以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2012/11/18(日) 01:12:31.89 ID:OulWeqUDO<> 20XX年、世界有数の技術立国・日本。
高機動プラモデル――《HMP》は、老若男女のホビーとして空前絶後の存在となっていた。
HMPとは全高約30cmの小型ロボット。
頭・胴体・右腕・左腕・脚部の5パーツや手持ち装備を自在に組み合わせ、無限の可能性を発揮する。
超AIで共に語らい、多種多様な武器で共に戦う、君の仲間だ!

いよいよ始まる全国大会。蠢く闇。犯罪組織ブルーローズとは。それに立ち向かうEDENとは?
「ここだけ組換ロボット世界」で、新時代のバトルにダイヴせよ。
詳しくはウェブで、このURLをチェック!

【雑談】
http://jbbs.livedoor.jp/game/54824/

【wiki】
http://www59.atwiki.jp/kumirobo/pages/1.html
【前スレ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1343393922/<>【大人だって】ここだけ組換ロボット世界【子供だって】 ペイスト・クラブ/四柱<><>2012/11/18(日) 01:49:27.75 ID:Wt2/NKZVo<> 前スレ>>1000

『脚部損傷!』
「そんしょうほうこく!」
『グリット1! 四つ足は伊達ではない!』
「・・・だいじょうぶってことです!?ちょっとじしんないです!」

音声報告と同時に持ち上がった前脚部を地面に叩きつけるように戻し
「こういうときははいごにまわるのがそうばです!」
端末の画面を親指と人差し指でコンパスのように触れてからぐるりとまわす

しかし
「・・・あちゃー・・・」
そうなのである 相手は最高の一手を打って来た
四本足は六本足ほど器用ではないし
二本足ほど機敏なわけでもない
ブースターの配置が位置の都合上 急速な旋回は行えず 遅々とした四本足回転が関の山なのだ
一応横側の被弾対策に丸型の肩盾を付けてはいる・・・のだが・・・ <> 麻木ナオヒロ&ルリ<>sage<>2012/11/18(日) 02:16:09.00 ID:OulWeqUDO<> >>2
『ふん、貫けるとは思えないが……!』

=この《マスカドンナ》は細かく分割された装甲によって柔軟な動作を可能にしている。
 左手で相手HMPの肩部シールドを掴んで自らの体を引き寄せ、右手を相手の後頭部に伸ばし突き刺そうとする。
 が、=

『――っうぉ!?』

=《マスカドンナ》は非力な機体である。
 全体重を左手にかけようとすれば、耐えられないのは当然で。
 更に指をかけていたシールドは丸型。
 元々、掴み続けることは難しかったのだ。
 指先はシールドを外れ、体は地に落ちた。=

「……っまずい!」

相手は4つ脚、重量も高い。
踏まれでもすれば、装甲の薄い《マスカドンナ》は一撃で機能停止させられてしまうだろう。 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(福島県)<><>2012/11/18(日) 02:29:38.71 ID:Wt2/NKZVo<> >>3
『グリット2と接触! 対応射程兵装存在せず!』
「わー!!」
最早指示ですらない 愚痴のような叫び声である

だが
『・・・グリット2!横転・・・』 
「わーわー!! ・・・へ?」
『天は彼等を見放したーッ!』
先ほどまでの叫び声は鳴りを潜め
「―――しょうじきこんな『オチ』はかんべんです・・・」
消沈気味な幼女の声だが それは一瞬で吹き飛び
「でもかてるいくさはかたなければならない―――それがたたかいです!」
『グリット1! 踏み潰す!!』

マスカドンナに最も近い脚部 勝利を確信した緩慢な動作で左前足を高く突き上げて
「よんぶんのいちでも―――」
『グリット1の大黒柱は―――』
「―――あぶねーですよ?」
『―――せかいいちぃぃぃぃぃ!!!』

彼の無骨なヘッドパーツ その瞳に当たる簡素なLEDがやけに強く点灯し
断罪するギロチンのようにそれは振り下ろされる <> 麻木ナオヒロ&ルリ<>sage<>2012/11/18(日) 02:58:43.09 ID:OulWeqUDO<> >>4
=《マスカドンナ》の装甲は細かく分割されている。
 それは滑らかな挙動を生むためのものであるが、現在はその分割部に落ち葉が食い込み、動きを鈍らせてしまっていた。=

「回避ぃ!」

最も敵HMPに近い部位、それは相手を掴んでいた腕……ではない。
腕は受け身を取ろうとして引いてしまったからだ。
ではどこがもっとも近いかというと……頭だ。

《頭部損傷:損傷率100%...機能停止》

手元のタブレットに頭部損壊のメッセージが現れ、その数瞬後に

《ルリの頭部の機能停止を確認》

《勝者:四柱》

フィールグラム上にもシステムメッセージが流れる。
そして数秒後、木々の姿が薄れていきフィールグラムはただの平台へと姿を変えていく。

「ありがとうございました。
いやぁ、情けない最後で申し訳ないです。
ちょっと勝ちを焦ってしまいましたね」

=フィールグラム上のルリを回収しながら、ナオヒロはライバルサイドのペイスト・クラブへ声をかける= <> ペイスト・クラブ/四柱<><>2012/11/18(日) 03:08:01.79 ID:Wt2/NKZVo<> >>5
「うーわー・・・」
頭部破壊による衝撃は幼女自身にも多少の戦慄を与えているようだ

フィールグラムが形を戻していく中
戦闘結果のログファイルを二窓で眺めながらシークバーをそれぞれ動かす
両方とも最後の部分辺りを眺めてから少し顔をしかめるとその端末をロリータファッションなフリルの間にあるであろうポケットにしまい

「こちらこそありがとうございましたですー
まぁ・・・うん・・・なんともいえないです・・・」
これがいっちょまえのヒールであったのならば高笑いでもしていたのだろうが
生憎の事ながらそこまで公私を切り返せるほどこの幼女は人生経験が豊富と言うわけではない

「・・・でもじっさいのところああいうみすがあったのなら・・・」
『グリット0! 何かに感づいたのかぁ!?』
いつしか四本足のHMPは灰色の小型戦艦に搭乗している これはこれで一つのHMPっぽく見えるが残念ながら身長オーバーだ
「ほんめいじゃ・・・ないです?」 <> 麻木ナオヒロ&ルリ<>sage<>2012/11/18(日) 03:23:37.67 ID:OulWeqUDO<> >>6
「ちょっと前のアセンの癖って言うか、感覚が抜けてなかったんでしょう。
前はもうちょっとパワーのある腕をつけていたので」

あの時シールドを掴もうしていたのが右腕であれば、或いは違ったかもしれない。
今回のような癖や慣れは高度なAIを搭載しているからこそだろう。
《マスカドンナ》で統一するのは考えてみればずいぶん久しぶりだった。

「まあ、こちらもダメージを受けるの覚悟でグレネードをそちらの頭部に投げたり、
普通に走って背後を取りに行ったりしていれば、ああいう負け方はしなかった……んでしょうか。
まあ、作戦の大筋は俺ですけど、細かいところはこいつに任せてますから本命だったかはわかりませんけど」

=ルリをメディカルポッドに入れながら言う。
 ルリはちょっとしたミスで負けたせいか、未だに言葉を発する気配はない= <> ペイスト・クラブ/四柱<><>2012/11/18(日) 03:33:58.88 ID:Wt2/NKZVo<> >>7
「なるほどーえーっとめもめも・・・」
話を聞いて即座と言っていいタイミングで端末を取り出し指でなぞり始める
その挙動はおそらく手書きソフトでメモでも書いているのだろう

「こっちとしてはさいしょのこうどうがあまかったです ねんぴのためにぶーすたーはきょくりょくふかさないようにしてるですけど・・・」
却って先手を打つには向いていない つまるところ先出しに潰され易いのだ
「あーあとせんかいのおそさもはんせいしたいです がめんはじまでさがればらくですけど・・・」
それほど相手方が迅速に行動したと言うことだろう これまでの戦績は非常に芳しいが
そのどちらもあっけない幕切れとなっている 内心はなんとも形容しがたいだろう

とそんな事を呟きながらメモを走らせているとその周りを周遊していた戦艦
クラーケンが絡みついた難破船のようなそれがナオヒロ側のメディカルポットへと近づき

『両グリット! 全力を出し合う再戦が待ち遠しい!!』
スピーカーから響く実況席のような 要するに他人事のような口ぶりだが 四柱なりの励ましなのだろうか よくわからない <>