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★
【妖怪と人間】ここだけ妖怪世界part5【新規歓迎】
1 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/29(火) 22:03:10.92 ID:eFdGnCwio
科学の発展と共に忘れ去られた同胞達よ!
妖怪、変化、退魔の狩人
人の間に暮らす者、人知れぬ山奥に隠れし者
人を喰らいて生きる者、彼らより人を護る者、そして、人と共に歩む者
草木も眠る丑三つ時、忍ぶ人目もありゃしない
今宵こそ、失われた力を思う存分振るうがいい!
避難所(雑談、設定投下などはこちら)
ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/10398/
次スレは
>>980
が立ててください
2 :
黒井礼
[sage]:2011/03/30(水) 00:18:04.73 ID:HcxZlnsX0
>>1
乙、吸ってみるぅ?
>>998
「そんな引くなよ…。そりゃあね、調味料ごときに敗北した俺も悪いさ…、でもな…」
何かを言いかけたが、首を横に振る。
ああ、かくもヘルシーとは恐ろしいものだ。
「退魔士だって良い奴いる。俺とか、俺とか」
悲しげな目、それは味覚の破壊と調味料の依存についての苦しみを、如実に表していた。
「ああ、俺は黒井だ。知り合いにでも聞いたか?」
>>999
「そうだ、ヘルシーおにぎり、うまいだろ?」
ああ、なんということだ。
ヘルシーと酒の組み合わせは、うますぎてうますぎてトランス状態を引き起こしかねない!
「黒蔵、君もこの世界にきたか…」
その黒井の目はとても悲しげだった。
というか黒井が食わしたのに。ダメ、絶対。
>>1000
「うん、カウンセリング。受けるよ」
もうなんかだめだ。
抱きしめられる黒蔵を見て、
「黒蔵、気に入られてるなぁ」
後四年で黒井は三十路。おっさん、絶対。
/露希さんお疲れさまでした!
3 :
東雲 犬御
[sage]:2011/03/30(水) 00:26:18.63 ID:SPH3HFfSO
>>1
乙
>>999
「えっ……」
なにこれこわい。ヘルシーって調味料じゃないの?
突然目の色が変わった黒蔵に驚き、少しばかり後退る。
しかし、埋めていると乱暴に言った黒蔵に眉を潜めた東雲は、一歩前に出た。
「埋めてるって、お前、傷腐ってンじゃねぇか」
治りきっていないからこそ、傷口が腐り始めているのだろう。
恐らく、傷の内部に何かあるのだろうが――。
「……お前、病院来る気、ねぇか?」
ぼそぼそと、言いにくそうに目を逸らしながら、東雲が呟く。
>>1000
「あ゙ッ、オイコラ待ちやがれ!」
これでは笑われ逃げだ。
しかし、買い出しの用があるため追い掛けるわけにもいかない。
ぐうと唸りながら、颯爽と去っていく露希の背中を睨み付けた。
//お疲れ様でした
>>2
(ええー……)
ヘルシー、ダメ、絶対。
取り敢えず絶対口にしないようにしよう、と決めた東雲であった。
退魔士と聞けば、人食を止めさせたあの巫女しか思い浮かばないあたり、いい思い出など全くない。命の恩人と言えばそうなのだが……。
妖怪であれば、警戒するのも当然だろう。
だが、四十萬陀から聞いた話によれば、恐らく安心していい相手のはずだ。
「……夜雀、四十萬陀って名前に聞き覚えあるだろ。ソイツから話は聞いてる」
だが、ヘルシー中毒者とまでは聞いていない。
4 :
黒蔵
[sage]:2011/03/30(水) 00:29:40.03 ID:B+eLo6Nmo
前スレ
>>1000
>>2
「ヘルシーおいしーッ!」
露希に撫でられ抱きしめられながらも、正気を失った黒蔵は黒井にすすめられるがままに
ヘルシーかけお握りを次々に摂取し酒を飲み続ける。
そしてあと四年して黒井がおっさんになっても、黒蔵と犬御の身長差は縮まらない、絶対。
>>3
「……アナタニモ、ヘルシーアゲタイ」
どうやら犬御の問いかけに答えるほどの正気は黒蔵に残っていないらしい。
そしてついにお握りが尽きて、今度は酒にもヘルシー入りましたァ!
やめられないとまらない、ヘルシーinカップ酒。
このままだと、犬御がぶん殴るまで黒蔵はヘルシー摂取をやめない、絶対。
5 :
黒井礼
[sage]:2011/03/30(水) 00:37:50.97 ID:HcxZlnsX0
>>3
「夜雀、ああ、あの子か」
ヘルシーのせいで頭が回らず一瞬間があいた。
テケテケにバイクに傷つけられたときに出会った人だ。
「あの人の知り合いか、お友達?」
顔つきが少しましになってきている。
ヘルシー状態が少し快方に向かっているようだ。
>>4
徐々に正気に戻っていく黒井。
なんてこった!彼はもうダメだ!
「黒蔵!ダメだ!もう食べちゃダメだ!」
ああ、なんということだ!
また、悲しい犠牲者を増やしてしまった…!
悲しみに暮れる黒井。ヘルシー、ダメ、絶対。
6 :
東雲 犬御
[sage]:2011/03/30(水) 00:43:26.71 ID:SPH3HFfSO
>>4
「ぐっ……聞けやゴラァ!! い、いややっぱ聞かなくても……」
東雲が一人ツンデレ劇場してる間にも、黒蔵がどんどん中毒に陥っていく。
食べるもの全てにヘルシー、何でもヘルシー、ヘルシーマジ万能、ヘルシーマジヘルシー。
……いやいや、駄目だろう、絶対。
外科より先に、精神科に連れていくべきかもしれない。
「ちょっ……、とお前聞けやァァァ!!」
今なら四十萬陀もいない。通行人も一歩引いて、こちらに関わらないようにしている。
ならば、今がチャンスである。
苛々やら恋の恨み辛みを込めた一撃を、黒蔵の頭に――拳骨した。
>>5
「ああ、まあ、幼馴染みみてェなモンだ」
自分で言ってもやっぱり悲しい、とまた落ち込む東雲。
顔付きが戻ってきた黒井に少し安心したのか、黒蔵に目を遣りながら尋ねる。
「……つぅか、ヘルシーって何だよマジで。調味料じゃねえのか?」
7 :
黒蔵
[sage]:2011/03/30(水) 00:52:36.69 ID:B+eLo6Nmo
>>5-6
もはや遅すぎて黒井の制止は無駄だった。しかし。
がっつぅーん!
恨み辛み嫉み僻みを込めた犬御の拳が、黒蔵の脳天に炸裂する。
これは……効いた。
ヘルシー入りお茶のペットボトルがぽろりと黒蔵の手から落ちる。
「ヘルシー、翼を授ける」
謎の台詞を残し機能停止した黒蔵は、
酒の空きカップやペットボトル、ビニール包装と一緒に路面に倒れ伏した。
くたりと伸びきっていて、犬御が蹴ろうが殴ろうが脱がそうが抵抗は一切無さそうだ。
8 :
黒井礼
[sage]:2011/03/30(水) 00:59:44.79 ID:HcxZlnsX0
>>6
「幼なじみか…、小さい頃から一緒って、素敵やん?」
落ち込む東雲を見て、こちらはヘルシーで落ち込む。
これから先、黒井はヘルシーと生きていかねばならないのだ。
「幼なじみってさ、小さい頃にしかできないよな。
本当に大切にすべき」
味覚もな、と付け加えた。
「ヘルシーは南米原産の万能調味料だ。決して危ない薬ではない。むしろ健康的」
>>7
「ああ…、その通りだ。ヘルシーは翼だ。俺達の、翼だ」
その言葉は、ぐぐっと黒井の胸に響いたようだ。
こぼれたお茶ヘルシーには蟻が早くもたかっている。
次は蟻が犠牲になるのだろう…。悲しみの連鎖は続く。
「のびちゃったけど大丈夫なのか?」
しゃがんで心配する。
9 :
東雲 犬御
[sage]:2011/03/30(水) 01:04:23.19 ID:SPH3HFfSO
>>7
「ハァ、ハァ……ったく、何だよ翼を授けるって……」
息巻きながらも、溜め息と共に拳を収める。
最後まで訳がわからなかったが、取り敢えず止まったようだ。
気絶させなければならないとは……ヘルシー、恐るべし。
しかし、これで気兼ねすることなく黒蔵を運んでいける。
地面に伸びた黒蔵をひょいっと持ち上げると、まるで俵のように黒蔵を担ぐ。
このまま病院に連れていって、適当にあの医者に看てもらえばいいだろう。
……また借金が増えそうだが。
>>8
「言われなくとも」
彼女は、大切な幼馴染みだ。
誰に言われずとも、それは東雲が一番分かっている。
「いや、絶対ェただの調味料じゃねーから」
眉を潜めながら、ぶんぶんと手を左右に振る。
明らかにただの調味料ではない。ヘルシー、ダメ、絶ry
悲しい目をする黒井に、東雲が哀れみの視線を向ける。
「……お前も病院着いてくるか?」
いいところを紹介しよう。
精神科だけど。
10 :
黒蔵
[sage]:2011/03/30(水) 01:12:48.20 ID:B+eLo6Nmo
>>8-9
黒井に心配されながらも、伸びた黒蔵は犬御に軽々と担ぎ上げられる。
医者はびっくりするだろう。
昼飯を買いに行った犬御が、怪しすぎる患者を担いで帰ってくるのだから。
黒蔵の上半身に、びっしりと並ぶ200年に渡り身を削られた傷跡。
肩甲骨のいびつな4つの火傷跡は、鳴蛇だった時の羽根が蛇神に焼かれて出来たもの。
これらは治った傷であるが、真っ当な人間ならこれを見て虐待を疑う。
まだ生々しく濡れているのは、白井の銃弾が埋まった背中の5つ傷。
胸に七つの傷を持つ男なら北斗七星だが、黒蔵の背負うのは腐ったカシオペア座である。
黒蔵が目を覚ましさえすれば、人間を操って誤魔化すのは容易いのだが、
このまま病院へゆけば説明しなくてはならないのは犬御である。
11 :
黒井礼
[sage]:2011/03/30(水) 01:22:03.40 ID:HcxZlnsX0
>>9
「俺も可愛い幼なじみがいたらいいのにな」
そう言う黒井。脳裏に一瞬、誰かの笑顔が浮かんだがヘルシーのせいか思い出せない。
大事な伏線もダメにするヘルシー、ダメ、絶対。
「何と言おうとヘルシーは安全だ。
それから俺は仕事。病院はまた今度な!ハハッ!」
哀れみの視線を受け、なぜか元気になる黒井。もうダメだ。
>>10
「病院まで着いていくのが一番だが、俺には仕事がある」
しかし、手には酒の入ったレジ袋。どういうつもりだ。
「仕事の後、酒を部下にあげようだなんて、思ってないんだからね!」
黒蔵を心配してるのやらしてないのやら。
目を見ればわかる。心配そうだ。たぶん
>>ALL
「よし、俺、ヘルシー我慢する。だから黒蔵もがんばれ」
そう言って頭にヘルシーの残ったヘルシー中毒者は雑踏に消えていった。
/落ちます。ありがとうございました!
12 :
東雲 犬御
[sage]:2011/03/30(水) 01:36:10.18 ID:SPH3HFfSO
>>10
黒蔵を担ぎ上げたまま、東雲は白衣のポケットから携帯を取り出した。
まだ使い方はよく分からないが、勝手に設定されたショートカットキーを二度押し、医者に電話を掛ける。
「もしもし」
『東雲さんすか? もー何油売ってっんすか。昼休み終わっちゃうじゃないすか』
「あー……、悪い、仕事増やすぞ」
『は? どこか怪我でもしたんすか?』
電話越しに尋ねてくる医者に、頭を掻きながら言葉を濁す。
何と言おうか、だが、あんな状態の東雲を受け入れた医者だ。
「……面倒な怪我人連れてく。金は俺が持つ」
その一言で悟ったのか、しばらくの沈黙の後、
はぁ、と溜め息が漏れるのが聞こえた。
『あんた、自分が借金持ちなのわかってるんすか?』
「……だが、」
『あーあーいいっすよ。いいから、さっさと昼ご飯と患者持って、急いで帰ってきて下さいね』
東雲は小さい礼とあいずちを打つと、携帯を閉じて再びポケットに入れた。
黒蔵を担いだまま、惣菜屋で弁当を購入する。(惣菜屋の店員はそれはもう驚いていたが)
片手に少年、片手に弁当といった奇妙な白衣の大男は、総合病院に向かって勢い良く走っていった。
少しだけ妖力を使い、普通の人間よりは遥かに早い速度で、街を駆け抜ける。
(全く、なんでこんなことしてんだ俺は……)
一体、誰のためか分かりもしない。
黒蔵が次に目を覚ます時は、恐らく手術が終わった後の、真っ白いベッドの上だろう。
体は痛むだろうが、弾は取り出され、傷には適切な処理がされているはずだ。
そして、隣には変な医者と共に、ぶっきらぼうな送り狼。
残念ながら、ヘルシーはない。
>>11
「あー……ま、気を付けろよ」
ヘルシー中毒に。
可哀想な人を見る目で黒井を見つめながら、去っていく姿を見送った。
シリアスな空気も許さないヘルシー、ダメ、絶対……。
//お疲れ様でしたー
13 :
黒蔵
[sage]:2011/03/30(水) 01:48:37.20 ID:B+eLo6Nmo
>>11-12
急性ヘルシー中毒の黒蔵は、犬御に担がれて運ばれてゆく。
目が覚めたら、一体どう医者に説明するのだろうか。
そして犬御と一緒に仲良く借金で医者に繋がれる仲になるのだろうか。
それはまだ判らない。
そして犬御にとってこの件で唯一の救いは、四十萬陀からはうんと褒めてもらえそうなことである。
もしかしたらそれ以上に、見舞いに来た四十萬陀と黒蔵の様子を見せつけられることに
なるかも知れないのだが。
そして黒蔵のヘルシー中毒の治療費分くらいは、黒井に請求しても良いかもしれない。
14 :
黒蔵
[sage]:2011/03/30(水) 22:55:52.35 ID:B+eLo6Nmo
あたたかくやわらかい寝床の中で黒蔵は目が覚めた。
こんなに居心地のいい寝床で寝たのは久しぶりだった。
視野がはっきりするに従い、明るい天井と寝床を囲む淡い色の布の帳が見えてくる。
そして沢山の人間の匂いと気配。
人間!?
がばっ、と起き上がればなんと、自分は白っぽい寝巻きに着替えさせられている。
黒蔵がこんな色の服を着させられるのはいつも、身を削られるときと決まっていた。
そしてやっぱり、寝巻きの下の身体には包帯がきっちり巻かれている。
(身を削られた?でもここ、竜宮じゃない。人間の沢山いる場所だ)
混乱した黒蔵が痛む体でベッドからこっそり抜け出そうとしたとき、外の廊下で誰かの気配がした。
15 :
瞳
2011/03/30(水) 23:10:01.40 ID:ZoaoEv8AO
「さて、犬御の様子が気になって再び見に来たはいいが、どこにいるのだろうか?」
病院の外を歩く瞳。
犬御が、病院で働くことになったのにもやっぱり自分が関係している。やはり、気になるのだ。
16 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生
[sage]:2011/03/30(水) 23:15:31.37 ID:SPH3HFfSO
>>15
日が差し始めた午前の頃。
総合病院への道程を歩く、二人の男女の姿があった。
心配そうな顔を浮かべる、黒いセーラー服の少女は、しきりに隣にいる白衣の大男に声を掛けていた。
「黒蔵君の手術、本当に成功したじゃん?」
「何回も言ってンだろ。大丈夫だよ」
東雲は気だるそうに答えながらも、足は止めずに病院へと早足で歩く。
二人は、無事手術を終えた黒蔵の元へ向かっているのだ。
ふと、東雲が顔を上げた。
彼の「着物女」との小さな呟きに、四十萬陀も視線を向ける。
「瞳君!」
ぱっと手を上げながら、二人は瞳の元へ近付いていく。
と言っても、ゆっくり話している暇はない。
ここで会ったのも何かの縁と、四十萬陀は手短に経緯を話すと、
「瞳君もお見舞い行くじゃん? ね、いいでしょ犬御」
「……別に、構わねェよ」
17 :
瞳
2011/03/30(水) 23:21:21.69 ID:ZoaoEv8AO
>>16
「おや、ちょうどいいタイミングだな。
様子が気になって、また見に来たんだ。」
笑顔で二人に話す。
そして、経緯を聞く。
「なるほど、黒蔵が…
ああ、私も同行させてくれ。黒蔵も大切な友達だからな。」
18 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生
[sage]:2011/03/30(水) 23:29:49.43 ID:SPH3HFfSO
>>17
「そりゃどーも」
様子が気になって、という瞳の言葉に、東雲はぽりぽりと頭を掻く。
瞳の了承の返答に四十萬陀は頷くと、そうと決まればとばかりに早足で歩き出した。
相当、黒蔵の事が気になっているのだろう。
そんな少女の姿を、東雲は複雑なそうな表情で眺めていた。
――――
―――
―…
>>14
かつかつと、廊下に三つの靴音が響く。
がらりと扉が開かれ、清潔感のある病室にまずそっと飛び込んでだ四十萬陀だ。その後に、東雲が扉を屈んで潜り抜ける。
淡い色のカーテンを、からからと静かに開けると、
そこには、既に目を覚ましていた少年の姿があった。
「あ、黒蔵君……!」
「何だ、目ェ覚ましてんじゃねーか」
その後ろから、東雲がぬっと顔を覗かせた。
19 :
瞳
2011/03/30(水) 23:36:14.81 ID:ZoaoEv8AO
>>14
「黒蔵、大変だったそうだな。大丈夫か?」
そう言いながら、続いて瞳が入室。
20 :
黒蔵
[sage]:2011/03/30(水) 23:36:16.26 ID:B+eLo6Nmo
>>17-18
「四十萬陀?瞳?狼も?」
パニック寸前だった黒蔵は、3人の姿にぎりぎり正気を保った。
「ねぇ、ここ何?人間の気配だらけで、俺、身を削られたらしくて、それに…」
一番大事なものが見当たらなくて、不安で一杯の黒蔵。
「…蛇神も、書付もなくしちゃった!」
首にかけていた翡翠の輪も、服の隠しに入れてあった許可状も薬も今はない。
おそらく手術の時に外されて持ち物としてどこかに一まとめにされている筈だが、黒蔵はそれを知らない。
21 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生
[sage]:2011/03/30(水) 23:47:47.44 ID:SPH3HFfSO
>>20
目が覚めたら突然知らない場所にいて、持ち物も無くしているのだから、慌てるのも当然だろう。
以前同じように目にあった東雲だ、気持ちは分かる。
が、病み上がりだとか混乱してるとか、んなこたぁ関係ないとばかりに東雲は、
「落ち着け、クソガキ」
この一言と共に、軽く黒蔵の頭に拳骨した。
後ろで四十萬陀が非難の声を漏らしたが、一先ず聞き流す。
「お前、傷腐ってただろーが。中に弾ァ入ってたらしいな。それを抜いてやったンだよ」
ついでに傷も処置しといたらしい、と投げ遣り気味に言う。
実際、東雲は彼を運んだだけで、他にこれといって役に立つことはしていないのだ。
「持ち物ならお前を処置した医者が預かってる。今は仕事でいねェが……信用は、まあ、できるやつだ」
憮然とした態度だが、どこか先程より、肩の力が抜けている。
……ように見えなくもない。
22 :
瞳
2011/03/30(水) 23:55:43.50 ID:ZoaoEv8AO
>>20
「ここは、病院。簡単に言うと人の怪我や病気を治したりする場所だ。身を削がれたのではなく、手当てをされたんだよ。
安心して大丈夫だ。」
優しく、黒蔵に説明する。
「大丈夫だよ。黒蔵の持ち物はどこかにちゃんと保管されているさ。
ただ、人に見られると余計な疑問を持たれるかもしれないな。早いとこ返してもらった方がいいな。」
落ち着いた表情でそう考えた。
>>21
「という訳で、できるだけ早く黒蔵に持ち物を返してあげるように医者に言ってくれないか?」
そのまま続けて、黒蔵に話した時と同様の口調で犬御に言った。
「とくに、蛇神様は黒蔵の手元に置いておいてほしいんだ。」
瞳は、蛇神に恩があり、尊敬している。だから、今現在の蛇神の状況が心配なようだ。
23 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 00:02:43.80 ID:HdmhCHH6o
>>21-22
「でっ!」
犬御の拳骨を食らって黒蔵は呻く。
恨めしげに犬御を睨んだが、確かにそれのお陰で落ち着いた。
「腐ってた?確かに膿んでたけど…そうか、弾入ってると傷は治らないで腐るのか。」
そして犬御と瞳の説明とで、人間の医者に手当てされたのだと理解した。
「あり…がとな、狼。もしかしたら、黒井って人間も助けてくれたのかな?」
不機嫌そうな表情の犬御に、黒蔵はおずおずと礼を言った。
ヘルシーのせいで所々記憶飛んでるのだけど、
黒蔵をここへ運んできたのは、多分この狼か黒井のどっちか或いは両方なのだ。
24 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生
[sage]:2011/03/31(木) 00:15:03.63 ID:KnBDKsWSO
>>23
「黒井……あのヘルシー中毒者か……」
あの死んだ目を思い出し、ぞわりと背筋が粟立つ。ヘルシー、ダメ、絶対。
トラウマをフラッシュバックさせている犬御の代わりに、四十萬陀が説明した。
「黒蔵君を運んだのは犬御じゃん」
昨晩の東雲の話では、黒井と運んだとは聞いていない。
そんな所で見栄を張るような男ではないと知っている。
東雲は、所在なさげに視線を泳がせていた。
>>22
「あぁ? ……ちっ、面倒な」
ぼやきつつも、東雲は白衣のポケットから携帯を取り出した。
ボタンを二回押して、医者に繋げる。
本来なら時間を見計らうべきだが、東雲にそんな気遣いはない。
だが丁度診察終わりだったらしく、タイミング良く医者は電話に出た。
電話越しに、まだ診察があるのにという医者を軽くスルーして、黒蔵の持ち物の場所を聞き出す。
『彼起きたんすね。後で様子見に行かなきゃ。……ああ、彼の荷物なら第三病棟のロッカー室に入ってますよ』
あと、鍵は僕が持ってるっすから、取りに来て下さい、と医者が付け加えて、電話は切れた。
東雲は瞳と横目に見ると、気だるげに溜め息を付いた。
「取ってくる」
一言だけ言うと、東雲は病室を後にしようとする。
25 :
瞳
2011/03/31(木) 00:22:36.29 ID:mOOgTxkAO
>>23
「良かった…落ち着いたみたいだな。」
黒蔵の様子を見て、一安心。ホッとため息をつく。
>>24
「すまないな。ありがとう。」
と、犬御に申し訳なさそうに言った。
(蛇神様…無事そうだな…しかし、元に戻るのはまだ先かもな…)
26 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 00:27:29.30 ID:HdmhCHH6o
>>24
「え?!狼一人だけで運んでくれたの?
ここ、妖怪が入って大丈夫なの?人間の知り合い居なくっても殺されないの?」
狼すげー。何気にすげー。
一杯居る人間の中に入って普通に溶け込んでるよすげー。
携帯電話まで使いこなしてるじゃん。
黒蔵は人間社会に順応している犬御に感嘆した。
……ショタだけどジジィな妖怪は、こういう部分であまり柔軟じゃないのだ。
>>25
「瞳もありがと、うん、お陰で色々判った。
瞳は、九十九だから人が怖くはないんだな」
蛇族の中でも、かつて人間に住む土地を追われた氏族の出である黒蔵は、
相手が人間だと言うだけで身構えてしまうのに、瞳や犬御は全然大丈夫そうだ。
……やっぱ、じぇねれーしょんぎゃっぷって奴ですか?
27 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生
[sage]:2011/03/31(木) 00:41:03.10 ID:KnBDKsWSO
>>26
「黒蔵君を手術したお医者さん、前に犬御を助けてくれたの。私は良く分からないんだけど、そういう『ワケあり』な患者も助けてくれる人らしいじゃん」
四十萬陀と医者が会ったのは、東雲を助けた礼をしにいった一度のみだ。
医者はやはり普通の人間で、霊感もなければ、妖怪なんてもってのほかな人物であった。
しかし、東雲のような得体の知れない怪しい患者を預かるくらいだ。
四十萬陀の知らない部分で、何か特殊な人物なのだろう。
「携帯とか、物の使い方とか、常識とか、お医者さんにたたき込まれてるらしいじゃん」
ここ最近、そのおかげで、東雲も大分人間に馴染んできている。
まだまだ、常識が足りない部分もあるが、
そこはまた、スパルタ特訓だ。
>>25
「別に」
振り向きもせず短く答えると、東雲は屈んで出入口を潜り抜けた。
後ろ手で、がらがらと音を立てながら扉を閉める。
ここは第二病棟。第三病棟の診察室までは、渡り廊下を歩いていく必要があるが、
恐らく15分程度で戻ってこられるだろう。
面倒だが、『ある意味』幸運だったかもしれない。
「……女々しいな、全く」
再びぼやくと、頭を掻きながら、東雲は第三病棟まで歩き出した。
28 :
瞳
2011/03/31(木) 00:48:22.02 ID:mOOgTxkAO
>>26
「ああ、だが私には人を憎んでいた時期があったんだ。人間なんてもう会いたくない。自分に接触してくる人間は殺してしまおうとさえ思っていた。
だけど、ある人のおかげで人と妖怪は分かり合えるって分かったんだ。」
どこか寂しげに自らの過去を語った。
>>27
(すまないな。本当に。)
病室を出る犬御に対し、そう思った。
29 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 00:55:42.38 ID:HdmhCHH6o
>>27
「狼より強いのか、その医者」
一体、どんな人間なんだろう。
出て行った大男を見送って、これから自分も会うのだろうその医者に
黒蔵はちょっぴりぞくりとする。
>>28
「俺は、人間は嫌いってほどじゃないけど、なるべく近寄りたくない。
安心できる特定の人間だけならいいけど、そうでなきゃ頼まれても一緒にいるのは嫌だ。
だから瞳とか狼みたいに、沢山いる人の中で一緒に居ようとする妖怪って凄いと思う」
人間に近寄れば嫌でも妖怪との違いが目に付くようになる。
些細なことだが、摩擦はそういう小さな違いから発生するのだ。
人間同士でさえ、そうなのだ。
容易には乗り越えられない差異のある人と妖怪は、
接触するだけでどれほどの摩擦を産むだろう。
30 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/03/31(木) 01:10:18.48 ID:KnBDKsWSO
>>29
「大丈夫、優しい人じゃん」
確かに、丸眼鏡と細い目が印象的な彼と会えば、九分九厘の確率で第一印象は「優しい」だろう。
医者は東雲と比べれば何十pも背丈の違いがあり、見るからに優男だ。
だが、命を助けられた恩もさることながら、丁寧語なのに何故か迫力のある彼に、東雲は逆らえないのであった。
「袂山の送り妖怪は、恩を凄く大事にするじゃん。命を助けられたなんて、一生ものの借りみたいなものじゃん」
>>28
「だから、犬御は瞳君にも、すっごい恩を感じてるんだと思うじゃん」
多分、頼めばパシらせれると思うじゃん、と冗談混じりに四十萬陀が言う。
31 :
瞳
2011/03/31(木) 01:18:19.47 ID:mOOgTxkAO
>>29
「まぁ、そういう妖怪も多いんだろうな。」
寂しそうなまま、そう言った。
「凄いことなのかな?
私はむしろ凄いのは、妖怪と積極的に交流しようとする人間だと思うな。“あの人”は、人殺しの妖刀だった私と交流し、私の心を変えた。
そういう心を持った人間が、もっと増えればいいんだがな…」
俯き気味にそう言った後、黒蔵に視線を上げ
「すまないな。なんか、暗い話になってしまって。もうやめよう。」
と、笑顔で話す。
>>30
「そ、そうか。そこまでのことは、してないと思っていたが…なんか、照れるな。
だけど、友人の助けになれて嬉しいよ。それだけで、十分だ。」
と、照れくさそうに笑いながら言った。
32 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 01:27:47.82 ID:HdmhCHH6o
>>30
「うん、恩は大事だ。返さなくちゃな」
だからこそ黒蔵は恩には早く報いてしまって、その人間との接触は最小限にせねばならないと思った。
(相手は医者か。俺は何を返せばいいだろう)
罪人の黒蔵は富で返せるわけでもなく、力で返せるわけでもない。
少し疲れた黒蔵は、目を閉じて思案し始めた。
>>31
「そういう見方もあるな。だが俺は妖怪のほうも相当の覚悟は要ると思うんだ。
親しくなって在り方の違いを乗り越えられたとしても、いつも人間のほうが先に逝く」
黒蔵の体力が落ちている今だから、余計にそう思うのだろうか。
今、蛇神を失いかけて足掻いている黒蔵は、こんな思いを何度も繰り返したくは無いと思った。
33 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生&医者
[sage]:2011/03/31(木) 01:36:20.82 ID:KnBDKsWSO
>>31
照れ臭そうな瞳の笑顔に、四十萬陀も自然と笑みがこぼれた。
「今更だけど、瞳君には、私も感謝してるじゃん」
瞳があの晩東雲を見付けなければ、彼はここにいなかっただろう。
四十萬陀はそれを重々承知しているし、誰より恩を感じているのは東雲のはずだ。
「素直じゃないけど、イイ奴だから……よろしくじゃん」
四十萬陀が軽く頭を下げる。
その送り狼も、もうそろそろ戻ってくる頃合いだろう。
>>32
がらがらっ。
音を立てて扉が開いた。
病室に入って来たのは、東雲と、噂の優男の医者である。
「やあやあ皆さんお揃いで。瞳さんに四十萬陀さんじゃないすか、お久し振りです」
瞳を視界に捉えた医者は、にっこりと笑って頭を垂れた。
その隣を、ぬっと東雲が通る。
「ほらよ、クソガキ」
東雲は腕に持った、体操着を入れるような白い袋を黒蔵に手渡した。
なかには、手術前に黒蔵から預かった荷物が纏められているはずだ。
二人に挨拶を終えた医者は、黒蔵の傍によった。
「どうも、黒蔵さん、でよかったっすか? 調子はどうすか?」
優しい面持ちを覗かせながら、柔らかい口調で訪ねる。
34 :
瞳
2011/03/31(木) 01:48:41.83 ID:mOOgTxkAO
>>32
「そうだな。だけど、死んで全てが終わるわけじゃない。別れは辛いが、思いはずっと生き続ける。」
と、まっすぐに言う。が、すぐにハッとして口を抑える。
「と、病院でこんな話題はまずかったかな…」
>>33
「私だって、七生に感謝してるよ。ほら、前に私が悩んでいる時、励ましてくれただろ?
あの時、本当に助かったんだ。」
神隠しにあった後のことである。
あの時、瞳は自信をなくし、悩んでいた。
「ああ、もちろんだ。あなたも、犬御も大切な友達だからな。」
そこで、医者が入る。
「医者の方が、どうもお久しぶり。」
と、医者にとりあえずあいさつ。
35 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 01:52:19.00 ID:HdmhCHH6o
>>33-34
ぴしっ!
人間に入ってこられて、逃げ場の無い黒蔵は固まった。
だが瞳も四十萬陀も、ごく普通に医者と挨拶をしているではないか。
膝の上に犬御の持ってきた袋が置かれ、固まっていた黒蔵がぎこちなく動き出す。
慌てて中を探り、翡翠の輪と許可状を確認して、やっと黒蔵は医者と話せるようになった。
「ちょっと痛いだけ。大丈夫。もう、起きられる」
傍に寄った医者の視線から逃れるように目を伏せ、立って歩こうとする黒蔵。
無理すれば今歩ける。夜には多分、無理しないでも歩ける。
医者は、異常な患者の異常な回復力を目の当たりにした。
36 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生&医者
[sage]:2011/03/31(木) 02:12:26.50 ID:KnBDKsWSO
>>34
「お役に立てたんなら、嬉しいじゃん」
四十萬陀はにこりと微笑むと、同じく入ってきた医者に挨拶した。
東雲が、一瞬瞳に視線を遣る。
行ってきたぞ、とでも言っているようだ。
>>35
(だ、大丈夫じゃん……?)
ぴしりと固まる黒蔵を見て、一抹の不安を覚える四十萬陀。
東雲もいるし、大丈夫だとは思うのだが。
「……もう起きれるんすか?」
起きようとする黒蔵を見て、医者は細い目を僅かに開けた。
それは、僅かではない驚きを示している。
手術は昨晩終えたばかり。普通の、黒蔵くらいの歳ならば、歩くどころか腕を動かすことすら辛いはずだ。
次いで「寝てて大丈夫っすよ。無理しないで下さい」と、はっとした医者は慌てて黒蔵を止めた。
そして、片手に持ったカルテをちらりと流し読みする。
(東雲さんが怪しい患者なんて言うから、どんなものかと思ってましたが……どうやら想像以上、みたいっすね)
東雲と同じ、超回復速度。
それよりも前に、オペの際に見せ付けられた黒蔵の傷の数々。
……尋常ではなかった。
それに傷の様子から見るに、大分幼い頃に付けられた古傷のように見えた。
あんな傷を小さな体に受けて、今生きていることが不自然でならない。
「……点滴が効いたんすかね」
医者は冗談めかしたように言うと、一枚の紙を取り出した。
それは、たくさんの0が並んだ、何やら金額が書かれたもの。
それを見た東雲が、げえっと声を漏らした。
「オイクソ医者、それは俺が……!」
「ちょっと黙ってて下さい東雲さん。はい、黒蔵さん、これ」
医者が黒蔵に見せたそれは、手術代、入院代、点滴代もろもろ含む、0がたくさん並んだ……請求書であった。
37 :
瞳
2011/03/31(木) 02:17:56.99 ID:mOOgTxkAO
>>35
(蛇神様は無事のようだな…)
とりあえず一安心。再び、ホッとため息をつく。
(しかし、回復早いんだな黒蔵…)
>>36
犬御の視線に気づいたのか、犬御に笑顔を向け
「ありがとう。」
と、一言礼を言った。
38 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 02:22:07.50 ID:HdmhCHH6o
>>36
「これ、なに?」
裏返したりしてためすがめつ眺める。
アラビア数字の0が一杯並んでいるその請求書の金額が、
漢数字で書いてあったら黒蔵の顔色も少しは変わったかもしれない。
買い食いしたときに受け取るレシートの数字で、3桁までは黒蔵も知っていたが
それ以上に0が並ぶと、ただの模様のようにしか見えない。
>>37
犬御の様子から、黒蔵は何かおかしなことが起こったのだと察したが、
犬御が医者に止められるのを見て、それならと尋ねるように瞳を見やる。
「瞳は、判る?」
39 :
東雲 犬御&四十萬陀 七生&医者
[sage]:2011/03/31(木) 02:32:42.48 ID:KnBDKsWSO
>>37
「ん」
東雲は答えるように短い音を発した。任務完了、といった所だろうか。
瞳の言葉に満足いったらしい東雲は、また視線をどこかへ移ろわせた。
(……なるほど、犬じゃん)
恩があるものにはぶつくさ言いつつも従い、命令されたらそれをこなす。
四十萬陀は一人納得していた。
>>38
請求書を見せて何、ときたか。と医者は少し笑いそうになった。
東雲ばりに常識がない。いや、もしかすると東雲以上かもしれない。
妖怪であるためそれは仕方ないことなのだが、医者がそれを知る由もない。
「あー……クソ医者」
「なんすか?」
ぼそぼそ東雲が何か耳打ちしたのを聞いて、医者は首をひねりつつも、ボールペンを取り出した。
そして、さらさらと請求書の下に何かを書き綴っていく。
それは、請求書の金額を漢数字に書き直したものであった。
40 :
瞳
2011/03/31(木) 02:39:28.94 ID:mOOgTxkAO
>>38
「…ええと、これはだな…つまり…」
言いづらそうに話す。こんな金額の請求書見たことない。
「せ、請求書だ。そこに、書いてある金額を払わなければならない…」
気まずそうにゆっくり話した。
>>39
「…??」
瞳には、犬御の行動の意味がよく分からなかったが七生を見て
(よく分からないが、七生は犬御をよく理解しているんだな。)
と、思った。
41 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 02:48:23.75 ID:HdmhCHH6o
>>39-40
医者のペン先で¥が円に、アラビア数字が漢数字で書き直される。
請求書、と印刷してあるのは黒蔵にも読めたので、
漢数字に「拾萬」が含まれるのを見た黒蔵の顔色がさぁーーっと変わった。
「これ、払うの?」
怪しすぎる患者であるからと大部屋からは隔離され、差額ベッド代や個室代まで含んでいるのだ。
当然保険など加入していないし、ざっと3桁近い諭吉の人数が請求されていた。
(えーと、これって卵いくつ買える額だ?)
金額をパック鶏卵で換算しようとするな黒蔵、きっとするだけ無駄だ。
水界で身を粉にされたり焼酎漬けにされていた黒蔵は、こうして人間界で今度は借金漬けとなった。
42 :
医者
[sage]:2011/03/31(木) 04:07:49.79 ID:KnBDKsWSO
>>41
頭を抱えもんもんとする東雲相手に、医者は言った。
「黒蔵君、うちで働いてみる気はないかな?」
……と。
「もちろん、強制じゃないっすよ。東雲さんと同じことをってもらうだけっす」
43 :
黒蔵
[sage]:2011/03/31(木) 10:05:51.66 ID:HdmhCHH6o
>>42
現金収入などあるわけでなし、黒蔵は医者の申し出に首を立てに振るしかなかった。
(今度蟹に言って、また小銭貰おう)
一体何往復して小銭を運ぶつもりだ黒蔵。
それより換金できる物を海から運んだほうが早いのじゃないか。
魚でも種類によっては市場で高値で売れるものもあるのだが、黒蔵にそんな頭も知識もない。
そしてこの医者も謎の存在である。
怪しいところだらけの患者を一人ならず二人も抱え込んで労働させるあたり、
彼も実は何か裏があるのかもしれない。
44 :
瞳
2011/03/31(木) 12:33:07.36 ID:mOOgTxkAO
>>42
,
>>43
「それじゃあ、私はこれで失礼するが…」
入り口に立ち、黒蔵の方を向く
「黒蔵、もし困ったりしたら相談してくれ。
それじゃあな。」
と、言い残し病室から出て行った。
45 :
妖怪大戦争 序章
[sage]:2011/03/31(木) 22:19:02.78 ID:gfoxp7nu0
あなたは気がついたら、長いテーブルに肘をついた状態でイスに座っていた。
薄暗い部屋。正面には大きなテレビ画面。
あたりには大量の人や妖怪の気配が立ちこめる。
テレビ「今日で開戦から六年になります。我々連合軍はロンドに屈することなく…」
テレビでは頭から角が生えた妖怪が演説をしている。
周りにはあなた達の他に六人の人と妖怪らしきものが座っている。
兵士「まーたこの演説かよ。聞きあきたぜ」
鬼「志気高翌揚の為です。しかたありません」
部屋の扉が開き、黒井が入ってくる。
黒井「みんな揃ったか?」
46 :
零「」&黒龍『』
2011/03/31(木) 22:23:32.55 ID:MbvuFE/20
「ん、ここどこだろう?」
『これは、前にも体験した、例のアレか?』
気づけば椅子に座っているではないか。
眼の前には見知らぬ人たちが。
特に驚く様子もなく、今起きていることを理解しようと頑張ってみる。
「黒井さん!?」
47 :
丑三夜中
2011/03/31(木) 22:29:09.49 ID:t2DG+A3DO
>>45
「そしたらよ、そいつはこう言ったんだよ」
「“馬鹿、それはお前の腋汗だ”ってな!HAHAHAHAHA!!傑作だろ!?」
黒い無造作ヘアーに白ニット帽、隈の深い目、蔓に縞模様をあしらった黒縁眼鏡
目玉模様のシャツに、黒いジャケットとカーゴパンツを履いた男が、椅子に座って冗談のオチを調度言い終わっていた所だった
「そんな事よりまたバシルーラなんすけど、ここどこだよ?取り敢えずアメリカンジョーク言ってみたけど溶け込めてる?」
男は黒井を一瞬視界に収めると、新しい飴の包み紙を開けながらその場に尋ねた
48 :
東雲 犬御
[sage]:2011/03/31(木) 22:37:31.11 ID:KnBDKsWSO
>>45
「……は?」
ぱちくりと目を瞬かせ、意識を戻した東雲はぐるりと辺りを見回した。
確か俺は病院で転寝していたはす。だが、ここは東雲の知らないニオイが充満している。
人間や、妖怪が入り混じった濃厚な気配。
視界を陣取る大きな液晶では、角の生えた妖怪が演説している。
病院でも見たことがある、テレビとかいう物だろう。
あまりに突然で、東雲は現状に付いていけていなかった。
そこへ、扉が開く音がする。
反射的にそちらを見ると、そこには知った姿があった。
「お前、ヘルシー中毒者!」
……いや、あってるけど。
>>46
他にも、よくよく見れば顔見知りの妖怪がいるではないか。
しかし現状を理解するには至らず、むしろ混乱する一方だ。
49 :
すねこすり
[sage]:2011/03/31(木) 22:41:15.94 ID:HdmhCHH6o
>>45
真剣な人や妖怪をそっちのけに、何にも考えて無い奴が一匹いた。
つぶらな瞳をぱちくりさせながら、座っている連中をちら、と見るが直ぐに興味を失う。
果たしてこいつは状況を理解しているのだろうか。
その獣はもふもふした毛皮をつくろいながら、部屋の隅でくはぁ、とあくびをしていた。
(歩く脛、ない)
そこへ歩いて入ってきた黒井。
獣の目が、きらーん、と光った。
50 :
黒井礼
[sage]:2011/03/31(木) 22:50:20.02 ID:gfoxp7nu0
>>46
黒井「お、九州防衛戦以来だな」
九州防衛戦とはなんなのか。
さらに黒井の顔には目立つ傷が。
>>47
兵士「いや、アメリカ人の俺でもそれは引くわ」
黒井「溶け込めてないぞ、義勇兵」
冷静につっこまれた。
>>48
黒井「ヘルシーだと!?もう一度言って見ろ!独房へ入れてやる!」
鬼「隊長はヘルシーなんてやってませんよ」
食い違う、言葉。
>>49
黒井「誰だ?ペットなんて連れてきたのは」
黒井にはペットとして見られたようだ。
黒井はさっさっと壁際に立ってしまった。
>>ALL
黒井「これより作戦の説明を行う。椿の班がここから押し入り…」
壁に表示された地図を元に説明を始める黒井。
どうやらどこかに攻撃するらしい。
黒井「特殊物資を別動隊が移送し終えるまでの俺達は囮だ。質問なんでもしてくれ」
黒井が質問を促す。
黒井はややすねこすりを警戒している。
苦手なのだろうか?
51 :
零「」&黒龍『』
2011/03/31(木) 23:01:16.95 ID:MbvuFE/20
>>47
「エクスカリバーのお兄さん!」
ハイウェイチェイサーでとてもお世話になった人だ。
でもなんでこの人まで巻き込まれたのか疑問に感じる。
>>48
「犬御ちゃん!!なんでここに居るの?何があったの?」
混乱中の犬御を更に混乱させるかのように聞く。
そして、犬御の席の隣に座る。
>>49
「わぁ、この誰かのペット可愛い。」
ここにもペットと思ってる人が一人。
しかし、この深刻な状況なので、あまり見向きはしない。
>>50
「九州…?」
黒井の言う言葉が理解出来ない。
自分は九州なんて知らない、前回会ったのは高速道路だ。
ひとまず、話終えるまで、作戦を聞くことにした。
52 :
丑三夜中
2011/03/31(木) 23:07:08.58 ID:t2DG+A3DO
>>50
「いやまああれで溶け込めてたらそれはそれで俺はこの隊駄目だと思ってたわ」
パクッと口に飴を入れ、右手に持った棒で飴を操り咥内の隅々に行き渡らせる
もし彼が綺麗な女性だったらその趣味の人には涎ものだったかもしれない行為も、端から見れば気持ち悪いだけである
「質問ならたっぷりあるんだが、一つだけいいか?」
「いきなり作戦の説明されても困るから、現在の状況とか、目的とか、せめて敵が何かだけかい摘まんで説明してくれ」
口の端から飴の棒を飛び出させたまま、右手を挙げて黒井に質問した
>>51
「お、また会ったな」
「…今回はあの蝙蝠と蛇神の遣いはいないみたいだな、うん」
声をかけられた零に、挙げた右手を振りつつ答え
辺りを見回し、他に見知った顔が無いか探してみる
>>48
>>49
(様子から見るとあいつも召喚された側かね、あの毛玉はなんだあれ)
53 :
東雲 犬御
[sage]:2011/03/31(木) 23:12:46.58 ID:KnBDKsWSO
>>50
「は? お前あんだけ…………隊長?」
言葉の食い違いに首を捻る。
あのヘルシー中毒者の黒井が、こんな反応をするはずがない。
鬼の言葉を聞いても、まるでヘルシーが『悪い物』のように扱われている。
あれは調味料ではなかったのか。それとも、やはり本当に薬物だったのか?
黒井の話を聞きながら、東雲は頭をクールダウンさせていた。
ここが何かしらの隊であることは分かった。
そしてこれから、囮として攻撃を仕掛ける準備をしているということ。
問題は、東雲に一切の記憶がないということだ。
「……オイ、テメェ、俺の名前言ってみろ」
東雲は手近にいた鬼を、ぐいっとこちらに引き寄せた。
眉を潜めて、威嚇するように睨みながら言い放つ。
それは、ある可能性を確認するための言葉だ。
>>51
「お前も記憶がねェのか……」
東雲は質問しながら隣に座る零を無視して、考えこむように俯いた。
東雲の疑問が形を得ていく。
この場で『状況を把握していない者』は東雲と零――まだ数名いる可能性もあるだろう。
54 :
すねこすり
[sage]:2011/03/31(木) 23:19:08.91 ID:HdmhCHH6o
>>50-53
ふっかふかの小動物は、小さな濡れた鼻と長い髭とをひこひこさせながら
ちょろちょろちょろりと部屋の前のほうへ移動した。
壁際の黒井だけをじっと見つめて最前列の椅子の下にうずくまっている。
(あれ脛。今、動かない、脛)
妖怪すねこすり。
ペット向きの可愛らしい外見なのだが、コイツに好かれて足に纏わりつかれると
歩きにくくなったりすっ転びやすくなってしまう、という困った性質を持つ獣である。
座っている人は大丈夫、歩く人なら足元注意。
足さえあれば、それは毛脛だろうが生足だろうがこの獣は区別なく擦りにいく。
対象がスカート履いてようが、杖突いてようが、階段歩いてようが容赦はしない。
擦ることだけが目的である。
そして、人間にはコイツが見える人と見えない人とが存在する。
性質の悪い者の脛にはすね齧りをして噛み傷をつけ、
犬御のような送り妖怪に「脛に傷持つ者」を狩る許可を与える役割も持っているのがこの妖怪だ。
55 :
黒井礼
[sage]:2011/03/31(木) 23:24:12.19 ID:gfoxp7nu0
>>51
黒井「…まさか記憶が飛んでるのか?九州で俺達うまくやったじゃないか」
兵士「俺もいたぜ?まさか最近多い記憶傷害じゃないだろうな?」
心配そうに話しかけてくる。
作戦内容は簡単。集結した敵部隊を攻撃し、時間がたったら逃げるだけのようだ。
>>52
黒井「…お前も記憶傷害か。いいだろう。後でまとめて説明する」
兵士「おい、そんなエロスな飴のなめかたするなよ。ここにゲイはいないぜ!」
壁に表示された画像には日本列島とたくさんのマーク。
日時はここに飛ばされた日と同じ。
>>53
びびった鬼の代わりに黒井が言う。
黒井「東雲犬御。三日前俺の隊に配属された。その前の経歴は知らん」
鬼「東雲さんも記憶喪失ですか。…大変ですね。最近多いんですよ…」
鬼は困っている。
>>54
黒井「……」
すねこすりをじっと見つめる。
かなり、かなり警戒している。
黒井(こんな変なのにが手)
>>ALL
黒井「記憶傷害の者のために説明する。
現在我々はロンドを名乗る集団と交戦中である。状況は最悪だ。
世界の各地が制圧され、新人類の浄化を受けている。我々人妖連合軍はこれに対抗するため守りを固めているのだ」
56 :
零「」&黒龍『』
2011/03/31(木) 23:37:33.91 ID:MbvuFE/20
>>52-53
「私たち、別の次元へ来たかも知れません…。」
ぼそりと言う。
現在の深刻な状況や周りの人や妖怪から判断した。
>>54
「(膝の上に乗っけたい…。緊張するよ…。)」
無言の視線を送る。
零でさえ、少し恐怖感がある。
>>55
「記憶…障害?」
作戦は理解できた。しかし、現状の把握は出来ていない。
兵士の言っていることも、黒井の言う九州のことも、全く分からない。
57 :
丑三夜中
2011/03/31(木) 23:41:39.53 ID:t2DG+A3DO
>>53
「お、なんだなんだ、どこぞの世紀末だ?」
鬼につかみ掛かる犬御を見て、笑いながら言う
煽っているようだが、ただ思った事を素直に口に出しただけである
>>54
(あの毛玉も戦闘要員なのかな、はっ!?もしかしたらあれか!?爆弾か!?小動物型生物爆弾か!?)
「…って、んなわけあるかーい!!」
一人ボケツッコミ、更に椅子から転げ落ちる
自分にしか解らないノリを一人でやったあと、何事もなかったかのように椅子を戻す
>>55
「…成る程、俺は記憶障害だったのか」
多分、それで済んでればいい方…いや、というかそうではないと自分でも思っているのだが、取り敢えずこれ以上は質問をしない事にする
(…記憶障害とされる奴らは多分、俺と同じく記憶障害ではない事は確かだ)
(つまりここから想像しうる答えは…)
(…ま、とは言え口に出すとややこしそうだし、黙ってこの状況に流されるとするか)
「…あ、ゲイよりも俺のセクシーさに惹かれるお姉さんとかいないわけ?」
>>56
「…気付いた?俺も未来かそれかの二つだと思ってた」
「…だが、まだそういう確証はないし、知らせても信じて貰えないと思うから、今はまだ黙ってるのを奨めるぞ」
零の耳打ちが聞こえ、それと同じように小さな声で囁き返す
58 :
東雲 犬御
[sage]:2011/03/31(木) 23:50:05.45 ID:KnBDKsWSO
>>54
(……)
東雲が視線を送る先に、小さな獣妖怪すねこすり。
袂山にも生息し、その性質に何度か世話になった事もある。
だが、人食を止めた近頃はあまり関わることもなかった。
愛らしい容姿に興味がある訳ではないが、何故ここに? と、じいっと見つめる。
>>55
「三日前に配属……(日付は変わってねェ、つーことは)」
東雲の疑問は、パズルにピースを当て嵌めるようにして形を成していく。
とは言っても、パズルのほんの一部分であるが。
恐らく、自分を含めた黒井曰く『記憶障害者』は、なんらかの原因でここへ飛ばされた。
現実味はない、が、ここはいわゆる――平行世界という可能性が高い。
(医者が『もう一人の自分(ドッペルゲンガー)』だとか都市伝説話してたから、どうせ妖怪の仕業だろォと思ってたが……)
ロンド。新人類。人妖連合軍。どうやらこちらの世界は、向こうとは様子が違うらしい。
東雲は頭を掻きながら、溜め息をついた。
訳が分からん、と。
平行世界など冷静にピースを析した結果にすぎない。自分で出した結果だが、到底信じられない。
とにかく、少しでも確定的な情報を得る為に、今はピースを集めるのが先決だろう。
「……ロンド、新人類っつーのについて、改めて説明してくれ。生憎記憶障害なモンでな」
>>56-57
東雲は静かに頷いた。
どうやらこの二人も同じように飛ばれ、同じような結論に落ち着いたらしい。
(今は、記憶障害者同士固まっといたほうがいいだろうな)
誰がいつ、元の場所に戻るチャンスを得られるか分からない。
59 :
すねこすり
[sage]:2011/03/31(木) 23:55:55.29 ID:HdmhCHH6o
>>55-58
すねこすりは今、黒井だけを見つめてじっとしている。
後ろに犬御が居て注視されていてもお構いなしだ。
攻撃翌力はほとんど無いに等しいこの獣の、唯一身を守る力が神出鬼没の能力である。
しかし今、獣がじっとうずくまっているのは零の斜め前の椅子の下、
屈んで手を伸ばせば掴めそうな位置である。
丑三が椅子から落ちた音に、獣の丸っこい耳がひくりと動いて振り向く。
その拍子にもふもふの尻尾がふるりと揺れて、さらに零から間近くなった。
60 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 00:06:26.71 ID:1eMMXhn40
>>56
黒井「ロンドが九州に攻めてきたから俺達で迎撃したんだよ。さっき説明したとおり状況は最悪だ」
兵士「最近多いんだよ。記憶傷害。原因は謎。
なんにせよ、侵略者ロンドをやっつけないと生き残れないんだぞ」
戦わなければ生き残れない!
>>57
黒井「この作戦が終わればしばらく休め」
兵士「お姉さんは後方の部隊ばっかりだぁ!ちきしょーめー!」
壁を殴り兵士が悪態をつく。
>>58
黒井「ロンドとはヨーロッパ発祥の妖怪集団。第二次大戦以降裏で力をつけた彼らは新人類とよばれる妖怪を量産し、六年前世界に宣戦布告した」
鬼「ま、奴等は平和の為の聖戦とかいってますよ」
壁の地図が消される。
>>59
黒井(どうするんだよ、こっちみてるよ…)
少し離れようと歩き出す。
黒井(怖いなおい)
>>ALL
放送「緊急事態発生。ロンドが西地区に攻撃を開始。ただちに出動せよ。繰り返す…」
黒井「聞いたか?作戦中止、仕事の時間だ!ついてこい!」
そう言うと黒井は部屋を飛び出し、外へ走っていく。
それに鬼や兵士達が続く。
61 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 00:10:17.45 ID:OwScUqEZ0
>>57
「そうですね…お互いに頑張りましょう!」
力を合わせれば何とかなる、誰かが言っていたような気がした。
>>58-59
「犬御さん、この状況は大変ですがきっと戻れますよ…。」
不意に斜め前の下に、もふもふの尻尾があったので、優しく掴み、膝へ乗せた。
あったかくて、気持ちが落ち着く。
>>60
「…そうですか。」
一段落したと思ったら警報が鳴る。
『零…俺はお前を必ず守るからな。』
「黒龍、ありがとう。頑張ろうね!!」
武器を構えて、黒井に付いていく。
62 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/01(金) 00:21:22.94 ID:rxOzCa7SO
>>60
(敵は海の向こうの妖怪か)
元の世界でもお目に掛かったことのない貴重な体験が出来るかもな、と頭の冷静な部分で考える。
この世界にいた自分は、国外の妖怪軍団に侵略されかけている平行世界で、軍隊に所属していたらしい。
そういえば、元々この世界にいた自分はどうなったのだろうかと気になったが、それは頭の角に置いておくとしよう。
「世界の聖戦、ね」
新たなピース。
確定的な事実は、今戦わなければ元の世界に戻るどころか、この場でおっ死ぬということだ。
(面白ェ)
べろり、と東雲は唇を舐めた。
最近ご無沙汰だった戦闘に、今の状況を忘れて、身体が興奮で奮い立つ。
東雲は席を立つと、黒井たちの後を追った。
>>61
「はっ……その前に戦いだ」
実は彼にも、窮奇との戦いで借りがある。
精々生き残れよ、と小さく口籠もり、先を急いだ。
63 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 00:21:50.04 ID:WQ0e8qoDO
>>60
「…そうするわ、ぐっすりと休ませてもらうよ」
「…そいつはちきしょーだなあおい!!ちきしょーが!ちきしょーが!」
「この気持ちをあのクソッタレのロンド共に八つ当たりしてやんぜちきしょー!!」
兵士と同じように(真似するように?)壁を殴り、なんとも微妙な決意表明
取り敢えずそのロンドが何なのかも全く解っていないのだが、取り敢えず波には乗るタイプだ
>>58-59
>>61
「どうやら敵さんもお出ましみたいだし、いっちょやって来ようじゃないか」
「知らない奴もいるけど、無理はすんなよ?んじゃ俺は行くぜ!ヒャッハー!!」
ピシッとポーズを決めながら言うと、いち早く飛び出していった
64 :
すねこすり
[sage]:2011/04/01(金) 00:22:58.95 ID:qHwxl8oVo
>>60-63
「ちゅいー?」
黒井を見つめていたら後ろから抱き上げられて、獣は零の膝の上に乗せられてしまった。
尋ねるように、抗議するように、零を見上げて獣が小さく鳴いたその時、警報が鳴る。
(脛!!!)
一斉に座っていた者が立ち上がり駆け出したのに、獣は零に抱き上げられたままだ。
ああ、脛どもがどんどん走っていく。あいつら全部なで擦りたい。
「きゅー!ちゅいっ!」
獣は零の腕の中で小さく鳴き声をあげ、じたばたともがいた。
65 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 00:36:39.69 ID:1eMMXhn40
>>61
黒井「…怪我するなよ」
兵士「非戦闘員の避難は完了したとのことだ。思いっきりやってやれ」
他の兵員達も走り回っている。
>>62
黒井「興奮しているようだな。抜かるなよ」
鬼「クレバーに行きましょう」
鬼の手に握られた武器は棍棒。大きな棍棒
>>63
兵士「俺、この戦闘終わったら…広報のあの子とデートするんだ…」
なんという死亡フラグ。
兵士「あ、ステーキ食いかけだった!パインサラダも!」
>>64
黒井「はっはっは!動けまい!」
その様子を見て笑う黒井。
鬼「ああ、もふもふしたいです!」
興味を示す鬼。
>>ALL
基地内を出て西地区へ着いた。
あたりでは銃声がこだまする。刀が弾きあう音もする。
黒井「来たぞ!」
廃棄されたビルや家屋を飛び越え、白いコートを来た男達が走ってくる。
手には刀と拳銃。
黒井「応戦しろ!」
黒井と兵士達は札や銃で攻撃を始めた。
敵はかなりの数だ。
白コートの狙いの甘い拳銃弾が全員に飛んでくる。
66 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 00:43:48.24 ID:OwScUqEZ0
>>62-63
「皆さん、ぶっ飛ばしちゃいましょう☆」
今日一番のスマイルである。
>>64
「およ?嫌なのかぁ…残念。」
しょぼんとしつつ、離してやる。
もふもふできて、零も満足のようだ。
「気をつけてねー。」
>>65
人間離れした身体能力で、銃弾をかわし、双刀で切りつける。
切る場所は首筋と、心臓。一撃で仕留められるような場所ばかりだ。…人間ならの話だが。
67 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/01(金) 00:54:50.02 ID:rxOzCa7SO
>>65
西地区に出た東雲は、その風景に僅かに目を見開いた。
元は何者か暮らしていたであろう、数々の廃棄された建物は、風化し土煙に巻かれている。
世紀末を感じさせる光景に相応しく、木霊する銃声と金属音。
肌にビリビリと感じる濃密な殺意の応酬に、驚いていた東雲は、次いで唇を釣り上げた。
白いコートを着た男達が、手にそれぞれ武器を持って襲い掛かってくる。
黒井の声を合図に、東雲は地面を蹴った。
「ハッ、狙いが甘ェんだよ!!」
東雲は空中で人間の姿を捨て、黒い長毛を風に長す狼の姿に変化した。
細かな土が混じった空気を巻き込む。鎌鼬を纏わせた爪を振るい、銃弾の雨の中を突き進む。
狼になった際捨てた白衣が、東雲の背後で銃弾に貫かれていく。
「グルァァ!!」
コートの男達の至近距離。
刀の間を抜けて、コートの男の一人に、牙を剥き出しにして飛び掛かろうとする。
68 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 00:58:10.35 ID:WQ0e8qoDO
>>65
「…頑張れ」
この時彼は、内心「ああ、こいつ死ぬな」と確信していた
死亡フラグを建ててしまったならもう救う手立ては無い、というか救ったら折角の死亡フラグが無駄になる
命懸けでテンプレを辿った兵士に、心の中で敬礼した
「さーて、いくか」
目の前から向かって来る白コートの男達を見ながら、背中から木刀を引き抜く
(…今現在、鬼鉄がいないから刀刃モードは無し)
(更にこっちの武器は木刀と、弾一発の拳銃のみ、か…)
「…じゃ、あっちから沢山来てる武器を貰うとするか」
銃弾を避けながら、白コートの男達を見て悪そうに笑い、呟く
その表情は、どう見てもいい事を考えている顔ではない
「ほーらこいこいクソッタレ共、そんな下手くそな狙いじゃどうせあたんねーよ」
「銃なんか捨ててかかってこいよ、こちとら装備は木刀一本だぜ?」
何かを企みながら、白コートの男達に手招きして挑発
69 :
すねこすり
[sage]:2011/04/01(金) 01:00:20.68 ID:qHwxl8oVo
>>65-68
なんと、脛がどんどんと増え続けているではないか!
歓喜したすねこすりは、零に離してもらうと脛を目掛けて駆け回る。
敏捷に動くすねこすりは、銃の的にするには少々小さすぎるようだ。
その滑らかで手触りの良い毛皮でまず最初にすねこすりが擦ったのは、
金棒を持ったクレバーに行くつもりの鬼の脛であった。
(擦った!!脛擦った!もっと擦る、脛!)
白コートだろうが黒コートだろうが毛脛だろうが、お構いなしに擦るつもりだ。
この獣に脛を擦られて、躓くか転ぶかたたらを踏むかはその人次第。
何にしろ、一瞬体勢が崩れることだけは間違いない。
そして送り妖怪である犬御は、ちゃんとすねこすりの避け方を知っていたようだ。
落ちた白衣をすんすん、と嗅ぐと、すねこすりは犬御をターゲットから外した。
70 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 01:08:34.65 ID:1eMMXhn40
>>66
白いコートの男への心臓と首への攻撃を、白き刀によってそらす。
その動きは流れるように素早く、スムーズだ。
男の顔は仮面で覆われている。
そらすと同時に零に向かって拳銃を一発発射する。
>>67
飛びかかられた白コート。
刀を捨て白い短刀抜くと、目の前の狼の頭に狙いを定め、振り下ろした。
と、同時にもう一人の白コートが斧を手に飛びかかってくる。
振り下ろされる、斧。
>>68
白コート「……」
誰も、挑発に乗らない。
いや、乗っている。乗っているのだ。
倒れたビルの壁を粉砕し、3mの四脚ロボットがものすごい早さで迫ってくる。
装備は巨大な鎌。機体中心に赤い玉。妖気を放っている。
>>69
鬼「ほわぁ!」
転倒する鬼。頭部をしっかり強打。
その上を飛んでいく銃弾。
すねこすりは、鬼を救ったのだ。
黒井「お、おい!大丈夫か?」
援護のため鬼に寄ってくる黒井。
71 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 01:14:59.91 ID:OwScUqEZ0
>>70
「え、やっぱり人間じゃないのか。ならばこっちも遠慮はしないよ。」
頭を下げて避ける。それと同時に、赤黒い翼が生えて、飛び始める。
「空中って素敵…みたいな。」
二本の刀をクロスさせて、急降下する。
72 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 01:19:10.76 ID:WQ0e8qoDO
>>70
(…流石にこんな簡単な挑発には乗らないか)
(まあいいや、こないならこっちから―――)
ドガシャーン、大地の揺れる感覚を、視覚聴覚触覚で感じ取る
…見間違い?見間違いであってほしい、ていうか見間違え
…鉄の化け物がなんかこっちきてる
「…あれ?なんか俺にだけかける手間違くない?他はほら、物量作戦じゃん?何で俺だけそんな厨ポケみたいな奴来てんの?え?カリスマ?カリスマ性なの?」
「―――無理に決まってんだろおがああああああああああああああああああああああああああぁぁぁ!!!!!!」
無理だろ、無理でしょ、あんなもの
元々は自分が蒔いた種だけど、種だけども
「いよいよもって無理だろこんなの!こんな所にいられるか!俺は実家に帰るぞ!!」
そうと決まれば、相手から背中を向けて全力ダッシュ、流石にスピードでは追い付かれるので早々に曲がり建物の中へ
(ああいうのは正攻法じゃ駄目だ、上手く誘い込めてりゃいいんだがな)
建物の中に入ると、何か考えがあるのか階段を一目散に昇っていく
73 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/01(金) 01:21:39.87 ID:rxOzCa7SO
>>70
東雲は紅い目を細めると、頭目掛けて振り下ろされる短刀に狙いを定めた。
短刀が東雲の頭を切り裂く前に、鋭い牙でそれを受け止める。
ギリギリと、喰い潰さんとする勢いで短刀を押さえ付けたまま、東雲はニイィと笑みを浮かべた。
「……!!」
そのまま、斧を持って襲い掛かってきた男に向かって、首を大きく振る。
短刀を持った男と、斧の男の衝突を狙ったのだ。
74 :
すねこすり
[sage]:2011/04/01(金) 01:23:14.55 ID:qHwxl8oVo
>>70-73
空を飛ぶ零の脛は、すねこすりには擦れなくなった。
しかしすねこすりにはそんなことどうでもいい。
まだまだ脛は沢山走り回っているし、また新しいターゲットも出てきたのだ。
(でっかい脛キタ!…あ、さっきの脛キタ)
鬼の傍に寄ってきた黒井を、つぶらな瞳がちらりと一瞬だけ見たが
すねこすりは普段見かけない大きい脛のほうを擦ってみたくなったようだ。
こちらへ走ってくる白コートを2人、通りすがりになで擦って小さな獣はふっと消えた。
そして獣が現れたのは四脚ロボのすぐ目の前。
(脛すね!でっかい脛!)
第3者の視点からはもふもふ危し、と見えるかもしれないが、
当の獣は自身の身の安全についてこれっぽっちも心配していない。
そもそも脛しか見ていないから、かもしれないが。
75 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 01:34:01.46 ID:1eMMXhn40
>>71
白コートは拳銃を連射した。
銃弾は空気を唸らせ、空中の零へと飛翔していく。
そして弾切れを起こした白コートは地を蹴り、刀を構え零へ飛んだ。
>>72
バキキキキキキキキキキキキキキ!
けたたましい音を鳴らしながら厨ポケは走る。
建物へ入った丑三を狙って壁を鎌で切り刻みながらロボは追いかける!
ちなみにこの機体は米軍が開発中のあのキモイロボが妖怪化したものなのだ。
>>73
うまくいった。衝突し、二人は地に落ちた。
すぐに起きあがる二人。
一人が斧を投げつける。
そしてもう一人が札を空中に多数展開させている。
札の中心からは強力な、刺すような妖気。
>>74
擦られた二人は姿勢を崩し、黒井達の射撃によって沈黙した。
四脚ロボはすさまじい雄叫びを上げ走り回る。
すねこすりには気づいておらず、壁を切り刻んでいる。
ずしりと、一本の脚がすねこすりの前に置かれる。
76 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 01:38:09.34 ID:OwScUqEZ0
>>75
「その刀、露希のお土産にしようかな♪」
一瞬の隙を見て、双刀を突こうとした。
狙いは勿論心臓。
77 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/01(金) 01:45:20.88 ID:rxOzCa7SO
>>75
「危ねえなァ」
口ではそう言いながらも、東雲は余裕のある笑みを浮かべたまま、するりと斧を避けた。
斧はスピードを保ったまま、彼の背後を抜けていく。
もう一人の男が強い妖気を放つ札を展開させているのを見ると、東雲は時を同じくして障壁を展開させた。
(何かして来る気か……? それなら、先に叩いたほうが)
と、その時。
背後から放たれた巨大な妖気に、東雲は思わず振り返った。
丑三が戦う、四脚のデカブツを東雲が視界に捉える。
どうやらすねこすりも足元にいるようだ。
「なんだありゃあ……」
東雲がそれを目を奪われている間に、隙が生まれる。
78 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 01:47:21.11 ID:WQ0e8qoDO
>>75
なんとか化け物の猛攻を逃げ切り、三階にたどり着く
「…さて、ここまで来た…はいいが」
「弱点らしき場所を狙うには床に穴を空ける必要があるな」
考えるに、あの妖気を放つ赤い部位が弱点だろう
それを狙うには上からいくしかない
という事で階段を昇ったが、この状況では狙えない
「釣れるかね、ほーらここだぞー」
ガンガン、と足音を立てるように、木刀で床を叩いて音をたてる
すぐにその場から離れ、音を頼りに化け物が攻撃してくるのを待つ
上手く行けば、その通り突破口が…
79 :
すねこすり
[sage]:2011/04/01(金) 01:50:06.67 ID:qHwxl8oVo
>>75-78
目の前に丁度ロボの脛がやってきたので、すねこすりは体をこすり付けた。
艶々した毛皮がすりすりと機械の脚をこすって、ちょっぴり静電気の火花が散る。
硬くてつるつるしている部分はいいのだけど、ところどころに出っ張りや引っ掛かりがあるのが、
すねこすりにはどうも気に入らない。
(あの脛、擦る)
やっぱり黒井の脛を擦ろう、と振り返ったすねこすり。
そのもふもふ尻尾の毛がロボの関節に引っかかって引っ張られた。これは痛い。
「ちきーっ!」
すねこすりは反射的に、ロボの脚に小さな牙で噛み付いた。
かちん、と硬い音がする。
80 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 01:56:01.59 ID:1eMMXhn40
>>76
一瞬の隙を突かれ男は心臓を貫かれた。
しかし、仮面の下で笑う男。
刹那、爆発した。
熱い風と鉄の破片が吹き抜ける。
共に、男の刀は地面に突き刺さった。
>>77
外れた斧は瓦礫に突き刺さった。
隙を見逃すことはない。
札より放たれる大量の真っ白な光の針。
地面を明るく照らしながら東雲に迫っていく。
>>78
>>79
丑三の狙い通りだ。
勢いよく床を粉砕し四脚ロボの上半身が現れる。
赤い玉も丸見えだ。
鎌を振り回し危険ではあるが。
そこへすねこすりのかみつき。
かちん。
気をとられたロボの動きが一瞬鈍る。
鎌の動きも止む。
脚を少し動かしたためすねこしりの尻尾もすぐ外れるはずだ。
81 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 02:01:48.38 ID:OwScUqEZ0
>>80
「つぅっ…。爆発なんて聞いてないよ。」
飛び散った破片で、無数の切り傷が出来る。
幸い、出血もあまりしていない。
「皆は…大丈夫だよね。」
白い者の刀を手に取り、辺りを見回す。
82 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/01(金) 02:11:06.13 ID:rxOzCa7SO
>>80
背後から迫る殺意を持った妖気に、東雲は振り返った。
眼前には、光の針。
「……!!」
東雲は反射にも近い速度で、障壁を張り巡らせた。
しかし間に合わなかった数本の光の針が、東雲の体を掠める。
カキィン、と小気味いい音と共に、残りの針は障壁に弾かれた。
「ハッ……、やってくれンじゃねぇか!!」
東雲は僅かに俯かせた顔から、血のような紅い瞳で敵を睨み付けると、
先程の攻撃で頭に血が登ったらしく、今までよりも更に早いスピードで、コートの男たちに襲い掛かって。
狙いは札を使った男の喉。――食い潰す。
83 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 02:14:02.52 ID:WQ0e8qoDO
>>80
「うおっとあぶねっ!」
化け物の攻撃で砕けた床の欠片が飛び散り、左手を前に頭を庇う
だが、これで活路は開けた
(チャンスは一瞬か…あんなもんの攻撃、一撃でもくらえば[
ピーーー
]るな)
(…ん?動きが止まった?)
「えぇい!チャンスはチャンスだ!くらえい!!」
すねこすりは陰になってよく見えず、その手助けはよく解らないが、化け物の動きが止まったその瞬間は見逃さなかった
ピョーンと飛び込み、自由落下とも取れるような落ち方で赤い部位に飛び付く
「特別に一発のみの弾丸をくれてやる、だから大人しくなれよ?」
ストン、と左の袖から左手の中に拳銃が落ちて来る
その拳銃の銃口を赤い部位に真っ直ぐ向けて、引き金を引く
拳銃に一発だけ込められている弾丸は退魔の力を込められた特製弾丸、妖怪等の類には当たれば高威力をたたき出す代物だが…?
84 :
すねこすり
[sage]:2011/04/01(金) 02:17:26.07 ID:qHwxl8oVo
>>80-83
引っかかった尻尾の毛が外れて、すねこすりは自由になった。
しかし痛かったのでちょっぴり気が立っている。
こんなときは気持ちよくいい脛を擦りたい。
ふっ、と獣は消えて、ロボ以外の一番手近な脛の傍に現れた。
白いコートの群れの中、すねこすりは走り回った。
擦って擦って擦り倒して、ふっと消えた。
そして現れたのは、黒井の背後である。
ちょっぴり擦りつかれたのか、ここで痛かった尻尾を手入れし始めた。
85 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 02:29:01.50 ID:1eMMXhn40
>>81
周辺では味方の戦車や水竜の増援もあり、状況は鎮静化しつつある。
景色がゆがみ、零はいつの間にか元の場所に戻っていた。
/お疲れさまでした。乙です
>>82
素早い動き、簡単に男の喉は潰れた。
しかし、気が遠くなる。歪んでいく景色。
気が付くと東雲は、病室にいた。
姿や服装はあの世界に行く前の状態に戻っている。
女性「こんにちは」
若い女性が本を手にベッドに座っている。
>>83
赤い玉に特製弾丸が命中する。ひび割れる玉。
機械的な甲高い悲鳴を上げ動かなくなる四脚ロボ。
見事に倒したのだ。
景色が歪んでいく。
気が遠くなるような感覚を越えた丑三は、病室にいた。
武器や体はあの世界に行く前の状態に戻っている。
女性「こんにちは」
本を手にベッドに座る若い女性。
>>84
動きが悪くなる白コート達。
兵士達の攻撃によって次々と倒れていく。
戦場は、すねこすりによって支配されていた!
黒井「うわ!出た!変な奴!」
恐怖する黒井。歪んでいく景色。
気が付くとすねこすりはベッドの上にいた。
女性「あ、かわいい」
もふろうとする。
86 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 02:40:48.23 ID:WQ0e8qoDO
>>85
「…意外となんとかなるもんだな」
崩れ落ちる化け物の上で、やり遂げた思いに胸を馳せる
さあ早く離脱しよう、とした所で強烈な目眩が襲い、自分も崩れ落ちて、地面に頭から落ちる
地面が目の前に迫ってきて、気が付けば病室にいた
「…知らない天井だ」
「そして貴女は誰でしょう、結婚してください」
起き上がるやいなやこいつは元気です
87 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/01(金) 02:42:20.00 ID:rxOzCa7SO
>>85
(よしっ……、って)
ぐらりと傾く景色。
東雲が気付くと、そこは真っ白な――病室だった。
「……はあァン!?」
驚きのあまり、東雲が吠える。
まさか、また別の世界に飛ばされたのだろうか。
目の前にいる、事情を知っていそうな女性を睨み付ける。
「誰だ、テメェ」
88 :
すねこすり
[sage]:2011/04/01(金) 02:43:13.05 ID:qHwxl8oVo
>>85
痛かった尻尾を舐めて手入れしていたら、地面がふかふかのベッドになった。
黒い脛は女性になった。
女性の手が伸びてきて、すねこすりは毛を撫でられた。
(脛、歩かない)
ベッドに座っている女性に撫でられながら、すねこすりは居心地良く丸まった。
89 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 02:53:56.74 ID:1eMMXhn40
>>86
女性「私は火桜。後、結婚はお断りします」
本を開き、ちらりと見る。
火桜「丑三さん。お手伝いありがとうございました。
平行世界へ連れていってすいませんでした」
頭を下げる。
>>87
火桜「私は火桜。平行世界へ連れていってすいませんでした。
ここは元の世界です」
窓の外は夜。
街の明かりが美しい。
火桜「…ここはあなたがいた街の隣です」
>>88
火桜「……エキノコックスとか持ってないよね…?」
撫で続ける。
すねこすりもふもふ。
火桜「間違えて向こうに連れてってごめんねすねこすり」
火桜はすねこすりだと理解しているようだ。
90 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 02:59:40.70 ID:WQ0e8qoDO
>>89
「…話が読めんな、それに何故名前を知っている?」
「平行世界に俺達を送った理由、何故俺達なのか、お前は誰なのか、今この瞬間だけで疑問が山ほど溢れ出るぞ」
いつの間にか口の中から無くなっている飴に気付き、新しい飴の包み紙を開く
「…その様子だと、俺達を平行世界に送ったのはお前か?」
「…次元転移なんて普通じゃ有り得ない力だ、何者だ?」
右手に持った飴で火桜を指して、じっと顔を見詰めた後で飴をくわえる
91 :
すねこすり
[sage]:2011/04/01(金) 03:12:37.19 ID:qHwxl8oVo
>>89
もふもふした毛皮はとても柔らかで、女性の指はすっぽり埋まってしまう。
平行世界とかエキノコックスとか、多分すねこすりには判らない。
この獣の興味はこの人間が脛を擦らせてくれるかどうか、だけである。
どうやらこの脛は歩かないようなので、しばらく撫でられたすねこすりは立ち上がって
ベッドの端へ歩いて行く。
床を見下ろして、飛び降りる体勢だ。
そしてそのまま、すっ、と姿が掻き消えた。
きっとどこかで気ままに脛を探して擦るつもりなのだろう。
これは脛のこと以外何も考えていない獣なのだから。
//すみませんがここで落ちます。ありがとうございました。
92 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 03:16:22.29 ID:1eMMXhn40
>>90
火桜「私はただの人間。ある本を使って次元を変えた。ある人を助けるため」
手にした本を開く。中身は白紙。
火桜「私にだけ本の中に見える。名前やいろんなことが。あなた達でないと駄目だったんじゃない。
戦える人を平行世界の人の存在に重ねる必要があった。重ねた存在は、なかなか消えないから」
>>91
火桜「ばいばい」
指に残るすばらしい感触。
火桜はややうっとりしながらその姿を見送った。
たくましい獣。すねこすり。
今宵は誰の臑をこするのだろうか?
/お疲れさまでした。ありがとうございました
93 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 03:28:00.32 ID:WQ0e8qoDO
>>92
「…つまり、その、お前の本には色んな世界が見える訳か?小説みたいに?」
「そして俺達みたいな戦える存在を自分の目的の為に使った、と?」
流石にこう、いきなりな状況が続くと適応力も鈍ってくる
聞く限りで自分が想像しうる解釈を、確認するように口にしていく
「…まさか、またいきなりあんな状況に送られるかもしれないってんじゃないだろうな?」
94 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 03:34:49.34 ID:1eMMXhn40
>>93
火桜「その通りです。申し訳なく思いますが私の寿命は後少し。
地獄へ落ちようとも目的は達成せねばなりません」
引き出しから現金を取り出す。
厚みからして五十万を越えているか。
火桜「いきなり、またそうなるかもしれません。なぜなら送ることのできる人はランダムなのです。
これは報酬です。汚いやり方ですが、これしか思いつきませんでした。
どうか受け取って下さい」
95 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 03:45:10.17 ID:WQ0e8qoDO
>>94
「…まったく、とんでもない話だな」
ふぅ、と鼻から息を漏らして一息ついて、差し出された封筒を受け取る
その場で封筒の中身を見定め、火桜に視線を戻し
「…こんな金で、迷惑料になるとでも思ってるのか?」
「いらないさ、こんなもん」
ポン、と火桜に封筒を突き返す
「…また今度会った時に、頭撫で撫ででもしてくれよ、それくらいの仕事はしてるだろ?」
「それじゃあな、その時を楽しみにしてるよ」
また今度会った時に、それはまた同じような状況が来ても構わないと解りにくく暗に肯定しているのだろうか
そう言い残すと、右手をふりふり病室から出ていった
96 :
黒井礼
[sage]:2011/04/01(金) 03:49:58.75 ID:1eMMXhn40
>>95
火桜「え…あの…」
突き返された現金。
去っていく男。
火桜はただ、戸惑っていた。
火桜「頭撫で…ですか」
/お疲れさまでした。ありがとうございました
97 :
窮奇と愉快な仲間達
[sage]:2011/04/01(金) 15:10:30.02 ID:sLg9jc/5P
――紫狂・第3アジト コーヒー店
「はいはーい、みんな注目だよぉ!」
ドロリ、と濁った空気が室内に充満していた。
町外れの小さなコーヒー店があった。
とある人物に買収され、いまはこのテロ集団の本拠地として運営されている・・・。
黒いドレスを着た女性、窮奇。
艶めかしい女性の姿をしているが、彼女は大妖怪の化けた姿だった。
彼女の前には中年と少年の姿の2人の男。
そして彼女の足下2mに巨大な存在が居直っている。
「本日は重要連絡だよぉ、実はねぇ・・・」
ニッタリと、悪びれも無く彼女は言う。
「開放状態で負けたこと、そして犬御くんの脱退をきっかけに私のカリスマ性はだいぶ無くなっちゃてぇ・・・」
「ここの4人以外、みーーーんな脱退しちゃった☆」
98 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 15:13:59.67 ID:OwScUqEZ0
>>97
「皆、居なくなっちゃったんですね〜♪」
笑顔を浮かべながら、コーヒー店に入って行く。
零の周りにはお花畑が見えるかも知れない。
「神隠しさん居ますか〜?一緒に紅茶の語りでもry」
前回と同じようなノリで入って行く。
99 :
窮奇と愉快な仲間達
[sage]:2011/04/01(金) 15:24:55.52 ID:sLg9jc/5P
>>98
「・・・チッ」
少年の姿をした妖怪が軽く舌打ちする。
眼つきは座っており、隈が浮かんでいるが・・・。
「んー、残念ながら居ないよぉー!」
ニタニタ、と相変わらず気色の悪い笑顔を浮かべている窮奇。
三日月型に歪んだ瞳は、零を真っ直ぐ見据えている。
「"神隠し"、なぁんて妖怪はもう居ない・・・。
妖怪としての名前が変わっちゃったからねぇ!!」
ここに居る妖怪は元・神隠し・・・。
擬態した"外見"はほとんど変わらないが、"中身"はすでに別種の妖怪へと変貌していた。
歩み寄ってくる、ニタニタとした不気味な笑顔。
「ところでさぁ・・・どうしてキミがここに来てるのかなぁ〜?」
ニタニタニタニタ。
「『2度と来るな』って言ったよねぇ・・・?」
100 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 15:30:09.28 ID:OwScUqEZ0
>>99
「紅茶が嫌いなのかな?それとも、私が嫌いかな?」
元・神隠しを見て、笑いながら言った。
「変わってしまったのならしょうがない…。
来る理由?美味しい紅茶巡りの為に来たんだよ。
それと、お客さんに来るななんて言っちゃ駄目だよっ☆」
あからさまにふざけている。
不気味な笑顔は少し怖いが、多分大丈夫なはず。
101 :
窮奇と愉快な仲間達
[sage]:2011/04/01(金) 15:39:19.87 ID:sLg9jc/5P
>>100
金属音のような音と、ガラスの割れるような音が同時に響いた
左右から、拳銃と黒い腕が同時に零を捉える。
「すぅううううういませんねぇ!! 今、重要なぁ会議中なのでぇええ!!」
「テメェ等が嫌いなんだよぉ!!」
空気が更に澱みを増す。
ドロドロと、水の中のような。泥の中のような。
粘着と圧力が大気に帯び始める。
ニッコリと、まったく安心感を与えない窮奇から微笑が零れる。
「『良い』よ2人とも。確かにお客さんに来るな、なんて言ったら『悪い』よねぇ」
窮奇が椅子を引く。
左手で零の肩を抱き、誘うように右手を椅子に翳す。
「お座りください、注文聞いちゃうよぉ?」
102 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 15:46:17.64 ID:OwScUqEZ0
>>101
「これはこれは混沌さん、会議中失礼しました。
それと、その黒い腕、怖いからやめてよぉ。」
笑みが少し消え、両手を上に上げる。
そこで、運よく窮奇が止めに入ってくれた。
肩を抱かれつつ、席に着いた。
「窮ちゃんありがとう。じゃあ、このミルクティーくださいな。」
注文をする。
103 :
窮奇と愉快な仲間達
[sage]:2011/04/01(金) 15:59:48.78 ID:sLg9jc/5P
>>102
「それじゃあ元・神隠し、煎れてあげなさい。ミルクティーは、この前教えただろう?」
「あぁっ! キュウちゃん、それぐらいワタクシが――
「重要な会議するから出て行くか死ぬかしてね」
少年の姿をしたモノは据わった目でチラリと見据え、厨房の方へ行く。
青年は少し悶えながら、少年の後へ着いて行く。
「さて、私は手間は嫌いだからはっきり言うよぉ?」
両手で零の顔を挟み、顔をすぐ鼻先まで近づける窮奇。
ニタニタとした笑顔が眼前に移りこみ、やがて紫に淀んだ両目が視界の全てを占めてしまう。
「何しにきたのかなぁ? 何が目的かなぁ?」
左右の目は窮奇の目と完全に視線が合う。
もう視界は・・・紫に淀んだ二つの洞穴以外、何も見えない。
「私はもう解ってる、でもキミの口から直接聞きたいなぁ・・・」
囁くような、粘りつくような口調が鼓膜に纏わりつく。
逆心の黒い触手が、視神経を伝って零の脳の中に入り込んでいた。
104 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 16:08:13.08 ID:OwScUqEZ0
>>103
「お砂糖も付けてねー♪」
甘い物が大好きなので、甘い物にも砂糖を入れる。
流行りの病気に罹らないか心配だ。
「良いですよ、教えてあげます。
貴方達の行いは、【洗脳】ですよね。その洗脳で犠牲者などが出ているのはお解りですか?
……要するに、その行いを止めて欲しいと言いに来たわけです。
まぁ、私がどうもがこうと無意味なことですがね。」
不気味な感覚に犯されながらも、平然にしている。
105 :
窮奇と愉快な仲間達
[sage]:2011/04/01(金) 16:17:53.26 ID:sLg9jc/5P
>>104
「あっははーー! ずいぶん面白いこと言うねぇ!!」
頬を挟んだ手を思い切り捻る。
首を圧し折るつもりなのか。
零の座っている椅子を蹴り倒し、地面に倒れた零の鳩尾を爪先で踏みつける。
「犠牲者ねぇ・・・そんなんだったらキミの妹さん殺したほうが早いんじゃない?
変な暴走と勝手な価値観で沢山犠牲者が出ているじゃあないか!」
爪先に体重を乗せていく。
「キミは相変わらず妙だね。なにが為の正義だい?
なにが為の戦いだい? 無駄だよ無駄無駄。キミが新しい犠牲者になるだけだよ」
ニタニタと吐き気を催す笑いが上から見下している。
爪先に徐々に体重が乗せられていく。
「無駄だよ意味無い無い、キミのお友達だって沢山人を殺しているだろう?
キミ自身も沢山人と妖怪を殺しているはずだよ。ダメなんだよダメダメ。
キミは間違いだ、キミは駄目だ、キミはもうなにやっても『良い』ことなんて何もできない」
ニタリ。
「もう無に帰っちゃったら? 死ぬこともできないんだし」
凄まじい力掛けられ、爪先が一気に踏み抜かれた。
106 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 16:31:05.28 ID:OwScUqEZ0
>>105
何が起きたか分からなかったが、気づいたら倒れていた。
鳩尾をぎりぎりと踏まれる。
そして、窮奇の言う言葉に少し惑わされていた。
「だ、誰かがやらなきゃ始まらないんです…。
何もやらずに無駄だと決めつけることは良くないです…。
そ…れに、私の周りの人は皆良い人です、命に代えても保証しますよ!!」
言い終わると同時に、鳩尾から大量の血が出た。
出血も止まらず、傷もそれなりに深かった。
『零っ!!』
その様子を見ていた黒龍は窮奇を睨みつけた。
零に手を貸し、起きあがらせる。
107 :
窮奇と愉快な仲間達
[sage]:2011/04/01(金) 16:41:49.35 ID:sLg9jc/5P
>>106
「うん、キミの周りの人達はみんな『良い』妖怪達だろうね。それは私自身も保障してあげられるよ」
黒い竜などまるで視界に無いように、窮奇は言葉を連ねた。
「でもね・・・」
ニコニコニコニコ。
「・ ・ ・ 。」
ニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコ。
「キミ自身は『悪い』妖怪だね」
ニッコリ。
「ねぇ、キミまさか。本当に自分が正義の組織のエージェントだとでも思っているの?」
「本気で神様が都合良く、キミ達みたいな殺人者を生き返らせてくれたとでも思っているの?」
108 :
零「」&黒龍『』
2011/04/01(金) 16:49:07.73 ID:OwScUqEZ0
>>107
突如言われた言葉と、過去が頭をよぎる。
「な……、なんで知って――」
あまりにも残酷な過去、零は血を吐きだした。
赤黒い血が、零れ落ちた。
「確かに、殺人者です…、でもその償いとして……」
何を言っても無駄だと悟って、黙ってしまった。
『窮奇、もう済んだか?帰って零の治療をしたいんだが。』
睨みながらも、口を挟む。
109 :
窮奇と愉快な仲間達
[sage]:2011/04/01(金) 16:58:22.05 ID:sLg9jc/5P
>>108
「あっははー! 私は心を読めるって何回も言ってるじゃないか!
もしかして性格だけじゃなくて頭も『悪い』のかなぁーーー!?」
ニタニタとおぞましい笑いが深くなる。
この店内は既に、吐き下すような汚れきった雰囲気で充満していた。
一息ごとに肺に汚濁が流れ込み、肺静脈を伝って全身へと悪意が回っていく。
心臓一打ちごとに、傷口から入り込んだ邪悪が血流を駆け巡る。
黒い竜に初めて声をかける。
「えぇーーー? 空気読めないなぁ!
せっかくミルクティー注文したんだよぉ? せめて飲んで帰れば『良い』のにぃ!!」
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。
「さてさて、それでは私がキミの頭の中で見てきたことを教えてあげるよぉ!
今、キュウちゃんの口頭で蘇る! 零くんと露希ちゃんの劇的な人生ぃーーー☆」
一度開いてしまった古傷を。
猛毒滴る穢れた手が抉り出そうとしていた・・・。
110 :
零「」&露希『』
2011/04/01(金) 17:08:46.99 ID:OwScUqEZ0
>>109
がちゃり――とドアが開いた。
『ボクのヘタレな兄、居ませんかね?
ねぇ、そこのオバさん、そんなヘタレを押し倒して何してるんですか?』
窮奇に向けて発した言葉だ。
実は、この少女は兄を付けてきていた。
『せっかく頼んだミルクティーですが、ヘタレに飲む価値ないので要らないです。
代金は置いておきます。』
この会話の隙に、黒龍は零を抱きかかえ、外に向かった。
『本当に酷いですよね、ボクは貴方を軽蔑しますから。』
吐き捨てるように言うと、露希も出て行った。
111 :
窮奇と愉快な仲間達
2011/04/01(金) 17:17:23.75 ID:sLg9jc/5P
>>110
「イラッ☆ おばさんとは酷いねぇ、私はまだキミの1/10の生きてないはずなんだけどなぁ?」
ニタニタ、と不快な笑みは更に深くなっていく。
露希を足元から離し、ヤレヤレという大げさな動作をする。
「まったくさぁ・・・。私が来るなって言うと来て。
来て『良い』よって言ったら帰っちゃうなんて、私以上に天邪鬼だねぇ!」
ニッコリと、微笑みを二人に向けた。
「なかなか『悪い』顔になったねぇ露希くん、今のキミならそこまで嫌いじゃないなぁ!」
窮奇は恭しく、慇懃無礼に頭を下げた。
「またのご来店をお待ちしてるよぉ」
112 :
窮奇と愉快な仲間達
2011/04/01(金) 17:17:53.56 ID:sLg9jc/5P
>>110
「イラッ☆ おばさんとは酷いねぇ、私はまだキミの1/10の生きてないはずなんだけどなぁ?」
ニタニタ、と不快な笑みは更に深くなっていく。
露希を足元から離し、ヤレヤレという大げさな動作をする。
「まったくさぁ・・・。私が来るなって言うと来て。
来て『良い』よって言ったら帰っちゃうなんて、私以上に天邪鬼だねぇ!」
ニッコリと、微笑みを二人に向けた。
「なかなか『悪い』顔になったねぇ露希くん、今のキミならそこまで嫌いじゃないなぁ!」
窮奇は恭しく、慇懃無礼に頭を下げた。
「またのご来店をお待ちしてるよぉ」
113 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/01(金) 21:40:40.20 ID:qHwxl8oVo
日差しの温かな昼下がり。
冷たい風もなく、昼寝には持って来いの、のどかな日。
下町の路地では、派手な喧嘩が展開されていた。
「何時もいつも、飛んで逃げられると思ったら大間違いよッ!」
『ぎゃー!何しやがるこの馬鹿猫!いいじゃないかたかが饅頭一つや二つくらい!!」
「毎日積もれば恨みの山!食べ物の恨み思い知れ!」
ぎゃあぎゃあ騒ぐ九官鳥を押さえつけ、ふんむっ、と息巻いている太った三毛猫は、
口一杯に毟った黒い羽根を咥えていた。
114 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/01(金) 21:51:10.92 ID:rxOzCa7SO
>>113
ぴょんぴょん、と屋根の上を小気味よく跳ねて移動する、セーラー服の少女。
今日は日差しもよく、風と共にやってきた麗らかな春を感じられる良い日だ。
そんな日に似合わない、騒がしい声が、四十萬陀の足元から聞こえてきた。
ぴたっと止まり、屋根の上から路地を覗き込む。
(まーたやってるじゃん)
毎度毎度、仲の良いことだ。
四十萬陀はけたけたと肩を揺らすと、茶々を入れてやろうと、ふわりと喧嘩の現場に飛び降りた。
115 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 21:52:00.78 ID:WQ0e8qoDO
>>113
「あー、膝枕されてえ、可愛い女の子に膝枕されて、マジで」
黒い無造作ヘアーに白ニット帽、隈の深い目、蔓に縞模様をあしらった黒縁眼鏡
目玉模様のシャツに、黒いジャケットとカーゴパンツ
口に棒付き飴をくわえている男が歩いている
「あー平和だ、超平和、本当に平和」
「猫が九官鳥食う位平和って逆に平和じゃない気がするけど平和だわ」
三毛猫と九官鳥の戦い(?)をのんびり眺めながら、呑気に一言呟いた
116 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/01(金) 21:56:52.64 ID:YaF58zzAO
>>113
『なんだぁ?喧嘩か?』
「猫と九官鳥だよね?」
路地を歩く少年。その肩には狐。
二匹の喧嘩を見つけ、興味深そうに立ち止まる。
『何でもいいけどうるせぇぞ。』
「し、七郎!駄目だよ。そんなこと言っちゃ…」
117 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/01(金) 22:01:59.54 ID:qHwxl8oVo
>>114-115
『ナナミ!飴しゃぶり!助けて!』
見知った顔に九官鳥が助けを求める。尾羽根を抜かれて裸の尻が丸出しだ。
一方、太った三毛猫は黒い羽根をぺっぺっ、と吐き出して、
先ほどまでとは打って変わった表情で愛想よく四十萬陀に挨拶した。
「あらナナミちゃん、こんにちは。そっちのお兄さんは、お連れさん?」
その前足はしっかり九官鳥の羽根を押さえている。
小さな狐を見て一瞬、三毛猫は緑の目を丸くしたが直ぐに、にんまりと笑った。
「うちのば閑古鳥が騒々しくてごめんなさいねぇ、今すぐ、首を捻って大人しくさせるわぁ」
『ちょ!やめろっ!ぎゃーっ!おい誰か止めろ!止めて下さいお願いしますぅ!』
九官鳥はじたばたと暴れている。
118 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/01(金) 22:15:43.25 ID:HGWauSqgo
>>116
(あ、十夜くんに七郎くんじゃん)
空中から降ってきながら、四十萬陀は二人に気付いた。
黒いスカートを揺らしながら、数m上の民家の屋根から、すたりと地面に着地する。
「久しぶりじゃん!」
にぱり、と笑顔を浮かべて一言。
しかしいきなり空から降ってきたら、驚くのではないだろうか。
>>115
「うんうん、仲の良いことはいいことじゃん」
四十萬陀が丑三の言葉に同意するように頷く。
(……ってあれ? 人間??)
>>117
「こんにちわじゃん。カンくん、今度は何したじゃん」
からから笑いながら、三毛猫に挨拶を返して、ひょこひょこと二人に近づく。
目線を合わせるようにしゃがみ込む。
ちらりと横目で丑三を見ると、耳打つような声で話しかけた。
「ううん、知らないじゃん。人間みたいだけど……カンくんの知り合い?」
飴しゃぶり、と呼んでいるところを見るに、知り合いのようだが。
じたばたと暴れる九官鳥を一瞥して、同じ鳥としてさすがに可哀想になったのか、
四十萬陀が助け舟を出す。
「ミケくん、そろそろ離してあげたら?」
119 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 22:24:35.24 ID:WQ0e8qoDO
>>116
「…うーん」
(また妖気…いや、妖気はあの狐だけか、また面白い奴を見付けたな)
ふむふむ、と面白そうに一人と一匹を見ると、くるんと飴を口の中で回す
>>117
「なんだお前、仲良く喧嘩しやがって、それは猫と鼠の特権だぞ」
「おい、そこの三毛猫!」
「俺、焼鳥は塩派だから、そこんとこよろしく」
九官鳥に助けを求められても完全無視、既に食う気になっている
「やっぱ焼鳥っつったらビールだよな?そう思わない?」
更にその場にしゃがみ込んで、口から出した飴を九官鳥にマイクが如く向けて尋ねる、助ける気はさらさら無いらしい
>>118
「そうだよな、仲良くするのはいいことだよな」
うんうん、と頷いて、七生の言葉に同意を表す
「だから俺と仲良くする事を前提に結婚してください」
しかしそれに続けた言葉はとても変態的でしたとさ
120 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/01(金) 22:31:24.00 ID:YaF58zzAO
>>117
「い、いえ、お構いなく…どうぞ、お続けください。」
相手が妖怪だからか、状況が把握できないからか、妙に緊張した様子の少年。
『いや、十夜。続けさせてどうするんだよ。
まぁ、さっきはうるさいって言ったけど、気にしなくていいぜ。それよか、あんたら妖怪…だよな。』
狐の方は、二匹の正体が気になった様子。
>>118
「うわっ!…って、四十萬蛇さん!
お、お久しぶりです。」
(び、びっくりした…)
と、かなり驚いている少年。ちょっと、驚きすぎかもしれない。
『よぅ。久しぶりだな。』
対称的に落ち着いている狐。軽く挨拶をする。
妖怪だからか、慣れているのだろう。
>>119
「なんだろう、あの人?」
『さぁな、ほっとけ。どーせ、ろくな奴じゃねぇよ。』
動物の本能なのか、行動を見て判断したのか、七郎は丑三をこう思った。
121 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/01(金) 22:40:27.18 ID:qHwxl8oVo
>>118-120
『流石ナナミ、優しいっ!おいらの無実を知っているっ!』
どうみても九官鳥が有罪です本当にあり(ry
『…って、まて!おい飴!塩って何だ塩って!』
「残念、焼鳥はタレ(甘口)派なのよ、アタシ。から揚げなら塩でもいいけど。
ビールは賛成。枝豆も欲しいわね」
三毛猫は落ち着いて羽根をもうひと毟り。九官鳥の翼のかざきり羽が一部分、欠けた。
「ごめんね、ナナミちゃん、この盗人鳥がちっとも更正しないからさぁ。
今日はちょっと徹底してお仕置きしないと駄目なのよ」
〔嬲る気だぞこいつっ!〕
三毛猫が、自分を飛べないようになるまで羽根を毟ってから弄ぶつもりなのを、九官鳥は察知した。
『オイィ?狐!見殺しにする気か?おいらは九十九だよ!妖怪仲間なら助けてよ!
ねぇ少年もさ、ちょっとこの猫抱っこしてくれたらそれで良いんだって!!』
…九官鳥は、食物連鎖の上位に助けを求めている。
122 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/01(金) 22:45:22.26 ID:HGWauSqgo
>>119
「はあ?」
ぽかん、と口を開けた四十萬陀が間抜けな声を出す。
だが驚きも一瞬で、すぐににんまりと口角を上げると、
「にゃはは、そういう言葉はもっと雰囲気があるとこで言うべきじゃん」
結構まっとうなアドバイスで答えた。
笑顔を崩さずに、間をおかず尋ねる。
「で、君は誰じゃん?」
>>120
「驚かせたじゃん? ごめんごめん」
手をぱたぱた振りながら、十夜に謝る。
四十萬陀はミケ子たちの前から立ち上がると、
わしわしと十夜と七郎の頭を撫でた。
「こんな所で奇遇じゃん。今日は散歩?」
>>121
「ありゃりゃあ、それなら一度しっかりお仕置き受けないとじゃん」
でもこの仕打ちは……、と風切り羽を毟られる九官鳥を見ながら、
ぞわぞわと背筋を立たせる。
他人が腕を怪我しているところを見ると、自分の腕ももぞもぞしてくる、あの感じ。
同じ鳥としては、見ているだけで痛々しい。
「ほどほどにね」
四十萬陀は顔を引きつらせると、ちょっと視線を逸らした。
123 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 22:53:50.25 ID:WQ0e8qoDO
>>120
「聞こえてるぞー、大体当たってるけどな」
七郎達の方を向かずに会話に割り込む
言われた事は気にしていないようだが
>>121
「成る程、趣味が合わないようだな」
コクコク、と頷いて返事をし、暫くの間があって
「ならば交渉決裂じゃあ!!」
交渉だったのかは謎だが、どうやら決裂に終わったようだ
「待ってろ九官鳥!お前をタレ派の手に渡す訳にはいかん!今助けてやる!」
「くらえ!猫騙し!」
そんな理由でいいのだろうか、一転して九官鳥の助けに回る事に
しかしやった事は三毛猫の目の前で両手をパチン!と鳴らしただけ、やる気はないらしい
>>122
「…ちっ、冗談を真に受けてくれるタイプじゃなかったか」
小声で何やら失礼な事をいいやがる、真に受けてたらそれはそれで大変な事になったのは簡単に想像できるであろう
「俺は丑三夜中、退魔師ってのをやってる」
「よろしく」、と軽いノリでそう伝える
妖怪がいる場で退魔師と言う職業を明かすと大抵良い反応はされないが、彼はそれを楽しむ節があって、当然今回のそれもその考えに乗っ取って包み隠さず正体を明かす
124 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/01(金) 23:00:45.15 ID:YaF58zzAO
>>121
「噛まないよね?」
『大丈夫だろ。つーか、この鳥がなんかしたんじゃ…』
そっと、三毛猫を抱こうとする。
狐は、九官鳥を助けていいのか?と疑問に思う。
>>122
『ま、そんなところだ。』
狐は、相変わらずの調子で答える。
「四十萬蛇さんは?」
少年は撫でられて、少し恥ずかしそうに聞き返す。
>>123
『ほらな、当たってるってよ。
…つーか、退魔士かよ。』
「危ない人なのかな…」
七郎の耳元で小さく話す。
『そこまではわかんねぇな。』
125 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/01(金) 23:06:41.05 ID:qHwxl8oVo
>>122
『ナナミェ…』
一番救ってくれそうな人だったのに。九官鳥は泣きそうな声で四十萬陀を見る。
しかし救いの声は飴男から発せられた。
『ええっ?タレとか塩とか、そんな理由?えぇえええ?』
理由はともかく助けられればそれでいい、と九官鳥は淡く期待したのだが。
「へ?」
丑三の猫騙しは猫を騙せなかった。
だがその隙は、十夜が三毛猫を抱えあげるには十分なものだったので…
「あー!何すんのよーっ」
ぶらーん、とわきの下を抱えて持ち上げられたミケ子はロングキャット状態に。
ちょっとばかし下っ腹がたっぷんと膨れているのはご愛嬌。
一方、羽根を毟られた九官鳥はよたよたと飛び上がって四十萬陀の肩へ飛び乗った。
『助かったぜ少年!GJや!ゲハハハ!!豚猫ざまぁ!』
…そしてさっきより煩くなった。
126 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/01(金) 23:14:31.57 ID:HGWauSqgo
>>124
「私も散歩じゃん。
屋根の上にいたんだけど、ミケ子君たちの喧嘩の声がしたから降りてきたの」
にこにこ微笑みながら答える。
屋根の上を移動するなど、あまり周囲に人がいないからいいものの、
誰かに見つかっていたら相当怪しまれているだろう。
>>123
「夜中君だね。へえ、退魔師……退魔師ー!?」
余りに軽いノリであったため、四十萬陀は思わずノリツッコミしてしまった。
とはいえ、妖怪の天敵でもある退魔師と知れば、四十萬陀が警戒しない訳ない。
ただ九官鳥と知り合いのようだし、妖怪を前に敵意を表さないところを見ると、
今すぐ逃げる必要はなさそうだ。
(そういえば、少し前に和戌(わいぬ)たちが変な退魔師に会ったって言ってたけど……)
もしかしてこの人間にことだろうか。
四十萬陀は丸い瞳に少し怯えを見せながら、丑三と距離を取る。
>>125
「そんなこと言ったらまた毟られるじゃん、カン君」
肩へ飛び乗った九官鳥を横目で見ながら苦笑する。
とりあえず、風切り羽毟られなくてよかったね……。
(ところでカン君、あの人間、君の知り合いじゃん?)
四十萬陀は、ひそひそと九官鳥に話しかけた。
127 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 23:22:34.01 ID:WQ0e8qoDO
>>124
見た限り、危ない人のオーラは十分な程に放っている
見た目だけでなく、行動や言動からも既に危ない人だ
「あ、いいなーおい、俺にもその猫の肉球ぷにぷにくらいさせろよ」
>>125
「おい九官鳥、俺の助けに礼はないのかよ?塩かけて焼鳥にすんぞ、ビールのツマミにすんぞ」
礼を言われない事が不服のようだが、彼は実際何もしていないし、まだ食う気は残っているらしい
「それはそれとして…あれだな、なんでそんな喧嘩してんだ?ただの弱肉強食って風には見えなかったぞ?」
眼鏡をくい、と上げながら、九官鳥と三毛猫を交互に見、双方に問い掛ける
>>126
「いい感度(反応的な意味で)だな、そういう反応は俺も嬉しいぞ」
「危険視したけりゃしてもいいが、俺としては可愛い女の子の妖怪とは積極的に仲良くしたいと思う所だ、そういう考えから種族間の交わりってのが生まれると思わないか?」
「フヒヒ」と楽しそうに七生の反応を見て、飴の棒を捻る
長ったらしく話す内容は難しそうに言ってはいるが、要は妖怪に向かって敵意は無く、女の子とはお近づきになりたい様子
128 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/01(金) 23:26:53.82 ID:YaF58zzAO
>>125
「ご、ごめんね…
……お、下ろしていいかな?」
(七郎より重い…かも…)
三毛猫を抱き上げて、少ししたらゆっくりと地面に下ろす。三毛猫を下ろす十夜の様子を見て、狐はこう思った。
七郎(下ろすのが早い気が…あの九官鳥、また捕まるんじゃねーか?)
>>126
『ミケ子…ああ、この猫か。』
と、チラリと三毛猫の方を見る。
「屋根の上って、目立っちゃいませんか?」
>>127
「え?あ、すみません。もう、下ろしちゃいました。」
残念ながら、十夜は先ほど三毛猫を下ろしたところだった。
『ま、残念だったな。』
129 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/01(金) 23:31:21.76 ID:qHwxl8oVo
>>126-128
『ああ、あの飴男な。でもあいつが妖怪狩るのは見て無いな。
ナナミはまだ会ってなかったのか?あいつ袂山の神社に居たんだぞ?
なんでも悪趣味な爺さんの刀探してるとかで…』
そういやあの悪趣味な爺ぃの火の玉は、どうしたんだろう?
九官鳥は探るように丑三を見た。
まだ、九十九神の情報網には、黒い刀の件は上がってこない。
「その閑古鳥がいっつも食べ物盗むのよ!アタシのばっかり!
だから捕まえた今日は締めてやろうと思ったのにさ!」
『ま、そういうわけだ。少年と飴、お前らには感謝するぜ!』
十夜の傍から逃げ出しながら丑三に答える三毛猫。
そしてこれっぽっちも反省の色が無い九官鳥。
ミケ子に尾と片羽を毟られたせいで、上手く飛べないことにはまだ気づいていない。
130 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/01(金) 23:39:47.20 ID:HGWauSqgo
>>127
(……敵意はないみたいじゃん)
男の言葉に、嘘があるとは思えない。
四十萬陀は一先ず安心したらしく、ほおっと息を吐いた。
しかし、別の意味で警戒する必要がありそうだ。
「なるほど、変態じゃん」
四十萬陀は冷たい目で丑三をじぃっと見た。
>>128
「まあ、見付かればねー。でも大丈夫じゃん」
少女の姿をしていることもあり、大抵の人間は四十萬陀に接するとき油断する。
誤魔化したり、姿をくらますことは簡単だ。
……退魔師なんかに見つからない限り、だが。
「今日は天気がいいから、なーんか飛び回りたくなっちゃって」
にゃはは、あと頭を掻く。警戒心があるのやらないのやら。
>>129
「え、本当?」
ということは、和戌たちが言っていたのはやはり丑三のことだったようだ。
危害は加えられなかったらしいし、四十萬陀は、彼に妖怪に対する敵意はないと確信した。
一切反省する気のない九官鳥を見て、四十萬陀は呆れたような声で言った。
「カン君……君、羽毟られてたけど、ちゃんと飛べるじゃん?」
131 :
丑三夜中
2011/04/01(金) 23:48:56.44 ID:WQ0e8qoDO
>>128
「…はにゃーん」
十夜が三毛猫を手放してしまい、がっかりした様子
しかしこの顔でこの台詞は可愛くない所か逆に気持ち悪い
>>129
「なんだ食い物か、いやしかし食い物の恨みは恐ろしいって言うしな」
「お前も、もっと他の方法で飯を探せないのか?」
ふむふむ、と三毛猫の訴えを聞いた後、九官鳥に目を向けて尋ねる
帰ってくる答えに、あまり期待はしていない
>>130
「変態とは失礼な、紳士と言ってくれ」
「俺は欲望に忠実なだけでただ女の子が好きな訳じゃないぞ、ああいや、女の子は大好きだけど」
真剣な表情で否定…?……つまりは結局変態である
132 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/01(金) 23:53:16.87 ID:YaF58zzAO
>>129
「あ、あれ?僕、助ける方間違えた?」
三毛猫と九官鳥を交互に見て、困惑する少年。
『まぁ、別にいいんじゃねーか?ほら、あれだ、喧嘩する程仲が良いってな。』
と言って、狐は軽く笑う。
>>130
『ま、この街にはそんな危険な奴はいねぇと思うしな。
だけど、警戒ってのは大事だぜ。』
「七郎は、ちょっと警戒し過ぎな気もするけど…」
十夜の言うとおり、七郎は警戒心が強い性格だ。
『おいおい、十夜。お前は、もうちょっと警戒心を持った方が…
まぁ、なんにせよ気をつけろよ。』
>>131
「え…?」
『え…?』
予想外の台詞に唖然とする。二人ともこの人よくわからない、といった顔をしている。
133 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/02(土) 00:01:02.15 ID:e7BtAjKlo
>>130
『うぇっ?!』
ばさばさ、と翼を振って飛び上がる九官鳥。
少し先の屋根を目指したのだが、舵をとるための尾羽は無いし
片羽のかざきり羽は毟られているので左右のバランスも取れない。
結局くるりと回って、すとん、とまた四十萬陀の肩に落ちた。
>>131
『盗んだ食い物が一番美味しいじゃないか!
おいら、この豚猫の減量を手伝ってやってるんだぞ』
九官鳥がそう言ってのけた途端、三毛猫が体を弓なりにして丑三に飛び掛った。
丑三を足がかりにして四十萬陀の肩の九官鳥を狙う、見事な三角飛びである。
>>132
しかし三毛猫に狙われた九官鳥は耳障りな鳴き声で飛び上がり、唖然とする十夜の頭の上に着地した。
すべり落ちそうになって、ばたばたと翼を振りながら何度か足を踏みなおす。
『ふぃ〜。いい足場があって助かった』
怒りで毛を逆立てた猫の爪を、間一髪で逃れた九官鳥は少年の頭の上から見下ろす。
134 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/02(土) 00:01:29.02 ID:e7BtAjKlo
>>130
『うぇっ?!』
ばさばさ、と翼を振って飛び上がる九官鳥。
少し先の屋根を目指したのだが、舵をとるための尾羽は無いし
片羽のかざきり羽は毟られているので左右のバランスも取れない。
結局くるりと回って、すとん、とまた四十萬陀の肩に落ちた。
>>131
『盗んだ食い物が一番美味しいじゃないか!
おいら、この豚猫の減量を手伝ってやってるんだぞ』
九官鳥がそう言ってのけた途端、三毛猫が体を弓なりにして丑三に飛び掛った。
丑三を足がかりにして四十萬陀の肩の九官鳥を狙う、見事な三角飛びである。
>>132
しかし三毛猫に狙われた九官鳥は耳障りな鳴き声で飛び上がり、唖然とする十夜の頭の上に着地した。
すべり落ちそうになって、ばたばたと翼を振りながら何度か足を踏みなおす。
『ふぃ〜。いい足場があって助かった』
怒りで毛を逆立てた猫の爪を、間一髪で逃れた九官鳥は少年の頭の上から見下ろす。
135 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/02(土) 00:06:22.69 ID:zYIHOTzdo
>>131
「つまり女好きな変態ってことじゃん!」ガーン
ツッコみを入れた四十萬陀が、頭を抱える。
(ほんとにこの人退魔師じゃん……?)
>>132
「相変わらず仲がいいじゃん」
うんうんと頷きながら、微笑ましそうに二人を見る。
お互いを支えあっている。そんな深い絆が見て取れる。
「忠告ありがと。深く刻んでおくじゃーん」
適当に返事しているように見えるが、本当か?
>>134
「ほ〜ら、上手く飛べない……ってええぇ!?」
丑三を足場に、こちらに勢いよく飛んでくる三毛猫。
突然のことに四十萬陀は対応できず、三毛猫を受け止めようとする。
――が、思ったよりも重量があった。
三毛猫のアタックにぐらりと体が傾き、そのまま地面に背中を激突させた。
「あいたあっ!」ステーン
まるで漫画のように、見事にすっころぶ。
……スカートについては察して欲しい。
136 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 00:17:00.50 ID:55NG1zCDO
>>132
「なにそれこわい」
一人と一匹のその反応は正しい、本当に何が出るかよく解らない、予測不可能な男がこの男、丑三夜中なのだ
そんな彼は、今は何事もなかったかの様に飴を舐めている
>>134
「ああ、それなら別に―――ぺぷしっ!?」
「別にいいか」、と言いかけた所で三毛猫に頭を踏まれ、言葉が中断し変な声が出る
重さと衝撃に頭が下がり、真っ白な帽子には可愛い模様のように足跡がついた
「…あーあ、俺の帽子が汚れちまったじゃねーか」
頭を上げて帽子を脱ぎ、パッパと大切そうに帽子を叩く
その様子から、ただの帽子ではないようだ
>>135
「女が嫌いな変態なんていません!…あ、たまにいるわ、あれは変態とはまた違うけど」
帽子を叩きながら、軽い天然パーマの黒髪を揺らして力説
「おーい、大丈夫かー?」
綺麗に汚れを落とした帽子をまた被り、七生の顔を覗き込む
勿論、欲望に忠実な彼はスカートの中を目に焼き付けるのも忘れない
137 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/02(土) 00:23:43.86 ID:/oR5+aqAO
>>134
「わっ!ちょ、ちょっと…」
頭の上の九官鳥に困惑し、手を伸ばす。
とりあえず、頭から下ろそうという考えだ。
『おいコラ。十夜の上は俺の特等席だぜ。』
と、肩の上の狐は冗談混じりに言った。
>>135
『気楽な奴だな。まぁ、こういう奴は案外大丈夫なんだよな。』
と七郎は評価した。
『で、大丈夫か?』
と、一応心配するようだ。ちなみに、十夜はまだ頭の上の鳥に気を取られている。
>>136
『いや、怖いのはお前だ…』
若干、引くような感じで七郎は言った。
口には出していないが、おそらく十夜も同様な事を思っただろう。
138 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/02(土) 00:29:27.55 ID:e7BtAjKlo
>>135
「みゃっ!ごめんナナミちゃん!!」
見た目どおり重量たっぷりの三毛猫は、慌てて四十萬陀の上から飛び降りた。
そしてスカートに気づくと、大急ぎでその裾を直そうとする。
『今のは豚猫が悪い!』
そもそもの元凶である筈の九官鳥が、十夜の頭上からここぞと喚く。非常に煩い。
>>136
喧嘩中の猫と九官鳥が、なぜかハモった。
「『クリーニングなら是非うちで!!』」
この喧嘩ップルの住んでいるのは、クリーニング店である。
普段なら九官鳥は客の呼び込みなどしないのだが、丑三とは既に縁があるのだ。
>>137
掴もうと伸びてくる手を、ひょいひょい、と九官鳥は飛び越えて交わしている。
しかし着地点は常に頭の上である。
そのため、十夜はそちらに集中せざるを得ない。
結果としてスカートの眼福は丑三が独占した。
『特等席は貰ったぜワハハハハ』
九官鳥も冗談で返した。
139 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/02(土) 00:37:23.51 ID:zYIHOTzdo
>>138
四十萬陀は、ううんと痛みに唸っている。
三毛猫が裾を戻してくれたことで、四十萬陀の下着が露出される時間は最小限で済んだ。
>>136
「あいたた…………
ハッ!!」
目を開けると、ばっちり丑三と目が合った。
慌てて起き上がると、スカートは既に元に戻っている。
幸か不幸か、四十萬陀は自分が晒した痴態に気付くことがなかった。
「う、うん……」
痛む背中を摩りながら、四十萬陀は丑三の言葉に頷く。
>>137
「うん、ありがとうじゃん」
心配してくれた七郎に、笑顔で返す。
140 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 00:42:13.51 ID:55NG1zCDO
>>137
「そうか?つまり俺は怖いほどのイケメンって事か」
なんとまあ都合のいい解釈が出来る脳みそなんだろうか、ここまでポジティブだともう表彰物である
「ちなみに俺は饅頭が怖い」
>>139
「いやー、ラブコメ展開って意外と転がってるもんだね、俺は今生まれて初めて神様に感謝したかもしれない」
うんうん、と目を閉じて頷きながら独り言
閉じた瞼の裏に浮かぶのは、当然ながらの桃源郷
「怪我は無いか?あったら俺が舐めて…じゃなかった、絆創膏くらいならあるぞ?」
しかし変態
>>138
「仲良いなお前ら、クリーニングする物があった時はなるべく思い出すよ」
「…店がどこか知らんがな」
この近くにクリーニング屋なんてあったっけ、と思いながら、小さく頷く
「それにしても九官鳥お前マジグッジョブ…じゃなくて、言いたい事があるんだがいいか?」
「前に会った時の、刀探すって話についてなんだが」
そう言って九官鳥に目を向けた表情は、少しだけ真剣だった
141 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/02(土) 00:48:39.36 ID:/oR5+aqAO
>>138
「うう…七郎…なんとかして…」
自力じゃ捕まえられないと思い、肩の七郎に頼み込む。
『しゃあねぇな。』
(ちょっと脅すか、効くかわかんねぇけど。)
『おい。俺、炎使えるんだが、下りねぇと焼き鳥にすんぞ?』
と、脅しに出た。指先に火を着けて見せびらかす。
もっとも、本当に火を使うつもりはない。あくまで脅しとして見せるだけ。そもそも、この場で使ったら十夜の髪に引火してしまうかもしれない。
>>139
『気をつけろよ…』
そちらを向いて、一言だけ言った。
それからすぐに、十夜の頭の上の鳥に向き直った。
>>140
『……もういいよ。そういう事で』
一々説明するのも面倒。そもそも、コイツどこまでが本気なのかわからない。
そう思い、七郎は面倒臭くなった。
『じゃあ、お前には饅頭一生やんねぇよ。』
142 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/02(土) 00:55:47.87 ID:e7BtAjKlo
>>139
三毛猫がしょんぼりと四十萬陀に詫びる。
「ごめんね、本当にごめんね」
四十萬陀まで転ばせるつもりは無かったのだ。
気持ちだけは軽々と飛んで、閑古鳥を捕まえるつもりだったのだ。
すべては三毛猫の日ごろの不摂生と体重のせいである。
『ナナミ、怪我ないか?』
三毛猫が闘志を失ったので、警戒しつつ九官鳥も四十萬陀の傍に降りてくる。
ただし、三毛猫とは四十萬陀を挟んで反対側である。
>>140
そして女性陣からは見えないようこっそりと、肩翼の羽根を一枚ぴっと立てると、
丑三に向かって、ぐっ、と突き出して見せた。
『あの趣味の悪い爺さんの遺作な。こっちはまだ情報なしだ』
三毛猫は一体何の話だろう、と丑三と九官鳥を不思議そうに見ている。
>>141
狐が脅しをかけたころ、既に九官鳥は十夜の頭から降りていた。
焼鳥とかなんとか聞こえたので反応はしたものの、
『ああっと、そうだ狐。
さっき助けてもらった礼にいうが、少年のとろ臭さを何とかしたほうがいいな。
妖怪と関わるのにそのままじゃ、長生き出来なくなるぞ』
…などと言う。
徹底して憎たらしい鳥である。
143 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/02(土) 01:04:52.82 ID:zYIHOTzdo
>>140
「は?」
丑三の言葉に首を捻る四十萬陀。
当然だろう、本人は知らないのだから。
「舐めるとかやめるじゃん! 多分怪我は……、っ」
ちくりとした痛みが、首に走る。
四十萬陀が短い後ろ髪を掻き揚げると、首裏に僅かに赤くなった部分があった。
どうやら少し擦りむいていたらしい。
(まーこのくらいどうってことないじゃん)
普通の人間なら絆創膏なり貼るだろうが、四十萬陀は妖怪。
東雲ほどの回復速度は持たないものの、人間より傷の治りは早い。
>>142
「いいっていいって! そんなに謝らないでよミケ子君」
四十萬陀は笑顔のまま言う。
転ばされたことは全然気にしていないようだ。
すると、九官鳥が三毛猫とは反対側に降りてくる。
「大丈夫じゃん」と答えると、それよりと四十萬陀は意地悪そうな顔をした。
「カン君は本当にいたずら鳥だね〜……好きな子は困らせたいお年頃じゃん?」
冗談めかして、けらけらと笑う。
144 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 01:10:00.62 ID:55NG1zCDO
>>141
「無理はしなくていいんだぞ?ほら、驚かせたいだろ?俺に大量の饅頭見せて驚かせたいだろ?」
今まででもそうだったが、改めて言うとこの男
物凄くウザイ
>>142
「情報無しか、そりゃよかった」
情報が無いと聞くと、がっかりする所か逆によかったと感想を漏らす、どういう事か
「実はな、その刀の在り処…というか、所有者をこっちで見付けたんだが」
「それが結構ヤバめでな、もしお前が先にあってたら刀の錆になってたかもしれない」
そういって、携帯を取り出して操作し、画面を見せる
画面には二人の人物の画像。今より少し若く、帽子も被っていないが、片方はどうやら丑三のようだ
「こいつがそれを持っているが、こいつには気をつけろ」
「何を考えているか知らないが、俺と違って敵意ビンビンだ」
指差して九官鳥に示すその男は、丑三の隣で仲良さそうにしている男
長い挑発に、黒いスーツをピシッと着た優男風の男だ
「…ついでに、もう見付けたから無理に情報集めようとしなくてもいいぞ、という事だ」
パタン、と携帯を閉じて、ポケットに突っ込んだ
>>143
「なんだなんだ、怪我してるんじゃないの。見せてみんしゃ〜い、妖怪だからってほっとくのはいかんよ〜」
九官鳥から七生に向き直り、HAHAHAと笑いながらふざけた動き
流石に舐めはしないだろうが、ただ怪我の手当をしたいという親切心のみで構成されている様子ではない
145 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/02(土) 01:14:05.19 ID:/oR5+aqAO
>>142
『余計なお世話だ!』
どちらかというと、これは十夜が言うべき台詞。しかし、七郎が言ってしまう。こんなだから、とろ臭いと言われてしまうのだろう。
そして、その十夜は
「え、ええー…僕、そんなにとろ臭いかな…」
若干落ち込んでいた。
>>144
『うぜぇ…』
ただ一言、思った事を率直に言った。
さらに
『うぜぇ…』
もう一度言った。
146 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/02(土) 01:28:21.90 ID:e7BtAjKlo
>>143
『好きな子?おいら、ナナミ好きだぞ!』
きょとんとする九官鳥に、四十萬陀の言葉の含みは通じなかったらしい。
「あんたよりアタシのほうがもーっと、ナナミちゃん好きだよ!」
なぜか張り合ってくる三毛猫。
>>144
『見つけたのか?そか。お前、そんな奴相手にしてダイジョブなのか?』
珍しくこの嫌味な九官鳥が他人の心配をしている。
もしかしたら明日は雨でもふるのじゃないか、と、そう三毛猫が思ったとき。
丑三があからさまな怪しさで四十萬陀に近づくではないか。
(ナナミちゃんに怪しいことしたら、また飛びつくわよ!)
さっきのめくれたスカートを見たときの、この男の視線を三毛猫は忘れていない。
ぷにっぷにの肉球がひたり、と地を踏みしめて身構えた。
>>145
『ああ、余計なお世話だから、礼として言ったんだ。
でなきゃ言う義理も世話もないな』
「あのバ閑古、また嫌味とお節介のない交ぜにしてんのね」
単に口が悪いだけでは無いと三毛猫も判ってはいるのだが、やはりこの鳥には一言言いたくもなる。
147 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/02(土) 01:41:34.59 ID:ev+RusBSO
>>144
「いやあ、放っておけばすぐ治るし、遠慮しとくじゃん」
ふざけた動きからは悪意しか感じられない。
わざとやってない? と思わずツッコミそうになったほどだ。
四十萬陀は苦笑いを浮かべながら、つつつーと丑三から距離を取っていく。
七郎からもら真顔でウザいと罵倒されているし。
(変な人じゃん……)
丑三に対する四十萬陀の印象は、これに決まった。
>>146
「にゃはははー……ありがとうじゃん」
とても嬉しいが、意味が通じないとは。
肩の力を落とすように四十萬陀が笑う。
お前も似たようなもんだぞ、と誰かツッコミを入れてもらいたい。
「じゃ、私は一度山に戻るじゃん」
四十萬陀はそう言って立ち上がると、適当に服を叩いた。
そろそろお腹も空いたころ。何か食べてくるのだ。
「またね!」
ふわりと綿毛のように飛び上がると、四十萬陀は雀の姿になって、山へ飛んで行った。
//お先に失礼します。ありがとうございました
148 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 01:45:52.79 ID:55NG1zCDO
>>145
「え?イケメンだって?」
「いやだな狐ちゃん、当たり前じゃないか」
最早話を聞いてるのかすら謎、ある意味では妖怪より達が悪いかもしれない
>>146
「大丈夫大丈夫、あの爺ちゃんもようやく重い腰上げたみたいで、なんかしてるみたいだし」
「他の奴巻き込まないで俺がやらないといけない相手みたいだし、な」
ヒヒッ、と九官鳥に振り向き笑顔を向ける
いつもいる筈の人魂が、陰も形もないのは何か理由があるらしく、その通り何も見えない所か人魂の妖気が微塵も感じ得ない
>>147
「そう?まあ今回のは大丈夫そうだが、妖怪だからってあまり怪我を舐めたらダメだぞ、俺は舐めたいけど」
注意しているつもりなのか、とりあえず普通に言葉を終わらせる事はないらしい
「気ぃつけろよー、どっかの誰かみたいに食べ物盗んで怒られたりすんなよー」
軽く手を振って、七生を見送る
どっかの誰か…一体それは誰なのだろうか
/お疲れ様でした
149 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/02(土) 01:52:10.02 ID:/oR5+aqAO
>>146
『それが礼かよ。ったく…』
少し、機嫌悪そうに言う。本気で怒っているわけではないようだが
「そっかぁ…僕、とろ臭いのか…十夜の“と”は、とろ臭いのとなのかな…」
一方で十夜は、さっきよりも落ち込んでいた。
>>147
『じゃーな。』
と、いつもの調子で軽く言った。
「さようなら。」
十夜の方は、いつもの調子ではなく、九官鳥の言葉で若干落ち込んでいたため、小さな声で言った。
/絡み乙&ありがとうございました。
>>148
『言ってねぇぇ!話し聞けぇぇ!なんだお前ぇ!』
思った事全部、全力でツッコんだ。
言い終わった後には、息切れ。全力で言い過ぎた。
150 :
招き猫「」と郭公時計『』
[sage]:2011/04/02(土) 01:59:24.60 ID:e7BtAjKlo
>>147
「またそのうちお店に来てねー」
『いつでも遊びに来いよっ』
四十萬陀の無事に三毛猫は安心して、
そして味方の減る九官鳥はちょっぴり心細くなって、飛び去る夜雀を見送った。
>>148
『なに、あの悪趣味爺、ちゃんと働いてんの?助平な店覗きで遊んでるんじゃないのか?』
ここに居ないのをいいことに、人魂は酷い言われようである。
「あんたが言うか!!」
強烈な猫パンチが九官鳥に炸裂した。
この九官鳥が時々、ペットショップへインコの行水を覗きにいっていることを三毛猫は知っている。
>>149
「こいつの嫌味を気にしちゃ駄目よ。喜んじゃうからね」
十夜にそう言うと、パンチ一撃でのした九官鳥を咥えて、三毛猫は塀の上へ飛び上がる。
ちょっぴり苦労したのは、九官鳥を咥えているせいだけじゃない。
>>ALL
「じゃ、アタシもそろそろ帰るわ。この閑古鳥捕まえたしね」
妖しく緑の目が光る。これは絶対何かするつもりだ。
しかしそれはこの場ではないようで、ゆっくりと短い尻尾が塀の先へと消えていった。
//お疲れ様、絡みありがとうございました。
151 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 02:07:17.42 ID:55NG1zCDO
>>149
「よくぞ聞いてくれたな、俺の名前は丑三夜中」
「通りすがりの退魔師だ!」
シャキーン!とポーズを決めて自己紹介、今更な気もするが
>>150
「あの爺ちゃんもやる時はやるみたいだしな、それに俺も実物見て思ったがあんなもんそのままにしといて良いようなもんじゃないわ」
「つーことで目的は変更、件の刀ぶっ壊す為に爺ちゃんが何やら手順を整えてくれるんだとさ」
やれやれ、と言ったふうに両手をあげて首をふりふり、「そーゆーことよ」と締める
「んじゃ、俺も腹減ったしなんか食いに行くかね」
「じゃあな、またどっかで」
笑いながら小さく手を振って言うと、何処かへ歩いて言った
/お疲れ様でした、自分も落ちます
152 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/02(土) 02:13:19.56 ID:/oR5+aqAO
>>150
『おう。じゃあな。』
と、軽く手を降る。
『十夜、あいつの言うとおり、一々気にしてんなって。な?』
「う、うん。そうだね。ありがとう、七郎。」
少し、立ち直ってきた少年。
>>151
『聞いてねぇぇ!マジで何なんだよ…』
とか、言いつつ名前は記憶。というか、インパクト強すぎて嫌でも覚えてしまう。
『ふぅ…さて、俺達も帰ろうぜ。何か疲れちまった。』
「うん。そうだね、七郎。」
疲れた顔をした狐と少年は、そのまま去っていった。
/皆さん、絡み乙&ありがとうございました!
153 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 20:57:12.10 ID:4bKfQLxF0
ある山道を歩く少女と龍。
春も近づき、道端には小さな花が咲いている。
「春って新しい発見がありそうだよね。」
のほほんとした空気を漂わせながら、歩いている。
154 :
セツコ
2011/04/02(土) 21:02:11.79 ID:XlSix2OH0
>>153
すると、近くの草むらがガサガサと動き出す。
そこから、魚を加えた一匹の猫が飛び出し逃げていく。
「待ちなさい!!神への供物を返しなさい!!」
巫女服を着て、長い黒髪をポニーテールにし、竹箒を持ってる女性が、追い掛けるように出て来る。
そのまま、猫は少女の横を通り、女性が少女にぶつかるだろう。
155 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 21:08:00.10 ID:4bKfQLxF0
「へ…?」
見知らぬ女性とぶつかってしまったようだ。
「う…。すいません、怪我しませんでしたか?」
急いで立ち上がり、女性に手を貸した。
156 :
セツコ
2011/04/02(土) 21:17:28.16 ID:XlSix2OH0
>>155
「あうたっ!?」
ぶつかってしまい、変な奇声を上げながら、尻餅をついてしまう。
竹箒は左手で離さず持っている。
「あいたたた……ごめんなさい。お怪我はないd……」
少女の方を向き、右手を伸ばそうとするが、龍が視界にはいり。
「な…何故、龍が!!!!私は箒だから食べても美味しくないですよ!!」
なんか口走りながら、見事な後ずさりをする。
「あ…貴女も早く逃げなさい!!私にまかせ…やっぱり任せないで!!けど逃げて!!けど一人じゃ怖い!!」
パニックになってるのか、立ち上がり、箒で居合の構えをし、
目をクルクル回しながら叫んでる。
157 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 21:22:30.73 ID:4bKfQLxF0
「(人に見られたー!!いや、誤魔化せば何とか…)」
『(ろ、露希、私は隠れるよ。)』
妖怪であることをばらさないように、頑張ってみる。
白龍は鞄の中に隠れる。
「りりり、龍なんてぇ、い、いませんよ!!
決して、ボクの味方とかぁ、そんなんじゃないですよっ?」
こちらもパニくる。完全にOUTな喋り方である。
158 :
セツコ
2011/04/02(土) 21:31:14.95 ID:z7OBRqUf0
>>157
龍が鞄に入ったのに気付かず。
「ええい!!ほ…箒神のせせせせ…セツコが
せせせせ…成敗する!!
だだだだだだから、その少女から離れろ!!いや、離れて下さいお願いしまs……あれ?」
そしていないのに気付く。
パニックになってるせいか、自分が妖怪だってのをばらしているのに気付いていない。
「いない?そうか夢k……………ええええ!!!!貴女の仲間!?やめて!!私は箒だから食べないで!!!!!!」
結果、余計にパニクりました^p^
159 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 21:35:56.12 ID:4bKfQLxF0
「え、えと驚かせてごめんなさいっ!!
この龍もボクも、人は食べないの安心してくださいっ。」
妖気があることに気づき、この女性から出ているものだと分かった。
向こうはパニクってるので、落ち着かせる。
「私は露希です。さっきのは白龍。」
『……』
鞄からじぃと見る
160 :
セツコ
2011/04/02(土) 21:41:16.07 ID:3GREugW90
>>159
「本当か?食べないか!?」ガクガクブルブル
居合の構えを止め、小刻みに震えてる。
「露希と…白龍……」
「ひぃ!?私は妖怪じゃないよ!食べないで!!」
覗いてる白龍に気付いた。
人は食べない=妖怪食べる。と思ってしまったようだ。
161 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 21:46:15.90 ID:4bKfQLxF0
>>160
「怯えないでぇ(泣)」
凄く震えているので、自分は安全と言うことをアピール。
『(露希、この人、妖怪ですよね…?)』
「(絶対そう…だよ。)」
そして、得意なアイコンタクト。
ここは「違うのですか。」と納得するか、「妖怪…ですよね?」と否定するのか迷う。
162 :
???
2011/04/02(土) 21:59:13.16 ID:55NG1zCDO
>>160
>>161
「待てぇい!!!」
突然、その場の空気をガラスのように打ち砕く掛け声がした
掛け声はその場の者達より少し上からしていて、木の枝の上にその人間が立っているのが見える
「東に困っている女の子がいれば行ってモニョモニョし、西に女の子がいれば行ってゴニョゴニョする!!」
「つーかもうとりあえず女の子がいる所に俺はあり!その名はああぁぁぁ!!!?」
何か言っている間に枝が折れ、男は盛大に地面に落下した
163 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/02(土) 22:04:51.57 ID:XlSix2OH0
>>161
「はははははい!!」
慌てながらそう言い。
「ひいひいふぅ……ひいひいふぅ…」
深呼吸ではなく、ラマーズ法をしているが……落ち着いた?
>>162
と…思ったら
落ちたソレを見て、彼女は叫ぶ。
「変態だぁぁぁぁぁあ!!!!」
またパニックに落居ってしまった。
164 :
セツコ
2011/04/02(土) 22:08:16.31 ID:jyemXFVR0
>>163
はセツコですOTL
165 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 22:10:25.44 ID:4bKfQLxF0
>>162
「女の子が好きなんですか。」
どうやら、見たことのある人なので平然と見ている。
…いや、平然なのか?いかにも、(怖い人なんだなぁ)と言う目。
>>163
「と、とりあえず落ちつきましょうよっ!!」
説得しようとするも、無理っぽいような感じ。
そして再び、現れた男を見る。
「(どうしてくれるんですか!!)」
166 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 22:17:17.81 ID:55NG1zCDO
>>163
>>165
「変態じゃない、紳士だ」
「俺はただ純粋に女の子が好きなだけで、何もやましい考えなど持っちゃいないぞ」
そう言いながら出て来る、飴をくわえた男
黒い無造作ヘアーに白ニット帽、隈の深い目、蔓に縞模様をあしらった黒縁眼鏡
目玉模様のシャツに、黒いジャケットとカーゴパンツといった風貌だ
「大丈夫、大丈夫だ、俺が来たからには全てまるっとこの場を納めてやるから」
逆に、彼が来さえしなければそうなっていただろう
しかし、彼が来てしまったこの瞬間に、事態の収束の難易度はスペースシャトルの発射が如く急上昇した
167 :
セツコ
2011/04/02(土) 22:23:09.27 ID:i+ECtWYF0
>>165
露希の言葉で、我にかえる。
「はははははいぃ!!!」
いや?まだ若干パニックになってるようだ。
>>166
「やっぱり変態だぁあぁぁぁあ!!!!!」
こうして彼女のパニックは、まさに新幹線の如く加速していく。
竹箒の持ち手の上部分が刀の柄。そこから下が刀の鞘の役割をしているらしく。
竹箒の鞘から刀を抜き、ブンブン振り回している。
近くの木が一本切れるだろう。
168 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 22:28:25.42 ID:4bKfQLxF0
>>166-167
「(なんかもう止められないや☆)」
白龍を抱いた状態で、二人を眺めている。
難易度が上がろうが、加速して行こうがお構いなしに、見ている。
『(この二人が組み合わさると大変だね。)』
「(ボクも思った。)」
169 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 22:34:06.65 ID:55NG1zCDO
>>167
「変態じゃないっての、変態だったとしても刀振り回すのはやめろ、あぶないから」
背中から木刀を取り出し、前に出して構えて防御姿勢を取る
>>168
「ちょっとー、見てないでなんとかしてくれよー」
さっき「俺が来たからには」とか言っておいてこれである、やる気はあるのか、いやないだろう
170 :
セツコ
2011/04/02(土) 22:39:59.20 ID:XlSix2OH0
>>168
>>169
ガキィン!!っと木刀に止められる。
「はははははい!!!!」
刀を止められ、我に帰る。
そして自分がした事を思い出す。
「わ…私はなんて事を………恥ずかしい…」
顔を真っ赤にさせながら、正座をする。
なんか騒がしい妖怪である。
171 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 22:46:30.64 ID:4bKfQLxF0
>>169
「丑三さん、ちゃっかり止めましたね。でも、ありがとうございます。」
今度はきちんとした目で、感謝の気持ちを伝える。
やる気などは別として、やることはきちんとやるんだな、と言うイメージを持った。
>>170
「正座しなくても大丈夫だよ。ところで、お名前は?」
そう言えばまだ聞いてなかった。
ここで出会ったのも何かの縁なので、聞いてみる。
これこそ、新しい発見!!…なのか?
172 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 22:55:10.08 ID:55NG1zCDO
>>170
「刀振り回していいのはあれだ、愛故にとかそんな理由までだぞ、もう少しで善良な市民である俺が真っ二つにあう所だったじゃないか」
やれやれと言ったふうに木刀を背中にしまう
「まあ飴でも食って落ち着けよ、ポテチ(うす塩)味だ」
そう言いながら、何処からか取り出した棒付き飴をセツコに差し出した、なんか味がややこしい
>>171
「そりゃお前、やる時はやるからな俺は」
自画自賛、自分で言える精神の図太さは褒められた物かもしれない
「おー、そうそう、俺も名前聞きたいぞ」
173 :
セツコ
2011/04/02(土) 23:02:38.08 ID:qpZlyGwe0
>>171
「はいっ!私はセツコと言います」
慌てて正座をやめて立ち上がり、そう言う。
>>172
「………」
えっ?善良な市民?って顔をしながら彼を見る。
「ごめんなさい……露希と白龍にも迷惑をかけしてしまいまして…」
しょんぼりしながら飴をもらい、ペコリと頭を下げながら、しょんぼり舐めてる。
174 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 23:10:33.17 ID:4bKfQLxF0
>>172
「ところで、何しに来たんですか?
…まさか、本当にボク達を?」
たまたま通りかかったのだろうと思いつつ質問した。
>>173
「セツコさん、良い名前ですね。
先程のことは気にしてないので、大丈夫ですよ。」
しょぼんとしていたのでフォロー。
露希の表情は笑顔だ。
175 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 23:15:53.96 ID:55NG1zCDO
>>173
「ん?なんだその熱い視線は、惚れたか?惚れちゃったか?」
セツコの視線を(わざとらしく)勘違い
フヒヒと笑う彼のその様子には、うざさを感じずにはいられないだろう
>>174
「そりゃお前、女の子の声が聞こえたらすぐ駆け付けるさ」
「たとえ仕事の途中に宿敵に会って追い掛けている途中だったとしても、俺は女の子を取るよ」
右手で飴の棒をくるくる回しながら答えた
その例えはもしかしたら例えじゃなく、本当に今あった事かもしれない、だとしたらこの男は何をやっているんだとなるだろうが、残念ながらそういう男だ
176 :
セツコ
2011/04/02(土) 23:22:14.02 ID:qpZlyGwe0
>>174
「ありがとうございます///」
照れたように顔を赤くしている。
「露希もいい名前ですよ?」
ペロペロと飴を舐めながらそう言う。
>>175
「それはないです」
キリッと真顔で言いながら完全否定。
「えっと……貴方の名前は?」
キョトンと首を傾げる。
177 :
四十萬陀 七生&翠狼
[sage]:2011/04/02(土) 23:35:45.13 ID:zYIHOTzdo
「最近、よく袂山に人が来るようになったよね」
「花見の季節だからぜよ。
それと、この間神社におりなんとかっつー狐が来てから、
あそこを参ると願いが叶うって評判が立ってるせいもある……って和戌(わいぬ)が言ってたぜよ」
そんなことを話ながら、山道を下るのは四十萬陀と一匹の送り犬だ。
犬といっても、明らかに普通の大型犬を遥かに上回る体格を持った犬である。
……人間に出会って、果たして誤魔化せるのだろうか?
>>ALL
「あり?」
「げっ、人間ぜよ?」
翠狼が面倒そうな声を上げる。
四十萬陀が目を凝らすと、三人ほどの姿が見えた。
見知った人物たちに、四十萬陀が安心したように言う。
「大丈夫じゃん。二人は知ってる人、もう一人は……知らないけど、人間ではないみたいじゃん」
四十萬陀はそう言うと、三人の方へ足を向けた。
178 :
露希「」&白龍『』
2011/04/02(土) 23:41:51.33 ID:4bKfQLxF0
>>175
「へぇ…。」
言葉が見つからなかった。
いや、見つけようともしなかった。
>>176
「そうですかね?」
と言いながらも、とても嬉しそうにしている。
しかし、どうして草むらから出てきたのだろう?
お魚咥えた猫をおっかけていたことも疑問に思う。
>>177
「七生ちゃん、久しぶり!」
その存在に気づき、声を出す。
「あれ、その狼は?」
179 :
丑三夜中
2011/04/02(土) 23:48:25.50 ID:55NG1zCDO
>>176
「いいか、絶対なんて物は絶対にないんだ」
「だから希望を捨てなければいつかきっと叶う、お前が俺に一目惚れする可能性も絶対に無いとは限らない訳だ」
なにやらかっこいい表情で言っているが、「いや、ねーよ」の一言で全てが片付く
「よくぞ聞いてくれたな、俺の名前は丑三夜中、世界に散らばる退魔師の一人だ」
余談だが、彼は既にセツコが人間ではないと見抜いている、退魔師とは口ばかりではないと言う事だ
そして人間ではないと解っているのに、あえてその天敵とも成り得るかもしれない退魔師と素性を明かす、それにはこんな考えがある
“妖怪とかに目の前の人間が退魔師と解らせた時、面白い反応しそうじゃね?”。つまりは性格(性質?)が悪い
>>177
「…お?その声は…」
つい最近も聞いた声がして、ぐいんと首を曲げて七生に顔を向ける
「よう、また会ったな」
中指と人差し指をくっつけて立てた左手を顔の前に出すポーズをして、ニヤリといつもながら気持ち悪い笑みを向ける
>>178
「1へぇだけかよ、もっとくれないと銀の脳みそだって貰えやしないじゃないか」
なんとも懐かしいネタだ
180 :
セツコ
2011/04/02(土) 23:56:46.94 ID:XlSix2OH0
>>177
「い…犬!?……あれ?妖怪?」
現れた女性と犬を見て、ビクッとなる彼女。
「(あれ?…もしかして、この人達みんな妖怪なのかな?)」
>>178
「はい。私が言うから間違いないです」
「もし子供を産む機会がありましたら、私に任せて下さい。コレでも安産祈願の御利益がありますよ」
なんかズレた事を言う。本人はいたって真面目に。
……そう!彼女は天然だ!!
「あっ!?しまった!!猫に取られた神社のお供えの魚……」
気付いた時には既に遅く、猫は遠くに行ってしまった。
>>179
「そ…そうなんですか!?」ガビーン
驚いたような顔になり、信じてしまう。
天然である…この妖怪。
「退魔師?……(あれ?私、大丈夫だよね?私は良い妖怪だし……けど、さっき斬りそうになったし…あわわわわわ!!)」
なんか再び慌て始める。
「私は箒神ではないですよ!!人間です!!よろしく丑三!」
墓穴をかなり掘っている。それはもう日本からブラジルまで穴を掘る程の掘りっぷりだ。
え?ちがう?
181 :
四十萬陀 七生&翠狼
[sage]:2011/04/03(日) 00:00:51.50 ID:KNDrih25o
>>178
「やっほ、露希君」
ポップな口調で話しかける。
狼と呼ばれて、四十萬陀の隣にいた翠狼の耳がぴくりと動いた。
ふりふり、と尻尾が揺れている。
「にゃはは、違うよ露希君。こいつは狼じゃなくて送り犬じゃん」
「送り犬の翠狼ぜよ、お嬢さん」
訂正した四十萬陀に合わせて、翠狼が露希に挨拶した。
まだ尻尾が揺れている。
どうやら、翠狼は狼と間違われて嬉しいようだ。
>>179
「何そのポーズ?」
四十萬陀が肩をすくめる。
……知らぬが仏、という言葉があってだな。
翠狼も、あ、という声を上げた。
「お前、前に袂神社に来てたやつぜよ?」
>>180
「はじめましてじゃん! 私、この山に住んでる夜雀の四十萬陀七生じゃん」
警戒心を与えない、明るい表情で話しかける。
隣にいる大きな犬は一歩前にでると、同じく軽い調子で話しかけた。
「俺は、同じくこの山に住む送り犬の翠狼ぜよ」
182 :
露希「」&白龍『』
2011/04/03(日) 00:12:22.07 ID:fsTXpEVA0
>>179
「警察とかには気をつけるんだよ。」
今は山奥だからいいが、街中で女性に変なことをしたら警察ry
>>180
「へ?子…子供?……氷亜さんとの?…ボンッ」
『(やっちゃったー)ガビーン』
ぷしゅーと音を立てて、しばらく放心状態になる。
恋する乙女は奥が深いのだ。
>>181
『すいません、露希を戻すの手伝ってください!』
口からは白い靄が出ているではないか!!
183 :
丑三夜中
2011/04/03(日) 00:22:57.66 ID:pRXkbm1DO
>>180
「成る程、箒神か、これはまた珍しい物に出会ったな」
ニヤニヤと笑いながら眼鏡を上げてセツコを見る
この時彼は、「天然もいいな…」とかよこしまな事を考えていいたのは言うまでもない
>>181
「気にするな、特に意味は無い」
笑いながら言うと、手を降ろして
「おお、そういやいつだかに愉快な仲間達と会ったな」
ポン、と拳と掌をぶつけて思い出す
送り妖怪達を愉快な仲間達と表すあたり、恐れの無い人間である
>>182
「…成る程、恋する乙女は妄想力もアップか」
「こいつは俺も負けてらんねえ!あんな子やこんな子に妄想で色々させてやるぜ!!」
壊れた露奇の様子を見てあろうことか悪乗りしやがった
とは言え口で言うだけで、何かする訳じゃ
なんか少し、鼻息が荒くなっている
184 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/03(日) 00:29:16.97 ID:SQ0mRlvX0
>>181
「あ…どうも!箒神のセツコと言います」
ペコリとしながら丁寧に挨拶する。つうか近くに退魔師いるのに言っちゃったよ。天然すぎる。
服装的には巫女服だが……恐らく何処かの神社の竹箒が妖怪変化した存在とわかるだろう。
>>182
「どどどどどうしました!?露希!?」
急に放心状態になった彼女を見て、再び慌てる。
恋する乙女は無敵なのさ(キリッ
>>183
「ななななな!?何故わかった!?ハッ!?コレが退魔師の力!?」ガクガクブルブル
震えながらそう言う。
「わ…私は悪い箒神じゃないよ!」
怖がりながら露希の後ろに隠れようとするだろう。
185 :
セツコ
2011/04/03(日) 00:30:11.60 ID:SQ0mRlvX0
>>184
はセツコです
またやってしまったOTL
186 :
四十萬陀 七生&翠狼
[sage]:2011/04/03(日) 00:35:08.27 ID:KNDrih25o
>>182
「えぇ!? ろ、露希くーん?」
突然放心状態になった露希に驚き、ゆさゆさと肩を揺らしてみる。
「と、突然どうしたじゃん……??」
「子作り程度で真っ赤になっちゃって、まだまだ子供ぜよ」
けらけらと翠狼が笑い飛ばす。
四十萬陀はセツコの言葉をよく聞いていなかったらしく、首をひねっていた。
>>183
「?」
「あの時は驚いたぜよ。いきなり退魔士だなんて名乗るもんだから」
やれやれ、といった調子の翠狼。
しかし、どこかサバサバとした丑三の性格は嫌いではないようだ。
「破廉恥な妄想はやめるじゃん!」カッ
四十萬陀が、鼻息が荒くなる丑三に向かって、ツッコミ&チョップを放つ。
>>184
「箒神じゃん?」
「つうことは、どっかの神社から来たぜよ?」
二人の送り妖怪が首を捻る。
彼女らの住まう山にも、麓に小さな神社があるため、
セツコの話に興味を抱いたらしい。
187 :
露希「」&白龍『』
2011/04/03(日) 00:45:43.58 ID:fsTXpEVA0
>>183
放心状態の為、聞いていなかった。
もしもこれを聞いていたら…気絶するだろう。
>>184
「びくぅっ!!
…えぇ、子供…ですよね。う、うん。//////」
意識は取り戻したが、何を言っているんだか分からない。
恥ずかしいやら何やらの気持ちが混じったようだ。
>>185
「えっ…翠狼君は平気なの…?」
普通にしていることが凄いと思った。
恋する乙女は(以下略
188 :
丑三夜中
2011/04/03(日) 00:53:01.23 ID:pRXkbm1DO
>>186
「はいぷしっ!!?」
スパーン!と気持ちいい音が鳴り、ぐわんぐわんと頭が揺れる
「…うーん、まあ、そうだな」
「退魔師っていう職業を楽しんでる節があるからな俺」
そして何事も無かったかのように翠狼に返す、逞しい
>>184
「悪くても悪くなくても別に構わんけどな、今は特に用事も無いし何もされてないし」
「ほら、俺は喧嘩売らないけど買いはするタイプだからさ」
「そういう事」と言っているが、喧嘩を売らないというのは自称であり実は色んな妖怪に売りまくっていたりする
189 :
セツコ
2011/04/03(日) 00:58:50.93 ID:3/Xmn/ez0
>>186
「はい!街中の小さな神社に住んでます」
「四十萬陀も子作りした時は、私にお任せください。安産祈願の御利益がありますから」
露希の後ろで顔を出しながらそう言う。
>>187
「はい!好きな人とのやりましたら、私に任せて下さい!元気の良い赤ちゃんが産まれるようにしますよ」
誇らしげに言う。
>>188
「そ……そうなんですか…」ホッ
安心したらしく、露希の後ろから出て来る。
「お騒がせしました」
再びペコリと謝る。
190 :
四十萬陀 七生&翠狼
[sage]:2011/04/03(日) 01:03:23.90 ID:KNDrih25o
>>187
「下ネタくらい軽くスルーするぜよ!」
そう言って、自身満々に胸を張る翠狼。
正しく言えば、セツコは下ネタのつもりで言ったわけではないのだが……。
>>188
「楽しんでるって……妖怪を倒すのが楽しいってことじゃん?」
丑三つの言葉に、む、と四十萬陀が顔を顰める。
袂山の送り妖怪は、争いを好まない性質であるため、
好戦的な輩は苦手なのだ。
>>189
「あー……」
(なるほど、露希君があーなったのはこういうことじゃん・・…)
理解した四十萬陀は、わずかに顔を赤くしながら、頬をぽりぽりと掻く。
翠狼が見ている前で取り乱すわけにはいかない。
「うん、まあ、その時はお願いするじゃーん」
適当にあしらっていると、「この袂山にも、麓に小さい神社があるんぜよ」と翠狼が言葉を続けた。
191 :
露希「」&白龍『』
2011/04/03(日) 01:15:05.90 ID:fsTXpEVA0
>>189
「好きな人…。…その時はお、お願いするよ/////」
多分、お願いする確率は極めて0に等しい。
>>190
「翠犬君が自信満々に言えるのが、ボクには不思議でしょうがないよ…」
半分放心しているが、先程よりは大丈夫な様子。
>>ALL
「そろそろボク達戻らないと…。またどこかで。」
最後の最後で頑張って作った笑顔を向けて、帰って行った。
/絡みお疲れさまでした!!
192 :
丑三夜中
2011/04/03(日) 01:20:24.55 ID:pRXkbm1DO
>>189
「別に謝る必要は無い、お騒がせするくらいが可愛くて調度いいからな」
「…いや、だからっておっとりしてる女の子も嫌いな訳じゃないぞ!勘違いするなよ!?」
何か焦って訂正しているが、そこをそうするよりもっと相応しい訂正箇所がある気がする
>>190
「あー…悪い、語弊があったな、別にそういう訳ではない」
困った様子で言いながら、飴の棒を転がす
「退魔師という仕事上、色んな妖怪と触れ合うだろ?それが楽しいんだ」
「人間とは違うが、人間みたいに色んな奴がいる、種族もまるで多種多様だ」
「そんな面白い奴らと触れ合って、つまらない筈が無い」
>>191
「…ま、心配はいらないだろうが、あまりふらふらし過ぎてころんだりするなよー」
適当な感じに露希を見送る、本当に心配しているのか?
/お疲れ様でしたー
193 :
セツコ
2011/04/03(日) 01:28:25.14 ID:4lk6pw+c0
>>190
「はい!!」
元気よく返事をする。純粋無垢のキラキラした瞳で四十萬陀を見ている
「そうなんですか?神社のお掃除が必要なら私に任せてください」
ポンっと竹箒を持った手で自分の胸を叩く。
>>191
「その時はお任せください!!」
同じく純粋無垢なキラキラした瞳で露希を見る。
「はい!また会いましょう!」
手をふり、露希と白龍を見送るだろう。
/お疲れ様でしたー
>>192
「そうですか」
「???」
彼の言葉に?を上を出しながら、首を傾げる。
194 :
四十萬陀 七生&翠狼
[sage]:2011/04/03(日) 01:34:34.08 ID:3ug+6upSO
>>191
「そうぜよ? ま、お嬢ちゃんも色々経験したら分かる話ぜよ」
にい、と意地悪気な笑みを浮かべる。
露希のこの様子を見るに、相手がいるなら、あと何十年もしないにでも……と翠狼は親父くさい推察を頭の中で勝手に繰り広げていた。
「ばいばーい」
「じゃあな、お嬢ちゃん」
//お疲れ様でした!
>>192
「何だ、そういうことじゃん」
ほ、と安堵したように息を吐き出す。
さっきとは打って変わってけろりと笑い、表情がころころ変わる少女だ。
これまで会ってきた退魔士の中には、好戦的であればそうでないものもいたが、
丑三のように「妖怪とふれあうのが楽しい」といった退魔士に会うのは初めてだ。
……退魔士にも、いい人間がいるんだ。と四十萬陀はふと思う。
すると突然、翠狼が声を上げた。
「いやあ、兄さん格好良いぜよ!」
尻尾を降りながら、口々に丑三を褒め称える。
人間でありながら、妖怪と触れ合うのが楽しいといった丑三に、えらく感動したらしい。
>>193
「随分使われてなかった神社だから、掃除はぜひお願いしたいじゃん」
只でさえ劣化や汚れの目立つ神社だ。
四十萬陀としても目に余るところがあったので、セツコに頼むのもよい機会かもしれない。
「ただ最近、神社に送り狐が住み着いててね。昔この山に住んでたらしいんだけど……」
もし掃除にいけば、その送り狐とはちあう確率は高い。
「三叉の大きな妖狐なんじゃん。なんでも、願いを叶える狐だとか、和戌(わいぬ)が言ってたじゃん」
195 :
丑三夜中
2011/04/03(日) 01:43:20.01 ID:pRXkbm1DO
>>193
>>194
「だろ?俺はかっこいいだろ?」
「今ならそんなかっこいい俺が出血大サービスだ!恋人なら絶賛待受中!!」
シャキーン、とポーズを決めてセツコと七生に視線を送る
いくらなんでも調子に乗りすぎている感は否めない
「…ま、そんな退魔師ですけど、俺にとっちゃ大切な仕事な訳ですよ」
「霊感活かす仕事だけど、こうでもしないと重荷にしかならないしな」
いつもの事ながらふざけからの切り替えが早い、何事も無かったかのように無表情で語り出した
196 :
セツコ
2011/04/03(日) 01:51:00.37 ID:172gDhJz0
>>194
「お任せください!」
箒神の性質なのか、掃除をしたくってウズウズしてるようだ。
「送り狐ですか?……願いを叶える代わりに代償とかありそうですね」
願いを叶えるときいて、裏がありそうかな?と珍しくまともに考えるセツコだった。
>>195
「いえ…私は遠慮します」
手をナイナイっとふりながら、サラッとそう言う。
「……苦労されてるんですね」
ジーッと丑三を見る。
>>ALL
「では、そろそろ私は帰ります」
「お供え物も新しいの買わないといけないですし」
そう言うと、テクテクと歩きだし
クルリと振り返り
「それでは皆さん!また会いましょう!!」
そう言ってセツコは去っていった。
/皆さんお疲れ様でしたー
/お先に失礼します
197 :
四十萬陀 七生&翠狼
[sage]:2011/04/03(日) 01:58:20.14 ID:3ug+6upSO
>>195
「にゃはは……おにーさんは人間のお嫁さんをもらうといいじゃん……」
「うちの神社の狐さん、確か縁結びもやってたぜよ。そうじゃなかったら、セツコの所とか」
肩を落とす四十萬陀に変わって、翠狼が真面目に答える。
ふいに真剣になった丑三を見て、四十萬陀は目を細めた。
(重荷……)
今日の人間にとってはそうなのだろう。
お互いに存在を認めあい、共存していた時期が嘘のようだ。
人間全てが悪いものとは、決して思っていないが……。
>>196
「うーん、どうなのかな?」
「さあ、まだ会ったことないし、わからんぜよ」
二人して首を竦める。
送り狐が来たのは、本当に少し前の話で、二人もまだ直接の面識はないのだ。
和戌(わいぬ)や銀狐からは、変わっているがいい人、とだけ聞いている。
「次は掃除よろしくじゃーん」
「またなー嬢ちゃん」
去っていくセツコを見送る。
「じゃ、そろそろ俺たちも戻るぜよ」
「丁度いいじゃん。神社寄っていくじゃん」
二人はそう話しはじめると、丑三を振り返って、
「そういう事だから、またね夜中君」
「じゃあな、兄さん」
そう言って、山を下っていった。
//眠気も限界なので落ちます。ありがとうございました
198 :
丑三夜中
2011/04/03(日) 02:03:49.31 ID:pRXkbm1DO
>>196
>>197
「…さーて、と」
今まで楽しく談笑していた全員が去り、自分一人が残った
残ったのは自分だけ、の筈なのに
丑三はゆっくりと、木刀を引き抜いた
「楽しい時間も補給したし、行くか」
一人、呟いて
丑三は、誘われる様に何処かへと歩いていった
/皆さん、お疲れ様でした
199 :
黄昏逢魔
2011/04/03(日) 22:49:48.13 ID:pRXkbm1DO
『なっ…何なんだ…!?お前は…!?』
町外れの山のふもと近く、森の中で怯えた声がする
昼間すら不気味に薄暗く、夜になると一層に不気味、“妖怪が出る”との噂もあるとかないとかで、変わり者以外は皆避けるような森だった
時間は夕方、空は日も殆ど沈んだ不思議な暗さ
『やめろ!来るな!ギャッ…ッ!!』
怯えた声は悲鳴すら出す暇も無く、代わりにベチャッと何かが落ちる音がした
声や音、または不気味なその雰囲気に惹かれてやってきたのなら、最初に目に入るのは一人の男だろう
保護色の様に闇に紛れる真っ黒な喪服、同じ様に黒い長い髪
顔立ちはいかにもな優男風、どこからどう見ても人間だ
その右手に持った、柄から刃まで漆黒に染まった刀が、とんでもない妖気を放っているのを無視すれば
200 :
瞳
2011/04/03(日) 23:04:54.56 ID:Y89iIrmAO
>>199
「さて、修行も一段落ついた。もう少しであの技も完成する。」
森の前を歩く少女。山での修行を終えた後のようだ。
「…!?悲鳴?それに妖気…いったい何が…」
気になる、嫌な胸騒ぎがする。そう思い森へ走って行く。
201 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/03(日) 23:10:04.63 ID:KNDrih25o
>>199
ざり、と地面の木の葉が擦れる音がする。
(馬鹿でかい妖気が気になって来てみれば――)
偶然近くを通りかかっていた東雲は、突然感じた強い妖気に山へ入っていた。
そして妖気を辿ってみれば、そこに待っていたのは、
惨劇と、一人の男。
ここまで目撃しておいて、東雲にこの場から立ち去るという選択肢は残されていなかった。
そもそも、立ち去ろうと考えたとして、目の前の男が黙って立ち去らせてくれるとも限らないだろう。
東雲は躊躇うことなく、木陰から一歩踏み出す。
巨大な妖気を放つ刀を持った男に、突き刺すような視線を向けた。
202 :
黄昏逢魔
2011/04/03(日) 23:22:34.50 ID:pRXkbm1DO
>>200
>>201
「…僕の様に、妖怪と人を見分けられる人間は、自ずと妖気を過敏に感じ取れる」
「それはすなわち、君達のような妖怪がノコノコ出て来たのが、すぐ解ると言う事だ」
左手に刀の刃を乗せて、刀の背を撫でながら男が振り返る
その場に現れた二人を見詰める視線は、とても冷たい
「こんばんは、妖怪さん達」
203 :
瞳
2011/04/03(日) 23:31:47.52 ID:Y89iIrmAO
>>201
「犬御…それに、コイツはいったい…」
森の中、見知った顔を見つける。
しかし、呑気に挨拶している場合でもなさそうだ。
凄惨な光景、強い妖気。何かが起こっている、穏やかではない何かが。
>>202
「…あなたは…何者なんだ?」
恐る恐る尋ねる。
そして、その視線に背筋が震えあがる。いや、震えあがるどころじゃない。痛いくらいに恐ろしく、重々しい。
(なんなんだ…?こいつは…?)
警戒に警戒を重ねる。いつでも、戦えるように
204 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/03(日) 23:40:20.22 ID:KNDrih25o
>>200
>>202
「テメェ、人間か?」
東雲は攻撃的な語気で問いかけた。
敵意を隠そうとせず、妖気を放つ。
>>203
「……着物女か」
横目で瞳を一瞥すると、すぐに男に視線を戻す。
「気ィ張っとけよ」
くぐもった声だが、強い警戒心を内包している。
205 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/03(日) 23:43:12.86 ID:KNDrih25o
//安価ミスです
>>200
はなし
206 :
黄昏逢魔
2011/04/03(日) 23:47:37.70 ID:pRXkbm1DO
>>203
>>204
「人間だよ?そうさ、人間だ」
「少しだけ、君達妖怪に近いだけの人間さ」
「だからと言って、仲良くするつもりはないけどね」
淡々と、冷たく答える
言う通り彼は紛れも無く人間で、妖気はあくまでも現時点では刀からしかしていない
しかし、その雰囲気は人間よりはむしろ妖怪に近い、とても悪質で、恐ろしい妖怪
「突然だが、君達には僕の理想の為の人柱となってもらいたい」
「所詮妖怪だ、人間の役に立ててこそ存在の意味がある」
「僕の為になれて、幸せに消えていくがいい」
突然何を言い出したかと思えば、それは宣戦布告の言葉
それが合図と言わんばかりに、男は刀の先を二人に向けた
207 :
瞳
2011/04/03(日) 23:53:19.46 ID:Y89iIrmAO
>>204
「あ、ああ…ありがとう、犬御…」
威圧感に押しつぶされそうになっていたところに、犬御の言葉。
どうにか、平静を保った。しかし、目の前の脅威は変わらない。
本能が言っている、コイツは危険だと――
>>206
「人間…退魔士か何かか…?」
それにしては邪悪すぎる。いや、妖怪に近すぎる。
「何を言っている!?
何を企んでいるか知らないが…断る!!」
そう言い、右腕を刀へと変化させる。
208 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 00:01:12.87 ID:oZeh9mv2o
>>206
「なってもらいたい? なって下さいの間違いだろ、ボケ。
ま、どっちにしろお断りだがな」
吐き捨てるように言うと、東雲は体を変化させた。
その巨体が徐々に縮み、長い黒毛を持った送り狼へと変わる。
今に飛びかからんとばかりに態勢を低くし、片牙を剥き出しにして威嚇する。
209 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 00:16:19.17 ID:5oyaTrGDO
>>207
>>208
「ああ、訂正しよう、何も強制じゃない」
「生きて僕の役に立つか、死んで僕の役に立つか、二つに一つだ」
「…とは言え、やれやれ、その様子じゃいい答えは見込めないね」
変異した二人を、まるで何でもない物を見るかのように、冷たく見詰める
そうすると、刀を地面に突き立て、その柄に両手を重ねて置き
「…人の姿を模ってはいたが…成る程、そうせざるを得ない訳だ」
「人間に成り切ろうとはおこがましい、君達のような存在はせめて、このように使い物にはならないといけないんだ」
男が言葉を言い終わるタイミングで、二つの影が草むらから飛び出し、男の前にでて瞳と犬御を睨みつける
それは二匹の狗、犬御を睨む片方は額に一本角があり、瞳を睨む片方は口をぴったり閉じている
「阿形、吽形、[
ピーーー
]なよ、その寸前までだ」
《<御意>》
210 :
瞳
2011/04/04(月) 00:24:31.23 ID:eSLGbL3AO
>>209
「黙れ!妖怪と人間は共存できる筈だ!
あなたの思うようにはさせない!」
そう言うと、目の前狗を睨みかえす。
内心、気圧されそうだ。だが、強い思いや日々の修行でついた自信がそれを防いでいた。
211 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 00:33:59.31 ID:oZeh9mv2o
>>209
「いつまで訳分かんねぇこと言ってんだ」
飛び出してきた二匹の狗に、臆すことなく、敵意のこもった視線をぶつける。
(仕掛けてくるのを待ってやる義理もねェ)
それに、敵を前にして待っていられるほど、彼の気は長くない。
東雲が風を呼ぶ。ざわりと周囲の緑が波立つ。
「こっちから行くぞ!!」
気迫ある声を上げる。
鎌鼬を纏った爪を振りかざすと、一本角の生えた狗に襲いかかった。
212 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 00:41:26.90 ID:5oyaTrGDO
>>210
「共存ならしているじゃないか、これこそが人間と妖怪のあるべき関係だ」
「人の作った物から生まれた九十九神なんて、それこそ人間の為に動くべきじゃないか?」
<主の命だ、悪く思うな>
瞳の目の前の狗、吽形が瞳に駆け出し、脚へ向けて体当たりを放つ
攻撃は単調だが、とても素早い
>>211
《主の為に、死ぬがよい》
角が生えた狗、阿形は真っ向から犬御に走り、姿勢を更に低くさせ頭を下げる
攻撃をくらうのを躊躇わず、角で掬い上げるようにしたカウンターを狙った
成功にしろ失敗にしろ、阿形の背中から腹にかけては深い引っ掻き傷が刻まれるだろう
213 :
瞳
2011/04/04(月) 00:50:07.59 ID:eSLGbL3AO
>>212
「何を言っている!そんなの共存じゃない!利用しているだ…
ぐぅっ!?」
その速さ――見切れなかった。
体当たりをまともに受け、吹き飛ぶ。そして、勢いよく付近の木に激突。
「がっ…はっ…」
苦しそうに呻く。少し吐血している。
214 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 00:57:50.04 ID:oZeh9mv2o
>>212
(カウンター狙いか!)
狼は構わずに飛びかかった。
阿形の背中を、鋭い爪が切り裂く。
そこへ鎌鼬が加わり、更に傷口を抉ることだろう。
しかし、同時に阿形の角が東雲の腹を傷つけた。
そのまま転がるようにして、阿形の背後へ着地する。
すぐさま距離を取り向き直る。
腹への攻撃は、致命傷には至らないものの、深い傷を東雲に与えた。
「ハッ、死ぬのはテメェだろ」
(ダメージを気にしてねェのか? どういうつもりだ……)
軽口を叩きながらも、まるで攻撃に無頓着な阿形を訝しむ。
>>213
「!」
苦悶の呻きに、東雲は思わず瞳に視線を向けた。
215 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 01:10:12.58 ID:5oyaTrGDO
>>213
「利用?それは君が勝手にそう考えてるだけだ」
「犬と人間のような主従関係、それこそが最大の共存と言う物だ」
「…まあいい、やれ」
<…!>
攻撃後、直ぐさまその隙を見逃さず瞳へと駆け出す
そのまま再び体当たりを放ち、早々に決着をつけるつもりだ
>>214
《…ッ!》
流石にあのような無理矢理なカウンターをしてノーダメージという訳にはいかず、ボタボタと大量の血を流し、ふらつく
しかし、それを許さない者がいた
「…阿形、何をしている?敵は後ろだ」
男がふらついた阿形を一睨みすると、阿形の体に再び力が入る
《御意…!》
阿形は振り向くと、瞳に気を取られている犬御に角を向けて真っ直ぐ突進する
しかしダメージの蓄積はどうしようもなく、速さはあるがそれに対して力強さは無い
216 :
瞳
2011/04/04(月) 01:16:33.94 ID:eSLGbL3AO
>>214
「犬御…私は大丈夫だ…こう見えて、日々修行しているからな。」
犬御の視線に気づき苦しそうに言う。
「目の前の敵に集中してくれ!」
>>215
(来る…だが、あの速さなら…)
そのままの木にもたれかかった体制で、刀と化した右腕を突き出す。
突進してくる狗をそのまま突き刺そうという考えだ。
217 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 01:25:28.49 ID:oZeh9mv2o
>>215
「!!」
東雲が振り向いた頃には、阿形はこちらへと直進していた。
――速い! だがこの強さなら……。
阿形の突進に、東雲はあえて対峙する。
目前に迫る一本角を前に、間一髪のタイミングで退魔障壁を張った。
「っ……!」
衝突のはずみで東雲の体が揺れる。
ずりずりと後退し、両足が土を掘る。
なんとか受け止めようと力を籠めれば、腹から血が滲み、牙の隙間から呻きを漏らした。
>>216
「っは、言われなくとも。心配なんざしてねー、っての……」
ぐぐぐ、と障壁に妖力を注ぎながら、可愛げのない言葉を返す。
218 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 01:35:04.01 ID:5oyaTrGDO
>>216
<…!?>
瞳の行動に吽形が気付いた時は、既に遅い
ギリギリでブレーキをかけながら体の向きを変え、刺さる部位を右肩にするので精一杯だった
すぐさま吽形は、右肩から刀を抜いて後ろに下がった
>>217
《グゥ…ゥ…!………》
障壁を張られた際、阿形はこれを打ち砕かんと持ちこたえた
しかし、傷の深さにより徐々に力が抜けて行き、対にはドサリ、と崩れ落ちる
<阿形!>
阿形が崩れ落ちたのに吽形が気付くと、直ぐさまそれに駆け寄り労るように鼻を擦り付ける
片方は戦闘不能、もう片方は戦意喪失、二匹の狗に戦闘続行は不可能だ
>>ALL
「…全く、使い物にならないな」
「…まだお前達は使える、もう邪魔にしかならないから引け」
《<…御意>》
男が刀を抜きながら、呆れた声で狗に告げると、傷付いた阿形に吽形が肩を貸すようにして男の後ろに下がる
「予想よりも持つね、君達は」
「…それくらいの力なら、これの力も増すだろう」
男は一歩前に出て、刀の先端を左手に乗せるようにしながら二人を見遣る
219 :
瞳
2011/04/04(月) 01:44:14.40 ID:eSLGbL3AO
>>217
「ああ…私の事は心配しなくていい。私だって、一人前に戦える!」
強気に答える。たしかに、修行により心身共に強くなったようだ。
>>218
ゆっくりと立ち上がる。
「邪悪な刀だな…尤も、私が言えた事ではないかもしれないがな…」
その刀を見て身震いする。しかし、視線は逸らさずにキッと男と刀を睨みつけた。
(本気でいかないと――殺られる。)
そして、左腕も刀に変化させる。さらに、両手の刃に黒い退魔のオーラを纏う。
220 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 01:51:16.41 ID:oZeh9mv2o
>>218
崩れ落ちた阿形を見届けると、東雲は障壁を解いた。
受け止めきった。しかし、狼もまた無傷ではない。
ぼたぼた、と腹から落ちた血が地面に染みをつくった。
「はっ、はっ」
舌を出して熱を吐き出す。
倒れた阿形を支えに、吽形が駆け付けたのを見て、東雲は瞳のほうを見た。
木に凭れ掛かり、傷はあるようだが、無事のようだ。
不意に男が一歩前に出る。
東雲は視線を戻すと、男を威嚇するように睨みつける。
「次はテメェか……」
強い妖気を放つ刀を持つ男。
何をしてくるか分からない。
221 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 02:02:46.33 ID:5oyaTrGDO
>>219
>>220
「しかし…まあこれだけやれば十分か」
「犬の方は既に虫の息…どうだい?今からでも僕の下につくと言うなら命は助けてあげようじゃないか」
相手を見下した目で、二人を見る
手持ち無沙汰の様に左手に刀の刃を乗せ、ようやく刀の柄を両手で掴む
「いや、これくらいで虫の息になるようでは役には立たないか」
嘲笑と共にそう言うと、刀を上段に構える
刀に命が吸われる様な感覚がして、刀の妖気が更に増大する
その黒い刃に更に黒い闇を纏って、刀は鬼の爪となる
「[
ピーーー
]」
ただ一言、最後にそう言うと、男は容赦無くその刀を振り下ろした―――
―――振り下ろしたが、何故かその向きは二人から大きく反れて、全く違う場所に振り下ろされた
後には、大きな手が地面を引っ掻いたような、巨大な五本の跡が地面に走っていた
222 :
瞳
2011/04/04(月) 02:10:04.92 ID:eSLGbL3AO
>>221
「…!!」
思わず、両手の刀を前に構え防御の体制を取る。
しかし、攻撃はこない。地面には、おぞましい爪跡――
「…どういうつもりだ…?脅しのつもりか?」
防御の体制をやめ、右腕の刃を男に向ける。
若干、声が震えているようだ。
223 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 02:18:51.82 ID:oZeh9mv2o
>>221
「虫の息だ? フザケてんじゃねェぞ」
血を垂らしながら、一歩前に踏み出す。
男の全てを見下した態度が気に入らない。
急襲をかけてやろうと、再び一歩、踏み出そうとした時。
「……!?」
がくりと力が抜ける感覚。
同時に、更に強大な妖気を刀が纏う。
危険だと、狼の本能がけたたましく警鐘を鳴らした。
「着物女……」
(―――――――!!!)
瞳を呼ぼうと振り返った、次の瞬間。
刀が、振り下ろされた。
背後から迫る衝撃波に、黒い長毛が揺れる。東雲の目の前に、五本の巨大な跡が走った。
ぞわぞわと、全身が総毛立つ。
もしこれが当たっていたらなら――。
「テメェ……何のつもりだ……!!」
東雲はゆっくりと振り返ると、男を睨みつけた。
224 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 02:27:14.52 ID:5oyaTrGDO
>>222
>>223
振り下ろした刀を、ゆっくりと上げる
その表情には水を差されたと、怒りがありありと浮かんでいる
その様子から見て、わざとはずした訳ではないようだが…
「…遅かったじゃないか…本当に君はタイミングが悪い…」
刀を上げて、男が怒りの視線を向ける、その先に
『俺としちゃギリギリセーフなんだけどね、マジあぶねぇ』
『あ、どうもお二人さん、邪魔だった?』
顔中に汗を浮かべて、息を上げながらもニヤリと笑う、白いニット帽の眼鏡顔
銃口から硝煙の上がる銃を構えた丑三夜中が草むらから顔を覗かせていた
225 :
瞳
2011/04/04(月) 02:34:53.04 ID:eSLGbL3AO
>>224
「なっ!?お前は、この間の…」
突如現れた丑三に、驚きを隠せない。
できれば、会いたくなかった。しかし、今ここで丑三が来なければ、今頃瞳はただではすまなかっただろう。
そう思うと、なんとも複雑な気持ちだった。
「…助けてもらった事は感謝する。」
不服そうに、悔しそうに礼を言う。
「しかし、どういう事だ!?この男は何者なんだ!?」
226 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 02:40:23.47 ID:oZeh9mv2o
>>224
男の視線の先に東雲も顔を向ける。
そこに居たのは、前に平行世界で言葉を交わした男。
丑三夜中――ただし、東雲は彼の名を知らない。
「テメェ、飴野郎!」
唐突に草むらから現れた丑三に適当な仇名を叫ぶ。
男の表情から察するに、恐らくあの斬撃が外れたのは彼のおかげだろう。
「チッ……何がギリギリセーフだ! テメェ、コイツ知ってんのか!?」
とはいえ、素直に礼を言えるほど可愛くはない。
227 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 02:53:51.50 ID:5oyaTrGDO
>>225
『ようよう、感謝ならチューでお願い、ほっぺでいいから』
表情や様子からして珍しく焦ってたようだが、それでもふざけた言動は絶やさない、こういう所は徹底している
『あいつ?あれだよほらあれ』
『昔は同じ志を目指した仲ながらも、現在は己の信念をぶつけ合う敵同士…みたいな』
「ただの知り合いだ」
>>226
『わんちゃんの知り合いは多過ぎるけど、あなたの中の飴野郎、丑三夜中でございます』
『さっきも言ったが…昔の知り合いで、今は敵…ていうかまあなんつーか』
『逢魔、お前、今度は何をしようとしてる?』
「…ックク」
草むらから出て、瞳と犬御の前に出る丑三
逢魔と呼ばれた男との間に立って、護るような立ち位置で木刀を引き抜く
そして、丑三も知らないのか目的を聞かれた逢魔は、短く笑った
「この刀はまるで生きている、斬れば斬る程に力を増すんだ」
「力の強い存在を斬って、食わせて、刀の力を増していく」
「そして僕はこの刀で、黄泉と現世の狭間を斬る」
『…割ととんでもない野望だな』
語られた逢魔の野望、何ともとんでもない話ではあるが、あの力が更に強くなると言うならそれも無理とは言えない…のかもしれない?
表情からして、丑三も信じられないようだ
228 :
瞳
2011/04/04(月) 03:01:31.59 ID:eSLGbL3AO
>>227
「こんな時にふざけている場合か!」
大きな声で一喝。
「おい、相手と話が食い違っているぞ…」
呆れたような顔。しかし、警戒は解かない。緊張もまだ続いている。
「だが、だいたいはわかったよ…」
黄昏の話を聞き、怒りに満ちた表情になる。
「こいつが、ろくでもない奴だということがな!」
スッと、右腕の刃を黄昏に向ける。
229 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 03:08:52.08 ID:oZeh9mv2o
>>227
「名前なんざ今はどうでもいい! ったく……」
顔が汗にまみれている所を察するに、ここまで走ってきたのだろう。
こんな状況でもおどけるのを忘れない丑三に、東雲は呆れ半分で怒鳴り返す。
丑三と男は過去の知り合いだという。
見ただけでは計り知れない、二人の間の浅くない因縁を、東雲は一端ではあるが感じ取った。
「黄泉と現世の狭間だと……?」
話を聞いていた東雲も、理解できないといった顔を浮かべた。
確かにあの刀は強大な妖力を誇っているが――
「んな事して、どうするつもりだ」
>>228
「待て、着物女!」
東雲は瞳に向かい制止の声を上げた。
先程の斬撃。アレを「いつでも放てる」としたら、無暗に攻撃するのは得策とはいえないだろう。
230 :
黄昏逢魔
2011/04/04(月) 03:26:08.21 ID:5oyaTrGDO
>>228
『まあ待て、焦ってもいい事ないぞ』
再び攻撃体制に入った瞳を制止するように、左手を前に出す
『それに、今戦った後だろ?無理は禁物だ』
『な?』と言いながら振り向いて、瞳にニヤリと笑う
>>229
「何、君には関係の無い事さ、刀の餌になる君にはね」
『…お前、まだ諦めて無いんだな、日出の事』
「…あっちから呼ぶのが駄目なら、繋げるしかないじゃないか」
『そりゃ命に対する冒涜だって何度言ったらわかんだよ』
更に口から出た、もう一人の名前
“ひので”というニュアンスからして女性のようだ
「…ちっ、興が削がれたよ、見逃してやる」
「次は、無いと思え」
嫌な事を思い出した、とばかりの表情をして、背中を向けて歩き出す
すぐにでも茂みを掻き分け、暗い森に消えていった
>>ALL
『…多分あいつ、俺の推測からすれば、死人を生き返らせようとしてるな』
『昔、止めたんだけどなあ、まだ諦めてなかったみたいだ』
補足するように言った推測は、正にとんでもない事だった
黄泉と現世を繋げ死者を生き返らせる、もしそれが実現したら、ただではすまない事は確かか
『悪い、俺あいつ追うわ、お前ら無理すんなよ、怪我はちゃんと消毒しろよ』
焦ったようにそう言うと、丑三は走りだし逢魔の後を追った
231 :
瞳
2011/04/04(月) 03:36:57.60 ID:eSLGbL3AO
>>229
「……犬御……すまない。ちょっと、頭に血が登りすぎていた。」
そう言って、刃を下ろす。
だが、両手を人間のものに戻しはしなかった。
怖いのだ、自分を守る刃がなくなるのが
>>230
丑三の言葉に応じ、両手を人間のものに戻す。
そして、黄昏がいなくなったあとに口を開く
「死人を生き返らせる…?そんなこと…できるわけ…できるわけ…」
生き返らせる――その言葉に強い衝撃を受けた。
脳裏に浮かぶ風月の顔。もし、もしも本当に死人を生き返らせる事が可能なら――
そんなことを考えていたら、丑三はすでに行ってしまっていた。
呆然と立ち尽くす瞳。
232 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 03:44:52.12 ID:oZeh9mv2o
>>230
「チッ!!」
最後まで人を見下した高圧的な態度を変えない男に、東雲は飛びかかりたい衝動に駆られたが、
こちらは痛手を負っている上に、黄昏の力はまだ未知数。
手近にあった木に爪を立て、無理矢理に歯がゆさを飲み込んだ。
「狭間をなくして、死人を蘇らせようってか? フザケた野郎だ……」
そんなことが出来るのか、疑わしいものだ。
だが、その話が本当だとするならば、恐ろしいことだ。
「ハッ! あの野郎とお前の間に何があったかは知らないが、俺も奴は気にいらねェ。……気張れよ」
東雲は、黄昏の後を追おうとする丑三の背中に声を掛けた。
>>231
丑三を見送った後。
確か怪我をしていただろうと、東雲は瞳を振り返った。
しかし、そこには呆然とした表情で立ち尽くす瞳が居た。
「……おい、着物女?」
怪訝とした表情で、東雲が話しかける。
233 :
瞳
2011/04/04(月) 03:50:21.91 ID:eSLGbL3AO
>>232
「はっ!あ、ああ、すまん。ちょっと、考え事を…」
一瞬、驚いた表情を見せたがすぐに真剣な表情になり
「なあ、死人を生き返らせるなんて…やっぱり、不可能だよな?」
と、聞いた。真剣な表情だが、どこか不安そうな表情だった。
234 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 03:59:12.14 ID:oZeh9mv2o
>>233
不安げに揺れる瞳の視線。
東雲は訝しげに眉を潜めたが、ふっと息を吐くと、人間の形へ姿を変えた。
そして瞳の顔を一瞥し、溜め息をつく。
「……当たり前だろーが。生死の狭間をなくすなんざ、アホの戯言だ」
選ぶように言葉を紡ぐ。
理由は知らないが、瞳は何かを恐れているように見えた。
東雲は大きな手の平で、不器用な手付きながらも、安心させるように頭を撫でた。
235 :
瞳
2011/04/04(月) 04:04:34.98 ID:eSLGbL3AO
>>234
「そう…だよな…」
そう言う瞳の表情は、安心したような、がっかりしたような、妙な表情だった。
「ありがとう、犬御…もう、大丈夫だ。」
犬御に撫でられ、落ち着いたのかその表情に冷静さが戻る。
236 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/04(月) 04:15:05.58 ID:oZeh9mv2o
>>235
(チッ、柄にもねえ)
いつもの表情に戻った瞳を認めると、愚痴るように心中で呟きながら、さっと手を離す。
しかし、それより前の、瞳の複雑そうな表情が気になった。
東雲は、低い声で呟いた。
「……飴野郎も言ってたが、奴がやろうとしてる事は命に対する冒涜だ。
生死の狭間がなくなりゃあ、とんでもねェことになる――それはお前にも分かンだろ」
命を奪った事のある俺が言えた義理じゃねぇけどな、と続けて東雲は言葉を切った。
確かに彼にも入るのだ。もう一度会いたい者が。
(だが、んな事になって会ったらテメェは何て言うだろうな……鉱太郎)
237 :
瞳
2011/04/04(月) 04:26:09.66 ID:eSLGbL3AO
>>236
「ああ、わかっている…それに、死者だってそんなことは望まないはずだ。」
どこか、寂しげなのは変わらないが、しっかりした強い意思のこもった言葉で言った。
「犬御…本当にありがとう。
落ち着いてきたし、そろそろ私は、帰るとするよ。それじゃあな。」
と、最後にどこか寂しげな笑顔を浮かべて去って行った。
/この辺で落ちます。遅くまで絡み乙&ありがとうございました。
238 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 15:45:05.18 ID:oZeh9mv2o
さわりさわり、穏やかな夜風が桜の木を揺らす。
桜の花びらが宙を泳ぎ、赤い鳥居の端に腰かけて眠る男の頭にふわりと落ちた。
男は口を僅かに動かしたかと思うと、薄く眼を開いた。
大きな欠伸をし、がしがしとあちこち跳ねた金色の髪を掻く。
「くああ……よく寝た」
ここは袂山の麓にある小さな神社。
この男は、最近どこからかこの袂山に戻ってきた織理陽狐と名乗る送り狐だ。
239 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 16:00:18.98 ID:OonYD/hl0
>>238
突然、茂みから男が飛び出し、桜の木の下まで転がり、片膝をつく。
ほぼ同時にロングコートの男が空から、鳥居の前に着地する。
男「冗談じゃねぇ!ここまでにしろ!」
そう言って片膝をついた男が息切れしながら立ち上がる。
名賀「先に仕掛けたのはお前だ」
空から着地した男は斧を手に、鳥居をくぐる。
名賀「おい、狐。場所を借りるぞ」
ロングコートの男が織理陽狐に話しかける。
240 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 16:11:14.30 ID:oZeh9mv2o
>>239
「?」
茂みから出てきた者、空から降ってきた者。二人の男の登場に、織理陽狐は目をぱちくりさせた。
立ち上がり、器用に鳥居の上に立つ。
夜空から降る月光に照らされて、白い着物が神秘的な光を浮かび上がらせている。
「おお、何じゃ何じゃ、こんな夜に? お主人間じゃな、客か?」
織理陽狐はぐっと身を乗り出すと、ロングコートの男に問うた。
その表情はとても嬉しそうに綻んでいる。
「場所を借りて何をするんじゃ
241 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 16:15:30.52 ID:oZeh9mv2o
>>240
途中送信
「よく儂が狐と分かったな、場所を借りて何をするんじゃ?
ああ、喧嘩ならいかんぞ」
息切れをする男と、ロングコートの男の間に、すたっと降り立つ。
かつん、と固い地面を下駄が叩く。
片手に持った、橙色の明りが灯る提灯が揺れた。
242 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 16:22:46.68 ID:OonYD/hl0
>>240
着物に浮かび上がった神秘的な光、それに桜の木の下の男は見とれてしまった。
場所を借りてどうするか、
名賀「こうする」
ロングコートの男は斧を桜の木の下の男へ投げつけた。
何の音もなく斧は勢いよく飛んでいく。
木の下の男が飛来する斧に気づいたのは、斧が直撃する一瞬前だった。
男「がっ!」
男の頭に斧が深久と突き刺さった。
飛び散ったのは、血ではなく、鱗。
名賀「食事をするだけだ」
織理陽狐に目もくれず、コートの男はそう言って倒れた男に近づいていく。
243 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 16:28:21.23 ID:OonYD/hl0
>>241
/すいません
リロ忘れで
>>242
書き込んじゃいました
244 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 16:35:20.95 ID:oZeh9mv2o
>>242
ドガッ!!
鈍い衝撃音と共に、地面に鱗が飛び散った。
どくり、どくり。
まるで男から流れ出る血を吸ったように、夜桜が妖しくざわめく。
春とはいえまだ冷たい夜風が、神社を吹き抜けた。
「……人間のお主が、妖怪を喰らうとはのう」
斧が頭に突き刺さった男を見遣り、織理陽狐はやるせなさそうに瞳を細めた。
向かい側から、コートの男が歩いてくる。
すれ違い様。
「お主が内で飼うている存在(モノ)のためか?」
織理陽狐は、ささやくような声で男に訊ねた。
245 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 16:47:43.85 ID:OonYD/hl0
>>244
斧が刺さった男はいつの間にか大きな鯉となっている。肉付きがいい。
ただし、妖怪なので妖気を放っているが。
「お前達妖怪も人を喰らうだろう」
すれ違い様にささやかれた言葉。
数歩歩いて、足を止める。
「その通りだ、狐。よくわかったな。俺は共生している」
横目で織理陽狐を見、視線を妖しい夜桜に移す。
「そうでもなければ、誰が妖怪など食うものか。お前達とは違う」
低い声でそう言って歩き出す。鯉の死骸へと。
言い当てられたことで気が立っているのか、少し男の中から、妖気が出ている。
246 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 17:02:15.79 ID:oZeh9mv2o
>>245
「そうじゃな。しかし全部という訳ではないぞ」
儂も人は喰わんしな、と口許を緩める。
それもそうだろう。
なにせ遡って1000年以上も善行をしようと各地を巡った狐だ。
鯉の死骸へ歩いていく男を振り返ると、織理陽狐は切なそうな表情をした。
「そんな寂しいことを言うな。悲しいじゃろ」
冗談ではなく、その声は本当に落ち込んでいた。
247 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 17:10:38.41 ID:OonYD/hl0
>>246
「…そうだな、悪かった」
その口調は何か事務的であった。
鯉をビニール袋へ入れ、バックパックへ入れる。どうやら持ち帰るようだ。
「お前は人をどう思っている?」
斧を拾い、その場で消失させる。光の粒子となって斧は消えた。
そして振り返る。
「食い物か?それとも友人か?」
248 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 17:23:12.54 ID:oZeh9mv2o
>>247
「だから喰わんと言っとるじゃろ!」
憤慨したようにいーっと口を横に広げる。
ころころと表情の変わる男だ。
その口調は顔付きに似合わない無邪気な性格で、見た目よりも幼く感じる。
「友人……そうじゃなあ、友達だといいのう」
きらきらと輝いた表情で、織理陽狐は月を見上げる。
「儂は人の笑顔が好きなんじゃよ。のう、お主もちょっくら笑ってみてくれんか?」
男に向けた笑顔は、それはそれは幼いものだった。
249 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 17:36:29.94 ID:OonYD/hl0
>>248
「…悪いな。俺の口が悪い」
ころころと表情を変える男を見て、無表情だがどこか柔らかい顔になる。
しかし、次の言葉で眉間に皺をよせる。
「人が友達か、甘い戯言だ」
そうため息をつき、こちらも月を見上げる。
その目付きは鋭い。
「笑う?フン、誰が笑うかよ」
そう言って眉間に皺を寄せているだけ…と思いきや、
織理陽狐の幼い笑顔につられたのだろうか、一瞬のみ、口角があがる。
「笑ってないぞ」
その後すぐ否定する。
250 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 17:52:18.62 ID:oZeh9mv2o
>>249
「そんな事、妖怪からも人間からも言われなれとるよ」
くすり、と今度は少し大人びた顔を見せる。
見る度に違う人物のような、そんな独特な雰囲気をこの狐は放っていた。
彼の本質は一体どこにあるのだろう。
「あ、今笑ったじゃろ!」
男を指差して、織理陽狐は嬉しそうな声を上げた。
「もっと笑わんと体壊すぞ? そうじゃ、お主、何か願い事はないか?
何でもいいぞ。安全祈願から縁結び、勉学から財運まで幅広く取りそろってるからのう!」
どういう理屈だ、とツッコミを入れたくなるような事を言いながら、
織理陽狐はずかずかと男に詰め寄った。
そんなに願いを叶えたくて仕方ないのだろうか……。
251 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 18:04:37.70 ID:OonYD/hl0
>>250
「人と妖怪はあまり接触しないことが望ましい。トラブルの元だ」
独特の雰囲気を持つ狐に対し、この男はどこか堅物というか、なんというか堅い。
その上、非友好的な雰囲気だ。今はやや柔らかくなっているが。
「いや、笑っていない」
フン、と顔を背ける。
「願い事だと?俺の願いは俺の中にいる奴が早く出ていくことだ」
そう言って正面に顔を戻すと狐が近距離。
くっと、喉を鳴らし背を向け、反対方向へ下がっていく。
「…お前の願いはなんなんだ?」
252 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 18:20:45.51 ID:oZeh9mv2o
>>251
「そうかのう? ま、確かにお互い気に入らんのじゃったらな」
お主、堅物じゃがいいやつじゃなあ、と狐が笑う。
男が「早く出ていくことだ」と言い終えた途端、織理陽狐の持った提灯に赤い灯が燈った。
闇夜に暖かい色の炎が揺らめく。
「お主の「想いの灯」は燈ったか……しかしこれをどう使えばいいのかわからんの」
織理陽狐は、提灯を見ながら首を捻る。
「儂の願いか? そうじゃのう、争いのない世界かの」
――この地は広い。
互いに対抗意識を持つ者もいれば、共存を願う者もいる。
皆が少しだけ「想い遣り」を持てば、この世はもっと平和になれるはずだ。
送り狐の願いはそれだった。
「あとは、もっとたくさん願いをかなえたい!」
253 :
名賀重
[sage]:2011/04/04(月) 18:36:48.98 ID:OonYD/hl0
>>252
「お互い、関わらない方がいい。面倒なことになる」
実際、この男は面倒を起こした。
いや、起こし続ける。ほとんどがこの男の性格によるものだが。
「想いの灯り?」
首を斜めにひねる。
「争いのない世界等、実現しないものだ」
ただの夢だ。実現しない。いや、実現が難しいから夢なのか。
首を上げ、月を見つめる。そして、男は何かを見た。
「なんにせよ、少し喋りすぎた。失礼する」
刀を実体化させると走り出す。
非友好的堅物は神社を後にした。
/落ちます。ありがとうございました!
254 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/04(月) 18:46:30.35 ID:oZeh9mv2o
>>253
「はは、叶わない願いなどないぞ童」
迷いのない真っ直ぐな言葉。
相好を崩し、男を見る。
「主はまだ盲人なのじゃよ」
不思議な言葉を残し、織理陽狐は鳥居に飛び乗った。
「じゃあの。お主の想いは預かっとる。いつでも願いに力を貸すぞ!」
そう言って、走り出した男を見送った。
//ありがとうございました!
255 :
セツコさん
2011/04/04(月) 21:08:04.61 ID:t8M25ic30
綺麗な月が見える静かな夜。
ふわりと、軟らかい風が吹く。
とある街中の、とある神社で
巫女服を着て、長い黒髪をポニーテールにし、竹箒を持ってる女性が、気分良さそうに掃除をしている。
「綺麗な月ですね〜。こんな夜でもお掃除のしがいがありますね」
頭の上に♪がつきそうな、楽しそうな表情だ。
こんな夜に、掃除をしてる姿をたまたま来た人は不思議に思うだろう。
256 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 21:16:48.75 ID:5oyaTrGDO
>>255
「夜に掃除なんて変わった事をする神様もいたもんだな」
黒い無造作ヘアーに白ニット帽、隈の深い目、蔓に縞模様をあしらった黒縁眼鏡
目玉模様のシャツに、黒いジャケットとカーゴパンツ
口に棒付き飴をくわえている男が石段の下からだんだんに現れ、よ、と右手を上げる
「よう、お散歩の休憩させてくれないか?」
ニヤリとした微笑みをセツコに向けながら、鳥居を背に胡座をかく
お散歩、とは言ってはいるがよく見れば彼はボロボロで、散歩にしては随分とアグレッシブな行動をしてきた様だ
257 :
セツコさん
2011/04/04(月) 21:25:49.15 ID:gq0rzGFf0
>>256
「ふえっ?」
すっとんきょんな声をあげながら、聞いた事がある声の方を向く。
「あ!丑三!こんばんh…」
元気よく声を出し、笑顔で挨拶をしようとする。
…が、彼のその姿を見て、言葉が止まり、慌てたような表情になる。
「どどどどどどうしたんですか!?怪我してないでしょうか?」
「誰か?誰かぁぁあ!?あ…今私しかいないんですぅ!」
「と…とりあえず大丈夫ですかぁぁあ?」
慌てながら、丑三へと近づいてくる。怪我がないかみるためだろう。
他人の事なのにコレ程慌てるとは…お人よしなのだろう。
258 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 21:34:29.10 ID:5oyaTrGDO
>>257
「大丈夫じゃなかったらここまで歩けな…いや」
「大丈夫じゃない、全然大丈夫じゃなくて死にそうだ…」
「膝枕しながら頭撫で撫でしてくれたら回復するかも…」
見た所、いくらか真新しい傷はあるが様子からして大丈夫そうだ
傷の新しさからすぐ前に何かがあったようだが、ふざけた事を宣う余裕は常にあるのだろう
259 :
セツコさん
2011/04/04(月) 21:42:32.03 ID:Nkmiaeuz0
>>258
「ははははははい!!」
目をクルクル回しながら、言われたように、ひざ枕をしてあげようとする。
成功したら、頭を優しくナデナデしてくれるだろう。
なんて、天然で優しい娘なんだ…
「な…何があったんですか?」
落ち着いたのか、優しく頭を撫でながら真面目な顔で聞くだろう。
260 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 21:51:47.69 ID:5oyaTrGDO
>>259
「あーその調子その調子、回復してくわー」
膝枕で頭撫でられてご満悦の様子、幸せそうに感触を楽しんでいる
だからと言って、傷が治っていく訳ではないが
「えーとねー、喧嘩した、知り合いとな」
「喧嘩はいいんだけどそいつが強い強い、見逃してくれたのをいい事に休憩場所探してた訳よー」
ただの喧嘩と言う割には、刀傷等は有り得ないようにも思える
そしてこの適当そうな口調、ただの喧嘩では無いと理解するには容易い
261 :
セツコさん
2011/04/04(月) 22:04:10.78 ID:vx1k/jBK0
>>260
「よ…よかった」
安心したように微笑む。まるで人間のように
「本当ですか?」
「コレ…刀傷ですね?」
ジーッと真面目な顔で丑三を見つめてる。
こういう時にかぎって天然ははいらなく、真剣だ。
262 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 22:14:19.22 ID:5oyaTrGDO
>>261
「最近の人間は刀の一本や二本余裕で持ってるからなーマジ怖いわー」
「まあ、セツコちゃんも刀持った奴には気をつけるといいよ」
見詰められる視線を返す事なく、掴み所が無いように何処かを見て話す
刀を持ち歩く人間がこのご時世にいるのかは謎だが、本当にいたとしたら言われた通り気をつけなければいけないだろう、どう見ても危険人物だ
「そんな事より、もしかしてこの神社ではセツコちゃんを奉ってるのかい?」
更に、さらっと話を変える
263 :
セツコ
2011/04/04(月) 22:24:15.23 ID:Ih9td5pb0
>>262
「嘘つかないでください!いくら私でも最近の人間は刀を持ってないのは知ってます」
「妖怪とかなら話は別ですが…」
むぅー、っと頬を膨らませながら、そう言う。
少し涙目になってきている。
「貴方に何かあったら…心配するじゃないですか…」
今にも泣きそうな表情で、貴方を心配し言う。
「いえ…私は違います」
「私は九十九神ですから、奉られる程では…」
話題をかえられ、それに答える。
264 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 22:36:18.41 ID:5oyaTrGDO
>>263
「はは、冗談冗談」
「でも本当に、たまにいるんだよそういう奴が、大体はろくな奴じゃないから見たら気をつけないと」
笑いながら言ってはいるが、彼も拳銃という形は違うがろくでもない物を携行しているので人の事は言えない
セツコの膨れっ面を「可愛いなあ」とか呑気に思っていたりする
「…心配してくれんの?するだけ無駄だぜ?」
「でも、してくれるのは嬉しいぞ、ありがとな」
泣きそうなセツコの顔を見て、ニヒッと笑いかける
「奉られてもいないのに掃除してたのか?」
「そりゃなかなかどうして、掃除好きだな」
265 :
セツコさん
2011/04/04(月) 22:43:35.12 ID:Nkmiaeuz0
>>264
「…わかりました」
なんで彼が怪我したのか?という明確な答えがでてないため、少し不機嫌そうだが、それに答える。
「心配しますよ…」
涙をふきながら、そう答える。
「掃除をするのは、私の趣味です」
「妖怪になる前から、ここで箒として使われてたので」
笑顔で、嬉しそうに答える。
266 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 22:54:08.71 ID:5oyaTrGDO
>>265
「まあまあ、俺は心配しなくてもいつも元気だから心配される程でもないって事さ」
「よっこいしょ」と上体を上げ、セツコの膝から頭をどける
「成る程ねえ、大切にされたからその恩返しって訳か」
「優しくていいじゃないか、うん」
立ち上がり、綺麗に掃除された周りを見回しながら言う
267 :
セツコさん
2011/04/04(月) 23:02:11.57 ID:aZWYyRRT0
>>266
「で…でも……」
モジモジと心配した表情で立った貴方を見る。
それから彼女も立ち上がる。
「はい!ここの神として奉られてる方も人間さん達もみんな私を大切にしてくれたんです」
「だから私は、皆さんに恩返しをしたくって掃除をしてるんです」
嬉しそうに喋りながら、両手を広げクルクル回る。
268 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 23:12:47.63 ID:5oyaTrGDO
>>267
「でももだってもありません、本人が言ってんだからしなくていいの」
「気苦労は少ない方が楽だぞ」
口から飴を出して、棒をセツコに向けてぷらぷらさせる
この仕種にとくに意味は無いが、適当そうな仕種に何処か落ち着きを放つ効果があるとかなんとか
「偉いな、セツコちゃんは」
「そんな妖怪ばかりだったら、俺みたいな奴もいなくていいのかもしれないけどな…」
楽しそうなセツコを見ながら、しみじみと呟いた
269 :
セツコさん
2011/04/04(月) 23:20:43.23 ID:aZWYyRRT0
>>268
「むむむ……」
ぷらぷらさせた飴を見ながら、首をカクカクさせる。
なんか面白い反応だろう。
「丑三……」
そう呟きながら、丑三をジーッと見つめる。
「……きっと、よくなりますよ。確信はないですけど…」
270 :
丑三夜中
2011/04/04(月) 23:31:37.79 ID:5oyaTrGDO
>>269
「まあ、俺としては悪い妖怪は多いくらいでいいんだけどね、仕事増えるし」
ペロペロ飴を舐めながら、何か台なしな一言を口走った
セツコが気遣って言ったであろう言葉も、この男にはまったく無駄に終わってしまう
「セツコちゃんのおかげで回復もしたし、そろそろ帰ろうかな」
パク、と飴を口にくわえると、そう言って
「また今度来るかもしれないから、その時はまたよろしく」
右手を軽く挙げながら「じゃ」と短い挨拶をして、帰っていった
271 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/04(月) 23:37:25.79 ID:t8M25ic30
>>270
「そ…そんな事言わないでくださいよ…」
ガクッとなんか反応し、そう言う。
そして、去っていく丑三を見て
「また来てくださいね!!」
手を降りながら元気よくそう叫び、見送るだろう。
272 :
セツコ
2011/04/04(月) 23:38:48.42 ID:t8M25ic30
>>271
はセツコです
273 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/05(火) 21:54:50.99 ID:3fzr3zPyo
赤い鳥居の上に腰かける男の目にも似た細い月が、夜空を裂くように光を漏らす。
妖しい程美しい夜桜から散る花びらを、そっと指で掬い上げたのは、着物を着た狐目の男だ。
彼が纏った白い着物は、闇夜にぼんやりと白い光を浮かび上がらせる。
まるでこの世の者ではないような、独特な雰囲気を纏った男は、
指先で桜の花びらを弄りながら、薄い唇を開いた。
「やすらはで 寝なましものを小夜更けて、
かたぶくまでの 月を見しかな……」
夜空を仰ぎみて、幼い笑みを浮かべる。
「今夜も良い月じゃ♪」
274 :
セツコさん
2011/04/05(火) 22:06:32.00 ID:vgdQZ+ec0
>>273
「わぁ〜♪掃除のしがいがありそうな神社ですね」
なんか嬉しそうな声が聞こえる。
フッと見ると、巫女服を着て、長い黒髪をポニーテールにし、竹箒を持ってる女性がいる。
「こんばんは!掃除に来ました」フンス
275 :
鹿南
[sage]:2011/04/05(火) 22:08:47.15 ID:TWlvMaAAo
>>273
異様な男が一人、社の裏手の森からひっそりと現れた。
金糸を織り込んだ派手な着物を着くずしているが、その色柄から見て女物であろう。
足は素足で、赤みの強い髪は肩に付くほどの長さだ。
月光が地に落とす木立の影のように、男はごく静かな雰囲気を纏う。
ただ麝香の特徴的な強い香りだけが、その存在を周囲に知らしめる。
「夜桜と月に誘われる獣は、やっぱり少なくは無いわねぇ」
腰の瓢箪が、たぷりと音を立てた。
276 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/05(火) 22:23:12.68 ID:3fzr3zPyo
>>274
「お?」
鳥居の下から聞こえた、鈴を転がしたような声に体を起こす。
織理陽狐は竹箒を持った少女を見ると、ぱあっと顔を輝かせた。
「おお、本当か! それは嬉しいな!」
鳥居を足で蹴り、地面に落ちる。
カツンと下駄が音を立てて、男はセツコの目の前に着地した。
「お主は竹箒の九十九神じゃな。よろしく頼むの」
>>275
どこからか漂う、妖しい夜桜を引き立てる妖艶な香り。
織理陽狐が後ろを振り向くと、派手な女物の着物を着た男が立っていた。
「今日は晩客が多いのう、嬉しい限りじゃ」
特に驚くこともせず、織理陽狐は麝香の香りを楽しむように一息付くと、
「お主も月見か? それとも神社に参りにきたのか?」
そう鹿南に声を掛けた。
277 :
セツコさん
2011/04/05(火) 22:35:29.03 ID:o6MUyPxu0
>>275
フッと、やってきた着物を着た男を見る。
「(変わった方ですね…妖怪かな?)」
キョトンと小動物のように首を傾げる。
「こんばんはー!お月見ですか?」
元気よく挨拶をする。
お月見の季節じゃないだろう!ってツッコミが来るかもしれないが
>>276
「わぁっ!?」
目の前に落ちてきたのに、驚きながら後退りする。
「はい!箒神のセツコです!」
「貴方が狐さんですか?」
首を傾げながら、竹箒で辺りをセッセッと掃除をし始める。
278 :
鹿南
[sage]:2011/04/05(火) 22:38:09.34 ID:TWlvMaAAo
>>274
「この静かな夜に掃除?そんなの汚れの良く見える昼のうちにやりなさいよ」
細い眉の片方を吊り上げ、ふん、と皮肉げに異様な男は鼻を鳴らした。
「せっかく美しく花びらが散り敷いたというのに無粋な子ねぇ。これを掃き散らしていいのは夜風だけよ」
風流を判らぬ輩はこれだから困るのよ、と男は呟いた。
>>276
「あたしは月と酒を飲みにきただけよ。ここにはいい桜があったから寄ったまでのこと。
いい酒の肴でもみつかればと思ったのだけど、その娘はどうやら美味しくなさそうなのよねぇ」
狐に答えながらセツコを見やり、不穏な色に瞳を染めた男はちろりと舌なめずりした。
>>277
「まあ、そんなとこね。
もうちょっと血の気が良くて、いい悲鳴を上げてくれるような子だったら、
月見の酒の肴として食べてあげるんだけどねぇ」
ぱっぱっ、と掃き始めたセツコに、男は眉を顰めた。
279 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/05(火) 22:54:16.11 ID:3fzr3zPyo
>>277
よくよく見ずとも、神社はそこかしこが劣化していた。
土に塗れて黒くなった石畳もあちこち欠けてしまって、漆塗りの鳥居も色が剥がれ落ちている。
小さな本殿も老化して、今にも崩れしまいそうに見えた。
織理陽弧は「儂もやる」と言うなり、ふらりふらりと鳥居をくぐり抜けると、
昔は時折訪れていた地主が置いていったらしい、古い竹箒を持って戻ってきた。
白い着物を揺らしながら楽しそうに掃除を始める。
「ン? そうじゃぞ、誰かから聞いたのか?」
>>278
「はは、そう言うな。掃除は心も清らかにする。月の晩に掃除というのも乙なものじゃぞ?」
神社はそこかしこ汚れていて、それこそ美しい夜桜と不釣り合いだ。
織理陽狐は箒をはわきながらからからと笑う。
「それと、儂の目に届く内で喧嘩は起こさせんぞ。
酒の肴なら山に幾らでもある。何なら儂が取ってこよう」
ぼんやりと灯を放つ提灯を掲げて、片目をつむる。
280 :
セツコさん
2011/04/05(火) 23:02:40.27 ID:hdBwTEtC0
>>278
「私は、毎朝毎晩掃除をしますから!コレでも目はいいです」フンス
少し誇らしげに、胸をはりながら言う。
「え…そうなんですか?」
キョトンとした表情で掃除をやめて、首を傾げながら聞く。
「あわわわわわ!!!!わわわわ私は食べても美味しくないですよ!!箒ですから!!」
相手の発言により、パニックになりながら、目をクルクル回しながら、陽狐の後ろに隠れようとする。
>>279
鹿南が怖いのかぶるぶる震えながら、後ろに隠れるように移動するも、ちょくちょくと箒で掃きながら掃除をしてる。
掃除のしがいがある神社だからなのか若干目はキラキラしてる。
「はい。四十萬陀と東雲から聞きました。送り雀と送り犬の方です」
鹿南に警戒しながらそう言う。
人食いの妖怪を怖がる様子は、実に人間らしい妖怪である。
281 :
鹿南
[sage]:2011/04/05(火) 23:07:00.78 ID:TWlvMaAAo
>>279
「いっそ、こんな社など無く全て森であれば、端から朽ちる心配も無いものを。
手入れもせず、人間どもの無責任なことよ」
神を頼って祀った癖に、結局こんなになるまで人間は社を蔑ろにするのだ。
そして掃除をする者が二人に増えたので、鹿南は埃を避けて鳥居に音もなく飛び上がる。
そこで瓢箪を傾けて一杯やるつもりだ。
「あたしの好む肴はこの山にあるかしらね?肉柔らかな、言いつけに背く人間の子供が?」
それに山の食べ物なら、あたしの住処のほうがもっと多いわよ」
>>280
「美味しくないのは知ってるわよ、あんたからは古い竹の匂いがするもの。
どうせ食べるなら青々した柔らかな笹か筍のほうがいいわ」
月を背に、鳥居の上からけらけらと笑うこの妖怪は、奥山に住まう子喰いの鹿である。
282 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/05(火) 23:23:26.33 ID:3fzr3zPyo
>>280
「あの夜雀の童じゃな。東雲という奴には会ったことがないのう」
四十萬陀は知っているようだが、東雲とは面識はないらしい。
確かに東雲の性格上、神社などに興味はなさそうだ。
怯えるセツコを安心させるように笑いかける。
心が落ち着くような、優しい微笑だ。
「隠れていては掃除できぬじゃろ? 大丈夫じゃ、誰も食べたりせぬよ」
>>281
「じゃろ?」
微笑を崩さないまま、鹿南のほうを振り向く。
「朽ちとるのは詮方ない。儂がしばらくここを留守にしておったからの。
願いを叶えるものがおらん社など、掃除しても仕方ないじゃろ」
織理陽弧はそう言ってさらりと鹿南の言葉を流してしまう。
本当に、人間に対して一欠けらも無責任などとは感じていないのだろう。
「人の童なら今頃夢の中じゃろ。いたずら者も睡魔には素直じゃからな。
ふむ、それなら仕方ないのう……どうじゃ、代わりと言ってはなんじゃが」
くい、と提灯を掲げる。
「お主の願いを言ってくれんか?」
283 :
セツコさん
2011/04/05(火) 23:34:37.54 ID:ZKBtOcT20
>>281
「むぅ………」
食べられないと聞いて、ホッとするも、古臭い竹の匂いと言われ、ちょっと怒ったように頬を膨らます。
「人間さんの子供を食べるのは…私が見える範囲でするのなら許しませんよ」
先程の怖がってる様子とは違い、睨むような真剣な表情で言う。
……けど怖いのか少し震える。
>>282
「あ…はい!!」
隠れるのを止め、掃除をし始める。
綺麗に、丁寧に、まるで自分の神社を掃除してるように掃除をする。
掃除が楽しいのか、笑顔だ。
「そういえば、狐さんの名前はなんて言うんですか?」
284 :
鹿南
[sage]:2011/04/05(火) 23:40:17.22 ID:TWlvMaAAo
>>282
「願い?」
これは異な事を聞くものだ、と一瞬、鹿南は怪訝な顔をした。
しかし直ぐに悪戯そうな笑みを浮かべて、狐に答えた。
「そうねぇ、そんなことを唐突にあたしに望むその理由を聞きたいわ」
狐の話から彼がこの社の主であることを察し、願いを叶えることがその本分であろうと知りながらも、
鹿南はあえて願いを言うことはなかった。
(叶って欲しくはない願いごと、というものも、世の中にはあるのよね…)
狐の答えを待たず、鳥居の上で月を見上げ盃を傾けるその横顔は、どこか憂いを含んでいた。
>>283
「じゃあ、子供を食べるときはあんたに目隠しして食べることにするわね」
くすくすと楽しげに鹿南はセツコを見て笑う。その笑みに陰りや皮肉は含まれていない。
この箒神は美味しそうではないけれど、からかって遊ぶには楽しそうだ。
285 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/05(火) 23:52:31.00 ID:3fzr3zPyo
>>283
さわりと夜風が神社を抜け、セツコの足元の桜を浚っていく。
尋ねられ、狐は風に吹かれる無造作な金色の髪を抑えると、
「儂の名は織理陽弧じゃよ。お主の名前を聞かせてくれんか?」
セツコに聞き返した。
>>284
話を逸らされたことを感じながらも、織理陽弧はあえて変わらず、
悪戯げな鹿南の笑みに応える。
「願いを叶えたら、皆喜ぶじゃろ? 儂は誰かの喜ぶ顔が好きなんじゃ」
この狐にとっては、誰かが喜び、お礼を言われることが幸せだ。
1000年以上を生きて、数々の醜い争いや強い怨念をいくらも見たけれど、その思いは変わらない。
憂いを含む横顔を見せた鹿南を指差し、
「儂はそういう顔をしてほしくないんじゃよ」
寂しそうな表情で織理陽弧は言った。
「ほら、何でも言ってみろ! 健康祈願でも、美人祈願でもなんでもよいぞ!」
286 :
セツコさん
2011/04/06(水) 00:04:19.35 ID:+5IXZE/l0
>>284
「うなぁ!!それはズルイですよ!目隠しなんて卑怯です!」
なんかズレた事を言いながらプンスカと怒る。
「と・に・か・く・!」
「目隠しはさせません!」
なんか本題がズレてる上に、天然なのかソレを真面目に言い、ビシッと鹿南を指差すポーズをする。
>>285
「あわわわわ」
せっかく夜風によりさらわれた桜を散らかさないように再び掃き始める。
そして、フッと見た彼の仕種に「綺麗だなー」っとボーッと見取れたように見る。
「織理陽狐ですね!私はセツコです!」
ハッとしたように元気よく自己紹介をする。
「そういえば四十萬陀さん達から聞きましたけど、願いを叶えるって言ってましたね」
織理陽狐と鹿南の会話を聞いて、思い出したように言う。
そして不思議そうに首を傾げて聞く。
「織理陽狐は、笑顔が見たいから願いを叶えるんですか?」
287 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 00:13:48.11 ID:gvDr2lkwo
>>285
「そこまで言われてしまうと、余計言えないじゃないの…」
謎めいた笑みを酒とともに飲み干すと、鹿南は子供のようにせっつく狐を困ったように見下ろした。
「そうね。あなたにあたしの願いが当てられたなら、言おうかしら」
再び悪戯っぽく笑うと、鹿南はふわりと鳥居から飛び降りた。
肩に散った桜の花びらが、麝香を含んで風に流れる。
「それまでは、ひ・み・つ♪」
人差し指を唇に当てて、鹿南は織理陽狐に片目を瞑ってみせる。
どう見ても男な鹿南がオネェ言葉でこれをやるのを間近で見ると、その精神的破壊力はなかなかに大きい。
>>286
「セツコちゃん、ていうのね。ふぅん」
びしっ!と指を突きつけるセツコに、にやにやと笑いながら鹿南はずんずん、と近づく。
先ほどまで怖がっていた対象が、何か意図を含みながら近よってくるのだ。
これは非常に薄気味悪い。
288 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/06(水) 00:21:23.70 ID:pJJqhWI+o
>>286
「良い想いが籠った名じゃな」
うんと頷く。
九十九神は強い想いが命となった怪。
それもセツコのような性格ならば、元の箒はよほどの掃除好きが使っていたのだろう。
首を傾げて尋ねた箒神に、狐はもう一度頷いた。
「誰かの幸せは儂の幸せじゃからの」
セツコの頭に手をやり、柔らかい髪を慈しむように撫でる。
「お主は元気も笑顔も満点じゃな、セツコ。そうじゃ、お主は何か願いはあるかの?」
>>287
「何じゃと!?」
そんな、と狡い質問に織理陽弧は眉を下げる。
まるで本当に子供のようだ。
「うぬぬぬぬ……難しいのう……」
ぐうやらぬうやら唸りながら、織理陽弧は深く考えこむ。
しかし、片目を瞑った鹿南を見て、何かを思いついたかのように、ピーンと頭に電球を光らせた。
「女子になりたい、か!?」
……真面目に言ってます。
289 :
セツコさん
2011/04/06(水) 00:29:01.64 ID:+5IXZE/l0
>>287
「な…なんですか?」
近付いて来る鹿南に対し、逃げずに、まっすぐと見つめる。
表情はちょっと怯えてるようだが。
>>288
名前を褒められ、頭を撫でられ嬉しそうにする。
まるで子供のように。
「私の願いですか?」
「う〜〜〜ん……」
特にないようなのか悩み始める。
290 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 00:40:25.34 ID:gvDr2lkwo
>>288-289
「ああら、惜しかったわぁ♪でも、は・ず・れ」
楽しげな声で笑いながら身をかがめると、鹿南はふぅ、と織理陽狐の耳に麝香の息を吹きかける。
「あたしの願いは、織理陽狐さんに願いを当てられないこと、でした」
織理陽狐からは表情の見えない耳元で、鹿南は妖しい表情で嘘をついた。
そして織理陽狐の隣のセツコの頭に、つい、と鹿南は手を伸ばす。
その手が離れていったとき、セツコの髪にはしゃらりと下がる
藤の花を模した縮緬のつまみ花かんざしが挿してあった。
「桜の次は、藤の季節ね」
セツコににこりと笑いかけ、掃除もいいけど、お化粧も覚えなさいよ、と
鹿南はお説教めいた事を言った。
「あたしの名前を名乗ってなかったね。あたしは鹿南。
これはセツコちゃんに楽しませてもらったお礼よ」
291 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/06(水) 00:46:54.87 ID:pJJqhWI+o
>>289
「何でも良いぞ。健康、安全、勉学、金運幅広く取り扱っておるからの!」
悩み始めたセツコに、必死にアプローチする。
願いを叶えたくて仕方ないようだ。
しかしセツコも違う神社から来ているわけであるし、
別に織理陽弧に頼まなくても、自分のところに祀られている神様がいるのではないだろうか。
……というツッコミは聞こえないフリをしよう。
>>290
耳に息を吹きかけられ、背筋がぞわりと震えるのと同時に、
麝香の香りにくらりと眩暈を覚える。
「そっ、そんな願いでは想いの灯が燈らんじゃろ!」
むきっー! と冗談めいた怒り方で、鹿南に文句を言う。
片手に持った提灯がゆらゆら揺れる。
ふと見ると、藤の花かんざしがセツコの髪に挿されていた。
ほう、織理陽弧が息を漏らす。
「おお、似合っとるのう」
292 :
セツコさん
2011/04/06(水) 00:58:45.88 ID:MVG7x8Sk0
>>290
「ほえっ?」
何かしてくると思い、身構えてたら、頭に挿された藤の花を模した縮緬のつまみ花かんざし。
お化粧?って感じで首を傾げて
「あ…えっと、かんざしありがとうございます。鹿南」
ペコリとお辞儀をする。
>>291
う〜〜〜ん……う〜〜〜ん……っと頑張って考える。
そして、そうだ!って顔になる。
「私が住んでる神社の神主さんたちが元気でいてくれますように」
自分ではなく、他人のための願いを言う。
293 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 01:07:48.40 ID:gvDr2lkwo
>>291-292
「それが、灯っちゃ困るのよぉ〜」
織理陽狐に言いながらパタパタ、と手を顔の前で振るオネェ。
そして、首をかしげるのに合わせてしゃらりと揺れるかんざしが
セツコの表情に華を添えるのを満足げに目を細めて笑むと、
「そろそろあたしは帰るわ。存分にお掃除頑張ってね、お二人さん」
酒の酔いも手伝って、くすくすと上機嫌に笑いながら鹿南は森へと消えていった。
294 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/06(水) 01:17:52.01 ID:5gbwN47SO
>>292
――ぼっ!
セツコが願いを言い終えた瞬間、炎が上がった音と共に提灯に赤い灯が揺らめいた。
織理陽狐は提灯の灯を見ると、満足げに頷く。
「いい願いじゃ。想いが輝いておる」
送り提灯の暖かい灯は、希望に満ちあふれ、消えるところが想像できぬような、そんな輝きを放っていた。
「お主の想い、しかと預かったぞ」
>>293
「お主も何か願いができたら、またいつでも来るのじゃぞ」
織理陽狐は微笑みながらそう言うと、
「酔って木に足引っ掛けるなよ〜」
ふりふり、と白い着物から捲り上げた腕を振って、鹿奈を見送った。
295 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/06(水) 01:26:27.26 ID:jlKWctnM0
>>293
「また会いましょう!鹿南!」
元気よく手をふり、彼女は見送るだろう
>>294
わぁ〜〜っと、燈された提灯を見て、目をキラキラ輝かせながら見ている。
「はい!ありがとうございます」
ペコリとお辞儀し、掃除を再開しはじめる。
そして、しばらく立てば前よりは神社は綺麗になっているだろう。
296 :
セツコ
2011/04/06(水) 01:27:04.82 ID:kBMsQ/3a0
>>295
はセツコです
297 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/06(水) 01:34:16.22 ID:5gbwN47SO
>>295
「よし、掃除を終わらせてからお主の神社に行くかの」
夜はまだ長い。
月の細い、夜桜香る闇が深まっていく。
音のない静かな神社に、地面をかりかりと掻く竹箒の音だけが響いていた。
//ありがとうございました
298 :
セツコ
2011/04/06(水) 01:38:29.52 ID:W0NXwwim0
>>297
「はい!」
元気よく返事をし、今夜も箒神は綺麗に掃除していく。
今夜は狐もいるからいつもより笑顔でした。
/お疲れ様でしたー
299 :
黒井礼
[sage]:2011/04/06(水) 21:41:23.06 ID:bEL8dKQp0
夜の公園。四月とはいえ夜風は冷たい。
黒コートの男が公園のベンチでやらないかの姿勢で座っている。
「やらないよ」
頭上の街灯が寂しく男を照らしている。
月のでないこんな夜は暗視サングラスで公園を見るに限る、と男は思っている。
300 :
丑三夜中
2011/04/06(水) 21:52:00.88 ID:jsuoBKEDO
>>299
「う〜、トイレトイレ」
今トイレを探して全力疾走している僕は丑三夜中、ただの退魔師だ
他の人と少し違う所を上げるとすれば、脳内が常に春真っ盛りって事かなー
「うほっいい男…」
そう言うとその男はなんといきなりチャックを…
「なんだ、やらないのか」
下ろす訳でもなかったので、茶番が続く事は無かった
ただ遭遇するにしても長い前フリである
301 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 21:54:11.75 ID:gvDr2lkwo
>>299-300
街灯の直ぐ下、灯台下暗し。
色鮮やかな鞠を持って、単衣姿、裸足の少女がその影の中に居た。
くすくすと笑ってその鞠をぽん、と投げ上げ、受け止める。
「あら、そう。やらないの」
見た目は12歳ほどの少女、しかし付いてるものは付いている。
口の傍に付いた血糊をぺろりと舐めたところを見ると、どうやら食事の後らしい。
かすかな血の匂い、それ以上に麝香が強く香る。
302 :
宝玉院 三凰
2011/04/06(水) 21:58:22.44 ID:WcKRQmbAO
>>298
,
>>299
「フッ…たまには人間の住む近くで夜を楽しむのも悪くない…いい夜だな…」
街灯の上に立つ三凰。気持ち良さそうに夜風を浴びている。
ふと、下を見て退魔士達に気がつく
「…よけいな奴らがいなければな。」
303 :
黒井礼
[sage]:2011/04/06(水) 22:05:31.24 ID:bEL8dKQp0
>>300
「おっと、トイレに行きたいのか?」
ニヤリと笑みを浮かべる。
一迅の風が吹き抜け、男の髪とコートが揺れる。
「気をつけろ。たまに本物のハッテン場になってるからな」
そう、ここは有名なハッテン場…の近く。
>>301
強く香るにおい。その中の血のにおい。
「なんだ?人でも食ったのか?」
男はにおいには気づかず、血糊を見て感づいたようだ。
ぐいっと、少女に視線を向ける。
「餌で釣ったのか?自分自身で」
>>302
「おっ、コウモリじゃん」
しばらくして視線を上げ、気づく。
「何?今日はみんなハッテンしにきたの?」
今日はいい夜だ。風は少し冷たいが心地よい。
ただ、月が曇りで見えないのが惜しいところだが。
304 :
丑三夜中
2011/04/06(水) 22:12:03.85 ID:jsuoBKEDO
>>301
「やってほしかった?俺は嫌だけど」
ふん、と鼻を鳴らしながら少女にだらりと顔を向ける
この匂いからすれば、今彼女が舐めた物も恐らく血だろうか
何を食べたか解らないが、万が一人を喰っている可能性もある、とすればこの状況がどうあっても成敗対象にする
>>302
少女の血へと思考を奪われている為、気付いていない
>>303
「いや、そう言わなきゃいけない気がした」
「ちなみに俺にそっちのケは無い、可愛いけりゃ別だけどな」
ニヤ、と笑いながら答えてから少女に視線を戻す
自分が言おうとした事を黒井が言ってくれたおかげで、少女の血の正体が解るだろう
場合によってはいつでも戦える様に、気を張り詰めておく、相手には感づかれない様に気をつけ、表面にはなるべく出さないように
「…あ、あの蝙蝠もいるの?あいつそっち側だったんだ」
しかし余計なボケを言うのに気を取られてしまった
305 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 22:15:17.29 ID:gvDr2lkwo
>>302
「なら、食べちゃえばいいじゃない」
くすくすと笑いながら、あどけない見た目の少女が物騒なことを言う。
「あたしは丁度いいもの食べたとこだし、あんたに獲物は譲るわ」
ガンゴジの鹿南、悪い子供を食らう鹿の妖怪である。
>>303
「ううん、あたしは夢で釣るのよ。人の子は夢に弱いからねぇ。
お兄さんも、いい夢見てみる?一番見たい夢を見させてあげるわよ」
ころころと笑いながら人を食ったようなことを言う。
きっと黒井の場合には、ヘルシーな夢を見せてくれるはずだ。
>>304
「やりたくないなら、我慢するの?いつまでも?」
もちろんこれは、トイレのことである。
丑三にそう言いながら、少女の指先はトイレのほうを指している。
306 :
宝玉院 三凰
2011/04/06(水) 22:19:54.91 ID:WcKRQmbAO
>>303
ふわりと静かに街灯からおりる。
「夜を楽しみに来ただけだ。もっとも、それも貴様らがいるせいでできそうにないがな。」
一人でいたかったのか、不機嫌そうに言った。
>>304
「そっち側?何を言っている?どういう意味だ?」
本気でわかっていない様子。
>>305
「そうしてやりたいところだが、僕は少食でな。
まぁ、死なない程度に吸ってやってもいいがな…」
ニヤリと笑みを浮かべる。
307 :
黒井礼
[sage]:2011/04/06(水) 22:29:57.80 ID:bEL8dKQp0
>>304
「だよなー。そっちのケはないよなー。俺もない。
って可愛いならいいのか」
つっこみつつも、丑三の視線の先は大体わかったようだ。
別に止める気はないし。応援はするかもしれないが、無闇に手を貸すと問題になりそうだとか考えている。
「コウモリはどうやらそっち系なんだなぁ、それが。マジ怖いったらありゃしない」
悪乗り。丑三が気を張りつめていても、乗る。
>>305
「その口調だと、人食っちまったか…俺も夢見たいが、起きたらたぶん忘れてるな。
最近まったく夢見てない。マジ熟睡」
頭の中ではヘルシーな夢を見たいという欲求に駆られるが、現在はヘル禁中である。
夢を見ると摂取したくなる。そしてついに医者に止められたのだ。
「あんまり人食うとお掃除しちゃうぞ」
>>306
「残念だったな。ヘルシーでも摂取して楽しめよ」
やや、黒井の顔がシャープになっている。ヘルシーを止めたからだ。
ヘルシーは高カロリー!
「そこらのコンビニに売ってるだろ。そっち系君」
そう言ってベンチに座ったまま背伸びをする。
308 :
丑三夜中
2011/04/06(水) 22:40:39.52 ID:jsuoBKEDO
>>305
「行くのはいいんだけどな、俺はやることやってからスッキリしたい派なんだ」
「…お前、喰ってんな?人の子」
「いや、別に悪いってんじゃない、お前が人しか喰えない妖怪だとしたらそりゃ仕方ない事だ」
「…だが、人間という種族の立場上、俺はそれをやすやすと見逃す訳にはいかん訳よ」
「つーことで、なるべく他の物食うようにしてくんない?」
ギッ、と目を細めて少女を見る、いや、睨む
恐らくこの場にいる全員が見たことが無いであろうくらいに真剣で、鋭く張り詰めた表情
口調こそ優しいが、それはまるで母親が子供を怒鳴り付ける寸前のような、最終警告的な声色だ
>>306
>>307
「すまない、帰ってくる返事によっては巻き込む事になるかもしれん、気をつけてくれ」
あくまで少女に目を向けたまま、二人にも注意を促す
その言葉はある意味、場合によっては今すぐこいつと戦うと言う意味もある
309 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 22:45:37.44 ID:gvDr2lkwo
>>306
「ふぅん、夜の貴公子ってとこ?
なら、ちょっとカッコいいとこ見せてもらおうかなぁ。
あなた、もちろんあたしよりも強いわよね?あいつら二人くらい楽勝でしょ?」
極上の、花が咲くような笑顔でふふっ、と少女は三凰に微笑んだ。
三凰の男心とプライドとをくすぐって、これは完全に煽っている。
>>307
「寝てるせいで見た夢を覚えてないのよね。それ。
目を大きく開けて見る夢なら、どうかしら?」
いつの間にか二つに増えた鞠を弄びながら、少女が言った。
ふわり、と黒井の鼻腔へと麝香の香りが漂ってゆく。
寂しい街灯の明かりであっても、くるくると回る鞠は色鮮やかに薄闇に映えた。
「お掃除なら、そっちのお手洗いのほうにこそ、必要そうじゃない?」
公園のトイレが綺麗なことは、めったに無い。
>>308
「食ってるわよ、たまにね。そういう風に定められた生き物だもの。
でもあなた、あたしが頼んだら、蹄のある生き物一切食べずに居てくれる?
その獣の死が関わらない生き方を、してくれる?」
鞠を投げるのをやめて、不意に真剣な表情で、少女は丑三に聞いた。
牛も豚もヤギも羊も、人間には美味しい肉になる。
例え肉として食べなくても、乳製品やゼラチンなどの加工食品、皮革としても日常に使われるのだ。
310 :
宝玉院 三凰
2011/04/06(水) 22:54:44.32 ID:WcKRQmbAO
>>307
「だから、そっち系ってなんだ!?
あと、ヘルシーってのも何なんだ?」
と、機嫌悪そうに怒鳴り睨みつける。
>>308
「戦うつもりか?面白い、観戦させてもらうぞ。」
(ちょうどいいな…)
三凰は丑三には、いつかリベンジしようと思っていた。戦い方を見て、対策をたてるにはちょうどいい機会だ。
>>309
「僕は観戦するつもりだったんだがな…
あいにくだが、一人は僕よりほんの少しだけ、本当に少しだけ上手だ。それに、もう一人の実力も貴様の実力も知らん。
それにだ…」
キッと鹿南を睨みつける。
「貴様の態度が気に喰わん。よって、カッコいいとことやらは見せられないな。
まぁ、どうしてもと言うなら見せてやらんでもないが…」
311 :
黒井礼
[sage]:2011/04/06(水) 23:01:58.28 ID:bEL8dKQp0
>>308
丑三、こんな顔できたんだ。と、一瞬驚く。
驚くが、いつもの様子に戻り、
「いいぜメーン」
とかいって、ベンチから立ち上がり、後ろへ下がっていく。
手にはいつの間にか札が数枚。いずれも退魔術用の札だ。
>>309
ふわりふわり、体が心地よい。くるくる鞠。気持ちいい何これ。
トイレ綺麗。すごく綺麗。おいしそう。
「俺は…この感覚を知っている…この感覚、これは!ヘルシーだっ!」
元気百倍!ヘルシーマン!
「…だが、貴様の幻術、まだまだだな。ヘルシーの足元にも及ばん」
とか言って眉間に皺をよせ睨みつける黒井。
>>310
「そっち系、知らなければいいんだ。でもヘルシーは万能調味料だ」
そんなに怒鳴るなよ、と付け加える。
「ヘルシー、魚とかにふりかけて食うとうまいぞ。なんかこう、くらっ、とくるぞ。すなわちこれが…」
ヘルシーの良さを語り始める黒井。とても長い。
「…って感じで俺はヘルシーの虜となったんだ」
312 :
丑三夜中
2011/04/06(水) 23:15:21.96 ID:jsuoBKEDO
>>309
>>310
>>311
「成る程、そう言われればそりゃ無理だ」
「じゃあ、お前と同じ種族を喰う存在がいて、今まさに目の前で“喰った”と言われて敵意を持たずにいられるか?」
少女の言葉に納得しつつも、同じような質問で聞き返す
流石に食うな、使うな、[
ピーーー
]な、それは無理な事だ
人間は昔から他の生物の素材を使い生きてきた、それは人間が知恵を持ってからずっとそうだった事で、今更変えられるはずもない
だから人間である自分がああ言うのは他の生物からしては理不尽な事だろう、それは理解しているつもりだ
でも、それでも、人間を喰う物がいるとなれば捨て置けない。人間とは自分勝手だと、らしからぬ考えが過ぎった
「…相容れないな……」
「俺が会った事がある奴の中で、人間と妖怪は共存できると言っている奴がちらほらいた」
「俺はその考えを否定しないし、いい考えだとは思っている、別に俺だって妖怪達は嫌いじゃないし、寧ろ好きだ」
「だけど、難しいな、実際は」
昔に、誰かと話した事を思い出す
人間妖怪は共存出来ると言う考えを彼は無理だと即答した、してはいたが実際はそうとは思ってはいない
それは今この状況でもそうだし、変わらない、今はそう、目の前の問題だけを見ている
313 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 23:24:56.27 ID:gvDr2lkwo
>>310
「ご機嫌とりできなくってごめんなさぁい。
どうとったらいいものか、初対面じゃわからなくって」
ちっとも悪びれていない口調で、少女は言った。
「無理になんて言わないわ。命は誰でも1つしか持って無いんだものね」
怖いのも無理無いわよと、優しい口調で完全に三凰を小馬鹿にしている。
耳障りなくすくす笑いまで、付け足された。
>>311
「あなたもヘルシーが好きなの?」
黒井の言葉に少女の目が輝いた。
「ヘルシー。まさに天国の味よね」
こいつもヘルシーの味を知っているのか?それは判らない。
しかしここでヘルシーの作用がその幻覚に強化されたのは、間違いない。
それには十分すぎる情報が、黒井の台詞には詰まっていたのだ。
>>312
「あたしたちにはね、そんなもの目の当たりにするのは日常なのよ」
群れの中の一番弱い存在が、狩る者たちによって否応無しに奪われる。
それは草食動物にとっては、日常なのだ。
「罠に掛かった仲間がもがき苦しみながら死ぬのを、目の前で見ることもあるわ。
憎んでいたらきりが無いほどに、よくあることなのね」
鹿の丸く透き通った黒い瞳が、丑三の目を心の底までまっすぐ覗き込んだ。
「諦めてもらえない?あたしたちがそうするように。
憎んでも悲しんでも怒っても、失われた命はもう戻ってこないのよ」
悲しみでもなく、怒りでもなく、ただ寂しそうに静かに鹿は見つめた。
314 :
宝玉院 三凰
2011/04/06(水) 23:31:23.73 ID:WcKRQmbAO
>>311
「調味料?ほう、そんなに美味いのか?」
ヘルシーに興味を示したようです。
「ヘルシーか…今度、使用人共に聞いてみるか…」
と、独り言を言った。
>>312
,
>>313
「言ってくれるな。僕がこんなところで命を落とすとでも思っているのか?」
明らかに機嫌が悪そうに答えた。
怒りを露わにし、丑三の方を睨みつける。
「いいだろう、見せてやる。未来の百鬼夜行の主、宝玉院三凰の実力をな!」
315 :
黒井礼
[sage]:2011/04/06(水) 23:36:43.95 ID:bEL8dKQp0
>>312
「ま、代用食をうまく探してもらわないとな」
ヘルシーマンにトラン…変身した黒井がそう言った。
共存すべき、人と妖を分けて考えることはないと思っている黒井だが、彼も人間である。
こいつの場合は人?目線の意見しか言わない。
「人食う奴は、ヘルシー食え。世界、変わるぞ」
>>313
ヘルシー禁断症状が起き、なにやらさっき意味不明な言葉を発した黒井。後幻覚も。
「そうだ、ヘルシーは天国味だ」
今サングラスの下の黒井の目は死んだ魚のような目をしている。
札を持つ手の震えも止まらない。
「ヘルシー、吸ってみるぅ?」
調味料って吸うと基本むせます。ダメ、絶対。
>>314
?「くふっふふふふふ」
気味の悪い声がどこからか聞こえた。人はこれを、ヘルシーの誘いと呼ぶ。
「ヘルシー、おいしいよ。肉にかけてもおいしいよ」
そう言う黒井はものすごく、爽やかな笑顔。
ああ、呼んでいる。ヘル神が、呼んでいる。
316 :
丑三夜中
2011/04/06(水) 23:44:13.22 ID:jsuoBKEDO
>>313
「そりゃあ…あれだな」
「すまなかった、種族を代表して謝るよ、俺にその素質は無いと思うけどな」
見詰められる視線に、同じように視線を交わして返す
混濁した闇が蠢くような、光の無い真っ黒な瞳に鹿南を捕らえる
「…ここで向かっていったら、俺はただのエゴイストだろうな」
帽子を抑え、俯いて、左手に飴を持って溜息をつく
「…じゃ、代わりに頼みを聞いてくれ」
「人の子を食うときは”いただきます“と”ごちそうさま“をちゃんと言って、残さないようにしてくれ」
上げた顔の表情からは、さっきまでの鋭いくらいの真剣さは消えていた
>>314
「…ん?何?いたの?」
気付いていたくせに、あたかも今気付いたかのように三鳳に顔を向ける
「あー、んじゃ代わりに一辺やっとくぅ?」
パクッと飴をくわえ右手をチョイチョイと手招きで挑発
>>315
「簡単に見付かればいいんだけどな、そのヘルシーみたいに」
「ヘルシー美味いよな、食った事ないけど」
ヘルシーとはなんなのか、それは知らないが取り敢えず話に乗る
317 :
丑三夜中
2011/04/06(水) 23:45:19.72 ID:jsuoBKEDO
>>313
「そりゃあ…あれだな」
「すまなかった、種族を代表して謝るよ、俺にその素質は無いと思うけどな」
見詰められる視線に、同じように視線を交わして返す
混濁した闇が蠢くような、光の無い真っ黒な瞳に鹿南を捕らえる
「…ここで向かっていったら、俺はただのエゴイストだろうな」
帽子を抑え、俯いて、左手に飴を持って溜息をつく
「…じゃ、代わりに頼みを聞いてくれ」
「人の子を食うときは”いただきます“と”ごちそうさま“をちゃんと言って、残さないようにしてくれ」
上げた顔の表情からは、さっきまでの鋭いくらいの真剣さは消えていた
>>314
「…ん?何?いたの?」
気付いていたくせに、あたかも今気付いたかのように三鳳に顔を向ける
「あー、んじゃ代わりに一辺やっとくぅ?」
パクッと飴をくわえ右手をチョイチョイと手招きで挑発
>>315
「簡単に見付かればいいんだけどな、そのヘルシーみたいに」
「ヘルシー美味いよな、食った事ないけど」
ヘルシーとはなんなのか、それは知らないが取り敢えず話に乗る
318 :
鹿南
[sage]:2011/04/06(水) 23:52:54.17 ID:gvDr2lkwo
>>314
「やめといたほうがいいわよぉ」
やめさせる気はまったく無い口調で、少女の姿の鹿南は止める。
何を止めているのだろう。戦いか?それともヘルシーへの好奇心か?
しかし、決めるのは三凰自身なのだ。
>>315
「ヘルシー、吸ってみるぅ」
ヘルシーを持って招く鹿南の姿が見える。
しかし黒井の目から見えるその鹿南の姿は幻で、実は三凰だったりする。
一体どうする、ヘルシング黒井!
>>316
「あなたが謝ることじゃないわ。あなただって、生きなくちゃならないんだもの。
頂きますとご馳走様、そして、残さないことは約束するわ」
ふぅ、と柔らかに、少女は今度こそ本心からの微笑みを見せた。
「あなたの名前を聞いておこうかしら。あたしは鹿南よ」
ちゃんと名乗る。しかし次には
「ちなみに、本性はこっちなのよね」
丑三の目の前で一度、鹿南は大きな金色の牡鹿の姿となり、
次いで再び人間の、今度は男の姿になる。
派手な着物を着崩して、女言葉と裸足だけは少女の時とかわらない。
「可愛くなくって、ごめんなさぁ〜い」
片目を瞑って、ちっとも悪びれない口調は先ほどと同じである。
319 :
宝玉院 三凰
2011/04/07(木) 00:00:22.22 ID:abUqlTvAO
>>318
「フン…今回は戦いはやめておく。冷めてしまったんでな。
決して、奴にかなわないからとかではない。」
そういうが、実のところ三凰本人もまだ勝てないと自覚していた。
そもそも、気分が乗らない。こんな状態じゃ、勝てるはずなどない。
「ま、ヘルシーとやらは買ってみようと思うがな。」
「…少し、冷えたな。いや、冷めたな。
僕は一足先に帰らせてもらう。」
そう言うと、蝙蝠の姿に戻り飛び去った。
/すみませんが、ここで落ちさせていただきます。
絡みありがとうございました。
320 :
黒井礼
[sage]:2011/04/07(木) 00:02:56.64 ID:Eobmd4/m0
>>317
「帰りのコンビニで買って帰るといい。うまいんだよ、これが」
万能調味料ヘルシー、最近はコンビニへ進出。
食べると病みつきになる調味料、それがヘルシー。
「いつか、一緒に工場へ見学へ行こうぜ」
工場へは、ヘルシーチケットを当てた五人しか入れないと言う…。
>>318
>>319
「ぐっ!静まれ!今はヘル禁中なんだ!静まれぇ!」
右手を押さえて苦しむヘルシングの戦士。端から見ると邪気眼あたりに覚醒した中二である。
ああ、かくもヘルシーとは恐ろしいものか、ヘルシー。
「限界だ!離れろ!死にたくなければ俺から離れろー!」
黒井の胸が光り始める。すごい力を感じる!
ヘルシーパワーが解放されてしまうのだろうか!?
/三凰さん、お疲れさまでした!ありがとうございました!
321 :
丑三夜中
2011/04/07(木) 00:13:17.41 ID:AMTrZpMDO
>>318
「俺の名前は丑三夜中、退魔師だ」
鹿南に続いて自己紹介、さらっと職業を明かすのも忘れない
そして、鹿南の真の姿を見ると
「よし、退魔師の名に置いて貴様を滅する」
「俺のちょっとした甘酸っぱい気持ち返せごるぁぁぁあああああああ!!!」
泣きながらぶちギレた
>>319
「ちくしょう!お前にも八つ当たりだ!」
「…って帰ったああああ!!?ちくしょうううう!!!」
このタイミングで帰った三鳳は幸運である、今のこいつなら本気で八つ当たりをしかねない
男の理不尽な叫び声が、夜の公園にこだました
/お疲れ様でした
>>320
「うるせー!何がヘルシーだ!変身しろオラァ!!」
更に黒井にまで八つ当たり、言ってる事の意味は解らない
「くそっくそっ!奈良に行ってやる!奈良に行って鹿の目の前で鹿煎餅貪ってやる!!」
何やら怒りの矛先は鹿という種族全般に向けられた様子、哀れ鹿
※鹿煎餅は人間が食べてはいけません
322 :
鹿南
[sage]:2011/04/07(木) 00:19:19.73 ID:yp1vHCwgo
>>319-320
「あのコウモリさん、思ったより賢い行動に出たわね」
逃げるなら、逃げられるときにさっさと逃げたほうがいいと鹿南は思う。
邪気眼覚醒したヘルシング黒井からは、言われなくても離れるつもりだ。
黒井にヘルシー工場に連れてゆかれる気は、鹿南にはまだ無い。
十分に離れた所から、鹿南は黒井目掛けて鞠を投げた。
真っ直ぐに、吸い込まれるように黒井に向かう麝香の香りの鞠は、
黒井に見せた夢を消し去る効果を持っている。
//三凰さん、お疲れ様でしたー。
>>321
「もぉー、退魔師の癖にいちいちそんなことで泣かないの。
妖怪が見た目どおりじゃないことくらい、知ってるでしょぉ?
そんなに女の子の鹿がよければ、今度うちの群れに遊びに来ない?
あたし以外みーんな、雌ばっかりなのよねぇ」
この牡鹿、ハーレムを持っている。
鹿の屋敷に招かれれば、雌鹿たちにちやほやしてもらえる…かもしれない。
323 :
黒井礼
[sage]:2011/04/07(木) 00:25:43.92 ID:Eobmd4/m0
>>321
>>322
天まで続く光の柱が黒井から出現する。
それは希望。それは勇気、そして未来。
遠く離れた場所からもそれは見えた。
人々(スワヒリ系)「ウレフガニ!?」
アフリカでも見えた気がした。たぶん。
いっそう輝く黒井。まぶしい!まぶしいぜ!
空からペガサスに乗って降りてきた、ヘルシーとかかれた缶を持った神っぽい老人。
ヘル神「ほっほー!メリークリスマース!」
投げられた鞠をキャッチすると、
そのまま通り過ぎていった。
光りはその後すぐぱっと消えた。
黒井は、倒れている。
「今のは一体?」
力なく呟いた。
324 :
丑三夜中
2011/04/07(木) 00:34:52.19 ID:AMTrZpMDO
>>322
「OK、是非とも招待させてもらおうか」
雌と聞いた途端ケロッと泣き止む、解りやすい男だ
しかしこの男は一つだけ、一つだけ見落としている事があった
鹿南は雌鹿とは言ったがそれが人間になれるとは限らない事、しかし目の前しか見ていないこの男からはそれを確認するという選択肢が消え去っていた
>>323
(…こいつ…!?)
(こいつ…俺なんか足元にも及ばない程のカオス領域を秘めている…!?)
丑三、二度目の敗北(自己完結)
「ヘルシー…ヘルシーとはいったい何なんだ…!?」
俺もそれを食べれば(飲めば?)あるいはあの領域まで…と、少し危険な思いを持った
325 :
鹿南
[sage]:2011/04/07(木) 00:42:08.14 ID:yp1vHCwgo
>>323
(なんか変なものに憑かれてるみたいね、あの人間)
「さぁね、あれが何かはあなたのほうが良く知ってるんじゃなぁい?」
鹿南は肩をすくめて黒井に答えた。
ヘル神には鞠より黒井を持ってってもらったほうが良かったかもしれない。
ヘルヘヴンはきっと、ヘルシー中毒者にとっては天国だ。
>>324
「いいわよ、あなたが来てくれたらあたしの娘達がおもてなしするわ。
皆ちゃんと人間だし、選り取りみどりだから欲しい子を指名なさいな」
この鹿は、丑三に娘をくれるつもりらしい。
しかしその娘達の年齢については、まだ謎だったりする。
「今日は食事に来ただけだから、あたしはもう帰るけど。
あなたも付いてくる?それとも日を改めたいかしら?」
326 :
黒井礼
[sage]:2011/04/07(木) 00:48:01.83 ID:Eobmd4/m0
>>324
「ヘルシーとは、希望……荒廃した世界を……美し…」
力なく答える。あれはヘルシーによる幻覚だったのか。それともヘル神が悪ふざけしたのだろうか。
神のみぞ知る。
「君も…ヘル神には気をつけろ…よ…」
黒井はぐったりしている。風が地に倒れたヘルシングの髪を撫でた。
>>326
「ヘル神とか、知らないぞ……マジで、知らんぞ…」
ふらふらしながら立ち上がる。
ヘルへヴンにいくにはまだ早い。
「神格なのかすら……わからんヘル神…なんなんだろうね」
そのまま公園をでていった。
/お疲れさまでした。皆様ありがとうございました!
327 :
丑三夜中
2011/04/07(木) 00:54:04.03 ID:AMTrZpMDO
>>325
「ほう、娘とな」
「いや実は俺恋愛の過程とか大事にするタイプだから、結構大事にするからね俺」
うんうん、と頷きながらもどんな娘達か妄想中、意外と趣味は幅広かったりする
「ああ、今日は遠慮しておく、三日風呂に入ってないからな」
「また今度、日を改めて招待されるとするよ」
>>326
「成る程、ヘルシーとは斯くも恐ろしき物よ…」
もしかしたらヘルシーって麻薬かなんかなんじゃないか、いやまさかそんなはずは無い(多分)
取り敢えず今日の帰りにでも探してみよう、ヘルシーを
そう思いながら黒井を見送った
/お疲れ様でした
328 :
鹿南
[sage]:2011/04/07(木) 00:58:52.59 ID:yp1vHCwgo
>>326
「……あなた、あまり長くもたなそうね」
黒井はどうみてもヘルシー狂徒である。既に中毒の域を超えている。
あんなものを召喚するのだから、人間である黒井は命を削ったかもしれない。
まあ、鹿南にはどうでもいいことなのだが。
>>327
「ならば、日を改めて迎えに行くわ。
あなたを探しやすいように、これを持っておきなさいな」
再び、少女の姿となって、麝香の香る鞠を丑三に手渡す。
牡鹿の鹿南ですら、少女の姿ではこの可愛らしさなのだ。
雌鹿ならばもっと期待してもいい、かもしれない。
「では、ごきげんよう」
小さな手を振って、少女の姿の鹿は闇の中へ跳ねて行った。
//ではここで落ちます。絡んでくださったお三方、ありがとうございましたー。
329 :
丑三夜中
2011/04/07(木) 01:01:39.26 ID:AMTrZpMDO
>>328
「…ふむ、鞠か」
鞠を受け取った丑三が思った事、それは「携帯しずらくね?」であった
取り敢えずここは御都合主義、異次元内ポケットに収納しておく
「あいよ、お疲れさん」
「ちゃんと約束守れよー」
右手を軽く挙げて、小さく手を振りながら見送った
/お疲れ様でした
330 :
瞳
2011/04/07(木) 22:10:53.99 ID:abUqlTvAO
森の中、いつものように瞳は修行をしていた。
「やった…ついに完成した…あの技が…」
しかし、いつもと違うところがある。
今まで完成させられなかった技を完成させたのだ。
「風月…ありがとう。あなたの技、使わせてもらうよ。」
331 :
セツコさん
2011/04/07(木) 22:25:46.92 ID:jo3NNscf0
>>330
そこへ、やってくる、巫女服を着て、長い黒髪をポニーテールにし、頭に藤の花を模した縮緬のつまみ花かんざしが挿して、竹箒を持ってる女性。
「あわわ…だいぶ遅くなってしまいました。速く帰らないと…あれ?」
そして修業してる瞳を見つけ、彼女は元気に挨拶する。
「こんばんはー」
332 :
元・神隠し & 窮奇
2011/04/07(木) 22:27:31.64 ID:GMacZE9qP
>>330
静かな森の中、おどろおどしく濁った気配が這いずっていた。
気配の招待は神主のような服を着た女性・窮奇。
見た目は20代前半だが、滲み出す雰囲気は鯨の屍骸のように巨大で巨害だった。
彼女の隣に、道士のような服を着た少年。
彼は彼女の吐き下すようなプレッシャーを間近に受けながら平然としていた。
「ねぇ、元・神隠し」
「その名で呼ぶのはもうやめてくださいよぉ」
彼の目は据わっていた。
なにか別次元に精神を持つような、覚束なさと浮世を離れた雰囲気があった。
「キミはよく謡っていたよね、あの唄・・・。最後まで聞かせてくれないかなぁ?」
「・・・それでは」
響くような、誘うような。
静かに、言葉を載せて口から滑り出す。
「だーれかさーんのしゃれこうべー♪
あぁかいべべ着て包丁もーって かわいい顔した童をきーざーむー♪」
歩く、歩く。
やがて巫女の服を来た、果たすべき宿敵が目に入る。
「遠くで呼んでる百舌の声ー・・・あとは」
隈が浮かぶ、濁った瞳で。
瞳を真っ直ぐに見据えている。
「忘れました」
「あっはっはー! それじゃあ思い出したら教えてよぉ!!」
333 :
瞳
2011/04/07(木) 22:37:47.77 ID:abUqlTvAO
>>331
「こんばんは。
珍しいな、こんなところに…あなたは…妖怪、だよな?」
一言、あいさつをした後に笑顔で尋ねる。
>>332
ゾクリ…
急に怯えたような表情になる。
瞳の全身が刺すような気味の悪い気配を感じる。痛い、気持ち悪い、嫌だ、次々にその気配を拒絶したい気持ちが溢れる。
「この気配は…まさか…」
まさかとは言っているが、間違いないこんな気配に思い当たるのはただ一人――
「窮…奇…」
恐る恐るその名を口にする。
334 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/07(木) 22:43:00.36 ID:TNj3qxe70
>>332
ゾクッ!!
その恐ろしい気配に、竹箒を居合の構えで持ち、彼女らの方向を向く。
「…こんばんは」
いつものように挨拶するも、警戒をかかせてない。
本能が危険だと感じる。今まであってきた妖怪や人とは違う…
震える事も怖がる事も……今の彼女はしない…いやできない。
>>333
「少し散歩してたんですが………」
「どうやら私と貴女は運が悪いみたいですね…」
窮奇の方向を見ながら、瞳に言う。
「知り合いですか?」
335 :
セツコさん
2011/04/07(木) 22:43:44.58 ID:TNj3qxe70
>>334
はセツコです
336 :
元・神隠し & 窮奇
2011/04/07(木) 22:54:40.85 ID:GMacZE9qP
>>333
「・・・ほー、俺を無視とは『良い』度胸じゃねぇか?」
ギョロリと目を見開く少年。
否、少年の"形"をした妖怪。
窮奇の悪意に誤魔化され、解り難いが・・・凄まじいまでの大きさの妖気だった。
当の窮奇はおどけたように笑い出す。
「やぁやぁ瞳ちゃん! おはこんにちばんわー!
ずっと会いたかったよぉ! 酷いじゃないか!! 私のプレゼントを勝手に蛇の餌にしちゃうなんてさぁ!!」
ニコニコと気色悪く、人懐っこい笑みを浮かべる。
「『悪い』けどさぁ! 今回は私は相手にできないかなぁ!!」
烏帽子をパタパタと動かす、ふざけた動作。
三日月状の眼が、見据えていた・・・。
隣の・・・少年の形をしたモノが狂ったように笑い出す。
「いくぞぉ? ゲタゲタゲタゲタ!!」
その瞬間! 彼の周囲の空間が歪み、瞳をもろとも巻き込んで異天へと連れ去ってしまう!
その範囲はここら一体全てを飲み込んだ! しかし! 特定の対象・・・つまり瞳と自分のみを引きずり込む!!
>>334
空間転移は一瞬で終った。
その場所に残った窮奇が語りかける。
「うん! 知り合いも知り合い!! 心の内を知った大親友さ!」
ニタニタと、不気味な悪意はセツコへと向けられる。
「キミともぜひ! お近づきになりたいなぁ・・・っ!」
ニヤニヤニヤニヤ。
337 :
瞳
2011/04/07(木) 23:01:39.56 ID:abUqlTvAO
>>334
「…ああ、ちょっとな。
あなたは、逃げるんだ。奴らは、危険だ。」
真剣な表情で言う。
緊迫した状況。額には汗をかいている。
>>336
「神…隠し…」
ゴクリと息を飲む。明らかに以前よりも強大な妖気。
(この妖気…本当に神隠しなのか…?)
瞳も強くなった。しかし、神隠しはそれよりもさらに強くなっているようだった。
「な、何だ!?」
突如歪む空間、そして気づいた時には――
「ここはいったい!?」
338 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/07(木) 23:12:17.57 ID:2K1Mo8Ud0
>>336
>>337
「!?」
突然、消えた瞳と神隠しに驚くも
キッと窮奇を睨む。
「遠慮させていただきます」
逃げようにも逃げられないこの状況…
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
心の中は恐怖に染まっていく。
けど……
ブワァァァァァァア!!!
彼女から膨大な妖気が放たれ、悪意を恐怖を掃っていく。
「貴女を…掃除させて抱きます」
箒神は邪悪に向かい、逃げずに立ち向かう。
339 :
セツコさん
2011/04/07(木) 23:13:11.37 ID:2K1Mo8Ud0
……忘れすぎだ…
>>338
はセツコです
340 :
元・神隠し
2011/04/07(木) 23:13:29.92 ID:GMacZE9qP
>>337
辺りは異様な空間だった。
大まかな風景自体は先ほどと変わらない。
しかし、ここには窮奇もセツコも居らず、あたりの景色は所々歪んでいた。
まるでグニャグニャにゆがめられた鏡の中に閉じ込められたようだ。
しかし、その風景には様々な物体が上書きされている。
あちこちに朽ちた鳥居が植物のように生えていた。首の無い地蔵が一列に並んでいる。
崩れた石灯籠などもあった。
ここは "異天空間-トバリ-" 。
高等な妖怪が作り出した、もうひとつの世界。
「違うなぁ・・・新しい名前教えとくぜぇ?」
ニタリ、とほくそ笑む。
瞳の奥は窮奇と同じ、濁った紫色だった。
「"道切り地蔵" ・・・腹立つことに、あの女が名付け親だけどなぁ!」
界の神格を取り込んだ妖怪。
ソレは完全に異形と化していた。
「人の考え方しかできねぇお前のためにわざわざこの姿を残してるけどなぁ!
俺の本体はこの空間自体なんだよぉ!!」
地面から突如、木の根が捩れたような。
無数の黒い腕が生えて・・・瞳を羽交い絞めにしようとする。
「ゲタゲタゲタゲタ! さあ、土に返れ!!」
巨大な樹が瞳の近くに生い茂り、瞳を飲み込もうとする。
―妖怪目録―
【道切り】
山村などに伝わるイニシエーションの1つ。
注連縄や鳥居などを作り、“陰の世界”と“陽の世界”を隔てること。
山は“陰の世界”、つまり精霊や死者の住まう場所に近しいと考えられている。
境界を隔てることで病気や災厄などを人の住まう“陽の世界”に侵入することを防ぐのだ。
逆に道切りの期間、向こうの世界は完全な別世界となる。
この期間に山に人が入ることは絶対に避けるべきである。
341 :
窮奇
2011/04/07(木) 23:20:04.71 ID:GMacZE9qP
>>338
「威勢が『良い』ねぇ・・・。まぁ私は絶対負けないけどねぇ!」
背の衣を破り、純白の翼が窮奇から生える。
滲み出す、ドス黒い妖気・・・! 地を這い、セツコの足下へ集めって行く。
「針山三合目! 麓歩き!!」
突如、地面から巨大な石英の槍が噴出す!
窮奇の依り代たる獄門鳥の針山召還である。
「そうだねぇ・・・それじゃあ私は。
キミの心を散らかしてあげるよぉ、こびり付いて落ちないぐらいに汚してあげるよぉ!!」
セツコの真っ直ぐな瞳を、紫に淀んだ目が捉える。
逆心の見えざる触手がセツコの心の中に飛び込もうとした。
「綺麗好きかぁ・・・いいなぁ! 散らかし甲斐があるよぉ!!」
342 :
瞳
2011/04/07(木) 23:20:54.71 ID:abUqlTvAO
>>340
「道切り…地蔵…?」
呆気にとられる。何もかもが瞳よりも格上だ。
「…くっ!こんな樹など!
双転瞳斬!!」
両手を刀に変化させ、その場で回転。樹を切り刻もうとする。
343 :
道切り地蔵
2011/04/07(木) 23:31:04.36 ID:GMacZE9qP
>>342
「ゲタゲタゲタ!!」
切り裂かれた樹木が笑い出す。
先ほどまで話していた少年の形は、霞のように消え。
今度は樹木の破片が少年の形と成り!
背後から瞳の首を両腕で締め付ける。
「弱いなぁ! 儚いなぁ! 中途半端だなぁ!
なんでこんなヤツに・・・おそろしのジジイは負けたのかねぇ!?」
ゲタゲタと笑い出す。
耳元で語りかける、呪詛染みた罵倒。
「テメェも結局、アイツと同じなんだよぉ!
孤独の身で・・・優しくされた、親しまれた、頼られた、守られた!!
唆されただけだぁ! 人の真似事は楽しいか? 一生やってろボケ!!
人になんか成れやしねぇよ! テメェは妖怪なんだからよぉおおおおお!!」
辺りの樹木が伸び、編み込まれ!
巨大な一本の樹のようになって少年の形もろとも瞳を飲み込まんとする!
344 :
セツコさん
2011/04/07(木) 23:31:26.07 ID:jo3NNscf0
>>341
「確かに私は《勝てない》でしょう」
足元に来る妖気に気付き、咄嗟に左横へと跳ぶ。
だが、僅かに右腹部をかすり、痛そうに顔を歪ませる。
「!?」
セツコの心に忍びこんでくる逆心の触手。
だが、彼女の心の箒が触手を掃っていこうとする。
箒神の力だが……
「精神干渉…ズルイですよ」
いつまで持つかわからない。だから仕込み竹箒――持つ上の部分が柄で、そこから下が鞘になっている――を抜き、目に見えない逆心の触手を切り裂こうと刃をふるう。
345 :
瞳
2011/04/07(木) 23:41:17.58 ID:abUqlTvAO
>>343
「ち…が……」
掠れた声が出る。
「ちが……う…」
何かを否定しようとしている。しかし、声がこれ以上はでない。
「う…う…ああ……」
苦しそうに呻き声をあげる。そして、精一杯の抵抗。腕を人間のものに戻し、必死で首を絞める手を振りほどこうとする。
346 :
道切り地蔵
2011/04/07(木) 23:43:29.20 ID:GMacZE9qP
>>344
「む・・・?」
切り裂かれた。
穢れ喰らいの蛇神すら捉えた、霊的触手を。
「・・・なるほど、侵略を弾く魔除けかぁ」
少し驚いたような顔、そして次に。
悪意と楽しみに満ちた・・・不気味な笑顔。
辺りのへばり付く様なプレッシャーは、退いていき。
変わりに妖気が集約していく。
「じゃあこうしよう。針山9合目・尾根渡り」
一本の石英の薙刀が地面より現れる。
亡者を誘惑し、肌を引き裂く幻惑の刃だ。
「圧し折るべき芯も見当たらない、逆心も利かないんじゃあ・・・。
力ずくで攻めるしかないかなぁ!?」
振りかざし、横薙ぎに振りぬく。
「尾根分岐!」
突如、刃の一部が炸裂し!
石の散弾となってセツコに襲い掛かる!!
347 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2011/04/07(木) 23:44:03.15 ID:GMacZE9qP
>>346
は窮奇です・・・
348 :
道切り地蔵
2011/04/07(木) 23:52:31.38 ID:GMacZE9qP
>>345
「・・・くたばったか」
巨大な大樹の横から、再び少年の形が現れる。
あたりまえだ。
自分がこんなヤツに負けるわけが無い。
人を斬る事を恐れた妖刀など、神格を取り込んだ自分に敵う訳がない。
「なにが違うってんだよぉ・・・?」
何が違うのか、何のために暴れているのか。
もう自分自身もよく分からなくなっていた。
ただ、心の奥底で呼びかける。「許すな、許すな」という声。
神格を弄繰り回した弊害だと思うしかなかった。
「人間ごっこはここまでだぁ、あの世でアイツとあの"人"とよろしくやってろぉ!!」
何かが、嫌なモノが。
胸の中を掻き毟っているような気がした。
349 :
セツコさん
2011/04/07(木) 23:55:56.07 ID:TOTT1Nsg0
>>346
「はぁ……はぁ……なんなんですか!?あれ!?」
触手を切っただけなのに、この疲れ……
いったい、どれだけの力を相手はもってるのか?
箒神の掃除の力で…耐えられるか?
(…ひいた?…………違う!?)
プレッシャーがひき、一瞬安心するも、膨れ上がった妖気に顔を引き攣らせる。
「貴女は本当に妖怪ですか!?」
こんなの邪神レベルだと思いながら、咄嗟に近くの木を切り倒し、盾にしようとするが…
「きゃぁぁぁあ!?」
何発か当たり後ろに吹き飛んでいく。
350 :
瞳
2011/04/08(金) 00:00:43.51 ID:sztwJIcAO
>>348
「…違う…私は…人間になりたいんじゃない……」
今にも途切れそうな小さな声がする。
「妖怪として…人間と共存したいんだ…
そして…風月や春花のように…悲しい思いをする妖怪や人が、もう二度と出てこないように…」
二つの刃が大樹を斬り破る。
中から、両手を刀に変化させた瞳が現れる。
「人と妖怪が共存する世界を創らなければならないんだ!」
351 :
窮奇
2011/04/08(金) 00:06:07.82 ID:61vdJDoUP
>>349
「えぇ〜、酷いなぁ! こんなことできるの妖怪以外なんでもないでしょ〜!」
ニヤニヤと笑いながら、薙刀を振りかざした。
・・・と、思ったが。
「まぁ、意地悪はコレぐらいにするよぉ。お近づきになりたいって言ってるだけだしねぇ」
薙刀を投げ捨てる。
地面にぶつかると同時に、ガラスのように砕け散った。
「さて、さっそくだけどさぁ〜。
恋バナでもしようよぉ、恋バナ!! いや〜、私の取り巻きって男ばっかりだからさぁ!」
倒れた節子の下に座り込む窮奇。
再び粘り気を持ったあの空気が辺りを包み込む。
さも普通に楽しそうな表情を作って・・・セツコに語りかける。
「好きな人とか居るぅ?」
352 :
セツコさん
2011/04/08(金) 00:17:24.56 ID:eTm16vWE0
>>351
「妖怪より…立ちが悪いですよ…」
ボロボロになった身体を起き上がらせ、とっさに後ろに跳び距離をとろうとする。
自分の恐怖を掃い、彼女を睨む。
「いませんよ」
(………精神干渉してくるつもりですね。何回もやられたら不利になります…逃げる準備が必要ですね)
竹箒に妖気を集めながら、彼女は思考する。
「第一、お近づきになりたいなら名前を名乗ったらどうですか?私はセツコです」
長期戦になれば箒神の掃除の力で逆心の力を防ぎ切れなくなる。ならココは逃げるしか彼女に道はなかった
353 :
道切り地蔵
2011/04/08(金) 00:19:44.89 ID:61vdJDoUP
>>350
「『妖怪として』・・・?」
ザワリ、と胸を打つ。
明らかに動揺したように、爪を立てて顔を掻き毟る。
「なんだよ・・・お前、なんなんだよ・・・!」
掻き毟るたびに顔の肉が抉れるが、すぐに再生する。
幾度も繰り返し、指が肉に埋まったりした。
「人を見下せよ、人を恐がれよ、人を避けろよよ・・・妖怪のくせに。
なんなんだよ・・・なんなんだよ弱いくせに! 中途半端なくせに!!」
呟くような声は徐々に大きくなり、やがて絶叫するような大きさになる。
心の変容に呼応し、異天の中は生き物のように蠢く。
「なんなんだよ! お前は! 強いくせに、どっちでも生きられるくせに!!
人の中に居られるくせに!! 妖怪としても暮らせるくせに!! なんで・・・」
「なんでアイツと同じこというんだよぉオオオオオ大オオオオオ!!!」
妖気が集約していく、次元自体が捻じ曲げられる!
黒い月が木々の隙間から現れた。
落ちてくる、堕ちて来る。
それは異天のあらゆる命を吸い尽くし、瞳に迫る!
十数メートルはありそうな球状の死神!
万物に等しく死を与える、おそろしの力!!
「"大葬呪・春花醜月"!!!」
354 :
窮奇
2011/04/08(金) 00:26:54.34 ID:61vdJDoUP
>>352
「えぇーー!? いないのぉ? 言い寄られたことぐらいあるでしょお?」
ニタニタとしながら、言葉を流す。
こちらの打つ手は正直、無いに等しいはずなのだが。
「名前? あぁ、窮奇ね。困窮の窮に奇跡の奇だよぉ。
セツコちゃんっていうんだぁ〜、へぇ〜『良い』名前だねぇ」
若干はしゃいだように、窮奇は話しかける。
「そういえば聞いてよぉ、この前エロダコに言い寄られたぁ。
アイツ格好『悪い』くせに舐めてかかるんだよぉ!
アイツ絶対、グロくてエゲツない殺し方してやるよぉ! 絶対に!!」
よほどソレを引き摺っているのか。
もはや本来の目的を忘れて普通に愚痴り始めた。
355 :
瞳
2011/04/08(金) 00:32:39.74 ID:sztwJIcAO
>>353
「私は…妖刀瞳。弱い妖怪さ…
だけど、強くなれる。たくさんの仲間達に支えられて――」
疲労が声にも、表情にもでている。しかし、その言葉には強い意志が宿っていた。
「アイツ…アイツってまさか…」
そう言いかけた所で頭上に迫るおそろしの力。
「な…なんて力だ…
だが、私は…」
(見ていてくれ――風月、これがあなたの最大の技!)
おそろしの力を睨みつけ、そのまま飛び上がる。
「瞳幻流奥義――
退魔連瞳斬!!」
両手を刀にし、目にもとまらぬ速さで連続斬り。
迫り来る力に向けて、先ほどマスターした最大の技を放つ。
356 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/08(金) 00:37:11.13 ID:46OOlSVw0
>>354
「言い寄られた事はありません」
実は本人は自覚してないだけだと思うんだが…彼女はハッキリという。
「窮奇ですか…」
「[
ピーーー
]のはよくありませんよ。みんな仲良くが1番です」
彼女の望む硬い意思を持ち彼女は言う。
「貴女は……私の力では掃除しきれない……」
「だから引かせてもらいます!!」
そう言うと、妖気を纏った竹箒で地面をバッと掃こうとする。
あらゆる大地の汚れや木々の汚れが《掃除》の力により掃かれ、自分と窮奇の間に汚れの塊を作り出そうとする。
恐らく壁にし、その隙に木々に紛れながらその場から離脱しようとするだろう。
その汚れの塊を攻撃に使えば、もしかしたら窮奇がソレを吸収し力をあげる可能性を考え、彼女は壁に使ったのだ。
357 :
セツコさん
2011/04/08(金) 00:38:03.51 ID:46OOlSVw0
何回もスイマセン…
>>356
はセツコです
358 :
道切り地蔵
2011/04/08(金) 00:42:52.87 ID:61vdJDoUP
>>355
「潰れろぉおオオオオ!!!」
圧し掛かる、冥界の黒い月。
しかし・・・ブレた、迷いのある力など。
真っ直ぐなソレに届くわけが無い。
「な、んで・・・なんでだぁ?」
月は真っ二つに断ち切られた。
ソレと同時に異天空間も2つに裂け、ずれ込み崩れていく。
少年の形はボロボロと・・・。
突如、莫大な妖気を纏った土の塚が道切り地蔵を包み込み!
遥か土中へと引き込んでいった・・・。
359 :
瞳
2011/04/08(金) 00:48:48.78 ID:sztwJIcAO
>>358
「はぁ…はぁ…打ち破った…?」
息切れしながらも、地面に着地。
「なぜだか…わからないのか?
私には、わかる。私にもあったからな…」
そう言うと、呼吸を整え道切り地蔵に目をやる。
「あっ!おい!どこへ…」
駆け寄るが、道切り地蔵の姿はすでに土中へ
360 :
道切り地蔵
2011/04/08(金) 00:50:01.18 ID:61vdJDoUP
>>356
「む・・・っ。針山6合目!」
石英の防壁が窮奇の周りを覆うように囲った。
ビトビトと、透き通った水晶が黒ずんでいく。
「あ、帰るぅー? じゃねーセツコちゃーん」
ニタニタと笑いながら。
窮奇は穢れの向こう側に手を振った。
>>358
「・・・うわぁ、負けちゃってるよ」
後ろの土の塚を眺め、ぼんやりと呟く。
「勝利おめでとー、瞳ちゃん。今回は私も帰るねぇー」
珍しく上機嫌に、窮奇は土の塚へと飲まれていった・・・。
361 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2011/04/08(金) 00:50:38.42 ID:61vdJDoUP
>>360
は窮奇でした・・・
362 :
セツコさん
2011/04/08(金) 00:55:56.94 ID:eTm16vWE0
>>360
「はぁ……はぁ………」
どれ程走っただろう?どのくらい時間がたっただろう?
彼女は無我夢中に走った。
《掃除》の力により掃っていた恐怖が…沸き上がってくる。
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
「……見逃された」
ガクガクと震えながら彼女は神社へとついていた。
/お疲れ様でしたー
363 :
瞳
2011/04/08(金) 01:03:00.25 ID:sztwJIcAO
>>360
「待て!窮奇!
ぐっ…!」
体が痛んだ。かなりの消費。
「…行ってしまったか…だけど、勝った…みたいだな…」
一安心し、座り込んでしまう。
(私が勝てたのは、風月や春花…私の生きる意味となった存在がいて、露希やみんな…大切な友人達がいたからだな…
ありがとう、みんな。)
目を瞑り、風月や友人達の顔を思い浮かべる。そして、深く礼を言った。
364 :
黒蔵
[sage]:2011/04/08(金) 22:59:43.77 ID:SeqDtrh6o
だぼだぼの作業服を着て、総合病院の前の道で溝掃除をしている少年が一人。
「やたっ!10円玉拾った!」
手術費を払うために、医者に言われて雑用アルバイトをしている黒蔵である。
院内の雑用は回りに人間が多すぎてかなり落ち着かないので、
そちらは犬御にまかせて、黒蔵はなるべく外で働かせてもらうことにしていた。
掃除中に小銭を拾って喜ぶほどに落ちぶれているが、こんなんでも一応、今は蛇神代理なのである。
365 :
丑三夜中
2011/04/08(金) 23:13:11.73 ID:Tc79CinDO
>>364
「いやーマジ死ぬかと思った、本気で、ナースがいなけりゃ即死だった」
自動ドアが開く駆動音と共にマヌケそうな独り言が外に出て来た
独り言を言う男はもう暖かくなると言うのに白いニット帽子を被り、趣味の悪そうな目玉柄のTシャツを着ている
シャツの上に羽織ったジャケットから棒付き飴を取り出して、口にくわえた所で、眼鏡の奥の隈の深い目が少年の姿を見付けた
「…飴、食うか?」
十円を見付けて喜ぶ少年の姿を見て、何を思ったか優しくそう声をかけた
366 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/08(金) 23:13:12.46 ID:Dq2dEMhu0
>>364
そこにやってくるごく普通の犬の散歩をしてる高校生。
「……おじさん。なんか寂しくないですか?」
ボサボサの黒髪で、どこにでもいそうなごく普通の顔立ちの少年。服装はジャージを着ている。
黒蔵に哀れむような視線で見ながらそういう。
彼は普通の人間。妖気もなければ霊感もない。
ただ……
『ガルルル…《ヘビ ダ》…ガルルル』
彼が持ってるリールに繋がれてる犬は普通じゃなかった。
赤い首輪をした、茶色の毛の犬。……いや見た目は狼だ。だけど犬。
真神…かつては神としてまつられた妖怪の一種だ。
「コラッ!クロコ!人に吠えるな!普段はいい子なのにどうしたんだ?」
少年は慌てたように犬のリールをひっぱる。
蛇神と真神…どうしてこんな場所に……
367 :
黒蔵
[sage]:2011/04/08(金) 23:21:05.40 ID:SeqDtrh6o
>>365-366
「飴?」
聞き覚えのある声に振り向けば、見覚えのある顔が。
「飴人間!」
背後に荒い鼻息を感じてもう一度振り返れば、茶色の犬が。
「うわ!犬!」
犬がリールでつながれていなければ、蛇化して掃除中の側溝に逃げ込むところであるが、
今は丑三の後ろにすっとんで隠れた。
…盾にした、とも言う。
368 :
丑三夜中
2011/04/08(金) 23:30:00.47 ID:Tc79CinDO
>>366
>>367
「うおっ、犬っ、でかっ」
もう一人、黒蔵とは違う少年の連れる犬を見るやビクッと体が跳ねる
大きな犬には軽く嫌な思い出があったりするのでつい反射的に体が反応してしまった
しかし、それよりも、彼が驚いたのはあくまで犬という姿形だけ、その犬が喋った事に関しては何も突っ込まないし反応しない
「おい、俺を盾にするな、道連れにするぞ」
黒蔵が後ろに隠れたからと言って“頼られた”なんて思うような脳みその構造はしておらず、首を捻って後ろに張り付く黒蔵を見ながら訴える
369 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/08(金) 23:37:01.22 ID:fvec4HLi0
>>367
『グルルルル!!《ヘビ!!》グルルルル!!!!』
犬は黒蔵に吠えながら、そちらへ行こうとするが、飼い主によりリールを引っ張られ制止される。
「クロコ!!人に迷惑かけないの!いい子だからやめな!」
「ご飯無しにするよ!?」
『クゥーン……《ゴハン ナシ ハ ヤダ》』
飼い主の言葉により、犬は大人しくなる。
なんかしょんぼりしている。しかも器用にオスワリしながら前右足で口を押さえながらだ。
「すいません…大丈夫ですか?」
黒蔵に謝り、申し訳なさそうに言う。
>>368
「そっちの人もすいません。大丈夫。クロコはいい子だから」
犬の頭を撫でながら、申し訳なさそうに謝る。
『ワンワン《ワタシ ハ イイコ ダヨ》ワンワン』
犬はつぶらな瞳で、なきながら二人を見てる。
……というか少年も犬が喋った事をスルーしてる?いや、気付いてないのか?
370 :
黒蔵
[sage]:2011/04/08(金) 23:45:56.88 ID:SeqDtrh6o
>>368
「やだ!犬やだ!道連れもやだ!」
茶色の犬を油断なく観察しながら、確実に犬と自分の間に丑三が入るように移動しつづける黒蔵。
身長1Hydeの小柄な身体は、犬から見て確実に丑三の背後に隠れることが出来る。
>>369
「いい子って、お前、大口真神じゃねーか!!」
つぶらな眼の茶色の犬に言い返す黒蔵。
ずっと昔、まだ子蛇の頃にこの犬の眷属に玩具にされたことを、黒蔵はしっかり覚えている。
とはいえ黒蔵も毒牙で噛み付いたので、そのときの相手も鼻面が酷く腫れ上がったはずなのだが。
人間の少年には、やや警戒しながらも
「うん、それ、繋いどいてお願い」
黒蔵は丑三の背後で、謝罪を受け入れた。
371 :
丑三夜中
2011/04/08(金) 23:49:28.10 ID:Tc79CinDO
>>369
「悪い子でも別に構わんが食うなら俺じゃなくて後ろの奴にしてくれ、俺なんか食ったら腹壊すぞ」
チョイチョイ、と黒蔵を右手で指差して少年に返す、自分が狙われなければいいらしい
「というかさっきからあえて何も言わなかったがナチュラルに喋ってるよなその犬、ていうか犬?」
「もしやお前ら、犬神と犬神憑きか?」
とうとう犬の会話に突っ込み、犬の怪異として即座に浮かんだ物を口に出して聞いてみる
右手を顎にやって考える仕種をとりながら、である
>>370
「ああ、成る程、そっちか」
…が、黒蔵が答えを言ったのでその疑問も即座に消える
「ていうか神なら俺よりお前のがよく知ってるだろ、お前が前に出なさいって」
そういうと、くるんと体を反転させ黒蔵と位置を入れ替えようとする
こういう時の行動だけはやけに素早い
372 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/09(土) 00:07:21.20 ID:66/z73Mb0
>>370
『クゥーン…《ワタシ ハ イヌ ダヨ》』
おや?否定した……
『ワンワン!《オオグチマガミ ダケド ネ》ワンワン!!』
やっぱり真神でした(笑)
本能なのか黒蔵に向かおうとするが、飼い主がきっちりリールを引っ張ってる為、安心だ。……多分。
一方、飼い主は「大口真神ってなんだろう?犬種かな?」と首を傾げてる。
「あ、はい。任せてください」
>>371
「食べないよ!クロコはいい子ですから!まず犬が人を食べたら怖いですよ!」
ツッコミを入れながら、リールを引っ張りそう言う。
そして、犬が喋った事にツッコミを受けて、犬神やら犬神つきに対し首を傾げ
「え?何言ってるの?犬が喋ったら凄いじゃないですか」
真顔で返した!しかも何言ってるのこの人?って目で見てるよ!
『グルルルル!!!《イヌガミ ト イッショ ニ スルナ!!カミツクゾ!ニンゲン!!》グルルルル!!!!』
「コラッ!!やめなさい!!」
『クゥーン…………《ゴメンナサイ》』
再び犬が吠えたので、飼い主はリールをひっぱり叱る。
どうやら真神の声は聞こえてないようだ。……多分。
373 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 00:14:37.44 ID:3whniwc8o
>>371
「ぎゃー!」
犬の面前へ押し出された黒蔵は、慌てて丑三にしがみつこうとする。
しかし、視線はしっかり犬を見ているのと、丑三が素早く動いたため、伸ばした手は空振りに終わる。
そしてさっきまで掃除中だった側溝は、蓋が開いたままでいる。
>>372
「うわっ!」
片足を側溝の蓋に引っ掛けて、黒蔵は思いっきり転んだ。
勢いあまってすっ飛んだ。
人間の、少年に飛び込む形で。
意図したわけではなかったが、犬から見たら、
蛇が飼い主に危害を加えに行った、ようにも見えるかもしれない。
374 :
丑三夜中
2011/04/09(土) 00:22:38.71 ID:tOfTPHHDO
>>372
「えー…」
「マジかー…」と、一言、少年の返した言葉に呟く
「うわ、ちょ、マジ怖いって」
もう一度聞いても確かに喋っている、この少年には聞こえていないようだが
まさか自分は犬語が解るのか?まさかそんなファンシーな能力があるはずが無い、現に野良犬の言葉は解らないし
と、なると…
「少年、君って霊感あったりする?」
>>373
…と、聞いた所で黒蔵のドジッ子行動
「…お前の事は忘れない……三日くらい」
しかし助けない、まあそれはそこまで酷くはならないと判断しての事だが
375 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/09(土) 00:34:00.17 ID:l4dfDX6T0
>>373
「おっと…」
リールを持ってない手で、しっかりと黒蔵を受け止める。
身体を鍛えてるのか、倒れたりはしないようだ。
『ガルルル!!ガウガウガウ!!!ガァァァウ!!!《ヘビ!!キサマァ!!アルジ カラ ハナレロ!!!カミチギルゾ!!ヘビ!!!》』
凄い勢いで吠えながら、黒蔵に飛び掛かろうとするが
「クロコ!!!いい加減にしないと母さんにいうぞ!!」
そう一喝する。
すると
『キューン………《ママサン コワイ ママサン コワイ》』ガクガクブルブル
凄い青ざめた顔で怯えながら、ゴロンと仰向けになり、無抵抗のポーズをとる。
真神を恐れさせるママさんって……
>>374
「えっ」
ポカーンとした顔で、丑三を見る。
「いやいや!!そっちが怖いよ!」
そう言いながらしっかりと黒蔵を受け止めながら言う。
「霊感?そんなのあったら凄いよ。一度でいいから幽霊とか妖怪にあってみたいし」
飼い主さんの目の前に妖怪がいるのに本人は気付いてない。
まったくと言っていいほど彼には霊感がなかった。
一方、犬は無抵抗のポーズをしている。よほど彼の母親が怖いのか……
376 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 00:44:44.05 ID:3whniwc8o
>>374-375
ただの人間である高校生に黒蔵が受け止められたのは、
そもそもの体格差があったせいだろうか。
黒蔵が吹っ飛んだのであって良かった。
もし力押しでぶつかったのだったら多分、人間のほうは怪我どころじゃすまない。
受け止めた人間と、受け止められた黒蔵と、噛み付かずに済んだワンコは無事だった。しかし。
だぼだぼの作業着のポケットからは、せっかく拾い集めた小銭がこぼれて転がって
…側溝に続く排水枡の網蓋の中へ、ちゃりん、ぽちゃん、と悲しい音がする。
「ああああ……」
それを見た黒蔵の身体から、ぷしゅー、と一気に力が抜ける。
無抵抗ポーズでひっくり返った犬の隣でしばしorzした後、丑三に向かって、
「…飴くれ、飴」
黒蔵は飴を要求した。
377 :
丑三夜中
2011/04/09(土) 00:55:53.78 ID:tOfTPHHDO
>>375
「…成る程なあ…」
「ふうん」とでも言うように少年の顔を見、嘘はついていないと判断
右手で飴を口から取り出し、黒蔵を飴で指す
「そいつ、実は妖怪だって言ったら信じる?」
きっといきなり見ず知らずの男にこんな事を聞かれたらまずこの男の頭が心配されるであろう
しかしこの男はそんなリスクも試みず、何ともナチュラルに問うた
>>376
「…ご愁傷様」
一部始終を逃さず見ていた彼は流石に黒蔵が可哀相になり、左手でポケットを探り飴を取り出す
「今夜のご注文はぁ〜……んどっち!?」
右手には舐めかけの飴(焼き魚味)、左手には新しい飴(煮魚味)
どちらを選ぶから黒蔵次第だが、これでは片方しか選択肢が無いような物だ
378 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/09(土) 01:02:25.79 ID:7M3I1qrn0
>>376
「あっ………」
小銭を落とし、凄い落ち込んでる黒蔵を見て
この人、貧乏なのかな?と哀れむような視線で見る。
「あ…あの近くのマッ〇でなんか買ってきましょうか?俺の奢りなんで」
自分のせいでもあるような気がし、そんな提案をする。
>>377
「いやいやいや、この人が妖怪って流石にソレはないですよ」
手を振り、笑いながら否定する。
まさか犬を怖がってるこの人が妖怪だなんて夢にも思ってない様子だ。
……余談だが実は彼は妖怪の遭遇率は高い。
姉が経営してる喫茶店は従業員がほとんど妖怪。
散歩コースの神社にはセツコさんが居ていつも挨拶してる。
それなのに彼はまったく気付いてない。
379 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 01:09:11.40 ID:3whniwc8o
>>377
「……どっちでもいい」
眼の焦点の合っていない虚ろな表情で答えて、片手を丑三に差し出す黒蔵。
どうせ、今は何味を舐めても涙の味しかしないのだ。
千里の道も一歩から、と、ン十万の借金返済の足しにしようとコツコツ拾い集めた小銭である。
こんな形でいきなり失われると、ほんの数百円だが損失は心に痛い。
>>378
「ううん、いいよ。気を使わないで」
こちらへも上の空で返事をする。
今はしみじみ落ち込んでいたかったのだが。
妖怪、という言葉にぴくりと反応した。
(そういえばこいつ、知らない人間だった!)
黒蔵はスイッチが入ったかのように不意に飛び上がり、
茶色の犬と少年から思いっきり離れて逃げ出そうとした。
380 :
丑三夜中
2011/04/09(土) 01:22:02.85 ID:tOfTPHHDO
>>378
「だよねー、まさか犬なんかにビビる奴が妖怪なはずないよなー」
「おまけに妖怪は躓いて転ぶとか集めた金落とすなんてそんなドジするはずないもんなー」
本当に妖怪なのだが、知らない方がいい事もあると言う事で多くは語らない
何か地味に黒蔵を馬鹿にしている様にも聞こえるが
>>379
「選べよー、こういう時ははっきりしねーと」
「まあいいや、こっちやるよ」
ポイーンと左手の新しい飴を黒蔵に放り投げる
黒蔵の境遇なんて知らないので楽しそうに見ているが、相手からしては洒落にならない上にさぞかしむかつく態度であろう
381 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/09(土) 01:26:54.84 ID:KZAnbvwm0
>>379
「そうですk……っていきなりどうした!?」
急に離れた黒蔵を見てビクッとする。
「(まさか本物の妖怪?………なわけないか。本物ならサイン欲しいけど)」
そんな思考をしながら首を傾げ不思議そうに見る。
>>380
「ですよねー」
ハハハっと笑いながら頬をかく。
『ワンワン…《アレ ヘビ ナノニ アルジ ドンカン》』
犬がそんなツッコミをいれ、立ち直っている。
382 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/09(土) 01:27:53.07 ID:ZRB0TEne0
>>381
は田中 夕「」&クロコ『』です
383 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 01:31:49.25 ID:3whniwc8o
>>380-381
飛んできたしょっぱい飴を受け止めて、舐めながら黒蔵は二人と一匹を遠巻きに見ている。
丑三は馬鹿にしているのかもしれないが、今は妖怪じゃないことにしておいてくれた方が都合が良い。
そもそも黒蔵が驚いた相手は犬じゃなく、大口真神なのだから。
(くそっ!牙が抜かれてさえいなきゃ、真神なんて怖く無いのに!!)
黒蔵の持って生まれた毒牙は、抜かれてしまって今は無い。
今何ができるかとぐるぐる考えて、そこでふと思い当たった。
(あ、人間のほうなら俺操れんじゃん)
黒蔵は、田中夕をじっと注視し始めた。
384 :
丑三夜中
2011/04/09(土) 01:38:21.87 ID:tOfTPHHDO
>>381
>>383
「俺だってそんな妖怪見た事ないね、妖怪沢山見てるけどな」
「あ、言い忘れてたが俺、退魔師やってて霊感ビンビンなのよ」
今更思い出したかのように霊感の強さを明かす丑三、だが退魔師と明かした所で霊感の“れ”の字も無い一般人には胡散臭い事この上ないだろう
(…お前、何か危ない事企んでない?)
(やめとけよ、マジで)
黒蔵の視線の先に気付き、嫌な予感がしてこちらも黒蔵に視線を送る
…その意味が伝わっているかどうかは、こちらから解らないが
385 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/09(土) 01:49:34.28 ID:KZAnbvwm0
>>383
『…………』
突然、真神から妖気が溢れ出しなんらかの妨害電波ならぬ妨害妖気が出て、飼い主を包み込み黒蔵がやる事を防ごうとする。
『ワン…《オイ!ヘビ……テメー アルジ ニ ナニシヨウトシタ?》』
『ワンワン…《アルジ ハ イイニンゲン ダ》ガゥ…《アルジ ニ キガイ クワエルナラ コロスゾ》』
飼い犬になっても、真神。かつては神として崇められ善人と悪人の区別がつき、厄災から護ってきた。
いくら飼い主に止められても、危害をくわえようとするなら飼い主にお仕置きされようと容赦はしないと。
「?」
そんな戦い(?)が起こってるとは当の飼い主は気付いてないが。
>>384
「退魔師!?」
「本物?本物?…いいな!なんかカッコイイな退魔師って」
目をキラキラさせながら信じた。
どうやら霊感とかはないが妖怪や退魔師とかの存在を信じるようだ。
「あ…けど胡散臭うだな」
ジーッと丑三を見て。
飼い主は自分が危険な目に会いそうな情況に気付いてない。
386 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 01:51:09.11 ID:3whniwc8o
>>384-385
丑三の危惧の視線に気づいているのかいないのか、黒蔵は田中夕をじっと見つめ続ける。
真神が吠えても、それは変わらない。
どこか人間を不安にさせる蛇の視線ではあるのだが、実のところそこに込められた意図は
(頼むからその犬連れて穏便に帰ってお願い)
…という、ただの懇願だったりもする。
以前黒蔵に同じ力を使われたことのある丑三は警戒するのだろうが、
田中夕からしたら、「吠える犬がもの凄く怖くって今にも泣きそうな印象」しか受けないだろう。
387 :
丑三夜中
2011/04/09(土) 02:02:44.79 ID:tOfTPHHDO
>>385
(おお怖い、あの様子なら俺が止めるまでもないか)
犬の様子を見て、自分が手を出すまでもないと判断する
この様子なら黒蔵が何かをしようとしても大丈夫だろう、多分
「俺が退魔師だって言うと人間は大抵そう言うよ、この御時世じゃ仕方ないわな」
「やれやれ」、と言って鼻から息を漏らした
>>386
(…全く動かないな、隙を見付け合っているのか…?)
(…成る程、これが妖怪同士の戦いか…)
睨み合う黒蔵と犬とを見比べ、その張り詰めた空気を肌でも感じる
自分が戦う時には感じないこの空気…これが人外同士の戦い…!
「…な、訳ないか」
ボソッと小さな声で即座に否定した
388 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/09(土) 02:08:16.34 ID:j956flN50
>>386
>>387
「(ん?)」
視線に気付き、黒蔵の方を向き
「(やっぱりクロコが怖いのかな?…なんか今にも泣きそうだし…)」
う〜んっと考えたように頭をかき
「じゃあ、貴方は本物か!そう言う人はたいていは本物って父さんが言ってた気がした」
信じちゃったよ。コイツ
「俺、そろそろ帰りますね」
「なんかあの人泣きそうな顔で怖がってるみたいだし」
最後の言葉は黒蔵に聞こえないように小さな声で言う。
「じゃあ行くよ。クロコ」
「さようなら」
『ワンワン!《カエル ヨ》ワンワン』
一人と一匹は元気に帰宅していった。
/お二人ともお疲れ様でしたー
389 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 02:18:03.54 ID:3whniwc8o
>>388-387
犬と少年を見送って、張り詰めていた緊張が一気に緩んだ。
「…よし、帰ったな?」
黒蔵は確認すると、排水枡の網蓋に飛びつき、がっと掴んで持ち上げた。
作業服の上着を脱ぐと、狭い排水枡の中にむりやりもぐりこみ、たまった泥水の中を探る。
底の泥は結構深い。
しばしの後…。
「あった!やった!」
泥だらけで小銭を咥え上げる蛇の姿の黒蔵。
それでも、落とした小銭の半分も拾えなかったのだが。
390 :
丑三夜中
2011/04/09(土) 02:26:54.59 ID:tOfTPHHDO
>>388
「お前のお父さんは解ってるな、ああ解ってる」
何が解ってると言うんだ…
「…そうか、怖がってたんだな」
「ふーん」、と面白そうに黒蔵に視線を向けて、すぐ戻す
「ああ、それじゃあな」
/お疲れ様でした
>>389
「…お前、苦労してんだな…」
小銭を頑張って拾う黒蔵を見ると、いたたまれなくなって
三つ程飴を取り出して差し出す
「ほら、三つくらいやるよ…やるから元気出して頑張れ」
完全に乞食か貧乏人に対するようなスタンスだ
391 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 02:33:46.22 ID:3whniwc8o
>>389
「…ふぅ」
咥えた小銭を地上にころんと落として、排水枡からずるずると蛇は這い出す。
そこそこ長いのでちょっとばかし時間が掛かったが、全身を排水枡の周りに積み上げてから
再び、蛇は人の姿を取った。
「こんなの苦労のうちに入んないよ」
泥だらけのその上半身には、無数の傷跡があった。
「…あ、ありがとう」
黒蔵は飴を受け取ろうとしたが、その手が酷く汚れているのに気づく。
どうしたものか、とあたりを見回して、先ほど脱いだ上着でぐいぐい、と手を拭くと
丑三から飴を受け取った。
392 :
丑三夜中
2011/04/09(土) 02:40:21.40 ID:tOfTPHHDO
>>391
「…何かに頼りたい時は俺にも相談しろよ?これでも妖怪との付き合いは長いんだ」
「お前は一人じゃないから、味方だっているから…」
言ってる事はいい事のようでも、嘘泣き臭ぷんぷんの泣き顔で言われるとウザさ倍増
でも、ふざけてはいるが言っている事は冗談ではない
「腹減ったらいつでも言えよ、飴ならいくらでもやるからよ」
次の瞬間にはケロッと泣き止みそう一言、いつでもくれるが飴だけ、飴以外はくれない
「じゃあ、俺はそろそろ行くから」
「頑張れ」と一言言い残すと、右手を挙げて去っていく
/お疲れ様でした
393 :
黒蔵
[sage]:2011/04/09(土) 02:49:37.20 ID:3whniwc8o
>>392
「うん」
黒蔵は飴を咥えて素直に頷いた。丑三の本気度を信じたのだろうか?
「お腹すいたとき頼る先は一応、海にもあるから大丈夫。ここでも飯は貰ってるし」
言いながら病院の建物の方を黒蔵は指差した。
ヘルシーがすっかり抜けた今は、病院の食事も悪くない。
「飴ありがとなー」
丑三を見送った後、溝掃除を終えた黒蔵は犬御に捕まって
作業服ごと外の水道で洗濯されることとなった。
//ありがとうございましたー
394 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 18:35:01.27 ID:mk03XY1Mo
――座禅――
結跏趺坐に脚を組み、手は法界定印を組む。
目は半眼で呼吸は自然に任せる。
この状態で精神統一することを座禅という。
釈迦はこの行により無念無想の境地入って悟りを求めたそうだが、この狸の場合はどうであろうか?
夜更けの山の中、開けた広場の中心の大樹に寄り添って陰が一つ。
平次郎狸が座禅を組んでいた。
半眼のその目は何も写していないようにも、あらゆる全てを内包するかのようにも見えた。
その胸中はきっと誰にも分からない。
395 :
わいら
2011/04/09(土) 18:49:09.51 ID:U9TKJM+0P
>>394
地下数メートル。土中に蠢く、巨大な妖気。
いつもよりも浅く浅く潜っている為、動くたびに地上の土が盛り上がる。
このわいらはかつて偉大な山神なれど。
その神聖を悪意に引き渡した悪徳精。
窮奇からの言伝を思い返す。
『わいら、道切りくんの時はナイスフォローだったね。
・・・そうだな、セツコちゃんには "まだ" 手を出さないで居てね。
袂山の件も、蛇とタコも私に考えがあるから。
でも・・・この狸はどうでも「良い」や。なんかムカつくし個人的に嫌いだし』
のそりと地上から顔を出す、一軒家ほどもある化け蛙。
巨大な眼球をギョロリと覗かせて、ゲコリとさも楽しそうに口角を上げる。
突如、辺りの地面が流砂のように流れ始める。
木々は倒れ、身の丈よりも大きな根を空中に晒す。
平次郎を中心に、巨大な蟻地獄が生まれていた。
396 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 19:02:22.02 ID:mk03XY1Mo
>>395
通常、座禅は己と向き合い内に内にと潜っていくものである。
よって外界の機微には少々疎くなってしまうものだ
これは通常の場合だ。
平次郎の場合はどうだろう?
四百年間戦いに明け暮れ、その合間を縫い僧としても修行を重ねてきた。
そのせいだろうか、いつのまにやらいかなる時でも即座に喧嘩ができるようになっていた。
そう、どんな状態であろうがだ。
集中状態の中、地中からの微弱な振動を感じ取った平次郎はまずは、すわ地震か?と訝しがった。
しかしその疑念も違うもの変わっていく。
振動が移動しているのだ。何者かが今、地中を移動しているということが確定的になった。
途端、地面が動き全てを飲み込まんとする。
即座に立ち上がり辺りを見回すと化け蛙が目に留まった。
そうか、こいつが今周りを飲み込みつつある蟻地獄の下手人か。
平次郎は化け蛙に向けて疾走を始めた。
脚が沈む前に反対の脚を出すという出鱈目な走法により蛙に拳を叩き込まんと肉薄する。
397 :
わいら
2011/04/09(土) 19:11:15.72 ID:U9TKJM+0P
>>396
打ち込まれる拳。
しかし、腕お伸ばしきっても。
弾力のある分厚い皮膚にめり込むだけで、肉には届かない。
戦力などではなく! 戦術などではなく! 単純な大きさの差!!
バッタなどの甲虫は人の何倍もの力を持つという。
蜘蛛の吐き出す支柱の糸は鋼鉄の幾倍もの強度を誇る。
しかし、いずれも! どれだけ性能が良くても!
人からすればあまりにちっぽけである! 赤子の力にすら儚く叩き壊されてしまう!
大きさによる次元の差とは、かくも大きなものなのだ!!
化け蛙は意に返さぬような醜い顔で、ゲコリと笑う。
「小さいのぅ」
しゃべったぁああああああああ!!
その巨体で平次郎に圧し掛かり、大規模な土葬場と化した地面へ平次郎を埋めてしまおうとする!!
398 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 19:23:18.86 ID:mk03XY1Mo
>>397
「っは! 蛙が何言ってやがる。俺を舐めた時点でお前ゲームオーバー」
喋りながらも土中の金属を集め足場として着地。
瞬間、圧し掛かってくる巨体に対し、見上げて不敵な笑みを零した。
「おおぉおおぉぉおおおおぉぉぉおおっしゃああああぁぁあ!」
何を隠そう平次郎は怪力持ちであり七尺もある大岩を持ち上げることさえ容易だ。それを生かし対抗するのであった。
上に乗られて姿は見えずとも雄たけびは聞こえてくる。
どっしりと脚を開いて構えその己が首で、肩で、両手で巨体を押し返している。
このままでは消耗がきついと踏んだ平次郎は瞬間的に力を爆発させる。
一気に腕を、膝を伸ばしそのまま蛙を投げ飛ばすつもりのようだ。
399 :
わいら
2011/04/09(土) 19:37:07.65 ID:U9TKJM+0P
>>398
「小さい上に知恵無き者よ・・・それど本当におそろしが倒せたのかえ?」
愚か、あまりに愚か。
一軒家ほどの大きさもある怪物と力比べなど、
高速道路でダンプカーと相撲を取る様なモノである。
すでに地面は足場たる金属ごとの飲み込み、
この小さな山の形自体が変わりつつあるのだ!
しかも相手はよりによって大なる神!
個人の力ではどうしようもない、
自然の猛威と壮大さに対する畏怖から生み出された神性である!!
「さぁ怖れるが『良い』小さき者よ!!
愚かで傲慢で無力な者よ! これが自然の大きさに対する“怖い”だ!
野生の厳しさを忘れたか? 山と土の雄大さを忘れたか?
ならば某が思い出させてやろう! これが神格の力だっ!!」
七尺を超える大きさの鍵爪を地面に架け、
今度は力をかけて能動的に平次郎を押しつぶさんとする!!
400 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 19:55:59.26 ID:mk03XY1Mo
>>399
「あ゛ぁ゛? 愚かで傲慢で無力? 前二つは認めてやってもいいが俺に対して無力だぁ?」
ぶっつり切れた。大いに切れた。
平次郎にとってこの怪力は生涯を賭け己が身一つで鍛え上げたものだ。
誇りが一つ汚された。
もはや箍が外れた状態に陥った平次郎は地よりも低く響くような声で言った。
途端、押されていた動きが止まる。能動的に押しつぶさんとしてもその動きが進行することは無かった。
平次郎は怒りにより今までよりも操作範囲が広まった金属操作能力で足場をより強固にし、下半身までおも鋼に変える。
「やっぱお前、俺舐めてんだろ? 神格がどうとかそんな道理はどうでもいい。取るに足らないことだ」
狸の腕を一気に伸ばし空間を確保する。
「ただなぁ……俺を 舐 め る な ああぁああああぁぁぁあ゛あ゛ぁ゛!!」
始まる猛烈な拳の連打。鋼に変えられた拳は重く全てを砕くような勢いがある。
401 :
わいら
2011/04/09(土) 20:03:43.13 ID:U9TKJM+0P
>>409
ドムドムドム、と。鈍い音が辺りに響く。
「・・・痛いな、そこそこ」
まったく応えてなどいない。
打ちつけられる拳の連打も虚しく、逆にその反動で沈む速度が加速してしまう。
「やはり愚か。なんと小さい、なんと儚い、なんと弱い」
ズブズブと再び沈んでいく。
金属の足場も、強度も関係などありはしない。
道理ではなく、感情ではなく、ただの摂理である。
402 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 20:15:10.15 ID:mk03XY1Mo
>>401
どんどんと沈んでいく体。
今更ながら自分の行動の馬鹿さ加減に気付くがもう遅い。
脚が、膝が、腰が、胸が、首が順に順に沈んでいく。
拳も勢いを失い土に飲み込まれていく。
「おおおおおおおぉぉぉおおぉぉぉぉぉぉぉ…………」
咆哮も土に埋まり聞こえなくなってしまった。
しかし平次郎は諦めない。
起死回生の策はないか?
ふと、蛙の言ったワード“小さき者”が頭をよぎった。
(小さい? この体が……。あぁ、俺は馬鹿だなぁ。この体に固執する理由は何も無い)
もはや地上からは何の動きも見えず、沈黙しているように感じられる。
しかし今、着々と平次郎は反撃の準備を整えつつあった。
403 :
わいら
2011/04/09(土) 20:21:03.77 ID:U9TKJM+0P
>>402
「・・・まだ終わりはせぬぞ!
渾沌の轍は踏まん! 某も窮奇同様、貴様のような輩は好かぬ!!」
地中に潜り込むわいら。
平次郎をその鍵爪で掻っ攫い、土中更に深く深く持っていこうとする。
「地均し!」
流砂のようになっていた土壌の下の岩盤が、本来の強度へと戻っていく。
この地下数m下の中で、岩盤に固められればもはや打つ手は無い!
404 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 20:37:32.15 ID:mk03XY1Mo
>>403
硬く固められた岩盤の中から声が響く。
――てめぇの言葉がヒントになったよ。己が肉体に拘るとはまだ俺には解脱は無理なようだ――
地の底で膨れ上がる妖気。
それは極限まで膨れ上がると一点に集中し収まった。
――もはや貴様に遅れは取らん――
いきなり地上に大きな火柱が立った。
そこから見える姿は化け蛙とほぼ同じ大きさの不動明王。
醜い青黒く肌、片袖を破って結んだ法衣。本来なら剣と縄を持った手は徒手空拳だ。
人間界と仏界を隔てる天界の火生三昧と呼ばれる炎の世界に住む彼は人間界の煩悩や欲望が天界に波及しないよう烈火でそれらを焼き尽くしている。
平次郎はその一端を一時的とは言え借りることが出来るのだ。
不動明王は炎から歩み出ると静かに構えを取った。
405 :
わいら
2011/04/09(土) 20:47:51.76 ID:U9TKJM+0P
>>404
「なるほど・・・それか。ならばおそろしを倒したのも道理」
沸き上る紅焔に目を細めるわいら。
しかしあくまで冷静だった、巨体に似合わぬ思考を回転させる。
「だが・・・」
地に響くような、さも呆れたような。
見下したような声を響かせる。
「小さいのぅ・・・力で抵うことしかできぬのか・・・。
不相応な力の傲りでしかない。だから貴様は小さいのだ、だから貴様は弱いのだ」
再び土中へすばやく潜っていくわいら。
自然の真の恐怖とは掴み所の無さにある。
遥か地下! 山ごと吹き飛ばしてもまだ届かないほど地下!!
そう、消耗戦!! 元よりわいらは逃走と不意打ちに優れた神格なのだ!!
「おそろしと並べ讃えられ、恐怖の字となった自然の怖さを知れ。
ここからが本番ぞ・・・!!」
406 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 21:01:19.45 ID:mk03XY1Mo
>>405
――笑止、見下すことしか出来ぬ神が常に向上を目指す者に対しよく囀る――
平次郎は化け狸の種族である。
世界から見てそれだけで異端の存在だ。
しかし平次郎はその異端からすらもその大きすぎる力で異端と見做され迫害を受けた。
彼は自然の歪みが生んだ云わば自然の寵児だ。
その彼が自然の化身として猛威を振るう相手に怯む道理は無いのだ。
――その驕りは私が砕こう――
とは言ったものの隠れられては殴りかかれる訳も無い。
宙に飛び上がると金剛石の粗岩を空に呼び出しその上に座した。
浮かんだままのそれは地中からの攻撃を警戒している。
407 :
わいら
2011/04/09(土) 21:06:11.42 ID:U9TKJM+0P
>>406
「・・・愚かなことよ」
――3時間経過
「窮奇か・・・いや。
明日にしてくれ、今は忙しいのだ」
――8時間経過
「・・・」
――15時間経過
「・・・」仮眠中
408 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 21:17:24.48 ID:mk03XY1Mo
>>407
――奴め、さぁ、何処から来る――
――3時間経過
――ふん、消耗戦に持っていく気か。よかろう乗ってやる――
――8時間経過
――――――――――――座禅を組み精神統一中
――15時間経過
――やる気あんのかよ?あいつはよぉ?――
今までは威厳があったような口調だったがつい崩れてしまう。
なにしろもう朝日も昇り、昼を越えているのだ。
時を忘れた精神統一から戻ると空に太陽があったのだ。
驚くのも無理が無い。
――むぅ、これで反応が無ければ帰らせてもらうぞ――
粗岩から勢いをつけ跳躍。
そのまま大地に拳を叩き付けた。
勿論、その山のその一角を吹き飛ばさないように加減してである。
もしそんなことになれば人の間でも問題になるであろうから。
409 :
わいら
2011/04/09(土) 21:32:00.87 ID:U9TKJM+0P
>>408
「・・・捕った!!」
発動する、大地の力!!
【カルデラ蝦蟇地獄】!!
地面の下は巨大な空洞だったのだ!!
周囲の大地が突如として数十mもの勢いで陥没していく。
平次郎から見れば拳を打ちつけた瞬間、周囲の壁が競りあがっていくように見えるだろう!
「貴様の下等で、自分勝手で、支離滅裂な説法など誰も聞いてはおらんよ。
所詮は強いものの独りよがり倫理。
今まで負けていなかったから自分が正しいと思っていたか?
窮奇が貴様を相手にしなかったのはただ単に折るべき芯に値しない相手だったからだ」
「確かに貴様は強い、あくまで妖力がだ。
だが貴様は傲慢なり、一人で自分の倫理を押し付けすぎた。
そこにある自然の計らいを無視して。そこにある何者かの思いを無視して。
ただ叩き潰そうとした、ただ勝とうとした。それではただの戦闘狂いの悪霊でしかない」
凄まじい勢いで土砂が噴出した。
ソレは八方から山崩れが起こったような勢いである。
「『良い』も『悪い』も噛み砕けぬようでは、到底あの女には届かぬよ」
410 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 21:52:39.16 ID:mk03XY1Mo
>>409
落下しながらも言われた言葉を噛み締める
――この年になって説教を聴かされるとはなぁ――
胸に去来するのは今までの身の振り方。
確かに今まで自分は好き勝手やりすぎたのかもしれない。
自分の力にかまけて道理を押し通してきた。
自分には戦闘狂の気がある
そんなのはとうの昔に分かっていた。
それを悪いこととは微塵も思わずにいた。それも実は悪しきことだったのだろうか。
やはり自分の善悪の観念は凝り固まっていたんだろうか。
そうなんだろうなぁ、やっぱり。
けどこの在り方はどうにも変えられぬ。この町で戦いに明け暮れるままでは。
そもそも俺は今なんで戦ってるのだろう?
いきなり喧嘩売られたからか?いや待て大事なことを忘れてないか?
あの蛇神様に誓ったじゃあねぇか。
親父に貰った立派な志を新品みたいにピッカピカにして思い出させてくれたじゃあねぇか。
それに従って俺も生きりゃいいんだ。
肩肘張らずにそれだけ忘れずにいたらいい。
【利他行】
全ては他の者の為に
――またあの志を忘れかけていようとは。感謝するぞ蛙よ――
――とはいってもこの勝負には全く関係の無いことだが――
――それに貴様の言う女のことなども分からんし――
――今はただこの戦いを楽しもう――
辺りを埋め尽くさんとする土砂を天を突く火柱で全て焼き払う。
火力は最大に、自分の渾身を込め、魂を込め、ひたすらに炎を燃やす
411 :
わいら
2011/04/09(土) 22:08:29.95 ID:U9TKJM+0P
>>410
「・・・そうか、それが答えか!!
まだ抵うか、まだ諦めぬか、まだ怖がらぬか小さき者よ!!」
吹き上がる焔を前にし、わいらは怒鳴る。
周囲の地盤が歪み、捩れ。
わいらに纏わり巨大な山となる!
話が違うではないか!
折るほどの志を失っていた相手ではなかったのか!?
志を折られ、神格を歪められた某よりも・・・小さき相手ではなかったのか!?
「怖れろ小さき者! 折れろ儚き者! 某は紫狂の大妖怪わいら!!
かつて上位の神格を侍らせ、山脈の主たるべき者だ!
今更どうこうしたところで貴様などに負ける道理も摂理も在りはしない!!」
先鋭の山は鉄鋼弾のように勢い良く、岩盤を纏って上へと昇る!
【北越奇憚・槍ヶ岳】!!
412 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 22:23:03.08 ID:mk03XY1Mo
>>411
――誰が恐れるものか。どんなに強かろうが俺は引かんぞ――
――戦闘の基本だ、馬鹿め。心が折れたら負けが決まるだろうが――
この期に及んでやはりこの戦いを楽しんでいる平次郎。
根底からの戦闘狂だ。どれだけ説教されてもそれは変わらないのだろう。
――この戦いが終わったら身の振り方を考えよう――
――まだ己は若いと思っていたが落ち着きを得ないと非難されるようだしな――
火柱を一転集中させ高密度の拳大の火球に纏め、拳の先で操る。
――平次郎だ。私の名は平次郎。ただの平次郎狸としてお前に立ち向かおう――
自分を狙う山に向け落下しながら静かにその浄化の炎を解き放った。
接触した途端、全てを浄化の炎が包み込む。
煩悩、欲望、穢れ、全て全てを焼き払うその炎。
まさに天衣無縫に、無邪気に痴呆のように、阿呆のように戦う狸にふさわしい純粋さを持つ。
413 :
わいら
2011/04/09(土) 22:41:40.37 ID:U9TKJM+0P
>>412
「・・・舐められたものだな」
灼熱との衝突の中、
わいらの頭は急速に冷えていた。
炎を纏った拳で砕かれるが、次々と吹き上がっていく岩盤。
焔は止められ、空中で拮抗する。
一度見えかけた志が、窮奇の支配を超えてしまうような力が。
強大な力を持つ焔に焼かれて無くなっていく様をまじまじと眺めていた。
考えを巡らせる。あぁやっぱりこの程度の妖怪なんだな、と。
こいつはやっぱり小さい考え方しかできないんだな、と。
明王の陰の心を焼く特性は、
見えかけた可能性をあっさり消滅させてしまった。
「気分が『悪い』、今日はもう引かせてもらうぞ」
岩盤の山からのそのそとわいら這い出し、
めんどうくさそうに地中へと潜っていくわいら。
その後に槍の山が砕かれ、一気に地面へと帰っていく。
後にはただ荒れてメチャクチャになった山野だけが残っていた。
414 :
平次郎狸
[sage]:2011/04/09(土) 22:49:27.20 ID:mk03XY1Mo
>>413
妖力を使い切りそうになり普段の姿になってその場に倒れこむ平次郎。
もはや帰り行くわいらを見送ることしかできない。
「あぁ……、なんかし知らねぇが負けた気分……。いや負けたんだろうけどさ……」
どうやら俺は見逃されたらしい。
呆れられたのだろうか?ただ単に飽きられたのだろうか?
その答えは見つからない。
この問題はきっとこれからの平次郎狸の大きな課題となるだろう。
415 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 20:50:05.54 ID:LjGGHX5/0
夕方――日が沈みかけ、鮮やかなオレンジの光が広がる土手。
そこは絶好の散歩スポット。
「今日も夕日が綺麗だな〜」
そこを今日も散歩する高校生と飼い犬。
ボサボサの黒髪で、どこにでもいそうなごく普通の顔立ちの少年。
服装は散歩用のジャージを着た極一般的な普通の人間。霊感もなければ妖気もない。
だが彼が持ってるリールに繋がれてる犬は違った。
リールに繋がれた赤い首輪をした、茶色の毛の犬……いや狼だ。けど犬。
『ワンワン!《サンポ ダ》ワンワン!』
………端から聞いたら普通の犬がないてるだけだ。しかし妖怪や霊感がある人が聞いたらちゃんと声が聞こえる。
416 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 20:58:45.57 ID:Eipsl6NPP
>>415
同刻、夕日の沈む土手に現れた者達。
暖かくなってきたというのに肌の露出が異様に少ない乙女と、
彼女に抱きかかえられたニワトリ。
乙女はのんびりとした口調でニワトリに話しかける。
「綺麗ですねー」
答えるニワトリ。
羽毛がモフモフしてて気持ち良さそうなのはまた別のお話。
「姉御、なんか微妙な妖気を感じますぜ!」
ただしニワトリ、一般人にも聞こえる声である。
極楽鳥と波山、変化が苦手な鳥類姉妹である。
「あ、こんにちわー」
少年ににこやかに話しかける乙女に化けた極楽鳥。
そしていきなり喧嘩売るニワトリ。
「あんっ!? なんだコラ、犬コラ!!」
「ちょっ・・・!!」
ニワトリ、人間界に溶け込む気は無い。
417 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 21:11:55.65 ID:wtIQ48eT0
>>416
『グルルル!!!!《トリ!!》グルルル!!!!《ヘビ ノ ツギハ トリカ》グルルル!!』
「コラッ!!人の鶏を食べちゃダメだぞ!クロコ!」
威嚇をしながらジリジリ近づこうとする飼い犬とそれを制止する飼い主。
この犬――真神というかつては神と呼ばれた妖怪だ。
今は飼い犬って……
「こんにちは。貴女もお散歩ですか?」
「(綺麗な人だな…)」
ニコリと微笑みながら挨拶する。
……その時、鶏が喋った!霊感も妖気もない人間が声を聞き、驚き、叫び、腰をぬk…
「腹話術上手いですね〜」
えっ!?
『くぅ〜〜ん……《アルジ…ソレ ヨウカイ》ワンワン《アト ヤルカ? トリ?》』
犬は呆れたようにないてる。
(´・ω・`)って顔で
418 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 21:19:20.29 ID:Eipsl6NPP
>>417
「そ、そうなんですよぉー、あははは」
姉御、ニワトリの嘴を指で握る。
ニワトリは翼をバタバタさせながらも、いまだに犬にガン飛ばす。
「かわいいワンちゃんですねー」
「もごもご!(上等だコラ、ホットドッグにしてやんよ!!)」
姉御、これ以上はヤバいと思ったのかその場から立ち去る。
「そ、それではー」
「もむもむ(あ、姉御・・・なんか苦し・・・)」
だんだん鶏冠が青白くなっていくニワトリを抱え、
極楽鳥はそそくさと早足で遠退いてしまった。
419 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 21:32:25.91 ID:GTse18cf0
>>418
「腹話術って難しいですよね?一体どうやればできるんですか?」
目をキラキラさせながら興味津々に聞く少年。
腹話術がそんなにうらやましいのか?
「はい!クロコって言うんです。そちらの鶏もカワイイですね」
『ワンワン…《メスドリ…トリ シニソウ ダゾ?》ワンワン…』
楽しそうに喋る飼い主と比べ飼い犬は心配そうだ。
「あ!待ってください!よかったら一緒に散歩しませんか?」
『ワンワン!《アンシン シロ トリ アルジ ノ ドンカン ハ セカイイチ ダ》ワンワン!』
『ワンワン《アルジ ハ イイニンゲン》』
あ…走って、追い掛けてきた
/すいません…今から一時間程落ちます。よかったら待っててもらえませんか?
/ダメでしたらこのまま終わりで大丈夫です
420 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 21:33:26.33 ID:Eipsl6NPP
待ってまーす
421 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 21:43:18.07 ID:Eipsl6NPP
>>419
「え? あ、ぁぅ・・・(どうしよう、このまま帰るのも感じ悪いし)」
「もごごーー(あ、姉御! 姉御!)」バタバタ
必死で極楽鳥の腕をタップするニワトリだが、
当の主は思考と迷いと葛藤の渦。
(鈍感って、ワンちゃん言ってたし・・・大丈夫だよね!)
「あ、は・・・はいっ、そうしましょう!」
「も・・・もふっ(あ、あね・・・ご)」ガクリ
バレなきゃ大丈夫だろうか、などという考えに至り。
極楽鳥は立ち止まって振り返る。
人は恐い、しかし自分の家の老夫婦のように優しい人もいる。
それにあの青年は密猟者のような恐ろしい感じがしない。
極楽鳥は警戒心こそが強いが、根は人懐っこい種族なのだ。
422 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 22:49:49.52 ID:XtFgfQrH0
>>421
「じゃあ、一緒にいきましょう」
「(……あれ?よく考えたらコレナンパっぽくない?)」
はぁ…はぁ…と呼吸を整えながら止まる。
顔を赤くしながら、そう思考する。もう林檎のようだ。
『くぅ〜〜ん…《アルジ……》ワンワン《ソシテ トリ ダイジョウブカ?》』
/ただいま戻りました!
423 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 23:02:10.19 ID:Eipsl6NPP
>>422
「は、はいっ!」
エフェクトで花でも咲きそうな、いい笑顔。
そのまま少年の傍らに歩み寄っていく。
そして犬の声をようやく聞き入り・・・
「え、あっ・・・ば、波山!?」
慌てて手を放すが、ニワトリは白目になってヒクヒクとしていた。
424 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 23:13:06.34 ID:fdy2pNRt0
>>423
「か…カワイイ」
「(じゃあ、いきましょうか?)」
余りの笑顔の破壊力とテンパりにより、心の声と出す声が逆さまになった。
『くぅ〜〜ん……《マッタク…オイ!ダイジョウブカ?トリ》』
心配そうになき、飼い主の裾を引っ張る。
「あっ…鶏は大丈夫ですか?」
飼い主も我にかえり心配そうに言う。
425 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 23:14:07.65 ID:fdy2pNRt0
>>423
「か…カワイイ」
「(じゃあ、いきましょうか?)」
余りの笑顔の破壊力とテンパりにより、心の声と出す声が逆さまになった。
『くぅ〜〜ん……《マッタク…オイ!ダイジョウブカ?トリ》』
心配そうになき、飼い主の裾を引っ張る。
「あっ…鶏は大丈夫ですか?」
飼い主も我にかえり心配そうに言う。
426 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 23:17:22.73 ID:TddVCXnU0
あわわ書き込めなかったのに…二重投稿スイマセン…
427 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 23:18:55.99 ID:Eipsl6NPP
>>424
「波山! 波山!」
半泣きでニワトリをゆさゆさする姉御。
「・・・おごごご。おぉーぅ死ぬかと思った!」
息を吹き返すニワトリ。
鶏冠に血色が戻っていく。
「良かった・・・」
「良くねぇですぜ姉御!」
ビシッ、と翼でツッコミチョップするニワトリ。
しばらく頭をブンブンした後、再び犬に向きかえる!
「あ、テメェ! コラ犬ぅ!! 忘れてたぜっ、はったおしてやんよ!!」
姉御の腕から飛び降りるニワトリ。
428 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 23:19:47.91 ID:Eipsl6NPP
>>424
「波山! 波山!」
半泣きでニワトリをゆさゆさする姉御。
「・・・おごごご。おぉーぅ死ぬかと思った!」
息を吹き返すニワトリ。
鶏冠に血色が戻っていく。
「良かった・・・」
「良くねぇですぜ姉御!」
ビシッ、と翼でツッコミチョップするニワトリ。
しばらく頭をブンブンした後、再び犬に向きかえる!
「あ、テメェ! コラ犬ぅ!! 忘れてたぜっ、はったおしてやんよ!!」
姉御の腕から飛び降りるニワトリ。
429 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/10(日) 23:33:13.12 ID:aoIq3PTy0
>>427
「ハハハ!元気な鶏ですね」
「(腹話術凄いな…漫才もできるなんて)」
凄い勘違いをしながら極楽鳥と波山のやり取りを見ながら笑う。
『ワンワン《ムリムリ ワタシ ニハ カテナイヨ》ワンワン』
飼い犬はフッと鼻で笑いながら言う。
霊感がない少年から見たらなんという和む光景だが、実際はただの挑発である。
430 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/10(日) 23:35:13.43 ID:a/9qYy9z0
>>427
「ハハハ!元気な鶏ですね」
「(腹話術凄いな…漫才もできるなんて)」
凄い勘違いをしながら極楽鳥と波山のやり取りを見ながら笑う。
『ワンワン《ムリムリ ワタシ ニハ カテナイヨ》ワンワン』
飼い犬はフッと鼻で笑いながら言う。
霊感がない少年から見たらなんという和む光景だが、実際はただの挑発である。
431 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/10(日) 23:41:51.03 ID:Eipsl6NPP
>>429
腹話術ってレベルじゃねぇ!
犬の挑発に、波山の堪忍袋の尾はあっさりブチ切れた。
「テメェコラァ!! いいぜっ、焼き殺してやんよぉ!!」
「え、ちょっ!! やめっ――
ニワトリは1m程の太った化け鳥に変化する。
そのまま羽根を散らしてあろうことか妖術まで発動。
「おるぁああああああ! 焼けろやぁ!!」
地面から吹き上がる巨大な火柱。
ただの幻覚がだが、熱も風圧も本物のように感じる!
432 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/11(月) 00:04:00.79 ID:OsNPJF5y0
>>431
『ガルルルル!!!!!《テメー!イイゼ!ケンカ カッテヤル》ガルルルル!!!』
犬は化け鳥になった姿を見て吠える。
そして膨大な妖気をだす。
流石に飼い主も……
「あれ?鶏がいなくなった?探してきた方がいいかな?」
「(あ…珍しい鳥がいるな。明日はいい事ありそう)」
………………………………おいっ!
だが、流石に火柱には…
「わっ!!なんでいきなり火が!ガス爆発か?」
「お姉さん!ちょっと失礼!」
慌てたように女性(極楽鳥)に火柱が当たらないようにをお姫様抱っこしようとし、火柱が出てる場所から離れようとする。
鍛えているのか力がある。
だが逃げた時に所々火傷をおうだろう。女性には火傷をおわせず、安全な場所に移動させるために……
一方…犬はリールを離され自由になり
『ガルルルル!!《テメー ヨクモ アルジヲ》ワォォォォォォン!!!!』
火柱を避けながらも主が傷ついた事に怒り、鳥に向かい声の衝撃波を放ち撃ち落とそうとする。
433 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/11(月) 00:15:55.03 ID:Q+ZJYw5oP
>>432
「おぉっとぉ! タメが長ぇ、方向が直線! 落第点だなぁ!!」
見て目に反して身軽なフットワークで飛びのく波山。
百戦錬磨(ただし連戦連敗)の経験値は伊達じゃない!!
「鬼火・雀火!!」
バレーボールサイズの火球を吐き出す。
今度は本物の焔!
「ひゃっ!」
いきなり抱きかかえられ、驚いたような声を上げる極楽鳥。
しかしすぐに意識は波山の方へ!
こっちもシスコンは伊達じゃねぇぜ!!
「あ、あぁやめてください! 人が来てしまいます!」※波山に言ってます
犬が文字通り牙をむいた様を見た瞬間、ますます焦りだす。
「やめてください、乱暴しないで! まだ嫁入り前なんですよぉ!!」※クロコに言ってます
434 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/11(月) 00:28:19.51 ID:tnuB3j2p0
>>433
『ガルァァァァァァア!!!!《アメー ノハ テメーダァァァア!!!》』
そう言いながら、飛んでくる火の弾に向かい、声の衝撃波を放ち相殺させ辺り一面に砂埃を回せ視界を防ごうとする。
『(主もああなったら気付かないからこっちの姿でいくぜ)』
尖った犬耳を生やし、茶色のロングヘアーで、尖った犬歯がチャームポイントの、赤い首輪をつけて着物を着た女性の姿に変化する。
そして砂埃の中、匂いで相手の位置を確認し
静かに背後に移動しようとする。
一方…飼い主は……
「す…す………すいませんでしたぁぁぁぁあ!!!」
女性を優しく降ろすと、綺麗な土下座をする。
戦闘に気付いてない上に、勘違いして土下座するとは……普通じゃない普通だ。
435 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/11(月) 00:38:18.25 ID:Q+ZJYw5oP
>>434
「あん? 見えねぇぞちくしょおおお!!」
キョロキョロと辺りを見渡すニワトリ。
「あぁ・・・もうめんどくせぇえええええええ!!!
自分の周囲全てを! 幻覚の火災で薙ぎ払おうとした!!
極楽鳥の方は波山に向かって叫び続ける。
「早く謝って! 今からでも遅くありませんよ!!」※波山に言ってます
しかし砂埃のような物を発生させられ、
相手ももう本気だと気付いてしまう。
「あぁーーー! もうダメです!!
背中に気をつけてください! 殺りに来ますよ!!」※しつこいようですが波山に行ってます
436 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/11(月) 00:55:20.25 ID:BZQgvGc00
>>435
『(ちっ!……面倒くさい事するな)』
『(だが……コレでテメーの逃げ場はねえ)』
炎の前で止まり、右手の鋭い爪を伸ばし、炎ごと鳥を引き裂こうと準備をするが……
『っあああああ!!!外野はうるせえんだよ!!やめればいいのか!?やめれば?だがコイツは主を傷つけたんだぞっ!?しかも最初に喧嘩売ったの鶏野郎じゃねえか!?』
気が削がれたのか、攻撃準備をやめ、極楽鳥に抗議する。
隙だらけに見えるが一応、波山には警戒してる。
一方…飼い主は相変わらず……
「すいません!!本当にすいません!!!!」
「えっ!?背中!?すいません!!本当にすいません!!けどお姉さんが傷つかないためにはアレしかなかったんです!!!
………いや、男なら言い訳はダメだ…どんな罰でもうけます!!!貴女が気が済むまで踏んでください!!!」
物凄いカオスな勘違いをしながら土下座を続ける。
……最初に言うがドMではありません
437 :
極楽鳥 & 波山
2011/04/11(月) 01:08:07.81 ID:Q+ZJYw5oP
>>436
砂埃が晴れ、抗議する犬を目の前にする波山!
「そこかぁあああああ!!」
襲い掛かろうとするが・・・
「いい加減にしなさい!! 情けなくないんですか!!」
突然の声にビクリ、と動きを止める波山。
今までのオロオロっぷりから一転し。
凛とした声を張り上げ、波山を諌める。
「い、いやしかし姉御・・・」
「ちゃんと罪とやったことを認めて! 然るべき行動を!!」
「うっ・・・」
しぶしぶ変化を解き、頭を下げる波山。
「サーセンしたぁー・・・」
「・・・帰らせていただきますよ。
謝って済む話ではないでしょうから、またお会いすると思います」
クロコに深々と頭を下げ、極楽鳥は波山を抱えて歩き去ってしまった。
438 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/11(月) 01:21:31.26 ID:AcW1cZoZ0
>>437
『おう!姉ちゃん。言う時は言うね』
『まぁ…別にはよくねえが、また会ったとき主と一緒に散歩付き合ってくれよ』
そう言うと犬の姿に戻り
「さあ!!速く踏んでくd『ワンワン!《アルジ ボケテナイデ》ワンワン!《サンポ サンポ》』ガブッ
いつまでも土下座モードの飼い主を我に返すため、足を噛む。
「いったぁあ!!!!…あれ?クロコ?あのお姉さんは?………怒って帰っちゃったかな?……ハハハ不幸だ…」
『くぅ〜ん…《ヤレヤレ》』
落ち込みながら飼い主は飼い犬と散歩を続けた。
439 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/11(月) 21:02:06.02 ID:j69Rwkyuo
小さな本殿と木々の間に吊るされた提灯に燈った、橙色の明かりに夜桜が照らされている。
月と星の灯りは直接神社の境内に降り注ぎ、神秘的な空間を生み出していた。
散り頃を迎え始めた夜桜が、はらはらと花びらを散らす。
神社の入り口を守るように、階段の先に立てられた赤い鳥居の上に凭れ掛かる狐は、
片手に持った送り提灯を揺らすと、ようっと腰を上げた。
「……お客さんかのう」
その顔には、いつもと同じ笑みが浮かんでいる。
いつもと違うのは、神社を取り囲む気配。
――邪悪さと悪意に満ちた、それ。
440 :
窮奇
2011/04/11(月) 21:16:37.71 ID:Q+ZJYw5oP
>>439
「綺麗な桜だねぇ・・・」
カラコロカラコロ雪駄を鳴らし。
山吹襲の着物を気崩した女性が現れる。
月明かりに煌めく、花弁の向こう側から。
毒々しいまでの歎美さ、おぞましいまでの存在があった。
「やぁやぁ、おはこんにちばんわー」
ニッコリと、どす黒い笑みを浮かべる窮奇。
短く切られたぬばたまの黒髪は、夜風に吹かれてさらりとたなびいた。
途端に辺りのあらゆる心は、
逆心の見えざる触手に絡め取られ、差し込まれ、嘲り回される。
その感覚はただただ不愉快、銀夜の神社の風光は今より台無しにされた。
石段を上り切り、社の前でたたずむ窮奇。
細められた目は、思いにふける織理陽狐を見据えた。
「キミが主かなぁ・・・、願掛けに効用があると聞いて尋ねてきたんだけどぉ?」
大きく距離は開いているはずなのに、囁きかけるような調子と声量で語りかける。
小さいのに囁かれるようなのに、その言葉ははっきりと心の中に浸透して行った。
441 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/11(月) 21:35:27.83 ID:j69Rwkyuo
>>440
毒を隠そうともしない妖美な声の聞こえた先に、狐は目を遣った。
闇夜の奥から溶け出すようにして姿を現した妖。
ねとっとした口調はそのまま悪意となり、
あっと言う間に小さな神社を飲み込んでいく。
石段を昇っていく窮奇を目で追っていく。
カラコロ、カラコロ。
彼女の足を取り巻くように風に乗った桜が舞う。
「ああ、儂がこの神社に住まう狐じゃ。今晩わ」
窮奇の問いに、狐は調子を乱すことなく、平然と答えた。
鳥居の上に立ち上がると、
カランッ、と音を立てて石畳の上に降りる。
「何の願掛けかの?」
442 :
窮奇
2011/04/11(月) 21:42:47.36 ID:Q+ZJYw5oP
>>441
ニコニコと、夜であるにもかかわらず午後3時のような明るく穏やかな笑顔。
片手を差し出すようにして。
紫苑に煌めく両目が狐の心を見通した。
「・・・まぁ、語るより見たほうが早いんじゃないかな?」
ニタリ、と。
山の向こうの夜空より、深くて不快な笑顔を浮かべる。
「私の願い、叶えてくれないか?」
万紅の毒液滴る邪悪な願いを。
悪びれもせず織理陽狐に差し出した。
443 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/11(月) 21:59:00.54 ID:j69Rwkyuo
>>442
形の良い唇が、悪辣とした望みを口にした瞬間、
狐の持つ送り提灯に窮奇のそれと同じ質の妖気が溢れた。
提灯に燈ったのは、大きな暗い紫色の炎。
その堕悪な形貌とは裏腹に、
穏やかに揺れる想いの灯が夜桜を照らし上げる。
織理陽弧はそれを一瞥すると、
怒りと呼ぶべき感情を、表情に露見させた。
「残念じゃが、お主の願いは叶えることはできん」
ざわりと、窮奇の逆心を跳ね除けるように。
肌に突き刺さるような痛烈な妖気が、織理陽弧から放たれる。
いつもよりも低い声が、織理陽弧の怒りを表していた。
444 :
窮奇
2011/04/11(月) 22:12:11.12 ID:Q+ZJYw5oP
>>443
「それは残念だねぇ」
ニッコリと微笑みかけ、刺すような妖気をただ受けていた。
穏やかだった、ささやかで暖かな織理陽狐の心が。
燃えるような怒りに転じた心を愉快そうに眺めている。
「まぁー、解ってもらえなかったみたいだし。
それじゃあ口頭で説明するよ、できるかできないかなんてやってみなきゃわからないだろ!」
邪念の紫に揺らめく陰火に照らされ、
窮奇の笑顔はますます毒々しくなっていく。
「私の願いはね、私以外の全員が不幸せになることさ。
明るくて、暖かくて、楽しくて、嬉しくて、賑やかなみんなの幸せ・・・」
口角はグニャリと吊り上がり、
魔性の瞳は三日月状に歪められて爛々と輝きを放つ。
「それがみーーーーんな! 跡形も無く!
バッキバキに圧し折れるのが楽しみでしょうがないんだぁーーーーっ!!」
湿り気を帯びた不気味な笑いが、袂山の社に響き渡った。
445 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/11(月) 22:28:28.51 ID:j69Rwkyuo
>>444
気が付けば風も止んだ。
音の無い闇の中で、窮奇の邪まな笑い声が高い夜空へ木霊する。
逆心に飲み込まれた社は、窮奇の毒を当然のように受け止める。
この空間の中で、窮奇の見えざる触手に絡め取られていないのは唯一匹の狐のみ。
穏やかだった金色の瞳は、
ただ鋭く、目の前の悪の化身を睨みつける。
「……童よ」
織理陽弧は、重々しく口を開いた。
「お主以外が不幸になって、それでお主は幸せなのか?
なぜそんなことを望む?」
446 :
窮奇
2011/04/11(月) 22:41:29.95 ID:Q+ZJYw5oP
>>445
狐の言葉と同時に、鵺の様な笑い声はピタリと止む。
笑顔を止め、まじまじと織理陽狐の瞳を見据えた。
「・・・そうだね。私がそもそも捻くれ者なのか、妖怪としての因果とか。
まぁ、色々理由を付けようと思えば付けられるけど」
突如、生温い風が吹き抜けた。
風は白銀の花弁を纏い。窮奇の髪や衣を、織理陽狐の艶やかな長毛をたなびかせた。
「キミと同じように・・・楽しいからだよ、嬉しいからだよ。
皆が折れるのが、皆が間違うのが。迷って、躓いて、動けなくなって、逆進して。
いままで『良い』ヤツだったヤツが、『悪い』ヤツになるのが楽しくてしょうがないんだ」
紫の瞳と金の瞳が春の闇の中に交錯する。
「私は百鬼の主になるよぉ、すでにその術もある程度見出しているんだ。
みんな不幸せで、みんな矛盾だらけで、みんな折れて倒れた世界。
そんな中で私だけが立っていられたら最高だねぇ」
提灯の中の焔が、せせら笑うように楽しげに揺れた。
447 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/11(月) 23:01:18.28 ID:j69Rwkyuo
>>446
互いの距離は近くはないはずなのに、
瞳を探り合うように覗きあう二人の間はあまりにも狭い。
その間を吹いた風は肌に纏わりつくようで、
まるで、血のような生温さを持っていた。
窮奇と同調するように、濁った紫の炎が揺らめく。
――織理陽弧は瞳を閉じて、ふうっと息を吐いた。
再び金色の瞳を覗かせたとき、
まるで吐息に怒りを乗せたかのように、その表情に先ほどの激しい感情は見受けられなかった。
「……それが『逆心』という術を持ったお主の定めなのかもしれぬな」
織理陽弧は笑みこそ浮かべることはなかったものの、
穏やかな喋り口でそう言った。
「儂とお主はどこかで似ておる。裏と表のようなものかのう……。
しかしの、童」
金色の瞳が、窮奇に射抜くような視線を送る。
「お主と同じく、皆も幸せを望んでおる。不幸になりたい者などおらぬのじゃよ。
お主の願いはつまり、この世に生きるもの全てを敵に回すということじゃぞ?
それがどれほど難しい願いか、ま、お主は分かっておるじゃろうがな……」
448 :
窮奇
2011/04/11(月) 23:23:33.56 ID:Q+ZJYw5oP
>>447
「うっそだーーー! 私には友達が沢山いるもーん!!」
あはははは、と。子供らしい笑い声が響き渡る。
しかしその根底には、潜みこむ悪意を勘繰らずにはいられない。
「まぁ、冗談はさておいて。
私は己の生まれを恨んだ事はないし、定めだと投げ捨てたこともない。
キミ達にとって不幸なことに、私の心や魂はこの因果にピッタリと嵌ってしまったみたいだねぇ」
ヘラヘラと笑いかける窮奇。
"勧悪懲善" その言葉に尽きる。徹底的に歪で、最高に救いようの無い魂だった。
「世界を敵に回す? いやいやー、わかんないもんだよ。
現にこの妖怪の世界は幸せと不幸せに満ちている。
私なんかが介入しなくても幸せ同士が勝手に退けあったり、
不幸同士が勝手に食い潰しあったりしている! 私の願いはその被害拡大でしかないっ!」
ニタリと微笑む。悪意は織理陽狐の心すらも毒そうとしていた。
「そんな不完全な妖怪達が争いが起こらない理由はね。
みんなが幸せだったりするからでは勿論無い。
不幸せを分かってくれる幸せが居るからでも決して無い。
・・・お互いにお互いがお互いの幸せ不幸せと向き合おうとはしていないからさ」
ヤレヤレと手を掲げる。
「胸中が見える私としてはさぁー、じれったくてしょうがないんだよねぇ!
やれ約束だ、やれ誰の為だなんて『良い』ことばかり口にして。
誰も彼もが不幸で『悪い』本質とは向き合おうとしないんだ。
臭い物には蓋をして、メッキにメッキを重ね塗りしている・・・そんなの」
「剥がしてあげるしかないだろう? 不幸な本質を引きずり出してあげるしかないだろう?」
449 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/11(月) 23:47:13.88 ID:j69Rwkyuo
>>448
悪意の化身が、見えざる触手を織理陽弧に伸ばす。
逆心の虜になった周囲の何もかもが、狐と窮奇を取り巻く。
――しかし、金色の瞳は至って落ち着き払っていた。
心を毒そうと入りこむ触手は、
まるで『何かに押しのけられるように』、織理陽弧の心に届かない。
「お主が間違っているとは言わんよ。
確かに、向き合っていないときもあるじゃろう。
しかしの童、常に本質と向き合っていては、疲れるとは思わんか?」
カツカツ、石畳を鳴らして、
窮奇に背を向けながら夜空を見上げる。
「塗り固めた鎧が必要なものも、鎧一つ纏わずに走っていけるものも、
この世には様々な想いを持った者がおるのじゃ。
その想いを壊すような真似は、儂がさせん」
言って、織理陽弧は振り向いた。
浮かべたのは、この場にそぐわないような柔らかな笑み。
「お主はまだ盲人なのじゃよ。――いつか必ず、お主にも分かるときが来る」
450 :
窮奇
2011/04/12(火) 00:08:26.10 ID:OrGT+RDrP
>>449
「へぇーふぅーん、なるほどねぇ・・・」
ニタニタとしながら、話半分に耳を傾ける窮奇。
落ち着き払った声も、押し返すような不思議な力も。
最悪の捻くれ者の心には届かなかった。
「正直・・・そんなの興味無い」
ニコリ、と見下したような。
この場に相応しい気色悪い笑みを浮かべた。
「やるな、させない・・・なぁんて言われたら。ますますしたくなっちゃうじゃないか!」
どこまでも最低だった、どこまでも歪んでいた。
そしてどこまでも・・・なにもかもが真逆だった。
「分かれ、知れ。なんて言われても答えはNoだよぉ。
知る気はない、わかる気はない、理由なんてないねぇ。
仮にそんな時が来るとするならば。
私はそれよりも先に全ての想いを圧し折るだけだよ。
それを邪魔するってんなら、先にキミの想いを圧し折るだけだよぉ」
向こうがこちらを振り向けば、こちらはクルリと背を向ける。
「まぁーここに来てよかったよ。丁度私の“逆”に逢えた事だしねぇ」
おぞましい悪意を振りまき、窮奇は石段を降りていった。
「キミこそ気をつけな。
キミのその安っぽい芯、気が向いたら折りに行くからさぁ!」
451 :
織理陽狐
[sage]:2011/04/12(火) 00:33:09.38 ID:WjIpKXtSO
>>450
振り向いた先に見たのは、窮奇の背中だった。
困ったように、織理陽狐は眉を下げる。
「本当に真逆じゃのう。儂とお主は」
先程まで怒っていたのが嘘のように、からからと狐は笑った。
しかし、嘘ではないのだ。
織理陽狐は心の底から怒っていた。
それが治まったのは、窮奇が己の逆であると感じたから――それも理由の一つかもしれない。
彼は全てを幸せにしたい。
彼女は全てを不幸にしたい。
決して交わることのない点と点。
交わる刻が来るとしたなら、それは戦いの時だろう。
石段を降りていく窮奇の背中を見据えて、狐は思った。
彼女は妖怪の世に、多大な影響を及ぼすだろうと。
逆心、そして彼女自身の蠱惑的な魅力に惹かれ、同調するものもいるだろう。
しかしそれと同じく、反発するものも間違いなく出てくるはずだ。
「……また来るとよい。お主の想いの灯は預かっておる」
濁った紫の、邪悪な炎。
しかしこれは間違いなく、彼女の想いなのだ。
この想いの濁りが、いつの日か浄化される時が来れば――
狐の願う全ての幸せは、窮奇もその範囲の内にいるのだ。
――狐の奥底。
彼の心を覗いた窮奇は、果たしてその一端を見ただろうか。
彼女の逆心を押し退けたのは、彼の能力ではない。
彼の中に『既に存在していた』者が、窮奇の逆心を押し退けたのだ。
それが『何』であるのか。
深い深い奥底にいるその本質は、強い力を持っている事――それ以外は分からない。
452 :
夜行集団
2011/04/12(火) 22:16:54.04 ID:QoP76Fnx0
さくら、桜、櫻。
宴会好きの彼でも、流石にこうもたくさん花見をしては桜にも飽きてしまうものだ。
酒なんて・・・桜なんて・・・そう思いながらも、彼の手に持っているのは期間限定の商品、
『これで君も合格!!桜牛乳!!』なのであった。
「・・・最近、合格業界も適当だっていう」
今日も行なれていた花見の輪の中から抜けだし、適当にその周囲の散策をしているところである。
意外と彼は散歩好きなのかもしれない。
453 :
叡肖
[sage]:2011/04/12(火) 22:23:44.18 ID:AUmrthrxo
>>452
いかにもビジネスマン風の、紺のスーツの上に薄いコートを羽織った優男が
繁華街を歩いていた。
その片手には鞄。
衣蛸の叡肖は、それなりに上手く化けて人間の街に溶け込んでいた。
(やれやれ、まったくあの蛇は)
黒蔵は居ると思った泉に居らず、人間の病院で働かされていた。
なかなかに面白いことになっている、と、くすくす笑いを堪えながら街を歩いていると
桜牛乳を手にした人物と危うく鉢合わせそうになった。
「おっと、これは失礼しました」
滑らかな身のこなしでぶつかるのはスレスレで回避し、
叡肖はその人物に品の良い笑顔で詫びる。
その様子は育ちのよいどこぞのぼんぼん、と見えるかもしれない。
水商売の者にとっては、いいカモの雰囲気である。
しかし、優男が軽く会釈したその拍子に、僅かに潮の香りと妖気が漂った。
454 :
虚冥
2011/04/12(火) 22:34:27.08 ID:QoP76Fnx0
>>453
人とぶつかるというのはこの繁華街の人口の多さ、それに伴って高くなる人口密度を考えれば、
どうしたところで気になるようなことではない。
それがたとえ当たった相手が、軽く挨拶ができる紳士的な人間でも、
品行方正な顔立ちのビジネスマンだったとしても。
ただしそれも、相手が人であるという前提があってのものだった。
「おう、俺も考え事しててなwwwwwwスマンっていうwwwwww」
こちらの方は品も下品も関係無しの、ただのふざけ者の笑いで応える。
笑顔は変えないまま立ち止り、くるっと男の方に振り向く。
「お前が海の者かはどうかは関係ないんだがなwwwwww
ただお前の体からは、なんかずっとこびりついた汚れみたいな悪意があんだよねっていうwwwwww
もしかして、なんかしらの悪意に遭ったか?wwwwww」
455 :
叡肖
[sage]:2011/04/12(火) 22:42:54.44 ID:AUmrthrxo
>>454
「ご自身に向けられてすらいない悪意が感じ取れるとは、どこぞの霊能者か
もしや神職の方でしたかね?」
やや大仰に、芝居がかった風に丁寧に一礼する叡肖。
宮廷風のそれは、人間の街中、とりわけ雑多な繁華街では小馬鹿にしているようにも
映るかもしれない。
「こびりついた汚れって、毎日風呂には入っているんですがねぇ。
それにご無礼は先ほどお詫びいたしましたよ?まだ何か御用でしょうか?」
困ったような笑みを浮かべたまま、自身の服の臭いを嗅いでみせる。
ニコニコと、あくまでも人当たりのいい笑顔で丁寧に答える様子は、
傍目には難癖つける人間に絡まれた被害者そのままである。
「困っちゃいましたねぇ。
実は今は恩人を捜し歩いているので、あまり時間がないんですが」
456 :
虚冥
2011/04/12(火) 22:53:06.57 ID:QoP76Fnx0
>>455
「あー、痒い!!」
虚冥にとって嫌いな奴はたくさんいるが、これほどに不愉快な存在は少なかった。
品行方正、懇切丁寧、そしてお人よしの皮をかぶった礼儀正しさのある悪意。
その他もろもろに拒否反応の出た虚冥はたまらずに逃げ出そうとした。
「スマンっていう、前に交際してた女の香水のにおいがお前の匂いに似てたんだっていう。
もしかして、と思って話しかけたんだが。人違いだったようだっていう。」
こちらから話しかけた癖に勝手に去ろうとするのは、とても失礼といえるが
この男に礼儀などの形式は存在しない。
457 :
叡肖
[sage]:2011/04/12(火) 23:03:14.44 ID:AUmrthrxo
>>456
(面白い!こいつ面白すぎる!)
獲物を見つけた叡肖は、喜びでその目をきらきらと輝かせていた。
「こんどは人違いですか。
悪意とか汚れとか痒いとか、ただの通りすがりなのに
ホント酷い言われようしちゃったもんです。
女の香水って、そんなもんつかって無いのにね。
人違い、ってことにしておいてあげますよ、可哀想なんで」
この蛸の釣り針はその言葉の中だけではない。
「面白いものが撮れました、お陰さまで。感謝しますわ」
立ち去ろうとする衣蛸の片手には動画撮影中の携帯電話。
撮ったのか?撮ったんだな?そして配信するのか?
少なくとも仲間内で廻し見して、笑いネタにするであろうことは確実である。
458 :
虚冥
2011/04/12(火) 23:18:44.00 ID:QoP76Fnx0
>>457
虚冥の目に映ったのは動画撮影再生機能の搭載した携帯型遠距離通信機、携帯電話。
今彼の頭の中にあるのは
>>457
で説明されたまんまの事である。
笑いネタ。
「それはそれでいいなっていう・・・
うんいや別に、大した理由ではないんだけどな。
香水だとか、悪意だとかで散々騒いでいる道化な俺ってのも笑いの種にはなるのかっていう・・・」
なにか思うことがあるかのように、突然笑う事を止めた虚冥。
それは怒っているのでもなく、あえて冷静になろうとしているのでもなく、
笑い、つまり幸福感を常に求める彼にとってこの状況は驚くような新発見なのである。
今までは自分が話しかけて笑って自分が笑っていたが、他人が話しかけてみんな笑うという
虚冥がいままでしてきたことのない手法に少し感動しているのである。
「でもまあ、」
そして彼の出した答えは簡単。
「やっぱりお前気に食わねえっていう」
そういった虚冥の後ろ、でなく叡肖の後ろや周囲から突然紫の靄が出現した。
そしてそのまま虚冥の命令通りに携帯をはたき落とした。
このままだと携帯は彼の悪霊に踏みつぶされてしまう。こんなにも短気な事をしてしまうのは
虚冥が実は感動した半面相当怒っていた事と、窮奇について全く探れなかったからである。
459 :
叡肖
[sage]:2011/04/12(火) 23:31:36.75 ID:AUmrthrxo
>>458
「あーあ、せっかく綺麗な桜を撮ったところだったのに…」
粉々に踏み潰される真新しい携帯電話。
しかし、さほど惜しくなさげな衣蛸である。
「君ってば酷いなぁ、ホント」
とってつけたような非難めいた口調で、しかし特に身構える様子は無い。
「この携帯の弁償請求しなきゃいけないから、一応、君の名前と住所は聞いておくよ?
その様子じゃ、どうせ聞いても嘘の答えしか言ってくれなさそうだけどね」
肩をすくめながら、先回りして虚冥の嘘を封じる。
ここまで言われてあえて嘘をつこうとすれば、この蛸の思惑に乗ることとなる。
それはおそらく嫌がるだろうと踏んでのこの言いようだ。
「地図の表示できて便利だったのに。
お陰で氷亜という人を探すのに余計な時間が掛かるじゃないか」
460 :
虚冥
2011/04/12(火) 23:46:06.72 ID:QoP76Fnx0
>>459
「桃園で冠直すべからず瓜園で靴紐直すべからず、
俺みたいにすれてずれた奴のいる街で、お前みたいなんが喧嘩売るなってこった」
男のとは違う方にそっぽを向いてこんな事を言う。
虚冥は携帯について謝罪する気は、彼が本当に桜を取っていたとしても、
自身に非があったとしても毛頭なかった。
「住所?誰が教えるかバーカwwwwww」
そういって虚冥は笑いながら、すっと懐から財布を取り出した。
男の方は完全に無視しながら、彼の破壊された携帯の機種を思いだしつつ、ぶつぶつと一人ごとを喋っている。
そして一万円札を数枚取り出し、男の目の前の地面に捲いた。
強烈に人を馬鹿にしたような笑顔とともに。
しかし虚冥のこの行為は、逆にいえば数万今すぐ投げ出しても、この男との接点をなくそうとした結果といえた。
「これで充分だろうがよwwwwww
それと、お前みたいな奴が、ホストになんの縁があるんだっていう?wwwwww」
461 :
叡肖
[sage]:2011/04/12(火) 23:55:23.70 ID:AUmrthrxo
>>460
「すれてずれた奴、ね。
喧嘩が売られたものかどうかすら判ってないのは、流石と言ってあげよう」
くすくすと笑いながら歩み寄り、撒かれた万札を踏む衣蛸。
拾うつもりなど毛頭無い。
「ホスト?ああ、氷亜と言う人は今はホストをやってるんだったね。
君は見たところ、彼のお仲間……いや、彼の後塵を拝す立場かな?」
どうせ君はNo.1じゃないんだろ?と言外に滲ませた。
「君が彼を知っているなら都合が良い、ちょっと案内してくれないかな。
携帯の弁済はそれでチャラにしてあげよう」
あくまでもニコニコと、衣蛸は提案した。
462 :
虚冥
2011/04/13(水) 00:06:44.39 ID:jCWYIjL80
>>461
やはり嫌いだ、と虚冥は踏まれた札を拾いながら思った。
拾うなよという突っ込みもありそうだが、
落ちているお金、しかも突っ返されたものである金を拾うことなく、その場において行けるほど、虚冥は高潔なプライドは持ちあわせていないのである。
「はんっ・・・ついてきやがれっていう。」
彼の言葉に一切反論することなく虚冥は携帯を取り出し、氷亜と連絡を取った。
発信音の後に氷亜がでて返事するのに喰い気味で話し始める虚冥の顔はあきらかに苛立っていた。
「おい!!てめえの恩人ってのがいるんだけどよぉ!!
今からいう場所に来い!!
たくっ、恩人なんてつくりやがって・・・」
―おお?恩人は普通いても良いでしょ。
・・・でもなんか良くは理解できないけど、取り敢えず急いで行くよ―
「だそうだ。
ここでしばらく待っとけ」
463 :
叡肖
[sage]:2011/04/13(水) 00:14:21.24 ID:stJBKST6o
>>462
携帯電話で虚冥が氷亜を呼び出し、待つようにと言ったのを聞いて、
衣蛸は、おそらく虚冥が一番聞きたくないであろう台詞を口にした。
「ありがとう」
衣蛸は満面の笑みである。
携帯電話一個で虚冥という玩具が釣れたのだ。
しかも氷亜に会うこともできる、まさに一石二鳥。
「君は本当はいい人だねぇ。
自分で言うほどすれてずれた奴なんかじゃないじゃないか。
そんなに卑下しちゃいけないと思うよ」
どうもいけ好かない嫌な奴に、いい人呼ばわりされて持ち上げられるというおぞましさ。
衣蛸は氷亜が到着するまで、虚冥にそれを味わわせ続けたのだった。
464 :
虚冥 氷亜
2011/04/13(水) 00:21:09.65 ID:jCWYIjL80
>>46
しばらくすると、いつも通りにやりすぎな程に厚着をした氷亜がその場に表れた。
春も始まったというのにジャンバーという、見ている方が暑くなるような格好だった。
「まったく、本当になんなんだい?
狂骨、君の方はそんなに仁王像みたいな顔で・・・」
虚冥の言った場所が意外と店から近かった為、自転車なども逆に面倒だろうという事で徒歩である。
そして横に立っている叡肖に気付いた氷亜は、
しっかりと挨拶はすませたものの、彼が誰なのか全く理解していないために首を傾げている。
「・・・ゴメンね。君にとっては僕は恩人みたいなんだけど、僕の方は君の事、
全然覚えて上げれてないんだ。」
465 :
叡肖
[sage]:2011/04/13(水) 00:39:13.07 ID:stJBKST6o
>>464
「いえ、実は氷亜様とはお初にお目にかかります。
私、衣蛸の叡肖と申す者」
氷亜を目にすると、衣蛸はぴしっと姿勢良くに立ち上がり、
先ほどまでのぬらりくらりっぷりはどこへやら、すっかり能吏の表情で
恭しく腰を折った。
「本日は竜宮よりの使いとして参りました。
先日の鳴蛇捕獲の際には、氷亜様、露希様にお力添え頂きました事を
我らが主も心より感謝をしております」
氷亜に対しては、虚冥がイライラしそうなほど完璧に礼儀正しい衣蛸。
「御礼を申し上げるのが遅くなりまして、大変に申し訳ございません。
本来であればミナクチがお礼に参りますべきところ、それもままならぬ状況につき
私が参りました」
ずしりと重い鞄の中身は、山吹色に輝く黄金である。
「こちらに持参しましたのは、御礼の品のごく一部です。
氷亜様のご要望があればいくらでも用立てるように、との主よりの命に御座います。
どうかお収めくださいますように」
朗々とした声で、衣蛸は使者としての役割を演じきった。
466 :
虚冥 氷亜
2011/04/13(水) 00:50:08.31 ID:jCWYIjL80
>>465
海の竜宮の使いとして恥の無い言葉づかいと態度に、氷亜は気を完全に許していた。
そしてその彼の態度が氷亜を余計に困惑させる。
「(・・・なんで狂骨は彼に対してあんなにもお冠なのかなぁ。
カルシウム不足なんてあいつからしたら程遠い概念の筈なのにね)
ああ、そうだったのか。そりゃ覚えてるなんて事はないよね。」
そして笑顔で叡肖の話を聞き続ける。
その一方でどんどん虚冥の顔は、より完成度の高い仁王となっていった。
「お礼なんていらないよ。
そんなものもらったら、少年にしたことがまるで商売交渉みたいになっちゃうからね。
それよりも、だよ。
早いうちに狂骨を返してもいいかな?そろそろアレ、トランスしてしまいそうだ。」
親指で後ろにいる虚冥を指さしながら叡肖に聞いてみた。
467 :
叡肖
[sage]:2011/04/13(水) 00:58:58.78 ID:stJBKST6o
>>466
「狂骨さん、とおっしゃるのですか、あの方は?
先ほどはあの方に、大変親切にして頂きました。
お帰りになられるのですね。
お忙しいところを引き止めてしまい、申し訳ありませんでした」
にっこりと、衣蛸より虚冥への計算づくの再びの礼。
そして礼はいらぬという氷亜に、恭しく食い下がる衣蛸。
「しかし、せめてこの持参分でもお受け取りいただけないでしょうか。
でないと海に戻ったとき、私が叱責を受けることになります」
品良く眉を垂れて、どうにも困ったな、という表情だ。
468 :
虚冥 氷亜
2011/04/13(水) 01:09:33.41 ID:jCWYIjL80
>>467
「だってさ」
「ああ!!こちらから帰らしてもらうね!!お前が言う前に帰らしてもらうもんね!!
[
ピーーー
]!!体中の水分、ぜっっっんぶ!!無くなって海藻に絞殺されて[
ピーーー
]!!」
最後に指さし、暴言を吐いてから虚冥は、その場から全力疾走で逃げ去っていった。
彼がどこにいったのか、なにをするつもりなのか、それは誰にも分からない。
「・・・本当にゴメンね。
あいつもいつもはあんなにトゲトゲしいキャラじゃないんだけど・・・。」
氷亜は頬を掻きながらばつが悪そうな感じで、本当に申し訳なさそうに謝った。
「そっか・・・じゃあここで貰っておかないと、逆に迷惑になっちゃうな。
役に立ったかは分からないけど、ありがたく頂戴しておくことにしよう。」
氷亜は鞄を受けっとた後、ふと思い出したように叡肖に提案した。
「そうだ!!これも一部だといったよね?
でも僕としてもこれ以上貰うわけにもいかないからさ、
その分の労力を黒蔵君の討伐に分けてあげてくれないかい?」
469 :
叡肖
[sage]:2011/04/13(水) 01:26:14.54 ID:stJBKST6o
>>468
「ええ、もちろん討伐については、我らも手は打つつもりでいます。
本来ならあの鳴蛇は即座に刑に処されるところでしたが、
鳴蛇自身で討伐することと引き換えに、猶予をくれるよう掛け合ったのは私自身です。
それになにより、窮奇から竜宮への接触がありました」
深刻そうに、少し口元を引き締める衣蛸。
虚冥に死 ねとか酷いことを言われたことはひとかけらも気にもしていない様子。
蛙の面になんとやら、というが、蛸にもそれは当てはまるらしい。
「対応したのはたまたま私でしたが、竜宮を壊すつもりだと彼女は言ったのです。
しかし竜宮は基本的に地上とは隔絶された存在。
情報を集めるにも活動拠点や協力者を見つけることも、直ぐにとはいきません。
そういう活動のためにも、私が陸に派遣されることになったのです」
これは全て嘘ではない。
しかし、本当のことでもない。物はいいよう、なのである。
「黒蔵から、夜行集団の皆様に協力していただいている旨は聞いております。
私もそのことをまことに有難く存じます。
おそらくこれからも、窮奇の件で度々お会いすることになるかと思いますので、
どうか私のことを、お見知りおき頂ければ幸いです」
衣蛸は最後まで、氷亜への恭しさは失わなかった。
470 :
氷亜
2011/04/13(水) 01:42:59.61 ID:jCWYIjL80
>>469
「へえ、君が黒蔵君の首を繋げてくれたのか!!
自分の事ではないけど礼を言わせてもらうよ、ありがとう!!」
彼の心にある色々な思惑など知らず、ただ単純に礼を言った。
氷亜にとって叡肖は恩人の恩人であり、それ以下の思いはないので素直な笑顔で。
「窮奇・・・君の所にも来ていたのか・・・
なんというか他者の目的が、百鬼夜行の主だけなら良かったのになんて思ったの初めてだ。
竜宮なんて破壊して何が楽しいんだろうね、怨恨かなにかだったら分かりやすいのに。」
ひとしきり話を聞き終えてから氷亜は店に戻るために、歩き始めた。
そして少し振り返ってから
「僕らの方は彼女の思想云々じゃなくて、主になるために邪魔になるから戦うっていう君たちとの
若干の目的の誤差があるから、どこまで力を一緒にできるかは分からない。
でも一応敵の敵も敵、なんて事にはならないだろうからそこだけは知っておいてもらえると助かるな。
じゃあまたどこかで」
氷亜は親指を上にたててから店へと戻っていった。
//これで終りにさせてもらいます。絡みありがとうございました!!
471 :
叡肖
[sage]:2011/04/13(水) 01:52:56.74 ID:stJBKST6o
>>470
「我ら海の者どもは百鬼夜行にはまず加わりませんので、
貴方がたの敵とはならないことだけはお約束できます」
百鬼夜行の主争いは、叡肖の本来の目的ではないのだ。
「陸の方に多大なご迷惑をかけた黒蔵のことを気にかけてくださって、
そのお気持ちに感謝します」
竜宮への報告書には、氷亜という人物の器の大きさについて述べておこう、
と、氷亜を見送りながら衣蛸は思った。
というのも水界で氷亜の株が上がれば、彼と繋ぎをもつ自身にも利になるからである。
他者の利は自己の利に繋がればよし。
その徹底した利益追求により、蛸族は叡智で知られ、かつ富を蓄えたのである。
472 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 20:37:19.93 ID:N0FC2W15P
森の中で声がする。
子供のような、翁のような。
歳も計れぬ奇怪な声で、森の奥から声がする。
「コーンコーンコーン、くーぎを刺すー♪ わーらの人形笑ってるー♪」
道士服を着た、少年の "ような" 姿をしたモノが。
古惚けた大樹の辺で歌っている。
「ゲタゲタゲタ! ゲタゲタゲタッ!!」
引き攣るような、後引く笑い。
面妖、不気味。そんな陰の気が辺りに充満していた。
そのモノの顔には木目のような波紋が目立つ。
道士のような着物を着ており、腕は袖の中に隠れている。
そして肩からは・・・白樺の枝が翼の骨格の様に伸びていた。
人すら通らぬ獣道。
しかしだからこそ、このモノの力を発揮できる。
だからこそ解りやすく妖気をばら撒けば、妖怪だけを呼び込むことができる。
「・・・来たな」
ニタリ、と。何処かのモノに似たおぞましい笑みを浮かべた。
人すら通らぬ獣道。
腰丈ほどの緑草が地面を覆いつくし、所狭しと木々が枝葉を伸ばしていた。
473 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 20:45:14.50 ID:GXnFWC1U0
その歌と、妖気に釣られてやって来た少女。
勿論、誰がいるのか見当はついた。
「その格好でその笑い方は止めてください。せっかくのショタ顔が台無しです。」
どうでもいい処につっこみを入れる露希。
しかし、表情を見ると分かるように、いつもの露希とは違う露希だ。
「さてと…。で、何してるんですか?」
474 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 20:59:40.79 ID:N0FC2W15P
>>473
「ん・・・お前・・・?」
歪んだ笑いを浮かべたまま、首をかしげるモノ。
露希をまじまじと眺めた後、合点がいったように頭を上げる。
「あぁ! あの女が言ってたお花畑女かぁ!
そういやあのカス元気かぁ? さっさと崩れりゃ『良い』のによぉ!!」
質問を意に返さず、一人でしゃべって一人で納得するモノ。
ゲタゲタと耳に残る不快な笑いは一向に収まらない。
ト ハ ゙ リ
「異天空間・・・」
空間が上書きされる。
樹木や長草の中から、朽ちた鳥居や首の無い地蔵がそこらかしこに出現する。
「ゲタゲタゲタ・・・、さぁ恐れろ! 俺は今からテメェを死に至らすぜぇ!!」
肩から伸びた白樺の枝先に。
ポツポツと花が咲くように白い火が燈っていく。
「鬼火・星蛍!!」
二十から三十を超えるような小さな火の玉が、まるで生き物のように一斉に飛んでいく。
それはまるで、木に止まる鳥たちが一斉に飛び交うような光景に似ていた。
物質を焼かずに生命を焼く、万物の運命を止める霊界の炎が露希に襲い掛かる。
475 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 21:12:46.32 ID:GXnFWC1U0
「カスって誰のこと言ってるんですか?名前で言ってください。
それにお花畑女って止めてくれない、ボクそれ嫌い。」
自分のことは受け流すが、カス呼ばわりされたことに対し、強く訴えかける。
「恐れない、絶対に!!
クロス・アルエット!」
双刀を交差させ、衝撃波を作り火の玉目掛けて切り放つ…!
476 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 21:20:08.25 ID:N0FC2W15P
>>475
かき消された送り火。
吹き荒れる衝撃波の陰から、少年の形は飛び出してくる。
「ゲタゲタゲタ!!」
長い袖を振り乱し、その暗い袖口から大樹の枝が飛び出す。
黒々としたその太い枝が、露希を串刺しにしようと迫る。
477 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 21:32:21.40 ID:GXnFWC1U0
>>476
「見切った…!!白龍、一気に行くよ。」
『(私は準備出来てるよ。)』
武器との会話。
以前教わったことを必死に練習し、応用した。
強くなろうとする気持ちが、成長させるきかっけとなったのだ。
「ゲパルド・ドラゴーネ!」
刃が巨大化した双刀で、枝を切る。
そして、道切り地蔵目掛けて剣を振るう。
478 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 21:38:38.81 ID:N0FC2W15P
>>477
「だからお前等ダメなんだよぉ!」
巨大な刃が、少年の形を切り裂く。
しかしそれはやはり硬い物、つまり樹木を切るような・・・肉感の無い手応え。
露希の背後に少年の形が実体化する。
「俺達ゃ紫狂だ、まともなヤツをまともに相手してやるわけねぇだろ?」
こちらも袖口から、黒々とした太い幹が現れ。
なぎ払おうと振るわれる!!
「ゲタゲタゲタ!!」
479 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 21:44:23.91 ID:GXnFWC1U0
>>478
「幻影っ…!?」
ふと後ろに感じる妖気に反応する。
だが、少し遅かったようだ。
露希はその幹に払われ、ふっ飛ばされた。
このままでは、彼の思う壺である。
「(まともに相手しないなら…。こちらも相手の心を利用すればいいのかな…?)」
480 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 21:52:49.38 ID:N0FC2W15P
>>479
「ゲタゲタ、そうだなぁ。じゃあ俺もあの女の真似してみるかぁ?」
吹き飛ばされた相手に余裕の笑い。
相手の態度に木を使う気配など無い。
「俺はテメェみてぇな中途半端な妖怪は嫌いだぜぇ。
ところでよぉ! どうなったんだぁ、あの瞳との関係は!!」
露希の周囲から、不気味な腕にも似た樹木が伸び始める。
「アイツは平和な世を作るとかほざいてやがる。
テメェはなんの考えも無く、都合の『悪い』で妖怪を殺しまくった!」
ゲタゲタと不快な笑いを浮かべる。
「なぁどうなんだおい? どうやって仲直りしたんだぁ?」
細い5本の枝で手の形を作り、人指し指にあたる部位で指差す。
「なぁどうなんだぁオイ? 今から気にいらねぇ妖怪を殺そうとしてる俺とどう違うんだぁ?」
481 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 22:06:18.95 ID:GXnFWC1U0
>>480
「仲直りも何も、ボクと瞳は親友です。
瞳は、かつて望んでいた人の願いを叶えるために平和な世界を作ろうとしています。
ボクはそんな瞳と、大好きな人の為に闘ってます。」
露希にも、大きな志がある。
自分が正しいと思う方向に進むだけだ。
「貴方は瞳と大きく関わりがあるらしいですよね…。
詳しくは知りませんが、貴方は「人」が好きなんじゃないですか?
しかし、何らかの理由で人と上手く絡めない。そして、人間と一緒に居る瞳に嫉妬した…とか。」
哀れむ表情で元・神隠しを見る。
「結局、貴方は孤独。一人で強がってても何も出来ないんですよ。」
482 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 22:16:53.29 ID:N0FC2W15P
>>481
「・・・ッ!」
一瞬、言葉に詰まったような。
感情を押し止めたような、何ともいえないような顔をするが・・・
その表情は、あっという間に歪んだ。
「大外れだよバぁーーーーカぁーーーー!! ゲタゲタゲタゲタゲタァ!!」
露希の周囲より、黒々とした枝が腕のように伸び。
磔刑のような形で串刺そうとする。
高笑い、馬鹿笑い。
心の底から相手を見下したような、崖に向かって飛び降りる愚か者を見るような。
まったく一切の揺らぎを見せないような笑いだった。
「逆だよ、逆逆! 俺は人間とは関わりたくもねぇし、そんなヤツ等が理解できねぇんだよ!!
やっぱりテメェ等はダメダメだなぁ! 浅はかで馬鹿で愚かで考え無しだッ!!
だから脳味噌お花畑なんて言われるんだよぉ!! そんなヤツ等は! そんな妖怪共はッ!!」
今度は白い樹が周囲一帯に生える!
星蛍と同じ、冥界の植生体!
「死んで然るべきだなぁああああああああああ!!」
露希の言葉は、態度は、思想は。
この妖怪の歪みの起因そのものだった。
あまりにも予想通りの言葉は、この歪みを完全に正当化してしまった。
483 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 22:30:31.65 ID:GXnFWC1U0
「……」
何を言っても通用しないと考えた露希。
返す言葉が見つからなかった。
「貴方は、何もできません。ただそれだけです。
きっと瞳にも…負けます。」
串刺そうとする枝を、すべて切って行く。
484 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 22:36:56.22 ID:N0FC2W15P
>>483
「ほぅ? それは面白いなぁ!」
相変わらず気味の悪い笑顔を浮かべて肩を揺らす。
自信と悪意に満ちた表情で、露希を見据えた。
「じゃあ俺が勝ったらどうする? 俺が瞳の心を圧し折れたらどうする?
テメェの考えも思想もくだらねぇ馴れ合いも! 全部まとめて圧し折れそうだなぁ!!」
ゲタゲタと笑いを噴出した。
もう迷いも葛藤も一切見当たらない。
ただただエグくて悪辣だった。
「ところでよぉ・・・、お前の剣って生き物だよなぁ!」
ニタリ、と目を細める。
「大丈夫かぁ? 偉く苦しそうだが!!」
冥府の物質を直接受ける、これがどれほど危険なことか。
癒しや清浄に起因する妖怪なら、なおのこと危険である。
485 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 22:50:00.88 ID:GXnFWC1U0
>>484
「瞳が負けたら…。
瞳の変わりに、死にます。それだけ、信頼してるから…。」
露希の瞳に対する信頼は厚く、硬い。
彼女を守るためなら、死んだってどうということは無い。
『(露希…、凄く苦しい…。体が、酷く熱い…。)』
白龍から、伝わる声。気づかぬ内に、酷い状態へなって行く。
この世には武器が色々とある。大抵、武器は物。意志などは持たない。
―が、露希の場合は違う。生き物を武器として扱っている。
その生物の体調やコンディションで扱い方も変わってくる。露希もよく知っている筈だった。
「お前っ…」
気づけば、武器から放たれている妖気は感じられない程にまで衰えていた。
486 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 22:59:30.65 ID:N0FC2W15P
>>485
「変わりに死ぬ? 後を追って死ぬの間違いだろぉ! ゲタゲタゲタ!!」
苦しみに喘ぐ白竜を指差し、再び高らかに笑う。
「なにもできやしねぇんだよテメェなんか!
手に握ってる友達さんの状態にすら気付けねぇテメェなんかなぁ!」
再び腕を大樹の枝となし、ニタニタ笑いながら歩み寄ってくる。
「さぁて、どうする? 今すぐないて謝るんなら許してやっても『良い』ぜぇ」
元々相手など眼中に無いというような素振りで。
心を折るような言葉を吐きかけてきた。
「そうするしかねぇよなぁ! お友達が大変具合が悪そうだしなぁ!!」
487 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 23:11:28.12 ID:GXnFWC1U0
>>486
「…あまりこの手は使いたくなかった。
でも、ここでコレを使うなんて。」
懐にある鞘から、一本の細長い剣を抜いた。
その剣は美しく、邪悪な物を押し返す力を秘めている。
露希の白龍剣と謎の剣。その二つは白い光に包まれていく。
「さぁ、貴方の本気を見せてください。」
488 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 23:17:50.88 ID:N0FC2W15P
>>487
「ヤダね! なぜなら俺はお前みたいな奴等が嫌いだからだぁ!!」
グニャリ、と空間が歪んでいく。
首の無い地蔵や腐った注連縄だらけの辛辣な世界が捻じ曲がっていく。
聖も邪も在りはしない。
この辛辣な世界へ露希を隔離する気だ。
「じゃあなぁ! 名前を覚えるまでもないヤツ!
瞳やカスには神隠しにあったって伝えとくぜぇ!!」
489 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 23:34:55.89 ID:GXnFWC1U0
>>488
「貴方はボクを閉じ込めることは出来ない!!
何度も言う、ボクには大切な人たちがいるんだ!!」
露希の声が、隔離しようとする空間に響き渡る。
勇気のある声。
「龍斬・アブソリュートスティンガー!!」
剣が消えたかと思うと、巨大な白い龍になる。
凛々しい姿の龍は、その空間を引き裂き、「破壊」した。
490 :
道切り地蔵
2011/04/13(水) 23:46:59.75 ID:N0FC2W15P
>>489
「!!」
巨大な竜を目の辺りにし、空間を慌てて畳む。
しかし破壊は免れなかったようだ。
引き裂かれた分のダメージがフィードバックし、道士服は引き裂かれ半身から血を流している。
「・・・ちっ」
忌々しそうに露希を見るモノ。
それは畏敬でも見直したようでもなく、ただ不快感を漂わせた目だった。
暴力的な不当を見るような侮蔑した目だった。
「・・・まぁしゃあねぇか、舐めてかかった俺が『悪い』な」
息を吐き出し、頭を掻くモノ。
反省の色はまったく無く、共感も感動も一切見せなかった。
「テメェみてぇに力で折れねぇヤツは後回しだ。
せいぜい空っぽな頭で『良い』ことばかりほざいてろ」
負け惜しみのような言葉を吐き出し、
少年の形をしたモノは割れた亜空間の裂け目へと消えていった。
491 :
露希「」&白龍『』
2011/04/13(水) 23:55:05.84 ID:GXnFWC1U0
>>490
「おい、待て―」
ミシリ…。脆い音が鳴る。剣に皹が入ったのだ。
「っぁ!!白龍ッ!!」
こんな戦闘は初めてで、負担も大き過ぎたらしい。
慌てて家に帰る露希だった。
492 :
セツコさん
2011/04/14(木) 21:14:20.58 ID:tMYVFbRR0
夕暮れ…カラスが鳴き、人々が帰宅していく時間帯。
とある神社の近くの竹林に一人の女性が歩いてる。
「あの噂……杞憂ならいいんですが」
巫女服を着て、長い黒髪をポニーテールにし、頭に藤の花を模した縮緬のつまみ花かんざしが挿して、竹箒を持ってる女性――箒神のセツコが
暗い表情で歩いてた。はぁ…と幸せが逃げそうな溜息を漏らし。
噂とは――神社に来た学生が話してくれた怖い話。
《身体を捜す少女》
この竹林で昔、殺人事件があったそうだ。
まだ小学生の少女が首だけの状態で発見された…
まだ犯人も捕まっていなく、事件は迷宮入りになった…
……が、夕暮れになるとその少女が首だけの状態で身体を探しているそうだ…
『私の身体知らない?』と聞くそうだ
『知らない』と答えると『代わりに身体を頂戴』と言われ、身体の一部をとられ
『知ってる』と言えば、その場所を聞き、去っていくが……
嘘やその場所になかったら殺され身体の一部をとられてしまう。
もちろん…そんなの嘘話だ。殺人事件なんか起きていない!
………のはずなんだが…
「実際に被害者が出てるしな…」
そう…出てしまった…
だから彼女は調査に出ている。
493 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2011/04/14(木) 21:29:05.35 ID:5NZYHKaDO
>>492
突如、竹林に恨めしそうな声がする
「…が……が…」
声が遠くてよく聞こえないそれは、呻くような苦しそうな声でどこかから近付いてくる
「うでが…腕が…」
それが近付くにつれて何を言っているのかよく解るようになってくる
そして、それが明らかにセツコのいる方向を目指しているのもよく解るだろう
「腕が腕が」と苦しそうな声、その声は時折息が止まるように止んだり、かと思えばまた唸り出す
段々とクリアになっていく声、それに連れてそれの姿も見えてくる
まず見えるのは白い頭、よく見ればそれはニット帽
続いてニット帽の端から飛び出る黒い髪と、黒縁眼鏡の向こうの隈の深い両目
「がッ…くそっ…!また暴れだしやがった…!」
「右腕がッ……鎮まれッ!!」
今度は何やってるんだと誰もが呆れるような男が、自身の右腕を抑えながら現れた
494 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/14(木) 21:30:09.10 ID:wCNH3c7AO
>>492
『おい、本当に行くのか?』
「うん…」
竹林に向かい歩く少年、その肩には一匹の狐が乗っている
「だって、教科書がなくちゃ授業受けられないし…」
『だから、俺がとってくるって、十夜は帰ってろよ。』
「そういうわけにもいかないよ。僕の問題なんだから。」
この少年、クラスメイトの男子に教科書を隠されてしまったのだ。
不気味な噂のあるこの竹林に
その噂は少年の学校でも話題になっていた。だから、肩の狐は少年を竹林に行かせたくなかったのだ。
495 :
セツコ
2011/04/14(木) 21:47:06.73 ID:V8db+YP30
>>493
「!?」
声が聞こえた瞬間、竹箒を居合に構え、息を飲む…
噂の原因か?はたまた被害者か?
警戒を滲ませ、自分の中の恐怖を掃い。
「………」
鬼が出るか?蛇が出るか?
息を飲み…いざその姿を…………
「………ほえっ?」
確認した瞬間、マヌケな声がもれる。
その顔はポカーンとし……
「何やってるんですか?丑三…」
見知ったその人物に呆れたように声をかけた。
>>494
「ふえっ!?」
素の状態になってた時に、急にやってきた少年達に驚き、再びマヌケな声を出し振り向く。
「子供と狐さん?」
「えっと……君達。こんな時間なにしてるんですか?」
恐る恐ると声をかけ
「変な噂を確かめにきたんだったら帰った方がいいですよ?」
ね?っと微笑みながら優しく彼らに言う。
496 :
丑三夜中
2011/04/14(木) 21:57:11.66 ID:5NZYHKaDO
>>495
「いや、右腕がね、右腕の中の悪鬼が暴れ出してさ、うん」
セツコに声をかけられるとパッと右腕から手を離した
セツコがいたのは知らなかったようだがだからと言ってあの行動を恥ずかしがるような様子も無い、ついでに右腕には何も無い
「それよりもお前こそ何してんだ?ここは危ない噂があるって噂だぜ?」
ややこしい言い回しをしつつセツコに近付く
様子を見るに、彼も噂の事は知っているようだ
>>494
「なあ?そこのお前も聞いたことないか?」
「確か体を探す女の子がどーたらこーたらって話」
急に脈絡も無くグインと首を十夜に向けて話し掛ける
497 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/14(木) 22:03:45.94 ID:wCNH3c7AO
>>495
「わっ、あ…驚かせてすみません。えっと、確かめに来たわけじゃなくて…」
少年の方も驚いている。ここに来るまでビクビクしながら来たのだから無理もない。
『ちょっと探し物だ。見つけたらすぐ戻る。』
肩の狐は、簡潔に目的を話す。
>>496
「知ってます…
それ、学校でも話題になってます。」
不安げな表情で少年は答えた。
『お前いつかの変な退魔師じゃねーか。噂の調査か?』
498 :
セツコさん
2011/04/14(木) 22:25:27.76 ID:7/ckHEa70
>>495
はぁ……と呆れた様子で彼を見る。
「悪鬼って…何もとりついてないじゃないですか?まったくもう…」
頬を膨らませながら、人騒がせな…って顔をし。
「私もその噂で来たんですよ!」
「忘れてるかもしれませんが、ここは私の神社の近くなんです」
「だから…妖怪の仕業なら交渉か退治を。人間さんの仕業なら警察に連行させろと言われたんです」
むぅ……ってふて腐れた顔で丑三を見つめる。
>>497
「それなら近くの神社で待っててください。あそこは安全です!捜し物なら私が探しますから」
優しく、いいながら彼をこの場から離れさせようとする
が!
>>二人
突然、不気味な気配と妖気が辺りを包み込む。
『ねえ?』
それは狐や狸などの化かす妖怪の気配ではなく…
『おじさん。お兄さん。お姉さん』
この世に未練を残した幽霊や悪霊の気配でもない。
『私の身体……』
不気味で、気味の悪い…人を不安にさせるような気配。
「……君達。私たちの後ろに来て、丑三、背後も警戒して」
普段の天然なセツコと違い。真面目な表情と態度で、居合の構えをとる。
『
し
ら
な
い
ぃ
ぃ
?
』
ユラユラと不気味な影が、貴方達の前に現れ
血に塗られ、不気味な笑みの少女の《首》が現れる。
答えてはいけない。答えたら襲われる。
なら先に退治するか?逃げるか?
あえて答えるか?
選択肢は貴方たちが決める!!
499 :
丑三夜中
2011/04/14(木) 22:37:31.87 ID:5NZYHKaDO
>>497
「やっぱねー、噂話ってのは今は余り流行らないと思ってたが、今も昔も変わらんか」
「都市伝説だかってのは俺もよく聞いたもんだ」
当時の事を思い出しながら、男は語る
「んー、まあ…そんな所か」
「人探しに来たんだけどな、ついでに面白そうだから」
>>498
「ま、噂は噂だ、ただの作り話って線が大きいだろうけどな」
「噂話ってのは、そこから新しい存在を産む事もある」
「そして、噂から推測するにそいつは多分…」
飴の棒を捻りながら言う、所詮噂、されど噂
妖怪の中には人の恐怖や想像等が具現化して出来たものもいる、それらを幾多の人間に広めやすい噂と言う物は新しい妖怪を産む可能性もある
もしそうだとしたらその時はその時、しかし、と続けようとした矢先――この場の誰でも無い、何かの声
「…ま、そうだろうな」
落ち着き払った様子、驚きや恐怖等既に慣れている、今更驚く事は無い
ていうかおじさんって誰だ、俺か?俺に言ってるのか?
「捜し物なら交番行ってください…ってこりゃ無茶な話か」
「悪いが知らん、他を当たれ」
目の前に現れた首に、一切の目を逸らさずに、一切の恐れもなくきっぱりと言い放つ
500 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/14(木) 22:44:57.95 ID:wCNH3c7AO
>>498
「そういうわけには…」
『なあ十夜、マジで危ないかも知んねぇし、頼んだ方が…』
狐が言いかけたその時、辺りには妖気が――
「う、うわぁ!まさか…本当に…」
『十夜、下がってろ。大丈夫だ、俺がついてる。それに、退魔師もいるしな。』
少年の肩から降り、目の前の首を警戒する。
>>499
七郎(ふざけた奴だって思ってたけど、さすが退魔師だな…)
丑三の落ち着いた様や、その恐れのないところを見て、さすがと感心する。
501 :
セツコ「」&身体を捜す少女『』
2011/04/14(木) 23:00:22.31 ID:kw/FvLs60
>>499
「ちょっと!…」
答えた丑三に驚き、何かを言おうとするセツコだが…
『なら……』
ケタケタケタと笑い声が響き
『貴方の身体を頂戴?』
次の瞬間、背後から男の腕が現れ、丑三の右足を掴もうとする。
その力はかなり強い。下手したらちぎられそうな…そんな力だ。
>>500
『ケタケタケタケタケタケタケタケタケタ』
『お兄ちゃんとお姉ちゃんは知らない?知らない?シラナイ?シラナイ?シラナイ?シラナイ?シラナイ?シラナイ?』
不気味な笑顔で、不気味な声が辺りを響かせる。
精神的に、十夜を追い詰めようとする。
「君!耳を塞いで!!」
冷静に十夜に言うと、少女の首に向かい接近し斬り付けようとするが……
『ケタケタケタ』
「!?」
宙を移動し、回避し
『お姉ちゃんは怖いな〜!だから……お兄ちゃん!教えてぇぇぇ!!!!』
不気味な笑顔を浮かべ、十夜に向かってくるだろう。
502 :
丑三夜中
2011/04/14(木) 23:14:27.58 ID:5NZYHKaDO
>>500
>>501
「俺さ、噂聞いてから気になってた事があるんだけどよ」
驚いたセツコと十夜に涼しげな表情を向けて、気にしていた事を、噂を聞いての考えを語り出す
「こいつがただの噂話から、作り話から生まれた妖怪だとしたら、こいつに元の体なんかあるはずがないあぁもう邪魔っ!!」
「つまりだ、こりゃ簡単な話だ、こいつはえげつない極悪非道な妖怪…」
「何故なら!てめぇに元々無い物なんてどうあっても見付けられる訳ないだろうがって事なんだよォーッ!!」
足首に掴まる腕を蹴ったり踏み付けたり何とかかわしながら語るは自分の推理の終着点
つまり、あの生首が作り話から生まれた“そういう妖怪”だとしたら、彼女が探す体なんてどこにもある筈が無い
ある筈が無い物を探し、挙句他人に八つ当たりには何たる外道かと彼は語る
「おいこら生首!俺からも質問だ!!」
「本当に噂の通りお前は殺されたのか!?“そういう記憶”が作られているだけじゃないのか?邪魔だっつってんだろ!!」
背中から抜き出した木刀で足首に絡み付く腕をガスガス刺しながら、ビシッと生首に指を指す
503 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/14(木) 23:21:42.80 ID:wCNH3c7AO
>>501
「う、うわああああぁ!!」
耳を塞ぐ少年。その場にうずくまる姿勢になる。
『おい!十夜に近寄るんじゃねぇよ!』
狐が少年を庇うように前に立ちふさがる。
>>502
『へぇ、なるほどな。そうだったら、何の躊躇もいらねぇな!』
安心したように少しだけ笑う。もちろん、目の前から警戒は解いていないが
十夜の方は、耳を塞ぎうずくまっているため、この話は聞けなかった。
504 :
セツコ「」&身体を捜す少女『』
2011/04/14(木) 23:41:26.17 ID:V8db+YP30
>>502
>>503
腕は簡単に蹴られ踏み付けられジタバタとするが、突き刺され動かなくなる。
『ケタケタケタケt……』
丑三が確信を語った時、ピタッと七郎の前ギリギリで止まる。
その顔に笑顔は消えていた。
彼の予想は当たってる。
彼女には探す身体もなければ、殺された時の記憶もない。
《噂》から産まれた、偽の存在。
「丑三…多分貴方の予想は当たっています。私がここに来る前に神主さんから予想の一つで《そういうのを産みだす事ができる妖怪》の話を聞きました」
セツコは生首の背後にまわるように移動しそう言う。
どうやら、彼女のいう神主はこの妖怪の《黒幕》に心あたりがあるようだ。
『ウ…ウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイィィィイ!!!!!!』
少女の首は、確信をつかれ、記憶について言われ、荒れ狂うように、焦ったように
髪が伸び、まるで刃物のように鋭くし
丑三、七郎、セツコに襲い掛かろうとする。
「図星みたいですね」
そういうと自分に来る髪の刃物をセツコは切り付けるだろう。
さあ…皆さんはどう防ぐ。
505 :
丑三夜中
2011/04/14(木) 23:57:41.94 ID:5NZYHKaDO
>>503
>>504
「…悲しい奴だな、無いものを探すしか存在理由が無いなんて」
確信をついたと見たか、騒ぎ出した生首を見て、木刀を両手で構える
「お前には悪いが、お前の存在は危険なんだ、その様子じゃ無害になれってのも無理だろう」
「怨むなら俺を怨みな、その頭今からかち割ってやるからよ!」
生首が髪を伸ばした、と同時に彼も生首へと駆け出す
生首の攻撃の密度は濃い、その上木刀という武器ではセツコのように切り裂く事も出来ない
と、なれば
「攻撃は最大の防御!ってな!」
体中に傷がつこうがお構いなし、斬られ、えぐられ、血飛沫が飛ぼうと怯まず生首へ走り抜ける
近付いたなら、振りかぶった木刀で思い切り打撃を打ち噛まそうとする
506 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/14(木) 23:59:50.86 ID:wCNH3c7AO
>>505
,
>>504
『あー…
うるせぇのはてめぇだろうがっ!!』
と、一喝するように怒鳴る。七郎もだいぶうるさい。目の真ん前で言われたので、心底気分が悪そうだ。
『狐炎輪!!』
迫り来る髪の毛を見て、七郎は長い体を丸め、輪っかのようになる。そして、その体に炎を纏い激しく横回転する。
507 :
セツコ「」&身体を捜す少女『』
2011/04/15(金) 00:10:15.51 ID:BlEsmSV90
>>505
>>506
『あがっ………』
頭をかち割られ、髪を燃やされそれが頭まで引火し燃えていく。
『ケt…私g…消えt…m………』
燃えていく頭はかすれた声を出しながら、徐々に消えていく。
『《噂があるかぎり、新たな噂が産まれる》』
そう声が響くと、身体を探す少女は消滅した。
「………終わりましたか」
セツコは安心したように、緊張がとけ
「みみ皆さん大丈夫ですか?」
丑三、十夜、七郎に向かい慌てたように聞く。
508 :
窮奇
2011/04/15(金) 00:19:27.81 ID:ybpkVodSP
>>507
「あぁー、熱かったぁ? 痛かったぁ?
もう大丈夫だよ! 私がもっと駄目にしてあげるから!!」
突如、消え入りそうな亡念を。
吐き出しそうな悪意が包み込んで形と成した。
消滅しそうだった、成仏できそうだった怨念が。
再び再構築され、悪霊のような形にしてしまう。
「おいおいキミ達ぃ! まったく酷いなぁ!!
女の子にはもっと優しく接してあげなきゃ駄目だろぅ!?」
ニタニタと、気持ちの悪い笑みが投げかけられる。
この町に入り組む悪意を、1つに結び付けようとする最低が現れた。
姿は20代前半の女性か、高校教師のような格好をしている。
509 :
丑三夜中
2011/04/15(金) 00:24:46.67 ID:HJbEc6zDO
>>506
>>507
「噂から作られた、噂の為のみの存在か…」
「…後味は良くないかもな」
木刀を肩に担ぎ、左手の親指で頬の血を拭いながら彼は思う
噂話から妖怪を作り出す、そんな事が出来る奴は一体何なのか、目的は?
「…色々とやる事が増えそうだな」
>>508
「…と、そういう風に占めて『キャー!ウシちゃんかっこいー!』とか言われたかったんだけどさあ!」
くるくる、肩に担いだ木刀を回して、軽い動作でまた新しい声に体を向ける
「台なしだよ!いい話で終わらせんかいそこの年増めが!!」
ビシッ!と木刀の先端を女性に向けて、そう言った
言葉ではそうは言っている、だが違う、彼が女性に憤る理由はそれではない
510 :
窮奇
2011/04/15(金) 00:30:09.32 ID:ybpkVodSP
>>509
ドロリ、と濁った紫色の瞳孔が。
丑三を見据えた後、三日月状に歪む。
「あぁ・・・噂は聞いているよぉ、キミが丑三くんかぁ!!」
ニタニタと、不快感しか残さない笑みを浮かべている。
逆心の見えざる黒い触手が、辺り一面に蠢き始めた。
「お友達が暴走しちゃって! それを止める事も正気に戻すことも出来ず!!
ただ現実逃避してフラフラしてるニート野郎だよねぇ!!!」
ニタニタと不気味な笑みが、あたりの雰囲気を悪化させていく。
否・・・これは窮奇ではない。
もっと不気味で、大きな存在が。
この場に具現化しようとしている前波だった。
噂の少女の魂が・・・紫ではなく、青く不気味に揺らめいている。
「いやー、この辺にさぁ!! 私なんかとは比べ物にならないくらい!
タチの『悪い』ヤツが来るって聞いたんだけどさぁ!!」
511 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/15(金) 00:32:23.63 ID:Z8xEN1aAO
>>507
『ふぅ…ったく…
十夜、片付いたぜ。』
そう言って十夜の肩を叩く。
「え…お、終わったの…」
顔を上げ、立ち上がる少年。
『ああ。』
「よ…良かった…でも、あの子本当に幽霊だったの?」
『幽霊じゃねぇよ。噂から生まれた存在らしい。有りもしない自分を探してたんだとよ。』
「そうだったんだ。なんだか、ちょっとかわいそう…」
『そうだな…』
悲しそうな顔になる少年。つられて狐も同じような表情になる。
『ああ!俺も十夜も無事だぜ!』
十夜と話し終わった後、無事を報告した。
>>509
『後味は良くない、か…ま、俺も同感だぜ。』
「あの子…救う方法はなかったのかな?」
『さあな…俺にはわかんねぇよ。』
どこか悲しげに会話した。
>>508
そこに現れた突然の悪意。
「うっ…」
突然の悪意と妖気。十夜は、吐き気を覚え口元を押さえる。そして、先程までうずくまっていた場所に再びうずくまる。
「うっ…ぐっ…うぅ…」
苦しそうに呻く十夜。
『おい!十夜!しっかりしろ!おい!』
心配そうに十夜に声をかける。しかし、一向に返事は返ってこない。ただただ呻くだけだ。
『なにやってんだてめぇ!!何者だっ!?』
怒りをあらわにし、その女性に怒鳴り声をあげる。
512 :
窮奇
2011/04/15(金) 00:45:08.89 ID:ybpkVodSP
>>511
「やったのは怨念再構成、私は窮奇」
質問に丁寧に答える窮奇。
手に掲げるようにしていた、青い焔がふよふよ手元を離れる。
再び少女が形を成した。
しかし目は何処か虚ろで、何処かボーっとしているような様子だ。
「私は弄くり回したり、入れ替えたりするのは得意だけど。
作り出すことはできないんだよねぇ!!」
ピリピリと妖気の渦は近づいてくる。
ドロドロとした悪意に混ざり合い、マーブルのようなおぞましい色になる。
その様子はまるで・・・夜の青紫色だった。
513 :
丑三夜中
2011/04/15(金) 01:04:25.98 ID:HJbEc6zDO
>>510
「よく知ってんな年増、でも一番重要なイケメン部分が抜けてるぞ年増、あー豊島園行きたい」
窮奇の嫌な気を感じているが臆する事なく…というかそれを感じる程繊細な心ではなく、ほぼ響かない
寧ろ逆に年増年増の言葉攻め、今はまだ敵意は無いが言葉攻め、効かないとしても言葉攻め
「…ふーん、で?」
「だからどーしたって話よ、俺は別に正義の味方でもなんでもないし、依頼するにしてもまず報酬の話からしてくんねーとなー、性悪年増」
左手の小指で鼻をほじほじ、それを丸めて窮奇にピンッ
舐めきっている…というか何と言うか、上っ面だけでも仲良くしようと言う気は無いようだ
>>511
「…おい、少年の方を気遣ってやれ、牙を向けるくらいならな」
「俺は別に気にしちゃいないが明らかにこいつは今まで会った妖怪の中では異常だ」
呻く十夜と叫ぶ七郎に目を向け、一段と落ち着いて言う
514 :
セツコ「」&???『』
2011/04/15(金) 01:04:55.58 ID:iTs2TMYH0
>>508
>>510
「なっ!?」
消滅しそうになった《噂》は、今《悪意》により《悪霊》にされた。
「な…なんで貴女が」
窮奇に対し、居合の構えをとりながら警戒する。
自分の中に沸いてくる恐怖を掃きながら。
無事、終わりそうだったものが…まだ終わらない。終わらせない
そう……
>>509
「丑三…気をつけて。彼女は精神干渉の能力をもってます」
嫌な汗をかきながら、窮奇を睨みそういう。
>>511
「!?」
「君!大丈夫?」
突然、うずくまった十夜に声をかけ
>>ALL
「な…何を」
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!』
窮奇の言葉に、聞き返そうとした時
窮奇とは違う、吐き気をもよおすような膨大な悪意と身も毛もよだつ不気味な妖気が、青紫の炎が現れると同時にする。
全ての存在を嘲笑うような笑い声が響きわたる。
『誰もが幸せなお話がお好みかぁっ!?』
『悪は正義に倒され、めでたしめでたしが好きかぁっ!?』
『自分の心配より他人の心配かぁっ!?』
『誰かが救われる話が好きかぁっ!?』
ユラリ…ユラリ…青紫色の炎は揺れ、人の形をなしていく。
『所詮は夢、幻、はかなき存在ぃっ!!!!』
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!!!!』
『妬み、怒り、憎しみ、恐れぇぇぇっ!!!!誰も助からないぃっ!!絶望ぅっ!!!』
『物語ってのはそういうもんだぁぁぁっ!!!』
『テメーらの描く物語はただの幻想ぅっ!!!』
『絶対叶わない愚かな夢ぇっ!!』
それは、不気味な青い着物を来て、青白い髪で。眼鏡をした男となる。その顔には悪意しかない笑顔だ。手には青い本を持っている。
『だから俺が語ってやるよぉっ!造ってやるよぉっ!!産みだしてやるよぉっ!!真の物語をよぉっ!?きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!!!!』
『んでっ?俺の作品気に入ったかぁっ?つうか弄るなよぉっ?きっひゃひゃひゃひゃ』
それは窮奇の横に現れ、親しげに肩を叩こうとする
「ぁぁぁ………」
セツコは、恐怖した掃っても掃いきれない恐怖。
ただでさえ窮奇だけでも危険なのに……この男も危険だ。
515 :
丑三夜中
2011/04/15(金) 01:11:36.52 ID:HJbEc6zDO
>>514
「心配どうも、まあ大丈夫だから安心せいや」
ニヤ、と笑みをセツコに向け、窮奇に顔を戻そうとした
「……………」
…のだが、また現れた巨大な存在に視線が向いた
「…おーいおい、こりゃいよいよやばいな」
「セツコちゃん、怖いなら俺の胸貸すよ…っていう冗談を言える空気じゃないなこれ」
516 :
窮奇
2011/04/15(金) 01:14:36.61 ID:ybpkVodSP
>>513
「あっはっはー! [
ピーーー
]、残念キャラ!
私、一応キミより年下なんだけどなぁ!!」
多少、腹立たしいような声で言いつける。
心を折る逆心を上手く発動できていない・・・というよりもそんな余裕が無いのだ。
>>514
現れたソレ。
窮奇の歪んだ頬が僅かに引き攣る。
逆心の触手を引っ込めていた。
毒々しいこの不浄な精神ですら、この狂気には触れようとしなかった。
「えぇー勘弁してよ、私性格『悪い』男は嫌いなんだけどぉ・・・」
不快感、というよりも浮かべた表情には僅かな恐怖。
しかしバンバン肩を叩かれ、不快感が全てになった。
「いや弄るよぉ、だってこのまま幕引きはただの幸せだろう?」
利害が・・・一致してしまった。
517 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/15(金) 01:18:01.41 ID:Z8xEN1aAO
>>512
『…悪趣味な奴だ。なんでもいいからさっさとここから離れろ!』
怒鳴った後、チラッと十夜を見る。
「う…うぁ…七…郎…」
かなり辛そうな様子。早くここから離れなければ取り返しがつかなくなるかもしれない。だが、七郎の体では十夜を運んで逃げることは不可能。
他の二人に頼むにしても、目の前悪がそれを許すとは思えない。
>>513
『わかってる!
…あんた、十夜を運べるか!?』
ここから離れなければ――
十夜は中学生の少年で小柄な方なので、運ぶのはそこまで大変ではないだろう。ただ運ぶのであれば――
しかし、目の前には悪――背を向けたら危ないかもしれない。だが、七郎はそんなことを考えられる精神ではなかった。
>>514
『あんたも頼む!早くしねぇと十夜が!!
!?』
そこに現れたのは――別の悪。
『ちくしょう!なんなんだよ!次から次へと!?』
七郎は後悔していた。
自分が十夜を来させなければ――
十夜をこの竹林に来させなければ――
518 :
セツコ「」&???『』
2011/04/15(金) 01:38:35.35 ID:qwgvAoTX0
>>515
「ぁぁあ……」ガクガクブルブル
今、セツコは蛇に睨まれた蛙ように動けない。
恐怖が…プレッシャーが…悪意が……彼女を縛っている。
『きっひゃひゃひゃひゃひゃっ!』
『なんだなんだぁっ?こんなところでラブロマンスかぁっ?愛なんてぇなぁっ!!くっ………だらねぇっんだよぉっ!!!!愛欲にかられ、溺れぇっ!!死ぬかぁっ!!嫉妬によりズタズタに刺されぇっ!!死ぬかぁっ!!』
『引き裂かれ、ぶざまな別れをされて、どっちも結ばれず死んじゃいましたぁっ!!がいいにきまってるだろぉっ!!!』
悪意のこもった笑顔で、楽しげに咥い、丑三を見る
>>516
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!』
『よく言うぜぇっ!!《悪い》奴がぁっ!』
不快感は彼にとって《餌》だ。
窮奇の不快感を彼は喜んだ。悪意に満ちた笑顔で、狂喜した。
『いいねいいねぇぇぇっ!!さっ……いこうぅっ!!だぁっ!!!』
『けど無断で弄るのは著作権違反だぜぇっ!!きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!《悪い》奴に言っても無駄かぁぁっ!!!』
>>517
セツコは恐怖で動けなかった。喋れなかった。逃がせなかった。
ただただ震えるしかできない。
『きっひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!さっ……いこうに運が《良い》なぁっ!!!』
『乗ってる飛行機が墜落したりぃっ!!!殺人鬼に遭遇したりっ!!!テロに巻き込まれるくらいになぁぁぁぁぁっ!!!!!』
《恐怖》を《餌》にし、《悪意》は《狂喜》に身を委ねる。
『さぁっ!!!語れよぉっ!!ひろめろよぉっ!!!きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!!!』
519 :
丑三夜中
2011/04/15(金) 01:47:24.39 ID:HJbEc6zDO
>>516
「馬鹿おめーベル○ルクとハンタ○ハ○ターの最終話見るまで死ぬ訳にはいかねーんだよ」
「あと幼女以外はみんなババアな、場合によりお姉様にもなるが」
呻く十夜と吠える七郎、怯えるセツコの中で一人平常心を保つ丑三
相手達の恐ろしさが解っていないのもあるのだろうが、どこか頭のネジが外れているのだろう
>>517
「どうかねー、もしかしたら二人分運ぶ事になるかもしれんしなー」
「…ま、子供守るのは大人の役目か」
いつでも十夜を運べるように右手の木刀を仕舞う、これはつまり武装を解除する事になり場合によっては更に危険だが…?
「落ち着けアホ狐、なんにしろこの状況じゃ俺達が不利だ」
「相手の力は未知数、その上まともに戦えるのは俺とお前、他はほぼハンデ状態だ」
「俺だって傷負ってまともに戦える訳じゃない、何かを守りながらなんて以っての外だ」
「…逃げるしかないだろうが、背中は任せるぞ」
七郎にだけ聞こえるように小さな声で言うと、反応を待たずに十夜を右肩に担ぎ上げる
>>518
「男なら夢の一つや二つ見たっていいじゃないのよ!そんなんだからあなたはいつまでも夢も希望も無い駄目男なのよ!」
十夜を担ぎながら男にも舐めきった言葉を打ち返す、なぜかオカマ口調
「あと、俺はハッピーエンド至上主義だから、そういう点でお前とは相容れない」
「動けるか?セツコちゃん」
「…逃げるぞ」
男にぶれない視線を向けたまま、セツコに寄って
セツコが動ける様なら左手で手を引いて、動けないようなら左手に強引に抱え込み脱兎の如く逃げ出すだろう
520 :
窮奇
2011/04/15(金) 01:53:58.70 ID:ybpkVodSP
>>518
充満する悪意。飲み込まれる逆心。
窮奇の袂には、震えた少女が隠れている。
「あっはっはー・・・そっちこそこのしゃべり方マネしないでよぉ!」
十夜や丑三程ではないが、こちらも若干翻弄される。
不快感を餌にする、向けられた−感情を貪る。
特性までも自分と似ているのが、若干腹立たしい。
「まぁいっか! それよりもねぇ、紫狂に入ってみない?
この街の妖怪全員! 不幸にしてあげようよ!!」
窮奇の足下の土が揺らめいている。
逃げる体勢は万全のようだ。
>>519
逃げ出そうと画策する丑三達をチラリと見据える。
既に大体の行動は先読みできているが・・・
(チクルか・・・? いや、逃がしといた方が『良い』か)
最悪、餌にでもなってくれるだろう。
521 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/15(金) 01:56:46.35 ID:Z8xEN1aAO
>>518
『くそっ!くそっ!俺じゃどうしようもねぇのか!?くそっ…誰か教えてくれっ!!』
怒りと悲しみに満ちた目で弱りゆく少年と目の前の2つの悪を見る。
どうしても十夜を死なせたくない。例え、何を犠牲にしても――
周りがどうなろうとも――
>>519
,
>>520
『ぐ……わかった。すまねぇな…』
丑三の言葉で少し冷静さを取り戻した。
そして、逃げる体制にはいる。
目の前の悪から逃げてやる。そして、絶対に絶対に十夜を助けてみせる。そう強く心に誓った。
522 :
セツコ「」&???『』
2011/04/15(金) 02:22:06.19 ID:KAubxazf0
>>519
>>521
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!!代わりに、悪夢と絶望を渡してあげるぜぇっ!?』
『きっひゃひゃひゃひゃひゃっ!!俺とは正反対だぁっ!!
だが……そういう奴ほど周りを不幸にするだぜぇっ?』
ニタァッと不気味な笑顔で、なめ回すような視線で見る。
「ぁっ……」
戦意喪失のセツコは丑三に抱え込まれるだろう。
>>520
少女の《怯え》も、窮奇が僅かにした《怒り》も《餌》にし、悪意に満ちた不気味な笑顔でニタニタと窮奇を見て、彼は口を開く。
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!真似してないぜっ?たまたま似ちゃっただけだよぉっ!!!きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!』
『オイオイィッ!!!我が子よぉっ!?何怯えてんだぁっ?きっひゃっ!』
楽しげに少女の方に身体をねじらせ、覗きこみ、濁った青い瞳で覗きこむ。
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!なっ……るほどぉっ!!スカウトかぁっ!??きっひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!!それは《お前ら》も不幸に陥りたいならいいぜぇっ?きっひゃひゃひゃひゃっ!!利用できるなら俺を利用しろよぉっ!?逆に利用されねぇように気をつけながらなぁっ!きっひゃひゃひゃひゃっ!!!』
『妖怪も人間も不幸にしてやるよぉっ!!』
不気味に笑い、《悪意》が《悪意》と手をくんだ。
『下のお前もなぁっ?よろしくなぁっ!きっひゃひゃひゃひゃっ!!』
>>ALL
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!逃げろ逃げろぉっ!!そして語れぇっ!怯えろぉっ!!』
『この街には既に噂をあと何個かながしてあるぅっ!!!』
『俺はぁっ!!
《非日常の導き手》
《怪異を産みだすモノ》
《怪談の語り手》
《怪異現象》
《七不思議の七番目》
《百物語の最後》
またの名を――《青行燈》』
『《青行燈》の逢魔だぁっ!きっひゃっ!!』
謎に包まれた《悪意》は不気味に名乗った。
523 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東・甲信越)
2011/04/15(金) 02:24:24.50 ID:bS0wpOpX0
>>522
/訂正……
逢魔ではなく妖魔です
524 :
丑三夜中
2011/04/15(金) 02:31:19.35 ID:HJbEc6zDO
>>520
>>521
>>522
「重っ!おっもっ!!」
「しかし逃げーる!!あばよー!とっつぁーん!!」
二人分の重さを背負い、丑三はそれでもシャカシャカと素早く、まるでゴキブリの様に逃げていった
(逢魔だと…?全く、あいつが会ったらどう思うかね)
(そうなる前に止めなきゃだけどな)
「確かここから近いのは…セツコちゃんの神社か」
あの男が名乗った名前、奇しくもかつての友人と同じ名前
どうやら色々首を突っ込みすぎたようでいよいよやばくなってきた、早く自分のやるべき事をやらなくては
「…全く、人間の俺が何処までいけるかね」
暫くすれば、神社に着いた
神社のお堂に二人を下ろして、疲れきった両手を振る
525 :
窮奇
2011/04/15(金) 02:33:02.84 ID:ybpkVodSP
>>522
「おーけー! 私は窮奇だよぉ」
名前だけを伝えても意味は無いだろうに。
特に意味の無い、形式的なもののようだ。
「青行燈の妖魔ね・・・、よし! 覚えたよぉ、『良い』名前だねぇ!
何かあったら話してくれ! きっと力になってあげられるからさぁ!!」
ニタニタと、気色悪い笑みを浮かべる。
少女の亡霊もろとも、窮奇を土くれが包み込んだ。
「じゃあねぇ、みんなぁ! また逢おうねぇ!!」
こんな狂気にこれ以上付き合ってられないと踏んだのか。
早々に逆心の悪意は身を引いてしまった。
526 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/15(金) 02:42:39.77 ID:Z8xEN1aAO
>>522
『青行燈…チッ…』
言い表せないほどの不快感。
もう巻き込まれたくない、十夜を危険にさらしたくない――
そんな気持ちでいっぱいだった。
>>524
『はぁっ…はぁっ…』
短い狐の足で必死に走る。
気づけば無事に神社。
「う…ん…七郎…」
体調が回復してきた十夜、声をだす。
『十夜!大丈夫か!?』
「うん…なんとか…
ありがとうございます。丑三さん。」
立ち上がるのはまだ不可能だが、礼を言うことはできた。
『俺からも礼を言わせてもらう。ありがとう。マジで助かった。』
丑三は十夜の命の恩人。二人は深く感謝した。
527 :
セツコ「」&妖魔『』
2011/04/15(金) 02:54:32.71 ID:XelywvJ+0
>>524
>>526
神社につくと、十何人の巫女さんが慌ててやってくるだろう。
丑三の怪我を治療しようとするもの。
十夜と七郎のケアーをしようとするもの。
と別れていく。
他の何人かの巫女達はセツコの具合を見ている。
「すいません…すいません……」ガクガクブルブル
セツコは震えながら丑三と十夜と七郎に謝り始める
>>525
『きっひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!《噂》なら話してるさぁ』
『またなぁっ!!窮奇』
そう言うと青紫の炎となり消えていった。
528 :
丑三夜中
2011/04/15(金) 03:00:34.01 ID:HJbEc6zDO
>>526
「礼なんかいらんよ、ただここまで連れてきただけだ」
乳酸が溜まりに溜まってガッチガチの両腕をマッサージしながら十夜を見る
結局、あの場面では逃げるくらいしか無かった訳で、詳しい事は解らない
しかしあの年増…噂の妖怪を別な物に変化させていた
そんな奴と噂の妖怪を作り出す妖魔という男、あの二人が組んだとなると…
「…結構、やばいかもな」
>>527
「ああ、俺はいい、まだやる事があるからな」
巫女さんの治療をやんわり断ると、首を鳴らして歩き出す
「少年、管狐、セツコちゃん」
「…気をつけたほうがいい、俺が思うよりも結構この世界には《悪》とやらがいるらしい」
「何かあったら、悩まず頼れる奴か俺に相談しろよ?俺は力になれるかわかんねーけど」
筋肉の酷使でプルプル震える右手を軽く挙げ、石段を下りていく
「…あの感覚…あいつは一体何なんだ…」
「適当に調べてみるか」
やがて小さな独り言を呟くと、石段を下りて見えなくなった
/お疲れ様でした
529 :
丑三夜中
2011/04/15(金) 03:01:28.41 ID:HJbEc6zDO
>>526
「礼なんかいらんよ、ただここまで連れてきただけだ」
乳酸が溜まりに溜まってガッチガチの両腕をマッサージしながら十夜を見る
結局、あの場面では逃げるくらいしか無かった訳で、詳しい事は解らない
しかしあの年増…噂の妖怪を別な物に変化させていた
そんな奴と噂の妖怪を作り出す妖魔という男、あの二人が組んだとなると…
「…結構、やばいかもな」
>>527
「ああ、俺はいい、まだやる事があるからな」
巫女さんの治療をやんわり断ると、首を鳴らして歩き出す
「少年、管狐、セツコちゃん」
「…気をつけたほうがいい、俺が思うよりも結構この世界には《悪》とやらがいるらしい」
「何かあったら、悩まず頼れる奴か俺に相談しろよ?俺は力になれるかわかんねーけど」
筋肉の酷使でプルプル震える右手を軽く挙げ、石段を下りていく
「…あの感覚…あいつは一体何なんだ…」
「適当に調べてみるか」
やがて小さな独り言を呟くと、石段を下りて見えなくなった
/お疲れ様でした
530 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/15(金) 03:04:40.22 ID:Z8xEN1aAO
>>527
『あんたが謝る必要はねぇよ…それよか……大丈夫か?』
「あ、あの…僕は大丈夫ですから…」
泣きそうな顔になる十夜。実際まだ大丈夫ではないが、周りに心配をかけないようにしている。
>>528
『ああ。わかった。』
七郎もこの件を重く見ている。そして十夜も――
2人の心境に変化が訪れるだろう。
531 :
セツコ
2011/04/15(金) 03:13:46.89 ID:bS0wpOpX0
>>528
危険です。待ってください!と 巫女さん達が言うが、静止を聞かず行く丑三を止められなかった。
「……わかりました」
「まあ会いましょう…丑三…ありがとう…」
震える手を振りながら彼女は見送った。
>>530
コクコクと頷くも、僅かにまだ震えている。
巫女A『大丈夫じゃなさそうじゃない。無理は言わないわ。今日はここに泊まりなさい。貴方の両親には連絡しておくから』
巫女B『名前はなんていうの?』
優しく聞きながら、頭を撫でようとする。
巫女C『狐よ。御主には何があったか聞いてよいか?セツコの帰りが遅いのと悪しき妖気が二つ感じ集められたんだが…セツコがあの状態じゃ聞けなくってのう』
532 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/15(金) 03:27:25.44 ID:Z8xEN1aAO
>>531
「稲山十夜です…」
『わかった。説明するぜ。
その妖気の正体は、一つは窮奇と名乗る妖怪。そしてもう一つは、青行燈の妖魔とか言っていた。
目的だとかそう言うのはよくわかんねえが、あの様子だとろくでもないことをしでかしそうだな…
とにかく、2人とも普通じゃなかった。あんな奴ら、今までに見たことねぇ…』
わかることを話した。その表情は、恐怖に染まっている。
『悪いな…泊まらせてもらう。』
「ありがとうございます…」
十夜は意外と芯の強い人間で霊感もある。一晩もたてば歩くことはできるだろう。
533 :
巫女軍団
2011/04/15(金) 03:47:54.60 ID:KAubxazf0
>>532
巫女B『十夜くんだね。じゃあお姉さんと一緒に寝ようか』ハァハァ
巫女A『やめなさい。変態』バチコーン
巫女B『いったぁ……冗談なのに…』
巫女A『あの馬鹿はあとで縛っとくから安心しなさい』
そんな漫才(?)を繰り広げながら十夜と七郎を客間に案内する。
別の巫女さん達がお布団をしていてくれてる。
巫女C『ふむ…窮奇はセツコが前に遭遇した精神干渉をする力を持つ奴じゃのう。セツコの《邪気や悪意を掃く力》でも長期戦になれば掃いきれないらしいしのう。正体はまだわからんが精神干渉をする妖怪は限られるからわかるかもしれぬが……』
巫女C『青行燈……ちっ、姫さまと神主の予感は的中かのう。よく頑張った…主ら』
一人と一体を母親のように優しく撫でる。
巫女C『ゆっくり休むといいのじゃ』
巫女B『おやすみなさい!』
巫女A『何かあったら呼んでくれ』
巫女D・E『…』ペコリ
そう言うと巫女達は出ていった。
/お疲れ様でしたー
夜遅くまでありがとうございます
534 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/15(金) 03:54:23.10 ID:Z8xEN1aAO
>>533
「あはは…」
漫才(?)には笑ってあげる十夜。
『悪いな。』
「ありがとうございます。」
2人は再び礼を言った後、床についた。
/お疲れ様でした。絡みありがとうございます。
535 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/15(金) 21:48:50.29 ID:sU95yg37o
カツンッ、カツンッ。
プルタブを指で弾く音が短く鳴る。
病院の白壁に背中を預けた白衣の男は、缶コーヒーを一口含んだ。
ここは彼の働く病院の裏地。
焼却炉以外に目につく物がない、丁度良い広さの裏地は、
東雲にとって絶好の休憩場所となっていた。
「くあァ……」
大口を開けて欠伸する。
こんな時まで眉間に皺を寄せているのだから、
人相の悪さは相変わらずだ。
536 :
黒蔵
[sage]:2011/04/15(金) 21:56:33.04 ID:SljiRTJ6o
>>535
焼却炉にゴミ袋を運んでくる者がいた。
だぼだぼの作業服に身を包んだ、黒髪の少年の目が今日は充血して赤い。
時折ぼ〜っとしていたり、あくびを頻発するところから見ると
どうやら昨夜は夜更かしをしていたらしい。
(あー、腰も肩も首も痛ぇ)
爺ぃのように時折身体をコキコキと鳴らしながら歩く黒蔵は
朝から掃除用バケツに片足つっこんだりモップに蹴躓いたり、
いつも以上にドジをかましていた。
そして今もまた、ゴミを炉に開けようとして袋から突き出した枝を
炉の投入口に引っかけ、派手に袋を破いて植栽屑を辺りにぶちまけている。
「うあー…」
一呼吸置いて黒蔵は、辺りに散らばった枝葉をかき集めて炉に投入し始めた。
いつもならこんな風に犬御の前でミスを連発することはないのだ。怒られるから。
一度だけちらり、と犬御を見るが、何も言わずに作業に戻る。
それが犬御を余計にイライラさせるのは黒蔵にも判ってはいるのだが。
537 :
露希
2011/04/15(金) 22:01:30.53 ID:3urKD6220
>>535
その裏地へ現れた制服姿の少女。
どうやって進入したかはさておき、今日はこの病院に用があるようだ。
「東雲さん…この病院って龍の治療とか出来ませんよね…?」
>>536
「…黒………。」
結構落ち込んでいた。
自分の友達を怪我させたことに後悔しているのである。
538 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/15(金) 22:16:42.83 ID:sU95yg37o
>>536
裏口の扉が開く音に顔を動かすと、
体格に見合わない作業服を着た少年が、ゴミ袋を持って出てくるのが見えた。
見るからに寝不足気味といった黒蔵の姿を見て、
東雲は呆れと苛立ちを混ぜたような溜め息を付く。
動きはまるで鈍いし、そもそもやる気が感じられない。
一言文句を言ってやろうか、と東雲が体を持ち上げようとした時、
バサバサッ――! と音を立てて、黒蔵が盛大に植栽屑をまき散らした。
それだけでも東雲の憤懣メーターが急上昇したというのに、
チラっ、と黒蔵が一瞬充血した目をこちらに向け、一言もなしに作業に戻ったことにより――。
ビキビキッ!!
……ああ、なんと沸点の低いことか。
「ボケっとしてんじゃねぇクソガキ!!」
ずかずかずかっと黒蔵の元へ大股で近付くと、
握りしめた拳で、恒例の拳骨をかました。
>>537
「あァ?」
やぶから棒に現れた少女の姿を見て、東雲は訝しげに眉を潜めたが、
それが四十萬陀の友人であるのを認めると、少し表情を緩めた。
「テメェどこから入った? ……まあいい。
ここは人間の病院だ。龍の治療なんざやってるわけねェだろうが
その龍が人間になれるっつうなら、また話は別だがな」
539 :
黒蔵
[sage]:2011/04/15(金) 22:20:32.93 ID:SljiRTJ6o
>>537-538
ガッ 「でっ!」
いつものように犬御の拳骨が黒蔵の脳天に落ちた。
ただでさえ今日は鈍いのだ。
避け様にも文句を言い換えそうにも、その気力は黒蔵にはない。
そこへ露希の登場である。
いつものように、理不尽なトラブルが嵐のように始まるのかと思った。
しかし今日の露希はなんだか落ち込んでいる。そんな元気もなさそうだ。
「あれ?どした?露希、今日はなんか元気ないな」
御握りを食べさせてもらってから、黒蔵は以前ほど露希を怖がらなくなっていた。
「龍?黒龍にはこの前袂山で会ったけど、何かあったの?」
破けた分のゴミ袋の中身だけは炉に放り込み、他の袋はその場に積んだまま
黒蔵は露希に尋ねた。
540 :
露希
2011/04/15(金) 22:30:15.88 ID:3urKD6220
>>538
「人間になれません…」
やはり、どうやって進入したか聞かれた。
これは機関秘密。
そして、落ち込んだ。
>>539
「え…まぁ、色々あったんだよ。
ある妖怪と戦ったんだけどさ…。ボクの不注意のせいで白龍が…。」
敵の名前を言うことは控えた。
特に黒蔵に対しては。
541 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/15(金) 22:34:13.53 ID:sU95yg37o
>>539
「フン」
渾身の拳骨で一先ず満足いった東雲は、短く鼻息を鳴らして手首を振る。
「翌日支障がでるくらいならさっさと寝やがれ、クソガキ」
50cm目下の黒蔵の頭を鷲掴みにすると、
ぐぐぐぐ〜〜と力を込めた。
東雲なりの愛の鞭である。多分。
>>540
「なら、この病院で扱うのは不可能だな。他当たれ」
鋭い瞳で露希を見据える。
542 :
黒蔵
[sage]:2011/04/15(金) 22:47:20.61 ID:SljiRTJ6o
>>540-541
ぐぐぐぐ〜 「んぐあああああ!痛いってばおい狼!背が縮む!」
人間バージョンの犬御の手はデカイ。黒蔵の頭ならハンドボールのように一掴みだ。
その手に押し潰され、黒蔵は抗議した。これ以上背が低くなるのは御免だ。
それに露希の前ではあまり玩具にしないで欲しいのだ。
元気を取り戻したときの露希にまで、同じちょっかいを出されたら黒蔵は泣くしかない。
(でも白龍は今、どういう状態なんだろ?)
御握りを食べさせてもらった分、露希には恩返ししなくてはならないだろう。
傷薬だったら今は持っていないが、泉に戻ればよく効くのがある。
しかし今は勤務時間中。
(途中で抜け出すのを黙認してくれるような奴じゃないもんなぁ…)
黒蔵は、露希に注意を向けている犬御を、こっそりと観察する。
やっぱり今も不機嫌そうだ。
今日は黒蔵がドジを踏みっぱなしな分、いつも以上に犬御の沸点が低いのだ。
「露希!薬あげるから離してくれるよう、露希からも狼に頼んでっ!」
結局誰かに助けを求めるヘタレな黒蔵であった。
543 :
露希「」&白龍『』
2011/04/15(金) 22:58:29.48 ID:3urKD6220
>>541
「そうだよね…。なんかごめんね。」
ぺこりとお辞儀した。
表情は少し笑顔なのだが、実際はどうなのだろうか。
>>542
「え…や、でも黒蔵君に迷惑掛けられない…。」
この状況で、拒否=黒蔵の身長が縮むと言うことになる。
それに、頼んだところで離してくれなさそうなので諦めていた。
>>ALL
『露希、こんなところに居た…。』
「なっ…大人しくしてなきゃ駄目だよ…!」
よたよたと飛んで来た白龍。
背中の翼が無残な姿になっているのが分かる。
白龍はよたよたと血を垂らしながら、露希の横に降り立った。
544 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/15(金) 23:13:15.81 ID:sU95yg37o
>>542-543
「縮め」
黒蔵の悲痛な抗議も意に介さず、力を籠め続ける。
愛の鞭というより、苛々の捌け口にしているように見えるのは気のせいだろうか。
黒蔵の頭を鷲掴みにしながら露希を見据える。
東雲の性格上、上辺だけの優しい言葉をかけるような器用な真似はできなかった。
「あァ?」
頼りない飛び方で裏地へと白い龍が飛んできた。
それが、露希の治療したい龍であることは東雲もすぐに分かる。
血を垂らしながら降りてきたそれ。
見ていられないほど悲惨に、白龍の翼は傷めつけられていた。
――それに心動かされた、という事では決してないのだが、
「……チッ。おい、クソガキ」
東雲は、黒蔵の頭から手を離した。
「テメェ、龍の治療法に心当たりがあンのか?」
545 :
黒蔵
[sage]:2011/04/15(金) 23:20:07.17 ID:SljiRTJ6o
>>543-544
(凹んだ!頭少し凹んだ!)
黒蔵の気持ちも凹んだらしい。
露希には助けてもらえないし、犬御のお陰で背も縮んだ。
「〜〜〜っ!」
ようやく犬御に手は離しては貰えたが、しばらく頭がずきずきと痛い。
「傷にだったら良く効く薬知ってるよ、でも今は持って無いけどっ」
涙目の黒蔵は上目遣いに犬御を睨み、やけくそ気味に答えた。
何しろ黒蔵は常日ごろからの生傷大王である。
薬の効果の程は身を持って体験済みなのだ。
それに蛇に効く薬だから龍が使っても問題は無い。
「怪我に効く薬は公園に置いてきてる」
(くそー、またこいつとの身長差開いた!)
546 :
露希「」&白龍『』
2011/04/15(金) 23:31:14.60 ID:3urKD6220
>>544
「普通の攻撃された時の傷なら何とかなりますが、今回は訳ありで…。」
黒蔵には聞こえないように、すべてを話した。
あの時の出来事をすべて。犬御には知っていて貰いたかったからだ。
>>545
本来、清き力を持つ白龍。
しかし今回に至っては危険な物を切りすぎた。
その為、若干ながら普通の傷とは訳が違う。
547 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/15(金) 23:44:28.03 ID:sU95yg37o
>>545-546
(窮奇――奴の仲間か)
道切り地蔵との戦いの全てを聞いた東雲は目を伏せた。
冥府の力から受けた傷。
確かに、ただの傷とは訳が違うだろう。
「……」
不機嫌そうな赤い瞳を黒蔵に向ける。
今は言わずもがな、眼下の少年は勤務中の身だ。
普通なら抜け出す事を認めるはずもない。
――東雲は面倒そうに溜め息をつくと、
涙目の黒蔵に追い打ちをかけるように、額に思い切りデコピンを飛ばした。
「寝不足のガキ一人居たところで足手纏いだ。さっさと行って治療してこい」
言って、露希の方を振り向く。
「テメェも、さっさとその白いの持って行きやがれ」
548 :
黒蔵
[sage]:2011/04/15(金) 23:51:38.37 ID:SljiRTJ6o
>>546-547
(あの二人が内緒話!何か危険な予感?)
犬御と露希の取り合わせは、黒蔵には赤信号だ。
こっそりと、白龍から話を聞きだそうと近寄る黒蔵。
もし白龍が居なかったら、今のうちにこの場を逃げ出して仕事に戻っていただろう。
黒蔵がここに留まったのは、単に白龍を放っておけなかったからだった。
「いっ!」
しかし、白龍に話しかける前に犬御にデコピンを喰らう。
文句を言おうとしたが、さっさと行け、と思わぬ台詞を聞いて一瞬面食らう。
どうやら犬御の拳骨を貰っても、寝不足の黒蔵の頭は鈍いままだったようだ。
「まだ仕事時間内だよ?行っていいの?ホント?」
(狼が優しいなんて、明日はきっと土砂降りだーーっ!)
犬御が聞いたら拳骨の雨を振らせそうなことを心中で叫びながら、
黒蔵は裏口からすっ飛んで出てゆく。
向かうのは公園の泉だ。
「行ってくるー!」
声だけ残して黒蔵はその場から消えた。
549 :
露希「」&白龍『』
2011/04/16(土) 00:00:16.30 ID:0fP+WwZ70
>>547
「東雲さん…」
彼の優しさに感謝した。
しかしなぜツンデレなのかが疑問だ。
「東雲さんも気をつけてくださいね。
奴ら…かなり強いですよ。」
警告、それは七生を守れと言うことでもある。
黒蔵よりも一緒に居る時間帯が長いからだ。
>>548
無言で彼を追いかけた。
早く友達を救いたかった。
これが終わったら礼も言わなきゃ―
550 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/16(土) 00:07:59.65 ID:26UUfkzno
>>548
「さっさと行け!」
何度も聞き返す黒蔵を追い出すように声で噛みつく。
露希が裏地を出て行った黒蔵を追いかける前に言った言葉に、
東雲はニィと口角を吊り上げた。
「ハッ、そりゃあいい。全員ブッ殺してやるよ」
当然これからも、紫狂たちとぶつかることはあるだろう。
窮奇との因縁は、東雲にとっても一筋縄のものではない。
(上等だ――)
東雲は表情を一層険しくさせると、
黒蔵の作業途中だったゴミ袋を焼却炉に突っ込み、病院の中に戻った。
551 :
黒蔵
[sage]:2011/04/16(土) 00:19:56.85 ID:XKrZek9bo
>>549-550
犬御の声を背中で聞き、黒蔵は公園までの道を走る。
後からは露希も追いかけてくる。
やがて、見慣れた泉と大岩にたどり着き、黒蔵は目的のものを手にした。
「これ、九穴貝の肝の塗り薬と、人魚の血」
赤い二枚貝の殻に入ったどす黒い色の膏薬と、液体の入った小瓶を露希に差し出す。
どちらも肉は不老不死の霊薬と言われる生き物から提供されたものだ。
「竜血樹の樹液と竜涎香もあるけど、もしかしたらこれは白龍にはいらないかもな」
赤い結晶と、白い塊も小袋から取り出した。
「人魚の血はそのまま飲んでも、布に浸して傷口に巻いてもいい。
赤いのは砕いて傷につける、白いのは焚いて煙を吸う」
欲しいだけ持っていけよ、と黒蔵はそれらを露希に差し出した。
552 :
露希「」&白龍『』
2011/04/16(土) 00:29:18.08 ID:0fP+WwZ70
>>551
「ありがとう黒蔵君…。
黒蔵君が居なかったら白龍は…っ、本当にありがとう!!」
嬉し涙を流しながら、黒蔵にきゅっと抱きついた。
普段はあまり聞かないような露希の声が黒蔵の耳へと入って行った。
553 :
黒蔵
[sage]:2011/04/16(土) 00:41:24.94 ID:XKrZek9bo
>>552
「みゃああXXXXXXっ!」
露希に抱きつかれて黒蔵は慌てた。
おもわず上げた声の後ろ半分がくぐもった理由は、察して欲しい。
(苦しい!ちょ!息が…)
しばらくじたばたもがいて露希の腕の中から逃れた黒蔵の顔は、
茹で蛸のように赤かった。
「じゃ、俺まだ仕事残ってるから、急いで帰らないと」
黒蔵は、真っ赤な顔のまま病院に向かって、逃げていった。
そしてどうやらこれは単なる寝不足のせいではないらしい、と
犬御に感づかれる程度に、
露希の抱きしめは黒蔵のその日の仕事に影響していた。
//お疲れ様でしたー
554 :
露希「」&白龍『』
2011/04/16(土) 00:46:36.77 ID:0fP+WwZ70
>>553
「今度、きちんと御礼するからね。」
手を振って黒蔵を見送った。
「白龍、良かったね。」
『ああ、黒蔵君は凄くいい奴だな…。』
その後、余った薬をどうしようかあたふたする露希だった。
555 :
黒児
2011/04/16(土) 21:21:55.23 ID:j3R+bKcDO
ガサガサ、ゴソゴソ
ここは町のゴミ捨て場、今日は野良猫や烏が喜ぶ生ゴミの日
そんなゴミ捨て場に、野良猫や烏とは明らかに大きさが違う何かがいた
「…賞味期限二日前…ご馳走だ」
薄汚れた新緑のレインコートをフードまですっぽり着込んだ青年が、野良猫達とゴミを漁っていた
青年は賞味期限切れのハンバーグ弁当を見付け、光の無い半開きの目をそれに釘付けにする
「…あ、箸がねぇ…」
みすぼらしい格好のその青年は、何処か普通とは違うような雰囲気を持っていた
556 :
田中 夕
2011/04/16(土) 21:31:10.58 ID:VgWH157A0
そこへ、人が歩いてくる音が聞こえる。
「帰るのが遅くなったな…」
「速く帰ってクロコの散歩いかないと」
ボサボサの黒髪で、どこにでもいそうなごく普通の顔立ちの制服をきた高校生。
霊感もなければ、妖気もない。普通の人間だ。
「ん?」
そして、ゴミを漁ってる青年を見て
「しゃっ……キーン!!」
何故か制服からコンビニの割り箸をかっこよくだし
「使いますか?」
首を傾げそう聞く
557 :
田中 夕
2011/04/16(土) 21:32:06.82 ID:BmA3sw3l0
>>556
は
>>555
宛てです
558 :
黒児
2011/04/16(土) 21:41:08.89 ID:j3R+bKcDO
>>556
「ん?」
どうしようかと考えている途中、後ろから声がした
野良猫達がニャーニャー言いながら素早く逃げる中で青年は立ち上がり振り向く
この際手で食べてしまおうかと考えたが、どうやらこの見ず知らずの人間は箸をくれるようで
「わり、じゃ貰うわ」
差し出された箸を受け取ると、さっさと蓋を剥がし箸を割って弁当を食いはじめた
「ふぉまひぇいひひゃふひゃな、ふふうふぃんへんはふぉれほひふほひんひゃひひゃひゃへへひうほ?」
※お前いい奴だな、普通人間は俺を見ると皆嫌な目で見るぞ?
559 :
田中 夕
2011/04/16(土) 21:51:36.18 ID:SCysLAYl0
>>558
普通だったら何をいってるかわからない、その言葉だが
彼はなんとなく言いたい事はわかった。口の動きと慣れで
「まあ…確かにこの人ホームレスかな?って思ったけど困ってそうだったし」
「男なら困ってる人を助けて当然ですから」
なんか失礼な事を言ったが、サムズアップし言ってる。
人間って言葉は別の解釈をした為、彼をただのホームレスだと思ってる
560 :
黒児
2011/04/16(土) 22:01:55.21 ID:j3R+bKcDO
>>559
モグモグゴクン、口に入った食べ物を飲み込む
「困ってるから助けるって、お前困ってるなら誰でも助けるのか?」
右手に持った箸で少年を指す
光の無い目は、瞳に少年を写す事無く見詰める
「ま、俺は助かったしどうでもいいけどな」
意味深そうな問い掛けをしたものの、その答えに何かを期待してはいない
答えを聞く前にまた弁当に手をつける
561 :
田中 夕
2011/04/16(土) 22:07:03.99 ID:Q4LqBrnv0
>>560
その反応に、ヘラッと笑い
「もちろん。助ける度合いによりますけどね。流石に世界中の困ってる人を助けろとか、困ってるから100万貸してとかできない事はできませんよ」
そう言いながら、青年に近づき
隣に座ろうとする。
「偽善者って言われるだろうけど…ほっておけないんだよな」
562 :
黒児
2011/04/16(土) 22:24:45.62 ID:j3R+bKcDO
>>561
「困ってる奴を助けるのに助けない奴がいたり、助ける奴を悪く言ったり、人間はよくわかんねーな」
「俺はそんな事考えないで、自分のやりたいと思う事をやるぜ」
口元にハンバーグソースを付けたまま、隣に移動する少年を目で追う
勘がよければ人間は≠ニ言った所でこいつは人間出はないと気付くだろう
「…足りねえ」
食い終わった弁当の箱をバサリと投げ捨て、一言呟いた
563 :
田中 夕
2011/04/16(土) 22:41:49.65 ID:qFz4teNB0
>>562
そう…普通ならだが…
「確かに…人間はよくわからないけど」
「それが人間だよ。やりたい事をやる」
「だから俺はやるんだ。困ってる人を助けるってね」
ニコリと笑い言う
まったく気付いてない上に勘違いされそう…
「なら、何か奢りましょうか?」
普通にそういう
564 :
黒児
2011/04/16(土) 22:54:24.73 ID:j3R+bKcDO
>>563
「やっぱよくわかんね、俺は飯食う事しか考えねえし」
そう言いながら小指で歯の間を掃除する
見えた歯は全てが鋭く尖っている
「…言っておくが俺物凄く食うぞ」
忠告はする、する物の、少年を見る目は少し期待が篭っている
565 :
田中 夕
2011/04/16(土) 23:05:28.80 ID:kje39OBg0
>>564
「(つまり肉食系男子か…)」
なんか違う納得した
「よし!なら待ってて」
そう言うとダッシュして何処かへいった。
しばらくすれば戻ってくるだろう
/おくれましたー
566 :
黒児
2011/04/16(土) 23:13:00.98 ID:j3R+bKcDO
>>565
「…んー」
少年の「待ってて」の言葉に無気力に答え、見送る
待ってる間もゴミを漁り、見付けた物を食い漁る
少年がいなくなると、先程逃げた野良猫達が戻って一緒にゴミを漁り出した
「…うめえ」
生ゴミのハムを食いながら静かに少年の帰還を待つ
567 :
田中 夕
2011/04/16(土) 23:19:36.77 ID:KiX2g1BL0
>>566
しばらくして
「イヤッハー!!!!!!またせたぜー!!!!」
テンションを上げた状態で戻ってくる。
手には某ハンバーガーチェーンの紙袋を両手に抱えながらやってくる。
中にはハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーチーズバーガーハンバーガーハンバーガーチーズバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーチキンバーガーチキンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガーハンバーガー
と大量に入ってる
568 :
黒児
2011/04/16(土) 23:26:30.93 ID:j3R+bKcDO
>>567
「遅かったな、腹減っていくらか摘まんじまったぞ」
野良猫が皆逃げ出す中で、今まで食べていた物の空を投げ捨て少年を見る
「…お、それは」
少年の持ってきた物は見たことがある、街中で色んな人間がよく食べている物だ
自分は棄てられた物しか食べた事が無いが味を知らない訳ではない
「それ、美味いよな」
味を思い出し、ジュルリとよだれが口元から垂れる
/すみません、次のレス少し遅れます
569 :
田中 夕
2011/04/16(土) 23:37:55.12 ID:e9QWcMnu0
>>568
「俺、猫に嫌われてるのかな?」
「というか、腹壊さないんですか?」
首を傾げながら、彼に渡すだろう。
「ああ!美味しいぜ」
爽やかに笑いサムズアップする。
/わかりました
570 :
黒児
2011/04/16(土) 23:57:39.99 ID:j3R+bKcDO
>>569
「そりゃ、人間が来たら普通は逃げるだろ、あいつら人に慣れて無いし」
「腹?壊した事ねえな。それに下水道の飯に比べりゃ地上の飯は数百倍美味いぞ、人間はすぐ食い物棄てるからな」
袋を受け取ると、まずその暖かさを感じる
いつも棄てられ冷え切った物ばかりなので暖かい食べ物は久し振りだ
「こんだけありゃ夜は持つな、巣に帰ってぐっすり寝れるぜ」
左腕に袋を抱えたまま右手でハンバーガーを一つ取り出すと、大きな口で一口で食べてしまう
そして余り噛まずにほぼ丸呑み、まるで獣のような食いっぷりだ
/ただいま戻りました
571 :
田中 夕
2011/04/17(日) 00:11:29.37 ID:haD9gulO0
>>570
なん…だと……って顔をし
「犬飼ってるからって理由だと思ったら…」
ズーンっと落ち込み、OTLとポーズをとる。
「下水道って……確かワニが住んでるんじゃ!危ないじゃん!」
確か都市伝説を信じ、慌てたようにそういう。
巣って言葉を聞き、首を傾げ
「(この人は家がないから、巣って言うのか?)」
「(ホームレスも大変だな…)」
うんうんと頷き
「よく味わって食べな!」
ビシッと、右手をあげポーズをとる。
/おかえりー
572 :
黒児
2011/04/17(日) 00:23:18.06 ID:8wEoQoqDO
>>571
「…犬、飼ってるのか」
「…ちゃんと最後まで育てろよ?途中で飽きたら捨てるなんて事はすんじゃねえぞ」
犬を飼っていると聞いてジリッ、と少年を睨む
何か思いがあるのだろう、その瞳から見える意思は強い
それもすぐに止めると、また一つ取り出してはまるでスナックでも食べるかのように一口で丸呑み
「その鰐ってのが俺なんだけどな」
下水道のワニ…都市伝説の一つである
昔トイレに流された子ワニが下水道に流れ着き、そこで成長し住み着くと言う物
そのワニは話によってアルビノだったり、巨大であったりすると言う
そして彼は、自分こそがそのワニだと言った
573 :
田中 夕
2011/04/17(日) 00:36:53.52 ID:Aw+fY8Cm0
>>572
「そんな事はしない!!」
「クロコは俺の家族だ!家族を捨てるなんてそんな事するか!」
まっすぐと黒児を見つめ、叫び、信念をぶつける。
何故なら…
「俺が《産まれた時》からずっといた家族だ!母さんが《高校生》の頃から一緒にいたんだ!いわば姉だ!」
そう熱く語るが…何かおかしい
犬の寿命はそんな《長い》のか?
「なん…だと……」
「(確かにワニっぽい人だ……そうか、下水道にすんでるワニっぽい人がいつの間にかワニになったのか!)」
「(……という事はこの人は赤ちゃんの時親に捨てられて、ホームレスの人に拾われ、大人になったのか……)」
「(………学校もいかず)」
なんか膨大な勘違いと凄いストーリーを想像し、涙を流す。
「……つ…強く生きてください!俺は貴方を応援します!!」
「そうだ!家がないならうちに住みませんか?母さんと父さんに言えば住ませてくれるかもしれませんし!」
彼の両肩をつかみそう言う。
574 :
黒児
2011/04/17(日) 00:55:01.35 ID:8wEoQoqDO
>>573
「…そうか、それならいいんだ」
「その言葉、忘れんなよ」
もしこの青年が言うように、この青年が下水道のワニならば幼い頃に心ない人間によって捨てられている筈だ
だとしたら、これほどまでにペットの事を気にするのも納得いくだろう
(…犬ってそんなに長生きだっけ?)
少年の言葉に疑問を持ったが、自信が無いので黙っている事にした
「…もう飼われるのはごめんだ、遠慮する」
少年が大きな勘違いをしているのも知らず、優しい持ち掛けも断る
それは飼われる(と言う風に理解している)事に抵抗があるのと、自分がいてはこの少年に迷惑がかかると解っているから
馬鹿にならないくらい物を食い、成長する、そんな生き物がいてはこの少年にもいつしか迷惑がかかる
それが解っているから、持ち掛けを断った
575 :
田中 夕
2011/04/17(日) 01:05:23.97 ID:OvGRTCVz0
>>574
「もちろん!」
サムズアップし、笑顔で答える。
田中くんの解釈は、彼を人間だと思い、人間の彼が捨てられて、下水道で育ったのを、自分の飼い犬とかさねたんだと思ったようだ。
「飼う?家族として暮らすって事だけど?」
首を傾げそう言う。
「どうしてもですか?」
真剣な表情で見つめ言う。
コレで断れたら諦めるだろう
576 :
黒児
2011/04/17(日) 01:15:06.09 ID:8wEoQoqDO
>>575
「どっちでも同じさ、表現の仕方の違いだ」
「どうしてもだ」
「…俺はもう、一人に慣れたからな、今更人間といたいなんて思わねえよ」
そう言うと、ハンバーガーを一口で飲み込む
577 :
田中 夕
2011/04/17(日) 01:25:56.77 ID:yNFti2JQ0
>>576
「そうですか…」
彼は一人で生きてきた。だから自分と人間をわけてきたんだ…そう思い納得し
「わかった!困ったら俺を頼ってください」
「俺は田中 夕って言います!」
「では、俺はこれで帰ります」
そう言って彼は帰るだろう。
彼が名乗れば、振り向き手をふりさるだろう
/お疲れ様でしたー
578 :
黒児
2011/04/17(日) 01:33:54.75 ID:8wEoQoqDO
>>577
「俺は…俺の名黒児、お前の言ってた奴と同じ名前だ」
「…じゃあな、田中夕」
ハンバーガーを呑みながら、田中を見送る
田中が見えなくなった後で、黒児は動き出した
「…飯も貰ったし…帰るか」
近くにあったマンホールを手慣れた手つきで開けると、するりと中に入り蓋を閉める
僅か数秒で、黒児の姿も消え去った
579 :
黒蔵
[sage]:2011/04/17(日) 21:28:57.21 ID:uBp+DM5Qo
何時でも何処でもお握りが買えるって素晴らしい。
それに昔と違って色んな味があるし。
コンビニから買い物袋を提げて出てきた、だぼだぼの作業服の少年は感動していた。
(塩鮭むすび最高!てかこの紙の札スゲェ)
棚にあった分を全部買い占めできたのだ。
小銭しか知らなかった黒蔵が、初めて知った壱万円札の力である。
(もっといっぱい薬作って蛸にこの紙貰おう)
580 :
夜行集団
2011/04/17(日) 21:42:55.63 ID:LqKxOveT0
>>579
そのコンビニのベンチに腰掛けている蒼色の入った髪のホスト。
近頃はしっかりと暖かくなってきたため、その服装の大方はジャンバー一枚程度。
のんびり肉まんに舌鼓うっていると、コンビニから作業服の少年が出てきた。
「やあ、なんだか羽振りのよさそうな豪儀な買い物の仕方だね黒蔵君。
君の普段の生活からだとそんな贅沢できないと思ってたけど、意外と節約家なんだね。」
見知った顔なので、いつものように座したままで話しかける。
いつもなら肉まんの一つでもあげているのだが、今の彼には必要ないのだろう。
581 :
七郎
2011/04/17(日) 21:49:46.10 ID:LgxVQqnAO
>>579
「鮭にぎりが無いなーと思ったらお前の仕業かよ。」
コンビニから出てきたのは、白髪の20代前半位の男性。
この間人化を習得したばかりの七郎だ。
「よぅ。」
人の姿だが、妖怪の姿の時と変わらぬ口調で話しかける。
その妖気も変わっていない。
582 :
黒蔵
[sage]:2011/04/17(日) 21:55:59.78 ID:uBp+DM5Qo
>>580
「氷亜さん!隣、座ってもいい?」
知人に会えて、黒蔵はどこかほっとしたようである。
街中の、周囲に人間だらけの環境はやっぱり緊張するのだ。
人の姿に化けていても動物は妖気がわかるのか、
猫に威嚇されたり犬に吠えられたりもする。
「今日はちょっとね、薬作り頼まれてお金を貰えたんだ。
でもまだ医者に借金が八十萬くらいあるから、
働くのと薬作るのと、時々は肉削ってお金にしないと返しきれなくてさ」
またどこぞで身体を削ってきたらしい。
>>581
「あ?その気配は…七郎?十夜はどうしたんだ?」
(…くそー、こいつも俺より背高いのかよぅ)
「だって塩鮭にぎり美味いんだもん。七郎も好き?一つ食う?」
ビニル袋をごそごそ探って、黒蔵は鮭にぎりを取り出した。
583 :
氷亜
2011/04/17(日) 22:05:53.29 ID:LqKxOveT0
>>581
十夜、七郎の二人とは一度、雛祭りの一件で面識はあるのだがこの場合は例外。
なにぶん十夜のいない上に七郎が人間となっているので、
黒蔵となにかしらの縁がある人物なのだろうとしか思っていない。
ふたりはどんな会話に花咲かせるのかと、ベンチにもたれかかりながら眺めるだけである。
>>582
「ああ、ぜひ一緒に食事時間を楽しもうじゃないか」
そういってこちらのベンチへと手招きして、隣の場所をぽんぽんと軽く叩く。
黒蔵が隣に座ったときに、彼と話さなくて良いの?と聞こうと氷亜はしていたが、
黒蔵が七郎の正体を明かし、納得したため聞くのはやめた。
「八十萬かぁ・・・(まあ、そりゃ大金っちゃ大金だね)」
彼の色々苦労して生きているのだな、それもまた言い経験だ、と氷亜は思っていても
流石に身を削って、働いてではいたたまれない。
「そうだ・・・黒蔵君。
僕の所で働いてみないかい?君ならすぐに稼げると思うんだけどね。」
断られるのは承知の上だが、一応聞いてみた。
七郎の事は黒蔵が聞いてくれたので、二度も効く必要はないのだろうと黙っている。
584 :
七郎
2011/04/17(日) 22:14:28.24 ID:LgxVQqnAO
>>582
「十夜は家にいる。今勉強してんだとよ。」
十夜は青行燈との一件で学校を休んでいたため。授業にでていない。その分に追いつこうと自宅でも必死に勉強している。
「いや、俺が食うわけじゃねぇんだけどな。
十夜が勉強頑張ってるから買ってやろうと思ってな。くれるんなら一つ貰うぜ。」
>>583
「ん?
ああ、あんた雛祭りん時の…
よぅ、久しぶりじゃねぇか。」
どこかであったなと考え、しばらくして思い出した。
585 :
黒蔵
[sage]:2011/04/17(日) 22:19:27.93 ID:uBp+DM5Qo
>>583
「ありがとう」
ベンチに腰掛けると、さっそく塩鮭にぎりを一つ取り出し包装を剥がすと頬張った。
「ひょうあはんのほほろれははらふ?(氷亜さんのところで働く?)」
飲み下してから、黒蔵は少し考えた。
「今は昼病院で働いて、夜は薬作ってるんだ。
昼の仕事は土日が休みだけど、都合つくかなぁ?
氷亜さんのところでの仕事って、何をやるの?掃除とかなら俺、得意だよ」
>>584
「十夜が勉強?人間は大変だな」
それなら二つ三つ持ってけよ、と
焼きタラコと梅おかかも追加して、黒蔵は七郎に手渡した。
青行燈の件を知らないので、十夜が必死に勉強を頑張る理由については、
黒蔵には判らない。
586 :
氷亜
2011/04/17(日) 22:25:24.90 ID:LqKxOveT0
>>584
「うん、ひさしぶりだね」
手を適当にひらひらと空になびかせ、しかししっかりと七郎とあいさつした。
勉強中か、大変だねぇ、とぼんやり考えていたが、ふとちょっとした疑問が浮かんだ。
「あれ〜・・・?
君の性格上で言うと、どんな時も十夜君と一緒にいそうなもんなんだけどね。」
はむっ、と肉まんを頬張る氷亜。
>>585
「なるほど、さっぱり分からない」
自分よりもさらに頬張る黒蔵がなにを言っているのかは聞き取れなかった。
結構せっかちなのかもなと笑いながら黒蔵の顔に、ぐうっと自分の顔を寄せてまじまじと見つめ出した。
「土日でもいつでもいいんだけどさ、
君宴会の席とかに呼ばれたことあるかい?」
587 :
七郎
2011/04/17(日) 22:31:18.46 ID:LgxVQqnAO
>>585
「十夜は真面目だからなぁ…
おお、そんなにいいのか?悪ぃな、サンキュ。」
と、笑顔で礼を言った。
>>586
「いっつも一緒って訳にもいかねぇだろ。それに、俺にも十夜にも一人でいたい時だってあるぜ。
勉強の邪魔しちゃ悪いしな。」
と語る。実は七郎は結構一人でいることもあるらしい。
588 :
黒蔵
[sage]:2011/04/17(日) 22:38:28.04 ID:uBp+DM5Qo
>>586-587
氷亜の指摘どおりだと思った黒蔵は、七郎を見た。
(以外に十夜とべったりではないんだな)
七郎も憑依霊では無いのだし、それは当たり前だけれど。
黒蔵はもう一口頬張って、二人の会話を聞いていた。
「…んえ?」
そこに氷亜の顔がぐっと近寄ってきたので、黒蔵は少しどぎまぎした。
慌てて飲み込んだ鮭にぎりがちょっと喉につっかえて、うっと涙目になったが、
胸を叩きながら何とか氷亜に返答した。
「こほっ…宴会の席に呼ばれたことは一度だけしかないな。
確か、300年位前だよ」
つまり、そんな経験は無いに等しい。
589 :
氷亜
2011/04/17(日) 22:45:39.18 ID:LqKxOveT0
>>587
「へぇ〜、まあ良く考えればそうなのだけどさ、
内に一人、ずうっと同じ人の隣にいるようなのがいてね。
君もその『部類』なのかと思ったよ」
この話での一人とは言うまでもなく、桔梗姫と。
彼女と事あるごとに一緒にいる理由を作りたがる虚冥の事である。
>>588
黒蔵の返辞を聞いて、姿勢をもとの体勢に戻る。
そして腕組みして考え込みながら唸りだした。
「う〜ん、一回きりだけだと心もとないかな?
僕達の仕事はホスト、という名の職種でね。簡単にざっくり説明すると、
女性のお客さんとお酒を飲みながら談笑する、って内容なんだけど。
君は女性が近くにいてどぎまぎしたりしない?」
思っていた反応とは違い、意外と食いついてくれたのでさらに話を進める氷亜。
黒蔵には四十萬陀と、柑橘系の様な甘酸っぱい中があるのはなんとなく感じていたが、
むしろここで経験しておいた方が、彼らの進展にもつながるかもしれないと思っていた。
590 :
七郎
2011/04/17(日) 22:53:45.98 ID:LgxVQqnAO
>>588
,
>>589
「まぁ、仲が良いってのは良いことなんじゃねぇか?
それだけ大切ってことだろ。限度ってもんはあるだろうけどな。」
無難だと思うことを返す。
「誰だって普通は大切な奴とは一緒にいたいだろうしな。」
591 :
黒蔵
[sage]:2011/04/17(日) 22:57:34.18 ID:uBp+DM5Qo
>>589-590
「ほすと?女性と?だんしょう?」
ぴしり、と最後の一口を頬張ろうとしていた黒蔵が固まった。
ついで、ぎぎぎぃっと氷亜の方へ人形のようなこわばった動きで向き直る。
「…する」
どぎまぎする。絶対する。
相手の女性が人間だろうと妖怪だろうと、まず間違いなく挙動不振になる。
「どぎまぎ」するかしないか、の問いに黒蔵はこう答えたのだが、
この返答では「仕事を」するかしないか、の返答にも聞こえてしまう可能性に
黒蔵は一切気づいていなかった。
(お酒はいいけど女性は怖い!ただし四十萬陀は除く!)
七郎の言うとおり、大切な、四十萬陀とだったら一緒に居たい。
多分それでも黒蔵は、どぎまぎだけはし続けてしまうのだろうけど。
592 :
氷亜
2011/04/17(日) 23:07:43.46 ID:LqKxOveT0
>>590
「そうだね・・・みんな仲が良ければ世界は平和だ
(仲がいい、ねぇ・・・
虚冥のアレの場合は仲がいいとかとのレベルじゃないと思うな・・・
もっと深淵なものなんだろうね。)」
僕もずっといたい子がいるよと、のろけながら肉まんをまた頬張る。
>>591
ぱあ、っと氷亜の表情が明るくなる。
そして黒蔵の両肩を掴み、軽く揺らしながら笑っていた。
「そうかそうか!!
君も男だね!!言い経験になると思うからまた今度店に呼ぶ事にするよ!!」
以前丑三に化かされた恥ずかしい事があるものの、彼なら騙しはしないだろうとたかをくくっている。
予想通りに彼のする、が仕事をする、と勘違いしてしまった。
どんどんと話が進んでいく。
593 :
黄昏逢魔
2011/04/17(日) 23:10:57.35 ID:8wEoQoqDO
夕暮れの山中、河原にて
「…所詮この程度か、こいつは水場じゃないと役に立たないな」
喪服を着た長い黒髪の男がそこにいた
まだ夕焼けの空に微かに照らされているそこにいる真っ黒なその男は、一足早くに夜のような闇を表している
「河童…操るにしても使えず、斬ったとしても余り力にはならないか」
「…住家の一つでも駆逐すれば足しにはなるか?」
男は手に持った刀を、左手で刃を撫でるようにしながら独り呟く
男が持つ刀は柄から刀身まで黒一色、見た目もさる事ながらそれ自体もまた、不気味な妖力を持っていた
594 :
七郎
2011/04/17(日) 23:14:48.23 ID:LgxVQqnAO
>>591
,
>>592
「ま、みんな仲良しーなんてありえねえだろうけどな。
でも、あんたにも黒蔵にも大切な奴はいる、そういうのって良いと思うぜ。」
上手く言葉には表せないものの、そういった絆は大切にしたいと七郎は思った。
595 :
窮奇
2011/04/17(日) 23:17:01.86 ID:RfsW84YmP
>>593
「やっほー! おはこんにちばんわぁ!!」
妖気で陰気な声と共に、
ズルズルと気色の『悪い』プレッシャーが現れる。
研究服のような白衣を纏い、現れる女性。
警戒心からか、その足下には隠すことも無く巨大な妖気を引き連れていた。
「はじめましてぇ、無謀で無知なお馬鹿さん」
手を広げ挑発染みた言葉を連ねる。
河童の屍骸がそのぬたくる様な汚濁の空気に当てられ、ガクガクと踊り始めた。
「キミ、ホントにそんなナマクラで・・・冥界から連れ戻せると思ってるのかなぁ?」
596 :
黒蔵
[sage]:2011/04/17(日) 23:19:18.10 ID:uBp+DM5Qo
>>592-593
「え…?ちょ…、まっ、氷…!…あっ?さっ……!?!?」
かっくんかっくんかっくん。
氷亜に揺すぶられて、黒蔵の中にあの時の恐怖が蘇った。
(露希がいないのに、氷亜さんがまた変になったーー!!)
食べかけの鮭にぎりがぽろりと手から落ちたのに、
黒蔵は凍りついたように反応できなかった。
山脈の主の両の手は、そのつもりは無くてもがっちりと黒蔵を捕らえ、
逃れる隙は無い。
(何で?俺、ちゃんと断ったよ…ね?)
氷亜の美貌と笑みが黒蔵に与えたのは、恐怖以外の何ものでもなかった。
(助けて!狐!何とかして!)
七郎へと、恐怖と絶望の表情が向けられた。
597 :
黄昏逢魔
2011/04/17(日) 23:24:54.34 ID:8wEoQoqDO
>>595
それ≠ェ現れて、男は大きく舌打ちをした
その理由は大きく三つ
まずはそのテンションに、煩いのが嫌いな男はその声のテンションだけで苛立つ
そしてその女の雰囲気に、圧倒的に嫌な雰囲気を感じた男は更に精神を掻き乱される
そして最後に、その言葉に
「――何処からそれを知った?貴様は何だ?貴様に何が解る?」
女の全てに苛立った男は、女を向くと同時に刀の先端を突き付けた
その表情には隠す事もない怒りの感情が見て取れる
598 :
氷亜
2011/04/17(日) 23:29:16.75 ID:LqKxOveT0
>>595
「ははは、ありがとう。」
ずるるぅー。
肉まんと一緒に買っておいたホットカフェオレをすする氷亜。
「大切といえば何だけどさ。
君の周囲で主になる気満々の妖怪とかいちゃったりする?
一応僕の役目として、そういった存在の把握をしておかないとなんだよね」
黒蔵をがっちりがっつりホールドしながら首だけを七郎に向けて話す氷亜。
黒蔵の推量どおり彼が気をそらしたところで、彼の拘束が緩む事はない。
>>596
「おおっと、少し強くゆすりすぎたかなゴメンね」
そういって黒蔵へのシェイクを中断した氷亜だが、今度は黒蔵の背中をばしばしっ
(氷亜にとってはぽんぽん、と軽く叩いていたつもり)と叩き始めた。
「話の技量ってのは経験から掴み取るしかないから、そこはがんばってもらえないとだけど、
もしそこで力が付いたら君も竜宮城だかで重宝されるようになるかもしれないよ!!」
599 :
七郎
2011/04/17(日) 23:40:59.43 ID:LgxVQqnAO
>>596
「おい。にぎり飯落ちたぞ?」
拾ってやろうとしたが、黒蔵の表情が目に入り手を止めた。
「おい?どうしたんだよ?」
>>598
「主か…うーん…いねぇな。
いや、まてよ…そういや前にもそんな事聞かれたな。
ありゃ、たしか夜中に散歩に行ってた時だな。でけぇ蝙蝠の妖怪が百鬼夜行の主がどうたらこうたらとか…
俺が言うのもなんだけど、無礼な奴だったから適当に知らねぇって答えたけど。」
三凰の事だ。実は一度だけ会ったことがあったのだった。
600 :
窮奇
2011/04/17(日) 23:43:36.33 ID:RfsW84YmP
>>597
ドロリ、と濁った紫の瞳孔が男の瞳を見据えた。
あからさまな怒りと、大きな隙。
そして・・・ガタガタな心の弱み。
人の逆心に住み着くこの妖怪にとって、実に心地の『良い』モノだった・・・。
警戒は怠らずとも、今にも襲い掛かられそうな殺意を向けられても。
頬を緩ませずには居られない。
「・・・丑三くんから教えてもらった、紫狂のリーダー窮奇、ソレ関連のこともそれなりに詳しいよぉ」
ニタニタニタニタニタ、嫌な笑いを浮かべながら。
怒りに任せた質問に丁寧に答える窮奇。
刀を向けられてるにもかかわらず、ニタニタ笑いながら歩み寄ってくる悪逆の笑み。
毒液滴る言葉の針が、心の逆進を指し示す。
「ところでさぁ、死者蘇生なんてできると思ってるの?
無駄だよ、無駄無駄。できないできないできないできない絶対できない。
薄々自分でも気付いてるでしょ? 気付いてるよね。
でもやめられないよね、やめないんじゃなくてやめられないだけでしょ?」
グサグサグサグサグサグサグサグサグサグサグサ。
歪み、曲がりくねる心に容赦なく何度も突き立てられる逆心の触手。
嫌な笑いが鼻先まで近寄る。
唇が触れ合うかと思うような、自分の吐息すら感じられるような近さで。
今までのなかで、とびっきり『良い』笑みを浮かべた。
「でもその心、嫌いじゃないね! すごいよキミ! 無駄だって解ってても!
不可能だと感じていても! それでも挑むチャレンジャースピリット!
コレには敬意を払わずには居られないよ!」
ニタリ、とその笑顔は悪意に塗りたくられていく。
「しかも好きな女の子の為だっていうじゃないかぁ
一女性として。応援したいね、協力したいねぇ!」
601 :
黒蔵
[sage]:2011/04/17(日) 23:46:35.80 ID:uBp+DM5Qo
>>598
>>599
「ねえ、ちょっとま…っ!げーほげほげほっ!こほっ!」
俺ゼッタイどぎまぎするから!その仕事やらないから!
そう言おうとした時に背中が力強く叩かれて黒蔵は咳き込み、
言葉はそれ以上続かなかった。
(何で?ねぇ何でこうなるの?)
七郎にどうしたと問われて、黒蔵の目にじわりと涙が浮かんだ。
「傷が……開いた」
小銭の山と引き換えに、またもや肉を削られてたので、
黒蔵はコンビニでお握りの買占めをしていたのだった。
602 :
氷亜
2011/04/17(日) 23:53:23.79 ID:LqKxOveT0
>>599
「こうもり?蝙蝠・・・ねぇ・・・
今のところそれに該当するような情報がないってことは、最近目指し始めたのかな?」
自分の記憶を辿り辿っていく氷亜、黒蔵の肩を叩き続けたままで。
肩の達人 ―どの蛇で遊ぶどん?―
「もうちょっとその妖怪について知ってる事ない?
せめてどんな妖怪か知っていたら嬉しいところなんだけど。」
>>601
「おおっ!?
これは本格的に申し訳ない!!」
そういってようやく打撃攻撃(本人はそう思っていない)を終了する氷亜。
涙目になっている黒蔵の顔を覗き込む。
悪ぎがあるという事ではないので、その表情は本当に心配していた。
そして黒蔵がせき込んでいるのを見て、氷亜は黒蔵の背中をさすりはじめた。
今度はしっかりと黒蔵に負荷がかからないように細心の注意払って。
「よし!!傷口は僕が凍らして塞いであげよう!!」
改めて言っておく必要があるので言うと、氷亜に悪ぎはない。
603 :
黄昏逢魔
2011/04/17(日) 23:58:56.54 ID:8wEoQoqDO
>>600
「…ほう、あいつか…」
「煩い所が貴様とよく似ているな、どうりで気に入らない訳だ」
女の口から聞いたその名前に、あからさまに表情を歪める
心が視認出来る物なら、この男の心はガタガタだ
一つの拠り所の為に全てを厭わないその意思は、真っ直ぐで堅い、故に倒れ安くもある
「…ただ煽りに来ただけか?随分と暇な奴だ」
「無理だ、不可能だ、有り得ない、その通りさ、そんなの僕にだって解ってるんだよ」
「だが、希望があるのなら、例え0.1%にも満たなくとも可能性があるのならそれに縋る、そうしたい気持ちはこうならないと理解は出来ない」
「僕は諦めてはならないんだよ、貴様如き名も知らぬ物にどう言われようと知った事か」
窮奇の目を真っ直ぐに、野心に満ちた目で睨み返す
悪意に満ちた言葉を、硬い鎧が如き意思で跳ね返す
一見何も効いてはいないようにも見える、しかし鎧にも隙間があるように、どんなに強い心にも隙間がある
今はまだ、隙間を見せずにいるだけだ
「…貴様、確か夜中から僕の話を聞いたと言ったな?」
「それは何処から何処までだ?僕の望みの人間の事を言ったのもあいつか?」
604 :
七郎
2011/04/18(月) 00:01:29.59 ID:vQ2/dxxAO
>>601
「おいおい…大丈夫か?」
咳き込む黒蔵の顔を心配そうに覗き込む。
「傷っておい。マジで大丈夫かよ。」
>>602
「んー…ちょっと会っただけだからなぁ…見た目は、だいたい2メートル位の蝙蝠で…
まぁ、なんつーか強気な奴だったよ。俺の経験からすると、自分の実力を過信して戦死するタイプだな。」
七郎が組織にいた時代、自分の実力を過信し死亡した者が何名かいた。七郎からすれば、そいつらと同じタイプに含まれる。
605 :
窮奇
2011/04/18(月) 00:16:30.56 ID:L0qtWP22P
>>603
「・・・」
ニタニタと笑いながら瞳の奥を見据える窮奇。
逆心の触手が視神経を伝い、新皮質を駆け巡った。
ガッカリとした顔を作り、後ろに下がって顔を離す。
ヤレヤレ、とも言いたげに息を吐き出した。
「まぁー、隠してても仕方ないよねぇ・・・うん。
聞いたってのはぶっちゃけ嘘。私は心が読めるからキミの事とか覗き見しただけ」
悪びれも無くホールドアップする窮奇。
ニタニタとした気色悪い笑いが再び顔を見せる。
「まぁーでも協力したいのも詳しいのもホントだよぉ。
そうやって恨み買うようなマネし続けるよりずっと効率が『良い』方法があるんだ」
心の鎧など無視して。
寒露のぶちまけられた甘い罠を、捻じ曲げられた真実を語りだす。
「キミの刀の“進化”は私達妖怪の“共食い”と性質が似てるんだ。
というよりむしろ、そのものだと言って『良い』ね。
相手の血肉を吸収して、自分の特性強化に変換する。
吸収先の本来の特性に近ければ近いほど、その変換効率が『良い』んだ。
逆に自分の本来の特性と逆の力を吸収したら、相殺起こして酷いことになっちゃうね」
ニタリと目を走らせる。
「キミの刀は消化能力が強いみたいだから、相殺は起こさないだろう。
でもやっぱり、キミの目的に合わせた相手を斬った方が手っ取り早いね」
606 :
黒蔵
[sage]:2011/04/18(月) 00:17:32.15 ID:RohHBLY3o
>>602
>>604
叩かれるのが止まったので、黒蔵はほっとした。
七郎に説明して、
「ちょっと、身体削って売ったから」
と、めくった服の下の、わき腹に巻いた包帯からにじみ出る赤い染み。
しかしそこで、なにか冷やりとした感触があたる。
「あれ?痛みが引いてく」
氷亜の手が触れたあたりから、傷の痛みがすっと引いていく。
同時に傷口が凍りつき、黒蔵の体温もどんどんと下がってゆく。
「氷……?」
身体が冷えた蛇は活動が鈍る。
「あの、ね。仕事……」
俺やらないから、と言う前に冬眠モードに入り、身体の一部を凍らせた黒蔵は
目を開けたまま活動を停止した。
体は冷たくなり、ごく微かにゆっくり呼吸と鼓動しているのを除けばまるで死体。
こんな場所に放置したらヤバイ、いろいろとヤバイ。
黒蔵もヤバイし氷亜や七郎も、コンビニの監視カメラに移っているかもしれない。
607 :
氷亜
2011/04/18(月) 00:25:03.67 ID:TFXLjeUC0
>>604
「なるほど、ありがとう。
まあ主決戦だからいろんなのが旗揚げするからね、それこそ偉大で尊大な者から
どうしようもない小者まで、本当にみんなお祭り気分さ」
一応七郎の上げた特徴を胸の裏ポケットから取り出されたプリクラなどで
ゴテゴテとしたデザインとなっているメモ帳に書きこんでおいた。
「そういった自信家は他のところとぶつかって潰し合ってもらっておこうかな。」
氷亜の下した判断は
『実力の優劣以前に心構えとして本人の自壊の恐れあり。
積極的に消去せずに簡易的な観察の対象とする』であった。
>>606
「・・・・・・・・・・・・。
そうだ・・・黒蔵君は爬虫類系男子なんだった・・・」
凍らされた黒蔵と同じように固まる氷亜。
冬眠が始まりだしてから自分がやったドジに気付いた時は時にすでに遅し、黒蔵は夢の国へと旅立っていた。
ごそごそと自分の鞄を探り始めたが
「やば・・・あたためれそうな肉まんももうないし、このコンビニのは買い占めちゃったし。
春だからあったかい商品とかないしどうしよう!!」
手を両頬にあててムンクのような、ホーム亜ローンのあのポーズの様な格好になって困窮する氷亜。
とりあえず自分のきていたジャンバーを自分が寒いのにがまんしてかぶせておいた。
「そうだ!!七郎君!!
何かあったかいものない!?」
咄嗟に七郎に助けを求める。
608 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 00:34:05.35 ID:MNBegSxDO
>>605
「顔と同じ様に気持ち悪い女だ、勝手に人の心を覗くな」
勝手に自分の心を覗かれた、それがまた気に食わない
人を馬鹿にしたような言動と行動も、誰かを思い出して苛立つ
「…つまり、何が言いたい?」
「この刀の特性だの、そんな物はどうでもいい」
「…何を斬るのが、一番効率がいいと?」
甘ったるい話が見て取れる、それ故に警戒する
しかし話だけは聞いてみる価値があるだろうと、疑いながらも問う
微かな希望にも縋り付くという硬い意思は、それそのものが隙間なのかもしれない
609 :
七郎
2011/04/18(月) 00:39:27.18 ID:vQ2/dxxAO
>>606
「身体削るってお前…ずいぶん負担かかることやってんなぁ。」
すごいとか、無茶してるとか、いろいろ思ったがとりあえず痛そうだと一番に思った。
「っておい!どうした!?こんなとこで倒れんなよ!」
急に倒れた黒蔵を心配し声をかける。
そしてしゃがんで顔を覗き込む。
>>607
「そうか!ったく、爬虫類って不便だぜ!
あったかい物ったって…」
ここで閃く七郎。
「あっ!俺の火でなんとかできるかも知れねぇ!とりあえず、人気の無いところに運ぼうぜ。」
自分の狐火を利用すればいいと考えた。
しかし、ここではマズい。
610 :
黒蔵
[sage]:2011/04/18(月) 00:44:43.55 ID:RohHBLY3o
>>607
>>609
氷ム亜ローンの上着をかぶせられてピクリともしない黒蔵。
完全に冬眠中である。
傷口に関しては凍傷は免れない、多分溶かしても組織が壊死して普通に腐る。
妖怪なので、腐ったところでちょっとそこを削れば良いのだけど、
それで病院にかかればまたしても借金がかさむだろう。
氷亜に関わることで、黒蔵の借金は雪ダルマ式に膨らむことになるのだろうか?
仮にホストの仕事をするとしても、黒蔵の外見はどう見てもショタです本当にあ(ry
なので人間のお客の相手をさせたら警察が出てきてホストクラブの経営がややこしくなりかねない。
一体氷亜はそこをどうクリアするつもりなのだろうか、その辺は先を期待しよう。
そして今このマグロ状態の冷凍爬虫類系男子は、は狐の炎で蒲焼化される可能性に直面している。
…やっぱ焼かれるのか?こんがり?
611 :
窮奇
2011/04/18(月) 00:48:36.92 ID:L0qtWP22P
>>608
「死そのものを冒涜しているヤツ、死者から生き返って妖怪になったヤツ。
・・・生前の、人間としての記憶を持っている妖怪なんか相応しいだろうね」
甘露には蜜が重ね塗りされ、あからさまな言葉には信用が仕込まれる。
もはや辺り一体の心は、逆心の触手に絡め取られていた。
「名指しで言ってあげようか? 露希ちゃん、零くん、虚冥くん。
3人ともキミなんかより全然強いから多分ムリだろうねぇ〜」
ニタニタ笑いながら、人差し指を顎に当ててぶりっ子ポーズ。
悪意の淵と誘惑はさらに深く深くなっていく。
「まぁそれから、キミ達1人と1本が別れてちゃあ非効率的だよねぇ。
果たすべき目的の為にはみんなが一致団結しなきゃなんないのにさぁ!!」
ニタリ、と更に笑った。
「ねぇ・・・くっつけてあげようか?
キミ自身がその刀の一部になれば、進化の方向も定められるしパワーアップもできる。
すごーーーく近道だと思うんだけどぉ?」
普段の黄昏なら断るはずだ。
そう、黄昏が・・・普段通りの心持であれば・・・。
612 :
氷亜
2011/04/18(月) 00:50:51.83 ID:TFXLjeUC0
>>609
、
>>610
七郎の提案に片手を握りこぶし、片手を広げてガッテンだか納得だかという名がついている動作、
ポンっと手のひらを叩いて賛同した。
「そうだ、君は管狐だったね。すっかり忘れてたよ」
眠っている黒蔵をベンチからそっと抱き起こし、背中におぶった。
黒蔵の身体に配慮してお姫様だっこでもよかったのだが、
通行人から見たらホストのような外見の男が眠っている少年をだっこしているというのは
ある意味、いや元からの意味で目を引いてしまう。
そして人通りの少ないどころか、ホントに人の領域なのかと疑うほどに静かな裏通りに運んで、
やさしく地面に黒蔵を置き、七郎にアイコンタクトをとる。
「(さあ、はじめて。
絶対に焼いたらだめだよ?絶対にだよ?焼いちゃだめだよ?)」
613 :
七郎
2011/04/18(月) 00:57:45.04 ID:vQ2/dxxAO
>>610
,
>>612
裏通りにつき、周りを確認する。ここなら大丈夫そうだ。
「じゃあ、やるぞ。大丈夫、気をつけてやるからな。」
指先に火を灯し、そっと近づける。慎重に慎重に、黒蔵に火がつかないように火を近づける。
(そっとだ…そーっと…上手くいけよ…何か刺激されたりしなければきっと上手くいく…)
614 :
黒蔵
[sage]:2011/04/18(月) 01:03:55.12 ID:RohHBLY3o
>>612
>>613
冷たい身体は氷亜におぶわれて運ばれ、地面にそっと置かれた。
見開いたままの目は何も映さず、人形のように表情が無い。
そのガラスのような表面が、狐の炎をちろちろと反射した。
暖かな火影が二度三度と、瞬きのない目の表面で往復する。
凍りついたわき腹の包帯からは、次第に湯気があがり始めた。
作業服の表面が炙られて、化学繊維が溶ける寸前のあの臭いが立ち上る。
やがて、確かに胸が動いた。
深く息を吸い、また吐くと、それまで動かなかった目が瞬きした。
動き始めた瞳は炎を映して驚きの表情を浮かべ、黒蔵の身体がびくりと跳ね上がった。
「あちーっ!!!」
急に起き上がれば当然、七郎の点す炎に突っ込むこととなる。
わたわたと前髪に燃え移った炎と格闘する黒蔵。
615 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 01:06:15.17 ID:MNBegSxDO
>>611
「露奇、零、虎冥……」
どれも、聞いた事の無い名前だ
名前も知らぬ相手を探し出し[
ピーーー
]のは少々骨が折れる、だがそれが出来たなら若しくは…
「…結果を見ずに決め付けるのは、馬鹿の言う事だ」
窮奇の焚き付けに軽く炙られ、彼はその意思を決めた
名前を聞いたそいつらを、[
ピーーー
]
「…何だそれは?まるで悪魔の誘いだな」
「こんな得体のしれない物と同化?馬鹿馬鹿しい」
自分自身、所持する刀がどんな物かは解っている
人に使われる物なれど、その力は正に悪鬼が如き力、命を喰らい引き裂く禍禍しき力
そんな物と同化するなんて、普通では有り得ない
逢魔は、左手で自分の右肩を叩く
「ここまでに収めろ、右腕一本だ」
この男は、最早普通ではなかった
甘んじてそれを受け入れる、それは鬼となってまで叶えたい目的があるから
その目的の為ならば、周囲も、自分さえもどうなってもいいと
そして、その力を制御出来る自信もあった
妖怪を操る力を持つ自分に、妖怪と同じ力を持つ物を制御出来ない筈は無い
いざとなれば切り落とせばいい、そう考えていた
後に訪れる悲劇に今気付いていれば、こうはならなかったのだろうか――
616 :
氷亜
2011/04/18(月) 01:14:20.78 ID:TFXLjeUC0
>>613
、
>>614
「あつっ!!」
黒蔵を燃やす火が上がった事で氷亜は思いっきりその場から飛び退いた。
雪男かつ氷猩猩な彼は氷としての自然の形質を、これでもかと言うほどに継承しその身に宿している。
つまり火に関してはほんっっっっとに弱い!!
「熱!!でも黒蔵君助けなくちゃ熱!!」
氷亜が放った冷気は、通常ならば対象を凍死させることが出来るほどの威力が込められているが、
火元がそこにあるので全く効果がない。温度を下げる事も敵うことなく妖気が分散さしてしまった。
「これならどうだ熱っ!!」
そういって氷亜は即興に作った大きな氷塊を黒蔵に向けて投げ飛ばす。
それは全くぶつかることなく、その火がちいさくとも溶けてしまうかもしれないが、
ある意味溶ける事で水として降り注ぐかもしれない。
617 :
窮奇
2011/04/18(月) 01:19:27.38 ID:L0qtWP22P
>>615
「あっはっはー! なかなかの冒険野郎だねぇ!
『良い』ねぇ! それでこそ私の見込んだ男だよぉ!!」
尾を引く笑いが辺りに響き渡る。
辺りの黄昏は既に消え始め、紫色の宵闇が天蓋を覆い尽くそうとしていた。
「じゃ、ちょっと意識ブン投げてといてねぇ。
心とか本質で妨害されたら・・・どんなふうにくっつくかわかったモンじゃないからさぁ!」
逆心の見えざる黒い触手が、刀と腕に入り込んでいった。
物事の概念を逆転させていく。
道具を“使う”概念を、“使われる”概念に。
人に“使われる”忠臣を、人を“使う”逆臣に。
入れ替えられた特性は混ざり合い、入り濫り。
やがて一体となってひとつの魂に繋げていく。
「はい、おしまーい!」
やがて彼の魂と、刀の魂は1つに交じり合っていた。
張本人たる窮奇は・・・どっちに傾くかなど知ったこっちゃなかった。
618 :
七郎
2011/04/18(月) 01:20:34.03 ID:vQ2/dxxAO
>>616
「うわっ!急に動くんじゃねぇ!」
指先の火を消すが、もうすでに引火している。
「ええーと、こういう時は…」
氷亜の方を見て気がつく
「そうだ、水だ!よし、その調子で水を
あっ、でも熱いんなら無理すんなよ!」
焦った口調で言う。
619 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関東)
2011/04/18(月) 01:22:44.27 ID:vQ2/dxxAO
ミス
>>618
の安価は
>>614
,
>>616
です。
620 :
黒蔵
[sage]:2011/04/18(月) 01:22:50.35 ID:RohHBLY3o
>>616
>>618
「熱い!痛い!」
作業服に燃え移ったらまず間違いなく蓑踊りだ。
化学繊維は溶けて皮膚に張り付く。その前になんとか消し止めねばならない。
氷亜の冷気は炎を消しはしなかったが、黒蔵の動きを止めた。
やはり爬虫類系男子、冷気を浴びると動きが鈍る。
そこへ氷塊の追撃!
かいしんのいちげき!
ただし、炎ではなく動きの鈍った爬虫類系男子に、だった。
炎には一瞬炙られたものの氷塊は溶けることなく、黒蔵の頭に新たな傷を作って地に落ちた。
額を割られた黒蔵は、再び気絶して七郎の腕の中へと倒れこむ。
そしてまだ、炎は燃え続けている。七郎にも燃え移るのか?
621 :
氷亜
2011/04/18(月) 01:31:48.33 ID:TFXLjeUC0
>>620
「・・・?」
溶けない氷。
今が危機的状況であるにも構うことなく首を傾げて不思議がる氷亜だが、
彼がそうなっているのにもある程度しっかりとした要因がある。
「なんで溶けないんだ・・・?
僕の氷は妖気による自然への概念、つまり溶けるとは解けるということなのに。
火がある場合は僕の氷としての形質は殺されるんだけど・・・。
・・・!!
そうか!!分かった!!
今現在、絶対神の意思が発動している!!」
そういってもう一度氷塊を、今度は小さな塊を上から散弾のように振らせた。
これでちゃんと水となって火にあたるかもしれない。
しかししばらく氷亜が考え込んでいたために、その前に七郎は黒蔵を抱きかかえていた。
622 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 01:34:42.97 ID:MNBegSxDO
>>617
――――怨――――。
「――――ォオオオオオ怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨!!!!!!」
混ざり合う、溶け合う、意識と意識が絡み合う
混ざった意識はどちらが勝った?鬼の衝動に、人間の意思が辛うじて勝った
それが何になる?ただ意識を保っただけ、その力を抑える余力は残らない
抑える形、器を無くした力は踊り、叫び、喜び勇んで暴れ喰らう
数百年、溜めに溜めた恨みつらみが爆発し、力と波動となりて黒く噴火する
新たな器は実に脆弱、浸蝕を抑える力もそうは持たない
叫ぶ男の右目は色を反転させ、白目が黒く、黒目が白く
黒色人種にも有り得ないような漆黒に染まる右腕は、肩まで覆う闇の衣
叫びと共に闇を吹き上げ、人間でもなく妖怪でもない、獣が誕生する
最早その力はただ振るうのみ、たった一つの目的の為、黄泉から一人を掬う為
修羅となったその男は、抗えぬ衝動に突き動かされる様に右腕を掲げ、叫ぶ
623 :
窮奇
2011/04/18(月) 01:40:56.66 ID:L0qtWP22P
>>622
「うわ・・・!」
黄昏の豹変に戦慄し、ジリジリと後ずさりする窮奇。
「あ、はは・・・。良かったー、刀の方の心に触らなくて」
逆心の触手は既に引っ込めている。
その顔には嫌な笑みではなく、焦りと僅かな恐怖が浮かんでいた。
「・・・知ーーーらないっ!!」
合図として足を踏み鳴らす。
巨大な妖気の土蛙すらその慟哭に気圧され、意識を手放していた。
土が噴出し、窮奇を覆って地下へと逃げ出す。
安全な地下へと、その刃が届かぬ地下へと・・・
624 :
七郎
2011/04/18(月) 01:41:30.14 ID:vQ2/dxxAO
>>621
,
>>620
「あっちぃ!」
髪の毛には引火するようだ。このまま、白い七郎の髪は黒く焦げてしまうのか。
「ん?この氷が溶ければ!」
上から降る氷を見る。
それによって、七郎の頭の火は無事に消える。若干焦げている。
625 :
黒蔵
[sage]:2011/04/18(月) 01:45:39.23 ID:RohHBLY3o
>>621
>>624
氷の散弾が降り注ぐ。黒蔵と、そして七郎の上へと。
細かな氷は解けやすく、黒蔵の髪の炎は消えた。
そして貫通力は無いがあたるとそれなりに痛い氷の粒に、黒蔵も目を覚ましたようである。
「寒い…」
震えているのは氷亜の冷気の影響らしい。
そして前髪が焦げただけの七郎とは違い、黒蔵にとっては再びの禿頭である。
ただし今回は額をカチ割られているところは違うのだが。
「何があったの?」
自分をうけとめたままの七郎に、黒蔵は尋ねた。
626 :
氷亜
2011/04/18(月) 01:52:55.49 ID:TFXLjeUC0
>>624
、
>>625
「・・・ふっ、この世界は僕達だけのものじゃないんだね・・・」
理解できない言動を残し氷亜はふらふらと、何処かの民家の壁にもたれかかった。
火が弱点という生易しいものでなく、蛇には桃、鬼には豆といったような最早属性としての
絶対的な優劣がそこには存在していたのだ。
その氷亜にとっての絶対強者となる炎の近くにいたため氷亜はひどく弱っていた。
「七郎君説明してあげてくれないか・・・
今僕にはそんな余力がない・・・」
627 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 01:55:28.14 ID:MNBegSxDO
>>623
既に空は月模様、人を狂わす満月が、光って眼下の者共を照らす
黄昏の日は沈み、闇が訪れる、その闇はまだ、明ける様子は見込めない
「ァアアアアアアアアアアアアア亜亜亜ァアアアアアアッッ!!!」
抑えられぬ力が暴れ、意識を保つのがやっとだ
だがそれだけは、たった一つの思いだけは手放す訳にはいかない
それさえあれば、後は体等くれてやる
「ぅううぅうううううゥウウウウウウウゥゥウ!!!!」
窮奇の動向すら追わず、力に翻弄される男は叫ぶ
獣の様な雄叫びを上げて、噴出させる力をまとめあげる
闇が集まった右腕は、それそのものが真っ黒な刃と化した
「…ッ……待ッてイろ…ッ!!…すグに僕ガ…ッ!!」
残った意識で闇の獣はそう言うと、黒い残滓を残して消える
双六の駒は終盤に差し掛かる、それが上がる未来はどうか
投げられた賽は、この駒をどういう運命に導く―――?
/お疲れ様でした
628 :
七郎
2011/04/18(月) 02:01:04.13 ID:vQ2/dxxAO
>>626
,
>>625
黒蔵の頭を見て驚愕、自分の頭も触ってみる。大丈夫だ、一安心。
しかし、黒蔵は
「えーっとだな…鏡…鏡見てみろ。
おい、氷亜…鏡って大丈夫か…?」
氷亜の方を見る。大丈夫そうではない。
「まぁ、つまりお前は助かったんだ。犠牲は大きいけどな…」
どこか寂しそうな口調でそう言った。
629 :
黒蔵
[sage]:2011/04/18(月) 02:08:55.46 ID:RohHBLY3o
>>626
>>628
なんだか良く判らない事を氷亜が言っている。
しかし氷亜もなぜか酷く弱っているようだ。
ついさっきまでは、黒蔵の恐怖の対象だったのに。
「そっか、助かったんだ。ありがとう、七郎」
(少なくとも今は、何もされないんだ)
七郎の言葉で安堵感が満ちてゆくと同時に、ゆるゆると眠りに落ちてゆく黒蔵。
しかしダメージは随分大きいのだ。
傷が開いて、頭は剥げて、額は割れている。
特に禿頭に気づくのは。目を覚ました黒蔵が公園に帰ってからになるだろう。
そして結局、氷亜にホストの仕事はしないと言いそびれたままの黒蔵であった。
//この辺で落ちます。お二人ともありがとうございましたー。
630 :
氷亜
2011/04/18(月) 02:16:11.46 ID:TFXLjeUC0
>>628
、
>>629
「そうだ・・・黒蔵君を――公園まで運んであげれくれないかい・・・?
僕じゃ今運べそうにないし・・・君の力なら黒蔵君の体格は持ち上げられそうだしね・・・」
そう言い終えてから氷亜は自分の携帯を取り出し電話を掛けた。
しかしそれからは氷亜はここを動こうとしていなかった。
いや動けなかった。
631 :
七郎
2011/04/18(月) 02:25:27.90 ID:vQ2/dxxAO
>>629
,
>>630
「あーあー、こりゃ結構ひでぇな…」
眠ってしまった黒蔵を見て、気の毒そうに言った。
「おう、運んどくぜ。
あー、あとなんか悪かったな。俺の炎で…」
黒蔵を背負い氷亜に申し訳なさそうに言った。
「じゃあな…」
疲れた顔で別れを告げた。
その後黒蔵は、公園の適当なベンチに座らせておいた。
/この辺で落ちます。絡み乙&ありがとうございました。
632 :
氷亜
2011/04/18(月) 02:30:26.18 ID:TFXLjeUC0
>>631
ずっと座っていたがついに我慢の限界が来たのだろう。
とさっと地面に氷亜は倒れこんだ。頼んだよという言葉を残して。
そしてその体勢のまま携帯に向かって一言二言なにかを言ってから気を失った。
華音が氷亜を発見し、回収の為に一緒に天狗と来るまでの一日以上、彼はずっとその場に倒れていた。
//ありがとうございました!!
633 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 21:17:41.64 ID:MNBegSxDO
―――豪。
刻は子の刻、場所は森林
木々が鬱蒼と、不気味な程に生い茂る森の一部分が、突如一瞬にして禿げる
木々が倒れ、砂埃が舞う、その数瞬前に夜よりも暗い闇がそこを走った
事態の震源地とも言える場所には、一人の男が立っている
…いや、最早ただ立っているとは言えない、男らしき♂サけ物は何かを探していた
真っ黒な闇を纏うその化け物は、色が反転した右目をまだ人間の面影がある左目と共に動かす
「…露キ…零……虎冥…!!」
声がダブる、一人なのに二人分の声がする
男は、殺気を隠す事なく、それをぶつける相手を探す
634 :
露希「」&白龍『』
2011/04/18(月) 21:23:12.47 ID:HOlbGmwf0
「黒蔵君のお陰で、結構良くなったね。」
『ただ、まだ戦えないな…。早く帰ろう。』
しかし最悪だった。
自分を求めるものに会ってしまった。
その表情から、自分を殺そうとしているのが分かる。
「白龍、逃げるよ!!」
彼に襲われる前に、逃げようと試みる
635 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 21:36:36.14 ID:MNBegSxDO
>>634
ぞわり、男の妖気が闇として噴き上がる
闇を放出する男の右腕は、肩から爪先まで黒く染まっていた
「…カァァアアアアアアアアアアアァァァ…!」
逃げ出そうとする者達に気付く、唸り声を上げて顔を向ける
「ガァアアアアアアアアアアアアアッ!!!」
男は右腕を振りかぶると、闇の残滓を残して素早く移動する
逃げ出そうとする露奇達に向かい、その鋭い爪で切り裂こうとする
636 :
露希「」&白龍『』
2011/04/18(月) 21:42:26.44 ID:HOlbGmwf0
>>635
「!?」
瞬時のことでよく分からなかったが、白龍を守るために白龍を突き飛ばした。
そして、鋭い爪が露希を引き裂いた。
血しぶきが舞い、露希は倒れ込んだ。
「ぅぁぁぁ…!」
裂かれたところを抑えながら、相手を睨んでいる。
――が、今のままでは何もできない。
637 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 21:50:02.16 ID:MNBegSxDO
>>636
「ガァァアアアアアアァァァ…」
倒れた露奇を見下ろし、血が滴る右腕を見る
男は目の前の相手が露奇だとは知らない、確かに探してはいたが確認しなければ解らない
なんであろうと、唯一つ、[
ピーーー
]のみ
「ァァアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」
右腕を振り上げ、倒れた露奇にとどめとばかりに爪を突き立てようとする
638 :
零「」&露希『』
2011/04/18(月) 21:58:18.37 ID:HOlbGmwf0
その瞬間だった。
一瞬だが空間が歪んだと思うと、強い風が男を襲う。
「露希っ!!」
少年は剣を構えて、その爪を振り払った。
わなわなと震える少年。それは怒りから来るものだった。
「…お前、ふざけるなよ!?」
妖気が強くなると、双刀も漆黒の妖気を纏った。
―いつでも戦える。
639 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 22:13:20.46 ID:MNBegSxDO
>>638
風と双刀に押され、後ろによろめいた
発現した露奇の力を見てもそれ程に反応無し、臆する心は既に無い
「ォォオォォオオオオオオオオ!!!」
露奇が戦闘体制に入るのを見ると、男は声を上げ吠える
右腕から闇が噴き出し、噴き出した闇が形を変えて、右腕が二回り程肥大化する
爪は鋭く、力強く、最早それは人に非ず
640 :
零「」&露希『』
2011/04/18(月) 22:22:32.23 ID:HOlbGmwf0
『ぜ…零、逃げよ?そいつ…強いよ……?』
「露希、お前が死んだら悲しむ人がたくさんいる。
もう嫌なんだ。悲しむ人を見るのが。だから戦う…。」
漆黒に包まれた双刀を大きく振りかざす―
それは悪魔の龍の爪と言うべきであろうか。
641 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 22:35:08.63 ID:MNBegSxDO
>>640
零の振りかぶる双刀が悪魔の龍の爪とするならば、男の爪は悪鬼の爪
ただ叩き潰し、引き裂き、喰らう為の、圧倒的な力だけの爪
「グ…ゥ……!露奇…!零…!」
二人の会話を聞き、理解する
それは、彼が[
ピーーー
]と決めた者の名前、野望の為に犠牲とする者の名前
それが目の前に、しかも二人、複雑な事を考える心は無いが、それだけに強い一つの意思が出来る
この二人を、[
ピーーー
]
「―――ァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!!」
巨大な右腕を振り上げると、獣のような雄叫びと共に力任せに振り下ろす
とてつもなく巨大、とてつもなく重い
特別な力や効果は無く、ただの力の塊となったその腕で、二人纏めて爪で引き裂き喰らわんとする
/すみません、次のレスは少し遅れそうです
642 :
零「」&露希『』
2011/04/18(月) 22:52:04.67 ID:HOlbGmwf0
「テンペスト―ドラゴーネ!」
鋭い刃が漆黒の爪と合わさって、それを押さえ付ける。
しかし、その強大な力にねじ伏せられてしまう。
相手の爪の威力は大幅に弱まるも、零を引き裂いた。
643 :
叡肖
[sage]:2011/04/18(月) 22:58:26.05 ID:RohHBLY3o
>>641-642
窮奇との取引で得た、海と繋がる扉である林中の塩水の池。
そこから抜け出た衣蛸の叡肖は、ゆらゆらと人の姿で山道を辿っていた。
ゆったりと羽織った塵除けのコートをなびかせた叡肖の元へ、夜風が戦いの気配を運んできた。
(これは、噂の主争いですかね?)
面白いものなら見物しようと、叡肖はそちらへ寄り道をすることにした。
やがて闇の気配を持つ人物が木々の向こうに見えた。
今まさに右腕を振り上げた男と、少年が戦っているようだ。
そして、倒れた少女に呼びかけた少年の声が、叡肖に届いた。
―――露希、だと?
仕方が無い、ここは真面目に行かねばならないだろう、と
やる気の無い溜息をついて叡肖はわざと無造作に茂みをかきわけると、
双刀を構えた少年の背後に現れた。
膨れ上がる男の妖気、飛び掛ってくる気配に、叡肖のコートの内側から2本の触手が伸びる。
吸盤のついたそれは、爪に切り裂かれた零を受け止め、巻きついてその場から遠ざけようとする。
「露希様、とは貴女のお名前で宜しいか?」
倒れたままの露希も助け起こそうと、尋ねながら人間の片手のほうを少女に差し出した。
644 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 23:12:46.71 ID:MNBegSxDO
>>642
>>643
殺った、いやまだだ
確かに奴を切り裂く感覚はあった、しかしまだ浅い
攻撃の瞬間に威力を落とされ、致命傷にはまだ至っていない、それでは駄目だ
[
ピーーー
]、[
ピーーー
]、裂いて潰して叩き[
ピーーー
]、殺して力を得なければ自分の目的は果たせない
ならばもう一度、と腕を再び振り上げた時、第三者の介入があった
現れた叡蛸の触手により、露奇と零との距離を離される
奴は何だ?妖怪か?それとも別の?もう何だっていい、邪魔をするならこいつも[
ピーーー
]
「…ぅぅぅううウウウウウウウウゥゥァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
悲痛な怒りの叫びを響かせ、のけ反りながら空に吠える
余りの力の強さに最早体すら持たず、両目からは涙の様に血が流れ出した
男の右腕は怒りに呼応するように変質を始め、やがて右腕そのものが漆黒の刃と化する
645 :
零「」&露希『』
2011/04/18(月) 23:22:44.83 ID:HOlbGmwf0
>>643
『…』
無言だが、確かにこくりと頷いた。
差し出された手を握り、起きあがる。
「んっ…確か…竜宮か何かの人でしたよね?」
引き裂かれたところの傷は、幸い浅かった。
露希は彼の登場に、現状を理解していなかった。
>>644
「ちょっとさっきのは甘かったかな。」
双刀を組み合わせ、一本の薙刀になる。
先程の数倍はある妖気で周りが満たされる。
「次は…本気だ。」
646 :
叡肖
[sage]:2011/04/18(月) 23:30:58.34 ID:RohHBLY3o
>>644-645
「ご存知でしたか。既に氷亜様より知らせが行きましたようですね。
私は叡肖と申します。
ついでに白状しますと、実は戦いには不向きな作りなんですねぇ」
緊張感のかけらも無い叡肖は、へらりと露希に笑いかける。
「その分手数が多いので、どうぞ悪しからず」
こちらは腕を刀と化した黄昏逢魔への言葉である。
露希を背後に庇うと、叡肖の人間の片手には2本の筆が取り出された。
叡肖がその先を軽く舐めると、穂先には墨が含まれる。
二本の触手は、一本はゆったりと持ち上げられ、もう一本は地を這うように構えられた。
「夜の『月』が『亡』くなるのを、ご覧にいれましょうか」
人間の両手に筆を構え、衣蛸は逢魔を待った。
647 :
黄昏逢魔
2011/04/18(月) 23:44:58.56 ID:MNBegSxDO
>>645
>>646
三つの妖怪が目の前にいる、それだけが今の彼に理解出来た事
意識すら喰われ、ほぼ元の意思が無い男は、ただ当初の目的を叶える為だけの獣と化した
目的を叶える為には力が必要だ、この刀/腕で相手を引き裂き、喰い、力とする
それに使うのもまた力、圧倒的な力で捩じ伏せるのみ
故に、策を練る様な事は、そぶりにも見せない
「―――ォオオオオオオオオオオ怨怨怨怨怨怨怨怨怨怨!!!!」
刀と化した右腕を、ただ真横一文字に振るう
刀は闇を纏い長く巨大に、その力で全てを同時に薙ぎ払わんと
木々を切り裂きながら三人の相手へと、振るわれる
648 :
零「」&露希『』
2011/04/18(月) 23:55:36.38 ID:HOlbGmwf0
>>646
「叡肖さんと言うのですか。
凄く助かります。」
零の表情は彼のお陰で少し、和らいだ。
一方、露希はされるがままであった。
>>647
「黒龍、アレを切って!!」
薙刀を振るうと紺色に染まった刃が、しかもそれは厚く鋭い。
強大な妖気を凝縮したため、範囲は狭い物の、威力は相当なものであろう。
649 :
叡肖
[sage]:2011/04/19(火) 00:04:51.15 ID:Ns92FHZPo
>>647-648
薙刀が黒い刃と咬みあっているその隙に、二本の触手が逢魔を捕らえようとした。
刃と刃がぶつかると同時に、一本の筆が走る。
「月」
衣蛸は逢魔の右肩にそう記そうとしている
さらにもう一本の筆が走る。
「亡」
こちらは逢魔の額、丁度両目の上あたりを狙っている。
これだけでは、特に逢魔に変化は何も無い筈だ。
650 :
黄昏逢魔
2011/04/19(火) 00:16:00.96 ID:xzULiZ9DO
>>648
>>649
零の刃と、男の刃がぶつかり合って、肉薄する
零の圧縮した力は男の力を抑えるには足りる力だ、しかしそれも長くは持たないだろう
男の力は、この瞬間にも徐々に増していく
しかしその隙に、他の行動は出来ない
零と肉薄している隙に叡肖により、文字が刻まれた
「ぐぅうウウウウウウウウウウウウウウゥゥアアアアアアアアアア!!!!!!」
とうとう、男の力が一気に跳ね上がる
持ちこたえる事はいよいよ難しくなる、が、実はかわす事は難しくはない、真っ直ぐな軌道で上にも下にもかわす余地はある
651 :
零「」&露希『』
2011/04/19(火) 00:24:23.95 ID:vV+kufDh0
>>649-650
「だったら、同じのを何個もぶつければ抑えられるかな」
零は同じ刃を作り、男へとぶつける。
時間を稼いでいる。
「叡肖さん、後はどうしますか?」
652 :
叡肖
[sage]:2011/04/19(火) 00:28:48.98 ID:Ns92FHZPo
>>650-651
「私には殺生するつもりはありません。露希様をお救い出来れば良いのですから」
零に答えながら、さらに衣蛸の筆は書き足す。
逢魔の肩に「兌」、顔に「目」を。
それぞれが先に書かれた「月」「亡」と組み合わさって「脱」「盲」となった。
この文字を洗いおとさなければ、逢魔の右肩は「脱」し、目は「盲」目となる。
「ですが、捕獲はしたほうが良いんでしょうかね?如何しましょう?」
利き腕の脱臼、盲目のハンディを負わされて尚、逢魔は戦うであろうか。
零さえかわせば、蛸の足より人間の足のほうが逃げるにはずっと早い筈だ。
逢魔が刀さえ振るえなくなれば、衣蛸は逢魔を触手で絡めとり捕獲することができる。
そして捕獲さえしてしまえば、何の文字でも書き放題。
この文官の筆はある意味、剣よりもえげつないのだった。
653 :
黄昏逢魔
2011/04/19(火) 00:48:02.95 ID:xzULiZ9DO
>>651
>>652
ガコン!と鈍い音がして、右腕の軌道が擦れ、弱くなる
次いで、男の視界が完全なる闇に染まる
「ガ…ッ…!アアアアアアアアアアアアアアァァァァァ!!!!」
筆が振るえなくなれば攻撃は出来ない、目が見えなくなれば動けない
以前の彼ならまだ冷静な対処が出来た、しかし今の獣となった彼はその異変に適応できない
「ゥゥウウウウゥゥグッゥウウウウウ…!!!」
暴れ回る男、最早勝負はついたか、そう思われた時
二つの影が、飛来した
《………》
<………>
その者達には犬の耳と尻尾がある、片方の者には開かれた口の模様の布が口を多い、もう片方の者は閉じられた口の模様の布が口を覆っている
忍び装束に身を包んだ二人の忍びが、男の前に降り立って
かと思えば、辺りには濃い煙が立ち込める、すぐに辺りの全てを包み何もかもを見えなくするだろう
654 :
零「」&露希『』
2011/04/19(火) 01:00:36.01 ID:vV+kufDh0
>>652
「露希様?…ああ、なるほど。
このところ、黒蔵君とかにもお世話になってたみたいで。色々とありがとうございます。」
深々と頭を下げる。
「捕獲…ですね。」
>>653
「煙…へぇ、興味が沸いてきた。(次はあの組織に…)」
追いかける様子もなく、ただただそれを見ていた。
しかし、何のために二人が来たかと言う疑問だけが残った。
>>ALL
「叡肖さん、妹をありがとうございました。
今度、竜宮の方に御礼に行きたいのですが良いでしょうか?」
妹を助けてくれたことに嬉しさを感じた零。
にっこりとほほ笑むと、露希を抱えて森の奥へと消えた。
/お疲れさまでした&ありがとうございました!
655 :
叡肖
[sage]:2011/04/19(火) 01:06:23.14 ID:Ns92FHZPo
>>653-654
(煙幕使いか。古典的だ)
墨を吐く蛸族にとっては、なじみ深い逃げの手段である。
故に叡肖は不安なく逢魔を逃すことにした。
逃げたいなら逃げればいい、命のやり取りまで今は必要ないのだから。
「露希様のお怪我の具合は…幸い、軽いようですね」
庇っていた露希を振り返り、叡肖は筆を振って墨を切る。
二本の触手はコートの下へと引っ込んだ。
「実は露希様にはこちらからお礼にあがるつもりでした。
また後日、日を改めて正式に伺いましょう」
衣蛸は丁寧に零と露希に一礼して、二人を見送った。
//絡ませて貰えて感謝です。お二人ともお疲れ様でした。
656 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/20(水) 00:25:33.29 ID:hMPW/hn60
とある公園
そこは絶好の散歩スポットであり、今日も一人と一匹が散歩している。
ボサボサの黒髪で、どこにでもいそうなごく普通の顔立ちの高校生の少年。
霊感もなければ妖気もない普通の少年だ。
「昨日は色々あったな…まさかアメリカの秘密警察とロシアの工作員の戦いに巻き込まれるなんて」
………普通?
まあ、実際は妖怪同士の戦いなのだが本人は知らない。
……つうか気付け!
そして、彼の手にもってるリードに繋がれてる犬は…普通じゃなかった。
リードに繋がれた赤い首輪をした、茶色の毛の犬。……いやどっからどう見ても狼だけど犬。
まあソレだけならまだ普通だが…
『くぅ〜ん………《アルジ カラ ヨウカイ ノ ニオイ》ワンワン《アルジ マキコマレ スギ》ワンワン』
真神―正確な名称は大口真神と呼ばれるかつては神と呼ばれた妖怪だ。
「さあ!今日も散歩だ!クロコ!」
『ワンワン!《サンポ ダ》ワンワン!』
さあ…そんな今日、彼らが出会う相手はどんなのか?
657 :
銭神
2011/04/20(水) 00:35:05.26 ID:uNtbOXURo
>>656
「あぁ〜……ちくしょう、また負けた……」
肩を落として公園を歩く、若い背広の男。
まるで覇気がない姿だが、『妖気』は別だ。
ぷんぷんと漂わせるそれは、間違いなく、人外の証。
「何で勝てないんだ……?あんな狙ったような単騎待ち、読める訳ないじゃないかぁ……」
どうやら、麻雀で負けた帰りらしい。
昼間っから。
方向は、彼らの真正面から歩いていく形になる。
人間や浮翌遊霊とは懸絶した妖気を撒き散らしながら。
658 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/20(水) 00:45:18.24 ID:vQE5s8aq0
>>657
『ぐるるぅ!…《ナンダ? コイツ…》ぐるるっ!…』
突然、犬が止まりその人物に唸り始める。
なお《》の台詞は妖怪や霊感のある人には聞こえるだろう。
「どうしたんだ?クロコ?」
突然止まった飼い犬を見て、不思議そうにする飼い主。
「ん?こんにちは」
「麻雀は運だけじゃなく、場の捨て牌と自分の手牌で予想を立てないといけないからね。単騎待ちは確かに読みづらい」
そして、その人物に挨拶し、ナチュラルに話にのってきた。
659 :
銭神
2011/04/20(水) 00:52:10.12 ID:uNtbOXURo
>>658
「んぁ……?」
犬の唸り声に混じり、何やら敵意か警戒を感じる台詞。
思わず立ち止まって辺りを見回す。
いるのはカップルや老夫婦、もしくは……目の前の、犬を連れた少年。
「あー……分かってはいるんですがねぇ。どうも……”人間”相手のギャンブルは勝てなくて」
とりあえず、少年に向けて返事する。
”人間”という部分に妙な溜めがあるのが、気になる人には気になるだろうか。
「……ところで、『なんだこいつー』とか言いました?」
キョロキョロと見回しながら尋ねる。
660 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/20(水) 01:05:23.64 ID:wMExuPE+0
>>659
「賭け麻雀やる人達は殆ど強いからな…こっちの捨て牌だけで待ち予想されて止めてるし」
「癖を見抜かれたらアウトだしな」
うんうん…っと頷きながら、頭をかく。
余り人間って言葉は気にしてないようだ。
「いえ、言ってませんけど」
『ワンワン《イッタ ノハ ワタシダ》ワンワン』
『ワンワン《ヨウカイ カ?》ワンワン《アルジ ハ フツウ ノ ニンゲン ダガ》ワフー』
飼い主は不思議そうにしてるが、犬が代わりに答える。
どうやら、この犬は妖怪のようだ。
661 :
銭神
2011/04/20(水) 01:10:10.79 ID:uNtbOXURo
>>660
「やっぱりか……。かといって、パチンコやスロットだと味気ないし、スリルが無いしなぁ……」
はぁ、と溜め息をつく。
「……そうでしたか、しつれ……って、え?」
否定する言葉に続いて、至近距離からまた同じ声が聞こえた。
少年の声ではない。
視線を落とせば、犬と目が合った。
「なんだ、喋る犬か。あー……ビックリした」
と、犬を見つめて胸を撫で下ろす。
ツッコミは?
662 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/20(水) 01:21:07.86 ID:+ZJb1LbU0
>>661
「なら競馬や競輪とかはどうですか?単勝狙いでやったりとかしてみて」
首を傾げて、そう聞く。
「いやいや、犬は喋りませんよ!流石に怖いから!」
手をふりながらそうツッコミをいれる。
『ワンワン!《イヤ ヨウカイ ダカラナ》ワンワン』
『ワンワン!《アト クウキ ヨメ》ワンワン!』
663 :
銭神
2011/04/20(水) 01:27:11.27 ID:uNtbOXURo
>>662
「競馬かぁー……しかし、面白い犬飼ってますね」
しげしげと犬を眺めて。
「あれですかね?最近の犬って、妖怪とか霊とかに話しかけるんですか?」
しれっと、とんでもない事を言う。
犬(?)の抗議の声に、まるで耳を傾けない。
分かっててやっているのか、それとも本気なのか。
恐らく、前者。
664 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/20(水) 03:53:44.77 ID:34TIwZir0
>>663
「(なんか話変えられた)」ガビーン
「面白いですか?」
不思議そうに首を傾げ、相手の目を見つめ聞く。
「どうなんだろう?幽霊や妖怪に会ったことないからわからないけど…話せるのかな?」
『ガウガウ!!《オイ!マジ クウキ ヨメ!!》ワンワン!!《コレデモ ワタシハ オオグチマガミ ダゾ》ワンワン』
飼い主が凄い真面目に考えてるが、犬はツッコミをいれようと吠える?
という飼い主自身妖怪に遭遇する確率が高いのだが…
665 :
銭神
2011/04/20(水) 04:07:59.73 ID:uNtbOXURo
>>664
「……まぁ、犬とか猫はそういうのに敏感ですからねー」
暢気に。
あくまで犬扱いはやめないようだ。
「さて、引きとめてすいません。……私はそろそろ」
腕時計に一瞬目を落とし、切り上げようとする。
予定があるといえばあるが、多分それもギャンブル。
666 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/20(水) 04:19:01.68 ID:hMPW/hn60
>>665
「なるほど…確かによく聞きますね」
納得したように、ウンウンと頷く。
『がう…《ネコ ト オナジ ククリ ニ スルナ》ワンワン』
犬はそっちの方で不機嫌になる。
「あ…いえ、こちらこそすいません」
「では…」
『ワンワン《サンポ ノ ツヅキダ》ワンワン』
一人と一匹はそのまま去っていった。
/お疲れ様でした…寝落ちスイマセンでした
667 :
零「」&黒龍『』
2011/04/20(水) 22:16:26.74 ID:2xBw4FMY0
袂山の石段を登る少年と一匹の龍。
今日は、袂山の散策をメインにやって来たのだ。
「このところ、危ない妖怪とか出てるから気をつけないとね。」
『油断するなよ?』
こつこつと昇り、鳥居までやって来た。
668 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/20(水) 22:26:44.93 ID:y8ym8pGOo
>>667
――がさがさっ!!
零と黒龍が鳥居までやってきたところで、
隣の茂みから物音がたった。
背の高い茂みの奥は幾本も木が立ち並び、
奥の見えない深い闇を生み出している。
669 :
零「」&黒龍『』
2011/04/20(水) 22:31:36.69 ID:2xBw4FMY0
>>668
「何かいるよ、どうする?」
『どうするも何も…。相手を見てからだな。』
そっと茂みへと近づく零。
警戒していると言うよりは好奇心から近づいているように見える。
670 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/20(水) 22:39:55.75 ID:y8ym8pGOo
>>669
零たちが茂みに近づく間も、茂みはがさがさと雑音を立てている。
そして茂みを覗き込もうとした時……。
ひょこっ。
艶のある、滑らかな三叉の長い尾が、草むらの間から飛び出した。
草むらをかき分けるようにして見れば、
尾の主――妖怪の姿である織理陽弧の、すやすやと眠る姿が見られるだろう。
「zzz……」
671 :
零「」&黒龍『』
2011/04/20(水) 22:43:59.02 ID:2xBw4FMY0
>>670
『(陽狐さん〜っ!!ガビーン)』
あんぐりと口を開ける黒龍。
こんなところで寝ているとは驚きである。
零はと言うと―
「わぁ、もふもふ〜。さわさわ…」
警戒心ゼロである。
672 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/20(水) 22:54:23.39 ID:y8ym8pGOo
>>671
「む……?」
尻尾に触れられて、三叉の狐がくすぐったそうに身をよじる。
丸い金の瞳を開いた織理陽弧は零たちに気が付くと、
くああ、と大きな欠伸をして、のそりと体を持ち上げた。
「おお、黒龍ではないか」
袂山の宴会で出会った黒龍に挨拶をすると、
零の方に目を遣る。
「こっちの童は、黒龍の友人かの?」
673 :
零「」&黒龍『』
2011/04/20(水) 23:02:16.46 ID:2xBw4FMY0
>>672
『陽狐さん、こんにちは。』
こちらも挨拶を交わした。
一方で、零は興味津津である。
「え、陽狐さんって言うのですか?もふもふが羨ましいです!」
『零止め!!この妖怪は袂山で一番偉い方なんだ。』
「え…どうもすいませんでした!!
えっと、零と申します。黒龍の友達です。」
674 :
黒蔵
[sage]:2011/04/20(水) 23:11:00.94 ID:BtpXH8aDo
>>672-673
油揚げの良いにおいを手に持った袋から漂わせて、黒蔵はまた袂山の石段を
登っていた。
額の傷には膏薬を貼って、炎で禿げた頭は一応、
元通りに髪を伸ばして変化してはある。
石段を上り鳥居の前で、良く知った妖気を感じて黒蔵は立ち止まった。
「黒龍?零?」
先客が居たようだ。
675 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/20(水) 23:15:18.89 ID:y8ym8pGOo
>>673
「別に儂は一番偉いわけではないぞ?」
もふもふした柔らかな毛を繕う。
「袂山は多数の獣妖怪が住まう山じゃ。
送り妖怪たちもその一部に過ぎん。
儂はただ、この山の送り妖怪の中で一番の昔人なだけじゃよ」
謝った零を金の瞳で捉える。
織理陽弧の姿からは、気品と共に、妖しい雰囲気が漂っている。
「儂は送り狐の織理陽弧じゃ。よろしくな」
676 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/20(水) 23:19:58.47 ID:y8ym8pGOo
>>674
「!」
すんすん、すんすん。
突然、織理陽弧が鼻をきかせた。
「こ、この匂いは……」
獣の状態ではよく分からないが、
どことなし、狐の表情が輝いているようにも見える。
織理陽弧は匂いにつられるように、
ふらふらと茂みから抜け出した。
677 :
零「」&黒龍『』
2011/04/20(水) 23:24:53.51 ID:2xBw4FMY0
>>674-675
「それでも、貴方の妖気や雰囲気から並の妖怪出ないことは確認できました。
てことでよろしくです(もふっ)」
初対面にしては結構失礼な態度である。
しかし、零もそれは分かっていた。
そんなことをしていると、黒蔵がやって来た。
『黒蔵…?やっぱり!』
なぜ彼が来たかはさておき、尻尾を振りながら黒蔵の元へと駆け寄った。
678 :
黒蔵
[sage]:2011/04/20(水) 23:30:44.04 ID:BtpXH8aDo
>>676
>>677
「黒龍!やっぱり、零と来てたんだね。
織理陽狐さんいる?今日は御守りのお礼に油揚げ買ってきたんだ」
片手の袋は今朝、小さな豆腐屋で手に入れてきたものだ。
狐を目にして、黒蔵のテンションが上がった。
「あ、織理陽狐さん、あのね。
あの守り袋ね、蛇神の皹が進むのを留めてくれたよ」
石段の最後の数段を駆け上がり、黒蔵の声が弾んでいる。
679 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/20(水) 23:42:33.10 ID:y8ym8pGOo
>>677
「年の甲というやつかのう」
しみじみ言いながら、
零のもふもふを受け入れている。
手触りもよいその毛は、いくら触っても飽きない代物だ。
>>678
「おお……おおー!」
片手の袋に入った油揚げに、織理陽弧のテンションもうなぎ上りだ。
すたたっと石畳を駆け抜ける途中で、ふわりと飛び上がると、
「油揚げではないかっ!」
人間に姿へと変わり、白い着物が風に揺れる。
下駄が軽い音を立てて、地面に着地した。
「儂に買ってきてくれたのか!? 嬉しいのう!」
姿が変わった織理陽弧はより表情が豊かになり、
顔中に喜びを浮かべている。
……しかし、この喜びようは相当だった。
「御守りも役に立ったか! うむ、更に嬉しいのう。今日は吉日じゃ!」
片手の提灯をぶんぶん揺らす。
680 :
零「」&黒龍『』
2011/04/20(水) 23:52:45.68 ID:2xBw4FMY0
>>678-679
『(織理陽弧さーん!!ガビーン)』
本日二回目。見た目とは裏腹に、油揚げでハイテンションの織理陽弧。
そんな彼についていける筈がない。
「あ、黒蔵君。先日はありがとうね。
白龍のことも露希のことも…。
今すぐに御礼は出来ないんだけど、必要な物とか、何かして欲しいことがあったら言ってね。」
一方で零は黒蔵に頭を下げた。
助けてくれたことの嬉しさが表情に出ているのが分かる。
681 :
黒蔵
[sage]:2011/04/20(水) 23:59:24.36 ID:BtpXH8aDo
>>679-680
「病院と泉の間を往復してたら良い匂いの豆腐店をみつけてね。
これ、そこの店の油揚げ」
狐に差し出した白い手提げ袋の中には、10枚づつパックされた油揚げが2包み。
揚げ油の香ばしい匂いがあたりに強く漂った。
(喜んでもらえてよかった、今度は豆腐どーなつも買ってきてみようか。
でもあんなに振って、提灯壊れちゃわないのかな?)
狐の喜びように、ちょっぴりそちらが気になった黒蔵。
そして零に頭を下げられて慌てる。
「ところで、白龍の具合は?一体何であんな酷いことに?」
もしかして二人はそのことで願いごとをしにきたのだろうか?
彼らに何かあったのか?
「お礼にして欲しいこと?…うん実は、ちょっと困ったことがあってさ。
織理陽狐さんに相談乗ってもらおうとして来たのだけれど、零も聞いてくれる?」
氷亜に誘われたホストの仕事の件を、黒蔵はまだ断れないままなのだ。
682 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/21(木) 00:11:25.51 ID:AikU9GSDo
>>680-681
「むふふ……ふむふむ♪」
油揚げを受け取ると、袋から漂う香りを味わうように匂う。
今の彼から感じられるのは、見た目にそぐわない幼さばかりだ。
さっそく織理陽弧は袋を開くと、油揚げを一枚口に含んだ。
端っこを歯で噛み、ゆっくり味わいながら咀嚼していくつもりらしい。
黒蔵が白龍の具合を気にかけて尋ねると、
それを聞いた織理陽弧が反応した。
「お主らの仲間に何かあったのか?」
もふっている零と、ギャップの激しい織理陽弧に引き気味の黒龍に尋ねる。
「酷いこと」なんて、それを黙って聞いている狐ではない。
もちろん、黒蔵のほうの相談にも、耳を傾けている。
683 :
零「」&黒龍『』
2011/04/21(木) 00:22:03.03 ID:HoIDtgU20
>>681
「白龍はだいぶ良くなったよ。まだ傷は残ってるけどね。
…相手が悪すぎたんだよ。少しは露希の不注意もあったけどね。」
流石に相手の名前などは控える。
「困ったこと?遠慮なく言ってね。」
ちなみにこの少年、ホスト経験者である。
>>682
『うん、俺の妹と零の妹が襲われてね。
でも黒蔵に助けて貰ったんだ。』
黒龍にとって黒蔵は尊敬できる程、好印象を与えていた
684 :
黒蔵
[sage]:2011/04/21(木) 00:29:15.36 ID:uN7Ne9EQo
>>682-683
「白龍良くなったの?よかった。
ちょっと厄介な傷っぽかったから、ちゃんと治るか心配だったんだ」
白龍の回復を聞いて黒蔵の表情が明るくなったが、直ぐに声がトーンダウンする。
「実は、病院の治療費返すために、氷亜さんのお店で働かないかって誘われたんだ。
何するのか聞いたら、女の人と酒飲んで話するとか、どう考えても、俺、無理な話で。
俺は断ったのに氷亜さんの中ではすっかり承諾したことになっててさ」
ヘタレ喋りでボソボソと、事情を説明する黒蔵。
「そりゃ綺麗な人とかお酒とか俺も嫌いじゃないけどさ、初対面相手に普通に喋るなんて絶対無理。
何度か断ろうとしたけど氷亜さんはものすごいご機嫌だしうっかり凍らされかけたし、
やっぱり駄目でしたって言うのも怖いし、このままだと働かなくちゃいけないし
俺どうしたらいいんだろ?」
答えは一つ、どうしたもこうしたも無いはずなのである。
しかし、黒蔵がアドバイスを求めた相手は、普通の答えをくれる面子ばかりでもなかった。
685 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/21(木) 00:42:22.74 ID:AikU9GSDo
>>683
「そうか……、
して、怪我はどうなのじゃ?」
事件自体が終わったのなら、織理陽弧に力になれるのはその後の事くらいだ。
零や黒龍が願いさえしてくれれば、治癒に力を貸すことができるだろう。
>>684
「…………男妾か?」
狐は激しく勘違いをした。
彼の中でホストといえば、男娼や男妾といったその位置に当たるのだった。
しかし織理陽弧は特に表情を変えずに、
「やってみればよいのではないか?」
さらりと言い放った。
「何でも経験が肝心じゃぞ?
無理という前に、まずはやってみることじゃ」
(まーこの話を聞いて四十萬陀がなんて言うかじゃのう)
686 :
零「」&黒龍『』
2011/04/21(木) 00:56:47.48 ID:HoIDtgU20
>>684
「あ、うんうん。それで?なるほど…。」
黒蔵の事情を聞いてみる。
しばらく考え込んだ結果…
「私もホストやったことあるから大丈夫。
一緒にやれば緊張感とか減るし、黒蔵君のホスト姿を見てみたいな。
(七生ちゃん、嫉妬とかしないかなぁ。)」
…本当にこれでいいかは分からない。
>>685
『怪我とかは治ってきてます。御心配ありがとうございます。』
笑顔で言った。
心配してくれることだけで、大きな支えとなる。
>>ALL
「そうだ、私たち、袂山の散策に来たんだった。
黒蔵君、織理陽弧さん、また会いましょう。」
『陽狐さん、黒蔵、じゃあね。』
二人は山奥へと姿を消した
/この辺で落ちます。お疲れさまでした!
687 :
黒蔵
[sage]:2011/04/21(木) 01:02:10.73 ID:uN7Ne9EQo
>>685-686
「……男妾?」
(嘘、氷亜さんの仕事ってそういうものなの?氷亜さんって何気にスゲー?)
黒蔵の目から鱗が落ちたらしい。もしくは変なバイアスでも掛かったか。
やればいいと簡単に言ってのける織理陽狐に、黒蔵は格の違いを感じた。
「だって何かヘマしたら、氷亜さんに迷惑かかるんだよ?
お客様の機嫌損ねないで会話に会わせられるほど、俺話せる自信ないよ?
それにホントに俺稼げるのかなぁ?逆に何か弁償とかでお金かかったりしないかな?」
男妾として仕事をさせられるのより失敗することのほうが怖いらしい。いいのかそれで?
「え?零もやってたの?」
これは黒蔵には意外だった。
「うーん。零が一緒なら、頑張ってみてもいいかなぁ…」
わからないことは零に気兼ねなく聞けるかもしれない。黒龍もいるし。
自信のなかった背中を押されて、ちょっぴり斜め上方向へ前向きに歩き始めた黒蔵だった。
688 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/21(木) 01:14:18.03 ID:AikU9GSDo
>>686
「そうか、それならいいのじゃ」
ふっと安堵したように息を吐く。
「袂山の散策か?
途中で四十萬陀に会ったなら、案内してもらうとよいぞ」
織理陽弧はそう言って、二人に手を振った。
「またのー」
>>687
「失敗を恐れていては、いつまでたっても前には進めんぞ、童よ」
にっと歯を見せて笑い、黒蔵の頭を優しく撫でる。
「例え降りてこられなくなろうとも、登ってしまえばいいんじゃ。
大切なのは、まずその殻を破ることじゃよ」
※男娼の仕事を勧めています。
良い感じの言葉が台無しである。いいのか、いいのか狐。
このままでは黒蔵が……とは言っても、実際やる仕事は男娼でなくホストなのだが。
689 :
黒蔵
[sage]:2011/04/21(木) 01:20:54.23 ID:uN7Ne9EQo
>>686
「零ー、また今度仕事の話詳しく聞かせて。黒龍も、また会おうな」
黒蔵は二人を見送った。
>>688
「登ってしまえば、いい?」
確かに、やってみなければ稼げるかどうかは判らない。
どの道、借金のために金の工面は必要なのだ。
(また、医者代かさみそうだもんなぁ…)
わき腹の傷は凍傷でもあり、またあの医者には世話にならねばなるまい。
と、そこで黒蔵は思いついて織理陽狐に尋ねてみた。
「仕事でお客様怒らせて氷亜さんに迷惑かかったりしませんように、って、お願いしてみてもいい?」
690 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/21(木) 01:36:47.19 ID:AikU9GSDo
>>689
「もちろんじゃ! ……というか、」
ぼうっ、と、織理陽弧の持った提灯に火が燈る。
「心でも口頭でも、誰かが何かを願いさえすれば、送り提灯はそれを炎にする。
儂の力はそういうものなのじゃよ」
だから、たまに悪い願いも拾ってしまうんじゃよ、と言って織理陽弧は頭を掻いた。
まるで、餌に飛びつくかのように、想いを形にしていく。
自己制御すらできないほど、強力な力で。
織理陽弧は送り提灯を掲げると、
さっそく、黒蔵の想いの炎を形にした。
赤い炎は大きく燃え上がると、消えると同時に、織理陽弧の手のひらに一つの指輪を残した。
銀で出来た輝く指輪を、黒蔵に手渡す。
「ほれ、職運守じゃよ」
691 :
黒蔵
[sage]:2011/04/21(木) 01:43:25.70 ID:uN7Ne9EQo
>>690
「悪い願いも拾う?」
それって、時として物凄く危険なんじゃなかろうか。
黒蔵は、織理陽狐が少し心配になった。
「指輪?」
はめてみた。丁度中指でぴったりだった。
「ありがとう。俺、仕事頑張ってみるよ。
それでまた今度来るとき、油揚げお土産に持ってくるね」
前に来たときとは違い、ずっと明るい表情で帰ってゆく黒蔵。
そして藤原とうふ店の油揚げは、午前中で売り切れる日が多くなったという。
//ありがとうございましたー
692 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/21(木) 01:47:39.98 ID:AikU9GSDo
>>691
「ま、そういうのは形にしなければ問題ないからの」
想いの炎は織理陽弧自身にしか扱えない。
これまで拾ってきた悪い想いも、織理陽弧がきちんと保管している。
「おお! また持ってきてくれるのか!
楽しみにしておるぞ〜」
にへらっと嬉しそうな笑顔をこぼしながら、
指輪をはめた黒蔵を見送った。
//ありがとうございました!
693 :
巫女軍団
2011/04/21(木) 21:56:50.61 ID:weKYX+3z0
とある街のとある神社。
普段は余り外にでない巫女さん達が今日は慌ただしかった…
巫女C「急ぐのじゃ!結界を強めるのじゃ!」
巫女B「隊長!第一結界、第二結界突破されました!」
巫女C「誰が隊長じゃ!!ふざけとらんで第三結界を……」
巫女A「ああ……強化しても無駄みたいよ?」
巫女C「どうしてじゃ?」
巫女A「いや…姫が地中から接近してくるとかいってたし……地中に結界はってないわよね?」
巫女C「……………………それを速く言えなのじゃぁぁあ!!!!!」
……賑やかですね。はい
と巫女さんたちが漫才とかやってるうちに貴女はやってこれるだろう
694 :
窮奇&わいら
2011/04/21(木) 22:05:10.94 ID:g7ffP+xpP
>>693
「よいしょっ、うん。地下は息が詰まるねぇ」
境内の地面より、滲み出す猛毒の気配。
清浄な地が穢れ、汚染され、嫌な色になっていく。
強大な妖気の渦が表れ、土がもこりと膨れ上がる。
盛り上がった柔土の塚から女性が現れた。
歳は20代前半か、青空のような色の春服を着ていた。
「やっほー、遊びに来たよぉ!」
ニタニタと笑い、何処かにへと声をかけた。
「いやー、温かくなってきたねぇ」
ドロドロと、ぬたくる気配。
しかし今回はいつものような攻撃的な気色悪さはない。
とんとん、と。軽い足取りで社の中へと入っていった。
695 :
巫女軍団
2011/04/21(木) 22:23:34.39 ID:6o9lKuWb0
>>694
巫女B「いらっしゃいませ〜。できればお土産にショタっ子の写真集をください」
若い巫女さんが凄いしたしそうに手を振りながら挨拶する。
多数いる巫女さん中コイツだけ空気よんでない。
巫女C「たわけ!何しとる!」
巫女A「はぁ……おい!お前ら、姫用の毒掃いの塩用意してまいときな…」ジャキッ
巫女C「御主もこの場で銃なんか出すな!」
ワイルドな感じの巫女さんは何処からか拳銃を取り出し、撃つ準備をし、他の巫女に指示を出す。
背が小さいが、この中で偉そうな巫女さんはAとBにツッコミを入れながら、窮奇を睨む。
小さい癖に霊力だけはかなり高い。
巫女C「して何用じゃ?セツコには合わせる訳にはいかんでのう…御主と青行燈のせいで休暇中じゃぞ?」
巫女D「…………」
巫女E「…………」
双子の巫女さんはいつでも戦闘体制がとれるよう札を握ってる。
その他の巫女さんたちは毒気にやられた土や木々に神聖な塩をまき、汚れや毒を掃っている。
696 :
窮奇
2011/04/21(木) 22:39:15.32 ID:g7ffP+xpP
>>695
「えぇー、ショタ写真? 残念だけどショタジジイしか持ってないなぁ!」
ニタニタ笑いながらのん気に語りかける。
空気を読む気が無いのはこの女も同じであった。
退魔の武具を掲げる巫女達を流し目で見て、
向けられる敵意を快く受け取る。
「まぁそう言うなよぉ! 私も今日は休暇中なんだしさぁ!!」
ニタニタ笑いながらホールドアップする窮奇。
悪意しかなく、信用など欠片も無く、それでも信じざるを得ない卑怯な言葉。
足下で、わいらの巨大な妖気が渦を巻いている。
「遊びに来ただけだもんねぇー・・・。それとも、今この場で一戦交えるかい?
でもやめておいたほうが『良い』んじゃないかなぁー。
この場所に居る誰も傷付けたくないから私を追い出そうとしてるんでしょ。
宣戦布告なんてしたら、キミ達が誰かが傷つく原因を作っちゃうよぉーー!?」
ニタニタニタニタ、悪意の笑みが浸透していく。
「もう一回言うね、『遊びに来たよぉ』。
それに楽しくてタメになるお話なんだからさぁ!」
ニッコリと微笑む、邪悪。
「セッちゃん出してくれるぅ?」
697 :
巫女軍団
2011/04/21(木) 22:54:58.60 ID:NO2bn41e0
>>696
巫女B「ショタジジイ…それもありかも!!」
巫女B「下の妖怪はショタ?ショタ?…あふっ!!」ドバッタッ
巫女A「少し黙っとけ…」フゥ・・
巫女Bが巫女Aに撃たれた気がしたが気にしない。気にしない。
巫女C「誰がそのような事を信じるかのう…どうせ主の能力でセツコを虐めるだけじゃろう」
巫女Cは巫女Dと巫女Eに武器を納めろと手で合図し
巫女C「それはどうかのう?ワシらが誰か死のうが主の首が飛べばお釣りがくるしのう」
余裕そうに、微笑みながらクルリと後ろを向き
この巫女はその悪意に慣れてるようだ。
巫女C「ついてまいれ。セツコには合わせんが話だけは聞いておこう。何…主が何かしなければ手はださん」
何人か巫女が悪意で気分を悪くしてるなか巫女ABCDEは平気なようだ。
何事もなければ客間に案内するだろう。
698 :
窮奇
2011/04/21(木) 23:09:00.26 ID:g7ffP+xpP
>>697
「うんっ! 虐めるだけだよぉ!!」
綺麗な笑顔をリーダーらしい巫女へ向ける。
しかしガッカリしたような表情になり、ブーブーと文句を垂れる。
「ケチー、会わせてよぉ。意地が『悪い』なぁ。
やっぱり専門職の方には逆心が効き難い。でも、ま・・・」
見下すような挑発するような、三日月状の瞳で銃を降ろす巫女の目を望む。
「門前祓いもされなかったし、
まったく効かないってわけでもないみたいだねぇ・・・!」
土を膨らせ、紫の風呂敷包みを手に取った。
再び軽い足取りで、巫女の後についていく。
心を絡めとる触手を遠慮なく広げたまま、建屋の中へ入っていく。
「ねぇねぇ、お茶出してよぉ。神社のお茶とかおいしいんでしょぉ」
行儀良く座るが、態度はまったく悪い。
699 :
巫女軍団
2011/04/21(木) 23:30:17.29 ID:ffwJ404r0
>>698
巫女C「なら余計合わせんわ…タワケ!」
巫女B「っていうか倒れた娘達は修業不足ね。無事な子達は運んで!」ムクッ
巫女Bは起き上がり、無事な巫女達に指示を出す。
つうかコイツだけギャグ補正キャラじゃね?
巫女A「あっ!?」
見つめられる巫女Aは、逆に眼を付けるように睨む。
どうやらこの巫女Aは元から悪意に身をよせてるタイプらしいのがわかるだろう。人間の裏世界で生きてるタイプの人間らしい。
巫女C「門前掃いしてもまた来るじゃろう。御主は…なら話ぐらい聞く方がよかろう。他の巫女達にも良い経験になるしのう。セツコもワシくらいに掃いの力が使いこなせればいいんじゃがのう…ワシが持ってた箒なんじゃからのう」
「つうか貴様何様のつもりじゃ!?」
そう言いながら、霊力を出し他の巫女達に逆心の触手がいかないよう、防ごうとする。
巫女DEがそれを補佐するように霊具を持ってる。
巫女Cはセツコに比べれば掃いの力は弱いが、巫女DEがそれを霊具でサポートしてるようだ。
???「お客さ〜〜ん。お茶よ………余り家を荒らすなよ?」ボソッ
巫女ABCDE「!?」
なんかおしとやかそうな、長い黒髪に、クマさんのパジャマを着た、美人がお茶を持ってきて窮奇の前に置くだろう。
一瞬、窮奇に耳打ちすると同時に悪意と毒気を向けるが、試し程度のモノだ。
ソイツは妖怪だとわかるだろう。
何事もなければそのまま去ろうとするだろう
700 :
窮奇
2011/04/21(木) 23:47:02.24 ID:g7ffP+xpP
>>699
「へー、キミの箒だったんだぁ」
ドロリ、と濁った視線が巫女を捉える。
必死で逆心を防ぐいでいるのを嘲笑うかのように。
「じゃあ、キミを折ればセッちゃんも一緒に折れそうだねぇ!!」
ケラケラと笑う悪意。
冗談なのか本気なのか、その真相は掴めない。
怒りを向ける巫女にさらに拍車をかける。
「何様っていうか女神様のつもりだね。古の邪神だよぉ、凄いでしょ?」
おしとやかそうな女性を横目に、ぺらぺらとしゃべる。
しかし耳元で囁きかけると同時に、その表情は曇り眉を寄せる。
「ここ、ずいぶん訳有りさんが多いみたいだねぇ・・・」
若干、苛立ったように言葉を連ねた。
701 :
巫女軍団
2011/04/21(木) 23:58:41.07 ID:ffwJ404r0
>>700
巫女C「ほう…ワシを折るのは難しいぞ?」
巫女C「女神に邪神かのう。本部で調べれば何の妖怪かわかるかもしれんのう」
そう言いながら、緊張感がはしる。巫女Aは銃に手をやり、巫女DEは霊具を持つが
巫女B「先輩方〜〜。緊張しすぎですよ」
巫女Bは巫女ADEを宥める。
出てった女性を横目で見る巫女C。
巫女C「そりゃあ訳ありが多いのう。ここをただの神社と思うたか?結界の一つや二つで気付くべきじゃ」ニヤリ
巫女B「(というか姫はここの神であり支部長なのに…なんでお茶出しに来たの?)」ボソッ
巫女A「(知らねえよ…どうせ暇潰しだろ?神主がセツコの修業につきあってるから暇なんだろ)」ボソッ
そんな小さな声で話してる巫女ABとずっと黙ってる巫女DE。
702 :
窮奇
2011/04/22(金) 00:17:53.42 ID:5R1K+ppQP
>>701
しかし睨んでいたのもつかの間。
すぐにお茶を受け取って、すすり始める。
「・・・うん、なかなかのお手前で。
まぁセッちゃんも出してもらえないみたいだしねぇ、しょうがないからキミ達で『良い』や」
つまらない物ですがー、などと言いながら風呂敷包みを渡す窮奇。
中には近場のお豆腐屋で買った絹ごし豆腐が。
「それセッちゃんのお見舞いねー。あとこれ相談なんだけど」
茶菓子を取り、包みを開けながら呟く。
「青行灯ってヤツのことだけどさぁ、アイツの居場所調べられない?」
パリパリと齧り始める。
食べかす落としながら。
「キミ達なら知ってそうなんだけどなぁー」
紫苑に揺らめく視線が、向き合う巫女の視神経を伝った。
703 :
巫女軍団
2011/04/22(金) 00:30:58.61 ID:CcaztWs50
>>702
余裕そうに見せる巫女Cだが、焦ってる。
やはり準備が足りなすぎる上に、大半の巫女達が悪意により倒れてしまってるために…
しかし余裕を見せ
巫女C「主の前にセツコを出したらセツコが弱るわ。主の精神干渉に体制があるとはいえ経験ぶそく…主と戦えるようになるまではあわせん」
ビシッと睨むようにそう言い放ち
巫女DとEが豆腐を受け取り無言でお辞儀するだろう。
巫女C「………………コレは以外じゃのう」
驚いた…いや虚をつかれたような顔で窮奇を見るが、少し目に来たようで目に手をやり霊気で掃っていく。
巫女C「御主は青行燈と手を組んだんじゃないのかのう?寧ろワシらが知りたいところじゃ」
巫女C「様々な《噂》が街を侵食し始めてるしのう…この前も一体やったがのう」
巫女C「何故、御主が青行燈を探る?」
静かに…まるで泉に波紋が広がるように霊気を広げながら真意をとう
704 :
窮奇
2011/04/22(金) 00:41:07.52 ID:5R1K+ppQP
>>703
「・・・」
逆心が払われてしまうため、心理は見抜けていない。
しかし逆にそれが楽しそうな顔をして、口を開く。
「知らないのかー、じゃあしょうがないなー!」
空っぽの湯飲みを掲げ、お代わり頂戴などと言い放つ。
「んー、こっち的には手を組んだつもりなんだけどさぁー。
ぶっちゃけ向こうはそんな風には思っていないんじゃないかなぁー」
パリパリと2袋目、3袋目を開けていく。
「だってアイツ、たぶん妖怪じゃないもん。心もへったくれもありゃしない」
705 :
巫女軍団
2011/04/22(金) 00:57:51.17 ID:H2Bhhrqw0
>>704
相手のペースに飲まれないように気をしっかり持つようにし
巫女C「……セツコが主と長くいたくない気持ちがわかるわ…ミヨとヨミがいなければワシもキツイのう…」
本心で思った事を窮奇に言い、その楽しそうな表情に不快感をあらわにする。
巫女B「お代わりは任された!」
巫女Bが空の湯飲みをとり、お茶をいれにいくだろう。
巫女C「……妖怪じゃない?それはどういう意味じゃ?」
軽く睨むように見つめる。
確かに青行燈は謎に包まれた妖怪。なのに妖怪である目の前の人物が妖怪じゃないと言うのは…
そう疑問に思ってると
巫女B「怪異現象に近い存在だからじゃないんですか?」
そう言いながら戻って来た巫女Bは「はい。お代わり」と窮奇の前にお茶を置くだろう。
706 :
窮奇
2011/04/22(金) 01:11:22.08 ID:5R1K+ppQP
>>705
「あっはっはー、でもたいしたもんだよぉ!
普通の人なら、私とすれ違っただけで吐いちゃうもん」
笑顔で湯飲みを受け取る窮奇。
「どもー♪」
ふぅふぅと吹いて冷ましながら、ちびちびと啜る。
「んー、まぁ怪奇現象とかそんな感じだね。なんていうのかな?
私達妖怪よりもずっと原始的な存在なんだぁー。ほら、最近の恐い話とかに良くあるじゃん。
最後まで正体がわからず、唐突で、理不尽で、意味不明で・・・ただの恐い存在」
ニタリと、おぞましい笑みを浮かべる。
丁度良い温度になったのか、ズズッと一気に啜った。
「そんな感じのヤツだねぇー。存在自体がはっきりしてないから、私でも動向は掴めないんだぁー」
お茶を置いて、立ち上がった。
そのまま出て行こうとする。
「ごちそうさま、セッちゃんにもよろしく言っといてねぇー」
707 :
巫女軍団
2011/04/22(金) 01:23:55.24 ID:sOpwt+X/0
>>706
巫女C「ここにいる5人は、ある程度耐性は持ってるからのう」
ジト目で窮奇を見据え、嫌な汗が頬からたれる。
巫女B「なるほどね〜」
巫女A「ただ怖いだけなら問題ないけどな…被害が出てるのが問題だな」
納得したように微笑む巫女Bと「テメーの方が怖ええよ」と悪態をつく巫女A。
巫女C「……少し待て…」
巫女C「何故ワシらに青行燈の場所を探るようにしむける…御主なら宛はいくらもあるじゃろう」
去っていく窮奇の背に向かい、そう問う
708 :
窮奇
2011/04/22(金) 01:37:29.30 ID:5R1K+ppQP
>>707
「・・・まぁ、そうだね。強いて言うなら」
ニッコリと笑って振り返った。
「口実だね、この街の妖怪達は叩けばいっぱい埃が出てくる。
私やアイツは極端だからちょっと目立ってるけど、それでも氷山の一角に過ぎない」
人差し指を立て、クルクルと宙をかき回す。
まるで信頼を、平穏をかき乱すように。
「知ってごらん、探してごらん、覗いてごらん。
今この街には百鬼の争いだの言って、色んな妖怪が集まっている。
恐ろしく強い力を持って、歪んだ心を持ちながらも誤魔化し誤魔化し生きてる奴等もいる。
そんな奴等とキミ達、力ある人達が・・・争い合ってくれたら最高だからねぇ!」
ケラケラと笑う、楽しみで仕方ないとでも言うように。
「人と妖怪が仲良くできるか・・・ちょっと試してみたいんだ。
本当に実現できるかどうかじゃない。いつまでそんなこと言ってられるかね!」
悪意は襖を開けて、廊下へと出て行った。
「人を誘惑し、人を欺き。優越感を感じながら人の中に紛れ込んでる奴等の幸せ。
人であるキミ達なら折れるかもしれないからねぇ」
709 :
巫女軍団
2011/04/22(金) 01:51:33.70 ID:u48QGSc70
>>708
巫女C「………ふん。何か思えばくだらん」
巫女C「確かに主みたいな悪意を持つ輩は沢山いるだろう。しかし、それと同じく心良き妖怪もいるのじゃ」
そう睨むように窮奇を見送り、言い放つ。
お前の言う通りにはならないと言わないばかりに…
窮奇をそのまま見送るだろう
???「随分怖い子ね。本当なら腕の一本捩りたい気分ね」
巫女C「姫よ…無駄に奴を挑発するのはやめてくれなのじゃ…ワシらの寿命が縮むわ」
窮奇が去り、安心する5人にさっきの女性が現れる。
姫「あら?コレでも我慢したんだから。それに最後の言葉は私とセツコに対する挑戦かしら?人が大好きな私の?」
巫女C「頼むから悪意と毒気を出しながら怒らないで欲しいのじゃ…ただでさえ奴相手に霊気をかなり消費したのに……とりあえず大人しくしてくれ!!!」
そんなこんなで今日も神社は平和だった。
/お疲れ様でしたー
710 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/22(金) 21:13:24.37 ID:adHCpsJao
まだ陽が昇りきっていない早暁の空気は冷たく張りつめている。
硝子窓から見える外の景色は僅かに薄暗い。
病院の夜間警備が終わる時間を迎えた東雲は、
正面入口へ足を進めながら、窓の外をとりとめなく眺めていた。
手で弄っていた明りの灯っていない懐中電灯を受付に戻し、
ポケットに突っ込んだままの鍵で、最後の施錠を終える。
「っはァ……」
本日の警備も何事もなく終了。
東雲は病院の外へ出るとうんと背伸びをした。
711 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/22(金) 21:22:19.47 ID:9+zXTk9T0
>>710
そんな中、朝の散歩をしている高校生と飼い犬。
ボサボサの黒髪で、どこにでもいそうなごく普通の顔立ちの少年。
服装は散歩用のジャージを着て、極一般的な普通の人間。霊感もなければ妖気もない。
だが彼が持ってるリールに繋がれてる犬は違った。
リールに繋がれた赤い首輪をした、茶色の毛の犬……いや狼だ。けど犬。
『ワンワン《お?ヘビ ジャナイ イヌ ダ》ワンワン』
真神―――大口真神とも呼ばれている、かつては神と呼ばれた妖怪だ。
「ふぅ…今日もいい天気だな……ってクロコどうした?」
急に止まった犬につられ、飼い主も止まる。
そして相手に気付き
「おはようございます!お仕事お疲れ様です」
ニコリと朝の挨拶を元気よくした。
『ワンワン《オハヨウ》ワンワン』
なお犬の声は霊力がある人や妖怪であれば聞こえるだろう
712 :
丑三夜中
2011/04/22(金) 21:28:54.18 ID:WQinbw/DO
>>710
「…真面目にやるのって超疲れる」
「…あの山の辺りにいる気はするんだけどな…」
ふーむ、と珍しく何か真面目に考えながら歩く男が、そこを通り掛かる
男はいつも被っている白いニット帽子に葉っぱや枝をつけ、今まさに森を歩いてきました≠ニ言わんばかりの容姿となっている
「いよーう、お二人…いや、二人と一匹さん、元気ー?」
犬御や田中達に気付くと、口から取り出した飴を右手で軽く振りながら近付いていく
713 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/22(金) 21:42:40.76 ID:adHCpsJao
>>711
「?」
耳に届いた挨拶に赤い瞳を向けると、
犬とそれを散歩させる少年の姿が目に止まった。
少しばかり時間が早いが、朝にはよく見かける光景だ。
しかし、東雲はその光景の『異常』にすぐに気が付いた。
繋がれているほうは、犬ではなく、彼と同じ狼であり、妖怪だ。
(……飼い主の方から妖気は感じねェな)
挨拶も返さず、少年に鋭い視線を送る。
白衣を着ているため病院関係者だとは分かるものの、2mの巨躯を持った強面の東雲に睨まれれば、
ごく普通の高校生にとっては恐怖以外の何物でもないだろう。
>>721
「……ンだ、そのみっともねー恰好は」
土に汚れあちこちに葉や枝を纏った丑三を、不可解なものを見るような顔で見る。
言葉には若干呆れも交じっているようだ。
714 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/22(金) 21:52:50.16 ID:9+zXTk9T0
>>712
「あ!いつかの退魔師のおじさん!おはようございます」
おじさんは余計であるが、元気よく挨拶する田中くん。
『ワンワン《オハヨウ》ワンワン』
『ワンワン《ドウシタ?オメー ガ ゲンキネエナ》ワンワン』
クロコはクンクンと丑三の匂いを嗅ごうとしながらそう聞く。
>>713
普通ならビビってしまい、後ずさりするだろう。
もしくは、睨み合いの喧嘩になるだろうが…
「あれ?やっぱり朝帰りだから仕事で疲れてるんですか?余り無理はしない方がいいですよ?」
彼は普通であり、普通ではなかった。
ただ、心配そうに声をかけ恐怖など一切感じてないように話し掛ける。
どうやら見た目とかで人を怖がったり人間なのか?
はたまたズレてるだけなのか?
『ワンワン《オイオイ アサ カラ ケンカウルキカ?》ワンワン』
犬はそんな飼い主の前に出ながら、少し威嚇する。
/すいません…今から少しの間落ちます
/その間、お二人で続けて大丈夫ですので
715 :
丑三夜中
2011/04/22(金) 22:01:23.29 ID:WQinbw/DO
>>713
「そんなにみっともない?俺としちゃワイルドだと思ってるんだけどさ」
フヒヒと笑いながら飴を口にくわえ、体のゴミをほろう
「いやーちょっと最近忙しくてよ、ゆっくり休んでもいられず山篭もりよ」
>>714
「よう、後おじさんじゃなくてお兄さんな、まだ20代だから俺」
田中の元気のいい挨拶に、こちらも右手を上げて返す
次いで、寄ってきたクロコの頭にその右手を乗せてしゃがみ込み、目線を合わす
「いやまあ、元気が無い訳じゃないけどね」
「なんつーかこう…巨悪を見て野ざらしにしておきたくないとか、その前に自分の方も決着を付けないといけないとか、色々やりたいことがあんのよ」
クロコの頭を撫でる振りをして小さな声で話す
田中はクロコをただの犬だと思っているのは承知しているので、怪しまれないようにとそういう行動を取った
話終えると、立ち上がりクロコからも手を離す
/把握しました
716 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/22(金) 22:09:29.43 ID:adHCpsJao
>>714
予想と違い少年が怯むどころか心配そうに話し掛けたことに、
東雲は意外だな、と表情を変えた。
(俺が妖怪とは気付いてないように見えるが……。
肝が据わってンのか、馬鹿なのか)
威嚇してくる犬のほうに視線を移す。
声は聞こえているものの、この少年の前で犬と会話することはできない。
東雲は軽く舌打ちすると、シッシッ、と犬を払うような仕草を取った。
東雲としては、喧嘩を売ったつもりは無いのだが、
顔付きが影響して誤解されることはよくあることだ。
//了解です
>>715
「……あの男か?」
冗談めかして語る丑三に、表情を険しくした東雲が問う。
その脳裏に浮かぶのはかの山での戦い。
――途方もない野望と力を抱えた男の姿。
717 :
丑三夜中
2011/04/22(金) 22:23:38.21 ID:WQinbw/DO
>>716
「ああ、そういや会ってるんだっけなお前」
「なら、わざわざかっこつけて内緒にする事もないわな」
犬御が言ったあの男≠ノ反応して、一転した真剣な表情で眼鏡を上げる
「ぶっちゃけ、そろそろ野放しもまずいし、駆けずり回って探してた訳よ」
「…あいつは、もうそろそろ呑まれててもおかしくないからな、早目に見付けて最後の説得、それが効かなきゃ…」
「…ってな感じだったんだけどさあ!これが見付かんねーのよ!」
一瞬前まで真剣だった表情が一気に明るく、ふざけた表情と声色に変化
どうも今回ばかりは、そのふざけた感じにわざとらしさ≠ェ見て取れる
718 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/22(金) 22:43:58.53 ID:adHCpsJao
>>717
「……」
東雲は何も言わないまま丑三を見るだけだった。
どんなに明るく振舞っていても、それが振りなくらいすぐに分かる。
しかしそれを口に出す事はせず、東雲は視線を移ろわすと、
「そうかよ」と小さく呟いた。
「――で、どうするんだ? 当てもねェまま、探し続けんのか」
赤い瞳を丑三に向けて尋ねる。
719 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/22(金) 22:47:11.90 ID:9+zXTk9T0
>>715
>>716
「あ…それはすいません」
丑三に、慌てて謝り
「どうしたんですか?」
ずっと黙ってる東雲に対し、スッとすり足で音もなく近づき、心配そうに見るだろう。
どうやら武術かなんかをしているのがわかるかも
『(この妖怪は主に対し冷たいな…)』
スッと下がり
『ワンワン《ナルホドナ》ワンワン』
『ワンワン《トシデンセツ トカ イヤナ ニオイ ガ オオイシナ》ワンワン』
『ワンワン《『牛神神社』モ キノウ アブナイヤツ ニ コラレタミタイダシナ》ワンワン』
『ワンワン《テツダオウカ?》くぅ〜ん』
撫でられながら東雲にも聞こえるように言うだろう。
ついでに牛神神社とはセツコがいる神社である
720 :
丑三夜中
2011/04/22(金) 22:58:15.85 ID:WQinbw/DO
>>718
「…ま、今はそれしかないからねー」
「ある程度同じ場所にいれば妖気の探知も可能だし、そうは時間も掛からないだろうよ」
右手で飴を転がし、歯と飴をぶつけながら考える
確たる証拠があるわけではない、しかし何故か終わりは近いと感じるのだ
>>719
(牛神神社…?あれ、牛神神社って確か…)
「…おいおい、セツコちゃんの神社じゃねーの」
件の神社には何回か行った事がある、そこにいる妖怪とも知り合い、そして都市伝説妖怪の事は知らない訳じゃない
思わず口に出してしまった言葉は、感じた危機感による物
「おい、詳しくその事を知らないか?」
「危ない奴ってどんな奴とか、実害があったのかとか」
知り合いのいる場所が危険だと知ればのんきにしている訳にもいかない、話し掛ける様子を隠そうとせずクロコに問い掛ける
721 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/22(金) 23:12:10.26 ID:adHCpsJao
>>719
(うっ、)
すっと近付いてくる少年に対し、東雲は分かりやすく表情を歪めた。
こういう純粋無垢な瞳は得意ではない。
四十萬陀に対してもそうなのだが、どうも調子が崩れてしまうのだ。
「ぐ……」
少年を僅かに避けながら、犬の話に耳を傾ける。
>>720
「テメェは関係ないと思うかも知れねェが、」
東雲は言葉を選ぶように言う。
「俺も奴が気に入らねェ。正確には奴の仲間にだが、借りもある。
テメェが一人でやるっつーンなら止めねェ、だが、俺にも一発殴らせてくれてもいいンじゃねェか」
……遠回しに手伝いたいと言っているのだろうが、非常に分かりにくい。
もう少し素直に言えないものだろうか。
722 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/22(金) 23:21:24.43 ID:CcaztWs50
>>720
『ワンワン《ジツガイ ハ ナカッタ》ワンワン』
『くぅ〜ん《ソノ カワリ ミコ ノ ハンブンイジョウ ハ タイチョウフリョウ》ワンワン』
『ワンワン《キュウキ トカ イウ ジショウ ジャシン デ イニシエ ノ メガミ ダ》ワンワン』
そう昨日の詳細を簡単に話す
『ワンワン《スコシ ハナス マエニ アルジ ヲ トオザケル》ワンワン』
「ん?」
そして田中くんの裾を引っ張り、舌を出しながら御座りする。
>>721
「気分が悪いんですか?」
凄く心配そうに、東雲を見つめる。
どうもこの人間はお人よしのようだ。
「ん?……あ!!」
そしてクロコが田中くんの裾を引っ張り御座りしたのを見て、何かを思い出したようにし
>>二人
「すいません!お兄さん!クロコを見ててくれませんか?」
「少し市場まで買い物してきますんで」
そう言うと田中くんはリードを丑三に渡し、走っていくだろう。
残されたのは東雲と丑三とクロコ
思う存分会話できるだろう。
723 :
丑三夜中
2011/04/22(金) 23:40:14.35 ID:WQinbw/DO
>>721
「……ん?」
「……ああ」
犬御の話し方に何かを感じ、暫く考えた後、思い浮かべた考えに思い付く
ニヤリと気持ち悪い笑顔を顔面に浮かべた
「いやーツンデレだなあおい!そーいうのは俺も好きだよー!うん!」
「ま、手伝いたいってんなら好きにすればいいさ、と言っても俺からは何も言えないな」
「好きに探して、好きに行動して、出来れば俺の所に連れて来るか場所を教えるかしてくれよ」
「…そのどっちも出来なさそうだったら、最期はどういう顔してたかだけ教えてくれよ」
最後だけ、真剣な表情で
この問題ばかりはいつまでもふざけて話せる感じではない、ようだ
>>722
「あれ、遠ざけるっておい、ちょ、まっ、おーい!」
走って行った田中を引き止めるもその声は虚しく響くだけ
逃げる事はないだろうがとりあえずリードを握って話を続ける
「キュウキ…窮奇か」
「事象邪神って、そんなもんだったのかあいつ…いよいよ話がでかくなってくるな…」
もしその話が本当なら、窮奇は事象そのものであり曲がりなりにも神となる、止められるのか、妖怪や人間の力で
「…実害はない…確か前に窮奇とやらを見た時も攻撃をしてくる様子は無かったな…」
「もしかしたら、奴は戦闘能力自体はないのかもしれないな、代わりに強大な力を持っている可能性もあるが」
724 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/22(金) 23:49:16.18 ID:adHCpsJao
>>722
「別に、何もねーよ」
決して目線を合わせようとせずぶっきらぼうに返す。
これだから人間のガキは苦手だ、と東雲は心中でぼやいていることだろう。
総合病院に勤めるようになってから、診察に来た子供の相手をさせられることも少なからずあったが、
その度、東雲は同じようなことを呟いていた。
クロコのおかげで、少年は丑三にリードを渡しどこかへ走っていってしまった。
助かった、と東雲は息を吐く。
「……で、何なんだテメェは?」
東雲はずっと気になっていた、リードの繋がれた犬に話しかけた。
「今さっき窮奇と言ったな。アイツ、またどこかに現れやがったのか……」
逢魔の事も気になるが、こちらも放っておくことはできない。
むしろ借りが大きいのは窮奇の方なのだ。
>>723
「はァ?」
悪戯げな笑顔を浮かべる丑三を、しかめ面で睨めつける。
だが、彼が表情を変えるのと同じく、東雲も真剣な表情になった。
「……ああ、分かってる」
これはあくまで丑三と逢魔の問題。
首を突っ込むにしても、最後は丑三が蹴りをつけなければ意味がないのだから。
それに――
「テメェに関係のない場所で、この事が終わることはねェよ」
確信にも似た思いが東雲にはあった。
縁は人を呼び寄せるのだ。それが悪縁であれ、何であれ。
丑三の言葉で、東雲の頭に浮かんだのは天逆毎である窮奇の姿だった。
巨大な邪心。全てを覆す逆心の力。
使える時間は限定されているようだったが――あれが強大な力と言わず何と言おうか。
「……」
東雲は説明するべきか少し迷った。
彼らもまた窮奇と出会ったものとして、知っておく権利は十分にあるだろうが……。
その考えが、表情にも浮かび出る。
725 :
クロコ
2011/04/23(土) 00:05:46.10 ID:YRQlwRJa0
>>723
>>724
「ワンワン《さて…》ワンワン」
すると、クロコの身体が変化し
尖った犬耳を生やし、茶色のロングヘアーで、尖った犬歯がチャームポイントの、赤い首輪をつけて着物を着た女性へと変化する。
……つまり、リードに繋がれた女性を丑三が持ってる姿だ…
「あんっ?真神のクロコだ。テメーこそなんだ?」
なんかチンピラみたいな性格みたいだ
「ああ…なんでもセツコを気に入ってるらしくってな…心をへし折る気満々みたいだぜ?悪意と精神干渉の能力にたけてるみたいだしな…」
ヤンキー座りをしながら、丑三と東雲の方を見てそう言う。
「それと神社の奴ら使って《青行燈》の居場所を探ろうとしたようだ…」
「なんでも手を組んだがいいが、《青行燈》自体はその気がねえから居場所を探してるとかってよ」
《青行燈》の《妖魔》…最近、都市伝説や怖い話などの《噂》が急速に広まり、街中にその《噂》にそった《妖怪》が産まれてる。
それはソイツの仕業だと事情を知らない東雲に簡単に説明するだろう。
「……私はどっちも会った事ねえからわからねえが、窮奇も青行燈もほって置いたら危険らしい…」
「窮奇に至っては人間と妖怪で争わせようと企んでるみたいだしな……巫女連中にもそんな感じの事を言ってたらしい」
「人間と妖怪の共存ができるってのをいつまで言ってられるか?ってな」
頭をかきながら、怠そうにそう言う。
726 :
丑三夜中
2011/04/23(土) 00:17:26.05 ID:piKrUhiDO
>>724
「…蹴り付けるってのも、辛いもんだぜ?」
空を仰ぐように顔を挙げる、夜空は少し、曇っていた
きっと犬御の言う通り、最後は自分が終わらせる事になるだろう、しかし自分はそれを成し遂げられるだろうか
また昔のように戻れる、そんな希望を心の表面にめっきしてはいるが、本当はもう、それが叶わないと気付いている
だとしたら、蹴りをつけると言う事は、そういう事だ
目に見える空は、少しだけ曇っていた
「…どうした?なんか言いたい事でもあるのか?」
そんな考え事をしていても周囲を気にかける事は欠かさず、犬御の惑う表情に気付いて問い掛ける
こういう表情の時は何かを躊躇っている時だ、ならば自分から引っ張り出せばいい
>>725
「ちょっと待って状況が変わった真面目になんてしてらんない」
女性形態になったクロコ、そして首から繋がるリード、それを持つ自分…
元々危険人物の気があるこの男には危険な構図となってしまった、というか既に危ない
「セツコちゃんが危険か…できるだけ早めに釘を刺しておかないとな…」
最後に見た彼女の姿も相当疲弊していた、それに続いてあの窮奇が何か仕掛けてるとなれば…
「どれも早めに対処が必要だな、俺一人でなんとかなりそうにはないが」
「…妖怪でも人間でも、沢山集めて力合わせてみるか?」
727 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/23(土) 00:30:37.67 ID:HXmZrn1SO
>>725-726
「……犬の姿の方がいいんじゃねーか?」
丑三と女性の姿に変わったクロコを交互に見て引き気味に言う。
早朝の今、人の姿は見られないが、もし誰かにこの状況を目撃されでもしたら通報モノである。
獣耳に首輪って、何のプレイだよ、と。
「ンだその態度は……。チッ、まあいい、俺は送り狼の東雲だ」
同じ狼でありチンピラのような性格も共通している。
しかし似ているからこそか喰いかかりかけたが、今はそんな事をしている場合ではないと東雲は抑えた。
いつもなら決して抑えなどしない彼にとって、この話はそれほど重要なのだろう。
クロコの話を聞いた東雲は眉を潜めた。
窮奇がまた新たに企みを始めている。青行燈の事も、東雲には初耳だった。
「そのセツコっつー女が危ねェな……」
以前四十萬陀や、東雲の元に来たように、再び窮奇が誰かの心を折ろうとしているのならば。
阻止しなくてはいけない、何としても。
己の二の舞にならないように。
東雲は二人に視線を向けた。
丑三から尋ねられたのもあり、東雲は話すことに決めたのだ。
「――……奴、窮奇は逆心を使う」
窮奇について、知っていることの全てを。
窮奇の正体が、天逆毎と呼ばれる存在であることも。
そして己が取り込まれ、悪意に蝕まれ――何が起こったのかも。
728 :
クロコ
2011/04/23(土) 00:45:22.51 ID:YRQlwRJa0
>>726
「あっ!?男ならグダグダ言うなや」
がんつけるように丑三を見ながら、犬歯を見せドスのきいた声で言う。
「そのつもりだ…。窮奇も青行燈もな」
「窮奇に関しては、あそこの神社の姫さんが相当、頭にきたらしいぜ?…自分の家荒らされるわ、セツコに手を出すわでよ。アレが暴れたら手つけられねえぞ?」
「……っで、テメーの問題も手伝ってやるよ。探してる奴はどんな奴だ?」
>>727
「あっちは喋りにくいんだよ!ずっとあの姿で犬語喋ってたらまともに話せなくなったしよ!」
犬耳和風ヤンキーに首輪プレイとか何その新ジャンル?って感じですぜ
「あんっ?テメーこそなんだよ?……ってやってる場合じゃねえか」
同族嫌悪って奴かすぐに喧嘩売ろうとするが、さすがに空気を読み
頭をかきながらばつの悪そうにそう言う。
「天逆毎……最悪じゃねえか。魔とかを掃う箒神が逆心に完全に飲まれたら危険じゃねえか…」
チッと舌打ちをしながら、嫌な予感を感じる。
「青行燈といい天逆毎といい…この街はなんでそんな滅多にみられねえ妖怪がいんだよ?」
真神も充分滅多に見られない妖怪なんだが…
729 :
丑三夜中
2011/04/23(土) 01:00:08.30 ID:piKrUhiDO
>>727
「この時ばかりは流石に俺もそう思う」
リードをふらふら軽く揺らして、同意する
確かに自分は変人だと自覚はしているが逮捕は流石にされたくはない、嬉しい状況ではあるが
「逆心…つまり心を反転させる訳か」
「そりゃちょっとまずいな、そうだとしたら善良な奴程危険になる」
「…というか、そんな危険な奴さっさと何とかしないと宇宙の法則が乱れるぞ」
>>728
「いや俺これ見られたら捕まるから、前科持ちなっちゃうから、人間の世界は大変なのよ?」
細けぇこたあいいんだよ!…とは今回は流石にいかない、捕まる捕まる
「…その話を聞いた限りじゃ大丈夫そうだが、今度見に行ってみるか」
「…お?何々、手伝ってくれんの?お兄さん感激だなあ」
本当は余り他人を巻き込みたくないのと協力してくれる嬉しさで複雑な気持ちだ、でもそれらを全てひた隠す笑顔で答える
「そいつは喪服を着た長い黒髪のすかした野郎だよ、腰に黒い刀を挿している筈だ」
「…確か、あいつは妖怪を操る力を持っている、まあ心配はないと思うが気をつけろよ」
口から飴の棒を取り出し、それでクロコを指してからごみ箱に投げ入れる
すぐさま、ポケットから新しい飴を取り出した
「…それは俺も気になる所だけどな、俺なりの結論がある」
「俺達からは干渉すらできないような高次元の存在の仕業だ」
余談だが彼は電波ではない、断じて
730 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/23(土) 01:07:26.55 ID:HXmZrn1SO
>>728-729
なぜ珍しい妖怪が、というクロコの言葉に、東雲は肩を上げる。
「ンなもん俺が聞きてェよ。だが、可能性の一つとしては、強大な妖力同士が引き合ってんのかも知れねーな……」
窮奇や青行燈といった強力な妖怪たちに引き寄せられるよう、
この地に様々な妖怪が集まってくるのかもしれない。
一口に言ってしまえば、奇縁ということもあるだろうが。
「とにかく、あの女は何を考えてるのか分からねェ。
……いや違うな、むしろ単純だ。奴は全てを不幸にしようとしてる、その力も持っている」
東雲の言葉は厳しい語気で語られる。
その身をもってして味わったからこそ、その言葉には気迫と、
「奴は因縁を残した分、敵も多い。そこを付くしかないだろう」
一人では倒せないことを暗諭していた。
731 :
クロコ
2011/04/23(土) 01:24:00.70 ID:CAiyMPAH0
>>729
「安心しろ。人の匂いがしたら元の姿に戻るからよ」
あっちが元の姿だった…
とにかく、犬歯を見せるようにニッと笑う。
「昨日は神主と修業してたから会わずにはすんだみてえだがな…」
「……妖怪を操るか、結構厄介な奴だな…ソイツも」
頭を乱暴にかきながら怠そうにし
「んだそりゃ?じゃあソイツは神みたいな奴か?」
>>730
「つまり妖怪同士が自然にひかれあってるようなもんか…」
確かに主と散歩してる際に様々な妖怪と巡りあった。
ましてや、主が一人だけの時も知らずに妖怪に遭遇している。
まったく…と溜息をつく。
「全てを不幸にね…」
「だな、数で攻めるしかないわけだな」
まったく…私たちは凄い奴らに喧嘩売りにいくなと、笑いながら
732 :
丑三夜中
2011/04/23(土) 01:31:48.92 ID:piKrUhiDO
>>730
「…全てを不幸にして何になるってんだ、ただやってみたいだけとかだといよいよ流石の俺でもキレるぞ」
全てを不幸にする、何とも解りやすい目的ではあるが、それでも意味が解らない
そんなことをして何になるのか、解らないのは自分だけなのだろうか
「…とにかく中途半端じゃ難しいな、数を集めて準備を万端に、一気に畳みかけるか」
「それでいけるかは解らないが、それくらいしか思い付かない」
>>731
「そりゃ安心だ、いや安心じゃねーよ俺の精神的に」
「…操るっても限度があるらしいけどな、なんでも会ったらすぐ洗脳、とはいかないらしい」
包み紙を開いた飴をくわえた
ちなみにゴミはちゃんとごみ箱へ、分別して捨てましょう
「…これ以上気にすると世界が崩壊しかねないからな、気にしない事だ」
「…んじゃ、悪いが俺はそろそろ行くわ、丸一日寝てないから眠くて眠くて」
「昼まで家で仮眠取ってから色々と行動始めるとすんよ、それじゃ」
無理矢理犬御にリードを持たせ、眠そうにあくびをすると歩いていってしまった…
/すいません、明日早いので先に落ちます、お疲れ様でした
733 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/23(土) 01:39:02.43 ID:HXmZrn1SO
>>731-732
数で攻めるといっても、そう簡単にはいかないだろう。
窮奇には敵も多いが、もちろん仲間もいる。
混沌、わいら、道切り地蔵。
そして青行燈のように、これから増えることだって充分考えられるのだ。
「理由なんざ知るかよ。だが奴は本気だ」
確かなのはそれだけだ。
言動はふざけていても、それでも窮奇は全てを、本気で不幸にしようとしている。
何もかもをぐちゃぐちゃにしようとしている。
「テメェも、これから窮奇に遭遇する確率は低くくねェ。気を付けておけよ。
むしろ向こうからやって来るかもしれねーからな」
窮奇とはそういう奴だ。
気まぐれで、いつ現れるか分からない。
東雲はクロコに対して、警告するように言った。
「って、おい!?」
無理矢理リードを渡され、東雲がしかめ面に焦りを浮かべる。
こんな所を病院関係者に見られたら……。
しかし文句を言う暇もなく、けだるそうに丑三は去ってしまった。
「チッ……おい、さっさと元の姿に戻りやがれ!」
リードをぐいぐい引っ張りながら、噛み付くように言う。
734 :
クロコ
2011/04/23(土) 01:51:10.47 ID:CAiyMPAH0
>>732
「なるほどな…なら、やられる前にやればいいか」
ニッと獰猛な笑みを浮かべる。
「おう!余り無理すんなよ!退魔師」
リードを東雲に渡され、気さくに手を振りながら見送るだろう。
/お疲れ様でしたー
>>733
「はぁ…主にはあわせたくない奴だな。主がいない時に会えたらいいんだがな」
頭をかき、溜息をつく
霊力がない人間である主があったらヤバイな…っと妖怪とはある程度は戦えるだろうがそういう能力には耐性がないであろう主を思う。
「…ったく、文句が多いな」
そう言いながら元の犬に戻るだろう。
しばらくして
田中「お待たせしました!ってアレ?退魔師さんは?」
魚やら魚介類がはいった袋をもった田中くんがやってくるだろう
735 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/23(土) 01:55:45.77 ID:HXmZrn1SO
>>734
(げっ……)
忘れていた。丑三が帰ってクロコが犬に戻るということは、この少年と二人きりになるということではないか。
東雲は諦めにもにた溜め息を付くと、リードを持った腕を少年に向けた。
「ン、アイツなら帰った」
さっさと俺もこの場を離れよう、と決めて、
リードを渡しながらぶっきらぼうに言う。
736 :
田中 夕「」&クロコ『』
2011/04/23(土) 02:09:41.51 ID:YRQlwRJa0
>>735
「そうですか…ありがとうございます!ご迷惑をかけました」
「コレ少ないですがお詫びに」
深くお辞儀しながら、礼を言う
リードを受け取るついでに、何個かある魚介類が入った袋のうち一つを東雲に渡そうとするだろう。
市場で仕入れたばかりの新鮮な魚介類が沢山入ってるだろう。
「クロコいい子にしてた?」
『ワンワン《ワタシ ハ イイコダヨ》ワンワン』
田中くんはクロコの頭を撫で、クロコも嬉しそうにしてる。
「では俺達はコレで」
「さようなら」
手を振りそのまま去っていくだろう。
/お疲れ様でしたー
737 :
東雲 犬御
[sage]:2011/04/23(土) 02:15:07.53 ID:HXmZrn1SO
>>736
「……おお」
袋を受け取り、中身を確認。
川では取れない海の魚も見受けられる。
山に帰ったら四十萬陀と食べよう、と東雲は心中で思うと、去っていく二人を見送った。
(……)
何も起こらなければ、それが一番なのだが。
窮奇や逢魔のことを脳裏に巡らせながら、東雲は病院へと戻っていった。
//ありがとうございました
738 :
夜行集団
2011/04/23(土) 22:03:14.51 ID:wPPbac3N0
夜行集団が、特定の妖怪に対する情報網を強化した。
しかし、そんな事とはあまり関係のない妖怪が街であてもなく、
ついでに音楽を求めながら彷徨っていた。
その格好は少し前にクラシックの楽団とともに、彼(彼女)はフルートを吹き遊んでいたので、
いつもよりおとなしめなスーツ姿である。
「なにが悔しいといったらですね・・・
華音が小さすぎてチェロが弾けないんですよ!!」
739 :
露希「」&白龍『』
2011/04/23(土) 22:07:08.25 ID:VBYSBPeC0
買い物をしに街へ来た二人。
30分しか人間化出来ない白龍がいるため、早く帰るつもりだった。
――が、露希の目の前に可愛い男の子(女の子)がいるではないか。
「君はいつしかの可愛い子だよね?」
にこやかに声を掛けた
740 :
華音
2011/04/23(土) 22:11:55.88 ID:wPPbac3N0
>>739
やってしまった。
だが厳密に言うとばったり会ってしまっただけなのだから、華音の方にミスはない。
しかし華音はこの、目の前の少女とのエンカウント率をもう少し下げれていたらと後悔していた。
「いいえー?
か、華音は露希さんとはあったことなんてないですねー?」
しらじらしく、しかし嘘の付き方がお粗末に華音はその場を去ろうとした。
苦手ではない、苦手ではないが若干恐い。
741 :
露希「」&白龍『』
2011/04/23(土) 22:18:43.40 ID:VBYSBPeC0
>>740
「あるぇー?なんでボクの名前を知ってるのかなぁ?華・音・ちゃん☆」
そこを指摘し、にっこりと笑う。
その笑みはある意味で恐怖を覚えるかもしれない。
『(早く逃げた方がいいよ!)』
華音のことを考え、、目で訴えるが気づくのだろうか。
仮に逃げたとして逃げ切れるのか?
742 :
華音
2011/04/23(土) 22:23:35.47 ID:wPPbac3N0
>>741
「(絶望的だ―――!!)」
自分がお約束的なミスを犯してしまった事にようやく気付いた華音は頭を抱えた。
しかし華音はここで膝つくにはいかないのだ(色々な理由で)。
そして突然踵を返し、露希と反対方向に一目散で逃げ走った。
「うああああああ!!」
半泣きで。
しかし力に全く恵まれない華音の走る足は、至極、本当に至極遅かった。
743 :
露希「」&白龍『』
2011/04/23(土) 22:30:45.81 ID:VBYSBPeC0
「え、ちょっ待っ…」
なぜか半泣きして逃げてしまった。
まさか自分のせいだとは思う訳もないだろう。
『露希、あの子怯えてたよ!?
やっぱり露希が怖いんだよ。何かしたの?』
「追いかけて捕まえようと…」
『露希、それは小さい子に対してやってはいけないことだと思う。』
そんなやり取りをしている間に、少しずつ逃げて行く華音。
露希はスキップしながら追いかけた。
魔王が 追いかけてきた ▼
744 :
華音
2011/04/23(土) 22:35:10.01 ID:wPPbac3N0
>>743
スキップでは流石に走る対象に追い付けるなんて事はない。
しかし走っている者は華音。
スキップで追い掛けるのは露希。
徐々に距離が近くなる。魔王との距離が近くなる。
「誰かーーーーー!!」
走れど走れど距離は離れず
ただじっと露希をみつめる
そうして華音は転んだ。後ろを向きながら走るなんて芸当は、華音には不可能だ。
745 :
露希「」&白龍『』
2011/04/23(土) 22:40:16.52 ID:VBYSBPeC0
>>744
「あっ…華音ちゃん、大丈夫!?」
慌てて駆け寄る露希。
優しく声を掛けたつもりだが、華音にとってはどうだろう?
「怪我とかはしてない?」
746 :
郭公時計
[sage]:2011/04/23(土) 22:44:57.86 ID:X3g2fPBTo
>>744-745
「おとうさんおとうさん まおうがいま ぼうやをつかんでつれてゆく〜♪」
いつもの耳障りな声とは打って変わった作り声で、
シューベルトの『魔王』の一節を歌いながら九官鳥がさっと飛んできた。
クリーニング屋のKYな九十九神、閑古鳥のカンである。
「ちちもこころ おののきつ あえぐそのこを いだきしめ
からくもやどにつきしが こはすでに いきたえぬ〜♪」
倒れた華音の頭の上にちょんと降りて、閑古鳥は歌い終えた。
「よう、よう、何やってんだ?」
747 :
華音
2011/04/23(土) 22:45:37.93 ID:wPPbac3N0
>>745
「―――!?」パクパク
何も言えないで露希の前に座りこみ、口をぱくぱくとさせ戦慄する華音。
氷亜は華音に
―あの子は本当にいい子だよ
でも、良い子すぎて、逆に僕にとってはそれが辛いんだ。
もし露希がそんな性格じゃなかったら、自分は好きになんてならなかったと思うと、
余計に辛い―
と、思いっきりべた褒めする様子は見ていたが、それでも華音にとっては
突然抱きついてきたとても強い妖怪。
恐怖するのも無理はない事だった。
748 :
華音
2011/04/23(土) 22:49:12.62 ID:wPPbac3N0
>>746
「(魔王は!!今魔王は本当に洒落にならないからやめてください―――!!)」
そう言いたい華音で会ったが恐怖でうまく言葉にならない。
しかし華音は一瞬その閑古鳥を助け舟だと思ったが、あまり戦力にはなってくれそうにもないと
閑古鳥が頭上に載った事も気にせず、若干絶望していた。
749 :
露希「」&白龍『』
2011/04/23(土) 22:57:35.35 ID:VBYSBPeC0
>>746
「鳥が喋った!!ところでどちら様?」
『こんにちは。』
最初は珍しそうに眺めていたが、飽きたらしく再び華音に話しかける。
露希は喋る鳥よりも可愛い子の方が興味があるからだ。
>>747
「う…うん?どうしたの?」
パクパクしているので少し焦る。
頭を撃って、喋れなくなってしまったのか―などと考えてみる。絶対無いのだが。
「ごめんね、追いかけたりして。」
頭を優しく撫でる。
今は襲う気が無いので、逃げれるだろう。(すぐに捕まるかも知れないが)
750 :
郭公時計
[sage]:2011/04/23(土) 23:03:38.30 ID:X3g2fPBTo
>>748-749
「おいら?鳩のカン。おまえら鬼ごっこか?」
どう見ても鳩じゃない。しかし閑古鳥は鳩だと主張する。
閑古鳥本人は郭公時計よりも鳩時計の呼称のほうが気に入っているのだ。
そしてさっきの華音はどう見ても必死だった。
しかし追う側、魔王の露希は楽しげにスキップしていたので九官鳥はそう思ったのだ。
「おい、おい、おいらのことは知らんふりかよ、おい」
しかし露希の注意が華音に向いているのと、その手が華音の頭を撫でに来たので
華音の頭から白龍の頭へ飛び移って閑古鳥は不満を漏らした。
751 :
華音
2011/04/23(土) 23:10:17.92 ID:wPPbac3N0
>>749
「あ・・・え・・・?」
以前の露希とはえらく違い、とても優しい露希に困惑する。
頭を撫でる手が暖かい。それはおそらく彼女の体温だけではないのだろう。
華音は氷亜の言っていた、その辛いほどの優しさを理解した。確かにこれは氷亜さんには辛いだろうと言う事も。
そしてその温かさに華音の警戒心は・・・・
「って騙されるものですかーーーー!!!」
再び燃焼し露希の元から走りはじめた。
一度こけてしまった為、よたよたとした足取りで。
>>750
「もう、もう鳩でも良いですから!!
どうか助けて下さい!!」
走っている華音は顔だけ振り向かせながら閑古鳥に無理な注文を繰り出した。
そのせいで再びこけかけた華音だが体勢を取り直す。
「な、なんだったら鳥用のボイストレーニングも請け負いますからどうか!!」
この年代の涙目はかなりの破壊力がある。
あいてが鳥類でなければの話だが。
752 :
露希「」&白龍『』
2011/04/23(土) 23:20:22.23 ID:VBYSBPeC0
>>750
『ええと、私でよければ話し相手にでも…』
愚痴る閑古鳥を諭すように、フォローする白龍。
なぜなら、話しかけた露希が既に華音の方に目が言っている為である。
>>751
その走り方やら何やらが露希のスイッチを入れてしまった。
「ロリかショタか分からないけど、その抵抗心は萌えだよ!
絶対に捕まえるんだから!」
キラキラした目で、魔王は迫る。
このままでは、露希の思うがままになってしまう。
753 :
郭公時計
[sage]:2011/04/23(土) 23:27:49.40 ID:X3g2fPBTo
>>751
助けてくださいと可愛い子に縋られたら、普通はそこでよし来た任せろ、となる筈である。
「どうか、って言われてもなー?おいら鳥だしー?
その注文どう見ても無理だからサ、あきらめてくんな嬢ちゃん」
この閑古鳥はもともと酷い奴なのだ。アッサリと華音の頼みを袖にした。
そして鬼ごっこの続きは始まった?
>>752
「お?あんたえらい別嬪さんだな、姉ちゃん。気に入ったぜ。
相手してくれるって?そんじゃおいらと一緒に歌うべ」
白龍の頭の上から、ずうずうしい九官鳥は勝手なことを言ってまた歌い始める。
追いかける露希の背中を見送りつつ、
どこかレコードの音のように、パチパチ、ザーと雑音を交えて、
透き通った歌声が九官鳥ののどから響く。
「かぜのよに うまをかり かけりゆくものあり〜♪」
754 :
華音
2011/04/23(土) 23:34:24.68 ID:wPPbac3N0
>>752
「萌えなんて属性、華音は身に付けた覚えないですよ!?
華音の属性は音楽だけです!!」
露希の思うがままになってしまうということは華音にも分かっている事ではあった。
ロリにもショタにもOKな露希が華音をあきらめる筈はない。しかし華音も諦めるにはまだ早い。
そう思って華音はバイオリンを取り出し、弾き始めた。
「戦争への高翌揚感のもとになるのが音楽なのなら!!
悲劇での演出のもとになるのも音楽です!!」〜♪
その旋律は聞く者の心を宥め安らげる、鎮静の力があった。
ノクターンに似た音色が露希へと向かう。
>>753
「そんな!!」
あまり期待はしていないがやはり断られると絶望は1・5倍だ。
そして鳥へのヘルプへのメーデーは諦め演奏に専念する。
しかし閑古鳥が歌う別の唄が始まった。
「ちょ・・・華音の演奏が・・・」
その声は綺麗だが、音楽は一緒に流すと渋滞してしまうもので、
華音の持つその鎮静の効果はすこし薄まってしまう結果になった。
その効果は露希が聴いて効くであろうか。
755 :
露希「」&白龍『』
2011/04/23(土) 23:46:32.13 ID:VBYSBPeC0
>>753
『歌ですね?
trente carat,diamant rouge〜♪』
昔、聞いたことのある歌詞を歌ってみる。
その歌声は華音の音色とシンクロし、美しい響きになる。
>>754
効果は薄まってしまったが、十分だった。
美しいメロディーが心に響き、落ち着かせてくれたようだ。
「良い曲だね、ボクは好きだよ(氷亜さんと一緒に居ると、こんな気分になるんだよね)」
しみじみと思いながら、曲を聞く。
756 :
郭公時計
[sage]:2011/04/23(土) 23:54:04.59 ID:X3g2fPBTo
>>754-755
「姉ちゃんそれまた別の歌か?
あっちはあっちで鬼ごっこ、もう終わりか?」
つい、と白龍から飛び立って、九官鳥はまた華音のところへ舞い戻る。
ヴァイオリンを弾く華音の頭の上にとまるので、もしかしたら非常に邪魔臭いかもしれない。
「カッコー、カッコー、カッコー!タダイマ3ジヲオシラセシマス!」
こんなときに時報を告げなくても、と突っ込まれそうだが
この鳥が時計の九十九神である以上、仕方が無いのだ。
人間がお手洗いに行くようなものである。時間が来た以上やめるわけにはいかない。
757 :
華音
2011/04/24(日) 00:01:04.03 ID:uX8kso+Q0
>>755
「ハァ・・・ハァ・・・それは・・・のろわれし・・・に・・・ハァ」
後ろの方から来た自分のメロディーと共鳴する歌に、今まで走り逃げていた華音の足が止まった。
それは華音が逃げたいと思うよりももっと強い思いで、
死やもろもろの恐怖よりももっと純粋な感情で、華音は逃げる事を止めた。
全身全霊で走っていた為肩で息をしながら、途切れ途切れな言葉を口から発した。
「そんな・・・題名の歌に・・・そんな歌詞があったりしますね・・・」
そしてそのまま演奏を続ける。
それは華音が褒められた事が嬉しかったという面もあるが、
音楽が好きな人にも悪い者はいるが、
それでも今の露希との演奏はやめたくなかったからだ。
>>756
時報も気にならない。
本来、本当にその歌に魅入られ集中していたら些細なことなどノイズにすらならない。
むしろそのノイズが曲の良さを引き立てる事もある程だ。
「あなたも一興どうですか?
鳥も人間と一緒で、唄う事の出来る少ない存在なのですから。
歌っとかないともったいないです。」
758 :
露希「」&白龍『』
2011/04/24(日) 00:08:28.19 ID:Y9uiPMiI0
>>756-757
『この曲を知っているのですね。
私が好きな曲の一つです。』
ゆっくりと流れて行く時間と音楽。
その空間の中で、和やかさを味わう露希と白龍。
「華音ちゃん、素敵な曲をありがとう!」
759 :
郭公時計
[sage]:2011/04/24(日) 00:14:18.43 ID:/MrZQEKDo
>>757
>>758
「特典は予約済みのXX〜♪」
歌うのはそこの部分か、鳥。
珍しく流れにのったかと思えばこれである。
和んでいいのか?一緒に?
「三時!おやつだ!ヨーコさんのお手製おやつ!」
さっき時報を告げたことを思い出したのか、九官鳥はバサバサと慌しく飛び立った。
音楽の余韻もへったくれも無い。
「お前らまたな〜!」
既に鳥頭の中にはおやつのことしか無いようだった。
3人に挨拶するのもそこそこに、黒い鳥の影は直ぐに、屋根の向こうへ見えなくなった。
//この辺で抜けます。ありがとうございました。
760 :
華音
2011/04/24(日) 00:26:31.59 ID:uX8kso+Q0
>>758
ふう、と座り込む華音。
しかし今度のは露希に恐怖してではなく単純に走った疲れを為のものであった。
バイオリンの演奏はもう露希の脅威がなくなったため必要ないが
華音はその歌の最後の最後、休符に至るまで弾き尽した。
「いえいえ華音も露希さんにのってもらって良かったと思ってます。
華音はたくさんの曲が好きです。
だからたくさんの曲を知りたいんですよ!!」
そんな音楽に関しては頑固なところのある華音はバイオリンをしまう時にそんな事をいいながら
夜行からの伝達を思い出していた。
「そういえば露希さん。
演奏し終えた後にこんな事言うのも嫌なのですが。
僕達夜行集団の伝達事項として
-怪談話の源流の情報を集めよ-
というのがあったんですが華音にはさっぱり分かりません
露希さんはこれがどんな意味か知っていますか?」
>>759
「転調にしては思い切りすぎです!!」
閑古鳥につっこむ。
「またです〜」
さっきまでの歌とはどえらい転調にがくっとずれる華音はぱたぱたと手を振って閑古鳥と別れた。
//こちらこそありがございました。絡み乙です
761 :
露希「」&白龍『』
2011/04/24(日) 00:38:04.51 ID:Y9uiPMiI0
>>759
『その部分は…っ
そ、それではさようなら。』
「カン君、また遊ぼうね。」
意外な部分を歌ったので、思わず吹きそうになる。
その後、二人は手を振って見送った。
>>760
「怪談話の源流?」
意外なことを聞かれてしまい、考え込んでしまった。
「白龍、何か知ってる?」
『いや、私も分からない。
でも零なら何か知ってるかもしれない。』
「華音ちゃん、ボク達よく知らないや。ごめんね。」
762 :
華音
2011/04/24(日) 00:48:04.65 ID:uX8kso+Q0
>>761
「そうですか・・・
特別具体的な内容がないのでさっぱりだったんです・・・
もしこれが以前の滝霊王の様な状況なんだとしたら恐いです。」
そういって目を伏せる華音。
華音の様な絶対弱者である妖怪達はこの伝達に似たような反応を示していた。
特に天狗に気に入られながらもその庇護を断り、自分の身は自分で守るしかない華音は特にである。
「一応この街に不穏な気配、僕達が主を目指すのとは違った目的な気配が街に来たようです。
露希さんも一応気をつけたくださいね」
763 :
露希「」&白龍『』
2011/04/24(日) 00:56:34.50 ID:Y9uiPMiI0
>>762
「華音ちゃん…やっぱり怖いよね。
でもさ、きっと大丈夫だと思うよ。君には夜行の皆さんがいる。
それにボク達だって君の味方だしね。」
再び、華音を撫でる。
先程と同じような優しい感覚。
華音は、これを受け入れてくれるのか。
「うん、華音ちゃんもだよ?」
764 :
華音
2011/04/24(日) 01:08:02.59 ID:uX8kso+Q0
>>763
そして目を伏せたまま頭を撫でられる華音。
もうすでに警戒心はなく、その温かな思いに拒否をする理由はなかった。
撫でられ、華音の柔かな髪が軽くくしゃっとなる。
「華音みたいに弱い妖怪は常に緊張しているので大丈夫です。
華音が争う事もよくあるあの集団に入った理由の一つに、
入っておけば誰かが襲ってきても守ってくれるというのがありました。」
でもそれよりも目指す世界が完成したら華音の好きなように、
なんの脅威もなく奏でられる世界を作ってくれると約束してくれたのが大きかったですけど。
だとしても、華音は戦いが嫌いです。」
765 :
露希「」&白龍『』
2011/04/24(日) 01:16:04.55 ID:Y9uiPMiI0
「ボクもその世界を目指したいな。
争いごとのない、自由な世界。
もしも…その世界が完成したら、再びボク達にいい音楽を聞かせてね。
…っともうこんな時間だ。白龍の方も限界そうだし、氷亜さんによろしく伝えておいてね。」
そう言うと、二人は遠くへと消えていった。
//お二人方、絡み乙でした!
766 :
華音
2011/04/24(日) 01:22:42.82 ID:uX8kso+Q0
>>765
「もちろんです!!
それまでに全ての楽器を究めてしまいますよ!!」
去っていく二人を華音は拳を高く上げて見送った。
怖いと思っていたけど実は露希さんは優しいだとしれた、今日は良い日だったと華音は上機嫌でまたどこかに彷徨い始める。
華音の口ずさむ童謡の影響でスーツから童の着る着物へと華音の服が変化しながら。
//乙かれ様でした。ありがとうございます
767 :
黒蔵
[sage]:2011/04/24(日) 22:33:16.29 ID:/MrZQEKDo
街の灯が点り始めた、夕闇の迫る頃。
だぼだぼの作業服の少年が一人、物寂しい山間の道の傍をとぼとぼと歩いていた。
病院からの帰り道、まっすぐ露希の家へ向かう気にもならずうろついている間に
黒蔵はこんなところまで来ていたのだ。
最後の人家を見たのは、橋を渡る少し手前。
道は舗装されていても通る人も無く、ここはほぼ山林の中である。
(あー、腹減ったなぁ)
魔がさした、というのかもしれない。
未舗装の道が森の中へと分かれているのを見つけて、ふと入ってみようという気になった。
警告するように翡翠の輪がちりり、と鳴ったのに、
首に下げた守り袋のなかのその警告は、黒蔵の耳には届かなかった。
768 :
窮奇
2011/04/24(日) 22:43:18.98 ID:nbuuYii4P
>>767
「ふぅははははははははははぁーーーッ!!」
奇怪な声、奇声に近いような笑い声。
森の中から放たれる、錫の凶弾。
黒い外車が、森の中に止めてあった。
「いやぁーーーー!! ぉおおおお久しぶりですねぇえええええ!!」
拳銃を握る腕が伸びていた運転席から、黒いパーティースーツの男がぬるりと現れる。
その目は既に狂気に染まっていた。
「今回は逃がしませんよぉおおおぅ!!!」
一発撃っただけで、拳銃を引き出しにしまってしまう。
かわりに絵の長さをあわせれば身の丈ほどもある大剣を引き出した。
「こぉおおおの神剣(の贋作)! 天羽々斬MarkUの錆びにしてくれましょおぉおおおおお!!」
巨大な刀身は月影に照らされ、紫苑に煌めく。
狂気の瞳は真っ直ぐに黒蔵を見据えていた。
異常な姿勢のまま、剣を閃かせ突進。
横薙ぎにその刃を振りぬく。
しかし何かおかしい。
この男、狂ってこそいたが。ここまで問答無用に好戦的だっただろうか?
そして彼の見開かれた瞳孔は、まるで蛇のように細長くなっている。
769 :
黒蔵
[sage]:2011/04/24(日) 22:57:59.31 ID:/MrZQEKDo
>>768
轟音を聞いたときには、既に錫の銃弾が肩に食い込んでいた。
(この声、この気配!)
痛みと共に、ぞくり、と身震いが走る。黒蔵は反射的に木の後ろへ飛び込もうとした。
このパーティースーツの男の振りぬいた刀は、その背中を浅く切り裂いた。
(やられる!)
ひやりとした森の空気の中、男の狂気と、妖気とが膨らんだ。
傷を負い地に倒れた黒蔵は、変化を解いて大蛇の姿となる。
狂った男の蛇のように切れた瞳と、本物の蛇の目が正面から向かい合った。
(お前は人間か?一体何者だ?)
蛇の目は、痺れる様な狂気の渦のなか、男の心を覗き探ろうとした。
同時に、すぐ攻撃に移れるよう、とぐろを巻き身構えた。
守り袋の紐は先ほどまでと太さの変わった蛇の首に食い込んで、
その逆鱗のあたりにぶら下がっている。
770 :
窮奇
2011/04/24(日) 23:06:42.24 ID:nbuuYii4P
>>769
覗き込まれた瞳の奥底に、怪物が居た。
そう、山をも飲み込むような大蛇が!
多頭のあの怪物が黒蔵を睨み返した!!
「ふふふふふぅ!! いやぁ、嬉しいですよぉ! ワクワクしますよぉ!!」
黒蔵の血を啜り、刀身は毒々しく輝きを放つ。
莫大な退魔の魔翌力が、徐々におぞましいモノに変容していく!
「なんせ! もうすぐ!!」
奥歯が見えるほど頬を歪ませ、おぞましい笑みを作り出す。
その爛々とした目は翡翠の輪だけでなく、黒蔵の顔もしっかりと見据えている。
「キュウちゃんと同期になれるんですからねぇええええええええ!! ふふふふふふふぅッ!!!!」
闇の中で叫びを上げる。
その主は崇拝に身を窶す愚か者か、奥底に潜む狂獣か。
「と、そのまえにぃいいいいいい! キュウちゃんの一部!! 返していただきましょうかぁああああ!?」
人間離れした跳躍で、黒蔵の上に飛び上がり!
巨大な刃が情報より振り下ろされる!!
771 :
黒蔵
[sage]:2011/04/24(日) 23:17:24.16 ID:/MrZQEKDo
>>770
(この男、憑かれている?)
ただの狂気や妖気であれば、陰の気を好む蛇にとってはむしろ心地よいが、
その刀のもつ退魔の魔.力はひどく不快だった。
(そのキュウちゃんってのは窮奇のことなのか?
何の説明も無くキュウちゃんとか言われても俺にはさっぱりわかんねぇよ!)
しかし男の心に問いかけても、答えを聞く暇はなかった。
振り下ろされた巨大な刃を、傷ついた大蛇の身体が受け止めた。
その瞬間に男はずぶり、と重い手ごたえを感じたかもしれない。
同時に刃を掻い潜った大蛇の頭が、刃を握る男の両手に柄ごと咬みつき食いちぎろうとする。
772 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2011/04/24(日) 23:20:28.29 ID:nbuuYii4P
>>768
、>770
名前欄は渾沌です・・・
773 :
渾沌?
2011/04/24(日) 23:31:10.25 ID:nbuuYii4P
>>771
刃が大蛇の身体に食い込んだとき、巨大な刃は大きく胎動した。
何かが・・・現れるような。
“生まれるような”!! 巨大な気配!!
「ぐぅふふぅっ!?」
腕に噛みつかれ、ボキリと何かが砕ける音がした。
黒蔵の口の中に鉄の味が広がっていく。
・・・しかし、巨大な!!
凶悪な! 邪悪な! 害悪な!!
のたくる様な妖気が、黒蔵の中を走った!!
神剣は砕け、中から細身の蒼い刀身が現れる。
「・・・グフフフフフフフフフフゥッ!!!」
なにかが誕生、いや具現化した。
「舐めないでいただけますかぁ!!」
男は喰らわれたことすら意に介さず、膝で大蛇と化した黒蔵の逆鱗を正確に蹴り上げた。
774 :
黒蔵
[sage]:2011/04/24(日) 23:46:12.38 ID:/MrZQEKDo
>>773
(この刀、妖力を吸って育つのか!?)
身の内に潜り込まれるような、探られるような感覚を覚えた時、刀が砕けた。
一回り刀身が細くなったことにより黒蔵は蛇身を動かしやすくなる。
またその時に、男に逆鱗を蹴られた!
ゆるりとあたりの妖気が濃くなった。
最初から、舐めてなどいない。
蛇の鋭く湾曲した歯は、咀嚼のためでも[
ピーーー
]ためでもなく、
一度咥え込んだ獲物をただ逃さぬためのもの。
逆鱗を蹴られても、咥えた以上離しはしない。むしろ…
ぬるり
闇に溶けた黒い蛇身が蠢いた。
黒いその身を刀と男とに巻きつけ、恐ろしい力で締め上げる。
幾重にも巻きついたその丸太のような蛇身は
獲物の骨を砕き肺を絞り、その息の根を止めようとする。
775 :
渾沌?
2011/04/25(月) 00:03:25.96 ID:/J0Nu8fzP
>>772
「ぐッ! ははは・・・ふふふふふ、ふふふぅ!!」
全身を巻きつかれ、バキバキと身体の骨が砕かれていく。
しかし、折られるごとに! 身体から! 溢れ出す邪悪な気!!
それは妖気ではなく! 退魔の力でもなく!
“反転させられた”呪いの片鱗だった!!
「ワタクシはねぇ・・・! ずっと考えていたのですよぉ!!」
肺に砕けたアバラが刺さり、空気がヒュウヒュウと抜けていく。
「人として! キュウちゃんの隣に居ることには不安はありませんでしたたが!!
それでもまだ不満だった!! いいや、もっと求めてしまったというべきでしょう!!」
吐き出す空気が徐々に少なくなっていくのか、
語気とは裏腹に声は徐々に小さくなっていく。
座敷童の呪い、人為的に神を作った反動が。この男の人としての未来を破壊していた。
「なので・・・、成ることにし、ました! キュウちゃんに・・・もっと近しくなる為に!」
もはや、囁くような声量。
声は聞こえるか聞こえないか、何を言っているのかさっぱりわからないだろう。
「貴方、まさかワタクシが・・・趣味で剣なんか使ってると思いました?」
突如、巨大な妖気が頭をもたげる!!
最上級の蛇神の妖気が! 今ここで転生した!!
「グフフフフフフフフゥッ!!」
突如、蒼の刃が数多に分かれて逸れた! いや、触手のように飛び出した!!
その刃は黒蔵の顎の間に入り込み! 無理矢理こじ開ける!!
大蛇の肉を引き裂き! 全身の骨が砕かれた渾沌が脱出する。
腹部や腕からは、スーツと肉を破き骨が飛び出していた!
776 :
黒蔵
[sage]:2011/04/25(月) 00:15:13.98 ID:pmfD5O5xo
>>775
逆鱗を蹴り上げられたときから、既に黒蔵は男の言葉を聴いてはいなかった。
この大蛇は怒りから思考を放棄し、本能のみの存在となっていた。
問いかけても言葉は届かず、意思の疎通は既にそこには無い。
逆鱗を蹴った者は食らう
今、この妖の根本に在るのはただそれだけである。
蒼い刃に顎をこじ開けられ、身体を裂かれ、傷口から血を流しながらも
ごくり、と口に残る血を飲み下すと、大蛇は己が締め付けより脱出した男を追う。
怒りのためか、その動きは巨体に見合わず酷く素早い。
再び獲物を捕らえんと、男の頭を狙って大蛇の顎が迫った。
777 :
渾沌?
2011/04/25(月) 00:37:21.74 ID:/J0Nu8fzP
>>776
ヤマタノオロチという大妖怪は誰もが知っているだろう。
その大妖怪は、朝廷に逆らった民族の寓意とも。
人の自然からの独立を意味するとも言われている。
暴れる河を治水によって治め、発展へと繋げていく。
銅を精錬する技術はさらに発展し、やがて鉄を作り出す技術へと昇華していく。
砕けた天羽々斬、山から現れる巨大な多頭蛇、そして切り裂いた場所から現れる伝説の剣。
そう、ここに生まれた怪物は神話の怪物ではなく。
その模造品。伝説に準えられた武器から生み出された偽者。
が・・・偽者だとしても、クローンだとしても、作り出されたとしても!!
そんなことなど! 一切関係なかった!!
今、神話の邪神の力は! 悪意の元に蘇った!!
数多の刃が迫り来る大蛇の顎掴み! 地面を支える!!
巨大な噛撃をその細身の刀身が止めてしまった!
剣が輝く、枝分かれし! 生き物のように蠢き続ける!!
グニャグニャの渾沌の体を吊り上げ! 傀儡のように操る!!
「・・・グフフフフ! いけない子じゃあないか!!」
刃を掲げると、水の気が集まっていく!!
再現される、その脅威! その猛威!!
黒蔵の背後の河の水が競り上がり!!
橋を吹き飛ばして迫り来る!!
水圧! 激流!! 滝霊王同様、水流を操る力!!
その様はッ! その全容は!! 黒蔵よりも更に大きい大蛇のアギトに似ていた!!
バラクーダ
「水螺喰蛇!!」
778 :
黒蔵
[sage]:2011/04/25(月) 00:47:31.04 ID:pmfD5O5xo
>>777
最上級の蛇神、ヤマタノオロチ。
かつて出会った本物のヤマタノオロチの、その一部分を黒蔵は喰っていた。
そう、澪の手を。
(心地よい)
そのせいだろうか。
歪んだ強い妖気は黒蔵の中に怒り以外の感情を呼んだ。
どこか戸惑ったように鎌首を持ち上げて、黒い大蛇は首を傾げる。
あれは仲間だろうか?覚えのあるような、違うような気配。
ぐにゃぐにゃと操られて踊る獲物ではなくて、今この顎を押さえている剣が、
その気配を発している。
(なぜか酷く懐かしい)
黒蔵は傷ついた蛇身で蒼い刃をそっと抱きしめ、背後に迫った水の流れに飲まれた。
779 :
ヤマタノオロチ (レプリカ)
2011/04/25(月) 01:00:33.83 ID:/J0Nu8fzP
>>778
「グフフフフゥ・・・。そうだ、『良い』子だ」
水に飲まれる大蛇と蛇神。
しかし蛇神は敵意を失った様を見届け、気分が良さそうに笑う。
「この人より・・・ずっと居心地が良さそうだ・・・!」
邪の刀心は・・・黒蔵の身体へ潜っていく。
しばし激流に流されていたが、やがて水が引き。打ち上げられる。
「・・・久しぶりだねぇ」
邪悪がニタニタと笑いながら、その様を眺めていた。
780 :
黒蔵?
[sage]:2011/04/25(月) 01:09:55.43 ID:pmfD5O5xo
>>779
「ん」
流れに揉まれ、傷ついた蛇身は打ち上げられて目を開けた。
乗り移ったはいいが、この身体は今は酷くぼろぼろで、ろくに動けない。
少々癪にさわるが、この邪悪に手を借りるしかあるまい。
傷だらけの大蛇は小さく、人の姿を取る。
「小さすぎるな」
身長1Hyde。やっぱりぼろぼろだが、運びやすくはなるだろう。
人の姿でもこれでは、身体の選択を間違えたかもしれない。
「久しぶりついでに手を貸せ。『この身体』がまだ気絶しているうちに、な。
それくらい『良い』だろう?」
781 :
窮奇&体の無い少女
2011/04/25(月) 01:20:02.72 ID:/J0Nu8fzP
>>780
現れたパジャマ姿の窮奇。
頭には戸惑う少女の生首を乗せていた。
窮奇の出現に覚醒し、混沌が意識を取り戻す。
「あ、あ゛あ゛ぁあああああ゛!! ぜ、全身が「あっはっはー! 『良い』よぉ!!」
「お姉ちゃん、この子・・・」
乗り移った黒蔵を抱き起こす。
ズタズタの傷口からは血が滲み出し、パジャマに染みを作る。
「キュ、キュウ「ていうーかずいぶんちっちゃくなっちゃたねぇ!」
土が膨れ上がり、蛇神の取り付いた黒蔵ごと窮奇を包み込んでいった。
・・・そして放置される渾沌。
「ちくしょおおおおおおおおおおお!! ぶふぅ!!!」
782 :
田中 夕
2011/04/25(月) 21:28:18.56 ID:JLZYH+/S0
とある夕方。
帰宅する人達が溢れるそんな街中。
そこに人通りが少ない道が一つあった。
それはこんな噂があるからだ。
《辻斬り通り》
この道にはとある廃ビルがある。そこには江戸時代に人斬りの罪人のお墓があったと言われていた。
しかし、ここに建物を造る際にお墓を壊してしまい、そのタタリにより建物の作業員が謎の事故により死亡した為、作業は中断され廃ビルとなった。
そして夕方この道を通る人は何者かにより斬られると言われている。
そんな噂。出鱈目で、真っ赤な嘘な噂…
ソ ウ ウ ワ サ
「な…なんなんだよ……なんで侍がこんな時代にいるんだよ?」
その道に息をきらしながら、制服を少し斬られた高校生がいた。
ボサボサの黒髪で、どこにでもいそうなごく普通の顔立ちの少年。
霊感も妖気もないその少年は疲れた顔で、何者かの攻撃を避けていた。
『………タリヌ…キリタリヌ』
時代遅れの侍姿の中年男性。その手には切れ味抜群の刀を持っていた。
殺気と妖気を放ち、ジリジリと田中くんを追い詰めていた。
783 :
稲山 十夜
2011/04/25(月) 21:46:01.42 ID:B7N/00GAO
>>782
ペットボトルを片手に持った買い物帰りの少年。例の噂のある道にさしかかる。
「うう…この道あんまり通りたくないな…
七郎もいないし…遠回りしようかな…」
十夜も当然その噂を知っていた。そのため、この道は避けて通るつもりだ。
「今は七郎もいないし…」
十夜の家はすぐ近く、だが飲み物を買ってすぐに帰るつもりだったので七郎はついていない。
「やっぱり危険だよね…
…!?妖気!?まさか…!七郎を…いや、もしものことがあったら…」
戸惑う十夜。
「ええい!僕が行くしかない!」
十夜はその道に進んでいく。
784 :
田中 夕「」&辻斬り通り『』
2011/04/25(月) 22:03:35.03 ID:Q8zXYOwF0
>>783
十夜がそこで見る光景は…
「だぁぁぁあ!!!」
迫り来る刀を、右手で刀の面を叩き、刀を反らし避けるという普通ではないことをする、普通の高校生と
『チッ……ダガ…アマイ』
殺気と妖気を放つ侍姿の《噂》
「ぐっ…」
そしてすぐに田中くんは、刀をさばいたのはいいが、すぐに右の横腹を刀で引くように斬られた。
痛みで顔を歪め、後ろに一歩下がる。
『ココマデ…イキノビタノハ…ミゴト』
『シカシ……コレマデダ』
今、侍は田中君にきりかかろうとする。
だがまだ貴方に気付いてない!
この状況をなんとかするのは……
君だ!!
785 :
稲山 十夜
2011/04/25(月) 22:10:26.72 ID:B7N/00GAO
>>784
「や、やっぱり妖怪…」
手足が震える。七郎がいない状態で妖怪と対峙したことはほとんどないから恐怖はいつも以上だ。
(怖い…でも、僕がいかなくちゃ…あの人が…)
「う、うわあああああ!!」
叫びながら侍に向かい突進する。
786 :
田中 夕「」&辻斬り通り『』
2011/04/25(月) 22:29:16.43 ID:IdsoFclE0
>>785
『ナッ!?…』
いきなりの奇襲により、侍はバランスを崩した。
たいしたダメージも受けていないが……
それはチャンスになった。
「セイヤァァァァア!!!!」
左足で地面を踏み締め、右足を前へ出し、腰を深く落とし、全体重を乗せた右手での突きを侍の腹部へと放った。
『ガァ……』
侍はその場で、膝まづく
しかしゆっくりしてられない……いつ復活するかわからない…
だから
「ありがとう!そして逃げるぞ!」
十夜に左手を差し出し、その場から逃げようとする。
787 :
稲山 十夜
2011/04/25(月) 22:34:19.34 ID:B7N/00GAO
>>786
「は、はい!」
その手を握り、十夜も逃げようとする。
788 :
田中 夕
2011/04/25(月) 22:45:34.21 ID:wrfF86h+0
>>787
はぁ……はぁ……っと息を切らしながら田中は走る。
しばらくして、公園にたどりつき
「ここまでくれば…」
右横腹から血を流し、何回か斬られた制服がみょうに痛々しい彼は十夜を安心させるように微笑む。
「ありがとうな!君は怪我ない?」
自分が命の危険にあったにも関わらず、他人を心配する彼はどこか普通ではなかった。
789 :
稲山 十夜
2011/04/25(月) 22:50:44.48 ID:B7N/00GAO
>>788
公園に付き、一安心する十夜。呼吸を整え口を開く。
「はぁ…はぁ…
ぼ、僕は大丈夫です。だけど…あなたが…」
そう言って、田中の傷を見て心配そうな顔をする。
790 :
田中 夕
2011/04/25(月) 22:56:02.71 ID:5NUy839p0
>>789
「大丈夫!大丈夫!こんなの母さんに山に放り投げられて熊と格闘したことや師匠に全身骨折された事に比べれば平気だ」
ハハハハ…っと、なんか変な事が聞こえたが、彼は笑い十夜少年の頭を優しく撫でる。
歳はあんまり離れていないのに…
791 :
稲山 十夜
2011/04/25(月) 23:01:56.23 ID:B7N/00GAO
>>790
「えええっ!?だって、血がひどいですよ!
僕の家、ここから近いんで手当てするもの持ってきます!」
そう言って、走っていった。数分もすれば帰ってくるだろう。
792 :
田中 夕
2011/04/25(月) 23:13:50.20 ID:5NUy839p0
>>791
「あ……じゃあお願いします」
申し訳なさそうに頭を下げながら、彼を見送り
「いってぇぇぇ!!!!」
いないのを見計らい叫んだ。
そして待つだろう
793 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/25(月) 23:24:03.08 ID:B7N/00GAO
>>792
数分後
「お待たせしました!」
救急箱を持った十夜が到着した。
肩には、七郎。霊感のない者には見えないのだが。
「傷口見せてください。」
『おい、十夜。ここじゃ危ねぇんじゃねぇか?
さっき言ってた刀持った奴が近くにいるかもしんねぇし。』
「あ、そうか。えっと、あの妖…
あっ…」
妖怪なんて言ったら変に思われてしまうかもしれない。そう思い口を閉じてしまう。
794 :
田中 夕
2011/04/25(月) 23:34:24.33 ID:JLZYH+/S0
>>793
「ああ…悪い」
そう言って制服を脱ぎ、シャツを脱ぐ
そこには見事に鍛えられてる肉体が……制服を着てたせいでわからなかったが
「よう?…アレは用心棒じゃないと思うよ」
「多分、師匠みたいに修羅道に落ちた武術の達人だと俺は睨む」キリッ
なんか真顔で検討違いの事言い始めた!?
ついでに狐には気付いていない。
そして近くには妖怪の気配はない…何故?
《辻斬り通り》…それは《その道》を通る人を襲う《噂》
つまり…彼の《領域》から抜け出したから襲われる心配はないが……もし再びその《領域》に入ったら…
795 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/25(月) 23:48:41.72 ID:B7N/00GAO
>>794
「用心棒?」
『そういうことにしとこうぜ。俺の事も見えてないみたいだしな。
しっかし、師匠ってどんな生活おくってんだよ…』
七郎は、興味深そうに田中を見る。向こうからは見えないことをいいことに、かなり近づいてみたりした。
「し、七郎どいてよ。手当てできないよ。」
と、小声で言う。
『ああ、悪りぃ。』
七郎はそれに素直に応じてどいた。
そして、十夜は田中の傷口に消毒液を吹きかけ、丁寧に包帯を巻きつけた。
796 :
田中 夕
2011/04/26(火) 00:00:59.71 ID:Ii7kryOz0
>>795
妖怪からしても、それは普通の鍛え方ではできないような筋肉のつきかたとわかるだろう。
「ん?」
七郎が近づいた時に、何かを感じたのか七郎の方を見るが…
「気のせいか?」
見えていない為、首を傾げる。
どうやら何かを感じて見たのだが…コレは?
「ギッ……」
消毒液が染みたのか、顔をしかめながら、ピクピクしてる。
そして、素直に包帯を巻き付かれる。
797 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 00:06:19.40 ID:1Y93sHdAO
>>796
『へぇ…随分と鍛えてるみてぇだな。しかし、普通に筋トレとかじゃこうはなんねぇよな…』
十夜が手当てしてる時、田中を見ながら肩の上から言った。
「あっ…すみません!染みましたか?」
と、申し訳なさそうに言う。
やがて、手当ては終わるだろう。
798 :
田中 夕
2011/04/26(火) 00:16:53.57 ID:jGQCDNJX0
>>797
「だ…大丈夫。姉さんの応急処置に比べたら…」
ピクピクしながらそう言ってると終わり
「ありがとうな!俺は日暮高校一年。田中 夕」
「この恩は忘れないよ!」
「もし、何かあったら俺に頼みな!雑用から喧嘩代理までできるぞ」
ニコッと微笑む
まあ、霊力もないのに妖怪と戦ってたから実力はわかるだろうが…
「クロコの散歩は今日いけなそうかな…」
ハハハハと笑いながらそう言う
799 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 00:28:36.27 ID:1Y93sHdAO
>>798
『そうとうしんどい生活してるみてぇだな…』
「僕は、稲山十夜です。えっと、今中二です。」
緊張しながらも自己紹介。
「そんな、悪いですよ。」
遠慮している。
『それに俺もいるしな。』
七郎も必要ないと思っているようだ。
「犬ですか?」
『ん?その犬ってひょっとして…』
七郎の方は感づいた。
800 :
田中 夕
2011/04/26(火) 00:40:03.92 ID:FYuwl70r0
>>799
「わかったぜ!十夜!」
サムズアップし、彼に言う。
「なに!遠慮はするな」
彼の頭を撫でようとする。満面の笑みで
「ああ!茶色の毛並みで、狼みたいな犬だ」
間違いなくあの真神だ。
っていう事が彼が妖怪に遭遇してるのに気付かない飼い主だ
801 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 00:46:30.34 ID:1Y93sHdAO
>>800
「わ…あの…」
恥ずかしそうにしながらも撫でられる。
『茶色の…狼…やっぱりか』
「え?やっぱりって?」
小声で七郎と会話する十夜。
『こいつの犬、前にあった真神だ。』
「えっ!?
あ、でも確かに特徴は一致してる。」
つい大きな声をだしてしまう十夜。しかし、すぐに納得する。
802 :
田中 夕
2011/04/26(火) 00:50:50.14 ID:mO8i73ri0
>>801
「俺もこんな弟ほしいな…」
しみじみと頭をナデナデしながら
「ん?どうしたんだい?」
首を傾げ不思議そうに見る。
803 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 00:55:41.61 ID:1Y93sHdAO
>>802
「あ、えっと…その犬のことちょっと気になるなって…」
少し強引にごまかした。
『へへ、残念。十夜は俺の弟のようなもんだからな。』
七郎は再び見えないのをいいことに、田中の目の前に行き、自慢げに胸をはった。
804 :
田中 夕
2011/04/26(火) 01:11:22.28 ID:jGQCDNJX0
>>803
「なら今度一緒に散歩しようぜ」
撫でるのをやめ、そう言い
「なんか今負けたような気がしたような……」
そう言いながらシャツと制服を着て
「じゃあ、俺はいくな」
「またな!十夜!」
そう言ってさっていくだろう
/乙でしたー
805 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 01:19:09.20 ID:1Y93sHdAO
>>804
「はい!是非!」
嬉しそうに言う。妖怪ではなく人間と仲良くなれたことがよほど嬉しかったようだ。
『十夜、良かったじゃねぇか。』
七郎も嬉しそうに笑った。
「じゃあ、さようならー!」
『俺も一応言っとくか、じゃあなー』
そう言った後、二人とも帰っていった。
『しっかし…気になるな…十夜の見た妖怪…
なんか嫌な予感がするぜ。』
/乙です。絡みありがとうございました。
806 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2011/04/26(火) 06:39:41.20 ID:HGNMUXV80
解
807 :
セツコさん
2011/04/26(火) 21:40:37.11 ID:RHdIsrNS0
とある街中にある、とある神社《牛神神社》
意外に大きなその神社に、今日も一人掃除している《妖怪》がいる。
「…………はぁ」
溜息を吐きながら
巫女服を着て、長い黒髪をポニーテールにし、頭に藤の花を模した縮緬のつまみ花かんざしが挿してある女性が、両手に持った竹箒で掃除をしている。
その顔には元気がなく、何処かもの悲しげだった。
ひゅ〜〜っと風がふき、桜の花びらが舞った。
808 :
丑三夜中
2011/04/26(火) 21:50:27.49 ID:2G9RqhADO
>>807
ざっくざっくと砂利を踏む音がする
軽やかにステップを踏むようなリズムの足音は、石段を一歩づつ、着実に昇ってくる
この日、男は一人の妖怪の為にこの神社に出向いていた
ふらりふらりと、思いとは違う軽い足取りで、またはピエロのような足取りで
最後の段を昇った男は、探していた姿を見ると右手を軽く挙げて言った
「よう、元気?セツコちゃん」
809 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 22:00:47.59 ID:1Y93sHdAO
>>807
神社に訪れたのは、中学生の少年。右手には、ビニール袋を下げている。
肩には狐…は乗っておらず、その狐は人の姿で少年の横を歩いていた。
『確か、この神社だったよな。』
「うん。」
810 :
セツコさん
2011/04/26(火) 22:06:36.46 ID:sYxQWwbg0
>>808
フッと声をかけられ、貴方の方を向くだろう。
そして、まるで花が咲くように笑顔になり
「あ…丑三、こんにちは」
微笑みながら彼に言うだろう。
元気か?っという質問には返さず、まるで先程の悲しそうで、疲れたような顔がなかったように
>>809
「あ、君達は…大丈夫でしたか?」
見知った少年と狐を見つけ、セツコは心配そうに声をかける。
巫女B「この気配は十夜くん」ガラッ
…建物からあの若い巫女さんが飛び出してきた。
何処か息が荒く、獲物を狙うような目で十夜を見つめたような気がしたが……
811 :
丑三夜中
2011/04/26(火) 22:17:51.48 ID:2G9RqhADO
>>810
セツコから向けられた笑顔にニヤリと笑い返す、しかしその笑顔に妙な違和感も感じた
どこか、無理しているのではないか、作っている笑顔のように思えて
「…元気か?」
もう一度、答えられなかった質問を聞き返す
>>809
「ん?お前もいたのか」
「よう、元気してた?」
巫女が声を出した事で十夜に気付き、気さくに声をかける
812 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 22:27:16.23 ID:1Y93sHdAO
>>810
「僕達は大丈夫です。」
『あんたこそ大丈夫だったか?』
少し心配そうに七郎が尋ねる。
「!?」ビクッ
『!?』
巫女に驚く十夜。七郎は反射的に十夜を庇うような姿勢になった。
『なんだあんたかよ。』
安心し呆れたように言う。
>>811
「あ、こんにちは。」
『よぅ。つーか、あんたに会うとは思わなかったぜ。』
「うーん…どうしよう。ケーキ足りないよね。」
十夜達がこの神社へやって来たのは、この前のお礼をするため。そのお礼にとケーキを持ってきたのだが、丑三に会うのは想定外だった。
813 :
セツコさん「」&巫女B『』
2011/04/26(火) 22:37:51.08 ID:xyHVVxD+0
>>811
「…………げ、元気ですよ!けして疲れてなんかいません」
慌てたようにそう言って、笑顔を向ける彼女。
だがその言葉により無理してるのがバレバレだろう。
>>812
「だ…大丈夫です!ぜんぜん元気ですよ!」
凄い焦ったように、私は元気でアピールするが……バレバレである。
『私だ』キリッ
『いらっしゃい!もしかして御礼しにきたの?』
ニコリと十夜と七郎に向け
『あと……せっちゃん!神主さんが今日は休みなさいって言ってたでしょ!なんで掃除してるの!?』
「うっ!?…」
巫女Bは急にセツコの方を向き、急にかわいらしく怒るだろう。
どうやらセツコは安静を言われていたようだ。
814 :
丑三夜中
2011/04/26(火) 22:48:20.40 ID:2G9RqhADO
>>812
「ほう、一つ足りないと…」
「なら、俺にいい考えがある」
ケーキが足りないと聞くと、考えるそぶりをして、それからピンと人差し指を立てた右手を見せた
「誰かが食うのを我慢すればいいんだよ!!」
しかし思い付いた考えはTHE☆自分勝手な考えであって、ろくな物ではない
「…ま、冗談は置いといて、その様子ならダメージが残っている様子はなさそうだな、よかったよかった」
真面目な表情になって言う事は、前に出会った時での事
あの時とは打って変わって元気そうな十夜を見て僅かばかり安心したようだ
>>813
「…嘘だな?」
「嘘だろ?嘘でしょ?嘘ならそうと言ってしまいなさい、じゃないと汗をなめちゃうぞ?」
ハッハー、と気持ち悪い冗談を言って、ニヤリと笑って飴の棒を捻る
「…こないだあったあの妖怪共に、また会わなかったか?」
「ましてや、何か話してないか?」
口から出した飴でセツコを指しながら真剣な眼差しをセツコに向ける
あの妖怪共、窮奇と青行燈の事だ
815 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 22:55:13.96 ID:1Y93sHdAO
>>813
『ホントに大丈夫かよ?』
二人は心配そうにセツコを見る。
「こんにちは。
はい、お礼に来ました。この間はありがとうございます。これ、みんなで食べてください。」
と、一礼し右手の袋を差し出す。中には、箱に入ったケーキ。
『やっぱまだ大丈夫じゃねぇんじゃねぇか。休んどけよ。』
「僕も休んどいた方がいいかと…」
巫女の言葉を聞き、心配そうな表情で言った。
>>814
『そんなことする必要ねぇって、俺がもう一個買ってくるからよ。
あんたにも礼をしなきゃなんねぇからな。』
「はい。おかげさまで元気になりました。ありがとうございます。」
丑三にも一礼した。
816 :
セツコ「」&巫女B『』
2011/04/26(火) 23:01:04.89 ID:Ii7kryOz0
>>814
「ぴぃっ!?」
凄い泣きそうな顔で悲鳴を上げ、後退り
「すいません!嘘つきました!」
ぷるぷるっと震えながらそう言う。
「あ…はい」
『キュウちゃんに遊びに来られたけど、セッちゃんがちょうどいなかったら遭遇はしてないよ』
巫女Bがウィンクしながらそう付け加える。
>>815
『ありがと〜。お姉さんは十夜くんをt…あふぁ』パァーン
巫女Bはケーキを貰い何かを言おうとした瞬間、何かに撃たれた気がするが気にしないで
「……すいません」
「けど…掃除しないと……」
少し暗い表情をしながら、しゃがみ込む
817 :
丑三夜中
2011/04/26(火) 23:13:02.55 ID:2G9RqhADO
>>815
「あ、買ってきてくれんの?じゃあ…」
七郎が気を利かせると、ガサガサと上着のポケットを漁りチラシを取り出す
「私、これが食べたいなーっ☆」
キャピッとポーズを決めながらチラシを見せる
そのチラシはありがちな女子高生に人気な駅前のケーキ屋さんのチラシで、数量限定行列間違いなしのケーキの写真に幾重にも丸が付けられていた
「まあ、気をつけろよ、あいつらは何か違う感じがするからな」
「今度会ったら、警戒するようにしておけ」
七郎にチラシを突き付けたポーズのまま、十夜に真面目な表情を向ける
>>816
「…そうか…会ってないか、そりゃよかった」
チラシを七郎に投げ付けて、飴を口にくわえながらセツコに近付く
「セツコちゃん、君は何をそんなに落ち込んでいる?」
「言えるだけでいい、言えないならそれでいい、悩んでいる事を言ってみろ」
818 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/26(火) 23:23:09.28 ID:1Y93sHdAO
>>816
「え?今なにか…」
『十夜、気にすんな。』
七郎は空気を読んだのだろうか?
「あ、あの…掃除なら僕が代わりに…」
と、掃除を代わりにやろうとする。
>>817
『しょうがねぇなぁ。ま、あんたには十夜を助けてもらった恩があるしな。
じゃ、行ってくるぜ。』
七郎(なんつーか…入りづらそうな店だな…)
そう思いつつも七郎は、ケーキを買いに行った。
「は、はい。」
七郎はケーキを買いに行った…十夜は青行燈との一件以来考えていたあのことを聞くのは今しかないと思った。
「あの……ちょっと、聞きたいことがあるんですが…」
819 :
セツコ「」&巫女B『』
2011/04/26(火) 23:30:34.94 ID:RHdIsrNS0
>>817
「……………」
何故?そう言われ彼女は黙る。
答えは簡単。彼女は妖怪化したばかりで、戦闘の経験もあまりなく、それで最初の戦闘でいきなり窮奇と遭遇。
更に、青行燈と窮奇の同時遭遇。
いくら、悪意や恐怖を《掃う》事ができるとはいえ、それはレベル1勇者がいきなり魔王第二形態と遭遇するのと同じだ。
それで自分は役にたたないと思い込んで、修業が休みの日でも無理して身体を動かし、身体に負担をかけてる。
それは責任感の強すぎと経験・実力不足なのにすぐに強くなろうという焦りと自分のふがいなさへの怒りが原因だ。
>>818
「…でも……」
『代わってあげなよ。私が十夜くんに手取り足取り教えてあげるから』ムクリ断ろうとするセツコに、巫女Bが復活して
『じゃあ、箒を持ってきてあげるからね』
そう言いながらケーキを持って、箒をとりにいくだろう
820 :
丑三夜中
2011/04/26(火) 23:51:28.02 ID:2G9RqhADO
>>818
「おー頑張れ、ちゃんと人間に化けろよー」
多少突っ込み待ちだった事もあり内心少ししょんぼりしながら七郎を見送る
「なんだなんだ?恋の悩みか?お兄さん女には詳しいぞ?画面の中のだけどな」
問い掛けてきた十夜にニヤニヤとした笑顔を向けながら質問を促す
>>819
「…いいか、セツコちゃん、よく聞け」
「君は少し真面目過ぎるんだよ、思い込むな、無理をするな」
「無理してちゃ何にもなりゃしない、疲れてるんなら休め、疲れを無視するのは努力じゃない」
「自分で自分を、攻めちゃいけない」
セツコを励ますのは、どうしてもしなくてはいけないから
もしこの状況のセツコが窮奇なんかと出会えば、逆心の力に掛かれば、どうなってしまうか解った物じゃない
そんな事がないように、少しでもポジティブにしてそうならないようにしておかなければならない
そう思って、セツコを励ます
ただ、その危機を防ぐ為だけに行動している訳ではない
あんなに元気だったセツコが落ち込むのを見るのは忍びない、そんな気持ちもある
そっちの方が、大きい
821 :
稲山 十夜
2011/04/26(火) 23:58:47.36 ID:1Y93sHdAO
>>819
「お願いします。」
お願いしますと言って大丈夫なのだろうか?
七郎がいないのでツッコミ役がいない。
>>820
「あの、強くなるにはどうすればいいんですか!?
僕が弱いせいで七郎や丑三さん達を危険な目にあわせちゃって…それが嫌で…
だから、せめて自分の身は自分で守れるくらい強くなりたいんです!」
十夜は丑三を強いと判断していた。
真っ直ぐに真剣な表情で言った。
822 :
セツコ「」&巫女B『』
2011/04/27(水) 00:08:41.19 ID:8Cca5tp80
>>820
「っ!……」
「でも…でも………」
図星をつかれ、両目に涙を浮かべながら彼女は言う。
自分の身体の事は自分がわかってる。けど…それを無視してる程彼女は自分を追い込んでしまった…
そして、フラッと倒れそうになる。
>>821
しばらくして
『持ってきたよ!』
竹箒を一つだけ持ちながら走って来るだろう。
『とりあえず、この辺りを掃いてくれれば大丈夫かな?』
『落ち葉やゴミはあそこに集めてね』
あれ?意外に普通に教えてる
823 :
丑三夜中
2011/04/27(水) 00:21:40.56 ID:eksesEgDO
>>821
「ん?んー…」
強く?強く…強く!?
強くなるには?ていうか俺って強いのか?死ぬのを怖がってない節は思い当たるがそれを子供に真似させるか?
「ん〜…」
珍しく悩んで、悩んで悩んで悩み抜いて、出た答えは
「筋トレすれば?」
何処かズレている答えだった
>>822
「でももだってもねーの」
倒れそうになったセツコに駆け寄り、両腕で下から体を支えてやる
セツコの目を覗き込み、飴の棒を揺らしながら続けた
「短期間で何かを解決させようとするな、ゆっくりでいいんだよゆっくりで」
「解決できないとしても、じゃあそれはそれで、今自分に出来る事をやればいいんだよ」
「目の前の壁ばかりに捕われてちゃあろくな景色は見えねえよ」
目の前の目的しか見ずに、それだけに向かって行こうとするな、と彼は言う
それは昔、同じように一つの目的しか見えずにいた者を知っているから
諦めない事はいいことだ、しかしそればかりで周りを見ないのは愚かであると
824 :
稲山 十夜
2011/04/27(水) 00:32:05.30 ID:3Bekg+5AO
>>822
「ありがとうございます。」
そう言って箒を受け取る。
「わかりました。でも、その前に少し丑三さんとお話させてください。」
>>823
「筋トレ…」
(そういえば、前にあった田中さんも結構鍛えてる感じだったよね。あの刀を持った妖怪に襲われても大怪我にはなってなかったし…)
「わかりました。僕、自分の身を守れるように筋トレします!
ありがとうございました!」
十夜は決意した。しかし、ズレている気も…
その後、十夜は真面目に掃除を始めた。
825 :
セツコ「」&巫女B『』
2011/04/27(水) 00:38:11.97 ID:/R0ljUqq0
>>823
「丑三……」
受け止められ、雫を零す瞳で貴方を見つめる。
「………」
「…ごめんなさい」
ふらりとし彼の胸に自分の顔を埋めようとする。
「しばらく…しばらくこのままで……ひぐっ…」
そして彼女は泣き始めるだろう。貴方に泣き顔を見せない為に。
自分を心配してくれた優しい貴方に見せたくないから
>>824
『いいよ。いいよ。ゆっくりでいいから』
ニコリと笑い
『(やっぱり中学生もいいね〜)』ハァハァ
息を荒げながら彼を見てる
826 :
丑三夜中
2011/04/27(水) 00:46:37.19 ID:eksesEgDO
>>824
「…ま、強さにも色々あるからな、精神面とか肉体面とか」
「肉体面なら鍛えりゃいいが、精神面は…そうだな」
「自信を持てば強くなる、一番簡単な方法だ」
セツコを支えたまま十夜に続けてアドバイス、今度は至って真面目な物
彼の精神面の強さ(図太さ)は殆ど幼い頃から鍛えられた物ではあるが、自信を持つなら誰でもできる
自信を持つ事は精神面にも、肉体面にも効果を及ぼす一種のまじないだ
>>825
「…………」
(全く…普段ふざけている時は鼻血噴いて喜ぶが)
(実際、何にも出来ないな)
何も、セツコに言う事も無く、する事もなく
ただ胸の中で無く彼女を、大して柔らかくも暖かくもない胸で受け止める
827 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/27(水) 00:59:41.52 ID:3Bekg+5AO
>>825
「はい。」
慣れない手つきだが、丁寧に掃除をしていく。
掃除をしているうちに七郎が帰ってくる。
『ただいまー
って、掃除してんのか十夜?手伝うぜ?』
「ううん。僕がやるよ。」
>>826
「自信を…」
掃除をしながら話を聞く。
十夜は、気弱な少年、自分に自信もない。それは、十夜自身もわかっていること。
だけど変われるんじゃないか。十夜は思った。七郎と出会い、色々な妖怪や人と交流した今の自分ならきっと変われると――
「ありがとうございます。丑三さん。」
笑顔で礼を言った。
『?何の話だ?
まぁ、いいや。ケーキ、買ってきたぜ。』
と、ここで空気を読まずに七郎が帰ってきた。
828 :
セツコ「」&巫女B『』
2011/04/27(水) 01:08:24.43 ID:KDky+Vq00
>>826
しばらくして、彼女は顔をあげ涙を拭き
「迷惑かけてすいません。丑三」
涙をふき心からの笑顔を向ける。
「私は…焦りすぎてたね」
>>827
『頑張りなよ。十夜くん。男の子なら目標があれば強くなれるんだから』ニコニコ
掃除してる十夜に向かい、強くなろうと頑張ってる様子を見てそう言う。
『七郎くんお帰りなさい。十夜くんに掃除させちゃってごめんね』
『あ、その辺でいいよ〜。十夜くん』
829 :
丑三夜中
2011/04/27(水) 01:18:42.00 ID:eksesEgDO
>>828
「謝るなら俺じゃなく、巫女さんにでも謝るんだな、心配してたんじゃないか?」
「焦って険しい顔してるより、のんびりと笑ってる方がいいな、やっぱり」
セツコの笑顔を見て、満足そうに頷いた
まだ絶対安心とはいかないだろうが、これなら大丈夫そうだ
>>827
「お前も、礼にははえーよ」
「まだどうなるかも解らない内に感謝なんかしたら、損するかもしんないぞ?」
つまりアドバイスが間違っているかもしれないと自分で認める言動である
「おー、よく買えたなー、お疲れ」
「今度油揚げでも買ってきてやるよ」
ケーキの箱を受け取ると、嬉しそうな表情で箱を見詰める
「そんじゃ、セツコちゃんも立ち直ったみたいだし、ケーキも貰ったし俺は行くわ」
「…セツコちゃん、十夜、七郎、あの妖怪達には本当に気をつけろよ」
「…あと、また何か悩みあれば相談しろよー、俺でよけりゃいつでも聞くからよー」
左手の指にケーキの箱を引っ掛け、右手を挙げて去って行った
/すみません、眠気が襲ってきたので先に落ちます、お疲れ様でした
830 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/27(水) 01:27:40.43 ID:3Bekg+5AO
>>828
「はい!僕、頑張ります!」
と、笑顔を向け言った。
「わかりました。」
一応、綺麗になったか辺りを見回し、大丈夫そうだと確認した。
『お疲れ十夜。よく頑張ったな。』
そう言って十夜の頭を撫でてやる七郎。
七郎(そういや、こうして十夜を撫でんの初めてだな。今までは、撫でられる側だったからなぁ。)
とか考えていたりする。
>>829
「損なんてしませんよ。僕、丑三さんに会えて良かったって思ってます。それは、きっとこの先も変わりません。」
強い感謝の気持ちをを込めて言った。
『最後の一個だったんだけどな。マジで人気商品なんだな。
油揚げなんかより、味噌で頼むぜ。』
管狐である七郎は味噌が好きなのだった。
「わかりました。さようなら!」
『じゃあな。あんたの事は頼りにしてるぜ。』
二人とも、笑顔で言った。
831 :
セツコ「」&巫女B改め美月『』
2011/04/27(水) 01:36:56.39 ID:/R0ljUqq0
>>829
「あ……そうですね」
「美月。すいません」
『いいよいいよ〜。とりあえず部屋で休んできなよ』
「はい」
そんな会話を繰り広げ
「はい!」
笑顔で返事をし
「またね!丑三!!」
手をふり見送るだろう。
>>830
『うんうん。いい光景だ』
撫でられてる光景を見て、なんか妄想しながら、彼女は竹箒を持ち
『さて…お姉さんはセッちゃんを部屋に戻すか』
『バイバイ。十夜くんと七郎くん。今日はケーキと掃除ありがとうね』
『気をつけて帰るんだよ?』
「あの…ご迷惑かけてすいませんでした!」
「また会いましょう!」
そう言って二人は去っていくだろう
/ではこの辺りで
/お二人ともお疲れ様でしたー
832 :
十夜「」&七郎『』
2011/04/27(水) 01:47:07.99 ID:3Bekg+5AO
>>831
「あ、いえ、礼を言われる程の事は…」
『この間の礼だからな。』
二人とも満足そうに笑う。
『迷惑なんて思っちゃいねーよ。』
「うん。役にたてて嬉しかったですし。」
『ま、そういうこった。んじゃ、またな。』
「さようなら!」
と、再び笑い帰って行った。
833 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/27(水) 21:36:26.79 ID:XtY/AJhJo
優しい春風が少女の短い黒髪を揺らす。
袂山の太い木々の根が張った険しい山道を、ひょいひょいっと軽い身のこなしで歩いていく。
歩くというより、弾むという言葉のほうが近いかもしれない。
黒いセーラー服に身を包んだ少女は――夜雀、別名送り雀の四十萬陀だ。
今は腕に抱えた木の実が入った木籠を、住処に運ぶ道中らしい。
しかし両腕が塞がれているためか、四十萬陀はふいに足を根に引っ掛けてバランスを崩した。
「っわ!」
どすん! と音を立てて、木の根の間にすっぽりと体を落とす。
四十萬陀はううっと唸りながら体を起こした。
慌てて受け身を取ったため、外傷はところどころ擦りむいただけだ。
が、ぱたぱたと服についた土埃を叩いていると、
セーラー服の胴部分が破れていることに気が付いた。
さっき倒れた時、木の枝にでもひっかけたのだろう。
「あちゃあ……やっちゃったじゃん」
四十萬陀はがっくり肩を落とした。
とにかく散らばった木の実を木籠に戻して、傷を洗うために川に向かった。
834 :
郭公時計
[sage]:2011/04/27(水) 21:45:36.89 ID:OJ5tP5ZUo
>>833
「楽しい〜仲間〜が、ぽぽぽぽ〜ん♪」
耳障りな声で歌いながら、九官鳥が飛んできた。
空気の読めないこの鳥は、クリーニング店の郭公時計である。
人の中で暮らす九十九神であるが、今は店の看板猫との争いに負けて
店から追い出されていることが多くなっていた。
「ナナミだ!ナナミ!こんちにちワン」
川へ向かう四十萬陀を上空から見つけると、その後を追って飛んできた。
835 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/27(水) 21:55:53.85 ID:CJdOrTmoo
>>833
>>834
「ここ数年の季節の流れのゆがみは目に見えるほどか……」
川の辺、少し若葉が早すぎるその木に手を添え、体を預ける姿があった。
黒く長い髪を赤で纏め、簪を挿したその姿に赤が縫われた着物(べべ)
「気の流れが悪い訳もなし、いざ川を上ってみても如何(どう)にも如何(いかん)な……」
細くした目のままで、くるりと振り返り顎に手を当てる。
服装こそ女性に近しいものであったが、顔の作りや漏れた声、さらには腕に付いた筋肉は男のものであった。
簪をつけた、しかも着物を着たいかにも怪しすぎる男。
今流行のオネエ系…………?
836 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/27(水) 21:58:16.94 ID:XtY/AJhJo
>>834
エーシー、と裏声が聞こえてきそうな歌
もちろんあいさつの魔法を知らない四十萬陀は首を傾げたが、
「?? あぁ、こんにちわじゃん。カン君」
言わんとしている事を汲み取り、普通にあいさつを返した。
東雲ならあいさつの魔法を知っていたかもしれない。無視されるだろうが。
「これから川に行くんだけど、カン君も一緒にどう
837 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/27(水) 22:07:16.97 ID:XtY/AJhJo
>>834
エーシー、と裏声が聞こえてきそうな歌が、袂山の上空から聞こえてくる。
ふと空を見上げると、枝葉の隙間から降りてくる九官鳥を捉えた。
ばたばた翼をはためかせ、九官鳥はこちらに飛んでくる。
あいさつの魔法を知らない四十萬陀は首を傾げたが、
「?? あぁ、こんにちわじゃん。カン君」
言わんとしている事を汲み取り、普通にあいさつを返した。
東雲ならあいさつの魔法を知っていたかもしれない。無視されるだろうが。
「これから川に行くんだけど、カン君もどうじゃん? 一緒に水浴びしようよ」
>>835
四十萬陀は川に辿り付くと、座れそうな岩を探して辺りを見回した。
すると不意に、視界に妙なものを捉えた。
「……妖怪、だよね。アレ」
袂山で見かけたことのない妖怪だ。
簪を付けて、女ものの着物を着た、明らかにゴツい男の妖怪。
最近は山で知らない妖怪を見かけることも多くなってきているとはいえ、
その中でもトップレベルに怪しい外見を持つ妖怪だった。
「こんにちわ、じゃんっ」
とはいえ特に警戒もせず、四十萬陀はひょいっと岩影から顔を出すと、
妖しい外見の妖怪に話しかけた。
838 :
郭公時計
[sage]:2011/04/27(水) 22:10:05.88 ID:OJ5tP5ZUo
>>835-837
「行く!ナナミと一緒、一緒!」
ずうずうしい九官鳥は、四十萬陀の肩に勝手にとまって、もちろん一緒に川へ行く。
そして川辺で、遠目にもやたらと目立つ男に直ぐ気づいた。
「おぁ?ありゃ誰だ?妖怪?にしても派手だな?」
さっ、と飛び立って男の近くの川原の石にちょん、ととまった九官鳥は、
綺羅綺羅しい出で立ちの男をまじまじと見てひょいひょい、と鳥らしい仕草で首を傾げる。
「どっかで祭りか?祭りなんだな?おいらも行く!」
勝手な勘違いで次第にテンションの上がってきたこの鳥、祭りに参加する気は満々のようだ。
839 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/27(水) 22:22:50.22 ID:CJdOrTmoo
>>837
「おや、これはどうもどうも、声をかけられたのは久しぶりだよ」
引き笑い気味の笑い声を織り交ぜ、顎に当てていた手を耳辺りの高さまで持ち上げてヒラヒラと振るった。
それに伴い裾がめくれ、手の平よりも細いその前腕を晒した、しかし細いにしても手首に浮いた筋の太いこと
色男と言えるその顔と、細身でありつつも鍛えられたその体をもってしても、やはりその着物には不釣合いであった。
「いやー声をかけられたのは久しぶりだよ、君とは縁があるのかも知れないね」
>>838
トッと勢いを付けて木から重心を呼び戻し、からからと河辺の石を下駄で踏み歩く。
互いの裾にそれぞれの手をしまい込んで組むその様は、時代を大回りするほど古風であった。
「祭りがあるという話は知らないねぇ」
近くで見れば、その唇にはうっすらと紅が塗られていた。
首から下げる尖った貴金属であろうネックレスも含め、その姿は芸者か何かにしか見えないだろう。
「ただ少し春の河鳥がどんなものかを見に来ただけだよ」
840 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/27(水) 22:34:24.80 ID:XtY/AJhJo
>>838-839
「いや……祭りではないと思うじゃん」
興奮気味に跳ねる九官鳥にツッコミを入れると、
男の付近にある岩に軽々と飛び乗った。
ほっ、と息を吐くように声を出すの同時に爪先で着地する。
その時両腕を上げたことによって、少女のセーラー服の破けた部分が、
初尾花の目に止まったかもしれない。
「あ、私四十萬陀 七生っていうじゃん! 河鳥じゃないけど、この山の夜雀じゃん」
指先で自分を指すと、
「全ての出会いは偶然ではないのじゃー、って知り合いの狐君が言ってたじゃん。
ってことで、よろしくじゃん」
にへらとあどけない笑顔を浮かべて、小首を傾げた。
841 :
郭公時計
[sage]:2011/04/27(水) 22:38:18.86 ID:OJ5tP5ZUo
>>839-840
「春の鳥?鳥なんて一年中いるぞ?
おいらは鳩だ!鳩時計のカン!」
どうみても九官鳥です本当にあ(ry
人間の中で暮らすのに都合の良い姿となっているが、当の鳥は鳩と名乗りたいのだ。
実際には不景気な閑古鳥であるとしても。
「祭り、ないのか」
追いかけてきた四十萬陀に突っ込まれて、九官鳥はちょっぴりしょぼくれた。
しかし、直ぐにその口調を真似して
「よろしくじゃん!」
古風で煌びやかな男に挨拶した。
842 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/27(水) 22:54:38.47 ID:CJdOrTmoo
>>840
>>841
「私は初尾花と言う、しがない枯れ草の精だよ、簪や服装のせいで祭りと勘違いをさせてしまったようだね」
「これらは所謂私を形成しているものの一部でね、まぁ唐傘の貼られた和紙みたいなものだよ」
袖から引き抜いた手で簪をさする、金で描かれた筆書き芒模様が赤に映えていた
「……ふむ、偶然ではないか」
今一度目を細め、手は簪からまた男の顎へ
柔らかく口を持ち上げ笑うも、顔をうつむかせてその様が見えにくいようにした。
しかし憎たらしいものや卑下するものではなく、七生が言った「偶然ではない」という言葉に対しての笑いだった。
声や態度を出さないものの、よもや《自分がそんなことを言われる》とは思っていなかったからだ。
「そうだね、いやぁこれは縁があった等と失礼なことを言って申し訳ない」
顎にあった手を下ろし、すっと頭を下げ……ふと、何かに気づいたようだ
「服に穴を開けてしまったんだね。その服装だと化繊だろうか、どちらにせよ余り動くと穴が見えてしまうよ」
843 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/27(水) 23:09:53.66 ID:XtY/AJhJo
>>841-842
「どうみても九官鳥じゃん……」
隣で鳩だ鳩だと主張する鳥の頭を、慰めついでにぽんぽん撫でる。
「初尾花君だね。枯れ草の精にしては派手な格好してるじゃん?」
四十萬陀は冗談めかしていうと岩場に腰かけた。
黒い靴下を脱ぎ捨て、ぱしゃぱしゃと足指で水を跳ねさせる。
ちらりと初尾花を覗きみる。
一つ一つたわやかな彼の仕草を、四十萬陀にも見習ってほしいものだ。
「あ、そういえば」
服を破いていたのを忘れていた。
というか、この川に来たのも傷を洗うためだった。
それを思い出した四十萬陀は、ざぶりと川に足を踏み入れた。
少しだけ擦りむいた傷に、冷たい水がぴりぴりと痺れる。
「んー、きもちいーじゃん」
844 :
郭公時計
[sage]:2011/04/27(水) 23:18:51.89 ID:OJ5tP5ZUo
>>842
「枯れ草の精?枯れてるのに精になるのか?」
枯れ草でこの派手さなら、青草の精は一体どうなってしまうのだろう。
そして四十萬陀の服の穴を指摘する初尾花に、九官鳥はそれを初めて気づく。
「服の汚れなら、おいら達の店がなんとかできるんだけどな。穴はな。
今物凄く忙しいからな…」
ちょっぴり悔しそうな九官鳥。
この鳥が住んでいるのはクリーニング店である。
洗濯物なら請け負うが、繕い物は…どうだろうか。
以前のように店が暇なら火熨斗のヨーコもサービスで繕ってくれるだろうが、
今は店がやたら繁盛しているのでヨーコの手がそこまで回るかは怪しい。
そうなったのも、この閑古鳥が店の招き猫に負けたからなのだ。
(いつかあの豚猫に勝つ!そんで、おいらののんびりした生活をとりもどすぞ!)
九官鳥、心の中でガッツポーズ。しかしその日はくるのか?
「あ?ナナミ、怪我したか?」
水に入った四十萬陀を見て、すり傷にも気がついたらしい。
九官鳥はちょんちょん、と後を追って、水に突き出した石の上に止まった。
845 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/27(水) 23:28:44.03 ID:CJdOrTmoo
>>843
>>844
あっけに取られたかのように目を開くと、すぐさまクスクスと笑い始めた
「……そうだね、何分枯れ草でも祭事に掲げられる様な芒だからね、紙垂を付けられるようなものだよ」
「確かに枯れ草の私でこれなのだから、若葉の精は紅白歌合戦のトリを飾ってしまうかもしれない」
自分のこの言葉に笑っていると言う様子ではない、息を整えるようにふぅと零すと
持ち上がっていた頬を引き締めた。
「しかし四方やこの歳で君付けて呼ばれるとは、少し面食らってしまったよ」
思わず零した笑いの理由はまさにそれ、今まで君(クン)で呼ばれたことはなんてなかったからだ
名を偽っているとは言えこういったものも面白い、と内心で呟いた。
あいも変わらず立ったまま、パシャパシャと水音に耳を傾けながら口を開く
「ここの水は良く清んでいる。」
「数多の木々の力もあるだろうが、きっとこの流(リュウ)の主はよほど命を慈しんでいるのだろうね」
「……替えの服があるというのなら、その服を直しておくよ」
「こう見えて縫い物は得意なんだよ」
846 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/27(水) 23:40:20.36 ID:XtY/AJhJo
>>844
「ん、さっきちょっと転んじゃってね」
ぱしゃっと水を蹴る。
と、思い出したように、
「そうだ、カン君木の実食べる?」
四十萬陀は先ほどまでいた岩陰に腕を伸ばすと、
鳥の好物でもある木の実が入った木籠を引き寄せた。
>>845
「なるほど、枯草って芒のことじゃん」
改めて簪の模様を見直した四十萬陀は、納得したように頷いた。
人の名前の後ろに「君」を付けるのは、四十萬陀のクセのようなものだ。
山の仲間であったり、特別な何かがない限り、どんな相手の名前にも君を付けている。
「にゃはは、でしょ? 袂山はいい山じゃん」
川を褒められて、自分のことのようにはしゃぐ。
と、初尾花の申し出に、四十萬陀が「本当?」と嬉しそうに言った。
「ならお願いしたいじゃん。この服、気に入ってて。ちょっと待ってて」
四十萬陀はヒヨヒヨヒヨ、と澄んだ鳴き声を袂山に木霊させた。
847 :
郭公時計
[sage]:2011/04/27(水) 23:44:38.86 ID:OJ5tP5ZUo
>>845-846
「いつもは『さん』付けなのか?やっぱ女のカッコしてるからか?」
君付けで面食らったと言われて、そう尋ね返す失礼な九官鳥。
常に図々しく無礼で、空気は読まず憎たらしいのがこの鳥である。
「縫い物得意?」
この煌びやかな男は、得意分野まで女性的なのだろうか。
しかし、その申し出は四十萬陀には有難いだろう。
「良かったな、ナナミ!木の実?食べる!」
心配事がなくなったので、九官鳥も石の間を浅く流れる水に飛び込んで
バサバサバサッと羽根を震わせ始める。
しかしあっという間に水浴びを終えた。烏の行水。
そしてさっぱりして木の実の籠へと飛んでいった。
848 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/27(水) 23:56:32.32 ID:CJdOrTmoo
>>846
「あぁ、私の名も読み方を帰ればそのまま芒のことを指したりしちゃうわけだ」
懐から光をぬるりと照り返す漆塗りの管上のケースを取り出し、その先端を引くと、細くしなやかな煙管が顔をのぞかせた。
長めのそれを口に咥えるが、火をつけるどころか刻み煙草も入ってすらいない。
「咥えてないと落ち着かなくてね、これは気にしないでくれよ……いつもは呼び捨てか様付けだからねぇ」
様付け……そういえば先ほど《祭事》と言っていた
そのことも考えると、彼はそれなりの格を持っているのかもしれない。
「あぁ、縫い物は得意だ流石に今は道具を持っていないけれど、明日の朝には手直しも終わって届けているだろう」
849 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/28(木) 00:12:04.33 ID:Gsnrz0nJo
>>847
片腕を掲げて、九官鳥に腕に止まるよう仕草で勧める。
木籠の中にはさまざまな木の実が詰まっていた。
鳥類の大好物であるムクノキの実や、赤い小さなソヨゴの実。
胡桃やブルーベリー、木苺もまであったりしてバラエティ豊かだ。
>>848
「へぇ〜……」
ふんふん、と頷きながら話を聞いている。
どうやら初尾花は、四十萬陀のような低級妖怪の上をいく存在だと理解したが、
ところでこの夜雀は、今更態度を変えるような性格でもなかった。
しばらくすると、がさりと草陰が揺れた。
そこから頭を覗かせたのは、暗い青を帯びた毛色を持った送り犬の翠狼だ。
翠狼はなにやら口に服を咥えているようであった。
「持ってきたぜよ。これでよかったか?」
「うん、ありがとうじゃん翠狼」
四十萬陀は礼を言うと、服を受け取った。
翠狼は初尾花と九官鳥を一瞥すると、再び山に戻っていく。
一応草陰の中に入って、四十萬陀はぱぱっと服を着替えてしまった。
黒いセーラー服に変わって、明るい白と青色の爽やかなセーラーに着替えて出てくる。
「じゃあこれ、よろしくじゃん」
そう言って、四十萬陀は破けた服を初尾花に手渡した。
850 :
郭公時計
[sage]:2011/04/28(木) 00:16:39.76 ID:1juTV5o0o
>>848
「尾花、だもんな。そら芒だな、うん」
片足で四十萬陀の肩に立ち、もう片足に木の実を掴み、器用に突付きながら九官鳥が納得した。
初尾花が煙管を咥えているのを見て、
「気にしないよ、おいらとこの馬鹿旦那もそういうの咥えてるからな」
洗濯屋の若旦那、ただいま5回目の禁煙中。
でも禁煙しても嫁はこない。この鳥が縁結びを邪魔しているから。
「いつもは呼び捨てか様付けねー。
んで、初尾花っち自身は、一体何て呼んで欲しいのさ?」
尋ねながら既に勝手な呼び方をする無礼な九官鳥。
>>849
「お?今日はワンコじゃないのな」
言いながら九官鳥は籠のふちへ移る。
木の実は持ったまま、四十萬陀の着替えの間も啄ばんでいる。
「ナナミの夏服か?いいな、いいぞ、スカートはもっと短く!」
そんなことを言うのはやはり雄の鳥だからだろうか?
「そのほうが洗濯が楽だぞ!」
……そっちの理由だったらしい。
851 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/28(木) 00:29:31.53 ID:DZuwSHwGo
>>849
>>850
「そうだね、呼び方は特に気にしちゃあいないよ」
「名は本質を表すという言葉も在るが、時が流れればそれもまた変わってしまうしさ」
自身の格や産まれを呟くと襤褸を出してしまいそうだと踏んだのか
カンの言葉に対して答える形で遠まわしに流す
右の手で支えていた煙管をすっと管の中に戻し、懐にしまい込もうとすると
奥の草陰が揺れていることに気づき、振り返った。
「……おや、これはこれは」
自身の横を通り過ぎてゆく仄闇の狗を、その瞳に納め続けた。
そしてまた消えて行くその陰に、ヒラヒラと手を振る
「随分と利口な狗だね、先ほどの木霊はこの子を呼んだというわけかい」
「どれ、解れや緩みも直しておこうと思うよ」
差し出されたセーラー服を受け取ると小さく頭を下げた
「確かに承った、しかし……これらの服は確か娯楽に扱われる服だった記憶があるのだが」
「これらがお気に入りと言うのも不思議なものだ」
852 :
四十萬陀 七生
[sage]:2011/04/28(木) 00:40:54.21 ID:bBj2ButSO
>>850
「み、短くってカンちゃん……って洗濯かいっ!」
ビシッ、とナイスツッコミ。
スカートの長さは冬服の時と変わらないはずだが、夏服の方が解放感があるのか、大分短いように感じる。
「うー、夏服だとまだ寒いじゃん」
>>851
「あれは私の仲間、送り犬の翠狼じゃん。袂山には送り妖怪の集団があって……私はそれに呼び掛けて、皆を呼び出すことができるの」
翠狼の他にも、あの送り犬のような仲間がたくさんいる。
「何から何まで、ありがとうじゃん」
四十萬陀はとても嬉しそうだ。
「この服を着てればそうそう人間に怪しまれないし、便利だからお気に入りなんだー」
//ALL
「それじゃあ、私はそろそろ行くじゃん」
四十萬陀は拭いた足を靴下に通して、再び住みかに向かって歩きはじめた。
「じゃあね〜」
853 :
郭公時計
[sage]:2011/04/28(木) 00:46:23.44 ID:1juTV5o0o
>>851-852
「その服いっぱい店にくるぞ?娯楽?何の娯楽だ?」
学生服のクリーニングは休みの間に持ち込まれる。
「その服着てる奴は皆、遊びたいのに遊べない奴ばっかりだぞ?」
学生たちが勉強に追われたり、繁華街で補導員に追われたりする姿を
九官鳥はいつも面白く見ているのだ。
「ナナミ!木の実ありがとな!また店に遊びに来いよー」
帰る四十萬陀を見送って、初尾花にも別れを告げる。
「おいらも、そろそろ時間だ。初尾花っちも、またな!」
羽根を広げて、飛び去ってゆく。
この鳥は最後まで図々しくなれなれしく、そして無礼なままだった。
854 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/28(木) 00:59:02.72 ID:DZuwSHwGo
>>852
>>853
口元を吊り上げ、また引き笑い気味に声を出して笑う
「送り犬……夜雀といっても君は守として称えられるほうの夜雀ということかい」
「しかし古くは海兵服、今は学生服としても扱われているんだったね、ふふ」
しかし現物を見るのは初めてだ、と折りたたまれたそれをまじまじと見ていた。
「あぁ、《感謝》の意を貰えるだけでこちらとしても言うことはないよ」
「私は未だ野暮を残しているから、ではね」
セーラー服を片手で持って自由になった手を振って見送ってゆく
その陰が消えるのを見ると、再びクスクスと笑い始めた。
「……いやはや、四方や私に逢えるものに出会うとは……ただ見て回っていただけだったが、中々の酔狂だった」
「しかし君付けとはねぇ、嘘も方便とは此の事かな、飲み(てっぽう)での話題が出来たわ」
その言葉だけが残り、後は川上へとカランカランという下駄の音が聞こえるだけであった
855 :
露希「」&白龍『』
2011/04/28(木) 21:33:15.36 ID:eyjLIRzQ0
とある繁華街にて、一人の少女と女性が歩いていた。
季節もすっかり春になって、夜なのに温かいのが分かる。
「白龍って見た目的に大人だから、夜に出歩いても問題ないね☆」
『…(いや、さすがに保護者的なのはきついと思うよ、露希。)』
856 :
華音
2011/04/28(木) 21:40:02.04 ID:wK9OTrJ00
>>855
「見た目大人な奴が夜の街に女の子連れてたら
問題しかないだろっていうwwwwww」
そう言って躊躇も何もなく話しかけてきたのは銀髪混じりのホスト。
本来ならば仕事バリバリの勤務中な職種の彼だが、今は買い出し。
酒のつまみが無くなりそうだからという体でのサボリングである。
857 :
田中 夕「」&クロコ『』&哀れ捕まった都市伝説[]
2011/04/28(木) 21:55:20.67 ID:e3LhacgF0
>>855
そんな繁華街に、犬の散歩をしている霊感も妖気もない普通の高校生が通る。
ボサボサの黒髪で、どこにでもいそうなごく普通の顔立ちの少年と、極平凡な一般人。
だが普通ではなかった…何故なら……
「ほら、君の家は何処なの?送ってあげるから教えて」
[なんなんだよー!離せよー!!メリーは妖怪なんだぞー!強い《噂》なんだぞー]
「はいはい。お化け遊びはいいから教えて」
……彼の左手に抱き抱えられてる
麦藁帽子をかぶって、白いワンピースを着た金髪の幼女。それは妖気を放っているが田中くんは気付かない
「まったく…包丁とかカッターとか持ってて危ないんだから」
『わんわん…《アルジ…イノチネラワレタ クセニ キヅカナイ》くぅ〜ん…《ドンカン》』
そして彼の右手に持ってるリードに繋がれた
赤い首輪をした、茶色い毛並みの犬…いや狼だ。だけど犬。
それは真神―――別名《大口真神》かつては神といわれた妖怪だ。
そんな普通じゃない普通の高校生は歩いてきた
858 :
露希「」&白龍『』
2011/04/28(木) 22:01:26.62 ID:eyjLIRzQ0
>>856
「こんばんは!…ってどうしてそんな問題になるんですか!?」
「虚冥様、こんばんは。(や、この人の言うとおりだよ。)」
突っ込む露希。しかし、突っ込むところを間違えている。
>>857
「包丁?カッター?」ピクリ
近づいてくる声に反応する。
そこを振りかえれば、高校生が幼女を抱いているのだ。
そして、虚冥を見つめる。
「(…虚冥さんもこんなことするのかなぁ?)」
露希、お前がそんなこと言える立場じゃないよ。
859 :
虚冥
2011/04/28(木) 22:08:11.27 ID:wK9OTrJ00
>>857
露希に話しかけた虚冥が見たのは高校生男子が、金髪妖怪を、誘拐している。
この状況ならば過半数が犯罪の匂いを感じて、有罪の判が彼に押されるであろう。
もしかしたら過半数などで無く、満場一致かもしれないが虚冥の口から出た言葉はそうではない。
そんなどうでもいい事ではない。
「(噂・・・?)
おい坊主。
その手に抱えてるソレ、どこで拾ってきたっていう?」
夜行集団は正体不明の影が自分たち以外にもこの街にいる、その事に危険性を感じた彼等(彼女ら)は、
怪談についての件をくまなく、粗捜しをしているところだった。
つまり渡りに船なのだ。
>>858
「おい露希ちゃん
そんな目で俺を見つめるなっていう」
心外だ、と虚冥はため息をもらした。
見ず知らずの女性に、様付きでご丁寧に名前を呼ばれたりもしたが虚冥は、今そんなところではない。
夜行の任務だ。しかし女性についてはおいおい尋ねようと思った。
「いいか?っていう
俺は姫コンだ!!ロリコンでもショタコンでもマザコンでもファザコンでも無く、
姫コンだっていう!!いいか?」
860 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/28(木) 22:19:25.73 ID:myBCCn7F0
>>858
[離せー!ヘンタイ!ドウテー!!]ヒュンヒュン
「やめて!!誤解受けるからやめてぇぇ!!!っていうかまだ持ってたの!?人に当たるからやめなさい!!」
そんな賑やかな馬鹿騒ぎをしてる。
包丁やナイフが幼女が高校生の顔に投げてるがギリギリ避けてる。なんとも危ないスキンシップ。
そんな、飼い主と都市伝説を余所に
『わんわん《オマエラ ヨウカイ ダロ? ナントカシテクレ アノ アルジ ト ヨクワカラナイノ》わんわん』
《》内は妖怪や霊感のある人じゃないと聞こえない声で、犬が話しかけてきた。
>>859
「ん?」
[!?(ま…まずいんだよー)]
《普通の高校生》は《都市伝説》の攻撃をギリギリ避けながら、男の方を見る。
《都市伝説》は嫌な顔をして、ピタリと止まり
「拾ったんじゃないよ。いきなり電話かかってきたと思って出たらいきなり背後から来て包丁を振り回して来たから、捕まえてお説教して家まで送ろうとしてるんですよ?」
「最近の子供は怖いよ……もしかして保護者の方?」
本気でそういってる高校生は、幼女を優しく抱き抱えながら彼の方を見る。
[メ…メリーは人間だよ……決して《噂》に関係ないよー…]
そして目を反らしながら自分は無関係アピールする《都市伝説》……
バレバレである。
861 :
露希「」&白龍『』
2011/04/28(木) 22:28:51.04 ID:eyjLIRzQ0
>>859
「それだけ好きなんですね、姫さんのことが。認めます。
でもその気持ち、負けませんよ?ボクだってそれくらい、いやもっと氷亜さんの事が好きです!」
『(虚冥様、ロリコンと間違われるのも無理ないと思います。)』
表情を変えないまま見つめる白龍と対抗する露希。
>>860
「妖怪ですよ。でもアレは…」
ちょっと無理があるようだ。
自分まで入りこんでしまったら巻き込まれるに違いない。
そう思ったので、暖かく(?)見守ることにした。
862 :
虚冥
2011/04/28(木) 22:35:21.85 ID:wK9OTrJ00
>>860
犬が喋って、女性が様付けで、幼女が刃物祭りで、色々虚冥にも思うところがあったがここは我慢。
突っ込みたいやら聞きたいやらの欲求はあるが我慢。
そうして我慢を続けた虚冥が田中に話しかけた時の顔は、
とても優しそうな笑顔で、よくいるヤングでやんちゃな若お父さんな雰囲気が漂っていた。
「そうなんだよっていうwwwwww
こいつ俺がジャックナイフやら持ってたせいで変な癖付いちまってなwwwwwwスマネェっていうwwwwww
ありがとなwwwwww俺の娘を預かっててくれて」
>>861
自身の愛の大きさを宣言し、誇らしげな露希を虚冥は温かな目で見つめていた。
それはおそらく露希の愛が微笑ましいと思ったのではなく、
それでも姫コン、姫コンプレックスかつ姫コンポーズな俺には遠く及ばねえという余裕の笑みで会った。
「・・・。
そうだこいつ意外にも聞きたい事があったんだよ。
露希ちゃん、氷亜になんかしたかっていう?」
今更説明するまでもないが氷亜が凍っていた。
露希と黒蔵の名前を呟きながら解凍されていく氷亜に、虚冥は並々ならない疑問符が浮かんだのであったからだ。
863 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/28(木) 22:45:00.61 ID:yMO2uQDx0
>>861
『わんわん《ソウイワズ タスケロー》わんわん』『くぅ〜ん…《アルジ アレデモ セナカ ササレテルンダゼ?》くぅ〜ん…』
なんか凄い事言いながら、助けを求めてる。
背中刺されたのに《ごっこ遊び》と思ってる飼い主って…
>>862
「ダメですよー。子供に持たせてわ」
「俺の母親も銃や手榴弾とかを持ってますが、ちゃんと俺達に触らせないようにしてるんですから」
………なんか物騒な会話をしながら、ニコリと笑い
[人違いだよー!メリーそんな危ないパパもった覚えないよー!!]ジタバタジタバタ
凄い抵抗してる《都市伝説》
「えっと…とりあえずお返ししt」
[嫌だー!!妖怪に捕まるくらいなら、この人間に捕まったほうがマシだよー!!]
メリー頑張って抵抗するの巻
とりあえず情報を聞き出すか、どうかは貴方しだいだ
864 :
露希「」&白龍『』
2011/04/28(木) 22:53:30.96 ID:eyjLIRzQ0
>>862
「氷亜さんに?ボクが?…特に何もしてませんよ?
あ、そういえば黒蔵君と一緒に住むことになったんだけどそのせいかな?」
まさか電話番号とかメルアドとかなど思いつく筈がない。
凍っていたと聞いてちょっと焦った。
「氷亜さんは無事なんですか?ボクのせいなら謝りにでも…」
>>863
「え…分かった。
…っと、メリーちゃんって言うの?刃物はね、大切に扱わないといけないよ?
こう、物では無くてね、友達として使うの。そうしないと罰が当たるよ♪」
にこっとしながら言う。
ちなみに、この妖怪は幼女だが、軽く危険と判断した露希は何もしない。
865 :
虚冥
2011/04/28(木) 23:02:42.01 ID:wK9OTrJ00
>>963
「待てっていう、今軍人でもやってないほどのミリタリーな事が聞えた気がするっていう!?」
この普通な高校生がぽそっと言ったのはどう考えてもランボーな内容で、
虚冥はただ驚きつっこむしか出来なかった。
物騒なレベルではない、世紀末、ヒャッハーなくらいである。
「と・・・取り敢えずその件は保留だっていう・・・。
まずはお前だメリー。
お前はいつでもそうやってわがままばかり。本当にしょうがない子だなっていうwwwwww」
笑顔で娘をたしなめる風体を装う虚冥だが、その眼はまったく全然笑っていない。
眼光は完全に仕事、任務を遂行する修羅のものであった。
「(・・・俺はお前から色々聞きたい事があるだけだっていう・・・
内容によってはお前を〆る、ってのじゃねえからそこは安心しろって言う)」
>>864
「え?無事?なんだかずっとうなされてますけど?っていう」
むしろ全く身に覚えのなさそうな露希の反応で逆に虚冥は驚いていた。
氷亜が自身の愛、という感情が収まりが効かずヤンデレ状態へ移行したのを知っていながら、
なにもあえて言って置かなかった虚冥だが、そのおおよその原因は露希にあるのかもと思っていたのだ。
「あー・・・どちからというならそれしかねえっていう・・・。
謝りなぁ・・・なんというか状況を説明してやらねえとあいつ、マジで死にそうだから。
また今度、暇なら早めに謝るじゃ無く説明してやってくれっていう」
866 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/28(木) 23:18:56.97 ID:UrMUzCrV0
>>864
[!?]ビクッ!!
その時、メリーは戦慄した。
蛇に睨まれた蛙。ライオンの群れの中の小鹿。まな板の上の鯉。
まさに今、命の危険を感じ、本能的にこうつげる。
逆らってはいけない…逆らったら……
[は!はいだよー!!めめめメリーは良い子だよー!!だからたたたたたた食べないでよー!!!!]ガクガクブルブル
なんか知らないがメリーはブルブルと震え、露希の言う事をきいた。
…………メリーはいったい何を見た!?それは誰もわからない…(中の人含め)
「ん?この子の知り合い?」
「(わぁ〜。二人とも綺麗だな〜)」
一方、背中を刺されてた高校生は普通にキョトンとした顔で露希と白龍を見る。
『わんわん《ヒトマズ アンシン カ?》わんわん』
>>865
「えっ?軍人だなんて、母さんは普通の主婦ですよ?」
『わんわん《ムカシ ハ カイゾク ヤ テロソシキ カイメツ サセタリ》わんわん』
『くぅ〜ん…《ヤクザ ダマラセタリ 『破壊人』トヨバレタリ ウラシャカイ デハ ユウメイ ダッタ ケド………ママサン コワイ》』ガクガクブルブル
またまた御冗談を…っと笑う普通じゃない普通の高校生だが。
隣で真神はママさんの武勇伝を思い出し震えている。
[ひいっ!!!]ビクビク
メリーは露希にびびってたせいで更に虚冥の笑顔に震え
[本当?メリー殺さない?メリーまだ死にたくないよー。産まれたばかりで噂広がらない内に死ぬの嫌ダヨー]ビクビク
小さな声で言いながら彼女は言う。
刺したのに、逆に捕まえてきた人間
そのペットの妖怪。
更に笑顔なのになんか怖い女性に、強そうな気配の貴方…
その言葉はまさに彼女は絶対絶命の中の助け舟だ…
867 :
露希「」&白龍『』
2011/04/28(木) 23:27:15.86 ID:eyjLIRzQ0
>>865
「死にそうなんですか!?ぅぅ、氷亜さん…あ、メール!!」
突然頭に電球が。そしてぴかっと閃いた。(古い発想)
「そうですよ、氷亜さんにメールで伝えればいいんだ!!
虚冥さん、氷亜さんのメアドとケー番知ってますよね!?赤外(ry」
携帯は必須品と化しているので、使い方はばっちり。
それよりも心配なのは、暴露してしまっていいのかと言うことである。
>>866
「うん、いい子だね!!
そう言えば、自己紹介がまだだったね。ボクは露希、こっちが白龍だよ。」
メリーを撫で撫でしながら、軽く自己紹介をした。
先程の話から、普通の少年でないことは分かった。
「刺されたって聞いたけど、大丈夫?もしよければ手当てするよ?」
868 :
虚冥
2011/04/28(木) 23:36:56.48 ID:wK9OTrJ00
>>866
まさかのスタローン越えかよ、とただただ顔も知らぬこの高校生の母親にメリーと同じように戦慄していた。
これ都市伝説とかよりもこいつの親調べた方が良くね?思うほどに。
「お前がどんなに言ったところで
俺的には専業主婦じゃなくて戦業狩夫にしか聞こえねえよっていうwwwwww」
そして隣の犬に目遣り、さらに戦慄する。
「(おいおい、真神みたいなんがこんなガクブルって。
ホントにどっかの戦闘種族じゃねえよなっていう!?)」
「産まれたばかり?メリーの話は以前からもあった筈・・・
大丈夫殺さない殺さないっていう。」
メリーの話が若干耳に引っかかり首を傾げた虚冥だが、
今はとりあえずこいつを安心させとこうと判断した。
相手が抵抗する意思がないのを知り今度はしっかり、父親のようにメリーの頭を撫でた。
>>867
「スマン。
あいつの携帯は凍ってしまって喪中だっていうwwwwww」
虚冥は笑っているが、本当に笑いどころではない。
もう既に氷亜に黒蔵が露希の家に泊まっているというのは知っていたのだ。
というよりも、面接の時点で色々知って知ってしまったのだ。
―露希が・・・黒蔵という歓迎を・・・歓迎を・・・グハッ
と氷亜が吐血した為これ以上の事は虚冥は知らないが、知らないからこそ露希に説明させとけばいいと踏んだ。
869 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/28(木) 23:59:41.83 ID:JNsw2LM80
>>867
[ひぃっ!!!……あれ?]
手をやってきたのを見て、ヤラレルと思い目をつぶる都市伝説。
しかし、ただ頭を撫でられただけで変な声を出し、思ったより撫でられたのが気持ち良くって目を細める。
「露希さんと白龍さんだね。俺は日暮高校一年の田中 夕です」
ニコッと二人に微笑み。
「……えっ?何故わかった?…いやいや大丈夫ですよ!このくらい!包帯きつく巻けば止血したし、なにより子供の悪戯だし」
「何より、この前侍に斬られた時に比べたらまだマシだよ」
[(……もしかして《辻斬り通り》の事かなー?)]
心配かけないように微笑みながらそう言うが…
包帯だけじゃ絶対ダメな気がする…普通は病院いかなければいけないのに…
よく見れば着てる服は赤いジャージ…その背中は一部だけ濃い赤だ…
>>868
「そうかな?けど友達にいっても『お前の冗談は面白いなwwww』って言われるしな…」
う〜んっと真面目に何処が変なのか考えてる。
親が親だからこんな普通じゃない性格になったんだろ…
『わんわん《ワタシ ハ イイコダヨ ハタケ ハ モウ アラシマセン》わんわん!!』ガクガクブルブル
なんかトラウマモードに入ってる飼い犬。まあ彼女は放っておいていいとして
[…そうだよー。《メリーさん》の話は元々あるんだよー。けどメリーは《メールのメリーさん》なんだよー]
[本当は最初の電話に出たこの人間殺したら完成されて、広がる予定の《噂》なんだよー]
そう言いながら撫でられ、メリーは目を細め彼女は言う。
《メールのメリーさん》
最初の流れは《メリーさんの電話》の話と同じ流れ
違うのは、その後に殺した人間からケータイメールで無作為に数人にチェーンメールを送る。
殺された人間の滅多指しをつけて送って…
もしそれを流さなかった人間がいたらソイツを殺し、更に広がり、また送らなかったら、ソイツを殺し、更に広がり……という質の悪く、完成されてたら被害が最悪な事になる都市伝説を彼女は語った。
つまり田中くんは知らない内にソレを阻止してしまったのだ…
だから彼女は本来の力を出せてない…いわば《失敗作》になってしまったと…
870 :
露希「」&白龍『』
2011/04/29(金) 00:21:38.39 ID:YfAAaHWw0
>>868
「携帯もろとも凍ってしまったんですか…。
黒蔵君は確かに好きだけど、悪魔でも友達ってだけで…」
一人でブツブツと言いだした。
黒蔵がホストをやるとは聞いていたが、面接で氷亜だとか、暴露したことなんて知らない。
「虚冥さん…氷亜さんを頑張って治してきます。
それと、零からお届け物です。」
少し大きめの白い箱。中には一枚の手紙と牛乳瓶。
紙には以下のことが書いてあった。
―牛乳好きと聞いたので、紅茶と牛乳を混ぜました。お気に召したら嬉しいです。
八岐大蛇に警戒
最後の一言は小さく、暗号の様なもので書かれていた。
>>869
「なんか感が冴えてるんだよ☆
放置は良くないから、ちゃんと消毒をして…。ほら出来た。」
ジャージを引っぺがし、所持している消毒「マ○ロン」で応急処置。
それが終わると、メリーに視線を合わせて
「虚冥さんの言うことはきちんと聞くんだよ。ボクからのお願いね。」
と言った。笑顔だったが、露希の本心を知る物は白龍と中の人しかいない。
>>ALL
『露希、私の人間化が解ける時間。』
「もうそんな時間?皆、またね!!」
手を振ると繁華街の人ごみへと消えて行った。
/ここら辺で落ちます。
絡みありがとうございました!
871 :
虚冥
2011/04/29(金) 00:27:51.67 ID:lEMYgAhQ0
>>869
「侍・・・だと・・・」
一瞬聞き捨てならない単語が聞えた気がするが、やっぱり止めとこうと聞こえなかった事にした。
これ以上前で色々な話を広がらせてしまうと混乱しか出来なくなるし、
結局なにも聞けなかった落ちになる気がしたからだ。
「お前の友達は良いんだよ、友達は」
霊感ねえから、とはまでは言う事はしなかったが、
本当はとても言いたい事が山積みになっていた。母親とか、ママとか、お袋とか。
メリーの話を聞いて、少し勉強になったと虚冥はメリーを目を細めて観察する。
鼠溝式に増える呪い、呪術の形式がメールを受信させるだけという簡略さ。
どれも現代用に、より強力に染み込むように作られた話。
「はーん、なかなか情報化社会なだけあってお前も強くなるんだな。呪いの力が。
でも俺はお前が誰をやろうが、特別な事が無い限り気にしねえが、一つ聞きたい事があんだよっていう。
お前は誰に作られたかの記憶はあるか?生みの親の記憶が」
>>870
「お前は天使なんだけどな」
くだらない洒落を言いながら露希の贈り物を受け取る。
なかを見て少し喜んでいたが、少し戸惑う。
これは零ブレンド。一応料理した内容は少ないが、零手作り料理のカテゴリーには入るのだ。
しかしちゃんと笑顔で手に持っていた袋にしまう虚冥。
「そうしてやってくれ。
俺じゃどうもできんレベルになってやがるっていう」
872 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/29(金) 00:42:13.64 ID:8yrOraYT0
>>870
「え?ちょっ…まっ!!……」
ジャージを剥がされ、鍛えぬかれた――普通の鍛え方ならありえない肉体が見え、包帯にまかれた痛々しい背中の傷が見え
「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
メリーを降ろし、ピクピクと消毒液が傷にしみ、叫びをあげる。
見事なトドメだった…
[うん…バイバイだよー]
[《青行燈》には気をつけてだよー]
放心状態の一人と一匹を除き
都市伝説は二人にそう忠告を告げ、手をふった。
/お疲れ様でしたー
/返信遅くなってすいませんでした
>>871
現在、彼は露希にトドメを刺され放心状態
その為、代わりにメリーが語る。
[侍は多分《辻斬り通り》の事だよー。私と同じ《噂》だよー]
そう言って、虚冥を見つめ
[……多分、失敗作になった私は放置だよー]
[《アイツ》は私たちも人間も妖怪も道具か餌か語り手か役者か聞き手としか考えてないよ…世界を絶望に落とす《真の物語》のだよー]
そういうメリーは真面目な表情で貴方を見つめ
[《非日常の導き手》
《怪異を産みだすモノ》
《怪談の語り手》
《怪異現象》
《七不思議の七番目》
《百物語の最後》
またの名を―――――《青行燈》]
告げるは謎に包まれた妖怪…悪意の塊…怪異現象
873 :
虚冥
2011/04/29(金) 00:52:44.79 ID:lEMYgAhQ0
>>872
その妖怪の名前がこの場に上がった時、虚冥は眉間にしわを寄せた。
思った以上の莫大な規模の妖怪だったため少し面食らったのだ。
「全てが物語の為か・・・
なんというか逆心の神だったり、演劇の鬼だったり、尊大な不正解だったり、
本当にこの街が物理的に滅びそうなメンツが集まってるなっていう。」
うーんと唸りながら本当にこの街の行く末を心配する虚冥。
右から左へうろうろと歩いて物思いにふけるが、途中でこんな事今考えてもどうしようもないと思考を止めた。
「正体がつかめたところで取り敢えずもう一つ聞きたいっていう。
そいつは別に主になりたいとかじゃ無念だよな?」
874 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/29(金) 01:04:17.04 ID:EHlaEkPk0
>>873
[それはよくわからないんだよー。私は造られ《噂》だから]
[……全てを絶望に落とす自分の描いた物語にするためだから…それがどんな手段かわからないんだよー…私たちもただ《造られてる》だけじゃないみたいんだよー]
虚冥の質問によくわからないと、そう告げる。
《青行燈》は貴方達の《障害》と考えるかは貴方次第だ。
「っ……痛かった…」
「あれ?あの二人帰ったんだ」
そして復活しジャージを着直す普通じゃない普通の高校生。
さてさて、それよりメリーをどうするかだ?
もう実害はないが…
貴方が連れていく?それとも目の前の人間に任せるか…
875 :
虚冥
2011/04/29(金) 01:13:25.42 ID:lEMYgAhQ0
>>874
「不幸だかなんだかはまだ実害がないから、削除か否かの判断は保留だなっていう。
もともと姫が主になるのもバッドエンドに近いからな、この街にとっては」
メリーの話だけでは若干情報不足だが、虚冥としての判断はそうだった。
よく分からないというのはやっぱりまだ情報集めは大事だという事も。
「メリー、お前は他の怪談との接点はあるのか?っていう。
もしあれば芋づる式に情報が集まるし一石二鳥なんだが」
876 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/29(金) 01:22:16.60 ID:kg4PrsdL0
>>875
[メリーが知ってるのは《辻斬り通り》と《蛇口からの蟲》と《整形美人》かな?]
[あとはわからないんだよー]
[けど皆メリーが知ってる事しか知らないと思うんだよー]
う〜〜んっと首を傾げるメリー
「あの…なんの話を?」
話について来れず聞く田中くんであった
877 :
虚冥
2011/04/29(金) 01:31:59.99 ID:lEMYgAhQ0
>>876
メリーが上げて行った話の中には、店でお客の女性が話していたものもちらほら。
その浸透率はおそらく虚冥が思っている以上に異常で過剰なのだろう。
そして置いてきぼりの高校生の彼を忘れていた事に気付き、あわてて話を進める。
「いや、ほらあれだ。
俺の娘の幼稚園ではやってる恐い話って奴だっていう、そんなに気にせんでいいってい
そういやメリー、お前先生から今日はもう幼稚園に戻らなくていいって言われてたよな。
お前はどっちにしたい、このまま家に帰るか少しぶらつくか。」
話の中に当人たちにしか知らない事を練りこむ。
つまりこれからメリーはどこに行きたいか聞いているのだ。
878 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/29(金) 01:46:25.59 ID:nTAADAVc0
>>877
「なるほど〜」
すんなり信じて納得する
[……メリーは…]
その言葉にメリーは考える。失敗作となった自分は忘れられ消えるか、居場所がなくさ迷うしかない。
どうすればいいかと途方にくれている。
『わんわん《オイ ホネ モシ アレナラ ウチ ガ アズカルカ?》わんわん』
『わんわん《ママサン ナラ ヨロコンデ アズカルダロウシ アルジ ハ キニシナイ》わんわん』
黙っていた犬がそう提案する。
879 :
虚冥
2011/04/29(金) 01:53:58.37 ID:lEMYgAhQ0
>>878
高校生にもなってそんなに頭ごなしに信じて行くのも危険だぞ、
と言いたいところだったが状況が状況なのであえて身を危険にさらすまいとなにも注意しなかった。
そしてメリーに目を移すと何も分からず佇んでいる。
語られないとは、知られないとは、こういう事なのかと虚冥は少しもの寂しい心情になっていた。
いつもの癖で仲間に引き入れようとしたところに、真神の言葉。
「の方が良いかも知れねえな。
しかし良いのか?そいつは自分の息子の息の根を止めようとしたばかりでなく、
本来は殺戮の怪談、人間の敵になる筈じゃねえのか?」
有り難い事だがそこだけは少し気になる。
最近ばかりは黒やら白やら、きっぱりと分別する者が多い為少し懸念が残るのだ。
880 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/29(金) 02:08:37.83 ID:8yrOraYT0
>>879
[え?]
真神の言葉に、目を大きく見開き驚く都市伝説
『わんわん《ナニ ワタシモ アレテタトキ イバショ ガ ナカッタノヲ ママサン ニ ヒロワレタンダ》わんわん』
『わんわん《ママサン ハ ワライナガラ ウチニコイ ト イウシ》くぅ〜ん《アルジ ハ ヤサシイバカ ダカラ キニシナイデ テ ヲ サシノベル》わんわん』
『わんわん《ウチ ハ フツウ ジャナイ カラナ》わんわん』
っと真神は少し楽しそうに笑うだろう。
元々この真神も山を人間からおわれ、人を襲い、畑を荒らしてた。そしてママさんと遭遇し殺そうとするが負け…ママさんに拾われたのだ。
そんな自分とメリーを重ねたのだろう
『わんわん《ソレ ニ マタ アルジ オソウナラ ワタシ ガ アイテ スルダケダ》わんわん』
ニカッと牙を見せ真神は笑った
881 :
虚冥
2011/04/29(金) 02:17:07.51 ID:lEMYgAhQ0
>>880
「よし、一件の落とし所がついてよかったじゃねえかっていう」
真神が自身の身の上を語るのを胡坐描いて座りながら聞いていた虚冥は、
話を聞き終えると立ち上がり両手を上にのばして背伸びをした。
メリーが迷える子羊にならずにすんだので、虚冥はニッと笑い再び彼女の頭を撫でる。
「それじゃ、俺は帰るとするかな。
偶然探してた都市伝説とも会えるし、黒幕の正体も分かったし、なかなか運が良い日だったっていう。
抵抗したら尋問も考えてたんだがせずに済んでよかった」
そして虚冥は再び歩き始めた。
店をサボるにしても、時間的にそろそろ嘘がバレそうなので少し小走りで去っていく。
//僕はもう落ちます!!絡みありがとうございました!!
882 :
田中 夕「」&クロコ『』&メリー[]
2011/04/29(金) 02:25:00.42 ID:UBVPuLSG0
>>881
[わふっ!]
撫でられてメリーは嬉しそうにし
『わんわん《ジャアナ!ホネ》わんわん』
真神は尻尾をふり見送るだろう。
「………あれ?なんか凄い置いてかれてるような」
[えっとね…しばらくメリーはお兄ちゃんの家に預けられるだよー]
「……よくわからないが…まあいいか」
話について来れてない高校生は……とりあえずメリーの説明に納得し、帰宅するだろう。
余談だが明日の朝の田中家のご飯は赤飯になった。
/お疲れ様でしたー
/ありがとうございました
883 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/29(金) 21:56:07.77 ID:n7zoaLODO
「…ぉおおおおおおおオオオオオォォッッ!!!!」
雄叫びが、轟音が、響いた
壁は吹き飛び、地面は抉れ、木々は倒れ、暴風が吹き荒れる地面を、満月が見下ろしている
『いくらなんでもそりゃ勘弁だってーの!!』
崩れかけた廃寺の中、巨大な黒と小さな白がぶつかり合う
長く放置され風化した寺は、戦いの余波で崩れ、天井はとうに木屑と吹き飛び壁も殆ど無くなっている
戦う者達を見下ろすのは、崩れかけた巨大な仏像
『…ゥウゥゥシィィィミィぃツぅぅぅ……!!』
巨大な黒は喪服を着た男
巨大な黒い鬼の右手を持った、力に呑まれし人間
『…そうなってまで、生き返らせたかったのか?馬鹿だな』
小さな白は白いニット帽を被った黒縁眼鏡の男
その手には、白い木刀が握られている
「ァァァァアアアアアアアアッッ!!!」
黒い男、黄昏逢魔は雄叫びと共に巨腕を振るう
莫大な妖力を噴出するその腕は、強大な暴力だけをたたき付けた
もし、貴方が妖力を察知してここに来たのなら、鬼の様な黒き男と、紙屑の様に壁にたたき付けられた白い男が目に入るだろう
黄昏の力は最早向ける先も定められない、放っておけば全てを破壊の対象にする
884 :
叡肖
[sage]:2011/04/29(金) 22:09:32.35 ID:ehSwCCXQo
>>883
(水占では、あの蛇の居場所は山と出たが…さて、どの山だ)
持たせた携帯電話のGPSがサーチできなくなった上、露希の家へ帰ってこないという
黒蔵を探していた衣蛸の叡肖。
妖気を探しながらとある廃寺の前まで来たところで、覚えのある黒い妖気を感じた。
(あれは先日、露希殿を襲っていた男のものか)
露希に恩のある竜宮としては、恩人に仇為す者の動向は探っておいたほうが良い。
またもう一人の恩人、氷亜の夜行集団と今後共闘することを考えれば、
ここは面倒がらずに積極的に潜入すべきだろう。
竜宮のサボり役人は、ここでそう算段した。
「はぁ…」
やる気のない溜息一つ。しかし二本の筆は取り出しながら、叡肖は寺の門をくぐった。
そして目に映るは破壊する黒い男と、劣勢の白い男。
さて、この蛸が落書きするのはどっちだ。
885 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/29(金) 22:15:21.73 ID:hGWEYRmFo
>>883
ぼうっと、満月の下で提灯の燈火が揺れた。
橙色の柔らかな光が、闇の中に金糸を照らし上げる。
風を切る音が、した。
常人には見て取れぬ速度で、何者かが瓦礫の間を跳躍している。
壁に叩きつけられた白い男が地面に落ちる直前、
彼の体をそっと支えると、白い着物を纏った男は再び飛び上がった。
「意識はあるか? 童よ」
横抱きした白い男に、織理陽弧が微笑かける。
対して、その優しい微笑を浮かべた人物とは思えない程凄烈とした視線を黒い男に向けた。
「東雲の願いを聞いて探してみれば……どうやら一足遅かったようじゃのう」
彼の全身から、刺すような怒りが放たれていた。
886 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/29(金) 22:36:19.02 ID:n7zoaLODO
>>884
>>885
『ゲホ、大丈夫大丈夫、体は丈夫なんだ』
陽狐に支えられ、地面に立った白い男、丑三夜中は、口元に滴る血を袖で拭って答える
そしてすぐさま、白い木刀を構えて黄昏を見詰める
見詰められた黄昏は、怒りとも悲しみとも取れるような眼で全てを睨んでいた
『全員初対面かな?はじめましてなんて言える暇じゃないんだけどな』
『いきなりで悪いけど、ちょろっと手伝ってくれないか?』
「グァアアアアアアアアアアアアアアァァァァッッッ!!!!」
丑三が話す途中で黄昏が雄叫びを上げる
人間だと言うのにその雄叫びは大地を揺らし、空気を震わせ、まるで人の雰囲気を感じさせない
「ウゥゥルァアアアアアアアアアああああああああ゛あ゛あ゛ぁぁ!!!!」
『ちょっと俺一人じゃこいつ止められ無いって感じだからさぁ!!!』
黄昏が雄叫びと共に振り下ろした右腕を、前に飛び出した丑三が白い木刀で受け止める
そのまま鍔ぜり合いとなるが、流石に力負けし押される丑三、だが双方の動きは確実に止まっている、協力するならば今が攻撃のチャンスだ
887 :
叡肖
[sage]:2011/04/29(金) 22:45:44.91 ID:ehSwCCXQo
>>885
(ありゃ何者かね?)
織理陽狐が白い男を救いあげるのを、衣蛸は筆を舐めつつ目で追った。
的を失った黒い男へ注意を払うのも忘れない。
(流石にあの刀じゃ、受け止めるのは俺の殻でも無理だねぃ)
衣蛸は窮屈なスーツ姿から、いつもの竜宮での衣服を纏った人型に姿を変えた。
夜風がゆるりと衣蛸の濃紺の長衣を揺らす。
>>886
「協力?そりゃいいね、手助けならしよう」
黒い男ならば既知の敵である。
未知の二人を相手取るよりは、共闘したほうがこの二人についても得る情報は多いだろう。
「その黒い奴、確か手下が2人居た筈だな」
衣蛸は手持ちの情報を明かす。
「んで、白君にもちょっと力をやるよ」
黒い男と白い男、その両方に触手に握った筆を伸ばす衣蛸。
黒い男の妖刀には、「重」、白い男の木刀には「炎」、と筆が記した。
それぞれが次に攻撃するもしくは受ける瞬間の、その1レス分のみ、黒い刀は酷く重量を増し、
白い男の木刀は炎の力を得る。
888 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/29(金) 22:58:12.26 ID:hGWEYRmFo
>>886-887
「無理はするなよ」
織理陽弧は心配げに言うと、ぽんっと丑三の背を軽く叩いた。
それと同時に背中に何かを張ったようだ。
丑三の背に張られた長方形の札は、ぼんやりと光を放ち、彼自身に融けて消えた。
「東雲からの餞別じゃ」
傷を負った東雲の願いを受けて代わりここへやって来た織理陽弧は、
その願いを具現化する力を使い、丑三の体を癒した。
完全に回復するまでにはまだまだ至らないが、少しは体が軽くなるはずだ。
「もちろんじゃよ!」
織理陽弧は再び鋭い視線を逢魔に突きつけると、既に人間らしさを失くしてしまった彼の頭に向かい飛び上がった。
親指と人差し指で円を描き、口元に近づける。
ふうっ! と織理陽弧が強く息を吹き付けると、
円の中心から燃え上がる狐火が噴射された。
889 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/29(金) 23:09:39.50 ID:IDKJZOI8o
「いやぁ爽快かな、ここまでのお頭が揃っているとなんだかへんな気分になるね」
ケラケラと零れる痛快な笑い声と、その下駄が踏み鳴らす音が重なって聞こえる。
月明かりに嫌味すら吐けぬほど映えるその姿は、簪を刺した一人の男
なにやら酔っているようで、少し赤くなった頬と、酒で薄くなった紅が逆光でも見て取れた。
「夜分遅くにどうも、どうやら宴も酣と行ったご様子」
手に持っていた酒瓶をそのまま地面に捨てて、背を丸めて今度は引き笑い気味に笑い始めた。
着物の袖を手がすっぽりと隠れるまで落とし、その状態で口元を隠す。
「鬼か修羅か……どちらにせよ酒が濁る、月夜の飲みに聊か不要ね」
背筋をゆっくりと戻してゆくと、肩に引かれて袖が元に戻ってゆく。
気づけば、左の手には紅塗りの鞘、右の手にはぶちまけられた酒を照らす刃の光。
「これもきっと何かの縁、手伝おうともさ」
抜き身の刀を肩に担ぎ、またケラケラと笑いを零した
890 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/29(金) 23:17:06.61 ID:n7zoaLODO
>>887
>>888
『そんじゃ…頼んだ…ぜっ…!!』
攻撃を受け止める丑三と、受け止められる黄昏に文字が刻み込まれる
同時に背中に貼られた札の力で徐々に傷も回復する
しかし、力の差はそれだけでは埋められない、力に押され潰れそうになる
「ッッァアアアアアアアアアアアアアアアァァァあああああああああ!!!!?」
そこで、陽狐の吐いた炎に焼かれ、狼狽えた黄昏が腕を放す
力がかからなくなったその隙に、丑三は一気に距離を詰める
『いよっし!そのまま続けてくれ!!』
891 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/29(金) 23:19:08.65 ID:n7zoaLODO
>>890
/
>>889
も追加
892 :
叡肖
[sage]:2011/04/29(金) 23:23:13.88 ID:ehSwCCXQo
>>888
(東雲、はてどっかで聞いたような?)
蛇から聞いた、病院で働くもう一匹の妖怪についてを思い出す前に、
狐火が広がりその熱風が煽られて衣蛸へも向かって来る。
(おっと)
「どうせなら蛸焼きよりは明石焼きのほうがいいなぁ」
等と食べる側だか焼かれる側だかよく判らない希望を述べ、炎から距離をとる衣蛸。
もちろんそれは、白い男の木刀が炎を放つことを想定しての動作でもある。
(あの妖刀は完全に持ち主食う気で腕になってるが、その正体がイマイチ不明なんだな)
>>889
ここで現れた酔った男の台詞を、衣蛸は耳に挟んだ。
この得体の知れぬ男は、あの黒い男の正体を看破できるのだろうか。
「なんだと?その黒い奴は、鬼なのか?」
相手が鬼であるなら、距離を置いてもできることがある。特に今、この季節であれば。
足元に転がる、元は土塀だったらしい瓦礫に、衣蛸は筆を走らせた。
記した文字は「蓬」。桃や柊と並び、鬼の嫌う植物の一つである。
そして今はこの蓬の生える季節なのだ。
>>890
「物は試しだ!草餅に作ってやれなくて悪いな、それ喰らえ!」
衣蛸が瓦礫に記した文字がフッと消えると、そこには蓬が生える。
その瓦礫ごと、衣蛸は黒い男へと蓬を投げつけた。
893 :
零「」&黒龍『』
2011/04/29(金) 23:35:43.27 ID:YfAAaHWw0
「へぇ、面白くなってきたね。」
『せっかく来たのに応戦しなくていいのか?』
「私が行ったらややこしくなるし、目的は情報収集だから。」
物陰に隠れながら、にこにこする少年と黒い龍。
手にはメモ翌用紙と、ペン、紅茶を持っている。
「黒龍はどんな結果になると思う?」
『見たところでは見当が付かないな。零はどうなんだ?』
「勝つとか負けるとかの以前に、きっと良い方向へ傾くと思うよ。」
紅茶を啜っている。
潜在能力が高い、また戦闘している妖怪達は彼に気づけるのだろうか?
きっとその存在を知った時、零の不思議な力が貴方を手助けするだろう。
894 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/29(金) 23:38:56.81 ID:hGWEYRmFo
>>890
「狐火は効くようじゃのう」
ぷつりと糸を切るように炎を断ち切る。
織理陽弧は巨大な鬼の左腕にひらりと飛び乗った。
「話は聞いておる。お主の願いもな。じゃが、」
語り口はどこか憂いを帯びているが、乱雑に跳ねた狐色の髪で表情は覗けない。
「自らの願いの為に全てを犠牲にするつもりなら……」
――ぼぼぼぼぼっ!!
突然、織理陽弧を囲うように小さな狐火たちが燃え上がった。
闇に浮かぶそれは、彼の送り提灯。
ぐるぐると狐に付き従うように、彼の周囲を廻り始める。
「“本所七不思議 送り提灯”――覚悟して受けよ」
炎が立ち上る轟音。
それぞれの狐火は激しく燃え上がり、銃弾のごとく逢魔に襲いかかる。
>>889
>>892-893
(妖が集まってきたのう……しかもかなりの手練れと見たぞ)
鬼の腕に乗りながら、叡肖や初尾花の姿を眺める。
危険とあらば今すぐにでも助けに向かうが、今は必要なさそうだ。
「ほう! 蓬とは考えたの」
織理陽弧は感嘆の言葉を漏らす。
これで鬼が怯んでくれれば、織理陽弧の攻撃もかなり当てやすい。
895 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/29(金) 23:46:14.26 ID:IDKJZOI8o
>>891
左手の鞘を中指と薬指の間に挟むように握る
そして親指の付け根から人差し指にかけての肉に刀の峰を擦り付けた。
「しっかし、四方や妖退治に出会うとは……早咲きの菖蒲で一杯と思っていたのだがね」
くるりと赤い刺繍が描かれた着物を翻し、何を切る様でもなく、ただひゅんと風を切るように横薙ぎに振るえば
男の周囲に浮かび上がる数多の印。
刀を振るうという行動で印を《結んだ》、そして左の手首を景気好く振るとどうか
音が鳴るものがあるわけでもないというのに、シャンという金属のぶつかる音が聞こえてくる。
そして印が行使されたではないか。
「通行止めだよ」
耳をキンと腫らせる甲高い独特の音、いつの間にか退路を塞ぐ様に線が引かれてゆく。
間違いなくこれは《結界》の初動、それもどちらかといえば壁ではなく網に似た結界。
黒い男の身動きを阻害しようというのか。
>>892
「いんやぁ、知らないよ」
声を張り上げて月に向かって笑いを零す。
女のような服装や細い腕をしている癖に中々豪快な物言いだ。
「言葉の遊びさ、まぁ効いたら効いたでいいんじゃないかね」
息を整えるように声色を変えるが、時々奥から笑いを潰さんという音漏れが聞こえてくる。
>>893
「見世物になる、か……私も中々……いや二枚目は無理かな無理かな」
小声で何かを呟くも、視線は移すなどと言う事はなかった。
気づいていても気づいていない振りをする、まるで演者のような挙動を取ったのだ
>>894
「ふむ、狐か……なるほど、道理で縁があるわけよ」
織理をみて左手で顎を押さえると、にやりと唇をゆがめた
896 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/30(土) 00:10:49.18 ID:BakoHw/DO
>>892-895
「グルァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
炎にまかれる黄昏は、右腕を振るい周囲ごとそれを撒き散らそうとする
しかしそれは叶わない、右腕に刻まれた重≠フ文字が効力を発し、右腕が上がらないのだ
「ガアアァッッ!!?」
その隙に、数々の攻撃が開始される
打ち出された蓬は、右腕となっている鬼に効果を発した
鬼が嫌うその植物は、多少なりともその鬼の力を弱める
力が弱まり、次の攻撃に対処が出来ない
陽狐の狐火の初段が当たると、畳み掛けるように当たる狐火でダメージを受けていく
余りのダメージに黄昏は後ろに下がろうとする、しかしそれは叶わない
網のように張られた結界に、退路を絶たれた
『こいつで留め!…っていきゃあいいんだがなあ!!』
力をくれた者、攻撃に参加する者、結界を貼る者、見ている者
様々な者達がいる、しかしそれは皆、自分とは違う存在
妖怪の力を借りた人間は、妖怪の力を遣う人間に、渾身の攻撃を仕掛ける
白い木刀を右手に、もう一本の普通の木刀を背中から左手で引き抜く
白い木刀には刻まれた炎≠フ力が宿り、赤い炎が煌々と燃え上がる
『あばよ馬鹿野郎!!』
小さくジャンプし、空中で体を捻り、回転の勢いを利用して黄昏を殴り付ける
まずはただの木刀で一撃、続けて燃える白い木刀で追撃
思い切り力を込めて殴られた黄昏は、力が弱まっていたのもあってか、衝撃で結界を破り、背後にあった仏像の足元にたたき付けられた
897 :
叡肖
[sage]:2011/04/30(土) 00:15:12.91 ID:VVQTD3EMo
>>893
(ん?龍が居るな。てことは、あの兄妹のどっちかが潜んでるのか)
竜宮ではなじみの気配を感じた衣蛸。
しかし今、そっちは放っておいて良いだろうと判断した。
>>894
「そりゃ、こう見えても陸じゃそこそこ年食ってるもんでね」
出世法螺まで引き合いに出す気はないが、人界から隔離された水界では
千や二千はまだ若造の齢である。
>>895
「酔っ払いの当てずっぽうかぃ。
こんなのさっさと終わらせて俺も酒飲みたいな、藤の精でも居ないかな。山吹でもいい」
初尾花の台詞に、この遊び人はがっかりしたようだ。
対処する人数も増えたので、既に遊ぶことを考えはじめている。
>>896
「…って、なんだ。蓬で良いんじゃないか」
足元の玉砂利の山に、たっぷり墨を含ませた筆で大きく文字を書き始めた衣蛸。
その文字は「炒り豆」。
やるべきことは判るよな?
898 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/30(土) 00:33:33.37 ID:Kdsd87Ido
>>895-896
「む?」
何故だかこちらを見て笑われた……ような気がする。
織理陽弧は頭に疑問符を浮かべて首を捻った。
逢魔の上げた強烈な咆哮に、織理陽弧は視線を戻した。
彼の意のままに操ることのできる狐火を飛び回らせ、巨体に対し確実にダメージを蓄積させていく。
全ての者達の力が合わさり、鬼の巨体が揺らいだ。
丑三による木刀の二撃が決定打となり、逢魔が仏像の足元へ吹き飛ぶ。
「――!」
織理陽弧は慌てて腕から飛び降りると、かつんっと下駄音を立てて着地した。
土煙を上げて、仏像の足元で動かない逢魔へ駆け寄る。
丑三の二撃が果たして、本当にトドメとなったのか。
>>897
「どうやらそのようじゃな」
織理陽弧はしゃがみ込むと、炒り豆と化した玉砂利を一つまみ取った。
「端午の節句の季節じゃからの……しかし弱った鬼を甚振るのはどうかと思うぞー」
豆を手のひらで転がして空笑い。
899 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/30(土) 00:44:04.73 ID:H5QpF3nko
>>896
「《菖蒲》を探して《殺め》事をしては縁起が悪いからねぇ、直接的な執行は関係者に任せるのが善かな」
トントンと刀を肩に担ぎ、腰に左の手を当てて頬を引き上げる
しかし笑顔の中にも思慮深く何かを見つめる瞳だけがあった。
――――まぁ、出来ぬならしても良かったが、その心配も無しか
白と黒、向かい合うその二人を見て内心で呟く。
自己で《結び》を切れるのならば、それを見守るのもまた勤め
思考とは裏腹に、口からは冗談めいた悪態を吐いた
「いやいや、殺めは信仰を揺るがすこともあるからねぇ、良かったよかった」
>>897
「いやいや、鬼は種族を指すだけのものじゃあないよ」
「鬼気迫るという言葉も在るように、鬼の定義はそれはそれは広いのさ」
カランカランと下駄をふらふら動かしながら、歯を見せて喋る
肩ごと上半身を回し、空に浮かぶ月を見上げた。
「広いといえば湯浴みがしたいねぇ、湯と酒に溺れたい」
「摘みはそうさ、豆いいね……豆を摘み湯を肴にして……クックック」
背を丸めて顔を伏せながらまたしても笑い始めた
>>898
「偶然は無し、となれば呼んだのは彼女の縁よ」
薄く笑い続けたまま、ぼそぼそと言葉を呟く。
「木霊が狗ではなく狐を呼んだか」等と意味深なことを呟きながら、ばっと黒髪を振りかぶって顔を上げた。
「夜雀様に宜しく頼むよ、寸法が間違っていたら今度はベランダにでも置いておいてくれたまえ」
900 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/30(土) 01:08:17.04 ID:BakoHw/DO
>>897-899
『…どう思うよ、皆さん』
『俺としちゃ、今はやったか!?≠チて言いたい気分だ』
左手の木刀を肩に担ぎ、首を曲げてその場の者達に顔を向ける
貼られた札によっていくらかダメージは回復した、しかしそれが勝利に直結する訳ではない
そして、やったか!?と言うとやってないのは、最早常識に近い流れなのも確かだ
「ゥゥウウウウウウウアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」
またも雄叫びを上げて、黄昏は立ち上がる
傷だらけになろうと、目的を果たす為の思いと、それを叶えようとする気持ちが彼を動かすのだ
『……悪い、もーちょっとだけ付き合って貰えるか?』
申し訳なさそうに言うと、丑三は黄昏に向き直る
黄昏の力は、ダメージを受けて減る所か段々と増していた
「ォォォオオオオオオオオ怨怨怨怨怨怨オォ…!!!」
命を喰らい力にする刀、それそのものを右腕とした彼は、今自らの命をも力とさせている
すべての目的の為、それならば自分の命すら厭わない
『…馬鹿野郎が』
その事に勘付いた丑三が小さく呟いた
それと同時に、黄昏の体は全てが黒に呑まれる
人の面影を残すのは最早左目付近だけ、男は黒き悪鬼となった
901 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/30(土) 01:08:41.67 ID:BakoHw/DO
>>897-899
『…どう思うよ、皆さん』
『俺としちゃ、今はやったか!?≠チて言いたい気分だ』
左手の木刀を肩に担ぎ、首を曲げてその場の者達に顔を向ける
貼られた札によっていくらかダメージは回復した、しかしそれが勝利に直結する訳ではない
そして、やったか!?と言うとやってないのは、最早常識に近い流れなのも確かだ
「ゥゥウウウウウウウアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」
またも雄叫びを上げて、黄昏は立ち上がる
傷だらけになろうと、目的を果たす為の思いと、それを叶えようとする気持ちが彼を動かすのだ
『……悪い、もーちょっとだけ付き合って貰えるか?』
申し訳なさそうに言うと、丑三は黄昏に向き直る
黄昏の力は、ダメージを受けて減る所か段々と増していた
「ォォォオオオオオオオオ怨怨怨怨怨怨オォ…!!!」
命を喰らい力にする刀、それそのものを右腕とした彼は、今自らの命をも力とさせている
すべての目的の為、それならば自分の命すら厭わない
『…馬鹿野郎が』
その事に勘付いた丑三が小さく呟いた
それと同時に、黄昏の体は全てが黒に呑まれる
人の面影を残すのは最早左目付近だけ、男は黒き悪鬼となった
902 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/30(土) 01:09:56.41 ID:BakoHw/DO
>>897-899
『…どう思うよ、皆さん』
『俺としちゃ、今はやったか!?≠チて言いたい気分だ』
左手の木刀を肩に担ぎ、首を曲げてその場の者達に顔を向ける
貼られた札によっていくらかダメージは回復した、しかしそれが勝利に直結する訳ではない
そして、やったか!?と言うとやってないのは、最早常識に近い流れなのも確かだ
「ゥゥウウウウウウウアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」
またも雄叫びを上げて、黄昏は立ち上がる
傷だらけになろうと、目的を果たす為の思いと、それを叶えようとする気持ちが彼を動かすのだ
『……悪い、もーちょっとだけ付き合って貰えるか?』
申し訳なさそうに言うと、丑三は黄昏に向き直る
黄昏の力は、ダメージを受けて減る所か段々と増していた
「ォォォオオオオオオオオ怨怨怨怨怨怨オォ…!!!」
命を喰らい力にする刀、それそのものを右腕とした彼は、今自らの命をも力とさせている
すべての目的の為、それならば自分の命すら厭わない
『…馬鹿野郎が』
その事に勘付いた丑三が小さく呟いた
それと同時に、黄昏の体は全てが黒に呑まれる
人の面影を残すのは最早左目付近だけ、男は黒き悪鬼となった
903 :
叡肖
[sage]:2011/04/30(土) 01:14:50.78 ID:VVQTD3EMo
>>898
「ええー。んじゃ、鬼さんこちら、って手の鳴るほうへ誘う?」
衣蛸は炒り豆を一掴み、投げる準備だけはしている。
しかしやる気なさげにしゃがみ、狐を見上げた。
「あの腕と本体を分けるのは難しいぞ?
ただの鬼なら首をとれば良いが、腕だけが鬼じゃなぁ」
前に見たときより黒い男の腕の侵食が酷い。
鬼である腕が強いのか、男の体のほうがもう諦めているのか……。
「前見たときはあの腕は、まだ刀だったんだ。
よほど本体と刀に縁があるのか」
>>899
「ああ、菖蒲とあやめは全くの別モンだ」
以前に、鳴蛇を捕らえるための菖蒲を、竜宮の四季の庭へ取りに入ったのだ。
衣蛸は菖蒲の花の地味さを知っている。
(この笑い上戸のおっさん、動きがどこぞの神格臭いな。こっちの狐とは知己なのか?)
>>901
「どう思うも何も、やることさっさとやっちまえっての」
あーあ、と溜息をついて衣蛸は重い腰をあげた。
遊べるのはまだ先らしい。
「おい白いの。先に言っておくが俺、すげーやる気ないからね」
ゆったりした長衣の両袖から、3本ずつ6本の蛸の腕が伸びる。
それぞれの先がざくりと山から豆を掬い上げると、次々と黒い男に投げつけ始めた。
雨のように炒り豆が降る。
904 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/30(土) 01:36:37.24 ID:Kdsd87Ido
>>899
「夜雀――おお、お主、四十萬陀の友人か!」
袂山には彼女の他にも夜雀が存在するが、
その中で初尾花のような妖怪と交友があるものとなると、四十萬陀を除いて他にいない。
寸法と言われても織理陽弧はよく分かっていないようだったが、とにかく「伝えておこう」と返答した。
>>900
「妖気は減っておらぬ……いや、むしろ増大しておるな」
仏像の足元で足を止めた織理陽弧が呟く。
煌々と輝く満月の下、黄昏の悲しみと怨みに満ちた雄叫びが木霊した。
その瞬間、彼の左手に持った送り提灯が、
とめどなく溢れ出す巨大な炎を燃え上がらせた。
ここ数百年見ていない、とてつもない想い。
器である提灯が焼け落ちてしまいそうなほどだ。
そしてその炎は、黄昏の邪悪な姿形とは裏腹に、
ただ純粋に赤く美しい姿で、燃え上がっていた。
命を削り、己を削り。
ただ一つの目的の為に。
怒りの過ぎ去った織理陽弧は、まるで胸に杭を打たれたように、辛そうに顔を歪めた。
「丑三と言ったかの」
馬鹿野郎、と呟いた隣の丑三に体を向ける。
「あ奴の最期を決めるのはお主の役目なのじゃろう。生かすも、[
ピーーー
]もな。
じゃが儂は……あ奴にも、お主にも、希望を捨てないでもらいたい。
最期まで手を貸すぞ。あ奴のためにもな」
>>903
「誘うのはあの童の役目じゃ」
織理陽弧は明瞭とした声で答えた。
「理想化する前に、やるだけやってみるのが儂のやり方じゃ。
そうしないと、後悔するばかりじゃからのう」
にっ、と歯を見せて笑う。
905 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/30(土) 01:43:54.64 ID:H5QpF3nko
>>900-902
「おやおやまぁまぁ、なんとなんと」
折角のほろ酔いも醒めてしまった、とため息を零して担いでいた刀を滑り落とす。
その刃の動きは闇に浮かぶ白い笑顔の様であり、仄闇を霧のように割る射光のようであった。
「哀れなものだ、《非(あ)らぬ者》であることを嘆くが故に《荒(あら)ぬ者》になろうとは」
すっぺらかんな口調は何処へやら、薄めた瞳は薄月を切り取った様。
最初から酔いなどなかったかのような振る舞いと、その身から放つ空気
別人のようなその状態で、丑三に声をかけてきたのだ。
「お前が《何であれ》切れないというのなら、力を貸してやろう」
その短い言葉であるのに、威圧と威厳と、圧力を持った言葉。
ゆっくりとその口元は吊りあがってゆく。
「私は親切だから言っておくが、神ほど現金なものは世の中に居ないよ」
「特に殺め事を頼めるような神様じゃあ、大体が祟り神か呪い神か、忌み神様さ」
>>903
「おやおや、ショウブとアヤメの漢字をかけたのかい、これは一本取られてしまったよ」
トントンと、鞘を地面に打ちつけながら高く笑い声を上げた。
確かに簪といい、紅が塗られた唇といい、いい意味でも悪い意味でも普通のモノとは思いにくい。
何よりも女物のようなその着物、それが彼を最も浮かせている原因であろう。
「どうかしたのかい?」
>>904
「縁は結ばれるもの、知らず知らずに結びあって繋がり広がるものかな」
「私がここに巡ったのも彼女と貴方のお陰だろうか、感謝すべきか忌むべきか」
地面に目を向けた男、地面に酒瓶がぶちまけられている。
そういえばこいつは酒の肴を探していたのだった。
「だがまぁ、これも飲みの話の種にならぁね、これもまた良し」
906 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/30(土) 02:01:47.43 ID:BakoHw/DO
>>903-905
『…おい、最期だ、終わらせるぞ』
『悪いがもう少し、お付き合い願おうか』
黄昏に向かったまま、丑三が言う
それは問われた全ての問いに対しての、答えを含んだ言動、そして行動
ボワ、と淡く白い炎が右手の白い木刀に燃えて、左手の木刀を背中にしまう
右手の白い木刀を逆さまに、中程を持って腰に構える、左手は柄を握り、まるで刀を抜刀する様な構え
『援護を頼む』
「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァ!!!!!」
ただの鬼と化したそれは吠え、決心した丑三はそれへと駆け出す
黒き鬼は巨大な右掌に妖気を貯めると、丑三に向けてそれを打ち出した
細かく分散し大量の針の様になったそれは、雨の様に丑三に、流れ弾は協力者達にも降り注ぐ
丑三はただ、協力を信じているのか、己の信念か、攻撃にも怯まず走り続ける
907 :
叡肖
[sage]:2011/04/30(土) 02:04:58.21 ID:VVQTD3EMo
>>904
「そうだな。あの白いのと、後から来たあの女装したおっさんの刀が
これから何かする番だろ」
俺の役目はもう終わったもんねー、と言わんばかりの衣蛸。
対象と距離があっては、その筆は使えないのだ。
接近戦&サポート能力のみが有効なキャラである。
>>905
「…ってことで、後はよろしく」
えへら、と初尾花に衣蛸が笑う。
狐に笑いかけられた衣蛸から、今度は初尾花への笑いのバトン。
(あー、こういうもったいぶったのがやたら多いから、
頼まれようが爺ぃに泣きつかれようが、神格なんざ登りたくねーんだ…)
ぬるりぬるま湯のサボリーマン生活が衣蛸の理想である。
面白く遊び暮らせれば万々歳、なのだ。
(どうせなら、美女がこのカッコしてりゃいーのにな)
この衣蛸の脳裏に、とある水兵服の女性の姿が浮かぶ。
うん、あの脚はイイ。
中身の傾向がああじゃなければ、性格も含めて好みど真ん中。
>>906
「おー、いいぞ頑張れ白いのー」
気の抜けた声援をおくる衣蛸。
例え白い男が倒れたとしても、この蛸はその骨を拾ってはくれないだろう。
炒り豆の山が尽きるまで豆は投げるが、この蛸がするのは所詮其処までである。
908 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/30(土) 02:27:17.68 ID:Kdsd87Ido
>>905-907
「? なぜ忌むのじゃ、儂はお主に会えてとても嬉しいぞ!」
初尾花の言葉に、目をぱちぱち瞬かせて答える。
――と、丑三の「おい」という声に織理陽弧は体を翻した。
覚悟を決めた彼の最期の言葉。
丑三が出した答えに、狐は僅かに頷く。
「道は、儂らが開こう」
大地を割るような激しい鬼の咆哮。
びりびりびりっ、と電撃が走ったような感覚を覚える。
降りやまない針の雨の中を走り抜ける丑三の前に、織理陽弧の送り提灯が飛び出した。
狐火を燃え上がらせる提灯たちは、丑三に降りかかる針を焼き払っていく。
一つの点である送り提灯が全ての攻撃を消すことはできないが、致命傷になるえる部分の針だけでも……。
「ぐっ!」
送り提灯を操ることに集中しすぎたためか、針の雨が織理陽弧の着物を裂いて降りかかる。
正面を向くと、直接針雨に向けて狐火を放射した。
多少時間をロスしたが、それでも致命傷になる部分の針は焼き払えたはずだ。
909 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/30(土) 02:32:17.24 ID:H5QpF3nko
>>906
>>908
「……しかしもまぁ」
その腰からしゅるりと伸びる3つの影。
先が丸い一定の太さを保ったあれは間違いなく「猿の尾」
ぬるりと光を映しこむ鱗張りのあれは間違いなく「蛇の尾」
黒と黄の縦縞の毛並みを持つあれは間違いなく「虎の尾」
あろうことか全く別々の……それも五行にしてもバラバラの動物の尾を3つ、自身を円で包むように伸ばしているのだ
「《結び》の神の前に針を出そうとは、舐められたのかね」
尻尾を翻しながらくるくると踊るように横に移動する、その足が付いていた場所の草が伸び、そして瞬間的に枯れてゆく。
その様は満ち欠けを繰り返す、月の盈虚のようだ。
そしてぐっと体を低くし、自らの手に握られる刀をそっと指でなぞってゆく。
「妖に慣れすぎているのかな、強情というべきか強かというべきか……そういうの、好印象さ!!」
自らの力である縁を《断つ》その刃の力、それを丑三が持つ木刀へと分け与えてゆく
ぼうと光る刃の輝きが、その白い木刀を染め上げてゆくのだ。
「切りたいものを切るといい、《何であれ》切るものは自由だよ」
>>907
「全く、誰も彼も神を顎で使って……まぁ、私の有り方を考えればいつものことか」
肩をすくめ、しゅるしゅると動く自らの尾を手に持って毛を弄んでいる
自らで《結びの神》と言っていたことから、縁結びかなにかなのだろうが……
確かに縁結びの神は人の願いを四六時中聞き、惚気や悪意を当てられ……人間に顎で使われそうな神様だ
910 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/30(土) 02:55:36.17 ID:BakoHw/DO
>>907-909
陽狐の助けで目の前の針が消えていく、残り弾で傷を負うも、かなりの助けとなった
初尾花によって施された力は、白い木刀の力を増していく
叡肖の撒いた豆も、なんと攻撃を掻き消していた
妖怪達の力を借りて、丑三は黄昏と肉薄する
鬼の眼と人の眼が至近距離で交差した
『…逢魔ァ!!』
「グ…ゥ……ヤ…なカァァアアアアアアアッッ!!!」
相手の名前を叫ぶ、答える
それは最期の、人の心を呼び出す為の呼び掛けだったのかもしれない
せめて最期の瞬間だけは、人でいて…
黄昏の爪が横に振るわれ、丑三の左脇腹にかけて巨大な傷が刻まれる
自身の血が、肉が飛ぼうと、痛みも無視して、丑三は動く
その刀は、煉獄の炎が悪を切り裂く刀
自らが正しいと定めた事を覚悟の元に執行するとき、姿を現す
名を―――煉切!!
『終わりだ、全部、な』
『お前は頑張り過ぎたんだよ、休め』
丑三が白い木刀を、刀を抜刀するが如く抜くと、白い木刀はたちまち真剣へと姿を変える
白い炎を纏うその刀を以て、黄昏の巨腕を切り裂いた
腕が落ちる、それと同時に黄昏の体を覆っていた黒が剥がれる
煉切は、悪≠フ力を黄昏から切り落とした
「……僕は…どうやらとんでもない事をしたようだ…」
「………止めてくれて…ありがとう」
倒れる最中、黄昏の声がしたのは幻聴か、しかし全員にも聞こえただろう
命をすっかり喰われた抜け殻は、人形の様に崩れ落ちた
911 :
叡肖
[sage]:2011/04/30(土) 03:01:12.79 ID:VVQTD3EMo
>>908
(あー…)
今度はこっちか、と、溜息を付きつつ衣蛸は狐に片方の袖を差し出して庇う。
豆を投げる腕は片側の3本のみとなったが、仕方があるまい。
一見柔らかそうな、ゆったりとしたその袖に針の雨が当たるが、
貫かずに硬い音を立てて針は消えてゆく。
「俺の殻だ。蔭に居ればこの程度は防げる」
衣蛸は貝のように殻を持つ蛸である。
その殻に入って海面を気ままに浮かぶこの蛸に、好奇心から近寄ることの無いように。
近寄る者はその乗る舟ごと、包んで呑み込む化け物なのだ。
>>909
「それが嫌なら、神になんてならなきゃいいのさ」
貧乏神や疫病神のような、敬して遠ざけられる神ですら、
それなりの神格の重みと役割が課せられる。
神格化されて良いことはない。
辞めたければ何時でも辞められる一文官のほうが、ずっとマシだ。
「誰にも畏怖されず願われず、忘れられたら消えちまうこともある。
なのに課せられるものは大きい。
そんな不便の付きまとう神格なんざ俺は御免だね。
ミナクチといい、進んで背負う奴は全くご苦労なこった」
言いながら衣蛸は肩を竦めた。
>>910
「気は済んだか?」
おそらく敵同士になる前は知り合いなのだろうと
それぞれの言葉から衣蛸にも予想はついた。
「お前はこれからどうしたい?
俺はさっさと探しものに戻りたいんだが」
衣蛸は傷ついた丑三に問う。
(あの蛇さえ見つけたら、今度こそ遊ぶ!)
912 :
織理陽弧
[sage]:2011/04/30(土) 03:25:43.65 ID:Kdsd87Ido
>>910-11
「……」
人形のように崩れおちる黄昏。
悪の力から救い出すことができたのだ。
彼、丑三夜中が。
しかし、織理陽弧はうまく笑えずにいた。
913 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/04/30(土) 03:28:28.58 ID:H5QpF3nko
>>910
>>912
「終わったか、やれやれ」
伸びた尾が中に戻るように消えて行く、そして抜いていたその剣を鞘の中に収めた
その刀も自らの袖の中へと、明らかに大きさの差があるというのに飲み込まれてゆく。
人の形を見下ろすその目は、慈しむようでもあり、また蔑むようでもあった。
「いやぁ、疲れた疲れた……」
ぐっと体を伸ばし、くるくると肩を回した後
目を伏せた状態でかすかに口元を持ち上げる
「……お疲れ様」
>>911
「いやぁ、色々あるのさ……何分中間管理職のようなものでね」
簪の刺さったその頭をカリカリと掻いた後
ぐっと空を見上げて、両手の人差し指と親指で枠を作って空に浮かぶ円を切り取って見ている。
「芒に月、月に芒と言うだろう……、天から垂れたこの身に選択の余地など無し」
今までのすかした態度とは違い、その体が膨張して収縮する。
腹の底からのため息を零したのだ。
「……神になると損得勘定で動かざるを得なくなるのがねぇ」
914 :
イベント 一人の男の終焉
2011/04/30(土) 03:34:19.43 ID:BakoHw/DO
>>911
ぶんっ!と刀を一降りすると、元の白い木刀に戻っていく
かつての友の亡骸を前に何を思うか、表情は見えない
『…手、借りて悪かったな』
『もう頼む事はない、好きにしてくれ』
『…俺は……』
何をしたいか、その問いには答えない…いや、答えが出なかったか
>>912
『ていうかこれ、よく考えたら殺人だよな』
『…はは、笑えねえ』
軽口や冗談も、いつものようなノリの良さが全く無い
あまり気分が向上している様子ではなさそうだ
>>913
『ありがとう、けどまあ、もう一仕事ありそうだ』
白い木刀を背中に仕舞うと、もう動かない黄昏に近付いて、体を担ぐ
『…こいつをなんとかしてやらないとな…と言っても、持ってく奴らの見当は付いてるんだけどよ』
『…じゃ、俺は行くよ』
『ありがとう、皆』
ヒュウ、と寂しげに吹いた風が、丑三の衣服の端を揺らす
友の亡骸を背負い、丑三は足早に姿を消した
切り落とされた右腕は、皆が目を離した隙に消えていた
/長い間お疲れ様でした
915 :
叡肖
[sage]:2011/04/30(土) 03:42:34.97 ID:VVQTD3EMo
>>912-914
「…何をしたいか、はまだ考えられないのかな、あいつには」
衣蛸が両袖を払うと、6本蛸の腕は2本の人の腕となる。
(少なくとも、竜宮の官吏として俺のすべき事のうち一つは済んだ)
露希に危害を加えうるものは、消えた。
「さーて、あとはあの馬鹿蛇をとッ捕まえるだけだ」
片手を拳に握り締めて、叡肖は不穏な笑みを浮かべると闇へ溶けていった。
おそらく彼の遊べない腹立ちは、黒蔵の上に降り注ぐのだろう。
//お疲れ様でしたー
916 :
青行燈の《噂》
2011/04/30(土) 22:06:03.70 ID:l9cJkIXO0
さあ……今日の語る怖い話はこちら…
《水道からの蟲》
とある公園の水道に、使用禁止の紙がはられたモノがある。
それは水が出ない壊れたモノだった…
しかし…ある暑い暑い夏の日、偶然にも、その紙は剥がされていた。
そこを通りかかるわ一人の女性。
この暑さに、喉がかわきさ迷った彼女は、その水道を発見した。
我慢できず、彼女は水道の蛇口を上にし、捻った…
「!?」
すると、口の中にムズムズした物が入り込んでいるのがわかった。
彼女は慌てて、蛇口から口を離したが後の祭。
勢いよく蛇口をすすってしまったんで、それをかなり飲み込んでしまった。
見ると、蛇口から無数の蟲がウジャウジャわき出ているではないか!
長く、その水道を水がでないせいで放って置いたせいで蟲が住み着いてしまったねだ。
彼女は声をだし叫ぼうとするが蟲は彼女の口へ口へとウジャウジャと進んで行き………
……しばらくして窒息死してる女性の死体が発見されたそうだ。
その近くには大量の蟲がいたそうな。
まあ…ただの噂だけどね。
きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!
ウ ワ サ
――――――――――――――
とある公園。今貴方たちの前にはその噂の水道があった。
それには、まだ妖気は感じられないが……
917 :
零「」&露希『』
2011/04/30(土) 22:09:31.11 ID:aeeOB0UL0
>>916
『〜でね、それが凄く面白かったんだぁ。』
「へぇ、それは良かったね。」
仲良く会話する二人の兄妹。
外見だけなら普通の仲の良い兄妹なのだが、実際は妖怪である。
きづけば、公園に来ていた。
何が起こるかもしらず、水道に近づいていく二人。
918 :
出口町 入江
2011/04/30(土) 22:22:22.56 ID:bNxLX/GtP
>>916
「・・・なんだろう」
黒髪の、長髪の目の虚ろな少女。
もう暖かいというのに、長袖のセーターやズボンを履き。
手にすら包帯をぐるぐる巻きにしていた。
フラフラと公園を徘徊している。
呼ばれるように、誘われるように。
「・・・音?」
暗く、静まり返った公園。
ブランコが生暖かい風に揺られ、軋るような音で泣いている。
その中でいっそう、怪しげな存在感を放つ蛇口。
後ろにある公衆トイレが陽炎のように揺らいで見えるほど。
何かに誘われるように、呼ばれるように、序章を紡ぎだすように。
少女はその蛇口へと近づいて、そのパルブを捻った。
919 :
《噂》
2011/04/30(土) 22:36:41.51 ID:i4p095fh0
>>917
>>918
ぴちゃん!
パルプを捻っても、蛇口からは何もでなかった……
ザワッ
ただの噂?
ザワッ…
害もない子供の噂?
ザワッ…ザワッ…
違う…
ザワッ!!!
「水…水……喉が…喉が…」
突然、貴方達の後ろから気持ちの悪い妖気が感じられる。
振り向けば、病的な程の白い肌で、黒のワンピースを来た女が
ユラリ ユラリ と現れるだろう。
その目は焦点もあっていなく、不気味だ。
だが彼女に注意をそらしてはいけない。
ウジャウジャウジャウジャワシャワシャワシャワシャワシャガサガサガサガサガサガサ
アリ、ミミズ、幼虫、ゴキブリといった蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲蟲が!!
蛇口から蠢き、群がり、近くの出口町。
そして兄妹へと這い寄り、群がり、服に潜りこみ、口にへと迫ってこようとするだろう。
ゴポッ…
920 :
零「」&露希『』
2011/04/30(土) 22:46:38.42 ID:aeeOB0UL0
>>918
「水、出ないんですね。」
不意に話しかけたのは零だった。
この辺りに来るのは初めてなので、近くの人かと思ったらしい。
が、そんな呑気なことを言ってる場合では無かった。
>>919
「にぎゃああああぁぁぁぁぁ!!虫は無理無理無理無理!!!黒龍助けてっ!」
『白龍、全部一掃しちゃおうね。』
露希は虫を振り払い、地面に居る蟲を切りつける。
一方で虫が苦手な零は泣きながら黒龍に助けを求めている。
こんなんでやっていけるのか!?
921 :
出口町 入江
2011/04/30(土) 22:51:08.44 ID:bNxLX/GtP
>>919
>>920
露奇の声には気付けていなかった。
いや、声をかけられたとき既に。
蛇口を捻った後だったのが・・・全て不幸となった。
「・・・!?」
突如、背後に感じたおぞましい気配。
ぞわりと鳥肌が走り、ただただ硬直する。
おそるおそる、その後ろを振り返ったとき。
「きゃああああああああああああ!!」
夜闇にすら栄えるような白い肌の女が、こちらを見ていた。
辺りから、うじゃうじゃと・・・蠢くような、押し寄せるような虫の大群が迫ってくる。
「ひっ・・・嫌、嫌・・・!」
少女がうろたえるたびに。
卵が割れるような音が響いて虫達が踏み潰され、体液が飛び散った。
無抵抗な少女の足から這い上がる虫達。
慌てて足を振り回し、叩き落とそうとするが・・・その虫達は払われた手にすら移り。
長袖の服の中へと入っていく。
「きゃああああああああ・・あがっ! あ゛あ゛ぁぁぁぁ!」
腕を伝い、服の上から下から、袖から。
おびただしい数の蟲達が沸き上り、口の中へと殺到していた。
舌にも喉にも、甲虫達が絡みつき。
もはや叫び声すらなっていなかった。
922 :
《噂》
2011/04/30(土) 23:15:09.71 ID:i4p095fh0
>>920
露希の冷静な判断により、蟲は掃われ、斬られていく。
だが…一匹一匹弱いがノズルが緩み蛇口から蟲はまだ増える。このままでは彼女――出口町みたいな状況になってしまうのは時間の問題。
蟲をコレ以上増やさないようにするには?
蟲をどう一掃するか?
一人冷静な貴女はならできる筈だ。
零に纏わり付こうとする蟲達…ミミズや幼虫がヌルリと肌に触り、アリやクモがはい上がり、精神的に追い詰めてくるだろう。このままでは口に蟲が……
黒龍は主のピンチをどう打破する?
>>921
「ふふふ……いい悲鳴。あっちの彼もいいげど……」
蟲に溺れる貴女に《噂》はニッと嗤い近づいてくる。
女性の口から見えるは、蠢く蟲。
「貴女も…私の仲間になって……」
蟲達はどんどん貴女の口へ口へと蠢き、溺れさせようとする。
……その場から動かなければの話だが…
蟲から逃げて、嘔吐を吐くように吐き出せば、対処はできる。
冷静になれ…冷静になるんだ…
このままでは貴女も《噂》の仲間入りだ…
923 :
出口町 入江
2011/04/30(土) 23:25:16.11 ID:bNxLX/GtP
>>922
「あ゛・・・ガブ・・・ッ!!」
少女が白目をむく。
パニックと恐怖により、冷静なことなど何一つ考えられなかったのだろう。
数多の虫達は、口元で通行止めをくらっている。
おそらく肺にも、胃にも・・・すでにギッシリと虫達が押し蔵饅頭をしていることだろう。
「・・・ぁ」
崩れるように倒れ、そのまま蠢く蟲の絨毯に埋もれていく少女。
彼女の死因はショックか、窒息か、毒虫か。
なにも判明せぬまま、ただ闇よりも黒光りする虫たちが群がり。
そこだけ人型に盛り上がっていた。
924 :
零「」&露希『』
2011/04/30(土) 23:25:43.83 ID:aeeOB0UL0
>>921
『大丈夫ですか!?くっ…蟲が多すぎる。』
どうやら、数が多すぎてなかなか対処出来ないでいる。
切っても切っても増え続ける蟲。
どうするか―
>>922
「こっ…黒龍ぅ、ぬるぅって…ぁぁ。」
精神的にかなりガタが来ている様子。零は軽く放心状態。
その時、黒龍は何をしたか?
黒龍「(零、良く聞け。家に帰ったら、俺がお前の為に紅茶入れてやるから。今は乗り切れ。)」
甘く、囁く黒龍。黒龍の紅茶―それが零の頭に過った瞬間、何かが起こった。
「露希、蛇口止めるから一気に蟲を殺 すんだ!!」
『えっ…あぁ、分かったよ。』
零は蛇口へと走り、露希は蟲を切る。
そして蛇口を閉めようとした。
925 :
《噂》
2011/04/30(土) 23:44:48.56 ID:p0SgH1fg0
>>923
「ふふふ…ハハハハハ♪…やったやった…仲間が増えたわ」
愛しそうにその死体に近づき、妖気を注ごうとする。
自分と同じ《噂》《蟲の妖怪》にする為に
>>924
「あら…?残念…気付いちゃったのね…」
パルプを閉める事により
蟲たちは増える事はなくなった。
残った蟲は露希に減らされていく。
残りは出口町に纏わり、侵略する蟲たちと……
「貴方たちも私の仲間になればいいのに…」ザワザワザワ
口を中で沢山の蟲を蠢めかしてる《噂》だ。
926 :
零「」&露希『』
2011/04/30(土) 23:50:17.51 ID:aeeOB0UL0
>>923
『つっ…』
その見るも無残な光景を見てしまった。
その死体に蟲が群がって、死体を埋めて行く。
少なくとも、ああはなりたくない。
>>924
「ごめんね、仲間にはなれないなぁ。」
かちゃりと剣先を向ける。
それは挑発する行為かもしれない。
「蟲って苦手なんだよね。
そんな仲間なんて不可能。」
927 :
出口町 入江 & 窮奇
2011/05/01(日) 00:14:13.39 ID:Bu3VnG+AP
>>925
>>926
蠢く異様な空間に、
更に・・・吐き気を催すような悪意が重ね塗りされた。
ぬるく、肌にへばりつくような風。
呼吸のたびに肺が汚染されるような空気。
最低が、邪悪な物語を悲劇的結末へ加速させる。
「やっほーーーー! おはこんにちばんわーーー!!」
タンクトップに短パンの、虫取り少年のような姿をした女性。
歳は20歳前半か、格好は異様だが放つ雰囲気は更に奇怪で危害。
這いずる蟲すら彼女を避けて、黒い絨毯に丸い輪が広がる。
丸い輪は人型に盛り上がった場所へと移動し、少女の形だった者が再び姿を顕にする。
服もボロボロで・・・頭しか残っていなかったが。
しかし・・・頭は無傷? 体は服を残して跡形もないのに?
「やぁやぁ、入江ちゃん!! 散々だったねぇ!!」
頭を抱きかかえる窮奇、口から無数の蟲が慌てて逃げていく。
それと同時に断末魔の表情が、すこしづつ元に。
「ぁ・・・ぅ・・・あああああ!! 姉さまぁあああああ!!」
頭だけの少女が泣き叫びながら窮奇の胸で泣き叫ぶ。
当の窮奇はニタニタしながら女性と零を交互に見比べていた。
「さてさて、このまま物語を邪魔したままじゃ『悪い』からねぇ・・・。
1つ、私が添削してあげよう」
逆心が公園の隅々まで這い回っていく。
空っぽの、入江の服がムクリと起き上がった。
「『この虫達に殺された人は・・・やがて生きた幼虫の揺り籠となって町を彷徨う。
そして新しい犠牲者を誘う為に、行動するのさ。腹の中でさらに大きく、強く成長しながら』
・・・なんてのはどう? よくない?」
入江の服から無数の羽虫が噴出した!!
彼女の服の中には妖気を詰めこみ、擬似的な体としていたのだ!!
虫達はそれを吸い! 強力な妖虫として進化してしまう!!
妖気を吸う怪物として! 露希や零に飛び掛っていく!!
928 :
《噂》
2011/05/01(日) 00:26:06.84 ID:ygiTHrGW0
>>926
剣先を向けられるも、微動だにせず、ニタリと嗤い
「残念ね〜」
口から綱引きの縄くらいの大きさ百足が飛び出し、零にたたき付け、絡み付かせようとする。
が……それはできなかった。
>>927
「あらら〜〜?」
現れた《悪意》と無事だった《頭》に首を傾げる《噂》
そのせいで行動は止まり
「………!?」ゾクッ
「だだだだだだ騙されたぁぁあ!!!!貴女!!貴女ぁぁぁあ!!!!主と手を組んだのに私を欺いた!?」
恐怖で震えるも自分の話を変化させられたことにより怒り窮奇に文句を言う《噂》
「貴女も元々《噂》だったなら先にいいなさぁぁぁあい!!!」
文句を言う《噂》は隙だらけだった。
929 :
零「」&露希『』
2011/05/01(日) 00:35:21.02 ID:2Fq2lrD/0
>>927
「もうこれ以上、蟲は増やさないで欲しいんだけど。」
『だよね。しかもなんでボク達に。』
黒と白が揃う時、真の力を発揮する。
黒は蟲を突き刺そうと、白は蟲を引き裂こうとする。
>>928
「噂?ああ、このことね。」
一人でに納得し、頭にインプットする。
最近、世間は騒がしいのだ。
怪談や噂、それを調査したいと思っていた零には好都合だ。
930 :
出口町 入江 & 窮奇
2011/05/01(日) 00:45:08.53 ID:Bu3VnG+AP
>>928
「まず口塞いだクセに・・・」
ジトーっと、不機嫌そうな涙目で《噂》を睨む少女の生首。
その目は薄い紫に染まっていた。
「おいおい欺いたなんて人聞きの『悪い』こと言うなよぉー。
私はただヤマナシオチナシの物語に、ヤマとオチをつけてあげただけじゃないか!」
修辞表現ではない意味で、頭を抱えながら笑う窮奇。
いままで散々振り回されてきたお返しだとでも言わんばかりに。
ニタニタとまったく優しさを伴わずに微笑みながら、
噂の女にまで逆心の触手を伸ばしていく。
「まぁ、怒らないで見ててよ。すんごい顛末が待ってるからさぁ」
邪悪な物語はクライマックスを迎えようとしていた。
>>929
「さて・・・露希ちゃん、零くん」
ニタリ、と頬を歪ませる窮奇。
【本筋】の虫と【後付設定】の虫が交じり合い巨大な渦となる。
「気をつけてね・・・それ」
ニタリ、と三日月状の瞳が2匹の竜を見据えた。
「力づくで殺したりしたら・・・大変なことになるから」
心を読む逆心はこの物語の結末すらも読んでいた。
聖なる力だろうが、邪悪な力だろうが。
浄化だろうが、神格だろうが・・・ただ切り裂き、潰すだけでは結末は変わらない。
【そういう物語】なのだ!!
この場から! この物語から生きて逃れるには!!
この物語の【核心】を突かねばならない!!!
931 :
《噂》
2011/05/01(日) 00:53:37.05 ID:5ieppqT50
>>929
>>930
「せめて妖気を出しなさぁぁぁぁあい!!」
自分の思い通りにいかないとヒステリーになる《噂》
そして逆心の触手に知らず知らず絡まっていく。
『きっひゃっ♪なかなか面白い事するねぇっ!』
窮奇の背後から、不気味な悪意と寒気をもよおすような妖気が放たれた青紫の炎が現れる。
932 :
零「」&露希『』
2011/05/01(日) 01:05:09.57 ID:2Fq2lrD/0
>>930-931
「それって殺しても意味ないってことだよね。
なら、この蟲の沸きだした蛇口を壊そうかな。」
「黒魔翌裂斬―エボルツィオーネ」
『白天裂斬―コンペテツィオーネ』
二組の双刀から生み出された黒と白の刃。
それを壊せばいいのか、何をすればいいかは分からない。
ただ、この空間から生きて抜けだしたい―それが零と露希の思い。
933 :
出口町 入江 & 窮奇
2011/05/01(日) 01:16:28.22 ID:Bu3VnG+AP
>>931
「・・・けっ」
なんだか据えた眼で妹を一瞥する生首。
しかしその直後。何かを感じ取ったのか、ビクリと眼を見開き細かく震えだす。
「・・・まぁねぇー、でも残念ながら終わりに近づいてるよぉー」
逆心を引っ込め、眼をつぶる。
頬を少し、緩ませながら。
「どんな形であろうとね」
>>932
数多の羽虫が、ミミズが、百足が、甲虫が。
辺り一面から飛び交い、露希と零を蠢くトバリで包囲する。
その状態からでは、2匹の竜の行く先は見えない。
果たしてこの怪談はどんな結末を迎えるのか。
934 :
妖魔『』&《噂》「」
2011/05/01(日) 01:29:01.04 ID:F1keEhFQ0
>>932
>>933
「余計な…事を……」
水道が壊された事により《噂》の妖力が減っていく……
それのせいで本編の蟲達も消えていくだろう。
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!』
『どうしたぁっ?我が娘ぇっ!?』
狂喜に似た不気味な笑顔で、出口町の顔を覗きこむ。その瞳は濁っている青で…
『きっひゃひゃひゃひゃっ!そりゃあっ楽しみだぁっ!!』
935 :
零「」&露希『』
2011/05/01(日) 01:39:50.79 ID:2Fq2lrD/0
「露希、今がチャンスだ。この場を切り抜けるよ!」
『うん、零!!』
水道の破壊により、小さな希望が見えてきた。
後付設定の蟲や、その他目掛けて黒と白の龍が襲いかかる。
『龍斬・アブソリュートスティンガー!』
「龍斬・クロノスドエスペランザ!」
936 :
出口町 入江 & 窮奇
2011/05/01(日) 01:43:39.91 ID:Bu3VnG+AP
>>934
元ネタが消えたことにより、後付設定も破綻し崩れていく。
巨大な竜のエネルギーに飲まれ、後型もなく消滅した。
先ほどまでうじゃうじゃ居た後付設定の虫も、ほんの少し残っていたが。
やがてのたうつ様にひっくり返り、塵のように崩れていく。
「ふぅー残念、これまた胸糞『悪い』ハッピーエンドかぁ」
気味の悪い笑いを放つ妖魔を不快そうに流し見る窮奇。
庇うように出口町を腕で覆って・・・。
「娘・・・かぁ、懐かしいことを思い出させてくれるね」
不機嫌な眼は、少し遠くを見据えていた。
しかし直後、ヤレヤレという表情になって呟く。
「残念だけどお仕舞いだね、お後が宜しいようで」
ボコリ、と土が膨れ上がって。
窮奇と出口町を覆い、そのまま舞台から退場した。
937 :
妖魔
2011/05/01(日) 02:01:50.85 ID:T0NcKqRw0
>>935
>>936
「…の……ゃ…ゥ…」
窮奇に悪態をつきながら倒れる《噂》
『ほぅっ………なるほどなぁっ?テメー狙ったなぁっ?』
窮奇を見る妖魔の顔が初めて変化した。
だがそれは悔しさや怒りなどの感情ではなく…
関心し、面白そうに楽しむ顔だ。
『きっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!いいぜぇっ!!いいぜぇっ!!!!』
『《つかの間》のハッピーエンドを味わえっ!それがバッドエンドになった時の顔を見た時が最高だぁっ!!!』
《狂気》は悪意に満ちた笑顔で、敗北を受け入れ、自分の描く物語を膨らませ高らかに嗤う。
『真の物語を造る為にはぁっ!こんな障害も愉しいぃっなぁっ!!!そこのガキ達よぉっ!!キッヒャッ!!』
去っていく窮奇達を見送り、残った《天使》と《悪魔》に振り向く、《狂気》
938 :
セツコ中
2011/05/01(日) 02:04:21.99 ID:T0NcKqRw0
途中送信しました!!
続き
>>937
そして青行燈は青紫の炎となり消えていった
/お疲れ様でしたー
939 :
零「」&露希『』
2011/05/01(日) 02:08:24.40 ID:2Fq2lrD/0
>>936
「前のお返しですよ。悪く思わないでくださいね。」
『…零、早く帰ろう。』
笑顔で見送る零と疲れた顔の露希だった。
>>937
「バッドエンドですか?もうなりました(笑)
貴方も精々頑張って下さいね。」
小馬鹿にするような、おちょくるような口調。
そんな悪魔は次に何をしでかすのか。誰も知るよしはない。
940 :
黒児
2011/05/01(日) 20:50:07.51 ID:4ArsSapDO
「あー……む」
もしゃもしゃ、暗い山の中で誰かがしゃがみ込んで何かを食っている
深緑のレインコートをフードまですっぽり着た青年がそこにいた
「…青臭……」
彼はそこでブチブチと手当たり次第に草を抜き、口に入れては噛んでいる
見た通り、そのままの意味で道草を食っていた
941 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 20:57:17.66 ID:UOlBCt3No
>>940
もぐもぐ。
同じように青草や若葉をむしり頬張りながら、派手な着物を着崩した裸足の男が通りかかる。
青臭いと漏らす青年の呟きを、その耳が拾った。
「そっちのやつは甘いわよ」
少し先の草むらを指差して、派手な男がオネェ口調で言う。
その左目には、白い包帯。
「あと、あっちの木苺はそろそろ食べごろね」
黄色い実を付けた茂みを指差して教えた。
942 :
黒児
2011/05/01(日) 21:03:49.96 ID:4ArsSapDO
>>941
「いや、草が美味くてもまずくても俺にはあわねーよ」
もぐもぐ、と口に入れた草を咀嚼しながら振り向いて、女みたいな男に振り向く
光の無い半開きの目が、男をじっと見詰めている
「ワニは肉食なんだよ、ぶっちゃけ草なんかより肉が食いてーんだっての」
いくらあっちの草が美味くても、いくら木苺が甘くても、ワニの怪異であるこれには植物である以上物足りない
ぐうぅ、と彼の腹が空腹を訴えて、彼はいっそ目の前の変な奴を喰ってしまおうかと密かに算段していた
943 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 21:11:49.34 ID:UOlBCt3No
>>942
「なーんでワニが山にいんのよ?ワニなら川か海行きなさいよ。
そっちのほうが餌も多いでしょ?」
あたりの草を毟ってまた頬張りながら、あ、これ。と、オネェ男は見つけた花を引っこ抜く。
「悪いこといわないから、ワニならあったかい水に戻んなさいな。
ここらは上のほうだから、沢の水は結構冷たいわよ?」
あんた変温動物でしょ?と、オネェは指摘する。
944 :
黒児
2011/05/01(日) 21:23:42.01 ID:4ArsSapDO
>>943
「泳いで魚捕るとか、水辺に潜んで獲物待つのってめんどくせーだろ」
「ああ、でも歩き回るのも大概めんどくせーな、やっぱりこないだの奴に飼われてた方が良かったかも」
何故山にいるのか、と言われれば、実はただ単に獲物の生き物を探してさ迷った末である
彼は立ち上がって、薄汚れたレインコートの袖で口元を拭く
口元に着いていた土は落ちたが、代わりに袖の汚れが口周りを汚した
「なんか下水道で長く生きてたら寒いのもそれなりに平気になったんだよな…」
「人間と同じ形になれるようになったからか、昔より大分頭も良くなった気がするしよ」
んー、と唸りながら右手でボリボリと頭を掻いた
945 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 21:33:12.54 ID:UOlBCt3No
>>944
「それがめんどくさいの?なら草でも食むしかないわね。
ああ、でも人間の格好ができるなら、街行くと簡単に食べ物手に入るわよ?
頭がいいならそっちを薦めるわ」
(下水道生活ねぇ…。だからこんなに汚れてんのかしら?温泉でも教える?)
「ああ、そうだ、あんたの名前聞いとこうか。あたしは鹿南っての」
この前見ず知らずの妖怪にあったときは名乗るのを忘れていたので
自己紹介くらいはしておこう、と思ったのだ。
喋りながら鹿南は、さっき抜いたのと同じ花を引っこ抜いた。
946 :
黒児
2011/05/01(日) 21:46:51.03 ID:4ArsSapDO
>>945
「街いきゃゴミ漁り出来るけど今日は生ゴミの日じゃねーし、最近じゃめっきり下水道に食えるゴミも流れてこねーしなー」
「ペットボトルって腹の足しにもならねーしまずいしで最悪なんだよ…」
腹が減ればゴミを漁る、そんな生活な彼であるが生憎今日のゴミはまずい、プラスチックの類を食うくらいならと多少めんどくさいのを承知して食べ物を探しに来ていた
めんどくさい事はめんどくさいが、美味しい物を本当に食べたい時は行動はするようだ
ちなみに、現在の住居も下水道、下水の中を泳いだりもするので汚い所ではなく、臭い
「ああ、俺の名前は黒児(クロコ)だ」
「…なあ、さっきからなんで同じ花ばっか抜いてんだ?美味いのか?」
947 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 21:56:41.80 ID:UOlBCt3No
>>946
「ゴミ漁り?それよりゴミになる前のご馳走食べれば良いじゃない。盗る隙はあるわよ。
見つかったってあんたなら人間の一人や二人ぱくっと行けるでしょうに」
ちょっぴり溜息をつく鹿南。
人間よりもゴミ漁りとは、このワニの食の好みはどうなっているのだろう?
ペットボトル?よほど美味しくないものばかり食べていると見える。
「黒児ね。ああ、この花?抜いて枯らすのよ。毒だから増えたら困るわけ」
このあたりは湿潤なので、もっと乾いたところへ持ってゆくのだ。
「一応、言っとくけど。
あたしに噛み付こうとしたら、あんたは鹿のステーキのドクゼリ添えを
鹿肉抜きで食うことになるわよ?」
にやり、と笑ったその一瞬、オネェ男は口調に似合わない剣呑さをその右目に宿した。
ドクゼリは日本三大毒草の一つである。北海道から九州まで幅広く分布。
948 :
黒児
2011/05/01(日) 22:09:28.14 ID:4ArsSapDO
>>947
「飯を盗るのも考えたけど、何故かいつもばれてな…なんでだろうなー…」
本人は気付いていないがその理由は明確、体臭である下水道や生ゴミの臭いがぷんぷんする彼が近付けば、人は皆逃げていく
「んで、そいつも喰っちまおうとしたらいっつも逃げられんだよ…」
そして、空腹でエネルギー切れ寸前のノロノロとした動きで逃げる人間を捕まえられる筈も無く、逃げられるのだと言う
本来ワニは案外素早い動きが出来る物だが、口を開けてれば飯(ゴミ)が入って来た環境で生きた彼には素早い動きをする体が備わっていない
「…毒…毒か…」
「…毒って意外と、美味いかもな」
そして悪食家、なのだろう
949 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 22:17:29.51 ID:UOlBCt3No
>>948
「その汚れっぷりじゃぁ無理もないわ」
下水道生活から足を洗い、人間社会に人として潜伏すれば食べるものも増えるのだろうが、
それは容易なことではない。
「人に成りすますのも、大変だしねぇ…」
理由あって人に成りすまして街へ行くこともあるこの鹿は、
黒児にそれを薦めて良いものかと逡巡する。
「毒なんか食うのは辞めときなさい。命は誰もが一つっきりなんだから。
運良く生き延びたとしても、相当苦しむわよ?」
黒児が死んだところで何一つ困らない鹿南だが、それでも一応、止めておくことにした。
950 :
黒児
2011/05/01(日) 22:28:08.63 ID:4ArsSapDO
「…でもほら、毒も食いまくったら大丈夫みたいな言葉があるだろ」
「毒を喰らわば皿まで…だっけか?」
そこまでして毒の味を確かめたいのか、ここまでくれば最早病気だ
ちなみに毒を喰らわば〜の意味は違う
「つーことで」
パン!と両手を合わせ、鹿南を拝むように目を閉じる
「いただきます」
951 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 22:35:05.52 ID:UOlBCt3No
>>950
「あーあ、知らないわよー?」
止めはした。だが、黒児が自分の責任で何をしようがそれは彼の勝手だ。
鹿南にとって、何をしようが勝手なのとそれは同じこと。
黒児をにやにやと笑いながらただ佇む鹿南の足は、大地を踏みしめていた。
(この力を使うたびに、まだ生きていると判るけど。今はどこで何をしてるのかしら)
何時のころからか見なくなった、しかしどこかに必ず居る筈の山神を鹿南は想う。
952 :
黒児
2011/05/01(日) 22:44:05.05 ID:4ArsSapDO
>>951
「あ〜……」
両手を降ろし、目を開くと口を大きく開け、ゆらりと上を向く
見える歯は皆鋭く尖り、ワニのそれを思わせる
「…〜〜んぐっ!!」
少しの間口を開けたままフラフラと立っていたが、急に彼は動き出す
瞬発力をフルに生かした素早い動きで、鹿南に倒れ込むようにして噛み付こうとした
普段素早い動きはしないが、やろうと思えば出来ない事は無かった、しかしそれを長く続ける程の体力は無く、本当に一瞬だけの物
そして、ワニであるだけに咬力はとても強い
953 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 22:58:10.37 ID:UOlBCt3No
>>952
上を向いた黒児の口がゆっくり開いているその時、鹿南はただしゃがんだ。
そして倒れこんできた黒児の下顎、喉のあたりを受け止めるように、ただ右手を出した。
がつん
体重をかけ、鈍い音と共にワニの顎が閉じる。
「よしよし」
立ち上がった鹿南の左手がすかさず、黒児の頭を上から押さえた。
顎と頭をがっしりと押さえ、そのまま右腕で頭を抱え込み、口を開けられないように締め付ける。
ワニの顎を閉じる力は強いが、開くほうの力は実はそんなに強くない。
「ドクゼリなんて食べちゃだーめ」
顎を押さえて口をあけられない青年の顔の前で、オネェ男は指をちっちっち、と振ってみせた。
その足は地を踏みしめて微動だにしない。
「あと、あたしを食べたきゃ、もっと強くなんなさいね」
954 :
黒児
2011/05/01(日) 23:07:04.55 ID:4ArsSapDO
>>953
「…うー……」
鹿南に頭を押さえられ、黒児はただ唸った
口が開かないようにされてはどうしようもない、その通りワニは口を開く力は弱いのだ
命が掛かった勝負ならなんとか策を考えた物だが、半ばじゃれあいの様に仕掛けたのでそれ以上は何もしない
「ん、んぐっ」
ずっと頭を押さえられているのは苦しいので、鹿南に降参の意も込めてタップした
955 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 23:13:24.98 ID:UOlBCt3No
>>954
「それにその匂い、なんとかしなくちゃね」
タップされた鹿南は、苦しそうな黒児を面白く眺めながらそれでも離そうとしない。
「折角だし、洗ってあげるわよ♪」
ずんずんと黒児の頭を小脇に抱え、鹿南は歩いていく。
少し先、いや、大分先の、温泉の湧く場所まで、
その黒児にはやや厳しい体勢のまま引っ張ってゆくと、鹿南はようやくそこで手を放した。
「ほら、あんた、さっさと脱ぐ」
命令しながら既に黒児の衣服をひっぺがしにかかってますが。
ぐずぐずしてると、湯の中に蹴り込まれるかもしれない。
956 :
黒児
2011/05/01(日) 23:19:05.99 ID:4ArsSapDO
>>955
「うぁ〜…!」
ズルズルと厳しい体制で引きずられ、抵抗も虚しく着いていく
途中何度か転びそうになりながらも、なんとか到着して解放された
「…なんだここ、こんな所に風呂があったのか」
目の前の温泉を見て、痛む首を気にしながら驚いた様子を見せる
鹿南に脱がされる前にさっさと服を脱いでしまう、というかレインコートの下はジーンズ以外何も着ていなかった
957 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 23:26:42.78 ID:UOlBCt3No
>>956
鹿南は当たり前のようにジーンズも脱がそうとする。
もし嫌なら急いで自分で脱いで、さっさと湯に入ってしまうべきだろう。
湯は薄く濁っていて、その中までは見えない。
「ほんと、碌なものも食べず、碌な服もなく、って感じね」
人間のホームレスですら、もうちょっと服は色々持っているだろう。
「ちょっと湯に浸かってまってなさい、もうちょっとこざっぱりした服持ってきてあげるから」
汚れた衣服を回収して行こうとする鹿南。
黒児は少し待てば、もう少しマシな服装が手に入るだろう。
「ここは山神様の湯だからね、ここでの殺生は禁止。禁を破ったら祟り殺されるよ」
他の動物も集まる場所だが、この禁があるため敵味方のない場所である。
958 :
黒児
2011/05/01(日) 23:40:46.37 ID:4ArsSapDO
>>957
ささっとジーンズも脱いでしまって素っ裸、長い黒髪がバサリと揺れる
風呂と言う存在は知っているが実際に入るのは初めてだ、最初は多少躊躇う物のザブンと飛び込み湯に浸かる
「こんな熱い水に寄って来る生き物がいるのか?俺だったら近付かないぞ」
「こんなのによく入るなんて人間はおかしい」
肩まで湯に浸かったまま鹿南を見上げて言う、自分でも入ってから気付いたが風呂は苦手だったようだ
すると、鹿南が服を持って行こうとしたのを見ていきなり湯からあがる
「…駄目だ、これだけは持って行くな」
右手を伸ばし、しっかりとレインコートを掴んでまっすぐに鹿南を見詰めて言う
咬力だけでなく、握力も同じくらいに強い
/すみません、次のレス遅れそうです
959 :
鹿南
[sage]:2011/05/01(日) 23:55:04.59 ID:UOlBCt3No
>>958
「じゃ、このレインコートは自分で洗うのね」
きっと何かしら大事なもの、なのだろうと判断して、鹿南はそれは置いてゆく。
しばらくして、風呂敷包みと登山用のリュックサックを手に帰ってきた。
「こっちには浴衣、こっちには人間の携帯食と街でも着られる着替え一式が入ってるわ。
全部あげるから好きに使いなさい」
リュックサックとその中身は、登山に来た人間が山へ忘れていったもののようだ。
「空きっ腹にカロリーメイトじゃ物足りないでしょうけど、ま、我慢しなさいな。
さっきまで来てた服は今洗って貰ってるから、少し待つか、後でこの祠に
取りに来ると良いわ」
岩の蔭にちんまりと、ごく小さな山の神の祠があった。
確かにそこなら、乾いた衣服を濡れずに置いておけるだろう。
//了解です
960 :
黒児
2011/05/02(月) 00:20:12.11 ID:RJ9bXRRDO
>>959
「…ん、解った」
解った、と言った物の、彼はそれをポイッと乱暴に脇に放り投げて置いておく
自分でやるなら何やってもいいのだろうかこいつは
暫く、湯に浸かって鹿南を待つ
「…服と、食い物」
「…解った、ありがとう」
鹿南が持ってきたリュックを受け取ると、早速中身を漁り服を探す
出した服はそこら辺に放り投げて、散らかしっぱなし
「…これでいいか」
とりあえず一着、黒いジャージを着て落ち着いたようだ
その上に、汚いままのレインコートを羽織る
「…解った、今度取りに来るわ」
そしてカロリーメイトをもしゃもしゃ食べながら答えた
/ただいま帰りました
961 :
鹿南
[sage]:2011/05/02(月) 00:33:25.01 ID:elUwY5pro
>>960
(やれやれ…)
黒児の匂いも汚れも少しはマシになったが、これではまた直ぐ元通りだろう。
「使わない着替えはリュックサックに入れときなさい。持ち運ぶにも楽だし。
その格好なら少しは人間の中に紛れ込めるから、食べ物も手に入りやすくなるわよ。
だから、汚れたらちゃんと洗いなさいね」
多分汚いままになるんだろうな、と予測しながらも、鹿南は子供を躾けるように言う。
何もかも面倒を見てやれるわけではないけれど、少しでもマシな服装にしてやれば
黒児の行動範囲も他の者との関わりも広がるだろう。
「それじゃ、あたしはもう行くわね」
黒児を置いて、鹿南は岩の向こうへと去っていった。
そして翌日には祠にきちんと洗濯されたジーンズと、缶詰の乾パンが一つ置いてあったという。
//お疲れ様でしたー
962 :
黒児
2011/05/02(月) 00:39:42.43 ID:RJ9bXRRDO
>>961
「おー、色々とありがとなー」
ガサガサと散らかした着替えをリュックに仕舞い、背負う
いくら綺麗な物を貰っても住家が下水道な以上すぐ汚れるだろう、彼が住家を変えるか綺麗にするという事を覚えれば話は別だが
「んー、俺も行くわ、じゃーな」
鹿南が行ってしまった後、彼も山を下りて住家へ向かう
/お疲れ様でした
963 :
露希「」&白龍『』
2011/05/02(月) 21:19:13.41 ID:8G/DguPa0
ここは繁華街。
少女は携帯を片手に、少し焦っていた。
「黒蔵君、どこへ行ったの?繋がらないし…。
まさか、お菓子につれられて、拉致られたのかな…?」
『露希、絶対にないと思う。ひとまず叡肖様に伝えた方がいいかな。』
この頃、黒蔵が戻って来ないのだ。
白龍の教えた家電も掛かってこない。
とにかく、どうしようかと悩むに悩んでいた。
964 :
虚冥
2011/05/02(月) 21:23:26.27 ID:zH/m2ZwA0
>>963
その少女が歩く通りの向こうから、
かんっっっぜんに力も気力もなくしているホストが歩いてきた。
先日から続いていた誰に充てたでも無い独り言はやんだものの、
今度はなにも喋らず下を向きながらふらふらと、格好以外はまるで落ち武者の様である。
下を向いているので露希には気付かず通り過ぎようとする。
965 :
夜行集団
2011/05/02(月) 21:24:11.91 ID:zH/m2ZwA0
名前欄 虚冥☓
夜行集団○
でしたスイマセン
966 :
露希「」&白龍『』
2011/05/02(月) 21:31:30.09 ID:8G/DguPa0
>>964
「氷亜さんっ、こんなところで何してるんですか?」
ふらふらとした、氷亜を見つけると心配して声を掛けた。
いつもの様な明るい様子はどこに行ったのか。
あの時、虚冥に聞いた通りだった。
とにかく、今は元気にさせなきゃと思う露希だった。
果たして、元に戻るのか?
967 :
氷亜
2011/05/02(月) 21:38:46.23 ID:zH/m2ZwA0
>>966
「・・・露希?
・・・露希!?」
死んだ魚のような目でいた氷亜が露希と会い、先ほどまでの態度が嘘かの様に一変した。
生気の無い顔にキリッと力が入り、ついでに目が血走った。
そして露希のもとに駆け寄った。
いや、その表現は間違っているのかもしれない。なぜなら露希の方へと向かう氷亜のスピードは、
駆けるではなくもはや瞬間移動の様なレベルであった。
露希のもとに移動した氷亜は、優しくではあるが露希の肩を掴みそして軽くゆすりながら話し始める。
「露希・・・!!
君は・・・君はそんなことするとは思っていなかった・・・!!
確かに君の気持ちも分からないでもないけど、それでも・・・!!」
言葉にならず、涙目であった。
968 :
露希「」&白龍『』
2011/05/02(月) 21:45:50.06 ID:8G/DguPa0
「ぅぁぁ、氷亜さん、話を聞いて…ぁぁ。」
ゆさゆさ…。
急に来たかと思うと、肩を揺すられ、泣かれそうになってしまう。
どうしていいか分からなかったが諭すように話し始める。
「黒蔵君のことだよね…?
うん、確かに黒蔵君は好きだし、一緒に住んでるよ。」
事実を話す。しかし、氷亜にとっては刃物を刺されるようなダメージを受けるかもしれない。
いや、きっとそれ以上。
969 :
氷亜
2011/05/02(月) 21:52:46.22 ID:zH/m2ZwA0
>>968
「いや・・・好きって・・・
好きって・・・好きってことじゃないかーーーーーー!!」
懸念された通りに露希の言葉に両膝をついて、ベトナム戦争よろしくのあのポーズをとる。
傍から見ればとても珍妙で、ふざけているのように見えてしまうかもしれないが
彼は今現在、本気で絶望している。
「うぅ・・・好きだったらさ・・・好きだったら『別れよう』の一言もあっていいじゃないか・・・
グスッ・・・エグッ・・・僕もそう言ってくれたら頑張って別かれたのに・・・
こんな生かさず殺さずみたいな・・・ひどいよ・・・」
ついに泣き出してしまった氷亜に男が泣くなと一言言いたくなるかもしれない。
しかしそこはグッと我慢してもらおう。
970 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/05/02(月) 21:56:21.39 ID:NYhaKV9Ho
五行とか八卦とかの動物を調べてみると五獣だと金は白虎なのに
十二支の虎は木だったりと設定の微調整で調べてみると頭がアバババになりそう(ry
971 :
櫛冠御 初尾花
[sage]:2011/05/02(月) 21:57:01.23 ID:NYhaKV9Ho
//うん、誤爆なんだ気にしないですまないorz
972 :
露希「」&白龍『』
2011/05/02(月) 22:02:18.63 ID:8G/DguPa0
>>969
「ま、待ってよ、なんで別れるとかの話に…ぁぅ、泣かないで…。
ボクが黒蔵君に対する好きって言うのは友達として。」
今度は露希が、氷亜の肩を掴む。
その表情は暖かく、氷亜を包みこめるような―
「ボクが本当に、心から大好きって言えるのはただ一人、貴方なんです。
【大好き、氷亜さん。】」
氷亜を自分の胸へと寄せてぎゅっと抱いた。
普通は逆かも知れないが、気にしない気にしない。
973 :
氷亜
2011/05/02(月) 22:09:05.30 ID:zH/m2ZwA0
>>972
「友達・・・?
じゃあ一緒に住んでいるのはどうなるの・・・?」
露希の説明によって氷亜の心に少しの光が差す。
涙は流れたままだが、ポーズの後に伏せたままだった顔を上げ、
まるで10代にもいっていない子供の様な顔で露希を見上げた。
「・・・。」
露希の言葉にだまったまま抱き寄せられる。
いつもの氷亜ならそれでどきまぎでもしたのだろうが、今の氷亜はその露希の母性に甘えていた。
「僕も大好きだよ・・・でも・・・僕、この感情は人だった時からなかったから・・・
死んでからも、雪男になってからも無かったから・・・
僕では露希が信じられないんだよ?」
974 :
露希「」&白龍『』
2011/05/02(月) 22:21:33.79 ID:8G/DguPa0
>>973
「それは、叡肖さんが宝物を持って来た時、ボクは断ったんだ。(一個貰ったけど。)
そうしたら、成り行きで話が進んで、黒蔵君をしばらく家に置くことになったんだ。」
何を言っている、歓迎した筈だが。…そんなことはともかく、氷亜の頭を撫でた。
「この感情は、生きている物には必ずあるんだと思う。
氷亜さんは気づくのが少し遅かっただけで、元からあったんだよ。
信じられなくてもいい、少しづつ心を開いてくれればボクはそれでっ…」
言葉が詰まる、今日ほど胸が熱くなる日は今までになかった。
フラっと力が抜けて、氷亜に縺れかかった状態になってしまう。
975 :
氷亜
2011/05/02(月) 22:28:50.77 ID:zH/m2ZwA0
>>974
「そうなの・・・?」
すこし露希が添削した内容があるものの、事実は事実。
氷亜にとってはそれこそ地獄から天国に一発逆転の黄金の切符である。
しかしだからこそ、だからこそ氷亜は信じられない。そんな都合のいい話がある筈がないと疑ってしまうのだ。
「・・・でも、僕には君を信じるしかない・・・
だから・・・だから僕は信じるよ・・・」
そう返事をしたときに、露希が続けて話す。
「(・・・露希・・・ありがとう・・・
それでも・・・僕には・・・僕にはなかったんだよ・・・)」
そんな思考がよぎりながらも露希が倒れた時には、流石というべきか当然というべきか、
さっと露希の体を受け止め、立ち上がらせようとする。
「・・・大丈夫かい?」
976 :
露希「」&白龍『』
2011/05/02(月) 22:38:42.25 ID:8G/DguPa0
>>975
「う…うん、ごめんね。」
支えてくれた氷亜に感謝である。
柔らかな肌の感触が氷亜の神経を伝う。
「氷亜さんも、ボクと同じで最初は人間だったの…?
もし、良かったらその時の話が聞きたいな…。」
恋と言う感情が無かったと言うことは過去に何かあったのか、そう考えた露希。
自分と同じで、人間から妖怪になったから少しは分かるかもしれない。
977 :
氷亜
2011/05/02(月) 22:46:05.88 ID:zH/m2ZwA0
>>976
どきっ、どきっ、と徐々に氷亜の脈拍が上昇していく。
その初心さがあるということはいつもの氷亜へと戻っていっているという証拠だ。
このまま触れていてはどうにかなってしまいそうな感覚に陥り、
氷亜はそっと露希が一人で立てた事を確認してから離れた。
「・・・そう、僕は元人間。そこの面では狂骨とは同じさ。
でも彼とは違う。僕はあれほどの地獄は見ていないし、勿論君ほどでもない。
本当にくだらなくてどうでもよさそうな事に悩んでいたのかもね。」
そう言って話し始める顔の氷亜はとても悲しそうで。
くだらない、そういったにしては辛そうだった。
978 :
露希「」
2011/05/02(月) 22:55:34.45 ID:8G/DguPa0
>>977
「…ごめんなさい。辛かったら無理しなくていよ。
氷亜さんの辛そうな顔とか、見たくない…。」
その表情を見る限り、自分に心配掛けたくなかったのか。
その優しさが、また彼のいいところだ。
「氷亜さん、ボクのせいで色々と迷惑掛けました。
もし、ボクに出来ることがあれば何でも言ってください。」
なんでもいいのだ。彼の心を癒せるなら、なんでもいいのだ。
979 :
氷亜
2011/05/02(月) 23:02:29.97 ID:zH/m2ZwA0
>>978
露希が話を止めてくれたおかげか、悲しげではあるが微笑んでみせた氷亜。
特別彼女がなにかしたという事でもないのに頭を撫でる。
そして自分がそんな顔を彼女の前でしてしまったかと少しばつが悪そうに頭を掻いた。
「なんでも・・・」
そう言って考えていたら浮かんできた雑念。
ボンッと氷亜の顔が赤くなり、自分自身の頭をゆすりその煩悩を振り払おうとする。
しかし、しばらくしてからゆする事を止めて、色々露希に振り回されたからと我がままを言う事にした。
振り続けられたのでなく、勝手に振られていたのだが。
「じゃあ・・・じゃあ僕の方から抱きしめてもいいかな・・・?」
980 :
露希「」
2011/05/02(月) 23:11:15.23 ID:8G/DguPa0
>>979
「抱きしめる…ですか//////」
顔を赤らめて、氷亜と目を逸らす。
そしてすぐに氷亜の方を向いて…。
「はい!!氷亜さんに抱かれるなんて…嬉しいです///////」
笑顔で、元気よくOK。
本来の姿と外見だけなら本物の天使だ。
これが魔王に変化するなんて、驚きである。
981 :
氷亜
2011/05/02(月) 23:17:36.82 ID:zH/m2ZwA0
>>980
「ありがとう。
なんだかお礼を言うのも変な気がするけど、やっぱりありがとう・・・」
ぎゅ。
とても優しく、子供が母親に甘えて抱きつくように両手で露希を包み込む。
その時の氷亜はとても幸せそうで、全ての不安から解放された様な、心の氷が解けた時の様な、
ただただ自分の胸の中にある幸福に感謝していた。
それでも実質氷亜が抱きついていた時間は2秒という、とても短い時間であった。
982 :
露希「」
2011/05/02(月) 23:24:19.56 ID:8G/DguPa0
>>981
「……//////」
2秒と言う名の短い時間、だが彼女にとってはとても長い時間の様に感じられた。
脳内にはお花畑が広がり、「脳内お花畑」と言われても間違いではない。
しばらくほわほわとした気分だったが、ハっとして現実に戻される。
「氷亜さん、なんて言って良いかわからないけど、氷亜さんに会えて良かったです。」
983 :
氷亜
2011/05/02(月) 23:32:56.72 ID:zH/m2ZwA0
>>982
「もちろん言うまでも無く僕もだよ、露希。
君のおかげで僕の世界はさらに輝かせてくれたんだ」
顔を赤くしながら見ている第三者が逆に恥ずかしくなるような事を言う氷亜。
そんな言葉が咄嗟に出てくるのは彼がホストであるからなのかもしれないが、
その口から発せられた言葉はいつもの営業というフィルターから発せられるものとは違い、
完全に心の底から吹きあがってくる重い想いが込められていた。
「そういえば、黒蔵君は大丈夫?
彼にはあの子がいるから露希には粗相をしないにしても、
やっぱり彼はどこかこう、うらしま太郎、みたいな節があるからね。何か不自由してないかな?」
984 :
露希&白龍
2011/05/02(月) 23:40:08.01 ID:8G/DguPa0
>>983
「あっ…黒蔵君のこと忘れてた。
不自由はないんです。でも現在行方不明になってまして…。」
そうなのだ。山で放置されてるなんて知る筈もなく…。
氷亜に会うまでは探していたのだ。
「さっきまで探してたんですよ。本当に拉致されたのかな?」
『(絶対にないから。)』
985 :
氷亜
2011/05/02(月) 23:47:01.12 ID:zH/m2ZwA0
>>984
不自由が無いという事で安心した彼はほっと胸を撫で下ろす。
しかしそれも露希の話を聞いているとどうやらそうでもないようで、
うーんと唇をとんがらせて上を向いて考える。
「以前鳴り蛇の件があったからね。
でもそれで心配し過ぎる事も無いんだけど、楽観的過ぎるのもそれはそれで危険だ。
彼は家を出る前に何か言ってなかったのかい?
ミナクチくんの公園に行くとか、四十萬陀の所に行くとか?」
986 :
露希&白龍
2011/05/02(月) 23:53:44.28 ID:8G/DguPa0
>>985
「ホストのことでブツブツと言ってたような…。確か○月△日でした。」
この日に黒蔵が消えた―と言うかどこかに行った。
零は全く情報を教えないため、露希は全く知らない。
「…氷亜さん、携帯壊れてますよね?」
987 :
氷亜
2011/05/03(火) 00:01:17.67 ID:GjFFK2/l0
>>986
「うんものの見事に現在進行形でシャーベットだよ」
携帯にはお客との大事なメールやアドレスなどもあった筈なのに、
ケロッと自分の一時の激情で破壊してしまった事を話している。
メールの事はともかくアドレス帳に関しては心配ご無用、彼は全てを自分の手帳に書き留めていたのだった。
「ホスト・・・?
それって僕達の事なんだろうけど・・・独り言言うくらいなんだよね・・・
もしかしてあの子、ホストになるの実は嫌だったのかな?」
もしかしてもなにもなく、ただただ氷亜が強引に話を進めていただけである。
イヤイヤも何も関係なく彼はホストになったのであった。
「○の▽・・・いや△か。
多分彼が店にいる時間じゃなかった筈なんだけどな・・・」
988 :
露希&白龍
2011/05/03(火) 00:13:09.49 ID:dE/T/Bc90
>>987
「携帯をシャーベットに出来ちゃうんですね。流石です。
…え?店に居る時間じゃないってことは別の場所に行ってたのかな…。」
増えて行く疑問、全く真相が掴めない。
これはもうお手上げかもしれない。
「ちょっと叡肖さんに聞いてみないと分からないかも…。」
989 :
氷亜
2011/05/03(火) 00:19:55.46 ID:GjFFK2/l0
>>988
露希も知らない、自分も知らなければ夜行集団の面々も知らない。
四十萬陀などの所二いるのならばそれはそれで安心なのだが、
どちらにせよ今氷亜達に出来る事は、氷亜の部下の捜索ネットを張るしかないのである。
「そうだね・・・見た目賢そうな彼なら黒蔵君に発信器の一つや二つでも付けてそうだ。
僕は今携帯が使えないから、また後にでも連絡を取っておいてくれるかい?
僕はそろそろ店に戻るとしようかな。
あの時から仕事してないし、結構迷惑かけたからね。」
990 :
露希&白龍
2011/05/03(火) 00:25:02.45 ID:dE/T/Bc90
>>989
「うん、近いうちに連絡します。
本当にボクのせいでごめ(ry
氷亜さん、今度はゆっくりと話しましょうね。それでは♪」
氷亜の頬にちゅっとキスをすると走って行ってしまった。
走る露希の顔はとても嬉しそうだった。
/最後ごめんなさいorz
絡みありがとうございました!
991 :
氷亜
2011/05/03(火) 00:40:45.53 ID:GjFFK2/l0
>>990
「・・・。」
彼は以前鳴り蛇だったとか、彼の上司となるミナクチが今大変だとか、
ホストにもしかしたら成りたくなかったかも知れないとか、
それで逃げだしたのかもしれないとか、
色々思うところがあったが。所詮その程度。
露希にとんでもないものを盗まれた氷亜にとってはしょせんその程度の事になってしまった。
ただただ去っていく露希の後ろ姿を、ポカンと口を空けてアホ面でなにもいえなくなり
凍ってしまったかのようなほど直立に立ち尽くして見つめるだけの氷亜。
何も盗んでいない?いいえ、それは童貞な彼のその初心過ぎる心です。
赤かった顔がさらに赤くなっているところを見るとどうやらホストの仕事もどうでもよくなっているのだろう。
人の流れが多い道の中、なにもせずに立っているだけのホストが一人いた。
//いえ、むしろ氷亜にはウルトラス―パーハッピーイベントですwwwwww
こちらこそありがとうございました!!
992 :
木更津 千秋(黒猫)
[sage]:2011/05/03(火) 14:59:44.26 ID:nbLPAPD8o
とある町の、とあるブロック塀。
幾重にも積み重なるブロックの上にて、黒猫は佇んでいた。
「……暇。
することがない。やりたい事がない。
……取り敢えず、日向ぼっこでも」
この塀、日中陽が当たり続ける場所に位置している。
そのため、何時でも猫が数匹いるのである。
その中で、周囲の猫とは何かが違う黒猫が日向ぼっこをしていた。
普通の人間では、確実に気付かない程度の違いであるが。
993 :
波山
2011/05/03(火) 15:07:13.89 ID:ANZhIbPXP
>>992
「オラオラ、猫共ぉ! ギャハハハハハハハ! デュクシ、デュクシ!!」
そこにしゃべるニワトリ一匹。
大丈夫かよオイ、お前の声は普通の人間にも聞こえるんだぞ。
野生を残した猫達は、普通のニワトリにしか見えない波山に襲い掛かったりじゃれたりするが、
波山は得意げに幻覚の鬼火を撃ちまくっている。
怪我も火傷もないだろうが、アホな動物虐待である。
「オラァ! そこのすかした猫ぉ!!」
ビー玉大の鬼火がブロック塀の上の黒猫に放たれた。
994 :
木更津 千秋(黒猫)
[sage]:2011/05/03(火) 15:13:27.27 ID:nbLPAPD8o
>>993
「ニワトリ風情が猫を甘く見ないでほしい。
猫もやる時はやる」
ひょいっと飛びあがって鬼火を回避。
したと思ったら喋るニワトリの上に落下してきた。
別に逃げなくても死にはしないだろうが苦しい状況になるだろう。
「所で、貴方は誰?
喋る鶏な辺り、妖怪のようだけど」
波山が避けようと避けまいと着地したらそう口にする。
あまり妖怪について知識無いんですよこの子。
995 :
波山
2011/05/03(火) 15:21:41.96 ID:ANZhIbPXP
>>994
「あん? ・・・ぐわぁあああああ!!」
反応速度の鈍さには定評の有る波山。
そのまま猫にのしかかられる、地面に這い蹲る。
「あたりまえだこのアマーーー! 波山って言ううんだ覚えとけやぁああ!!」
バタバタとタップするような形で翼をはためかせる。
あいも変わらず頭と性格と態度と言葉使いが悪い。
「猫ぉ! 甘く見んなよぉ!! 俺がその気になりゃあここら一帯の猫全員!
火傷のショックで失神させられ・・・ぐぁああああああ!! テメェ等ぁ!! 卑怯だぞ猫共ぉおおお!!」
ハッタリではない、ハッタリではないのだが。
あまりにも説得力がない。
のしかかられる波山に、猫達はさっきの仕返しとばかりに群がり始めた。
996 :
木更津 千秋(黒猫)
[sage]:2011/05/03(火) 15:38:23.58 ID:nbLPAPD8o
>>995
「自業自得、波山。
自らの罪を呪えばいい」
波山から降りるが、猫達の仕返しは留まる事を知らない。
先ほど黒猫が居た所に、新たに猫が加わり更に群がっていく。
「大体、アマとか言っているけど貴方は♀でしょ。
肉髯が小さい」
人間の時の姿に戻り、黒猫は去っていく。
妖怪である波山には、耳と尻尾があるのが分かるだろうか。
服?ああ、ご都合主義だから着てるよ、残念。
997 :
窮奇、波旬
2011/05/03(火) 21:22:27.06 ID:ANZhIbPXP
この山道を、二人の親子が歩いていた。
顔はまさに瓜二つだが、子の大きさからして母親の見た目が若すぎる。
子ははるか古の御子のような格好をし、
短い髪には初夏の雑草、ギョウギシバの草冠をしていた。
しかしこの親子、格好までならぬ雰囲気はあからさまに異質。
放射能のように圧倒的な妖気を撒き散らし、母の袂を歩く波旬。
さながらそれは巨大な気圧団のようで、まるで大きすぎて気づきにくいような目立たなさ。
「母上、これからどちらに?」
そしてその母なる者・・・窮奇は。
「んー、ちょっとご挨拶にねぇ・・・私の影法師にさぁ!!」
圧倒的で相変わらずすぎる悪意の気持ち悪さ。
間近に居る者はほとんど変化を見抜けぬだろう・・・しかし。
その質は! その純度は! 明らかに前回とは違っていた!!
霊感無きものにすらうっすらと目視できるほど! 深く、硬く、おぞましい!!
母親ははるか昔の・・・麻でできた巫女の服を着ていた。
いつもの無意味で、無作為な服装ではない。
天の意思を探り、それを阻害しようとしていた3000年前の本来の姿!!
キュウキ オリジンモデル
天逆毎 ・ 古の正装 !!
998 :
送り妖怪衆
[sage]:2011/05/03(火) 21:52:58.54 ID:sPLVgXISO
>>997
窮奇と波旬が山の地を踏んだその時から、袂山はしぃんと不気味な程に静まり返っていた。
例え何も知らぬ人間だとしても、袂山に起こっている『異常』にすぐに気付くことができるだろう。
獣が、姿を消しているのだ。
普段は絶え間なく耳に届くはずの鳥の囀りも、羽ばたく音も聞こえない。
濃密に山を包んでいるはずの生き物の気配が息を潜めている。
その代わり、今袂山を包むのは、圧倒的なまでに研ぎ澄まされた、美しいほどの――純粋悪。
それを本能的に感じ取った獣たちは姿を隠し、
袂山に住まう獣妖怪たちも同じように奥へ奥へと逃げていた。
そして、送り妖怪たちも……。
「結界への避難は終わってるじゃん?」
「ええ、戦闘員以外は皆避難してるわ」
送り雀の五月がそう言うと、少女の姿をした夜雀はほっと安堵の息をついた。
袂山の広い山道には、十数匹の送り妖怪たちが待機していた。
それら全ては、窮奇と対面したことがある戦闘員たちだ。
だからこそこの場にいる全ての者たちは、窮奇の力が前回会った時とは全く違うものであることを理解している。
翠狼、和戌(わんこ)、貉奈――彼らの表情は硬い。
道の端の木に寄りかかり、2mを越えるような男が佇んでいた。
四十萬陀は東雲の方を見ると、心配そうに声を掛ける。
「犬御、やっぱり戻ったほうが……」
「大丈夫だっつってンだろ、もう傷も大分いい。それに、奴が来てンだ……大人しくしてろっつー方が体に悪い」
東雲は、その先に窮奇が迫ってきているであろう山道の奥を睨み付けた。
そして彼の視界に映るのは山道だけではない。
行く手を阻むように、山道の真ん中に立つのは、織理陽狐だ。
その佇まいは普段の彼ではない。
精神を集中させ、この濃密な悪意の中で一人浮き立っているような。
激しいものではない。
音や時が止まったような、彼の周囲に張り巡らされた空間に、誰も近寄ることが出来ずにいた。
不意に、織理陽狐が顔を上げた。
――窮奇たちは、もうすぐそこまで迫っている。
999 :
窮奇、波旬
2011/05/03(火) 22:05:52.91 ID:ANZhIbPXP
>>998
警戒、緊張・・・そして静寂。
妖怪達の、想いを持つモノ達の視線の先に。
生温い一陣の風と共に現れた、百鬼の主とその先代。
窮奇の顔には相変わらずニタニタと擬音が聞こえそうな笑顔・・・。
しかしそれにはもはや不快感すら感じられなくなっている、それはすでに彼女の術中からなのか。
「やっほーーー! おはこんにちばんはー!!
どーしたのかなぁーー? みんなそんなに恐い顔してさぁーーー」
場違いな、あまりに場違いな。
明るく明朗とした声と親しげな言葉。
そのまま窮奇は傍らに佇む、自分と同じ顔の少女の形の頭を撫でる。
「あっ、紹介するよぉ! この子は波旬!! 私の隠し子だよぉー!」
何よりも深い闇を湛えた雰囲気を持つ波旬。
その顔にはまだ表情は見つけられない。
「ほら! みなさんにご挨拶して!!」
「・・・はじめまして」
ニッコリと、無邪気にしか見えない笑顔を浮かべる。
しかしその瞳の奥に。窮奇同様、あまりに解りやすくて露骨な感情を顕にした。
「取るに足らないカスの皆さん」
それは悪意ではなく・・・軽蔑。
1000 :
送り妖怪衆
[sage]:2011/05/03(火) 22:30:25.23 ID:sPLVgXISO
>>999
「来た――!」
誰がが、呟いた。
生温い風が言葉を攫っていく。
既に邪気すら感じないほど、純粋に研ぎ澄まされた彼女の気配。
東雲の額に脂汗が浮かぶ。
(レベルが段違いに上がってやがる。一体何しやがったんだ……!?)
そして、彼らの視線が真っ先に集まるのは、窮奇の隣に佇むもう一人の彼女。
母子というよりまるで生き写しのような二人に、四十萬陀はごくりと唾を飲んだ。
「き、窮奇が二人……!?」
「どういうことぜよ……」
「隠し子だって?」
送り妖怪たちがざわつく。
と、波旬がにこりと無邪気な笑顔を浮かべた。
全員の視線が少女に集まる。
次の瞬間――その可愛らしい唇から吐かれた軽蔑の言葉に、彼らの背筋が凍った。
「母が母なら子も子かよ」
顔を歪めた東雲が吐き捨てるように言う。
その中で、織理陽狐が一歩前に出た。
静かに揺れる白い着物。
真っ直ぐに二人を見つめる瞳。
「……それが主の子か、面白いことを言うのう。何はともあれ、初めましてじゃな、童よ」
1001 :
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