

バイト女「仕事、集中できます?」

女「どうでしょう。実は歩くのもやってでして」

バイト女「……」

女「……はい?」

ペチッ

女「……えっと。はい?」

バイト女「まず、敬語禁止法違反です」

女「そんなの、すぐには直せませんy――」

ペチッ

女「……」

バイト女「そこを何とかしてもらうんです」

女「どうしてです?」

ペチッ

女「……」

バイト女「性格を変えるにはまず行動からです」

女「でも、そんなこと言われま――」

バイト女「……」

女「――言われても……」

バイト女「出来るじゃないですか」
394 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 23:20:27.09 ID:I/rUxr20
バイト女「それと、なぜ私が叩いたときに怒らないのですか?」

女「出来るはずないじゃないで――ないじゃないか」

バイト女「どうしてです?」

女「……」

バイト女「……はぁ」

ペチンッ

女「なんでっ?」

バイト女「ネガティブ禁止法違反です」

女「何もネガティブ思考なんて……」

バイト女「どう見ても悪いのは叩いてる私じゃないですか。怒ってくれても良いんですよ」

女「……」

バイト女「私だって、何回も叩きたくありません」

女「じゃあ、叩かなければ……」

バイト女「……そうですね」

女「……」

バイト女「クッキー、食べます?」

女「でも、食べるなって」

バイト女「良いんですよ。私が食べたことにします」

女「……じゃあ、ダイエットと言うことで」

バイト女「はぁ。仕方ないですね」
395 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 23:30:01.80 ID:I/rUxr20
バイト女「軟男さん」

女「何d?」

バイト女「まだ慣れませんか」

女「……まあ。それで?」

バイト女「どうしてそこまで動きたがるのですか?」

女「特に理由は」

バイト女「あるはずですよ。そんなに自分の体を酷使して……」

女「ないですよ」

バイト女「また敬語」

女「すみま……ごめん」

バイト女「ないはず、ないですよね。出来れば聞かせて下さいよ」

女「……」

バイト女「言うことで楽になることだってあるんですよ?」

女「……ないよ」

バイト女「そう、ですか」

女「うん」

バイト女「じゃあ、とりあえずそこで横になって下さい」

女「はい?」

バイト女「筋肉痛なんでしょう? マッサージしてあげますっ」
396 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 23:32:07.44 ID:I/rUxr20
今日はこの辺りで。
俺の家のインターホンを執拗に睡魔が鳴らしてるんだ。
俺の家の窓から不気味に夢魔が微笑んでるんだ。
俺の家の(以下省略
397 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/26(木) 23:37:26.27 ID:cVZVuqE0
>>396
乙だったw
いいねー睡魔がインターホンを
398 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/26(木) 23:46:45.26 ID:XByguvMo
おつかれww
399 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/27(金) 00:12:26.48 ID:cqSKKlgo
病んでるなーww

毎日乙
400 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 00:13:46.82 ID:.a/QnQDO
乙!

401 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 00:17:13.72 ID:by1/JCI0
追いついた
>>1お疲れ様
402 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 03:42:21.32 ID:GE5lox20
このスレでおやすみを言ってから寝るのが日課になってるなぁ(・∀・)
おやすみ〜
403 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 04:08:31.62 ID:sXbe2i2o
毎日おつかれさん
404 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/27(金) 10:05:34.41 ID:FoLW1kDO
もう毎日の日課だぜ
405 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 12:43:45.04 ID:Z5Xk5bIo
俺は毎日が日曜だぜ
406 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 18:47:21.08 ID:QFgza2.0
俺は日曜日だぜ
407 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/27(金) 18:54:07.63 ID:aKXK6sMo
俺が日曜日だぜ
408 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 18:58:11.23 ID:9wUbrSUo
(;; @u@)ノシ < 俺は毎日がエブリデイだZE!
409 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 19:46:20.64 ID:lSEkLSEo
俺に日曜日くれ
410 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 20:09:21.28 ID:bSHmvH6o
暗い日曜日をどうぞ
http://www.youtube.com/watch?v=Fkos6emRph0
411 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 20:27:42.33 ID:Df4VZyc0
おはよう。
なんだみんな日曜がそんなにいいか。
日曜日にはカトリックの教会に行って座禅を組んでくると良いよ。
意味は特にない。

>>410
ありがとう。テンションが上がってきた。
歌詞は聴き取れないけど、曲調がかなり好みなんだ。
412 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 20:39:08.42 ID:Df4VZyc0
(午後十時頃)

同僚男「お疲れ様ー」

バイト女「お疲れ様です」

バイト男「はい、お疲れー」

女「お疲れ様です」

同僚女「おつー」

バイト男「同僚男、ちょっと酒飲みに行くか」

同僚男「いやいや、俺まだ未成年ですって」

バイト男「あと一ヶ月だけだろ」

バイト女「えっ、もうすぐ誕生日なんですか?」

同僚男「ええ。まあ」

同僚女「おめでとーっ」

同僚男「だからまだですって……」

バイト女「でも何か用意しないと――。あっ、私そろそろ帰りますね」

同僚男「わかった。勉強頑張って」

バイト男「俺が教えてあげようか?」

同僚女「下心見え見えー」

バイト男「そんなことねえよ」

バイト女「あはは、考えておきますね。では」
413 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 20:45:04.16 ID:Df4VZyc0
バイト女「軟男さんっ」

女「あれ、駅はこっちじゃありませんよ?」

バイト女「敬語」

女「あっ、気をつけます」

バイト女「わざとですよね。絶対わざとですよねっ!」

女「そんなはずないじゃないですか」

ペチンッ

女「……うん、今のはわざとだった」

バイト女「ですよね」

女「それで、こっちに何か用でも?」

バイト女「いえ、特には」

女「……え? じゃあどうして?」

バイト女「たまにはみんなと軽く話すのも良いんじゃないですか?」

女「なんで?」

バイト女「なんでって……どうしてそう返ってくるんですか」

女「だって邪魔でしょ、僕」

バイト女「また私に叩かせるつもりですか?」

女「……そんなつもりで言ったんじゃないんだけどな」
414 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 21:02:55.06 ID:Df4VZyc0
女「でも、邪魔なのは本当のことでしょ?」

バイト女「私はそう思っていません」

女「そうだとしても、他のみんなが嫌がってるんだよ」

バイト女「そ、そんなことありませんよっ」

女「隠さなくても良いよ。嫌悪してる視線はしっかり分かるつもりだから」

バイト女「……」

女「そんな中で自分を保てる自信もないんだ。無茶言わないでよ」

バイト女「……すみません」

女「何で謝るの?」

バイト女「ただ、闇雲に勧めましたから」

女「ううん。僕は君に感謝しなくちゃならないよ」

バイト女「え?」

女「こんな僕に優しくしてくれる人は、知ってる人の中では数えるくらいしかいないから」

バイト女「……ます?」

女「何?」

バイト女「時間、ありますか?」
415 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/27(金) 21:06:27.37 ID:jjQZCsMo
なんだか迷走したあとずいぶんつまらなくなったね
416 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 21:16:10.62 ID:Df4VZyc0
女「一応あるけど……どうして?」

バイト女「カラオケ行きましょう」

女「……えっと。何で?」

バイト女「ストレスにはカラオケですっ」

女「僕が溜まっているように見える?」

バイト女「そこまでくると被害妄想も甚だしいですよ」

女「?」

バイト女「私はあなたの悪口を聞くことに疲れてるんです。責任を取って下さい」

女「まぁ、良いけど……。二人で行くの?」

バイト女「他に居ますか?」

女「いない、ね」

バイト女「でしょう。さ、行きますよ」

女「終電に間に合うように終わるんだよ」

バイト女「分かってますよ」

女「あと今日も隣人さんとランニングの約束があるから――」

バイト女「かといって、来てくれるんですね?」

女「音楽が嫌いな人は少ないよ」
417 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/27(金) 21:20:54.88 ID:FoLW1kDO
今日もガンガレ

どうなるにしろ琴ちゃんと軟男には幸せになって欲しい
418 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 21:30:06.30 ID:Df4VZyc0
今気付いた。今日はもう眠い。
今気付いた。これもう性転換じゃなくてもいいんじゃね?
今気付いた。明日は日にちをスキップさせよう。
今気付いた。>>415今も迷走中だから大丈夫みたいだ。
419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/27(金) 21:37:02.53 ID:aKXK6sMo
今更だな
420 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 21:47:49.56 ID:6lJdxMAo
老人もしくは園児的な睡眠時間なのは今更
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 22:10:53.09 ID:HjyH9rg0
諦めるな〜(・∀・)
ゆっくり休んでねwww
422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 22:20:49.38 ID:/PWRCUDO
本当に今更だなww

迷走してんならそのまま突っ走っちゃえよwwww
423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/27(金) 22:24:52.20 ID:FoLW1kDO
でも話の方向性は考えておいて欲しいな
ずっとシリアスだし


おやすみ
424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/27(金) 23:49:09.79 ID:L38ulJ.o
迷走してんなら2,3日休んでアイディアを考えたりとかすればいいんじゃね?
他の人の中には毎日書けって人いそうだけど

俺はいくらでものんびり待つよ〜
面白いし
おやすみ
425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 00:35:12.83 ID:kZsywUIo
息抜きスピンオフ「部長娘ちゃんの一日」とかな!
426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 00:45:31.03 ID:QXxJp1ko
あと20人は増えるな
427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 18:15:47.43 ID:mDilCKA0
休みの予告さえしてればやすんでもいいぜ。
新聞の連載みてる気分だなー
428 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/28(土) 21:36:56.19 ID:0Zrw3.DO
日にちスキップってどのくらいなんだろ
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 22:28:45.47 ID:j4bTy6AO
おはよう。
布団から出たくないから携帯から鈍々と更新。

日にちスキップは一週間内なのは確か。
曜日まで頭が回らなかったからその辺りは曖昧。
430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/28(土) 22:35:39.80 ID:ehlzGcAO
布団から出ろ
俺が暖めてやる
431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 22:36:20.01 ID:j4bTy6AO
(数日後、朝)
──警察署

警官D「警官Aさん、お客様です」

警官A「私にですか?」

警官D「はい。家無さんからの紹介ということで……」

警官A「今すぐ行きます」

警官D「個人的な用でしょうか」

警官A「そうですね。恐らくは」

警官D「聞いても?」
警官A「何ですか?」

警官D「どのような用件で会われるのですか?」

警官A「さあ」

警官D「……はい?」

警官A「分かるはずないじゃないですか。では待たせてはいけないので」

警官D「はい。警部には巡回と言っておきましょうか?」

警官A「必要ないでしょう」
432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/28(土) 22:42:49.29 ID:0Zrw3.DO
wktk

今日もがんばれー
433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 22:44:36.58 ID:j4bTy6AO
警官A「私に用とは、あなたですか?」

技師「はい。初めまして。技師です」

警官A「警官Aです」

技師「思ってたよりも華奢な人だ」

警官A「思ったよりも無礼な人ですね」

技師「……」

警官A「……ははは」

技師「ははは、なるほど馬が合いそうだ」

警官A「はははっ」

警官A「困りました」

技師「真顔で言わないで欲しい」

警官A「それで、何の用です?」

技師「失踪されたとされる男、女両名の所在を教えていただきたい」

警官A「……はい?」

技師「または、琴緒、軟男両名の所在を教えていただきたい」
434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/28(土) 22:45:22.03 ID:urYqDQMo
ジェリド大尉とエマ大尉だと思っちまったじゃねぇか!

男「ビーム…」 女「サーベル…」





女「男のヒステリーは(ry」
俺「…」
435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 22:51:34.10 ID:j4bTy6AO
警官A「……ふむ」

技師「何か?」

警官A「いえ。どうしてそれを聞くのですか?」

技師「聞いてないか?」

警官A「そちらからおっしゃってもらわないと、信用も出来ません」

技師「なるほど。確かに」

警官A「家無さんから、何か頼まれたんですね?」

技師「ああ。両名の転換について原因の究明を」

警官A「ということは、技師さんは医者ですね?」

技師「いや。聞いてないのか?」

警官A「?」

技師「エンジニアだよ」
436 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 22:58:04.56 ID:j4bTy6AO
警官A「エンジニア、ですか」

技師「何か問題でも?」

警官A「いえ、てっきり医者が来るものだと思っていたもので」

技師「生憎ただの技術者でね」

警官A「では、二人の所在をお教えします」

技師「案内はしてくれないのか?」

警官A「生憎警官も暇というわけではないので」

技師「仕方ない。少し待ってくれ。メモをする」

警官A「分かりました」

技師「……くそっ」

警官A「どうしました?」

技師「失礼だが、ペンを持ってるか?」

警官A「持ってないんですか?」

技師「忘れたみたいでね。すぐにどこかで補充しないと」
437 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 23:25:43.55 ID:j4bTy6AO
──女の部屋

ピンポーン

女「……はい」

女友「こんにち──」

バタンッ

女友「ちょっと! なんで閉めるのっ!」

女「本当に誘いに来るとは思わなかったから」

女友「いいじゃんっ」

女「……」

女友「それともやっぱり怖い?」

女「怖くなんかっ」

女友「じゃあ開けて、お見舞い行こうよ」

女「友君と行けば?」

女友「実家に帰るんだって」

女「僕は今日忙しくって」

女友「何に?」

女「えっと……」

女友「ほら、何もないじゃない。とりあえず開けてよ」
438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 23:32:39.21 ID:j4bTy6AO
女「……」

女友「こんにちは」

女「お、おはよう」

女友「さて、行こうよ」

女「だから、なんで?」

女友「友達でしょう?」

女「そうだけどさ……」

女友「じゃあ早く行こうよ」

女「でも……」

女友「琴緒さんも会いたがってたよ」

女「……まさか」

女友「本当だよ」

女「嘘でしょ」

女友「じゃあ、確かめに行こうか」

女「……結局そうなるんだ」

女友「当たり前よ。さあさあっ」

女「……はぁ、分かったよ。待ってて」

(数分後)

ピンポーン

技師「……」

ピンポーンピンポーン

技師「……なんだ留守か」
439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 23:37:44.54 ID:j4bTy6AO
……zzz...

もうかけないよぅ……

すぅ……すぅ……
440 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/28(土) 23:43:08.05 ID:91Al62Io
おつかれさま、ゆっくりおやすみよ
441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/28(土) 23:53:20.80 ID:0Zrw3.DO
さて俺も寝るか

442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 00:21:34.06 ID:GSFdH.Q0
よし俺も寝よう!
おやすみ(・∀・)
443 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 15:22:03.38 ID:fkFfikI0
おはよう。
今日は早く寝るために早めに来た
――つもり。
444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 15:28:00.59 ID:fkFfikI0
――女医の病院

コンコン

男「はーいっ!」

女友「また来たよー」

男「殆ど毎日ですよね。……と」

女「こ、こんにちは」

男「軟男さんっ、きてくれたんですね」

女「う、うん。何、してるの?」

男「見て分かりませんか? ランニングです」

女友「女医さんから借りてるんだって」

女「そう、なんだ」

男「何緊張してるんです?」

女「してま、せんよ」

男「そういうことにしておきましょう。軟男さん、その壁際の席で楽にしてください。も
   うすぐノルマが終わりますから」

女「あ、うん。この、線は?」

男「男性が踏み越えてはいけない一線だそうです」
445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 15:37:24.11 ID:fkFfikI0
男「ふぅ〜っ」

女友「お疲れ様」

女「お、つかれ」

男「あはは、疲れるほどやってないよ」

女友「あっ、これ喫茶店のマスターから」

男「またチョコレートですか」

女友「いい加減に飽きるよね?」

男「いいえ。とてもありがたいです」

女「……」

男「軟男さん、どうして黙ってるんです?」

女「い、いや。理由は……」

男「……ま、いっか。来てくれただけでも嬉しいですよ」

女「……え?」

男「この前、枕でいっぱい叩いちゃったでしょ? だから嫌われたのかと……」

女友「知ってる? 軟男さん、そのことで自分が嫌われてるかもって怖がってたんだよ」

男「そうなんですかっ?」

女「い、いや、そんなことは……っ」

男「……」

女「……どう、したんですか?」

男「ごめんなさい」
446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 15:46:18.55 ID:fkFfikI0
女「……え?」

男「ごめんなさい。とりあえず、それだけは伝えたかったんです」

女「どうして? 悪いのは、僕なのに」

男「それこそ、どうしてです?」

女「……いや」

男「私を気にかけて下さっているのですか? それとも――」

女「何でもないよ」

男「そうですか。でも、出来れば、あなたを叩いてしまった事に対して、謝罪はしたいです」

女「それは……その程度だと僕は償いきれてないよ」

男「?」

女「分からなければ、良いんです」

男「……そうだとしても。それでも私はあなたに一言言って欲しいんです」

女「何をです?」

男「私の謝罪に対して、『許す』と」

女「どうしてです? 君は何も悪いことを――」

男「お願いします。それで、少しでも私は楽になれると思えるんです」
447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 15:56:01.68 ID:fkFfikI0
女「……後悔するよ?」

男「どうしてです?」

女「……分かった」

男「?」

女「琴緒さん。僕は君の謝罪を受け入れる。その全てを許します」

男「……ありがとうございます」

女「?」

男「あの」

女「何?」

男「前みたいに……これで前みたいな友達ですよね、私達」

女「何を言ってるの?」

男「……」

女「それは、僕の台詞だよ」

女友「ねえ、私って今居ない方が良い?」

男「あっ、すみません。トランプでもやります?」

女友「時間ならあるよ。軟男さんは?」

女「僕も一応は」
448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 16:02:10.63 ID:fkFfikI0
技師「あの」

受付「はい? ご診察ですか?」

技師「いや、ここに琴緒という人がいるだろ」

受付「そのような方はおられませんが……。すみませんが、どちらですか?」

技師「技師と言う。警官Aという人からここだって聞いたんだが」

受付「すみませんが、そのような方は」

女医「いや、良いよ」

受付「先生、しかし……」

女医「私はそいつと顔見知りでね」

受付「はあ」

女医「ともかく、私が案内します」

受付「分かりました」

技師「それはどうも」
449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 16:06:14.35 ID:fkFfikI0
女医「用件は?」

技師「聞いているんだろ?」

女医「まあ」

技師「しかし、お前がこんなところで医者をやってるなんて思わなかったな」

女医「そっちは?」

技師「エンジニア。開発チームのリーダーもやる」

女医「出世したな」

技師「まあな。それで、なんで受付は教えてくれなかった?」

女医「分かるだろう。秘密らしいんだ」

技師「そうなのか?」

女医「マスコミが嗅ぎつけてみろ。あの子が可哀相だ」

技師「それもそうか。学者が寄せてきそうなものだがらな」

女医「やはり聞いているのか?」

技師「それを前提で話してたんだろ?」

女医「まあな」
450 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 16:10:18.40 ID:fkFfikI0
女医「その鞄には何が入っている?」

技師「必要なもんだ」

女医「具体的には?」

技師「財布、家の鍵、手帳、ペン……」

女医「冗談のつもりか?」

技師「事実だ」

女医「そんな普通のものだけじゃないだろうに」

技師「言って分かるか?」

女医「……分かりそうもないかな」

技師「そうと思う」

女医「そっか」

技師「……なんだ、その意味深な言葉は」

女医「そう思える?」

技師「ああ」

女医「いや、変わってないなと思って」

技師「変わったさ。とてもね」

女医「そっか」

女医「さて、ここが琴緒さんの病室だ」
451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 16:18:06.10 ID:fkFfikI0
コンコン

男「はい?」

女医「起きているかな?」

男「ええ」

女医「キミ達も来てたのか」

女友「お邪魔してます」

女「こ、こんにちは」

女医「軟男君、来てたんだ」

女「はい」

女医「ということは仲直りしたかな?」

男「はい」

女「別に喧嘩してたわけじゃ……っ」

女医「そうそう、琴緒さん。お客さんだけど……」

男「誰です?」

女医「えっと、その前に二人?」

女友「なんですか?」

女「?」

女医「今日は帰ってくれないかな?」

技師「いや、その必要はない」
452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 16:24:35.42 ID:fkFfikI0
男「……えっと」

技師「さて、琴緒さんと」

男「?」

技師「軟男さんだね?」

女「そうですが……。あの」

技師「俺は技師と言う一介の企業に雇われたエンジニアだ」

男「その……私に何の用です?」

技師「いや、軟男さんにも用があってね。先程訪ねたが、入れ違いだったかな?」

女「?」

技師「女医、まず聞きたいが」

女医「何?」

技師「この線は何だ?」

女医「ああ。彼女は男性恐怖症だから、それ以上は入らないように」

技師「……そうか」

男「あの――」

技師「なあ女医、俺がこれからする事に立ち会うか?」

女医「……いえ。止めとくわ」

技師「なんだ、成長して変わってくれたと思ったけど」

女医「そんなわけないでしょう」
453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 16:29:33.77 ID:fkFfikI0
技師「じゃあ、君」

女友「はいっ!?」

技師「帰らず立ち会ってくれ」

女友「は、はい?」

女医「じゃあ、私は診察室に戻ってるから。何かあったらコールするように」

男「は、はい」

技師「……さて」

女「あの」

技師「質問をするときはその数を指で示しながら手を挙げるように」

女「どうでも良いじゃないですか……」

技師「ああ、どうでもいいな」

女「……」

技師「それで、どうした?」

女「僕達に、何か用ですか?」

男「私も気になります」

技師「家無から聞いていないのか?」

女「はい?」

男「なんのことですか?」

技師「俺は、君達の悩みの原因を探りに来たんだ」
454 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/29(日) 16:34:43.72 ID:fG1ZXMDO
お、予想外の時間

ガンガレー
455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 16:42:26.13 ID:fkFfikI0
男「私達の?」

女「悩みの原因ですか?」

技師「ちなみに今回助手役になってもらうのは、えっと……」

女友「女友です」

技師「女友さんだ」

女友「私がですか? 何も分かりませんよっ」

技師「その都度指示する。それまで待機してくれればいいよ」

男「あの……私の悩みと言われましても……」

技師「君達」

男「はい?」

女「なんです?」

技師「お互いのことをどれほど知っている?」

男「それは……分かりかねますね」

女「同じく」

技師「互いをあまり知らないか……。なら、悩みの内容の暴露は後にさせてもらおう」

女友「なんでですか?」

技師「その方が面白いからだよ」

男「……?」

女「……?」
456 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/29(日) 16:50:26.70 ID:bpsbxxYo
面白い展開だ
457 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 17:09:20.81 ID:p91YwREo
暴露は後っていうのは明日以降ってことですね!?
458 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 17:11:36.96 ID:fkFfikI0
技師「さて、まずは原因の分別に入る」

男「なんですか、それ」

技師「力場探知機の一種だ」

男「……はい?」

技師「分からなければ、いい」

女「えっと……それで何を?」

技師「これが反応しなければ、俺の仕事が終わる。それだけのものだ」

女「はい?」

技師「分からなければ、いい」

女「いや、説明して下さいよ」

技師「多分、理解できないと思うが?」

男「して下さい。でないと、追い返しますよ」

女「家無さんの知り合いのようですから一応は信用しますが、そこまでは信用できません」

技師「家無とは友人だ」

女「え?」

技師「古い友人だよ」

技師「よし、準備は終わった。これから測定に入る」
459 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 17:28:13.13 ID:fkFfikI0
技師「システムの説明をしようか?」

男「お願いします」

女「是非」

技師「よし、俺が操作している間によろしく」

女友「無理です」

技師「……すまん。臨時なのを忘れてた」

女友「大丈夫なのかな?」

女「はは……どうだろう」

技師「この装置は、簡単に言うと『第五の力』が掛かる場所に反応する」

男「第五の力……ですか?」

技師「ああ。所謂、統一原理に当てはまらない力。即ち、重力・電磁力・強い力・弱い力
    と呼ばれるものではない力のことだ。別称、魔翌力」

男「……はい?」

女「えっと……大丈夫ですか?」

技師「俺は至って正気だ。説明を続けて良いか?」

男「ど、どうぞ」

技師「この装置は俺が大学の時に独自に開発したものを小さくし、さらに改良したものだ。
    ちなみに作動するかについては正確なところではなく、理論上のものだ。反応する
    と、この画面に波が現れる」

女《分かる?》

女友《分かっているように見える?》

女《だよねぇ》
460 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 17:36:32.14 ID:fkFfikI0
技師「それで、操作方法は様々な測定器と一緒で、まずは最大値から試す」

技師「……」

男「あの……」

技師「なんだ?」

男「何も起こりませんが」

技師「いや、僅かに反応が見られる。ほら、見てみろ」

女「……画面の中心付近で何か蠢いていますが」

技師「測定する値が、この装置の限界を下回ってたということだ。で、次は一段階下げて
    みる」

技師「……」

女友「あの、何を測定しているのですか?」

技師「第五の力だよ」

女友「そうじゃなくて……」

技師「ああ。確かに直接では測りづらいものだ。だが、“第五の力”力線が収束している
    ところには、波動歪曲が生じやすく――」

女友「もう良いです」

技師「……そうか」

技師「……残念だな」

女「どうしたんです?」

技師「君達は俺の管轄のようだ」
461 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 17:43:39.46 ID:fkFfikI0
男「えっと……つまりあなたが調べているものが」

技師「“第五の力”のせいということだ」

男「……はぁ」

技師「どうした?」

男「私にそんな非科学的なものを信じろというのですか?」

女「僕もそう思います」

技師「おかしいな。調べによると君は文学部のはずだが」

男「そうですが」

技師「小説でもあるだろう。魔法を扱ったものが」

男「フィクションの話ですからね」

女「あったら良いなとは思いますが、やっぱり小説ですから」

技師「……まずは信じさせるところからか?」

女友「それが可能と言いたそうですね」

技師「君なら難しいね。でも、そこの二人になら容易い」

男「根拠はなんです?」

技師「二人とも、非科学的事象に遭っているだろう」
462 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 17:51:05.56 ID:fkFfikI0
男「非科学的――」

女「――事象?」

技師「ああ」

男「――!!」

女「まさか! えっ、二人ともって……えぇっ!?」

女友「な、何!?」

男「えっ……じゃあ軟男さんって……」

技師「あー、ちょっとその件は黙って下さいよ。分からない人がまだ一人いますから」

女友「私だけ除け者ですか!?」

技師「サプライズはとっておくものだ」

男「で、でも、それで信じる根拠にはなり、ませんよっ」

女「そうですよっ。もしかして、ほら、インチキ……かも……」

技師「そう言うと思ってたが、本当に言われるとね……じゃあこれで」

男「……今度はなんですか」

技師「さてここに取り出したるは、魔法の杖でござい!」
463 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 18:01:35.90 ID:fkFfikI0
女「……はい?」

技師「実際には俺が“杖”と呼ぶ機械だ。魔翌力エネルギーを魔法力に変換する装置で、こ
    れでも随分と縮小した方だ」

女友「杖と言うには太すぎませんか?」

技師「……言うな」

男「それで、何をして私達を信じさせようと、言うのです?」

技師「この場所から、君の布団を宙に浮かせれば、信じてくれるか?」

男「……」

技師「調べても無駄だ。手品のタネや仕掛けはない」

男「やって、見て下さい」

技師「では少し待て。起動に数分かかる」

男「はあ」

技師「……」

キュイーン……

女《今度は音がしたよ》

女友《本当に仕掛けがないと思う?》

女《女医さんがグルじゃなかったら、ないはずだよ。さっき来たばかりでしょ?》

女友《……だね》

技師「よし、準備は整った。いくぞ」

男「どうぞ」

女「……」

女友「……」

男「……」

技師「……あれ?」
464 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 18:14:42.55 ID:fkFfikI0
男「どうしました?」

技師「失敗だ。エネルギーの再収束をする」

キュイーン……

女「……本当は出来ないんじゃないですか?」

技師「いや、出来る」

女「じゃあ、なんで何も起こらないのですか」

技師「説明しても分からないだろう」

女「では出来ないのですね?」

女友「ちょっと、軟男さん――」

技師「良いだろう。出来る限り分かりやすく話してやる。この“杖”は改良しているとは
    言え、作動の成功率は、定かではないが二十五分の一程度だ。これはまだエネルギ
    ーの収束と変換したエネルギーの放出に関して、不確定要素を抱えているというこ
    とだ。これでもシュレディンガーの確率論を幾分か打破したもので、十分に科学界
    では異端なほど最先端を行った機械だと俺は考えている。しかし、それでもこの二
    十五分の一という確率の壁は、現段階では破りがたいのだ。失敗したのは、そのう
    ちの二十五分の二十四にあたる確率が当たったからで、つまりあと数回はやれば、
    必ずその布団を動かせられると言うことだ。分かったか?」

男「いえ。ですが何回かやればということは分かりました」

女「全く。ですが要は確率は残るんですよね」

女友「理解不能です。ですがその機械が凄いと言うことは伝わりました」

技師「……さて、もう一度やるぞ」
465 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 18:25:59.94 ID:fkFfikI0
休憩に入りまーす。

そろそろ眠くなってきた。
と言ってもまだ睡魔が俺の家まで来てない程度のレベル。
でも近づいている状態のレベル。
466 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 18:29:22.28 ID:OckoYOI0
ハーイ、私睡魔。
いまあなたの家の近くのコンビニに居るの。
467 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/29(日) 18:42:44.48 ID:ArTKXiwo
もしもしもしもし睡魔さんですか
468 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 18:59:40.89 ID:fkFfikI0
……え、まじ?
最寄りのコンビニとか徒歩三十秒wwwwwwww
469 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 19:50:23.71 ID:nCa6iK20
コンビニ近くて羨ますぃ
470 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 20:15:40.41 ID:fkFfikI0
――警察署、男・女捜索本部

本部長「警部」

警部「はい?」

本部長「少し頼まれて欲しいのですが」

警部「なんでしょう」

本部長「男さんの実家を訪ねに行って下さい」

警部「またですか?」

本部長「はい。それと女さんの実家へも」

警部「分かりましたが、どうしてです?」

本部長「彼らのうち、両家から最低一名ずつこちらへ呼んで欲しいのです」

警部「その意図は?」

本部長「話すべきですか?」

警部「そうでなくては納得いきません」

本部長「全てを報告していない人相手にですか?」

警部「……全て報告しているつもりですが」
471 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 20:25:20.11 ID:fkFfikI0
本部長「まぁ良いですが」

警部「それで?」

本部長「そろそろ、進展があると思いまして」

警部「そうは思えませんが」

本部長「知ってますか? 今朝、あなたの部下に訪問者があったことを」

警部「それがどうしたというのです?」

本部長「誰でしょうね」

警部「私の知るところではありません」

本部長「調べたところによると、彼の名前は技師。過去に逮捕歴があります」

警部「どのような理由でですか?」

本部長「未登録の車両を行動で奔走させたことで。動力にはプルトニウムが検出されました」

警部「危ないですね。それで、その方がどうしたのです?」

本部長「いえ、それだけです」

警部「また勘ですか。ではすぐに支度して行って参ります」

本部長「はい」

警部「ああ、本部長。一つ良いですか?」

本部長「何でしょう」

警部「呼ぶだけなら電話でも良いのでは?」

本部長「現在の進行をご家族全員に正しく伝えるためですよ」
472 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 20:26:41.80 ID:fkFfikI0
念のため誤字訂正。注意してたのに……。
行動→公道
473 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 20:27:04.39 ID:IZ/JD6DO
wktk
474 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 20:50:05.88 ID:fkFfikI0
警官A「おや、どこかにお出かけですか?」

警部「ああ。男の実家と女の実家に」

警官A「またですか」

警部「ついでに一人ずつ連れてこいと」

警官A「どうしてですか?」

警部「さあな。あの人の言うことはいまいち分からん」

警部「そう言えば、今朝お前を訪ねたやつは何しに来た?」

警官A「家無さんからの頼みで琴緒さんと軟男さんについて原因の究明と聞いていますが」

警部「……やれやれ」

警官A「どうしました?」

警部「いや、つくづくあの人の勘は当たるなと思ってな」

警官A「本当に勘なんでしょうか?」

警部「全くだ。調べてから言ってるようにしか見えない」

警官A「偶然か必然か」

警部「それが問題だな」

警官A「全くですね。では、お気をつけて」

警部「ああ。進展があれば携帯にかけてくれ」

警官A「はい」
475 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:11:35.01 ID:fkFfikI0
――女医の病院

男「……え?」

女友「う……そ……」

女「……」

技師「どうだ。これで信じたか? 五回目で成功というのもなかなか運がいいんだ」

女「ちょっと、待って……話が……」

男「う、うん……違うような、気が……っ」

技師「すまん。勢い余ってベッドを上げてしまった」

男「助けてーっ! 降ろしてーっ!」

技師「とにかく、これで信じてくれたか?」

男「信じますっ、信じますーっ!」

女友「まるで拷問だよ」

女「その意見に賛成」

技師「酷いな。さて、今から降ろすが……」

男「が? 『が』なんですかっ!?」

技師「細かな制御は出来ないので、着地の際に大きな振動が伴う」

男「そ、それって……」

技師「動作停止、カウント。スリー、トゥー、ワン……」

男「ひやぁぁぁぁぁあああっ!!」

ドーンッ!
476 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:17:10.09 ID:fkFfikI0
女医「ちょっと! 今の音は何!!」

技師「すまん。ベッドを浮かせた際に少し」

男「あわ……わわ……っ」

女医「琴緒さん、大丈夫!?」

男「腰が抜けて……」

女医「技師、何したの?」

技師「だから、この“杖”でベッドを浮かせたんだよ」

女医「本当に!?」

女友「は、はい」

女「そうにしか見えません、でした」

女医「……はぁ。細かくは聞かないわ」

技師「話したいんだが」

女医「言わないで。あとそろそろ帰ってくれる?」

技師「いや、あと一つだけ今日やっておきたいんだが」

女医「危険なこと? さっきみたいに?」

技師「いや、全く危険は伴わない」
477 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:26:40.06 ID:fkFfikI0
女医「それで、やっておきたいことって何?」

技師「写真撮影だ」

女医「今度は念のために私も見張っておくよ?」

技師「大丈夫だって。琴緒さん、もう大丈夫かな?」

男「な、なんとか……」

技師「じゃあ、女友さん。手伝って欲しいんだが」

女友「なんですか?」

技師「琴緒さんを支えてくれるか?」

女友「はい?」

技師「男性恐怖症なら、支えくらいは必要なはずだ。それでも足りないかもしれない」

女医「何をしようとしているの?」

技師「写真は同じフレーム内に入ってようやく撮影できるもんだ」

女医「ちょっと待って。と言うことは……」

技師「女友さん、もっとしっかり腕を握ってあげて。軟男さんは女友さんの隣に」

女「えっ、でも……」

技師「必要なんだよ」
478 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:31:10.72 ID:fkFfikI0
男「あ、あの、早くしていただけますか?」

女友「大丈夫? すごく震えてるけど……」

男「だ、大丈夫」

技師「少し待て。今組み立ててるところだから」

女医「容量悪いね。変わらず」

技師「これでも良い方だ」

女医「どこが」

女「僕、組み立て終わるまで線から出てたほうが……」

技師「いや、居てくれ。空間が歪む」

女「はい?」

技師「とにかく、じっとしてたら歪みも安定してくるから」

女「は、はあ」

女医「まだそんな奇っ怪なもの作ってたんだ」

技師「昔とは違って、成功はしてる」

女医「……どうだか」
479 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:44:38.00 ID:fkFfikI0
男「一応、教えて、くれますか?」

技師「何をだ?」

男「それは、どういう?」

技師「カメラだ。といっても、連射の速度からしてビデオと同じなんだが。大体一分間の
    撮影をする。これも確率的でね。その中の一コマか二コマくらいしか写したいもの
    が写ってくれないはずだ。ちなみに、今回はその一瞬だけ君達にかかる“第五の力”
    を払いのけて撮影するのが目的だ。それに必要なのが、空間に極々微少に空いた穴
    である“ワームホール”が……。いや、この先は小難しくなりそうだからやめよう」

女「それで……何が撮影できるんですか?」

技師「払いのけられるは僅かであり、それだけでは全ては分からない。だが、このカメラ
    は改造を施していてね。仮想撮影。力がかかっていなかった状態をこの横に置いた
    コンピュータが分析してくれる。その分析は、僅かに力の均衡が崩れた状態にのみ
    可能となる」

女医「ごめんね。もう少しこの人の中二病に付き合ってあげて」

男「は、はあ」

技師「軟男さん、もう少し琴緒さんに寄ってくれ」

女「は、はい」

女友「無理しちゃダメだよ?」

男「分かって、ます」

技師「確かに昔は中二病だったかもしれない。だが今は知識が追いついている。よって
    中二病ではない」

女医「……」

技師「では、撮影するぞ。一分動かないように。スリー、トゥー、ワン……」
480 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:50:25.06 ID:fkFfikI0
さて、今日はこれまでっ!

なんかさ、天井から五円玉のついた糸が伸びてきてさ。
それがゆらりゆらり揺れててさ。
ついつい目で追ってたらさ。
瞼が段々重くなってきてさ。
481 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:52:38.05 ID:p91YwREo
おっおっおっおわあああああああああああ
つうかやっぱり明日以降フラグだった・・・
かなりよんでたとは言えショックだわん・・・
れんぞくで同じことあったからわかってたけど・・・
482 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 21:57:07.94 ID:OckoYOI0
>>480
睡魔「計画通り」
483 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/29(日) 22:25:34.06 ID:fG1ZXMDO
また寸止めかー

484 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 22:30:11.38 ID:/johdAU0
5円がなかったからコンビニで両替してたのか。
485 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/29(日) 22:38:31.37 ID:n2DdkXgo
>>484
まさか睡魔に萌えるとは思わなかった
486 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/29(日) 22:53:15.77 ID:IZ/JD6DO
とりあえず>>1
487 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 00:56:54.18 ID:4RKyCkI0
追いついた!と思ったら今日は終わりかwwww
今日はwktkしたぜ(・∀・)おやすみ
488 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage saga]:2009/11/30(月) 00:59:15.73 ID:mPGemADO
魔力って入れるときはメ欄に「saga」だっけ?
489 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 01:22:53.39 ID:gYt4ihwo
ワクワクが止まらないっ!!
490 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 01:24:22.34 ID:imcFLxoo
ワクワクを100倍にして
491 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 01:59:57.63 ID:KwZpWoAO
パーティーの主役になろう
492 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 11:41:00.21 ID:YiTGnMDO
       ,_'"゙"' 、    __ "ミ'''- 、      ,;-- 、    __  ;"ミ''、
        〉  彡 __  `ミ` ヾ 、__.}      ` ,  彡   `ミ"''ヾ、 .}
    ,ー、__,,,,,;'  《-''´. `ヽ `ー''          ,;' .,;'      ヽ_ノ `~
   ヾ、 __   ,,-− ''_´_,,,,,,.、    ;'ゝ、_,,,,.;'  '-‐-、 .'ミ'- 、
     `´ ,;' ,;' ,,-''´_   __',     ヽ、_,,.. . ,;'''''ヽ ';,   ヽ ヽ、
       ,;' ,;' 〈-''´ツ, -'"´         ./ ./.   l  l   ヽ  ヽ
     .,;' .,'  _  ´             / ,/   l  l    _彡   l
     ,;'  ,;'  ,' .|             / ./    ,' .,'   ´   ヽ,,,ノ
    /  ,;'  { ゝ、     _      /  ;´、゙'- 、;'  ;'
    {   /    ゝ、 `""""´ `ヽ   {  ,/   ヽ   ソ
    `'''´      `''''───'''"´   `'´    ゙'''''"

   _    !'''''彡   _   , -'"゙. 、      __    __,,,, - 、
  .!  彡, !. i .,'~゙ヽ! `';´,,,,...---、!     '、`''''""´ _   ,'
  .!  !} ∨ .!,' ./´!  |            `ー ''''/  /
.   |  |.l,_._,.  レ /-、 !  |    ,.へ、           /  /
.   |  `ニニ,   ニ,-..-'|  ,ニ''''''",,,,,,,,}      /  ∠-‐‐- .、
.   |  |  /  ''' 、 . !  ! !  !     .  /  , ‐'''''''' - 、  ヽ
.   |  | ,;'   !,. ノ...|  | |  |        ,'"  /       ヽ   ',
.   |  ,/゙|  | ,>'、,;' ,;' |  |       ;__/. ,  - 、     ,'  }
.   | . '---`="'  `' ,;'  |  |         ,' , 'ヽ、 ヽ  ノ  /
.   |  l ̄ ̄ ̄`ツ ,.;'  .|  |         ゝ、`'''`   ゙'"  /
   'ー'   ,,:;'彡 '" .   !___,ノ          ` ー---‐''''"
493 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 15:30:05.88 ID:EvPTNzY0
プルトニウムで公道ってバックトゥーザフューチャーかよwwww
494 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 16:52:00.84 ID:ANI.yYDO
幻想を壊す人の出番ですね
495 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 21:20:38.59 ID:R4NZllwo
(^o^) 三
(\\ 三
< \ 三 
496 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 21:35:42.61 ID:FkyoZQQ0
おはよう。
今日は時間的に短いかも知れない。

バックトゥーザフューチャーも良いけど、個人的にはタイムラインの方が好きだ。
497 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 21:53:28.53 ID:FkyoZQQ0
技師「――よし、録画は終了だ。動いて良いぞ」

女医「軟男さん、早く線からっ」

女「分かってます! 琴緒さん、大丈夫!?」

男「な、なんとか……。女友さんのお陰です」

女友「でもまた震えてるよっ?」

男「もう何ともありませんよ」

女医「私ももう大丈夫と思う」

男「それより、どうなんですか?」

技師「少し待て。今一コマずつに分けて分析してもらっているところだ」

女医「そこはコンピュータ任せなのね」

技師「俺のプログラムだから、実質俺の働きでもある」

女「終わるまでどのくらいかかります?」

技師「大体十五と言うところだろう。時に話は変わるが、女友さん」

女友「何ですか?」

技師「調べによると、君は失踪した女の友人だとか」

女友「はい、そうですが?」

技師「ではこっちに来て、分析が終わるまでさっき撮った動画を見てくれ」

女友「……それとこれとどう関係があるんです?」

技師「特にはない」

女友「は、はあ。分かりました」
498 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 21:54:08.54 ID:imcFLxoo
イジワルダナァ、いい意味で
499 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 22:01:01.18 ID:FkyoZQQ0
女友「……」

技師「どうだった?」

女友「いえ、これがどうしたんですか?」

技師「なんだ、どうも思わないのか」

女友「そんなこと言われましても、私達がただじっとして映ってるだけですよ?」

技師「本当にそれだけか?」

女友「ええ」

技師「撮り直しだろうか……」

女「失敗したんですか?」

技師「かもしれん」

男「何が起こるはずだったんですか?」

技師「そうと思ったんだが……」

男「女友さん、本当に何もなかったの?」

女友「うん。……あれ?」
500 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 22:09:08.95 ID:FkyoZQQ0
男「どうしたの?」

女友「え……あれ、あれ?」

技師「これは……うん、予想外だ」

女医「どういうこと?」

技師「俺はむしろ軟男に反応すると思っていた」

女友「え? え?」

技師「君、どうしてそんなに困惑してるのか理由を聞かせてもらえないか?」

女友「えっと……なんて言ったらいいのか」

技師「感じたことを適当に言ってくれるだけでいい」

女友「なんでしょう……。これは、うん、なんだか緊張して……」

技師「緊張?」

女友「はい。凄く、ドキドキして……」

技師「……少し顔を、しっかりとこっちへ向けてくれないか」

女友「は、はい」

技師「なるほど。悪いが、もう一度映像を見てくれないか?」

女友「はい?」

技師「印象を深くするためだ」
501 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 22:11:21.33 ID:FkyoZQQ0
いきなりで悪いが、ゆっくりと風呂に入ってくる。
どうも頭が痒くてね。いや困った。
502 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 22:12:45.25 ID:Hxo9S.AO
背中流してやるよ
503 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 22:13:35.09 ID:Nyra676o
続きが滅茶苦茶気になる……
504 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 22:14:00.35 ID:M2nQlic0
今日もきたぜ(・∀・)
505 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 22:14:44.01 ID:imcFLxoo
なんとなく習得した洗髪で痒みを癒してやんよ
506 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:15:57.13 ID:FkyoZQQ0
技師「……どうだ?」

女友「そうは言われても……」

技師「琴緒さんを見てくれ」

女友「分かりまし――!?」

男「えっ、どうしたんですか?」

女友「あれ……あれ?」

男「ねえ?」

女友「えっ? あ、う……うんっ」

男「それじゃ何も分かりません」

女「何かさ、少しおかしいよ?」

女友「そ、そんなことありませんよっ」

女「……敬語?」

技師「まあまあ。少し聞きたいんだが」

女友「なな、なんですか?」

技師「君、彼女を好きになったんじゃないかな?」
507 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:22:53.27 ID:FkyoZQQ0
女友「あっ? えっ!?」

技師「なるほど、図星か。適当に言っただけなんだが」

女医「どういうこと?」

技師「言った通りだ」

女友「で、でも私には男さんが……」

女「そうだよ。それに琴緒さんは女ですよ?」

技師「なるほど。納得がいった」

女友「私は納得いきません。さっきまでは普通だったのに……それが、それが……っ」

技師「映像を各コマに分割出来たようだ。大丈夫。君は普通だ」

女友「何がですか? 私は、同性をす、好きにっ」

技師「軟男さん。君ならもう分かるはずだ」

女「はい?」

技師「今回の実験は、至極有名なものだ。本当に通用するとは、俺は考えていなかったが、
    案外成功したようで実際自身びっくりしている。君達、サブリナル効果くらいは知
    っているだろう」
508 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:31:11.51 ID:FkyoZQQ0
男「ええ、聞いたことは」

女「確か映像の中に一瞬だけ違う画像を挿入して、無意識にそれを意識させるとか」

男「それがどうしたんですか?」

技師「女友さんの反応はそれに関係ある」

女友「はい?」

技師「言っただろう。このカメラで力場を崩せた一瞬を撮影出来ているのは、映像にしても
    その中で一コマか二コマ。たった一分間の中で、だ。映像とは言っても、言ってみ
    れば、写真撮影の超高速連射だ。そして今、撮った映像を、写真の形に変えた」

女友「つまり、その一コマか二コマに私を変えた秘密が?」

技師「変えたのではないよ。元々、そうだった」

女友「はい?」

技師「まぁ、映っていたのは辛うじて一コマだった。女医、まず見てくれ」

女医「分かった分かった。で、どれ?」

技師「これが、例の写真の前の一コマ」

女医「何も変わりはないけど?」

技師「だから、変わってるやつの前だ。そして、これが例のものだ」

女医「……え? 嘘。合成じゃないでしょうね?」

技師「父と母の名に誓って」
509 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 23:35:33.61 ID:guoPGBgo
焦らすなぁ…
510 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:36:18.01 ID:FkyoZQQ0
男「えっ、なんですか? 焦らさないで下さいよ」

女友「そ、そうですよ」

女医「えっと……これが?」

技師「そう。あるべき姿だ。やはり少しぼやけてしまっているが、仕方ないとしてくれ」

女医「え……え?」

女「な、なんですか?」

男「私に何か……?」

女医「……はぁ。見なければ良かった」

技師「どうしてだ」

女医「また現実が壊された気分になったから」

技師「懐かしいだろ?」

女医「本当」

女友「だから、何なんですかっ」

技師「おっと、すまない。ではお待ちかねの写真を披露しようか」
511 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:39:50.04 ID:DKyloYDO
ワクワクしてるのに

焦れったいぜ!
512 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:41:57.52 ID:FkyoZQQ0
技師「……と思ったが、明日にしよう」

男「……はい?」

女「えーっ!?」

女友「今にして下さい! 気になりますから!」

技師「冗談くらい理解しろ」

男「真顔で言われるときついと思います」

女「同じく」

技師「まぁ、君達も経験が足りないと言うことだ。さて、写真だが……これだ」

男「――!!」

女「え……ちょっとこれって……」

女友「あ――え? 私が掴んでる腕って……」

男「私が……写ってる」

女「僕も写ってる……写ってるっ!」

女友「嘘……でしょ? 男さん? 女? え、どういう……」
513 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:47:20.05 ID:FkyoZQQ0
男「えっと……」

女「えっと……」

男「さ、先にどうぞ」

女「いえいえ、そっちが先に……」

男「……」

女「……」

男&女「あのっ!」

男「さ、先にどうぞ」

女「そっちこそっ」

技師「無限ループか?」

男「……じゃ、じゃあ私から」

女「う、うん」

男「本当に、女さん?」

女「そう、だね。琴緒さんも……本当に、男君?」

男「そうみたい、ですね」

女友「えっと……えぇ? あれ? 女医先生、私大丈夫ですか?」

女医「多分、正常だから」
514 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/11/30(月) 23:53:48.56 ID:M2nQlic0
クライマックスきちゃうのか?
まだ終わって欲しくないw
515 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/11/30(月) 23:58:05.00 ID:FkyoZQQ0
技師「さて、今日の用事は済んだ。俺は帰る」

男「ちょっと待って下さい」

技師「……何だ?」

男「原因を探りに来たんですよね? 何だったんですか?」

技師「第五の力だよ」

女「もっと詳しく」

技師「それは明日また来て調べるつもりだ。よって明日も来るように。では、明日」

女医「私も少し外すね」


女医「……問題を残して帰るつもり?」

技師「俺の問題じゃない」

女医「……」

技師「これから先、今日は彼らで話すことがあるだろう。俺はそれに関与すべき者ではない」

女医「本当は面倒なだけじゃないの?」

技師「そう思うか?」

女医「……変わってないね」

技師「そう思うか?」

女医「ええ、思う」

技師「まあ、卒業以降会ってなかったからな」

女医「そうね」

技師「さっきも言ったが、また明日来るよ」

女医「分かった分かった」

技師「あと、琴緒……いや、琴緒でいいか。彼女を外に出せ」

女医「どうして? 危ないと考えているけど」

技師「何事も慣れだ。まぁ、素人の意見だがな」
516 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 00:03:14.40 ID:ANmqh.U0
じゃあ今日はこの辺りで。

このスレで終われるか終われないか……。
年越しまでには必ず終わらせる。忙しくなるから。
終わりまでにクールダウン的なものも書くつもりだから、だらだらと少し長くなるはず。
517 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 00:03:59.10 ID:osh1YzAo
あいよ、今日もありがとね
良い展開だ、実にワクワクが100倍になってパーティーでぼっちになる感じだ
518 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 00:05:06.25 ID:PWlUCQMo
乙!
今後の展開考えるとニヨニヨしてくるww
519 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 00:06:01.34 ID:Jvp5DYDO
お疲れさん

毎日楽しみにしてるよ
520 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 00:13:14.35 ID:QAzqLwAO
琴ちゃんが男と知った時の友の反応が楽しみだ
521 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 00:35:22.82 ID:GDGfX.DO
>>1毎日お疲れ様
522 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 00:40:57.55 ID:mGDY2yMo
おつかれさん(・∀・)
523 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 02:01:57.29 ID:kluAQwAO
1:元に戻る
2:付き合う
3:セクロスする
まだまだ先は長いぞ
524 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 02:45:04.09 ID:ZYXwGAoo
とりあえず俺と女友ちゃんが付き合えるとこまでは続く
525 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 03:23:24.43 ID:rWx0iKYo
第五の力で俺が美少女になるまで続く
526 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 20:30:17.72 ID:Jvp5DYDO
>>525
そしてお前の先輩Bが現れるわけか……
527 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 20:33:40.28 ID:WOsyrvko
フヒヒwwwwwwwwwwwwwwwwww
528 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 20:37:59.46 ID:ANmqh.U0
おはようございます。

睡魔のやつがドアを激しくノックしてるから早急に終わらせるよ。
529 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 20:38:31.43 ID:osh1YzAo
ここは俺が抑えるから今のうちに!くっ・・・俺の瞼が・・・
530 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 20:48:04.05 ID:ANmqh.U0
女「本当に……男君なんだよね?」

男「信じられませんか?」

女「そりゃ……まず口調が違うから」

男「それはお互い様でしょう」

女「それも、そうだね」

女「一応、昔の話で確かめさせてもらっても良いかな?」

男「どうぞ。……何がありましたっけ?」

女「小学二年生の時さ」

男「?」

女「男君、もの凄く高くまで上ったよね。木登りをしてて」

男「……そう言えば、そんなこともありましたね」

女「あの後、どうなったか覚えてる?」

男「忘れるはずないですよ。女さんが上ってきて私を引きずり降ろして」

女「……はあ、はははっ。本当に男君だ」

男「さっきからそう言ってますよ」
531 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 20:54:55.93 ID:ANmqh.U0
女友「えっ? え……それって女が言ってた」

女「あれ? 言ったっけ?」

女友「話してくれたでしょ? 男さんとの思い出話」

男「そんなことを話したんですか? どうして?」

女「別に男君との話じゃないよ。でも執拗にあの時は昔話を話してって……」

女友「本当に? 本当に女なんだぁ」

女「だからさっきから……。って、ちょっと何で泣いてるの!?」

女友「何で……言ってくれなかったのぉ……」

女「そ、それは……」

男「友女さん」

女友「な、何……?」

男「もし話してたら信じてましたか? こういう状況じゃない場合で、ですよ」

女友「信じてたよっ。……親友だもん」

男「よく考えて下さい。断言できますか?」
532 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:02:14.51 ID:ANmqh.U0
女友「そ、それは……もちろん」

女「……別に信じてくれなくても、僕は攻めないよ。仕方ないし」

女友「もう……やめてよ」

女「え?」

女友「自分の事、“僕”なんて言って騙す必要ないんだよっ!?」

女「……ごめん。今更、直せないんだよ」

男「それ、私もよく分かります」

女友「そっか……。暫く見ないうちに、性格も変わってるよね」

女「何言ってるんだよ。最初からそばに……ちょっと待って。主にどの辺が変わった?」

女友「ネガティブになった」

女「あー……やっぱり?」

女友「とにかくさ」

女「?」

女友「女、なんだよね? 本当に」

女「うん。僕たちが仲良くなったエピソードでも話す?」

女友「……いいよ。その返事だけで十分だから」
533 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:11:00.11 ID:ANmqh.U0
女友「……ちょっと待って」

女「何?」

女友「やっぱり、軟男さんが女だったってのが本当ってことはさ……」

女「うん」

女友「琴緒さんが男さんってのも本当なんだよね?」

女「みたいだね」

男「はい」

女友「……やっぱり信じない」

女「ちょっと待って! なんでさ!?」

女友「だ、だって、そうだとすると私もう告白したことになって……告白を……っ」

女「あー……」

男「しっかり覚えてますよ」

女友「わ、忘れてーっ」

男「嫌です。とても嬉しかったんですから」

女友「……え?」

男「あんな姿で好かれるのは、諦めてたんです。だから嬉しかったです」

女友「じゃ、じゃあっ」

男「でも受けるのは別ですよ。とにかく元に戻れないと同性同士ですから」

女友「それでもいいのに〜……」
534 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:17:11.27 ID:osh1YzAo
良いのかよwwwwww
535 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:18:01.50 ID:ANmqh.U0
女「本当は、戻りたくないんじゃない?」

男「……はい?」

女「だってそうだよ。僕ならそのままでいたいと思うよ」

男「……」

女「図星だよね。男君、ブサイクだったし。今じゃ僕がブサイクだけどさ」

男「そう、ですね」

女「やっぱり。今の美人の方が良いでしょ?」

男「でも――」

女「でも、なんだよ。今の方が好かれてるだろ」

男「……確かに、そう思ったこともあります」

女「ほら!」

男「でも、もう良いんですよ。これ以上このままだと、また罰が下ります」

女「……どういうこと?」

男「今、男性恐怖症になってるのも、きっと私が調子に乗りすぎたからです」

女「……」

男「あはは、男だった私が男性を苦手になってどうするんでしょうね……」
536 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 21:20:54.53 ID:FxEfGOoo
>女友「それでもいいのに〜……」

いやいや節操ないっすよwwww
537 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:27:27.13 ID:ANmqh.U0
女「それは、違う」

女友「前もそう言ってたけど、キミのせいじゃ……あっ」

女「だから、僕のせいだって言ってたんだ」

男「何がです?」

女「誘拐犯は最初、僕を狙ってたんだよ。もちろん女だった時の。でも女の僕がいなくな
   ったから、可愛くなった男君が標的になったんだよ。そう聞いた」

男「そうなんですか?」

女「友君が言ってたよ。友君が嘘を言ってなければ、その通りのはず」

男「そう、だったんですか」

女「分かる? 男君は女のままいたって、別にいいんだよ」

男「実はですね」

女「?」

男「大学で初めて女さんに会ったとき、もの凄く嫌いでした」

女「……そっか」

男「なんでか分かりますか?」

女「ううん」

男「私を訳なく貶して、悪口を言って、蔑んで、見下して……」

女「……そっか。じゃあ僕がブサイクのままだと清々するでしょ」
538 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:36:31.29 ID:ANmqh.U0
男「確かに」

女「だろうね」

女友「……良いの?」

女「良いんだよ。僕も慣れてきた」

男「はい、最後まで話を聞くように」

女「……まだあるの?」

男「はい」

男「確かに、私が女になってすぐに互いが性別転換してたことを知っていたら、それを
   望んでいたでしょう」

女「じゃあ尚更――」

男「でも、女さんを“軟男”さんとして会って、また友達として過ごした時間は、本当の
   女さんを知る時間には十分でした」

女「……」

男「今では、女さんも大切な友達です」

女「なんで……」

男「はい?」

女「なんでそんな考え方が出来るんだよ」

男「どうしてって……どうしてでしょうね」

女「貶し返すくらいしたらどうだよ」

男「……もう、十分に耐えてきたはずです」

女「どうして、そう思う」

男「私の元の姿を忘れましたか?」
539 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:43:52.07 ID:ANmqh.U0
女「……そっか。ずっと、こんな重たいのを持ってたんだ」

男「慣れてましたよ」

女「ごめん」

男「もう、謝る必要ないじゃないです」

女「それだけじゃないよ。さっきも言ったけど、僕のせいで誘拐されて……」

男「ああ、そのことですか」

女「何でも償うからっ、許してもらえるまで何でも――」

男「女さんのせいだって聞いたとき、『なんだ、またか』って思ったんですよ」

女「――え?」

男「さっき答えたでしょう、木登りのこと」

女「あ、うん」

男「私があれから木を上ったところ見たことあります?」

女「そういえば……ないね」

男「とても怖かったんですよ、無理矢理引き下ろされるの。あれから高所恐怖症でして、
   高いところがまるっきりダメになりまして。あははは」
540 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:47:44.38 ID:ANmqh.U0
女「……」

男「だから、今更恐怖症の一つ二つは軽いですよ」

女「……そっか」

男「そうです」

女「なんだか、安心した」

男「なぜです?」

女「男君、昔からあまり変わってないなって分かって。今更だけど」

男「今更過ぎます」

女「ごめん。もっと話し合うべきだったよね」

男「……ですね」

女「……そろそろバイトの時間だ。行かないと」

男「そうですか。じゃあ、また明日」

女「うん。明日」
541 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 21:49:29.93 ID:kluAQwAO
ちょっと待てよ
女が元に戻ったらボクっ子になるかもしれん…



パンツ脱いだ
542 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:58:03.13 ID:ANmqh.U0
男「……女友さんも今日は帰ったらどうです? 色々あって疲れたでしょう」

女友「本当。実はまだ信じられなかったり」

男「無理もないですね」

女友「最後に一つ聞いても良い?」

男「はい?」

女友「本当に、このままでいたいと思ってないんですか?」

男「思ってないと言えば、嘘になります」

女友「……」

男「でも、思っていないと言っても、本当ではないことにはなりません」

女友「え?」

男「私がこうして女になって、女さんが男になったのなら、私が戻れば女さんも戻るという
   ことでしょう?」

女友「そう、なるのかな?」

男「そう考えると、女さんを戻してあげたいと思うのは不自然でしょうか?」

女友「でも、そうなると男さんが……」

男「私は、少なくとも友さんがいますし、今ではあなたもいるじゃないですか」

女友「そ、それは// あっそうだ。友さんにも言ってあげないとっ」

男「ダメです」

女友「……何で?」

男「とにかく、絶対ダメです。友さんも信じるか知りませんから」
543 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 21:58:25.69 ID:ZYXwGAoo
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1259667019/
暇な奴はちょっとお試しあれ
544 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 22:04:56.37 ID:rWx0iKYo
軟男wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
545 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 22:10:08.81 ID:ANmqh.U0
(午後七時)
――家無の住処

カチャ……カチャカチャ……

家無「……?」

カチャカチャカチャ……カチャ……

家無「……」

技師「〜♪」

家無「……なんだ、技師さんですか」

技師「おう、帰ってきたのか」

家無「来るなら一度外で会って下さいよ」

技師「問題あるか?」

家無「役人に見つかれば危ないのは私なんですよ」

技師「でも俺だった。結果は問題ない」

家無「それで、何の用です?」

技師「何って、数日泊めてもらおうと思ってな」

家無「あなたならホテルくらい泊まれるでしょう」

技師「生憎研究費に消える金しか持ち合わせていないものでね」
546 : 【吉】 [sage]:2009/12/01(火) 22:14:23.67 ID:pqKGMYDO
クライマックスに近付いてきたな
547 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 22:14:31.81 ID:ANmqh.U0
家無「だから、ここですか?」

技師「ああ。問題ないだろ?」

家無「ですが……」

技師「なんだ、やはり問題ありか?」

家無「入るときは十分に注意して下さいよ」

技師「何を今更。ここを作ったのは俺だろう」

家無「作っただけで放置したのもあなたでしょう」

技師「放置ではなく贈与と言って欲しいね」

家無「もういいです。それにしても色々持ってきましたね」

技師「今回の仕事は何が必要か分からなかったからな。詰まるだけ持ってきた」

家無「コンピュータを使っているようですが」

技師「ああ」

家無「ここ、電気が通ってない事くらい分かっているでしょう」

技師「電池くらい持ってきてある。問題ない」
548 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 22:18:25.46 ID:ANmqh.U0
『睡魔がピッキングに成功した』

『俺は素早く布団へ身を隠した』

『睡魔の先制攻撃。改心の一撃!』

『GAME OVER』

おやすみ
549 : 【末吉】 [sage]:2009/12/01(火) 22:26:31.12 ID:pqKGMYDO
お休み
550 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 22:27:25.78 ID:osh1YzAo
おやすみ〜
551 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 22:30:45.42 ID:UMC/WpQ0
どうした!応答しろ>>1>>1ーー!
552 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 22:31:32.28 ID:kluAQwAO
8時に起きたのにもう寝るのか?
553 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/01(火) 22:38:59.74 ID:3jIItFw0
睡魔のレベルも上がってきたなー。
これは、同居ルートか。
554 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 22:57:29.50 ID:QAzqLwAO
睡魔なら俺のそばで寝てるよ
555 : 【ピョン吉】 [sage]:2009/12/01(火) 23:15:49.52 ID:jDuIf.so

おやすみ
556 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/01(火) 23:25:09.91 ID:AcAKv6DO
おやすみー
また明日
557 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 03:32:25.54 ID:CAvnjdg0
おやすみ(・∀・)
558 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 10:47:24.75 ID:EdN.P72o
なんかもういろいろと酷いな・・・
559 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 12:59:38.61 ID:s53i5zko
     次回
隠された力、DAIGOの力

次もみ〜んなでみてネっ!
560 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 19:46:06.00 ID:kM5PWMDO
>>558 鏡見て見ような?それ以上に酷いモノなんて無いんだぜ?
561 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 21:31:30.45 ID:pEyggmw0
今日は来ないんじゃね?





とか言ってみる。
おはようございます。
562 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 21:35:48.82 ID:CxO9NOYo
はいぃ?


おはようござまーす
563 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 21:41:14.59 ID:Z8X8Miw0
グッモーニッ
564 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 21:44:53.56 ID:pEyggmw0
――ファミリーレストラン

女「ご注文をお伺いします」

「えっと、僕はおろしハンバーグセット。それと大根サラダとオレンジジュース」

「私は……えっと」

女「……」

「じゃあ、これとこれとこれ。あと、これ」

女「えー、ポテトグラタンとフライドポテト、ポテトサラダにウーロン茶ですね」

女「ではご注文を繰り返させていただきます。おろしハンバーグセットがお一つ、大根サ
   ラダがお一つ――(中略)――で、よろしいですね?」

「はい」

女「では少々お待ち下さい」

バイト女「……」

「あのー、聞いてますか?」

バイト女「は、はい!? すみませんっ、もう一度お願いします」

「だから、このピラフ? と――」

バイト女「かしこまりました。少々お待ち下さい」

女「いらっしゃいませー。席をご案内いたします」

バイト女「……」
565 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 21:51:14.05 ID:pEyggmw0
バイト女「休憩は入りまーす」

バイト男「おう、お疲れ」

女「休憩入ります」

バイト男「なんだ、働いててもいいんだぞ?」

女「さすがに休憩しないと……」

バイト男「っは、勝手にしろ」


同僚女「あれ、もう交代?」

バイト女「はい」

同僚女「そっかー。どう、クッキー食べる?」

バイト女「い、いえ。遠慮します」

同僚女「なんだー。まぁ良いけど」

女「ふぅー」

同僚女「あんたは食べるな」

女「な、なんですか?」

同僚女「じゃあ、お仕事してきますか」

バイト女「頑張って下さい」
566 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 21:57:14.81 ID:pEyggmw0
バイト女「あ、あの」

女「何ですか?」

バイト女「……」

女「おっと、忘れてたよ。それで?」

バイト女「今日は調子良いみたいですね。昨日までとは段違いです」

女「そうかな?」

バイト女「はい。今日のスマイルは自然ですよ」

女「どうしてそう思うの?」

バイト女「それは……見てるからです」

女「やめてよ。僕なんて見てても気持ち悪いだけだよ」

バイト女「……ネガティ――」

女「ごめんなさい」

バイト女「大丈夫ですよ。私は好きで軟男さんを見てるんですから」

女「え? 何か面白いの?」

バイト女「……はぁ」
567 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:04:24.93 ID:pEyggmw0
バイト女「面白いですよ。足の動きとか」

女「どういうこと?」

バイト女「筋肉痛なのに無理してますよね」

女「あー……もしかして、足の動きが変とか?」

バイト女「もの凄く。ロボットみたいです」

女「それは言い過ぎじゃないかな?」

バイト女「ではパントマイマーです」

女「……そんなに変?」

バイト女「はい。そういうわけで、今日もマッサージしてあげます」

女「わ、悪いよ。そんな」

バイト女「ではさせて下さい。他人の脂肪を触るのは気持ちいいんですよ」

女「……何気に酷いこと言うね」

バイト女「気のせいですよ。ほら、横になって下さい」

女「はいはい」

バイト女「……」
568 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 22:05:45.82 ID:0acsGcAO
バイト女もええ娘じゃのう
569 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 22:13:12.60 ID:s53i5zko
文面だけ見れば百合・・・ゴクリ
570 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:14:33.94 ID:pEyggmw0
バイト女「それで、今日はどうして調子が良いんですか?」

女「その話に戻るんだ」

バイト女「気になりますから。良いことでもあったんですか?」

女「まあ」

バイト女「良かったら話してくれます?」

女「なんで?」

バイト女「好きなんですよ、人の話を聞くのが」

女「ふはは、そっか。僕の友達と同じだね」

バイト女「友達なんていたんですか?」

女「つくづく何気に酷いね……。僕だってこんな姿になる前はいっぱいいたよ」

バイト女「軟男さんも昔からこうじゃなかったわけですね」

女「その通り」

バイト女「それで、話してくれます?」

女「まぁ、良いけど」

バイト女「やたーっ」
571 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:17:08.96 ID:0Rs5DIQo
バイト女可愛いな
なんだか発酵してきた
572 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:22:19.52 ID:Z8X8Miw0
>>571
腐ってるじゃないか!
573 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:23:51.26 ID:pEyggmw0
女「と言っても、何から話そうかな……」

バイト女「それはお任せします」

女「……そうだな。今ね、僕の友達が入院してるんだ」

バイト女「えっ、大丈夫なんですか?」

女「うん。今日見に行ったら、病気なんてないくらい元気に走ってたよ」

バイト女「……病院でですか?」

女「ランニングマシーンを医者から借りたんだって」

バイト女「なるほど。それで?」

女「その友達が今入院してる経緯がね、僕のせいで」

バイト女「……何をやったんですか?」

女「何も。直接的にやったわけじゃないんだ。でも、間接的に確実に僕が悪いんだ」

バイト女「それで、昨日まで?」

女「うん。なんかね、罪悪感が溜まってて。動かないと苦しかったんだ」

バイト女「動いてても苦しそうでした」

女「結果、そうだった。で、今日さ」

バイト女「はい」

女「許してもらったんだ」
574 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:30:49.75 ID:pEyggmw0
バイト女「そうなんですか? 良かったですねっ」

女「……ううん」

バイト女「?」

女「というより、呆れられてたかな」

バイト女「はい?」

女「『なんだ、またか』だってさ。実は昔からの知ってるやつだったんだけどね」

バイト女「昔何したんですか」

女「あることで高所恐怖症にしてしまったみたいなんだ」

バイト女「……はい?」

女「その話を出してきたからさ、思わずこっちも呆れちゃってさ。そんな昔のことまで引き
   ずってるのか、って」

バイト女「あはは、仲良さそうですね」

女「ちょっと前までそうじゃなかったんだけどね」

バイト女「そうなんですか?」

女「互いに互いが嫌いでさ」

バイト女「でも今は仲良いんですよね?」

女「昔馴染みというのもあるかもしれないね」
575 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:36:00.47 ID:Ui8JQWE0
wktk(・∀・)
576 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 22:40:37.88 ID:hyZgRp6o
これからどうなるか
577 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:47:28.94 ID:pEyggmw0
女「まぁ、無駄話も多くなったけどさ。やっぱり肩の荷が下りたんだよ」

バイト女「とにかく、良かったです。もう無茶はしないで下さいよ」

女「頑張るよ」

バイト女「そう言えば……」

女「何?」

バイト女「今更かもしれませんが、軟男さんって喋ってみればよく喋りますよね」

女「まあ、元々嫌いじゃないし。むしろ好きな部類だったからね」

バイト女「軟男さんみたいな風貌の人って、話が得意じゃないと思ってましたが」

女「ふはは、それは偏見だよ。それに普通の人でも初めての人なら緊張するでしょ?」

バイト女「そうですね」

女「君が考えてるのはその極端な例だって」

バイト女「そうでしょうか……。さて、休憩もそろそろ終わりですよ」

女「もうそんな時間かぁ。今日もありがとう、マッサージ」

バイト女「いえいえ、好きでしてることですから。そうだ、軟男さん。さっきの話の友達
      って、格好良い人ですか? それとも同類だったり?」

女「また微妙に失礼なことを……。いや、前はブサイクだったけど、今は凄く可愛いよ」

バイト女「……可愛い?」

女「うん。かなりの美人」

バイト女「女の人、ですか?」

女「そうなるね」

バイト女「……ちなみに、好きですか?」

女「そうだね。嫌いになる方が難しいんじゃないかな?」

バイト女「そう……ですか。では仕事に戻りましょう」
578 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 22:56:01.26 ID:pEyggmw0
――女医の病院

コンコン

男「……はい」

警官A「失礼します。こんばん……いえ、おはようございます」

男「おはようございます」

警官A「起こしてしまいましたか。すみません」

男「いえ、ここにいても一人じゃ走るか寝るかくらいしかありませんから」

警官A「それで寝ていたのでしょう?」

男「ただの暇つぶしですよ。眠かったわけではありません」

警官A「そうでしたか」

男「それで、私には用ですか? ただ会いに来ただけですか?」

警官A「両方ですね」

男「来る程の用なんて、重大なんですか?」

警官A「どうなんでしょうね」

男「そういえば、ここ数日来られなかったようですが……あっ」

警官A「どうしたんです?」

男「すみません。そちらは仕事で来られてるんですよね」

警官A「いえ、殆ど私用ですよ。最近忙しかったのは本当ですが」
579 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 23:01:55.60 ID:pEyggmw0
男「それで、用とはなんです?」

警官A「捜索本部の本部長が何か企んでいるようでして」

男「……あの人ですか」

警官A「会われているんですよね?」

男「はい」

警官A「まぁ、その人なんですが……警部の話によると、署にあなたの家族を連れてくるそう
     です」

男「はい?」

警官A「あなたの家族だけでなく、女さんの家族も、少なくとも一人ずつは」

男「どうしてですか?」

警官A「私には分かりかねます」

男「……あ」

警官A「どうしたのです?」

男「警官Aさんは、軟男さんが女さんということをご存じですよね」

警官A「……どうしてそれを?」

男「今日知りました。どうして私に話してくれなかったのですか?」
580 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 23:11:06.74 ID:pEyggmw0
警官A「それを言うなら、向こうにも言えることです」

男「どういうことです?」

警官A「私は、あなたとの約束を極力守り、軟男――いえ、女さんにも言わないようにして
     きました。女さんともあなたと同じ約束を交わしています」

男「だから、話さなかったんですか?」

警官A「はい」

男「そうですか……」

警官A「……」

男「今日知って、もの凄くびっくりしました」

警官A「そのはずです」

男「でも今、もっと早く知っていれば、溜め込まずに済んだのではと思っています」

警官A「溜め……?」

男「相談相手がいないというのは、それでかなり辛かったんです」

警官A「……そうでしたか。しかし、どのようにして知ったのです?」

男「技師さんと言う人が来て、写真を撮ってくれたんです。元の姿で写るようにって」

警官A「それ、本当ですか?」

男「はい」

警官A「証明することが出来るなんて、思いませんでしたね……」
581 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 23:22:04.10 ID:pEyggmw0
今日はこのあたりで終了。

こんな調子で書いてて、先が思いやられるな。
おっと、元々考えてなかったんだった。
582 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 23:23:38.66 ID:s53i5zko
乙カレー
583 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 23:24:20.96 ID:P2RA.dYo
毎日、乙
楽しみにまってるぜww
584 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/02(水) 23:32:04.06 ID:0Rs5DIQo
いい展開だ。あのなんとかっていうなんとか魔はもう忘れてしまったよ
585 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 23:33:22.84 ID:W/LNoADO
>>584
乙ー
また明日ー
586 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/02(水) 23:34:43.01 ID:W/LNoADO
安価間違えたゴメソ
587 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/03(木) 00:02:12.78 ID:RvFPILAo
またあたし!いやまたあした!
588 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 21:23:59.78 ID:GuNOv6Io
そろそろ?
589 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 21:44:13.64 ID:AeSBjKY0
>>588
みたいだね。

おはようございます。
今までハレグゥ見てた。
590 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 21:51:18.33 ID:AeSBjKY0
(翌早朝)
――女の実家前

女父「行ってきます」

女父「なんてな。寝てるのにまた何言ってんだか。習慣だけど」

警部「ええ、行ってらっしゃい」

女父「うわっ!?」

警部「すみませんね、驚かせてしまって。私、こういうもんです」

女父「……警察ですか? こんな早朝に?」

警部「まぁ、次の予定もありましてね」

女父「はあ。それより、女は見つかったのですか?」

警部「いいえ。今のところまだ進展はなくってですね」

女父「そうですか……」

警部「しかしうちの本部長がそろそろ進展すると言い張りましてね」

女父「本当ですか!?」

警部「私には分かりかねます」

女父「はあ……。しかし、なぜ訪ねて来られたのですか」

警部「それは……。おっと、出勤される所でしたね。歩きながらでもお話します」
591 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:03:12.83 ID:Nt6SX6s0
キテター
592 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:05:48.98 ID:AeSBjKY0
警部「とは言え、今伝えることは一つだけでしてね」

女父「何でしょう?」

警部「これも私には意図が分かりかねることですがね」

女父「はい」

警部「ご家族のうち、一人でもうちの署に来ていただきたいと」

女父「……はい?」

警部「だから分かりかねると言ったでしょう」

女父「しかし、何か聞いているでしょう」

警部「先程も言ったように、何か進展がありそうだから、としか」

女父「はあ。しかし、私は仕事が忙しいですし……」

警部「ご家族の方ならどなたでも良いんですよ。もちろん来れるなら全員でも」

女父「その辺りは相談してみませんと」

警部「朝早くお伺いした理由の一つにそれも入っているんです」

女父「私が帰ったときでは駄目だったのですか?」

警部「男さんの実家にも伺うんですよ。私は今日、そちらの家族の予定を聞いておこうと」

女父「そうですか」

警部「ですから、今日中にどなたがいつ来られるか決めておいていただきませんか? 明日
    また、もちろん落ち着いた時間にお伺いしますので、その時に現在の捜査の進行状
    況と向こうとの予定合わせを致します」

女父「分かりました。では今晩相談しておきましょう」

警部「ありがとうございます。では私は急ぎますので」
593 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:15:59.92 ID:AeSBjKY0
――ボロアパート前

男「……帰ってきましたね」

男「服は一応女医さんに貸してもらったけど……」

男「合わないです。主にブラが」

〜昨日の晩〜

男「外出、ですか?」

女医「そう。そろそろ社会復帰のために外にも慣れないと」

男「そうですか。ようやく出られるんですね」

女医「と言っても、恐怖症を克服したわけじゃないから、ゆっくりと行きましょう」

男「例えばどんなふうにですか?」

女医「最初はあなたのアパートくらいまでの距離を往復。結構近いから。それと人通りの
    少ない時間帯を選ぶこと。夜は危ないから、早朝が良いでしょうね」

男「でも、服が」

女医「だからこそあなたのアパート。衣類をいくつか取ってくれば良いわ。最初は私が貸す
    から」

〜  〜

男「思えば……どのくらいぶりでしょうか」

「あーっ!」

男「ひっ!?」
594 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:22:44.04 ID:AeSBjKY0
男「え……えと……」

部長娘「琴緒おねーちゃんだ! いつかえってきたの?」

男「……部長娘ちゃんですか」

部長娘「私じゃわるいー?」

男「そうじゃなくてですね。私ね、今戻ってきたところなんです」

部長娘「そうなんだっ。おかえりー」

男「ただいまっ」

部長娘「もうぐあいはいいの?」

男「んー……本当はまだダメなんですけどね」

部長娘「そうなのー?」

男「はい。これはなんと言いますか……リハビリです」

部長娘「そうなんだ。また病院にかえっちゃうの?」

男「ですね」

部長娘「えー」

男「私も残念です」
595 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:32:11.25 ID:AeSBjKY0
男「それにしても、早起きですね」

部長娘「いつもこんな感じだよ」

男「六時はまだ寝てる時間だと聞いていますが」

部長娘「……だれに?」

男「部長さん」

部長娘「むー……。ほんとはね、きょう日直と飼育がかりがいっきにあたっちゃって」

男「だから早起きしたんですか?」

部長娘「うんっ」

男「偉いですねー。凄いです」

部長娘「へへへー。そうだ、琴緒おねーちゃん」

男「何ですか?」

部長娘「一緒に朝ご飯食べようよっ」

男「そうですねえ……どうしましょうか」

部長娘「もしかしてもう食べちゃった?」

男「いえ、まだですよ」

部長娘「じゃあごちそうするよ? おとーさんもきっとよろこぶから」
596 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:41:27.52 ID:AeSBjKY0
男「あ……そうですか」

部長娘「どうしたのー?」

男「すみません。またの機会にさせていただきますね」

部長娘「どうして?」

男「えっと……」

部長娘「あっ、もしかしておとーさんが嫌いなの?」

男「そんなことありませんよ」

部長娘「じゃあどうしておとーさんが出てきたらことわったの?」

男「それはですね、私が男性恐怖症だからなんです」

部長娘「びょーき?」

男「はい。私はその病気に罹ってるんです」

部長娘「……うつる?」

男「それは大丈夫ですよ。感染ることは絶対にありません」

部長娘「じゃあどうしてー?」

男「部長さんに迷惑をかけてしまうからですよ。部長さん、男性でしょう?」
597 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:49:00.68 ID:AeSBjKY0
部長娘「うん」

男「私の病気はですね、男の人が近づくとヒステリーを起こしてしまうんです」

部長娘「ひすてりー? 偉人さんになるの?」

男「偉人……? あっ、あはは、なんでそんなことは知っているんですか」

部長娘「ちがうの?」

男「それはヒストリーですね?」

部長娘「あっ」

男「ヒステリーというのはですね、私が私じゃなくなることです」

部長娘「おねーちゃんじゃ、なくなる?」

男「はい。怖ーい吠える犬みたいに金切り声で叫んだり、酷く震えたり、周りの人に暴力
   を振ってしまったり」

部長娘「だいじょうぶだよっ。琴緒おねーちゃんはそんなことしない!」

男「だから、私じゃなくなるんですよ。そのせいで部長さんや部長娘ちゃんに迷惑はかけた
   くないの」

部長娘「そう……なの……?」

男「はい、すみません。それに、病院で女医さんっていうお医者さんが私の朝ご飯を用意し
   て待ってますし」

部長娘「そっかー。それなら仕方ないね」
598 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 22:59:51.29 ID:AeSBjKY0
――女医の病院

カランコロンカラン……

受付「すみませんっ、まだ開院の時間では……あ」

技師「やあ」

受付「先生なら診察所におられます」

技師「いや、すまないな」

受付「琴緒さんのご病気があなたにしか治せないのなら仕方ないです」

技師「そう聞いているのか?」

受付「はい」

技師「何も俺だけじゃないだろうに。というか、俺だって治せる自信はない」

受付「では他に紹介してくれるのですか?」

技師「それも無理だな。探せばいるかもしれんが」

受付「そうですか。家無さんはなぜあなたを選んだのでしょう?」

技師「多分」

受付「?」

技師「他に可能性がある連中は胡散臭いからじゃないかな」

受付「本気で言ったます?」

技師「もちろんだ」
599 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 23:12:26.91 ID:AeSBjKY0
技師「やあ」

女医「あら、早いわね。まだ七時だけど」

技師「望みなら寝ずにでも四日は働けるが」

女医「そんなにこの件、面白い?」

技師「それはね。俺の研究成果が確かめられる時でもあるからな」

女医「……もしかして、初めてだったり?」

技師「いや、実験は何度でもしている」

女医「じゃあ昨日のは本当なのね」

技師「疑ってたのか?」

女医「それはもう」

技師「信用ないんだな」

女医「それはもう」

技師「やれやれ。まぁ、実践は初めてでね」

女医「そんなにたくさんこんなことがあったら、私は医者を止めたくなるわ」

技師「どうしてだ?」

女医「そんなの、病気なんて魔法でちょちょいと治せるみたいじゃない」

技師「そうでもない。魔法も出来ることと出来ないことがあるんだ」

女医「……へえ」

技師「とにかく、先に病室に入らせてもらうよ」

女医「琴緒さんなら外に出させてるわよ。言われた通り」

技師「ならなお都合がいい。準備もあるんでな」
600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 23:22:38.84 ID:AeSBjKY0
技師「さて」

どさり……

技師「とりあえず電池の充電でもさせてもらおうかね」

技師「なぁ、良いだろ?」

技師「……」

技師「君は知っているかな? 魔法は実在するんだ」

技師「俺が科学信者にならないように気をつけて大人になったから見つけられた」

技師「昨日言っただろう。統一原理に当てはまらない力があると」

技師「それとも君は、こういう話は苦手かな?」

技師「これは今日二人にする話だが、先に君に話してみようか」

技師「魔法の力のベクトルは、人の意志による。それは――」

技師「そういえば、聞いているのか? その前提で話していたんだが」

技師「……返答くらい欲しいものだな。反応がないとつまらん」

技師「まるで独り言を言っているようじゃないか」

技師「まぁ、そうなんだろうがな。ところで……」

技師「君は、一体誰なんだろうな。気になるよ」

技師「盗聴器には気付いてるから、こんど俺だけにでも姿を見せて欲しいね」
601 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 23:25:01.05 ID:AeSBjKY0
今日は寝る
続きは明日
だから寝る
もう眠いし
おやすみー
602 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/03(木) 23:45:01.48 ID:3LFuZvo0
おやすみ!乙(・∀・)
603 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/03(木) 23:45:35.21 ID:7okl18Ao
お疲れ〜
いつも楽しみにしてるよ。またよろしく〜
604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/03(木) 23:47:30.55 ID:0WA0BqQo
また話が変な方向に……
収拾つくのかこれ
605 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/04(金) 00:03:02.68 ID:omymEEAO
ええやないかええやないか
606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 00:27:12.96 ID:VnNeVEDO
技師「カリッ……これは……盗聴器……!」


何故かこんなの想像した寝よう
607 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/04(金) 01:53:50.49 ID:yiB/FAEo
また超展開の予感か
608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 10:22:20.46 ID:ew2eA0so
なるほど
本部長かな?
609 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/04(金) 11:00:49.39 ID:Ibc.2CQP
なんと本部長は異世界の人間だったのだ!
610 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 12:28:34.17 ID:2.pTG3c0
犯人はヤス...........と久米田
611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/04(金) 22:35:57.26 ID:1z7IcdMo
今日は遅いな
もう寝たのか
612 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/04(金) 22:37:01.36 ID:4Bf3cGwo
いやそろそろだ
613 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 22:38:55.68 ID:fcijfVco
>>1なら俺と寝てるよ
614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 22:47:31.08 ID:4Bf3cGw0
>>1なら睡魔と寝てるよ
615 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 23:03:06.12 ID:Ldk4taw0
睡魔「ちょ、ヤダ///」
616 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 23:16:34.64 ID:omymEEAO
どーも睡魔せん
617 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 23:29:43.46 ID:V8rYnYAO
おはよう。
お前らもう睡魔に関してのスレ立てたらどうだよ。

……やばい眠い。
仮眠、追加注文はいりまーす。
618 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/04(金) 23:36:00.16 ID:4Bf3cGw0
畜生!睡魔が強くなってやがる!
619 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 05:32:19.75 ID:WcFtHQDO
なん…だと…?
620 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 17:53:34.15 ID:ZQTgfKAo
>>1様、もう仮眠は売れ切れでございます。
621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 17:55:07.10 ID:74n0epUo
そんなこと言うと冬眠するかもなー
622 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 17:59:19.73 ID:a4MhICQ0
おはよう。
昨晩はどうも仮眠のつもりが熟睡してしまったようで。
うっかり、うっかり。

>>621
人間が冬眠するにはどうすればいいか教えて下さい。お願いします。
623 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 18:00:15.94 ID:74n0epUo
知ってたらまず俺が永眠してるさ!
624 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 18:05:07.33 ID:a4MhICQ0
男「ただいま戻りました」

女医「おかえり。どうだった?」

男「そうですね……。部屋が案外散らかってたので少し片付けをして来ました」

女医「あー、だから遅かったんだ。……じゃなくて」

男「はい?」

女医「外を歩いてみて」

男「あー……」

女医「もう人も増えてる時間でしょう」

男「でしたね。もう何だか生きた心地がしませんでした」

女医「それは大げさでしょう」

男「いいえ、とんでもありません!」

女医「あ、そう。まぁ、無事で何よりよ。ご飯は食べられる?」

男「はい」

女医「じゃあ、あとで病室まで持っていくから」

男「いつもありがとうございます」

女医「これも仕事だから。それと、技師のやつがいるはずだから」

男「……はい?」
625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 18:15:09.88 ID:a4MhICQ0
コンコン

男「こんにちは、技――」

ドフッ

技師「ってぇ……」

男「す、すみませんっ」

技師「ああ、君だったのか。少し待て。ドアから離れよう」

男「すみません」

技師「しかし、ここは君の部屋だろう。ノックしなくてもいいはずだが」

男「技師さんがいると聞いたもので」

技師「女医にか?」

男「はい」

技師「なんだ。サプライズを与えたかったんだがな……。入ってもいいぞ。十分に離れた」

男「本当にすみません……って――」

技師「どうした?」

男「これも……サプライズですか?」

技師「これって何のことだ?」
626 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 18:24:35.78 ID:t.M/sxko
おお、来てる
627 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 18:25:58.00 ID:a4MhICQ0
(午前十時頃)

コンコン

女友「今日もきたよーっ! って、何これ」

女「なんだよ、これ……これか」

技師「思ったより早いな。ほら、立ってないで入ったらどうだ」

男「そうですよ。どうぞ」

女友「いや、なんで慣れてるの琴――男君」

男「無理にそう呼ばなくても良いんですよ?」

女友「いえ、ここは呼ばせて下さい!」

男「は、はあ」

女「僕はそのままのくせに……」

女友「それは……えっと、外だったからだよー。それで、これは何ですか?」

技師「実験道具だが」

女「壁中に張られてるこの糸がですか?」

技師「正確にはCNFT。以前繊維に詳しい知人と協力して作ったものだ」

女「これが……何かの役に?」

技師「ベクトルの測定。ちなみに君達に協力してもらう実験はこれで終わる」

女友「実験?」

技師「いや、検査だ」

女「いや、今絶対に――」

男《スルーですよ、スルーっ》

女「あ……うん」
628 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 18:33:02.89 ID:a4MhICQ0
技師「さて、今日も助手に手伝ってもらう」

女友「私ってまだ助手だったんですね……」

男「というか、今からですか!?」

技師「それはそうだ。早いほうが良い。この前同様、女さんは男さんの隣に並んでもらう」

女「えっ、またですか? でも……」

男「良いんですよ。これもリハビリと思えば大丈夫です」

女「ポジティブなんだ」

男「頭の中を覗いてみます? 実はもの凄くネガティブだったり」

女「は、はは、遠慮するよ」

女友「私は前と同じですか?」

技師「ああ。その通りだ」

女友「……」

女「我慢してるけど……これはにやけてるのがバレてるな」

男「?」
629 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 18:45:20.48 ID:a4MhICQ0
技師「ああ、まだ少しの間はゆっくりしてもらっても良いぞ」

女友「どうしてですかっ?」

技師「一歩手前まで準備をしておく。というより設定しておく、だな」

男「そのコンピュータを使うんですね」

技師「ああ。今起動させてあるのはマップソフトだ」

男「地図、ですか?」

女「それに意味があるんですか?」

技師「今日の実験を説明すれば分かるかも知れないが……聞くか?」

男「はい」

女「うん」

技師「分かった。今日測定するのはベクトルだと言っただろう? 第五の力のベクトルだ」

技師「この力は発する力場から掛かる力場へは、力波がほぼ直線に流れるんだ」

女「直線……ですか?」

技師「ああ。この部屋で計測された流れの方角から、地図にその情報を書き込むプログラム
    をセットする。ちなみに、この測定は二度行う」

男「一度じゃないんですか?」

技師「平行でない直線を二本引けば、交わるのは明確だろう?」
630 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 19:13:26.49 ID:WcFtHQDO
文系のおいらには良くわからないや
631 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 19:19:16.27 ID:a4MhICQ0
女「なるほど。その交点が発生源なんですね?」

男「そこに行けば、私達がこうなった原因が分かるんですね?」

技師「その通り」

女「じゃあ早くやりましょう。それで根本から解決しましょうよ!」

技師「……君は何か勘違いしている」

女「……はい?」

技師「そもそも魔法とはどのように使うのか」

男「技師さんも使ってたじゃないですか。何か機械を使うんじゃないですか?」

技師「それだけじゃない。魔法エネルギーの用途は使用者の意志によって決定される」

女「じゃあ、人がこんなことをしたってことですか? 何のために?」

技師「いや、これはもし人間が原因を起こしたという場合だ。もちろん自然的に発生する
    場合もある」

男「では、分からないんですね?」

技師「しかし、可能性は考えておいて損はない。さて、測定するぞ」

女友「待ってました!」

男「えっと……分かってます?」

女友「うん」
632 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 19:36:03.53 ID:a4MhICQ0
なんでだろう。
眠いですね、眠いです。
633 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 19:37:26.57 ID:WcFtHQDO
>>632
おい、寝るな!
寝たら死ぬぞー!?
634 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/05(土) 19:50:33.09 ID:502wyno0
最近睡魔強過ぎね?
パーティー全滅しそうだわ
635 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 20:57:04.09 ID:GyAtniIo
        *'``・* 。
        |     `*。
       ,。∩      *    睡魔「お休みなさ〜い」
      + (・∀・ ) *。+゚
      `*。 ヽ、  つ *゚*
       `・+。*・' ゚⊃ +゚
       ☆   ∪~ 。*゚
        `・+。*・ ゚
636 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 21:07:27.66 ID:WcFtHQDO
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘) 
  ⊂彡☆))Д´)>>635
637 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/05(土) 23:02:19.24 ID:TKhunFoo
なんだもう寝たのか
638 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 00:05:38.73 ID:FwWaNQDO
>>636
睡魔「オラは怒ったぞーーー!!」
639 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 00:29:51.30 ID:/RCqBe20
>>638
すかうたーの数値が
2000...3000...4000...7000
まだまだ上昇中...!
640 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 05:37:52.27 ID:su.3FqQ0
追いついたwww
みんなおやすみ(・∀・)
641 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 07:24:07.97 ID:jl0OMAAO
雪女ちゃん!
642 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 20:04:12.66 ID:0visGQAO
こいよベネット!
睡魔なんか捨ててかかってこい!
643 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/06(日) 20:27:04.32 ID:OyU763.0
睡魔殺 す
644 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:09:52.36 ID:wa1n6tA0
おはよう。
漸く布団の中から出てきました。
ストーリーに困る今日この頃。
645 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:19:45.38 ID:wa1n6tA0
――警察署

警官B「今日でしたよね、確か」

警官A「何がです?」

警官B「先輩Bの初審ですよ。聞いてないんですか?」

警官A「あ、ああ。そうでしたね。あなたの方がよく覚えてるんですよ」

警官B「忘れてたのですか……」

警官A「まぁ、他の案件を抱えていればそうなります」

警官B「琴緒さんと軟男さんのことですか?」

警官A「それも含めてですね。常時の仕事もたくさん――」

「おい、聞いたか?」

「何をだ?」

「誘拐容疑で拘留されてたやつが逃げたんだってよ。裁判所から戻る時だ」

「誰だよ、担当は。ヘマしやがって……」

「まぁ、懲役数年で逃げる奴も逃げる奴だがな。そんなのは予想外だ」

警官A「……ふむ。その人は今誰か追っていますか?」

「ああ、パトカー一つ走らせてるって聞いたよ」

警官A「それで足りるんでしょうか?」

「さあな。だが周囲に死者は出ないはずだ。殺人犯じゃないんだからな」
646 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:21:33.00 ID:230cshEo
また雲行きが怪しくなってきた\(^o^)/
647 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:25:25.39 ID:wa1n6tA0
――女医の病院

技師「――よし、データは取れた。離れて良いぞ」

女「ふぅ……。大丈夫だった?」

男「は、はい。それよりも……」

女友「〜♪」

男「あの、終わりましたよ?」

女友「あっ、ああ、そうだね」

女「案外行動力が凄いことにむしろ呆れるよ」

女友「褒め言葉として受け取っておくよ」

女「あー……お好きにどうぞ」

技師「では、次行くぞ。家無が用意してくれている」

男「一つ良いですか?」

技師「何だ?」

男「私と女さん、一緒の所で測定する必要はあるんですか?」
648 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:25:48.80 ID:iU7h9II0
今日もきたよ(・∀・ )
649 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:34:45.92 ID:wa1n6tA0
技師「高校の物理で波動は習ったか?」

男「すみません。私の所は選択で生物をとっていましたから……」

女「僕は忘れましたね。随分とやってませんし」

女友「同じく」

技師「忘れただけだろうが、波の合成は覚えてるな?」

女「そういえばそんなのもあったような……」

技師「二つの波動が重なると、常に逆位相でない限り強め合う点は存在するんだ。つまり、
    二人が受ける力を合成し、より測定しやすくしているわけだ」

男「あっ、そのくらいなら理解できました」

技師「では早く支度しろ。河原まで歩いていくからな」

女友「でも男さんが……」

男「いえ、行きますよ。リハビリと思えば何ともないはずです。それに女友さんが支えてく
   れると信じてますよ」

女友「……頑張ります」
650 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:42:49.99 ID:wa1n6tA0
――川に沿う道

女友「大丈夫?」

男「は、はい。何とか」

女友「人通り、結構多いね」

男「そ、ですね……」

「ちょっと、あの人達……」

「特に先頭を歩いてる人、怪しくね?」

「それよりあの女の人さ、気分悪そうだって」

「病院でも行くんだろ、これから」

「だったらあの男らはなんなんだよ」

「知るか。友達じゃねえの?」

「無理あるって。警察呼ぶべきじゃね?」

女「なんかさ、好き勝手言われてるみたいなんですが」

技師「知るか。言わせておけ」
651 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:49:42.01 ID:wa1n6tA0
女「場所は近くて良いんですか?」

技師「ああ」

女「でも、二つの直線をそのコンピュータに書くんでしょう?」

技師「地図の縮尺を変えられることくらい知っているだろう」

女「あっ、そうでしたね」


先輩B「はっ……はっ……」


女友「本当に大丈夫?」

男「ええ、大丈夫ですよ」

女友「そんなこと言って、腰が抜けそうになってるじゃないですか」

男「これは……いえ、走りたくてたまらないんですよ」

女友「逃げたくて、でしょう」

男「そうとも言い――」

先輩B「はっ……はぁっ……。あっ!」

男「――!」

女友「? どうしたの?」

先輩B「琴緒ちゃん、だね。久しぶり」
652 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/06(日) 21:54:12.03 ID:Rx5QRkDO
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘) 
  ⊂彡☆))Д´)先輩B
653 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 21:54:53.87 ID:wa1n6tA0
女友「……誰ですか? 知り合い?」

男「……」

女友「ちょっと、大丈夫!?」

先輩B「琴緒ちゃん、俺さ、逃げてきたんだ」

女友「近寄らないで下さい!」

先輩B「何でだ? というかお前誰?」

女友「琴緒さんの友達です。あなたこそ誰ですか?」

先輩B「彼氏だよ」

女友「……嘘ですね」

先輩B「本当だ。それで、どうして近づいちゃいけないんだ? しかも彼氏である俺が」

女友「あなたが彼氏なら、自分が男性恐怖症だって伝えているはずです!」

先輩B「……嘘だな」

女友「いいえ」

技師「おい、どうした? 知り合いか?」

女友「いえ」

技師「だが、そっちは知っているようだな」

男「……!」
654 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:00:15.96 ID:wa1n6tA0
男「あ……あぅ……っ」

技師「しっかり分かるように教えて欲しいものだが……。それで、君は?」

先輩B「彼女の恋人ですが」

技師「それは偽りないな?」

先輩B「ええ」

技師「彼女のことを全て知っているか?」

先輩B「もちろんです」

技師「嘘だな」

先輩B「……何を根拠にっ」

技師「経験だよ、自分の。それに、君は彼女を女としか見ていない」

先輩B「女だろうが、どう見ても!」

技師「まぁ、そうだな。そうそう。今彼女を借りてるところでね」

先輩B「貸した覚えはない! 琴緒ちゃん、一緒に来てくれないか?」

男「……え、えっと」
655 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:06:29.65 ID:wa1n6tA0
女「な、一体どうしたの?」

技師「さあな」

先輩B「ほら、一緒に遠くまで行こうよ」

女友「ダメです!」

先輩B「お前に言ってねえ!」

女友「琴緒さんは渡しません。私はあなたより愛してる自信はあります!」

男「!」

先輩B「はっ、レズ趣味を自慢してるつもりか? だが残念だが琴緒ちゃんは普通の女だ」

男「……いえ」

先輩B「は?」

男「私は、あなたが嫌いです」

先輩B「……は?」

男「あなたが、この上なく嫌いです」

先輩B「なに……言ってるんだ? あんなにも愛したじゃないか」

男「私にその時、しっかり意識を持ってませんでした」

先輩B「じゃあ、尚更良いじゃないか。無意識に俺に愛を捧げ――」

男「いいえ、心の底から嫌いです」
656 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:14:28.21 ID:wa1n6tA0
女友「へえ、嫌いなんだって」

先輩B「嘘だっ。なあ? 今更隠す必要ないだろ?」

男「何も隠していません。そうですね、私を誘拐した人ですよ、この人」

女「な……!」

技師「ほう」

女友「へえ……」

先輩B「何言ってんだ! ほら、行くぞ」

女友「また連れては行かせないよ」

先輩B「邪魔だ、どけっ!」

女友「っ! いったぁ……。よくも――!」

男「やぁぁぁあああああっ!」

先輩B「くそっ、大声出すな!」

男「やめてやめてっ、やめてっ!!」

先輩B「だから大声を――!」
657 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:21:25.19 ID:aMgHzVQ0
またまた急展開!
658 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:21:53.59 ID:wa1n6tA0
先輩B「――え?」

女友「女……?」

女「……」

先輩B「今俺を殴ったの、お前か?」

女「うん」

先輩B「なるほどもっと醜くなりたいようだな」

女「やってみなよ。だけど、琴緒さんにはもう近づくな」

先輩B「……お前、琴緒ちゃんの何だ?」

女「幼馴染みだけど?」

先輩B「その程度の分際で――」

ピーポー ピーポー

先輩B「くそっ……」

女「……はぁ。助かったぁ」

技師「君、今のは男らしかったぞ」

女「褒めてないよ……」

男「いや……いやぁ……っ」

女友「もう大丈夫だよ。だから落ち着いて、ね? 大丈夫なんだからっ」
659 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:27:54.16 ID:wa1n6tA0
男「……」

技師「もう良いか?」

男「はい」

女「さっきのが、誘拐犯?」

男「はい」

女友「私も一発殴っておけば良かったなぁ」

女「ははは……」

男「いえ、良いんですよ」

女友「どうしてっ」

男「きっと、あの人も苦しんでるんですよ」

女「それ、優しすぎだって」

男「そうですか? でも、私自身では『嫌い』って言えただけでも十分なんです」

女「そっか」

技師「あとは警察に任せようか。こっちは家無を待たせてるからな」

男「そうですね。早く行きましょう」
660 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:29:18.02 ID:5xsCB1E0
先輩がすげぇいい笑顔で走ってくる情景が目に浮かんだ
661 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:35:03.76 ID:wa1n6tA0
そろそろ今日は終わろうかな。
最近キリいい所ばかりで切れて……何だかなあ。
迷走はいつもの通りでむしろ慣れてくれた方々には普通に思えるでしょうが(無理

ちなみ以降ストーリーでは出てこない先輩Bの行方は……。
何? ふむふむ。まだ出てくる?
噂ではなんかまだ出るそうなので、ネタバレはなしです。
662 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:36:05.94 ID:5xsCB1E0

明日もお楽しみにしておこう
663 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 22:50:43.00 ID:0visGQAO
睡魔「来ちゃった///」
664 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/06(日) 22:53:07.72 ID:qNByltwo
>>663
                   ハ,,ハ ∩
                  ( ゚ω゚ ) /
             ハ,,ハ   ⊂   ノ    ハ,,ハ
           ('(゚ω゚`∩   (つ ノ   ∩´゚ω゚)')
       ハ,,ハ   ヽ  〈    (ノ    〉  /     ハ,,ハ
     ('(゚ω゚`∩  ヽヽ_)        (_ノ ノ    ∩´゚ω゚)')
     O,_  〈                      〉  ,_O
       `ヽ_)                     (_/ ´
  ハ,,ハ          お 断 り し ま す         ハ,,ハ
⊂(゚ω゚⊂⌒`⊃                       ⊂´⌒⊃゚ω゚)⊃
 ((  n         n  ))    ((  n         n  ))
    (ヨ ).   ハ,,ハ   ( E),、     , (ヨ )   ハ,,ハ   ( E)
     \\ ( ゚ω゚ )/ /   ヽ、,,./   ヽ、\( ゚ω゚ )//
       ヽ  <∞> /            .\ <∞>  /
     __/  <V>/   ○      ○    \<V> \__
  /⌒ヽ  。゚ 。゚/                   \゚。 ゚。  /⌒ヽ
 く __Y ヽ__/(        (__人__)        丿\__/ Y__ノ
⊂____)   \ \                   /  /  (____⊃
        >   )                 (.  <
        (\ /  ))            ((  ヽ/)
         く_⊃                 ⊂_ノ

      ‐┼‐ヽ  |ヽレ ノ_ │  |  |   ‐┼‐ ‐┼‐
       __|__    | ┼ | |     |  |   ‐┼‐  d
      (丿 )   |ノ|ヽノ |    ノ  ヽ__ノ (丿\ ノ
665 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/06(日) 23:37:41.73 ID:FnNVdYAO

毎日楽しみにしてるぜ
666 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 21:14:54.90 ID:7/8C/oAO
まだ睡魔とイチャイチャしてんのか
667 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 21:33:04.28 ID:kLJ2DXw0
おはようございます。
全くお前らは、人をずっと寝てるような言い方をしやがる。
俺ってそんな印象を与えてるか?
668 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 21:37:05.08 ID:bgVgCmso
……うん
669 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 21:40:03.17 ID:kLJ2DXw0
(数十分後)

技師「そろそろ着くはずだが……」

男「どうしたんですか?」

技師「いや、どうやって設置するつもりか聞くのを忘れててな。一目で分かるとは聞いて
    いるが」

女「それならあれじゃないですか?」

技師「どうして分かる」

女「家無さんはホームレスですから。当然、住む所はああなりますよね。雨風を凌ごうと
   思えば」

技師「ああ、そうか。俺はてっきりどこかの個室でも借りているものかと思ったが」

男「そんなお金があれば部屋くらい借りてますよ」

技師「いや、中には金を持っているのにやってる物好きもいるもんだ」

女「家無さんがそうなんですか?」

技師「いや」

女「じゃあ、あそこで決まりですよ」
670 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 21:51:36.31 ID:kLJ2DXw0
技師「家無、いるか?」

家無「ああ、待っていましたよ」

男「こ、こんにちは」

家無「わざわざすみません。男性の人数の方が多いですが、大丈夫ですか?」

男「は、はい。少しは」

家無「辛いようなら無理せず外でお休み下さいね」

女「ここが家無さんの住んでいる所ですか?」

家無「いいえ。仲間の数人が住んでいる所です。日中は借りられるように頼みまして」

女「そうだったんですか」

家無「あなたとは初めてですよね。家無です」

女友「は、初めまして」

家無「緊張しなくても良いんですよ」

女友「は、はあ」

家無「それで技師さん、このような感じでよろしかったでしょうか?」

技師「ああ。十分だ」

家無「ブルーシートが多少揺れますが」

技師「その程度の誤差は修正できる」
671 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:03:43.05 ID:kLJ2DXw0
技師「では迅速に測定を終わらせるぞ」

男「分かりました」

家無「私は外に出ていますね。琴緒さんの負担になっては大変ですから」

技師「ああ、頼む」

男「すみません」

家無「いえいえ、良いんですよ。では技師さん、終わったら呼んで下さい」

技師「ああ」

技師「では、二人とも並んでくれ」

女「どの辺りにですか?」

技師「中心辺りが良いだろう。……そう、そこだ」

男「……」

女友「男さん」

男「何です?」

女友「震え、ましになってるよ?」

男「そうですか?」

女友「はい」
672 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/07(月) 22:05:16.78 ID:1Sd4a62o
wwktk
673 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:10:05.12 ID:QZDPm3g0
睡魔さん、駅を出たらしいぜ。
674 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:11:22.44 ID:x56R.3s0
ちょっと>>667の生活リズムが知りたくなってきた。
675 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:18:37.00 ID:kLJ2DXw0
技師「――よし。お疲れ」

女「ふぅ〜」

男「では、次行きましょう」

技師「いや、ここまでだ」

男「はい?」

技師「あとはこっちでやる。作業が地道すぎるからな」

女「でも、僕達は当事者ですよ。手伝わない方がおかしいです」

技師「患者が自分を手術するか?」

男「?」

女「どういう意味ですか?」

技師「ここは俺に任せろと言うことだ。特に男さん。君は自分の治療に専念するんだ」

男「しかし……」

技師「男に戻れた時に恐怖症が残ってたら、自分に発狂する可能性だってあるんだ。恐怖
    が与えられたのは女の時だからな。そうなら洒落にならんだろう」

男「……そうですね。分かりました」

技師「女友さん、おそらく友人の中では君が一番頼りになるだろう」

女友「はい。努力します」

技師「では解散だ。結果が出れば家無経由で知らせる。もしかしたら、奴の知人の警官も
    経るかもしれん」

男「ありがとうございます」
676 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:28:00.56 ID:kLJ2DXw0
技師「終わったぞ」

家無「聞こえてましたよ」

技師「じゃあさっさと入ってこいよ。片付けをしなくちゃならん」

家無「そうですね。結果はどうです?」

技師「さあな。出た交点も所詮は大凡のものだ」

家無「どうするんです?」

技師「足を使うしかないだろう。少なくともその辺りに原因があるんだ」

家無「そんなに頑張ってもお金は出ませんよ」

技師「知るか。こんな仕事はそもそも滅多にない」

家無「やりがいあります?」

技師「地味だがな」

家無「それは良かったです」

技師「それに、どのみち親友の頼みならやるさ」

家無「古い、でしょう。私はもうなんの頼りにもなりませんし」

技師「問題はそこではない。さて、早めに片付けを終わらせよう。借り物だろ、ここ」

家無「そうですね」
677 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:36:58.09 ID:kLJ2DXw0
(午後七時頃)
――男の実家

ピンポーン

男母「はーい」

警部「こんばんは」

男母「あら、この前の。また何かご用で?」

警部「まぁ、そうですね。今、旦那さんはいらっしゃいます?」

男母「ええ。夕飯を食べているところです」

警部「それは良かった。ということは、家族みんなそろっていると言うことですね?」

男母「男以外は」

警部「それなら丁度良いです。上がらせていただいても?」

男母「はあ」

警部「ありがとうございます。妹さんも居間に?」

男母「いえ、自分の部屋にいますが」

警部「では、出来れば居間まで来るように頼んでいただけませんか?」

男母「わかりました」
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:50:57.56 ID:kLJ2DXw0
男父「おや、こんばんは刑事さん」

警部「こんばんは。食事中に申し訳ありません」

男父「今終わったところです」

警部「そうでしたか」

男父「今日は何用で?」

警部「詳細報告と一つの頼まれ事をですね。みんなそろってから話すことにします」

男父「妹にもですか?」

警部「はい」

男母「すぐに来るそうです」

警部「ありがとうございます」

男母「お茶、飲みますか?」

警部「お構いなく」

男父「……」

警部「……」

妹「何ですかこんな時間に……」

男父「こら、挨拶くらいしないさい」

妹「あ……うん。こんばんは」

警部「こんばんは。さて、みんなそろったみたいですし、用件を話させていただきます」
679 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 22:58:05.01 ID:kLJ2DXw0
――家無の住処

家無「調査は明日ですか?」

技師「ああ」

家無「今日も時間あったでしょう」

技師「道具をこっちに置いてきてたんだよ。嵩張るから」

家無「そうだったんですか……」

技師「ちなみに、あまり重大なことは言わない方が良いぞ」

家無「どうしてです?」

技師「これだ」

家無「……なんですか?」

技師「盗聴器。病室で見つけたやつだ」

家無「では、琴緒さんとの話を?」

技師「多分全部聞かれてるな」

家無「その前に何で持ってるんですか……」

技師「俺は結構孤独でね。話し相手が欲しいと思ってたんだ」
680 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/07(月) 23:03:01.61 ID:QMFNPnco
先輩Bは野放しか・・
681 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:03:15.27 ID:kLJ2DXw0
家無「話と言っても、返事出来ないのでは?」

技師「だろうね」

家無「それに相手がどんな人かも分からないですし」

技師「ちなみにまだ作動している」

家無「……」

技師「どうした?」

家無「時々、あなたと知り合ったのが過ちだったと思う時があります」

技師「何、腐れ縁も縁のうちだ」

家無「それはそうですがね。そう言えば、測定の時も持ってたのですか?」

技師「ああ」

家無「情報を暴露してるんですよ」

技師「知っている。むしろ与えているんだ」

家無「どうしてです?」

技師「さあな。一種の挑発かもしれん」

家無「はあ」

技師「明日は午前十時辺りから調査に出るが、場所は――」

盗聴器「……」

技師「なんだ、返事くらいしろよ」

家無「分かってて言ってますよね」
682 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:12:47.73 ID:kLJ2DXw0
(深夜)

ヴィーン ヴィーン……

警官A「……はい」

警部「おう、寝起きか?」

警官A「あなたが起こしたんでしょう」

警部「それはすまないな。どうだ、そっちの調子は」

警官A「不明です」

警部「本部長は?」

警官A「動きなしです」

警部「そうか。てっきり何かあると思ってたんだが」

警官A「ないことがあるんじゃないですか?」

警部「発想の転換というやつか?」

警官A「はい。そちらの具合は?」

警部「ああ。なんとか男の方の家族の予定は聞き終わったよ」

警官A「女さんの実家の方が近いでしょう」

警部「ああ。だから用件だけ伝えてある。明日、それについての検討を聞きに行くつもりだ」

警官A「そうでしたか。ご苦労様です」
683 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:17:57.77 ID:kLJ2DXw0
警部「では切るぞ」

警官A「なぜこんな時間に掛けてきたんですか」

警部「掛けては悪いか?」

警官A「……いいえ」

警部「何、そっちの状況が気になっただけだ。じゃあ、おやすみ」

警官A「はい、おやす――あっ、そうでした」

警部「何だ?」

警官A「琴緒さんを監禁していた人、先輩Bでしたっけ。彼が逃亡しました」

警部「……なんだって?」

警官A「だから逃げたんですよ」

警部「どうしてだ? やつの判決はそんなに重くなったのか?」

警官A「いえ。聞いた話では通常だと。それ故に驚きではあるんですが」

警部「捕らえ直したか?」

警官A「そのような話はまだ聞いてませんね」

警部「そうか……。悩みの種が増えた感じだ」

警官A「そうですね」

警部「まぁ、そろそろ切るぞ。早く寝ろ。じゃあな」


警官A「起こしたのはどちらですか……」
684 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:23:25.62 ID:kLJ2DXw0
隣人「今日はどの辺りまで行くつもりだ?」

女「えっと……っ」

隣人「もう慣れてきただろう。四つ先の橋まではどうだ?」

女「そう、ですね。そっ……しましょう」

隣人「ははは、無理なら無理と言ってくれれば良いぞ」

女「だ、大丈夫ですよっ!」

隣人「そう言えばお前……」

女「な……ですか?」

隣人「痩せたか?」

女「そう、思いますか!?」

隣人「ああ。多分痩せた」

女「多分……」

隣人「はっはっは。ナイスボディーに至るには長い時間が必要なのだ!」

女「はあ」

隣人「次の橋で休憩にしよう。そこまでもう少しペース上げるぞ」

女「は、はいっ」
685 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:31:13.77 ID:kLJ2DXw0
女「はぁっ……はぁっ……」

隣人「なんだ。もうギブアップか?」

女「いえっ!」

隣人「じゃあ、そこのコンビニで飲み物でも買ってくるが」

女「後で、行きます。お先に……どうぞ……」

隣人「しっかり歩いておけよ」

女「分かってますよ。すぐには座りません」

隣人「良し。では中でゆっくりと選んでおこうか。決まってるが」

女「ふは、は。まるで待たせてるみたいじゃないですか」

隣人「よく分かってるな」

女「ですよね」

隣人「じゃあ、早く来いよ」

女「はい」

女「……」

女「……!?」

女「気のせいかな。見られてる気が……」

女「そんなわけないか。こんなやつ見ても、ねえ」
686 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/07(月) 23:35:28.42 ID:hmNgzVwo
       {    !      _,, -ェェュ、   |
ィ彡三ミヽ  `ヽ     ,ィハミミミミミミミミミヽ、|
彡'⌒ヾミヽ   `ー  /ililハilミilミliliミliliミミヾ|
     ヾ、        /iiiiイ!ヾヾミ、ミニ=ー-ミii|
  _    `ー―' i!ハ:.:.\\_::::::::::::::/:.|
彡三ミミヽ        i! ヽ:.:.:.:冫': : :::/,,∠|
彡'   ヾ、    _ノ i!::: ̄二ー:: : ::::ソ ・ ,|
      `ー '    {ヘラ' ・_>シ;テツ"''''"|
 ,ィ彡三ニミヽ  __ノ ヽヘ`" 彡' 〈     |
彡'      ` ̄       `\   ー-=ェっ |
      _  __ ノ  {ミ;ヽ、   ⌒   |
   ,ィ彡'   ̄        ヾミミミミト-- '  |
ミ三彡'        /⌒ / ̄ ̄ | : ::::::::::|
       ィニニ=- '     / i   `ー-(二つ
     ,ィ彡'         { ミi      (二⊃
   //        /  l ミii       ト、二)
 彡'       __,ノ   | ミソ     :..`ト-'
        /          | ミ{     :.:.:..:|
            ノ / ヾ\i、   :.:.:.:.:|
      ィニ=-- '"  /  ヾヾiiヽ、 :.:.:.:.::::|
    /     /  `/ ̄ ̄7ハヾヾ : .:.:.|
   ノ     _/   /   /  |:. :.:.:.:.:.:.:|
      /     /   /   |::.:.:.:.:.:.:.:|
687 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:36:41.33 ID:kLJ2DXw0
――コンビニ

女「お待たせしました」

隣人「遅えよ」

女「はは、すみません」

隣人「……そう言えば買うのはいつも同じだな」

女「はい」

隣人「ミネラルウォーター? スポーツドリンクの方が良いんじゃないか?」

女「いえ、僕はこっちの方が好きですから」

隣人「またダイエットとか言って制限してるんじゃないか?」

女「マ、マサカー」

隣人「図星だな」

女「まぁ、半分はそれもありますね。でも実際に好きですよ」

隣人「だが、他の水とどう違うんだ?」

女「軟水に分類される中では最もミネラルが入っているんです」

隣人「へえ……。違いが分かんないな」

女「注意深く見れば分かりますよ」

隣人「そうなのか?」

女「そうです」

隣人「まぁ、俺にはどうでもいいや。それ飲んだら続き行くぞ」

女「はい」
688 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:38:24.99 ID:kLJ2DXw0
今日はこの辺りにして寝ましょう。
おやすみなさい。

>>686
まじでびびった。
俺怖いのとか苦手だから勘弁してくれー。
689 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/07(月) 23:39:59.31 ID:QMFNPnco
鬼女に監視されている・・!?

おつかれ

かならず、またお目にかかろう

Good night and have a nice dream!
690 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/07(月) 23:41:58.95 ID:irqah4go
乙、おやすみ

 |___
 |   \
 | ,_ \
 |  ( ●) \
 |人__)⌒::::: |   
 |⌒´   /
(⌒ー─' )

こっちの方がソフトな監視だな
691 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/07(月) 23:47:09.01 ID:aK1UN4Ao
|ω・)<乙!!

|≡サッ
692 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 20:34:27.59 ID:nM2ZReU0
……おはよう。

夢だと痛みを感じないとか言うけど、嘘ですね。
まぁ、激痛でも起きなかったみたいですが。
693 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 20:41:46.49 ID:nM2ZReU0
(翌朝)
――女医の病院

男「ん……」

男「……あれ?」

男「……何でしたっけ? 何か違和感が……」

コンコン

男「はい」

女医「ようやく起きたみたいね。おはよう」

男「おはようございます」

女医「夢見はどう?」

男「……あっ!」

女医「どうしたの?」

男「それですよ、それっ」

女医「?」

男「今日は悪夢なしです!」

女医「へえ、良かったじゃない。これ、朝ご飯ね」

男「ありがとうございます」
694 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 20:43:24.60 ID:tvwGHZU0
何があったよ
695 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 20:49:22.02 ID:nM2ZReU0
女医「それで?」

男「はい?」

女医「夢の内容。覚えてれば話してくれる?」

男「えっと……。あ、はい。でもどうしてですか?」

女医「夢と精神状況は結構密接な関係にあるのよ。心理学の基本」

男「そうなんですか」

女医「まぁ、分類的には夢科学とされる場合もあるけどね。じゃあ、話してくれる?」

男「分かりました」

男「えっとですね……。他愛もない話ですよ?」

女医「良いの良いの」

男「私、部屋にいたんです。今のアパートじゃなくて、男の時に借りてたところです」

女医「自分はもう大学生だった?」

男「はい。多分、去年辺り? いえ、分かりません」

女医「続けて」

男「一年に一度は、妹が私の様子を見に来るんです。仲は悪い……というか一方的に嫌われ
   てましたが、両親とも忙しいので、頼まれて仕方なくでしょうね。夢の話は、その妹
   が訪ねて来た日でした」
696 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/08(火) 20:50:00.92 ID:NZ7VJtoo
睡魔に縛られて思いっきりシバかれたんじゃね?
697 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 20:51:49.16 ID:tvwGHZU0
睡魔パネェな
698 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 20:54:25.11 ID:nM2ZReU0
〜  〜

妹「来たよ」

男「……いつもながら素っ気ないな」

妹「知らない」

男「おい、上がって良いとは行ってないぞ!」

妹「何これ汚い」

男「うるせえよ」

妹「……」

男「な、なんだよ……」

妹「はぁ」

男「だからなんだよっ!」

妹「客にお茶も出せないなんて……」

男「あーあー、出せば良いんだろ」

妹「でもいらないや。すぐ出るし」

男「……え?」

妹「父さんと母さんには無事だったって伝えとくから」
699 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:00:15.34 ID:nM2ZReU0
男「なんだよ。もう少し居ろよ」

妹「出るのが遅いと帰りが遅くなるし」

男「じゃあ泊まっていってもいいぞ」

妹「嫌」

男「今更恥じることもないだろう」

妹「……はぁ」

男「な、なんだよ……」

妹「デレカシーなさ過ぎ」

男「あ……ああ、すまん。でもさ、もう少し居たらどうだ? 疲れただろう?」

妹「居ると余計に疲れるから」

男「そ、そうか」

妹「そうだ兄さん」

男「何?」

妹「これ、母さんから」

男「あ……そう。あれ、何これ?」

妹「カブの漬け物」

男「そっか。ありがとう」

妹「伝えとく。じゃ」

男「……」

〜  〜
700 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:04:27.19 ID:nM2ZReU0
女医「……それだけ?」

男「はい」

女医「冷めてるねー。家族でしょ?」

男「そうなんですがね」

女医「それ、ただの夢じゃなくて実話?」

男「ですね」

女医「そっか。昔何かあったとか?」

男「知りません。妹ってそういうものじゃないんですか?」

女医「そうなのかな?」

男「そうですよ、きっと」

女医「それで、その夢はどうして見たんだと思う?」

男「どうして?」

女医「そう。確か友さんは実家に帰ったんだったよね」

男「らしいですね」

女医「あなたも、帰りたいんじゃない?」

男「……」
701 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:11:21.40 ID:nM2ZReU0
男「仮に……」

女医「?」

男「仮にそうだとしても、帰れないですよ」

女医「だから夢で見たんでしょ?」

男「そうですか?」

女医「断言は出来ないけどね」

男「でもなんで妹なんですか?」

女医「一番身近だから、だと思う」

男「あー……そうですね。向こうから来てくれるのは妹だけでしたし」

女医「あなたの両親はそんなに忙しいの?」

男「母さんはそうでもないんですけどね。父さんの予定が不安定になりがちなんですよ」

女医「そう」

男「妹、ですか……」

女医「どうしたの?」

男「いえ。こんな夢を見たなんて話したら、また気持ち悪がられるな、なんて」
702 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:30:15.74 ID:nM2ZReU0
(午後一時頃)

後輩B「軟男さーん!」

女「?」

後輩B「こんにちは。こんなところで奇遇ですね」

女「あ、ああ、うん。そうだね」

後輩B「買い物ですか?」

女「うん。あと向こうのスーパーに寄って終わりなんだ」

後輩B「二件も?」

女「うん。今日は向こうの方が鰤とサラダ油が安くって」

後輩B「どのくらい安いんですか?」

女「んー……。鰤が大体二十円で、サラダ油が十円くらい?」

後輩B「そのくらい良いじゃないですか……」

女「駄目駄目。ただでさえバイトだと稼ぎは少ないんだから。節約だよ」

後輩B「主婦みたいですね」

女「そ、そう思う?」

後輩B「なんで照れているのですか……」
703 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:32:06.58 ID:nM2ZReU0
あ……少し誤爆ってる。
まぁ次から訂正でいいや。

>>694
夢の中で歯を折った。現実には何もなかった。
704 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:40:26.01 ID:nM2ZReU0
女「それで、そっちはどうして?」

後輩B「母の手伝いです」

女「お使い?」

後輩B「今、もの凄く子供扱いしましたね?」

女「い、いや。そんなつもりは」

後輩B「そういうことにしておきます」

女「それで、その手伝いの方は大丈夫なの?」

後輩B「はい。ゆっくりで良いですから」

女「そうなんだ」

後輩B「……」

女「何? どうしたの?」

後輩B「あれ」

女「どれ? あっ」

後輩B「どうしたんですか?」

女「僕の知ってる人だよ。ちょっと挨拶に行ってくる」
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:47:35.06 ID:nM2ZReU0
技師「この辺りは……。いや、あの地点より弱いか」

技師「ここで微妙に流れが歪曲してるか……。面倒だな」

女「技師さん、こんにちは」

技師「いや」

女「はい?」

技師「むしろ方向が限定されてやりやすく――」

女「技師さん?」

技師「ん? ああ、君か。それと……」

女「あっ、えっと。こっちは大学の後輩の……」

後輩B「後輩Bです」

技師「初めまして。技師だ」

後輩B「……」

技師「ん。どうして俺をそんな目で見る?」

女「珍しいからじゃないでしょうか。もしくは怪しいから」

技師「どう見ればそう思える」

女「全てです」
706 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 21:56:49.86 ID:nM2ZReU0
女「調査の具合はどうですか?」

技師「それがな……。いや、後輩Bさんは知っているのか?」

後輩B「何をですか?」

女「いえ」

技師「そうか。まぁ、進んでいると言えば進んでいる。だが進展はないに等しい」

女「どういうことですか?」

技師「調査中と言うことだ。では、俺は続けるからこれで失礼するぞ」

女「一緒に行っていいですか?」

技師「駄目だ」

女「なぜですか?」

技師「不確定要素が多すぎるからだ」

女「それが、理由になるんですか?」

技師「もちろんだ」

女「そうですか……」

技師「まぁ、分かれば知らせると昨日も言っただろう」

女「そうですが」

技師「なら待て。日本の諺曰く、果報は寝て待て」

女「はあ」

技師「では、これで失礼させてもらう」
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 22:02:29.55 ID:nM2ZReU0
後輩B「さっきの話ですが……」

女「ん?」

後輩B「何のことですか?」

女「あー……」

後輩B「言えないことですか?」

女「まあ、そうだね」

後輩B「そうですか」

女「あれ? 食いついてこないね」

後輩B「先輩が嫌がってるんですから、やめておこうと思いまして」

女「そっか」

後輩B「それとも意地でも聞き出して欲しかったですか?」

女「まさか。それはないよ」

後輩B「ならやめておきます」

女「ありがとう」

後輩B「では、そろそろ手伝いの方に戻るので」

女「うん。頑張って」

後輩B「はい。ありがとうございます」
708 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/08(火) 22:04:10.97 ID:xnrUjRUo
睡魔って怖いんだな・・
夢の中で歯を折ってくるとは

いやらしい奴だ
709 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 22:13:05.31 ID:nM2ZReU0
(午後三時頃)

技師「やれやれ。漸くだな」

技師「思ったより普通なとこだな」

技師「まぁ、用心するに超したことはないが」

技師「さて、これからは追い込みと言った感じか」

技師「場所は分かったが……それだけでは原因を突きとめたことには」

技師「どうやって調べるか……」

家無「おや? 技師さん、どうしてこんなところに?」

技師「ん。なんだ家無か。そっちこそどうしてだ?」

家無「用事があると言ったじゃないですか」

技師「今までか?」

家無「いえ。少し買い出しに出るだけです」

技師「では終わったわけじゃないのか」

家無「はい」

技師「……少し良いか?」

家無「何です?」

技師「ここで何をしていた」
710 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 22:15:18.65 ID:nM2ZReU0
今日はこの辺りにしておやすみなさい。

睡魔の人気に嫉妬wwwwww
711 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/08(火) 22:25:03.61 ID:Mluj66AO

続きが気になってしょうがない
712 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/08(火) 22:51:36.00 ID:42sHMXso

面白い
713 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 22:52:11.44 ID:38p81sAO
睡魔はドSかヤンデレか
乙、いい夢みろよ
714 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 22:58:29.36 ID:Q/RuTBY0
面白い面白い!続きが楽しみ。
715 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/08(火) 23:07:53.61 ID:mte1MMs0
続きに期待(・∀・)
716 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 01:32:34.38 ID:AdrqHdUo
夢の中で殺されてスタッフロール流される俺よりはマシだと思う
あったかくして寝ろよ
717 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 01:46:04.62 ID:C4tNP/20
>>716
お前ラスボスじゃね?
718 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 01:58:49.25 ID:owbrHAwo
歯が抜けたり折れる夢はお金をなくすとか言わないっけ
719 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 16:08:12.25 ID:9.hhXVw0
最近犬に追われる夢しか見ない
720 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/09(水) 17:25:54.99 ID:1EuqcMDO
なんかフェラーリ買って事故った夢見た
全損ですねって言われた所で目が覚めた…
721 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 20:56:36.88 ID:9.hhXVw0
そろそろ来やがるぜ…
722 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 20:57:06.80 ID:U.Byhlso
ああ、水泳選手(睡魔)がな……
723 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 21:20:03.09 ID:9.hhXVw0
おいおいまさか朝までしっぽり爆睡コースか?
724 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 21:55:47.03 ID:EZSBnVo0
おはよう。
とてつもなく眠いです。
725 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 21:56:00.92 ID:sQSRR0Y0
きっと、歯が折れた犬に買ったばっかりのフェラーリで追いかけられた挙句
犬が事故を起こして全損ですねっていわれる夢でも見てるんだろ。
726 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:03:34.81 ID:EZSBnVo0
(午後八時頃)
――女の実家

ピンポーン

女母「はい」

警部「こんにちは。警察の警部と言います」

女母「警察……。ああ、夫から聞いています。お話は中でします?」

警部「そうさせていただけるとありがたいです」

女母「どうぞどうぞ。夫は今日から出張ですが」

警部「そうなんですか?」

女母「すみませんねぇ。でも話は全て聞いていますから」

警部「他のご家族は?」

女母「家にいますよ。長女も帰ってもうご飯は済ませています」

警部「そうですか。出来ればみんなを集めて欲しいのですが」

女母「すぐにそうさせていただきます。女のことはみんな気がかりですから」
727 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:11:52.59 ID:EZSBnVo0
兄「ごめん。遅くなった」

姉「どうせまたゲームでしょ? 途中で切ってくれば良いのに」

兄「PT組んで狩ってたんだよ。途中で終われるか」

警部「えっと……」

女母「す、すみません。こんな子達で」

警部「いえ、家庭の事情は様々ですから……。ではまず捜査状況の説明からさせていただき
    ます」

兄「全く進んでないんだろ? 父ちゃんから聞いてるからそういうのは飛ばそうぜ」

女母「こ、こら……」

警部「私としてもそうしたいのですが、これを抜かすと帰ってからの報告の際に面倒でして
    ね。まぁ形式上と言うわけで」

兄「そういうのは嘘をつけばいいでしょう」

姉「あんたねえ……。これだから社会に慣れないやつは――」

警部「……いいですね?」

兄「は、はい」

姉「うわ……凄い威圧が……」
728 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:13:04.32 ID:SRt2yogo
兄ダメだなwwwwww色々とwwwwwwww
729 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:24:31.73 ID:EZSBnVo0
警部「では、さっと説明させていただきます」

女母「はい」

警部「えっと……まずどの辺りまで知っておられますか?」

女母「女がいきなり消えて、今それを捜していただいているんですよね? 確かこの前は
    捜索範囲を女の住んでいた所とその市に接している市まで広げたって」

警部「それだけですか?」

女母「はい」

警部「実は数日前に捜索範囲を広げたのですよ。県内全てに。本部をまとめている本部長
    は苦い顔をしていましたがね」

女母「でも、見つかる確率は高くなるんですよね?」

警部「……」

警部「何とも言えませんね。うちの本部長は『無闇に広げると確率は低くなる一方です』
    と言ってますが、正直なところ私も同意見でして」

女母「そうですか……」

姉「そう言えば、新聞で読んだんですが、女のストーカーを逮捕したって。それとは関係
   ないんですか?」

警部「それはですね……。おや、そんな記事がありましたか?」

姉「コラム程の小さいものでしたが。それで、関係はあるんですか? もしかしてその人が
   誘拐して、でも居場所を言わないとか」

警部「そうだと解決はしてたんですがね。無理矢理割らせていますし」

姉「そうですか……」

警部「そこまでは載っていなかったようですね」
730 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:28:43.81 ID:EZSBnVo0
姉「あっ、でも、そのストーカーが罪を着せようとしていた人はどうですか?」

警部「……」

姉「もしかして、関係があるんですか!?」

警部「いえ、ありません」

姉「そうですか……。すみません」

警部「良いんですよ。良いところは付いてます。可能性を当たるのは論理的思考がしっかり
    している証拠ですよ」

姉「……」

兄「神隠しとかは?」

警部「はい?」

女母「またそんな非現実なことを……」

姉「神隠しなんてあると思う?」

兄「でもさ、そういう意見もあったんだって」

警部「どこでですか?」

兄「ネット」

警部「掲示板ですか?」

兄「そう」
731 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:35:40.96 ID:EZSBnVo0
警部「でもそういうところの情報は信憑性が非常に薄いですから」

兄「他にもあったよ」

警部「例えば?」

兄「霊体化したとか、異世界に飛ばされたとか」

警部「は、はあ……」

兄「現実性が高い意見は、監禁されて調教されてるってやつだな」

姉「酷いことを言うやつもいるもんだね。こっちは本気で心配してるのに」

兄「じゃあ、こういうのはどうよ。別人になってどこかで悠々と生活してるっての」

警部「……」

女母「あのねえ。ゲームのやり過ぎよ」

兄「俺はこれでも分別は出来てる方だって」

警部「まぁ、頭の隅程度には置いておきましょう」

姉「忘れた方が良いですよ。戯れ言みたいですから」

警部「まぁ、聞いてしまったものは忘れにくいのですよ」

女母「それで、進展はさっきおっしゃられたことだけですか?」

警部「そうなんですよ。すみません」

女母「いえ……」
732 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:43:53.03 ID:EZSBnVo0
警部「では、話題を変えさせていただきます。昨日話し合っていただいたと思いますが」

女母「そちらに誰かを向かわせるんですよね」

警部「はい」

女母「でも、どうしてですか?」

警部「分かりません。本部長の指示でして」

女母「理由をもってのことですよね?」

警部「おそらく。それで、誰が来られるのでしょうか?」

兄「俺一人」

警部「一人じゃなくても良いんですよ?」

女母「ですが、私も働いていまして。この時分は忙しいのですよ。夫も同じで」

姉「私も仕事で離れられないんです」

警部「では兄さんは?」

兄「俺も仕事で忙しいんだけど、実の妹のためが絡めばいつだってオーケー」

女母「この子は仕事もせずに自分の部屋でゲームばかりやってますから」

姉「パラサイトニートです」

兄「自宅警備員と言え」

警部「ですが、来ていただけるんですよね?」

兄「ああ。多少ゲームにINしなくても、前もって言えば叩かれないし。掲示板なら携帯でも   見れるから」
733 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 22:51:26.25 ID:EZSBnVo0
警部「では、男さんのご家族の方の予定と合わせいくので、いつなら来られますか?」

兄「いつでも良いよ。但し今日以降」

姉「そりゃ毎日暇だし」

兄「暇じゃないけど、妹のためなら――」

姉「はいはいシスコンシスコン」

女母「向こうの方は誰が?」

警部「そういえば、昔馴染みでしたね。男さんの方は妹さんに来ていただきます」

女母「妹ちゃんですか。しっかりしていますね」

姉「うちの誰かと違ってね」

兄「いやぁ、懐かしいな。ついでに成長した姿が見たいもんだ」

警部「なので、来ていただくのは休日か祝日になります。学校があるらしいので」

女母「ではそうしましょう。早いほうが良いんでしょうか?」

警部「その辺りは本部長に聞いて、明日にでも連絡いたします」

兄「もう終わり? 部屋に戻るよ?」

警部「はい、どうぞ。お手間を取らせてすみません」

女母「いえいえ。こちらこそわざわざ来ていただいてすみませんでした」
734 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:00:24.73 ID:EZSBnVo0
――ファミリーレストラン、控え室

女「ふぃ〜」

バイト女「お疲れ様です。遅かったですね」

女「いや、またクレームつけられて」

バイト女「軟男さん、多いですね」

女「もう慣れっこだよ」

バイト女「クッキーでも食べますか?」

女「ありがとう。って言うところなんだろうけど、それ同僚女さんのでしょう」

バイト女「あ、分かりました?」

女「分かるよ。持ってくるのあの人だけだし」

バイト女「食べても良いんじゃないですか?」

女「遠慮するよ。食べちゃいけないとも言われてるし」

バイト女「律儀ですね」

女「何事も人の物を勝手にするのは駄目だと思うんだ」

バイト女「そうですね。昨日もランニング行ったんですか?」

女「うん。日課だし」

バイト女「やっぱりそうですか。でもまだ慣れていないんですね」
735 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/09(水) 23:01:36.73 ID:qrMSfsAO
心のオアシスバイト女ちゃん
736 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:04:27.32 ID:EZSBnVo0
女「えっ、どうして分かるの?」

バイト女「今日も筋肉痛なんじゃないですか?」

女「そんなことはないと思うけど……」

バイト女「そうなんですか?」

女「うん。今日は全然痛くないし」

バイト女「そ、そうですか。でも足の動きが少しぎこちないですよ」

女「そうは思えなかったけどなぁ」

バイト女「慣れたのは痛みの方じゃないですか?」

女「あー……言われてみればそうかもしれないね。なんか張ってる気が」

バイト女「でしょう? というわけで、今日もマッサージしてあげますっ」

女「えっと……前も言ったと思うけどさ」

バイト女「なんです?」

女「なんか、悪いよ」

バイト女「良いんですよ。これももはや日課です」
737 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:06:53.49 ID:FXJKlkDO
兄のこの感じどこかで見覚えが…
738 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:17:40.05 ID:EZSBnVo0
女「そうだ。バイト女さん」

バイト女「何ですか?」

女「受験勉強、どう?」

バイト女「どうなんでしょうね。私立の方は二つもう受かってますが」

女「へえ。もうそんなに?」

バイト女「はい。でも気を緩めたら本命が受かりませんので」

女「やっぱり国立?」

バイト女「ですね。その方が学費も安くつきますし」

女「もう私立を二つ受かってるんだ。きっと受かるよ」

バイト女「そう言ってもらえると心強いです」

女「そっかー。頭良いんだね。僕は今の大学をようやく受かった感じだったなあ」

バイト女「そうなんですか?」

女「今じゃ少しは勉強に身も入れてるけどさ。一応好きな学科だから。昔は全くだったから
   ね」

バイト女「そうですか」

バイト女「あの、軟男さん」

女「何?」

バイト女「受験、次の火曜日なんです」

女「そうなの? バイトより勉強を優先した方が良いんじゃない?」

バイト女「いえ、大丈夫です」

女「そっか。無理はしたら駄目だよ」

バイト女「はい。それより――」

女「頑張ってね」

バイト女「……はい」
739 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:25:15.23 ID:EZSBnVo0
バイト女「……あの」

女「今度は何?」

バイト女「この前話してくれた女の人……」

女「琴緒さん? どうしたの?」

バイト女「いえ、大丈夫かなと思いまして」

女「うん。元気みたいだったよ」

バイト女「今日も行ったんですか?」

女「まぁ、お見舞いがついでになっちゃったけどね」

バイト女「?」

女「いや、気にしないで」

バイト女「はい。では、そうします」

女「それで、それだけ?」

バイト女「……はい」

女「そっか。じゃあ今度、バイトで一緒の人が心配してたって伝えておくよ」

バイト女「はい。……はい!?」

女「何? 駄目なの?」

バイト女「ダメですよっ。そんな気を遣わせてるように思われてしまいます!」

女「あー、そうかな」

バイト女「そうですよ」

女「分かった。黙っておこう。でも、ありがとうね」

バイト女「なんで軟男さんが言うんですか」

女「代わりと思ってさ」
740 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:32:26.71 ID:EZSBnVo0
――女医の病院

女医「もうすっかり顔色も良くなったんじゃない?」

男「そうですか?」

女医「昨日の時点で気付くべきだったかもしれないけどね」

男「昨日?」

女医「測定とかいうのから帰ってきたとき。その時にはもう疲労がなかったわ」

男「いえ、結構疲れていましたよ?」

女医「ああ、聞いた。おそらく、それも要因の一つね」

男「どういうことですか?」

女医「あなたはハードルを一つ越えたと言う事よ」

男「?」

女医「分からない? あなたを誘拐した犯人は、いわば恐怖症の原因の一つ。これは推測で
    しかないんだけれど、彼に『嫌い』と直接言うことで、僅かでもその原因から解放
    されたのだと思うわ」

男「そう……でしょうか?」

女医「およそ、だけどね。その証拠に今日は一度もうなされてないじゃない。朝も、昼寝
    させたときも」
741 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:37:01.72 ID:EZSBnVo0
男「言われてみれば、昼寝の時はいつも……」

女医「この生活は退屈だから、やることは限られてる。それで寝させているんだけれど」

男「寝るまでが苦痛ですよ、本当」

女医「でしょう? それも悪夢を引き起こす要因となると見ているんだけれど」

男「今日は見なかったですね」

女医「やっぱり」

男「……あれ? うなされてないって知ってたのはどうしてですか?」

女医「見に来たからよ。可愛い寝顔をしていたわ」

男「……」

女医「診察のないときくらいは入院してる患者の様子を見るのも仕事」

男「分かってますよ」

女医「それで、明日の朝に結論を出したいんだけれど……」

男「何のですか?」

女医「あなた、もう退院出来るんじゃない?」
742 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/09(水) 23:39:39.39 ID:EZSBnVo0
視界が揺れてきた。
揺れる歪みは 反面展望私は眠る♪
変に歌詞を変えてすみませんでした。

では今日はこの辺りで。おやすみー。
743 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/09(水) 23:41:19.71 ID:0MopeyYo
>>742
乙、楽しみにしてるぞー
744 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/09(水) 23:51:02.28 ID:1EuqcMDO
745 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/09(水) 23:51:44.63 ID:qrMSfsAO

いい夢みろよ
746 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/09(水) 23:58:22.11 ID:aHgZEC6o

お休みー
747 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 00:10:10.14 ID:tDIymEDO
睡魔が連れて行く
どこまでも
748 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 01:08:03.72 ID:6pzZJADO
睡魔「えへへ…来ちゃった」

>>1
749 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 01:42:44.91 ID:uFKUN9Yo
この世界に魔法があるなら俺は>>1にザメハをかけ続けるだろう
750 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 03:11:44.91 ID:/hxotxko
スイマー?
751 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 10:07:36.04 ID:c7MRqkEo

>>1より早く寝てしまうなんて…
752 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 10:42:20.02 ID:NtknmX20
乙(・∀・)
753 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 16:49:03.59 ID:GkdlOXI0
おはようございます。
今晩に諸処諸々の事々を済ませたいので、今日はさっとキリの良いところまでやりますぜ!
まぁ、本当ならゆっくりやっても良いんだけれど……。
ほら、それまでに仮眠もとりたいし。六時間くらいは。
754 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 16:51:36.41 ID:v40mjvMo
6時間後に目覚めるようにのろ・・・じゃない祈ってるよ
755 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 16:52:41.37 ID:oaWP76Eo
いいかげん完結させろよ
756 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 16:57:24.15 ID:GkdlOXI0
(翌日)

女医「じゃあ、持ってきた服は全部持ってる?」

男「はい」

女医「よし」

男「あの……。本当に退院していいんですか?」

女医「もっと居たい?」

男「そういうわけじゃないんですが」

女医「まぁ、私も悪夢を見なくなったってだけで決めてるからね。まだ辛いようなら戻って
    きてもらっても良いけど。部屋は開けておくから」

男「はあ」

女医「もしかして、めんどくさい?」

男「そ、そんなことはっ」

女医「本当のことを言っても良いのよ」

男「は、はい。やっぱり私服をかなり持ってきてたので」

女医「私もしばらくはこっちで生活させるつもりだったからね」

男「そうだったんですか!?」

女医「患者に無理させないためにも、介護は必要と思ってよ。でも、やっぱりこんなに早く
    退院させられるとは思ってなかったわ」

男「そうですか」

女医「まぁ、何はともあれ、厄介払いできて良かったわ」

男「ありがと……いえ、それ本音ですか?」

女医「半分はね。じゃあ琴緒さん、退院おめでとうございます」
757 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:03:37.46 ID:GkdlOXI0
――ボロアパート、男の部屋

男「ただいまー」

男「……はぁ〜。久しぶりですねえ」

男「……」

男「あっ、冷蔵庫!」

男「あー……やっぱり腐ってるでしょうか」

男「いえ、大丈夫でしょう。所詮お茶ですし」

男「いや、でも……」

男「今思えば、食材が入ってない冷蔵庫って、何なんでしょうね……」

男「……」

男「はぁ」

男「口調、直さないといけませんね」

男「まだ元に戻ると決まったわけじゃありませんが」
758 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:10:19.30 ID:GkdlOXI0
――警察署

警官A「おや。警部、帰って来られていたのですね」

警部「ああ。昨夜遅くにな」

警官A「お疲れ様です」

警部「全くだ。じゃあ、俺は本部に顔を出さなきゃならないから――」

本部長「じゃあ無駄足でしたね。呼びに来たのですが」

警部「ほ、本部長っ」

本部長「これから報告を聞こうと思いまして」

警部「私も今から」

本部長「では付いてきて下さい。そちらでお聞きします」

警部「はい? 本部でではないのですか?」

本部長「少し変化がありまして」

警部「はい? まぁ、とりあえず分かりました。では警官A、私はこれで」

警官A「はい」

本部長「いえ。あなたも来ていただきます」

警官A「……はい?」
759 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:16:07.22 ID:GkdlOXI0
警部「あの」

本部長「何ですか?」

警部「いえ、どこまで行かれるのかと思いまして」

本部長「もうすぐです。ほら、そこですよ」

警部「……はい?」

警官A「てっきり住宅街を抜けていくのかと思いましたが」

本部長「どうしてです?」

警官A「いえ。ただ、何となくです」

警部「それで、ここはどこなのですか?」

本部長「私の家ですが」

警部「……はい?」

警官A「……どういうつもりです?」

本部長「特別な意図はありませんよ。強いて言うなれば……」

警部「……」

警官A「……」

本部長「秘密の話は、プライベートの方が話しやすいでしょう」
760 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:22:25.62 ID:GkdlOXI0
――本部長の家

本部長「どうぞ。気兼ねせずお入り下さい」

警部「では、失礼します」

警官A「お邪魔いたします」

本部長「実はゲストを一人呼んでいるんですよ」

警部「ゲスト、ですか?」

本部長「はい。おそらく、あなたは会ったことあるでしょう」

警官A「私がですか?」

本部長「はい。もう待っておられますよ」

本部長「居間はこちらです。どうぞ」

警部「は、はい」

警官A「上司の家ですから緊張しますね……」

警部「あ、ああ」

本部長「では紹介します。こちら、エンジニアの技師さんです」

技師「どうも」
761 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:30:14.22 ID:GkdlOXI0
警官A「……」

本部長「もしかして面会なしでしたか?」

警官A「いえ」

警部「技師って……本部長が言ってたプルトニウムの車を走らせた?」

本部長「そうです」

技師「昔の話だ」

警官A「どうしているんですか」

技師「実はこの方のスパイだったのだよ」

警官A「冗談に聞こえません」

技師「おっと。それは失礼した。まぁ昨日縁があってだな」

警部「縁ですか?」

技師「いや、実際の所それより少し前からなんだが」

警官A「どういうことです?」

技師「これだ。何か分かるか?」

警官A「なんですか?」

技師「上手く出来てるよな。あー、聞こえるか? この二人にお茶を持ってきてくれ」
762 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:35:28.77 ID:GkdlOXI0
後輩B「なんであなたに言われなくてはいけないのですか」

技師「と言いつつ用意してくれてるじゃないか」

後輩B「お客をもてなすのは基本ですから」

警部「本部長?」

本部長「何ですか?」

警部「彼女は?」

本部長「私の娘です。今日まで大学が休みらしくって」

後輩B「初めまして」

警部「あ、これは初めまして」

警官A「初めまして。えっと、今までどこに?」

後輩B「自分の部屋ですが」

警官A「でも今の声が――」

技師「分かったか?」

警官A「……ふむ。盗聴器ですか?」

技師「正解。これが琴緒さんの病室に仕掛けてあった」
763 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 17:42:00.02 ID:cH5YAEAO
汚いな流石本部長汚い
764 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:43:10.36 ID:GkdlOXI0
後輩B「受信機が私の部屋にあるんです」

警部「それは本当か?」

後輩B「はい」

警官A「仕掛けたのは……本部長ですね?」

後輩B「いえ。私です」

本部長「頼んだのは私ですがね。娘に手伝ってもらっているのですよ」

警部「それは、捜査としてですか?」

本部長「もちろん。あなた達が話してくれませんでしたし」

警官A「どこまで知ってますか?」

本部長「あらかた全て」

警官A「……ふむ。技師さん、あなたはこの方を信じたのですか?」

技師「まさか。ただ俺は警察とは関係ないからね」

本部長「ただ少し協力していただけるといっていただいたので」

技師「この件はもう関わってしまったからね」
765 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:53:35.42 ID:GkdlOXI0
本部長「それで? とりあえず報告を聞きましょうか」

警部「はい」

本部長「まず、どなたが来るようになりました?」

警部「男の方からは妹が、女の方からは兄が来るようです」

本部長「日程は?」

警部「妹の方は休日と祝日ならいいと。兄の方はいつでも良いと言っています」

本部長「そうですか。あまり混み合ってなくて良かったです」

警部「はい」

本部長「では来週の土曜にしましょう」

警部「は……はい? そんなに簡単に決めて良いのですか?」

本部長「理由はあります。技師さん、説明してもらえる?」

技師「分かった」

技師「さて、今回失踪まがいの要因となったのは、私が第五の力と呼ぶ――」

本部長「その辺り飛ばしていただいても構わないですよ」

技師「……来週の土曜日にもなれば、とある日を過ぎる。まだはっきりしないが、可能性の
    一つとして、それを過ぎれば彼らが元に戻るかもしれない」

警部「来週何があるんですか?」

技師「まだ可能性の話だ。だがこの確率は高い。今回の件、無意識的だが人為的なもので
    間違いないと言っていいだろう。そして、その人物は来週――」
766 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 17:58:57.57 ID:GkdlOXI0
――喫茶店

男「こ、こんにちは」

マスター「おや、琴緒さんじゃないですか。もう大丈夫なのですか?」

男「はい。多分」

マスター「それは良かった。心配していたのですよ」

男「すみません」

マスター「今日は客としてですか?」

男「いえ、今日からバイトの復帰をと思いまして」

マスター「そうですか。それは良かった。ですが、予定ではまだ時間じゃありませんよ」

男「いえ、また来ますので。もう一つ復帰すると伝えておきたいので」

マスター「そうですか。とにかく安心しました。不安でコーヒーも上手く淹れられなかった
      のですよ?」

男「それは大げさじゃないですか?」

マスター「ははは、まさか。まぁ、今日からまたよろしく」

男「はいっ」
767 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 18:09:19.09 ID:GkdlOXI0
――居酒屋前

男「では、またよろしくお願いしますっ」

店長「ああ。だが、明日からでいい」

男「どうしてですか?」

店長「顔色が悪いだろう」

男「しかし……っ」

店長「気にするな。じゃあ、明日から頼むよ」

男「すみません」

店長「気にするなと言っただろう。じゃあな」

男「はい」

男「ふぅ〜。とりあえずバイトの時間までに部屋で少し休憩でも……」

友「あれ、琴緒さんじゃないか」

男「はい? あっ、友さん。帰ってきたのですね」

友「ああ。そっちはもう大丈夫なのか?」

男「はい。無事退院出来ました。今朝ですが」

友「そうか。そりゃあ良かった」
768 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 18:16:56.42 ID:GkdlOXI0
友「と言うことは、もう完治か? 早いな」

男「いえ。少しマシになっただけですよ」

友「そうか。じゃあ、あまり近づけないな」

男「すみません」

友「いや、謝るところじゃないよ。それで、こんな所で何してたんだ?」

男「アルバイト復帰に挨拶回りです」

友「へえ。大丈夫?」

男「はい。頑張ります」

友「そうか。無理はしないようにな」

男「分かってますよ。あっ、そうだ。大学の方ですが……」

友「ああ。講義のノートは取ってあるから安心していいよ」

男「本当ですか!? ありがとうございます」

友「い、いや。このくらいならいつでも言ってくれ」

男「本当にありがとうございます」

友「あ、いや……。そ、そうだ」

男「なんです?」

友「あー、いや。何でもない」
769 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 18:18:03.00 ID:GkdlOXI0
では今日はこれで。おやすみなさい。

>>755
それが出来ればもう書いてないですよ。
770 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 18:24:00.70 ID:OcDTEBco
もっと続きを読みたい、でも終わってしまうのは寂しいってジレンマ
771 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 18:37:57.61 ID:SEbp6BUo
>>770
それジレンマじゃなくね?
772 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/10(木) 18:55:43.96 ID:cH5YAEAO

>>770がかわいい
773 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/10(木) 20:34:31.30 ID:/8JZgsDO
乙ー

なんかもう元に戻らなくてもいい気がしてきた
774 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 00:07:55.36 ID:mMHttAU0
またまた超展開!
775 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 01:34:49.90 ID:ALss2jUo
いいわぁ〜あら〜いいわぁ〜
776 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 10:46:15.27 ID:jx84cawo
盗聴器やっぱり本部長かww
777 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 21:26:56.86 ID:hZ59XIAO
睡魔「えへへ、今日も一緒にいい夢みよ///」
778 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 21:27:57.35 ID:fOHoOwQ0
おはよう。
というか寝て良い?
779 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/11(金) 21:29:22.77 ID:4aaT/FEo
                   _ _     .'  , .. ∧_∧
          ∧  _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '     (    ) ←>>1
         , -'' ̄    __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
        /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’ | y'⌒  ⌒i
       /   ノ                 |  /  ノ |
      /  , イ )                 , ー'  /´ヾ_ノ
      /   _, \               / ,  ノ
      |  / \  `、            / / /
      j  /  ヽ  |           / / ,'
    / ノ   {  |          /  /|  |
   / /     | (_         !、_/ /   〉
  `、_〉      ー‐‐`            |_/
780 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 21:52:29.23 ID:fOHoOwQ0
――ファミリーレストラン付近

女「……あれ? 友君!」

友「ん、ああ。軟男君か」

女「久しぶり。いつ帰ってきたの?」

友「さっきだよ。琴緒さん、退院したんだってね。さっき会ったよ」

女「え、そうなの?」

友「知らなかったのか?」

女「うん」

友「どういうことだ?」

女「……さあ? 突然決まったんじゃない?」

友「そういうのってあるのか?」

女「さあ」

友「いや、でもあの医者ならありそうだな」

女「あー、だね」

友「もう大丈夫なのか?」

女「どうだろう。一昨日はまだきつそうだったけど……」

友「そうか。琴緒さんもマシになっただけって言ってたしな」
781 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 21:59:35.88 ID:fOHoOwQ0
女「……そういえばさ、知ってる?」

友「何が?」

女「琴緒さんを誘拐した犯人、逃げたんだ」

友「……」

女「昨日、琴緒さんがリハビリ中にさ、出くわしちゃって。大変だったんだ」

友「そうなんだ……。何かやらかさなかったか?」

女「一緒に逃げようって琴緒さんに催促してたよ。でも――」

友「ああ、知ってる。きつく振られたんだろ?」

女「え、なんで……」

友「帰り際に会った」

女「そっか。まだ捕まってないんだ」

友「軽く話をしたよ。でもやっぱりむかついてさ。一発」

女「殴ったの?」

友「……いや。殴ろうとしたけど、こっちがやられた」

女「……は? はははっ、なんだそれ」

友「全く、笑い事にしかならないな。ははは」
782 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/11(金) 22:01:26.84 ID:Y8dVBXYo
来てる!
783 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 22:10:24.83 ID:fOHoOwQ0
友「あ、そうだ。今更なんだけどさ」

女「何?」

友「なんでこんなところにいたんだ?」

女「これからバイトなんだよ」

友「まじか。引きとめて悪かったな」

女「引きとめたのは僕だろ?」

友「そうだったっけか?」

女「うん」

友「でもまあ、お前も遅れちゃいけないだろ。この辺りで別れとくか」

女「いつも余裕を持ってるから良いんだけどね」

バイト女「あれ、こんにちは軟男さん」

女「こんにちは、もう来たの?」

バイト女「はい。えっと……お邪魔でした?」

女「ううん。これは友達の友。で、バイトでは先輩のバイト女さん」

バイト女「初めまして」

友「よろしく。いや、お前の周りにこんな可愛い子がいるとはな」

バイト女「そ、そんな……//」

女「バイト仲間で唯一親しくしてくれる人だよ」

友「そうか。じゃあ、俺はこの辺で退散しておくか」

女「分かった。また今度」

友「いや、今晩辺り飲みに行こうぜ」

女「同じ所?」

友「ああ」

女「分かった。良いよ」
784 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 22:17:06.89 ID:fOHoOwQ0
バイト女「じゃあ、行きましょうか」

女「そうだね」

バイト女「あの」

女「何?」

バイト女「何の話をしていたんですか?」

女「色々だよ」

バイト女「例えば?」

女「ん〜。琴緒さん――この前話した昔馴染みが退院したって話とか?」

バイト女「……へえ」

バイト女「良かったじゃないですか」

女「完治じゃないらしいけどね。でも、うん、良かった」

バイト女「さっきの人ですが」

女「友君?」

バイト女「はい。どんな人なんですか?」

女「そうだね……」

女「もの凄く優しくて格好いい人、かな」
785 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 22:18:55.17 ID:T5nu5Yo0
きたよ(・∀・)
786 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 22:25:56.42 ID:fOHoOwQ0
――本部長の家

技師「――という方針が最善だと思われる」

警部「……よく分からんが」

技師「表情で理解している」

警部「黙ってくれ。それで、それは当人達に話した上でやった方がいいのか?」

技師「それは俺の関するところではない」

本部長「私は話さない方が良いと思います」

警官A「……ふむ。どうしてです?」

本部長「何にせよ、マスコミの興味が彼らに向くのはあまりにも酷です」

警部「……もう一度言ってもらえませんか?」

本部長「私の言ったことが信じられませんか?」

警部「いえ」

本部長「とにかくこのことは、出来る限り秘密裏に行います。ですが、技師さん」

技師「何だ?」

本部長「その情報、信じて良いのですか?」

技師「信じる信じないの次元じゃない。試してみるか試さないかの次元だ」

警官A「つまり、しっかりした根拠がないと?」

技師「まぁそんなところだ。この分野を科学的視点で見るには、あまりにも不確定要素が
    多すぎる」
787 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 22:35:33.47 ID:fOHoOwQ0
本部長「試すか試さないか、私達で決めろと言うことですね?」

技師「そういうことだ」

本部長「では、やってみましょう」

警部「本部長、しかし未だに信じられません」

本部長「男さんや女さんの言い分を信じたのにですか?」

警部「う……っ」

警官A「ははは、やられましたね警部。私は今回、本部長の意見にのらせていただきますよ」

警部「仕方ない。私もそうしよう」

本部長「一致しましたね。では来週になったらまた対策を考えましょう。技師さんも来てく
     れますよね?」

技師「いや、俺は帰らせてもらう。仕事もあるんでな」

警官A「あなたの提案ですよ? これを失敗したら、私達に打つ手はありません」

技師「そう言うときは俺にも打つ手がない。他を探せ。まぁ、成り行きだけは家無経由で
    聞いておこう」

本部長「……分かりました」

警部「本部長っ」

本部長「あなたは十分に貢献してくれました。ありがとうございます」

技師「いや。ただ好奇に従ったまでだ」
788 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 22:55:40.13 ID:fOHoOwQ0
――喫茶店

「ホットコーヒー。アメリカンで」

「私は……コーンスープ」

男「かしこまりました。少々お待ち下さい」

マスター「少し心配してましたが、本当に大丈夫そうですね」

男「そう言ってるじゃないですか。アメリカンコーヒーとコーンスープです」

マスター「分かりました。スープの方、お願いします」

男「はいっ。……あ」

マスター「どうしました?」

男「いえ。今限界を知りました」

マスター「?」

男「あの、もう少し端に寄っていただけませんか? 足が動かないんです」

マスター「あ、ああ。そうだったね。難儀な病に罹りましたね」

男「すみません」

マスター「良いんですよ。別に一キロも二キロも離れろと言うことではないんですし」

男「本当にすみません」

マスター「この程度なら、十分に働けます。大丈夫ですよ」

男「……すみません」
789 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/11(金) 23:05:37.07 ID:fOHoOwQ0
うぅ……駄目だ眠い。
きょ、今日はこのくらいで勘弁してやるっ!
790 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/11(金) 23:06:20.55 ID:01I2AzYo
乙〜

おやすみ
791 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/11(金) 23:09:13.92 ID:MyYM7kSO
睡魔「えへへ…来ちゃった」

>>1
792 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 00:06:29.31 ID:.mmFLkDO
>>1

  / _,   ,_ ヽ  / ヽ ○    \ l
 /   C    C  ヽ /   'l   ̄ ̄ _/
 |      | ̄|    |
 'l     /  'l   /
  \    ̄ ̄ ̄  ノ
     ( ̄ ̄ ̄ 彡 _/ヽ_ ヽヽ    / ヽ
      '――― 彡 \   / | |  | ̄|    | >>791
              //\|  ノノ /  'l   ./
                      ̄ ̄ ̄  ノ
793 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 00:22:29.48 ID:m/J8SNEo
俺バイト女ルートでいいわ
794 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 00:27:01.37 ID:S7eVw7I0
すいまるーとたのむー
795 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 08:13:28.37 ID:AJ6LfVwo
僕は部長娘ちゃん!
796 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 12:45:08.82 ID:GqowAig0
>>795
よう幼児性愛者
797 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 15:22:23.63 ID:/PfLDYs0
>>795
嘘だ!!お前が部長娘ちゃんなわけがない!!!
798 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 15:30:33.82 ID:kJ82h6Mo
流れwwwwww
799 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 15:54:31.98 ID:MbMQx.DO
なら俺は先輩Bを捕獲しに行くかな……
800 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 17:57:46.82 ID:0.THxZoo
800だよ
先輩Bがイケメンだったらということを考えたら抱かれてもいいかもしれない
801 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 18:00:08.07 ID:.mmFLkDO
先輩Bはとっとと処刑で
802 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 18:00:36.79 ID:O/Cjakko
ちんちんもぎもぎして
803 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 20:01:19.70 ID:GqowAig0
たまたまむぎむぎして
804 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 20:54:35.25 ID:a9/QKQAO
このスレこわい
805 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 20:56:52.97 ID:LHf5CXU0
おはようございます。
このスレで完結できなさそうなので、非常に困っている。

というか先輩Bってそんなに人気だったのか。
806 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 20:58:30.01 ID:QR9HmBco
マイナスな意味で人気だなwwwwww
パー速なんだしそこは気にせず次スレに移れば良いんでねぇの?ちょこっとしか使わなかったとしてもそれはそれで
807 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 21:05:59.70 ID:LHf5CXU0
――女医の病院

女医「えっと……次の患者は」

受付「先生」

女医「何?」

受付「技師さんが用があると」

女医「何でわざわざ……。良いよ。通して」

受付「分かりました」

助手「私は退室しましょうか?」

女医「んー……。そうしてもらえると嬉しいわ」

助手「はい」

女医「……」

技師「おう。仕事の調子はどうだ?」

女医「ぼちぼちよ。そんな話をしに来たんじゃないんでしょ?」

技師「ああ。帰る前に男さんの様子を見に来てみたんだがな」

女医「彼女はもう退院させた」

技師「そうか。もう安心して良いと踏んだのか?」

女医「その通り」

技師「なら、それで正解なんだろうな」
808 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 21:13:40.86 ID:LHf5CXU0
女医「用件はそれだけ?」

技師「ああ。それだけだ」

女医「そう」

女医「帰るって本当?」

技師「俺が嘘を言ったことがあるか?」

女医「知らない」

技師「……そこは信じろよ」

女医「知る術がないんだから仕方ないわ。それで、投げ出すの?」

技師「いいや。もう俺の役目は終わったんだ」

女医「どういうこと?」

技師「俺は調べられる限りのことはして、一つの解決策を練った。今それを捜査本部の一部
    の連中に授けてきたところだ。あとはそいつらが何とかするしかない」

女医「捜査本部?」

技師「男さんと女さんの失踪についての、だ」

女医「全部話したの? 信じてくれたの?」

技師「少なくとも二人は前から知っていた。一人は俺が行った検査も盗み聞きしていた」

女医「信用できないんじゃない?」

技師「そうでもない。その状況で、そいつら以外彼らの正体を知るものはいないはずだ」

女医「そう」

技師「この後俺がすべきは、帰って仕事をしつつ家無からこの件の朗報を待つだけだ」
809 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 21:23:55.94 ID:LHf5CXU0
技師「さて、俺はそろそろ帰ることにしよう」

女医「そうね。患者の一人や二人いたでしょう」

技師「そうだな」

女医「……本当にこのまま帰るつもり?」

技師「他に何かあるのか?」

女医「また会ったのに、私には何もなし?」

技師「何が言いたい」

女医「縒りを戻すつもりはない?」

技師「……そんな冷めた口調で言われてもな」

女医「でも、高校卒業以来でしょ」

技師「確かに。偶然だろうと必然だろうと、再開するとは因果なものだと思ったね」

女医「じゃあ――」

技師「だが、あの頃に戻るには時が経ちすぎてはないか?」

女医「それなら電話番号かメルアドくらいは教えておきましょう」

技師「いや、止めておこう」

女医「どうして」

技師「次また君と会えば、この因果を運命と信じよう。君の意図でなく、俺の意図でなく」

女医「三度目を待てってこと?」

技師「まあな。じゃあ、そろそろ失礼させてもらうか」

女医「分かったわ。じゃあ、また今度」

技師「……」

技師「ああ、また今度」
810 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 21:39:21.24 ID:m/J8SNEo
女医と技師は突き合ってたのか・・?
811 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 21:40:16.87 ID:ZZTpWJ.o
あながち変換ミスとも言えなさそうなところがまたなんとも
812 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 21:40:59.72 ID:LHf5CXU0
(十数分後)

技師「……」

技師「……!」

部長娘「! ひゃっ!?」

ドサッ ガサッ

部長娘「いたいー……」

技師「すまない。大丈夫か?」

部長娘「あ……うん。だいじょうぶ」

技師「……いや、違うな」

部長娘「え?」

技師「手を見せてみろ」

部長娘「え、でも」

技師「見せろ」

部長娘「……う、うん」

技師「……よし、あった」

部長娘「しょうどくえき、いつも持ってるの?」

技師「まあな。かなりしみるが我慢しろ」

部長娘「う、うん。い――っ!」

技師「……」

技師「ほら、これで大丈夫だ。後残る問題は……」

部長娘「え? あーっ、たまごがっ!」

技師「弁償してやろう。時間は掛かるがいいか?」

部長娘「えっ、でも」

技師「好意は受け取れ。子供だろう」

部長娘「う、うん。ありがとう」
813 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 21:47:16.66 ID:LHf5CXU0
部長娘「あの……」

技師「なんだ?」

部長娘「ほんとうによかったの?」

技師「ああ。こう見えても金持ちだからな。それに卵は料理にも欠かせない」

部長娘「ありがとうございました」

技師「良いんだ。しかし、最近の子供はしっかり家事をこなせるんだな」

部長娘「これは私のしごとだから」

技師「見たところまだ小学生のようだが」

部長娘「うん」

技師「しっかりした子がいたもんだ」

部長娘「おとーさんもしごとがんばってるから、私もがんばらなきゃいけないから」

技師「母親は?」

部長娘「どこかにいっちゃった」

技師「それは……?」

部長娘「えっと、りこん?」

技師「そうか」

部長娘「うん」

技師「……」
814 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 21:53:15.49 ID:LHf5CXU0
技師「しかし、多いな。重くないか?」

部長娘「ちょっとおもい」

技師「持ってやろう」

部長娘「でも」

技師「暇なんだ。それで、これを二人で食べるわけではないだろう」

部長娘「うんっ。きょうね、琴緒おねーちゃんの退院祝いをするの!」

技師「ほう」

部長娘「えっとね、琴緒おねーちゃんってのは私んちのとなりにすんでる、とてもやさしく
     てきれいなおねーさんでね」

技師「ああ。俺も彼女のことは知っているよ」

部長娘「そうなの? おじさんもおねーちゃんのともだち?」

技師「おじさんか……。そう見えるか?」

部長娘「うん。ひげがあるもん」

技師「なるほど。ならおじさんかもな。でも俺は彼女の友達ではないよ」

部長娘「じゃあこいびと?」

技師「ははは。それは釣り合わないな。ただの知人だ。知り合いだ」

部長娘「そっかー」
815 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:01:15.43 ID:LHf5CXU0
技師「琴緒さんは好きか?」

部長娘「うん、大好き!」

技師「そうか」

部長娘「私のこと、すごいっていっつもほめてくれるんだよ」

技師「凄い? 例えばどんなときに?」

部長娘「えっとね、ごはんをつくってあげたり」

技師「ほう」

部長娘「この前“でんじりょく”って言ったらおどろいてたんだよー」

技師「そうか。俺も驚いたな」

部長娘「そなの?」

技師「ああ。俺も君くらいのころはボルトやアンペアすら知らなかった」

部長娘「じゃあ私すごいの?」

技師「ああ」

部長娘「やったー、おじさんにもほめられたっ!」

技師「おっと、そろそろ――」

部長「おーい、部長娘−」
816 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 22:05:26.85 ID:fc58SUAO
uh〜きっと来る〜きっと来る〜奇跡は白く
睡魔まだ?
817 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:06:58.88 ID:LHf5CXU0
部長娘「あっ、おとーさん!」

部長「買い物帰りか?」

部長娘「うんっ。おとーさんはきょうはやいんだね」

部長「まあな。で、あなたは?」

技師「俺か?」

部長「他に誰がいます?」

技師「エンジニアをしている技師だ」

部長「……ほう。それで、その技師さんが娘に何の用で?」

技師「俺はロリコンなんでな」

部長「ふん。そんなところだと思ったよ」

部長娘「おとーさん、ろりこんって?」

部長「今は知らなくて良いよ」

部長娘「おじさんは落としたたまごをかいなおしてくれたんだよ」

部長「そうか。それはどうも」

技師「ぶつかった方が悪いんだ。それに卵は料理には必需品だ」

部長娘「そだよー」

部長「そうですね。さ、帰るぞ部長娘」
818 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:13:30.30 ID:LHf5CXU0
部長娘「わかったあ。おじさんまたねー」

技師「ああ、じゃあな」

技師「……」

技師「いや、少し待て」

部長「なんだ、まだ何かあるのか?」

技師「君達は、琴緒さんの隣人だって話だが」

部長娘「そだよー」

部長「そうだが。あの人の知り合いか?」

技師「そんなところだ。彼女、それと軟男という人について調査しに来てたんだ」

部長娘「軟男おにーちゃんも知ってるよ。おなじアパートだもん」

部長「しに来てた、ってことはもう帰るんだな?」

技師「ああ。今その途中でな」

部長「なら早く帰ったらどうです」

技師「その前に、彼らの隣人である君達と会ったのも何かの縁。助言をしようかとね」

部長「助言? あの人達と関係が?」

技師「むしろ、当人達の直接的問題だな」
819 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:24:53.60 ID:LHf5CXU0
部長「聞くだけ聞こうじゃないか」

技師「賢明な判断だ」

技師「出会いは突然であり、また別れも唐突である。とは良く言ったものでな」

部長「何が言いたい」

技師「最後まで聞け。だが可能性の話だ」

部長娘「おねーちゃんたちもどこかにいっちゃうの?」

技師「……困ったな」

部長「どうした?」

技師「君の娘さんに先に言われてしまった。いや、本当に賢い奴だ、君は」

部長娘「へへへー。でもどうして−?」

技師「秘密ってものでね。それはその日まで言えないことになっている。少なくとも、だが」

部長「どうせ嘘っぱちだろう」

技師「しかし、それを教える一つのものがある。それを後日郵送しよう」

部長「住所を知らないだろう」

技師「そう。だから教えてもらいたい。知りたくなければ結構」

部長「……良いだろう。メモはありますか」

技師「ああ。……どうも」

部長「今の話は本当だろうな?」

技師「どうだろうな。あくまで可能性論だ」

部長「そうか」

技師「さて、俺は帰るとしよう」

部長娘「おじさん、ばいばーい」

技師「そうだ。君、将来その気があるなら俺を訪ねると良い。父親に渡した名刺に住所が
    書いてある。優遇しよう」
820 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:31:51.53 ID:LHf5CXU0
――部長の部屋

ピンポーン

部長「はい。おお、来てくれましたか」

男「は、はい。あの……近いです……」

部長「そうですか? そうは思えな――」

部長娘「おとーさん、琴緒おねーちゃんはきょーふしょうなんだよ!」

部長「ああ、そうだった。これはすみません」

男「いえ、こちらこそすみません。こんな体で」

部長「さ、入って。お酒は飲めますか?」

男「はい。一緒に飲みましょうか?」

部長「自分で言っておいてなんですが、良いんですか?」

男「酔ったら恐怖症も消えるかもしれませんし」

部長「その発想はありませんでしたね、ははは」

部長娘「おねーちゃん、早く早く」

男「では、お邪魔します。良いにおいがしますね」

部長娘「今日はお祝いにすきやきだよーっ」
821 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:39:01.26 ID:LHf5CXU0
部長「えっと、机はこのくらいの広さで大丈夫ですか?」

男「えー……はい、大丈夫だと思います」

部長「私だけ違う所で食べなきゃならないのかとヒヤヒヤしましたよ」

男「随分マシになりましたから。以前ならそうしていただかないとダメだったかもしれません」

部長「ではまず酒をお注ぎしましょう。ビールが良いですか、それとも日本酒?」

男「じゃあビールをお願いします」

部長「そうしましょう。部長娘、注いであげなさい」

部長娘「いいけど、おとーさんは?」

部長「近づけないんじゃ仕方ないだろ」

男「すみません、本当に」

部長「謝らないで下さい。……そうそう、少し小耳に挟んだんですが」

男「何ですか?」

部長「どこかに引っ越す予定とかあります?」

男「ありませんが、どうしてですか?」

部長「いや、聞いてみただけです」

男「?」

部長「じゃあ、そろそろ食べましょうか。琴緒さんの退院を祝して、乾杯!」

部長娘「かんぱーいっ!」

男「乾杯っ」
822 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:42:30.51 ID:LHf5CXU0
>>816
ドアのノックが連打して喧しかったから、誰かと思って開けたら睡魔だった。


では今日はこの辺りで。
技師が目立ってた気はするが気にはしない。
先の展開同様、主人公が決まってるわけではないのだから。
823 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 22:46:06.84 ID:m/J8SNEo

えっ?主人公男じゃないのかww
824 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/12(土) 22:53:54.40 ID:fQEsNMQo
おやすみー
1つだけ、聞きたいことww

>>809
この部分の3度目について・・・
引用した?ww
ちょっと気になっちゃってwwww
825 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/12(土) 22:59:55.58 ID:imnSbkAO
>>824
確か『ドラゴン・ラージャ』だった気がする。
本文でどうなっていたかは読み直してみなければ分からないけど。
826 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/13(日) 01:05:19.87 ID:glF/5UUo
睡魔ぁよ!
827 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 13:02:10.04 ID:9GaFKdk0
>>826
IDがgif
828 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/13(日) 13:27:13.91 ID:O1tPZl.o
>>827
GLFじゃね
829 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 20:29:47.24 ID:7GLldYAO
今日は私用で外出してるから遅くなります。
なんか帰宅するつもりが物凄く迷ってるけどさ。

人並みに起きておくには、カフェインだとリポビタン二本程度で済むことが分かった。
830 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 20:34:28.06 ID:kg.M5cAO
睡魔「いゃあああぁカフェイン嫌いいいぃ!!!」
831 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/13(日) 20:34:56.88 ID:9Sh5Cb2o
睡魔を倒す手がかりを見つけたわけですね
832 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 20:59:59.74 ID:7GLldYAO
正直起きてても意識的に辛い。
やっぱりカフェインとかも適度にとって寝た方が良い。
833 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 21:45:52.94 ID:kg.M5cAO
睡魔「か、かふぇいんなんかに負けないもんっ」
834 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/13(日) 21:48:27.66 ID:O1tPZl.o
>>833
睡魔かわええ
835 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 21:58:36.20 ID:w0gJlG.0
目薬が最強
836 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 22:44:27.24 ID:J8Jsks60
大睡魔王「ふん、儂に目薬なんぞ効かん、んぐっ!ぐああああああ!!」
837 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:19:23.93 ID:Gl8tg6Mo
睡魔「かふぇいんめぇー・・・」
ttp://up3.viploader.net/pic2d/src/viploader2d643063.jpg
838 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:29:45.22 ID:kg.M5cAO
>>837
ちょっと羊数えてくる
839 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:30:18.43 ID:9Sh5Cb2o
>>837
なにこのかわいいの!?
これは勝てんわ・・
840 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/13(日) 23:32:14.21 ID:glF/5UUo
このスレのメインヒロインが決まった瞬間だった
841 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:33:33.71 ID:tbQyo3go
カフェイン目当てなら、モカ(錠剤)が宜しいかと。
ドラッグストアの薬剤師に言えば、カウンターから出してくれます
842 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:39:38.85 ID:NimtVUE0
滋養強壮剤≧コーヒー>紅茶=その他の茶>錠剤 (個人的味覚的嗜好指向)

さて帰ってきた所で書――

>>837
今から寝てくる。
843 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/13(日) 23:44:30.60 ID:UH4WckDO
ねるなよ!
844 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:45:28.46 ID:NimtVUE0
――居酒屋

店長「らっしゃい! おや、久しぶりじゃないか」

友「実家に帰ってまして」

店長「そうだったか。そっちはどうだ?」

女「バイトで忙しかったんですよ。僕達の顔を覚えてるんですか?」

店長「まあな。二回以上来たやつの顔は忘れねえ」

店員「店長唯一の特技ですよ」

店長「唯一じゃねえ! それで、今日は何だ?」

友「まずはビールからですね」

女「同じく。あとタコカラとエイヒレ」

店長「よし。今日は二杯ほど一緒に飲ませてもらおうか」

友「はいっ!?」

店員「駄目ですよ。店の方はどうするんですか」

店長「二杯だけだ。たった二杯」

女「でも……どうしてですか?」

店長「琴緒ちゃんの退院だろ? 祝い酒だ」

女「知ってたんですか?」

店長「ああ。今日律儀にも挨拶に来てな。明日から復帰だ」

友「そう言えば今日、ここの前で会ったような……」

店長「じゃあ少しの間店を頼むぞ!」

店員「そんなぁ!」
845 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:52:22.10 ID:NimtVUE0
友「そういえばまだ聞いてなかったな」

女「何が?」

友「俺が居ない間、病院で何があった?」

女「何が、って?」

友「ついこの前まで酷い状態だったんだ。こんなに早く治るものなのか?」

女「その辺りはよく分からないよ」

店長「男性恐怖症……だったか?」

女「らしいですね。僕なんて知らずに触れて枕叩きにされましたよ」

友「俺いなかったもんな、あの時。荒れる琴緒さんは見たくないけど、叩かれるお前は見て
   見たかった」

店長「ははは、意地が悪いな」

女「そ、そうだよ!」

友「と言いつつも店長さんも見てみたいんじゃないですか?」

店長「はははっ、滅相もねえ!」

女「こっち見て言って下さい」

店長「店の様子も気になるんでな」

女「だからこっちを見て言って下さい」
846 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/13(日) 23:54:29.92 ID:kg.M5cAO
見ている
847 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/13(日) 23:58:46.70 ID:XTecVwDO
おかえりー
848 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/14(月) 00:04:38.89 ID:LWiz2Vgo
睡魔と戦うならむしろ精力剤の方がいいですね
849 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:22:11.94 ID:KtiCV/U0
来たよ〜・∀・
850 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:22:11.97 ID:jvvy/wAO
店長「さて、そろそろ戻るとするか」

友「もうですか? 本当に二杯で終わりなんですね」

店長「三杯目には酔ってしまって仕事が出来なくなっちまう。下戸だからな」

友「下戸が酒を進んで飲みませんて」

店員「そうですよ。ザルが何を言ってるんですか」

「そーだそーだ!」

「前に強いやつ一瓶イッキしてケロッとしてたのはどいつだよ!」

店長「よせやい。それはプライベートの話だろ!」

女「まあ、仕事ですから仕方ないですよね」

店長「そういう冷めた意見はそれで寂しいな……」

店員「また心にもないことを」

店長「うるせえ」

友「今度飲む時お付き合いしますよ」

店長「おう。そりゃ楽しみだ」

女「止めておいた方が……」

友「なんでだ?」

女「さっきの話だと、店長さん相当だよ」

友「いいじゃねえか」

女「……全く」
851 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:31:31.67 ID:jvvy/wAO
女「──でさ、技師さんって人がねぇ」

友「あー」

女「何か分からない装置で分からないことをしていったんだよー」

友「分からないことってなんだよ」

女「だから分からないんだってば!」

店員「あの」

店長「ん?」

店員「あの二人、止めなくて良いんですか?」

店長「やけ酒と祝い酒を止めるのは野暮である」

店員「はあ。何です、それ」

店長「酒を出し物にする店の方針だよ」

店員「聞いたことありません」

店長「言ったことがないからな」

女「それで技師さんが僕と琴緒さんを並ばせてさー」

友「また枕叩きかっ」

女「違う違う」

友「じゃあ往復ビンタか?」

女「違う違う」
852 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:32:46.09 ID:KWvKmg6o
こ・・・これは・・・
853 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:39:58.27 ID:jvvy/wAO
(翌朝)
──女の部屋

チュンッ チュンチュンッ
クワー クワーッ

女「……ん」

女「……ん?」

女「僕の部屋……。いつの間に」

女「えっと、居酒屋で飲んで……」

女「……どうやって帰ってきたっけ」

女「頭痛い。また二日酔いか」

女「もう少し寝ようかな」

女「……」

女「……ん?」

女「そういえば友君は帰れたのかな?」

女「まあ、僕が帰れてるんだから帰──」

友「スゥ……スゥ……」

女「えっと……」

女「……」

女「わ、わ、わっ、うわあぁぁああっ!?」
854 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:48:34.01 ID:jvvy/wAO
友「ん……なんだ?」

女「な、な、な」

友「おお、よお軟男君。相変わらずの頭痛だが──ってなんでお前がいる?」

女「それはこ、こっちの台詞だよ!」

友「……あー、ここお前の部屋か」

女「な、なんで隣で寝てるんだよ」

友「……」

友「さあ」

女「覚えてないの?」

友「そうだな。だが今更だろ」

女「何が今更?」

友「一緒に寝るの」

女「そうだけどさ。いや、問題はそこじゃなくて。いや……」

友「何が言いたい」

女「……分かんない」

友「何だそりゃ」
855 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:56:43.28 ID:jvvy/wAO
友「さて、二日酔いだがどうする?」

女「何が?」

友「今日からまた講義あるだろう。ちなみに俺は午後からだ」

女「同じく」

友「じゃあもう少しはゆっくり出来るか」

女「何? いるつもり?」

友「駄目か?」

女「い、いや」

友「なら良いな」

女「でも準備が必要でしょ。それは家にあるんだよね?」

友「やべえっ、そうだった」

女「やれやれ……」

友「仕方ない。辛いが帰るとするか」

女「そうしなさい」

友「その前にさ、昨日言ってたこと、何だった?」

女「昨日? 何か言ったっけ?」

友「ああ。確かお前が……って言うか酒の相手、お前しかいなかったけど」
856 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 00:59:01.68 ID:jvvy/wAO
さあ、今回はこの辺にして眠りにつきます。
おやすみなさい。

一日起きてたから、今日は陽が落ちるまでぐっすりだな。
857 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/14(月) 01:03:17.43 ID:4EHyKfko

睡魔と添い寝してあげて
858 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/14(月) 01:07:30.05 ID:rBTuh3Mo
またいいところでとめらてた!!
乙!!
859 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 02:10:27.27 ID:Y0K2heIo
860 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 20:24:10.67 ID:6Ob2ekw0
おはよう。
起きたばかりだけど眠いので今日もささっと終わらせます。

かなり寝たはずなんだけどな……。
861 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 20:32:15.67 ID:6Ob2ekw0
女「ごめん。何のことか分からないよ」

友「お前が言ったことだろ」

女「随分酔ってたからね……。そっちこそ言っておいて覚えてないのか?」

友「全く覚えてない」

女「僕と同じか」

友「だな」

女「全く……なんでそんな話題振ったのさ」

友「いや、なんか凄く重大なことだったような気がして」

女「忘れるくらいなら大したことないって」

友「そうか……? まあいいか。じゃあ、今度こそ帰るか」

女「うん」

友「じゃあ――」

ピンポーン

女「……誰だろ」

友「……ついでだ。俺が出よう」
862 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/14(月) 20:36:01.35 ID:8pUT0wDO
>>1がどんな生活してるのか気になる
863 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 20:39:40.76 ID:6Ob2ekw0
友「はいはい、誰ですか」

男「あれっ、友さん?」

友「琴緒さん? 軟男君に何か用だった?」

男「あ……いや、それほどのものではありませんし……」

友「?」

女「お、おはよう琴緒さん。昨日は友君と酒盛りしててね」

男「ま、またですか」

女「それで? 何の……その大量の紙袋は?」

男「え、えっとこれは……。ま、また出直しますっ」

友「いや、俺は今から帰るから。どうぞごゆっくり」

女「うん、また大学でね」

友「おう。琴緒さん、またな」

男「は、はい」

女「それで? その紙袋は?」

男「預かっていた服です。女さんだと分かったので返した方が良いかと」
864 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 20:51:07.89 ID:6Ob2ekw0
女「あー……」

男「どうしたんです?」

女「いや、いいよ」

男「どういう意味です?」

女「もう少し預かって置いて欲しいんだ」

男「でも……」

女「見ての通り、僕はまだ男だし」

男「でも、本当は女なんでしょう? それにきっと戻れますよ。技師さんが戻してくれますよ」

女「本気で信じてる?」

男「……」

女「僕達はもう二度と元には戻れないかもしれない。その可能性だってあるんだよね」

男「それでも……技師さんが調査してくれてるんです。大丈夫ですよ」

女「技師さんだって、可能性の話って言ってたよね」

男「……悲観的ですね」

女「僕だって、“軟男”になる前はそうじゃなかったはずだけどな……」

男「昔はポジティブでしたよね」

女「でも今は違うよ」

男「……」

女「僕達はこれからも軟男と琴緒として生きなきゃならないかもしれない」

男「女さんは戻りたいと思わないんですか?」

女「男君を思うと、戻らない方が良いと思ってる」
865 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/14(月) 21:07:01.53 ID:PtdOppIo
wwktk
866 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 21:32:22.29 ID:X.X9VkAO
睡魔も相当>>1に惚れてるな
見ている
867 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 21:32:42.63 ID:6Ob2ekw0
男「私は嫌ですね」

女「……なんで?」

男「あなたと同じです」

女「?」

男「私も、女さんを思うと戻った方が良いと思っているんです」

女「そっか。優しいんだね」

男「そうでもありません」

女「ううん。昔と変わらないよ」

男「あの時はもっと無鉄砲でしたよ」

女「その辺りは子供だったからだよ」

男「そうかも知れませんね」

女「……懐かしいね」

男「そうですね……」

女「実はね、ずっと男君が好きだったんだ」

男「私もでした」

女「中学を卒業するまで、ずっと引きずってたんだよ?」

男「私は……その暇すら与えてもらいませんでしたね」

女「女友さんの話でもいじめられてたね、そう言えば。いつからだったの?」

男「殆ど最初から」

女「経緯、聞いても良い?」

男「それは、ダメです。もう覚えてませんし」

女「そっか」
868 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/14(月) 21:42:58.38 ID:PtdOppIo
男と女の仲が上手くいって欲しい
869 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 21:43:48.82 ID:6Ob2ekw0
女「僕はね、実はこの姿になって良かったんじゃないかって思い始めてるんだよ」

男「どういうことです?」

女「病院で、大学で僕と会ったとき、嫌いだったって言ってたよね?」

男「はい。でも――」

女「あの性格。中学生の時にああいうふうになっていったんだと今更ながら思ってるんだ」

男「?」

女「こう言ったら悪いんだけど、男君のせいだよ」

男「どうしてですか。私はいなかったのに」

女「いなかったことが問題だったんだよ。さっき卒業まで引きずってたって言ってたよね」

男「はい」

女「僕はね、忘れようとして周りに八つ当たりしてたんだよ。それでいつの間にかそれが自
   然になって……」

男「……そうだったんですか」

女「でも、この姿になって、それも出来なくなってさ。今まで悪口とか言ってたのが、ただ
   ストレスのはけ口を作ってただけだって分かったんだ」

男「……」

女「だから、僕自身の性格を矯正してくれたこの姿は、今では良いと思ってるよ」
870 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 21:54:30.91 ID:6Ob2ekw0
男「あなたがそう思っていても、私は元に戻れる運命であって欲しいです」

女「そうだね。本心、僕だってこの姿は疲れるよ」

男「そうでしょう? 私は知っていますから、特に女さんを思って、戻って欲しいです」

女「少し考えたんだけどさ」

男「何です?」

女「僕がこの姿で受けてることはさ、男君も受けてきたんだよね?」

男「多分、そうですね」

女「なら、これは僕がするべき償いなんじゃないかって」

男「……はい?」

女「僕は、男君もそうだったけど、色んな人を傷つけてきた。そういう性格であってきたん
   よ」

男「それがどうしたと言うのですか?」

女「だから、これは神様が僕に向けた天罰なんだよ」

男「……そうなら、もう代償を払い終えても良い頃合いじゃないですか?」

女「どうだろう。長い間、人を徒に傷つけてきたからね」

男「……」

女「もうこんな陰気な話はやめようよ」

男「そうですね」

女「服、じゃあとりあえず僕達が元に戻るまで預かっておいてよ。着てくれても構わない
   しさ」

男「私に女さんのブラは大きいんですよ」

女「下着はやめてよ。恥ずかしいから」
871 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 22:03:00.55 ID:6Ob2ekw0
(昼過ぎ)
――大学

女友「おはよーっ」

女「おはよう。って何で“おはよう”?」

女友「私は起きたばかりだからじゃないかな」

女「遅くまで寝てたんだね……」

女友「起きてても暇だと思ったんだもん」

女「琴緒さんが退院したの知ってる?」

女友「えっ、もう!?」

女「顔は驚いてるようには見えないけど」

女友「うん。昨日病院に行ったら退院したって言われたし」

女「また行ったの?」

女友「友達のお見舞いをして何か悪い?」

女「いや……。もしかして下心あってのことじゃない?」

女友「そ、そんなわけないじゃん! ついこの前まで知らなかったんだからっ」

女「言ってみただけだって。分かる前から毎日通ってたみたいだったし」

女友「そ、そうだよ。そうだって!」
872 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 22:10:50.32 ID:6Ob2ekw0
女友「それで、大丈夫そうだった? もしかしてまだ会ってない?」

女「ううん、会ったよ。前と比べると、随分近づけたから大丈夫だと思うけど」

女友「まさか無理に迫ったんじゃ……っ」

女「それはないよ」

女友「ホントかな−? あっ、噂をすれば……。おはよー!」

男「こんにちは」

女「あれ、釣られない……」

男「何がです?」

女「……何でもない」

男「?」

女友「こうやって学校で会うの久しぶりだね」

男「そうですね」

女友「どうしたの? ちっとも楽しくなさそうだけど」

男「随分離れてたから単位が取れるか心配で心配で……」

女「まだまだ期間あるでしょ。それともそっちはもうすぐ?」

男「いえ、時間はあるんですが……。友さんのノートが頼りです」
873 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 22:18:19.46 ID:6Ob2ekw0
友「おう。集まって何話してんだ?」

女友「また噂をすれば……」

友「なんだよ人を邪魔者みたいに」

女友「気のせいじゃない?」

男「こんにちは」

女「やあ」

友「ああ。琴緒さん、ノート持ってきたけど」

男「本当ですか!? ありがとうございます」

友「文字は汚いけど勘弁してな」

男「いえ、慣れてますから」

友「? まぁ……ならいいけどさ」

女友「それで、実家帰ってたんでしょ?」

友「そうだけど……何その手」

女友「お土産は?」

男「吹ーき矢ー♪」

友「バースの駅からはーなーつー♪ って何で知ってる」

男「たまたまですよ」

女友「……」

女友《友さんには言うなって自分で言ってたのに……》

女《それでもやっぱり気付いて欲しいんじゃない?》

女友《そうかな?》

友「何の話をしてるんだ?」

女「いや、何でもないよ」
874 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 22:28:52.84 ID:X.X9VkAO
見ているよ
見ているよ
875 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 22:39:37.51 ID:6Ob2ekw0
(数時間後)

友女「へぇ、退院したんだ」

女「どうでも良さそうだね」

友女「まぁ他人事だしねえ」

女「まぁそうだねえ」

女友「えー。でも一回はお見舞いしてるんだしさ」

友女「私を非日常に連れ込まないでくれたまへ」

女友「キミは既にこちら側の住人なのだよ」

友女「でもさ、恐怖症ってそう簡単に治るものなの?」

女「でも現に良くなってるよ」

女友「何かあったんでしょ」

友女「そんなものかなぁ」

女友「まぁそう言うわけで今日は美味しいケーキでも食べに行こうか」

友女「繋がりが見えないんだけど……」

女友「軟男さんも来る?」

女「バイトがあるから無理かな」

友女「女二人に男一人でケーキはきついだろ。こんな酷い顔のやつなら尚更じゃん」

女「酷い顔は余計。本当だけどさ」

女友「は、はは……。じゃあ、仕方ないね。軟男さんの分も買って明日渡そうか?」

女「そこまでしてくれなくても良いよ」

女友「そっか。じゃあ、バイト頑張ってね」

女「うん。ありがとう」
876 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 22:43:34.87 ID:6Ob2ekw0
あーっ! 眠い、眠いぞ!!
と言うわけだから今回は早くもこの辺で。
睡魔の口笛は心地が良いなぁ……。

>>862
ご想像にお任せします。考えることは楽しいことです。
877 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 23:05:12.16 ID:X.X9VkAO
睡魔が>>1の所に居座ってるせいで俺が眠れない
878 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 23:28:37.07 ID:7rsOesU0
魔笛・・・シューベルトの使い魔か何かか!?

琴ちゃん可愛い
879 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/14(月) 23:29:10.29 ID:1KEUXfEo
俺が睡魔をお持ち帰りすれば>>1は続きをDONDON書いてくれるかもしれないな
880 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/14(月) 23:42:41.64 ID:PtdOppIo
>男「私に女さんのブラは大きいんですよ」

装備しようとしたのかw?
881 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/15(火) 00:23:45.64 ID:Y9gKUgAO
おい!>>879、いい加減に起きたら……!
し、死んでる……
882 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/15(火) 07:42:03.53 ID:s.YwbcDO
無茶しやがって…
883 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 13:51:40.98 ID:.YHRdoDO
おっ、パー速復活したか
884 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 14:11:56.79 ID:kZlFwt6o
復活してる〜!!
昨日の分と今日の分でいつもの2倍ぐらい読めるかな?
    ∧_∧
    ( ・∀・) ドキドキ
  oノ∧つ⊂)
  ( ( ・∀・) ワクワク
  oノ∧つ⊂)
  ( ( ・∀・)
  ∪( ∪ ∪
    と__)__)
885 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 15:21:24.01 ID:EkFE7BAo
軟男が女にもどって琴緒と百合もありだな
そして女友が加わる・・!ハァハァ
886 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 15:26:12.03 ID:tM/1/W2o
いやもう迷走しまくってんだから終わらせてやれよ
887 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[saga]:2009/12/16(水) 19:46:03.98 ID:b4QS8oMo
>>885
  `¨ − 、     __      _,. -‐' ¨´
      | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
      |  !      `ヽ   ヽ ヽ
      r /      ヽ  ヽ  _Lj
 、    /´ \     \ \_j/ヽ
  ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
           ̄ー┴'^´
888 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 19:50:23.28 ID:l1kjtxI0
>>885
  `¨ − 、     __      _,. -‐' ¨´
      | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
      |  !      `ヽ   ヽ ヽ
      r /      ヽ  ヽ  _Lj
 、    /´ \     \ \_j/ヽ
  ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
           ̄ー┴'^´
889 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 19:51:12.10 ID:chWgYpQo
一部だけ中途半端に戻ってふたなりルートで頼む
890 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 19:54:10.16 ID:WkmSKJY0
>>885
そこに部長娘が加わったら…ゴクリッ
891 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:05:41.41 ID:nPWXvXM0
おはようございます。
昨日はよく眠れた。
しかし今日は起きていられるかどうかは別。
もう眠いから。

迷走と言っても抑えてる方なんですがね……。
そのまま突っ走ってると恐らく男と女を放置した状態で終了に、なんてこともあり得ますし。

なんかエロ分が欲しい見たいですね。どうします?
安価>>891

いいえ、始終エロ展開はなしでよろしく。

>>891
了解。
892 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:08:09.57 ID:3kDJvqgo
もう睡魔が脳を犯しているとでも言うのか。
893 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:14:11.19 ID:nPWXvXM0
(数日後)
――男の部屋

ピンポーン

男「スゥ……スゥ……」

ピンポーン ピンポーン

男「……ん……むぅ……?」

ピンポーン ピンポーン

男「……はーい」

部長娘「琴緒おねーちゃんおはよー!」

男「……おはよ。どうしたの?」

部長娘「おとーさんが帰ってきてないの」

男「え? それは……出張とかそういうのじゃなくてですか?」

部長娘「う、うん。そんなの聞いてないし、起きたときおとーさんいないもん。いつもい
     るのに」

男「トイレにもですか?」

部長娘「うん」

男「念のために私も見てきます。かくれんぼのつもりかもしれませんし」

部長娘「おとーさんそんなことしないもんっ」

男「私もそう思います」
894 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 20:16:51.17 ID:WkmSKJY0
>>892
睡「そろそろただ眠らせるだけだと飽きてきたわね」

鶴の一声「脳みそ犯してみたらいいんちゃう?」

睡「それだわ!」

こうですか?わかりません><
895 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:25:00.92 ID:nPWXvXM0
(数分後)

男「……部長娘ちゃん?」

部長娘「う……」

男「まずは慌てずに確認して下さい」

部長娘「ご、ごめんなさい……」

男「はぁ……。でも部長さんも悪いですね。もっと分かりやすい所に書き置きした方が良い
   ですね。帰ってきたらそう言った方が良いですよ」

部長娘「そ、そうだよねっ」

男「でも私を起こす前に調べて欲しかったです」

部長娘「うぅ……」

男「部長娘ちゃんが必ず台所に立つと思ったんでしょう」

『おはよう。今日はいつもより早く出勤しなきゃならないことになった。まだ寝てるよう
だったから、起こさなかったよ。朝ご飯はしっかり食べるから安心しなさい。昨日も夜遅
かったから、部長娘を起こさないことにして、文面で知らせることを許してほしい。ちな
みに今日もまた遅くなるから、晩ご飯はいらないよ。しっかり食べるから安心しなさい。
 お父さんより』

男「漢字にはふりがな……ですか」

部長娘「うん。おとーさんが『早く難しい漢字でも読めるように』って」

男「出来た親ですねえ」

部長娘「おねーちゃん、あのね」

男「何ですか?」

部長娘「おわびにあさごはん、食べていく?」
896 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:31:25.47 ID:nPWXvXM0
部長娘「……おねーちゃん?」

男「何ですか」

部長娘「まだおこってる?」

男「元々怒ってませんよ」

部長娘「でも……かおこわい……」

男「きっと眠いからです」

部長娘「そっかぁ。おみそしるおいしくできてるかな?」

男「とてもおいしいですよ」

部長娘「おねーちゃん?」

男「?」

部長娘「ほんとうはまずい?」

男「何でそう思うんですか? 本当に美味しいですよ」

部長娘「でも……かおがまずそう」

男「だから眠いからですよ。久々のバイト生活にまた慣れるのが難しいんです」

部長娘「ほんと?」

男「本当、本当。はい、おかわり良いですか?」

部長娘「そっかー。うん、いっぱいつくってるからっ」
897 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:39:14.58 ID:nPWXvXM0
男「さて、お腹いっぱいになりましたし、私は帰りますね」

部長娘「うんっ」

男「講義までまだ時間があるので、もう一度寝ます」

部長娘「うしになるよ?」

男「大丈夫ですよ。冗談ですし」

部長娘「なんだー」

男「でも牛になるのも良いかもしれませんね」

部長娘「え?」

男「え?」

部長娘「おねーちゃんのおなかがおとーさんになるの?」

男「あー……そっちですか」

部長娘「違うの?」

男「大きくなれば分かりますよ、多分」

部長娘「?」

男「じゃあ、またね、部長娘ちゃん。ご飯ごちそうさまでした」

部長娘「うん。こっちもごめんなさい」

男「良いんですよ。急にお父さんがいなくなると寂しいですからね」

部長娘「さびしくないもん!」

男「あはは、分かってますよ」
898 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:50:32.48 ID:nPWXvXM0
――大学

女「〜♪」

女「あっ、友君!」

友「ん? ああ、軟男君か」

女「借りたCD全部聞いたよー」

友「全部!? 早いな、おい」

女「そう?」

友「そりゃあ太陽系亜種音だから……」

女「あのくらい軽かったよ」

友「どうだった?」

女「結構良かったね。あんなグループがあるなんて知らなかったよ」

友「そうだろうそうだろう。これぞ新世界! って感じだろ?」

女「……」

友「だろ?」

女「そうでもなかった」

友「じゃあどんなのが良いんだよ。お前のお勧め貸せよ」

女「あー……それが、いや、なんだろうね」

友「何だ?」

女「なんだかね、この前まで良く聞いてた曲を聴いてみたら、しっくりこないんだ」

友「は?」

女「だからあまりお勧めっていうのは、今はないかなあ」

友「そうか……」

女「ああ、でもカーペンターズならお勧めできるよ!」

友「それは知ってるからいい」
899 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 20:57:10.88 ID:nPWXvXM0
男「おはよー。何の話ですか?」

友「おはよう」

女「おはよう。音楽の話してたんだけど、琴緒さんのお勧めって何?」

男「お勧め、ですか?」

女「うん」

男「すみません。最近音楽をあまり聴かないので」

女「……あ、そっか」

友「そうなの?」

男「はい。なんだか以前と趣味が食い違ってしまってまして」

友「軟男君と同じか」

男「そうなんですか?」

女「です」

男「そうでしたか」

友「あれ? それだけ?」

男「はい?」

友「……この偶然の一致に驚いたのは俺だけか?」
900 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 21:03:31.79 ID:nPWXvXM0
男「そうそう、友さん。貸してもらったノートですが」

友「どうした? もしかして読みにくい字でもあったとか?」

男「いえ」

友「じゃあ、要点が分かりにくかったとか」

男「いえ、そうではなくてですね。思ったより量が多かったのでまだ借りることになります
   が、良いでしょうか?」

友「なんだ、そんなことか。良いよ良いよ」

男「ありがとうございます」

女「おおっと、もうこんな時間か。僕はそろそろ講義始まるから急がないと」

友「てことは……やっぱり俺らもか」

男「そうなりますね」

友「余裕持って来たはずなんだがなぁ」

女「そういうもんだって。じゃあまた今度」

友「おう」

男「はい、また。では友さん、急ぎましょうか」

友「おう」
901 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 21:09:42.05 ID:VvOCjYDO
睡魔が脳姦…だと…?
902 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 21:25:10.84 ID:nPWXvXM0
――現代文学研究会

友「うぃーっす」

同級A「よう」

後輩C「こんにちは」

先輩A「やあ。さて、これでみんなそろったな」

友「……後輩Bは?」

後輩A「あいつは今日も家の手伝いだってさ」

先輩A「そういうことだ」

友「……」

友「いや、考えすぎか」

後輩C「何がですか?」

友「いや、何でもない」

先輩A「さて、今日の議題はまず……」

同級B「今日くらいましなものにして下さいよ」

先輩A「案ずるな。まず飲み会の会場を決めようじゃないか!」

同級A「何も言うまい……」
903 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 21:33:07.97 ID:nPWXvXM0
――本部長の家

後輩B「ただいまー」

本部長「おかえり」

警部「邪魔している」

警官A「お邪魔しています」

後輩B「こんにちは。ケーキを買ってきたので食べて下さい」

警官A「これはかたじけない」

警部「すまんが甘いものは苦手なんで」

後輩B「す、すみません」

警官A「良いんですよ。警部は甘いもののあとには必ず辛い物が食べたくなる質なので」

警部「その後にまた甘いものが食べたくなる。悪循環だ」

本部長「手を洗ってきないさいな。どうせまた聞くんでしょう?」

後輩B「分かりました」

警部「本当に出来たお子さんですね。私もあの子なら欲しいくらいです」

本部長「あげませんよ? せっかくあそこまで育てたんですから」

警官A「まぁ今のところ口外もしていないようですし、何より気が利きます」

本部長「いえいえ、あの子は自分のことしか考えてないんですよ。ほら、自分の分もしっか
     り買ってきてあります」
904 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 21:40:35.96 ID:nPWXvXM0
警官A「それで、本部の様子はどうなんですか?」

警部「そろそろ怪しまれてるな」

警官A「どちらがですか?」

警部「無論、俺らだ」

警官A「それはそうですよね」

本部長「誘拐犯が実は私達なのでは、と思う人達も出てきています」

警部「それは気付きませんでしたね」

警官A「そうなら危なくないですか?」

本部長「いえ。そのために毎日来てもらっているのですよ」

警部「どういうことです?」

本部長「彼らの懐疑を解くためです」

警官A「しかし、こう毎日では疑いが深まるのでは?」

本部長「そうなら、どの道疑われますからね。それに私達は何もやましいことはしていない
     でしょう」

警官A「そうですが……」

警部「しかし、このままだと解決の前に質問攻めを受けますよ」

本部長「これは賭けでもあるのです」
905 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 21:57:46.78 ID:nPWXvXM0
警官A「どういうことです?」

本部長「あなた達の言うとおり、これは疑われやすい要因になります」

警部「ならどうして」

本部長「彼らが私達を疑う理由は、期間的な問題があります。要は私の失態ですが」

警部「?」

本部長「彼らの失踪についての捜査をして、もう結構経ちます。にも関わらず捜査は難航
     し、それゆえに捜索範囲を広げつつあります。その中で、あなた達の秘密に気
     付いた私はそれに荷担し、一方でマスコミに気取られぬよう捜査を進行させ続
     けて、一方で警部に彼らの家族を呼び寄せた」

警官A「……ふむ。つまりあなたは何か知っているに違いないと思われているわけですね?」

本部長「その通り」

警部「実際そうなんだがな」

本部長「それもそうですが。そして、警部が彼らの実家から戻った翌日にあなた達を招集
     しています。それも大きな要因の一つでしょう」

警部「やつらの考えが分かっているようですね」

警官A「いえ。分かっているんでしょう?」

本部長「本部の数人は、私達がそろそろ隠し通せないと踏んで逃げるの談合をしている、と
     でも思っているのですよ。なのでむしろ――」

警官A「時間を掛けて急いでいないと主張する、と?」

本部長「と同時に逆説的に無実を証明するのです」

警部「なるほど。確かに賭けですね」

本部長「はい。しかし、これは勝つ運命だと信じます。この失踪事件、解決するまで少なく
     とも捕まる気はありません」
906 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 22:05:10.25 ID:nPWXvXM0
ちょっと休憩入れる。

>>901
睡「これでどうだっ」

俺「オゥフオゥフ」

睡「潔く寝たらどう?」

俺「オゥフッ! オゥフォッ!」

睡「……やり過ぎた」

こうですか? 分かりません。
907 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 22:06:47.59 ID:2Ip4QP2o
オゥフ!オゥフ!
908 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 22:08:06.22 ID:rBJBkVgo
脳姦懐かしいな
オゥフッ!
909 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 22:34:57.28 ID:0NrAmSk0
(・∀・)
910 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 22:41:52.06 ID:lBEqUYAO
パー速が落ちたのも睡魔が>>1をぐっすり寝かせる為に……
911 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 22:51:35.68 ID:VvOCjYDO
つーか本部長がLっぽくなって来たな
912 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 22:58:27.38 ID:V4cyLQDO
>>911
本部長:L
警部:夜神総一郎
警官A:相沢
警官B:松田

こうですか?わかりません

てかあと100ないのか……
913 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/16(水) 23:07:45.11 ID:yaQVwBQo
これは4スレ目突入か……
914 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 23:46:35.13 ID:nPWXvXM0
(午後八時頃)
――ファミリーレストラン

女「休憩入ります」

バイト男「おう。今日も休むのか」

女「僕だって休みますよ」

バイト男「そうか」

同僚女「何? もう休憩?」

女「はい」

同僚女「そ」

女「?」

同僚女「さー、働くかー」

バイト男「ちょっと五番行ってくる」

同僚女「分かった」


女「えっと……何これ」

女「誰かは分かってる。同僚女さんだね。絶対そうだ」

女「お菓子持ってくるのあの人だけだし」

女「あー。これとか絶対わざとだね」

女「……そうか。バイト女さんがいない分こっちで気兼ねなくやれるということ――」

女「おっと。ネガティブ禁止、ネガティブ禁止」

女「たまたま今日派手に散らかっただけだな、うん」
915 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 23:49:04.75 ID:lBEqUYAO
同僚女は不眠症になれ
916 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 23:51:36.33 ID:nPWXvXM0
女「さて、どうしようかな」

女「休憩時間だから面倒だから放って……」

女「……いや、それはまずいかもしれない」

女「例えば――」

〜  〜

同僚女「ちょっと、控え室散らかってるけどどういうこと!?」

バイト男「何? 俺知らないよ?」

バイト男「そう言えば最後に入ったのは軟男君だな」

女「僕が入る前から散らかってたよ」

同僚女「そんなわけないってば! 私が出たときはキレイだったしー」

女「でも……」

同僚女「あれ、私のお菓子だよね? どういうことか説明してもらえる? ねぇ!?」

〜  〜

女「似た人種だけあって想像するのが簡単だなぁ」

女「おっと、ネガティブになってた」

女「まぁこんなに散らかってたらリラックスして休めないからなぁ……」

女「片付けるか」
917 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/16(水) 23:59:55.36 ID:nPWXvXM0
――居酒屋

男「いらっしゃいませー!」

男「って、友さんと……えっと」

先輩A「現代文学研究会一同」

男「そ、そうでした。失礼しました」

店長「琴緒ちゃんにはまだ早い。人を覚えるのも技術だ」

男「は、はい」

友「とりあえず人数分のビール。生中で」

店長「よし」

同級A「?」

後輩C「?」

先輩A「どうした?」

同級A「いえ、どうも顔に痣っぽいのがついている客が多いなと」

後輩C「同じです」

先輩A「ふむ。そう言われれば」

「ははは……」

「は、はは……お前らも気をつけろよ」

「ちげえねえ。はは……」

店長「うちの店員もやられたんだ。はははっ」

店員「笑い事じゃありませんよ……はは……」

男「あ、はは、は……」

同級A「??」

後輩C「?」
918 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:07:19.92 ID:InCT3qQ0
男「生中おまちー」

友「もう随分と良くなったんだな」

男「はい。このお店は嫌でもリハビリになります」

友「まぁ、野郎ばかり入るよな。みんなじゃないけど」

男「割合的にそうなりますから」

友「範囲は今どこまで?」

男「人によって差違はありますが、かなり近づいても大丈夫ですよ?」

友「そうか。良かった良かった」

先輩A「何の話だ?」

友「先輩Bさんの被害者ですよ?」

先輩A「あ……ああ、そうだったか」

同級A「あの時はうちの先輩が失礼をして――」

先輩A「それは部長の私の台詞だろう。やつの代わりに謝罪する。すまない」

男「い、いえ。もう終わったことですから良いんですよっ」

先輩A「ありがとう。そう言われただけでも研究会は救われるよ」

男「そんなっ、大袈裟ですよ」

後輩A「大袈裟じゃありません」

後輩C「一応関係者の中には入ってますからね」

友「まぁ、分かってやってくれ」

男「は……はい。でも、もう良いんですよ? 本当に。大丈夫ですから」
919 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:16:24.48 ID:InCT3qQ0
友「……ん?」

友「おい、お前やけに静かだな?」

同級B「へ? い、いひゃ、別にそういうことじゃ」

同級A「放ってやれ。アガッてがるんだがら」

友「おお。そうだった」

同級B「俺はべちゅ……別に!」

友「じゃあ、そのしどろもどろで噛みまくりのしゃべり方はなんだ?」

同級B「こ、こりぇはだなぁ……っ!」

男「あの、大丈夫ですか?」

同級B「は、はい。大丈夫れす!」

男「無理なさらないで下さいね。必要ならお酒は控えた方が……」

同級B「いえ、大丈夫ですかりゃどんどんビール持ってきて――」

友「おい待てっ、触れるな!」

同級B「え――?」

男「!?」

ブォゴフッ!

同級B「え? 痛……え?」

男「はっ。す、すみませんっ! すみませんっ!」

同級A「なるほど」

後輩C「そういうことか」
920 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:22:49.49 ID:InCT3qQ0
男「あ、あの、大丈夫ですか? まだ痛いですか?」

同級B「はい、もう痛くなっ!?」

友「嘘付け。痛そうじゃねえか」

同級B「え、演技でゅあ」

友「ほう」

店長「すまんな。まだ琴緒ちゃんは完治してなくてな」

男「触られると流石に体が反射してしまって……すみません」

友「俺は予想できていたぞ」

先輩A「なら早く言ったらどうだ?」

同級A「こいつは成り行きに興味を持ってたんですよ」

友「その通り」

後輩A「酷いですね」

後輩C「そうかな?」

友「そうだ。無闇に手を出した方が悪い」

同級B「この薄情者みぇ……」

「晴れて俺達の仲間入りというわけだ」

「仲間が出来たぞ! ははは!」

「ははは! ははっ、は……」

「はぁ……」

男「ほ、本当にすみません……」
921 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:26:00.55 ID:e8SCIsY0
仲間だ!ハハハ!
922 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:28:34.39 ID:InCT3qQ0
――ファミリーレストラン

同僚女「ありがとうございましたー」

バイト男「もう客は……いないな」

ファミレス店長「今日の商売はこれで終わりだ。お疲れ」

同僚女「じゃあ掃除用具取ってきます」

バイト男「分かった。軟男君」

女「なんですか?」

バイト男「一緒に取りにいってくれないか?」

女「分かりました」

同僚女「一人で十分だって」

バイト男「軟男君は自分のだけ持ってくればいいから。あとは同僚女さんに任せて」

女「はい」

同僚女「私が損する役割!?」

バイト男「まぁまぁ。俺も疲れてるんだし頼むよ」

同僚女「仕方ないなぁ……」
923 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 00:29:46.90 ID:rHpbwIDO
そういう事か!ハハハ!
924 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 00:29:55.67 ID:5sGomVIo
無料でかわいい女の子に殴ってもらえるのか
925 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 00:32:01.27 ID:gBNa6too
ワハハハ!!
926 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:33:41.68 ID:InCT3qQ0
同僚女「ねえ軟男君?」

女「なんです?」

同僚女「バイト女さんの目がないからって私のお菓子食べてないでしょうね?」

女「まさか。そんなことはしません」

同僚女「そう。ならいいけど」

女「……」

同僚女「でもね、じゃあこ――あれ?」

女「どうしました?」

同僚女「あ、ううん。何でもないけど……片付いてるなって」

女「はい。少し散らかっていたので勝手ながら片付けていただきました」

同僚女「そ、そう」

女「バイト女さんがいなくて良かったですね」

同僚女「!」

同僚女「そ、それはどういう意味?」

女「いえ、深い意味はありませんよ?」

同僚女「じゃあ言ってみなさいよ」

女「今日受験じゃなかったら、バイト女さんも散らかった部屋で休憩することになってた
   でしょうから」
927 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:39:09.74 ID:InCT3qQ0
同僚女「そ、そうね」

女「どうしました?」

同僚女「何でもない」

女「では早く清掃して帰りましょう」

同僚女「……」

女「どうしました?」

同僚女「そうね。早くして帰ろっか」

女「それが一番です」

同僚女「あんた雑巾で机拭いてね」

女「分かりました」

同僚女「……っち」

女「?」

同僚女「……」

女「……」

同僚女「遅い。何してるの」

女「いえ、少し考え事をしていたもので。すみません」

同僚女「……その雑巾濡らして顔を拭いておきなさい」

女「流石にそれは汚いかと」

同僚女「うるさい」

女「……」
928 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:42:08.01 ID:InCT3qQ0
では今日はこの辺りで。おやすみなさい。

スレ移動は明日になりますか。
なんだよこんなクソスレ早く終われよ。
と思っているあなた。安心して下さい。次スレで終わる予定です。
なんだよもう終わりかよ。
と思っているあなた。安心して下さい。さらに迷走する可能性があります。
なんだよ結局どっちだよ。
と思っているあなた。知りません。
929 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:44:37.35 ID:61lm.mAo
ですなとなとなと
930 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 00:44:50.47 ID:rHpbwIDO
乙ー
931 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:46:04.24 ID:twlBAAAO

褒美に明日の夜まで睡魔と寝る権利をやろう
932 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 00:46:10.98 ID:Wbf6W0Uo

おやすみ
933 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 00:52:07.66 ID:e8SCIsY0
じゃあ俺も今から睡魔とちゅっちゅしてくらぁ
934 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 00:56:36.96 ID:tT.thcSO
935 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 08:18:19.98 ID:LydnKkMo
この辺の関係無いと思われる場面が
結構多いが何かの伏線なのかな?
関係ないなら読んでて疲れる
936 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 12:00:50.16 ID:61lm.mAo
登場人物がそれぞれ独り歩きしだしてて
もはや作者にもどうにも出来ないだけだとおもふ
937 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 14:47:41.64 ID:swnMyrAo
>登場人物が独り歩き……
羨ましい限りである。
938 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 14:52:19.10 ID:tT.thcSO
俺の嫁も一人歩きして俺んとこ来てくれねーかな
939 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 16:46:37.19 ID:XNNougUo
940 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 19:25:18.99 ID:FIzKPrc0
睡魔は俺の嫁
941 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 20:25:13.08 ID:e8SCIsY0
睡魔は俺の愛人
942 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 20:48:12.93 ID:AcUnM7co
俺が睡魔だ!
943 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:01:01.16 ID:InCT3qQ0
おはよう。
次スレ、今日立てられるかな?
あと50はあるし……。

>>935
書いてるときは伏線とか考えてないからですから、伏線は皆無に等しいです。
944 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:05:34.78 ID:twlBAAAO
さぁ書け書きやがれ書いてくださいお願いします

伏線はりゃいいってもんじゃないし好きに書いてくれ
945 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:08:38.10 ID:gjqj27wo
>>994
IDがばああお
946 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:10:24.54 ID:InCT3qQ0
(翌々日)
――男の部屋

ピンポーン

男「んー……? はーい……」

警官A「おはようございます。寝ておられましたか?」

男「はい」

警官A「それはすみませんでした」

男「良いんですよ。それで、何の用ですか?」

警官A「少しお願いがありまして」

男「なんでしょう?」

警官A「明後日、署まで来ていただけませんか?」

男「はい? どうしてですか?」

警官A「うちの本部長が勝手ながらご家族を呼び寄せまして」

男「家族って……母さんですか? 父さんですか?」

警官A「妹さんです」

男「……そうですか。でもそれと私が行くのはどう関係が?」

警官A「会っていただくのですよ」

男「……はい?」

警官A「流石にご家族も心配してらっしゃるようですし」

男「で、でも、この姿でですか?」

警官A「そういうことになりますね」
947 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 21:16:20.78 ID:gmgsvkMo
>>994に期待wwwwww
948 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:19:56.08 ID:InCT3qQ0
男「でもそれは……あまりに……」

警官A「?」

男「あまりに無責任じゃないですか! こんな姿で、どう信じろって言うん、ですか……」

警官A「すみません。私の力ではどうにも出来ないんですよ」

男「技師さんならなんとかしてくれますっ!」

警官A「彼は帰りました」

男「そんな……」

警官A「彼を最近見ましたか?」

男「……」

警官A「全て私達に委ねていきました。解決策は明日分かるはずです。それであなたと証明
     出来るはずです」

男「もし、分からなければ?」

警官A「その時は別の人に頼むか、あなた達をこのままで生活させるかにしろ、と技師さんは
     言ってましたね」

男「そうですか……」

警官A「やはり、元に戻りたいですよね?」

男「……いえ」

警官A「……」

男「実を言うと、戻りたくはないんです」
949 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:26:51.52 ID:InCT3qQ0
男「いえ、実際は戻りたいです。戻らなくちゃいけないと思ってるんです」

警官A「というと?」

男「この姿は本当の私じゃないし、それにもし女さんと私のこれが繋がった事なら、私が
   戻らないと女さんはこれからもずっと辛いと思うんです」

警官A「……」

男「でも……心の底では――」

警官A「戻りたくない、ですか」

男「はい。この姿の方が、やっぱり周りから良く思ってもらえますから」

警官A「私もあなたは美しい方だと思っています」

男「ありがとうございます。でも、中身は汚いですね」

警官A「そんなことはありません」

男「そうでしょうか? 今のまま妹に会ったら、多分もっと嫌われると思いますよ」

警官A「どうしてです? 根拠がないじゃないですか」

男「いいえ、分かります。いつも嫌われてましたし、こんなこと思ってる兄をさらに軽蔑
   しないはずがありません」

警官A「はたしてそうでしょうか?」
950 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:33:36.54 ID:InCT3qQ0
男「どういう意味です?」

警官A「妹さんは、おそらくそうは思わないはずです」

男「それこそ根拠はありません」

警官A「警部から聞いた話によるとですね……」

男「?」

警官A「率先してこちらに来てくれると言ってくれたそうです」

男「それは……父さんと母さんが仕事で忙しいからで……っ」

警官A「いえ、違いますよ」

男「どうしてそう言えるのですか」

警官A「誰が署に来てくれるか。その話題になった途端、妹さんは自分が行くと言ったそうです」

男「嘘でしょう」

警官A「警部が嘘をついていればそうですね」

男「……」

警官A「それに、あなたは心も綺麗だと思いますよ」

男「気のせいです」

警官A「いいえ。あなたは元に戻りたくないんでしょう?」

男「はい」

警官A「でも、戻った方が良いと思っているんでしょう?」

男「……はい」

警官A「私なら意地でも戻りたくないと言いますよ」
951 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:36:49.18 ID:twlBAAAO
見ている
952 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:41:43.45 ID:InCT3qQ0
――女の部屋

女「お茶しか出せませんが」

警部「いや、これはどうも」

女「それで、何のご用でしょう」

警部「お願いがありまして」

女「なんですか?」

警部「明後日、うちの署にあなたのご家族が来ましてね。面会をしようというプランです」

女「そんな軽々しく言われても……。誰が発案したんですか?」

警部「捜査本部の本部長です」

女「じゃあもう僕達の事はみんな知っているんですね?」

警部「いや、私と警官A、警官B、それとその本部長しか知りません」

女「約束は守ってくれているんですね」

警部「もちろんです。もっとも、警察外となるともう少しいるでしょうが」

女「家無さんや技師さん、女医さんとかですね。それで、どういう意図ですか?」

警部「ご家族も心配しておられるので、このことをあなた自身をもって教えて差し上げる
    とか」
953 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:46:28.78 ID:InCT3qQ0
女「……本気ですか?」

警部「そのはずです」

女「でも……僕はこんなんだし……」

警部「問題はそこなんですがね」

女「もしかしてこの姿を父や母に晒せということですか!?」

警部「いえ。来られるのは兄さんです」

女「ならいいか」

警部「はい?」

女「なんか、分かってくれそうな気がしますし」

警部「どうしてですか?」

女「あの人は二次脳ですから」

警部「はい?」

女「いえ、分からなければ良いんです」

警部「まあとにかく、よろしいんですね?」

女「は――ちょっと待って下さい。少し不安になってきました」

警部「どうしてですか?」

女「兄さんなら『認めんぞぉっ!』とか言って理解しようとしないかも……」

警部「は、はあ……」
954 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 21:51:35.26 ID:InCT3qQ0
女「困ったなぁ……」

警部「でも来てもらわないとこちらも困るんです」

女「やっぱり行かないといけないんですか」

警部「私達としては、今日明日で運良く元に戻っていただければ、あなた方が見つかって
    捜査も終わり一件落着なんですが」

女「そう上手くはいきませんよね」

警部「その通りです」

女「考えはあるんですか?」

警部「ないことはありません。技師さんという方から情報をいただいているので」

女「技師さんから?」

警部「ええ。あなた達が治る可能性、というのを教えていただいたんです」

女「もう分かっているんですか?」

警部「いえ。ですが早くて明日には分かるでしょう。必至で調べているところでして」

女「期待して良いですか?」

警部「しない方が良いですね。あくまでも可能性ですから」
955 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:03:09.20 ID:InCT3qQ0
(昼過ぎ)
――大学、かふぇテラス

男「やっぱりそっちもですか」

女「うん。兄さんが来るんだって」

男「兄さんが? 懐かしいですね」

女「昔と随分変わってるよ? 多分見ると幻滅する」

男「それは言い過ぎ何じゃないですか?」

女「ニートを尊敬するのは予備軍だけだよ」

男「……はい? ニート?」

女「そう。しかもパラサイト」

男「そうですか」

女「幻滅しただろ?」

男「昔、夢がいっぱいあったじゃないですか」

女「そう言えばいってたね。石油王とかIT企業の社長とか」

男「それを狙って努力しているんじゃないですか?」

女「いや。何もしてないよ」
956 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:07:40.45 ID:InCT3qQ0
女「それで、そっちは誰が来るの?」

男「妹です」

女「お互い親は忙しい、か」

男「ですね」

女「妹ちゃんは今高校生だよね?」

男「そうですね」

女「えっと……来年受験生か」

男「そうですね」

女「妹ちゃんはどこを受けるつもりなのかな?」

男「さあ、どこでしょう?」

女「知らないの?」

男「はい。引っ越してから話す機会が減りましたから」

女「そっか。あんなに仲良かったのに」

男「あの頃はみんな仲良しでしたよ」

女「そうだね」
957 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:15:18.48 ID:twlBAAAO
「かふぇ」がひらがななのは睡魔対策ですね

まだ見ている
958 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 22:17:46.99 ID:rHpbwIDO
がんばれー
959 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:18:56.74 ID:e8SCIsY0
眠気ざましにホットミルク飲んだら逆に眠くなる
960 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:19:52.67 ID:InCT3qQ0
友女「やっほー軟男君、琴緒さん」

女「あっ、こんにちは」

男「こ、こんにちは……?」

友女「もう大丈夫みたいですね。良かったです」

男「あ、ありがとう。えっと……」

女「友女さん。君がお見舞いに行ったとき琴緒さんは意識がはっきりしなかったんだから」

友女「あれ、そうだっけ? じゃあ改めて自己紹介。友女です」

男「こ、琴緒です。よろしくお願いします」

友女「よろしく」

女「それで、何か用?」

友女「ううん。見かけたから」

女「そんな理由で……。その袋は何?」

友女「今日来るときに本を買ってきたの」

女「へえ。どんなの?」

友女「まだ読んでないんだけどね。これ」
961 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:31:25.43 ID:e8SCIsY0
友女「これよ!」つアメリカ海軍年表
962 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:42:31.27 ID:InCT3qQ0
女「『神は与えたもう』?」

友女「もの凄い意欲で書いた作品みたいなのよ」

女「そうなんだ。ちょっといい?」

友女「うん」

女「えっと……『三舟佐久はまだ若いがこれまでの人生……』あまり面白くなさそうだけど?」

友女「そう? 紹介文で内容は分からないって」

女「そうかな。でも作家なんて人、僕聞いたことないし」

男「作家? 作家さんのことですか?」

友女「知ってるの?」

男「バイト先の喫茶店の常連ですし」

女「そうなんだ。若い人とか?」

男「いえ。結構年配の方ですよ? もう何冊か出版してるみたいですし」

友女「これ面白かったら探して読んでみようかな」

男「マスターは売れない小説家って言ってましたが」

女「なんだ。全然面白くないんじゃないか?」

男「でも売れてるのは事実でしょう。担当もついていますし」

友女「うん。担当の人も私知ってる」

女「そうなんだ」
963 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:50:21.70 ID:InCT3qQ0
女「じゃあ読めたら貸して」

友女「えー。どうしよっかな」

女「貸して下さいお願いします」

友女「そこまで言うんだったら良いけど?」

女「ありがとう。どのくらいに読み終わる?」

友女「明日かな」

女「だろうと思った」

友女「え? どうして?」

女「そりゃ友女さんは読むのが早……そ、う、に見えるし」

友女「確かによく言われるけど、そうでもないよ」

女「そうなんだー」

友女「でも見えるってどんなのよ」

女「ほら、友女さんみたいな……」

友女「だからどんなのよ……。じゃ、もうすぐ講義あるから」

女「分かった。頑張って」

男「さようなら。頑張って下さい」

女「……ふぅ〜」

男「友達ですか? 女だった時からの」

女「う、うん」
964 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 22:56:28.21 ID:InCT3qQ0
(午後八時頃)
――ファミリーレストラン

男「休憩に入ります」

バイト男「おう」

バイト女「休憩入りまーす」

バイト男「おう。具合は大丈夫か?」

バイト女「はい。もうピンピンしてますよ。見て分かりません?」

バイト男「ああ、そのようだな」

バイト女「では同僚女さんに休憩終了を知らせてきます」

バイト男「頼む」


同僚女「えーもう終わり?」

バイト女「です」

同僚女「やれやれ……」

女《十分満喫していたようですが……》

同僚女「何か言った?」

女「……」

バイト女「同僚女さん、早くしないと怒られますよ」

同僚女「そうだね。じゃあ頑張ってきますかー」
965 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:02:28.67 ID:InCT3qQ0
バイト女「疲れたあー」

女「まだ病み上がりなんでしょう? 無理は駄目だよ」

バイト女「もう大丈夫ですって」

女「受験は大丈夫だったの?」

バイト女「はい。風邪は昨日だけです」

女「治り早いんだね」

バイト女「長く休んではいられませんしね」

女「そっか。えらいんだね」

バイト女「そうでもありませんよ」

女「ううん。僕はそう思う」

バイト女「あ、ありがとうございます」

女「それで、受験はどうだった?」

バイト女「ほぼ完全に受かりましたよ!」

女「その自信はどこから……」

バイト女「問題は全部解けましたし、帰ってからも何回も見直ししましたし」

女「その気力はどこから……」
966 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:03:54.47 ID:e8SCIsY0
男「休憩入ります」←女じゃね?
967 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:06:24.18 ID:InCT3qQ0
バイト女「さて、では恒例のマッサージをしましょう!」

女「今日は休んだ方が良いよ」

バイト女「でも、昨日もランニングで疲れているでしょう」

女「もう慣れてきたから大丈夫だって」

バイト女「油断は禁物です」

女「そうだけどさ」

バイト女「では横になって下さい」

女「でも」

バイト女「なって下さい」

女「……はいはい」

バイト女「よろしい」

バイト女「……あれ?」

女「何?」

バイト女「少し痩せました?」

女「どうだろう。分からないや」

バイト女「少し痩せました」

女「実感無いなぁ……」
968 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:07:34.15 ID:InCT3qQ0
>966
その通りです。すみません。
言い訳をすると既にうつらうつらしているもので。
あと寒い。
969 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:09:15.21 ID:e8SCIsY0
寒いならあったかくして熱いコーヒーでも飲みなさい
風邪が流行ってるから気をつけないかんからね
970 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:18:09.04 ID:InCT3qQ0
バイト女「軟男さん」

女「何?」

バイト女「私の大学、遠いところにあるんですよ。向こうで下宿するんです」

女「でもまだ受かった訳じゃないでしょ?」

バイト女「受かってますよ」

女「だからその自信はどこから……」

バイト女「実績です」

女「まぁ、そういうことにしておこうかな」

バイト女「それでですね、向こうに住まなくちゃ通えないんです」

女「そうなるね」

バイト女「寂しいですよね?」

女「そうだね。僕もそうだったけど、慣れるよ」

バイト女「そうですか。……でも、違うんです」

女「そうなの? 僕で良かったら……。あれ、マッサージは終わり?」

バイト女「……」

女「?」

バイト女「軟男さんは、寂しくないんですか?」

女「さっきも言ったけど――」

バイト女「私は寂しいです。軟男さんと会えないなんて、辛いです」

女「――え?」

バイト女「私が向こうへ行く前に、言いたかったんです。まだ気が早いのは分かってますが、
      それでも出来るだけ早く気が急いてしまって……」

女「えっと……どういうこと?」

バイト女「私にも分かりません。でも、受験も終わりました。どんな答えでも支障はもう出
      ません。だから、言わせてもらいます」

バイト女「私と付き合ってもらえませんか?」
971 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:19:12.35 ID:InCT3qQ0
では今回はこの辺りで終わらせます。
残りは埋めて下さい。

次スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1261059498/
972 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/17(木) 23:21:14.24 ID:rHpbwIDO
>>971
なんという生殺し…

973 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/17(木) 23:29:48.58 ID:twlBAAAO
バイト女ちゃん……
>>1乙スレ立ても乙
974 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 00:25:47.61 ID:XajIaEDO
>>1
乙&埋め
975 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 00:43:54.67 ID:Giy/soDO
これは何とも報われないな……状況が状況だけに…

>>1
976 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 01:07:49.02 ID:udRCO0go

wktkして待ってる
977 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 01:15:47.59 ID:bV8OaCEo
男になっちょるww
978 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 01:20:06.51 ID:gB8d3.g0
スレ立て乙
うめ
979 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 01:20:30.16 ID:s1ASlH2o
>>971
おk、今日も乙
バイト女・・・
980 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 04:46:04.40 ID:jE07MWEo
うめうめ
981 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 08:39:11.39 ID:oBKAZMDO
まだ埋まらなさそうだな
982 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 08:53:50.91 ID:FjOxXASO
卯女
983 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 09:12:31.90 ID:BqM1zyYo
埋めなくてももう1回くらいは>>1書き込めたんじゃないか?ww
984 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 09:47:10.40 ID:/8Xn7y6o
乙と言いながら埋め手伝い

↓さあお前も乙れ!
985 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 09:54:29.34 ID:OOgR0Tc0
梅乙
986 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 09:58:25.82 ID:oBKAZMDO
埋め埋め乙
987 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 13:11:10.46 ID:tBNZwEAO
>>983
>>970でキリが良いと思ったんだ。
出来れば中途でスレ移動はしたくなかったので。すみません。
さぁ働け、埋師達よっ!

それと本日は風邪気味で休ませていただきます。
988 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 13:23:02.72 ID:rJ.1z1Io
>>1が休んだら同僚女に俺達いじめられるのかな
989 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 13:23:53.01 ID:udRCO0go
お大事になー
990 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 13:38:30.93 ID:oBKAZMDO
お大事に
991 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 15:16:12.45 ID:QciFlQDO
まだ埋まってない……だと……?
お大事にー
992 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 15:39:34.24 ID:KIb8vj2o
お大事にー
993 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 16:21:52.41 ID:hbDJ.LAo
風邪ひきさんですか。
お大事にー

うめ
994 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 16:40:29.18 ID:oBKAZMDO
ksk
995 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 18:07:39.60 ID:KIb8vj2o
ksk
996 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 18:16:34.10 ID:iuzKbSA0
うめ
997 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 18:24:20.19 ID:WdopiYAO
おうめさん
998 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 18:48:27.91 ID:VRi/Kq2o
すしづくりの日と
999 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2009/12/18(金) 19:30:02.14 ID:jE07MWEo
やっと埋まるな
1000 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします2009/12/18(金) 19:30:32.88 ID:hbDJ.LAo
男を待つ女友
女に現在進行形でバイト女、か。
1001 :1001Over 1000 Thread

 ,.――――-、
 ヽ / ̄ ̄ ̄`ヽ、   【呪いのパーマン Ver2.0】
  | |  (・)。(・);    このスレッドは1000を超えました。|
  | |@_,.--、_,>    このレスを見たら10秒以内に次スレを建てないと死にます。
  ヽヽ___ノ    次スレを10秒以内に建てても死にます。

パー速@VIPService
http://ex14.vip2ch.com/part4vip/

1000超えたのでHTML化の依頼をするでござるの巻
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1195554932/

1002 :最近建ったスレッドのご案内★Powered By VIP Service
貴方の幻想を数えなさい @ 2009/12/18(金) 19:10:05.61 ID:ueyNJswo
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【祝・リンリン全快】百合に走った妹、兄は・・・変温動物【猫耳もげたから花山も…】 @ 2009/12/18(金) 18:21:00.75 ID:jzBjtVo0
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ポケモンダイパプHGSS昼寝の時間が長くなってきた @ 2009/12/18(金) 18:06:50.92 ID:tbhMM/ko
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統一萌竜党納会 @ 2009/12/18(金) 17:33:27.56 ID:jPYZtNco
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漢方三昧クリスマス特集2009注文すぐ贈る @ 2009/12/18(金) 17:23:38.51 ID:G.kj9WI0
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