以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<>sage<>2013/01/03(木) 00:53:52.43 ID:r9qorZdwo<>ようこそ、異能使いが存在するもう一つの世界へ


ここは超能力者や魔術師などが存在するもう一つの世界。
今は、度重なるテロや紛争、そして大国同士の戦争で世界は荒れ、いたるところに戦乱の傷痕が残されている、混沌とした時代である。
しかしそんな世界でも、人々は逞しく生きていくものだ。
あるものは学生として、あるものは賞金稼ぎとして、警官、会社員、傭兵、公務員。皆が皆、生きるために足掻き、時に笑い、時に泣き、怒り喜んだりしながら今を精一杯生きている。
このスレはそんな彼らの足跡を記した、一つの物語。


そしてあなたたちは、その目撃者にして当事者でもあるのだ。


ここだけ不思議の新世界Wiki
http://www50.atwiki.jp/tf141/

ここだけ不思議の新世界@掲示板
http://jbbs.livedoor.jp/internet/16555/

※前スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1356623819/<>ここだけ不思議の新世界★12 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2013/01/03(木) 01:43:56.37 ID:fY+6WcLIO<>  |___
 |   \    ここが、新世界…
 |  ,ノ  \   
 | ( ●)u \  
 |人__)    |
 |⌒´    /
(⌒ー─'  ) <> 彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品<>sage<>2013/01/03(木) 04:00:10.39 ID:FYPLTiN5o<> >>1乙です

──もしもし、お姉ちゃん? うん、結構時間かかりそうだから、先に寝てて?

「はぁ」「……遊び過ぎちった」

携帯電話の電源を切って、鈴は眼前へと視界を戻す。
ぼんやりと頼りない自販機の光と、そこに集う羽虫を見ながら、アンニュイに息を吐いた。

「てゆーか、寒!」「コレ、家なき子なら軽く[ピーーー]気温だよね、そうだよ、絶ーッ対そう」
「こういう時はコンポタに限るよね……でも、バス代が……でもコンポタ……バス代……!」

ここは深夜のバス停──鈴は、併設された自販機の前に立ち、物欲しげにディスプレイを見詰めていた。
帰路に付く途中で、バス待ちといった具合だろうか。
ポケットへ突っ込んだ手には500円玉一枚の感触が伝わってきていて、彼女はそれを、縋るように指先で揉むのだった。


「バス代……コンポタ……バス…コンポタコンポタ…コンポタァ……」

───そう、これが全財産なのである。
時間も時間だった、じーっと自販機と対面して、呪文のようにのたまう姿は、中々に不気味と言えるだろう。
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/03(木) 04:15:51.28 ID:46fcDERn0<> //>>1乙です

>>3
ふらふらしながら現れたみすぼらしい女が一人。
傍から見ても機嫌が良さそうなサクヤだった。
さて、今日もなんとか暖かいダンボールハウスを作らなきゃいけないねえと思いつつ
何気なくバス停を通りかかった所である。少女を見つけるとお人よしなサクヤは黙っているはずもなかった。

「こんばんは!……コンポタ好きなのかい?冷えた体には美味しいよねえ」

ヒヒヒヒヒ〜と笑いながら自動販売機に500円玉を投入、手を伸ばすとボタンを押す。
ガコンと言う音と共に出てきたコンポタの缶を受け取ると、少女に差し出した。
おつりを取り出して自分の分も購入しながらサクヤは告げる。

「という訳で冷えた体にコンポタをプレゼントさね」 <> 彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品<>sage<>2013/01/03(木) 04:29:04.68 ID:FYPLTiN5o<> >>4

「コンポタコンポタコンポッタ────まろやかスープに甘々コーン〜っ♪──」

───ああ、もうどうなってもいいから、飲みたいよぉ。
サクヤが割り込んできたのはいよいよ思考がコンポタに支配され、即興の歌を口ずさみだした、その瞬間だった。


「────はうっ!?」「……え、ホント?いいの?奢ってくれるの?」
「ってゆーか家なき子?ホームレス!?」「だよね!コンポタ飲まないとやってられないよねっ!」

不意の乱入者に驚きの余り素っ頓狂な声をあげて、眼をぱちくりさせながらサクヤの方へと視線を移ろわせ。
恥ずかしさもあるのか、頬を紅潮させて、頭に浮かぶ疑問符、疑問符、疑問符の嵐。
ちゃっかり失言をしていたけれど、完全に無意識が成した所業で、悪気は無さそう。


「……けほん、とりあえず、立ち話もなんだし」

暫くしてから、我を取り戻したのか深呼吸の後、咳払いをして。
座ろっか、とバス停に備えられたベンチを顎で促すのだった。

<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/03(木) 04:43:36.50 ID:46fcDERn0<> >>5
「ヒヒヒヒヒ〜」「そうだねえ、奢るよ」
「率直な意見だけれど間違っていないねえ」「体の心まで暖まるからねえ。仄かに甘くて美味しいのは大きな長所だよ」

鈴の疑問に、丁寧に返していく。鈴の様子は今時の女の子と言う感じで
先ほどまでの会話とはまた違った癒しができた。せわしない様子もよろしい、と内心で勝手な評価を付ける。
もちろん失言は気にしない。

「そうだねえ。バスが来る間にでも」

これも何かの縁だし、友達を作りたいサクヤにとっては是非とも会話したい所である。
承諾すると、静かにベンチに腰を下ろした。

「夜更けに一人だとアタシも偶に淋しく思うこともあるからねえ、特に最近は物騒だし」

コンポタを飲むと熱々のスープと共に甘さが体に染み渡る。
改めて思うが、何度体験してもこれは美味しい。
寒冷な季節なら尚更だった。 <> 彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品<>sage saga<>2013/01/03(木) 05:03:02.12 ID:FYPLTiN5o<> >>6

ようやっといつもの調子を取り戻して、醜態を晒した自らを笑うように、ふんと鼻を鳴らす。
それからサクヤの隣へちょこんと腰かけ。ぷし、とプルタプを引いて、飲み口に唇を宛がうのだった。


「んぐ、んぐ……ぷはぁっ!」 「……あ、その、ありがと」「それと……ごめんなさい」
「い、いつもならこんな借りは作らないんだケドね!?今日は…うん、その、特別だったから!」

嚥下してから一呼吸おいて、まずは、先程の失態を弁解しておく必要があるだろうと。
やはり羞恥の混じった礼の後で、後頭部をぽりぽりと掻きながら、自分で自分にフォローを入れてやった。

次いで、「あははっ」と快活な笑みを挟んでから、鈴は足を組み、姿勢を崩してサクヤの方へと向き直る。


「一人…か、そうだね、こんな時間に一人だと…確かに寂しいかも?」「あたし、結構寂しがりだし」
「…確かに、物騒だってのもあるしね……はぁ、ほんとやんなっちゃう」

姉が隣に居ない夜更けというのは、サクヤの言うとおり寂しく、心許ないものだ。
にぃ、と先とは趣の違う、人懐こい笑みを表情に刻んで、鈴はサクヤの肩へ、あるいは縋るように頭をもたれさせた。

いつもは姉にする、鈴の癖────
かけがえのない肉親と初対面の女性を重ね合せる訳ではないけれども、気休め程度には、彼女の心を落ち着かせてくれていた。 <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/03(木) 05:23:56.36 ID:46fcDERn0<> >>7
隣に腰掛ける鈴に、何となくこんなのはいいなあと思う。
それというのもこのサクヤ、実は一般人とはまともに会話をしていない。
自分のこの街に来てからの知り合いを思い浮かべると、出るわ出るわまともではない人間がわらわらと。
該当する一般人は梨花と彼方ぐらいだろうか。
相手が一般人ではないことを知る由もないサクヤだった。

「アタシは寒そうにしてるアンタが見てられなかっただけだからねえ。
 アタシもアンタの言葉でコンポタが飲みたかったのもあるし、気にする必要はないさね」

にへらと薄気味悪い笑いをするサクヤ。
ベンチに座るとまたコンポタを口に含んで嚥下、ベンチにもたれ掛かる。
冷たいベンチの感触だが、暖かい飲み物を飲んでいるとどこか心地よくさえ感じるのはなぜだろうか。

「気が合うねえ、いざなってみると孤独は辛いよ。……一人では生きていけないって事実だと思うさね」

肩に当たる鈴の頭に、淋しくなったのかなと思う。
抵抗せずに目を細めて優しく受け入れる。
人懐っこい人間は、サクヤにとって大歓迎だった。

「うん、これなら寂しさもだいぶマシになったねえ。いいアイデアだ」 <> 彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品<>sage saga<>2013/01/03(木) 05:38:44.51 ID:FYPLTiN5o<> >>8

「……うん」「あたしも、一人じゃ絶対に……どこかで、折れてたと思うもん」
「…えへへ、キミの……肌、何だか、お姉ちゃんを思い出しちゃう」

缶に口を付けて、ちびちびとポタージュを啜っていく。ほんのり熱気を帯びた己の体。
サクヤの肌がそれと同じようにして、姉の分、欠けた心を補い、温めてくれているのを、鈴は感じていた。
口いっぱいに広がるコーンのように、甘い一時を享受しながら──満足げに目を細め、「ん」と黄色い声を鳴らすのだった。

姉と離ればなれの夜──仕事の時を除けば、本当に久しぶりだった。だからこそ、ついサクヤに甘えてしまう程に、寂しくて。


「……あたし、彩鈴(ツァイリン)っていうの」「らしくないねってよく言われるけど……傭兵、してるんだ」
「そうだ、キミの事は……何て呼べばいいのかなっ?」

より一層、サクヤの体に体重を預ける。
姉──楓がこれを見たら、嫉妬するだろうか、なんて、その様を思い浮かべてつい、含み笑いを零した。

見るに、自分よりも年上に見えた──呼び捨てにすればいいのやら、さんを付ければいいのやら。
はたまたお姉ちゃんと呼んでみるのも、一興かもしれないと考えつつ。
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/03(木) 05:54:09.43 ID:46fcDERn0<> >>9
「少しでも支えになれたのなら、アタシは嬉しく思うよ。……お姉さんとは仲良しなんだねえ」

少しだけ、こんな妹を持つ姉が羨ましいなあと思う。
人の温もりと言う物に幾度も励まされてきたサクヤにとっては、自分に甘える存在は受け入れたい。
コーンスープを飲みながら鈴との穏やかな時間を満喫する。

「彩鈴……覚えたよ。アタシの名前はサクヤって言うんさ。
 傭兵か、その年でなんて随分と腕利きなんだろうねえ。やっぱり辛いと思ったりするのかい?」

自分に甘えてくる彩鈴に、恋人や一部の友達を思い出す。
賞金首の人間が、年下からよく懐かれたり甘えられるのが可笑しかった。 <> 彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品<>sage saga<>2013/01/03(木) 06:11:13.55 ID:FYPLTiN5o<> >>10

「よろしくね、サクヤ」と応じてから、彼女の言葉に、鈴は目を閉じて──これまでの事を思い返す。
一切合切の苦楽を共にしてきた楓、彼女が居たからこそ、鈴がある。姉にとっても、きっとそれは同様なのだろう。

「お姉ちゃんと一緒だから、あたしは今……こうして、られるんだ」
「傭兵稼業だって、ううん、腕利きなんかじゃない」「お姉ちゃんが居るからやっていけてるけど、あたし一人じゃ三流もいいとこ」

自らの紡ぐ言から連想されるのは、先日出会ったとある女性──円環の楽園の構成員の姿だった。
あの時も、鈴は彼女に三流と罵られていた記憶がある。それと同時に、姉に、この命を救われた記憶も。


「辛くなんか、ないよ?これはホント」
「今のサクヤみたいにさ、支えてくれるから…それに、二人でやらなくちゃならない事もあるから」

復讐──そう告げれば、サクヤはどのような反応を見せるだろうか。
こうしてオフ≠ナ出会った人間には出来るだけ、自分の本性──血に塗れた日々を、明かしたくは無かった。

「だけど…今晩はお姉ちゃんと離ればなれ」「…まぁ、あたしのせいなんだけどね?」
「……ねえ、もう少しだけ……こうしてても、いいかな?」

鈴は更に、今度は肩までもをサクヤの体に寄り添わせて、くすりと鼻で笑う。
初対面の彼女に甘える事が、姉の居ない時の自分の甘さが可笑しくて、それはどこか、自嘲めいた笑みだった。 <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/03(木) 06:29:00.58 ID:46fcDERn0<> >>11
「よろしくねえ彩鈴」
挨拶を返すと、続く言葉に大きく納得するサクヤが居た。

「二人で一流なら、それで十分だと思うよ。おそらく彩鈴の姉さんも同じことを思っているだろうね」
 
これほどまでに思われているのなら、一方通行の感情とは思いがたい。
共に困難を乗り越えてそれを乗り越えた人間の信頼は、正に千金の価値に値するだろう。

「そっか…やっぱり何だかんだで強い目標があれば、人は頑張れるからねえ。応援してるよ」

目標がある人間は、強くなれる。
色々な人間を見てきたサクヤからしてみれば当然のことであり、真理だった。
もちろん目標を持とうが生き残れなかった物も居たが、それでも悪いことではないだろう。

「単独任務って所かい?それとも喧嘩でもしちゃった?
 ……うん、構わないよ。彩鈴はいい子だしねえ」

少し妹扱いをしてみるサクヤだった。
誰にだって人に甘えたい時はあるだろう、その時サクヤは全力で甘やかして受け入れる。
元々親しい存在には甘えて欲しいタチだ。 <> 彩鈴/パーカーとヘッドフォン娘 単品<>sage saga<>2013/01/03(木) 06:44:19.75 ID:FYPLTiN5o<> >>12

サクヤの問い掛けに、鈴は少し、ばつが悪そうにして視線を逸らす。
はにかんではいたけれど、言うのを躊躇っていたようで、幾らか逡巡してから口を開いた。

「いやー……それが、さ」「遊び過ぎて…お金、使い切っちゃってね?」

鈴が続ける言葉曰く、ゲームセンターで夢中になっていた所、所持金を500円玉を残してすってしまったらしい。
おまけに終電を逃し、タクシーには当然乗れず…仕方なく、たまたま深夜でも運行していたバスに乗ろうとしていたのだ。

「……喧嘩はしてないケド、お姉ちゃんには怒られるだろうなぁ」

肩をいからせ、溜息を吐いて。鈴はそれから、沈黙して……黙考?否──眠っていた。
時間が時間だけに耐えがたい睡魔が押し寄せてきていたらしく、サクヤに体を預けたまま、うつらうつらと首を揺らしているのだった。


「んー……むに」 「おねえちゃん……ともだち?」

サクヤの腕を抱きながら、早速深い眠りについて。満面の笑顔を浮かべながら、寝言を幾らか呟く。
お姉ちゃんの一言が、夢の中の楓ではなく、直ぐ傍のサクヤに向けられているような──そんな気が、しないでもなかった。

//
すいません…僕の眠気がマッハでありますので、バスを待たずして寝てしまったという事にして頂いて宜しいでしょうか……?
起こしてバスに乗せるなり、朝まで添い寝なり、ご自由になさってやってくださると助かります…… <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/03(木) 06:47:53.16 ID:46fcDERn0<> >>13
//分かりました、勿論大丈夫です。返しておきますのでお休みなさいませ。 <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/03(木) 07:08:18.36 ID:46fcDERn0<> >>13
「そういうことだったのかい。……そりゃあ叱られるべきさね。
 それも愛情ってもんだと思うよ」

自業自得なのは間違いない、しかしいい経験というものだろうと親のように思ってしまう。
ご愁傷様だけれど仕方ないなあと思っていたが、ちらりと横を見るとうとうとしている彩鈴の姿が。
バスが来たら起こしてあげるよと声をかけて、続く言葉に頬を綻ばせる。

「うん……友達よ。安心して眠っていいからね」

それからバスが来るまでの間、腕を抱いて眠る彩鈴の幸せそうな顔を見ながら
コーンスープを飲んで、体を温めながらのゆったりとした時間を過ごした。

バスが来た時に起こした彩鈴の頭を、最後に軽く撫でて挨拶するサクヤ。

「今度はお姉さんと一緒に会いたいねえ。おやすみ彩鈴」

彩鈴をバスに乗せるとサクヤは暫くベンチに座りながら、新しく友達ができた喜びを噛み締めていた。
<> ルーシェ・ヴァーミリアン 限定的不死者<>sage saga<>2013/01/03(木) 20:37:13.05 ID:qBdZURfk0<> 前>>990

『誓え、だと?…クズが、吠えるんじゃあ、ないッ!
 貴様のような化物と交わす約束事など何もありはしない!』

挑発されて怒りの色を滲ませる甚六は
自身の身体から出した無数の鎖を上半身に巻きつけ、身にまとう。
その鎖はまるで蛇のように甚六の身体を蠢き犇めく。

明らかな殺意を軋み擦れる鎖の音に紛らせて。
甚六は決意する。宝物を守るミミックごと叩き潰す、と。

「――へぇ…凄い。クララったら殺し屋相手に一歩も引けを取って無い
 クララに喧嘩売ったら私、死ぬわねぇ。ウフフっ」

そんな事を思っていると、警察の応援がワラワラと増え始めていた。
恐らくその場にいた警察が応援要請でもしたのだろう。

人が増えて厄介だな、と頭が少し冷えた甚六は
鎖を右腕に集中させ、リーチを伸ばし、鞭のようにしならせて
二度三度力任せに地面に叩きつけ、目くらましを作る。
その隙に甚六は逃亡を図る。仕事の関係上人目につくのはあまりよろしくないから。

//大変お待たせしましたッ…! <> クラウン・クラウン<><>2013/01/03(木) 20:49:19.05 ID:CdOG7upa0<> 都会とは切り離された 小さな異世界
鬱蒼と繁る木々達の擦れ合う音や
何処からか響く 獣達の唸り声
彼等の奏でる不協和音が湖の畔に座す少年に暫しの安らぎを与える


月明かり照され艶めく黒髪を 慣れた手つきで掻き上げた少年は
齢 十六程だろうか?

幼さと気品を併せ持つその笑顔は 性別と云う概念を嘲笑うようですらあった


「今日は 月が綺麗だねぇ」


水面に映し出された月を眺め
笑顔を魅せながら
吐き出したその言葉

宛先は何処か
宛名は誰か

それは 其処に居るであろう
貴方宛なのかもしれない


<> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/03(木) 21:45:00.56 ID:O9OfyF7No<> 買い手の付かない空き地の中央に、ひっそりと佇む木があった。
誰もそれがどんな木なんて気にしないし、何という木かも気にされる事は無く。
そもそも、其処に木がある事自体、言われなければ思い出さない、そんな木の枝の一つ。
重たげに、その身体をしならせている物があった。

「……七時間、か。」

それは寂しそうに呟いて、其の渦巻く夜闇の様な、真っ黒の双眸を疲れたように閉ざした。
これに自由を奪われてから、大体其の位の時間が経った。
頼りなく空を漂う手足が不安で仕方ない。まるで終わらない飛び降り自殺だ。
足掻く事も出来ない、足掻けば只では済まされない。
人に与えられるには余りにも不安定な世界で、彼女は独り、呻くことしか許されない。

「――――だれか、降ろしてください……。」

少し気分を変えて、変わった場所で昼食にしようと考えたのが間違いだった。
少し足を滑らせただけで、まさか枝に服が引っかかって降りられなくなる。
しかもこんな危ういバランスでこうも長い間引っかかっていられるとも思わなかった。
ある程度の高さもある。まともに落ちたら大怪我だって有り得る

「帰りたい……。」

目元に浮かぶ僅かな涙も拭えずに、狂魅ヶ裂円環は、ただ風に揺られていた。
<> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<><>2013/01/03(木) 21:57:03.74 ID:jTrSS6Cco<> >>18
今日も職を求めて彷徨う千早。美しい銀髪をなびかせて歩いていると、ふと目に入る異様な光景。
木に引っかかっている人……

「あれは、なんなのでしょうか」

生まれてこの方2年、このようなものを見たことが無かった千早はそれに近づいてみる。

「あの……これは何かの遊びなのでしょうか」

冗談で言っているわけではない。純粋な目で引っかかっている人に尋ねる千早。 <> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/03(木) 22:15:02.98 ID:O9OfyF7No<> >>19
短い人生だった、と彼女は思う。
思えば碌な事なんか一つもなかった、気がする。この人生、不幸続きでしか無かった、気がする。
嗚呼、此処で凍死するのも、それはそれで悪くない、気がする。
そんな阿保この上ない思考に陥ったところで、妙に透明感を感じる視線を、彼女は嗅ぎ付ける。
このご時世。此処まで純粋な視線をこんな状態の自分に送れるのは、子供のような狂気を孕んだ
凶暴な殺人鬼か。
嗚呼、此処までか、と。せめて顔だけでも見てくれようと、細心の注意を払いながら頭を動かす。
効果音を付けるのならば、ギギギ、だ。

「……そこの綺麗な御嬢さん。[ピーーー]なら殺ってくれ。寒くて寒くて仕方がないんだ。
 ふふふ、君みたいな美人さんに殺られるならマーダーたる私も文句は無いさ。
 さぁ、いっそ一思いに。どーんと。楽にしてくれ。あ、痛くしないでね。」

ああこれからあの銀髪が、自らの鮮血で染まるのだろうか。半泣きになりながら、そんなことを思う。
まぁ、一々言わなくても分かる事であろうが。この宙づりの狂魅ヶ裂 円環は――――

――――とんでもなく馬鹿な、勘違いをしている。
<> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<><>2013/01/03(木) 22:20:19.62 ID:jTrSS6Cco<> >>20
「こ、[ピーーー]だなんて、私(わたくし)その様なことは致しません」

何かと思えばいきなり自分を危険な殺人者だとでも思っているかのような発言。
千早は困惑する。

「えーっと……危険ですので下りた方が良いのではないでしょうか?」

自力で降りられない事には気づいていないようだ。
ただ純粋に心配しているだけ。 <> クラウン・クラウン<><>2013/01/03(木) 22:23:45.63 ID:CdOG7upa0<> >>17
アゲイッ <> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/03(木) 22:31:10.58 ID:O9OfyF7No<> >>21
「……え?殺さないの?」

彼女の困惑に、こちらはキョトン、とした表情で返答を渡す。
思考がフリーズしたか、少しの空白の後。

「何だ、脅かして。一瞬素に戻ってしまったじゃないか。」

何故だか少々キレ気味にそう言うと、彼女の上から下を見渡した。
…女性というのは不安要素だが、まぁ、大丈夫だろ、と、一人うん、と呟いて

「いや、降りれたら降りるさ。降りれないからこうしてるのさ、ちくしょうめ。
 それもこれもあの焼きそばパンが悪いんだ、包装紙がどっか飛んでくから……。
 ということで、私、いや、オレを助けてくれないかな?助けてくれたら……うーん…。
 ああ、そうだ。五百円あげるから。」

これで助かった、と内心ガッツポーズした。
不安要素は、報酬が子供の小遣いレベルなことくらいかな、と。 <> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<>saga<>2013/01/03(木) 22:44:01.33 ID:jTrSS6Cco<> >>23
「そ、それは申し訳ありません……」

律儀に頭を下げて謝る。
傍から見ればなぜ千早が誤っているのか解らないだろう。

「五百円……五百円あればご飯が食べられますね。いえ、もちろん報酬など無くとも困っている人を見捨てることなどできません」

胸の前で拳を作り、何やら張り切っている千早。さて、どう助けたものか。

「つまり、どういう訳かそこから降りられなくなってしまった為に降りられるようにしてほしいと……」

千早は女の真下からやや横へ移動し、しゃがみ込む。その後、両手を地面に着けるとみるみる氷の柱が地面から生えてくる。
それはゆっくりではあるが、徐々に形を変えながら大きくなり、やがて彼女の足がちょうどつく辺りにまで大きくなっていた。
氷の柱の天辺から地面にかけて緩やかな坂道が出来ている。さながら巨大な滑り台だ。

「これで如何でしょうか? 少々冷たくはありますが飛び降りるよりは安全かと」

微笑みながら言う千早の姿は、先ほど逆ギレされたことなど無かったかのようだ。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/03(木) 22:53:51.89 ID:AHcF+ETgo<> >>17
「……全く以て、君はいじらしい
 月が綺麗だ――なんて、興奮してしまうよ」

その、周囲とクラウン・クラウンが作り上げる
幻想的な雰囲気を、一瞬で粉砕する言葉が背後から帰ってきた

「やあ、最近どうだい、可愛い可愛い弟ちゃん
 君を探して、軽く七つの海を航海してきた所さ
 離れた距離が思いを募らせるとは、本当だったらしいね」

広がる緑の影響を一切付けた様子もなく
泥1つどころか、葉1枚触れた形跡もない黒のスーツ
同色の中折れ帽に隠れた柔らかく伸びた金髪と優しげな橙の瞳は
この月夜には、怪しげに浮き上がっておいた

「嗚呼、君と見る月は―――綺麗だ」

勿体ぶり、野暮ったい、彼の口にした台詞と同じだとは思えないほど
それは、変態的な響きを持っていた <> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/03(木) 23:02:58.74 ID:O9OfyF7No<> >>24
何故だか謝られた。よく分からないがまぁ、そんなことよりも。

「そうだ、何とかと煙は高い所が好きというしな。やっぱり人は高い所が好きなんだな。
 まぁ助けて欲しい訳だ、が……ん?なんかまた寒くなったような…。」

そう言った直後、足に何か久しぶりに固い感触があるのが確認できる。
恐る恐る両足を付けて、ゆっくりと体重をかけてみる。なるほど。

「……立、てる…。」

木の枝に引っかかった服を外して、坂道を転ばないよう、滑らないようゆっくりと下る。
そうして、ようやく両足が地面に着いた時。

「…よ、よかったー!!生きてる、オレ、生きてる!!本当、一時はこのまま死ぬかと、
 餓死か凍死か、どっちが早いかとか考えたけど!!よかった、生きてるんだ!!」

木の葉と枝をところどころに張り付けた服の袖で、目元を拭う。
ひとしきり土の形を踏み締めた後、千早の下へと駆け寄って、手を取ろうとするだろう。

「ありがとう、君は命の恩人だぜ!君がいなかったらほんとに、ほんとにオレは、死ぬかと…!!」

酷く大袈裟に聞こえるが、それ程怖かったのだろう…些かポンコツだ。 <> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<>saga<>2013/01/03(木) 23:11:34.70 ID:jTrSS6Cco<> >>26
「大げさな方なんですね……」

木から降りられなくなったくらいで早々死にはしないだろうが……

「ひゃっ」

突然手を握られ変な声を出してしまう。
別に嫌なわけでは無いので振りほどこうとも思わないが、これほど喜ぶとは

「それは良かったです。しかし、どうしてあんなところで引っかかっていたのですか?」

普通、人生であのような状況になることはまずないだろう。
わざととしか思えないあの引っかかり方は偶然か必然か。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/03(木) 23:12:58.65 ID:Vrb6dpP9o<> 月明かりも仄かな夜の街。
一人の男が路地裏で佇んでいた。
路地裏という場所は何でも起こりうる場所だ。
無慈悲にして平等、丁度男の前で伸びているチンピラにもそれは同じだった。

男は静かにスーツの胸ポケットから煙草を取り出すと視線で以て火をつける。
それが彼の異能、発火能力―パイロキネシス―だった。

細く細く、宵闇に吸い込まれるように立ち昇る紫煙。
その煙を視線で追いながら男は心中で嘆息する。
新年早々、自分は何をやっているのだろうか、そんな表情だ。

絡まれたから迎撃しただけなのだが……
男はどこか疲れたように路地裏の煤けた壁に背中を預ける。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/03(木) 23:26:00.78 ID:Vrb6dpP9o<> >>28
//ちょっとお風呂に入ってきます、15分ほどで戻ってきますー <> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/03(木) 23:29:21.95 ID:O9OfyF7No<> >>27
「大袈裟な物か、オレは本当寒いし、お腹は減るし……
 しかしまぁ、どうもこうも、今日は趣向を変えて何処か解放感あるところで食べたいなと思ったんだ。
 で、人気もないし、何か良さげだと思って、こう、この木の天辺によじ登った訳だ。
 それでまぁ、食べ終わったところで、包装紙が風に飛ばされてしまったんだ。
 まぁ、取ろうと手を伸ばしてバランスを崩して、真っ逆さま。さっきのアレの完成。」

つまり、馬鹿なのである。先程自分でも言っていたが、馬鹿と煙は高い所が好きなそうだ。
無論、円環は馬鹿の方に当てはまる。

「ああ、すまないな、冷たかったかい?しかし人の温もりとはかくも温かい物か。
 そうそう、約束通り五百円を…確かコンビニのお釣りが…」

そう言って力強く握った手を離して、ボロボロの服の中をゴソゴソと漁る。
小銭と小銭がぶつかる音の後に、引っ張り出されたお札と硬貨。
それを少しの間眺めたのち、円環はこう呟いた。

「……千、四百九十……!!おいおい、余りにもあんまりだぜ…。」

つまり。ギリギリ足りない訳だが。

「……まぁ、いい。あんたは命の恩人だ。このくらい、足りないくらいだ……!!」

そう言って、手の中から紙切れを差し出した。その腕の動きを効果音で表すなら、またも「ギギギ」だ。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/03(木) 23:30:50.85 ID:fIMm7G+P0<> >>28
「おつかれさま、ですかね?」

ふら、と。路地のおくから線の細いスーツ姿が現れる。
薄闇の中でもいやに目立つプラチナブロンドの髪と白磁の肌は、ほっそりした中性的な容貌と相まって少女のように見える。
しかしその人物の着込んでいるスーツは男物で、本人もまぎれもない男性。志野了の同僚であるフロストは、おつかれさまです、と小さく一礼して、了の隣によりかかる。

「喧嘩、ですかね?」 <> クラウン・クラウン<><>2013/01/03(木) 23:31:13.14 ID:CdOG7upa0<> >>25

―――――打ち砕かれた静寂
―――――塗り潰された幻想

(......僕の美しすぎる香気に惹かれたか変態め)

禍々しい程の 気味の悪さを感じながらも
少年は振り向き 親愛なる同胞に 深紅の双眸を差し向けた

「わざわざ来てくれるなんて 感無量だね。 おにいさま」
「だけど...... 哀しいかな、最近は嫌な事が続いたよ」

そっと 瞼を閉じて 今までの苦難を思い返す
始まりは そう 第三十二の柱『アスモダイ』奴との死闘
転じて 第二十九の柱『アスタロト』に取り込まれ

彼は 少年は一度―――――地獄に堕ちた

「でも おにいさまみたいな色男(ロメオ)に可愛いなんて言われたら、それも帳消しかな」


しかし、少年はいまや愉悦の為に生きている
過去の苦難に興味は無いし、他人の評価以外に意味も為さない

次いで 少年は眼前の男を変態......と罵ったが
正直な話、彼は男女問わず美しいモノは愛でる主義だ

可愛い とか 月が綺麗だ とか そんな言葉が 喩え変態から発されようと


「あー...興がのってきたな」
「ねぇ、おにいさま? 気高くも愛らしい僕の躰を抱きしめる権利、特別に 今だけ与えようかと思うのだけど」


―――――――どうかな?


月に照され小首を傾げる
彼もまた、一つの 変態であった
<> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/03(木) 23:40:33.16 ID:AHcF+ETgo<> >>32
「ふふふ、それは聞くまでもない
 君もわかっていて聞いているんだろう?」

―――この私と言う存在が<家族>への抱擁を躊躇うような男だとでも?

その言葉が嘘ではない、その証明であるかの様に
まるでガラス細工の芸術品にでも触れるかのように
いや、そんな安っぽいものではない、彼からすれば何十カラットの宝石よりも輝く財宝に触れるがごとく

その指先は、少年が例えた通りに気高くも愛らしい、そんな躰へと触れた

「嫌な事があったなら、私の胸の中で吐き出せば良いんですよ
 それこそ、兄の本懐なのだから」

その抱擁を受け入れたならば20cmは差があるだろうその体格差
包み込まれるようにクラウン・クラウンの躰は、この男の腕の中に収まってしまう
抱擁による苦しさも拘束感も、まるでない
それはベッドの中で眠るような心地の良さだ

「……こうしているのも悪くはないのですが
 貴方を探していた本題は、別なのですよね」 <> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<>saga<>2013/01/03(木) 23:40:55.22 ID:jTrSS6Cco<> >>30
「それは……不運でしたね。でも、ふふふっ……そんな愚然もあるんですね」

バカと片付けるのは簡単だが、千早はこのいくつもの偶然が重なったことを面白いなと考える。
以前いた所は偶然など無く、すべてが計算で動いていた場所だから。

「いえ、そういう訳ではないのですが……」

とそこで小銭を数え、複雑な表情をしながら札を差し出す姿が見える

「そこまでして頂かなくても大丈夫です。確かに明日の食事に困るほどに困窮していますが、恩を売って金銭を巻き上げるなど出来るはずもありません」

微笑みながら右手を振って受け取ることを拒否する。
金には困っているが、自分のしたことなど氷を出しただけ。それで多額の金銭を受け取るのは気が引けると言うものだ。

「そうだ、この近くで働けそうな場所は無いでしょうか? もしご存じなら教えていただきたいのですが」

この近くに住んでいるなら職が見つかりそうな場所が聞けるかも知れない。無職脱却の道を進む。 <> クラウン・クラウン<><>2013/01/03(木) 23:54:19.55 ID:CdOG7upa0<> >>33

柔らかく 抱きしめられる躰
その羽衣の様な抱擁は 相手が如何に自分を大切に扱っているのかが窺える
少しひねくれた感想を言うならば、及第点
家族としてではなく 恋人の様な科白を求めていた

しかし、本音を云うならばやはり心地の良いモノ......
幾つの女を泣かせれば この抱擁に辿り着くのか
少年は 微睡みのなかで ぼんやりと下らぬ夢想に耽っていた


「......ん。
僕におはなし? なぁに? おにいさま」


本題......男はそう言っただけで、お話とはいってない
僅かに惚けてきた頭が、半自動的に 適当な生返事を吐き出したのだ

<> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/03(木) 23:56:35.06 ID:O9OfyF7No<> >>34
「まぁ、そうだけど、さ。余りにもあんまりな偶然だぜ、正月三が日だというのに。
 不幸も正月くらい休んでいて欲しいよ、ホント、溜息が出る……。」

これから怒ることが、全て計算で叩き出せたらいいのにな、と狂魅ヶ裂は思う。
彼女とは真逆、とは行かないまでも。人より多く不幸に踊らされた人間として。
何もかも計算されたディストピアに、淡い想いを抱かざるを得ない。

「い、いや、これはオレのケジメだぜ……!!何かお礼をしなきゃ気が済まないんだ!
 何か出来ることならオレは何でも……職場?……あー。」

彼女は稀に見る『良い人』だ。それ故、狂魅ヶ裂はこの金は何とか渡さなければいけない、と思った。
この札を渡すのは、辛い、が。それでも何かしてあげないと気が済まない、という、正常な思考。
しかし相手から代案のように出されたそれは、なるほど、確かに今これを渡すよりいい気がするが……。
自分の知る職場なんて碌にない。そう考えた瞬間に思い付いた。自分の所属を。
少しばかし唸り、俯いた後。

「……新世会、って……知っ……らないだろうなぁ、うん……。」

凄まじく微妙な表情で、少しづつ声を小さくしつつも、そう言った。
<> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/03(木) 23:56:49.03 ID:Vrb6dpP9o<> >>31
「ん……ああ、ってフロスト」

どうしてこんなところに、という疑問に双眸を丸める了。
線の細い体に美少女もかくやといった容貌、
見た目だけなら弱っちそうな彼は自分の同僚、かつ優秀な兵士であることを了は知っている。
自分と10センチばかり身長差のある彼の頭頂部を見下ろしながら了はフロストの質問に答える。

「振りかかってきた火の粉を払っただけだよ」

すぱー、と煙草の煙を吐き出しながら面白くなさそうにそう言う。

「全くやんなるね、肩がぶつかっただけで法外な治療費を請求されるだなんて」

やれやれ、といった様子で肩を竦める了。
どうやら非常にシンプルかつ陳腐な恫喝に遭ったらしい。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/04(金) 00:06:52.25 ID:vml3xnITo<> >>35
「最近は、新人も増えて来ましたからね
 <家族>皆で集まるのも悪くはない、そう思いまして」

艶やかに伸びたその黒髪を、靡かせるようにその指はゆったりと撫でていく
子供をあやすように、恋人へと愛を囁くように
優男のその外見と合わされば、それは随分と女誑しに見えるだろう

だが、彼の興味を引けるのは家族だけ

「君が居れば、会場に華が咲くように鮮やかに彩られるでしょうね
 是非、参加していただきたい」

少しだけ、密着していた躰を逸らし、クラウンの惚けた瞳へと視線を落とす

「盟友殿、彼も時間があれば参加するようですよ?」

彼の言う盟友とはメイザースの事だろう
彼すら認めている、と言うことは組織の公式的な行事と言っても良さそうだ <> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<>saga<>2013/01/04(金) 00:07:20.67 ID:k5bVOZRDo<> >>36
「確かに神がかり的ですね。普通は地面にそのまま一直線でしょうから。
 ……しかし、逆に考えれば確率の低い方を引けると言うことで、今年は運がいいのかもしれません」

常に確率の低い方を引けるならそれを利用すれば得が出来る。
まぁ千早はそこまで考えているわけではないが。

「新世界……? 申し訳ありません、私の知識には組み込まれていません。それは世間では一般的なものなのでしょうか?」

千早の知識の大半は生まれた時から組み込まれているものだ。本人もそれを知っている為、知らないではなく、組み込まれていないと言うおかしな言い回しをしてしまう。
表を出歩いてから間もない千早はどんな知識が一般的なのかを知らない為、新世界と言う単語がもしやごく普通に使われている単語なのかと考えてしまう。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 00:07:23.36 ID:wm8y2baf0<> >>37
「さいきんそういうガラの悪くて……」なんというかなぁ、と頬を掻いて「ちょっと頭の足りない人増えましたよね」

自分よりも背の高い了の隣に寄りかかったままポケットをまさぐったあと、煙草もらえるかな、と手を合わせて申し訳なさそうに頭を下げる。
フロストは基本的に煙草を吸わない。健康を損ねてしまうからだ。肺が痛んでは兵隊稼業は続けられないし、同時に隣家の少女にどんな顔をされるか分かったものではないから。

もし吸うとするならそれは心を落ち着けたいとき、あるいはどうにも疲労が取れないときに気休め程度に、である。
そして今回は前者。生まれの故郷であるロンドンを襲った災厄から、フロストはいまだにどこか立ち直れていなかった。
<> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/04(金) 00:19:56.46 ID:iA2VzsIMo<> >>40
「ほんと、やんなるよなー」

うんざりだとでも言いたげに、転がっている男を見やる。
と、隣から聞こえてきた言葉が耳朶を打つ。
煙草を所望するジェスチャーに意外だな、と目を丸めるも
了は素直にスーツのポケットから煙草を取り出し、一本フロストに差し出して。

ついでに人差し指の先から炎を発現させるとその穂先に近づけてやる。

「悪いな、ライター持ってねえんだ」

フロストが煙草に火をつけたなら指先の火を消して両手をコートのポケットに突っ込む。
どこか疲弊したようなフロストを一瞥すると、視線を中空に上げ、言葉を選ぶようにしながら口を開く。

「あー、ロンドンの件は、災難だったな」

円環の楽園だっけ?と言葉を続けながら、AMS社内でもちきりのその話題の事を考える。
邪神局自体が表だって動くことは無いだろうが、世界の敵を公言している組織を本社は相手取るつもりだ。
了はまだしも、フロストは……このイギリスのエージェント組織に籍を置く青年は動かなければならない筈だ。 <> クラウン・クラウン<><>2013/01/04(金) 00:20:05.11 ID:bSRycd4f0<> >>30

「あぁ、そう......」

少年は 最早あやされた猫の様に 立ったままに眠りに就こうとさえしていた
こくり と 首が曲り 男の目が 己の双眸を捉える

其の行為で、幾らか意識は覚醒した
淑女たるもの 恋人ともあれ 隙を見せる訳にはいかない
ふるりと顔を左右させ 今一度 その愛しい貌をみつめる

「あぁ、主もお出でになさるのか」
「確かに おにいさまのいうとおりだ」
「主の為に会場を飾るのなら、あの野蛮な雌どもでは役不足だしね」

役不足の使い方が違うのは 恐らく素であろう

「あ、そうだ。 僕の力を使えば 世界中の下僕(なかま)を召集できるよ」
「もし、おにいさまが僕を求めるなら 少しは 力を貸して上げても良いけど? 」


そして、艶々と濡れた桃色の唇に指を宛がい

「報酬は、貰うけどね」

ぺろり と 舌を出してみせた
勿論彼は男。 少し 価値観が他人とちがうだけ。

<> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/04(金) 00:26:17.62 ID:itR2iOnDo<> >>39
「いやいや、確率の低い悪い方を選んじまってたら元も子も無いぜ……。」

確率の低い方を引いた。
なるほど確かにいい気がしてきたが、しかし兎に角悪い方向に出るのだから、どうしようもない気もする。
まぁ、と一呼吸おいてから、「運命は自分で変える物だ!と自信満々にそういった。」

「えーっとね、何というかその、ね、何というか………オレはね、新世会って言う、宗教の幹部なんだ。
 ちなみに全然一般的じゃない、吃驚するほどマイナーな組織。
 それでまぁ、其処なら融通が利くというか、望むなら幹部の座を君にプレゼントというか…。
 ああ、宗教って言っても信じる信じないとかじゃなくて…信じざるを得ないというか……」

言い辛い。只でさえ後ろめたい組織で更に、彼女相手には後ろめたい事をして働き口を上げる訳だ。
さっきまで凍えるほど寒かったのに、額には気持ちの悪い汗がうっすらと浮かんですらいる。
そう言い終わったのち。何となく居心地が悪いのを吹き飛ばすべく、勢いよく言う。

「それが駄目ならそうだな、近くの青い看板のコンビニの店長と知り合いだぜ!
 其処なら話付ければ何とかかんとか……。」

それも最初だけで、最後には自信無さげにごにょごにょと口を動かすだけになってしまったが。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/04(金) 00:26:35.71 ID:6BdXMs6Ho<> 「この制服も、そろそろ替え時かしら」

人気のない、朽ちたビル郡。その片隅で焚き火を囲む、ふたりの少女たち。
炎に照らされたふたりの影。彼女たちが着用しているのは可愛らしいデザインのセーラー服……だった物。
今や袖は擦り汚れ、全体的にややくすんだそのシルエットは、遠目からでもかなり痛んでいることが見て取れる。

「割と気に入ってるんだけどね、残念だわ」

[……]

細かなため息をついて、少女は悔しげに呟く。それを見てもう一方の少女は、微笑みと共に、ふ――と吐息を零した。

[……確かに少々ワイルドな風貌だけれど、そんな姉さんも好きよ?]

励ましのつもりで紡がれた言葉。

「………何の話よ、もう」

しかしその想いは届かなかったらしい。後に残ったのは沈黙と、火の粉の弾ける音だけだった。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/04(金) 00:30:14.01 ID:vml3xnITo<> >>42
「ふふふ、家族にそんな言い方をしてはいけませんよ?
 闇夜が深いからそこ、貴方のような星(スター)は輝くのだから
 周囲がいるから、貴方の美しさも愛らしさも引き立つものです」

めっ、ですよ?
そうでも言いたげに人差し指をピンと立て、クラウンの顔へと向けた

「能力ですか…?
 それは素晴らしいですね
 集まるのに、時間がかかってしまうのは盟友殿の計画に穴を開けかねない」

彼を褒めているつもりなのだろうか
髪を撫でていた手は、その少年の額あたりまで伸びており
よしよし、とでも言いたげに頭を撫でて回していた

「報酬、何でしょうか?
 私に出来る事ならば、何でも
 <家族>に対する愛は、無限なんです
  出来ないことは、ない」 <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 00:33:34.87 ID:wm8y2baf0<> >>41
「なんでこう、バカみたいなことするんでしょうね」

ぼくにはわからないや、と。
呆れたように肩をすくめると、差し出された火をありがたく受けとる。
穂先に火が付き、しばらく嗅がなかった煙草独特の燃焼臭が鼻腔を刺激する。その匂いが、今は心地いい。

赤く灼熱する穂先。そこから立ち上る薄い紫煙の筋に、街路の奥で輝く街灯のうすぼんやりした光が当たっている。
それが冷え切った大気にかすんで消えてゆくのを眺めながら、フロストは肺いっぱいにニコチンとタールの混合煙を吸い込んだ。

「仕方ないといえばしかたがない。英国の政府機関はどこもかしこもこぞって独自性の主張に忙しいんですよ。彼らはすべからく協力を知らない」

石頭の官僚。保身に余念がない司令クラス。ようやく動けたのは警察と、命令を無視して行動したSAS、その他少数の軍組織。
負けて当たり前だ、と。PASFとAMS実動部隊の協力すらも邪魔者として後方待機を命じたのはだれだったか。
その失敗の引責という形で首を斬られた上役の顔を記憶から引っ張り出して、フロストは暗澹とした気持ちを紫煙とともに吐き出した。

「AMS本社から邪神局にも人員召集かけるそうですよ」 <> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<>saga<>2013/01/04(金) 00:36:25.13 ID:k5bVOZRDo<> >>43
「運命は自分で変えるもの……」

作られた自分に運命を選択することが出来るだろうか。
一瞬考え込む顔をするが、すぐに元に戻る。

「宗教ですか……ですが私は神様を信じているわけではありませんので、私のような者が入ってもかえってそちらに失礼になるでしょう」

やんわりと宗教団体に入る気は無いと意思を告げる。流石に宗教団体の幹部の座をあげると言われて飛びつくほど阿呆ではない。
2歳という年齢だからと言ってすべてを信じる訳ではない。

「そうですか……ですが一般的なお店では私を雇ってはくれないと思いますので」

しょんぼりした顔になる千早。なにせ履歴書が書けないのだ。戸籍無し、学歴無し、本籍無し……今までどれだけ断られてきたことか。

「すみません、無理なお願いを言って。貴女のお名前を聞いても良いでしょうか?」

ここで会ったのも何かの縁。そういえば名前を聞いていなかったので聞いてみる。 <> クラウン・クラウン<><>2013/01/04(金) 00:42:44.39 ID:bSRycd4f0<> >>45

「む。 返す言葉が無いよおにいさま。 美の権化たる僕に遠く及ばないだけで」
「彼女達もまた 蠅(ちょう)に成ろうと足掻く(どりょくする)蛆虫(さなぎ)だと云うことを忘れていたようだ」


色男の言いくるめ方は 非常に効果的であった
此処で彼が他の女をほめようものなら
少年は何を仕出かすかは定かでない

流石は序列一位といったところか

「ふふん♪ みなまで言わせないでよ。おにいさま」
「今の僕をなんだと思っているのさ?」


そして 静かに眼を閉じる
彼が求めるモノを 与えるかどうか

それは男のモラルとかその他色々大事な物が決めることである <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/04(金) 00:45:22.44 ID:iA2VzsIMo<> >>46
「ま、バカだからだろ」

フロストの呆れた台詞に身も蓋もなくそう言って切って捨てる。
倒れている男はピクリとも動く気配を見せない、完全に気絶しているようだ。
了に当て身を喰らわされて意識を失っている男が今後同じような当り屋をするかしないかは神のみぞ知る、といったところだろう。

了はフロストの所属する組織にあまり詳しくない、しかし何があったかは伝え聞いている。
上が使えないと現場が困る。当たり前の事なのだが、そんなことすら分からない奴らが増えているらしい。

「そりゃ全くもって不本意だったろうけどな……」

フロストの心中を察すれば眉尻を下げて、煙を肺に吸い込む。
じりじりと燃えていく煙草、伸びていく灰、それをとん、と指で叩き落として再び口に銜える。

「おー、ついに全面戦争ってか。まあ、なりふり構ってられない状況だろうけどさ」

フロストの言葉に一瞬双眸を見開くも、のらりくらりとした口調で言葉を紡ぐ。
どうやらAMS本社(うえ)は本気らしい。
そう思えばその剣呑さに思わず半眼になる。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/04(金) 00:59:22.01 ID:vml3xnITo<> >>48
「兄としては当然の事ですよ
 君の力になれるならば、千の言葉も安いほどです」

この男の張り付いたような笑みは変わらず
その橙の瞳は、揺らぐことなくクラウンを見つめ続けている

「やれやれ、君は悪い弟ですね」

―――でも、私も悪い兄なので

少しだけ、跳ねるように調子の上がったそんな呟きとともに
その整った瞳も、鼻先も、唇も
真っ直ぐ、クラウンの閉じられたその瞼に、艶やかな唇に吸い込まれるように近づいていく

彼の腰に回された、レオンハルトの腕は逃すまいと微かに力が込められた

触れ合う、肌と肌
だが、それは唇同士ではない

彼の唇が触れたのは、額
そして、一度離れたかと思えばその美しく伸びたクラウンの髪を掻き上げ其処にも唇を触れさせた

「………ふふふ、口付の意味は1つではないんですよ?」 <> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/04(金) 00:59:33.75 ID:itR2iOnDo<> >>47
「定めの鎖を、解き放て。」

何処かで聞いたキャッチコピーを別に理由もなく呟いてみる。
こういう耳触りのいい台詞を考え付くのも、また、才能なのかな、なんて変な方向に行く思考。

「ああ、まぁ、ですよねー。……はぁ…。」

それはそれは、凄まじく残念そうに、がっくりと肩を落とした。
小声であいつらほんと嫌い、とか、なんとか[ピーーー]理由が、とか、何やら物騒な事をブツブツと呟いていた。
幾らグチグチ言ったところで何も変わらないのは分かっているが、やらずにはいられない。
一通り愚痴り終わった後に、顔を上げて、握った小銭を服の中に叩き込み、彼女との会話へ戻る。

「すまないね、君の力になれなくて。まぁ、でも、これだけは貰っといてくれよ。
 オレからのホントに心ばかりのお礼だ。オレに悪いと思ってるなら、貰ってくれなきゃ、ダメだ。」

先ほど差し出した札を、無理やり握らせようとする。
何かする。こればかりはどうやら譲れぬようで、努力嫌いの円環にしては、酷く食い下がっていた。

「ああ、そうだったね。オレは狂魅ヶ裂 円環。大層な名前だろう?
 円環の楽園は何の関係もないんだぜ、君の名前は?」

そういえば名を聞いてなかったな、なんて思って、聞き返してみる。
どれくらいまで自分の名前を覚えていてくれるかな、なんて思いながら。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 01:01:29.06 ID:wm8y2baf0<> 「ですね」

にべもない了の返しに、これまた容赦なく同意の首肯で答える。
鍛えられた了の一撃を喰らった彼らの不幸はにフロストは内心同情しつつも、きっと懲りずにまた繰り返すのだろうなと、そう予見していた。
一度や二度の痛い目ではあきらめないからこそ、なのだというのが彼の見解だ。

「動けない軍隊や警察に意味はない。いま首のすげ替え、大処断の時代みたいだけど」

気に食わないね、と。鼻を鳴らして紫煙を吐き出すと、珍しく苛立ったようすをにじませながら、穂先で燃え尽きた吸い殻をゆすって落とす。
もう煙草は半分ほどまで燃え尽きていた。

「正面切ってだとおもう。SCOMC(特殊戦闘任務管理コマンド)は機甲歩兵を動員するつもりだし、SSDもF分遣隊もなりふり構わないだろうとおもう」

装甲服を纏った歩兵部隊。そしてAMSの虎の子の特殊作戦部隊群。
そこに名を連ねるフロストは、人員異動や配置の変更が、戦争へ向けたものだと知っていた。
購入、備蓄される装備の量も段違いに増え、人員育成に割かれる予算も倍加する。短期、長期両面の戦争を考慮に入れた特殊な配置は、今のどこの軍も同じかもしれない。
<> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<>saga<>2013/01/04(金) 01:11:03.91 ID:k5bVOZRDo<> >>51
「詩的な表現ですね。そういったお仕事でもしているのでしょうか?」

詩を書いたり小説を書いたりする人なのだろうかと思う。

「ど、どうしたのですか? えっと……」

突如うなだれ色々言っている彼女をみて戸惑っている。
至って普通の反応だろう。話している相手がいきなりぶつくさ言い始めたのだ。

「あっ……」

無理やり先ほどの札を握らされてしまう。握ってしまった以上返すのは難しいだろう。

「わかりました。ご厚意ですから、無理に返すのも失礼かと思いますし、ありがたく頂きますね」

微笑みながら言う裏で、これでご飯が食べられると考えている千早。

「円環の楽園……? と言うのも何か知らないのですが……とにかく円環様ですね。
 私はXシリーズ、タイプ005、コードネームchihayaと申します。和名ですと千に早いと書いて千早だそうですので、千早で結構です」

律儀にシリーズ名まで教える千早。普通ではないが、千早にとっては別におかしなことではない。
端的に言えば一般常識が無い。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/04(金) 01:16:50.91 ID:iA2VzsIMo<> >>52
「首のすげ替え、ねえ」

まともなヒトがついてくれればいいのだけれど、そう思いながら了は短くなった煙草を路地裏のアスファルトの上に投げる。
それを視線で追うと、煙草は地面に落ちるまでのわずかな間にすべて燃え尽きて灰となった。
タネは単純、能力を使って燃やし尽くしただけの事。
路地裏に風が吹き込んで煙草の灰が吹き飛ばされていく、それを見てから了は小さく溜息を吐く。

「そこまで本気、かつ円環の楽園は相当にヤバい、と踏んでるわけだな。」

きな臭くなってきたものだ、世界をかけての全面戦争などとうの昔に飽きたはずではなかったのか。
悪の華は正義によって摘まれるべきだ。
幼き頃ヒーローを夢見た自分、絶対的な悪の出現によってそれは現実になろうとしている。

「―――なあ、フロスト、立ち話もなんだし酒でも飲みに行かねえか」

よし、と壁から背中を引きはがしてそう提案する。
そろそろ身体が冷えてきた、酒でも飲んで温まりたい気分だった。 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2013/01/04(金) 01:22:44.68 ID:bSRycd4f0<> >>50

「......焦れったいな。 おにいさまは」

額、次いで髪、 額には祝福の意で はて 髪は何だったか?
たしか親愛のようなものだった気がする

まぁ、誉れ高い我が唇を汚さんとする兄の崇高な心意気を買うことにした


(先の科白よりおにいさまは 敢えて満点の回答を避けている気さえする)
(でも、この僕の美貌に惑わされないのは其れだけの意思を持つ者ということ)
(称賛をせど否定をするべきではないね)


「ふふ。 子供扱いは嫌いさ、おにいさま」
「でも、おにいさまの美貌に免じて 一仕事だけしてあげる」


少年は、またも瞼を閉じ
掌を合わせ 何やら呪詛の様なものを囁く
背中に刻まれた紋章を媒介に 全構成員に対し 闇を送りつけているのだ


「はいかんりょ」
「これでアスモダイとアスタロト以外には僕の闇が届いたはずさ」
「その闇は然るべき時を迎えれば闔となって彼等を誘う」


「繋がる門は主の下に」
「全ての柱が揃うわけさ」


かなり 分かりづらい説明
しかも、至高の四柱のうち二人を省き者にしている


「ちなみに、あの二人には僕が直々に招待状を贈るよ」
「色々と 仮があるからさ」


クラウン様の説明が分かりづらいので中野人より細く

全ての構成員に届いたのは 掌サイズの黒い球体
イベントの日を迎えると球体は闔に姿を変え
其れを潜れば 主の下...即ち集合場所へと繋がった天極之門より解放される

なんて便利なシステムでしょう


「あとこれ、おにいさまにもあげるよ」
「僕に会いたくなった其れに語りかけて? 闔を繋げるから」


そういって 小さな球体を男に手渡す <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 01:30:33.32 ID:wm8y2baf0<> >>54
「ま、頭の固いバカでなければいいよ。悪化さえ、しなければね」

半ば燃え尽きかけの煙草。最後の一口を吸おうと銜えて、深く肺に吸い込む。
脳髄を何かが浸すようなそんな感覚にぼんやりと酔いしれたのは数瞬のことだった。
灼熱し始めたフィルターをぴんと指ではじくと、了がしたのと同じようにフィルターまで燃え尽きる。
魔力を浸透させて詠唱なしで燃焼させる。それだけのことだが、意外にも高度なテクニックである。

「敵に回すなら徹底的にたたかないといけないくらいには、ね」

世界の悪を引き受けよう。そう謳う彼らは真性の悪たろうとする。
ではAMSはどうなのか。治安維持の片翼を担いはしても、悪に対する善たれるのか。
そして自分は、あくまで兵士として、駒として、一つの完結した戦闘機構であろうとしてきた自分はどうなのか。
悪を打ち破るのは善でなければならない。悪の華を散らすのは正義の味方でなければならない。
自分は、その役にそぐわない気がした。

「ん? そうだね、彼らが目を覚ます前に」

内省を横合いから中断させた了の声にうなずき、地面に伏した男たちを一瞥すると、フロストは裏路地を出る。
酒場までの案内は了に任せるつもりだ。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/04(金) 01:34:28.47 ID:vml3xnITo<> >>55
「焦る必要もない、ですからね」

レオンハルトの表情は変わらない
そう、彼からすればその美貌を持つクラウンであっても
顔も名前も知らない新人であろうと等しく<家族>であり、愛すべき存在

彼に誘惑は通用しない
彼のその殻を壊せるのは、盟友殿と呼ぶメイザースか、彼の求める英雄か

「本当に有難うございます
 まあ、あの2人に関しては、自力で探し出すつもりでしたが
 どちらが先に見つけるか、競争ですかね?」

抱き寄せたクラウンの背中に、少し熱が灯るよな感覚を感じながらも
その術式の行使を、張り付いて変わらぬ笑顔のまま眺めていた

「ふふふ、抱きしめたまま離さなければ必要はないのですが
 そうも行きませんからね、ありがたく頂きます」

名残惜しそうに、クラウンの躰を開放し、数歩下がると
その黒の球体を宝物でも捕まえるように手に収めた

「……名残惜しいですが、そろそろこの場を去らなければ
 盟友殿も人が悪い
 <家族>と語らう時間も充分にはくださらないのだから」

まあ、この男を満足させるには1日24時間では足りないぐらいなのだが

「それでは、愛しい愛しい弟ちゃん、また会いましょう?」

その呟きがクラウンに届いた時には
周囲の葉を全て散らすような暴風が吹き荒れ、男の姿は被っていた中折れ帽を残し消えていた


//すみません、落ちます <> 狂魅ヶ裂 円環 【異形化儀式術】<>sage<>2013/01/04(金) 01:39:02.66 ID:itR2iOnDo<> >>53
「いや、全然。いやでも痛々しいと言われたことはあるよ。」

それは全く関係ないんじゃないか、と言われたら、まぁ少しくらいはあるかもしれない。
抜け出せていないのだ。子供から、俗に言ってしまえば、厨二病から。

「……世の中には殺したくても殺せない人がいるのさ、あー殺したい。すまないな、唐突に。」

はぁーあ、と深いため息をついて、自分の髪をグシャッっと一掴みしてみる。
それもまた円環を取り巻く不幸であり、そして、自身が招き寄せた自業自得でもある。

「それでいいのさ、オレがいいって言ってるんだからな。」

満足げに頷く。明日からの御飯はどうするか、とは一瞬考えたが、まぁ、何とかなるかと思考停止。
その楽観主義が何時も何時も自分に貧乏くじを引かせているのには、まぁ、気づく訳が無い。

「はぁ……それは世間知らずっていうもんだぜ、おねえちゃん。
 なんかかっこいいそれを何か切り捨てるのは勿体無いけどまぁいいか、千早君?」

彼女の、よく分からないが、形式番号のようなものに、何かクる物を感じつつも、そう言った。
千早。「良い名前じゃないか」と、付け加えて、彼女から遠退くように、数歩後ずさった。

「じゃあ、そろそろお別れには丁度良いタイミングかな。また会おう、千早君。
 再開した時に、君がオレの名前を覚えていることを期待しているよ。」

その言葉と後に、円環は指を鳴らす。円環を覆い隠すように噴出する黒い靄のような物が包み込み。
其処から右手だけを出して、軽く振って。

「じゃあね♪」

靄が晴れた頃には、狂魅ヶ裂 円環は消え。年老いた木の枝先が、頼りなさげに揺れるのみ。

/こんな感じで〆で、絡み、ありがとうございました! <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/04(金) 01:44:51.83 ID:iA2VzsIMo<> >>56
「違いない」

フロストの辛辣な科白に苦笑を漏らす。意外と毒舌なのだ、彼は、こう見えて。


「あー、まあまあ……そうだろうなー」

対する了はゆるゆると返事をする。
AMS社の立ち位置は酷く不安定なものになるだろう。
世界的な治安維持機関としては勿論、戦争屋としても行動をしなければならないだろう。
悪としてあろうとするあちらに対して、此方は――果たしてAMS社は善たれるのか。

そんなことを考えながら了はフロストを従えて歩き出す。
行先はここからほど近いバー、時間にして2分ほどで到着したその何の変哲もない店に了は入店する。
マスターに軽く会釈をすると、カウンター席に腰かけて傍らのフロストを見る。

「邪神局まで駆り出すってことは、だ。オカルトじみた連中でもあるってことだよな、その、円環の楽園は」

そう科白を口にして、再び溜息を吐く。
マスターへはナッツの盛り合わせとカミカゼを頼んでおいた。 <> クラウン<><>2013/01/04(金) 01:46:23.70 ID:bSRycd4f0<> >>57

「あら、消えたった」
「うーむ? 居場所なんてテレパシーでなんとかなるんじゃないの?」


「まーいーか。 今日は良い日だった」
「やはり 地上は 美しい」


少年もまた 落ちていた中折れ帽子を被り 闇に呑まれ消えて行く



絡みありおちした!
たのしかったですー

<> 千早 氷華 E:ナイフ、拳銃<>saga<>2013/01/04(金) 01:47:46.35 ID:k5bVOZRDo<> >>58
「私は素敵だと思いますよ」

素直にそう思う。言葉には力がある。その言葉を飾ることはいけない事ではないと思う。

「こ……」

突然物騒なことを言い出す円環に唖然とする千早。
外の世界では殺人が横行しているのだろうか。

「かっこいい……でしょうか。私の名前はただの記号ですのでかっこよくは無いと思うのですが。その呼び方で構いません」

自分の名前がどう付けられたのかは知らない。これからそれも含めて調べていこう。

「あ、はい。ではまた……」

と言い終わることろには円環は消えていた。

「不思議な方もいるものですね」

突如消えた円環を不思議がりつつも、帰りに求人情報誌を取って帰る千早であった。

//ありがとうございました。乙です。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 01:58:39.79 ID:wm8y2baf0<> >>59
「目には目を、歯には歯を、悪には悪を」

そうならないとよいのだけど、ど続ける。
悪を滅するために自身まで悪に落ちては意味がない。
今現在だってAMSは善とは言い難いのだ。それなのにこれ以上悪人道へ引きずり込まれても困る。

冷戦最中にその基盤を確立したAMSの前身はそもそもが暗殺者集団。ならず者の傭兵部隊に過ぎない。
今現在の繁栄だって幸運を手に入れただけにすぎず、本来は延々と闇の中をさまよっていたはずだ。

了につれて行かれたバーの席に腰かけ、フロストはマティーニを注文する。

「まあね。魔術師とかも多いし、僕が戦った中に下肢がなにかに侵食されている子もいたから」

それにぼくらは本来人狩り部隊なんだぜ? と <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/04(金) 02:08:32.55 ID:iA2VzsIMo<> >>62
「オカルトじみた連中も多い、世界の敵、ねえ……」

と言いながら了はピスタチオを口の中に放り込む。
独特の味が口内に広がる、それを咀嚼して嚥下すると、注文したアルコールが二人の前に置かれた。

「人狩りか、まったく、平和に異形狩りだけしときたかったなーっと」

どこかのんびりと、そんなことを言う了。
その視線の先、透明なグラスの中にライムが浸されている。
冷たいグラスを手に取ると、ゴクリと一口飲み込む。
キリリとした飲み口が特徴のカクテルは、脳内をクリアにしてくれる。

<> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 02:13:56.89 ID:wm8y2baf0<> >>63
「というより全員オカルトなんじゃないかな、あれは」

ロンドンで得られた資料映像のすべてを確認したフロストは、彼らが少なからず異能を手にしていると知っている。
それに、ACD……量産型機甲服を引き裂いた変なマスクの男のことも、記憶に鮮烈に焼き付いていた。

「そういうわけにもいかないでしょ。平時でも人狩りはにんむなんだから」

さらりと物騒なことを口にして、フロストは差し出されたマティーニのグラスを手にする。
<> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/04(金) 02:31:13.19 ID:iA2VzsIMo<> >>64
「あー、いやだいやだ」

オカルトなのは職場だけで十分だっての、とぐちぐち言いながら了はカミカゼを嚥下する。
世界の敵がオカルトなんて、それこそ自分たちの敵ではないか。
聞けば敵の総大将はメテオまで降らす大魔術師らしい、第一情報群が喜びそうな話題だ。

「ま、そうだけどさー、なんつーか、あれだよな」

あれ、とボケた老人の様に繰り返す。
ついでに今度はカシューナッツを口の中に放り込む。
もぐもぐと咀嚼しては渋面を作り、ポケットから煙草のケースを取り出す。

「上が戦えっつーんなら戦うのが俺らだけどさ、自分なりの理由も見つけないとな」

この先やってけねーよな、そう言って、煙草を銜える。


/すみません、眠たくなってきたので次レスで〆させてもらいますね! <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 02:39:11.05 ID:wm8y2baf0<> >>65
「遠慮もしてくれそうにないしね」

広域破壊の魔術。ロンドン塔の防護式を突破する技量。そのどれもが桁外れ。
邪神だけでなく、禁忌魔術の取り締まりにも精を出す邪神局の構成員にとっては頭の痛い敵である。

「ん? あれって?」

まさかもうアルツハイマーかい? などと苦笑し、グラスを傾ける。
こういったところでどこか抜けているのが志野了なのだ。同期のフロストはいつも通りの様子に顔をほころばせ、

「個人の理由、か。ぼくにはいまのところないなぁ」

つぶやくように、そうかえす

/了解! <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/04(金) 02:50:33.38 ID:iA2VzsIMo<> >>66
「だなあ……」

世界の敵を公言するからには遠慮などという文字は彼らの中にはないだろう。
悪の限りをつくし、恨まれ、嫉まれ、華々しく散る……散ってくれるだろうか
自分達は正義たりえるのだろうか…結局そこに帰結してしまい了は苦い顔をしながら視線で煙草に火をつける。

「うっわ、笑えねえ、やめてくれ、ボケちゃいねえよ」

ちょっと適当な言葉が見当たらんだけだ、と苦虫を噛み潰したような顔で了は言う。
それをボケたと人は言うのであろうが、彼は気にしない。そういう性分なのだ。

「お前ってさ、変なとこで不器用だよな」

呟く同僚に憐れむような視線を向けると煙草を口から離し、白い煙を吐き出す。

「なんかあるだろ、お隣さんを守るためーとか、ばーちゃんのためーとか、女王陛下のためーとかさぁ」

そんなことを言いながらフロストのその横顔を見る。
兵士というものはこんなに頑ななものだったか…生粋の軍人ではない了には分からなかった。

――――夜はまだまだ長い、二人のAMS社員はそのまま二三杯酒を引っ掻けて会話をし、ともに帰路につくだろう。


/わー最後〆文がグダグダになりました><
/お付き合い感謝です! <> フロスト・ユリアス・シェパード<>saga<>2013/01/04(金) 03:05:08.11 ID:wm8y2baf0<> >>67
「どちらにしたって戦うだけだからさ。僕らはね」

必ず勝つ、と。
勝たねばならぬ。何をするにせよ、まずは勝ってから。
そうでなければ、負けてしまえば何もかもが終わってしまうのだから。
勝たねばならない、何を失ってでも。口には出さず、しかし固まった覚悟を、フロストはアルコールで押し流す。

「若いうちからボケ対策はしておかないと」

老後が大変でしょ〜と苦笑しつつ、自分もカシューナッツを一つまみして口に放り込む。

「手先は器用だけど、それ以外はてんで。
 確かにアイルさんは守りたい。祖母の名誉のためにも戦わないといけない。それにぼくは女王陛下の所有物に過ぎない」

でもそれらは根本の意味で戦う理由になりえないんだ。そう続けて、フロストは空になったグラスを置き、追加の一杯を注文する。

少なくとも、あと杯は行けそうだった。

/おつかれさまー。ぐだぐだはこちらもですw
<> ウィズ・カーパー<><>2013/01/04(金) 06:50:40.25 ID:fGI8Dx/+0<> 前スレ889

「ウィズだ。今はウィズ・カーパーと名乗っている。」

絶対に口には出さないと決めた、劣等の象徴である
現在の姓。それを、この親友のまえなら、なぜか言える
奇妙な感覚。

「って、生徒ー!無茶を言うな、自分は知識はあっても
実践はできない、ダメな魔術師だ。そんな奴でもいいのか。」

明らかな動揺。慌てて、止めるような口調の激しさ。

魔術を学びたい。紫音の熱意は本物。しかし、第一に
親友である紫音自身の事を考えれば、もっとまともな
魔術師に習ったほうがいい、が。いや、それとも
自分の実力だからこそ…

「いいのか、僕なんか本当のセンセイにしたら
何年経っても大成できるか分からないぞ?」

それでもいいのかー?

否定をしない自分がいた。もしかしたら、
繋がりが欲しいだけなのかもしれない。
自分も、目の前にいる親友も。

//諸事情で置きレス気味ですいません… <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/04(金) 07:38:20.51 ID:UaDRnqPbo<> >>69
「ウィズ...か、いい名前じゃないか」

最初の雰囲気と似合いもしない微笑が今は輝いて見える
笑う紫音自身も何故こんな風に笑えるのか分からなかった
ただ、自然と笑うことができた

「当たり前だろ、センセイよ
実践が難しくても教育が上手いかもしれないぞ?」

なんていうのは、半分建前だ
本音はウィズ、彼の大成にある

彼と自分自身が何処か似ているものがある
それは挫折か絶望か
どちらも、自分は知っている
だからーー

「2人で大成しようぜ。頼んだぞセンセイ」

席から立ち上がって、そう言った
差し出されたその右手
その意味などーー問われるまでもない <> 真雄<> sage saga <>2013/01/04(金) 14:58:02.39 ID:11cfDi2x0<> 墓場...誰もが亡き者への思いを馳せる場所
今ここに居る少年も例外でなく、今は亡き自身の一番大切な人、姉へ思いを馳せる

「ごめんね、お姉ちゃん。少し忙しかったんだ」

熱心に、熱心に墓を掃除する。
建てられてから三年以上は経過しているはずなのに、まるでついさっき建てられたかのような美しさを保ってい <> 真雄<> sage saga <>2013/01/04(金) 14:58:46.29 ID:11cfDi2x0<> 学ばないな...俺
コテミス <> 桜庭 真<> sage saga <>2013/01/04(金) 14:59:14.13 ID:11cfDi2x0<> 肝心の名前変えるの忘れてた <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 15:57:37.79 ID:iA2VzsIMo<> 本日は晴天、空は青く澄み渡り細く白い雲が棚引く。
雀か何かがぴちゅぴちゅと鳴きながらそんな空を横切っていく。

少女――天王寺アイルは約束の時間の少し前に、待ち合わせ場所であるこの喫茶店に来ていた。
彼女の出で立ちは絞り染めも鮮やかな豪華な赤い振袖で。
ふわふわとした浸け襟に触れると待ちわびる様に壁にかけられた時計に視線をやり。
待ち人を待ちながら、特性のミックスジュースに口を付ける。

ぎゅと絞められた帯によって自然と背筋が伸びる。
どこか凛とした心持ちになりながらアイルは窓際の席から通りを見つめるのであった。

/約束ロルです <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 16:03:08.31 ID:LEHQYP+IO<> >>74
普段よりも空気が肌寒いのは、きっと着慣れぬ和服だからだろう。
普段のスーツのぴっちりした感じとはちがう和服の着心地に、フロストはそっとため息をつく。
寒いのは暑いよりは好きだが、それは程度問題。吹き付ける風は身震いする程度には冷たく、骨にしみた。

そそくさと、暖を求めて待ち合わせの喫茶店に足早にたどり着くと、その扉を開けて暖房の灯った店内へ滑り込む。

「アイルさん、います?」

寒さで赤らんだ頬に手のひらを当て、少女のような青年は、キョロキョロと店内を見回した

/おねがいしまーす <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 16:14:57.30 ID:iA2VzsIMo<> >>75
扉の開く音と忍び込んできた寒気に首を回して入口の方を見やる。
時を同じくして耳朶を打つ待ち人の声に、僅かに腰を浮かせて。

「いますよー、フロストさん……って和装?」

返事をすれば、目印になる様に、と軽く手を上げて振る。
自身と示し合わせたように和服で登場した彼に黒の双眸を丸めるアイル。
異国人の和装というのはどこか日本人には照れくさく、それでいて微笑ましく見えるもので。
御多分に漏れすそう思ったアイルは仄かな微笑を顔に浮かべる。

「あけましておめでとうございます」

立ち上がり、近寄ってきたフロストに対したおやかに一礼をする。
そう、本日の目的は初詣――である。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 16:20:31.92 ID:LEHQYP+IO<> >>76
「あ、アイルさん」

お待たせしました、と。
丁寧なお辞儀を重ねて、アイルの座席へと近づく。
普段は身につけないフロストの和服姿にどこか驚いた様子のアイルに、どこか誇らしげに小さく胸を張って、フロストはその場で一回りして見せる。

透き通ったプラチナブロンド、そして同じく透明感のある白い肌だが、和服の色は対象的な漆黒。装飾気のないシンプルなデザインだ。
よくいえば白と黒の対比が鮮やかで、悪くいえば華にかけるかもしれない。が、外見はともかく彼は男である。

「あけましておめでとうございます。ことしも、何卒よろしくお願いします」

初詣の前に新年の挨拶を。
2度目になるお辞儀をして、いきますか?と尋ねる。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 16:33:06.97 ID:iA2VzsIMo<> >>77
「いえいえー、履きなれない草履で苦労したんじゃないですか?」

ともすれば足袋すら履きなれていないかもしれない、そういう自分自身も履きなれています、とは言えないのだが…
くるりと一回りしてみせるフロスト、その飾り気のない、しかしそれだけに簡潔な美しさのある黒の和服姿。
華やかな装飾が凝らしてある自身の振袖とはまた違った品のある設えにアイルは双眸を細める。

「はい、此方こそ今年も宜しくお願い致します」

にっこりと笑ってそう答え一礼する。
凛とした気分のまま姿勢よく上体を起こし、問いかけに頷く。
行先はここから程ない距離にある小さな神社。
傍らの椅子に置いていたバッグをとると、会計を済ませフロストと共に外に出る。
吹きつける風が頬に冷たいが、今はそんなことどうでもよかった。

「フロストさんって、お雑煮とか食べたんですか?」

裾の所為でいつもより歩幅が狭くなる。ちょこちょこと地面を進んでいきながらそんなことを問うてみた。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 16:50:42.34 ID:LEHQYP+IO<> >>78
「このていどなんてことないのです」

適応力には自信があります、とどこか的外れな返事を口にして、またもえへんと胸を張る。
どうみても24歳には見えない所作は、しかしどう言った訳か似合っていた。外見のせいもあるし、なによりこなれているのだ。

店の外に出ると、温まり切らなかった身体がまたも小さく震える。
この時期の寒さに和服は答えるものがあったが、フロストはその寒さをも、いまは重要なもののように感じている。

そういえば今日はどこの神社へゆくのだろう、と思案しながら、

「一応食べましたよ。なかなか美味しいですね、あれは」

寒そうに両手をこすり合わせ、フロストは答える <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 17:03:26.03 ID:iA2VzsIMo<> なんてことない、と答える彼の姿は頼もしくもあり、また微笑ましくもあった。
年の事やらいろいろすっ飛ばせば、そうねえ、と笑って頭を撫でていたいところだ。

寒そうに震えるフロスト、和服は重ね着はしているといっても日常で着ているもののように防寒機能には富んでいない。
擦り合わされる両手に視線を向け、両手で持っていたバッグを片手に持ち替え、僅かに手を伸ばしかけて躊躇する。
なんでもない一言のはずなのに、なぜか口から出てこない言葉、アイルは小さく唇を引き結ぶ。
困った様に下がる眉、戻ってくる伸ばした手、ぎゅっとバッグの持ち手を握ると顔を自然に見える様に笑みの形に変えて。

「フロストさんは何風で食べました?うちは白みそなんですけど……」

言いながら二人で並んで歩く、もうそろそろ鳥居が見えてくるはずだ。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 17:12:03.13 ID:LEHQYP+IO<> >>80
「自分で作ったんじゃないので……」

つまり何だしかわからない、ということだ。
記憶を手繰り寄せようと、ひたいに手をやる。そしてむむむ、と何事か唸りながら、

「職場の先任さんがわざわざ作ってくれたんですよ、昨日徹夜で向こうにいたんです」

いやぁ、やっぱり女の人は料理が上手だといいですよねぇ、と。のんきにそんなことをいいながら、徐々にディテールが見え始めた鳥居に目を細める。

フロストが日本にきたのはここ数年の話であり、慣れたとはいえ日本的なもの、という欧米人のもつイメージを未だに大事にしていた。
だからこそ、神社などという存在は非常に特別に感じられる。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 17:21:12.39 ID:iA2VzsIMo<> >>81
「はい?」

つまり、職場の先輩か何かの…、女性に作ってもらったということだと推測される。
何となく面白くない。もやもやする。のんきにニコニコしているフロストがちょっぴり憎らしかった。

「ふーん、そうですか」

出てきた声は自分でもびっくりするくらい低かった。
徹夜という単語は聞こえていたのだが、お疲れ様でした、も言う気にならない。
面白くない。もやもやする。その感情が何かわからずに、アイルは小さく口を尖らせる。
そそっとフロストからわずかに距離を取ってみたりするが何の意味もない行為に心中で溜息を吐く。

辿り着いたのは小さな、地域に根付いたような小さな神社。
初詣シーズンらしく、屋台や参拝客でにぎわっている。
中にはアイルやフロストの様に和服で来ている人もいる。

「あ、フロストさん、鳥居の端っこ通ってくださいね」

そんな注意をして、フロストの袂の端を掴んでちょいちょいと引っ張る。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 17:29:59.50 ID:LEHQYP+IO<> >>82
「?」

どうかしましたか?と首を傾げ、やや低く、そしてどことなく硬くなった声に疑問符を浮かべる。

しかし寒さと徹夜のおかげでぼやっとした思考はうまく機能せず、やや開いた距離に気づくこともなく。

自分の勘違いだろうか、などとのんきに首を傾げながら、フロストは袖の中に手を引っ込めることにした。これなら寒さも幾分マシになろう、という考えだ。

ざわざわと、同じ目的のために押しかけたのだろう人垣に感心したように嘆息し、同時に普段見れない希少なものを目の当たりにした感動に目を輝かせながら、アイルの言いつけ通りに端を通る。

「なにか意味があるんです?」 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 17:39:27.97 ID:iA2VzsIMo<> >>83
「別に……」

どこかの不機嫌女優もびっくりな冷たさで一言だけ呟くも、鳥居の奥の人混みに本日の目的を思い出せば心中でもう一度溜息。
気を取り直そうと考えては、引っ張ったフロストの袂を離した。
和服の冷たさは外気の冷たさだろう。

「鳥居の真ん中は神様の通り道なんです。だから人間は神様のために道を開けながら通らなきゃいけないんですって」

フロストの問いに答えながら向かうは手水舎、参拝の前に身を清める場所だ。

「ここにも作法があります。あの手順の通りに手と口を清めてくださいね」

指し示した先には手水の手順を示した木の立札がある。
右手、左手、口、柄杓の柄の順番に清めよと書かれた札。
アイルは自分から先に、手順を示す様に手を水で清めはじめた。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 17:49:46.80 ID:LEHQYP+IO<> >>84
「そ、そうです、か?」

本当にそうだろうかとフロストは言い知れぬ不安にかられた。
典型的愚鈍さを誇るフロストではあるが、さすがにアイルの反応は気になるものだ。
声に含まれた氷の棘にぶるりと震えると、袖の中で手をにぎにぎと動かす。

「なるほど。神様の道でしたか。ありがとうございます。これでまた知識が増えました」

ほっこりと、新たな知識を得た喜びに微笑む。フロストの友人は大概が西洋圏の生まれであり、日本のネタは非常に喜ばれる一つのお土産になる。

「はいは〜い」

アイルの動作と示された手順に従って水をかけ、あまりの冷たさにぴくんと震える。すでに冷え切っていた手は赤みをまし、感覚が麻痺している。

「冷たい……」 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 18:03:40.52 ID:iA2VzsIMo<> >>85
神様の道の話に対してこういう反応をされると日本人としては嬉しいもので。
ホクホク顔で笑うフロストにこちらも微笑みを返しては手水舎に歩み寄る。

水の冷たさに震えるフロスト、くすりと忍び笑うとその表情を変えぬまま手に水をかけて清めはじめて。

「右手にかけて、持ち替えて左手に……」

説明しながら隣を見れば白い手は寒さに赤く染まっており、少々の痛々しさを覚えては眉根を寄せる。
鼓膜を震わせた呟きになぜイギリス生まれなのに寒さに弱いのか、と純粋な疑問が湧いてきて。

「まあ、湧水?か井戸水ですし……冷たいのは当然かと……」

言いながら口を清めて最後に柄杓を縦にして柄までしっかりと清め直せば柄杓を指定の位置に置く。
バッグからハンカチを取り出して手を拭きながらフロストに視線をやる。
未だに寒そうな彼の手を見かねた、という名目でその手に自身の手を伸ばすとそっと包み込む様に握りしめる。
が、自分の手も冷たいので大した意味はなく……

「フロストさん手冷たい」

そう言って手を離すのだった。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 18:24:50.45 ID:LEHQYP+IO<> >>86
「手順が複雑ですよぉ……」

ひえぇなどと情けない声をあげ、しかし言われた通りの手順で手を洗う。
清める、という日本独特の動作は興味深くて、泣き言を漏らしつつもアイルにニコニコと笑んで返す。

どうやらこの水は地下の冷え冷えした世界から汲み上げられたらしい。それは冷えるわけだな、と納得しながら、テキパキと手を洗い終えると、自分も手持ちのハンカチで手を拭う。

「ううぅ、手袋が欲しい」

自分の手をとったアイルにため息と共に肩を竦めて見せる。寒さが厳しい欧州、イギリスの生まれではあるが、その後世界中を点々とした彼にとって寒さはやはり脅威だ。体脂肪率が少ないせいもあるかもしれない、

「これから、次は何を?」 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 18:35:48.64 ID:iA2VzsIMo<> >>87
「次は…待望のお参りです」

にっこりと笑ってそう告げると、す、と手を上げ宮を示す。
そのまま自然な流れでその冷たい手を取ると、はやくはやく、と引っ張る。
小さいながらも荘厳な雰囲気を宿す宮、その前に立てば自然と背筋が伸びる気がして。

「私の所では、お賽銭を投げて、鈴を鳴らした後二礼、二拍手、祈り、一礼なんですけど…」

それでいいのかな、と少し不安そうに首を傾げる。
まあ作法など地域差があるものだ、礼さえ守っていれば問題ないだろうと判断し。
フロストにお賽銭お賽銭、と小銭の用意をさせては自身はバッグから百円玉と四十五円を取り出す。


/ちょっとご飯食べてきます <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 18:42:50.90 ID:LEHQYP+IO<> >>88
「ようやく本命ですか」

おお、と感嘆の声を漏らしたのも一瞬のこと。
アイルに手を取られ、きょとんと意外そうに目を丸めつつも、しっかり握り返してついてゆく。
どことなく厳粛な雰囲気漂う建造物の前に立つと、よそとはちがう澄んだ空気におもわず息を呑む。

「地方によってちがうんですか? 方言みたいに」

へぇ、と感心したようにつぶやいて、持ってきた小銭を取り出す。
いくらがいいのだろうか、と思案しつつ、結局百円玉を2枚てにして、アイルの動作を真似しようと彼女に目を向ける。

/りょーかーい <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 19:13:10.49 ID:iA2VzsIMo<> >>89
「正確には神社によって違う可能性があるんです……私の地元はさっき言った通りなので……」

まあ今日は、その礼でお参りしましょうか、そう言えばフロストの手を離し二人で賽銭箱の前に立つ。
澄んだような、自然と背筋を伸ばしてしまうような静謐な空気にアイルは静かに深呼吸する。

「五円があればついでにいれちゃうといいですよ」

そう小さくフロストに囁くと、自身は百円と四十五円(始終ご縁)をぽい、と賽銭箱に投げ入れる。
鈴から垂れる縒られた紐を手に取るとフロストに目配せし。
一緒に鈴を二三回鳴らした後、たおやかに二礼。
柏手を二回打つとそのまま目を閉じ祈り始める。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 19:18:25.73 ID:LEHQYP+IO<> >>90
「へぇ。その違いに法則性はあるんですか? 神様によるとか、そういうの」

興味が湧いたのか、アイルに質問を重ねながら、フロストもお賽銭箱の前に立つ。
おもえばこういった場所にきてお参りをするのは、きっと初めてだったはずだ。
なるほど、だから緊張しているのか、と寒さとは別にどこかこわばった身体を自覚する。

「ご縁があるから、でしたっけ」

どれどれ、と財布をあさり、唯一残っていた五円玉を引っ張り出す。
そしてそれを投げ入れ、アイルがしたように、一連の動作をもたもたとなれない手つきでおこなう。

そういえば、たしか何かしら祈るのだったか?
あまり信頼のおけないもやのかかった記憶を引っ張り出して、やや悩んだあと目を閉じてそっと祈りを捧げる。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 19:28:54.06 ID:iA2VzsIMo<> 「神社の格が高かったり古い神社だったりすると古い作法が取られるって聞いたような気がしますけど……」

ううん、と考える様にしながらそう答える。
確か伊勢神宮や出雲大社なんかの由緒正しい神社では古式ゆかしい参拝方法を取るはずだ。
それがどう違うのか、は忘れてしまったけれど。

「そうです」

ご縁があるから五円玉を賽銭箱に入れる、日本人はこういった言葉遊びが好きだし、それに験を担いだりする。

二拍手し双眸を閉じる。
家族の健康とか、自身の幸運とか、それから隣にいる人との運命とか、そんなことを神様にお祈りする。
長いようで短い、願望が沢山詰まった祈りを捧げ終えれば目を開き。
軽く一礼して隣のフロストが祈り終わるのを待つ。

彼の双眸が開けば一礼するように言ってから連れ立って参道に戻るだろう。 <> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 19:40:59.04 ID:LEHQYP+IO<> >>92
「ああ……古い方式もあるのか」

なかば独白に似たつぶやき。白い吐息となったそれをぼんやりと見つめる。
どんな違いがあるのだろうか。そういったことを調べるのがフロストの趣味の一つ。帰ったら調べよう、と心に決める。

「そういうの、すきだなぁ、ぼく。なんだかいいですよね」

験担ぎはどこにでもあるものだ。
いろんな地域の支部を巡ってきたが、それぞれの地域での験の担ぎ方というのは、みていて興味深い。

どれほどの間祈るべきなのか。まずそこからわからないから、気持ち長めに。
まず隣の少女が平和な一年を送れるように。次に同僚たちが無病息災であるように。そしてさいごに、円環を、自分たちが止められることを祈って。

そろそろいいかな、と祈りの姿勢を解いて、隣で待っていたらしいアイルに微笑みかけると、

「さ、いきましょうか」 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 19:48:35.33 ID:iA2VzsIMo<> >>93
「私にもフロストさんにも、いいご縁が結ばれるといいですね」

笑顔のフロストにこちらも笑顔でそう語ると、手持無沙汰な片手をどうしようか、しばしの間逡巡する。
先の様にどさくさに紛れてフロストの手を握るにはもう落ち着きすぎてしまった。
しかし、繋ぎません?何て言えるほど純粋でも素直にも慣れなくて。
困った様に片手を胸元に、ふわふわとした付け襟がくすぐったい。

そうしながらフロストと共に連れ添って歩く、参道沿いには出店があり、足を伸ばせば初売りしているショッピングモールもあるはずだ。
その後二人が連れ立って何処へ行ったのか、それは二人だけが知るのであった。
ちなみに手は繋げなかった、かもしれない。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 19:51:37.82 ID:itR2iOnDo<> 募金活動の少年達の集団があった。声を張り上げる彼らに、足を留める者はいない。
そういう時代だからだ。疲弊して、自分の事でいっぱいいっぱい、いや、それすら零してしまいそうなほどに。
それを責める人間はいないし、寧ろ、その慈善活動の彼等こそが、下手をすれば責められかねない。
そんな時世で、一人、足を留める人間がいた。
若い青年だ。それこそこの様な活動に一番興味を成さない様な、そんな年齢の青年は。


「へえ、こんな御正月から、しかもこんな寒い中に、こんな遅くまで?偉いなぁ、ちょっと待っててよ……。」

後ろの衣嚢に手を伸ばして、少しばかし古臭い財布の中を覗き込んで、その中からじゃらつく小銭を一掴みし。
財布の中身を空っぽにした後、彼らの手に持つ大きな箱の中に突っ込んで見せた。
そして財布を仕舞い込んで、躊躇することなく、彼はこう言った。

「夜は物騒だからね、俺も手伝うよ!あ、ちょっとそれ、貸して貰うから!」

脇に置かれた予備の箱を手に取って、彼らの中に並んで、声を張り上げる。
その姿はそれはそれは。絵に描いたような、余りにも分かり易い『良い奴』だった。



「恵まれない戦災孤児の為に、募金お願いしまーす!!」



<> フロスト・ユリアス・シェパード<><>2013/01/04(金) 19:54:10.94 ID:LEHQYP+IO<> >>94
「新たな良き出会いを期待したいですね」

今年はどんな一年だろう。
そんな、わかるはずもない未来に思いを馳せ、フロストは遠くを見つめるように、そっと目を細める。
そんなわけだから、アイルの逡巡に気づくわけもなく。

このあとお時間あります? などと、のんきな笑顔で彼女を誘うのである。

/イベントも近づいてきているので、ここで終わりということでよろしのでいしょうか?
/とりあえあずお疲れ様です <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/04(金) 19:57:18.27 ID:iA2VzsIMo<> >>96
/あ、締めでと入れ忘れていました、失礼しました
/お付き合いありがとうございました! <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 20:12:34.28 ID:xLC0fVLqo<> >>95
「――っへぇ、なかなか気合入ってんじゃん」

そして、足を留める馬鹿はもうひとり居た。
足元の子供の頭をくしゃりと撫でて、にやりと笑う青年だ。
脱色し尽くしたプラチナブロンドの長髪をオールバックにし、着崩した学ランを着る男は、所謂ヤンキーである。
長身かつ、そこそこの筋量を持つ青年のガタイは割と良く、ともすれば威圧感すら与えかねない。
だがしかし、笑う青年の表情も雰囲気も、粗暴でこそ有るが悪意の欠片もなく、どちらかと言うと目の前の子供と同じ精神年齢のようだ。
空を指さして宇宙の話をしながらぎゃはは、と高笑いを響かせて。何かに気づいたのか、踵を還して走りだした。

「おら、テメーら寒みーだろーし、ホットの缶買ってきたから飲めや、ぱっぱとな。
 そこのにーちゃんも、ちょっとくらい休憩してもいいだろ、ほれ」

ホットココアを子供に配りつつ、青年にも缶コーヒーを放り投げる不良。
財布の小銭をざらりと手のひらに開けて、それを全て募金箱に放り込む。
一挙一動が適当かつ乱暴そのものだが、気質自体は悪いものではないらしい。

ただし、いくつか気になるだろう点は、どこか疲弊している所と、右拳に包帯が巻かれている所と、血の匂いがする所だろうか。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/04(金) 20:21:41.15 ID:bSRycd4f0<>

路地裏に 猫が居た
黒の毛並みが愛らしい
家庭用サイズの猫さんだ

それを愛でる少年が居た
ふわふわ揺れるネコっ毛がアホらしい
比較的お手頃サイズの少年だ


「にゃんにゃー?」

『......ぶにゃー』

「にゃにゃにゃーにゃ にゃにゃー!」

『......ぐぶにゃぁあ』


猫と阿呆の三文漫才
暴れるにゃんこに抱き付く阿呆
見付けたのなら、からまにゃそんそん......?

<> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 20:27:07.90 ID:itR2iOnDo<> >>98
「募金お願いしまー―――?」

一人、足を留めてくれる青年がいた。
脱色した髪に学ラン、何て言う、絵に描いたような不良に、一目見かけた時は警戒もした。
何度も言うが、この御時世だ。こんな小さな子供達が八つ当たりの的になる、
なんてことも珍しく無いし、もしそうなれば、自分がこの子たちを守らなければならない。
そんな風に思っていたが、少年の頭を撫でるその手、それに対する少年の笑顔に
自然と、表情がほころんだ。
彼が立ち去った後。もう一息と声を張り上げてからすぐに、彼は再度此処にやってきた。
手に沢山のホットココアを持って、そして彼は、子供達に手渡してくれた。
そして其処から、頭一つ抜けた青年。尾方総一に、向けて、缶コーヒーが放り投げられた。
冷たい手に、ホットコーヒーが沁みる。

「――――――ありがとうございます!!!!!」

そして心の底から、彼は深々と頭を下げた。
ざらり、と放り込まれた小銭の放り込まれた募金箱に軽く目をやって。
それから口々に礼を言ったのち、缶に口をつける少年達に微笑みかけて、彼に歩み寄る。


「本当にありがとうございます、何というか、その、良い人ですね。」

真っ赤なマフラーの青年は、少々照れくさそうに、そう言った。
<> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 20:33:38.20 ID:xLC0fVLqo<> >>100
放り投げた缶コーヒーの行方は気にせず、近くの段差に腰を下ろして青年もまた『ホット練乳』という恐ろしいもののプルタブを開ける。
甘党なようだが、それでもホットにした練乳という物体は、並大抵の甘党では飲めないだろう。
その練乳のたっぷりはいった缶を傾けている所に、相手の大きな声が耳を叩いた。
うわっひゃぁ、と情けない声を出しながら、鼻から練乳を吹き出す男。なんとも絵にならない図だ。

「あーあー、気にすんなっての。つかうるせぇから、耳キンキンするしよ」

ひらひらと手をふりつつ、むせこんで。
相手の良い人との言葉には、に、といい笑顔を向けつつ、サムズアップ。

「とーっぜん、地元じゃ面倒見の良い三門君で有名でよ。
 ってか、いいやつってなら、お前だってそうじゃねぇかよ、なァ?」

練乳を飲みながら、カラッとした様子を見せる三門。
変に謙遜するでもなく、尊大に振る舞うでもなく。
文字通りに何も気負っていない、身軽な生き方を感じさせる男だ。
いいことしてんだから照れなくてもいいんだっての、とデコピンを叩き込むが、割と痛いだろう。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 20:45:19.89 ID:itR2iOnDo<> >>101
「ああ、ご、ごめんなさい!!」

彼が噴出した練乳に、大きな笑い声を上げる子供たちと、それに大慌ての総一。
慌ててコートから紺一色のハンカチを取り出して、彼に差し出す。

「これ、使ってください。」

彼の笑顔に、吊られてまた笑顔に戻されながら、総一はそう言った。

「―――――へぇ、三門さん、って言うんですか。俺は、尾方総一って言います。
 良い奴ですか、その、ありがとうございます。お人好しとは言われますが、そうは、あんまり…。」

やはり少し恥ずかしそうに、頬を右の人差し指で引っ掻きながら、そう言った。
やっぱり人は外見で判断するものじゃないな、と、先ほどまでの自分を恥らった。
それにしても。

「……喧嘩、ですか?」

彼の右腕の包帯と、嗅ぎ慣れた微かな生臭さ。
そう口にした後に、やっぱり不味かったかな、と少し後悔した。 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 20:55:00.66 ID:xLC0fVLqo<> >>102
「悪いな、練乳だからハンカチ汚しちまうけど」

悪いと言いつつ、ためらいなくハンカチで練乳を拭く三門。
選択はきっと大変だろう、乾いて粘ついた練乳がベットリなのだから。
それでも気にしない厚かましさは、ある意味たくましいとも言えるだろうか。

「姓は三門で、名前は陽だ。
 ま、とりあえずよろしくだな、総一」

そう言うと、左手を伸ばして相手の手をとり、握手。
無骨なゴツゴツした手は、喧嘩だけではない、働いている重さの有る手であった。
どちらかと言うと、武人のそれより職人のそれで、何か物を弄ったり作ったりする仕事なのかもしれない。
その間、三門はどーにも調子が狂う、と相手の穏やかな様子を見ながら、なぜだろうと悩んでいた。

「そうそう、喧嘩な。負けちまったけどよ。
 ……どーにも、俺一人じゃああいうでっけー強い奴とか、ムカツク外道とかはぶちのめせそうにねぇんだよなァ。
 俺、早いだけだしよ。強くなりてぇなあ……」

右腕の包帯を外すと、治癒術とかで縫合痕のみとなった傷跡が晒される。
所々に何かの破片が突き刺さったような痕と薬指と中指の間から手の甲の半ばまで引き裂かれた傷跡が有る。
ふるふる、と軽く手を振って拳を握り、ぶん、と素人っぽさが有るが、力強い拳を振るった。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 21:08:40.02 ID:itR2iOnDo<> >>103
「別にいいですよ、そのくらい。困った時は、お互い様ですから。」

拭き取られていく、粘ついた、きっとベタベタするんだろうなぁ、なんて思いながらも。
嫌な顔は一つせず、寧ろ、とても嬉しそうにその様子を眺めていた。
差し出された手に、総一も応じて握り返す。ゴツゴツとした手は、何処か繊細なものを感じさせた。
対し、尾方総一は、もっとはっきりした、何か固い物が皮膚の下に埋まっている様な、そんな感覚を感じさせただろう。

「宜しくお願いします、三門 陽さん。良い名前ですね。」

彼の、何か悩むような視線に首を傾げながら、考える。
きっと彼は、命懸けの戦いをしてきたんだと思う。それもきっと、巨大な悪だと思う。
理由はないが、この人ならそうなんだろう。そう考えてから、総一は口を開いた。

「……そう、ですか。負けちゃったんですか。悪い人に。
 でも、一人じゃ手が届かないなら、手を繋げばいいんです。ほら、こんな風に。」

そう言って、傍にいた少女の手を握って見せてみる。

「そうすれば、その手はきっと何処までも届きます。俺の好きなヒーローは、そう言ってました。
 一人で戦って、一人で勝つ必要はないんです。
 今、俺達はお互いに手を握りました。だからもう遠慮することはありません、存分に俺と手を繋いで下さい。」

そうして今度は総一から、空いた右手を差し出して見せた。 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 21:18:27.25 ID:xLC0fVLqo<> >>104
「だろ。ウチのじーちゃんが付けてくれてよ、どんな所でも光り輝く奴になれ、って話らしーぜ?
 ま、じっちゃんも頭禿げてて俺よかぴっかぴかなんだけどな!」

げははは、と下品に高笑い。
死闘を繰り広げていたとは思えないほどに、明るい姿は本人のしたたかさの現れか。
相手の手から先ほど感じられた硬さについては、そういう奴も居る、と脳内で一言で片付けた。

そして、相手が近くの少女の手を握り、なにやらいいことを言っていた。
足りない頭で、相手の言葉を頭の中で噛み砕き、数秒掛けて理解。
っへ、と鼻で息を吐き出し、相手の右手に此方の引き裂けた痕の右手を差し出す。

「――なるほどねェ。
 そーかそーか、なるほど、そりゃ良い」

強く、強く相手の硬さを感じる右手を握りしめて、笑う。
唐突に、いいこと考えた、と口を開き。

「メアド交換しようぜ、悪いやつ見つけたら互いに教えるってことで。
 ヒーローを見習うなんざ、つまんねェしよ。だったら俺とかお前がヒーローになりゃいいのさ。
 って訳で俺今日からヒーローだからな? やっぱり、赤いマフラーとか必須なんかね?」

どういう思考回路か、メアド交換プラスヒーローっぽいことしようぜ、と口にした。
携帯を取り出して、ほれほれと振りつつ、相手の携帯に連絡先を渡そうとするだろう。
どうも、ヒーローという言葉が三門の琴線を擽ったようだった。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 21:35:39.84 ID:itR2iOnDo<> >>105
「良いお爺ちゃんなんですね……そっかぁ、お爺ちゃんかぁ……。」

尾方総一は、物心がつく前に、祖父を亡くしていた。別に其の事を悲しい過去とは思っていないけれど。
自分の祖父はどんな人だったのかな、なんて、軽く思いを巡らせてみる。

握りしめたその手が解かれると、ありがとう、と少女に言って、握った両の手を離す。
どうやら、自分の言った事を分かってくれたようで、何だかとてもうれしかった。
誰に言ったって、そんな事、現実が見えてない、としか言ってくれなかったから。
今、笑ってくれたことが、嬉しくて嬉しくて仕方ない。
またコートを漁って、二つ折りの、ボロボロの携帯電話を取り出した。

「――――――そんな風に言ってくれるなんて、本当に、俺、嬉しいです!!
 それじゃ、俺達がヒーローに!皆の笑顔を護る為に、手の届く皆を守る為に。」

楽しそうに笑い声を上げる子供たちを見渡して、そう言った。
こんな荒んだ世の中でも、子供達は笑っている。その笑顔を護るのも、ヒーローの役目だ。
そして。思い出したように、首に巻いた真っ赤なマフラーを解いて、差し出した。

「それじゃあ、これ、あげますよ!何というか、御下がり、になっちゃいますけど……。」

少し申し訳なさそうに、そう言った。 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 21:43:49.60 ID:xLC0fVLqo<> >>106
「――馬鹿っぽいってよく言われるけどよォ、真面目に馬鹿やる馬鹿は大好きなんだわ、俺はよ。
 他にもよ、こう……なんていうんだ? あれだあれ、煮込みって違うっての、見込みの有る奴とか見つけたらよ、俺のメアドとか教えちゃっていいから。
 俺もお前のメアド、そういう奴に教えていいか?」

ボロボロの携帯電話を受け取って、手慣れた動作で互いの連絡先を互いに渡す。
そして、どうにもこのお調子者は、ついでに他の奴らまで巻き込むつもりで居るらしい。
なんとも強引で適当な発想だが、似た様な輩を集めるという点では、簡単かつ分かりやすいやり方と言えるだろう。

「まあよ、ヒーローなんてガラじゃねェのは今更どうしようもねぇけど、ガキ泣かせたり何も悪いことしてない奴に悪いことすんのは癪に障るしな。
 皆の笑顔とか、手の届く皆を守るなんて、大層なこと俺は言えやしねぇが――まあ、むかつくカスは張っ倒すって事だな。互いにがんばろうじゃねぇの」

どうにも、不良であるということも有って、ヒーローなど柄ではないと思っている様子。
その点、真っ直ぐに正義を口にできる相手の在り方が、三門には眩しかった。
差し出されたマフラーを見て、いいのか、と目線で問いかける。
それでも相手が差し出すのであれば、三門は迷いなく相手のマフラーを受け取って、首に巻きつけることだろう。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 21:57:10.70 ID:itR2iOnDo<> >>107
「本当に、真っ直ぐな人ですね、三門さんは。俺は大好きです。
 そうですね、分かりました!いいですよ、俺のアドレス、じゃんじゃん教えちゃって下さい!!
 俺も三門さんのアドレス、どんどん教えてきますから!!うう、楽しみだな〜!」

これから、どんどん仲間が増えていくかもしれない。
各々の正義の為に、団結する事があるかもしれない。そう考えると、ワクワクして仕方ない。
まるで、ヒーロー番組を見ている時みたいに、総一の心は、昂っていた。

「いえ、そうやって、悪い人を許せないって思えるのなら、十分ヒーローを名乗れますよ!
 俺が保証しますから―――――頑張りましょう!!!!!」

相手はどうやら、柄じゃない、なんて思っているのかもしれないけれど。
総一にとっては、もう既に彼はヒーローだ。正義の為に戦う、立派な戦士だ。
だからマフラーを差し出す手は下げなかった。どうしても受け取ってもらいたかった。

「よく似合ってますよ、三門さん!!」

そう言って、顔の前で親指を立てた。


「……ああ、もうこんな時間かぁ。俺、この子たちを家に送ってきます。三門さんは?」 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 22:04:44.36 ID:xLC0fVLqo<> >>108
「――そこまで言われて、文句言っちゃァこの俺の男が廃るってもんよ!
 良いぜ、ヒーロー稼業。俺がきっちしばっちし、気合入れてやってやらァ!」

そう言うと、相手の手からマフラーを受け取って、首に巻きつけた。
学ランの黒に赤が鮮烈に輝き、見た目としてはそう悪くはない。
ヒーロー、と言うよりもド派手なチンピラになってしまうのはご愛嬌だが。
それでも、相手程ではないにしろ、三門の心もまた滾っていた。
なんというか、漸く己が異能に目覚めた理由が分かったような、力の行き先を理解したような、そんな感覚を得た。

目の前に突き立てられる親指を見て、歯を見せながら右手をごつん、と打ち合わせる。
そして、時間だ、という相手を見て、んー、と唸り声を上げて。

「うっし、俺も送る。
 ……でよ、お前多分だけどけっこー以上に強いだろ?
 悪いけどよ、ちょっと俺の練習付き合ってくんね?」

相手についていくと言って、自分の修行に付き合ってくれないか、とたのみこむ。
手をつなぐのは良い。だが、誰かに引っ張られるより誰かを引っ張るほうが三門の性に合う。
だから三門は、総一に頭を下げて修行に付き合うことを頼むのであった。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 22:18:53.17 ID:itR2iOnDo<> >>109
涙すら出そうなほどに、総一は感激していた。
学ランに真っ赤なマフラー。総一から見れば、なかなか、いや、凄まじく様になっていた。
心の中に逆巻く充足感を、頷きという形に変えて、このまま走り出したいような気持ちを
どうにか抑えた。

相手の提案には、目を丸くするばかりだ。まぁ、他人よりは戦闘能力にはあると思っている。
そもそも、人ではない。しかし、それ故。中々、素直に頷く事は出来ない、のだが。

「……俺と、えーっと、つまり、戦う、って事ですか!?
 そんな、俺なんか、全然よわっちくて、ええっと……」

子供たちから寄せられるのは、期待期待期待、それが二人を取り囲む。
それを裏切る訳にも行かず。一頻り唸った末に、総一はようやく、首を縦に振った。


「―――――分かりました、やりましょう。でも……驚かないで、下さいよ?」

まぁ。遅かれ早かれ見せる事になるんだからまぁ、いいか、と思い。

「じゃあ、すぐ其処の公園にでも行きましょうか。開けたところが良いですよね?」

缶コーヒーの缶をようやく開けて、少し温くなったそれを一気に飲み干すと、それを片手に。
募金箱を一つ持ち上げて、言った。 <> 朱里&浅葱【探偵と助手】<>sage saga<>2013/01/04(金) 22:20:30.03 ID:KQNJPH05o<>
がらごろ、がらごろとキャリーバッグの車輪が夜の街に響く。
それを力なく引くのは青いブレザーの少女っぽい少年だった。
青いショートの髪を揺らしながら、額に汗を浮かばせて―――。

『ちょ、朱里さん……キツい、キツいよ?なんでボクに持たせてんの?』

ブレザーの美少年こと浅葱は目の前を行く長身の女性に不満を投げかける。
すっと伸びた背中でその言葉を受け、振り向いた女性は大胆不敵な笑みを浮かべて。

「そりゃぁ、お前が助手でアタシより下の人間だからだろ?」
「ついでに言うと力仕事は男が……って相場は決まってるじゃん?がんばれぃ。」

紅いスーツの女性はサングラスを直しながら、ハイヒールを鳴らして先々と歩く。

『いや、ボクより朱里さんのが力持ち……だし……。』
『ていうか、これ何が入ってるんですか……事務所燃えたから、こんな重いはずないでしょ。』

「アタシの着替えと書類が少々。お前の男物の衣服は全焼した。」

『ボクの着替えはー!?これから先、女性物しか着れないんですか―――って、あぁっ!』

衝撃的事実に思わず両手を離して叫んだ。それが大間違い、此処は急な坂道の途中だというのに。
キャリーバッグは盛大に坂を下り、衝撃で開いたバッグの隙間から中身をまき散らしながら滑走する。
中身はそれはそれは可愛い衣服と下着の山。それの殆どが少年に貸し与えられるものとは本人すら知る由もない。

坂道の下、誰もいなければ良いのだけど―――いたら、暴走するキャリーバッグと下着に塗れる事になる。 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 22:24:44.80 ID:xLC0fVLqo<> >>110
「……なに、今日はとことん驚き尽くしてるっての。
 俺は懐の深さと適当さには自信があるから任せときな!」

ずばし!と謎の決めポーズを取りつつ、気さくに笑む。
相手の葛藤など気にする由もなさそうに見えるが、変に気を使う方がこういう場合面倒であることを知っているからだ。
子どもたちから感じられる期待の視線に、おうおう、かっけーの見せてやるよと答えつつ、練乳を飲み干して空中に蹴り上げる。
それをもう一度横合いから蹴りを叩きこみ、近くに有ったゴミ箱に蹴りこむと、かうん、と甲高い音を響かせてゴミ箱の中に入る。
子どもたちのおー、という歓声をどや顔で受け取りつつ、総一の提案に首を縦にふる。

「俺もちょいと扱いきれる程なれちゃいねぇからな。
 誰か轢くといけねぇし、広い所の方がいいんじゃねぇかね」

そう言うと、子どもたちのウチ小柄な者達の募金箱をいくつか積み上げて、抱え込む。
そのまま、総一が歩き出せば総一の後ろを付いていくことだろう。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 22:39:12.15 ID:itR2iOnDo<> 「……ふふっ、その自信、いつまで続きますかね、なーんて!
 それじゃ、行きましょうか。行くよ、皆。」

冗談っぽくそう言うと、彼にならって缶をゴミ箱に放り投げ、そう子供達に言って、歩き出した。
がしゃがしゃと音を立てる募金箱が何とも小気味良く、足取りを軽くした。

十分もしない内に着くだろう。
大きくも小さくもない、静かな公園だ。ただ、夜間だと言う事もあり、人気は無い。
二人から離れた所にいる子供たちが、目を輝かせてこちらを見ている。
それに軽く笑いかけて、街灯の下、尾形総一は咳払い一つして言った。

「それじゃ、やりましょうか。さっきも言いましたが、驚かないで下さいよ。
 
 
 ―――――――――変、身。」

其の言葉と共に、彼は仮の身を捨て去った。
右腕が、バキバキ、という音と共に、衣服を巻き込んで黒と黄のトリコロールに変質する。
全身がそんな模様を誂えられた姿に変質し、左腕と、右足は、より強く、異形の形が出されていた。

「……な、なんちゃって〜……。」 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 22:48:13.60 ID:xLC0fVLqo<> >>113
目の前で姿を変えた総一を見て、三門は目を見開く。
僅かの沈黙の後、うつむいた顔を振り上げて――――

「――やっべ、なにそれ、カッケーんだけど!?」

――当然のように驚いていた。
どっちかというと、日曜朝8時からやっているあれ等が嫌いではなかった男の子だった三門。
こういうものを見てテンションが上がってしまうのもしかたのないこと。
これは専用のバイクでもチューンナップしてやるかとすら思ってしまうほど、目の前の相手は『キマっていた』。
決して、気持ち悪いなどという様子は無く、周りの子供達も三門と同じような視線を向けていただろう。

「……うし。俺もんじゃぁ、暴れ牛ちゃんを呼び出すかねェ。
 行くぜ、フリーク・キッチン――――ジャンク・トゥース=v

軽く屈伸運動を終わらせ、両の手で拳を作り、拳を打ち付けるような動作を作る。
打ち付けた拳が鈍い音を響かせ、腕を引き離す。
直後、拳の間からギラギラと色とりどりに輝く星が煌めき、三門の四肢と顔に纏わりついていく。
腕と足には、手甲と具足。その両方共、黒を下地に鮮やかなオレンジのラインを引いたもの。
所々に星のマークがチラつき、それがアクセントとなっている。
顔にはトンボを思わせるような偏光レンズの大きなサングラスが装着され、右頬に星模様のタトゥーが浮かぶ。

「さって、やろうぜ。総一」

拳を構えて、腰を落とす総一。
三門の回りで風が吹き、真紅のマフラーがばさりと踊っていた。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/04(金) 23:00:28.65 ID:BJ7vs8DOo<> 長い黒髪の小柄な少女が、街中のベンチに向かい歩いていた。

少女の腰には護身用なのか、木刀が携えられており
手には数が30は入ってそうな、大きなたい焼き屋の袋を抱えている。

「…んふ〜、お年玉のおかげで大漁大漁…鯛だけに」

と、ニヤニヤしながら独り言を呟き、上機嫌でベンチに腰掛ける。

「…おぉ、いい匂い」

そして、待ちに待ったたい焼きを食べようと、数が30はありそうな大袋を漁る。
少女の周りには人見知りらしき人物は居ない、この量を一人で食す気なのだろう。
<> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 23:10:58.20 ID:itR2iOnDo<> >>114
『――やっべ、なにそれ、カッケーんだけど!?』

其の言葉に、その雀蜂の改造人間は、甲殻に包まれた左手を、照れくさそうに後頭部に回した。
姿が変わろうが、やはり中身は変わらずに、その凶暴な姿に似合わず、酷く人間臭かった。

「そ、そうですか!あ、ありがとうございます!!!!!」

そして、そのまま腰を勢いよく、嬉しそうに折り曲げた。
中々恰好が付かないが、まぁ、御愛嬌、だ。
子供達にも、本当にうれしそうに軽く頭を下げて、それから彼へと向き直った。

彼は準備万端、最後の仕上げとばかりに、両の拳を打ち付けた。
鈍い音が響いた後、拳の間から、まるで空の星々が逃げ出して来たような、そんな煌びやかな星々が彼の身体を覆った。
彼が纏ったのは手甲に具足、偏光レンズのサングラスに、星模様の刺青。

――――――彼の言葉を借りれば、バッチリ、決まっていた。

「か、かっこいいじゃないですか、三門さん!!よーし、これは俺も、頑張らなきゃ!!!!」

子供達の歓声に交えて、尾形総一もまた、賛美の拍手を彼へと送った。
風に靡いた真紅のマフラーが、これまたヒーロー然としていて、総一の拍手をより強くした。

総一は、拳を握って、一転、雀蜂の殺気の如く、鋭い眼光を彼へと送った。
一つ、深呼吸した後。身を低く屈めて、言った。

「さぁ、行きますよ、三門―――――さん!!」

地面を蹴ると、背中の翅が蠢き出す。
其の羽音と共に、其の身体を加速させて。弾丸の如く、彼へ拳を叩き付けようとした。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/04(金) 23:13:54.96 ID:6BdXMs6Ho<> >>115
ぐぅ……と、低いながらもよく通る鈍い音が辺りに響く。

「………はぁ」

周囲の人々から一斉に注目された少女は、しかし慣れた振る舞いでそれらをいなす。
彼女の対応を見るに、どうやらこんなことは日常茶飯事午後の紅茶といったところか。

[……お腹減ったわね、姉さん]

その隣に寄り添っていたもうひとりの少女が、腹の虫に同意するように言葉を紡いで。
そしてふたりはそのまま、力尽きたように街中のベンチへと腰を下ろす。
それは奇しくもたい焼きの袋を抱えた少女が座った、すぐ隣のベンチである。 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 23:19:51.30 ID:xLC0fVLqo<> >>116
子どもたちからの歓声を受けて、三門は照れくさそうに頬をぽりぽりと掻いた。
こっちもまた、なんとも格好がつかないが、お互い様である。
構えはヒーローというよりも、どこぞのチンピラかと思わせる深い腰溜めのケンカ殺法的構え。

空気が変わったことを感じ、サングラスの向こうで三門は目を細める。
サングラス越しに見える世界は、いつもより鮮烈かつ、詳細に見ることができた。
魚眼レンズで見た視界と、通常の視界が同居しているような不思議な感覚が次第に馴染んでいく感覚が、妙ではあったがそういう物だと割り切った。

此方に迫りゆく総一の拳は、早い。
だが、速さ。そう、速さだけに関して三門は負ける気は無い。
防御など必要ない、攻撃も気に入らない外道を殴り倒せればそれで十分だ。
必要なのは、速度。気に食わない奴に真っ先にたどり着き、助けたい奴に直ぐに追いつくための。

「上等ッ!」

拳を叩きつけたその時点で、三門はその場に居なかった。
ずざ、と地面をこする音と同時に、地面を滑るようにして漸く停止した三門が相手の右横に居る。
距離としては10m程で、移動した軌跡を残すような蜃気楼のゆらめきが空間に刻まれていた。

「――――て、りゃァ!」

そして、横合いから三門は加速し、右拳を振りかぶり相手の脇腹に叩きこもうとする。
異様な速度だ。しかしながら腕力や防御力が向上しているわけではなく、具足や篭手も向上した速度に耐えさせるための最低限のもの。
それでも、銃弾に迫ろうかという速度のフック気味の右拳の威力は、無視できるものではないはずだ。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/04(金) 23:26:53.84 ID:BJ7vs8DOo<> >>117
たい焼きの香ばしい匂いが食欲をそそる。
少女はるんるん気分で、大袋の中に手を伸ばし、熱々のたい焼きを1つ取り出す。

「…さてと、いただき……ん?」

たい焼き第1号を口に運ぼうとしたその時
隣のベンチに二人の少女が腰掛けてきた。

先ほど聞こえたお腹の音はこの人達だろうか?
少女達は空腹なのか顔に元気がない。

「……ゔっ、食べ辛い」

顔見知りと言う訳ではないが、空腹で苦しんでいる人を見捨てるのは気分が悪い。

空腹の辛さは痛いほど良くわかる
故にこの大量にあるたい焼きを、少しなら恵んであげたい。
だが見ず知らずの人に渡された物を、食べてくれるのだろうか?

などと考え、全くたい焼きが手に付かない
黒髪の少女は、渡そうかそれともやめようか考え
チラチラと二人の少女を見つめている。
<> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/04(金) 23:38:57.08 ID:6BdXMs6Ho<> >>119
ふんわりと風に運ばれて、少女たちの元に届いた芳しい香り。

「………こ、この匂いは」

上品に漂う甘い空気と、周囲を包み込む香ばしい匂い。
それを鼻腔いっぱいに満たして、少女たちはすぐさま香りの発生源を辿る。
その動作はもう、反射的なものと言って差し支えないだろう。

「―――たい焼きね!」

真っ直ぐで曇りのない2対の視線が、隣のベンチでたい焼きを手にした可愛らしい少女に突き刺さる。
タイミングによってはバッチリ目が合ってしまうだろう。そうなってしまえば、きっと彼女たちは止まれない……! <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/04(金) 23:40:38.80 ID:itR2iOnDo<> >>118
振るった拳は、対象を失って、それは何か強力な力によって巻き起こされた揺らめきを貫いた。
慌ててそれを辿れば、脇腹に向かって、拳が直撃したところだった。

ガァン!!!!!!と言う音が響いた。

そのまま後方へ弾き飛ばされるのを、背面の巨大な二枚翅が羽ばたいてその距離を軽減させた。
それは、ゆらりと其処に立った。脇腹の甲殻が、拳の直撃点を中心に大きくひび割れているのが分かるだろう。
拳銃弾程度なら跳ね返す、と言う強力な装甲を、彼の拳は叩き割った。
それが、どれ程の一撃か、想像を絶する物だ。

「……やりますね、三門さん。」

ゆっくりと右足を前に出して、両拳を握り締めて、全身の筋肉に力を入れる。
ひび割れた甲殻の向こう側から、何か危険信号の如く、赤く、淡い光が漏れ出している。
そして、其の身体を跳ね上げた。翅が先ほどよりも大きく、強く、速く。羽ばたき出す。

「俺の、取って置きです!!!!!!!」

そうして、落下の力を更に味方に付けて、彼へと超高速の加速を行った。
そして、触れる直前。全身全霊、其の足を蹴り出すだろう。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/04(金) 23:52:00.29 ID:BJ7vs8DOo<> >>120
黒髪の少女は、片手にたい焼きを持ちながらどうしようか迷っている。

「……うぅん」

俯き考える、とりあえず話しかけてみようか…
相手は、見た目同い年くらいの少女が二人だ、話しかけるなんて普通なら造作もない。

「……な、何て話しかければ」

そう、少女は家族以外との交流があまりない
外に出るのも買い食い目的だし、今日だってそうだ。
あまり人とも関わらないし、会話もしない
つまり、コミュ力が乏しいのである。

だから、普段通りなら無視していたかもしれないが、今回は空腹少女が二人だ。
それも見た目は似たような年で、苦しんでいる。

「……す〜、はぁ……よし!」

少女は深呼吸の後、意を決して話しかけようと、二人の少女の方へ向く。
すると、二人の少女とバッチリ目が合ってしまった。 <> 三門 陽<><>2013/01/04(金) 23:55:45.86 ID:xLC0fVLqo<> >>121
殴ったその瞬間に、拳にずきりとした痛みを感じた。
想像以上に硬い、虫の殻は硬いとは言うが、これほどとは。
笑う。天を仰いで、楽しそうにケラケラと豪放に。そして、顔を下げ相手を真向から見据えて立った。
右拳からはぽたりと血が流れ、両足からはズキズキという筋肉の痛みが感じられる。
要するに、痛い。幾ら前の不完全形態から加速に耐えられる状態になったとはいえ、調整されきっていない速度は体に負荷が掛かる。

「速さだけだ。だけど、速さだけでいい」

相手の称賛には、速度以外では負けていると返す。
それは、逆に言えば速度でならば勝ってみせるという挑発でもあった。
具足と篭手に引かれたオレンジ色のラインが光り、動かす四肢が光の軌跡を残す。
胃がせり上がってくるような不快感は、かかった強力なGによるものか。
少なくとも、そう長く戦える状態ではない。ならば、一瞬を加速して駆け抜けるだけだ。

「……総一の硬さもなかなかだぜ、拳が痛くてしゃーねーよ」

血をこぼす右手を振って、口元に笑みを作った。
天に舞い上がった総一を見て、三門は右足を横に伸ばし、左足を曲げるようにして変則的な開脚の体勢を取った。
体を大きく捻り、腕を体に寄せるような独特の構えを取る。

(――飛んで迎撃は……なんつーか、微妙。
 多分、加速が足りねえんだ。だったら、ここで加速しながら待ち構えてやるさ速攻でなァ!)

迫って襲いかかる、赤い光。
空中に居る総一は、地上で回転するオレンジ色の軌跡を見ただろうか。
その場で三門は回転し始めた。四肢から力を噴射し、その場で加速して相手を待ち構える。
地面に接するような低い体勢から徐々に加速していき伸び上がっていく体は、最後に地面を強く蹴る。
そのまま異様な加速を得た三門は、螺旋の軌跡を描く横薙ぎの右拳を相手の足に叩きこむ筈だ。
オレンジの軌跡は流星が駆ける星の尻尾を思わせるような尾を引いて、相手の足先へとインパクトするだろう。

「――俺のッ、取って置きだらあああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」

鼻から鼻血を散らし、皮膚の所々から血を吹き出しながら腕を振りぬく三門。
蹴りと拳の衝突が――始まる。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 00:03:03.14 ID:FSla8oLKo<> >>122
バチッと火花が散るように、少女たちの視線が交錯する。
瞬間、双子の片割れ――姉の霧崎菖蒲――は覚悟を決めて。

「そのたい焼き―――ひとつくらひゃいっ!」

そして思いっきり、噛んだ。

[……ぷっ]

思わず吹き出したのは、普段は寡黙な妹の菫。空腹も忘れ、俯き肩を震わせて。

「あぅぅ……」

菖蒲はというと、そのまま赤面して固まってしまった。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 00:15:22.66 ID:6V1JlqwSo<> >>124
目が合った瞬間、二人の少女の片方が話しかけてきて、そして噛んだ。

「……へ、あ?」

黒髪の少女はどうして良いかわからず
吹き出した方の少女を見る…
すると少女は肩を震わせ、俯きながらも凄く楽しそうに笑っていた。

そして、噛んだ方の少女は恥ずかしそうに赤面している。

弥宵は話しかけるタイミングを逃し、しばし硬直するが
現在進行形で赤面している少女の言葉を思い出す。

『そのたい焼き―――ひとつくらひゃいっ!』

そう、彼女は確かにたい焼きが欲しいと言ったのだ。
話しかける手間が省けた、と内心でガッツポーズを取り、緊張した様子で話しかける。

「……よ、良かったら、何個か食べる?た、沢山あるし」

などと、目をキョロキョロさせながら話しかける。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/05(土) 00:23:48.39 ID:h9POd0zzo<> >>123
人の外の身体と、それに伴う身体能力。
今まで正義の為に、と振る舞っていたけれど。本当は怖くて怖くて仕方なかった。
何時、其の力の加減を間違えてしまうか。何時、自分が本当の化け物になるか。
怖くて怖くて仕方なかったが、どうやら、これは自分の驕りだったらしい。

高加速に霞む視界の向こう側、彼は見惚れるような光の軌跡を描いて…きっと自分を迎え撃つはずだ。
ならば、自分はそれに応えるまで。そうして彼を蹴り飛ばそうと、足を発条の如く、縮め。

地上で回転する橙色の軌跡。

それは、この雀蜂の高加速の匹敵する程に高速。彼は本当に、早いし、速いし、疾い。
無論、ならば全力を持ってして。其の拳と相対せんと、蹴撃を、尾方総一は繰り出した。


爆発と見紛うようなエネルギーの奔流。


其の中で尾方総一は、彼のトップスピードを垣間見る。



身体が宙を舞った。跳躍でも翅を利用した訳でもない。
ただ、訂正した。彼の速度は、この脚を、この翅を、幾ら羽搏かせようとも――


――――――自分には辿りつけない地平にあると。


彼が地面に触れる頃には、雀蜂の甲殻は全て剥がれ落ちた様に消え失せていた。
其処にいたのは只のお人好しの青年。衣服をズタズタにして、右脇腹には大きな『亀裂』を携え。
そしてその右脚を覆い尽くしていたのは、無数の『罅』であり。それだけの重傷を受け
尾方総一は、酷く満足そうに、笑っていた。
――――人は。彼が思うよりも、もっと果てしなく、強かったのだ。


「うう……なんか……――――――楽しかった!!!!!!」
<> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 00:33:13.85 ID:FSla8oLKo<> >>125
ボロボロの制服とすっからかんのお財布。荒んだ旅を続けるふたりの生活は中々に厳しい。
時には路上で寝泊りし、地を這いずり回って食物を求めることもある。

誰も頼れぬ流浪の旅。信頼出来るのは自分自身と双子の姉妹のみ。他人の優しさに縋るのが怖かった。
拒まれたらどうしよう。そう考えれば考えるほど、姉妹は自分たちの殻に閉じこもっていく。

けれど、勇気を出して踏み出した一歩。人の心のぬくもりを感じて。

「〜〜ッ」

瞬間、菖蒲は先ほどとは違った意味で自分自身の頬が紅潮していくのが分かった。
気付いた時にはもう、動き出していた。それも恐らく、反射的な行動といって差し支えないだろう。

「うわあああんっ!ありがとおおおっ!」

自分では制御しきれない、本能的な動きで。霧崎菖蒲は見ず知らずの少女に向かって飛び出す。
腕に力がぎゅっと込めて縋るように、そのぬくもりを感じようと思いっきり抱きついた。



[……姉さんの、浮気もの]

納得いってない人、1名。だけど、それは気にする必要はないだろう。 <> 三門 陽<><>2013/01/05(土) 00:33:48.08 ID:W695RXPPo<> >>126
迫る相手は、固く、重く、そしてきっと己よりも深い何かを抱えている。
だが、それでも。意地だけは勝っているつもりでいたし、速度だけは負けるつもりはなかった。
速度。三門が異能に目覚める前から持っていた、一つの憧れ。全てを引き離すほどの絶対的な速さ。
だからこそ、加速の果てで最速で一番気持ちいいのは何かと考えたら、宇宙だと思った。
なにせ、宇宙船は地球を引き離す速度で飛んで、そして地球を置いていくのだから、半端ではない。

だが、今の三門は、思う。

(――――今の俺、ちょっとすげー速くね、気持ちいいわ)

鼻血を吹き散らし、内臓を捻りながら三門は相手の足に拳を吸い込ませるように飛び。
直後に轟音と同時に真下に叩きこまれ、数分意識を失っていただろう。
右の拳は奇跡的に守られていたものの、関節には酷いダメージを追い、余波によってサングラスは何処かに吹き飛んでいる。
自慢の学ランはズタズタで、前進血みどろの青年は、地面に体を半ばめり込ませる状態で、いい笑顔を浮かべていた。

「――すっげーかてーのな、お前。
 ……俺も楽しかった、つかサンキュ。
 なんとなくだけど、力の使い方掴めてきたし――これなら、もっと速くなれそうだ」

そう言うと、地面に腕を付いて埋まった足を引き抜いていく。
体を引きずるようにゆっくりと歩き、三門は血みどろの右腕を相手に差し出す。

「グッジョブ、総一。
 ほれ、手ぇかしてやる。んで持って、薬局――かね、ここらなら開いてるとこ知ってるし」

赤マフラーをなびかせて、笑いながら三門は相手の手を掴み、肩を組んで歩き出そうとするだろう。
子どもたちも送らなければならない。ヒーローは、大変なのだ。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 00:48:24.62 ID:6V1JlqwSo<> >>127
弥宵は、今私はちゃんと言えたかな…
声が小さくなかったかな…ちゃんと聞き取れたかな…
とそんな事を考えながら、自分の今の発言を脳内でリピートしていた。

失敗したかな?と、若干オドオドしながら、少女達を見ると
気のせいかもしれないが、噛んだ少女の表情が赤くなって
今にも泣き出しそうに見えた。

「…あ、の…大丈」

弥宵は、噛んだ少女が心配になり
話しかけようとした…次の瞬間

「…うぇ⁉…な、ななな何⁉」

噛んだ少女が飛びつきながら抱きついてきたのだ。
弥宵は、突然の出来事に混乱しながら
抱きつかれると言う行為に赤面していた。

もう一人の少女から黒いオーラを感じるが、弥宵はそこに気を配る余裕が無かった。

このままでは、恥ずかしさで死んでしまう
と大袈裟な事を考えていた。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/05(土) 00:56:15.25 ID:h9POd0zzo<> >>128
息をするのも辛い。全身が痛い。でも、この痛みは、嫌いじゃない。
罅割れた身体を冷たい風が撫で上げて、凄まじい激痛を奏で出す。
夜空を、自分を倒した彼が覆った。差し出された血みどろの手を、全身を無理やり動かして掴む。
そして、大きく言った。

「――――固いのは、俺の取り柄ですから!
 ……俺、今までずっと怖かったんです。はっきり言って、人外だから。
 でも、何だかそんなのは、どっかいっちゃいました。本当に、ありがとうございます!」

子供達の歓声を聞きながら、尾形総一は赤いマフラーのヒーローの肩を借りて、立ち上がった。
名誉の負傷。誇れる負傷。胸を張れる敗北。
持ちつ持たれつ、心地良く彼と肩を組んで、手を取り合って、ゆっくりと歩を進めていった。

「そうですね、悪いですけど、お願いします。皆も、送りませんとね。
 夜遅くになっちゃいましたけど……一緒に、謝って回りましょう。」

きっと、この子たちも怒られちゃうでしょうし。そう言って、笑った。小銭の音が、とても小気味良い。
夜空を見上げる。この広大な夜空に、いや、宇宙に。これからの勝利の星は、幾つあるだろうか。
これからを想像すると、それこそ宇宙の様に広く、想像を絶する物で。
ただ尾形総一は、夜空へ向けて、こう叫ぶ。







「――――――――俺達これから、ヒーローですよね!!」







無数に浮かぶ正義の星へ。 <> 三門 陽<><>2013/01/05(土) 01:04:51.76 ID:W695RXPPo<> >>130
「いや、人じゃねーとかどうでもいいだろ。俺なんてミミックの嬢ちゃんに肉まん上げたこと有るし。
 それに、相手してもらったのは俺だしよ。
 お互い様、って感じ? みたいな、な。
 つーか、俺もお前も痛そーだな、オイ、俺はぐっちゃぐちゃだしお前ヒビだらけだし」

泥で汚れた顔を拭って、三門は笑う。
そのまま、相手に肩を貸し、相手に肩を預けて。
ゆっくりと歩みを進めていく、子どもたちと共に、一歩ずつ。

「俺みたいなヤンキーと一緒だともっと怒られね?
 つっても、俺一人でもお前一人でも歩けそーにねーから、やっぱり一緒に行くっきゃねーか! 筋を通すのは得意だしな!」

細かいことは記にせずに、子どもたちの頭をくしゃりと撫でてやる。
俺が代わりに怒られてやっから気にすんなよ? と良い、にたりと笑った。
隣の正義の味方と一緒に眺める星空は、なんとも広大で。こんな空を飛んでみたいと、そう思った。


「――とーぜんだろォが、何を馬鹿なことをよ。
 ってか、見た目だけならお前のほうが特撮っぽいんだから、お前がリーダー的なアレな、俺二号でいいから!」


いつも通り茶化し、相手の脇腹を軽くつつきつつも。
相手の言葉を真摯に受け止め、そしてその上で真っ直ぐに返した。
唐突、総一と三門の見上げる夜空に星がきらめく。本物の流星ではないが、ちょっとした陽のサービスだ。
一瞬でもいいから、光輝けるような男に、ヒーローになれればいいなと、三門は友の肩を抱きながら思うのだった。

そして、その後血だらけ泥だらけで帰った三門と総一だが、なんだかんだで通報されず、土下座リながら皆を返したとさ。

/こんな感じで良かったですかねー? さらっと絡むつもりがこんなど熱いロールになって嬉しいです、ありがとぐおざいました! <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 01:07:27.09 ID:FSla8oLKo<> >>129
密着した見ず知らずの少女の胸の奥から、心臓の鼓動が伝わる。
自分のものとは違った音程を刻む心音。
自分以外の誰か。おぼろげだった目の前の少女の存在がより一層、現実味を増していく。

「……って、急になにしてるのかしら、あたしったら」

そしてそのことで菖蒲は我に返ったらしい。今度は照れるように赤面して、少女から慌てて体を離す。

「うわーん、ごめんなさいっ!こんな汚い格好で急に抱きついたり……あたし臭くなかった!?」

焦りのあまり、彼女は早口でまくし立てる。何か喋っていないと赤面してしまいそうで、矢継ぎ早に。

「ていうか図々しくてごめんなさいっ!でも本当に食べる物が無くて、この世界のお金も無いし……ああっもう」

しかし言葉に、思考は付いて行かない。もう殆どテンパっているような彼女に。

「と、とにかく、その、えっと、とりあえず……」

[……姉さん、一旦落ち着きましょう。そちらの方も困っているから]

助け舟を出したのは、妹の菫。

[……姉が突然ごめんなさい。私たち、少し困っていて]

先ほどの黒いオーラはどこへやら。口元にはすっかり優しげな微笑を浮かべて。

[……だから図々しくて申し訳ないのだけど、出来たら力を貸してもらいたいんです]

見知らぬ少女に助けを求めた。 <> 尾形 総一 【改造人間・雀蜂】<>sage<>2013/01/05(土) 01:09:32.02 ID:h9POd0zzo<> >>131
/そんな感じで大丈夫過ぎるほどです、絡みありがとうございました!
/こちらこそ、めっちゃ楽しかったです!!遅くまで、重ねてありがとうございましたー! <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 01:33:16.28 ID:6V1JlqwSo<> >>132
弥宵は赤面しながら固まるしかなかった…
抱きつかれるなんて、両親や叔母からしかされた事ないし。
同年代の少女からされるなど、想像もしていなかった。
突き飛ばすわけにもいかない、でもこのままだと、恥ずかしさでダウンしてしまう。

「…みぇ、にゃ」

などと意味不明な声を出していたら、噛んだ少女が慌てて離れてくれた。
心臓がバクバクして、顔が熱くなっていた
弥宵は胸を押さえながら、肩で息をしながら息を整える。

ゆっくり深呼吸しながら息を整えていると
噛んだ少女から…臭くなかった?
若干臭った気もしたが、同い年の少女にそんな事を言えるわけもなく。

「…だ、」

当たり障りのないように応えようとした瞬間、噛んだ少女が矢継ぎ早に
食べる物がない事と、この世界のお金がないと言っていたが…
弥宵は、この世界じゃない世界でもあるのかと疑問に思った

「……え?この世界って…え?」

と、困惑していると…先程黒いオーラを出していた方の少女が、噛んだ少女を止めていた。
『姉さん』と言っていたので、彼女達は姉妹だろう。

そして、しっかりしてそうな妹さんが微笑みながら謝罪をしてきた。
別に謝られる事では無い気がしたが、コミュ力が無い弥宵は気の利いた返事もできず。

「…い、いうえ!そんにゃ事」

嚙みながら両手を前に突き出し大丈夫とアピールする。
そして、力を貸してと言われ動きが少し硬直する
たい焼きを全部頂戴とかなら、どうやって拒否しよう…と、くだらない事を考えながらも口を開く。

「…力、ですか?わ、私にできる事なら…良いけど」

と、ベンチに置いていたたい焼きの袋を抱きしめる。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 01:47:06.53 ID:FSla8oLKo<> >>134
少女の了解の言葉を聞いて、姉妹は顔を見合わせ安堵の笑みを浮かべて。

[……ありがとうごz「あっりがとおおおっ!」

礼を口にしようとした菫の言葉を、菖蒲が遮る。
菖蒲はそのまま少女の手を掴むと、それをブンブンと振り回し始める。
どうやら相当気分が高揚しているらしい。

[……落ち着きましょうよ、姉さん。お腹減ってる癖にそんなに動いたら…]

しかしその動きはすぐに停止することになる。またしても菫の言葉を遮って響いた鈍い音。

ぐぅぅぅぅ……と、今度は更に長く、そして低く鳴った腹の虫。

「………とりあえず、たい焼きを一つ、貰えないかしら」

今日はよく赤面する日ね――と、姉を眺めて菫は思うのであった。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 02:04:03.83 ID:6V1JlqwSo<> >>135
お願いを了承した瞬間、二人の少女の表情が
先程より柔らかくなったように思えた。

弥宵はこの姉妹、よく見たら綺麗な顔してるな…などと思考を巡らせていると
妹さんがお礼の言葉を送ってきた…が、それと同時に、お姉さんの方が
お礼を言いつつ弥宵の腕を強く握り振り回し始めた。

「…うぇ⁉ちょ!あぅ!」

またも突然の事に反応できず
意味不明な声をだしていると、妹さんがまた助け舟を出してくれた。
が、それと同時にブンブン振っていた手が止まり、お姉さんのお腹が鳴った。

「…あ……そうか…ふふ、お腹減っていたんだよね」

お腹が鳴り赤面している、お姉さんを見て
思わず笑みが零れる。
お年玉で買った大事なたい焼きだが、そんな事はどうでも良かった。
何故だかこの二人の喜ぶ顔が見たかった、
弥宵自身何故そう思ったのかはわからないが。

「……どうぞ、一つと言わずに、3〜5個ならいいよ…お腹空いてるんでしょ?」

と、少女達にたい焼きの紙袋を差し出す。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 02:23:38.71 ID:FSla8oLKo<> >>136
「いふぁふぁふぃふぁふっ!」

差し出されたたい焼きに、瞬間的に姉妹は飛びつく。
食前の挨拶を口にするよりも前に、脇目も振らずたい焼きを頬張る。
なりふり構わぬ食いっぷりは、彼女たちの空腹具合をよく表しているといえるだろう。
パクパクモグモグと小気味良い音を立てながら、姉妹はあっという間に二人でたい焼き5つを食べ終えてしまった。

「ふぅ…美味しかったぁー」

[……ご馳走様でした]

満足いくまでたい焼きを貪ったふたりは、それぞれが思い思いの感想を口にするとようやく落ち着いたらしい。
真剣な表情でベンチに座りなおすと、今度は再び少女のことを見つめて。

「……えっと、見ず知らずのあたし達に手を差し伸べてくれて……ありがとう。正直、本当に助けて貰えるとは思ってなかったからビックリしちゃったわ」

彼女が述べたのは、感謝の言葉。

「あたしたち、今は何もお返し出来るものが無いんだけど、それでもせめて貴方の名前だけでも教えてもらえないかしら…?」

改まって礼を述べるのも当然かもしれない。ふたりは少女に命を助けられたと言っても過言では無いのだから。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 02:39:36.25 ID:6V1JlqwSo<> >>137
どれだけ食べていなかったのだろう、少女達は物凄い速さでたい焼きを貪る。
良い食べっぷりだな、と自分のたい焼き(9個目)を頬張りながら弥宵は思った。

その直後二人の少女がたい焼きを食べ終えたらしく
完食の言葉の「ごちそうさま」をキチンと言ってくれた二人に対し、弥宵は思わず微笑む。

「…どういたしまして」

お粗末さまと言うのが普通らしいが、弥宵は食べ物全般を粗末なものとは思えないので
お粗末さまでした、と言う言葉は個人的に嫌いだったりする。

二人が感謝の言葉を送ってくるが、弥宵は少し照れてしまい、目を逸らす。

「……こ、困ってたし…当然だよ」

と、消え入りそうな声で恥ずかしがっていると、名前を尋ねられた。

「お礼なんて気にしないで……弥宵……私は、伊月 弥宵」

貴女達は?と付けたし首を傾げる。
自分も名乗ったのだ、だから二人の少女達の名前も知りたかった。
<> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 02:57:42.66 ID:FSla8oLKo<> >>138
「当然……なのかしら。生きるためとはいえあたし達、結構図々しかったと思うわよ?」

可愛らしく照れてみせた少女の仕草が微笑ましくて、もっと照れさせてしまいたいという誘惑に駆られそうになる。
けれど恩人に対してそれはあまりにも失礼なので、菖蒲は苦笑いを浮かべるに留まった。

「伊月弥宵ちゃん、ね。ふふっ……ありがと、やよいちゃん!」

恐らく年下であろうが恩人に「ちゃん」付けというのはいかがな物であろうか。
やや迷いながらも、結局はその名の響きのよさに折れてしまう。

「あたしは霧崎菖蒲。そっちは妹の菫。外見でだいたい分けると思うけど、双子の姉妹なの」

(……姉さんが全部喋るから、私の台詞が無い)

「まあ、性格はほとんど真逆なんだけどねー」

(……それがあったわね、不覚) <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 03:13:53.40 ID:6V1JlqwSo<> >>139
図々しいと言う言葉が、弥宵にとっては疑問だった。
お腹が空いたら自分も同じ行動を取りかねないし
空腹は誰にでもある事だ、仕方ないと言えば仕方ない行動、弥宵はそう思っていた。

「…当然なの、わ、私は図々しいなんて思ってないよ…」

少しどもりながらも、自分の意見を口にする。
確かに少しビックリはしたが、あえて触れない事にした…

「…ふふっ、どういたしまして、だよ」

弥宵ちゃんと呼ばれるのには全く抵抗が無かった。
何せ毎日のように母と叔母が「弥宵ちゃん」と呼んでくるので
弥宵にとっては、ちゃん付けは普通になっていた。

「…霧崎、菖蒲さんと… 菫さん…よろしく」

二人の名を復唱し、改めて挨拶する。

「…双子なんだ、確かに似てるとは思っていたけど」

二人を交互に確認する。
弥宵は双子を見たのは初めてで、興味深々である。

「……性格は、うん…確かに似てないね」

双子でも性格は似るわけではないと、少し勉強になった瞬間である。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 03:26:38.34 ID:FSla8oLKo<> >>140
「ふふっ、よろしくね」

[……よろしく]

よく似た造りの顔に異なる表情を浮かべて、姉妹は互いに微笑む。
限りある時間や空間の中で、弥宵のような人物に出会えたことは二人にとって喜ばしいことだった。

「あたし達、今は汚れててボロっちいけど、本当は可憐な美少女姉妹なのよ」

[……美少女は否定しないけど。でも自称するのはどうかと思うわ。]

外見の話になると、菖蒲は得意そうに笑みを浮かべた。この二人、どうやら性格は正反対であるものの、どちらも結構な自惚家らしい。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 03:38:05.47 ID:6V1JlqwSo<> >>141
双子の姉妹が自分に微笑んで「よろしく」と言ってきた。
弥宵は同年代の人とまともに接したことがなかったせいか、恥ずかしさで少し俯いてしまった。

何の話題を出そうかと、迷って俯いていると、姉の菖蒲が話しかけてくれて
それに続いて、妹の菫もすかさず姉にツッコミをいれていた。
そんな光景が凄く微笑ましく思えて、弥宵は自然に笑顔で少女達に言った。

「…二人とも、凄く美人さんだと思う…胸を張って、良いよ」

と、二人に正直な意見を言ったところで疑問が出てきた。

「……でも、どうしてお腹空いてたの?お家、は?」

聞いて良いのか謎だったが、弥宵は聞かずにはいられなかった。
理由は、二人の事が心配だったから…それだけである。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 03:53:54.80 ID:FSla8oLKo<> >>142
小言の言い合いをしていた姉妹が、弥宵の言葉の前で固まる。どうやら今度は彼女たちが俯く番らしい。

「そういうのって、自分で言うのは慣れてるんだけど……人から言ってもらうと恥ずかしいわ、ね」

[……そうね、姉さん]

無垢な印象を持つ弥宵の言葉は真っ直ぐで、此処のところは他人とのコミュニケーションが少なかった姉妹にはいささか刺激的過ぎる。

「実は事情があってね。家はないの。家族もあたし達ふたりだけよ」

故に続けて紡がれた彼女の問いを器用に避けることは出来なかった。
普段なら極力話さない彼女たちの事情の一部を思わず口にしてしまう。

「………まあでも、仕方の無いことなんだけどね。それにこうやって旅を続ける生活も案外悪くないもの」

強がりだった。そう振舞うことでしか、彼女たちは生きていけない。
それでも言葉が明るく聞こえるのは、菖蒲の本来の性格のお陰だった。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 04:10:57.91 ID:6V1JlqwSo<> >>143
俯いて恥ずかしがる二人を見て、弥宵も少し俯く。

「…ご、ごめん…何だか私まで恥ずかしい」

と、恥ずかしさで照れ笑いを浮かべながら
先程の質問に応えてくれる菖蒲の言葉を
菖蒲の目を真っ直ぐに見据えて聞いていく。

話しを聞いていく内に、徐々に弥宵の顔からは
笑みが消えていた。

「…か、家族二人だけ」

何故両親が居ないのか、怖くて聞けなかった。
二人だけと言う事は、恐らく死別…または孤児の可能性がある。

弥宵は、質問したことを深く後悔した。
もしかしたら、二人の心の傷を抉ってしまったかもしれない。

「……そ、そうなんだ…旅、悪くないんだ」

弥宵の表情が曇る。
菖蒲の声自体は明るい、けど…弥宵は何となく心配だった。

「……無理、しなくて良いよ?」

思わず声が漏れた、菖蒲自体は明るい声だったが
二人だけで大丈夫とは到底思えなかった
だから、無理はしてほしくなかったのだ。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 04:27:21.83 ID:FSla8oLKo<> >>144
「あ、あはは……やよいちゃんのそういう所も可愛いと思うわよ」

照れ隠しで、からかい半分の口調。頬はやはり、朱に染まっている。
が、しかし、弥宵の表情の変化を見て取ると、すぐさま真面目な口調に戻っていく。

「あっ!ごめんごめん、勘違いさせちゃった!別に他の家族とは離れて暮らしてるだけでみんな元気だからね」

弥宵をなだめるような柔らかい物言い。先ほどの発言は失言であったと、菖蒲は今になって悟る。

「……もちろん離れて暮らすことが寂しくないって言ったら嘘になるけどね。でも――」

偶然出会った心優しい少女に話すようなことではないと、分かっているはずだったのに。

「あたしには、菫がいるから」

いつの間にか隣に居た菫の手の平に指を絡めて、言い聞かせるように。

「だから辛いことも悲しいことも、全部お互いの胸の中に吐き出すの。さっきやよいちゃんに抱きついたのは、ちょっとした手違い……なんだから」

それは誰に対しての言葉なのだろう。菖蒲には、わからない。わからない。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 04:43:22.03 ID:6V1JlqwSo<> >>145
先程の「可愛い」と言う発言も聞こえない程、弥宵は家族の話をフったことを後悔していた。

「………」

俯いていると、菖蒲の言葉が耳に入る
二人の家族は元気で生きている、と。

それを聞いて、変な勘違いをした自分が恥ずかしくなってきた。

「…ご、ごめん変な勘違い…」

菖蒲の言葉を聞いて、やはり寂しいと言うことがわかった。
当たり前だ、自分も両親と離れて旅をするなんて事になれば寂しい。

「…二人とも、仲良しさんなんだね」

二人が指を絡めるのを見てそう発言する。
仲良しの人を見るのが大好きな弥宵にとって、素晴らしい光景だった。

「……抱きつかれたのには、びっくりしたよ」

そう、抱きつかれた事の感想を述べるとら少し間を置いて

「…二人だけでも、もし辛いなら私を頼って…二人が苦しいのは見たくない。」

弥宵は菖蒲と菫の目を見つめる。
この二人には無理はしてほしくないし、苦しんでほしくもない、弥宵はそう考え発言した。 <> 霧崎菖蒲&霧崎菫<>saga<>2013/01/05(土) 05:08:20.07 ID:FSla8oLKo<> >>146
勘違いでも何でも良い。優しい言葉をかけて貰えることは嬉しかった。
誰かの言葉や行動に救われるということは、まだ自分たちが他人と繋がれている証だから。

「こっちこそ、何だか思わせぶりなこと言っちゃってごめんね。気遣ってくれて、ありがと」

ぎゅ、と握り合ったお互いの手の内の隙間をより埋めていく。
仲良しという言葉に、姉妹は無言で微笑んだ。

気付いている。自分たちの関係がそんなに綺麗な物ではないことに。
隙間を埋めるために、利用しあっているだけの依存関係。結局こんなものは利害の一致に過ぎないのだと。

「ふふ、それならまた近いうちに抱きつかせてもらおうかしら」

それでも他の誰か。交わりの無い人々に縋るより、よっぽどマシだと思った。

「………でも、今日は汚いからダメね。お風呂に入って、服を買い換えて。やよいちゃんに抱きつくのはそれからよ」

誰かを巻き込んで生きるより、二人だけで完結する世界の方がシンプルでずっと楽だ。

「それじゃあ、あたし達そろそろ行くわね。お腹一杯食べさせてくれて、ありがとう」

[……また何処かで会えることがあれば、今度は私たちに弥宵さんのお話をたくさん聞かせてください]

何より目の前の少女は、笑顔がとっても可愛い子だから。暗い話でその表情に影を刺したくはない。

「またねー!」

出来る限り明るい声で、手を振って別れよう。これが最初で最後の別れとなっても、悔いが残らないように……。

/ちょっと無理矢理でしたが時間も時間なのでこの辺りで!
/今回は付き合ってくれてありがとうございまーす。また是非ロールしてくださいなー <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/05(土) 05:40:55.31 ID:6V1JlqwSo<> >>147
「…いいよ、気にしないで」

弥宵は笑顔で手をパタパタ振る。
勘違いは自分の悪い癖だ、前に誰かを不審者と勘違いしたのも事実である。

二人が強く手を握っているのが、見てわかる。
本当に仲良しなんだと、弥宵は二人を羨ましそうに眺めた。

「…私も兄妹欲しかったな」

などと、呟いつていると菖蒲が抱きつく宣言してきたので
顔が熱くなる、そう言う意味の頼ってじゃない事を説明しないと
でも、どうやって…頭が混乱してそんな思考も働かなくなっていた。

「……そ、そうだね!お風呂で綺麗にならなきゅ!」

動揺して変な嚙み方をしてしまった。
どうして自分は動揺したらこんなになるんだ、と内心で自分を戒めていると
双子の姉妹との別れの時間が来たらしい。

先ずは姉の方へ言葉を返す

「…もうこんな時間だもんね…うん、良い食べっぷりだったよ菖蒲」

続いて妹の方へ向き

「…わ、私のお話って…家族の事くらいだけど…ん、考えとくよ菫」

そう言うと、双子の姉妹は明るく手を振って、お別れの言葉を言う…『またね』と。

弥宵はこの優しい姉妹にまた会いたかった、だから自分も全力で手を振る。

「…うん、またね、菖蒲、菫」

離れていく二人の名を呟く

「……また、たい焼き食べようね」

もう、彼女達には聞こえていないだろう、だが言っておきたかった。
弥宵は二人が見えなくなるまで手を振って見送った。
双子の姉妹、霧崎菖蒲・霧崎菫との次の再開を信じて。

/お疲れ様でした〜
/凄く楽しかったです!こちらこそ、また機会があればお願いします。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<><>2013/01/05(土) 14:39:26.71 ID:2gulpzvno<> >>16
クララは甚六の罵声と怒声に一瞬怯む。
攻撃態勢の時は周囲をうかがっていた。
掴んで体勢を立て直せる柱はないか?街灯が数本…心許ない。
変則的な跳躍を繰り返せるだけの壁はあるか?ない。
刃物付きの触手を振り回すには邪魔な人間も多い。

しかし攻撃から転じて逃走を図る甚六の姿を見て
クララもルーシュに肩を貸そうとする。
「私達も逃げよう。」
警官に言い訳できる立場にないのはこちらも同じ。
こうなっては甚六と同じように逃げるしかない。
// こちらこそ昨日一昨日とおまたせしました。すみません。
<> リリアーナ/なんでも屋/魔法職人<><>2013/01/05(土) 15:51:09.90 ID:JDT7ktKso<> 適当に街の中を歩いては意味もなく空を眺めたり、コンビニの袋をあさっているわけでは無い。
これでも一応、特定の仕事はおこなっているのだ。

今は仕事の帰り道に、寄った居酒屋。
誰も見ていないことをいいことに、カウンター席で、カウンターに背中を向けて座っている。
その傍には、火を吐いた後の黒い剣が置かれていて、鞘から抜かれて熱を抜かれている。――剣や銃器といった武器が出て来ても、何か言われる店では無かった。

日本酒の入ったコップがカウンターにのっているが、手を付けられた様子は無い。
椅子から浮いた足を揺らしながら、窓の外を眺めていた。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/05(土) 16:03:53.22 ID:MfvfTjFDo<> 「っよし!仕事終わったーー!!」

冬の昼下がり、鈍色に光る空には重い雲が垂れ込めていたが太陽の光は優しく。
夜勤明けの体にも平等にその光を当ててくれている。
いつもの吊るしのスーツに紺色のコート、腰から下がった一振りの軍刀、寒かったのか革の手袋も追加されている。
手袋に包まれたその手を持ち上げてとある居酒屋の扉を押し開ける。

滑り込むように店内に入店すると、時間故かそれとも本日が休日故か人影はまばら……というより閑散としていて。
そんな中でひときわ目立ったのがカウンターに背を向けて座っていた桃色の髪の女性。
どこかで見たことがあるようなその面影に思わず了は女性を注視してしまう。
不躾、といっても差し支えないほど無遠慮な視線を送ったまま、首を傾げるとつかつかとその女性に歩み寄って。

「お嬢さんお嬢さん、俺とキミ、どこかであった気がするんだけど……」

覚えてない?と軽くナンパまがいの言葉を口にしては不思議そうな顔をする。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/05(土) 16:04:09.37 ID:MfvfTjFDo<> >>151
コテミス!すみません!! <> リリアーナ/なんでも屋/魔法職人<><>2013/01/05(土) 16:19:52.43 ID:JDT7ktKso<> >>151
地面から離れて揺れる足。
公共の場所での自己中心的な態度。完全にくつろぎムードであった。
店の扉が開いても、その方をチラリと見たぐらいで、ムードは崩れない。

「なんです?」
声をかけられた。こんな店で会う相手? ――足を揺らしたまま、相手の顔をまじまじとみて考える。
「あ、あの時の……っ!」
確かに思い出した。あのクリスマスの日の、サンタクロース。

とんでもない姿を見られてしまったと、慌てて身を起こして、身体をカウンターに向け直す。
桃色の髪が見えなくなるぐらい、深く被りこむ。

顔を帽子で隠しながらも、相手の方を見る。
突然の出来事に驚きながらも、視線は軍刀の方を注目していた。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/05(土) 16:33:59.65 ID:MfvfTjFDo<> >>153
「あの時……あの時……」

お互いに見詰め合う事数秒足らず、どうやら相手の方が先に思い出したらしい。
しかし彼女の口から有用な科白は発せられず、結果自身の記憶力に頼るしかない状況になり。
深く被られる帽子、揺れる桃色の髪――――、そう桃色の髪、桃色の……

「――――ああ!クリスマスイブの!一緒に飲んだ!」

パッと閃くように思い出せば、記憶喪失ではなかった自分に対して嬉しそうに口笛を吹く。
当然の様に彼女の隣のカウンター席に陣取るとにこにこと上機嫌でリリアーナの方を見て。

「あー、そうそう、元気だった?」

あ、あけましておめでとうー、なんてゆるーく新年のあいさつをしながら手を上げて店員を呼ぶ。
自分も日本酒を注文、ついでにエイ鰭なんて頼んでは手を振って店員を見送って。
そこで漸くリリアーナの視線のその先に気が付くと不思議そうに首を傾げては口を開く。

「刀なんて、このご時世珍しいもんでもないだろ?」 <> リリアーナ/なんでも屋/魔法職人<><>2013/01/05(土) 16:46:55.60 ID:JDT7ktKso<> >>154
「もう……隣に座るのですか?」
深くかぶりすぎたため、眼鏡が押されて鼻の下あたりまで降りている。
そのせいで顔が可笑しくみえてしまうだろう。

正体がバレてしまったので、隠そうとしても仕方がない。
ため息を漏らしながら、帽子と眼鏡を直す。
「あけまして……おめでとうございます」
クリスマスの日よりも素直に挨拶を返す。親しみも少しだけこもっていた。
「なんて、もう。新年の挨拶が貴方にですか……」

飲まずに置いておいた、日本酒に口をつけて、一気に半分ほど飲み干した。
「ええ、元気ですよ」
そうして、ため息を漏らす。

「東洋の剣、日本の刀ですね。
珍しいです……少なくとも、私にとっては」
刀に興味がある事は、特に隠さない。
それから、傍に置いていた剣を鞘に戻した。

<> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/05(土) 16:57:59.08 ID:MfvfTjFDo<> 「知り合いがいたのに別の席に座るほど薄情者じゃないんでね」

楽しそうに喉で笑いながらリリアーナの顔を見やる。
ぎゅうぎゅうと下げられた帽子とそれに押された眼鏡、
大きくずれてしまった眼鏡は彼女を年よりもずっと幼く見せていた。
それがなんだか可愛らしくて、了はくくっと笑い声を上げる。

「おう、あけましておめでとう、今年もお互いにいい年になるといいな」

そう言えば口端をつり上げて笑う。
軽口を叩かれているがそれがまた心地いい、別に被虐趣味はないのだが。
日本酒を飲む彼女を見つめながら、了はカウンターに頬杖を突く。
溜息をもらす彼女に双眸をわずかに見開くと微苦笑を浮かべて。

「新年から溜息かよ、運が逃げちまうぜ?」

軽口めいた口調でそう語る。
日本刀に興味があるらしいリリアーナ、その言葉を聞きながら自分の腰の軍刀に視線を落とす。
と、リリアーナの剣を見てほう、と声を漏らすと

「お嬢さんの剣も、珍しいな」

刀身が漆黒で、刃が薄赤に光っている、その不思議な光彩に目を細めては感想を漏らす。 <> リリアーナ/なんでも屋/魔法職人<><>2013/01/05(土) 17:26:16.65 ID:BUZjo3eIO<> >>156
「知り合い? お互いの名前も知らないのに」
知り合いという表現に、否定的な態度を見せた。
「もう、笑わないでください!」
恥ずかしさで顔を微かに紅く染めなて、そっぽを向く。

「そうです……勝手によい年になればいいですよ」
なんとなく、否定的ない態度で答えたくなる相手。
だというのに、目の前にいる男性の勢いに釣られてしまって、自分でも分からないところで極めて小さくだが笑ってしまった。

「別にどうでもいいじゃないですか。
どこで誰が不幸になっても、他人の出来事なんですから」
ふん、と今度ば鼻でため息をつく。

「ええ、まあ……普通の剣とは違いますから」
「普段なら隠す代物でもありませんが……今は、剣身が発熱しているので、触らない方が良いですよ」 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/05(土) 17:46:37.42 ID:MfvfTjFDo<> >>157
「顔知ってりゃ知り合い、その上一緒に酒を飲みかわした中だっていうのに……」

え?何違うの?とでも言いたげな顔、本気でそう思っているようだ。
知り合いという言葉を否定したリリアーナに抗議するように、ぶーぶーと子供の様に口を尖らせる。
そうしているところに酒とエイ鰭が運ばれてくる。
鰭を炙る為の小さな七輪、網の下でゆらゆらと揺れる炎に琥珀色の双眸を細める。

「勝手にいい年――――って、勝手に……」

一瞬ぽかんとしては、リリアーナの言葉を繰り返す。
なぜかリリアーナの言葉が笑いのツボに入ったらしい男。
ひーひー言いながら腹を抱えて笑う。

「その言い方はないわー、酷いわ―」

そう言いながら日本酒の入れられたコップを升から引き上げるとゴクリと嚥下する。
上手そうに喉を鳴らして、きりりと辛口の酒を飲むと幸せそうに吐息を漏らして。

「ま、ほらあれだ、なんか知ってる人が不幸だといやじゃん?そういうことだよ」
「人類皆幸せー、とまでは言わないけどさ、知り合いには笑ってて欲しいのが人情」

鼻で溜息を吐くリリアーナは取りつく島もないように見える。
が、しかし了は怯まずに言葉を重ねていく。
七輪の上にエイ鰭を置いて炙って行きながら自分の持論に小さく自嘲気味の笑みを刻む。

「剣身が―――、発熱?」

まるで自分の刀のようだな、とぼんやりと考える。
そう思えば口に出したくなってくるのが性分というもの、

「俺の刀と、似てるな。その剣」

ぽつりと、炙ったエイ鰭を齧りながらそう言った。 <> リリアーナ/なんでも屋/魔法職人<><>2013/01/05(土) 18:27:46.13 ID:JDT7ktKso<> >>158
「ああ、もう……分かりましたよ」
意識の違い、物事の受け取りかたが全然違うのだ。
そんな状態で話を続ければ、いつまでも触れ合う事なく平行線のまま。――そんなのは疲れて大変なので、仕方が無く自分が折れる。
「こうなるために、ここに来た訳ではないのに……適当に焼き鳥ください」
子供の抗議のような抗議を見せられれば、なんとも形容できないイライラが混みあがって、頭を掻く――それでも、だんだんとこの男の態度にも慣れ始めているだろうか?
何か口にいれて気分を変えようと、料理を注文した。

「な……なんですか!?
別に、笑うような事ではないでしょう」
時間なんて、勝手に流れてしまうものだ。
だから明日不幸になろうが、昨日不幸だろうが、関係なんてない。
それなら……新しい一年なんてものは、勝手すればいいと。

――そんな意味合いのつもりで言ったのだが……
いくら苛々の勢いで吐き出した言葉としても、ここまで笑われるのは気持ちの良いものでは無かった。
ふん、と鼻だけ鳴らして、その件についてはそのまま無視である。

ポツリと流された言葉。
だが、先ほどから刀に興味があったリリアーナは、僅かな情報も聞き逃さなかった。
「似ているって、どういう事ですか?」

「友達や大切な人が、不幸になるのは見ていられない。と、いうのは分かります。……でも私達は、そこまで親しい関係ですか?」
「もちろんあの日に、色々と頂いたことへの感謝の気持ちはあります、ありますが……」
言葉に詰まって頭を振り、大きなため息を吐き出してから言葉を続ける。
「あなたのことは、嫌いじゃありません。
けれどなぜか、貴方を否定するような言葉をばかり話してしまいます……すみませんね」
困ったような表情で、小さな声でそう話した。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/05(土) 18:47:32.49 ID:MfvfTjFDo<> >>159
「って訳で、お名前教えてよ、御嬢さん」

なんだかイライラしているような彼女に臆することは無くそう言う。
名前を教えてさえもらえれば彼女の言う知り合いの棚に乗れるのではないかと思っての言葉だった。

「俺は志野了(しのりょう)、あ、焼き鳥だったらレバーとぼんじり、旨いぞ」

勝手に彼女の注文を聞きつけては自分の好みの品を加えて注文する。
自由な男である、だからこそ、リリアーナを苛つかせてしまうのかもしれないが…

只管笑った後は滲んだ涙を人差し指で拭う。
恐らく、了が受け取った意味合いとリリアーナが取言った意味合いは違うのだろう、違うのだろうがそんなことは酒を飲みかわす上では関係なかった。
ふんと、分かりやすく怒ってしまった彼女を見て、小さく舌を出す。
男の了がやったって全くもって喜色悪い仕草だった。

自分の漏らした科白にここまで彼女が食いつくと思っていなかった了は一瞬鼻白んだ。
今まで暖簾に腕押しというか、此方が何か言えば気分を害していたような彼女のそんな微かな勢い。

「ああ、この刀はなんつうか、曰く付きでな。引き抜けば炎纏う獄炎の刀と化すんだよ」

そうサラリと、自分の刀について語れば肩を竦めて見せる。
面白くもない話だろう、とでもいう様に。

「っま、そこまで親しくもないわな、名前も今聞いた位だし」

再び溜息を吐いた彼女、了はちびりちびりと酒を飲みながらその台詞を聴いている。
下がってしまった眉尻を眺めながら、口を開く。

「残念ながら、女性に邪険にされるのには慣れててな」
「お嬢さんに言われる言葉なんて全然堪えてないんで、えーと、だから……」

ま、気にすんなよ、と馴れ馴れしくない程度にリリアーナの細い肩を軽く叩く。

/ご飯食べてきます!すみません <> リリアーナ/なんでも屋/魔法剣職人<><>2013/01/05(土) 19:19:07.91 ID:JDT7ktKso<> >>160
「私の名前はリリアーナ。
リリアーナ・スミスです。……追加注文するのは構いませんが、自分で食べて下さいよ」
少し悩んで、言葉を付け足した。
「知り合いは、リリーと呼びます。 これで良いですか? 志乃さん」
こちらからだと会話が続かないので酒に逃げる。
一つ目のコップをからにすると、追加分を注文する。

怒りを心に抱え、同時に態度で表現。
横目で男を見れば、舌を突き出していた――……もう少し、このままそっぽを向いておこう。
アルコールの影響が現れはじめたのか、赤っぽくそまった頬の色はそのまま抜けない。

「曰く付き――なるほど、非常に興味深いですね」
眼鏡の奥が怪しく輝く。この話題なら、相手が誰かなど関係ない。
「その刀は、いつの時代の 作品 なのでしょうか?」
簡単な会話すらただ事ではないように、言葉の一つ一つを慎重に選んで言葉にする。
その様子は、ある意味では 異常 だろう。


「貴方の態度が悪い事だとは言いません。
けれど、苦手だと感じる人だって、いるのですから……」

突然肩を叩かれて、掴もうとしていた日本酒の水面が揺れる
「だ、だから……そういうのが、苦手だと話しているんです!」
もはや、ため息すら漏れない。この人はなんと説明してもら変わらないだろう。

//了解です。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/05(土) 19:38:00.27 ID:MfvfTjFDo<> 名乗ってくれた彼女、リリアーナという名前らしい。
追加注文に対する釘におっけおっけーと軽く返事をする。
自分は知り合いに含まれるからリリーという愛称で呼んでもいいのかどうか、そんなことを考えて。
なんか勝手にリリーとか読んだらまた不機嫌にさせてしまうのではないか、そう思っては微かに渋面を作る。
しかしそんな殊勝な考えも、怒っている彼女の顔も可愛いからいいかという至極軟派な理由で吹き飛んでいく。

酒を呷るリリアーナ、その頬は赤くなっていてなんだかとっても可愛らしい。
しかし今自分は彼女を怒らせてしまっているのだと自覚すればそこは黙ってこちらも酒を啜るしかなくて。

きらりと、リリアーナの瞳が輝いたのを了は見逃さなかった。
先の様子とはがらりと変わったリリアーナの態度に、何事かと目を丸める。
が、真剣な質問を無碍にすることも出来ず、おずおずと口を開く。

「多分、昭和の初期のものだと思う…見た感じその時代の軍刀の設えだからな」
「この刀は流れモノでな、とある事件で偶然手に入れたも同然なんだ、だから……」

実際のところ、詳しいことは了にはわからなくて、バツが悪そうに後頭部を掻く。
ただこの刀が怪異憑きなのは間違いなくて、そのことを言おうかどうか、迷う様に視線を中空に彷徨わせる。

「馴れ馴れしいのはお嫌い?」

おっと、と肩を叩いた手を引っ込める。
意外とこの女性はシャイなのだろうか、そんなことを考える。
軽口を叩いてはからりと楽しげに笑う。

そんな二人の間に先ほど注文していた焼き鳥が運ばれてくる。
その焼き鳥に手を伸ばしながら、了は二三言リリアーナに話しかけるだろう。
そして互いの酒がなくなり、つまみも食べつくすまでは会話を続けるはずで。
二人のぎこちない距離がこの酒の席で少しでも縮まったかどうか、それは誰も知らない――――


/遅くなってすみません、この辺りで〆とさせていただきますね!
/本日はお付き合いありがとうございました!! <> ルーシェ・ヴァーミリアン 限定的不死者<>sage saga<>2013/01/05(土) 19:48:46.63 ID:hn9g8QLt0<> >>149

土煙舞う公園。

甚六の逃亡と時同じくして、クララ達もまた逃亡を図る。
けれどその足取りは甚六に比べると遅いが…

「…ごほっ、ごほっ。クララ。貴方、すっごく頼もしいのね
 ………たいへん、よくできました。流ッ石、私思わず嬉しくなっちゃった♪」

危機的状況を思わせないような飄々とした顔で、人懐っこくクララの頭を撫でる。
きっとそれは、彼女なりの思いやりなのだろう。

そして、土煙か無くなる頃には彼女たちの姿も消えているだろう

//大変お待たせしましたッ! <> リリアーナ/なんでも屋/魔法剣職人<>sage<>2013/01/05(土) 19:51:57.33 ID:JDT7ktKso<> >>162
着かず離れず、そんな距離感を保ちながらの会話だった。
刀についても酒を飲み食わしながら話すのは、なんとなく嫌だったので、あまり触れない。

酒と料理が無くなると、すぐ逃げ出すように店から出て行く。
酔った勢いで何を話すか分かったものではない。
そんな関わり合いだが、少しくらいはお互いの事がわかりあったのではないか? 次は、もう少しぐらいまともに会話をできる筈だ……。

//お疲れ様でしたー。ありがとうございましたー <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<><>2013/01/05(土) 19:58:19.16 ID:2gulpzvno<> >>163
「違うよ。怖かった。
 でも一緒に居られなくなるのはもっと怖かったから、
 だから…」
 屋根も壁も柱もない所で鎖使いと対峙した。
 ひょっとしたらクララこそが命拾いしたのかもしれない。
 ルーシェに頭を撫でられてすこし表情が緩む。
「さあ、おうちに帰ろう。」そう言ってゆっくり現場を離れる。
// おかえりなさい〜 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 20:10:43.37 ID:W695RXPPo<> あなた達は、何らかの理由で古民家の屋根裏に生まれたダンジョンの攻略をする事となった人たちだ。
直接依頼者である古民家に住んでいた老人の縁者から依頼を受けたでも良いし、傭兵斡旋協会や、他の組織から情報を受けて来たことにしても良い。
兎にも角にも、何らかの理由を持って、あなた達は今古民家の前に立っていた。
古民家の鍵は、あなた達に預けられており、全ての鍵が開けられる状況にある。
現在屋根裏部屋の戸は塞がれているため、この鍵を使って戸を開けるしか無い。

また、ダンジョンに挑戦する前に、今回冒険を共にする仲間たちと交流をするのも悪くないだろう。
因みに、あなた達の仕事はでダンジョンの捜索である為、古民家の他の部分を探索しても大したものは出てこないし、あなた達のものにはならない。

順当に二階建ての古民家の中を歩き、屋根裏部屋への戸の前にたどり着けば、板を打ち付けられた木の戸がある。
鍵を開け、この板を引き剥がさなければ中には入れなさそうだ。
また、この向こうはダンジョンであることは判明している為、あなた達は警戒をするべきだろう。
扉の向こうに何かが居てもおかしくはない。
しかし、扉の向こうへ行かなければ、あなた達の今回の依頼は達成できない。

【情報:ダンジョンの中以外のものは取ってはダメ
 戸は板が打ち付けられた上で南京錠
 扉の奥はダンジョン、何があってもおかしくない】
<> ルーシェ・ヴァーミリアン 限定的不死者<>sage saga<>2013/01/05(土) 20:16:26.98 ID:hn9g8QLt0<> >>165

「そう、なら私と同じね。死ぬのは痛いし辛いし、怖い。
 ………ごめんなさいね、クララ。妹に辛い思いさせるなんて姉失格…かな」

クララの緩んだ表情につられて、柔和な笑みを浮かべるルーシェ。
先程まで陰険な面をした殺し屋と殺し合ってた化物とは思えなくて、思わず、つい。

「ええ、おうちに帰りましょ。
 これからは出来るだけ死なないように善処するから、ね。」

家に帰る道中
きゅっとクララを抱き寄せての、言葉。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<><>2013/01/05(土) 20:18:48.70 ID:2gulpzvno<> >>167
「お腹…すいたね。」
 抱きしめられて抱きしめ返す。
 そのあと二人は寄り添うようにして帰っていった。
// イベントも始まりましたので一旦〆ましょう。
// お相手感謝します。 <> ルーシェ・ヴァーミリアン 限定的不死者<>sage saga<>2013/01/05(土) 20:19:36.43 ID:hn9g8QLt0<> >>168
//こちらこそ感謝です。絡みありがとうございました!
//途中レスが遅れて申し訳ないッ! <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 20:20:40.11 ID:cRu280GX0<> >>166
適当な組織の依頼を受けて潜り込んだ女が居た。
今回のダンジョン探索、決して甘く見てはならないものだとわかってはいる。
少なくとも依頼者の老人にとっては只事ではないだろう。
分かってはいるのだが……好奇心が抑えられない類のものだ。
何といってもダンジョンの捜索、ロマンはある……とまで考えて、やっぱり自分が甘いことに気が付く。

自分なんてか弱い存在、能力者と違って不慮の事故一つで一瞬で死ぬのだ。
そして自分は、死ぬ訳にはいかない。まずは同士と軽い顔合わせはしてみるべきだ。
全員のおおまかな人となりは知っておきたい。

「こんばんは。――――造りは入って見ないと分からないみたいだね。
ゲームのダンジョンってのはうまい言い方と思うよ」

と、全員に話題を振ってみた。 <> ヴェルナー・シンクレール<>saga<>2013/01/05(土) 20:22:59.85 ID:se/I5fwL0<> >>166
「ふむ、ふむ」

プリント印刷してきた依頼要綱。
それを片手に、いつも通りの黒装束姿のヴェルナー・シンクレールは古民家の前にたどり着いた。まずは住所を確認。まちがいない、ここだ。集合時刻もあっている。
斡旋協会から回された以来を暇つぶし程度に、と請け負ったわけだが、はてさてどんなものが奥に待ち受けているやら、とヴェルナーは目を細めた。
ダンジョンだということだが、ヴェルナーの経験則からいえばこういった手合いのダンジョン探索は対外ろくでもないものが待ち受けているのが相場だった。

そんなわけだから、ヴェルナーはちょっとしたプレート入り防弾ベストと銃器、ライトを持ち込んでいる。どれも常日頃から愛用するものばかりだ。
肩からぶら下げたボストンバッグに押し込んであるそれらを一度地面に下ろすと、依頼要綱のプリントをバッグのポケットに押し込んだ。

「さて、私以外には誰がいるのかな?」 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/05(土) 20:26:08.47 ID:hBjjwjG+o<> >>166
(この扉……安全にあけるのは簡単だけど、それじゃあ面白くないよね)

魔道具の眠るダンジョン。そんな面白そうな噂を聞きつけたクリオネは、今ダンジョンの入り口に居る。
手に抱いているのは、既製品のドレスを着た美しいドール。探索が必要と言うことで、持ってきたのだ。
ドールは小さく、その身長はクリオネの膝よりやや低い程度だ。

(誰かが扉を開けて、トラップでも作動してくれれば面白い展開なんだけど……)

と、視界の端に知った顔が映る。

>>170
「サクヤ」

見知った顔は以外にもサクヤ。近づいて話しかけてみる。
こういった事に進んで首を突っ込むタイプとは思わなかったが……

「確かにゲームみたいだよね。何が起こるかわからない……最高だよ」

口元を歪ませ笑うクリオネ。友人が見たらどう思うか。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/05(土) 20:27:38.68 ID:MfvfTjFDo<> >>166、>>170
少女、天王寺アイルは古民家にやって来ていた。
自身のバイト先である探偵事務所に持ち込まれた依頼をこなす為に。
本来なら事務所の所長である雇い主と来る予定だったのだが、急遽予定が合わなくなり一人で来ることになったのだった。
少女は古民家の前で一人ガッツポーズをすると決意も露わに鼻息を荒くする。

「よーし、頑張りますよー!」

そう言って意欲を示した後、屋根裏部屋へ進んでいく。
ついてみれば色々な人が集まっていてアイルはその人種の多種多様さに目をしばたかせる。
と、どこかで見かけた事のある女が声を上げた。
誰だったっけ、と脳内の記憶を探りながら自分も口を開く

「こんばんは。そうですね、なんだかドキドキしてしまいます。」
「こういう場合って並び順が重要だったりしますけど、皆さんどうします?」 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/05(土) 20:27:59.32 ID:MfvfTjFDo<> >>173
コテミス、失礼いたしました! <> シンラ・アマツキ 生命力を操る能力<><>2013/01/05(土) 20:44:08.87 ID:KFtCAWUJ0<> >>166

「むむ... 悪霊退治って聞いたから、てっきり雅も来てると思ったのに」


悪霊退治。
少年はその情報を聞きつけ、此処に現れた

詳しい概要など現地で、上司に尋ねれは良い...とたかをくくって居たのだが

(知らない人ばっかりだよ...)
(不安だなぁ......)

周囲を見渡せど他人ばかり



扉の先に待ち構える恐怖も相まって
少し、身震いをしながら
周囲の顔色を伺っていた
<> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 20:45:04.55 ID:W695RXPPo<> >>170>>171>>172>>173>>175
まだ、屋根裏部屋の戸は開いていないため、事前に会議をする事もできる。
並び順や、互いに何が出来るかの把握、及び役割分担。
その他にも、万全は難しいかもしれないが準備を整えるのは間違っていないだろう。

因みに、今現在扉の向こうからは何か物音がしている様子はない。
だが、だからといって何もないと断ずるのは早合点というものだ。
古民家特有ののカビ臭い気配や、薄暗さと相まってドアは大したものではないはずなのに妙な威圧感を感じさせる。
回りで観測されている化物などの等級が大したものではないとはいえど、警戒心を煽る存在感は確かにこの先はダンジョンなのだと感じさせるだろう。

【情報:まだ戸は開いていない
 開けない限り何かが起きる様子はない、今のところは、だが】
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 20:50:18.53 ID:cRu280GX0<> >>171
「ヒヒヒヒヒ〜」
薄気味悪い声を発する女がここに居ることだけは分かるだろう。
服装はボロボロで、傍から見たらかなりうさんくさい井出達をしていた。
自分が初対面の男にどう思われるかは、多少は気になる所だった。

>>172
「クリオネ」

手を軽く挙げて挨拶をした。

「この依頼がクリオネの気晴らしになればいいと思うねえ。
偶には肩の力を『入れて』楽しむのも悪くないと思うよ」

自分にとってはクリオネにとってプラスに働いて欲しいと願うばかりだ。
そこにはクリオネならそう下手を打たないだろうという確かな信頼もある。

>>173
「こんばんはアイル。数ヶ月前に依頼を受けたサクヤさね」

思い出して貰えたかい?とヒヒヒヒヒと薄気味悪い声を発する。
この声はもう自分の癖であり一部だった。

「扉そのものに罠がある可能性は低いと思うけれど、扉だけはアタシが開けてみようかねえ。
 一番戦力的に頼りにならないのは、アタシだと思うよ」

扉の向こうにモンスターが居る可能性はあるが、扉そのものには罠はないんじゃないかと推測する。
モンスターが大量に溢れ出ていることを考えると、何となくそうではないかと思えた。
それに加えてダンジョンは侵入者を連れ込みたいから作るものでもある。
進入する前に重症を負うような仕掛けは考えにくい。
勿論拳銃と手榴弾の準備はしておくが、自分が消えた所で大して戦力的に痛手でもないので安心だ。

>>175
「少しだけ気を抜いてもいいと思うよ。どうやらここにはそんなに恐れるような人物は居ない。
 内部分裂の危険性はないと思っていいと思うよ。
 多少はリラックスしないと柔軟な思考ができなくなるかもしれないからねえ」

少年に声を掛ける。まずは安心して欲しかった。
 
<> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/05(土) 21:01:58.36 ID:b/G0ZOWfo<> >>166
「ごめんごめーん、ちょっと遅れちゃったー」

この冬に季節はずれの服装をしている女が居た。
チューブトップにパーカーを羽織り、下はホットパンツにエンジニアブーツ、どう考えても夏用の装備。
そして、ドが付くほどの軽装である。外見では依頼とは無縁すぎるその金髪の女。しかしこの家に入ってくる辺り、この女も依頼を受けた者なのである。

「いやー、ダンジョン捜索なんて何びゃ……何年ぶりだろうなー」

遅れたというのに全く反省の色を示していない女。
だが、ただのおちゃらけた人間には見えないだろう。少なくとも、魔翌力などを感じることが出来るものであれば、だが。

遅れたことにやはり少し焦っていたのか、ついつい口を滑らせかける女は、まだ何の装備も取り出さずに、手を頭の後ろに組んで鼻歌を歌っている。
あまり危険度が高いダンジョンではないからだ。そうでなければとっくに刀を抜いている。

というわけで、女は全く警戒心を見せていないのであった。

/ごめんなさいぃぃぃぃ……とりあえず>>166のレスです <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/05(土) 21:05:05.05 ID:hBjjwjG+o<> >>177
「入れる? 抜くじゃなくて?」

よく解らない言い回しだ。まぁ実際クリオネが肩の力を入れることなど少ないのだが。

「ダンジョンって言ったら最初の入り口でまずトラップがあるのはお決まりだよね。どうするんだろ」

いかにも自分は開けませんよと言った言い回しだ。

>>171
クリオネが視界に捉えたのは何やらプロっぽい雰囲気を出す奴だった。
場馴れしていそうだなと言うのが印象深い。
そちらからは何やら人形を抱えた女の子が来ているようにしか見えないのだろうか。

>>173
「ふふっ……か弱い女の子を先に行かせるなんてしないよね?」

とニヤけた顔で質問に返すクリオネ。端的に言えば先に行けと言う意思表示。

>>176
(とりあえず……)

何も動かないのでは仕方がない。
クリオネは扉へ近づき、戸をノックしたりして反応を確かめている。ただし自分であける気は無い。 <> ヴェルナー・シンクレール<>saga<>2013/01/05(土) 21:06:48.53 ID:se/I5fwL0<> >>170>>172>>173>>175>>176>>178
「これで全員、かな?」

 服装ボロボロのよくわからない笑い方をする女性。なぜ服装がボロボロなのかはヴェルナーのあずかり知らぬところだが、どことなく素人ではない雰囲気をしているな、と誰にでもなくうなずく。
 次、ドールを抱いた少女。人形師だろうか? それにボロボロの女性の名を知っているあたり知り合いのようだが、とこれまた、誰にでもなくうんうんとうなずく。
 そしてその次は、こういったところがあまり似合わない快活な少女。しかも、面識はないが知らないわけではない相手。この子は――何をもってしてかはともかく――普通そうだな、と一人で納得する。
 で、だ。最後になんとも頼りなさげな少年に目を留める。かちこちに固まって震えているところをみると緊張しているのか。せめてもう少しリラックスしてくれるとこちらもありがたいのだが。

「わたしはヴェルナーだ。ヴェルナー・シンクレール。よろしく、みなさん」

 着てきていたコートを脱いでたたみながらそう名乗り、ボストンバックから軽装の装備一式を取り出す。
 防弾アーマーに弾倉と小物を取り付け、必要な銃だけを取り出して身に着ける。古民家とは不釣り合いないかにも兵隊、といった姿に衣替えしたヴェルナーはボストンバックの口を締めると、古民家に目を向ける。
 なんともあからさまにきな臭い建築物だろうか。なんというか、そう、ホラー映画のセットになりそうな、そんな感じの雰囲気は興味を引き付ける。

 と、そこでひびいた新たな参入者の声に、ヴェルナーは古民家から目をそらした。
 まず第一印象は寒そうだな、である。言動や様子から遅刻した参加者らしいと判断して、先ほど同様に名乗り出ておく。
 そこでふと思い出したようにボストンバックに手をかけて、中から一枚の板切れを取り出し、先ほどから不安げな少年につとめて優しげな笑顔と声で、その板切れを差し出した。

「少年、あまり緊張しないほうがいい。よければこれでも食べて、落ち着いてから行こうじゃないか」

 その板切れは有名メーカーのチョコレート。甘味物が大好きなヴェルナーの御用達だ。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/05(土) 21:12:32.36 ID:MfvfTjFDo<> >>176
アイルが手にしているのは何の変哲もない鞄。
でもその中にはペンライトやメモ帳、付箋などが詰め込まれている。
そろったメンバーを見渡すも、女性が二人知り合いらしいことを除いては知った顔はいなかった。
いや、約一名、どこかで会ったような顔をしている女がいるのだが……

>>177
そのことが気がかりだったアイルは彼女に声をかけられてハッとする。

「ああ!サクヤさん!思い出しました、こんばんはー」

にこやかに笑って挨拶をする。そうだ、サクヤだ。

「必要なのはチーム力です、サクヤさんのこと、私は頼りにしてます!
 扉自体には何もなさそうですしね……、木の板は、わたしが燃やしてみようと思いますけど……」

どうでしょう、と人差し指を立てる。
その爪先から炎が出現する。そう、彼女の異能は発火能力である。

>>171
「貴方……突破力がありそうな方ですね」

アイルは何となく、この男の体格の良さからその職業をかぎ分けていた。
身近に軍人のいるアイルだからこそ、気付いたかもしれない微かなそれ。

「傭兵さん、ですか?」

そう訊ねると首を傾げる。

>>175
不安そうな少年、何となく見捨てておけなくてその様子を見るともなく眺めている。
と、サクヤが少年に話しかけた事に安堵する。
少年がもし、アイルの視線に気づいたならば、にっこりと笑顔を向けて小さく手を振るだろう。

>>178
遅れてきた参加者―――彼女の登場にアイルはピクリと肩を跳ねさせる。
のほほんとした物言い、季節外れの服装、なんだか不思議な女性をアイルは注視する。
それはもう、不躾なほどに、まじまじと。

>>179
「私も一応か弱い女子なんですけど……」

そう言いかえすも彼女の何というか、迫力にたじたじとする。
アイルはただの、異能を使える探偵助手の女子高生でしかない。 <> クラウン<><>2013/01/05(土) 21:16:55.21 ID:jXD17/ZJ0<> >>176 >>177

(僕は戦うよりも支援いいなぁ)

周囲の顔を一通り見渡し、扉に視線を戻し一考
遠距離攻撃と回復に長けた自分だ。一番槍には相応しくないと判断を下す

「あ、ありがと、おねえさん。でも大丈夫。少し怖いけど、ぼくみなさんのことは信用してるから」
声を掛けてきた女性に一礼
これよりともに戦うべくして集まった人間達。疑う気など毛頭無い

>>180

「あわわ…! ど、どうも!」

食物から栄養を摂取することの出来ない少年であったが
女性の厚意がただただ嬉しく。はんばなみだ目になりながらも
チョコレートを受け取り齧る。そして、ゆっくりと深呼吸。


「えーっと… みなさん! ぼくの名前はシンラっていいます! 」
「怪我をしたら言ってください! 小さな支援しかできませんが…」

声を張り上げ、仲間達(?)へと頭を下げる
>>177と>>180の気遣いが後押しになった

<> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 21:18:39.39 ID:W695RXPPo<> >>177>>178>>179>>180>>181>>182

クリオネが戸をノックするが、戸の奥からは特に反応はない。
扉が爆発することも勝手に空いて、皆を飲み込むといったことも無いだろう。
ただ、扉の隙間からは、薄暗い石畳が見えたかもしれない。

そして、ダンジョンの探索に余裕があるとはいえどあなた達は依頼を受けて来た者達だ。
このまま此処でずっと話し合っているわけにも行かない。
まず、戸を開けて中を確認するのも悪くはないだろう。

扉の鍵は皆に渡されているため、扉に打ち付けられている板を外し、鍵を外せば中に入れる。
扉はそれほど大きくなく、一人ずつなかに入るのがやっとだろう。
<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/05(土) 21:20:25.15 ID:jXD17/ZJ0<> >>182
/名前ミスッす・・・ <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 21:21:39.16 ID:cRu280GX0<> >>179
「クリオネってイイ性格してるよね、やっぱり……」
溜息を付くも嬉しい自分が居た。クリオネはずっとこうであってほしい。
「扉を開ける件はアイルが何か思いついたみたいだよ」

>>180
「……宜しくね、ヴェルナー」
装備を取り出していく様子を見て、どうやら彼のことは心配なさそうだと思った。
無論サポートはするつもりだが、自分よりは上手である可能性が高いだろう。
ナナシが言うには、自分はまだまだ未熟らしい。とりあえずは彼から視線を外した。

>>181
「アイルの職業を考えるとチームを纏めるには適任かもしれないねえ」

こう見えて一番冷静で頼りになるのはアイルかもしれない。今回は冷静で的確な判断が必要になる。
素直に頼りにさせてもらおうと思った。

「じゃあ頼んでもいいかい?門番は居るかもしれないから、遠距離から燃やせるのは有難い」

>>182
甘くみすぎていたか、少年は思いのほか強い人間であったようだ。
「ヒヒヒヒヒ、無用な心配だったみたいだねえ」
そう言うとサクヤは他の人に話しかけることを優先する。
アイルとの会話で一段落はついたかもしれないが。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/05(土) 21:28:10.15 ID:hBjjwjG+o<> >>ALL
「なるほどなるほど……」

扉の反応は無し。隙間から石畳が若干見える。

「石畳が見えるよ。少なくとも、扉の前で誰かが張ってたら見えないはずだから、いきなり襲われることはなさそうだね」

と、自分の役目は終わったと言ったように扉から離れる。

>>185
「それはありがと。自覚はしてるよ」

笑いながら返すクリオネ。このくらいで失望されるなら初めに会った時にされているか。

「じゃあそのアイルとか言うのに任せてみようかな」

>>181
「ははっ、そうだったね。でも私は先陣切るタイプじゃないし」

とそこでサクヤからアイルが何か考えがある旨を聞く。

「何かするつもり? じゃあ頼むよ」

<> ヴェルナー・シンクレール<>saga<>2013/01/05(土) 21:37:25.29 ID:LMobkKha0<> >>179>>181>>182>>183
「さて、もたつくわけにもいかんから、まずは確認といくか?」

 いいかね? と確認を取っおきながら、ヴェルナーはまず打ち付けられた板に手をかけ、仕掛けがないことを確かめてから力任せに一枚引きはがす。べきりと異音とともにはがされた板切れを横において、次の1枚に手をかける。
 完全に、サクヤとアイルの会話は意識の外。というより燃やすと焦げ臭いから先にはがしてしまえ、という魂胆らしい。それに延焼も警戒したい。ともあれ、板を簡単にはがすあたりそれなり以上の腕力である。

「それと、侵入の順番はどうする?」

 板をに手をかけたまま、呑気に「先陣切りたい人〜」などと皆に尋ねるあたり、よほど余裕があるのかあるいは能天気なのか。

「侵入するとき、前衛はまず死傷率トップだからな。誰もやらないならわたしがやるけど」そう付け足して、「あ、わたしは“一応”傭兵だ。皆の仕事は?」

 さりげなくアイルの質問に答え、また板に向き直って引っぺがそうとする。が、固い。
 ふむ、ともういちど力を入れるが、どうにもかたくてなかなかがずれない。どうしてこんなに硬いやら。何か封印していますと言いたげな封鎖の具合に顔をしかめ、

「延焼が怖いけど、しかたないか」

 燃やしてくれるかな? と。やる気満々の様子のアイルに向き直って要請して、一歩下がる。
 扉の封印がとかれるまで自分の仕事はなかろう、と銃器をいじりながら、先ほどシンラと名乗った少年に「よろしくな」と握手を求めておくのも忘れない。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/05(土) 21:43:36.94 ID:MfvfTjFDo<> >>183>>187
「というわけで皆さん、サクヤさんが開錠し、私が遠距離から板を燃やします」

それでいいですか?と鞄からペンライトを取り出しながらそう皆に問いかける。
とそのよこでヴェルナーが板を引っぺがし始める。

「ってーー!何してるんですかっ!今私が言ったこと聞いてました?!」
「先陣は貴方に決まってます!」

そうヴェルナーにぴっと指を突きつけると、頑張ってください傭兵さん、と笑う。
と、回ってきた役目ににんまりとしたものに笑みを変えると

「では、天王寺アイル、燃やしまーす!」

そう言って炎を木の板につける。

>>185,>>186
「分かりました、じゃあそうしますね!」

サクヤの了承が取れたことで笑顔になるアイル。
門番との台詞に予想もしていなかったダンジョンへの道の難題。
そう考えた所にクリオネの声が聞こえてきて扉の前にはナニもいないことを知る。
では扉を開けてすぐに戦闘をし始めることはなさそうだ。

ともあれ、扉を封印していた木の板に火が付いた。
燃焼を始めた板の焦げ臭いにおいが部屋を包み込む。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 21:52:59.63 ID:W695RXPPo<> >>185>>186>>187>>188
木の板を燃やし始めた直後、扉の奥で何かの気配が動く。
いまだ大きな動きこそ見せては居ないが、そう簡単に事は進みそうにない。
しばらくして板は燃え落ち、ドアは開く。
あなた達の内の、誰かがドアを開ければ、以下の光景が広がる。

扉を開けると、あなた達の前には一直線の長い石造りの道が示されていた。
只々細長いその道の先は並んで歩くにしても、2名が限界といった幅であり、天井も低い。
また、あなた達の視線の先には一本の剣が突き立っているのが見えたことだろう。
その剣からは魔力が感じられる為、このダンジョンを作り出している魔道具である可能性も低くはない。
扉から剣までの距離はおおよそ100m程であり、天井は薄い魔力光によって照らされている。
また、半ばの辺りの壁には、何かが刻まれた石版が有るようだ。

何かが動く気配も、何かが見ている気配も無い、静謐な石の空間。
だが、ここはダンジョンだ。魔物が出てきてそれを倒すことだけがダンジョンではない。
何かを見つけることは、出来るだろうか。

【情報:道の長さは100m程
 100m先に魔剣?
 天井は低い(2m程度)
 並んで歩けるのは2人まで】
<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/05(土) 21:56:18.79 ID:jXD17/ZJ0<> >>all

(え、燃やしちゃうの? ぼくは平気だけどみんな煙とか大丈夫なの!?)

傭兵の大きな掌を握り締めていた少年は目を丸くした
そして、弾ける様な音を上げながら燃えていく木の板
その様子を確認すると、少年は傭兵から手を離し。祈るように両手を組んだ

「みなさーん。煙と奇襲にそなえて防壁をはらせていただきまーす! 」

と、少年が声をあげれば
各々の周囲に光の膜のようなものが浮かび上がるだろう
少年が行える精一杯の
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 21:57:25.28 ID:cRu280GX0<> >>187
確かに死傷率率トップだが、そんなことは分かりきっていることだ。
自分が扉を開ける一番を買って出たのもそれが理由なのだから。
憎まれ役を買って出て皆を無事に帰そうと思っているのかもしれない、それなら乗った方がいいだろう。

「アタシは単なるホームレスさね。じゃあ先鋒は任せるよ」

ダンジョンによくありそうな分断の罠がなければいいのだが。

>>186
>>188
「まずは大丈夫そうだねえ」
先の様子を見ると、そこに広がる光景に目を見開いて考え始める。
まずは動かなければ始まらない、ここは情報収集だ。

>>189
拳銃を取り出すと、ヴェルナーの後ろから構えて狙いを付ける。
魔剣に向けて一発、二発、三発と発砲してみた。 <> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/05(土) 21:59:31.52 ID:b/G0ZOWfo<> >>ALL
「こんばんは、アタシ夜鳥、よろしくねー」

その軽い調子の言葉は、帽子の彼女にも、人形遣いの彼女にも、傭兵のような彼にも、1番普通に見える彼女にも、少し緊張していたような彼にも聞こえるだろう。
見れば、全く装備などしていなさそうな軽装。本当に依頼を受けたのかさえ疑う服装。
だが女は、自信を持ってこの依頼を受けていた。

>>183
「それにしても……」

チラリと扉の方を見る。向こうはダンジョンということも有り、物々しさを感じる女。
だがそれに恐れている様子は見られない。あくまで気軽。この女は物の怪だが、それを差し引いても異様くらいの明るさを誇っていた。

「あー、なんか楽しみだなー」

終いにはプレゼントを待つ子供のようにワクワクとしている女は、皆の目にどう写るのだろうか。
……十中八九、変人ぐらいが妥当だろうか。
扉が開けば、その気持ちを保ったまま中に入っていく。

>>186
「いやー、流石に初っ端から襲われちゃ困るからねー」

そこらへんはダンジョンさん親切なのかなー、何て、全く変わらない軽い調子でそう口を開いた。
その言葉は、彼女の耳に入るかもしれないし、入らないのかもしれない。
しかし、その茶化すような口調は一般人ではないことの証だ。

>>187
「……その"一応≠チての気になるねー」

含みを持たせるような発言に首を突っ込むと、ふふん、と彼に笑いかける。
ただ誰かと絡みたかっただけだが、女はあえてそこに突っ込んだのだった。

「あ、私はペットショップの店長やってまーす、『ナイトバード』ってお店だよー」

ますます、この依頼に向かない人種だろうと思われても仕方が無い。
しかし、女の笑みからは嘘を感じられないだろう。

>>188
「おお、アイルちゃん豪快だねー」

他の人との話を立ち聞きしていた女は、そこで聞いた彼女の名を呼びながらパチパチと拍手する。
その声は、しっかり彼女の耳に届くだろう。
発火能力……そういえば魔王様もそんな感じだったかなと思いながら、扉が燃えていく様子を見守った。

>>190
「お、ナイスだよシンラ君。ありがとねー」

と、おざなりな感謝をシンラに向けて、そして歩き出そうとしてもう一度彼に振り返る。

「そういえば、これは君の能力?」

その可能性が高いが、何かしら道具の可能性も有る。
別にどうでもいいことなのだが、そのどうでもいい事に気が言ってしまいがちの女だった。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 22:00:34.73 ID:W695RXPPo<> >>185>>186>>187>>188>>191>>192
木の板を燃やし始めた直後、扉の奥で何かの気配が動く。
いまだ大きな動きこそ見せては居ないが、そう簡単に事は進みそうにない。
しばらくして板は燃え落ち、ドアは開く。
あなた達の内の、誰かがドアを開ければ、以下の光景が広がる。

扉を開けると、あなた達の前には一直線の長い石造りの道が示されていた。
只々細長いその道の先は並んで歩くにしても、2名が限界といった幅であり、天井も低い。
また、あなた達の視線の先には一本の剣が突き立っているのが見えたことだろう。
その剣からは魔力が感じられる為、このダンジョンを作り出している魔道具である可能性も低くはない。
扉から剣までの距離はおおよそ100m程であり、天井は薄い魔力光によって照らされている。
また、半ばの辺りの壁には、何かが刻まれた石版が有るようだ。

何かが動く気配も、何かが見ている気配も無い、静謐な石の空間。
だが、ここはダンジョンだ。魔物が出てきてそれを倒すことだけがダンジョンではない。
何かを見つけることは、出来るだろうか。

【情報:道の長さは100m程
 100m先に魔剣?
 天井は低い(2m程度)
 並んで歩けるのは2人まで】

/先ほどのは無かったことで、再投下です、此方にレスをくださいね
<> ヴェルナー・シンクレール<>saga<>2013/01/05(土) 22:05:50.41 ID:LMobkKha0<> >>188>>189>>190>>191
「わたしではなく君が先陣でもいいんだぞ?」

 まったく鉄砲玉のような扱いだな、と不機嫌を装いつつも、自分の銃に弾丸を装填する。
 持ち込んだのは拳銃と小型のライフル。ライフルに備え付けたライトを確認し、ストックを広げると、シンラが展開した光の膜に、興味深げな、好奇の入り混じった視線を向ける。
 防護膜? あるいは警戒網の一種か? どちらだろうな、と思案しながら、肩ごしのサクヤの射撃にわざとらしい口笛を吹く。
 なるほどギミックを警戒しての確認射撃か。たしかにヴェルナーもそれを考えはしたが、行動するとなると話は別。思い切りのいいタイプらしい。
 
「ただのホームレスが拳銃で100mをねらうかね? まあ、詮索はしないけど、さ」

 さーてじゃあ失礼しますね、と。ライフル――ナイツPDWのサイドに取り付けたライトを点灯し、まず足元を照らして確認。そこから壁、天井、床と順繰りに光を巡らせ、慎重に確認しながら進む。もし何か見つければ足を止めるつもりだ。

「通路が狭い、2人せいぜいだが、目一杯に使うといざって時につっかえるな」

 どうする? と、声だけで背後の仲間に判断をゆだねる。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/05(土) 22:15:26.95 ID:hBjjwjG+o<> >>193
「剣? あれが今回の魔道具な訳?」

意外と普通で面白くないな、と顔には出さないが内心思う。どうせならもっと派手な古代の秘宝っぽいのもを……とクリオネは考えていた。
サクヤの発砲を見て、とりあえずそれからだなと、自分が今動くことは無い。
とりあえず、入り口から剣までの通路に穴などが無いかを見る。お決まりの槍が飛び出してくるトラップがあるのも限らない。

>>191
「いきなりだねー。思ったより大胆なんだ」

いきなり発砲するサクヤに少々驚く。と言うか、もしこれで魔道具に傷がついたらどうするのか。

>>194
「あ、そういえば名乗ってなかったけ。私はクリオネ。まぁ面白いもの見たさで来たただの一般人だよ」

そう言ってヴェルナーの装備をチェックする。強そうだし、先に行ってくれないかなーと考えながら。

<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 22:16:09.03 ID:cRu280GX0<> >>190
「ありがとう、まあ大丈夫そうではあるねえ」
襲い掛かる気配はない。クリオネとアイルのおかげもある。しかもフォローしてくれる少年の存在は有難かった。

>>192
「夜鳥、宜しくねえ」
変人にしか見えないかもしれないが、どうやら実力に自信があるらしい。
本当の変人なら早々にリタイアして頂きたいが、何となく奇妙な安心感があった。

>>193
「背後から先の様子は見たいから、一列が理想だと思うね」

うかつに前進するのが賢い選択だとはとても言えない。
石版が目視できるのはどの程度の距離だろうか、まずはそれを読むのが先決だ。
このダンジョンが遊び心溢れる悪趣味な物ならば、石版を読まなければ始まらないだろう。
最前列から3番目のポジションを立候補する。
<> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/05(土) 22:22:08.50 ID:MfvfTjFDo<> >>190
ふわりと空間を包み込む光の膜。
その優しい光にどこか安心感を抱くアイル。
シンラを見やるとぐっじょぶ、とサムズアップする。

>>192
褒めてくれたのは先ほどやってきた女、夜鳥といっただろうか。
その台詞ににっこりとした笑顔を向けると、アイルは扉に向き直る。

>>191、>>193、>>194、>>196
取りだしていたペンライトで通路を照らす。
ヴェルナーの後ろから覗き込むようにして通路を見やったところでサクヤが発砲した。
響く銃声にアイルは驚いて双眸を丸める。
そして早計な行動に焦りを覚えた。
もしあの剣が何かのスイッチだったら……そう思えば冷や汗が背中を流れる。
この辺りの慎重さは事務所の所長たる探偵から学んだものだった。

「一列に順番に歩いていきましょうか。ヴェルナーさんが一番手、私、二番手か三番手、行きます」

ヴェルナーの銃の扱いは手慣れていた。こういう手合いは突入の手合いも弁えているはずだ。
押しつけにも見える一番手の擦り付けは、信頼の裏返しでもあった。
人に押し付けた手前列の後半につくことはしない。
そうすればサクヤが二案手を申し出て、そうなれば自分は二番手。
ヴェルナーの後ろという順番を選択して、問題がないようなら通路を歩いていくだろう。

「何か見つけたら声を出して知らせましょう、一先ずは……あの石版です」

そう声を上げて全員に確認する。
念のための、全員への声掛けである。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/05(土) 22:29:24.43 ID:jXD17/ZJ0<> >>193
(むー。これまた怪しげな道だねぇ...)
(ちょっと怖いけど僕は最後尾で壁伝えに歩こうかな)

開かれた扉の奥底を、目を細めながら眺めていた
遠くに剣のようなものが見える気がする。
値が張るものなら、姉が喜びそうだな。
と、関係の無いことを考える程度の余裕は生まれてきたようだ

>>192
「やー! 僕の能力だよ。物質生成と回復能力が主の支援向き能力! 」

己の能力の大雑把な説明をした後に
女に向けサムズアップのポーズ
支援は任せろ! とでも言うように誇らしげだ

>>194
「僕は支援向けだから最後尾希望します! 」
先ほどから先陣を伐る男を視界から外さない
怪我等をすればすぐに補助に掛かる待機をしているようだ

>>196
「気にしなくて良いですよ。これしか出来ませんから! 」
横目で男を捕らえながら片手をひらひら
自分の希望が通ればだが、横を任せる相手になるだろう

>>197
「いえい!」
と二つの意味でサムズアップを返し、後ろに続く
石版を読もうと試みるが
頭の弱い少年に理解できるのなのだろうか? <> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/05(土) 22:33:15.44 ID:b/G0ZOWfo<> >>193
「っと……こりゃ広いなー……」

すっかり中が見えるようになると、女も、ため息をつかざるを得ない。
幅は狭いが、距離が長そうだ。およそ100mちょっとだろうか。よくもこんな広い空間が作られている。
奥には剣が見えるが、アレが今回の魔道具なのか、とも思う。

そして女も背中のベルトに刺してあった七首……短めの太刀を取り出した。まだ鞘からは抜かれていない。
しかし、何時でも抜けるように周囲は警戒している。外見ではそう見えないが。

>>191
「普通いきなり撃っちゃうー?」

そうやって、彼女に苦笑いしながら声をかける。
……口ではああ言うものの、トラップが有る可能性も否めない。サクヤはこれを考慮したのだろう。
しかしあんなに遠くの的を狙うなんて。ホームレスのような格好だが、その予想は外れているらしい。

>>194
「距離はいっぱいあるんだから、1列に並んで歩けば良いと思うけどなー」

やっぱり手馴れているなぁと思いつつ先頭の彼にそう提案し、それに、と最後尾から2番目を立候補。
単純なアイデアだが、防護壁を張る彼も居るし、何かと兵揃いなようで妥当な線とは女は思っているらしい。

>>197
彼女がそうやって判断を下している辺り、やはり普通の女子高生では無さそうだ。
はーい、と軽く返事して、皆が歩き出せば自分も歩き出す。

>>198
「へぇ……ふふーん、じゃ、頼らせてもらうよー」

と、ニコニコと軽い笑みで彼に答える女。
実際に支援向き能力は頼りになるため、本当に必要ならば頼らせてもらうつもりではある。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 22:37:07.42 ID:W695RXPPo<> >>191(サクヤ)
魔剣に向かって飛翔した弾丸は、正確に魔剣に命中すること無く、周囲の石壁にぶつかり反響音を響かせた。
何か不自然な様子は無い。無いが――、魔剣の周囲の空間がゆらりと揺らめいたような錯覚を覚えるだろう。
そして、このダンジョンの中は、外ほど寒くはなく、逆に快適なほどに温かい気温であった。

>>194(ヴェルナー)
通路や壁は、何の変哲もない石だ。
天井に等間隔に嵌めこまれた発行する魔石位が、ダンジョンの仕掛けといって良い。
均等に配置されたダンジョンの構造は精緻であり、一種神経質的ですら有った。

>>195(クリオネ)
床面は基本的になめらかな石畳となっており、罠の気配は無い。
だがしかし、魔剣に近づいていくに連れて、壁面や床に傷や焦げが見られるようになる。
と言っても、それらの傷はかなり微小なものであって、注意深く見ない限り気づき用もないのだが。

>>196(サクヤ)>>197(アイル)>>198(シンラ)>>199

石版を見た人間は、石に掘られた文言を読むことが出来る。
あなた達が知らないであろう言語で書かれているが、不思議とあなた達はその言葉をするりと頭の中で捕らえることができたのだ。

『先だけを見る者は足を掬われる』

とだけ、そこには書かれていた。
それ以上でも以下でもない。そこからどう解釈するかは、あなた達の自由である。
そして、更に先――魔剣の30m程手前の石畳に、一筋の罅があるのが見つけられるかもしれない。
それ以上のことは、気がついて調べようとしない限り気がつくことは出来ないだろう

【情報:石版の文章
 魔剣の30m程手前から幾つかの目立つ傷
 魔剣は反応なし
 物理的なトラップの気配も無し
 先だけを見ていると……?】
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 22:47:20.60 ID:cRu280GX0<> >>200
石版と皹を見るとうかつに接近するのは危険だろう。30mに近づいた途端に何かが出ることは十分に想像できた。
先を見ないなら後ろを見るのはどうだろうか、とりあえず
石版の周りから入り口までの通路を行き来して注意深く床と壁を観察することにした。 <> ヴェルナー・シンクレール<>saga<>2013/01/05(土) 22:48:55.07 ID:LMobkKha0<> >>192>>195>>197>>198>>199
「クリオネさんに、夜鳥さん、ね。よろしく」

 二人の自己紹介に短い返事で答えるも、顔は通路の奥を見据えたままで。
 ナイツの上にマウントしたドットサイト越しに脅威となるナニカがないかを精査しつつ、足元や壁、天井にも相変わらずの慎重さで視線を走らせている。慎重に、石橋は叩いて渡るのではなく爆破して再建したいぐらいのタイプだ。

「じゃあ、わたしが先鋒を務める。一つお願いがあるが、逃げろといったら振り向かずに素早く引き返してくれ。あと、なにかみつけたら 声を上げて確認。アイルちゃんの言うとおりだ」

 シンラの要請にぐっと親指を立てて応じる。彼の援助はありがたい、何かあれば命を救うかもしれない。
 夜鳥やアイルの言ったように一列が安全だろう、というのは同意である。後ろの面々は心配しなくても何とかなりそうだな、と安堵する反面、そのぶん先鋒である自分にそれなりの責任があるのも事実であって、深呼吸して集中をたかめる。

 さて、埋め込まれた魔石はトラップの類かどうかは見ただけでは判別がつかない。何かの遺跡なんじゃないだろうかとすら思えてくるダンジョンの内装、古い家屋にあるまじきこの道はやはり何かしらを封じ込めていたのだろうか。
 
 慎重に、慎重に。かつて臆病者と謗られる要因となったその慎重さを前面に押し出し、目につく目標の一つ――石版を調べることにする。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/05(土) 22:54:56.97 ID:hBjjwjG+o<> >>200
「なんか流れ的に私が真ん中になっちゃった」

とりあえずは歩いても平気そうと言うことで、隊列に沿って歩いて行く。
クリオネの抱いていたドールは、器用に左肩に座っており、クリオネとは逆側を向いている。視覚をリンクさせているので、前方と後方を同時に見ることが出来る。
クリオネより後ろを歩いている人にとっては少し不気味かもしれない。人によっては可愛いと取るか。

(魔道具の近くになるにつれて床の状態が荒れている……これはまぁ明らかにあれのせいだろうけど)

目ざとくも、入り口付近の床の状態と、剣の近くの床の状態が違うことに気づく。
スラム街で鍛えた目は役に立った。
やがて進んでいけば、床の状態に気づいたクリオネは、剣の近くのひびに気づき、それを調べるだろう。

>>202
「はいはい、了解」

右手を軽く上げて答える。先陣を切ってくれるならそれに越したことは無い。壁になってもらう。
いざとなったらこの男を囮にすればいい。 <> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/05(土) 22:56:22.94 ID:uYOkQ0tBo<> 特筆するところも無い様な広場にて
夜中と言う事も有って静まり返ったその場所

外灯の下のベンチにそれは居た……

「さぶいさぶいさぶいさぶいさぶいさぶいさぶいぶいぶいぶい・・・・」

何とも薄着。お面を着けた着流し姿の男(?)が身を縮こまらせながら真白な息を吐く

「やっべぇよぉ、さっびぃよぉ、思い切って旅に出て?第一話で俺の物語完了形かよぉ・・・?」

お面の下から涙を流し、真白な月を見上げる
どうやら今日は三日月。自分の財布の中身よりは欠けて無い月を見上げながら立ち上がって

「だぁれか、へぇるぷみぃぃぃ!!」

とりあえずは叫ぶ
こうしときゃ誰かが来てくれるだろうという希望的観測 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/05(土) 22:57:42.03 ID:MfvfTjFDo<> >>198
かわいい、素直にそう思った。
この膜がどれほどのものかは分からないが、彼の自信から信頼してもいいように思えた。
シンラ君、名前を思い出すとそれを脳裏に刻む。
後で友達になろう、そう思いながら。

>>200、>>201、>>202、>>203、>>ALL
「分かりました、約束します」

ヴェルナーの科白にしっかりと頷いて了承の意を伝える。
ヴェルナーの後ろをついて行きながらアイルたちは石版まで辿り着く。
アイルは石版の文字を読む。意味不明な文字と呼べるかどうかも分からないその言語。
しかし頭の中には文字が言葉となって羅列される。
『先だけを見る者は足を掬われる』
文字通り捉えればこれは警告文だろう。

「ヴェルナーさん!皆も!あまり前に行きすぎないで!」

そう一言皆に忠告すればアイルはしゃがみ込み足元を調べ始める、丹念にそれこそ目を皿のようにして。
サクヤが石版から入口までを、クリオネが件の罅を調べるのなら、自分は罅までの僅かな距離を入念に調べていくだろう。
<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/05(土) 23:00:48.09 ID:jXD17/ZJ0<> >>199
首を刻々と上下させる
石版の文字を読んでいる最中だったようだ


>>200
ダンジョンに足を踏み入れると少年の体を暖かな空気が包んだ
(先だけをみるものは足元を掬われる? )
(んー? 後ろからなにかくるのかな・・・)
現在の最後尾は自分である
壁に両手を貼り付け入口の辺りを眺めながら歩みを進めた

>>202 >>205
「やー! うしろは僕に任せろー! 」
「あとあと、前ばっかりみるなっ『ヴェルナーさん!皆も!あまり前に行きすぎないで!』
少し興奮を交えた声で叫びかけたが
少女の声に潰され、少し不貞腐れたような顔をする
褒められることを期待していたのだろう

>>203
(あ、あの人形かわいい)
(どこでかったんだろ)
隊列の最後尾で、ちらちらと人形に視線を向ける少年が視界に入るだろう
先ほどの石版の件もあり、しきりに後ろを気にしているようだ
<> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/05(土) 23:06:31.21 ID:b/G0ZOWfo<> >>200 >>ALL
「……先だけを見る者は足を掬われる……?」

石版を見れば、不可解な文字が。しかしすらすら読めるその言語に、一種奇妙さも覚える。
ということは、あの魔剣ばかりを見てるだけではいけないということなのだろうか。久し振りに頭を使って、女は考える。

そして、石畳に刻まれたヒビ……物理的なトラップは無い様だが。

「……此処らへんちょっと調べた方が良さそうだねー」

一応皆に聞こえるように言っておいて、注意深く壁や、石畳を観察。手でペタペタと触ってみたりもする。

>>202
わかったよー、と気の抜けた返事をして、チラリと彼を見る。
よほど注意深い様子だが、このようなダンジョンでは、その方が正解なのかもしれない。
心の中で、結構信頼を置いているのだった。

>>203
あ、可愛い……と女の目を引いたのはクリオネの肩に座る人形だった。
しかしなぜこっちを見ているのか……少し不気味だ。だが、少し考えれば予測はすぐに出来た。
まぁ、それを表に出す必要は無さそうだが……ちょっとその人形に向かって、ニコニコと笑顔を向けてみる女だった。

>>206
「……アハハッ、被っちゃったねー」

壁や石畳を触って調べながら、後ろにいる彼にそう声をかける。近くにいたため、その声はしっかり届いたのだった。
少し落ち込んでいる彼に向かって言って、彼を励まそうという魂胆らしいが。 <> 宝城財宝(毒舌使い) E貴族の双眼鏡<>sage<>2013/01/05(土) 23:07:46.31 ID:hdr0JxiSo<> >>204

男が助けを叫んだその直後の出来事。

明らかにこの光景に場違いな服を着て現れた少女が一人
何故だか知らないが片手に双眼鏡を握り締めていた

「まあ。これは………」

少女は一人男の目の前に立ち唖然としている

「こんな夜中にお面をつけてしかもこんな格好で…」

夜中+お面+薄着+叫び声。
この四つが少女の頭の中で出した答えとは_____

「誰かー! ここに如何にも残念な感じの変質者がー
上から四番目位のそこまで強くなさそうな感じの変質者がー!」


少女も取りあえず叫んだ。
少女はこの男にとっての救世主にはなれなかった様だ <> アンジェリカ・跳月<><>2013/01/05(土) 23:09:18.41 ID:JAo7+wkIO<> >>204

夜天下に響く助けての合図。
わざわざ外国語を使うことに理由があるのかないのかは知らないが
少なくとも生存本能に照らし合わせた本気の懇願であることは推察に容易い。

「あー……どうすべきなのかしらねこれ」

コートの下で学生服に身を包んでの散歩、夜の日課の途中であった私は残酷な二択を迫られている。
「助ける」か、「無視する」か。
面倒に巻き込まれるか明日の飯が不味くなるかの二択と言い換えることもできる。

「うー……普通の女子高生の範囲で助けに行くべきよね……」

結果、流石に反社会的に生きるのもどうかな、との判断により声の発信源と思しき広場へ。


約二分ほど歩いてみれば、やはり思った通りの広場に男が一人。
しかし思った通りの格好はしておらず見ているこっちが寒くなるほどに薄着。

(私ですらブレザーの上にセーター、さらにその上にコートって感じなのに……
なんともまあ露出度高めねぇ、いやまあそんなに露出はしてないけど)
「えっと……どうしてそうなったのかは知らないけど、
とりあえずこれ着る?」

しょうがないので自分が着ていたコートを脱ぎ、長手袋を身につけた左手でそれを差し出す。
慈悲というより自己満足から来る行動だ。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 23:09:21.05 ID:W695RXPPo<> >>201(サクヤ)>>206(シンラ)>>207(夜鳥)
あなた達が石版の文言を元に周囲を調べると、一部の壁の質感がおかしいことに気がつくだろうか。
そこだけ、壁の材質が妙に軽く、そして弱い。
物理攻撃に優れる者がいれば、壊せなくもない程度の強度である。
だがしかし、壁の向こうに何が要るかは分からない。壊す歳にも最新の注意を必要とするだろう。

>>202(ヴェルナー)
天井の魔石は、ヴェルナーの視線を受け止めようとも、穏やかな光を放ち続けるのみだ。
この何もないただ細長い空間、怪しい物はといえば、精々魔剣くらいなものだ。

>>203(クリオネ)
床の状態に気づき、床の傷を確認したクリオネ。
床の傷をみてみれば、鋭利な刃物で引き裂かれたような痕であるのが分かる。
この場でそのような傷を作り出すことが出来るのは、奥にある魔剣位なものだろう。

>>205(アイル)
足元を見れば、所々に床の石の模様にまぎれて焦げ痕などがある。
どうやら、かつて此処で戦闘が行われたことがあるようだ。
何方にしろ、もはや此処は安全地帯ではないと言える。


唐突に、開け放たれていたはずの入り口の戸が閉まった。
ダンジョンの奥の方に存在していたであろう魔剣が、瞬時に移動し、戸の前に立ち塞がる。
どうやら、侵入者を閉じ込めるための仕組みのようだ。あの魔剣は、この空間を作り出しているトラップではない。
もし、ここからダンジョンをクリアせずに戻ろうとするならば、あの魔剣が生み出す何がしかと戦わなければならないだろう。

【情報:壊せそうな壁
 魔剣が瞬間移動でドア封鎖】
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 23:16:21.19 ID:cRu280GX0<> >>210
扉から離れると、脆い壁の部分を発見して皆に声を掛ける。
ここまでくれば進めば罠があることは確定したようなものだ。

>>ALL

「ここが怪しいよ!進んじゃダメみたいだねえ!強力な破壊力を持つ人間はいるかい?」

人間ではなさそうな人物も居るとはいえ、どうでもいいことだ。ここを壊さなければ始まらない。 <> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/05(土) 23:18:29.11 ID:uYOkQ0tBo<> >>208
「way?何処よぉ?変態何処よぉ・・・?」

寒い為か必要以上に口を動かし
キョロキョロと辺りを見渡して。前を向いて少し下に顔を向けるとどうやら、今し方叫んだらしい少女が視界に収まった

―――あれ?変質者(其処まで強く無さそう)ってもしかして?

「スタァァァァップ!!
 待って!別に俺っちは変質者じゃないし!ウェイト!俺は別に暖かさの為に点けたいのは焚火であって前科を付けたい訳じゃ無いから!」
「ちょっと落ち付…落ち着けコラァァァァ!!?」

此方も負けじと叫びながら、少女の背後へ回ろうとし
回り込むと羽交い絞めにしようとするだろう。同時に少女の口に手を当てて言葉を封じようとする筈だ

勿論そうなりゃ変質者具合が加速するだろう。

>>209
「おっと此処でまさかの救世主!メシア!
 でもちょっと待ってね!俺っち今この子の口閉じるのにすっげぇ忙しいの!」

コートを渡してくれようとする少女を一度止め
それどころじゃ無いという様に>>208を羽交い絞めにしようとしている(若しくは既にしている)

さて、コレは助けるべき人間なのだろうか
もし貴女が>>208の叫びを聞いていないのなら…どう思われるだろうか

本人はすげぇ必死なんですがね <> ヴェルナー・シンクレール<>saga<>2013/01/05(土) 23:20:14.22 ID:LMobkKha0<> >>203>>205>>206>>207>>208>>211
「了解、速度落とす。周囲の警戒任せた。二人とも警告感謝だ、後で何かおごるよ」

 シンラとアイルの声にうなずき、歩調をやや緩める。ふたりとも元気でいいな、と場にそぐわない小さな微笑を口の端に浮かべる。が、すぐにそれに気づいて、無表情な仕事人の顔に戻した。気の緩みは死を招く。

 呼吸音だけがいやに大きく聞こえた。気が付けば緊張からか、じっとりと手のひらが汗ばんでいる。場の気温やらなんやらは快適なのに……きっと雰囲気が気に入らないんだ。そう理解すると、どうやら自分は警戒心が高じてむしろ恐れているらしい、という認識に至る。

(なんたる小心……われながら臆病はこの年になっても治らないってわけか)

 緊張が高じすぎて口の端が吊り上る。それはあたかも笑みのようで、さらにいえば、誰かが見たなら何かをあざけるような印象を受けるかもしれない。
 それに気づかず、ヴェルナーがまた一歩踏み出そうとしたとき、背後で戸が閉まる音がした。
 
 ぞわ、と。うなじのあたりがむずがゆくなるような、悪寒に似たなにか。先ほどまで目の前に鎮座していた魔剣の姿はなく、背後が封鎖されたのだと半ば本能的に悟る。
 しかし先ほどまで内心びくびくしていたくせに、むしろその気配でシンと冷え切った思考が、冷静に現状は極めて危険だと警笛を鳴らす。
 背後は封鎖。おそらく何かしらの条件なしには出られない。
 この時点で安全ではなくなった最後尾を心配しつつ、セミに合わせてあったセレクタをフルに切り替える。

「壁面を溶解させていいなら手はある。爆薬の類は使えないが、何とかなるんじゃないかな」

 サクヤの問いに答え、ひょい、と手を挙げる。彼の掌を覆っている白手袋には何かの魔法陣らしきものが刻み込まれていた。それで破壊して見せよう、ということらいい。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/05(土) 23:25:12.72 ID:hBjjwjG+o<> >>206>>207
なにやら視線を感じる。後ろを向いているドールが見ているものはクリオネが見ているのと同じことなので、2人の視線は直ぐにわかった。
可笑しいのは少年の視線で、夜鳥の様に堂々とみれば良いものをちらちらと盗み見るように見ているのだ。

クリオネはドールを操り、ドールで2人の方を見ながら右手を振った。落ちないように左手はクリオネのコートの襟をぎゅと掴んでいる。

>>210
(この空間には剣しかない。ならこの傷も剣で付けられたものだと考えるのが普通だけど……誰が使ったの?)

そう。この空間で床に傷を付けられるのは剣くらいしか無いはずだが、肝心の使い手が居ない。
一体どこへ……

と、考える最中入り口の扉が閉まったのをドールの眼で確認した。
クリオネは振り返らない。前も後ろも同じように見えているので、クリオネ本人がどっちを向いていようとも関係ないからである。

(あんまり手の内晒したくないけど、仕方ないか……)

そう言ってクリオネは一体のマネキン人形を作る。そのマネキン人形は、入り口に移動した剣の所へ行き、その剣をを持とうとする。
当のクリオネは床の壁を調べつつ、徐々に剣が元あった場所へ近づいていく。

>>211
「あ、私に火力は期待しないでね」

一言だけ。

>>213
「手があるならそれで良いんじゃない?」

と自分は自分で調べ物をしながら答える。同じ場所で議論していても無駄だ。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/05(土) 23:29:24.07 ID:MfvfTjFDo<> >>210、>>211、>>214
無数の焦げ跡や細かい罅、それを見出したアイルの双眸は知らず細くなる。
ここで戦闘が行われたのは間違いない。
と言うことはだ……そう思った時には扉が閉まっていた。
ハッと気づいた時にはもう遅い、閉じ込められた―――そう思えば自然と舌打ちししていた。
そこに聞こえてくるサクヤの言葉、そしてヴェルナーの破壊力、任せてみようと思った。
何がきてもいいように太もものホルスターに意識を向けておく。
そしてその視線の端にはマネキンが扉に向かって近づいていくのが見えた。
―――マネキン?先ほどまでいなかったそれにアイルは内心首を傾げる。

が、いまはなりゆきを見守るだろう。 <> 宝城財宝(毒舌使い) E貴族の双眼鏡<>sage<>2013/01/05(土) 23:30:47.88 ID:hdr0JxiSo<> >>212

驚いている少女はあっという間に背後に回りこまれてしまったわけで___
抵抗する間も無く羽交い絞めにされてしまう
というより抵抗できない

「嫌!離してくださいっ!
臭い!手のひらからヒトデみたいな臭いがっ!」

必死の抵抗むなしく口も塞がれてしまった

傍から見れば完全に変質者に襲われている少女の図だが
実は単純に少女の思い込みが招いた状況だ。
まあ、それに気付くかどうかは別として____

>>209

羽交い絞めにされて口を塞がれているところに一人の女性が現れた
そんな彼女は少女にとっても救世主だった

口が塞がれているので物が言えないが。全力で襲われてるアピールを始める

というより涙目でモゴモゴ言い始める

因みにこっちの本人も必死だった

<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/05(土) 23:33:56.97 ID:jXD17/ZJ0<> ぺたぺたと壁を這っていた少年が、その独特な触感に気付いた
軽い。薄い。まるで自宅の壁のようだ...
(お姉ちゃんがクララに、暴れたら壁が壊れるとかいってたなぁ...)
少年は黙考する
またまた手柄を取られる前に、自分が壊してしまおうか...と

>>207
「き、気にしてないし・・・! 」
しかし、その悪い考えを覆うように聞こえた女の声
どうやら、自分の呼びかけに気付いてくれていた様で
察した様なその心遣いが嬉しいやら恥ずかしいやらで
一瞬、そっぽを向いてしまうも
「この壁・・・叩いたら壊れそうかも! 」、と女に報告をする
何と扱いやすい子だろうか・・・

>>210
「わわわ! 入口塞がっちゃったよ!? 」
さらに報告の後に、まさかの剣が瞬間移動
自分の読みでは背後からナニカが来るはずなのだ
魔剣に襲われた時の対策、次いで壁を壊すために光で構成された鉄槌を召還し、その場で構えた

>>214
(あ、手ふってくれた...かわいい)
ちらっと見た瞬間。目があったような気がした(勘違い)
そして手を振ってくれたとあれば、内心は大喜び
故に横を通り過ぎ、剣を取りに行く人形に気付けなかった <> アンジェリカ・跳月<><>2013/01/05(土) 23:38:39.83 ID:JAo7+wkIO<> >>212

年端もいかぬ少女を羽交い締めにし、あまつさえ口まで塞ごうとしている目の前の男。
見れば見るほど「あ、誘拐一歩手前だこれ」といった感想が出てきそうになるが、ぐっと堪えてやる。
警察はちょっとした事情があるため信用できない、ならばどうせ裁くのは私の異能だ。
というわけで率直に感想を述べることにした。

「ああ、別に気にしやしないわよ。
あんたが変質者なのは見りゃわかるわ」


>>216

と、そう言っている間に少女はがっつりホールド決められて、このまま男のほうが[ピーーー]気ならば極められかねない。
正直自業自得な感じが否めないのだが、そこで助けないわけにもいかないだろう、理由はさっきと同じだ。

「口で言って伝わるとも思えないし、どちらかが譲るまではどちらかを抑えてもダメか……」

いくつか方法を考えてみるものの、有効となるようには思えず、
仕方ないか、と左手の長手袋を外し鋼鉄で作られたその義腕を曝け出す。

「あんたら一回落ち着きなさい。
さもなくばこのアイアンフィストが火を吹くわ」

無論、火を吹く機能などないためハッタリである。
栓抜きやヤスリ、爪切りならついているのだが。 <> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/05(土) 23:39:12.42 ID:b/G0ZOWfo<> >>210
「……んー? ……あれ、あれれ?」

触っているうちに、妙に軽い壁。
これは何か有ること間違いなし、そう思って女はチョンチョン、と何気なくそこをつついてみたりする。
しかし、これなら自分の能力で持って壊せそうだ。しかし、中には銃を持つものもいるので、能力のお披露目はまだ先だろう。

と同時に、魔剣が"消える=c…音を聞く限り、どうやら後ろ、入り口のドアの前に刺さった様で。

「もう戻れないって、訳かなーっと」

夜鳥の目つきが、少し鋭くなる。

>>211>>213
「一応私は物理攻撃専門なんだけどー……さすがに細工付きには負けるかなー」

ヒョイッと手を上げて答えるも、先に立候補した彼はなにやら秘策がありそう。
勿論譲る。ただの拳よりも其方の方が有効なのは火を見るより明らかだ。
彼の手袋にはなにやら魔術的な細工が施されているらしく、それもちょっと見物では有る。

>>214
(やっぱり。人形を操る能力かぁ・・・強力だなー……)

手を振り返すと、呑気にそう考えながらヴェルナーの成り行きを見守ることにする。
マネキンも彼女が作ったものなのだろう。視覚をリンクさせているのならば、とても便利だと女は思う。

>>217
「だよねー……あたしでも壊せそうだけどー……あの人はアタシより強そうなんだよねー」

と、彼、ヴェルナーを顎で示す。>>213のような光景が見えることだろう。
そして、シンラが鉄槌を召喚したのを見ると、あぁ、これも能力なんだなと思い

「そのまま構えておいた方がいいかもねー」

と、口調としては普通だが、その言葉はやけに緊張感を帯びているように聞こえるだろう。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/05(土) 23:41:49.64 ID:W695RXPPo<> >>211>>213>>215>>217>>219
皆が協力して粉砕した壁の向こうには――扉があった。
そして、入り口であった扉を守るように鎮座していた魔剣と同じような魔剣が、一つそこにはあった。
既に空中に浮かび、魔力を放出していた魔剣は、魔力を含んだ横薙ぎの斬撃を壁の向こうに撃ち放つ。
壁の向こうを予め、聞き耳を立てるなりしておけば準備を整えておくことも不可能ではなかっただろう、その不意を打つためのトラップが、この魔剣だった。

『王の御前には、決して辿り着かせぬ、疾く死ね』

熱気溢れる焔の魔剣は、周囲の空間に火炎を散らす。
洞窟の狭さ、更に崩壊した壁が半ばであったことから、陣形を崩されれば分断されかねない。
このダンジョンの構造も含み、何から何まで、最初から侵入者を嵌めるためのものであったのだ。

>>214(クリオネ)
マネキン人形が剣に近づき、剣を引き抜こうとした瞬間だ。
真紅の軌跡が下から上へと走り、マネキンを縦に両断しようとするだろう。
防ぐにしろ、避けるにしろともかくそこには空中に浮かぶ大剣があった。

『問いかけよう。貴様等は盗人か挑戦者か。
 盗人ならば、疾く死を選べ。挑戦者ならば、主を手に入れずに逃げ帰るなど言語道断、即座に一刀両断してくれる』

大剣は、要するに逃げ帰る侵入者に止めを指す役割。
このまま扉に近づこうとすれば、この剣と戦うこととなる。
まともに逃げ帰るのは、このダンジョンの奥にあるという魔道具を手に入れる必用があるのだろう。

大剣の落とす影がぐにゃりと形を変え、黒い影が人の形を作り出す。
そのヒトガタが剣を握り、地面に突き立てると仁王立ちで扉の前に立ちふさがる。
大剣のサイズと、ヒトガタのリーチ、そしてこの場の幅を考えると此処で魔剣を相手にするのは下策中の下策と言えただろう。


迫り来る魔剣は、空中に浮き縦横無尽に皆を狙い打つ。
しかし、後ろに引けばクリオネが起動させてしまった魔剣も、皆に襲いかかる。
引けば二倍辛く、しかし挑もうとも不意打ちであるため、不利。
勘は好かったが、慎重さが一歩足りなかったようだ。

【情報:前門の魔剣、後門の魔剣】
<> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/05(土) 23:48:21.02 ID:uYOkQ0tBo<> >>216
「誰の手が青臭いってぇ!?いやもういいや!君がちょぉぉっと大人しくしてくれるならすげぇ有り難いもん!」

流石にアレ以上騒がれたらマトモに生きていけなくなる
暫く財宝さんの口を塞いだまま、少し間を置いて

「…ぃよし、落ち着いたな?いいか、絶対騒ぐなよ?絶対に騒いだらダメだからな!?」

かなり(ダチョウ倶楽部方式に)念押しした上で一度口元を塞ぐ手を離そうとする

>>218
「――――!!?」

え、そんな!?とでも言いたそうに驚いた顔を其方へ向ける
自覚とか一切無いみたいで、ハッと気が付いたように息を零すと

「いやいやいやちょっと待って欲しい
 俺っちは単に助けを求めただけで、尚且つこの子が俺っちの事を変質者扱いしたのが事のほ・・・ったん?」

(あれ、この人怒らせたらマズイ系?)

突然曝け出されたアイアンフィストを見て防衛本能が働いたのか
その場にそっと自然な動作で正座する
いつでも怒られる準備は万端と言う事である。 <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/05(土) 23:54:39.29 ID:cRu280GX0<> >>213
「じゃあ任せるさね。ここまで来ると、とっとと壊した方がよさそうだ。
 何かが出てきても準備さえできていれば問題ないさね。
 今のこの空間じゃ誰かが軽率な行動に走ってもおかしくないからねえ」

温暖な気温、唐突な剣の移動。
さっきから嫌な予感がする。皆が皆、冷静で居られる訳でもないだろう。
さわらぬ神に祟りなしだ。愚かな行動は身を滅ぼす。今は全員でこの壁を壊すことに集中するのがベストである。
しかし遅かった。八方塞りの状況。

>>214
「分かったよ。アタシもクリオネの立場ならそう言うからねえ」
ヒヒヒヒヒと笑って返す。

>>220
「さて、まずいねえ」
培ってきた感でとっさにしゃがんだサクヤ、髪を数本持って行く斬檄。
予想が当たってはいたものの結果的にはこうなってしまった。
早く進もうと焦らせる心を利用した罠、しかしこれは最悪と言っていい状況なのではないだろうか。
幅は狭く、回避もしずらい。迫り来る時に太極針を使うことにした。
跳弾の危険性、手榴弾も使えない。

―――――この混戦状況、今のサクヤにできることは少ない。
<> 宝城財宝(毒舌使い) E貴族の双眼鏡<>sage<>2013/01/05(土) 23:56:11.63 ID:hdr0JxiSo<> >>218

なんで私までといった表情を浮かべる少女

まあでも取りあえずこの状況がどうにかなるなら。取りあえず助けて欲しい

もしかしたらこの人のほうが危険かもしれないと義腕を見てそんな考えが頭をよぎる
でも。そんな冷静に状況を判断している暇は無い

炎を吹かれるのも嫌なので。男の腕の中で冷静になる
というより半分諦めたのだった


>>221

自分の口を塞いでいた手がゆっくりと外れた
それと同時に外の空気を一気に吸い込む

「…騒ぎませんよ。火で炙られるのは流石に痛いですから…」

こっちの少女もアイアンフィストを警戒しているらしい

「と言うことで私を離してください。
離してくれたらアイアンフィストは火を噴きません。」

物凄い適当な事を言ってこの場を逃れようとする財宝であった <> ヴェルナー・シンクレール<>saga<>2013/01/06(日) 00:00:00.48 ID:4hJNoKR+0<> >>215>>214>>219>>222
「わたしより適任がいるかもしれないからさ、名乗り出ただけ」

 にべもないクリオネの切り返しに苦笑しつつ、下ろした銃を持ち上げようとして――かちん、と凍りついた。
 眼前には魔剣。ヴェルナーにはその時、どうしてかその背後に死神の姿が見えた気がした。無論幻覚、というより錯覚であるし、何よりそれに見入る間もなく、ヴェルナーは銃よりも魔具による迎撃を選んでいた。

「散れ、Flamme!」

 瞬間、ヴェルナーの体から蒼い靄のようなものがあふれたのを見た者はいるだろうか。
 普段は魔力と呼ばれるそれが散布され、ヴェルナーの意思に従いごく簡単な詠唱とともに発動する。目的は火炎の迎撃。魔剣がふりまく炎の前に一度限りの火炎の壁を配置して相殺しようと試みる。
 そして成功したのかどうかを確認する前に、ヴェルナーは現状の自分の配置を嘆いた。
 今後退すれば背後の仲間が犠牲になる。それだけはできない、と。右手でナイツを持ち上げつつ、魔剣相手に余った左手を振りかぶり、横合いからひっぱたいて高温の焔を纏った拳で軌道をそらそうとする。
  <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 00:01:35.44 ID:kdOF+ajWo<> >>220
マネキンは真っ二つとなった。それは当然で、そもそも取りに行かせたドールは”剣を取りに行け”と命令して自立行動をさせていただけで、攻撃されたら回避しろなどという命令はしていないのだ。
視覚は共有していたので、何が起こったかは逐一クリオネは把握している。

(面白い事になってきた……!)

何やら別の方向でも何かあったらしく、大剣が振るわれている。1人別の場所に居たクリオネは範囲外なので直接被害は無いが、何があったかの状況だけは見ておく。
どうやら2本目の剣がしゃべって攻撃を仕掛けてきたと言う事らしいが、とりあえずは……

「ねぇねぇ、キミは一体誰なの? 主って何? こんなところにずっといて寂しいなーとか思ったりしない?」

距離を開けたままクリオネは入り口に出現した相手に喋りかける。
今までに体験したことのない状況だ。ちなみに肩に乗せているドールでもう片方の剣の様子も同時に見ている。

<> アンジェリカ・跳月<><>2013/01/06(日) 00:03:40.71 ID:oonQpslIO<> >>221

「冷静に考えてごらんなさいよ、
こんな夜中に和服で薄着、しかもお面まで付けた男が叫んでるなんて
不審者グランプリで町内なら一位狙えるところだわ」

実際、コートを差し出したのちに相手が怪しい人間だったならとりあえず殴ったりして済ませるつもりだったのだが、とは言わないでおくことにする。
正座した相手に対して説教を連ねればキリはない、だが私はそういうタイプでもないしここまでで済ませて次のステップに入る。
私は面倒が嫌いなのだ。

「で、本題に入るけどなんであんたは助け求めてたのよ。
返答によっては不審者から犯罪者にクラスチェンジするものと思いなさい」

言葉とは裏腹にとりあえず寒いだろうとコートだけは差し出してやる。
近所の服屋で買った、最近の女子高生の流行りらしいものだがその暖かさは私が自信を持って保証できる。


>>223

「騒がないならいいわ、この男の尋問にかかりましょ」

こちらのドレスの少女もついでに脅した理由はごく単純、
ただ「不審者ですよ」と喧伝されることで野次馬が増えて、船頭多くして船山に登る、といった具合に事態が拗れるのを防ぐためだ。
なので少女が騒がず、悪い人間でないならその他になにもすることはない。
存分にこと着流しお面男(仮名)への対応にあたれるというわけだ。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 00:07:14.95 ID:xOjYwm5Bo<> >>220、>>224

慎重さには気を付けておいたはずだった……なのに、すっかり、まんまと、嵌められた。
このダンジョンの内包する人の心理を利用したそんな罠に。
いや、これは単純に自分の力量不足だったろう。
ギリ、と歯噛みするアイルだったがそんなことをしている暇はない。
なにせこの通路には二本の魔剣があるのだから。
魔剣の言葉が頭の中に響く、つまり逃げることは許されない、炎の魔剣と戦えとそういうことらしい。
自分の配置は奥から二番目だ、

「やって、やってやろうじゃないの……」

自分の異能は炎である。炎に炎で勝てるのか、そんなことを考える。
が、出来ることをやるしかないだろう。
炎の異能を操るからか、アイルは火には強い、というか常人よりも火に対する恐怖心が少ないのだ。
ヴェルナーの炎の壁に自分の炎を展開、重ねる様にしてその精度を上乗せする。
そして太もものホルスターから自分の銃M36を引く抜くと舞い踊る剣に向かって走り出す。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/06(日) 00:11:06.95 ID:vOALWJjv0<> >>219 >>220
「ん。わかった」
と、鉄槌を構えたまま待機...と思われたが
「やっぱり奇襲か!」
丁度、入口の辺りから新たな刺客が現れ
次いで眼前より刃が襲い掛かってきた

「夜島ちゃん! これもって! 」

と叫び。女に鉄槌を投げて寄越すと
自身はまたも祈るように両手を組み
仲間たちへの補助に必要と思われる術式を練っていた

>>224 >>227
「ふたりとも、ぼくが動きを止めるから! 」

二人の焔の展開を見遣り
先ほどから展開していた膜を操作
焔諸共剣を膜に閉じ込め、拘束を試みた <> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/06(日) 00:14:25.07 ID:kFsFxOASo<> >>223
「よーし交渉成立。俺っちも流石にまだ死にたく無いねぇ」

そう言うと少女の拘束を解いて
それからゆっくりと正座する…いやほら、怒られるんでしょうし

「カッ!そういや人を変質者扱いした事への謝罪はまだなんですかねぇ?
 俺っちの黒ずんだピュアなハートに傷がついたってもんよぉ」

>>226
「ちょぉい待ったぁ!和服って基本薄いのはしゃーないし。お面だって可愛いでしょぉ?
そうしてまで女の子二人に罵倒されるとか………ああ、うん。悪くは無い、無いんだけどちょっと納得いかないよ俺っちは!」

何だか少しだけ性癖が変わってる様である
次第にこの状況ってご褒美なんじゃないかって思いだす程度には
まぁそれは置いておいて

「いやね、寒いから。あと仕事が見つからなくてねぇ・・・路銀も底を付いちゃっていよいよ凍死しちゃいそうだったってのよ」

そう説明しながらコートを受け取り、羽織る
暖かさから思わず安堵の息が零れ。ありがたやありがたや等と言いながらアンジェリカへ手を合わせて <> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 00:17:08.51 ID:eglVh78Ro<> >>220
どうやらやっちゃったらしい。……そう思ったときにはもう既に大剣が動きを始めていた。
準備を怠った此方の責任だが、誰にも責任を問える状況では無いのは確かだ。
即座に後ろを振り返ると、やはりと言うか、後ろも塞がれている。非常に拙いのが現状。
―――もしやこの大剣が言う王とは、冥府の王だったりするのだろうか。……そんなこと、考えてる場合じゃないのは分かってるけど。

やれることがないといえば嘘になる。
すぐさま2本の七首を鞘から抜き去り、1本を前、もう片方を横に持つ独特のスタイルで構える。
その直後襲い来る大剣の斬撃。魔翌力を喰った七首はパチパチと電気を纏い、女は2つ纏めて持ち、上へと受け流そうとする。

「……仕方ないな、こりゃー……四獣破解―――――猿飛!」

その極短い詠唱の刹那、女の両手の甲に複雑な紋様が刻まれ、サルのように身軽な動きで溢れる火炎を避けようと動く。
七首……『帝の双子』に魔翌力を喰われているとはいえ、まだ普段の女よりはマシだ。
本当はこれを出したくなかったのだが……仕方ないといえば、仕方ない。

「―――そういうわけにも、いかないんだけどねー……」

大剣の言葉に、そう呟きを返した。オッドアイが炎の内で光る。

>>228
「ちゃ、ちゃん付け!? おっと!?」

いきなり渡された鉄槌。つまりはこれを使えと。
そういえば彼の能力は支援系。なるほど、武器生成も出来るということか。

「ありがとう、使わせてもらうよー!」

七首も有るが、それらを片手に持って開いたもう片手に鉄槌を持つ。
炎を槌で振り払うと、彼にそう短くお礼を言った。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 00:19:29.94 ID:xNN0dJHco<> >>222(サクヤ)
眼前で振りぬかれる魔剣の熱に、数本持って行かれた髪が焼ける。
焦げ臭い匂いが当たりに漂い、ああコレが先ほどの床の焦げ痕の原因かと理解できるだろう。
魔剣は、幸いとしてヴェルナーによって間に割り込まれ、サクヤに襲いかかることはない。
だが、間にヴェルナーが入ることで、サクヤもまた魔剣に攻撃しづらい状況となっただろう。

>>224(ヴェルナー)
振りぬかれる魔剣の焔が、相手の焔の壁に飲み込まれ同化し、一時的に火炎を纏わなくなる。
そして、追加で放たれる左手の拳による攻撃だが――、空中に浮かび移動する魔剣は軸を捉えづらい。
スルリと拳をすり抜けた痕に、ヴェルナーの脇を抜けて、中心に踊り出そうとする。
極めて厄介な状況だ、数の上では三倍だが、この状況ではその数すらも仇になる。
なぜなら、2人しか並べない状態で、挟んだとしても四人でしか攻撃できず、更に並べば回避が困難なのだ。

>>225(クリオネ)
『我は守護者。主を守るための迷宮の仕掛け。
 ……主を連れ出すことが出来るのは、主の眼鏡に叶うもののみ。
 主の寂しさを厭うのであれば、この迷宮を踏破すれば良いだろう』

必要以上に近づく様子の無いクリオネに、魔剣は攻撃を向けることはない。
しかし、牽制に剣を軽く振っている以上、油断は大敵だろう。
そして、こちらの魔剣が言うには、試練を越えれば主を手に入れる事ができるとのことだ。

>>227(アイル)>>228(シンラ)
『――壁を超えよ、挑戦者。
 我は守護者……、我は主への道筋を守るもの。
 道は――一つではない。さあ、越えよ、壁を』

魔剣は何処からか響く声で、そう告げると同時、地面を這いずるような低空で滑り、アイルの足元を薙ぐように刀身を振りぬく。
幅の狭さも有って、横に避けるのはほぼ不可能。跳ぶにしろ天井は低い。
後ろに退くのが得策だが、このまま押され続けては背後の魔剣も襲い掛かってくる。

だが、アイルの足をともすれば一本落とす程度まで振りぬいた時点で、1秒ちょっと膜で剣の動きが止まった。
ぎりぎりと強い力で振りぬかれる剣の膂力は強く、並の防護では即座に抜かれてしまうだろう。
ちりちりと柄頭にある宝石が煌めき、周囲に焔を吹き散らしていた。

>>230
『――切り裂くのは唯の剣。だが、魔剣は違うぞ』

そう言うと同時、床面の継ぎ目をなぞるようにして焔が解き放たれる。
壁や床から縦横無尽に焔の線が走り、相手の足元を焼いたり、行動を阻害しようとするだろう。
しかし、猿跳の敏捷さが有れば、回避は不可能ではないだろう。
<> 宝城財宝(毒舌使い) E貴族の双眼鏡<>sage<>2013/01/06(日) 00:19:31.39 ID:BswiLYpoo<> >>226

「尋問? と言うことは貴方様は警察のお方でございますか?」

目の前の彼女の一言で自分の心に一筋の光が差した
この人が警察だったら自分は危機一髪で助けられるのだから。

でも、もし悪人だった場合が怖い。
だって。助けたお礼にどこかに売り飛ばされてしまうかもしれないから

そんなことを考えながら少女は目の前の人物が善人である事を祈っていた

>>229

拘束を解かれた事に一安心。ほっと一息ついたのであった

「あ…あの。下から目線でそんな事言われても…」

正座された状態で謝れと言われても対処に困る
というより。謝るつもりは無い

「黒ずんでいるんでしたら最初から問題はないかと。
と言うより、そこまで傷ついてらっしゃいませんですよね?」

相手の体に傷が刻まれていないと言う事は。自分の吐いた言葉が意味を成さなかったことを意味する
それらを全部含めて少女の悪気は皆無である
<> アンジェリカ・跳月<><>2013/01/06(日) 00:25:52.45 ID:oonQpslIO<> >>229

「例えるならばパズルのピースね、
それぞれが別の意味を持っていた要素が不審者っぽいという一つの目線で見るとカチリと嵌ってしまうの。
……まあ、いろいろ納得のいかない世界だけど強く生きなさいってね」

肩に手を置くとともに妙に達観したような言い方で、目を瞑りながらうんうんと頷いてみせる。
ぶっちゃけ演技だ。
っていう悪くないのか、最近の不審者はすごい。

「仕事がない?
……汚い仕事ならたくさんあるんじゃないかしら。
添い寝なんて引く手数多だと思うけど」

我ながら下種っぽいこと言ってるなあ、とは思うが汚い仕事なら山ほどあるのは事実。
男が異能や優れた能力を持つならばそれを活かした仕事も可能だろう……がそこまで面倒を見るつもりは今のところない。


>>232

「あー、比喩表現というかもののたとえというか……
私は至って普通の女子高生よ、ええ至って普通の女子高生だわ」

大事な事だ、だから何度繰り返してもしょうがない。

なにやら警戒されているようだが……まあ仕方がないのだろう。
義腕で脅されればそりゃあ不信感や疑惑が出てくるというものだ。

悪い人間かどうか、と問われて善い人間である、と即答できるほど綺麗じゃあないのは事実なのだが。
思わず溜息が出てきてしまう。 <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 00:30:21.67 ID:OfzP8t2L0<> >>231
今自分ができることを考える。周りの喧騒も聞こえない。考えろ考えろ考えろ―――――――
今は皆が頑張ってくれている。そんな中自分という足手まといが居る。それが許せなかった。
ヴェルナーの背後で、サクヤは高く跳躍する。
これならば一瞬だけ見えた視界、そこに輝く魔剣と、宝石。
サクヤが注目したのは、魔剣の宝石だった。宝石は魔力が溜まりやすい、それならば!

無表情、外の音が無表情のサクヤには小さく聞こえた。
15cmのステンレス製太極針は、貫通力に優れている。それなら、何とか宝石を砕けるかもしれない。
腕が弓のように撓り、剣に付いている宝石へと一直線に襲い掛かった。 <> アラン<><>2013/01/06(日) 00:34:20.20 ID:4hJNoKR+o<> >>227>>228>>231
「アイルちゃん気をつけて!」

いざとなればわたしを盾にしなさい、と。そう声を上げると、ナイツの筒先を敵へ向ける。
と、そこでつかのまヴェルナーは悩んだ。相手に銃火器は効くのか? それなら腰部に収めたままのクラップ・シュパーテンのほうがまだマシかもしれない、と。

一瞬の思考。脳が高速で回転する。
続いて少年の叫び声と、魔剣を包み込む焔。誰のおかげかはわかり切っていて、ヴェルナーはニヤリと笑むと、

「ナイス、シンラくん!」

が、その笑みもそこまでである。
なるほどこいつはトリッキーなやつだ。そう理解すると同時に、ヴェルナーは銃火器による戦闘を諦めていた。乱戦の状況でこんなもの使えるわけがない。

よって、である

「身体強化、筋力上昇。耐火術式2型」

ぼそりとつぶやくような声で。申し訳程度の耐火処理とともに、腰部から折りたたみスコップをスラリと引き抜く。

不壊の呪をうけたスコップの刃は、かつて白兵戦に備えて改造した時のようの縁を刃のごとく煌めかせる。

「もういっちょ……Flamme」

その詠唱は、こんどはクラップ・シュパーテンの刃に焔をまとわせる。
優れた切れ味と高温の焔を得た一振りを手に、脇をすり抜けかけた魔剣をへと斬撃を放つ。
それこそ、振りまかれる火炎すら恐れずに。

どうせ自分はもとより死人。腕がもげても、命さえあればそのうち治るのだから。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 00:37:02.78 ID:kdOF+ajWo<> >>231
(よし、話しが通じる……)

先ほどの問いは、どちらかと言うと質問の内容よりも相手に話しが通じるかどうかを確かめる為のもの。
この狭い通路。数を生かした戦いが出来ない以上、今戦っている奴らに加勢しても大した意味は無いだろう。

「なるほどねー。じゃあその主とやらを探しに行こうかな。……そういえばさ、今までここに挑んでいた奴らは最高どこまで行ったの? やっぱ全員あの剣かキミの第一関門にやられちゃった?」

どうせ加勢しても大した戦力にならないなら、話しが出来るこいつと話して少しでも情報の足しにしよう。
そう考えたクリオネは、警戒しつつも会話を続ける。

<> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/06(日) 00:44:24.91 ID:kFsFxOASo<> >>232
「おっま、コレからごほうb…ヴェッフンッ!叱られるかもって時に正座しないとかどういう事!?」

叱られる時に正座は当然する事の様で

「あ、バレた?でも俺っちの事を不審者と叫んだことは絶対納得しぬぁい
可愛いお面だってのに・・・見る目が無いってもんよぉ」

はーぁ、とお面で隠れて無い口から大きく溜息を吐いて

>>233
「……いや納得しねぇかんね!?俺っちこれでもマトモなつもりだからね!?
とりあえずどうすりゃキミの認識を覆せますかねぇ!?」

頷かれても納得いかないものはいかないらしい
不審者じゃないと証明するにはどうすれば・・・

「いやいやいや、俺っちが探してるのは砥ぎ師としての仕事なのよぉ
刀剣が増えたって割りにゃああんまり仕事が無くてねぇ・・・」

と、愚痴の様に零して
<> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 00:47:27.58 ID:xOjYwm5Bo<> >>231、>>235
魔剣の声が聞こえる。―――道は、一つではない。、と。
目にも止まらぬ速さで此方へ飛翔してくる魔剣、その鋭い切っ先から逃れる様に大きめにバックステップする。
と同時にヴェルナーの声も聞こえてきた。
本当に、皮一枚ですれすれといった回避、もう二三回バックステップしてしまえば扉の前の魔剣が襲い掛かってくるであろう、そんな距離。
と、ほんの一瞬だが魔剣の動きが止まる。
その隙を見逃さずにアイルは魔剣の上を慎重にしかし素早く飛び越える。
そして炎の魔剣が守っていた扉に近づくと、その戸を開けんとする。

道は一つではない。だとしたら侵入者全員がここで戦わなければいけないわけではないはずだ。
道は狭い、ならば空間は少しでも広い方が良い筈だ。
そうであるならば自分は先に進んでみよう、試練が一つだとは思いにくい。
魔剣が扉から離れている今がチャンスだと踏んでの行動だった。
<> 宝城財宝(毒舌使い) E貴族の双眼鏡<>sage<>2013/01/06(日) 00:49:00.70 ID:BswiLYpoo<> >>233

「…普通の女子高生でございますか!?
普通と言う事は良くも無く悪くも無く……」

”普通”の女子高生と言われて思考回路をフルで起動させる
だが。普通は普通であって良くも悪くも無い
と言うことは自分を助けてくれた彼女は脅威でもあり脅威ではない
少女は完全にある種のパラドックスに陥ってしまっていた

物凄いどうでも良い事で迷っているように見えるが、少女にとっては大問題だ
だって、出した答えによっては今後の自分自身に関係してくるのだから

>>237

「……不潔…」

なにがご褒美だこの野郎とか突っ込みたいが。何せ聞いた相手が聞いた相手なので割とガチで引いている

「それのどこが可愛いお面なのでしょうか。
どっちかと言うと何か危ない雰囲気のお店で使われてそうじゃありませんか!
しかも何か臭そうですし。」

男の一言を十倍の悪罵な言葉にして返す財宝であった <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/06(日) 00:55:59.20 ID:PidND/qj0<> 夕方、昼ごはんがまだ少しお腹に溜まっているような、でも小腹が空いたような微妙な時間帯。
オール百円とかではない、比較的いいお値段を取る回転寿司屋『ナンバン』に彼女はいた。

金髪碧眼、165cmぐらいの背丈、精悍な顔つき――いかにもガイジン≠ニ言った風情の若い女だ。
両腰にマウントするベレッタ92A1の膨らみを隠す為に、探偵めいたコートを羽織っていて。
その上からも分かるくらいバストは豊満である。

「どれから食べるべきか。ホタ……いや、中トロだな」

彼女は、見た目に反して慣れた手付きで躊躇いなく一貫取った。
醤油の皿は既に用意してあり、熱いお茶も手元に。
割り箸はワサビを抜く為にある。確保した鮨にサビ抜きの旗が立っているを見られるのはちっと恥ずかしい。

一瞬だけ醤油に浸し手づかみで豪快に。
丁寧に緑色の忌々しいアイツを外した、薄桃色に光るうまそうなマグロを上向いた口に運ぶ。
アラ、なんて贅沢だろう。いつもは一貫百円の奴で我慢しているというのだぞ……。

――と、ささやかな幸せに浸っている彼女は、巷の話によると探偵だという。

隣の席は右も左も空いている。
もし噂を聞いた事のあるか、或いはスシ屋のガイジンの珍しさに惹き付けられたなら、そこが誰かによって埋まるかもしれなかった。

/3時ぐらいまでしかロールできず、明日まで引っ張れませんが……25分立ったら取り下げます <> アンジェリカ・跳月<><>2013/01/06(日) 00:57:10.10 ID:oonQpslIO<> >>237

「どうすれば、って言動じゃないかしら。
現在進行形で不審者ポイント増加中よ」

実際、挙動不審になるあたりはまごうことなき不審者。
やはり弱みを持つ人間は本当の事を言われると弱いものであるか。

「あー? 砥ぎ師? 刃物砥ぐアレ?
……まあ、この御時世じゃわざわざ剣とか刀使う人間ってのは自分でやったりそもそも必要なかったりするもんじゃないかしら?」

相手の職に対し否定から入るのはどうかと思うが、実際それが理由で仕事が無くてリビドーに負けてこうなっているのではないだろうか。
私も「刀使い」というジャンルに入るのだろうが私の使う刀は異能により生まれるもの、そのため物理的な研磨の必要はない。


>>239

「ええ、この腕以外は″普通″なつもりよ私は。
あ、かっこいいとか綺麗とかステキとかは言っても構わないわよ?」

相手がなにやら悩んでいるようだが、構わず話を続ける。
過去は過去、現在は現在。
現在の私が異能と義腕を持つ以外はただの女子高生である以上私は普通の女子高生だ。
だが、後半部分に関してはふふんと鼻を鳴らしながら言わせてもらう。

しかし、冷静に考えてみると相手から見た私は普通ではないのかもしれないし、
そもそも相手の基準が普通ではないかもしれない。
そもそも普通とはなんなのだろうか、それを考えはじめると長くなるので無理矢理思考をシャットダウンした。 <> シンラ<><>2013/01/06(日) 00:57:51.43 ID:f0QwxijB0<> >>230
女に武器を渡した理由
それはただ単に邪魔だったから......
なのだが、礼を言われてしたりがお
鉄槌は間接的に少年が操作をしているため、片手持ちとは言え重みはほとんど感じないはずである

>>231

「ぐぬぬ...! 」

防壁が一瞬の間をおき砕かれる
奴は、剣は強い

だが、剣の会話に耳を傾けると 僅かに疑問を覚える

(主を守るもの......か)
(このこたち 本当に悪霊なのかな?)

少年は クリオネと剣の対話を聞き入れ
疑問を覚えた

主への道筋を守るもの
主の孤独
そして、壁を超えろ

そのワードが、少年の脳内を自由に駆け回り
答えはその口から吐きだされた

「え、じゃぁ戦わない道でおねがいします! 」

自分は 痛いのが嫌いだ
他人を傷付けるのも好きじゃない
胸が痛くなるからだ

それに、この先にいる『主』とやらが寂しがりや...と勝手に補完してしまったようだ

「僕もそっちにいく! 」

故に少年は駆ける
アイルのもとへと
もし無事に辿り着けたなら
扉の向こうへいこうとするだろう <> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 01:04:18.20 ID:eglVh78Ro<> >>231
「ちっ―――――熱ッ……」

七首によって魔翌力が食われている、自由に動くことが出来ない。
紅い線が壁にも床にも張り巡らされる、しかし炎が足を丸焼きにする前に、女は既に跳躍していた。

「……確かに魔剣は違うらしいけど―――――」

炎の網目を避けつつ、魔剣へと迫る。狙いは魔剣のコアであろう宝石。
アレが炎を振りまいているのだとしたら、アレを破壊すれば―――――。

着地の際に炎の線を踏み、足元が焼けるように痛い……だが、そこで諦める事も出来ないのが現実。
即座に七首を仕舞い、それと同時に猿飛が本来の力を発揮する。
持っているのはシンラから受け取った鉄槌。しかしこれでも、宝石の破壊ならできるだろう。

「――――アタシも唯の一般人じゃないんで、……ねぇッ!」

僅かに届かない。ならば、投げる。少しバランスの崩れた体勢だが、投げることは十分に出来る。
振り上げた体勢から一気に振り下ろし、それは偶然寸分の狂いもなく、今魔剣が居る場所へとすっ飛んでいく。
同時に攻撃を加えようとしているサクヤ、ヴェルナーの邪魔にもならなさそうだが。


>>242
知らぬが仏ということわざが有るが、まさに女はそれに当てはまる。
真実を知れば当然女は落ち込むだろう。 <> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/06(日) 01:07:32.34 ID:U5RKOkXDo<> >>239
「―――――-」

コポッ
そう言うガチなお言葉は割と心臓に響くのか、思わず吐血
罵声にだって愛が欲しいというのが持論らしい
そして―――

「…流石にそれは無いわぁ」

頭大丈夫かい?とでも言いたげに手を振って
まるで冗談でも言われた様に笑みを浮かべて見せる…マサカのマジレスである

>>241
「シィット!素だよ!素なんだよこの喋りはぁ!詰んでんじゃねえかこの状況よぉ!」

どうしようもないと悟ったこの夜の事
何だか疲れて来たのか息を吐いて

「カッ!嘗めて貰っちゃ困るぜぇお嬢さん。そこいらの人間と本職の砥ぎを同じと思っちゃあよぉ。
砥ぎ師の本懐はなぁ、刃を生き返らせる事ってなぁ!」

そう自信満々に言った―――直後に、腹がギュルルと鳴って空腹を知らせ

「…ま、まぁそれでも仕事は無いし?武装のエンチャントで凌いでるのが本音なんだが」 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 01:10:22.83 ID:xNN0dJHco<> >>234(サクヤ)>>235(ヴェルナー)>>242(シンラ)>>243(夜鳥)
ヴェルナーの手によって振りぬかれる、クラップ・シュパーテンにより地面に叩きつけられた、魔剣。
地面を粉砕し、跳ね上がり反響音を響かせたその瞬間に、サクヤの対極針が襲いかかる。
か、きん。甲高い音を響かせて、柄頭の宝石に確かに針は命中し、大きな罅を入れた。
確かに、その一撃は聴いていた。だがしかし――これだけの火炎を振りまく魔剣の宝石に罅を入れるのは、危険である。
しかし、それでもギリギリ粉砕されることはなく、空中に浮かび上がり、シンラの言葉を受けた魔剣。

『…………く、ハ――、なるほど。
 面白い、面白いぞ。貴様のような挑戦者は、初めてだ。
 頑張るがいい、主も貴様のような者ならば――』

ひび割れた魔剣の宝石が明滅し、空中に浮かび上がりながらノイズの混ざる声を返す。
傷だらけの魔剣だが、まだ門番としての役割は捨てるつもりは欠片もないようである。
それでも、傍らを駆け抜けるシンラを追わなかったのは、相手が戦わない道を選んだからだったろうか。

そして、最後の言葉を口にした瞬間に――、魔剣の柄頭に槌が叩き込まれる。
ばきり、と鈍い音を立てて魔剣がクリオネを超えて門の方向へ吹き飛ばされ、周囲に粉々になった赤い宝石の欠片を飛び散らされた。
直後、だ。轟音を立てて魔剣の周囲が爆発的に燃え上がり、周囲に要る者達を吹き飛ばそうとする。
殺傷力はそれほどないにしろ、至近に居た場合はその衝撃でしばらくはまともに動けそうにない威力である。
幸いなことに、爆発の数秒前に宝石から小さな火柱が上がったため、逃げ出すだけの間は有った。
だが、道の真ん中で暫くの間、火炎が燃えている為、消化なり防御をしない限りは、数分の間道は通れそうにないだろう。
門の前で煌々と火柱が上がっている為、これで本当の本当に逃げ道が塞がれた。あなた達は前に進むしかない。

>>236(クリオネ)
『――最後に出会った者が、主を連れ出した。
 ……しかし、奴も人間だ。何れ死ぬ時は来て、死んだ。
 だから、主はまた新たな相手を求めて、ここに迷宮を創りだしたのだ。
 貴様らの内、誰かが主に見初められるかも――しれんな』

案外にも饒舌であった魔剣は、しかしそれ以降口をつぐむ。
明らかに敵意と戦意を顕にして、これ以上の会話は無用といった態度を取るだろう。
だが、これでここで死んだ老人は、この迷宮を攻略した人間であることが判明。
他にも何人かが、この迷宮を踏破しているようだ。

>>238(アイル)>>242(シンラ)
扉を開けた瞬間、扉の向こうから大量の金貨が溢れだし、津波の様にアイルを飲み込もうとする。
間に合っていたのならば、足元に広がる無数の金貨の群れに足を取られてシンラも転倒するかも知れない。
物理的攻撃力は殆ど存在しないが、単純に不意を打つと同時に、体勢を崩すためのもの。
黄金で出来ているかと思われた金貨の群れだが、どことなく硫黄に似た臭いもするだろう。
金の偽物である、黄鉄鉱だ。因みに工業的価値も、希少性も金とは比べ用もなく、文字通りのクズ石だ。要するに、ここはダミーの部屋なのである。

そして、金貨の山の奥にある石版にも、同じ言葉が書いてあった。

『道は一つではない、前だけを見るものは何も見ては居ない』

と。
道は一つではない。確かに一本道から、新たな道を見つけ出したのは事実。
だがしかし、隠し通路が一つだと、誰が言った?
文字通りに、道は一つではないのだ。
探索していけば、門の両横の壁が脆い事がわかる。奥に何があるかは、分からない。

【情報:入り口の前大炎上
 扉の奥はダミーで、金貨は一円玉並の価値の偽物
 扉の両端の壁が、両方共脆い壁】
<> 宝城財宝(毒舌使い) E貴族の双眼鏡<>sage<>2013/01/06(日) 01:17:01.30 ID:BswiLYpoo<> >>241

「それはえっと……義腕と言う物なのでしょうか…?」

はじめて見る物なので正直評価が付けにくい

「義腕にしては綺麗……だと思います。」

助けてもらったお礼に取りあえず義腕を褒めておく
まあ。褒め方が正しいかどうかは分からないが。

「アレとかできそうですよね。えーと……ロケットパンチ…とか?」

完全にイメージなので申し訳ないのだが。義腕で思いつくのがそれしかなかったらしい

>>244

「……ごめんなさい。こういうときにどういう風な返し方をすれば学んでおりませんので…」

吐血する男を尻目に。内心してやったりな少女
と言うより今までの仕返しと言わんばかりに冷ややかな視線を送っている
まあ。言葉を吐かない限り男に害は無いのだが

「いやいやいや。絶対に臭いですわよ。変な臭いがしますわ
絶対に!」

男の反論に悔しそうに唇を噛むのであった <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 01:19:47.87 ID:OfzP8t2L0<> >>245
咄嗟に回避をしたため、軽症で済んだ。
逃亡を選択したアイルと少年に心中で礼を言う。
おそらく今自分が無事なのは、間違いなく彼らのおかげだろう。

後退するという選択肢は元よりない。それに自分としてもこのダンジョンの主に会ってみたかった。
この場に居る面々が無事だと分かると、すぐに魔剣が守っていたドアに向かう。 <> ヴェルナー<><>2013/01/06(日) 01:22:08.42 ID:rMwqt99vo<> >>234>>238>>242
アイルが負けんの一撃を回避。
さらにサクヤが針状の武具で攻撃に回る。その様子を見ながら、アイルが攻撃を避けてくれた事に安堵する。

しかし、そこで終わってはならない。
魔剣がアイルの後を追って追撃できにように、彼女の背後を守る位置へと回るついでに、シンラの移動を援護するようにたちまわる。
左手は焔拳、右手はクラップ・シュパーテン。ある種の二刀流である。そしてどちらも、サイズを抑えた高温の火炎につつまれていた。

そして、アイルたちの背後を守ろうという選択がある意味幸運を読んだと言える。

「やばっ!」

もう一度詠唱するだけの余裕はない。それに余剰魔翌力もそう多くはなくて、ヴェルナーは反射的にバックステップで背後に飛ぶと、さっと伏せて頭を守る。

近距離での爆発に対する効率的な対処は伏せる事。そうすれば被害の大半は上方や斜めへ吹き飛んでゆく。

とはいえここは閉所であって、そうすべてがうまく行くわけもない。
天井に当たった爆風の一部が床へ跳ね返り、熱波と衝撃にさらされた身体で、ふらりとヴェルナーは立ち上がる。

「みんな、生きてるかね?」

どうやら衝撃で破壊されたらしいドットサイトをナイツから取り外すと、ヴェルナーは自分の身体を確かめながら確認を始めた。 <> アンジェリカ・跳月<><>2013/01/06(日) 01:22:21.83 ID:oonQpslIO<> >>244

「確かに砥いでも刃が鈍るのはあるのかもしれないわね。
でも最近は魔法とかなんとかで形を保たれてる剣も多いでしょうに、何か他にもやったら? 
「うちで刀剣を砥ぐとこんなにすごいんだぜ」みたいにヒーローやりながら宣伝とか」

流石に「砥ぎ師だけに夜伽」とは言えない、時々下ネタに走るのが女子高生らしいが私には無理だ。

「武装のエンチャント、ねえ……
魔法とかにはあんまり詳しくないからなんとも言えないんだけど、インパクトあることすればいいんじゃないかしら
切る度に派手な爆発……音がするとか」

遊びのようであり、実際に冗談めかした提案ではあるが本当にやってみれば意外と冗談で済まない効果だ。
接触の度に爆音が響いてはそのほかの音からくる兆候を察知できないだろう。
振るう側にとっても同じことが言えるので結局は馬鹿げた提案なのだが。


>>246
「まあ、義腕なんだけども……
そこって褒めるところなのかしら……」

昔からの親友であり、技術者であるその人物が作ってくれた鋼鉄の義腕は、
確かに人と変わらぬフォルムや関節と五指を保証し、さらに伝達速度も見劣りしないものとしたものだ。
故に褒められることは悪い気がしない。

「ロケットパンチ……
考えることは皆同じなのかしら、作った奴も「鋼鉄の腕ならロケットパンチだ!」って豪語してたわ」

実際に付けられた機能はもっとちゃっちいものなのだが、ガッカリさせる必要はないということで言わない。
<> アンジェリカ・跳月<><>2013/01/06(日) 01:24:13.81 ID:oonQpslIO<> /明日仕事だってことを失念しておりました、
すみませんが私はここで失礼させていただきます!
本当にごめんなさい! <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 01:28:49.92 ID:kdOF+ajWo<> >>245
「ふーん……なるほどね。じゃあその主とやらに会いに行こうかな」

そろそろ戦いにも決着が付き、向こうも喋ることは喋ったと見て道を探そうとする。
その瞬間、魔剣が門へ飛び、火柱が立った。

「ちっ! イージス!」

とっさに正面に三体のナイトを横並びにして盾を構えさせる。同時にクリオネは飛び伏せて衝撃を回避する。

(全く……ほんとに危ない所だね)

立ち上がるクリオネは、位置口とは逆の方向、つまりは前へ進む。
意外と饒舌な門番だったと思いながら、次なる探索へと意識を切り替える。

先へ進み、奥の扉の前まで来るクリオネ。
何やら金貨らしいもので埋もれている不思議な光景が目に入る。
その中に飛び込むことは躊躇われたため、その扉の近くの壁を調べてみる。先ほどの様なかくし通路があるかもしれない。
特に理由は無いが、クリオネがまず調べたのは扉の向かって左側の壁である。

>>247>>248>>243
「お疲れ様ー」

戦闘に参加しなかったクリオネが今更のように合流し、上辺だけの労いを述べる。
内心は自分が消耗しなくてよかったと言ったところだ。


<> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/06(日) 01:30:56.76 ID:U5RKOkXDo<> >>246
「愛の無い、ただ冷たいだけの言葉が此処まで心抉ろうとは・・・・っ!
 まぁコレはコレで・・・・・・・・・」

何だかアリっぽいです。
口元に手を当ててますが悩むって事は素質アリみたいです

そして、この男はたった一言…付け加える

「センス無いねぇ、君」

――――――不審者からの、お言葉

>>249
「んー、無いな。俺っちは砥ぐの専門だから刀を扱うの慣れてないし
まぁ旅してりゃその内良い顧客に会える・・・・と、良いなぁ」

割と弱気になりがらそう言って
独り身だから寂しさからも不安がくるそうで

「ダメダメ。デカい音なんかそれ自体がエネルギーなんだから、刃の侵入角が変わって刃毀れさせちまう
 ……ああ、でも。待てよ?」

アンジェリカから言われた言葉に首をひねり
暫くあーでも無い、こーでも無いと呟いてから…

>>246>>249
「…ぃよっし!整ったぁ!」

突然叫ぶと立ち上がり

「それじゃ、俺っちはこれからちと試したい事が出来たんで!
またねお2人とも!」

バハハーイと言いながら手を振って、彼女たちの元を去るだろう <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 01:33:29.63 ID:xOjYwm5Bo<> >>245、>>242、>>248

「うん!一緒にいこう!」

近づいてきたシンラと共に炎の魔剣が守っていた扉を開く。
と、扉を開かれるのを待ち望んでいたように雪崩のごとく煌めく金貨がアイルを襲う。

「きゃああああああああっ!!!」

思わず悲鳴を上げて金貨に飲み込まれるアイル。
その勢いに押されて思わず後ろにすっ転ぶ。
強かに尻を打ち付けたアイルの上にも金貨は情け容赦なく降り注ぎ……
数秒後、すっかり黄金の下に埋もれたアイル。
一瞬すわ財宝かと喜んだ、しかし鼻を鳴らしてみれば腐った卵のような、温泉地の様な、そんな臭いが鼻を刺して。
偽の金貨塗れになった体をどうにか持ち上げ、扉の奥を見れば魔剣が言ったのと同じ言葉が目に入る。
ぎりり、と悔しさに再び歯噛みすれば力任せに持っていた金貨(偽)を地面にたたきつける。

「生きてますよ……」

ヴェルナーの問いかけに答えると、どこか据わった眼をしながら通路の探索を始める。
が、残念ながら彼女の注意は床に向かっていた。
必死になって床を調べるがそこに何もあるはずはなく。
取りあえずアイルは自分の気を落ち着かせようと大きく深呼吸したのだった。 <> 宝城財宝(毒舌使い) E貴族の双眼鏡<>sage<>2013/01/06(日) 01:38:03.49 ID:BswiLYpoo<> >>249

「何でしょう。分かる人には分かる高級感と言う物でしょうか
オークションで出品されたらきっと高値で売れそうですわ」

まず義腕自体出品する物だろうか
いや、多分出品する物ではないと思う

「やっぱりロケットパンチは可能ですか。
それでしたら腕がドリルにとかは可能でございますか!?」

財宝にとってドリルはロマンらしく。目を爛々と輝かせている

>>252

「………多分今のこの人だったら泥水でも喜んで飲みそうですわ
……軽蔑…」

罵倒されて喜ぶなんて考えられないと。少女は軽蔑の感情を抱いた
世の中にそう言う趣味の人間がいるなんて考えたくも無い

「大きなお世話です。
というより人の喜ぶ悪口なんて言いたくありませんから!」

少しショックだったのは上手く隠せただろうか?

今は去り行く男の背中を見つめる事しかできなかった <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/06(日) 01:39:34.91 ID:vOALWJjv0<> >>245>>248>>253
「ん! 仲間と戦ってるキミにこんなことをいうのもあれだけどさ」

─────キミもがんばってね!

扉の前が燃え上がる直前
少年が扉を潜る瞬間、誇り高き門番へと送るサムズアップ
追って来ず。褒めてくれた。そこに好意を抱き、つい応援したくなったのだ
もちろん、剣に仲間を殺されるなりすれば、怒るのだろうけれど
何故だか不思議と、彼が仲間を[ピーーー]とは思えなかった

「あぶち!」

そして、激しく転倒
締まらない。なんとも締まらないが、少年は無事に少女の下へと辿り着けたようだ

「あわ、あわわわ!?」
(凄いお金だ...! おねーちゃん喜ぶなぁ)

「ぼくもいきてまーす・・・」

とりあえず金貨(偽)をポケットにいっぱい詰めてから立ち上がり
看板の辺りまで歩き黙読...
馬鹿の一つ覚えのように、先ほどと同じく壁をぺたぺた

「やー・・・ また変なかべだよー・・・?」

<> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 01:43:32.56 ID:eglVh78Ro<> >>245>>248
本日二回目のやっちゃったと思うが早いか、大爆発。
長年の勘からか咄嗟に伏せたおかげでたいしたダメージは無かったが、衝撃の余波は未だ残されている。

「あー……こっちは大丈夫だよー」

ヴェルナーの問いに、頭を軽く抑えながら立ち上がる。
大爆発を引き起こした間接的な犯人だが、女はそこらへんを気にしないようである。
大体皆無事なのにそこを言い争う必要は無い……こんな思考の持ち主らしい。
いつの間にか鉄槌はどこかに行ってしまったが、後で彼に謝ろうと……まだ事情を知らない女はそう決めた。

とりあえず、と女はまた壁を触りだし、怪しい所が無いかを調べる。念には念を入れて壁に耳を近づけ、内部の音を探ろうとした。
後退するつもりは無い。帰るのは、このダンジョンの謎を解き明かした後だ。

>>251
「その言葉、全く感情が込められて無い様に思えるんだけどー」

ジトッ、と此方へとやってきた彼女を見つめるも、そのすぐ後には何時もの女に戻っていた。
どうやら冗談らしい。そんなところで怒る理由も見つからない。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 01:45:45.63 ID:xNN0dJHco<> >>247>>248
ドアの前には、無数の金貨が積み重なっていた。
愚者の黄金とも呼ばれる、黄鉄鉱による偽金貨だ、当然価値も異常に低い。
それでも、ドアの周囲には壊せる壁が二つ有ることが判明。
先ほどの様な二の轍を踏まないようにするのが肝要だろうか。

>>251
金貨の山からは、どことなく温泉地のような香りがする。
黄鉄鉱には硫黄が含まれている為、大量の黄鉄鉱の山からそのような香りがするのもおかしくはない。
そして、左側の壁を調べた所、確かに左の壁はもろく、弱かった。
スカスカの軽石のような材質であるため、音が通りやすい。中で物音が有れば聞き取ることも可能だろう。

>>253
地面に金貨を叩きつければ、じゃらりと足元の金貨が崩れ落ちるだけ。
何かと人の不意を着くのが好きなダンジョンで、ここの主の正確の悪さが見えて透ける。
床をいくら調べても――そもそも、大量の金貨を掻き分けなければならず、ひたすらに困難な道のりであったが。
その困難を乗り越えた所で、何も存在していなかった。

>>255
看板の前の壁をぺたぺたと触ったのであれば。
石版の有る壁だけ、部屋の中の他の壁と質感が違うことに気がつくだろうか。
……不審な壁は、三つ有った。さて、どれが本当の道へと繋がる壁なのか。

>>256
左はクリオネが調べているため、右を調べたと判定する。
その上で、夜撮りが耳を傾ければ、奥では金属がこすれるような音が響いている。
間違いなく、何らかの動く存在が待機していると見ていいだろう。

【情報:戸の両横に脆い壁
 戸を開けた部屋の奥の石版の壁の質感が違う
 金貨は偽物、黄鉄鉱である
 右の壁に何か居る】
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 01:53:38.87 ID:OfzP8t2L0<> >>248
「大丈夫さね。多少欠片が当たったけれど、行動には何の支障もなさそうだ」
無事を示す。自分はどうすればよかったか少し考えるも、反省は後回しにしようと思った。
このダンジョンは、精神的に厳しいものかもしれない。
少なくともサクヤにとっては普通に強敵と戦う方が楽だった。

>>251
「クリオネが無事でよかったよ。心配だったからねえ」
友達が生きていてくれたことを嬉しく思う。
自分のせいで死なせてしまったら、一生後悔する所だった。

>>255
>>257
「どうやら、シンラが見つけた壁が正解みたいだねえ。少なくとも何かがあると思うよ」

このダンジョンを作った人間の性格の悪さを考えると、左右のどちらもダミーである確立が高い。
そう単純な物とも思えないからだ。
念には念を入れて聞き耳を立ててみる。
問題がなければ壊してもいいと思うも、自分の判断ミスもあって躊躇った。

「壊して、いいと思うかい?」
おずおずと皆に問いかける。
<> 伊月<><>2013/01/06(日) 01:57:03.46 ID:rMwqt99vo<> >>251>>253>>255>>256>>257>>258
「はいはいお疲れさま〜……さいなんだなぁ、きみも」

前半はクリオネに。後半はアイルに。
先ほど彼女が入っていった扉からなんとも言えない異臭が漂ってきて、うわぁ、と顔をしかめる。これは、女子にはきついだろう。

どうや夜鳥もサクヤも無事らしく、死者0、と脳内で復唱すると、爆風にぶっ叩かれた背を伸ばす。ぐきっと関節が鳴ったのがなんだかきみが悪かった。

「また?」

やや靄のかかった耳は、それでもシンラの声を拾い上げる。
またさっきみたいなのがいるのかね? と内心でげんなりしつつ、ふらふらとそちらへ向かい、壁に手を当てる。

「たしかにここもおかしい……けどさ」あーやだやだとため息をつくと、「なあみんな、もろそうな壁、隠し部屋。見つけたら言って欲しい。嫌ならいいけど、一人ではいるのはやめたほうがいいかも?」

なんだか無性にタバコが吸いたい。さすがにここまでタチのわるいダンジョンは想定外、冗談じゃない、と吐き捨てて。

「どうせいくつか同じようなのが散在してて、間違ったやつの中身はすっからかんか罠まみれって感じだろうなぁ
当たりでもすんなりいくとは思わないけど、さ」

ほかの箇所を探索するメンバーのほうをチラリとみやり、おずおずとシンラに質問したサクヤに横槍をいれる。

「手榴弾とかあれば、壁にちょうど良いサイズの穴をあけて投げ込み、制圧、突入とかできるんだがね。どちらにせよ中は確認しないといかんのだし」

つまりとりあえずぶっ飛ばそう、という事らしい。あくまで屋内突入のセオリーに則ってではあるが、実に脳味噌筋肉だ。


<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 02:01:17.28 ID:kdOF+ajWo<> >>257
「ん? なんかこの前旅館に泊まった時に嗅いだ匂い……」

調べてみると、それは金貨の様なものからする匂いだと分かった。しかし、温泉の知識も硫黄の知識もないクリオネはこの正体を判別できない。

(明らかに材質が違う壁。これはさっきと同じ仕掛けね)

壁を調べていると解る先ほどと同じパターン。
肩のドールを下し、ドールの耳を壁に付けて自分は離れる。いきなり壁の向こうから壁抜き攻撃でもされたらたまったものではない。
視覚にプラスして聴覚をリンクさせ、壁の向こうの情報を探る。

>>251
「ほんとに心配してくれてた?」

ははっと笑いながらサクヤと話す。実際先ほどの騒動ではクリオネは危険を冒していない。
そもそも言ってしまえば入り口の門番を出現させたのはクリオネだ。

「サクヤも生きててよかったよ」

自然に出た言葉だが、これは真実。

>>ALL
「ここにまたさっきみたいなのがあるよ」

ドールに調べさせながら一応の報告。
単身乗り込むつもりなどないので、情報は共有しておいた方が良いだろう。

<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 02:02:04.26 ID:kdOF+ajWo<> 安価ミス
>>251ではなく、>>258 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 02:11:20.11 ID:xOjYwm5Bo<> >>255、>>257、>>258、>>259、>>260

「うう……」

体中が硫黄臭い、しかもこんなに苦労して床を這いずり回ったのに何の成果も得られなかった。
アイルは自分を叱咤する、大丈夫、アイル、捜査は足で稼ぐものだ、無駄骨だってなんだって落ち込んではならない。
半泣きになりながら金貨で塞がれていた扉の奥へ進んでいく。
そこには先にシンラが到達しているはずで、そこまで歩いていけば自分も壁の様子を確認する。
確かにシンラが言う通り、壁には違和感があった。
と、そこにサクヤの声が聞こえてくる。彼女は耳を欹てて壁の向こうの音を聞いている。
何かあれば、彼女が気が付くはずだ。

そこにクリオネの報告が届いた。
アイルは考える、前だけを見る者は何も見てはいない、その言葉の意味するところは何だろうと。
シンラが見つけて今自分たちが壊そうとしているこの扉は果たして前ではないと言えるのか。

「取りあえず、すべての報告が出そろうのを待って考えてはどうでしょう」

ここはやはり慎重になるべきです、とアイルは言葉を続ける。
まだ夜鳥が外、一番初めの通路で壁を調べていたはずだ、その報告を待ってからでも遅くないだろうと。
取りあえずは、壁越しの中の様子を確認、どの壁を破壊するかはそれから考えてもいいと思ったのだ。
<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/06(日) 02:12:21.43 ID:vOALWJjv0<> >>ALL
少年は、続いてやってきた仲間達を確認すると
暫しのあいだ沈黙し、何かに祈りを捧げていた
少年が何かを殺めた祭に必ず行う祈り

それは魔剣とて、例外ではない
次いでサクヤの接近

「え? でもまえばっかりみるなってかいてあるよ? 」

そして首を傾げ再確認
だが、みなが自分の見つけた壁を正解というのなら
少年はそれに従う。
だって気分が良いもの
<> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 02:15:04.44 ID:eglVh78Ro<> >>257>>259
「……また、何かあるよー……」

壁をコンコンと叩き脆そうな壁と思うと、面倒だといった表情で耳をそばだてる。
金属音が耳を通り、確実に動くものがあると思えば、手榴弾を投げ込むとか何とか、物騒な話をする彼に話しかける。

「有ったよ、右の壁に脆そうな所ー……なんかか金属音が聞こえるし、壊さないほうが良いかなー……」

先ほどの件もあることだし、失敗はしたくない。
それに彼の方が手馴れているようだし、意見を仰いだほうが良いと判断したのだった。

>>all
「あったあった、右側の壁にも。なんか金属音が聞こえてるよー。動くものがあるのは確実だねー」

とりあえず、全員に聞こえるように言っておく。

>>258
「なんかおっそろしい音でも聞こえてこなきゃ、壊してもいいんじゃないかなー?」

聞き耳を立てるサクヤにそう話す。
確かに先ほどは聞き耳を立てなかったためにあのようなことになったが、静かでも恐ろしい罠があってもおかしくないわけで。
しかし、壁を壊さなければ道は開かれないとも思う。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 02:16:20.28 ID:xNN0dJHco<> >>258>>259>>260>>262>>263>>264
サクヤが聞き耳を立てると、ちりちりと火の粉が散る音が聞こえるだろう。
先ほどの魔剣と同じ用なものが居るようで、音の調子からすると恐らく一本だけ。
事前に準備をして立ち向かえば、十二分に対応できる状況だ。
だが、だからと言ってその壁が正しいとは限らないが――。

また、クリオネもドールを左の壁に向けて動かし、音を聞く。
此方もまた、壁の奥から金属がこすれるような音を聞こえさせる。
恐らく、此方にも何らかの仕掛けが有り、きっとここもトラップの部屋である。

もし、本当にもしもの話だが。
石版の言葉を再度見直し、シンラの言葉に耳を傾けたのであれば。
『何処に主への道が有るか分かる』かもしれない。

【情報:右と左の壁の奥からは、金属の擦れる音
 真ん中の壁には同じような魔剣が存在している可能性あり】
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 02:25:06.01 ID:OfzP8t2L0<> >>259
「どうして気づいたのかは知らないけれど、確かにそれができるのなら有効な手段だね」
手榴弾を持っていることに気づかれた理由がよく分からない。
切り札にしているはずなのだがそういう異能持ちなのか、それとも自分なら持っていると思ったのだろうか。

消耗品だ、正解の道を一回目で示したい所。
しかしそこでサクヤは考えることになる。
ここで前に進んでいいのだろうか?

>>260
「自分の身を守ることで精一杯だったけれどね」
ヒヒヒヒヒ〜といつもの笑い。今回は本当にクリオネに申し訳なかったと思いながら。
クリオネが原因の一端を担っていると知ったとしても、皮肉をいいながら同じ台詞を言うだろう。
自分にとっては友達が無事ならそれでいいのだ。

>>262
>>263
「……たぶんその考えは合っていると思うさね」
そうだ、前を見てはいけない。待て、待て。
この迷宮を作った人間の気持ちになってみる。
前を見てはならない―――――?

「入ってきた扉、そこの近くの壁を調べていいかい?」

その通りに壁を調べ始めた。
扉の近くの壁、自分の考えが正しければ。

<> ヴェルナー<><>2013/01/06(日) 02:27:33.16 ID:rMwqt99vo<> >>260>>262>>263>>264>>265
「はいはい、了解」

まずクリオネの報告。目の前の分を含めてこれで2箇所目だな、と呟く。きっとまだまだあるのだろう。そしてこの分でいくと、すべて確認などというのは体力と時間の浪費にほかならない。

「みんなでみつけたもの持ち寄って一度会議するべきかなぁ。手当り次第にってなると全滅まっしぐらかもしれないよ」

いいながら手持ちの装備を確認する。
拳銃1、ライフル1、クラップ・シュパーテン。あとは小物類。爆発物は持ち込んでいなかった。

「部屋は3箇所。これだけで済めばいいけど、最悪もっとあるだろうね」

誰にいうでもなくそうつぶやくと、腰のポーチをまさぐってキャンディを取り出す。レモンキャンディだった。

いつも持ち歩いているそれを、シンラやアイル、周りにいる連中一人一人に食べるかどうか尋ねる。

「前がダメなら後ろって事かな? ったく、不意打ちでもされるのかね。あ、そういえば入り口の当たりはまだみてないな」

いま燃えてたっけかな、と。そうつけたして、キャンディを口に放り込む。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 02:33:52.33 ID:kdOF+ajWo<> >>ALL
「この壁からも金属音がしたよ」

この報告だけで十分だろう。この壁はマズイ。


>>265
(金属の音……さっき右の壁でも同じ音がすると言っていた)

どうしたものかと考える。正面と左右の壁……いやもしかしたらその3つに正解は無いかもしれない。

(前ばかり見るなってことは正面の壁はアウトでしょ……まぁ止めないけど)

ドールを肩に戻し、再び前後両方が見える状態になる。
3つの内、正解が無いとしたらどこなのか……そんなことを考えながらクリオネとドールは辺りを見回す。
が、全員で話し合いが始まると見るや

「私適当にぶらついてるから決まったら呼んで」

そういえばあの火柱で自分と話していた人型の奴はどうなったのか。話し合いに参加してもつまらないので、辺りを見回しながら皆の呼びかけが無ければ先ほどまでいた場所まで戻り、奴がどうなったか見に行くだろう。
そう離れてはいないので呼ばれたらわかるだろうという安易な考えのもと。
<> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 02:37:10.95 ID:xOjYwm5Bo<> >>263、>>264、>>265、>>266、>>267、>>268

「今の三つの壁の破壊は危険だと思います」

そうはっきりとアイルは言った。
自分と同じ考えを持つにいたったらしいシンラの言葉に確信を得る。

「前ばかり見るな、この忠告に何の意味もないとは思えません」

言いながらヴェルナーの言葉にこくりと頷く。
前がダメなら後ろだろう、そういうことだ。
そうしてちゃっかりレモンキャンディーを受け取り、口に放り込んだ。
入口、そう、前に向かうものからすれば後ろに当たるところには確か門番がいたはずだ。
向かっていったサクヤは大丈夫だろうか。

まさか全員が全員入口に向かえるわけはないので扉から顔をだし門番の魔剣に声だけかけておく。

「私たちに逃げる意思はありません、少し、あなたの周りの壁を調べさせてもらえますか?」

凛とした声だった。果たして魔剣にその言葉は届いただろうか。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/06(日) 02:38:12.13 ID:vOALWJjv0<> >>all

「あれ? ぼくってばまたまた大活躍!? 」

ビギナーズラックとでも言うのだろうか?
サクヤに意見を肯定されたために、自分も散策に戻る
ヴぇルナーから受け取ったレモンキャンディを舐めながら、散策のあては

(あー、そういえばみんな燃えてる扉から入ってきたけど)
(もし、あの剣が残ってるなら持ってかえってあげようかな)

燃えていた扉である
目的は、建前が散策。本音は、仲間に負けたであろう友人の回収
焔ごと膜に包んでも暴れたのだから、この焔の中でもその破片は色あせまい

「うしろうしろたったらー」

<> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 02:46:43.29 ID:eglVh78Ro<> >>265
「流石にー、この3つは壊しちゃダメだよねー」

右の壁も左の壁も同じ仕掛けらしい。つまり、両側から挟む罠なのかなと想像して。
そして真ん中の壁も、罠。
どの壁にしたって、入り口から見れば『前』だ。やはり『前に進んではいけない』。……となれば……。

「後ろに下がるしかないんじゃないかなー……」

大方の人間が考えていることを今更思いつき、後ろに……あの門番がいるところへと下がろうとするも、先客がいるらしい。
ヴェルナーからレモンキャンディーを受け取って、感謝しながら口の中に放り込み、コロコロと転がす。

とりあえず壁のエリアからは後退し、待機しておく。何があってもいいように。

>>270
「シンラ君、中々やるねー。今度アタシにコツ教えてよー」

彼の言動が中々鋭いことは気付いていた。
軽く言葉を掛けて、一先ずは行く先を見守った。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 02:47:04.50 ID:xNN0dJHco<> >>266>>267>>268>>269>>270>>271
扉の方向へ近づこうとすると、門番はがシャリと動く。
しかしながら、そこでアイルの声が響き、門番は動きを止めた。

『……中々に聡い。一度道を見つけると、そこしか歩めぬ無能が多いというのにな』

一言で言うと、扉の近くの壁は――脆かった。
先ほどから皆がずっと探索し続けていた壁の奥の部屋とは逆方向の壁の、入口近くの部分が僅かに材質が違う。
これは、そうだと気がついて探さなければ見つけることは出来ないであろう難易度だ。
兎にも角にも、ヒントも有って、ここが本当の魔道具の元に続く壁であることはほぼ間違い無いと言えただろう。

また、幸いなことに火は沈下しており、砕けた魔石の近くに転がる魔力を喪った魔剣が落ちている。
持って行くというなら、持って行っても文句は垂れも言わないだろう。

【情報:入口近くにすごく分かりづらいが、質感の違う壁が存在】
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 02:55:46.61 ID:OfzP8t2L0<> >>269
>>270
「フォローありがとうねえ。全部アイルとシンラのお陰だよ。助けられてばかりだ」
すまなさそうにありがとう、と礼を言うサクヤ。
魔剣を見るも、拾うことはしない。この剣はシンラの考えの通り、持って行くのが筋だろうからだ。
少なくとも自分に持って帰る権利はないと思った。

>>272
壁を見つけるものの、自分では無理なのは相変わらず。
仲間に任せるしかないだろう。しかしそれも、今の自分なら悪くないと思えた。
焦らずできることをすればいいのだ。
自分にとっては焦らないことを覚えたのが、このダンジョンでの最大の宝物だったのだから。
<> ヴェルナー<><>2013/01/06(日) 02:59:15.92 ID:rMwqt99vo<> >>272>>269>>270>>271

「ここが本命、か」

なるほど、と。
灯台下暗し、まさにその通りである。
とんだ骨折り損だったのか、と魔剣を前にした時のあの緊張を思い出し、おもわず暗澹たるため息をつく。

「でもどうせ、中に何かいるんでしょうけどね」

くだんの壁へと近づき、ぽん、と手で触れる。それほど分厚くはなさそうだ、というのが所見で、打ち抜くのは難しくない。

「ここをぶち壊す、という事で良いのかな?」

とりあえず、まずは皆に確認をとる。まあ、結果はわかり切っているのだけど。

ナイツはいつでも撃てるようにしたまま、壁に頭を寄せて耳をそばだてる。何か音がしないか、奥に何かいるのか。もしわかるならやるに越した事はない。

<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 03:01:10.90 ID:kdOF+ajWo<> >>272
(ここが正解だとしたら、奥に行ったら何が出てきたんだろ)

そんなことを悠長に考えるクリオネ、本日いいとこ無し。
魔力を失った魔剣を見るも、クリオネはそれを取らない。
今日の目的は魔道具がどのようなものかを見る事であり、魔剣を入手することではない。

「一応……ね」

目の前にナイトを出しておき、盾を構えさせる。
先ほどから迂闊な行動が目立つクリオネだが、自分の安全を守ることに余念はない。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 03:05:29.25 ID:xOjYwm5Bo<> >>ALL

自分の声に門番が動きを止めたのを見届けるとほっと息を吐く。
これでサクヤが襲われることはあるまい。
と、サクヤの声が聞こえてくる。礼を言われるくすぐったさに思わず照れるアイル。
硫黄臭い自分自身もそんなに気にならない。
これでまた一歩、ダンジョンの奥に進める、その喜びの方が大きかった。
危険な事もあるだろう、しかし未知のものへ対するワクワク感がそれを大きく上回っていた。

ヴェルナーが耳を欹てている、何かあれば彼が気が付くだろう。
壁を壊すのに、異論はなかった。
魔剣には元から興味はない。
多少、魔翌力の源であろう宝石が気になったが割れてしまったためそれにも興味がわかない。
<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/06(日) 03:07:06.47 ID:vOALWJjv0<> >>271

「わはは! 僕の天才さがなせるわざかも! 」

この冒険で成長をしたのか退化をしたのか
えっへんと胸を張る少年
正直、少年は思いのまま、気の向くままにあわあわしていただけ
全てビギナーズラックの成せた業であろう

>>272
扉の前まで来ると案の定剣は輝いていた
仲間達に敗れたとあれば、粉々の破片にでもなってしまったかと思ったが...
よもや、宝玉らしき装飾品以外はそのままの状態とは、流石は魔剣か

「いよいしょ...っておも...!?」

この重さも魔剣故か!? 
少年は両手で剣を持ち上げ、よたよたとみなの集う場に向かう
その足取りは遅い

>>273
「へへー! あいるちゃんもなかなかやってくれたからね! 」
最初の方の不貞腐れたくだんを思い出し、笑みを浮かべながらも
よたよたと歩み寄っていく

>>274
「やー! さんせー! 」
そこで剣を地面に落とす音が響く
ようやくみなに追いついたようだ <> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 03:12:33.39 ID:eglVh78Ro<> >>272>>274
「お、正解!?」

と喜んで近づくも、やはり注意深くすることで悪い事は何もないと女は思う。
ヴェルナーが耳をそばだてているのを見て、それが正しいと見守っている。

何がこの中にあるのだろうか。それを見るために、此処まで来た。

「そういうことになるかなー……ま、でも念には念を入れてねー」

ほぼ此処が魔道具の部屋で間違いないだろうが、一応の対策はしておかなければならない。
小さく「狸防」と呟くと、また女の手には違った紋様が刻まれる。そして鞘に収まった七首を持つ。これが女に出来る、最高の対策だった。

魔剣に対しては、自分が魔石を割ってしまったので一応は謝っておこうと、小さく手を合わせた。
仕方なかった、というのは傲慢だろうか。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 03:14:13.33 ID:xNN0dJHco<> >>273>>274>>275>>276>>277>>278
耳をそばだててみれば、奥からは特に音はしない。
魔剣が火炎をチラつかせる音も、何かの金属がこすれ合う音も、だ。
ここまで来て、なにもないということがあるだろうか。
しかし、このダンジョンを作った魔道具の正確の悪さからして、逆に何も仕掛けずに拍子抜けさせるという事もあり得る。
ここで考えこませて悶々とさせること自体、魔道具の思惑の上なのかもしれない。

因みに、シンラの担いだ魔剣だったものは、もう魔力を失っている。
とは言えど、かなり頑強かつ、鋭い切れ味を持っている大剣の為、業物であるのは間違いない。

【情報:不審な様子は無い!】
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 03:24:10.10 ID:OfzP8t2L0<> >>274
「ここを壊さなくちゃ始まらないからねえ」
異議があるはずもなく、賛成する以外に選択肢はなかった。
これが結論だ。

>>277
「アンタは確かに天才だと思うさね」
心の底からそう思った。

>>279
壁から離れてヴェルナーの破壊を待つ。
それでも警戒は怠らなかったが。

警戒しながら考えるとなんだかんだで教訓が多いダンジョンだった。
ダンジョンの常識を壊すような皮肉がよくきいていたと思う。
無欲という物も大事だと感じた。
<> ヴェルナー<><>2013/01/06(日) 03:25:53.40 ID:GczHOeOIO<> >>275>>276>>278>>279
無音、気配なし。
まさか、とおもわず眉根を寄せ、もう一度意識を壁の向こうへ向ける。が、やはりなにも感じ取れない。

壁から耳を離すと、ヴェルナーは訝るように口をへの字に歪め、

「気配がしない。なにも聞こえないな」

皆へ報告するその表情はしかし、どうにも腑に落ちないといいたそうだ。顎に手をやって悩む仕草をみせながら、

「本当になにもないのか、罠なのか。わたしは後者が怖いんだがね、このまま中にはいるかい?」

皆に任せるよ、と。反対側の壁に寄りかかって、あとは仲間たちが断を下すのを待つらしい。が、壁を見つめたまま動かない彼の意思は目にも見えて明らか。どうにも腑に落ちないらしい。

「意見がなければ、壁を破壊してしまうけど」 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 03:28:27.85 ID:kdOF+ajWo<> >>ALL
「壊すなら早くしてよねー」

重ねて言うが、本日いいとこ無し。
ただし、身を守るための警戒は怠らず、相変わらず周囲を見ている。
肩に乗るドールは、門番を務めている奴をじっと見て観察している。 <> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 03:32:48.36 ID:xOjYwm5Bo<> >>279、>>281

「前ばかり見るな、という忠告に従って後ろを見たんです」

こういうダンジョンや謎解き系は案外謎には素直なものだったりする、と思う。
悩むヴェルナーにそう声をかけ、アイルはギュッとM36を握りしめた。

「壊しましょう、でないと先へは進めない」

残念ながらヴェルナーを押しのけて壁を破壊できるほどの腕力はアイルにはなかった。
良く通る声でそう言うと悩むヴェルナーの後押しをするようにね、と微笑みかける。

>>277
「シンラ君、それ、持って帰る気?」

魔剣を持つ少年にふしぎそうにそう問いかける。
<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/06(日) 03:38:32.77 ID:vOALWJjv0<> >>279
少年に、剣の価値などわかりはしない
能力で生み出したならいざしらず。今の彼にはこれを自在に扱う筋力さえないのだ
だが、しかし

>>280
「僕もそうおもうよ。自分の才能が怖いかも!」
上司(?)である雅に今回の件を報告すれば褒めて貰えるだろうか
そんな下らないことを考えながら、覚束ない足取りで剣を掲げ

>>281
「罠でもなんでもやるしかないでしょ?」
「ばばーん!ていこうよ!」
少年は、今回の騒動を振り返り一つの教訓を得た
とりあえずやってみりゃいいじゃん。と
罠に掛かり魔剣と戦闘。しかし、その魔剣は良い奴(?)だったし
あてずっぽうで物を言ったり、物を押し付けたりしても、最終的には上手くいった

>>283
「勿論さ。殺した物は有効活用」
「これ、僕たち弱いもの家族のるーるね! 」

「ってこーとで! 」
「あーるじちゃーん! あっそびいーまーっしょ!!! 」

少年は掲げた魔剣を振りぬいた
壁目掛けて 思い切り
それも、ド素人の一撃だ

だが、あんなに強かった魔剣なら。こんな壁くらい、一撃で壊してくれる気がした
<> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 03:42:00.71 ID:eglVh78Ro<> >>277
「よっ、シンラ君サイコー!」

と、乗せてみる。褒めて伸びるタイプなら良いのだが。
だが、本当にシンラが天才かどうかは置いておくとして、あの鋭さは尋常なものではなかったと思う。
先ほどいった言葉は、あながち冗談ではなかった。本当にコツとかを教えて欲しいくらいだ。

>>279
不審な様子が無いなら、女はほっと胸をなでおろして壁の破壊を待つ。
やはり油断は出来ないためにまだ異能の効果を続けているのだが……必要は無さそうである。
はーぁ、とため息を一つ落とすも、それは壁をあけ、魔道具と邂逅した時にとっておけばよかったかなとも思った。

>>281
彼の気持ちも分からないでもない。先ほどのことを思い出すと切にそう思う。しかし、壁を開けなければどうにもならないのは事実だ。
ほぼ此処で間違いないのだし、開けてしまえばとも思うが―――。

「んー、大丈夫だと思うよ? 心配なら、銃で撃ってみればいいんじゃなーい?」

それもいやなら、自分がぶっ壊すことも出来るかもしれないけどー? とも言いながら、壁開けの瞬間を待った。

>>284
シンラが、壁に向かって一閃を放つ……女は止めない。
どうせこのまま悩んでても膠着状態、ならアクションするべきだと。
そう思っていても動かなかったのは単に誰かやってくれるだろうという無責任な思考からなのだが、それはともかく。
それで壁が壊れれば、女は壁の向こうを見ようと目を凝らす。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 03:46:54.88 ID:xNN0dJHco<> >>280>>281>>282>>283>>284>>285
皆の後押しを受けて、ヴェルナーとシンラが壁を壊せば、そこの奥は小さな小部屋だ。
綺麗に磨き上げられた大理石で四方を囲まれた、王座が有ってもおかしくないほど丁寧な作り。
六人入ってようやっと、と言った体の部屋であり、奥には腕輪が台に乗って鎮座していた。

そして、何処からとも無く、悪戯っぽさを感じさせつつも、高貴さを感じさせる少年の声が響く。
意識を向ければ、それは腕輪から送られていることが分かるだろう。

『――待っていたんだ。
 オジサンは死んだみたいでね、また僕を釣れだしてくれる人は居ないかって思ってた。
 ……よく此処に来てくれた。目の前にあるものに惑わされず、後ろに下がる勇気が持てる人たち』

本当に嬉しそうで、このダンジョンを作り上げたとは思えない。
だが、逆に言うと、それでも自分を求めてくれる人こそを、この魔道具は求めていたのかもしれない。
腕輪は6つ有る為、皆がそれらを手にすることが出来る。

効果は、腕輪に付けられている三つの針を無機物に差し、操ることが出来るというもの。
よく見れば、シンラの持つ魔剣にも小さな針が刺さっていたことが分かるだろうか。
<> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 03:51:21.77 ID:OfzP8t2L0<> >>286
「前向きに下がった結果さね。何だかんだで楽しかったよ、これから宜しくね!」
腕輪の一つを手にする。ダンジョンの半ばの疲れは、どこかに消し飛んでいた。

<> ヴェルナー<><>2013/01/06(日) 03:55:24.35 ID:GczHOeOIO<> >>286
「きみがここを?」

予想したような悪辣極まるものはなにもなく、それならばそれでいいか、と機嫌をとりなおす。

奇妙な腕輪。しかしここまできたのだ、其れなりに価値があるものなのだろう。というよりないと困る。

そっと腕輪を手にすると、目を細めてそのつくりに目を通す。部屋の雰囲気によくに合うそれは、どうやら魔道具らしい。

「ふむ、まあそれなりの成果、かな」 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 03:58:17.47 ID:kdOF+ajWo<> >>286
「なるほどね……キミが主か」

腕輪を手に取って眺めてみる。これで門番たちを操り、侵入者を試していたわけだ。

「門番との会話で分かったよ。キミは外に出たがっているってね。これからは面白いものを見せてあげるよ」

働いていないクリオネが手にするには大きすぎる報酬だが、貰えるならそれでいい。
<> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 03:59:54.60 ID:xOjYwm5Bo<> >>284、>>286

「こ、殺し……?」

確かに、考えてみれば動かなくなった魔剣はある意味で死んだのかもしれない。
そう思えばそれを有効活用するという少年の思考は正しいのかもしれない。
現に壁はぶっ壊れたわけだし。

壁の中を覗いてみれば大理石の小部屋があった。
どうやら最終到達地点らしい。
アイルは澄んだ少年の声に耳を傾ける。
この魔道具は無邪気らしい、それがあんなダンジョンを作り出すなんて……
そう思いながらアイルは腕輪を手に取る。
帰ったら魔法関係のものが好きな上司にプレゼントしようと考えながらその腕輪を付けてみた。
ずしりと重い重量感はこのダンジョンを踏破した達成感にも似ていて、アイルは満足そうに微笑むのであった。

<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/06(日) 04:00:55.50 ID:vOALWJjv0<> >>286

「おぉ、最後の当てずっぽうもあたりかな! 」
寂しがり主ちゃん(仮)は最後の最後に、意味も無く自分達を騙しはしないだろうと
何の根拠も無い直感で、少年は刃を振りぬいたのだ
仲間達の広報支援を志願していた彼が遂げたのは、成長か、退化か

まぁ、何はともあれ、少年は指輪を一つ手に取り、その造りを観察した

「じゃぁ、今日から魔剣のまーくんと寂しがりのあーちゃんも家の家族だねぇ」

片手で引き摺っていた剣にも良く見ると同じものが刺さっていた
自分のひ弱な肉体でも使いこなせる希望が見えたかもしれない

<> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 04:06:59.06 ID:eglVh78Ro<> >>286
「おおーなるほど、君が操ってたわけかー……」

此処の主の部屋なのだから、もっと趣向を凝らした部屋かと思えばそれは間違いで。
シンプルで、しかし高貴な雰囲気さえ感じられた。腕輪の声の所為でもあるだろうか。

一切の事情を了解した女は、ほーっと、部屋のつくりを見物する。

「アタシは言われてから気づいたようなものだけどねー……ま、外は面白い所だよ?」

なんて自分の失敗を苦笑いで振り返りつつ、腕輪を手にとってそう語りかける。
これは小鳥ちゃんにあげようかなーとか思いついた女は、嬉々として腕輪を撫でてあげた。 <> GM:屋根裏ダンジョンアタック!<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 04:11:07.17 ID:xNN0dJHco<> >>287
『……んふふ、おねーさんみたいな綺麗な人に使われるんだったら本望かなあ?』

無邪気な声が聞こえてきて、手にすると、妙にしっくりと来た感覚が有るだろう。
なんというか、使い手に選ばれたかのような、そんな小さな感触が。

>>288
『僕がここを作った。
 ……昔から所有者が死ぬたびにね、こうやって迷宮を作ってたんだけど。
 おじいさんは一人で攻略しちゃったし、集団で一人も脱落しないのはこれが初めてかな』

それほど高位の魔道具という訳でもない。
だが、精緻な文様の刻まれたそれは、何処か祭器のような気配を感じさせていただろう。

>>289
『おじいさんも、昔見たいに歩けなくなっちゃってたからねえ。
 昔はもう、色々便利に使ってもらってたんだけど。
 どーせなら、使い潰してくれると嬉しいな。気も合いそうだし』

にへへへ、と何処か意地悪そうな笑みを浮かべる。
どうやら、ダンジョンでのことは筒抜けだったようで、正確が悪いと思われているようだ。

>>290
『あ、僕は君たちを主と決めてるから、君が他の人に渡そうったってそうは行かないからね!』

そう言うと、チクリと針を刺してちょっと起こり気味の気配を見せる。
呪いの腕輪か。別に外せるけど。
ダンジョンの意地悪さは、一重にこの魔道具の意識の警戒心の高さと無邪気な残酷さからだったのだろうか。

>>291
『家族、ねえ。懐かしい。
 これからもよろしくねぇ、まあ、喋れるのはダンジョンの中だけだから。
 これからお話とかは、難しいんだけど。僕は君と一緒に居るから』

嬉しそうな声色を見せる腕輪は、チカリと魔力の光を返す。

>>292
『いろいろ連れてってよねー、退屈嫌いだしー!』

きゃはは、と撫でられて嬉しそうに笑う腕輪。


皆に最後に、見つけてくれてありがとう、と礼を言うと同時に、壁や床に罅が入っていく。
直後、ガラスが砕けるような音を立てて――、ガラクタだらけの屋根裏部屋に6人は現れる。
先ほどのダンジョンが有っただろう部屋は、6畳位のカビ臭い屋根裏部屋。とてもあの広大なダンジョンが有ったとは思えない。
どんな場所にでもダンジョンが生まれうる。それが、魔具迷宮という物だ。
これから先も、どこかしこで同じような迷宮が現れるのかもしれない――――。


――――屋根裏ダンジョンアタック、クリア!

/というわけでこれにてイベント終了でございます!
<> ヴェルナー<><>2013/01/06(日) 04:13:57.75 ID:GczHOeOIO<> >>293
「なるほど、うん、理解したよ」

そういうことなら納得である。
其れなりのお役立ちアイテムというわけだ。

「ま、これからよろしく」


/お疲れさま! <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体 E:小さなドール<>saga<>2013/01/06(日) 04:16:13.00 ID:kdOF+ajWo<> >>293
「キミみたいな道具を使わない理由は無いよ」

こんな意地の悪い迷宮を作った奴だ。きっと気が合うだろう。
コートのポケットに腕輪を入れ、どうやって使おうか考えながら廃屋を去るのであった。

//お疲れ様でした。 <> サクヤ/帽子を深く被った茶髪赤眼の女E太極針、破片手榴弾×2、シール、Px4 Storm、【黒髪黒眼姿が賞金首、五千万】<無能力者><>saga<>2013/01/06(日) 04:18:13.43 ID:OfzP8t2L0<> >>293
「うん、今からアンタはアタシの友達さね。これから頼むよ〜楽しませてあげるから!」

手にはめると妙にしっくりくる。これからの相棒で友達になる存在という訳だ。
暫くの間、優しく撫でることにした。まずは友好を深めたい。
機能の存在を知りながら、今日は素晴らしい一日だったと思った。
依頼を達成できた感覚は二の次だろう。

//お疲れ様でした!
<> 黒髪の女子高生/天王寺アイル<><>2013/01/06(日) 04:28:38.87 ID:xOjYwm5Bo<> >>293
少年の不服そうな声と同時にチクリと肌に痛みが走る。
アイルはその声に不服そうに口を尖らせるも、主と認められたのは嬉しいのか表情は変ににやついている。

「それじゃあ、これから宜しくお願いしますね」

そう腕輪に微笑みかけると、どんな使い方をしてやろうか、それを考えながらるんるんきぶんで帰途に就くのだった。

/お疲れ様でしたー! <> 獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長 E:七首×2<><>2013/01/06(日) 10:04:06.15 ID:eglVh78Ro<> >>293
「ま、せめて君を退屈させない様にするよ、よろしくねー」

アタシは出不精だけどねー、とカラカラ笑って、最後に一撫で。
このダンジョンから出ると喋れなくなるそうだが、そうであってもこの腕輪は大切にしようと思う。
これからは女の腕に、ピッタリとフィットしたこの腕輪がはめられていることだろう。そんな人生も面白い。

「よーし、帰るかー!」

今日の晩ご飯は何だろうなーなんて考えながら、女は帰路に付くのだった。

/改めてお疲れさまでしたッ! <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]<>sage saga<>2013/01/06(日) 19:26:47.76 ID:3ff6/cwIO<> 【夜の公園】
「....zzZ」
【一人の少女がベンチで寝ている】
【彼女は伏せて寝ているがアホ毛だけはピクピク動いている】 <> 三門陽<>!nasu_res sage saga<>2013/01/06(日) 19:45:49.98 ID:xNN0dJHco<> >>299
「おいおい、嬢ちゃん。
 こんなところで寝てっと風邪引くんじゃねぇの?」

そんな脳天気な声と同時に、ばさりと何かを脱ぐ音がする。
ぼふ、と少女の背中に学ランを被せてしゃがみこむのは、如何にもなヤンキーだ。
金色に染め上げた長髪を後ろに撫で付けた変形オールバックが目立ち、顔立ちも愛嬌は有るが少々厳つい。
そこそこの長身に、程よく筋肉のついた締まった体型は、殴り合いをするのは少々躊躇われる体格。
平時は学生服だが、今は少女に学ランをかぶせたため、上半身はTシャツ一丁に真紅のマフラーであり、率直に言うと寒そう。

うっわ、さっみと口走りつつも、少女の頭をぺしぺしと叩き、おーい、と声を掛ける。
外見こそ物々しいのだが、なんとも気の抜ける男だ。
少なくとも、悪意や害意の類は欠片として携えていないように思えるかも知れない。
<> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 19:46:19.12 ID:xNN0dJHco<> /おっと昨日のままですな、すいません <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]<>sage saga<>2013/01/06(日) 19:59:18.34 ID:3ff6/cwIO<> >>300
「むぅ・・・・ん?」
【アホ毛の動きが止まり、ゆっくりと顔を上げる】
「・・・・誰なの?」
【彼女の顔つきはまだ幼さが残っている】
【見た目で言うと10歳前後であろうか】 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:02:49.46 ID:xNN0dJHco<> >>302
「通りすがりのヒーローって事にでもしておいてくれ。
 ……まあ、ヒーロー呼ばわりも小っ恥ずかしいんだけど」

大まじめに、ヒーローだと口にするヤンキー。
格好こそヤンキーだが、幸いなことに友人からもらったヒーローの証、赤いマフラーがある。
マフラーを振って、な?ヒーローだろ?と同意を求めてみる。
そして、予想以上に少女の年齢が低かったことを確認して、なんとも言えない表情で。

「道にでも迷ったか?
 こんなところで寝てると、風邪ひくだろうに」

ほれ、俺の上着だけど被っとけ、と確りと学ランを少女にかぶせる。
裏地に竜が描かれた生地が有ったりして、普通の学ランよりも大分暖かい。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:11:30.59 ID:3ff6/cwIO<> >>303
「ヒーロー・・・?」
【少し首を傾げる】
「あ、ありがとう」
「・・・でも寒くないの?」
【そう言うと上着を羽織る】
【そして立ち上がり、彼女が後ろに置いてあったであろう魔石が先端につけられた白い棒を右手に持つ】 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:15:52.99 ID:xNN0dJHco<> >>304
「寒くねー……いや、寒いけどよ。
 家に帰るんなら送るぜ? このごろ物騒だしよ」

気にすんな、と手をひらひら振りつつ、吹いた風に体を震わせる。
おおう……、と謎の喘ぎ声を漏らすも、歯を食いしばって寒さに耐える。
ヤンキーというのはメンツが大事、突っ張る事が男のたった一つの勲章なのである。

そして、家に帰るならついていくぜ、と提案するヒーローなのかヤンキーなのか良くわからない青年。
腕っ節には自身があるとばかりに、バイトや日々の喧嘩などで鍛えた力こぶを見せつける。
確かにそこそこいい体だ、外見も相まって誰かに絡まれる危険性は減りそうではある。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:22:25.10 ID:3ff6/cwIO<> >>305
「・・・家に帰るのは別に大丈夫だけどー」
「んー・・・何というか・・・」(グー
【突然腹が鳴り、顔を赤くする】
「ぅ・・・お腹空いた」
【軽く目をこする。まだ少し眠たいようだ】 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:26:46.59 ID:xNN0dJHco<> >>306
「――はぁ、しゃあねぇな。
 コンビニでも行くか。俺もバイト帰りで小腹減ってるし」

そう言うと、ほれ、と右手を相手に差し出す。
手の甲の半ばまで縫合後の目立つ手であり、働いている無骨な手だ。
相手が手を取れば、そのまま手を引いて近くのコンビニまで歩いて行くし、手を取らなくてもコンビニまで歩いて行く。

移動をキンクリして、なんだかんだでコンビニにたどり着く。
店内に入って漸く外の寒さから開放された三門は、ほぅ、と幸せそうに息を吐いてエアコンの真下まで小走りに走っていく。
振り向きざまに口を開き。

「欲しい物は210円までだかんなー、それ以上はお前のお小遣いで買いな!」

なんだかんだでおごってくれるらしい。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:32:08.51 ID:3ff6/cwIO<> >>307
「ん・・・それじゃあ」
【ゆっくりと手を握る】

@コンビニ
「に・・・210円・・・微妙な値段だなぁ」
【苦笑いしながら少し独り言を言いつつおにぎりコーナーへと】
「ねぇ、じゃあ210円までだったらお釣りはくれるの?」
【などと少しがめつい事を言う】 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:36:08.60 ID:xNN0dJHco<> >>308
「100円のもん二つ変えるだろうに、おにぎりとジュースで丁度くらいだろ?
 ほれ、受け取っとけ」

そう言って、予め210円を渡しておく。
バイトマンである三門はそこそこ実入りがいい。
まだ20歳ではないため、酒もタバコもやっていない、品行方正なヤンキーである為、金は飛ばないのだ。
要するに、此処で210円おごるくらいどうってことがない、スーパーリッチという事なのである。

「……何食うかねえ、とりあえず――、ココアと。
 あと、チョコまんとあんまん……、これ中身こしあん? つぶあん? つぶあんな、よっし、じゃああんまんな、両方二つずつ。
 ん、これでいいわ。500と……、20……5円。ほれ、丁度な」

そう言って先に会計を済ませると、三門は雑誌コーナーへと移動。
適当な漫画雑誌を取って読み始める。時折ぎゃははと下品な笑い声を上げている当たり、見た目通りか。
それにしても、甘いものだらけである。この外見で甘党というのも中々のギャップだろうか。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:44:54.82 ID:3ff6/cwIO<> >>309
「・・・ありがと」
【210円を受け取る】
「さて何にしようか・・・」
【おにぎりコーナーに一通り目を通し、鮭のおにぎりを手に取る】
「・・・あとは」
【ジュースのコーナーに行き、牛乳を手に取る、そしてレジに直行】
店員『208円でございまーす』
「・・・ん」
【手に持っていた210円を渡す】
店員『2円のお返しになりまーす』
【そしてお釣りを受け取る】
「よしこれで・・・・」
【漫画コーナーでギャハハと笑っている三門の方へ】
「・・・」(ツンツン
【そして背中をつつく】 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 20:49:04.29 ID:xNN0dJHco<> >>310
「ひひゃ……っん? ああ、買い物終わったのか。
 じゃ、近くの公園でも行って食うかね」

相手が背をつついたのに気が付き、店から出ていく三門。
そして、思い出したように自分の袋から何かを取り出して差し出す。

「あんことチョコどっちが好きだ?
 どっちか好きな方一個やるよ」

と、あんまんとチョコまんを差し出して、首を傾げた。
なんだかんだでお人好しだ。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/06(日) 21:06:32.94 ID:3ff6/cwIO<> >>311
「んー・・・じゃあチョコで」
【チョコまんを受け取る】
「・・・美味しい」
【一口食べるとそう呟く】 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 21:10:11.98 ID:xNN0dJHco<> >>312
「……おう、そりゃあ良かった」

に、と歯を見せて笑いつつ、自分もチョコまんを口にする。
あっつ!とどこぞのお笑い芸人なりのオーバーリアクションを見せつつも、ほふほふしながらチョコまんを平らげて。
缶のココアを一息に飲み干すと、幸せそうに息を吐く。
ふわりと綿飴のような空気が上り、空にむかって浮かんで拡散していく。

「しゃ、食いながらでもいいから家帰ろうぜ嬢ちゃん。
 こんな時間だと親御さんも心配してんだろ」

と、案外にも常識的なことを口にして、あんまんを口に含みつつ、歩き出そうとするだろう。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/06(日) 21:13:48.91 ID:3ff6/cwIO<> >>313
「・・・あ、それぐらい自分で帰れますので」
【そう言うと何処かへと消えて行く】 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/06(日) 21:15:59.41 ID:xNN0dJHco<> >>314
/乙でしたー <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/06(日) 22:13:20.02 ID:io5X47R8o<> ?此の街はまるで腐った缶詰だと思う。パンパンに膨らんでいるのに何も心配要らないとばかりにふんぞり返っている。
目も眉も黒く、染めている様に見える金髪を長く伸ばした彼女の名は、エリザベート・山下。
今日も何者かのせいでひん曲がったポストに履歴書を投函、クソッタレの書類選考に通る様に神社で手をあわせてきた帰り道だ。
歩きながら紫煙を吐き出すと、眉をひそめて舌打ち。道端に唾と共に煙草の葉を吐き出す。
病んでいるだろう酷い汚れの犬畜生が暗がりから湧いて地面に落ちた唾をベロベロと舐める。
足許にあった死んでいるか死んでいないのかさえも分からないホームレスの頭をロングノーズの靴で蹴飛ばすと、再度煙草を口に咥えつつ先に進む。
吐き出された煙がビルの谷間の道に棚引いていた。

//初ロールなので至らぬ点が多数あると思います…… <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<><>2013/01/06(日) 22:20:02.68 ID:a9nOkUQEo<> >>316
「おい、お嬢ちゃん。」
 不意に巨漢が声をかけてきた。 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<><>2013/01/06(日) 22:20:30.78 ID:a9nOkUQEo<> // こちらこそお手柔らかにお願いします。 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/06(日) 22:31:28.98 ID:io5X47R8o<> >>317
「あ゛〜?…………」
唐突な声に首を鳴らすと、ゆっくりと振り返る。蹴飛ばしたホームレスの頭の上にズンと足を載せた。
煙草を咥えているせいなのか、くぐもった声が、苛立たしい気分を一切隠そうとしていない。

「んッス? 何かようッスかねぇ??」
だが、巨漢を視界に含有した瞬間に、怪人百面相よろしくその調子が豹変する。
ホームレスから足を退け、体ごと綺麗に振り返ると、苦笑いを浮かべながら巨漢の顔を見上げた。
失敗したハムエッグよりも眼も当たれれないチンピラの敬語の如き言葉遣いの上、彼女の何処か媚びる様な視線は特徴的だろう。
<> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/06(日) 22:34:55.11 ID:io5X47R8o<> いきなり申し訳ない……
当たれれない……当てられないです…… <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<><>2013/01/06(日) 22:36:31.56 ID:a9nOkUQEo<> >>319
「人の頭に足を乗せるんじゃねえ。」
 要件は完結なものだった。
「それだけだ。」 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<><>2013/01/06(日) 22:43:50.84 ID:a9nOkUQEo<> >>319
大男は威勢のいい返事も媚びた態度も全く意に介さず足をどけろとだけ言った。

>>320
// 無茶ぶりでしたかww <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/06(日) 22:49:52.66 ID:io5X47R8o<> >>321
「あ?此れッスか?」
「ハッ! テメェさんに文句付けられる筋合いは無いだろう?ッスね」
「此れは気がついてねぇんだからッス?」
非常にヘラヘラとした表情で大男を見上げつつ、靴の踵でホームレスを強く小突く。
此のクソッタレ以下の蛆虫野郎のせいで目をつけられて全くいい迷惑だと思いながら、未だに葉入りの唾を舐めている犬に吸いかけの煙草を投げつけた。
後、50cm小さければぶん殴ってやると内心でかのイエスキリストの弟子ペトロの様に悪態をつきながら大男に反論する。
<> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<><>2013/01/06(日) 23:01:20.08 ID:a9nOkUQEo<> >>323
「負け犬を蹴り飛ばせば女でも格が下がるぞ。」
 表情が無いのか厳しい表情のままででエリザベートに言葉を重ねる。
「手前ェはそれで満足なのか?
 負け犬を蹴り飛ばして満たされる物があるのかよ?」
 一歩前進する。まるで空気がまるごと動くような威圧感。
「そのおっさんは病院にでもつれていく。おい、女。手伝え。」
 蹴飛ばしたおっさんを病院へ連れて行く手伝いをしろと言っている。 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/06(日) 23:12:01.80 ID:io5X47R8o<> >>324
禿げ上がれ粗チ○が等と思いながらも声には出さぬ。
男の威圧感に押され、一歩後ずさると矢張りヘラヘラと笑いながら
「そうだッス。テメェさんの言う通りなんで御座いまする」と、男のセリフを追認した。
だが、病院に連れて行くと言う言葉には目をむいた。目の前の人物が言っている意味が理解できないといったふうだ。
硬派を気取るのは構わないが、そーいうのは一人でやってくれよと面倒くさそうに眉をひそめると、
「女に手伝わせるのは男の格が下がるだろ?ッス」と、其の巨漢で良くも誰かに手伝わせようとするなとでも言いたそうだ。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/06(日) 23:12:21.11 ID:xOjYwm5Bo<> 夜、街の灯りも煌々と輝き人々は休みなく動き続ける、そんな街の一角。
店内も綺麗で安くて美味しいと評判のバイキングの店。

休日ということもあり私服でそこを訪れていた女、二条薔子は手に持つ皿にこんもりと食料を盛りながら更なる料理を求めてバイキングブースを彷徨っていた。
評判の店故か店内は混雑しており、まだ席を取っていない薔子は恐らく相席になるだろう。

しかしそんなことは気にせずにバイキングブースにて料理を物色していれば、美味しそうな北海道じゃがバターが一個残っていて。
ほくほくと湯気を立て、滑らかなバターがとろけたそれにゴクリと喉を鳴らすとトングをそれに近づける。
もし、同じくじゃがバターを狙っている人がいるならば、丁度、かち合ってしまうかもしれない。

/宜しくお願いしますー! <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<><>2013/01/06(日) 23:18:42.26 ID:a9nOkUQEo<> >>325
 様子に気付いて詩音はエリザベートの目を見る。
「言い方を変えようか?手伝ってやるからお前さんが運びな。
 倒れてる人間の頭を蹴ったんだ。
 簡単な落とし前をつけろと俺は言っている。」
 そう言い残して大男は一旦エリザベートの前から消える。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/06(日) 23:23:06.89 ID:a9nOkUQEo<> >>326
カチン!
トングが重なる。
「あ、失礼。どうぞ。」
どこかで見たことのある顔がじゃがバターを譲る。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/06(日) 23:25:54.81 ID:8TCmRlmZo<> >>326
安いと評判のバイキングのお店があるらしい。

今朝、母からその情報を貰った長い黒髪の少女
伊月 弥宵は、その店に空腹を満たす為にやってきていた。

「…いい匂いがいっぱい」

お年玉の残りを食に費やすべく、お年玉最後の〆に選んだのがこの店である。
席はほぼ満席のようだが、今はそんな事どうでも良かった。

「……朝から何も食べてないから、ふふ、沢山食べよう」

こんなのは始めが肝心である、何を先に食べるかによってモチベーションも変わると言うものだ。
と、考えながら辺りを見渡していると

「…じゃ、じゃがバター…しかも残り一つ」

何て美味しそうなんだろう…よし、始めはじゃがバターに決めた。
そう考え、弥宵は残り一つのじゃがバターに手を伸ばす。

/こちらこそ、よろしくお願いします! <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/06(日) 23:28:25.13 ID:io5X47R8o<> >>327
「は?」彼女が男の言葉を解釈する前に目の前から大きな躰が消え失せた。
そのまま帰ってこなきゃあ良いのになァと思いながら、シャツの胸ポケットからシガレットケースを取り出すと、ショートピースを一本咥える。
上着のポケットを漁り、ZIPPOで火をつける。ライターを元あった場所にねじ込みながら、いきなり肺まで煙を入れる。
空を見上げながら、一回ばかり息を吐く。煙が溶けていく空中に、途轍もない倦怠感を感じてしゃがみ込む。
すると丁度膝のあたりにホームレスの頭があったので、其処に灰を落とすと
「起きろっての……あー、思い出す度に苛々する……」と、別段悪びれる様子もなくあくまで此れは此のホームレスを起こすためだと言わんばかり。
躊躇いなく落とされた灰が、汚れと脂で元の色も分からない肌に白く降り積もり始めていた。 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質]<><>2013/01/06(日) 23:35:18.30 ID:a9nOkUQEo<> >>330
ドルルルルルン!バォン!ヴォンヴォン!
重いエンジン音を鳴らしながらバイクが近づいてくる。
大男が戻ってきた。
「女、運ぶのは手伝ってやるからこい。」
サイドカー付き、一六連ホーン付き、そして化物のようなエンジンを積んだ、



スーパーカブがきた。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/06(日) 23:36:26.59 ID:xOjYwm5Bo<> >>328、>>329
まずはトングが重なった。
ピクリ、と肩を跳ねさせると親切な声が聞こえてきた。

「ああ、ありがとうございます」

すみません、と続けようとしてその声の方を見て薔子は思わず眼を見開いた。

「こ、小寺さん!」

こんな普通の店で階級を呼ぶなんてことはしない。
しかし思わぬ場所での邂逅にぽかんと口を開けると共に一瞬じゃがバターの存在を忘れた。

と、そこに伸びてくるもう一つのほっそりとした手。
第三者の存在をすっかり忘れていた薔子は、折角譲られたじゃがバターを現れた第三者――弥宵に譲ることとなり。

それに気づいた薔子は思わず、声を上げるのだった。

「あっ、私のじゃがバターが!?」

実に大人げない物言いだった。
弥宵の手に渡ったじゃがバターを物欲しそうに見やるとがっくりと肩を落とす。




<> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/06(日) 23:43:48.72 ID:a9nOkUQEo<> >>332
この「小寺さん!」という一言に反応する。
「え?二条さん俺の名前覚えてくれてたの?」
なにせ担当がNBC兵器担当で普段は最弱の兵である。
名前を覚えてくれてるのはアランくらいだと思っていた。
階級だけなら佐官だが、名前負けというか何かに負けている男だ。
「名前で…呼ばれたの、はじめてだよ。」なんだか感涙が流れてくる。
「二条君ていい子だね。俺…俺…警官やっててよかったよ。」
それでいいのか、小寺京太郎。

「ああ、ここビュッフェレストランでしょ。
 じゃがバターは人気あるみたいだからまたディッシュに乗るよ♪」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/06(日) 23:43:49.12 ID:8TCmRlmZo<> >>332
意外とすんなりじゃがバターを手に入れる事ができた。
これも日頃の行ないの賜物だな。
と心の中でえっへん!と無いと胸を張っていると

『あっ、私のじゃがバターが!?』

と弥宵の真横から女性の声が聞こえてきた。

「…うぇ!?と、あの…あふ」

これは自分が初めに取ったので、私のです!
と言いたいが、あまり家族以外の人との会話をしない弥宵にそんな事言える筈もなく。

「…こ、これ、これは…えとですね」

何故か、言い訳を始める様な口調になまっていた。 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/06(日) 23:45:54.84 ID:io5X47R8o<> >>331
闇夜を切り裂くエンジン音。その重低音がまるでカンフル剤の様に心臓が鼓動を早める。
しみったれた路地を照らしあげるライトの明かりを手で遮りながら呆気にとられている。
闇と闇の間に隠れていた有象無象の生物が眩しい光から逃れる。
一体いつの時代の流行りなのか分からぬホーンがついているが数えるのも一苦労だろう。
だが、スーパーカブだ。「………」声にならない。
巨漢が乗るとスーパーカブはまるで玩具のバイクに他ならぬがこれだけの改造を施しても、アンバランス。
だが、笑えない。唇から火がついたままの煙草が落ちる。ホームレスの顔で一回跳ねて、地面に落ちた。
「こりゃあ、何て日だ?」現実が迚も遠いです……。瞳がそう告げている。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/06(日) 23:52:14.72 ID:a9nOkUQEo<> >>334
「ふむ、厨房のようすは…。
 多分5分後にはじゃがバターがでてくるよ。」
分析と解析の無駄遣いもいいところだが、
調理師達の様子を見ているとなんとなくわかるらしい。

根拠はこうだ。
じゃがバターは人気のディッシュである。
さっき薔子と弥宵が取り合った頃には皿が空になっていたが、
この手の店は人気のメニューを切らせるのを嫌うものだ。
そして厨房が見えるこの店では次に何が出てくるか、
推理するまでもなく、見て読む事ができる。
周りを見れば小寺の推理力すら要らず、誰にでもわかる。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/06(日) 23:55:29.25 ID:xOjYwm5Bo<> >>333
「ええ、だって自己紹介してくれましたし……ってあの……小寺さん?」

なんだか泣き始めてしまった小寺に薔子はおろおろする。
当然だ、傍目から見たらじゃがバターを取られた男が泣いているように見える、変だ、変な光景だ。

「お、落ち着いて下さい、小寺さん」

そう小寺を慰める。
と、気を取り直したらしい小寺がアドバイスをしてくれる。
どうやらまたディッシュにじゃがバターはやってくるらしい。


>>334
小寺の言葉を聞いた薔子は安心して、見事最後のじゃがバターをGETした少女に向き直る。
なんだか自分の発言に驚かせてしまったらしい。
どもりながらもその所有権を主張する少女弥宵に申し訳なさそうに微笑む。

「驚かせてしまってごめんなさい」
「そうね、そのじゃがバターは貴方のものだわ」

そう言うとてんこ盛りに料理を盛られた皿を持って店内を見渡す。
空いているテーブルは一つしかなかった。

>>333、>>334
「あの、お二人とも、ここで会ったのも何かの縁ですし、ご一緒しませんか?」

誘いも何もテーブルが一つしかないため必然的にそうなるのだが、一応、誘いの言葉をかけてみた。

<> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質]<><>2013/01/07(月) 00:01:27.38 ID:kp5gydKQo<> >>335
パラリラパラリラ!!ホーンが鳴く。
「どうした?足があった方が運びやすいだろう。」
スーパーカブとは思えないエギゾースト音を唸らせ、
実にカブらしいロータリークラッチの入る音がガチャリと鳴る。
3500ccのホンダカブが咽び泣くようにエンジンを鳴らす。
ドッドッドッドッド
「女、お前さんもこんな所で突っ立ってると風邪を引くぜ。」
長ランを脱いで彼女の肩にかける。
「ホームレスのおっさんに詫びろと言いたいところだが、
 そんな空気じゃねえな。で、来るのか?来ないのか?
 人の面蹴ってサヨナラする程度のチンピラになるのか?」
パラリラパラリラ!!再びホーンが鳴く。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/07(月) 00:03:49.74 ID:kp5gydKQo<> >>337
「いや、名前を覚えてもらえて、それがうれしくてさ。。。」
 誘われてうんうんと頷く。
「じゃあ、ご相伴にあずかるかな。
 ありがとう。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 00:07:32.83 ID:bFFco8Fpo<> >>336
「…うぇ!?」

急に知らない男性に話掛けられ、びくっと肩を震わせてしまう。
そこで弥宵は思考する。
この人は何と言った?5分後には、じゃがバターが追加される?

「…そ、そうでしたか…あはは」

初めてのバイキングな為、システムを良くわかっていなかった弥宵は
てっきり【早い者勝ち】と勘違いしていた為
じゃがバターを持ったまま、恥ずかしそうに赤面する。

>>337
「…え?」

見ず知らずの女性に謝罪され、食い意地がはっていた自分が恥ずかしくなり、更に赤面する。

「……あ、謝る必要は、ないです」

と言いつつ、2枚のお皿に大好物のカルボナーラを盛っていく。
女性のお皿を見ると、てんこ盛りに盛っている。
母はあんなに食べないから、大食らいな自分が
おかしいのかと思っていたが、そうでもないらしい。
内心ほっとしながら辺りを見渡していると
先程の女性から相席を勧められた。
少し不安だが、座る場所もないのでそれを了承するために返事をした。

「…は、はい、よろこんで」 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/07(月) 00:08:15.65 ID:olW2KGa/o<> >>338
「そりゃあ、そうだけども…ッス」
3500ccのエンジンに耐えるために手の加えられていない場所は殆ど無いだろうスーパーカブ。
其の圧巻の景色に気を取られていたが、チンピラはチンピラなりに矜持がある。
肩に掛けられた長ランは己には大きすぎ、夜逃げする女衆かと心のなかで突っ込みながら、裾をズリズリと引き摺りつつサイドカーに乗り込もうとする。
「ほら、早く其れを乗っけたらどう?…ッス?」ヘラヘラとしながら此の態度のでかさである。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 00:16:39.80 ID:T6gkW8kAo<> >>339
小寺の言葉にこの人はそんなに印象が薄い人だったろうかと内心で首を傾げる。
結構インパクトのある人だと思うんだけどなあ、と考えながら薔子は空いているテーブルに向かって歩き出す。

「まあ、一人よりは大勢で食べた方が美味しいですしね」

そう小寺に話しかければ席について今度は弥宵の方を見る。

>>340
「でも驚かせてしまったみたいだから……」

そう言うと眉尻を下げて再度ごめんなさいね、と謝罪する。
器用に二枚の皿にカルボナーラを盛っていく少女を眺めながらその量に驚愕する薔子。
といっても自分の更にもってある量もそんなに変わらないのだが……

相席の誘いに乗ってくれた少女に嬉しそうな笑みを向けると、連れだってテーブルに向かって歩きだし。
席に着けば弥宵に向かってまずは自己紹介。

「私は二条薔子(にじょうしょうこ)って言うの。あなたのお名前も聞いてもいい?」 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質]<><>2013/01/07(月) 00:20:35.70 ID:kp5gydKQo<> >>341
すでにホームレスを担いでいた。
3500ccのカブを片手運転で連れて行くらしい。
「このおっさんを気遣うくらいなら最初から踏むな。蹴るな。

 …女、名前はなんという?俺は鬼塚詩音だ。」
すこし詩音の表情が変わる。
「お前、見の危険を感じたら俺の単車で逃げろ。」
争い慣れしていたら感じられる気配、
突如として殺気が周りを囲み始める。
「バイクの運転はできるか?」 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/07(月) 00:23:16.69 ID:kp5gydKQo<> >>340
「バイキングだからね。
 足りなくなった料理は補充されるんだよ。
 恥ずかしがらないで良いよ。
 食べたいものを食べたいお皿から取ればいいんだ。」

>>342
「じゃあ、お邪魔させてもらうよ。
 っていっても、面白い話とかする自信はないかな。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 00:28:13.11 ID:bFFco8Fpo<> >>342
自分が人見知りなせいで、この女性に要らぬ心配をかけてしまっている。
そう思った弥宵は、首をブンブン振りながら問題ないことを告げる。

「…わ、私が…人見知りなだけで、その……謝らなくてOKです。」

と俯きながら、頭にじゃがバターのお皿を乗せ
更に両手にカルボナーラのお皿を持ち、席に着く。

さて、カルボナーラは母のより美味しいのか、確かめてやろう。
と席に座った瞬間、女性が自己紹介してきた為、弥宵も慌てて自己紹介する。

「…うぇ、と…い、伊月…伊月 弥宵(いつき やよい)。」

そう言って二条 薔子をチラリと見る。

>>344
「……は、はい…ありがとうございます。」

親切に教えてくれた、事に感謝しつつ周りを見渡す
まだまだ食べる物は沢山ありそうだ。 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/07(月) 00:30:40.91 ID:olW2KGa/o<> >>343
「いやッスねぇ?態とじゃ無いんだッスよ?わざとじゃ」
先ほどの反論は何だったのだろうかと思うかもしれないが、意見をコロコロと変えても構わないと思っている。
どーせ相手に真意なんて伝わりっこねぇもんと思っている。
それ故に誰とも親しくならないし、誰とも殺し合いになるほどに敵対しない。
「妾はエリザベート、ッス。こう見えてもハーフなんスヨ?鬼塚サン」
サイドカーから鬼塚を見上げると、なぜか親しげに己の名を告げながら、ゆったりと寛いでいる。
「え〜?鬼塚サンなら余裕ッスよ。余裕」「危なくなったら逃げるんで心配要らんス!」
ビシィと敬礼をする。鬼塚の何を知っているのか、何も知らないのだが適当に相手を持ち上げる台詞を吐いているだけだろう。
周囲の殺気には気付いているが、己には関係ないしーと思っている。結構考えが甘いらしい。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/07(月) 00:31:26.16 ID:kp5gydKQo<> >>345
「そろそろかな。」
 小寺がそう呟くと本当に出てきた。
『じゃがバター、きのこのオムレツ入りまーす。』

「ね?みんなで食べようか。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 00:36:36.10 ID:bFFco8Fpo<> >>347
男性がそう言うと、本当に料理が運ばれてきた。
そんな光景を初めてみる弥宵は目を輝かせる。

「…お、おぉ、凄い」

無限にお料理があるんだ!と、感動していると
男性から『ね?みんなで食べようか。』と言われた。
この男性も、薔子さんも悪い人には見えないし、断る理由はない。

「…も、勿論…です。」

私の人見知りを直すチャンスかもしれない、と思い了承する。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 00:36:47.68 ID:T6gkW8kAo<> >>344
「無理に面白い話なんてしなくてもいいんですよ」

くすりと笑ってフォークを手に取ると頂きますと手を合わせる。
まずはサラダから、順当に食べて行こうという算段だ。
レタスやらベビーリーフやらをフォークで突き刺して口に運びながら薔子は小寺に質問する。

「小寺さんって休みの日は何やってるんですか?」

>>345
首を振る少女にそう?と笑顔で頷く。
優しい少女のようだ、一緒に食事をとるのが楽しみになってきた。
と、次の瞬間、曲芸もびっくりな皿の運び方をする弥宵に薔子は思わず噴き出した。
とても器用な少女のようだ。

「弥宵ちゃんね、教えてくれてありがとう」

窺う様に見られた視線に気が付くと微笑みを向けてみる。
そうしてから弥宵の前の皿を見つめる。
カルボナーラが大盛りで二皿。どれだけ食べる気だろう、と薔子は思う。
自分だって変わりないくらい盛っているのだがそんなことは関係なかった。
サラダを食べながら少女に聞いてみる。

「弥宵ちゃん、カルボナーラ好きなの?」 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質]<><>2013/01/07(月) 00:41:54.11 ID:kp5gydKQo<> >>346
「そっか。じゃあ一つ頼みがあるんだが…逃げろ!!」

 複数のエンジン音、マフラーからのエギゾースト音。

『悪魔のカブの女ってのはこいつか。』
 いかにもヒャッハーな棘肩パッドにモヒカンの、暴走族とも言えない…
 映画マッドマックスや漫画北斗の拳に出てきそうな連中が現れる。
 そしてそいつらは明らかにエリザベートを見ている。
『間違いねえ!VTECエンジンのカブに乗ってる女だぁ!』
 明らかな人違いである。
『こないだは良くもうちのチームを潰してくれたな!』

 詩音が否定する。
「それをやったのは俺だ!」

 族達には関係ない。
『どっちでもいいんだよ!落とし前!つけてもらおうか!!』

「エリザベート…逃げろ!!こいつらは怪斗羅衆(カトラス)。異能も混じった化物みたいな暴走族だ!」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 00:46:28.89 ID:bFFco8Fpo<> >>349
名前を教えてもらったのだ、こちらとしては名乗るのは当然だった為
お礼を言われるのは、少し恥ずかしいような申し訳ないような、そんな気持ちになった。

「…二条さんが、教えてくれたし…その」

と、薔子の顔を見ると微笑んでいた。
優しい微笑みに、少し赤面しながらカルボナーラを食べようと手を合わせる。

「……いただきます。」

キチンと食事前の言葉を出し、カルボナーラを食す為にフォークを構える。
その瞬間薔子が質問をしてきた為、喜んでそれに応える。

「…はい、お母さんの得意料理だから。」

家族の事は大好きなので、人に家族の話をすると微妙に声が弾んでしまう。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/07(月) 00:48:11.69 ID:kp5gydKQo<> >>348
「じゃあ食べたいものを言ってよ。
 盛りつけてあげるからさ。」
 気のいい兄さんぽい。
 実際彼のメンタルは殺人者のそれではない。
 これは空軍従軍者ならではの弊害でもあるのだが。

>>349
「せっかく誘って貰ったしね。
 でもネタがなぁ。なにか聞きたい事ってある?」
 と聞いた瞬間に休日の過ごし方である。
 が、休日は結構あそんでいる。
「グルメ雑誌なんだけれど"あそぶ"ってあるじゃない?
 あれのクーポンを使ってご飯を食べに行くのが趣味かな。
 二条さんは休日はどんな風にすごしてるの?」 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/07(月) 00:49:33.67 ID:kp5gydKQo<> >>351
「へえ、お母さんの味なんだ。いいね。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 00:53:31.15 ID:bFFco8Fpo<> >>352
カルボナーラを頬張りながら、小寺の言葉を聞くと
口に含んでいたカルボナーラを飲み込む。

「…あ、大丈夫です、名前も知らないのに、そんな事まで…」

そこで、ふと気付く。まだ自己紹介してなかった。

「…わ、私は伊月 弥宵(いつき やよい)です。あ、貴方は?」

少し不安になりながらも首を傾げる。
<> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 00:54:16.11 ID:bFFco8Fpo<> >>353
「…は、はい、大好きなお母さんの得意料理です。」 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/07(月) 00:57:37.31 ID:olW2KGa/o<> >>350
「か……………………か………………カトラスwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ブフォッと笑いが噴き出る。肩パッド+モヒカン+カトラス=彼女のツボであったのだ。
『おい!其処の糞アマァ!笑ってんじゃねぇ!!』舌に大量のピアスが付けている男が叫ぶ。
勘弁してくれと言わんばかりにエリザベートは笑いが止まらない模様。
サイドカーに乗り込んだまま、車体をバンバン叩きながら大声で笑っているのだから、緊張感のない女だと思われても仕方あるまい。

ひと通り笑った後、サイドカーからスーパーカブの本体に飛び乗ると、鬼塚に向かって
「鬼塚サン。エリザベート的にはァ〜……」此処で彼らを完全に無視していたエリザベートに対して或る男が
『無視してんじゃねぇよ!ババァ!』と言い放ったことにより 「……………コイツラ全員ぶち殺しちゃってください(キャピ」
スーパーカブのエンジンを吹かしながらウインクで鬼塚に対し、彼らの殲滅をお願いした。
自分は逃げるつもりなのは十中八九間違いない。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/07(月) 00:57:59.20 ID:kp5gydKQo<> >>354
「あ、ああごめん。
 俺は小寺京太郎だよ。ただのお巡りさん。」

「優しいお母さんがいて羨ましいかな。
 うちの母さんはずっと…」

 すこし表情が暗くなる。
「ずっと寝てるからさ。」 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 01:00:19.28 ID:T6gkW8kAo<> >>351
「薔子で良いのに。まあでも、呼びやすい方で良いわ」

彼女にとって二条さんという方が呼びやすいのであればそれでいい。
きちんと手を合わせ挨拶をする姿に好感を覚える。
きっとご両親の育て方がよかったのだろう、素直ないい子だな、そう思った。
自分の質問に弥宵が弾んだ声で答えたのを聞いてなんだかうれしくなる。
こういう初対面の人とのやり取りは大好きだ。

「へえ、そうなの。羨ましいなあ、私料理はてんでダメだから」

そう言いながらサラダを口に運ぶ、さっぱりとしたドレッシングは柑橘類の香りがした。

「じゃあ、弥宵ちゃんも料理って得意なの?」

少女が一口食べ終わるのを見計らってからまた質問をする。


>>352
自身の質問に小寺が答えてくれる。
その台詞を聴きながら薔子は相槌を打つ。

「ああ、あのグルメ雑誌!いい趣味ですね、食べ歩き」

新しいお店を見つけるのも乙なものだ。
そう思えば小寺の趣味はとてもいいものに思えた。

「こんど真似してみます」

そう笑ったところに今度は自分に質問が飛んできた。
少し悩むようにしながら視線を中空にやるもすぐに小寺に戻して。

「取りあえずジョギングしてから、部屋でのんびり読書とかですかね、意外と出不精なんです、私」

実際休日は部屋でのんびりと過ごすことが多い。

「最近はお香なんかにもはまっちゃって」

益々外に出なくなったと薔子は自分自身に苦笑しながら語る。 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質]<><>2013/01/07(月) 01:08:06.75 ID:kp5gydKQo<> >>356
その肩パッド+モヒカン+カトラス供が叫ぶ。
エリザベートを笑い[ピーーー]つもりなのだろうか。
『笑いやがったぞこの女。。。』 『俺らを舐めてるのかブス!』
『犯すぞ、輪姦して刻むぞ!』 『お前が問題の女かは知らねえが[ピーーー]!』

ここで笑いこけているエリザベートを見て詩音ははじめて微笑む。
「頭ぁ蹴ったホームレスのおっさんにはあやまっとけよ。
 こいつらはどっちみち潰す予定だったんだから気にすんな。
 逃げろ。こいつは男の喧嘩だ。あんたは逃げろ。」

大男は漫画に描いたような悪党たちに向かっていく。

『なんだこの木偶の棒は?あの女の舎弟か?』 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 01:14:05.10 ID:bFFco8Fpo<> >>357
「…小寺さん、よろしくお願いします。お巡りさん、なんだ」

凄く優しそうなお巡りさんだな、と弥宵は小寺の顔を見る
しかし、彼の顔が暗くなっている事に気付く。

「……ね、眠って…」

彼の前で母親の話は禁句だったかもしれない、と弥宵は無言で俯く。

>>358
初対面なのに、名前OKなんだ
薔子の言葉を聞くと、弥宵は深呼吸して訂正する。

「…なら…しょ、薔子さん」

少し気恥ずかしかったが、なんだか暖かい感じがした
弥宵自信、他人と名前で呼び合うと言うのは少し憧れていた事だった。
名前を言うと、少し恥ずかしくなった為カルボナーラに手を付ける。

「………」

やっぱり、お母さんのが一番だな、と心の中で感想を述べていると
薔子が料理を出来るのは羨ましいと言ってきた。

「…そ、そうかな…えへへ」

お母さんを褒めて貰えてるみたいで嬉しかった、自然と笑みが零れてしまう。
一皿目のカルボナーラを完食した瞬間、質問がきたので、それにも応える。

「…と、得意です、一応」

と、照れ臭い様子で応えた。

<> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<><>2013/01/07(月) 01:16:00.27 ID:kp5gydKQo<> >>358
「部署も違うし呼び捨ては失礼でしょ?
 じゃあ薔子さん。これで勘弁してほしいかな。」
 そう言いながら小寺もサラダを前菜に選んだようで生野菜を頬張る。
「ジョギング、読書はわかるけれどお香はわからないね。
 やったら結構楽しいものなのかもしれないけれど。」
 意図的に仕事の話は避けている。
「同じなのにドレッシングの趣味とか、ちょっとした違いがあると楽しいね。」

>>360
「そのうち目覚めるさ。」
 ・・・。
「"おはよー!"とかいってさ。その日を待っている。」 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/07(月) 01:18:12.97 ID:olW2KGa/o<> >>359

「や!」


        「だ!」


                「ね!!」


舌を突き出して嫌だという。もちろん、嫌なのはおっさんに謝ることだけであるが。
「そいじゃあ、鬼塚サン!頼んだ!ッス!」と、言い放ちアクセルを回し、クラッチを繋いで発進する。
すぐ近くまで寄って来ていた一人を刎ねると、道を塞ぐように立っていた悪党共に猛スピードで突っ込み、その場から脱出するだろう。

脱出に成功した後には、「相打ちになりゃあ万々歳なんだけどなァ……」と夜の街を走りながら呟いているエリザベートが見える筈だ……。
さて、鬼塚はどうなったのだろうか……? <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 01:21:19.13 ID:bFFco8Fpo<> >>361
「…そ、そうなる事を祈ってます。なんの病気かわからないけど、早く治ると良いですね。」

そう言って小寺に微笑んでみせる。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 01:31:17.60 ID:T6gkW8kAo<> >>360
「はぁい、弥宵ちゃん」

恥ずかしげに呼ばれた言葉が心地いい。
初対面ではあったが名前を呼び合うことで近づいた距離に満足そうに微笑む。
もぐもぐとカルボナーラを食べる少女にを見ながら自分は鶏肉のクリーム煮に手を付ける。
ほろほろと柔らかい鶏肉が口の中で甘いソースと混ざり合う。――美味しい。

「得意なんだ、羨ましいわ。私なんてレシピを見てもなんだかへんてこりんに仕上がるのよね」

何でだろう、と薔子は渋面を作る。
自分の作った料理は食べれなくはないのだが美味しいともいえないのだ。
照れくさそうに微笑む弥宵、きっと彼女のお母さんの教育の賜物だろう料理のスキル。
そんな家庭的な家が羨ましくもあり、好ましくもあった。

>>361
「ふふふ、小寺さんもお名前で読んでみましょうか?」

そんな風に軽口を叩いてみる。
職場以外で関係者と会う時はもっと硬くなっていたものだが小寺だとそんなこともない。
ふしぎな人だなあ、と思いながら会話を続ける。

「何て言うか、落ち着くんですよね」
「精神が安定する香り、とかありますし結構お薦めです」

此方も仕事の話は努めてしない様にしている。
美味しいご飯も味気ないものになってしまいそうな気がしたから。

「そうですね、違いがあるってでも、良いことだと思います」
「みんな一緒だとつまらないですしね」

そう言いながらもう一つ、鶏肉を口の中に放り込んだ。 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質]<>saga<>2013/01/07(月) 01:35:16.94 ID:kp5gydKQo<> >>362
「ふっ…あの女、結構天邪鬼だな。」
 笑う詩音に怒る肩パッド達。
『あの女逃げましたぜ!兄貴!』
『追え!締めろ。犯せ。輪姦せ!教育してや…!』

「追撃乃打撃!」
鬼塚はまず兄貴と呼ばれていた男を右ストレートで吹っ飛ばす。
「道路交通法超忌違反者は俺がぶっ飛ばす。」

『こいつ!金魚の糞の癖に強いぞ!』
『異能?』 『異能だろ!』 『そうでなくても化物だ!』

「お前らにわかるか?この罰ゲームみたいな異能を持った俺の気持ちが…」
詩音が無線機のような物を取り出す。
「さっきお前らが言ってた、スーパーカブの女ってのは…」

『俺達が言ってたスーパーカブの女ってのは?!』

「俺の事だぁ!!マジカルポリス、チェンジ!!」

2mを超える大男が小柄な女の子に返信した。
女性リーゼントに白い刺繍要り長ランとボンタンにブーツ。
目の前に現れたのは、何処かのコスプレイヤーのようなヤンキールックスの少女。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 01:40:01.97 ID:kp5gydKQo<> >>363
「ありがとな。きっとそうしてみせるさ。」
 満面の笑みで弥宵の頭をなでる。

>>364
「京ちゃんでいいよw」
 軽い。
「へえ、匂いってのも大切なんだね。」
 ニヤニヤしながら続ける。
「ここのお店ってさ、良い牛肉使ってるからミートボールが美味しいんだよね。
 ざんねんながら。。。」腕時計を確認して「6分待ちだけれどね。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 01:43:55.15 ID:bFFco8Fpo<> >>364
「…は、はぃ」

名前を呼ばれ、恥ずかしさが込み上げてくる、しかし
そんな事で動揺していたら、いつまでたってもお友達なんて出来ない。
弥宵はそう考え、気を紛らわせる為にカルボナーラを頬張りながら、薔子の質問に応える。

「…ぶっちゃけ、レシピは要らないです。
試行錯誤を繰り返して、自分のやりやすい様に料理するのが一番かと…」

そう言ってカルボナーラを更に食べる。
母が作るのよりも、ベーコンが圧倒的に少ないこともあり、あまり満足できなかったのが正直な感想だ。
2皿目を完食し、次は何を食べようか考えていた所で、薔子の食べている物に目が行く。
次はあれを食べよう、そう思ったのだ。

>>366
基本的に頭を撫でられるのは大好きだ。
弥宵は小寺に頭を撫でられ、嬉しそうに目を細める。

「…んふ〜、そのいきです」 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/07(月) 01:44:38.40 ID:olW2KGa/o<> >>365

『なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!??』
『コイツオカマだったのかァァァァァァ??!』
命令する人間が一撃死してしまった状況でも、彼らのリアクションは良かった。
ええぃ!怯むな!やってしまぇ!と叫ぶ存在が一撃でビルの壁にめり込んでいる。めりめりこんでいる。
其のざわついた空気の中、No.2的な立ち位置に居るのじゃあ無いかと思われる男が
『兄貴の敵だ!やってしまぇ!』と死亡フラグをビシビシに立てながら周囲の男たちに命令をする。
まずは、三人ほどが小柄な女の子に変身した鬼塚に襲いかかる!三方向からの攻撃である!

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

その頃のエリザベート。

「チンタラ走ってんじゃねぇよ!」と、ポルシェと競っていた。
<> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 01:46:48.00 ID:kp5gydKQo<> >>367
「意気ってたいせつだよな。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 01:51:51.24 ID:bFFco8Fpo<> >>369
小寺の言葉に賛同するべく、口を開く

「…は、はい、大切です」

少しどもってしまったが…
お母さんの為にも頑張ってください。
と、ガッツポーズで応援する。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 01:54:58.68 ID:T6gkW8kAo<> >>366
「流石に京ちゃんとは呼べません」

そう言いながらも楽しそうに笑う薔子。
階級も勤続年数も上の先輩を京ちゃん呼びも出来ない、いやしようと思えばできるかもしれないが。

「そうみたいですよ、色々売ってるみたいですし今度試してみてはどうでしょう?」

そう薦めてみる。

「ミートボール!」

小寺の言葉にピクリと反応する。
それは見落としていた、てんこ盛りに盛られている自分の皿には乗っていないその逸品。
6分後には必ず手に入れて見せようと誓った。

「6分…6分…」

そう呟けばもりもりと皿に盛られた料理を食べ進めていく。

>>367
「そう言うものなの?……やっぱり何事も経験かあ……」

弥宵の言葉にほうほう、と頷きながら心のメモ帳に書き止める。
やはり何事も経験なのだ。そう感じた。
嫌だからと言って避けていたら上達するものも上達しない。
そう言われた気がして、少女の言葉に頭が下がる思いだった。

もぐもぐと自分の皿の料理を食べ続ける。
と、先ほど小寺から言われた言葉を少女にも言ってみる。

「弥宵ちゃん、あと6分後に美味しいミートボールが出てくるらしいよ!」 <> 魔法警察シオン(女リーゼントのロリ)特殊な警察装備と身体強化<>saga<>2013/01/07(月) 01:57:38.28 ID:kp5gydKQo<> >>368
「やれやれ…これだからこの格好は嫌だったんだよ。
 マジカルステッキ☆これからみんなを逮捕しちゃうゾ♪」
 シオンとなった詩音は警棒を取り出すと展開した。
 長さ4mの釘バットを身体能力強化とあわせて振り回す。
 やばい、あぶない、えげつない打撃が周囲を襲う。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
『ヒャッハー!』
 フルチューンされたトヨタスープラがエリザベートに迫る。
 この速度で箱乗りしている阿呆がエリザベートに斧を振り回してきた。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 02:00:47.59 ID:kp5gydKQo<> >>370
「弥生ちゃんはいい子だな。ありがとう。」
>>371
「京ちゃんでもいいけどねw
 あ、入店した時に空になってたからさ。
 ミートボールはあと1分?」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 02:06:04.06 ID:bFFco8Fpo<> >>371
カルボナーラの空になったお皿を横にどかし
先程のじゃがバターを食べるべく、お箸を構えると、薔子の方を向く。

「…そう、それです…お母さんも、経験は大事って教えてくれました。…ってメ、メモ…」

自分は、人に何かを教えられるような人間とは思えない。
故に、自分の言った事をメモされると言うのは照れ臭い物があった。止めはしないが、微妙に俯く。

が!薔子の発言で鞭にでも打たれたかのように、ハッ!と顔を上げる。

「…お、美味しいミートボール!?」

思わず身を乗り出してしまった。

>>373
良い子と言われて顔が熱くなるのを感じる。
他人からそんな事を言われるなんて
人とあまり交流しない弥宵にとっては、珍しい事だからだ。

「…そ、そうですか……ありがとぅです」

そう、俯いて応える。 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/07(月) 02:09:21.48 ID:olW2KGa/o<> >>372
吹っ飛ぶ三人組+α。
『カンフー映画かよ!!』と、思わずツッコミが入る程に綺麗に吹き飛んでいった。
ビルの壁が新時代モニュメントとして世の中の好事家たちに高値で取引される時代もそう遠くは無いのかもしれない。

『どうすんすか副兄貴ィ!』『フッ、俺はこう見えても蟷螂拳の使い手……アバァ!』
副兄貴ィさんは壁にめり込んでしまいました。蟷螂拳……見れなかったですね。

次々に吹き飛ばされる男達……気がついた時には立っている男の姿はみえなくなっていることだろう

─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─

首をちょん切ろうとする所で頭を下げる。
「此の速さじゃあ火がつかないから!無理だから!」と叫びながらシフトを上げ、一気に加速する。
逃げきれるだろうか? <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 02:13:11.88 ID:kp5gydKQo<> >>374
「例えば、君はこの先に勉強したいことをして、
 したい仕事をして、素敵な男性とも知り合って、
 そして良いお母さんになって。
 望むなら仕事を続けて、望むなら主婦になって。。。
 そんな世界が普通になればいいなと俺は思う。」
 少し間を置いて、
「いい子が良い男、良い女になれるだけの当り前の世界。
 それって贅沢なのかな。俺は、そうは思わない。
 そっちが当り前なんだよね。」 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 02:16:23.65 ID:T6gkW8kAo<> >>373
「京ちゃん先輩、って学生の時だったら呼んでいると思います」

くすくすと笑いながらそう言う。
盛りに盛られていた料理をペロリと食べつくすと小寺の言葉に耳を傾ける。

「じゃあ、行って待たないと!」

美味しいんでしょう?取られちゃう!と焦った様に言えば、空になった皿はそのままに新しい皿を取りに行こうとする。

>>374
「いいお母さんなのね、羨ましいなあ」

薔子の生母はもうこの世にはいなかった。
いるのは弟を産んだ父の後妻、生まれたときにはもう高校二年生だったため、薔子はあまり継母と交流を持たなかった。
羨望の眼差しで弥宵を見やる。

ガタンと身を乗り出してきた弥宵、その勢いに若干気圧されながらも薔子は首肯する。

「小寺さんが教えてくれたんだけどね、とってもおいしいらしいの」

若干話を持っているが問題ないだろう。

「行こう、もうすぐ出てくるらしいから!」

そう言えば弥宵を誘ってミートボールを取りに行くだろう。 <> 魔法警察シオン(女リーゼントのロリ)特殊な警察装備と身体強化<>saga<>2013/01/07(月) 02:25:12.88 ID:kp5gydKQo<> >>375
「カトラスは壊滅…と。交通治安の道程の先は長いな。」
 釘バットは伸縮バトンに形状を戻しシオンはそれをホルスターに修めた。
「変身は解除…」元の大男に戻り跪く「ククク…ガキの身体の方が負担はでかいか。」
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
結論から言えば逃げ切れた。
スープラは4輪で2000ccの車体。
二輪相手に遜色はないがドライバーが下手すぎた。
カーブが連続する道路ならあるいは悪魔のカブに追いつけた、追い抜けた。
しかし、エリザベートの選んだロードと、スープラ乗りの運転テクニックの未熟さが全てを台無しにしていた。
緩いカーブがあればエリザベートが先に進む。進む。そして進む。
バックミラーからもスープラは消えていた。 <> テンプラ・ツキノ・ザル・ソバ男爵4世/手足の生えたバンドウイルカ<>sage<>2013/01/07(月) 02:25:15.59 ID:XJzXFnUQ0<> ここはとある酒場。お世辞にも大きいとは言えない店ではあるものの、更ける夜を感じさせない程酒場は活気に満ちている。
外は睦月の寒い風が吹いているから客が逃げ込んでくるのか、それとも…

そんな酒場の前にひとつ、新しい影が現れる。来客だ。そしてその影の大きさはまるで『熊』の様に大きい。
魔物の類か…?否、店の扉にまっすぐ向かうその歩き方は、しっかりと理性を持った足取りだ。
小さな扉につっかえそうになり、身を屈めてその扉を開けたーーーー

カラン、と扉の鈴が鳴り客のご来店を示す。
「すいませーんマスター、とりあえずイワシーーー」
扉を開けて早々注文した客は言葉を途中でつぐんだ。

店の人間の目が、全て驚愕の目で彼に向かっていたからだ。
店主に至っては欠伸をしているかと思うほど大口を開けている。
「イッ…!」
客の一人が呻く。
「イルカ人間が出たぞおおおおおッッ!!!」
「へっ!?ちょっ…!!」
客たちは叫び、「イルカ人間」の顔は青ざめる。いや、ていうか既に青い!
そう、酒場に入ってきた影の招待とは、そのまんまバンドウイルカの前ビレ部分に腕、下腹部分から脚が生えているイルカ人間だったのだ!

「捕まえろー!」
「まずは追い出せー!!」
「三枚おろしにしろー!!!」
「ベーコンにしてやるー!!!!」
たまらず店の外に飛び出し扉を閉めるイルカ人間。
それでも店の騒動は収まらない!!
「いや、すんません!話を!!まず俺の話を聞いて下さい!!取って食ったりしませんから!!イルカは人懐っこいから!!」
扉を抑えながら、慌てふためくイルカ人間。扉から突き出た刃に思わず汗が吹き出る。
「待って、金は払いますって!…拾った財布のだけど。」
(ちくしょー、街中を堂々と歩いてたのがいけなかったのか数日前から「歩くイルカ人間」とか言われて賞金首らしいな俺…。なんか目からビーム出して人食うみたいな尾ひれまでついてるし…イルカだけに…)
自分のギャグに思わず笑みが零れるが、再び突き出た刃によって現実に引き戻された。
どうするテンプラ・ツキノ・ザル・ソバ男爵4世!!(フルネーム) <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 02:27:05.85 ID:bFFco8Fpo<> >>376
小寺さんが色々な事を言っている。
でも、弥宵はまだ16歳…仕事や恋愛など、まだまだ彼女の中では先の話だった。

でも、小寺の言っている事は理解できた気がする
良い子を当たり前に褒め、良い大人に成長してもらいたい
そう言う意味だと、弥宵は思った。

「…当たり前、うん…そうです、当たり前です。」

>>377
母親を褒められるのは凄く嬉しい事である。
だから、満面の笑みで薔子を見つめ。

「…うん、凄く優しいです」

と、ミートボールの事もあり弾んだ様子で言う。

しかし、羨ましいと言うワードが気になった。
もしかしたら、薔子さんにはお母さんが居ないのかもしれない。
なら、私はとんだ無神経な事をしてしまったのではないか。
確かめなければと、薔子に母親の事をいかに傷付けずに聞けるかと考えていると
薔子にミートボールを取りに行こうと言われた。

「……ひゃ、ひゃい!」

咬み咬みだったが何とか返事し、薔子の隣に並んで歩く。 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 02:28:18.87 ID:kp5gydKQo<> >>377
「面白い子だな。それに…俺より健啖家だしw」
 食後のブレイクタイムには少し仕事の話も良いかなとおもいはじめていた。 <> エリザベート・山下@チンピラ系女子。[PEACE of Fire]<>sage<>2013/01/07(月) 02:29:02.76 ID:olW2KGa/o<> >>378
「ふぅ……妾に勝とうという方が無茶なんだよね」
その自信は何処から湧いてくるのだろうか……誰もがそう思う中、エリザベートは夜の道を駆け抜けていくのであった……

//この辺りで〆ということで、ありがとうございました!たのしかったです! <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 02:30:07.78 ID:kp5gydKQo<> >>380
「難しく言ったね。
 簡単にいえば…うん、そうだな。
 幸せになってくれたらいいよ。」 <> 魔法警察シオン(女リーゼントのロリ)特殊な警察装備と身体強化<>saga<>2013/01/07(月) 02:33:03.95 ID:kp5gydKQo<> >>382
「あのお嬢ちゃん、ちゃんとおっさんを病院に運んでくれたのかな?」
 それだけが懸念。他は…あのお嬢さんが逃げ切れたかということ。
// こちらこそ、お相手ありがとうございます。 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 02:37:41.23 ID:bFFco8Fpo<> >>383
「…幸せ、に」

両親や叔母に囲まれ、幸せに暮らしているが、これ以上の幸せとは何だろう。
弥宵はそう考えつつも、小寺に向かって頷く。

「…は、はい、今よりもっと、幸せになります。」

今以上は想像できないが、きっとあるのだろう、そんな幸せな事が。
弥宵はその未来に希望を持つ事にした。 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 02:40:01.85 ID:T6gkW8kAo<> >>380
弥宵の様子を見ていると本当に家族の事が好きなのだなということが感ぜられて。
その雰囲気に思わず笑みがこぼれる。

噛んでしまうほど緊張していたのだろうかと思えばちょっと心配になってきた。
しかし元気に隣を歩く姿はやはり微笑ましくて、なんだか妹みたいだな、と表情を明るくする薔子。

ミートボールのディッシュの前に辿り着く、どうやら一番乗りだったらしくて。
大量のミートボールがディッシュに盛られた画に思わずゴクリと生唾を飲み込む。

「や、弥宵ちゃん、おいしそうだね……」

そう言うとキラキラと輝く目でミートボールを見、更に盛り付けはじめる。
その量は普通の人が取るであろう二倍か三倍はあった。
遠慮の文字は薔子にはない。
盛りつけ用スプーンは二本あるので弥宵も一緒にミートボールを取れるだろう。

>>381
小寺が少し待っていればミートボールをこんもりと盛った皿を抱えた薔子が戻ってくるはずで。
席に座るとフォークを片手にミートボールを口に放り込む。
その美味しさに目を見開くと幸せそうに頬を緩める。

「小寺さん、小寺さん!本当に美味しいです、このミートボール」
<> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 02:41:18.80 ID:kp5gydKQo<> >>385
「君にはもっと大きな幸せがあるよ。
 焦らなくても良いから、ゆっくり探せばいいよ。」
<> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 02:45:08.43 ID:kp5gydKQo<> >>386
「そう?そう?!
 よかった〜。喜んでもらえて。」
 さて、と
「じゃあ、もう一皿取ってくるよ。
 ところで、そろそろデザートの時間だけれど。」
 特に二条薔子に尋ねる。
「ちょっとくらいは野暮ったい話もして良いじかんかもね。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 02:51:20.37 ID:bFFco8Fpo<> >>386
さっきまでの考えは後回しにした。
今は薔子や小寺と思い切り食事を楽しもう。
そう考え、薔子に付いて歩いていると、お目当てのミートボールが沢山ならんでいた。

「……んぐ、美味しそう。」

目をパチクリさせて、みたこともない程に輝くミートボールを凝視する。
そうしている内に、薔子がミートボールを盛っている。

「…あ、私も」

弥宵は、盛り付け用スプーンを手に取ると
空腹を満たす為に、大皿にミートボールを大量に盛る。
先程のカルボナーラは前菜、ここからが本番である。
故に、こちらも全く遠慮を知らない少女であった。

>>387
小寺の言葉にほっとする。正直なところ、まだ良くわからない事だらけだからである。

「……は、はい!焦らず、ゆっくり」 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 02:57:51.65 ID:kp5gydKQo<> >>389
「大人になったらわかるよ。うん、自然にね。」 <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 03:00:13.27 ID:T6gkW8kAo<> >>388
「すっごく美味しいですー」

ちょっとだけキャラ崩壊もしている。
それくらい威力のあるミートボールだった。
ポイポイとスナック菓子感覚で口に放り込んではもぐもぐと咀嚼する。

「いってらっしゃい」
「そうですね、少しくらいなら構わないでしょう……」

野暮ったい話、という単語に静かに視線を小寺にやる。
デザートの時間だ、食後の時間だし、少しくらいなら構わないだろう、そう思った。

>>389
「お、おいしそうだよね、ね」

ゴクリと生唾を飲んでミートボールを盛りに盛る。
恐らく二人が盛った分だけでディッシュのミートボールはその量の三分の一まで減ったはずだ。
二人は盛り付けを終了すると、席へと戻っていき。
美味しいミートボールを食しながら幸せそうにするだろう。

「や、弥宵ちゃん、このミートボール美味しいわっ!凄くすごくおいしいわ!」

皿に山の様に盛られたミートボールをホクホクと食していく。


/すみません、眠気が襲ってきましたので次レスで〆させていただきたく思います! <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 03:03:42.27 ID:bFFco8Fpo<> >>390
「……し、自然に、自然に」

何度も復唱して、小寺の言葉を刻み込む

>>391
「…こ、これは…期待せざるを得ない」

そう言って、更にミートボールを山のように盛る弥宵。

その盛り付けが終わると、薔子と二人で席に戻る。

「…はい!むぐむぐ、こ、これは予想外でふ」

予想外の美味しさにお箸が止まらない。

/はい、了解しました〜 <> 小寺京太郎(中性顔の優男)ミサイル生成 E:Beretta M92FS<>saga<>2013/01/07(月) 03:07:51.08 ID:kp5gydKQo<> >>391,>>392
「やっぱり仕事の話はやめておこう。
 また今度だね。今日は食事だけ楽しもう。」
// 了解です <> 二条薔子/ICOD職員 E :ナイフ×3 ,S&W M39<><>2013/01/07(月) 03:15:14.08 ID:T6gkW8kAo<> >>392
「幸せねー」

うふふ、うふふと笑いながらフォークで突き刺し、口へと運んでいく。
やはりキャラ崩壊を起こしている。
それほどまでに美味しいのだ。

そうして食事を済ませれば、弥宵と連絡先交換をして、分かれるだろう。
小さな友達が出来たことに感謝しながら、薔子は帰途につくのだった。

>>393
「は、はい。そうですね、美味しいお話だけ、しましょうか」

小寺の言に頷く薔子。
そうして三人で食事を終えれば小寺に挨拶をして薔子は帰途につくだろう。
休日は今日で終わり、明日からはまた激務のICODへ、日常へと戻っていくだろう。


/深夜遅くまでお付き合いありがとうございました!
/楽しかったです! <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/07(月) 03:22:32.07 ID:a/h7JNT20<> >>70
「そうか、教育が上手い・・・・か。」
ウィズはこらえるように引き笑いをしながら言った。
確かに、知識を多く溜め込んでいる自分はそういう
タイプなのかもしれないな―とふと思う。

そして、言葉とともに差し出される右手を、彼は
左手を出して、応えた。
「いっしょに大成か・・・。教育しているうちに
もしかしたらできるかもしれない、なかなかいい案じゃないか。」

ずっと、ひとりで魔術の鍛錬をしてきたウィズにとって
この差し出された手はあまりにも眩しい。こんなことは
生きているなかで一度もなかった。
先ほどの、必死に止めるようなことは頭に入ってなどいない。
彼は迷わず、微笑みながら言った。
「これからよろしく頼むぞ、紫音くん―。」 <> 伊月 弥宵【虚空壁】E.狼砕(木刀)<><>2013/01/07(月) 03:22:57.39 ID:bFFco8Fpo<> >>393
「…そうですね、食べましょう。」

そう言うと、ミートボールを口に運ぶ。
難しい事は後、今は食欲を満たす事だけ考えよう。

>>394
「…はい、凄く幸せ」

薔子の言葉に同意する。
それほどまでに、このミートボールは美味しかった。

ーーーーー

そして、食事が終わり…店を出た後、薔子と連絡先を交換した。
初めて家族以外の連絡先をGETした弥宵は
嬉しさのあまり、スキップしながら帰路につくのであった。

/こちらも楽しかったです!
/また機会があれば、お相手お願いします。
/お二人ともお疲れ様でした。 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/07(月) 03:42:44.99 ID:ExK9LaK4o<> >>395
「交渉成立...だな、頼んだぞセンセイ」

手を握りながら、自分の半生を思い出す
こうやって握手をした経験も
こうやって笑えた経験も
間違いなく少なかった
けれど、今自分は笑えている
一人の友として、一人の弟子として
目の前の青年と肩を並べている

「そうなったら、早速鍛錬といくのか?
血筋が血筋だ、ビシバシ鍛えてくれよ」


誰かの言葉を思い出すーー。
『生きて生きて生きて、友達をたっくさん作りなさい』
記憶も薄く、摩耗しきって顔も思い出せないけど
その人の言葉はしっかり覚えている
心にきちんと刻まれている

「(...約束通り、友達...ができたよ...エリーゼ...
すっかり遅くなったけれど...やっと前に進めた...)」

その時見せたその顔は、かつてその恩師に見せた
暖かく優しい少年の笑顔だったのかーー
二人の青年の孤高で高貴な夢を語りながら、夜は過ぎていくーー。

/こんな形で〆てもよろしいでしょうか?
/長い間ありがとうございました! <> 飛鳥馬 東<>sage<>2013/01/07(月) 15:06:10.64 ID:5lN//jVNo<> 大きな川にかかった鉄橋の淵
本来人の座るべきではない場所に座る人物が居た

猫のお面で顔の半分以上を隠して作務衣と前掛けを着用した黒髪の男だ

その人物は河原に居る元気な子供達を見下ろしながら糸を垂らし
どうやら竿無しで糸と針と餌だけで釣りをしている様で

「あーあ」

欠伸とも溜息ともつかない声をもらしながら、大きく伸びをして

「…あの子たちの幸せが吸収出来たらなー」

眼下の子供達の不幸せを祈った

其れと同時にぎゅうぅとお腹が鳴る
空腹とはこうも人を悲しい生物にするらしい・・・ <> シンラ・アマツキ 持ち物/魔法の指輪.妖しい剣.愚者の黄金<><>2013/01/07(月) 18:36:13.48 ID:q8DEbkpx0<> ―――――とある質屋前にて

質屋の前に 呆然と空を眺める少年が居た
背中には妖しい剣。
両手には鞄。 その中身は異臭を放つ黄金であった


「こんなにキラキラしてるのに...」
「まさかの20円。 しかも買い取り拒否なんて......」

「うぅ... お姉ちゃんに合わせる顔がないよ」


この少年。
先日の以来でてにいれた『愚者の黄金』と呼ばれる雑石を、貴重な物だと信じ 売りにきたのだが
結果はご覧の通り
意気消沈なう。である


「しょうがないや... かえろーっと......」

<> 【殺人考察】或る日のジャックさん<>sage saga<>2013/01/07(月) 21:32:15.18 ID:GcUkH1T40<>
冬の夕暮れ。
人波も引きかけた大通りには、小太りのピエロが一人

ドーランで塗り立て、ぱんぱんに膨れたにやけ顔を振りかざし
大仰な仕草と合わせて、A4サイズのビラを、辺りに配り歩いている。

派手な配色の其れを受け取り彼に向けられるのは
帰宅途中の子供や、早や酒の入った大人たちの、奇異や好奇など様々な視線で


「……」

「あ、どうも」



この“ジャック”もその一人。
180近い長身を真っ黒なロングコートですっぽりと包み、顔の半分を縦長のシルクハットで覆い隠して
手袋を嵌めた細い右手で、飛んできたビラを受け取る。

提げていた中型のボストンバッグを左に持ち替え
寒そうに掻き合わせた襟元から口元は、思索に耽るように、或いは躊躇いがちに、暫し半開き

「サーカス、サーカスですか……」


「――すみません。 あの、これはどこで開催して――――…」
「あ、……」


そうして数十秒の後

意を決し、顔を上げて話し掛けた先には――――錆びかけたポストが一つ。
慌てて見回すと、目的のピエロは既に、通りの反対側へ移動した後であり…


「……――」

陽も傾いた街角には、羞恥で耳を赤く染めたジャックが、一人取り残されるのみであった <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/07(月) 22:36:56.91 ID:1vxf8/Cto<> 路地裏。
と言っても、スラム街に近いわけではなく、繁華街の比較的常識的に治安の悪いそこを歩く人影がある。
猥雑な色とりどりの明りが、その星空の明かりよりも薄っぺらな価値を持って、薄暗い路地裏にも光を差し込ませる。
そんな所に、粗暴ながらも何処か親しみやすい様な男の声がした。

「おらおら、さっさと散れ散れ。
 タムロすんならこんな薄暗いところよりいいトコあんだろ?
 ほれ、ゲーセンの割引券くれてやるからよ、さっさと退きな」

どうやら、路地裏に屯する不良をどかし、治安維持に貢献しているらしい。
暫く揉めたものの、ゲーセンの割引券を渡した上で、睨みを聞かせれば数人の不良たちは歩き去っていく。
それはなぜか。その理由は、その声の主を見れば一目瞭然だ。

極限まで脱色された結果のプラチナブロンドの長髪は後ろに撫で付けられており、よく目立つ。
顔立ちはそこそこ愛嬌が有るのだが、お世辞にも優男には決して見えない厳つい顔。
服装は着崩した学ランで、風で翻れば裏地には龍と虎の刺繍がちらりと。そしてやたら目立つ真紅のマフラーが妙にその格好とマッチする。
体格自体も、身長はそこそこといった体なのだが、程よく筋肉の付いた体は素人ならば殴り合いを避けたくなる程度にはバルクが有る。
そう、不良たちがなんだかんだ文句を言いつつも逃げていったのは、この青年自体がどう見てもヤンキーだからだった。

傍から見ると、どう見ても他のヤンキーが邪魔だからヤンキーを退かした光景にしか見えない。
そんな他者の目線など欠片も来にせず、いい仕事をしたような表情で、三門は路地裏の奥の方へと歩いていこうとする。 <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/07(月) 22:53:06.22 ID:a/h7JNT20<> >>397

//遅くなりましたが絡みおつかれさまでしたー、迷惑かけてすんません・・・
楽しかったです!

<> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/07(月) 23:00:52.63 ID:j08Djz64o<> 「――、―――。じゃあ、終わり」

「ん。 じゃあ彼方ちゃん、さよなら。ありがとね!」

6人連続でテントへと入ってきた最後の1人、黒髪の男性を小さくバイバイと言って見送る少女。
テント内、2脚ある内の1つに座る少女の顔には、僅かながら疲労の色が見える。

ここは殆ど繁華街とスラム街の中間にある街角。少女はそこの隅で、「タロット占い 無料から」と書かれた看板を入り口に立てかけたテントを張っている。
紫色のテントは良く目立つのだが、奇妙がって入らない通行人が多いのも事実で。
それでも少女がこのテントで占い屋をやっているのは、テントの入り口を通る人が良い人ばかりだから。そんな理由だった。

しかし、今日は異様に客が来る。来ない日もしばしば有るのに、と少女は困惑気味だった。
占うたびにお金を置いていってくれるのは一人間として素直に嬉しいのだが、人間だからこそ、疲れというものもあったりした。

しかし少女は、キャスケット帽を薄ブラウンの髪の上で被りなおし、深く深く呼吸した。気を抜いてはいけない。
手に馴染み過ぎたといっても過言ではないタロットカードを手に持ってその感触を確かめ、テーブルの上に置く。

そして少女は、次の来訪者を待つのだった。 <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/07(月) 23:32:47.47 ID:PhzLetYu0<> >>401
奥の方へ行けば男が一人
路地裏には似合わない不良でもなく、貧乏どころか割と裕福そうな服をきた青年だ
迷い込んでしまったとかそういうわけではなく、彼には明確な目的があった

「僕も退かなきゃいけないのかい?
 だとしたらちょっと困るな・・・」

申し訳なさそうに頭を下げて、退くことは出来ないとつぶやく
暗いから分かりにくかったが、頭を下げる前に一瞬青年の顔に赤いものがついている気がした <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/07(月) 23:35:56.70 ID:vU73GxQDo<> >>403
「あれは……」

町を歩いていると目に入るタロット占いの看板。いや、看板と言うよりもこんなところにあるテントにまず目が行く。
この町で占い師をやっているサクヤの大切な人……以前そんな情報を得ていたクリオネは、足を運んでみることにする。

(まぁ都合よく当たりじゃなくても、ここら辺の占い師の事を聞いて辿って行けばいつかは……)

そこまで本腰で探りを入れたい訳ではない。いわゆる興味と暇つぶし。

「どーも。占いしてくれるの?」

笑みを浮かべながら入るが、クリオネは特に占いが好きという訳ではない。
そもそも信じていないのだ。だが、興味はある。占いによってはたしてどういう結果が出るのか全く予想できないからだ。 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/07(月) 23:38:40.35 ID:1vxf8/Cto<> >>404
「――悪いけどよ。
 アンタ、さっき退かした不良よりちょっと怖いぜ。
 なにが、っていう訳でもねーけど、ぶっちゃけ嫌な感じがするというか」

歯に衣着せずに、正面に立つ男を見据えて青年は口を開く。
元来感が鋭く、此処の所戦闘などによって感覚が研ぎ澄まされていた三門は、血の臭いを感じることができたようだ。
眉をすがめ、両の手に力を入れ、腰を落として警戒の体勢を取った。 <> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/07(月) 23:45:16.46 ID:j08Djz64o<> >>405
「……ん」

これで7人目。今日は本当に疲れる日である。……もしかして、誰かがそう仕向けているのかも。
しかしそんな考えを持った所でどうにもならない。

「うん。タロット占い。……占うなら、そこに座って」

疲れているとはいえ、少女の特徴であるポーカーフェイスが悪く役立っている。全く疲労の色が見えない。
おまけに声にも抑揚がないため、前に会ったことがある人物でも疲れていると気付くのは難しいだろう。
今目の前に居る彼女は、初対面だが。

しかしお客がいる限りいきなりテントを畳むのも如何な物か。確実に占いを遂行しなければいけないのだ。

静かに椅子へと促す。少女と彼女はむかい会い、その間にあるテーブルには一つ、ポツンとカードの山が立っていた。
勿論これはタロットカード。彼女の命より大切なものの一つ。 <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/07(月) 23:45:36.90 ID:PhzLetYu0<> >>406
「初対面の相手に結構酷いことを言うなぁ・・・
 僕ってそんなに怖く見える?」

手を広げ、敵意が無いことをアピールする。
が、それによって顔についた血、さらには他の場所にも血が着いてることが確認できてしまう
本人は笑っているが、それが逆に不気味だ <> シンラ<><>2013/01/07(月) 23:49:10.57 ID:q8DEbkpx0<> >>399
ぷりーず、わんもあちゃんす! <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/07(月) 23:49:36.87 ID:1vxf8/Cto<> >>408
「経験上よ。俺が言うのも何だがよー。
 突っ張ってる奴よりも、お前みたいなヘラヘラしている奴の方が怖いんだよ。
 こう言っちゃ何だけど、お前真顔で人殴れるタイプじゃないか?」

正直な話、見るからに不良な輩ほど大した奴は居ないのだ。
奴らはなんだかんだで自分なりのルールを持っているし、暴力的だが暴力で返せばそこそこ話は通じる。
ただ、最も恐ろしいのは、笑顔で刃物持ちだしてくるようなタイプの輩――即ち、目の前の相手だ。

即座に拳をぶつけ戦闘態勢に移れるようにする為、三門は一歩引き、注意深く相手を見る。
間違いなく、この相手は誰かを傷つけた――又は殺めたと見て間違いなかった。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/07(月) 23:52:48.52 ID:vU73GxQDo<> >>407
(あれ……前旅館でサクヤとやたら仲良く卓球してた……雪合戦の時にも自軍に居たね)

まさかサクヤと仲が良く占い師。これはいきなり当たりか? と促されるまま席に着きながら考える。
すると目の前にはカードの山がある。これがタロットカードだろうか……。クリオネはタロットカードを見たことが無いのだった。

「座ったよ。じゃあ占ってよ。」

座って早々、何を占ってほしいかも述べずに足を組んでいる。
占い屋に来たことが無いので作法も何も知らないのだ。占い師によってはこのオーダーだけで占ってくれるのだろうか。
珍しいカードの山を軽く観察しつつ、占ってくれるのを待つ。 <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/07(月) 23:56:30.64 ID:PhzLetYu0<> >>410
「完全にやる気だなぁ・・・
 別に好きで殺すわけじゃないよ。殺す衝動を抑えられないだけで」

警戒のされ方から見て、恐らく自分が何をしたかは見通されているだろう
じゃあ、別に彼にとっては隠すことでもない。
殺してしまえば何も支障は無いのだから

「やる気っていうなら嫌々だけど、先手必勝って訳で・・・」

予備動作も何も無く、突然に三門の目の前に炎が現れる。
記憶から再現された炎なので触れても燃える事はないが、通常の炎と同じく熱い <> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/08(火) 00:01:58.84 ID:7T9cvUrio<> >>411
対して少女は、旅館ですぐ傍に居た彼女のことを覚えていない。
というのもその後の事が強烈に印象に残っているため、その辺りの記憶はぼやけているのだった。

「……あ、雪合戦の時の」

しかし、雪合戦の事は覚えているらしかった少女は、そのことを思い出すとふっと顔を上げて、黒い瞳の視線を彼女に合わせた。
だからといってこれといった思い出には残っていないようで。会ってはいるものの交友は薄い、そんな2人だった。

「私は彼方、よろしく。 ……じゃあ、占って欲しいことはある?」

彼女からすれば、当たりなのだろう。占いの前に名前を喋る癖が付いた少女は、いとも簡単に自らの名を口に出す。
賞金首ならばそうはいかないだろうが少女は一般人である。それらを憂慮する理由は無い。
勿論、彼女の所属する組織で少女が槍玉に上がっていたことなど、知る由もなかった。

最近占って欲しい事を聞き始めた少女は、彼女にも同じ対応を取る。
そしてテーブルのカード群を取り、シャッフルし始める。カードの上下もバラバラにする、特殊なシャッフル方法だった。 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/08(火) 00:03:17.67 ID:USk9LIBao<> >>412
「フリーク・キッチン――――」

両の拳をごつんと打ち合わせて、拳を離せば拳の間から色とりどりの星型シールが溢れだす。
それらを四肢と顔面に纏わせるようにしながら、両の腕を再度打ち合わせ、声を上げる。

「――――ジャンク・トゥース=I!」

そう三門が叫びを上げた時点で、火炎の現れた地点に三門は居ない。
相手の右横の壁からどごん、と轟音がして横合いから高速で迫りながらラリアットをしようとする三門が居た。

その姿は、先程までとは格好を変じていた。変身と言う程ではないが、イメージを変える程度には。
四肢には黒地にオレンジで文様が刻まれた具足と篭手。顔にはトンボのような偏光サングラス。
顔や服には所々に蛍光色で星型の文様が描かれており、そこからオレンジ色の光が漏れていた。

相手の横合いから篭手による首薙が迫る。
速度は尋常ではないが、その代わりに動作は直線的。
うまく対処さえ出来れば、防ぐことや回避どころか、カウンターも不可能ではない。 <> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage saga<>2013/01/08(火) 00:06:18.59 ID:ufRFF6Ryo<> >>399

「────ん、シンラじゃないか」

街中を歩いていれば、ふと、見知った背中が目に留まる。
大股でシンラの方へと近づいて、彼であるとの確信を得てから、背後から声をかけて。

「どうした、日銭でも稼ぎに来たか?それに、剣なんて持ってなかったろ」

数日ぶりの再開だったが、どこか見違えたように見える彼に、ニヤけを湛えて問い掛ける。
それから、背後から覗き込むようにして、鞄に視線を遣った。
<> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/08(火) 00:13:27.10 ID:qXmrsmd40<> >>414
「速い・・・けど、速いだけだね」

この木戸だって、何度か修羅場を潜り抜けてきた。異能力者とも戦ってきた。
これぐらいのことには驚かない
しゃがんででラリアットを回避、そのままボディブローを叩き込もうとする <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/08(火) 00:14:52.67 ID:CiyHYl8to<> >>413
「ん? 覚えてたんだ……」

彼女と話したのはスタート前の作戦会議の時に1言だけ。てっきり覚えていないかと思っていた。
思えば今まで2回その姿を見るも、話すのは今回が初めてだ。

「彼方……」

一瞬、クリオネの口元が歪む。が、すぐに元も戻し、とりあえずは何ともない態度を取る。
しかし内心は大笑い。いきなりの大当たりで、サクヤの恋人は何と女だったのだ。色々と面白い方向に転がって行き、クリオネはこの時点でテントに入ったことを僥倖だと感じた。

「私はクリオネだよ。占ってほしい事……って自分で決めるんだ。んー」

今更ながら何を占ってもらうかを考える。金運、仕事運、恋愛運……占いと言えばこんな感じが無難なのだろうか。
何を占ってもらったところで、この先の未来が変わるとも思わないが、ここは今一番気になる事でも占ってもらおうか。

「私は、目的を達成できるかどうか……こんなあいまいな質問でも平気?」

実際、この占いで悪い結果が出ようとクリオネは自分の行動を変えない。結局のところ、事態を好転させるのも悪化させるのも神様などではなく自分だと思っているからだ。
しかし、クリオネもまだ10代。占いに聞いてみたくなる年頃だ。 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/08(火) 00:17:24.60 ID:USk9LIBao<> >>416
「――ぐ、ぼ……ォ」

速度そのままにカウンターのボディブローを叩きこまれる三門。
それでも、サングラス越しに最適化された視界におかげで反応はできて、後ろに跳ぶことはできた。
そのため、なんとかまともに食らう事はせずに、ダメージを多少減らすことはできたのだが、それでも胃からせり上がる嘔吐感はどうしようもない。
地面に手を付いて、げぇ、と吐瀉物を撒き散らす三門。
いくら早くて、その速度に耐えられる四肢を手に入れたとしても、体の耐久力自体は全く変わっていない。
その速度は最高の武器であると同時に、三門にとっては最大の弱点にもなりうるものなのだ。

「ち、くしょ……ッ。
 早いのに、なんで、届かねぇ……!?」

地面に手を付き、ゆっくりと立ち上がる三門。
反撃のダメージは大きいが、意志だけは折れていない。
拳を握り、相手との距離を読みながら、接近のタイミングを図ろうとする。 <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage<>2013/01/08(火) 00:27:42.58 ID:1PBA0BVq0<> />>240で30分ほど再募集します <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/08(火) 00:28:16.04 ID:qXmrsmd40<> >>418
「だからさ・・・速いだけじゃあ勝てないって
 単純にまっすぐ突っ込んでこられるだけなら誰だって対処できる」

こんなことは言っているが、実は内心彼は焦っていた
誰でも対処できる、とは言ってもあれほどの速度は常人じゃあ対処できないだろう。
それに、木戸も耐久はほぼ常人と同じ。一撃でも食らえば致命傷は確かだ。
さっきは上手くいったからいいものの、次は分からない。なら・・・

「僕は用事があるんでね、あんまり長くは君の相手を出来ないんだ
 だから、速めに終わらせてもらうよ」

次で終わらせる。
"雷の記憶"を再現し、目の前に雷を落とす。ダメージは与えられないが目くらましぐらいにはなるだろう
雷に隠れて移動して、三門の側面を取って腹部めがけて拳を放つ。 <> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/08(火) 00:31:18.47 ID:7T9cvUrio<> >>417
「少しはね」

少女も同じことを思っているようで、話したこともない彼女が自分を覚えている可能性は少ないと考えていた。
それ故そのことには少しばかし驚いて、しかし自然とその表情は表に出なかった。

彼女の、一瞬の笑み。それをしかと見ていた少女だったが、まさかそれが自分に関連あるものなど思いもしないわけで。
此方も僅かに不思議がるような表情を見せる。人間観察に関しては、常人以上の力はある少女だったが、さすがに情報が少なすぎた。

「クリオネ。……ん、覚えた。 ……目的を達成できるか……うん、大丈夫」

タロットカードの占いに関しての汎用性は高い。カード1枚の意味の多さは、カードでも上位を争うのではないだろうか。
つまり、それだけ状況に対応できる力が強いということで。実際少女は、どんな悩みもこのタロットカードで占ってきた。

彼女の名前を反復して頭に刻み付けると、快く承諾する。声には抑揚がないままなのだが。
断る理由は無い。このテントに入ってくれる人が居る事が結構嬉しいことであるのも、承諾する理由でもある。

その内シャッフルが終わったのかその手を止め、束を広げて彼女に差し出した。

「1枚選んで。それがあなたの占い結果だから」 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 00:33:18.22 ID:abusyZLm0<> >>415

「あ、雅だ! ひさしぶりー! 」

ハっと驚いたように振り向いた少年であったが
声を掛けてくれた相手が自らの恩人であることを確認すると、年齢に相応しい笑みを浮かべて見せた
前回であった少年とは違う。ここ数日の間に様々なことがあった。
そう、悪霊退治の依頼を受けたり、そこで剣を拾ってきたり、愚者の黄金を拾ったり...

「うん... 一昨日にねぇ、悪霊退治の依頼を受けてきたの」
「それでダンジョンの守護者と主を連れてかえってきたんだけど...」

ダンジョンの守護者で剣を指差し、主のところで己の掌を差し出し指輪をみせ
小さくため息を吐くと

「これも持って帰ってきちゃったの・・・」
「きらきらしてたから...」

次いで、愚者の黄金と呼ばれる石ころを見せる
それは一見黄金と見紛うが、まるで硫黄のような異臭を放っているのが女にもわかるだろう
臭いわ売れないわで散々なのだ

/遅れてごめんなせえ! <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/08(火) 00:34:33.91 ID:USk9LIBao<> >>420
(――速いだけでいい。
 軍人でも、傭兵でも、悪人でも無いヒーローの俺には、強み一つがあればいい。
 前に進むだけで勝てないなら、どうすれば――勝てる?)

相手の言葉を受ける前から、己の能力の活用はずっと考えていたことの一つだ。
速度は桁違い。速度だけ≠ヘ。
ならば、その速度を生かしながら、如何に前進以外の方法で活かしていくか、それが問題だった。
一瞬の思考の埋没を拭き散らすような轟音と、閃光。
そして、脇から忍び寄る気配に、三門が取った手段は単純だった。

「――全方位殴ればどっかに当たる!」

落ちた雷に乗じて此方に迫る木戸はわけのわからないものを見ただろう。
足元を視点に、両腕を広げて高速で回転する三門がそこに居たのだから。
ぱっと見では馬鹿らしい光景にしか見えないが、脅威なのはその速度。
異様な速度で回転するならば、このバカらしい行動も攻撃力を帯びる上に、何処から来るかわからないのならばこれ以上の対処法はそう無い。
点で捉えづらいならば面で潰せばいい。馬鹿ゆえの短絡的な思考が、この状況に置いて木戸の攻撃に対するカウンターを作り出す。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/08(火) 00:39:39.03 ID:CiyHYl8to<> >>421
クリオネは自分の表情が読み取られていたことには気づかない。この彼方とか言う女はどうにも考えが読みづらい……と言うのが現状クリオネの評価だった。
意図的に表情を隠す奴は今まで多く見てきたが、彼方もそのタイプなのかそれとも……

「へー、万能なんだ。……じゃあこれ」

クリオネが選んだのは、一番下にあるカード。特に理由は無い。強いて言えばなんとなくか。
この一枚で本当にわかるのだろうか。クリオネはワクワク半分疑い半分で抜き取ったカードを彼方に渡した。

(この山の数だけ占いの結果があるってこと?……多いのか少ないのか解らない)

初めて見るタロットカードに興味を示しつつ、占いの結果を待つことにする。 <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/08(火) 00:43:26.65 ID:qXmrsmd40<> >>423
「んなっ・・・」

カウンターはある程度想定していたが、言い方は悪いがこんな馬鹿らしい方法でとは予想していなかった
馬鹿らしいとは言ったが恐らくこの状況でこれ以上の一手はないだろう
完全に不意を付かれて攻撃を中断しようにも完全に体重を乗せてしまっている。引き下がれない
が、下がれないのは常人での話、彼には異能がある
"吹き飛ばされた記憶"を再現して強引に後ろにさがる。
不意を付かれたせいで判断が遅れ、少しダメージを受けてしまったが致命傷というほどではないだろう
致命傷とは言わなくても結構キツイダメージだが・・・
とりあえずはこの距離を保ったまま作戦の練り直しだ <> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage<>2013/01/08(火) 00:48:25.27 ID:ufRFF6Ryo<> >>422

「久しぶりと言えば…久しぶり、なのか?」「…いかん、店に引きこもり過ぎて日付の感覚が」

「…ああ、こりゃ魔道具だろ、それにダンジョンとくれば、行先は魔具迷宮って所か」
「それに…黄鉄鉱?ああ、お前さん、金色にまんまと騙されたクチだな?」

魔道具の鑑定や金属の取り扱いと言えば、ズバリ、雅の専門分野。
ふむふむ、と彼が指し示すものを一通り見てから、それらの正体を見事に言い当ててみせるのだった。
「ふ、まだまだ修行が足りんな」と笑ってから、「それにしても、だ」と言葉を継いで。


「───何だってそんな美味しくて楽しそうな依頼、私に教えなかった?」
「年始は一人で暇してたんだぞ?おい」「連絡先は教えたろうに、挨拶くらいしてくれても良かったろうに」
「私を差し置いて楽しくダンジョン探索しやがって、この!このッ!」

シンラの腕をホールドしてから頭を拳でぐーりぐりせんと、もう一度素早い動きで背後に回ろうとするのだった。
無論遊び半分で、である。余談だが、彼がダンジョンで結構な苦労をしていた事は知る由も無い。 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/08(火) 00:51:30.47 ID:USk9LIBao<> >>425
「――っち、浅かったか」

舌打ちしつつも、地面をごりぃ、とこすりながら急停止する三門。
急激に後ろに吹き飛んだ動きといい、雷といい焔といい、何かと唐突に物事が起きる相手だ。
多彩すぎる為、何が出来る能力なのかは正直分かりかねるが、関係はない。

「よ、ッ」

相手が距離を取った直後に、三門はその場から消える。
瞬間、数秒の間で空中にあるエアコンの室外機や、パイプの配管などを殴る甲高い音が続く。
そして、地面にだん、と着地し、その瞬間に指を鳴らす。

「殴るだけが能と思ってんじゃねぇぞ!」

轟と音が響く。
そして、吹き飛ばされて空中から落下しつつ有った室外機やパイプ等十数個が相手に向かって襲いかかっていく。
室外機の速度は速くはないが、そのすき間を狙って迫るパイプの速度が、速い。
3つの室外機が視界を塞ぎながら迫る中、ミサイルのように迫る引きちぎられたパイプは当たれば中々のダメージとなるだろう。 <> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/08(火) 00:55:24.15 ID:7T9cvUrio<> >>424
実は少女も、毎回の占いの結果にはドキドキとしている。
良い結果ならばそのまま伝えても問題はない、しかし悪い結果が出たとき、少女はそのカードの別の意味でカバーするしかない。
できれば今回も良い結果が出ますように……内心そう願っているのだった。

そして彼女から渡され、裏返してみる。
そこには2つの杯を両手に持って宙に浮かぶ、赤い翼の天使が描かれていた。
『XIV Temperance』と、細かく書かれているのも分かるだろう。……少女の表情が一瞬明るくなった。

「これは節制のカード。意味は安定とか中立があるんだけど、他に完璧な技とか実現とかもある。
 だから、その目的は達成できると思う」

僅かに声が嬉しがっているのは分かるだろうか。良い結果が出て、素直に、純粋に嬉しいのだ。
それが自分にとって好ましくない事など夢にも見ていない。
……ただ、あくまで占いだけど、と一言付け足すのは忘れなかった。占いを信じていないのは、彼女だけではなかった。 <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/08(火) 01:00:25.33 ID:qXmrsmd40<> >>427
「結構考えるじゃあないか・・・」

正直、相手を侮っていた。殴るだけの単純馬鹿だと思っていたが、中々の強敵だ
それでも、負ける気はしない。
"台風の記憶"を再現。木戸を目として台風を巻き起こす
パイプ程度なら飛ばせるだろうが、室外機を飛ばせるほどの台風など記憶に無い。
なんとか隙間を縫って室外機を交わしたが、異能を使いすぎた。息切れしている <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/08(火) 01:05:49.28 ID:USk9LIBao<> >>429
「――必殺、石ッ!」

台風を巻き起こし、回避をした木戸に向けて、右腕をおおきく振りかぶって石を投げる三門。
石にはびっしりと光り輝くオレンジ色の星模様が刻まれており、率直に言えば目立つ。
石に刻まれた星模様は、その模様に込められたエネルギーを加速として放出しながら、一筋の流星の如くに夜を往く。
相手の土手っ腹めがけての只の小石のストレート。だがしかし、速度を兼ね備えたそれは十二分に攻撃としての役割を果たせるものだ。

相手のように多彩な事象を起こせるわけではない三門の異能。
だが、だからこそ、加速≠ニいう事を活かす為に頭を巡らせ、この様にして活用することが出来る。
加速だけしか出来ないのではない。三門にとっては、加速だけでいいのだ。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/08(火) 01:08:44.24 ID:CiyHYl8to<> >>428
どんな結果が出るか……この結果が大局に影響することは無いだろうが、ついついこの雰囲気にドキドキしてしまう。
良い結果か悪い結果か、彼方の言葉を待つ。

すると告げられる節制と呼ばれるカード。そしてその意味を聞く前に、彼方の表情が変わったのを見て悪結果ではないのだろうと推測した。

「……そう……」

直接言葉で聞かされたクリオネの表情が僅かに緩む。信じないとは言っても、良い結果が出るに越したことはない。
良い結果が出ればそれなりに気分が良い。クリオネにとって重要なこの目的の事についてならなおさら……

「占い師があくまで占いだなんて言って良いわけ?」

それでは自分の占い事態に疑問を投げかけているような物である。占いを信じ、その技術があるからこういった事をしているのではないのだろうか。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 01:09:20.63 ID:abusyZLm0<> >>426

「だって綺麗だったもん...高そうじゃんか...」

ぷいっとそっぽを向く。この少年、恩人を目の前にして不貞腐れやがった
だが、それも無理は無い。 女の言い当てたことは深々と少年の胸を射抜いたのだ
金色の物=高級なもの。生後二ヶ月の旅人にはその程度の認識で充分だったのだから

しかし、その幻想も二十円という無常な価格に砕かれたばかり
さらには、彼女にまで否定されたのだから
あぁ、なんで探検に来なかったんだ...と逆恨みをするばかり

しかし、いつまでもそっぽを向くのは悪い気がして、ちらりと女を横目で見遣れば

(あれ? いない? )
「ってあいたたた! ちがうよぉ! ぼくだって雅がくることをあてにしてたんだよぅ! 」
「あと、連絡は忘れてました! ごめんなさい! あけましておめでどー!! 」

時すでにお寿司背後を取られ、ぐりぐりをきめられていた少年であった


「そういえば、雅。 なんで魔道具だってわかるの? 」
「ぼくはてっきり一年中悪霊のこと考えてるひとだとおもってたのに...!」

ぐりぐりされながらも、疑問に思いたずねる
本当は探検の出来をほめてほしかったが、それはぐりぐりが終わってからで良い
そう、判断したのであった <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/08(火) 01:20:14.66 ID:qXmrsmd40<> >>430
台風程度じゃあこの速度の物体は飛ばせないし、回避するにしても速すぎて間に合わない
それでも、何もしないよりはマシだと体を動かし何とか回避を試みる
幸い、急所は避けたが右腹部の肉を抉り取られた

「強いな・・・君は
 これはそろそろ本気を出さないとな」

とっくに本気など出している。ただ、強がってみただけ
負ける気はしない・・・などとはもう言えないが、それでも絶対に負けたくない

「フゥー・・・・」

大きく息を吸って、吐いて、頭をフル回転させる
なんでもいい。考えろ。次の一撃で相手を倒す手段を

"銃弾の記憶"を再現、多数の銃弾を三門に放つ
そしてさらに"火事の記憶"を再現、巨大な炎を当たりにぶちまける
出来る限りのことはした。後はぶん殴ってやるだけだ。
今込められるだけの力を込めて、突っ込む。今の体じゃ、これぐらいの動きしか出きない

<返レス遅れました・・・ <> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage saga<>2013/01/08(火) 01:24:36.49 ID:ufRFF6Ryo<> >>432

「……はっはっは!上辺だけを見るより、物事の本質を捉えろって事だな」
「その言い方だと、目先のお宝ばかりに気を取られてまんまに罠に嵌ったりもしたんじゃあないか?」

等と、高笑いと共に良い話ぶった返答をしつつ、ぐりぐり続行。
「あけましておめでとう、最高の正月だったよ」…どうにも八つ当たりの気がしないでもない。


「ん、言ってなかったか?…遺跡探索も魔道具造りもしてるんだよ」言ってません。
「副業ってヤツ、いや、全部本業だな」「……そうだ、良い事を考えた、お前私の家に来い」

ぱっ、と手を放して顎に手を当て、考え込む仕草。
それから、論ずるよりは見せた方が速いかと考えて <> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/08(火) 01:24:58.13 ID:7T9cvUrio<> >>431
「確かに、良くないかもしれない」

占いの結果を聞いた彼女の表情は穏やかだった。よかった。少女はそれだけで心中笑顔になれる。
客中には悪い結果を聞いて嫌な顔をする者も居たが、それでも結果を人生の踏み台にできる人ばかりだった。
しかし嫌な結果というのは、少女にもマイナスのイメージを与える。だからできるだけプラスの結果が出ることを望んでいるのだった。

そして、彼女の疑問にキッパリ答えた少女は、続ける。

「だけど、占い師が占いを信じる義務は無い。
 もっと言えば、私は占い師でもない。占いは信じていないけど偶然占いが出来る、ただの一般人。
 これをやっているのはただの趣味。もう一つ理由をあげるなら、結果を人生の踏み台にして欲しいから。
 占いは未来予知じゃない。人生の、一つの指針に過ぎないから」

少女は決して占いを軽視しているわけではなかった。
ただ、占いというものがどんな物なのかを少女なりに考えた結果の全てが、少女の言葉に含まれている。

久々に長文を言い終わった少女は、ただじっと、クリオネの反応を待った。 <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/08(火) 01:34:05.57 ID:USk9LIBao<> >>433

「……伊達に不良やってねぇんだ。
 意地があんだよ、意地がな」

腹部から沸き上がる嘔吐感と、高速移動のGにより内臓のかき回される感覚に咳き込んだ。
いくら超加速による打撃に足が砕けぬようになり、腕が折れぬようになったとしても内臓は別だ。
三門のフリーク・キッチンは発展途上。弱点がこれでもかという程に残っている。
前ほど使用可能時間は短くはないが、それでも限界はあるのだ。
だとすれば、限界を前にして三門がすべき事はいったい何か? 決まっている、前進と加速の二種類の行動を選べば良い。
敵を前にして尻をまくって逃げ出す等、ヒーローのするような行動ではないし、不良としての矜持がそれを許さない。

眼前に迫る銃弾の群れと巨大な焔。
それを前にして、三門が取った手段は、一つ。

「――――Spanking Hour!」

逃げずに立ち向かう、それが三門の取った手段だ。
突っ込んでくる相手が見えた。ならば、火炎と銃弾を凌いで突っ込んでくる相手をノックアウトすれば良い。
それが、それだけが三門に出来る手段の全てだ。

四肢にびっしりと星型の文様が浮かび、夜の空気をオレンジ色に染め上げる。
銃弾が弾き飛ばされて近くの壁に跳弾しコンクリートの破片を散らした。
声にならない咆哮を上げる三門。加速する拳、足、打撃。
そう、取った手段は、己の攻撃によって銃弾と焔を迎撃する事だったのだ。

「うぉぉおら、あああああああああああああああああッ!!!」

頬の肉が抉れ、耳たぶが引きちぎれ、脇腹に数発の弾丸がめり込み盲管銃創を作り出す。
それでも、拳の一振が弾丸の軌道を変える。蹴撃の一振が弾丸を大地に叩き落とす。
流れる血すらも吹き飛ばしながら、一陣の暴風と化した三門が、銃弾と焔の群れに相対している。
迫る焔は、拳と足が巻き起こす暴風を持ってして吹き散らす。それでも火の粉が肌を舐め、次第に皮膚の所々が炭化していく。
加速によって内臓には重大な負荷が掛かり、異様な気持ち悪さが三門を襲っている。

1秒間に16発の打撃、秒間十六連打。
5秒が経ち、それでも莫大な銃弾を迎撃しきれていない。
此の速度を維持できるのは、残り5秒もない程度。……決着までに、間に合うのか。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 01:35:04.88 ID:abusyZLm0<> >>434

「あ、ちがうよ! ぼくダンジョンで大活躍(自己評価)したんだからね! 
いまは喋れないけどこの魔剣だってぼくのこと褒めてくれたんだから! 」

ぐりぐりが終わらない。 心なしか正月の辺りで強くなった気さえするので
褒めてもらうよりは怒りを伏せるために自らの活躍を語る
触感の違う壁を見破ったことや(びびってただけ)
おなじ内容の石版の連立によるトラップを見破ったこと(深く考えてなかっただけ)
等など…プロから聞けば初心者のまぐれと一笑で飛ばされるようなものばかりだったが
少年はそれを嬉々としてかたり、最後にこう付け足した

「みやびが来れなかったのは残念だけどさ。ぼくがそんなとこにいったのも雅のおかげだよ! 
ありがとねー、みやびー。 でもでもぐりぐりはもうやめてー…! 」

パッと開放された頭を小さな両手でさすり、なみだ目になりながらも少年は頷いた
ぜひ、お供をさせていただきます! と、その姿はさながら仕事帰りのサラリーマン(36才♂)か
<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/08(火) 01:38:03.46 ID:CiyHYl8to<> >>435
こんなに饒舌だったのか……と思ってしまうくらい彼方は自身の占いについて喋っている。
ただの趣味と言うが、それはそれでちゃんと考えてやっているらしい。

「占いは指針……ね。確かにその表現は的を得ている気がするよ」

ま、良く知らないけど。と後に続ける。占いで出た結果がたまたま実際に起こったとしても、それはあくまでたまたまそういう結果になっただけ。占いは絶対ではない。
それをわかっていてなお占いを続け、相手に指針を与える彼方の姿を見て、クリオネはなぜそんなことをわざわざするのかと言う疑問が生じる。
表にも出ていた無料の看板。自分に何の得も無いのに人のための指針を出し、人の人生に僅かばかりの貢献をする。

「キミはなんで占いなんてやってるのさ、しかもタダで。金を取るか……それか自分の事でも占って満足してればいいんじゃないの?」

クリオネの辞書に失礼という文字は無い。ずけずけと自分の気になることを失礼な言い回しで聞いてしまうのだ。
本人にとっては単純に気になるから聞いているだけで、悪気はないのだが。 <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/08(火) 01:46:55.47 ID:qXmrsmd40<> >>436
とてつもない加速をして相手が向かってくるが、木戸にはもう異能を使う体力なんて残っていないし、動くにもつっ込むぐらいしか出来ない
そう。突っ込むだけ。
加速して向かってくる三門に対してそのまま突っ込み、追い抜く
加速している相手に真正面から殴り合って勝てるわけが無い。だったら背後からだ

「うあああああああああああ!!」

振り向いて、込められるだけの力を込めて、殴りかかる
これが外れればもう動くことは無いだろうし、異能も使えない。
せめて銃かナイフぐらいもっておけば・・・と後悔したが、仕方ない
今やれることをやるだけだ <> 三門陽<>sage saga<>2013/01/08(火) 01:51:43.77 ID:USk9LIBao<> >>439
「が、……ひゅ……ッ」

銃弾が脇腹を貫通し、激痛の最中目を見開く三門。
口の端から血を吹き出しながらも、視界の端には己の背後に回り込もうとする相手の姿がある。
すべき事は、一つ。外道を、殴ること。それがヒーローとして己がやるべきこと。
動かせ、腕を届かせろ、無理矢理にでも――。

「き、ェァ――――――!!」

ごきりと肩関節が外れる音を響かせながら、体を捻りながら残りの力の全てを振り絞っての右腕での裏拳を叩き込もうとする。
それと寸分たがわぬタイミングで、丁度三門の顔面に相手の拳が突き刺さる。
吐血と鼻血と銃弾による負傷で生まれた傷からの出血をまき散らしながら、最後の意識と意地を振り絞って、攻めて右腕だけは振り抜こうとしたことだろう。
そして、それが功を奏したかどうかは別にしろ、三門は最終的に血溜まりに沈み込むように気絶した。 <> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage saga<>2013/01/08(火) 01:52:35.25 ID:ufRFF6Ryo<> >>437

シンラの言葉に、「ほう」と括目して。それから彼の話に聞き入りつつ、自分の店に移動を始める。
それから暫くして──二人は雅の家、商店街に構えたレンガ造りの店の前にたどり着くのだった。

彼の成長に気付けば師匠、あるいは姉が感じるそれに近い感慨を覚えているのは、内緒の話。

「──ふん、聞いてみれば何だ、ただのまぐれだろうに」
「勘に頼るんじゃない、推理もいいが、確信を得る技術と知識を身に付けるべきだ」

「そういう手がかり自体が罠の可能性もある、確固たる証拠が無ければ、そういう行動は所詮賭けに過ぎん」

だけど、否、だからこそ──我ながら手厳しすぎるだろうか、と、内心心配もしつつも敢えての一喝。

「……一歩間違えば、死ぬんだぞ、…ったく」

振り向いてノブに鍵を差し込むのと同時に、ぽつり、呟いて。
彼女の背中に一抹の優しさを感じ取る事が、出来るかもしれなかった。

……ところで、シンラはいつ冒険家、雅の弟子になったのだろうか…まるで、そうであるとばかりの口ぶりをする雅だった。
<> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/08(火) 01:55:21.57 ID:7T9cvUrio<> >>438
でしょ? 的を得ていると言われて自身ありげにそう口を開く。
……そう、今日の少女は何時になく口数が多かった。恋人との口話でも、こんなに喋った経験は無い。

「プロの人はお金を取る。だけど、私はプロじゃない。ましてや、占いを信じてるわけでもない。
 そんな人にお金を取られてまで占いをしてもらおうとする人が、居ると思う?」

最初は、差し出されたお金を全て断っていた。
それもとある人物によってありがたく受け取るようになったが、基本お金は取りたくない。無料からと看板に書いてあるのは、そのためだ。
そして、と少女は話し続ける。

「自分のことを占うと、いつも同じカードが出る。呪いみたいな物だと私は思っているけど。
 そんな自分を占うより、街に出て誰かを占ってあげた方が、私にとっては幸せだから」

彼女に1枚カードを見せる。崖の上に立つ男性が空を仰ぎ見ている絵が描かれたカード。少女は愚者のカードだといった。
そしてその意味が、未知、未成熟、無知などだということも。

少女の人生の指針は何時まで経っても出ない。 <> 木戸 優<> saga sage <>2013/01/08(火) 02:00:24.20 ID:qXmrsmd40<> >>440
裏拳がクリーンヒットし、勢い良く壁に叩きつけられる
拳を放ったときから、もう既に意識は途切れていた
えぐられた腹部から多量の血が流れ、全身から血の気が引いている

「あらあら・・・木戸君がここまでやられるなんて・・・」

突然に、スーツとシルクハットをかぶった男が現れて、辺りの惨状を見回してつぶやく

「強かったんですな・・・この方。警戒しておくに越したことは無いでしょう」

木戸をかたに担ぎながら、気絶している三門を見る
焦っている表情はなく、むしろその表情は喜んでいるようにも見えた

<戦闘ありがとうございました!
 色々とダメダメでしたが最後まで本当にありがとうございます・・・> <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/08(火) 02:06:48.18 ID:CiyHYl8to<> >>442
「ははっ、そりゃあ居る訳ないね」

現にクリオネも無料と書かれた看板が無ければ入らなかっただろう。金を出してまで信じてもいない占いをしてもらう気にはならない。
しかし、プロでなくとも若い少女に占ってもらえると言う噂でも広まれば金を出す奴もいるかもしれない。
……などと言う考えは口には出さない。

「愚者……あっはっは。良いじゃない愚者で。未知、未成熟、無知……どれもこれから面白い事が起こるってことでしょ? 完璧な人間より、私は人間味あふれる愚者の方が好きだね」

既に知っているものを見たって面白くない。ならば無知でいて、その後の人生が面白くなる方がいい。
面白そうなことを優先するクリオネの考えだった。

「呪いなんて自分で思ってるだけで、実害なんてないのかもしれないし。……それなら大切な人と一緒に居て楽しく過ごしたら?」

ちょっと笑いながら言う。彼方は、クリオネが彼方とサクヤの繋がりなど知らないと思っているだろうから、単なる例として挙げたと受け取るだろうか。
クリオネは完全に意識して言っているが。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 02:09:10.89 ID:abusyZLm0<> >>441

「そうそ、ぼくって天さ「──ふん、聞いてみれば何だ、ただのまぐれだろうに」

口をパクパクさせながら、涙目で、いや、半泣きであわあわ
実際に一度しか会ったことの無い女を師匠や姉等と内心崇拝していた節のある少年
その師匠よりの言葉は、非常に重かった

(うぅ…仲間のみんなはほめてくれたのに……)

しかし、同時にその言葉とその背中より、小さな優しさも感じ取れた
思えば探検の途中からは慢心していたところもあったかもしれない
そう考えれば、彼女の言葉は何とありがたいものだろうか

(でもちっとくらいほめてほしかったなぁ…)

なんて、心情も確かにあるのだけれど

「あ、そういえばね。みやび。 ぼく、相手を殺さなくても生命力を吸えるようになったんだよ! 」
まぁ、まだちょっとだけだけど…と現状を追加で報告
これで、無闇な殺人も減る
よくよく考えずとも相手には何の得も無い話だが
少年の涙をぬぐった真っ赤な瞳は、どこか誇らしげであった
<> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage saga<>2013/01/08(火) 02:21:15.28 ID:ufRFF6Ryo<> >>445

鍵を開いて、灯りの消えた店内へと足を踏み入れる。
床板を軋ませ、電灯の操作パネルまで歩む間、雅は無言だった。
褒める口実を探していたけれど……如何せん、探索の方で褒める訳にも行かず。


「……なんだ、やれば出来るんじゃあないか」
「慢心はするなよ?と言いたい所だが……仕方あるまい、まあ、少しくらいは褒めてやろう」

電気を灯すのと同時、シンラが切り出した話題に、彼女は目をぱちくりさせて、驚いてみせるのだった。
それは褒める褒めないの事情を抜きにしても、好ましい出来事で──「よくやったな、シンラ」
彼女はこれまでの分と言わんばかりの笑みを湛えて、彼の頭を撫でてやるのだった。


────さて、彼女の店だが。木で構成された店内は情緒と、酒瓶やオカルト絡みのゴシップ誌で溢れ返っていた。
陳列されているのは、指輪などのアクセサリーや銃弾等、金属を加工したものが大半。
そのいずれもに彫刻が施され、石が埋め込まれていたのだった。迷宮で積んだ経験次第では、それが魔道具であると察知できるかもしれない。 <> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/08(火) 02:23:06.80 ID:7T9cvUrio<> >>444
「……確かに」

彼女の考えに、少女は頷かざるを得ない。
だが、無知で未成熟なのが、少女には怖い。全てが全て、面白いこと、楽しいこととは限らないのだから。
彼女の言うことも一理有るが―――ある意味彼女よりも現実を見ている少女は、心の内でそう思った。

「! ……うん、そうだね」

大切な人、その単語にピクリと反応する。その様子は、彼女からでもはっきり分かるだろう。
大好きで、愛している大切な人。そんな人と一緒に過ごせる時間は、少女の過ごす時間の中でも最上級に心地よいものだ。
勿論。勿論少女は単なる例としてその事をあげたのだと思っている。しかし、それが分かっていても反応してしまう。
だって好きだから。

「……なんか、ごめん。私が占われたみたいになっちゃった」

彼女に言われた台詞は、まるで占い師のようだった。いつの間にか彼女の話を聞いてしまうようになって。
もしかして彼女は、本当に占い師のスキルが有るんじゃないかと思って……少しだけ、悔しい気持ちにはなった。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 02:33:58.40 ID:abusyZLm0<> >>446

「えへへ。 もしよかったらみやびもわけてくれたらうれしいなぁ」

主に、泣かされた仕返し的な意味で
撫でられたことに悦びの笑みをうけべながらも
店内の酒瓶やゴシップ誌をみて絶句…

(うーえー? 初対面で拳銃むけてきたってみやびもおんなのこだよねぇ…)
(あーれれー・・・ きったにゃー・・・! )

魔道具なんかよりも、そちらから意識を放せなかった少年
その少年とは違い、勝手に反応を見せたのは、右手に嵌めていた指輪であった

「え、あ。ほんとだ! ここの商品て魔道具なんだねっ」
「ぼくの魔剣にはまってたのとおんなじでいしもはまってる! 」

流石はダンジョンマスター(偏見)か
野蛮でだらしない女性(ひと)という点以外は、やはり尊敬のできるひとだった

「ねぇねぇ、これってあつめたの? 」
「みやびはたくさん探検してんだねぇ…」
<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/08(火) 02:34:21.97 ID:CiyHYl8to<> >>447
「ん?……」

いきなり彼方の様子が変わった気がした。おそらくはサクヤの事を想像しての事だと思うが、これほどとは……
この前のサクヤの様子もそうだったが、この彼方とか言うのも相当サクヤに入れ込んでいるらしい。

(そういえば私、マルファスにこいつ殺せば? とか煽っちゃったよ)

こうしていざ目の前で彼方を見ると、その気も失せてくると言うものだ。
少し昔を思い出すし……

「勘弁してよ。私は占い師じゃないよ……・。だからキミの人生の指針は自分で見つけなよ」

そう言ってクリオネは立ち上がる。どうにもらしくない事を言った。
今日はサクヤの恋人の顔を見れて満足だ。

「もう帰るよ。……もし、目的が無事達成できたら、礼を言いに来てあげる」

そう言い残してテントを去るクリオネ。
今日の占いと現実の未来。はたしてどこまでの差があるのだろうか。

//明日用事があるのでこれで失礼します。
//ありがとうございました。 <> 彼方(キャスケット帽の少女) -Tarot Master- E:タロットカード一式<><>2013/01/08(火) 02:45:52.12 ID:7T9cvUrio<> >>449
「分かってる。さっきは言い忘れたけど、人生の指針を見つけるために占いやってる節もあるから」

何時まで経っても変化しない状況は、自分が動かないと変動しない。
そうして、誰かとの出会いと別れを繰り返しているのだ。その中で、もっと大切なものも見つけたが。
自分で見つけると言う割には、少女は2人で見つけようとしているのかもしれなかった。

「うん。今日はありがとう。さよなら」

彼女には分からないことだろうが、そして当たり前の事であろうが、少女が相手の帰り際に感謝をするのは珍しい。
数日前は、自分を殺そうとしていた人なのに。少女は感謝をした。それが、当たり前だった。

彼女が去って暫く経てば、少女もテントを仕舞って家に買える準備をし始める。

(わかってる、分かってる、けど……)

人生の指針というものは、そう簡単には……こと占いに関しては見つからないものだった。

/お疲れ様でした、そしてありがとうございました! <> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage<>2013/01/08(火) 02:49:10.97 ID:ufRFF6Ryo<> >>448

「……ん、何か言ったか?」

早速、手元にあった飲みかけの酒瓶(ウォッカ)を手にして口を付けた所だった。
シンラの思考に目敏く反応して、首を傾げる雅。この女、日常面ではダメダメだった。

そう、傾き方や仕事量次第では引きこもりになりかねない危うさを持っているのである。多分。


「集めたんじゃあないな、私が作った。こう、熱して叩いて、ノミとかで削るんだ」
「無論、探検して集めたヤツもある」「…地下に部屋があるんだ、武器や集めた魔道具なんかを蓄えてる訳だな」

どさっと椅子に腰かけ、カウンターの上へ足を置いて。完全にリラックスモードに突入。
ぐびぐびとウォッカをラッパ飲みしながら、空いた手でハンマーを振るような仕草をしてみせた。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 03:00:48.09 ID:abusyZLm0<> >>451

(駄目だこの人…私生活意外は凄い人だけど、私生活もスゴイ人だ…! )

しかしさすがは師匠。
容易く心を読まれてしまった。
だが、ならば悟って欲しい。 
自分だって、貴方のことを心配しているのだと

「みやびー… そんな臭いのキツイお酒はからだにわるいよー…」
「きちんとした生活をしないとさ、あれだよ? ぼくが誘拐しにきちゃうよ? 」

そう。心配ならばいっそ、24時間体制で管理してやろうか
なんて考える少年。 このまま家族スカウトになってしまうのか!?

「あ、そうだ! みやびって魔道具つくれるんならさ」
「ぼくなんかよりこの子の所持者にふさわしいかも」

こつこつ。と背中の剣を叩いて見せた
もとは魔道具を守っていた誇り高き番人
言葉、命を喪えど、再び魔道具としての命を果たせるならば、自分より彼女のほうが
担い手として相応しいのではないか、と思った
喋っていたころの彼がいるのなら、彼女の堕落しきった生活もなおるかもしれない…
なんて打算もあるのだが
<> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage saga<>2013/01/08(火) 03:15:37.96 ID:ufRFF6Ryo<> >>452

「んぐ……大丈夫だ、慣れてるし、このくらいじゃあ私は死なんよ」
「誘拐って言うがな──むしろ、私がお前さんを誘拐する側じゃあないか?…家事担当として」

そういう問題ではないと思うのだが、雅にとっては些細な問題らしい。
実際、とんでもない酒豪のようだった。透明なそれを顔色一つ変えずに飲み干していく──

ぷは、と机を瓶底で叩いて、シンラの方をじっと見遣る──完全に、中年オヤジの目付きをしていた。
──むしろ、シンラが小間使い…もとい家族にスカウトされるパターン?


「…貰ってやってもいいんだが」「私が持っていても、倉庫の奥で眠るだけだしな」

「そうだな──預かっておく、というのはどうだ?」「その間に、私がそれを扱いやすい魔道具に変えておいてやるから」
「私が認めるような一人前の男になった時に、それを返してやろう」「悪くは無い、……と思うんだが」

が、上手い具合に話題を逸らされ、その表情をやむを得ず氷解させて。
眉に皺を寄せ、幾ばくかの間悩んでから、少しは師匠らしい事をしてみようと思い、至ったのだった。

<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 03:26:11.60 ID:abusyZLm0<>
>>453

「そういうもんだじゃ…むぅ」

駄目だ、このヒト。天は二物を与えずとは言うが、良いヒトほど早くしぬとも言うのだ
現に優しい人たちを餌として生きていた自分が言うのだから、なかなか重みのある言葉だとおもう

(こんな駄目な人にみとめられてもなぁ…
でも、ほんとはとってもすごいひとだしなぁ)

「んじゃぁ、そうするよ! それで、返してもらうまでぼくは此処で働く! 」
「家族がいるから住み込みはできないけど、通いで綺麗にするからね! 」
「あと、ぼくのいるときは呑みすぎないこと! 無駄遣いするなら、その寿命縮めちゃうからね」

と、無断でごみを拾い始めながらお説教(?)
預かるのくだりは快く受け入れたようだ
なんだかんだで、彼女にみとめてもらうのは嬉しいかも知れなかったから
まぁ、その条件だと、いつかえってくるかもわからないけどね!
<> 陽乃山雅/ミリタリールック、ライフルを背負った女 超常狩り兼魔道具職人<>sage saga<>2013/01/08(火) 03:40:44.19 ID:ufRFF6Ryo<> >>454

「ん……寿命を縮められるんじゃあ、仕方ないかもしれん」
「私だって、お前さんに要らん心配をかけたくないしな……だが」

「 だ が 断 る 」 「……ただでさえ暇なんだ、飲まなきゃやってらんよ」

残念でした、と言わんばかりに、これ見よがしに最後の一滴を飲み干して。
…この女なら、寿命を削られてでも道楽に走る事を選ぶかもしれない。

件の魔剣を受け取り、雅は暫く品定めをするようにそれを見詰めてから、カウンターの下へと仕舞い込む。


「ああ、それじゃあ掃除の件、よろしく頼むよ」
「まずは寝室と台所の掃除からだな、それから店の埃を落として、あとは〜〜〜」

どうやら、毎日通っても気が遠くなりそうな程、課題は山積みにされているらしかった。
片づけるべき場所を次々に列挙していきながら、五指を折っていって──数え終えた時点で、軽く2往復はしていた気がする。

「───という訳で」「寝る」

コイツに家族なんて居たのか?と、彼の出自を思い返して疑問に感じつつも。
今は──眠い。「おやすみ」と言った次の瞬間には机に突っ伏して、寝息を立てていたのだった。

尚、鍵は開けっ放しで机の上に置いていたし、毛布も何も掛けていない。それだけ、シンラを信用しているのだろうけど。
ひょっとすると、尊敬する相手を間違えたのかもしれない──そう思わせる程に、私生活の雅は無精者だった。


/
キリも良さげですし、こんな感じの〆でよろしいでしょうか……? <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/08(火) 03:49:11.08 ID:abusyZLm0<> >>455

「ぐぅ... なんてぶれないこなんだ…!」

かくして眠りにつく師匠(駄)を眺め小さくため息

(仮にも女の子なのに寝室とか掃除していいのかなぁ)
(まぁ、いっか。 ぼくが女の子になればいっか)

女の子となったシンラがなんやかんやでお方付け
最後にはきれいになった寝室に師匠(笑)を突っ込み、布団をかぶせれば
そそくさと自宅に帰っていくだろう 

「ぼくのまわりの女の子って、変なのしかいないなぁ」

なんて呟きは、いったいだに届くのだろうか

/ですね! 長々とつき合わせてしまって申し訳ない!
絡みありおつでした! たのしかったです!
<> じゃんきー ◆JUNK/HyHCM<>sage saga<>2013/01/08(火) 21:59:01.12 ID:USk9LIBao<> こりゃ困ったなあ、
ちょっとロールすれなんですが、避難所で離しても恐らく直ぐに荒らされると思うので、対策を此方で講じませんかね? <> マテバの
◆NWV8QIhg7k<>sage<>2013/01/08(火) 22:00:34.51 ID:RMsDOarro<> とりあえず、管理人権限でIPで弾けなかったでしょうか?

NGワードに追加している間に落ちてしまいましたね <> おおさか<><>2013/01/08(火) 22:02:43.72 ID:/edbSNMy0<> つか何ですかあれ?
悪質というか具体的対策をとるレベルですよ? <> あらん<><>2013/01/08(火) 22:04:52.54 ID:vZ8VNbXso<> ちと対応中でげす <> 霧崎家の三女さん<><>2013/01/08(火) 22:05:42.21 ID:4TavYpRxo<> >>460
お願いしますー <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(不明なsoftbank)<>sage saga<>2013/01/08(火) 22:05:51.37 ID:USk9LIBao<> >>460
了解でーす
奴らプロキシつかってるみたいなので、対策してもちょいと抜かれかねないかもですな <> あいるー
◆isle.3FuGA<><>2013/01/08(火) 22:05:58.36 ID:jyP8xyDso<> 急すぎて何がなんやら…

>>460
お疲れ様です。 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/08(火) 22:08:16.94 ID:O3m3490Wo<> 人が投下文書いてる間に... <> おおさか<><>2013/01/08(火) 22:08:37.41 ID:/edbSNMy0<> >>460
乙ですー
何なんだ一体… <> 蛍子(花売りの少女)金属質生成<>saga<>2013/01/08(火) 22:08:57.94 ID:JPGktT74o<> 対策は取るとして、今晩は通りすぎるのを待つしかできないでしょうね。
一番流されて困る相談場所は査定スレですね。
移設も視野に入れておくべきでしょうか。

>>460
よろしくお願いします。 <> じゃんきー
◆JUNK/HyHCM<>sage saga<>2013/01/08(火) 22:10:40.84 ID:USk9LIBao<> 一応ちょっとBBS借りてきます <> 蛍子(花売りの少女)金属質生成<>saga<>2013/01/08(火) 22:13:06.78 ID:JPGktT74o<> >>467
お手数おかけします。 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2013/01/08(火) 22:14:32.13 ID:7ZqW8PFIO<> あれは何事でしょう? <> あらん<><>2013/01/08(火) 22:15:03.84 ID:vZ8VNbXso<> これでどうかなっと <> 霧崎家の三女さん<><>2013/01/08(火) 22:15:54.03 ID:4TavYpRxo<> >>470
止まりましたね。ありがとうございますー <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/08(火) 22:17:00.94 ID:O3m3490Wo<> >>470
落ち着いたかな...?ありがとうございました! <> あらん<><>2013/01/08(火) 22:17:01.54 ID:vZ8VNbXso<> >>471
まだ気は抜けんのです

まあしばらく監視してます〜 <> じゃんきー
◆JUNK/HyHCM<>sage saga<>2013/01/08(火) 22:17:37.41 ID:USk9LIBao<> 一応イザってこともあるんで、第二避難所をどうぞー

http://jbbs.livedoor.jp/otaku/15850/ <> おおさか<><>2013/01/08(火) 22:17:40.80 ID:/edbSNMy0<> >>470
とりあえずは大丈夫なようです。
今後の対策はどうするべきでしょうか… <> あらん<><>2013/01/08(火) 22:18:23.84 ID:vZ8VNbXso<> >>474
あざーす

>>475
それはおいおい <> あいるー
◆isle.3FuGA<><>2013/01/08(火) 22:19:17.65 ID:jyP8xyDso<> >>470
納まりましたね、お疲れ様でした!

>>474
お手数をおかけしました、ありがとうございます。 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/08(火) 22:19:23.33 ID:O3m3490Wo<> とりあえず、荒らされたスレを消して新スレ建てるとか? <> じゃんきー
◆JUNK/HyHCM<>sage saga<>2013/01/08(火) 22:19:23.37 ID:USk9LIBao<> >>470
おつかれー

>>476
ああいう輩は唐突に沸くから困りますよねえ <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(千葉県)<><>2013/01/08(火) 22:20:05.67 ID:4TavYpRxo<> あーまた始まりましたね

>>474
乙ですー! <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/08(火) 22:20:08.64 ID:O3m3490Wo<> また沸いてきた... <> マテバの
◆NWV8QIhg7k<>sage<>2013/01/08(火) 22:20:09.64 ID:RMsDOarro<> 復活してますね <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage<>2013/01/08(火) 22:20:17.39 ID:1PBA0BVq0<> ウェー、また荒らし始まってますよ!?
暫くじゃんきーさんが立てた方に行くのが良さそうですね <> おおさか<><>2013/01/08(火) 22:20:53.46 ID:/edbSNMy0<> 畜生止まってないwww <> あいるー
◆isle.3FuGA<><>2013/01/08(火) 22:21:46.78 ID:jyP8xyDso<> あれま……
ですね、おさまるまで第二避難所(じゃんきーさんの方)に行きましょうか…… <> あらん<><>2013/01/08(火) 22:22:37.11 ID:vZ8VNbXso<> 一時封鎖しておくか、しかたない

程度の低い奴ら <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage saga<>2013/01/08(火) 22:38:59.61 ID:1PBA0BVq0<> 夕方、昼ごはんがまだ少しお腹に溜まっているような、でも小腹が空いたような微妙な時間帯。
オール百円とかではない、比較的いいお値段を取る回転寿司屋『ナンバン』に彼女はいた。

金髪碧眼、165cmぐらいの背丈、精悍な顔つき――いかにもガイジン≠ニ言った風情の若い女だ。
両腰にマウントするベレッタ92A1の膨らみを隠す為に、茶色のダスターコートを羽織っていて。
その上からも分かるくらいバストは豊満である。

「どれから食べるべきか。ホタ……いや、中トロだな」

彼女は、見た目に反して慣れた手付きで躊躇いなく一貫取った。
醤油の皿は既に用意してあり、熱いお茶も手元に。
割り箸はワサビを抜く為にある。確保した鮨にサビ抜きの旗が立っているを見られるのはちっと恥ずかしい。

一瞬だけ醤油に浸し手づかみで豪快に。
丁寧に緑色の忌々しいアイツを外した、薄桃色に光るうまそうなマグロを上向いた口に運ぶ。
アラ、なんて贅沢だろう。いつもは一貫百円の奴で我慢しているというのだぞ……。

――と、ささやかな幸せに浸っている彼女は、巷の話によると探偵だという。

隣の席は右も左も空いている。
もし噂を聞いた事のあるか、或いはスシ屋のガイジンの珍しさに惹き付けられたなら、そこが誰かによって埋まるかもしれなかった。 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/08(火) 22:53:49.46 ID:O3m3490Wo<> >>487
誰だって腹ぐらい減る
童話の化け物だって、平気で人を食べたりするし
吸血鬼だって血を吸ったりする

勿論、たった今店内に入ったこの少年も
無気力そうな黒い目に中性的な整った顔立ち
そこそこ使い古された黒いコート
身長は年齢の平均レベルで細身
首あたりまで伸ばした紫の髪が印象的
コートの袖から覗いている両手首に
「禁忌」と小さく刻まれた腕輪をした少年だ

「(金もそこそこある...久々の日本料理だ)」

と、表情には出さないが彼、この寿司を地味に楽しみにしているようだ
そしてキョロキョロと空いている席を探す
1人で来ていてテーブル席を選ぶほど目立ちたがりではない
適当に選んだカウンター席に向かう
だが、手頃に両隣が空いているような席はない
誰かの隣に座るしかない

「あー...失礼、隣はよろしいか?」

一応念のため、もしかしたら1人ではないかもしれないので
座ろうと思う席の隣に座る女性に
少年は女性の右側の椅子に手を掛けてそう聞いた <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/08(火) 22:58:39.47 ID:/edbSNMy0<> とあるビルの中、ヴァイオリンの音が響く。
美しく流れるような旋律は、どこか物憂げな、悲しそうな雰囲気。
音の主は一人の男。やや大柄なはずの男の印象は、何故か体のわりに頼りない。
男は、廃ビルに似つかわしくないジャケットを着ている。
演奏を聴く者はいない。
ただ、一人でヴァイオリンを奏でている。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/08(火) 23:04:12.45 ID:JPGktT74o<> >>489
( まるで泣いているみたい )
音の印象なのか、男の印象なのか自分でもわからない。
ただクララはハインリヒを眺めているとそんな風に感じた。
// 屋内ですか?屋上ですか? <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage saga<>2013/01/08(火) 23:10:18.90 ID:1PBA0BVq0<> >>488

『いーらっしぇー!』

板前さんのパワーワードが早速少年を出迎えた。
混み合っているという程では無いが、店内には外の世界の倦んだ空気を忘れさせるような賑わいがある。
3席連続で空いているところを見つけられないのも無理は無かった。

「私の隣ですか、かしこまりました。どうぞそこへ」

女性も、それくらいは理解しているのだろう。
背中を向けたまま簡単に少年の声に応じ、自分はもう1つの中トロに手を付ける。
それから思い出したように、彼の手許だとか人相だとかをさっとひと舐めする。
……くたくたのコート、禍々しい漢字、瞳、そして染め上げたような髪。

「けれども、よろしいか、なんて普通言いませんわよ。あなた、目上の人と話し慣れていないですね?」

「……ま、私もなんだがな!
 一人で寿司とは坊やなのに良い趣味じゃないか。渋いな、エンガワとかも喰うのかよ……あむっ」

つい気になって話を続けてしまうのは、彼女の良くない癖だ。
おじん臭い口調を茶化すように笑いながら、ぱくりとマグロを頬張る。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/08(火) 23:10:42.75 ID:RMsDOarro<> 黒色だけが眠るような闇の中
古びたネオンの光が微かに裏路地の闇を照らしていた
そのネオンの真下、木製の小さなドアはこじんまりと其処にはあった

看板も何もないそのドアを開けば、モダンな雰囲気を感じさせるバーが姿を現す
【円環の楽園】と呼ばれる組織の一部の人間の溜まり場と化したそのバーだが
その存在を知る人間ならば、誰だって入って来られる、普通の店だ

「…………」

そのカウンター席に喪服のようなブラックスーツに見をつつむ青年が、グラスを傾けている
グラスの中の氷を揺らすように、クラクラと左右に揺れる水面

普段の彼を知る人物ならば、違和感すら覚える彼の様子
姦しさも、騒がしさも、飄々とした雰囲気も、全て吹き飛んでしまったようなそんな……

<> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/08(火) 23:15:03.33 ID:/edbSNMy0<> >>490
/ビルの中とある通り、屋内です。
彼はなおも演奏を続ける。
ヴァイオリンは彼に呼応するかのように、音を出し続ける。まるで、悲しげに鳴く鳥のように。

この演奏で何がどうなるわけでも無い。

沢山の聴衆がいるわけでもない。止めない。
まるで、心の叫びを音色に変えるかのように。
それでも、彼は <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/08(火) 23:17:38.69 ID:/edbSNMy0<> >>493
あああ!
最後に「一心不乱に奏で続ける。」が抜けました! <> ジェーン・ヴェロニカ・ファニーホウ 【剣王 カラミティ・ジェーン】<>sage saga<>2013/01/08(火) 23:22:49.95 ID:USk9LIBao<> >>492
「――なんだ、しょぼくれて。
 百年の孤独をお湯割り。つまみは塩だけでいい」

からん、とベルを鳴らして一人の女が店の中に入る。
ぶわ、と風が吹くような錯覚を店内に齎すような、独特な存在感の女だ。
黒いアンダースーツと黒いスカートの上に、魔導師のような白いローブを纏ったその一人は、迷うこと無くカウンターまで行き焼酎と摘みに塩を頼む。
そして、傍らに居る青年に視線を移し、ため息。

「死にたがりを殺すつもりは無いが、今のお前なら私なら5秒で潰せる。
 弱いのも悩むのも構わんが、同格に立つというならそれに恥じない振る舞いをするべきだろう。
 で、何があった。答えは呉れてやらんが話位なら聞き流してやる」

ローブを翻して席につき、出されたお湯割りを口に含み、嚥下。
そして、皿に盛られた塩をひと舐めして、また口に含んだ。
いつも通りの粗雑かつデリカシーの無い振る舞いだが、一応仲間として話を聞く気だけは有るようだ。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/08(火) 23:23:29.15 ID:JPGktT74o<> >>493,>>494
足音を立てないように、奥へと進み放置された木箱に
腰掛けると、少し離れたところでずっと演奏を聞いていた。

// 読み抜けていました失敬。 あとどんまいです。
<> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/08(火) 23:26:13.34 ID:O3m3490Wo<> >>491
女性が気さくな人物らしく少し安堵し席に付く
こんな食事の場、しかも久々の日本料理店
めんどくさい人物に絡まれたくはない
「(まあ、慣れてるんだけどな...)」
そう思い、「ありがとうございます」と一礼し席に付く


年上の人物が得意かと言われれば、この女性の言うとおり
あまり得意ではいない
職業柄そういう訳にもいかないが、苦手なものは苦手なのだ


「...そういう貴方も、1人じゃないですか
それに、貴方と私ではそう歳が離れてるようには見えません」

パッと、その虚ろな瞳で隣の女性を見る
椅子に座って分かりにくいが比較的高い背丈
整った顔立ち、体

そして、ほんのちょっとだけの火薬の匂い

女性の年齢だけは見ただけではどうも分からない
単に自分が経験不足なのか
幼女の見た目で歳上とか普通にいるから困るーー、と

「...あ、エンガワ」

慣れない言葉使ってるな...自分
敬語とか似合わないぞ、と
少年は少々自身の残念な語彙力に嫌々しながら
流れてきた大好物のエンガワに手を伸ばして言った
<> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/08(火) 23:35:20.16 ID:/edbSNMy0<> >>496
……ようやく演奏が終わる。
彼はしばしばここに来ては、誰に聴かせるでもなく一人でヴァイオリンを弾く。
心のわだかまりや負の感情を音にして、吐き出している。
こんな負の感情を乗せた演奏は、他人に聞かせるべきではないのだ。

…しかし、今日は……人が、いた。
演奏中は気づいていなかったが、ふと腰をあげると、そこには少女が。

「……これは酷いものを聴かせてしまいましたね……
人がいるとわかっていたら、こんな演奏にはしなかったんですが……」

本来音楽は音「楽」だ。
聴いた人を楽しませなければいけない。
それなのに、こんな演奏を聴かせてしまった……
彼は申し訳なさそうにうつむく。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/08(火) 23:36:26.06 ID:RMsDOarro<> >>495
ベルの音も、その女の発する威圧感にも似た存在感も
まるでどこ吹く風だ、とでも言いたげに、莞爾として笑みを浮かべる青年

「死にたがりとはご挨拶ですね、妹君
 いえ、死にたたがりと言うのは否定はしませんがね、君の前では特に」

彼の望む死、それは自己という悪を完膚なきまでに叩き潰す英雄による死
だが、真に望むはその壁を乗り越える事だ

眼の前にいる女性は、その点では英雄と呼んでも良い程に熾烈に強力だ

「やれやれ、私も随分と舐められていますね
 私としてみれば、妹に負ける兄ではないと自負しているんですが」

カラン、とグラスの中の氷が沈む
そのグラスの中身を、まるで宝であるかのように愛おしく見つめていた

「……弱さであっても、悩みではないですよ
 この酒は、ゆっくりと飲みたかっただけです」

カウンターのテーブルにぽつんと立つ一本のボトル
ラベルには、シモン・コランのサインが見て取れた <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/08(火) 23:40:58.85 ID:JPGktT74o<> >>498
拍手の後、木箱から降りる。
「ううん、綺麗だったから良いの。
 でもおじさんが悲しそうに見えたわ。」
ゆっくりと男に少し近づいてみた。
「わたしはクララ、あなたはどなた?
 有名な演奏家の人?」
<> ジェーン・ヴェロニカ・ファニーホウ 【剣王 カラミティ・ジェーン】<>sage saga<>2013/01/08(火) 23:46:58.95 ID:USk9LIBao<> >>499
「だが、私はお前を殺すつもりは欠片もない。
 死にたがりを誰が殺すか、張り合いの無い奴め」

塩を一口舐め、またお湯割りを飲み。
レモンを、と一言バーテンダーに言えば、くし切りにされたレモンが数房来る。
それを塩に絞って、塩をまた舐める。レモンの酸っぱさと塩の辛さで中々刺激が強そうだが、顔色を全く変えることはなく。
いつも通りの態度、表情で一杯目を飲み終えた。

「死んだのは弱かったからだ、負けたのも弱かったからだ。
 だが、奴もまた覚悟を持っていたのは事実。故に、奴の死を無為とは言わないがな。
 同じものをストレートで。上等のサラミが有ればそれを」

相手のように感傷に浸る様子は欠片も見せず、だがしかし認めては居ないと口にする。
そして、また同じ焼酎をストレートで頼み、サラミも追加。

「死者は死者だ。
 それ以上でも以下でもない。
 感傷に浸る暇があるのならば、奴の遺志を代理できるほどに強くなることだ。
 これから先は戦争ばかりだ。死にたがっている暇など無いぞ」

出てきた焼酎を飲む前に、サラミに塩を盛りレモンを絞る。
それを口に放り込んだ後に、流しこむように焼酎を口に含む。
堂に入った動作だが、胃や体を悪くしそうな飲み方でもあった。 <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage saga<>2013/01/08(火) 23:47:59.30 ID:1PBA0BVq0<> >>497

「オットット、私の前では普通に喋ってくれていいぜ」

急に畏まった口調になったので、女性は少しだけ慌てて反応した。
飯屋でこそリラックスしろよ。
念を押すみたいな声色で促したのは、少年から健全ではない&オ囲気を感じ取ったからだろうか。

「生意気なガキめ。年上の女が一人でいたらそこには言及するのはご法度だろうが。
 若いってのはそうだがな。これでもまだ19……」

怒り半分冗談半分と言った感じで声を上げる。
ロシア系の血が入っているせいか、経験してきたもののせいか、女性はどこか大人びていた。
容姿も若々しくはあるが、少女と形容するのは少し気が引ける。

「ほう、エンガワやっぱり好きだったか。一度本物を食べてみるといいぜ、回転寿司のはヒラメじゃなくてカラスガレイって魚なんだ。
 ……勿論、ママとお小遣いが許してくれるなら、だがな。たはははっ」

そんな彼女は、ここでわざと地雷を踏みに行った。
こんな様子の少年に、まともなママが居るとは到底考えづらいことは当然分かっているのだけど……。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/08(火) 23:49:08.51 ID:/edbSNMy0<> >>500
演奏家かと問われる。
…自分は演奏家か?
……いや、違う。
自分は音楽を棄てたはずだ。
音楽に限界を感じ絶望した挙げ句、音楽で平和をもたらすのを諦めたんだ。
こんな自分が、音楽家を名乗る資格は無いんだ。

「……いえ、私はただ趣味でやっているだけですよ。
私の名は……そうですね、ベッツとでも呼んでください。」 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/08(火) 23:58:22.68 ID:JPGktT74o<> >>503
「ベッツさん?じゃあ、ベッツさんと呼ばせてもらうわ。
 ベッツさんはまるで人が歌うように、離すように楽器を奏でるのね。」

 薄暗い異世界の薄暗い迷宮で箱に篭って生きていた
 彼女が音楽に触れたのはごく最近の事ではあるが、
 メディアの発達したこの世界で少しずつ社会に馴染みつつあった。 
 だから趣味でヴァイオリンを見事に弾きこなす目の前の男性に興味がわいた。

「普段はどんな事をして暮らしているの?」 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/09(水) 00:02:50.14 ID:pgTa/Yrgo<> >>501
「今は戦う気もありませんよ
 張り合いのないのは張り合う気が、今の私には無いせいでしょう?」

ジェーンが、二杯目の焼酎に口を付けた頃
やっとで、レオンハルトの持つグラスは3分の1を消費し終わった辺りだ

口をつけても、舐めるほどしか減らないグラスの中身
ソレは未練なのか、後悔なのか
何にしろ、彼女にとっては弱さ以外の何物でもない筈だ

「貴方は正しいですよ
 ぐうの音も出ない程に正しい、真っ直ぐ振り下ろされた刃のようだ
 ただ1つ間違いがあるなら、遺志を継ぐことなんて誰にも出来ない」

クっと、グラスの傾きが急激に上がり、そのグラスの中身は全て彼の胃の中へと流し込まれた

「遺志なんて、誰も継げない
 死人の代わりが居ないように
 それも何か出来るとすれば、死人に感化され自分を変えるだけでしょう?」

表情は、仏向面に能面を張り付けたように変わらず
ただ、グラスの中に何かを見るように、視線は沈んだまま動かない

「それに、コレは個人的な意見なんですがね」

―――正しさ如きが、私の愛を汚すなよ

その呟きは、小さな波紋のようにバーの中に広がっていく
それと同時に、刃を全身に突き立てられるよな殺気
其れに慣れない人間ならば、その瞬間それだけで身動きがとれなくなるほど鋭く重く、広がった <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 00:05:47.79 ID:Kkl8Wen5o<> >>502
「19って...それでもほとんど変わってない...」

女性に言われて少しだけ先程の敬語が抜けている
しかし、完全には抜けておらず
今現在の口調が普段とはまた違うのは言わずもがな

余談だが、少年も自分の年齢を詳しく把握してはいない
おそらく18、低くて16歳って所だ
年齢を知らなくて特に困った事もないので放っている


「母親はなにも知らない、物心あった時からいなかったからな」

と、何とも軽く
呼吸も脈拍も意思さえもブレることなく
手にとったエンガワを美味しく頂きながら続ける

「母親っぽい事してくれた人もいたんだが
その人、三年前にあっという間に死んでしまって
その人と過ごした5年間しか、俺には母親はいないんだ」

悲しんでるようには見えない
怒ってるようにも見えない
単に押し殺してるのか、ただその時の彼の口調はなんともーー、静かだ

「辛っ...すみません、エンガワわさび抜きと...何か注文するか?」

変わらず、寿司を食べる
動じてない様子で女性の注文を聞く

不幸に耐えてきた
悲しみと怒りにも耐えてきたのであろう
少し、少年がさみしい人間だと錯覚を受けるかもしれない <> ジェーン・ヴェロニカ・ファニーホウ 【剣王 カラミティ・ジェーン】<>sage saga<>2013/01/09(水) 00:11:48.80 ID:vJk4Fli3o<> >>505
「さあな。
 私は私が正しいとは思っていないからな、お前に違うと言われてもどうでもいい。
 お前が愛を語り、騙る様に。私にとっては強さが絶対の基準値となっているだけだ。
 お前がそう思うなら、それでいいのだろう。それがお前を強くするというならば、それで十分だ。
 アースクエイクを一杯。チェイサーは要らん」

すいすいとグラスを空にして、三杯目には極めて癖の強いカクテルを頼む。
未練や迷いという物の全てを振りきって立つ様は、淀みなく歪みなく曇りないが故に異様な程に人間味を欠いた印象を与える。
人の精神構造という物を理解していても実践していない故の、異様に強固な精神性。それがジェーンという人間だ。
小さなつぶやきを前にしても、強固の精神は、崩れない。ただ、相手の意識に呼応してローブの内側から金属がかちゃりと音を立てた。

「お前が死にたくないと思い、お前の強さを摘み取りたくなった時。
 私がお前を殺してやる。だから、それまでは死ぬなよ、レオンハルト。
 円環が世界を支配したら、私が円環を皆殺しにする。
 だから、これ以上円環に死者は出さない、私の相手が居なくなるからな」

ひどく狂った思考体系から紡ぎだされた言葉は、非常に歪な相手への激励だ。
死ぬなという言葉はよく言われるが、殺すから殺すまで死ぬなというのは中々斬新か。
しかも幹部だというのに裏切る事まで堂々と口にする当たり、相手とは別方向に狂った精神構造をしているのだろう。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/09(水) 00:24:11.29 ID:pgTa/Yrgo<> >>507
「その時が来たならば、円環から出る死者は1人でしょう
 悲しいですよ、妹が一人私の前から姿を消すだなんて……」

その時が来れば、お前を[ピーーー]
ジェーンの発言に対する答えは、要約すればその一言

ただ、それはジェーンの言葉を借りるならば、その日が来るまで
いや、来たとしても他の<家族>と同じように愛し続ける、とそう言っているのだ

ボトルから、もう一杯酒が注がれる
カランカラン、と氷が円を描くように泳ぎまわり、七分目を超えたあたりでその水位の上昇は止まる

「ああ、忘れてしました!
 貴方に此処出会えたのは、幸運ですね
 貴方に伝えなければならないことがあったんですよ」

パン、と合わさった両手から生まれた小さな音
それが合図だったかのように、不意に飄々としたいつもの雰囲気が戻ってきた

「パーティはお好きですか、妹君」 <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage saga<>2013/01/09(水) 00:29:54.74 ID:DySv8sJc0<> >>506

彼にとって確かに年上であるその女は、まず呆れてしまった。
こういう時は微妙な感情の機微からちょっとずつ真相を突き崩していく――というのが普通の筋。
身構えていた所にいきなりあけすけな告白をされると、少々面食らう。

「オイオイ、身の上話を自分から安売りしたら駄目だぜ」

好奇心と探偵本能で聞いていたにも関わらず、そう言ってしまった。
でも、突飛な行いが抱えきれない寂寥感によるものだと分からない程に鈍感では無くて。

「寿司奉行か? 私は取りたい時に取るし今日は少しだけどカネもあるから気にしなくて良いよ。
 全く、ワサビ入ってんのにも気付かない坊やが……」

ホタテの皿を勝手に取り、彼女はワサビを酢飯ごと箸で器用に取り始めた。
イカや貝は脂が少ないから辛味が目立ちやすい。作業にも力が入る。

「母親っぽいことが出来る人間なんてこの世にいないよ。母親か、そうでない女だけだ。
 お前さんの眼を見るに、その合計8年の間に学んだのは碌でも無いことばかりと見えるぜ?」

おおよそ取れた所で、箸を置いて小休止。
お茶をちびちびと飲む。そして、面倒は見てやれないがこのまま放っておくのも心配な彼の方をちらりと見た。

「もっと怒るべきなのよ、それが理不尽だと思ってるなら」 <> ジェーン・ヴェロニカ・ファニーホウ 【剣王 カラミティ・ジェーン】<>sage saga<>2013/01/09(水) 00:30:28.26 ID:vJk4Fli3o<> >>508
「妹と呼ぶな、くすぐったい。
 そも、私もお前もそれほど年齢は変わらんだろうに。
 家族というものに興味は無い。不愉快だ」

淡々と不愉快であると口にしつつ、アースクエイクを一息に飲み干すジェーン。
異様に癖の強い上に度数の強いカクテルだが、そこがジェーンの好みに合っていた。
なんだかんだで焼酎に立ち戻り、またストレートで焼酎を飲みながら塩を舐める作業に戻る。

「……それを私に聞くか。答えなど大方予想できているだろう」

塩を舐めながら、升で酒を飲むジェーンは、嘆息する。
彼女の性格からすれば、パーティに参加する位ならば切り結ぶか鍛錬を選ぶのは想像に難くない。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/09(水) 00:45:13.47 ID:pgTa/Yrgo<> >>510
「素晴らしい、その恥ずかしがる素振りも愛おしいですね
 たまには家族から冷たくされるというのも新鮮で良い」

そんな様子のジェーンとは裏腹に、レオンハルトの様子はまるで歌い踊るように軽快だ
その声は、歌うように弾んでいるし、グラスを持つてもダンスの相手をリードしているかのよう

「そんな貴方に朗報です
 楽園の集会があります、新人歓迎パーティのようなものだと思って下さい」

その発言に、ジェーンは否定的な反応を示すだろう
だが、その前に

「幹部……いえ、至高の四柱ともなれば参加しないなんて事はないでしょう
 盟友殿も参加される、との話ですし」

彼の言う盟友殿とは、盟主メイザースの事だろう
彼が関わる、と言うならば彼の独断で行なっている、という訳では無さそうだ <> ジェーン・ヴェロニカ・ファニーホウ 【剣王 カラミティ・ジェーン】<>sage saga<>2013/01/09(水) 00:53:20.45 ID:vJk4Fli3o<> >>511
「殺しはしないが暴力を振るうことは厭わないからな。
 お前の憩いの場を壊されたくなければそれ以上の戯言は止めるといい」

表情をちらりとも変えること無く、ただ手元の焼酎を飲み干し塩を口に放り込んだ。
5杯目を頼みつつ、手元から無軌道な魔力を放出し、握りつぶす。
実力としては恐らく互角という程だが、何方にしろこの二人が戦えばこの店など一分と立たずして更地だ。
要するに、店を人質にとっての脅迫行動であった。

「盟主が来るというならば、私も行こう。
 と言っても、気の利いたことも言えんし、弱者には興味が湧かん。
 愛想やくだらない会話はお前らに任せて私は酒でも飲むことにするが、構わんな」

胡乱な瞳を向けて、軽く殺気を向ける。
きっと、仲良くしろなどと言われればその場で剣を抜きかねない。
配下の隊の兵法家達には慕われているのだが、いかんせん堅物や不器用という言葉では言い表せない精神構造なのが問題だった。
それでも、一応顔見世だけならば来るつもりはあるようだ。 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 00:53:43.24 ID:Kkl8Wen5o<> >>509
「俺の身の上話を勿体ぶるほどの価値はなかった...と、思う」

ざっと約18年間
少年に浮かぶのは痛みと嘆きの記憶
思い出せる分ならもっと短いが、その年月の間に対したことはない
何もかも、この手で終わらせた
全て

「ロクでもない...?“あの人”と過ごした日々が...?」

停止。
一瞬だけ、止まった
寿司を頂く手を止めて女性を見る
まさに「何を言っているんだ」とも言いたげな目で
信じられないと、言わんばかりの
驚いてるのか、それとも怒ってるのか
そう言いたげな目をして

だが、少し深呼吸
一息ついて、落ち着く

「...まあ、学んだのはアホらしいセクハラと人殺しだけだけどな
それも中途半端な、あの人3流だし」

と、僅かな小休止の後自分のお茶を飲む
辛いものは苦手なようだ

前者はこの際無視しよう
本題は後者の人殺しについてだ
短い時間、その母親から彼が学んだのは中途半端な人殺しだけ
だが、彼からは人殺し特有の何かが足りない
本来なら今この場でも見せつけるものがあるはずだ
ずっとーーー足りない
ずっと、彼からの殺気が足りな過ぎる


無いとも言っていい
人殺ししか学んでない彼が人殺し特有の殺気を全く発していない
まるで、[ピーーー]相手を選ぶようにーー。

<> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/09(水) 01:03:06.69 ID:pgTa/Yrgo<> >>512
「わかりました、此処では自重します
 それやめて下さい、店主が怯えますよ」

降参だ、とでも言いた気に両手をバンザイ
店を人質にするその作戦は功を奏し、この男も多少は自重するようだ

「任せてください、貴方ほどの美しさなら、ただグラスを傾けるだけでも絵になります
 私のように軽い口ならいくらでも、動かしますよ
 頼っていただける、それだけで私は充分に嬉しいですから」

あ、これはセーフですよね?
確認を取るように、ジェーンに向かい首を傾げる
確かに、妹という単語は出ていないが軽口はこの口から止まることは無さそうだ

<> ジェーン・ヴェロニカ・ファニーホウ 【剣王 カラミティ・ジェーン】<>sage saga<>2013/01/09(水) 01:10:36.15 ID:vJk4Fli3o<> >>514
「嫌なら最初から軽口を叩かなければ良いのに」

塩だけでは味気なくなったのか、ジャイアントコーンを噛り始めるジェーン。
ぼりぼりと揚げられたコーンに塩をまぶしたものを口に放り込み、やはり酒は止まらない。
顔色が一向に変わらないのは、ただ単純に彼女が強いからにほかならないだろう。

「お前のそのよく回る口は正直羨ましい。
 どうも、私は人と関わることには殺し合い以外には興味が持てないんでな。
 ……まあいい、切り結ぶ価値が有りそうな奴を探すついでだ」

知らん、と相手のお伺いには突き放す態度。
そして、ジェーンはコーンを全て食べ終え、7杯目を飲み干すと、席を立つ。
カウンターに最高額紙幣を数枚置くと、ローブを翻して店の出口へと歩いて行く。

「死ぬなよ、死にたがり」

一言そう言い残して。
一本の剣のような女は、店から姿を消すのであった。

/乙でしたー! <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage saga<>2013/01/09(水) 01:16:15.70 ID:DySv8sJc0<> >>513

殺気のない人殺しなど腐る程見てきた。
むしろ、獲物の前で舌なめずりするサンシタの方が余り出会わないし関係が長続きしない。
そう云うのは、余程強くないとすぐに実際死ぬ人種だから。
勿論、この事実は少年も知っていることだろう。

だけれど、今まで見てきた人間と彼は感じが違う。
選んで殺すのが上等な訳では決して無いが、説教の代金に鉛玉をよこすほど狂ってはいまい――。

「結局、お前さんは裏稼業だろう。碌でもないという他に何と?
 ……アアー、勘違いして欲しく無いんだが、そのママの人格を疑ってるわけじゃないんだぜ。
 ただよ。高潔さと、指導力とか日常の味を楽しむ感覚ってのは別に比例しないだろ」

左手で髪を大雑把に掻き上げてゆっくりと語り聞かせる内容は、耳に甘いものではないだろう。
それでも忌憚なく言って見せるのは、約束のないまま成り立った奇妙な信用のためである。

「オイオイオイ。眼で喋っても、誰も分かっちゃくれないぜ坊や。
 クール気取りたい年頃かもしれんが、愚痴があるならガキらしく言えよ、な。
 私は探偵だ。聞くだけならタダにしてやるよ?」

ホタテにぱくつく合間に、会話は断続的に続いた。
そして今皿の上に乗っている分の寿司をすべて食べると、女性は立ち上がろうとするだろう。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/09(水) 01:17:37.58 ID:pgTa/Yrgo<> >>515
彼女の消えた店内

ギィィッとレオンハルトの座る椅子が、軋みをあげる
それは彼が背もたれに体重を預け、天井へ視線を上げたからだろう

「……弱いですか、死にたがりですか
 全く以て当たっている、嗚呼、クソ、私は、俺はこんな男ではないだろう」

被っていた中折れ帽を、目を隠すようにかぶり直す
押し付けるように、目に当て
まるで、子供が自身の涙を隠すように

「何が愛だ、クソッタレ」


シモン・コランの名が書かれたボトル
その中身、透明な液体は……ただの水

既に、中身などない
彼の残り香はもう消え、ただ忘れないために
彼に酔うためだけに、それは何度でも、中身が増え、復活する

//お疲れ様です <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 01:42:01.37 ID:Kkl8Wen5o<> >>516
「不器用なんでね、俺もあの人も
人殺しでしか自分の意見を訴えれないさみしい人間には変わりないがな...」

確かに人殺し、裏稼業を尊いものとは思っていない
むしろ真逆だ、あってはならない
でも、あの人には意思があり目的があって使命があった
自分の命を投げ捨てるかもしれない危険を身に纏い
他人の命を奪い取る行為に罪悪感で押しつぶされてなお、目標があった
それを見上げて育った自分の目にそれがどれほど輝いて見えたか


「...言いたい愚痴なら腐る程あるさ、
せめて息子の独り立ちぐらい見届けろとか」

ほんの少し笑顔で、少年は言う
彼は母親はとの生活を人殺しと言った
おそらく間違いだろう、人殺ししか知らない子供にそんな笑顔はできない
何となく、ただの人殺しとは違うみたいだ
何かが、違う


「...紫乃咲紫音だ、タダで商売なんて変わった探偵だな気に入ったよ」
「...あとその呼び方も、何で“あの人”と被るんだ...アンタはあの人の生まれ変わりかよ!」

あと雰囲気も似てる気がするんですけどォ!?と、似合わず叫ぶ
なんて頭を抱えて席を立つ女性を見送る
偶然か、必然か
どうも女性がその彼の母親に似てるらしい
容姿ではなく、雰囲気が
彼を3年前に置いて先に逝ったその人に

<> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage saga<>2013/01/09(水) 02:06:53.39 ID:DySv8sJc0<> >>518

「さみしい?
 そういう時は、さもしいって言うんじゃないのか。卑しい、見窄らしいって意味の」

※この台詞を真顔で言っている人の見た目は物凄いガイジンです。
とは言え日本生まれの日本育ちだから、他の言語なんかより余程国語≠ェ得意ではある。

それからは少年の顔に覗いた細い笑顔につられて笑いながら、うんうんと頷いていたのだが……。

矢庭に少年が声を張り上げると、彼女は耳に蓋するポーズをしながら何かを小さく唱えた。
周囲の客は――こちらを見ていない。彼が大声を出したはずなのに、寿司や板前に、或いは家族に注目を続けている。
そして少年本人にも、自分の声は聞こえなくなっているだろう。

「少し空気に細工≠ウせて貰ったぜ。いきなりで驚いたが、間に合ってよかった。
 人前で叫ぶのが殺し屋の神経か? やっぱり馬鹿だなお前さんはよ!」

少し強い調子で睨みながら咎める女。声が少年に返却されるのはそれからだ。
恋も知らないのに、母親というものを意識したからか――僅かに頬が赤くなっているように見える。

「……私は安西レイカだ。カウンセラーじゃないのに喋るだけじゃ金は取れない。
 ついでに言えば坊やのママでもない。代わりにもならない。話を聞くのは仕事だぜ。そこは分かれよな」

立ち上がった彼女は襟を正し、財布から名刺を取り出した。
刻まれているのは彼女の名前と連絡先と、職場。
安西探偵事務所――ここからそう遠くないボロアパートの二階でそれは営業している。

「中学ぐらいの小娘でもお前さんよりは落ち着いてるぜ。そう思わねぇか?
 ま、しがない貧乏探偵が何かの役に立つなら使ってくれや」

奢りもできないですまんな、と言い残して、彼女は店を出て行こうとするだろう。 <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵。そのバストは豊満だった<>sage saga<>2013/01/09(水) 02:12:39.40 ID:DySv8sJc0<> /取り出すだけじゃ無意味ですな……名刺は受け取って下さい。いらないなら良いですが <> .T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 06:36:23.34 ID:0bv3rK3n0<> >>504
「普段……そうですね…世界平和を願っています。
この世に平和を築きたいんです。
…それがどんな形だとしても。」

言葉の最後の方で、トーンが落ちる。
自分は、音楽を棄ててこの世の悪を演じることを選んだ。
悪の道化を演じることで、世界の悪意を引き受けることにした。

「…私は悪い人間です。
こんな私には……関わりを持たない方がいい。」

/すすすすみません!寝落ちしてしまいました…!普段はめったに寝落ちなんてしはいんですが…
今日は昼から休みなのでいつでも続けてもらって結構です! <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 06:47:08.53 ID:Kkl8Wen5o<> >>519
「分かってる、今更母親の代わりなんて要らない
ただアンタがそっくりだっただけだ」


それに、何となくこの人が母親とは思えない
彼女は母親と言うよりーー。
...何だろう? 何か違う気がする
確かに雰囲気とか自分に対する呼び方とかもろに“あの人”似だが...
未だ相手と自分の距離感がよくわかんなかったりする


名刺を受け取り「アンタ本当に探偵だったのか」という感想を飲み込んで
受け取ったその名刺を懐にしまった

「ま、暇なら行ってやるよ暇つぶしぐらいならできそうだ
...あと、最近の子供はやんちゃだから俺の方が幾分マシだぞ」

ちょっと女子中学生よりうるさいのは流石に嫌らしい
ムッとちょっと不機嫌そうにそう言った
あと、事務所に行くならレイカの為に仕事の一つや二つ
持っていってやるべきだと思う
紫音は立ち去るレイカに背中を向けたまま手だけを振って食事に戻る

「...(あの時感じた母親以外の感覚
俺にはあの人が母親以外の誰に見えていたんだ?)」

いざ自分の感情がよくわからないと、
自分が今まで何を学んでいたのかと少し、考えさせられる紫音だった
<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 12:15:14.11 ID:wXyj9KHS0<> 路地裏に 猫が居た
黒の毛並みが愛らしい
家庭用サイズの猫さんだ

それを愛でる少年が居た
ふわふわ揺れるネコっ毛がアホらしい
比較的お手頃サイズの少年だ


「にゃんにゃー?」

『......ぶにゃー』

「にゃにゃにゃーにゃ にゃにゃー!」

『......ぐぶにゃぁあ』


猫と阿呆の三文漫才
暴れるにゃんこに抱き付く阿呆
見付けたのなら、からまにゃそんそん......?

<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2013/01/09(水) 15:24:44.32 ID:DTf7xFu00<> >>525
さいぼ <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/09(水) 15:59:49.52 ID:ozHdvr3Eo<> 「カーッ!子供は風の子っつーけど静かなもんだねぇ!」

場所は公園、居るのは1人
エンチャントで変な色に発光する小石数個を上に投げては掴み、投げては掴み

「ついでに友達も客も居ねえ俺っちも寂しいもんってかぁ?ナッハッハッハッハ……はあ。」

プラスチック製のちゃちい猫のお面で隠しきれていない口から溜息が漏れる
幸いエンチャントを施した小石の暖かさで凍死するなんてこた無いのだが・・・財布の中は絶賛氷河期である。あと心も。

「都会に来れば客も増える、そう思ってた時期が俺っちにも有りました〜・・・と
 どうしよっかなぁ、コレから―――」

むへ〜と溜息とも何とも云い難い息を零すとベンチに腰掛け空を見上げて
仕事も無いので発光する小石をポンポン投げてはキャッチン投げてはキャッチン。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/09(水) 16:12:04.38 ID:ozHdvr3Eo<> //>>525取り消しで

>>523

「カーッ!世は何とも平和なもんでぇ」

何とも和む光景を偶々見つけた1人の男
顔はお祭りなどで売られてそうなプラスチック製の猫のお面で口元より上を隠しており
作務衣と腰に大きく東と書かれた前掛けを着用した者だ
全体的に薄着だからか微妙に寒そうで、猫と戯れる少年を温かそうだなぁ・・・と思って眺めていたが

「…ねぇねぇ少年。良かったら俺っちにも猫さん触らせてくんない?」

寒さを堪える事が出来なくなり、暖かさを求めて猫を触らせてくれと少年にお願いしに近づいていく <> シンラ<><>2013/01/09(水) 16:21:27.74 ID:DTf7xFu00<>
「にゃー! うーにゃー! 」
『ごるしゃぁぁあ! 』
「あ、いたい! いた...!? 」

丁度...男の声と被り
少年の顔に三本の傷がはしった
理由は言わずもがな、今は距離を置かれた
にゃんこ様にやられたのだ


「あ、こんにちはおにいさん...」
「そうだね... にゃんこちゃん暴れるけど 良いんじゃないかな! 」

きっと『つんでれ』ってやつだよ!
と、少年は語る

話題のあいどる、おにゃんこ様は
少年と男から少し離れた場所で、両者を睨み付けていた

<> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/09(水) 16:29:28.59 ID:ozHdvr3Eo<> >>527
「カーッ!嫌われちまったかねぇ?」

触ろうと思った端に距離を置かれ、少し残念そう
とは言え無理に触って怪我もしたくない気もする…ほら、寒い時に怪我すると余計痛く感じますし。
諦めたのか大人しく両手に息を吹きかけて温めて

「おおっと、挨拶を忘れてたぁ初めましてこんにちはだ少年
 良かったら握手してくんない?俺っちすっげぇ手が冷たくて・・・」

おどける様に言いながら手を差し出してみる
言葉通りむっちゃ手は冷たいです。拒否られても文句は言いません

「あーっと、それと怪我も治さなきゃな。
 折角のイケメンが台無しじゃあカッコつかねぇよなぁ?」

ま、俺っち程じゃないけどな。とか言いながら袖の内側に仕込んでいた小石を取りだすだして
シンラの顔の傷を程度を視ようとする <> シンラ<><>2013/01/09(水) 16:39:16.25 ID:DTf7xFu00<> >>528

「挨拶のあとは自己紹介だね」
「ぼくの名前はシンラ・アマツキ」
「よろしくねっ! 」

猫を残念そうに見やりながら
ぺこり。と頭を下げ

「えへ、そんなこといわれると照れちゃうよ」

上げた顔を少し赤らめながら
男の両手を『パーカーのそでごし』に握ろうとするだろう
残念なことにこの少年。
体温と言うものを持たないので、直接触れても
温かくはならないのだ


「え? おにいさんなおせるの!? 」
「すごいなぁ、僕もお返しに 頑張らなきゃ」

次いで、傷を見てくる男をみて
治してくれるのだろう...と勝手に判断

お返しと言わんばかりに少年も男へと癒しの力を送る
きっと、温かくなるはずだ

<> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/09(水) 16:57:01.14 ID:ozHdvr3Eo<> >>529
「カーッ!何ともかっこいい名前だこって。
 俺っちの名前は飛鳥馬 東ってぇのよ。 お面に合わせてあずにゃんとでも呼んでくれぃ!」

そう言って自分の着けているお面を指差して
ちょっと似合いそうにない渾名を自ら名乗ると

「うっへ、あったかー。やっぱこう言う服とか欲しいなぁ
 …おっと少年知ってるかい?手が冷たい人は心が温かいんだとよ。 まぁ俺っちの場合、全身が冷たいわけだが」

袖越しにでもシンラの手がやけに冷たいというのが解ったのか
シンラのパーカーを自身の体温で温めながらそんな事を言う。今はまだ単に、シンラは手が冷たいだけと思ってる様で

「あたぼうよぉ、つっても何でもすぐに出来る訳じゃ無いから事前に準備してる事だけな?
 運が良かったな少年。普段のオレっちに出来る事なんか、刃物を砥ぐ位なんだぜ?」

そう言うと片方の手だけ握手を解いて、小石…治療のエンチャントを施したそれをシンラの傷に当てる
元は雑草を食べた時に腹を下したらマズイって事で急きょ用意していたものらしいが、この際だから使おうと思う
傷に当てれば普通の人間でもある程度の傷は癒せるし、エーテル体のシンラの傷も純粋な魔翌力で塞いでくれる筈だ

そして代わりに、段々と暖まる体温に気付いて

「おっととぉ?なんだい?もしかしてあったかさを操る能力でも持ってるのかい?
 やぁけにシンラ君と繋いだ手が暖かくなってきたが……あー、スマン。疑問より先にこう言うべきだな、ありがとう」

ニヒッと仮面に隠れて無い口元は笑みを作って、嬉しそうにそう言って <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 17:14:42.56 ID:DTf7xFu00<> >>530

「えへへー、おたがい心があったかすぎても困りものだねぇ、あずにゃん♪ 」

少年の身体には血が流れていない
故に、体温なんて存在しない
筈なのだが、不思議と胸の辺りが温かくなり
少年らしい柔らかな笑みを浮かべた

(ほへー 刀を研ぐってことは、包丁屋さん?
それか、刀剣屋さんかなー)


今は師匠に預けているが、自分の魔剣もいつかはみてもらいたいな
と、少年は思う
だって、腕の良い磨ぎ師が居れば 剣も喜びそうだから

なんて、考えているあいだに

「うわ! ふさがった! 凄いや! ありがとうあずにゃん」

目を輝かせながら叫ぶ
人でない自分の傷をこうも容易く癒すとは

今の治療の感覚は、自身の再生技の完成度を高めるためにも
忘れない様にしよう
そう胸に誓いながら、額を撫でた


「ぼくの力は温度操作じゃぁないよー♪ 」
「あずにゃんに、ぱぅわーを送っただけさ」

ーーーーーーぱぅわー をね!

少年は
広々と両手をひらき
したり顔で、そういった
<> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 17:19:11.73 ID:ARbDZzYNo<> >>521
「世界平和かぁ。
 それなら悪い人が改心しないといけないかも知れないね。」
今クララを家に置いて面倒を見てくれている人達がいる。
二人共世間的に言えば悪党、つまり罪人と呼ばれる存在にあたる。

彼女は二人が好きだから、本能的な部分は仕方ないにしても
もっと普通の生活を送れるようになってほしかった。

「うふふふ…本当に悪い人はそんな事を言ってくれないんだよ?」
最後の言葉には小さな身体を更に屈ませ見上げるように、
ベッツドルフの瞳を覗きこんで微笑みながら答えた。
// ただいまです〜 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/09(水) 17:31:02.85 ID:ozHdvr3Eo<> >>531
「かーっ!熱過ぎて周りが寒く感じらぁなぁ?
 ま、その温度差が心地いいって言うのも粋なんだろうけどよぉ」

少年の柔らかい笑みに対して此方は何処か悪戯っ子の様な笑み
それも飛びっきり楽しい時に浮かべるそれだ
心で感じた暖かさ。その手を握り締める強さを確かめる様に握手した手をブーラブラと左右に振って

「かっ!良いって事よぉ。その分温めて貰ったんだからなぁ
 つってもいつも出来る訳じゃ無いから、そうそう怪我しちゃいけねぇぜぇ?」

そう言いながらシンラから小石を離す
エンチャントされた力を使い切った小石はもう唯の小石に戻っているが、再利用しようと東は袖に其れを戻した
小石がシンラの傷を治しただけで、東自身は殆ど関わって無いに等しい為…まだシンラの正体に気付くのには時間がいるだろう

「ほほう、ぱぅわー。
 かっけえじゃねぇのシンラ君」

何とも良い響きである。何とも心躍る言葉である
不思議な力なんてものは矢張り男心を擽るもので…良いなぁとか言っているが

「おっとぉ、それでも俺っちも負けるつもりは無いぜ?
 俺っちだって、今の小石みたいにモノにぱぅわーを込めれるし何より。古代の剣すら蘇らせる砥ぎ師としての腕が有るからなぁ!」

少年のしたり顔を真似て此方もしたり顔…尤も見えるのは口元位だが
…その、直後


ぎゅるるるる、と。大きく腹の音が鳴り響いて

「…で、砥ぎ師として何だけどさ。この辺で俺っちに刀剣を預けてくれる人とか居ないかなーとか」

仕事が無いの‥と、弱気な声 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 17:52:57.70 ID:DTf7xFu00<> >>533

「ふふん!まぁ、ぼくのぱぅわーだからね」

「でも小石に力を込めたり古代の剣を弄ったり......」

「あずにゃんもすごいなぁ」


古代の剣を甦らせるのなら
魔剣に再び命を与えることも......?

いや、駄目だ
魔剣は師匠がもっと凄い物にしてくれるのだから
心移りはいけない

いけないのだ


「うーむぅ...?
研師を雇うひとねぇ......」

友人の頼みだ
少年も頭を抱えて心あたりを探る

まず家族はどうだろうか?


妹は剣を使うなんて高度な技術は無いだろう
というか、お金だって持ってないはズ

姉はどうだろうか?
見たことは無いが刀位隠して居そうな......
しかし、やはり金の問題......


「あ、みやび!
いるよ! いたよ、あずにゃん! 」


そういえばいた
自分が掃除婦をしている魔道具やの主だ

先程から剣を預けたことしか思い出して居なかったが
思えば、彼女は魔道具屋

倉庫に武器が云々といっていたし
研師を求めているのではないか?


「あのね、商店街って場所にある
魔道具やさんなんだけどね」

「シンラの紹介だっていったら、お仕事くれるかもっ」


ぺたんっ
と、薄い胸をはる


<> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/09(水) 18:09:11.23 ID:ozHdvr3Eo<> >534
「かーっ!それで出来る事ってぇのは俺っちを温める以外に何か有るのかい?」

「言っておくが俺っちは、刃物を研ぐのが本職だからなぁ?
 そこらの鍛冶屋と違ってどんな古いもんでも打ち直すんじゃなくて元通りかそれ以上にしてやらぁ」

現存技術じゃ打ち直せないものも、名剣と謳われたそれも
砥ぎ師としての腕に関してはそれらを元通りにする自信が有った
…エンチャントは飽くまでオマケ。 即効で出来る訳でも無いしね。そして古代の剣を“弄る”とは少し違う


「流浪の剣士とかー、何なら軍人でも良いからよぉ
 なんなら銃持ちでも良いさ・・・弾丸にエンチャントすりゃそれなりに貰えるし」

もう砥ぎ師としてじゃなくてエンチャント屋としてもいいかな・・・と、そう思える程度には空腹がヤバイ
と言ってもシンラもそんな人は知らないかなーなんてあまり期待していなかったのだが

「……えっ、マジで?」

一瞬面の下の顔が真顔になってしまう
いやまさかこんな簡単にアテが見つかると思って無かったのだ

「えっとー、待て待て待て?
 そのミヤビ?って人が店主なのかぃ? 出来れば詳しい場所と、あと店の名前を教えて貰えないか・・・?」

藁にも縋る思いでシンラの前に跪く
漸く雑草スープな食事から抜け出せるかも知れないのだ、そりゃ必死にもなる <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 18:10:26.07 ID:0bv3rK3n0<> >>532
「改心を待つのは無理です。…いや、正しくは無駄です。
いくら一人づつ改心させても、一向に悪人は減らない。しかもしぶとい。」

自分だって最初は音楽で人の心を良くさせようとする音楽家だった。
でも世の中の悪人は絶えない。音楽は一人の心を揺さぶるには十分でも、世界を平和にするにはあまりに無力だった。
追い討ちをかけたのは戦争。彼の周りの親しい人や音楽仲間は、みんないなくなった。
残ったのは絶望と無力感。

「悪人は、悪事は、減らないんです…
ならば…ならば!私が世界の悪人となる!
世界の悪意を一手に引き受ける!
それで世界が平和になるなら、僕は悪魔にだってなって見せる!」

語気が強まったところで我にかえる。
微笑みかける少女に何てことを言っているんだ…!

「…申し訳ないです、こんなことは言うべきではなかったでしょう…」 <> リーゼロッテ <>sage<>2013/01/09(水) 18:16:14.12 ID:pgTa/Yrgo<> いつか、其処かの街中

黒の外套がまるでマントのように、風に攫われた洗濯物のように靡いていた
まるでそれは、外套だけが街を進んでいるかのような、そんな錯覚を感じさせる光景

黒の外套を身に纏う少女に、その外套は大きすぎた
きっと、彼女にその倍ほどの身長があればよく似合うだろう

「……うう、きっとオーキードーキーでありますよ」

そんな独り言が漏れ出すが、とてもではないが「OK」ではない頼りなさ

その様子を更に、頼りなさ気にしている要素は彼女が抱える大きな荷物
紙袋に入った食料品だろうが、両手に抱えれば完全に彼女の視界を塞いでいる

ふらふらと、街をさまようその姿が風に攫われた洗濯物という先程の表現がぴったりであるように右へ左へ
それでも、なんとか少女は誰ともぶつからず何とか前進を続ける

「ふぁいと、おー!」

いつまで、それが続くかは分からないが <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 18:24:41.87 ID:DTf7xFu00<> >>535

「んーとねぇ、簡易武器とか創ったり 肉体再生とかもできるよ! 」

じゃぁ傷位自分で治せよ!
なんて突っ込まれるかもしれないが
少年はそんなことを考えず

「ほら、槍」、なんていいながら
白く輝く槍を産み出して見せた


「えー... 名前はわかんないけど住所はね(wiki参照)だよ! 」
「みやびは銃を使うから きっと雇ってくれるよ! 」

笑顔で、背伸びをしながら男の肩に手を乗せる
<> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 18:34:05.95 ID:ARbDZzYNo<> >>536
「実はねベッツさん、クララは良いとか悪いとか。
 良い事、悪い事。少ししかわからないの。

 だってね、大切な物を守るのは良い事でしょう?
 誰かにとって大切な物を奪うのは悪い事でしょう?
 でもね、大切な物を守るために誰かの大切な物を奪う事ってあるわ。
 だから悪い事すべてを世の中から無くすのはとても難しいと思うの。」

 胸の前で両手を重ねて「ごめんね、ベッツさんはもう知ってる事かも」と一言謝る。

「謝らないで。やっぱりおじさんに悪い人は似合わないよ。
 みんなが自分の大切な物を諦めないだけの世界ならどうかしら?
 自分だけの大切を守るの。そんな世界を求めるのは贅沢かしら」

 なんとも自分勝手な人生観だが自由な世界の在り方ではある。
 正義も悪もない自然な世界には赤の他人を利する戦争もないだろう。

 しかし、人間は群れるものだ。社会的な動物だからこそ繁栄もできた。
 生態で考えれば普通の人は犬、クララは猫に近いのかもしれない。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/09(水) 18:36:55.83 ID:ozHdvr3Eo<> >>538
「かーっ!便利だねぇ!
 俺っちなんざ刀砥げても振るのはド下手でよぉ。……おおぅ!?」

まぁ治したのは自分の勝手だし、そんな事よかシンラの能力が便利だって事に頭がいって
突然白い槍を作られるとやっぱりビビって

「よし、解らん!と言うか俺っち最近此処来たばっかだし…何かの縁だちょっと案内してくれぃ」

拝む様に手を上げて、シンラへ頼むと
それじゃあ往こうか。何て言って…先に歩き出そうとするだろう <> シンラ<><>2013/01/09(水) 18:46:58.34 ID:DTf7xFu00<> >>540

「ぼくも上手に使えないんだよねぇ...」

ふうっと槍を軽く振れば、それは粒子となり
少年の身体に還元されていく

貴重な生命力を、無駄にするわけにはいかないのだ


「おー! 僕も掃除にいかなきゃだからいいよー! 」


少年もまた、元気な掛け声を上げて
男を師匠の経営する魔道具やへと連れていく

そしてその帰りに、男を自宅へ連れていき
みんなで食事をしたりするのだろう

しかしそれは、また別のおはなし


/お風呂とかご飯いくのでこの辺で〆にしやしょう!
/絡みありおつした! 楽しかったです! <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 18:53:43.48 ID:0bv3rK3n0<> >>539
「…ああ、そうかもしれませんね…
突き詰めれば、善悪なんてそんな簡単なのかもしれない…」

話をしてくれる人がいるというのはありがたい。
話すだけでも、幾分気分は楽になる。
思わぬ視点を提供してくれることもある。

「……でもね、音楽ではその大切なものを守れなかったようなんです。
私の大切な人は、みんないなくなった。音楽を頼りにしていた自分が弱かったから。
他人の大切なものを奪うのは悪いことと言いましたよね?

君の言葉を借りると、私は他人の大切なものを奪う奴の大切なものを奪っていくことで、自分を悪人にして悪人を減らしているんです。」

悪を押さえつける悪になる。それが今の彼だ。

「…人間が、自分の大切なものだけを守る…ですか。
それもいいかもしれませんね…
…でも、その状態は無社会状態です。
今の社会のルールを取っ払ってしまうのは難しい。
善悪が無くなっても争いは増える…当たり前ですが。」

人間が大切なものを諦めないがために、他人を踏み台にすることだって、ある。 <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/09(水) 19:08:05.65 ID:YRZfIVIo0<> 参ったな―完全に道に迷ったな・・・・

とある街のはずれにあるスラム街の路地にて、ひとりの
ローブを着て、右手に樫の木をもった魔術師らしき青年が座って
悩んでいる人のように手を前にして頭をかかえながら座っていた。

彼のまわりには気絶したチンピラらしき男が数人。
いたるところに青い痣があるあたり、この杖に打たれたらしい。

「こりゃ助けてくださいなんて言ってもこれの
繰り返しだな・・・。」

彼は魔術の勉強に必要な品(とうてい普通の店に売っている
ようなものではない。)を買いに来たところ、こんな地図すら載っていない
入り組んだスラム街で迷ってしまったのだ。

まぁ、こんなスラム街でローブを着たような人間などそうそういない、
凄まじい違和感で、非常に目立つ。どうやら迷っているようだが・・・?

<> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 19:14:23.50 ID:ARbDZzYNo<> >>542
「大切な人がたくさん居なくなっちゃったの?
 ベッツさん可哀想…。」
 胸の前で重ねていた両手を口の前で組む。
 そして一緒に悲しそうな顔をする。

「でも悪人になって悪人を減らす…?
 他人の大切な物を奪う人の大切な物を奪う…。
 なんだか映画やアニメのダーク・ヒーローみたいね。」
 胸の前で両手を組み、身体ごと首をかしげる。
 そして両手を話両腕を組むと考えこんだ。
「ねえ。ベッツさんは悪人なんでしょう?
 悪人なら… 社 会 な ん て い ら な い ん じ ゃ な い の ? 」
 一つ目に思いついた事はこのくらい。

「そうか…違う。社会があるから良い事、悪い事があるんだ…。
 だってそうでしょう?本当は良い事と、悪い事があるんじゃない。
 良 い 事 と 嫌 な 事 し か な い の が 本 当 な の よ 。 」
 二つ目に思いついたのはこれで、併せると社会そのものの否定。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 19:29:59.08 ID:0bv3rK3n0<> >>544
「ダークヒーローならいいんですがねぇ…
…残念ながら、そんなに格好良くはない。私はクズを潰すクズですよ。」

実際、悪人を潰すために手を掛けた人だって数知れない。
見せしめのための惨殺だってやった。
…とてもヒーローとは言えない。
…さて、少女は何かを考えている。何を考えているのだろう…?
しばらくして問いかけられた二つの問い。
社会は、いらない…?

「…いいや、確かに僕に社会は必要ないかもしれない。
でも、それでは僕の目指す平和は来ない…」

/すみません、食事にいってきます! <> サキ<>sage<>2013/01/09(水) 19:30:20.52 ID:zWRTwVico<> >>543
「もしもし、そこのお兄さん」

女の声だ。声質から察するに十代半ばくらいだろうか?
振り向けば、セーラー服に身を包んだ小柄な少女と目が合うことだろう。
やる気の無さそうな目つきで、髪は狐色のセミロング
胸は貧相で、黒いニーソックスを履いている。身長は150センチ程度。
気絶したチンピラを前にして、青年に何をするのかと思えば――普通に近寄ってきて

「お腹がへりました、何か食べ物をめぐんで下さい」

両手で腹部を抑えながら、そう懇願した。丁度具合よく腹が鳴る。
それはまるで腹を鳴らす独自の技術を体得しているかのようでもあった。
――否、大事なことはそれではない。初対面でありながらそんな事を頼む少女のほうだ
或いは、見ず知らずの人間に話しかけるほどの空腹なのだろうか

めしが出てくることを期待する眼差しが青年に向く。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 19:51:07.21 ID:ARbDZzYNo<> >>545
「屑なんて言っちゃ駄目だよ。そう、 ダ メ ダ ヨ … 。
 ベッツおじさんはすぐに難しい言い方をするね。
 何に例えなくてもベッツさんはベッツさんなんだよ。そうだよ。」

 言い分からベッツドルフが今まで罪を犯してきた事だけは理解した。
 しかしクララの考え方はこうだ。それがベッツドルフという人格なのだ。

 クララは円環の楽園の存在も知らなければその思想も知らない。
 知った所で彼女はその組織の言い分にも活動にも違和感しか覚えないだろう。
 わたしは誰?わたしはクララ。
 あなたは誰?あなたはH.T.ベッツドルフ。
 最初はここからはじまる。あったばかりの人物の評判も自己評価も無価値だ。

「でも…ベッツさんの目指す平和…目指す未来。そこにクララはいられるのかしら…。」
 これがしがらみの芽だ。居場所を求めて人は社会を作る。

// いってらっしゃいませ〜 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/09(水) 19:54:05.69 ID:VtL+8qp8o<> 夜のスラム街で、屋外に備え付けられている室外機に腰掛けているクリオネ。
その周りには3体の死体が転がっている。死体は胸を貫かれたり、切られたりして血まみれだ。しかし、肝心のクリオネは一切血で汚れていない。

「3人の魂は私が使ってあげるよ」

コートのポケットに入っているアミュレットを指で弄りながら、星空を眺めている。
その表情は、死んだ3人のことなどまるで考えていないようだった。

「あと何人……殺せばいいの……」

もうこの場に要は無い。
星空を眺めることに飽きたら、再び歩き出すだろう。 <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/09(水) 19:55:00.72 ID:YRZfIVIo0<> >>546
声をかけられた後、ウィズはその少女を見る。
そして開いた言葉に「へっ?」と気の抜けた返事をした。


(え、知らない人にいきなりメシくれって・・・・)

あまりにも突然の出来事。メシをくれといわれても
くれる物が・・・いや、そういえばパンがあったことを思い出した。
そしてその考えの中でタイミングよく彼女の腹から聞こえる音。
思わずウィズは感嘆した。色々な意味で。

「食べ物か、そうだなぁ・・・・。じゃあ、お兄さんの
悩みも聞いてくれるかな?ちょっと道に迷っているんだよね。」

ウィズは頭をかきながら、神妙そうな顔で言った。
つまりはパンと引き換えに道を案内してくれということである。
ただでパンをくれるほど彼は甘くない。
<> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/09(水) 19:57:50.94 ID:KfqD3oPOo<> とある街のとある通り、男はいつもの恰好で歩いていた。
吊るしのスーツにピンクのネクタイはちょっと洒落っ気を出したつもり。
その上に紺色のコートを羽織って、そこまでは普通のサラリーマンのような出で立ち。
その出で立ちを少し不審なものにしているのは腰から下げた一振りの軍刀。

「ふあーぁ……」

男は通りをのんびりだらだらと歩きながら欠伸をかみ[ピーーー]。
―――新年からお疲れぎみの様だ。
その視線がふらり、と通りを一瞥し、妙なものを見つけてそこで止まる。
コートが歩いている。付喪神の類だろうかと琥珀色の双眸を眇めては数秒凝視する。


/時間神さまのお告げを振り切って懐いて欲しさにやってきました!
/宜しければ、お願いします! <> リーゼロッテ <>sage<>2013/01/09(水) 20:08:47.97 ID:pgTa/Yrgo<> >>550
コートが歩いている、そう視線を向ければ
その上に、金髪を束ねた一房、所謂ポニーテール犬の尻尾のように触れるのが見えた

「あと、ちょっとでお家です!」

嬉しそうに、歌うように跳ねたその声は徐々に徐々に了に向かってくる
いや、声だけではない
その紙袋に詰まった大量の食品も、怪奇歩くコートも、犬の尻尾のような金髪も

つまり、その存在まるごと、了へ向かい進んでいた

「ふんふーん、今日は、はんばーぐ」

だが、その存在はそれに気づいていないように近づく程に加速しているようだ <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 20:13:15.67 ID:0bv3rK3n0<> >>547
自分は自分だけ…か。
そうかもしれない。いや、そうなのだろう。
…何もないまっさらな状態なら。
「でも、残念ながらそれは会ったばかりの人にしか成立しません。
人は互いを知ることで、その人の価値を決めてしまいます。知ることで人間の値踏みをするんですよ。
そして…これまた残念ながら、人間は知ることを避けられない。
会話するだけでも、相手のことは多少分かってしまう。
知らないままでい続けるのは、存外難しいんですよ。」

例えば目の前にいる少女とこれから会うことがあったとする。
会った時何をしていたか、どんな会話をしたか。
こんなことでも自分のことを「知る」ことになる。

「私の目指している未来…
分かりません。もしかしたらいないかもしれない。」

もし彼女が真に悪なら、彼は悪を以て排除する。
でも、まだ会ったばかりで彼女のことは分からない。「彼女がいる」ということしか知らない。
この状態が続けば、彼女の言う通り善悪は生まれないが… <> サキ<>sage<>2013/01/09(水) 20:13:29.49 ID:zWRTwVico<> >>549

「道に迷ったと。それは災難ですね」

サキはまるで三文芝居でも見るかのような興味のない目つきで青年を見つめ、
戯言めいて抑揚に乏しい声を上げた。これは明らかに人の話を聞いていない態度だ
ここで気の利く人ならば、何処へ行きたいのですか、等と尋ね、あわよくば
道案内などしてくれるやも知れぬが

動かない。
サキは動く気配がない
動く意思を見せない。


不意にサキが右手を差し出す。道案内する気になったのかと思えば
その目はめしを所望する目つきである。更には「めし」とか細い声で急き立てる始末。
彼女の行動は、『悩みを聞く』で完結していたのだった……ッ…!
<> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/09(水) 20:20:45.47 ID:KfqD3oPOo<> >>551
どうやら付喪神の類ではなかったらしい……
引きずる程に大きなコートは恐らく本人のものではなく誰かのものだろうと推測される。
ゆらゆらと紙袋の向こうから見え隠れする鮮やかな金糸。
奇妙な生き物に呆然と心奪われていると気が付けばその存在はすでに目の前…というよりは胸部の前あたりに来ていて。

「う、わ!」

ぽすん、ガサガサっと、ごくごく小さい音が響く。
了の胸部に少女の持つ袋が当たった音だ。
回避が間に合わなかったのは完全にこのコートの少女が気になっていたからで。
完全にこちらの不注意以外の何物でもなく。慌てて一歩飛び退くと勢いよく頭を下げる。

「す、すまん!完全にこちらの不注意だ、怪我は……ない?」

軽くぶつかったとはいえ、少女の荷物は大量、中に何が入っているか分からず。
もしかしたらぶつかった衝撃で紙袋の中の商品がつぶれたり、零れたりしたかもしれない…… <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 20:23:20.21 ID:ARbDZzYNo<> >>552
 なるほどと頷く。
「わたしベッツおじさんが好きかもしれない。
 でもこの好き嫌いだけでも、何かの決め付けなのかもしれないわ。」

 しかしだからこそ、だからこそと少女は続けた。

「でも、だからこそベッツさんは"酷い"人じゃないと思う。
 さっきクララは"悪い"と"罪深い"は違うと思ったの。

 ベッツさんは罪を重ねてきた時に楽しかった?
 誰彼かまわず人を傷つけた事はある?
 例えばクララが人間じゃなかったら、それだけの理由でクララを退治する?」

 クララはベッツドルフを質問攻めにして諭そうとしているのだろうか。
 いいや違う。年配に尋ねたい事を尋ねながら自分の考えを整理しているのだ。 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 20:28:17.13 ID:Kkl8Wen5o<> 世界平和を望む者は
相手を思えば3流で
感情を捨てたら2流
武器を捨てたら1流だーー、と

昔の知り合いにドヤ顔で言われたのを覚えている
正直、その言葉が正しいのか今は分からない
今自分のしている殺人行為に意味があるのかと
黒い少年は冷たい地面に転がった死体を眺めながら
血の付いたナイフを死体の服で拭いて懐に収めた

「...なんでだろ」

無気力そうな黒い目に中性的な整った顔立ち
そこそこ使い古された黒いコート
身長は年齢の平均レベルで細身
首あたりまで伸ばした紫の髪が印象的
コートの袖から覗いている両手首に
「禁忌」と小さく刻まれた腕輪をした少年だ

場所は人通りの少ない路上
等間隔に伸びるライトの点だけがそこにある
赤黒い液体をばら撒いて眠る遺体を少年は哀れむ目で見ていた

殺された男は麻薬の密売人
世間一般、世論の誰もが認める『悪』だ
少年は、そういった人物を狙って消してきた

だが、世界は一向に変わらない
自分1人でどうにかなるとは思わないが
それでもーー、でも

「...意味ないじゃないか...全く」
変わって欲しいと、願うばかり
なのに、まるで自分が間違えてるのかとーー錯覚する


そんな暗い暗い街の中
僅かな街灯に照らされた死体と少年
人通りが少ないとはいえ、誰か通りがかるかもしれない
誰が通りがかっても不思議ではない <> リーゼロッテ <>sage<>2013/01/09(水) 20:30:27.86 ID:pgTa/Yrgo<> >>554
「わふっ!……ああ、と
 あの、すみませんであります!」

了の胸にぶつかる小さな衝撃
それと当時にグキッと嫌な音が響き、目の前の金髪が大きく揺れる

慌てたのだろう、咄嗟に深々と下げられた頭
それに合わさるように、紙袋の口も地面へと向いた

「―――はわ、大惨事でありますか!?」

紙袋の口が下を向けば、当然ながら中身はゾロゾロと零れ落ちる
先程の嫌な音の原因だろう折れたセロリ、赤々と輝くリンゴ
パンパンに膨らんだ紙袋は小さくしぼみ、その代わりに地面は彼女の言うとおり大惨事 <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/09(水) 20:37:30.70 ID:YRZfIVIo0<> >>553
・・・・・・。コ、コイツ・・!
人の話を聞いてねぇ・・・・!こじき・・・!まさに乞食とかしか言い様が・・!
if man will not work, he shall not eat(働かざる者食うべからず)という
言葉を知らんのか・・・!

あまりの露骨な態度で彼は言葉を失ってしばらく呆然とした。普通なら
まだしも、ここまで露骨だと逆に呆れを通り越す。
その目は騒ぎ立てる少女をまるでニートを見るかのような、侮蔑あふれる目。
根から真面目、几帳面な彼はこういう人間が嫌いな分類に入るのだ。

心の中で愚痴をこぼしつつ、彼は眉をひそめて、あきらかに怒りをこらえながら微笑むという
どうみてもキレる5秒前的な表情で言った。

「ただでご飯を食べられないっていうのは学校で習ったのかな?」



<> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/09(水) 20:38:22.80 ID:KfqD3oPOo<> >>557
「いやいやこちらこそって―――おわ!?」

妙な話し方をする子だな、とか、可愛い声だな、とか思う暇も無く下げられた少女の頭。
当然抱えていた袋の口も下を向くわけで……
気付けば周りの地面に転がる野菜や果物、緑黄色に富んだ華やかな色彩。
―――こつん、と革靴の先に当たった林檎を手早く拾い上げる。
幸いなのはここが坂道でなかったことか。
ころんころんと転げては動きを止める野菜たちにほっと息を漏らしながら散乱する野菜を回収しだす。

「ほんっと申し訳ない、此方の不注意で……」

折れたセロリに肩を落としながらそう言うと、黙々と野菜を拾っては少女の持つ紙袋に放り込んでいく。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 20:45:06.54 ID:0bv3rK3n0<> >>555
「酷い人ではない…そうですね、それが正しい。
私は悪を演じることで他の悪を抑えています。
でも、自分の本質まで悪に染まっては…いない。
悪でなければ手は出さない。もちろん、君も。
…ははは、結局悪人にもなりきれていないですね、私は。」
自分に呆れている。
悪人を潰すために悪人になって、でも中途半端。

「君は…どうですか?他人の本質か徐々に見えてきた時、どうしますか?
その人は悪意を抱いているかもしれない。逆に、好意を持っているかも?」

彼女は自分自身と他人があるだけと言っていた。
なら、その他人が単なる他人でなくなった時、どうするだろう? <> リーゼロッテ <>sage<>2013/01/09(水) 20:45:16.85 ID:pgTa/Yrgo<> >>559
「いえいえ、こちらの不注意でありますから!
 先輩は悪くないでありますよ!」

ぶんぶんと首を振るう少女
それに合わさるように、その金髪も揺れる

「先輩に拾って頂くなんて……
 メッソーもありません、かたじけないです!」

まるで、出来の良い西洋人形のように整った容姿に鈴が鳴るように響く声
まるでその髪を解いてしまえば、何処かのご令嬢だと言われても納得できる容姿をしているが
妙な話し方、と彼が称した通り、何かズレた喋る方で了にペコペコ頭を下げ続けた

「……あのぅ、お名前伺ってもいいですか?
 お礼をしたいですが、お名前がわかりません……」 <> サキ<>sage<>2013/01/09(水) 20:51:06.36 ID:zWRTwVico<> >>558

「ただでは…めしを食べれないと……?
 お兄さん…今そう言いましたか?」

未知の言葉めいて反芻するサキ。見開いたその目は驚愕に塗られていた
不意に頭を引っ叩かれた時のような衝撃が駆け巡ったような感覚さえ覚えた
サキは青年から目をそらすと右手を口元にあて難しそうな顔で何やら悩み出す
一頻りその状態を保った後、何か決心したような。凛とした表情になり、
今度は青年の目の前に座り込む。そして

「お兄さん、それ詳しく教えて下さい。
 何やらこの世界は私の知っている世界とは違うルールがあるようで」

ルールが無いのは貴様のほうだと突っ込みたくもなるかもしれないが、
少なくともサキの目つきはいつになく真剣である。
それは勿論めしが関係しているからだ。彼女はめしの時だけ本気になるきらいがあるようだ <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/09(水) 20:57:26.31 ID:KfqD3oPOo<> >>561
「せ、……先輩?」

さらさらと揺れる金髪に目が行く、街灯に照らされてさえ美しく煌めくそれは陽光の元ではどんなに美しいだろうか。
そう想像しては、眩しそうに目を細める了だったが、“先輩”という単語にピタリと動きを止める。
若干素っ頓狂な声でその単語を繰り返しては周りを見て。
誰もいないことを確認すればそれが自分のことを指しているのだと確認。
自身を指さして首を前に突き出す、念のため、自分の事ですか?と問うた心算で。

ぺこぺこと下げられる頭、大きな碧眼、可愛らしい彼女に思わず破顔する。
ぽいぽいと袋に野菜や果物を放り込み、辺りの野菜がなくなった頃、少女が問いを投げかけてきて。

「名前とな?……志野だ、志野了(しのりょう)、そう言う御嬢さんのお名前も聞いていいかな?」

お礼なんて構わないのに、と続けながらも名を名乗る。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 21:00:24.78 ID:ARbDZzYNo<> >>560
「それ…知っている。言葉でも言える。強迫観念?いいえ義務感ね。
 自分自身が別の何者かになろうとしないといけない気持ちよ。
 でもそんな物に縛られたらベッツさんはベッツさんじゃなくなってしまうわ。
 だって"中途半端"じゃいけないの?クララは"極端"の方が嫌いよ。」

「受け身な生き方は嫌。でも自分を好きで居てくれる人は好き。
 悪意があるなら直してもらうし、わたしに直せる所があるなら時に直すの。
 クララは生きているって事を最近知ったから、人肉だって…なんでもない。
 今のわたしは、その人達のいのちを諦められないわ。その人達を諦められない。
 好かれているからでも憎まれているからでもなく、わたしがその人達を好きだから。」
 一方通行な愛情や好意であっても自分の気持ちを優先する。
 答えが見えてきた。

「ベッツさん今日は素敵な演奏と、楽しいお喋りをありがとう。
 クララはこっちの世界でしなくちゃいけない事があるみたい。」 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 21:06:45.43 ID:Kkl8Wen5o<> >>556
/まだ募集中っ! <> リーゼロッテ <>sage<>2013/01/09(水) 21:11:01.46 ID:pgTa/Yrgo<> >>563
「先輩ではなりませんでしたか?
 私よりも年上の方だと思ったのですが……」

年上=先輩という彼女の中では不思議な法則が成り立っているようだ
だが、彼女は真剣らしく
戸惑う了に、なにかまずい事をしただろうか?と不安げだ

「ありがとうございました、了先輩
 私はリーゼロッテ、リゼでもロッテでも良いんでありますよ?」

もし、彼女が子犬だったら
ふるふると尻尾を大きく振っているだろう
そんな風に、彼女は犬猫のように了へと擦り寄り、にっこりと笑った <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/09(水) 21:21:33.47 ID:KfqD3oPOo<> >>566
「んー、いや、そうだな、人生の先輩だと思えば……」

不安げな少女――リーゼロッテを安心させるように笑んでそう言う。
了の中では同じコミュニティに存在する年齢の違うものが先輩後輩の関係になると思っていたのだが、少女は違うようだ。
その価値観を崩さない様に、了は彼女の呼び方を受け入れることにした。

ぶんぶんと振られる尻尾が見えた気がする……
リーゼロッテがすり寄ってくる様子に一瞬だけ身を固くするものの、笑顔を向けられてはこちらもへにゃりとした笑顔を向けるほかなく。
何だコイツ可愛いなあ、なんて思いながら思わずその頭に手を伸ばしかけて、やめる。
この子がそういう触れ合い嫌がる子だったらどうしよう……
そんな疑問が脳裏に走ったのは恐らくこういう行為が苦手な先日会った女性の所為で。

「んじゃあ、ロッテだな」

撫でかけた手を引っ込めるとそう呼びかける。

「で、ロッテの家はどの辺?よければ荷物持ってやるよ」

この状態では前が見えなかっただろう、だからこそ自分とぶつかったのだが。
そう考えればここで会ったのも何かの縁、赤い髪を掻き上げながら重そうな紙袋を代わりに持ってやると提案してみる。 <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/09(水) 21:22:26.27 ID:YRZfIVIo0<> >>562
何か猛烈に喰い付いて来た・・・・!厄介、実に厄介・・・!
というか知っている世界とは違うルール?何を言っているんだ・・・!
あまりの予想外の言葉に怒りがまるで北極の水をぶちまけたかのように
急激に冷えていった。それでも目つきは変わらない。

「あのね、もし仮にみんな働かなくなったらどうなると
思う?働かないという事はその食べる物を作る人も何もしない、
つまりは食べ物を作らないという事だよ?
言っておくけど作る人もただじゃ作るほど甘くない、作ってばかりじゃ
意味がないからね。ていうわけで案内してくれ。」

さりげなく自分の要望をいれつつ彼は長ったらしく説明した。
メシが関係していればどうやら食いつくらしい。これで
スラム街脱出なるか。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 21:26:33.62 ID:0bv3rK3n0<> >>564
「義務感に縛られているか…ははは
痛いところを突かれましたね…
そう、僕は悪を抑えなければならないと思っている。分かっているんです。
…自由に生きるのもいいかもしれないですねぇ…」

縛られてがんじがらめになって、それでも悪を演じ続けている。

「こんなことより楽しく演奏していた方がいいかもしれない。」

…自分本位で生きれたら、どれだけいいだろう。

「…でも、自分の最大の望みは世界平和。自分本位を突き詰めれば、ここにいたってしまうんです。
もしかしたら、この願いこそが諸悪の根源なのかも…
…でもこれを否定するのは自身を否定するのと同じ…
…ははは、段々頭がこんがらがってきました。」

それでも色々考えた末、自分も答えが見つかるかもしれない。
とりあえず、自分は音楽が好きで世界平和を願っている。
これだけは確かだ。

「…そうですか、君は自分の気持ちを大切にするんですね。
…ちょっと、羨ましいかな?」
正確には彼も世界平和という願いの通りに動いているのだが。
その目標が大き過ぎて、破綻しているのかもしれない。
…長い間話して色々分かった。
それは相手も同じようだ。

「ははは、こっちこそありがとう。
しなくちゃいけないことですか…私も一緒です。
でも、ここに来ればまた演奏してあげられますので…良ければ来てください。
…また話をしたいです。今度も色々わかるかもしれない。」 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<>saga<>2013/01/09(水) 21:35:16.15 ID:ARbDZzYNo<> >>556,>>565
身長2mを超える学ランにリーゼントの若者が通りかかる。
歳のころだけなら紫音には近いが随分と体格が違うものだ。
「なんだこりゃ?通報でもした方がいいのか。」
殺人現場を発見した学生が警察に通報する。
実にノーマルな選択肢だ。

この少年も通報以外の変わった選択肢は持っているが、あまり使いたいものではない。
仲間を呼ぶという選択肢だが、魔法警察は脱法組織。迷った時は捨てるべき選択肢。
今のところは紫音の事は知らない。自分と同じ事件現場発見者だとでも思っていた。

「おいおい、そんな所に突っ立ってないで落ち着け。死体は襲って来ねえよ。」
見た感じ紫音が焦燥しているようには見えないが、ここは殺人現場だ。
ひょっとしたら状況に混乱しているかもしれない。
殺人現場を作り出した人物に対して「大丈夫か?」と声をかける。 <> リーゼロッテ <>sage<>2013/01/09(水) 21:35:53.82 ID:pgTa/Yrgo<> >>567
「先輩に荷物を持たせるだなんて
 モーレツに申し訳ないであります!
 家は近くなので、私一人で充分な戦力でありますね」

また、大きく膨らんだ紙袋を抱きつくように持ち上げると
ふらつくきながらも、なんとか体制を立て直した
だが、やはり視界はゼロの状態で、コートと紙袋しか見えない

「えへへ、ロッテでありますか、了先輩」

伸ばした手を不思議そうに眺めるも、なんだろう?と首を傾げるだけだ
ニコニコと、犬猫を連想させるこのちびっ子はパタパタ慌てながらも前進しようと足を踏み出す

「ふぁいと、おー、でありますから大丈夫なのです!」 <> サキ<>sage<>2013/01/09(水) 21:40:33.76 ID:zWRTwVico<> >>568

「なるほど…世界はそういう廻り方をしているのですね」

少しばかり説明が荒い気もするが、大方彼の言いたいことは分かったようで
眉間に皺を寄せたまま、難しそうな顔をしてだがサキはウンウンと頷いた。
つまるところ道に迷っている彼を何処かに案内してやればめしが貰えるわけか。
理解すると、再びやる気の無さそうな目を青年に向け

「では、お兄さんは何処に行きたいのですか。
 僅かながら私がお力添えいたしましょう」

そう尋ね、右手をセーラー服の後襟に突っ込んだ。
ごそごそと何かを探すように手を動かして数秒。帰ってきたその手には何故か地図が握られており
その光景はさながらマジックめいて奇妙奇天烈であるが当のサキはまるで普段のことのようであり
表情を変えず、先程からのやる気の無さそうな目をしていた。
地図を地面に広げ、青年を見上げる <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/09(水) 21:43:43.49 ID:KfqD3oPOo<> >>571
「いや、大丈夫じゃないでしょ、それ」

よっこらせ、とでもいう様に持ち上げられた紙袋、ふらふらとふらつく足取り、
了が不安になるのも仕方がないというものだろう……何せ全然前が見えていないのだ。
思わずそう突っ込むとどうしたものかと片手に顔を埋めて一つ溜息を零す。

「ロッテ、自分の戦力を見極めるのも重要な作戦の一つだぞ?」

そう言えばぎゅうっと抱きしめられている紙袋をリーゼロッテの腕から回収しようとする。
彼女の持ち方が腕を回しているだけならば、さっと紙袋を奪って自分で持ってしまうはずで。

「ふぁいと、おーでなんでもうまくいくなら軍隊はいらないんだよ」

そう言えばリーゼロッテの頭をぽんぽんと軽く叩くように撫でる。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 21:52:44.33 ID:ARbDZzYNo<> >>569
「う〜ん、前言撤回。おじさまもいっそクララと一緒に悪を克服する?
 そうしないとベッツさんは、未来に生きて行けない気がするの。
 だから悪は滅ぼすでも抑えるでもなく克服しましょう。手伝ってあげる。」

 無邪気な笑顔、地下に拡がる迷宮の怪物とは思えない天使の微笑み。

「まず平和な世界ってどんな世界なのかしら。
 菜食主義者がピンクのガウンを着て平和な歌詞の歌だけを楽しむ世界?
 クララはね、思うの。本当に平和な世界にも搾取とか暴力とか…残るの。」

 微笑んだ表情が少しずつ暗くなり、寂しそうなその声調で続ける。

「お腹が空いたら動物達は狩りをするでしょう?
 でも例えば卵一つでも鳥達にとっては自分の子供なの。だから死は残るの。
 きっと公平で公正で完璧な平和は誰にも訪れないの…寂しいね、寂しいね。」

 ゆっくり立ち上がるとベッツドルフの前でスカートの両端を摘み上げ片足を打つ礼をする。
「ベッツさん、また大切な事を教えてね。クララはおじさまが好きよ。」
// そろそろ〆ましょうか。挨拶文を交わして終わりにしましょう。 <> リーゼロッテ <>sage<>2013/01/09(水) 21:52:58.28 ID:pgTa/Yrgo<> >>573
「流石せんぱいっ!
 それは眼から鱗でありますね」

了の手がリーゼロッテの頭に触れると、ぴくんと微かに逆毛立つように少女の体が揺れる
だがすぐに頭をなでる手にくすぐったそうに目を細めつつもほわわん、となんとも心地よさそうに微笑んだ

「ヤーであります、了先輩殿!
 先輩に物資運搬はお任せし、私は道案内をするであります」

了解、という意味だろうヤーだが
なんだか、彼女からすれば可愛らしい掛け声のような、そんな響きを持っていた

「こちらであります
 宜しければ、労を労うために、先輩の御夕飯を作らせて欲しいであります」

了の前を軽快に歩き出した少女
紙袋がない今でも、彼女の足取りは何処か頼りなく

きっと、それを追う了はハラハラしながら後を追うのだろう

//では〆ということで <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 21:55:49.18 ID:Kkl8Wen5o<> >>570
ふむ、少しボーッとしてい過ぎたか
近くを通りかかったこの大男に気付かないのは
少々気が散り過ぎたにも程があるな
この男が敵なら殺されていた
と、軽い反省をしながら大男の方に目線を向ける

学ランはまだしも、その頭頂部
特徴的なリーゼントにとは時代錯誤な気がしてならない
それと自分をゆうに30センチは越える身長
...少し、この男と争うのは気が引ける

だが、この男は自分を犯人ではなく発見者と思っている
バレたところでどうという訳ではないので隠す理由もないが

「...呼ぶのは構わない、その後の処理は変わらないからな
...この男は殺されて当然の男だったからな」

少年は通報も逃げ出す事もせず、近くの建物の壁にもたれれながら
腕を組みながら、その虚ろな瞳の目を瞑りながらそう言った
まるでこの男の事を知ってるかのように

勿論、少年も詳しくは知らない
もう呼ばる事のない名前と麻薬の密売人としか知らないが
この言葉を聞いた大男の彼には少年がどう見えるだろうか
<> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<>saga<>2013/01/09(水) 22:05:42.28 ID:ARbDZzYNo<> >>576
 紫音をハンドポケットで見下ろす。
 不審な一言が彼の選択肢から"警察へ通報する"を消した。

...この男は殺されて当然の男だったからな
...この男は殺されて当然の男だったからな
...この男は殺されて当然の男だったからな

「まるで、仏さんの事を知ってるかのような口ぶりだな。
 お前さん達は…何者だ?こいつはヤクザの抗争か?」
 紫音に対して尋ねる。

 はっきり言ってアウトロー同士の殺し合いに興味は無い。
 もしもそうなら、紫音一人くらいは見逃しても良いと思っている。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師〜アムドゥシアス)<><>2013/01/09(水) 22:10:15.81 ID:0bv3rK3n0<> >>574
「克服か…その考え方は思い浮かびませんでした。…いいですね、克服。
具体的にどうするかは分かりませんが…考えておきます。」

…やはり他人と話すのはいい。
克服するという視点は考えていなかった。
会話によってそういう視点を教えてくれたんだ。
彼女の笑顔につられてか、新しい視点を見つけたせいか、少し笑う。

「…多少僕は完璧主義だったかもしれません。
君は、僕と違った平和の形を教えてくれました。…ありがとう。
僕も、君と話すのが楽しい。また会えたらその時は話をしましょう。…また違った考えが生まれるかもしれない。
あ、今度は本当の音楽を聞かせてあげますよ!」

幾分胸のつかえが取れたような顔で、礼をいう。
/了解です。
では私はこれで!
途中寝落ちやらご迷惑をお掛けしました、楽しかったです! <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 22:14:53.38 ID:DTf7xFu00<> 「久しぶりの食事だけどさ」

「僕もここ数日で変わったなぁ......って自覚するよ」
「改めて、ね」


「でも、これで今日も生きられる」


ーーーー某路地裏
ーーーーー転がる骸
ーーーーーー祈る少年

「人を[ピーーー]のに、戸惑うことなんて無かったのになぁ...」


ーーー財布を抜き取り
ーーーー亡骸を引き摺る
ーーーーー愛しい家族の為


「どうやったらみんなが平和に暮らせるのかな」
「ぼくの友達は、人食いのぼくを受け入れてくれるのかな」


少年は歩く
少年は帰る
家族の元へ

其の歩みを止めるものは
現れるのか

<> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 22:17:34.49 ID:ARbDZzYNo<> >>578
「こちらこそありがとう。クララはね。
 この世界の住人じゃないの。
 でもね。もう帰れないの。」
 肩の力が抜けたのはこちらも同じ。
 例えば箱を守る仕事もこちらの世界では要らない。
 そしてこちらの世界ですべき事が少しだけ見えてきた。
「本当の音楽?もっと凄いの?楽しみ♪
 じゃあまたねベッツさん。」
 再開を楽しみに、見た目少女の怪物は廃ビルから去っていった。

// お相手感謝です。ちょっと面白い事を思いつきました。
// 例えば円環メンバーの引きぬきとかww <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/09(水) 22:30:02.66 ID:Kkl8Wen5o<> >>577
「知ってるのは少しだけだ、名前と麻薬の密売人とだけ
あと、この男が私腹を肥やす為だけに不幸を振りまいているという事だ」

ピクリとも動かぬ亡骸は何故が輝いて見える
よく見れば似合いもしない高級指輪や高級腕時計を大量に所持していた
血で染まってはいるが着ているスーツも立派なものだ
ついでに、スーツの内ポケットからこぼれた白い粉の入った小さな袋も

「タダのしがない殺し屋もどきだよ
この男を殺せして欲しいと依頼されたからな」

随分と若々しい殺し屋さんみたいだ
殺したくて殺した訳でない、とは言っても人殺し
例え任務でも、誰かの願いでも法を犯したには変わりない
ご時世だ、法が通らない事も多々あるが
でも目の前で人殺しとその犯人らしい人物がいるのは

「俺を通報でもするのか?
ちょっと困るな...俺は人助けをしただけだ」

少なくとも、麻薬で苦しめられた人々を
その親族友人その他諸々人々を救ったのは事実だ
その為に殺したのだから
自分が法を犯してでも、誰かを救いたいから
ーーだから、[ピーーー]
<> ローダン/グラサンと虹色ドレッドヘアの褐色中年 ネクロマンサー 【円環の楽園】<>sage saga<>2013/01/09(水) 22:31:10.62 ID:baed0I2Zo<>
「───んー、PASFってったって、所詮こんなもんなんだね」
「世界秩序の担い手なんだし……下っ端とはいえオジサン、軽く失望しちゃったゾ?」

舗装された道路に規律だって引かれた白線の上を、ローダンはなぞるように歩く。
ここは市街地の交差点。対面する信号機は止まれを示していたけれど、それに従う彼ではなかった。


天を衝く摩天楼を背にして、ローダンは笑う。親しみではなく、嘲笑、あるいは侮蔑を込めて。
節操なく映ろう視線の先々には、一様に銃を持ち、傷を負った男達の姿がある。PASFの隊員達だった。

物言わぬ骸、逃走する者、恐怖に竦む者に、与えられた苦痛に苦悶する者。
皆、ローダンに様々な反応を示していたが、一矢報いようとする人間は、誰一人として居ない。
円環の理──否、ローダン一人≠ニPASFの小隊による今宵の一戦は、既に終幕を迎えていた。
彼が何をしたかは定かでは無かったが、少なくとも、屈強な兵を絶望させる程の出来事が、その場で起こっていたらしい。


「逃げたきゃ逃げるといいよ────オジサン、もう飽きちゃったもん」

「銃だの砲だの言うけれど、所詮は無能や偏屈の囀り───魔術には、遠く及ばないよねぇ」

不意に、それまでの法則を崩すようにして、ローダンの足並みが乱れた。
狂ったテンポを刻み、さながら踊っているかのようにして腕を振るう。その間も、前進は続けていて。

挙げ句、流麗に一回転など決めながら───振り向き様に、炎上する装甲車を蹴り飛ばす
赤く灼けた夜空を背にして、ローダンは笑う。放物線の頂点に達したのと同時に、装甲車はその車体を爆散させるのだった。 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 22:35:41.02 ID:ARbDZzYNo<> >>579
いつもの裏路地、というものはあるのだろうか。
約束で取り付けてあったのか、食堂がそこにはあった。
ゴーストタウンに囲まれた裏路地。
帰路につき始めるシンラ・アマツキ。
「おにいちゃ〜ん♪お肉♪お肉♪」

クララとハインリヒ・テオドール・ベッツドルフとの会話は昨日。
それから一口も何も口にしていない彼女は空腹だった。

建物の屋根から一人の少女が降りてくる。
そこには愛らしい別の種類の人食いがもう一匹現れた。
魂はシンラが、肉体はクララが食べる事になっている。
「お兄ちゃん、ご飯はちゃんと食べられた?」
最初に義兄を気遣う。大切な家族だから当然なのだそうだ。 <> 志野了/パイロキノ E:軍刀,ベレッタM92FS<><>2013/01/09(水) 22:37:09.85 ID:KfqD3oPOo<> >>575
「ま、年の功ってやつかねえ……」

そんなことを呟きながらリーゼロッテの道案内の後をついて行く了。
細い腕のどこにこんな力があったのだろうと思うほどには荷物は重く。
よっこいしょ、と度々抱え直しながら少女の後をついて行く。

「おお、それはありがたいね。一人暮らしの男の食事なんて質素なもんでねー」

温かい食事が恋しいや、とそう言えば二人で談笑しながら少女の自宅まで歩いていくのだろう。


/お疲れ様でしたー <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/09(水) 22:37:57.61 ID:MSlv8yrc0<> >>572
なんとか成功したようだ。心の中で安堵を
しつつ、彼は立ち上がった。目はやる気とかじゃないがまぁ
いいだろう、と無理やりな納得とともに。

「ええ、ありがとうございます・・・。」

礼の後半の言葉がつりあがって多少、発音に乱れが
でた。それはそうだ、突然右腕の袖につっこんだら地図が出てきたのだ、
目を疑うくらいはする。そのまま、まるで鳥が豆鉄砲を食らったような、
びっくりした表情で言った。

「す、すごく広い右袖ですね・・・」

//遅れてすいません・・・ <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<>saga<>2013/01/09(水) 22:46:08.58 ID:ARbDZzYNo<> >>581
「なんだ…クスリの売人か。
 自業自得とはいえ、哀れなもんだな。」

 まず、麻薬の密売人が殺された事は全く気にしていない。
 次に、紫音が殺し屋である事もあまり気にしていない。
 いや、少しは殺した事だけは気にかけたようだ。

「別に殺らなくても良かったんじゃないか?
 …売人だって家族くらいはいたかもな。」
 立ち上がると紫音に近づいてくる。やはり詩音はでかい。
「ヒーロー気取りだけは捨てとけ。こんなもん必要悪ってもんだ。
 通報はするさ。けれど…逃げる暇くらいあるだろ?逃げろよ。」
 別に逃げ道に立ち塞がるわけでもなく顎で誘導する。


<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 22:47:24.10 ID:xhKMIYtB0<> >>583

ふらふらと色々な事を考えながら歩いていた少年
突如現れた妹への反応も、ワンテンポだけ遅れたが

「あ、くらら! 」
「えへへ...心配しなくてもぼくはちゃんと食べれたよ? 」

すぐに振り返り、自分を気遣う愛しい妹の頭を撫で
次いで、彼女の前へと亡骸を差し出し
「財布は抜いたから、全部食べちゃって? 」と優しく微笑みかける
やはり
家族の姿を見ると心が晴れる
現状、人喰いの自分を支えてくれる
数少ない『生きる意味』なのだから
<> サキ<>sage<>2013/01/09(水) 22:52:11.03 ID:zWRTwVico<> >>585

「ん、乙女の秘密です。詳しくは話せません」

そう言ってサキは右手の人差指を唇に付けた。静かにする時のあのジェスチャーである
そうしてそれ以降はどうしてそんなところに地図が仕舞ってあるのかや、何故都合よく
この地区の地図が出てきたのかに関しては、語ろうとはしなかった。
乙女の秘密だなんて、男性が深く聞きづらいものを理由にして、だ。
実際大して秘密にしなければいけないことでもないのだが。

「今の位置は此処。後はお兄さん分かりますね?」

広げた地図の一箇所を指で指し示し、確認を取るように青年に尋ねる。
小さく首を傾げた後、今度はその手を青年へと伸ばした。そして見つめる目は
今度こそ、めしをくださいの目つきである…!
つまり、この地図で道を覚えて代わりにめしを置いていけということだろう。横暴!
とはいえ目的地までついて来いと言われれば、渋々付いて行くだろう。
めし故に

//お兄さん、襟です 首の後ろです <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 23:06:13.51 ID:ARbDZzYNo<> >>587
「わぁい♪いただきま〜す♪」
 ボキッメシャッグチュグチュ…バキバキ…ボリボリ…。
「ふう、ごちそうさまでした。美味しかった〜」
 こんな生活でいいのか、少し疑問に思うところもある。
 しかし頭を撫でられて、笑顔を返されてどうでもよくなってくる。

「やっぱり理想は野生なのかな。」
 ふと呟く。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 23:13:33.72 ID:xhKMIYtB0<> >>589

「理想? クララ、理想ができたの? 」

嬉々として食事風景を眺めていた少年は
妹の発言を聞き逃さなかった
最近、家族と己のために殺人を犯すたび
友達や、師匠の姿が脳裏に浮かぶのだ

そんな葛藤に悩む少年は
家族の呟いた理想というものに興味を抱き
食いついた

「よかったら詳しく教えてくれない? 」
「くららの 理想 」 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 23:23:43.66 ID:ARbDZzYNo<> >>590
「わらわないでね。
 善悪じゃなくて好き嫌いで世の中が動く世界がいいかなって思ったの。
 昨日ね、とても素敵なおじさまとであったのよ。その人とお話して思ったの。」

 大きな肉を食うには大きな口がいる。無数の牙がいる。
 胸部から腹部まで作った口で人間を咀嚼して飲み込む。
 そして食事中は服がはだけていたので急いで身だしなみを整える。

「勧善懲悪だったかな?正義の味方と悪の軍団の戦いはもう要らない。
 これからは弱肉強食で、でも無駄な殺生も破壊もない世界がいいなと思ったの。」
 そこまではスラスラ言えたが、ここで言葉に詰まる。
「でもやり方がわからないわ。」 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/09(水) 23:40:20.99 ID:DTf7xFu00<> >>591

「あぁ、素敵だね。クララ」
「正義は何か 悪は何か」
「何時だってそれを決めるのは自分勝手な人達なのかもね」

「僕も自分勝手だからさ。 最近は悪い人を食べてるよ」
「命を無闇に奪う奴を食べてるの」

「でも 見知らぬ誰かからしたら僕も 悪なんだろうねぇ」
「勝手な価値観で人を殺めて 自分は幸せに暮らしてるんだからさ」


そこまで語り
シンラは顔を伏せて
解決策を考え


「難しいなぁ、でも 好き嫌いで生きるって 良いと思うよ」
「優しいから殺せない 嫌いだから食べてやる」

「それで良いんだよ。 僕達『人外』(ひとならず)は」

ならば、人間も人間を辞めれば良い
それが、解決に繋がるかはわからないが <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage saga<>2013/01/09(水) 23:48:23.06 ID:baed0I2Zo<>
深夜の墓地。
未だキリスト教に則った古典的な土葬が行われているそこは、心霊スポットとして有名な場所でもあった。
理路整然と並べられた墓石と十字架の数々は、荘厳さすら感じさせる雰囲気を醸し出していて──

「───ふふ、僕に目を付けられたのが運のツキ、というやつですかね」
「まあご安心を、直ぐにあちらへ送ってあげますから」「こんな醜い姿…あなただって嫌でしょう?」

そのど真ん中で、乱雑な動作で人影を地面へ叩きつけ、その上へと跨るレルの姿があった。
レルの問い掛けに人影はただの一言も応じなかったけれど、彼女はそれを是として、引いた拳に力を込める。

「───もっとも」
「向こうでどういう扱いを受けるか、という点につきましては、保証しかねるのですけどね」

一発、拳による渾身の一撃を以て人影──…一体のグールは、完全なる沈黙に至って。
腰を浮かして姿勢を戻してから、レルは月を見上げてふぅ、と息を吐くのだった。

かくして彼女のアンデッド退治は終了したのだけれど、立ち回っている間に、周囲の墓石は破壊し尽くされていて。
更には数体のグール、つまりは埋葬者達の残骸が散乱している有様──

関係者や噂を聞き付けた同業が見れば、絶句しかねない光景だった。

>>582
/
取り消しでお願いします、申し訳ございません <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/09(水) 23:48:28.51 ID:MSlv8yrc0<> >>588
「乙女の秘密・・・。」
畏怖がこもったような声。もちろん、「踏み込んだら死ぬ」事と同義ぐらいの
知識ならある。人差し指を唇につける、その仕草が何か
恐ろしい。といっても興味はないのだが。

「ああ、はいはい。けっこう入り組んでいるなやっぱり・・・。
後は大丈夫です。ありがとうございました・・・。メシね。」

ウィズは苦笑をしながら右腕をローブの内側に入れて少し弄った後、菓子パンを取り出し、
少女に手渡そうと差し出した。一切開けられていないコッペパンだ。

「あいにくそこまで余裕がなくて、すまんねこんなもので。」

<> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/09(水) 23:54:36.87 ID:ARbDZzYNo<> >>592
 指先を突きあわせてうつむく。
「お兄さまも悩んでいたんだ…。」

 クスクスと笑い出す。
「一度だけ、鎖の異能を持った男に会った時、その人が恐いと思ったの。
 わたし達は人間じゃないから、本当は人間を襲って良いかも知れない。
 そしていつか怪物として人間に滅ぼされるかもしれない。それも流れよ。」
 顔だけ、表情だけ笑顔のまま震えはじめる。
「ある人間に出会ったの。鎖の異能の男は人間だったと思う。
 それなのに人間であるお姉さまを襲っていたわ。どうして?」

「恐いの。とても恐い。あの時は人間がとても恐くなったの。」
 震えながら自分の身体を自分の腕で抱くクララはシンラに問う。
「お兄さま何か考えがあるの?」

 人間に人間をやめさせる。肉体的にか概念的にか。
 しかしこれは興味深い試みかもしれない。
 外道への道でなく前向きな人間の克服。価値はあるだろう。 <> アーサー<>saga<>2013/01/09(水) 23:57:13.63 ID:dOkq2XIu0<> >>593
「…………あ〜」

 ぽかん、と。アーサー・ヴィショップは呆けたように口をあけたまま、ぼんやりと墓地にたたずむ知人を見つめていた。
 理由は簡単、グールがあっさりと少女に始末されたこと。前に出会った際に只者ではなかろうと思いはしたが、外見からは想像もつかぬ格闘戦闘能力に、感心半分呆れ半分でほへ〜と間抜けな声を漏らしている。

 そんなアーサーの手にはついぞ使用されなかった散弾銃。戦闘服には黒いベストとホルスターが取り付けられていて、どこから見ても戦闘するつもりだったのだろう。
 結局使用されなかったそれをどうしたものかと握ったまま、アーサーはなんと声をかけたものか思案する。
 どうにも、普通に声をかけるのが憚れる気がして、なんどか口を開いては言いよどんだ後、

「や、やあ。久しぶりだね」

 結局、無難なあいさつに落ち着いたのである。

/おなしゃーす <> サキ<>sage<>2013/01/10(木) 00:04:50.55 ID:9dF26olKo<> >>594

「おぉ…有難く頂戴いたします」

サキは青年の取り出したパンに目を輝かせた。それこそボールを前にした犬めいて。
両手を伸ばしてそれを受け取ると、一応の礼儀はあるのか、小さく頭を下げた。
これが、一仕事した後のめしか。何時もよりも幾分か美味そうに見える。

「ありがとうございますお兄さん。それでは此処でお別れといたしましょう。
 サヨナラ!」

サキがそう言った瞬間である。ボンという炸裂音と共に大量の白粉が路地裏を包んだ。
それは彼女の異能であった。青年から見えない位置で癇癪玉と消石灰を取り出すと、
良いタイミングで両方をぶち撒けたのだ。お陰で忍術めいて何も見えない。

――その煙が晴れた頃には、すでにサキの姿はそこに無いだろう。
彼女の行き先も、地図や煙の出処も、全ては乙女の秘密、闇の中。



「〜〜♪」

そして何処かで、菓子パンを齧る彼女の上機嫌な声がしていたかもしれない。

/絡み乙ですー。 <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage saga<>2013/01/10(木) 00:12:41.29 ID:6JT/42S2o<> >>596

足元に倒れ伏す異形を見て、レルはくつくつとサディスティックな笑みを零す。
本性かどうかはともかく、アーサーには見せる機会が無かった一面だった。


「うーん、もうちょっとお仕置きしておいた方が良さげでしたかねぇ───って」

さて、彼に声をかけられたのは、そういった行動を取った後の事で。
ふと、耳が捉える背後からの聞き慣れた声に──レルはびくんと体を痙攣させるのだった。


「あ、アーサーさん?お、お、お久しぶりです。……奇遇ですね、お仕事ですか?」

レルは神に仕える身だったが、それと同時に年頃の女性でもある。
恋愛感情は持たずとも、恥じらいは確りと存在していて。振り向いて応じる彼女の頬は、確かに紅潮していた。

「えへへ、その…これはつい」「頭に血が上って、暴れすぎちゃいまして」

周囲の状況を見渡して、弁解するように言った。無論、弁解になんてなってません。
所どころ地面が陥没していたり、墓石に拳がめり込んだ跡があったり、この少女、想像以上の怪力らしかった。


/
こちらこそ、よろしくお願いしますー

<> シンラ・アマツキ<><>2013/01/10(木) 00:15:54.19 ID:WHjxGyyZ0<> >>595

「そういう人間もいるんだよクララ」
「だからといって、そういう人間だけじゃない」

少年は 悪人を喰らう
然れど 少年は 優しい人間を知っている
たくさん知っている
中には自分が怪物だと知っても 受け入れてくれる人間もいる

家族である姉と、憧れの師匠だ


「でも、僕がお姉ちゃんもクララも守ってあげる」
「僕達を虐げる奴等がいるなら、僕がみんな殺してあげる」

そっと、震える妹を抱き寄せて

「生命を支配するぼくの霊盃さえあれば」
「世界を塗り替えることだって出来る」

「くらら...僕達が世界を変えよう」
「たくさんの過ちを犯してでも、前に進もう」

「怪物(ぼくら)が、審判の剣を振りかざすんだ」
「だからぼくは もう少し世界を見定めようと思うの」

「ぼくたちは少しだけ 幼な過ぎるから」


頼りない兄は
頼りなく語る

<> レントクラウン<>sage<>2013/01/10(木) 00:19:33.60 ID:IGd9bxo0o<>
────ははは、と彼は静かに困った様に力弱く嗤っていた


夜、静かな夜、穏やかな気配が満ちる夜、夜中とは優しいものだ、誰にでも、だが例外はまた誰にでも

町の裏、裏、裏、乞食が倒れて、鴉が鳴いて、薄汚れた黒猫が、四角く区切られた夜空に叫ぶはニャーと

壁中にペンキが塗りたくられて、とても薄暗い路地裏で、例外は蠢く、彼らはさまよい、対象を探すのだ

「……えと、ちょっと放してくれたらとっても嬉しいだろ、常識的に考えて」

チカチカまばたく街路灯、冷たい人工的な明かりの下で、複数の若者に胸倉を捕まれている男がひとり

黒いロングコートを着た地味な男は、そう、彼らの目標だ、暴力に飢えて月に惑わされた若者の餌だ

「……………だめ、か?」

出来るだけ男が穏やかに言葉を紡いでも、狂喜に集まり狂気に染まった彼らには、どんな言葉も届かない

逆に神経を逆なでしたのかな、若者の中の一人が地味な男を殴りつけた、どさりと、汚い地面に倒れ込み


そして、彼らの暴力の宴は始まった、地味な男はただ耐えるだけで────それしかできないかの様だった


/この時間から絡んでくれるひとはいるのかねぇ <> ウィズ・カーパー<>saga<>2013/01/10(木) 00:19:56.24 ID:+TaMspwM0<> >>597
「うわっぷ!!」
ゲホッゲホッと粉がウィズの器官にへと入った。
むさくるしい感覚に襲われるとともに咳きをした。

一体なんだったんだ―
まるで嵐が過ぎ去ったような静けさ。声が聞こえたが
恐らく幻聴だ。疲れたのだろう。
さて、帰るか―。

見せられた地図を思い出しながら、彼は踵を見せて、
去っていった。

//おつかれさまでーす、 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/10(木) 00:28:50.34 ID:XqoTC/MVo<> >>599
クララもシンラに抱きついた。
「でも…出来れば殺さないで。みんな生きたがっているんだよ。
 お兄さまと一緒なら、クララが新しい生態系を作ってあげる。
 狩りをしただけで駆除される世界は終わらせてあげる。」

シンラの胸に顔をうずめて自分の身体の震えが止まるのを待つ。
そして落ち着いてきたら、抱きついたまま頷く。

「世界は変わりたがっているよ。みんな生きているんだよ。
 以前にパソコンで屠殺場の映像を見たの。
 人は動物を使役する生き物だから飼っていい、屠っていいかもしれない。
 でもね、豚さん、牛さん、羊さん…沢山の動物が飼育されず"生産"されていたの。
 こんな事をする怪物は他にはいないよ。コメントも見たんだ。みんな嫌がっていた。
 人間には人間の心を。動物には動物の心を。怪物には怪物の心を取り戻さなきゃ。」
 
 頼りない兄…そうだろうか。クララにとっては頼もしい支え。支柱になっている。

「生命ってね、生まれるものなの。死ぬものなの。
 生命を生産したり、廃棄しちゃいけないんだよ。」 <> アーサー<>saga<>2013/01/10(木) 00:30:09.85 ID:YvQYtbKi0<> >>598
あんな顔もできるんだなぁ、と興味深げにアーサーは目を細める。
他人があれを見てどう反応するかはともかく、今まで見なかった少女の一面を垣間見れて、それをうれしいと感じるのがアーサーだった。

「ん……やあ、レル」

お仕置き、なるほど、これは仕置きか。そんな的外れかついろいろずれた感想を胸中に、アーサーはとりあえず気さくに手を挙げて挨拶すると、HUDサングラスを外して微笑んで見せた。
どうやら向こうはこちらの顔を覚えていてくれたらしい。そんな些細な事実が奇妙にあたたかくて、ほっとする。

「ん、まあ仕事かな。そこに転がってる連中の相手をする予定だったんだけど、手間が省けた」

少女の、紅潮した頬には気づかない。否、気づかないふりをした。アーサーは同僚らから朴念仁だの生真面目男爵だの揶揄されるが、女性がこういった――なんと表現するべきか、腕っ節のつよさやらなんやらを恥じらうことがあるというのは知っていたからだ。
ちなみに余談ながらその知識、なんとも救い難いことに同僚の貸し出したラブコメ漫画やライトノベルで得たモノであり、彼の女性への知識はほとんどそのあたりに依存している。ゆえに納得の仕方もいろいろとズレているのだ。

「うん、かなり暴れたらしいね」周辺に散乱するさまざまなものの残骸を見まわし、「でもこういう強さは健康な証拠だ。暴れられるのも元気な証し、悪くはないさ」

弁解にすらならない言い訳をあっさりと、そして完全に納得して受け入れる。これぞアーサーがアーサーたる証し。察しの悪さと世間一般との乖離はそれなり以上である。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 00:34:08.56 ID:owTEgsTUo<> >>600
「人だかり発見っ……」

ふと目に入るその光景。何も不思議なことは無く、クリオネにとってはただの日常風景。だから、暴行を受けている男を助けようなんて気はさらさらなくて……
若者に一歩一歩近づいていく。コートのポケットに手を入れたまま、何の装備も無く騒動に首を突っ込もうとしている。

「ねぇ、キミ」

殴っている方を見ずに、殴られている男に話しかけるクリオネ。まるで加害者は眼中にないと言ったようだ。

「これ、私にくれない?」

あごで若者たちをさして、譲ってほしいと言う。
目的は人助けではなく、人の命だった。それも多くの命が必要で、手ごろな人だかりを見つけては近寄って言っているのだ。

/よろしければ。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/10(木) 00:35:56.27 ID:WHjxGyyZ0<> >>602

「人間はそういうんだよ。何時だって」
「人を[ピーーー]な 人を食べるなって」
「人だって 豚だって みんな、みんな 一つの命を持っているんだから」

そこで少しだけ、抱きしめる力を強めた

「そうだ! みんなで一つになろうよ!?」
「僕なら出来る 僕らなら」

「生産も廃棄もいけない」
「回収して 再分配しよう


「でも、それは、明日からだ」
「今日は帰ろう」「お姉ちゃんが待ってる」
<> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 00:38:37.54 ID:XqoTC/MVo<> >>600
「………暴行事件?
 えっとこっちでの作法は、まず深呼吸。
 それから携帯電話を取り出して警察を呼ぶ。
 番号は117!!」
 それを言うなら日本では110番である。
「何?!40秒をお知らせするだと?!」
 狼狽する異世界最強の覇王。
 その姿美しく、小麦色の肌に無駄な肉はない。
 豊満な乳房にウェーブのかかった髪と鋭い目つき。

 この現場をどうする?
  奇数 助ける
  偶数 逃げる <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/10(木) 00:41:30.40 ID:XqoTC/MVo<> >>605
「回収して…再分配?」
よくわからないが、シンラの言葉だ。
クララは信じてみた。しかし彼女にもやりたい事がある。
「クララのする事、お兄さまの邪魔にならないと良いのだけれど。」
不安そうに尋ねる。
「何もしない方がいいかしら?」 <> レント・クラウン <><>2013/01/10(木) 00:42:29.93 ID:IGd9bxo0o<> >>604

『ハア?ナニイッテンノオマエ』

一人の若者が言う

『アレダロ、ウワサノキチガイッテヤツダロ』

それに答える様にもう一人の若者が嗤う


ドコ、ボコ、バキ、ズキ、グサ、まるで幼子がムシに接する行為の様なものだ

遊ぶ、遊び、彼らにトッテはこの行為は遊び、彼は程よいオモチャなのだから

『ハン!バッカジャネーノwwwww

消えろよ、俺たちに遊ばれたく無かったらな』

皆、口を揃えてこう言った。ニタリニタリと笑われながら……ふと、一人が女の胸をぽんと、こずく <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(大阪府)<>sage<>2013/01/10(木) 00:44:39.29 ID:IGd9bxo0o<> >>606

────君には、女が乱入しからかう様に男達が笑っている光景が見えているはずだ
なお、その間にも残る数人かで男をいたぶる遊びは継続中であり怯える子犬の様な悲鳴は鳴りやまない

君にはまだ気が付いていないようだ <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage saga<>2013/01/10(木) 00:46:45.17 ID:6JT/42S2o<> >>603

「ふ、獲物は早い者勝ち……じゃなくて」「いやあ、本当に偶然ですねぇ、はは」
「体は資本、ですからね」「特にこういう仕事をしていると、コンディションの維持は本当に大事で」

言い掛けたのを喉に押し込み、けほん、と咳を挟んでから。調子を取り戻したのか、いつものやるせない笑いを見せる。
何か打算があってここに訪れた訳ではなく、ただ、噂を聞きつけただけ──というのは、真実だったのだけれど。

アーサーに出会うとは、予想だにしていなかった、これは───


「……ときにアーサーさん」
「お願いがあるのですけど」「このグール、アーサーさんが倒した事にしてくれませんか?」

「ほら、部外者に先を越されてたなんて、報告できるものじゃないでしょう?」

──好機である。そう、チャンスだった。

どうやらレル、この惨状も全部アーサーに押し付けるつもりらしい。無論、手柄という対価を提示した上での話だけれど。
もとより彼女は雇われの身でないのだから、手柄を譲って生じる不都合など何もないのだ。 <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 00:52:30.11 ID:XqoTC/MVo<> >>609
「しかし、この世界の男は腑抜けばかりか。
 あ、いや。加害者も男か。」
 ズカズカと歩いて近づいていく。
「おい、やめろ。警察は呼んだぞ。」 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/10(木) 00:52:43.10 ID:WHjxGyyZ0<> >>607

「そんなことはないさっ」
「くららの理想は家族であるぼくの理想だもの」

「くららが何かをするのなら僕は惜しみ無く力を貸すからね? 」


ただ、己も理想の世界を求めて動く
衝突などするはずがない
正義も悪も放棄した 混沌たる自分達は
いつか 混ざりあう運命にあるのだから

「くらら 可愛い くらら」
「ありがとう。 君のお陰で僕は また少し 成長できたよ」

けたけたと笑い
妹の頭をわしゃわしゃとなで回す


<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1〜体<>saga<>2013/01/10(木) 00:56:22.24 ID:owTEgsTUo<> >>608
途端に絡まれるクリオネ。当然である……
殴られている男からの返事は無いが、どうしたものか。

「んー。返事が無いってことは、良いってことで取っちゃうよ?」

そこでようやく加害者の若者の方へ向く。
しかし相変わらずポケットから手を出さず、やる気が感じられない姿勢である。
そこで、クリオネをこずく若者。クリオネの口元がニヤッと歪む。

「ははっ、遊ぶ? んー遊んでも良いんだけど……何して遊ぶ?」

下から覗き込むように若者を見上げるクリオネ。
口調は非常に軽いが、この時点でクリオネがこの若者たちを逃がす選択肢が無くなった。もとから無いようなものだったが……

「こういうのはどう? すごく面白いよ」

クリオネをこずいた男の背後に一体のドールを生成する。鉄製の処女の人形……アイアンメイデンだ。
現れた瞬間、アイアンメイデンが開いて中から6本の腕が飛び出した。そうして男の両手用足、そして胴体を掴んで中に引きずり込もうとするだろう。
通常、アイアンメイデンの中には無数の針があるが、今回出したそれには針が無い。若者の大きさギリギリに作ってあり、引きずり込まれたら全く動けなくなる程度だ。
しかし、生成した瞬間に見ただろうか。このアイアンメイデンにはいくつかの穴が開いていたのを。

同時に他の男の後ろにもマネキン人形を生成し、拘束しようとする。 <> アーサー<>saga<>2013/01/10(木) 00:57:38.07 ID:YvQYtbKi0<> >>610
「なるほど、確かにきょうの俺はちんたらしていたからな。遅ければとられる、道理だ」

うんうんと納得したようにうなずきながら、アーサーは愛用のM4 RIOTの安全装置をかけて肩に担ぐ。
と、そこでいつも通り――少なくともアーサーが知る限り――の彼女に戻ったらしいことを知覚して、珍しく狼狽した様子だったレルを名残惜しそうに見つめながら、

「ああ、身体資本か。確かに俺もコンディションには気を使うよ」

これまた同意の首肯。そして手ごろな墓石の残骸に腰かけて、ポケットから小さなウィスキーボトルを取り出すと、それに口をつけた。中身は無論酒である。
名前すら定かではない安酒の荒い味。のどを伝うアルコールにほっと溜息をついて、アーサーはボトルの栓を閉める。

「ん、なんだい?」

グール始末の手柄をくれてやろう、ということらしい。そう理解するのに数秒。そして反射的にその行動の裏を考えてみること数瞬、アーサーは顎に手をやり、

「まあ報告するとちとバカにされるけど、この損壊状況は手柄にしても報告書モノなんだよなぁ」やれやれ、と肩をすくめて、「まあいいけどさ。でもなんで譲ってくれるのかな? いや、理由がないというならそれでいいんだけど」


<> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/10(木) 00:58:28.78 ID:XqoTC/MVo<> >>612
「お兄様の理想も…クララの理想に違いないわ。
 だって…家族にまでなれたんですもの。」
 髪をかき乱す程に頭を撫でられても嬉しそうにシンラに抱きついている。
「クララも成長して、立派なレディになりますね。
 そしてもしも、そうなれたら、わたしは妹じゃなくて…。
 …いいえ、お兄様。なんでもないのです。
 きっと素晴らしい未来がわたし達をまっています。」 <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/10(木) 01:06:29.10 ID:IGd9bxo0o<> >>611
その声が、停止の声が彼に届く前に、世界は非日常へと変貌、異端の世界へと姿を変えたよ
路地裏に木霊したのは子犬の鳴き声では無く、人間が紡ぎだす絶望に彩られた絶叫のものだ
空間が歪み不良達の背後から姿を現した狂気の産物は異形の腕を持って餌を飲み込まんと

それは君が見た、彼女の目の前で繰り広げられている光景だ、気だるげな女が、嗤っている

>>613
生み出された鉄の処女はまるで愛おしい我子を抱きしめるが如く、若者たちを飲み込んでいく
彼らに逃げるという選択肢は一部も与えられず、鉄が擦れる様な悲鳴が届いたに違いない、
やがて捕食は完了するであろう、鋼鉄により築かれた堅牢な子宮の中で彼らはもがくしかない

それを男がみた、狂気に満ちて異常に満ちた非日常の光景だ、地に伏せながら、怯えている

>>お二人さん

さぁ、君たちはこれからどうする? <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/10(木) 01:09:04.98 ID:WHjxGyyZ0<> >>615
「あたりまえだよくらら」

僕達は無闇に命を奪わない
選んで奪い、奪ったなら何処までも利用する
神なんて存在がいるのなら、僕らに泣いて頭を下げるべきなんだ

「でも僕は今も幸せだけどね? 」
「くららが居てお姉ちゃんがいて今日も生きられる」
「極端な話、ぼくは 今が永遠に続けば それで良いのかも♪」


「ねぇ、帰りは手を繋いで帰ろうか」
「それで 二人で家の戸を開けよう」
「それが、今一番のぼくの幸せだから」 <> クララ(ブロンド美少女)ミミック<>saga<>2013/01/10(木) 01:14:29.48 ID:XqoTC/MVo<> >>617
「お兄様の手?」
 手をつなぐと少し冷えているように感じた。
「お兄様、体温の低い人は心が温かいらしいわ。
 そしてお兄様の手。少し冷たいかも。」
 暖かくて柔らかい手のクララがシンラをからかう。
「ええ、お家に帰りましょう。一緒に。

 ずっと…一緒に。」
// この辺りを〆と考えますがいかがでしょう? <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage saga<>2013/01/10(木) 01:14:31.17 ID:6JT/42S2o<> >>614

「そ、それはですね」 言葉を詰まらせて、しばしの黙考。

鈍感な癖して、と失礼ながらに思考を巡らせつつ、アーサーの方をちらりと見遣る。

「……もう、男らしく汲み取って肯定してくださいよ」

やがて逡巡してから、敵わないや、と言わんばかりに首を横に振って、肩を落とす。
言ってから、あ、やっぱり鈍感だった、と、胸中で自問自答をするのだった。


「はいはい、どうせこの有様をアーサーさんに押し付けようとしてましたよ、ええ」
「どーぞどーぞ、器物損壊なりで警察に突き出してあげてください、アーサーさんのケチ」

諦めて、揚句の果てには開き直りまでして──どうして中々、性質の悪い少女だった。


/
遅くなってすいません、所要で少し離れておりました…… <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1〜体<>saga<>2013/01/10(木) 01:18:03.41 ID:owTEgsTUo<> >>611
「何キミ? 今遊んでるから邪魔しないでよ」

予想しないもう一人の乱入者。
これからいいところなのだが。



>>616
「あっははははは! それじゃあ遊ぼうか」

いつの間にか手に持っているのは一本のレイピア。美しい装飾と、そのシャープなラインは人の眼を引き付けるだろう。
一歩、アイアンメイデンに近づき耳のあたりを叩いてみる。中の男は、視界を塞がれたまま謎の音が聞こえて恐怖感を味わうかもしれない。それが狙いだ。

「まずはどこにしようかなー」

わざと音を立てながらレイピアでアイアンメイデンをなぞっていく。
この状況を見るものならもうわかるだろう。アイアンメイデンになぜ針が無く、穴があるのか………

「……ふふっ。じゃあ、ここっ!」

アイアンメイデンの左足に空いた穴にレイピアを突き立てる。ちょうど男の左太もも辺りになるだろう。
刺されば中で反響した叫び声が外にまで届くだろう。

//すみません、アイアンメイデンは一体だけで、ほかの人形は普通のマネキン人形です。ほかの男たちを羽交い絞めにしようとしました。
//わかり辛くて済みません。 <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 01:18:15.47 ID:XqoTC/MVo<> >>616
「この世界は?!…残念。わたしの世界ではないか。
 この覇王、この世界でどれだけ暴れられるのやら。」
 ため息一つ。しかし関わってしまった。
 前進する。前進しか知らないボルテックスはまず、
 目障りな嗤い女の膝を良い角度で踏んだ。
 普通は折れる。普通でなくても折れる。というかまず折れる。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/10(木) 01:21:32.14 ID:WHjxGyyZ0<> >>610

「ふふ...よくいわれるよっ」
「僕は、心が暖かすぎるんだ」

自らも 妹の小さな手を握り
少しだけ、気付かれないように笑う

なんだ。 心の優しい娘だって、暖かいものじやないかと


/ですね! あり乙でした!
/相変わらずくららちゃんの可愛さがうらやましいっす! <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 01:22:02.48 ID:XqoTC/MVo<> >>620
「なんの邪魔か知らないが、
 あらゆる世界ではその世界の秩序に従え。
 でないと、世界がお前を世界から消去するぞ?」
 ニィっと笑って乱入してきた彼女もまた、
 異世界の存在なのだった。
<> アーサー<>saga<>2013/01/10(木) 01:24:39.29 ID:YvQYtbKi0<> >>619
「男らしくくみ取れと言われてもな」

俺は察しが悪いんだ、と。
なぜか誇らしげに見えるはにかみとともに、そんな返事をよこす。結局のところこの男、どこまでも愚鈍、愚図で通すらしい。
しかしどうやら言いにくいことを聞いてしまったらしいと理解すれば、悪いことをした、と謝罪する。
同時に小さく頭を下げる姿は、アーサーという人物がこういった点で見栄とは無縁な人物である証拠か。

「押し付けられるのはちとおいしくないが、しかたない」

報告書、上層部からの文句、損害要因のでっち上げと言い訳と山積みの書類という責苦が待っているのだろうが、まあ仕方ないな、となんともあっさりとあきらめてそれを受け入れる。

「君を警察に突き出すのはいやだな。それにまあ女の子が華を持たせてくれるというのなら、それは受け取らないと」

ケチとはなんだねケチとは、とどうでもいいところに拗ねたように唇を尖らせながら。どうやらレルの身代わりにいろいろな面倒を請け負う気らしい・

/いえいえ!御気になさらず! <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/10(木) 01:33:41.89 ID:IGd9bxo0o<> >>620
冷たき監獄の中で男の女性にも似た悲鳴はきゃっと響く、彼女にはそれがありありとわかるだろう
恐怖、絶望、狂気、それらが閉じ込められた青年の精神を次第に蝕んでいくのは手に取る様に知れ
どん、どん、と内側からノックがなり始めた、全力で叩かれているのだろうか、が、びくりともしない
この行為は女にきっと笑みに染まるである、かんかんかんかん、と彼女はレイピアで遊び始めた。

────先ほどと逆の立場になって、彼は改めて後悔しようとしただが、恐怖がそれを許さずに
      気紛れはしばらくしてから終わった、右足に感じた鋭さに今一番の悲鳴を男は上げた。

その瞬間だ、乱入者が視界内にはいったのは、蹴りが放たれていたのは

>>621
弱者をいたぶる光景、悲鳴を起爆剤に君は走りだす、金属音と地を蹴りとばし疾走するのだ
敵に、女に、嗤う女に、痛快な言葉と共に蹴りを放つために自らの道にしたがいながら  だから

彼女は間に合った、絶叫が響くが大丈夫、ナカノオトコはまだ己と言う存在を壊していない。

残忍に煌めく細身の刀身が女に挿入される直前に君の躰は敵へと届き動きは攻撃へと移る
強い、強い、笑顔、真夏の草原に吹く清風の様な笑顔を浮かべながら、そして蹴りは放たれた


>>お二人様

光景を、地味な男はただ見つめていた、ボロボロで傷だらけな体で、、、じっと、じっと
息も切らす事無く痛みに表情を歪める事も無く、その瞳に染まるのは何色化
<> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage saga<>2013/01/10(木) 01:40:13.01 ID:6JT/42S2o<> >>624

「ははっ、綺麗な華にはその分棘がありますけどね」
「そんな生き方していたら、いつか毒にもあてられるかもですよ?」

思わせぶりに口元へ微笑を湛えて、結局、礼をする事は無く。
アーサーなら、とたかを括っていた部分もあったが、それ以上に、礼を言うのが悔し≠ゥった。
とどのつまり、レルはひねた女だった。気を許した相手にほど、素直になれない。


「……そういえば、アーサーさんってどこの方なんですか?」

話題を転換して、レルは彼に歩み寄り、布で覆われた目舐めるように
どこ──レルは国籍を指したつもりだったが、その定義は曖昧で、
そういう意図は無かったものの、所属なども明かしてくれる可能性が、なきしにも非ず。 <> アーサー<>saga<>2013/01/10(木) 01:48:48.65 ID:YvQYtbKi0<> >>626
「せいぜい毒ととげに耐えるだけの強靭な精神や体を鍛えるさ」

肩をすくめてやれやれとため息をつく。そのあきらめを示す動作はどういったわけかよく似合っていた。
レルが礼を言わなかろうが、ここで何を言われようがきっと同じように対応したろう。基本的にたいていの理不尽や横暴に対して憤りや怒りではなく諦念を持って対応するのが信条の彼。
レルのとる態度はむしろ『かわいらしい』部類に区分される。結局のところ愚鈍である。

「俺? 生まれはイギリスだよ」

アーサーは「貧乏の育ちさ」と付け足して、歩み寄るレルから頭上の夜空に視線を転じると。

「もし仕事とかを指すなら、俺は対邪神戦略情報局付の調査官ってことになる。正式にはAMS社からの派遣要員だけど」

これ、と差し出したのは名刺。そこにはアーサーの連絡先――公私双方のもの――が記されている。
別段所属は隠すべきものではなかった。 <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 01:49:43.58 ID:XqoTC/MVo<> >>625
「不気味な世界だ。
 敵味方もないそんな世界か。しかし今のわたしに殲滅の力なんぞ無いぞ。」
 守護は範囲外だが試してみるか。

 まずは敵でない者を見定めようとする。
 さっきの嗤い女が敵で無いなら後で謝れば良い。
 今から丁寧に一人一人を一兵卒の力で倒していくだけだ。

 変わった形のアイアンメイデンを見つける。
 棘でなく穴の開いたアイアンメイデンだが…「あの拷問具は…」
 それに急接近すると触れる。触れるだけでいい。
 ボルテックスがこの世界に持ち込めた能力の同化。
 それを使って拷問具は変形して…いかないが、能力の干渉で崩れそうになる。
 本当は救急ベッドにでも変形させたかったのだが…。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1〜体<>saga<>2013/01/10(木) 01:55:35.23 ID:owTEgsTUo<> >>625
「あはっ、良い反応だね」

男を刺したことに罪悪感を抱くはずもなく、楽しげに笑うだけだ。
自分に舐めたマネをした仕返し……にしてはやりすぎではあるが、そんなことは気にしない。

「こんなところで1人を囲ってたってことは、やられる可能性もあったってことだよ? 迂闊だね」

相手の強さも見ずに喧嘩など売るからだと言わんばかりである。
最も、若者たちがクリオネに喧嘩を吹っ掛けずとも、クリオネから吹っ掛けるので結果は変わらないが。

「……!」

反射的に左手に盾を出し、乱入者の方を見る。これは癖みたいなものだ。
先ほどまで殴られていた男をちらっと見るが、厄介ごとに巻き込まれた割には冷静な顔をしている。
慣れているのか?などと思うが、いまいち読めなかった。

>>623
「だったらこいつらを殺しても良いってことだね。私の人生は私の世界だもん」

無茶な理論だが、自分を最優先させるクリオネらしい考えだ。
世界の決まりなど、皆が勝手にしたがっているだけだと。

「……って何してんのさ」

自分のアイアンメイデンが崩れる。消滅はしていないが、中の男を取り出すことはできるだろう。 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(大阪府)<>sage<>2013/01/10(木) 02:03:53.97 ID:IGd9bxo0o<> >>629>>628
お二人に提案、私頃合いを見てロールに参加するので、そのまま続けた方がスムーズに運ぶかと <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 02:05:48.87 ID:XqoTC/MVo<> >>629
「こいつらを殺していいかどうか…
 その問いは答えにくいな。わたしなら殺すが…。
 善悪の問題は関係ない。後付けできる物に価値はない。
 戦では人は死ぬものだ。そもそも兵役は義務でなく権利なのだ。
 戦うのは立身の好機だ。だがこの世界のこの時代での戦いは違う。
 この世界は面白い…フフフ。」
 笑いながらアイアンメイデンをこじ開けて中の男を取り出す。
>>630
// 了解です。ただ、地味な男はボルっちが回収できたかも。 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(大阪府)<>sage<>2013/01/10(木) 02:07:33.38 ID:IGd9bxo0o<> >>631
/本音いうと今からお風呂入るのですよHAHAHA まぁタイミングをみてはいりこみますわよ <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage saga<>2013/01/10(木) 02:08:26.36 ID:6JT/42S2o<> >>627

「イギリス、貧民」 鸚鵡返しに呟いてから唐突に、彼の顔へ自らのそれを近づけ、付き合せる。

レルは盲目だったが、視力に相当する特異な体質、第六感を備えている。
近づきさえすれば、ものの輪郭や色合いをおぼろげながら察する事が出来た。

「うーん、の割には育ちの良さそうな顔をしていますけど」

首を斜にして、褒めるような言動をするけれど、その実、アーサーのそれを否定したいだけだった。
有体に言えば、反抗期なのだ。鈍いアーサーに『かわいい』等と言われた日には、全力で罵倒するに違いない。


「えーえむえす=v「……ああ、ぴーえむしー=Hの派遣会社でしたっけ」
「いやはや、ぼく、そういうのに詳しくないんですよね」「いかんせん、田舎者でして」

彼から受け取った名詞を、先程と同じ要領で目元へ近づけ、食い入るように見詰めて。
それからしゃんとしない、抜けた発音を交えつて言うのだった。仙人じみた生活をしていたレルは、世界情勢に疎い。

…それどころか、一般常識が無かった。彼女の人を小馬鹿にしたがる性格も、そういう部分に起因しているのかもしれない。 <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 02:08:54.85 ID:XqoTC/MVo<> >>632
// いってらっしゃ〜です <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 02:11:35.04 ID:owTEgsTUo<> >>631
「そう言いながら私の邪魔をするわけ?」

アイアンメイデンとそのほかの男を拘束していたマネキン人形を全て消す。
こんな男どもより目の前の女の方が危険だからだ。万が一に備える。

「その男を渡して」

男の血で汚れたレイピアをボルテックスに向ける。
せっかく多人数の魂を一度に取得できるチャンスを潰されてはたまらない。

>>630
//了解しましたー <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 02:17:02.39 ID:XqoTC/MVo<> >>635
「ふむ…。」
 ボルテックスはクリオネに向かって何も隠さずに話す。
「大切なのは面子より事実だ。お前のほうがわたしより頭は回りそうだな。
 この男、わたしの目から見れば襲われていた被害者だが…危険なのか?
 そうでないなら、私利私欲のためにこの男を使うつもりなら、
 …わたしがお前を殲滅、抹殺する。」 <> アーサー<>saga<>2013/01/10(木) 02:20:03.55 ID:YvQYtbKi0<> >>633
「そう、英国の貧民で……って……」

不意に寄せられた顔に、アーサーはぎょっと目を見開き、呼吸を止める。
普段あまり女性と接触のない彼にとって今のは心臓に悪い。

「仕事についてからの羽振りがいいから、じゃ……ないかな?」

ややのけぞるような姿勢でようやくそれだけ絞り出すと、この娘はいつ離れてくれるのだろうかと、引きつる背筋を奮い立たせる。
レルという少女は嫌いではなく、むしろ好意を抱くタイプの相手だが、それとこれとは別。慣れない女性の接近にアーサーはやや引きつり笑顔で、乾いた笑いをもらす。

「どちらにせよどこにでもいるような、そんな顔さ。坊ちゃん面じゃない」

もし顔がよければこんなひもじい独り身人生とは無縁さ、などと余計な付け足しをして、アーサーは半歩ほど後退。姿勢を立て直してほっと一息つくと、

「民間の軍事組織。その諜報機関だよ。傭兵部隊の上位互換みたいなものかな」何と説明したものか、とやや悩みながら、「田舎は都会よりは静かで好きだけど」

そういえばこの子は目が見えないのだったか。名刺に顔を寄せるその動作でその事実を思い出すと、アーサーはこりゃ説明するにも手間だな、と肩を落とす。

「そういえば、よくこういう風にグールとかひねりつぶしているの?」

<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 02:26:21.93 ID:owTEgsTUo<> >>636
「はっ、元はと言えばその男から喧嘩を吹っ掛けて来たんだよ? だったら殺されたって文句なんか言えないでしょ」

嘘ではないが真実でもない言葉を吐く。しかし、この女と本格的に事を構えることは危険だ……クリオネの本能がそう伝える。
戦うにしても手の内を隠して戦うのは無理。

「私がどんな理由で殺したってキミに関係ないでしょ。 正義のヒーローにでもなったつもり?」

レイピアをと盾を構えながら、いつでも攻撃と防御、回避が出来るようにしておく。
ボルテックスの目的が分からない。自分なら殺すと言っておきながら、私からその男を守ろうとするその行動。

このまま攻めるにしても引くにしても、この後の相手の出方次第となるか。 <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 02:36:06.69 ID:XqoTC/MVo<> >>638
「人員の確認がしたい。つまりこいつが…」
 片腕でアイアンメイデンから取り出した男を突きつける。
「この連中を狂わせた元凶という事で話はあうだろうか?」
 周りで人形に羽交い絞めにされている集団を見回して尋ねる。
「こいつが元凶ならここで括り殺すか、貴様にくれてやれるが、
 わたしは猜疑心が強いのだ。この頼りない男はこの騒ぎの元なのか?
 そうでないなら、庇ってやるのが王道を求めるわたしの務めになる。

 混戦、乱戦状態のこの場で、誰を討つべきかを考えるのは大切な事だ。」 <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage<>2013/01/10(木) 02:41:57.25 ID:6JT/42S2o<> >>637

「ああ、それもそうですね」「ぼくにスーツ、奢ってくれるくらいですし」

アーサーの言葉にやけに納得してみせて、レルもまた、体を後ろへと退いた。


「中々やるじゃあないですか」「もっとも、何を仰っているのかはちんぷんかんぷんなんですけど、ははっ」

次にお会いするまでの間に勉強しておきます、と、幾らかの成長?が伺える一言を付け足して。



「ええ、現世に留まる彼らを、あるべき場所に送る訳です」「ぼくがギリシアの神官だ、というのは以前お話しましたよね?」
「それで、仕えているのが冥府を司る神様なもので、こういう手合いの始末が仕事──と言うよりは、義務になっているんですよ」

「……今風に言えば、キャバ嬢に貢ぐ独身男みたいな構図ですね」 「親分に上納金を納めるチンピラでも良いかも」

浪漫もへったくれもない例えをして、言葉を〆るのだった。人間、くだらない事柄だけは良く覚えているものだ。


/
すいません、眠気が襲ってきましたので、そろそろ〆させて頂いても宜しいでしょうか……? <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 02:47:04.20 ID:owTEgsTUo<> >>639
「元凶? そいつがボスかどうかは知らないよ。その男とこいつらが、……今そこで倒れてる男をボコってた。
 たまたま通りかかった私も絡まれた。それだけだよ」

実際は絡まれるために近づき、そいつらの魂を回収することが目的だったが、それは言わない。
このまま男を引き渡してくれるならそれでも良いわけだが……この女がここで男を殺すのであれば、それはそれで構わない。
自分で殺す必要はないのだから。

「だったらキミの王道とやらでは、その男を助ける義理は無いでしょ? 騒ぎのもとであることは間違いないんだから。さっさとここで殺すなり、私に渡すなりしてよね」

上手く運べば問題なく回収は出来そうだ。
<> アーサー<>saga<>2013/01/10(木) 02:51:24.60 ID:YvQYtbKi0<> >>640
「意味が分からないというのなら、次までに理解してくれ」

それとスーツのおごりは特例だ特例、とようやく距離を置いてくれたレルに念入りに重ねる。
実際羽振りがよかろうと衣服一式おごるなどまれである。自分でもなぜあの時におごってしまったのか判然としていない。

「ギリシア神官のお仕事は未練たらたらな連中の尻をひっぱたいて送り出すこと、か」

それってなんだか引きこもりの息子を叱咤する母親のような図だな、と何の気なしに口にしたアランは、母親役のレルとグータラ息子のグールという笑えない構図を脳裏に浮かべて苦い顔をする。

「冥府、大御所の神様だった気がする。俺もそこは次回までに調べよう」

チンピラはともかくキャバ嬢のたとえは感心しないな、などとなにに目くじらを立てたのかいささか不明な独白を漏らし、

「まあいいさ。次回こういう風にグールを始末したら俺を呼んでくれ。処理はする。電話の扱いはわかるか? というか携帯端末持ってる?」

/あいあい!了解です! <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)<><>2013/01/10(木) 02:55:26.72 ID:YvQYtbKio<> >>642
/あ、アーサーからの予測変換でアラン坊や混じってる!
/ミスです… <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 02:59:47.97 ID:XqoTC/MVo<> >>641
「はっきりしないがチンピラはわたしも嫌いだが。」
 掴んでいた男を投げ捨てる。
 クリオネに投げ渡したのでなく、違う角度に投げ捨てた。
 そして舌打ちをする。
「こういうはっきりしない状態が一番鬱陶しい。
 物事がはっきりしないな。
 それから、王道はそれほど安いものではない。」 

 さて少しの間を置いて、クリオネに尋ねる。
「女のわたしが言うのもなんだが、若い女が、しかも君は容姿が良い。
 下らない事には首を突っ込まない事が賢明だ。でないと嫁にいけなくなるぞ。」
 ボルテックスはクリオネにそう言ってから踵を返すと去りつつあった。
 もう少し、この、あのウェービー美女が去れば魂も吸い放題状態である。 <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage saga<>2013/01/10(木) 03:03:19.70 ID:6JT/42S2o<> >>642

「ええ、世間知らずではありますけど、馬鹿ではありませんから」
「お互い、宿題という訳ですね」「仰る通り、神格の中では結構な実力者でいらっしゃいますよ」



「ははっ、持ってる訳ないじゃないですか、そんなハイカラなもの」

住所も収入も無いのだから、持てないのも無理は無かった。
そっちの所在地は覚えましたので、旅の神様にでもお願いして連絡しますよ、と付け足して。

「それじゃあ、僕はそろそろ」
「長居して、警察でも来たらアーサーさんはともかく、僕は困った事になりそうですし」

踵を返して、足早にその場を立ち去ろうとするのだった。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 03:09:06.18 ID:owTEgsTUo<> >>644
「……」

投げられた男を目だけで見る。
まだ警戒態勢を解くのは危険だ。

「それは余計なお世話だよ。大体、お嫁に行くつもりなんてないし。」

いちいちこっちの事を気に掛けるボルテックスであるが、クリオネにとってはただのお節介。うっとおしいだけであった。
自分が嫁に行くことなど今まで一度たりとも想像したことが無い。はたしてそんな日は来るのだろうか。

「全く……なんだっていうの」

ボルテックスが去るのを見て、少しレイピアを下げる。
ボルテックスが見えなくなったら、男たち全員を殺すだろう。 <> アーサー<>saga<>2013/01/10(木) 03:10:24.12 ID:y7uGYZW70<> >>645
「お偉いさんの部下、か。俺とは大違いだ」

ギリシアの神々はアーサーにとってはるか遠い存在。
どこかぼんやりとした認識か持てないが、しかし彼女はソレに仕えている。

「ノルマ不達成には罰ゲームだな」

俺が負けらた何かおごろう、と笑って、

「ああ、そんなことだろうと思った。旅の神様とやらが何とかしてくれると信じようか」

立ち去るレルの小さな後ろ姿に「気を付けて帰れよ」と声をかけ、彼女の背中が見えなくなれば、周囲の惨状に目を向けて、

「さて、どうしよう、これ」


/おつさま! <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 03:10:44.46 ID:XqoTC/MVo<> >>646
そんな事などは知らずに伸びをしながらゆっくりボルテックスは歩いて去って行く。 <> レル/古代ギリシャな服&目隠し 神官ボクサー<>sage<>2013/01/10(木) 03:12:04.50 ID:6JT/42S2o<> >>647
/
はい、お疲れ様ですー! <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(東京都)<><>2013/01/10(木) 03:15:03.18 ID:y7uGYZW7o<> >>649
/楽しかったですー
/また機会があればうちの愚鈍をよろしくですw <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 03:20:58.69 ID:owTEgsTUo<> >>648
「思わぬ邪魔が入ったよ……」

ボルテックスが去ると、先ほどまで威勢よく暴行を働いていた若者たちに近づいていく。
ヒュッと一回レイピアを振り、ついた血を払う。その姿はこれから殺される男を魅了するほどに様になっている。

「じゃあ、そういうことで……死んでね」

加害者の若者全員を殺し、ポケットに入っていたアミュレットを取り出す。
淡く光りだすアミュレットは、その魂を回収していく。

「もっと早く終わると思ったんだけど」

先ほどまで殴られていた男は放置し、その場から去るクリオネ。
もうこの場に用は無い。

//眠いのでこの辺で失礼します。
//お疲れ様です。ありがとうございました。 <> ボルテックス(豊満な日焼け美女)商店街の金属工房店主<>saga<>2013/01/10(木) 03:22:54.43 ID:XqoTC/MVo<> >>651
「ただの若者の喧嘩にしては良い殺気だったな。」
 今日はよく眠れそうだ。
// お相手感謝。お疲れ様です。 <> レント・クラウン <><>2013/01/10(木) 03:34:20.99 ID:IGd9bxo0o<> >>お二人さん

……全てが去った、後日談

「まったく、いや、危なすぎるだろ」

"何事もなかった"かの様に起き上がった地味な男は疲れた様にそう呟いた。
その顔にはもはや傷一つ無く、状態も居たって普通、と簡単に見て取れる。

「まさか能力者か、とりあえず悪と正義の味方が一変登場するなんて」

ポキリとポキリと首の骨を鳴らしたり背中を伸ばしたりしながら男は空を仰いだ。
見上げた空は何処か赤みが掛かった不気味なモノへと変化している。血の紅い色に
不気味な空であった、何か不吉な雰囲気に為せる夜空、不快に侵食された天空……

「流石の俺でも一度に相手は出来ないだろう…常識的に考えて」

不意にパチリと男指を鳴らした
すると一瞬で空は元の清いモノへと戻った。

「まあいい、まぁいい、帰ろう帰ろう帰って飯食って寝て毎日を暮らそうじゃないか」

そして男は落ち着いた様子で路地裏はへと、歩き出す、こつりこつりと足跡が
やがてその音も遠く成っていく。男の身体が闇にまみれて消えていく…そして誰もいなく成った <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/10(木) 05:10:37.54 ID:mHoaMq9Co<> >>586
「そこまで気をかけていたらキリがない...
仮に家族がいても他人の不幸で飯を食ってる連中だ...」
「...ヒーローなんて思ってない、誰がどう見ても
俺はしがない殺し屋もどきに過ぎないんだ」


相手の事を思えば三流だ
昔の知り合いにそう言われている
この業界では、相手のことを思う暇はない

言葉では冷たく切り捨てているようだが、大男は気付くだろうか
僅かに、少年が唇を噛み締めて組んでいる腕に力が入っているのを
まるで悔しいように
自分の行動にまた必要以上の人間を不幸にした事を
誰かの幸福の為に、誰かを不幸にした事を
ーー、彼もまだまだ三流だ

「...お前は俺を捕まえないんだな
体格差から見ても、俺が捕まったら逃げることは無理そうだが?」

少年は恐らく同年代では平均的な身長だが
少し細身だ、必要な筋肉しか付いていないイメージ
大男の腕で掴まれたらどう暴れても逃れる術が
...あるかもしれないが、そうそう思いつかない
容姿からは想像はし難いが、この大男
今までの会話や行動から正義感のある人物ではないかと、少年が思ったからである <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/10(木) 14:21:52.38 ID:Ca4p3Khjo<> 「かーっ!客なんざひっとりも見つからねえなぁオイ」

1人呟く…と言うか叫ぶ男らしき人物
場所は公園。寒さで子供すら家でゲームをピコピコする程度の気温である
そんな中男の服装は作務衣である。上着何か着ても無いし、強いて言うなら腰に“東”と書かれた前掛けをしている位か
そして衣服以上に目を引くのはお祭りなどで有りそうな猫のお面…大きさが有っておらず、口元だけ見えている。

「寒いしよぉ。寂しいしよぉ、腹減るしよぉ
誰かー俺っちをあっためてー・・・なーんてなぁ」

はぁ、と吐く息は白く。暇なのかエンチャントで熱を持たせた極彩色の光を放つ小石を上に投げてはキャッチしている <> 陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-<><>2013/01/10(木) 14:36:35.99 ID:++4Yedpjo<> >>655
今日は平日。しかしながらこの少女は学校にも行かず公園に来ていた。
理由は簡単。少女は少女だが、「36歳」なのであるから。

「ふんふふ〜ん♪」

ニットのワンピースに毛糸の帽子を被り、実にゆるい格好で公園へと足を踏み入れる少女。
何か楽しげに、歩くたびに長めの薄ブラウンの髪が揺れる。
というのも、手に持っているコンビニの袋の中身……肉まんがその理由だ。寒い時にホッカホカの肉まんは美味しい。

のだが。その公園にいたもう1つの人影に目を引かれ、思わず足を止める。
こんな寒いのに作務衣。そして顔に全くフィットさせられていない猫のお面。明らかに一般人では無さそう。

(……というより、何してるんでしょう〜……)

光を放っている石も奇妙だ。もしかして、能力者とかそういう類なのだろうか……そう思いながら、疑問はその場に止まり続ける。
彼が周りを見渡せば、15歳ほどに見える少女が其方を見ているだろう。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/10(木) 14:47:13.44 ID:Ca4p3Khjo<> >>656
元々田舎暮らしで更に引き籠って延々と刃物を研ぐだけの、ぼっち経歴の長い東は他人の視線には敏感で
更にはコレだけ人影のない広い公園ならば陽向の姿は簡単に見つけられた

「かーっ!お嬢ちゃんどうしたぃ?人の事ジロジロ見てぇ?」

パンッ、と膝を叩いてから立ち上がり
ちょっとボロめのサンダルで土を踏み締めて陽向の方へと歩いて行く‥寒いのか、足の指先も縮こまっていて
どうやら見た目に騙されているらしく、陽向の事を年下と思っている様で

「そんなにこの石が気になるかい?それとも…このお面が可愛いから気になったとか?」

ニヒ、と愛想の良い笑みを口元に浮かべながら。片手で暖かい極彩色の小石を持ち上げ、もう片方の手で自分の着けた猫さんのお面を指差して
話し易い位置に立つと立ち止まり

「…おっと?そういやコッチじゃガッコーなんてものは無いのかぃ?
 もしかしてもう卒業してるとか?」

16ともなればもう結婚しても大丈夫な年齢でしょうし
見た目は少し幼いが・・・もしかしたらそれ位の年齢なのかもなー、なんて
―――――四方や36歳だなんて、思う訳が無い <> 陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-<><>2013/01/10(木) 15:02:27.65 ID:++4Yedpjo<> >>657
ひゃっ、と見ていたのは自分の癖に話しかけられたのにはちょっと驚いたようで、
少しドキドキしながらも答える。身長が低いので、勿論上目遣い。因みに、本人は無意識。

「え、え〜っとですね〜……。
 そ、そうです〜。光ってるから気になったんですよ〜……そのお面も目立ってましたし〜」

体格が少女なら声も比例するのか、全く36歳とは思えない幼い声。
アハハと苦笑いしながらも、彼の笑みに愛想の良さが見て取れた少女は、その笑いを柔らかな笑みに変えていく。
特にその石が気になったのか、彼の手に納まっている石をもう一度、マジマジと見た。

「……え? 学校ならもうとっくに卒業してますよ〜?」

その疑問は尤もなのだが、少女、そういった類の質問には致命的に鈍い。
つまり自分が36歳であり、他人にもそのように思われていることを当たり前のように思っているわけだ。
故にその疑問には首を傾げる。

「えっと〜、それで、あなたはここで何をしていたんですか〜?」

自分がいえたことではないが今は平日、仕事も有るだろう。
なのにこの公園にいる彼は、一体なんなのだろう。……因みに少女は非番である。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/10(木) 15:14:01.34 ID:Ca4p3Khjo<> >>658
「かーっ!綺麗なもんだろ?俺っちの自信作さぁ。
 っと、女の子が身体冷やしちゃいけねえな。ほら、持っていきな」
「あとお面…可愛いだろぉ?」

言いながら件の小石を差し出す
持てば下手なカイロ何かより暖かいのが解るだろう。冬場に持ってると凄い助かる代物だ
矢張り楽しげな笑みを浮かべた儘、陽向に語りかける。特にお面に関しては褒められると嬉しい様で

「かーっ!そりゃスマン!と言うか買い物袋持ってるわな、不用意な質問だった!」

誤りながら拝むみたいに手を合わせる
中卒なのかなぁと東の中では処理していて。多分義務教育終了後速攻で嫁いだとかそんな解釈をしております
嗚呼勘違い……

「俺っちが?何をしてたってそりゃあよぉ―――」

ハハ、と愛想の良い笑みが―――消えて

「住んでんだよ、此処に」

お面越しにでも真顔になったのがすぐに分かるだろう
ダンボールな御家すら持たない、着の身着のままで公園に住まうTHEホームレス。勿論職なんかも有りません。

「……なー、奥さん。錆びたり歯の欠けた包丁とか無い?
 俺っち砥ぎ師なんて仕事をしててね。絶賛仕事を探してるトコロなんだ―――お腹も空いたし」
<> 陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-<><>2013/01/10(木) 15:33:10.76 ID:++4Yedpjo<> >>659
「へぇ〜……綺麗ですねぇ〜。
 ……い、良いんですか〜? ありがとうございます、あ、暖かい……」

その石を若干嬉しそうに貰うとその暖かさに驚いて、でもその数秒後には温もりを持ったそれに頬ずり。
エヘヘと笑う様はとてもアラサー過ぎとは思えないが……それはともかく。

「いえいえ〜、良いんですよ、よく言われるので〜」

彼の予想はあながち間違っていないのだが、一つ大きな間違いは勿論年齢だ。
それに中卒ではなくちゃんと大学を卒業していて――――れっきとした社会人。お酒は好きな方。
謙遜しているのか小さく手を振って、にこりと微笑んだ。

とまぁ、そこまではほんわかしたムードだったのだが、彼の顔(仮面)から笑顔が消えると少女の笑みも凍って。
すぐに「しまった」と後悔した少女は、一転頭を下げて。

「……軽率な質問、すみませんでした」

声からは謝罪の気持ちが伝わってくるだろうか。少なくとも少女は、本当に謝罪をしているのだが。

「包丁は無いんですけど〜……肉まんとかなら……。
 先ほどのお詫びも兼ねて、受け取ってくださると嬉しいです〜……」

ゴソゴソと袋を漁ると、ちょっと大き目の肉まんを取り出して彼に差し出す。まだ湯気が立っており、勿論ほかほかだ。
声のトーンも少し落ち込み気味だ。やはり先ほどのことを引きずっているのだろう。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/10(木) 15:44:48.69 ID:Ca4p3Khjo<> >>660
「いやいや、俺っちももうちょい仕事が有ればね・・・良いんだけどねぇ」

都会に来れば仕事が有る。そう希望を持ったのが間違いだったのだろうか
まぁ最近は来たものは仕方ないと割り切ってきてるのだが・・・

「かーっ!ヤメヤメ!暗い雰囲気にしたら余計寒くならぁ!
 でも肉まんはちょっと欲しいなぁ!流石に雑草スープじゃ腹ぁ膨れねぇよぉ!」

食生活がアレすぎるこの頃。飢えこそギリギリ凌げているが栄養はサッパリ足りていません
と言う訳で、肉まんは頂く事にして

「ま、不用意な質問をしたのはお互い様だしなぁ
 寧ろ俺っちの方が肉まん貰って嬉しいし……っと、そうだ嬢ちゃん。まだ名前も聞いて無かったな」

お名前は?なんて質問の後で肉まんを一口食べて
―――久々の人間らしい食事にすっごい口元が緩んでいるのが見えるだろう
<> 陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-<><>2013/01/10(木) 15:59:14.85 ID:++4Yedpjo<> >>661
黙って彼の話を聞いている少女だが、聞いているとやはり先ほどの質問が悪かったのだと後悔。
過ぎ去ったものはもう仕方ないが、もやもやが取れない少女だった。

「あ、はい……どうぞ〜」

雑草スープとか言う言葉を聞けばますます後悔の念が拡がる。
気付けば泣きそうである。表には出していないが。そんな顔で肉まんを手渡す少女。

しかし、自分のあげた肉まんを食べる彼の笑顔を見ていると、その泣きそうな感情も何処かに行ってしまって。
少しばかし、微笑んだ顔に戻っている。

「えっと、私は陽向と申します〜。対異形特殊能力火器戦術部隊AMSWATの、特殊戦術班副班長をしています〜」

よろしくお願いしますね〜、と幾らかつっかえも取れたのか朗らかに笑ってみせるが、話した内容は、とても見た目の年齢の少女が言うような台詞ではない。
もしかしたら何か有るのかも、何て気付いてもおかしくないだろう。少女はデフォルトの笑顔ではっきりとそういったのだから。

そして自己紹介を終えると、次はそちらというようにあなたの名前は〜? 何てのんびりした声で問いかける。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/10(木) 16:11:03.49 ID:Ca4p3Khjo<> >>662
「……wait!ちょっと待って!え?何で涙目なの!?ぐっ、げっほごふっ」

ほんわかと肉まんを食べてましたが少女が泣きそうになった名残を見てちょっと焦る男
其処まで自分は酷い事言ったっけ、とテンパってると肉まんが喉に詰まって噎せて

「えーっと、陽向さん?うん、覚えとこう。 つか何か凄い職場居るんだねぇ…
 普段どんな事してるんだい?」

聞いた事もない組織名には〜、なんて声を漏らしながら尋ねる
元引きこもりだし故郷よりも外の事もあまり気にした事は無い為か世にも疎いみたいだ
とは言え踏み込んで尋ねようとも思わない。飽くまで世間話なのだから・・・

「っとぉ、俺っちも名乗らなきゃな。俺っちは飛鳥馬 東(あすま あずま)気軽にあずにゃんとでも呼んでくれぃ
 砥ぎ師なんてマイナーな職だが宜しく…あ、あとアイテムにエンチャントも施してるよ」
<> 陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-<><>2013/01/10(木) 16:24:47.77 ID:++4Yedpjo<> >>663
「え? ……あ、元々泣きやすいんです〜……すいません、気にしないで下さい〜」

目を中指で少し擦り、涙が付いていないことを確認するとそう言って笑いかける。
少女は他人から心配されるのがちょっと嫌いである。だから、涙が溜まって無い事を確認すると、小さく息を吐いた。
それよりも彼が肉まんを喉に詰まらせてゲホゲホ言っていることが心配なようだ。大丈夫ですか〜? と声をかける。

「そんな凄いことはないですよ〜。
 悪い異形の方と戦っているだけですから〜。後は治安維持活動もしています〜」

といっても、私は戦わないチームにいるんですが〜とは言うが、やはり少女の外見に似合わない仕事だ。
当たり前のように答えている少女だが、一般的には全く当たり前で無いということを自覚しているのだろうか。
……少なくとも、その優しい笑顔で笑っているうちは、自覚していないだろう。

「飛鳥馬さんですね、覚えました!
 アイテムにエンチャント? ……それって、この石みたいに、ってことですか〜?」

少女にとってはあずにゃんよりもエンチャントの方が気になったらしく、先ほど渡された石をもう一度取り出して尋ねた。

<> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/10(木) 16:41:25.76 ID:Ca4p3Khjo<> >>664
「げっほ、はぁ・・・俺っちそんな酷い事言っちゃったかぃ?
 ん、大丈夫。美味しく頂いてるってのぉ」

スマンねぇ、と一応謝って置いて
それから残った肉まんをパクリと食べて呑み込んで

「かーっ!立派だねぇ何ともぉ。
 …っと待ったぁ。もしかして俺っち、治安乱してる側に置かれてるとか?いやほら、こんな奴がずっと公園住み着いてる訳だし」

もしかして、追い出される?なんて的外れな心配をする男
嗚呼…少女と同じく男も何処かズレている。
武器なんてものと触れ合っていると、矢張り中には変な得物が有ったりするもので。それで慣れているのかも?

「かーっ、あずにゃんたぁ呼んで貰えねぇかぁ!残念残念。」

あまり残念そうじゃ無さそうにそう言うと、彼女の取りだした石をもう一度見て

「つっても何でもかんでも出来る訳じゃ無いってぇ
 武器1つなら一晩はかかるだろうし、効果次第じゃ更に時間が必要だ。 尤も、弾丸程度の大きさで数発位ならその日の内に仕上げるがね」

大した事ないだろ?なんて同意を求める様に言ってみせ <> 陽向(少女みたいな36歳、3児の母) -White Magic-<><>2013/01/10(木) 16:54:45.86 ID:++4Yedpjo<> >>665
「違うんですよ〜……私がただ涙もろいってだけでして〜」

いつの間にかニコニコ笑顔に戻っている少女はそう言って、自分も肉まんを取り出してぱくりと一口。
やはり寒い季節に肉まんは美味しいようで、顔をほころばせた。
……心配をかけさせたくなかったというのも、肉まんを取り出した理由のひとつだ。

「えへへ、それほどでも〜。
 ……そんなこと無いですよ〜。私たちの本職は異形退治ですから〜。飛鳥馬さんには何も言えませんね〜」

言うつもりも無いですけど〜と付け足した少女は更に一口肉まんを齧る。
彼に手を出すとしたら本職が治安維持のAMSがやりかねないとも思う。尤も、彼らにも人間の心はあるだろうからそう一方的には追い出さないだろうが。
その場面に遭遇したら……と考えると、どっちを助けようか迷う少女だった。

「なるほど〜、色々制限があったりするんですね〜。
 でも〜、とてもすごい能力だと思いますよ〜。大した事ないなんて、そんなこと無いです〜」

これは相手を持ち上げているのではなく本心だ。自分の力ではできない能力。
少し羨ましいのかもしれない。

と、そこで少女はふと時計を見て、少し驚いたような表情になる。

「あ、もうこんな時間! ……ごめんなさい飛鳥馬さん、ちょっと急ぎますので、この辺りで〜。
 楽しいお話、ありがとうございました〜!」

その言葉と共に、全速力で走っていくだろう。どうやら外せない用事があったらしい。
また面白い人に出会ったなぁ……そう考えながら走る少女だった。

/すみません、激しく眠いのでここらへんで〆させていただきます・・・
/おつかれさまでした、そしてありがとうございます! <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 17:02:54.97 ID:k8qMxD2IO<> ここは、陽の暮れた公園
子どもらも帰路につき、しかし未だそうも物騒ではない時間であるが
ひとつだけ、明らかにおかしな光景があった。

「あぁぁああ……今日一日が終わるぅ…」

奇妙な箇所は鉄棒の上。
ぺろぉん、という表現がまさに似合う感じで女が1人干されていた
たとえるなら、布団であろうか。

「やべぇえよぉ……夕飯どーしよー……」

誰か聞いて恵んでやくれないかななんて甘い甘い思考のもと、少し声を大きくして呟いてみた

/ここでのロールは始めてなのでいろいろのアレかもしれないのと、かなり遅レスになりそうなのですが
/よろしければお相手してやってください <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 17:21:27.68 ID:m+4Ew/Z+o<> >>667
「〜♪」
一人の女が公園の近くを紙袋を持ち、鼻歌を歌いながら歩いている。

「〜♪………ん?」

何か異変に気づいたのか女は足を止め公園の方を見る。
視線の先には鉄棒に干されているという表現が似合う女が一人。

「な、何あれ?」

彼女の事を不思議に思ったのか、鉄棒の周りをぐるぐる周りだした。

/宜しくお願い致します <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 17:30:18.82 ID:+xFPAsnIO<> >>668
「…おーいー、なんだよー」

食への渇望が呼んだのは、食べ物ではなくよくわからない女であった
顔をあげるとそこにあったのはやたらと美人な女の人
嫉妬的な心境が生まれないのはき女を捨てているからだろうか

流水は腕を適当にだるそうにあげて

「あ、そーだ」
「なんか飯くれ、飯」

鉄棒から降りようとも目を合わせようともせず、ただ紙袋を奪おうとする
ただし、届かないだろうし、動きはとってもスローモーションだ <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 17:39:22.64 ID:m+4Ew/Z+o<> >>669
「あ、はい、どうぞ」

戸惑いながらも彼女に袋を渡す。
袋の中に入っているものはパンだ。
丁度、一人で食べるには多い量を買ってしまってたのだ、渡した方が彼女にとっても私にとっても良いだろう。

「………あの、それでどのようになっていらっしゃるのですか?」

さっき鉄棒の周りを周って気づいた事はあまり無かったが、不思議に思うことはあった。
どうやって鉄棒にぶら下がっているかである。
彼女は長時間ぶら下がっているように思えた。
長時間ぶら下がっていれば常人は腹に痛みが来るはずだ。
何故彼女は長時間ぶら下がっていられるのか、少し気になった。 <> 流水/水人間<><>2013/01/10(木) 17:54:10.93 ID:+xFPAsnIO<> >>670
「お、おぉ!おぉぉ!!!まじか!!!」
「あざーす!」

まさか本当にいただけるとは思っていなかったらしく、体をぷらぷら揺らして喜びを表現してみる
それからんーっと伸ばした手で紙袋を受け取って、布団状態のまま中身を頬張り始めた
中身はあまり気にしていないらしく、手当たり次第に口に運ぶ。

「そりゃあおまえ、普通にぶら下がってるんよぉ」
「脱力してたら気持ちいいのかなぁって思ったんだけど、気づいたら一日おわってたんだ☆」


これぞ近年多発している○○して気がついたら1日終わってたIn平日
にやにやに近い笑みを浮かべながら、パンを一つ二つと食していく


「お前もやってみるかぁ?」

と言うと、終わってた流水は右へ少しずれてスペースを作ってあげた
いらないおせっかいである <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 18:03:43.97 ID:m+4Ew/Z+o<> >>671
「い、いえいえ」
よく食べる人だなあ、あそこの何処に入ってるのかなあなどど思う、どうやら暴飲暴食と勘違いしているらしい。

「今回は遠慮しておきますかね」
絶対に腹が痛くなるからである、それよりも今気になったのは彼女の丸一日そうしてたという発言であった。

二回目だが常人は長時間なにかにぶら下がっていると腹が痛くなる。
なのになぜ彼女はぶら下がっていられるのか。
結構気になったのだが深く考え過ぎないように、多分そういう体質か異能の人なのだろう、と思うようにした。 <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 18:18:48.25 ID:+xFPAsnIO<> >>672
「ふー、食った食った。」
「助かった、ありがとぉよ」

腹が膨れて元気がでたのか、女はぽんと鉄棒から飛び降りた
それから残りわずかとなってしまった紙袋を差し出しす

「ふぅむ、どうやらなぜ私が一日お布団状態でいられたのか不思議そうな顔をしているな!」

夕食を終えて元気がでたのか、ハイテンション気味に指摘すると

「ならば…答えてあげるが世の情け!!」

と古懐かしいセリフをはきながら腕を振り上げて―――思いっきり鉄棒に叩きつけた


…バシャァ



すると、あら不思議
女の右腕はまるで水のように―――いや、水なんだけど
液体となって弾け飛んだ。 <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 18:28:13.69 ID:m+4Ew/Z+o<> >>673
「いえいえ、」

お礼を言いつつ紙袋を受け取る、それは随分軽く、この人がどれだけ食べたかを実感させられる。

「は、はい!気になりました!」

目をキラキラさせながら言う、やっぱり気になるようだ
何が起こるのかワクワクさせていると………

「………え?」

次の瞬間絶句した、彼女の腕が水となって弾け飛んだから。

「弾け飛びましたよね、消えた腕はどこに?」

落ち着け、落ち着けと自分に言い聞かせながらそう質問した。 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<>saga<>2013/01/10(木) 18:39:06.50 ID:8qkPgzkmo<> >>654
「普通は好き好んでやる仕事じゃないな。
 ただ俺の目にはお前さんが迷っているように見える。」
 対照的に全く表情を変えない大男はそう言った。
「捕まえる?本格的な屑野郎ならぶちのめしていたさ。」
 それ以上に言う事は今はない。

// 帰宅しました。
// 仕切り直しを兼ねて、早めに〆ましょうか。 <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 18:57:45.53 ID:+xFPAsnIO<> >>674
「はっはっはー、すごいだろー」

女の驚きの表情に、流水は満足気にうんうんのうなずいた
右腕は服ごと消えているため、完全に消滅している

「どこ…って、その辺?」
「……もうどれだかわかんないけどぉ」

流水は左手でその辺の砂利についた染みを指差した
つまりこれが腕だったものだ、と。

「まぁ要は体が水ってことだね」
「はい、それだけでーす」

うまいオチが思いつかなかったので、言葉で適当に話題を切っておく
もし女がそのまま地面の染みを見ていたのならば、それらが徐々に流水の元へと集まって行くのがわかるだろう

<> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/10(木) 19:05:14.40 ID:mHoaMq9Co<> >>675
「迷う...か、かもしれないが間違った事はしてないつもりだ
これは“あの人”の遺言だからかな、今も続けてる...」

この行動は今は亡き恩人の形見
行動の先にある世界を見る、あの人の見れなかった代わりに
彼の『殺人』にはその意味がある
殺して殺して殺し続けて、世界を救う
そんな馬鹿げた夢を少年は追い続けている

「...で、お前に俺がどう見える?
本格的な屑野郎か...それとも?」

目の前の少年はそう言って大男の前へ歩いて行く
一歩一歩、ゆっくりと踏みしめながら
邪魔でもしない限り、少年は男の前に立ち止まるだろう
お互いの手が届く距離だ

少年は正気で善良な殺人鬼か、狂気で極悪な正義の味方か
犯罪者か、狂人か、審判か、聖者か
少年の虚ろな瞳は大男をまっすぐ射抜いている

少年の判断は大男に委ねられている

/わかりましたー! <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 19:07:51.44 ID:m+4Ew/Z+o<> >>676
「服ごと消えるんですねえ」

地面の染みを見つめながらそういう。すると、地面の水がどんどん彼女に集まってきた。

「おー………これって何かの能力なんですか?それとも生まれつきの体質?」

集まっていく水をぼうっと見つめながらそういった。
因みに彼女は能力と予想していた。
もしも体質なら一体どうやって生活しているのか少し気になりながら。 <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 19:11:27.14 ID:+xFPAsnIO<> >>678
「そうそう、ぜぇんぶ自分で作ってるからねぇ」

そういう意味ではエコノミーな存在である
水が流水に集まっていくにつれ、徐々に右腕が再生し始めた
はじめは棒のように、次第に色や形がはっきりと見える。

「生まれた時からこんなんだねえ」
「なにせ、ほら、川の精霊だから」

全身が水であることを証明するように、透明になったり元に戻ったり、ぐねぐねくねったりしてみる
これの性質を使って、長時間干されていたらしい。 <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 19:21:59.06 ID:m+4Ew/Z+o<> >>679
「服を水で?それってどうやって?」

布を水で再現するなんてどうやってできるのか興味津々だ。
まあ彼女は既に肌や肉を作っているのだが?

「ほう、体質ですか」

これは意外だなと思った。体質なら、彼女はこの能力を四六時中発動している事になるのだ。
しかしそれなら長時間干されている事も納得だ。

「川の精霊ですかあ」

透明になっている所を見ながらそう呟いた。
川の精霊なんて居ないと思ったが彼女が言うと信憑性が増す。

「これって、周りの水は操れないんですか?」

何故こんなことを聞いたかというと、操れないから食べ物とか作れそうだなあと思ったからだ。
まあ操れないから彼女はこうやって干されていたと思うのだが。 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<>saga<>2013/01/10(木) 19:32:13.89 ID:8qkPgzkmo<> >>677
「言っちゃ何だが嫌々させられてる感じだな。
 手前自信の信念が全く見えて来ねえよ。」
 間違った事をしていないつもりと断言を避けて、
 人の遺志で殺し屋を稼業にしている事を明かし、
 評価を尋ねるように自分を試す少年。

 ハンドポケットのままさらに一歩をつめた。
 肘打ちで横顔を打てるほど密着している。

 大男は険しい表情のまま少年を見下ろしている。 <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 19:43:21.17 ID:+xFPAsnIO<> >>680
「どうやって…って……んぅー」
「適当に『こんな感じ?』ってイメージするとこうなるんよぉ」

そういえば、やり方なんて細かく考えたことがなかった
人間が息を吸えば勝手に酸素を吸収してくれるように、彼女にとって容姿とはその程度のものなのだ
終いに流水は、艶やかな黒色の猫になって、女の周りをくるくるまわりはじめた

「そんな器用なことできないねぇ」
「せいぜい、こうやって変身するくらいだね」

猫の口で器用に人の言語を喋りながら、残りの水たまりを回収して行く

「ところでお嬢さん」
「おまえさんがそんなに美人なのも、能力かなにかかいな?」

はたと思い出したように立ち止まって、猫のまま女を見上げて尋ねた。 <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 19:55:23.31 ID:m+4Ew/Z+o<> >>682
「イメージですかあ、分かるような分からないような………」
「あ、動物にもなれるんですか!」

やり方を考えようとしていたが、視界に猫が映ったのですぐに思考を中断する。
彼女は動物好きなので撫でてみたいと思い手を伸ばすのだが

「え?美人だなんて、そんな!滅相もない!」

慌てて手を引っ込め顔を真っ赤にしかワタワタしながら否定する。
自分が美人とは自慢じゃないが人からよく言われる、ただ自分じゃよくわからないのだ。

「これは生まれつきといいますか………とりあえず能力ではない事は確かです。」

生まれつき、だと自分を褒めているような感じがしたのでやめ、質問に答えた。 <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 20:01:38.34 ID:pCX25yVIO<> >>683
「イメージできりゃあなんだってなれんよ〜」

どうやら動物に変身したのはなかなかヒットだったらしい
手を伸ばしてきたので、おとなしく撫でられておく。これがなかなか悪くない。
黒猫の体表は、どことなくひんやりして居るだろう。

「謙遜しちゃって〜」

ふふふと手の下で笑っておく。
それから、ととと…と走って女から少し離れてから、元のカタチに戻るだろう。
右腕は完全に再生していて、服は黒いハットにスーツと―――男のような格好だ

「そいじゃあ、そろそろ寝ること探さにゃらなんから、行くとするよぉ」
「パン、ありがとぅねぇ」

もし、このまま制止されることがないのならば、流水は街の方へと向かって歩いていくだろう。 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/10(木) 20:02:57.15 ID:mHoaMq9Co<> >>681
「人の為に人を[ピーーー]...行為自体は決して気持ちの良いものではない...
だが、今の俺にはこれしか残っていないんだ」

強く、大男に対して臆する事なくそう言った
それが自分の全てで、行動原理だからだ
公の為に私を[ピーーー]
救われる大多数の命のために
例え救えない小さな器の中に愛する人が居たとしても
少年は小さな器を捨て、大きな器を救い続けてきた
そうしなければ、今までの切り捨てた人達に顔向けができない
そうしなければ、今を生きる数多くの命に顔向けができないからーー。


もっと自分が冷徹で冷血で冷静ならば楽になれるだろうに
自分が、甘過ぎるから感情が乱れるんだ


「...お前が、何処の誰かって聞いてないな
俺は紫乃咲紫音、見ての通りフリーの殺し屋、偽善者だ」

30センチ以上の身長差はデカい
男の手ならこの紫音の頭を潰すのも容易いかもしれない
人の命がどれだけ脆いか、自分自身がよく知っている
殺される恐怖があるかもしれない
それでも目を離す事はない <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 20:09:44.34 ID:m+4Ew/Z+o<> >>684
「け、謙遜なんてしてませんよ!」

いま猫が笑ったような気がしたのだが気のせいだと思いながら手を離す。

「もうお別れですか………」

少し寂しく思う、上を見上げると少し暗くなっている。
時間が立つのは早いなと思いつつ

「あの、ちょっと待っていただけますか………?」

無意識の内にそう呼び止めていた。 <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 20:25:59.77 ID:pCX25yVIO<> >>686
「ん?なんだい?」

数歩進んだところで呼び止められて、ぴたりと静止する
それから格好つけながらターン、女の方に向き直った。 <> 高橋凛花 ポニーテール長リボンの美女 空間移動<><>2013/01/10(木) 20:33:00.94 ID:m+4Ew/Z+o<> >>687
「あの、えっと………」

無意識のうちに呼び止めてしまったので何を話していいか分からず慌てる
えーっと、うーんとと一生懸命頭を捻って

「ま、またここに来てください!私もパン持ってきますから!」

頭を絞って考えたのがこれ、もっと良い言葉があっただろうに。
しかし慌てていた彼女にはこのくらいしか浮かばなかったのだろう。
「あ、それじゃあさようなら!また!」といい!彼女はこの場を早足で去っていった。

/ロール終わらせても良いですかね? <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<>saga<>2013/01/10(木) 20:35:00.96 ID:8qkPgzkmo<> >>685
「俺もお前と似たような事をしている。」
 鬼塚は意外な事を告白した。
「名前は紫音か。俺は鬼塚詩音だ。」

 彼は巷に現れる正義の味方の一人。
「俺の場合は相手を自分で選んでいる。
 生かすか、殺すかも自分で選んでいる。
 お前と俺のどちらが正しいのかは知らん。」

「両方が正しいのかも知れないし、
 両方が間違っているのかも知れない。
 けどな…自分の信念に従っての決断と行動は嘘じゃ無い。」

 正義の味方も殺し屋も大して変わらないのかもしれない。
 紫音の発言を聞いていると鬼塚はそんな気がしてきた。
 させられているか、自分の意志でやっているかだけの違い。

「俺はそこが大切だと思っている。
 さて話し込み過ぎたな。」

 ポケットから携帯を取り出す。
「行きな。お前とやりあう気はねえよ。」 <> 名も無き白<><>2013/01/10(木) 20:43:25.22 ID:6Ug29p6A0<> 町外れの公園に なにか、白いモノが倒れていた

白いモノは 時折ピクピクと動く
どうやら、生き物のようだ

白いモノは人の形をしていた
どうやら 人間のようだ


しかし、倒れている
しかも、ピクピクしている

本当に、人間だろうか? <> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 20:48:58.06 ID:8cI1DMdlo<> >>690
「……―――おい、大丈夫か!」

その白に迫るように、力強く大地を蹴り抜く音が響いた
滑り込むように、白い何かの近くで立ち止まると、そっと割れ物に触れるように手を伸ばした

「おい、聞こえてるか?
 返事をしてくれ!」

焦ったようなその声は、公園に響く

「病院…?
 いや、動かして大丈夫なのか
 クソ、俺じゃあ全然わかんねぇぞ!」 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/10(木) 20:56:29.25 ID:mHoaMq9Co<> >>689
「...鬼塚か、覚えといてやる。
...聞いたところ、俺たちは一見同じ人間だが...」

きっと、相容れない
紫音は世間を、鬼塚は自身の目で相手を選ぶ
そこには限りなく近い結果と限りなく遠い原因がある
例え歩む道が同じ方向だろうと、出発地点が大幅に違う時点で
交わっても再び離れるだけ
辿り着く場所が違うのだ
ただ方向が同じだけ

「また、何処かで会うかもな
今度は敵かもしれない味方かもしれない、だがお前という人間を知れて良かった」

嘘か本当か、紫音はそんな似合わぬ台詞を言う
紫音はゆっくりと歩き出した
自分と限りなく近くて遠い人物
自分の意思で戦い続ける彼は、きっと迷わないのだろう
だが、自分も迷っている暇はない
自分にはこの仕事を続ける意味がある
“あの人”の信じた未来を作るためにーー。

彼はまた何処かへと消えて行くだろう
引き止めなければ、彼は街の闇の中へ消えて行く <> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 20:58:28.40 ID:6Ug29p6A0<> >>691

「ごはん... むり ごはん」

ピクピク
白いモノは何かを求めるように呟いた

「さむ さむ ごはん」


さむさむのごはんを求めているのだろうか?
なにかは何かを求めている

「し、ぬぅ」

さむさむで ごはんでし、ぬぅを求めているらしい
ちなみに、白いモノが人間だと仮定するならば
彼は人間社会でいう
全裸である。 まぁ、余談であるが <> 天使の歌 その1<>sage<>2013/01/10(木) 20:59:17.09 ID:8QdCuo/Ro<> 夜の新世界の街に轟音が響いた。
その音から、ほんの少し遅れて――数字にすれば、一秒以下のわずかな時差であった――パリン。と、ガラスの割れたような音が響いた。
その音からさらに数十秒後。今度は雪崩のような足音を皮切りに、人の悲鳴や道端にある雑多な物が崩れる音が響き始めた。

一瞬にして、パニックに包まれた大通り。
ごった返す人々の中央に居るのは、一人の青年だった。

青年は一人の男の首に手をかけていた。
それは、音も無い出来事。
瞬間、赤みの帯びた強い光が周囲を迸る。
その光が消えた時には、男の腕に握られていた男は、原型をとどめていない黒焦げの死体に変化していた。

男の周囲には、同じように原型が分からなくなった黒い塊がいくつか。
そして、パニックに押しつぶされ逃げ遅れた人々が何人か残されていた。 <> 鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質<>saga<>2013/01/10(木) 21:03:32.44 ID:8qkPgzkmo<> >>692
「そうだな。また会うかもな。」

 それだけ言って引き止めもせず突っ立っていた。
 そして振り返りもせず、しかし通報は少し待って行った。

// ではここで〆といたしましょう。お相手ありがとうございました。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 21:07:21.93 ID:owTEgsTUo<> >>694
「何の騒ぎ……?」

町を歩いてみれば、何やら突然人が騒ぎ出す。人々が方々に逃げていく中、クリオネはその中心に向かって歩き出す。
逃げ行く人々と逆を行けば、真相が見れるからである。これは単純な興味8割、上手くいけば人の魂を回収出来ると言う理由が2割だ。

「へぇ……」

見れば人が焦げているではないか。それも人の手によって……
明らかに何らかの能力を使用している。しかしこれを面白いと思うクリオネ。
こんな堂々と騒ぎを起こす人物は普通じゃない。

まだ一定の距離を置いて中央の男を見ている。
当然こっちを向けば目が合うだろう。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/10(木) 21:09:07.85 ID:1kQmt6GIO<> >>694
「わっ!?・・・何の音だろうか」
【きょろきょろと様子を見る】
−数十秒後−
「・・・えっ!?何が起こってるの!?(・・・とにかく逃げないと!)」
【さっと建物の陰に隠れる】
「・・・何だろあの人」
【青年の様子を陰から顔を覗かせてじーっと見ている】
「ひゃっ!?」
【強い光に目を眩ませて陰に再び隠れる】 <> 紫乃咲紫音:中性的な殺し屋<>sage<>2013/01/10(木) 21:09:49.19 ID:mHoaMq9Co<> >>695
/こちらこそありがとうございましたー! <> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 21:10:41.81 ID:8cI1DMdlo<> >>693
「……ご飯?
 って、寒いのは当たり前だろ!」

その、端的に言えば全裸である少年
この寒空の下では、凍死しかねない

慌てた様子で、自身が身に着けている学ランを脱ぎ捨て
白に被せるように放り投げた

「ああ、クソ!
 食い物なんて、コレぐらいしかねぇぞ!」

ポケットから取り出されたのはショートブレッド
所謂カロリーメ○トという奴だろう

「食えるか?喉に詰まるかもしれねぇけど」 <> 苅田 眞<>saga<>2013/01/10(木) 21:11:47.48 ID:+TaMspwM0<> >>694
「うお、なんかすげぇ音がしたな。」

何か、こういう事が起きると、しょうもなくドキドキ、ワクワクと
心が騒ぐ、そんな癖がある。
黒髪の、中学生らしき青年が崩れ落ちる物、そして崩れる音を
見て、目を輝かしながら言った。彼の視界に入った物は崩れる物たちと
逃げ惑う人々。その中に、ひとつ赤い光に目が行った。

見えた物は黒こげの死体、逃げ遅れた人、そして
先ほどの赤い光を放った黒こげの死体をつかんでいる
青年。眞は、その青年を見ている。見るその目は
興味の光に輝いていた。 <> 流水/水人間<>sage<>2013/01/10(木) 21:13:14.64 ID:lm/SS3xUo<> >>688
「…おぅ、そりゃあありがたい」
「こんどは我もなにか持ってきてやるよぉ」

少し考えてから捻り出されたらしい言葉に、流水は笑って答えて
しばらくはここを拠点にしてもいいかなぁと考えて、彼女もまた公園をあとにした


/ご飯食べてましたっ!
/はい!絡み乙&ありがとうございました! <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/10(木) 21:20:59.77 ID:te9vW67F0<> >>699
「あぁ? あ、なんで...なんでこんな寒いんだ...」

※全裸だからです

投げ渡された学ランを抱き寄せ
がくがくと震えだす白
どうやら、人間の様だ。
まともな言葉を使い始めたから

「あ、ありがとう... できれば、もっとよってくれないかな・・・」
「さ、さむくて堪らないんだ...」
「頼む...抱きしめておくれよ」

と、思ったが
あまりまともではなかった
<> 天使の歌 その1<><>2013/01/10(木) 21:23:06.87 ID:8QdCuo/Ro<> >>696
青年の顔が動いて――視線が動いて、周囲の情報を次から次へと認識していく。
逃げ遅れた女性、転んでいる中年……その視線は目の前にいた一人の少女に止まる。
この騒ぎの中でパニックに飲み込まれず、自分を見据えている人物に……。

>>697
物陰に隠れているからだろう。今のところ少女に気がついた様子は無い。
光が去った後に少女が目を開けば、そこは一人の命が失われた瞬間であった。

>>700
もう一人の気配を感じたのか、ゆっくりと男の方を見た。

>>696>>700
青年をみれば、遠くからでもその表情を読み取ることができる。
言葉にするのは難しいが、それは醜くく歪んでいて、狂気に包まれていた。

――青年は逃げまどう一般人よりも、状況を冷静に判断し、自分を認識している人物を攻撃対象と判断した。――
青年の足元に落ちていた石を拾い上げると、石が燃えるほどの高熱を作り出した。
そして、苅田とクリオネそれぞれに焼き石を投げつける。
距離はあるので余裕があるが、ナイフを投げるような動作で、石は素早く跳んでゆく。

>>697
目の前で、危険な青年に二人の人物が襲われている。 <> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 21:30:11.34 ID:8cI1DMdlo<> >>702
「―――なっ!」

ショートブレッドを差し出したその体制のまま
少年はその言葉に凍りついたかのように固まった

「……な、なななな、何言ってんだよ!
 ――だ、抱きッ!」

パクパクと口を開き閉めするその姿は、魚のソレ
リンゴの様に真っ赤に染まった頬は寒さのせいではないだろう

「……こ、これは人命救助!人命救助なんだ!」

あくせくとパタパタと、あたふたと
プルプル震えるその指は、少しづつ少しづつ白へと近づいていく <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/10(木) 21:33:18.20 ID:owTEgsTUo<> >>703
狂人。今目の前にいる男を表すならこれだろう。
野生らしい動きはまだしていないが、冷静という訳でもないのだろう。

「ふふっ……」

青年を見るクリオネが口元を歪ませて笑う。
そうすればなんと、青年と目が合う。攻撃を仕掛けてくる気満々だろう。
……ほら、してきた。

「はっ! ナイトッ!」

クリオネが左手を振れば、正面に大きな盾と槍を持った騎士が一体。
その焼き石を正面から盾で防ぐ。如何に熱かろうと鉄を一瞬で溶かして貫通はしてこないだろう。

「敵対するなら……殺すよ」

さらに一体。巫女服で薙刀を持ったメイデンの人形を作る。
そのメイデンは一直線に青年に向かい、接近が完了したら切りかかるだろう。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/10(木) 21:34:11.77 ID:1kQmt6GIO<> >>697
「うぅ・・・眩しい・・・」
【ゆっくりと目をこすりながら開く】
「・・・何か妙な黒い塊がゴロゴロと・・・・」
【目線が炭化した人“だったもの”に】
ーーーー
「・・・危ないっ!」
【2人が襲われている所を見て少女は反射的に杖の先を青年に向ける】
「・・・『レッドフレア』!!!」
【そう言うと杖の先端から放物線状に赤い光を曳く火の玉のような星が青年に向けて放たれる】
【これが何処かに衝突すると爆発するであろう】 <> 苅田 眞<>saga<>2013/01/10(木) 21:34:48.56 ID:+TaMspwM0<> >>703
「うわぁ・・・・なかなか斬新な顔芸だわな・・。」
顔を多少ひきつらせながら、引いたように声を出す。
醜く、歪んでいる顔、しかし彼がどんな人間なのかに強い興味を抱き
ながらずっと、青年の顔を見続ける。その顔には楽しそうな雰囲気すらある。

(でも、こういうヤツは嫌いじゃない、むしろ好きだ―。)
自分をさらけ出す人間は、彼は嫌いではない。むしろ
どういう人生を送っているのか、どう思っているのかに強い
興味を抱くのだ。そして、投擲される焼き石。

「うぉ!」

彼は石を視認した後、すぐさま横に、サイドステップ
でかわす。
そして、眞は左右を握り締める。赤と青が閃き
、収まった後には彼の両手には赤色と青色のブーメランが握られていた。

<> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 21:37:11.97 ID:te9vW67F0<> >>704

「...ありがとう」

差し出されたショートブレッドを口で咥え
両手、両足で這いよっていく
彼は、人間で言うならば男性であるが
容姿は、何故だか、どちらともいえない姿をしている

「ははっ。同性なんだからさ、気にせずに...
ほら、さぁほら」

と、抱き寄せられるような距離まで接近し

「あぁ、ところで、きみ、だぁれ? 」

<> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 21:42:31.13 ID:8cI1DMdlo<> >>708
「……あ、ああ
 どういたしまして?」

上を向けば、ショートブレッドを加える少年お顔
下を向けば、裸体の少年

仕方なく、少年は空を仰ぐように視線を頭上へと上げていた

「いや、同性とか気にせずとかじゃねぇよ!
 あー、そういんじゃなくて!」

白の接近に、固まった躰は微かに揺れ
彼の顔は、赤を増しもう病的といっても良い

「……士狼、七瀬士狼だ
 ああ、もうどうにでもなれ!」

少年は、腹を決めたように両手に力を込め白の背中へと手を伸ばした <> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 21:47:12.02 ID:te9vW67F0<> >>709

「あぁ、そうか...士狼。士狼か...
ありがとう。 愛してるよ士狼」

ショートブレッドを咥えながらも
器用に喋ってみせる白
その両手は少年の背にまわされ、がっちりと固められていた

「士狼、キミは良い人だね
そんな士狼にききたいんだが、俺はいったいだれだい?」

<> 天使の歌 その1<><>2013/01/10(木) 21:52:34.72 ID:8QdCuo/Ro<> >>706
「……!?」
警戒していなかった位置からの攻撃。
青年は反射的に体を剃らせたが、すぐそばで炸裂した爆発によるダメージは避けられない。

爆発によって飛散した物質によって、体に傷ができる。
一般人ならば悲鳴をあげて苦しむ怪我だが青年はすこし体が仰け反っただけで、ギョロリと視線をレッタの方へ向ける。

>>705
視界の端でクリオネの反撃を認識した。
体を捻り突撃してくる人形へと逃げる事が無く、逆にこちらから接近する。

そして、人形の体へ触れようと手を伸ばした。
振り下ろされた刃が体を貫くが、動きが全く衰えない――能力というよりは、強化された人間か、ゾンビのような存在と認識したくなるだろう。
この青年の火を起こす能力は、直接触れる事で最大の威力を発揮する。
先ほど人間を一瞬で黒焦げにしたように、人形に触れれは、よほど高い防御能力を持っていない限り、黒焦げにされてしまうだろう。

>>707>>706
距離のある二人の事を認識する。
二人を交互に見ながらも地面から石や砂利を掴んて、それぞれに投げつける。

先程の投擲と違い硬い纏まった石ではないが、細かい焼けた砂や石が二人を襲う。
回避できなければ致命傷には至らなくても、高熱が二人に降りかかるだろう。 <> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 21:55:34.27 ID:8cI1DMdlo<> >>710
「―――あ、愛!?」

赤面此処に極まり、そんな様子の少年
背に回った両手はワキワキと行き場のない緊張が震えへと代わり
湯気でも上げそうに頬だけではなく、顔全体、いや首までも真っ赤

「い、良い人って程でもねぇよ!
 ―――って」

俺はいったいだれだい?

その言葉に、士狼は首を傾げる

「…・…誰って聞かれたって
 もしかして、記憶喪失って奴か?」 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:2体<>saga<>2013/01/10(木) 22:01:07.45 ID:owTEgsTUo<> >>711
(取った……っ)

回避もせずに手を伸ばした時点で攻撃が当たるのは確定。実際にその体を切った。
しかしながら、なおも手を伸ばす相手の行動は予想外で、メイデンはその首を掴まれる。
もともと、メイデンは戦闘用人形で最も防御力が低い。
相手の高熱を防ぐ手段など無く、メイデンは形を維持できないほどに崩れ去る。

「なんなの……?」

痛みを感じている様子も無い……精神がイカれているでは説明できないだろう。
首を落とすか……?

「試してみようかな」

青年の背後5歩ほどの場所にショートソードを持たせたマネキン人形を生成する。
どうせ溶かされるなら、大したものを作る必要はない。ただ、先ほどのメイデンよりもスピード、パワーともに劣っているが……
ショートソードを構えながら、青年に直進し、その首を狙うだろう。 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/10(木) 22:01:18.96 ID:1kQmt6GIO<> >>711
「・・・効いた?」
【爆発により体を仰け反らせた青年を見ている】


「おっ・・と!」
【即座に砂に反応する】
「・・・『ブルースターバリア』!」
【そう言うと杖の先から半透明の青い五芒星が形成される】
【これには攻撃を吸収する効果がある】 <> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 22:01:54.73 ID:te9vW67F0<> >>712

「いい人さ。 真っ白な俺の中身を 士狼への愛だけが満たしている」

─────とても心地が好いよ

荒い息遣い
本当に普通の人間なのだろうか
人間だとしても『普通』なのだろうか?

「記憶喪失...? わからない」
「俺は気付いたら此処に居て、キミに救われ」
「気付けば愛していたんだ...」

「ゆえに俺の心の全てを君が支配しているのだから」
<> 苅田 眞<>sage<>2013/01/10(木) 22:03:27.92 ID:+TaMspwMo<> >>711

「雑な攻撃だなぁ―」
彼はそうつぶやきながら、そのまま両手にもっていたブーメランを
青年の奥に向かって投げつけながらかがんだ。
その後、彼は地面に手を当てる。突然、彼の目の前に
彼を覆うくらいの広い磁石の板が現れた。そのまま
焼けた石や砂利をやりすごす。

ブーメランは青年の左右に弧を描きながら
まるで青年を左右にはさむかのようにまわり、そして
突然、引き寄せられたかのように猛加速し始め、風を
切る音と共に青年の胴体を狙ってつっこんできた。

手のひらほどなのだが、この速度で、さらには磁石といえど
石だ、両方当たればあばらの一本や二本はもってかれるだろう。
<> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 22:10:33.12 ID:8cI1DMdlo<> >>715
「……真っ白?」

何だか分からないが
気恥ずかしさよりもこの白の少年への保護欲のような物が上回ってきた

「そうか……救われた、のか?
 なら、良かったかな」

心底、嬉しそうに少年は微笑みを浮かべる

「支配だなんて物騒だな
 俺は、そんなつもりはないんだけどな……
 そういや、名前わからないのか?」 <> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 22:19:23.04 ID:te9vW67F0<> >>717

「あぁ、救われたのさ
このままでは俺は寒さと空腹のまま死んで居ただろう...?」

少年の笑顔に同じく笑顔で返す
にんまりと、白黒の反転した瞳を丸く広げ
相手の瞳を覗き込む

「無いね。 名前もなにも無い
自分というものを構成するべきものが何もないんだ
今の俺にはね...」

<> 天使の歌 その1<><>2013/01/10(木) 22:20:30.92 ID:8QdCuo/Ro<> >>713
青年が振り返る――攻撃を繰り出す人形を認識し、素早く後方に飛び退いて攻撃を回避した。
流石に、顔を切り落とす攻撃は簡単には許さない。

飛び退いた勢いのまま、クリオネの方に再び振り返る。
腹に突き刺さった剣を引き抜き、それをクリオネへと投げつけた。
さらに青年は地が噴き出す体そのまま、クリオネの方へと走り出した。
狙いは単純。直に触れること。

>>716
苅田が投げたブーメラン。
風を切る音と共に投げられたブーメランは、問題無く男に命中した。

青年が口から血を噴き出す。外見には見えないが、ダメージが発生したのだろう。
――だが、それでも青年は崩れない。

>>714
攻撃は少女が作り上げた防御壁によって防がれる。

狂気に包まれた表情に、ふと浮かんだ感情。イラつき。
少女が呟いた通り、確かに効いている。
――確かに効果はあるのだが、青年は全く痛みを感じていないように見えるだろう。

>>713>>714>>716
周囲の人物に溶け込んでいたのだろう。
三人から数十メートルほど距離のところに、黒っぽい格好の人物が一人いた。

その人物の腕には黒く輝く拳銃が握られている。
>>716の苅田、それから>>714へと照準を定めて、それぞれに銃弾を打ち込んだ。
――青年には、仲間がいたようだ。

<> クリオネ 人形使い 生成中の人形:3体<>saga<>2013/01/10(木) 22:28:17.15 ID:owTEgsTUo<> >>719
攻撃を回避した青年を見てクリオネは笑った。
避けたと言うことは、避けなければならないと言うことだ。つまり不死ではなく、首を落とせば死ぬと言うことだ。

「狙いは私って訳ね……ファランクス!」

投げてきた薙刀を正面のナイトで防いだ後、正面にさらに2体のナイトを追加する。
横並びにナイトを並べ、盾と槍を正面に構えたまま少年に向かって走り出す。
このまま衝突すれば、ぶつかったナイトは溶けるだろうが、盾の衝撃と槍の一撃が腹に突き刺さるだろう。

(ん? あれは……)

距離を置いた男にやっと気づくクリオネ。
自分にではないが、銃を構えている。当然自分に向けられる可能性がある為、自分もラウンドシールドを出して防御できるようにしておく。


//すいません、飯食うので、次少し遅れるかもしれません <> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 22:28:46.74 ID:8cI1DMdlo<> >>718
「そっか、なら良かった
 学ラン一枚と、俺の両手ぐらいなら安いもんだな」

ああ、あとショートブレッドもか
なんて呟きは冬の寒さから、白い息と混ざって空に消えた

「それは、寂しいな
 名前、名前か……」

空に向けていた視線を落とし、その目前の白色に向けた

「……しろ
 なんて、単純すぎるかな
 俺の名前とも似てるし、やっぱ考え直すか?」 <> レッタ【水色の髪アホ毛の少女】[能力:七色の星『セプテットスター』]E:魔杖『シューティングスター』<>sage saga<>2013/01/10(木) 22:31:42.96 ID:1kQmt6GIO<> >>719
「・・・効いている?のかな・・・・?」
「全く痛みを感じてないような・・・・」
【物陰でぼそぼそと呟いている】
「・・・もう一発ぐらいぶち込んでみようかな?」
「分裂爆星『イエローデバイディングスター』!」
【杖の先端から電気を帯びたような黄色い星が放たれる】
【そして地面でバウンドしながら5つに分裂し、誘導するように青年を取り囲む】
【そしてそれぞれが青年に向かってぶつかって行く】

「・・・っと銃弾!?」
【再び青い五芒星を展開し、弾を防ぐ】 <> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 22:33:20.48 ID:te9vW67F0<> >>721

「しろ...か。 さながら犬の名前だね」

僅かな間を置き、最後の一口を宙に投げ、租借
次いで、ぺかーと顔を輝かせる

「だがそれがいい! いいじゃないか!」
「何も無い俺に相応しい! 士狼の名前と被るのもじつにいい」

「素敵な名前をありがとう。士狼」
「ぞくぞくするほどいい名前だよ」 <> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 22:38:50.79 ID:8cI1DMdlo<> >>723
「……犬の名前って
 いや、確かに犬猫の名前っぽいけどさ」

はぁ、と大きな嘆息が白く曇って消えた
確かに、犬に餌を与えて撫でている、そんな気さえしてきた

「気に入ってくれたなら、嬉しいけどさ
 しろ、宜しくな」

背に回していた、手を後頭部まで上げゆったりと髪を梳くように撫でた

「……そういや、しろ
 お前、なにもないって言ってるけど、家とかあるのか?」 <> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 22:45:57.05 ID:te9vW67F0<> >>724

目を瞑りながら頭撫でられるしろ
何度も言うがしろは人間だし男である

「はっはっは。犬みたいに扱うなよ
でろでろになるまで舐めちゃうよ?」

舌をぺろりと這わせながらいう辺り
割と本気なのだろう

「ない...というか分からないな」
「あったとしても帰れないのだけどもね」

だって、記憶も何も無いのだから

「まぁ、今の俺ならキミの残り香だけで一晩は明かせる自身さえあるけどね」 <> 七瀬 士狼<>sage<>2013/01/10(木) 22:50:41.24 ID:8cI1DMdlo<> >>725
「馬鹿野郎、そうやってからかうのはやめてくれよ
 慣れてないんだ、こういうのさ」

その這う舌に、また躰が凍ったように固まり
ぷるぷると微かに震えた

「……だったら、俺の部屋に来いよ
 こんな場所に居たら、風邪引いちまうよ」

ポンポンとその頭の上を手で撫で、立ち上がると
しろに向かって手を差し伸ばす

「じゃ、帰ろうぜしろ
 汚くて狭いけどさ、公園よりは良いだろ?」 <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/10(木) 22:53:49.31 ID:+TaMspwMo<> >>719
(超磁力のブーメランだ、血を吐いたって
ことはけっこうダメージが入ったようだが崩れないとは・・・)

あのブーメランはけっこうな威力があるはず。しかし
それでも立っていられるその男の意思の強さに彼は驚いた。
その驚きとともに銃声が彼の耳を襲う。

「不意打ちとは卑怯ですなー・・・。」

彼を狙って放たれた銃弾は彼に当たる前に急に
下に軌道を変えて、彼の後ろにある磁石の板の
当たり、貫いた。銃声が聞こえた瞬間に彼は
磁力を板の自分以外の場所に集中させたのだ。

「さて、どんどんいくよー」

ニヤリと、口をゆがめて笑いながら、彼は
両手に再びブーメランを作り、先ほどの銃弾が放たれた
場所にふたつとも投げつけた。
ブーメランは先ほどの弾丸を放った男にほうにまるで引き寄せられるかのように
加速をしながら向かうだろう。銃に引き寄せられて。 <> 天使の歌 その1<><>2013/01/10(木) 22:54:52.83 ID:8QdCuo/Ro<> >>720
クリオネの笑には気づかない。
仮に気づいたとしても、その意味を知る事はないだろう。

ナ激突するように勢いをつけながら、クリオネの召喚したナイトに飛び込んでゆく。
ランスが肩に直撃して、左の腕がえぐり落とされた。

だが右腕でランスに触れており、人形は黒焦げになって燃え尽きる。
そして片腕を失った穴から大量に血が噴き出している。

突然、青年の瞳に危険な色が映った。
残された右腕を掲げ規制を発すると、大きな火球が放たれる。
火球を打ち込まれたクリオネは簡単に確認はできないだろうが、火球を放つと同時に、青年の生命力が抜けたしまったのように体が衰えたように見えるだろう。
ただ――それでも死なない。残りカスのような体だけを残してもまだ。

>>722
青年が、クリオネの攻撃によって落とされた腕を拾い上げる。

そして、それを少女の方へと投げた。
千切られた青年の腕が跳んでゆく。
――手のひらに触れられた時の、直の火力は人間ならば即死するダメージ。千切られた腕でも発動するなら、非常に危険である。

それと同時に、ほとんど反対方向から黒っぽい服装の男の銃弾が迫っている。
銃声は三発響いていた。 <> 『名も無き白』<><>2013/01/10(木) 22:55:07.55 ID:te9vW67F0<> >>726

「キミと一緒なら何処だって歓迎さ」
「言わなくても分かってくれているんだろう・・・? 」

自身もまた、その学ランに袖を通し
寄り添うように、ともに歩み行こうとするだろう

/濃厚な絡みありがとうございました.../// <> 天使の歌 その1<><>2013/01/10(木) 22:59:44.22 ID:8QdCuo/Ro<> >>727
男は依然として立っていた。
自分で立つというよりは、何かに立たされているかのように。

謎の人物は、苅田との距離を詰めようと歩き出した。
歩くたびにジャラジャラと金属の音が鳴る。他にも武器がある可能性がある、と考えられる。

投げられたブーメランを撃ち落そうと、拳銃の狙いを定めて打ち出した。
玉切れするまでの残りの銃弾、すべてうちつくしたようである。

また、謎の自分の片腕にはナイフが握られていた。
明らかにナイフの狙いを苅田に定めている。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:2体<>saga<>2013/01/10(木) 23:08:51.77 ID:owTEgsTUo<> >>728
「ははっ、突撃しか能が無い奴なんてそんなものだよ」

元々溶かされる事を前提で作ったので、ナイトが溶かされたことに驚きは無い。溶けたのは青年に触れられた1体だけだ。
予想外の事があるとすれば、青年がそのままナイトに突撃したことだ。てっきり何らかの回避行動はとるかと思ったが……

「……ってやばっ!」

青年から発せられる危険な香りが増した気がした。
青年が放つ巨大な火球に対する防御手段が無い。ナイトは相手に接触しているし、一瞬で目の前に生成するには時間が無い。

とっさに先ほど生成しておいたラウンドシールドを構えたまま左に飛んだ。
だが、とっさの横っ飛びでは火球との距離を離せずに、通過するときの強烈な熱を防ぐことはできなかった。

「ぐぅぅぅあ!」

前に出していた左腕にやけどを負う。重症ではないが、その場の痛みはそれ相応の物で苦痛に顔をゆがめる。
失敗したと思い、一体のナイトをこちらへ戻し、もう一体のナイトで攻撃を仕掛ける。
ほぼ密着状態では槍で突けない。ならばと、右手に持つ槍で横なぎに青年を殴ろうとする。直撃しても当るのは柄の部分で、斬撃ではなく打撃になる。 <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/10(木) 23:14:26.50 ID:IGd9bxo0o<>
────何処かの路地裏、自販機の前

「ふっふん、冬はやっぱりお汁粉に限るだろ」

優しき薄闇を拒絶する人工的な街灯の輝きが照らすのは黒いコートを着た男
自動販売機の前で紙幣を弄ぶ様子は楽しげで、幾分彼はご機嫌と窺がえる。
どうやら冷える冬の時期、好物で震える躰を温めたい様だ、彼は紙幣を入れた

後はボタンが光るだけ、光るだけだったが、そこで生じた予想外の研究事態

「……………お、おい、どうなってんだろこれ」

確かに紙幣を飲み込んだ自動販売機だったが、何故かそれはうんともすんとも
ボタンを光らせる様子も無く、しばしたっても同じようで、沈黙を守ったままである

「………」 そして彼はようやく理解した。お金が無情にも奪われたという事を

そこからの彼の行動は迅速であり一見手慣れた様な動作でも見える、トントン
僅かに後方へ飛び目標から距離を取ると軽やかに弾みて取ったのは構えだ
彼の目は怒りに燃えている、前足で踏んだ地面、勢い良く前進した細身の肢体
銃弾の様に迫りて、勢いを利用し力を溜めた後ろ脚を流れる様に前に突き出し。

ドかん、と重い音が周囲に響いた、自動販売機を蹴り上げた男は警報の中叫ぶ

「俺の──期待を返しやがれぇぇぇぇ常識的にかんがえて!!!!!!」 <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/10(木) 23:14:27.59 ID:+TaMspwMo<> >>730
ブーメランは銃弾を受けるたびに罅が入り、そして
ボロボロに崩れ、破片は地面にへと
パラパラと落ちた。

(金属の音とはいえ、真鍮かもしれないな。)

男がもっているナイフを見て、彼は刺されたらたまらないと
思い、後ずさりをしながら両手に再びブーメランをつくり、そして男に向かって
今度は縦に、連なるように右手、次は左手と投げつける。

投げつけられたブーメランを彼は、引き寄せ、退かせを
繰り返し、減速、加速を繰り返させながら左右にも
ブーメランを揺らす。男が武器やナイフが金属製ならば
ブーメランは突然急加速をして、それ相応の威力をもって
突っ込んでくるだろう。さらに左右に揺らしているためか、
軌道が読めない。かわすのはかなり困難だろう。 <> 天使の歌 その1<><>2013/01/10(木) 23:30:49.20 ID:8QdCuo/Ro<> >>731
一度でいいから、この手で触れてやりたい。この手で触れれば――青年は、それだけを考えていた。

火球の後ろに続くように、青年は動いていた。
クリオネとの距離は既に5mも無い。

単純しかしない青年の動きは単純。
目の前のクリオネの人形から繰り出された攻撃は回避できない。直撃を受けた。
ぐらりと体が揺れて、体が大きく後ろに仰け反った。

片腕が落ち、骨が折れ、多くの傷から血が止めど無く溢れていた。
――それでも、まだ崩れない。瞳は白目を向いていて、相手を認識できていないはずたが、それでもクリオネへと進む。

手を伸ばしクリオネを守るために下がったらしいナイトの人形に触れようと、手を伸ばしながら飛び込んだ。
クリオネに隣接するようにおかれた人形。最後の壁というところだろうか?

>>733
弾のきれた銃は投げ捨てた。

「……っ?」
ナイフを握ったまま、立ち尽くす。
半歩退く足。不安定な軌道を描くブーメランに困惑していた。

「……ちっ!!」
やや遅れて危険を察知したらしく、ステップを踏んで後ろに飛びず去った。だが、少し遅いようである。

そんな隙を隠すためにか、下がりながら苅田へと手に持っていたナイフを投げつけた。
ナイフ投げはなかなかの腕で、大型のわりに素早い。 <> コバルト=バルト(仮面の男)<>sage<>2013/01/10(木) 23:33:55.35 ID:V2SM0kbHo<> 建造物に挟まれ、表通りからこぼれる僅かな明りに照らされる場所、路地。
薄暗く狭苦しいその場所で、仮面を被った男の愉快で喧しい笑い声が響き渡る。

「ハハハハハハッ!! どうしたぁ?もう終わったんですかぁー!?」

挑発の言葉を浴びせられているのは、血に濡れながら横たわる青年だ。
やや大柄な体格を見るに歳は18、19ぐらいだろうか。傷だらけの服は若者が好んでいそうなもの
そんな青年の息は既に絶え絶え、引き裂かれた衣服から覗く傷口は深く生々しい。誰が見ても『終わっている』状態。

ここまでしたのは仮面の男だが、まだ傷だらけの青年と遊び足りない……と言ったところか。

「ほらほらー、天国で妹が応援してるんだぜぇ? 『早く私の仇を取ってよぉー』ってなぁ!」

仮面の男が何を言っても、相手が立つ気配はない。青年は、もう……

「あーららぁ、もう何も出来ないの? ……じゃ、妹と同じ場所に送ってやんよ」

相手に死までの時間を実感させるゆっくりとした足取りで、動けなくなった青年に近づく。

この歩みが止まった時、青年の命は――― <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体<>saga<>2013/01/10(木) 23:41:00.24 ID:owTEgsTUo<> >>734
「ちっ……いい加減しつこいって」

あれだけの攻撃を受けてまだ動く相手。もう仕留めにかかるしかないか。
攻撃をするたびにこちらのドールも溶かされては敵わない。単純な消耗戦なら向こうも強い。

「まるでゾンビだよ……もうキミは要らないよ」

ナイトは正面から青年を捉える。この距離なら槍は振れる。
回避と防御を捨て、真正面から青年の頭に向かって槍を放つ。さきほど頭への攻撃を避けたことから、脳の破壊は有効だろうと予測する。 <> 天使の歌 その1<>sage<>2013/01/10(木) 23:53:28.92 ID:8QdCuo/Ro<> >>736
クリオネに触れるまであと数センチ。そこまで接近していた。
あと一歩を踏み込めば、クリオネに触れる事が出来たかもしれない。

だが、その前にクリオネの人形が炸裂していた。
頭部に突き刺さる大きな槍。気色の悪い音を響かせて、ぐしゃりと歪んで崩れ落ちる。
真っ黒い血を口から吹き出て、バタリと地面に崩れ落ちた。

地面に倒れたのはもう人間では無い、人だった物。
――沸騰したように死体から泡が発生して、死体がボロボロと崩れ始める。 <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/10(木) 23:54:26.45 ID:+TaMspwMo<> >>734
「げ、投げるのかよ!」
(まさか投げるとは―だが逸らす!)
投げられたナイフの動きを逸らそうと棒磁石を作り出し、
地面に投げ捨てるが、動きが遅かった。ナイフは彼の足を
掠り、その後磁石にむかって突き刺さった。。


「うぐっ!」

足の部分にが切れると共に彼は苦痛の声を漏らす。
そのまま左手で足を押さえながら、右手でブーメランを
作り出し、横にへと投げる。

投げられたブーメランは男にへと向かう。他の金属性の武器が
あれば引き寄せられた急加速しながら向かうだろう。
それと同時に、男の背後から、風を切る音が聞こえた―。

そう、跳び退ってかわしたときのブーメランだ。そのときのブーメランが
今、彼が投げたブーメランに引き寄せられ、男のもとにへと向かっているのだ。
風の切る音に気づけばかわせるだろうが、気づかなければ確実に一撃はもらうだろう。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体<>saga<>2013/01/11(金) 00:09:28.55 ID:FVSDj9Vzo<> >>737
「はぁ……はぁ……死んだの?」

崩れていく青年に徐々に警戒を解いていく。流石にこの状態から復活は無いだろう。
完全に接近されていたら、身体能力が常人の域を出ないクリオネでは命は無かったかもしれない。

「あ……」

こいつが死んだときにアミュレットを出しておけば良かったと今更思う。
魂の回収を忘れていた……

「一体なんだったの……?」

結局こいつはなんだったのだろうか。明らかに人間ではない生命力……
突然こいつ1人だけ湧いて出たのだろうか。
崩れ去る死体を眺めながら、その周囲にも注意を向けるクリオネ。なにか変ったことが無いだろうかと <> 天使の歌 その1<><>2013/01/11(金) 00:15:36.53 ID:FEaPaiFzo<> >>738
「……ムっ」
不規則な――追尾する動きを見せるブーメラン。
距離を撮ろうとした謎の人物だが回避に失敗し、右肘にブーメランの直撃を受けた。

物が砕ける鈍い音が響く。
硬いブーメラン直撃した腕はおかしな方向に曲がっていた。 骨が折れるか砕けたのだろう。

「……ふん」
遠くを見る。火炎を吹き出していた青年が絶命したのを見届けたのだ。
満足したような笑い声を漏らし、踵を返す。

……その場を後にする謎の男の動きは、早い。
追いかけても追いつくのは難しいだろう。

>>739
崩れ、徐々にこの世界から失われてゆく青年の体が。
ボロボロの身体から発見できる情報ほとんど無い。

わかった事といえば――明らかに、致命傷の数倍の傷を受けているという事ぐらいだ。
詳しい情報が欲しいなら、生け捕りにでもする必要があるか。

>>738>>739

青年は消えた、謎の男も消える。
街は再び静寂に包まれる。

静寂を切り裂くようにサイレンの音が聞こえてきた。
音から警察組織と、救急車が接近していることが分かる。

このまま現場にのこれば救急隊による手当を受ける事ができるが、警察の聴取にも応じなければならないだろう。
サイレンはまだ距離があり、いまから騒ぎに乗じて逃げ出せば、警察から逃げるのは難しくない。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:1体<>saga<>2013/01/11(金) 00:22:49.79 ID:FVSDj9Vzo<> >>740
(結局、面白い事件に首は突っ込めたけど……)

解ったことは何一つない。
消えゆく死体は、先ほどまでの騒動の終わりを告げているようだった。

「仕方ない……帰ろっかな」

警察から逃げることは容易だが、わざわざ捕まってやる理由も無い。
クリオネは手近な細い路地に入り、この場から離れることにした。

事件の真相は分からないが、今後同じような事件が起こればわかるのだろうか。
今後、似た事件があれば調べてみることにしよう。 <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/11(金) 00:30:24.37 ID:8XHFmD/Fo<> >>740
「おいおい、あいつ仲間じゃなかったのかよ―」

火炎を吹きだしていた青年が絶命するのを見る
男を見て、語りかけようとするが、あんな速さで逃げられては
話すにも話せない。
しかし笑っていた。絶命したのを笑っているということは
敵というよりはこの結果に満足したのか―。様々な
思考が思い浮かぶ中、なにより思ったのは

(いったいなにが目的だったのやら―)

しかし、今回は今回でなかなか楽しめた。火を吹く男というのも
なかなか。最後はあっけなく死んでしまったが。もっと粘らなかった
のだろうか。

彼は救急車がくるまで残る事にした。ただの中学生のふりをすれば
警察もあきらめるはずだ。
次はどんな事件が起こるのだろうか―彼は心のなかで高ぶらせながら
彼はサイレンの鳴るほうにへとむかった。
<> レント・クラウン <><>2013/01/11(金) 02:25:19.01 ID:VXUgNBJUo<> >>732
ま、まだいますよー <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2013/01/11(金) 02:31:42.05 ID:HCLDWiIN0<> >>743
凍結の可能性があったり
新規だったりしますが、大丈夫でしょうか?
<> レント・クラウン <><>2013/01/11(金) 02:35:10.61 ID:VXUgNBJUo<> >>744
ぜひ…ぜひ!
こちらもほぼまるっきり同じ条件ですし <> アルフレド=オランジュ:少し魔術ができる普通の人。<>sage<>2013/01/11(金) 02:52:05.35 ID:HCLDWiIN0<> >>732
「年取ると、寒さも堪えるなあ……」

さみしいことを一人でしゃべる、中年が件の自販機に差し掛かった。
すると響き渡る、警報音と男の怒号。
なんだなんだと来てみれば、自販機に怒りをぶつけている男性である。

「どうしたんですか?自販機の下に500円玉でも落としましたか?」

知り合いでもないので、とりあえずは距離を取った話し方であった。

//それではお願いいたします。 <> レント・クラウン <><>2013/01/11(金) 02:55:43.14 ID:VXUgNBJUo<> >>746

「…………」つきささるのは視線

不意に浴びせられた冷ややかな声に怒り浸透といった様子の男は
ピタリと動きを止めて、はい、状況確認、僅かに息を吸い振り向いた

「いや……えっと…まぁー……似たようなものだろ、正確には諭吉様だが」

ぴー、ぴー、と止む気配の無い自動販売機の鳴き声、男は困った様に、頬をかいた <> アルフレド=オランジュ:少し魔術ができる普通の人。<>sage<>2013/01/11(金) 03:12:20.53 ID:HCLDWiIN0<> >>747
「諭吉様かぁ……」

振り向いた男に、スーツにコート、マフラーに手袋の完全防備の中年は
男の肩をぽんぽんと叩いて落ち着くように促した。

「隣に自販機はあるから、おじさん奢っちゃうよ?
コーヒー買うけど、君は何か飲みたいものはあるかい?」

慰めにもならないだろうけど、と言葉を付け加えもして
笑って仕方ないさというばかり。 <> レント・クラウン <><>2013/01/11(金) 03:19:56.47 ID:VXUgNBJUo<> >>748

「……いや……ありがとうだが……そ、それ…よりも……」

今は優しい言葉が嬉しかっただがそれに喜ぶよりも最優先にしなければならぬ事
それは己の衝動的な行いの代償、罰、悪をすれば直ぐに正義が訪れるそんな世の中

「…………それよりも」かれはチラリと道の先を見透かす様に目を細めた

「に、逃げるのが先だろ常識的に考えて!」

向こうから凄い速度で走ってくる黒練りの車、正面に警備会社の文字があって
男は慌てた様に走りだし逃げ始めた、思わず触れてしまった相手の手を掴みながら

即ち、親切な男性を道連れにしながら走り出したのだ! <> アルフレド=オランジュ:少し魔術ができる普通の人。<>sage<>2013/01/11(金) 03:31:04.52 ID:HCLDWiIN0<> >>749

「え、どしたの?」

急に狼狽する男に状況を把握しかねるのだが、振り向いて状況を察した。
おじさんには一切かかわりないので、特に逃げる理由も無いのだが……

「逃げられちゃったよ。これじゃ犯人扱いされるしなあ……」

おじさんは左足を地面にスタンプするようなしぐさと右手をけたたましい自販機に押し付けるしぐさの後、男を追う。
その地面と自販機には変な文様がくっついていた。

「お〜い!置いてかないでくれ〜!」

呑気に小走りで追いかけているおじさんは、ちょくちょく後ろを気にしていた。 <> レント・クラウン <><>2013/01/11(金) 11:48:18.80 ID:VXUgNBJUo<> >>750

「このままじゃ捕まるんだよッー常識的に考えてぇ!」

走る彼は意外にはやくて
その身はどんどんと闇の中に溶けていった

警報器はただ己の危機を叫び続ける


/寝落ちしてすいませんでしたっ
/絡みありがとうございました <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/11(金) 14:12:07.68 ID:S+dnV9opo<> 大きな川にかかった鉄橋の淵
歩道の手摺すら乗り越えた場所に座る人物が其処に居た

お祭りで見かける様なプラ製の猫のお面で顔の半分以上を隠して作務衣と前掛けを着用した黒髪の男だ

その人物は河原に居る元気な子供達を見下ろしながら糸を垂らし
どうやら竿無しで糸と針と餌だけで釣りをしている様で

「あーあ」

欠伸とも溜息ともつかない声をもらしながら、大きく伸びをして

「…あの子たちの幸せが吸収出来たらなー」

眼下の子供達の不幸せを祈った

其れと同時にぎゅうぅとお腹が鳴る
空腹とはこうも人を悲しい生物にするらしい
もし呟きが聞こえたならば、背中を蹴ってみるのも一興・・・・か? <> ジャンク<>sage saga<>2013/01/11(金) 14:16:50.57 ID:jaA+2FgEo<> >>752
「――お腹。減ってるの?」

そんな、乾ききった枯れ木のような声色が、響く。
後ろを振り向けば、黒い影のような少女が立っている。
灰色の髪に、灰色の瞳。そして、真っ黒な軍服に、黒いミリタリーコート。
物々しい出で立ちをしているものの、比較的小柄な少女はどこか小動物のような印象を与えるだろう。

「……食べる?」

ごそごそとコートのポケットを漁り、チョコバーを相手に差し出した。
無感動な無表情で、何を考えているかは分かりづらいが、悪意の類は欠片も無さそうだ。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/11(金) 14:29:15.89 ID:S+dnV9opo<> >>753
「いっ―――!?」

突然背後から聞こえた声に思わずビクリと身を震わせ
糸を垂らした儘上半身を捻って振り返り

「かーっ!腹の虫聞かれちまったかぁ?恥っずかしいなぁオイ!
 こんな時位大人しくしてくれてもいいのになぁ?」

感情と言うものを見せない物静かな少女とは真逆に、思った事感じた事を少し喧しい位の声で言う男
ポン、と自分のお腹を叩くと唯一表情を窺わせる口元に愛想の良い笑みを浮かべて

「お、貰おうかい。コレでもう腹の虫も大人しくしてくれるだろうしなぁ!
 折角の美人さんの前位カッコつけてぇってもんよぉ!」

そう言って自分の膝をポンと叩いてからその手を差し出し、チョコバーを受け取る
受け取れば何の躊躇いも無く頂くだろう。勿論、頂きますって言葉も忘れずに
食べ終わるとご馳走様と言って

「いやアリガトよぉ。ご存じの通り腹ぁ減っててなぁ・・・是非ともお礼をしたいってトコだが」

チョコバーの包みは袖にしまい、顎に手を当ててジャンクの姿を見る
はて、何処かの特殊部隊にでも所属しているのだろうか?ただの子供と言う訳では無さそうだ
となれば、勿論……

「おっと、名乗って無かったなぁ。俺っちは飛鳥馬 東ってぇの。
 砥ぎ師なんて仕事してるからよぉ、良かったら持ってる刃物なんか砥がせてもらうぜ?勿論今回は無料で」 <> ジャンク<>sage saga<>2013/01/11(金) 14:37:20.62 ID:jaA+2FgEo<> >>754
「別に。私、美人じゃ、無いと……思う、よ?
 それに、格好悪くても、別に。いいんじゃ、無いかな」

細切れの言葉を吐き出しつつも、ぼんやりとチョコバーを食べる相手を見ている少女。
口調こそ棒読みの合成音声かのような無機質さだが、必ずしも無口というわけでは無さそうだ。
そもそも、相手と上手くコミュニケーションを取れないのならば、声自体掛けてなかっただろうし。

「私、ジャンクって言う。……お腹減ると辛いの、良く分かる。
 ……今、チョコバーしか。持ってないから。その、ごめん、ね?」

空腹の辛さに同意する際のみ、眉間に皺を寄せて。
その後に、微妙に、本当に微妙に眉を下げて申し訳無さそうな態度を取った。
お礼に刃物を研ぐと言われて、暫く逡巡した後に、コートの内側に手を突っ込み、何かを引きぬいた。

「じゃあ、この子。研いで、欲しいな。
 頑丈だから、そんなに傷ついてないけど、壁とか壊すと流石に。
 やられて、来るから」

取り出したのは、長尺の柄を持つ戦闘用の斧だった。
穂先は小さいものの、遠心力を付けて振り回せば人間の頭蓋等は一撃で砕け散りかねない。
丁寧に手入れされているのか、ツヤ消しの斧には汚れ一つ無い。が、しかし穂先には僅かな刃こぼれが見えることだろう。
この歳の少女が持つには余りにも物騒であったし、その使い込まれようも尋常ではなかっただろうか。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/11(金) 14:57:38.49 ID:S+dnV9opo<> >>755
「かーっ!いけねえなぁ、いけねえよぉ?女の子ってのは自分の可愛さに自信を持ってこそだろぉ?何なら俺っちが熨斗着けて保証してやんよ?」
「あと、野郎なんてもんは幾つになってもカッコつけてぇって思うもんなのさ」

少女の答えに矢張り感情一杯の言葉で返す男
本当に楽しげに、自信すら窺える位声高らかに言葉を紡ぐ

「なぁに言ってんだい。俺っちの腹が減ってるのは俺っちのせいさ
 そんな莫迦野郎に食べ物をくれたんだ。君は優しい子ってわけよぉ!」
「ありがとう、なんて言われたら胸張って気にすんなって言う位が相手も気持ちいいもんさ
 ほら、笑顔笑顔ってなぁ!」

だから辛そうな顔はダメなのだ。そう言うと糸を置いて自分の両の頬に手を当てて口元を持ち上げて、笑顔を作って見せる
と言ってもすぐに手を離して、自分の懐から商売道具…砥石を取りだして

「かっ!それじゃあ一度下に往こうかい。水が無けりゃぁ砥石なんざ使えねぇからなぁ!
 あ、得物は預からせて貰うぜぇ?」

そう言うと立ち上がって斧を受け取り、刃の調子を見ながら河原へと降りていく
手入れこそされているが・・・少し欠けている様。砥石は3種類用意した
河原では、簡単な作業場を作る。まず使う砥石は刃毀れを直すものからだ

「ところでこの斧、普段は何に使ってるんだい?
 壁がどうのって言ってたけど……そんだけかい?」

荒砥石に斧の刃を滑らせながら尋ねる
両面を丁寧に。声をかけながらも顔は刃物から離しはしない・・・まるで吸い込まれる様な静かな音が、声に混じって聞こえるだろう <> ジャンク<>sage saga<>2013/01/11(金) 15:05:18.28 ID:jaA+2FgEo<> >>756
「ど、う、いたし。まし、て?」

ぐい、と口の端を引っ張りあげて、笑顔っぽいものを浮かべた。
どうにも、表情を大きく変えることに慣れていない様で、目元や口元がぴくぴくとしている。
引っ張りすぎた、と小さく呟きつつ、頬をすりすりしてうつむいて。
笑顔って、難しいなあと思いながらも、斧を相手に預けて一緒に河原へと歩いて行った。

「職人さん。みたいな、感じ。
 私には、できない、から。……凄い、と思うな」

単純な感想を吐き出しつつ、砥石に刃を滑らせる東の横にしゃがみ込んで作業を見守るジャンク。
おお、と無感動ながらも、繊細な動作に見せられているのか、茫洋とした瞳に僅かに光が宿る。
感情が無いわけでは無いようで、単純に表に出づらいタチであるだけのようだ。

「……人殺しに、使ってる。
 ナイフだと。私、小さいから。リーチ、足りないし。
 斧だと。出すと、相手が。一瞬怯むし。振り回して当てれば。
 簡単に、首とか。足とか、飛ぶから。扱い、安いの」

相手に、何に使っていると問われれば、特段隠す様子もなく人殺しと答える少女。
緊張感の無い今の様子から見ると、人殺しにはとても見えないかもしれない。
だが、それでも相手が手入れしている刃物からは、僅かな血の気配が感じられてもおかしくはない。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/11(金) 15:25:58.27 ID:S+dnV9opo<> >>757
「……ぶふっ」

我慢が続いたのも少しだけ。
ジャンクの不器用な笑顔に思わず東の方が噴き出してしまう。

「いややっぱ、女の子ってのは笑顔のが良いねェうん
 もうちょっと練習してみな?きっといい人が見つかるぜぇ?……俺っちは彼女なんざ出来たこたねぇけどなぁ!」

何て言いながら大きな声で笑って――その後で少し溜息。いや、作らなかったとかじゃなくて出来なかったんですよ
ジャンクちゃんは後悔しない様にね、なんてオッサンみたいなことを忠告しておいて


「かっ!コレが本職なんでなぁ!お情け程度にエンチャントも出来るが時間がかかってよぉ
 今度暇が出来た時にでも付呪してやろうかぃ?」

荒砥石をかけた事で刃欠けが無くなったのを確認すると、更に手は速くなる
刃返りが出来たのを確認すると中砥石へ砥石を切り替える…コレでも刃返りが出来るまで砥いでいき

「かっ!だろうなぁ。でも錆びは浮いて無いし綺麗に使ってくれてんだ。砥ぎ師としちゃ嬉しい限りよぉ
 ……あ、そうじゃねえや。俺っちが聞きたいのはアレよ。料理なんかに使っちゃないよなって?」
「肉類と野菜類は切る道具をキチンと分けてくれよぉ?食中毒とか怖いからなぁ」

少女の答えは予想していた・・・と言うか、刃物。それも特に人斬り包丁何かと付き合ってきたこの人物は人が人を[ピーーー]という事を忌避しない
それどころか心配していたのはもっと別の。それこそ凄いどうでもいい部分。
ズレている…などでは無く。その真意は

「ま、怪我にも気をつけろよぉ?こうして得物を手入れしてる俺っちも人殺しの一員なのかも知れねえけどよ
 やっぱ、知った顔が居なくなるってのは寂しいもんだから」

仕上げ砥石で刃返しを取り終えると…完了。
最後に斧を軽く流水で洗ってからジャンクへ差し出して

嗚呼、それの手入れをした時から…自分も人殺しの罪科を負うという覚悟を持っているだけなのだ
自分の知っている人が死なない為に、知らない誰かを犠牲にするという覚悟を…唯、それだけのこと <> ジャンク<>sage saga<>2013/01/11(金) 15:36:51.23 ID:jaA+2FgEo<> >>758
「うん。……また、今度。お願い、したい。か、な?
 今度は。しっかり。ご飯、食べさせて。あげる」

相手の鮮やかな手つきを目で追って、ジャンクは目を僅かにきらきらさせながら作業を見守った。
物々しい服装を除けば社会科見学をしている小学生にしか見えなかったことだろう。
この手の技術には明るくないが相手の手は、人を殺すことばかりの自分の手とは全く別物の、キラキラした宝物のように彼女の目に写っていた。

「斧で料理を作る人って。居ないと、思うよ?
 それに。私、ご飯には拘る。から。
 ……しっかりしたもの、食べたいの」

美食、家。と薄い胸を張りながらなぜか自慢気な態度。
戦闘糧食と呼ばれる物が、作戦行動時には支給されるのだが、これがすこぶるマズイ。
そのため、作戦行動時以外の時は、ジャンクは食事にこだわる癖を持っていた。

「大丈夫。私、死にたくないから、死なないよ?
 怪我しても、死ななきゃ大丈夫、だから」

死は人並みに恐れるが、負傷は厭わない独特の感性。
それでも、知り合いが死ぬのはきっと寂しいだろうとは納得できた。
研ぎの終わった斧をジャンクは無言で受け取り、手元で軽くくるりと回す。

「――ッふ!」

石突で仮想敵の喉を付くと同時に、体を反転させて足を薙ぐ様に振りぬいて、唐竹割りの様に勢い良く振り下ろす。
ぶお、と風が巻き起こり、ジャンクの手元で斧は地面すれすれで確りと止まっていた。
ん、と満足気に声を漏らすと、コートの中のベルトに斧を装着し、しまい込んだ。

「良い感じ。
 ……いざという時使えないと、私が死んじゃうから。
 今度、困ったこと有ったら。傭兵斡旋協会で、ジャンクの名前で。依頼してくれると、嬉しい。
 格安で、受ける、よ?」 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/11(金) 15:51:52.24 ID:S+dnV9opo<> >>759
「かーっ!是非今度の機会にゃ手料理をお願いしたいところだねぇ
 そうすりゃ俺っち更にやる気が出るってもんよぉ!」

使い終わった砥石を砥石を直す砥石で砥ぎながら、ちゃっかりと贅沢なお願いをしてみる事に
まぁ確かにやる気は出るそうである
そして料理に拘ると言われれば尚更楽しみになるもので―――美食家で有る事と料理人である事は大分違うんじゃと気付くのは大分後の事。まぁ大丈夫だろうと前向きになるのはその直後。

「死ななきゃ安いってぇ?かーっ!都会の子の感性ってのは解り辛いねぇ
 いや、俺っちが戦い慣れてないだけかぁ?」
「ま、何にせよ自分が感じてる以上に他人ってのは心配するもんさ。
 息災である事を祈ってるって事よぉ……あ、可愛い顔に傷とかついたら俺っちが悲しむからそこんとこ宜しく」

なんて、おどける様に言って
冗談なのか本気なのか、口元には矢張り笑み。
何ならお面もあげよっか?と尋ねながら懐から猫のお面を取りだして

「そりゃそうよぉ!なんてったって俺っちが砥いだんだからなぁ!
 最近はシャープナー何かで得物を砥ぐ莫迦が増えて嘆かわしいってぇの〜」

そう言って漏れた溜息は仕事が少ないからか
それとも、命を無駄にしている事に呆れたからか・・・多分後者だろう
依頼は自分に、と言う言葉には

「かーっ!そうさせて貰おうかい!つっても、暫くは収入も無いだろうから大分先の事になりそうだがなぁ!
 ま、逆に困ったときは俺っちの事を頼ってくれてもいいからよぉ!コッチも格安で受けてやらぁ」

そう言って少しだけ厚い胸を張って見せる
因みに作務衣の下は殆ど素肌で寒そうである <> ジャンク<>sage saga<>2013/01/11(金) 15:58:53.92 ID:jaA+2FgEo<> >>760
「じゃあ、何作るか、考えておく。
 嫌いな、食べ物とか。ある?」

ジャンク、案外にもその頼みを快諾。
料理はそこまで得意と自負してはいなかったが、それでも偶に料理くらいはする。
頼まれて、それになんとなく応えたい気分になったジャンクは何を作るか頭のなかで考えていた。

「だから。可愛いとか。そういうの、無い、と思う、よ?」

こてん、と首を傾げつつ、どういうのが『可愛い』なのかもよく分からない少女は疑問の表情を浮かべていた。
猫のお面を見て、にゃー、と小さく呟きつつ、吹いた冷たい風に、コートの前を寄せることで対処した。

「……ん、コートが買えるくらいには、お金払えると思うから。
 今度、私の斧に。エンチャント? ってやつ、して、ね?」

寒そうに見える相手を見て、コートも替えないのだろうと判断。
なんとも言えない表情で、今度は食べ物だけでなく、しっかりと報酬を払おうと決めたのだった。 <> レント・クラウン <><>2013/01/11(金) 17:40:44.62 ID:c1G64IAIO<>
────何処かの路地裏、自販機の前

「ふっふん、冬はやっぱりお汁粉に限るだろ」

優しき薄闇を拒絶する人工的な街灯の輝きが照らすのは黒いコートを着た男
自動販売機の前で紙幣を弄ぶ様子は楽しげで、幾分彼はご機嫌と窺がえる。
どうやら冷える冬の時期、好物で震える躰を温めたい様だ、彼は紙幣を入れた

後はボタンが光るだけ、光るだけだったが、そこで生じた予想外の研究事態

「……………お、おい、どうなってんだろこれ」

確かに紙幣を飲み込んだ自動販売機だったが、何故かそれはうんともすんとも
ボタンを光らせる様子も無く、しばしたっても同じようで、沈黙を守ったままである

「………」 そして彼はようやく理解した。お金が無情にも奪われたという事を

そこからの彼の行動は迅速であり一見手慣れた様な動作でも見える、トントン
僅かに後方へ飛び目標から距離を取ると軽やかに弾みて取ったのは構えだ
彼の目は怒りに燃えている、前足で踏んだ地面、勢い良く前進した細身の肢体
銃弾の様に迫りて、勢いを利用し力を溜めた後ろ脚を流れる様に前に突き出し。

ドかん、と重い音が周囲に響いた、自動販売機を蹴り上げた男は警報の中叫ぶ

「俺の──期待を返しやがれぇぇぇぇ常識的にかんがえて!!!!!!」


/つかいまわしーとか気にしない <> アルフレド=オランジュ:少し魔術ができる普通の人。<>sage<>2013/01/11(金) 17:43:41.80 ID:HCLDWiIN0<> >>751
「あらら、若い子は早いなあ」

困った困ったと言って、後ろを振り向けば警備会社の方が自販機に近づいた。
今とばかりに、魔方陣に点火して小さめの火柱を上げる。
お蔭でびっくりしている人々を見て、おじさんは悠然と引き揚げていった。

「しまった。飲みものを買い忘れた。コンビニにでも行こうか、遠いけど……」

目的をすっかり忘れていたのだった……

//こちらこそ、ありがとうございました。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>!nasu_res saga<>2013/01/12(土) 00:08:12.14 ID:kl68uYCRo<> テスト <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/12(土) 20:32:52.50 ID:S22zr8hEo<> 最近、とある研究所跡地で失踪する人が後を絶たない。ここにまだ研究所があった時、研究所では魔道具やオーパーツの類の研究が行われていて、その遺産が残っていると言う噂があるのだ。
その土地の所有者が、失踪者が後を絶たない原因を探ってほしくて依頼を出した。あなた方はその依頼を受けたか、噂を聞きつけて来たのだろう。

森を歩いて行くと、その先に開けた場所がある。周囲を木に囲まれたその場所は、瓦礫と建物の土台が残っていた。ここが研究所跡地なのだろう。
あなた方は今、その研究所跡地の目の前に居る。研究所はほとんど取り壊された後で、研究所があった位置が分かる程度だ。
なぜ失踪したのか、どこに失踪したのか、魔道具は関係あるのか……それを調べなければならない。

見ると、研究所があったらしい場所の中心辺りで空間が揺れているのが分かるだろう。空間の歪みと言っても良い。近づけば何かが起こることは確実だ。
それに近づく前に、各々の戦力などを確認するも良し、とりあえず突っ込んでみるもよし。ただし、近づいた人物だけに何かが起こるとは限らない……。
<> レント・クラウン<>sage<>2013/01/12(土) 20:35:55.65 ID:ife4xtAqo<> /これってもうRPしてもいい感じ? <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/12(土) 20:38:27.27 ID:S22zr8hEo<> >>766
はい。レント・クラウンさんからのスタートですので、>>765にレスをしてスタートしてください。
<> レント・クラウン<>sage<>2013/01/12(土) 20:47:41.47 ID:ife4xtAqo<> >>765

────深き木々を抜けるとそこには痛い程の沈黙と共に放棄された研究所があった

「……………これが、そうなのか?」 まるで墓地の様だ、と男は感想を抱く

「てか、明らかになにか仕掛けが見えるだろ、常識的に考えて」

彼は生物の気配が失われた研究所を遠目で見て、何か歪みの様な物を感じ取った
魔術的な物だろうか、否、おそらく魔術的な物であろう、目を細めれば空間に揺れ

「……──ここで一番乗りはヤバすぎるだろ」

小声でつぶやいた男は己の背後を振り返ると、続く様に表れた参加者たちを眺めた
強そうだ、みんな自分より強そうだと、感想。横へ道をあける様に動くと手を研究施設後へ指し伸ばした

「お先にどうぞ、みなさん。俺には何かあっても対処できる実力はないので」   にこりと、笑った

/では皆様よろしくおねがいしまーす <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/12(土) 20:51:40.64 ID:hoPr0+Tuo<> >>765

「廃棄された研究所、魔道具……そして、オーパーツ」「うむ」

依頼内容を思い返しながらミリタリールックの女──雅は、件の歪みと距離を取って対峙していた。
傍観、と言った方が良いかもしれない。にやけた表情をしながら、暫くの間それを見詰めていた。

「これぞ正しく、私のやりたかった依頼という奴じゃあないか!」

素晴らしい!と、緊張の欠片も無い高笑いをしつつ、弾丸を込めた小銃を軽く構えてみる。
こういう真っ当な依頼を受けるのは、久々な気がして、自ずとテンションも向上気味。

ふと一歩、足を踏み出す。歪みに足を踏み入れない程度に近づき──
投擲した際に、辛うじて目視できる程度の小さな石を手に取って、
【歪みに侵入した物体の挙動を確認する】意図を込め、歪みに向けて投げ入れてみる。


>>(シンラさん)

「そうは思わないか、なあ……シンラ?」

今回の依頼には、偶然にも見知った仲間、シンラの姿があって。
恐らくは近くに居るであろう彼に向き直り、満面の笑顔で問い掛けるのだった。


/よろしくお願いします! <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/12(土) 20:51:41.10 ID:wqVfWQRbo<> とある街のとある喫茶店
この寒い中、オープンテラスの一角に座り込み優雅にカップを傾ける一人の男

その男を一見すれば、優しげに細まった瞳は遠く何処か儚げで
中折れ帽から覗く金髪は、上質な絹のように滑らかに肌寒い木枯らしに揺れる

湯気を上げるカップを片手に憂いの視線を空に向けるその姿は、まるで映画のワンシーンのような美しさがあった

「嗚呼、何処かに可愛らしい妹や弟、もしくは兄、姉なんかは落ちていませんかね」

この一言さえなければ

「娘、息子……いえ、待って下さい
 父や母というのも在りかもしれませんね!」

この男の周囲に客が居らず、店員すら近寄らないのは寒さだけが原因ではない
先程から、近寄る者全員に『自分の家族になれ』等とよくわからない口説き文句を投げつけているからだ

此処は、何処か異質な雰囲気が漂う昼下がりだった <> シンラ<><>2013/01/12(土) 20:58:39.12 ID:tpo7qwtD0<> >>765

(あからさまに危ない空気がするなぁ・・・
でも、今回は油断の無いようにしないと)

>>769に目をやり

「そうだねみやび。僕もみやびと依頼が受けれて嬉しいよ! 」

と、笑みと喜びの言葉を返す
歪みに対するアクションはさすが本職といったところか
改めて尊敬の眼差しを向けてしまう

/おおくれてすいませぬぅ! <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/12(土) 21:01:40.87 ID:4p4HLBIK0<> >>765
「………魔道具、雰囲気?」

帽子を深く被った、無表情の醜い顔の女が一人。
行方不明者の捜索、それが今回の自分の任務である。
本来自分はこのような調査任務は得意ではなく、専門外に当たる。
ならばなぜこの任務を受けたかと言うと、それは戦いの合間の息抜きのようなものだった。
とはいえ任務は任務、自分にとっては全力を尽くすことに躊躇いはないのだが。

今回自分が千本針を運用するに当たって注意することがある。
退魔の力を必要以上に針に篭めないことだ。
調査をする上で重要なことは、現場を荒らさないこと。
自分の退魔の力が足かせになる場合も在り得る。
襲われた時か、進めなくなり力が必要になった時のみに運用するのが理想だと判断した。

>>769
とりあえずは石の動きに興味があるので、見逃さずに無表情で観察することにする。
<> アーサー<>saga<>2013/01/12(土) 21:06:10.66 ID:bjv7AXuB0<> >>765>>768>>769>>771>>772
「時間通り到着、と」

がしゃり、と装備を詰めたボストンバックを鳴らして、アーサー・ビショップは研究所のなれの果てに目を向けた。がれきの度合いやその周囲の様子からしてそれなりの間放置されていたのだろう。
なんともありきたりなお化け屋敷じみた建物の状態に、アーサーはへぇ、となにか得心したようにため息を漏らす。

研究所探索の依頼を受けたのは彼の所属する対邪神局だった。アーサーはその解決を命じられてここに来たわけである。
かれは邪神局であることを示すワッペンを取り付けたタクティカルベストを取り出すと、戦闘服の上からそれを着込んで、弾薬、ナイフ、ライト、銃火器、各種小物をてきぱきと身に着ける。
その様子は手馴れていて、ワッペンの意味を知らない者でも、アーサーがその道に通じているとわかるだろう。

「あ、みなさんよろしくお願いします。自分はアーサー・ビショップ。どうかお見知りおきを」

持ち込んだ拳銃に弾倉を挿し込み、散弾銃に弾丸を装填しながら軽い自己紹介。その間も彼の視線は揺れる空間や、周囲の精査のためにせわしなくうごめいている。
散弾銃を手に持ち、小型の短機関銃を専用ケースで腰に取り付け、さらには腿に拳銃。完全武装の突入装備の彼は、万能のHUDグラスをかけると、同じように集まったらしい探索者の皆へ目を向け、

「で、だれが先陣を?」

雅の投げた石の行方を追いながら、そう尋ねた。 <> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/12(土) 21:06:39.98 ID:edENmeGi0<> >>770

ところが、件の男が腰を下ろす席に向かって歩み寄ってくる影があった。

「アハッ。いつも思うけど、節操の無さではあたし以上だよねーぇ?」

声の方を一瞥すれば。
そこには、薄い褐色の肌を一枚布同然の衣服で包み、赤い腰布を垂らした踊り子めいた装束の少女。
銀髪が冷たい風に靡き、琥珀色の瞳はじぃっとそちらに据えられて。

にやにやと頬を綻ばせて、周囲に散った他の客やウェイターに視線を送る。
少女はあどけない美貌と豊満なバストに恵まれている。。
魅了されたのか、店内の男たちの幾人かは、伏せた眼でその挙措を追い始めていた。

……程なくして、彼女は男の前に座るだろう。
円環の楽園・至高の四柱が一人。アスタロトの位階を持つ者にふさわしからぬ軽薄さでもって。
<> 苅田 眞<>saga<>2013/01/12(土) 21:07:56.36 ID:3Ddw0gIL0<> 「〜♪」
多くの人々が集まる昼間の広場にて、一人の中学生らしき青年が、手を
大きく、まるで何かを操っているように振っていた。

ザッザッザという砂が擦れる音共に、黒い水じみたもの―実際は水ではなく
砂鉄がまるで蛇がうねるのごとく動く。
何より不思議なのはその砂鉄の大蛇が通った後のしかれた砂鉄の位置である。バラバラでありながら
何か規則性を思わせる、まるで何かがとびちるような、円を描くような模様を表す
ように砂鉄がちらばっていた。

いわゆる砂鉄を利用したストリートアート―ひとつの絵を描きあげた事に満足したのか
彼は棒磁石をポケットにしまい、近くのベンチに倒れるように座った。
模様は異様な存在感を放っており、数人がその絵を見物しているが―。
<> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/12(土) 21:09:56.12 ID:S22zr8hEo<> >>768>>769>>771>>772>>773

その空間で聞こえるのは、風に揺れる木の葉が奏でるざわめきだけ。参加者のほかに生物の気配はなく、かえってそれが今回の事件の不気味さを演出していた。
辺りを見ても、失踪者の物と思われる遺留品などは見当たらず、本当に失踪者など要るのかと言う疑惑まで出てきそうだ。
その場にあるのは、不気味に存在する歪みのみ……

>>769
歪みに投擲された小石は、そこに歪みなど無いかのように歪みを通過し、奥に瓦礫にコツンと音を立てて地面へ落ちた。
何かがあるのは間違えないが、反応は一切ない。その姿は獲物をじっと待つ異形の様な不気味さを出す。
無機物に反応しないだけか、それとも……
<> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 21:13:53.49 ID:ebhsyaKm0<> >>770
「…失礼。座らせていただきます。」

丁度空席があるから、それだけで近くの座席に座る。
少し背の高い男。ケースに入れたヴァイオリンを持ち歩いている。

「…」

周りの反応を意に介せず珈琲を堪能している。
声を掛ければ反応はするだろう。
ただ、現在意識はここにあらずという状態。 <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/12(土) 21:16:47.16 ID:ife4xtAqo<> >>776+他のメンバー

「……俺はできれば一番乗りは勘弁してもらいたいな」

化け物でも狩りにいくのか、重装備を軽々と着込んだ青年が投げかけた疑問に
男は苦笑を漏らしながら答える、どうやら道を空けたままその場を動く気は無いようで

「   あ」  ふと、思い出した様に声を上げた

「俺はクラウン、クラウンと呼んでくれ。職業はただのサラリーマンだろ、ちょっと魔術出来る位の

今回は知り合いに、頼まれたんだが………いやぁ、まさかこんなに不気味なものだとは思わないだろ」

軽やかに投げられた小石の軌跡を目で追い、そして何も無い事に安心感と欠片程の気持ち悪さを
心の底で味わいながら、自らの自己紹介を簡潔にすませ、彼は再び黙り込み様子を見ている、といったか <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/12(土) 21:21:16.93 ID:65Hf34Ako<> >>775
ぼすん……青年がベンチに寝転がると頭の後ろにベンチよりは柔らかいモノの感触が
そしてその感触の直後、青年の顔を覗き込むようにしながら“誰か”が声をかけてくる

「かーっ!兄さんすっごいもん作ってるじゃねぇのぉ
 何かい?もしかして本職の人とかかぃ?」

少し喧しい位の声で語りかけてくる“誰か”その“誰か”は声から判断するに男と解るだろう
ただパッと見ても解らない。その理由は口元以外の顔の大部分を覆ったプラ製の猫のお面のせいだ
近すぎる位の距離で喧しく、暑苦しく声をかける男は青年と青年の作った作品を交互に見ているが

「あっと、ところでよぉ。そろそろ退いちゃぁくれねぇかぃ?
 別に俺っちとしちゃ此の儘でも構わねえけど、周りの目が痛いだろ?」

そう言って青年に起きる様に促す
その理由は…どうやら、青年が寝転がって、その頭が来た場所は丁度男の太腿が有る場所だったようで
奇しくも野郎の膝枕を青年は味わった事になる―――!!!
どうやら青年の作品を見やすいその席に先に座って眺めていたそうで。 <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/12(土) 21:24:33.33 ID:hoPr0+Tuo<> >>711

「はっはっは!そうだな、私もだ」
「まあ、お前さんの言っていた活躍がマグレじゃあない事を祈ってるよ」

「あれだけ自慢されたんだ……師匠として、期待せざるには得んよなぁ?」

……なんてプレッシャーをかけつつも。
湛えた笑みはまるで、気負うなと言わんばかりに崩さないままだった。


>>776&ALL

「それじゃあ、私が行こう」「何、この手の仕事には慣れているんでな」

と、アーサーの問い掛けに応じてから、「雅だ、砕いて言えば、探検家といった所か」
簡潔な自己紹介を述べて、もう一度、歪みと向き合う。


「……何も起こらん、が……?」「というよりも歪み以外、何も無いという、な」

罠、あるいは何らかのポータル──簡単に立てた雅の予想は、概ねそんな所だった。
例えば、生物を隠匿する類の魔術。例えば、未知の場所に誘う扉。

「案ずるより産むがなんとやら、よし」

しかしながら目視では異変が見当たらない以上は、突入する他無い…というもので。
もう一度、今度は拳程の石を拾い上げて、先程よりも力強く、歪みへ向けて投げ付けてみる。

意図は全く同じで、先程よりも大きな音が響くくらいだろうか。


もし先程と同じく何の反応も返ってこないならば、小銃だけを歪みに差し入れ、
先端の銃剣で進路を探る様にしながら、手先から侵入を開始するが──? <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/12(土) 21:25:58.06 ID:wqVfWQRbo<> >>774
「懐の深さも、兄としては当然のスキルですよ?
 麗しの妹君には負けてはいられないね」

アイーシャのその美貌と高い露出に目を奪われたそのウェイターに向かい軽く手を振り
レオンハルトへと注意を向けさせれば、軽い調子で微笑んだ

「私の妹へ何か甘い物と温かい飲み物を
 それと、私にも紅茶をもう一杯、頂けるかな?」

その視線は、先程の憂いを帯びたものではなく、鋭くその瞳の奥までも射抜くように
簡単に言うならば、ソレは殺気
悪の幹部に相応しくない、子供じみた嫉妬に思えるそんな行為

「……おっと、妹に悪い虫が付くと思うと少しばかり子供じみた真似をしてしまいましたかね?」

>>777
「……ふふふ、お兄様
 遠慮せず、同じテーブルを囲めばいいじゃあありませんか?」

馴れ馴れしい、そんな口調が隣の席から聞こえてくる
それは同じ組織の人間の声

<家族狂い><荒ぶる嵐の王>
そんな異名を持つ男の声

家族狂いの名に相応しく、仲間を家族のように呼称するそんな癖は此処でも健在だ

「丁度、アイーシャも居るんですよ?
 どうです、兄妹水入らずの一時というのも」 <> シンラ<><>2013/01/12(土) 21:31:38.37 ID:nMZI9mkK0<> >>772
「んー...」
「僕は後衛が良いなぁ。戦闘力も低いし能力も補助むき出し」

重装備の男に向けて首をふりふり
前日の探検を終えて、随分と余裕を持てるようになったようだ
まぁ、微妙に言葉尻が震えているのは相変わらずだが

>>776
「石は無反応みたいだね」
「人の気配ない辺り...人食いのあななのかも......」

To all
「みなさん! 罠に備えて防壁をはりますね! 」
「各自玉の中にはいってくれたら、なんて...///」

といいながら
各自の周囲にシャボン玉の様なものを出現させる
即席の移動防壁だ
>>778
「ぼくの名前はシンラ! よろしくねっ」

と手をふりふり
知人がいるとはいっても緊張は拭えないねか
揺れる手のひらと共に贈られた笑顔は少しだけ、強張っていた

>780
「ま、まぐれじゃないもん! 」
「あと少ししたらその吃驚してぎっくり腰になっちゃうからね!?」

その理解不能な言葉から掬いとられるのは
不安 気負い 恐怖
探検の恐ろしさは前日の対話で認識した
故に恐れる。
親愛なる家族とも比べることの出来ない 師匠の安否を

「......みやびは前衛ね。 後ろは任せてよ。僕が援護をいれるから」

その身を失おうとも、今回は力を使うしかない
喩え、忌み嫌う闘争が起ころうと <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/12(土) 21:34:06.57 ID:4p4HLBIK0<> >>ALL
「………私は名が無い、故にナナシ、よろしく」
返事をすると歪みに目を向ける。
誰が一番なのかは大して興味がなかった。誰も動かないのなら、自分が先を行くつもりではあったが。

>>776
「……………」
おそらく原因はこの中だろうと思う。
自分たちを待ち受けているナニカ、それがこの歪みという入り口だ。
周りに死体が無い以上、この歪みに生身で突っ込んでも死にはしないだろう。
はてさて、どこに連れて行かれるのやら……

一つだけ言えるとすれば、この中に入らないと事件を調査できないということ。そして自分は手段を選んだりはしない。

無表情で歪みを見つめ続ける。
―――――――この歪みは、自分にとって死神になってくれるのかと僅かに期待してみた。 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2013/01/12(土) 21:34:59.72 ID:nMZI9mkK0<> >>782
順番間違えた...!
てばしてくださいな <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 21:35:24.32 ID:ebhsyaKm0<> >>781
「…そうですか。それでは遠慮無く…」

普段のジャケットでは幾分寒いためにコートを着ている彼は、誘いに応じて移動する。
…それにしても、一応自分より格上なのにお兄様というのは、収まりが悪い。
これでも最初は遠慮して別の席に座っていたわけなのだが。

「…その、私を何と呼んで下さっても
構わないんですが…

…兄というのは…流石に気が引けるというか…
…ええ、もちろんここで一息つくのは歓迎ですが…」 <> 苅田 眞<>saga<>2013/01/12(土) 21:36:04.04 ID:3Ddw0gIL0<> >>779
「ほめてくれるのはなかなか嬉しいわな!でも本職じゃなくて
どちらかというと副職かな?まぁ、職すらないんだけどね!」

やわらかい感触には疑問を抱かず、自身に問いかける声に大きい声で笑いながら応えた。ほめてくれるのだ
嬉しいに決まっている。仮面はかぶってはいるが、なぜか直感で「イイ奴」と彼は
思った。というよりなかなかユニークだとすら思っている。

―いきなり面白いヤツと会えるなんて今日は随分がいい

先ほどから感じている後頭部の違和感はどうやらこの男の膝の上らしい。
しかし膝枕をされても気にしないというのはかなり器量。別に周りの目なんかは
どうでもいい(というよりストリートアート自体で割りと白い目もあった。)が
さすがに迷惑だろうと彼は上半身を上げた。

「ああ、ごめんごめん、つい気持ちよくて座ってたよ。あ?オレそっちのほうじゃ
ないよ?あとそのお面やけにユニークだね、新手のファッションかい?」

彼は笑いながらお面を見て言った。声も、顔もまるで幼さが分かる高い
声だ。どうやら中学生くらいらしい。 <> アーサー<>saga<>2013/01/12(土) 21:38:57.80 ID:a1WhLZV00<> >>776>>778>>782>>783
「石には反応しないのか」

ほかのものはどうかな、という疑問をひとまずは飲み下して、アーサーは散弾銃の安全装置を確認しておく。
装填してあるのは12ゲージEXpA、特殊な爆薬散弾を7発詰め込んである。どうにもここは気味が悪い。怪異を相手にするのはいつものことだが、とはいえ違和感や不気味さに慣れているわけではなかった。
 
クラウン、雅、シンラ、ナナシ。各々の紹介を聞きながらその名を記憶し、シンラの展開した見慣れぬ球体の中に入ってみる。展開した本人の様子からすれば、それはおそらく防壁かその類なのだろう。

先に侵入した雅の背後につくと、HUDグラスのセンサーを起動させる。そういえば自分の散弾銃では背後からの援護には向かないな、などと思案しながら、装填済みの爆薬散弾をスラグにてきぱきと切り替える。散弾ではおちおち援護射撃もできやしない。

<> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/12(土) 21:41:45.61 ID:edENmeGi0<> >>777

「んー、あんた誰? バアル、知ってるの?」

どうやらアイーシャはアムドゥシアスと面識がないようだ。
しかしバアルの反応からして同類である事は察せられる。
また彼も、この蠱惑的な少女がメイザースに連なる者であると理解できるだろう。

>>781

「アハハハハッ! 悪魔が虫を恐れるなんて世も末だねぇ」

バアルのその様子を嘲るように哄笑する。
アスタロトは何時でもこんな調子だ。誰が相手だろうと、どんな状況であろうと。
青年が盟友と仰ぐ彼≠ノ対しても――その道化めいた振る舞いを崩さない。

「誰だって、一番にシてくれる人にしか傅かないんだよレオンハルトくぅん。
 ……あたしがそんなに大事な妹様なら、どうして会合の話を今まで教えてくれなかったのさぁ?」

腕を組み、豊満なバストをたぷん、と揺らしながら。
我慢できぬとばかりに切り出したのは、近いうちに予定されている楽園住人達の集結の話だった。
彼の本名を擽るような声色で詠んで……責める。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 21:50:35.88 ID:ebhsyaKm0<> >>788
彼女が知らないなら此方も知らないわけで。

「…私はアムドゥシアス。
世界平和を願う音楽好きの悪魔、と言ったところでしょうか。」

自己紹介になっているのか怪しい自己紹介。
「…あなたは?」

もちろん自分も彼女のことを知らない故に気になるわけだ。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/12(土) 21:50:47.12 ID:65Hf34Ako<> >>786
「かーっ!何言ってんだぃ。君の様な特技のある人を“手に職が有る”ってぇんだろぉ?
 ま、報酬付の仕事なんてもんが無いのは俺っちも同じなんだがよぉ!」

参ったなぁなんて言いながらもその声音は愉快そう
良いモノが見れた等と思いながら、もう暫く彼の作品を眺めて
それから、ふと思う

「…にしてもどうしたんだぃ、アレ。
 あんだけの砂鉄普通に売ってるもんなのかぃ?」

思った事を口にして、起き上がる彼を仮面の下から横目で見て

「かーっ!俺っちだって男色の気はねぇってのぉ!そも彼女も出来たこたねぇやぃ!
 ――――-ああそうだよ童貞だよバッキャロゥがぁ!!」

どうやら狙うつもりも狙われるつもりもないそうで。
そして盛大なる自爆をして思わずベンチをバンと大きな音を立てて叩いてしまい


「お?可愛いだろぉ?俺っちのお気に入りさ。
 あっと、悪いが上げたりはできねぇからな?俺っちシャイだからよぉ、お面がねぇと話も出来ねぇの」

少し喧しい位の声で言う事は…多分すぐ嘘と解る筈で <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/12(土) 21:50:59.62 ID:S22zr8hEo<> >>778>>780>>782>>783>>787

静かに佇む歪みはただ待つのみ。襲ってくるわけでもなく、問いかけてくるわけでもない。
雅が再び投げた石も結局は奥の瓦礫にぶつかって、わずかながらに場を賑わせるだけ……
すると、雅が先陣を切って歪みへの侵入を試みる。銃が歪みに触れた時点では何も起こらない。

……

ゆっくりと雅の手が進み、ちょうど指が歪みに触れたの瞬間!突如、空間の揺れを中心に閃光が走る。思わず目を瞑ってしまうほどに強烈な光。
その光は、目を瞑っていようといまいとその場に居た全員の視界を奪う。

――――――――――――――――――――――

目を開けるとあなた方は広く四角い部屋の中に居た。一面、頭がおかしくなりそうなほど真っ白な部屋。壁の色や灯りの色、それらが部屋の白さを一際目立たせる。
さながらどこかの研究所、もしくは病院などを連想するだろうか。
部屋の中央に、胸の高さほどの細長い台座がある。その台座に乗っているのは、透明なドクロの水晶で、そのドクロの中に鍵が埋め込まれているのが分かるだろう。
しかし、そのドクロの水晶は透明なケースに守られ触れることが出来ない。

〜ピンポンパンポーン〜

その時、間の抜けたような音の後に放送が流れ始めた。声は陽気な中年男性を思わせ、明るく軽い口調で話しだす。

あー、あー、テステス……コホン……
みなさん、こんにちはー。君達はここにあるって噂の魔道具を探しに来たのかな? うんうん……みんなそうなんだよ。
でもね……無いんだ。魔道具。
はっはっはっはっはっは。ごめんねー、期待外れでさ。そもそも魔道具があるって噂自体、流したの僕なんだよ。嘘だったって事。
世の中嘘ばっかり……おじさん疲れちゃった。だから研究が終わったら世界を無くして嘘を無くすんだ。その為の試作爆弾がその空間には仕掛けられてるの。
爆発したら空間ごと消滅して君達も消える。でもね、ただ爆発させたんじゃ面白くない。ゲームをしよう。
君達がその空間から脱出出来たら君達の勝ち、出来なければ負け。簡単でしょ。
大丈夫、ちゃんと脱出できるように作ってあるからね……上手くいけばだけど。当然、時間をかけすぎると爆発するからね。
もしかしたら、爆発のスイッチを押すのは君達自身化になるかもしれないけどね……
この嘘ばかりの世界で、限られた一握りの真実を見つけるんだ。じゃあ、君達の行動は観察してるから、良い動きをして楽しませてよね。じゃあねー。

……

再び静寂が場を支配する。この部屋には四方に扉があり、どこかへ通じている様だ。部屋には一切音が無く、不自然に静かだ。
爆弾が仕掛けられていると男は言っていたが、部屋のどこを見ても時計や爆弾のタイマーと思われるものは無い。
部屋の壁に一枚の見取り図が張ってある。それを見ると、どうやらあなた達は今、中央の部屋にいるらしいと言うことが分かる。廊下を通過すれば4つの部屋に行くことが出来そうだ。
さあ、この空間でどうするか……

【この場で分かる事】
・四角い部屋の中心には台座の上に乗るドクロ水晶
・壁にかかっている見取り図(http://dl10.getuploader.com/g/the_new_world/52/center.png)
<> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/12(土) 21:54:39.00 ID:wqVfWQRbo<> >>785
「おっと、お兄様
 年下の私にそんな下手に出る事はないですよ?
 まるで、私達に<何かある>みたいではないですか」

―――我々3人は唯の兄妹でしょう?

この場は誰もが通る大通りに面するオープンテラス
悪の組織の幹部が集結しているなど、考えるものは居ないだろう

だが、絶対にそう考える人間は居ないのだろうか?

唯でさえ、世界の敵として戦う彼らだ
組織を匂わせるのは得策ではない……等とこの男は考えては居ない

ただ、年上である彼へ対する愛の形が『兄』と言うだけだ
この言葉も言い訳にほかならない、かも知れない

「さて、お兄様
 何か飲まれますか?」

>>788
「さぁて、悪魔とは誰のことでしょうね
 いや、妹の為ならば鬼にでも、悪魔にでも成るつもりはありますが」

アスタロトが変わらぬように、バアルもいつもの通りに微笑んでみせる
それが愛だ、と語り騙るそんな男だ

「傅かせたいと思っている訳ではないですよ
 むしろ、私が傅かせて頂きたい」

但し、それには例外がいる
彼女がいう彼、メイザース
レオンハルトの言う所の盟友殿だけは<家族ではない>
彼の殻を破る、数少ない一人

「……弟ちゃん、いえ、クラウンには会いませんでしたか?
 彼が君に用があるというのでね
 花を持たせたつもりだったのですが……まだまだ、私も気遣いが足りませんでしたか?」 <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/12(土) 22:03:54.40 ID:ife4xtAqo<> >>791

閃光と共に躰を駆け巡った魔術的な感触、そして暗転。そして世界は変化を遂げた。
消え去った森の香り、刹那の間の変化、彼は瞳を空けたのは放送が始まったからであった

「………………………まじかよ」嫌に朗らかな声に誘われて彼は改めて世界を確認する。

始めは瞳が空いていないかと、勘違いを彼は犯した。其れほどに純白が執拗に塗られた部屋
現実という感覚が無い、BGMの声と伴って暫くいれば発狂を起こしそうな、いてはいけない部屋
すぅと深く呼吸した吐息が男の唇から洩れた、精神を無理やりに落ち着かせた男は声に従い

「……………一体、どうなってやがるんだ」

部屋の中央に置かれた水晶髑髏を眺め、混乱した呟きを漏らした。言葉の内容は理解している
ゲーム、命を何とも思っていないふざけたゲーム、障りと触れた思考、意識し、優しく受け流して

彼は周囲を見渡した。そこには先ほどの探索者達がいるだろうか

「──だ、大丈夫か?」 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 22:06:07.29 ID:ebhsyaKm0<> >>792
「…ええ、そうでしたね…
あなたがそれでいいとおっしゃるのなら、私は一向に構いません。
どれ、ウィンナーでも頂きましょうか。」

「弟君」がいいと言うのなら、それはそれで構わない。
自分は「兄」のような存在とは思えないが…
口調は「兄」の立場でも変わらない。
もともと丁寧な口調なのもあるが、何よりも相手を敬うことを忘れない。
これも上に取り入るなどという裏があるわけではなく、自然に出るもの。
…彼もまた、自分が組織の人間であることを意識していないらしい。

ちなみにウィンナーコーヒーは、彼の大好物だったりする。 <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/12(土) 22:07:20.76 ID:hoPr0+Tuo<> >>782

「ふん、この程度の依頼で弟子の力を借りる私じゃあないさ」
「私を助けたいのなら、宇宙人でも連れてくる事だな」

なんて、冗談混じりに言いながら、雅は手にした小銃を歪みの中に差し入れていく。

シンラの憂慮と同じように、雅の方もシンラの事を気にかけているようで。
前衛を志願したのも、彼を守る意味合いを込めての事だった。

自らが窮地に陥る事は言葉通り、全く以て予想していない。
些か自信過剰な節もあったが、それが陽乃山雅という女なのだった。
……もし危惧する事があるとすれば、ブランクの存在、その程度だろうか。

>>791>>793

「……しまッ」─────閃光。
反射的に空いた手で目を覆い隠して、身を屈めたのが、それと同時の事だった。

  〜〜〜〜〜〜〜

さて──視界が回復した雅の目に先ず、水晶ドクロ、次に、無機的な部屋の全景が映る。
それから、男の演説。黙して聞き取り、状況と嵌められた事を確認して。

「大丈夫だ……やれやれ」  「許さん」「絶──ッ対に許さん」
「私を陥れやがって、覚悟しておけよ───……必ずとっ捕まえて、身ぐるみ剥ぎ取ってやる」

一通りの放送が終わった後、雅はレントへ応じてから、苛立ちを隠せない様子で呟くのだった。
嵌められた事に対して、と言うよりは、魔道具が存在しないという事実に対しての怒り。

早い話、神秘や幻想さえ拝めるならこの程度、屁でもないのだ。
だのに突きつけられたのは、試作の爆弾なんていう彼女にとって、くだらない現実。


さて──雅が最初に取った行動は、【水晶ドクロを調べる】事だった。
特に打算は無かった、ただ単に見かけが魔道具っぽい≠ニいうだけの事。
要領は同じ、【離れた所から注視して、怪しい部分が無ければ近寄る】、単純だが、重要な事だと言えるだろう。
<> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/12(土) 22:13:37.75 ID:edENmeGi0<> >>789

「アスタロトのアイーシャだよ。宜しくねぇ」

おおよそ幹部らしからぬ大様さで答えるこいつは、アムドゥシアスにとっては上司≠ニ言える存在だが。

「……世界平和かぁ。
 ああ、分かるよ、気に食わない人間が居なくなれば世の中は楽しいさ。
 自由でしょ、力だろう、それに仲間があれば……アハッ」

彼の理想を曲解しているに違いないアスタロトに敬意を払うかは、彼しだい。

>>792

「じゃあ、あたしの為だけに傅いて貰おうかなあ、これからは。
 今日の所は奢りにしてくれる?
 足を舐めろって言ったら舐める?
 死んでって言ったら死んでくれる?」

バアルの注意にもかかわらず、彼女は有害な雰囲気を尚も漂わせていた。
最悪――カフェ中の、或いはストリート中の人間を《地に恤む天の女王》で殺せば良いとでも考えているのだろうか。
3つの段階に分かれた行動を全くの同列のように語る少女の手から、黒い液体が僅かに溢れる。

暗黒粘液はテーブルの上に付着。
クラウンの名前が出た時――ごぼごぼと、沸騰するかのような音を立て。

「別にいいよぅ。暫く会ってないけど、そういうことなら水入らずが好ましいよねぇ。
 アハ。今更あたしにどういう用件があるのか分からないけど……」

彼女の口ぶりは、どこか因縁を匂わせた。 <> 苅田 眞<>saga<>2013/01/12(土) 22:17:39.88 ID:3Ddw0gIL0<> >>790
「特技かー、これが特技っていうのもなんかね。」
彼は照れ笑いして多少、顔を下に向け、頭をかきながら朗らかな声で
応えた。実際は能力のコントロール技術を磨くついでに遊んでいた
だけである。

そのまま彼は作品を眺めている東を見て、そして東の疑問を
応えるように、彼はニヤリと自慢げな表情でポケットから
赤と青が中心ではっきり分けられている棒を取り出した。

「この磁石は普通の磁石よりも磁力が強くてね、これを20本くらい作って
ビニール袋に入れて、適当に砂浜を動けばこのくらいの量は調達できるぜ?あと
この砂鉄の絵もこの磁石で描いたのさ。」

彼は先ほど砂鉄で描いた模様を見て、指で指しながら言った。
その後、爆弾発言でツボが入ったのか再び笑いながら言う
本当に面白い人だ―。まさに江戸っこという印象だ、恩義に
厚そう。

「はっはっは、仮面をかぶっている男がモテるのはクールな美形さ。
お兄さんには似合わないね。でもその性格でシャイかぁ、
あからさますぎて嘘っぽいね。どちらかといえば仮面よりねじりはちまき巻いた
ほうが江戸っこぽくていいよ?」

彼はヒーと笑いをこらえながら言った。腹も押さえているあたり相当
キテいるらしい。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/12(土) 22:23:37.35 ID:wqVfWQRbo<> >>794
「ふふふふ、ウィンナー・コーヒーですか
 では、私は次にカプチーノでも頂きましょうかね?」

もう随分と長い時間を此処で過ごしていたのだろう
彼の前のテーブルには空になったカップや皿がいくつか並んでいる

しかも、先程からの奇行から店員は近寄りたがらず、皿すら下げられない
他の客もそれを咎める所か、同情の視線を向ける程だ

「こういう雰囲気の良い店で美味しいお茶を飲める
 そうなってくれば、耳が少し寂しいですね
 貴方の演奏があれば、等と我儘を言ってみたくなりますね」

>>796
「傅きましょう、貴方の前では貴方だけに
 奢り…?当然でしょう?
 足を舐めるなんて、ご褒美ですね」

ただ、そこでレオンハルトの言葉が止まる

「……死んで、ですか
 貴女が私を殺してくれるなら、喜んで
 貴女が私の特別になってくださるなら、嬉しい限りだ」

木枯らしが、一層強い木枯らしがその金髪を、一枚布同然の衣服を、
強く強く、震わせるように通り抜けていった

「ふふふふ、兄弟喧嘩ですか?
 羨ましい限りですね、私も誰かとやってみたいものです
 ああ、ジェーンあたりならば付き合ってくれますかね?
 いや、佐助君あたりに頼もうかな」 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 22:27:09.97 ID:ebhsyaKm0<> >>796
「…そうですね
…クズを一人残らず潰して悪を悪で克服する…
この世の悪を一手に担う…それが私の目標です。」

にわかに主張を述べる彼の語気が強まる。
彼の目的は…大悪を以て小悪を潰すこと。
世界中の「悪」に対する悪を演じること。

「悪は私だけで十分。他のクズが潰れるまで…」 <> シンラ<><>2013/01/12(土) 22:28:01.80 ID:nMZI9mkK0<> >>All
もし球体に入ったのなら
薄膜足を踏み入れたもの達を柔らかく包み込むだろう
これはシンラを経由して操られているため、移動の妨げになることはない
が、反面。
数回の攻撃に耐える程度の耐久しかない

>>791
(ば、爆弾!? )
(......冷静に、冷静にならなきゃ... 皆が傷付かないように)
(僕がみんなを守れるように)

館内の放送を聞き
一瞬唖然とした少年だが、すぐに気を取り直し
周囲を見渡した

(地図にドクロね...前回と一緒ならあのドクロは罠かも)
(あと、忘れちゃいけないのは この研究所で警戒するのは「嘘」、だよね)

>>793
「僕は大丈夫......」

と語りながら、嘘の部屋...と記された部屋を覗き混もうと、扉に歩み寄り
数度扉を叩き、覗きこんだのちに 侵入しようとする

>>795
「油断は大敵だっ。 そう教えてくれたのはみやびだと思ったんだけどなぁ......」

師匠のお気楽な態度に
思わず頬が緩む
師匠の安否とともに、ドクロの様子も気にしているようだ <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/12(土) 22:28:07.00 ID:65Hf34Ako<> >>797
「謙遜も行きすぎると嫌味になるってもんよぉ!
 褒められたらどんなもんだいっつって胸を張る位で丁度良いってのぉ!」

うぶだねぇ、なんて言いながら
彼の照れる様子を少し意地悪そうに笑いながら見ていて

「ほほー・・・うん?あー。するってぇとアレかい?作るってのは自分の手でって事かぃ。割と手間はかかりそうにないみたいだが
 ―――-あと笑い過ぎだってぇのぉ!」

笑われるのが気に入らないのか、止めろと言いたげに背中をパァンと叩こうとする
と言っても冗談でも言われた時の様な、そこそこ痛いが本気じゃない叩き方だ
 磁石に関してそう思ったのは、20本だけ作るなら工場生産でないのは予想が着いた。遊びに使える程度には手間もかからないからそう言っただけ。
能力だなんてのはまだ解っていない様だが・・・

「かーっ!なんて言い草だオイィ!まるで俺っちが美形じゃねぇって言いてぇみてぇだなぁ?
 良いのか?俺っちがコレ外したら其処らの女の子みぃんな虜にしちまうぜぇ?外さねぇけどよぉ」
「あと誰が江戸っ子だってんだバァロィ! だから笑うなっつの!」

そしてもう一丁パァンと。先程より少し強めに背中を叩こうとして <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/12(土) 22:33:27.57 ID:4p4HLBIK0<> >>791
「悪趣味」

――――――とりあえずは、ぽつりと呟いてみた。自分が死神の鎌に捕らえられたことを自覚する。

さて、この中年男性の言葉をどこまで信じればいいのだろうか。
まず嘘を付きながら嘘が嫌だと言うこと自体が矛盾していると言っていいだろう。
矛盾していること自体は不思議ではない。自分の弟子なんて矛盾ばかりなのだから。
しかし本来の目的は、ここに自分たちを閉じ込めて観察することの可能性は捨てきれない。

真相を確かめるためには男を問い詰める必要がありそうだが
とにかく今優先することは部屋を攻略することだ。しかも時間制限付きなので分かれて捜索する必要が出てくる。
自分は、誰かに命を狙われることが大嫌いだった。

さて全ての部屋を捜索することが先だろうか、髑髏水晶を調べることが先だろうか。
急がば回れという言葉はあるが、回ってばかりでは先に進めない。

そう考えながらも無意識にに自分の足は、迷わずに『嘘の部屋』に向かっていた。
そこには髑髏は誰かが調べるだろうという予測もある。考える時間があったら、僅かでも行動したい。
恐らくはシンラとの自分の能力の相性がいいと思ったためであり
タイミングを逃したせいで自分が防護膜にまだ守られていなかったのも理由の一つだった。

>>793
「大丈夫………冷静に急ぐ」
部屋に向かう前に返事を返した。急ぐが冷静に行動しなければならない。
このような事態でパニックに陥るのが人間の性、しかしそれでも冷静でいて欲しいと思う。
この状況では戦力は一人でも多いほうがいい。

>>800
「宜しく」
シンラに追いつくと軽く声をかける。
嘘の部屋とはどんなものなのだろうかと思いつつ。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 22:37:17.62 ID:ebhsyaKm0<> >>798
「お望みとあらば…」

おもむろにヴァイオリンを取り出す。
イタヤカエデのくすんだ茶色が美しいヴァイオリンだ。
楽器に詳しくない人でも使い込まれているのが分かるだろう。

彼の演奏する曲は、大抵が即興。二度と同じ演奏をしない。

「…では。」

このテラスに似つかわしい、スローテンポの落ち着いた曲調。
聞けば心が落ち着くであろう旋律は、喫茶店で一息つく人々にうってつけであろう。
演奏する本人も、このヴァイオリンで音を奏でる時ばかりは至極楽しそうな微笑みをたたえている。 <> アーサー<>saga<>2013/01/12(土) 22:39:27.90 ID:a1WhLZV00<> >>791>>793>>795>>800>>802
トラップの類は想定していた。だからこそ、周囲のどこかへ飛ばされたのだと理解するのに苦労はなかったわけだが、しかし気分がいいわけでもない。
ちっ、と小さく舌打ちして、部屋の中をぐるりと見回した後、放送に耳を傾ける。

爆弾、空間ごとというからにはただの爆薬ではないのだろうか? とりあえずそれがここに仕掛けられていて、制限時間あり。
一種のデスゲームか、と納得する傍ら、アーサーは壁の地図と思しき見取り図に近寄り、ポーチから取り出したメモのその中身を放送でわかった情報もろとも書き写す。
箇条書きにした要綱と、地図。それを見比べてから、自分のやるべきことを探るのだ。

放送の内容とその声の主に対して、なんでもいいからののしってやりたい気分だったが、残念ながら制限時間ありともなればその余裕すらないかもしれない。
呪詛の言葉をペン先に乗せて、書き終えたメモ帳を片手に、先ほどまで周囲にいたなかまを見やる

「こちらは大丈夫」

部屋の中央に据えられた水晶ドクロ。どうやらそちらは雅が様子を見るらしい。
うその部屋に向かったナナシとシンラの二名を見やると、アーサーは散弾銃を片手に、黒の部屋へ近寄る。
まずドアに銃口を触れ、異常がないなら次は耳を押し当てて向こうの様子を探る。運が良ければ室内の音ぐらいは聞き取れるかもしれない、という期待の元の行動であり、耳をそばだてながらも、手にした散弾銃はいつでも撃てるようにされている。



<> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/12(土) 22:45:55.01 ID:S22zr8hEo<> >>793
未だ部屋に変化はなく、1秒1秒時が過ぎていくのみだ。いきなりモンスターが出てくるわけでもなく、中央のドクロが爆発するわけでもない。
ただこの場に居るだけでは何も解決しないと言う事だろうか。

>>795
部屋に唯一のヒントらしいヒント。それを眺める雅だが、怪しいところはない。いや、この場にドクロの水晶などあること自体が怪しいのだが……
ドクロの中には小さな鍵が入っており、そのほかに特別変わったことは無い。
近づいてみても、ドクロは透明なケースに守られておりそれ以上調べることは出来ない。
ケースを少し叩いても、非常に頑丈にできていると言う事くらいしかわからないだろう。

>>800>>802
扉を叩いても反応が無い。音で奥に空間があることが分かるだろうが、そんなことは見取り図を見ればわかる。
扉を開くとまずは廊下があった。その廊下の奥にまた扉があり、その先が嘘の部屋なのだろう。
ここでまず感じるのは、匂いだろうか……。なんの匂いかわからないが、ともかく薬品っぽい匂いがするのがわかるだろう。
このまま進み、嘘の部屋に入るか否か。

>>804
黒の部屋へ行こうとするアーサー。しかし黒の部屋に行くにはまず、廊下を経由しなければならない。現在居る部屋の扉を開ければまず廊下へ出ると言うことになる。
扉事態に不審な点は無く、音を聞いてみても一切何も聞こえない。相変わらず無音がこの空間を支配している。
<> 苅田 眞<>saga<>2013/01/12(土) 22:53:35.33 ID:3Ddw0gIL0<> >>801
「そうかなぁー、ちょっと自分はそこまで堂々とした性格じゃあないんだよね」
彼はニヒヒと笑いながら言った。そして背中に突然襲った衝撃に
彼は痛っと言いながらゴメン、ゴメンと片手を立てるジェスチャーをした。

「んー自分の手で作るって言うより、ただ強力な磁石を作るのと、磁力を操るだけの
能力なんだけどね」

彼はあっさりと自分の能力を、誇らしく言った。
かなりヘボく、派手ではないが、なによりこの能力は持ち主の発想次第では
化ける、かなり癖の強い能力だ。
彼は磁石をいじりながらそれを大切なものを見るような目で言った。どうやら
磁石を見るというよりは、その手―いわば見えぬ能力を見るような、そんな視線。

「憧れの、大切な人にもらった能力なんさ、ヘボいように見えるけど
自分はこの能力が好きだ。」

多少、顔が赤らめつつ、拳を握った。能力にたいする執着が
一片だけ見えるような気がするかもしれないように。

「女の子は一人なら華だけど群がると恐ろしいからね、美形だったら仮面は
はずさないほうが正解だよおにいさん、あと口調が江戸っこっていうイメージが
あるんさ。」

彼は猫の仮面を見ながら、指摘するように言った。そして笑いながらたたく強さが
変わっているあたり、何か笑いとか仮面にあるのかな?と考えつつ
タンマ、タンマと微笑みながら言った。
<> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/12(土) 22:54:02.87 ID:edENmeGi0<> >>798

「……やぁだよ。永遠にあたし以外忘れちゃうんじゃないと、やぁだ。
 舐めさせてもあげないよぅ」

はて、アスタロトはこれまでに一体何人の男に――恐らく女にも――こう嘯いたのだろう。
奔放な豊穣の女神に起源を持つ悪魔は、重さの変わる愛など捧げ物として何の価値も無いと考える。
移り気は、天の女王≠ノのみ許される権利だから。
くしゃりと笑う彼女だけれど、その言葉の意味する所は我欲の極み。

「兄弟げんかだって、結局誰とだって良いんだもんねぇ。
 みんな平等に見てるから。あんたにとって、みんなが同じように尊いんだ」

絶対の博愛主義――可視不可視問わず一切の境界を持たない在り方。
それはバアルにとっての誰にでも見せる面。悪く言えば――実際安いペルソナ。
アイーシャの眼には、どうにもそう映っているようで。

「本気で敵とヤってないときのあんたって……つまンないよね」

彼の中に眠っている死にたがりの尻を叩くように、とんとんとテーブルを打った。
……、真に受ける必要は、何ら無いのだが。

>>799 >>803

「アハ。じゃあ、まずあたしとバアルをヤった方が良いんじゃない?
 死が流れこむ排水口なのに、自由なソドムなのに、あたし達の世界ってやつはさぁ……」

同じ組織に加入しているとはいえ、バアルとアスタロトは紛れも無い悪だ。
信念の有無だとか、そんな些細な問題を乗り越えて――己の楽しみのため鉄火場に身を投じる存在として『同一』だ。
アイーシャにとって自分は自覚を得た悪だが、彼は少女をどう捉えているのだろう?

「……あぁー眠くなるなぁ。どうせなら、今日は平和について一曲演じてよぅ。ほらアンコール!」

平和。それを表現するために、悪魔の神業はまた沈着な音色を奏でるのだろうか。
テーブルの上の暗黒粘液はまた少し量を増やし、柔らかい音を受けるたびに僅かに震えている。 <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/12(土) 22:59:56.97 ID:ife4xtAqo<>
呼び掛けた声に答えた諸々、その数は先ほどいた全員の数に合致する。ふぅとため息
良かったと心に呟いて改めて周囲を観察すれば既に行動を始める探索者達の姿があった
一人は怒りを胸に中央へ、二人は嘘の部屋と呼ばれた部屋へ、最後一人は黒へ部屋
各々が様々な感情を瞳の染めているが共通するのは冷静さだ。彼らは誰もが落ち着いて

「……………いや、お前ら冷静すぎるだろ常識的に考えて」男のボヤキもしかたなし

何故か疲労が更に蓄積したようなそんな感触を彼は覚えた。だがそれが彼の力を抜いた。

「ふむ、ふむ、……俺も動くか」

壁に飾られた地図を眺めながら男は、僅かに思考を巡らせる。己は何処に行くべきなのか
時間は無い、今にも刻一刻と制限時間が迫る現実、個別で部屋をあたるべきなのか、どうか
状況を確認する、おそらく他の探索者は思い思いの場所を探索するであろう、ならば、そうだ


こつり、と部屋に足音がなった。地味な男が向かったのは赤の部屋へ続くと廊下扉の前で
男は綺麗なドアノブにそろりと触れて捻った。開ければ入る、開かなければ鍵穴を探しこじ開ける

────血であらゆる物を模倣できるのだ。鍵穴さえあれば鍵程度ならばコピーできる <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/12(土) 23:00:54.12 ID:ife4xtAqo<> >>808は>>805 宛です! <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/12(土) 23:05:20.66 ID:hoPr0+Tuo<> >>805

シンラに一人、手練れと思しき女が付いているのを確認してから、雅は地図へと向き直る。
水晶ドクロの中に、鍵があるのは理解できた。手持ちの物品では破壊できそうにない事も、だ。

「……それじゃあ、単独行動と洒落こませて貰おうか」

誰かに同行するのも一興だったが、元より一匹狼の雅は、無意識的に一人での行動を選択していた。

シンラとナナシは嘘の、アーサーは黒の、そしてレントは赤の部屋へと向かっていた──
「残り物には福がある、と言うしな」必然的に、雅は【青の部屋を目指す】事になる。

先に機械室を見ておくのも悪くは無い、そう考えて──

とりあえず、雅は青の部屋に通じる廊下、その入り口の前に立つ。
小銃の銃身部分を短く握り、【戸を(開けられる)ならば少し、ほんの少しだけ開く。】
そこに【銃剣を差し入れて、つまる所、銃剣の刃を鏡として中の様子を伺おうとするのだった】

<> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/12(土) 23:09:12.69 ID:65Hf34Ako<> >>806
「男だろぉ?もっと自信持って!前向いて歩いた方が女の子も頼りがいがあるってモンよぉ!
 まだ若いって思ってたらすぐに齢くぅぞぉ?」

果たして先程の盛大なカミングアウトからしてコイツに乙女心なんてモノが解っているのか
だがしかし、こう(東みたいに)はなりたくないと思えば…或いは?

「かっ!成程…立派なもんじゃねえかぁ!
 好きこそものの上手なれってなぁ!贈り物なら尚更自信持って、いっそ自慢してきやがれってんだ!」

良いねぇ青春だねぇ。なんて思いつつ
何だかむず痒い感情の行き場が無いのかやっぱり青年の背中をパァン!と叩こうとして

「かーっ!知った様な口だねェオイ?何かい?モテモテだった時期が有るとか?
 あと口調は言わねえでくれよぉ、故郷の訛りが残ってるだけだってぇの」

止めてくれ、との事なので叩いた儘背中に置いていた手を離して
それから仮面を見てくるのに気付いたのか・・・・

「おっ、何かい?君も欲しいってのかぃ?しょーがねぇなぁオイ・・・」

と、言いながら取りだされる色違いのお面…! <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/12(土) 23:12:05.58 ID:wqVfWQRbo<> >>803
「……ふふふ、この曲ならばカプチーノよりも
 ゆったりと、トルココーヒーでも片手に、ですかね?」

そんなマイナーなスタイルのコーヒーがこの店にあるかは分からないが
そのスローテンポとヴァイオリンの芸術品のようなくすんだ茶色に、レオンハルトはそれを連想したそうだ
濃く煮立て、上澄みだけを飲む、そのコーヒーを

「……世界の敵には勿体無い程、いややめましょう
 貴方が何を為すために、ここに居るかは知りませんが
 貴方にとっては、とても大切なのでしょうから」

>>807
「貴方以外を忘れさせてくれる程に、情熱的に求めてくだされば……或いは」

レオンハルトの瞳は細く、優しげに、アイーシャへと向けられる
その視線は、いつか誰かに見せたような敵に向けるそれではない
やはり<家族>に対する、愛の瞳

「貴方は、私の事をよく理解してくれているんですね、嬉しい限りだ
 ――――それは、なんて愛に溢れているだろう」

慈雨は誰にでも降り注ぐ
だが、それが煩わしいなら傘をさす他無い
アイーシャがするように、他の誰かのするように

――――だが

あれほど吹いていた木枯らしがピタリとその流れを止める
冷たく、裂くような痛みすらあった凍える風が、今では『嵐の前の静けさ』のようで

「……ふふふふ、ふははは、アハ、ハッハッハッハッハッ!
 つまらない、と妹に言われてしまうのは心に来ますよ
 ああ、今此処で期待に添えるように、頑張ってしまいたくなる」

嵐は、荒ぶる嵐はそれを防ぐすべなど無い
尻尾を巻いて逃げるのか、それとも

………立ち向かう他には


「」 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/12(土) 23:13:24.89 ID:nMZI9mkK0<> >>805
(この先に進むならみんなとは別れなきゃだね......)
(できれば誰かについてきてほしいなあ)
(でも変な臭いもする...... どうしよ)
とそこで
>>802
「よろしくね! えーと、ナナシ...うーん。 ナナちゃん! 」

追い付いてきた女に笑みと取ってつけたような渾名を贈る
基本的に支援を得意とする自分
次いで言えば生命力の供給源も欲しいところ
故に、行動を共にする仲間は望ましかった
しかし、「ねぇ、ナナちゃん。 変な臭いがするけど 進む...?」と、不安そうに問い掛ける
もし、入る...と答えるのなら、ナナシの肩に手をおき互いを薄膜で包み突入を始めるだろう

>>810
(頑張ってね。みやび)

罠等を危惧し行動を共にしたくもあったが
みなの行動が滞ればそれは、全員の死に繋がる
故に、進まねばなるまい <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 23:18:09.39 ID:ebhsyaKm0<> >>807
「…まさか。自分に必要な力をみすみす手放したりはしませんよ。
私が悪を演じ続けるためには、あなた方の力が不可欠です。」

聞き様によってはふてぶてしいとも取れる発言。だが、他意はない。
彼は円環という名を借りて、悪に対する抑止力となりたいと思っている。
そのためには、円環の楽園が、「恐れるべきもの」でなくてはならない。

「私達は悪です。それは間違いなく。
でも必要悪ってありますよね?」

アンコールの要望。テーマは「平和」を希望。
…明るい、美しい曲を想像しただろうか?
しかし彼の奏でる曲は…確かに明るいのだが、明らかに感じとれる「怖さ」を秘めていた。
これが彼の言う平和の中の必要悪なのだろうか… <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/12(土) 23:25:54.52 ID:4p4HLBIK0<> >>805
「不穏、警戒」
鼻を突く薬品の匂い。
……この部屋で薬探しをやらされるのだろうか。
とりあえず自分が思うことは、この部屋は下手な強敵と戦うより凶悪な仕掛けがある部屋かもしれないと言う事。
『嘘の部屋』というあからさまな名前な時点でそれも伺える。
シンラが居なくても自分はここに向かうべきだったとあらためて思う。
……人が多いほうが厄介な仕掛けがあるのかもしれないが。
ともかく先に進まなければ始まらない。

>>813
「制限時間、危ない……突入」
という訳で、シンラの進むべきかという問いに肯定する。
ナナちゃんという渾名に戦慄しそうになるが、無表情を保っていた。
決して嫌だと思っている訳ではない、そんな呼ばれ方は自分には似合っていないなんて思っていない。
なぜか頭の中にロクレネがからかう時の高笑いが浮かんで冷や汗なんてかいていない。
自分は無表情、無感情だ。いつも通りの醜い顔だ。


これ以上考えるとドツボに嵌りそうだし、戦場での余計な考えは死に繋がるので振り払う。
というより自分はなにを考えていたのだろうか。………適度なリラックスはできたのでいいとしよう。
シンラの手が触れると、中に入った。
<> アーサー<>saga<>2013/01/12(土) 23:26:15.33 ID:a1WhLZV00<> >>805
そっとドアノブに手をかけ、開くかどうかを試してみる。空くのならばそのままあけるし、あかないのなら、散弾銃で鍵のある部分を撃ち抜いてしまうだろう。
方法はどうあれドアを開けたアーサーはまず銃口を挿し込み、そろりそろりと中を慎重に覗き込む。
照準は足元、壁、天井の順に移動させ、トリガーの近くに指を添えておく。タクティカルベストに防弾パネルが入っているとはいえ、こんな場所の罠を喰らえば死につながりかねない。

慎重に、慎重に。目につくあらゆる情報を拾い上げ、アーサーは通路を調べてゆく。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/12(土) 23:30:56.16 ID:ebhsyaKm0<> >>812
「…」

勿論言われた言葉は耳に入っている。
しかし、彼は黙ったまま演奏を続ける。

私は何?
私は悪。悪を飲み込むほどの力で悪人共に対する悪人となる。
私は、生業としての音楽を棄てた。
音楽は、最早ただの趣味以外の何者でもない。
…音楽は世界中の悪人を相手にするには余りにも無力だった。
悪人を統べるのに必要なのは力だった…

混沌とした感情が音楽にも現れる。
先程までの楽しげな音色は、苦悩のあまりに上がるうめき声のようなそれに変わっていた。 <> 苅田 眞<>saga<>2013/01/12(土) 23:41:05.99 ID:3Ddw0gIL0<> >>811
「いやいや、女にはあんま興味ないんだよね。だからといってもホモ
でもないけど」

彼はそんなのわずらわしいといった表情で言った。
そもそものところ彼は女性にはとことん興味がない、というより
もてない。色恋沙汰も気にならない。彼はあくまでも
こういう芸術や、遊びなどに夢中なのだ。

(なんというか、めんどくさいじゃないか、女ってさ)

「いやぁ、何せこれをくれた人の技術のレベルがあまりにも
化け物じみててね、自慢するのが申し訳ないのさ」

苦笑いしながら言った。しかし、この能力を
褒められるというのは、まるで憧れの人が褒められているようで、
妙に照れくさい。そう思っているうちに、お面を差し出された。

「へぇ、故郷か。自分は都心生まれだからこういう訛りがあるような
しゃべり方がめずらしいのさ。それにその訛りだけでけっこう印象が
いいよ。そういえば故郷ってどこから来たんだい?」

不思議そうに問いかけた。
しゃべり方が江戸っこ風みたいな訛りなんてあったのだろうか、と
思うと相当離れたところから来たのだろう。だが、こんな訛りだ、
恐らくみんなが義理人情などに厚い、いわば古風な人間なのだろうかと
思った。

「ああ、お面ってふたつもあるんだね。ああ、自分は
お面をつける趣味がなくてね、なにせ見えにくいし。」

予備があるということは顔を隠すことに相当執着があるのだろうと
思ったが、あまり人の領域に踏み込むのは彼は好きになれない。
というわけでここまでにした。
<> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/12(土) 23:42:21.34 ID:S22zr8hEo<> >>808
扉に仕掛けは無く、いとも簡単に開いた。扉の先は直ぐに赤の部屋ではなく、廊下があった。
廊下に入ると、床や壁に無数の穴が開いているのが見える。その穴から見えるのは鋭い刃。
穴は等間隔に敷き詰められていて、穴の上や横を通らずに先にある部屋に行くことは難しそうだ。通過中にこの刃が襲ってくる事を考えると恐ろしいかもしれない……

>>810
刃を鏡にして扉の先を見ると、そこに映るのは廊下と言えるのかもわからない通路だった。太いパイプが4本並んで通れる場所を作っているに過ぎない。
ただ、パイプは丈夫でしっかり敷き詰められている為、どこかへ落ちたりすることはなさそうだ。
角度的な問題で、鏡からは見えづらいが、廊下には扉が2つある。直進した先にある扉と、廊下の真ん中より少し先に行ったところから左の方へ入れる扉だ。
扉を少しだけ開けた時に気づくだろうか。廊下の方から熱気がこちらの方へ来たのを。

>>813>>815
そのまま嘘の部屋を目指して進むことにする2人。シンラの膜が匂いを防ぐ役割を持たないのであれば、廊下を通過する最中は謎の薬品の匂いで鼻が詰まるだろう。
しかし、2人の体に変調は見られない。そのまま難なく嘘の部屋へ入ることが出来た。

嘘の部屋に入っても相変わらず白い部屋だ。ただ、中央の部屋よりも物が多い。
テーブルと机、本棚に絵画、そして機械的な雰囲気の台座がある。テーブルと机は近いので、同時に調べることも出来るだろう。
入り口からはテーブルに1枚の紙切れ、机には紙やらペンやらが乱雑に置かれているくらいしかわからない。
http://dl10.getuploader.com/g/the_new_world/53/fake.png

>>816
扉に鍵はかかっていない。ゆっくりと廊下に入るアーサー……
廊下に入ると、強烈な灯りがアーサーを襲う。この空間に飛ばされたときほどのものではない為、慣れれば目を開けて進むことが出来るが、こんな光量がどこから出ているのやら。
その他に目につく物は無く、黒の部屋に通じている扉も今開けた扉と同じものだ。
光に慣れれば、黒の部屋にはいつでも入れる状況だ。
<> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/12(土) 23:48:52.45 ID:edENmeGi0<> >>812 >>814 >>817

アイーシャは先程から冷たそうな素振りをしていなかったが、新たな薄ら寒さにも余裕綽々だ。
むしろ、漸く覗く事の出来た深淵のそのまた縁を、楽しんでいるかの如く。

「そうだよそれェ! アーーーーッハハハハハハ!! やっと本気になってくれたんだ!」

先程まで率先して場を引き締めていたバアルがこうなってしまっては欺瞞工作は無意味。
ゲラゲラと下衆い声をけたたましく響かせ、祝福する。
これまで市井では頑なに隠していた狂気の姿の断片を顕にするだけの、彼の激情を。

                  メレケト・ハ・シャマイム

「――――――行けよや、【天に恤む天の女王】」

嬉々として忌々しき能力名を叫ぶ。少女の手から、口から、眼から溢れる艶のない黒の奔流。
滂沱――それは瞬く間にテラスの中を席巻し、蛇のように喫茶店に這入ろうとする。
最初のうちは悲鳴があったが、それは驚異的スピードで沈静化していく。
声を上げる者がいなくなるからだ。

「……アハ! パイモンを一度食べた℃桙ノたっぷり貰っちゃって、あそこから溢れそうなんだぁ!
 どうだいバアル、アムドゥシアス。ここでひとつ、もう一度通過儀礼≠受けてみる?」

メレケト・ハ・シャマイムは噴水のような形を取り、椅子ごと彼女を空中に押し上げていく。
どうやら――パイモンが様変わりしていたのには彼女が一枚噛んでいたらしい。それも、不穏な形で。
いきさつ次第では、組織に対する反逆と捉えられても良い行為だ。


……しかしここで二人の男は、一度冷静になることができる。

まず彼女はパイモンを吸収したことで、何か養分のようなものを摂取し一時的に強化されているらしく危険だ。
然しいきなり攻撃を仕掛ける様子はない。極めて過激だが――レオンハルトに対して、返礼を試みたとも取れる。
更に言えばバアルが本来見せない面を確認した一般人は、彼女が全員殺してしまったようだ。
暗黒物質の中に、一部でこぼこした所がある。
浮き彫りめいてそこに出ている模様は、良く見ればここで取り込まれた人間たちの顔であった。

…………そして何より、この音色。
破局へ駆け抜けていくことを厭わない二人の間に、例えネジ曲がってしまったとしても、平和を希求する者の孤独な歌が流れ続けていた。 <> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/12(土) 23:54:00.90 ID:edENmeGi0<> /浮き彫りめいてそこに出ている模様は、良く見ればここで取り込まれた人間たちの顔であった。
/この次に「もはや証拠隠滅の必要はない。長居すれば、また別の問題が起こりそうだが……」というくだりを追加 <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/12(土) 23:58:01.29 ID:ife4xtAqo<> >>819

「」

ぎぃと扉が軽く鳴き声を上げ地味な男の視界が捕え、躰が感じたのは無数の刃と宿る殺意だ
均等に開いた小穴、覗く刀身、それは廊下灯に照らされたきらりと無機質な輝きを帯びていた

────再びぎぃ、と扉が鳴いた。今度はそれに続いてきぃと軋む音。扉は内側から閉じられ掛ける

「はぁ、[ピーーー]気まんまんだろ。この配置的に考えて」

男は危険地帯、赤の廊下へ足を踏み出していた。その口元で飽きれた様に言葉を零しながら
踏み出さす、まだ入るだけ、様子を見る為に、じと周囲に視線を巡らして、刃の出現条件を探し始めた
扉が完全に閉まる、一歩踏み出す、なんらかのスイッチを起動させてしまう、最悪主催者の趣味。
壁に・床に。奥に見える扉を注意深く観察しながら、男は懐から何かを取り出したそれはナイフだった。

/ちょっとパソコンの様子がおかしくて再起動してました…おくれてすません!
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage<>2013/01/12(土) 23:59:02.74 ID:hoPr0+Tuo<> >>819

「……熱、隣が機械室な訳だ、予想の範囲内ではある」

呟いて、もう少しだけ扉を開く。
その熱気が重傷を負わない程度のものならば、雅は廊下へと立ち入り、まずは【機械室へと向かう】だろう。

短絡的な思考をするならば、足元のパイプが熱の根源で、それが噴出する恐れがあった。
故にその足取りは慎重で、特に【足元の動向に気を使いながら】、先を行く。

無事機械室に到着したならば、【先程と同じ動作で内部の様子を伺ってから、機械室に入る】はずだ。 <> シンラ<><>2013/01/13(日) 00:00:38.10 ID:1lPhQUMF0<> >>815 >>812

「そうだね。急がなくちゃ! 」

女の僅かな感情の変化に気付かずに
そのまま、歩みを進める。薄膜は最初こそ臭いを通していたが
「毒だったら厄介だね。少しだけ、空気の通りを悪くするよ」、の一言で
臭いを遮断しに掛かった。

これは吉とでるか凶とでるか?

次いで、嘘の部屋に到着
冷静に周囲を見渡し

「僕は本棚、絵画、台座の準で調べるから」
「ナナちゃんはテーブルをお願い! 」

とのたまい。
本棚の本、次いで絵画の内容、また外し壁にあるもの、そして台座 の準で調べていくだろう <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/13(日) 00:03:42.71 ID:N8U2abnHo<> >>818
「かーっ!なんでいなんでい、男の子がよぉ!
 俺っちなんか女の子大好きだぜ?寧ろ男なんだから彼女の…1人、くらい――――」

ああ、何か自分で言ってて自分でダメージが入っていってる様です
まぁ言ってる事はなんだろう、世話を焼きすぎて余計な世話までしちゃうオッサンの様な言葉である

「かっ!まぁ遊べるのも今の内ってな。
 齢食ったら出来る事も減るだろうし、腰を落ち着けるのは其れからでも良いかぁ!」
「……つかよ、今思ったんだが。もしかしてアレかぃ?その能力くれた人ってのが好きなのかい?」

男か女かどんな人かも知らないけど
なんだろう、青年を見てるとそうなんじゃないかなーとも思ってきたわけで

「地味〜に田舎もん呼ばわりしてねぇかぃオイ?俺っちだってそろそろ泣くぞぉ?
 まぁこの辺のモンには言っても分からん場所だろうけどよ。…確かに田舎だよ畜生。俺っちの周り爺ちゃん婆ちゃんしか居ないでやんの」

出会いも含めて求めた為、此処に来たんです
たけのこの里レベルの限界集落には居られなくなったとか。

「そりゃ残念。折角可愛いのによぉ。
 ま、慣れれば良いもんだから。その内着けてみなぁ。小っちゃい子から人気が出るぞ―――っと」

そう言うと、男は声を上げながら膝を叩いて立ち上がり

「んじゃ、そろそろ行くとすらぁ!また良いモン見せてくれよぉ!」

じゃあの!と片手を上げて口元だけ笑顔を見せて
其の儘タッタッタと駆けて行くだろう <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 00:05:29.70 ID:1TO+JVKy0<> >>819
さて、この部屋で自分が考えることは何が『嘘』なのかということ。
一部が嘘なのだろうか、全てが嘘なのだろうか、それによって謎解きの方法も変わってくる。
>>824
「了承」
確かにこの中で最も先に目に調べるべきなのはテーブルだろうと思う。自分が一人だったとしてもそうするだろう。
周りを警戒しつつゆっくりとテーブルに向かった。
一番自分が警戒していたのは地面、どこかに近づくと床が抜けることを恐れていた。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 00:08:26.95 ID:AVOPM6hvo<> >>819
HUDグラスの自動光量調節器が作動して、視界いっぱいの閃光を十分に弱めてくれる。

まずは罠を警戒。やや足を止めて様子を伺ったあと、ドアは開けたままにして通路へと侵入する。
まず光の出どころを探るように視線を巡らせる。なんの変哲もない通路、仕掛けがないかどうか依然警戒しながら進むと、黒の部屋のドアに手をかけ、そっと開ける。

そして隙間から銃口を覗かせて部屋の中を伺いながら、ドアから見える範囲をゆっくりと、銃口とともに視線を動かしてゆく。

異常がなければドアを完全に開け放ち、中へと入るだろう。 <> H.T.ベッツドルフ(旋律の魔術師 アムドゥシアス)<><>2013/01/13(日) 00:13:16.53 ID:Wiwe/tUs0<> >>820
突如現れた狂気。
平和な時が流れていた喫茶店は瞬く間に地獄と化す。

…私はどうする?この狂気にどう対応すればいい?
とりあえずこちらが手出ししない限り、攻撃は無い。
とてもでは無いが、戦ってまず勝てることは無いだろう。
となれば、自分は手を出さないのが得策。
…と、ここまで考えて、ふとある感情が芽を出した。

…これが必要悪なのだろうか?
この狂気こそが必要悪の正体?
…ならば、自分も狂気に身を堕とさなければいけないのか

「…あア」


「…アアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!」

分からない。分からない。
何が正しい?どれがより良い選択?分からない!
私はどうすればいい!?

彼は弾き続ける。
音色はもはや無く、そこにあるのは狂気を帯びた叫びのような音。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/13(日) 00:13:50.90 ID:e1lmbM7Io<> >>817
「………貴方も、私の<英雄>に相応しいかもしれない」

その苦悩が、その葛藤が
その善が、その悪が、その愛が

その呻き声のような演奏は、なんと心地良い疾走なのか

「と、演奏は此処までのようですね
 此処は、私の舞台のようだ」

演奏を続けるベッツドルフの横を通りぬけ、その先に向かうはアイーシャ、と言った構図
それから彼を庇うかのように一歩踏み出せば風が一薙ぎ、吹き荒れた


>>820
「……妹の『オイタ』には、少しばかりの罰を与えなければね?」

その口調は、いつもの愛にあふれた<家族>に対する言葉
だが、その瞳は猛禽類のそれのように釣り上がり、橙の双眸は得物を得た獣のように

「嗚呼、弟くんの要件とはそれですか
 啄み、貪り、刳り、削り、引裂き、細切り、愛し合おうと考えていたんですが
 ―――――それでは、彼に対する裏切りですね」

一歩、また一歩
アイーシャへと歩みを進めるほどに、彼の周囲に螺旋のように渦巻く暴風は息を増す
言葉とは裏腹に、口元は愉悦に歪み
風に攫われた中折れ帽が隠していた、上等な絹のような金髪は、その風によって獅子の鬣のように逆だった

「かと言って、君からの愛の囁きに答えないのであれば『兄としての面子に関わる』」

だから、これは殺し合いではなく
じゃれ合いとして、そう……兄弟喧嘩の様に、ほんの少しの戯れを

「踊ってやるよ、淑女《Lady》
 ちっとばかり、荒っぽいが其の方が好きだろう、お前は」
<> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 00:27:14.40 ID:Ab0EiCuCo<> >>822
刃はピクリとも動かない。まだトラップの発動条件を満たしていないのか……?
床や壁、扉を見てもあるのは穴と刃だけ。
レントが注意深く床を観察すると、かろうじて一番レントに近い穴の底を見る事が出来た。
すると……なんと、刃が直接穴の底にくっ付いているではないか。
普通に考えるならくっ付いて固定された刃が上を通った瞬間飛び出てくるなんてことは無い。少なくとも一番近くにあるこの穴はそうだった。

>>823
廊下に入ると、まるでサウナ状態。非常に暑く、乾燥した空間であるが、あくまでそれだけである。
実際に入ると、廊下の外から感じた熱気とは比べ物にならないが、すぐさま身体に影響を及ぼすほどではない。
かなり暑いサウナに入れるならこの先に進めるだろう。

機械室の様子を覗っても、トラップの類は認められない。扉に鍵もかかっていない為、入ることは容易だった。
中に入ると、そこには見慣れない機械とモニターがあった。さっきまでの暑さは無く、可もなく不可もない常温だ。
モニターの前には一つのスイッチがある。
そしてモニターに現在映るのは、”0%”の文字だ。
壁の一部が透明なガラス版になっていて、その奥には一本の瓶が見える。透明な液体が入っており、ラベルは無い。
大きさからみて1リットルほどだろうか……。ガラスを破れば瓶が取れるだろう。派手に割ると中のガラスも危険なため注意が必要だ。

>>824
本棚にある本を調べていくと、その中の一冊に紙切れが挟んであった。どうやら、以前ここに来た人間が書いたもののようだが……

〜本棚の紙切れ〜
ちょっと待て!話が違う!
ドクロを壊せば助かるんじゃないのか!?なんなんだよ!!

次に絵画を調べるシンラ。絵画に書かれているものは。天空に輝く3つの丸い光。それぞれ赤、青、黒の光を放ち、神聖な雰囲気を醸し出す。
絵画自体を調べても不審な点は無く、絵画の取り外しも難しそうだ。

最後に台座を調べると、そこには3つの窪みがあった。機械的な見た目の割にはスイッチやディスプレイの様なものは無く、何か丸い物を嵌められそうな場所だけだ。
見ると、窪みの底にはそれぞれ赤、青、黒の丸が書かれていた。左から順に、赤の窪み、青の窪み、黒の窪みだ。
手持ちの物で何か嵌められそうなものはあるのだろうか?

>>826
ナナシの警戒も無意味に終わり、床が抜けることは無い。特に変わったことも無くテーブルへ到着する。
入り口から見えたテーブルの紙には、以下のようなことが書かれていた。

〜机の紙切れ〜
ドクロを破壊して鍵を手に入れれば……
もうこんなとこ嫌だ……

また、近くの机で散乱している紙の中で、一枚だけ文字が書かれているものがある。それを手に取れば、次のような文章を見るだろう。

〜机の紙切れ〜
あの光は危険だ……出れると思ったんだ……

>>827
結局、廊下に仕掛けらしい仕掛けは無かった。警戒を緩めさせることが目的なのか、本当に何もないのか……
部屋に入ると全く灯りが無い。ほんの少し先もほとんど見えない部屋で、頑張って壁や床を見れば、どうやら部屋の色自体が黒らしい。
何よりおかしいのは、部屋の入り口を開けているにも関わらず、廊下の光が全く部屋に入ってこない事だろう。何かに遮られるように部屋と廊下の境目できっかり光が切れている。
何かが聞こえる。バリ……バリ……クチャ……クチャ……。咀嚼音に聞こえなくもない音だが、固い物をかみ砕いているような音も交じっている。
音は部屋の奥から聞こえてくる。何かが居るのだろうか。
<> 苅田 眞<>saga<>2013/01/13(日) 00:27:37.79 ID:ofcTPBw30<> >>825
「いやーだってさ、めんどくさいじゃん、そういうの。」
あくまでも彼は気楽に行きたいのだ。そんな恋人など
ができたらそれに合わせなきゃならない。というのを考えると
彼は敬遠してしまうのだ。

「うん、憧れの人だよ。すっげぇなんていうか、こう、気さくで
強いんさ。」

彼は目を輝かせながら言った。
なにより彼がこの異能使いになりたいと思った理由はその憧れの人
なのだ。もはや、父親と同じような扱いといっても
過言ではないだろう。

「でもまぁ、仮面はつけるのがめんどくさくてね、ああ、わかった。また
いいもん作っておくよ!」

駆けて行く東に手を大きく振りながら、彼はベンチで見送った。
……さて、そろそろ帰りますか。

彼はベンチから降りると、公園をスキップしながら去った。 <> H.T.ベッツドルフ<><>2013/01/13(日) 00:28:00.99 ID:Wiwe/tUs0<> >>829
(>>828の後の時系列)
彼の耳に、「弟」の声は聞こえたのだろうか?
演奏は、止まらない。
いや、これは最早演奏と呼べる代物ではない。暴れるような「音」。

彼の中にあった狂気は、眼前の狂気と呼応するようにはじけた。
彼の理性は辛うじて保ってはいるが。 <> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/13(日) 00:37:34.74 ID:61OOjhoO0<> >>828

マクレガー・メイザースはこの地上に現れた完全者であり、永遠だ。
能力者による千年王国(ミレニアム)と善人にとっての煉獄を同時に出現させ、この地上を浄化するだろう。

では、その足下に集った者達……そして、その中の一人は超越者なのか?
残念ながら、いま答えを出すことは出来そうに無い。
狂気に触れた事で、アムドゥシアスは始めて狂気を乗り越える資格を得たからだ――。

「ねーぇこっちにおいでよ。ここは楽園だよ。あたし達は楽園に生きてる。
 あたしもバアルも、こーんなに楽しんでるじゃん。
 組織を疑うことはあっても、それを疑うことは――誰にできるのかなぁ? ここに居場所を求めてる誰に?」

バアルとの神話的戦闘の最中――大悪魔はささやく。
その声は掻き毟るような悲愴の音色に掻き消されていく……。

>>829

――――時間を少しだけ遡る。そこでは、バアルとアスタロトが対峙していた。
奇しくもこのニ柱は、魔神に貶められる以前は夫婦あるいは母子であったとされる神々であった。
威圧を抱きとめるようにアイーシャが腕を開く。乱れた衣服から豊満な胸があらわ!

「そうだねぇ……パイモンはきっとあたしをもっと欲しがってる。
 あたしがそうだから、間違いない」

そうだそうだと頭を振る。
店中に薄く広がった暗黒は彼女の下に凝縮し、巨大な柱のようになっていく。

「アッハッ。
 あたしは正真正銘の売女だよぅ――――安くは無いけどねぇ!」

柱と化した暗黒からは何本もの枝≠ェ伸び始めていく。その一本一本が幹と同じもので出来ていた。
分岐しながら伸びた枝は、少女の叫びと共に襲いかかった。蛇めいてくねりながら、嵐の城へ飛び込む――!
その数は実際5本だが素早く、いちいち確認して叩き落としていれば間に合わない! <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/13(日) 00:39:28.16 ID:7V6vcttLo<> >>830

────思考し、思案し、探る、探る、この部屋の意図を推理し探求し読み切り解読する

顎に手を添えてしばし男は黙り込んだ、予測では刃が飛び出すのだが刃は固定されている
だが一本だけしか見る事は叶わない、これはダミーか他の全ても同じなのか、もしももしも
刃の状態が全て固定と統一されているのであれば駆け抜けた場合を想定して床を破壊する
その様に仕込んでいるのだろうか、そこで男は僅かにため息をついたのであった。はぁと

「結局の所考え込むだけじゃ、何も解決しなんだろうな、常識的に考えて──だったら」

そう、呟いた男は、とうとう赤の廊下を歩き始めようとした、そろり、それが第一歩目である。忍び足だ
もし床がまたは壁が抜け落ちる仕掛けならばこうすれば違和感を感じた時点で上げればいいという


考えに基づき彼は行動を開始する
廊下の壁に軽く手を突きながら、そろり、と緩慢に上げた足を慎重に床に置いた、何もなければ歩きだすが…… <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage<>2013/01/13(日) 00:48:51.38 ID:wEoRh4dIo<> >>830

熱気に満ちた通路を進んで、雅は機械室にたどり着く。
モニタールーム、とでも呼ぶべきだろうか、ガラス越しにものを監視する為のような構造に、眉を顰める。

「……瓶、それにスイッチ」

順当に考えるならば、中身は何らかの薬物なのだろう。これまでのいきさつを鑑みるに、厄介な部類である事が推して測れる。
据えてあるスイッチは、瓶の安置された場所に作用するものなのだろうか。具体的な内容については断言できなかった、が。

「何が起こるか予測できない……というのは、恐ろしいものだな」

手順を違えば、面倒になる事は不可避だったろう。
取り敢えず、雅は【瓶の置かれている場所に注意を払ってみる。通気口等、流体を流す事の出来る装置はあるだろうか】。

機械室の様子を頭に叩き込んでから、彼女はそこを後にして、青の部屋へと向かおうとする。何か、情報が得られるかもしれない。 <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 00:49:49.66 ID:wEoRh4dIo<> >>835
/
向かおうとする→問題が無ければそのまま向かい、(青の)部屋の中へと立ち入る
でお願いします…! <> シンラ<><>2013/01/13(日) 00:50:14.38 ID:1lPhQUMF0<> >>826 >>830
絵画の内容、本の切れ端、台座の窪み
己の発見したものを全て、ナナちゃんへ報告し
自らの見解を述べる

「此処は嘘吐きの部屋。僕が思うに、この紙を描いたのは、たぶん被害者達じゃない」
「だってアナウンスでは、今までの被害者はみんな空間ごと消滅しているはずだもの」
「それとこの台座、色彩が絵画と一緒だよ」

と、区切り。
自分の服に入っているものを漁るも。
残念。指輪しか持って居なかった。

「ナナちゃん。此処に残ってぼくのつくった偽の球体をおくのとさ」
「引き返してみんなに現状報告...どっちがいーい?」

と、首を傾げた
<> H.T.ベッツドルフ<><>2013/01/13(日) 00:56:26.47 ID:Wiwe/tUs0<> >>833
狂気に引きずりこまれそうになる中、残った彼の理性は考える。
狂気とは何ぞや?私の中に眠っていた猛獣は一体どう扱えばいい?
…このまま身を委ねる?狂気に流される?

あるいは、この狂気に抗う?力ずくで抑えつける?

彼女は狂気と正気の狭間にいる彼に狂気の勧めを囁きかける。
狂気に身を任せるのがベストか?

一方で彼の理性が狂気への抵抗を囁きかける。
狂気に抗うのがベストか?


演奏は止まっていた。彼は、彼自身の中で葛藤している。
答えは出そうだが… <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/13(日) 01:01:23.98 ID:e1lmbM7Io<> >>832
「………クカ、カカカッカッカ、カハ、ハハハハハハハッ!」

狂っている、狂っている此処では誰しもが、そんな中、一人正気で何が面白い
そう、叫ぶように暴風と狂気の笑い声の奏でるその音は、彼の暴音の重なり、まるで一つの曲へ姿を変えている

「俺様へ捧げる曲にしちゃ、荒れ具合は生ぬるいなァ
 もっと、もっと曝け出せよ、好きにすりゃいい
 何も、止めるモノはねェよ」

だから、好きにすれば良い
音楽でなくても良いから、思うがままに腕を振り、思うがままに叫べば良い

>>833
「嗚呼、そうでなければ
 お前が俺と同じでなければ<英雄>にも届くかもしれない
 ただ、悲しいな……お前は俺と同じ災悪だ」

黒の茨、其処から枝分かれした先端達が、蛇咬を重ね自身へと迫る
それを確認し、この男は心底、嬉しそうに頬を緩ませる

「コイツは、喧嘩には大げさすぎる
 喧嘩ならば殴り合いで充分だろ、愛しい愛しい妹君」

その周囲を漂う嵐は、緩やかなそよ風へと姿を変えていた
いや、その風は姿を変えた、と言う表現が相応しいのだろう

その掌、それに纏うように集合、いや圧縮された嵐は拳大の乱気流へと姿を変えていた

「見下されるのは、気に食わねェなァァァァアアッ!」

その乱気流を、迫り来る枝の前で握り潰す
圧縮を繰り返された大気は、一気にその姿を元に戻そうと爆発的に周囲へと烈風を吐き出した
それの被害を受けるのは、枝やアイーシャだけではない
針金のように細く長いレオンハルト、彼もその見た目からしてその暴風に耐え切れる重量など持たないだろう

まるで、嵐の中にぽつんと放り出された木の葉のように、爆風巻き荒れるその空間から吹き飛ばされるように、レオンハルトは宙を舞う
高速で迫りる枝を超え、柱の上に存在するアイーシャを飛び越え、

――――その空中で、不敵に笑う

「……俺様を見下ろしてくれるなよ、妹」 <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 01:03:24.26 ID:1TO+JVKy0<> >>830
捜索が完了した後報告、シンラが持ち寄ったメモと自分が見つけたメモを見比べて推測を開始する。
時系列的に並べるとこうなるだろうか。

(テーブルの紙切れ)
ドクロを破壊して鍵を手に入れれば……
もうこんなとこ嫌だ……
     ↓
(本棚の紙切れ)
ちょっと待て!話が違う!
ドクロを壊せば助かるんじゃないのか!?なんなんだよ!!
     ↓
(机の紙切れ)
あの光は危険だ……出れると思ったんだ……

これが時系列的には正しいだろうと考えてみる。
となるとどこが『嘘』なのだろうか。
全ての部屋を攻略した後に台座に石を嵌め込んで進むと信じていいのか、自分には判断しかねる。
そこにシンラの言葉が加わり確かにと思うが、まだ考えることはやめない。

>>837
「嘘つきの部屋、ここが、出口……?」
ここが出口の役割を果たすのだろうかと話を振る。
それとも嘘つきの権化であるこの空間の製作者が居るという考え方もあるだろう。
いずれにせよ重要な部屋であることは間違いない。

「このメモ、意味、ある?」

メモを作ったのがこの空間の製作者だとしよう、そうだとしても疑問が残る。
何のために残したのだろうか。意味が無いとは思えない。何が嘘なのだろうか?
混乱させることが目的だとすれば。

「置いてみても、いいと思う」

考えた後、結論を口にした。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 01:09:20.63 ID:AVOPM6hvo<> >>830
仕掛けなし。そう判断すると、アーサーは意識をドアの向こうに切り替える。


奇妙な部屋。
全体が黒いその部屋に対する感想はそれだけだった。

そしてその部屋から聞こえてくる異音は警戒心を煽るには十分。
何かが何かを喰らう音、というのがまず想像されたもの。そして人間が立てる音だとは、アーサーには思えなかった。

ナニかいる。しかしその正体は、通路と部屋の間の見えない境のせいで判別できない。
このまま入るしかないのだろうが、しかしそれは危険だろう。

アーサーは腰のポーチから1つの手榴弾を掴みとる。持ち込んだ4つのうちの1つ、閃光と轟音をばら撒くスタングレネードのピンを抜くと、音の方向めがけて投げ込む。
そしてドアを閉じてスタンを遮断し、散弾銃を構える。
なにもおこらなければ、通路の奥で炸裂音が聞こえるはずだ。

炸裂音がすればアーサーは突入するだろう。HUDグラスは室内の様子に応じて暗視装置や周辺機器でのバックアップをしてくれるはずだ。 <> H.T.ベッツドルフ<><>2013/01/13(日) 01:17:33.27 ID:Wiwe/tUs0<> >>839
彼の中の何かが切れた。
互いにせめぎ合っていた正気の自我と狂気の自我は弟、いや悪魔の一言で分かれた。
頭の奥に正気が、感情には狂気が宿っていた。

「…捧げるだァ?違うね!
これは単なる<狂騒曲>だ!」

先ほどまで単なる爆音だったものは、叫ぶような音色のまま、旋律となっていた。
暴れる狂気と制御する正気。まるで暴れ馬と騎手のように。

荒々しい旋律が戦う二人を取りまく。
破壊的な音色が響き渡る。 <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 01:23:12.17 ID:Ab0EiCuCo<> >>834
レントが踏み出すその一歩……待てど暮らせど変化なし。
飛び出す刃も無ければ落ちる床も無い。冷静に穴の上を通る度に良く穴を見てみれば、初めに見たものだけでなく、全ての穴に入っている刃が固定されている事が分かるだろう。
実はその廊下に刃が飛び出す仕掛けなど1つも存在しないのだ。
そうしてレントは無傷で赤の部屋の前まで来ることが出来た。

>>835
良く見ると瓶には栓がしてあるのが分かる。その他には一切変わった所は見受けられない。
瓶が置いてある場所は完全に密閉されていて、通気口も無ければ液体を流す場所も無い。ただ一本の瓶が置いてあるだけだ。

機械とその瓶をひとまず置いて、青の部屋へ向かった雅。
青の部屋はまるで水槽だった。部屋に入り、まず目に入るのは水だろう。部屋の中心に円形の島があり、部屋の出入り口から橋が架かっている。それ以外は全て水で、まるで水槽や湖を思わせる。
部屋の天井にいくつか電球があるが、非常に暗く、結果として部屋全体を薄暗い不気味な空間にしているだけである。
中心の島の真ん中には大きな電球があり、ケーブルが床に繋がっていることから電気で動いている様だ。だが、ケーブルはバチバチとショートしている。
その電球の光も弱く、その島全体を淡く照らすくらいにしかならない。
http://dl10.getuploader.com/g/the_new_world/51/blue.png

>>837>>840
シンラが作る球体。それは台座にある窪みにぴったりと嵌った。
何が起こる……
……
いくら待っても何も起こらない。新しく道が開けたわけでもなく、音がするわけでもない。
嵌める場所が違うのだろうか、それとも嵌める物が違うのだろうか……

>>841
明らかに何かが居るその部屋で、アーサーはスタングレネードを奥へ投げる。
が、炸裂音はするものの本来出るはずの閃光が全く見えない。ただ音がするだけだ……

進むアーサー。だが、進んでいくうちに気づくだろうか……咀嚼音の音源が奥からだけではない事に。
入り口では確かに奥から聞こえていた咀嚼音が、いつの間にか奥、横、さらには後ろからも聞こえるではないか。反響しているだけか、それとも本当に音源が増えたのか。
さらに進むか、どうするか……
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(大阪府)<>sage<>2013/01/13(日) 01:26:16.98 ID:7V6vcttLo<> >>843

「───────はぁぁぁぁぁぁ、緊張した、心臓いたい!、寿命減ったわぼけぇぇぇl」

がちゃりと扉を開くよ <> レント・クラウン<>sage<>2013/01/13(日) 01:26:35.99 ID:7V6vcttLo<> >>844
あ、わたくしです <> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/13(日) 01:31:19.61 ID:61OOjhoO0<> >>839

上を行く神速で回避するのは、メレケト・ハ・シャマイムに対して有効なメソッドの一つ。
能力者の柔軟な機動に速さが乗れば漆黒の枝は追いつけない。
加速しきったダンプカーが急には止まれず曲がれもしないのと同じだ。
尤も――――それを成し遂げるには、並大抵の力と覚悟では足りないのだが。

レオンハルトに伸びた枝は空中で絡まり合い、暗黒液体の形になってべちゃりと地を濡らす。
椅子の上で体勢を崩しながらも柱からは更に数本が飛び出し、至近距離で迎撃しようとするが――見当が外れた。
彼がアイーシャの体を打つ事なく、柱の遥か上を越えていったからだ。

「…………アハハははははっ、あはははは! キャーハハハハハハッ!!」

一瞬だけ、彼女は鳩が豆鉄砲を食ったような面をした、が。
少し考えて合点が行ったのか、盛大に笑い出した。

「……レオンハルトくんの嘘つきぃ。そういうつもりじゃないでしょ。
 一発でも殴ったらもう盛りが付いちゃって止まらないからなんだよぅ、あんたはさぁ!」

ぶち撒けられた暗黒と成長途中の枝が威嚇的に沸騰した後、しゅるしゅる音を立て柱の中に吸い込まれる。
あたしもそうだよ、などと言わんばかりに。
お互いに本気では無かったが――しかし、手加減もしていない。

「じゃあ、また遊ぼうよぅ。今度はあたし達の楽園でさぁ……」

>>842

戦いは収束した。
アイーシャが飛び降りると、柱は大地に吸い込まれるように小さくなっていく。

「彼のほうが余程素直じゃん。自分のためにだけ奏でる音色……アハ、ゾクゾクしちゃう。
 どうだい、今のあんたはもう一度平和の口笛を吹けるのかなぁ?」

かき乱すラプソディを聞きながら、くるりと一回転し、バアルとベッツドルフをいっぺんに見る。
……悪夢めいた破壊光景。この場に長居していると、そろそろ治安維持組織の介入を招くか。 <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 01:32:34.55 ID:Ab0EiCuCo<> >>844
相変わらず扉には仕掛けが無い。
部屋に入ると一面真っ赤だった。床が赤い、壁も赤い天井も赤い、さらにはその部屋にある物全てが真っ赤である。
直ぐに目につく物と言えば、1枚の絵画と椅子、赤いバラの刺さった花瓶が乗っているテーブル、そして砂嵐(スノーノイズ)の流れるテレビがある。部屋はノイズの音がただ流れるのみ。
http://dl10.getuploader.com/g/the_new_world/54/red.png
<> レント・クラウン<>sage<>2013/01/13(日) 01:41:02.71 ID:7V6vcttLo<> >>847

「………また目に優しくない部屋にだな、予測はしていたけど」

幸いな事に廊下はこけおどしだったのか、難無くと考え込んだ自分が愚かな程に簡単に
紅い扉に手を掛ける事が出来、扉を開くと其処には赤、赤、赤、気がめいる様な赤色の世界
男は僅かにこめかみを抑えると、細く目を空けた。どうやら悪趣味な客室の風味であった

「ちゃっちゃと調べるか……頭が痛くなる前に」

テレビが奏でる調律が狂ったノイズのせいでもあるのか吐き気に堪えている様な顔であった
歪んだ世界、真っ赤な世界、鮮血の様に鮮やかぎる世界で男は調査を始めたのだった。

まず、男はテレビを調査し始めた、と言うよりかは精神を乱すノイズを止めようとしていた
もし無事に止めれたならば彼は部屋をくまなく調査しはじめるだろう、全ての物を丹念に <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 01:44:19.83 ID:wEoRh4dIo<> >>843

「……水に電球、電気室……パーセンテージと瓶が引っかかる、が……」

先程立ち寄った機械室は、あの電球に電力を供給していたのだろうか。
ふと、視線を落とす。【薄暗いが、水底は見えるだろうか】【見えるならば、深さを推し測る他、何か目に留まるものを探してみる】。

「ケーブルの様子からして、嫌な予感しかせんのだがな」

苦笑がちに肩を竦めて、節操の無い話だが──雅は改めて、【機械室に戻る】事にした。
元より機械室の情報を得る為に立ち寄ったのだし、水辺に電気というあからさま過ぎる組み合わせに、疑念を抱いてもいた。


無事機械室に戻れたならば、【先ずはボタンを一度だけ押してみる】事にして。
【それから銃剣でガラスをそっと小突いて破り、ガラスの瓶を手に取る】はずだろう。

最初にボタンを押した際、何か瓶に関する異常──例えば、割れるといった現象が起これば、彼女は行動を中断する。 <> レオンハルト 【円環の楽園】 <バアル><>sage<>2013/01/13(日) 01:45:15.58 ID:e1lmbM7Io<> >>846
「……………ふゥん?」

空中
本来ならば、移動の手立てのないその空間にて
まるでそこに床でもあるかのゆうに、カツンカツンと靴を鳴らす
それは荒ぶる風の檻であり、壁

其処から急降下すると、下にあったテーブルを粉砕しながら着地すれば
何処からか、降ってきた中折れ帽が収まるように金髪を覆い隠す

「やれやれ、君からのお誘いを断る事なんてないですよ
 貴女は、わかってくれるかもしれませんがこの愛は本物なのですから」


>>842
「私は、その曲のほうが好きですよ
 其の嵐は、非常に心地よい」

彼の演奏するその曲が自身の嵐のようで心地良い
狂気が荒れる、自分自身の狂乱のようで

「さて、私はそろそろ御暇しますかね
 此処では些か目立ちますし、貴方達も早々に立ち去ることをオススメします
 盟友殿に小言でも言われては面倒だ」

ケラケラと、まるでワルガキのように微笑む彼は、風に乗るようにその場から消えていった

//お疲れ様です寝ます <> H.T.ベッツドルフ<><>2013/01/13(日) 01:52:41.24 ID:Wiwe/tUs0<> >>846
「そうさねぇ…残念ながら、元々の俺も死んでないのよ。頭ン中にいる。ま、残念じゃないけど。
ソイツと相談した結果……もう難しい理屈はいいんじゃね?ってさ。
でもソイツは平和主義だからさぁ、一般人を[ピーーー]のは心が痛むわけ。」

口調は大きく変わっている。雰囲気も以前の彼とは全く違う。
…でも、平和主義の人格も残ったらしい。

「でも、自分のために弾く音楽の味はもう止められないね!ハハハハハ!!」

音楽が好きなのも変わっていない。

「…ということで、俺は好きにする!
それが悪であろうと善であろうと知ったこっちゃねぇや!
ま、そういうことだからよろしく。」 <> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします<><>2013/01/13(日) 01:56:24.06 ID:ewV72Pr10<> >>843
「いみなしかぁ......」

と、溜め息を吐くが
次いで、球体を操り絵画へと接触をさせようとする
同じ色彩なら、或いは...という単純な考えだ

更に球体と同時行動で本棚の裏を見に行くだろう
部屋に何も無いとは思えない
だが何も無いのなら此処にいる必要もあるまい

「何も無いなら、ほかの部屋にいったほうがいいかもねぇ......」

と、若干名残惜しそうに歩み出す
行くならば師匠の向かった部屋か


「あ、あとナナちゃん! いま気付いたんだけどね」
「必要な球体の色とみんなが向かった部屋の色...一緒だよ! 」
まぁ、だからなんだ。とまでは考えていないのだが
そこらへんはナナちゃんに考えて頂きたい

「あとあと、関係無いけどさ」
「名前が無いならナナって名乗れば良いんじゃない? 」
「名前が無いからナナシなんて寂しいよ
可愛い女の子なんだから、可愛い名前が無いと! 」

ナナという名前が可愛いかはさて置いてだが
少年はドヤ顔で薄い胸を張った後に
師匠の向かった部屋へと去っていくだろう

<> H.T.ベッツドルフ<><>2013/01/13(日) 02:02:02.77 ID:Wiwe/tUs0<> >>850
「そうかいそうかい、そいつは良かった!
…お望みとあれば、また聴かせてやるよ。」

音楽家として自分の演奏を気に入ってもらえたのが嬉しい。
彼の音は、まさに嵐のようだった。
激しく、破壊的に。ともすれば喫茶店だった建物が壊れる程に。

「…アンタがそう言うなら、俺も長居はしないよ。
そんじゃ、また会う日まで。」

荒れた建物を後にする彼を見送る。 <> アイーシャ<>sage saga<>2013/01/13(日) 02:04:31.77 ID:61OOjhoO0<> >>850

「……いいよ、今度は勝手に本気にするから」

/お疲れ様でした!!

>>851

「アハ、解ったよ。あたしはアスタロトのアイーシャ、改めて覚えてねぇ」

彼女が暢気で居るのは、烙印ある限り彼が円環を脱する事は無いという確信からだ。
己の中の狂気を消化するための解離。なかなか面白い男……。

「矛盾に耐えかねたらあたしの所に来なよ。気持よくしてあげるから……。
 それじゃあ、ね」

興味は付きないが……バアルが逃げたように、残された面々もそろそろ退避が必要だろう。
無人となった店に隠れるようにして、彼女はその場を去っていった。

/こちらも、お疲れ様でした!とても楽しかったです
/途中レス配分がバアルさんに偏りすぎてましたね。ごめんなさい…… <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 02:11:33.81 ID:1TO+JVKy0<> >>843
とりあえずは自分はこの部屋に残り情報収集を続行することを選択した。
この部屋には色々引っかかることが多すぎる。何も無いならそれでもよかった。じっくりと考える時間が欲しい。
皆探索に向かっているとすれば、自分はホールに居た方が無難かもしれないがどうするべきか。
一人はこの部屋の存在と情報をしっかり知っておいた上で、
皆に情報を伝え自分も情報を得ることは大事だとも考える。
皆の探索が終わっているかどうかが重要、捜索時間が重要になるかもしれない。

とりあえず、部屋の中の動かせるかもしれない家具を動かそうとしてみる。
古典的な手段ではあるが、成果はあるだろうか。

>>852
「分かって、る」
部屋の色と同じことは勿論理解していた。部屋を捜索して球が出るならそれでいいのだが……

「ナナちゃん、可愛い……」
呟いて……無表情でシンラを見送る。
自分が、可愛い?

目でも腐っているのだろうか、この少年はと思う。
あからさまなお世辞だろう。自分が売女として過ごせるなら、そうしている。
自分は自分の醜さを誰よりも理解しているつもりだ。十人中十人が醜いと言う顔、顔が合えば背けられる顔。
それが自分の顔だ。別に自分はそのことについて今更どうとも思わない。
もう、慣れていた。

タイミングも悪かっただろう。ナナシとシンラが出会ってから時間が立ち
ある程度気心が知れていたら話は違ったかもしれない。
しかし今のナナシからシンラの感情を示はっきり示すなら。

―――――――侮蔑、だった。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 02:17:31.10 ID:AVOPM6hvo<> >>843
くちゃ……ぶちっ……がりっ

音が聞こえる。聞こえる、聞こえる。
そう、聞こえるのは問題ない。ただ、ソレが周囲から聞こえることを除けば、だ。

じっとりと汗ばんだ手が気持ち悪い。
入ってきたドアは開けておいたはず……壁の向こうに小部屋はあるのか?
アーサーはまだ冷静の範疇のありながら、周囲の音にやや恐怖を覚える自身を確かめ、HUDグラスに投影された、後方を写したタブをみやる。
そこに開けたままのドアがあることを祈りながら、アーサーはスラグ弾を12ゲージ爆薬散弾へと切り替えた。
対物/対生物両面に効果の高い特殊弾薬を詰めたそれを構え、アーサーは深呼吸する。

どうあっても進むしかない。
時間が惜しいし、なにより背後に解決策は存在しないのだから。
もし背後に異常がないなら、アーサーはそのまま部屋に侵入する。 <> H.T.ベッツドルフ<><>2013/01/13(日) 02:20:40.66 ID:Wiwe/tUs0<> >>854
「…気が向いたら寄るよ。
俺はハインリヒ・テオドール・ベッツドルフ…いや、俺はアムドゥシアスの方がいいや。
本名を名乗る資格があるのは「アイツ」の方だから。」

どうやら本名を名乗る人格が本来の彼、アムドゥシアスを名乗る人格がもう一つの彼らしい。
この人格分裂は果たして持続するのか、狂気を制御しきれるのか…それは誰にも分からない。
ただ、彼「ら」は自分のために音楽を続ける。

二人が出て行ったとあれば、長居は無用。
何もしていない自分が面倒事に巻き込まれるのも厄介なので、店を後にする。

//お疲れ様でした!
//仕方ないです、こちらは直接戦闘にならなかったのですから! <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 02:23:24.23 ID:Ab0EiCuCo<> >>848
テレビに向かい、ノイズを消そうと試みるレントだったが、そもそも電源ボタンが無い。当然、ノイズは消えず、近づいたことでかえって大きなノイズ音を聞く羽目になってしまった。
が、テレビを調査していると突然画面が切り替わった。
テレビに映るのは、頭が3つある犬の様な獣。所謂ケルベロスの様な生き物だ。そのケルベロスが肉と水を飲み食いしている食事風景だ。
しかしこのケルベロス。野生ではなく、まるで実験施設の様な無機質な部屋で与えられた食事をとっているのだ。
そしてよく見れば、ケルベロスが飲んでいる水は赤い……
30秒ほどケルベロスの食事シーンが流れた後、再びノイズに戻り、別のシーンが流れることは無かった。

薔薇の刺さった花瓶を見ると、中に入っているのは濁った赤い水だった。濁っているせいで花瓶の底が見えず、花瓶が細長い為手で中を調べることも出来ない。
匂いは全くの無臭だった。

椅子を調べても何もない。ただの椅子だ。しかし気づくだろうか。その椅子に座るとちょうど見える壁の位置に何やら傷があるのを……
あれは鋭い爪のような物で引っかかれた傷に見える。そして傷ついて壁が抉れても、結局その抉れた部分も赤かった。

絵画を見に行くと、花瓶に刺さった薔薇の絵がある。美しい赤い薔薇の絵は、こんな部屋でなければさぞ映えただろう。
見ると、絵画は取り外し可能になっていて、かなり重いが筋力があれば下へ下せそうだ。
絵画と壁の隙間を覗き見ると、何やら鍵穴っぽいのが1つ。

>>849
水を見ると、非常に濃い青をしていて、部屋の暗さも手伝って底が見えない。
つまり、どの程度の深さがあるのか解らないと言うことだ。しかし、視界の片隅に一瞬だけ非常に大きな影が映ったのが見えただろうか……

ボタンを押す雅。すると、部屋の機械が音を立てて動き出す。
しかし、ディスプレイに表示された文字は一切変わらず、10秒ほどで機械も止まってしまう。

ガラスを破り、瓶を手に取れば、無色透明な液体が入った瓶だと解るだろう。
もし、匂いを嗅いだなら、強烈な刺激臭と眩暈、頭痛、吐き気が同時に襲う。が、嗅いだ量が少ないなら症状も直ぐに収まる事だろう。

>>852
シンラの行動は結局全て意味が無かった。
絵画に球体を近づけようとも、本棚の裏を調べようとも変化なし……

結局部屋を出たシンラが向かった先は青の部屋。
青の部屋に繋がる廊下は、非常に暑いサウナの様になっていた。扉を開けた瞬間に熱気が襲うだろう。
しかし一方、青の部屋に入ると涼しい場所だった。部屋全体が水槽の様になっているため、室温が低いのだ。
雅は現在機械室に居る為、青の部屋に直行ではなく、途中で機械室に寄ったなら会えるだろう。

>>855
結論から言えば本棚以外の家具は動く。しかし、動かしたところで何も無かった。
動かしたところには何もないが、机を動かそうとして手が壁に触れたその時、若干壁が揺れたのに気づくだろうか。
非常に微弱な揺れ……しかし一瞬だけだが確実に揺れた。

>>856
前に進むことを選択したアーサー。相変わらず周囲から咀嚼音が響くが、勇敢にも一歩一歩前進した。
そうして部屋の最深部へ到着したアーサー。
そこには1つの宝箱があった。その宝箱には錠が付いていたが、ぼろぼろになっていて、強い衝撃を加えればあっという間に壊れてしまいそうだ。
だが、この状況で大きな音を立てて錠を壊すのか……
<> レント・クラウン <><>2013/01/13(日) 02:36:31.42 ID:7V6vcttLo<> >>858
………………どっと、疲れに襲われて男は先程まで調べていた椅子に腰掛け。
少しの間肩を揉む、眉間を揉む、くびを捻るなどを続けていたが、暫くしてやめた

「嫌がらせだろ……このへやは絶対に嫌がらせだろ……」

如何せん、この部屋は元々精神にくるモノがあるのに加えどの情報も危険を指すのだ
三つ位頭の獣、向こうの壁に見える傷、あの獣が飲んでいた赤い水、そして絵画裏
混乱が身を撫で始めた…僅かに男は息を吐く、暫く目をつむり思考を巡らせれば

「まず…花瓶から処理するか」

机の上の花瓶を手に取ると、僅かに傾け中に満ちた液体を数的机に垂らして見る
なんせモンスターが飲んでいた水だ、何かあるかわかったものではないだろう。

もし、大丈夫そうならば、男は覚えている魔術【肉体変化】により手を変形
更に血を薄く纏わせる事によりベールとし念には念を込め花瓶の中を探ってみるが <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage<>2013/01/13(日) 02:39:28.00 ID:wEoRh4dIo<> >>858

瓶の栓を抜き、中身を手で仰いで嗅いで、確かめてみる。
いかにも劇物然とした臭いに脳を刺激されつつも、体に異常は無い事を理解した。
やはり、何かの薬物なのだろうか──何に使うものであるのかは、未だ把握できずに居たのだが。

それから、部屋の中の適当な【金属板の上に液体を僅かに垂らし、ライターを近付けて腐食性と可燃性の有無を確認してみる】
そういえば、件の部屋の水中に何か蠢く影を見かけた気がする──アレにぶちまけてやるのも一興だろう。

回り道にはなったが、これで機械室から目を引くものが無くなった訳で。
雅は【機械室を後にして、青の部屋へと向かう】。その途中、シンラと遭遇するかもしれなかった。


>>シンラさん

もし廊下でシンラに出くわしたなら、雅は「収穫は?」と問い掛けて、薬瓶を掲げてみせるはずだ。

「こっちはこれだけだ、今からそこの部屋に戻る所なんだが──水槽と電球のある部屋でな」 <> シンラ<><>2013/01/13(日) 02:46:05.16 ID:1lPhQUMF0<> >>858
(本も絵画も駄目ならやっぱりあの部屋は駄目だね)
(ぼくは球を探さなきゃ)

たったったと研究所内を描ける少年
先ほどの女性よりむけられた侮蔑などいざしらず
たったかったか急いていた
師匠に球の話をしなければならない
メモの話もだ

其処で蒸し暑い廊下を渡りきり、機械室の前にて、その師匠と出くわした

>>860
「こっちは現状何も無し・・・」
「でもね、『ナナシとシンラの得たメモの情報』とね『部屋色に応じた球』が入りそうな台座があったから」
「球を捜しにきたんだけど」

・・・これじゃないよねぇ、と薬ビンを見遣る
なんだ何処に行っても収穫が無いじゃないか...

「ん...? 電球? みやび! それ、もしかしたら必要かも! 」

と、叫び、青の部屋へと走っていく <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 02:48:13.72 ID:1TO+JVKy0<> >>858
やはり何かがあったようだ。ここが嘘つきの部屋なら、何か本当のものがあってもいいだろうと思う。
複数の嘘の中に隠された少しの真実と、この空間の製作者は言っていた。さてその真実とは……?
机に隠れていた、揺れた壁を調べる。まず素手で触り、次に生成した太極針で触れてみる。

針を投擲したり手榴弾を使うのは最終手段だ。壁自体が手がかりの場合、うかつに攻撃したら取り返しがつかない。
と言っても他に手段がないのなら家具を動かして被害が無い位置でそうする。時間もあまりないからだ。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 02:52:17.11 ID:AVOPM6hvo<> >>858
何もない。
黒の部屋にあるのは最奥の宝箱だけ。それ以外には何もない。

咀嚼音はこけおどしか、それとも何かの存在を指し示すのか。
それすら分からない中、アーサーは部屋に怪しい部分がないか丁寧に探索したあと、宝箱へ近づく。

まずは距離をおいて観察。
それから積極して、箱全体の様子を確かめたあと、ボロボロの錠をたしかめる。
これなら銃の一撃で壊せそうだったが、何がしかけてあるかわかったものではない。勢い任せに破壊するのは好ましくないし、そもそも宝箱を破壊しかねないだろう。

そう判断して腰からナイフを抜くと、背のノコギリの部分を押し当てて魔翌力を通し、削って壊せるかたしかめる。
無理ならば銃で破壊しかない。 <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 03:07:59.28 ID:Ab0EiCuCo<> >>859
花瓶に入った赤い水を地面に数滴垂らすと、それまで無臭だった赤い水からかすかな匂いが出始める。その匂いは、血と薬品が混じったような気持ちの悪い匂いだったが、垂らしたのが数滴だった為大した匂いにはならなかった。
花瓶の中に変形させた手を入れると、花瓶の底に1つの鍵があった。
この部屋で鍵と言えば、絵画の裏に仕えそうな場所があるが……

>>860
液体は金属の上に着地するが、金属に変化は無い。酸のような特性は無いようだ。また、可燃性も無く、ライターの火に反応は無い。
青の部屋に戻っても先ほどと全く変わらず、薄暗い部屋水槽のような部屋である。

>>861
雅と一緒に青の部屋に入るシンラ。
シンラとしては初めて青の部屋に入るが、部屋自体が水槽みたいな部屋に今まで入ったことがあるだろうか。
薄暗い部屋に、何が潜んでいるかもわからない水中が不気味である。

>>862
太極針で触っても特別反応は無い。
壁を叩いていると、ふと音の感触が違う場所があった。奥に何らかの空間がありそうだ。
しかし、その壁の材質自体は他の場所と変わらず、非常に硬い。
硬い壁を確実に破壊できそうな手段があれば、この壁を壊せるかもしれないが……

>>863
錠は非常にもろく、ナイフで簡単に破壊可能だった。
崩れ去る錠……相変わらず周りからはうるさいほどの咀嚼音がしているが。

そうしてその場で箱を開けるアーサー。暗い部屋で目を凝らし、箱の中身を見てみると、黒い水晶玉と一枚の紙切れが入って居た。
紙切れにはこのような絵が描かれていた(http://dl10.getuploader.com/g/the_new_world/57/note3.png)

水晶球と紙を手に取った瞬間、咀嚼音が鳴り止み、その部屋の黒が一瞬にして消え去った。
灯りがつき、先ほどまで黒い壁と床だったのがいつの間にか白になっている。改めて部屋を見れば、なんとこの部屋には今開けた箱以外何もないのだ。
咀嚼音の音源らしき異形の姿も無ければ、食べられていた何かの姿も無い。綺麗な部屋だった。
<> レント・クラウン <><>2013/01/13(日) 03:19:59.23 ID:7V6vcttLo<> >>864

「………………これはうん」

ある意味予想通りだろ、脱出ゲーム的に考えて、と男の呟きは空気に溶けて消えた。

匂いの条件は良く理解出来ぬが、とりあえず奇妙な水が溜まる花瓶より取り出した
それは鍵、どこの鍵か、うん、検討がつくような気もするが鍵である。まったく、と
一度花瓶を机に起き、鍵を丁寧に眺めていた男は渋い顔をすると視線を其処へ向けた
鮮やかでだがこの部屋の中では魅力が半減している絵画、正確にはその裏の鍵穴へ

「やっぱ…………あそこの鍵だよなぁ」

男はゆっくりと歩き始めた、その手には鍵と反対の手には血で蓋と割れない処理が
なされた花瓶が握られていた、彼は予測する。恐らくは鍵穴の向こうにやつがいると
恐怖につぅと背中を流れた冷や汗チラリと見た場面を信用すればもしかしたら……と

思いながら彼はずらした絵画、初期魔術により指先に灯した光で一度、鍵穴の向こう
蛇寝ているのか犬が寝ているのか、一度覗き、そして鍵穴に鍵を差し込んだのだった

<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage<>2013/01/13(日) 03:21:35.92 ID:wEoRh4dIo<> >>861>>864

「ありがとう…だが、それが手掛かりになりそうなものは、今の所見ていないな」
シンラから伝えられた情報に、雅は顔を顰めて首を横に振ってみせる。

「ああそうなのか──だが、普通の電球だったぞ?」

とりあえずはシンラの後に続いて、青の部屋へと戻ってきた雅。


「見ての通りだ、アレがお前さんの探しているものなら良いんだが」
「あとな、その電球、電線がショートしているんだ」「周りは水だ、注意した方が良いかもしれん」

電球を顎で示しつつ、彼女はと言えば、もう一度水中に視線を遣り、先程の黒い影を探していた。
件の装置が作動していなかったのか、あるいはどこか別の場所に作用しているのか、別段変化は無いように見受けられる。

【水面を銃剣の先端で小突いて】みたり、【改めて電球を調べて】みたり、シンラの動向を伺いながら、あれこれ試していた。 <> シンラ<><>2013/01/13(日) 03:26:17.50 ID:1lPhQUMF0<> >>864
(涼しいなぁ。此処は)
(周りは薄暗くてちょっと怖いし。真ん中には電球・・・)
(あとは水槽・・・? 割ったらなにかあるのかな)

壁に歩み寄り、こつこつと水槽を叩いてみた

そこで>>866の入室

「電球が青色だったらなぁ・・・」
「・・・折角だしこのガラスわってみる?」
「青色の球がでてくるかも・・・」

もう一度、水槽を強く叩く
<> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 03:29:49.41 ID:1TO+JVKy0<> >>864
「………理解」
とりあえず、奥に何かあることは分かった。
どうやら手榴弾でも空けることができそうにないため、一旦ロビーに帰ってみようと思う。

その前に薬品の匂いがする廊下を先ほど生成した太極針で壁に触れて調べてみた。
まだ隅々まで調べたかった。ここにあの壁を壊す手段がある可能性もある。
太極針で触れるのは、うかつに素手で触るのが危険だからだ。ステンレスと反応する可能性も考えていることもある。
シンラのおかげで激臭は問題ないだろう。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 03:31:08.81 ID:KbAqjHHyo<> >>864
「水晶?」

そしてメモ。出てきたメモを手にとってその紙面を確認するより先に、異変が起きた。
消える咀嚼音、点灯した明かりが部屋を照らし、真っ白の壁や床があらわになる。

アーサーは散弾銃を構えたまま、無音になった白の部屋をぐるりと見回す。
部屋には何もなかった。宝箱と、自分。それしかない真っ新の部屋。
どこにも異常がないことを確かめ、銃を担いでアーサーは水晶を手にする。
紙の図柄には赤い丸から青い丸を指し示す矢印。水晶の意味は分からないが、自分一人でどうこうなるものでもない。

部屋にほかにめぼしいものがない様子なので、アーサーはもときた通路を戻り、最初の部屋へ向かう。
まずは皆と合流しよう。 <> シンラ<><>2013/01/13(日) 03:39:25.29 ID:1lPhQUMF0<> >>864

涼しいなぁ。此処は)
(周りは薄暗くてちょっと怖いし。真ん中には電球・・・)
(あとは水? なにか沈んでないかな)


そこで>>866の入室

「青色の球、ここに沈んでないかな? 」

と語りかけ
擬似的な網を生み出し
水の中を裁いてみた <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 03:46:13.15 ID:Ab0EiCuCo<> >>865
絵画を降ろし、鍵穴から見るその景色は……真っ赤だった。赤以外何も見えない。
そうして鍵を刺し、そこを開けると、赤い小部屋があった。
人が3人入ったらもう限界であろうその空間には小さな箱が置いてあった。それ以外は何もなく、ケルベロスどころか子犬すらいない。

箱を開けるとそこには赤い水晶玉と、紙切れが1枚。
紙切れにはこのような絵が描かれていた(http://dl10.getuploader.com/g/the_new_world/55/note1.png)

>>866
雅が水中を見るが、先ほどの影が姿を見せることは無い。
水面に波紋が広がっても、静寂以外には何もなかった。本当に何かいるのだろうか……

電球はケーブルが破損している為か、電気がついたり消えたりしている。
それ自体は普通の電球であるが、ケーブルは全体がショートしており、迂闊に持つのは危険かもしれない。
ただ、脆くなっているようで掴めるなら、すぐにちぎることが出来そうだ。

>>870
水の中を見ても、部屋の暗さも相まって底が見えない。
網を作り出して調べてみても、球どころか魚一匹かからない。また、網が水底につかなかったため、水深は今作った網の長さより深いのだろう。

>>868
壁の破壊は諦めたナナシ。
中央の部屋に戻る最中に廊下を調べるが、廊下に仕掛けらしい仕掛けは無く、壁が振動すると言うことも無い。
最初の部屋に戻ったナナシだが、特に変化は無い。中央にドクロの水晶が静かに鎮座しているだけだ。

>>869
結局、アーサーがその部屋を出るまで何も起こらなかった。
あの咀嚼音はなんだったのか……疑問は残るが、最初の部屋に戻っていく。

中央の部屋にはナナシがすでに戻っている事だろう。
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage<>2013/01/13(日) 04:09:16.55 ID:wEoRh4dIo<> >>871>>870

「無いようだな、どうやら私たちが想像している以上に深いらしい」
「この薬の効能も把握できていないし、八方手詰まりという訳だ」

正確に言えば、手詰まりという訳ではない。まだ、取れる手段はいくつか残されている。
ただし、それなりのリスクを孕むものばかりで──シンラに言った言葉の手前、おいそれと実行する気にはなれなかった。

「……やるしかあるまい」

が、背に腹はかえられなかった。
時間に限りがあり、おまけに可視化されていない以上、速やかに脱出する事が好ましい。
しばし逡巡してから、雅は決心を付けたらしく、電球のガラスの面に手を触れ、力を込めて引き抜こうとした。
<> シンラ<><>2013/01/13(日) 04:13:32.54 ID:1lPhQUMF0<> >>871-2

雅が電球を抜こうとしている間に自身は

「むー? 思ったよりそこが深いかも...」

とことことショートをしているらしいケーブルに近づき
自らの手の周りに先ほどの薄膜を纏い
幕越しにケーブルを握れば

「うりゃーーーー! 」

勢いよく引っ張り
水面に当てる
何と無く、深い青の中に何かが居る気がしたのだ

/ケーブルの長さが足りないとかなら横でみてたってことにしてくだせぇ <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 04:23:48.24 ID:1TO+JVKy0<> >>865
>>869
アーサーとクラウンに成果を報告する。三つのメモ、絵に書かれた三つの球、三つの台座。
それに机に隠れた怪しい壁の報告をする。そして二人の報告を聞いて思ったことがある。

――――――嘘つきの部屋じゃなくとも、この空間は嘘ばかりだと。

まず通路で人を騙し、足止めをする。そしていざ部屋に入ってみるとその仕掛けは廊下とは関係ないばかりか
『警戒心が強すぎる者』を止めに入っている気がした。
仕掛けはシンプルなのだ、しかしそれ故に疑いの心が生じる。
アーサーが向かった黒の部屋、クラウンが見つけた赤の部屋。
前者はアーサーの攻撃そのもので水晶を壊そうとし
後者は液体によるトラップを仕掛けている。明らかに疑いすぎる者に危害を加えているのだ。
嘘は嫌といいながらも製作者は嘘ばかりで、疑うけれど信じなければいけないその矛盾を感じる。

――――――――――だからこそ、嘘つきの部屋の壁、それを壊していいものか悩む。
藪を突付いて蛇を出す可能性があるのだ。あんな分かりずらい所に、この製作者が壁を隠すだろうか?
そのようなことをじっくり二人に向けて話す。

「……どう、する?」

ここで情報を交換しながら待つのも選択の一つだろう。
残る葉青の球だけなのだから、うかつに行動するよりかは水
晶を守ることができるこの場の方が安全なのは間違いない。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 04:30:52.82 ID:KbAqjHHyo<> >>874
「どうする、か」

どこもかしこも欺瞞まみれ。なんともやりにくい空間だなと、アーサーはため息混じりに口元を歪める。

ナナシの説明をメモに整理すると、アーサーは息抜きとばかりに煙草を取り出してそれを銜えた。
マッチで火をつけ、肺一杯に支援を吸い込んで、

「青と赤の玉、これが気になる。まずはその2つを主軸に動くべきだろう」

散弾銃をスリングで肩から吊るすと、壁に寄りかかってやや思案し、また口を開く。

「壁の向こうの音とかは聞いてみた? 聞いていないなら、聞くくらいはしてもいいかもしれない」

つまりは軽い偵察、というわけである。 <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 04:33:53.78 ID:Ab0EiCuCo<> >>872>>872
電気を帯びているケーブルは触れば感電するが、先の断線した部分がむき出しの場所を触らなければ、致命的ではなかった。
ケーブルを水につけると、部屋の水全体に電気が走る。この部屋の水は電気を良く通すようで、一瞬で強力な電流が水中に居る者を襲う。
すると、なんと水の中から人の数倍もある大きさの魚が気を失って浮かんできた。鋭い牙を持つ魚に水中で会っていたらどうなって居た事か……
その魚には、縄で小さな箱が括り付けられていた。
魚を手繰り寄せ、箱の中身を見ると、青い水晶玉と1枚の紙切れが出てきた。
紙切れにはこのような絵が描かれていた。(http://dl10.getuploader.com/g/the_new_world/56/note2.png)

>>874>>875
中央の部屋で情報交換しつつ、仕掛けについて考える2人。
しかし、この空間に来てから大分時間が経過している。仮に爆弾が時限式だった場合、慎重になりすぎるのもマイナスかも知れない。
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage<>2013/01/13(日) 04:42:30.88 ID:wEoRh4dIo<> >>876&シンラさん

「……おい、シンラ」「何とも呆気ないが、コレがお前さんの言う青い玉なのか?」

結局の所、機械室の仕掛けは何だったのか──
幾らかの疑念を残しつつも、雅は彼に問い掛ける。

何にせよ必要なものと、手がかりと思しき紙を手に入れて、
雅はそのまま、水晶ドクロのあった最初の部屋へと戻るのだった。

>>ALL

さて、一行と合流した雅は彼らに青の部屋と機械室の情報を伝えていた。
機械室にあった怪しい薬、謎の装置、そしてそれらが、最適解とは全く無関係の要素だった事。

それから、件の黒→赤の紙を見せて。
「……何というか、無駄骨を折った気分だったな」どこか嘆息がちな声音で、そう漏らすのだった。 <> シンラ<><>2013/01/13(日) 04:47:11.77 ID:1lPhQUMF0<> >>877
「多分これだと思うなぁ」

やはりいたか
怪物が。シンラは例の如く肉と牙でも抜いていこうと思ったが
どうにも気分になれず静かに手を合わせ去っていった

「ねーねーぼく活躍? 今の活躍ー? ふーん♪」

合流するまでのあいだ、ふんふんと上機嫌で歩んでいく
少しだけ良いところを見せたきになっているようだ

「あとは球をはめたら終わりかな?」

一同に問いかける <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 04:53:01.29 ID:1TO+JVKy0<> >>875
「一応、ね」
皆の話を聞いてからだが、一応その確認はしておきたい。

>>877
「皆も、そうだった」
やはり疑いすぎるとよくないのだ。むしろ疑った人間を窮地に陥らせる。それがこのダンジョンなのかもしれない。
今なら壁を壊す必要はないと思える。ダンジョンの人間を脅かし、懐疑心を擽る。
人が自分から破滅に向かうように仕向けた、それが結論。
恐らく中央の髑髏水晶にも意味が無いのではないだろうか。壊すと危険な可能性もある。

>>878
「私は、そう思う」
あと注意するのは、メモぐらいか。
「赤を青に、黒を赤に、青を黒に……終わり?」
案外すんなりとはめ込めば終わるのかもしれない。今はそう思う。

>>ALL
「嘘の部屋、行こう?」
そう言うとナナシは先に向かっていった。

<> アーサー<><>2013/01/13(日) 04:59:41.46 ID:KbAqjHHyo<> >>876>>877>>878>>879
集まった皆に赤の玉→青の玉の紙を見せ、黒水晶も掲げる。

そして黒の部屋の状況や様子を説明してから、

「まずメモ通りに玉を動かしてみよう。あとは……」

嘘の部屋の様子見、あとは破壊できそうな壁の向こうの偵察。
アーサーはナナシの後を追う <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 05:01:56.05 ID:Ab0EiCuCo<> >>ALL
さて、3つの水晶玉を手に入れた参加者は、全員で嘘の部屋に来た。
水晶玉を使うなら台座の窪みしかないだろう。しかしどこに嵌めるかが問題だ……
まずは1つ嵌めてみるか、それともさっさと同時に全部嵌めてしまうか。
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 05:08:16.18 ID:wEoRh4dIo<> >>878

「阿呆、知識と経験で確信を得る常道だと言ったろ」「」
「こんな所で死ぬのは御免だからな、リスクは排したいもんだ」

尤も、今回はそういう凝り固まった思考や彼女の経験則よりも、シンラの行動が功を奏していたのだが──

「まあ、お前さんが居ればこういう事態にも対処できる」「という訳で、まあ助手としてなら認めてやらん事もない」

師弟関係である手前、絶賛するのは彼女のプライドが許さなかったのだろう。
何とも遠回しな言い方だったが、シンラに対する見方が、若干ながら変わっていたようだった。

>>879

「成る程、嘘の部屋───か。しかし、だ」
「部屋には正直に嘘≠ニ銘打たれている訳だ」「存外、その玉を嵌める窪みが嘘≠ネのかもしれん」

「…部屋の名前をそのまま、本当にそのまま受け取れば、隠された通路が真実という事になるが」
「あるいは、この色の変化を示唆する紙が、嘘なのかもしれんな」

雅の意見はナナシの推理を汲んだ上で、どうやら対立していた。
確証は無い、故に強行されても異論を上げる事は無い。
他人の意見を矢張り疑ってかかり、選択が間違いである可能性を提示しておくのに越した事はあるまい。

>>881

雅は自らの能力が、どちらかと言えば壁の調査に向いている──そう考えて
意見は伝えた、玉の方は他人に任せてもいいだろう。
とりあえずは耳を当ててみながら、異能の準備をしつつ、玉の方の動向を伺っていた。

もし玉の方がフェイクだったのならば、逃走を採る事も視野に入れているようだったが──? <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 05:10:42.82 ID:wEoRh4dIo<> >>882
/
そう考えて、雅は壁の方へと歩むのだった。

でお願いします……orz <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 05:34:27.62 ID:1TO+JVKy0<> >>882
「水晶の変化を示す紙、嘘……はないと思う」
自分の意見を述べてみる。水晶の変化を示す紙は、この嘘の部屋で見つけたものではない。
となるとこの紙自体が嘘だとは、思えなかった。水晶も同じくである。
嘘まみれな中にも鍵などの重要なものに関しては疑ってかかった者に手痛い仕打ちが待っていたからだ。
今までの法則を考えると嘘の中に隠された一握りの真実のカテゴリーに入る可能性が高い。
下手に疑うのはまずい気がした。

「信じるべきこの部屋が、もし『嘘』だと、言うのなら……壁を、壊してみる、べきなのかもしれない」

信じて疑うべきこの部屋は嘘の部屋なのだ。なら信じなくてどうすると言うのだろうか。
壁を壊して台座が出るかもしれない、自分はそれに掛けてみることにした。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 05:37:27.78 ID:KbAqjHHyo<> >>882>>883
「んで、どうする?」

アーサーの手には一握りの爆薬。
手榴弾と、プラスティック爆薬の一握り。それさえあれば壁を吹き飛ばすには十分と言いたいらしい。

かれはあくまで皆の意見次第だ <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 05:39:51.84 ID:Ab0EiCuCo<> >>ALL
参加者は壁の破壊を行う流れになっている様だ。
アーサーが取り出した爆薬。その爆発力があれば壁の破壊は可能かもしれない。
ここで水晶をとりあえず置いておき、壁を爆破してしまうのだろうか
<> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 05:50:06.05 ID:Ab0EiCuCo<> >>ALL
アーサーは壁に爆薬を設置して導火線に火をつけた。
そうしてアーサーと残りのメンバーは爆発に巻き込まれないようにして壁から離れる。

立ち込める煙……

…………
…・・


するとっ!突然破壊した壁の向こうから巨大な火球が一直線に飛んできた。
この位置からだと、当たるのは雅だろう。

火球の着弾を待たずに部屋に飛び込んできたのは、獅子の頭に山羊の胴体、蛇の尻尾つまりキマイラと呼ばれる強力な合成獣だ。
その咆哮は部屋にいる者の耳をつんざき、殺気に満ち溢れた目で全員を見る。
そして、その蛇の尻尾の口から液体がアーサーに向かって放たれた。蛇から放たれた液体、どのような効果があるのか。

ナナシの位置からだとキマイラが出てきた部屋が少し見えるだろう。
そこには何もないただの部屋。キマイラ一体が居ただけの部屋だったのだ。
<> 矢嶋
◆YaJiMaWRSg<>sage saga<>2013/01/13(日) 06:00:10.05 ID:wEoRh4dIo<> >>887

初撃───。
身構えており、準備をしていた事もあって、雅は火球が届く前に異能の展開に成功する。
足元の床を突き破って現れたそれは、巨大な水晶の様相をした岩石の塊だった。

熱の余波を感じ取りながら、首から下げていた小銃を手にして。
部屋に飛び込んできたキマイラの側面へと躍り出ようとし、その後、キマイラの後ろ脚に向けて一度、銃撃を加えるのだった。
このキマイラの耐久力がどれほどか、知る由は無いが──クリーンヒットすれば、転倒や尻餅を誘発できるかもしれない。
<> 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)<><>2013/01/13(日) 06:02:23.75 ID:1TO+JVKy0<> >>887
―――――――深く疑う者は、裁かれる。
分かってはいたのだが。
どうやら自分の意見を押しとおした方が良かったらしい。
しかし後の祭り、結果論。一瞬で切り替えた。
後退しながら両手に退魔の太極針を生成し投擲を開始する。
投擲の嵐、先ず狙うのは尻尾。6本の針が蛇に襲い掛かる。

退魔の力を今使用できるのは自分だけかもしれない、となれば有効打が無い場合
自分がどうにかして潰すしかないだろう。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 06:13:06.69 ID:BKcSqXaWo<> >>887
「ったく!」

十分想定の内、サッと姿勢を落として液体を回避すると、散弾銃の筒先を持ち上げる。

散弾銃は一般に思われているほど拡散しないようにできる。アーサーのそれは内部を極限まで絞っていて、至近であるなら拡散は0に近しい。

キマイラ、怪物のシルエットへ重ねた照準。

「起動、浸透」

小さなささやきは散弾銃の回路へ魔翌力を通じ、薬室の散弾へと向かう。
たったそれだけの動作はしかし、装填された弾薬を破魔の一般に変える。

ーーーー照準、発砲

防弾装備を溶解/貫通する特殊爆薬散弾が、キマイラめがけて連射された。 <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 06:22:49.19 ID:Ab0EiCuCo<> >>888
雅の攻撃は狙い通りに直撃したが、貫通することも無くキマイラの動きを止めることは出来なかった。
その様子を見るに、深いところまで弾丸が進んでいないのかもしれない。

>>889
キマイラは大きく動き対極針を避ける。しかし、その動きは若干大げさでキマイラがその針を恐れていることが読み取れるかもしれない。

>>890
アーサーの放つ弾丸は、素早く動くキマイラに対しクリーンヒットはしなかった。
当たったのはキマイラの右足の付け根辺りだろうか。大きな咆哮を上げ、その攻撃が確かに聞いている事が分かるだろう。
だが、その動きを完全に止めるまでには至らない。

>>ALL
キマイラは素早く左右に動きながら直進する。直進の最中、すれ違いざまにナナシの胴に向かってまるで鞭の様に蛇の尻尾を叩きつけようとする。
攻撃が当たっても当らなくても、キマイラは台座の前まで行き、先ほどとは違う広がる火炎を獅子の口から吐いた。
その火炎はアーサーを包み込むように広がり、その体を襲う。
同時に尻尾の蛇が雅に向かいその体を伸ばす。蛇の体はゴムの様に伸び、雅がどれだけ離れていてもすさまじい速度で雅に噛みつこうとするだろう。

そのキマイラの立ち位置は、まるで台座を守ろうとしているようだ。
キマイラの正面に立つと、キマイラの後ろにある天空に輝く3つの光が書かれている絵画がちょうど重なり、まるでキマイラがその光の加護を受けているかのような構図になっている。
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 06:30:57.54 ID:wEoRh4dIo<> >>891

「───外れ、か」

結局、最後まで猜疑心に呑まれた人間が割を食う仕組みだったという訳だ。
最初の放送の頃からあった怒りが、沸々と湧き上がってくるのを感じつつ、
雅は装填を行う間もなく、迫り来る蛇の頭と対峙していた。

間に合わない。
雅は咄嗟に小銃を両手で硬く握り、先端に据えた銃剣ごと小銃全体、ひいては腕をも蛇に食わせようとした。
結果として、彼女が付きだした刃は蛇の体の奥深くへと食い込む事になるだろう。

絶命すればそれで良し、しなければ、腕から飲み込まれかねない一手だったが──? <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 06:38:40.25 ID:1TO+JVKy0<> >>891
尋常ではない素早さを発揮するキマイラに、戦法を変えることを考える。
自分に叩き付けられる尻尾に、左手で直接生成した針を突き刺しにかかった。
退魔の一撃、しかも自分の退魔の力は物を伝えるのだ、突き刺せば全体の動きを鈍くできるかもしれない。
それなら叩き付けられたとしてもお釣りはくるだろう。

叩き付けられて衝撃が奔り、左腕が使い物にならなくなるかもしれないが
腕に衝撃を集めると共に自分から後ろに飛べば威力を和らげることもできる。
痛みと共に手の骨格が滅茶苦茶になってもまだ右腕がある。一瞬で三本の投擲は止まらない。

骨を切らせて骨を絶てばいい、自分以外の人物は居るのだから。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 06:39:46.80 ID:BKcSqXaWo<> >>891
「くっそったれ!」

火炎が迫り、アーサーは横に転がる。
広範囲攻撃らしいそれが衣服の端を焦がして、さらに腕にも火傷が及ぶ中、アーサーは伏せたままで散弾銃を構え直す。
ずきんと腕が疼き、照準がぶれる。

キマイラの倒し方。まずは蛇だったか?
知識は使わねば衰える。久しく関わりのなかったキマイラに関してはなおさら。
とりあえずも、残りの散弾を尾っぽから尻にかけてばらまき、アーサーは拳銃へ切り替える <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 06:52:13.94 ID:Ab0EiCuCo<> >>892
一直線に進む蛇。だが、ナナシに針を刺され、アーサーに散弾銃を撃たれた蛇は、雅の刃を無視して進めるほど勢いがなく、その腕に噛みつく直前にその動作が止まった。
蛇から力が抜け、ぼとりと地面へ落ちる。なんと、蛇の尻尾が沸騰しながら溶けている。本体からも外れ、やがては紫色の液体となってその姿を消した。

>>893
ナナシの針は結果として全てキマイラに当たった。
キマイラの体格を考えれば、針を三本刺された程度何ともないはずだが、退魔の力はキマイラにとって大打撃だったようだ。
キマイラは力なくその足を折り始める。先ほどアーサーに撃たれた銃も相当効いているのだ。

>>894
散弾は、雅に向かう蛇に直撃した。その瞬間で殺せはしなかったが、雅への攻撃を防いだという点では大きな功績だっただろう。

>>ALL
尻尾を失い、散弾銃と退魔の力を一身に浴びたキマイラは最早反撃に打って出ることも出来なかった。
放っておいても死ぬだろうが、ここでとどめを刺した方が良いかもしれない。
さっさと台座に戻り、水晶をセットするのもありだ。キマイラの横を通ったとしても、襲いかかる力は残っていないだろう。
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 07:01:57.72 ID:wEoRh4dIo<> >>895

蛇の口腔を貫いた小銃を引き抜いて、雅はへたれた様子のキマイラに向き直る。
脅威は除いたようだったが、憂慮の種は取り除いておきたい──どこまで行っても、心配性というか。

「……終わった、のか?」

止めを刺すべく、腰のリボルバーに手をかける。特殊な構造のそれには、44口径のマグナム弾が一発だけ装填してある。
撃鉄を中途半端な角度で起こしてから、そのまま照準をキマイラの頭部に合わせ、引き金を絞る──

全てを終えた後で、雅は台座の方へと歩みを進めるはずだろう。
必要ならば、雅が紙に従って台座へ玉を嵌める事も出来る。 <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 07:02:41.15 ID:1TO+JVKy0<> >>895
自分の左腕が砕けたのを感じる。あらぬ方向に曲がっていた。
残った右腕でキマイラの頭に投擲を続ける。自分にとって敵に背を向けることは許されない。
敵対する存在が息の根を止める最後まで油断せず必ず始末すること、それが今まで生き抜いてきた自分の教訓だった。
キマイラが完全に動かなくなり、死んでいるのを見てから台座に球を置く。


青水晶を黒い台座に。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 07:06:09.27 ID:BKcSqXaWo<> >>895
「しんだ、か」

ふらり、と立ち上がると、アーサーは腕の火傷をみやる。
衣服が燃え、赤く焼けた肌が覗いていた。それほど深くはない。

弾切れの散弾銃に弾薬を詰め込むと、アーサーは紙に従い水晶を起きに向かう。 <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 07:11:27.22 ID:Ab0EiCuCo<> >>ALL
最後の攻撃を受け、キマイラは尻尾と同じように沸騰しながら溶け、液体となって消え去る。
この部屋の脅威は消滅したのだ。

ナナシが青水晶を黒の台座にセットする。
すると、水晶が淡い光を放ちだす。その瞬間、廊下の向こう側から大きな音がした。
おそらく中央の部屋からだが、音はその一回だけで他には何も聞こえない。

アーサーが持っている水晶は黒の水晶
その水晶を紙通りにセットするとなると、赤の台座にセットすると言うことだ。
赤の台座にセットされた水晶は、淡い光を放ち始める。

さて、最後の一個の赤の水晶。嵌めるか否か。
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 07:15:06.99 ID:wEoRh4dIo<> >>899

二人、そしてレントが台座に水晶を嵌めていくのを、雅は腕組みして見詰めていた。
流石に、もう何も起こるまい──そう、願いたいのだけれど。

/
…こんな感じでよろしいでしょうか……? <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 07:21:32.70 ID:1TO+JVKy0<> >>899
置き終わると、ロビーに歩き出す。
若干フラフラしているのは仕方が無いことだろう。しかし脱出するまでは警戒しないが。 <> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 07:22:38.88 ID:wEoRh4dIo<> >>899

二人、そしてレントが台座に水晶を嵌めていくのを、雅は腕組みして見詰めていた。
流石に、もう何も起こるまい──そう、願いたいのだけれど。

「……ん」

ふと、後方から音がしたのに気付く。それと同時に、水晶ドクロの存在が頭を過った。
何か変化があったのだろうか─状況を好転させるものである事を願いながら、最初の部屋へと戻る。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 07:25:55.46 ID:BKcSqXaWo<> >>899
中央の部屋から音。
アーサーは散弾銃を構えて、ロビーへと戻ってくる。

「何か異常は?」 <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 07:29:25.64 ID:Ab0EiCuCo<> >>902
音を聞いてすぐさま中央の部屋へ戻ると、ドクロ水晶を守っていたケースがばらばらになって地面に落ちているではないか。
音は、台座からケースが落ちる音だったのだ。
これでドクロ水晶に触ることが出来る。様子は初め見た時と変わらない。

>>901>>903
3つの水晶が紙の通りに置かれた。
淡い光を放ちだす3つの水晶は美しい。……
……
置いた2人は中央の部屋に戻ろうとするが、気づくだろうか。
……水晶を3つ置いた瞬間にキマイラが出てきた場所の壁が動いたことに。
爆破して穴をあけたため、ちゃんと動いては無かった。良く見なければわからないかもしれないが……
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 07:33:31.93 ID:wEoRh4dIo<> >>904

「……これは」

さて、これまでの情報──
メモ帖の内容や疑いが事態を悪化させていた事を精査すれば、これが文字通り、手口への鍵である可能性が、非常に高い。
ドクロ水晶を手に取って、何も起こらなければ再び嘘の部屋へ戻ろうとするだろう。 <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 07:37:38.32 ID:1TO+JVKy0<> >>904
「………」
よたよた歩いていたため、逆に気づくことができた。自分にとっては流石にこれ以上の戦いは勘弁である。
そもそも三つ置く事が正解だとは限らないのではないかと思うが、これも今更だった。

構えて、何も動きが無ければ様子を見に行くだろう。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 07:42:28.85 ID:BKcSqXaWo<> >>904
「水晶ドクロが……」

おちたドクロを手に嘘の部屋へと向かう雅について、アーサーも嘘の部屋へむかう <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 07:45:03.91 ID:Ab0EiCuCo<> >>ALL
さて、全員が嘘の部屋に戻ってきてしまった。そして手に持つのはドクロ水晶。
部屋には光る水晶玉と壊れたように僅かに動くキマイラの出てきた壁。
メモなどからこのドクロを壊すことも考えなくてはならないが、どうするか
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 07:49:56.26 ID:wEoRh4dIo<> >>908&お二方

「……割る、で良いと思うか?」

二人に支持を仰ぎつつ、雅は水晶ドクロを、掲げるように手にしていた。
二人のうちどちらかが肯定したならば、雅はそれを地面に叩き付けて、中の鍵を手に入れようとするだろう。 <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 07:51:56.47 ID:1TO+JVKy0<> >>909
「難しく、考えない方がいい」

こっくりと頷いた。ここで疑うわけにはいかない。
今までのパターンを考えて、この部屋の飾りであるメモなんて嘘に過ぎないのだから。 <> アーサー<><>2013/01/13(日) 07:53:22.05 ID:BKcSqXaWo<> >>909
「それでいい」

この部屋のメモ書きの中身とここの傾向からして、おそらくそうするべきなのだろう <> GM:〜研究所の謎は?〜<>!nasu_res saga<>2013/01/13(日) 08:16:44.41 ID:Ab0EiCuCo<> >>ALL
2人の同意を得て、ドクロ水晶を地面にたたきつける雅。そのドクロはあっけなく砕け散り、中には入っている鍵が露わになる。
爆発はしない……っ!
が、鍵が空気に触れた瞬間、鍵が溶けだした。そして跡形もなく鍵は消えてしまった。
そして、大きな音と共に部屋の床の一部が下がっていき、階段状になった。どうやら地下通路に続いている様だ。
地下通路に入ると、そこは石畳の一本道。長い通路を進んでいくと、木製の観音開きのドアがあった。
とうとう出口か!? そんな期待を胸にその扉を開けてその先へ…………
すると、まばゆい光の先についた場所は……研究所の跡地だった。
何処から出たのかもわからない。いつの間にか出てきたドアも無くなっている。しかしこの場所は間違いなく最初の森の中だ。

戸惑う皆をよそに、どこからかあのおっさんの声が聞こえてくる。

ん〜〜残念だねぇ……君達の負け。
正解にはたどり着けずだ。でもね、キマイラを倒したのは君達が初めてだから、今回は出してあげる。サービスだよ。
クリアする可能性がある。だからまた今度挑戦してみてよ。また面白い仕掛け用意して待ってるからさー^^

何ともうざい声で言いたいことだけ言った後、その声は消えた。
残ったのは、体の傷と疲労感だけ。何も得られず、とんでもない依頼だった。見れば、空間の歪みはまだ存在し、何時でも来いと言わんばかりだ。
だが、今すぐ再挑戦しても今度こそ死ぬだろう。今日の所は帰って今後の対策を練り、次に生かした方が良い。
そうして今回の挑戦は終わった。死者が居ないのが奇跡的であったが、次はどうなるかわからない。
思い思いの事を考えつつ、帰路につく者、この場で考える者、他者と話す者……ともかく、これで挑戦は終わったのだ。
<> 陽乃山雅/超常狩り兼魔道具屋 E:単発小銃&リボルバー<>sage saga<>2013/01/13(日) 08:26:26.72 ID:wEoRh4dIo<> >>912

外に出た雅が先ず最初に取った行動は、とにかく身を地面に投げ出し、大の字に寝ころぶ事だった。

「……あんのクソ親父」「次があったら、絶対にとっちめてやる」

必要以上に感じた徒労はきっと、放送の主の嘘によるものだろう。
即ち、求めていたものが存在しない事──
雅の憤りはその一点に集約されていて、おまけに未だ、根に持っているようだった。

「とりあえず銃弾一発、10円くらいの損失か……」

帰りに自販機の下を漁って収支を黒字にする決心をしつつも、
雅は暫しの間、そのままの姿勢で休息を取るのだった───

/
お疲れ様でしたー! <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 08:33:12.96 ID:1TO+JVKy0<> >>912
「………ッ!」

―――――依頼を、達成できなかった。

それは自分にとってはあまりにも大きなことだった。
頭脳担当ではないとか、そんなことは関係ない。
状況によっては撤退するが今回は十分に情報があった、対策があった。それでも見抜けなかった無能、失態。
しかもこれは正式な依頼、何の裏切りも無かった。
嘘にだまされた自分が滑稽で仕方ない。後悔して後悔して後悔して……

いつの間にか、無表情の自分が涙を流していたことに気づく。
ほんの数秒、それは自分にとっての永遠の黒歴史。
感傷は必要ないものだと思っている。今もそうだ。

自分はいつの間にか、救いようの無いゴミに成り果てたらしい。
悔しい、死んでしまえと心中で自分を罵り続ける。こんな依頼一つこなせない今の自分に何の価値があるのだろうか。
依頼を達成できない無能。今まで自分は何らかのアクシデントが無い限りは依頼をこなしてきた、それなのに。

腕の痛みさえ、今のナナシにはどうでもよかった。
ナナシは無我夢中で走る、そしてシンラの言葉が浮かぶ。
私は可愛くないし戦えない価値の無い無能無能無能………
手当たり次第に針を投げる、人の居ない所で倒れるまで。

―――――――とどのつまりは醜い女が醜さに追い詰められた時には、醜い感情しか残りませんでした。

ただ単に、そういうことでした。 <> ナナシ/帽子を深く被った黒髪黒眼のブサイク女E破片手榴弾×2、催涙弾<千本針><><>2013/01/13(日) 08:34:23.36 ID:1TO+JVKy0<> >>912
/お疲れ様でした! <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/13(日) 18:48:34.41 ID:N8U2abnHo<> 「かーっ!成人だのなんだのと、世の中は平和だねぇオイ」

寒空の下、公園にうんこ座りしてる1人の男
作務衣と腰からかけた前掛け位しか寒々しい風を防いでくれず、時折肩を震わせている
お祭りなどで見かけそうなお面は男の口元以外、顔の殆どを隠していて

「……友達なんざ居なくてもよぉ、人間生きていけるってぇのぉ
 かーっ、どっかに仕事落ちてねぇかなぁオイ」

寂しさは空腹で更に加速して、食事をとる為の仕事を探そうかと立ち上がる
その場で伸びをして辺りを見渡し、誰か人は居ないかなと探し出す
普通に生活している人間なら誰でも商売相手になるし、人間じゃ無くても刃物を持ってれば同じ事
はて―――今回この男の目に留まる憐れな者は? <> 鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳<>sage saga<>2013/01/13(日) 18:58:00.41 ID:61OOjhoO0<> >>916

作務衣と仮面で装った流浪の研ぎ師なんて噂が、既にこの辺り中を覆い尽くしていれば良かったのだが。
こうして見てみると奇矯に思われるのか、なかなか普通のお客さんは来ない。
空の下ウンコ座りをして公園でブルブル震えている事で怪しさポイント倍点だ。

「……貴方、こんな所で何をしているの?」

たった今話しかけてきた黒髪の少女(バストは平坦だが顔と腰回りがあからさまに女だ!)もまた、彼を職人としては認識していなくて。
目深に被ったパーカーのフードの中からガーネットめいた赤い眼を覗かせ……威嚇している。
その冷たい視線からして、ともすれば彼を不審者とでも思っていそうだ。

彼女が刃物を手にしているかは定かではないが、弁解するべきかもしれない。
幸い――その問いは刺々しかったが、率直だ。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/13(日) 19:08:43.64 ID:N8U2abnHo<> >>917
「ぉうふ……ってぇ、人の出鼻を挫いてくれるねぇオイ」

人が居ないかと探そうとした瞬間に、視界の外から声をかけられて驚き
振り向くと少し大きい位の声で少女へ声をかけ

「かーっ!まだ何もしてねぇよってなぁ!仕事なんか落ちてねぇかなぁ何て思ったがサァッパリねぇでやんの」

参った参ったと特段困って無さそうな、寧ろ今にでも笑い出しそうな雰囲気で語る
別に少女の視線を気にした様子は無い。そもそもそんな風に思われる要素が無い(と思っている)からだ


「あっと、勘違いしないでくれよぉお嬢ちゃん。俺っちは別に無職のプーたろーって訳じゃあねぇんだ
 まぁホームレスじゃねぇのかって聞かれたら怪しい所なんだけどよぉ。一応手に職持ってるつもりでぃ」
「凄いマイナーな職だけどよ、砥ぎ師ってモン。 斧から千枚通しまでキッチリ切れ味や鋭さを取り戻す仕事ってぇわけよぉ!」

凄いだろ、とでも言いたげに胸を張って言う男
パン、と自身の胸を叩いて見せれば胸元からは砥石が覗いて
<> 鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳<>sage saga<>2013/01/13(日) 19:21:46.85 ID:61OOjhoO0<> >>918

男の話を思案顔で聞いている少女。
彼を信じるなら研ぎ師であるようだが、本当なのだろうか。

「……そう。なら、早速実演してもらおうかしら?」

百聞は一見に如かず。
運良く刃物を持っていた少女は相好を僅かに柔らかくして、リュックの中からそれを取り出した。
……ナイフやダガーの類でなく只の包丁である。使い込まれているという一点を除き特筆すべき点は無かった。

「これから知り合いの家で、話ついでに夕食を作るのよ。
 使い慣れたものがいいという事で持っていくのだけど、そう言えばずっと研いでないと思って」

「お代はいくら?」

包丁の背側を向けて手渡し、男に検分させようとするだろう。 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/13(日) 19:36:35.46 ID:N8U2abnHo<> >>919
「かーっ!いきなりだねぇオイ!って・・・・」

依頼を持ちかけられると、面の奥で微かに目が輝いた
が、差し出された包丁を見て一瞬固まって…

「かーっ!いけねぇなぁいけねぇよぉオイ!
 包丁なんてもんはキチンと包んで持ち運ばねえと何処に往くか分からねえんだからよぉ!」

リュックから直接出された刃物。そんな運び方じゃ危ないぞと一応注意しておかねばと思ったそうで
受け取りながら、タオルなんて有ったっけなんて考えて

「ま、まずは砥がせて貰おうか。
 これ位なら無料でやってやんよぉ!まな板ごと切れる様にしてやらぁ!」

なんて大げさな事を言いながら、砥石と水を用意して
作業台には公園のベンチを使用する事に
砥石は2種類。欠けも無いみたいなので中砥石と仕上げ砥石のみだ
砥石を湿らせて、慣れた手つきで砥ぎだして

「にしても料理かぁ良いねぇオイ
 最近じゃ作れない子も多いってのに立派なモンだなぁ!」
「俺っちもそんなもん作ってくれる彼女が欲しいもんさぁ」

砥ぎながら何処か楽しげに、彼女へ微笑みかけ
彼女出来ないかな、なんて溜息を吐いて・・・ <> 鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳<>sage saga<>2013/01/13(日) 19:52:30.49 ID:61OOjhoO0<> >>920

タダで悪い気もしたが、少女は静かに頷いた。
日本中を目的のために行脚することもあるのだから少しでも資金は節約したい。

「一応、リュックの中で袋には入れてたのよ?」

そうは言うけれど、彼女に包丁を厳重に梱包しようという発想がなかったのは事実。
ナイフはきちんとホルダーに入れて運ぶというのに、とんだウカツである。
強い調子に対して彼女は苦笑いしかできなかった。

「……ふふ、女友達よ。
 自称貧乏だから、まな板まで切ったら大いに怒るでしょうね」

少女の笑顔は少しぎこちない。
だけれどその知り合いについて話す様子は――今までと比べると幾分か楽しそうではある。

「私なら変なお面を付けた人とは付き合わないわ」

割合和やかな雰囲気の中で気になるかもしれないのはそんな一言。
悲しいかな、挑発の意図はなく、少女は真顔。
(私ならこんな平坦なバストの人とは付き合わない。) <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/13(日) 20:04:29.94 ID:N8U2abnHo<> >>921
「かーっ!タオルでキッチリ包むのが一番なんだけどよぉ!
 俺っちも今は持ってねぇし・・・そうだ」

ああ、そう言えば使えるモノが1つ有ったなと思いだし
余計な事を考える必要が無くなった分手の動きも速くなり。中砥石で砥ぎ終えると仕上げ砥石へ

「あっとぉ、そりゃマズイなぁオイ
 そんときゃ俺っちでも紹介したげなよ。世界最高の砥ぎ師が居るってなぁ!」

等とおどける様に言う彼だが
事実今仕上げられている包丁は生半可な切れ味でなくなってきている様で
砥ぎが終わると、最後に水をかけて余計な鉄粉を落としてやり

「かーっ!変たぁ何でぃ変たぁよぉ!
 可愛いだろぉオイ!?ま、慣性なんざ人それぞれだがよぉ!」
「ほら、出来たぞ!」

そう言って砥ぎ終えた包丁を差し出す
仕上げ砥石をかけられた包丁は…冗談ではなく滑らせればまな板すら真っ二つに出来そうで <> 鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳<>sage saga<>2013/01/13(日) 20:16:50.42 ID:61OOjhoO0<> >>922

「つまり、元々の顔はお面より不細工ということ?」

いつも復讐の対象に辛辣な言葉を浴びせながら殺している時の癖が抜けない。
言ってしまった後でしまったと思ったのか、ごめんなさい、と強い声で謝すだろう。

「素晴らしい出来栄え……ほんとうに」

包丁を受け取って、色んな角度から刃を見てみる。
なるほど、世界一と自賛するのも頷ける鋭さだ。
比喩を超えたレベルで少女の包丁は生まれ変わったと言えるだろう。
こんなに手に馴染むままなのに刃だけが別人になってしまった。
穿てば狂気をも感じさせる手際に、彼女の冷たい炎を宿した瞳が、ゆらりと揺れた。

「……そうだ、何で包めばいいのかしら?」 <> 飛鳥馬 東/持ち物:砥石やら<>sage<>2013/01/13(日) 20:27:30.33 ID:N8U2abnHo<> >>923
「かーっ!何言ってやがる仮面の下は超絶イケメンだってぇの!
 ………お、おう?」

その悪態も割と楽しんでいた様で、謝られると逆に呆気にとられた様に頷いて
無意識だったのか・・?と疑問にすらなってしまって凄い首を傾げてしまい

「かっ!俺っちにかかればこんなもんよぉ!
 つっても、君が大事に扱って無けりゃ此処まで綺麗にゃいかなかったろうけどよぉ!」
「あ、生肉切った包丁で野菜切ったりすんなよぉ?」

自分自身も己の仕事ぶりに満足したのか胸を張って見せ
それから余計な言葉を1つ加えて

「っとと、そうだ。忘れちゃいけねぇな
 今はこんなもんしかねぇけどよ。我慢してくれや」

そう言って前掛けを外し、それを使って少女の持つ包丁の刃をグルグルと巻いて
帯で動かない様にギュッと結んでやる

「かっ!大事なモンだから、出来れば今度返してくれや!ボロボロになんのは仕方ねぇからよぉ!
 御愛顧ありがとうございましたってなぁ!」

そう言うと自分はいそいそと砥石をしまっていき
濡れた砥石が冷たいのか、一度身を震わせて


「じゃ、俺っちもうちょい仕事探してくらぁ!また会おうなお嬢ちゃん!」

そう言うと少しボロいサンダルで地面を蹴って歩き出すだろう <> 鳴島 紗綾 / 灰色のパーカー着用。黒髪貧乳<>sage saga<>2013/01/13(日) 20:44:03.01 ID:61OOjhoO0<> >>924

「……待ちなさい」

彼女は去ろうとする男を呼び止め、その手に一枚の紙を握らせるだろう。
――なんたることか! それは1万円札!

「これで温かい下着と安物のコートでも揃えると良いわ。
 男の前掛けをずっと持ち歩いて、いつか貴方に返す、なんてことが出来るか分からないから」

「報酬だと思って、受け取って」

その瞳からはいつしか怪力光線めいた殺気が漂っていた。
もし万札を受け取らなければ、包丁ほどではないが鋭い爪がそのまま彼の手首に食い込むに違いない。
そんなに男の前掛けが嫌だったか。

……まあなにはともあれ、彼女もまた、どこかへ去っていくのだが。


 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


『ほう研ぎ師なあ。私はナイフファイティングってのが好きじゃないんだが、そんなに凄いなら小刀やってもらうか。
 ほんでその包丁みたいにして貰えたら、あちこち言って回ってやろう』

「それが良いわ。私が口コミで広めるのは危険だから」

『で、なんて名前なんだぜ? ソイツは』

「…………あっ」

『ハァやっぱりな。
 お前、これから何にでも名札付けてった方が良いんじゃないか?』

/ありがとうございました! <> 『名も無き白』<><>2013/01/13(日) 20:48:21.46 ID:FxTJwNAn0<>

「ダメだ... 刺激が足りない!? 刺激だ! 」
「あぁ、何も思い出せない! 刺激刺激刺激!!! 」


街中、路地裏

全裸にワイシャツ、そして学ランを羽織った男が一人

「寒い...寒いよしろう...... なにがどうなってやがるんだ」

頭からだらだらと血を流し
地面に横たわっていたそうな <> 黒い異形の群れ<>sage<>2013/01/13(日) 20:54:36.76 ID:MiufOTNKo<> 「ねぇ、お母さん。人は何で人を殺しちゃいけないの?」

少女は母親にそう問いかけた。

「ん〜……そうね、例えば、動物が共食いしてるところなんて見たくないでしょ?
 それと一緒、言葉じゃ説明出来ないけど、私達の体が、『嫌だ』って叫んじゃうから。」

母親の解答に、首を傾げる。その様子に母親は、「大人になれば、分かるわ。」と付け加えた。
理解できないまま、少女は少しの間黙り込んで。それからもう一つ、質問を投げ掛けた。

「―――――じゃあお母さん。人じゃなければ、人を殺してもいいの?」

その先にある回答は



     跳ねる鮮血



                                引きずり出された脳髄


          左右に裂かれた胸郭


                         腋下から千切られた左腕



            
                                    大腿から潰れた両脚。





                         異形の黒が答えてくれる。




「其処から先はオレが教えてあげよう、少女。」



「――――― 答えはイエスだ。存分に[ピーーー]といい。」


少女は握った母の右手を離し。群れる黒の異形へと身を窶す。







――――― 警報。緊急事態発生。街内に正体不明の異形が大量発生。非戦闘員は直ちに避難せよ。

――――― 戦闘員は直ちに現場に急行し ――――― ザザッ ―――――





―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ブツン <> 海悠・アゲート<>sage<>2013/01/13(日) 21:21:12.87 ID:u4p9+KKuo<> >>927
「ッ……大量発生ってなんだそりゃ聞いてねーぞ!」

ノイズ混じりの警報に舌打ち一つ、赤いスポーツサングラスの男が人並みを逆らって行く。
男が纏うのはAMSWATの制服。つまり彼は対異形戦闘の専門家だ。

「だいたい今日はツイてねーんだ、ファミレスはほぼ満席だわ横の席で女子高生は喧しいわバイトの女も――」

「って、警報途切れやがった……あとはこっちで判断しろってことかよ」
男は駆けて行く。向かう先は現場。彼にとっての仕事場だ。

「かかってこいよ化け物どもがァ!!」 <> 黒い異形の群れ<>sage<>2013/01/13(日) 21:42:53.61 ID:MiufOTNKo<> >>928
人の流れを掻き分けてれば、彼らの姿が現れるだろう。
片刃の直刀で武装し、全身を深い黒の甲虫の如き装甲で覆い、その下には全身の筋肉組織が折り重なった巨躯。
そして数匹の手の中にあるのは、今し方殺戮に至ったばかりの脊髄の繋がった人間の首。
力任せに引きちぎられた手足等々、そして逃げ遅れた人間の片脚を踏み潰しながら、異形は彼に一斉に視線を送った。
昆虫の如く、ただただ無感情で無機質で作業的に巨大な一つ目から舐める様に観察した後、動き出した。

「シャァァァァァ――――――!!!!!!」

前方から芸もなく、直刀を振りかざして三匹の異形が彼へと襲い掛かる。
彼を単体、且つ何の武装もしていない、しかし何らかの攻撃手段を備えていると見ての行動なのだろう。
その証拠に人間たちを嬲っていた異形は、否、嬲っている異形は、一対一での行動に出ている。
然しそれでも直線的な動き、何らかの異能、若しくは反撃手段を持っている人間ならば簡単に返り討ちに出来る筈だ。

<> 海悠・アゲート<>sage<>2013/01/13(日) 22:05:31.11 ID:u4p9+KKuo<> >>929

出たな化け物。覚悟しろ。
異形退治のプロたるこのオレ、海悠・アゲートが直々に……

走りながら考えていた名乗りの言葉たちは、虫に似たそれらを視界に入れた途端はじけ飛んだ。
否。実際に見ていたのは異形たちではない。
彼ら、異形の手で掴まれた、たった今命を落とした人たちの表情。
それだけが網膜に焼き付いて―――

「―――ンの害虫どもがァァァ!!!」


叫びとともに左手を握り、前方へ大きく突き出す。
次いで、握った拳を中心として赤い光の粉が放たれる。粉は空間にゆっくりと舞い、前方広範囲に、三匹の異形を飲み込まんと散布された。

敵がそれに触れるまでは、それはただの赤光の粒子に過ぎない。
しかし異形の甲虫らがそれに触れたなら、それは突然、火の粉となって降りかかるだろう。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/13(日) 22:11:07.96 ID:FxTJwNAn0<> 「昨日の以来は....あんまり活躍できなかったなぁ」

とある 街
路地裏を歩む少年

猫耳パーカーを一枚だけ纏い
ピコピコとフードを揺らしながら歩く
その足取りは、重い


「もっと強くならなきゃ。もっと賢くならなきゃ」
「心も身体も このままじゃダメダメだよ......」


俯き歩めば周囲は見えず
このまま進めば、大通りに出た辺りで
誰かにぶつかってしまうかもしれない

<> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/13(日) 22:16:12.78 ID:wEoRh4dIo<>
雪を薄らと積もらせた、どこかの森。

時折雪が枝葉から落ちるのを除けば、動く物は何も無かった。
限りない静寂の中──気付けるだろうか、この静寂に、微かな歌声が混じっていた事に。

ガラス細工を思わせる透き通った声音、儚い調べ。
それを追った者はきっと、暫くしてから明るい、オレンジ色の光を発見する事だろう。


「〜〜〜〜♪」

ばち、と薪木を跳ねさせる炎を身に受けながら、少女──エミリアは歌っていた。
言語はどこのものとも知れず、三角帽子にマントという、いかにも魔女然とした風貌。
片手で胸を抱きながら、もう一方の指先で金色の長髪を優しく撫ぜる。

等間隔気味に生えた針葉樹の、枝葉の隙間から洩れてくる月明かりを見上げて、
彼女は眩しそうに、愛おしそうにして、隈の目立つ三白眼を細めてみる。

その表情や警戒心の無さは、さながら月夜に心を奪われているようで、
古風な格好もあり、何とも神秘的な風情を醸し出しているのだった。


/
途中、一度落ちてしまいそうですが <> 黒い異形の群れ<>sage<>2013/01/13(日) 22:31:52.97 ID:MiufOTNKo<> >>930
疾走する異形達は、直刀を振り上げて、今し方殺害した人間達と同じように、簡単に彼を殺そうとした。
しかし彼にたどり着く手前、空間に煌々と赤い光を放つ粉がばら撒かれた。
慌てて立ち止まって、その光る粉を振り払おうと直刀を振り回すが叶わず。
直後、全身を焼き尽くす焔と化して、三匹の体を覆い尽くした。

「――――――――――キシャァァァ※※※※ぁぁぁぁぁ※※※※※!!!!!!!!!!!!」

声にならない絶叫を上げて剣を取り落して異形達はアスファルトに這いつくばった。
得体の知れない物が焼けて行く、気味の悪い臭いが充満し、異形達を焼いてゆく。
必死に逃れようと足掻くそれらは最後の最後まで、立ち上がろうと足掻き続けたが一匹、また一匹と息絶え。
最後の一匹がか細い声を上げると、完全にそれらは沈黙する事になる。

ザッ、と彼等が僅一斉に後退する。それに恐怖の色は無論無い。
ただそう誰かが判断したからそう実行に移す、そんなプログラムじみた動きの後、各々に直刀を構える。
感情の見えない異形の群れの向こう側、一つだけ形の違う異形がいた。
それは異形を焼き払った異能を後方から、確かに人間の言葉でこう言った。

「猪口才な、囲め。そして殺せ。」

その言葉に応じて、その場にいた異形が一斉に彼を取り囲むべく動き出す。
足元でもがく老女の頭を踏み潰し、金色の髪を赤で染めた死体を蹴り飛ばし。
円形状にそれらは取り囲んだ後、雪崩の様に彼へと切りかかってゆく。
先ず一匹目。それは前方から切りかかり、そして更に後方からもう一匹、一歩遅れて切りかかる。
更に飛び跳ねた三匹目が脳天を叩き割らんと硬質な鎧に覆われた踵を鉄槌の如く落とす。
四匹目、五匹目と続く異形共も、彼へめがけて駆けてゆく。
<> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/13(日) 22:41:15.13 ID:TldQt8Leo<> >>931
突然に降り始めた雨。それは少年が前に進むほどに勢いを増していく。

「……」

その雨の中心を歩くのは、真っ黒なこうもり傘を差す女性。
濁った色の目をした、短く黒い髪の女性だった。

彼女の足取りは軽快とは言いがたく、視線は虚ろである。その様子はまさに心此処にあらず、といったところか。
当てもなく路地をうろついていた彼女は、不用意にも警戒を怠っていた。
故に彼女には、大通り前の曲がり角で不意に出現した少年との衝突を避ける術は無かったといっていいだろう。

「……きゃあっ」

ドンッ、と鈍い音を立てて、案の定彼女は尻餅を着いてその場に倒れこんでしまった。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/13(日) 22:52:29.71 ID:FxTJwNAn0<> >>934

(雨、か。 冷たいなぁ。 この町にきて初めての雨かも)

歩みを進めるたびに強くなる雨
心は憂鬱に駆られるも、雨を拒む本能が歩みの速度を高めていく
故に 女との衝突を招き
作用反作用のなんとかで、少年もまた 地面に尻餅をついた


「だ、大丈夫...!? 怪我とかはない?
ごめんね。 あったらすぐ直すから 」

然れど、自身の痛みよりも先に心配される彼女の安否
こんな日に他人に怪我等させれば 自責の念に潰されてしまいそうだ

少年は彼女のもとへと駆け寄り
濡れた地面の水が染みぬよう
肩を貸してでも、彼女を立ち上がらせようとするだろう
無論、彼女が自力で立てたのなら
頭を下げながら、そのみに傷が無いかを調べようとする <> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/13(日) 23:08:01.41 ID:TldQt8Leo<> >>935
女性の手から離れて、こうもり傘は一瞬だけ宙を舞う。そして彼女が地に倒れるまでのほんの数瞬の間に。

「……だめっ!こっちに来てはだめ!」

彼女は叫んだ。しかしその行動はもはや手遅れとしか言いようが無い。
少年が彼女に触れた瞬間から、Pale lover は発動する。その発動は「術者に何者かが危害を加えられた場合」に限られているものの。

「お願い!すぐに此処から離れて!」

しかし一旦発動してしまえが術者本人ですら止めようがない、まるで雨のように冷たく無慈悲で。
そして少年の優しさとは対極にあるかのような、そんな異能。

女性を中心に降り続く雨。彼女が意図せずして支配する水は、どんな複雑な形態も再現する、無形の刃。
ある時は剣、ある時は槍となり。そして―――今この瞬間は二対の鞭として。

それは水ではあるものの、大量の圧縮を受けたことで強靭な強度と速度を発揮する。
直線的な動きであるが故に敏捷な速度で、それは警告も無く少年に襲い掛かる。 <> 海悠・アゲート<>sage<>2013/01/13(日) 23:12:11.23 ID:u4p9+KKuo<> >>933
「どうした?来いよ虫ケラ」
断末魔と燻る異臭を鬱陶しいとサングラスに隠した眼を細める
先の一撃で仕留めた三匹には目もくれず、動きを揃える群列に声を上げた。

続いて聞こえた、指示、命令の言葉に反応してその方向を見据えればそこには明らかにこの一群のリーダーと思しき個体があり。
ならばと大見得を切り、握った左拳から人差し指を立て、その個体を指す。

「宣言するぜ。お前等の踏みにじった人間の尊厳で、お前等を葬り去る」

言うと同時に、再び光が放たれた。
違うのは発生場所と光の色。場所は右の肩、肩甲骨の延長線上。色は先の燃える赤とは違い、瑞々しい緑だ。

―――緑の粒子は風を生む。

生じた風は海悠の体を旋回させる。さらに彼はその回転を最大限に生かすべく、身を低くして。
一匹目の斬撃を低くした頭上にやり過ごしながら右の義腕、その鉄の拳を腹部に。

そして回転による勢い殺さずニ撃目は左の肘鉄。今度の刀は右の肩口、義腕の接合部近くで受け、顔をしかめながらも。

続く三撃は伸び上がっての上段回し蹴り。踵落としを横から払うような形で、強固な鎧との激突に悲鳴を上げる肉体。
それでも歯を食いしばって。

「叩きこむッッッ!」

続いて迫る四、五匹目。流石に一度の出力での回転では無理が生じたか、身の捩りを止めて再び緑の光を右肩から拡散放出。
くるりと回りながらその四肢で次々に異形へと打撃を繰り出す。 <> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/13(日) 23:27:32.62 ID:TldQt8Leo<> >>936
/今更ながら間違いに気付きました……
/4行目は「術者が何者かに危害を加えられた場合」の間違いですorz <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/13(日) 23:33:04.46 ID:FxTJwNAn0<> >>936

「離れてって、怪我は大丈夫なの!? 」

少年は、天月 シンラは 怪我人(?)に離れろと言われて、離れるような怪物ではない
罪もない相手が痛みを抱えているのなら、それを救わねば成らない
人間を喰らう怪物は 生きている人間には優しくせねば成らないのだ

故に、彼女の能力を知らない少年
その二撃を 小さな背に受けてしまう

打撃を受ければ、傷が生まれる。 痛みが生じる。 それが、生物の肉体。

ならば怪物は、怪物はどうなのだろうか?

怪物(シンラ)の身体は 傷付かない
ただ、背中が抉れ、生命力が欠如し
肉体の総量が減るのみ。 死ぬときとはつまり、そのみが消滅するときだ

故に、彼は怪物なのだ


だが、その怪物は、なおも彼女から離れない

「この雨...何だかおかしいよ...!
気を付けて、早く逃げなきゃ」


無論、少年は痛みに快楽を覚える訳ではない
むしろ、痛いのは何よりも嫌いだ
だが、彼女を残し逃げるわけにもいかない
何故なら、彼は、雨の支配者(かのじょ)の正体を知らないのだから


「あぁ、痛いなぁ.....
力が抜けてくよちくしょー...... せっかく今日も、殺したのに...」

呟きながら
生命力により創られた防壁を周囲にはり
彼女と共に、逃走を試みた <> 黒い異形の群れ<>sage<>2013/01/13(日) 23:42:43.23 ID:MiufOTNKo<> >>937
一匹目の剣が空を裂いた。それは困惑する間もなく―――――腹部に突き刺さる。
甲殻を破壊する音と共に身体が後方に弾け飛び、地面に叩き付けられ。
そしてその破壊音は尚も続き腹部から胸部へ、胸部から全身へと伝わってゆく。
全身に怒る異常に全く追いつくことは出来ず、其の身体はやがて、粉々に粉砕された。
「太く束ねられた筋肉組織が露出して、それは立ち上がろうとした瞬間に。

「ギッ―――!!」

断末魔を上げて地面に再度倒れ伏し、全身の筋肉組織をズタズタに破壊して死亡した。
二匹目の肘鉄を受けた物は、受けられた刀を離し、後方に弾き飛ばされた時点で全身が砕かれていた。
三匹目は、横からの衝撃に甲殻に包まれた片脚が千切れ飛び、バランスを崩して地面に落ちる。
その場から離れようともがくも、四匹目に踏み潰されて、息絶えた。
四匹目、五匹目は、打撃を直撃させて、顔面を弾き飛ばして横に弾き出される。
続く六匹目、七匹目はそれに足を取られ、ふらついた所を打撃によって破砕される。
その鮮血は道に倒れ伏す人間の鮮血と同色で、いとも簡単にそれらと混じり合っていった。
続々と倒れる味方達に、半数以上が倒されて漸く理解したか。八匹目以降は現れなかった。

一匹の異形の頭部が弾け飛ぶ。
その巨躯が倒れ込み、向こう側に現れたのは先程彼らに命令を飛ばした異形だ。
片手に他の異形とは違う、メイスの様な鈍器を握って、今し方殺害した仲間の死体を踏み躙り、彼の前に歩みでる。

「人間如きが、俺達新人類を葬り去るだと……?」

其の身体は、巨躯であろう周りの異形と比べてもより巨大で、より強靭であり。
恐らく、2m50cmは下らないであろう巨体から成る怪力で、メイスを振り上げて叫んだ。

「――――――やぁってみろよぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」

そして、力任せに彼に向けて振り下ろした。 <> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/13(日) 23:46:31.22 ID:TldQt8Leo<> >>939
少年の手引きを受けて尚、彼女はそこを動こうとはしない。

「……あなたも、何か特別な力を宿しているのね。でも」

理解しているのだ。どんなに遠くへ行こうとも、Pale loverは付かず離れず彼女の傍に居ることを。

「この力の発生源は私だから。逃げることは……出来ないの」

それは愛深き、恋人のように。
陰から彼女を見つめ、彼女を守り。そして必要とあらば障害を排除する。

「だからもう一度だけお願い、心優しい坊や。私を置いて逃げて。でないと―――」

防壁の内部で、精製される何か。それは次第に質量を増して、猛烈な勢いで溢れるように。

「死んでしまうわ」

爆発的に発生した圧倒的な水量。それが巨大な水圧で少年を押し潰す。
加えてその勢いで、女性――雨宮涙子は少年から引き離される。
離れた位置で彼女を捕らえたのは、水によって形成された人型。獰猛な爪と牙を持った水の人形だ。 <> 海悠・アゲート<>sage<>2013/01/14(月) 00:02:31.80 ID:cLrc4tugo<> >>940
「ざまあ、見やがれってんだよ……」
傷つきながらも群れの半数を倒し、肩を怒らせそこに立つ。
そして漸く、ボスと見られる個体に辿り着いた。
自然と口元が緩むのは何故か。異形殺しは仕事でしかないというのに。

「人間如きとは、な。いまどき猿だってもうチョイマシに戦うぜ」

顔を見るには見上げざるを得ない相手の巨躯。だがその必要もない。
何故ならこれは会話などではなく。故に顔を見て話すこともないからだ!

「ふッ――!」

振り下ろしは隙が大きい。余裕を見極め引き付けて、最小限の動きで左にサイドステップで躱した……が、

(この、圧力……!)
ほぼ全てが筋肉によってできているこの2m半。
そこから繰り出される一撃は、回避したとしても恐怖を植え付けるには十二分。

「だがッ!要するにただの筋肉ダルマだろうがよ!」

金属音。同時に布の裂ける音。
右腕、義腕の前腕部から肘にかけてを覆うように、金属のブレードが展開されたのだ。

「虎の子ってやつよ。持ってきなァ!」

そしてそのまま、フックの要領で。振り下ろされたメイスの上部を添うようにして、巨大な異形に斬りかかる。 <> シンラ<><>2013/01/14(月) 00:19:57.17 ID:JbjRS3nA0<> >>941

彼女の言う優しい坊っちゃんは怪物だ
だが、人間に優しい等と誉められる事を好む
人食いを罪だと認めたことは無いが、心の奥底に蠢く陰りが
少しだけ、晴れるきがするから

だから、逃げろ...といわれれば

「やーだよっ...! 」
と、答えてしまう

激流に呑まれ、彼女との距離も開き
打開策も無い。 そもそも打開したところで、なにがどうなるわけでもない
此処で逃げれば、偶然知り合った相手も自身も傷付かないのだろうけど

やられっぱなしは気に食わない
最近になって、少年に芽生えた感情だ


「『霊盃』回帰<リバース>」


少年は傷付いた肉体を還元し再生を謀る
昨日の消費を考慮し、今日は『二人』食べた
力の貯蔵は十二分


「安心したよ。 君には命が無いみたいだからね」
「遠慮なく、やっちゃうよ! 」

その声を皮切りに
少年は七つの槍を、人形に向けて放った

少年の力もまた、柔軟性に富んでいる
水を自在に操る女は確かに驚異だ
水は圧力や質量次第で変幻自在の凶器となる
故に、其の一撃は重い


だが
しかし


ーーーーー命は何よりも重い

それが、少年の持論である
即ち、負けるきなど毛頭ない
<> 黒い異形の群れ<>sage<>2013/01/14(月) 00:28:02.47 ID:iY8P0Yyio<> >>942
轟音。メイスは地面を叩く。そう、ただ、地面にぶつかった。
アスファルトにクレーターの如き大穴を空けたそれをまともに喰らったら、どうなるかは想像に難くない。
正に怪力無双、正に強力無比。人外の圧倒的な筋力を存分に注いだ一撃だった。

―――――だがしかし。それは当たればの話。

彼に触れる事は、叶わなかったのだ。必然、其処には大き過ぎる隙が出来る。
機械腕。其処から現れたのは銀色に光る金属の板――――――――そう、刃だ。
それはメイスの上部を撫でるように、巨人へと吸い込まれるように――――。

「う、ガァァァァァァ!!!!!!!!!!!」

その筋肉組織を切断し、メイスを取り落させて、鋭利過ぎる痛みに獣の如く叫んだ。
痛みに喘ぎ、足掻き、抗い、苦しみ―――――やがてそれは激情となってその源へと向けられた。
自分よりも低位の生命体の筈の人間に此処まで深い傷を負わされた、という事実に。
彼のプライドが、咆哮を上げさせた。

「う、ヴォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!人間如きが、よくもォォォォォォォ!!!!!!」

右手の爪を大きく振りかぶって、左に薙ぎ払い、左手の爪を立てて大きく振りかぶって右に薙ぎ払い。
そんな風に、闇雲に巨躯を振るって彼へと立ち向かうが、既に彼は手負いの、かつ何の武器も無い獣だ。
攻撃は非常に読みやすく、其の速さも非常に甘い物だった。 <> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/14(月) 00:35:48.60 ID:sM1PFioro<> >>943
放たれた七つの槍のうち、五つが人形の動きを捉えた。人形はその圧力に耐え切れなくなり、攻撃を受けると一瞬で破裂してしまう。
しかし、それで終わりではない。何故なら雨は降り続いていて、しかも破壊された人形を形作っていた水さえも、再び刃となり得るのだから。

「だめよ……絶対に敵いっこないわ」

絶望で顔を青く染めた女性は、力なく俯きその場にへたり込んだ。握り込んだ指の爪の間に、濡れた土が入り込む。
震える肩。しかしその意思とは反するように、Pale loverは再び攻撃を再開する。
精製されたのは先ほどと同じく鋭い爪や牙を持つ水人形。違うのはその数、およそ5体。
それらが別々の角度から少年を囲み、そして一斉に襲い掛かる。

ただ、それらは結局囮に過ぎない。Pale loverの本命は、擬似的に作り出した津波。
津波は規模こそ小さいが、避け損ねれば命に関わる威力を秘めているだろう。
それは命を奪う圧力、命を奪い取るモノの重さ。2階建ての家屋ほどの高さの巨大な波が、人形の襲撃に合わせて少年に降りかかる。 <> 海悠・アゲート<>sage<>2013/01/14(月) 00:54:34.93 ID:cLrc4tugo<> >>944
伝わる。
敵の筋肉を、全身を覆う分厚い筋の壁を、右腕が喰らい破っていくのが伝わってくる。
自らの全身に反響してブチブチという音が鳴り響くのが―――これは幻聴か―――脳に心地いい。
先程まで耳障りでならなかった異形の悲鳴が、怒号が。今は賛美歌のようにすら聞こえる。
肉を断ち流れだした敵の血液が顔面を覆っても。

全てがクリアだ。

「下に見るのは勝手だがな。それならオメェはどこまで偉いんだ、ってハナシよ」

両手の爪を立て交差させるような薙ぎ払い。確かに範囲は広く見えるが……

「その巨体じゃ死角は隠せねえよ」
言って、速度の落ちた攻撃を掻い潜って、懐へ潜り込もうと大きく踏み込み。
生身の左手を伸ばし、異形の腹部へ当てるだろう。

彼の能力、粒子の操作は『拡散』と『凝縮』。
先ほどの火の粉や風は、粒子を『拡散』させて放ったものだ。
では、それを今『凝縮』させればどうなるか―――答えはひとつだ。

もし異形に触れることが叶ったなら、彼と異形の周囲の大気が緑と赤に染め上がり。
炎をまとった小型の竜巻として現れ、異形へと襲いかかるだろう。
まともに当たれば焼け焦げるか吹き飛ばされるか。いずれにせよ、深刻なダメージは免れないだろう。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/14(月) 00:59:30.99 ID:JbjRS3nA0<> >>945

「君がどうして僕を狙うのかは知らないけどね」
「女の子が震えてるんだから 彼女に雨が当たらないようにするくらい出来ないの!? 」

人形を捉えた剣を含め
物質化された力は少年の真上へと舞い戻る
次いで生まれるは五体の水人形......

左右同時からの襲撃
最初の二体を新たに精製した剣にて往なし
転じて次の二体へと頭上の剣を放ちほふる

が、背後を討たれた五体目に反応が遅れ
振り向き様に、捻られた脇腹を強靭な爪が抉っていく
それと同時に叩き込む刃


その刃に跳ねられた人形の首より見据えた、命を喰らう物
自身とはまた異質な意味で、怪物ともいえるそれは 大きな口を開き 自身に迫っていた


「霊盃反転! 堕ちろ セフィロト! 」

向かえ討つには、ありたけの命を遣うしか無い
自身の肉体が崩壊するギリギリのラインを

その身を犠牲にして放つは『柱』
少年と津波を隔てるように 天より堕ちた一柱

その正体は、物質化により産み出された無限の粒子
各々が高速で何らかの運動を行っているのか、膨大な熱量を放っている


然れど、この一撃は 全力と言えど即興の物
その津波を 塞ぎきれるか......!?

<> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/14(月) 01:13:05.32 ID:sM1PFioro<> >>947
少年に向かって圧し掛かるように迫る巨大な津波。それは阻んだのは膨大なる熱量の塊。
分子レベルの物質の動きが、降りかかる津波を一瞬で蒸発させたことによって辺りは凄まじい蒸気に包まれる。
この蒸気によって、少年と少女はお互いに視界を完全に奪われたと言っても良いだろう。

「ああ、だめよ。お願い、とっても優しい子なの……」

しかし、Pale loverにとって、そんな事情は関係ない。水とは即ち彼の腕であり、刃であり。
そして―――目でもある。

「殺さないで!」

今度は鋭い剣を模った水の刃が、少年に向けて――蒸気の霧によって探知された少年が居ると思わしき場所に向けて、四方から降り注ぐ。
Pale loverの発動を止めるには、術者である雨宮涙子を殺害する以外に方法はないだろう。 <> 黒い異形の群れ<>sage<>2013/01/14(月) 01:24:38.17 ID:iY8P0Yyio<> >>946
冷静さを失った彼には、最早真っ当な判断が出来る筈もない。こちらに踏み込んだ彼を、ただ死にに来たと思った。
其の期待に応えるべく、もう一度腕を振り上げたところで、漸く自分の懐に潜りこまれた事に気が付いた。
真っ赤に赤熱した脳内が、深紅色に染め上げられる。

「貴様貴様貴様貴様ぁ――――――――――ぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!」

灼熱と暴風。
その只中に立たされたそれは、断末魔と共に全身を滅茶苦茶に暴れさせる。
黒い筋肉組織が赤熱し始めて、より一層それの断末魔を過激に、劇的にさせて行く。
吹き飛ばされまいと耐える其の身体を、灼熱は凄まじいまでの熱量で染め上げて行く。
そうしてようやく、竜巻に身を任せた時、その巨躯は跳ね上がり、周りの異形達の下へと落ちる。
警戒する様に後退る異形達の前にあるのは、九死に一生を得た巨人。
全身から煙を立ちのぼらせ、僅かに残った甲殻組織は赤熱して身を焼いていた。

「あつ………あ……つ……。」

最早、指一本動かせず、譫言の様にそう呟くそれに、歩み寄る物があった。
逆手に異形達と同型の直刀を持ち、隈を貼った瞳を怒りで見開かせた少女は、異形達を押し退けて巨躯の前に座り込み。

「来海ヶ…」「狂魅ヶ裂だ!!!!!!!」

そうして、逆手に握った直刀を、顔面に何度も何度も何度も何度も何度も叩き落とし、終止符を打った。
ゆっくりと立ち上がり。彼を、海悠へとゆらりと瞳を動かして、ゆっくりと指先を合わせた。

「こいつと、お、お前のせいで、私の一大作戦は失敗に終わったんだぞ……!
 ま、街の人間を人質に、この街を占拠するつもりだったのに……お前はなんてことをしでかした!
 住人の避難はほぼ完了した……なぁAMSWAT、お前が仲間を呼んだんだろ!?」

錯乱した様子で彼へと怨恨の言葉を叩き付けた。
どうやら気が動転している様だが……まぁ、分かるだろう。これが、この事件の首謀者だ。
異形を率い、大量虐殺を実行させた諸悪の根源は。

「ふ、ふざけ、ふざけんな……!!私は、私は悪くない……私は悪くないんだ……!
 う、ぁあ、う、うぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!!」

そう叫んで、彼の前から消えていった。ただ一つ、「新世会」と書かれたメモを残して。
暫くして、放送が入る。内容は、異形達が退却した。戦闘員は引き続き残党を駆逐しつつ、生存者の救助に当たれ、と。
その通りに、彼を取り囲んでいた異形達がゆっくりと陣を解き、その場から離れようとしていた。


――――― この勝負、彼の勝ちだ。
<> シンラ<><>2013/01/14(月) 01:29:22.27 ID:JbjRS3nA0<> >>948

即興の割には激しい威力では無いか、しかし些か燃費が悪いのも問題か
蒸気により白く染まる視界の中で 悠然と考えていた

もう打つ手も無い
何も出来ない
これで、尚も奴が健在なら......

「クッハァ......」

自分のは敗北は 確定する
証明するかの如く 自らの肉体を貫いていく刃達

少年は、力なく倒れた
意識を失ったらしい
しかし、まだ息はあるようだ

更に少年の周囲の地面が、蠢いていた
水の怪物は、それに気付けるか <> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/14(月) 01:42:07.46 ID:sM1PFioro<> >>950
標的の沈黙を確認して、水によって精製された人形の残り3体全て少年の周囲に群がる。
そして今まさに、とどめの一撃を振りかざさんと鋭い爪をかざした所で。

「―――やめて!」

少年の体に覆いかぶさるようにして身を挺したのは、Pale loverの術師である筈の雨宮涙子だった。

「この子は殺させない……」

不思議だった。自分がどうして今になって、他人の生死に拘ろうとするのか。今まで同じような状況で、何人もの命を見捨ててきたはずなのに。
それなのに、どうしてこの少年のことは、見捨てることができないのだろう……。

ほんの一瞬だけ、人形たちの動きが止まった。雨宮涙子の突然の行動に怯んだといっても良い。
何かを仕掛けるならこの瞬間、彼女もろとも。そんな絶好のタイミングだ。 <> 海悠・アゲート<>sage<>2013/01/14(月) 01:49:57.49 ID:cLrc4tugo<> >>949

「じゃあな、ゴキブリ野郎」

自らの魔術とはいえ至近で踊り狂う熱風に晒され、ひどく赤化した皮膚に滴る汗を拭い。
それでもまだ息があるらしい敵の親玉に、呆れたような一瞥をくれた


その後、とどめを刺そうと右腕のブレードを振り上げようとしたその時に、突如として彼女は現れた。

黒い短髪、黒い瞳。その顔立ちは、どう見ても……

「おおおおおお女ァ!?」

叫ぶ。何故この状況で、と。先程までのクリアな思考が一瞬にして混濁していく。
作戦とか人質とか、AMSWATがどうのこうの。向こうも何やら叫んでいるがこちらとて叫びたくて仕方ない。

しかし、彼女は混乱のままに何処かへ消え。残ったのは結局、無残な戦場跡と自分一人。

「………なんだってんだ……」

いや、そうではなかった。彼女はわざとか動転してか、メモを落としていったのだ。
それを拾い上げ、しんせかい、とつぶやけば。濁った思考もいくらか平常を取り戻し。

「とにかく考えるのは後だ、後」
理由は分からないが異形たちも敵意を失っている。ならばこの場は収めるのがいいだろう。邪魔が入ってスイッチも切り替わった。
そして指示通り、周囲の生存者を救いに行くのであった。


/お疲れ様でした&ありがとうございましたー!
/楽しませて頂きました……が、こんなノリで良かったのでしょうか <> シンラ<><>2013/01/14(月) 01:56:24.58 ID:JbjRS3nA0<> >>911

それは人形達の停止と同じタイミングだろうか
突如として地面より 無数の腕が生えた

それは、さながら大地が命を得たかのように蠢く
ただ、操られているというよりは 確固たる意思をもった『怪物』のような動き

それは 今まで、身を潜めていた少年の力
『創世<クリエイト>』
津波を蒸発させるほどの生命力を浴びた大地に 無自覚に発現させたのだろう


『 ご、ご め ん ね 』


腕は、文字どおり地の底から響くような、醜い声で 宛名の無い謝罪を吐き出せば
満身創痍の少年を 地の底へと連れて行こうとする

無論、彼女或いは彼(?)からの妨害が無ければ...だが <> 黒い異形の群れ<>sage<>2013/01/14(月) 02:02:08.32 ID:iY8P0Yyio<> >>952
/乙でした!!
/そんなノリで全然大丈夫でした!!私もとっても楽しめましたぁー!ありがとうございました! <> 雨宮涙子<>saga<>2013/01/14(月) 02:16:40.07 ID:sM1PFioro<> >>953
動きを止めたといっても、それは本当に一瞬のことだった。
故に不意の攻撃ならまだしも、不意の逃走に対しては十分追撃が可能な状態である。
地中に引きずり込まれた少年に、人形は再び鋭利な一撃を振り下ろす。が、しかし……

「……ありがとう、坊や」

意識の無いであろう少年に向かって、彼女は微笑む。濁った色の目には、僅かに光が灯ったような気がした。
腹部から滴るおびただしい量の血液も、そこから疼くように発せられる痛みも、今の彼女にとってはどうでも良いことだった。

いつ以来だっただろう、人の優しさに触れたのは。少年はなによりも無垢で、そしてなにより無知だった。
彼女に向けられたのは、それ故の優しさだったのかもしれない。それでも。

「お陰で私はもうしばらく、人で居られるわ」

誰かの為に、心の底から行動できる自分がまだ存在していること。それが分かっただけで、生きる苦痛が多少は柔らぐ。
雨宮涙子は苦悶の表情をもう一度笑顔に変えて、去り行く少年の姿を見送り。そしてそれが終わるのと同時に意識は闇へと落ちた。

後に残されたPale loverは、無慈悲に少年を見送ると、自身が負傷させた雨宮涙子を治療するため、彼女を担ぎ上げその場を後にする。
止みかけの雨と、街に溢れる水だけが、その場で起きた戦いの激しさを物語っていた……。

/こちらはこれで終了です。好き勝手やって済みませんでした
/ただ、今回シンラ君とロール出来たのは大きな収穫でした!また機会があればお願いします <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/14(月) 02:32:19.32 ID:JbjRS3nA0<> >>955

(人間...怪物......。 まだ、名前も聞いていないのに...)
(お腹に穴が空いてるじゃないか。 でも、僕の力は届かない)
(幾多の生命を奪って築きあげた力も身体も..... 女の子一人助けられやしないんだ)



(ねぇ、怪物さん。 君はその娘を 助けて...ね )


少年は眺め
少年は沈み
少年は知る
己の無力さ
生命の脆さ
己の歪みを

願わくば 彼女(にんげん)とまた あえますように


/絡みありおつした!
/シンラ君的にも美味しい展開でした! 成長と新しいフラグが!

ありがとうございました!

<> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/14(月) 16:55:13.50 ID:jxmE5UTwo<>
とある閑静な住宅街。
三次大戦の余波などどこへやら、平和を享受していたその町に、それは突如として出現していた。
魔具迷宮>氛汨ヲち、魔力によって捻じ曲げられた空間。

侵入さえしなければ、原則として外界には影響を及ぼさないそれだったが、
発生した場所が場所だっただけに、件の街の自治体が傭協に対処を要請した次第で───


「魔導書、よし 薬、よし 杖、よし……」「……これは…要らない」

児童公園のベンチに腰かけて、三角帽子にマントの少女──エミリアは、持ち物を選別していた。
見れば、その大半が魔術に関連するもので、途中、菓子パンの食べかすをぽいっとゴミ箱へ放り投げる。

彼女の近くの地面には直径60cm程の円盤、つまるところマンホールがあって、
どういう訳か、その蓋が異様な雰囲気を放つ、木製のものに置き換えられているのであった。


「突入予定の時間まで……、あと、5分くらいだけど」「誰か、来るのかな……───?」

今回魔具迷宮化したのは、公園の地下にある下水だった。エミリアは、傭協の依頼を受諾した冒険者、という訳だ。
そして、彼女は規定された時間まで、来るかもしれない同行者を待ち続けているのだった。


/
依頼を受けた体でも、たまたま通りがかった体でも! <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/14(月) 17:03:45.70 ID:XQGjRdPJo<> >>957
「何やら面白いものが出て来たって聞いたから来てみれば……」

裏の仕事斡旋所に情報があったので、面白がってきたクリオネ。魔具迷宮は1度いった事があり面白かったということで今回も行ってみることにしたのだ。
しかし今回は下水と言う話。正直場所は良い気持ちがしない。

公園に到着するとすでに1人居た。
たまたま居る人物かそれとも迷宮の先客か……

とりあえず聞いてみようか。

「ねぇ。この辺に迷宮があるって話だけど」

一般人なら迷宮ってなに?と返されて終わるが <> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage<>2013/01/14(月) 17:15:49.56 ID:jxmE5UTwo<> >>958

クリオネの声に、エミリアは彼女の方を見遣る事で応じる。
マイペースなのか、見定めしているのか。眼を合わせたまま、沈黙して。

「これ、魔具迷宮……ひょっとして、同行者なのかな……?」

暫しの後、落ち着いた声音に顰めたような視線を添えて答える。
問わずとも、十中八九はそうだったろう。表情もあって、どこか警戒しているように見えた。


「入り口は調べてる……特に、罠の類は無かったよ」
「まだ、開いてはいないけど……私には、わかるの」

とにかく、突入まであと少しという事で、広げていた手荷物を革の鞄に詰め込んでいくエミリア。
風貌といい、杖や本といい、いかにも魔導師然とした雰囲気で──彼女の言葉には、妙な説得力があった。 <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 17:16:53.58 ID:F+EI3/Rp0<> >>957

「イヤーッ!」

――放物線を描いて飛んでいたパンくずに、気迫と共に頭から飛び込んでいく影あり!

「……おい、勿体ねぇだろが!」

おお、見よ! その正体はなんと若い女であったではないか。
金髪碧眼、165cmぐらいの背丈、精悍な顔つき――いかにもガイジン≠ニ言った風情。
両腰にマウントするベレッタ92A1の膨らみを隠す為に、探偵めいたコートを羽織っていて。
その上からも分かるくらいバストは豊満である。
容貌から漂う頼り甲斐のある雰囲気も、今の空中パン食い競争を見せてしまった今では褪せてしまったが。

咀嚼音混じりでパンを捨てた事を謗りながら、彼女はエミリアに近づいて来て。

「どうも。安西レイカです。今日はお前さんと同じ依頼を受けてきた……んむっ。
 美味いパンだな、どこで売ってるんだい?」

どこか緊張感に欠ける様子で――語りかけてくるだろう。 <> 八剣蒼香【青髪眼帯の少女】[能力:氷結眼『フリージングアイ』(解放度:0%)]E:白銀刀<>sage saga<>2013/01/14(月) 17:19:39.86 ID:bZBZTjFIO<> >>957
「・・・あれ?ここは何処だろう・・・・」
【キョロキョロと周囲を見渡しながら一人の少女が道を歩いている】
【彼女は白い服を着て、白い帽子を被っている】
【そして髪の色は青で、背中には長い刀を装備している】
「・・・まあいいや、少しウロウロしてみるか」
【そのままフラフラと公園の方へと歩いて行く】
「・・・ん?人がいる・・・・・何やってるんだろう?」
【そのまま2人の方へと歩いて行く】 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体<>saga<>2013/01/14(月) 17:24:39.71 ID:XQGjRdPJo<> >>959
「ふーん……私も一応迷宮目当てで来た訳だけど」

エミリアの警戒した視線などまるで気にしていないようだ。
そもそも一緒に迷宮に行くからと言って仲間意識を持つようなクリオネではない。警戒上等といった感じだろう。

「キミは魔術師なの? なんでこの迷宮に来たの?」

一度迷宮の入り口の方を見た後、質問攻めを開始するクリオネ。人によってはうざいと感じるだろう。
が、うざいと感じられても情報を得ることの方がクリオネにとっては重要である。

さて、どのタイミングで迷宮に入ったものか <> 苅田 眞<>saga<>2013/01/14(月) 17:26:19.64 ID:tLbakcRD0<> >>957
「さて、練習でもって何集まっているんだ?」
いつものように、右手に巨大な磁石の板をもちつつ、
芸の練習をしようと思ったら木製のマンホールらしきものを
見て訝しげな目をした

「こんなところに木製のマンホールなんてあったっけな?」

どうみてもただ通りすがっただけらしいが、こんなところに
木製のマンホールなどというものがあっては彼は
どうしても気になる。

青年はじっと、木製のマンホールじみたものを凝視している。



<> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/14(月) 17:35:05.58 ID:jxmE5UTwo<> >>960

「!?」 突如視界に現れた影に、おっかなびっくり目を見開いて。

「私が作ったんだよ……?、失敗作、だったけどね」
謙遜気味に答えるエミリア、心なしか表情を綻ばせ、嬉しそうな様子。

「エミリア、魔術師だよ……そうみたい、だね」「……今日は…よろしく」

けれどもそれは一瞬で氷解して、また直ぐに顰めたような顔へと戻るのだった。

>>962

さばさばとしたクリオネの態度に、エミリアははっきりとしない態度で黙りこくる。
こういうタイプの人間は、苦手だった。もっと優しい人が良かったな、と胸中で思いつつ。

「……そう、魔術師。魔女でも…あるけどね……目的?」
「お金の為……なのかな」「流れの魔術師って、結構お金の回りが悪いの」

取って付けたような引き攣った苦笑を浮かべて、
財布を入れているのだろう臀部を、ぽんぽんと叩いてみせた。

>>960>>962
「もうそろそろ……行こうかなって、」「それと…返事次第で、二人も連れて行こうかんって」
最後に、二人の方を向いて。蒼香と眞を顎で示しながら言った。


>>961>>963

「……迷宮探索、中が迷宮になっているから」「依頼を受けて……これを攻略するの」

件のあからさまに怪しいマンホールを指差して、簡潔に述べた。

「暇だったら、一緒に来ると良いんじゃないかな……」「終わった後に申請しても、大丈夫のはずだし」
「初めてでも、大丈夫だよ……?私が、フォローするから」 <> 八剣蒼香【青髪眼帯の少女】[能力:氷結眼『フリージングアイ』(解放度:0%)]E:白銀刀<>sage saga<>2013/01/14(月) 17:44:18.69 ID:bZBZTjFIO<> >>964
「迷宮探索ねぇ」

マンホールの近くでしゃがみ、マンホールをじーっと見る
少し興味があるような顔である

「・・・まずここが何処だか・・・・まあいいや」
「・・・・よし、面白そうだしいってみるか」

そして立ち上がってそう言う

「ところで・・・自己紹介はしといた方がいいかな?」 <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 17:45:25.88 ID:F+EI3/Rp0<> >>964

「そ、そうなのか? 味覚にゃ自信が無くてなぁ」

寒さで赤くなっていた頬が、はにかみで更に色を濃くした。
探偵も金の入りが悪いわけではないのだが、循環が滞ったり別の仕事に使ったりする。
そこで彼女はいつもいい加減なものを食べているので舌も適当なのだ。
たまにやる贅沢は、高級回転寿司や知り合いに作らせる料理……。

「……ふぅ。魔女めいた奴って情報だけで話しかけたが、手短に済んで良かったぜ。
 安全確認済みなら私から行こうか?」

メインウェポンが銃と探知系能力であるため、狭い水路で後方に居ると戦いづらい。
だからレイカは、先頭かそれに近いポジションを求めた。
――勿論、マンホールの中に入った途端広大な空間であったり、魔物ハウスの可能性もあるが。

「事前に言っておくと、私はとても耳がいいんだぜ。おつむはナンだがよ。
 少し集中すればお前さんの心音も血の流れる音も聞こえる……くくっ、恥ずかしいか?」 <> 苅田 眞<>saga<>2013/01/14(月) 17:45:57.83 ID:tLbakcRD0<> >>964
「こんな地下道が迷宮・・・・。」

彼は驚いたようにじっとそのマンホールを眺めた。
好奇心というよりどちらかといえば信じがたいといった内容で。
とはいえ、彼は芸をするときはだいたい暇であるし、地下道の迷宮を
探検だなんて、彼の好みにドストライクだ。よって

「おいすー、よろしくおねがいしゃーす!」

即決。1秒たりともたたない間である。
なんともまぁ、気が抜けた声とともに一度おじぎをした。
緊張感が感じられない。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さな人形<>saga<>2013/01/14(月) 17:46:03.50 ID:XQGjRdPJo<> >>964
「金の為、それは立派な理由だね。魔道具が手に入ったら売れるかもしれないよ。……あ、そうそう私はクリオネだよ」

ははっと笑いながらとんでもない事を言い始める。
エミリアの苦手意識などまるで気づかずに……

クリオネはコートの中から小さな西洋人形を取り出した。ドレスを着て美しく、同時に可愛らしい人形は以前の迷宮探索でも持ってきたものだ。
それを左手で胸のあたりに抱きかかえ、周囲を見る。どうやらエミリア以外にも探索に参加する者がいるらしい。

「今日のメンツは全員初めて会うわけ?」

特定のパートナーはいないのだろうか。いきなり他の人間も誘い出したエミリアに聞く。
戦力は多い方が良いが、たまたま居合わせた奴を入れるとは <> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage<>2013/01/14(月) 18:04:27.56 ID:jxmE5UTwo<> >>965>>967

「決まりだね……二人とも、よろしく」

少しだけ表情を綻ばせつつも、眉は顰められたままで、
エミリア

「自己紹介は、あった方が良いかもね……でも、するかしないかはお任せ」

蒼香へ言いつつ、彼女は件のマンホールの方へと向かうのだった。


>>966

「趣味だから、結構ストイック……」

「それで大丈夫だよ……私も、前の方が良いけれど」

レイカと概ね同じ理由で、エミリアも前衛を志願していた。
場合によっては、術師でなければ発見できない罠もある。
エミリアは、そういうものの探知に長けている自負があった。

「まあ、最後は皆にお任せ…だけどね」

けれども、自己主張が苦手な彼女は、最終的な判断を一同に委ねる事にして。
とりあえずはレイカの後、二番手に続く事にした。

>>968

「……クリオネ」「エミリアだよ……よろしく」

「敬語の方が良いかな?」なんて、控えめな問いかけを添えて、
もじもじと、指先同士を絡ませながら俯く。

「勿論、初対面だよ……?」「人、多い方が良いでしょ?」

少し付き合えば把握できる事なのだが、エミリアという少女は途方もなく寛容だった。
優しい、と言っても良い。故に小心者で、優しくない人間が苦手なのだが──

>>ALL

「それじゃあ、そろそろ行くよ……?」

マンホールを取り除きつつ、エミリアは一同に問い掛ける。
彼女の言う通り罠らしきものは存在せず、中には木製の梯子を添えたレンガ造りの竪穴があった。

先ずレイカが入る様に促して、次にエミリア、それからクリオネと蒼香、最後に眞──といった具合で。

「……梯子だから」「男の人が下に行くと…まずいよね」
突入前、エミリアは、苦笑しながら順番を決めた根拠を述べるのだった。


   ───────────────────────────

梯子を降った後、一行が最初に出るのは幅3メートルほどの、同じくレンガ造りの通路だ。
大方の予想通り湿気た、水音の反響する薄暗い通路。所々に据えられたかがり火が、唯一の照明だった。

奥の方まで、20m程は暫く続いているらしい。見た所、その先に開けた部屋があるようだった。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さな人形<>saga<>2013/01/14(月) 18:13:07.25 ID:XQGjRdPJo<> >>969
「よろしくー、ちなみに敬語はやめてよね」

クリオネは相手が誰でも敬語を使わないし使われるのも苦手だ。
それにしても、その仕草……可愛い。
なんて口には出さないクリオネだった。

(烏合の衆にならなきゃいいけど……・まぁいざって時の囮は多い方がいいか)

マンホールから突入を開始するようだが、クリオネはまた真ん中だ。
最近集団で動くときはいつの間にか真ん中になっていることが多い気がする。

梯子から降りた後、クリオネは小さな人形を肩の上に座らせた。
クリオネと逆方向を向く人形は、常に視界を共有している為前後両方が見える。

「じゃあさっさと行こうよ。仕掛けのある面白い部屋までさ」

全員に聞こえるように言うクリオネのセリフは、まるで魔道具ではなく仕掛けに興味があるような言い方だった。 <> 八剣蒼香【青髪眼帯の少女】[能力:氷結眼『フリージングアイ』(解放度:0%)]E:白銀刀<>sage saga<>2013/01/14(月) 18:18:47.93 ID:bZBZTjFIO<> >>969
「そう・・・、私は蒼香(そうか)よ」

と軽く自己紹介して軽く会釈する

「・・・もう行くの?・・・私は4番目ね」

そう言うと穴の中へと

「・・・薄暗いなぁ」
「何が出てきてもおかしくない・・・って感じ?」
「・・・じめじめして嫌だなぁ」

などと多少文句をいいつつ <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 18:20:41.36 ID:F+EI3/Rp0<> >>965 >>967 >>968

「私は安西レイカだ。探偵をやってる。……って期待されるから言わねぇ方がマシだったか!
 まあ、生存最優先で行こうや。力を入れすぎずにな」

この場にいる人間全てと安西は初対面である。
だが彼女はそれをものともしない馴れ馴れしい挨拶をしてみせた。
いつもいつも、一言余計だ。

「自分が前衛になる。アヴァンギャルドだなぁ。とは言えその場の状況に会わせて適当に崩そうぜ……んじゃ」

エミリアがマンホールを開くと、彼女は慎重に闇の縁へ手をかける――。

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

>>969

「よっこらしょっと……」

梯子を降りた安西は右手側の銃を抜きながら道の方へ向き直り、安全装置を確かめ……解除した。
本来は二挺拳銃だが、仕掛けに対応する事を考えると暫く片手は空の方が良い。

「どれ、お約束の隠し通路とか無いのかよ?」

安西は一度通路の内壁の方に寄って行って、拳で叩いた。
彼女の能力で増幅された音は、見えない波紋のように広がっていき。
もし音の媒介……つまり材質の異なる部分が壁にあったり、空洞らしきものがあれば、大まかにだが判定できるだろう。
そして、銃をゆるく構えながら歩き始める。 <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/14(月) 18:24:38.78 ID:tLbakcRDo<> >>969
「よろしくー!」
まるでこれから旅行に行くような陽気な声で
手を上げながら返事をした。

>>972
「探偵かぁ、実際会えるなんて思ってなかった、よろしく」
同じく馴れ馴れしい挨拶。どうやら
自分とおんなじ性格の人間なのだろうか、そう思いながら。

マンホール突入の順番はどうやら一番最後らしい。
たぶん、イギリスの紳士あたりが遵守する礼儀
だろう。そう、あれ。

(あれか、レディファーストってやつか)

マンホールを見てみれば木製の梯子。
木製の梯子となると相当昔に作られたのだろうか
そしてなにより鉄製じゃないとなんというか、すっごい
怖い。だが入らなければ意味がない。蒼香が入った後に、
彼も梯子を伝い、マンホールにへと入った。

―レディファーストってこういうときにスカートの中見られないように
作ったのかもしれないな。
そんなバカな事を考えながら。

梯子を降りた先は湿った通路。レンガ造りからすると
やはり作られたのは昔だろう。しかし、こういう薄暗いところに
来ると何か興奮―胸騒ぎがする。奥の扉とかいかにもって
感じだ。

「すっげー、下水道なんか初めてだ、社会科見学でもないぜ。」

明るい、緊張感の無い声が反響した。 <> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/14(月) 18:39:58.52 ID:jxmE5UTwo<> >>970

「……まずは、安全確認からだよ?」

概して小心者は、心配性でもあり──
  来い
「Kia=vと聞き慣れない言語を呟いたかと思えば、彼女の手元に一冊の書物が現れる。
それを用いて、どうやら魔力を探知しているらしい──眼を細くして、一歩一歩、踏みしめるように前進を始めていた。

>>971

「下水だからね……仕方ないよ、蒼香」
「私だって、嫌だもの」くすりと笑んで、「我慢しよ」と付け足す。

さて、確かに下水然とした構造のダンジョンだったが、特有の異臭は皆無だった。
少なくとも今の時点では、服に臭いが染み付く心配は無さそうだ。

>>973

「……正確に言えば、下水の姿をしたダンジョンだよ?」
「先がどうなっているのかは、私にもわからないんだ」

>>972&ALL

「……どうだろう」「ひょっとしたら───」

魔力を探査していたエミリアだったが、どうやら何かを発見したらしい。
レイカへの言葉を切って、足元へ鋭い視線を落とす──

「───罠があるよ、皆、気を付けて」 言いつつ、彼女は指し棒程の杖を取り出し。

それを振って─灯りの魔法を行使したらしい─先端から淡く漏れ出す光を以て、周囲を照らし出す。
すると、丁度ブラックライトの要領で、通路の地面に直径30cmほどの魔法陣が、虫食い気味に浮かび上がるのだった。

【エミリアが照らした範囲に、魔法陣が複数視認できる】
【魔力による地雷≠ニ言っても良いだろう、踏むと爆発するが、エミリアが健在ならば回避可能】


床を照らしながら、エミリアは安全なルートを確保するように前進を続けていた。
彼女は気付いていなかったが──注視すれば、彼女の足元前方に、ぴんと張られたワイヤーを発見できる。

【エミリアの足元前方に、細いワイヤー】【発見し、察知させなければ、そのまま足を引っかけるだろう】
【音による探知を行っていたレイカは、エミリアの上方に僅かながら、何らかの機械と思しき駆動音を察知できるかもしれない】 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さな人形<>saga<>2013/01/14(月) 18:50:35.89 ID:XQGjRdPJo<> >>974
どうやら魔術師というのは本当だったようだ。見慣れない術で罠を察知できるらしい。
そのおかげでトラップの魔方陣を回避できた。
どのみち発見できなくとも最初に踏むのはクリオネではないが。

「……っ」

エミリアは魔方陣の探索に集中しているのか足元が見えていない。
一方クリオネは隊列の中央且つ前後に目がある為、この中で最も視界を広く持てた。故に発見できたのかもしれないあのワイヤー。
声をかけても即座に足を止めるとは限らないし、エミリアは先頭なので手が届かない……

「全く……」

エミリアのすぐ後ろにのっぺらぼうのマネキン人形を生成し、その襟をつかもうとする。
掴めたなら、少々乱暴だがすぐさま後ろへ引き戻すだろう。

「安全確認からだって言ったのはキミじゃん」 <> 八剣蒼香【青髪眼帯の少女】[能力:氷結眼『フリージングアイ』(解放度:10%)]E:白銀刀<>sage saga<>2013/01/14(月) 18:52:01.88 ID:bZBZTjFIO<> >>974
「・・・なら我慢するしかないかぁ」

少し嫌そうな顔をしながらも歩いて行く

「罠?この魔法陣のこと・・・?」

少し奥の方にあった魔法陣を指差す
そして魔法陣を避けつつ進んで行く

「・・・危なさそうだし今のうちに少しだけ解放しとくか」

彼女の左目につけていた眼帯が少し青っぽく光る <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 18:54:54.71 ID:F+EI3/Rp0<> >>974

魔法の燐光に照らしだされた魔法陣の間を丁寧に進み回避する。
エミリアが先導している以上、後方メンバーについて心配する必要はなかろう。
安西は前方――特に、足元と天井に集中していた。

>>all

「……全員魔法陣のないところで止まれ!
 おいエミリアもだ……待てエミリアァーッ!!」

やがてエミリア、クリオネ、蒼香、眞は、レイカが不意に叫ぶのを聞くだろう。
彼女が指差す先には、僅かに光を反射するピアノ線めいた糸ピンとが張られていた。

――――――だが、彼女の叫びはエミリアに対しては間に合わない!
>>975のクリオネの動作の成功如何で、トラップが発動するかどうかが決まる!

……もし誰もトラップに引っかからず、恙無く進んだのなら。

「ハァーッ、ついつい声がデカくなっちまうぜ」

「このワイヤだ。あからさまにトラップめいてるな。しかも、上で歯車かなんかの音が聞こえる。
 多分、糸と連動してて引っ張るとオダブツ。くくッ、ピタゴラナントカかっての!」

「撃って壊すのはお勧めできない。避けて行くかね?
 ……試しに向こうに行ってくれる奴がいればいいんだが。
 踏んだだけで罠が発生したら、その、コマル」

駆動音は今まさにエミリアの上方で発生しているため、ワイヤーを踏みさえしなければ安全と判断しているのだが。
念を入れたいのか、彼女は周囲を見合わせた。
その時、今の人形操作の手腕を気に入ったのか、露骨にクリオネの方を見る……。 <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/14(月) 18:59:59.02 ID:tLbakcRDo<> >>974
「下水じゃなくて、下水の姿をダンジョンか。」

―なるほど、だからこんなに古い構造だったのか。

片手に相槌を打ちながら納得する眞。
確かにこんな下水道など外国の古きよきを重視している
国以外では見当たらないだろう、と思うと妙に納得である。

そんなこんなして考えているうちにエミリアの声、
そして杖から漏れる光。そして浮かび上がる魔法陣。
もし彼女がいなかったら、と思うと一瞬背筋が凍り、眉をひそめた。

魔法なんて始めてみた―。

それと同時に魔法の万能性に恐怖を覚えた。
なるほど、素人にはうってつけの地雷だ。
ばれないという事を考えればこれほどうってつけのものはない。

>>977
突然響く声に彼は足を止めた。
張られている糸。そしていつ現れたのかエミリアをひっぱっている
人形。

「おいおい、魔術以外もあるのか・・・。」

歩きを止めて、眉をひそめながら言った。
しかし、機械があるなら話はべつだ。機械には確実に金属が使われている。
なら。
彼は右手に磁石製のL字のストローじみたもの―いわゆるダウジング棒を
作る。

これならある程度の金属製―いわゆる機械仕掛けのトラップなら反応をしめすだろう。
なにせ超磁力だ、20M以内ならすぐに探知してひっぱられる。 <> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/14(月) 19:10:19.41 ID:jxmE5UTwo<> >>ALL

「そう、それ──踏むと、多分爆発する──」

「───え、え?」

エミリアの体が後方に傾いたのは、蒼香の問いかけに応じていた時のことだ。
不意に襟を掴まれ、事態を把握しきれぬうちに、背後へ引っ張られ。
背後には、見知らぬマネキン人形──ホラーチックな展開に、表情を引き攣らせて。

「……ワイヤー、こんな所に……ありがとう、それと、ごめんなさい」

驚き半分、情けなさ半分といった具合に目に薄く涙を溜めて、がくりと肩を落とすのだった。


「……他にはもう、何も無さそうだよ?」

気を取り直して、ワイヤーを跨いでみせる。魔力の地雷原も抜けたらしく、怪しいものは何も無かった──のだが。
レイカの叫びに反応したのか、部屋の奥から唸り声と、引き摺るようなが聞こえてくる。

どうやら、こちらに向かっているらしく、構造上、戦闘は避けられそうになかった。


【ある程度前進した結果、奥の部屋が結構な広さである事と、出た先が吹き抜けになった二階である事が伺える】
【いわゆるキャットウォークで、音はその左手から聞こえてくる──今は互いに死角である以上、奇襲や戦闘の準備も可能だ】


【レイカの音源探査能力により、獣の鳴き声が爬虫類のものである事、びたびたと、二本の脚で歩いている事】
【眞のダウジングが反応する辺りから、それが金属の物品を所持している事が、把握できるはずだ】 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/14(月) 19:11:16.07 ID:y+UsJoUR0<> 「一日で十五人...か」
「普段ならこれで一月は持つね。 でも今は 身体を治して力を集めないと」

「クララがいってたじゃないか... 好きな者を守るために 嫌いな者を食べる」

「胸はチクチク痛むけど 今の答えはこれで良い」

何かを言い聞かせるように 独り言を吐き続ける、少年

路地裏を闊歩する彼は、猫耳のフードにその貌を隠し
ふらふらと、歩みを進めていた

隠された顔と 隠せぬ血の気(かおり)
その歩みを阻む者は 現れるのか
<> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 19:20:15.71 ID:F+EI3/Rp0<> >>979

キャットウォークの向こう、地獄の池で亡者を待ち構えるワニめいた鳴き声が聞こえる。
イエスス・ハリストス! なんてこった! 大声のせいで気付かれたのだ!
これでは犬走りではなくトカゲ走りだぜ、とレイカはごちる。
反省したのか、その声は能力によって絞られ――その場に居る人間の耳にしか入らないだろう。

「心配させんなよ……と言いたい所だが、こっちもトチったな。
 私としたことが驚いた余り、声をお前さん達にだけ届かせるのを忘れてたッ」

考えすぎだったワイヤーの上をエミリア同様に跨ぎ、最前列に戻る。
左のほうにもう一度注意を注ぐと、地獄ワニめいた生き物は二足歩行らしい。
この時点で形は二種類に絞られた。恐竜か、或いは……

「チクショウ、あいつらきっとリザードマンだぜ!」

「どうする、銃で奇襲を仕掛けるべきかな?
 或いはルートが一個だから待ち伏せを仕掛けるか。私としちゃこっちが好みだが」

いつ接敵してもいいように隧道の出口に向けて銃を構えながら、周りの意見を聞く。 <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 19:22:14.09 ID:F+EI3/Rp0<> /あ、音を聞いてるなら心音の数=敵の数もわかると思うのでその辺りのデータも開示可能ならお願いしますん <> 八剣蒼香【青髪眼帯の少女】[能力:氷結眼『フリージングアイ』(解放度:20%)]E:白銀刀<>sage saga<>2013/01/14(月) 19:24:24.32 ID:bZBZTjFIO<> >>977
「えっ・・?何っ?」

素早く何もない場所へ立ち止まる
>>979
「唸り声・・・嫌な予感が・・・・」

警戒しているような顔をして装備していた刀の柄を片手で握る
いつでも攻撃できる状態である

「・・・あともう少し解放しといた方がいいかな?」

眼帯の光が少し強くなる <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:2体 E:小さな人形<>saga<>2013/01/14(月) 19:25:22.49 ID:XQGjRdPJo<> >>977
なんだか見られている気がする。
その感覚は的中し、レイカの方を見ると何やらがっつり見られていた。なんなのだろうか……

「何? なんか用?」

ジト目になるクリオネ。

>>979
ワイヤーを回避したのを確認したのを見届けるとマネキン人形は音も無く消滅した。
特にクリオネは人形に対して命令を口にしていない為、クリオネが助けた事には気づかないかもしれないが、そんなことはいちいち気にしない。

先に進むと何やら不穏な気配。ダンジョンらしくなってきたと言う事だろうか。
ここで場を賑やかすのも面白い。そう考えたクリオネは、肩に乗っている人形と同じ人形を作り、先へ行かせた。
その人形の身長は、クリオネの膝よりも少し低いくらいで子供よりも小さい。
同時に薙刀を持たせた巫女服ドールも生成し、ちょうど敵が出てくる角でしゃがみながら待ち伏せる。出てきた瞬間薙刀で切り上げるつもりだ。

先に行かせた小さい人形は囮。戦闘力は無いが、視界は共有している為囮に引っかかればその姿を見ることが出来る。

「ふふっ、面白くなってきた……」 <> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/14(月) 19:25:39.26 ID:jxmE5UTwo<> >>982
/ああっと、ごめんなさい

【心音の数は3、最も近い、接近しているものが一つ】
【残りの二つは通路の前方斜め下──恐らくは一階からのものだろう】
【規則性のある足音を刻んでいる他、こちらに近づいてくる様子は無い】

でお願いしますすす <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/14(月) 19:27:48.66 ID:tLbakcRDo<> >>979
「んっ」

奇妙な唸り声とともにダウジングで奥にひっぱられるような感覚。
どうみても人間ではなさそうなのにひっぱられているとはどういうことだ。
唸り声とこの反応、なんか獣人みたいなそんな感じか。

―どうやら本当にダンジョンらしい。ゲームでおなじみの。

彼はいつでも攻撃できるように「く」のブーメランを片手に生成しておく。
今は磁力を切っておく。なにせこちら側の弾丸がひっぱられたら意味が
ないからだ。

>>all
「おい、相手金属をもってるぞ!恐らくなんか武器もっている!
矢とか弾丸とか飛んでくるかもしんないぞ!」

念のため言っておいた。といっても探偵がリザードマンと言った時点で
武器をもっていると確定しているも同然なのだが。


<> ヴラド・ドラクリヤ<>sage<>2013/01/14(月) 19:40:26.97 ID:YxLrLNIBo<> >>980
「おい、其処行く少年
 人助けをする気は無いだろうか?」

あまりに上から目線の声が、シンラの進む裏路地の奥から聞こえてきた
薄暗い其処に、薄っすら映るのは銀髪の女

高く若々しい声に相応しく少女から女性へと変わり始めたかのような
シンラよりも少しばかり低い身長

だが、その身長とはアンバランスに体つきには濃く女性らしさを持つそんな影

「余の道案内を受け持つ栄誉を与えよう
 どうだ、嬉しいだろう?」

ふん、と自慢気に胸を張る其の姿は何処か無邪気な子供を連想させる <> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/14(月) 19:46:26.39 ID:jxmE5UTwo<> >>ALL

「……リザードマン、武器持ち……うん、わかったよ」
「私も……待ち伏せした方が、良いと思うな」

もう一度、どこのものともつかぬ言語を紡げば、彼女が手にしていた魔導書が、ふわりと浮いて。
どうやら呪文の類らしい。それを基点として、淡い光が幾何的な陣形を織り成していった。


暫くの間を置いて、前方に見えるキャットウォークの床に、ゆらりと一つの影が差す。
件の声の主だった、手、腕、そして胴と、その全容を君たちの前に晒していく──


『────』

一行の予想通り、ギィギィと鳴き声を上げるそれは、身の丈2.5m程の巨躯を持ったリザードマンで──
ハチェットと呼ばれる手斧と両手剣、所謂クレイモアをそれぞれ片手で握り、その胴体は、重厚な金属鎧で覆われていた。

初撃、クリオネが潜ませていた巫女人形の一撃が、その体を下から袈裟がけに切り裂かんとする───ッ!
が、屈強な肉体と鎧によってその攻撃は阻まれ、金属板の表面に小さな傷をつけるのみに留まる。

目の前に居る一行を敵であると、はっきり認識したらしい。
巫女人形を真っ二つに切り裂かんとクレイモアを上から振り落とさんとして。
直後、口を大きく広げて息を吸い込みながら=A一行の方へと突進する────


【巨躯のリザードマン。恐らく筋力は人間を優に凌ぎ、骨格は堅牢、かつ鎧を纏っている】
【弱点部位を探す必要があるだろう。少なくとも、鎧の上から有効打を与える事は不可能に近い──】 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/14(月) 19:51:57.01 ID:y+UsJoUR0<> >>987

「......人助け」

路地裏の奥より響いた声に 顔を上げることで答える少年
求められるは人助け...
食事を終えれば人間には好意的な怪物(シンラ)

何時もなら有無を言わずに手を差し伸べていただろう

だが、暫しの沈黙の後に
吐き出した答えは


「うん、嬉しいよ。 他人に 君みたいな'モノ'に助けを求められるのは」
「僕の名前はシンラ、シンラ・アマツキね」


わざとらしい'モノ'のアクセント
意図的か無意識か
まるでそれを悟られまいと煙に巻くように
少年は 彼女の横にまで歩みより

「えーと、どこに送ればいいのかな? 」

と、訪ねる
距離が近付けば当然、身に纏う違和に 相手も気付きやすくなるだろう
いや、もう 気付いているのか


<> 八剣蒼香【青髪眼帯の少女】[能力:氷結眼『フリージングアイ』(解放度:20%)]E:白銀刀<>sage saga<>2013/01/14(月) 19:58:48.43 ID:bZBZTjFIO<> >>986
「・・・武器を持っている?」

ゆっくりと背中から刀を抜き、左手で持つ。

>>988
「出たっ・・・!?」

左手に持った刀をリザードマンへと向ける。

「・・・硬そうだなぁ」
「・・・でもこれはどうだろう?」

左手の刀を下げ、右手を突き出す。
そして右手に直径30cmほどの氷のエネルギーの球体が溜まる。

「・・・えいっ!」

そしてその球体から冷気が渦巻くような光線が放たれる。 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さな人形<>saga<>2013/01/14(月) 20:00:53.70 ID:XQGjRdPJo<> >>988
初手で有効打を与えられたかったのを確認した時点で、一度すべてのドールを消した。どのみちやられることが分かっていたからだ。
リザードマンの攻撃が当たる前に消してしまったので、その攻撃は空振りに終わるだろう。

さて、正面からただ攻撃しただけでは効果は薄い。周りはどう出るのかととりあえず見る。
普段であれば、ナイトで足止めしてメイデンで有効打を与えるのが鉄板だが……

クリオネはそのまま動かず、左手を前に出してナイトを生成。
前進甲冑で身を包み、巨大な盾と槍を持っている。
とりあえずナイトは正面から動かさず、自分の身を守らせるだけ。様子見だ。

//飯食うので次遅れるかもしれません <> ヴラド・ドラクリヤ<>sage<>2013/01/14(月) 20:03:50.45 ID:YxLrLNIBo<> >>990
「……まあ良い、余は寛容だからな
 少しばかりの無礼は許そう
 ブッタの顔は三度殴れとか言うんだったな、この国では」

フハハハハハ、等とまるで悪党のような高笑い
フリルを何重にも重ねたスカートが、ふわりと揺れる

溢れかえるような、死臭
シンラのそれを遥かに超えた鉄の臭いが、咽返るほどに漏れ出る

「取り敢えず、風呂だ
 あとはふわふわと温かいベッドと少しばかりの酒を得られる場所へ」

決まっているだろう?
そう言いたげに、シンラへ向け嘆息した

我儘、その二文字が彼女の後ろで踊るようなそんな錯覚
<> ヴラド・ドラクリヤ<>sage<>2013/01/14(月) 20:04:20.55 ID:YxLrLNIBo<> >>992は>>989宛です <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 20:04:20.89 ID:F+EI3/Rp0<> >>984

「アー、別に」

罠を深読みしてクリオネの人形を頼ろうとしていた、なんて。
話すとややこしい上にくだらないので、頭を掻きながら適当に済ませる。

「……さっきの判断はよかったぜ。観客がいりゃ万歳(ハラショー)って叫んでる所だ。
 お前さん、私よりずっと探偵に向いてるかもなぁ」

それだけ告げると、また目の前の仕事に集中し始めるだろう。

>>985 >>988

「来るぞ……一匹目!」

暗にまだリザードマンが居る事を示し、手許を確認する。
コミュニケーションの余地は無いだろうし、博識なエミリアが手段を知らないならドダイ無理だろう。
浅くトリガーを引いてもこの銃は発砲しない。ハーフボイルドな躊躇いをかなぐり捨て決断的殺害意志を込めなければ。

「――――撃つと動くぜ!」

敵の第一手は突撃、応じて、後ろに下がりながら撃っていく。
占めて二発の銃声と衝撃音が轟き、安西のベレッタから銃弾が吐き出される。
狙いはリザードマンの喉。
息を吸い込んだ事に不安を感じた彼女は、多くの脊椎動物にとって急所でもあるこの部位に狙いを定めた。

……もし、銃弾を弾かれたとしても。
能力によって指向性を与えられしかも強化された射撃音は、リザードマンの頭に襲いかかっていくだろう。
もし突進をやめれば回避が可能(指向性の問題点である)だが……
そうでないのなら、頭蓋の内で反響する怪音に苦しむはずだ。
いかな鎧をまとおうと体内を強化できる道理はない!

「エミリア、大丈夫か。一人で走れるか!?」 <> 苅田 眞<>sage<>2013/01/14(月) 20:07:38.89 ID:tLbakcRDo<> >>988
「ああ、武器もってきて悪いけどそれ没収っつーことで。」

彼は右腕のブーメランを床に落として、今度は両手にもつような
先ほどよりふたまわり大きい「へ」の字に曲がっているブーメラン―
俗に言う狩猟用ブーメランであるカイリーを作り出す。

このカイリーは返ってこないがそのかわりに回転と
その重量によるエネルギーで高い威力を発揮する。
木製でもカンガルーを一撃で沈めるあたり、石でできた
このカイリーの威力は鎧に当たったとしてもさすがに
バランスくらいは崩すだろう。
しかし本当の目的は武装解除、超磁力のカイリーが横切れば
片手でもっている武器はもちろん、クレイモアすらひっぱられ、
運がよければそのまま武器を奪い取れるはずだ。


「ぜぇい!」

大きなかけ声とともに、味方に当たらないようにカイリーを縦方向に
投げつける。ある程度味方から離れた後に磁力を発生させた。

順調に行けば凄まじい超磁力によってリザードマンの武装を
ひっぺがす、うまくいかずとも磁力による引力が負担が
かかる。 <> シンラ・アマツキ<><>2013/01/14(月) 20:17:48.53 ID:y+UsJoUR0<> >>992

(あ、血の臭い...... やっぱり同類かぁ)

「うん? ブッタが誰だか知らないけど、三度も殴ったら可愛そうだよ」


名前を教えてくれない彼女に 少しばかり眉をひそめて
膨れっ面をするも

「ん。 じゃぁ、家に来ると良いよ」
「君みたいな娘なら、妹とも仲良くできるかも」


少しだけ先を歩み
相手を真似るように ふわりと回転
次いで彼女に手を伸ばし


「お手をどうぞ、お嬢さん
僕らは同胞を受け入れる。 ほら、はやくいこう」

どうやら、彼女を人食いの怪物とでも 思っているようで

「僕は人間の魂(いのち)を食べるんだ」
「よろしくね!」

と、柔らかに微笑む <> 安西レイカ / 音を操るへっぽこ探偵<>sage saga<>2013/01/14(月) 20:23:39.59 ID:F+EI3/Rp0<> /次スレです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1358162578/ <> エミリア/魔女兼魔術師 三角帽子に茶色のマント<>sage saga<>2013/01/14(月) 20:24:22.14 ID:jxmE5UTwo<> >>990>>991>>994>>995

概して爬虫類は寒さに弱い。
リザードマンもその例に漏れず──蒼香の冷気を一身に受けて先ず、その動きが鈍る。

「レイカ、私は大丈夫だよ……Ein=v

次に、エミリアが準備していた魔術霊魂による弾丸≠ェ放たれ、鎧を透過してその巨躯を貫く。
それは外傷ではなく、霊魂自体に損害を与える攻撃で、不意に訪れる体力の消耗に、リザードマンは呻くような声を上げた。

更には眞が発生させた磁力によって、手にしていた斧と剣がそれの手元から離れ、明後日の方へと飛んでいき──

『────────────』

最後にレイカの弾丸がそれの喉を貫き、増幅された発射音を以て、頭部に破鐘を打ち鳴らしたような音響が襲う。
それぞれの攻撃を受け、リザードマンの体は停滞し、その場で苦し紛れにのたうちまわる───その瞬間の事だ。

【レイカが喉に開けた風穴からリザードマンの、恐らくは吐こうとしていた体液が漏れ出す──ッ!】
【それは腐食性を持ち、壁面や衣類、そして皮膚を溶かしていくだろう】
【暴れまわるリザードマンを留めない限り、不規則に撒き散らされていくはずだ】

【暴れまわる途中、リザードマンは体を捻らせ、それに伴って丸太の如く太い尾が左右に振れていた】
【最も近くに居るエミリアとレイカは、足を薙ぎ払われ、転倒してしまう恐れがある──序でに言えば、転倒した場合、酸をまともに浴びてしまうだろう】 <> ヴラド・ドラクリヤ<>sage<>2013/01/14(月) 20:34:10.51 ID:YxLrLNIBo<> >>996
「ブッダを三度殴る理由は知らないが
 ジャパニーズは相手の器を測る為に三度程無礼を働くのだろうな
 ふむ……そうに違いない、というか余がそう決めた」

カツカツ、とヒールが地面を叩く音が裏路地に響く
シンラが先を歩んだのが少し気に入らななかったのか
追い越すために、数歩先に進んだ

「そなたの家か
 余を招くと言うならば、一生に一度あるかないか、というほどのイベントだぞ
 良いのか、準備は万全か?」

其のせいか、手を差し伸ばした先には彼女は居らず
シンラの背後をとるようにヴラドは変わらず偉そうに仁王立ち

「……それとなお嬢さんではない、余はヴラド・ドラクリヤ
 そなた等より100年は長く生きている、其のような呼び方もう一度でもしてみろ」

―――串刺すぞ

「気が変わった、返答によってはそなたを敵と見なそう
 其の魂喰いに規則はあるのか?誇りは?
 ……愛はあるか?」 <> クリオネ 人形使い 生成中の人形:0体 E:小さな人形<>saga<>2013/01/14(月) 20:35:07.44 ID:XQGjRdPJo<> >>998
仕留めたと思ったら今度は液体をまき散らす……厄介な敵だ。
攻撃は単調で特殊な能力も無い敵にクリオネは若干飽きていた。

「もうキミは要らないよ」

突如、リザードマンの背後に鋼鉄の処女人形が出現した。所謂アイアンメイデンだ。
出現と同時にアイアンメイデンは開き、その中から無数の手が伸びて行きリザードマンを中に引きずり込もうとする。
のどに穴を開けられ致命傷を負った状態でこの無数の手から逃れられるか……
引きずり込まれたら最後、無数の針がリザードマンの全身を襲うだろう。胴体に強力な鎧を着けたとしても、その手足、顔、中でもその眼球などは鎧も無いし鍛えられもしない。
また、アイアンメイデンに引きずり込まれればまき散らしている液体の拡散も防げることだろう。 <> 1001<><>Over 1000 Thread<> ☆.。 .:* ゜☆.  。.:*::::::::::::::::゜☆.。. :*☆:::::::::::::::::: 。.:*゜☆.。.:*
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     ヽ        .ィ'.  ,!    ハ/    、   `!、    七夕に…
      `ー-、_    く´ =@    /     ヽ  
         ,!     `!  l              ヽ、__ノ    このスレッドは1000を超えました。もう書き込みできません。
         l     `! `! !              l
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         l、_,!   し'   l =@  `l     =@               ://vip2ch.com/
<> 最近建ったスレッドのご案内★<><>Powered By VIP Service<>【Fate】アースセル「真なる聖杯を手に入れろ」【安価とコンマで聖杯戦争】 @ 2013/01/14(月) 20:32:04.12 ID:otaV0b1Po
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1358163123/

ここだけ魔王城 コンマ00で魔王様に怒られる @ 2013/01/14(月) 20:29:55.33 ID:a6q0HoxIO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1358162995/

ここだけ不思議の新世界★13 @ 2013/01/14(月) 20:22:58.79 ID:F+EI3/Rp0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1358162578/

後藤「765プロの皆さんが第二小隊に体験入隊することになった」 @ 2013/01/14(月) 20:11:29.12 ID:qXeH2EIHo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1358161888/

京太郎「俺のサクセスストーリー」 @ 2013/01/14(月) 20:04:05.31 ID:fW74j9Sz0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1358161445/

パー速でパズドラ @ 2013/01/14(月) 20:03:39.12 ID:yaDIebL2o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1358161418/

憑依魔獸が憑依対象を変え、時間魔獸が自スレをあげるなど魔獸が蠢きだしている @ 2013/01/14(月) 19:58:55.20
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杏子「眠いし怠いし暇だから今からオナニーする」 @ 2013/01/14(月) 19:30:31.23 ID:Zykv35N40
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