シータ「バルス!!」<><>2009/11/20(金) 23:18:04.06 ID:K1e65uc0<>今日、職場の飲み会があって初恋の話になった。
みんなよくあんなに自身の初恋を面白おかしく喋られるものだと感心した。
俺には初恋を面白く喋ることはできない。
その人が死んだとかそういうはない。
好きだったという気持ちの以上にお世話になったという念が強い。
帰り道にそんなことを考えると誰かにその話をしたくなった。
聞いてくれるか?<>【俺の】お世話になった人だからここに書く【初恋】 シータ「・・・パズー!!!」<><>2009/11/20(金) 23:19:29.26 ID:Ggq8.y20<>おk<> 1<><>2009/11/20(金) 23:25:04.88 ID:K1e65uc0<>俺の家は転勤族でさらに母子家庭だった。
一つ上に姉がいてかーちゃんはバツ2。
姉と俺は父親が違ったけどそれなりに幸せな家庭だった。
この話は5年ほど住んでいたある街から始まる。
小学校4年の時にその街に転勤して小5の時にその街の中で引越しをした。
でも勉強が全くわからなくて学校には行きたくなかった。
中1の夏くらいから学校にいっても授業からエスケープするようになった。<> 1<><>2009/11/20(金) 23:31:20.43 ID:K1e65uc0<>ぶっちゃけ授業が面倒だったんじゃない。
受けても全くわからない授業に出てるのがただ辛かった。
それに加えて、姉がスーパーマンだった。
成績もよかったし、部活もエースで家事全般をこなしてしまうような姉だった。
ことあるごとにリアル南ちゃんみたいなやつと比べられたらたまったもんじゃない。
種が違うからだの他人から言われマジでぶっ殺そうかと思ったのを今でも覚えてる。
<> 1<><>2009/11/20(金) 23:36:34.68 ID:K1e65uc0<>実際問題、授業からエスケープしているから教師からも不良の認識を受けるようになった。
うちの学校には、グラウンドのすぐ裏に山があって授業をふけた生徒はそこに集まる。
そこで色々よからぬことをしたり、授業が終わるまでくだらないことをよく喋った。
その中に、姉の同級生がいた。
成績がよくて色々な武勇伝を持つ人だった。
家ではたまにその彼の名前が話題になり、よく笑ったのを覚えている。
彼がそこにいるのがよくわからなかった。<> 天 空 の 城 ラ ピ ュ タ<><>2009/11/20(金) 23:41:06.70 ID:Ggq8.y20<>なんかお話っぽい・・・
<> 1<><>2009/11/20(金) 23:43:58.64 ID:K1e65uc0<>姉は学業の成績について彼をライバル視。
「また○○にまけた〜」と言いながらテストの成績を持ちかえってきた。
勝ったと聞いたことがなかったので姉よりも成績がよかったと思っていた。
小学生のときに英検で合格したことが地方紙に小さく載っていたのも覚えている。
生活面に関しても小学生のときは児童会で役員をやったり、
中学に入ってからも学級委員長をやっていると姉から聞いていた。

<> 1<><>2009/11/20(金) 23:51:09.34 ID:K1e65uc0<>不良と言えば、制服のズボンを下げて、シャツのボタンをあけてっていうのが基本だった。
でも彼は、キチンと制服を着ていたから逆に目立っていた。
頭も茶髪とかじゃなくてバリバリのボーズ頭だった。
基本的にテンションが高くて基本的に笑顔だったけど、だれに対しても怒るし、喧嘩する。
よく教師とも喧嘩していた。
生徒同士で喧嘩になったら手や足は出さない。
二つの意味で頭が出るwwww
そんなキャラクターだったから生徒からも教師からも好き嫌いは2極化だった。<> 1<><>2009/11/21(土) 00:12:10.46 ID:tlrthvI0<>今思えばいい意味でも悪い意味でも影響力を持つ人間で教師は彼を仲間に引き入ようとしていた。
ただ、そうやった教師全員が彼を敵に回した。
彼の一声で学級が動くようなそんな人間だった。
振り返ってみると体育祭も文化祭も彼のクラスが完全に学年を支配し、総合優勝を飾っていた。
教師のおかげか、委員長のお陰かという話をよくした。
<> 1<><>2009/11/21(土) 01:06:57.52 ID:tlrthvI0<>小学生の時はサッカーのクラブチームと剣道をやっていたらしいんだけど。
サッカー部は顧問の評判が悪いから、剣道は親父がうるさいからってことでやらなかった。
彼は、なぜか卓球部に所属したいたwwwwww
サッカーも市の選抜チームに選ばれていたし、剣道も全国大会に行っていた。
足も速くて、体育祭のリレーではごぼう抜きを見せた。
理由は単純だった「卓球部が強かったから…」って聞いた。
実際、近くに少し有名なクラブがあって小学生のころからやっている生徒が集まるから強かった。
彼は持ち前の運動神経で経験者だった部員をごぼう抜きして2年の初めにはレギュラーになっていたらしい。
ただ、授業をふけるようになってからの彼は生徒に対して近づき難い雰囲気を放つようになったらしい。
<> 1<><>2009/11/21(土) 01:19:08.07 ID:tlrthvI0<>あー需要ないのかな。
まぁいいやwwwwww

彼は初め理科の授業だけふけていたがそのうち主要五教科の授業はほとんどふけるようになったと聞いた。
理科の先生は結構テキトーなやつで特に実験がテキトーだったらしい。
中でも水酸化ナトリウム水溶液をあまり薄めずに生徒に使わせるのが印象的だった。
英語の授業では「俺の方がいい授業できるよ」とタンカを切って授業を抜け出したと姉が言っていた。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/11/21(土) 01:30:51.17 ID:sPxthwDO<>見てるよ

ただ明日があるんで 続きは明日講義中に読ませてもらう<> 1<><>2009/11/21(土) 01:35:03.22 ID:tlrthvI0<>初めて裏山のたまり場に行った時、5〜6人かな。
顔は思いだせるけど名前が出てこない。
男女3人ずつくらいかな。
明らかな不良生徒に混じって彼がいてびっくりした。
彼は座って文庫本を読みふけっていたのをはっきり覚えている。
一番先にしたのは、自己紹介「はるみ(仮名)」です。って。
一番驚いたのは、彼が俺のことを知っていたこと。

彼「ええ〜っと女バレだっけ?」
少し嬉しかった。姉と母の影響でバレー部に入っていた。
そんな感じだったけど次の時間は美術だったらしく、彼だけは校舎に向かって歩き出した。

初めは、勉強のできる生徒が授業に出ないことに頭を抱えていた教師側もこの頃にはお手上げ状態だったらしく、彼の行動は見て見ぬふりの教師が多かったからさぼり組に彼がいると教師もあまり口や手を出してこなかった。<> 1<><>2009/11/21(土) 01:50:37.24 ID:tlrthvI0<>それが彼と交わした初めての会話だった。
彼は学校で有名人だったから色々情報があった。

その日は確かその後部活に出て帰った気がする。

その日の夜。
姉に彼について聞いた。
@本当に成績がいいのか。
成績は200人以上いた学年で上から5番以内にはいつも入るらしい。
定期テストはそのくらいだけど、学力テストみたいなのは一番だとか…
彼が中学1年の時大手学習塾に通っていた。
市で2位だかの成績を取ってすぐに辞めたこと。

Aなぜ授業をさぼるのか。
姉は詳しくは知らないけどから始めた。
実験の授業の際に例の理科の先生が水酸化ナトリウム水溶液と塩酸を生徒に使わせていた。
その際に同じ班の女の子が水酸化ナトリウム水溶液を思いっきりぶちまけてしまった。
先生が動くよりも早く、彼がその上から塩酸をまき散らした。
その際に、教師に感謝されずに怒鳴られたからその先生が嫌いになって理科授業に出なくなった。

そんなことを聞いた。

<> 1<><>2009/11/21(土) 02:13:25.03 ID:tlrthvI0<>>>12
よし、俺、12のために頑張る。

そんな感じで次の日、またそのたまり場に行った。
着いた時、その場には彼だけだった。

実際、すごく怖かった。
彼は段ボールに座り、木に腰かけ本を読んでいた。

人と接するときはいつも笑顔の彼だったけど、集中している時の彼はすごく怖い目つきをしていた。
すごく重ーい沈黙で声をかけようかどうしようか迷っている。
多分15分くらい続いたんじゃないかな。
その間、前日と同じように読書に励む彼を見ていると何だか自分も何かしなきゃと思ったのでカバンをまさぐってみたけど暇をつぶせるものはなかった。
その日は空がすごく青くて昼寝も悪くないかなと思っていたら、
彼から「いつからいたの?」
と声が聞こえた。
俺『この授業の初めから…』
彼「じゃあ何か言えよ。びびったじゃんwwww」
俺『なんか声かけづらくて…』
彼「座れば?」
と彼は座っていた4つおりの段ボールを広げてくれた。

<> 1<><>2009/11/21(土) 02:25:03.28 ID:tlrthvI0<>その時初めて彼と会話らしい会話をした。
いつも多くの人に見せてる笑顔で彼は話してくれた。

兄弟の話。家族の話。部活の話。

先生の話をしていて
俺『いや〜アイツ腹立つんですよね〜。喧嘩したら絶対負けないのに』
と言ったところでチャイムが鳴った。
彼「次の授業は行くのか?ピーすけ。」
俺『ピーすけって私?』
彼「そうそう、クビが長い恐竜が[たぬき]の映画でピーすけって名前なんだよ。
そんでお前、声高くてピーピーしてるからさ。性格男みたいだしwwww」
俺『何も褒めてないじゃないですか!!』

って怒った感じを見せたけど内心なぜかすごく嬉しかった。
あだ名=親密の印みたいな感じで学校の有名人と仲良くなれたと思った。<> 1<><>2009/11/21(土) 02:37:55.76 ID:tlrthvI0<>彼は俺の母をピーちゃんって呼んでいた。
彼はまだ私がピーちゃんの娘であることも姉の妹であることも知らなかった。

ってな感じでさ。
この辺で登場人物に名前を付けようと思う。

俺→ぴーすけ
姉→南
母→Pちゃん

彼の名前はそのうち付けるってことで…いいのがでない。<> 12<>sage<>2009/11/21(土) 14:34:28.90 ID:sPxthwDO<>読ませてもらった


暇が出来たらでいいんで続き頼むわ<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 15:33:30.90 ID:tlrthvI0<>ただ、自分このときは、母子家庭だってことが言えなかった。
これまで成績がいい生徒とか優等生気質の生徒に打ち明けたとたんに仲が進展しなくなった。
そのことがあって、言えなかった。父親が南と違うことも…。
その時、俺と同じ名字の人間は2、3年に7人くらいいたから南の妹だってことも彼は気づいていなかった。

そんな感じで、授業をさぼってみんなで群れてっていう日々がその後続いた。

でも、彼はその集団にいても異彩を放っていたというか、群れていない感じがした。
それが不思議で仕方がなくて、俺は彼に興味を持つようになった。

その時は好きとかそういう感情はなくて、ただ興味があっただけ。

<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 15:38:34.41 ID:tlrthvI0<>彼がいるときは教師も生徒を教室に戻そうとしに来なかったけど。
彼が授業に出ていると途端に教師が連れ戻しにきた。
ただ、裏山は生徒のホームだったから獣道も生徒が詳しかった。
その上、逃げるルートも3つ決まっていて誰がどの道で逃げるかってことまで決まっていた。
だから、空き時間の少人数の教師では、グループの中の2人か3人くらいを捕まえるのがやっとだった。
それが、すごく楽しかった。当時の俺には、すごくスリリングだったし。
<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 16:02:33.95 ID:tlrthvI0<>授業をふけるようになってから学校がすごく楽しくなった。
男と女のグループだと女だけのグループより過ごし易かったし、辛い授業を聞かなくてよかった。そして何より、他人とは違うことをしていることへの優越感を当時は感じていた。

初めて会話を交わしてから2週間後くらいにまた二人になった。
すぐに声をかけることができた。
前と同じように彼は段ボールを広げてくれ、俺はそこに座った。
そんなことをしていると、一人だけ教師がやってきた。
俺はすぐに逃げようとしたけど、彼は『サブちゃんじゃん。どうしたの?』
とか言って、会話を始めた。
会話の内容は後期の役員のこと、学校祭の弁論大会の原稿のこと。

彼が言ったことはあまり覚えていないけど、役員に関しては、
『サブちゃんはどうしたいの?』
『まぁ本人次第だけど…』
二つのことは鮮明に覚えている。

弁論に関しては、
『俺、多分、優勝するよ』
『こんな他のメンバー原稿書けないでしょ。辞退する?』
と言うこと。
原稿は、原子力発電所についてだったかな。
何を言っているかわからなかった。

会話が一通り終わるとサブちゃんは俺の方を見て、
「新顔か?成績は大丈夫か?」など教師っぽいことを言っていた。
その時は誰にも迷惑かけてないだろって感じでそんな言葉も右から左だった。

サブちゃんは彼の担任だったけど、教師に対立姿勢を見せるとかそういうのはなくて。
来るもの拒まずだった。

サブちゃんがいなくなって彼に
俺「先生とも仲いいんですね」と伝えると
彼『別にそういうんじゃなくて、利害関係だよ。』
『俺は、彼の授業に出たくない前に【お前がいなければ授業で悩まない】
って言われてさその時は人間関係がすごく悪かったんだよ。
サブちゃんはああ見えて生徒には絶対頭を下げないタイプだから、謝ってもらうまでは授業に行かないつもりだし。ただ、これ以上関係崩すと俺にも害が出るんだよ。内申点はいいんだけど、書類に恨み込められた高校行けなくなるからさ。』
授業に出ていない彼も高校には行きたいんだと思うと少し残念に思った。
俺は、この人はどでかい夢があって、そのためには学校は必要ないって言う人だと勝手に思いこんでいた。<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 16:18:05.09 ID:tlrthvI0<>それからも授業をふけるために行く学校は楽しかった。

学校祭が近付いたある日、一人でそこにいた。

グループの連中も彼の仕切りには躍起になって取り組んでいた。
でも、彼はよくここにいたのに、今日はいなかった。

すると例のサブちゃんが来た。
彼の名前を清原にしよう。ガタイがよくてボーズだから。
サ「清原は?」
俺『さぁ…。ずっといないよ』
サ「そうか。少し話そうか」
俺『まぁいいですけど…』
サブちゃんから聞いたのは清原のことだった。

清原に関する心配なことを色々聞いた。
・彼は私と逆で授業が分かりすぎるから授業に出たくなくなったこと。
(当時英検2級を持っていて、小学生の時には中学の勉強はすでに終わっていた。)
初めは内職していたが立場上教師も内職を容認するわけにもいかなかったから注意していたから。
・影響力のある存在だから他の連中を巻き込むとそいつらの人生を狂わせかねないこと。
・私学の中学校には母親と父親の意見の不一致でいけなかったこと。
・教師からの特別扱いを嫌っていること。
(自分のことよりも出来ない生徒を見てやってほしいと面談で言ったらしい。)
・部活でも全国大会を狙えるレベルの選手であること。
<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 16:26:16.32 ID:tlrthvI0<>最後にサブちゃんは俺に話をした。
「お前、南の妹だろ?
清原について色々聞いてるかも知れないけど、清原も我慢が足りないかもしれないけど、
彼を学力的に成長させるのは、うちの学校では難しいんだ。それは教師の責任でもある。
俺自身毎日悩んでいる。教師も悪いんだ。」
俺『生徒にそんなこと言っていいんですか?』
サ「そうだよな、今は学校に顔を出させるようにするだけで精いっぱいなんだよ」
「お前は清原とは逆だろ?お前の担任から聞いたんだよ」
俺「いや一緒ですよ。授業がつまらないからでない。一緒でしょ?」

そんな生意気なことを言った。実際どこで勉強ができなくなったかもわからなかった。

その日は部活があったんだけど、仲が良かったチームメイトが委員会で欠席して一人で帰ることになった。<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 16:40:16.72 ID:tlrthvI0<>その日の帰り、たまたま清原と一緒になった。
「お!ぴーすけ一人か?一緒に帰るか?」
彼に興味があったので承諾して、二人で帰った。
男子と二人で帰るなんて初めてだったからドキドキした。

俺の家は学校から3キロ離れていたので毎日大変だった。
自分より家の遠い人ってほとんどいないと思っていたから、時間がたつに連れ
「この人優しいんだな〜。遠いのに家まで送ってくれるのか〜」
なんて思っていた。

その時、色々喋った。
中学生の時なんて、色々話す。
英検の話とか、サッカーの話とか、何でそんなに勉強したのか。
家庭の話も。
3兄弟の二男で父は公務員、母は専業主婦。
「ぴーすけんちは?」
このとき初めて、母子家庭であることを話した。
彼は驚いた表情だったけど。
『へー。大変だよな〜。でも女の子でよかったよな。
家事とかもそのうち覚えなきゃいけないから早く覚えるし。
それ以上に辛い人間の気持ちがわかるだろ?』って言ってくれた。

このとき、涙が出そうになった。初めて肯定してくれた。
そして恥ずかしかった。<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 17:45:05.35 ID:7sN7.Lc0<>出先でケータイから

まぁそんな感じでタラタラあるいていたんだけど中々別れなくて、清原と別れたのは自宅への最後の丁字路だった。

その丁字路の突き当たりが彼の自宅だった。そして俺の家からは30メートルの距離だった。

清「何だよ!ご近所さんかよ。そしたらまた今度一緒に帰ってこようぜ!遅刻しそうなときの近道教えてやるよ。」
俺「授業サボるくせに遅刻は気にするのかよwwww」

そんな感じで別れた。
明日が楽しみだった。

ただ彼の家がでかくてびっくりした。庭ももう一軒分くらいあって花壇や畑で一杯だった。 
帰ると南がご飯を作ってぴーちゃんが電話をかけながら外出するところだった。
ぴーちゃんは保険の営業やっていてお得意さんのところに急ぎでいく様子だった。

<> ぴーすけ<><>2009/11/21(土) 18:07:20.83 ID:7sN7.Lc0<>いつものことだが南と二人になった。

別にいやじゃないけど根っからの優等生気質だからよく説教を受けた。

最近、清原とかと一緒に授業をふけていることについても怒られた。
「あいつは勉強しなくてもできる頭がおかしいやつなんだ。一緒に行動していちゃダメだ。」
母親と家庭環境は一緒なのによくこんなにも違う人間になったものだと厨房ながらに思ったwwwwww

しかし、清原と帰ってきたことを告げると様子が変わる。

なにを喋ったかとかを根掘帰ってり葉掘り聞かれた。

けど最終的には彼の好きな人についてだった。

聞けば女バレのキャプテンが彼に好意を寄せていて近くのお祭りに誘ったのだが型抜きで荒稼ぎして帰ったそうだ。

男女関係なく付き合う人間だからこそ、男友達みたく扱われたというのが南の見解だった。

そんな話はしていないので知らぬ存じぬ。だったけど、彼の人気は好意と言うことにも及んでいたことを知った。

少し胸の中の虫が鳴いた。<> ぴーすけ<><>2009/11/23(月) 21:24:38.16 ID:tvSfGUw0<>楽しみにしていた人スマソ。
時間が作れなかった。

続き書く。

そんな日々が続いた。
学校に行く→授業さぼる→部活→清原と帰る。
清原は相変わらずだった。

そんな感じで学祭の日になった。
俺は学祭になんてほとんど興味がなかった。
うちのクラスはすごくやる気のないクラスだったから、合唱も展示もひどかった。
合唱コンクールの講評では、このクラスの『聞こえる』は全く聞こえなかったと音楽教師。
完全に滑っていた。

そんな中で、昼休みになった。
昼休みはステージで有志の人間がそれぞれ出し物をやるのがうちの学校だった。
最後に出てきたのは、生徒会長と清原だった。
それぞれギターを下げて壇上に登った。
生徒会長と清原はギター仲間で二人ともうまかった。
生徒会長は清原よりも人気があった。
でも、すごかったのは清原だった。
奇麗な声をすごい声量で出し、2人で3曲。
「夜空の向こう」
「セロリ」
「夏色」
清原のセロリは学校に山崎◆さよしブームを起こした。

すごかったのは清原のクラス。
合唱も展示も賞に入った。
展示は美術の先生のクラスが優勝して、清原がすごく悔しがってたのを覚えている。
でも、清原がすごさを発揮したのは、弁論。
誰がどう見ても文句なしの優勝だった。
3年を除いても清原がぶっちぎりで優勝だった。
講評では、弁論じゃなくて体験談だった、一人以外は。みたいな講評だった。
クラスが盛り上がる中、清原だけ笑顔もなしに壇上で表彰を受け、清原の優勝コメントになった。
清「優勝しました。清原です。この優勝は、皆さんが授業を受けている間に準備をしたおかげです。だから僕は反則なんです。ごめんなさい。」
場内は笑っていたけど、清原は笑っていなかった。<> ぴーすけ<><>2009/11/23(月) 21:32:20.94 ID:tvSfGUw0<>その後日清原は俺に言った。
清「学祭って祭りって感じしないんだよな。そりゃあ準備はみんな楽しんでやってると思うけど。非日常みたいな部分を除けば、祭りじゃないんだよ。盛り上がるのは表彰の時だけでさ。もっと日常をぶっ壊すようなことやらなきゃ。当日の思い出を強烈にしたいんだよな。」
そんなの無理だと思ったけど、清原なら出来そうな感じがした。

<> ぴーすけ<><>2009/11/23(月) 21:40:25.72 ID:tvSfGUw0<>その後日、たまり場に清原がいなかった。
金曜日だった。
他の人間に聞くと卓球の大会に出るために学校は公欠扱いだった。
年代別の全日本の県予選だったとか。
そこで清原は全国の切符を手に入れられなかったらしい。
清原のプレーを見て、県下では名門の高校の監督が中2の彼に練習に来るように言った。
連絡先を交換して、「親と監督と相談してから連絡します」とだけ伝えその場は凌いだ。
その高校へは一時間かかる。
土日以外無理だ。
俺は、その話を聞いても今まで通り清原との帰り道が続くと思っていた。<> ぴーすけ<><>2009/11/23(月) 21:47:26.48 ID:tvSfGUw0<>でも現実はそうじゃなかった。
清原はその大会が終わってから近くのクラブで練習することになった。
部活が終わってそのまま練習場に行くことになった。
彼と帰れるのは俺と部活のある週3回だったのに金曜だけになった。
金曜以外は部活とクラブの両方に通うことになった。
そのクラブの指導者は彼に声をかけた高校の出身で結構有名なクラブだった。

いつも感情を表に出さないタイプだったけど、彼は相当悔しかったらしい。
彼に勝った相手は、県下でも1,2を争う実力者でかなり競った試合をしたらしいんだけど最後は実力の差が如実に出たと。
同じ年の卓球部のヤツに聞いた。十分称賛に値する試合だったらしい。<> ぴーすけ<><>2009/11/23(月) 21:55:06.15 ID:tvSfGUw0<>でも清原はもっと練習したいと思ったから部活のあとクラブに行くことを決めた。
クラブの指導者はずっと入るように口説いてたらしいけど、この時までうまくはぐらかしていた。
このときには、3年生はもう引退していたので、県レベルで通用するのは、彼を入れて3人だった。その3人の中に入れば、彼は3番目だった。
でも、そのクラブに通うようになってからすごい勢いで上達したらしい。

一度彼の試合を見たいと思ったので、南と見にいった。
結構大きな大会で高校生まで混じってトーナメントを行う大会だった。
初めて行った卓球の大会は、ガヤガヤうるさいという印象だった。
清原はすぐに見つかった。
あの体とボーズ頭は目立っていたし、それ以上に試合が派手だった。<> ぴーすけ<><>2009/11/23(月) 22:02:58.58 ID:tvSfGUw0<>地元の高校に残る選手はそうでもなかった。
ベスト8に入ったのは清原を含め中学生が7人と高校生が一人だった。
準準決勝は清原と中3の先輩だった。
県外への推薦入学が決まっている先輩だったらしい。
出馬表では、先輩が有利だった。
俺は清原の卓球を見るのが初めてだったので楽しみだった。
試合が始まっていろんなサーブが出る。素人の俺には理解できないことがいっぱいだった。
<> ぴーすけ<><>2009/11/23(月) 22:07:31.92 ID:tvSfGUw0<>でも清原の強さは分かった。
バックハンドはほとんど使わない。
動きまくってフォアハンドで打ちまくる。
どんなにボールを振られても全部追いつく。
それ以上に球が速かった。
相手がノータッチで見送ってしまうほどだった。
あんなに不利な予想がされていたのに、危なげなく清原が勝った。
一本のラリーが終わるごとに声を出して、コートを縦横無尽に走り回る清原が美しいほどに思えた。
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/11/23(月) 22:43:38.03 ID:kiH5EUs0<>みてるよ〜
がんばれ

それと、おせっかいかもしれないが、「俺」なのか「私」なのか統一してくれた方がみやすいな<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2009/11/25(水) 23:26:48.66 ID:jUdltOQ0<>続きまだー?<> ぴーすけ<><>2009/11/27(金) 00:52:48.92 ID:cvEnEdQ0<>>>34
どうもありがとう。
じゃあ私で統一しようかと思う。

>>35
これから書く。

続き
そんな感じで準決勝まで清原は駒を進めた。
相手は地区でも有名な中3の選手で名門校への進学が内定している選手だった。
準準決勝までの清原がウソみたいに、何もできずに試合が進んでいく。
ボールの威力や動きだけなら清原の方が強く見える。
でも、清原の得点は動かない。
だんだん清原がいら立っているのがわかった。
普段は感情をどこかにしまっている清原だったが、彼の素直な感情を初めてみた気がした。
どんなに点差が付いてもあきらめない姿勢が見える。
第1セットは簡単に清原が落とした。
でも清原は第2セットセットポイントを握った。
サーブも変えて、レシーブも変えて、出来ることは全部やるといった感じで必死だった。
でも、連続で失点を繰り返して、逆転を食らい清原は敗れた。

決勝は清原を破った選手と清原の兄だった。
清原の兄は地元では名の通った高校生だったらしい。
卓球というスポーツは面白いスポーツで負けた選手が残っている試合の審判をする。
画期的だと思った。
試合は覚えていないけど、清原が審判をしていたのははっきり覚えている。
確か、清原を破った選手がそのまま優勝した。
<> ぴーすけ<><>2009/11/27(金) 00:59:30.09 ID:cvEnEdQ0<>閉会式になった。

清原は3位の賞状とメダルを手にあからさまにテンションが落ちている様子だった。
彼の兄は2位ですごい兄弟だと思った。
私の場合、南と比べられるのが辛くて仕方なかったから。
そして、兄弟そろって人気があった。
閉会式が終わってからも清原兄弟の周囲には絶対人がいた。

幸い会場が校区内だったので、南と二人で待ってみることにした。
クラブのミーティングがあって、そこに清原と同じ中学の連中が何人かいたのを覚えている。
ミーティングは、殺気立った監督が怒号を飛ばしていた。
アイツに優勝されてるようじゃダメだ。
なぜ2位にアイツが入るんだ。
一番怒られていたのが清原だった。
<> ぴーすけ<><>2009/11/27(金) 01:12:01.49 ID:cvEnEdQ0<>後から聞いた話だと、決勝に残った二人もそこのクラブの出身だった。
ミーティングが終わって解散になったのを見て、南がその中の一人に声をかけた。
初めて姉がいてよかったと思った。

その時、清原は体育館の外のベンチに腰掛けてノートにボールペンを走らせていた。
すごく集中しているけど、
いつものたまり場で文庫本に目を走らせる表情ではなくて、真剣なんだけど心で笑っているようなそんな表情。
南が話し込んでいたので、こっそり隣に座りノートを覗き込んだ。
ただただびっくりした。
絵と文字で埋め尽くされていたノートは奇麗だった。
コーチにあれだけ怒鳴られた後でどうしてこうもやる気を維持できるのだろう…。
中学生ながらに、「こいつただのどエム何じゃないか」と思ったのをはっきりと覚えている。

ただ、せっかくなのでコミュニケーションを図りたかった。
なので、ノートの上に手を置いてみた。<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2009/12/13(日) 19:02:00.22 ID:JjAm6Jc0<>まだー?<>