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HTML化した人:
Kastanie
★
【君以外の全てが泣いても】能力者スレ【戦える限り、君だけは笑え!】
1 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/21(日) 21:20:43.50 ID:689R6/4mo
ようこそ、能力者たちの世界へ。
この世界は、数多の能力者たちが住まう世界。
無限大の大きさのこの世界。
多くのことが語られたこの世界だが、まだまだ多くの空白がある。
先人たちの戦い、絆、そして因縁。これらが絡み合い、この世界は混沌としている。
もしかすると、初めて見た貴方はとっつきづらいと思うかも知れない。
――だが、この世界の住人は新しい来訪者にことのほか優しい。
恐れず、以下に示す雑談所や、場合によってはこのスレでも質問をしてみてくれ。
すぐにスレへの溶け込み方を教えてくれるだろう。
【雑談所。質問や現状、雑談などはこちらでどうぞ】
PC【
http://jbbs.livedoor.jp/internet/14029/
】
【はじめに】
このスレの元ネタはVIPで行われていた邪気眼スレです。
長く続けるに際して、いくつかのルールを設けています。以下にそれを記します。
・この世界は「多様性のある世界」です。
・完全無敵の能力は戦闘の楽しみがなくなり、またスレの雰囲気も壊れますので『禁止』です。
・弱点などがあると戦闘の駆け引きが楽しめます。
・戦闘では自分の行動結果に対する確定的な描写を避けること。【例:○○に刀で斬り付ける。○○の首が斬れる】など。
・基本の心構えですが、「自分が楽しむのと同じくらい相手が楽しむことも考える」ことが大事です。
・書きこむ前にリロードを。場の状況をしっかり把握するのは生き残る秘訣です。
・描写はできるだけ丁寧に。読ませる楽しみと、しっかりと状況を共有することになります。
・他のキャラクターにも絡んでみると新たな世界が広がるかも。自分の世界を滔々と語ってもついてきてもらえません。
・「コテハン」は禁止の方向で!
・基本的に次スレは
>>950
が責任を持って立ててください。無理なら他の能力者に代行してもらってください。また、950を超えても次スレが立たない場合は減速を。
・スレチなネタは程々に。
・スレの性質上『煽り文句』や『暴言』が数多く使用されますが過剰な表現は抑えてください。
・基本的に演じるキャラクターはオリキャラで。マンガ・アニメ・ゲームなどのキャラの使用は禁じます。(設定はその限りでない)
【インフレについて】
過去、特に能力に制限を設けていなかったのでインフレが起きました。
下記の事について自重してください。
・国など、大規模を一瞬で破壊できるような能力を使用。
・他の人に断り無しに勝手に絶対神などを名乗る。
・時空を自由に操る能力、道具などを使用する。時空を消し飛ばして敵の攻撃を回避、などが該当します。
・特定の物しか効かないなどの、相手にとって絶対に倒せないような防御を使う。
・あくまで能力者であり、サイヤ人ではありません。【一瞬で相手の後ろに回り込む】などは、それが可能な能力かどうか自分でもう一度確認を。
・全世界に影響を及ぼしたり、一国まるごとに影響が及ぶような大きなイベントは一度雑談所でみんなの意見を聞いてみてください。
勝手に世界を氷河期などにはしないように。
・能力上回避手段が思いついても、たまには空気を読んで攻撃を受けたりするのも大事。
・エロ描写について
確かに愛を確かめ合う描写は、キャラの関係のあるひとつの結末ではあります。
なので、全面的な禁止はしていません。
ですが、ここは不特定多数の人が閲覧する『掲示板』です。そういった行為に対して不快感も持つ人も確実に存在します
やる前には、本当にキャラにとって必要なことなのか。自分の欲望だけで望んでいないか考えましょう。
カップル、夫婦など生活の一部として日常的に行う場合には、一緒のベッドに入り、【禁則事項です】だけでも十分事足ります。
あまり細部まで描写するのはお勧めしません。脳内補完という選択も存在しますよ。
前スレ【
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1407430196/
】
wiki 【
http://www53.atwiki.jp/nrks/
】
2 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/09/21(日) 21:46:05.48 ID:sM53tiSEo
> 「『公正』、『正当』、『厳格』。それを誰が定義するかで、正義なんか変わっちまうんだけどさ。
> ただ、……まあ、そうだな。引くなら多分コイツか、運命か。そう思ってたよ」
>
> 【己の手の中のカードをテーブルに静かに置き。その絵柄に目線を向ける】
> 【己の正しさが正しいのか、他者の正しさが正しいのか。何が正義なのか。そんなものは誰にもわからない】
> 【正義など人の数だけ存在する。それを理解した上で、谷山はそれでも正義を掲げ、貫く事を選択した。そして貫いている】
谷山よ、ゴミ溜めラジオで他人を罵倒しながら自分語りすることがお前の正義なのか?
3 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/21(日) 22:43:35.78 ID:kJMuBUeW0
【路地裏――――少し奥まで入り込んだその場所】
【辺りに転がっているのは数人の男女の姿。然れど、呻きながらも皆息をしており】
【よく見れば出血も無く。更にはその者達全員が機関に所属する事を示す逆五芒星を手の甲に彫っている事が分かるか】
「――――一件落着、でありますか。少し手間取ったでありますが、大きな怪我を負う事も無く終えられて良かったであります
…………連絡も済んだ事でありますから、もう少しで自警団の方々が引き取りに来ると思うのですが……」
【その場に立つのは、軍服に身を包んだ少女だ。腰には軍刀を提げ、片目は眼帯で覆われ】
【藍色の髪を纏めるように被ったのは制帽。一切の乱れを見られない其れは、少女の気質を表している様であり】
【――――自警団の所属を示す腕章。そして、其処に着けられたバッヂ。この少女が紛れも無く正義の徒である事を示すのだが】
「最近はカノッサの動きも目立つようになって来たでありますね……。あまり気を抜く事も出来ないでありますよ……」
【呟き共に漏らされた溜息は現状を憂うが故か】
【路地裏となれば悪事を働く者も多いだろうし――――逆に、其れを阻止しようと見回りをする者も多い】
【だからこそ、この現場をそのどちらが目撃をしたって可笑しくは無い話であって】
【――――路地裏。様々な悪党が巣くう場所として有名で有り、好き好んで通る者も居まい】
【そんな場所にて聞こえるのは数人分の呻き声か。見遣れば全員場所は異なれど掌で押さえ、倒れ伏す男達が数人】
【唯一立っているのは何処かの企業の正装を纏った女。――――と、純白のローブを纏った一人の少女か】
「礼は必要在りません。イリニはイリニの務めを果たしただけなのですから
――――其れでは気を付けて帰ると良いとイリニは告げます。次にまた同じ様な事が起きても救う事が出来るとは限らないのですから」
【大凡、女が暴漢に襲われそうになった所を白の少女が救ったのだろう】
【その少女、年齢はまだ十代の前半にも思えるけれど其れ相応の実力を持ち合わせているのか】
【頻りに頭を下げる女に対して感情の含まれない双眸を向けたならば、これまた抑揚の無い声質で告げて】
【女がその場から去って行く姿を確かめた後に倒れ伏す男達を一瞥】
「コレが我々教会の勤めです。害を為す者を排除し、死から救う事。イリニはそう教わりました
――――貴方達は処刑を行う程ではありません。その痛みにて罪の重さを認識すると良い、イリニはそう考えます」
【治療をするでも無く、ただ呟いたならば少女もまたその場を後にするのだろう】
【戦闘の際には其れなりに大きな音が響いていたし、何より罵声等もあったのだから場所を特定するのは容易】
【戦闘自体を見る事は叶わないだろうが、倒れ伏す男達と何食わぬ表情でその場から離れようとする少女しか居ないのだから双方の関係は誰にでも理解出来よう】
【この場所、悪人は勿論の事自警団だとかの善人も訪れる。不本意ながらの迷い人も居るか】
【何で有れ、少女の白髪はこの闇の中よく目立ち――――もし誰かが訪れれば、ピタリと脚を止めて「何かご用ですか」の言葉と共に視線が向けられるのだけれど】
/1乙なのですよー!
4 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 00:54:17.72 ID:h+Hi+pISo
【大通りからひとつだけ外れた通り】
【この時間に於いては喩え休みの日であろうとも人影もまばら】
【行き交う人の数を数えるというのも容易な、ただ街灯だけが明るい場所】
――――――――……さてさて、見つけたのは良いのですが……人目についてしまいますね
【ゆったりとした歩調で進む白亜の女性、呟く声と紫白の瞳はどこか憂鬱そうだった】
【その原因は彼女が両腕で抱えている黒い鎧、その分かれた頭部であった】
【僅かな明かりからすれ違う人が見ればそれを生首かと勘違いして、ぎょっとした表情を浮かべる】
【まあ例え生首でないにしてもこんな物を持ち歩いているのはよろしくないのだろうけれど】
【何かで包むというのも、そこまでする義務は自分には無く……ただただ無表情に歩くだけ】
捨ててしまいたい所ですが……物語を放棄する訳にはいかないというのが面倒なところ
都合の良い運び屋は別の事で手一杯となれば……必然私自身で動かなければならない、か……
――――――――……ほんと、逸脱してしまっていますね
【手の中でずしりと響く黒鉄をなんとなしに持ち上げて明かりに照らしてみる】
【かつては美しい輝きであっただろうそれは焼け爛れた後のような黒き色に染まっている】
【その身体の全てが白い女性からしてみれば鎧の姿に思う所でもあるのだろう、目を伏せて物憂げな息を漏らしてしまう】
【暫くしない内に歩みは始まる、こつこつと夜の街に響かせて】
【白い姿にちぐはぐな黒い鎧を抱きながら、彼女は街の外へと向かっていた】
5 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 01:10:31.27 ID:N/y4UrbTo
前
>>1000
問題はありません。ただ指示を待つだけではなく、自らの判断での自律行動も可能にしておくよう、と初めに主より言いつけられておりました故。
――とはいえ、主不在では活動に不便が生じる場合があります故、主がいるのが最良ではありますが。
【ここにきて大きく感情の揺らぎを見せたイクスの問いに対し、こちらは尚も淡白なもの】
【『不安ではないか』との問いに対して、『活動できるから問題ない』と、下した答えは感情ではなく行動によるもの】
【それはきっと、似ている%人の相違点なのだろう。イクスは感情による判断を持ち、】
【そしてユーニは、己の判断に己の感情を差し挟まないように。】
【引かれる手の温もり、投げ掛けられる視線が宿す熱。二人の間に決定的な違いを挙げるとするならば、それはきっと、暖かさ≠ネのだろう】
“GIFT”――――聞いた名ではあります。否、ユーニの記憶では――――いえ、これは今は関係のない話です。
『人を殺すことが嫌だ』と……そう考える人間は多いようですね。逆に好む人間もまた多いようですが。
――ですが、その感情はやはり理解できかねます。ユーニが殺戮を行うのは主が為の事。好む好まざるという問題ではありませんので。
……しかし、殺さぬ事が感情に従う事であるならば、そうする事が最良なのでしょう。
イクス様のマスターは良き方なのでしょうと、そう判断できます。
【『主の為ならば、殺戮も厭わない』――それがユーニという存在。そこに私情はなく、ただ仕える者としての使命があるだけ】
【それでも、嬉しそうなイクスに対して、相変わらずの表情ながらも頷いて見せる程度の配慮はあった】
【それがユーニの感情≠セったのか、仕える立場で人と接する中で身に付けたものだったのかはわからないが――――】
【ただ一つ、不自然があったとすればGIFTの事を口にした時だが……】
――――……!
……イクス様。ユーニは少し、訪ねる所がありますので、この辺りで失礼を致します。
またお会いする事があるならば、その時には新たな主をご紹介できるよう精進致します故……。
【――――流れる雲が月を隠せば、不意に、二人の手は離れる事となるだろう】
【唐突に別れを告げる姿は、何かを気にする様にも見えて。それでも、ユーニが去るには少し、時間はある】
【幾つか言葉を交わすには、それはきっと十分な時間のはずで……】
6 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage saga]:2014/09/22(月) 01:47:39.84 ID:FgXyaxmko
>>5
そっか……ユーニは、えらいね。
わたしだったら、もしマスターからの命令がぜんぶなくなっちゃったら、なにをしていいかわからないよ。
【主が不在であっても、自らの判断で行動する。自由意志があるというよりは、単に機械的に高度な判断ができるという風な口ぶりだったけれど】
【イクスはユー二を、どこか羨ましそうに見やるのだろう。自らの意思でなにかを行うというのは、自分に最も縁遠い要素だと思ったから】
【それは命令を遂行する人形として、イクスに欠陥があると見ることもできる。その点においてはおそらく、イクスはユーニに劣っている】
【しかしそれは――――人形としての欠陥というより、人間としての欠落にも思えるものだ】
【イクスには希薄でも感情がある。彼女は人形であると同時に、なにも知らない子供だった。ユーニがどうであるかは、わからないが――――】
やっぱり、ユーニはわたしと似てるよ。
命令に好き嫌いなんてない、ただ遂行しなければならないだけ。わたしとおんなじだね。
………実は、わたしにもわからないんだ。なんで自分が、殺すのがいやだと思うのか。
ただ、その感情は正しいものなんだって、お友達に教えてもらったの。だから思い切ってマスターに頼んでみたら、許してくれたんだ。
うん、わたしのマスターは、やさしいひとだよ。
ねぇ……ユーニの前のマスターは、どんなひとだったの? ユーニは、どんなひとにマスターになって欲しいの?
【内容の如何によらず、命令はただ実行するもの。強迫観念じみたその思考はイクスのなかにも確かに存在する。彼女はまだ、人形から脱却しきれてはいない】
【だが、わからない、とイクスはしきりにそう繰り返すだろう――――なにもわからないけれど、わからないということだけは理解し始めていた】
【この少女は、命令以外のことを少しづつ学び始めた人形だ。彼女はいま、自分がユーニと似ていることを「嬉しい」と感じている――――】
【すこしだけ変化を遂げた、人形。似たもの同士の存在として、それを成長と取るか劣化と取るかは、もちろんユーニ次第であるのだが】
【自分の主は誇れる人間だ。じゃああなたの主はどんな人で、どんな人が理想なのか、と――――ごく純真な興味だけが、最後にユーニへ投げかけられた】
えっ、そうなの? ……もっといろいろお話したかったけど、しょうがないね。
どのみちわたしも、あんまり長くはここにいると危ないし。ほかのひとに見つかっちゃう前に、わたしも行くよ。
ばいばい、ユーニ。あなたにいいマスターが見つかるように、わたし、お祈りしてるから――――。
【唐突に別れを切り出されても、イクスは残念がりはするが止めることはないだろう。似ているからこそ、彼女に特殊な事情があることはよく理解できる】
【自分が命令を邪魔されてどう思うか、どういう行動に出るかを身をもって知っているがゆえに……イクスはちいさく笑って、ユーニへ軽く手を振った】
【主の命令によってあらゆる行動を束縛されるという、その異常性に気付くことはないまま、ただ彼女が主を見つけられることを純粋に願って――――】
【似ているようで、どこかが違う。そんな二人の少女の邂逅は、閉ざされた闇のなかで静かに幕を閉じるのだった】
/この辺りで〆でしょうか、お疲れ様でした!
7 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 01:56:28.12 ID:hl/VEpSv0
>>4
【――――トン、そんな小さな着地音。行く先を遮るようにして現れたのも、また白の色】
【纏うローブは純白であって、被ったフードの下の髪も恐らくは同じ色なのだろう】
【暫しの間、何を言う訳でも無くその場に立っているだけ。或いはその隠れた視線を辿る事が出来たならば、街の者達の様に抱えた生首へと向けられて居る事が分かるか】
【漸く動いたのは数秒後の事。――――とは言え、ただ被っていたフードを外すのみ】
【機関の者達の様に危害を加える風では無く、自警団達の様に咎める風でも無い】
【無論、其れより先の展開によっては可能性も捨てきれないが】
「――――其れは一体何か、とイリニは疑問に思います
隠すように運ぶわけでも無い事から盗難の品では無い。しかし、趣味の一言で片付けるには余りにも過ぎた物だと判断してイリニは止めました
イリニが教会に下された命は執行と守護。貴女の考えによってはイリニは其れの排除及び貴女への処分も検討します」
【カツ、と踏み出す一歩。視線は抱えられた其れから女性自身の双眸へと向けられた】
【歳にすればまだ十代の前半であろう。然れど似付かわしくない落ち着きと気配】
【無感情に台詞を読み上げただけにも思える言葉は抑揚が無く、其れでも耳を通り易いのだから不思議な話】
【その言葉を投げかけた後はただ黙って返答を待つのだろう】
【ピクリとも動かず、ただ視線を見比べるかのように上下させるだけの仕草】
【――――ただ。排除や処分と吐かれた言葉は物騒だ。即ち、この少女には戦闘するだけの力が備わっていると知れる一面でもあって】
/もしまだいらっしゃいましたら!
8 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 02:31:06.34 ID:N/y4UrbTo
>>6
【感情を持たず、主人の命令に忠実であり、自ら思考し行動する。それはさながらロボットのようでもある】
【しかし、そのロボットのような存在がユーニであり、もし誰かがそう言ったとしても、本人は否定しないだろう】
【――――何故ならば、人間らしい感情が、欠如しているから。そう評される事を、良い事とも悪い事とも思わないのだから】
……前の主について、ですか。
――とても魔術に秀でた方でした。研究熱心で、新たな魔術の開発に余念が無く、古き時代にも関心のある方で。
そして何より、争いを好む方でした。『魔術は戦いの中でこそ進化する』とよく語っておられましたから。
――――ユーニが主に望む事は……それは少し、判断できかねます。
ユーニには、感情の理解は難しい事であります故、己の望む事の判断もまた難しいものなのです。
ただ……この身の果てるまで。その全てを使い切っていただけるならば、それはきっと、幸いな事なのでしょうね。
【イクスより、更に人形に近い人形であるユーニは、望む≠ニいう行程をその思考プロセスに持たない】
【そんな思考の中で導き出した答え、ユーニの考える幸いは、人形としての消耗。】
【彼女がイクスの様な変化を得る事があれば、その答えもまた、変わるのかもしれないが……】
【『さようなら。』小さく告げたなら、スタスタと歩き始め、すぐにその姿は見えなくなってしまうだろう】
【そうして暫く歩いた先、ヒタリと足を止めたユーニの頭上から2つの影が舞い降りた】
【そのどちらも、銀色のロングヘアに黒い瞳の少女の姿。同じ様な衣服を身に付けた彼女達は、気味の悪い程に同一≠ナ】
【全く同じ動きで構えたナイフは鋭く、僅かながら魔力の気配も伴って】
【――――闇を切り裂く様に、二条の銀色が閃いた】
/お疲れ様でしたー!
9 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 02:57:56.33 ID:h+Hi+pISo
>>7
――――――――
【唐突な来訪者の姿に驚いたのか白亜の歩みは止まり一歩後ずさる】
【言葉もなく訝しげな瞳を浮かべること数秒……】
…………別に、大した物ではございませんのでお構いなく
それこそ教会の方が出張ってくるような代物ではありません、聖遺物でもないですから
【この暗がりでおそらく勘違いでもしているのだろう、抱き上げたその鎧の頭をそっと街灯に掲げる】
【無骨な姿は闇夜に浮かび上がる、ただそれは人の骸などではなく刻まれているのは歴戦の証】
【古き戦いに於いて扱われた品であるというだけだ】
鎧を持ち歩いてはいけない、などという法律もないでしょう
悪いことはいいませんので私の歩みの邪魔をしないで欲しい物です、排除・処分は勘弁していただきたいですが
さて、……貴方はどうするのでしょうか……?
【少女の姿にどことなく既視感を覚えた】
【向けられる視線はどこか見慣れた物を感じる、そんな疑問も片隅に】
【抱えたソレを少しだけ強く抱きしめて、薄らの笑みで返すのだった】
/遅くなりましたがいます!
10 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 03:23:39.89 ID:hl/VEpSv0
>>9
【睨む、と表すよりも見つめると記した方が適切だろうか。人間染みた倫理だとかを排除に如何に効率的に行うかを考える機械と同等】
【剣の一振りでも持って居れば其れこそこんな少女でも聖騎士の威厳を借りる事が出来たであろうに、実際は徒手】
【――――否。戦いともなれば獲物でも取り出すのか。何で有れ、その見た目に反した力を持っていればやはり曲者】
「――――悪い事も良い事も、その人物によって捉え方が異なるとイリニは学んでいます
貴女にとって良い事。即ち、邪魔者の排除や災いの力を持つ物を何処かの街に置くことが良いことだとしても、それは我々教会から見れば悪い事であるとイリニは判断します」
【そして、人間の様な感情とは異なるのだからこれまた面倒。退けと言われて退くような性格でも無く、邪魔だと吐かれても表情を歪める事も無くそのばに達続ける】
【ただ、女性がその頭部を掲げた頃に状況も変わったか。感情を読み取れぬ瞳はジッと其れに注がれて居て、或いは“瘴気”だとかが何かを探るかのように気配を向けて居て】
【「分かりました」の一言と共に、視線も外される事だろう】
「確かに、危険物で無いとイリニは判断しました――――今は、ですが
イリニの役目は災いをもたらす者達を排除する事であって、貴女が其れに該当しないならばイリニは貴女の意思を尊重します
…………ですが、今一瞬見ただけの判断。貴女が善人の皮を被った悪魔である可能性もイリニは危惧しています
歩みの先を邪魔する事はしません。ですが、イリニは少しの間貴女の後ろを着き動向を観察する事にします
――その鎧の頭部を持って居る意味。そして、其れを持ったまま向かおうとする先。イリニはその事について尋問したいですが、貴女はまだ黙秘する事が出来ます
兎に角、イリニの事は気にしないで当初行おうとしていた事を続けて下さい。他人の物を奪う趣味はイリニには無いので、警戒しなくても良いとイリニは今の内に告げて置きます」
【確かに危険な物では無い。そう判断したならば疑った事に対する小さな謝罪】
【道を開け、再度歩み始める事が出来る――――と思ったならば、其れも糠喜びに終わるか。何しろ、少女が「着いて行く」と言うのだから】
【尾行ならば黙ってした方が効率も良いのだろうが、其れを出来ないのがこの少女の性格】
【一歩進めば同じ様に進むし、止まれば同じ様に止まる。一定の距離をずっと保ったままで着いて行く様は何ともまあ不思議なもの】
【気にするな、とは言うけれど今の状態を気にしない方が難しいだろうか】
【最後、加えた言葉は女性が抱く腕に力を入れた所を見てか。奪うつもりは無い、の言葉。少なからず、教会の者が言うのだから多少信用は出来ようか】
/やった!余り遅くまでは難しいかも知れませんが宜しくお願い致しますですよ!
11 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 04:13:43.34 ID:h+Hi+pISo
>>10
【兜に刻まれるのは自責或いは後悔の念の類】
【人の深過ぎる想いが瘴気を生むというならばその想いの深さは相当な物だろう】
【加えて宿るのは人の魂の欠片と肉体の残滓、ただそれは「探知」の能力が相当高くなければ分からない】
【抱える白亜はそれを知っているのだろう】
【でなければこんな代物を持ち歩いてなどいない】
――――――……ふうん、随分と機械的ですね、まあそれも良いですが
しかし、付いて来たところで何も面白いものなどありませんよ?
【攻撃の意志が無いならそれで良いけれど】
【しかしこの少女は尾行の意味を知っているのか甚だ疑問である、なんというかやりにくい】
【どうしたものだろうかと歩きながら、そしてふと思い立ち振り返る】
ああ……そうだ、そこまで気になるのでしたら差し上げましょうか
いえ、コレのせいで何がどうなろうと別段知った事ではないのです、結末を選ぶのは私ではないのですから
それに……教会という要素を介した方が面白い事が起きそうです
【抱きしめていた兜をそうっと差し出す】
【仄かな光に照らされる黒色は闇夜よりも尚暗く、受け取るならば深淵はより近くなる】
【蝕まれた未完成の鎧、それが欠片ならば別の欠片を探して彷徨うことだろう】
12 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 04:35:31.91 ID:hl/VEpSv0
>>11
「面白く無くとも其れがイリニの者の定めならばイリニは従うだけです
元よりイリニは面白い、と言う事が分かりません。ですから、例えあっても無くてもイリニには同じ事です
――――機械的、の言葉はイリニには当てはまる事なのかもしれません。イリニは魔械式と呼ばれる教会の技術で生まれた存在ですから」
【必要以上に近寄る事も無く、離れる事も無く。端から見れば良く出来たお付きの者。対象からすれば傍迷惑な変人】
【冗談の一つを言おうともきっとピクリとも動かぬ顔は確かに機械的で――――そして、何とも接しにくいか】
【言葉を掛けられねば少女から投げる事も無く、仮にあったとしても全て真面目に聞いていたら気が滅入る様な事】
【道中チラリと視線でもくれてやったならば、相も変わらずな少女がそのままで映る事だろう】
【性格が人見知りだとか恥ずかしがりだとかならばまだ可愛げもあるのだが、そんな要素は微塵も含まれていないのだからやはり異質】
「…………其れを、ですか?」
【少女にしては珍しく固まったのは、やはり思いもしなかった言葉を向けられたからか】
【小首を傾げたならばその行動を見守り――――聞き間違いでは無かった、との確信】
【さて、どうした物かと思考。得体の知れぬ物を所持していた所で…………否、教会に預ければ良いか】
【然れど最後の言葉が引っ掛かる。下手をすれば自ら災いの種を教会内に持ち込むにも等しいのだから】
【ただ、本当に災いの種となるならば放置する訳にも行くまい。何であれ、上に指示を仰ぐ必要があるならば――――】
「貴女が良いのならば、イリニは受け取ります
ですが、何故貴女はこの鎧の頭部だけを持ち歩いているのかとイリニは疑問に思いました
イリニは数々の争いを経験し、それに等しいだけの武具も見て来ましたがこの頭部の部分のみを持ち歩いている者は居ませんでした
――――仮にコレが貴女の友人や親類の物ならば、イリニは受け取る事が出来ません」
【所謂、其れが女性にとって形見だとかの大切な物ならば受け取る事は出来ない、と】
【機械的で、其れでも僅かに人間に似た感情。そんな曖昧な存在】
【女性の答えによっては其れを継いで、薄い胸の前で抱くだろうし】
【答えによっては伸ばしていた手を引っ込めて首を左右に振る事になるだろうか】
13 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 04:58:56.82 ID:h+Hi+pISo
>>12
魔械式……教会も何やら奇妙な技術を身につけているようですね
しかし……作られた存在ならば、なるほど……既視感を覚えるのは必然ですか、似たもの同士……
――――――――…もっとも異端同士はただそれだけという事、孤立はすれども群れはしない
【人の姿をとりながらもその中身は人とは異する存在】
【人々はそれを人外と嘲り或いは畏怖しそして利用する、誰が言った異端やら全く笑わせる】
【この惑星で醜い物を選ぶとしたならばそれは間違いなく人間だ】
安心なさい私に親類など存在しなければ友人などあり得ない
災禍を起こすか否かは全てその場に居るであろう人間次第、兜はパズルのピースに過ぎません
「それだけが」在ったところで何が起こるでもない……
【道具は道具でしかなく、それは扱う人間がいなければ意味を成さない】
【兜だけの鎧に一体何が出来ようか?それは今や呪物でさえなければ聖遺物でもなくなりつつある】
【道具としての本来の価値は長きに渡る時の流れにより風化している】
【似たもの同士と語った白亜の女性はその言葉が確かならば被造物に違いなく】
【ならば兜は少女の手へと渡される、かつて戦場にあった騎士の残滓と魂の欠片】
【腕に抱くならばとても重くそれは歴史の重なりを思わせる事だろう】
14 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 05:23:32.82 ID:hl/VEpSv0
>>13
「例え似た存在でもイリニはイリニです。貴女が貴女しか居ない事と同じ様に
――――……同じ白でも、雪の白と雲の白が異なる事と同じだとイリニは考えます
一口に教会と表しても多々存在するとイリニは学んでいます。そして、魔械式はイリニが知る所では私の所属している其処のみです」
【孤立した存在。一匹狼――――では無く、“交われない”のだから仕方ない】
【時の流れから外れた存在は人智を越えた存在にも似ている。けれど、其れを作り出したのがまた人間ならば】
【憧れ故に他者に託したか、神の業を真似て作り出したか。少なからず、其処に邪心が混じっていないからこその白】
「――――そうですか。ならば、イリニが其れを継ぎます
教会で補完するのか、在るべき場所を探して眠らせるのか。其れはイリニでは無く上層部の判断に任せる事とします」
【女性にとって必須と言える物でも無い事を知れば、その手に抱いて】
【予想外の重量に一瞬ばかり姿勢を崩すのだが、その後は落とさぬ様にとしっかり両手で抱えた】
【手触りからして其れが頭部を守る役目を失っている事は察する事が出来る。術の媒介か、大凡その辺りだとでも少女は考えて居たのだろう】
【気紛れに小さな掌が頭頂部を撫でれば、女性を見上げて】
「先、貴女はイリニに似たもの同士と言いました。ですから、イリニは貴女の名を知りたいと思います
友人になる、等ではありません。こうして譲って貰った者の名をイリニは知らなければいけません
上層部に報告する際、把握していなければイリニは叱られてしまいます
――――イリニの名はイリニ=ネメスィ。教会の執行者でもあります。時折、同じ教会の死神と呼ばれる方ともイリニは行動を共にしています
年齢は不詳。外見から判断するに十三、四が妥当だとデータを出しました」
【名を知りたい、と。其れが本当に報告する為だけなのか、其れとも私情が混じったのかは分からないが】
【淡々と告げるのは自分の名。勝手に語り終われば黙り、女性を見るのだからまるで自己紹介を促しているかの様でもあって】
【落とさぬ様にギュッと抱く腕の中の其れ。然れど表情は変わらぬまま――――なのだから、何だか妙でもあるけれど】
/っと、申し訳無いのですが今日は6時に出なければいけない為にそろそろ失礼させて頂きたく……!
/凍結、締め、置きレス移行お好きな物を選んで頂ければ幸いであります!
/凍結の場合、再開にご都合の良い日時を教えて頂ければっ!締めの場合はこちらのキャラの反応はお好きな様にして下されば!追って後ほど締めをお返しさせて頂く形で対応させて頂きます!
/本当に申し訳無いのですよ……
15 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 06:01:02.81 ID:h+Hi+pISo
>>14
―――――――
【兜を受け取ったならば唐突に脳裏にある情景が浮かぶ】
【深い森の中、月明かりに照らされ輝く水鏡に己の姿を浮かべ慟哭にも似た声をか細く漏らす者】
【伸ばす掌はやはり鎧に包まれてその指先はしかし触れる事はない、水鏡に映るは首の無い自分の姿】
【カタカタと響く鎧、こんな筈ではないと腕を振り上げ水面を叩き潰す飛び散る水に、やはり意味はなく】
【その情景が終わったならば、白亜の彼女は知ってか知らずかほくそ笑むでもなく】
【ただただ浮かぶ月を見ていたという】
呪いなき呪い、祝福なき祝福、そしてその先……
果たしてその末路はどうなるのか、時代はもはや騎士など必要となどしていません
ならば……時代に取り残された者は今世に於いて何を見出すのか、或いは見いだせぬまま朽ちるのか
【その言葉は誰かに向けたものではなかった】
【ただ、これから起こるかもしれない出来事を想ったというだけ】
【月は何も答えはしない】
白妙……とでもお呼び下さい、そういえば教会ならば誰かしら知っている人物もいるかもしれません
まあだからどうなるというでもありませんが、ええ……だからといって私が正しい事をしているという訳ではありません
全ては導かれるがままに、巡るだけ……そちらの方、頼みますよ
【求められるのならば名前を告げる、教会の死神……その二つ名に思う所はあったけれどここでは言わない事にした】
【自分の目の届かない範囲で何かが起こるならばそれも面白いだろうし、なんて悪戯心は似合わないのだろうけど】
【瞳は一度だけ兜に向けられてそしてそれが最期か興味も無しと言うかのように】
【白い彼女は歩き出す振り返りもせず語りもしない、後ろ姿がその最後だ】
【人の一生が物語だとするならば白き彼女はそれに関わる事を良しとしない】
【例外があるにせよそれは一瞬の交わりであるべきだ、異端は異端故に交じってはならない】
【道は閉ざされそしてイリニに託される、物語に正解も間違いもないのだからこれから先に待つ事に対しイリニに責任は生じない】
【――――――――あらゆる出来事に、責任を果たす事など誰にも出来はしないように】
【ただ確かな物があるとするならば腕の中にある金属の冷たさだけだろうか】
/お疲れ様でした!
/長時間拘束するというのも申し訳ない話ですのでこの辺りで締めさせていただきます
/こんな時間にお付き合いいただきありがとうございました!
16 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 14:23:18.41 ID:hl/VEpSv0
>>15
「――――……イリニは了解しました。白妙の意思に添う事が出来るか否かイリニには分かりませんが、少なくとも相応しい行いをする、とイリニは考えます」
【脳裏を過ぎった映像。頭部のみで無く、体と合わさった事で初めて意味を成すならば】
【コレを探しているのは元の主か。ならばすべき事は一つ――――だけれど】
【情の深い人間ならば直ぐに届ける為彷徨っている体を探し始めるのだろう。然れど、この少女は其れに非ず】
【去る女性の背中を少しの間見送ったならば視線は抱える物へと落とされて】
「在るべき場所に帰るのが良いとイリニは考えます
ですが、その為には先ずその体の彷徨う範囲を特定しなければならないとイリニは推測しました
――――教会に帰還します。先ずイリニは報告をしなければいけません」
【やがて展開されたのは転移の陣。これから先、胸に抱える物をどの様に扱うか指示を仰ぐため】
【然る存在に届けるべきである事は何と無く理解して居る。だからこそ――――その者をどの様にして見つけるか、知恵を貰う為に】
/お気遣い感謝なのです……!
/こちらこそ、お相手頂き有り難う御座いましたですよっ!
17 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 20:04:20.84 ID:fSPyBuGfo
【夜の国――路地裏の廃ホテル】
【依頼を受けた探索者達は、赤い二本の柱が目印の廃ホテルに集合するだろう】
【放置されていた期間が期間なだけに、その廃ホテルはすっかりと路地裏の風景に相応しい薄汚れた建物になっている】
【見れば5階建てだとわかるはずだ。窓ガラスは所々が割れていて、風が吹く度にカーテンをそよそよと靡かせていた】
【外から見れば急に何が出てきても不思議ではない、普段と変わらない路地裏の一角だ】
【だからこそ――より閉鎖的な空間に入っていくことへの不安や抵抗が助長されるだろうか】
【自動ドアは開きっぱなしになっている】
【透明なドアの向こうに見えるロビーは真っ暗であり、故に探索には光源が必要なのは明白】
【ここから先は、安全を重視し一丸となって行動しても構わないし、効率を考え分かれて行動してもいい】
【肝試しっぽく何階かまで上がって戻ってくるだけでも、軽くロビーを見たりじっくり各部屋を探索したりでも構わない】
【情報によれば最上階に唯一このホテルのスイートルームが一室だけ用意されているらしいが、そこを目指すのもまた一興】
【何にせよ方針をまず決めるべきだろう】
【そもそも幽霊の発見だなんて冗談みたいな依頼で報酬がもらえるのだ。気楽にやればいいだろう――】
//こちらが今宵のイベントの開始文となります!
//拙い進行ですが、どうぞよろしくお願いしますっ
18 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 20:31:54.40 ID:FgXyaxmko
>>17
【廃ホテル前】
ゆうれい、か…………。
【寂れた二本の柱を漠然と眺めながら、少女はその場に立っていた。路地裏なんて場所には似つかわしくない姿だが、断じて迷い込んだわけではない】
【胸元にある緋色の鷹≠フ紋章を見れば、少女が何者であるかを察するのは簡単であるだろう――――】
【濃鼠色のインテークヘアを黒い大きなリボンで縛り、ふんわりと広がるポニーテールにして肩まで流した髪型】
【真っ白なベストの下に袖を七分で絞った丈の短い和服を着ており、残り三分の腕には包帯が何重にも巻かれて肌を覆い隠している】
【その他にも、手には鉄板で補強した革手袋、脚にはニーハイブーツ、僅かに覗く太股にも黒いタイツ。首元には暗い赤色をしたロングマフラー】
【人影はそのように、顔以外の部位から執拗なまでに肌の露出を無くした、徹底して闇に紛れるための格好をしていた】
………うぅむ、ここにいてもしかたがないか。
みなのもの、わたしはこういうにんむ≠ノなれているのでな。
もしふあんなら、わたしについてくるとよいぞ!
【そんな服装に、背中で漆黒の鞘に収まる二本の刀の印象が合わされば、見る者に忍者≠ニいう言葉を連想させるかもしれない】
【――――砂の国自警団所属、夜凪レラ。同じようにここに集まった者たちに、少女は予めそう名乗っていることだろう】
【レラは溜息をつくと、全員に向き直ってそんな偉そうな台詞を吐いた。見た目的にいえばむしろレラの方が守ってもらう側のはずなのだけれど、】
【黒々と大口を開けた闇を恐れることなく、逆にこの夜≠アそが自らの世界なのだといわんばかりに。いっさい恐れず突き進む彼女の姿は、確かに頼もしいものがある】
さて………それじゃあわたしは、上のかいへ行ってみることにする。
おのおの、気をつけろよ!
【レラは全員に一声かけると、上階を目指すことを選択するだろう。こういう廃墟ではいきなり床が抜ける可能性だって多々あるのだ】
【暗所、閉所、そして悪路。幸いレラは忍≠ニしてそういった悪所に慣れている。彼女が上階を選んだのはそういう理由だった】
【……とはいうものの、それは方針の話で。上の階に行くには当然ロビーを経由する必要がある、レラもまずはそこへ踏み込むだろう】
【そうして彼女はまず、片手に下げた軍用の懐中電灯の電源を入れ、ロビー内を散策しにかかる】
【周囲に何か異常なものはないか、それを確認するのが第一。その次に、レラは上の階に行くための階段の位置を確認しようとするが――――?】
/夜凪レラです、皆様よろしくお願いします!
19 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/09/22(月) 20:36:11.97 ID:W54PVQXP0
>>17
―――ひゃー……いかにもって感じの建物だヨ……
……ダメダメ、こんな所で怖気付いたらSCARLETの名が泣くネ!
【集合した廃ホテルの前。なにやら自分を鼓舞するようにグッと拳を握りしめながらつぶやく少女が一人……】
【丁度十六・十七歳程の背格好か、大人とも子供ともいえないやや細身で華奢な身体に若草色のワンピース。】
【頭には可愛らしい白色のキャスケット。足元の焦げ茶色の小さなローファーは、履き馴らされて適度にくすんでいる。】
【背には大きな鉄の箱。重さも相当の物の筈だが、この少女は軽々と背負っている……案外力持ちのようだ】
【……とまあこんな感じで見た目は普通の少女だが、こう見えても一応SCARLETの隊員でもある訳で】
【曲がりなりにもSCARLETの一員ということをワンピースの肩口に張り付けた緋色の鷹のワッペンが示している】
【彼女もまた依頼を受けた者の一人なのだろう。……そもそも、普通の少女はこんな場所に用も無いのに入らないし】
―――よ、よし……行こウ!私がやらなくちゃ誰がやル!
エート、皆さン!どうかご自身の安全を第一にお願いしまス!
……しかし、当たり前だけど暗いネ。このままじゃ足元もおぼつかなイ……廃墟じゃそれは致命的ダ。
でも……光源なら自前で用意できるヨ。 火符―――≪火燕≫!
【自分で自分を勇気付けた後、春燕はようやく廃ホテルに記念すべき(?)第一歩を踏み出す。……当然ながら周囲は真っ暗なわけで】
【此処で春燕はポケットから赤い札を取り出し、気≠込める。―――すると燕の形をした炎が一羽、まるで本物の燕のようにひらりと宙に舞い上がり】
【歩く春燕と一緒に宙を飛びながら進むことにより、春燕の周りを明るく照らす。言ってみれば自動で着いてくる篝火みたいなもので、これで光源は何とかなるだろう……】
【取り敢えず最初は目の前に広がるロビーを探索。……決して、上の階に上がるのが怖い訳では無い。決して。】
【春燕の前は橙色に明るく光る炎が照らす。何かあった場合は真っ先に光が照らすことになるだろうが、果たして……】
【何事も無い場合は、ロビーを一周ぐるりと回っていく。何かあった場合は……まあ、適宜対応するだろう】
/春燕中身です!宜しくお願いします!
20 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 20:48:16.84 ID:f1Z/HyYmo
>>17
(う、うぅ……やっぱり雰囲気あるなぁ……)
【打ち捨てられた廃ホテルの前、今にも何か"出そう"な気配が漂うその場所に】
【大凡不釣り合いとも言える容姿をした少年が】
【顔を少し俯かせながら、胸に片手を添えておどおどとした様子で立っていた】
【身長は150cm前後であろうか、黒いタキシードのような服に赤い蝶ネクタイという童話めいた衣装を纏っている】
【先端が緩くウェーブがかったふわふわの金髪と、澄んだサファイアのような碧眼を持ち】
【全体的に線が細く、少女めいた面立ちと儚げな印象をした少年であった】
【いつもとは違い、首からは小さなカメラが下げられている】
【依頼にあった場所に到着したにも関わらず、少年――ジョシュアはすぐには出発することはなく】
【「どうしよう」と言わんばかりの表情で地面と廃ホテルをチラチラと見比べて】
【気持ちを落ち着かせるように目を閉じて一度大きく深呼吸をした】
(これも……僕がもっと"男の子らしく"なるための試練……)
(お、お化けなんて怖がってたら……いつまで経っても――――)
【行き詰まっていた"男らしくなろう作戦"】
【掲示板でたまたま見かけた募集要項を見てこれだ!と閃いて応募したはいいが】
【やはり現場に直接来てみると足が竦んでしまう】
【それでも何とか心を落ち着かせて、おずおずとした様子で廃ホテルの全景を視界に入れると】
よ、よしっ……頑張るぞ……
受けたからにはちゃんと、お化けを見つけて帰らないとね……
【手をギュッと握って小さくガッツポーズのような仕草を取ると】
【同時にジョシュアの両肩付近にポワッ……と淡い光が現出し】
【細かい光の粒子が細胞のように組み合わさり、数秒と経たずそこには――】
【魔導補助器具<Oberon>展開/ModeT<Balancer−Fairy>】
【妖光羽放出:魔銃<CarlMaria von Weber Mk-V>との接続作業……完了】
【バスケットボール大の、"勾玉"めいたフォルムをした銀色の物体が一対二機出現していた】
【ユニットの中程から下部に渡って開いた細いスリットから光が漏れ出し】
【蝶の羽のような形状をした光の膜がジョシュアの背部に展開される】
【どういった効果か見た目から察することは難しいだろうが、ユニットから放出されている光は周囲を照らしている】
【恐らく周囲を見渡すには十分なほどの光源になっているだろう】
【ジョシュアはゆっくりと、他の人物に少し遅れるようにして一階ロビーへと足を踏み入れていった】
>>19
は、はい……えと、貴女も気をつけてくださいね……
その、お化けとか……この場所だと多分、凄く危険かなって思いますので……
【春燕の言葉に、怯えの残る表情を浮かばせながらも返事をする】
【幽霊という存在はこの世界に於いては冗談の類では済まない】
【それを理解しているからこそ、彼女の言葉を強く受け止めていた】
>>18
は、はい……!
(あんなに小さい子なのに……凄く度胸あるなぁ)
(ぼ、僕もちゃんとお仕事頑張らないと……)
【闇の中を迷いなく進んでいく少女に、尊敬めいた視線を向けながら】
【その姿に勇気を貰いつつも、ジョシュアは皆と別れ一人暗闇のホテルの中を進んでいった】
/ジョシュアです、よろしくお願いします!
21 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 20:54:15.39 ID:fSPyBuGfo
>>all
【各々の光源が暗闇に儚い色を付けた】
【長い間放置されていたからか、探索者達が歩くたびにフローリングの床がぎしりと軋む】
【ロビーに入るとまず感じるのは鼻を突くほこりと黴の臭いだ】
【壁は痛み、そこら中には蜘蛛の巣が張られていて、清潔とは程遠い空間だった】
>>18
【さて、当然ながらエレベーターが作動している訳はなく】
【上階を目指すレラは受付の裏へと伸びる通路を進み、階段を上る必要がある】
【通路は受付カウンターの両脇に一本づつ伸びているが、おそらく違いなどない】
【レラは何階を目指すのだろうか――?】
>>19
【意外にもロビー内に目立つ物はなかった】
【休憩所となっていた場所にもソファや机がないところを見ると、撤去されたか盗まれたかのどちらかなのだろうか】
【壁伝いにロビーを見渡せば、時折壁に空いた穴からネズミが飛び出してくるなんてこともあるが――それだけ】
【それよりも――だ。遠くの方から幼い声が聞こえてくるだろう】
【話し声ではない。短いサイレンのようなこの声は……泣き声?】
【そしてつばめは気づけないかもしれないが――この声、他の二人には聞こえていないはずだ】
【まるでつばめにだけ気づいてほしいかの如く、彼女の耳だけに届き続ける】
【声は遠いが、上の階だとわかるだろう。そちらに行くかはつばめ次第だ】
>>20
【一階ロビーは前述の通りである。レラは上階へと向かい、つばめはロビーを探索している】
【どちらにもついて行かない場合、以下の道を進むことになるだろう】
【他の場所へは天井にくっついた案内板が示している。ジョシュアのユニットの光なら見るのもたやすいはずだ】
【向かうことのできる場所は休憩所、もしくは食堂だったであろう広間、事務所への案内板もある】
【大した情報は無さそうだが、ゲームコーナーやコミックコーナーもあるようだ】
【さあ、男の子らしくなるための次の一歩を、彼はどこへ向けるのだろうか】
22 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 21:11:07.99 ID:f1Z/HyYmo
>>21
けほっ、けほっ……! うぅ……想像はしてたけど、本当に酷い状態だなぁ……
えっと……ここには何かない……のかな?
【廃ホテル内に漂う埃が器官に入ったのか数度咳き込む】
【これによって改めてこの建造物の状態の悪さを実感することとなった】
【だがそれにめげる事なく、ジョシュアは背部ユニットから洩れる光を頼りに】
【ゆっくりと、ゆっくりと……小さな靴音を鳴らしながら探索する】
【闇への怯えが混ざるその足取りは遅々としているが、しかし退くこともなく視界を巡らせて】
あっ……!
【そんな中、天井から下がる案内板に目がいった】
【ジョシュアはトトトッと、小走りで案内板の近くまで駆け寄ると】
休憩所に……食堂……それと事務所……
ゲームとかもちょっと気になるけど、今は行ってる場合じゃない……よね? あはは……
【年頃の男の子の性か、思わずゲーム・コミックという単語に誘惑されそうになるが】
【流石に今そんな物を求めている余裕は状況的にも精神的にも無いだろうと】
【一人照れ笑いのような表情を浮かべながらも候補から外す】
【残る候補は休憩所、食堂、事務所……何処も人が集まりやすいスポットではあるが】
うん……事務所に行ってみようかな……何か手がかりとかあるかもしれないし……
【ジョシュアは"事務所"を選択し、案内板の示す方向へとトコトコを歩き出した】
【片手で首から下げた小型のカメラを握り締め、もう片手を腰の近くに添えるようにしながら……】
23 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 21:12:06.76 ID:WfLMg+Rro
>>21
ふむ………とくに、なにもないか。
ならば…………。
【ロビーを見渡すが、どうやら古びている以外の異常はなさそうだ。それでも何者かが潜んでいても対応できるよう、準備だけはしておかねば】
【ここにいるのが本物の幽霊であれ、幽霊を騙る誰かであれ、この暗闇は危険だ。隠れる場所には事欠かない】
【それでもレラは、迷いなく受け付け裏まで進んで階段を上るだろう。……隠れ場所に事欠かないのはレラにとっても同じ。この暗闇は、少女の味方のはずだった】
(まだちょうさ≠烽ヘじまったばかりだ。ここはいっかいづつ、たしかめてみるか……)
【レラは階段の崩落に気をつけつつ、さし当たって二階≠目指す。焦らず、一階づつ異常がないか確かめて回るつもりだ】
【無事二階に到着できたなら、耳を澄まして周囲の気配を確かめつつ、懐中電灯で周囲の様子を確かめるだろう】
【この場におけるレラの勘はちょっとした野生動物並だ。幽霊ならともかく、もし人間やその他生物出てくるのであれば――――少女は真っ先に気づくはずで】
24 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 21:17:52.77 ID:W54PVQXP0
>>19
【ぐるりと一周して戻って来るも、目ぼしい物は見つからず。目ぼしい物どころか広いロビーには在るべき筈の調度品の類すら無い有様】
【明かりに照らされて慌てて足元を飛び出すのはネズミくらい。……お化け屋敷もネズミには平気なのだろう、野性動物とは何ともたくましい物である】
【……ネズミが飛び出て来た瞬間驚いて「ヒャッ!?」なんて悲鳴を上げたのは内緒である。ええ、断じて内緒である。】
【そんなどうでもいい事よりも、遥かに気がかりになる事が一つ。―――上から声がするのである。】
(―――これは、声……?上の階からだネ……でも、このホテルには人はいない筈……)
(もしかして、上に上がって行った子?いや、あの子はあんな声じゃなかっタ……―――じゃあ、まさカ……)
(……真偽は分からないけれど、私の目で確かめるしかないネ。それが今日やるべき仕事。―――さあ、行こうカ。)
【春燕の瞳の雰囲気が変わる。今までのあどけない少女らしさは影を潜め、SCARLETの隊員として凛とした仕事の顔が覗く。】
【―――こう見えてこの少女、やる時はやるのである。伊達にSCARLETの名を背負っている訳では無いのだ。】
【自分の置かれた状況、果たすべき任務、為すべき行動を冷静に考える。たとえ相手が幽霊であっても、揺るぎなく】
【今日為すべき事は、幽霊の確認及び真偽の検証。そして、今まさに幽霊の可能性がある声が聞こえている。―――ならば、行く以外の選択肢は無い】
【好奇心などではなく、果たすべき任務を果たす為。―――春燕は、その声に導かれるように向かって行く――】
【勿論警戒は怠らない。いつ何が起こっても良いように一瞬たりとも気は抜かず、臨戦態勢を敷いている……】
【その声が何階から聞こえているのかは分からないが、兎に角上の階に向かう階段に春燕は足を掛けて】
【何事も無かった場合は声のする階まで上る事だろう。―――さあ、声の主は?】
25 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/22(月) 21:23:02.61 ID:fSPyBuGfo
>>23
【歩けども歩けども、通路には変わったものも無く、レラの鋭い勘にも何も引っかからない】
【ここには何もないのか――否、それはない。人が数人失踪しているのだ。何かあるはずで】
【――結局、ホテルの角にあたる場所まで来ても何もないだろう】
【やはり何もない。幽霊はおろか、怪しい者さえも居ない。なの、だが――】
【 レラの服が突然背後から鷲掴みにされ――グイ、と引っ張られるだろう 】
【その力は中々馬鹿にできず、もしも2、3歩後退してしまったなら――】
【さっきは問題なく通ったはずの廊下にぽっかり空いた落とし穴に落ちてしまうはずだ】
【落ちるのは一階分くらいの高さだろう】
【もしかすると怪我をする可能性もあるが、下には幸い何も無い。それなりの身体能力があれば無事に着地できるか】
【あるいは打ち所が悪ければ気絶だってありえる。そうなってしまっても、すぐに意識は戻るだろうが】
【どちらにせよすぐに穴は塞がれてしまうだろう。これで帰り道は完全に絶たれた】
【しかし閉じ込められたというわけでもなく、辺りを照らしてみると存外先程までと変わらぬ風景で】
【現在地は一本道のどこかだった。つまり進むなら前か後ろとなる】
【前方はどうやら道が分かれているようだ。ただ、どことなく分かれ方がおかしい】
【後方からは、かすれた囁き声が僅かに聞こえてくるだろう。何を言っているのかは聞き取れない】
【他の選択肢としては――客室に入ってみるというのも面白いだろうか】
【何にせよ、判断はレラに委ねられる】
>>24
「……ん、えーん、えーん……」
【何故か階段を一段一段上る度に、声はより鮮明になってゆく】
【聞こえるのは男の子の声――こんな時間に? 迷い込んだのだろうか】
【それにしては偶然にもほどがある。が、行方不明となっている内の一人かもしれないのは否めず】
【しかし二階に上った後に子供の泣き声はぴたりと止む。気のせいだったのか】
【明かりで照らせば目の前には壁があり、通路は左右に伸びていることがわかるだろう】
【泣き声はおそらく左から聞こえたはずだ。そちらを照らせば、白い影が見えるかもしれない】
【ちいさな背丈。短髪で、活発そうな印象を受ける体躯】
【しかし半透明な姿だからか表情まではわからない。そして、ゆらりと揺れるその影には足がなかった】
【とするとその正体は――言わずともわかるだろうか。目撃されていたそれである】
【彼はつばめをじっと見つめたかと思うと、顔の向きはそのままに角の向こうへとじりじりと移動しようとする】
【警戒されて逃げたのか? 追ったならば、曲がり角の先の行き止まりに突き当たる】
【壁にはドアがひとつ。男の子の影は――――無い】
26 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 21:29:16.55 ID:0BGwhbbr0
【街中――路地裏、入り組んだ道のそのどこか】
【ぎゅうぎゅうに建物を押し込んだら出来たみたいな空間だった、狭くって、息苦しくって、薄汚れたところ】
【そんな場所にぼんやりと光が差していた、明るいランプを持って――誰かが歩くみたいに揺れる、うっすらとした明るさが】
……異常なしなの、以上!
【――やがて明るさは最高まで高まって、誰かがその場所にやってくる。それはちっちゃな影、紡ぐ声音もあどけなく】
【ぽいんっと二つ結びのツインテールを揺らして、「ふんふん」なんて物分り顔で辺りを物色するのは、よく目立っていた】
【クリーム色の髪は綿飴みたいにくしゅっと柔らかそうな髪質、高くツインテールで結われて、きっちりした結い目を誇り】
【真夏の青空と同じ色をした瞳が眩く自らの持つ光源の灯りを映して煌く、キャンディみたいに丸くって、少しだけ垂れた瞳】
【右目の下にはどきつい紫色で蝶々の刺青がしてあって、――それが、彼女の容姿の中で特に浮いていて】
【熊さんのアップリケの入ったワンピース。足元は爪先のまあるいおでこ靴を履いて、足音はかろかろと軽く響いていた】
【――女の子だった。年齢はどう見たって一桁にしか見えず、孤児というには小奇麗な恰好をした、違和感】
んー。テレビで見たSCARLET24時はもっとカッコ良かったのよ……、……そうなの、悪いヒトが足りないの!
……あ、でも、悪いヒトはヤだから……、えっと、えっと、――カッコよくなれなーい!
【そんな女の子は手にライトセーバー(仮)みたいなものを持っていて、呟いた言葉を見れば、警棒の真似だって分かるかもしれないけど】
【それがうすぼんやーりと路地裏の暗がりを照らしているのだった。故、誰かが居たとすれば、そちらから発見するのも容易で】
【そもそも隠れたり忍んだりしようという意識がないようだから。1人で歩く幼子、だなんて、最高の獲物みたいな光景】
悪いヒトが居なきゃ、カッコよくなれないの……!
【――1人でなんか喚いたり納得したりしている光景は、どうやら本当に他意のないお子様みたい、薄暗い中で、明らかに異物だった】
27 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 21:42:40.32 ID:WfLMg+Rro
>>25
【階段付近のクリアリングが終わると、レラは足音を立てずゆっくりと廊下を検分して回る。異常は感じられない】
【――――が、ここまで来て単なる廃墟だとも思えなかった。警戒を解かず角まで直進し、レラは一応振り返って道筋を確認しようとするが、】
…………な、にっ!!?
【ガクン、と唐突に体が真後ろに揺らぐ。周囲の廊下はそこまで荒れてもいなかったし、その程度で足を踏み外すほどやわな訓練はしていない――――】
【間違いなく、何かの力によるものだ。いまさら焦燥しても遅い、レラはそのまま後退してしまい、穴の中へと落下してしまうだろう】
【……が、彼女もただでは落ちなかった。大きな両瞳が瞬間、光り輝く。自身の能力である限定的テレポートを発動したのだ】
【右手に持っていたはずの懐中電灯が、巻物でも咥えるかのように口元へ移動。空いた両手を広げることで空中でバランスを取り戻し、一回転して着地するだろう】
【猫じみた身のこなしは驚嘆に値するものだが、いまは重要ではない。レラはすぐに真上を見据え――――退路が断たれたことを悟った】
おい! だれかいるのか!?
【懐中電灯を手元に戻し、レラは周囲を見渡しながら、とりあえず大声を上げてみるだろう。自分を引きずり落とした何か≠ヨの言葉だ】
【それに何かしらのアクションが返ってくるかどうか――――その如何に関わらず、少女に立ち止まる余裕はなかった】
【いつまでもここにいてはいい的だ。ひとつづつ慎重に調べていくしかない。そう決意すると――――】
【レラがまず選んだのは、手近にある客室≠ナあるだろうか。気配を探りつつゆっくりと中に入り、懐中電灯で中の様子を確かめる】
【誰かいないか。何か、手がかりになりそうなものはないか。異常な点はないか。淡黄色の瞳はまだ、恐怖に支配されてはいない】
28 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 21:44:04.95 ID:W54PVQXP0
>>25
(――――これハ……)
【階段を一段一段登るにつれて、疑惑は確信に変わってゆく。―――だって、上る度に声が鮮明になって行くのだから】
【男児の声。―――要救助者の場合、助けなければならない。その確認も含めて階段を上り続け、やがて二回に辿り着く……】
【……しかし、足を二階のフロアに掛けたその瞬間――――泣き声は、まるで嘘だったかのようにぴたりと止んでしまうのだ】
【ますます不審さは増していく。確認の為に炎の燕を自分の周りにくるりと右回りに一周旋回させて周囲を確認するも、何もなく――――いや、待て。】
【―――今、白い何か見えた。左だ、左の方だ。そういえば、泣き声も左から……!確信めいたものを心に抱いて、もう一度左を燕で照らすと―――】
(――――!!……これが、目撃されていた幽霊カ……!)
【―――いた。まだ子供のような、自分よりも低い背丈の白い影……それが、此方を向いているのである。】
【しかし春燕は驚かない。叫んだり喚いたりもしない。当然だ。幽霊がいるという事は織り込み済みで、分かった上で足を踏み入れているのだから】
【こういう場所でパニックに陥ったら最後だ。肝心なのはどこまで冷静にいられるか、どこまで自分を保っていられるかに懸かっている】
【当然春燕は移動する白い影を追う。―――しかし、追った先は行き止まり。壁には――――ドア。】
【進むしかあるまい。この先に何があるか確認しなければ。春燕は今、ドアに手を掛けてゆっくりと開く―――】
【(勿論警戒も怠っていない。右手には春燕の戦力と言うべき七枚の札がいつでも取り出せるように用意されている……)】
29 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 21:44:42.44 ID:fSPyBuGfo
>>22
【辺りは相変わらずの暗闇だが、特に危険はなく】
【問題なく事務所へと向かえるだろう――だが】
【ぺた、ぺた、ぺた、ぺた…………】
【しばらくすると背後からそんな音が近づいてくるだろう】
【気になったなら音がする方へ振り返ってみてもいいだろう。しかし】
【そこには何もいない=Bいや、厳密には――足跡だけが音と共に近づいてきている】
【この奇妙な現象はしかし、放っておいても害は無さそうであるが――】
【近くに幽霊が居るのだろうか。どちらにせよ足跡は■■■■を通り過ぎて――】
//見落としてしまっていて反応が遅れました…申し訳ないです…
30 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/22(月) 21:55:01.73 ID:fSPyBuGfo
>>27
【しぃー…ん、と静寂だけが返る。レラの問いかけに答える者は居なかった】
【しかしだ、これで何者かが居る≠ニいうことは十分に認識できただろう】
【そして落ちた先の通路だが――先ほどよりもよほど空気が淀んでいると感じるかもしれない】
【空気が汚れているという意味ではない。もっとこう、第六感に訴えかける、イヤな気配だ】
【ロビーとは違いこの部屋はまだ整然とされていてきれいだ。ほこりや黴臭さを除けばだが】
【シングルベットにソファがひとつ、花瓶や安っぽい絵でそれらしく飾ってある】
【軽く探索したなら――壁に隣接した机にちいさなハンマーが置いてあるのを発見できるだろう】
【そのハンマーからは金属的な冷たさに加え――もっと別の冷やかな力を感じるかもしれない】
【手にとって調べたなら、Ghost Hammer≠ニ刻印されているのがわかるはずだ】
【そしてもうひとつ、ハンマーの下にはメモ帳があるだろう】
【開いたなら前半部分は損傷が酷くて読めず、あるページに辿りつくはずだ】
【 ※ 捜査メモ ※
どうやらここはマフィアの集会所らしい。いや、取引場所と言うべきか
一泊してみたはいいが、宿泊客はおろか受付まで俺を監視している
……もうじきまた銃の取引が行われるようだ。その隙にチェックアウトできればいいのだが
確実に届くようにこのメモを二回に分けて届ける。叩く時は一気に叩くべきだ。いいな
俺はもうしばらくここに留まることにする 】
【――潜入捜査の途中経過だったのだろうか。内容を鑑みるにあまりいい状況ではなかったようだ】
【この廃ホテルの幽霊と何か関係があるのだろうか】
【さて、まだこの部屋に留まるか別の場所へ移動するかは自由だ。しかし――】
【これから襲い来るであろう、とある現象に耐えられれば、だが】
【 キぃ、ぃ、くひィぃ――きゅぃ、ギっ、ぃ、ィ…… 】
【不意に流れ始めるのはまとまりのない不協和音――】
【ガラスを爪でひっかいた音と悲鳴を混ぜたようなこの音は耳障りなだけでなく、聞き続ければ強烈な精神汚染に苛まれる】
【その効果は極度の不安と恐怖を煽るものだ。見えない手でそっと背骨を鷲掴みにされるような――】
【音の発生源は――この部屋にレコードがあるが、違う】
【それを探しに行こうが行くまいが、急速に空気が淀んでゆくのを感じるかもしれない】
【……何かが起ころうとしている?】
31 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 21:57:23.64 ID:fSPyBuGfo
>>28
【室内はなかなか広い。上階だけあって家具も持ち出されておらず、ほとんど昔のままを保っていた】
【とはいえ埃は積もり放題で、蜘蛛の巣も到る所に張られていて汚いことに変わりない】
【部屋に踏み込んだなら、再び男の子のすすり泣く声が響き始める】
【声はかなり近い。部屋の奥――並んだベッドの真ん中からだろうか】
【男の子の姿を見たならば――まだ就学して間もないくらいとわかるだろう】
【普通の人間と同じようにちゃんと身体があり、存在感も気配もある】
【先ほどの幽霊はすっかりどこかへと消え失せてしまったが……どこか後ろ姿が似ている?】
【ともかく、声をかけるか無視して引き返すか――選択肢はつばめの手にある】
32 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 22:01:27.92 ID:f1Z/HyYmo
>>29
ひぅ……――――っ!
【突如として背後から聞こえ始めた足音】
【同じくホテルに入った探求者とは既に別れている為、彼女らである可能性は低い】
【それにペタペタと……まるで素足で地面を叩くような音】
【まさか靴を脱いで追いかけてきたのかと考えれば、それは零と言ってもいいだろう】
【つまりは――――】
(お、おお……お化け……だよね……?)
(どうしよ、どうしよ……う、後ろ向いて確かめなきゃだけど……)
【「怖い」――と、未知の怪異に対しての恐怖心がジョシュアを縛り付ける】
【額から冷や汗が一滴頬を伝わり落ちていき、喉がカラカラになる】
【今の探索の目的は幽霊の存在を確かめること】
【振り向いて近づいてくる"ナニカ"を写真に収める必要があった】
【ゴクリ……と大きく唾を飲み、心を落ち着かせるためにカメラの端で自分の胸をトントンと叩くと】
【歩みを止めないままゆっくりと……後ろを振り向いて】
……え、う、うああああぁぁぁぁぁ――――ッ!!??
【光に照らされる自分に近づく"足跡"を視界に入れた瞬間】
【少女のように高い声を上げながら、前に向き直って一目散に逃げ出した】
【とても写真など撮っている精神状態ではない。臆病な少年はこの怪異によって恐慌状態に陥っていた】
【逃げ出す先は、目的地である事務所だ】
【もし扉に施錠などがされていなかった場合は】
【力いっぱい扉を開けて自身を中に滑り込ませ、すぐさま閉めて自分の姿を隠そうとする】
33 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 22:09:16.35 ID:fSPyBuGfo
>>32
【足跡は彼のスピードについて来れていない。とりあえずは逃げれたか】
【だが――その先は? ジョシュアは無事に事務所へと辿り着けるだろう】
【ドアの横にもちゃんと事務所と書かれたプレートがある。瞬く間にドアノブに手がかけられ、扉が開か――】
【 ―――ガチャンッ=@】
【……扉はびくともしなかった。鍵がかけられているわけでもないのに開かなかったのだ】
【直後、突然グイ、と乱暴に襟首を掴まれ引っ張られるだろう】
【そしてジョシュアが抵抗するよりも早く、まるで馬による見せしめ処刑の如く引きずられるはずだ】
「ケヘヘ」
【足音や気配は一切ない。それどころか、襟首を掴んでいる物の感触さえわからないだろう】
【聞こえたのは最初の、人を小馬鹿にするような男の笑い声のみ】
【さて、そこから先は地獄のような一時が待っている】
【連れて行かれる場所は何も平たい廊下だけではない】
【ドアを破り、隙間を抜け、机を飛び越え、方向もでたらめに駆けまわって、挙句階段すら上り始める】
【しかも、この引っ張る力は尋常でなく、体勢を鑑みても抵抗はかなり難しい】
【――しばらくすると、どこかの部屋にポイっと投げ捨てられるはずだ】
【意外なことに、あまり怪我をせずに済むだろう。傷つけるというより連れ去ることが目的だったようだ】
34 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/22(月) 22:14:43.64 ID:xjDnGQqho
>>17
【つい先ほど、数人の探索者が足を踏み入れた古いホテル】
【こんな廃墟に足を踏み入れる理由は、調査か肝試しか罰ゲームか、それくらいだろう】
【路地裏に、小走りの足音が響く】
うっひゃー、ずいぶん遅れちゃった……
怒られたらやだなー……
【足音の主は、どこか呑気そうな少女だ】
【黒い瞳、ポニーテ−ルにした茶色の長髪】
【白地に青の装飾がついたセーラー服と黒のプリーツスカートを身につけた、ここまでならよくいる少女】
【しかし、両腕には無骨な黒いガントレットをつけ、腰のベルトには同じ金属で出来ている金属棒が2本括りつけられている】
【そんな妙な風貌の少女だった】
【腕時計を確認する。予定の時間より随分と遅い】
【もちろん、エントランスには誰もいない】
みんな時間を間違えた――なんてことないよね。
うひゃー参ったなー……
【頭を掻き、ホテルを見上げる。外から中の様子を伺うことはできなかった】
――行くしかないか。みんなが許してくれますよーに……
【小走りにホテルに飛び込む。先ほどためらったのは恐怖ではなく仲間への申し訳なさからだ】
【少女はすでに中にいるはずの仲間に追いつこうとまっすぐに上を目指すだろう。懐中電灯は忘れてしまったので、明かりは携帯電話のライトだ】
//叢雲 茜です、遅れて本当にすみません……!
35 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 22:16:32.57 ID:W54PVQXP0
>>31
【ドアを開くと室内はなかなか広い。曲がりなりにも元ホテルという事もあってか、人が居るには快適な広さだ】
【……しかし、室内の環境そのものは快適とは程遠い状態だった。埃は積もり蜘蛛の巣は張り、酷い有様】
【掃除されていないのだから当然と言えば当然だが……まあ、人が居住するに堪える物ではない。―――筈なのに】
【―――いる。間違いなく、いる。この人が住んでいるとは到底思えない空間に、間違いなく人がいる―――!】
【先程も述べたように、要救助者ならば助けなければならない。今ここで聞こえる泣き声を、無視なんて出来ない!】
【春燕はベッドの方に近寄り声を掛ける。排除すべき者なら倒す為、救うべき者なら手を差し伸べる為―――】
もしもシ、聞こえているならお返事くださいナ。
――――大丈夫、怪しい者ではありませんヨ。なんたってワタシは正義の味方ですかラ!エヘヘ……
……えーっト、お名前教えてくれますカ?アナタの事、ワタシ何も知らないかラ……
【自分で言うのも何だが、春燕は見た目普通の少女。恐らくその姿を見て怖がるような者はそういないであろう】
【加えて生来の明るく人懐っこい性格でもあり、警戒心も与え辛い。炎の燕のお蔭で姿も見えているのだから、きっと普通の人間なら安心するだろう】
【……尤も、此処に至るまでの経緯も忘れてはいない。一連の超常現象を関見て、警戒を解くのは早い事も承知している】
【春燕は此処に居る事を選んだ。さあ、どうなる結末は神のみぞ知る―――】
36 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 22:20:15.74 ID:WfLMg+Rro
>>30
【――――イヤな感じだ。額に滲む汗を拭き取りつつ、レラは室内を確認して回る】
【整頓されてはいるが、とても綺麗だとは感じられなかった。見た目だけではなく雰囲気としても、だ】
【やがて彼女は、テーブルの上に置かれた二つの物品に気づき、それを検分するのだろう】
(しっそう≠オたという人の、のこしたものか…………?
………マフィア、か。少なくともゆうれい≠謔閧ヘ、まだわかりやすい話だが………)
【不思議な力を感じるハンマーと、残されたメモ帳。レラはそれらを調べ終わると、また両目を光らせ能力を発動する】
【何か能力を阻害する力でもない限り、ハンマーとメモはレラの懐にしまい込まれることとなるだろう】
【他にめぼしいものはなさそうだが……メモにあった二回に分けて届ける≠ニいうのも気になる。まだどこかに記録が残されているのだろうか?】
【ともあれ、簡易的だが捜査は終わった。レラは一応もう一度だけ室内を検分して回り、それで何もなければ外へ出るだろう】
【前か、後ろか。どちらかの通路を調べようとしたのだが――――異変が起きたのは、そのときであった】
――――う、ぐっ!
なんだっ、これは…………!?
【いまだ幼さの抜けきらない少女の顔が、苦痛に歪んだ。不愉快極まりない音響、精神を狂わせる波動が彼女を襲う――――】
【レラはこういった精神汚染の類に別段耐性を持っているわけではない。かといって意志の力で強引に抑え込むには、少女はまだ幼すぎた】
【それでも、一瞬頭を押さえて頭痛に耐えるような素振りを見せただけで、とっさに構えを取っただけ上等であっただろう】
【レラは必死に耳を澄まし、音の出所を探ろうとする。あまり長く聞き続けると本当にまずい、と自分でもわかっていた】
【早急に音源を突き止め、この音を止めなければ。他の皆にだって、悪影響があるかもしれないのだ――――】
37 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 22:22:47.02 ID:fSPyBuGfo
>>34
【携帯のライトが視界を確保する。霧のように埃が舞っているが、問題はないだろう】
【ロビーの様子を記しておく】
【鼻を突くほこりと黴の臭い、歩くたびにフローリングの床がぎしりと軋み、このホテルが相当古いことを窺わせる】
【壁は痛み穴が空き、そこら中には蜘蛛の巣が張られていて、清潔とは程遠い空間だった】
【二階へ続く階段は受付の脇にある二本の通路から行けるのだが――】
【その通路を通る途中ガッ、と茜の脚が何かに掴まれるだろう】
【視線を下に向ければ見えるはずだ。床から伸びた――人間の腕が】
【もっとよく見れば床に歪みが生じているとわかるだろう】
【腕はそこから伸びており、一本、二本と徐々に数を増やしてゆく】
【それだけではない、茜の身体は下へと引っ張られ、次第に歪みへと沈んでいくはずだ】
【沈んでしまった部分は不可思議な力で動きを封じられ、抵抗は困難を極める】
【やがて掴まれるのは脚だけに留まらず、胴や腕、肩にまで及んで――】
【完全に沈みきったなら、ほんの一瞬の空白を経て落下するだろう】
【先程までと全く変わらない風景。廃ホテルの廊下に】
【だが先程までとは何かが変わっているように感じるかもしれない】
【どこか空気が淀んでいるような、誰かに見られているような、そんな感じだ】
【さて、ここからどう行動するかは自由だ】
【前方、明かりで照らしてみても奥は見えず、そしてどこか空気が重く】
【後方はどうやら関係者専用通路となっているようで、事務室の案内板が見える】
【なぜか規則的に配置されていない客室に入るのも面白いだろう】
//お待ちしておりました!よろしくお願いします!
38 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 22:28:31.48 ID:f1Z/HyYmo
>>33
えっ、開かな、なんで………………――〜〜っ!?
【怯えた表情でドアノブをガチャガチャと動かすも、扉は無情にも開く事はなく】
【迫ってきているであろう怪異の方へと視線を向けようとした瞬間】
【突如として襟首を掴まれて引き摺られ、首が圧迫されて息が詰まる】
【精神状態がまともであればジョシュアの"特性上"抵抗も可能であっただろうが】
【足跡に追われ、逃げ込もうとした扉も開かず恐怖心に支配されていた少年は】
【抵抗するなどという選択肢が頭の中から端から消えてしまい】
――――――――!!――――!?
【ただ自分を振り回し荒ぶる"ナニカ"に対して】
【身体を丸めて目をぎゅっと閉じ、舌を噛まないように歯を噛み締めて】
【いつ終わるともしれない嵐のような凶行にただ耐えことしか出来なかった】
【――】
く、ぁ…………!!
【どれほどの時間が経ったのか、体内時計は狂いに狂い】
【僅かな時間でもあったようであり、数時間の長い間であったような錯覚も綯交ぜとなり】
【脳がミキサーで掻き回されたような不快感を覚えながらも、少年は解放された】
か、はっ……はっ……――あっ……う、うぅ………………
【だが、当然ながらすぐに再起動することなど出来ない】
【全身を襲う痛みと、定まらぬ呼吸が周囲の状況を探るだけの余裕を失わせていた】
【掠れた咳を吐き、アラートを鳴らす思考をゆっくりと回復しようとするが――】
【――果たして、そうするだけの余裕は存在するのだろうか】
【当初と変わらずジョシュアの傍で浮かぶ補助ユニットの光だけが、部屋の内部を淡く照らしていた】
39 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 22:31:05.06 ID:fSPyBuGfo
>>35
【――そう、普通の人間ならば♀ヤ違いなく安心する】
【何せ迷った自分を助けに来てくれたのだし、その話し方だって優しくて、敵には到底思えない】
【極めつけはSCARLET隊員――正義の味方とあれば、幼い男の子ならばその迎えに泣いて飛びついたっておかしくない】
【――普通ならば、そうだ。しかし、男の子は問いかけに全く答えることなく――】
【ゆっくりと振り返る男の子。もう泣き声は聞こえず――】
【それどころか言い表しようのない、負の感情を渦巻かせて】
「…………………」
【 ――振り向いたその顔はもはや人でなく 】
「ァ゛、ァ゛ァ゛、ァ゛………」
【 ――血と肉の、ぐちゃぐちゃの塊 】
【めった刺しにされた喉で声を出したなら、もしかするとこんな風なのかもしれない】
【そんな、およそ人間が出すべきでない呻き声を響かせながら、そいつはつばめへと飛びつこうとするだろう】
【何がどうなればそうなるのか全体が抉れてしまった顔で、睨んだなら――】
【グちゃ、と肉が開いて口になり、首元に噛みつこうとするはずだ】
【不揃いな鋭い牙が光る。噛まれたならばかなり痛いだろう】
40 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 22:47:08.88 ID:fSPyBuGfo
>>36
【 ――ヒきゅ、ぃ、ギィ……ひ、ィ……きゅル―― 】
【精神を汚染するこの不協和音は四方から聞こえてくる】
【幸いにも他の仲間にこの音が聞こえることはないのだが――それは余談か】
【さて、おそらく客室から出たレラの目にはあるもの≠ェ映るはずだ】
【静寂を湛えたまま、それは壁をすり抜けて現れるだろう】
【物言わぬ五本指、血色は悪く半透明ではあるがそれは紛れもなく――】
【 人間の腕だ 】
【しかも現れるのはひとつだけではない】
【レラの行く手を塞ぐように、四方からいくつも現れるはずだ】
【胴や脚はどこにも見当たらず、ただ腕だけがそこら中を漂っている】
【まだ手の群れは襲ってくる気配がない。一触即発、全ては次の行動次第だ】
【そしてよくそれらを観察したならばわかるだろう。ほとんどの手がぎゅっと握られているのだ】
【――何か≠握っている?】
>>38
【追撃が来る様子はない。ひとまずは落ち着くことができるだろう】
【連れて来られたのはどうやら、このホテルの一室らしい】
【最低限の備品や家具だけが揃えられており、それももうボロボロで散らかっている】
【一応それなりの広さはあり、窮屈には感じないだろう】
【それから、部屋の中には妙な気配が漂っていた。言うなれば霊気、だろうか】
【底冷えするような恐ろしさは感じられず、金属的な冷たさを伴っている】
【その発生源はリビングルームにあるチェストからだろう】
【そしてもし自分の場所について考える余裕があったとしても】
【ジョシュアは現在地が大体どのあたりか推測することが困難な状況にあるはずだ】
【なぜならあの謎の力は、廊下に出ず客室から違う客室を∴レ動したり】
【外観から推測できるホテルの大きさとはかけ離れた距離をジグザグに移動したのだから】
【これが意味することが一体何なのか――わからなければ、わからなくてもいい】
【ただ一つ言えることは、常識では考えられないことが起こっている、ということだけ】
【それに答えを見つけられたとしても栓なきことだ】
【どの道もう――戻れないのだから】
41 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/22(月) 22:58:43.19 ID:xjDnGQqho
>>37
だーれもいないなー……
みんなどこにいるんだろ……
場所間違えた…?いやそんなはずないし……
【そんなことをつぶやきながら、ぎしぎしと廊下を進んでいく】
それにしても汚いなーここ。誰か掃除くらい――うわっ!?
【急に足が何かに引っかかり、躓きかける】
【足元を見ると、そこには何者かの腕が少女の足を掴んでいるではないか】
――あ、っはは……やっぱ、出るんだ。
【思わず、引きつった笑みがこぼれる】
あっ、そうだ、写真!
えーと、ちょっと待ってて、えーと、うわっ、わっ……
【ここに来た理由を思い出し、いわゆる心霊現象として携帯のカメラに収めようとするが】
【どんどんと体が掴まれ、引きずりこまれていく。当然、間に合わない】
【気がつくと、そこには何も変わらない廊下が広がっていた】
……地下?
いや、さっきと同じだよね。
何だったんだろ、今の……
【ようやく怖くなってきたのか、きょろきょろと辺りを見回し、そろりそろりと足を進める】
【上に上るには奥に進まなければならないだろうが、流石にこの精神状態で闇に挑むのはつらい】
【みんなが中にいることを祈りながら、一番近くの客室に入ってみる】
42 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 23:04:06.25 ID:W54PVQXP0
>>39
(やっぱりカ……ッ!!)
【おぞましいほどの負の感情。慄然とするような声ならぬ声を呻らせて、其れは此方を振り返る―――見えた顔は、もはや顔ではなかった】
【それは、血と肉の塊。人どころかもはや生き物とも呼べないナニカ。幽霊でもない、人でもない、化け物……!】
【何が起こったのかは分からない。今どうなっているのかも分からない。ただ一つ分かる事は、目の前の其れは自分の敵で、今まさに襲い掛かっているという事!】
【春燕の頭にピリッと電流めいた何かが走る。要救助者であった場合の優しさを捨て、闘い勝つ為の臨戦態勢に入る!!】
アァぁ……ッ――――!!
【不意打ちに咄嗟に反応し、深手を避けるべく最善の一手を取る。右足を一歩後ろに下げて上体を逸らす事により、寸でのところで回避―――】
【―――が、間に合わない。深く咬まれることは避けたものの、完璧に回避する事までは叶わず、痛みが首に走る!】
【しかし、黙って攻撃されっぱなしで終わる春燕でもない。咬むために飛びついてきたことを逆手にとって、咬まれた体勢のまま逆に化け物の首を掴んだなら】
【体格差は此方の方が上である事を鑑みて、力で強引に引き剥がそうとする。成功したならば、右手で尚も首を掴んだまま―――】
【―――左手に持った札で至近距離で攻撃を打ち込む】
金符・陽符――――≪雷光電撃≫!!
【札を二枚組み合わせることにより放たれる技は、麻痺効果のある電気を至近距離で流そうとするもの。言うなれば即席スタンガン】
【金符で呼び出して金属の力に陽符を用いてエネルギーを流す事により、電気を発生させるのだ。食らえば化け物と言えど間違いなく大電流が襲うだろう】
【狙いはもう一つある。動きを麻痺させ動けなくすることにより、この化け物の正体を探る……これも大事だ】
【―――実体のない幽霊ならともかく、この化け物ならどうだ。反撃は、効くのか―――】
43 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/22(月) 23:06:41.56 ID:WfLMg+Rro
>>40
【限界まで精神を研ぎ澄まして音源を追うレラ――――が、音は四方八方から聞こえきて出所は判然としない】
【であれば、動くしかない。この音が物理的な法則に従っているという仮定が正しいことが前提の動きだが、他に採れる策がなかったのだ】
…………ち……!
【が、それを阻害するモノが目の前に浮遊していた。複数本の人間の腕……不気味すぎる光景に、さしものレラも恐怖を禁じ得ない】
【しかしレラの体には、恐怖より先に理性で体を動かすための知識と動きが染み着いている。闇に生きる忍≠ェ、幽霊ごときを怖がってはいられない――――!】
【即座の判断でレラは能力を発動。左手に現れたのは小型のカメラだ。彼女は一応当初の目的を忘れてはいなかった】
【幽霊が写真に映るかどうかは賭けに近いが、とにかく彼女は腕を撮影しようとするだろう。カチリとシャッターを切れば、フラッシュが眩く明滅して、】
――――はぁっ!!
【それは何も、バカ正直に写真撮影を行うだけの行動ではない。唐突なフラッシュは相手を驚かすためのもの、レラは一番近い腕へと瞬時に接近する】
【能力の発動により、カメラと背中に帯びていた曲刀とが目視不能な速度で入れ替わった。斬撃が手首を切り落とすように振るわれるだろう!】
【手そのものを切り落としてしまえば、握っている何か≠セって自ずとわかるはず。ずいぶんと暴力的な一手だけれど】
【ただでさえレラは例の音波で追い詰められている状態だ。幼い彼女のこの判断を責めることは誰にもできまい】
【……こんなとき。敬愛する兄であれば、忍術を使って幽霊を蹴散らすことができただろうに。攪拌される心の内で、彼女はそう思わざるを得なかった】
【それに臍を噛みつつも、レラは振り切った曲刀に手応えがあるかどうかを確かめる。何せ相手は幽霊だ、物理攻撃が通らない可能性だってある――――】
44 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 23:10:02.23 ID:f1Z/HyYmo
>>40
うっ……くっ…………んぅ……――
【それから数分ほど経った頃だろうか】
【ジョシュアは片手で頭を押さえながら立ち上がる】
【未だ頭の中には強い不快感が残っており、視界もぼやけたように定まらない】
【しかし、何時までも寝ているわけにはいかない】
【先程の謎の存在がまた襲いかかってくるのかもしれないのだから】
【未知の脅威の存在が確認出来ている以上、可能な限り動く必要がある】
【手でカメラの表面を撫でる。……どうやら、幸いにも壊れてはいなさそうであった】
【強い衝撃があった為、実際に撮ってみれば壊れているかもしれないが】
【少なくともレンズが割れていたり、フレームが拉げていたりという事はないらしい】
ここは……どこ………?
【ようやくと回復してきた目で、明かりに照らされた室内を見渡す】
【当然ながら見覚えのある部屋ではない】
【怪異に連れ回されていた時間、目を閉じていた為距離感も掴めておらず】
【ホテルの何階の、どの辺りの部屋なのかは判らない】
【ただ一つ判ることは――】
(なにか……"いる"気がする……)
(じゃあさっきのお化けが、ここに僕を連れてきた理由は……――――)
【――何か"ただならぬ気配"が室内に漂っているということであった】
【もしかしたら、先程の"ナニカ"は】
【この部屋にいる何らかの存在と自分を会わせたかったのか――】
【何故、とまでは考えない。きっと予想が当たっていたとしても"愉快な"理由ではあるまい】
【先の其れは客を招待する態度としては下の下にも届かない】
(すごく……怖いし……今すぐでも逃げちゃいたい……)
(けど……ここで頑張らないと……僕は――――)
【恐怖と苦痛に押し潰されそうになりながらも、ジョシュアは小さな勇気を振り絞って歩き出す】
【片手を空気でも握るかのように軽く開きながら、足音を立てないようにそろり……そろり……と】
【向かう先は……異様な気配を放つ"チェスト"】
【近づいても何もなかった場合は外観を確かめた後】
【カメラを握っていた方の手を離して、そっと調べてみようとするだろう――】
45 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 23:13:20.61 ID:fSPyBuGfo
>>41
【カチャ――入ってみればそこは、客室とは呼べない部屋であることだろう】
【置いてある家具はテーブルとチェストが一つ。本当に客室かも疑いたくなるほどに何もない】
【空き巣にあったようなありさまだった】
【テーブル付近には倒れて割れた花瓶や、ペンや定規、はさみにカッターなどが散乱している】
【それだけならば別段不思議に思うこともないが、問題は壁際――所狭しと並べられている物にあるだろう】
【少しでも積まれているアタッシュケースや木箱を調べれば中身がわかるはずだ】
【入っているのはナイフ等の刃物類と小分けに包装された粉末状の薬が少量】
【中でも銃とその弾は天井に届きそうな程に積まれており――明らかに異常な量である】
【特別な武器はないが、拾って帰るのは自由だ。誰も咎めはしないだろう】
【茜がどの程度時間をかけて調べるかは自由だ。しかし】
【 ――カタ、カタ 】
【……しばらくすればそんな、物が動く音≠ェ室内に響くことだろう。気のせいか、それとも】
【そうそう、ひとつ記述し忘れたのだが、部屋を出ようとしても無駄である】
【――不可思議な力でドアは開かなくなっているのだから】
>>42
【化け物は見た目通りの重さだ。つまり就学前の男の子程度。引き剥がしには成功する】
【そしてもちろんリーチにも違いが出る。体勢を鑑みても化け物の手はつばめの腕にしか触れることは出来ない】
【有効な一手だと言えるだろう。そして――そこから繰り出される電撃が化け物を襲う!】
「ァ゛……ァ゛…………ッ」
【効いた――びくんと身体を跳ねさせて、人間が受けた時とさして変わらない反応を見せる】
【化け物は一撃でぐったりとしてしまうだろう。無効化には成功か――?】
「……………………。」
【いや、まだだ。すーっとつばめの背後から腕が伸びてくるだろう。とても綺麗とは言い難い、赤い斑点のついた腕が】
【いつの間に部屋へ入ってきたのか、背後に立っているのは――まるで巨大な剣山で挟まれたあとのような、穴だらけの女性】
【傷口からはなぜか血が流れておらず、生々しい傷跡をはっきりと露出させていて】
【そいつは伸ばした腕を曲げるとつばめに抱きつき、首を締めようと力を込めるはずだ】
【その力はかなり強いが、手や足は自由な状態にあるため抵抗の手段はいくらでもあるだろう】
【それよりも敵が二人いることの方が今は問題かもしれなかった】
46 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 23:29:00.68 ID:fSPyBuGfo
>>43
【カメラのフラッシュが光る―― 一瞬、手の群れの動きが止まったようにも見えたが、それだけ】
【有効打ではなかったのだろう。すぐにまたふよふよと、少しばかり警戒しながらかレラの周囲を浮翌遊し始めた】
【しかしレラの速度が彼らよりも数段速く―― 一番近い手に刃が閃く!】
【手ごたえはまるで無いだろう。しかし、切断には成功するはずだ】
【手は掻き消えて、カァン、と何かが地面に落ちる。ライトで照らせばわかるだろう】
【光を反射して輝くそれは――ダイヤモンドだ。しかも、微弱な冷気を放っている】
「……………。」
【この攻撃によって、手の群れの雰囲気が明らかに変わるだろう。そのどれもが明確な敵意を携えたのだ】
【次の瞬間レラへと一斉に握られていたものが投げつけられる――!】
【ダイヤ、ルビー、サファイヤ、エメラルド――あらゆる宝石がレラを襲うだろう】
【問題はその形状にある。どれも薄く平たく、鋭利になっているのだ。つまり掠れば肌を切り裂かれてしまう可能性がある】
【それとは別に――チャキッ≠ニ、何かを構える音が聞こえるだろうか】
【通路の奥、ほとんど動きを見せない手があった。それが握っているのは――】
【―――――銃=Aか】
【ちなみに撮影された写真には手は映っておらず、空を漂う宝石ばかりが映し出されていたのだとか】
【どう撮影すればこうなるのかさっぱりな写真は、それだけでも非常に不可解な一枚となる】
【先ほど手に入れたハンマーと併せて提出すればきっと目的は達成されるに違いない】
47 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/22(月) 23:33:03.55 ID:xjDnGQqho
>>45
【ゆっくりと扉を開け、部屋の中を覗き込む】
……なーんにもないな。
普通何かほったらかしてありそうなものだけど……
【部屋に足を踏み入れる。背後でばたりと扉が閉まった】
うん?
なんだ、あれ。
【壁際に積み上げられた大量の箱や鞄を見つけ、開いてみる】
ナイフに、拳銃に、弾丸……
そういえば、銀の弾丸って何かにあったなー……
【戯れに拳銃に弾丸を込める。ガンスピンの真似事をして取り落とし、慌てて拾う】
【その時、何か奇妙な音が響いた】
――わっ!?
【びくりと身体を震わせ、辺りを見回す】
な、なんだよー……
来るなら、来いってんだ!
【拳銃をポケットに突っ込み、腰に括りつけられた金属棒を取り、構える】
【棒は瞬く間に形を変え、フランベルジュとソード・ブレイカーに姿を変えた】
【強気な台詞であるが、額には冷や汗が浮かび、心なしか膝が震えている気がする】
48 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 23:33:53.75 ID:fSPyBuGfo
>>44
【チェストを明かりで照らせば、銃が置いてあることに気付けるはずだ】
【見た目は普通の銃となんら変わりはないが――銃身にGhost Magnum≠ニ刻印されている】
【この銃、どこか変わった雰囲気を漂わせていることに気付けるかもしれない】
【このホテルに漂う淀みと似ているような――とするとこの銃には霊気が宿っているのだろうか】
【さらに銃の横には一枚のメモが置かれていた】
【読めば、次のように書かれているだろう】
【 ※ ○月○日においての取引 ※
このところヤケに順調だ。次から次へと売れやがる
三時間前くらいに取引した客なんて上機嫌で現れたと思ったら
前に売った銃だけで何人殺したとか自慢してきやがった
どうでもいいが売上に貢献してくれるんだからありがたいこって
こんだけ売れりゃあその内だれかに恨まれるかもなあ! 】
【どうやらこのホテルで銃の売買が行われていたようだが――】
【ジョシュアがテキストを読み終える頃――部屋中に冷ややかな気配が充満し始める】
【第六感が警鐘を鳴らすような、嫌な気配。人はそれを霊気とでも表現するのだろうか】
【何か≠ェ現れる予兆か――】
49 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/22(月) 23:40:32.76 ID:fSPyBuGfo
>>47
【 カタ、カタ、カタ、―― 】
【何かが襲ってくる気配はない。それどころかまるで茜に気づいて欲しそうに、その音は鳴り続ける】
【軽く探索したなら――壁に隣接したチェストに箱が置いてあることに気付くだろうか。音はその箱が鳴らしているらしい】
【それは掌程の大きさであり厚紙でできている。何より、護符をそのまま箱にしたように文字がびっしりと書かれているのが目を引くだろう】
【茜がそれを発見したなら音は鳴りやむだろう。もし箱を手に取ったなら、どことなく不思議な力を感じるかもしれない】
【開ければ発泡スチロールの容器に銃弾が収納されていることだろう】
【容器にはGhost Bullet≠ニ目立つように印字されてある。何か、特別な銃弾なのだろうか】
【それを取ろうが取るまいがしばらくすると遠くの天井から軋む音が聞こえてくるだろう】
【次の瞬間その地点にドシィィン≠ニ重い何かが、天井を突き破って落ちるはずだ】
【確かめに行ってみるか、それとも遠ざかるか――選択の時だ】
50 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/22(月) 23:45:18.68 ID:fSPyBuGfo
>>47
>>49
//oh…描写抜けしました。もうドアは開くようになってます
51 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage saga]:2014/09/22(月) 23:48:36.96 ID:WfLMg+Rro
>>46
【斬ったという感覚はなかった。だが現実問題として目の前の手は消えて、からんとなにかが落ちたのだけは理解できた】
【左手のライトの反射が、なにか光り輝くものをレラの瞳に映す。だがそれが何かを判別する暇はなく、残った手たちが少女へ牙を剥いて】
(これは――――!?)
【幸い、光を受けてちかちかと色とりどりに反射するそれらは、周囲が暗闇であることもあって非常に判別しやすかった】
【レラは身を屈めて投擲物の大半をかわし、自分にぶつかる軌道のものは左手の曲刀で弾いていくだろう】
【―――そこでようやく、投げられているものが宝石であることに気づいて、レラは目を見開くのだった】
【単なる石ならまだいい。けれど不可解なことに、先程拾ったあのハンマーと似たような気配をそれらから感じる――――】
【これは調査の必要がありそうだ。そう判断したレラは地を這うように直進して手へ接近しつつ、弾いて地面に転がった宝石をできるかぎり踏む=z
【レラの能力の条件は「対象物が体に触れていること」だ。踏まれた宝石はその能力によって、後の提出物として少女の懐に収まることだろう】
――――――――ッッ!!!
【そして――――、】
【ここまでずっと曖昧な感覚だけを受け取り続けてきたレラだったが、その音が彼女の意識を本当の意味で覚醒させた】
【幽霊を相手取った経験は少ない。だがこの冷たく重い金属音、この意識にちいさな穴が開くような感覚は、彼女にとって慣れ親しんだものだ】
【――――銃撃! その可能性をきょう一番の反応速度でもって察知したレラは、即座に音のした方向へ懐中電灯を投げ飛ばす!】
【暗所戦闘では定石だ、暗闇の中で光源を握っていたら一瞬で蜂の巣になる。そして少女は、全速力で銃を持った腕の懐へと飛び込もうとする】
【懐中電灯は銃へまっすぐ飛んでいく。有事には警棒としても使えるようそこそこの頑丈さと重さがある一品だ、直撃すればそこそこの衝撃を齎すだろう】
【それで手が銃を取り落とせばそれでいい。そうでなくとも懐に飛び込むことにさえ成功すれば、容易に狙いを付けることはできないはず、という考えだ】
52 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/22(月) 23:52:44.41 ID:W54PVQXP0
>>42
(よシ!何とかなった――――ッ!?)
【至近距離で放たれる電撃。これは化け物にも効いたようで、青白い電光と共にバチッ!と大きな音が部屋の中に響き渡れば】
【化け物は力なくぐったりとする。狙い通り反撃及び無力化に成功しこれで何とか切り抜けたと思った、次の瞬間―――】
……グ……ァ―――――ッ!!
(―――クッ……まだいるのカ……!)
【一体目の化け物を撃破したのも束の間、息つく間もなく今度はもう一体の化け物が襲い掛かってくる……畳みかけるような襲撃は春燕に隙を生んだ】
【警戒の薄れた一瞬を突き、不意に首に伸びる腕。強い力と共に締め上げられると、春燕は堪らず呻り声を上げる。呼吸が出来ない、苦しい……!】
【このままではいけない、間違いなく意識を手放してしまう。遠ざかる意識の中懸命に対処する道を探る春燕―――】
【―――振りほどくには、攻撃するしかない。気を失うか失わないかの瀬戸際、春燕はまたも札を取り出して技を繰り出す!】
【先程と同じだ。女性の化け物は春燕に抱き付いて体を密着させている―――これはチャンスでもあるのだ】
【加えて、化け物は手を使えない・動けない。逆に自分は両手が自由。これは十分逆転の機を拓く手札となりうる!】
【以上の事より下した結論は―――】
金符・陽符・陰符――――≪電光石火≫!!
――――ァァァァァアアアアアアアアア!!!!!
【先程の電撃を生み出す組み合わせに火符も追加することにより繰り出されるのは、文字通り電光石火の早業】
【今度は化け物にではなく「自分に」電気を流す。それも、痺れるような電流ではなく、筋肉を刺激し身体能力を活性化するような―――】
【金符・陽符で電気を生み出し、陰符で最適な電流になるよう制御する。―――力には力を、身体能力が飛躍した春燕はその両手で強引に締められた腕をと解こうとする】
【それに成功したなら―――化け物の腕を取った状態のまま、背負い投げを敢行する!】
【受け身の体制でも取らない限り、余程の事が無ければ化け物の身体全体に強烈な衝撃が走る筈。―――これもまた、無力化につながるか】
ケホッ、ケホッ――――ハァ……ハァ……―――
【……しかし、春燕の消耗も激しい。限界以上の身体能力を無理に引き出したため、一気に体力を持って行かれることとなった―――】
53 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/22(月) 23:54:35.98 ID:f1Z/HyYmo
>>48
これは……銃、だよね? さ、触っても大丈夫……かな……
【チェストに在った物は一丁の銃。異様な気配の原因はこれであろうか】
【ジョシュアはおっかなびっくりといった様子で】
【銃身にそっと指先で触れて、害がないかを確かめた後】
(魔銃……とはちょっと違うのかな……)
(えと、呪いの武器とか……そういうのに近い気がするけど……)
【何事もなかった場合は、銃を手に取って懐に収めようとする】
【依頼の内容は"幽霊がいた証拠を提出すること"】
【霊気を持つこの銃ならば、十分な証拠能力があるのではないかと考えたのだ】
【……無論、見るからに曰く付きの代物だ】
【行動に成功したとしても、仕舞う際は何か起こらないものかとビクビクしながらであったが】
【日頃から銃を取り扱う少年であるが、"こうした"銃は専門外であった】
…………うぅん、そ、そういう場所だったのかな……。
お化けも怖いけど……こ、怖い人とかいなきゃいいなぁ……
【そして、上記の行動の成否に問わず隣のメモも目に入ることとなる】
【その内容が理解できないほど、少年も無垢な子供ではない】
【どうやらこのホテルは"黒い取引"が行われていた現場のようだ】
【正体の判らない幽霊も怖いが、それ以上に人間の悪意というものは恐ろしい】
【それを十分すぎるほど知っているジョシュアは、今までとは別の脅威の可能性を危惧した】
…………――――っ!
【それから間もなくして、部屋に漂い始める異様な気配に背筋がビクンと跳ね上がる】
【明らかに何らかの怪異の気配――先程ジョシュアを連れ回した者か、それとも別か】
【現段階では、何処から現れるかも察することは出来ない】
【部屋から逃げ出したかったが、下手に動けばその瞬間を狙われてしまう可能性がある】
【心臓がバクバクと高鳴る。嫌な汗が頬を伝い、緊張に指先が震えた】
【周囲をゆるりとした速度で見渡しながら――間もなくして現れるであろう何かに備えて意識を集中していた】
54 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 00:00:45.32 ID:Tb1zMZg/o
>>49
【奇妙な音が鳴り止む気配はない】
【しかし、何かが襲ってくる気配もない】
――何?
来るの?来ないの?
【剣を構えたまま、音の発生源を探す。不思議な箱を見つけるのには、そう時間はかからなかった】
【剣を元に戻し、箱を手に取る】
ごーすと、ばれっと?
なんだろ、これ。
【せっかくなので、その銃弾をポケットに詰めこむ】
【その時、さらに奇妙な大きな音が響いた】
――うわぁあ!?
【柄にもなく飛び上がって驚く。音は少なくともこの部屋ではないが】
……ぅわー、びびった……
なんだよもー、気持ち悪い……
【ぶつぶつと呟きながら扉を開き、音の響いた方角を見やる】
【金属棒から剣を作り出し、そろりそろりと近づいていく】
55 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga !red_res]:2014/09/23(火) 00:10:12.61 ID:pJY6p1y4o
>>51
【次々とレラの懐には宝石が収まってゆくのだろう】
【純度はそこそこ、霊気を纏っていることから少しばかり価値が高まるそれ】
【――おそらく持ち帰っても良いものだ。売りに行けばかなりの額になるだろう】
【だがそれも持って帰れればの話だ】
【ガァン! と響くのは発砲された証拠。しかし銃弾はレラに飛んでこないだろう】
【代わりに、いたずらにあたりを照らしていた光源――懐中電灯が破壊されるはずだ】
【レラの判断は未だ不快な音が響く中、鋭い針のように冴えわたっている!】
【銃を持っている手はひとつ。次の銃撃が来るまでにレラはその手に接近することができるだろう】
【チャンスだ。音によって精神が壊れるのが早いか、それとも脅威を打ち払う方が早いか――】
【運命は次の一手で切り拓かれる!】
>>52
【徐々に絞める力が強くなってゆく。つばめは成すすべもなく気絶してしまうのか――否】
【バッ、と女性の方の化け物の腕が空に放り出される。だが、化け物も黙ってはいない】
【すぐに次の攻撃に移ろうとするのだが――それよりも、つばめの動きが速かった】
「………! ………!」
「……ァ゛……ァ゛……!」
【化け物は身をよじって悶え、すぐに動かなくなる】
【そしてもう一つ――偶然か、女の化け物が叩きつけられた下に、男の子の化け物が居たのだ】
【つまり、同時に彼らを無効化する形となったらしい。とりあえずこの危機は乗り切ったか】
【――もし倒れた彼らを少し観察したならば、その傍らに一枚のメモ用紙が落ちていることに気づくかもしれない】
【血だらけのそれを拾い上げて読んだならこう書かれていることだろう】
【 血だらけのメモ用紙
みんな銃で殺された。家族も、両親も、親友も。
許さない。許さない。許さない。銃器を扱うありとあらゆる人を私は許さない。
ここは火薬と鉄の臭いが強いから、きっと愚か者たちがやってくる。
殺しましょう、殺しましょう、殺しましょう、殺しましょう、殺しましょう。
私と同じ姿になりましょう。 】
【――ここに来た人が戻って来ない理由の一つは、ここにあったのかもしれない】
【とにかく、彼らを倒したことによって嫌な気配が少し薄くなるだろう】
【また、同時に何か宝石のような物も地面に落ちていた。明かりをよく反射する故に見つけやすいだろう】
【涙型の赤い宝石に、小さな葉の装飾が施されている、いわゆるブローチと呼ばれる物だ】
【よく調べるとある部分にGhost Brooch≠ニ刻印されていることがわかるはずだ】
【一見普通のブローチだが、微弱な厄除けの力が備わっている】
【強力な霊のいるここでは役に立ちそうにないが、おそらく高く売れるだろうし、お守りとして持っておくのもいいだろう】
【さて、これらを提出すれば調査をした証拠になるかどうかはわからない、が――】
【今すぐこの場から逃げた方が賢明かもしれない。なぜなら、再び嫌な気配が急速に膨らみつつあるし】
【今倒した子供と女性の肉体がごぼごぼと蠢き始めるのだ】
【何か、とてつもなく不吉なことが起ころうとしていることは確実である】
56 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/23(火) 00:21:07.29 ID:pJY6p1y4o
>>53
【イヤな気配が強まってゆく。だが、さぁーっと、急にその気配は消えてしまうだろう】
【近づいてくる何か≠煢唐エかったのか――その答えは、次の瞬間にわかるだろう】
「ケヘヘ」
【またあの人を小馬鹿にするような笑い声が聞こえてくるだろう】
【だが、まるで四方からテープを同時再生させたみたいに声が拡散して、発生位置の場所の特定は困難を極める】
【気配は消えたのではない――そいつは意図的に、気配を消していたのだ】
【突如としてジョシュアの背後からぬっと、腕が伸びてくるだろう】
【脇の下から通されたそれは、手を内側に曲げると勢いよく戻り】
【あろうことか――ジョシュアの胸を鷲掴みにしようとする】
「ヘヘッ、これは可愛らしいお譲さんだ。こんな場所に何の用かな?
探しものか? 肝試しか? それとも俺に会いに来たとか?
ヒヒ、それァ嬉しいけどよ譲ちゃん、あんたもう帰れねぇぜ?
って、え、あれ、お前、もしかして――――」
【ゆるい拘束状態のようなものだが、手足共に自由が利くので抵抗は容易いだろう】
【むしろこの幽霊、霧か何かのように軽いパンチで形が吹き飛ぶはずだ】
【それで倒せるかどうかは別としても、拘束からは解放されるだろう】
【また、とある理由で幽霊はひどく動揺する。……これもチャンスに成り得るだろうか】
>>54
【通路を進む茜はやがて、あるものに出くわすだろう。あるいは音の方へ向かったことを後悔するかもしれない】
【何かが落ちた場所、そこにいたのは――巨躯の化け物だった】
【重厚なコートを着ているに関わらず、はっきりとわかるほどの隆々とした筋肉】
【その黒布の外見はまるで肉体そのものが装甲のようで】
【体格のせいで皮が剥がれた顔が小さく見える――そんな人型の化け物だった】
【シュウゥ――と静かに、その化け物は一度呼吸をするだろう】
【その吐息すら、大気を焦がさんとする熱のよう。猛々しい気性を、十二分に伝えるもので】
【やがてそいつはゆっくりと動き出すだろう】
【まず一歩、踏み出したならズ、ン≠ニ重い音が響き渡る】
【そして一歩、また一歩と進む度に、筆舌に尽くしがたい暴力の気配と威圧を振りまいてゆく――】
【挑むか、それとも逃げるか――道は二つに一つだ】
【その選択に、運命はついてくるだろう】
57 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage saga]:2014/09/23(火) 00:29:08.16 ID:0h65iQ3Mo
>>55
【――――銃を向けられた。相手が人差し指にほんの少し力を入れるだけで自分は死ぬ】
【その危機に対する極度の集中が、一瞬だけ彼女の頭の中から雑音を消し去っていた。そして光が、消える――――】
【現れるのは完全な闇だ。レラの目が闇に慣れるまでの時間は一般人より短いが、先程までライトを使っていたせいでいますぐとは行かない】
【けれど――――、】
じゃま………だぁあああっっ!!
【精神を蝕む何かから逃れるように、レラは叫んだ。その両目が一際強く輝き、直後一秒の間に複数回明滅するだろう】
【先程自分に向けて宝石を投げつけてきた手の位置は既に把握している。そしていまの銃声のお陰で、銃持ちの位置も判明した】
【能力の発動――――左手に曲刀、右手に忍者刀の二刀流が両側から襲い掛かり、まず銃持ちの手を確実に引き裂かんとするだろう!】
【そしてレラは銃持ちの手の背後に回るように大きく跳躍しつつ振り返り、能力を再発動。二刀は納刀され、両手には手裏剣が装填される】
【狙うは宝石を投げつけてきた手だ。レラは手の数だけ両目を光らせ、片っ端から手裏剣を投擲していく――――!】
【……多少強引な連続攻撃だが、彼女はここですべての外敵を一気に殲滅するつもりだ。なぜならば、】
がっ………あ、ぅ…………、
【――――そろそろ、音波に侵される精神のほうに限界が来ていた。ここで敵と別離して一刻も早く音波を止めなければ、本当に危ういかもしれない】
【涙の溜まった両目は、少しでも早く闇に慣れるために見開かれ。聴覚は音波以外の何かを捕らえようと鋭敏に研ぎ澄まされたままだけれど】
【その気力と意地がいつまで保つかは、もう本人にもわからなかった……】
58 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 00:33:08.72 ID:Tb1zMZg/o
>>56
――うわー……
【現れた巨大な化け物を目の当たりにし、絶句する】
こんにゃろー、びっくりさせやがって……
【建物の不気味さも相まって、化け物の迫力はすさまじいものがある】
【しかし、ここまで来て逃げるわけには行かない】
さっさと、成仏しろーっ!
【剣を構え、化け物に向かって走る。体重と勢いを乗せた渾身の突きを相手の額に突き刺そうとする】
59 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/23(火) 00:47:50.33 ID:pJY6p1y4o
>>57
【閃光――それは正に、そう呼ぶに相応しい流れだった】
【幽霊の手が引き金を引くよりも早く、銃を持つその手を二つの刃が引き裂いてゆく】
【ポロ、と落ちる銃器。だがそれが地面に接触する前にレラの手裏剣が炸裂】
【全てとはいかないものの、大半の手を消滅させることに成功するだろう】
【――――ガァン!!=z
【レラの傍で銃が最後の叫びをあげた。まるで悪あがきのように】
【だがそれは地面に落ちた銃がただ暴発しただけのことだった。運よくレラの足に当たる軌道でもない】
【しかしその瞬間、精神を蝕む不快な音はぴたりと止み、幽霊と思しき手の群れも消えてゆくだろう】
「――ガキエタ、ジュウガキエタ、ジュウガキエタ……」
【そんな囁きが聞こえたような気もしたが――気にすることではないか】
【さあ、束の間の休息に身を浸している場合ではない】
【なぜなら――突然通路にあるものがひとりでに動き始めるからだ】
【ドアや窓は物理法則を超え天井や床に、まるで壁の中を泳ぐように移動し】
【電気や置物は生き物のように壁に飛び、張り付きを繰り返す】
【動いているのはそれだけではない。道――通路の形状すらもぐにゃりと歪んでゆく】
【もはや安全な場所などない。どこに逃げる? 窓から外へ? 階段から下か上へ? 部屋の中へ?】
【行動しなければこの不気味なホテルのなすがままだ】
【その証拠にめきッ≠ニいう音がどんどん加速してゆき――】
【次の瞬間レラの背後の壁が吹き飛ぶだろう。木材や壁の破片、置物と花瓶が一緒くたに襲いかかる!】
>>58
【グさ――と、化け物の額に剣が刺さる。しかし化け物は微動だにしない】
【まさか倒したのか――いや、違う!】
「オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッッ!!!」
【成仏するどころかホテル全体を揺るがさんばかりの叫びをあげ、茜に殴りかかろうとするだろう!】
【見た目からわかる通り、その一撃は強烈だ。当たれば即戦闘不能、そんな予感さえする】
【先ほどの攻撃が急所であったのにもかかわらずダメージがないことを鑑みれば、おそらく異様にタフなのだろう】
【高攻撃翌力に、高体力。これはもう――逃げた方がいいかもしれない】
【あるいは――あるではないか。先ほど手に入れた、特別な武器≠ェ】
60 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 00:52:38.93 ID:43XUo5il0
>>55
【ズシン―――埃が舞い上がると共に、女性のカタチをした化け物は地面に強烈に叩きつけられて】
【同時に下敷きになった子供の方も、この一撃で動きがなくなる。思いがけず一石二鳥を得たようだ―――】
(――――危なかった、ネ……!これ以上は……体が持たない所だった……ヨ……)
【―――窮地を脱したといえども、春燕もまたかなり消耗していた。息は荒く、足もややふらついているようで】
【今ここで三体目が来たらどうなっていたか分からない……だが、幸い三体目は襲ってこないようだ。】
【……ならば、次にすべきはこの状況を報告するための観察及び記録。これもまた重要な任務の一つだ】
【W-Phone≠フカメラ機能を用いて現状を撮影。勿論今し方倒したばかりの二体の化け物も―――】
【―――と、化け物を撮影しながら調査して居たところで春燕は何かを見つける。ブローチと……これは、メモ……?】
【拾い上げて読めば、この事件のパズルのピースが一つ埋まるかもしれない―――】
――――
(―――そういうこと、カ。あの子の顔も、あの女の人の傷も、全部……)
(……悲しいネ。こんな姿に成り果ててまデ、恨みを抱いてとどまり続けるのかイ……)
【―――恐らくこれで一件落着だろうというのに、春燕は沈痛な面持ちをしていた。理由は言うまでもない―――】
【メモに残された哀しい過去の断片。骨髄まで徹した恨みが、人を化け物に成り果てさせたのか……】
【もし私を殺したとして何になる。それで恨みは晴れるのかい。―――いや、もうこの化け物にはそんな話は通じないのだろう】
【―――春燕は二体の化け物に向き直る。彼女の心根を表すような明るい笑みを湛えて、眼にはうっすらと涙を浮かべて】
【ゆっくりと、優しく、化け物に―――かつて人だったものに語り掛ける】
―――もう安心してくださイ。私が護りますかラ……
誰かが銃で罪のない人を傷つけるのなら、私が護りましょウ。誰かが銃で受けた傷で苦しんでいるなら、私が治しましょウ。
知ってますカ?ワタシはネ、正義の味方で―――どんな傷だって治す薬師なんですヨ……!
誓いましょウ。ワタシは力の限り、貴方達のような惨劇が起こらないよう護り続けまス―――
―――だから、安心してお眠りくださイ。もう恨み続けるのは疲れたでしょウ……?
【もう化け物にかつての心なんて残っていないのかもしれない。春燕の声なんて届かないかもしれない。―――でも】
【言わずにはいられなかった。皆を護り、そして治す者として―――二度とこのような惨劇は起こさせないと】
【だから、どうか安心して欲しい。……心優しい少女はそう祈り、そう願う。たとえ化け物には既に無意味だったとしても―――】
【報告すべき事柄をすべてそろえ、此処を後にしようとする。こんな所には長居は無用だ、体力も不安なのだから】
【幸いここは二階。先程たどった道を戻れば数分もせぬうちに入口に戻れるだろうが―――】
61 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/23(火) 00:53:30.78 ID:eMUxZLVLo
>>56
ひっ……――――――
【四方から響き渡る声に、ジョシュアは周囲を忙しなく見渡して発生源を見つけようとする】
【が、姿も見えず声が部屋中に反響している状態で探し当てることが出来るはずもなく】
【背後から迫り来る霊に気づくこともなく、行動を許してしまい】
――――ひあぁぁぁぁぁ!!!?
【女の子の"ような"悲鳴を上げながら、身体を激しく捩って霊を振り払い飛び退る】
【羞恥と恐怖で顔を真っ赤にして、目元に微かに涙を浮かべながらも】
【即座に振り返って――"銃口を向けた"】
【術式起動――体内魔導回路壱番〜壱捨七番解放】
【魔銃<CarlMaria von Weber Mk-V>:ライン接続】
【属性選択:『sylphid』『Jupiter』……装填】
【弾種選択】
【『Jupiter』Lv.1<Short Circuit>×4(残弾:26/30)】
【『Jupiter』Lv.3<Lightning Blade>×1(残弾:9/10)】
【合計展開数5/8】
【レール形成:本数4/8・軌道選択・直進→散開→左右】
【解凍率表示<Lightning Blade>−50%】
【全ての弾丸は我が意のままに――殲滅術式<Der Freischutz>発動】
【ジョシュアの手には、小柄で華奢な容姿には不釣合なほどに禍々しいフォルムをした漆黒の大型拳銃が握られていた】
【<CarlMaria von Weber Mk-V>……ジョシュアの半身とも言える魔銃は、持ち主の意志に応え顕現する】
ば、ば、ば……馬鹿あぁぁぁぁぁぁ――――ッ!!!
【混乱の坩堝で自分でも何を言っているのかあまり理解していないが】
【ぐしゃぐしゃになった思考の中で浮かんだ幼稚な言葉をボーイソプラノで吐き出し】
【その瞬間、銃口から四つの黄色い魔弾が霊に向かって放たれた】
【魔弾は1mほど直進した後、一つはそのまま真っすぐに向かっていき】
【残り3つはその地点に到達した時点で左右、上方に軌道を変える】
【黄色い魔弾……内包されるは電撃属性の下級魔術】
【命中した場合、霊の性質にもよるがスタンガン程度電撃と共に魔翌力ダメージが与えられるかもしれない】
【まずは直進する魔弾が先行し、それから数瞬の時間差で左右上方から囲うようにして襲いかかるが】
【ホーミング性能はなく、事前に設定した軌道に沿うだけの為】
【初撃で大きく移動すればその後の魔弾も空を切ることになるだろう】
62 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 01:01:51.49 ID:Tb1zMZg/o
>>59
【手ごたえはあった、普通ならば一撃必殺のはずだ】
【しかし敵は倒れず、それどころか雄叫びをあげて襲い掛かってくる】
――うそ、なにこいつ……
【とっさに剣を盾に変形させ、敵の拳を受け止める】
【しかしダメージは盾を介してもかなりのもの、少女の身体が吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる】
げほ、げほっ……
何、こいつ……。やっぱり、おばけ?
【叩きつけられた衝撃で、ポケットから拳銃と、不思議な弾丸が零れ落ちる】
――そうだ、これだ!きっとそう!
急げ!
【何かピンと来たのか、急いで拳銃にGhost Bullet≠装填する】
【敵の次の攻撃に間に合うのなら、慣れない手つきで引き金を引くだろう】
63 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/23(火) 01:07:29.42 ID:pJY6p1y4o
>>60
【――化け物に、彼女の声は届いたのだろうか】
【ごぼ、ごぼ、と形を変えつつある彼らからの返事はない】
【ふと、四方から幽霊と呼ぶに相応しい白い影が集まってくる】
【それらはまるで吸い寄せられるように肉塊に取り込まれてゆくだろう】
【肉塊は幽霊と思しき何かを吸収するたびに、激しく蠢き、その体積を大きくしてゆくだろう】
【それに比例して膨張するのは、怒り、悲しみ、恨み、憎しみ、絶望――】
【 怨嗟、怨嗟、怨嗟、怨嗟、怨嗟、怨嗟、怨嗟―――――!! 】
【メキ、ごぼ。肉が泡立つような、再構築されるような音に混ざって】
【聞こえるはずのない悲鳴も渦を巻いているかのようにさえ感じるかもしれない】
【数十秒後には天井につくほどに成長するだろう】
【ただ只管に肉を固めたような外見。体のパーツがバラバラに取り付けられ】
【腕や足が到る所に生え、顔が浮き上がり、気味悪く脈動している】
【――しかしそれも、つばめが部屋を去った後のことだ】
【彼女の足はホテルの入り口へと向かうのだろう。だが歩けども歩けども、入り口に辿り着くことはない】
【なぜ? 理由は――ホテルの構造がまるっきり変わってしまっているからである】
【それにつばめが気づいた頃だろうか、背後から激流のような怨嗟が近づいてくるだろう】
【腕―というよりは触手に近いそれ―が何本も、つばめへと迫りくるのだ】
【ドガガガガガガッ! ……そんな音が響くのは、つばめの目の前の壁だ。そこに、腕は突き立てられる】
【音を立てて崩れた壁の向こうには、階段があることだろう。まさか、この化け物が道を開いてくれたのか――】
【もし、もしも上るならばその階段はまっすぐ最上階へと続いている】
【そして、このホテルに一室しかないスイートルームの前に出ることだろう】
【軽く後ろを調べたならば通ってきた階段と同じものが三つ、壁が消えて出現する――その先からは各々の、声】
//はーい!ここが合流ポイントです!一番乗りです!
//申し訳ないですが他の人が合流するまでお待ちください…
64 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage saga]:2014/09/23(火) 01:14:30.44 ID:0h65iQ3Mo
>>59
はっ、はっ、はぁっ………!
【断末魔じみた銃声を最後に、少女の精神を侵食していた音波が止まる――――思わずレラは、がくりとその場に膝をついた】
【大量の脂汗が、大粒の涙と一緒に地面へ流れ落ちた。幼い精神には強すぎる負荷、その反動がレラをその場に縫いとめてしまう】
【そして、漏れ聞こえる謎の呟き。目の前には敵が取り落とした銃。次にどう行動すればいいか頭ではわかっていたが、まだレラは動けずに――――】
う………あ、あぁああッ!!?
【そうして顔を上げるのが遅れたせいだ。彼女が通路上のすべてがおかしくなったのに気づけなかったのも、背後の壁の爆発を避けきれなかったのも】
【結果的に地面に伏せるような体勢になっていたため直撃ではなかったが、炸裂した断片が背中に当たって甲高い金属音を響かせる】
【レラの服の中には大量の暗器≠ェ仕込んである。それは時として、このように盾にもなるのだけれど……衝突の衝撃そのものを殺すほどではない】
【吹き飛ぶように地面を転がって、レラは膝立ちの状態でどうにか体勢を立て直すだろう。……いつまでもへたれてはいられない】
【もし敵が落とした銃がまだ残っていれば、レラはいままでと同じ手順でそれを回収する。正直気乗りはしないが、これも忍≠ニしての仕事だ】
【最初の威勢はどこへやら、いまやレラの頭の中に恐怖≠フ二文字が渦巻いているのは否定できない事実となってしまったが……】
【それでも幼い頃から必死に体に覚えさせた忍≠ニしての経験が、レラの体を動かし続ける。少女は震える足に喝を入れ、疾走する】
(し……しかし、これではまるで――――っ、)
【――――レラが希望を見た先は窓だった。再び能力が発動し、鎖≠一本と鉤爪≠二つ手元に召喚】
【それらに共通して備えてある接合部をテレポートで組み合わせ、一瞬にして鉤縄≠作り出したレラは、そのまま窓の外へ飛び出すだろう!】
【先程レラは、二階から廊下の穴に叩き落された。であればここは一階のはずだが……そういう常識が通用するかどうかはもうわからない】
【これではまるで、この廃墟そのものが幽霊みたいだ――――そんな風に考えつつ、レラは空中で反転。まずは廃墟全体の姿を確かめようとし、】
【次に上階の窓付近めがけて鉤を投擲、サッシ部分に引っ掛けることで壁にぶら下がろうとするだろうか】
【とりあえずだが、建物の外から様子を見ようという狙い。もし地面が近ければ、そのまま一旦降りてしまうのが安全なのだろうけれど……】
【もし地面が遠いようなら、レラはいま引っ掛けた窓の中へと登っていくしかない。廃墟の住人達は、小さな忍者をいかなる場所へを導くか――――】
65 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 01:19:57.27 ID:43XUo5il0
>>63
//了解です!お返事は皆さんの到着を待ってからの方が宜しいでしょうか……?
66 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage!red_res]:2014/09/23(火) 01:22:25.68 ID:pJY6p1y4o
>>61
【ジョシュアが振り返ったならばそこには、黒のカッターシャツにスラックスを着た、半透明の幽霊が立っていることだろう】
【かなり厳つい顔つきであり、服装と相まってどう見ても暴力団関係の人にしか見えない】
「……男、なのか。……男なのか!? そうなのか!?
マジか俺はなんてことをしちまったんだあああぁぁぁあぁああぁああぁ………」
【かれはそんなことを喚きながらがっくりと項垂れる。魔弾が迫っていることに気づいていないのだろうか】
【魔弾は何にも妨げられることなく、全て幽霊に命中するだろう。その威力で彼の姿形は跡形も無く吹き飛んだ――が】
「……ああ、無駄だ。俺は身体を持ってないから、そんなもんは一切効かねえ
だが、待てよ。お前見かけによらず銃を使うのか。なら、俺と勝負しようじゃあないか」
【幽霊はジョシュアの目の前で再び元の姿に戻る。この幽霊、幽霊のくせにかなり冷静である】
【そしてどこからか銃を取り出すと、見せつけるようにくるくると回し始める】
【――この銃、ホンモノ≠セ。撃たれれば命にかかわる、あの銃だ】
「――実はな、俺はこの愛銃に閉じ込められた魂だ。自分で言うのもヘンだけどな
だから、こいつを壊せば俺も消滅する。――そこで、だ
ここは男らしく¢′bソで勝負をつけようぜ?
先に相手の銃を撃ち壊した方の勝ち―――――どうだ?」
【そんな提案をジョシュアへと持ちかけるだろう】
【乗ってもいいし、弱点がわかった今、全力でそれを壊しても誰も文句は言わないだろう】
【どちらにせよ、幽霊は銃をホルスターに仕舞い、構えを取る】
【もしジョシュアさえ勝負に乗ったならば、彼はペンダントを両者の眼前に投げるだろう】
【これが合図≠ゥ――――!】
67 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/23(火) 01:40:41.57 ID:pJY6p1y4o
>>62
【ズン、――重量を感じさせる音を響かせながら、再度化け物は茜へと近づこうとする】
【だが、そうだ。たった今茜が装填したGhost Bullet≠ノは霊的な存在を打ち抜くことができる特別な銃弾】
【ガァン!! と銃声が響き、弾丸は化け物の胴へと飛び――】
「オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ!?」
【――効いた。巨体の足が止まり、ぶるぶると震えたまま動かなくなるだろう】
【しかしこれでは動かなくなっただけだ。いずれまた動き出すだろう。ならば】
【逃げるが勝ち――依頼はGhost Bullet≠提出すればばっちりだろうし、ここでこいつを相手にする必要はない】
【数秒もすれば化け物はまた動き出す。床を砕かん勢いで、茜に向かって突進してくるだろう】
【だが距離はある。化け物が肉薄するまでにどこへなりとも逃げられるだろう】
【幸運にも左右に通路が伸びている。どちらかに逃げるか、それとも客室に避難するか――】
【さあ、どうする?】
>>64
【地面は遠く見えるだろう。というよりも――真っ暗で地面が無い】
【地面だけではない。窓の外から見える風景は全て闇だった】
【ここから飛び下りればどうなるのか? それはおすすめしない。既にここは、別の世界と化しているのだから――】
【窓から上階へ入れはするが、ホテル全体の異変は終わったわけではない】
【ぴきっ、という音は今レラが入ってきた窓のガラスにひびが入る音だ】
【数秒後、窓ごと通路が崩れてゆくだろう。そしてレラを追い詰めるように、崩壊は少しずつ進んでゆく――!】
【だが、この通路もどこかおかしい。一本道だし、客室も脇道ない】
【まっすぐ走って行けば、階段があることだろう。それを上ればまっすぐ最上階につながっているはずだ】
【そこにはつばめがいることだろう】
【また、後ろには上って来た階段と同じものが3つある】
【そのうちのひとつはつばめが上って来たのだろう。後の二つの奥からは、叫び声やらが聞こえるが、これは――】
//ということで合流ポイントです!後の二人が合流するまでしばしお待ちください…
>>65
>>64
//≫>63に対してのレスはしてくださって構いません
//全員が揃い次第、>>ALLで進行させて頂きます!
68 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 01:46:36.38 ID:43XUo5il0
>>63
【部屋を出て暫くすれば、春燕は妙な違和感に気付く。―――どうもおかしい、行きに着た筈の道が無くなっている……!!】
【途方に暮れる春燕。これでは報告はおろか帰還する事すらままならないと頭を抱えていた、その時―――】
【背後から迫り来る身の毛のよだつような怨嗟の塊。それが押し寄せるようにして、春燕目掛けて迫り来る!!】
【もう抵抗する体力は少ない所にこの猛威である。すわ、一巻の終わりか――――いや、ちょっと待て】
【春燕を襲うにしてはどこか様子がおかしい。どうもこの腕の塊は春燕を狙ってないような……そう思った、次の瞬間】
―――――――!!
【轟音と共に、壁に腕が突き刺さる。音を立てて崩落した壁の向こうには、階段……まさか、道を拓くために?】
【壁を破壊した後も、春燕を襲うような気配はない。―――ああ、きっとそういうことなのだろう】
【春燕は意を決して道を進む。その顔に少しだけ嬉しそうな微笑みがあったのは、きっと気のせいではない―――】
【階段を上り詰めると、其処はスイートルーム。炎の燕で辺りを照らすと、階段が三つ。その先に声が聞こえる……】
【まだ戦っているのだろうか。皆は無事なのだろうか。それだけが心配である―――】
69 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 01:49:07.41 ID:Tb1zMZg/o
>>67
――やった?
【弾丸は敵の胴体に突き刺さる。敵の動きが止まった】
【しかし倒れてはいない。すぐに動き出す】
あーもーめんどくさいなー!!
さっさと成仏しろ!
【おまけに弾丸を2,3発撃ち込み、すぐに走り出す。たまたま目に付いたのは右側の通路だ】
ちょっと悔しいけど、逃げるが勝ちだ!
70 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/23(火) 01:52:56.82 ID:eMUxZLVLo
>>66
う……うぅぅ〜…………!
【目元に涙を滲ませながら睨みつける姿は、どこか少女めいてはいるが】
【実際に触れたならばその性別を察することは難しくないだろう】
【思い切り叫んだせいか、"衝撃"が大きかった為か】
【何か吹っ切れた様子で、足跡に追われた時のように怯える様子もなく】
【幽霊へ真っ直ぐ視線を向けながら、魔弾の行方を視界に収め――】
えっ……う、嘘…………!?
(魔術が、効かない……ど、どうしよ……!)
(神聖魔術なら多分効くかもだけど……でも今日は持ってきて――)
【まさか完全に無力化されるとは思っていなかったらしく】
【ジョシュアは焦ったような表情を浮かべながら】
【頭の中でどうやって目の前の幽霊を打倒しようかと考えようとしたが――】
は、早撃ち……?
あ、えと、その…………は、はい……
【突然放たれた予想外の提案に、一瞬目をパチクリとして】
【何か言い返そうとするも、結局言葉にはならず慌てて自分も構えを取る】
【この少年、基本的に周囲の状況に流されやすく勢いに弱い】
【別の言い回しをすると"チョロい"子である】
【銃は召喚式の為ガンホルダーなどは装備しておらず】
【幽霊の仕草を真似るようにして、愛銃を腰に添えるようにして――】
(こうなったら……絶対勝たなきゃ……)
(僕だって……ガンマンじゃないけど……"この子"とはずっとずっと一緒だったんだから――)
【『Jupiter』Lv.3<Lightning Blade>×1(残弾:9/10)】
【合計展開数1/8】
【レール形成:本数1/8・軌道選択――――】
【解凍率表示<Lightning Blade>−100%】
【幽霊の示す合図――ペンダントが地の着いた瞬間】
【銃を握るジョシュアの手が残像の見えるような速度で動き、<CarlMaria von Weber Mk-V>から一筋の閃光が放たんとする】
【少年単体の力や技量ではありえない高速のクイックドロー】
【自身の体内魔術回路と"ライン"が繋がっているこの魔銃は、ジョシュアの意志通りに"操作"することが出来る】
【操作により持ち上げる力を発生させ、それに自身の動作を重ねることで無理矢理動きを早めている】
【当然腕にも負担は掛かり、"真っ当な銃"であれば狙いも定めることも困難を極めるが】
【弾道を自在に設定できる魔弾は、狙った位置へと正確に到達する】
【放った魔術は電撃属性のLv3。雷速の剣を生成し撃ち放つ力を持つ】
【狙いは当然――幽霊の持つ銃であったが……果たして、彼の技術を上回ることは可能であろうか】
【今は回避する余力もない、霊の弾丸が早く到達した場合……ジョシュアの銃は手を離れ撃ち抜かれることとなる】
71 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage saga]:2014/09/23(火) 02:05:56.75 ID:0h65iQ3Mo
>>67
>>68
【――――昏い。この闇は、自分の味方になってくれる闇じゃない】
【現在地を確かめようと首を振って周囲を見渡したレラは、それを確信した。得体の知れない冷たい黒が、世界を満たしていた】
【それに少女が恐怖を覚えたのは仕方のないことだっただろう。レラは逃げるように鎖を手繰り寄せ、窓の中へ飛びこんだ】
う、くっ………なんだというのだ、このばしょは…………っ!!
【すばしっこさ≠ニいう一点において、レラは幼い身ながらSCARLETの仲間内でも屈指のものを持っている】
【まして恐怖に追われての全力駆動だ、崩壊が追いつく前にその場から離れること自体は比較的簡単だった】
【……だからといって、恐れが消えるわけでは決してない。単なる一本道の通路から、いまだかつて味わったことのない不気味なものを感じて】
【とにかく、その場に留まることだけは不味かった。戦略的にも、精神的にも】
【結果、レラは走る。一直線の通路を抜け、階段を全速力で駆け上がって、その先に何か暖かいものを求めて――――、】
はあっ………はあっ………は、ぁ!?
な、なんだ、ちゅんいぇんか。ど、どうやらさきをこされてしまったようだな……!
【そんな精神状態だったがゆえに、階段を登りきった先に春燕を見つけたときのレラの表情の変化は目まぐるしかった】
【例の精神汚染のせいもあって弱気になっていたのだ――――大きく安堵の溜息をついて、その拍子にまた目が潤んでくるけれど】
【はっと我に返るなり必死で取り繕って、周囲を調べるフリをして思い切り顔を背ける。少女がもう一度振り返るのは、ひとしきり涙を拭い終わった後……】
ここはさいじょうかい≠フようだな。この先に、まだなにかあるのか?
ほかの二人も、ぶじだといいが………。
【そんなやり取りはさて置いて――――どうにか調子を取り戻したレラはスイートルームの扉を見据え、独り言のように呟く】
【ここはきっと今宵の終着点。認めたくはないが、レラはそうであって欲しいと思っていた。この先に、如何様なものが待つのか――――?】
72 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/23(火) 02:12:15.38 ID:pJY6p1y4o
>>70
【ペンダントが地面に落ち、カチャン、と音が響いた刹那】
【二人はほぼ同時に銃を抜き――そして、引き金が引かれた】
「―――――――!!」
【その速さに目を見開いたのは霊の方だった】
【まさか銃の性能で劣ることはあっても、撃つまでの速さで後れを取るとは夢にも思っていなかったのである】
【それが作用してなのか、はたまた純粋な実力の差だったのか――響いた銃声は、ひとつだけ】
「……は、はは……やるじゃねえか。見かけによらず男だな」
【霊の愛銃は粉々に砕け散っていた】
【彼の手から銃だったものが落ち、それに伴って彼の身体も気配も徐々に薄れてゆく】
「さて、俺はこのまま成仏するが――他のヤツら≠ヘどうかな?
ケヘヘ、お前に免じてちょっとだけ手助けしてやるよ。……はい終わり。じゃーな――」
【満足そうに彼は一方的に喋ったあと、本当に成仏してしまうだろう】
【それと同時に、ガチャ、という音がドアの方から聞こえるはずだ。まさか――閉じ込められた?】
【さて、しばらくしてから部屋中に、いやホテル全体に淀んだ空気が充満し始めるだろう】
【その発生源は窓の外だ。真っ暗な外の景色にひとつ、異様な物体が浮かんでいる】
【苦痛にゆがむ人の顔をいくつもくっつけてぶくぶくに膨れあがらせたような醜悪なそれ――悪霊の塊だ】
【悪霊は少しずつその大きさを増していて、すぐに窓を圧迫し始めるだろう】
【逃げ場は――ドアは封鎖された。だがこのホテル、構造が無茶苦茶という特徴があったはず】
【加えてさっきの霊の手助け=\―】
【それにベッド、チェスト、テーブル、クローゼットなどを押しのけてみるといいだろう】
【正解は大きなチェストだ。それを退ければ――階段が出現するだろう】
【それはまっすぐ最上階へと続いている。登りきったならつばめとレラが居るはずだ――】
//ちょっと急ぎ足ですが合流ポイントです…!
73 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/23(火) 02:22:11.39 ID:pJY6p1y4o
>>69
【銃弾が刺さり、そのたびに化け物の動きは止まる】
【だが猛々しい叫び声をあげながら、凄まじい熱量を持って茜を追いかけてくるだろう】
【右の通路の先には壁が見える。だが、左に道が続いているようだ】
【けれど、それ以上の進行は不可能な状態だった】
【 理由は簡単――床が途切れているのだ 】
【しかし、暗闇の中化け物に追われているこの状況でそれを確認することは難しい】
【ご丁寧にも進入防止の柵があるが膝までの高さしかなく、まるで躓かせるために誂えられたようだった】
【もし躓くか飛び越えるかすれば、一階分ほどの高さを落下するだろう】
【下には何故か毛布が敷いてあって、怪我はせずに済むだろう。かわりにもの凄い量の埃が舞うが、それだけだ】
【辺りを照らせば増築途中のような、梁が剥き出しの部屋であることがわかるだろう】
【何のためにこんな造りにしたのか皆目見当もつかないが、とりあえず先に進むしかない】
【見渡せばドアを見つけることができるだろう】
【開くとすぐに階段がある。その先は真っ直ぐ最上階へと続いているはずだ】
【階段をのぼれば――先にホテルに入っていた三人が迎えてくれるだろう】
//かけ足もいいところですが、合流ポイントです
//これに対する返信を確認後、ラストに向けて進行させて頂きます!
74 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/23(火) 02:32:17.68 ID:eMUxZLVLo
>>72
うくっ……! はぁ……はぁ…………
【結果は――ジョシュアの魔弾が勝る事となった】
【右腕に走る苦痛に表情を歪め、生死を賭けた緊張から解放された瞬間大きく荒い息を吐く】
【ずっと昔にテロリストの鎮圧なども行った経験もあるジョシュアだが】
【ここ数年はガンスミスとして町外れで平穏に暮らしていただけの、年若い少年である】
【殺し合いの空気に慣れているはずもなく、ジョシュア自身も慣れたいとも思っていなかった】
(これでちょっとは……男の子らしくなれたのかな……?)
【何はともあれ、驚異を退けることには成功した】
【男らしいと褒められたことなんて殆どなかった少年は、消えていく幽霊を複雑な表情で見送る】
【この幽霊に好印象など抱けるはずもないが】
【男として認められて嬉しい気持ちもまた、存在した】
【しかしぐしゃぐしゃになって、名前もわからないその感情の正体を探る時間は無く状況はまた動き出す】
【施錠されたドア、充満していく澱んだ空気】
【その発生源を追って外を見れば、見たこともないような巨大な怪異が姿を現していた】
う、うぁ…………どうしよ、どうしよ……っ!!
【このままここに留まっていれば、すぐにでも飲み込まれてしまうだろう】
【どうにかして脱出しなければいけないと、部屋中を駆け回って出口を探す】
【そんな中――先ほど銃のあったチェストを思い出してそれを退かし、何とか出口を探し当てると】
急がなきゃ……!
他の人達もみんな平気だといいけど……――
【脇目もふらず、一目散に階段を駆け上っていく】
【かくして、ジョシュアも遅れながら他の探索者たちと合流することに成功するのだった】
75 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 02:37:23.63 ID:Tb1zMZg/o
>>73
【銃弾が撃ち込まれても、化け物は倒れない】
しつこいなー、本当に!
【廊下を道なりに走り、化け物から逃げる】
【何か柵のようなものが見えたが、気にせずに飛び越えた】
――あれっ
【床に足が着かない。足を空回りさせながら、少女はまっさかさまに落下する】
うわっ――
【一瞬意識が飛んだ。毛布にぶつかり、意識はすぐに戻る】
げほ、げほっ
なんだ、ここ?
【盛大に咳きとくしゃみをしながら起き上がり、辺りを見回す。どうやら扉と埃まみれの毛布以外何もないようだ】
そうだ、まだあいつが追ってくるかもしれない。
急げ。
【扉を開き、まっすぐに階段を上る。たどり着いた最上階のスイートルームには、すでにたどり着いた仲間たちがいた】
――あっはは、ごめん。遅刻した。
76 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/23(火) 02:39:15.46 ID:pJY6p1y4o
>>68
>>71
>>74
>>75
【四人が揃うとスイートルームの大きな扉がひとりでにギィ、と開くだろう】
【そこはこのホテルには似つかわしくなく、また全体的に雰囲気が違っていた】
【室内には一切の隔たりが無く、それもあってかただの馬鹿広い部屋なっていて】
【もちろん家具や置物も無いに等しく、天井は高くステンドガラスで囲まれていた】
【天窓から差し込む月明かりのおかげで、どこか神聖ささえも感じられるかもしれない】
【踏み込めばさらに空気が変わるだろう。いや、元に戻ったと言うべきか――】
【ここだけはホテル全体を漂っていた淀んだ空気が皆無だった。ひと段落、といった所か】
【部屋の奥には新旧ひっくるめたあらゆる種類の銃器の山≠ェあった。よく見れば中にはキラリと光る物体も確認できるだろう】
【数は少ないがなぜか宝石類≠熾エれているようだ。中には金や銀でゴテゴテに装飾された銃≠ネんかも確認できる】
【――建物内での収集品は自由に持って帰ってもいいのだし、拾っても誰も文句は言わないだろう】
【しかしその手前、部屋の中央には柱があり、その下の椅子に骸骨が座っている=z
【ボロボロのマントのようなものだけを羽織りぽつんと佇むその姿は、どこか番人のようでもあって】
【この部屋の特徴はもうひとつある。室内の中央からは、規則的に頭蓋が並べられているのだ】
【何の意味があるのだろうか。中には大中と隣り合わせに£uかれているものもあるようだが――】
77 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/23(火) 03:02:42.07 ID:0h65iQ3Mo
>>ALL
>>76
――――よし、全員そろったようだな! いくぞっ!
【先に着いていた春燕、別行動を取っていたジョシュア、遅れて到着した茜。これでどうやら合流できたようだ】
【レラが自分も含めた全員へ向けて士気を挙げるための声を張り上げるのと、スイートルームの扉が開くのが同時】
【もう、ひとりじゃない。その事実を糧に磨耗した心を叱咤して、レラはいままで以上に神経を尖らせながら足を進める――――】
ここは、いったい………?
とりあえず、あのへんなかんじはしないが…………。
【ステンドグラス越しに差し込む月光。それに照らされる宝石類と黒光りする銃器。レラは素直に、この部屋を美しいと思った】
【けれど、それだけに警戒度は高まる。ここまでの様子と余りに異なりすぎる……まずは広い室内を隅々まで見渡して、人の気配がないかどうかを確かめるだろう】
【特に何もなければ、レラは部屋の奥まで進んで主要なものをざっと探る。広い部屋だが、四人がかりなら調査にそう時間はかかるまい】
【部屋の奥には銃と財宝。中央にはマントを羽織る骸骨。並べ立てられた頭蓋。ステンドグラスから注ぐ光……なんとなく、海賊の墓場を連想した】
【レラは少し考えた末、並んでいる頭蓋を調べてみることにしたようだ。そっとしゃがみ込み、ひとつひとつ検分を始めるだろう】
【どれぐらいの数があるのか。劣化具合からして死後どのぐらい経っているのか。そして、奇妙な隣り合わせの頭蓋――――レラが特に入念に調べるのはこのあたりか】
78 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 03:06:07.99 ID:Tb1zMZg/o
>>76
【ようやく、目的地とされるスイートルームにたどり着いた。開いた扉の中に足を踏み入れる】
わー……
【今までの暗い不気味な雰囲気とは打って変わった空気に、ほっとした表情でため息が漏れる】
【奥を見ると、そこにはいろいろな銃器が山と積まれていた。しかし、刃物ならともかく、少女は拳銃には興味ない】
【それよりも、部屋の中央にある座った骸骨が気になった。目の前へ歩き、軽く手を合わせる】
【部屋の神秘的な雰囲気からか、恐怖や不気味さは不思議なほど感じなかった】
【それが終われば、せっかくなので拳銃を物色していくだろう。銃剣のようなものがあれば、くすねていくだろう】
79 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/23(火) 03:07:30.91 ID:eMUxZLVLo
>>76
(ここは……ちょっと、今までと雰囲気が違うような気がする……)
【ジョシュアは扉を潜り、スイートルームの中に恐る恐る足を踏み入れた】
【其処には見渡す限り広々とした空間が存在し、上を見れば荘厳なステンドグラス】
【大凡普通のホテルとは一線を画する光景であったが】
【それより目に付くものが内部に幾つも存在した為、すぐに頭の中から消える】
あれってまさか……多分そうだよね……。お宝みたいだけど……うぅん……
【まず視界に入ったものは、様々な銃器の山であった】
【しかし、途中である文章を目撃していたジョシュアにとってそれは宝の山には映らず】
【非合法な手段で集められた代物なのだろう……と、"扱いに困る"といった反応であった】
【興味はあるが、それ以上に後が怖い】
【他のメンバーが取得しない場合は、ここであった出来事の証拠として報告するべきだろうかと思考した】
【そして、それよりも気になるのは"如何にも"といった風情で座る骸骨の姿だ】
【よくよく見れば他にも無数の頭蓋が並べられている姿が見受けられた】
(儀式の跡……? た、多分動いたり……何かあったりするんだろうけど……)
(僕はどうしよう……かな? 他の人は、どうするんだろ……)
【優柔不断な少年は、自分から行動することもなく他の探索者の反応を待った】
【もし戦闘になるとすれば、ジョシュアはあの骸骨に不用意に近づくべきではない】
【近接戦闘能力の低さは、誰よりもジョシュア自身が自覚しているのだから】
【何時でも他の探索者のフォローが出来るように、左手で愛銃を構えながら周囲を注意深く見る】
【後方で全体を見渡すようにして視線を巡らせる少年は、何かを見つける可能性などもあるだろうか】
80 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 03:14:29.98 ID:43XUo5il0
>>71
エヘヘ……一番乗りでしタ。レラちゃんも無事で良かっタ……!
【レラの涙には気を留めない。……いや、気付いてはいるのだけれど気に留めていないふりをしていると言うのが正しいか】
【ともかく、春燕のはレラが無事だったことだけをただ純粋に喜ぶのであった。浮かべた笑顔には余計な気回しなど無くて】
【少しでもレラが安心できたのならそれでいい―――】
>>76
【不意に開く扉。―――その向こうに広がっていたのはだだっ広い部屋。しかし、何か雰囲気が違うような……】
【此処だけは澄んだ夜の空気が流れる。何というか、先程までのホテル全体を覆っていた嫌な感じ≠ェしないのだ】
―――此処は、何だろウ……
嫌な予感はしないが、調べる必要はありそうだネ……
【何処か神聖ささえ感じさせる其処は、なぜか銃器が山のようにある。……何故?理由は分からないけれど】
【何故か拾う気にはなれなかった。……きっと、さっきあのメモを見たからなのだろう。】
【目の前に転がっている其れは、全て人を傷つけ殺す∴ラの物だ。救い、治すのが目的自分には必要ない】
【誓ったのだ、銃で誰かを傷つけないように護ると。銃で傷を受けた人を治すと。―――そんな自分が銃を手にしては、約束が嘘になってしまうもの】
【気になるのは骸骨や頭蓋骨、そして銃器の山。こんな所に何故並べられているのか、一体何があったのか……それは分からないけれど】
【取り敢えず現況をカメラに収めて、それから調査の開始。頭蓋骨はレラが調べているので、自分は銃器の山を調べる。―――銃にも思う所があるから】
【銃器の山の中に紛れた物体。……これは何だろう?月の光の下できらりと光っている……】
81 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/23(火) 03:20:29.28 ID:pJY6p1y4o
>>77
【頭蓋は無数にある。それこそ数えきれない程に――】
【これらは全て物言わぬただの物体である。口寄せを使えるのなら別だが、扱える者はこの中にいるのだろうか】
【また、隣り合わせの頭蓋はよく見れば大きさが違うとわかるだろう】
【大と中、大が大人の頭と同じ大きさくらいで、中は幼い子供くらいだろうか。つまり――】
【……これはもしかするとつばめに訊いてみるとわかるかもしれない】
【彼女は女性と子供の化け物と戦ったのだから――】
>>78
【銃剣も探せばあるだろう。それ以外にも銃器なら大体のものは揃っている】
【もちろん、くすねていくかは茜が好きにしても問題ない】
>>79
【ジョシュアの勘は正しい。彼が手に入れたメモがその手がかりとなっていた】
【闇の取引、それがもしこのホテルで盛んに行われていたとしたならば――】
【薬や刃物、そしてあらゆる銃器がここに集まっていても、何ら不思議ではない】
>>80
【銃器の山の中で光るもの――それは宝石だ】
【銃器に思うところがあるのならば、その疑問は次に騒ぎ立てるであろうある人物に訊いてみるのがいいかもしれない】
【その人物は茜が呼び起こすだろう】
>>78
>>ALL
【茜が骸骨に触れようとした瞬間――それは、何の前触れもなく起こる】
「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」
【それまで沈黙を保っていた骸骨が突然大声で叫んだのである】
【しかもからかうように両手を上げて、顔があればべろべろばーとでも言いそうな勢いで】
【――驚かせたかったのだろうか】
「アッハッハびっくりした? なあびっくりした? いやあ久しぶりに生きた人間を見たからちょいはしゃぎたくなってな!
ちなみに俺はアルって言うんだ良い名前だろう? それよりあんたら何で俺が動いてるか訊きたそうな顔してんな!
そんなに聞きたいなら話してやるとも! 俺は自他共に認めるしぶとさで有名な男で知られてたからそれが高じて白骨化した後も動けるようになったワケよ!
髪の毛が残らなかったことは残念だったがな! そりゃもう昔は常に路地裏でヤベェ取引に何度も立ち会ってだな――」
【――うざい】
【カラカラと骨を鳴らしながら彼――アルは訊いてもないことを全員に聞こえる大声で陽気に語り始めた】
【放っておけばヤクや銃を売捌いていただの、ハットを集めるのが趣味だのと延々話しまくる】
【少しすれば落ちつくだろう。ふう、とため息で区切りをつけたなら】
「まあ、あんたらよくここに辿りつけたな。大変だったろ?
何が起こったか俺ちょっと興味あるなぁ
っと、それであんたら一体何しに来たんだ? 何か質問もあるなら答えるぜぃ」
【彼はここから動けないのだろうか。屋内で何が起こったか全く把握していないようだった】
【まあ、折角だから何か質問してみてもいいかもしれない。優先度はここから脱出する方法が高いか】
【あとは昔このホテルで何があったか訊いてみてもいいし、アルについて訊いてみてもいいだろう】
82 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 03:41:27.92 ID:Tb1zMZg/o
>>81
ひゃああああああああああああ!!!???
【甲高い悲鳴をあげて腰を抜かしてしまう。今まで薄暗い不気味な廃墟を探索していたのだ、無理もない】
――わー、びびったー……
【どうやら敵意はないらしい。その点は一安心】
もー、やめてよそういうの。
本当にびっくりしたから。
【むすっとした表情で口を尖らせる】
何しに来た、って言われても……
幽霊騒ぎがあって、何かないか調べてくれって言われたから来たの。
とにかく、ここから出して。お願い。
83 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/23(火) 03:43:17.66 ID:eMUxZLVLo
>>81
ひゃぁ――――――〜〜〜〜〜っっ!!
【何時敵が襲ってきてもいいようにと気を張り詰めていたジョシュアは】
【突然大声を上げた骸骨に驚いて、悲鳴を上げて飛び退ろうとした拍子に】
【後頭部を壁に思い切りぶつけ、涙目になりながら声にならない声を上げて蹲った】
う、うぅ……もうヤダぁ…………
【目元に浮かんだ涙を、袖でくしくしと擦りながら弱々しく立ち上がる】
【先程見せた少しの男らしさも最早台無しである】
【簡単な度胸試しくらいの気持ちで挑んだはいいが】
【予想を遥かに超えて凶悪な怪異に遭遇し続けて、ジョシュアは心身共に疲れ果てていた】
【喋る骸骨……アルの語る様々な事柄も耳から耳へと通り過ぎていき】
【辛うじて判った事は、この骸骨に危惧していたような害意はないだろうということだった】
【最後に骸骨の口から洩れた「質問はあるか」という旨の声を聞き届けると】
【ジョシュアはトボトボとちょっと力ない様子で近づいていき】
その、僕達は……自警団の人達に依頼されてここの調査に来たんです……
でもお化けとか沢山いて……ホテルの中も滅茶苦茶で――
【辿たどしい口調でで、自分たちが来た理由と内部の様子を簡潔に伝える】
――それでえっと……アル、さん……?
貴方は、ここから出る方法とか……あと、こんなこと聞いちゃいけないかなって思うんですけど
ここのお化けがちゃんと成仏するにはどうすればいいかとか……判りますか?
【前者は当然とも言える質問ではあるが】
【後者はどういう理由から来たものであろうか】
【この質問は、不死者の一人である彼に尋ねるのは少々不謹慎とも思えるかもしれない】
84 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 03:45:11.93 ID:43XUo5il0
>>81
――――――――――!!?
【突如響き渡る叫び声。これには春燕も驚きのあまりビクッと身を震わせて声にならない悲鳴を上げる……】
【それはもう漫画なら集中線が描かれているだろうっていう程に……。そして、恐る恐る声のした方を振り向けば―――】
【……なんだ、これは。骸骨が動いてるということ自体が驚きなのだが、それすらどうでもよくなる程にやたらテンションが高い】
【滔々と流れるように喋り続ける骸骨。喉も口も無い癖によくそこまで喋ることが出来るものだ……なんて半ば呆れて】
【聞いてもないのに話される事を話半分に聞き流せば、少し経って漸く満足したのか話を区切る。】
【「―――質問があるなら。」ああ、それなら春燕には質問がある。とても、とても気になる質問が……】
【春燕は静かに口を開く。表情はいつもと変わらないけれど―――真実を掴む手掛かりがあるのなら、知りたい。瞳がそう物語っている】
―――銃で親しい人を皆殺しにされた女の人と男の子。……もしかしたら親子かもしれなイ。
何か知っている事は無イ?何でも良い、聞かせてほしイ……
其処にあった大きさの違う頭蓋骨……あれはあの二人の物でしょウ?
何があったか、貴方なら知っているかもしれなイ。―――教えて欲しイ。
……ワタシは約束したんダ。銃なんかで罪のない誰かの命が失われることが無いよう護るっテ。
もう二度と同じような惨劇が起こらないようニ――――何があったか知りたいんダ。
85 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/23(火) 03:49:45.92 ID:0h65iQ3Mo
>>81
大きなずがい≠ニ、小さなずがい=c……。
これは、大人と子ども? 親子の、なれのはて、か…………?
【レラが『夜凪』としての正当な力を持っていれば、特殊な術を使って死人から情報を割り出すこともできたかもしれない】
【けれど残念ながら、その力はレラにはなかった。故に五感と経験による推察からでしか、少女はこの頭蓋骨たちの人生に触れられない】
【春燕がどういう戦いを潜り抜けてきたかを知らないレラは、全員に聞こえる声で自分の推測を伝えるだろう。この隣り合わせの頭蓋は、かつて――――】
――――ん、んにゃぁっ!?
なっ…………ななっ、なんだっ、きさまは!!?
【……油断していたわけではなかったのだけれど。精神的な消耗がまだ抜けきっていないのか、レラは尻尾を踏まれた猫みたいな悲鳴を上げる羽目になった】
【顔を赤らめつつ即座に能力を発動、抜刀して部屋の中央にいた骸骨へ突きつけようとするのだが……】
【どうも、悪意らしきものは感じられず。ただ思惑通り驚かされてしまったことに羞恥と怒りを覚えながら、レラは骸骨に近寄った】
まったく………まったく! わたしの知ってる「アル」とは大ちがいだな、このハゲあたまめ!
………少しまえから、このホテルでゆうれい≠ェ出るとさわぎになっていたので、わたしたちはちょうさ≠ノきたのだ。
わたしが聞きたいのはみっつだ、アルとやら。
わたしたちのまえにここに入って、ゆくえふめいになってしまったひとたちがいる。かれらはどこへ行った?
さっき、ここはマフィアのとりひきばしょであった、というメモを拾った。むかし、ここで何があった?
さいごに、わたしたちはどうしたら、このばしょから出られる?
【激情のあまり情け容赦ない蔑称を浴びせつつ、レラはアルへと簡単に事情を説明し、三つほど問いかけるだろう】
【どれもSCARLET≠ニしての職務を果たす上で重要な質問だ。……まぁ最後のひとつだけは、レラ自身の願望も多分に含んでいるけれど】
【このおちゃらけた死者がどこまで本当のことを話してくれるかはわからないが、とりあえずいまは黙って答えを待つしかなかった】
86 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/23(火) 04:21:30.86 ID:pJY6p1y4o
>>82
>>83
>>84
>>85
【腰を抜かしてしまった茜と蹲ってしまうジョシュアを見て骸骨――アルは指をさし腹を抱えゲラゲラ笑う】
【骸骨は表情を持たないが……それでもすごく満足そうなのは伝わるだろうか】
「にしても幽霊探しねえ……。そりゃ居るとも。俺もその一人だしな
――ってヘイ待った嬢ちゃん! そんな物騒なもん突きつけんじゃねえ!」
【大げさに両手を上げて、アルはレラに懇願する】
【頭のことを言われると「その呼び方はひでえぜ……」と落胆してみたりして】
【だが、どことなく彼らと会話するアルは楽しそうだ】
「そうだなあ、順を追って説明するか
ああ、ここに入って来て出れてないやつならどっかで伸びてるんだと思うぜ
ここはな、マフィアが客相手に銃の取引を行ってた場所なんだ。もちろん、ホテルの従業員も経営者も全員グルでな
サツが来ても俺らは普通の客になって、スタッフはスタッフに戻ってサツを追い払う。だから長いこと取り締まられなかった
そして、ここから大量の銃が流れて行った……その結果どうなったと思う?
あんたらはこのホテルがどう潰れたって聞かされたか知らねえが……
ここから流れた銃が奪った人の魂が集まってきて、ここにいた連中は片っぱしから呪い殺された――
ホテルが潰れたのはそういう理由なんだ
んでもって、ここは銃殺されたやつらの悪霊の巣になっちまった
性質が悪いことに、呪い殺された連中もあの世に行かせてもらえず、この場所に縛られた。笑えるだろ?」
【アルはつばめとレラを交互に見遣りながら、つらつらと述べてゆくだろう】
「ここは半分あの世、というか異世界だ。だから悪霊が肉体を持ったりするし――
こうやって頭蓋として残ることもある。流れ着いたその二つの頭蓋も、銃で殺された親子のものだ」
【つまり、今まで4人を苦しめていた幽霊や化け物はマフィアや銃殺された人々のなれの果てということか】
//続きます!
87 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/23(火) 04:23:03.18 ID:pJY6p1y4o
>>82
>>83
>>84
>>85
「二度と同じ惨劇が起こらねえようにってのは、すまねえが無理かもしれねえなあ
こういうことは繰り返されるもんだ。多分今どこかでも同じことが起こってると思うぜ」
【つばめに対して彼はそう告げると、今度は茜とジョシュアを見つめて】
「そう、だからここの悪霊どもは銃に対してつよーい恨みを持ってるってわけだ
彼らを解放する方法はひとつ――あの銃の山をぶっ壊せばいい
あんたら、いいもん持ってそうだしな。感じるぜ、俺達と同じニオイがするモノを……
何を拾ったかわかんねえけど、多分それを思いっきり山に投げつければ――
もしかするとこの空間も閉じて、あんたらも元の場所に戻れるかもしれねえなあ。やってみるか?」
【4人が手に入れた特別なアイテム――何れもGhost≠ニ刻印されたそれ】
【Magnum≠ヘそのまま銃器の山に向かって撃てばいいだろう】
【Hammer≠ヘ巻き添えを食らいたくないなら投げつければいい】
【Brooch≠燗ッじく投げつければ効果が現れるだろう】
【Bullet≠ヘ投げるか、装填された銃で撃てばいいのだろうか】
「心の準備が整ったらやるか? 合図出してやるよ
いち、にの――――――――」
【さん! ……やや一方的ではあるが、そんな合図が出されるだろう】
【タイミングを合わせて各自の動きをすればいい。後は――なるように、なるのだろうか】
88 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 04:40:15.14 ID:Tb1zMZg/o
>>86-87
……ふーん、趣味悪い仕事してたんだねー。
ま、私も人のこと言えないけどさ。
【腕を組み、ふむふむと話を聞く】
半分異世界、か。
どーせならもっとファンタジーな平和なところだったらよかったのに。
【呑気にそんなことを呟く。緊張が解けて、普段の彼女に戻ったようだ】
えっ、いいもん?
これのこと?
【Ghost Bullet≠フ装填された拳銃を取り出したその時、ちょうどアルの一方的なカウントダウンが始まる】
えっ、ちょ、待って!
【わたわたと焦りながらも、3のタイミングで引き金を引くことには成功するだろう】
89 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/23(火) 04:43:39.87 ID:eMUxZLVLo
>>86-87
…………
(僕は…………)
【あまりにも救いのない話に、ジョシュアは何と言葉を紡いでいいのか判らなかった】
【非殺傷を心掛けているとはいえ、少年もガンスミスの端くれだ】
【少しでも道を踏み外せばここの悪霊のような結末を迎えてしまうかもしれない】
【武器は使い手によって善にも悪にもなり得る】
【果たして自分は正しい使い方を出来ているのか――そっと、手元の愛銃に目を落とし表面を撫でた】
【この話は忘れてはいけないだろう。少なくとも、ジョシュアはそう感じた】
【やはり人生は難しい。一つの課題をこなしている間に次々に考えるべきことが重ねられていく】
【そんな事を考えながらも、場面は次へと進んでいく――】
【――】
アルさんと同じ匂いがする……あっ――
【彼の言葉を聞いて、ジョシュアは思い当たる物があった】
【先程懐に仕舞った銃……<Ghost Magnum>。考えるまでもなくこれの事だろう】
【ならば躊躇う必要もない、銃を眺めて形式を確かめると】
【愛銃<CarlMaria von Weber Mk-V>を光と共に送還し、<Ghost Magnum>左手に持ち構える】
【重ねるようにして右手を添えて、反動を少しでも受け流せるように姿勢を整え……】
――――…………さんっ!!
【アルの声に重ねるようにして、銃の山に向かって弾丸を撃ち放った】
【肩が外れるような反動で腕が跳ね上がり、体勢を崩して銃を手に持ったまま尻餅をつく】
【少々不格好な撃ち方であるが、何らかの干渉がない限りは目標に命中するだろうか】
90 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 04:52:58.48 ID:43XUo5il0
>>86
【―――話を聞くに、事件の根は相当深い所にあった。銃の違法取引、その現場となったのが此処のホテルで】
【流通した数も相当となれば、その銃で殺された人の数も非常に多くなるのだろう。……だからこそ、ホテルは朽ちて行った
【話だけ聞けば自業自得。しかし――――あまりにも悲しすぎる、憎しみと哀しき死の連鎖である。】
【そして、何時しか此処はあの世ともこの世ともつかぬ曖昧な場所となった。……頻繁に構造が変わったのもその為か】
【「無理かもしれない」―――そう語る彼の言葉に、春燕は頷くことは出来なかった。認めたくなかった。】
【確かに今だって誰かが銃で傷ついているかもしれない。苦しんでいるかもしれない。一度に救うなんて不可能だ】
【繰り返されるだろうし、止まらないだろう。――――だから、そこで諦めるの?】
……どうせ繰り返されるからあきらめるノ?止めようとしたって無理だから止めないノ?
――――ワタシはそんなことしたくなイ。諦めるより先に、一人でも多く救いたイ。
誰が何と言おうと、ワタシは護り続けるし治し続けル。―――それがワタシの生きる道ダ。
ワタシの手で助かる命があるのなら何でもするし、何度でも戦ウ。
―――その結果一人でも多く命が救われたら、無駄なんかじゃないと思えるかラ……
【言うだけの事は言った。―――あとは彼の言う事に従うだけ。】
【合図を出されたならば彼の声に合わせるようにブローチを投げつけて、あとは身を任せる―――】
91 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage !red_res]:2014/09/23(火) 05:25:41.15 ID:pJY6p1y4o
>>88-90
>>ALL
「んなことができるとしたら――本物の正義を志したやつだろうな……
警察とかじゃあなくってよ、そういうやつらが沢山いる組織があったら……もしかすると、な」
【レラとつばめの緋色の鷹≠ノ気づいていないのだろうか。いや、アルにはそれが何か分からないのだ】
【彼は十年以上は前の人間である。それからずっとこの場所に閉じ込められていたのだから、世の中のことなど知りえないのだろう】
【銃器の山に各々のアイテムが炸裂した、その瞬間――!】
【枯れ木が燃え上がるように、ぶわりと歪みが発生し辺りを侵食していくだろう】
【歪みはやがて廃ホテル全体を包み込んで、その全てを急速に消滅させてゆく】
【――まるで盛大に開けたおもちゃ箱が巻き戻るように、幽霊も、化け物も何もかもを】
「どこの誰かもわかんねえけど――ありがとうなあ。本当に……ありがとう」
【これは悪夢の終わりなのだろう。探索者にしては一夜の、アル達にとっては永遠の】
【礼を告げるとすっかり静かになった骸骨は天を仰ぐだけでもうぴくりとも動かない】
【消えゆく空間の中、椅子に腰かけてただただ佇む彼には、表情を変える筋肉などないのだけれど】
【 ――その顔は、笑っているようにも見えたかもしれない 】
【解放されたように、安心したように、自嘲するように――】
【……気がつけば4人は路地裏の空き地に立っているはずだ】
【確かに廃ホテルがあった、幽霊が目撃された場所だが、嘘のように何もなかった】
【周囲にはおそらく迷い込んで戻れなくなったであろう人が何人か倒れていて】
【足元には――壊れた銃器が散らばっていた】
【それを持って行っても、お化けがいた証明にならないかもしれない】
【でも、能力者達は確かに彼らを救った/成仏させたのだ】
【その事実がある限り、今回の探索はきっと成功と言えるのだろう――】
【ちなみに、ホテル内で収集したものはきっちりと懐に収まっているはずだ】
【その中には銃器の山に投げつけたはずのGhost≠冠したアイテムもあるはずで】
【それを探索の証拠として提出したとしても、きっとすぐに返してくれるだろう】
【一夜の悪夢は、これで完全に幕を閉じるのだった――】
//レラちゃんの方は寝落ちでしょうか…明け方まで付き合わせてしまって申し訳ないです
//これがこのイベントの〆文です。返信や質問は後からでも全然大丈夫なので、限界な方はどうぞ先にお休みください
//では僕はこれで失礼します。イベント参加、ありがとうございました!
92 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/23(火) 06:18:30.71 ID:0h65iQ3Mo
>>87
【語られるすべての真相を前に、レラはただ閉口するしかなかった。ホテル従業員全員が手を組んだ犯罪行為……】
【レラの仲間の方の「アル」が頭を抱えそうな話だ。それだけ大掛かりな仕掛けともなれば確かに、警察でも気付くのは難しいだろう】
【結果として銃はバラまかれ、それによって多くの人が死に――――犯罪者たちが呪いという形で報いを受けたことを、レラは素直に喜べなかった】
………ふざけた、はなしだ。
それに、おまえもふざけたことをいうなよ。
――――そういうことが、にどとおきないようにするのが、わたしたちのしごとなのだ。
いまはだめでも、いつかは。いつかきっと、こんなことはおわらせてみせる。
どんなことをしてでも――――かならずだ。わたしは、せいぎのしのび≠セからな!
【こんなことがもう二度と起きないとは、限らないだろう。彼らはたまたま怨霊という形で世界に訴えかけることができたけれど、】
【ほとんどの人間は、死人に口なし、という奴だ。無惨に殺されて何も言えずに消えていく魂が、いまこの瞬間にもあるかもしれない】
【それでも――――レラは、諦めないとアルに言うだろう。少女はこの悲惨な顛末を聞かされても動揺しなかった】
【最近、少しづつ自分が死≠ノ慣れてきている実感がある。そしてこの感覚が、歓迎すべきモノではないこともわかっている】
【どんな手を使ってでも。自分がそんな汚いモノを被ってでも、悲しみの連鎖は終わらせる。レラはそういって虚勢を張るのだろう】
【少女の声色には、まだまだ迷いと恐れが拭いきれていない。そんな彼女が将来、本当の正義の味方≠ノなれるかどうかは、まだわからない――――】
わたしには、いのることしか、できないけれど。
どうかやすらかに、ねむってくれ。……………三≠セ。
【合図にあわせて、レラの瞳が月光と同じ色合いを宿した。"Ghost Hammer"はレラの投擲術によって寸分の狂いなく銃の山へと叩き込まれる】
【きっと他の三人のアイテムも、それぞれが同じ場所へと打ち込まれて、彼らになんらかの安寧をもたらしてくれるはずだ――――】
/寝落ち申し訳ない、反応しそびれたところだけ先に投下しときます……!
93 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/23(火) 06:41:47.05 ID:0h65iQ3Mo
>>91
「どこのだれか」ではないぞ!
わたしは、よるなぎレラ! SCARLET≠フしのびの名、めいどのみやげ≠ノもっていけ!
【空間が歪む。アルの笑顔を最後にして、この悲しい世界は終わりへと向かっていく――――】
【歪曲する世界に思わず目を閉じ、そしてもう一度開いたときには、もうレラたちは元の世界に戻ってきているのだろう】
【その最後の最後で、レラはアルに自らの名と所属を叫んだはずだ。それが救いになるとも思わないけれど……何となく、そのまま逝かせるのは寂しい気がしたから】
………はぁ………きょ、きょうはつかれたぞ……………。
みなのもの、たいぎ≠ナあったな。わたしがなかまにれんらくを入れておく。
ひつようなら、もよりの町までつれていってくれるだろう………。
【周囲には行方不明になっていたであろう人たち。目の前には壊れた銃の山。……ようやく終わったのだ】
【それを実感するなり、レラはぺたんとその場に座り込んでしまうだろう。お化けを怖いと思ったことはなかったのだが、今日のは色々と衝撃的過ぎた】
【帰ってひとりで眠れるだろうか……なんてちょっと情けない思考を振り払い、レラは無線を使ってSCARLET≠フ仲間に連絡を入れる】
【十分程度で車両が到着し、まだ息があるのなら、倒れている人たちも病院へ搬送してくれるだろうし】
【彼らに頼めば、もちろんこの場の四人も送ってくれるはずだ。疲労困憊のレラはそうするつもりだが、他の三人がどうするかは自由だ】
【――――余談。車両が到着するまでの間に、投げつけたはずの"Ghost Hammer"が懐に戻っていることに気付いたレラが悲鳴を上げるのだけれど……】
【それを指摘した場合、真っ赤な顔と涙目の眼力で睨まれる羽目になる。そこは聞かなかったことにしてやるのが利口だ……】
/最後の一レスってところで落ちちゃってごめんなさい……orz
/主催者様&お三方、お疲れさまでしたー!
94 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 07:02:07.60 ID:0h65iQ3M0
主催者様&参加者の皆様、お疲れ様でした!
あと十分保たせれば返信が来てたってところでまさか落ちるとは……
改めてご迷惑おかけしました、本当に最後の最後ってところだっただけにこちらとしても非常に悔しかったです(涙目)
そして慌てて起きた時には手遅れだった上に今更中途半端に目が覚めてしまったというオチ……どうしろっちゅうねん……
まぁそれはともかくとして、大変楽しいイベントでした!
いろいろ探索して回るのが本物の肝試しっぽくて楽しかったです、FRAGILEもこんなゲームだったなぁ(遠い目)
しかしレラは元々お化け苦手なキャラではなかったのですが、今回の件で多分そうなりましたね……こうやってイベントの中でキャラが決まっていくのも中々面白いものだと思います
それと最後に、道中いろいろ貰っちゃったのですが、何か特別な効果とかあったら後でお教え下さると助かりますー
拾ったのはハンマーと宝石と、あと手が持ってた銃だったかな……?
それでは、本日はありがとうございました!
95 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 07:03:07.47 ID:0h65iQ3M0
>>94
/oh……誤爆失礼しました……
96 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/23(火) 11:26:50.01 ID:eMUxZLVLo
>>91
【四人の放った攻撃が銃器達に命中した瞬間】
【形成されていた異界が崩れ始め、今宵の幽霊騒ぎもここに終息する事となった】
【最後に礼を告げたアルに、小さく手を合わせて頭を下げて】
【場面は最初に立っていた路地裏の一角に移り変わる】
ん……終わったの、かな……?
うぅん、何だか凄く……一日が長かった気がする……
【「うっ……」と、腕に走る痛みを堪えながらジョシュアはゆっくりと立ち上がる】
【視界を巡らせても既に廃ホテルの姿は影の形もない】
【あれはホテルで死んでいった怨念達が作り出した虚像だったのか】
【何はともあれ行方不明の人物達は戻り、これからはもう此処で同じような事件が起こることはないだろう】
【肝心の幽霊の証拠は……この"銃"を見せ、見聞きしたことを語れば問題ないだろうか】
【ジョシュアは結局使うことのなかったカメラに所在無さげに触れつつも】
怖くて、痛くて……嫌な事ばっかりだった気がしたけど
思い切って来てよかったかな……
【どこか晴れやかな……何かを思うような表情を浮かべホテルのあった位置に視線を送り】
【身を翻すともう振り返ることはなく、少しふらふらとした足取りで家路に着いて行った――】
/お疲れ様でしたー!
97 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(中部地方)
[sage]:2014/09/23(火) 15:10:30.96 ID:Tb1zMZg/o
>>91
うわ――!
【銃器の山が歪みに飲み込まれていく】
【歪みはホテルを飲み込み、すべてを包み込み――】
【気がつくと、少女は路地裏に立っていた】
……終わった、のかな?
【ポケットの中身を確認する。確かに拳銃とGhost Bullet≠ェ入っていた】
――はー、なんだか散々な夜だったなー。
早く帰ろう。っと、その前に。
【倒れた人たちを介抱し、みんなが無事なようなら足早に家に帰っていくだろう】
//お疲れ様でした!
98 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 15:57:14.25 ID:43XUo5il0
>>91
―――出来るサ。SCARLETの名に懸けて、私が―――黄春燕が、護り続けル。
【宣言するように言い放つ。緋色の鷹の証に懸けて護るべき人々を凶弾から護り抜く、傷ついた人々をこの手で癒す、と―――】
【同時にぐにゃり、と空間が歪む。その場にあった全てが燃えて灰になるように消滅して行き、ホテル全体が闇に溶けて】
【―――その一瞬、表情無き筈の骸が微かに笑っているように見えたのは気のせいだろうか。―――いや、きっと気のせいなんかじゃない】
【この哀しき世界を終わらせたこと。全てを終わらせ解き放ったこと。……そういったことへの感謝なのだろうか、「ありがとう」なんて言葉は】
【彼は救われたのだろうか。彼だけじゃない、あの女の人も、あの子供も……少しでも苦しみから解き放たれたのだろうか】
【本当の事は分からないけれど……春燕は進み続けるだろう。護り続ける為に、闘い続けるだろう。それが彼らへのせめてもの報いだと思うから】
(……終わった、ネ……。一件落着と言っていいのかナ……)
(―――それにしても、疲れタ……こんなに疲れたのって、いつ以来だロ……今日はぐっすり眠れそうだネ。)
(……夢に、お化けとか出てこなかったらいいナァ……)
【やがて全てが消え、眼前に広がるのは元の世界。行方不明となっていた要救助者と銃の山だけが転がっている……全て、終わったようだ】
【疲れは激しい。戦闘で消耗した体力はもとより、案件が案件なだけに精神的にもかなり疲弊した。正直もう立っているのも精一杯の状態だけれど】
【最後の一仕事、要救助者の搬送のための連絡及び手続きを終えれば、春燕はSCARLETの車両で帰還するだろう。】
【数分の後、レラの呼んだ車両が到着。春燕自身もSCARLETの隊員であるという事もあり、便乗させてもらうことにして】
【―――その後のお話。春燕は疲れのあまり、座ってものの数分で眠りに落ちたらしい。……夢にお化けは出てこなかったのは幸運か】
【そして、目が覚めてから。懐のブローチが彼女を驚かせたのは言うまでもない―――】
//遅れ馳せながら、お疲れさまでした!
99 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/23(火) 21:37:08.82 ID:D1oKmxAJ0
【街中――路地裏、表通りにごく近い場所】
【ごく薄い月はこんな暗がりの中じゃあ光が足りない、光を齎すのは、専ら隣接する大通りから洩れるそれで】
【油汚れが黒くくすむ道路、ごみ箱の陰に座り込んで――表通りに足先だけ見せる、どうやらそこに誰かが居ると示して】
……クソが……。
【――何かが気に食わないような声は、けれど、表通りの喧騒に掻き消される。故、路地裏の中に僅か反響するだけで消えて】
【変わりに「うなーん」なんて甲高い猫のソプラノボイスが聞こえる、見れば、汚いはずの地面にどっさりと座り込んだ人影の横】
【真っ黒くつやつやした毛並みの猫、青林檎色の瞳をした黒猫が――いっぴき、ちょんと座って人影の顔を覗き込み】
…………大丈夫ですの、大丈夫、……。
【そんな言葉と一緒に頭を撫でてもらっていたりする。――伸ばした左手の手首が、血に塗れているのを除けば、平和にも見え】
【肩ほどまである黒髪のセミロングヘア、毛先をくしゃっと巻いているのが、動くたびにふわふわと揺れて】
【青林檎色の瞳は猫とよく似たアーモンド形の釣り目、今は、切羽詰ったような色を宿して、苦虫を噛み潰すような顔をして】
【ほんの少しだけ青みのある黒布のワンピースは太ももを晒すミニ丈、黒く薄手のストッキングが素足を曖昧に隠して】
【長袖のカーディガンを羽織っているけれど――左腕の袖だけが捲り上げられて、前述のとおりに、血塗れの腕を見せ】
【足元はハイヒールの靴。豊かよりもいくらか大きいぐらいの胸元に、膝をぐっと寄せて――女が、一人】
足りない――、――。
【がぶがぶと自分の手首を噛みながらこっそり大通りを覗き見しているのは不思議な光景、値踏みするような視線は、無遠慮に】
【手首に対する自虐は舐めておけば治るとかそういう仕草じゃない――というより、明確に、犬歯を肌へ突き立てていて】
【路地裏側から彼女を見つければ、その仕草は完全に窺える。自分と似通う特徴の猫を連れた女の、その奇行と】
【大通り側から見るには少しだけ近づく必要があった。何もなければ見えるのは足だけ、いかにも行き倒れっぽい――爪先】
【それと、爛々と目を輝かせて時折鳴く猫は、どちらからでも発見しやすいかもしれなかった。宝石みたいな瞳が、目だって】
100 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 22:50:31.01 ID:gX5hXRDX0
【街の中――――商店街の一角、其処に存在するカフェにて】
【最早温くなり始めたコーヒーをテーブルに放置したまま小難しい表情で古書を読む女が一人】
【手入れの施された金色の髪はよく目立つだろうし、何よりもその女が纏っている物。詰まりは、修道着が何よりも存在を際立たせているか】
【やがて溜息を吐いたならば古書を閉じ、コーヒーを一啜り】
【「不味っ……」なんて失礼な言葉を呟けば憂鬱そうに表紙でも指先で撫でるのだろう】
「あーあ……全く、解読はボクの仕事じゃ無いと思うんだけど…………
大体にして教会に其れ専門の人も居るんだからソッチに任せれば良いのに……」
【ブツブツと紡がれる文句は果たして誰宛の物かは分からないけれど】
【その古書、見る者が見れば櫻の物である事も知れよう。内容は――――何処かの伝承か】
【この場に似付かわしくない修道女は嫌でも目立つ存在であり、現に何人かの者達が視界の隅で観察していたりもするのが現状】
【店員に対して愛想を向ける程度の事は出来る性格の様でもあって】
【そんな女に興味を抱いてか、古書に惹かれてか――――或いは、腰に提げた双銃を疑問に思ってか】
【何にしても、話し掛けようと近寄ったならば同時にピタリと歩みも止まるのだけれど】
【路地裏――――少し奥まで入り込んだその場所】
【辺りに転がっているのは数人の男女の姿。然れど、呻きながらも皆息をしており】
【よく見れば出血も無く。更にはその者達全員が機関に所属する事を示す逆五芒星を手の甲に彫っている事が分かるか】
「――――一件落着、でありますか。少し手間取ったでありますが、大きな怪我を負う事も無く終えられて良かったであります
…………連絡も済んだ事でありますから、もう少しで自警団の方々が引き取りに来ると思うのですが……」
【その場に立つのは、軍服に身を包んだ少女だ。腰には軍刀を提げ、片目は眼帯で覆われ】
【藍色の髪を纏めるように被ったのは制帽。一切の乱れを見られない其れは、少女の気質を表している様であり】
【――――自警団の所属を示す腕章。そして、其処に着けられたバッヂ。この少女が紛れも無く正義の徒である事を示すのだが】
「最近はカノッサの動きも目立つようになって来たでありますね……。あまり気を抜く事も出来ないでありますよ……」
【呟き共に漏らされた溜息は現状を憂うが故か】
【路地裏となれば悪事を働く者も多いだろうし――――逆に、其れを阻止しようと見回りをする者も多い】
【だからこそ、この現場をそのどちらが目撃をしたって可笑しくは無い話であって】
101 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/23(火) 23:22:31.86 ID:D1oKmxAJ0
>>100
【こつん――そんな音がした、街中の方より、ずっと深く沈み込もうとする、誰かの足音】
【見れば、右手だけで“落ち着かない”ように頻りに首筋などを弄っている女だ、その傍らには黒猫を引き連れ】
【女と猫の瞳は同じ色。やがて、一人と一匹は相手を見出したよう、どちらともなく足を止め、視線を向けて――】
……それ、一人、貸していただけませんかしら? ……いえ、殺しはしませんので……。
【――焦燥したような目だ。或いは、何か切羽詰まっていることに疲れだしてきたような、そんな、瞳】
【鮮やかな青林檎色を瞬かせると、女は猫を被ったように首を傾げ。続く言葉は、猫を撫でるみたいに、あまたるい】
……――少しだけでいいんですの、軽症程度でお返ししますわ、
【というより、おなかのすいた猫が飼い主に「めしくれ」と甘えるような声、というほうが正しいかもしれない、その声――】
【――黒い髪は肩ほどまで伸びる、くしゅっと毛先を巻いた、……それを何度か手でぐしぐしっとしたような癖が付き】
【青林檎と同じ色をした瞳は猫みたいにつんと釣ったアーモンド形、ただでさえ鋭いのを細めれば、余計にきつさが増して見え】
【ミニ丈のワンピースと長袖のカーディガン、左手は最初からちっとも動かず、細い腰に添えられるよう、垂れて】
【黒のストッキング越しの素足が履くのは踵の高いハイヒール、それが、こつこつと軽い体重を示して鳴いて】
【「にゃあ」と足元の猫が鳴いた。――僅かに魔力の気配がする、それなら、ただの猫でないのは容易に知れて】
【その実能力で作り出したものである。……本来攻撃力を持つものだが、今は、ただ、愛玩動物みたいに寄り添うだけ】
……だめですかしら……?
【――というより。軽症“程度”なんて言うということは怪我させるつもりがあるということ、それなら、】
【機関員に何か怨みでもあるのか。――そうじゃないように見えた、それより、もっと、違う理由があるように見えて】
【とにかく何が確実かって、こんな初見の女にせっかくとっちめた機関員を引き渡してやる義理も、義務も、ないということ】
【さっきから忙しげな右手が自らの首筋を緩く撫でる、そうすると、いかにもやわらかそうな胸元が僅かに歪み】
【大きめよりも大きな胸元は、ただ、同性相手に色仕掛けするには、あまりにも無意味な代物だった】
102 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/23(火) 23:50:54.57 ID:gX5hXRDX0
>>101
【――――不意に響いた足音には、軍刀の柄に触れて警戒を示した】
【尤も、場所が場所なのだ。そして、足元には機関の者達。ならば増援が来たのかと考えるのも当然の事】
【先手必勝。戦いの体を取らせる前に終えさせ、後は先と同じく同僚達が到着するのを待つだけ――――の、筈だったが】
【振り向けばその場に似合わぬ者の姿。容姿など意味を持たぬ事はコレまでの経験から解しては居るが、やはり暫しの間呆気に取られ】
【さて言葉を投げかけられれば柄からも手を離す事だろう。即ち、敵では無いと判断したか】
【――――だからと言って味方と考えて居る訳でも無いのは、解かぬ警戒から容易に分かる事】
「駄目でありますね。或いは貴女と私がコレまで何度か会った事があり信頼を築いていたならば話は別でありますが、其れは所詮IFの話であります
ましてや、傷付ける事を明言とした者に対して“貸して”の一言で渡す訳にはいかないのであります
あくまで私はSCARLETの者であり、自警団の者であります。この者達を引き渡すまでが仕事なのでありますよ」
【女性から猫へと降ろされた瞳。当然、戦いに通じている事もあって魔力を感じ取る事は出来るが…………だが、積極的な戦闘意欲がある訳で無いと知れば何を仕掛ける事も無く】
【冷酷な者ならば“駄目だ”と言った後に取り付く島も無くするだろうけれど――――この少女は、その性とは異なって居て】
【隻眼の瞳で少しの間女性を見遣るのだろう。やがて吐かれたのは小さな溜息】
「ですが――――まあ。話次第では考える事も無いでありますし、或いは代案の提案もするのでありますよ?」
【頻りに首筋に触れている事も気にはなったが、何より“焦燥”の方に気付いたからであろう】
【初めて会う相手、無視してしまえば其れで事も終わるであろうに其れが出来ないのが少女の性格か】
【無論同性故に色仕掛けだとかは殆ど無意味。然れど続ける言葉の最中で視線を外したのは気まずさか】
【何で有れ、“今は”女性の願いも断られているのだ。返された言葉、どの様に反応するかは勿論女性次第なのだけれど】
【力ずくでも良し、虚を突いて軽そうな者を一人奪い去るのも良し、無論少女に話してみるのも良し、か】
103 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/24(水) 00:18:05.35 ID:DcYnWI7S0
>>102
【明確に向けられる警戒の色、けれど彼女は怯まなかった。それとも、怯む余裕すらなかったのか――なんて、予測に過ぎず】
【ぐしゃっと右手で完璧に作られた髪のカールをわざわざ握りつぶす、それから、頬をわざと爪を立てるように下から上へ撫で上げ】
【――予想こそしていただろうが、ダメだといわれた瞬間はその表情が歪んだ。きっと眉根を寄せ、アーモンドの瞳を余計に鋭くし】
【苦虫を口に放り込まれたような――そんな表情だった。目の前に欲しいものがあるのに、手に入らない、気に食わなさ】
【やっぱり自分で調達するしかないかと考える思考。普段ならそうはならない、ただ、今宵は少しだけ事情が違って】
【どうしても――人間ならどうでもいい――ひとり、手に入れたい。それも、できれば後腐れのないような人種】
【ホームレスでも札束で叩けばどうにかなるかというところまで思考が動いて、ただ、相手の言葉に思考から抜け出してくる】
……いえ、言えません。
言えませんわ、……言ったところで、わたくしが欲しいものは変わりませんもの、
【――でも、そこだけは頑なだった。彼女はふらりと首を揺らすと、じとりと地面で倒れ伏す彼らに視線を向ける】
【そんな視線は少女にも見覚えのあるものかもしれない。だって、それって、“空腹”とか“口渇”とかと似ていて】
【つまり、この女は人間を食べ物、及び飲み物、少なくとも今はそういった風に認識しているらしいと、知れて――物騒でしかなく】
トマトジュースじゃ足りない、……ああ、それとも、ここらでホームレスの多いところ……教えていただけません?
こちらの方にはあまり来ないもので。よく分かりませんの……、そちらがたの手は煩わせませんわ、?
【代案なんてない、そう言いたげだった。ぼそりと低い声で言い捨てると、普段の猫撫で声とは全然違って――それが地声らしい】
【ふうーっと長い吐息を吐いてから手を下ろすと、思いついたという素振りをしてみせて、さっき考えていた思考の続き】
【さらに物騒なことを重ねる辺り、本当に余裕がないらしいというか――(いつもはこうじゃないんだけど、なんて、知り合いなら言うか)】
【(人間に向ける目線。いっそ少女でもいいと向ける視線の無遠慮さ、そして、トマトジュースという名指しの一言)】
【(知識さえあれば吸血鬼、とかそういう単語が浮んでくるかもしれなかった。血の変わりとして、それを嗜むらしい、とか)】
【(それなら、人間に向ける視線も説明が付く。とにかく――血が欲しい吸血鬼。それが、一番、妥当な線)】
いえ、……きっと教えてくださりませんわね、そうでしょう? きっと――、そうですわ。
【――くすくすくす、なんて笑みは、ただ、もちろん楽しいとかそういう感情から来るものではなくて】
【事実直後に溜息なんて吐いている。さらにその直後には、顔を両手で覆い隠して、数秒そのままで居たりして】
【挙動不審で落ち着かない。――袖が落ちたことで僅かに覗いた左手の手首には、歯で付けた傷のようなものが、びっしり付いていた】
【猫は地面でぐるぐると喉を鳴らしている。それだけが平和な音階、――主人に寄り添う姿は、忠犬にも似るようだったが】
104 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/24(水) 00:37:45.87 ID:jAUAeUlz0
>>103
「ご名答でありますね。知っていても教えるつもりは無いのでありますよ
――――そうで無ければ病院ならば幾らでも在るのであります。第一にして、貴女の其れは健常者とは異なって居るのであります」
【視線の意味。血を求めているのか、肉を喰らいたいのか。前者ならばまだ良いが、後者ともなれば喰らう部位によっては致命傷】
【――――恐らくはそんな事を考えたのだろう。穏便に済ませる事が出来れば何より。だが、其れが不可能ならば……行き着く先は一つ】
【襲ってくるならば払うだけだ。守る相手がカノッサの者というのも中々に癪だが、この際は仕方ない】
【己の上司が何処ぞの巫女である事が幸いしたか。吸血鬼に関しての知識はある……が、対峙した事は一度も無い】
【だから、ただ聞いた話から女性の事を推測する事しか出来ないのが現実】
「それで、どうするでありますか?
私の答えはどちらも“ノー”であります。この者達を引き渡すのも、他の者達が居る場所を伝えるのも
でなければ自分の脚で探してみる事を勧めるでありますし、他の者に訊ねてみる手もあるのであります
…………強請ろうが、粘ろうが。答えはきっと変わらないのでありますよ」
【手首の傷を見たときは自傷癖とでも判断したか。ジッと見る訳でも無いが視界の隅に留め】
【ハッキリと言い表すのはきっと自分の考えは変わらないで在ろう事】
【精神の高揚した相手、安定しない相手に対してそんな言葉は危険である事も理解して居る――――が】
【同時に無意味だ、という事も伝えれば或いは何か変わるかと判断でもしたか】
105 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/09/24(水) 00:48:53.92 ID:Xc0PFkrqo
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106 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/24(水) 00:53:42.55 ID:DcYnWI7S0
>>104
そうですわ、わたくしはただの人間とは違いますの、……普段は我慢してますのよ、これでも、……。
――同居人や友人にバラしていないものですから。気付いていないはずですわ、……いえ、そんなの、どうでも……。
【――喉が渇いていた。砂漠でずっと放置されたみたい、からからに罅割れそうなぐらい、声を出すのすら、痛むほどに】
【それでやっと自分の立場を相手へと教える。というより、もうバレたと見て――指先を口元に添える、そうして唇を撫で】
【焦らすようにしてからやっと見せた口中には、八重歯、犬歯、そんな言葉では少し足りないぐらいに、鋭く尖った白い歯】
【気付いてないはず。……気付いてないだろう、そうやって自分の中で一瞬だけ思案する。それでいて、無意味だと切り捨てて】
【襲い掛かってくる類の怪異じゃないようだった。ただ、それは彼女が話そうとしているだけ、それで気を紛らわせているだけ】
【というより――SCARLET、自警団、その目の前でやってしまうほど愚かでない、とも言い換えられるのかもしれない】
…………あら、ここから離れて探すならいいんですの? ……それとも、追いかけてきますかしら、どなたかが。
噛ませてくれる人間が身内に居るなら今すぐ紹介してちょうだい、大丈夫よ、殺さない――わ、趣味じゃないです、もの。
【ふわりと顔が持ち上がる、それは、なら移動しようかと考えるようでもあって、でも、すぐに、その可能性まで思いつく】
【誰かを襲いたいと宣言してる以上野放しにしてくれるとも思えなかった。するり、細めた瞳が、ほんの僅かな月明かりで煌いて】
【言葉を続けながらその足が動き出す。こつこつと、倒れ伏す彼らのほうへ歩んで、――許されるなら、ふわっとしゃがみこむ】
【阻止されるようならその場で立ち止まって。熱っぽい、切羽詰った、そんな表情が少女の方へ向いたとおもえば】
……味見だけ……。
【だなんて口走る辺り、どう見てもこちらが年上であることとか、あんまり、関係無いらしい――】
【――あんまり変わらなかった。手首の傷は少しでも血液を欲した名残だし、それどころか、我慢しきれないだけ悪化しているともいえて】
【ちょっとだけだったらいいというわけでもないだろう。ダイエット中の少女でもあるまいし――】
107 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/24(水) 01:25:00.73 ID:jAUAeUlz0
>>106
「別に構わないでありますよ。ですが、“保証”は出来ないであります
貴女の様な方は下手をすれば自警団内の情報で伝えられる可能性も考えられるのであります
だから……例え傷付けられても良い覚悟ならば、と付け加えるでありますが」
【自警団とて十人十色。無償で血を差し出す者も居るかもしれないが――――その逆、女性の行動を悪と決めつけて襲う者が居る事も否めない】
【その事に関して責任は持たない事を告げた上での“良し”】
【状況が良くなるか悪化するかはその時の運だ。命を落とす可能性も、新たな絆が生まれる可能性も】
【歩み始めれば移動でも開始するのかと思い、ならば自分もこの者達を早く引き渡さなければなんて考えるが】
【寧ろ逆に男達へと近寄ったならば間に入るようにして阻止するのだろう】
【よっぽど女性が平和な環境でも過ごしていない限り、一瞬ばかり放たれた“敵意”は容易に感じ取れる筈だ】
【警告、にも等しい。好む者も居る争いの気配】
「――――…………はあ。我が儘でありますね
ならば、こうするであります。この者達の代わりに、私の血を少し分けるであります……が
条件を幾つか提示するであります。先ず、傷口は私が自分で手に作るであります。次に、貴女は牙を立てないこと。最後に、最中に少しでも変な素振りを見せたならば遠慮無く攻撃を加えるであります
この三つの条件を呑めるならば良し。拒否するのならば…………他へ行って欲しいので在りますよ」
【小さな溜息。頑として血を求めているならば自分の其れを少しだけ分けてやると】
【その時に提示した事。吸血鬼に関しては迷信めいたモノも幾つか存在して、噛んで眷族を増やすだとか噛まれれば意識を無くすだとかそんな事を警戒したのだろう】
【先見えた犬歯に通ずる其れ。何か秘めているかは分からないが――――警戒するのも仕方ない】
【男達に無駄に傷を付ければ咎められる事は無いが牙ともなれば怪しまれる事も考慮してか】
【隻眼。藍色の其れは、真面目な色合い。傾げた小首に、さらりと零れるのは同じ色の髪】
【少女からすれば精一杯の譲歩。其れを受けるか否かは、女性次第】
108 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/24(水) 01:41:16.54 ID:DcYnWI7S0
>>107
それは嫌だわ、お仕事が出来なくなるもの……、……あら、イケナイお仕事ではないのよ? 本当に……、
殿方と仲良くするだけのお仕事ですの――、傷つけられるのも嫌ですわ、肌に傷が付いたら……――ねえ?
【うぐっと変わる表情、それは致命的だった。少女みたいな人たちに追いかけられていたら生きていけない、それはどうしようもなく】
【それなら、ほんの一瞬、喉元までせり上がってくるような吸血衝動すら収まる、――今のソレより、未来の暮らしだと】
【――あんまり胸を張れる仕事ではないらしいが。とにかく、よほど非合法じゃないから許して……だなんて、そんな目付き】
【だから、戦いになるのも嫌なのだと言う。“商品”を進んで傷つけたがる人なんて、居るはずもないなら】
【(その割には、自分の手首を自分で噛んだ。よっぽど辛かったのだろう、空っぽの水筒を逆さにして振るみたいに)】
【そして、近づこうとした仕草は阻止される。当然といえば当然だろう、でも、彼女はそれに気付けず】
【一瞬、むっとした顔をした――のが見えたろうか。どうしようもなく気に食わない顔だ、ついと眉を吊り上げて】
【――でも、そういった環境は昔飽きるほど浸っていた。害意や殺意の飛び交う空間、怒鳴り声と罵声と、殴られる時の音】
【泣きじゃくる声も一緒に浮んでくるのは、一緒に居た人物のせい――でも、それは、今は関係無い記憶の想起】
【つまるところ、敵意に怯みはしないという、それだけのお話だ。単に、こういった世界の住人であるというのもあって】
本当? いいわ、それで、……喉がからからなんです、もう我慢できな……、……、いえ、もう少しなら……。
【百五十八センチの身長。ハイヒールもプラスすれば百六十もいくらか超えて、ぱっと嬉しそうに胸の前で両手を合わせる仕草】
【嬉しそうに絡む指先は神に祈るような形になる、――青林檎色が煌いているように見えるのは、きっと、何の勘違いでもなく】
【水や茶じゃ絶対に癒せない口渇。血でしか癒せない苦しみは、もう、喉元をせり上がって脳にまで達しそう、うずうずと】
【早く――なんて急かしたいようにしているのを見ていると、本当に、どっちが年上か分からないよう。最も、】
【彼女はどうやら今現在まともな思考回路にないらしいから、仕方ない――と言えるのかもしれないけれど、】
【――彼女はあっさりと条件を飲んだ。自傷跡からただ血を啜るだけ。噛まない。変なこともしない、あまりにも簡単に】
【我慢出来ないんだか出来るんだかよく分からないけど、少なくとも、少女がそうしてくれるまでは――大人しく待つだろう】
【対する瞳は鮮やかな青林檎色。櫻気質――にしては変わった瞳の色だ。それこそ、猫が人間になったような瞳の色彩】
【この女にしてもあんまり人を襲いたいわけではないのだろう。それなら――少しぐらい譲歩しても、血が欲しかった】
109 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/09/24(水) 02:08:36.68 ID:jAUAeUlz0
>>108
「全く――――非合法で無い限りどんな仕事でも構わないでありますが、変に動けば自警団に目を付けられる事だけは肝に命じておいて欲しいものであります」
【仕事に関して零されたならばそれこそジロリと睨むかのよう】
【だが、本人曰わくまだ合法だと知れば――――まあ良いか、程度の考え】
【根掘り葉掘り聞くような事でも無い。それに仮に嘘だったならばその内自警団の中で話を聞く可能性もあると考えたか】
【二度目の溜息。その外見に似合わぬ子供っぽい性格に対して漏らしたか】
【軍刀を少しだけ引き抜いたならば、業物の刃がキラリと光る。特に迷う素振りも無くもう片方の手の首を当てたならば、僅かに押し引いて】
【――――実際、手首を切って死ぬ何て稀な事。特に刃物を扱う者ともなればどれ位まで刻めば必要な血液が漏れ出るかも把握している】
【……何より、自分の傷を塞ぐだけの術は持って居る。だからこそ、そう戸惑う事も無かったのか】
「先の約束、守って貰うでありますよ
カノッサの下っ端を倒したと思えば次は血を恵む事になるのだから…………大変な一日であります
しかし……血には味があるのでありますか?
時折戦闘の中で口を切る事もあるのでありますが、それこそ鉄臭いだけであります」
【武器を握るに相応しくない白く細い腕が女性へと差し出されるのだろう】
【ダンスの誘いを受けた淑女――――ならば、何ともロマンチックだが。実際の内容はもっと血生臭い】
【好きにしてくれとばかりに差し出したそれ、そのまま啜るのも良し己の手で支えて啜るのも良し】
【約束を守っている間は特に拒絶する事も無いのだから】
【それぞれの人間によって血の味が異なるならば、少女の血には魔力とはまた異なった何かが含まれて居る事も分かるか】
【実際は遺伝子に組み込まれた異能なのだが――――其れが関与するか否かは、血を飲まぬ少女には不明】
110 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/24(水) 02:35:38.00 ID:DcYnWI7S0
>>109
あら、合法ですわ、それも、男が居る限り仕事には困らない類の――、
【くすくすっと笑い声で言葉は途切れる。何に憚るか顰めた声は、細めた瞳は、今までで一番全うめいた色を宿して】
【全う、というか、まともだ。言っていることは合法ぎりぎりの危ういオシゴト――それも、】
【ほんの少し前までそれこそ非合法だったとか言わないし言うわけがない。そういう都合の悪いのは、こんなときでもだんまり】
【本当ならもっと落ち着いた態度の人間なのだ。こうも取り乱さないし、もっと、ずっと、違うのだけれど】
【今宵ばっかりはどうしようもない。――どうしようもなく血が啜りたい夜だなんて、ひどく物騒な話なのだが】
【種族柄――というか、永続のバッドステータスみたいなもの。同種じゃないときっと分からないだろう、或いは、】
【薬中毒の人たちとかはわかってくれるかもしれない。もちろん、比べてみたことなんて、ないから、分からない】
【「もちろんですの」と小さく呟いた、差し出さしたと思えば、その手はすでに女の手に握られていることだろう】
【宝物のように指先まで優しく触れる、短く丸く整えられた爪先、無色のトップコートだけを塗って、それでも健康的な赤み】
【恭しく――と言ってもいいかもしれない。そうして少女の腕をホールドすると、彼女はその傷口に唇を添えて】
――――――……、……。
【何の音もない。けれど、血が啜られる感覚だけはあるだろう、約束どおりに牙は立てられなかった、怪しい動きも、見えず】
【時間はたっぷり一分にも二分にも感じられる。その間――せいぜいやって“舌を這わす”とか、その程度の口付け】
【やがて唇はゆっくりと離れる、つぃと僅かに唾液が後を引いて、――取り出したハンカチで拭ってやろうとするのだろう】
どうも、助かりました……、……これで、しばらくは――。
【ちろりと唇を舐める舌先は血のせいでなく赤い、これもまた健康的な色合いで、特別彼女が人外だからとかではないようで】
【それから手首で口元を拭って、――やっと、瞳から焦燥とか、切羽詰った様子とか、熱に浮かされた様子が、消えつつあり】
【もちろん、まだ完全とは言い切らない。でも、――ずっと落ち着いたように見えるのだ、雰囲気とか、気配とか、そういったものが】
【――啜った量は、そんなに多くない。いくら手首でも、腹が膨れるほどの出血量は望めもしないなら】
【そもそも後天的に与えられた要素。不完全なのだろう、そんなに、人一人吸い尽くすほどの血液を必要としない】
ああ――人によって違いますわよ、魔力臭い人間も居ますの、嫌いではないですけれど――、
――好みが分かれそう、というか。
【変わった味がした、と思った。でもそれは好みの問題らしい、彼女に言わせれば、だけれど――】
【そして別にそういった魔力の味だとかも嫌いじゃないと返して。ふうとようやく一息、それから、改めて少女を見つめ】
献血してくださってありがとうございます、そうですわね、このお礼は今度……ということで――、
何かあったら呼んでくださいな、問題のない範囲でしたら……、お付き合いいたしますわ、一度だけですけれど。
【「あんまり肩入れするのも不味いですの」だなんて呟いて、女はようやく自分の名前を明かすのだろう、それと、メールアドレス】
【つまるところ、名刺――みたいなもの。二谷音々子と書かれていて、それがどうやら彼女の名前らしい】
【猫を連れた女がね“ねこ”って言うのも少しだけ不思議、偽名かと疑うかもしれないけれど――本名である、一応は】
【――そして彼女は少女が名乗るかどうかを少しの間待つのだろう。名乗ってくれるなら、その名前をしっかりと覚えるし】
【名乗ってくれないなくても文句はない。そしてちらと足元の機関員たちを一瞥。そういえばそろそろ自警団の応援も来るだろうか、と考えれば】
【目的を果たせばサヨナラって感じなのは職業柄仕方ないのかもしれないが――“そろそろ帰る”だなんて気配を、出していた】
111 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/09/24(水) 03:11:56.96 ID:jAUAeUlz0
>>110
「私には余り縁が無い職でありますね。ちゆ姉が居なくて良かったであります
居ても戦闘だとかには発展しなかったと思う出ありますが…………状況がもっとややこしくなっていた筈でありますよ」
【流血した事は多々在る。然れど吸血された事は今まで一度も無い】
【戦闘の最中に力を奪うために行われる行為では無く同意の上、というのも何だか奇妙な話だが】
【――――初めての感覚。己で斬った所に口を付けられる事などある筈も無い】
【傷口に触れられれば痛がゆいような、舌が這うならばくすぐったいような】
【小さく漏らした声は擽られた時の物にも似ては居るが、害が無いと分かっているのだから払う事も無い】
【やがてその時間が終われば腕を戻そうとするのだけれど、女性がハンカチで拭おうとするならばそのまま任せて】
「暫くは、と言う事はまた何時か同じ様な事が起きるという意味でありますか?
――――私も何時でも血をあげる事が出来る訳では無いでありますし、そもそもこれが最初で最後である事も考えられるであります
飲むな、とは言わないでありますが…………無理に襲うな、とだけは忠告しておくであります」
【何と無く、まだ擽ったさとヒリヒリとした痛みとが残る腕を戻して】
【“暫くは”の言葉が引っ掛かったが――――そればかりはどうしようも無い。出来るとすれば自警団としての忠告だ】
【予め相手の了承を得た上ならば捕まる事もあるまい。…………尤も、そんな事は女性自身が一番分かっている事なのかもしれないが】
【兎にも角にも、落ち着いたならば幸い。コレならば心配も無いか――――と】
「別に見返りを求めて行った事では無いのでお礼等は気にしないで良いのでありますよ、音々子殿
自警団としての役目……とは離れてしまっているでありますが、少なくとも必要だと思ったから行ったまでであります
そうでありますね…………何か困った事があれば“オラークル・スティンガー”の名前で自警団に連絡を入れれば恐らく反応できると思うであります」
【コレで終わり、かと思えば。律儀に名刺らしき其れを手渡されれば少しの間眺めて。その頃になって初めて笑みを見せるのだろう】
【内ポケットに入れた所を見れば、女性の名を覚える気もあるのか】
【返す様に自分の名を告げれば“クル”或いは“ステン”とでも呼んで欲しいとでも加えて】
「さて、そろそろ到着する頃でありますね
同じ場所に私が居るとは言え、訝しまれる事は間違い無いでありますから――――面倒事が嫌ならば音々子殿もこのまま帰るのが最善でありますよ」
【遠くで聞こえるのは数人分の足音。僅かに聞き取れる会話から仲間達と判断したか】
【女性の醸す雰囲気も察してか、帰宅を促せば転がる男達を運びやすい様壁に靠れさせ】
【――――短い別れ言葉。もしも徒歩で帰るならば。振り向いた時にはきっと、小さく手を振った少女の姿が見えるだろうけれど】
【其れだって直ぐに男達の連行だとかで消えてしまったとか】
/っとこの辺りでしょうか……!
/お相手、有り難う御座いましたですよー!
112 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/24(水) 03:31:20.20 ID:DcYnWI7S0
>>111
その方は知りませんわ、……まあ、わたくしも、面倒ごとは好きではないので……。
……そのほうが良かったですの、罷り間違ってヴァンパイア・ハンターと出会ってしまっても――ねえ。
【当然といえば当然なのだろうが、そうして人の血を啜ることにためらいがなかった。慣れているのだろう、だからこそ、】
【遮二無二血が欲しいと我を忘れたりしなかった――とも推測できて。人間とは慣れるもの、――人間じゃ、ないけれど】
【それにしても数分でずいぶんとすっきりしてみせた彼女、猫なで声みたいに甘たるい声なのは変わらないものの】
【さっきまでみたいな――熱に浮かされたようなそれがなくなっただけ、ずいぶんと、言葉すら全うに聞こえる錯覚】
…………一月か二月に一度は。こうまでひどいのは久しぶりですわ、ほんとうに……、――。
……それは分かってますの、後から文句を言われても困りますので……、人間じゃなくなった、とか。
いえ、後のことは知りませんけれど、きっと、どなたも人間をやめていません……わ……?
【生理が重いと愚痴るみたいなノリだった。というより彼女にとっては似たようなものなのだろう、生理現象みたいなもの】
【くらくらするぐらいに血が欲しかった。でも、そんな渇望する感覚はもう分からない、手に入れてしまったから――次のときまで】
【かぁーっと頭の中が思考まで真っ赤になっていく感覚。あんまり好ましいものじゃないから、できれば、ご遠慮したいけど】
【――自分が吸血鬼(もどき)である認識は薄かった。精々太陽光で軽い火傷を負うくらいで、メリットもほとんどなく】
【そんな自分が他者を人間から堕とすことが出来るのかと。――分からないから、疑問系で言葉は終わるのだけど】
……まあ、暇でしたら呼んでくださいませな、お茶くらいでしたら付き合いますわ、いいお店を知ってますの。
【「では、ステン“さま”」と彼女は返した。冗談とかからかっているのでなくて、他人にはそうするというだけのこと】
【敬称が変わるのなんて友達ぐらいだ。出会ったばかりの少女は、友達というには遠く、顔見知りというには、近い位置】
【それでも、安定して“さま”付けされてしまう。――まあ、そういったものだとして扱えば、別段違和感もない(と思う)】
ええ、では……、……またいつか。
【足音に彼女は反応する、そうして、街へ出られるほうへ――それは、自警団の彼らとすれ違う道かもしれないけれど】
【最初の頃に言っていた。地理が分からないのだと、だから、……その道しか知らなかったとか、余談でしかない】
【手を振っているのかを確認しなかった。ただそのまま、その背中は遠くに消えて――猫も、いつのまにか居なかった】
【(帰る頃には手首の傷も消えていた。吸血鬼になったけど、メリットといえば、傷が少し治りやすいぐらいで)】
【(にきびとかがよしんば出来ても痕にならず治るのが一番嬉しいことだった。ひどく平和な、吸血鬼の利用方法)】
【(昼間は元からぐーすか寝てたなら、なんだか、時折無性に血が欲しくなる以外は、存外共存できているのだったりする)】
/おつかれさまでした! ありがとうございましたーっ
113 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/24(水) 20:32:35.37 ID:vpoz1CrCo
【水の国――とあるカフェ】
【大きな表通りから脇道を少し入ったところに、小ぢんまりとしたカフェがあった】
【建物の半分ほどがツタに覆われた佇まいは、いかにも個人のお店であることを感じさせる】
【扉の横のプレートにはSweet Silent≠フ文字。それが、この店の名なのだろう】
【このカフェの特徴は二つ。ひとつはマスターがとんでもなく無口であるということ】
【もし客が店に入ってきても鈴の音が響くだけで、すぐには歓迎の声が聞こえてこなかったりする】
【おじさんという歳をすでに越えた本人は常に柔らかい笑みを湛えているのだが――】
【そのあまりの無口さからか、評判もイマイチで】
【もうひとつは――ここの看板娘だ。きっと店に入れば、まずは彼女が出迎えてくれるだろう】
【パールブルーの長髪に同色の瞳、腰の大きな青色のリボンが特徴の、青みがかった白いワンピースを身に纏い】
【動きやすそうなサンダルと紺色のエプロンを着用した、そんな――温厚そうな顔つきの少女だ】
【こちらも声を出さず、代わりにスケッチブック≠向けるだろう】
【そのページには大きく「いらっしゃいませ!」と書かれているはずだ】
【声の代わりに文字での接客――理由があるのだろうが、これから来る人物はきっとそれを知っているはずだった】
/予約です!
114 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/24(水) 21:25:51.68 ID:6yKUrjE+0
>>113
【カラン――――鈴の音が、静かな店内に響き渡る。ギィと軋んで開くドア、その向こうからひょっこり顔を覗かせたのは―――】
【頭には可愛らしい白色のキャスケット。セミショートにした黒い髪は手入れされていて、さらりと流れるような美しさ】
【ブラウンの瞳は澄んでいて、表情はニコニコと明るい。年頃の少女らしい活発さと明るさを備えた、そんな感じの人】
【丁度十六・十七歳程の背格好か、大人とも子供ともいえないやや細身で華奢な身体に、若草色のワンピースが良く似合っていて】
【足元の焦げ茶色の小さなローファーは履き馴らされているがボロボロではなく、物を大事にするしている彼女の性格が窺える】
【背には大きな鉄の箱。重さも相当の物の筈だが、この少女は軽々と背負っている……華奢に見えて案外力持ちのようだ。】
【……とまあここまではいつもの格好なのだが、今日は何故か首元に咬まれた後のような痣みたいなものが出来ている……】
【そんな彼女は出迎えてくれた少女を見るなり、まるで恋人に久しぶりに出会えたかのように心の底から嬉しそうにぱあっと笑って】
【それから――ブライトが嫌がらなければ――ぎゅっと抱き付こうとする。春燕なりの最大限の親愛表現ということも、彼女なら分かってくれるか】
【腕を離せば、もう一度笑顔を見せつつブライトのエプロン姿を眺める。いつもと少し違う彼女の姿は新鮮で、―――やっぱり可愛い】
エヘヘ……来ちゃっタ。一度来てみたいと思ってたノ、ブライトがお仕事してる所も見てみたいなっテ!
エプロン姿、初めて見たけど……凄く似合ってるネ!ブライトにしっくりくるというか、イメージ通りというか……
ね、ね、ブライトはサ、どんなコーヒーが好きなノ?―――そうダ、良かったらブライトのオススメを頼んじゃおっかナ♪
【喋れない事も、スケッチブックで会話することも、もう春燕にとっては今更過ぎる事。当然のように何ら気を留めることすら無く】
【適当な席―――ブライトと一番お喋りできそうな席を選んで座れば、注文。「ブライトのオススメがいいナ!」って、とても分かりやすい注文】
【どんなコーヒーや軽食が出てきても、間違いなく春燕は喜ぶことだろう。だって、それは大好きな友達のオススメなんだから】
【友達同士だけど、今日はお客さんと店員さんでもあるという不思議な感じ。勿論、今更かしこまる必要なんてこれっぽっちも無いけれど……】
【お喋りの話題は幾らでもある。ここでの仕事の事、お店の事、コーヒーのうんちくなんかも喜ぶだろうし……まあ結論どんな話でも、ブライトと喋れるなら春燕は喜ぶということか】
【逆に春燕も、お仕事の事や最近のお話を聞かれれば嬉しそうに話すだろう。首についた痣の事なんかも気になるだろうか?】
【さあ、(春燕にとっては)休日の楽しい時間の始まり。コーヒーを飲みながら大好きな友達とお喋りなんて、とってもいい日になりそう―――】
//よろしくお願いします!
115 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/24(水) 21:46:17.34 ID:DcYnWI7S0
【街中――道沿いのカフェ、窓際の席】
【強くもないが弱くもない雨がずっと続いている。新月の暗さは、雲の灰色の幕に遮られてしまって】
【変わりに雲と雨の空を街の明るさがぼんやりと不思議に照らす、だから、そんなに暗い夜には見えなかった】
……昨日は……、……ひどい、失態を、
【窓際の角の席に女が一人で座っていた。そして、なんだか、反省会みたいな雰囲気をずっと放っていて】
【ほんの数十分前までは向かい側に別の人が居たのだが、それも帰ってしまった。それが、余計に寂しいような印象を与え】
【オッドアイの少女が「ばいばーい」と居なくなって以降、ずっと同じポーズな気がする。いわゆるゲンドウポーズというか、それ】
【艶っと黒い髪はセミロングヘア、毛先のほうをくしゅっと巻いた髪型を揺らして、微かに香水めいた甘い香りがする】
【青林檎色の瞳は猫みたいに釣ったアーモンドの形、耳に掛けられた髪、覗く耳元には、イヤーカフスが付けられて】
【丸襟のワンピース。そこに羽織ったカーディガン、ぴったりしたワンピースと、ゆったりしたカーディガンとの温度差は】
【体のラインを見せたいんだか隠したいんだかが分からない。――が、豊かよりもいくらも豊かな胸元なんてよく目立って】
【組んだきりの足先にはハイヒールが引っかかっていた。脱げそうで脱げない、絶妙なバランス感を保ったまま】
いえ、……気にしないように致しましょう。失態なんて誰にでもあることですわ、ええ、そうですの……、
……知り合いにバレなかっただけいいとしましょう、ね、そうしましょう。
【――その不変のポーズがふっと変わる、というより、どうしようもない失態を諦めたように、開き直ったように】
【はらっと姿勢を解けば猫みたいにぐうっと背伸び、それから、多分もう既に冷め切っている珈琲を一口飲んで――、】
…………口止めするのを忘れてました。
【死んだ目をしていたりもして。――落ち込んでいる割には意外と元気そうな、そんな、女は】
【一番外が見える場所に居るし、そこは外から一番見える場所でもある。何かあれば――きっと、興味を示すはずだった】
116 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/24(水) 21:53:19.29 ID:vpoz1CrCo
>>114
【ドアノブが沈むカチャリという音が聞こえれば、彼女はいつも一目散に玄関へ向かう】
【定位置に立てば次いで響くのは鈴の音。同時にドアが開き――客を迎え入れる】
【しかし今日は訪れた人物に目を丸くさせるのだろう】
【夢か何かと錯覚する中、いつものように抱きつかれる】
【間違いない、大切な親友が来てくれたのだ――抱擁が終われば、彼女も満面の笑みを浮かべるだろう】
【奥でマスターがちらりとこちらを見遣ったが……すぐに皿拭きを再開し始めた】
【『こちらへどうぞ!』】
【ぺらりとスケッチブックが捲られれば、示されるのはそんな文字。いわゆるテンプレート】
【慣れた動きで、ささっとつばめをテーブル席に案内しようとするのだろう】
【彼女――ブライトはマスターと一言会話をするとつばめの向かいに座ろうとする】
『いきなりなのでびっくりしちゃいました! でも、来てくれて嬉しいです。
エプロン似合ってますか? でも、あんまり料理はうまくならないのが悩みだったり…。
私は全然違いがわからないのですけど…あ、今日のコーヒーはあんまり苦くなくて飲みやすいらしいですよっ。
それと、マスターのアップルパイはすごくおいしいので、その二つはどうですか?』
【いつの間にやら先ほどとは違うスケッチブックに持ち替えたブライト】
【それを捲り、少しばかり丸っこい字をジャカジャカ書き加えてゆく】
【書き終わればくるりとスケッチブックを翻し、つばめが見やすいようテーブルに置くだろう】
【その直後だろうか、ブライトはつばめの首元にできた痣に気づき、心配そうにつばめと自分の首元とを交互に指す】
【どうやら、どうしたのかと訊きたいらしい】
117 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/09/24(水) 22:29:49.39 ID:6yKUrjE+0
>>116
【いつものように抱き付いた後、ハッと気づく。……そういえばブライトは今仕事中だった。友達とはいえ迷惑じゃなかったかなぁって】
【でも、彼女の笑顔を見ればそんなことも気にならなくなる。だって、とっても喜んでくれたって顔を見れば分かるから】
【突然のサプライズ訪問。大好きな友達を驚かせることが出来たから、それだけでも春燕にとっては満足だったりするのだが】
【勿論、コーヒーでも飲みながらお話するのも楽しみ。傍に友達が居て飲み物と甘いお菓子があれば、女の子は何時間でもお話できるもの】
【案内されるがままにテーブル席に向かう。なるほど、仕事ということもあってか流石に手馴れていて様になっている……】
【言葉が使えない中で接客するのはいろいろ大変だろうが、きっとスケッチブックと持ち前の優しさで頑張っているのだろう。】
【普段とは違うブライトの一面を見れて、も一つ嬉しくなる春燕だった―――】
【さてさて、席に着けば早速お話。いつものようにスケッチブックに綴られる文字を待つのも、少し久しぶりのような気がする】
【―――ここの所色々忙しくて会いに行けなかったのが寂しかった。それだけに、久々の休日が出来たから真っ先にここに来たのだ】
【そしてテーブルに置かれるスケッチブック。ブライトの女の子らしい丸っこい文字が並んでいる其れを読む】
じゃあその二つ、お願いするネ!……今日のコーヒーって、コーヒーは日によって味も違うノ?
ワタシもお茶や薬湯のことならよく知ってるケド、コーヒーの事はあんまり知らないんダ……
違いが分かる人は香りだけで産地やランクまで分かっちゃうらしいネ。凄いよネ、そういう人っテ!
……あ、コレ?エヘヘ……一昨日の任務で出来ちゃったノ。大丈夫、そんなに痛くないし平気平気!
ブライトと一緒でネ、ワタシもお仕事頑張ってるんだヨ。こんな傷も一種の勲章かなーって思うんダ!
でね、そのお仕事の内容なんだけド……信じて貰えるかな―――お化け退治だったんだヨ。
幽霊とかお化けとか、いっぱい出て来たノ。しまいにはやたらお喋りな骸骨とかまで出てくるシ……
―――そのお化けも、悲しい過去の産物だったんだけどネ。銃で殺された人の悪霊だっテ……
何というか、肉体的より精神的に疲れるお仕事だったネ。まだ体が重いよ、もしかしたら幽霊が取りついてたりしテ……なんて、冗談だヨー!
で、今日はお仕事明けでお休みなノ。仕事の疲れを癒すには、ブライトと一緒に居るのが一番かなーっテ!
【語られる仕事の内容は、俄には信じがたいお話。ブライトは幽霊とか信じるのかなぁって、信じて貰えるか不安】
【心身共に疲れたけれど―――今こうして楽しそうな笑顔を見せながらお話するのは、疲れが飛んだ証拠】
【一緒に居るだけでこんなに楽しくなれる―――こんな友達がいるって、幸せな事。】
118 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/09/24(水) 23:02:28.58 ID:jAUAeUlz0
【――――路地裏。様々な悪党が巣くう場所として有名で有り、好き好んで通る者も居まい】
【そんな場所にて聞こえるのは数人分の呻き声か。見遣れば全員場所は異なれど掌で押さえ、倒れ伏す男達が数人】
【唯一立っているのは何処かの企業の正装を纏った女。――――と、純白のローブを纏った一人の少女か】
「礼は必要在りません。イリニはイリニの務めを果たしただけなのですから
――――其れでは気を付けて帰ると良いとイリニは告げます。次にまた同じ様な事が起きても救う事が出来るとは限らないのですから」
【大凡、女が暴漢に襲われそうになった所を白の少女が救ったのだろう】
【その少女、年齢はまだ十代の前半にも思えるけれど其れ相応の実力を持ち合わせているのか】
【頻りに頭を下げる女に対して感情の含まれない双眸を向けたならば、これまた抑揚の無い声質で告げて】
【女がその場から去って行く姿を確かめた後に倒れ伏す男達を一瞥】
「コレが我々教会の勤めです。害を為す者を排除し、死から救う事。イリニはそう教わりました
――――貴方達は処刑を行う程ではありません。その痛みにて罪の重さを認識すると良い、イリニはそう考えます」
【治療をするでも無く、ただ呟いたならば少女もまたその場を後にするのだろう】
【戦闘の際には其れなりに大きな音が響いていたし、何より罵声等もあったのだから場所を特定するのは容易】
【戦闘自体を見る事は叶わないだろうが、倒れ伏す男達と何食わぬ表情でその場から離れようとする少女しか居ないのだから双方の関係は誰にでも理解出来よう】
【この場所、悪人は勿論の事自警団だとかの善人も訪れる。不本意ながらの迷い人も居るか】
【何で有れ、少女の白髪はこの闇の中よく目立ち――――もし誰かが訪れれば、ピタリと脚を止めて「何かご用ですか」の言葉と共に視線が向けられるのだけれど】
【とある遺跡から程近い森の中。何時もならば静寂であろうこの地も、今は不気味な気配に包まれていて】
【見遣れば徘徊しているのは兵士を象った数体の石像。手にした武器は石器にも等しいのだけれど――――鈍器として見れば実に脅威】
【並の人間相手ならばたった一振りで骨を砕き、或いは死に至らしめる程の力も持っているのだろう】
【さて、もう少し視線を奥へと向ければ件の石像達から隠れる様にして大樹に背を預けている人物が一人】
【腰程にまで銀色の髪を伸ばし、緑のローブを纏った女】
【荒い呼吸はつい先まで走っていた事を知らせていて、その視線も石像達に向けられて居る事からこの女が関わっている事も容易く読み取れよう】
「弱ったなぁ…………生き物じゃ無いから話しても伝わらないし…………
でも、ずっとこのままじゃ見つかりそうだし……うーん、コレを戻せば静まってくれそうだけど…………
イリニちゃんもステンちゃんも居ないから私だけじゃ……」
【手にしているのは古びた本と――――手鏡の様な物、か】
【大方、遺跡に眠っていた其れを取った際に石像達が侵入者を排除する仕組みだったのだろう】
【蹴散らすだけの力も無く、逃げたまでは良いが其処から手を打つ事が出来なくなったのが現状】
【――――この場所、魔物が出るとかでも有名で鍛錬を積む者が訪れる事も珍しくは無い】
【旅路で用いる者も多いことから、この場面に出会す事もそう珍しいものでも無く】
【先に女を見つけるか、石像を見つけるかによって展開は異なるだろうけれど】
【仮に女が先ならば何処か不安げな視線が其方へと向けられるだろうし、先に石像に見つかってしまったならば訪れた者へと無骨な其れ等が襲いかかって来るのだが】
119 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/24(水) 23:10:32.25 ID:vpoz1CrCo
>>117
【ややアンティーク調の内装、流れる落ち着いた音楽はほんの少し耳に届くくらいの音量で】
【他の客も居ないためつばめが話さなければかなり静かな店内であることだろう】
【だからか、時間もゆっくりに感じるかもしれない。親友と過ごす時間はきっと長いものになるのだろう】
『実は曜日によって決まったコーヒーを出してるだけだったりします。
コーヒーも色々種類があるので、迷わず気軽に注文できるようにってことでメニューに載せているみたいです。
違いがわかる人は本当にすごいですよね…。
では、コーヒーとアップルパイ頼んできますねっ。』
【つばめが読み終えるだろうタイミングで彼女はびっ、と敬礼をすると席を立つだろう】
【しばらくすれば先にコーヒーを持って戻ってくるはずだ。角砂糖はテーブルに置いてある】
【ミルク等が欲しければ彼女は持ってくるだろう。その前に、つばめに差し出されるものがあった】
『マスターがお友達にって。…痣に絆創膏で効果があるかはわかりませんが、よければ使ってください。』
【ブライトの手には絆創膏が数枚あることだろう。マスターが気を利かせたらしい】
【――どこか不器用さを感じさせるのは否めないが】
【語られるお化け退治の話を、ブライトは不思議そうにこくりこくりと聞いてゆく】
【複雑そうな事件だが、こうやって元気に訪れてくれたのだ、ばっちり解決してきたに違いない】
【取りついていたり……には、まさかと言いたげな表情になるも、冗談とわかればすぐに胸を撫で下ろす】
【最後の一言に、照れたようにちいさく笑えば、彼女はペンを取る】
『ありがとうございます。あ、私も実はちょっと前に幽霊探ししたんです。
手伝ってくれた男の人と一緒に、煙みたいなお化けと戦って…
倒せはしましたが結局正体がわからないまま終わっちゃいました。
話を聞く限り、つばめさんが会った幽霊はもっと怖い幽霊だったのかもしれませんね…。
でも、意外とつばめさんはそういうのは平気なんですね。怖いものとか、ないんですか?』
【もちろん余すことなく彼女は全てを信じるのだろう】
【痣ができるほど動き回ったようだが、そんなことをつばめは微塵も感じさせていない】
【怖いものとかないのだろうか。浮かんだのは素朴な疑問だった】
120 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/24(水) 23:57:15.76 ID:6yKUrjE+0
>>117
【敬礼するブライトの姿がなんだかおかしくって、面白そうにくすりと笑ってみせる。それから、「はい、お願いしまス!」なんて言ってみたりして】
【普段とはちょっぴり違う遣り取りも、休日の和やかな時間のアクセント。コーヒーを待つ春燕の表情は、とても楽しそう―――】
【戻って来たブライトの手にはコーヒーカップ。ほんのり立つ湯気とふわりと薫るコーヒーの香りが心を安らぎに導いて】
【かたりとテーブルにカップが置かれれば、早速一口飲んでみる。少し大人ぶって砂糖もミルクも入れずに飲もうとするが……】
―――……苦イ……
【……まだ大人にもなっていない春燕には、ブラックは早すぎたようだ。口いっぱいに広がる苦味の良さが分かるには、もう少し歳を必要とするか】
【「ゴメンネ」と一言添えて、ブライトにミルクも持ってきて貰うように頼む。二度手間になってしまうけれど、ミルクはあった方が良い】
【―――と、その前に一緒に持ってきて貰った絆創膏を貼る。小さな親切心が何だかとても温かくて、ふと春燕も微笑んでしまうのだった】
【後でありがとうを言っておこう。優しい店主に感謝しなくては―――】
【冗談も交えたお仕事のお話。幽霊と戦うなんて滅多に無い経験は、貴重と言えば貴重だが……正直もう一度やりたいとは思わない】
【(誤解を招かぬように言うが、これは春燕の感想。中の人はとても楽しかったし、またイベントがあるのなら参加したいと思っている)】
【聞き流す事無く聞いてくれるのが嬉しい。ブライトは喋れないけれど聞き上手、色んな話をなんでも楽しそうに聞いてくれるのも、春燕にとってブライトの好きな所の一つ】
【勿論最後に添えた一言は、お世辞なんかじゃなくて紛れも無い本心。こうしてお話することが、何よりの楽しみだもの―――】
へぇ、ブライトもお化けと戦ったんダ。不思議なもんだネ、こんな妙な経験をワタシもブライトもしてるなんテ!
しかも倒しちゃうなんテ……もしかしてブライトって強イ?ワタシなんて倒すのに凄く手こずったのニ……
―――怖いモノ?そうだネ……うーん、言われてみればあんまり無いカモ。
虫も蛇も平気だシ、女の子が嫌いそうなモノも大体平気だネ。―――も、もしかしてワタシ女の子っぽくないかナ……
―――――あ!一つだけ怖いモノ、あるヨ!
雷だけは苦手なノ。遠くでゴロゴロ言ってるならまだギリギリ平気だけド、近くに落ちようものなラ……うぅ……
音とか光とか、あれもう人間を怖がらせる要素全部揃ってるもン!小さい頃から苦手だったけド、今も平気じゃないネ……
ブライトハ?怖いモノ、何かあるノ?……ブライトはワタシなんかより女の子っぽいもんネ、きっとそれっぽいものがあるんだろうけド……
【……どうやら春燕は年頃の女の子っぽくない一面がある事を気にしているようだった。】
【考えてみれば、この歳にして薬師として独り立ちして色んな国を巡っていたりするから歳不相応なくらいにしっかりしている訳で】
【旅の途中で虫や蛇なんかでいちいち驚いていては話にならない。胆力に関しては恐らく人一倍ついているだろう―――】
【そんな彼女が頭を捻って必死に怖いモノを探した結果……雷だけは苦手のようだ。あの大きな音が苦手なのだ……】
121 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/25(木) 00:00:44.41 ID:9hdwQEC8o
>>120
//ごめんなさい、タイムリミットです…持ち越しをお願いしてもいいでしょうか
122 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/25(木) 00:19:47.19 ID:cdcJAodZ0
>>121
//了解ですよー、ではまた明日お願いします!今日と同じくらいの時間に落として貰えればいつでも反応できますので!
123 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/25(木) 00:21:18.03 ID:9hdwQEC8o
>>122
//すみません。ではまた明日お願いします!おやすみなさい…
124 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/25(木) 19:31:43.59 ID:9hdwQEC8o
>>120
【苦味は人の好みを分ける。でもこういう場所なら、ブラックコーヒーにも挑戦したくなるものだ】
【結果玉砕してしまうつばめに、ブライトは苦笑を漏らすのだろう。こくりと頷いて立ち上がり、ミルクを持ってくるはずだ】
『無理しなくても紅茶やレモネードもあるので交換したいなら言ってくださいね?
ちょっと変わった飲み物だとダークラムが入ったミルクティーとか
カンパリっていうほろ苦いお酒が入ったホットカンパリティーなんかもありますよ!
…つばめさんお酒を飲める歳でしたっけ。』
【趣向を凝らしたメニューもあるらしい。コーヒーを飲むのが難しいようなら、ブライトが代わりに飲んでくれるだろう】
【飲めないからといって彼女が顔色を変えることもなかった。短い謝罪には、首を横に振って気にしないでと伝えるのだろう】
『私はほとんど何もしなかったんですけどね…。その男の人が助けてくれてなかったら危なかったです。
雷ですか…。近くに落ちたこともないですし、私は平気かもです。
むしろ虫や蛇が苦手で、お化けとか暗い所とか、見た目が怖そうな人もちょっと敬遠しちゃいます。
でも、勇気を振り絞れば大体なんとかなりますね。…虫と蛇以外なら。
怖いと思うものは少ないに越したことはないですよ! きっと。
つばめさんもSCARLETのお仕事をするなら、その方が良さそうですし。
でも、危ないと思ったら逃げてくださいね…。』
【つばめと違ってブライトは苦手なものが多いようだった】
【蛇と遭遇して驚きのあまりスケッチブックを投げたことすらあったりする】
【……本当に苦手なものはどうしても克服できないものなのだろう】
【そんなやり取りの中、カウンターからマスターが歩いて来るだろう】
【手に持つ更に乗っているのはアップルパイ。シナモンの香りがそそる一品だ】
【彼はやはり一言も発することなくそれをテーブルに置き、笑みと共にこくりと一度頷けば戻ってゆくだろう】
/お返ししておきます!
125 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/25(木) 19:47:24.19 ID:bZbB4r0vo
【路地裏】
……やはり、そう都合よく彷徨いてはおらぬか
【日々凄惨な事件が起こり、異様な気配の漂う夜の路地裏】
【その狭い道の真ん中を堂々と歩く一人の少女の姿があった】
【身長は140cm程度であろうか。腰まで伸びた炎のように鮮やかな紅蓮の髪と、漆黒の瞳をしている】
【桜色の簡素なデザインの着物を纏い、胸元には"緋色の鷹"を模したワッペン】
【腰には茶色の鞘に収まった剣を下げており】
【肩付近にはバスケットボールほどの大きさの、淡く光る白い"虫"のような物体が浮かんでいた】
まあよい。収穫がなくともやらぬよりはマシじゃろう
もう少し根本的な解決を出来ればよいが……今はまだ難しいかの――
【壁にこびり付く変色した血液や、視界の端に写るチンピラなどを見ながら】
【「ふむ……」と小さく声を洩らし、顎に指を添える仕草をして】
【何やら考えるような様子で少女は"パトロール"を続けていく】
【もし通りかかる者がいれば、路地裏に似合わぬ容貌や胸のワッペンに目が行くだろうか】
【また、周囲を注意深く見張っている為何かしらの事件が起きれば少女が反応するかもしれない】
【――】
【公園】
はっ……はっ……はっ……――
【すっかりと夜の帳が下りて、人通りの少なくなった公園内の道】
【ジョギングコースとして近隣の住人から使われているその場所を走る少年の姿があった】
【身長は150cm前後であろうか、藍色の少しだぼついたジャージに、スポーツシューズという装いで】
【先端が緩くウェーブがかったふわふわの金髪と、澄んだサファイアのような碧眼を持ち】
【全体的に線が細く、少女めいた面立ちと儚げな印象をした少年であった】
――……ふぅ。きょ、今日はこれくらいで…………
うぅん……やっぱりもうちょっと体力つけないとなぁ……
【少年はしばしコースを走った後、大きく息を吐いて膝に手を添えながら立ち止まった】
【首に掛けていたタオルで浮かんだ汗をそっと拭い】
【荒れた呼吸とバクバクと忙しく鳴る心臓を少しずつ、無理をかけないように落ち着かせていく】
【周囲には人気が少ない】
【もし公園に立ち入ったならば、この少年の姿が視界に留まる事もあるだろうか】
/1時くらいで持ち越しになります!
126 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/25(木) 20:19:06.31 ID:fj1H+aFR0
【街中――個人経営のカフェ】
【本棚のたくさんある店だった。小規模の図書館のような内装、壁に沿って立つ本棚はひどく立派なもの】
【でも図書館と違うのは。ここがカフェであること、即ち――食べ物もあれば飲み物もあって、そういう使い方もしていいと】
【或いは本を読みながら食べ物なんかを楽しんでもいいわけで。――ケーキがこっそり美味しいとか、そんな評判】
…………――ふう。
【そんな店の片隅で小さな吐息が一つ上がる。それから、ぐうっと背伸びするのは、ずいぶんと小柄で華奢な影】
【出来損ないのポニーテールみたいにしていた髪を解いて、無造作に首をかしげると、ぱきぱきとそんな音がした】
【毛先のほうがくるくると巻いた癖毛の金髪。ピンク色の薄幕をかけたような不思議な色合いが、無遠慮な手に掻き乱され】
【あどけなさを多分に残す顔つきの中で違和感めく鋭い双眸、勿忘草色の瞳は、つーんと釣って、拗ねたような伏し目がちで】
【白色のくしゅくしゅっとしたワンピース、それにケープ。胸元で擦れたペンの跡みたいな、リボン結びが揺れて】
【少女だった。中学生かそのくらいに見える、或いはそれよりも幼く見えかねない、棒切れみたいな女の子】
書けた――、
【少女の腰掛けるのは数席だけある、ふかふかのソファと低いテーブルの席。机の上には、原稿用紙が広げられて】
【何枚も何枚も重ねられているのを見るに、何かお話とか――書いていたらしいのだ、それは、もう、長い時間】
【とっくに冷めきったブラックコーヒーのカップを片手に、彼女はぺらぺらと纏めただけの原稿用紙を捲って眺め】
【彼女にしては珍しいことなのだけれど――嬉しそうというか、やり遂げたというか、そんな顔をして、上機嫌な様子だった】
【そんな風に過ごした数分。やがてコーヒーを飲み干してしまえば、彼女は店員を呼んで、コーヒーのお代わりを所望して】
【それからソファに体を埋める。そして、もう一度、ぐぐーっと伸びをして】
【「そういえば昨日から何も食べてないが……」なんて呟きは、店内のジャズの音を僅かに揺らした、……そして店員をもう一度召喚】
【今度は無花果のケーキも頼んで、なんか“ちゃんと食事してます”“健康に気を使ってます”みたいな顔を、するのだった】
127 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/25(木) 20:57:00.52 ID:cdcJAodZ0
>>124
【きっと此処のコーヒーが不味いという事では無いのだろう。単にまだ春燕が苦みの良さが分からないお子様なだけで……】
【多分ビールとか飲んでも美味しいと思えない感じ。どうして大人になったら苦みが美味しいと思えるようになるのか、不思議】
大丈夫、コーヒーもとっても美味しいかラ!……でも、ブライトの言う変わった飲み物も気になるネ。
お茶にお酒が入るって不思議な感じだネ。ワタシは未成年だから飲めないんだけド……
まあ、今はコーヒーを楽しむネ!折角ブライトがオススメしてくれたんだもノ、飲まなくちゃ勿体無いヨ!
【ブライトの気遣いは嬉しかったが、コーヒーが十分美味しいから交換する必要も無い。】
【気遣いへの感謝と共に「アリガト、でも大丈夫だヨ!」って笑顔で断る。優しいブライトの気持ちだけ受け取る事にしよう―――】
―――
【ブライトが親切に持ってきてくれたミルクをコーヒーカップに注げば、白と黒が混ざってまろやかなブラウンに変わって】
【角砂糖も一かけら、ぽとりと入れてかき混ぜる。スプーンで軽くかき混ぜてから飲めば―――うん、美味しい】
【何も入れなかった時には口いっぱいに主張した苦味が、ミルクと砂糖を入れた事で甘味と絡み合うようにハーモニーを奏でて】
【舌にほろりと残る後味がまた良い。飲み干して喉を通った後もなお口の中を薫り鼻腔を擽る豊かな香りが堪らない】
【やはりコーヒーは好きなように飲むに限る。玄人ぶってブラックに挑戦するより、こうやって美味しいと思えるの味方の方が良い】
ミルクと砂糖を入れるだけで変わるもんなんだネ、コーヒーの味は不思議だネ……
何というか、こう……苦みだけじゃなくて、砂糖やミルクが重なると還って深みが増すというカ……
【リラックスしたような微笑みと共に述べるのは率直な感想。玄人ぶって香りがどうのとかは言えないけれど】
【「美味しい」と思うことは出来る。素人の舌にも美味しいと思えるのだから、きっと此処のコーヒーは良い物なのだろう】
【そんな風にして香り豊かなコーヒーと共に、大好きなブライトとのお喋りも弾む。怖いモノの話を楽しそうに話す、不思議な感じ】
や、やっぱりブライトはワタシなんかよりずっと女の子っぽいネ……(汗)
怖くないのは、「知っているから」カモ。一人で色んな所を旅をするうちにサ、どんな虫とか蛇とかが危険か安全か分かるようになったノ。
この虫は触れても大丈夫、この蛇には毒は無い……そういう事が分かれば自ずと平気になるんじゃないかナ?
……あと、一人旅のし過ぎで変な度胸が付いちゃったみたいだネ。無駄にたくましくなったというカ……ハハハ……
―――アリガト。エヘヘ……そうやって心配してくれる人がいるのって、幸せだネ。
大丈夫だヨ、絶対にブライトを悲しませるようなことはしなイ!どんな事があったって生きて帰って、またブライトとお喋りすル!
あ、ありがとうございまス!頂きまス!
……わぁ――――
【店主に一言添えて礼を言うと、運ばれたアップルパイを切り分けて一口――――ふわりと広がる芳醇な甘酸っぱさが、味覚を存分に魅了して】
【感想の言葉すら出なくて、声にならないような感嘆の溜息を上げる。甘い物に目が無い春燕の表情は幸せそのもの、蕩けるような笑顔】
コーヒーも美味しいしお菓子も美味しいし、ブライトもいるル。エヘヘ……此処の事、凄く気に入っちゃっタ。此処の常連さんになっちゃうカモ!
―――ブライトは、此処のお店のこと好キ?どうしてここで働くようになったノ?
128 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/09/25(木) 20:59:01.95 ID:1MjRMiVKo
>>125
……織守――――か?
【その話し方、その声、その風貌。彼の脳内である人物が思い描かれ、そしてその名を呟く】
【しかし胸元に見えた緋色の鷹の紋章に、彼は違和感を抱いていた。もし彼女が彼の思い描いている人物で正しければ――――】
【彼女はかつて世界を護った組織の長だった筈で、その彼女がSCARLETに入ったことなど聞いていない】
【W-phoneを見ても、織守の名はないしシーナの名もない。そもそもシーナと彼女の関係も聞き終えておらず分からないことだらけなのだ】
……いや、そうでなくともSCARLETには変わりねぇな。そんで、何やってんのよ。
ただのパトロールか、それとも何か特別なモノを探してるとか。
【兎に角自分と同じSCARLETには変わりない。そのことをお互いの胸にあるワッペンが証明している】
【被っている青のソフト帽を軽く上げながら、男は彼女に話しかける。白シャツの上に羽織った灰色のジレ、その胸辺りに確かに緋色の鷹が存在していた】
129 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/25(木) 21:35:23.73 ID:9hdwQEC8o
>>127
【――ゆるんだつばめの表情を見つめる視線があった】
【ブライトはもちろんなのだが、それはカウンターからもだろう】
【見ればマスターが嬉しそうな、満足そうな笑みを浮かべているに違いない】
『私もブラックよりミルクを入れて飲む方が好きです。
無性にブラックコーヒーを飲みたい時もありますけど。』
【率直においしいと思ってくれたならば、ブライトも嬉しくなるのだろう】
【いつも見ているコーヒーも、友達が飲んでいると少し特別なものに見えてくるのだった】
『むむ、そういうものなのでしょうか。
虫はわしゃわしゃ動くし、蛇は顔が怖いんですよね…。
危険がないとわかっていても、やっぱり抵抗があります。
本当、つばめさんはたくましいです。
次会った時は鍛えすぎてムキムキになってたりして…。』
【筋骨隆々のつばめは強そうだけど似合わなさそうだな、なんて思ってみる】
【ある意味、虫や蛇よりも恐ろしいかもしれない。そんなことは間違っても書きはしないが】
『ぜひぜひ! マスターも喜びます!
もちろん大好きですよ。今の私はこの喫茶店抜きでは居られないくらいに。
働くようになったきっかけは、マスターが声をかけてくださったからです。
もうずーっと前に、路頭に迷っている私に住む所を与えてくれたのがマスターなんです。
それからずっとここで働かせてもらってます。マスターには感謝してもしきれないくらいですね…。』
【さらさらとペンの走る音が響く。つばめに示されるのは彼女がここで働くようになった経緯だ】
【働き口がなく住む所もなく、明日を生き延びることさえも危うい状況で出会った人が、あのマスターだった】
【だから住む場所をくれた代わりに、恩を返すために、彼女は働いているのだろう】
130 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/25(木) 21:41:54.86 ID:bZbB4r0vo
>>128
突然呼ばれて誰が来たやらと思うたら……御主じゃったか――マーシャル・T・ロウ
【今の自分の容姿を見て、即座に「織守」という名を連想出来る人間は少ない】
【少女は微かに視線を鋭くしながら、声のした方向へと意識を向けた】
【顔を合わせた事は少ない、少女が"記憶している限り"は二度程度である】
【しかし、今の正義を支える重要人物として資料などを通して彼の名はよく認識していた】
【少女は「ふむ……」と小さく息を吐いた後、足を止めてロウと向き直った】
うむ。御主の言う通り、ただのパトロールじゃよ
……以前この辺りで"スクラップズ"の連中と出くわしたのでな
二匹目の泥鰌を狙っておるわけではないが、未だカノッサの奴らがこの付近で活動しておるやもしれん
そうでなくとも、SCARLETの者が見回っておれば多少は治安維持にも貢献できるじゃろう
【「まあ、焼け石に水だろうがの」と、最後に続ける】
【声色や表情には何か隠し事をしておる様子はない。恐らく、本当にただのパトロールなのだろう】
【有効的な攻め手に欠ける現状、こうして地道に足で稼ぐ程度しか思い浮かばない所でもあった】
/発見遅れて申し訳ない……!
131 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/25(木) 21:58:17.81 ID:Zg0ni1BCo
???「ボルテックス・レーザー!!」バチィンッ
魔女「キュウウウウウウウウウウ」
キュッと目をつぶった
何時もなら真っ暗になるはずなのに、今日は真っ白になった
まるで目の前に太陽があるみたいな――――そんな白さ
宇佐美「…え?」
濱江「あっぶないなぁ。ほんと瑠那は私が居ないとダメな子なんだから!」
宇佐美「さ…さ…里ちゃん!?どうしたのその恰好!?」
何て言えばいいんだろうこういう服
ボディスーツ?ライダースーツ?とにかく真っ黒な何かに身を包んでいるのは紛れもない里ちゃん
所々青白く発行するラインがあしらわれたコスチューム。
まるで里ちゃんが好きな動画サイトのキャラクターみたいだ
濱江「ほらほら!魔女倒さないと!」バチィン
里ちゃんは手にしている稲妻を自由自在に振って魔女を威嚇する
よくよく見ると鞭みたい
濱江「9子!魔女を片付ければいいの?」
9子「そうよ。ちゃっちゃと片付けちゃって」
濱江「ふぅん。でもこっちにも準備と言う物がありましてだね」
濱江「私の記念すべき初陣。どの必殺技を使うか迷ってるわけで…」
132 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/09/25(木) 22:05:41.87 ID:4JK6zFsHo
【黒い短髪に萩のかんざし】
【背には銃剣、青い着物を着ている矢矧夏鈴】
【夏鈴は路地裏を歩いていた】
全く、ここらを歩いているとたいてい絡まれるんですよね・・・。
まぁ、別にいいんですけど。
【夏鈴の背には死体が数体転がっており】
【そのどれもが首筋を正確に斬られていた】
今日は何かいいことがありますかね。
あればいいんですが。
【月明かりが路地裏を照らす】
【その道を夏鈴は歩き続けた】
133 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/09/25(木) 22:08:04.50 ID:1MjRMiVKo
>>130
おう、今度は1発で名前出たようだな……っつーかよ、いつの間にSCARLETに入ってたんだ?
まさかjusticeの長と俺が同じ組織に属することになるとはな……昔はこっちが一方的に喧嘩打ったりしてたのによォ。
【確か以前は彼の名を思い出すのに時間がかかっていた筈だったな、と約4ヶ月前の出来事を思い出しながら言葉を続ける】
【かつて組織を運営していた頃の自分を知っている人物は今では少ない。恐らく彼女と谷山くらいだろう】
【そのせいか、彼女と話すだけで過去が蘇るかのようで。何もかもが青かったその時代を思い出しては、恥ずかしそうに頬を掻いた】
――――……スクラップズはマズい。……いや、正確に言えばスクラップズの長、カニバディールがマズい……!!
あんな悪意は、怨念は浴びたことがない。邪悪さって点におけば六罪王を超える。織守、例えお前でも……1人で奴と出会ったなら逃げろ。
覚えているかは知らねぇがお前は昔オレに言った。不殺を曲げようとした俺に対して不殺を貫けと言ってくれた。……でも奴と遭遇した時に、折れちまったんだ。
歪んだ表情の顔が無数についた化け物に変化したアイツの……あの悪意を前にした時、「殺さないと」と思っちまった。それほど恐ろしく深い闇があった。
生き延びはしたが俺は逃げた。逃げたんだ。既に満身創痍だったこともあったが、引き金を引けた筈の右腕が震えて力が入らねぇ。精神で負けたんだよ。
【スクラップズ。その名を聞いてロウの表情が、雰囲気が一変した。張り詰めた雰囲気に青い顔。恐怖、罪の意識、敗北感――――それ等が重く背に伸し掛かっていた】
【ロウの脳裏にはあの光景がフラッシュバックしていた。カニバディールの肉体が膨れ上がり、その肉から沢山の顔が浮かび上がって怨嗟の声を奏でる光景が】
【沈みくすんだ瞳が、その絶望と恐怖を示すようでもあった。長い間戦い、挫けても立ち上がってきたこの男の不殺が折れ、そして逃したという事実に彼は落胆していた】
134 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/25(木) 22:27:45.38 ID:cdcJAodZ0
>>129
【喋る事が出来ないブライトに、多分喋れるんだろうけど喋らない店主。春燕の明るく人懐っこい声以外は人の声はまるでしない空間】
【……でも、何だかとっても温かい空間だ。温厚で優しい親友に、素敵な心遣いが出来る店主。―――お世辞じゃなく、この店が好きになりそう】
【此処に居るだけで心地良くって、いつまでも居たくなる。そんな特別な時間が過ごせる所―――】
や、やめてヨ……あんまり想像したくないナ。
ワタシだって女の子だもノ、出来る事なら可愛いとかきれいとか……そういう方向が良いヨ!
【ブライトがちらりと書き綴った言葉。想像するなり春燕は「ヤダヤダ!」と言わんばかりに首をぶんぶんと横に振る】
【……い、今のままでいい。筋骨隆々になったりしたら、たくましさと引き換えに女として大事な何かを失う気がするから……】
【ある程度は鍛えているし、そうでなくても一人で長い旅路を歩き続ける事も多い春燕。華奢に見えて体、特に足の筋肉はよく発達している】
【いつも涼しい顔をして大きな鉄製の箱を背負っているのが何よりの証拠。普通の少女ではとてもじゃないが背負って何時間も歩くことは出来ないだろう】
【先日のお化け退治でも自分より大きい敵を前にして手負いの状態で背負い投げを繰り出してしまうくらいの肉体派。今のままでもパワーは十分だ……】
―――そっカ……あの人<マスター>は、ブライトが故郷を追い出された時に手を差し伸べてくれた人なんだネ。
ふふ……じゃあブライトにとってマスターは、とっても大切な人なんダ。
ブライトはマスターと一緒に居れたら嬉しイ?なんて、聞くまでも無いよネ―――
……ワタシにとって誰より大切な人は、ブライトダヨ。エヘヘ……
お父さんもお母さんもいないワタシが、心から一緒に居て安心できる人……そんなの、ブライトしかいないもン。
ワタシは、ブライトと一緒に居れたら嬉しいヨ。本当ニ―――
【言った後で、少し照れたように頬を赤らめる。……でも、嘘じゃない。この世界に血の繋がった人が誰一人いない春燕が、一緒に居て誰より暖かさを感じられる……それがブライト】
【孤独から救われた。温かさと元気を貰った。そんな大切な人。大好きって言葉も、誰より大切って言葉も大げさなんかじゃない】
【コーヒーとお菓子と共に、ガールズトークはまだまだ続く。】
【―――さて。先程「可愛いとか綺麗とかの方向が良い」と言ったが……その事でブライトに相談がある】
あのネ―――ブライトに相談があるノ。
良かったら、どんな服が私に似合うかアドバイスしてほしいノ。ワタシ、ファッションとかよく分からなくテ……
似合う服とかサ、客観的でいいから教えて欲しいナ!お願イ!
【徐に鉄の箱から秋物特集の組まれたファッション雑誌を取り出して、頼み込むようにお願いする春燕。女子力高めのブライトなら似合う服を選んでくれると思って】
【春燕だってお洒落したい年頃。ファッション雑誌にはいろんな秋物の服が載ってある、ページをめくりながら「こんな服はどう?」みたいなアドバイスをして欲しい―――】
135 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2014/09/25(木) 22:44:48.19 ID:bZbB4r0vo
>>133
――――カミナ。カミナ・ゲルギル……今はそう名乗っておる
"織守"と名乗って回っては色々と面倒事に増えそうなのでな
じゃからJusticeの織守ではなく
対等なSCARLETの同志として扱って欲しいのじゃ……その方が互いに接しやすかろう
【小さく口元を上げて、友好的な微笑みを浮かべながら言葉を返す】
【"カミナ"という名はW-Phoneでも二度ほど挙がっている】
【目を通していたならば、大体加入した時期も察することは出来るだろうか】
………………
【怨敵の名を聞き、突如として変化したロウの様子】
【其れに対してカミナはすぐに声を放つ事が出来なかった】
【この世界で"不殺"という信念を貫くという事が何程難しいものか】
【幾つもの戦場を経験してきた少女は、ロウの進む道の険しさに対する理解があり】
【直接話したことは少なくとも、その経歴にカミナは敬意を払っていた】
【――そんな男の信念が折れたと、今告白されている】
【かの集団が……それを率いる頭目がどれほどの悪辣であるかを】
【万の言葉よりも明確に、その表情が、目が……全てを物語っていた】
……スクラップズの頭目、カニバディール
わらわも二度ほど交戦し……二度とも取り逃がしてしまった相手じゃ
UTの者と共に剣を合わせ、後一歩のところまで追い詰めはしたが……
結局は奴の貪欲なまでの生への執念と、底も見えぬ悪意を屈服させるには至らなかったのじゃ
【カミナは声に悔しさを滲ませながら語る。やはり――あそこで何としても仕留めておくべきだったと】
【改めてかの"悪"の危険性を再認識し、瞳に強く攻撃的な意志が宿った】
――御主は"どうするつもり"じゃ、マーシャル・T・ロウ
……もし御主が殺せぬならばわらわが殺す。
今度は脳を磨り潰し灰も残らず消し去ってやろう――それがわらわの"正義"じゃからな
【カミナは問うた。ロウは"どうするのか"と】
【その意味は言うまでもないだろう……立ち上がり信念を貫くか、このまま屈するか】
【ロウと視線を交わらせながら、彼の答えを待った】
136 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/09/25(木) 23:05:19.62 ID:1MjRMiVKo
>>135
……カミナ。なるほど、確かにW-phoneにその名前があるな。
オーケーオーケー、じゃあもう過去の組織のことはお互いなしで行こう。お互い……な。
【W-phoneの画面に目を落とせば、確かにカミナ・ゲルギルの名前があることを紺碧の双眸で確認する】
【justiceの長、織守の名前では確かに生きにくいだろう。かつて世界の悪に対抗した組織も今では名前を聞かない。そのことを何度も聞かれるのは面倒な筈だ】
【確か――――3年の間意識が無かったのだったか。そのようなことを戦場で彼女から聞いたような記憶がある。そのことを説明するのも一苦労だろうと思った】
……つもりなら、アイツがいない今なら言えるさ。「勿論不殺を貫いた上で勝つ。相手を生きたまま捉えてみせる」ってな。
でも分かんねぇんだ。またあの悪意を身に浴びてもそう言えるかが。でもこれだけは言える。――――俺は逃げない。どうなろうと俺はもう逃げない……!!
どんな結果になろうと、ヤツを止めなけりゃいけないってのは確かだから。
【言葉でなら言える。だが実際に会ってどうなるか。ハッキリと言い切れない程、ロウは大きな圧力を、殺意を、怨念を、絶望を浴びていた】
【「決して逃げたりはしない」――――そのような中でも、今ハッキリと言えることはそれだけだった。もう一度あの憎悪の集合体に立ち向かう、そう彼は言った】
137 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/25(木) 23:26:31.82 ID:bZbB4r0vo
>>136
それだけ言い切れるならば心配はいらぬか……御主が噂通りの男で安心したのじゃ
まったく、いきなりそんな話を聞かされてどうしようかと思ったぞ
わらわもそう口の上手い方ではないからの。大の男の慰め方など知らんのじゃ――
【はっきりとした言葉で己の決意を語るロウに対して】
【「くくっ……」と含んだような笑いを浮かべ、少々冗談めかした声色を混ぜて告げる】
【彼の決意を笑ったわけではなく、その態度に好感を持ったという意味であろう】
【決して逃げないと言い切った不殺のガンマンのこれからを、カミナは心中で応援した】
――さて……今の話とはちと変わるが、もう少し時間を貰ってもよいか?
御主に限らず、SCARLETの隊員と話す機会があるならば幾つか相談をしたいと思っておったのじゃ
やはりわらわ一人ではどれだけ思い悩もうが、大した案が思い浮かばんのでの
【カミナは話を切り替える。カニバディールへの対策も重要であるが】
【ロウの決意が聞けた以上、これ以上掘り下げる必要はないと判断したようだ】
【SCARLETと話をしたい、大した案が思い浮かばない】
【……恐らくは、組織としての今後の活動についての話であろうか】
【もしこの申し出を受けてもらえた場合は、話しやすい場所――近隣の公園にでも移動することになるだろうか】
【そうでなかった場合は、この場で何らかのやり取りをするか別れることになるかもしれない】
138 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/25(木) 23:28:50.69 ID:9hdwQEC8o
>>134
【あわてて『冗談ですよ!』と短く書いてつばめに示す】
【ボディビルダーや格闘家ならともかくムキムキになりたい女の人などそうそういないだろう】
【しかしあの重そうな鉄の箱を背負っているのだ。見た目はすらっとしてはいるが、実は結構がっしりしているんじゃ……】
【――そこまで考えを巡らせたところで頭を振った。明らかにつばめに失礼である】
『ええ、本当に大切な恩人です。
もちろん嬉しいですよ。ちょっと変わった所もありますが、心根は優しくて温かい人ですから。』
【面と向かって言われると照れるのか、つばめの言葉に彼女の頬にも赤い色が差す】
【率直に自分の想いを伝えられるのもつばめのいいところのひとつなのだろう】
【相談を持ちかけられると、ブライトはちょっとだけ身構えるのだろう】
【直後にお願いされたのは――ファッションのこと。服についてのアドバイス】
【彼女は一度ぱちくりと瞬きすると、控え目に頷く。……自信無さげなのは、彼女もあまり詳しくないからだったりする】
【それでも一度雑誌を捲れば、楽しそうに――だけど真剣に目を通す】
【顎に指をあてて悩んだかと思えば、黒いシックな服装にサングラスの写真を指さして悪戯っぽく首を傾げてみせたりして】
【そんな風につばめとページをゆっくり進めていたのだが、あるページで彼女の視線が一点に集中した】
【少しばかり悩んだ末、その写真を指さすのだろう】
【顔を上げてつばめを見据えたなら、どうだろうかと首を傾げてみる】
【ブライトの指の先、モデルが纏っているのはベージュのニットチュニックだ】
【通常より丈が長いその服からちらりとのぞくスカートも相まって、年頃の女の子の服装という印象を与えるか】
【彼女らしいチョイスの控え目な色調に、ゆるい雰囲気はつばめの持つ雰囲気とも合っているかもしれない】
【全体的にかわいらしい服装であったことだろう。果たしてつばめは気に入るのだろうか】
//ごめんなさいめっちゃ遅れました…。ファッションェ…
139 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/09/26(金) 00:08:17.69 ID:C/O9KjiMo
>>137
……言い切れるっつーか、言い切るしかないだろ? つーかよ、2度の逃走ってのは情けなさすぎるだろ?
……ま、お前くらいの少女に慰められるってのも情けねえ絵面だけどよ……。
一度あの悪意を浴びた。もうアレと向き合う覚悟は出来てる。どうなろうと、死のうと。俺はもう逃げたりしない。逆にあっちが逃げるくらいにボコってやるっての!
【紺碧の双眸に一筋の光を湛え、不敵な笑みを浮かべれば。紡ぐ言葉は彼らしい強気な、少し調子に乗ったようなモノ】
【そのような言葉を選んだのは、彼女に心配させないためでもあって。俺は大丈夫だ、心配しなくていい――――そう言っているかの振る舞いだった】
……ふーん、相談ねぇ。ま、俺が力になれるかは分からねぇけど構わないぜ?
最悪俺がさっぱり分からなくても、SCARLETに長いこといるもんだから他のSCARLETの奴等に伝えとくってのもできるし。
【彼女の相談に対しロウは首を縦に振った。外見は少女でもjusticeを纏め上げた女性。故にその提案にも期待できた】
【justiceのようにまだ大きくはないが、彼女がいればSCARLETもかつてのjustceのような巨大な組織になれるかもしれない。淡い期待だが抱いてしまう】
【ロウは彼女の後ろに付き、公園へと移動するだろう。そして公園に着けばベンチにどかりと座り、早速彼女の提案が何かを聞いた】
/すみません、明日の都合上ここで置きレスに回したいのですがよろしいでしょうか?
/厳しいのであればここでロウが用事で立ち去ったことにしてもらえれば助かります……
140 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/26(金) 00:10:32.44 ID:tFWddHPwo
>>134
//おそらく次の返レスは書けそうにないです
//何度も申し訳ないですが持ち越しor置きスレへの移行をお願いします…
141 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/26(金) 00:12:17.00 ID:XudA/CpWo
>>139
/大丈夫ですよ!
/では次から置きレスでお返ししますね、よろしくお願いします
142 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/26(金) 00:27:30.82 ID:q57PgWCR0
>>138
【春燕は感情を隠したり嘘をついたりするのがあまり得意ではない。……だから、こうやって素直に心を伝えてしまう】
【好きな人に好きって言うのは、多分悪い事じゃない。それに―――ブライトにならどんな事だって素直に言えるもの】
【照れるように頬を赤く染めたブライト。……言葉は無いけれど、きっと素直な想いは届いたと思う】
【さて、そんな大切な友達だから出来る質問。―――自分に似合う服を選んで欲しいって、頼み事】
【きっと一人で考えるより誰かにアドバイスを貰った方が良い結果になると思うから。それに、一人ではよく分からないことも多い……】
【突然の頼み事に目をきょとんとさせるけれど、それでも頷いてくれるのが優しいブライトらしい。自信なさげなのは大丈夫、春燕なんてもっと自信ないから……】
【一緒にファッション誌を覗きながらあれやこれやと思案するのも楽しい。二人とも女の子だもの、服を選ぶ眼差しは真剣そのもの】
【途中ブライトが大人な感じの黒い服装&サングラスの写真を指差すと、それを着た自分の、あまりにも似合っていない姿を想像してみて】
【「私にはまだ早いヨー」なんて楽しそうに笑いながら言葉を返したりして、尚もゆっくり読み進めて行く】
【そうやって一緒にページを捲っていると、ふとブライトのページを捲る手が止まって―――】
【指さされていたのはニットのチュニックとスカートの組み合わせ。ベージュの落ち着いた色合いは秋にぴったり】
【長めの丈の下から覗くスカートも可愛らしい感じで◎。全体的にゆったりした印象の其れは、春燕にもきっと似合う】
【どれだけ春燕が気に入ったかというと――――反応を見れば一目瞭然だろう】
―――わぁ、可愛い……落ち着いた感じがいいネ!派手じゃないのに可愛らしいノ、凄く好きだヨ!
これでワタシも、少しは可愛い女の子らしくなるかナ……?
エヘヘ……やっぱりブライトに相談して良かっタ。こんなにすぐに、ワタシが気に入っちゃうような服も見つけちゃうんだもン!
【恐らくカフェを出たら早速買いに行くのだろう。幸い先日収入を得たばかりで服を買うお金は財布にバッチリ入っているから】
【こうして春燕の相談事は、最高の形で解決した。やっぱりブライトに相談して良かった。だって、彼女なら一番真剣に考えてくれるもの】
【……出来れば一緒に買い物に行って一番最初にその服を着た姿を見て欲しいのだが、流石にブライトにも仕事があるだろうし、無理には誘えないか】
【次いで、ブライトに似合う服も探してみる。……ブライトは温厚で優しい雰囲気、そんな彼女に似合う服は?】
【……パラパラとページを捲る内に、これなんかいいんじゃないかなーってモノが一つ】
ねえ、見テ見テ!これ、ブライトに似合うと思うんだけド……どうかナ?
【胸にリボンの飾りがついたゆったりとした白いブラウスに、桜色のカーディガンの組み合わせ。長めの丈のグレーのスカートも併せて】
【優しい色合いがブライトの雰囲気と良く似合うんじゃないかなって思う。……気に入ってくれるだろうか?】
【―――さて、そろそろコーヒーも飲み終える頃合いか。楽しい時間はあっという間に過ぎて行くもの……】
//いえいえ、此方こそ遅れてしまってすみません……ファッション難しい……
143 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/26(金) 00:29:40.78 ID:q57PgWCR0
>>140
//うわあああ!遅くなって済みませんでした!此方もファッションでえらく時間を掛けてしまって……(汗)
//持ち越しは全然問題ないですよ!ロールもそろそろ佳境ですし、また明日お願いしますね!
144 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/26(金) 19:56:23.07 ID:tFWddHPwo
>>142
【どうやら気に入ってくれたようだ。今にも買いに行きそうな彼女を見ると自分まで嬉しくなってくる】
『気に入って頂けてなによりです! 個人的にはつばめさんが最初に着ていた服も好きだったり…。
この服はかわいい路線全開ですし、それにつばめさんは十分女の子らしいと思いますよっ。
ただちょっと幼く見えてしまうかもしれませんね…。
いっそそれを逆手に取ってみるのはどうでしょう。袖余りにするとかわいく見えるそうですよ!
以前何かの雑誌で見たことがあります。さすがに、狙いすぎかもしれませんけど…。』
【袖余りとは、袖で手の甲あるいは手全体が隠れている状態のことを言う】
【案外実践している人は多かったりする。ちょっと女の子の話題に疎い彼女には】
【それが過剰なかわいさアピールかどうかはわからないけれど――かわいいことはゆるぎない事実】
【つばめの手が次のページへと向かう。他にも候補を探すのだろうと思い捲られる雑誌に目を通してゆく】
【やがて開かれたページ。今度はつばめ自身の視点から気に入ったものを見つけたのかと思ったのだが――】
――!
【まさか自分に似合う服を探してくれていただなんて――服を勧められて、ブライトは少しだけ驚くのだろう】
【さっぱりとした色調は好みだった。大人っぽく見せたい願望がちょっとだけあったりするブライト】
【これを着れば見た目だけでも理想に近づくに違いない。自分の髪色にも、きっと合うはずだ】
『いいですね…好みの服装です!
ちょうど春と秋用の服も欲しいと思っていたところですし、思い切って買うのもアリですね!
探してくださってありがとうございますっ。』
【彼女も大層気に入った様子だった。心なしか文字も弾んでいるような気がしなくもない】
【マスターさえよければ本当にすぐにでも出かけるのだが――そんな期待から、ブライトはカウンターへと振り向く】
【ケーキの生地を作っていたマスターはそれに気付いたようで――】
……せっかくお友達が来てくれたのだから、行ってきなさい
【風貌から想像できるような貫禄のある声でそう言うのだろう】
【すぐにブライトはスケッチブックを捲り、『マスターがああ言ってくれているので、よければ買いに行きませんか?』】
【――と、そうつばめに提案するはずだ】
145 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/26(金) 20:29:01.66 ID:q57PgWCR0
>>144
えへへ……照れちゃうナ、そんな事言われたの初めてだかラ……
でも、ブライトが言うんだから本当だよネ。―――ふふ……ワタシも女の子らしい、かァ……
―――へー……わざと袖を余らせるのカァ……
ヨーシ、やってみル!こうなったらとことん可愛く見せちゃうヨー!
【よっぽど女の子らしいと言われたのが嬉しかったらしい。春燕のほっぺたは嬉しそうに緩んで、少女らしい笑顔が覗く】
【服そのものを選ぶだけじゃなくて、その着方も工夫する……春燕には無かった発想を提案されて、目から鱗が落ちるよう】
【可愛く見えるのならそれはもう大歓迎。女の子なら誰だって可愛く見られたいものだし、狙い過ぎくらいがちょうどいいのかもしれない】
【しきりに納得したようにウンウンと頷く春燕。……そういうわけでつばめの女子力アップ大作戦、その骨子が大体決まった―――】
【お返しと言えば何だが……春燕もブライトが喜んでくれる顔が見たくて、似合いそうな服を選んでいた。】
【服を買うのにも友達に訊く程にファッションに詳しくない春燕だが、どうやってブライトに似合う服を選んだのか?―――簡単な話だ】
【服については知らなくても、ブライトの雰囲気や性格はとってもよく知っている。―――だから、あとは直感で「コレ!」と思ったものを選ぶだけ】
【真珠のように綺麗な色合いの髪には、薄い桜色や白基調のモノトーンはとてもよく似合う気がした=Bそれだけで選択したのだ―――】
【ブライトの驚いたような表情、それから気に入ったと言うような笑顔。それが見れただけで春燕は何よりも嬉しくて】
【さらにさらに――――店主の一言を聞けば、春燕の心はもっと弾む。なんと、一緒に買い物にまで行けるのだ!】
【言うまでもなく、春燕はその日一番の笑顔を見せた。勿論提案を断る筈もなく、「ウン、行こう行こウ♪」と声を弾ませて】
【それからブライトがお出かけの用意をするの間にコーヒーとアップルパイのお勘定を済ませて、彼女が出てくるのを待つ】
【用意が出来れば、さあお出かけだ。店主に「御馳走様でした、それでは行ってきまス!」と一言掛ければ、大好きな友達と一緒に雑誌に載っていたブティックに向かう―――】
146 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/26(金) 20:59:43.21 ID:tFWddHPwo
>>145
【そうと決まれば話は早い。ブライトはスケッチブックに『ではちょっと待っててくださいねっ。』と書くと】
【パタパタと急いで店の奥へと消えてゆく。ものの数分もしないうちに戻ってくるだろう】
【エプロンを外し、いつものショルダーバッグを肩にかければ、お出かけの準備は万端だ】
『確かそのお店は向こうの大きい通りにありましたね。行きましょうか!』
【さっと文字を書いてつばめに示すだろう】
【ブライトはマスターに一度お辞儀をし、彼もそれに頷き返すと店を出ようとする】
【そのブティックは案外近くにある。歩いて数分もかからないだろうか】
【店に入ると件の服を探すのだろう。それもすぐに見つかるはずだ】
【チュニックはベージュに加えて、カーキやワインレッドなどもある。他の色にも興味があるなら試着できるはずだ】
【ブライトもブライトでブラウスとスカートとカーディガンを見つけたようで、手にとってうきうきとつばめの後ろを追うのだろう】
【二人とも無事に揃えば、試着室へと向かうのだろうか】
147 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/26(金) 21:32:08.06 ID:q57PgWCR0
>>146
【数分も掛からないような短い道のりも、足取りも軽やかに一緒に歩けば魔法が掛かったみたいに楽しい時間になる】
【春燕なんか鼻歌まで歌っちゃったりして、すっかりご機嫌の様子。秋晴れの澄んだ空は、春燕の気分を映しているみたい―――】
【―――そして、あっという間にブティックに到着。ショーウィンドウの着飾ったマネキンが俄に心を逸らせる】
――――
……あ、あったあった。ブライトが言ってたの、これのことだネ。
えへへ……、……可愛くなれるかナ……?
【雑誌にも載るくらいの有名な店なだけあって、色とりどりのアイテムが揃っている店内。見るだけで目移りしそう】
【……でも、今日はもう買うものが決まっている。ブライトが薦めてくれたニットのチュニックに一直線、すぐに手に取って】
【ブライトも着たい物を選べたなら、一緒に試着室に直行。さてさて、実際に着たらどんな具合になる……?】
――あ、ブライトも選べタ?よし、それじゃ行こっかカ!
【今着ているワンピースを脱いで、チュニックに袖を通してみる。ブライトのアドバイス通りにちょっと袖を余らせたサイズ】
【下から覗くモスグリーンのスカートも可愛らしさのアクセント。落ち着いた感じを出す為に黒いタイツも一緒に合わせてみた】
【あら不思議、一気に女の子っぽい可愛らしさ全開の少女に大変身。鏡に映る自分が自分じゃないみたいで、思わず笑みがこぼれる】
【自分の姿をブライトに見てもらいたい。ブライトはどんな顔をするんだろう、どんな感想を持つんだろう……そんな事が楽しみで仕方なくて】
【同時にいつもと違うブライトも見てみたい。普通にしてても可愛らしい彼女だが、どんな感じになっているのか―――】
148 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/26(金) 21:52:29.40 ID:tFWddHPwo
>>147
【少しするとブライトも試着室から出てくるだろう。いつもと違う自分、いつもと違う服】
【まるで自分の身体に慣れてないみたいに、腕を広げたり裾を摘んだりしていることだろう】
【胸にリボンの飾りがついたゆったりとした白いブラウスに、長い丈のグレーのスカート】
【つばめの直感通り、桜色のカーディガンはパールブルーの髪によく似合っていた】
【自分の服装におかしなところがないか確認し終えたなら、視線はつばめの方へ】
【するとブライトの目が見開かれるのだろう。声を出せたならきっと感嘆の叫びでも上げそうだった】
【ファッションに疎いだなんてとんでもない。モスグリーンのスカートも黒いタイツもばっちりだ】
【つばめを上から下までじっくり見たのなら、親指を立ててサムズアップ】
【強調するようにぶんぶん振ってみたりして】
『とっっってもよく似合ってますよ! やっぱりつばめさんはかわいらしい服が似合いますねっ。
私はどうでしょうか。ちゃんと着こなせているといいのですが…。』
【スケッチブックにそう記したならばページを向けるのだろう】
【つばめの視線が文章から外れればスケッチブックを仕舞って】
【どうですか、とでも言いたげに首を傾げる】
149 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/26(金) 22:23:17.74 ID:q57PgWCR0
>>148
【時折着慣れない新しい服を着た自分を見回しながら、試着室からブライトが出てくるのを楽しみに今か今かと待つ春燕。】
【やがて試着室のカーテンが開くと―――其処に立っていたのは、いつもの温厚そうな笑顔が二割増しくらいになったブライトの姿】
―――わぁ……!
【なんと形容したらいいのか分からないけれど……とにかく、最高に似合っている。似合う物を選んだから当たり前かもしれないが、それでもここまでとは……!】
【優しい色合い、気取らないのにおしゃれなデザイン……全てがブライトの持つ可愛らしさや穏やかな優しさを引き立てている。】
【思わず「わぁ……」なんて溜息が漏れてしまうのも何ら不思議な事では無い。こんな素敵な人、春燕の知る限りは居ないのだから】
【一方で、ブライトもまた春燕の新しい服を着た姿を気に入ってくれたようだ。スケッチブックに描かれた文字に目を通せば、嬉しそうに笑って】
【それから彼女の前でくるりと一回転してみる。誰よりも最初にこの姿を見て欲しかったのは、他でもないブライトだもの】
エヘヘ、アリガト!……ブライトのお蔭だヨ、こんなに可愛い服を選んでくれたのはブライトだもン。
ブライトもネ、すっごく似合ってるヨ!なんていうか、同じ女の子として憧れちゃうくらい素敵!
見ただけで、温かくて優しい人なんだなーって分かるくらイ……エヘヘ、服がなくてもブライトがとっても優しいのは知ってるけどネ。
【感想を聞かれれば、素直に思った事を述べる。―――本当に、憧れちゃうくらいに素敵。きっとその優しい桜の色合いは、誰よりも似合うと思う】
【見るだけで温かさ、優しさ、可愛さが伝わって来る程……】
【互いにすこぶる気に入った服。文句は無いのだから、あとは買うだけ?】
150 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/26(金) 22:45:20.65 ID:jsPsocHu0
【この時間、出歩く者も居なくなり閑散とした市街地】
【頼りなさ気に辺りを照らす街灯の下に在るのは純白のローブを纏った者の姿】
【被ったフードの中を見遣れば白の髪を持った少女であると分かるだろうか】
【手にしているのは一枚の地図。人々の導となり、様々な情報が記された物だけれど――――作られた年は中々に古い様で】
【況してや此処は商業区。今見たところで殆どの施設だとかは変わっているのが現状】
「――――困りました。このままでは与えられた任務の遂行が出来ないとイリニは考えます
バドルモ商会の場所が分からない限り受け取りも出来ません
神堂様から与えられた任務を完遂出来なければイリニに対する評価が陥落すると危惧します」
【故に、迷い人であると表すのが正確か。まだ十代前半であろう年頃にも関わらず、その表情には焦りだとか不安だとかは無くて】
【寧ろ無表情。感情の起伏だとかが一切感じ取れないのがこれまた奇妙だけれど】
【兎にも角にも、地図を片手に辺りをキョロキョロと見渡しているのだから少女の陥っている状況は遠目でも把握しやすい】
【――――その者に対し手を差し伸べるか、或いは不審人物として警戒するかは人それぞれ】
【何かの出来事に巻き込まれる、というのも否定は出来ず】
【――――死酷ノ原】
【曾て妖怪と人間の大規模な争いによって穢れた地と化した其処。長い時を経た現在ですらも忌み嫌われた地とされていて】
【普段ならば妖怪すらも寄りつかぬ場所だけれど、今宵は其処に一人の姿】
【悪狐が作り出した扉の前で佇むのは――――巫女装束を纏った妖狐、であろうか】
【纏う妖気は勿論の事、何よりも其の尾と耳とが少女の種族を示す物となろう】
【何をする訳でも無くただジッと見つめて居るだけ。やがて視線を外せば、何処か不安げな表情で俯いて】
「お姉ちゃん……大丈夫でしょうか…………
あの日から、もうずっと…………」
【誰に聞かせる訳でも呟かれた其れは、不安に潰されそうになる自分を無意識に守ろうとする本能か】
【ぎゅ、と握った小さな拳。弱気になってはいけないと分かっているのだけれど、自分とはそう簡単に変えられるものでも無く】
【――――普段は何者も居ない場所。だからこそ、例え遠くからであろうと少女の存在は容易く認識出来る】
【其処に居るのは危険だと忠告するためか――其れとも、少女の事を知って居てか。或いは、こんな場所ならば“獲物”と認識されても可笑しくは無い】
【近寄るならば、敏感にその気配を察知して怯えるように其方を向くのだけれど】
151 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/26(金) 22:51:11.17 ID:tFWddHPwo
>>149
【賞賛されると、彼女は嬉しそうに笑みを浮かべるのだろう】
【にやけている……という方が近いか。ともかく、とてつもなく嬉しそうである】
【それからもう一度自分の衣服をまじまじと見つめてみる】
【なぜこんなに嬉しいのか――それはつばめという友達が居るから】
【他愛もない話をしたり、一緒に雑誌を見たり――何にも特別じゃないけれど、特別なこと】
【学生のような、青春の一ページのような、そんな日々を過ごした時間が自分はあまりないから】
【だから、余計に楽しいのだ。こんな些細な日常が、とてつもない宝物になっていく】
【もしも≠ェあっても安心して居られる――つばめを信頼しているからこそ、彼女は心から笑うのだ】
【さあ、二人とも買うのは確定だろう。ならいつまでも着ているわけにはいかない】
【区切りをつけたなら彼女は試着室に戻ってゆく。数分の後、元の姿に戻り、つばめを待つ】
【二人揃えばレジに向かうのだろう】
『さて、私はまた喫茶店に戻ってマスターのお手伝いをしようと思うのですが…つばめさんはどうしますか?』
【会計を済ませれば、店の玄関でスケッチブックを向ける】
【何か用事が無ければ、今日はこのあたりで解散になるだろうか】
152 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/26(金) 23:30:21.34 ID:q57PgWCR0
>>151
【彼女の笑みを見れば、春燕もつられたようにニッと笑う。心からの笑顔とは不思議なもので、見ていると此方まで笑顔になってしまう】
【そうやって互いが笑顔になれるのが友達というものなのだろう。苦しみは半分こに分け合って、喜びは一緒に笑えば二倍になる……】
【だから、いつまでも一緒に居たい。こんなに心が温かくなる人、世界中を探してもそうはいないもの―――】
【こうやって一緒に服を選んで買い物したり、笑い合ったり……大切な人が傍にいると言う何気ない幸せは、実は何にも代え難いもの】
【一緒に居て嬉しいって、楽しいって、幸せだって、そう思ってくれる人。日々の何気ない幸せを、心から一緒に喜べる人。】
【春燕にとってブライトがそうであるように、ブライトにとって春燕がそんな存在なのだとしたら、それより嬉しいことなど無い】
【互いが互いを想える大切な友達。天涯孤独の春燕は、そんな存在にどれだけ救われたか―――】
【だからこそ、春燕はどんな任務でも、どんな手を使ってでも、絶対に生きて帰る事を心掛けている。―――また、ブライトの横で笑えるように】
【約束を違えないように。いつだってブライトが安心できるように。信頼してくれる彼女を裏切らないように―――】
【春燕も試着室に戻り、元の服に着替える。きちんと買う服も畳んで重ねれば、セットでブライトと一緒にレジまで持って行って】
【支払いを済ませば、紙袋に入れてもらう。―――帰ったら、早速着てみよう】
【そんなこんなで買い物も終えて、二人は店の前に出る。楽しかった時間もそろそろ終わりか?―――いや、そんな事は無い】
【出動命令が掛かるレベルの事件さえ起きなければ、あと二日間ほどは丸々休日なのだ。……ならば、行く場所は一つしかあるまい】
――そうだネ……ブライトや店主さんさえ良かったら、二日間だけお泊まりして喫茶店のお手伝いをしてもいいかナ?
前は宿だったけどサ、今回はブライトの住んでるところにお邪魔して一緒にお泊りしたいなーって……エヘヘ
あ、勿論給料とかはいらないヨ!ワタシはただブライトのお手伝いをしたいなーって思ってるだけだかラ……
【ブライトさえ承諾してくれたなら、春燕は帰り道も一緒に歩いて店に戻る。それから店主に事の次第を伝えて】
【ブライトのお仕事を手伝ったり部屋を間借りして一緒に寝たりして、二日間友達と一緒に楽しい時間を過ごす】
【最終日、もう帰る時間になっても名残惜しそうにして何度も何度も抱き付いたり握手したりしていた、なんて余談もあったりして―――】
【流石にそれは不味いと断られた場合は、素直に応じる。親しき中にも礼儀あり、無理を通すのは禁物だから】
【「今日はありがとウ!」と一言添えて、現在春燕が拠り所としている水の国の借家に帰っていくだろう―――】
153 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/26(金) 23:35:46.13 ID:DM5rHh+70
【街外れ――ちょっとした高台にある神社の境内】
【一周するのに数分も掛からないような境内は、穴ぼこのように点々と明かりがあるだけ、ほとんどが暗い】
【でも少なくとも来た人が立ち寄るだろう場所には最低限の明かりが用意されていて――実際、それが、人影を一つ照らしていた】
……たしか、手水というのだったっけ。
【もう水も止められてしまった手水舎、そこに置かれたままの柄杓を手に取る、観察するように透かしてみる様子は】
【どうやら言葉からもあんまりこういった文化には慣れていなさそう、それで、立ててある札どおりに手や口を清め】
【きちんと元の場所に戻そうとして転がしてしまったりする、それで一度取り落として、かこーん、なんて気の抜けた音】
【――いちおう水で流して何食わぬ顔で戻したりしたのだが。……なんとなく気まずいように視線をそらしたりして】
…………櫻のほうの文化は分からんね。いろいろと面白いとは思うが……、……、
――、確か、二回礼をして――。
【小柄な影だった。金色の糸のような髪は、ただ、ピンク色の混ざった色合い。柔らかく赤みを差せば、染めたようにも見え】
【あどけなさを多分に残す顔と、勿忘草色をした鋭い眼。拗ねた子供がそのまま顔を固められてしまったような、そんな様子で】
【白と生成りを基調にしたワンピースは裾が長くって引き摺りそう、袖も少しだけ長いなら――サイズが、多分、合ってない】
【見ただけで言うなら中学生ぐらいだろうか。こんな夜更けに出歩くには少しだけ心配になりそうな、か細い少女】
【――きちんとどっかで見てきたらしい作法どおりに二回礼をして手を叩いて手を合わせる、ぎこちないままでそれは行われ】
【終えれば、「ふむ」なんて呟いて、なんだか興味深げに賽銭箱を見ていたりする、――賽銭泥棒なんてつもりはないけれど】
【覗き込むために折られた華奢な腰には画板めいたものが掛けられていて、紐で繋がれたペンがふらふら揺れていた】
【――――この場所は、高台であることと、明かりも少ないことから、星がよく見える場所、としても知られているらしい】
【そうでなくても、夜の神社という場は不思議な気配を持つ。誰かが訪れたとしても、なんらおかしくはないし――】
【誰かが訪れたとすれば、賽銭箱に興味ありげな中学生ぐらいの少女、というのは、きっとよく目立つのだった】
154 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/26(金) 23:53:12.60 ID:XudA/CpWo
>>153
別の神さんに浮気するってえのはちょいと気が引けるが……
ここは一つ、少しでもいっぱいご利益貰っときてえところだわな
浮気は男の甲斐性っつう話も聞いたことあるしよ……いっぺんくらいは笑って許してくれや
【参拝する少女の後方から、何やら老人のモノであろう声が響いてくる】
【誰かと会話している様子ではない。恐らくは独り言であろう】
【もし、その声を聞いて振り返ったならば】
【境内に音もなく足を踏み入れてくる大柄な人影が見えるだろうか】
【2mを超えるであろう大柄な身体を僧衣のような紺色の民族衣装で身を包み】
【露出した肌に生やすは黄褐色と黒の縞を描く体毛】
【螺旋の金属飾りのついた長い木杖で地を付きながら歩いてくるその者は】
【虎の頭部をし、ふらりと尻尾を揺らす獣人であった】
【二足歩行の虎が服を着たような姿を言えばわかり易いであろうか】
【その姿の全貌が少女からも見えるほどまではっきりしたであろう頃】
【虎人は視線を少女の方へと向けて立ち止まった】
おっと……こんな時間に先客がいたのかよ
悪ぃな、もしかして邪魔しちまったか嬢ちゃん?
【粗暴な訛りと威圧的な容姿をしているにも関わらず】
【声は好々爺めいて温和で、相手を怖がらせないように気遣ったものであった】
【月のように金色に光る瞳で少女を捉えながら、杖を持つ反対の手で自身の頭をもふもふと掻く仕草を見せつつ様子を窺っていた】
155 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/09/27(土) 00:03:22.72 ID:Lhkqz1KBo
>>152
【思いがけないつばめの提案に、ブライトはまた驚きと喜びが混ざったような表情を浮かべる】
【もちろん断る理由なんてない。こくこくと頷くと、軽い足取りで喫茶店へと歩き始める】
【喫茶店に戻ると早速ブライトはマスターにお願いするのだろう】
【彼も快諾し、店の奥からブライトが着ていたものと同じエプロンを持ってくるはずだ】
【その日は食器の整理や掃除を頼まれるのだろう。結局最後まで客は来ない】
【翌日には接客も頼まれるだろう。常連客がつばめを見て驚き】
【「このかわいい子はどっから連れて来たの?」なんてからかわれるのは余談か】
【ブライトの自宅は喫茶店から少し離れたアパートにあった】
【一人暮らしに必要な最低限ほどの広さしかないけれど、不自由はしていないようだ】
【ハロウィンバッヂが飾られていたり、スケッチブックが山のように積まれていたりする、至って普通の部屋であることだろう】
【晩御飯が振舞われもするが……どれも絶品、とは言い難い出来だったりする】
【レシピの少々≠ェどれほどの加減かわからないみたいな、ちょっと首をかしげたくなるお味】
【つばめが難色を示したのなら、きっと料理を教えてほしいとお願いするのだろう】
【その他にはまた他愛もないお喋りをしたりして――あっという間に時間は過ぎてゆく】
【別れ際、いつものように抱きつかれるが、もうすっかり慣れて当たり前になった】
【同じように抱擁を返して、握手もたくさん交わせば、親友は去ってゆく】
【その姿が見えなくなるまでブライトは見送るのだろう】
【同日から、買ったばかりの服に袖を通すブライトの姿が目撃されたのだとか――】
//このあたりで〆ます!お疲れ様でした!
156 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 00:13:26.26 ID:mlI6TQzj0
>>154
【賽銭箱の中身の暗がりを覗き込む、そうして、ようやく、“お賽銭”というものを思い出したらしい】
【くしゅくしゅに布地の重なりあったワンピースのどこかから財布を取り出すと、彼女は、三番目くらいに安い硬貨を取り出し】
【からーん。――寂しい音がしたのは、この神社に人気がないのか、それとも、賽銭は回収された後なのか。分からないけど……】
【そうして少女の興味が、ぶら下がる鈴、それと繋がる、紅白ぐるぐるの鈴緒、それに移ろい。ちょうど、手に取った頃だ】
【聞こえて来る独り言の声、ひくりと釣り上がるように動いた眉の仕草は、ただ、暗がりと前髪の影へと隠しこんで】
【そっと距離を取って興味なさげな顔をするのだ、たまたま居合わせただけですよ、みたいな、そんな顔が――ただ、】
…………――、
【鋭く釣り上がった形の眼だ。勿忘草色の瞳も、色素が薄いせいか少しだけきつい印象がする、でも、そんな瞳が、】
【なぜか相手の姿を認めると丸く変わって――ふわあ、そんな吐息でも洩らしそうな顔をするのだ。本当に、めずらしく】
【虎のような獣人から見れば。まるくまるく変わった瞳、固まってしまった体、――或いは、怯えたようにも見え】
あ……、いや、別に、構わんよ。“参拝”は終わらせたのだし……、……、
【――そんな態度をしていたせいか、返事は少しだけ遅れた。相手の言葉より何テンポも遅れて、返したのはそんな、】
【ようやく我に返ったように首を揺らす、そうして、邪魔ではない……、そう返して、腰元の画板を、体の前側に寄せ】
【両手でその端っこをぎゅっと掴むようにしながら――失礼気味に黙りこくったまま、許されるなら、彼の参拝する様子を見ようとするはずだ】
【もし理由を尋ねたなら、「櫻の文化には疎いから、見ていたい」――そんなことを、もう少し違った言葉で言うはずで】
【邪魔をするわけではない。それなら、分かりやすく金髪碧眼の彼女に、見せてやるのも――まあ、悪くはないのかも】
【もちろん、どうするかは獣人次第だった。一連を見せてもらえるなら――きっと、喜ぶはずで】
【(怯えがちにしては、躊躇うような素振りがなかった。終えてしまっているなら、そそくさと帰ればいいものを)】
【(それをしないのは、その実、彼女が怯えてるんじゃなくて――獣人と言う彼の種族に、きらきらと目を輝かせるような)】
【(好奇心とか、そういったもので支配されていたからで……、だから、つまり、もう少しぐらい見ていたかったのだろう)】
157 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/27(土) 00:22:30.76 ID:RIUBCcb60
>>155
【さて、お手伝いだが……帰って早速エプロンに着替えた春燕は、想像以上にてきぱきとブライトのお手伝いをこなしていた】
【というのも、春燕はずっと独り暮らし。生活スキルはまだあどけなさの残る少女とは思えないくらいに身についていて】
【殊の外しっかり者な一面も覗かせたりするだろう。少しはブライトの力になれただろうか?】
【帰路アパートについて行ってお邪魔すれば、ブライトお手製の料理を食べたり色々お話したりして】
【料理を教えて欲しいと頼まれれば、春燕十八番の焼飯他色々な料理を知っている範囲で教えてあげる】
【春燕も特別料理が上手いという訳でもないけれど、一緒に試行錯誤しながら作る料理もまた楽しくておいしかったりするものだ―――】
【そんな風にして春燕は楽しい時間を過ごしたようだ……】
【握手や抱擁を交わした後は、見送ってくれる彼女を何度も何度も振り返りながら去っていくのだった】
【次の日以降、いつもより可愛くなった春燕の姿が見られたのは言うまでもない―――】
【余談。此処のカフェをとても気に入った春燕は、仕事の合間や休みの日を見つけては来店するようになったみたいで】
【来る度にブライトのお手伝いをしてみたり、旅先のお話なんかをしたりして楽しい時間を過ごすのだった―――】
//はい、其方こそお疲れ様でしたー!
158 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 00:42:10.84 ID:pw2SVFWCo
>>156
そうかい、それならよかったぜ
やっぱり他所様の祈りを邪魔するってのは行儀良くねえからよ
(うぅむ……こりゃあ怖がらせちまってんのかな?)
(だとしたら、悪ぃことしちまったかもな……)
【硬直した様子の少女を、虎人は"恐怖"していると認識した】
【当然とも言えるが、容姿を他者から恐れられることは少なくない】
【性格が知れた頃には子供が寄ってたかって玩具にしたがったりするものだが】
【初対面で、しかもこんな夜更けに大柄な虎顔と突然顔を合わせれば当たり前の反応とも言えた】
【……とまあ、この老人は見事に少女の反応を勘違いしてしまっている訳で】
あー……なんだ。その、別に獲って食おうってんじゃねえから安心してくれや
俺も嬢ちゃんと同じでよ、神社に……神社だと"お参り"でいいんだったか?
それをしに来ただけなんだよ
だから、嬢ちゃんみてえにちょいと神様に手ぇ合わさせて貰っていいかい――
【どうにも口が上手い部類ではないらしく】
【困ったような、どう少女の心を安心させていいかと悩みながら言葉を紡ぐ】
【幾つ歳を重ねようとも、子供の気持ちを理解し適切な行動を取るということは難しい】
【上記の言葉に特に拒絶するような反応が返ってこなかった場合は】
【石畳を音もなく踏みながら、尻尾をゆらゆらと揺らしながら少女の近くまで寄り】
【杖を近くに立てかけると、ぽふぽふと少々間抜けな音立てながら手を合わせて大きく腰を曲げる】
【手の構造上、人間族のような乾いた音はしない】
【ふにふにとした手にびっしりと生えた二色の体毛。そして黒く大きな肉球】
【それらを叩き合わせた為、先述のような奇妙な音がしたのだろう】
…………ん?
【それらの一連の動作を終えた後、虎人はふと気づいたように少女の方へと視線を向ける】
【……どうにも、恐怖しているにしては妙に思えた】
【老人は「俺の顔に何かついてんのかい?」などと尋ね――】
櫻の文化ねぇ……恥ずかしいところなんだがよ、俺もさっぱりわかんねえんだわな
悪ぃが、嬢ちゃんの参考にはならねえかもしれねえぜ?
【返って来た答えに対して、老人は口元を少し釣り上げながらそんな事を告げる】
【確かに、この虎人は手を合わせて頭を下げた"だけ"だ。正式な作法について知識を弁えていないのだろう】
159 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 01:04:23.47 ID:mlI6TQzj0
>>158
【どちらかと言えば、彼女は図太いほうである。というより、怯えたり、そういった感情をわざわざ無視している節があり】
【それはそれで彼女なりの“拗ね方”なのだが――まあ、それは、今はあんまり関係のないことだ】
【とにかく彼女は逃げ出さなかったし、視線を逸らさなかった。外見ではむっつりとしながら、(内心では瞳をきらきらしながら)】
私は……、“お話”を書くのに使おうと思ったから、ちょっと、遠出を……してみたのだが。
……昼間よりも夜のほうが風情があっていい、昼間は子供が飛び跳ねまくっていたのだよ、――たくさん。
【わざわざこんな時間にお参りに来た信心深い少女。かと思えば、その実は、なんでも現地調査みたいな、ロケハンみたいな】
【そういったものだったらしい、ひっそりとバラしながら紡ぐのは、こんな時間にここにいる言い訳でもあって】
【昼間は子供が居たから退散したらしい。でもって改めての来訪、ここで獣人と出会って、ただ、今度は退散しない】
【そんな言葉を返す、つまりは、彼女は否定の言葉をしなかったし、やはり逃げ出しもせず、ただ隅っこの方に陣取って】
【彼の仕草を見ていた。それがいわゆる正式な作法でなくても、「そうしない」人たちが居るのも、分かっていたろうし】
【だからどうだとかは言わない。自分だって、結局は、本で読んだだけなのだし――】
……そうなのかい、そういった服を着ているから、櫻のほうかと思ったけれど……、……、
【僧衣のような服を見て判断していたらしい、よく分からないと言葉が帰ってくれば、今度は少しだけきょとんとして】
【そう言うのもあるのか、なんて風な顔をする。――でもそんな表情は長く続かなかった、どうしてかって、少しだけ距離を詰めて】
【百四十二センチの小柄さから見上げる獣人は違う星の生物みたいに大きい、――というか、別の星の人みたいに見え】
キミは……いや、あなたは、虎……虎の、……獣人。そうさな、獣人……なのかね?
鬼は見たことがあるけれど、獣人ははじめて見た。……思ったよりも大きいものなのだね、その――、
――少し、お話をしてもらっても、いいかしらん――。
【ついいつもみたいに呼びかけて訂正する、正直呼び方以外がいつも通りなので、あんまり、かしこまった印象はないけれど】
【そうやって言葉を重ねてくると、やっと、むっつり――な表情が変わってくる。飴玉の解けるみたいに、じんわりとだけど】
【勿忘草色の釣り目を少しだけきらきらさせて、一番最後の問い掛けなんて、もう、うっすらと口元に笑みすら窺えるよう】
【――怯えてる、と判断した獣人にとってはびっくりな反応かもしれなかった。怯えてたどころか、真逆みたいな】
【寧ろもっとお話したいだなんて言ってくる。少しだけためらいがちだったのは、ただ、普段人と関わらないからなだけ】
【こんなの失礼かしらなんて少しだけ思うけど、それよりいろいろと聞いてみたりしたかった。――年齢らしい、好奇心を以って】
【もちろん、決定権は彼にある。忙しいということなら、彼女だって、残念そうにはするだろうが、無理強いこそしない】
【そしてその分、了承してもらえたら嬉しそうにする。今度こそ拗ね顔を珍しく綻ばせて、くしゃっとした癖毛を右手が弄り】
【そうなれば、彼のことを知りたがりな彼女との会話が始まるだろうし、もし、そうなるなら――】
【誰が置いたのか、畳屋の宣伝が書かれた古びたベンチ。ここに来る参道の階段、座るような場所はたくさんあって】
【もちろん立ち話でもいい。その場合、彼女はずっと見上げることになるから――少し、大変かもしれないけれど】
160 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 01:29:46.34 ID:pw2SVFWCo
>>159
ああ……確かにあっちの国の坊さんに似てるかもしれねえな
こんな暗けりゃ見間違えても仕方ねえか
だけど俺は実際のところ櫻の国とはあんまり縁はなくてよ
仕事柄数回と……後はそうだな、"知人"に会いに行ったくらいかもしれねえな
【少女の言葉で、何故勘違いされたのかという理由に思い至り】
【改めて自分の衣装に視線を向けて、記憶の中にある光景と照らし合わせて納得する】
【――……一方で少女との身長差は、老人としては"慣れたもの"だった】
【丁度彼女の身長が"娘"のそれと同じくらいなのだ】
【流石に行動に移したりはしないが、老人にとって頭を撫でやすい高さであったりもする】
…………んん!? お、おう……確かに俺は"トラ族"だがよ
なんだ、おい……急に調子が変わるもんだから爺ちゃんビックリしちまったぜ
【鳩が豆鉄砲を食らったような――表情は判りにくいが、そう表現するのが適切であろうか】
【てっきり怖がらせていると思っていた少女が】
【虎人の予想を遥かに超えた反応を見せてきた為、思わず狼狽してしまっていた】
別に話くらい構ゃしねえがよ、爺さんの話なんざ嬢ちゃんからしたら退屈なだけかもしれねえぞ?
まぁ、それでもいいってえなら付き合うぜ
用事は済んだことだしな、後は帰って寝るだけのところだったんでよ――
【だが、年の功故というべきかすぐに調子を取り戻して少女の希望を快く受け入れる】
【立て掛けていた木杖を手に取ると、近場に設置されていた古びたベンチに】
【身体の大きさ故か、少女の座るスペースを確保するために端に寄って位置を調整しながらも】
【質問などがあればそれにゆるりと答えていく形となっていくだろう】
161 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 01:55:32.43 ID:mlI6TQzj0
>>160
【彼女はそう言われると改めて彼の服装を眺めなおす、――それでも、彼女には、いわゆる櫻の宗教の服と分からなくて】
【とかく彼は櫻のほうとは違うらしいと認識だけする。それでも勘違いよりはいいだろう、精々マシ、程度だが――】
【なんせ彼女は櫻の宗教も、獣人の宗教も、分かっちゃいない。特に彼の宗教については、予測すらついていないほどで】
…………こちらのほうではあまり見かけないものだから。
【――そして、これが、きっと、間違えたことへの詫びみたいな――或いは言い訳なのだった、僅かに視線を伏せ】
【生まれてこの方、この国を出たことがない。街中で和服の人なんかを見る事はあるが……宗教着というものは、ちっとも】
【だから分からなかったとちょっとだけ拗ねた声で返すのだ。古びた古書の頁を捲る、そんな擦れた音を想起させる、声で】
【神社があるのを見るに、この辺りには櫻から来た人が多いのかもしれない。なんて、予測にしか過ぎないけれど】
【百四十二センチの小柄。相手が慣れているのなんて気付かないなら、こっちは、きっと、身長差に慣れていない】
【まだまだ慣れない様子で見上げていることだろう、――こんな夜更けに出歩いているのを見るに、成長も望み薄か】
トラ族……じゃあトラ以外も居るのかい、ライオン、とか……、……ヒョウとかも?
……いや、本で見た。本当に、見たり話したりするのは初めてだけれど……、――、
…………驚かせたなら悪かったね、好きなのだよ、……鬼とか、獣人とか、妖怪だとか――。
本で見たような生物に実際に会うと、わくわくする。ああ。妖怪には会ったことがないのだよ、まだ――――、
【彼女は獣人について特別詳しいわけじゃない、ただ、たくさん読んできた本の中に、確かにその存在はあったと】
【そしてそれを眼前にしてテンションが上がっているらしい、それを自覚しながらも、なんだか、うきうきと楽しそう】
【或いは失礼なことを言っているのだが。そこに悪気はなく、ただ、本当に純粋に面白そうにしていて――】
【――例えば妖怪について無意味に語りそうになって、口を閉じる。それより、もっと、話すことが、】
【了承してもらえれば、今度こそ顔がふわっと綻んだ。そうして、ベンチに座るとなれば、彼女はちょこんと腰掛け】
【百四十二しかない身長は、もちろん横幅も華奢。座る姿だけでも、きっと、きっと、びっくりするぐらい、大きさは違って】
【その違いを見ると、またうきうきしてくるのだ。全然違うのにお話がしてもらえると、――画板を、太ももで支えるようにして取り出して】
【そこに挟まれているのは紙。「月がボール」とか「昼間に冒険」とか「子供と遊ぶ」とか「帰り損ねて新月」とか書いてあって】
【さっきお話を書いているのだと言っていた。それなら、プロット――というか、これが、欠片なのだと気付けるのかも】
そうさな……えっと……、なんだろう、聞きたいこと――、
【そこで彼女はフリーズしてしまう。画板を抱えるようにしながら、ペンを無意味に(やけに上手に)回して、沈黙する】
【はしゃいだはいいけれど、すぐに聞きたいことが浮ばないらしい。――それなら、無理やり質問をするとかされるでなく】
【普通に話すのも、インタビュー(?)みたいになるはず。適当な話題を振ってもらえれば、きっと、答えてくれる】
162 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 02:22:47.77 ID:pw2SVFWCo
>>161
へぇ……随分と好奇心が旺盛なこったぜ
嬢ちゃんくらいの年の頃なら、そういうのに興味を持つもんだわな
だがまあ……俺みてえな"亜人"なら兎も角、妖怪は気ィつけな
話が通じる輩なら問題ねえが……人を食うことしか考えてねえような正真正銘の"化け物"もいるからよ
嬢ちゃんくらいの子供なんざ、そういう奴らからすりゃ皿に乗ったご馳走みたいなもんだぜ?
【様々な生き物に興味を示す少女を微笑ましげに見やりがらも】
【柔らかな口調のまま釘を刺しておく】
【"そういった"妖怪と出会したことがあるのだろう】
【声にはどこか、実感の篭ったような響きが感じられるかもしれない】
何もそう難しく考える必要もねえやな……
俺の一族について知りてえんならよ
普段何食ってんのか? とかそういう簡単なことからでもいいんじゃあねえのかい?
お互いにまだ名前すら知らねえ仲なんだ、取っ掛りは幾らでもあらぁよ
【急に静かになった少女に、陽気な調子を混ぜた声色でそう語りかける】
【今会ったばかりで、どこの誰かも知らないというのが二人の間柄だ】
【ならばまずは簡単な事からでいいのではないかと】
【そんな意図を含めた言葉を彼女に返して】
ってな訳でよ――思いつかねえならまずは嬢ちゃんの名前教えてくれや
俺はグー……"大地の信徒"グー・ゲルギル
見た通りかは判らねえが、流れの宗教家みたいな仕事してるモンだ
【言葉の通りまずは自己紹介からと】
【先んじて自身の名と肩書きを告げながらも、彼女の方に視線を送りながら返事を待った】
163 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 02:44:51.09 ID:mlI6TQzj0
>>162
小さな頃から好きだったよ――、本の中に居る生き物が、本当に実在するのかどうか、考えるのが好きだった。
本当に居るなら、どうやって生きているのか、どんな家族が居て、どんなものを食べて、どんな家があって……、
――ああ、やっぱりそうかね、小豆洗いぐらいならどうにかなるとは思うのだけれども……。
ガチなほうの妖怪は無理だ。……戦いだとか、得意でなくてね。好きじゃない、
……まっぴらだもの。
【別に今日とか昨日からの話では無いらしい、人間以外の――それも、特別な生き物に興味を持つのは】
【さっきも本がどうとか言っていた。それなら本が好きらしい、実体は、本当に、本だらけの生活をしていたりする、余談だが】
【なんかほっとけば語りだしそうな雰囲気すらしたが、妖怪……の話になれば、上がったテンションもいくらか下がり】
【(誰かを傷つけるのも)(誰かを助けられないのも)――そんな言葉は、ただ、まだ紡ぐには、距離が遠かった】
食べ物……、……獣人用のキャットフードとか、あるのかしらん、……それとも、人間の食事とか――。
やっぱり玉ねぎとかチョコレートはダメなのだろうか、――またたびは――? ……そう、私の名前だけれど、
【食べ物。言われてやっときょとんとした態度は、まずもって初歩的な場所が抜けていたことを示して、一瞬の間】
【それからぽつぽつと尋ねていく、――テーマが決まれば言葉は出てくる性質らしい。いくらか、そんな質問を投げて】
【そして彼が返事をする前に――付け足すように、自分の名前について言及して。画板にかりかりと何かを刻み】
アンネリーゼ。アンネリーゼ・ヘイズルウッド。……本を書いてた家系の子だよ、もう、書いちゃいないがね。
私が勝手にお話を書いているだけだよ、本にしてやるだけの金もないから、原稿のままだけれど――。
魔術書とか生活の知恵とか書いてた。有名でもないが――、ああ、私は、ただのニート。
【見せるのは、自分の名前のスペルだ。櫻の人間が漢字を教えるみたいに、そうして教えて】
【それから、相手が名乗ったみたいに――自分の肩書きを伝えようとするのだが、所詮少女には名乗れるものなどなく】
【結局自分ちのことで茶を濁す。最終的には自分の仕事を自宅警備だと伝えて、……別段、悪びれた様子もなく】
【――名乗った苗字は、確かに、よっぽど本が好きなら聞いたことがあるかも……程度の知名度ぐらいはあるもので】
【とっても有名、だなんて間違えても言えない。寧ろマニアックなほう、知らなくたって、ちっともおかしくなんてない】
164 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 03:13:17.41 ID:pw2SVFWCo
>>163
……餅は餅屋、妖怪退治は専門家に任せときゃあいいんだよ
嬢ちゃんみてえなのが無理して戦う必要はなんかどこにもありゃしねえ
まあなんだ……生憎と妖怪の友達はいねえがよ
頭が三つあったり、腰から下がにょにょろっとした蛇だったりする友人を紹介してもいいぜ?
直接集落に案内すんのは……森の奥だしちょいと危ねえかもしれねえがな
【少し気を落とした様子を見せた少女を慰めるようにして言葉を紡ぐ】
【街などではあまり見ない獣の要素が強い亜人】
【やはり住んでいる場所や交友範囲も特殊なのか、色々と変わった所に顔が利くようであった】
アンネリーゼ、ねぇ。中々綺麗な響きの名前じゃねえか
ああ、そういやさっきも"お話"とか言ってたわな
まだうちの娘と同じくらいに見えるが、その歳で作家先生とは立派なこっただぜ
いつか機会があれば、俺にも読ませて欲しいもんだな――
【ニートの部分には敢えて触れず、アンネリーゼを一作家として認めるように発言し】
【いつか機会があれば、と彼女の書き記した"お話"への興味を示す】
【ヒト族の本にあまり興味を示さない性質ではあったが、知人が筆者となれば話は別だ】
【目の前の少女の走らせるペンが、一体どのような話を紡ぐのかと気になっていた】
ああ、"ヒト族"の飯は大抵食えねえな……変な調味料やらアルコールやらが混ざってると体ん中で毒になっちまう
そもそも料理っつう概念自体俺の一族にゃあ無かったからな
今でも専ら食うのは生の肉と……たまにキャベツとかか?
獣人用の"酒"だの、フードだのもあるが……やっぱり一番しっくり来んのはそのまんまの"肉"だわな
またたびについては……まぁ……その、あれだ。あんまり触れねえでくれると助かるかもしれねえな
流石にこんな歳になってあんな……いや――
【随分とワイルドというか、見たまま肉食動物の食生活をしているようであった】
【またたび、というワードに対しては過剰反応――恐らく、過去に何らかのトラウマでもあったのだろうか】
【きっと効果が"ある"のだろう。どのような作用となるかは、想像にお任せとなるが】
165 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 03:37:37.33 ID:mlI6TQzj0
>>164
え――なにそれ――。
【戦うのは苦手。運動ももう何年もやっていないから駄目。出来ることといえば引き篭もること、あと、本を読むこと】
【餅は餅屋なら任せておきたい。そんなことを言おうとして――彼女の興味は、完璧に彼の次の言葉に釘付けにされた】
【つんと釣った眼が今日ばかりはやけにまんまるく瞬く、食い入るように彼を見つめて……乗り出した体、ベンチがぎしりと軋む】
【――すっごい会いたそうだった。でも、もちろん今すぐでなくて、とか、そんなことを考えているような感情がぐるぐる窺え】
【ケロベロスだろうか、ラミアだろうか、どっちもお話の中でしか見たことがない(当然とも言えるのだが)、本当に居るなら、】
【会いたいし話してみたい。すごいぐらいに心惹かれる――とりあえず、今宵は、問題のない程度に教えてやるのが吉か】
……今年で十七だよ、話は……ただ書いてるだけだもの、原稿用紙に書きたいことを書くだけなら、誰にでも。
本にしてやるのが大変でね、――せっかく書いた子たちだから、誰かに読んで貰えたら嬉しいのだけれど……。
自分の子供のようなものだもの、いつか朽ちてしまう前に、誰かに読んでもらって欲しいと思ってね。
【見た目は中学生ぐらいだった。か細い手足、華奢な腰、首なんて手折れそうに細く、頭もちまっと小さく纏まって】
【声ばっかりは少しだけ擦れているから瑞々しさはないけど、それ以外は年齢より幼く見える。やせているのが元凶で、】
【でもそんなの気にしてないように言葉が紡がれていく、――お話なんて誰にも書けるから、すごくないんだと、そんな自論】
【大変なのは書くことじゃなくて本にすること。装丁は自分でも出来るらしいけれど……そこにはまだ手を出してない、らしい】
【――自分の子供みたい。そう呟く声は不思議と優しげだった、画板に挟まれた紙、そのプロットを視線が一度、緩く撫で】
【プロットで良ければ、と画板を差し出すのだろう。書かれているのはさっき記したとおり、まだまだばらばらの形】
【満月のお月様が、自分の世界には子供たちが遊んでないから、寂しくって、昼間のうちに遊びに行っちゃった、というお話】
【子供たちに遊んでもらえるように黄色い真ん丸いボールになって、子供たちと遊んでいたら、楽しくって帰りそびれて】
【夜空は月がない新月になってしまって、急いで帰らなくちゃ――というのが今考えているのだと、そう口で説明して】
……へえ、ペットショップなんかに行くと、犬用のケーキなんかがあったりするけれど……。
あれも案外、本犬は喜んでいないのかもしれないね――それとも、もう飼い慣らされているかしら。
酒……。
…………、へえ。
【料理という概念がなかったこと、やっぱり生肉がいいこと、聞けば、彼女は興味深そうに頷いて】
【フードより肉ということになると、彼らも実は喜んでないんじゃないか――なんて、思考は飼い犬とかに移ろう】
【といっても、ほんの少し通り過ぎました、程度の思考だ。それより“酒”もあるということに、興味は変わって】
【少しだけ悩む仕草を見せたが、手元の画板に酒と一言メモをした。こっそりと――それでいて、しっかりと】
【――またたびに対する反応には、“やっぱり”というような顔をした。彼の反応で、効果はあるらしいと確信して】
【少しだけ愉快げに唇を釣り上げるように笑うと、また、手元のメモに、今度は“またたび”。ぐるぐると線で丸をして】
あれは酒と似たようなものなのかしらん。
【酒も飲んだことがなければまたたびは効果がない。だから、彼女は、酔うってことを――まるで、分からないのだった】
/そしてすいません、眠気がひどくなってきたので、明日に引き継いでいただけたらありがたく……!
/時間はそちらの都合に合わせられるかと思いますっ、お暇になったら呼んでいただけたら!
166 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 03:41:33.70 ID:pw2SVFWCo
>>165
/了解です!では、今夜までに返レスしておきますので
/お好きな時間に返して頂ければ反応します!おやすみなさいませ〜!
167 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 03:46:39.08 ID:mlI6TQzj0
>>166
/ありがとうございますー!
/明日は多分用事ないと思うので、返事いただけたらすぐにお返しできるかと……
/ひとまずお疲れ様でした! また後でよろしくお願いします!
168 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 18:52:36.16 ID:pw2SVFWCo
>>165
三面六臂の"アスラ族"と、森の水辺に住む"ヘビ族"……どっちも人里じゃ見ねえ顔かもしれねえな
俺みてえな獣人くらいなら兎も角よ
ヒト族と離れすぎた姿ってえのは、どうしてもこっちの社会に溶け込みにくいモンだからな
会いてえならちょいと遠出することになるぜ
【人種差別……肌の色の違いでも発生するそれらの問題は】
【特に人から見て異形じみた生態をした者には重く乗りかかることになる】
【その中でもある程度親しまれている獣人でさえ、嫌う者はいつの世も一定数存在していた】
十七? ……うちの娘もそうだがよ、最近の子供はもっと太ったほうがいいんじゃあねえのか
いや、家庭の事情ってならすまねえ。
食うのにも困ってんなら、相談してくれりゃ肉の差し入れくらいはするぞ?
【彼女の年齢を聞いて、まずしたのは彼女の身体や家庭環境に対する心配だった】
【グーから見たアンネリーゼはそれこそ、触れるだけで折れてしまうように見えて
【しっかりと物を食べることが出来ているのかと、彼女の身を案じた】
俺にゃあ作家さんの気持ちは判らねえし……上手くは言えねえけどよ
やっぱり作品ってえのは人の目に触れて、評価してもらって始めて価値があると思うんだよ
だからよ……ああ、まあなんだ、爺ちゃんでよけりゃあ読者になってもいいぜってことだ
【相変わらずの虎顔で、表情の変化は非常に判りにくいが】
【感情の乗った声色や、鼻の頭を爪の先でポリポリと掻く仕草から】
【少々照れたような様子が伝わるだろうか】
【アンネリーゼから画板を差し出されれば、懐からメガネを取り出して鼻に引っ掛けると】
【「おお」だの「ほほう」だのと声を洩らしながら目を通していくだろう】
さてな、俺からしても別に不味いとは思えねえしよ
街の猫どもにキャットフードやったときゃあ夢中になって食ってたもんだ
このへんは単純に好みの問題なんじゃねえかと思うぜ
ああ……それと獣人用の酒はあるにゃああるがよ、ヒト族の其れとはちと趣が違うかもしれねえな
まずアルコールがダメだからな、俺が知ってんのは薬草を混ぜたジュースみてえなもんさ
またたびについては……――試してみんのはおすすめしねえぞ? 絶対怒られるからよ
もしやるなら、ちゃんと相手の合意の上で……だ。俺は絶対嫌だがな
【またたびに関しては本当に嫌な思い出でもあるのだろう】
【最期の言葉を口にしているときは、冗談ではなく渋みや苦味の混ざった声色であった】
169 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 19:23:46.26 ID:mlI6TQzj0
>>168
【彼女の表情は、ひどく変わっていた。普段の彼女を知る人が見たなら、同一人物かと疑うかもしれないほどに】
【まるくなった瞳はそれだけで珍しいのに、きらきらとして、どこか夢見がちに蕩けて、ふわあと、吐息すら洩らしそう】
【――というより、きっと、本当に“夢みたい”なのだろう。普通に暮らしていたら、そんな存在、出会わないはずだから】
【本当に居ると知れただけでテンションが上がる。まして会えるかもしれないとなれば――普段誰とも関わらないのなんて忘れる】
【(というよりも、今夜連れてってくれるのだろうか。そんなことすら思ってしまって、なんだか気恥ずかしくなって)】
【(くしゃくしゃとくせっけを耳にかけたりくるくる巻いた毛先を指で解いたりしていて、お見合いで生娘がそうするみたい)】
【――そういった人種差別的な感覚は彼女にはない、または、ごく薄いのだろう。それどころか、人外に憧れてもいるような】
ああ、両親は居ないよ、……別段困りもしないけれど。金は置いて行ってくれたもの、それで十分――……、
食事は昨日ケーキを食べた、――あと、今朝にパンも食べたが、……。
【けろりっと返すのは、ただ、表面的にそう見えるだけだ。そこに僅かに宿るのは、確かに“置いていかれた”という心だし】
【でもそれはほんの少しだけ。もうそんな心すら慣れてしまったように、見せたくないと隠すみたいに、言葉は続く】
【――パンはともかくケーキを食事とは呼ばない。そんなことすら気付いてないのか、それとも、わざとなのか】
……――、それなら、いつか、読んで欲しい――、うちは図書館をやっていたのだけれどね、
まさか私が書いた原稿を置くわけにもいかないし……そもそも、誰も来ないものだから、……。
……あの子達も、きっと、誰にも読んでもらえなくなって悲しんでいる、と。
【ふわっと表情が嬉しそうに変わった、それは明確に今じゃないけど、でも、自分の書いたものを読んでもらえるなんて】
【なんだか今日は嬉しいことが多すぎる。普通に嬉しいとか、楽しいとか、そんなの、ずっと駄目だって思っていたのに】
【でも、今更この気持ちは――制御できなかった、だから、たぶん。夜中にでも布団で後悔することになるのか、それはまだ未定でも】
【「……思う」という言葉で締めくくられる、まるで本が生きていて、感情があって、――そう言いたげな言葉たち】
【家が図書館だったというなら、ずっと本と一緒だったのかも。それが、そう思わせたのかもしれなくて――】
ああ、……野良猫は喜んでキャットフードを食うね、それなら、不味くもない……と、
……私は人間だから食べることはないが。それとも一度くらい食べてみようか、――何か書くときに役に立つかも。
薬草を混ぜたジュース……、……じゃあ酔わないのかね、それって酒って呼べるのかしらん。
【それとも彼らは生肉とかの味をよく知らないのか、と考えて、――ずっと昔に、セミを食べてた猫のことを思い出す】
【肉だって食べているはずだ。しゃくしゃくと軽い音で食べられていたセミに、肉があるとは今でも思えないけれど】
【――それも経験というよな顔で食べてみるか、なんていってる様子はなんだか不安でもあった。なんて、余談、――】
【そしてその酒についてはついと首をかしげた。ノンアルコール。未成年には売ってくれない店もあるらしいし、あれは酒か?】
……持ってないよ、うちには猫が居ないからね。昔、飼いたいと強請ったのだけれど……。
本に毛が挟まるから駄目だと言われたんだ、今時は世話が出来る気がしないから、飼わない。
【持ってないから大丈夫。猫が居ないなら買う予定もない。そんな意味を言葉に篭めて、彼女はそう返答すると】
【「まあ覚えておく」と付け足すのだろう、またたびを獣人にやるときは合意を取ってから。――きちんと真面目に頷いて】
/すいません、食事まだなので、多分次のレスが遅れる……かと思います
170 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(兵庫県)
[sage]:2014/09/27(土) 20:05:22.01 ID:eDjvNi16o
【街中】
「あいよ、ありがとね!」
【移動式屋台で食事を終えた客におつりを渡しながら、笑顔で男は言う】
【男は20代前半に見えるその容姿に、黒いソフト帽を被り、】
「クロス・ハートは今日も繁盛してる……んだけどなぁー」
「やっぱ、そろそろバイトでも雇おうかな……」
【そんな事を呟きながら、男は言う】
【男は黒いソフト帽を被りなおし、食器を回収する】
【屋台には、営業中と書かれた提灯がつるされていた】
【客として来るならおいしい料理が、就職しようと考えていれば就職先が待っているだろう】
171 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 20:08:31.68 ID:pw2SVFWCo
>>169
……ま、アンネリーゼにゃあ"そういう問題"は無縁みてえだな
そんな顔されちゃあ今すぐにでも会わせてやりたいてえところだがよ
さっきも言った通り、直接集落まで連れて行くのは危ねえからな
もし会うなら約束を取り付けて、森の入口近くででも顔を合わせることになるかね
人里から離れるほどに、住む生き物や魔物も強くなっていくモンだ
若ぇ頃なら兎も角、爺ちゃんじゃアンネリーゼを守ってやる事も難しいだろうしな――
【どうやら今夜直ぐに会う――ということは出来ないようだ】
【ヒト族の生息地域から遠く離れた場所に住む希少な亜人】
【人間を避けて暮らす彼らに会うにはやはり、相応の手順を踏む必要があるようだ】
おいおい……ケーキってそりゃ菓子じゃねえかよ!
年頃の娘がそんな食生活してちゃあその内倒れちまうぜ?
ヒト族は俺みてぇに肉だけ食ってりゃ大丈夫って事もねえんだろ?
一日三食、しっかり食って栄養とって身体作らねえとよ
【そんな事を口にするも、先程アンネリーゼは作品を本にする金がないと言っていた】
【グーにはどの程度の費用が掛かるのか想像もつかないが】
【恐らくは両親の置いていった金もそう余裕のあるものではないのではないかと、ふと考えて】
だから……あー、そうだな……たまにでいいからよ
俺の家に飯でも食いに来るか? やっぱり飯ってのは大勢で食ったほうがいいしな
一応これでも、娘のためにヒト族の料理も練習してんだよ
まだ下手糞だがまあ、食えねえ味じゃねえらしいな……美味くもねえそうだがケーキよりゃ栄養はあんだろ
【彼女を食事に誘う。きっと娘と同じ年頃の、同じような体格の彼女が心配なのだろう】
【声色や言葉からはまるで雛に餌をあげる親鳥のような庇護欲が含まれていた】
おう、文学の良し悪しなんざよく判んねえから大した感想は出来ないかもしれねえが
完成したらぜひ一回読ませてくれや
んで面白かったらよ、出来りゃあ俺の知人達にも見せてやってくれ
お前さんくらいの子供も、もっと小せえのもいるから喜んでくれるかもしれねえぜ――
【彼女が嬉しそうな顔をすれば、こちらも釣られたように口元を上げる】
【完成したら自分と、そしてもっと多くの知人達にも読ませてやって欲しいと】
【アンネリーゼの書き上げる作品に期待を寄せながら、そう告げた】
酒を酔ったような気分になる……ってえだけだからな
本当に獣人が飲んでも問題ねえ酒も当然あるだろうが、俺としちゃあこれでも十分だぜ
飯にしても酒にしても、種族によって何が好きか何がダメかは全然変わってくるもんだ
試してみるのは悪くねえだろうが……ちゃんと食えそうなモンは選ばねえと、毒になっちまうかもしれねえから気ィつけな
【食べてみようか、と口にする彼女に対して苦笑混じりに忠告する】
【実際にペットフードの中にも人が食べても美味いと感じるものはあるそうだが――】
172 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 21:06:49.08 ID:mlI6TQzj0
>>171
【「そう」と呟いた言葉は一言だった。でも、そこには、落胆とか、しょうがないとか、そんな感情がたっぷりと】
【パフェみたいにてんこもりにされて、だから、最終的に彼女はしょんぼり……して見えたかもしれない。なんとなくだけれど】
【視線が下がりがちになる。でもそれって普段の彼女にしてみればいつも通りだ、伏せ気味の視線は、余計に鋭く見える】
【――まあ、仕方ないともきちんと思っている。ヤダヤダだなんて間違えても言い出さないから、聞き分けはいいらしいのだ】
一日三食も食わんよ、……腹は空かないもの、朝か昼にパンでも食べれば十分だし――、
――キミの家で食事を? ……いや、でも、娘さんに……悪いだろう、家族団らんを邪魔するのはね。
【少し前は、食事を作りに来てくれる知り合いが居たのだが、彼は旅に出てしまったとかで、それから会ってなく】
【だから、食事はフリーダム。パンを食べたと彼女は言うが、そのパン、本当のことを言えば、八枚切り食パンの一枚で】
【いつのだかよく分からないジャムを付けることもあれば、ただ塩を掛けるだけのときも。もちろん、素、というのも少なくない】
【さっきは取り繕った口調が戻っている。ぱちりと瞬きすれば、なんだか瞳が輝いたように見えたのは、錯覚でなく】
【でもそれはご飯が嬉しいとかでなく、彼の家族を見てみたいとか――生活を見てみたいとか――そんな好奇心のはずで】
【――流石にそれは失礼っぽいと感じてか辞退するのだ。食事がどうとかじゃない、ただ、大人の好意を苦手とする子供みたいに】
【――そう、プロットを見る限り、よっぽど難しいお話ではないようなのだった。そして、彼女はこんなのばかり】
【それなら子供にもいいかもしれない、知人にも……ということになると、彼女はどこか恥ずかしいようにうつむいてしまい】
猫缶ぐらいなら食べられる――と思う、恐らくだけれど……、……カリカリよりは、食べやすそう、だ。
……どこかの国では人間用の缶詰より厳しい基準で猫缶を作っていると聞いたから、きっと、食べられると思うのだよ。
【食事はパンとケーキ。でも食べ物に興味がないわけではない……らしい(?)のだ、現に、猫缶は喰えるはずだなんて】
【興味を惹かれているようだから。――なんか方向性を間違えている気がするのは間違いじゃない、親がいないというなら】
【もしかしたら食育とかが足りないのかもしれない。金はごくたまに振り込まれてくるが、そんなにいいものは食べられないし】
【(――はじめは、真面目な食事をしないのは、どこかへ行った親たちへの反抗のつもりだったはずなのに)】
【(いつの間にかそれが普通になってしまった。そうなった今でも、親たちは、顔も忘れるぐらいに帰ってこない)】
/すいません遅れました……
173 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 21:29:54.36 ID:pw2SVFWCo
>>172
そうか……そりゃあ残念だが、無理強いするもんじゃあねえやな
悪ぃな、どうにもお前さんみてぇな子供を見てると世話焼きたくなっちまってな
アンネリーゼにゃあアンネリーゼの事情があるだろうしよ
まあ、爺さんのいらねえお節介だと思って聞き流しといてくれや……
【声色からすると、微かに落ち込んでいるような様子で言葉を紡ぐ】
【この老人はワイルドな見た目通りというか、裏表が少ない】
【本当に子供の世話をしたり触れ合ったりすることが好きなのだろう】
【とはいえ、気の進まないものを自分の都合で押し付けるわけには行かない】
【耳が少ししゅんと垂れて、尻尾が寂しげに左右にゆらゆら揺れていた】
……物書きが作品を見られんのを恥ずかしがってちゃあ、始まらねえやな
この筋書きを見る限りじゃあよ
前に遊びに来てた子供が楽しそうに読んでた絵本に似てる気がしてな
きっと、悪いようにゃならねえんじゃねえかって思ったんだが……駄目か?
【こちらも"無理"と答えを返せばそれ以上追求してくることはないだろう】
【飽く迄もグーがこうした方が好転するのではないかと判断しているに過ぎない事だ】
【彼女が嫌というものを押し付けるような真似はしない】
それでアンネリーゼの知的好奇心が満たせるってえなら、いいんじゃねえのか?
俺としちゃあそれよりもサラダとか肉とか食ったほうがいいとは思うがよ
いや……キャットフードにもそれなりに栄養はあんのか? だがなぁ……ううむ――
【こちらも普段は生肉しか食べないので、ペットフードへの知識は薄い】
【グーとしてはそれよりももっとヒト族らしいまともな食生活を送ってもらいたいところだが】
【もしかしたらそ猫缶に手を出すことが栄養補給に繋がるやも】
【などという考えも頭を過ぎり、何とも悩ましい調子の声を洩らすのだった】
174 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/09/27(土) 21:39:27.27 ID:Jf2xKha4O
【街中】
【日中は様々な店などで賑わう道も閑散としだした時刻。治安が良いとは言えないこの世界で出歩く者は多くはない】
まったく…不運だよなぁ。
【そんな中に街灯の薄明かりだけに照らされ、道のど真ん中に佇む人影があった】
【その人影に近付けばわかるだろうか、卸したての様な真新しいスーツを身に纏う長身の人物。まず目につくのは何よりも亜麻色の髪だろう、更には真っ赤なネクタイが目をひくだろう】
【整った顔立ちではあるが眼光が鋭く、片耳につけられたクロスのピアスも相まって印象は柄の悪いチンピラといったところか】
……なぁ?
【気怠そうに屈む男の視線の先には…各々武器を持ったゴロツキが四人横たわっていた】
175 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 21:56:01.26 ID:mlI6TQzj0
>>173
【でも、彼女としては、確かに、彼らの暮らしを見てみたいというのがあった。食事に御呼ばれすれば、それが分かるとも】
【そこが悩ましい、――ちゃんとした食事を摂るのは面倒だが苦痛ではない、同世代の人間というのはどうにも苦手だが】
【――と、そんな具合に思考がぐるぐるする。見た目的にはなんか小難しい顔をしているように見えたかもしれなくて】
【よっぽど嫌でむっつりしている――のかと思われたって仕方ない。でも、続く言葉は、】
……、たまになら。
【自分の好奇心と、遠慮と、苦手意識と、ごちゃ混ぜにして出した答えがそれだった。いつもお邪魔するんでなくて、】
【たまになら――たまに御呼ばれするぐらいならどちらにも負担にならないだろうと考えて、そう、控えめに声を出し】
【――しょんぼりさせてしまったというのもあったのかもしれない。そういうのは、あんまり得意じゃない――から】
【昔は、もっとどうでもいいようなお話をたくさん書いた。たくさん書いて家族に見せたり、図書館に来てくれる人へ見せたり】
【でも両親は居なくなって、家族は崩壊して、お客さんも来なくなって。もう十年近くか、ほとんど誰にも見せていない】
【誰かに見て欲しいと言う気持ちは強い。だけど、恥ずかしいと思う心もしっかりある。――むう、と、唇をへの字にして】
……それなら、今度、……その、お邪魔するときに持って行くよ。
装丁もしてみる、確か、どこかに道具があると聞いたことがあるし……、出版社というのは、流石に無理だろうから――。
【グーの暮らしを見てみたい。本も読んでもらいたい。それなら、やっぱり、断るという選択肢はなかったようだ】
【髪をくしゃっとかきあげて、――本に仕上げるのも、自分でやってみるから、というのも告げる】
【他人の書いた話を生原稿で読むのは存外重たいもの、だから、本のほうが――気楽に楽しめるというのも、多分、間違えてない】
【――これで彼女は時折だけど食事と、家族団らんと、それと、読者を手に入れることになって】
【なんだかいろいろいいことがあって。なんだか無性に枕に顔を埋めてじたばたしたかった、気恥ずかしいような、嬉しいような】
そう、……名前が長かったらリーゼでもいい、昔、家族にはそう呼ばれていたものだから――。
キャットフードの栄養、は、……どうだろう、猫はアレで生きるから、ないわけはないと思うのだけれど……。
【そして、もっと気楽に呼んでもらっても構わないというのを告げるのだろう、リーゼ――フルネームより馴染み深いらしいそれ】
【――この分だと、近いうちにキャットフードを食べてみそうだった。口元に緩く握ったこぶしを置いて、ふむと唸り】
【味はないだろうな、とか、塩をかければいいな、とか、考えてみる。――好奇心は猫をも、とは言うけれど】
【キャットフード食べてみたい、ぐらいなら、まあ、死なないだろうし――、】
176 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 22:24:02.11 ID:pw2SVFWCo
>>175
おっ……ああ、なんつぅか気ィ遣わせちまったか?
来てくれるってなら腕によりをかけて歓迎するぜ。嫌いなモンとか食えねえモンがあるなら、先に教えてくれや
折角振舞うってなら、やっぱり美味しく食べて楽しんで欲しいからよ
【リーゼの反応から、気を遣わせてしまった事を察したのか】
【申し訳なさそうに頭をポリポリと掻く仕草を見せながら告げる】
【どうにも料理などとは結びつかない容貌ではあるが】
【料理人としての矜持、とまではいかないが家長として客を振る舞いたいという気持ちはあるようで】
【腕まくりをして、岩のような力瘤を出して見せながら彼女に問うた】
【――先程ちょっと萎れていた耳や尻尾は、どこか元気になっているような気がした】
――おう、楽しみにして待ってるぜ!
小難しい話はよく判んねえがよ、その物語の筋書きを読む限りじゃあ
爺ちゃんでも問題なく読めるんじゃあねえかって思うからな
ま、将来のための練習とでも思って気軽に持ってきてくれや――
【ニィ、と相変わらず判りにくい表情の変化で笑みを浮かべながらも】
【やがて彼女が持ってくるであろう作品とその将来に期待を籠めて、そんな言葉を投げかけた】
リーゼ……リーゼか――確かにそっちの方が呼びやすいな
んじゃあお言葉に甘えてそうさせてもらうとするぜ
どうにしろ人向けに作ってあるもんじゃねえだろうからなぁ……
一度だけ、一口試すだけにしておいたほうがいいんじゃねえのか?
俺も昔、集落の近くによくいる赤い大きなバッタの味が気になってよ
いっぺん捕まえて食ってみたんだが、それから三日三晩――って、こんな話はどうでもいいやな
【目元に皺を寄せながら、何やら嫌な思い出を語りそうになったが】
【どう転んでも気持ちのいい話にならないことを途中で悟り、口に出そうになった言葉を飲み込んだ】
【ようするに、何でも口に入れてはダメと忠告したかったのだろう】
【――夜もだいぶ更けてきた。もし、これ以上何かなければそろそろお開きとなるかもしれない】
【その際に、そのままグーに同行して家の場所を教えて貰うか】
【もしくは連絡先を交換し、後日改めて会って案内することになるだろうか――】
177 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 22:40:49.56 ID:mlI6TQzj0
>>176
いや、……そんなことはないよ、その……、……人と食事というのは、あまり、慣れていないものだから……。
……家族が居たころはそんなことはなかったのだが……、……両親が居なくなってからは、どうもね。
嫌いなものは特にないよ、ハチノコとかは食べたことがないが……、美味しいのだろうか。
【“家族”と“両親”。二つの言葉はどこか似るのだけど、篭められている意味は違う、そんな気配がして】
【隠された存在が居た。でもそれを教えるつもりはまだなかった、――だから、教えないままで、その存在はないのと同じ】
【――いっそハチノコとかも食べてみたいような様子だった。「食べる地域があるのだから……」とまで呟いて】
他にもいくらか原稿はある、……なるべく難しくなさそうなものを選んでみるよ、ひとまずは――。
……装丁のやり方も調べないと。そうさな、どこかに本でもあったように思うけど……。
【なるべく難しくないもの。そう約束して、彼女は思考の中で、どれを持ってこようかというのを考えてみる】
【アレはどうだろうとか、それはどうだろうとか、いろいろ考えて――少しだけ楽しくなる、まさか、自分の書いたものが】
【誰かに読んでもらえる日が来るなんて。――ただの夢みたいに思っていた、“誰かに読んでもらえるお話を作ること”】
【――作り上げたお話が誰にも読んでもらえないのは悲しいことだと思うから。――だから、抜け出せるなら、それはとっても】
赤いバッタ……? 確か、クビキリギスなんかは、時折赤くなる個体が居ると聞いたことがあるが……、
……三日三晩、となると違うものかも分からんね。そもそも、あれはそんなに大きいバッタではなかったはずだし――。
まあ、しかし、……そういったものより猫缶のほうが安全だと思うよ。……美味しいかは、分からんけれども。
【――美味しかったのだろうかなんてふと思う。結果がわかっていても味が気になるのは、やっぱり好奇心だと呼べて】
【知識の中で赤くなるバッタの名前を挙げてみるが、多分違うだろうとも判断。赤い大きなバッタを食べるのはやめよう、と考え】
【いや、そもそも、バッタを食べる機会はあんまりないと思うが――あっても精々、イナゴとか、だろうし】
…………そうだ、キミの……、……グーの家はどこにあるんだい。
それが分からないと、……その、食事に行こうにも分からないわけなのだし……。
【そして、彼女はふっと意識が向いたようにそう尋ねるのだ、そういえば、そろそろいい時間になってきたろうと】
【残念ながら彼女は時計を持ち歩かないから、細かい時間は分からなかったけれど――空気は、さっきより冷えている気がした】
【――彼女はまともな連絡先というのを持たない。だから、教えるなら――今、どちらかの家を教えることになるだろう】
178 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 22:58:14.35 ID:pw2SVFWCo
>>177
おう、それもそうだな……さて、どうしたモンだろうかね
一応は近場の森を道なりに進みゃあ家に着けるんだがよ
人の通る道と少し違うもんで、口で説明しても判りにくいだろうからな……
【リーゼの言葉に確かにそうだと頷いて、どうしたものかと考える】
【どうやらグーも他の亜人ほどではないがそれなりに面倒な場所に住んでいるらしく】
【ただ住所を記して渡すだけでは、正確に伝えるのは難しいようであった】
って事は、一回俺が直接案内しちまったほうが楽かもしれねえやな
今から俺と一緒に来る……のは、時間的に厳しいか?
街から家まで往復するとなりゃあ結構時間かかっちまうしなぁ
ああ、俺は構いやしねえんだがよ、リーゼの負担になるんじゃねえかって思ってな
どっちかといえばよ、後日改めて
日の昇ってる時間にでもゆっくり案内してやったほうがいいんじゃねえかって思うんだが――
【「どうする?」と、リーゼにそう訊ねた】
【今から案内する、という形でも問題はないのだが】
【彼女の都合や体調などの問題を考慮した場合、また改めてその機会を作ったほうがいいのではないかと】
【そんな提案を乗せて彼女に問い掛ける】
【前者の選択をした場合、グーは「そうか……」とベンチから立ちあがり】
【腰からポキポキと音を立てながら軽く柔軟をした後、杖を自身の腹辺りに括りつける】
【後者の選択した場合は「ならよ……――」と呟きながら】
【懐から紙とペンを取り出して】
【不器用な手つきでペン先を紙に押し付けながら日にちと待ち合わせ場所を聞こうとするだろう】
【そのどちらでも無い答えが返ってきた場合は、また別の反応をすることになるだろうか――
179 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 23:13:36.57 ID:mlI6TQzj0
>>178
獣道を歩くのは好きだよ、何かに遭わないように……というのはあるが。
……けれど、分かりづらいというなら一緒に行ったほうが良かろうね、あまり、森で迷いたくはないものだし……。
【森とかは好きだ。月明かりの差し込む森の中なんて、それこそお話の中の世界のように美しい、そういうところが好き】
【あんまり人工物でごちゃごちゃ溢れる空間は好きじゃない――とはいえ、本だらけの自室とかは除く――性質なら】
【別に自分で探してもいいけど。というよな態度が前提としてあって、ただ、迷っても、ということで案内を欲しがる】
時間は……別に構わんよ、家には誰も居ないのだし……いつ帰ることになってもね。怒られるわけじゃなし。
ただ、まあ、あんまり夜更けまで出歩くのは。変なチンピラとかとエンカウントしてもね。面倒臭いものだから。
……ちょっと遠出しすぎて。徒歩で帰るのだよ、歩いて、……二時間ぐらいかしらん、それぐらいだと思うけれど。
だから……、そうさな、今日はこのまま帰ったほうがいいかも分からん。そっちの方が、道も覚えやすいだろうし――。
【時間は大丈夫だった。問題は、グーの家まで着いていくとなると、その分帰宅の時間が遅れるって、それぐらいで】
【別に外を出歩いているのはどうでもいいけど、何かに巻き込まれたりは……ということなのだろう、年頃の少女であるわけだし】
【「この辺りで神社となるとあんまりなくって」と言うのを言い訳にして、帰り道はそれだけ掛かるらしい、少し考えてから】
【――今から二時間となると、それこそかなりの時刻になるのだが。十七歳にしても、出歩くには、ちょっと遅すぎて】
それか、……朝まで居ていいとかなら、今からでもいいけれど。
土間とかで構わんよ、明るくなったら帰るから――。
【一応の答えは後者。紙に苦労しながら文字を書くグーを横目で見て、零す言葉は、もう一つの可能性】
【とりあえず紙を取り出すのを横目に見ながら。夜更けに少女を出歩かせるのは、ということなら、それも十分ありえる話で】
【でも無理強いするものでもない。このまま解散となれば彼女は自宅までとことこと帰っていくし――、】
【泊まるってほどでもないけれど、朝まで時間を潰してていいというなら、二人でグーの家へと歩いていくことになるのだろう】
【そうでなければ、彼女は、近日中の予定をそっくり教えてくれるだろう。つまり、「毎日暇」だと告げて】
【いつでも構わんよ、なんて呟いて相手に任せるのだ。「予定がある予定はないから」だなんて、首をかしげ――】
180 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/09/27(土) 23:29:07.60 ID:7UovUw9dO
─────既に探索済みの遺跡の再探索、ねえ…………
【櫻の国:東領、大小様々な「かつて」の名残とされる遺跡が遍在する地域】
【それら遺跡は発見されて数年経った今でさえも全貌は明らかとなっていない】
【複雑に入り組んだ構造はさながらアリの巣のようで一つの経路を解き明かしたと思った端からまた新たな経路が発見され】
【場所により電子的ないし魔術的な探知を阻害するような特殊領域や明確な敵意を含んだトラップが数多に】
【構造もその建造目的さえも解明出来ない異端技術による機械群、或いはその対極に位置するような来歴を辿ることさえ出来ない怨念達】
【正に有象無象を十把一絡げにと云うに相応しい魔境にただ善良でしかない一般人が立ち入る理由などない】
【そう、極一部の……特殊な生業を持つ者達以外には─────】
…………こういう場所は嫌いじゃないけど、胡散臭いったらないわね
一応まともなトコロに掲示されてた依頼だから、騙して悪いが……なんてことはないだろうけど……
【入り口に太い蔦が這い回る暗く深い洞穴、傍らのこれまた蔦に浸食されている看板には「準3群:探索済遺跡・カクリヨ伍号」と書かれている】
【文字を明るく照らすカンテラの光に蛾が誘われ熱に焦がされ堕ちてゆく】
準備をするに越したことはないしねえ……埒外に対して何の備えもしないで死んだなんて、笑い話にもならないし────
【明かりを受けて揺れ動く影は一つ】
【焦げ付いたような赤色の髪はローブの間から胸元へと垂れている】
【つ……と伸びた薄い唇は横一文字に結ばれて、座る足元に広がる各種探索装備に髪色と同じ色の瞳を鋭く向けていた】
【一つ一つを吟味する視線、要不要の判断の速さはその道に慣れ親しんだ者の風貌を漂わせて……】
【そうして持ち歩く品を数分で吟味した後にバックパックやらに詰め込む作業に掛かり数十分、既に夜は深い─────】
【首から下げられた六つ連なる銀板のペンダントは薄い月明かりを受け数分後に始まるであろう探索の雲行きを表すかのように妖しく輝いていた】
【近郊の都市に存在するギルド等に全く同じ依頼が張り出されている】
【きな臭いと判断する者が多いだろう、されど道があるならば進む者が要るのは道理】
【未知に触れる事に悦びを見出すでも、ただ単純に明日生きる銭欲しさに潜るでも、埒外の遺物を利用するでも……人の欲は様々だ】
【そんな人間の目に依頼が止まったならば、出会うという可能性は十分に有り】
【月夜はただ静かに漂い、遺跡への入り口はさながら虚穴】
【その間に佇む姿とまみえた暇か、出店まわるぜならば、物語のひとつが動き出す……】
181 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/27(土) 23:34:15.56 ID:pw2SVFWCo
>>179
今から二時間……か。確かに年頃の娘さんが出歩くにゃあ危ねえかもしれねえな
となりゃあ、家に泊めちまった方が安全か――
【「ふぅむ」と、小さく声を洩らしながらも彼女の事情を考える】
【見るからに身を守るには向いていないと思えるような体つきである】
【実際は容姿に見合わぬ異能を備えている、という場合も多々存在するわけだが】
【今のところ彼女の護身技能などを知り得ていないグーとしては、単純に心配なところであった】
よし、そんじゃあ……今から行くかい?
家に送るってのでもいいがよ、やっぱりこっちの方が手っ取り早いんじゃねえかと思ってな
【結局のところ、彼女の言葉を聞いた上でグーは出した結論はそっちだった】
【紙とペンを懐に仕舞うと、先述のようにベンチから立ち上がって杖を腹に沿うようにして括り付けると】
【数歩前進した後……その場で突然"四つん這い"になった】
【ゴキ、ゴキゴキ……と、何処か痛々しさすら感じさせる音を鳴らしながらグーの骨格が変化する】
【今ある獣人の姿よりも更に原始的な、それこそ虎そのもののような】
【二足歩行向けの体から四足歩行、獣として動きやすいように体質を変化させる技術であった】
あたたたた……! くぅ〜……最近あんまりやってねえから久々にやると腰に来るぜ!
おう、リーゼ――よけりゃあ乗ってきな!
あんまり乗り心地は保証できねえがよ、歩いていくよりゃあ大分早く着くと思うぜ?
【四足で地面を踏みしめながら、リーゼの前まで歩いてきて膝を曲げて】
【杖が地面に当たりカツンと音を立てながらも、犬猫のするように腹を地面に付けた姿勢を作る】
【背中に乗ってくれ――ということであろうか】
【もしグーの申し出を受け入れた場合、グーはリーゼがしっかりを掴まったのを確認した後走り出す】
【服を着ているため、直接毛皮の感触を味わうことなどは出来ないが】
【その分服の取っ掛りがある為掴むことには問題ないだろう】
【"乗客"に負担が掛からないように速度や踏み込み方を調整しながらも】
【風を切って走り、街を抜け、森へと入り――やがて獣道を抜けて大きな木製の建物までたどり着くかもしれない】
【もし乗ることを拒絶された場合は】
【「あ〜……最近の娘さんにゃあウケが悪ぃのかね?」などと言いながら、再び二足歩行に戻り】
【ニィ、と朗らかな笑みを浮かべながらも隣に並んでゆっくりと歩きだそうとする】
182 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/27(土) 23:48:06.80 ID:mlI6TQzj0
>>181
【彼女もまた、この世界の住人としてはよくあるように、異能を持っていた。けれど、それは、戦うことには向いていない】
【――否、向いていないのは彼女の心自体だろう。彼女がその力を使ってしたいことは、戦いでなくて、誰を傷つけることでもない】
【誰のために披露することもなくなってしまった異能は、いまでは、ただ掃除するときとかに使われるだけになってしまった】
……泊まるというほどでなくて構わないよ、部屋の隅っこでも貸して貰えたら、勝手に考えごとでもしているし……。
【――それはそれで相手としてみればやりづらいとか、思わないようなのだった。紙も持ってるし、だなんてズレたことを言い】
【今宵は寝ないつもり……なんじゃなくて、起きたのはさっきという話。昼間に来たことがあるというのは、数日前のことで】
【夕方過ぎても寝ていたのだ。だから全然眠くない、――ひどい昼夜逆転も、ただ、誰にも叱られないまま】
【そういうことになれば、彼女は頷く。彼さえ良ければ、そっちのほうが――という気持ちも確かにあったから】
【立ち上がって数歩歩く彼をなんとなしに見つめて、じゃあ、付いていこうか――と腰を上げかけたところで】
【いきなり四つんばいになられると、少しだけ驚いたように見えた。中腰で、不思議そう――】
……――、
【――だったのが、続く変化に目がきらきらする。“なにこれ”とでも言うように、立ち上がった彼女はとことこと距離をつめて】
【出来るなら――そばで、その背中とかをぽふぽふ触れてみようとするのだろう。変わってしまった骨格を、確かめるみたいに】
じゃあ……、
【その言葉で、彼女はあっさりと彼の提案を受け入れた。それでも少しおずおずと体重を掛けて行くはずの彼女は】
【まあ、見た目通りの軽さをしていて。ぎゅっと掴まる力も相応にか弱いが、それでも彼が気にしてくれるなら、落とされることもない】
【風を切るように景色がめまぐるしく変わっていく、歩いていては楽しめないそれは、乗ったことのない自転車か、バイクか、似ているものは何かと空想し】
【車もバイクも自転車も乗ったことがなかった。だからこういった早い移動は経験が薄い、そんな理由があったなら――】
…………、ふふ、ふ、
【――たどり着いた彼の家らしき場所。背中から降ろしてもらったと思えば、くすくすと小さく零れるのは、確かに笑い声で】
【見れば口元を押さえて楽しげに瞳を細めている。……楽しかったのだろう、背中に乗せてもらうのも、風を切る感覚も】
【ぐしゃっとしてしまった髪を彼女は適当に手で整えると、画板の紙とかペンだとか、大丈夫かと確認して】
【(一応彼の体と自分のお腹で挟んでいたから、大丈夫なのだが。それで彼女は安心したように、また画板を腰に掛け)】
本当に森なのだね、……うちは街の中だから。
【今度は興味は辺りに移る、周りの景色をきょろきょろと見渡して、数歩分ではあるが、とことこと動いてみたりもする】
【街中と森の中というのは全然違う。――ただの森とか林ならうろつくこともあるが、森の中の家、というのは】
【某知人の教会ぐらいなもので、民家っぽいとなると――初めてだったから、興味深いのだろう】
183 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 00:09:49.02 ID:N4nYM7Igo
>>182
【辿りついた森の中の場所には、ログハウス風の大きな建物があった】
【職人技の結晶というよりも、所々が手作り感に溢れる不格好なシロモノではあったが】
【家を支える丸太達は年季入っていても尚、堅牢にその役割を果たし続けており】
【災害にでも巻き込まれない限りは、突然崩れ落ちるようなことはないだろう】
【家の近くには"いかも"と言わんばかりの大きな切り株と斧、そして積み上げられた薪や】
【造りからして風呂や物置の類であろうかという、小さな建造物も点々と見受けられる】
【街とは違い、文明とは切り離された昔ながらの生活】
【らしい、といえばらしい生活様式であろうか】
ふうぅ〜…………結構いい運動になったぜ
やっぱ定期的にやっとかねえと……ぐっ……身体が鈍って仕方ねえやな
おう、リーゼ! 見物すんのもいいけどよ、先にこっちを案内させてくれや!
お前さんは部屋の端っこでもいいっつうけどよ
客にそんなぞんざいな扱いしちゃあ、カミさんにケツ蹴られちまうからな――!
【リーゼが降りるのを確認した後、グーは再び骨格を組み替えて立ち上がる】
【腹に括りつけていた杖を外して再び手に持つと】
【歩き回るリーゼを何処か微笑ましげな目で見ながらも、陽気な声色でそう呼び掛けた】
【"カミさん""……妻のことであろうが、グーは今まで娘のことしか話していない】
【別の家族も同居しているのだろうか――】
【それはともかくとして、もし彼女がグーの声に従ってくれた場合は】
【そのまま彼女の一歩前を歩くようにして進み、扉を開けて彼女を中に案内するだろう】
【内部に視線を向けたならば、外観通りに広々としたスペースが広がっており」
【二階に繋がる階段やリビング、キッチンやトイレのマークが記されたドアなどが見えるだろうか】
【特筆するような物は――――奥に見える"大きな虎と小さな虎の剥製"くらいであろうか】
184 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 00:13:16.67 ID:N4nYM7Igo
>>183
/【家の近くには"いかも"と言わんばかりの大きな切り株と斧、 ×
/【家の近くには"いかにも"と言わんばかりの大きな切り株と斧、 ○
185 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/28(日) 00:23:06.31 ID:LlArIgCm0
>>183
【ログハウスというのも、本とかでは見るが、実物を見るのは初めてだ。ごつごつした丸太の形は、ただ、不安さはなく】
【街中にあるような小奇麗な家とかとは違うけど、これもこれで素敵だと思う。――森の中の家として、よく似合っていた】
【一番はしっこの丸太を両手でぐーっと押してみたりして、壊れないのを確認(?)というより、平気なのを確認して】
【「作ったのかい」なんて聞いてきたことだろう。なんだか――彼が自分でこさえた気がして、仕方なかった】
カミさんが居るのかい? ……娘の話しか聞いていなかったけれど、まあ、……そう、か、
【少しだけ傾げられた首は、初めて聞く登場人物について納得するまでの間の仕草。居てもなんらおかしくないと考えて】
【ちょっとだけ眉を顰めたように見えたのは――なんてことない、きちんとしておかねば、という、緊張感だけだ】
【グーだけならもう少し自然体でも居られるのだろうが……そこに奥さんとか娘さんまで居るとなると、借りてきた猫になろうと】
【――そうして家の中を案内してもらう。大人しく後ろを付いていって、説明されれば頷くなりをして、理解を示し】
【そして一通り案内してもらった後。ふと視線を奥に向けて、見出すのは虎の剥製――、二度見したのは、気のせいじゃない】
【彼のほうから何もなければ、彼女は見なかったことにでもするのだろう。そう、彼は虎の獣人で、あれは、虎だ……ただの】
……ところで、奥さんと、娘さんは? ……居させてもらうのだから、挨拶をしないといけないだろう、
それとも……もう遅いから眠ってしまっているかしらん、だったら、起こさないほうが……、……。
【そして彼女はそんなことを訪ねて来る。泊めてもらう(そのつもりではないが)わけだから、せめて挨拶は、と】
【室内をきょろきょろとして人の気配を探る。でも最終的にはそう呟いて、きゅっと肩をすぼめて、体を小さくし】
【――なんだか居心地が悪いように見えた。人の家なんてものは慣れない、滅多に来るもんじゃないし、どうしても】
【人付き合いがあんまり得意でないのもあって、萎縮してしまう。――それでも、挨拶しないと、程度の常識はあるらしかった】
186 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 00:47:18.76 ID:N4nYM7Igo
>>185
【入口から中に入ると、グーはそのまま先行して歩き出し階段の方へと向かっていく
【パッと見た構造からして、客を泊める部屋の類は二階にあるようだ】
【恐らくは、まずは彼女が泊まるための部屋に案内しようと考えているのだろう】
ん? ああ……まあ、なんだ。
……カミさんはちょっと遠くに行っちまってな、今はいねえんだよ
娘は――
【どうやら、妻の方は"今はいない"ようであったが】
【今までの口ぶりからすると、恐らく娘の方は現在も同居しているのだろう】
【とはいえ、グーも毎日のように何処かを飛び回っている彼女がるかはわからない】
【階段の縁に手を掛けたまま、周囲をぐるりと見渡して――】
「……なんじゃ、また誰か連れてきたのか爺様」
「ふぁ……こんな遅くまでご苦労なことじゃのぅ――」
【――突然、リビングの辺りから欠伸混じりの少女の声が響いた】
【そちらの方へと視線を向けたならば、一階廊下からトコトコと姿を現す人物を目にすることが出来るだろうか】
【それは腰まで届くような炎のように鮮やかな紅蓮の髪と漆黒の瞳を持つ少女】
【身長はリーゼと同じか、少し低いくらいだろうか】
【桜色の、デフォルメされた虎のようなキャラクターが刺繍されたパジャマに身を包み、手に大きな枕を抱えた少女は】
【眠たげに目を擦りながらもリーゼの方へをじっと見つめて】
「――爺様が見定めた相手ならば問題はない……か」
「聞いておるかもしれんがわらわはそやつの娘のカミナ……カミナ・ゲルギルじゃ」
「どれだけ滞在するかは判らぬが、仲良くできれば良いな…………んん……」
【余程眠いのか、もう一度大きな欠伸をして目元に涙を浮かばせながら】
【娘――カミナは返事を待たずにグーの隣を通り過ぎて、コンコンと軽い足音と共に二階に昇って部屋に入っていく】
【グーはその態度に何といっていいやらと耳の辺りを掻き】
――とまあ、あれが娘のカミナだ。歳もそろそろ17になるもんでな
同じ年頃の女の子同士、仲良くしてやってくれると嬉しいぜ……ちょっと気難しいんで、無理にとは言わねえがよ
【苦笑混じりにリーゼに声を掛けて、そのまま二階に昇って】
【合計8室ほどであろうか――廊下に並んだ扉の一つを選び、ベッドなどが置かれた簡単な空き部屋に案内するだろう】
【その後も多少やり取りはあるだろうが、特に何事もなかった場合は――そのまま朝を迎えることになるだろうか】
187 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/28(日) 01:05:03.40 ID:LlArIgCm0
>>186
【今は居ない。その言葉に彼女は僅かに瞳を細めた、だけれど、反応といえばそのぐらいで】
【「そうかい」なんて言って、「なら挨拶は出来ないね」と続けた、――母親が居ないというのは、少し、苦手】
【自分の記憶と重ねてしまうから。……だからって、グーやその娘が不幸だとは、もちろん、決め付けられる権利はない】
……――、
【ぴく、と肩が強張った。聞こえたきた声は、それだけで年の瀬の近さを分からせる、――何年ぶりだろう、そういった、】
【自分と近い年齢の同性と話すのは。……それを思うと、どうしたって緊張してしまうのが、少しだけ情けなく――】
アンネリーゼ……、……明日には出て行くつもりだけれど、その、……今晩はお邪魔するよ。
【古書の頁を捲るように擦れた声。それはいつもより緊張で擦れたように聞こえ、それでも彼女はなんとか名を名乗り】
【精々居ても日中には帰るから、それは難しいかもしれないが――なんて思ったところで、これから、たびたび来るかもしれないのを思い出す】
【――そうすれば仲良くもなれるかもしれない。愛想のいい子ではないから、そこは、大変かもしれないけれど……】
【(そこで、ふっと気付いた。娘という割りには、彼女の娘は人間のほうによく似ていて)】
【(だったら彼の妻が人間なのだろうかと思う。――少しだけ予想とは違っていて、でも、全く違う見た目の彼らが)】
【(家族って言うところも面白い――といったら失礼になるかもしれない。でも、興味深いと思った)】
ああ、……うん、善処するよ。……食事を馳走になるのだからね、……そのぐらいは。
【――その言葉から、彼女が同世代に苦手意識があるのが分かったかもしれない。不自然に、肩に力の入っている感じ】
【なんか無駄にたくさんの覚悟をしているように見えた。本来、友達とか仲良くなるとか、そうじゃないのだけど、なんて】
【部屋に案内してもらうと、彼女は画板をベッドに置く。それから、部屋の中をとことこと探検してみせて】
【こんな部屋でなくてもいいだとか言いかけて、やっぱり好意をいただくことにする。そんなやり取りは、余談でも】
【ひとまずおやすみなさいということになれば、部屋に一人になれば、ベッドに腰掛けてから、ころんと横になって……】
ローゼが居ない……。
【――だなんて呟きは、ただ、誰にも聞かれることがないまま】
【それからしばらく、部屋の中を無意味にうろついたり掛け布団を捲っていたり画板にガリガリしたりしていたのだけど】
【そのうちすることもなくなったらしく、大人しくベッドにもぐりこむ。そうすると、勿忘草色の靄が電気のスイッチの辺りを揺らめいて】
【誰の手も触れることなく電気が消える、――そうして、時刻も朝になれば】
……。
【家なら夕方頃まで寝るのだけど、ただ、今日ばっかりは起きるのが早かった。ごく普通に人間めいた時間に起きてきて】
【特に眠たそうな顔もせずに起きてきて、それから、家の中にグーの姿を探すのだろう。見つからないなら、そのまま】
【部屋にぐるっとUターンして、なるべく、娘――カミナに会わないようにしようとしているのが、窺えるようだった】
【(もちろん、嫌がらせとか嫌いだからで避けているわけじゃない。扱い方が分からないのである、或いは、扱われ方も)】
188 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 01:29:10.51 ID:N4nYM7Igo
>>187
「…………うむ、ゆっくりしていくがいい」
【部屋に入る前に、一度振り返って半分ほど瞼が下りた目でアンネリーゼを見やりながら声を掛けた】
【無愛想にも思える態度だが、嫌っているわけではなく見たまま単純に眠いようだ】
【気づけば深夜といっても差し支えのない時間。子供ならばとうに夢の中であってもおかしくはない】
【人間と虎人のハーフ――にしては、余りにも人間"らしすぎる"容姿の少女】
【或いはパジャマの下に尻尾でも隠しているのかもしれないが】
【今の短すぎるやり取りの中で真実を探り当てることは――難しいだろう】
……ま、表面上だけでも嫌ってやらないでくれりゃあいいぜ
みんな仲良くってえのは難しいかもしれねえが
リーゼだってギスギスした空気の中で飯なんて食いたかねえだろ?
俺の方からもそれとなく言っておくからよ、頼むぜ
【今の様子から見て、リーゼが娘に苦手意識を持っていることは察していた】
【未だ彼女の過去はほとんど知らない。……恐らく、親に見捨てられたのだろうという程度しか】
【不用意に踏み込んで、リーゼのトラウマを刺激することは現状避けたい】
【故に、今は軽い言葉で濁して彼女にニッと笑いかけるだけだった】
【――】
【朝――グーの姿を探したならば、一階のキッチンの方に見つけることができるだろう】
【ジュウ……と何かが焼ける音を立てながら、調理をしている途中であった】
【テーブルの方を見れば、既に焼けたトーストと】
【脇に幾つかのドレッシングの添えられたサラダが置かれており】
【判りやすいようにか、汚いへにょへにょな字で「りーぜ」と紙が椅子の一つに貼り付けられていた】
おっ……丁度いい時間に起きたな、よく眠れたかリーゼ!
もうちょっとでベーコンが焼けるからよ……あちち! 先に座って待っててくれや……!
【座って待つか、それとも家の中を散策するか】
【何にしても、すぐに妙にシュールなエプロン姿の虎人がいい匂いのする皿を持って姿を現すだろう】
【カミナの姿は――無い。気配を察せられるならば、既に家の中にいないことが判るだろうか】
【よく観察すれば、リーゼの席の対面に空になった食器が置かれている】
【幸いというべきか一足先に起きだして、朝食を済ませて出て行ったのだろう】
189 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/28(日) 01:45:07.74 ID:LlArIgCm0
>>188
【ゆっくりしていくといい。そういわれると彼女は、精一杯の愛想の良さでこくり、と頷いて、その背中を見送る】
【表情が硬いのが問題だったが――それはそれ。きっと、これから、何度か会うことで改善されていくことのはずで】
【「……わかった」】
【これまた彼女は一つ頷いて、出来る限り仲良くしようとするというのを受け入れる。少しだけ、不安げにも見える表情だが】
【というより、不安なのだろう。――街中で遠巻きに見ていた違う世界に住んでいるような女子高生だとか、女子中学生】
【絶対に関わらないものだと思ってた。カミナは――彼女は、そんな人たちとは違うのかもしれないが、似たものに見え】
【起きてすぐに思ったのは、ベッドの中が寂しい、というものだった。慣れないベッドや枕、嗅いだことのない匂い】
【少しだけ寂しくなるのは軽度のホームシックにも似る。というか、家に慣れすぎている。だって、毎日引き篭もって――】
【とんとん、軽い音で階段を降りていくと、香ばしい匂い、不覚にも“おなかがすいた”と思う思考が一つ】
【普段パンとかで済ませているから、たまにまともな食事の匂いとかを嗅ぐと本能的におなかすいたと思ってしまう、癖】
【それを知れば、本当は彼女の体も全うな食事を欲しているのだと知れたかもしれないけれど――残念ながら、だんまりで】
おはよう、……、うちのベッドより広かったよ。うちのは、だいぶ本を積んでいるものだから――、
……久しぶりに広いところで寝た、逆に肩が凝ったけれど……。
【でも挨拶にはきちんと返すのだ。――よく眠れたかとの問いには、すこし、ズレた言葉を返してくるけれど】
【お布団が広くて寝やすかったですという感想だ。いっそ普段どんな場所寝ているのか、っていう、話だが――】
【――それから食卓の方に歩いていって、「りーぜ」の文字を発見する。紙を椅子から剥がせば、それをじっと見つめ】
【猫が初めて置かれた寝床に入ってみるみたいに――しずしずと座り込んだと思えば、まだじっと、その紙を見ているから】
【彼が皿を持ってきたと思えば、自分の書いた「りーぜ」の紙を凝視しているという、そんな現場を見るはずだった】
【気配を察するのは苦手。でも、空っぽのお皿を見れば、かち合わなくて済んだと安心する部分も、確かにあって】
【でもそれはそれで仲良くするというミッションが達成できないようでちょっと引っかかる。――もしかしたら、】
【(彼女もどこかで進んで仲良くしたいって思っているのかもしれなかった。それを、まだ、自分で気付いていないだけ)】
……その、いただきます。
【まあとにかく食事となれば、彼女は或いは予想通りかもしれない、あんまり食が太くないらしく】
【彼女的には良く食べているつもりなのだが、傍から見るにはちょっと微妙。――そんな具合で食べ進めていく】
【素サラダを頬張ったと思えば、ウサギみたいにしゃきしゃきしながらドレッシングに手を伸ばす、おずおずと、】
【ちょっとずつ掛けては味を確かめたり、そういった、食事を美味しく食べようという気概は、きちんとあるようだった】
190 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 02:07:47.84 ID:N4nYM7Igo
>>189
おいおい、そりゃあもうちょい部屋片付けなきゃあいけねえんじゃねえのか?
食うも寝るも生き物にとっちゃ大事なもんだからよ
どっちも疎かにしちゃあいけねえってな
【そんな事を言いながらも、白いエプロンを付けた虎人は皿をコトンとリーゼの前に置く】
【皿に乗っている料理は"ベーコンエッグ"。端が少し焦げているのはご愛嬌であろうか】
【彼の手を観察すれば判るかもしれないが、構造上人間のように器用には動かすことが出来ない】
【自分の種族は料理をしないグーは言ったが、そもそも"向いていない"というのが正解であった】
【置き終わると、しゅるしゅるを背中に手を回してエプロンを外し】
【椅子の端に引っ掛けると、グーも対面……カミナの席であろう場所の隣に腰掛けた】
おう、召し上がれ! さっきも言っけどよ味の方は、ちょっと大目に見てくれよな?
これでも昔よりゃあ全然マシにゃあなったんだがなぁ
【小さく笑い声を上げながらもリーゼにそう告げて】
【グーは椅子に座ったまま足元に置いていた、恐らく元は鹿かであろう大きな肉塊を手に取って齧り始める】
【野菜の切り方も雑で、味付けも決して上手くはない】
【しかし、自分が食べられない料理を、他人に食べて貰う為だけに練習してきたこの品々には気持ちが篭っている】
【――気持ちで料理が美味しくなるか、といえば現実は厳しいところなのだが】
はむっ……ぐ――……なんてぇかよ、誰かと一緒に食う飯ってのもたまにはいいもんだろ?
本当ならでっけえステーキでも作ったやろうかと思ったんだが
流石に朝からそりゃあねえだろうってすぐ気づいてよ、それは次作るから楽しみにしておいてくれよ?
【何気ない流れで、楽しげな声色で"次"の約束を取り付けようとしつつも】
【巨大な肉を太く鋭い牙で喰い千切りながら、彼女の食事風景をそっと見守っていた――】
(……親代わり、なんて大層なモンにゃあなれねえだろがよ)
(これでちょっとでもリーゼの寂しさが紛れてくれんなら、御の字だわな)
【――そんな事を、心の中で考えながら】
【世界を救うのような正義の味方ではなく、ただ日常の中にある当たり前のような善人】
【誰かの為に何かをすることに幸福を感じるのが、このグーという老人であった】
191 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/28(日) 02:21:55.52 ID:UuVZ9vop0
>>180
「この辺り、だったと思うんだけど…………
――――あ、彼処かな?」
【遺跡ともなれば古代の産物。解明されていないからこそ探究者を――言い換えれば贄を求めるので有り】
【然れど新たに訪れた者の声は緊張感だとか覇気だとか、そう言った類の物が一切含まれて居なかった】
【見遣れば歩み寄るのは銀色の髪を腰程までに延ばし、緑のローブを纏った女。フードを被っている故に目元は確認出来ないけれど】
【手にしているのは古書めいた其れであり、一見何の価値も見出せないが――――魔力だとかに詳しい者であればそれ自体に魔術が施されて居る事を理解出来よう】
【これがまた異質。まるでその古書を防衛するかのように幾つもの魔術が張り巡らされているのだからやはり只の古本、とも異なる様で】
「ギルドに書いてあった場所で間違い無いと思うけど…………他には誰も居ないのかな…………
やっぱりクルちゃんかイリニちゃんに頼んで一緒に――――」
【対してその女本人からは特別な力だとかは感じる事も無い。それでもこの様な場所に訪れたとなれば“知識”を武器に遺跡に挑むのか】
【自分一人では攻略できないと知っているのに訪れてしまった理由。其れは、解明したい欲求】
【元より遺跡だとかを好み、其処に眠る古代の物を探る事を好んでいるのだ。ならば、この様に面白い場所を訪れない理由が無い】
【――――とは言えど。無事に帰る事が出来る保証は無いし、己の戦闘能力の低さは把握している】
【今は引き返し、友人に同行を頼んでから出直すべきか。そんな事を思った矢先の事】
【視界の隅で捕らえるのはもう一つの人影。其れを仲間であると判断すれば、少しばかり安堵した様に表情を緩めながら近寄って】
「…………ギルドのあれ、見て此処に来たのかな?
もしもそうなら……迷惑じゃ無ければ一緒に着いていっても大丈夫……?
あ、勿論邪魔なら大人しく帰るから…………駄目、かな?」
【「こんばんは」の言葉を頭に話し掛ける口調は柔らかく、その口元は微笑】
【一人じゃ自信が無くて。何てバツ悪そうに頬を掻きながら言葉を吐けば、問いと共に小首を傾げ】
【彼女がその道の者ならば、この女はどの様に見ても一般人。ただ、興味本位で訪れた者で無いことだけは理解出来よう】
【或いは持って居た古書に気付いていればその女とて見た目こそ一般の其れだけれどまた異なった何かを持って居る事も考えられるし】
【――――曾ての事を覚えていれば、名前程度ならば思い出せる可能性もあるか】
【尤も、女自身は女性の名を言わない――――と言うよりも、被ったフードで視界が遮られているのか】
【女性の言葉によってはふと顔を上げるのだろうけれど】
192 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/28(日) 02:29:30.20 ID:LlArIgCm0
>>190
【「……本が増えてしまって、」。そう言い訳(そう、言い訳)する彼女は少しだけバツが悪そうだった、気まずそうというか】
【定期的に読みたい本を自室に集めていたらこうなったというのもある。まあ、つまり、掃除が苦手でもあるのだろう】
【料理も出来ないし掃除も出来ないし洗濯も実はしてない。なんというか、駄目要素の塊というか――嫁にはいけないタイプ】
【ベーコンエッグなんて数年ぶりに見た。それぐらいの、すごくレベルの低い世界での感動は、ただ、表情に出ない】
【それは確かに彼女の心に波紋を起こす、だって、誰かと朝ご飯なんて久しぶりで、ちょっと焦げたところも、“普通”みたいで】
【少しだけ乱れた心をごまかすように彼女は飲み物に手を伸ばして一口飲む、――コップを戻す頃には、心も落ち着いて】
【ちょっとだけ目の丸い、むっつりした口元――という、どうにも感情の曖昧な表情を、見せたことだろう】
構わんよ、私も料理は出来なくてね、……そう、料理が出来なくて。
諦めたんだ、火を出して本を全部燃やしてしまいそうで、怖かったのもあるが――。
【味についてはそう返す。別段気にしないというのが彼女の答えで、それは、自分も料理が出来ないからだと】
【料理の仕方を知らなかったし、火は怖かった。そんな子が料理しようとは思わないだろう、だから、こうなったのだが】
【誰かが作ってくれるならありがたくいただく。まして気持ちも篭っているなら、――彼女にはいい調味料になるはずだ】
【(あれは九つのときだった。家族は驚くほど簡単に壊れてしまって、家には自分だけが取り残された)】
【(料理の仕方も洗濯の仕方も掃除の仕方も知らない。知っているのは、本を読むこと、たったのそれだけ)】
【(拗ねるみたいに何もしないで過ごしてきた。ただ最低限の食事をして、眠って、ただひたすらに本を読んで――)】
そうさな、たまには――、……いいものだよ、……慣れはしないが。
……朝からステーキはやめていただけるとありがたいけれど。その、……それに、私は、小さいのでいいよ。
大きいのなんてきっと食べられない、食べ残すのも……悪いのだし。
【彼女はベーコンエッグの真ん中にある黄身を速攻で潰してしまう、それから、白身とかベーコンを切り分けて】
【卵を付けながらちまちまと食べる――目玉焼きをこうやって食べる人のようだった。ゆっくりとだけど、確実に】
【表情もまあおいしそうにしていることだろう。拗ね顔が少し緩んでいる、――それなら、結構楽しんでいる証拠だから】
【小さいのでいい。それは、また、食事しに来るという答えに繋がるだろうか。少なくとも、そこに拒絶はなく】
【このままだったら、また、そのうちにひょっこり顔を出すかもしれない。というか――きっと、出してくれるだろう】
【人の好意を受け取るのは苦手。だけど、そういうことに餓えている部分が、彼女には、あるから】
【そんな風にしながらもくもくと朝ご飯を食べていく、食べ終わるのはしばらく後だろう、食べるのも、また、ゆっくりで】
【最後にお皿についた卵の黄身をパンで拭うとそれを口にやって、食事も終わり。久しぶりのまともな食事、ずいぶんと綺麗に食べ】
ごちそうさまでした、……、――美味しかったよ、
【そうして告げると、自分の分のお皿を台所の方へ運ぼうとするのだろう――こういうときはそうするものだ、とばかり】
【好きにさせておいてやると、台所で皿を水に漬けるところまでをやってくれる。やらなくていいと言われれば、やらないけど】
【――食事が終われば、彼女は家の中を軽く見たがるだろう。もちろん失礼にならない程度だ、細かいところには入らないし】
【廊下をちまちま歩いて戻ってくる程度の軽い探検。駄目と言われればやらない程度の、そんな軽い好奇心】
【好きにさせておいてやれば数分で戻ってくるのだが。――もし、道中に鏡の類があれば、帰ってくるのは遅れるだろう】
【なぜかって――鏡を前にすると、彼女は動けなくなってしまうのだ。機能が停止したみたいに、ぴくりとも、動かなくなる】
【数分も置いておけば何とか鏡の前から逃れて戻ってくるが、その場合――顔色が少しだけ悪くなる、ことになる】
193 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 02:57:39.78 ID:N4nYM7Igo
>>192
ああ……確かにヒト族の料理は火がねえと難しいからなぁ
火を怖がるのは本能みてえなもんだからな、俺の一族でもそういう奴ァ多かったぜ?
村で火を起こす時なんてそれこそ儀式やらの時くらいだったしよ
どっちかってえと慣れてねえってのが正しいのかもしれねえが……
【料理の必要もなく、夜目が利き明かり要らずとなれば】
【それこそ特別な理由がない限り火を起こす必要などない】
【獣人の其れと比較するのは間違っていそうではあるが】
【要するに、火を怖がるなんて特別ではないということを伝えたかったのだろう】
確かに、その細っこい身体じゃあ胃袋がビックリしちまわぁな……
そうだな……そんならサイコロステーキとやらに挑戦してみるかね?
何にしてもよ、もっと肉とか食って太ったほうがいいぜ
レディにんな事いうのも無神経かもしれねえが、今のまんまじゃあちょいと危なっかしいしよ
【女性に太れ、などと相手が相手ならば張り倒されかねない発言であったが】
【グーの此れは純粋に体調を心配した上での忠告であった】
【彼女から聞いた食生活や、外見から察せられる様子から栄養失調の類を疑っているようだ】
おう、お粗末さん! 食器はそのままでいいからよ――って、おいおい随分と気が利くじゃねえか
じゃあ今回はリーゼに甘えさせてもらうとするかね!
【そのままでいいと口にしようとした時、既にリーゼは行動に移っており】
【それならば任せてしまっていいだろうと、止めることもなく彼女のしたいようにさせる】
【食器が水場に浸されたならば、グーもまた立ち上がり】
【カミナの食器をふにふにの手の上に器用に載せて、続くようにして水に入れていく】
【引っ掛けていたエプロンを締め直し、早速皿洗いを始めようと――】
おっと、そうだ! リーゼ、何時ごろ帰るんだ?
折角来たんだしよ、記念に土産の一つでも包みてえから――――
【――その前に、聞かなければいけないことを思い出してリーゼの方へと歩いてくる】
【大体の位置は匂いで察することが出来る。グーはすぐに彼女の姿を見つけて声を掛けたが】
――どうした、もしかして腹でも痛めちまったか?
【その尋常でない様子にすぐに気がつき、心配そうな声色で語りかける】
【様子からして"そうしたもの"には見えなかったが、他に原因らしきものも思い浮かばない】
【まさか鏡を見ると動けなくなるなど、グーの常識からすぐに理解が及ぶことはなかった】
194 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 03:04:29.99 ID:y6dmXb8To
>>191
各種装備、異常ないわねそれじゃ――――――――
【いざ向かわんとする時に、来訪者は現れる】
【同業者?それとも腐肉喰らい/スカベンジャーだろうか?後者ならば容赦はないが】
【さて、と人影に視界を向けたのならばどうやら「敵」らしからぬ気配の、女性のシルエットがひとつ】
【「大丈夫そう、いや……」と小さく呟く】
【彼女の所有する本、いや魔術書か内容は推測出来ないがそれでも普通の本ではないと瞳が囁く】
【漏らした息は喩え柔和に挨拶された所で隠される事はなく、浮かべるのは対照的な怪訝な表情】
どうも、こんばんは……―――――
貴方も依頼を見つけてここまで来たクチかしら?……へえ、私以外にあんな奇特なの請け負うなんてね
よっぽどの数寄ものなのかしら、変な本も持っているようだし……依頼を受注出来たのだから身分は確かなんでしょうけど……
ま、足を引っ張らない程度に――――――――……?その本、よく見ればどこ……か、で……えーと……
【ランタンの光の揺らめきは物の形を曖昧にしてしまうのだろう】
【喩え覗きこむようにしても視えにくく仕方なしとバックパックのスティックライトを取り出しパキリと軽く折り曲げて】
【現れた緑の光でよくよく見たならば、どうやら記憶にある本で】
えー……あっ、ああ……いつかの魔本を持ってた人?
――――――――…あらやだ随分と久しぶり、まさかこんな所で出会うなんて思いもよらなかったわ
【所有者の顔を数秒の空白を経て思い出し、何度も何度も頷けば記憶の整合性も取れたようだった】
【先程までの敵意は薄れ幾らか友好的な振る舞いを見せる】
折角だし幾らか話でも……と言いたいけど、お互い仕事で来ているのだし
取り敢えず進みながら話でもしましょうか、そっちのほうが効率もいいでしょうし、よし決まりねとっとと行きましょう時間が惜しいわ
他の奴が来たら面倒でしょうから見知った顔なら連携取り易いし、ね?
【魔術師は半ば強引に話を纏める】
【会話の最中にスティックライトを洞窟に向けて光源の確保なんてするのだからすぐにでも向かおうとするのだろう】
【女性の動きが緩慢ならば後ろに回って肩をホールドして「さあさあ」なんて呟きながら進むように促したり……と】
【遺跡の内部は未だ浅い領域なのか苔むした石造りの構造である】
【数mも進めば暗くなるだろうに最低限の視界が確保出来ているのは苔の中に微かに光る種類の物が存在している為だった】
【それでも非常時に備えスティックライトを片手に先を照らすのは探索者としての最低限の危機管理なのだろう】
【日常から切り離された土地、それ故のおどろおどろしさはあれども風景にそこまで変わりはい】
【向こう暫くは同じだろう何か話でもして気を紛らわせても良いかもしれない】
195 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/28(日) 03:13:51.42 ID:LlArIgCm0
>>193
【かちりと時計が壊れてしまったみたいに硬直する体は、やけに小さく細いせいもあってか、“壊れて”しまったようにも見え】
【でも、声を掛けられれば、金縛りの解けるみたいに、ゆっくりと――強張った喉から吐息が零れて、やっと、時間が戻った】
【鏡には自分の姿が映っている、それだけだ。当たり前の、ごく普通の、なんらびっくりすることもない光景】
【でもそれが彼女にはひどく恐ろしいもの――多分恐ろしいのだ――に見えてしまうらしく、どうしようもなくなるらしい】
【やっとこ鏡の前から逃げてきたと思えば、顔はやっぱり蒼褪めていて。少しだけわなわなする唇を制御するのに、時間が数秒】
【さっき何を言ったのかを聞き返して、だのにすぐ、もう少しで帰る、長居はしない、その言葉を返す様子は】
【声が少しだけ震えているのもあってか弱弱しい、「それとも、娘さんが戻るまでいた方がいいかしら」などと口走るよう】
……鏡が、苦手で、……だから、うちには鏡はないんだ、……――全部、割って埋めたから。十の時に。
【それから、やっとそれだけ搾り出した。腹痛なわけじゃないし、体調が悪いわけじゃない、――それだけは伝えたくて】
【苦手というには苦手すぎるようだ。鏡に何か嫌な思い出があると見えるが、僅かに振れやすくなった視線はグーを見上げて】
【「すぐに治る」とだけ伝えるのだろう。ぎゅっと肩を抱く頃には、変なところを見せたと、反省するようでもあって】
【――実際置いておけば治る。でも何かしてくれたりするというなら拒まない、やけに素直に受け取るだろうし、】
【(まさか、*のことを思い出すから駄目だとは言いづらかった。だから、彼女はただ、黙るしかなくて)】
【カミナがすぐに戻るようなら、彼女はもうしばらく家に残るだろう。もし戻る時間が分からない、ということなら】
【落ち着くまで休んで帰る、ということを、少ししてから伝えてくるはずだった。それまでは――話す時間が、少しあるが】
【尋ねるかどうかはグー次第だ。家中の鏡を割って埋めるだなんて尋常じゃない、でも、だからこそ、】
【“触れない”って選択肢もあって。――少なくとも、今までどおりなんだかんだ楽しげにしてくれる話ではないだろうから】
196 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 03:34:45.27 ID:N4nYM7Igo
>>195
………………
(鏡にトラウマ……か。恐ろしいのは自分の姿か、それとも――)
【鏡に怯え、十の齢で全て割って埋めるという所業は明らかに普通ではない】
【きっと、そうした行動に移ってしまうほどの"何か"があったのだろう】
【自分より遥かに小さく華奢な少女は、その身にどれだけの闇を抱えてきたのか】
【現状それを知ることは――否、"知ろうとは思わなかった"】
【グーは、拒絶されなかった場合リーゼの頭に手を載せて】
【少し硬い肉球と、細かい体毛の生えた獣の手で優しく髪を撫でてあげようとする】
……リーゼ、お前さんがどうして"そうなった"のか気にならねえって言ゃあ嘘になる
こうやって家に招いてよ、一緒に同じテーブルで飯食ったんだ
お前さんからすりゃあ俺は会ったばかりの物好きな爺さんかもしれねえが
俺にとっちゃそれだけでももう家族みてぇなもんなんだよ――"家族"がそうなって、どうでもいいなんて思えるわけもねえやな
【昨日知り合って、一食一泊の世話をしただけの間柄にも関わらずグーはリーゼを"家族"と呼んだ】
【非常に馴れ馴れしく、傍から見れば宥めるために適当な言い訳をしているようにも聞こえるだろう】
【だが、金色の瞳に宿るのはただ本気で彼女を心配する感情だけであり】
【これがグーという老獣人の性質でもあった】
だから、吐き出したくなったら爺ちゃんの胸くらいいつでも貸してやっからよ
――どうしても耐えるのが難しくなったら遠慮なく言いな。嫌かもしれねえが、少しは"大人"を頼ってくれや
【今この場で追求することなく、ただいつか辛くなった時にリーゼの秘めた闇を教えて欲しいと】
【そういった旨の言葉を紡いだ後、最後にポンポンと柔らかい手で軽く頭を叩いて】
じゃあ、気持ちが落ち着いたら呼んでくれ
帰りも俺が街までひとっぱしりしてやるからよ――
【ニッと判りづらい、だが快活な笑みを浮かべて】
【手をひらひらとさせながらキッチンの方へと戻っていこうとするだろう】
【――どこまでもお節介で、世話焼きな獣人であった】
197 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/28(日) 03:39:25.03 ID:UuVZ9vop0
>>194
「うん。私も遺跡とか、そういった場所が好きで
えへへ……変わってる、とは良く言われるけどね。でもやっぱり好きな物は好きだから――――………?」
【駄目だ、と断られるのも承知の上。寧ろその流れになる可能性の方が大きい事は理解して居た】
【屈強な戦士だとかならば、万が一の事にだって対処できるのだろうか同行を承認して貰えた事だろう】
【或いは如何にも“らしい”者ならば喜んで貰えたか。だが、現実はそう甘くも無く―――――】
【何て事を考えて居たのだろう。だから、予想外の反応には考え込む様にして掌を頬に当てて】
【やがて外されたフード。露わになるのは茶色の双眸か】
【きょとん、とした様子で暫し顔を眺めるもやがては何時かの記憶に辿り着いたのだろう】
【パッ、と明るくなる表情。旧知の仲、だとかでは無いけれど――――それでも以前話した時に悪い印象だって持たなかったのだからその反応も当然か】
「――本当に久し振りだね、カズネ。私もこんな所で会う何て思って無かったからビックリしたよ
でも……元気そうで良かった
…………うん、そうだね。お話しなら歩きながらでも出来るし、何よりどれ位の深さか分かってないから今の内に少しでも距離を縮めてた方が――――わ、わわ……っ」
【時間短縮には同意見なのだろう。然れど言う事と実際に行う事とが両立できないのが鈍さ故】
【結局は促されれば慌てた様にして数歩進み、深部を目指すために中へと踏み入って】
【案の定中の闇は深い。古書の適当な頁を開き、其処に記された文字列を指の腹で撫でれば其処に灯るのは仄かな光】
【ランタンよりも弱い光量は精々数メートルを弱々しく照らせる程度だけれど、女性の其れも合わされば取り敢えずの明かりでは十分か】
【――――寧ろ何が居るか、先客が居るか分からぬ状況。弱い光はそんな存在に悟られぬように、と作り出したか】
「ほら、さっき見た時何だか冒険慣れしてる様な人だなって思って声を掛けたんだけど…………カズネも遺跡とかに潜る事が多いのかな
私は――――……カズネと初めて会った後も色々と遺跡を見たりしてたけど…………櫻の方に来るのは久しぶりで…………
あ、でも足手纏いにならない様に頑張るね。あんまり戦闘とかは得意じゃ無いけど……でも、する時はちゃんとしなきゃ、だもんね」
【カツカツと響く足音。女性を横目に投げた言葉は「元気だった?」とかそんなモノと遺跡だとかに潜る頻度】
【色々と見た、と言える程度には経験もあるのだろう。その程がどれ位かは分からないけれど】
【戦闘は苦手だが、やらなければいけない時は覚悟を決める。グッと握った拳はその覚悟とやらの現れなのだろうが何処か頼りない】
【その事を何よりも理解して居るのは自分だ。照れ笑いを浮かべれば握った拳を解き、同じ景色の連続でも警戒を怠る事無く歩は進むけれど】
198 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/28(日) 03:55:28.49 ID:LlArIgCm0
>>196
【鏡に映るのはいつだって自分の姿。だけど、彼女の瞳越しに見る鏡では、いつだって映るのは別の人間だ】
【九つになって少し経った春の日に、それこそ、鏡を落として割ったときみたいに、世界は変わった、変わってしまった】
【別人が映る鏡なんて恐ろしい。だから全部割って、庭に埋めた。それでも、全世界の鏡を駆逐したわけでないなら】
【時折こうして出会ってしまうことがある。――そういうときに、どうしようもなくなるのが、確かに彼女の幼さなのだろう】
【(でも、本当は、映っているのはいつでも自分だ。それが認識できないだけ、“別人に見えてしまう”だけ)】
【(ピンクがかった金髪に、勿忘草色の瞳。小さい頃から見慣れた顔は、ただ、昔は確かに目の前に居たのに)】
【(その頃の鏡には自分が映っていた。目の前に同じ顔が消えてしまった日から、鏡の中には、いつでも“姉”が居る)】
【頭に大きな手が乗せられる。むぎゅと僅かに重みにへこたれる首は、彼女の顔を僅かに俯かせて】
【ヒトの手とは違う感覚。頭で暖かさを認識するのはいつぶりだろう、それこそ――もう何年振りかも思い出せない】
【拒絶はしなかった。ただ、曖昧な表情で受け入れて――しばらく、されるがままになっていたことだろう】
……私の家族は居なくなってしまったよ、時折金が振り込まれる以外、生きているのかも分からない。
だのに、……。
【昨日の夜に初めて会ったばかり。そんな人が、“家族”だなんて、あっさり言ってくれるのが、理解できなかった】
【お話の中にはそんな優しい人がよく出てくる。だから存在は知っている、でも、こうして正面に居るとなると】
【金しか繋がりのない家族か、こうして頭を撫でてくれたりする家族か、――よく分からなくなって、言葉さえ途切れて】
【頼れといわれたときも、分からなかった。どう答えるのが正解なのか考えてしまうのは、きっと間違えていると】
【それだけをぼんやりと考えながら、――曖昧に頷いただけが返事だった。釣り目を気弱そうに伏せたまま】
【――食事を頼ることぐらいなら、まだ、大丈夫だった。大丈夫だと思えるようになっていた、だから、頼れた】
【だけど、そう言うことを人に話すとなると話は変わる。何があったとか全部言うのは――まだ、難しい気がして】
【それから、しばらく。彼女はリビングのような部屋があればそこで、そうでなければ、また自室へ引っ込むだろう】
【そうして隅っこで膝を抱えて過ごす、或いは、室内に本でも置いてあれば、それを読んだりもして】
【――だいたい一時間が経った頃だろうか。もう大丈夫になったとグーの元へ来る彼女は、確かに顔色も戻っていて】
【声の調子も、元のように擦れボイス。もう帰れるぐらいになったと言いにきて、そもそも帰り支度も済ませてある】
【ちゃんと画板を忘れないように持って来て居て、それだけだけど――もう、帰ることにしたらしい】
199 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 04:13:06.43 ID:y6dmXb8To
>>197
【蛍火にも似た光は儚くもあるが確かに先行きを照らしていた】
【便利ね、と呟いて真似してみようと魔翌力を流そうとしたが……それは止めた】
【かつて彼女と会った時と今は自分の状況が違う、砲撃に特化し過ぎてしまった自分が灯すことが出来るのは焼き焦がすだけの物でしかない】
【傍らに輝く文明の光は立ち並ぶコンクリートジャングルのように冷たく思えた】
元の職業柄ね、遺跡に関わることが多かったからどうせ流れで仕事をするなら丁度良いかなって
ほら餅は餅屋って言うじゃない?活かせる物があるなら活かそうかなーって思って、だから、ね……まあ潜って月に2,3回くらいなんだけどねー
【壁伝いに手を沿わせて進む、ひんやりと冷たくなってゆく壁は外界から離れつつあるのだと感覚的に伝えるよう】
【まるで大きな生き物の体内を巡っているような感覚は職業柄経験する事は多いけれど、慣れるとまではやはりいかない】
【いや、もし慣れてしまったならばそれこそ完全に外界とのつまりは日常との関わりと隔絶されてしまうのではないかという恐れを抱き】
【今更そんな事を考えている自分に半ば呆れ溜息を漏らすがそれを彼女に悟らせる事は良しとはしなかった】
いえ、戦闘は私がやるからバックアップでもしててくれればいいけど……
そうねいつでも万全って訳じゃないし、危ない時は自分で自分を守ってね――――――――
【「戦い」を意識してふと首元のペンダントを握る】
【以前まで掲げていた大きな杖は今や姿を変え首元に収まっている、魔翌力の名残はあるので彼女には分かるかもしれない】
【そしてそれが分かってしまうのならばカズネの身体に巡る魔翌力に瘴気が混じっているのに気が付いてしまうだろう】
【身を焦がすような瘴気という濁流、それを感じ取ったならば……】
【カズネという人間は「変わって」しまったのだと、必然的に理解してしまう】
――――――――……あ、そうだ探索済の下級遺跡に潜る理由……依頼を受ける時に聞いたかしら?
【かつかつ、と響く靴音は一定のリズムを刻む】
【洞窟のような露悪な床はここまで来れば大分平坦になっていた、それこそ人の手を感じさせるくらいには整然としていて】
【それが逆に奇妙に感じるが床に伸びたケーブル(恐らくは遺跡が発見された当初に光源を確保する為に使われていた電源ケーブルだろう)だけは現代文明の名残を感じさせた】
情報の均一化の為に一応説明するけど――――――――
【カズネは回答も待たずに言葉を続ける】
【なんでも最近断続的な地震がこの辺りの土地を襲ったそうで、その際に地殻変動が起き遺跡の構造物が崩れている可能性がある】
【ということで念の為の確認、というような内容だ……と、言ったところで】
【しかしその程度なら適当な国家に属する人間に調べさせれば良い筈だ、と矢継ぎ早に続け】
【地震の後、遺跡の一部から微細な揺れと原因不明の電磁波が検出された……と語った、「ある筋からの情報だけどなんだかきな臭い」でしょ?】
【なんて今更微笑み混じりに漏らす、その情報が事実ならば今回の遺跡探索が静かに終わらないようにさえ思えるか】
【カズネの背負うバックパックを見れば警戒の度合いも分かるかもしれない】
【ここまで来ればもう相当歩いた事になるだろう】
【そろそろ第一ポイントである広間、仮称「幽幻の間」が見えて来る】
【一般的な家が2つ程収まりそうな空間は明るく、その原因は壁や床から突き出ている水晶だった】
【魔翌力を含有するそれは時折光りそして震える、放出された魔翌力による振動に他の水晶が共鳴し結果連続的に様々な明かりに照らされる】
【輪唱に似た明かりのコントラストは幻想的でさながら地中に埋められた夜空のようでさえあった】
【ただ無粋な物があるとすれば以前の探索で使いそのまま放置された機材があることだろうか】
200 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 04:18:18.91 ID:N4nYM7Igo
>>198
【リーゼの抱えている物は、きっと今のグーに何とかしてやることは出来ないだろう】
【彼女の家族についても、その心に刻まれた傷についても】
【会ったばかりの老人が解決するには余りにも大きなものであった】
【故に、それ以上何か言うこともなくただの彼女の思うようにした】
【リビングにいたならば、キッチンから流れる水音がよく耳に届いただろう】
【食器を洗い終えれば部屋の掃除と、洗濯】
【それは料理と違いそれなりに手馴れた様子でこなしていき】
【そうしながらただ――彼女が落ち着き、再び語りかけてくるまで静かに時を経過させた】
おっ、そうかい……それじゃあ行くとするかねっと
【手に持った替えの民族衣装をパンパン! と横に広げながら水を切り】
【その場に畳んで置くと代わりに何か小さな包を抱えて】
【リーゼの方の様子を一度窺った後、玄関に行き扉を開け放った】
【そこからは、昨夜も見た通りの骨格変化】
【腹の方に杖を括りつけて、音を鳴らしながら四足歩行へと変化する】
【昨晩と違うところが一つあるとすれば……背中に先程抱えていた包みがあることだろうか】
時間がなかったから大したモンは用意できなかったけどよ、土産も用意しておいたぜ?
最初は女の子だしよ、もっとアクセサリーとかの方がいいんじゃねえかと考えたけどよ
今のリーゼにゃあ食い物の方が必要かと思ってな
ちょい色気のねえ土産だが、気が向いたら軽く摘んでやってくれや――
【そう告げて、首を自身の背中の方に一度振って乗るようにと促す】
【ここまでのやり取りで特に何もなく、リーゼがグーの背に乗ったならば地を蹴り森の外へと駆け出していく】
【そうなった場合は、リーゼの自宅前まで送り届けたあとで別れる事になるだろうか】
【ちなみに包みの中身は、この森で取れる希少な鹿の干し肉。味は保証されているが……確かに色気は欠片もない】
201 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/09/28(日) 04:41:35.40 ID:LlArIgCm0
>>200
【それでも、いつか。こうやって、たまに遊びに来て。一緒に食事でも食べて、カミナともがんばって仲良くなって】
【奥さんとやらにも会うかもしれない、そうやっていたら――本当に、いつか、話せる日は来るのかもしれない】
【それまでは。本を読んだり、お話を書いたりするのが彼女のストレス発散だ。そうしていられるうちは、きっと大丈夫】
【――まして、それを読んでもらえるかもしれないなら。余計に嬉しいから、きっと元気も出るだろう】
【まだ人と関わるのは上手ではないけれど、世の中には本当に優しいような人が居るのも分かりだしている】
【いろんな本から仕入れた仮初の知識が、実体験から本物の知識に変わっていく。それが、今、少女が歩む過程】
昨夜はありがとう、助かったよ――、夜に出歩くのは好きだが、何時間も出歩くのは、ちょっとね。
……その、…………今度、また来るよ。そうさな、……本を何冊か作ってみて、上手に、出来たら――。
【家から出ればからっとお日様の鮮やかな日差し、眩しそうにして――昨日と同じようにするグーを前に、そう紡ぐ】
【感謝と、――そして、また来るのだと言う約束。よっぽど近い日ではないだろう、でも、よっぽど遠い日でもないはず】
【いつか本当に彼女はまた遊びに来るだろう、その場合は、手作りの本――少しだけ不恰好なそれを、数冊持って】
【読んでもらうときはどきどきしながら読み終えるまで待ったりする。そんな、確かに平和な、未来の可能性】
【(――ちなみに、彼女の書く話は不思議だった。地に足が付いていない感じというか、なんか、ふわふわとしていて)】
【(ファンタジーにしても少し謎な感じ。アリがお星様の欠片を金平糖と間違えて食べる話とか、そんなのが多い)】
食べ物? ……ありがとう、……食べるようにするよ。
【それから包みを取り上げる、そんなに重くない重さに少しだけ不思議そうにして、食べ物を認識すればまあ納得はした様子だ】
【そして昨日と同じように送って行ってもらう、昨日と違うのは、街中に人影があることで――少しだけ、気にしたのだが】
【結局素直に送られていくのだ。とある街の、とある川沿いにある、とある古びた洋館前。ここが家なのだと言って】
……ここで図書館をやっていたんだ、――調べ物があれば来るといい、この中か、裏の家に居るから……。
娘さんも、良かったら。……本しかないけれど、紅茶ぐらいなら出せるよ、前のが残っているもの――。
【古びた洋館が家、かと思ったら違うらしい。こっちが図書館で、家は裏にあるのだと説明すると】
【――いつでも来ていいから、なんてことを言う。そしてカミナのほうもいつでも来ていいらしいのだ】
【だったら機会でもあれば来てやれば喜ぶだろうか、本は読まれてこそ喜ぶ、という認識が彼女にはあるらしいし】
【そういい終えれば、彼女はグーを見送ることになるだろう。そうして、家の――本の山のせいで狭い自室へと戻り】
【ベッドの上には本のタワーと大きな熊のぬいぐるみ。抱き締めるとどこかで姉の香りがする気がして、心が和む代物】
【熊の名前はアンネローゼ。“死んでしまった”“姉”の“形見”だから、姉と同じ名前】
【いつか両親が姉を生き返らせる手段を見つけて帰ってきてくれるまで、姉の代わりをする、魔法でもなんでもない、ただのぬいぐるみ】
【でも彼女にとっては最後の家族。自分を置いて逝った姉でも、自分を置いて行った両親でもない、ずっと一緒に居てくれる、家族】
/ありがとうございましたー!
202 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/28(日) 04:52:09.21 ID:UuVZ9vop0
>>199
「へぇ――――職業柄、かぁ…………。うーん、私は何かやってた訳じゃ無いからただの趣味になっちゃうのかな……」
【使える才があるならば惜しみなく使う。実に効率的で、無駄の無い事だ】
【ならば自分はどうだろうかと考えてみれば――――所詮は趣味の延長。強いて言うならばトレジャーハント擬きが職】
【実際には遺跡の在った意味を知る事を好むのだから、それだって職とは遠いのだけれど】
【今の場所と、先まで居た外とは大きく異なる。それでも怯える事が無いのは、確かに場数を踏んだ証左にもなるか】
【ただ単に鈍いから、とも異なる。魔物の血を引いているから、とも】
【経験は両刃の剣。慢心もすれば、経験によって避ける事も出来るのだから】
「うん…………それじゃあ。戦いの時はカズネの事を頼りにさせて貰うね
ふふ――無事に帰れたら、ちゃんとお礼に帰れたら何か奢らせてね」
【肉弾戦だとかの戦闘のセンスは殆ど無い。その代わりとして、ある程度魔力に関しては恵まれている】
【だからこそ、彼女の変わりようにも気付けたのだろう。然れど、接する態度は変わらすに】
【自然に紡がれた「頼らせて貰う」の言葉はその場を凌ぐ為のモノでも無いのだろう。あくまで相手を信頼しているから紡いだ言葉】
【或いはその後に続いた言葉か。お礼に何か奢らせろ――と】
【彼女が変わってしまっても、彼女の本質が変わらないならば女にとって友人のまま。避ける理由も無ければ態度を変える必要も無い】
【尤も、今は踏み入って聞けるだけの余裕も無いし、女性の変化をこの女が感じ取った事を知る事も可能か分からないけれど】
【ただ、柔和な笑みを浮かべたならば反芻する様にもう一度「うん、頼りにしてる」なんて言葉】
「――――初めて聞いたけど、確かに何だか不審な所が幾つかあるね…………
調べさせるのに一介の人達を雇う事じゃ無いし、何より信用出来る人に任せなきゃ――――構造自体を把握している人に任せなきゃ、特定も難しそうだけど……
何よりも一部からの電磁波、が気になるかな……地震の時に電磁波が見られる何て事は聞いた事があるけど――――でも、後に。それも一部だけってなると…………
カズネは知ってて依頼を受けたのかな?」
【――――確かに何やら怪しい気がする。杞憂に終われば良いのだけれど、そんな事を思うときに限って物事は悪い方向へと転ぶモノだ】
【或いは、断続的な地震が人為的なものだったならば。推測を並べている内にふと女性へと視線を向けて】
【聞くに、予め情報は得ていた様。そしてきな臭さも感じている――――けれど、この依頼を受けたのは何故か】
【純粋な疑問なのだろう。自分にして考えれば、予めその様な情報が入っていたとしても好奇心には勝てず結局訪れて居た筈だから】
【――――問いに答えがあるならば其れを聞きながら。無いならば適当に他愛も無い話でもしてやがて辿り着くのは「幽幻の間」】
【そこもまた異空間。「綺麗……」と呟くも感情にまかせて直ぐに入らないのはやはり警戒しているからか】
【危険が無いと判断すればそのまま踏み入り、注目するのは“機材”と――――“水晶”】
【何事も無ければ振動する其れを、掌でそっと触れようとでもするか】
203 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 05:40:58.42 ID:y6dmXb8To
>>202
帰れたら、ね……報酬もあるでしょうしなんとかなるでしょうきっと
ついでに「何か」見つけたら依頼元を揺すって報酬上乗せよ、隠し事をした分のペイバックくらいはしてもらわなきゃねえ?
【命の危険が当たり前にある仕事で隠し事をしようだなんて依頼主は相応の代償を払うべきだ】
【契約というのは互いが誠実であるからこそ成立する、それを反故したならば……とカズネは笑む】
【もしかしたら裏がある事を知っていて敢えてこの仕事を請けたのではないか、と思わせるようなそんなとてもとてもわるい笑みだった】
言わぬが花って言葉、私は好きなんだけどなー……ね?
まっ、お金の理由もあるんだけどさ……私にも私なりのいろいろな使命があるのよ、あなたと同じようにね
【言葉を続けながらライトで壁面を照らしながら舐めるように上に下にと見つめる】
【何があるでもなく点在する水晶だけが明滅を繰り返すのと僅かに漏れる湧き水が壁を伝う】
【さして面白い物はない、か……と】
―――――――気に入ったなら小さい欠片くらい持って帰っていいんじゃないかしら?
なんか言われたなら「地震の影響で砕けたんでしょうね」とでも言い訳すれば、現地に居たでもない奴なんか騙せるでしょ
アレよホラ、天使の取り分……ふうん、魔翌力媒体としての純度は低そうだけど装飾品くらいには使えそうね
【そう言いながら指先程度の大きさをした水晶に光を照らし、戯れにと魔翌力を流せば罅割れて指先から欠片がパラパラと落ちる】
【カズネの魔翌力量が多すぎるのも原因なのだろうが武器としての媒体に利用するのは難しいようだ、出来て部屋のインテリアくらいになってしまうか】
【幾つかくすねて装飾屋にでも売ったならば相応の金額を出してくれそうでもあるが判断は彼女次第である】
さ、てと……この部屋は別段異常なしみたいだから次の通路に行きましょうか
奥側にある通路から、最後の部屋まで基本的に一本道だから迷うことはないでしょうけどちゃんと付いて来てね
さっきも言ったけれど今回の仕事はイレギュラー要素が多そうだから、念を入れるに越したことはなし……よ
【水晶の回収をするならばそれが終わるまで待ち、それが終われば奥に見える通路へと歩みを進める】
【入り口から幽幻の間までの通路と何ら変化のない景色が―――――――続く筈であった】
【道の中盤程、先程まで暗かった景色は行き先から漏れる輝きにかき消されていた】
【スイがそれに気が付いてカズネの顔色を伺ったのならばカズネさえも合点がいかないように額に皺を寄せていた】
【イレギュラー……ここに来ていよいよそれが顔を出して来たのか、スイに軽く警戒するようにと伝えて足音をさせないよう努めながら進む】
【静寂の中に響くのは天井から垂れる雫が落ちる音だけだった】
(基本的に人工的な明かりは撤収している筈なんだけどな……―――――――!これ……)
【幽幻の間の機材は打ち捨てられた照明器具だった、或いはこの明かりはそれを再利用した物でだとすれば自分達以外の何者かか】
【そんな推論を立てて光源にいよいよ近づいたカズネはそれが間違いだと知り、輝きの原因へと唐突に駆け出した】
【スイにしてみれば突然の行動に面食らった事だろうが背中を追えば彼女も同じく正体を見ることとなる】
――――――――……やっぱり、何か起こってるみたい
【本来続いている筈の通路は柱地味たサイズに成長した水晶が乱立し閉ざされていた】
【広間の物よりも成長の度合いは高く、未だ小さいが振動を延々と響かせている……どうやら純度的にも高い代物らしく】
【カズネの言葉から察するにこの通路にこんな水晶は存在しないと分かる、その場に立ち尽くしカズネは腕を組みながら何やら考え始めた】
【乱立する水晶群は壁面を突き破って成長しているようだ】
【幸いにも水晶の透明度から向こう側の状況が幾らか見える、見たならば先に進む程水晶のサイズや純度は高くなっていると気づけるか】
【何にせよこの場は袋小路になってしまったらしい】
……これじゃあ通るのは難しいし、どうしましょうか?一度引き返して広間に戻る?
【透き通る表面に触れながら小首を傾げ意見を仰ぐカズネ】
【水晶は過度に魔翌力を通わせたなら砕けるだろう、しかしこの先にあるだろう更に純度の高い水晶が壊せる保証はない】
【戻ったならばまた別の発見もあるかもしれないが……一応はチームだ、スイにも意見を言う権利はあるだろう】
204 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/09/28(日) 06:13:36.99 ID:UuVZ9vop0
>>203
「――――……ううん、いいや。綺麗だけど、きっと此処に在るから綺麗に見えるんだと思う
多分持ち帰っても、此処に在る耀きとはきっと別になっちゃうから……ね」
【迷った素振り。確かに綺麗だけれど――――此処に在るときの耀きと持ち帰った時の耀きとではきっと異なる】
【何よりも在るべき場所にあるからこそ美しく見えるのならば、やはり少しでも其処に残しておくべきか何て考え】
【見る事が出来るのが、触れる事が出来るのが今だけなら。掌で撫でる仕草は動物を愛でる事にも似ていて】
「そっか。入り組んで無いならよかった…………ずっと前に入った所では迷子になっちゃって三日三晩歩き続けたからもう懲り懲りだよ
…………カズネ?」
【そのずっと前に入った所とやらが余程トラウマなのか、一本道と聞いたならば胸を撫で下ろして見せる】
【然れど、だから安堵しても良い訳ではあるまい。彼女の言葉通りイレギュラーを考えれば安堵できる筈も無いのだから】
【その後を追うようにして歩みを進めていたけれど、突如走り出せば流石に戸惑って】
【行動に移すまでの時間はそう長くも無い。その後を駆け足で追ってみれば――――驚きの声でも上げるか】
【これでカズネの走り出した意味も理解出来るし、先の小難しい表情の意味も分かる】
【――――そして、コレの破壊には骨が折れる事も】
「……一旦戻ろっか。今無理して進んでも後々後悔するかもしれないし…………もしかしたら、もっと大変な事があるかもしれないし、さ
少しでも安全な道を探してからでも良い……かな?」
【壊した先でまた同じ事を繰り返せば何れ魔力も尽きよう。どちらも肉体派で無いならば其れは危険】
【なれば先ずは道を戻り、一つひとつ潰して行きどうにも出来なければ再び戻って来れば良いとでも判断したのだろう】
【また新たなモノを見つけたならば其れで良い。或いはその方が最善である可能性も出てくるのだから】
【急がば回れでは無いけれど、命を賭す場所で自ら危険に突っ込む必要もあるまい】
【――――きな臭さがあるならば尚の事。別の道からまた探ってみよう、との提案】
【出された結論が何で有れ、女は従い再度後ろを歩くのだけれど】
/っと申し訳無いのですがそろそろ眠気が危うく……
/置きレス、或いは持ち越しの方をさせて頂ければ幸いであります……!
205 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 11:14:01.36 ID:N4nYM7Igo
>>201
おう、何時でも気軽に遊びに来てくれ!
もし俺が家にいなかったらよ、今日寝た部屋は勝手に使っていいから其処ででも待っててくれや
【先程口にした"家族"というワードが嘘でないように】
【好きな時間に来て部屋も好きに使ってしまっていいと、無防備な好意を向ける】
【生来人懐っこい性分なのだろう、それとも自分の審美眼に自信があるのか】
【何にしても、リーゼの気が向いた時間にふらっと家を訪れたとしても、暖かく出迎えることだろう】
へぇ……こりゃあまた中々雰囲気あるじゃねえか
そうだな、本はあんまりよく判らねえけどよ……
リーゼが面白えって紹介してくれたモンなら、俺もきっと楽しめるだろうさ
そんな訳でよ、読みに来たときゃあ中ぁ案内してくれや。最近は暇だったからな、いい時間潰しが出来そうだぜ
(カミナ……は忙しそうだし難しいかもしれねえな)
(シーナが"出てきた時"にでも連れてきてやりゃあ、喜ぶかね?)
【ごろごろと喉を鳴らすような笑い声を上げながらも】
【図書館とリーゼと交互に見ながらそんな事をリーゼに告げる】
【本当に案内して欲しい、というよりも彼女との繋がりを増やしたいというのが本音だろう】
【"子供"との触れ合いは、朽ちた老人にとって水のような活力源になる】
【未来を担う若者と接しているだけで、自分もまだまだ[
ピーーー
]ないと元気を貰った気持ちになるのだ】
【そんなこんなで、長いようで短い一夜の交流は終わり】
【簡単な挨拶をしたあとグーは手を振りながらのしのしと街の方へと去っていく】
【この出会いが老人と少女にとってどのような意味を持つのか、それは今は誰にもわからない――】
/お疲れ様でしたー!
206 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(兵庫県)
[sage]:2014/09/28(日) 14:43:01.48 ID:esOJ8V4go
【街中】
「あいよ、ありがとね!」
【移動式屋台で食事を終えた客におつりを渡しながら、笑顔で男は言う】
【男は20代前半に見えるその容姿に、黒いソフト帽を被り、ライダースジャケットを着ている】
「クロス・ハートは今日も繁盛してる……んだけどなぁー、一人じゃ手が回りきらねぇ」
「やっぱ、そろそろバイトでも雇おうかな……」
【そんな事を呟きながら、男は言う】
【男は黒いソフト帽を被りなおし、食器を回収する】
【屋台には、営業中と書かれた提灯がつるされていた】
【客として来るならおいしい料理が、就職しようと考えていれば就職先が待っているだろう】
207 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/09/28(日) 16:11:46.53 ID:y6dmXb8To
>>204
所詮は低ランクの遺跡だから道も簡単な物よ
尤も今となってはその評価も変わらざるを得ないのだろうけどね……。
【極たまにだが発掘済遺跡の再探索で更なる深度の遺跡を発見する、などということがあり】
【結果遺跡のランクが上がる場合もあるという、今回はそれと似たような形になるのだろう】
【スイの考えに同調し頷いてカズネは最初の広間へと足を進める】
【途中の道に別段変わりはない】
【水晶柱の輝きが段々と遠くなるというだけ……】
―――――――さて、どうした物かしらね……
一応異常ありという事で依頼主に報告してそれでお仕事終了にするのもいいけど。
でも、それだけだと報酬は少ないだろうし……もう少しだけ調べてみましょうか、何か有ったら御の字ってことで
【広間に到着して、暫くの間は各人で広間周辺を探索しようとカズネは提案する】
【先程の水晶柱の件もある何かしらの影響があるのなら時間をかければ違う発見があるかもしれない】
【そうしてカズネは壁伝いに探索を開始してゆく】
【探索の時間は掛かって凡そ数十分】
【スイの探索能力が高ければ、地震によるものであろう小さな亀裂が壁面に出来ているのを発見出来るだろう】
【隙間からは僅かな風の流れがあり、道が続いている可能性は十分にある……】
/夜中にレスはちょっとむずかしいのでよろしければ置きレスに移行させていただければ幸いです!
208 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(兵庫県)
[sage]:2014/09/28(日) 16:37:44.61 ID:esOJ8V4go
>>206
再募集
209 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(兵庫県)
[sage]:2014/09/28(日) 18:05:12.01 ID:esOJ8V4go
>>206
再募集
210 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/09/28(日) 18:25:28.90 ID:5I5Aml37o
【日が傾くころ】
【黒の短髪に萩のかんざしをつけ、青い着物に身を包んだ夏鈴】
【裏路地の料亭『つかさ』の入り口で銃剣の刃を研いでいた】
「矢矧の姉ちゃん、今日も頼むぜ。」
「さいきんごろつきが多いからな、気をつけてくれよ?」
えぇ、ありがとうございます。
どうぞ、店内にお入りください。
【夏鈴はこの料亭の用心棒をしている】
【場所が路地裏とあって、過去にごろつきに強盗されたからだ】
まったく、ここら辺にいる人は妙な人が多いですね。
常時注意しなければなりませんね。
【そんなときだ】
【片手に銃を持つ、明らかに怪しい男が料亭に近づく】
そこのあなた、ちょっと待ってください。
「なんだこの野郎!」
【いきなり男が激高し銃をこちらに向ける】
【夏鈴はそれをみて男の側面に回り銃剣を突きつける】
手を上げてください。
上げなければ撃ちますよ?
【通りからみると着物を着た女性が男性に銃を突きつけているように見えるだろうが】
211 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/09/29(月) 20:36:59.86 ID:BnDL+XMxo
谷山くん、新しい居場所が見付かって良かったね!
もう能力者スレには二度と戻って来ないでね!!
212 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/09/29(月) 20:41:34.45 ID:BnDL+XMxo
/~ヽ、 ,、=^'-、_
E∧! \~゙゙''= 、 ,r‐''~゙/!∧K'''
ヽ、_ ヽt-、 __,、r゙ ./
`i \| ト彡/-、rヽ.rー゙
トイ| |\{.K>|K7} <谷山くん、もう帰って来ないでね!
. ヽ- | | 人ー^ーノ
.Yシ| |ー゙-ノ/゙_
人ミ| |十//yXX)
{ ヽ'Y /vXX/
r==ヽ ノ ,iX/,、
{XXXXi,ノ<ー' .3 /' ̄'ヽ
ヽXXXV-'" ̄ r--、_ r((●) )''~>-、 <お兄さん達との約束だよ!
\XXソ 〆-''ヽ,゙ヽr'~ハ T 〆W゙i,ノ
゙7X゙ヽ, ヽ、_,=-イ\,ノt-ノリ~リ
.XXX} /''゙ ̄`=+、_ニシ( .ン゙''~"'ヽ
ヽ、X\ ./ ー人 ヽ `::::: ´ / ハ `r、
\X\ ./ ノ / ヽ、_ ::::;;;;; 、,,r''"i ヽ ヽ
\X\ / __,r-'゙  ̄ ~"'''~~ ヽ、 !
(XX\ /./ \ ゙!
`i_,Xヽ ,-''゙ ( ! \
213 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 00:38:06.78 ID:DOtLKHS/0
【街中――路地裏の暗闇の中】
【空には半分のお月様、たくさんのお星様、表通りの街灯、店の看板、けれどどれもここには届かない】
【ヒトが明かりを知らなかった頃にみたいに、この場所には暗さが満ちて、うっかりすれば、何も見えなくなりそう】
【――でも、そこにあるのは、確かにお日様の陽光だった。ぽかぽかと暖かな、春の木漏れ日みたいな、優しい色合い】
――ぱっとろーるーぅ、ぱとろーるー、うにゃうにゃうんにゃか――、
【こつーんと硬めの足音が音階に彩りを添える、音階もぐちゃぐちゃな、歌詞すらちぐはぐな、その音楽の】
【ちっちゃな子供の、それも女の子の、声がする。――でも、こういった場所にありがちな孤児とは違う、確信】
【だって、そう言う子たちはこうして歌など歌わない。虫とか鳥ですら知ってる歌を、忘れてしまったように、歌わないから】
ゴミを発見! なのー! ふふん、この私が、捨ててあげるのなの!
【ふらふらとお日様の光が瞬いて、明らかに異物めいた人影がしゃがみこむ、そうして、多分袋をがさがさ言わせて】
【言葉を信じるなら何かゴミを拾ったのだろう。またがさがさ言わせれば、「いっぱい集まったの」なんて声も聞こえ】
……それでね、あのね、ちゃんと“りさいくる”されてくるのよ!
【――毛先が綿飴みたいにくしゅっとちりぢりになって、柔らかさをアピールするのは、クリーム色した髪で】
【腰ぐらいまでのロングヘアに、ちょんと被ったミニハット。お姉さんぶったようなデザインを、頭にのっけて】
【真夏の青空と同じ色をした丸い垂れ目の双眸、右目の下には、毒々しく紫色した蝶の刺青が羽を広げ――】
【黒と白を貴重にしたワンピース。帽子に合わせてか、少しだけ大人しめで大人びたデザイン、ふわっと裾を揺らし】
【爪先のまあるいおでこ靴が楽しげにかつんかつんと足音を刻む、――自分はここだと、アピールするように】
【幼子だった。就学しているのかすら怪しいほどに幼い、女の子。それは明らかに異物めく、というか、異物であって】
ふんふん、あとは……他にゴミは……――。
【頭の横にひらひらと飛ぶ、幼子の顔ほどの光で出来た“蛾”もまたおかしかった。彼女はこれを光源にしているらしく】
【光で出来た体から溢れる柔らかな明るさは、ぼんやりと辺りを照らし――彼女の異能だろうか、少なくとも、普通じゃない】
【素っ頓狂な歌は夜の中でよく響いていた。彼女が引き連れる光の蛾も、また、辺りに光を振りまくことで存在を知らせ】
【こんな場所だと言うのに警戒していないのか。それともただの大事なネジの足りない子なのか、或いは、とっても強いとか】
【それはまだ分からなくても、とにかく、彼女はそこに居て――あからさま過ぎる存在感を、放っていた】
/予約ですー
214 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/01(水) 00:57:53.90 ID:Uz5boPgwo
>>213
【足音と調子っぱずれな歌をお供に歩く幼い少女、していることはゴミ拾い】
【およそ、路地裏の情勢に反する光景と言っていいだろう。このような場所を幼子が一人、それも孤児にも見えない】
【歌と共に引き連れている蛾が発するのは、決してこの空間に差すことのないはずの光】
【異物だらけの路地裏においては、彼女こそが異質。その存在はあまりに目立つ】
【本人の歌を信じるならパトロールということらしいが――果たして、そこに届く悲鳴に彼女はどう反応するか】
【そう、悲鳴だ。おそらくは男のもの。コンクリートの壁に反響する、凄まじい悲鳴】
【この場においては、決して珍しくないものだ。少し間を置いて、少女のいる場所に足音が近づいて来るだろう】
――――ええ、クソ……余計な手間かけさせやがって。ケチな盗人は俺らだけで十分だっての……
って、なんだあぁ? 光……?
【独り言を壁に反響させつつ、蛾の発する光に吸い寄せられる羽虫のように、その男は現れた】
【鉛色の髪をオールバックにした、彫りの深い顔立ちの男だ。身長は180センチほどか】
【カーキ色のジャケットの上にポケットがいくつもついた黒いベスト。迷彩柄のズボンに黒く厚い軍用ブーツ】
【鉛色の瞳、両耳の鉛色のピアス、そして少女を見つけた瞬間少し開けられた口から覗く舌の周辺を埋める鉛色のピアス群】
【それらすべてが、蛾の発する光を浴びて不気味に輝いていた】
【だが、何よりも目を引くであろう事実は。その男の右手の肘辺りから先が、丸ごとガラス片のような形状のブレードになっていることと】
【そのブレードから、ポタポタと赤い液体が汚れた地面に滴り続けているということだろう】
……おおっと、お嬢ちゃん。ゴミ集めですかぁ? なら、あたくしと同じですなあぁ……
【浮かべる笑顔は、一応は子供に向ける愛想笑いのつもりらしいが、下卑た色を隠しきれず】
【その身からは、早くもドス黒い悪意が滲みだしていた】
215 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 01:17:29.60 ID:DOtLKHS/0
>>214
【変な、とんちんかんで、すっとんきょうで、ちょうしっぱずれな歌。でもそれは、限りなく平和な音で】
【だからこそ異質で違和感。暗がりの向こう側から聞こえてきた悲鳴の方が、この場所にとって、正しい音だった】
……うにゃ?
【聞こえた来た悲鳴に、幼子の顔が一瞬強張る。強張って、明確に悲鳴の方角で振り向く辺り、耳がいいのだろう】
【真夏の青空の色の瞳、一切の曇りもよどみも知らない色合いが、きっと暗がりの向こうを睨みつけ――それに呼応してか】
【蛾も心なしかばさばさとせわしなく羽ばたいて、歩んでくるヒトを出迎えるのだ。意外にも、油断らしい油断もせずに】
【それなら、その時点で、ただの――そう、ただの子供、という線は消えるかのよう。路地裏の異物であることは変わらないが、】
【こうして無事に路地裏散歩なんてしてる時点で、ある種、その強さは補償されているようでもあったけれど】
――――こんばんはなの、おにーちゃん。
【光と、あどけない声とが、彼を闇の中から出迎える。光の蛾もいくらか光量を増すなら、ここだけがいやに明るくて】
【闇と/光と――別世界に住むはずの二人が出会う瞬間。でもそれは奇跡と呼ぶにはあまりにも足りない、そんな出会い】
そうなの、私ね、ゴミを拾ってたのよ! こんな暗い場所でね、何か、ふんづけたら、あぶないわ!
それにね、悪いヒトが居たらね、「メッ」ってするのよ! テレビで見たら、カッコ良かったからね、やるの!
【そして、姿が見えれば。少しだけ幼子の顔は緩む、緩んで――こんな雰囲気だと言うに、にぱりと笑顔なんて見せ】
【自慢げに胸を張れば、おなかのほうがぽっこりしているのが目立つぐらい。清清しいまでの、幼児体系が】
【短い手で以って、白いコンビニの袋を見せてくれる。――確かにいくらかのゴミが入っているらしい、それ】
【――そういえば、少し前に、SCARLETの団員に密着取材したテレビ番組があった。彼女が言っているのは、それなのか】
【だとしたら、これはちょっとしたごっこ遊びだ。実際の銃で保安官ごっこをするみたい、――とっても危ない、ごっこ遊び】
……ゴミはね、血なんて流さないのよ、なの?
【――ふわり、少女の体から光が零れた。全身から微量ずつ、零れる光は、全てが魔力であって】
【彼女の魔力はどうやら太陽光みたいな光を纏う性質があるらしい。午後の、暖かな、陽だまりのような――】
【――ただの幼子と比べると、桁違いの魔力量だ。大人の魔術師なんかと比べたら、対したほどでもないかもしれないけど】
【この年頃でこれだけの魔力を持つ子はあんまりいないだろうと思えるぐらい、――そして、それが、幼子の威嚇だった】
【美味しく食べられてくれる獲物じゃない。――それを見せ付けて、あどけない彼女は、口元をにんまりさせた】
216 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga]:2014/10/01(水) 01:42:40.17 ID:Uz5boPgwo
>>215
【妙な言い方をすれば、真っ当に∴ナに浸かりきっている者たち。それが路地裏の住人達だ】
【その点に関して言えば、ここに現れたピアス男は、あるいは自身の主たる肉屋すら上回っているかもしれない】
【汚泥を掻き分け、砂を噛み、ゴミに埋もれて生きてきた男。眼前の平和の匂いを纏った少女とは、まるで噛み合わないだろう存在】
【しかし、ピアス男の瞳も少女と同じく油断などない。見た目だけで正確な判断ができるほど、この世界は楽ではない】
【それは、この男も知っている。それが証拠に少女は、視界に入った時からこちらを見ていた。察知していた】
【そして何より、連れもなしにこの場を歩いて無傷。傍らには光る蛾。これを前に、どうして舐めてかかることなど出来ようか】
はぁい、こんばんはあぁ……
ひ、ひひ、そいつぁ感心ですなあぁ。そうですよ、夜になると足元も満足に見えませんからね、ここは
しかし、テレビの真似っこするために、わざわざお一人でこんな場所に?
近頃のお子はアグレッシブなんですねえぇ……
(テレビ……SCARLETか何かの真似事かあぁ? 周りに止める奴ぁいなかったのかね……)
【表情を緩め、得意げに胸を張り、ゴミを集めた袋を翳す。一連の動作は、まさに幼い子供のものでしかない】
【路地裏ではまず見られない光景だ。この場でそんな行動をとって無事なものなど、そうはいないのだから】
【内心に悪態など混ぜつつ、表面上はあくまで静かに。男の鉛色の瞳が少女を見続ける】
――――ひぃひひひ。そりゃごもっともですよおぉ……
(…………!!! なんだこりゃ、魔力か!? あの小せぇ身体のどこにこれほどの……)
(魔術に暗い俺でもわかるってこたぁ、相当だぞ……。どうする、正面から一人でぶつかって、無傷で済むとは……)
(だが……子供で、女で、光を扱う魔力使い……こいつぁ――)
――高く売れそうだなあぁ、おい
【彼女の威嚇、その身から零れ落ちる柔らかい光に、どこまでも真逆の下劣な気配が対峙する】
【右手のブレードを軽く振り、鮮血を飛び散らすと。ピアス男は、軍用ブーツで一歩踏み出した】
あたくしぁ、卑しいゴミ漁りのスカーベッジ・トラーシュってぇもんです
お嬢ちゃんの、お名前、はッ!?
【今までと変わらぬ調子、口調で名乗るピアス男。そこから、相手の名前を聞き返す、一般的と言えそうな挨拶】
【その途中で、不意を突こうとするかのように、ピアス男は躍り出た】
【ベストのポケットに素早く左手を突っ込み、指の間に二本の錆びた釘を握り込んだ】
【それを、少女に向けて投擲しようとするだろう。まずは牽制と言ったところか】
【何の変哲もなく、仕掛けもない錆び釘だが、少女の足元を正確に狙って飛来するだろう】
【ピアス男は踏み出した位置から動いていない。が、右腕のブレードの切っ先と視線は、少女の方へ向けられていた】
217 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 02:03:17.81 ID:DOtLKHS/0
>>216
【蛾がばたばたと分厚い翼を羽ばたかせていた。そのたびに舞散る鱗粉は、けれど、光の粒で出来ていて】
【きっと汚泥も闇も知らない彼女を照らし出す。――本当に、場違いに朗らかな少女だ。何かの間違いのよう】
【ここに居てはいけない存在。……首を傾げるとストレート・ヘアが揺れる、それすらも、異物染みた錯覚】
だってね、カッコいいのよ! 私もね、あんなの出来たらいいなぁーって、思うの、……でしょ?
だって、あのね、私が“造られた”のとは違うけど……そっちの方がカッコよくて、素敵だわ、
【幼子はどうでもいいところに仕草をよくいれた。両腕を動かしてみるとか、そんな仕草を、多分に混ぜ込んで】
【そうするたびにくしゃっとした髪とかが揺れる、がさがさのゴミ袋も揺れて、蛾はいよいよ警戒態勢のようだが】
【本体は大して変わらない。だのに能力ばっかりが態度を変えていく――それが、彼女の心中を表すかのようでもあって】
【――彼女は確かに今造られたと言ったが。……まあ、まさか、教えてくれやしないのだろうと、分かるのだが】
【高く売れそう。その言葉に、彼女は人懐こく丸みを帯びた眉を僅かに顰めた。理解しがたいように、分からないみたいに】
【少し考えれば表情はもっと変わる。――イヤだって、言い返すようなそれだった。言葉にはならない、でも、】
……ファラエナ、私の名前は、ファラエナなの!
【その名前はどこかの国の言葉で“蛾”を意味する。自らを蛾と名乗る少女は、飛来する釘を、しかと見定め】
【1歩2歩と後退することでそれを避ける。そうして、間髪いれずに、両腕を祈るように組むと、そこへ魔力を集め】
【――数秒後にぱっとそれを、彼へ向けて開くのだ。そして、一瞬、――たくさんに集められた光が、零れて、】
【でも。それは攻撃ではなかった。或いは攻撃と呼ぶこともできるが、そこに直接的な攻撃力はなく】
【“ただ眩いの光”を、この暗がりの中に解き放つのだ。それは相手の視覚を狙う攻撃、その瞳を焼き付けるための一撃】
【まともに喰らえば視界をやられる。でも、いきなり最高の明るさが現れるわけじゃない、ほんの短い時間ずつではあるけれど】
【グラデーションのようにだんだんと強くなった。――はやい時点でたくらみに気付ければ、対処も不可能ではない】
ふふん。悪いおにーちゃんを捕まえてみせたなら、……お母さんだって、褒めてくれるかもしれないわ!
【あまりに鮮やかに解き放たれた光。その向こう側で幼子が声高らかに宣言する、きっと、そこには、ドヤ顔があるはず】
【――その光の幕が弱まっていく。そのとき、ばたばたばたと音もなく飛来するのは、さっき幼子の傍に居た蛾だ】
【ばたばたと顔に纏わり付こうとするうざったらしさ。これまた攻撃力はないが、さらに視界を奪おうとする、それで】
【これが幼子のやり方なのだろう。暗がりの中でいきなり光を炸裂させる、大きな蛾を纏わり付かせる、視界を殺す手法】
【光は上手く目蓋や腕で遮れれば効果はなくなる。蛾も、腕で強く払えば、ばらばらと解れるように壊れていってしまい】
【冷静に判断できるなら、どちらもほぼ無効化できる――それが、或いは彼女の詰めの甘さを露見させるようでもあって】
【――実際、畳み掛けるような攻撃とかはないのだから。油断こそしていないのだろうけれど、もう一押しが、足りない】
218 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga]:2014/10/01(水) 02:36:49.14 ID:Uz5boPgwo
>>217
【蛾がまき散らす光の鱗粉、それにライトアップされる少女。それらに切り裂かれる路地裏の闇】
【その光景を目の当たりにしたピアス男が、まぶしそうに目を細める。単に光の眩しさだけではなく】
【あまりに己にはそぐわない、彼女の存在そのものに対する行動でもあった】
ひっひっひ、ええ、ええ、憧れるのは悪いことじゃありませんよおぉ
……造られたあぁ? なんです、ずいぶんと素敵なワードが飛び出してきましたねえぇ……
(精神を弄られでもしたのか? 額面通りに受け取れば、クローンか何かか……?)
(イカれた奴らは俺らだけじゃねえからなあぁ、どんなのが出てきても不思議じゃねえ)
【忙しなく様々な仕草を繰り返す彼女から決して視線を外さず、揺れる髪や耳に届くゴミ袋の音すら意識に入れて】
【本人より蛾の方が体勢を変える。得体のしれない能力そのものを相手にしているかのような、不気味な感覚】
ひっひっひ、いいお名前ですなあぁ!!
あんたに付ける値札には、ちゃあんとお名前も書いといてあげますよ、ファラエナお嬢!!
【叫び返すピアス男、スカーベッジの眼前で放った釘は最小限の動きで回避される】
【それを確認した直後だった。収束されていく魔力の流れ。路地裏を照らし出す光】
【スカーベッジは攻撃を警戒した。光弾のような何かを想像したのだろう。回避しようと、少女を凝視したのが裏目に出た】
【闇を吹き飛ばすほどの光量がその場に顕現し、鉛色の瞳を闇に閉ざした】
うぐお!!? ぐ――――!!
(まずい、しくじった!!! ちくしょう、すぐには回復しねえぞ……)
(このままじゃいいようにやられる、とにかく反撃だ――)
【見事、少女の一手が決まる。彼女の勇ましいドヤ顔は、スカーベッジの閉ざされた視界に入ることはなく】
【代わりに届くのは、蛾の羽ばたく音。わずかに開く鉛色の瞳の周りを、塞ぐように飛び回る】
クッソ、この虫けらが!!
【悪態をついいながらピアス男が右腕のブレードを振り回し、蛾を追い払おうとする】
【と同時に、男の左手の指に変化が起きる。瞬時に指が伸び、地面に垂れ下がったのだ】
【それは、有刺鉄線だった。先の釘と同じ、錆び色。無数の棘を従えた、金属の縄】
【男の指が、それに変化したのだ。さながら、五本セットの鞭といったところか】
【その状態で左腕をめちゃくちゃに振り回そうとするだろう。有刺鉄線の鞭がしなり、周囲の空間を手当たり次第に叩く】
【同時に、ふらつく足で歩き回ろうともし始める。少しでも、少女の攻撃から逃れんとするため】
【当然、それに従って鞭も不規則に暴れまわる。使う本人すらわからない軌道で】
【まだ、スカーベッジの視界が回復するのは少しかかるはずだ。闇雲な攻撃を掻い潜ることが出来れば】
【幼い少女に更なる機会が与えられるだろう】
219 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 02:54:27.69 ID:DOtLKHS/0
>>218
【まず最初の動き。解き放った光は見事に相手の瞳を焼くことに成功する、けれどそれを幼子が直接確認するのは】
【数秒遅れて、光が弱まってきた頃になる――どうしてかって、彼女にも眩しいのだ。分かっている分、マシだけれど】
【路地裏で襲ってくるヒトたちは、だいたいこれを喰らってくれた。だから、彼女もそれを繰り返す】
【バカの一つ覚え――なんて言葉があるけれど。そうと言ってしまえばかわいそうだけど、よく似たものだったりする】
【――蛾がブレードに引き裂かれた。はらはらはら……と舞い散っていく欠片は、やはり本当の蛾とは違うことの証拠】
【その頃にはだいぶ、辺りの明るさも元に戻りつつあるだろう。けれど、どこからか湧いて来る、光の蛾たちは】
【彼女の視界を確保するための明かりでありながら、有事の際の武器になる。厄介なものである、――けれど今は】
【ただの明かりでしかないから、気にすることもない――いや、気にするに越したことはない、のかもしれないけれど】
え――きゃっ! 何なの、危ないのなの! そんなの振り回しちゃ……、
【そんな彼女の声がする。声が比較的近かったことと、その言葉からして、振り回される有刺鉄線が掠めたことを想像するのは容易く】
【僅かに引っかかる感じがあったのを見るに――服にでも引っかかったようだ。全うに幼子の体重を感じさせて、僅かに千切れる音】
血塗れ右手のおにーちゃん! あなたはね、私が、捕まえてあげるんだから!
そうしてね、もう悪いコトが出来ないようにしてあげる! ……絶対よ!
【――ちゅん、と、振り回される有刺鉄線が、また体に迫る。今度は顔を掠めそうになって、咄嗟に庇った右手に】
【引っ掛けて引き裂いたような傷痕が出切る。ぱっと散る赤、血によく似たモノ、――それが、地面に少しだけ滴って】
あとね、お兄ちゃんが怪我させたヒトも、助けなくっちゃ!
【でも彼女は負けなかった。それは使命感かもしれないし、テレビで見た勇姿に影響されてるのかもしれないけれど】
【ばっと掻き分けるように右手を振るうと、軌跡にぽつぽつと光の点が生まれる。生まれて、そして、ぐるぐると育って】
【数秒もしないうちに、それは幼子の掌ほどの、小さい蛾の集団になる――数えるのもイヤになるぐらい、無数に生まれ】
ゴーなの!
【もしかしたらもう生きてないのかも、とは、多分考えない。指先で彼を指して方向性を指示すると、】
【蛾たちはワラワラと彼のほうへ向かって飛んで行く――のだけれど、その大半は、彼の指の鞭によって壊れてしまうだろう】
【けれど、ほんの少しなら、或いは届いて――彼に纏わりつこうとする、暖かいを超えてじゅっと熱い、光の持つ暴力的な面】
【触れた瞬間に肌が焼けたりするほどじゃない。ただ、何秒も触れていたら、危ういぐらいには熱い、その威力】
【――これも、また、振り払われるのに弱い。手で払うなりすれば、あっさりと砕け散ってしまう脆さがあって】
【でも、突破できた数によるけど、元の数が多い。彼の運によっては――面倒なことになるかも、しれなかった】
220 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/01(水) 03:37:35.18 ID:Uz5boPgwo
>>219
【術者自身の視界すら閉ざす、強烈な閃光。収まるまでは、両者とも視覚に影響あり】
【それだけ有効な一手だったということだろう。現にピアス男は、少女がこれまで対峙してきた路地裏の住人達と同じ轍を踏んだ】
【しかし、ピアス男もやられっぱなしではなく、ブレードと連動する右腕の感触が蛾を捉えた時はほくそ笑んだ】
【さらに、続いて幼子の儚い悲鳴。声の距離は近く、さらには指と融合した有刺鉄線から伝わる感触】
【服らしきものに引っかかって破き、さらに確かな肌の感触。しかし、やはり浅い】
【また、有刺鉄線の方に集中するあまり、自身が切り落とした蛾の破片も含めて】
【湧き出し続ける蛾の方にまでは、注意を向けきれていなかった】
ひぃひひひ!! 路地裏ってのあ、元から危ないもんですよおぉ!!
ひっひー!! 言ってくれますなあぁ!!
悪事一筋30余年、悪いことが出来なくなっちゃあ、アイデンティティの崩壊ですぜ!!
そう簡単にはやらせませんよおぉ!! あんたこそ、お母さんに二度と会えなくなる覚悟は出来てるんでしょうな!?
【喋り続けるスカーベッジ、視界も徐々に開け始めている。有刺鉄線の振り回しもやめない】
あたくしが斬った男は、あたくしに襲い掛かってきた盗人ですぜ?
お互い様ってやつです、あんたが命賭けるほどじゃないでしょうに!!
【己を鼓舞するかのように叫ぶ。言葉を紡ぐ。だが、威勢よく放たれたセリフは】
【回復してきた視界に入った、あまりに多い蛾の大群の前に、固まった】
【悪党に立ち向かう少女とその使徒たる光の蛾たち。たとえテレビの影響でも、そこにいるのは本物の戦士】
く、来ーるなあぁ!! こんの……!!
【まだ霞む視界で、左腕の鞭を振る。振り続ける。何匹かの蛾を叩き落とす感触がする】
【しかし、後から後から飛来する蛾は、やがて防衛を突破する。光の熱を帯びた蛾たちが、その身に突っ込んでいく】4
ああっぢぢぢぢぢいいいいい!!? づああ、この、この野郎がああ!!
【群がってくる蛾たちの前に、スカーベッジは攻撃を停止。右手と左手をそれぞれ元の手に戻すと】
【本来の形に戻った手で、必死に蛾の除去を始める。おそらくは砕け散るのだろう】
【だが、ピアス男にはいくつもの軽い火傷が刻まれた。彼女の攻撃は成功といっていいだろう】
【そこへ、ピアス男が反撃に出る。左腕を伸ばし、ファラエナに先端を向ける】
【その腕が半ばほどから折れ曲がり、筒状の砲台となった。路地裏に響く発射音と共に】
【屑鉄を固めて作った小さな球だ。それが、撃ち出された。大した威力はないが、まともに食らえばどうなるか】
【ゴミ球の飛来速度は遅い。対処は容易に考えられるだろう】
221 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 03:54:02.67 ID:DOtLKHS/0
>>220
【元通りになりつつある視界で彼女を見やれば、1度目の有刺鉄線が引き裂いた服の現状を見るだろう】
【裾をびりびりにされて、なんだか無惨。少なくとも、この先着られるような様子でなく】
【2度目の有刺鉄線で引き裂いたのは右手だ。手首から肘の間を引っ掛けられて、赤く傷痕が走っている】
悪いヒトは最後には絶対負けちゃうんだから、ご本に書いてあったわ! テレビだって、そうなんだから!
だってね、悪いヒトがいつも勝ってたら、こんな世界、すぐに“めちゃくちゃ”になっちゃうの!
……めちゃくちゃなんて駄目なの、私はね、皆が仲良くするのが好き――、お母さんでしょ、お姉ちゃんでしょ、
“ケツァル・コアトル”の皆も一緒で、そうやってね、そうやって……一緒に居るのが、私の夢なのっ!
【蛾の乱舞の向こう側から声がする。僅かに隙間から覗いた瞳は、真っ直ぐで、純真で、嘘偽りなくそう信じている】
【お話の中での勧善懲悪も、皆が楽しく暮らせる世界も、どっちも、彼女は信じていて、夢で、欲しい未来なのだ】
【挙げた名称が何を示すのかは分からないけど。造られたという発言もあった、何か、関係するのかもしれなくて――】
【――いちいち、攻撃の結果を確認する癖があるらしかった。光の蛾たちが纏わりついた、その様子を彼女はじっと見据え】
【僅かに顰めた眉は、――さっきの夢っぽい発言もある。もしかしたら、戦いっていうものがあんまり得意な性質でないのかも】
だからね、私はね、お兄ちゃんみたいなヒトたちとも、出来るなら、仲良くしたいって、思うの。
【(戦いは嫌いだった。自分が痛いのも、相手が痛いのもイヤだ。好きじゃない、こんなのお話の中だけでいいと思う)】
【(――だけど、心の奥底で悦んでいる部分がある。こうしたかったと、言っている部分がある。それを、どこかで感じては)】
【(顔をぐちゃぐちゃに顰めたくなる感情が湧き上がる。イヤなのに。戦いたくないのに。戦いたくて。分からなくて)】
【(――“生物兵器”として生まれたなら、きっと、それは、どうしたって避けられないのに)】
【ばかみたいだけど、確かに本心から言い放ったのだった。――幼い心は、あまりにも真っ直ぐに、世界平和なんて望んでいて】
……――にゃっ!
【伸ばされた左手、そこから撃ち出される球は――なんでもありっぽい様子を見た上でも、少しだけ意識をびっくりさせて】
【けれど反応は早い。さっと頭を抑えて屈みこむ、なんて仕草だけれど、彼女は確かに相手の攻撃を見た上で、反応してみせ】
【しゃがんだ頭の上を球が通り過ぎていく。――でも、或いは悪手だったろう、だって、立ち上がるまでに少しの時間が掛かる】
【スカーベッジがすぐに次の攻撃に移れるなら――立ち上がる彼女の姿を捉えることが出来るはずで、】
/すいません、眠気が酷くなってきたので、明日に引き継いでいただけたら……と
/お忙しいようでしたら置きでも大丈夫ですっ、明日でしたら、普通に夜には待機できてるかと思いますー
222 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/01(水) 04:01:06.65 ID:Uz5boPgwo
>>221
/了解です、明日はこちらも大丈夫だと思います!!
/それでは、また夜頃に! いったんお疲れ様でした!
223 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 04:03:37.41 ID:DOtLKHS/0
>>222
/ありがとうございますー、では、明日の夜ごろに!
/ひとまずお疲れさまですっ
224 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga]:2014/10/01(水) 17:22:25.41 ID:Uz5boPgwo
>>221
【霞みがかっていた視界も、少しずつマシになってきた】
【眼前に現れるは、己が放った無差別攻撃の成果だ。しかし、幼子相手に与えたダメージが、服と切り傷一つだけ】
【対して、自分は身体のあちこちに火傷を負い、何度もしばたたかせている目も完全に元通りではない】
【ひとまずは、彼女の攻撃の成果を確かめる癖のために追撃は免れた】
【その向こう側から届くのは、あまりに澄み切った瞳と、彼女が信じ続ける未来への願い】
ひひひ……そりゃあぁ、本やテレビの中じゃあ、そうでないと見てる人の多くは納得しませんからなあぁ
お言葉ですがね、お嬢ちゃん……あたくしに言わせりゃあ、もうすでにめちゃくちゃですよおぉ、この世界は
これまでどれだけ血みどろの戦いが起きて、そうでなくても惨たらしい出来事がいくつもあって
誰がどれだけ足掻こうと、未だにそのまんま。ひどい世界だと思いませんかい?
その辺りは、あんた自身がよおくご存じじゃないんですか、お嬢ちゃん……
“ケツァル・コアトル”……組織かチームの名前なのか、識別名なのか知りませんが
あんたも、その“ケツァル・コアトル”のお仲間も、造られた≠チてえんなら、まあ多少の想像はつくってもんだ
何かの実験か、この魔力を見るに心を持った兵器あたりか……大方、そんなとこでしょおぉ?
どっかの誰かが、まあおそらくは身勝手な目的のために生み出した存在……珍しくもないお話ですぜ
その自覚はあるんですかい? あるんだとすれば、それでもあんたは……
あたくしみたいな連中とも、仲良くしたいとおっしゃるんですか? いるんですよ、世の中には……
あたくしらや、あんたらを生み出した奴らのような、どうしようもない連中も……確実にねえぇ……
【あまりに純真で美しい、彼女の理想。夢見がちとは断じなかったが、肯定することもなかった】
【物心ついた時から悪漢だった己に、光の下にある理想を夢想と嘲笑う権利がない、ということは自覚していた】
【だからこそ、闇の底からの視点で問いかける。どうしようもなく存在する、自分たちのような者のことを】
【そして、彼女の言葉の端々から伺える、彼女自身のことを。それでもなお、その理想を追い続けられるのか、と】
【――――本心からの、疑問ではあった。それは間違いない】
【だが、この場が命の取り合いであることを忘れるほど、ピアス男は愚かでもなかった】
【言葉を並べながら、隙を伺うのはやめていない。光の呪縛から逃れつつある鉛色の瞳が、砲撃を屈んで避けた少女を捉えた】
――――ヒャハッ
【短い笑いと共に、スカーベッジの両手から細い糸のような何かが噴出した】
【先ほどの有刺鉄線とは違う。棘はないが、もっと細い。それは、ワイヤーだった。錆び色の鋼の糸】
【シュルシュルと音を立てて、少女の手足へ数本のワイヤーが這い寄っていく。そのまま巻き付いて、彼女の動きを制限しようという狙いだ】
【元は錆びたワイヤー、巻き付いても肌が浅く切れるか切れないか程度。強度もそれほどではない。振り解くことも可能なはずだ】
【しかし、数は多い。寄ってたかって鋼糸に絡みつかれれば、少々厄介ではあるだろう】
/返しておきます!
225 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 19:18:23.87 ID:DOtLKHS/0
>>224
違うわっ、悪いヒトたちだって、本当は、みんなと仲良く暮らしたいはずだもんっ。
だからね、助けてくれるヒトを探すために悪いコトするの! きっとそうなんだわ、“そう思うもの”!
だから……だから、私が見つけてあげるのなの、それでね、独りぼっちじゃないよって、教えてあげる!
そうしたらね、そのヒトたちだってね、悪いコトする理由、なくなっちゃうに決まってるんだから!
【ぶんぶんっと首を振れば、長い髪もふわふわと揺れる。くしゅくしゅっとした癖毛、綿飴みたいにふわふわと踊って】
【全ては勝手な彼女の思い込みだ。そうだって決め付けただけの、それも、ひどく幼い意見でしかなく】
【皆がそうだと信じている時点で幼いを通り越して馬鹿にすら見える。でも、――彼女だけは、どうしようもないぐらいに断言して】
【悪いコトするのは寂しいから。だから、自分が隣に居てあげる。そうすれば、そうすれば、きっと】
【――いつか世界は平和になるはずだって、信じている。(悪人全部に寄り添うには物理的に人数が足りないとか、思わない)】
……そうよ、そうなの、私はね、ケツァル・コアトル……、ニンゲンみたいな、生物兵器なの。
だからね、私にはね、ヒトにヒドいことをする力があるの。誰かを殺しちゃえるぐらいの、力を持ってるのなの。
でもね、私はね、その力で誰かを笑わせたいって、思うよ! だって、皆、ニコニコしてた方が楽しいでしょ!
そんなのダメかもしれないけど、いけないって言われるかもしれないけど、……でも、私は、生物兵器なんて止めなの!
【予測されているようだから、彼女はあっさりと認めた。認めて、――その力である、蛾を1匹、そっと指に止まらせる】
【今はただの明かり。でもやろうと思えばさっきみたいに肌を焼くことも、瞳を焼くことも、出来る。或いは、もっと暴力的にもなる】
【生物兵器なんて救いのない存在だのに、彼女に芽生えたのは“おひさま”の力だった。誰かを照らしてあげられる、暖かな光】
【砂漠のお日様みたいに何もかも焦がしてしまう力もある、でも彼女はそれを望まない、午後の、陽だまりのような明るさで】
だからね、私は、スカーベッジお兄ちゃんにもニコニコして欲しいの! ……きゃ!
【――スカーベッジみたいな、根っからの悪党すら、照らしてあげたいって、】
【ぎゅんと迫ってくるワイヤー。その細さは、闇の隙間に紛れて、一瞬、見失ってしまいそうになる】
【“何かが来る”ことだけは察知して、その背中に糸で編むように織り上げられていくのは光の翼だ、彼女はそれを羽ばたかせ】
【咄嗟に後ろに下がる――が、その右足首をワイヤーに取られる。そうなれば、彼女の飛翔はあっという間にバランスを崩し】
【地面に堕ちたところを、また別のワイヤーたちが絡んで行って、あっという間に動きを失う――蜘蛛の巣に絡め取られたみたいに】
【ううーだなんて唸りながら地面でもぞもぞするしかない彼女だが、その背中に煌く翼は、まだ光を失わず】
【我武者羅に巻き取られれば振り払うことも出来ない。――けれど、まだ、その瞳に宿る鮮やかさは、色褪せていないから】
226 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga]:2014/10/01(水) 20:54:17.87 ID:Uz5boPgwo
>>225
ひ……ひぃひひひ……
そう思う、ですか……いやいや、そこまでいきゃあ大したもんですよおぉ
あんたが拾ってたゴミみたいに、拾い上げるって言いたいわけですか
きっとその道は過酷ですぜ……あんたが思ってる以上にねえぇ……
【この男の所属する盗賊団は、表の世界で力強く生きる者たちを見る時、決まって眩しそうに目を細める】
【強靭な意志と確かな信念。今回はその魔力まで含めて、異形どもには眩しすぎる光として捉えられる】
【愚かしいとすら見ることが出来そうな彼女の言葉に、柄にもなく諭すような言葉すら漏らした】
【しかし、やはりどうしようもない悪党だ。鉛色の瞳は、悪人にすら寄り添おうとする彼女を見て】
【拭い切れない悪意を宿したまま、そこにあった】
生物兵器……予想は当たりってことですか
マッドな科学者さんは、多くがそこにたどり着くんですよねえ、不思議なもんですが
個としてより強大な生命を作り出す……その所業が神様に近づくもんだとか、そういう考えなんでしょうかねえぇ
あたくしには高尚過ぎてわかりませんや。意志のない道具に留めておいたほうがいいと思うんですがね
貴女が生き証人ですなああ、ファラエナお嬢。あんたを作った奴ぁきっと、あんたにそういう考えをしてほしいとは思わなかったでしょう
んー、自分のさだめに抗おうってその姿勢は実に素晴らしいと思いますよおぉ、あたくしの目から見てもね
【ようやく戻りつつある視界が、その蛾を捉える。光を操り、蛾の形で顕現させる】
【それが太陽レベルで可能だとすれば、とんでもない生物兵器だ。彼女が悪党すら救い出そうとする少女でなければ】
【おそらく、自分は最初の一撃で消し炭になっていただろう】
ああ、悲しいかな、だからこそ……悪党としては、ぶっ潰れてもらわないと困るんですよねえぇ!!!
そのお言葉はあたくしにはもったいねえ、別の誰かにとっておきなさいな!!
その機会が来れば、の話ですがねえぇ……ひっひっひ
【だが、そのあまりに純真な言葉は、悪党には届かない。光でも裂けない、闇のように】
【現れる光の翼に一度は目を丸くするが、それでもワイヤーは確かに彼女を捕縛した】
【汚れた地面に落ちる彼女は、絡め取られた獲物そのもの。しかし、スカーベッジは油断なく睨む】
【彼女がその気になれば、路地裏の一区画ごと灰にされることすら、あり得るのだ。何が起きてもおかしくない、この世界】
【現に、光の翼はまだ輝き続けていた。その瞳は、死んではいなかった】
ひひ……さあて、おとなしくしといてくださいよ
そうすりゃ、これ以上手荒な真似は致しません。あたくしの仲間たちの下へご招待しますぜ……
【スカーベッジが軍用ブーツでゆっくりと踏み出す。両手でワイヤーを握り込み、少女の動きを少しでも封じようとしつつ】
【警戒の方が優っているためか、すぐに仕掛けてくる様子はなかった。ただ、ファラエナに接近を試みるのみだ】
227 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 21:27:05.55 ID:DOtLKHS/0
>>226
【いつの間にだろう、本当に意識しないうち、戦いのさなかに、手放してしまったゴミ袋】
【それですら、きちんと隅に置いていたのだ、中身がばらけないように。もうゴミに戻らないでいいように】
【このままだったら彼女がリサイクルゴミに出して、再利用でもされるのだろう。――悪人を、更生させる、みたいに】
何も分からなかったらいいって、そんなことない。いろいろ分かるから、私は、皆と友達になりたいの!
【考えごとが出来るからこそ、自分は自分だと。そうでなかったら――造られた命、ただのお人形さんと変わらない】
【意思があったから、意志があったから、人間みたいになれた。どんな理屈なのかとか、そんなの、ちっとも分からないけど】
【――これで良かったと思う。生まれてきた使命を無視して平和を望むのも、本当の“親”に逆らってみるのも】
【こうしてがんじがらめにされて地面に転がったとしても――ちっとも変わることのない、考え】
【うううー、そんな呻き声は、腕や足を絡め取られた不快感からか。だけれど、そんなに真に迫った様子もなく】
【自分がピンチだとあんまり認識していない。――性善説の塊みたいな子だ、ここまで来て、彼がヒドいことをする可能性を】
【無意識か、わざとか、何割かぐらいはすっぽかして……、羽だけが、巣の上でもがく蛾のよう、なら、蜘蛛は彼で】
……、……そこに行ったら、お兄ちゃんのお友達と、お話したり、出来る?
【ゆっくりと近づいて来る彼を見上げる視線は、いつもより少しだけ鋭い。きっとしていて、でも、よっぽど怖いものでもない】
【そしてその唇から零れる言葉は、ふざけてるみたいにも取れた。でも本人は大真面目、じっと彼を見据えながらも】
【ただ自分がそうやってお話すれば、“お話みたいに”、皆が悪いコトをやめてくれると信じているような、真っ直ぐさを抱いて】
【ここまで来ても、悪人と本当に仲良くなれるとか、信じているみたいなのだ。――絵本育ちの、純粋培養】
【(彼女の母親(マスター)は、そう言う本ばっかりを与えていた。わざとである、わざと、そうやって育てた)】
私ね、お兄ちゃんとも、お兄ちゃんのお友達とも、仲良くなりたいわ。それでね、あのね、
どうして悪いコトをするのかって、聞きたいの! そしたらね、一緒に考えてあげるの、どうしたら、しなくていいかって……。
お兄ちゃんたちが悪いコトしなくてもいいように、してあげたいの!
だって、悪いコトするの、悲しいでしょ? 辛いでしょ? 怖いでしょ?
ヒトを悲しませたり、泣かせたりして、嬉しいなんて、そんなの嘘なの――。
【――彼女が選ぼうとしているのは、彼についていくという選択肢だった。さっき高く売れる、だなんていわれたことも忘れたのか】
【或いは最悪飛んで帰れると言う油断。自分の未来が悪い色に染まってるなんて思わない、どうにかなるって、信じてる】
【そうやって悪いコトをするなら自分が話しに行く、だなんてすごい自信だ。それで、一緒に、悪いコトをしなくて済むように考える、って】
……でも、私、お兄ちゃんたちとお話したら、帰らなくっちゃいけないの。お母さんが、待ってるものっ。
【そこで、初めて表情が弱気になった。帰らなくちゃ、帰りたい、あくまで、自分には帰る場所があって、居場所はそこだと】
【だから売られるとかお断り。帰れないのもダメ。――彼らとは話したい、でも帰れなくなるとかなら、受け入れられない】
【ほんの微かに、彼女の体を覆うように、光が零れだす。淡い淡い木漏れ日のようにきらきらして、――】
【心なしかワイヤーにめがけて集まりだしているようだ。――焼き切る、だなんて、そんな発想か】
【(こんなに、お話してくれる“悪いヒト”は初めてだった。たびたび路地裏に踏み入れたり、していたけれど)】
【(他のヒトはこんなにお話してくれない。ただ襲ってきて、言葉もなく、撃退して、仲良くなる方法すら分からなかったけど)】
【(彼となら。彼みたいにお話してくれるヒトなら。――仲良くなれるかもしれないなんて、少しだけ、思った)】
228 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage saga]:2014/10/01(水) 22:02:45.13 ID:Uz5boPgwo
>>227
【ちらと、傍らのゴミ袋に鉛色の視線が走る。この戦闘の中で、丁寧に置いている】
【この状況下で、そんな行動がとれる余裕すらあるのか、と。ピアス男はそう解釈して警戒を強めていた】
【実際は、ただリサイクルに出すため。滑稽だが、決定的なほどの食い違い】
ひひ……やっぱ心ある生物兵器ってのは、デメリットのがでかい気がしますがね……
あんたがいろいろ分かるからこそ、あたくしら悪党は枕を高くして眠れないんですからねえぇ……
【彼女が一個人として己の確固たる意志を持ち、作り物であることを良しとしないからこそ、自分たちの脅威足り得る】
【生みの親の求める結果を超えて、難しい理屈など投げ捨てて、ただ平和のために足掻く】
【細められるスカーベッジの瞳が揺れる。理解できないものを見たかのように】
【そんな様子に、少女の返答がさらに拍車をかけた。この状況下で、拘束されていながら】
【変わらぬ調子で問いかける言葉。相も変わらず、己の主張を通そうというのか】
【でありながら、その眼は鋭さを持っている。おびえるには至らずとも、一瞬その動きを止めるには十分な力だった】
―――あんたねえ、ご自分が何をおっしゃっているか、おわかり?
あたくしの仲間ってことは、ろくでもねえクソの集団ってことですぜ……
あたくしら盗賊団『スクラップズ』相手に、どうすりゃ悪事をしなくて済むか考える、ですとおぉ?
奪い、壊し、殺し続けて生きてきた、それしか知らないあたくしらに……
残念ですがねお嬢ちゃん、他人を踏みにじって喜ぶやつや、何とも思わないやつはいるんです。そこについては、あたくしのが詳しいでしょうな
どんなに絵本が幸せでも、そうもいかない世界はあるんですよ。あたくしは、そこから来たんです
【話し続けながら、スカーベッジはジリジリとファラエナの方に接近していく。目を丸くしながら】
【自らついてくるという。その上で、帰らなければならないともいう。本心からそう思っている。怯えるでもなく】
【いったい、なんだこの少女は? 本当にこれが生物兵器か? とうとう、頭の中に疑問符すら跳ね回り始めた】
【彼女の母の教育の賜物、とまでは知らず。あまりに疑わずに己の道を信じる彼女に、気味の悪さすら覚える】
あたくしらの縄張りに来る、ってこたぁ、生きて返すつもりはないってことですよおぉ?
あんたも路地裏を幾度となくうろついてきたんなら、わかっちゃおられるでしょうが……
路地裏のクソどもと仲良しになるなんてのぁ、まず上手くいくことはないですぜ……わかってんですか?
【結局、行き着くところは否定だ。相手の理想を切って捨てる。それしか知らなかったから】
【ここまで人の善を信じ抜く、かの少女に対し、あるいは恐怖すら感じたが故の行動かもしれないが】
んなっ!! ワイヤーが……
本当に――ひ、ひ……なんなんです、あんたは……!!
【軍用ブーツが少し後ずさる。光が収束し始めるのは、その直後か】
【光が集まり切れば、ワイヤーはきっと特に抵抗なく切断されるだろう。魔力の光の熱の前では、文字通りのゴミでしかない】
【そうなれば、スカーベッジはさらに怯んで後ずさるはずだ。ファラエナも拘束から解かれるだろう】
【あまりに澄み渡った彼女の願いと信念は、暴力をほとんど用いずして一人の悪党を後退せしめた】
【追撃を仕掛けることも、さらに言葉を重ねることも、言葉を紡ぎ出すことも出来よう】
【いずれにせよ、この場の危機は脱せられたと言えるだろうか】
229 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 22:43:00.13 ID:DOtLKHS/0
>>228
【彼女は自分のことを“ケツァル・コアトル”と言った。そして、“ケツァル・コアトルの皆”とも言った】
【それなら、これに似た個体が何体かは居るのだろう。もしも平和な場だったなら、その誰ともしばらく会ってない話を】
【聞けたかもしれないけれど――今は、そんなことを教えてくれない。ただ。意識のある戦闘人形、という区分】
【――本当は、少しだけ、怖かった。でも仲良くなりたかった、悪いコトをするのは誰だって悲しいと信じていた】
【だから、しなくていいようにしたい。怖いよりも、相手のことを思って――自分の危ない状況とかを無視してしまって】
そんなの嘘よっ、だって、皆、お父さんが居て、お母さんが居て、そうやって決まってるんだから!
生物兵器(ケツァル・コアトル)の私にだって、お母さんが居るの、……お兄ちゃんたちにだって、居るでしょ!
……お父さんとかお母さんが居たら、悪いコトはしちゃダメだって教えるのよ、だって、そうなんでしょっ!
【父親と母親。自分には血の繋がった両親が居ない、居るのは、鍵を拾ったというだけの、ご主人様(マスター)】
【人間じゃない自分にすら母親は居る。そしていろいろ教えてくれた、本の読み方、お絵描きの仕方、“この思考も”】
【――人間として生まれた彼らなら、もっといろいろなことを教えてもらったはずだと思っている】
【悪いコトをしちゃいけない。悪いコトをすると**が迎えに来て連れて行かれる。そんなことから、明日の晩ご飯まで】
……でも、私は、連れてかれるんじゃなくて、自分で行くわ。だって、お兄ちゃんたちとお友達になりたいのは、私なの!
それに、スカーベッジお兄ちゃんは私とお話してくれたのなの、だったらね、私、お友達になるの、無理じゃないって思うな――。
だって、お話できるなら、楽しいお話だって、嬉しいお話だって、出来るでしょ? お兄ちゃんと友達になるの、無理じゃないよ。
【――そんな暮らしが誰にだってあるものじゃないと気付くのには、まだ、少し、時間が要る。現実とのあまりな落差を】
【認めたり、認識したり出来るようになるには――まだ早い、その思考回路は、まだまだ夢のなかでふわふわりと浮んでいて】
【お話できるなら友達にもなれる。彼女はきっぱりとそう言いきって、――集まった光の熱が、蜘蛛の巣をじりじりと侵す】
【かちゃりと途切れたワイヤー同士の擦れる音、ちゃんと取れたらしいと認識すれば、腕や足の動きでそれを外していって】
【なんだかんだ苦労していたのを見るに、そんなに器用でもないらしい、――だのに、心だけは、妙に真っ直ぐで、奇妙】
私はファラエナなの、ケツァル・コアトルの、ファラエナなの! だけど……。
【そうして少しの時間を掛けて、彼女はようやく立ち上がる。再びぴしりと広げられた翼は、彼女を背中から照らして】
【光を少しだけ強めれば、路地裏の暗闇を、昼間のように――照らしだす、彼のことも、照らしてやりたいみたいに】
姉妹たち(みんな)に怒られちゃうかもしれない、お母さんもダメって言うかもしれない、でもね。
――もう決めたのなの、私はね、生物兵器(ケツァル・コアトル)なんて止めて、皆とお友達になりたい!
【こんなこと言ったなら、他のケツァル・コアトルたちはどんな顔をするだろうか。母親は、どんな顔をするだろうか】
【それが不安で、表情は少しだけ気弱になる。――びりびりのスカートの裾をきゅっと握り締めると、きっと彼を見据え】
【今までより大きな声で宣言することで、決意を余計に強くする。悪人も罪人も全部ひっくるめた、“みんな”とお友達になるって】
【――攻撃はなかった。ただ、若干のドヤ顔を見せて、その頃には、寸前に見せた気弱すら、太陽の影に隠され】
【腕や足には薄い切り傷。右手の腕には裂かれた傷。スカートも破かれて、だのに、やっぱり、望むのは――】
230 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/01(水) 23:36:01.97 ID:Uz5boPgwo
>>229
【スカーベッジの脳裏にしまい込まれる情報は、彼女の言葉からわかる範囲のみ】
【この状況下でも、手に入るものをかき集めようとする辺りは、盗賊の面目躍如というべきか】
【意志もつ戦闘兵器。それが何人もいる。集団化しているとすれば、脅威ともとれる】
【眼前の彼女が、恐らくはその中でも特別な存在なのだろう、と推測しつつ】
【やはり意識の大半は、自分に向けられているであろう、太陽の光のような瞳に持っていかれていた】
――ひ、ひひ……ええぇ、いましたとも
あたくしと同じ人殺しだったお父さんと、飲んだくれでしょっちゅう男を引っ張り込んでばかりだったお母さんがね
結局、どっちもあたくしが生まれて少ししたら勝手にくたばっちまいやがりましたよおぉ……
生きてる間は、暴力と罵声しか受けた覚えはありませんなあぁ
おっと失礼、同情して欲しくて言ったわけじゃありませんぜ。ですがね、親ってのは案外と誰でもなれるもんです
そうやって、悪いコトはダメだと教えるのが親だと、そりゃあそうでしょうとも
でもね、覚えておきなさいなファラエナお嬢。それをやらない、やろうともしない親もいるんですよおぉ……
【親。その言葉を聞いた途端、スカーベッジの鉛色の瞳が、より一層深い濁りを見せた】
【語調は静かに。だが、底なしに暗い声音だった。おそらくは、それがこの男を闇の住人足らしめる原因の一つだったのだろう】
【彼女の親は、本当の親ではなかったにしろ、それを教えてくれる程度にはまともだったのだろう、と考えた】
【その純粋すぎる思考すら、その親の手によって仕込まれたものだとまでは、考えは及ばなかった】
ひひ……それでもまだ言いますか……
残念ですが、無理ですよファラエナお嬢……そりゃ、自分で言うのもなんですが、話ができる程度の頭はあたくしも持ってます
ですが、言葉が通じるのと、お友達になるのとじゃあ、全く違いますぜ
周りの人間を見渡せばわかるでしょ? そういうお話をする相手を、みんな選んでるんですよ
あたくしのような者とそういう話をしたがる人間は、そう多くないってことです
【今、ここで現実との食い違いを言葉にして叩きつけることも出来たかもしれないが】
【ピアス男はそうしなかった。なぜそうしなかったのかは、ピアス男自身もわからない】
【だが、彼女のような純真な思いによるものではなかったことは確かだ】
【不器用にワイヤーを解きほぐしていく彼女に、追撃はもはやなかった】
【スカーベッジ自身がこの場は敗北した、と認めざるを得なくなったのだ】
ああまったく、クソッタレの盗賊風情が、なんっつー似合わねえ真似を……説教臭いことまでほざいて
ボスの揺らぎに充てられでもしたかあぁ? ああ、柄にもねえ……
ファラエナお嬢、その決意、どこまで持つもんだか、見てみたいもんですな
あたくしから今言わせてもらえるとするなら……路地裏の連中にはね。あんたの光は眩しすぎる
さよなら、ファラエナお嬢。もう路地裏パトロールなんて、やめときなさいな
【最初の悪意もどこへやら、すっかり暗く静かに濁った瞳を彼女へ向けて。スカーベッジは長い捨て台詞を吐いた】
【己の中の不安と戦い、有刺鉄線に裂かれたスカートの裾を握りしめるその姿。強い視線と、子供っぽいドヤ顔を、沈んだ顔で見返した】
【後は、彼女自身のこれから次第。自分が何かする義理もないし、らしくない真似はもうとっくにしすぎていた】
【自らを再び闇の底へ沈みこませるべく、スカーベッジは踵を返す。彼女が止めることがなければ、そのまま走り去ろうとするだろう】
【――その後。もしファラエナが最初の悲鳴を聞いたところへを向かうならば。若い男が倒れているのが見えるはずだ】
【傍らに落ちたナイフと共に、自分自身の血に沈むその男は、まだ幽かに息をしていることだろう】
231 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/01(水) 23:59:06.02 ID:DOtLKHS/0
>>230
【真夏の青空、その鮮やかさを写し取る瞳は、ヒトによってはからりと気持ちいいかもしれないけれど】
【ヒトによっては暑苦しくって嫌だと思うこともあるだろう。青空の色、太陽の光、――こんな闇では眩すぎる】
【――でも、その表情が歪んだ。ノイズを耳元でかき鳴らされたみたいな表情は、彼の言葉が理解できなくて】
【ヒドい親が居るということを初めて知ったみたいな――、考え込むように視線が落ちる、柔らかそうな頬っぺたの白さ】
【そこに刻まれる紫蝶の刺青も――或いは、彼女の親も“全う”でない証拠になるのかもしれなかったけれど、】
で、でも、……でもでも、でも、……でも、
【初めて、彼女の絶対的で無遠慮で無鉄砲な性善説の神話が揺らぐ、掌がぎゅううっと握りこまれて、唇は言葉を探して】
【たぶん、彼女は見た目通りに思考も幼い。難しい言葉も知らないのかもしれない、だから、言葉を紡ぐのは盛大に遅れる】
でも、……でも、……お母さんに抱っこされたこと、あるでしょ、……?
【――まさか本当にそんなこともない子供が居るかもしれない。それが信じられなくて、認められなくて、尋ねた言葉は】
【彼にだってそれはあるはずだと問いかける、――“にせもののおやこ”、マスターですら、抱き締めてくれるのに】
【“ちゃんと言うことを聞いて”“いい子でいれば”頭だって撫でてくれる。本も読んでくれるし、遊んでもくれるのに】
【(だけれど、“彼女”は、こうして幼子を夜に一人歩きさせている。そして、それは、わざとであって)】
【(わざわざ夜中のこういった、いわゆる悪人たち――に出会わせて、その反応を楽しんでいる。悪趣味な、子育て)】
でも、私は、スカーベッジお兄ちゃんと、お話……したいよ、なの。
【まだ、少しだけ、思考のぐるぐるが残っている。それでも言えた、お話したいって――】
【――相手が相手なら、既に殺されてたかもしれないなんて、きっと、考えてもない。友達になりたい、ただそれだけ】
【友達になりたい、友達になって、悪いコトをしなくていいようにしてあげたい。――まだまだ荒削りな、正義感と】
――さよならじゃないわ、また会うの! 何度だって会ってあげる、それでね、お話するのよ!
【眩しすぎる、とか、よく分からなかった。自分が眩いという感覚はあんまりない、やりたいようにやるだけ】
【皆と友達になりたい。誰も傷つけたくない。後も先も考えない、蛾が光に飛び込むような、その行為でも】
【――走り去っていく背中に掛ける声は、或いは予想通りだったかもしれない。そう、言葉を投げて】
【誰も辺りに居なくなる、――違う、生物兵器たる嗅覚が教えてくれる、血のニオイ、彼女はそれを追いかける】
【そうして見つけ出すのは1人の男。ぱたぱたと駆け寄れば、「大丈夫なの?」なんて何度も尋ね】
【ポケットから携帯電話を取り出すと救急車を手配する、待ち合わせ場所を、街のとある道だと決めたなら】
【魔力で作った馬――それに彼をなんとか無理やりでも乗せて、先導して街のほうへと歩いていくのだ】
【午後の陽だまりの暖かさ、それで彼を優しく包んで。貧血の時は寒いというけれど、知りもしないで、温めてやって】
【――もちろん、彼が抵抗したりするなら、彼女は何も出来ない。ただ、傍で、彼の体を温めてやるぐらいしか――】
232 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/02(木) 00:28:23.64 ID:I5WKxJWWo
>>231
【自分の言葉を聞いて、それを信じられないとばかりに歪む表情】
【目の下の刺青を相まって、それはひどく異質に思えた。考えてもみれば、あまりに純粋すぎるその性質も併せて】
【彼女もまた、歪んだ世界で生きているのではないか、と。そう思わせるには十分だった】
はぁ……幼い子供の信じてることを踏みにじるってのぁ、あたくしも経験のない悪事ですなあぁ
相手にするのは、同じようなロクデナシばかりでしたからねえぇ……
お答えしましょう、ありますとも。あたくしのオフクロは、小さかったあたくしを高々と抱き上げてくれました
床に思い切り叩きつけるためにね。「あんたの脳みそが飛び散るのがみたいんだよ」と言いながら
そんなんでも、間違いなくあたくしのお母さんだったんですから、笑えますなあぁ。おかげで息子のあたくしは、両親そっくりでさ
ですがね、あんたのお母さんもどうなんです? そんな刺青や、こんな時間の独り歩きを許してる辺り……
そもそも、生物兵器のお母さんってのが、もうきな臭いですがね……
【遠慮もなしに吐きつける言葉は、揺らぐ少女の神話をさらに揺るがすように】
【下卑た笑みは鳴りを潜め、代わりに死んだように生気のない表情と瞳で】
【その瞳は彼女だけではなく、その背後に見え隠れする、彼女の持ち主≠ノ対しても、向けられていた】
そうですねえぇ、縁があれば会うこともあるでしょうなあぁ
……その時は、容赦しませんぜ
【返った言葉は、それだけだった。心に忍び込んでくる暖かい光を、暗闇で振り払った】
【背中に投げられる彼女の言葉に、返答した時にはすでに、その姿は路地裏の闇の奥へと消えてなくなっているだろう】
【彼女の正義感とただ一つ抱える信念から、逃げ去るように】
【――彼女が現場へ駆けつけ、声をかければ男は呻きながらも何とか返事はして見せた】
【彼女の作り出した馬に、男は抵抗せず、というよりも出来ないまま乗せられるだろう】
【陽だまりの温もりに包まれて、男は長く息をついた。この分なら、命は助かりそうだ】
【やがて、救急車に引き渡される段になれば。男はファラエナの方を見て、小さく礼の言葉を漏らすはずだ】
【路地裏の闇の中、悪漢と少女の奇怪な邂逅は、こうして幕を下ろした――】
/こんなところで締めでよろしいでしょうか?
/ありがとうございました!!
233 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/02(木) 00:44:35.38 ID:9pxJC1Zo0
>>232
【ふわーっと、意識が少しだけ遠くなるような錯覚。信じられなかった、そんなの、――知らない世界だ】
【抱っこして抱っこしてとせがんだら、おざなりに抱き上げてくれて、「はい終わり」といわれたことはあったけど】
【そんなときだって、たたきつけられはしなかった。――「うそよ」って呟いた言葉が、震えて、夜を揺らして】
ちがうわ、お母さんは、違うもの! お兄ちゃんのお母さんとは違うもん、違うんだから!
いい子にしてたらご本だって読んでくれるのよ、おままごとだってたまにしてくれるし、だから、……。
【ただ、所有の証になる鍵を持っているだけの関係性。でも彼女は擦りこみによって、本当の親みたいに認識している】
【子供が親を疑わないみたいに、彼女も、また、マスターを疑わない。疑えない、――絶対に違うんだと、主張するだけ】
【初めて知った/知らされた世界に、心がぐちゃぐちゃになる。……いい子にしてないとダメだなんて、それはそれで歪み】
【全うな親では無いだろう。親としては多分失格、では、マスターとしてなら? ――それなら、多分、合格できる】
【人間と変わらない人格を持つモノで遊ぶ悪趣味さ。だけれど、ヒトじゃないから罪にもならない、その行為】
【そもそも“彼女”は直接手を下さない。幼子が自分でがんばって切り抜けてくるだけ、危ないところとか、怖いところを】
【それで、だんだんと変わっていく幼子を眺めて楽しむ。他人の要素によって育つ、それは子育てに似て、ちがう】
【――まだ少しだけ心がぐるぐるしていた。子供を愛さない親が居る。子供を殺そうとする、親が居る】
【テレビや新聞ではときどき見る。でも、何か、別の世界のものだと――この世界には関係無いものなのだと思っていて】
【だから、それを見せ付けられて、心が揺らいだ。……でも、それは、目の前で苦しむヒトを、助けない理由にはならないなら】
【道中、彼女は元気付けるように話し掛けてきたはずだ。お話をして、体を温めてやって、元気が出るように、と】
【そうして救急車に引き渡す。路地裏で見つけたのと証言すれば、夜中に出歩いていたことを、軽く咎められながらも】
【無事に帰宅するのはその少し後。――母親は、彼女の傷と引き裂かれた服を見て、「いい子だ」と頭を撫でてやったという】
/おつかれさまでしたー!
234 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/03(金) 21:05:38.10 ID:P/4EVrhf0
【街中――川と土手のあるエリア】
【蜜柑の房のようなお月様が空に佇む、街灯の少ないこの辺りを、それでも十分な程度には照らして】
【もう終わってしまった彼岸花の茶色い残骸と、じゃらじゃら流れる川と、その中ほどにてんてんと置かれた飛び石】
【その飛び石の上には人影が一つあって、――辺りは、月光とも何とも違う、魔力による燐光で照らし出されていた】
…………――、
【魔力の色は桜色に紫色が交じり合った色合い、マーブルとも水玉とも付かぬ混ざり具合が、夜を不思議に照らし出し】
【広がる色合いの真ん中で佇む人影――少女らしい――をぼんやりと映し出す。その髪も肌も瞳も、その色に染め上げて――】
【――桜/紫で染められた髪は、元は黒色らしかった。綺麗な黒色、だからこそ、桜や紫はよく映えて】
【黒と赤のオッドアイは丸くって少しだけ釣ったかたち、真っ白な肌は――今は、少し不気味に染まり】
【ワイン色を基調にして黒をあしらったワンピースと、深い赤色のケープ、垂らされたフードは、長い髪に隠され】
【危うげもなく飛び石の上を踏むのはかかとの厚くて高いパンプスで、ちゃらりと鎖飾りのされているのが、時折鳴く】
ん、ん、……んん――、
【そんな少女はきゅっと目を閉じると――辺りに溢れさせた魔力を取っ掛かりにして、今度は、別の事柄に意識を集中させる】
【――はじめはちらりと零れる燐光、やがては、薄衣のヴェールを羽織るみたいに、新たな洋服で着飾るみたいに、溢れる魔力】
【今度は月白色をしていて。気付けるひとには気付けるだろう、その三色、全部――まるで別人の魔力模様を示していて】
【その耳元には、今まさに広がる月白色と同じ色をした石のピアスが付けられている。右耳だけのそれは、淡く輝き】
【宝玉の、少し異質な感じのする魔力。それが辺りに漂いつつあった、濃厚で清涼な、濃すぎるほどの水の魔力】
【魔術か何かの練習。好意的に見れば「そう」見える景色は、ただ、見方を変えれば、怪しい誰かでしかなく】
【目に付く可能性は十分にあった。――なんせ、明かりの少ないこのエリアで、彼女の居る区間だけが、】
【というより、彼女が立っている位置から半径数メートルずつだけが、――自然とも人工とも付かない光で、照らされているから】
【(それに、魔力の匂いも濃かった。悪いことは(一応)していない(と思っている)のだけれど、――)】
235 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/03(金) 22:12:22.04 ID:7pjdClGvo
【“元”酒場】
【数分前、裏通りに会った古い酒場が盛大に爆発した】
【それはたとえでもなくてリアルに吹っ飛んだ。幸運なことにドアには『クローズド』の看板が提げられていた】
【しかしドアは吹っ飛んで、ガラスは細かく散って、シャッタはグワンと歪んで音を鳴らして黒い煙を吹き出す】
【そして今】
【遠巻きにチラホラとひとだかりが出来た中、ドアがあった場所から男が店内から出てきた】
【背の高い痩せた男は黒髪で黒いサングラスで黒いスーツに黒のネクタイとシンプルかつモダンな葬式スタイルで】
【シャツの裾を出して汚れた格好であった。煙にむせ返り、踏んだガラス片がジャリジャリ言う】
クソッ…何処のどいつがこんな派手な事しやがったんだ……クソッ
【店内は全てがグチャグチャに吹っ飛んでいるはずだが男は悪運に強いのか無傷だったようで】
【今まで散々煙にまみれていたのにポケットから取り出した煙草に火をつける】
ったく……おい!…あー……その………犯人知らない?
【野次馬に男は問いかけるが、人々は目をそらしてそそくさと散っていった。しばらくすれば自警団なんかが来るだろうか】
【少なくともこの男が事情聴取を受けるのは確定だろう。ガタンと店の看板が傾いた】
236 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/03(金) 22:14:20.51 ID:vpsvfmP/o
【路地裏】
【夏――ただでさえ暑いのに陰鬱な空気の路地裏は酷くじめじめしていた】
【場所によってはその辺に捨て置かれたゴミが腐り悪臭を放ってもいる】
【できることならば、近づきたくはない場所だろう】
……40……41……
【だが、そこにはひとつの影があった】
【真っ黒のボサボサ短髪と、深淵を思わせるかのような漆黒の三白眼に、】
【服装も黒としか形容できないような、黒のピーコートに黒のジーパン】
【そしてやっぱり黒色の眼帯を右眼につけた、そんな――暗い顔の少年だ】
【10代半ばに見える彼が行っているのは、いわゆる筋トレというやつだった】
【ごくごく普通の腕立て伏せ。顔は汗でびっしょりになっていて】
……45……っ、よんじゅう――
――はぁっ、はぁ……あー、もうこれくらいでいいや。暑いし
【中途半端な回数だが、そこで限界が来たらしく地面に寝転がってしまう】
【大きく呼吸を繰り返す本人は、気にしている様子はないが――汚い】
【もしこの場所に誰かが来るとすれば、少年はどのように映るのだろうか】
【ところ変わって、とある公園】
【昼下がり。やや大きめのこの公園は、近くに小学校があることもあって子供のはしゃぐ声で満ちていた】
【鬼ごっこをしたり砂場で城を作ったり、それぞれがそれぞれの好きなように遊んでいる】
【彼らはみな純粋だけれど、その純粋さは子供故に、少しばかりの残酷さを見せることもあったりする】
―――――あっ!
「やーい! バカアウリス! 何でこんなの持ち歩いてるんだよ!
返してほしかったら追いついてみろ!」
【例えば、こんな風に――】
【やんちゃ盛りの男の子二人が、すれ違いざまに少女の所有物をかすめ取る】
【むーっと頬を膨らませる少女。すぐに追いかけるも、足の速さで勝つことはできず】
返せ! 返せよ! 返さないと、ボコボコに、するからなっ!
【悔しそうな表情をしながら彼女は強がりを叫ぶのだろう】
【小学校高学年程度の背丈、明るいグレーの髪を右側でサイドテールにして、赤い瞳を持ち】
【シャツの上にデニム生地のサロペットスカートを着ている。そんな――活発そうな女の子だ】
【いつもベルトポーチを貫通させるような形で携帯しているマレット(木琴演奏に使うバチ)は】
【今は男の子の手にあった】
【男の子二人は少女を様子を笑いながらどんどん遠ざかっていく】
【当然後方不注意で、しかも近道としても使われる散歩コースのそばをうろついている】
【そんなだから、誰かにぶつかる可能性も十分にある。あるいは彼女を助ける存在が現れる、のだろうか】
237 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/03(金) 22:15:53.10 ID:vpsvfmP/o
//あ…よく確認せず投下してしまいました
//
>>236
は取り消します。ハズカシイ…
238 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/04(土) 18:01:15.84 ID:XBmxoHF+o
【路地裏】
【汚く、暗く、不穏な雰囲気が常に漂う】
【できることならば、近づきたくはない場所――それが路地裏というもの】
……40……41……
【だが、そこにはひとつの影があった】
【真っ黒のボサボサ短髪と、深淵を思わせるかのような漆黒の三白眼に、】
【服装も黒としか形容できないような、黒のピーコートに黒のジーパン】
【そしてやっぱり黒色の眼帯を右眼につけた、そんな――暗い顔の少年だ】
【10代半ばに見える彼が行っているのは、いわゆる筋トレというやつだった】
【ごくごく普通の腕立て伏せ。顔は汗でびっしょりになっていて】
……45……っ、よんじゅう――
――はぁっ、はぁ……あー、もうこれくらいでいいや
【中途半端な回数だが、そこで限界が来たらしく地面に寝転がってしまう】
【大きく呼吸を繰り返す本人は、気にしている様子はないが――汚い】
【もしこの場所に誰かが来るとすれば、少年はどのように映るのだろうか】
【ところ変わって、とある公園】
【昼下がり。やや大きめのこの公園は、近くに小学校があることもあって子供のはしゃぐ声で満ちていた】
【鬼ごっこをしたり砂場で城を作ったり、それぞれがそれぞれの好きなように遊んでいる】
【彼らはみな純粋だけれど、その純粋さは子供故に、少しばかりの残酷さを見せることもあったりする】
―――――あっ!
「やーい! バカアウリス! 何でこんなの持ち歩いてるんだよ!
返してほしかったら追いついてみろ!」
【例えば、こんな風に――】
【やんちゃ盛りの男の子二人が、すれ違いざまに少女の所有物をかすめ取る】
【むーっと頬を膨らませる少女。すぐに追いかけるも、足の速さで勝つことはできず】
返せ! 返せよ! 返さないと、ボコボコに、するからなっ!
【立ち止まり、悔しそうな表情をしながら彼女は強がりを叫ぶのだろう】
【小学校高学年程度の背丈、明るいグレーの髪を右側でサイドテールにして、赤い瞳を持ち】
【シャツの上にデニム生地のサロペットスカートを着ている。そんな――活発そうな女の子だ】
【いつもベルトポーチを貫通させるような形で携帯しているマレット(木琴演奏に使うバチ)は】
【今は男の子の手にあった】
【男の子二人は少女の様子を笑いながらどんどん遠ざかっていく】
【当然後方不注意で、しかも近道としても使われる散歩コースのそばに彼らはいた】
【そんなだから、誰かにぶつかる可能性も十分にある。あるいは彼女を助ける存在が現れる、のだろうか】
239 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/04(土) 18:43:16.27 ID:XBmxoHF+o
//出かけることになったので
>>238
は取り消します…
240 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/04(土) 22:15:09.09 ID:1taJxEc/0
【街外れ――街の北から南まで突っ切る長い川、その途中の、欄干の上】
【川べりは煉瓦敷きにされて、花壇を作られて、ふれあいロード、なんて名前をつけられた、お散歩コース】
【点々と置かれた街灯が明るく照らす道は、夜らしい不安を拭い去るように、明るく見せて】
……暇よねえ。家に帰っても誰も居ないし、薔薇の手入れは昨日したし……。
【――そんな橋のすぐ横には小さな神社があった。控えめな手水舎と、社と、錆びたブランコだけがあって】
【それが街外れの寂しさを少しだけ目立たせるようだった、――でも、人通りのまるでない場所でないなら】
【佇む女の影は車のライトに照らされる、或いは、その手から零れる、きらきらした魔力の明かりも、薄ぼんやりと顔を照らし】
【手から零れた光がひらりひらりと揺れて――その途中で花弁や薔薇の形を模って、水面へと落ちては、流れていく】
【紺色の髪の女だ。髪は腰に届かないほどまで伸びていて、髪と同じ色をした紺色の瞳は、ほんの僅かに釣った形】
【灰色のシャツと飾りのネクタイ、暗い赤のプリーツスカートが揺れて、素足は長めの靴下に隠されて】
【――退屈そうに頬杖をついて、底の分厚い靴の爪先をふらふら揺らす、――視線が、ちらりと水面へと落ち】
【自分の能力のせいで薄らぼんやり光る色とりどりの薔薇まみれになった水面を見下ろして、また、溜息一つ】
こういうときに友達が少ないと不便なのよね、……、……ま、いいけど。
【――川の上流。彼女の立つのが、そう言う位置なら。水面に落とされた、能力によって作り出された薔薇、それらは】
【ゆっくりゆっくりとどんぶらこ、下流の方に流れていく――それが、静かな異変として、誰かの目を惹くのかもしれない】
241 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/05(日) 15:24:33.69 ID:nfzoLC+Co
>>238
で再募集します!
242 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/05(日) 16:40:59.68 ID:z+DU0kRv0
>>238
//まだいらっしゃいますかー?18〜19時からで良ければ是非絡ませて頂きたいのですが……
243 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/05(日) 16:50:14.17 ID:nfzoLC+Co
>>242
//Yes!その時間からでおkですよー
244 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
2014/10/05(日) 16:58:52.53 ID:1muatXDnO
>>242
//ご飯食べに外に出るのでもしかしたら反応遅れるかもです…
245 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/05(日) 18:12:28.95 ID:z+DU0kRv0
>>238
【そんな男の子二人の様子を見ていたのは、ひとりの女性―――】
【上質の絹糸のようなブロンドの長髪を時折吹く風にさらりと靡かせ、頭には白いキャスケットを被り】
【マリンブルーの瞳は優しく澄み、口元の笑窪が整った目鼻立ちの顔にアクセントを加える】
【首元には十字架のネックレス。歩くたびに彼女の動きに合わせてゆらゆらと揺れて】
【腰までの丈の白いレースチュニックは季節に合わせて涼しげな半袖、そこからすらっと伸びる手首は白魚のよう】
【チュニックのレース地の下から薄らと覗くシャツの桜色は、白色主体のコーディネートに可愛さのアクセント】
【オーソドックスな紺色のジーンズはスキニーな感じで、すらりと長い脚のシルエットを際立たせる】
【足元は白いヒール付きのサンダル。左手の薬指にはプラチナリングとダイヤモンドの指輪が煌めく。
【身長は高くも低くも無いけれど、すらっとした足や豊かな胸元のお蔭でスタイルは良い―――外見はこんな感じ。】
【年齢は20歳を過ぎたあたりだろうか。少女と言うには少し年を取り過ぎているくらいか】
【大よそ散歩でもしていて、休憩がてらベンチにでも座ろうと公園に近づいたといったところか】
【立ち居振る舞いや外見は非常に温厚そう。少なくとも誰かを傷付けるような真似は絶対にしなさそうな感じで】
【警戒すべき人物ではないというのも直ぐに分かるだろう。そんな彼女は、少女に微笑みながら声を掛ける――】
―――あれは、貴女の物ですよね?
人の物を盗る悪い子には、ちゃんと謝って返して貰わないといけませんね。さ、取り返しに行きましょうか!
【少し悪戯っぽくニコッと微笑めば、突然女性は少女の眼の前からフッと消えて―――次の瞬間には、逃げる少年の前に現れる】
【……こっそり使ったのは転移魔法。人の物を盗る悪い子に一泡吹かせようと、少し悪戯心も込めて少年たちを驚かそうとしたのだ】
【目の前に突然現れた女性に、少年たちはどんな反応を見せるのだろうか……?】
【因みに少年たちの目の前に立った女性、優しそうではあるが隙が無い。】
【どう動いても逃げられないような、そう―――まるで熟練した戦士のような隙の無さ。姿はどう見ても若い主婦なのだが……】
【引き返そうとしても駄目。だって、引き返した先にはマレットを掠め取った少女がいるのだから】
【声色に怒気は孕まず、けれど母親がいけないことをした我が子を叱るように。マリンブルーの穏やかな瞳で、少年二人の目を見て】
【少年たちが逃げないならば、諭すようにして声を掛ける。決して高圧的に頭ごなしに叱りつける事は無く―――】
―――――こら。人の物を盗っちゃいけないって、お母さんから教わりませんでしたか?
考えてみなさい。もしあなた達が自分の大切な物を盗られたら、どんな気持ちになりますか?……勿論、悲しいですよね。
自分がされたくない事は、他の人にもやってはいけません。―――さ、ちゃんと「ごめんなさい」って謝って返しましょう!
【もし少女が此方に追いついているならそのまま、遠くで立ったままなら手を振って呼び寄せて。―――その場に4人が揃えば】
【少年たちがちゃんと謝ってマレットを返すか、見守る。さて、少年たちは返すのか?少女は少年たちを許してあげるのか……?】
>>244
//了解です!此方も少し出かけて7時半には戻ってきますので、ゆっくりお返し頂ければ!
246 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/05(日) 19:40:31.97 ID:nfzoLC+Co
>>245
【悔しさと怒りとを顔に滲ませながら佇む少女】
【声をかけられると不機嫌そうにそちらを見遣る】
そうだけど……もしかして、手伝って、くれるのか?
って――え? どっか、いったぞ……?
【突然消えてしまった女性を探そうと、きょろきょろあたりを見回す】
【彼女の姿はすぐに見つかった。あ、とちいさく声を漏らすと】
【助けてくれそうで嬉しいやら、見方が現れて安心したやらで、心が軽くなって】
【すぐにそちらへと走って行くのだろう】
【……一方、男の子二人組はというと】
「……! ……!」
「……え、っと……」
【急に現れ、目的もわからないが逃がしてくれそうにはない雰囲気――】
【これだけで、彼らはどうすることもできず言葉を失った】
【諭されるがまま彼らは頷くのだろう。そしてそこに、少女がやって来る】
【「返せ」 少女がそう言うと男の子たちはごめんと一言謝り、マレットを少女に返す】
【少女は半ばひったくるように受け取ると――】
……なあ、こいつら、殴っても、いいよな
アウリスの、宝物、取ろうとした。だから、アウリス、こいつら、ぶっ飛ばす
【ぐ、と拳を固めて、先ほどまでマレットを持っていた男の子を思いきり殴りつけようとするだろう】
【どうやら気が収まらないらしい。一応女性に許可を取ろうとしているが故、止めることも可能だろうが――】
【果たして女性はどう動くのだろうか】
//遅くなりましたがお願いします…!
247 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/05(日) 20:50:47.54 ID:z+DU0kRv0
>>246
【驚いた様子で言葉を失う少年たち。急に知らないお姉さんが目の前に現れて逃がすまいと正面に立っているのだから、当然と言えば当然か】
【―――人の物を取るのは大人も子供も関係なく良くない事。子供の遊びだと言って許されるようなことではないから】
【同じ年ごろの子供を持つ母親としても、ちゃんと諭してあげたかった。―――どんな子供でも、ちゃんと言い聞かせれば分かってくれるから】
【少年たちが素直に頷けば、女性は「宜しい!」と一言告げてにこりと微笑む。まるで反省した子供を褒める母親のように】
【―――やがて駆け付けた少女が此方に辿り着けば、二人がちゃんと謝って盗った物を返す様子を見守る。】
【少年達の「ごめん」の一言と共に素直にマレットが返還されれば、これで一件落着、」かと思いきや―――】
【少女はまだ許せないらしい。握り拳をギュッと作って、思いっきり振りかぶって少年を殴ろうとする】
【が、その握り拳が少年に当たる事は無い。なぜなら―――女性が、振り上げられた拳を両手で包んでいたから。】
【拳を暖かな両手で包み込んだままそっと降ろさせると、今度は少女の目を優しく見つめて諭す―――】
―――いいですか。
もしあなたが許さず、今思いっきり殴ったとしましょう。……それで、あなたの心は元通りになりますか?
……なりませんよね。二人は痛いし悲しいし、あなたも嫌な心が残るだけです。
でも、許してあげれば二人はきっとあなたに感謝します。あなたも優しい気持ちになれます。
二人はちゃんと反省して、あなたに宝物を返してくれましたよね?「ごめん」って謝ってくれましたよね?
だから、謝った人は笑って許してあげましょう。本当に強い人は、相手を笑って許せる人の事なのですよ。
ほら、笑って「いいよ」って言ってごらんなさい。―――きっと、殴るより心がすっきりしますよ!
【そして、そっと手を拳から離す。―――これで、殴ろうと思えば少女は少年に殴れるだろうが、果たして】
【許すことが出来るか。殴ってしまうのか。……それは少女次第】
//すみません、急に入った用事で遅れてしまいました……!
248 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/05(日) 21:14:05.49 ID:nfzoLC+Co
>>247
【もはや殴りつけることしか頭になかった少女】
【拳が前に出ないことを不思議に思い、自身の拳を見つめて――ようやくその原因を理解する】
【何で止めるんだと言いたげな険しい表情が女性へと向けられるのだろう】
そんなんで、すっきりするはず、ないだろ!
絶対、こいつら、反省なんて、してないんだぞ!
いっつもそうなんだぞ! また嫌なこと、するに、決まってる!
【下ろされる拳。再び振り上げられはしないけれど、やっぱり許せないよう】
【でもほんの少しだけ俯いて、荒い呼吸を繰り返しているのを見れば――】
【怒りを無理やり鎮めようとしているようにも感じられるか】
わかった、許す! 許すから、どっか行け! アウリスの、前から、いなくなれ!
【やがて顔を上げると、そんな風に思いっきり叫ぶのだろう】
【とても許したようではないけれど、それでも不問に付すことにしたらしい】
【男の子たちはすぐに去ろうとはしない。ただ、少女の言葉を受けて女性をちらりと見遣る】
【彼らの中ではこの場では年齢的に女性が一番偉い、ということになるのだ】
【だから女性の許可なくしては逃げれないと思っているのだろう】
【ただ、その顔はとても、早く解放してほしそうなものだったりするのだが】
249 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/05(日) 22:11:09.57 ID:z+DU0kRv0
>>248
―――
【―――許すというのはとても難しいこと。大人でも許せないと思ってしまうことは多いのだから、子供ならなおさら】
【……それでもこの少女はぐっと我慢して、堪えて、殴りつけなかった。それだけでも十分偉い。他人を傷つけるか傷つけないかは大違いだから】
【険しい顔を向けられてもなお、女性は笑顔を崩さない。俯いた少女を宥めるように、そっと頭を撫でてあげて】
【少年たちが帰りたそうな顔でこちらを見ているものだから、最後にもう一度自分が嫌がる事を人にしないように諭して】
【男の子達には「もう行っていいですよ」と告げる。あんな表情をしていたのだから、恐らくすぐに去っていくことだろう】
【それから、女性は少女に話し掛ける。まだ気が立っているかもしれないけれど、優しく微笑みを向けて】
―――よく我慢して、あの子達を殴りませんでしたね。
……今は難しいかもしれないけれど、いつか人を許せる人になって欲しいです。
誰かを笑って許せる人になったら、周りの人が「あいつはいい奴だから、嫌な事をしないようにしよう」って思うんです。嘘じゃないですよ?
だからね、許すことは他の人の為じゃなくて自分の為になるんです。だから、出来る範囲でいいから広い心を持って下さい。お姉さんからのお願いです!
―――難しい話や嫌な事は終わりにしましょうか!
250 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/05(日) 22:15:36.36 ID:z+DU0kRv0
>>249
//すみません、途中送信してしまいました……!
>>248
―――
【―――許すというのはとても難しいこと。大人でも許せないと思ってしまうことは多いのだから、子供ならなおさら】
【……それでもこの少女はぐっと我慢して、堪えて、殴りつけなかった。それだけでも十分偉い。他人を傷つけるか傷つけないかは大違いだから】
【険しい顔を向けられてもなお、女性は笑顔を崩さない。俯いた少女を宥めるように、そっと頭を撫でてあげて】
【少年たちが帰りたそうな顔でこちらを見ているものだから、最後にもう一度自分が嫌がる事を人にしないように諭して】
【男の子達には「もう行っていいですよ」と告げる。あんな表情をしていたのだから、恐らくすぐに去っていくことだろう】
【それから、女性は少女に話し掛ける。まだ気が立っているかもしれないけれど、優しく微笑みを向けて】
―――よく我慢して、あの子達を殴りませんでしたね。
……今は難しいかもしれないけれど、いつか人を許せる人になって欲しいです。
誰かを笑って許せる人になったら、周りの人が「あいつはいい奴だから、嫌な事をしないようにしよう」って思うんです。嘘じゃないですよ?
だからね、許すことは他の人の為じゃなくて自分の為になるんです。だから、出来る範囲でいいから広い心を持って下さい。お姉さんからのお願いです!
―――難しい話や嫌な事は終わりにしましょうか!
そういえばそのマレット、とっても大事にしてるみたいだけれど……どうしてあなたの宝物なんですか?良かったら教えて欲しいなーって……
そういえば自己紹介がまだでした!私はマリアって言います。
アウリスちゃん、でしたっけ?宜しくお願いします!
251 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/05(日) 22:39:56.08 ID:2lRmX+s8o
【公園】
【街灯も何もない真っ暗な隅っこの方に一人の人物が何かをしている】
ふっ!!
ちがいますわ…もっとこう…威力が出る息の吹き方を…
フンッ!!!
【手に持っているのは円筒形の細い棒。そしてそれに口を当てて息を吐く】
【どうやら吹き矢を目の前の木に飛ばしているらしいが全く刺さっていない】
【と言うよりほんの数mの距離なのにたどり着いてすらいない】
亀喜家の私の吹き矢が…こんなにもしょぼいだなんて…
きっとこの吹き矢は物凄く不良品ね
【吹き矢から口を離してそれをまじまじ見つめる】
どっかに穴とか開いてないかしら…
【いろんな角度から吹き矢を眺めていたが、間抜けなことに手を滑らせて吹き矢を落としてしまった】
やっぱり不良品ね!私が持って落ちるはずないもの!
【ころころ転がっていく吹き矢、さて…どこに行きつくのか】
252 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/05(日) 22:52:10.13 ID:nfzoLC+Co
>>249-250
【少年二人は振り返りもせず小走りで去ってゆくのだろう】
【少女はそれを忌々しそうな目で見つめて、やがて大きなため息を吐く】
……いやだ。あいつら、そんな風に、思うわけ、ない
それに、やられっぱなしも、アウリス、いやだ
さっきは、許したから……だから、次、やられたら、次こそやり返す
【頭に手が添えられたあたりからうっすら涙が滲んでいた目をごしごし擦る。とても勝気な性格なのだろう】
【次やられたら、何て言葉は女性の言葉を聞きいれているようでもあるし】
【女性の言葉が嘘だとわかった時には容赦しないと言っているようでもあった】
マリア、か。よろしく。アウリスは、アウリス・ダシュプーシュって名前だぞ
えっと、これ、アウリスの、誕生日に、初めて買ってもらった、マレットなんだ
他にも、いっぱい持ってる、けど……やっぱり、これが、一番、大切
それに、アウリス、能力使う時も、マレット使うから……無いと、困る
【どうやら彼女は能力者らしかった。とはいえ能力を発動させるのに今持っているマレットが必須というわけではないだろう】
【純粋に、初めて買ってもらったから大切にしているだけ】
……マリア、用事とか、無いのか? ここで、アウリスと、喋ってて、いいのか?
無いなら、一緒に、遊びたい! 今、ネモもいないし、退屈だったんだ
【ネモとは友達のことなのだろうか。でも今はおらず、一人では遊びにも限りがあって】
【そんなだから一緒に遊んでくれる人がほしかった。じぃ、とマリアを見つめる彼女の眼はきっと】
【一目瞭然の期待に満ちているはずだろう】
253 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/05(日) 23:08:04.49 ID:FiRdKiTz0
【風の国――UNITED TRIGGERの事務所兼酒場】
【楽しげな笑い声が反響する室内、おいしそうな食べ物の匂いとが混ざり合って、楽しげな雰囲気が満ち】
【その店内をぱたぱたと歩き回っている姿、そのたびに両手には食べ物とか、お酒とか、いっぱいいっぱいに持って】
ふぁ――……、
【それでも、少しすれば食べ物もお酒も行き渡って、少しだけ暇になる。そうなれば】
【ちょっとだけせわしなかった“彼女”はカウンターの隅っこ、空いてる席に腰掛けて――、ふうと溜息、】
【吐く暇もなく、うっかりしていたみたいにカウンターの中に入っていく、そして、お皿とお鍋、食べ物をよそって】
【――本当なら腰まで届く黒髪は、今はきっちりと高いところでポニーテールに結われて、蝶々みたいなリボン飾りがゆれ】
【黒と赤、オッドアイの瞳は丸いが少しだけ釣った形、右の耳には、宝玉の欠片をあしらったピアスを付け】
【首筋に鈴のついたチョーカー、服装は――紅梅色の布地に桜の花模様を散らした、和装メイドというようなそれで】
【オフホワイトの白すぎないエプロンの端にはひかえめなフリルとステッチ模様があしらわれていて】
【長い靴下と、こればっかりは動きやすいようにか、かかとの少しだけある、いつもより低いパンプスを履いて】
【――少女、である。酒場で給仕しているにはあどけないというか、幼く見えるのだけれど――】
はいどうぞ――っ、
【深めの皿に盛られたのは大盛りのロールキャベツ。それを、彼女は客席に置いてやって。そこの客たちと】
【三言ほど会話するとまた別の仕事に戻っていく。――でも、そこにあるのは、目が回るほどの忙しさ、とかでもなさそうで】
【誰かが来れば対応する余裕ぐらいはあるだろう。貸切というのは難しいかもしれないけれど、会話ぐらいも、きっと】
【空いている席はちらほらあるが、一番静かなのは、さっき彼女が一瞬だけ座ったカウンター席の一番すみっこ】
【隅っこというせいか、テーブルの上、壁際には数冊の本が立てかけるように放置されていて――給仕の少女の私物、なのだが】
【櫻の国についての本だ。観光できる場所とかが書いてある、本。――邪魔なら、本人に言えばいいはずで】
【もちろん、他の席に座るというなら関係のないことだ。そんなちょっとした余談でしかない出来事、ひっそりと】
254 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/05(日) 23:25:29.96 ID:z+DU0kRv0
>>252
【―――ちゃんと謝って返して貰ったのだから、やられっぱなしではないんだけどなぁ……なんて、心の中で苦笑いしてみる】
【男勝りで負けず嫌いな子なのだろう。あの子達が反省したかどうかは分からないが、次≠ェ無い事を願うばかりである―――】
【さて、そんな話も程々にして自己紹介。少女の名前は話の一端から聞き取れていたから、自分の名前も教えてあげて】
【訊いてみるのはマレットの事。どうしてそんなものを宝物にして大事に持ち歩いていたのか気になっていたのだ】
【本来ならば打楽器を演奏する器具。それ単体で持っていたところであんまり意味は無い気がするのだが……】
―――そっか。誕生日に買って貰ったから宝物……じゃあ、誕生日の思い出も詰まってるんですね!
ふふっ、それなら取り返せて良かったです。大切な宝物ですもんね、大事に持っておかないと!
……マレットを使う能力?不思議ですね……どんなのなんだろ。
私の宝物はこのネックレスです。特に変わった所は無いんだけれど……私の大切な友達がプレゼントしてくれた物なんです!
【大切にしている理由を聞けば納得。誕生日に始めて貰ったプレゼント……成程、それは大切な宝物だ】
【誕生日プレゼントは大切なものが多い。マリアも子供の頃誕生日に貰ったブローチを、今でも大切に持っているくらい】
【アウリスの宝物の事を教えてくれたから、お返しにマリアの宝物についても教える。―――マリアの宝物は、今首に下がっているネックレス】
【アウリスのマレットと同じで特に変わった物では無いけれど……大切な友人からの贈り物だから、大切にしているだけ】
一緒に遊ぶの?ふふっ、よーし……それじゃ、遊びましょうか!
何して遊びましょうか―――そうだ!折角だからアウリスちゃんの能力、見せて欲しいです!
【一緒に遊んで欲しそうな眼。丁度散歩中で時間もあるし、遊んであげたら喜ぶに違いない―――そんな想いもあって】
【一緒に遊ぼうかと告げれば、その後少し考えて―――アウリスの能力を見せてもらうことにした】
255 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/06(月) 00:03:37.94 ID:HU6jIAGGo
>>254
【そう、彼女――アウリスは口調からも察せられる通り、男勝りな性格だった】
【でも歳にしてはいまいち頭の回転は良くないようで、たどたどしい話し方で】
【そのくせ自分の考えを主張しようとするのだから、好いてくれる人が少ないというのは、余談か】
そうだぞ! 初めての、アウリスだけの、マレットなんだ! パパとママに買ってもらったんだ!
マリアも、宝物、あるんだな。ひひ、誰かからの、プレゼントって、嬉しいよな!
【プレゼントを贈られるのが嫌な人なんてそうそういないだろう。それはアウリスでも、マリアでも、きっと同じ】
【大切な人からもらえたなら、嬉しさは倍増する。それが欲しかったものなら――言うまでもない】
【それにしても単体で機能しない楽器の一部を肌身離さず持ち歩くのは、さすがに大事にしすぎかもしれないが】
いいのか!? やったー!
ひひ、アウリスの、能力、見たいのか?
じゃあ、えっと……あのベンチの、とこまで、来てほしいな!
【何も無いところでは使えないのだろうか、マリアの手を取って、ベンチまで行こうとする】
【マリアが座ろうとすると、彼女はそれを止めようとするだろう。立って見ておいてほしいらしい】
じゃあ、始めるぞ。これが、アウリスの、能力、だっ!
【立ち位置はベンチの後ろ。マレットを取り出すと、背もたれにそれを振り下す――】
【瞬間、響くのは、紛れもない木琴≠フ音――柔らかく、耳に心地よい、あの音だ】
【まるで本物の木琴を演奏するみたいに、アウリスは次々に音を生み出してゆくだろう】
【うさぎにも似た動きで、時折ぴょんと跳ねて移動しつつ、音の連なりが有名な童謡を奏でてゆく】
【そして曲が進むにつれて、ベンチの上や周りに、淡い光でできた兎が次々と生まれてゆく】
【これがアウリスの能力なのだろう】
【マレットさえあれば木琴演奏が可能となり、用途は不明だが光りの兎を生み出す能力――】
【連打の音が小さくなっていき、完全に無音となれば演奏はそこで終了する】
【アウリスはすぐにマリアへと向き直り、どうだったと感想を求めるのだろう】
【光の兎は消えてない。彼らも座り直すと、感想を聞きたげにマリアを見つめる】
/すいません、ここらがタイムリミットです…持ち越しか置きレス移行をお願いしてもいいでしょうか…
256 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/06(月) 00:04:30.56 ID:ARHZHNPD0
>>253
【扉を開けてみれば、酒場のもつ独特な、料理とつまみとアルコールの匂い】
【店内に入ってきた人物は、アシッドグレイの長髪を揺らしながら奥へと進む】
【導かれるようにカウンターの隅の席に腰掛ける、置かれている本は彼にとっては静けさの代償にもならない、と言うのも、彼は大人数と囲む席はどうも苦手だからで】
【それに入るときも静かで、何と言うか、意図的に影を薄くしているような感じだった】
【清潔感のある白いワイシャツに蒼いネクタイ、最近は気温も下がってきたからかその上には黒いベスト】
【それに合わせた黒のスラックスといった服装の彼は、黙って手を挙げ店員……つまりは少女を呼ぼうとするだろう】
【近付いてきたのなら、そのまま手を額の辺りにやって軽く、本当に軽く敬礼の様な仕草で挨拶】
よう、頑張っているな、仕事はもう馴れたか……?鈴音ちゃん。
制服もなかなか似合っているじゃないか、セリーナがこんなものを用意してるとは……
うむ、これを言葉にするなら「かわいい」と言うのだろうな、兎に角、今日は客として来てみた。
【彼……ミハエル・ガーナランドは鈴音に、まずは適当に話しかけた】
【仕事はどうだとか、制服が似合っているとか、そんな他愛もない話】
【勿論、鈴音が忙しいのなら先にそれを済ませてもそれまで待つだろう】
257 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/06(月) 00:05:02.07 ID:StunCq1e0
>>255
//了解です、ではまた今日と同じくらいの時間に返しておきます!度々遅れてすみませんでした……!
258 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 00:21:06.16 ID:wx3vKRXw0
>>256
【ちらりと視界の隅に映った人影、それが既存の客のものでないのに気付けば、彼女はいらっしゃいませ!と声を挙げ】
【帰る客の勘定、皿の片付け、机を拭いて――その瞳がまた隅っこに挙げられた手を見出す、きちんと店内を見ている証拠】
【ちょっとばたばたしている感じはあるけれど、ちゃんと店が機能しているのだから、上出来だろう。――今日は一人らしい】
あ――いらっしゃい、ミハエル。ごめんね、ばたばたしてて、気付くの遅れちゃった――……。
……うん、お仕事はだいぶ慣れたの、前もね、食べ物のお店でお仕事してたことあるし、だいじょうぶだよ。
【ぺこりと小さな会釈。きゅっと軽く握った手を頬の辺りに添えて、浮かべた笑みは、あどけなさによく似合う】
【「これからは暇になっていく時間だから」とそう告げて、――かわいいだなんて言われたら、一瞬だけきょとんとしてから】
【くすくすと笑って、「ありがとう」なんて言うのだろう。短めのスカートをつまんでひらりとさせ、覗くのはペチコート】
今日のおすすめはロールキャベツだよ、……そこの八百屋さんでキャベツが安かったの、内緒……でもないけど。
ご飯食べに来てくれたんだよね? それともお酒にする? わたし、お酒は詳しくないから、おすすめとか出来ないけど――。
【さっき別の客にも出していたもの。なんでもキャベツが安かったからたくさん買ったのだと言って、それをおすすめとし】
【ご飯とかもちゃんとあるよってことをアピールしながらも、もちろん、お酒を楽しみに来たのでもいいと、そう続け】
【でも何が合うとかの紹介は出来ないのだと言う。――そもそも本人が飲めない酒が多すぎるのも、問題だったが】
あ……ごめんなさい、本出しっぱなしだ――、
…………櫻の国に行ってみたいの、行ってみたい場所があるんだ。
【――そして彼女はカウンターに置きっぱなしだった本を発見する、少し慌てた様子でそれを回収すると】
【カウンターの中に片付けて。何にもなかったふりをするみたいに、手をぱたぱたさせたと思うと――】
【苦笑気味にそう続ける。そして、「ご注文は?」なんて尋ねるのだ、「材料があれば、作るよ――」と付け足して】
259 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/06(月) 19:48:25.18 ID:StunCq1e0
>>255
ふふっ―――そうですね、大好きな人からのプレゼントって嬉しいですよね!
……嬉しいのはきっと、プレゼントと一緒にその人の心も贈られるからじゃないかなって思います。
あなたのお父さんやお母さんが、「アウリスちゃんの喜ぶ顔が見たい、笑顔でいて欲しい」って……そんな思いもプレゼントと一緒に贈ったんじゃないかな?
【プレゼントがなぜこんなにも嬉しいのか。―――きっとそれは、プレゼントをするという行為が単に「物を与える」だけではないから】
【プレゼントと一緒に、送り主の心も贈られるのだ。喜んで欲しい、笑顔になって欲しい……そんな思いが伝わるから、きっとこんなにも嬉しいのだ】
【大切な人から貰う、プレゼントに込められた温かな想い。実は、それこそが一番の宝物なのではないだろうか―――】
(……ベンチ?アウリスちゃんの能力って、座ってすることなのでしょうか……?)
……あ、座っちゃ駄目なの?
【手を取られれば、引かれるままにマリアは付いて行く。ぐいぐいと引っ張られてベンチまで辿り着けば】
【腰を下ろそうとした所で止められる。ベンチまで案内しておいて座ってはいけないとはどうしたことか……?】
【少し不思議がって首をひねっていると、アウリスはその小さな手でマレットを握り―――】
―――あら……!
【―――振り下ろした瞬間、「コン」と暖かな木の音色が響き渡る。紛れもない、木琴の音色だ。―――叩いているのは何の変哲もないベンチだというのに】
【木琴を演奏する要領で温かい音色が幾重にも響き、奏でられてゆく。ベンチを叩くだけで木琴の音が奏でられること自体も驚きなのだが、演奏もまた上手】
【そして、次々と生み出される兎の形をした淡い光。これも彼女の能力なのだろうか?まるで、童話の中に入ったようだ―――】
【―――聴覚にも視覚にも楽しい演奏だった。気がつけば無意識に体を軽く揺らしてリズムを取っていたくらいだもの……】
素敵な演奏でした!楽しくて、心がほんのりあったかくなるような……そんな感じです!
……これがアリウスちゃんの能力ですか。まさかマレットだけでこんな演奏が出来るなんて……
この兎さんたちも、アリウスちゃんの能力ですか?ふふっ、とっても可愛い……
私、兎さんが大好きなんです!まん丸の目やピョンピョン跳ねる姿が、とても愛らしいなって―――
―――さて!こんどは私の番です。アリウスちゃん。……空を、飛んでみたくはありませんか?
飛びたいなら、私の手を握って下さいな♪
【いっぱい楽しませてもらったから、今度はマリアがアリウスを楽しませる番。―――ニコッと笑って、空を飛んでみたい?と訊いてみる】
【ところで、空を飛ぶってどうやって?―――それは、手を握ってからのお楽しみ。勿論嫌なら握らなくてもいい】
260 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/06(月) 20:30:09.06 ID:DsMKyNMho
>>251
で再募集です!
261 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 21:09:21.51 ID:wx3vKRXw0
>>251
【ころり、ころり、まるで生物みたいに気まま、その指先から逃れた吹き矢の、歩く先】
【ふらりと通り縋ったのは偶然だった。――そして、それを、運悪く踏んづけてしまったのも、たぶん、偶然で】
わ、――――きゃ!?
【高い高い声が夜に響くというより反響する。鈴の音みたいな声だ、普通に聞けば美しいとも思えるそれは、】
【ただ、無意識に零れた悲鳴となると、耳にちょっぴりキンとする音階。――続くのは、ずべしゃあと無惨な音】
【――黒い髪の少女だった。腰まで届く長さを緩く三つ編みに編んで、一緒に編みこんだリボンの色は、真っ赤な赤】
【黒と赤のオッドアイは真ん丸いけれど少しだけ釣っている、右耳にだけ付けたピアスは、――宝玉の欠片をあしらったもの】
【ふわふわのファーがついた赤いケープと黒いワンピース、ふわっと丸みを帯びるスカートのラインが、今では地面に押し粒されて】
【無惨にしりもちをついたお尻から伸びるすらっとした足は、かかとの分厚い高いブーツで、それが余計に】
【バランスを取りづらくしたのだろう、それはもう、おもしろいぐらいに、無惨に転んでしまった少女のすがた】
いた……、
【そうして転んでしまった少女。その様子は、手を滑らせた当の本人にも良く見えたことだろう、あまりにもひどい様子】
【本当に油断していたのか受身も取れずに。咄嗟についた両手、そっと持ち上げてみれば――赤い赤い、血の色】
【土と石とが交じり合えば、黒く赤く濁って綺麗じゃない。じりじりじくじくする痛みが、僅かに情けなさと泣きたさを誘って】
なにこれ……、……。
【すっかり意気消沈して掌に食い込んだ石を爪でぽろりと落とす、――それから気付く、足元に転がる謎の筒】
【吹き筒とかいう名前も知らずに彼女はそれを取り上げると、(いちおう)血をつけないように、それを眺めて】
【それから視線を周囲に巡らすのだ。落としものか忘れ物か、近くに誰か持ち主が居ないか――なんて、そんな意味合い】
【――そして、すごい勢いで逃げ出したりしない限りは、その姿を見出すのだろうか】
【吹き筒はまだ彼女の手の中にある。怒鳴りつけてくることもないが、黙って取り返せるかと言えば、多分無理だ】
【それから少女は立ち上がらないけれど、体勢を変えて。そちらに身体を寄りかからせるように、体重を動かせば】
【はじめの悲鳴めいたそれよりずっと落ち着いた鈴の音で、「あの」だなんて声を掛けてくるだろう、――まだ、言葉は続かない】
/まだいらっしゃればー
262 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/06(月) 21:10:48.94 ID:6KakGSmJo
>>251
【町中を巡回していた夏鈴は休憩するために公園へと足を進めていた】
【その公園の入り口で吹き矢を見つけたのである】
あれ?こんなところに吹き矢が・・・。
誰のでしょうかね?
【夏鈴はそれをもって公園の中に入る】
【おそらく持ち主であろう鶴子の元へと行き】
すいません、この吹き矢はあなたのですか?
【と話しかけたのであった】
263 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/06(月) 21:11:15.79 ID:6KakGSmJo
>>251
【町中を巡回していた夏鈴は休憩するために公園へと足を進めていた】
【その公園の入り口で吹き矢を見つけたのである】
あれ?こんなところに吹き矢が・・・。
誰のでしょうかね?
【夏鈴はそれをもって公園の中に入る】
【おそらく持ち主であろう鶴子の元へと行き】
すいません、この吹き矢はあなたのですか?
【と話しかけたのであった】
/まだいらっしゃいますでしょうか?
264 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/06(月) 21:21:52.46 ID:6KakGSmJo
>>262
>>263
/連投すいません
/抜けさせていただきます
265 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/06(月) 21:22:29.45 ID:DsMKyNMho
>>261
あら……これは宜しくないですわね…
【悲鳴に感づきちらっと見やれば足を躓かせた少女】
【その原因が自分にあるとも知らずに】
【と言うより自分にあったとしても、今は傍観しているだけだろう】
なにかしら?
【声をかけられてちらっと見やる】
【そこにあるのは自分の吹き矢】
【その時コイツは理解した、悪いのは自分だと】
【しかもよくよく見れば血が出ている】
あら…血が出ているじゃない、仕方ないわね…
【吹き矢を手に取る前に大きな袴をゴソゴソと漁った】
ほら…これを使って。これで消毒して
【袴から出てきたのは消毒液と小奇麗なハンカチ】
【白無地のハンカチは結構な高級品のようにも見える】
女の子なんだからばい菌が入れば大変よ。
【始終つんけんしているけどどうやら相手のことは心配しているようで】
【腕を組みながらも相手の事をじっと見つめている】
/宜しくです!
>>264
/またの機会に宜しくです
266 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/06(月) 21:41:46.65 ID:HU6jIAGGo
>>259
ひひ、アウリスの能力、結構、いいだろ!
アウリスの能力、木琴の音と、兎、出すことができる
戦うことも、できるんだぞ! 兎を、破裂させて、音で、攻撃するんだ!
……理由無く、やると、怒られるけど
【褒められると彼女はにひ、と笑みを零す】
【しっぽが八分音符の形をした、光の兎たちも嬉しそうに跳ねる】
【本物の兎みたいにしばらくそうしているが、やがて消えてゆくだろう】
【どうやら戦うこともできるらしい。音とはすなわち衝撃】
【殺傷力はそんなに無いようにも思えるが――】
……空? マリア、空、飛べるのか!?
落ちないよな! 落ちないなら、飛んでみたい!
【ちょっとだけ理解が遅れたようだけれど、マリアが飛んでくれるのだとわかると】
【彼女は目をキラキラさせて、マリアの手を取るのだろう】
//遅れました…orz
267 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 21:41:54.82 ID:wx3vKRXw0
>>265
【手の傷がじくじくと鼓動のたびに痛んだ、眺めているとなんとなく嬉しくはないので、早々に視線をそらして】
【洗わなくっちゃ、とか、そんなことを考えるのだけれど――とりあえず、相手に尋ねて、持ち主ならば返してから、と】
【そう思ったのだろう。血をつけてしまわないように指先でつまんでそちらに差し出してみれば、――多分、当たり】
あなたの?
【そう尋ねて少女は首をかしげた、そうすると、長い三つ編みがふわっと揺れて――編んだリボンの金の縁取りが煌いて】
【頷くなり何なりすれば少女も納得するのだろう、別段責めるでもなく、それを差し出そうとして――その変わりに、】
【消毒液とハンカチを差し出されて、一瞬だけぱちくりする、丸い瞳がもう少しだけ丸みを帯びて、一瞬だけ黙って】
……いいの? ありがとう――でもハンカチはいいよ、わたしのがあるし、借りたら、汚しちゃうし……。
これあなたのだよね、返すね……、……あ、ちょっと待って。
【にこりと浮かべてみせた笑顔は、あどけなさの残る顔つきによく似合って、少しだけ幼い笑顔】
【それが彼女にはよく似合っていて――、それから少しだけ眉を下げると、ほんのりと困ったような顔をして】
【消毒液はありがたく、と受け取る。だけれどハンカチは辞退するし、たぶん、押し付けようとしても受け取らない】
【それから例のものを返そうとするのだけど――ふと思い立ったように肩掛け鞄を漁ると、自分の分、のハンカチを取り出して】
【一応きゅっきゅと吹いてから返そうとするのだろう。――暗くて血が付いたかが良く見えないから。一応拭いた、という感じ】
これは借りるね、……――。
【それを受け取ってもらえたなら、彼女は掌をゆっくりと広げる、赤黒い血と土の交じり合った汚れ、それを晒したと思えば】
【じわっとその掌に光が零れる。――魔力が発する光だ、桜色と紫色、二つの色合いは、それぞれ違う人間の気配を宿し】
【それがくるくるっと混ざったと思うと、瞬きの瞬間に、水で出来た蛇にその姿が変わる。――頭の中に銀の鈴を浮かべた、水蛇】
【そいつが彼女の手の上でぐるぐる動いて、傷口を洗うのだ。魔術か、能力か、どちらにせよ、水属性のそれであるのには変わらず】
【そのうちに傷の洗浄を終えれば自分のハンカチで傷口を拭ってから、借りた消毒液で以って、手当てを終わらせるだろう】
……――それなあに? 暗くてよく分からなかったの――、
【そして、彼女が紡いだ言葉は、それだった。お前のせいで、とか、謝れ、とか、そんなのではない、もっと穏やかなそれ】
【痛がってこそいたが、怪我をしたことを大して気にしてないような――それよりも、自分が何を踏んづけたのかが気になるような】
【それから彼女はようやく立ち上がって、最後に一度だけ手の傷を確認すると――答えを待って、首をかしげた】
268 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 21:43:32.08 ID:wx3vKRXw0
>>265
>>267
/すいません、
/「……――それなあに? 暗くてよく分からなかったの――、」この後に、
/「踏んじゃってごめんね、壊れてない? だいじょうぶ?」と付け足しておいてください……
/書いたはずなのに消えちゃってたのです。申し訳無いです
269 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/06(月) 21:55:21.10 ID:DsMKyNMho
>>267
あら…だったら自分のハンカチをお使いなさい。
【相手が良いと自分のハンカチを出すのを確認】
【少女はそれを確認すると速やかにハンカチを袴にしまった】
【そして同じくして吹き矢も受け取って袴にしまう】
ふぅん…へぇ…
【相手の手のひらの光。それを今度は少女の目を丸くさせた】
【だって目の前で能力者の能力を見るのは珍しい】
【それもこんなにはっきりとなんて】
面白そうな力を持ってるじゃない、まあ私のには及ばないけど
【正直言って少女は彼女の目に見える形の能力を少し羨んでいる】
【自分のはとっても地味で質素だから】
【だからこそ少女はわざと強がりを言ってみせた】
【それがもしかしたら相手に変な不快感を覚えさせてしまうかもしれない…なんて考えず】
あら…これを知らないの?
これは吹き矢って言ってね。矢を射って飛ばすんじゃなくて吹いて飛ばすの
【そういうと袴から吹き矢を取り出して、手近な木に向ける】
実演してあげるからちゃんと見てなさい
【取り出した吹き矢は一瞬だけ金色に光る。その光は魔翌力が込められていて】
【すると息を吹いていないのに矢が飛び出て木に突き刺さる】
これができるってことは…壊れてないわ
と言うよりアンタは怪我してないの?他に痛い所は?
服も汚れてるじゃない。さっさと払いなさい!
【相手の事を心配はしているけど、照れ隠しのためか色んな言葉を早口でまくしたてる】
【それも無駄に強い口調で】
270 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 22:13:27.16 ID:wx3vKRXw0
>>269
【自分の能力を見せることに彼女は躊躇わなかった、自分の能力を隠すひとは、存外多いけれど】
【よっぽど自信でもあるのだろうか――なんて。きらきらする魔力の煌きは、まるで春に爛漫咲き誇る桜に似て】
【だけれど端々に混ざり込む紫色の残滓が、それがただの桜じゃないと知らせる、――魔力で出来上がるさくら、だなんて】
あんまり面白くもないよ、わたし、水って苦手なの、……自分で出した水は、だいぶ触れるけど――。
……でも綺麗でしょう、? 嫌いじゃないの、……ううん、好きかな、……けっこう、好きなの。
【くしゅっと苦笑気味に笑う顔、少しだけ肩を竦めるようにすればねたばらし、なんでも、水が苦手だという】
【水属性を繰る人物が水嫌いというのも皮肉な話。地面に垂らして何事もなかったように消え去る水蛇を、追いかけもせず】
【自信なさげではあるが、最終的には自分の能力が好きだと言い張る。――綺麗だから、とは、少しずれている気もしたが】
あ、吹き矢って知ってるよ、聞いたことあるの――、ふうん、吹き矢なんだ、それ……。
初めて見た、あんまり見ないもん、そういうの。ああいうのなんだ――、わあ、ほんと?
【ぴこんと頭の上に電球が出る錯覚。吹き矢という名前を聞けば、それに心当たりはあるようで、少しだけ目をきらきらさせ】
【興味ありげに視線は彼女の手の中のそれに向く。そうして、自分の手の中にあったときのことを思い返して――】
【――やってくれるとなれば、なおさら嬉しそうだ。煌く金色の光には不思議そうにしたが、何を言うでもなく】
……――わあ、すごい! ……あれ、でも、? ……普通の奴じゃないの? なんだろ、魔道具……とか……。
【――見事に木に突き刺さる矢を見ればきゃあきゃあはしゃぐのが子供っぽいテンション、数度視線は木と彼女を見つめ】
【でもふと首を擡げた違和感で彼女は首を傾げる、吹き矢。――その割には、吹いたりしてないような、そんな気がして】
【道具の方が特殊なのだと考えたらしい。本で見たぐらいの知識、それかなあ、だなんて、勝手に推測して――】
…………え、だいじょうぶだよ。これぐらいの傷なら、明日ぐらいまでには治せるし……、
服? あ、うん、…………これでいい?
【そういうものなのかと納得していたら、矢継ぎ早に尋ねられる。きょとんとした目が、ぱちくり困惑して】
【ほんの一瞬返答に間が空くが、何とか思考がついてくる。“治せる”という発言は不思議だったが、いかにも大丈夫そうに言って】
【服のことを言われれば――やっとこ思い出したみたいに手でぱたぱたやる。黒い生地に白い砂汚れ、目立っていたそれも】
【根気強く三十回ぐらい叩けばだいぶ薄くなって見えなくなる。――それで、これでいいかと、彼女は尋ねて】
【――無駄に強い口調もあんまり気にしていないようだった。それどこか、心配してもらうことに少しだけ申し訳なさそうな】
【そのせいだろうか。「壊れてないなら、良かった」だなんて安心したように今更呟く、――それはそれで、話題変えのつもり】
271 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 22:27:00.99 ID:DsMKyNMho
>>270
なかなかやるわね
【少女自身こんなきれいな能力は初めて見た】
【身内にも能力者が居ないことは無いわけではないが】
【こんな目を奪われるのは初めて。だけど…口をついてくるのは強がりばかり】
どっちなのよ、ハッキリなさい
因みに自分は好きでも嫌いでもないわ
【苦手と言ってみたり大分好きと言ってみたり、いったいどっちなのと詰め寄る】
【だけど…だけど肝心の彼女の答えもはっきりしておらず】
ちょっと待ちなさい。これは吹き矢何てちゃちな物じゃないわ
高級な…いえ。それはそれはお高い吹き矢よ
鈍器としては物凄い強いんだから!
【吹き矢なのに鈍器とはこれいかに】
【正直突っ込みどころ満載だけど少女は威張る】
あ…ああ。これが私の能力よ
そうね…えっと…うーん。何て言えばいいの?そうねー――――
『リピート』する能力!
【ものすごいかっこよく言おうとした結果がこれ】
そうよ、女の子なんだからもっと身なりには気を付けないと!
【綺麗になった少女を見て満足げに呟く】
それにこれは壊れないわよ!高いんだから。
ちょっとした岩位なら砕けるわ
【またまた誇張する】
【正直少女も壊れてなくて一安心しているのは内緒だ】
272 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/06(月) 22:32:35.48 ID:StunCq1e0
>>266
【褒められて覗く子供らしい明るい笑顔に、マリアもそれに応じるようにニコリと微笑んでみせる。―――やっぱり、子供の笑顔は好きだ】
【笑顔を見れば、自分も嬉しくなる。元気になれる。感情の力は不思議で、笑顔になるような嬉しい楽しい心は向けられた人にも伝染するのだ】
【どうやらこの可愛らしい能力、攻撃も出来るらしい。大好きな兎が破裂する所はあまり見たくないけれど……】
【……どちらにせよ、同じ年ごろの娘≠持つ母として、こんな少女に闘わなければいけない場面が巡ってこないように祈るばかりである】
【世界中の子供の笑顔が曇らないようにしたい。それがマリアの願いであり、目標なのだから―――】
【―――空を飛んでみようか。】
【そんな提案をしてみたのは、アウリスの演奏が終わった後。悪戯っぽくパッと笑顔を見せれば、そっと右手を差し出して】
【今度はマリアがアウリスを喜ばせてあげようと、空への散歩にエスコート。……そんな提案をすれば、アウリスは少し考えてから理解したようで】
【眼を輝かせてくれたなら、マリアもとても嬉しい。喜ばせてあげようと提案したんだもの、こんなに喜んでくれるなら重畳】
ふふっ、飛べますよー!
それじゃあ行きましょうか!―――しっかり捕まっていて下さいね!
―――それ!
【マリアの手にアリウスの小さな手が重ねられたらギュッと抱き上げて、二人の身体を淡い光が包む。一瞬、ふわりと浮遊感を感じたと思えば】
【次の瞬間二人がいるのは、―――――公園のはるか上空】
【上空から見る人はゴマ粒のよう。家や建物もミニチュアみたいな大きさ。間違いなく今、二人は空に浮いている―――】
【男の子二人を相手に見せた転移魔法の応用だ。つまり、転移する場所をはるか上空に指定したということ】
【しかも、落ちることなく宙で静止したまま。……もしアウリスがマリアを見る余裕があれば、背に白く光る翼を見れるだろう】
―――いい風♪
どうですか?空高くから見た景色の感想は―――
【アウリスを抱き抱えたまま、マリアは感想を訊く。体全体を通り過ぎる風の感触やはるか上空からの視線は、少女の心を躍らせたか―――】
273 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 22:43:39.03 ID:wx3vKRXw0
>>271
……他にもいろいろできるんだよ、わたし、まだ、魔術とかはへたくそだけど――。
【少女はそう言われると嬉しげににこりと笑う、それは、或いは、照れているようにも見えるかもしれなくて】
【でもやっぱり自分の力を褒められるのは嬉しいというか――自慢したくなるというか、そんな気持ちが湧いてくる】
【それなら、少女は、何に憚るのか少しだけ声を潜めて。「――見たい?」だなんて、悪戯を共有するように、持ちかけるのだ】
【――それから、はっきりしろ。そう言われてしまうと、彼女はまた困ったような顔になって】
【「えっと……その、好きだよ、」だなんて、歯切れが悪い言葉で返答する。でもそれは本心であるのには違いなく】
【水は苦手。だけど自分の能力は好き。そういった、少しだけ、ややこしい状況が完成するのだが――まあ、】
え……、鈍器なの? それで殴るの? 折れちゃいそう……、……へいきなの?
【まさかの言葉だった。なんかすっごく矢が出るとかそういうのだと思っていたら、実は鈍器に使うだとか、】
【攻撃力はそうでもないけど効果がすごい剣を持ち歩くみたいなものだろうか(?)なんだか少女は分からなくなって】
【折れそう……だなんて至極全うなことを疑問視しているが、内心はもうちょっと混乱している。その証拠に】
【表情が微妙なものになっている。引きつったような、というか。すごいと褒めていいものか悩んでいる、その顔】
……りぴーと。おんなじことを……するの?
あ……、わたしの能力はね、えっと、――魔力で、ものを作れるの。後はね、水が出せるよ――。
【リピート。繰り返し。連想される単語はそんなものばかり、それなら、繰り返しの能力なのか――そう、尋ねる声】
【ただ歩いてただけの彼女は、少女が自分と関わる前に何をしていたのか知らない、だから、金色の煌きの意味を分かりかね】
【「いまの、もう一回できるの?」なんて訪ねて来るのだ。――少女がそれを失敗していたのも、知らずに】
【――それから、彼女にだけ言わせるのは不公平。そう言うように、彼女は自分の異能も説明してやり】
【モノを作り出す能力。それの派生のようなものだが、水を作り出し、操ることも出来る――そんな力を有する彼女】
【右耳のピアスは宝玉のかけら。だけれど言及しないあたり、その力は上手く使えないのかもしれない】
そんなに硬いんだ……、そんなに細いのに、すごいね――。
【――多分、純粋なほうなのだろう。言われたことをあっさり信じて、へえーだなんて、気の抜けた声が零れるぐらい】
【誇張だとかは気付いていないはずだ。これで分かってやっているのだったらひどい話なのだけれど、】
【丸くなったり楽しげだったりする瞳に嘘は見えないから。――「あとでやってみせて」って、ひとこと、】
【――純粋だからこそ追い詰めることも、或いは、あるのかもしれないけど】
274 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/06(月) 22:55:55.80 ID:HU6jIAGGo
>>272
【手をつなぐだけかと思ったが抱きかかえられて】
【こんな風にだっこされるのも久しぶりだった。何だかお母さんが増えた気分で】
【空を飛ぶ、という好奇心と期待に混じって、温かな安心感が心に溶け込んでゆく】
【そして次の瞬間――魔法が発動するのだろう】
おお……!
【そこには、見たこともない光景が広がっていた】
【どこまでも広がる世界を見ると、まるで自分が特別な存在になったかのような気分にさえなる】
【風が心地いい。浮翌遊感と高さは、ちょっぴり怖いけれど――それよりも感動で胸がいっぱいだった】
【ふとマリアを見ると、その背には白い翼があって】
【なんだか天使みたいだと、彼女は思うのだろう】
……すごい。マリア、こんなこと、できるんだな……!
学校も、アウリスの家も、ずっとずっと向こうの、知らない場所も、全部、見える!
それに、やっぱり、高いところって、気持ちいいな!
【この体験を、景色を、彼女はとても気に入ったようだ】
【しばらくは心を奪われたかのように、ぼぅっと景色を眺めているのだろう】
【適当なタイミングで声をかければ降りるだろうけど、それまではずっと、このままのはずだ】
275 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 22:58:06.00 ID:DsMKyNMho
>>273
ふ…ふん。そこまで見てほしいんだったら…み…見てあげてもいいわ
と言うよりも私が見てあげるって言うんだから早く見せなさいよ
【この少女も一応年頃の女の子、綺麗な物には興味がある】
【それに初めて見る能力者の能力ももっとちゃんと見ておきたい】
【言葉には素直に表せれないけれど、興味は物凄く湧いている】
そうそう。そう言う風にはっきり言えばいいのよ
【完全に少女は水が好き。と言った勘違いをする】
【まあその勘違いに気付くのは一体何時になるかは分からないけれど―――】
ど…鈍器じゃないわよ!けど鈍器なの!
そ…そうね。私くらいの天才になると敢えて…敢えてこういうチャレンジをするのよ
【微妙な表情を見てこれはまずいと確信】
【そして湧き上がってくるのは己への羞恥心】
【それを隠すために自分自身でもよく訳の分からない強がりを言ってしまった】
そうよ。おんなじ事を一回だけできるの
だから私が今ここで石を前に投げるでしょ?じゃあ次の時は石を持っただけで前に飛ばせるの
【ここでまたしても実演タイム】
【今度は足を地面にこすりつけて砂煙を立たせた、そして暫くすると踏んでいる地面が金に光る】
【光が収まると同時に立つ砂煙、その間に少女は足を一切動かしていない】
そ…そうね。でもそれは――――えっと―――
【正直石なんて砕けないなんて今更言えるわけがない】
【だけど石を砕けと言われればこの吹き矢は多分確実にぽっきり折れてしまう】
貴方の能力で私の理想とする超豪華なタワーマンションを作ってくれれば…見せてあげるわよ
【理不尽すぎるのは十も承知しているし、正直実行されたら後に引けなくなる】
【だから少女はわざと無理な難題を押し付けたのだ】
276 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 23:17:57.64 ID:DsMKyNMho
>>273
/すいません!もしかしたら寝落ちしてしまうかもなので置きレススレ移動OKですか?
277 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 23:20:25.78 ID:wx3vKRXw0
>>275
じゃあ見せてあげる!
【――すっごく嬉しそうだったのは余談だろうか。目をきらきらっとさせると、大きな瞳はなお目立って】
【だけど不思議に蛇を連想させる瞳だ。苦手なひとが見ればぞくぞくっとするかもしれない、そんなまなこ】
【でも――蛇よりもずっと温度があるし、表情があるから。もし蛇が苦手でも、許してやってもらえると、ありがたくて――】
【「一番綺麗なのを見せてあげる」】
【彼女はそう言って地面の上に足を滑らせた、――魔術式を書いているのだろう、魔法陣みたいな、それ】
【それを終えるにはまだちょっと時間が掛かる。その間に会話が進むのだろう、――足は、ざりざり動かすまま】
【時折細かく書き加えるのにしゃがみ込んで指も使う。――あんまり、服とか手が土で汚れるのに、抵抗がないのかもしれない】
鈍器じゃないのにやるの? 壊れちゃいそうだけど……。……ううん、でも、すごい奴なんだよね?
それならいいのかな……、……いいんだよね、うん、きっと……。
【疑う一歩手前って感じだ。だんだんお尻が小さくなっていく言葉は、最初みたいに純粋に信じてないその証拠】
【でも堂々と言われると信じてしまう性質らしい。もともと気弱な気質であるのも一因、そういわれたなら――】
【ついつい信じてしまう。詐欺に引っかかりやすいタイプかもしれない、……一応、今まで引っかかったことはない、けど】
【――吹き矢が本当に硬いのかとか、それより、やっぱり実演されると分かりやすかった。吹き矢には関係ないけど】
【初めて見るタイプの異能だった。自分が知っているのは――というか、自分の周りには、何かを出せるとか、そういうのが多い】
【例えば黒猫を出せる友達。薔薇なら何でも出せる友達。光を操る義妹に、壁とか膜を作る子。知り合いのを一通り思い浮かべ】
わあ、不思議――、
【能力の話だから、不思議とか、そういうのは的外れかもしれないけれど――彼女は不思議だという感想を持って、】
【しばらく砂埃の立つのを見ていた。少しだけ羨むような――そんな色も宿して、ぱちぱちと瞬いて】
え゛っ……、……そん、なの無理だよ、出来ないの……、……。
【一瞬すごい声が出た。完全に予想してなかったのだろう、タワーマンションとか――いちばん上に住んでたことはあるけど】
……え、えっと、タワーマンションとか、そんなの無理だけど……。
――――見ててね、…………たぶん、じょうずにできたとおもう。
【後半の方とか小声だし早口だった。自信がないらしい、最初は自信ありげだったように見えたけれど】
【いざやるとなると少し不安になる体質。不安症候群。これでも、まあ、かわいらしいといえる程度には、よくなって】
【そうして少女は書いた魔術式の前にしゃがむ。そうして、その上に手を翳して――よいしょなんて気の抜けた声で魔力を注ぐ】
【すると術式がきらりと煌いて――ひゅるりと最初に生まれたのは、小さな芽だ。それが育っていく、双葉、本葉、枝、葉、枝、】
【それはまるで木の育つ過程の早送り。あっという間に二メートル、三メートル、二人の頭を超えて行く、桜/紫、二色だけの木は】
【やがてたっぷりの枝葉を茂らせて佇む。それだけでも、まあ、綺麗だ。薄ぼんやりと光を放つ、木。ファンタジーみたいで】
――――、
【――その葉が、少女の吐息で瞬く間に花へ変わっていく。無数の葉が、展開されていた数だけ花に変わる。花に変わって、咲き誇り】
【早回しみたい。ほんの数秒も待たず、花弁がゆっくりと散ってくることだろう。二人の頭上から、ひらり、ひらり、緩やかに――】
【――その舞い散る花弁が、空中でくるりと回ったと思えば、一匹一匹と蝶に変わっていく。そうして、今度は繊細に羽ばたき】
【芽から木へ。葉から花へ。そして花から蝶へ。――くるくると目まぐるしい変化は、ほんの、二、三分の出来事】
【それが終われば、残るのは葉も花もなくしたはだかんぼうの木と、ひらひら舞う蝶だ。それだけは、まだ、しばらく残る光景】
【――彼女が一番綺麗だと称した光景が、これだ。タワーマンションには足りないだろうけど――どうかな、そんな視線が向けられて】
278 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/06(月) 23:21:40.62 ID:wx3vKRXw0
>>276
/置きでも大丈夫ですよー、それなら置きに落としておいていただけたらと思います!
/気付き次第お返ししますので、それでお願いします。ひとまず、おつかれさまでしたー!
279 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/06(月) 23:36:17.75 ID:StunCq1e0
>>274
えへへ……凄いでしょ?
私もここからの景色、好きなんです。ずっと遠くまで全部見えちゃうのって、気持ちいいですもんね!
さーて、アウリスちゃんのお家はどこかなー?
【アウリスが喜んでくれたなら何より。抱き抱えた胸の中で感嘆の声が聞こえてきて、マリアも嬉しそうに笑ってみせる】
【マリア自身もこの上空から見る景色が好きだ。地上からじゃ見えない色んな所が一望のうちに視界に収められる快感は得難いもので】
【全身で感じる風も、飛行機じゃ味わえない独特の浮遊感も、眼下に広がる地平線まで見える世界も、全部好きだ】
【アリウスも同じだろうか。どちらにせよ、楽しんでくれているならそれが一番―――】
【尚もマリアに抱かれながらぼーっと景色を見ているアウリス。余程気に入ったのだろうか……】
【勿論マリアは邪魔することはない。上空で浮いたまま、アウリスが心ゆくまで景色を堪能させてあげるだろう】
【喜ばせてあげようと思って見せてあげた、きっと見たこともなかったであろう景色。思い出に残ったなら、それは嬉しいこと―――】
【さて、まるっと360度のスカイビューも全部楽しめた頃だろうか。】
【マリア自身の魔力で出来た光の翼もそろそろ限界。体力と魔力はリンクしている訳で、このままだと力尽きてしまうから】
【「そろそろ降りましょうか!」と告げれば、もう一度二人の身体を光が包む。先程と同じ感覚がふわりと起こって―――】
【―――次の瞬間、二人は先程までいた公園に立っているだろう。落ちるのが嫌と言っていたのに心を配って落ちる≠アとなく地上に降りた訳だ】
【いつの間にか光の翼も消えて普通の主婦の姿に戻ったマリアは、そっと抱いていたアウリスを下ろしてあげる。】
【……さて、楽しい時間は過ぎてそろそろ帰らなければならない。散歩の時間が終われば、家事もしなければいけないから】
【少し別れるのは寂しいけれど……もう一度アウリスの目を見れば柔らかく微笑んでみせる。また会って、一緒に遊びたいなって】
―――そろそろ帰らないといけない時間になってしまいました。
アリウスちゃん、今日は楽しかったですか?……私は、とても楽しかったです!
ふふっ―――また会ったら、遊んでくれますか?
280 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/07(火) 00:02:58.78 ID:r3hKT0SBo
>>279
【家の場所を訊かれれば指をさしてみたり、その特徴を言ってみたりするのだろう】
【……余談だが、彼女の家は大きい。貴族が住んでいるかのような洋館が彼女の家だった】
【見つけようと思えば、簡単に見つけられるはずだ】
【どれだけ見つめていただろう。マリアの声で、我に帰って】
【うん、と返事をすればもう、元の公園に戻ってきていた】
【地に足がついてもまだふわふわした感覚が残っている。それもまた、楽しくて】
え……
【さて、次は何をして遊ぼうか――そう考えていた最中に告げられる別れの言葉】
【アウリスは思考を止められたみたいにその場に立ち尽くすのだろう】
もう、帰っちゃうのか……。もっと、遊びたかったし、喋りたかった、のに……
【スカートをぎゅっと握って感情を抑えつける】
【伏せた顔を覗きこめば、寂しそうな彼女の表情がそこにはあるはずで】
うん。また、会ったら、絶対遊ぶ! 約束だぞ!
楽しかったから――だから、次会ったら、絶対遊ぶんだぞ! 絶対だぞ!
【ばっと顔を上げたなら、そんな風に無理やり約束させようとするのだろう】
【マリアから返事をもらえたなら、彼女は踵を返す。そこにいると引き止めてしまいそうだったから】
【少し歩いたところで振り向いて「絶対だからな!」なんて言って、大きく手を振ってみせる】
【それも終われば今度こそ彼女は帰ってゆくのだろう。再開と、楽しい思い出を胸に秘めて――】
//このあたりで〆ます!お疲れ様でしたっ
281 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/07(火) 00:19:48.61 ID:CFKSN5Xp0
>>280
//お疲れ様でしたー!〆は明日起きてから落とさせて頂きます、それでは!
282 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/07(火) 18:53:58.19 ID:CFKSN5Xp0
>>280
【指を差された向こう側、少し探せば見つけられたアウリスの家。おお、豪邸だ……この子、お嬢様なのだろうか?】
【自分の家もまあ、大きいことは大きいのだが……子供が何人もいるせいで広さがあんまり感じられないのが難点だったり】
【特に立派な豪邸や特別な建物でもない我が家。それでも、マリアにとってはとてもとても大切な場所―――】
【子供たちが居て、夫が居て、友人が遊びに来てくれて……そして、その大切な人の中に自分が居られる。こんな幸せ、他にあるだろうか】
【元の公園に戻れば、チラリと時計を見遣る。―――あら、もうこんな時間か】
【もう家に帰らなければいけない時間だ。マリアも主婦なのだから、いつまでも散歩から帰ってこないとなると家族が困る訳で】
【そろそろ帰らなければいけない事を告げると……アウリスはまだ遊びたかったのだろう、「えっ」と言うような表情と共に立ち尽くしてしまった】
【とても寂しそうなアウリス。……実は、マリアだって表情には出さないけれど寂しいのだ。だから―――また、一緒に遊ぼう】
はい、約束です!また一緒に遊びましょう!ふふっ――では、また会う日まで。私もとても楽しかったですよ!
【アウリスとの約束、また一緒に遊ぼうって言葉に小さくウインクする。「絶対なんて言われれば、約束を破る訳にはいかないですものね」―――なんて】
【踵を返した彼女の背中が遠くなるのを見送って……―――途中振り返って手を振った彼女に、軽やかな笑顔を見せながら小さく手を振り返して】
【やがて彼方にその姿が消えれば、マリアも帰路に就く。今日出来た小さな友達との思い出は、思い出の一頁に刻まれて―――】
//改めてお疲れ様でした!
283 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/07(火) 19:46:42.35 ID:7qH9WO1go
【公園】
てぃっ!やぁっ――――!
【古ぼけた街灯が淡く周囲を照らす夜の公園。その片隅から何やら掛け声のようなものが響いていた】
【もしその声の方へと目を向けることがあったならば、一人の少年の姿を見ることが出来るだろうか】
【身長は150cm前後であろうか、黒いタキシードのような服に赤い蝶ネクタイという童話めいた衣装を纏っている】
【先端が緩くウェーブがかったふわふわの金髪と、澄んだサファイアのような碧眼を持ち】
【全体的に線が細く、少女めいた面立ちと儚げな印象をした少年であった】
【少年は木刀を両手で握り、厚いクッションの巻きつけられた樹に向かって何度も叩きつけていた】
【しかし――】
はぁ……はぁ……う、うぅん……やっぱり、大会とかで見たのと全然違う……
何がダメなのかな……?
【――剣を当ててもバシッ!といった心地の良い音ではなく】
【ペシッやポコッといった何とも気の抜けるような音しか鳴っておらず】
【少しでも剣術を齧った者ならば基礎からして全くなっていない、お遊戯のような動きに見えてしまうかもしれない】
【少年はどうしたものかと首を傾げながらも、考えても解決法が浮かぶわけでもなく】
【様々な角度から剣を振るいながら、修行のようなものを続けていた】
【――】
【路地裏】
……やはり、そう都合よく彷徨いてはおらぬか
【日々凄惨な事件が起こり、異様な気配の漂う夜の路地裏】
【その狭い道の真ん中を堂々と歩く一人の少女の姿があった】
【身長は140cm程度であろうか。腰まで伸びた炎のように鮮やかな紅蓮の髪と、漆黒の瞳をしている】
【桜色の簡素なデザインの着物を纏い、胸元には"緋色の鷹"を模したワッペン。腰には茶色の鞘に収まった剣を下げており】
【肩付近にはバスケットボールほどの大きさの、淡く光る白い"虫"のような物体が浮かんでいた】
まあよい。収穫がなくともやらぬよりはマシじゃろう
もう少し根本的な解決を出来ればよいが……今はまだ難しいかの――
【壁にこびり付く変色した血液や、視界の端に写るチンピラなどを見ながら】
【「ふむ……」と小さく声を洩らし、顎に指を添える仕草をして】
【何やら考えるような様子で少女は"パトロール"を続けていく】
【もし通りかかる者がいれば、路地裏に似合わぬ容貌や胸のワッペンに目が行くだろうか】
【また、周囲を注意深く見張っている為何かしらの事件が起きれば少女が反応するかもしれない】
/1時くらいになったら持ち越しでお願いします!
284 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/07(火) 22:46:41.65 ID:a3bn9NzL0
>>283
/1時まで三時間もありませんが、もしもまだいらっしゃいましたら突撃しても宜しいでしょうか……?
285 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/08(水) 22:44:44.27 ID:8RStWyGX0
>>283
【後ろからカツカツと響く足音は何処か冷たさも秘めていて。然れど気配を殺す事も、況してや音を消して歩く訳でも無いのだから相応の実力者か――――或いは、少女と同じ正義に属する者か】
【何処かで曲がる訳でも無く、その足音は然りと少女の後に続いているのだから“追われている”と理解するのもそう難しくはあるまい】
【路地裏に集る者達の姿も少なくなった頃――――】
「――――……全く。一人でこの様な場所を歩くのはあまり感心出来る事では無いでありますよ
悪人は子供であろうと構わずに襲い、何をするのか分かったものでは無いのでありますから
…………迷子になったのならば自警団の所で保護をするであります
ほら 、もう風も冷たくなっているのだから風邪を引いてしまうであります
お父さんとお母さんに心配を掛ける前に、お姉さんと一緒に行くでありますよ?」
【澄んだ声で、そんな言葉が投げかけられるだろうか。見遣れば一切の乱れなく軍服を纏い、藍色の髪を纏めるように制帽を被った少女】
【片目は眼帯で覆われているけれど――外見から判断するに十七、十八の年齢と考えられるか】
【160の身長。前を歩いてた少女をただの子供、と判断したが故に声を掛けた訳で――――】
【腕には自警団所属を示す腕章。加えて、“SCARLET”所属を示すバッヂ】
【なれば腰に提げられた軍刀も飾りでは無いのだろう】
【身形、そして言葉も合わさって堅苦しい軍人に思えるが…………振り返 ってやったならば、柔和な表情で諭す様】
【尤も、其れだって相手がただの少女だと思って居るからこそ】
【――――故に。もし"緋色の鷹"を示してやったならば「へっ?」なんて間抜けな表情と声に隻眼を見開くのだけれど】
286 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/08(水) 22:44:53.68 ID:8RStWyGX0
>>283
【後ろからカツカツと響く足音は何処か冷たさも秘めていて。然れど気配を殺す事も、況してや音を消して歩く訳でも無いのだから相応の実力者か――――或いは、少女と同じ正義に属する者か】
【何処かで曲がる訳でも無く、その足音は然りと少女の後に続いているのだから“追われている”と理解するのもそう難しくはあるまい】
【路地裏に集る者達の姿も少なくなった頃――――】
「――――……全く。一人でこの様な場所を歩くのはあまり感心出来る事では無いでありますよ
悪人は子供であろうと構わずに襲い、何をするのか分かったものでは無いのでありますから
…………迷子になったのならば自警団の所で保護をするであります
ほら 、もう風も冷たくなっているのだから風邪を引いてしまうであります
お父さんとお母さんに心配を掛ける前に、お姉さんと一緒に行くでありますよ?」
【澄んだ声で、そんな言葉が投げかけられるだろうか。見遣れば一切の乱れなく軍服を纏い、藍色の髪を纏めるように制帽を被った少女】
【片目は眼帯で覆われているけれど――外見から判断するに十七、十八の年齢と考えられるか】
【160の身長。前を歩いてた少女をただの子供、と判断したが故に声を掛けた訳で――――】
【腕には自警団所属を示す腕章。加えて、“SCARLET”所属を示すバッヂ】
【なれば腰に提げられた軍刀も飾りでは無いのだろう】
【身形、そして言葉も合わさって堅苦しい軍人に思えるが…………振り返 ってやったならば、柔和な表情で諭す様】
【尤も、其れだって相手がただの少女だと思って居るからこそ】
【――――故に。もし"緋色の鷹"を示してやったならば「へっ?」なんて間抜けな表情と声に隻眼を見開くのだけれど】
287 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/08(水) 22:59:00.65 ID:OpnmWMoxo
>>286
―――……ふむ、わらわも己の容姿がどう見えるかはよく理解しておるが
こうして真っ当に子供扱いされるとこう、何とも言えぬ気持ちになるものじゃな
【"追われている"途中は何らアクションを返すこともなく、されるがままにし】
【声が掛けられてようやく気付いたと言わんばかりに振り返り】
【小さく溜息を吐きながらも彼女の方へと視線を向ける】
(ほう……敵意を感じなかったから泳がせておったが)
(どうやら妙な行動を取らなくて正解だったようじゃな……)
【赤髪の少女の目に映っていたのは、軍服を着た隻眼の少女】
【何者かが自分を追跡していた事は当然察していたが】
【存在を隠すこともなく自分の歩調に合わせ付いてきている様からその意図を測りかね】
【相手がアクションを取るまで待つという選択を取っていたのだが】
【視線の先――自分と同じSCARLETの所属を現すバッヂを目にしてそれが正解であったと判断した】
わらわはカミナ……見ての通りSCARLET所属のカミナ・ゲルギルじゃ
御主"も"パトロールの途中と見てよいのかの?
【少女の反応を見て大体察しているだろうとは思っているが】
【"いらぬ誤解"を招かないために、カミナは早々に自分の名と所属を名乗り伝えた】
【もしこの行動に対して拒絶するような反応が無かった場合は】
【カミナは赤髪を火線の如く靡かせながら、ゆっくりと彼女の方へと歩み寄っていこうとする】
288 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/08(水) 23:16:24.84 ID:8RStWyGX0
>>287
「し、失礼したでありますよ……その、てっきり迷子の子かと思って居たであります…………
最近は物騒でありますから、比較的安全な場所に着いた後に自警団の所まで連れて行こうかと…………」
【バツの悪そうな表情。本人は心配だから行った事だが、相手からすれば余計なお節介】
【怒られる事が無かったのが幸い。然れど、だからと言って己の愚行が消える訳でも無く】
【もう一度謝罪を重ねたならば人指し指同士を突っつき合わせながらゴニョゴニョと小さく弁解して】
【ただ、少女が名乗るときには姿勢も正される】
【歳に合わず堅苦しい態度ではあるが――――悪人、では無いのは確か】
「――――オラークル・スティンガー。自警団兼SCARLET所属であります
……いえ、自分は丁度先程終えたばかりでありますよ。何処かで休憩をしようかと出歩いている時に丁度貴女を、カミナ殿を見つけた為後を追っていたのであります……が…………」
【応える様に、自分の所属も明らかにするのだろう】
【自警団に加え、少女と同じSCARLETにも所属。パトロールの任を終え、食事なりで疲れを取ろうとした時に後ろ姿が見えたのだろう】
【予め所属先を示す其れに気付いていたならば特に気にする事も無く挨拶一つ交わして自分の時間を取れたのだが】
【――――やはり、性。危ない目に可能性に遭う者が居るのならば、避けさせねばなるまいと】
「うぅ……見回りの邪魔をして申し訳無いのであります…………
自分はもっと目を磨かねばいけないでありますね…………」
【幸か不幸か、その心配もない相手。――――否、誰かが傷付く可能性が大きく減ったならば良い事か】
【近寄るならば拒絶する事も無く、そしてビシリと正していた姿勢も徐々に自信無く丸まって】
289 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/08(水) 23:38:22.97 ID:OpnmWMoxo
>>288
くくっ……そう恐縮せずともよい。わらわも別に怒ってはおらぬのじゃ
御主の取った行動自体は何一つ間違ってないからな
力なき弱者を理不尽から守護する事こそがわらわ達の仕事じゃ
わらわのような可憐な女子がこのような場所を歩いておっては
むしろ放っておくほうが間違っているのではないかの?
【彼女――オラークルの仕草や言動を見たカミナは、含んだような独特の笑い声を上げた】
【顔には柔らかな微笑みと、友好的な気配。言葉の通り、声を掛けられたことを気にした様子はないようであった】
【カミナは、オラークルに手の届く程の距離まで近づき】
【少し背伸びをしながら上に向かって右手を伸ばすと、その肩を軽くポンポンと叩こうとしながら】
それに、わらわもそろそろ切り上げようと思っておったところじゃ。
もうこの周辺の巡回も終わったことじゃし、必要以上に長居していたい場所でもないからの
……どうじゃ? 折角じゃし、一緒に帰らぬかの?
組織に入ったはいいが、これまでSCARLETの者とゆっくり話をする機会がなかったものでな。
これから共に戦っていく仲間として――親交を深めたいと常々考えておったのじゃが
【「どうかの?」と最後に続け、首を小さく傾げて漆黒の瞳でオラークルを見上げながらそんな提案をする】
【もし、この提案が拒絶されなかった場合は】
【カミナはうむ!と満足げに声を上げたあと、彼女の隣に並んで路地裏の出口に向かっていこうとするだろう】
290 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/09(木) 00:01:04.76 ID:pAHvdeLW0
>>289
「し、しかしでありますね…………」
【しかし。その言葉の先は続かずとも、何か言いたげであるのは確かで】
【彼女が納得しても、自分が納得しない――――と。変な所で生真面目】
【背を伸ばしながらも肩を叩かれれば、「むぅ」と小さく唸って】
「――――そうでありますね。私達の仕事が其れならば、それこそ石橋を叩いて渡っても良いでありますね
……フフ――それに、もしかしたらその可憐なカミナ殿が本当に迷ってしまう可能性も考慮したならば、結果としては良かったかもしれないのであります」
【小さな吐息は、その堅苦しさを自覚しているから。人を守る事が仕事で、誰かが傷付いたからと時間は戻す事は出来ない】
【ならば多少慎重になりすぎた所でマイナスにはなるまい。そんな考え方に転換すれば、小さく笑って見せた】
【もしかしたら少女が本当に迷ってしまう可能性が極々僅かにあったかもしれないから、何て告げるのは何処か悪戯っぽく】
【必然的に見下ろす高さ。軽く肩を叩かれれば自分の役目だと言わんばかりに掌をポン、と軽く頭に乗せ撫でようとでもするか】
「カミナ殿が良いのであれば、喜んでご一緒させて頂くであります
私も同じ様な事。自警団の方々やSCARLETの方々と話す機会があっても、任務の最中等々であまり長く話す機会が無かったでありますから
取り敢えずは彼方から出るのが一番近い道でありますね
…………カミナ殿、おねーさんに着いて来れば迷う事も無いでありますよ?」
【丁度少女も帰る頃となれば。そして共に帰ろうかと提案されれば、嬉しそうに一度頷いて】
【――――普段話すとしても業務の事が多く、そうでなければ作戦実行中などが多い。だから、こうした平和な一時に話す事は珍しく】
【歳が近い。……かは不明だが、上下関係も無く同性ともなれば幾分話しやすくもなる】
【辺りを見渡し、異常が無い事の確認と共に帰路を見出したならばそのまま歩みを進め】
【ふと、思い出した様に一人でクスリと嗤ったならば――――冗談めかすような、その言葉】
【愚かしくも最初に言った言葉に似ていて、然れど現実になった事は異なって居て】
【場所は路地裏、平和な一時は逆に違和感を醸す所だが――偶には良い、か】
291 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/09(木) 00:20:18.28 ID:qOo5MJwno
>>290
【頭を撫でられれば「ぅぬ……」と篭ったような微妙な声を洩らす】
【基本的にあまり子供扱いされるのは好まないのだが、仲間との交流と思えばそれも然程悪くは思えず】
【しかしそれを認めるのも少々癪という、何とも複雑な気持ちが相まって】
【結局は振り解くこともなく受け入れて、オラークルが止めるまでやりたいようにさせておくだろう】
任務の途中でもなければ集まる機会というものもそうそう取れぬからのぅ
新人隊員のわらわとしては、早く皆に顔を覚えて貰いたいところなのじゃが
どうも間が悪いようでの……思うように会えぬままずるずると時間だけが過ぎてしまったのじゃ
じゃから、今宵の出会いは良い機会であった。
このわらわを見つけた事――褒めて遣わすぞオラークルよ
【冗談めかした調子の声色を混ぜながら、不敵な笑みを浮かべてそんなことを言う】
【何処かの姫のような言葉遣いに、偉そうな態度ではあるが】
【語る言葉に嘘はなく、純粋に今日の出会いを"善き事"と捉えているのが伝わるだろうか】
【そんなこんなで隣に並んで歩き出し】
…………何とも反応に困る冗句じゃが、そうじゃの。周りから見ればそうも映るのやもしれんな
ここは一つ、御主を"お姉様"とでも呼んで甘えて見せるべきかの?
くくっ……たまにはそういった趣向も面白いやもしれんな。御主がどうしてもと頼むならば乗ってやってもよいぞ?
【先ほどよりも少し気を許してきたのか、そんな軽口を交えながら】
【オラークルの隣をトコトコと歩き、彼女の進む道に従って行こうとするだろう】
【路地裏から出るまで何らかの事件などがなかった場合は、此処を抜けて表の方まで出ることになろうか】
292 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/09(木) 00:48:21.78 ID:pAHvdeLW0
>>291
「焦れば足元の注意を怠り詰まらぬ小石に躓くだけ――――なんて言葉が私の方にはあるのであります
私もカミナ殿とは初めてあったばかりでありますが、真面目な方だという事は容易に感じ取れるであります
だから、時が来ればまた別な方とも会って交流を結べる筈でありますから…………カミナ殿は何時もの通りにしていれば自然と皆も顔を覚えてくれる筈でありますよ
――――……このオラークル・スティンガーに対しては畏れ多いお言葉でありますよ、カミナ様
しかし、それは櫻の国の言葉でありますか?ちゆ姉の――…………ちゆり殿の付き添いで櫻の国を訪れた事が数回あるのですが、同じ様な話し方をする方々が…………」
【一頻り撫でて満足すれば、髪に癖がついていない事を確認して手を離すのだろう】
【少女は少女なのに歩んでいれば、やがては必然的にその顔だって広まる事になる】
【故に焦る必要も無く、ただ日々の内人々を守る事を考えて居れば良い】
【結果に従ってくる。例え自ずから顔を広めずとも広まり――――見掛けたときの第一印象だって、良くなる筈だからと】
【さて、褒められれば畏まった様子で制帽を被り直し】
【続けるのは自分の経験。以前行った時も同じ様な話し方をする者達が居て――――思い返せば、大体が上流層。或いは、妖怪だとかの上位の者】
【何と無く、気になって】
「うっ…………。プライドの高いカミナ殿にはその様な真似が出来ないでありましょうから、無意味な問い掛けであります
何より、カミナ殿ではきっと直ぐにボロが出るのでありますよ。顔を朱に染めないよう、未然に防ぐのが良い道だと考えるであります
――――して、カミナ殿は櫻の上流階級でありますか?
私が櫻を訪れた際、同じ様な話し方をする方々は大体上流の者や上位の妖怪等々であります
その身形からしても、櫻の出身だと考えられるのでありますが…………」
【押し黙ってしまう、言い負かされるのは癪だ。変な所で意地っ張り――強がりで】
【暫し言葉に詰まった後に続けたのは、“貴女ではその振る舞いは無理だ”と】
【挑発、と言うよりもただ言い返したかっただけの幼稚な考え。見た目にそぐわず長寿の者が多々存在する世界、それでも自分より幼く見える者に負けてしまうのは癪だ】
【――――得意げと表すべきか、勝ち誇ったようと表すべきか。ふふん、と鼻を鳴らしたのも束の間】
【気になっていた事を、小首を傾げて問うた】
【少女の古風な喋り、経験ではその様な者達が同じ様な口調であった、と】
【――――SCARLETが二人。例え双方女であろうと、その所属を示していれば手を出してくるのはカノッサの者かGIFTの者しか居るまい】
【揉め事も無く、進んだならば。少しは賑やかな表の方へと出る事となったか】
293 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/09(木) 00:51:29.34 ID:qOo5MJwno
>>292
/申し訳ない、そろそろ時間の方が限界なので
/持ち越しお願いしてよろしいでしょうか!
294 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/09(木) 00:59:30.63 ID:pAHvdeLW0
>>293
/反応の方が遅れてすみません……
/持ち越しの方、了解ですよ!
295 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/09(木) 01:02:51.78 ID:qOo5MJwno
>>294
/では、今夜は有難うございました。おやすみなさい!
/20:00くらいには返レスできると思いますので……
296 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/09(木) 01:09:15.46 ID:pAHvdeLW0
>>295
/把握ですっ!今夜は若干早く来れる様に頑張りますが、同じ時間になってしまったら申し訳無いです……
/お返しした際、したらばの方に書いておきますね!おやすみなさいませー
297 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/09(木) 20:32:00.98 ID:qOo5MJwno
>>292
そういうものじゃ……ということはわらわも知ってはいるのだがの
現状が現状じゃ。そう悠長に構えておって良いものかと思うところもあってな
だがまあ……御主の言う通り、焦っても仕方ないか
急いては事を仕損じる、状況を動かすには足りないものが多すぎるのじゃ――
【この少女は"何処を"見ているのか。オラークルの語る内容に納得の姿勢は示すも】
【どうやらただ単純に顔を覚えてもらい交流する、という考えではなく】
【その上で何らかの行動を起こしたいと考えているようでもあった】
【こうして語っている以上、SCARLETにとって不利益になるような事ではないだろうが……】
【髪を撫でる手が離れれば、触れた時と同様に「ぅむ……」と小さな声が洩れるも】
【ほんの少しだけ――名残惜しそうな響きが混ざっている気がしたかもしれない】
【見るからにプライドの高そうなこの少女。それを訊ねたとしても素直に答えるとは思えないが】
……それどうかの。試してみねばわからぬぞ?
これでわらわは演技力にも自信があるのでな。そこにこの美貌が合わされば、御主など瞬く間に虜になってしまうじゃろうよ
ふむ……我ながらなんと罪作りな女なのじゃろうか
――無論、今は御主の顔を立ててやらねばならぬしやりはせぬがの?
【大げさな手振りで髪を掻き揚げながら、自信に満ちた表情と共に演劇じみた口調で言ってのける】
【半分位本気で言っていそうなのが恐ろしいところであろうか】
【オラークルが口にした通りプライドが高く、そして己に対する強い自信を持っているのがこの少女であった】
【話は転じ、オラークルから放たれた質問を耳にしたカミナは】
【その内容に対して幾許かの時間考える仕草を取った後】
そうじゃな……貴族ではないが名門といっても過言ではない家の血は引いておるかの
とはいえ今は国を離れ、SCARLETの一隊員に過ぎぬ身分じゃからな
わらわがどこの誰かで"あったか"など気にせず、対等な立場として接して貰えたならば助かるのじゃ
【オラークルの読み通り、櫻の国のそれなりの身分を持つ家の出身であるようだが】
【家の権力などを笠に特権階級を気取るような気もないようであった】
【自身をSCARLETの一隊員として扱ってくれと語っている以上、これを詮索するならばもっと深く踏み込む必要があろうか】
【何はともあれ、無事表通りまでたどり着く事が出来た】
【カミナは「さて、どうしたものかの……」と顎に指を添えながら何やら考えている】
【恐らく、これからどう動くべきかを考えているのだろう。オラークルを何処かに誘うか、適当な場所で別れるか……】
【カミナとしては折角の機会を生かしたい気持ちもあって前者寄りに思考が働いていて】
【周囲にちょうどいい店などがないかとキョロキョロと視線を彷徨わせていた】
298 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/09(木) 20:34:53.41 ID:Y7JZ12d/O
ふぅ……
【長い白銀色をした髪を持つ男が一人――空を見上げていた】
299 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/10/09(木) 20:47:56.71 ID:tXi56/3go
>>298
ふぅ……
【長い白銀色をした髪を持つ男が一人――エロ同人で抜いていた】
300 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/09(木) 22:11:47.31 ID:pAHvdeLW0
>>297
【仮にも正義を名乗る者。だから人を見るだけの目はある程度備わっているし、深層心理を見抜く事までは出来ずとも表層程度ならば大体は察する事が出来る筈】
【それでも意地悪に問う事も無く、そして“思う所”を訊ねなかったのは単純に機会を窺っているのか】
【矢継ぎ早に少女の事全てを問うた所で、真に仲間の事を理解したとは言えない。ならば、然るべき時に然るべき事をしようかと】
「――――そうでありますか。なら、後で頼んでみるでありますよ
私とて自分が堅苦しい自覚は持って居るであります。ですが、カミナ殿位の歳の子を何度もあやしていたのは事実
私の顔とやらを立てる為に本気で甘えて別れの時に涙腺を緩めない様、気をつけるであります」
【売り言葉に買い言葉、と記せば喧嘩にも思えるが】
【まあ、実際は展開の通りほのぼのとした其れが繰り広げられているだけ】
【尤も、少女には其れを言うだけの容姿も雰囲気も十分に有している――――肩を竦めて笑ったのは、呆れでは無く期待を示す為の其れだろう】
【帰路に着く、筈だけれど隻眼が見渡すのは表通りの店々】
【このまま帰るのも味気が無いとでも考えたか、適当に店を眺めながらも少女の返答に耳を傾けて】
「やはりそうでありましたか。ただ背伸びをしている――――とも思えなかったでありますから、薄々と予測はしていたでありますが
…………しかし、カミナ殿自身がその様に言うのならば私もその様に接するでありますよ
同じ仲間、隔たりを感じても任務に支障は来す事無くそれでも距離を感じるのは寂しいでありますからね」
【少女本人がそう望むのならば、そうしようと。ただ、距離を感じると己で言いつつも、女本人の口調からして何処か距離感を覚えるのは――――仕方ないか】
【「其れでも――――」続いた言葉はならば少女は何処の誰であったのかと至極真っ当な問い掛け】
【だが、少女の“思う所”を問うにも姉妹の真似事をするにも曾ての事を問うにも、何にせよただ道を歩いている間に行うのでは味気が無い】
【漸く見定めたのは一つのレストラン。味の評判も良く、普通の食事から軽食、デザートまで全て揃っている無難な場所】
【考えて居た事が似ていたか、折角の機会少女の事を知るならば適当に食事をしながら――――と】
「――――カミナ殿。良かったらあの店で話の続きをするでありますか
私自身が入った訳では無いでありますから味の保証だとかは出来かねるでありますが…………でも、同僚達の評判は専ら良いのでありますよ
無論、無理強いはしないであります。カミナ殿が忙しいのであれば、またの機会に」
【結局、その店で何か食べつつ続きをとでも誘うのだろう】
【時間が無ければそれはまたの機会に。行く行かぬの選択を少女に委ねたならば、女は出した答えに従うのみ】
【――――仮に行くと応えれば嬉しそうに頷き、店に入る事となろう】
【差し出されたメニューには大凡考え得る事が出来る食べ物の殆どが乗っていて、訳の分からぬ品の名を見る事も多々】
【値段が他の店よりも幾分高いのがネックだが……誘ったのは自分だから、と少女に代金の一銭を払わせる事を良しとせず全て奢ると言うのだからその点は気にする必要もあるまい】
301 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/09(木) 22:38:33.60 ID:qOo5MJwno
>>300
同僚を相手に不必要に権力を振りかざしたところで、反感を買う結果にしかならんからの
それに、妙な色眼鏡で見られて遜られてはわらわとしてもやりにくいのじゃ
わらわは未だに右も左も分からぬただの新人隊員
むしろオラークルの方が先輩としてわらわより上の立場かもしれんからのぅ。
【煩わしさを表すかのように手をひらひらと振りながらそう告げる】
【カミナとしてはやはり特別扱いされることは様々な意味で避けていたいようであった】
【先までの遣り取りのような対等な仲間として接することがこの場合正解になってこようか】
…………む?
【周囲を見渡し、カミナが行動を決めかねている最中にオラークルからの提案が持ち掛けられる】
【ほんの数瞬だけ彼女の指定した店に視線を送って考えるような仕草を取るも】
【彼女の方からこうして誘ってくれたならば渡りに船、乗らぬ手はないというものであった】
ほほう、わらわはこれでも美食家として通っておるのじゃが……同胞の行きつけとなればハズレではなかろうな
話のタネとしても悪くはないかもしれんしの
よいぞ、丁度小腹も空いてきたところじゃし……今宵はあそこで親睦を深めるとしようか
【彼女の提案に快く答え、浮かばせていた虫のような物体を消して店の方へと歩を進めていくことになる】
【中に入れば店員の案内に従い席の方まで足を運び、腰を下ろすと剣を外して隣に置き】
【メニュー表を両手で掴んで目を通しながら「ぬぅ」だの「むぅ」だのと奇妙な声を鳴らしながら悩んだ表情を浮かべていた】
…………いざ向かい合ってみると、どれを頼んでいいのやら判らぬものじゃな
同僚からここのオススメなどは聞いておらんかの?
もし何か知っておるならば、御主の情報を頼りにしたいと思うのじゃが
【「どうじゃ?」と、小さく角度を付けて首を傾げながら訊ねる】
【初めて来る店、見知った名前はあれどどれが美味しいのやらと決めかねるらしく】
【彼女の情報に期待する方向で話を進めていこうとしているようであった】
302 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/09(木) 23:10:45.65 ID:pAHvdeLW0
>>301
「そうでありますね…………フレンチトーストが美味しいやら何やらと聞いてはいるのでありますが――――何でも、私向けの物を置いているらしいので其れにするであります
カミナ殿には――まだ、早いかもしれないでありますから…………ホットケーキ等はどうでありますか?
何やら甘い特別なソースが掛かっていて美味しいと聞いたでありますよ」
【少女の事を考慮してか、挙げたのは甘い物。対して自分が指し示した物はドラゴンレッド何たらと訳の分からぬ名】
【名からして辛いと想像するか美味しそうだと想像するかは人それぞれだが、少なからずこの女向けだと勧められていたらしく】
【“まだ早い”との言葉を忠告と感じるか挑発と感じるか分からないけれど、仮に同じ物を頼むのだとしたら止める事も無く。強いて記すならば本当に良いのかと訊ねるだけ】
【他の物を頼んだのだとしたら間違い無く其れを店員に告げ、運ばれて来るまでの時間つぶしにとコーヒーを二杯頼んだ】
「しかし――――仕事の合間に何れかの店で食事を取る事が多いのでこうしてのんびりと店に入るのも久しぶりでありますね
今まで他の方と一緒に入っても必要最低限の事しか話す事も無かったでありますから、何と無く新鮮な気分であります」
【直ぐに運ばれて来た其れ。一つを少女へと差し出せば、自分はクリームだけを入れ】
【…………その時になって漸く制帽に気付いたのだろう。外せば傍らにでも置いてコーヒーを一口】
【苦みだとかが分かるならば上質な物である事が知れる事だろうか】
【ソーサーに置き直し、まじまじと少女の顔を眺める事数秒】
【自分が言えた義理では無いが、自警団だとかは何と無く屈強な者達が多いイメージ。だから、少女の様な存在も改めて珍しく思ったか】
【更にSCARLETは実戦部隊と言っても差し支えはあるまい。尚、珍しく】
「それにしても、カミナ殿は凄いでありますね。怪我をする所か何時死んでも可笑しく無いSCARLETに入るとは――――と、私の人の事を言えないのでありますが
失礼な事も十二分に承知の上なのでありますが、名門の出でありながらこの様な所に居るのは何とも不思議であると言うでありますか…………
私は元より戦いの為に生まれた様な存在であります故今一分からないのでありますが、やはり時折帰ってみたいと思う事は――――……いえ。偉い偉い、であります」
【そう言えば、彼女は普通に接してくれと言って居たか。ならば其れに応える様努めるべきであり】
【言葉を途中で句切ったのはその意味もあったのだろう。ただ、少女が恐らく危険を承知の上で入隊したのならば――――】
【微笑みながら手を伸ばしたならば、茶化すようにその頭を撫でやるか。先離した際の反応を確かめる意味も含め】
【直に問うても良いのだが――――答えは、明白でもあるのだから実際に行動を起こして確認しようとでもしたのだろう】
303 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/09(木) 23:40:49.22 ID:qOo5MJwno
>>302
ぬっ……御主はいちいち挑戦的な物言いをする奴じゃな
だが、今はあえて乗ってやらんのじゃ。……何やら妙に嫌な予感がするからの
わらわに相応しいのはやはり、可憐な女子にピッタリの甘味なのじゃ!
【まだ早いかもしれない、という言葉に対して素直に従い辞退する】
【――オラークル向けに特別に用意してある、というワードから特殊な味覚をした人間用のそれと察したためであった】
【それよりも甘い特別なソースという言葉がカミナの心を擽り】
【どこか期待するような声色で「ホットケーキ」を注文した。見た目相応というか、やはり甘いものには目がない性質のようであった】
はむっ………………んぐっ。なんじゃ、随分と寂しいことじゃの
同僚と一緒に食事をするならば世間話の一つもするものじゃろうに
友人と食べに来たりはしないものなのかの?
【"SCARLETの"同僚と来るのは初めてであるが、友人や仲間とは飲食店に幾度と足を運んだことのあるカミナは】
【オラークルの言葉を聞いて意外そうな声でそんな風に訊ねた】
【カミナの常識としては、こうして食事をしながら話に花を咲かせるものだと思っていたので】
【逆に必要最低限の遣り取りしかしない外食、というものにいまいち想像が及ばなかった】
――力を持って生まれた者には、力を正しく使う義務がある。
この世界には異能などを授かったせいで"勘違い"した輩が余りにも多すぎるのじゃ
故あって国を離れ、多くの人や街……事件を見聞きして、そういった連中に虐げられる弱者の存在を知る度に見過ごせぬようになっての
最初は幼く未熟な正義感であったが、今はこうして世界平和のために貢献していられることを誇りに思っておる
じゃから今の立場を捨てて国に帰ることなどは考えたこともないのじゃ――そう、一度も考えた覚えはないのぅ
【新人隊員にも関わらず、まるでずっと昔から戦ってきたかのような口振りで自身の"正義"を語る】
【弱者救済、能力犯罪の撲滅、世界平和】
【カミナの望む正義の行く末は在り来たりともいえるものだが、其れ故に正義を志す者ならば誰もが夢見た道であろうか】
【そして――帰りたくならないかという問い掛けに対しては、ほんの微かにだが声に陰りが覗き込んだ】
【"何不自由ない"立場を捨てて、幼い身一つで国を出て戦い続けるなどと、真っ当な境遇では考えもつかないことであろう】
【恐らく、そうしなければならなかった事情も――確かにそこに存在したのだろう】
【頭を撫でようとする行動に関しては「そう何度も撫でさせてやるほどわらわの髪は安くないのじゃ!」と】
【プィっと顔を逸らして回避する。先程悪い反応はしていなかったとしても、日に何度もされるのはプライドが許さないのだろう】
【機嫌を崩した様子はないものの、無理に撫でようとすれば拗ねてしまうかもしれない】
304 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/10(金) 00:11:41.07 ID:ai+fyyrp0
>>303
「一種の警告でありますよ。何と言うか…………食べれば低血圧の方も一気に元気になりそうな品らしいでありますから……」
【世の中には辛い物を好む者が居るが、女もまた同類】
【運ばれて来た物を見れば、一目瞭然だろう。紅一色に染まったよく分からぬ食い物】
【麺類なのだろうが――――味を楽しむ、所では無い程の辛さ。ただただ辛さだけを追求した一品】
【平気な顔で食べ始めるのだから、味覚が壊れているのかと疑っても可笑しくは無いか】
【熱が籠もりそうな身形にも関わらず汗の一つも流さず、見る見る間に麺も減り】
「友人、と言うよりも上司の方とは食べに来る事が偶にあるのでありますよ
天鬼ちゆりや天鬼桔梗、と呼ばれる――――カミナ殿と同じ櫻出身の方であります。後はグリースと呼ばれる方など教会の方と食べたりする事もあるのでありますが…………
色々と弄られて落ち着いて食べる事が出来ない事が多くてでありますね…………
尤も、ちゆり殿も桔梗殿も最近は会う機会も減ってしまい、教会の方々も同じで――――だから、久しいのであります」
【前者の方は櫻の国の妖狐騒動に関していれば何と無く聞いた覚えもある名か】
【何しろ生真面目。上下関係はきっちりとしているのだから、弄られる事も多く】
【相手によっては苦労人になるのだろう。こうして落ち着いて、そして話ながら食べる事が出来るのは久しいと】
「…………なる程。確かに力を持てば優越感に浸り、自分の欲望の為に周りを傷付ける者も多い今
放っておけば無秩序になる事も分かりきっているのだから抑止力ならぬ抵抗するだけの存在が必要――――と
やはり立派でありますね。私はただ人が傷付くのが嫌だから、とそんな理由で自警団に入ったのでありますから
――――ただ、力を正しく使う事は同じだと思って居るであります。力を持てば責任も伴い、其れが嫌であるならば隠して生きるべき
現実はそうは行かず、悪人が幅を利かせている世の中でありますが…………」
【元より確かめる意、避けられれば大人しく下がって】
「余計なお節介であれば謝罪するでありますが、偶には顔を出してあげるのも良いかと思うのでありますよ
立場を捨てなくとも、それくらいならば…………帰る場所があり、帰る事が出来る内に自身の故郷をもう一度歩くのも、きっと――――」
【まだ少女の事を把握しきっていない。其処から出てSCARLETに身を置くまでの来歴も】
【だから、余計なお節介と前置きしつつ言ったのだろう】
【帰るべき場所が消えてしまう前に、一度は顔を見せてやっても良いのでは無いか――――と】
【――――カラン、と来客を告げる音。見遣ればこの場所には珍しい修道女】
【腰に提げた金と銀の双銃が何やら物騒にも思えるが、別段何をする訳でも無く】
【席を探しているのかキョロキョロと辺りを見渡せば――――二人の場所が丁度視界に入ったのだろう】
【『お、やっほー』何て緩んだ笑みで手を振りつつ近づく修道女と、あからさまに「げっ」と言わんばかりの表情のSCARLET隊員】
【『ボクもご一緒して良いかな』何て少女に問うのだが――――何を返そうと、自由で】
305 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/10(金) 00:46:46.21 ID:1XK3Dckjo
>>304
なんじゃ。思ったよりも仲良くしておるようで安心したのじゃ
こうしてわらわと来るまでずっと寂しい食事を取っておったのかと勘違いしそうになったぞ
まあ確かに、御主のその生真面目な態度は見ていて弄りたくもなるじゃろう
可愛がられておる証拠じゃ、贅沢な悩みにも程があるというものよな
【小さく笑いながらも、彼女の語る交友関係の話に耳を傾ける】
【思った以上に仲の良さの窺えるその内容に、納得いったとばかりに頷き相槌を打っていった】
……口で語るだけならば誰でもどうとでも言えるものなのじゃ
立派だの、偉いだのと評してくれる気持ちは素直に嬉しいがな
わらわが実際に目立った成果を挙げられていない以上、今はまだ何もしておらぬのと変わらんのじゃ
この先わらわが理想を成し遂げ、よりよい世の中に貢献出来た日が来た時までその言葉は取っておくがいい
今はまだまだ遠く彼方の夢に過ぎぬが、いずれは必ず成し遂げて見せる予定じゃからな
【シロップのついたフォークを手元でくるくると回し】
【先にも見せた自信に満ちた不敵な笑みを浮かべながら、彼女に向けてそう告げた】
【現段階ではまだ、自分が「偉い」と、「立派」と評されるに相応しい存在だとは考えていないようだ】
【事正義においては他人にも自分にも厳しく当たるのがこの少女であった】
それと、立ち上がる理由も戦う理由もご大層なものである必要もなかろう
己が正しいと心から信じる物こそが"正義"なのじゃからな
故に、わらわとオラークルの立場は対等じゃ
人が傷つくのが嫌だから戦う……それの何を恥じ入る必要があろうか
【次いでオラークルの語る思想を聞き入り、自身の其れと照らし合わせながら応えた】
【正義に大きいも何もないと、そんな事を伝えるかのように】
そうじゃな――――ー
(………………帰郷か、それはまた随分と難しい事じゃろうな)
【故郷の話については曖昧に濁す。説明することは難しく、また下手に肯定することも不義理に感じて】
【どうやって"誤魔化したら"よいものかと、そんな思考に傾きかけていた時】
ふむ……察するに先の話に出ていた友人かの? よいぞ、好きにするがいい
くくくっ……こやつについて面白い話の一つや二つ、耳にすることも出来るやもしれんからな
(組織の話は……出来ぬか。まあ日を改めてすればよい、今宵はこのまま仲を深める事が正解じゃろうな)
【突然現れたオラークルの顔見知りと思しき修道女。其れに対してカミナは微笑みを讃えながら返事をして】
【意地悪げに含んだような笑い声を上げながらも――挙げようと考えていた話題を一つ、心の中に仕舞い込んだ】
306 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/10(金) 01:06:01.30 ID:1XK3Dckjo
/申し訳ない、今日もそろそろ時間の方が限界です!
/土曜は休みなので今夜はリミットなしで行けると思いますので、よろしくお願いします!
307 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/10(金) 01:09:40.36 ID:ai+fyyrp0
>>306
/了解であります!
/ただ、土曜はこちらが早朝から夜まで用事が入って居りまして……
/可能であれば置きレス或いは土曜からの再開でお願い致したく……!
308 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/10(金) 01:13:00.01 ID:1XK3Dckjo
>>307
/了解です!土曜は丸々空いていますので
/お好きな時間に返レスしていただけましたら!
309 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/10(金) 02:02:24.72 ID:ai+fyyrp0
>>306
「そ、そんな事は無いでありますよ。確かに勤務中は中々に殺伐としているでありますが、プライベートはそれなりであります。……恐らく
それに、可愛がるにしてももっと別な方法があると思うのでありますが――――……」
【拗ねた様に唇を尖らせるのは、言葉に納得出来なかったからだろう】
【自分の置かれている境遇が実際には幸運であっても、体験している方からすれば不幸だなんてままある事】
【軍人であれ年頃の少女。プライベートは充実していると言い張るが、それも何処までが本当か怪しいもの】
『それじゃ、遠慮無く失礼するねっと…………あ、店員さーん。ボクはプレミアム抹茶パフェと紅茶ね〜
――――しっかし、何と言うか。ねぇ…………
見知った顔があったからまた子供でも保護したのかと思ったけど……
かと言ってSCARLETが二人居るから威圧が凄いかなと思えば、可愛らしいお茶会が開かれててボクとしても見てて面白いと言うか
……ん?クルに関しての面白い話なら一つ二つじゃなくキミの指とボクの指を合わせても足りない位出てくるよ?
例えば酔っ払った日はカタッ苦しい性格も一転してベタベタと――――』
【初対面であるにも関わらず、何とも緩く。軍人の少女とは正反対の性格にも思えるだろうか】
【店員に注文をすれば椅子を引き、二人の間に座る様にして】
【カラカラと笑いながら離すのはこの場の印象だろう。やがて運ばれた紅茶を一度啜れば、間を置き】
【続けるのは軍人めいた少女の痴態の暴露――――は、赤面と共に「だぁぁぁぁぁ!!」何て叫びで掻き消されて】
「大体にしてグリース殿は不躾であります!私もカミナ殿とは初めてあったばかりであり、先ずはどんな方相手でも節度を弁えて接するべきで――――」
『まあまあ、若い内からそんなカタッ苦しい考えを持ってると眉間に皺が寄っちゃうよ?
どうせ一回しか生きる事が出来ないならもっと気楽にさー……まっ、いいや
えっと、それで……カミナ殿……カミナ、で合ってるのかな?見たところコスプレじゃ無いみたいだし、キミもSCARLETの一員みたいだけど
へぇ……結構下の子も居るんだね。思ったより意外、かな
――――あ、ボクの事は気にせず二人で話してても大丈夫だよ?ほら、女の子二人が話してるの見てるのも楽しいし。会議なり何なりどうぞっと』
【初対面であるにも関わらず実に軽い調子で接する修道女を窘めるも、本人は何処吹く風】
【規律に厳しいイメージだとかは一切なく、寧ろその逆。奔放な性格とでも取るべきか】
【名を確かめる様に問うたならば、丁度注文していた物が運ばれる頃】
【下に注がれたフレークだとか、抹茶のアイスに添う様に置かれた練りあん。白玉も良い味を出していて、其れ等を纏める帽子の様に生クリームが上には巻かれており】
【その他諸々も彩りよく添っている所を見れば其処等の喫茶の物よりかは上等か】
【まるでスプーン代わりの様に刺さっていた棒のチョコ二本を器用に扱えば一口頬張り――――当然、頬も緩み】
【その時に思い出した様に告げたのは、何か話して居たならば自分の事は気にせず続けて良い、と】
【修道女に対して話を突っ込んでみるのも、軍人に対して何か語るのも】
/時間が空いている今の内にお返しだけさせて頂きます……!
310 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/10(金) 21:39:40.74 ID:3tmKqGxno
【路地裏】
【赤い月の夜も何事も無く過ぎ去って、もっと何事もないこんな夜でも】
【ある街の入り組んだ路地裏の奥で銃声が幾つも鳴り響いているのはいつもの事か?】
【誰に問いかけてるワケじゃない。欲しいのは答えじゃなくて助けだ。銃声はシャワーの様に――】
―――あー!もう!ったく、何処のどいつの差し金だ!
銀行のボンボンか?麻薬カルテルか?どっかの政府機関か?賞金稼ぎか?いやまて…
昔カネを貸したヤツかもしれないし、ちょっと遊んだあの娘かも……っと!!
【銃弾でビルのコンクリートが削れる。跳ねた銃弾が火花を散らす。建物の影の人物は愚痴る】
【黒いスーツに黒いシャツ、黒いレンズのサングラスと夜に溶け込んだような出で立ちの男】
【背だけはやたらに高くて、物陰から覗きこんで様子をうかがっている。―銃声が鳴って慌てて引っ込む】
クソッタレ、向こうはショットガンにライフル。……まあ、しょうが無いし、つもの様にマリアにでも祈るさ
【一旦、銃声の最中に煙草に火をつける。背に壁を付けて煙草をくわえて、腕だけ伸ばして反撃の銃声】
【右手には黒い、左手には銀のリボルバー。銃身にはエングレービングが施されていて、薄く朱く染まっている】
311 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/10(金) 23:12:14.29 ID:1XK3Dckjo
>>309
………………仲良きことは美しきかな。
女三人寄れば姦しいとも言うが、一人混ざっただけでこうも騒がしくなるとはのぅ
【しばしの間、ホットケーキを口に運びながら二人の女性の遣り取りを眺めていたカミナは】
【やや間を置いた後ポツリとそんな事を呟いた】
【同席することを許したのはいいのだが、彼女の勢いと様変わりしたオラークルの様子に】
【どう混ざっていいものかと悩んだ末の小さな愚痴のようなものであったのだが】
うむ。SCARLETの新人隊員、カミナ・ゲルギルなのじゃ。御主はグリース……でよいのかの?
オラークルから名だけは聞いておる。宗派は違うやもしれぬが、わらわにも聖職者の親友がおるのでな
教会とはこれからも懇意にしていきたいと思っておるのじゃ――
【広く持ってきた交流の中でも"親友"と呼べる二人の内の一人】
【目を覚まして以来未だ顔を見ることの適っていない友に想いを馳せながらも、薄く微笑みを浮かべそう告げる】
【突然の参加に対しても特に拒絶するような意思はないらしく、友好的な態度を以て接していた】
そも、こう人目がある場所では会議など出来まいよ……何処に耳があるとも知れぬからの
とはいえ二人で語っておった話題も丁度キリの良い所だったのじゃ
はて、何を話したらよいものか…………――――
【ホットケーキの最後の一口をもぐもぐと口に運びながら、数秒の間天井を見上げながら話題を探し
【口の中から喉に嚥下し終わる頃になってようやくと何か思いついたのか、二人の方へと顔を向け直して】
オラークルの身の上はこれまでの遣り取りでそれなりに聞かせてもらったのじゃ
ならば次はグリースの事を知っておきたいものじゃの
我が同胞であるオラークルと善き仲であるならば、今後も個人的な付き合いがあることじゃろうしな
"御主の口"から、グリースの事を詳しく紹介してくれると嬉しいかの?
【瞳に微かに悪戯げな光を宿らせながらも、カミナは"軍人少女に"そんな話を振る】
【本人の目の前でオラークルの口から彼女のことを紹介してくれという要望】
【先ほど見た二人の関係から、上手く言葉を選ばなくては揶揄いの種になるのではないかという事を知った上での其れだ】
【勿論、当たり障りのない簡潔な紹介で済ませてしまってもよいのだが――】
312 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/11(土) 16:35:20.04 ID:xcMwTZVdo
【路地裏】
【汚く、暗く、不穏な雰囲気が常に漂う】
【できることならば、近づきたくはない場所――それが路地裏というもの】
……40……41……
【だが、そこにはひとつの影があった】
【真っ黒のボサボサ短髪と、深淵を思わせるかのような漆黒の三白眼に、】
【服装も黒としか形容できないような、黒のピーコートに黒のジーパン】
【そしてやっぱり黒色の眼帯を右眼につけた、そんな――暗い顔の少年だ】
【10代半ばに見える彼が行っているのは、いわゆる筋トレというやつだった】
【ごくごく普通の腕立て伏せ。顔は汗でびっしょりになっていて】
……45……っ、よんじゅう――
――はぁっ、はぁ……あー、もうこれくらいでいいや
【中途半端な回数だが、そこで限界が来たらしく地面に寝転がってしまう】
【大きく呼吸を繰り返す本人は、気にしている様子はないが――汚い】
【もしこの場所に誰かが来るとすれば、少年はどのように映るのだろうか】
313 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage]:2014/10/11(土) 18:07:20.89 ID:OlDjdLlN0
>>312
【たたたたたっ。と、擬音で表せばその様になるであろう何者かの足音が、路地裏に響いた】
【その速さから、走っているという事は容易に察する事が出来るだろう】
【また、音をもう少し注意深く聞けば、体重の軽い人物の物だと分かるはずだ】
「きゃっ――――ほぉーーー!!!」
【足音が聞こえてすぐに、足音以上に騒々しい甲高い声が、少年の耳に届き始める】
【「それ」は、足音と共に少しずつ大きくなっていき】
【やがては、疲れた少年の脳内に響き渡るほどの物になる】
【なぜなら】
「ほぉーー――――、? おにいさん、なにしてるの?」
【声の主】
【おそらく想像通りの小さな子供が、少年に近づいて来ていたからだ】
【ポップな幽霊の描かれたTシャツと、キャップを被った子供】
【首を傾げたその子供は、不思議気に少年に問い掛ける】
/まだいらっしゃれば、おねがいします
314 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
2014/10/11(土) 18:34:00.70 ID:xcMwTZVd0
>>313
//います…が、発見遅れた上にちょっとお花摘んでくるのでさらに遅れます…ゴメンナサイ…
315 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/11(土) 18:52:00.51 ID:xcMwTZVdo
>>313
ん――、
【遠くから子供の声が聞こえた気がした】
【表通りも近いことだし、まあどうせそっちから聞こえてくるのだろう】
【取り留めもないことだと、仰向けで空を眺めていた少年だったが――】
……。
【どうやら――違うらしい】
【明らかにこっちに近づいてきた声。そして、現れたちいさな存在】
【問いを投げられると少年は身体を起こして、子供を見遣り】
筋トレ……ってわかるかな?
腕とか足の力を強くするためにするんだけど……
というか、むしろ僕が君に訊きたいね。何でこんなとこにいるのさ
【幼すぎて誘拐されるくらいしか災難に遭う想像が出来ない】
【なぜ路地裏に入ってきたのか、親はどこにいるのか――なんて】
【一瞬だけ考えて自分には関係無いと思考を止めた】
【ただ、話しかけられている以上、無視することはできない】
【浮かぶ汗を服の袖で拭いつつ、少年は返事を待つのだろう】
//遅くなりました…!よろしくです!
316 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/11(土) 20:18:04.75 ID:xcMwTZVdo
>>313
//もしかしていらっしゃらないのでしょうか…?
//8時30分まで待ちますが、それを過ぎると無かったことにさせていただきます…
317 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/11(土) 21:51:04.45 ID:BMrJP/f60
>>311
『そ、グリース・イムリンパルス。二つ名みたいなのもあったりするけど……そんな話は置いて置いて。好きな様に呼んでくれても良いよ?
単純に教会と言ってもそれぞれで考え方は違うからねー。中には敵対したりもしてるし、ボクの場合は以前までのゼン=カイマとの関係が良い例なのかな
堅物の団長サマ――――今は大司教サマだっけ。と斬った斬られた殴った殴られたとしたし…………いや、ボクは殴っては居ないか
でもまあ、キミの言う親友が敵対関係じゃ無い事を祈るよ
何て……不吉な事を言うようだけど、ボク等の所は元々カノッサや社会の不利益になりそうな人を相手に暗躍する様な所だから他の所と争いに発展するのは稀だけどさ』
【シレッと答えたのは実に物騒な事。同じ教会であっても考え方が異なれば時に争いに発展する事もある――――なんて】
【ゼン=カイマの出来事となれば少女の記憶にもまだ新しいか】
【其れの支持者、では無く敵対側としての参加】
【件の争いの中に介入したならば相応に能力もあるのだろう。何と無く、修道女の職に似合わぬ雰囲気も其れに関係するか】
【最期には冗談の様に軽く笑って続けるが、カノッサ等を相手にするとの言葉からその教会もまた戦闘できるだけの力を持っているのだろう】
「私がでありますか…………あまり気乗りしないであります…………」
【我関与せずとコーヒーを啜っていた少女だが、自分に向けられた言葉だと知れば少し固まって】
【――――宿した光の意味に気付いたのだろう。怨めしそうな視線を送るも、今更何か言った所で取り消す事も出来ず】
【チラリ、と修道女に視線を移したのは何処まで話して良いのかと問うかのようで、其れに対しての返答がただ肩を竦めるだけなのだが】
「先程グリース殿が二つ名と言って居たでありますが、“死神”と呼ばれる其れがグリース殿のまた一つの名であります
手合わせをした事も無いので――――いえ、何時ものらりくらりと躱されるので私自身は良く理解して居ないでありますが…………
用いる得物に関しても掴めて居らず、私に分かる事は精々教会の武器を用いたりする事のみ
そして――――教会に居ながら、神を信仰しない異端者であります。とは言えど、グリース殿の所属する所自体色々と異端だとは聞いているのでありますが
ううん……後はこの通り色々と破天荒でありますね。清楚だとかからはほど遠い人格であります
誰に対しても隔たり無く接するのは長所と現す事が出来るのでありますが、グリース殿の場合はただ単に無礼なだけで――――痛ッ?!」
【要は教会の戦闘要員なのだろう。二つ名が示すのは何とも危ういモノ】
【――――ゼン=カイマで見た事があるならば、その戦い様も知れようが実際にはそうするだけの余裕も無かったか】
【教会に属していながら神を信じる事は無い。何と無く、現実主義的な一面であり実に異常】
【調子に乗って色々と告げようとした所――――頬を引っ張られて、其れも中断される事となる】
『クルによるボクの紹介は此処までにしておいて
カミナは――――櫻の国の出身かな。新人、と言う割には落ち着いた物腰だね
その刀だってただ和装に合わせるだけの装飾でも無さそうだし…………ともなればよっぽど才能のある新人か、そうで無ければ途中から参加したベテラン新人だと思うんだけど
もし、後者なら…………キミの思う所の正義って言うのを聞いてみたいな
こう見えてボクも交流範囲が狭くてね。正義の味方の知り合いは数える程しか居ないしさ
正義の言葉に関する思いが十人十色なのは分かってる。だから、キミにとっての其れを知りたいな。――――気軽に、ね』
【痛い痛いと連呼されるのも無視しして、頬を伸ばし続けながら話す様はやはり色々と可笑しく】
【洞察力も其れなりか。所謂新人特有の気配も無く、ただ気丈なだけで無いと悟る】
【もし、訳あって途中参入したならば――――その、意味を問うた】
【少女に取っての正義とは何か。或いは、先程オラークルに告げた物がそのまま答えになるのだろうか】
【緩んだ表情はそのままに。然れど問いの中身は真剣そのもの。…………視線から、ただ戯れに問うた訳で無い事も知れる】
318 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/11(土) 23:07:57.35 ID:Biv8xvhgo
>>317
成程…………得物以外は見たままというた所かの? 天真爛漫と称すべきか型破りというべきか
わらわとしても肩肘を張るのはあまり好きではないからの。そういった者にも悪い印象は持っておらん
むしろ……型に嵌らぬからこそ見える物も、成せる事もあると思うておるのじゃ
簡潔にいうならばそうじゃな……御主は「面白そう」じゃよ、グリース・イムリンパルス
オラークルとの関係も含めて、な
【頬を引っ張られるオラークルの姿を実に楽しそうに眺めながら、彼女に対してそんな印象を伝える】
【相も変わらぬ上から目線だが其処に虚偽を混ぜている様子もなく】
【ただ見聞きして思ったことを率直に口に出している。「面白そう」、とは様々な意味を含んでいそうな言い回しではあるが――】
ほう、これだけを見て其処まで察せられるとはの……そうじゃな、御主の予想は概ね正しいのじゃ
ベテランなどと呼ばれるほど長く正義に身を捧げてきたわけではないが
潜ってきた修羅場と歩んできた時間の密度では……恐らく御主にも引けは取らぬと思うぞ?
【グリースから持ちかけられた質問。それを聞いた瞬間、カミナは少し驚いたように目を丸くして】
【僅かな間言葉を吟味した後、彼女の予想が正しい事を伝える】
【見た目が十代前半とも思える容姿であり、特別に強い気配などを纏っている訳ではないが】
【己の経歴の端を匂わせる声には幼子の冗句などではありえない"重み"があった】
わらわの正義――か。つい先程オラークルとも語り合ったことじゃが、まあよい
……わらわにとっての正義とは"一人でも多くの弱者を理不尽から守る事"じゃ
力に溺れ、己の欲望のままに破壊や殺戮を繰り返すテロリスト共を駆逐し
民が当たり前のような平和の中に生きていける世を作ることがわらわの夢なのじゃ
力を持つ者は其の力の使い道を誤らぬよう努めねばならん。故に、道を踏み外した外道には誰かが然るべき制裁を与える必要がある
わらわにとっての正義は――簡単に纏めたならばこんなところかの。
弱者の救済、能力者テロの撲滅、世界平和……正義の形としては実に判りやすかろう――
【「――これでよいかの」?と続け、漆黒の瞳でグリースの方を見つめながら応えを待った】
【その瞳に宿るは鉄血の意志。"正義の味方"と呼ぶには血生臭く、苛烈なまでの"悪"への攻撃性が窺えるだろうか】
【グリースの言葉から真剣さを感じたからこそ、カミナも隠すこともなく自分の"正義"の形を見せていた】
319 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/11(土) 23:41:09.73 ID:BMrJP/f60
>>318
『あのねぇ……面白そうってボクは見世物だとかじゃ無いんだけど
悪い印象を持たれてないなら別に良いんだけどね。――――ま、お互いに必要以上に踏み込む事も余り無いだろうけどさ』
【ジトーとした視線、と表すのが一番近いか。ティーカップ越しにのぞき見る視線は、その様な】
【……“面白そう”が単純に表面だけの意味で無い事も理解して居る。然れど、素直に頷く性格でも無い】
【所属が異なり、考えが異なり。なれば今宵深入りすることもあるまい】
【――――クツリと笑ったならば空となったティーカップを置き】
【対して軍人の少女は非難にも似た視線を送っているのだろう。序で、助けてくれと言わんばかりの表情】
『そりゃね。SCARLETだってお飯事部隊じゃ無いだろうし、ただ正義の味方に憧れるだけの女の子を入れる事も無い筈さ
まして危険な場所に行くのに自ら荷物を増やす様な真似をしないだろうし――――なら、考えられるとしたら予めそれなりの力を持って居るだと思ってね
SCARLETはただの慈善団体じゃ無い。血を多く見たり相手の臓物を露出させる事だって多々あるんだろうから…………そんな場所、“普通の女の子”が居る事が出来る筈無いさ
キミがボクを面白そうだと評した様に、ボクもキミも興味深いと思ってるよ
まっ、初めて会った日に赤裸々にしたって面白く無いし、何よりさっきも言った様にまだボク等は深く踏み込む事もあまり無いだろうからさ』
【実戦部隊に所属するならば、異能或いは優れた身体能力を得ている筈。そうで無ければ、屈強な肉体か】
【――――少女の歳で入隊しているならば、前者のどちらかに該当するはず。そして、その力を認められているからこそ危険な地に赴くその組織に属す事が出来たのだろうと】
【……新人、と言って居たけれど。数度戦場に出て五体満足で帰っているならば、幸運だけで片づける事も出来まい】
【続けたのは少女に対して抱いた考え。確かに見掛けは幼くとも、その実力は本物なのだろう――――と】
【興味深いと言うけれど戦闘狂とかの其れでは無く、ただ純粋に面白い子、とでも考えたか】
『へえ……なる程。だけどさ、ボクは性悪説を支持する訳じゃ無いけど人は誰しも悪意を抱くと思うんだ
正義と名乗る太陽が大地を照らしてるとして、其処に人が居れば影が出来るし――――その影こそがその人の悪意だとしたら、切っても切り離せない
本当に平和にしたいなら人を全て排除しちゃえば何処に影も出来ないかもしれないけどさ
キミが願いを実現できたとしても、人が居る限りはまた何時か…………何てね
カミナの正義と他の誰かの正義が対立した時はどうするのかな?
邪魔をしてくるなら相手も悪人と決めるか――――それとも、折り合いを付けて仲間と認めるか
……実際、その場に立たないと分からない事かもしれないけどさ
ボクだったら――――やっぱり、分かんないし』
【現実的、と言うべきかやはり神に仕える修道女を名乗る者としては考え方がイレギュラー】
【イタチごっこで真の平和など訪れる事無く、ただただ力の無い者達が争いに巻き込まれるのがこの世だとしたならば何て事】
【実際、この世に対する考え方など人によって異なるのだから戯言だと告げるのも良いのだろう】
【然れど、コレが女の抱く考えか。最後の言葉が何よりもその事を真にしていて】
320 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/11(土) 23:47:31.10 ID:asv0uyVYo
【水の国、東部より少し離れた丘陵地帯】
【其処に位置する大小様々な石版が並べられた遺跡群】
【昼はパワースポットなどと持て囃され人々の観光名所である此処も夜が近くなれば活気は消えて】
【それは古代から遺された物だからか、差し込む月明かりもあって幽幻としたな雰囲気を持っていた】
【特に遺跡群中央にある台形型の丘の周りの空気はどこか淀んでいて】
【――――――石版、その意味は旧くの墓石だと理解るだろうか】
――――――……今や人もなし、観光名所ったって何もこんなとこ選ばなくてもいいだろうに
自分で好きで選んで、瘴気に当てられて……んでその原因を絶てなんてまあ、都合が良いように扱われてるとしか思えないね
【丘、その麓に佇む白髪の青年は嘆息零し月を見上げていた】
【彼がここに居る理由、それは1つの騒動によるもの―――――――】
【なんでもここ最近、この遺跡で亡霊を見たやら耳元でささやき声がしたなんて話】
【それだけで済めばいいのだがついには突然昏倒する者や同じように泣き叫び暴力沙汰、とまで悪化しているらしい】
【ここまで来てしまうと重い腰を上げざるを得なかったのか冒険者やら傭兵やらに原因究明の依頼が近辺の街に密かに貼りだされる】
【探索能力、退魔の力、それに類する者を求ム……という謳い文句】
ま、それでも請け負ったからにはやらないといけないんだけど……
なんだ……やっぱり「居る」じゃねーか――――――――
【齢にして二十代程、宿す瞳は赤と紫白の異色、普段幼気な表情もしかし今この場に於いては厳しい物となり……】
【防刃ベストやアタッチメントの多いズボンはやはりというか近接戦闘を意識してのもの、戦いの心得程度は所有しているか】
【微かに漂うは「退魔」の気質、腰元に収めている銀のナイフは装備の中でも目を引く事だろう】
【彼の周りだけはそのナイフの為か淀んだ空気が避けていた】
【肌にまとわりつく感覚もなければ由来不明の強迫観念もない、ただただ清浄な場】
【さて、しかしこの淀んだ場の中で唯一そんな場所があったのならば】
【ここに居るもはや名も喪われた者達の目にはどう映るだろうか……】
321 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 00:24:58.94 ID:0jXzQlgWo
>>319
【オラークルから寄せられる非難の目に対して、流石に申し訳ない気持ちが芽生えたのか】
【手をひらひらとさせながら「その辺にしておくがよい」と一言告げる】
【カミナからして中々に微笑ましい遣り取りではあったが、本気で嫌がっているのならば止めねばならない】
【この軍人少女は今後も同じ組織の一員として仲良くしたいと思っているのだから】
【――】
それはそうじゃろうな……SCARLETは凶悪な能力犯罪に対抗すべく結成された組織じゃ
所属するに相応しい力を持っておることは勿論として、命の遣り取りをする"覚悟"も必要となる
半端な者を引き入れておっては任務に支障をきたすだけではなく
組織の信用にも関わり、外部からの間者を招き入れる隙にもなろう
そういった事を考慮したならば、この胸の紋章を見せた時点で"普通"でないことなど百も承知じゃったろうな
【グリースの言に納得が言ったのか、同意するように声を返した】
【所属している組織が飯事遊び気分で務まる其れでないことはカミナ自身も理解している】
【その上で腕の一本も欠けずにここまで生存出来ているのだから、判断基準としては十分だっただろう】
【うむうむ……と胸の前で腕を組み、首をゆっくりと縦に振る大仰な仕草で応えて】
無論、人間の性質は理解しておる。
完全な世界平和など、それこそ人が滅びぬか世界中の民を洗脳でもせぬ限り"不可能"なのじゃ
人の長い歴史の中で数え切れぬ程の者がこの命題に挑み……その度に人の持つ悪意に絶望してきたのじゃからな
【世界平和を望んでいると言ったにも関わらず、それを次の言葉で"不可能"と切り捨てる】
【誰もが憎まず争わず笑顔で暮らせる――などという光景がどれほどの夢物語であるかは少女自身嫌という程理解していた】
じゃから、わらわの考えている落としどころは能力犯罪の発生しづらい環境を作り上げることなのじゃ
SCARLETに、UTといった"正義"の存在が奴らの活動を可能な限り抑制し
少しでも多くの力を持たぬ……今は奪われるだけの人々を守れるだけの"力"として確立させる……
……とまぁ偉そうに語ってみせたが、未だわらわの関与しておる範囲では何も進展しておらぬのが現状じゃ
この夢を叶えるためにはまだまだ考えることも、足りぬモノも星の数ほど存在するのでな
【実用可能な範囲で抑えたとしても未だ達成するには天にも届くほど遠い夢】
【能力者テロリストは其れほどに甚大な被害を出し続けており、現状正義の組織は終わりのない"モグラ叩き"を続けているようなものだ】
【強大な能力者に対抗できる者は数少なく、今はまだ抑止力としての機能は万全には遠い】
【カミナとしてはどうにか一歩踏み出せないものかと常々考えているところであった】
言葉で語って通じるならば……行動が人道に反しておらんならば多少は言い分も聞こう
じゃが、無関係の大勢の民を殺戮し、街を破壊することを目的の為の"仕方のない犠牲"などと言い張る輩であれば容赦はせん
正義とは人の数だけあるといわれるものじゃが
わらわにとってそれは、紛れもなく駆逐すべき悪なのじゃからの――
【正義の反対は別の正義。おおよそ定番ともいえるワードで、正義を冠する者の永遠の命題でもある】
【誰もが認める正義など存在しない以上対立することは珍しくなく】
【その場合カミナは飽く迄も自分の基準で善悪を判断し、力を振るうことになる】
【頭が固く、融通が利かない。これがこの少女が理解されず、人によっては忌み嫌われる原因でもあった】
【「とまあ――こんな話ここでするものでもないかの?」と最後に付け加えて】
【場を明るくするように微笑みを浮かべながら、グラスに残った水をゆっくりと喉に嚥下していく】
【底に残った小さな氷がカラン……と清涼な音を鳴らし、場に居る者の耳を擽るだろう】
322 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 00:31:21.26 ID:VqWHmKI80
>>320
【――しんとした夜は重たい雰囲気で満ちる、まるで、空気がそのまま油か何かにでもなったような錯覚】
【だけれど、この場には、その重さを特に感じてない人物が二人居た。一人は、そのまま、白髪の彼ならば】
【もう一人。こんな場所を好んでか迷い込んでか、侵入していた人影――“彼女”は、出会いがしらの瞬間、びくりと肩を震わせた】
【――水の気配だった。水辺は幽霊の類を呼び寄せるというけれど、彼女の水は、あまりにも清すぎる】
【魚たちも好まない水辺を、怪奇現象も好まなかっただけという話。明確に退魔の力ではないから――その境界は曖昧でも】
【その重たさを全て一身に背負うことはない。そう、なんとなく、――普通の場所と違う、それだけを、感じて】
――――わ、びっくりした、
【ひょこ、と。物陰から姿を現した様子なんてまさに何も考えてないそれだった。ふわっと髪を揺らして、影を延ばして】
【真っ白な肌が月明かりに映える。同時に、左右で違う色の瞳が嵌めこまれた眼を、ぱちぱちと瞬かせ、一瞬、二瞬】
【――黒い髪の少女だった。腰ほどまで伸ばした髪は、赤い瞳の側の僅かだけを取って三つ編みに編んで、前に垂らし】
【黒と赤の瞳はいつもみたいに蛇の目と似たオッドアイ。右耳にだけ付けられた宝玉のピアスは――今宵、不思議と艶めいて】
【暗く赤色をしたふわふわのワンピースに羽織るのはほとんど黒いような緑のケープ、マントには足りない長さを揺らし】
【足元は散策向きじゃないブーツだった。長めの靴下は、淵にフリルをあしらって――スカートの影に隠れがちでも】
【そういえば胸元には桜をモチーフにしたペンダントをしていた。それも、また、耳元の宝玉と似た香りを放ち】
なにしてるの? こんなとこで……、……あ、わたしはお散歩なの、お友達のお家の帰り……、……。
…………、どしたの?
【いつからか不穏な空気を纏わなくなった彼女は、なんとも朗らかな声で以って声を掛けてくるのだろう、鈴の音ボイスも】
【気の抜けたときはなんとなーくゆるやかーに溶けて耳に心地いい。胸元でいじくる両手の指、互い違いに組ませて――】
【――と、そんなところで、彼女は彼の様子に気がついた。ぱちくり、また目を丸くすると、彼女はゆるく首を傾げ】
【彼の鋭く尖った表情の理由を探そうとする、――真っ先に考えるのが自分が何かしたかって、それは、性格の問題だろう】
【秒読みで落ち込んでいく表情は。この場の不穏さに影響されてないから、ほっておいても問題ないけれど――】
【(――彼女がこの場で平気な理由。それが宝玉のピアスだった、今宵、そっと光を瞬かせて力を零す、それは、)】
【(彼女に縁ある蛇神を取り込んだものだからこそ。その清い水の力で以ってして彼女を守ろうとする力が働く――)】
【(けれど所詮は神様の残骸。そこまで強い守護でないなら、――ただこの場に居るのが平気という、その程度のはなし)】
【そして、それは彼女の意識には上っていないようなのだった。常に宝玉の力に曝されているから、――きっと、麻痺しているらしくて】
【だから、この場所がどうとかいうことに思い当たらない。わざとじゃなくて、本当に、気付いてすらいないようなら――】
323 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/12(日) 00:56:09.03 ID:VzWCxMAv0
>>321
「流石に頬が伸びるかと思ったのでありますよ……全く、カミナ殿もグリース殿も酷いのであります…………」
【若干赤く腫れた頬。拗ねる様にしてテーブルに“の”の字を書き連ねればブツブツと呟かれるのは恨み言】
【しかしまあ、修道女は兎も角として少女に関しては完全にとばっちりか。実際、軍服の少女が調子に乗らなければ良かっただけの話なのだから】
【――――本人も自覚しているのか、その後は小さく感謝の言葉を述べるけれど】
『…………そっか。その返答が聞けて良かったよ』
【お世辞、でも無く意味の無い相槌でも無く。少女にとっての正義を聞く事が出来れば何処か満足気】
【謎々をしたい訳でも無し。暇潰しをしたかった訳でも無し】
【一人の正義の者にとって、正義に抱く事を聞きたかったのだから】
『カミナも知ってる通り正義に答えなんて無いんだから、もし妥協して協力する〜なんて言ったら笑う所だったけど
そんな柔な答えじゃ無くて良かった
キミはキミの答えを持ち続ければ良いし…………ボク等教会がキミにとっての駆逐対象にならない事を祈るよ
――――ん。そうだね
よし、折角こうして会ったんだから此処は最年長者のボクがぱぁーっと飲みにでも連れて――――……あれ?』
【答えが無いのだから妥協も必要ない。少女が考える正義こそが真の正義】
【ならば其れを貫けば良いだけ。その先に、きっと人々の安息があるのだから】
【――――少女の最後の言葉には概ね賛同したのだろう。ならば店を変えて派手に親睦会でも開こうかと提案しようとしたその最中】
【修道女の持つ水晶から聞こえる声は、恐らく教会の者。聴き耳を立てれば、至急戻る様にとの旨が伝えられた事を知れるか】
【……対して、深い溜息。まるで面倒だと言わんばかり】
『…………の、つもりだったけど。ちょっと急用が入ったみたいだから其れはまた今度にしよっか
ほら、代わりにコレで支払えば良いよ。余ったお金は二人で分けるなり何か買うなり自由に使ってくれれば良いさ
じゃ、カミナ。また縁があればその内……ね』
【テーブルに置かれたのは支払いには十分過ぎるだけの金】
【別れの挨拶をすればそのまま店を出て――――視線のみで見送りでもしてやるならば、白い翼を生やして飛び去った所で視界から消える事だろう】
【その頃になって漸く溜息を吐くのは軍服の少女だ。今まで蓄積していた緊張だとかを取り除くかの如く、実に長くて】
「やはりグリース殿は苦手であります…………カミナ殿、騒がしい思いをさせて申し訳無いでありますよ」
【テーブルにぐったりともたれ掛かれば、引き延ばされていた頬を「まだヒリヒリするであります」何て愚痴を零しつつ掌で擦るのだろう】
【その謝罪が社交辞令か否かは兎も角として】
【「――――どうするでありますか」。それが示すのはコレより先の事】
【此処に留まるのも、帰路に着くのも。或いは、修道女の言葉に甘えて支払いの余りで又別な場所に立ち寄るのも】
324 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 00:57:55.86 ID:v7TFnKWCo
>>322
―――――――っ……なんて
【ことだろうか、まさかこの場で彼女がいるとは誰が予想出来ようか】
【自分一人ならば良い、自分の命は自分だけのものどんなに無意味に消費しようがそれはそれだけという話】
【されど他人の物となればそれは違う、守る必要があるのだそれが誰であろうとも】
……ふー、ビックリしたのはこっちだ全く
散歩するとは言わないけど好き好んでこんな場所に来るべきじゃないぞ……
【異色の双眼で異色の双眼を見つめる】
【全くもって平常な表情を浮かべる彼女、なんとも頭が痛くなるが彼女の行動を咎める事など出来ない】
【はてさてどうしたものかと頭を抱える、どうやら「彼ら」は未だ気が付いていないらしいがそれも時間の問題だ】
【知らず、この掌はナイフに伸びていた】
理解るか、感覚を研ぎ澄ませ……束ねるように切先のように、感覚を伸ばせ
そうすればここがどんな場所かくらいは理解る筈だ……、もうすぐ時間も時間丑三つ……だ
【引き抜くナイフは月夜に焦がれ芳しく】
【仄かな輝きは粒子のように僅か舞う、陽炎か鬼火か】
【清浄である筈のそれはしかし今に於いては誘蛾灯と同じ】
【這い寄る感覚はすぐにでも湧き上がる、地の底から伸びる手のように】
【慟哭の叫びはなく怨嗟の言の葉もない、されど残るのは未練であるのは間違いなく】
【彼岸へと渡りきれず縛られている者達は毎夜と続く失楽へと現れる―――――――それから逃避を選ぶか否かは、彼女の感覚によって決まる】
【道はふたつ】
【ひとつはただ単に逃げ出すだけの話、恐らくこの場の誰も不幸にはならないただまた罪の無い観光客が被害に遭うだけ】
【ひとつは怪異の根源に触れ絶つ事、その選択はこの場の誰かが損をし不幸となる】
【幸不幸は足し算引き算では計れないのは言うまでもないが】
【しかしそれでも指標にはなるだろう、何を一番としそしてそれ以外を棄却するか……】
325 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 01:24:51.52 ID:VqWHmKI80
>>324
【生れ落ちた瞬間からどこかにほんの少しでも神様の系譜を辿る彼女は、けれど、そういったものに出遭わず生きてきた】
【だから警戒するものだときっと知らないのだ。“そういうもの”はテレビの出来事、――まして、彼女はテレビをあまり見ないなら】
【――疎い、と言えるだろう。こういった場所に対して彼女は無垢すぎた、悪いことに、彼女には常時発動の守護が掛けられて】
【「ここ嫌な感じがするからやめとこう」という本能めいた感覚も薄れつつある、――というより、こういう場を好む性質だ】
【それなら、或いは、溜まってしまったひとたちと似る部分があるのかもしれない。――ただし、もう、違えた方向性】
【「好き好んで」という忠告を、彼女は理解したのかしなかったのか。僅かに眉を寄せて、かしげる首は曖昧な感情】
【だけれど、彼の様子を見ればなにそれなんて言えない、――ここには何かあるのだとそういう思考をして、噤む口元】
【ナイフに伸びる手も、そういった思考に切り替えれば、怖いとも思わなかった。ゆっくりと、明確に、視界が変わるのは】
【あくまで普段の気持ちから普通じゃないときの気持ちに切り替えるだけだが、何も警戒していない阿呆より、ましなはず】
【(もう一段階、いつかの彼女みたいな思考回路もあるはずだが、それは、まあ、今は出てこないようだった)】
え……、……、えっと。
【月夜にナイフの銀色が冴える、空気がそこだけ切り裂かれた気がした。その軌跡を追いかける、色違いの一対は】
【少しだけ困惑したように泳いでから、見える中に違和感を探し出そうとして、けれど対した収穫もないまま、逸れる】
【次いで頼るのは感覚。五感よりも深く深く、魔力的な感覚を辿る。それは、第六感だとか呼ばれるそれと、きっと相違なく】
【――纏う清き水の守護の外へ意識を向けるのは僅かに抵抗があったけれど。そう思う時点で、どこかで、この場の異変を感じていたはず】
……――、
【歌うときに手を動かすみたい、無意識に伸ばした腕と指先が空をもがく、何かを掴み損ねたような仕草をして】
【エルフェスのほうへ伸びた手は、ただ、何も掴まないまま。強いて言えば空気と、――そう、澱んだ空気】
【――気付いてしまえば反応は早かった。びくと身体を跳ねさせたと思うと、咄嗟に引く手は、安全圏みたいに身体に沿って】
【気付いてしまった彼女の感覚を両手で優しくふさいでやるように宝玉から零れる魔力が増す、感覚を鈍らせる、それは、】
【――守護は、初めて意識的に大部分を拒まれた。敵の中で目を塞ぐひとが居ないように――最低限だけを、僅かに残して】
…………なに、これ、
【「きもちわるい」。言葉は簡単、だけど、言われて実際にその気持ち悪さに気付けるなら、素質のないわけでもないらしい】
【苦虫を咥えたみたいな顔をして、ほんのりと寄る辺にするように彼への距離を詰めようとする、ほんの数歩の距離でも】
【――拒まれるようなら、今度こそ苦虫を噛んだ顔をしてその場で足を止めるのだが。どちらにせよ、足を止めた位置で説明を欲しがる】
だから来たの?
【気付いてしまえば。彼の持つ銀色が、会うたびに感じていたそれが、明確に存在感を増していくような錯覚】
【きっと半分くらいは確信しているのだろう。尋ねながら――さっきまでお散歩していた周囲を、彼女は改めて見渡した】
326 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 01:27:23.37 ID:0jXzQlgWo
>>323
わらわも要らぬ敵が増えぬことを祈っておるよ。
……カノッサやGIFTだけでも頭が痛いというのに、教会にまで剣を向ける余裕など何処にもないのじゃ
じゃから、初めにも言ったように御主達とは善き仲でありたいと思っておる
現実的な問題としても、個人的な問題としても――決して心地の良い話にはなりえんじゃろうからな
【納得した様子のグリースに、カミナも一息ついた風に語っていく】
【最後に続けられそうになった「飲みにでも――」の件で若干眉をへの字に曲げるが】
【教会からの連絡によってお流れになった所をみて内心ホッと胸をなでおろす】
【カミナの持つ多くの弱点のうちの一つは、飲酒関係が駄目な事だ】
【精神が成熟し、異能を持っておろうが肉体は見た目通りの性能でしかない】
【むしろ同年代の者に比べて未発達でお子様なのである】
【カミナとしてはこういった店で甘味に舌鼓を打っているのが一番であった】
【店から出ていくグリースの背に「ではまたの――」と声を掛けて、小さく手を振って見送り】
【その姿が見えなくなった頃に、意識と視線をオラークルの方へと戻した】
【グリースがいた時間は僅かな物だったが、それでもその勢いや語った内容の密度から妙に長く感じたものだ】
【奇しくも殆ど同時のタイミングで、カミナもまた大きく息を吐いた】
いや、構わんのじゃ。わらわとしても良い縁を作れたと思っておるのでな
……今宵、御主と出会えたことは正しく僥倖と言わざるを得まいよ
【謝罪を額面通りに受け止めながら、何処か満足げな表情を浮かべて返す】
【"目を覚まして"以来、未だにカミナの持つ縁は狭く薄い】
【それがこうして、SCARLETの先輩であり自警団にも所属する少女と、教会に属する女性と出会えたことで大きく前進した気すらしていた】
【全体から見れば一歩とも言えぬ進展だとしても、その場で足踏みを続けていたカミナにとっては降って湧いた幸運であった】
うむ、そうじゃな――気づけばもう結構な時間じゃし、御主も色々と疲れたじゃろう
今日のところはここの支払いを済ませて別れるのが良いと思うが……どうかの?
御主がもっとわらわと一緒にいたいというのならば、それも考えてやらんこともないが――
【くっくっ、と少々揶揄う響きの覗く軽口を最後に付け加えながらも】
【「どうする?」という問いに対してそんな答えを投げかける】
【もしカミナの言う通り今夜はここで解散するならば、店の外で簡単な挨拶を済ませて別れることになろうか】
327 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/12(日) 01:58:21.04 ID:VzWCxMAv0
>>326
「そうでありますね――――もう少しカミナ殿と話すのも良さそうでありますが
何時襲撃があるかも分からない今、休める時に休まなければ咄嗟の対応も難しくなるでありますから」
【休息する事も仕事の内。特に、生命を守る立場ならば如何なる時如何なる状況でも全力を出せる状態でなければなるまい】
【鍛錬しようが守る事が出来なければ意味も無い事。別れも口惜しいが――――正義を志す者ならば楽しむ事を優先に己の管理を怠るのは愚行】
【それに仲間ならば何時でもとは言わずとも再度会う事だってあるのだ。今生の別れとなる訳でも無いのだから、後ろ髪を引かれる必要も無し】
【容器やらカップ等を纏め、三人分の支払いを終えたならばそのまま外へと出る流れとなろう】
「――――そうでありますねぇ…………今日、これ以上カミナ殿と居たら虐められてしまいそうでありますから
それでは、次に会うのは戦場かそれともまたこうして何事も無い時にか分からないでありますが
何であれ…………また、楽しく話したいのであります」
【軽口に対しては、にやりと口角を吊り上げて返し】
【その言葉を投げかければ今宵の出会いも幕を閉じよう】
【ひょんな事――否、この少女の勘違いが始まりであったけれど、結果としてこの少女に取ってとても良き出会いとなった】
【同じ仲間としての交流。そんな余韻を持ちながら脚は己の住まう処へと進み…………数歩の後に「そうそう」何て言葉と共に振り返り】
「私では頼りないと思うでありますが…………困った事があれば、遠慮せずに頼ってくれると嬉しいのであります
些細な事でも、何でも。同じ仲間なのでありますから、私としても協力したいのであります
フフ――――甘えたくなったとか、故郷の膝枕が恋しくなった等でも別に構わないのでありますよ?
そんな時はカミナ殿の為におねーさんとして一肌脱いであげるのであります
…………それでは、風邪を引かないようにするでありますよ」
【同じSCARLETの仲間なのだから、壁に当たったときには相談でもしてくれれば嬉しい、なんて】
【最後にはクスリと笑いながら冗談を交え、今宵最後の別れの言葉】
【柔らかく微笑み、「お休みなさい」と告げれば再び歩み始めるのだろう】
【長いようで短かった一夜。楽しかったと表すべきかとても実のあったと表すべきかは分からないが】
【――――間違い無く、大きなプラスになった一夜】
【今の風は冷えるけれど、それでも家路へ向かう脚は何時もより幾分軽かったそうな】
/っと、この辺りでしょうか!
/お相手有り難う御座いましたですよー!
328 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 02:11:46.08 ID:v7TFnKWCo
>>325
――――――――……
【青年は瞳を閉じ亡き者の気配を辿ろうとし、感覚を伸ばす】
【未だ確かではないものをひとつふたつ、数えるがしかし……場所が場所だけに数が多く途中で投げ出す】
【亡き者、その未練は様々だ彼らの内のどれだけがこちらに牙を向くかも分からない】
【元より意思疎通が出来るとは思わない方が良いか】
【構えた切先を見つめながら虚ろと考え、ふと気がつけば彼女の表情は曇っている】
……まあ、そういうこったな。どっかのお偉いさんがこのままだと不味いってんで
どこぞのギルドにでも出した依頼をたまたまオレが拾った、んで……どういう訳かお前が現れた、そういう流れだ
【秒針が動く程にあちらの気配は確かになる、刻一刻】
【呼吸を繰り返す度に近づく、さながら断頭台への歩み行く先は言わずもがな】
【下手をしたならば死出の旅、加わる一人は何も知らない彼女……冗談ではないと握る力は強くなる】
【心許ないナイフは光に姿を変え次には刀へと変化している】
【刃は尚も三日月のように、されどその鋭さに欠片なく――――――――】
全く……守るってのは危険から遠ざけるって意味もあるんだぞ、目を塞いでその先が崖だったらどうするつもりだ……
一先ずオレから離れるな、力があるなら自分の身を守る為だけに使え余計な事に思考を削ぐな
【苛立ち混じりの言葉は彼女にではなく彼女の守護に向けた物】
【生憎と責任という言葉の意味を完全には理解していないがそれでも、抑えるべき要点は理解る】
【助けるならば救うならば一部の隙も無く、果たすべき義務はそこに在る筈だ】
――――――――……そうすれば
【きしり、鳴らす刃の先・ぎらり、射抜く異色の双眼】
【空を突く鋭さは彼女の首の直ぐ横を通り過ぎ後ろから迫る亡霊の喉元へと吸い込まれる】
【諸行無常、理はここに在りと刃は語りそして滅する】
こっちも、守り易い……
ち、気づかれた――――――――思ったより早い、やっぱり何かしらのイレギュラーがあるのか?
まあ、いいや何にせよいつまでもここに居る必要もない、呆けてる暇はない行くぞ
【熱した鉄板に水滴を落とした急激な昇華の音が彼女の耳元に響くだろう】
【そう、そして……それに加えてひとつ「助けて……」という男とも女ともつかない声が名残として添えられる】
【振り返ればそこに姿はない、地面には銀砂と輝く霊魂の搾りカスが風に流され消えるだけ】
【旧くに潰えた者の言葉を聞いて何を想い、そしてどう行動する】
【役者は既に舞台に揃っている、目の前の青年は剣としての役割……】
【ならば貴方は選ぶという役割、剣があるならば振るう者も必要で】
【そしてその剣を誰の為に使うべきなのか、自分かそれとも誰とも分からぬ旧き者か】
329 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 02:24:48.97 ID:0jXzQlgWo
>>327
…………そうじゃの。
この先わらわの"正義"を果たすためには多くの者の力が必要になるじゃろうからな
きっといずれは御主の力を借りる時が来ると思うのじゃ
頼りにしておるぞ、我が同志オラークル・スティンガー。共に平和の世を築くため、力を合わせるのじゃ
【彼女の別れの言葉に、こちらは口元を釣り上げ力強い笑みを浮かべながら応えた】
【カミナとしては彼女のことを頼りない、等とは考えておらず】
【同じく民の平和を願う同志としてその申し出を心強く思いながら受け入れる事となった】
ふん……グリースの前では借りてきた猫のように大人しかったというのに
わらわの前ではよく舌が回るではないか
生憎じゃが、今はまだ誰かの膝を借りる予定はないのでの
わらわを甘えさせたいならば、次会うまでにもう少し姉らしさを磨きをかけておくがよい――
【彼女の冗句混じりの台詞に、カミナは実に楽しそうな表情で返して見送った】
【このくらい言い合える関係はカミナとしても好ましかった】
【最後に「おやすみなのじゃ」と短く別れの挨拶を済ませて、カミナも早々に家路に着いていく】
【その顔は何処か満足げで、今宵の出会いを思い返しながら眠りに着くまで上機嫌な様子であったという】
/お疲れ様でしたー!
330 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 02:42:58.54 ID:VqWHmKI80
>>328
【空気中に見えないものがたくさん居る感覚。そういった風に手を突っ込んでみれば、空気と澱みの混じる、奇妙な感触】
【触れてしまってげんなりするのは少し後のことだ。即ち、身体にぴーったりと腕を沿わせるようにして、虚空を睨みつけ】
どういうわけでもないよ、寄り道なの……、……お月様が綺麗だから、ふらふらしてたの。
【自分の傍だけが安心できる空間だと言うみたいな行為。危険を察知する能力は衰えても、どこが安全地帯かは分かっている】
【最も、こんな場に踏み込んだ以上――ただ普通にしていれば触れられないというだけで、攻撃性をもたれたら、お終いな結界】
【どっちみちもう手遅れだろう。せっかく何も見ないようにと伸ばしてくれた手さえ振り払ったなら、残るのは、無垢なままの】
【まん丸の瞳をついと細めて視線を投げる、僅かに抗議めいて拗ねたような声は、平和の残滓、それを散らして】
【身体の傍でにぎにぎと開閉させる掌、始めは染み出すように、最後は零れるように、湧き上がるのは魔力のひかり】
【桜色と紫色が不思議に交じり合ったものだ。それも、紫色は彼女の魔力でなく――他人のものなのだから、余計に異質で】
……海は嫌い、水は怖いもの。地面だったら上々、わたし、怪我するのは怖くない――から、
ううん、ほんとうは、怖いし、痛いけど……。
【それは確かめるためだったのだろう。自分が今戦えるのか、自分を守るだけの力があるのか、――確かめたところで】
【やっぱり駄目そうだから帰りますってそんなことが通用しないなら無意味でもある。或いは、それで自信が持てるならいいとして】
【始めはみじんこやありのようだった光の欠片も最終的には蜜柑、林檎、それほどになる。ぎゅっと握れば、僅かに綻び】
…………――わたし、ただの人間より、融通が利くの。
【――当然だが、宝玉は答えなかった。ただ彼女を守るためだけに力を使う、そこにあるのは、最早意思のない意志】
【無駄なものは見なくていい。聞かなくていい。――例えばそれが破滅を導いたとしても、それを感じる存在(こころ)は既に亡い】
【だから宝玉の変わりに彼女が答えた。崖から落ちるのはそんなに怖くないのだと、――だけれど、それは、死んでもいいという覚悟ではなく】
【どこか諦めのようでもあって、受け入れた運命のようでもあって、――その心が、融通が利くという言葉を選ばせた】
【――ふんわりと丸みを帯びていた魔力の塊が、その手で、握りつぶされる。飛び散る破片は水滴のよう、縦横無尽に広がって】
【地面にはまるで水面のような波紋が広がる。欠片が散らばった数だけ――そして、首を擡げるのは、水で形作られた蛇たち】
【全部が全部頭の中に銀色の鈴を掲げ、それが、水の中だと言うに、時折「りん」と鳴く。鈴の音は、いくつも重なり】
【貫かれて、軽い髪が刃の起こす風に巻き上げられる。そして続く昇華の音、――「たすけて」の声に、不意に、表情が、】
【――――五感ではない感覚が見出した魂の位置。そこに注ぎ込まれる水の蛇たちは、どれもがか細く、頼りないけれど】
【散らした数が多かった。そして、穢れのなさは清さにも繋がって、万物を害す蛇神の毒の性質もあれば、それらを壊すことも叶うはず】
【それでも精々片手に満たない数を捌くので精一杯。それに、何より、――彼女は、それらを視認できていないようだったから】
【けれど彼女は魔力的な感覚に優れているから。見えないからと言って、大して、困るでもないようなのだが――】
【――言われたとおりに、彼女は彼の傍に居る。それで居て刃を振るう邪魔にならないようにするなら、多少は分かるのか】
【自らの周囲に散らす魔力は桜の花弁のような形で滞空する。警戒と準備。すぐに動くための、前動作】
331 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 03:25:12.19 ID:v7TFnKWCo
>>330
―――――――っ!?……なんだ、お前戦えるのか……
【迸る魔翌力、蛇、水鏡】
【由来を知る事もなし、しかしそれは確かに在り】
【ならば散り逝く者達は在るべき場所へと還るのだろう】
【青年は刃を戻す、その顔はどこか安心したようだった】
【力があるならばもし自分が果てた時でもある程度は抵抗出来るだろうし】
【最悪代わりの者が現れるまでの繋ぎにはなる、可能性があるならば事もなし】
それともこういう流れになるべくしてなったのか……
乗るのは癪に触るが、ち……逃げるには遅いか
【霊の亡骸、銀砂/エクトプラズムが宙を舞う】
【彼らに遺灰など無くならばその銀砂こそが漸く得られた死の証】
【昂く唸るは銀の刀】
【正しい死を奪う者への憤り、義憤などと物が持つには大き過ぎる想い】
【しかしそれが確かに在るのだから……其の装備はそれだけの異質な物であるのに相違なく】
逃げるんだったら手早くするべきだったな……
根源が向こうからお出ましだぜ……「悪霊」かそれとも「呪術師」か、どっちにしても……
碌でもないのは確かかな――――――――……薄気味悪い容姿
【丘の頂上に一際大きく突き刺さる石版、その更に上に影が在った】
【焼け落ちた旗を思わせるローブを纏う、月明かりに染まるのはフードから覗く青白いルージュに濡れた唇だけ】
【妖艶、蠱惑的な身体つきはしかしそれが罠であると理解る、呪術師が手にする身の丈以上の人骨を組み合わせ作り出した鎌がそれを物語る】
【唇はそれはそれは嬉しそうに歪んでいた、ソレはこちらに狙いを定める】
【墓所はいよいよ異界と等しくなる、外界と分け隔てられたこの場所は冥府への入り口】
332 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 04:14:31.87 ID:VqWHmKI80
>>331
【この場に溜まる不純物になってしまった魂を蛇たちがこぞって食んでいく、そして、いつか、溶かしてしまって】
【それがどこに行くのかなんて分からなかった。天に行けるのか、地に堕ちるのか、その、どちらも本当はないのか】
……死ぬってなんだろ。
【――ざあと散る残骸が風に靡いて、その向こう側で彼女の髪を揺らす。くしゃくしゃになる髪が、彼女のシルエットを一瞬ぼかし】
【耳のすぐ傍で軽く手櫛をするようにすると、微かに呟いた声ですら手に集められてよく聞こえた、伏せた視線は存外冥く】
【いくら願おうと自分には齎されない、生物的な死。本当の終わり。それすら幻覚かも、それなら、呟く意味なんてなくて】
【そもそも生きてる誰もが一番最後まで死んだことがないのだから不明でしかなく。人間ですらない彼女には、きっと、知る権利すらない】
【きらきらと舞う桜の花弁が彼女をぼんやりと照らし出す、浮かない顔は――耳元であんな声を聞いたからに、違いなく】
【或いは、絶対に手に入らない、絶対に理解できない、死のかたちを見せられたからかもしれない】
【彼女は他人を通じてでしか死を見られないから。――彼女にとってのそれは、痛く苦しいが、いつか目覚めるもの】
【――だけど、今はそんなのどうでもいいことだ。彼女が生物らしい死という形で終われないこととか、誰にも関係がない】
【ざわざわと不気味がるように靡いていた髪がようやく落ち着く、その頃には、彼が新たな影を見出している】
【数瞬遅れて黒赤がその影を捉える、僅か一瞬だけ息が詰まるような声を出して、けれど、すぐに見間違えだと頭を振る】
【石版の上だから高く見えただけ。ローブだからシルエットが似てただけ。それだけだ、――本当に、下らない、無駄な思考】
……「 」
【ごきげんよう。口の動きだけで投げた挨拶は、寸前の思考を全部断ち切るための、知らないひとだと判断するための】
【きゅっと掴んで持ち上げてみたスカート、僅かにちらりとガーターベルトの金具が見えるぐらいで、何の意味もなさず】
ねえ、エルフェス、……あのひと、どうにか出来たら、みんなちゃんと死ねるのかな。
【――くいと僅かに服を引かれる感覚があるだろう。それは尋ねるようでいて、それを願うようでもあるし、複雑で】
【そして、そんなことを尋ねるなら、答えがあったって、なくたって、やりたいことは決まっているはずなのだった。つまり、】
【倒すなりなんなりして、あの魂たちをどうにかする。――不確定すぎる目標、だけど、やる気は十分なはず】
わたし、呪術師のことなら少しだけ分かるよ。いっぱいじゃないし、ちょっぴりだし、ほんの少しだけど――。
魔術もちょっぴりなら使えるの、がんばって勉強してるんだよ、……あとね、昔だけど、刀を使ってて……。
それと、あんまりいっぱいじゃないけど、水を作ったり、出来るの。――いろいろ溶けちゃう、毒の水なの。
【そして囁くような声が言葉を続ける。自分の分かること、出来ること、それを、彼にだけ聞こえる声で伝えていく】
【低難度の魔術、刀を扱うこと、それと、さっき見せた水の蛇の使役。それが今判明している彼女の出来ること、それを、】
【伝えようと思ったなら、どうすればいいかを仰ぐようにも似ている。――欠片とは言え宝玉持ちだ、完全なお荷物にはならないはず】
…………――、あと、ここ、イヤだ……、……。
【――だけど、そうしている傍らで、少しだけ気がかりなことがあった。その感覚は、どう言っていいのか、分からなかったけど】
【身体の中にある、ぎっちりへばりついたシールを誰かが剥がそうとしているような感覚。それは不安で、不快で、不愉快で】
【冥府へと片足を突っ込んだ瞬間から、ずっと、不穏。――耳元のピアスだけが、何かを遠ざけたいように、煌いて】
【(この場所の、今の状況は。彼女にとって、とってもよろしくなくて――それに、まだ、彼女は気付いていなかったなら)】
【(赤ちゃんがむずがるように不快だけ示して。今はまだ元気、それなら、早く終わらせて帰りたい。そう意識はシフトした)】
333 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 04:15:34.02 ID:VqWHmKI80
>>331
>>332
/すいません書きわすれましたっ、眠気がひどいので、今日は引き継いでいただきたく……
/明日は夜には待機してられると思いますので、このまま本スレか、難しいようでしたら置きにしていただけたら!
334 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 04:19:20.40 ID:v7TFnKWCo
>>333
/了解であります!
/では明日の夜に再開という形でお願いいたします!
335 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 04:23:10.39 ID:VqWHmKI80
>>334
/夜再開了解しました! 多分7時ごろには安定して待機していられるかと……
/それでは一先ずお疲れ様ですっ、またあとでよろしくお願いします!
336 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 18:13:45.62 ID:v7TFnKWCo
>>332
死を考えるのは未だ先の話だろ、取り敢えずは前を邪魔する余計な輩の排除が第一だ
【彼女の前に出て己の身を盾とする】
【携える刀は何処までも輝き、眼前に悠然と浮かぶ死神めいた敵に向く】
【切先がカタカタと震えているのはエルフェスの震えでなく、刀その物の揺れ】
【さながら怨敵を前にしたかのように剣は滴る】
――――――ああ、そりゃ原因を始末しちまえば後は御の字だろうよ……。
【敵が動く気配はない】
【ただローブが風に揺れるだけでさえ目を離せないのは呪術師の得物の為】
【命を奪う、その言葉を武器にした断頭台の刃に似た鎌……天上の月、対してその鎌は歪んだ逆月か】
【引かれる服、視界の端でほんの少しそちらを見やり】
【厳しいながらもふと微笑みを浮かべて見せる】
霊脈に墓所を建てて御霊を鎮めるのは妥当だが……全部が全部反転してやがる、あの女か……
石碑に細工でもしたか、オレが解ければいいけど……
【感覚を地中奥深くへ伸ばしたならば、脈動する力を感じるだろう】
【地脈、龍脈、霊脈、大源、レイライン―――――力の通り道の姿はさながら夜空の銀河のように脳裏に浮かぶか】
【一生を終えた魂を大いなる流れに還す装置、今やその名前は失われてしまったがこの施設の正体はそれだった】
溶かす……概念的な、例えば魔術式の類でもそれで溶かせるなら頼みたいことがある
オレが囮を務めるからお前は……墓所の四方にある石碑の式を消して来てくれ、ここから視えれば詳しく指図出来るんだけど
どうにもノイズが多い……辛うじて場所しか分からなかったがこの場を狂わせてる物は4つの石碑に間違いない
【紫白の輝く瞳は語る、その根源を視よ……と】
【丘は辺が25m程の四方形、4つの面は全てが正しく東西南北と向いている】
【丘は二段構造になっており一番最初の段の四方にエルフェスが言った石碑が地面へと突き刺さっている】
【観光名所故か道の舗装は確りとされており向かう途中で足を取られるという事はあるまい】
イヤなら、無理なら構わない……
何よりもお前の命が一番、天秤に掛けるまでもない話だ
【ただ亡霊という妨害はあるだろう、それを加味して考えてくれと白髪は語る】
【丘の中央に突き刺さる石碑の上に佇む死神は彼が引き受けるとして、火の粉を払いながら4つ全てを正せるか】
337 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 19:57:53.88 ID:VqWHmKI80
>>336
【――また背中の景色だと思った。それどころかいつか喧嘩まで売った相手の背中に隠されて、思わないところがないわけではない】
【こうじゃなくなるために魔術の練習だとか、頑張ったはずだのに。まだ足りないみたい、だけど――それで安心するのも確かで】
【そんなところがなんとなく引っかかって、瞳を細める。きらきらと舞う桜を見下ろして、せめて守れるだけは自分を守ると、決めて】
じゃあ――、――。
【半ば決定みたいなものだった。死とかよく分からない、だけれど、死んでも続く現世が辛かったことなら、あるから】
【助けてあげるなんて言ったら偉そうかもしれないけれど。どうせ相手は逃がしてくれそうにないし――それならば、】
【出来ることをしようと思った。それは自分のためでもあるし、ここに居る、たくさんの誰かのためでもあって】
【――いつかの彼女とは大違い。ひとに手を差し伸べることを覚えた、それが、きっとよく分かって】
……――できる、と思う。やったことないけど……、……ううん、やってみる、がんばる、――。
【何でも溶かしてしまう蛇の神様が持つ毒。彼女の司る水とは、つまり、そんな万物に対する猛毒で】
【だけれど、彼女じゃ力不足。その水が本来持つ毒のほとんども力は引き出せず、ただ、至極普遍的なものなどを溶かすに留まって】
【――だから、初めてだった。そこらへんに落ちてる空き缶とか肉を溶かすんじゃない、もっと、重要で、難しそうな、それ】
【弱気になりかけた思考を、表情を硬くすることで振り払う。気弱な彼女からそんな言葉が出れば上出来、そうすれば】
【だいたいの位置を訪ねるのだろう、もし伝えるのが難しいとなっても、よっぽど見つけるのが難しいというわけもないなら】
【一人でもそこへ向かっていけるだろう。無事にたどり着けるかどうか、というのは、きっと別問題になるのだろうけど――】
ううん、一番大切なのはわたしじゃないよ、わたしじゃなくて、もっと大切なのは、
エルフェスとか、どこにも逝けないあのひとたちなの、……、……もちろん、死んじゃうのは嫌だけど――。
【くしゅっと微かに笑う気配があった、それは、きっと、自嘲的なものを宿して、朗らかさとは程遠いもの】
【自分の命なんてそんなに重たくないと宣言するのは、自分なんて、そんな悲観にも似るが、その実質は違っていて】
【きっと教えてないからそう言うんだと思って。――今はゆっくり話せないけど、それだけ、最悪は彼だけでも逃げてと】
じゃあ、行ってくるね。
【――それだけを言い置いて、ふわりと空気を揺らして、彼女は言われたとおり、四隅の一つへと向かおうとするのだろう】
【どっちが西で東で南で北なのかも分からないから、一番手近なところだ。何か言うことがあるなら、あまり離れる前なら聞こえるはず】
【きらきらと周囲を舞う桜が地面に落ちる。落ちて、また波紋を作ったと思えば――地面の中に、潜む、彼女の魔力のかたち】
【また水蛇を喚んだのだろう。こんな場だけれど――水と蛇。その光景は、彼女にとっても良く似合って見えて】
【それらが小走りな彼女の仕草に追随して――、何もなければほんの数分も掛からずにたどり着ける、距離だけれど?】
/すいません遅れましたっ……
338 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 20:22:50.60 ID:v7TFnKWCo
>>337
――――――――任せたっ!!
【ただの一言だけそう言って、白髪の青年は駆け出す】
【段上になっているからといって登れない傾斜ではない、銀の福音のバックアップもある】
【銀の軌跡を夜に刻みながら跳躍、斃すべき敵の前へと踊り出る】
【自らに義務があるとするならばこの敵を抑える事】
【力の奔流を捻じ曲げた呪術師はその力を自分にも巡るようにしている】
【一個人の力では恐らくは敵わない、故に祈るのは彼女の無事】
【進み行く道の中、佇む幾つもの人影は皆俯いている】
【月明かりにより創りだされる影にその表情は伺えないが元より死者の顔など臨むべきでない】
【今は未だ敵意に染まってはいない/今は未だ生者だった時の理性を備えている/しかしそれはもうすぐ望まない怨嗟に飲まれる】
【呪術師はこの時に於いて異界の強度を上げ始めた】
【辺りを包む瘴気は一秒毎に濃くなって身体の機能を阻害してゆくだろう】
【――――――ひとつ、東の石碑】
【亡霊は語らず幸いにも邪魔は入らない、水を呼び蛇を喚んだのならば僅かな抵抗と共に石碑は解かれる】
【旧き者達が作りし浄化装置のひとつは解放されたならば碧く脈動し、光のラインを放つ】
【光は指標だ、次に向かうべき石碑を示しそれは南へと……】
【上方からは剣戟が響いている即ち、刀と鎌の凌ぎ合い】
【鎌が瘴気を纏い首に迫るならば刀は退魔を刀身に満たし振り払う】
【現状は拮抗している、刃と刃の輝きは断続的に辺りを照らす】
【――――呪術師はフードの下で微笑む】
【小さく呟く呪詛は金属のぶつかり合いに掻き消えて聞こえない、】
339 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 20:54:30.80 ID:VqWHmKI80
>>338
【かつかつと舗装された道を踏む足元、かかとの高い靴は、こんなときに、ちょっとだけ不便を感じる】
【何より場を蝕む瘴気もよろしくない。ただでさえこの場所と相性の悪い彼女にとって、それは、それだけで足止め足りえて】
【喉元に違和感を覚えて喉に触れる、ひゅうと微かに鳴る吐息を認めて、ただ、足を止めるわけにも行かないなら】
――あった、
【たどり着いた石版の前、確かめるようにしゃがみ込んで触れる、そうやって、覗き込めば、髪の先が地面にこすれ】
【秒読みで変わっていく世界の冥さ。それで初めて視認できるようになった魂たちは、ただ、見ていると吸い込まれてしまいそう】
【だから見つめられなかった。一度見つめたら最後というような予感がした、それだけで、魅入られるような錯覚】
【触れた手から魔力を石版に流し込む。落書きを水で落とすようなイメージ、或いは、水の流れが大地を削り取るような】
【とにかくここに書かれたものを消し去るように魔力を注ぐ、――その作業は、やはり、慣れていないせいか覚束ない】
【ましてあたりを警戒しながらだから、というのもあるだろう。いくら地面の蛇たちも警戒しているとは言え、】
【術の方が先に動けても術師がすぐに動けないと面倒臭い。だから――時間は掛かってしまった、ほんの数分ほどだが】
【きちんとできたことを確認すると、少しずつ蝕まれる表情の冥さに安堵が差す、薄く浮かべた笑みを引いて、立ち上がり】
【光の差す方向を素直に信じて、またそちらに向かっていくのだ。ちなみに、道中ですれ違うひとたちは、全力で回避して】
【櫻のひとは人ごみの中でもぶつからないとかいうけど――なんて余談、そんなことを考える余裕なんて、ちっともなく】
【どうしても邪魔になるひとだけは蛇たちを以って天に還した。或いは地獄かもしれないけれど、それを知るよしもなく】
【かつかつかつかつと小走りの足音は、ただ、金属たちの抱きあう、或いは接吻しあうような音に掻き消され、聞こえず】
【だんだんとひどくなっていく呼吸の音も、また、聞こえない。或いは本人にも聞こえていないのだろう、足を繰る速度は変わらないまま】
【――そうして、今度は南へと辿りつく。左手で頭を抱えるようにしながら、右手で石版に触れて、また、】
【さっきと同じように魔力を注ぎ込む。――さっきよりも上手だった、どうすればいいのかを、きちんと覚えたみたいに】
【何もなければ、さっきよりも作業は早く進む。――早くしなきゃいけないという焦りもあるのだろう、指先は僅かに震え】
【地面からひょっこりと頭を出した水蛇の一匹が彼女の具合を窺うように首をかしげた、――それに返してやる余裕もない】
【ただそうして魔力を注ぐ間、一度、エルフェスと呪術師の戦う様を眺めて、頑張らなくちゃと自分を鼓舞する】
【それから、さっき自分を心配してくれた子の頭を指先で撫でて呟くのだ、「手伝ってきてあげて」と、ひとこと】
【――水蛇は頷いて地面の中に消える。そうして……彼の元まで地中を泳いでいくのだろう、それは、或いは簡単に感じ取れ】
【けれど戦闘の最中だと言うなら難しいだろうか。だとすれば発動は急なことになる、あまりにも、――でも、それは彼を害さない】
【撫でられた際にたっぷりの魔力を貰い受けた蛇は、彼女の出せる範囲内で凶悪な毒素を持って、呪術師に飛びかかるのだろう】
【絡みつくように巻きつくように、それ自体は水の塊だから、すぐに形は壊れてしまうけど――速度もある、不意打ちにしては、上々】
340 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/12(日) 21:11:37.92 ID:6CLzvmAl0
――――此処にもいない、カ……
【路地裏。昼間も日の当たらない此処は世界の裏側の如く様々な悪が蔓延り、澱んだ空気が流れるのが常】
【が―――そんな路地裏にきらりと輝く橙の光。暗い路地裏の闇を塗り替えるように煌々と明るく照らして】
【次いで聞こえるのは名前を呼ぶ声。大きな声で「オーイ、リザちゃーン!いたら返事しテー!」と……何故だか少し片言気味】
【もし何事かと声のした方へ向かえば、其処には少女がいる筈だ。聞こえた声の内容やキョロキョロと探している様子を見るに、人を探しているのだろうか】
【でも、どうしてこんな時間にこんな少女が?―――それは、彼女の姿を見れば分かるかもしれない】
【頭には可愛らしい白色のキャスケット。セミショートにした黒い髪は手入れされていて、さらりと流れるような美しさ】
【ブラウンの瞳は澄んでいて、純粋さを表すよう。年頃の少女らしい活発さと明るさを備えた、そんな感じの人】
【丁度十六・十七歳程の背格好か、大人とも子供ともいえないやや細身で華奢な身体。まだまだ成長途上なのだろう】
【纏うのは腰までの長さの丈のベージュのニットチュニック、少し袖が余って手の甲までかかっている。】
【下から覗くモスグリーンのスカートが可愛さのアクセント。其処から延びる黒いタイツの足が落ち着きを醸す】
【足元の焦げ茶色の小さなローファーは履き馴らされているがボロボロではなく、物を大事にするしている彼女の性格が窺える】
【背には大きな鉄の箱。重さも相当の物の筈だが、この少女は軽々と背負っている……華奢に見えて案外力持ちのようだ。】
【――しかし、一番目を惹くのはキャスケットに着けられた緋色の鷹を示すバッジかもしれない】
―――全ク……迷子探しも楽じゃないネ……
……でも、早く見つけてあげなくチャ。こうしてる間も寂しい思いをしてるかもしれないシ……
次はあっちを当たってみるカ。……待っててネ、リザちゃん。今見つけたげるかラ……!
【―――尚も路地裏を探索する少女。何が起こるか分からない路地裏、少女を待ち受けるのは誰?何?――――】
341 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/12(日) 21:17:22.20 ID:tuloTNoVo
【路地裏】
【汚く、暗く、不穏な雰囲気が常に漂う】
【できることならば、近づきたくはない場所――それが路地裏というもの】
……40……41……
【だが、そこにはひとつの影があった】
【真っ黒のボサボサ短髪と、深淵を思わせるかのような漆黒の三白眼に、】
【服装も黒としか形容できないような、黒のピーコートに黒のジーパン】
【そしてやっぱり黒色の眼帯を右眼につけた、そんな――暗い顔の少年だ】
【10代半ばに見える彼が行っているのは、いわゆる筋トレというやつだった】
【ごくごく普通の腕立て伏せ。顔は汗でびっしょりになっていて】
……45……っ、よんじゅう――
――はぁっ、はぁ……あー、もうこれくらいでいいや
【中途半端な回数だが、そこで限界が来たらしく地面に寝転がってしまう】
【大きく呼吸を繰り返す本人は、気にしている様子はないが――汚い】
【もしこの場所に誰かが来るとすれば、少年はどのように映るのだろうか】
342 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 21:45:24.18 ID:v7TFnKWCo
>>339
【南の呪詛が解き放たれたならば光のラインは一際強くなり次を示す】
(――――――――っ、技術じゃこっちが勝ってるのに……底が知れないっ!?)
【剣戟は続いている、刃は未だ血に濡れる事なく】
【剣士と呪術師が剣を用いて戦ったのならば決着は見えている筈だというのにただ刃をこすり合わせるだけ】
【場の力からのバックアップによるものか、だとすれば人の身であるこちらは時間が経てば絶つほどに不利となる】
【焦りはそのまま汗として、昂ぶり始めた鼓動のままに次の刃を爪弾くように】
ち、埒が明かない……っ!
【毎秒響く金属音は止まらない、それと同時に歯がゆさも増す】
【続く撃ち合いに武装を換える隙もない、せめて一呼吸でもあればより強い退魔を宿す剣を手に戦えるというのに】
【と、その想いに応えるかのような「例外」が現れる】
【それは小さな蛇、刹那視界に収めたその姿……意味を理解し刀を引いて一歩と下がる】
【煌めく涙のような銀の光は淡くと輝く】
「――――――――ッ!?」
【呪術師の口元は歪む、唐突と現れた何者かの乱入絡みつく何かに身を焼かれるよう悶える】
【振るわれる鎌はただ単純に乱雑な軌跡を描くだけ、数秒と満たないその時間……されど】
【蛇を捕まえた呪術師は忌々しそうに放り投げ一閃の元に切り裂く、事もなし水の蛇は水に還るだけ】
……こっちが本命だろッ、よそ見は良くないぜ!
【束ねた銀は掌に、白磁に似た透き通る刀身を持つ幅色の大剣は月明かりの元に輝いていた】
【畏怖せよと語るが如く刀身から立ち上るは「破邪」の力、瘴気を裂き絶ち在るべき姿に還す剣】
【――――――――そうして再び剣は舞う】
【彼女の陽動もあって呪術師の行動は阻害されたからか】
【目立つ妨害はなく西の石碑も問題なく終わり、そして北を目指す――――――――】
「――――――――……」
【ああ、しかし走る背中に突き刺さる視線を感じるだろう】
【怨嗟、では済まされない積もり積もった感情はそのまま瘴気へと姿を変えた】
【視線を受けて脳裏に浮かぶ姿がエルフェスと戦っている呪術師と同じならばそれは正解だ】
【広範囲を侵す為に広げていた呪詛を一極集中させる】
【目指すは最後の石碑、包む瘴気の為か標たる碧い輝きは弱まっている】
「―――――――あ……」
【石碑の前に佇む一人の亡霊がグルリと首を回し彼女を客人を見つめ微笑む】
【男性か女性かも分からない、髑髏だというのにそれは間違いなく笑った】
【何を問うでもない、生ある者を引きずる為にその腕は伸ばされる】
「あああああああああああああああああああああ」
【抱きしめようと広げられた腕はただ悪意に満ち】
【胸部から弾け出すのは切先のように尖った肋骨、さながら鉄の処女のように串刺しにでもしようという魂胆か】
【否、怨嗟の塊がその程度で満足する理由もなし、死者に触れたならばその箇所から傷んで触れた時間が長い程に侵食されてゆく】
【至る先は腐敗であり問答無用の死に他ならない、死を臨むならば受けても良いだろうがその先にあるのは安息であるとは思えない】
【石碑は近く同じく敵も近い】
【敵か石碑かどちらを先に選ぶかはその場にいる彼女の選択だ】
343 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/12(日) 22:05:11.01 ID:lB1beeMFo
>>340
【暗闇の奥に消えた少女、それを探すのもまた少女。彼女の張り上げる声と放つ光に反応したのか】
【かしゃかしゃ、と。乾いた音が聞こえてくる。これは足音か。それにしては、妙な音だ】
【大箱を背負った可憐な少女の視界に姿を現すのは、一体の人形だった】
【そう、人形が一人でに歩いているのだ。見た目は青年のもの。少し長めの茶髪、中肉中背で細面】
【丸い目に青の瞳の青年。白いシャツの上に青いジャケットを羽織り、深緑のカーゴパンツと黒いスニーカーを履いている】
【一見すれば普通の人間にも見えるが、どことなく質感が常人と違う肌や、無機質な瞳は人形のそれ】
【何より、服を下から押し上げる四肢の球体関節。生きた人形がそこに現れた】
だあれ……?
誰か探してるんですか……?
あ……貴女、SCARLETの……?
あの、怪しいものじゃないんです、僕はUTのメンバーで、ギア・ボックスという者でして……
【どこか虚ろだった瞳は、彼女のキャスケットに緋色の鷹の紋章を見てから、正気の色を取り戻す】
【しどろもどろになりながら、自身の素性を語り出す。予期せぬ遭遇に、戸惑っているらしい】
【路地裏であった人形の男、それと邂逅した彼女はどう反応するだろうか】
/まだいらっしゃいましたら、よろしければ
344 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 22:08:43.41 ID:VqWHmKI80
>>342
【二つを正して、次は三つ目。だけれど、彼女が立ち上がるのは、――たっぷり数秒の間を置いた後だった】
【慣れないことをするのに意識と、たくさんの魔力を割いている。さらに、場による浸食があるなら、具合も悪くなり】
【石版を支えに立ち上がってみれば足が震えていた。このままだと転びそうだから、彼女は大人しく、その場で靴を脱いでしまう】
【長いサイハイソックスはどうするかを一瞬悩んで、そちらはそのまま。裸足なら足を取られることも減る、まだ大丈夫】
【すたすたと早足で歩きながら視線はほんの一瞬だけ、自分が送り込んだ子の結末を見届ける、切り裂かれて、滴る姿】
【頭の中に浮かんでいた銀の鈴だけがひとつ形として残り、地面で跳ねる、かちゃんと金属の音が、ただ、他の音に掻き消され】
【その銀の鈴もやがては桜色の魔力と変わって消えていく。最終的には水の染みすら残さず――何も残さず、なにもない】
【――そして西の石版へとたどり着く。何百メートルも全力疾走した後みたい、座り込むように、石版に触れると】
【とりあえず苦しいとか辛いとかは考えずに魔力を注ぎ込む――だけれど無意識で喉に触れた左手が、荒い息を感じ取って】
【ぜえともひゅうともつかない音がする。喘息だったりした記憶はないけど、息がだんだんと入らなくなる感覚はある】
【(いつか。まだ彼女が人間だったころ、水に沈められて死んだことがあった。たくさんの水を飲んで、息が出来なくて、死んだ)】
【(彼女の身体に何よりも大きな影響を与えたその死。未だに残滓は残る、呼吸系があんまり強くない――生きるには困らなくても)】
【(こういう場になるとよろしくない。まして、“死”を経験した身体に、この場は、引きずり込まれそうな悪寒だけ与え】
【やっと、というような様子で立ち上がる。それでもまだ諦めないのは、がんばると約束したからだろう、それが原動力】
【がらがらに乾く喉になんとか少ない唾を流し込んで。――耳元のピアスだけが初めと変わらずに煌く、心配するよう】
【それでいてその身体を支えてやることも、浮ぶ冷や汗を拭ってやることも出来ない。ただ、焦がれるしかない、責め苦】
…………――、
【ぜえ、と、荒い息で彼女は初めて足を止めた。そして髑髏を見つめるのだ、――冥く冥く澱んだ瞳で、じっとりと】
【それはそこを退いてほしいとか、辛いとか苦しいとか、頑張らなくちゃとか、そんないろいろいろんな感情を固めたみたいで】
――わかんないよね。
【もちろん通じるはずがないのも分かって、つらそうなのに、その瞬間だけ――不思議と穏やかに笑ってみせる、一瞬】
【ずぐり、そんな音で肋骨のうちの数本が、彼女の右手の肩の辺りを貫いた。全て喰らうことと致命傷のみを避けた、その動き】
【油断でも手加減でもハンデでもなんでもない。身体が動かないのだろう、立てるけど跳べない、歩けるけど、走れない】
【じぐじぐと浸食されていく感覚が気持ち悪くて泣きたくなる。だけれど我慢して、自らに突き刺さる骨に手を触れると】
――――!!
【咄嗟に出来る限りの魔力を水の形に変えて解き放つ。それは、きっと、肋骨を鉄砲水のような速度で逆流していって】
【自分で狙いを付けるより楽に。その分の意識を威力に回して、途中から蛇の形を成した水が狙うのは、骨を喰らい尽くすこと】
【おなかを空かせたように喰らいつこうとする。けれど水蛇たちは形を模倣するだけで、それは固体としてでないなら、】
【例えば石ころ、枝、なんでもいい。その身体を壊すのは簡単だ、実質的な防御力はないと言って、等しいぐらい】
【――だけど、下手に壊せば強酸の水飛沫が散る。それを気をつけさえすれば、髑髏に全うな思考回路があれば――壊すのは、難しくない】
345 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/12(日) 22:43:49.66 ID:6CLzvmAl0
>>343
【遠くから聞こえた物音。足音、だろうか……?いや、それにしてはやけに無機質な器械のような音……】
【手掛かりが少ない状況が状況なだけに、「もしや」と思い其方を振り向く。すると、其処に現れたのは―――】
エ―――!?
【彼女は思わずギョッとした様に目を丸くして小さく声を上げる。其処に居た、彼女を驚かせた者は―――青年だった。】
【いや、単なる青年ならばここまで驚きはしないだろう。しかし、どうしたことだ……。彼≠ヘ、人形ではないか―――!】
【精巧な作りのお蔭か見た目は普通かもしれない。だが、まるで生気が感じられないのだ。生きたもの特有の熱が無い……!】
【これまで旅や戦いを通して様々な物を見てきた。怪物から化け物、幽霊に至るまで様々な物に遭遇した。しかし】
【動く人形なんて、記憶にある限り生まれて初めてだ。何が起きてもおかしくない路地裏とは言え、これは一体どういう事だ……】
【少女が当惑していると、その人形は動くばかりか喋りかけて来た……】
――――UT、ですカ。ギア・ボックスさン……――アァ、確かにW-Phoneにも名前が載っていますネ。
ワタシはSCARLETの黄春燕といいまス。主に戦闘における傷病者治療を担当していまス。宜しくお願いしまス!
【名前を訊けば、W-Phoneにその名前が乗っていた事を思い出す。嘘をついていないならば彼がUTのメンバーであることに間違いはないだろう】
【生きた人形と言うのはいささか奇妙ではあるし、出合い頭に見た彼の瞳が虚ろだったのも気になるが……しかし、今はそれどころではない】
【路地裏に迷い込んだ少女を救い出さねば―――それが至上命題なのだから】
―――えーっと、色々聞きたい事はあるのですガ……
そんな事より今は行方不明となった子供の捜索が先でス!UTの一員なんですよネ?どうか手伝って下されば有難いでス!
……行方不明となっているのは8歳の少女、水色のワンピースに白い帽子を被っていて髪は長い茶色。
手掛かりになる情報は、兎のデザインの白いリュックサックを背負っていて、彼女自身が電気を扱える能力者とのことでス。
彼女の物らしい兎のぬいぐるみと小さなスニーカーがこの路地裏落ちていた事から、恐らくこの近辺に迷い込んだものと思われまス。
行方不明になったのは1時間前、小さな少女ですから恐らくそう遠くには行っていないでしょウ。
―――早く見つけてあげないと、何が彼女の身に起こるか分かりませン。どうか宜しくお願いしまス、手分けして探して下さイ!
私は此方を捜しますカラ、ギアさんはこっち側をお願いしまス。一通り探し終えればもう一度ここで落ち合いましょウ!
【頼み込むように頭を下げれば、春燕は路地裏の向こう側へ消える。―――ギアはどうする?】
【ギアが頼まれた区画を道なりに進めば、脇に白い帽子が落ちているのが見えるだろう。その脇から延びる袋小路を探せば】
【―――隅に、小さな人影が見えるはず】
//はい、おりますよー!宜しくお願いします!
346 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 22:57:36.82 ID:v7TFnKWCo
>>344
「あああああああああ…………」
【髑髏はただ己の仲間が増える事を喜び一際大きく微笑んだように見える】
【黄泉への扉のその先駆けとして一人を犠牲に、この世全てを悪と為す】
【一人を散らしたならばもう一人、未だ頂で刃を振るう者を貪ろうと骨を引き抜かんとする】
「……――――――――?」
【が、どういう訳か引き抜けぬ】
【この世全てを呪おうとしたこの身体になぜその程度の事が出来ない】
【いやそれだけならば未だ良い、秒針が進むにつれて身体の整合性が狂ってゆく、この小娘め何をした】
「―――――――……」
【なぜ、なぜこの娘は笑うのか】
【なぜ死と生の狭間に在る自分が、ただ生きているだけの存在を恐ろしいと感じる?】
【なぜこの足は後ろへと下がろうとする―――――――そしてなぜ崩れる身体に安息を覚えているのか】
【どこで歯車が狂ったのか】
【いや今となっては全ては瑣末、ただこの微睡みを享受して逝こう……と】
【そうして名も無き亡骸は消えてゆく】
【思い出も其処にあった筈の想いも夜の風に掻き消えて】
【それで漸く、終われる】
【亡骸が消えてしまえば邪魔をする者は無い】
【手を伸ばす距離に石碑はあり、次の亡骸が目覚めるまでにはどうやら時間がかかるらしい】
【上で奮戦しているエルフェスに対して力を割いているのも原因だろうか、続いている剣の音は彼が生きている事を示している】
【石碑に触れ正せば碧の光は結ばれて、ラインの端から式の調律が始まる】
【狂った旋律を正しい物へと整える、異界から清浄なこの世界へと……傍にいる彼女にはそれがよく分かることだろう】
347 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/12(日) 23:07:45.06 ID:lB1beeMFo
>>345
【驚いた様子の彼女に、人形は内心で苦笑する。自分を見れば驚くのは当然だ】
【だが、そんな当たり前の反応が、人形にはずいぶんと久しぶりのもののように思えていた】
黄春燕さん……ですか
こちらこそ、宜しくお願いします。お会い出来てうれしいです……
(珍しい発音の名前だな……)
【どうにか調子を取り戻し始めた生き人形・ギアは、右手をゆっくりと懐に差し入れ】
【嘘をついていないことを示すために、自分の所有するW-Phoneを見せるだろう】
【彼女の名前に、違和感を覚えつつもそれを深く疑問に感じる前に、彼女の声が割り込んだ】
え、あ、はい! もちろんです、手伝いますよ
路地裏で行方不明となると、一刻も早く見つけないと……!!
――――ワンピースに帽子、茶髪、兎のリュックに電気の能力者……
特徴はわかりました。そうですね、その年齢の女の子なら、そう遠くには行っていないでしょう
(誰かに連れ去られていなければ、だけど……)
わかりました、それでは後ひど!!
【頭を下げる彼女に返答すると、ギアは割り当てられた道へと無機質な目を向ける】
【乾いた足音を響かせて、その道を歩き出す。瞬きの出来ない目で、周囲を警戒しながら】
【やがて、視界に聞いていた色と一致する帽子が飛び込んでくる。警戒は怠らず、近寄って帽子を拾い上げる】
【立ち上がり、辺りを見回すと目に飛び込んでくる通路。ゆっくりと、そこへ足を踏み入れた】
(――――いた。本人かは、まだわからない、けど……)
(迂闊に近よらないほうがいいな。ええと、名前は確か――)
……リザ、ちゃん? そこにいるのは、リザちゃん?
こんばんは。僕はギア。君を探しに来たんだ。この帽子は、君のかい?
【努めて柔らかい声を発しつつ、ギアは袋小路に一歩踏み込む】
【それ以上は近づかず、人影から見えるだろう位置で白い帽子をかざして見せながら】
【人影の動きを、人形の瞳で油断なく見つめ続けた】
348 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/12(日) 23:08:44.15 ID:lB1beeMFo
>>347
/いきなりひどい誤字……訂正します
/わかりました、それでは後ひど!!→わかりました、それでは後ほど!!
349 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/12(日) 23:17:19.86 ID:tuloTNoVo
//
>>341
はまだ募集中だったり…
//日付が変わるまで粘ってみます
350 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/12(日) 23:23:38.14 ID:VqWHmKI80
>>346
【生きたふりのままで肉が腐っていく感覚。体内でぞわぞわと虫どもが這いずり回るみたいで、どうしようもなく不快】
【始めは動いた右手がだんだんと動かなくなっていく。始めは経度の痺れから、そのうち、その力が端から零れ落ちていく】
【――がしゃりと崩れ落ちる身体に視線は向いていた。やっとの最期を見届けてやるようにも見えたのだけれど】
【その瞳は既に冥く濁って、たぶん、全うに世界を見ていない。ほとんど限界みたいなものだ、この場所は、彼女にとっての猛毒】
【――死んでまで生きようとしたこと。それだけは彼女と、ここに居る者たちはよく似ていたのだろう】
【だけど、その方向性は違った。彼女は出来る限り人間のふりをして生きて、彼らは、何かを呪ったりすることで生きて】
【ただの彼女の思い込みかもしれない。似てるかも――なんていう言葉は幻想かもしれない、だけど、思うのは】
【やっと終わる髑髏に対して僅かに羨む心、でも死は望まないまま、役目だけ果たそうと動く足が、】
【何にも段差も障害物もない場所で縺れて転ぶ。ずしゃっといかにも痛そうな音が響くも、悲鳴らしきは続かず】
【顔面から落ちたくせに微動だにもしない。最後の石版までの距離はほんの数メートル、だけれど、もう、】
【足も手も動かないしそれなら魔力を繰ることも出来ない。ただ微かに隙間から零れるような吐息を漏らして、瞬き、】
……っ、――、――……、
【――――最後の一つ。最後の一つなのに。やらなきゃいけないのに、思考が廻る】
【やらないといけない。やるって約束した。やらないと怒られるかもしれない、――彼が死んでしまうかもしれない】
【だけど、身体にいくら動けと命令したって動かなかった。身体を構成するものがばらばらに剥がれてしまったみたいに】
【そこで彼女の意識は途絶える、戦いからは遠い位置だけど、安全圏ではない。意識を手放すことは、即ち、――】
【(どれくらいの時間が経っただろうか。剣と鎌のぶつかり合う音を数えて、数十を越えた頃だ)】
【(彼女が意識的にしていた守護の解除が解ければ、いつしか彼女を包み込む光は月白色、柔らかく、水面に反射する光のよう)】
【(優しく彼女を包み込んでこの場所から守る、――そうでなければ、きっと、崩れてしまう。宝玉に宿る魂は、それを嫌がった)】
【――そして、この場の空気ががらりと変わる。もしエルフェスにそれだけの余裕があるならば、最後の石版の傍、佇むモノは】
【まるで色をどこかに置いてきてしまったように白い。肌も、髪も、服も白いのに、――瞳だけが血のように赤く紅く】
【長い髪の男だ。背は百九十か二百はある、――そんな男が、どこから現れたか、彼女の変わりに石版へと力を注ぐ】
【彼女が操る毒は所詮借り物だ。自らの血の源流に居る白蛇より借り受けたもの】
【だけど、“彼”はその毒を完全に扱うことが出来た。なぜなら、それが、まさに自分の持つ毒であるから】
【――宝玉に残された存在の残滓。それとこの場が冥府と繋がったこと、それが合わさり起こした、些細な奇跡】
【死者と再び出逢う瞬間、ただ、彼女に意識がないのが残念、もしそこに意識があれば――喜んだだろうに、余談】
【場が正されていくなら、彼はこの場にも居られなくなる。全うに死者らしく消える姿は、ただ、最後に倒れ伏す彼女の傍にしゃがみ込み】
【まるで眠る我が子を慈しむ父親のように優しく撫でてやったと思うと消える、宝玉の中に宿る、清浄な水の気配に姿を変えて】
【エルフェスのほうの片がつくまで――その場に強い結界を張ることで、彼女の最後の無事だけは、守るはずだった】
【とにかく。彼女が成し遂げたわけでないが、目標は果たされた。場は正常化/清浄化されるのだろう、元の姿へ】
【後に残されるのは、水の結界の中で意識を失って倒れる少女、肩からはだくだくと血を流して――ただ、】
【不思議と和らいだ表情で、彼女は眠る。――こんな場所で見た夢が、だいすきな蛇(ひと)と再び出逢う、夢だなんて】
351 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/12(日) 23:29:57.56 ID:6CLzvmAl0
>>347
【―――暗い袋小路の向こうに、彼女はいた。】
【ギアが足を踏み入れれば小さな影がビクッと小さく揺れて、息を潜めるようにしてその小さな体をさらに小さく丸めて】
【恐らく怯えているのだろう、威嚇するようにパチッと青白い電光を小さな手のひらに走らせる。―――情報通り、彼女が迷子の少女の可能性が高まった】
【少女は自分から出てこようとはしない。……こんな場所で一時間も一人ぼっちだったのだから、怯えてしまうのも当然と言えば当然か】
【だが、翳された帽子をみれば―――聞き取れるか聞き取れないかくらいのか細い声を上げた。】
「―――……あ、……わたしの……
……うん。………リザ。………あなたは―――お人形……さん………?」
【風が吹けばかき消されそうな小さな声で自分の名前を告げた少女。……これで、この先に居る少女は迷子の少女で間違いない事が確定した。】
【もう警戒する必要も無いだろう。少女自身はギアのことを怪訝に思っているようだが、警戒したり攻撃したりするような素振りは無い】
【彼女以外の人の気配もない―――どうやら悪漢に襲われたり連れ去られたりすることも無く無事だったようだ。】
【水色のワンピースもちょっと汚れているものの乱れた所もないし、リュックもちゃんと背負っている……】
【あとは彼女を連れて元居た場所に戻れば捜索はおしまい。きっと春燕の安堵した表情が見られる事だろう―――】
【―――道中、リザはじーっとギアの事を見つめていた。どうやらどうしても動く人形が気になるらしく】
【子供心にもどうして彼がそんな姿をしているのかは不思議に思っているようだ。……気にならない方がおかしいか】
352 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/12(日) 23:43:16.66 ID:SfOBBE1lo
【路地裏】
【路地裏は静かだった。殆ど物音はせず、アスファルトは夜露に濡れている】
【…いや、それは赤い。流れて居るのは血。うつ伏せに倒れこんだ男の血だ】
…逆手も気づかんとはな。大人しくピストルでも握っていればまだ、死なずに済んだもの。
【その側で、刀を血振りして、鞘にすべらせる人影。クビをかるく回して、顔の鼻から下を覆う、朱塗りの面を癖のように触る】
【鬼のような面で口を隠す男。真っ赤な鞘の刀を腰に一振り差していたが、その服装は和ではなく】
【茶色いダブルのロングコートを着ていた。男は金のチェーンの懐中時計を取り出すと蓋を開く】
【蓋には逆五芒星。カノッサのマークが分かりやすく彫り込まれていた。この男の身分証の様に】
常在戦場。真に無為無情なもの。せめて勇士として弔われる事を祈る。
【面の男は落ちている刀を拾い上げて、力いっぱいアスファルトに叩きつけた。断末魔のような高い音が響く】
353 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/12(日) 23:57:15.00 ID:lB1beeMFo
>>351
【怯えきった様子と動き、闇を照らし出す青白い光と電気を目にしても、ギアは冷静を装った】
【年恰好も情報と一致する。加えて服装と今の電撃。おそらくは間違いないだろう】
【帽子を拾ったのが功を奏したか、少女も返答をしてくれる】
よかった、君にこれを返したくてね
そう、見ての通りのお人形だよ。でも、ちゃんと生きてるんだよ?
それじゃリザちゃん、ここは危ないから僕と一緒に行こうか
すぐにおうちに帰れるからね
【ギアは少女にゆったりとした足取りで近づくと、まずは帽子を手渡そうとするだろう】
【それから、球体関節を軋ませながら屈んで、目線をリザと合わせる】
【周囲に意識を配るが、第三者の気配もない。後は、早くこの場を離れるべきだろう】
【服装や身体に異常がないこと、リュックサックの存在も確認すれば、後は彼女に向けてすっと手を出す】
【リザがそれを握れば、手を引いて路地裏の道を戻り始めるだろう】
【自分を物珍しそうに見つめているリザに気づけば、にっこりと笑って】
【関節をカタカタと鳴らしてみたりして、滑稽に振る舞って見せた。少しでも安心させようと】
【やがて、リザとギアは春燕との合流地点にたどり着くだろう】
【彼女に笑顔を見せ、どうにか捜索任務は終わる。後は春燕を促して、早く路地裏を後にしようとするだろう】
354 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/13(月) 00:14:18.44 ID:Nu7tIl0Po
>>350
――――――――!!
【微睡みの縁、遠くで響く剣の音色に怒号が混じる】
【一際大きき白き輝きの元、剣は天高くと伸びて元凶へと振り下ろされる】
【形容し難い叫び声は耳障りに、剣筋が肉を裂く音は離れているというのに近くも聞こえる】
【ステンドグラスでも砕けたような音の後、血飛沫はなく光の奔流の中に呪術師は消えてゆく】
【過去からの亡霊はまるで夢のようにこの空間から跡形もなく】
【元凶たる者の不在、場が正されるにそうそう時間は掛からない】
【遺跡はまたゆっくりと時間をかけて死者の弔いを始めるだろう】
――ち、……最期の最期にとんだしっぺ返しだ……
素のままの剣ならまだしも……こんな特殊な武器どうやったら修理出来るんだよ……ったくもう
【丘を下る姿、月に浮かぶシルエットに右腕は無かった】
【まあ右腕は義手なので潰しが利くので問題は無い、彼が言っているのはそれとは別の】
【左手に握る半ばで折れた大剣の事であった、呪術師が蓄えに蓄えた瘴気その力は斬られた瞬間に弾け破邪の剣を打ち砕いたのだ】
【溜息混じりに彼女の姿を探す】
【場が正されたからには目的を果たしたのだろうけど、と石碑の傍らに佇む姿】
【賞賛の声を掛けようと近づけば、どうやら彼女は傷を負っていて】
……ばっ、そこまでしなくていいっつうのに!
ええと、取り敢えず治療か―――――バンデージやらは……
【剣を傍らに置き青年は慌てた様子で彼女の治療を始める】
【そこまでちゃんとした物ではないけれどせめて血を止めて、安静な姿勢を取らせる……石碑を背に座らせて】
【自分の傷と他人の傷、前者には慣れたけれど後者はどうも……】
【狼狽えに狼狽えて治療が終わって彼も息をつく、余裕が出来てそうこで漸く周囲を見渡す】
【紫白は語る、寄り添う何者か……その白き姿を】
――――――――…ま、なんだ……いろいろとお疲れさん
【余計な事を問う事はしない、ただ今は微睡みに任せて彼女は眠れば良い】
【恐らく得られない夢を見ている、その人の邪魔など出来る筈もなくて】
355 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/13(月) 00:31:43.78 ID:t4d7TT570
>>353
「―――帰れるの………?……
………うん、それじゃあ帰る。……行こ?」
【一緒に行こうと言うギアの言葉に小さくこくりと頷くリザ。差し出された手を小さな手で握りしめれば、一緒に歩き出す】
【幼い子供故に歩幅も短く歩くのは遅いが、足取りもしっかりとしていて体力もそこまで消耗してないようだ……】
【未だ少し表情の乏しい彼女であったが、滑稽なギアの様子を見たりすればふわりと子供らしい笑顔を見せて】
【―――どうやら恐怖心も消えたようだ。元々大人しい性格なこともあり口数も少ないが、怯えは表情から消えていた】
【そして二人は合流地点に戻る。】
【何も見つからなかった為に先に戻っていた春燕は、リザの姿を見るなり安堵と喜びが混ざったような笑顔を見せて】
【無事を喜ぶようにリザの頭を撫でる姿はまるで彼女のお姉さんのよう。其処まで彼女の事を想って捜索していたらしい――― 】
こっちにはいなかったヨ……。そっちはどうでしたカ――――アッ!!
―――アァ……良かっタ、本当に無事で良かっタ……!
大丈夫?怪我は無イ?怖かったよネ、こんな所に迷い込んじゃっテ……もう大丈夫だヨ!
さぁ、帰ろうカ!お母さんが待ってるヨ!
【促されるまでもなく一行は路地裏を後にするだろう。こんな所に長居は無用だ、ましてや小さな子供もいるのだから】
【人通りの多い大通りに出ればもう一安心。ここで春燕はリザの母親に見つかった事を連絡する……】
【電話から漏れてくる母親の声は、もう心からの安堵と感謝の念でいっぱいだった。きっと愛娘の事が気が気でなかったに違いない―――】
【電話を終えれば、春燕はくるりとギアの方へと向き直ってペコリとお礼をする。見つけてくれたのは彼だ、大いに感謝せねば】
―――本当に、ありがとうございましタ!リザちゃんも無事で何よりでしタ……!
アナタが居なければ発見がもっと遅れたかもしれませン。その間に何かが起こったかもしれないと思うト……
やっぱりUTの名を背負ってるだけあって、誰かを救うのは得意なんですネー……
えーっと、ギアさん。リザちゃんのお母さんが迎えに来られるまで少しかかるそうですし、どうしまス?
リザちゃんもお腹が空いてるでしょうし、そこのハンバーガー屋さんで何か買ってあげようと思ってるのですガ……
良かったら軽食でも食べながらお話も聞きたいなーって―――駄目ですカ?
……ギアさんは何か食べることできますかネ(汗)
356 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/13(月) 00:36:44.08 ID:X57jjqvP0
>>354
【場の空気が戻る、彼が傍へやってくる、そのどちらも、彼女の眠りを妨げる要因にはならなかった】
【傷の手当をされる最中も彼女はぴくりとも動かず、それなら死んだかと思いかけるけれど、その薄ぺらい胸元は微かに動き】
【受けた傷は肩付近に数本、骨の突き立てられた痕、ものによっては貫通すらしていて、それなら出血量も少なくなく】
【だけど、ぼんやりと傷口に集まる魔力を見れば、まあ大丈夫そうだとも思えるかもしれない。治癒作用の具現したもの】
【白い誰かの置き土産も悪くなかった。たくさんの魔力だ、宝玉へと変貌した自分が放つものとは違う、純粋な、】
【彼女にとって一番馴染み深く扱いやすい魔力。月白色が彼女の周りで煌きながら、ゆっくりと、彼女に取り込まれていく】
【――傷の手当をする際に見たかもしれない。それは黒くってフリルとかレースとかビーズで飾られた下着、ではなく、】
【身体にびっしりと描かれた魔術式。桜色/紫色、彼女の魔力で描かれたそれは、尋常でないことだけは確かだが】
【彼女の害になるものでないのも確か。それどころか――彼女のためにあるような、そんな、錯覚】
【安らかな寝息は数十分ほど続いたろうか。その間続く水の結界、彼女を中心にして広がるそれは、彼女にとっての聖域】
【さっきまでの場所が最高に相性の悪い場所だったなら、こちらは最高に相性のいい場所だ。魔力の廻りも、術の稼動も最高レベル】
【それなら。ぴくりと震える睫毛の動き、寝心地が悪いみたいに吐息で僅かに呻いて、右手を除く四肢が、ようやく動く】
…………――あれ……、
【第一声はなんとも気の抜けたものだった。自分がどこで何をしてどうなったのかもわかっていないような、ひとこえ】
【やがてゆっくりとあたりを見渡せば現状を理解するから、一から説明してやるような必要性はない、記憶喪失とは違うから】
――あのひとたちは……?
【膝をぐっと折り曲げて身体に寄せる、左手をにぎにぎと動かして、右手を同じように動かそうとして――動かせない】
【そこでようやく自分が右肩を貫かれたことを思い出して諦める。痛みがないのは幸い、彼の処置と、この結界のおかげ】
【結果右手だけをだらんと地面に垂らしながら彼女は尋ねるのだろう、あの呪術師は、そして、死霊たちはどうなったのか】
わたし、出来たんだっけ……、……。
【――そして呟くのは、自分が成し遂げた気がしないということだ。だって、だって、身体が動かなかった覚えしかない】
【それなら自分に出来たはずはないように思うのだけど……現実として平穏が戻っているようなら、出来たらしいとしか思えなく】
【まさか死んだ蛇(ひと)がそこに現れてくれたとか思わない。――なんだか嬉しい夢を見ていた気がするけど――記憶は薄い】
あ……、……エルフェス、だいじょうぶ? 怪我とか……してない……?
【まだ寝ぼけたような――かすれた声。いろいろと気になることがあるらしい、今度気になるのは彼の安否、質問を重ね】
【というかどう見ても右手がない。けど平然としてるなら……寝ぼけの頭にはぐるぐるはてな、それで尋ねたがったのだろう】
【剥がれかけた魂と身体を繋ぐ術式も、今では正常に復旧した。放っておけば、いつも通りに稼働率を戻すだろうし】
【息ももうまともに出来る。それなら残るのは肩の傷、貫かれるほどの深さと、浸食による腐敗だけが問題なのだが】
【――ただの人間ならもうちょっと大事になっただろう。だけれど彼女はそういった普通とは遠く、この程度の傷なら】
【たくさんの魔力を摂取して安静にしてれば三日もあればきっと治るだろうと判断。――だから、別段慌てることもなかった】
357 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/13(月) 01:03:27.72 ID:6qkZQC8Wo
>>355
うん、行こうか。きっとご家族も心配してるからね
【自分の手を握りしめる小さな手の感触を、神経の通っていない人形の手越しに魂で感じ取る】
【きっと不安だったのだろう、歩幅もなるべく彼女に合わせてゆったりと。それとなく様子をうかがうが、体力も問題ないらしい】
【子供の相手は幾度となくしてきたことだったのも、役に立った。彼女の不安をほぐせたと見れば、にこりと微笑む】
【合流地点の先に春燕の姿を認めれば、軽く手を上げて見せる】
【ぱっと表情を明るくする彼女、我がことのように案じていたのだとわかる】
【そんな彼女だからこそ、他人の傷を癒すことも出来るのだろう、と思いつつ】
【やはり、意識は周囲に向く。今襲われることがあれば、非常に危険だ】
無事に見つかって、本当に良かった……
さあ、早くでましょう
【ギアが殿に付き、路地裏を後にする。大通りへと抜け出るまで、警戒を辞めることはなく】
【春燕がリザの母親に電話をかけている間も、周囲を気にしている。そう、大げさなほどに】
【やがて、彼女が通話を終えて向き直れば、そんな様子も見て取れなくなるだろう】
お役に立ててよかったです。大事にならなくて、本当に安心しました……
ハハ、そこまで大した者でもないですけどね……UTとはいえ、末席ですし
そうですね、ただ待っているだけなのもなんですし
残念ながら、この身体では飲食は出来ないんです……でも、是非お付き合いさせてください
お話だけなら出来ますしね。リザちゃんも、お腹空いてるなら、遠慮なく頼みなよ?
【ギアは快く了承する。人形とは思えないほど、人間に近い表情を顔に浮かべて】
【関節を鳴らしながら、春燕と共にハンバーガー屋へと向かうだろう。飲み食いは出来ないために、注文することはないが――】
358 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/13(月) 01:06:21.55 ID:Nu7tIl0Po
>>356
(……しかし、さっきの式……誰が刻んだかは知らないけど随分な物を)
【ぼんやり月を見上げながら先程の治療の時に見た物を思い出す】
【肉体に刻まれた幾多の魔術式は専門ではない自分にでさえ尋常ではないと分かった】
【異常、だがしかし式自体は彼女に害を与える物ではないようで……ああ、そういえば彼女の象徴は蛇であったかと】
【身体にまとわりつく式はなるほど確かに蛇のようにも見えた】
人に歴史有り……ってヤツか、あーあ……
【彼女が魔術式と折り合いをつけて生きているなら他者が口を出す事ではない】
【他人の幸せは他人が測ってはいけないように、小さく頷いて―――――】
【覚悟はしていたとはいえ負わせてしまった怪我を見て表情は曇る、仕方ない…・と納得するには未だ若く】
【砕けた大剣、いや今は元の姿と変わった銀のナイフを損傷具合を確かめていたら】
【そこで彼女が目覚め「よっ、おはよ」なんてどこか気の抜けた挨拶、それは戦いが終わった事を示していて】
それなりに上手くいったのかな、お前のお陰で変異域にならずに済んだよありがとな
呪術師も亡霊も綺麗さっぱりさ後は時間が解決してくれるだろうぜー……?
ああ、オレはこの通りほんの少しの怪我で済んだから大丈夫だよ、お前は一先ず自分の心配でもしてなさい
【ざっくばらんな説明をする彼は戦いの時の姿とは掛け離れている】
【それはそうだ今は「日常」なのだから気を張る必要も無い、もう危険は去ったんだよと安心させるように】
【彼女が平気そうならば今宵はここで別れとなる】
【歩けそうにないならば背負ってでも行きたいが、片腕の無い状況ではどうにも出来ない】
【ので自警団にでも連絡を入れて迎えを頼むのだろう】
359 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/13(月) 01:26:44.12 ID:X57jjqvP0
>>358
【もっと細かく読み込めばいろいろ分かることもあったろう、ただ、問題なのは、それが裸体に刻まれていること】
【細かく確かめようとすれば必然的に服を剥ぐことになるし凝視することになる。それは、さすがに、危ういなら】
【――いつか聞けば教えてくれるかもしれない。或いは、生娘が恥らうみたいに、怒られるかもしれないけど――】
【軽く挨拶されてしまうと彼女も一瞬きょとんとするが、「おはよう」なんて律儀に返してくる、未だに寝ぼける頭で】
【ぱちくりしているのを見ると状況がやっぱり理解できていないようだ、ここは誰で今はどこ、なんていい出しそう】
【手元のナイフが損傷しているようならその表情は余計に強まるだろうし、腕がないのもそうだし、――とにかく、】
【いきなり場面が平和になっているのもその一因なのだろう。だけど、もう、気張らなくていいんだと思えば】
……――よかったあ、ちゃんとできたんだ……。出来てないと思ってた、しなくちゃって思ったんだけど――。
あ……そうだ、わたし、夢見たんだ。夢の中でね、死んじゃったひとに会ったの――、ふわぁ。
そうなの、あれから初めて逢った……、今まで夢に出て来てくれなかったもん、意地悪なんだよ……、……、?
……あ。……大丈夫なの、ゆっくりしてれば、すぐに治ると思うし……、それまで、手、動かないかもだけど。
【ふにゃーっと表情が一気に緩む。ちゃんとできたことに安堵する、自分の無意識も捨てたもんじゃない、なんて、】
【本当の功績が誰かにあるかなんて思いもしない。後ろに寄りかかると、畳んでいた足をぐーっと伸ばして、脱力し】
【そんなことを言ってたら思い出した。夢を見たこと、夢の内容、――なんだか、とっても、嬉しそうにその話をして】
【それなら大切なひとだったらしいと知れる。あの白さもまた彼女を大切に思っているのだろう、あの手つきは、そうだ】
【――宝玉に取り残された“彼”の一部は盲目的だけど、彼女をずっと守ろうとした。意志はなくとも、意思だけ遺して】
あああっ、どうしよう! これじゃご飯作れない、お仕事できない、……、どうしようぅ――。
【そんな美談めいたのは本当に余談なのだろう。急に声を大きくしたと思えば、彼女が言い出すのはそんなことだ】
【さっきまで元気そうだったのにめそめそしだす、――でも、生きて帰れたのだから、これぐらいなら安いぐらいのはず】
【数秒遅れでそれに気付いたら、「冥とセリーナに謝らなくちゃ……」なんて、憂鬱げに呟くのだった】
【自分の心配と言われて、それより食事の準備とか仕事のことを気にするのが、なんだか彼女らしくって】
【どんな怪我も病気も魔力と安心できる場所さえあれば治せる/直せる。それなら、自分のことは、二の次になりがち】
【――立てるかどうかといえば立てるらしかった。とりあえず脱ぎ捨てた靴を回収すれば、元通りに履こうとして】
【靴下越しとは言え足の裏が砂塗れなのを思い出せば、それも諦める。とりあえず靴下の足で帰宅することに決めたらしく】
えっと……じゃあ、わたし、帰るね。……守ってくれてありがとう、わたし、一人だったら、多分駄目だったし……。
――役に立てたかな、立てたならね、うれしいな。――初めてだったから不安だったの、でも、できてよかった――……。
【左手にブーツをぶら下げて、右手はだらんとぶら下げて、ちいさく会釈するように下げる頭、髪がさらりと雪崩れ】
【さっきまでの下手すれば死にそうだった様子とはもう遠い。元気そうに笑ってみせて、述べるのは感謝の言葉】
【それからちょっとだけやり遂げたというか自慢げに見える表情をする。――すぐに、安堵にくしゃりとほどけたけれど】
360 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/13(月) 01:38:06.41 ID:t4d7TT570
>>
>>357
「うん。……えっと、それじゃあ……てりやき。リザね、てりやき大好きなの。……えへへ」
そっか、てりやきかぁ……私も好きだヨ!甘辛いソースが美味しいもんネ!
「そうなの。とってもおいしいの。……はやく行こ?」
―――ヨシ、そうと決まれば行きましょうカ!ワタシは何にしようかナー……
【ハンバーガー屋に行くと決まった後。……あんまり表情を表に出さないタイプらしいリザが、照り焼きの言葉を口にする時は俄に目をキラキラと輝かせていた】
【どうやらよっぽど好きらしい。具体的に言えば、春燕の袖をぐいぐいと引っ張って催促するくらい。何だか待ちきれないと言うみたいに】
【というわけですぐそこの早速ハンバーガー屋に入る。ふわりと漂うおいしそうなにおいが空腹を刺激する事だろう……ギアには分からないかもしれないが】
【注文を済ませて頼んだハンバーガーが来れば、空いているテーブルに着く。リザが頼んだのは勿論照り焼きバーガー、春燕はハンバーガーを頼んだようだ】
【因みにリザにはソフトドリンクも一緒に買ってあげた。オレンジジュースが大好物とのこと……どうやら太ってはいないけれど結構食いしん坊のようだ】
【リザが嬉しそうな表情で照り焼きバーガーを頬ばっている間、春燕はハンバーガー片手にギアとお話する】
【前述の通りギアの事が色々気になっていたのだ。体の事、次に何故あんな路地裏にいたのかという事……そんな事も当然疑問になる】
【けれど、一番気になるのは正義の味方を志した理由。手段は違えど誰かを助けるのが目的の者として、一番聞いておきたいこと】
【彼がUTのメンバーであることや危険な者ではないことは間違いないようだが、知らない事や疑問が多すぎる。それをお話することで少しでも解消できれば】
……ごめんなさいネ、本来ワタシの仕事なのに手伝ってもらった上に、こんな所にまで付き合わせちゃっテ……
―――本当に助かりましタ。改めて、ありがとうございましタ!
……ギアさんは、どうしてUTに入ろうと思ったんですカ?
ワタシは、戦争や破壊行為で傷ついた人たちの笑顔を取り戻す為にSCARLETに入りましタ。
自分の作った薬や自分の施した治療で誰かが笑顔になル……それが、ワタシにとって一番の喜びなんでス。
お薬や治療で得たお金よりも、患者さんの笑顔が見られる事の方が嬉しくって……
勿論辛い事だってありまス。なかなか治らない事もあるし、患者さんの死に立ち会うこともありまス。
――それでも患者さんが治って心から笑顔を見せてくれるのなら、ワタシは何処までも頑張れる気がするんでス!
ワタシにとっては、傷ついた人を治す事が正義なんでス。……だから、正義の味方として皆を治すんでス!
ギアさんはUTに入った目的とか、ありますカ?ギアさんの正義は、何ですカ?良かったら教えて欲しいでス―――
361 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/13(月) 01:45:15.32 ID:Nu7tIl0Po
>>359
【歩ける事に安堵し人知れず胸を撫で下ろす】
【嬉しそうに語る彼女に頷く事で返して、先程視えた彼を思い出す】
【きっとそれは忘れてはならない影なのだろうから】
ああ、十分助かったよ有難う
【少ない言葉だがそれ以上の感謝を込めて頭を垂れる】
守る……?――――――――いや
その礼はもっと別のヤツにしてやった方がいい、夢の意味に少しくらいは気づいてるんだろう?
【去り際の言葉に彼はそう返す、ただいつも傍らにいる者を「忘れるな」と】
【「彼女」と「彼」の関係は「自分」と「銀の福音」にどことなく近く思えたのも、そのお節介の理由かもしれない】
【似合わないな、と小さく呟いてもきっと誰にも届かない】
ま、ともかく……気を付けて、きちんと真っ直ぐ家に帰れよ
んでゆっくりと休む事、仕事は違うヤツに押し付けちまえ友達ってのはそういうモンだからな
それじゃ、またいつかな―――――――
【手をひらひらと踊らせて青年は去ってゆく】
【片腕を失ってバランスが取れないのかよろけながら、恐らくギルドにでも戻るのだろう】
【報酬を受け取って、それで明日の銭とする……まあ今回はイレギュラーがあったのでその彼女の分はとっておこう】
【次に会った機会にでも渡して、それで綺麗さっぱり今宵の事は終わりだ】
【生と死は表裏一体、理はここに正されて】
【遺跡はその本来の役割を誰にも知られる事なく今後も佇み続けるのだろう】
/お疲れ様でした!
362 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/13(月) 02:01:42.34 ID:X57jjqvP0
>>361
【それでも最初はちょっと覚束なかったのだが。小鹿だってほっとけば歩けるようになるみたいに、そのうちに、】
【普段通りに歩けるようになって。靴を回収して、戻って来て、――その頃には、不安な感じもなくなっていたから】
【何より帰宅手段が徒歩でないのもよかっただろう。もし、これで歩いて帰る、ということだったなら――】
【途中で諦めてしまったかもしれない、それぐらい疲れていた、――今は、まだ、安堵やらで気付いていないだけ】
【腕だってそのうち痛みだすかもしれないし。とりあえず、家に帰れば、疲れやらにいろいろ気付くはず、そういった予言】
…………、――? でも、あの蛇(ひと)、死んじゃって……、……あ、
そっか……、逢えたのかな、覚えてない――、でも、……そっか。ずっと一緒、だもんね、――。
【彼のお節介。それは彼女の首を傾げさせるには十分で、同時に、思考のきっかけになるにも十分だった】
【夢に出てきた存在を思う。久しぶりに会えた夢だ。そして、柔らかく、優しく、頭を撫でてくれたゆめ】
【でも、あの夢は、夢だか現実なのだかよく分からない。曖昧だった、確かに触れられた感触を覚えている気もするし】
【今この瞬間にあの顔も撫でてくれたという記憶すら忘れてしまいそうでもある。――それは、夢であって、夢でなくて】
【ああいう死霊や魂のうろつく現場では、もしかしたら、逢えていたのかもしれない。思い当たるのは、そんな可能性】
【だけど、そんな奇跡よりも分かりやすく、ずっと一緒なのだと言う事実を思いだして、ふっとその表情が緩む】
【逢えたのかもしれない。それなら嬉しい、でも、ずっと一緒に居る――それなら、顔とか声が見えたり聞こえたりしなくても】
【動かない右手の変わりに左手でピアスに触れると、もうここは大丈夫と判断したのか、ただ月明かりに艶めくだけの宝玉の欠片から】
【ほんの僅かに清い水の魔力が零れて――、「ちゃんと居る」ことを教えてくれるようだった】
うん、エルフェスも気をつけてね――、わたしは魔術で帰るけど、……違うでしょ?
……そうする、でもご飯作るのはどうしようかな、お弁当でも大丈夫かな……、――左手だけじゃ無理だし……。
【――お仕事は押し付ける目星もつく、だけど、家事となると話は別。お願いしたら手伝ってくれるかどうか、考えて】
【まあどうにかなるという思考半分、どうにもならないかもという思考半分、ぐらぐら揺れながら――】
…………またね。
【立ち去るその背中を見送る――そうして数分、誰も居なくなった場所に、彼女はぽつりと取り残されて】
【何をしているのかと思えば、動かない右手を無理やり動かしてまで、虚空に手を合わせていた。ここで眠る、全員に】
【そしてさらに数分も経てば、彼女すらも居なくなる。彼女が立っていた場所には、一振り、花を湛えた桜の枝が置かれていて】
【薄らぼんやりと魔力の光を零しながら――誰かのために、静かに咲き誇っていた】
/おつかれさまでしたー!
363 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/13(月) 02:15:16.00 ID:6qkZQC8Wo
>>360
照り焼きバーガーおいしいよね。僕も好きだったよ
リザちゃん、慌てなくてもハンバーガー屋さんは逃げないよ
【春燕の袖を引っ張るリザの姿を見た時、ギアの無機質な瞳の奥が、複雑な色合いを見せた】
【懐かしむような、悲しんでいるような、そんな動き。しかし、それもすぐに途絶える】
【食欲を誘うにおいは、ギアにも感じ取れる。魂が感じる錯覚に近いものではあるが】
【故に、食欲は湧いてこない。食事を必要としない人形の身体では、そういった感覚は味わえないのだ】
【テーブルについてから、嬉しそうに食事を始めるリザを微笑ましく見つめる】
【食べ盛りなのだろう、オレンジジュースと照り焼きバーガーにありつく彼女から一度視線を切る】
【向かい合うは、春燕。語り掛けてくる彼女の言葉を、自身の中に落とし込んでいくうちに】
【再びその人形の瞳、青い色の奥に、虚ろな気配が漂い始めたのが、春燕には見えるだろうか】
いえ、とんでもないです。UTも一番の目的は人助けですからね
その一員として、当然のことをしたまでです。……そう、正義組織の一員として、当然のことを……n
え、あ、僕がUTに参加した理由、ですか……
――――笑顔を取り戻すため。素晴らしいことだと思います
そういうことを、自分の正義として、信念として語れるって、本当に素敵ですよ
貴女みたいな人がいてくれるなら、この世界も捨てたものじゃないです……
……僕、は。今はもう、わからなくなってしまいました
【リザからは、見えづらい角度を意識しながら、春燕へ瞳を向けたギア】
【それは、先ほどまでの豊かな表情が嘘のように、凝り固まった人形のものとなっていた】
――――最初のきっかけは、夜の国でカノッサ機関の……
当時、カノッサの六罪王だった、レギンの起こしたテロに巻き込まれて、自分の無力を思い知らされたことです
それからも、幾度かそういったテロの現場に居合わせて……少しでも、自分に出来ることをしたい、と
自分の気持ちに整理をつけるため、自分のためにUTに入ったんです
それでも、出来ることを探して誰かのためになる。それが、僕の正義……だったはずなんですけど
……憎い相手がいるんです。存在を許しておきたくないくらい、憎いやつらが
彼らを……この手で殺したいと。本気で何度も思いましたし、今でもそう思ってます
だけど、それは……多分、本来の正義じゃないとも、わかってます
【先ほど会ったばかりの相手に、語るべき内容ではなかった。理性では、そうわかっていた】
【だが、眼前の彼女の正義は、ギアには眩しすぎた。それを受けて、言葉が口をついて出てきていた】
【春燕を真正面から見つめるその瞳は――――もし、彼女が平然と他者を傷つける、邪悪な存在と相対したことがあるのなら】
【それに近いものを感じられるかもしれない。そんな濁った瞳だった】
364 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/13(月) 02:21:51.61 ID:t4d7TT570
>>363
//すみません、良い所なのですが眠気が限界になりそうで……!
//宜しければ20時に再開させて頂ければ嬉しいのですが……
365 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/13(月) 02:26:11.56 ID:6qkZQC8Wo
>>364
/わかりました、それでは明日の夜に再開ということで!
/いったんお疲れ様でした!
366 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/13(月) 02:29:08.01 ID:t4d7TT570
>>365
//はい、それではよろしくお願いします!おやすみなさい!
367 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/13(月) 20:57:41.70 ID:t4d7TT570
>>363
……え?分からなイ?――――
――――ッ!!
【ニコニコと笑いながら口いっぱいに大好物の照り焼きバーガーを頬張る少女。微笑ましい温かく平和な日常の一幕。その横で】
【……彼は対称的に、目に見えて判る程に明るさを失いつつあった。よっぽど他人の感情に疎い人間でも分かるくらい、表情から熱が消える】
【何故?どうして?―――正義の味方を志しUTに名を連ねる青年に、彼の信じる正義を訊いただけなのに……―――】
【普段は人懐っこい笑顔を浮かべる春燕の表情が、いつになく深刻になっていた。女の勘がこれは只事ではないと告げている】
【―――春燕は知っている。あんな瞳をした人に会ったことがある。似たような黒い感情を感じたことがある。】
【その人は嘗て春燕を助けてくれた、緋色の鷹≠フ恩人だった。ギアと同じように正義を標榜し、窮地の自分を救ってくれた。】
【今は―――】
【――――世界を憎む、テロリストだ。】
【此処で止めねば、此処で力にならねば―――彼はあまりにも危う過ぎる。】
【知人が堕ちて行く様を、今度こそ黙って見過ごしたくない。悲しみを繰り返したくない。春燕の想いが、口を衝いて出る―――】
―――ギアさん。
その憎しみの事を、ワタシは知りませン。どうして殺したくなるまでの憎悪を感じるようになったのか、残念ながら分かりませン。
ワタシは今日、初めてあなたと会ったばかりですかラ……だから、貴方のその悲しい感情の原因がわかりませン。
でも、放っておけなイ。アナタの力になりたイ……!
……ワタシは、憎悪に溺れ堕ちていった人を知っていまス。
―――その人は、ワタシの恩人でしタ。かつて路地裏で襲われていた所を、颯爽と助けてくれたんでス。
カッコ良かっタ。人を助けるってこういう事なんだなッテ……―――それが、ワタシが誰かを助けるようになった原点でス。
でも、今その人は―――テロリストなんでス。
鉄の国のテロ、覚えていますカ?……その首謀者は、かつて私を救ってくれたあの人でしタ。
―――あの人は無能力者や鉄の国に対する強い憎悪に駆られていましタ。
今の貴方はとても悲しい目をしていル。あの人と同じ、悲しい目でス。
……今度こそ、誰かが堕ちるのを黙って見ていたくなイ―――
【真っ直ぐな心を秘めた瞳が、じっとギアの瞳を見つめる。今度こそ、堕とさせない為に―――】
//お返ししておきます!
368 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/13(月) 20:59:50.67 ID:t4d7TT570
>>363
……え?分からなイ?――――
――――ッ!!
【ニコニコと笑いながら口いっぱいに大好物の照り焼きバーガーを頬張る少女。微笑ましい温かく平和な日常の一幕。その横で】
【……彼は対称的に、目に見えて判る程に明るさを失いつつあった。よっぽど他人の感情に疎い人間でも分かるくらい、表情から熱が消える】
【何故?どうして?―――正義の味方を志しUTに名を連ねる青年に、彼の信じる正義を訊いただけなのに……―――】
【普段は人懐っこい笑顔を浮かべる春燕の表情が、いつになく深刻になっていた。女の勘がこれは只事ではないと告げている】
【―――春燕は知っている。あんな瞳をした人に会ったことがある。似たような黒い感情を感じたことがある。】
【その人は嘗て春燕を助けてくれた、緋色の鷹≠フ恩人だった。ギアと同じように正義を標榜し、窮地の自分を救ってくれた。】
【今は―――】
【――――世界を憎む、テロリストだ。】
【此処で止めねば、此処で力にならねば―――彼はあまりにも危う過ぎる。】
【知人が堕ちて行く様を、今度こそ黙って見過ごしたくない。悲しみを繰り返したくない。春燕の想いが、口を衝いて出る―――】
―――ギアさん。
その憎しみの事を、ワタシは知りませン。どうして殺したくなるまでの憎悪を感じるようになったのか、残念ながら分かりませン。
ワタシは今日、初めてあなたと会ったばかりですかラ……だから、貴方のその悲しい感情の原因がわかりませン。
でも、放っておけなイ。アナタの力になりたイ……!
……ワタシは、憎悪に溺れ堕ちていった人を知っていまス。
―――その人は、ワタシの恩人でしタ。かつて路地裏で襲われていた所を、颯爽と助けてくれたんでス。
カッコ良かっタ。人を助けるってこういう事なんだなッテ……―――それが、ワタシが誰かを助けるようになった原点でス。
でも、今その人は―――テロリストなんでス。
鉄の国のテロ、覚えていますカ?……その首謀者は、かつて私を救ってくれたあの人でしタ。
―――あの人は無能力者や鉄の国に対する強い憎悪に駆られていましタ。
今の貴方はとても悲しい目をしていル。あの人と同じ、悲しい目でス。
……今度こそ、誰かが堕ちるのを黙って見ていたくなイ―――
【真っ直ぐな心を秘めた瞳が、じっとギアの瞳を見つめる。今度こそ、堕とさせない為に―――】
―――憎しみに溺れそうになった時は、ワタシの所に来て下さイ。
いや、ワタシじゃなくてもイイ。恩人、親友、仲間……貴方の事を大切に想ってくれる人。貴方が一緒に居て嬉しくなれる人。そんな人の所に行って下さイ。
人間の繋がりは強い力を持つんでス。独りでは押しつぶされてしまう憎しみも、大切な人と一緒なら立ち向かえるかもしれなイ……!
//あわわわわ、コピペミスで最後が抜けてしまいました……!
369 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/13(月) 23:01:11.64 ID:6qkZQC8Wo
>>368
【横に座る少女、リザには察せられないように努めていることが、まだ理性が残っている証か】
【それでも、不安定なことに変わりはない眼前の彼女にも伝わるほどのものであったらしい】
【少女への気遣いで精いっぱい、会ったばかりの彼女に対する配慮まで意識が回らない】
【自身の瞳が、彼女にとっての恩人であり、今や敵ともいえる存在と近いものだとは、知らないまま】
【不安定な自らに、差しのべられた彼女の手を虚ろな瞳が見つめる】
春燕、さん……すみません、会ったばかりの貴女に、こんな……
――――!! 貴女、も。そうだったんですか……
恩人が……鉄の国の、と言うとあの……ディック・ホワイト……ですか……
……春燕さんも、辛かったんですね……
僕も、恩人がテロリストになった貴女の苦しみは、わからないですけど……
きっと、辛かったでしょう……僕もずっと……今も辛いままですから……
【自身を見つめる彼女の瞳が、ギアの濁りを少しだけ払った。奥底に封じられていた澄んだ青が、少しだけ戻ってきた】
【まだ、不安定ではある。そう簡単に、振り払えるものではない。それでも、彼女の言葉は】
【この人形の剥き出しの魂に、癒しをもたらしてくれた】
――春燕さん……
ありがとう、ございます……以前、貴女と同じように僕を気遣って、助けてくれた人がいました
その人にも、一度仲間を頼るって自分で言っていたんですけど……
貴女に言われて、また気づき直した気がします。情けない話ですが……
……話して、少しすっきりしました。……UTの仲間に、一度話してみようと、思います……
【力なく笑うギア。しかし、先ほどよりも幾分ましな表情になっていた】
【彼女の澄んだ瞳を見返す人形の瞳は、紛れもない感謝の色をしていた】
【――その視線の向こう。ギアの背後。春燕の位置からのみ、見える位置】
【店の外に、男が一人。筋肉質で体格のいい強面の男だ。スキンヘッドにサングラスという、いかにもチンピラのような容貌】
【白いスーツにワインレッドのシャツ、黒いネクタイを締めて黒い革靴を履いた男】
【春燕がもし彼に気づけば、男はすぐにそこから離れるだろう。だが、そのサングラスの奥の視線は】
【確実に、ギアの背中に向けられていた】
/大変申し訳ないです……
370 :
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[sage saga]:2014/10/13(月) 23:06:34.00 ID:NWJd3Opp0
【とある都市。其処に存在する本屋】
【深夜帯まで営業しているその店は常に一定の客が出入りしているのだけれど】
【今宵の舞台は其の店の角。小難しい古文書だとかが所狭しと並べられた場所で】
「…………困りました。イリニの背ではあの本にまで届きません
ですが、寝ている店主を起こす事も気が退けます。踏み台でもあるならば、イリニは助かるのですが」
【純白のローブを纏った少女が一人、足を震わせながら背伸びをしていた】
【どうやら本棚の一番上に収められた『精霊ノ存在』と書かれた分厚い本を取り出そうとしている様だが……如何せん、頭数個分も及ばず】
【困ったと言いながらその声は全く以て無感動なのだから、少し可笑しくも思えるかも知れないけれど――――少女一人でこの事態を解決できる術が無い事だけは確かな様】
【もう一度背伸びをして手に取ろうと頑張るのだから、もしこの現場を見た者が居るとすれば危なっかしい印象を与える事だろうか】
【街の中――――商店街の一角、其処に存在するカフェにて】
【最早温くなり始めたコーヒーをテーブルに放置したまま小難しい表情で古書を読む女が一人】
【手入れの施された金色の髪はよく目立つだろうし、何よりもその女が纏っている物。詰まりは、修道着が何よりも存在を際立たせているか】
【やがて溜息を吐いたならば古書を閉じ、コーヒーを一啜り】
【「不味っ……」なんて失礼な言葉を呟けば憂鬱そうに表紙でも指先で撫でるのだろう】
「あーあ……全く、解読はボクの仕事じゃ無いと思うんだけど…………
大体にして教会に其れ専門の人も居るんだからソッチに任せれば良いのに……」
【ブツブツと紡がれる文句は果たして誰宛の物かは分からないけれど】
【その古書、見る者が見れば櫻の物である事も知れよう。内容は――――何処かの伝承か】
【この場に似付かわしくない修道女は嫌でも目立つ存在であり、現に何人かの者達が視界の隅で観察していたりもするのが現状】
【店員に対して愛想を向ける程度の事は出来る性格の様でもあって】
【そんな女に興味を抱いてか、古書に惹かれてか――――或いは、腰に提げた双銃を疑問に思ってか】
【何にしても、話し掛けようと近寄ったならば同時にそちらへと視線が送られるのだけれど】
371 :
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[saga sage]:2014/10/13(月) 23:38:46.39 ID:6nXrcPT/o
>>370
【今日やるべきことを終え家路についたネーヴェリエルは本屋に寄った】
【そこは深夜帯まで営業しているため軍勤めのネーヴェリエルはよく通っているのだが】
ん?あの女の子、やけに危なっかしいな。
本をとろうとしているのか?とってやるとするか。
【そう言うとネーヴェリエルは純白のローブを羽織った少女の元へと近づいていき】
どの本がとりたいんだ?
私が代わりにとってやるよ。
【白の軍帽に黒の軍服、背に両手剣を背負っているが】
【それは少女にどのような印象をもたらすのか】
/まだいらっしゃいますでしょうか?
372 :
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[sage saga]:2014/10/13(月) 23:45:01.90 ID:t4d7TT570
>>369
ええ、辛かったでス。……気を失ってしまう程ニ。
……だから。―――だから、ワタシは貴方を憎しみの底無し沼に引き落としたくなイ。
あの人と同じ、悲しいヒトにさせたくなイ……!
【彼は危うい。もう少しでも間違えば、堕ちてしまう―――あの人と同じように。そんな確信めいた予感が頭をよぎったから】
【今ならまだ間に合う。堕ちそうだけれど、堕ちてはいない。引き戻すなら、今しかない……そんな想いと共に手を差し伸べた】
【春燕は、一度堕ちてしまえば簡単には戻らない事を知っている。そして―――大切な人が堕ちた苦しみを、知っている】
【彼を大切に想う人の為にも、彼自身の為にも。……憎しみを少しでも癒したい】
―――いえいえ、いいんでス。貴方の心がすっきりしたなら、それが一番でス!
……ワタシも、辛い時や苦しい時は大切な人とお話するんでス。
誰よりもワタシの事を想ってくれるから……辛い時は、一緒に居て支えてくれるんでス。どれだけ心強いことカ……!
だから、アナタも独りで苦しまずに……大切な人と一緒に憎しみに立ち向かってみて下さイ。
それが、ワタシの知っている苦しみに負けない最高の方法でス!
【あれほど強い憎しみだ、そう簡単には消える事は無いだろう。……そもそも、そんなに簡単に消える物なら彼はこんなに苦しまない】
【でも、少しだけ楽になったようだ。―――今はそれでいい、彼を繋ぎ止める事が出来たならそれで十分だ】
【少しだけ安心したように微笑みを見せる春燕。感謝の気持ちに応えるように、いつもの人懐っこい表情に戻っていた】
――――!?
【―――不意に、視線を感じる】
【春燕とて伊達に精鋭部隊の名を背負っている訳では無い。精鋭としての本領は戦闘ではなく治療だが、明確な視線に対する察知くらいは出来る】
【すぐに其方を向くと、視線の主は消える。―――誰だ、あれは。何故此方を窺っていたのか―――】
(……誰ダ。ギアさんを見ていたけれド……―――ただの食事の場を普通は附けたりしないよネ。)
(狙いは誰。ワタシ?リザちゃん?ギアさん?……分からないけれど、警戒しないト。)
(……今はリザちゃんもいるから派手な行動は起こせないネ。)
【春燕の表情が凛としたものに切り替わる。警戒の意識を最大限に起こし、何かが起こったなら第一にリザとギアを庇うようにして】
【表面上は平静を装って感づかれないようハンバーガーを食べ続ける。―――動向は如何に】
373 :
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(関西地方)
[sage]:2014/10/14(火) 00:17:41.19 ID:MEIW7FP2o
>>372
そう、ですよね……僕もです
だから、ああやって路地裏を無意味にうろうろしたり……
ハハ……僕も、そうなりそうに見えました?
……そうなんでしょうね
【きっと、彼女の確信は当たっていただろう。ギアの魂は、激しく揺さぶられていた】
【会ったばかりなのに、自分の中の憎しみに癒しの手を差し伸べる彼女、さすがは精鋭部隊の治療担当と言うべきか】
【彼女自身も、凄まじいまでの苦しみを味わったというのに。ギアは、そこに彼女の信念を、正義を垣間見た】
……本当に、ありがとう。言葉では、言い尽くせませんけど……感謝します
そうです、僕にも……仲間がいる。頼もしい、大切な人たちがいます
はい……はい。独りで苦しむのは、もう止めにしたいです……
春燕さん。貴女のおかげで、そう思えるようになりました
よかったら……またこうやって話をさせてもらってもいいですか?
今夜のお礼もまた改めてしたいですし……正義組織の一員同士ということもありますし
お友達になれたら……なんて
【人懐っこく笑う彼女に、ますますギアの表情は柔らかくなった】
【路地裏を漂う迷子だったのは、ギアも同じだったのだ。彼女は、リザのみならずギアも見つけ出した】
【それに感謝しながら、ギアは彼女に、これからも友として繋がりを持てたら、と――】
春燕さん?
――――!!
【ギアも、遅れてその気配に気が付く。春燕の様子が、確信を深めさせる】
【警戒を引き上げ、ギアも周囲に意識を飛ばした。だが、それを嘲笑うかのように、視線の主は】
【いとも簡単に、その警戒の渦中へ踏み込んできた】
【スキンヘッドの男は、堂々と店に入り。店員の挨拶も、その後の戸惑う様子も無視して歩みを進め】
【春燕らのテーブルへと、近づいてきた。おそらくは、二人を庇うような体勢をとっているであろう春燕の前で止まる】
【ギアが、目を見開いた。身体が小刻みに震え、乾いた音を発し始める】
「――笑わせてくれるのお。唇の動きで、多少は会話を追わせてもろたけど……」
「仲間? お前に? スケッチブックのガキを巻き添えにしかけたことを、もう忘れたんかい」
――――!!!
【冷たい表情を浮かべて男は語る。言葉はギアに。だが、視線は春燕に】
「おっと姉ちゃん、ここで事を起こす気ィはない。あんたも、店ン中でドンパチやりたかないやろ?」
「儂は、単に嫌がらせに来たんじゃ……カニバディールのガキに習ってな」
「なあギア。わかるやろ。儂やのうて、スピードルやカニバディールのとこのイカれどもが来とったら、どうなっとったか」
「お前は、誰かと一緒におるだけでそいつを危険に晒す……そういう立場におるっちゅうことや」
「わかっとんのか? ……愚弟が。儂ら一家の、クズどもの血筋から、逃れられる思たら大間違いじゃ」
【饒舌に、されど的確にギアを言葉で突き続ける男。その端々から、春燕にも伝わるだろうか】
【ギアの憎む相手。絶望を与えた相手は――血を分けた、彼の家族であったことが】
374 :
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[sage saga]:2014/10/14(火) 00:54:38.96 ID:PHS4Kdwm0
>>373
―――エエ、喜んデ!友達は多い方が良いですもノ!
……人間は独りじゃなイ。本当に沢山の人に囲まれて、繋がって、生きてるんでス。
だから―――もっと周りにいる大切な人たちを頼っていいんでヨ。
【友達になれるのなら大歓迎。親しい人は幾ら居ても良い、繋がりがあればるだけもっと自分の人生が楽しくなるもの】
【明るく温かい笑顔で頷けば、それできっと友誼の証として十分だろう。もう独りなんかじゃない―――】
―――!!
【―――不意に、視線を感じる。注意を向ければそこで視線は消えたが、警戒は怠らない……―――が】
【警戒する必要は無かった。いや、正確には警戒しようにも―――姿を隠す事すらも無かったのだ】
【彼はやがて此方に来る。少し怯えている様子のリザを庇うように自分の後ろに付けて、キッと睨んで】
【彼の語る言葉を静かに聴く。……ギアの震える様子が見て取れる。彼がギアの憎しみの対象なのか……?】
【やがて彼は台詞を語り終える。――――その時だった】
【―――春燕が鼻で笑ったのは。】
―――ハン、笑わせるネ。
ギアさんの仲間が、一緒に居れば危険だって理由だけで見捨てると思ウ?
そんなヤワな覚悟しか持たない連中なら、正義なんて名乗らなイ。UTの名を、背負わなイ!
ギアさん、惑っちゃダメでス!
―――貴方の仲間は強イ。ワタシも強イ。こんなヤツらに負けてしまうような人間じゃなイ。
嘘だと思ったら仲間に訊いてみてくださイ。きっと皆言うと思いますヨ―――「どんな事があっても、仲間は仲間だ」っテ!
何が血筋ダ。そんなモノで、魂が縛れるカ!!
ギアさん、今こそ血筋から逃げるんじゃなく、立ち向かうんでス!ワタシが、UTの皆さんが、ついていまス―――!
【ギアの震える体を沈めるように、肩に手を置く。優しく、温かく、―――そして、力強く】
【一人で震えるなんて、もう終わりにしよう。今ギアの横には、友達になったばかりに人がいるのだから―――!】
375 :
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(関西地方)
[sage]:2014/10/14(火) 01:32:17.49 ID:MEIW7FP2o
>>374
ありがとう、春燕さん……!!
僕も、もっと……たくさんの人と出会って、仲良くなりたいです
昔は当たり前にそう思ってたはずなんですけど……忘れてしまってました
【新たな友人を得て、ギアの瞳の濁りは先ほどよりは随分とマシになっていた】
【共に語り合い、あるいは戦場で肩を並べるかもしれない仲間。それはかけがえのない存在だ】
【――そんな暖かな出会いを踏みにじるかのように。悪意もまた、確実にこの世界に存在する】
【怯えているリザにもちらと視線をやるスキンヘッド男だが、それはすぐに逸らされる】
【本人の言葉通り、目的はギアへの揺さぶりだったのだろう】
【こちらを睨む春燕の一歩も引かない姿勢を見てとり、男もまた油断なくそこに立つ】
【その時。春燕の力強い言葉が、重苦しい空気を切り裂いた】
「ああ? ……言うのお、姉ちゃん。正義の味方も死ぬときゃ死ぬぞ」
「それに巻き添え食うんは、このクソ人形のために命賭ける酔狂もんのお仲間連中だけと違うんじゃ」
「そこのガキみたいな、関係ない人間が死んでも儂らは構へんで。それでも――」
レバーズ兄さん。帰ってくれ
【スキンヘッド男の言葉を、ギアが遮る。まだ震えているが、しかし】
【春燕の叫びが、肩に置かれた手が、それを抑え込んでくれていた】
【春燕がそれを許せば、ギアの手が肩に置かれた彼女の手を握ろうとするだろう】
大丈夫、です。春燕さん。僕の仲間の強さは、僕も知ってます
あの人たちなら……きっとそう言ってくれるって、僕も思います
みんなが、春燕さんが、一緒なら――今度こそ、もう……
【やはり震えは止まらない。己の苦しみのルーツ、目の前にいるのはその体現者の一人だ】
【されど、ギアは顔を上げる。側に春燕がいるから。仲間がいるから――】
「……ま、元々UTもSCARLETも敵やからのお。今更か」
「だが、忘れんなや。その人形の仲間を名乗り限りは、お前がSCARLETの一員であることとは無関係に」
「儂ら『ボックス一家』と盗賊団『スクラップズ』は、お前を的にかけ続けるぞ」
【吐き捨てるようにそう言うと、スキンヘッド男は踵を返して立ち去っていく】
【その背中を最後まで見送れば。ギアの身体から、ふっと力が抜けた】
――――ハァッ!! ハァ……
春燕、さん……あ、の……巻き込……
ハァ……いえ。お騒がせしましたね
そろそろ……リザちゃんの親御さんが来られるでしょうか
リザちゃん、ごめんね……怖い思いさせたね……
【最初は、謝罪しようとした。だが、その行為は彼女が見せてくれた正義の意志を尊重するものではないと】
【そう自覚して、ギアは言葉を止めた。まずは、本当の意味で巻き込んでしまったリザの身を案じた】
【言いつつも、もし握ることが許されていれば、人形の手はまだ春燕の手を握ったままだったが】
376 :
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[sage saga]:2014/10/14(火) 02:19:43.41 ID:PHS4Kdwm0
>>375
―――そう、大丈夫。
一緒だヨ。ワタシも。UTの皆さんも。だから―――負けるナ!
【握られた手、其処に血は通っていない筈だけれど。何故だか熱いものを感じたのは、きっと気のせいではない―――】
【大丈夫、繋がっているから。握られた手から感じるだろう、独りではないと―――だから、立ち向かおう】
【血筋だなんて諦めて運命に呑まれるな。共に戦い抗う仲間は、いつだって傍にいるのだから】
【顔を上げるのなら。戦うのなら。きっと皆が力になり、震える体をも支えるだろう―――!】
――――ふぅ……!
【捨て台詞を残して彼は去って行く。―――これで一難は去ったか】
【ともあれ、これで一件落着か。店内はまだ物々しい空気に包まれてはいるが、今はもう大丈夫だろう】
【まずは、路地裏で見つけた時のように縮こまるようにして身を隠していたリザに「もう大丈夫だヨ」と微笑みかけて】
【優しく小さな頭を撫でて安心させる。……頭を撫でられるというのは、実はかなり心を落ち着かせる効果が有るらしい】
【ギアの言葉にも「大丈夫」と言うように小さくこくりと頷く。小さいけれど、怯えもするけれど―――強い子供だ】
……大丈夫でス。ギアさんこそ大丈夫でしたカ?―――なんて、訊くまでも無いですよネ。
よくぞ抗いましタ。その心があれば、きっと大丈夫。闇に呑まれることも無いでしょウ……!
……ギアさん。
―――護りましょウ。正義の味方として、リザちゃんのような護るべき人々の為に。
憎しみの為に殺すんじゃなイ。護る為に倒すんダ。―――貴方は、その方が似合っていル。
彼は関係ない人々を巻き込むと言っていたけれド……私達が、そんな事はさせなイ。
―――ギアさんも、護るために闘えますネ?
【―――ギアの意志を確かめるように、春燕はもう一度ギアの瞳を見つめる。握られた手はギュッと力強く】
【頷けば、それだけで春燕は笑顔を見せるだろう。本当の意味で安心したように。そして、信頼したように―――】
『―――この度は、本当にお手数をお掛けしました!なんと礼を申し上げたら良いか……!』
いえいえ、大丈夫ですヨ!リザちゃんが無事で本当に良かったでス!
それより、お礼をするなら彼に言って下さイ。彼がリザちゃんを見つけてくれたんですヨ!
『ああ、そうでしたか!娘を見つけて頂いて、本当ありがとうございました……!』
【やがてリザの母親がやってくる。】
【流石親子なだけあって、見た目はリザをそのまま大きくしたような人。あの子が大きくなったらこんな感じになるのだろうなぁと容易に想像できそうな】
【我が子が世話になった事と愛娘から目を離して迷子にしてしまった事で、大変恐縮して何度も何度もお礼をしていた。きっと良い人なのだろう】
【話によると、一緒に買い物に行ってはぐれたらしい。母親は生きた心地がしなかっただろうなぁと心も慮れる】
【という訳でリザも無事母親の元に戻った。最後にもう一度親子でぺこりとお辞儀をすれば、手を引かれて帰っていくだろう―――】
【此方も一件落着。色々あったが、ようやく任務からも解放される―――】
【これであとは報告だけ済ませば終わり。さて、ギアはこれからどうするのだろうか……】
377 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/14(火) 03:00:53.10 ID:MEIW7FP2o
>>376
【もはや、ギアは言葉にできず。されど、しっかりと彼女の手を握って】
【独りだったなら、耐えられなかっただろう。だが、ここに友人がいる】
【だから、立ち向かえる。堕ちかけても、震えても、まだ大丈夫。ギアは、そう自らに言い聞かせた】
【春燕もギア同様に息をつく。突然の緊迫した場面に遭遇すれば、当然か】
【ざわつく店内も、そのうち収まるだろう。ひとまずは、危機は去った】
【優しくリザの頭を撫でる春燕は、まさに癒しの担い手の姿そのものだった】
【自分の言葉にうなずくリザに、ギアも頷き返した。リザもまた、彼女なりに立ち向かっているのだ】
――ええ。言うまでもなく、平気ですよ
独りじゃ無理でした。春燕さんのおかげです……!!
……護る、ために……。正直、憎しみはまだ消えてません。すぐには、難しいかもしれない
でも……やります。そのために、戦って、見せます
【途切れ途切れに、まだ少し苦し気に、しかしはっきりと】
【春燕の手を握り返して、ギアはうなずいた。彼女に、人形なりの笑顔で応えながら】
いえいえ、娘さんが無事で本当に何よりでした。どうかお気になさらずに
僕もお役に立ててうれしく思います
それじゃリザちゃん、またね!!
【親子だと一目でわかる女性に、むしろこちらが恐縮しそうになりながら応え】
【精一杯の笑顔で、二人を見送った。本当に無事でよかった。改めて、胸をなでおろす】
【こちらに二人でお辞儀する彼女らに、こちらも礼と別れの挨拶を返して】
……さて。春燕さん、これから報告に帰られるんですかね?
もし必要なら、さっきの……兄、のこともありますし、僕もお付き合いしますよ
【ギアも、抱えていた用件は済んでいる。後はUTに帰還するだけ】
【だが、その前に春燕が行うだろう報告に付き合うことを提案してみる。危険人物の目撃情報は、届けておくべきと考えたのだろう】
【二人へ、浴びせかけるように。クラクションの音がした】
【目を向ければ、黒塗りの大型トラック。荷台の後ろが開いていた。そこには、数人の男女が搭乗し】
【揃って、ギアと春燕に視線を浴びせていた。中には、先ほどのスキンヘッド男・レバーズの姿もある】
【見開いた目で春燕を見ながらカクカクと頭を揺らす、剥き出しの脳みそをカプセルで覆って頭頂部にアンテナを刺した男】
【扇情的な表情で二人を見ながらペロリと指を舐めて見せる、長い銀髪に真っ青な肌の、学生服の女】
【怒りに満ちた表情で二人を睨む、すり切れた着物に骨と皮ばかりに痩せた長髪の男】
【そして、ピアス塗れの舌を見せつけるように垂らした、鉛色の髪と瞳をした下卑た気配を漂わせる男】
【レバーズが、二人に向けて中指を立てて見せる。それを合図に、トラックは走り出した】
【荷台が内側から閉められる。――おそらくは、彼らが先ほどの会話でレバーズが出した一味の者たちだろう】
【彼らも、彼らなりの別れの挨拶を残していったのだ。ギアは、歯を食いしばりながら、何かに絶えるようにそれを見送る】
――――行きましょう。春燕さん
【それでも、向き直ったギアの表情に険しさはほとんど見られなかった】
【新しい友人と共に、ギアはその場を去ろうとするだろう。今宵の騒動は、これで幕、となるだろうか――】
378 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/10/14(火) 03:50:46.14 ID:PHS4Kdwm0
>>377
―――ふふっ……貴方ならそう言ってくれると思いましタ!
……ありがとウ。そう言ってくれて、ワタシはとても嬉しいでス!
【頷くギアを見れば、春燕はにっこりと笑う。年相応の少女らしい、いつもの人懐っこい笑み―――】
【もう大丈夫だろう。彼の表情に、心に、濁った影は無い。消えない憎しみも、きっと抑えられる筈】
【まだ苦しいかもしれない。まだ折れかける事もあるかもしれない。―――でも、そういう時は周りを見てみよう】
【―――きっとそこには、仲間がいるから。】
―――
じゃあリザちゃん、お元気で!もうママとはぐれないようにするんだヨ!
「ばいばい。おねえちゃんも、お人形のおにいちゃんも、まもってくれてありがとう。えへへ……かっこよかったよ。」
【明るい笑顔で親子を見送る春燕。手を振って見送る様子は気さくなお姉さんのよう】
【SCARLETとしての傷を癒す優しさと凛然とした強さを兼ね備えた姿も、少女らしい明るさと人懐っこさを持つ姿も。―――きっと両方が彼女の本質】
【やがて二人が見えなくなれば、リザがまたはぐれないように願って今日の件はおしまい。あとは報告を残すのみ……】
あ、それじゃあお願いしまス!書類も書かないといけないですし、手伝って下さるならありがたいでス!
UTの方とあれば信憑性も持たせられるでしょうシ……ホント、何から何までお世話になってごめんなさイ……!
【……不意にクランクションが響く。】
【見れば、其処には―――得体の知れない者が複数人乗っていた。……彼らの事については大体察しはつく。】
【彼らが話に出た連中だろう。見るからに危ない風貌だ……】
【これでもかと言うくらいに敵意剥き出しだ。だが―――春燕には怯む様子は無い。負けないと彼に誓ったのだから】
―――エエ、行きましょうカ!
【やがて去って行くトラックを見送れば……ギアの表情を見て、微笑む。―――ああ、彼は憎しみを抑えられたのだな、と】
【そんな確信と共に春燕はギアと共にSCARLETの詰所に向かう。……これで、今日は万事解決】
【その後の事。ギアに目撃談などを報告書に纏めてもらえば、迷子捜索の件と共に提出して】
【もうこれ以上長々と彼を拘束する訳にもいくまい。彼にも帰る場所があるのだから―――】
……ふぅ、これで報告もOKネ。
―――色々あったけれど、もう大丈夫ですカ?
ワタシはいつでも貴方の味方でス。また、何かあったら何でも言って下さいネ!
……あ、何も無くても友達として遊びに来て下さっても大丈夫ですヨー!いつでも待ってまス!
では、また会いましょウ。どうかお元気デ!……アレ、人形に元気とか病気とかあるのかナ……エヘヘ……
【恐らく帰って行くであろうギアに手を振る。最後まで笑顔は向けられる―――また会える日を楽しみにして】
//この辺で〆という事で、お疲れ様でした!
379 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/10/14(火) 04:16:45.82 ID:BGlDf1+Ro
>>378
【彼女の微笑みが、今更のように春燕がまだ年若い少女だったことを思い出させる】
【だが、年齢など貫く信念と意志の前では、さしたる問題ではないのだろう】
【未だ魂の底に燻る暗い感情は、抱えていかなければ仕方ないのかもしれないが】
【立ち向かうことは出来る。彼女が、そう教えてくれたのだ】
【春燕に、ギアは精一杯の笑顔で返した】
ハハ……照れるな……
気を付けて帰るんだよー!!
【春燕に並んで、ギアも手を振る。ちらと、横の春燕にも視線を送る】
【人には様々な側面がある。そのどれもが、その人なのだと、当たり前のことを再認識する】
【自分の憎悪とそれに抗おうとする思いも。双方が自分なのだろう、と】
いえ、僕の方が助けられたんです、お手伝いできるならむしろ嬉しいです
お世話になってるのは、お互い様ですよ
【無粋な悪党どもを前にしても、春燕はやはり凛とした様子を崩さない】
【やはり、彼女もまた正義を志す者なのだ】
【ギアは、春燕と共に歩き出す。昏い感情を振り払うように。やがて、詰所に到着するだろう】
【書類整理に協力すれば、今宵はお別れだ。新たな友人との、再会を期した別れ】
――ええ。大丈夫です。もう、平気ですよ……
ありがとう、本当に……春燕さんも、何かあったら頼ってくださると嬉しいです
フフ……もちろん、機会があればぜひ、遊びに行かせてもらいます!!
ええ、それではまた!! あ、人形にも壊れたりとかはありますよ!
【冗談めかした言葉を残して、今宵の邂逅は終わる】
【UTの酒場へ、ギアは歩き出す。この出会いに感謝しながら】
……ずいぶん遅くなっちゃったけど。セリーナさんと、話してみないとな……
【そう一人呟きながら、人形は家路に着くのだった――】
/遅くまでのお付き合い、ありがとうございました!!
380 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/15(水) 21:44:26.48 ID:Oz2LZwVT0
【街中――ライトアップされた噴水のある広場、その噴水の傍のベンチ】
【半分よりちょっぴり丸いお月様が空で艶めく、だけど、街灯なんかで照らされたその場所ではちっとも目立たず】
【星の明かりもこの場所からだとよく見えない、目立つものといえば、いろんな色で飾られる、噴水の水飛沫ぐらい】
【人気もそれなりにあるこの場所はだいぶ賑やかだった。――カップルが多く目に付くのが、特徴的だったが】
――うん、少しは動くようになったかな……、……はやく、ご飯とか作れるようになったら、いいんだけど……。
【腰掛けて呟く声は微かに夜を揺らす、鈴の音みたいな声――それは、不思議と耳に付く声音をしていて】
【にぎにぎと右手だけでむすんでひらいてを遊んでいるような仕草、言葉を思えば……何か、不具合でもあったらしいと知れ】
【続いて指を一本ずつ畳んだり伸ばしたりするが――そちらはどうもぎこちない。それを見れば、彼女は溜息をひとつして】
UTのお仕事も休んじゃったし……、……どうしよっかなぁ、本でも読みに行こうかな……。
【そうして背もたれに寄りかかって足をふらふらさせる、――見上げた空は、街明かりに、薄ら白く照らされて】
【もう一つ溜息を吐くと、今度は手元でくるくると魔力を巡らせ始める、桜色に紫色の混じった、魔力光がきらめく】
【――真っ黒の髪を細い三つ編みでハーフアップにした髪型、露出した耳元の、その右側だけには宝玉の欠片のピアスを付けて】
【黒色と赤色の丸く僅かに釣った眼はオッドアイ、あどけなさを多分に残す顔は、まるで日を知らないみたいに透き通る白磁】
【ファー襟のついたワインレッド色のセーター、それに黒いミニスカートを合わせて、生成りで飾られたレースが幾重にも重なり】
【上から羽織るのは灰色のコート。背中を編み込んだり、袖を膨らませたりした、可愛げをいくらも強調したもので】
【足元は薄手のタイツとヒールの分厚いパンプス、――それが、ころりと地面の石畳を転がって、音がする】
【――その手元で作り出されていくのはお花の形。ころころと形が変わっていく様子、何かが出来上がっていく様子は】
【ピエロがバルーンを作ってくれるのを見ているような気分にさせて。――なんというか、それなりに面白いのだった】
381 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/15(水) 22:31:56.33 ID:IkzZeQvjo
>>380
【町中にある広場にて】
【そこはライトアップされた噴水がありカップルのデートスポットとして有名であったが】
【そこへ疲れを癒やすために歩みを進めてきたわけであるが】
今日の警衛はきつかったな。
あいつら武装して突撃してきやがるから面倒くさいったらありゃしねぇ。
【そんな物騒なことをつぶやきながら広場を歩きベンチへと腰掛ける】
【腰掛けたときにワインレッド色のセーターの上に灰色のコートを羽織った女性の姿が目に入り】
あれは何なんだろうな?
気にはなるし、もう少し近づいてみてみるか。
【その女性が魔力で作り出している花はころころと形を変えていく】
【それをおもしろく感じたのかその女性に近づいていき】
何を作ってるんだ?
ころころと形が変わっておもしろそうだが。
【と話しかけた】
【白い軍帽に黒い軍服、肩には曹長を示す階級章がついており】
【いかにも軍人といった風貌だ】
382 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/15(水) 22:44:50.04 ID:7+DBjpszo
【路地裏】
【路地裏は静かだった。殆ど物音はせず、アスファルトは夜露に濡れている】
【…いや、それは赤い。流れて居るのは血だった。うつ伏せに倒れこんだ男のものだ】
…逆手も気づかんとはな。大人しくピストルでも握っていればまだ、死なずに済んだもの。
【その側で、刀を血振りして、鞘にすべらせる人影。顔の鼻から下を覆う、朱塗りの面を癖のように触る】
【鬼のような面で口を隠す男。真っ赤な鞘の刀を腰に一振り差していたが、その服装は和ではなく】
【茶色いダブルのロングコートを着ていた。男は金のチェーンの懐中時計を取り出すと蓋を開く】
【蓋には逆五芒星。カノッサのマークが分かりやすく彫り込まれていた。この男の身分証の様に】
常在戦場。真に無為無情なもの。せめて勇士として弔われる事を祈る。
【面の男は落ちている刀を拾い上げて、力いっぱいアスファルトに叩きつけた。断末魔のような高い音が響く】
383 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/15(水) 22:50:20.43 ID:Oz2LZwVT0
>>381
【最初は桜。それはやがて薔薇になったり、向日葵にようになったり、ころりころり、子供の粘土遊びのよう】
【それでいてクオリティは中々のもの。色が桜色と紫色の二色しかないのでなければ、本物と偽ることすら出来そうで】
【つまりそこが彼女の弱点でもあるのだろう。どれだけ本物らしく造れても、色と魔力の光。それを隠せないこと】
…………、?
【声を掛けられると彼女はきょとんとした顔で相手を見上げるのだろう、そうして数秒、見つめる間は】
【優しく包むようにされた手の中の花。それもぴくりとも動かず、それは彼女が魔力を操っていた証拠になり】
えっと……、……分かんない、適当にやってたの、慣れなくちゃって思って――。
……自分で作るんじゃなくて、魔術に制御させる、? の……かな、えっと、……まだ下手だから――。
【相手を数秒ほど眺めれば満足でもしたのかその視線は自らの掌に落ちる、そうして、また、手の中で形が変わる】
【爛漫に咲き誇っていた花がくるくると塊に纏まって、そうして、みりょーんっと伸びて――ぎこちない説明とは対照的に】
【その動きは手馴れているようだった。やがて作り出されるのは、……蛇、だろうか。魔力で作られた、小さなへび】
手作業で作るのと、機械で作るのの違いだって言ってた、……どっちも扱えるようにならなきゃ、駄目なんだって。
【確かによく見れば、彼女の手元には小さく魔術式が浮ぶ。それもまた微かに煌いて、だけど、存在をアピールするほどではない】
【とにかく彼女は魔術を扱う練習をしていたようだ。人気のある場所でするようなことでもないような気がするのだけれど、】
【この程度ならよっぽど咎められることでもあるまい。とりあえず彼女は人懐こいように笑ってみせるのだが】
【そうすると手の中の蛇も真似するみたいに首をかしげるように揺らすのだ。すると、どこからか「ちりん」と鈴の音がして】
384 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
2014/10/15(水) 23:01:55.50 ID:IkzZeQvjo
>>383
【その後も形を変え続ける魔翌力の塊をみていて感動しつつも女性の話を聞き】
ほぉ、魔術に制御させる、ねぇ。
うちにもそんな魔術を使うやつがいるな。
【魔翌力の塊はその後も姿を変化させ続け蛇の形になり】
自律性を持つ魔術・・・か。
結構技術がいるんじゃないか?
魔術者自身が制御するよりもずっと、だが。
【手に浮かぶ魔術式をみながら女性に問いを投げた】
385 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/15(水) 23:06:05.61 ID:IkzZeQvjo
>>383
【手の中でなおも変形を続け見事な形を作り出す魔力の塊に感動しつつ女性の話を聞き】
魔術に制御させるのか。
うちの部隊にもそんな能力を使うやつがいたっけな?
【魔力の塊は花の形を崩し蛇に形を変化させる】
【その動きはかなり手慣れているようで】
自律性をもつ魔力か・・・。
私の扱うのは魔力じゃないからわからないけどさ。
魔術者自身が制御するより難しいんじゃないか?
【背のツヴァイハンターに指さしてから女性に問いを投げた。】
386 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/10/15(水) 23:06:57.06 ID:IkzZeQvjo
/連投すいません・・・
/下が訂正版です。
387 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/15(水) 23:10:02.77 ID:Oz2LZwVT0
>>384
【にょろんっと掌に乗っかる蛇はなんだかのっぺらしているせいかデフォルメちっくでもあって】
【なんだか人懐こい感じで頭をゆーらゆらしたりしているのも可愛らしいポイント、爬虫類が嫌いでなければ、の話だが】
ううん……、わたしは自分でやったほうが楽だって思うの、だって、ずっと、そうしてたし……。
……でもちゃんと出来るようになったほうがいいっていうから練習してるの、……でもね、難しいんだよ、これ……。
――――何かしながらとかだと全然出来ないの、もっと練習しなきゃだね――。
【ふわあと溜息は、だけど、まだ白くならない。肌に触れる空気はだいぶ冷たくなって、でも、まだ、家の傍より】
【ずっとましだなんて思ってもう一つ吐息。――太陽の昇らない国に住んでいるなら、冬もずっと早く来るから】
【それから苦笑がちに笑ってみせるのだ。つまりまだまだへたっぴ、集中してないと駄目――らしいなら】
すっごい難しいよ、頭じりじりして、すぐ疲れちゃうの……、……練習するなら、おやつとか欲しいなぁ。
【そう言う間に手元の魔術式がぷつぷつと切れていく、そうして、ちらちらと僅かな粒子になって――掌の近くを彷徨い】
【術式の放棄。もういいやーなんて諦めにも似るが、現実は、話しながらだとまだ出来ない、なんて、単純なもの】
【冗談めかして笑う手元には蛇だけが残される。――崩壊したりしないのを見るに、今は意識的に維持させているらしく】
こんばんはー。
【それで会話に一区切りついたつもりらしかった。にこりとあどけない顔をほころばせると、彼女はそうして挨拶を紡ぎ】
【手元の蛇も一緒にぺこりと頭を下げる。――彼女の座るベンチにはまだまだスペースがあって、それなら、】
【まだ彼女に興味を持ってくれるなら――そこに座ってしまっても、きっと、誰も咎めないだろう】
388 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/15(水) 23:21:21.77 ID:IkzZeQvjo
>>387
【魔術で作られた蛇は頭を揺らして人なつこいようにも見受けられ】
【蛇の頭をなでてやりながら女性の話に耳を傾ける】
まぁ、自律式の魔術は制御が難しいらしいからな。
魔術者自身が制御する方が制御もイメージも簡単だがな。
自律式はオートメーションにできるのがいいんだよな。
【女性が話すことに相づちを打ちながら聞いている】
【その後に魔術式が分解されたのをみて】
魔力の構成は集中力の持続が大切だからな。
まあ私の能力もうまく使わなければまずいんだが。
【自身が使う能力は自らの体温を代償とした冷気を制御する能力だが】
【一歩間違えば死にも瀕する物であるが】
あぁ、こんばんは。
【女性に敬礼をした後女性の隣席にお邪魔させてもらうことに決め】
【ベンチの空きスペースへ腰掛けた】
389 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/15(水) 23:24:18.67 ID:/jE7Qs950
【とある遺跡から程近い森の中。何時もならば静寂であろうこの地も、今は不気味な気配に包まれていて】
【見遣れば徘徊しているのは兵士を象った数体の石像。手にした武器は石器にも等しいのだけれど――――鈍器として見れば実に脅威】
【並の人間相手ならばたった一振りで骨を砕き、或いは死に至らしめる程の力も持っているのだろう】
【さて、もう少し視線を奥へと向ければ件の石像達から隠れる様にして大樹に背を預けている人物が一人】
【腰程にまで銀色の髪を伸ばし、緑のローブを纏った女】
【荒い呼吸はつい先まで走っていた事を知らせていて、その視線も石像達に向けられて居る事からこの女が関わっている事も容易く読み取れよう】
「弱ったなぁ…………生き物じゃ無いから話しても伝わらないし…………
でも、ずっとこのままじゃ見つかりそうだし……うーん、コレを戻せば静まってくれそうだけど…………
イリニちゃんもステンちゃんも居ないから私だけじゃ……」
【手にしているのは古びた本と――――手鏡の様な物、か】
【大方、遺跡に眠っていた其れを取った際に石像達が侵入者を排除する仕組みだったのだろう】
【蹴散らすだけの力も無く、逃げたまでは良いが其処から手を打つ事が出来なくなったのが現状】
【――――この場所、魔物が出るとかでも有名で鍛錬を積む者が訪れる事も珍しくは無い】
【旅路で用いる者も多いことから、この場面に出会す事もそう珍しいものでも無く】
【先に女を見つけるか、石像を見つけるかによって展開は異なるだろうけれど】
【仮に女が先ならば何処か不安げな視線が其方へと向けられるだろうし、先に石像に見つかってしまったならば訪れた者へと無骨な其れ等が襲いかかって来るのだが】
【静まりかえった森の中。――――その中にひっそりと存在する教会】
【外装は蔦が這っていたりと如何にも打ち捨てられた様に思えるけれど】
【…………中から漏れる仄かな光と、澄んだ声で紡がれる賛美歌とが確かに未だ人が住んでいる事を告げていて】
【扉を開けたならば、先ず目に映るのは割れたステンドグラスとまだ破壊される前のラグナ―ルを描いた美しい絵画であろうか】
【並べられた長椅子には少しの埃も積もっていない事からしっかりと管理されているのだと察する事も出来よう】
【説教台へと視線を移したなら、其処には一人の女性が居て】
【銀の髪は鋭く思え、同じ色の瞳は何処か冷たくも見えるか。修道着に身を包むその姿を見れば、彼女が唯一この教会を管理している者であると知れて】
「――――教会に何かご用、でしょうか…………?
何かお手伝いが必要でしたら、力をお貸し致しますが―――?」
【賛美歌も変わった頃。来訪者の存在に気付いたならば、其方を見遣って】
【教会に何用かと問うけれど…………その口調は、決して責めたり疑うような其れでは無く】
【寧ろ、優しく問う様な言葉。ただ物珍しく見えたから訪れただけ。或いは旅で疲れたら宿を探し居て――――そんな言葉であっても、女性は歓迎するのだが】
390 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/15(水) 23:31:17.45 ID:Oz2LZwVT0
>>388
【撫でてもらうとなんだか蛇も喜んでいるように見えただろう、ふらふらと頭を揺らして、嬉しそうにする】
【それどころか頭を手に擦り付けてもっともっととおねだりしているようなら。――なんだか、彼女が操作しているというより】
【魔力で作られたこの蛇自体に意識とか心とか言うものがあるように見えて……そして、たぶん、気のせいではないのだ】
【(それなら、よっぽどそっちのほうが難しいと思うのだけれど。彼女はそっちのほうが簡単という風に、平然としていて)】
あなたは剣士さん? わたしもね、昔はね、刀を持ってたんだよ――。
すっごく綺麗だったの、投げたりしても戻ってくるし、好きだったんだけど……。
【そして彼女が興味を持つのは彼のことだ。さっき指で指したそれ、その剣の名前を、彼女はよく知らなかったけれど】
【いや、何かの本で見た記憶はある。あるけど、あるのだけれど、――名前が出てくるかどうかは、全く全く別問題】
【――彼女も元は相手と似たような武装をしていたらしい。“投げたり”だとか、怒られるようなことを言っていたが】
【“昔は”“好きだったんだけど”――今は、多分、その刀は持っていないのだろう】
刀とか剣って綺麗だなって思うの、わたしのね、魔術の先生に見せてもらった魔術も、綺麗だったし……。
……わたしね、強くなりたいけど、綺麗なのもいいなあって思うの、強くて、綺麗って、素敵だなって――。
【それから、横に座ったのを見て。彼女は掌に乗せていた蛇を膝の上に置いてやる、そうして、支えるようにしてやって】
【彼の背中にあるのをなんとなしに見ながら言い出すのはちょっとした雑談みたいな声色、くすりとほんのり笑って】
【強くなりたい。そんな夢と一緒に紡ぐ、綺麗に戦いたい――なんて憧れみたいな、そんな、願望】
お花作るのなら、得意なんだけどな――……。
【それから彼女はそう呟くと、左の掌を口元にそっと添える、そうして、細い吐息を一陣――ふうと吹いてやって】
【そうするときらり煌く魔力色。ひらひらと吐息に散らされて舞って行くのは桜の花弁によく似た、いくつもの欠片】
【ひらひらと僅かな距離を舞うと地面に落ちていくそれら。やがて端っこから形を崩して、やがて消えていく】
391 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/15(水) 23:48:39.81 ID:IkzZeQvjo
>>390
【なでると蛇が喜んでいるように見えて】
【つまりそれは蛇の中に意識があるように思えて】
物は小さいが、一応は自律してるんじゃないか?
それだったら、自律を完璧にしたあとに自律できる物を大きくしていくといいかもな。
【その後彼女からも問いを投げられたため】
あぁ、剣士だ。
ほぉ、昔は持ってたってことは今は持ってないんだな。
投擲攻撃も攻撃手段の一つだからな、投げて戻ってくるのは相当便利そうだな。
【投擲をするのはドイツ式剣術には聞いたことがなかったが】
【攻撃手段の一種としてはとても有効だろうと思って】
【その後花びらが舞い消えていった】
ほぉ、その花びらも風情があっていいな。
花を作るのなら得意・・・、強くて、きれいで、すてき・・・。
それなら、花を攻撃に用いてみるのはどうか?
花びらの縁に、鋭い刃をつけてみる、とかな。
【彼女に提案をしてみる】
【それは手裏剣からアイデアを得た物で】
392 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/16(木) 00:01:02.79 ID:DWMtQ+cl0
>>391
【「この子たちはね、生きてるの」】
【そのうちに彼女がぽつりと言うのはそんなことだ。何に憚るでもないが、少しだけ、思うところがあるような】
【そんな様子で言えば、今度は自分でその頭を撫でてやる。やっぱり嬉しそうにする蛇は――彼女を、じっと見上げ】
ちゃんとした使いかたって知らないの、誰も教えてくれなかったし……、だからね、刀も、やっぱり下手かな……。
……ううん、剣の使い方はちょっとだけど教えてもらったの。でも覚える前にやめちゃった。……違うか。
教えてくれてたひとがね、居なくなっちゃった。だからね、――。
【「投げるとみんなびっくりするんだよ」って彼女は少しだけ面白そうに言うけど、まあまずびっくりするだろう、それ】
【剣士――刀を使っていたなら侍とか武士とかそう言うのに近いのか。それがいきなり、刀を投げてくる光景だなんて】
【全うに戦闘技術を磨いたりしてれば余計に驚かすだろう。子供がちゃんばらしてるみたい、なんでもありの戦い方】
【――その理由は誰も教えてくれなかったから、って、そういうことらしいのだけれど】
でもね、お花はこの子たちと違うから、全部自分でやらなくっちゃいけないの――、
――この子たちは自分で動いてくれるんだ。やって欲しいこと言えばやってくれるし、言うことも聞いてくれるけど。
だから、まだ、あんまり……駄目かな。あんまりたくさんにしなければ――できると、思うけど。
【膝の上で大人しくしていた蛇。だが、会話を聞いているのも飽きてきたのか、その膝の上をちょろちょろと動き出して】
【そのうち抱きかかえるように支えていた手を乗り越えて下に降りていく――彼女もそれを咎めたり、しないまま】
【それもまた彼女の言葉を証明するよう。自分勝手に動く、だけれど、必要な時は指示を聞く。――なるほど、便利】
でも昔よりは上手になったんだよ。昔はね、全然、モノとか作れなかったし……、あの子たちも喚べなかった。
いろいろ教えてもらってできるようになったの、あとは――大人になったのかな。変だね、育たないのに……。
【蛇はどうやらそこらへんに落ちてる石ころとかを集めて遊ぶことにしたらしい、目ぼしいのを見つけては】
【咥えて持って来て彼女の足元に置いていく。そういうのを繰り返す、――何か関わろうとすれば、それは難しくなく】
【大人になったらできることが増えると思っている。それならそんな言葉が零れるのだけれど……続くのは、なんだか不思議】
【――もし追及しようとしても、「なんでもないの」なんて言われてしまうのだけれど】
393 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/10/16(木) 00:35:14.03 ID:i2gTPEuso
>>392
/すいません、返すのが遅れます
394 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/16(木) 00:36:14.37 ID:DWMtQ+cl0
>>393
/了解ですー、ごゆっくりどうぞー
395 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/16(木) 01:12:25.84 ID:i2gTPEuso
>>392
【何も言わずに女性の言うことに耳を傾ける】
【しっかりと相づちを打ちながら】
なるほどな・・・。
まぁ、剣士でも、剣や槍を投擲して使うこともあるからな。
ただ、普通はないから対応ができないってだけで。
【自身も剣を投擲して攻撃することは聞いたことはあってもみたことはない】
【それは戦場にいたからであって】
ふむ・・・、たしかに一度でも出したらこちらから操作する必要もないもんな。
まぁ、私からは練習あるのみ、としかいえないが。
【それは彼女を応援するために放った言葉で自信も大切にしていることだ】
【鍛錬することにより己も、そして技術も磨くことができると思っているからで】
育たなくてもいい。
自分の精神はきちんと強くなり、そして技術もついてきている。
これはれっきとした成長した証なんだからな。
十分大人になれてるじゃないか。
【自分自身にも同じような時期はあった】
【伸び悩み、自分は成長してないんじゃないかと】
【でも鍛錬に励むことによって今の自分があるのだから】
/遅れてすいません。
396 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/16(木) 01:42:18.12 ID:DWMtQ+cl0
>>395
でもね、この子たち、気紛れなんだよ、……気紛れって言うのかな、遊ぶのが好きなの。
飴玉あげると喜ぶんだけどね、――ペットみたい、わたしね、お家にいっぱいペット居るんだ――。
【こつんっとした音は、魔力の蛇が彼女の足元に小石を転がした音。これで三つか四つか、それだけ集めてきて】
【そういいながら彼女は気紛れめいて足元の石を拾い上げる、――そうしたと思えば、軽く放ってやり】
【一瞬きょとんとしたように見ていた蛇も、自分の傍に石ころが転がるのを見て、気付く/察する】
【――そして喜んで拾ってくるのだ。これだとまるで蛇というか犬みたいで、奇妙な構図】
蛙とか蜥蜴を飼ってるんだよ。みんなかわいいの、写真あるよ――。
【そうして数回投げてやると、自分ちのペットの話。そうして見せてやろうと取り出そうとするのは、携帯電話で】
【今時ぱっかんと開くタイプのものだったりする。特に止められたりしないならば、数枚の写真を見ることになるか】
【――ぬいぐるみがいっぱい転がったシーツも全部真っ黒いベッドの上に寝ている額に赤い石の埋まった蜥蜴(推定二メートル)】
【そんな写真を数枚見せられて、どう思うのかっていうのは――まあ、人それぞれ、だろう。たぶん】
そうかなあ……、……そうだといいな。
【それから少女は、少しだけ照れるみたいに――恥ずかしいみたいにはにかんで、そっと視線を相手から逸らす】
【そして、照れ隠しみたいに足元の小石を拾い上げると、今までよりも遠くにほうってやって――】
【にょろにょろと喜んで向かっていく蛇を、じっと。見ているのだった】
/気付くの遅れまして申し訳無いです……
397 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/16(木) 01:52:27.13 ID:i2gTPEuso
>>396
【気まぐれ、つまりそれも自律の一種で】
【技術に感心しながら彼女の話を聞く】
ペットか・・・。私の家にはハムスターがいるな。
・・・、にしても、このトカゲ、やけに大きいな。
【彼女から見せられた写真はとんでもなく大きいトカゲの写真】
【初見の自分にとっては驚いたのだが】
そうだよ、きっとできるさ。
小さな積み重ねから、だな。
【そう言うと荷物をまとめ始める】
【早朝の基地警衛が始まる時間が迫っていた】
さて、私はそろそろおいとまさせてもらうよ。
最後に名前だけ聞いておこう。
私はネーヴェリエルだ。あなたは?
【最後に名前だけ聞いてから基地に向かおうとしていた】
【機会があれば剣術を教えてあげようと思って】
/大丈夫ですよ
398 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/16(木) 02:01:01.55 ID:DWMtQ+cl0
>>397
ハムスター? いいなあ、わたし、小さい頃に飼ってたことあるよ……かわいかったなあ。
でも夜中うるさいでしょ、わたしね、かわいいけど、それがちょっぴりいやだったの……。
……夜はちゃんと寝たいもん、今住んでるところはずっと夜だけどね――夜の国に住んでるんだ、わたし。
【ハムスターかあなんて吐息。自分ところの大蜥蜴(サラマンダー)とかそういうのと比べたら普通な、でも、】
【普通だって十分に可愛らしい。というか彼女の場合動物なら何でも好きという気配がある。そういう気質】
【だけど、安眠妨害は駄目らしい。――それから教えてくれるのは、なんだか、すっごい遠くから来たらしいということ】
【船とか飛行機で来るレベルの遠さである。だのに、普通にこれから帰ります、みたいな態度で居たりして、不思議】
うんと……わたしより大きいよ。尻尾が長いの、それでね、ぽかぽか暖かいから、いいんだ――。
一緒に寝ると気持ちいいの、抱っこするとちょうどいいんだよ、すっごいかわいいの、コモンって言うんだよ。
【ちなみに彼女の身長は百六十センチ。それより大きいとなると、やっぱり、蜥蜴にしては破格のサイズ】
【でも暖かくて抱き枕にするといいらしい、となると、気性は穏やかなのだろう。にこり――と名前まで教えてくれて】
りんね。鈴の音って書いて――鈴音って言うの。鈴音・シュトラウスだよ。
【それから告げるのは、櫻風の名前だ。それ自体は、彼女の黒い髪や、顔付きにある櫻っぽさを見れば分かるのだけれど】
【だとしたら苗字が浮く。だけれど――彼女の左手の薬指にある指輪に気付けるなら、ああと察することは十分に出来て】
【指先が空中を撫でる。空に書く名前は本来ならば見えないはずのもの、だけれど、そこには文字が記されていく】
【魔力を指先から零すことで、ほんの僅かな時間だけ文字を形作る。――まるっこい字を書く子らしい】
399 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/16(木) 02:13:01.51 ID:i2gTPEuso
>>398
はは、私は夜の仕事が多くてね。
ハムスターと同じ時間帯に起きてるわけだ。
【笑いながら話すが深夜の警衛ほど怖い物はない】
【武器を持ったゲリラが奇襲をかけることもあるからだが】
暖かくて一緒に寝る・・・か。
懐かしいな、そんな頃が。
【あの仲間たちと一緒に寝たのはいつが最後だったか】
【あそこに駐屯したときだろうかなどと回想し】
あ、今さっきのは独り言だ。気にしないでくれ。
やけにかわいらしくて丸っこい字を書くな。
鈴音、か。覚えておこう。
そうだ、今度また会えたら、剣術を教えよう。
もしよければ、な。
【和名と洋名が混ざった名前なのは左手の薬指にある指輪で理解した】
【荷物の整理が終わり、基地に無線で連絡を入れる】
【まもなく帰還しそちらへむかう、と】
それじゃあ、な。
また会えたら会おう。
【手を振った後、基地へと向けて全速力で走り出した】
【深夜の警衛へと急ぐために】
/ここら辺で〆ですかね?
/ありがとうございました!
400 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/16(木) 02:21:58.86 ID:DWMtQ+cl0
>>399
夜は寝ないと駄目だよ、身体に悪いの――、いっぱい寝て、いっぱい食べて、いっぱい遊ぶのが、一番いいんだから。
【――どこのよい子三か条だ。そんなことを言い出す彼女は、けれど、至って真面目そう……嘘、ふざけて笑っていて】
【だけどそれが一番だと思ってはいるのだろう。ほんの僅かに真面目そうな声色だけ混ぜて、もう一度にこりと笑い】
でも……人間より暖かいから、あんまり早い時期にやると汗かいちゃうんだよ、たくさん……。
【だけれど、続く言葉。人間と違う……そう言うそのとき、彼女の瞳が不思議に温度を喪った気がして、】
【ほんの微かに悲しいような色を孕む。細めた瞳、僅かに下がる口角、――だけど、すぐに、寂しげににこりと笑い】
【「だから、朝にもお風呂入らないといけないの」だなんて締めくくる。……何かを隠したまま】
あ……ほんとう? 教えてもらえるなら、教えて欲しいな……、じゃあ、今度、会えたら。
でもわたし全然へたっぴだから多分大変だよ、だいじょうぶかな――。
【そして彼女はきょとんとしてから嬉しそうにする。教えてもらえるなら教えて欲しい、素直にそれをあらわして】
【ちょっと不安そうな顔もするが、それより楽しみそうだ。強くなりたい――彼女は、自分の口からそういったのだから】
【少しでもいろんなことを覚えたいのだろう。それは魔術だし、剣術だし、或いは食べられる野草、星で方角を見る方法】
【――夢があるから。そのためなら頑張れる、いつ叶うかも分からないけど……その日のために、頑張ろうって、決めたから】
うん、ばいばい――またね。
【そうして彼女はネーヴェリエルを見送る。動かしづらい右手の変わりに左手を振って、その背中が遠くなるまで】
【――そのうちに見えなくなれば、思い出して足元に視線をやる。そうすると、】
【魔力の蛇が、身体に比べてずいぶんと大きい石を運んでくる最中で――そっと手伝ったら、不機嫌にしてしまった、とか】
/おつかれさまでした!
401 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/16(木) 20:55:52.30 ID:DWMtQ+cl0
【夜の国――街外れにある森の中】
【半分っきりのお月様が照らす森の中、黒々とした木で作る縞模様が、地面を飾り立てるように伸びていって】
【どこかで鳥の鳴く声。獣が草をがさがさ言わせる音、虫の声。いかにも自然、というようなその雰囲気の中に】
【歩けばぽつんと紫色の光が灯っていたのが見えたかもしれない。ぽつ、ぽつ、――辿ってみれば、そこは、誰かの屋敷で】
――――、ふう、こんなものかな……。
【そして庭には人影が一つ、ふわあっと吐息を吐きながら立ち上がる姿は、ちょうど少女と言っていい頃合の年頃で】
【手にはちょっぴりぶかついた園芸用のグローブ、彼女の傍には赤くなった葉っぱやらを詰めたゴミ袋があって、それなら、】
【庭の手入れをしていたと察するのは容易。ふと中腰になると、眼前の薔薇の木、その葉っぱを捲って、様子を確かめて――】
【大丈夫そうだと判断すればほっこり笑顔。指先から引っ張るように手袋を抜き去ると、芝生の地面にぽいっと放り】
お茶にしようっと――、
【――庭に置いてある小洒落たデザインのガーデンチェア、黒塗りされたそれの上には、水筒とお皿に盛られた個包装のお菓子たち】
【冷たそうな椅子に腰掛けて早速クッキーを一枚頬張る姿は、なんとも平和なそれで――絶賛夜の中だから少しおかしいけど】
【真っ黒な髪の少女。腰まで届く長さは、邪魔にならないようにか、後ろの低い位置で一つに縛られていて】
【黒と赤のオッドアイは丸くて少しだけ釣った形、右の耳にだけ付けられているのはピアスで、それも、宝玉の欠片をあしらって」
【深い赤に生成りのレースのワンピース、羽織るのは黒色のふかふかしたケープで、足元は厚手のタイツで包み込み】
【足元は黒いパンプス、それが敷かれた石畳にころころ鳴いて、心地よさげな音を時折立て】
……あ、そうだ、パウンドケーキとかもあったな……、どうしよっかな、もう夜だし……ううん、ずっと夜だけど……。
それよりあったかいもの食べたいな……アップルパイとか――、葛湯飲みたい、葛粉、ないけど……。
【水筒の中身は紅茶だったらしい。あらかじめ準備してあったカップに注ぐと、両手で持って、手を温めるようにして】
【それからふうふうとがんばって冷まして、一口、二口、――それからぶつぶつと呟く、最善のティータイムの妄想ごと】
【太陽の昇らないこの国は他よりも早く冬が来る。それならよく冷える夜の中、茶などたしなむのは、ずいぶんと頑固にも見え】
【時折結構真面目に寒がってる素振りまで見えて。――それでも楽しんでいるらしいから、いいのかもしれないけれど】
【――その様子は、庭の外からでも窺えた。森の中にぽっかり溶け込むような黒の洋館、手入れされた庭、少女趣味な服装の少女と】
【なんともやせ我慢めいたティータイムの光景。――もしも誰かがそばに居たりすれば、気づくかもしれなくて――】
402 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/17(金) 21:07:15.78 ID:dLByPJ7Jo
【路地裏】
【路地裏の水溜りを黒いブーツが踏んで駆け抜けていく。薄明かりを反射させてソイツの影をアスファルトに映す】
【舗装路のスクリーンは事態をリアルタイムで描き上げる。走る人影、握るリボルバー式拳銃の影、引っ掻き倒されるポリバケツ】
【その後を追う2人の人影、ショットガンとライフルと思しき銃の影。立ち止まった片割れが<BANG!!>と音と共に薬莢を水溜りに捨てる】
【全てを写した水面は揺れて、落ち着いてくるとまた描く。スクロールするように事は入り組んだ路地にそって進んでいく――――】
――――だぁらっっ!クソッ!
【路地を仕切る金網フェンスによじ登って乗り越える。バランスを崩しながら慌てたように角に飛び込む】
【既のところで銃声が、銃弾が通り過ぎて行く。バリバリと止めどない連射音。フェンスに散って火花を散らす】
【答えるようにピストルを物陰から撃ち鳴らす。フェンスを挟んで、足音も銃声も止んだ】
ハッ、悔しかったら登ってこいってんだ…
【背をビルの壁につけてしゃがみ込む男。こんな薄暗い場所でも真っ黒いレンズのサングラスをしている】
【男はポケットから取り出した何処にでもあるシガレットに火をつけた。煙を吐き出して角から様子をうかがう。】
【服装はダブルのライダースに花柄シャツ。マリアのロケットを首からぶら下げている】
……しっかし、こっから動けばまた追いかけっこだ。……流石に、ヘヴィスモーカーにはこたえる
偶には頼むぜジーザス。知恵を授けるか何とかしてくれ。今日はまだ、飲んでないんだ
【ニィと笑って、吸い殻を靴の裏でもみ消す。両手にリボルバーを構えて、撃鉄を起こす】
【銃声に呼応するかの如く、両サイド共にフェンスを挟んで銃撃戦が再度始まる】
403 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/17(金) 23:03:56.90 ID:dLByPJ7Jo
/まだ暫くおりますのでまあ、もしよろしければ
404 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/18(土) 23:26:46.79 ID:CUbnWFNZo
【表通りと隔絶されたような陰鬱とした雰囲気を宿す路地裏】
【陰鬱さはそのまま、通りの角や物の影に命を狙う者でも隠れているのではないかとさえ思わせる】
【表が陽だとすれば裏は陰、淀んだ物を抱えた場所】
――――――木っ端の研究員に過ぎないが、それでも裏切りは裏切り
それをした時点で相応の報復をされるのは覚悟の上だと私は考える……
【その声色は例えるならば仄暗い】
【囁くような呟きはされど話し相手の耳に確実に届いている】
【そう、それは告死宣言と同じ本質は死神の予言】
運が、悪かった……逃げおおせていれば、という話ではない
少しでも機関に関わった事時点で、貴様の運は尽きていたのだ恨むのであれば過去の決断を恨むがいい
【佇むは痩躯の男性、街灯に照らされる顔を見れば30後半か】
【壁際に己の身体を抱えながら震える白衣の男(裏切り者、なのだろう)を見下ろす瞳はどこまでも青く】
【その表情は渋く、眉間の皺は苦悩を示すのだろう】
これから死に逝くのは己の因果、嘆くべきはこれまでの道程……
【深淵めいた黒のトレンチコート、腰まで伸びた色褪せる銀髪を揺らし腕を上げる】
【途端、腕から漏れ出るは力の奔流だ、例えるならば血色の渦潮】
【単純な力の流れはただそれだけで暴力としてそこに在る】
恐れるな、痛みは少ないだろう
存外向こう側の方が此方よりも幸せかもしれない、淡い夢だけ抱いて……眠れ――――――――
【濃厚な死を纏わせたその腕を痩躯の男/機関所属の掃除人は振り下ろさんとする】
【幼子の頭でも撫でるような気軽さでその腕は命を奪うだろう、ただ】
【ただ、どのような物語にもカウンターという物は存在する、陽と陰だ】
【男が陰に位置するならばその反対に在る者もどこかには居る筈なのだから】
405 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/19(日) 00:11:57.25 ID:FOpVZq1Eo
>>404
【路地裏】
【基地勤めの前に行う警邏】
【これは街に潜む悪を摘発するためだが】
ん?
この鉄くさいにおいは血か・・・?
【周囲に鉄くさいにおいをかぎつけた】
【駆けてすぐさま現場へと向かう】
【そこにはやせ形の銀髪の男と血まみれになった白衣の男がおり】
ったく・・・、面倒くさい仕事を増やしやがって。
【そうつぶやくと男の元へと向かう】
【それは摘発を行うと言うより処刑を行うような】
そこの者、止まれ。
軍令により刑に処すッ!
【そう言うと背からツヴァイハンターを抜き】
【両手に持ち、敵を迎え撃つかのごとく構えた】
【つまり先手は撃たないというわけで】
【白の軍帽に黒の軍服肩には曹長の階級章】
【白の長髪が風になびかれていた】
406 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/19(日) 00:20:48.65 ID:xsoeR1iio
>>405
―――――――、一足遅い
【骨片肉片脳漿、様々交じった赤の液体を受けても男の表情は変わらなかった】
【ただ単純にひとつの仕事を終えたというだけ、ただそれだけの事というように】
【また新たに現れた仕事へと向き合う】
軍……、その割には一人だけか……
まあそれでもいい、そちらの方が騒ぎが小さくて済む
【白衣の処刑は終えならばその遺体に意味はない】
【血飛沫混じりの赤の奔流を輝かせて、愚鈍なままに壁へと叩きつける】
【ミキサーにでもかけられたように吹き飛ぶ瓦礫、その一部がつぶてのように軍服姿の男へと迫る】
【無数のつぶて、避けるないし捌けなければその程度というだけ】
【青の瞳はどこか疲れたように、事の顛末をただ見つめる】
407 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/19(日) 00:45:57.94 ID:FOpVZq1Eo
>>406
あいつは拳を使って戦うやつか・・・。
っと、がれきが飛んできやがった!
【ツヴァイハンターを顔の前に構え頭と顔に当たるがれきを避ける】
【が、足にはいくつか当たり】
本当に面倒くさくなりそうだな!
手早く終わらせちまうぜ。
【多少痛めた足を引きずるようにして銀髪の男に駆けていく】
【ツヴァイハンターは男に向けるため振りかぶられていた】
/遅くなって申し訳ありません
408 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/19(日) 01:16:57.64 ID:xsoeR1iio
>>407
―――――多少の心得はあるのか
尤もそれを着ているのだ当たり前といえば当たり前……か
【立ち込める土煙を「衝撃」で吹き飛ばし、男は重い声色で囁く】
【軍属とは反対の位置、男は元は傭兵であった】
【幾多の軍場を巡り歩いて、誰に讃えられるでもなくただ職業的に相手を斃す】
【そこに国から与えられる理念は無く、そこに胸に秘めるべき誇りもなく、ならば相手に与える情けもない】
面倒ならば……見逃せばいいものをよくもまあ
ありがちな正義の為か、些細な物に縋るものだ……立ち位置など幾らでも変わるというのに
掲げた剣に果たしてどれほどの意味があるのか
【痛む足を引き摺って一体どれほどの意味があるのだろう】
【細めた瞳はそう語り、迫る刃に向けて掌を掲げる】
そう、終わる……終わりには2つある
私の終わりか貴様の終わり……果たしてどちらだろうな―――――――ッ!!
【掌、立ち上る「衝撃」を集中させ切先を受ける】
【「衝撃」には剣のような鋭さは無いが同等以上の力がある、受けて立つのは造作もなく】
【痩躯ながら練磨された肉体は歳を重ねて尚も靭やかに、剣の威力を真正面から受け止める】
【拮抗する別種の力、数秒の停滞に痺れを切らし男は掌の「衝撃」を一斉に解き放ち軍属の男を真正面より吹き飛ばさんとする】
【】
409 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga sage]:2014/10/19(日) 01:27:05.48 ID:FOpVZq1Eo
>>408
これを伊達に着ている訳じゃないからな。
私は軍の命令に従うほかない・・・ッ!
【ツヴァイハンターを振りかぶり男の胸を切り裂かんとする】
【だがそれは男による「衝撃」に拮抗され】
なっ・・・!?
だがかまわん、「転換」ッ!
【男の拳からツヴァイハンターを手元に寄せ胴へと突きにかかる】
【「転換」】
【それは斬りを突きに変えて攻撃するドイツ式剣術の一種であるが】
【男はそれにどう対応するのか】
410 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/19(日) 01:49:36.35 ID:xsoeR1iio
>>409
―――――――なるほど、唯では終わらない
【「能力者か」と、小さく呟く男】
【だがその横顔に焦りは見られない、彼が語った事が正しいのならば彼は長きに渡り戦場に居た】
【ならば人が作った地獄は見飽きている、陥る地獄も既に歩んでいる】
だがしかし、狗を[
ピーーー
]には未だ足りないぞ軍属
そちらが私をどのように思うかは知らないがただの犬ではない
飢えに飢えた孤狼の類だ、一振り如き……この牙が容易く折れると思うなよ……ッ!!
【豪、と「衝撃」を纏わせた左腕で突き出される剣の腹を横から殴る】
【攻撃を逸らす形の回避……否、これはカウンターだ】
【左腕を振ると同時に一歩踏み込み右肘を軍属の男の鳩尾目掛けて放つ】
【肘打ち、それも「衝撃」をおまけに纏わせた体術の一撃……まともに受けたならば内蔵にさえダメージを被る程の物】
411 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/10/19(日) 02:17:37.10 ID:FOpVZq1Eo
>>410
突きを見破られたっ!?
【突きをかけたところを見破られ男の「衝撃」によってツヴァイハンターを右にいなされる】
【そこに男が一歩踏み込んでくる】
まずいッ!
【一言叫ぶと左腕を腹部に持ってくる】
【鳩尾に襲い来る右肘を受け止めるためだが】
ぐっ・・・あっ・・・。
【左腕の骨が折れる】
【声にも出せぬ痛みに少しの間もだえる】
ったく、利き腕じゃなくてよかったぜ・・・。
さて、本番の始まりだ。
【ツヴァイハンターを右腕で持ち左腕を添える】
【それから冷気をツヴァイハンターに纏わせ】
【ツヴァイハンターは青いベールを羽織ったようになった】
412 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/19(日) 02:37:46.89 ID:xsoeR1iio
>>411
目は有るか……軍属にしておくには勿体無い
【ふむん、と何気なしに頷く】
【相応程度には評価をしているのだろう、であれば】
【戦う技量があるのならば何の為に軍などに属しているのか】
誰が為に貴様は私に立ち向かう、軍属
例えこの場で私を斃そうともその活躍は謳われない、誰一人として祝福しないだろう
どれだけ血を流し心を枯らし命を縮めようとも、何ら変わりはしない……
【纏う「奔流」を体表に漂わ悠然と立ち問う】
【そちらが極低温ならばこちらは摩擦による熱量か、「奔流」が空気を喰むようなギシギシという音さえ聞こえそうで】
【ならばその音は終末を告げる音色、奔流は羽衣のように揺らめいて】
命に価値があるとは到底思えないがだからとて無意味な消費を良しとするのは何故だ
国の為か、だがその国とて永遠に続く物ではないいつか滅びるのが必定だ砂上の楼閣に仕えて何の意味がある?
答えぬならばそれで良い、答えはいつか貴様自身に還る物だ
絶対応報、因果が巡るように……理想はそのまま己を蝕み絶望へと姿を変える
【煤けた銀髪はゆらり揺れる】
【半身に構えた拳と開かれた青の瞳、待つ姿はそのまま其の応えを待っているに違いなく】
413 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/10/19(日) 02:52:24.28 ID:FOpVZq1Eo
>>412
何のためだって・・・?
私は国のために尽くす、それはとうの昔に決めたことだ。
確かに人を殺め、血を流すことは無意味かもしれない。
だがな、無関係な奴らの血は見たくはないんだよ・・・!
【軍隊に入ったのはもう相当前のことだが】
【一般市民の血を多く見てきた】
【そんな血を見たくはなかったのであったが】
あぁ、命に価値はないかもしれない、おまえからみればだが。
私が国に仕えるのはたとえ国が滅び行く存在でも、それまで市民を守れればそれでいい。
私の命に置き換えてでも、だ。
【ツヴァイハンターを構える】
【男に向かってツヴァイハンターをその場でふるう】
【すると冷気は大きな波を作り男へと迫る】
理想がなければ現実もなし。
「夢なき者に、成功なし」ってな!
【冷気のウェーブを放った後男に向かって走る】
【左肩の上にツヴァイハンターを構え】
【男の肩に袈裟懸けしようと迫っていった】
414 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/19(日) 03:41:54.16 ID:xsoeR1iio
>>413
人を守る、か……人にどれほどの価値があるのか
言うまでも無く人は同じ種族で殺し合う、隣人は隣人でしかない
自己の利益の為ならば斃し、自己に不利益を齎すようならば……同じく
【腕から漂う「奔流」はその濃密さもあってか粘液のように地面に垂れる】
【それを構え、そして横薙ぎに振るう―――――――赤き奔流の一閃】
【奔流は空間を喰らいながら冷気の波と対峙し、互いに喰らい合い掻き消える】
――――――――…その
【衝撃同士のかち合い、生まれる煙の向こう側から迫る剣】
【合わせるは、己の右手――――――――】
血塗れた者達を守る事にどれほどの価値があるッ!?
【懇親の一振りを「奔流」纏う掌で受け男は吠える】
【袖を伝い衝撃に乖離する赤色は血、それを流しながらも言葉は続く】
その者達が貴様に向けて剣を振り下ろさないと何故言える!
理想だと?笑わせるそれは夢想というのだ、あり得ない事を思い描きあまつさえそれが現実になるなど―――――――
【一際強く力を込め剣を握る】
【柄伝いに男の胆力の強さが伝わるか、奔流の力添えがあることを踏まえても強大な腕力を以って】
幼子でさえ思うまい!夢想に浸らば剣が鈍るぞッ!軍属ッ!!
【振り上げ、そして後方へと振り飛ばす】
【ただそれだけの動作、ただ力だけを振り翳す……姿】
【軍服の彼が体制を立て直した時には、男は奔流を用いたのだろう建物の屋上へと飛び上がっており】
私の素っ首をくれてやるには足りないが、機関に仇なすならばまた見えよう
ならばその時、正しさを以って貴様の夢想を打ち砕いて見せようか……
【一言、そう残し月明かりの陰りに合わせ音もなしに消えている】
【残るは白衣の死体と抉れた壁くらいのもの、そして奔流の微かな残り火】
【夜の一幕はここで落ちるのだろう】
415 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/10/19(日) 22:43:55.22 ID:FOpVZq1Eo
>>414
あぁ。利己的主義は人間の中でも最も悪徳だ。
だがな、そんな精神を持たざる者もいる。
おまえが言う、血ぬれた者でない者が、な。
私たちに剣を振り下ろす者どもはすでに多くいるさ。
でなけりゃ基地にゲリラは来ないだろうよ。
【男の袖に血が流れるのを視認する】
【追撃に出ようとしたその瞬間だった】
っ!?
【ツヴァイハンターで袈裟懸けした後、男に剣を掴まれる】
【そして投げられた】
【その動作は何度も何度も繰り返し行われ】
ったく、痛いじゃねぇかよ。
たとえそれが夢想であろうとも、私たちの目標は変わらない。
一般市民を護る盾として、あるいは罪を滅ぼす剣として暗躍することだ。
【体勢を戻すと男はすでに建物の屋上におり】
機関だとっ!?
だからやけに強いはずなんだよ。
【その言葉に衝撃が走る】
【逆五芒星の戦闘集団である】
あー、逃げられたか。
骨を折られちまったな。
ったく、こいつもかわいそうだよなぁ。
【そう言うと白衣の男性の遺体の前で十字を切る】
【そして基地へと帰還した】
【その後基地の衛生兵により応急処置を受け】
【今日も基地に立っているのであった】
/これで〆ですかね。
/寝落ちしてしまいすいませんでした。
/ありがとうございました。
416 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/19(日) 23:25:35.71 ID:4C/MpNkZ0
【一面の草原――小高い丘の上、一本だけ生える欅の木の下】
【三日月の明かりだけがひっそりと照らす世界、けれど、何も遮蔽物がないなら、存外に明るい夜の中】
【そこにふらりと立つ人影は、大木の影と並んで、なだらかな地面から起伏する違和感、誰かが居るとすぐに分かる】
あ――……、お墓、だ――。
【黒い髪の少女だった。腰まで届く髪を素のままに流して、夜風にさらさらさらと揺らし】
【黒と赤のオッドアイは丸くて釣った形。右耳にだけ付けたピアスは、まるで清水の気配を宿して、宝玉の欠片】
【姫袖のシャツと腰元のコルセット。スカートはふんわりと丸く膨らんだシルエット、羽織るケープがすべて隠して】
【長い靴下とパンプス。枯れつつある草を掻き分けてきたせいか、その足元には草の残骸があまた抱きついて】
えっと……、……――。
【どうして訪れたのか、とか、一切分からないけれど。とにかく黒髪の少女は、なぜだかひとつだけある墓、そこに手を合わせ】
【そうして十数秒。終えれば、そっとかがむ――墓石にかざすような手に、きらりと彼女の魔力のかたちがきらめいて】
【そっとお墓に備えるのは、いろんな花を束ねたそれ。枝から花からすべてが桜色と紫色で構成された、純魔力製の、花束】
【なかなか細かく作りこまれたそれは異能の権限、だけれど、彼女はそれを気にせず、墓の元へと供えてやって】
…………桜じゃなくていいのかな。
【――ふらりとお散歩に出てきたところでの、そんな、ちょっとしたお話】
【旅人が通る道にもなっているらしいこの場所。それなら人通りが完全に無ということもない、めったにないものだが】
【もし誰かが通りがかるなら――びっくりするぐらいに大きな欅の木と、古びたお墓の光景に。大木に寄りかかる少女の姿が、付け足される】
417 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/20(月) 15:34:04.11 ID:Q6F/ooIc0
もうおしまいだぁ〜
谷山のせいでオラ達の能力者スレはおしまいだぁ〜
418 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/20(月) 20:18:26.16 ID:/mhRkdUD0
【月夜の街に近い里山の中】
【此処は街からほど近い上に手軽な大きさという事もあり、絶好のハイキングコースにもなっている。】
【自然豊かな山はとある自然科学者の観察対象にもなっているとか。とまあ、此処は山ではあるが人が居ても何ら不思議ではない場所】
――キャッ!?
【がさり、と藪が揺れる。――もっとも、これだけなら野生の動物の所為の可能性もあるが】
【その後に続く軽い悲鳴とドサッという衝撃音が、その音の主が人間である事を示すだろう】
【音のした方を向けば―――変な格好をして転倒した女性の姿が、月に照らされて見えるかもしれない】
……ッ……うぅ……
……夜の山の足元は危険です……―――
【上質の絹糸のような鳶色の長髪は時折吹く風にさらりと靡いている。頭には白い帽子が被られ】
【目じりの下がったの垂れ目、深いブラウンの瞳は優しく澄み、口元の笑窪が整った目鼻立ちの顔にアクセントを加える】
【薄い桃色のシャツは動きやすさとお洒落を両立させたデザイン。首にはタオルが掛けられている。】
【山歩きに使っているのだろう、ズボンは結構穿き古されている。足元はトレッキングブーツ】
【背には大きなリュックサック。全体的に見て山歩きに慣れた人の格好だ】
【「いてて……」なんて呟きながら腰を摩る彼女。徐に立ち上がると落ち葉と土に塗れた服を手で払って】
【鞄から絆創膏を取り出して擦りむいた傷に張り付けたり湿布を張り付けたりしている。―――そして】
【もし誰かとふと視線が合うと、驚いたように少しだけ声を漏らして少しばつが悪そうに微笑むのだろう】
【そんな笑顔を見れば、悪い人には見えないだろうが―――】
【倒れているのを助けてやるもよし、放置するなら自力で起き上がるだろうし問題はないが】
【―――涼しき風も心地良い秋の月夜。奇妙な邂逅は何を齎すのか―――】
419 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/20(月) 21:03:19.72 ID:vPqlDJmc0
>>418
【さくりとそこに誰かが立った、それはちょうど彼女が転んでしまった瞬間、その音を聞きつけたように】
【そんな瞬間に現れるなら、真っ先に探知するのは難しいのかも、だから、気づくとすれば――】
――、
【ふわりと伸ばした手の白さで彼女に気づくのかもしれない。雪のように白い肌、形のいい爪先は、淡く桃色に色づいて】
【か細く頼り甲斐のなさそうな手だ。それなら、こんな山奥に居ることすら違和感と思えるほど、だって、ぱっと見ただけなら】
【ピアノを弾くためだとかに出来たような手にも見えるから。少なくとも――こういう場所で散策するのを趣味とするひとの手では、】
……だいじょうぶ?
【ほんの少しだけ困り顔のときに出るような声。りんと響く鈴の音と似た声は、こんな森の中だと、余計に神秘的なものに思え】
【見上げればそこにある顔もまた白い。真っ白の肌と、正反対に真っ黒の髪と、それが素のままの彼女が持つ色彩のほとんど】
【黒い瞳と赤い瞳、その赤が――少女の彩りに色彩を添えて、ただ、ある意味異物めいた印象を与える、錯覚】
【――腰まで伸ばした黒い髪。細い三つ編みを赤い眼の側にだけ垂らして、そのほかは素のままのストレートヘア】
【黒と赤の瞳は丸いのに少しだけ釣った形、右耳にだけ付けたピアスは――宝玉の欠片なんてものをあしらった、特別製】
【胸元と背中とを編み上げたデザインのワンピースは深い赤色、たっぷりとあしらったレースの生成りが、そっと引き立てて】
【布地とよく似た色で細かく柄が刺繍されているのが印象的だった。本当に細かく――さまざまな意匠をこらした、もので】
【足元はちょっとした柄の入ったタイツとパンプス、さすがに底のあまり高くないものだが――それだって、違和感だ】
【まったくこういった場所に踏み込む格好ではないのだから。一応寒さ避けらしきマントを羽織っているが、それすら、邪魔めいて】
こんばんは、……お久しぶりなの、えっと、……お仕事?
【もしその手に頼ってくれるなら、優しく引き上げて――そうでなければ、胸元のほうへと腕を引き戻し】
【小首をかしげながら彼女はそう尋ねるのだろう、にこりと笑うのは人懐こさをあらわして、ついでに機嫌のよさも示すよう】
【――だけど。もしかしたら平和な会話なんてしてる場合じゃないと思うかもしれない、それは、服装のせいではなく】
【その腕に、灰緑色に朱色と黄色を点々と散らしたような柄の蛇――山楝蛇。それも、猛毒の蛇――を巻きつかせていること】
【左腕にきゅっと抱きつく件の蛇は、不思議と彼女と似るような気のする顔をいずこかに向けて、興味なさげだけれど】
【まさか蛇が犬猫みたいになつくなんて話も聞いたことがない。それなら、それなら、――よっぽど危険な状況にも見え】
【胸元に下げた桜を模ったペンダントがきらめく。いかにも彼女になついたように見える蛇と、平然とする少女と】
【こういった場所に詳しいのだろう彼女。どんな行動を取るのかは彼女次第になるだろう、――少女の運命は委ねられた(?)】
420 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/20(月) 22:15:14.32 ID:/mhRkdUD0
>>419
【伸ばされた白い手。人影少ない夜の山の中、それが転んだ自分に差し出されたものだと気付くのに少しだけ時間を要して】
【続いて掛けられる声―――何度か聞き覚えのある、涼やかに響く鈴のような声。それが耳に届けば、漸く誰だか判ったようで】
【少しばつが悪そうな苦笑いは、なんだか失敗したところを妹に見られたお姉さんみたい。年齢的にはどちらかと言えばお母さんなのだけれど……】
えへへ……恥ずかしい所を見られちゃいましたね。私は平気ですよ!いてて……こんな事もよくある事ですから。
こんばんは、鈴音ちゃん。お久しぶりですね、こんな所で会うなんて思いませんでした!
ごめんなさい、ちょっと手を貸して下さいね。よいしょっと―――
【心配して差し出してくれた白魚のような手を彼女の手より少し年季の入った掌が握りしめて、ふわりと優しく体が持ち上がれば】
【もう一度服に着いた木の葉やら土やらを払ってから、鈴音の姿を見る。……此方は山歩きフル装備だというのに、妙に軽装だ】
【いつもと同じようなお洒落な格好も、山の中では少しばかり場違いな感じ。もし自分が山歩きにパンプスなんて履けば靴擦れ間違いなしだ】
【色々不思議に思う点はあるけれど……でも、とりあえず不審な子ではないことと心優しい子であることはとてもよく知っているから】
【人懐っこい少女らしい笑みを向けられれば、此方もいつものように気さくな笑顔で応えようとする―――が】
その通り、仕事です!この山の生態調査をしてる途中で……――――!?
【次の瞬間、その笑顔が凍る。何故かって……それは、彼女――鈴音の腕に巻き付いているヘビに気付いたからだ】
【ヤマカガシ―――奥歯に猛毒を持つ毒蛇。咬まれれば全身の皮下出血及び内臓出血、最悪脳出血により死に至る可能性も否めない】
【頸部にある毒腺も要注意。この毒が目に入れば失明の可能性もある……まあ、危険極まりないヘビだ。】
【幸いヤマカガシは大人しい性格ゆえに、こちらが刺激しなければ威嚇・攻撃してくることは無い。】
【鈴音の腕に巻き付いているヘビの様子を見れば……どうやら攻撃の前兆である威嚇や擬死の様子は無い。】
【どういう訳かは分からないが、ヘビは大人しいままなのだ。どうにも鈴音を警戒・攻撃するために巻き付いている訳では無いらしい】
【一見危険な状態だが、本当は危険な状態でない事を見抜いた皐月。――彼女も自然学者の端くれ、こうなれば慌てる事もない。】
【凍り付いた笑顔が元に戻って、気さくな感じに戻る。恐らく蛇を刺激しない意図も兼ねているのだろう、穏やかな声が掛けられる―――】
えっと……そのヘビはどうしたんですか?
私も色んな生き物の様子を見たことがあるけれど……こんなに人に触れられても平気な子は初めて見ました。
どうしてこんなに人と仲良くなってるのか……不思議です。
……私にも仲良くしてくれるかな……
【危ない、怖いという感情よりも仲良くなりたいという感情が優ってしまうのは、きっと自然学者故仕方ないのだろう。ぽつりとつぶやいたのは、そんな感情】
【お揃いのペンダントを持った某薬師と違いペンダントの事は知らない。ヘビと仲良くなる秘訣、この自然学者にも種明かししてくれたりするだろうか】
//すみません、気付くのに遅れました……!
421 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/20(月) 22:30:33.40 ID:vPqlDJmc0
>>420
【そうして彼女の手を少女の細腕が捉える、ほんわりと暖かな体温が伝わって、同時に、存外力強い感覚も伝わるか】
【思ったよりも危なっかしくないのだ、どうやらこの少女、見た目にしては力持ちな方らしく――微妙な発見、だけど】
大丈夫ならよかった、……、わたしもね、たまに転んじゃうの、……わたしは、誰も見てないからいいやって、思ってるんだけど、
【「見ちゃった」と誰に憚るのか、或いはからかうみたいに、ささやく声。しんと森の中に消えて、余韻も残さず】
【見ればちょっとだけ悪戯っぽいように笑っているのだ、でもそれも、皐月が大丈夫そうだと分かったからに、違いなく】
【というかだったらこんな格好で山歩きなんてやめればいいと思うのだが。そういう思考には行かないらしい、多分、】
【こういうひとが山の事故に巻き込まれるんだと思うけど――まあ、迷ったなら、すぐに帰宅できるのは強みだ】
生態調査……?
【生態。調査。つながる単語は一瞬分からなくて、考えてみて、大体何をするのかを理解したとしても】
【そういった知識がないなら、ぼんやりと……分かったような気にだけなって、あいまいに首をかしげるしぐさをして】
【それが。皐月の凍りついた顔に、余計に不思議そうに傾げられる――それから視線を追いかけて、「あ」なんて小さな声】
……この子はね、仲良くなったの、……えっと、遊んでもらってる――みたいな、感じで……。
【それから腕を持ち上げる、そうすると蛇は器用にバランスを取って――にょい、と、頭をわずかに揺らし】
【撫でる少女の手にも大して気にした様子なく――かといって、気持ちよさそうにするでもなく、ただ巻きついたまま】
【――つむぐ説明はなんだかよく分からなかった。分かったのは、仲良くなって、遊んでもらって、――どうしてそうなったのかって】
あ……、えっと。これね、蛇の神様の鱗なんだけど――、それを、アクセサリにしてもらったの。
それで、神様だったときの力を引き出してもらって……、……だから、蛇と仲良くなれるの、お話とかは、出来ないけど……。
【それは少し遅れて話される。右手の親指で引っ掛けるようにしてみせるペンダント、桜と蛇をモチーフにした、アクセサリ】
【ちゃっかりすごいことを言った気もする。蛇の神様の鱗なんてどこで手に入れてきたのか、そして、もうひとつ気になるのは】
【そのペンダントがうっすらと放つ気配と、彼女が耳に付けるピアスの宝玉からこぼれる気配が良く似ているのだ、水の匂い】
【――その原理については彼女も詳しくはないらしい。とりあえず誰かに言われたような言葉を連ねて、一呼吸】
――――どうだろ、他のひとは、怖がっちゃうかも……。
【あんまり考えたことがなかった、という様子。きょとんと目を丸くして呟く、それから、左腕をそっと】
【皐月のほうに寄せてみれば――やまかがしは頭をよじるようなしぐさをする、それは、少し――嫌がっているようにも見え】
【彼女も、ペンダント――魔道具の力を借りて仲良くしている。それの補佐がなければ、難しいのかもしれない】
422 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/20(月) 23:00:36.63 ID:/mhRkdUD0
>>421
遊んでもらってる、ですか……?
……うーん……そんな事ってあるのでしょうか……――――
【ペットとして買われているヘビは割と珍しい事もないけれど、毒を持つ蛇となれば話は別。普通な人とこんなに触れ合うことは無くて】
【まるで一緒に遊んでいるかのように巻き付いたり撫でられたりする様子は、皐月の目にはとても不思議なものに見えて……垂れ目を丸くして驚いたような表情】
【持ち上げられた腕と同調するように。蛇は頭を揺らす。なるほど鈴音の言葉通り、遊んでもらってるみたいな感じだ……でも、どうして?】
【その理由は次いで語られる。ひょいと見せられたペンダント、可愛らしい桜のデザインは、一見何の変哲もないアクセサリに見えるけれど】
【その一部は蛇の神様の鱗から造られたものらしい。その力の一端を借りて、蛇と仲良くなれているのだとか―――】
【……皐月自身、人以外の知り合いがいる。狼の妖怪だとか、娘の友達の母親である神様だとか……そんな人(?)達と仲良しだったりするから】
【蛇の神様と言われても疑ったりはしないのだけれど……何とも唐突な話。そもそもどうして鈴音が蛇の神様の鱗なんて持っているのか】
【ついでに言えばペンダントとピアスも同種の雰囲気を感じる。……そんな事を感じた所で、謎は深まるばかりなのだけれど】
【一応蛇の神様の事を訊いておこう。唐突に話に出てきた神様、それが鈴音とどんな関係を持っているのか……興味が無いと言えば嘘になるから】
【ついでに……もし可能ならば、少しだけペンダントを貸してほしい。自然学者として、野生の蛇と仲良くなれるなんてとても素敵な事に思えるもの―――】
【嫌がる蛇にも少女みたいに目を輝かせる皐月。きっといつも興味のある事に対してはこんな顔をするのだろう、同じ表情のまま鈴音にも問いかける】
ね、どうして神様の鱗なんて持ってたんですか?良かったら教えて欲しいなーって!
もしかしたら秘密を知ったら仲良くなれるかもしれません!えへへ……私も蛇と仲良くなりたいです!
今は怖がっちゃうけれど……仲良くなれたらきっと楽しいと思うんです。だって、大自然に生きる動物と友達になれるんですよ!?
【母親の顔を忘れて、少女のような好奇心に満ちる彼女。鈴音に興味津々に問う姿は、40歳目前の人とは思えないくらい……】
423 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/20(月) 23:30:38.05 ID:vPqlDJmc0
>>422
【「お話も出来るようになれば、いいのにな」】
【蛇の頭を撫でる手つきは優しい、眠っているわが子にそうするみたいにも似て、慈愛めいた色合いを持つのだろう】
【そうしながら呟くのは願望、こうして遊んでもらえるけれど、この子達が考えていることは、ちっとも分かりも出来ないなら】
【分かりたいとも思う。――わがままなのかもしれないけど、もし話せるなら、いろんなことを聞いてみたかった】
【(たとえば、蛙ってどんな味がするのかとか。蟇蛙って本当においしいのかとか。そんなどうでもいいこととか)】
【(話せたら楽しそうだと思う、――自分が知っていた蛇は、なんか、なんとなく聞きづらくて……結局、聞けずじまい)】
え、っと、……あのね、わたし、……こんなのいきなり言ったら変かもしれないけど、……変だって、言ったりしない?
【そうして、尋ねられたら答えようとして、間。そっと口をつぐんだと思えば、また開く口。続く言葉は――】
【変なことを言うという自覚はあるらしいのだった。だからそんなことを尋ねる、変だって、言わないかって】
【頷くなりしてやれば満足するだろう。ぱちりと瞬きして、ほんのりと、視線を伏せたと思うと】
わたし……わたしね、蛇の神様の、ずっと、ずっと、子供なの。
ううん、でも、ぜんぜんすごいとかってなくって……、何にも出来ないの、蛇と話すとかも、出来ないし――。
【――たぶん、それって大切なことなのだ。自分の血統の話をするときは、いつだって、彼女はほんのりとうれしそう】
【見れば口元もごくわずかに笑ませていた、――だけど、すぐに思い立って慌てた顔をする、それで、ふるふると首を揺らし】:
【そんな超常現象みたいなことは起こせたりしないのだと言う、……神様めいた力なんて持たないんだと、そう付け足して】
それでね、ずっと一緒に居て……、……この間、ね、死んじゃったんだ。ううん、わたしが殺したみたいな、ものかも……。
……あの蛇(ひと)を信じてたのは、わたしと、わたしの……旦那さん、だけだった。わたしたちが……。
わたしは、あのひとのために。あのひとは、わたしのために。蛇(かみさま)を要らないって思ったから、
……――だから、死んじゃった。……居なくなっちゃった、消えちゃったの、……。
【神様にもいろいろ居る。彼女の言う蛇神は、信じられてこそ存在できる類の神様だった。それが、】
【世界からほとんど忘れ去られた神が――誰からも信仰されなくなって、訪れる、かみさまとしての最期(おわり)】
【気づけば伏せられた瞳はわずかに悲痛を帯びる、自分のせいだって……自分を責めるみたいにすると、きゅっと身体を小さくし】
でも、だいすきだった。今もだいすきだよ、好きなの……、だから、死んじゃっても一緒に居たくて、
……あの蛇(ひと)は宝玉になったの。ううん、宝玉に、喰われたの……、それが、これだし、……。
死んじゃった後から、鱗をもらったの。それで、それを、アクセサリにしてもらって――ずっと、一緒に、居たいから。
【でもそれって嫌いだから死んでしまえと思ったのとは違う。だいすき、だいすきだけど、どうしようもなかった結果】
【だから今でも一緒に居たいだなんて言って遺品を身に付ける。それが右耳の宝玉で、胸元のペンダントだという】
【――宝玉が半分ぎりの欠片であるのを思うと、誰かがもう片方を持っているらしかった。それが誰なのかは、今は置いておいて】
だから……。――これがあればね、わたし、蛇と仲良くできるの。お願いも出来るの、何かをして欲しいって――。
――、……皐月、これ、付けてみる? もう一個しかないから、あげるのは、出来ないけど――。
【だからこれがここにある。生きている頃でも頼んだらくれたものかもしれないが、それを確かめる術はもはや無く】
【それからふと思い立ったように少女はそう言い出すのだった。貸すのならかまわないよって、――或いは気迫に負けて】
【よいしょっと首から外せばそれを差し出す、ちゃらりと鎖が鳴って、そっと、嵌めこまれた宝石のような鱗が煌く】
【わずかに青を帯びる白は月白色と呼ばれる色合い、光の加減で薄く表面に虹色の煌きが浮き上がるのは、オパールに似て】
【神様の鱗だとかその効果だとか置いておいて綺麗なものだ。――そして、その鱗に触れれば、わずかにしっとりと指先の濡れる錯覚】
424 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/21(火) 00:21:04.97 ID:ALvrph3P0
>>423
―――大丈夫ですよ、変なんて言うものですか。
鈴音ちゃんの言う事ですもの、変な事なんてないです。ね?
【いつもの気さくな笑みで頷く、大丈夫だよって言うように。それがどんな答えだったとしても、彼女ならきっとするっと受け入れてしまえるもの】
【変な事なんて、そんなこと嘘だなんて、皐月は決めつけない。どんな事でもちゃんと受け止める。それはきっと母親であり先生であり学者である彼女だから】
【紡がれる言葉を、皐月は決して変だなんて言わない―――】
―――そうですか、鈴音ちゃんは蛇の神様の子孫……
なんだか不思議な感じです。遠い鈴音ちゃんのご先祖さまも、鈴音ちゃんみたいに可愛かったのかな……?
【語られる神様の事。―――それは即ち、鈴音の遠い先祖のお話。鈴音は蛇の神様の子孫なのだという……そんな事を、ふわりと嬉しそうに語ってみせる】
【やっぱり、嘘をついてる顔じゃない。40年近くも生きていれば分かるのだ、嘘をついているかどうかなんて。―――こんなうれしそうな顔、嘘のお話じゃ作れない】
【……神様の子孫と言っても、何か出来る訳では無いという事も付け加えられる。本当に、ただの遠い子孫という事】
【こくこくと頷きながら聞き入るお話。次いで語られる悲しいお話は、その蛇の神様が居なくなってしまった事……】
【訊いたことがある。神様は誰かに信じて貰えるから神様でいられるのだという事を……つまり、その神様は誰からも信じて貰えなくなってしまったという事】
【信じて貰えない神様に、存在出来る術は無い。―――ならば、後は消えてゆくのみであることも必定の理】
【そうして、鈴音の祖先は消えた。……悲しそうな表情をする鈴音が、責任を感じているように感じて……少し辛い】
【皐月はあえて口を開かない。「いきているかもしれない」なんて、無責任に言うもんじゃないって分かっているから】
【その代わり、「あんまり自分を責めないで」と言うようにポンと肩を優しく叩くだけ。……時間は元に戻らない】
【その死んでしまった神様の名残がアクセサリであるという。これが、彼女と神様を繋ぐ証であり蛇と仲良くする要】
【鈴音が神様と一緒に居るように思えるもの……】
――――そっか。このアクセサリ、本当に大事な物だったんですね。
それがあるから一緒に居られる気がするかぁ……
……大体分かりました。どうして鈴音ちゃんが神様の鱗を持っていたか……
―――いなくなったご先祖様との絆の証だったんですね。
……いいのですか?……では、少しだけ貸して下さい!鈴音ちゃんの大切な物ですもの、大事に扱わないと……
―――どうでしょう、似合ってますか?
……早速お願いしてみましょうか!
【そんな話を聞いた後だから、少しだけ気が引ける。鈴音の大切な宝物だから、大切に扱わなければ――】
【差し出してくれたアクセサリをそっと首に掛ける。不思議な色合いの其れ……似合っていれば、嬉しいのだが】
【早速お願いしてみる。恐る恐る左手を伸ばして、じっと蛇の真ん丸な目を見つめて話し掛ける……】
―――お友達になって、一緒に遊んでくれますか?
私、あなたと仲良くなりたいんです!
【蛇はどんな行動を取るのだろうか。お願いは、果たして通じるのか……】
425 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/21(火) 00:36:03.26 ID:zcW2rbSn0
>>424
/すいません、ネット接続が急に切れてしまったので継続するのが難しいです……
明日はちょっと出かけると思うので復帰してもお返しできるのは10時ごろになるかと思います
復帰しなかった場合さらに時間がかかると思うので、なんならなかったことにしていただけると助かります……
そうでなければ、復帰次第置きかこちらに返しますので!
426 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/21(火) 00:56:33.69 ID:ALvrph3P0
>>425
//了解です、ではまた明日帰り次第お返し頂ければ!
//どうしてもだめなら置きでも大丈夫ですので!それでは一旦おやすみなさい!
427 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/21(火) 01:26:31.69 ID:ME9DNvyi0
>>424
【そうして伝えたこと。念押しまでしたのもあってか、やっぱり、ちょっぴり変わったことだった】
【自分が神様の子孫です――なんて場合によっては頭の病院を勧められる事案。だけれど、彼女は素直に信じてくれて】
【安心したような顔をしたのだろう。嘘吐きなんて責められたときにはどんな顔をすればいいのか分からない、から】
【――どういわれたって自分がそうであることは変わらないし変われない。そういう運命の元に、産まれたもの】
【嫌いじゃなかった。だけど、そのときは、そうするしかなかった。何も喪いたくなかった――そのために、喪った】
【犠牲になってもらったといえば少しは聞こえがいいか。でも結果は変わらない、あの人は生き残ったけど、あの蛇は死んだ】
【そして、誰も居なくなってしまった。だいすきな神様を殺してまで手に入れた未来も、いつの間にか零れ落ちてしまった】
あの蛇(ひと)は死んじゃったけど……、絶対に忘れないって決めたの、だって、ずっと一緒に居るから。
……ずっと一緒に居てくれる、わたしのこと、ずっと、守ってくれてる……、――そうやって、教えてもらったの。
【紫白の瞳の青年が言っていたこと。あの蛇がいまだに自分を守ってくれていること、分からせてくれた言葉があった】
【ずっと意識なんてしてなかった。居なくなってしまったと思っていた。でもそんなの違って、ほんとうは、】
【ずっと自分を見ていた。それがたとえ宝玉に歪められて盲目的になった母性的/父性的な愛でも、愛情であるのには変わりない】
【姿が変わってしまっても、自分を見てくれる、優しい、白蛇――だから、なのだろう】
【宝玉は人間の心を蝕んだり歪めたりするというけど、彼女の持つものは――少なくとも彼女に対してそうでない】
【その大きな力を彼女のために捧げるだけの存在。それだけで、蛇(かれ)がどんなに愛していたかって、分かるよう】
うん、いいよ――、……鱗だもん、まだいっぱいあるの、……って言ったら、駄目かなって思うんだけど……。
【宝玉のほうなら貸さなかったかもしれない。だけど鱗ならそれこそたくさんある、また、持ってくればいいという感覚が】
【確かにどこかにあって、それなら、いくらも貸し出しは気安い。――もちろん大切なものであることに変わりは無いから】
【目の前で乱暴に扱ったりすれば怒るかもしれないけど……皐月がそんなことをしないひとだとは、すでに分かっている】
【――彼女がペンダントを手放した瞬間、一人と一匹をつないでいた見えない縁の糸は切れる。緩やかに、消えていく】
【それでいて、ぷつりと切れて垂れ下がった糸は――今度は別の人間につながるのだ。新たな持ち主、皐月へと】
【急にむずかるようにして身体をよじらせる蛇が地面に落ちる、――それに少女は、少しだけ寂しげな顔をして】
【(これがないと繋がっていられないことを再認識して、悲しくなった。ちょっぴりだけど――)】
【そして蛇は皐月の言葉に頷く――わけもないけど、そのかわりに、伸ばされた手にするりと頭を擦り付けるのだろう】
【首の後ろとかを擦り付けられるんだと話は違うけど、今の行為は敵意でもなんでもない。ただ、そうしてみせて】
あ……でもね、言うことを聞いてもらうのは、ちょっと疲れるの……、だから、あんまりしないほうがいい――よ。
慣れたら平気かなって思うんだけど……、いっぱいの子に言うこと聞いてもらうともっと疲れるみたい。
【――ペンダントの持ち主は、仮でも皐月へと切り替わった。後は、蛇は彼女の言うことを聞いたり、なついたりするだろう】
【壷に入れて笛でぴーひょろろとかもぜんぜんできる。三回回ってわんとかは難しいだろうけど……】
【蛇にも出来ることくらいならやってくれるはずだ。そこは、皐月の行動に委ねられた】
/復旧しましたのでお返ししておきます。明日は夕方ごろから八時ごろまでロールできて、
/その後十時くらいまでロールできないので、ちゃんと再開できるのは十時以降になるかと思います
/あさってからでしたら普通にお返ししていけるので、置きにするかどうかはそちらにお任せします……
428 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/21(火) 22:00:28.71 ID:ALvrph3P0
>>427
//すみません、今日明日と急に返せない状況になってしまいました……!
//申し訳ありませんが、置きレスに移行させて頂きます!時間が空けばお返しします、御面倒をお掛けして申し訳ないです……!
429 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/21(火) 22:07:44.70 ID:k8ZuWbqJ0
>>428
/了解しましたー、それで大丈夫ですっ
/お手すきになった頃にでも返してくださればきちんとお返ししますので!
430 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/22(水) 19:49:04.12 ID:YVxXRQP2o
【公園】
てぃっ!やぁっ――――!
【古ぼけた街灯が淡く周囲を照らす夜の公園。その片隅から何やら掛け声のようなものが響いていた】
【もしその声の方へと目を向けることがあったならば、一人の少年の姿を見ることが出来るだろうか】
【身長は150cm前後であろうか、黒いタキシードのような服に赤い蝶ネクタイという童話めいた衣装を纏っている】
【先端が緩くウェーブがかったふわふわの金髪と、澄んだサファイアのような碧眼を持ち】
【全体的に線が細く、少女めいた面立ちと儚げな印象をした少年であった】
【少年は木刀を両手で握り、厚いクッションの巻きつけられた樹に向かって何度も叩きつけていた】
【しかし――】
はぁ……はぁ……う、うぅん……やっぱり、大会とかで見たのと全然違う……
何がダメなのかな……?
【――剣を当ててもバシッ!といった心地の良い音ではなく】
【ペシッやポコッといった何とも気の抜けるような音しか鳴っておらず】
【少しでも剣術を齧った者ならば基礎からして全くなっていない、お遊戯のような動きに見えてしまうかもしれない】
【少年はどうしたものかと首を傾げながらも、考えても解決法が浮かぶわけでもなく】
【様々な姿勢で剣を振るいながら、修行のようなものを続けていた】
431 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/10/22(水) 20:17:45.72 ID:kyvFE6ato
>>430
【辺りが闇に染まったこの時間帯に公園から子供の声が聞こえるとなれば、自警団所属でもあるこの男がその事態を見逃すわけには行かなかった】
【彼自身も良く夜の公園を修行場として利用するのだが、それはもし何者かに襲われても退けられる、という自信があってこそで】
【能力による犯罪が多発しているここ数年、子供が一人で公園にいるという事態は危険でしかない。故に彼は公園の小さな門をくぐり、中へと入っていった】
……――――上半身と下半身がバラバラだ。体重の力も地面の力も使えず、結果的に腕の力に頼る羽目になっている。
【本当は開口一番、「こんな所に一人で居るんじゃない」と言おうと思っていたのだが、少年の修行風景が濡羽色の双眸に映ればついそのような言葉が漏れた】
【もし少年がその声に反応してこちらを向いたのならば、薄藍のインバネスコートに身を包んだ、腰に大小の刀を佩いている彼の姿が映り込むだろうか】
【そして少年が大会を見ていたというのならばこの男の存在を知っているのかもしれない。何故ならばこの男、大会に大きく関係していた男であるからだ】
【――――中邑瑛月。第2回大会に出場した剣士にして、今までの大会において解説者としてラジオやTVに出演していた――――SCARLET所属の男】
ああ……いきなり済まない。こんな時間に一人で君のような子供がいるというのは、自警団やSCARLETの者として見逃せなかったからな。
――――どうやら剣の経験は少ないようだが、君はどうして修行をしているんだ? 剣道部の自主練……というわけでも無さそうだが……。
【見たところ、基礎すらも身についていない様子。故に何故この少年が夜遅くに修行をしているか、その理由が男には見えていなかった】
432 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/22(水) 20:56:37.09 ID:YVxXRQP2o
>>431
――――えっ?…………あっ……
【突然耳に届いた男の声。然程集中していたわけでもない少年は】
【聞き逃すこともなく、剣を振るう動きを止めて声のした方に振り返る】
【その時少年が浮かべた表情に含まれていたものは、"二種類"の驚きであった】
あ……その……いえ、大丈夫です。
こ、こんな時間に公園にいたら、何してるのかって聞くのは当然だと思いますし
僕一人じゃ行き詰まってましたから……そういう風にアドバイスを頂けるのは凄く嬉しいです……
【男の助言に対して不快感を覚えたような様子はなく】
【淡く儚げな印象を与える微笑みを浮かべ、男の顔を見つめながら感謝の言葉を口にした】
【そして、後者の質問に関しては】
う……うぅん……えと、どうしてって言われましたら……ですね
どう説明したらいいんでしょうか……
【しどろもどろな様子で言葉を濁した。そこに浮かんでいた感情は後暗いようなものではなく】
【むしろ羞恥を覚えているような、申し訳なさを含んでいるような】
【数秒うんうんと悩むような鳴き声を洩らしながら考えた後】
……あ、あの……こんな理由、"中邑さん"に言ったら不誠実だって怒られちゃうかもしれないんですが
僕は……その、強くて……男らしくなりたいんです……
今まで色々試してきたんですが……どれも何か違う気がして……
それでテレビとかで見た剣士さんみたいに……格好よく剣を使えるようになったら……もっとって――
【そこまで話した瞬間に、「ご、ごめんなさい――!」と顔を真っ赤にして頭を下げる】
【語れば語るほど自分のあまりに浅い理由を口にするのが恥ずかしく、何より「本物」に対して申し訳がなかった】
【強くなりたい、男らしくなりたい。だからテレビで見た男らしくて強い人の拙い真似事をする】
【まるでヒーローに憧れる少年のような、幼い憧れがそこにはあった】
433 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/10/22(水) 21:35:48.44 ID:kyvFE6ato
>>432
【彼の質問に少年が答える。――――強く、そして男らしくなりたい。そのような理由を自信なさげに俯きながら少年は呟く】
【そのような理由を少年が恥じているということは、その態度に加えて謝罪の言葉まであるのだから彼にも十分に伝わっていた】
【しかしながら、そのような理由を彼が「浅い」などと一蹴することもなく。寧ろ何故少年が謝ったのかすら分からない程。兎に角、彼は少年に言葉を投げかける】
――――……良く分からないが、謝る必要は全くないぞ? 剣の道に進もうとする理由は千差万別だが、どんな動機であれ「強くなりたい」という意思は確実にある。
人を護るために。自分の弱さを克服するために。理不尽な暴力や理屈の通らない圧力に屈しないために……など色々だ。全て「自己実現」と言えるかも知れないな。
……兎に角、君が剣を振るう理由は決して恥ずかしくはない。恥ずかしい理由というのは、手に入れた力で他人を抑えつけ自らの欲望を叶えたりするモノだ。
【自らの欲望を叶えるために弱者を踏み潰す。その為の「力」として剣を振るう――――そのような理由こそ、恥ずかしい理由であると彼ははっきりと言った】
【少年の「男らしく」という理由も、一種の自己実現。決して恥じるような理由ではない、そう告げた後男は続けて――――】
そして剣の道は甘くはないが、生まれつきのモノである骨格に左右されない。言うなれば腕力や脚力、生まれ持った肉体の才能が無くても闘える。
……というか、俺の名前を知っているんだな。TVで見た、ということは恐らく大会だが……大会に出ていた剣士には、大きく分けて2種類の闘い方があってだな。
――――まず一つは、あの初代大会優勝者の八攫や第3回出場者の花城が当てはまる。身体能力などの輝かしい才能を一番の武器にした闘い方。
――――もう一つは、俺だ。彼女たちのように疾風の如く駆ける力もないし、大地を砕く腕力もない。それを地道に積み重ねて習得した「技」によってカバーする闘い方。
剣を振るうのに力は要らない。光る才能が無かったとしても、努力の量と方向次第で才能溢れる者と同じ場所に立てるし追い越せる。道は遠いが、不可能でもない。
【少年の姿はまるで少女のように細く、雰囲気も顔つきも確かに「男らしさ」とは対極にあるように感じる。故に素手で闘う格闘技などは少年には合わないな、と感じた】
【だからこそ、剣である。瑛月はそう言わんばかりに言葉を進めて、そして大会を例に出して語るは「剣術」というモノの特性である】
【体格は関係ないし、才能がもし無かったとしても努力次第で十分にカバーできる。骨格や能力というものは、どれだけ努力しても捻じ曲げられないがこれは違う】
【ゆっくり、はっきりと。そして確信を持っているかのように堂々と男はそう語った】
434 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/22(水) 22:10:44.32 ID:YVxXRQP2o
>>433
……………………
【少年はすぐには言葉を返せなかった。ただ目をパチクリとして瑛月の顔を見つめていた】
【きっと叱られるだろうと――軽蔑されるだろうと考えていたからだ】
【瑛月の事は推察通り大会などで知っていた】
【中邑瑛月は少年にとって"格好いい男の人"の理想像の一つであった】
【鍛え上げられた立派な体躯に、技術一つで数多の強者と渡り合う確かな実力】
【何よりも剣に向かい合うその誠実な姿勢が少年に憧れの感情を抱かせた】
【故に、自分のただ男らしくなりたいだけなんていう理由は彼にとって不愉快であると思っていた】
【何せ少年は本気で剣の道を極めようと邁進している訳ではない】
【ただ格好いいと思った動きを真似ていただけの、そんな気持ちで剣に触れていたのだ】
【だから瑛月の言葉にすぐには口が開けず……やがてその内容に理解が及ぶと――】
――――ふわぁ…………
【――少年は頬を薄く朱に染めて、目をキラキラと輝かせながら瑛月を見つめる】
【彼は決して自分を馬鹿にしたりなどせず、逆に真剣に向き合い可能性まで示してくれた】
【その姿は紛れもなく少年の憧れる"男らしさ"】
【夢の中の形が現実に溢れてきたような錯覚がして、思わず数秒惚けてしまった】
【が、当然何時までも見蕩れているような事はなく】
【すぐに今の自分の状況を理解すると、慌てた様子で顔を俯けながら頭を下げて】
…………はっ! あ……ご、ごめんなさい……
その……僕なんかにそんな事言って頂けるなんて考えてなくて……ですね、その……
【先程同様に歯切れの悪い言葉。どうやら内気で口下手な性分なようで】
な、なんていっていいか……頭の中めちゃくちゃで、自分でもよくわからないですけど
…………ありがとうございます、中邑さん。貴方の言葉でちょっと勇気が出た気がしました……
【考えた末に出たのはほんの短いシンプルな台詞】
【俯けていた顔を上げて、ふわり……と柔らかく野花のような笑みで感謝の言葉を述べた】
えと……ほ、本当に僕なんかでも……頑張れば中邑さんみたいになれるんでしょうか……
剣を練習して……強くなれば――貴方みたいな男らしい人に……
【そして、おずおずとした様子で瑛月にそんな事を訊ねる】
【彼の語る剣の理を疑っているわけではない。しかし、どうしても自分が彼のようになれるイメージが湧かず】
【また、それに至るまでの道程も頭に思い浮かばなかった】
【人生の先輩から何らかのアドバイスを得られないかと、少年は期待に胸をドキドキさせながら返答を待った】
435 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/10/22(水) 22:36:22.07 ID:kyvFE6ato
>>434
……あー、大丈夫か。まあともかく、「男らしくなりたい」というのも立派な理由だと思う。
剣を振るう理由に自信が持てなければ、いずれ壁に当たった時にそれを突破する精神というモノも得られないからな……。
【こちらを凝視して黙りこくる少年に対し小さく首を傾げながらも、感謝の言葉に返答する。しかし思うのは、少年が誤解しているのではないかということで】
【強くなれば男らしくなれるのではと少年は尋ねるが、強さと男らしさはそれほど密接な関係にあるのだろうか。そして瑛月自身男らしくあるのか】
【自分で自分のことを男らしいという行為自体が男らしくないのではないかなどと考えるとこんがらがってくる。途切れ途切れだが、瑛月自身の意見を紡いてみる】
うーむ……なんというか、身体を鍛え技を覚えて強くなったからと言って、男らしくなれる訳ではない……と、思う。
精神的な強さこそ、その所謂世間で言う「男らしさ」に繋がるの――――ではないだろうか。その精神的な強さや自信を持つための手段として、闘う術を身に付ける。
実際に強くなることで精神的な余裕や自信が生まれる。そのことで周りに優しくなれたり、自分の芯が持てて何にも臆さない心が生まれたりする。
……――――それが本当の男らしさ、なのではないか。俺が男らしいかどうかは分からないが、そういう人間を目指していきたいとは常日頃思っているのは確かだ。
【結局路地裏の不良を軽く捻り潰せても、それが男らしさという訳ではない。身に付けた強さが精神的な強さに結び付いて初めて「男らしさ」が生まれるのではないか】
【つまりそれはどれだけ瑛月が少年に指導し、少年が強くなったとしても――――結局男らしくなれるかは少年次第なのである。そういう事でもあった】
……――――まぁ答えがどうにしろ、まずは剣を覚えて強くなる必要がある。あー……君の名前は何と言うんだ?
折角だ、基本だけでも其方が良ければ教えようかと思うのだが……。
【瑛月はそう言って話を切り上げると、少年の名前を尋ねた。強くなりたいと願っている人がいれば、手を貸したくなる。武人とはそういう者だと彼は考えていた】
436 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/22(水) 23:11:16.66 ID:YVxXRQP2o
>>435
精神的な強さこそ……男らしさ、ですか。うぅん……き、きっと今僕に一番足りてない物な気がします……
だから、それを身に付けるためにも……もっともっと自分に自信を持てるようになるためにも……
やっぱり中邑さんの言う"強さ"が欲しい……です――
【メンタル面の脆弱さ。それは少年が肉体以上に自信がない決定的な弱点であった】
【先日のホテルの幽霊騒動の時もいざという時力は振るえたものの、殆ど怖がって震えてばかりだった】
【何かに立ち向かう精神の強さ。苦境と対面した時、臆さず勇敢に向き合う力】
【――かつての自分に、そして今の自分にも足りないものだと思っていた】
【だからこそ瑛月の語る内容は胸に沁み渡り、彼の言う"強さ"が欲しいと気持ちをより確かにした】
あっ……ごめんなさい、そういえばまだ名前もお教えしていませんでしたね……
僕は……ジョシュア……ジョシュア・ランドバーグって言います……
えと、普段は街外れで小さなお店を開いているので……連絡先をお伝えすることも兼ねて……どうぞ、です
【彼の話に熱中していて、未だに自己紹介も済ませていないと気づいた少年は慌てて頭を下げて謝罪する】
【こうして謝るのは癖のようなものなのだろうか、こうした面もメンタルの弱さと取れるが……】
【兎にも角にも少年は胸ポケットに手を差し入れると、中から一枚の薄い名刺を取り出して瑛月に手渡そうとする】
【記されているのは今語った少年の名前と、Fairy's Giftという店名に住所と電話番号】
【そして「第二種一級魔工技師」という肩書きであった】
【街外れにポツンと建っている店だ。恐らく訪れた者しか聞き覚えのない名であろうか――】
ではその……み、見ての通りの未熟者ですがよろしくお願いします……
僕、まだ全然基本とかも知らなくて……ずっと見よう見まねでやってきましたので
その……きっと最初にご指摘頂いたように全然剣を振る姿勢もなってないんじゃないかって思います
ですから……その、ご、ご迷惑をおかけしないよう……しっかり覚えるように頑張りますね……!
【ジョシュアは其処まで告げると、剣を持ち直して再び構える】
【構え方は大上段、木剣を両手でギュッと握りしめて頭の上まで振りかぶって、そこで止まる】
【肩に力が入りすぎており、下半身の構えが前後に適当に開かれているだけだ】
【体重移動や、捻りを始めとした体捌きによる力の伝達などを全く理解しておらず】
【また、肩に力が入りすぎて構えの時点で中心がブレている】
【ジョシュアの言うことは誇張などではなく、全く武術という分野に関しては初心者なのだろう】
【これでは恐らく、振り下ろしたとしても腕の力だけで力任せに振り回すだけ――技術とは程遠い児戯を超えることはない】
437 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/10/22(水) 23:39:26.95 ID:kyvFE6ato
>>436
……ならばやはり修行が必要だな、ジョシュア。ほう……店。ふぇ、ふぇあ、ふぇあ、りー、ず……ギフト。
――――……思うのだが、その歳で店を開いているというのも結構度胸があるのではないか?
この第二種――――なんとかかんとかというのも、よくわからないがその歳で持っているというのは大したモノに思えるぞ?
【貰った名刺に書かれた文字を左から右に流し読み、少年なのに店を持っているというのも立派だななどと思いながら見慣れない言葉を口から出してみる】
【度胸が無いようであるのか?と思わせるような肩書。魔工……というと魔翌力の欠片も持たない自分には関係なさそうだが、興味は何故か湧いていた】
じゃあ教えるが――――寧ろ基本を知らないというのは教える側とすれば好都合だ。変な癖がついてないということだろう?
……ということでまずそのガチガチな構えを解こうか。武術は力じゃないと言ったばかりなのに力が入りすぎているぞ。あとで教えるが腕は容器。力は要らない。
――――まずは、握りと足から。親指と人差し指で輪っかを作り、下の指3本で確りと握る意識するんだ。これは唯刃流に伝わる蛇咬の握り=B
親指と人差し指に力を入れると体からの力が手首あたりでリセットされてしまい良くない。力がスムーズに伝わらないと軌道もぶれるから、まずこの握りが基本だ。
【瑛月もその指の形を作り、ジョシュアの方を見て「やってみろ」と視線で告げた。ジョシュアが彼の言うとおりにしたのなら、次は足だと視線を下ろす】
【左脚を前、右脚を後ろの半身になり、前足と後足のつま先の角度が約90度の十字。スタンスは肩幅半歩前で、膝を軽く緩める。つま先は両足ともやや浮かせる】
【――――と、そうするように説明したあと、これもまたジョシュアを見て「やってみろ」と視線で告げるだろう】
438 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/23(木) 00:03:21.92 ID:eNl02dipo
>>437
あっ……すみません、つい緊張してしまいまして……
えっと……こう……いや、こうかな……
【瑛月から伝えられる教えを頭の中で何度も響かせながらも、ゆっくりと握りから変えていく】
【ただ五本の指で握りしめていただけの時に比べて】
【指の位置や力の込め方を意識しないといけないため、指に微かな痛みと若干の違和感があった】
【続いて下半身。何も考えずに開いていた足を瑛月の手本を見ながら】
【左足と右足を組み替えて前後に開き、覚束無い動きながら何とかそれらしい形に近づけていった】
【細かく見れば角度の調節が甘く、僅かながら足が開きすぎているようにも見えるだろうか】
【また、握りも含めて慣れない動きをしているせいかやはり全体的にぎこちなく】
【力を抜くように注意されたにも関わらず、教えられた事を意識しすぎている為か全体的に身体が"硬い"】
【全くの素人だったのだから仕方ないとも言えるが】
【やはり言われてすぐに完璧にこなせるほどジョシュアという少年は才に恵まれてはいなかった】
中邑さん……これでいい……ですか?
あの……おかしいところとかあったら……教えていただけると嬉しいです――
【自分は上手く出来ているだろうかと、不安げな声色で瑛月に訊ねる】
【武術はこの少年にとって全くの未知の領域だ。自分ではどの程度教えを守れているかまるで判断できない】
【故に"先生"を頼り教えを請う。自惚れず、己が未熟であると認めた上で従順な"生徒"として】
【指摘があったならば、その都度ジョシュアは細かい微調整を加えていくだろう】
【また、構えの教育を一旦終えて次のステップに進むならば】
【すぅ……と緊張を解すように大きく深呼吸をした後「はい、お願いします……」などと口にして彼に真剣な視線を送る】
439 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/10/23(木) 00:34:07.43 ID:fXX9cVito
>>438
……足が開きすぎでそれではただのがに股だ。もう少しつま先を閉じて、足幅も少し狭くしよう。
――――それができたら、そこから踏み込む。まだ腕は上げなくていい、まずは足運びの方が大切だ。
地面と足の間に薄い紙が一枚あるイメージで、摺足で歩く。ゆっくり確かめながらで良い。
前足の踵の延長線が、後ろ足の親指と踵を結んだ線上の真ん中に位置するように――――言葉を直ぐに理解するのは難しいから、ゆっくりだ。
【お手本の足の形、そして5歩ほどの直進。一切正中線のブレが無い歩みは、まるで地面を滑っているようである】
【ここまでしろとはもちろん言わないが、まずはふらふらしないことが目標。腕は上げず足だけを意識して歩んでみろと瑛月は彼に告げた】
これが基本……とはいってもあくまでわが流派。他の剣術とは違うから気を付けるように。じゃあ次は腕。剣の構え方に移る――――。
まず言っておくことは、腕はあくまで容器、力は要らない。身体が動いて、勝手に腕が着いていき、そして振り下ろされる。イメージはそんな感じだ。
脇を締め、耳の横あたりで軽く剣を立てる。高さは肩から耳の間、自分がしっくりくる位置でいい。握りは軽く。打つ瞬間だけ力は入れるからな。
――――力が入るなら息を吐け。常に鼻から吸い口から吐く呼吸を心掛け、そして丹田部に意識を置く。……精神を落ち着ける秘訣だ。
【瑛月が2,3歩離れ、左腰に佩いた鞘から刀をしゃらりと抜いた。白銀の煌めきが月の光を反射して、その鋭利さをより印象的にする】
【そのまま彼が言葉にした通りの構えをして、そしてジョシュアに「真似しろ」という意味の視線を送るのである】
440 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/23(木) 01:09:37.41 ID:eNl02dipo
>>439
はっ……はい……!
【瑛月の手本と自分の其れを見比べながらも、教えられた通りに足幅を修正し】
【次のステップ――拙いながらも構えが出来ればそれを動かす段階となる】
すりあし、ですか……すりあし?
(えと、今瑛月さんがしたように、足を上げずに歩くこと……でいいのかな?)
(すごく難しそうだけど……――やってみよう)
【ゆっくりと、ゆっくりと……焦らず蛞蝓が這うが如き速度で足を前に出していく】
【姿勢を崩さないように、足を開きすぎないように気をつけながら】
【滑るようにとはいかないものの、最初と違って上体が大きくぶれる事がなく】
【最低限左右にふらふらと揺れることのない程度の練度で数歩分前進した】
【才はないがその分真面目で従順である。ジョシュアは少しでも技術を身に刻もうと】
【言われたことを小声で何度も口にしながらも、頭の中で何度も反芻する】
はい、そこは大丈夫です……――でも、その……僕は沢山の流派を学べるほど器用じゃありせんから
きっと中邑さんの教えてくださった基本が、僕にとっての基本になるんじゃないかなって思います
……だからその、い、一生懸命頑張りますね――
【いまいち何を言いたいのか伝わりづらい返事】
【一応少年なりに感謝の気持ちなどを乗せたつもりであったのだが】
【口下手ゆえに上手く声に出して伝えることが出来ず、誤魔化すような曖昧な微笑みを浮かべて次に移行した】
身体の動きに……腕がついてくる……。剣って、腕の力で振るんじゃないですね……
えと、脇を……締めて……耳の横のあたりに……――
丹田……って、ええと……呼吸ということは肺のあたりで、いいんでしょうか?
【位置を微調整しながらも、彼の動きを真似て肩ほどの高さで剣を構える】
【ここで一つジョシュアにとって理解できない単語があったため、それについての質問を投げかけた】
【義肢を扱っているため人体についてある程度の知識を持つ少年だが、"丹田"という言葉には聞き覚えがなかった】
【どうやら呼吸というワードから繋がっていたため、肺かそれに通じる臓器であると考えているようだ】
441 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/23(木) 01:11:14.02 ID:eNl02dipo
/そろそろ時間がまずい感じになってきたので
/持ち越しか置きレスの方に移行して頂いて大丈夫でしょうか!
442 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/10/23(木) 01:56:23.23 ID:fXX9cVito
>>440
なるべく地面から足が離れている時間を減らす為の摺足だ。足を大きく浮かすことなく歩く。
最初は難しいかも知れないが、これは回数を重ねるしかない。身体が上下左右にぶれないように意識することが大切だ。
――――そう、最初はそれでいい。ゆっくりとした動作で、体と頭に覚えさせるんだ。
【瑛月はジョシュアの言葉、動きに小さく頷いて答える。――――確かに、飛び抜けた「武」の才能というものは感じない】
【自身も最初はこんな感じだったな、と初めてまともな「唯刃流」を教わった日々が脳裏に過ぎる。自分にダブるからこそ、才が無くても可能性はある。そう思えた】
我が唯刃流は一般的な剣術の教えとは少し異なるからな……本などで自主的に学ぼうとした際にはズレが起こるかもしれない。
例えば剣道……一般的な構えは、こう……切っ先を相手に向けた「中段の構え」。しかし唯刃流にはそもそもこの構えは存在しない。
――――それは使えない構えとして認識しているからだ。軽い竹刀なら良いが扱うのは真剣。中段の構えから攻撃に移ろうとすると――――いち、に。
……つまりどうしてもまず「剣を上げる」という動作が必要になる。突きを打つには優秀だが、それ以外の攻撃が2つの動作。これは重い真剣を使うには致命的な隙だ。
【先程の言葉の意味。それは彼の言葉通り、他の剣術とは異なることが自主的に学ぶ際に「ズレ」を生み出すから。その例として挙げたのが剣道の構えだった】
【普段は取らない剣道の構えを取り、面を空に打つ。いち、に。と、どうしても中段の構えからは二挙動が必要。一挙動でない限り、実戦では使えないと彼は言うのだ】
【――――話が逸れたと彼が言えば、すぐさま話は元に戻る。つまり「丹田とは」という、ジョシュアの疑問からだ。確かに聞きなれない単語かも知れない】
ああ、済まない……へそから握り拳1つ分下の位置が丹田だ。そこに意識を置く。力を入れるんじゃない、あくまで意識を置く……その部分の暖かさを感じる。
丹田は体の中心点、言わば軸。丹田に意識がある状態は、全身の無駄な力みが抜けた武術的な状態という訳だ。さぁ、振り下ろすぞ――――。
3歩歩いて、袈裟に切る。その練習が一番良いだろう。袈裟というのは斜めに下ろすこと……と言えば分かりやすいか。
【丹田の説明から、次の工程に移る。次はいよいよ振り下ろし、所謂攻撃。まずは見て学べと言わんばかりに瑛月が実践する】
【3歩歩いて、袈裟。ひゅん、という静かな風切り音と共に、白銀が綺麗な軌跡を描いて斜めに下ろされる。力感に欠けるが、恐ろしく無駄のない一振り】
【その後、ゆっくりとスローモーションでそれを再現しながら、それぞれの体の動きや意識を説明していく――――】
必ず両の爪先を上げる意識を忘れずに踏み込む。親指の付け根小指の付け根、踵の3点を意識し、踵を持って刀を押し出す意識。
すると地面からの力がスムーズに伝わって剣に威力が乗る。後ろ足で地面を押し出し、体重が前足に移ると同時に腰が回る。その瞬間、僅かに後ろ脚の膝を抜く。
膝を僅かに折る……という方が解りやすいか。すると僅かに体が沈むから、それと同時に剣を振り下ろす。感覚的には勝手に剣が振り下ろされる感じだ。
――――まあ、全てを同時にしなければいけない辺り難しいが、形をそれっぽくするだけでもふらふらな軌道になることはまずない。
……ジョシュア、君に教えることは今はこれだけだ。他の事を教えるよりもまずこの袈裟を覚えることが最もすべきことだからな。
それに今日はもう遅い。夜に公園に一人というのも危なっかしいからここまでにしよう。君もすぐ様帰宅するように……。
【慣れた動作で刀を仕舞えば、彼に正対して瑛月は終わりを告げた。これでひとまず指導は終わりだ、今日はもう遅いだろう――――と】
【そのまま瑛月は一つ、小さく息を吐いてから振り返る。教えることを教えたならば、もうこんな遅くにこの場所にいるのはお互い良いことではない、そう言うように】
【その薄藍の背中がどんどんと小さくなれば、公園からすっと、静かな歩みで去っていくだろう。帰り際に小さく、控えめに右手を上げるその姿は「また会おう」という事で】
【次に会うときは、きっとこちらが彼の店に行くときなのだろうな、と再会が遠くないことを予感しながら、中邑瑛月は帰路に着くのであった】
/楽しかったです、ありがとうございましたー!
443 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/24(金) 20:38:02.44 ID:N6J4bmPho
【路地裏】
【ここはいつも通りにクソッタレだ。ボロいビルで作られた路地には明かりは無くて薄暗い】
【放射冷却で冷えたアスファルトに夜露が張り付いてマンホールから白く湯気が立ち上る】
―――…クソッ!!あー、もう…ったく…しつこいんだよっ!!
【殴りつけるような銃声。暗い路地に幾つも光る。白い硝煙が狭い路地に漂う】
【建物の影から隠れつつ、手に持ったリボルバー式拳銃で撃ちまくったのは背の高い痩せた男で】
【ツバの広い黒のハットにダークグリーンのレンズのサングラス。ダブルのライダースジャケット姿】
【洒落たシルバーの鋲のついたガンベルトを腰に巻きつけていた。銃は2丁、どちらも大物のリボルバー】
【銃声もなく静かになったことを確認すると握ってた銃をホルスタに収めて、紙巻きの煙草に火をつける】
【煙を大きく吐き出して、建物に阻まれて遠い空に煙を飛ばす。美味くも不味くもないが、いつも通りで最高だ】
【影からゆっくりと様子をうかがうと狙ったかのように銃弾の嵐が突風のように飛んできて慌てて引っ込む】
【落ちそうになったハットを片手で押さえながら引き抜いた拳銃で応戦して、別の道へ駆け出す】
【銃声を聞きつけた自警団やら何やらに出会ったら厄介だ。いや、コレを何とかしてくれるなら今は何だってジーザスに見える】
444 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/24(金) 21:26:59.78 ID:0cm6OxPSo
>>442
足を浮かすことなく歩く……そ、そうですね、凄く……難しいです……
その……普段と全然違うから……意識しなきゃいけなくて……わ、わわっ……!
【普段の歩法と違い、体を浮かさず揺らさず前進するという摺足】
【なるべく体勢が崩れないようにと意識するも、つい足を前に出しすぎてバランスを崩しかける】
【やはり自然に行えるようになるまでは相当な修練が必要になりそうであった】
………………
(つまりは、可能な限り無駄を省いてるって事だよね……)
(僕の仕事でもそういうのはよくあるけど……武術だと本当に一瞬で勝負が決まっちゃうこともあるから……)
(真剣で命の遣り取り……僕にもいつかそんな時が――)
【瑛月の説明を食いるように聞き入り、ごくりと大きく唾を飲み込む】
【改めて剣の世界の凄絶さを知らされたような気がして、知らず手に汗が滲んでいた】
【きっとガンスミスである自分は、剣で殺し合いをすることはそれこそごく限定的な状況……ゼロに等しいと】
【そう考えてはいても、剣を握り……そして学んだ以上はゼロにはならないだろうと】
【――】
ここが、"丹田"………は、はい……やってみます……!
【剣を握っているため手で触れて確かめることは出来ないが】
【へその下あたりにそういう部位があるのだと認識して、意識を集中しながら】
【瑛月の教えに従って身体を動かしていく】
足の三点を意識して……後ろ足で地面を押して……
前足に体重が掛かったら……腰を回して後ろ足の膝を折る――――やぁっ!
【教えられた事を口に出しながら、それに従ってゆっくりと体を動かしていき】
【最後――振り下ろす瞬間に、少々迫力にかける少女めいた掛け声を吐き出しながら剣を振り下ろした】
あっ……
(さっきと……空気を斬る感じが全然違う……)
【ヒュッ――と、拙いながらも放たれた其れは確かに"斬撃"であった】
【先程までのヘロヘロとした間抜けなお遊戯ではない、剣を振るう技術を以て放つ一撃】
【それを感じたジョシュアは、まるで一瞬自分が自分でないような感覚にすら襲われてしばし呆然とし――】
あっ…………えと、はい! きょ、今日は本当にありがとうございました……!
あの、ま、また……よろしければ剣を教えていただけるとすごく、嬉しい……です
今日教えて頂いた事……たくさん練習しますから……だから……その……
【剣をまた教えて欲しい。だが、瑛月がSCARLETの一員として忙しく日々を送っているだろうことは想像に難くなく】
【自分なんかのために何度も時間を使わせていいのかと、迷惑ではないのかと】
【消極的な考えが頭に浮かんでは消えて、結局歯切れの悪い言葉しか出てこなかった】
【――きっと、緊張しすぎていて聞き逃したのだろう】
【"今は"これだけ、と彼が口にしている時点でそのような考えをする意味もないということに】
【ジョシュアがそれに気がつくのは、瑛月の背中に手を振って……その姿が見えなくなってからであった】
【その後すぐに少年は公園から立ち去っていくことになるが、その足取りはスキップでもしそうなほどに嬉しそうであったという】
/お疲れ様でしたー!
445 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/24(金) 22:23:54.58 ID:0AkQm7nu0
【街中――大通りに程近い位置にある、児童公園】
【一周を歩くのに数分かは掛かるぐらいに大きな公園は、ただ、こんな時間には子供の声もせず】
【錆びた遊具や空き缶だけが取り残されて、なんだか――昼間とは別の世界のように、寂しい様子を見せ】
【街灯もひとつしかないなら。新月の夜だ、この空間を照らすのは、ごく人工的な明かりだけ】
う、ん……、……どうしよっかな、することないし……。
……お茶しに行こうにも、一人だし。――別に一人でもいいけど……。
【――その公園の中にひとつだけ人影があった。微妙に錆びたジャングルジム、子供向けなら、ずいぶんとちびっこのそれ】
【そのてっぺんに腰掛ける影。組まれた鉄棒に器用に靴のヒールを引っ掛けて、危うげもなく、バランスをとりながら】
【ふっと視線を伏せて、手は髪をふさっと払う。――それを終えたと思うと、ひらり、その頂上で立ち上がり】
【きらりと、刹那、その身体を包み込むように、魔力が煌いた】
――――よいしょっ、と――。
【ぴょん。文字ですれば簡単だけれど、目で見たなら、その行為はそれなりに危なっかしい。二メートルはある位置からの、ダイブ】
【ずしゃっと鈍い音で人影は地面に落ちる/降りる、――きらりと、桜色/紫色で虚空に引く尾は、魔力の残滓だったなら】
【着地した足元からふわっと巻き上がるのは同じ魔力色をした花びらのような欠片だ。それが、ひらひらと舞って】
……うん、上手に出来た、かな。……ちょっとびりびりするけど……。
【――魔術、だった。先の身体を包んだそれが発動のしるし、足をぱたぱたして何かを確認するしぐさは】
【衝撃を和らげるという術式の効果を確認する。――同時に、まだまだだって思い知って、ちょっと困り顔】
【真っ黒い髪の少女だ。腰ほどまである髪は、落下の際に浮かび上がったのが、やがて落ちて、くしゅっと乱れ】
【それを手直ししながら周囲に散った魔術の残骸を眺める瞳は黒と赤。丸くて釣った、蛇とよく似た瞳のかたち】
【濃い灰色のシャツにワインレッドのジャンパースカート。背面を編み上げて、バッスルをこさえたデザインのそれ】
【上に羽織られているのは分厚い布地のケープ。腰までの長さなら、ふんわり広がるスカートの、その端っこを乗せて】
【足元はヒールの分厚くて高いブーツ。長い靴下を穿いているなら、ちらりと覗いた太ももは、落下の瞬間だけ】
【――ひとまず彼女はそこで自分がもたらした結果をいろいろと確かめている、足を揺らしたり、ぴょんぴょんと軽く跳んだり】
【魔力の発露と魔術の顕現は、分かるひとにはよく分かる。それを察知して、誰かが訪れても不思議ではないし】
【彼女の耳元で煌くアクセサリ。右耳だけのピアスには――宝玉の欠片なんてものが、あしらわれていた】
446 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/25(土) 20:47:55.78 ID:CJVY6j4Qo
【公園】
【そこは錆びた遊具と小さな砂場が申し訳程度に存在するだけの、路地の端にひっそりと存在する小さな公園だ】
【夜も更けてきたこの時間帯はもちろんのこと、昼間でもあまり人が集まらないような場所である】
………………、
【そのような具合だから、ここは人目を避ける何事かを行うには絶好の場所といえた】
【そう、たとえば何も言わずベンチに佇むあの黒い少女も、遊びに来たのでは当然なく、そちらが目的であるのだろう――――】
【件の少女は、黒いロング丈のパーカーに白色のTシャツ、下は赤チェックのフレアスカートとローカットスニーカーという服装だ】
【背丈は平均的だが、白い肌とうっすら紅に染まった頬、短く切り揃えられた太眉に枝垂れるように長い睫毛が特徴的で】
【前髪も顎までで揃えられたサイドの髪も、胸までの長さの後ろ髪も、そのすべてが一直線に切り揃えられた髪型をしている】
【漆で染めたように艶めく黒髪は、乱雑に被ったフードの隙間から流れ出て、街灯に照らされればほんの少し赤紫色を差す】
……………はぁ………。
【年の頃は十代後半ぐらいか。若干適当な服装ときつい面差しのせいで、どこぞの不良と言われれば納得してしまいそうな雰囲気だけれど】
【――――その少女を中心として、なにやら公園全体が神聖≠ネ雰囲気に包まれているように思えた】
【櫻の国の術に詳しいものな見れば、ベンチの四方へ均等に配置された石ころが、簡易的ながら結界を形成していることがわかっただろう】
【少女は筆ペンらしきものを取り出し、膝の上に置いた和紙製の短冊に何事か書き込んでいく。ある種の儀式のようにも見える光景だ】
【そのまま数十枚ほど短冊を仕上げたあたりで作業に疲れたのか、少女は若干八つ当たり気味に垂れ下がった黒髪を払いのける】
【一見、注意力が落ち始めているように見えるけれど――――よほど周到に気配が消されていない限り、公園に誰かが入ってくれば少女は即座に気づくはずで】
447 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/25(土) 22:29:40.82 ID:jvdzWEB80
【――――月光と星々の明かりのみに照らし出された森の中】
【普段ならば平穏で在ろうこの場所も、今宵ばかりは魔獣達の唸りに静寂も打ち破られ】
【その方向を見遣れば一人の少女が魔術を用いて魔獣達を葬っている事が知れるか】
「人々を無意味に殺めるのならば我々教会が処罰します
血には血を以ての償い。血でしか止める事が出来ないならば、其れはイリニ達の役目です」
【純白のローブに白銀の髪。同じ色の双眸は感情を浮かべる事も無くただ魔獣達を敵として認識しているだけの様】
【色々と記すべき事はあるのだが――――何より特筆すべきはその手に装備された“篭手”の様な物だろうか】
【異形の腕を象った其れは大きな魔力を漂わせており、たった一薙ぎでも獣達にとっては致命的な一撃】
【程なくして、その森に舞い戻ったのは静寂だ。無数に転がる骸の中、ぼうっと立っているのはその少女のみ】
【辺り一面が朱に汚れる中、その少女だけは汚れる事無く純白を保ったままで】
「任務の完遂を確認。取り逃した存在は零だとイリニは確信しました
――――少し休んでから帰還します、とだけ告げてイリニの報告は終了します」
【徐に取り出したのは水晶だ。恐らくは通信機代わりなのだろうが――――其れに報告をすれば、再びその場でぼうっと立って月を見上げる事となる】
【魔獣達の咆哮だとか魔力だとかを辿れば此処に辿り着くのはそう難しい事でも無い】
【そして、この場を訪れた者が見ることになるのは上記の通り。血にまみれた中、少女が一人月を見上げているなんて状況】
【声を掛けるにせよ、何にせよ。白の少女は感情を浮かべる事も無く其方を見遣ればじっと視線だけを向けるのだけれど】
【とある遺跡から程近い森の中。何時もならば静寂であろうこの地も、今は不気味な気配に包まれていて】
【見遣れば徘徊しているのは兵士を象った数体の石像。手にした武器は石器にも等しいのだけれど――――鈍器として見れば実に脅威】
【並の人間相手ならばたった一振りで骨を砕き、或いは死に至らしめる程の力も持っているのだろう】
【さて、もう少し視線を奥へと向ければ件の石像達から隠れる様にして大樹に背を預けている人物が一人】
【腰程にまで銀色の髪を伸ばし、緑のローブを纏った女】
【荒い呼吸はつい先まで走っていた事を知らせていて、その視線も石像達に向けられて居る事からこの女が関わっている事も容易く読み取れよう】
「弱ったなぁ…………生き物じゃ無いから話しても伝わらないし…………
でも、ずっとこのままじゃ見つかりそうだし……うーん、コレを戻せば静まってくれそうだけど…………
イリニちゃんもステンちゃんも居ないから私だけじゃ……」
【手にしているのは古びた本と――――手鏡の様な物、か】
【大方、遺跡に眠っていた其れを取った際に石像達が侵入者を排除する仕組みだったのだろう】
【蹴散らすだけの力も無く、逃げたまでは良いが其処から手を打つ事が出来なくなったのが現状】
【――――この場所、魔物が出るとかでも有名で鍛錬を積む者が訪れる事も珍しくは無い】
【旅路で用いる者も多いことから、この場面に出会す事もそう珍しいものでも無く】
【先に女を見つけるか、石像を見つけるかによって展開は異なるだろうけれど】
【仮に女が先ならば何処か不安げな視線が其方へと向けられるだろうし、先に石像に見つかってしまったならば訪れた者へと無骨な其れ等が襲いかかって来るのだが】
448 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/25(土) 23:10:48.92 ID:Hr5yomh0o
>>447
/少し時間がたってしまいましたが、まだいらっしゃるでしょうか?
449 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/25(土) 23:20:41.83 ID:O3iXRlMko
>>447
【静寂に潜む影は赤色】
【影はさながら知ったる場所のように平然と足を進める】
【ここに来た理由は言ってみればなんとなく、いつもとは違う物を感じたというだけ】
―――――――ん
【肌にざわめくものを感じて少し身を竦める】
【得も言えないこの感覚は不快感として身を侵すよう、ちょっとだけ眉を寄せ感覚を伸ばせば】
【徘徊する者達が其処には居る】
………うわわっ!?
【直感的によろしくない状況と察し、声を出せども努めて平静に物陰に隠れる】
【何事だろうかよくわからないが兎に角異常な状況らしい、というのが結論】
【そうっと覗く景色には我が物のように闊歩する石像達が変わらずあった】
(この辺りは確か……なんかの遺跡があったっけ、多分それ関係?)
(だったら悪戯に動かした人がいるんだろうけど……あ、居た……あの人かな)
【赤の瞳はやがてもう一人の誰かの姿を見つけ、首元に巻きつけられた赤のマフラーが踊る】
【これまた朱色の髪を揺らして、視線を注げばこちらに気が付くだろうか】
450 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/25(土) 23:21:27.20 ID:O3iXRlMko
/すいません辞退しますっ!!
451 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/25(土) 23:22:57.02 ID:jvdzWEB80
>>448
/反応が遅れてしまいましたがいますよー!
452 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/25(土) 23:25:16.04 ID:Hr5yomh0o
>>450-451
/なんとー!!すいません、譲っていただきありがとうございます。
>>447
【思えば、こんな場所に足を運ぶのは何ヶ月ぶりだろうか。】
【数年前、旅ばかりをしていた頃の事を思い出し彼女はふと笑った。】
【ざくっ、ざくっ。年季の入ったウェスタン・ブーツが遺跡の大地を踏み砕いていく。】
(―――うーん。この空気、この感覚……久しいねえ。どこか不気味な雰囲気も、今となっては懐かしい、か。)
【一歩、また一歩。好奇心からか、それとも単にこの手の場所に用事があったのか。】
【理由はまだわからないが、このクエストに一人の女性が加わった。土気色のベストに白のシャツ】
【頭には特徴的なテンガロン・ハットを被り、そして豊満な肢体を持った時代錯誤のカウ・ガール―――。】
さて、それじゃ早速―――"休日トレジャー・ハント"と参りますk……おろっ?
【休日、その言葉から察するにどうやら彼女の目的は"宝探し"か。】
【日頃の激務から解放され、森の中の空気にふれ、そしてお腹一杯に味わい】
【ついでに言うなら、何か価値のある物でも見つけてお金に換金したい―――そんな緩い目的を持った、女だ。】
【だがしかし、目の前に広がった光景は立ち並んだ石像と、それに道をふさがれた一人の女性。】
【丁度現れた彼女の方は石像から見て後ろ側、女性からは石像を挟む形で覗き込んでいるのだが】
【静かにそっと近付いていくと、彼女は困り果てている女性の方へと目配せし、そして腰元の―――そう。】
【古びたガン・ベルトに携えた1挺の古典的な銃器―――Colt Navy 51を引き抜いて見せて、そしてウィンクしたのだ。】
(―――オーライ、お嬢さん。アタシに、任せてみな。)
【にっこり、笑う彼女の表情からは自信が感じ取れるだろうか。もしかしたら、その顔を知っているかもしれない。】
【なぜならばそう、この時代錯誤なウェスタン・ガールの名前はそう―――あのセリーナ・ザ・"キッド"であったのだから。】
/
>>451
オナシャス!
453 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/25(土) 23:34:38.27 ID:t+kI8YKxo
【路地裏】
【霜が降りる季節。放射冷却で冷え込んだ夜はアスファルトは夜露に濡れる】
【今どきのファッションの若い3人の男は飲んだ帰りか、大声で話しながら路地裏を歩いていた】
【下世話な話と煙草の煙。彼らの被る緑のキャップは”自称”最強ギャングチームの証だ】
【それは単純な出来事だった。曲がり角から人影が不意にあるのに気がついた。が、彼らは突然に】
【真ん中の男がドンと胸を突かれる。凶器である刀の白い刃が目に入るが理解は誰にもできないでいた。そいつは理解せずに死ぬ】
【そして、一人目から抜いた刀を両手で構え、体の回転とともに横に斬る。二人目の腹を深く斬り裂く。そいつはレインコートに気づいて死ぬ】
【3人目は理解した。目の前の彼奴は刺客であると。だが、片手で握り返した刃の斬り上げで喉を斬られて、声も上げれずに死ぬ】
【彼の被っていたキャップが血だまりに落ちる。路地裏は静かになった。刺客は刀の血振りをし、音を立てずに納刀した】
【刺客は少し離れた所に置いておいたバッグのジッパーをあける。着ていた血塗れのレインコートと手袋、靴にまとわせたビニール袋を押し込む】
【黒の長い髪を一つ結びにした少し背の高い女。切れ長の目で銀縁のスクエアフレームの彼女はスーツに朱塗り鞘の刀という何時もの出で立ちに戻る】
【胸元には金色のバッチ。四つ割菱のマークはマフィアの一組織――富嶽会の代紋であった。彼女は携帯電話を取り出して何処かにかける】
……霧崎です。ええ、こっちは3人片付きました。……ええ、はい。道具はゴミ箱に。…ええ、よろしくお願いします。
【電話を終えると、バッグを拾い上げ その場を立ち去ろうと歩き始めた】
454 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/25(土) 23:49:12.73 ID:jvdzWEB80
>>449
>>450
っと、申し訳無いです!またの機会に是非っ!
>>452
【石像の目的は単純明快。己の邪魔をする者を排除するのみ】
【故に道徳心だとかは無く、例え目の前で幼子が死を迎えようが一瞥さえもしない――――が】
【例え石であっても侮れないのは性能。後ろから近寄る者に対しても直ぐさまに反応を示した。……が、戦い慣れた者から見れば動きは“鈍い”】
【新たに現れた人物は其れ等とは別だ。自分等に明らかな“敵意”を向けて居る事を感じ取ったならば其れを障害と認識】
『――――?……――。――――……』
【ギリギリと石同士を擦り合わせる様な音は或いは声だったのだろうか。ナニにせよ、言語が異なるのならば会話までは読み取れまい】
【女性が理解出来るのは、きっと“敵意”。これまでに何度も感じたであろう其れと違わぬ物だ】
【さて、追いやられていた女はと言えば危ないから制止しようとするけれど――――その笑みに何かを思ったか】
【遺跡だとかに詳しくとも情勢には疎い。精々カノッサやGIFTといった勢力が暴れている事を知っている程度】
【女性に寄せたのは信頼とはまた異なるのかもしれないが、無理に止めないのは似た何かを抱いて居る証左】
『――。――――――。――・―ッ!!!』
【5体の内、3体の像が同時に動く事となる。手にした得物は全て石の剣。振りかぶって震われるのは其れ】
【一振りで大木すらもへし折り、人間ならばたった一撃で致命傷に至る程の威力だが――――当たればの話だ】
【これまで多くの修羅場を潜り抜けた彼女ならば避ける事も実に容易い筈。無論、其処から反撃に転ずる事も】
【気を付けるとするならば――――得たいの知れぬ石の兵士。弾丸に対してどれ程の耐性を秘めているか】
/お願いしますですよ!
455 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/26(日) 00:07:16.21 ID:NtKX4jM/o
>>454
【一瞬、動き出した石像達を見やる。本来ならば、後ろから静かに狙撃、と行きたいところだったが】
【こればかりはどうにも成らない様だ、ガンスリンガーの遺跡泥棒―――セリーナ・ザ・"キッド"は手にした銃をガンスピンし】
ヘイ、―――ヘイ! そこの、あー、……なんて呼べばイイか、……そう! "ゴーレム"ボウヤ!
アンタ達さ、こ〜んな綺麗なおねーさんがいるっていうのに、それを無視して愉しくおしゃべり談義かい?
それとも、ゴーレムから見るとアタシってあんまりイケてない? もしそうなら残念だねえ、人生の半分を損して―――おおうっ!?
【見つかったのならしょうがない。セリーナはそれなら、と躍り出た。】
【彼らが何か示しを合わせているのは分かるが、それ以上の情報はセリーナに伝わらず。】
【だが見るからに"敵"である彼等が、わざわざ打ち合わせする事など一つしかないのは言うまでもなく―――】
―――あっははッ!! 酷いねえ、女相手に5対1とは、ヒール・レスラーのカラオケパーティか何か、かいッ!!
【鋭い剣筋で、荒い石剣が振り下ろされる。セリーナもそれを予期していなかったわけでは無い】
【当然、生身で受けきる事は出来無いので後方へと飛退き一発を回避、次いで二発目を真横へ回転し避ける。】
【三振り目に関しては―――ここで、セリーナは攻勢に出た。なんと、逆に"突撃"する事で石像の懐に飛び込んで回避したのだ。】
―――悪くない剣技だ、当たればタダじゃ済まない、って感じ。
けどそれなら"当たらない様"動くだけ、ってモンさ。そいじゃ、―――ここらで、時代の変化を教えてあげよう、諸君。
"The Gun tha won the west"―――西部を制した銃。
今や時代は、"剣より銃"だよ、ベイビー。その名に恥じない"弾丸"の威力を、得と味わいなッ!!
【飛び込んだ懐から、腰に構えた古式な銃器を振りぬき、一斉に射撃―――そう、神速の早撃ちが炸裂する。】
【先ずは一発、右手に握ったNavyによる三発をほぼ同時に、正確にファニング、連射。次いでもう二発は左手から】
【握り締めたもう一丁の銃、コルト・SAAにより発砲、それぞれを今攻撃してきた三体に対し波状攻撃として連射、連射、連射―――ッ!!】
456 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/26(日) 00:25:50.28 ID:iNo3wNM80
>>455
【金槌を思いっきり石に叩き付けた時の音、とでも表すべきか】
【一、二発では特に変化が見られなかったが――――続けざまに何発も打ち込まれれば流石に石像と言えども“砕ける”】
【死の概念が無く、痛みも無い。其れはこの上なく凶悪な兵士かもしれないが、知性が無ければ只の木偶】
【退く事も知らず愚かにも再度剣を振ろうとして…………其れも適わず、三体は粉塵と化すか】
【――――其れで安心してはいけない。間髪入れず続けざまに突撃してくるのは残りの二体】
【どちらも動きは緩慢であり、先の三体と同性能。ただ、状況を利用するだけの知性は有していたか】
【風圧によって“粉塵”を彼女の顔面に叩き避けんとする事だろう】
【細かな粒子、加えて石ともなれば一時的に視界不良共に目に入り込めば激痛】
【その成否に関わらず、肋骨、頭蓋骨を砕かんと二体が同時に拳を叩き込もうとするが――――】
【まるで猪。人間の様に高度な技術を持たず、ただただ真っ直ぐな破壊だけ】
【左右に体を反らせば十分。仮に視界が不良だとしても…………その距離、銃口の先で捉える事は十分に可能】
【これより先は避けた場合の話、だが。彼らの長い勤めを終わらせるには絶好のタイミング】
【無論、ただでやられる訳も無く裏拳を振るうが――――銃弾の速さに叶うはずもあるまい】
457 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/26(日) 00:43:03.85 ID:NtKX4jM/o
>>456
【―――ゴウ、ゴウゴウ。鈍い炸裂音が、着弾と共に森の中に響き渡った。】
【セリーナの持った二挺のリボルバーから、深い煙が上がった。そして其れにより一瞬だが、視界が歪む。】
【その隙を逃す筈も無く、残りの二体がセリーナへと爆進してくるが、セリーナは其れに対する対処・視認がコンマ数秒、遅延した。】
(―――クッ……砂煙が……ッ!!)
【弾丸で粉々に吹き飛ばされた三体の破片が、残りの二対によって土煙と化し、次々セリーナに襲い掛かる。】
【愛銃たるNavy、通称"弾"末魔に残された弾丸は残り三発。そしてもう一つのリボルバー、コルト・SAAの残弾は四発。】
【十分に対応できる距離・弾数ではある。しかし、視界が潰されたと成れば話は別だ。ガンマンにおいて視界は究極の武器にして弱点。】
―――こん、のぉぉぉぉぉォォォォッ!!
【視界は問わない。当てずっぽうとも呼べる。セリーナは"弾"末魔を振りかざし、そして発砲。】
【放たれた弾丸は石像に向かわず―――……そう、外れたかのように見えた。だが、それは違った。】
【弾丸はセリーナの正面、中空でなんと一旦「停止」し、そして秘められた魔力を解放、弾丸から召還陣を展開―――ッ!!】
―――力任せ、嫌いじゃあない。けどね……ッ!!
【放たれた召還陣がセリーナの肉体を投下したその時、セリーナはセリーナで、なくなっていた。】
【強大な魔力による鎧が全身を多い尽くし、背中に搭載された魔導エンジンからは人造的に生み出した魔力を供給―――】
【全身から放たれた強烈な衝撃波が粉塵を弾き飛ばし、そしてセリーナ"であった何か"は、振りかざされたその剣を両手で受け止める!】
レディ(女性)の扱いはもう少し、丁寧にしたほうがイイよ、ボウヤ。
―――騎士怪醒 <ティターン・アーマー>
【セリーナの銃の真価は召還。彼女はこの一瞬の中で咄嗟に引き金を引き、そして身を護り強化する為の"鎧"―――否。】
【悪魔によって生み出された"パワード・スーツ"を呼び出していたのだった。その名はティターン、「巨人」の名を持つ魔界兵器。】
【魔力の補助動力を持って筋力やパワーが大幅に強化されたセリーナは剣を受け止め、そのままパワー勝負へと移行、すかさず】
――――うおおおおおりゃぁぁっ!!
【二体に対し空いている脚でキックを放ち、そのまま後方へと吹き飛ばそうとするだろう。】
【それに成功し、再び距離を開けることに成功したとき―――今度こそ、彼女の銃は一斉に、彼らを打ち抜こうとするだろうッ!】
458 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/26(日) 01:04:28.53 ID:iNo3wNM80
>>457
【――――肉体と異なり、弾性が無い事が此処で仇となる】
【蹴りによって生じたヒビ。其処に銃弾の嵐を浴びせられるとなれば結果は必然】
【……原形は無く、僅かの間だけ宙を漂っていた粉塵が彼らの名残となったか】
【脅威が去った今、辺りは静けさを取り戻し――間も無く生じるのは、小さな駆け足の音】
【不本意であれど騒ぎを起こした張本人。未だ胸郭が動くのは緊張と走った際の体力が戻っていない故か】
「一時はどうなっちゃうかと思ったけど…………有り難う、お陰で助かったよ
その……怪我、とか……無いかな……?」
【助かった、とは口先だけの感謝に非ず。微笑を浮かべれば、再度礼を述べて】
【続けて遠慮がちに問うたのは、彼女の怪我の有無。曾ての兵士と歴戦の者とでは実力差は大いにあるが――――其れを見抜けるだけの力も無く】
【だからこそ、先の戦闘で負傷してるか否かが心配で】
【…………特に怪我も無い、と告げてやれば安心した様に息を吐く事か】
【見遣れば女が手にしているのは古びた箱。其れに収まっても尚隠しきれぬ“聖”の魔力から、遺跡に収められていた物だと知れよう】
【そして、其れこそがあの石の兵士達を目覚めさせた要因である事も曾てトレジャーハントを行っていた彼女ならば分かる筈】
「えへへ……恥ずかしい話だけど、ちょっと捜し物をしてたらこんな事になっちゃって…………
――――ね。所で……少し、触ってみても良いかな?」
【問わずとも女自身の口からその事も告げられるが――…………その捜し物とやら。詰まり手中に収まる其れが何であるか問うかは彼女次第】
【兎にも角にも、次に女が発するのは脈絡も無い言葉だ。……その鎧、触れてみても良いかなんて】
【心なしか目が輝いている様にも見えるし、何処かソワソワとした態度】
【悪意等は微塵も感じられないが――――新しい玩具を前にした子供の様】
459 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/26(日) 01:23:31.66 ID:NtKX4jM/o
>>458
【―――ひゅるひゅるひゅる。】
【風を切る爽快な回転音を響かせ、セリーナは二挺の拳銃をガンスピン、その後ホルスターへと収納した。】
【視界に残っているのは粉々に成った石像と、未だ手付かずのままの―――いや、お手つきは有った様だが、前人未到の遺跡のみ。】
【加えて言うのならば、守る事に成功した"女性"もまた―――どうやら、無事だった様で。セリーナは安堵し、肩を降ろした。】
オーライ、オーライ! こっちは無傷……ってワケでもないけど、それなりに軽症で済んだ。
ちょいと、腕が軋むけど骨までイッテるもんでもないし、銃が撃てるんだから無問題、ってところさね!
そっちこそ、破片が吹き飛んだり衝撃波で髪形崩れたりとかしなかった? ま、してても弁解はできないけど、ね。あっははは!
【そう言って豪快に笑うのは、戦闘が終わって一息ついているからか、それとも元の性格がこうなのか。】
【ともあれ、この戦闘の腕前を見るに、名前は知らずともガンマンとしてそれなりに腕が立つと言う事は証明できた筈。】
【今後もし、この遺跡でのクエストを続けるのであれば―――、まあ一定の戦力に成るであろう事は、間違いないと言っていい。】
ところでそれよりもさ―――ワオ、面白そうなモノもってるね、君!
見た所、"ソイツ"を拝借したらさっきのソルジャーさんのお怒りを買っちゃった、って感じ、かな?
迂闊なのは命に関わる、とはいえ冒険しなきゃ宝は得られないし―――ま、今回はアタシがいて運が良かったね、お嬢さん!
ところで、貴女の名前は? アタシはセリーナ! セリーナ・ザ・"キッド"さ! よろしくねっ♪
【「どうぞどうぞ、触ってもいいよ、なんならお姫様抱っこでもしようか」―――なんて言って】
【彼女は挨拶代わりに鎧を纏ったままの手を差し出し、そして自らの名を名乗った。相手の名前も、そして素性も分からないが】
【どういう存在であれ、困っていた事に代わりはないし何より此処にいる以上は同業者だ。分け前が減るのは悲しいが、まずは宝が先。】
そうそう、鎧を触る代わりに、その手に持ってる"箱"、気になるんだけど正体は分かる?
たぶん、単にあの兵隊さんたちの起動キーだった、ってだけじゃないと思うんだ。
むしろ何か大事な物を護っている"鍵"、みたいなさ! 貴女は何だと思う?
460 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/26(日) 01:53:37.05 ID:iNo3wNM80
>>459
「うん。お陰様で、ね。髪も特に気にはしてないし……
あ、後。お姫様抱っこは別に良いよ…………私、凄く軽い訳でも無いから……」
【そんな事を言いながらも差し出された手を握る――のでは無く、ペタペタと触れ】
【その様はトレジャーハンターと言うよりもどことなく学者に似ている、か】
【元より、脅威から逃げるだけの脚も退ける実力も無い所を見れば……遺跡に潜るには少々危なっかしいが】
「――――スイ=アルカ。趣味で遺跡を探索したり、色々調べたりしてるんだけど…………」
【遺跡の調査。失われた過去に興味を抱く者はいつの世も存在していて、この女もまたその一人なのだろう】
【眠っている宝を取る、よりも遺跡その物に興味を抱いているのか】
【今回はこの遺跡を探り、騒動を引き起こして】
「……うん。コレ、ね。奇病を治す為の薬の材料なんだって
ずっと昔に流行って、今はもう掛かる人なんて一年に一人程度なんだけど――――私の知り合いの子が、その病気になっちゃって
大事な何か……と言えば、そうなのかもしれないね。その病気が流行ってた頃、盗まれないようにって当時の偉い人がこの遺跡を作って収めさせたらしいから…………」
【身体が少しずつ肉塊と化して行く奇病。其れを治す薬こそが、件の遺跡に収められていた宝――――詰まる所、女の手中に収まる其れなのだろう】
【何時の刻にか流行った奇病。其れを治す為の薬を、悪人達に奪われぬ様に古代に居たこの場の統治者が収めさせた】
【知り合いの子を助けたい故に単身で遺跡に乗り込むも、守り手である石像達を目覚めさせてしまい帰る事もままならなかったと一連の流れを告げ】
【更に遺跡を探索するならば金目の物は幾分残って居る。だが、古代のアイテムだとかは存在する事は無い様で……少なからず、女自身の目的は果たされているのか】
「えっと……セリーナもコレを探しに来たの?全部はあげられないけど……助けて貰ったし、半分なら――――」
【そして、目の前に居る彼女もこの薬を求めて訪れたとでも思ったか】
【流石に子供の治療に使うため全てを譲る事は出来ないが半分までなら――――と】
【今となっては滅多に見ない薬。売るなりすればそれなりの値段が付くだろうし、薬学に詳しい者に手渡せばまた異なった効果を現す事も期待は出来るが……】
461 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/26(日) 01:55:15.72 ID:NtKX4jM/o
>>460
/申し訳ありません!ちょっと眠気がきつくなって来たので、一旦此処で止めてもらっても宜しいでしょうか。
明日以降に夜続きを再会したいと思うのですが、大丈夫でしょうか?
462 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/26(日) 02:12:04.09 ID:iNo3wNM80
>>461
/了解でありますよー!それでは明日以降に夜に再開といった形でお願いしますです!
/適当な時間にしたらばでお呼び頂ければっ
463 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage]:2014/10/26(日) 21:52:24.32 ID:51Umiovc0
【水の国の寂れた一都市】
【人の往来の多い市場で、人々は奇妙な『匂い』を一斉に感じた】
【揮発油のような『匂い』、さっきまでは全く存在すらしなかった】
【人々の視線が匂いの強いほう…発生源へと一斉に向けられる】
【発生源と思われる場所には一人の男】
【とげのように反り立つ金髪、全身を覆う黒革製の拘束具じみた衣装】
【口元も黒いガスマスクのようなもので覆い、唯一露出した眼部は爬虫類のように温度を感じさせない】
【最も奇妙なのは男の周囲に浮かぶいくつかの球体】
【時にゆがみながらも無重力下のように球状を保つ液体】
【極めて透明だが、火の光に虹色の光沢をはね返していることから水ではないのがわかる】
【そしてそれが『突然現れた匂い』の発生源であることも】
【能力者の恐ろしいところは銃や刃物のように所持が分かりにくい点だ】
【例えば、この街のように、中央の大都市がたびたび会うテロと無縁な場所で突然能力を使えば】
【誰かが逃げろと叫んだときにはすでに遅かった】
【男は表情にも動作にも――もちろん目にも一切の感情を浮かべず懐から出したマッチに火をつける】
【男の周囲に浮かんだ球体はそれが合図とばかりに一斉に周囲に飛び散った】
【途端に男が投げたマッチから火が付き、周囲は紅蓮の炎に包まれる】
【まさしく地獄絵図だった大人も子供も男も女も】
【皆一様に火の痛みから逃げるため踊り狂っていた】
【その元凶たる人物は一人、自分を中心にできた安全な空間で立っている】
俺はお前たちのすべてを否定する。
【タダ先ほどまでと違うのは、男の目に感情がうかんでいたことだ】
そして俺のすべては肯定される。
【愉悦と快楽にゆがむ残忍な感情が目に浮かんでいた】
464 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/10/26(日) 23:25:58.57 ID:d7Dof1e3o
いい空だ…
【長い白銀色をした髪を持つ男が一人、山積みになった死体の上で空を眺め】
465 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/27(月) 19:03:54.18 ID:pPuMk7Ub0
【街外れ――自然公園、遊具の集まるエリア】
【日も落ちた広い空間に遊具たちの影が落ちる、人外じみた、いっそこの世界の理から外れた生き物のような、影の林立】
【宇宙人か何かが侵略してきたような光景――地面から視線を上げれば、そんなのただの空想だと気づけるけれど】
……誕生日だからって、いいこともないの、だが……。
【空には細い三日月。遊具たちの群れの真ん中に直立する街灯は、もはやこの気温では虫も集らない】
【ピラミッドみたいに段々になった遊具があった。ちょっとした小山みたいなそれ、その天辺に座るのは、王様でもなんでもなく】
【抱えた膝をぎゅっと抱きしめて、膝の一番高いところにおでこを乗せる、――そうして、呟いた声が夜で擦れる】
【――くしゅっと毛先に丸々癖のある金髪の少女。薄くヴェールを掛けたようにピンクがかる金髪が、夜に艶めいて】
【あどけなさを多分に残す顔付きと、その中で異質めいて鋭い勿忘草色の瞳。拗ねた子供みたいな表情を貼り付けて】
【生成りとオフホワイトのワンピースは布地が多くって丈も長い。小柄な彼女の体を隠しこんでしまうほどのボリュームで】
【ちょこんと覗くつま先は、かざりっけのないパンプスがはめ込まれていて――それが、ハの字に並べられていた】
【中学生ぐらいの少女だろうか。身長も低ければ体つきも細い。あどけなさというか、未発達な印象を抱かせる、彼女は】
【家出娘みたいにただ膝を抱えて、ぼんやりと――何をするでもないなら、砂場に忘れられた子供のボールみたい】
だが、まあ、しかし、………………――ケーキくらいは買うかね。
【いかにもつまんなげに呟く声は古書を連想させるみたい、僅かに古びた印象と、擦れたような声質が目立って】
【きっと自分の誕生日のことなのに、年頃めいて喜ぶ仕草がない。ケーキですらかったるい、そう思っていそうな様子】
【――はあ、とため息を吐いて、彼女は重たげに頭を持ち上げる。……持ち上げるだけである。そして、あたりを見渡し】
【もし誰かが通りがかったりするなら――なにかそれしかすることがないみたいに、見つめてみたりするのだった】
466 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage]:2014/10/27(月) 21:42:50.59 ID:z6RVBswz0
【風の国、地方都市、高い建物に囲まれた路地裏】
【月の光さえ届かぬ暗黒】
【風もなく湿り気とカビ臭さがいつまでも鎮座している】
「やめて…やめてくれ…」
【震えた男の声】
【酷く怯えたギャング風の男から発せられたそれに耳をかす者はいない】
【そう、ギャングの目の前に立つ全身黒ずくめの男すら】
【その必死の命乞いに何ら興味を示さない】
「た…ただ、おれは、自分の、自分の『能力』で『遊び』たかっただけなんだ」
【それでもギャングは必死に弁明を続ける】
【壁際まで追いつめられ、そこに座りこんで動けなくなった彼には】
【もうそれ以外の方法はないのだ】
「あ、あんたが『能力者』と知っていたらこんな真似は!『無能力者』で遊びたかっただけなんだ!」
【目の前に立つ、全身総黒革の男は、まるでギャングを気にせずコートの内ポケットから】
【使い捨てライターを取り出す】
【その様子を見たギャングの表情が悲壮なまでの恐怖に塗りつぶされる】
「たったのむ!命だけは助け」
俺には関係ないことだ。
【口元を覆うガスマスクのような器械の奥から発せられた言葉】
【ヤクザの必死の命乞いを、あくまで平然と切り捨てる】
俺はお前のすべてを否定する――そして俺のすべてが肯定される。
【ギャングの表情がいよいよ絶望に染まる】
【ギャングの脳裏に『仕方ないことだ』とだれの言葉か反響する】
【『つけを支払う時が来た』『死んで償え』『だれがお前なぞ助けると』――】
467 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/28(火) 23:01:19.80 ID:mDgKOW6Vo
>>460
【一応、お姫様抱っこに関しては冗談のつもりだったのだが、さておき。】
【凄く軽い訳でもない、という言葉に関しては「うっ」と引っかかった様子を見せるセリーナ。】
【見た所その彼女ですらもセリーナよりは小柄に見えるが―――なら自分は? 色々考えてしまったのだろう。】
スイ、アルカ……オーライ、それじゃ「アルカ」って呼ぶ事にするね!
アタシの事はまあ、「セリーナ」でも、「鎧のおねーさん」でも何とでも呼んでくれていいよ、
あんまりに酷いあだ名じゃなければ、ね。ふふっ。
さて、それで……趣味、か。趣味なら仕方ない、アタシに其れを止める権限は無いね。
けどアルカちゃん、こういう場所って言うのは―――趣味って言うくらいだから理解しているとは思うけど
往々にして危険が付き物だ、今みたいのももちろんそうだし、これで済まない場合もある。危機回避の為にも、
今後は独りでこういう場所に来る事はなるべく止めるべきだ、って一応忠告はさせてもらうけど―――……そっか、なる程ね。
【セリーナは一旦言葉を区切り、彼女の語った「箱」の正体について耳を傾けた。】
【薬の材料、というと漢方か何かの様に植物が思い当たるが、これは見た所そういう物ではない。】
【つまりは、セリーナの常識では測れない存在、という事なのだろう。そしてそんなものが必要なほどの疫病とは。】
【少なくとも、彼女は単なる好奇心から此処に踏み込んだのではなくて】
【友人を救いたいと言う願いからこの場所に立っていたのであった。勇気のある女性だ。】
【少なくとも、セリーナには「仲間を救いたい」というその気持ちが痛いほど良く分かって、説教は途中で止まったのだった。】
―――そういう話なら、仕方がない。
アルカちゃん、貴女はとても勇敢で、そして立派な心を持っているね。
友達の為に危ない所に踏み込もうって、そんなことなかなか出来ることじゃないよ。
ただ、―――それでも、勇気と無謀は別!
もし今後こういう事態に陥ったのなら、周りの人間を頼ってみたり、
それこそ「プロ」に依頼するのも手段の一つだ。例えば―――そう、人助けを仕事にしている"アタシ"みたいのに、ね。
【セリーナは鎧を解除すると、普段の姿へと戻り改めて彼女と向き直る。】
【そして自分の名刺を差し出して、UTという組織に所属する旨を伝えるだろう。】
【今後も何かあれば是非とも頼って欲しい、とも伝えて。そして薬に関していえば―――。】
いや、実はアタシの方はむしろ、其れこそ本当に「趣味」というか、まあパトロールの一環で
こういう場所にも足を踏み入れてる、ってだけなんだ。これで世知辛い世の中だからね、
トレジャー・ハントの一つや二つしておかないと、資金繰りも上手く行かなくてさ。
そんなわけで、お金目当てってワケさ。だから、その薬はアルカが持っておくべきだよ。
【流石に、薬に関しては受け取りを拒否するだろう。事情が事情だ、沢山持っていてダメと言う事はあるまい。】
【それよりもむしろ、奥にあるであろう金銀財宝の方にこそ興味があるようで―――。】
468 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/28(火) 23:32:28.51 ID:BD8Im/aD0
>>467
「う、うん……分かっては居るんだけど―――――
何時もは教会の子や、自警団の人に手伝って貰ってるんだけど今日は都合が悪かったみたいで……
で、でも……苦しい思いをしてるなら直ぐに助けてあげたくて……」
【指を突っつき合わせる様にして紡いだのは自分なりの言い訳】
【――――咄嗟に思いついた嘘でもあるまい。ミイラ取りがミイラに、と言う訳でも無いけれど本人が死んでしまえば届ける事さえも出来ないのに】
【教会、と言えば以前まで一悶着あった場所でもあるし――――派閥にもよるのだろうが、十分な戦闘能力を持った者も居ることは知れているか】
【その者と自警団の者とが都合が悪く頼めなかったから、と】
【優しさを優先した所で全ての命を救える訳では無い。今回は運が良かっただけで――その事も自覚しているのだろう】
【後半に進むに従い声も小さくなる……が。少しでも褒めて貰ったならば嬉しそうに表情も緩むか】
「――――じゃあ、また何時か遺跡に潜る時はセリーナにも頼んじゃうね?
……あれ、でもこういうのってお金要るのかな…………。私、何時も友達に頼んでたからよく分からなくて…………」
【名刺を受け取れば暫し眺めた後に懐へと仕舞う】
【「お言葉に甘えて」と付け加えつつ、またの機会があれば頼むと言うが――――其処で露呈したのは世間知らずな一面】
【普段は友達・仲間に依頼している。流石に無報酬では無く、相応にお礼をしたりしているが――果たして、世の中の其れは一体どの様になっているのだろうかと】
【ギルド等の依頼を受ける事はあっても、自ら依頼する事が無い。だからこそ、それに対しての報酬はどうすれば良いのかと悩み】
【――――当の本人を前に、真剣に悩む姿は中々に滑稽だが】
「……――――お宝も良いけど、遺跡自体もとっても面白いんだよ
ずっと昔に作られた物が今も残ってて……何で残されたのかも分からないし、なんで此処にあるのか伝える人も居なくなっちゃって……
その意味を発掘するのがとても面白くて……ずうっと昔の物の意味を知れた時が一番楽しいかな――なんて、ね
うーんと、私はもう少ししたら製薬に取りかからなくちゃいけないけど……
最深部には確か首飾りがあった様な――――ごめんね、金品は目的じゃなかったから取ってきて無いけど……
でも、ええっと……きっと此処なら高く買い取って貰える筈だよ
色々面白い物もあったりするから見てみると意外と掘り出し物があるかもしれないよ?
前は……なんだっけ……マスケット銃……?の一番最初に作られた物とかもあって……」
【冗談めかして語るのは遺跡だとかの魅力。コレに関しては同意する者もしない者も多彩であろう】
【宝が目当ての者。遺跡自体が目当ての者。或いは、良からぬ事を企む者――――実に、様々】
【歴史の探究者と言えば大袈裟だが、失われた曾てを紐解いて行く事を喜びとしているのは間違い無く】
【――――さて。“箱”以外の物は取ってきて居ないが道中に宝があった、と】
【間を置かず書いて手渡したのは“バルモド商会”と書かれた紙。中々に発展した町で、買い取り価格が良いと評判の場所】
【売る者と買う者とで日々賑わう其処の場所を記した物。謂わば骨董品を取り扱う店が多いのだが、中にはマニアには涎物の掘り出し物も多いのだとか】
469 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/28(火) 23:54:27.84 ID:mDgKOW6Vo
>>468
【セリーナも別に、怒っている訳ではなかった。】
【ただし、友の為とは言え、実力の伴わない者が危険な場所に出入りするのを】
【勇敢で善行だからという理由で推奨する事も出来ず―――言い分も判るだけに、困ったような表情をしていた。】
……、そうだね。
アタシにも経験があるよ。まあ、ピストルでお金を稼ぐ稼業をしてると、
似たような場面には良く出くわすんだ。仲間の命をとるか、それとも安全な道をとるか―――……。
多分ね、どっちを選んだとしても、どっちも正解とは言い難いんだ、この手の話って。
と言うよりもむしろ、正解なんて無い。あるとすれば―――……無事に全てを終わらせた時にだけ、其れを主張できる。
結果論かも知れないけど、巡り合わせは必ずある。そして、アタシとアルカちゃんは出会えた。だから今回は―――それで、イイのさ。
(にしてもそうか……教会、教会ね。果て……これもまた、"巡り合わせ"の一つ、なのかねぇ。)
ん? ああ、依頼は依頼だからね、勿論お金を取る事も有るけど―――急ぎで助けが必要なら、話は別さ。
今回の場合には、ウチみたいな会社は無償で動くから安心してよ。そうじゃないと、流石に評判が悪くなる、ってもんさ!
それに、報酬っていうのは何もお金だけじゃあ、ない。色んなもので代替出来る。例えばそう、それこそ集めてきた宝石類とか、ね。
【そういって彼女は、"バルモド商会"について書かれた紙をじっ、と見つめる。】
【古式なマスケット銃、アンティーク銃器マニアのセリーナニは垂涎物の商品に違いなくて。】
【なるほど、コレは興味深いと―――今後顔を出す事を約束して、そして遺跡の方を改めて見やるだろう。】
―――にしても、そうか。"首飾り"ね。
どれだけの価値があるかはわからないけど、安物じゃないのは確かなんだね? アルカちゃん。
そういうことならちょーっとばかり張り切っちゃおうかな♪ 久しぶりの探検に腕がなる―――っと、言いたい所だけ、ど。
アルカちゃん、他に用事が無いのなら、製薬を急いだ方が善い。
もし地元まで戻るのなら、入り口で止めてあるアタシのバイクで送っていくけど、どうする?
幸い此処には余り人が来ないし、それに人助けを中途半端な形で終わらせるのもなんだか、変な感じだしね。
【―――先ずは、人命といったところか。セリーナは軽くウィンクすると、送迎を申し出るだろう。】
【もしアルカに特別な移動手段があるのならば、話は別になるが、はて。】
470 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/29(水) 00:16:07.55 ID:flhqPgi30
>>469
「宝石、とかは余り持って無いから…………それじゃあ……うん、今度までに何かめぼしい物を見つけておくね
首飾りは――――多分、大丈夫。きっと高い値段で買ってくれると思うよ
私が調べた所大分昔の物だし……貴金属で間違い無かった筈だから、ね」
【宝石の類は無いが、他の物ならば色々と持って居る。尤も、何処かでトレードでもしない限り金になる物では無いのだが】
【送りに関しては脚も無く、転移に必要な道具を持って居ない今は実に嬉しい提案】
【微笑みを浮かべて頷こう――――とした次の瞬間、空から舞い降りてきたのは“白”と形容出来る小柄な人物】
【純白のローブを纏い、顔はフードに隠されて見えないが零れる髪は同じ白】
【遺跡を守る新手か、と思えばそうでも無く】
【背に生えているのは精密な機械を連想させる様な翼。やがて紡がれるのは、抑揚の無い少女の澄んだ声】
『その必要はありません。アルカはイリニが直接届ける様、命令が下されました
このままイリニが教会まで運び、揃えた製薬の材料を手渡す事となります
それならば教会の深部に入るまでの手続きも必要なく滞りも無く終える事が出来るとイリニは考えます。セリーナ・ザ・"キッド" 』
【――――声はまだ幼い。それなのに、感情を感じるとこが出来ない位に冷たさを孕んだ言葉】
【当のアルカを見てみればこの少女こそが先程言って居た教会の友人である事が知れるだろう】
【苦笑いと共に告げるのは「不躾な言い方をする子でごめんね」だとか】
【……何であれ、教会の者が来たとなれば別れも近いか。少女が掴むのは、女のローブの袖】
【其れは有無を言わさずに連れて帰ると言外に現している様でもあって】
471 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/29(水) 00:40:23.36 ID:dH9Nd8UGo
>>470
【貴金属、それにかなり古いもの―――となれば、二束三文の売値が着く事はあるまい。】
【セリーナはそれなら、と安心をして、遺跡の方を物欲しそうに見やる、が―――矢張り急務は製薬だ。】
【身体を張って友を救おうとした少女が目の前に居る以上、UT所属の自分が其れを放って宝探し、なんてワケには行かず。】
―――目ぼしいものが見つからなくっても、一度ウチに顔出してみてよ。
仕事の事務所でもあるんだけど、一応酒場も併設しててね、顔見知りには一杯奢るって決めてるんだ。
それになんていうかね、アルカちゃんは結構お金のなる木……じゃなかった、"遺跡"に詳しそうだから、ゆっくりお話したいし、ね♪
【後半、ちょっと本音が見え隠れしたようにも聞こえるが、ともかく。】
【セリーナ自身は、この邂逅を良いものだったと思っている様なのは確かだった。】
【ここで恩を売る―――ではなくて、貸しを作っておくのもきっと悪くない。そう考えていた直後、だった。】
―――ッ!? アルカちゃん、下がって……ッ!?
【唐突に、天空から舞い降りてきたその影に対しセリーナは素早く対応、身構えて】
【アルカを庇うように自分が正面に立ち、まだ弾丸が残っているColt Navyに手をかけると】
【その正体を見極めるように相手を視界に捉え、そしていつでも"抜き撃ち"が出来る様注意深く、見つめるが―――、】
……"教会"……? ッて言う事は、アルカちゃん彼女は―――……オーライ、安心したよ。
この真っ白な彼女がさっき言ってた、"協力を仰いだ友人"ってワケだね、これでようやく納得が行った。
でも次からはもう少し、目に付く様な現れ方をしてくれると、アタシの心臓に有り難いね、えーっと……"イリニ"、ちゃん?
【アルカの言葉、そして少女―――イリニ自身の言葉を聞いてどうやら敵ではないようだ、と警戒を解くセリーナ。】
【場所が場所だけについつい身構えてしまったが、これもまた職業病なので赦して欲しい、と照れくさそうに頬を掻いた。】
【さて、しかしそういう事であればセリーナの役目はここまで、という形になるだろうか。折角の出会いだったが、別れは唐突だ。】
それにしても、イリニちゃんの方はアタシの事を―――……
いや、教会関係者でアタシを知らない方が可笑しいのかな?
この前の事件の時は、色んな事があったし、お世話にもなったからね。
残念だけど、お別れみたいだアルカちゃん。
けどその内、絶対ウチ<UT>に遊びに来てね、そうそう―――
勿論、そっちのイリニちゃんも、それに病気を治したら友人も、是非是非、ね!
ともあれ、先ずは製薬が先決だ。貴重な品物らしいから、護送任務の方はしっかり頼んだよ? シスター・イリニ。
アタシはそうだね、まだ此処に居ると思うから、何かあったらすぐ戻ってくる事。いいかい?
【送り迎えは素直にイリニに頼む方が良さそうだ。そういう強い意志のような何かを感じたし】
【アルカはともかくイリニは命を受けている、ならば彼女の仕事を邪魔するのも良くないと判断し】
【しっかり送り届けてね、と軽く敬礼し挙句は「シスター」等と呼ぶが、勿論それも好意からくるもので】
【終わったら酒場のほうに何時でも顔を出してね、と声をかけると、アルカが発つのを見送ろうとするだろう―――。】
472 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/10/29(水) 01:03:54.35 ID:flhqPgi30
>>471
「あのねぇ、セリーナ……心の声がダダ漏れだよ…………もう……
――――うん。それなら、暇が出来た時にでもお邪魔させて貰おうかな」
【金の成る木と例えられればジットリとした視線を送るのだが、その後は口元を隠すようにした小さく笑って見せた】
【怒った様子も無く、寧ろ面白い冗談として受け取ったのだろう】
【誘われた事に対しては暇が出来た時にでも是非、と答えて】
『イリニは最も効率の良い進路を見出して進んだまでです
――――セリーナの事はグリース様から何でも粗暴な人物だと聞きました。イリニが知っているのはその情報のみです
言われずとも、イリニの遂行した命は殆ど全て完遂しています。況してアルカを教会に届ける事はこれまでにも数度行っている事ですから造作も無い事ですとイリニは告げます』
【子供らしい愛くるしさも何も無い。ただ淡々と告げるだけで、それ以外の感情は無く】
【機械仕掛けの翼を一度動かせば其れが別れの合図なのだろう】
【飛び立つ――――その寸前】
「……今日は本当に助かったよ。有り難うね、セリーナ
今度お邪魔するときは何かお土産持って行くから。――――それじゃあ、また何時か――……」
【微笑と共に告げた其れが最後。手を振る間も無く、白の少女に連れられて夜空へと舞い上がる事となろう】
【それから先は自由。遺跡を探索するならば、先にアルカがトラップの解除を終えていた為に特に危険も無く入れるし――――星々が綺麗に瞬いているから、とその場で休んでいるのも】
/っと、この辺りでしょうかっ!お相手有り難う御座いましたですよー!
473 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/10/29(水) 01:18:50.43 ID:dH9Nd8UGo
>>472
【隠すだけ無駄、という言葉もある。取り繕って後々バレる本性は、そりゃもう醜く見えるものだ。】
【この女は少しあっけらかんとし過ぎているが、そうして自分がどういう人間が最初からアピールしておくと】
【その方が互いの為にもなる、という言い訳をしつつセリーナもまた、彼女に合わせるように笑顔を見せるだろう。】
うむ! 是非とも来てくれ給え!
その前に、先ずはやる事をやって、だけどね。
製薬の方、しっかりやるんだよ? 折角手に入れた薬だ、大事に―――って、ちょっと待った! 粗暴!?
……、なるほど。グリースか。言うまでもないし疑うまでもないけど、"アレ"か。
散々アタシをからかって、店に可愛い子を出せだの、侍らせたいだのと言っておきながら
人の事は粗暴だなんだと触れ回るとは……ふ、ふふっ…… あ ん に ゃ ろ ー ッ ! ! !
あ、あのねぇイリニ!? 付き合いが長いなら判ってるとは思うけど、"アレ"の言葉を真に受けちゃ―――……行っちゃった。
あーもう!! イマイチ締まらなかったなあ、それもこれも全部全部ぜぇ〜んぶイリニの……じゃない、グリースのせいだからね!
大体、あれだけ色々有ったのに結局情報に関してお礼も何も出来てなかったし……今度会いに行って直接文句言ってやる、絶対だ!
―――……ともあれ。まあ、アタシはアタシのやるべき事をやります、かっ!
【中空へと去っていった二人に向けて散々と恨みつらみを叫んだ後、気を取り直した様にセリーナは】
【ガン・ベルトに鎮座している二挺の愛銃へと次々に弾薬を装填、全弾を充填完了させるとハットを深く被りなおして】
【目の前に聳える遺跡の方へと足を踏み入れていく―――目指すは金目のもの。首飾りもその一つ。そして―――其れらに加えて。】
……思い出すねぇ。アンタと逢った時の事を。……ね、"相棒"?
あの時も確か……アタシは、どこだったかの遺跡で、アンタを見つけたんだった。
【再び見つける事が出来るかもしれない、第二の"魔銃"に思いを馳せつつ―――……】
【過去に、相棒と出合った「あの時」の事を思い出して、セリーナは久しく足を踏み入れていなかった遺跡の中へと、入っていった。】
/お疲れ様でしたー!絡みありがとう御座いました!
474 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/29(水) 22:19:08.86 ID:DJNvzJTqo
【公園】
【都市の中心にある緑の多い公園。しかしこの時間になれば人も少ない】
【昼間はウォーキングやらランニングが趣味の人間がグルグルと回っているが】
【この国、この季節独特の夜の寒さのお陰で人影は見られない。ただ等間隔に街頭が光る】
………寒っ
【ベンチに座り、やたらに長い足をだらしなく伸ばして片腕を背もたれに回している男は木枯らしに身を震わせる】
【黒いスーツに細身の黒のネクタイ。オマケに黒いレンズのサングラス。スマートな葬式帰りのような服装】
【男はベンチに深く腰掛けながら、煙草をふかしていた。指に挟んだシガレットは赤く光を灯し、白い煙が細く立ち上る】
【ただ、そのベンチのすぐ横にある看板にはノン・スモーキングを示すマークが描かれている】
【先進的な都市ではよく見られる。取り締まる人間に見つかれば多少の罰金は免れない。だが、知ってか知らずか】
【彼は煙草をもくもくと吹き上げる。ベンチにはビールと思しき缶もあるが、ノン・ドリンキングの標識は無い】
475 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/29(水) 22:49:29.56 ID:OZTC/lIM0
>>474
【少し前まで暑かったはずだのに、気付けば、冗談みたいに冷たくなってしまった風】
【身体を小さく縮めるのは野鳥とか野良猫ばっかりじゃない、人間も――或いは、彼女も、小さくなって】
……ここ、煙草吸っちゃ、いけないんだよ。
【夏よりも気持ち小さくなった身長がすぐ傍に立つ、寒そうにコートの襟に顔を埋めて、身体を縮めて、――掛ける声は、鈴の音色】
【前髪の向こう側の眉はなんとなく煙草の煙を嫌そうに見ている気がした、丸くて釣った眼は、ぱちくりと瞬いて】
【真っ黒い髪をハーフアップにした少女。三つ編みとリボンで飾った髪は、月明かりに天使の輪っかを浮かべて】
【分厚い布地の赤いコートは秋というより冬用のもの。襟元に飾ったフェイクファーがふかふかと夜風と吐息に揺れ】
【きっちりボタンを閉められたコートの裾から覗くのは黒いスカートの端っこ。ふわふわとレースで作ったフリルが見え】
【厚手のタイツとヒールの高いパンプス。分厚い袖から覗く指先、左の薬指には蛇を模った指輪があって、きらり】
…………あと、これ、貸してあげてもいいよ。わたしの手が、あったかいうちなら――。
【その左手が何かを持っていた。少しだけの間を空けてから伸ばしてくる手、差し出すのは、ちっちゃなカイロだ】
【手のひらサイズよりも少し小さい。なんかかわいいキャラクタの絵が描いてあって、いかにも子供とかが好きそう】
【だけど小ささとか柄は暖かさに影響しない。素直に受け取れば、じんわりと――ちょっと熱いくらいの温度を感じられ】
【寒いって独り言を聞きつけたのだろう。受け取るなら空っぽの手をポケットに戻して、受け取らないなら、それでも手はポケットへ】
見つかったらお金取られるよ――、……誰が取るのか、知らないけど。
【なんかすでに態度が真冬。寒そうにコートのフェイクファーに顔を埋めて、彼女は、そんな風に警告するのだった】
476 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/29(水) 23:23:36.15 ID:DJNvzJTqo
>>475
【サングラスの男はそばに立つ少女に気がつく。だが、首を軽くフッただけで】
【何も言わない。挨拶もない。煙草をくわえて、片手をフリーにすると極自然に手をベルトに】
【雑に収めたリボルバー式拳銃を取り出して、軽く気取ったように回した後、撃鉄を起こす】
【そして、目標に見向きもせずに引き金を引く。目が醒めるようなフラッシュとノイズは激しく照らす】
【3発。ベンチの横にある。お節介な”ノン・スモーキング”にターゲットよろしく打ち込んで、代わりに穴をあける】
ルールなんてこんなものさ
【気だるそうに、煙を器用に口の端から吐き出すと、拳銃を元のスラックスのベルトに挟み込む】
【ビールの空き缶に吸い殻を押しこみ、残りで火を消すと背伸びをするように男は体をよじる】
まあね、何したって金は取られるもんさ。……誰でも、チャンスがあったら取るだろうね
477 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/29(水) 23:36:09.01 ID:OZTC/lIM0
>>476
【ふわふわとした偽者の毛皮に顔を埋める、吐息はまだ白くもなんともないけど、彼女にしてみれば大体同じ】
【息が白くても白くなくても寒かったら寒いのである。――だから、カイロを受け取らないなら、独り占めしてしまう】
【元のポケットに戻して、手をぬくくして……、あったかさに指先をとろかしていると、なぜだか彼が銃なんて取り出して】
……?
【前みたいに、見ただけで怯えたりはしない――けど、きょとんとした顔、何をするかなんて分かっていなかったようなら】
【寝耳に水のすっごい版みたいな衝撃。三発なんて彼女をびびらせるのには十分すぎた、びっくりしすぎて飛びずさりまでして】
【ぎゅっと身体をもっともっと小さくして、胸元で手を強張らせて、泣きそうな目すらしているぐらい。がたがたと震えるのは】
【決して寒いからでもなんでもなく。怯えたような引きつったような顔でぱちくり、彼を見つめるのだろう――しばし、言葉さえ喪って】
なん……、……こんなのしたらもっと怒られるじゃないっ、どうするのっ、誰か来たら――っ。
【ちょっと涙目だった。彼女のプライドっぽいのに気を使わないなら、本当のところ、結構な涙目だった。色違いを潤ませて】
【上ずった声が慌てたみたいにそんなことを言い出す。胸の前で自分の手をぎゅっと握る仕草、きょろきょろとあたりを見渡せば】
【誰か人影が寄ってこないかとびくびくしている――、置いて逃げないだけ薄情ではないが、その目には僅か責める色合いが含まれていた】
478 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/30(木) 00:09:44.25 ID:PFJAbg1Zo
>>477
【男はニィといたずら気味に笑う。冗談の意味合いの強いシューティングだったらしいが】
【それにしてはそのやり口はヘヴィだ。怯えさせたり泣かせてしまっても仕方ないがそんな事を】
【この人間が気にするほどの繊細さはない。その時はその時でその時に何とかする主義だ】
来たら?…さあ、どうしようか。知らなかったって言ってみる?
……まあ…その…大丈夫だって。…逃げるのは得意だからさ
【簡単さ。とノンキに笑うが、男は急に身構えるように少し飛び上がる(形容詞的なたとえだが)】
【見えたのは警らの持つ懐中電灯の明かり。2つがゆらゆらと大きく揺れているのだからそれが】
【急いで此方に向かっているということが分かりやすくわかる。男は飛び起きて(コレは実際に)】
…やっべ。流石に街で撃っちまうのはヤバかった…マズったな。流石に。
今捕まるとヤバイんだよなあ……仕方ない。…そういうわけだから、俺…逃げるから。…じゃ!
【髪の毛をワシャワシャと自分で掻いてしゃがれた声でブツブツとぼやくと、こうしちゃいられないと】
【簡単な挨拶をインスタントにすませて男はまた、急に現れたように急に走り去っていく】
【それでもまた会うような気がするから寂しさは残さない。軽薄さはこういう時にはありがたい…か】
/ちょっと眠気が思ったよりもキツくなってきたのでここで失礼します。
/ちょっと短いですがお付き合いいただいてありがとうございました!
479 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/30(木) 00:25:03.24 ID:ycDghVLx0
>>478
【それでも。泣き出さなかっただけ上出来だろう、これで泣いた――となると、面倒くささの上乗せみたい】
【目は潤んでいたけど滴は落ちない。ついでに冗談めかして銃口でも向けてやれば、今度こそ泣いただろうけれど】
【そういったジョークもないなら――どくどくする鼓動を手のひらでぎゅっと押さえ込んで、ちょっと責めがちに見てくるだけだ】
そんなの無理だよ、絶対怪しいもん、わたしだったら怪しいって思うもんっ――。
【ぶんぶんっと振られる首、そうすると髪がばらばらに揺らいで、編みこまれた三つ編みでも抑えきれない】
【そんな風にしていた彼女だが、彼の様子が少し変わったのに気付くと――視線を動かす、そして、今度もまた跳ね上がる】
【懐中電灯の明かりが二つ。一般人がそんなのまず持ち歩かないのを思えば、まず、パトロールとかそんな単語が浮かんで】
【どうするのあれ、とでも言いたいような瞳が慌てて見やるのだけど――その頃には彼は起き上がっていて、つまり、】
え……、待ってよう、待って……!
【完璧に置き去りにされる図。捨てられたみたいに追いすがろうとする指先は、ただ、近づいてくる足音に急かされて】
【追いかけようにもびびってしまったらしい。じりじりと数歩、すり足で後退したと思うと――きらっと煌く魔力の光】
【向かってくる二人に若干の涙目で謝罪を投げたと思えば、その姿がぷつんと消える。転移の魔術、足跡も残さず】
【結局、やってきた二人が見ることになるのは、まだ少し暖かいベンチと、穴だらけの注意書き】
【それと風に流れて消えていく魔力の残滓で――犯人らしき姿はなし。強いて言えば、少女の後姿でも見られたか】
【だとしても個人特定にはたどり着けない。とりあえず彼女は数日ほどびくびくしていたようだが、それは余談】
/おつかれさまでした!
480 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[sage]:2014/10/30(木) 15:45:35.64 ID:tQ9Am6L7o
【街中】
【たった一つの傷が完璧性を損なうということは往々にしてあることである。
それは美女の頬に出来たニキビであったり、聖人の社会の窓が開かれていることであったり、
あるいは――ヤクザが配るビラであったりする。】
「レストラン"夢幻"で素敵なお食事を!」
【ビラを配るその男――素肌に着流しという時点で、職務への忠実性は伺えない。それだけならば、良い。
男の動きに合わせて、チンと金属音を立てたのは彼が腰に帯びた刀である。伺えるのはやる気ではなく、[
ピーーー
]気だけだ。
そもそも問題は格好だけの話ではない、長身かつ強面、右目には三本の切り傷が走り、白髪交じりの黒髪をオールバックに撫で付けている。
そもそも、ビラ配りという職業に致命的に向いてはいない。
向いているとするならば、その店の用心棒だろう】
481 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/30(木) 16:12:08.32 ID:MwFfW4iAo
>>480
【ビラ配りの男の前で別の男が立ち止まった】
【その男はビラ配りと違いそんなに特徴はない――赤黒いコートが少し目立つぐらいだ】
【ただ変わったことをしているといえば、なぜか片手に黄金色の杯を持ってくるくる回している】
【その杯は高価には見えないがどこかこの時代のものではない、不思議な雰囲気を醸し出している】
……いや、もっと適した仕事があるんじゃあないか?
【杯を持った男はビラ配りをじろじろと見ると呆れながらこう言った】
【見た目と行動のギャップについ立ち止まりたくなり、つい言葉が口を突いて出たのだ】
482 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[sage]:2014/10/30(木) 16:19:16.81 ID:tQ9Am6L7o
>>481
【言葉を聞き、ヤクザの左目がコートの男を捉えた――
その様は人間のそれ、というよりは鳥獣類のそれに近い。】
「あァ……手前もそう思っていたところで、おいアンちゃん、これ持ってな!」
【持っていた大量のビラは何の関係もない通行人に押し付けられた、
通行人の狼狽える声、抗議の言葉にヤクザは耳を貸さない】
「やめだ!やめだ!アンタの言う通りだ、俺ァ、んな仕事向いちゃいねぇ!ところで……」
【ヤクザは袂から煙管を取り出した、使い込まれているのだろう、そのような色合いを見せている】
「アンタ、火(し)ィ、持ってねェか?」
483 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/30(木) 16:36:37.83 ID:MwFfW4iAo
>>482
あっはっは!! お前中々面白いことをするな!
その豪快さは悪くないぞ!
【ヤクザの行動は一瞬、この男を驚かせたが、狼狽する通行人をみた瞬間、彼は豪快に笑った】
【こういった思い切りのいい行動は自分で進んでするぐらいには好んでいるもの】
【むしろこの見た目でビラ配りの方がおかしかったのだ、その違和感が拭われたことがより笑いを呼んだ】
おお、これでいいか?
【杯を持っていない方の手で指を鳴らすと煙管に火が灯る】
【魔術師である男にとって、魔術の中でも炎は得意分野、これぐらいは造作もない】
484 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
2014/10/30(木) 16:39:23.37 ID:q96+R/WFO
まともな新規を見なくなって久しいな
485 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[sage]:2014/10/30(木) 16:44:37.63 ID:tQ9Am6L7o
>>483
「わりィな、兄さん」
【ヤクザは一服決め込むと】
「アンタ魔術師か、俺ァ初めて見たぜ……あァ、
魔術師な……魔術師ってことはよォ、何かコネとか持ってねぇか?手前なんぞ、見ての通りだ」
【ヤクザの言葉と共に、刀が軽い金属音を立てた】
「結局、ビラ配ってるよりゃ、暴力の方が向いてんのさ」
486 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/30(木) 16:59:32.89 ID:MwFfW4iAo
>>485
ふむ、コネか……
生憎と俺もそう知り合いがいる方じゃなくてなぁ……
【通りで突っ立っているのも何なので手近な壁に近寄る】
【コネと聞かれて杯を回しながら一応考えてはみたものの、これといった相手は見つからなかった】
【状況としてはこのヤクザと大きな違いはないのだ。コネも仕事もない】
はは、確かにな!
暴力は色々解決してくれる……だがまぁ、社会的には良くないらしいからな
それなりの抑止力……という名前の別の力も降りかかってくるが、そのあたりはいいのか?
【そして暴力を肯定する粗暴者という点においてもこの男とヤクザは同じだった】
【何とない言葉だったのかもしれないが、それを笑って同意すると、続けて挑戦的な笑みを向ける】
【笑みは言外に、戦いへの自信を表していた。自分は大丈夫だがお前はどうだ――と】
487 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[sage]:2014/10/30(木) 17:06:18.21 ID:tQ9Am6L7o
>>486
「そらァ、残念だ」
【男に次いで、ヤクザも壁に寄った】
【男の言葉に、残念と言うも、落胆の表情は見受けられない】
(まぁ、んなウメー話もねぇわな)
「けッ、俺ァ……」
【男の挑戦的な笑みを見て、見栄を切ろうとして止めた】
(癖って、なぁ、抜けねぇな……俺ァ、今はタダの無職だ)
「まぁ、アレだ……暴力だけじゃねェ、逃げ足にだって、自信があらァ。
[
ピーーー
]こと殺ったら、ケツまくって逃げるのさ、社会的にって言うなら、そうだろ。
無駄な暴力はいけません、って言ってるからなぁ」
488 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/30(木) 17:10:38.00 ID:MwFfW4iAo
>>487
ほう、そりゃあ安心だ
単に戦えるだけじゃ結局、生きられはしないからなぁ
しかしなんだ……そう思うんならなんだってビラ配りを?
【首を傾げて質問するも、なんとなく答えは予想できていた】
【暴力的行動から一旦離れようと思ったか離れざるを得なくなったか】
【つまらない質問だとは思いながらも、好奇心が勝ってしまった】
489 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[saga]:2014/10/30(木) 17:17:49.72 ID:tQ9Am6L7o
>>488
【ヤクザは煙草の灰を地面に落とし、再び煙管を袂に仕舞った】
【そして、軽く舌打ちをした】
「なぁに、血生臭ェのが嫌ンなってよ、
この国に越してきたついでに新しく仕事でもやったろうと思っただけよ」
【結果は言うまでもなかった】
「まっ、自分の天職って奴を再確認するだけだったけどよ。
……あー、畜生。いっそ、手前で、組でも立ち上げてまた裏世界で頑張ってやろうかってんだ」
490 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/30(木) 17:24:00.09 ID:MwFfW4iAo
>>489
【ヤクザの答えに男は鼻で笑った】
はっ……なんだ、根っからの暴虐好きじゃなかったか
そりゃあ残念なことだなぁ、欲求と能力が乖離していることほど不愉快なものはない……
【男の言葉には微かに落胆が混じっていた】
【この男にとって暴力、略奪、そういった行動は生きることと直結している】
【少なくともそういう価値観と――能力を持っている】
組? ――組織か
わざわざ多数を集めて何をするんだ?
【質問しながらも、手持ち無沙汰なのか黄金の杯を両手でいじり回している】
491 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[saga]:2014/10/30(木) 17:37:43.10 ID:tQ9Am6L7o
>>490
「バーロー、
いくら好物だからって毎日縦だか横だかわからねぇ、分厚いステーキばっかり食えるかって話よ。
餓鬼ン頃から、人間ぶっ殺して、終いにゃバケモンと殺しあう羽目になりゃァ、
腹八分も通り越して、土左衛門よろしく、殺しで腹ァいっぱいだ。
人様の役に立つ仕事をしようって腹にもなろうってもんよ」
【ヤクザは久々に匂いを嗅いだ、一線を超えた男の匂いだ。
戦いの匂いだ。血と腸で咽返るような軍場の匂いだ】
「祭りも喧嘩も、人が集まらねぇと楽しくねぇだろ。
それに出入りが増えりゃあ、実入りも増えるってもんだ。
楽しいぜ、馬鹿みたいに人が集まって、阿呆みたいに踊る様はよォ」
【そこでヤクザは何か閃いたように手を打った】
「どうだ、アンタも一枚噛んでみないか。
モダァンな言葉で言やァ、パトロンだ。
ポンッと1億ぐらい出してみな、(その内)(すごく運が良ければ)3億にして返してやらァ」
492 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/30(木) 17:47:42.90 ID:MwFfW4iAo
>>491
確かに殺しばかりではつまらんが……他人のために働く気には俺はならんなぁ
意味がわからん
【同じことばかりではつまらない、というのはよくわかる。誰だってそうだ】
【しかしその結論として他人のために、あるいは世のために働くというのは全くもってぴんと来なかった】
【それぐらい、この男は利己的だった】
そりゃあそうだろう、俺も派手好きだからな
巻き込むなら大勢がいい!
あと、金はない
【またヤクザの言うことに同意するが、多分二人が考えていることは違う】
【こいつの頭にあるのは大勢の人間を巻き込んだ“爆発”だ】
【因みに貧乏人なのでパトロンの話はさらっと断った】
493 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[saga]:2014/10/30(木) 18:02:12.88 ID:tQ9Am6L7o
>>492
「あぁ、わかる。
結局ン所、手前も人のために働こうなんて気はむこう数十年起きねぇや、
穏やかに優しく過ごすなんざ、退屈でぇ。俺にゃあ合わねぇわ」
【結局のところ、ヤクザの転職は失敗だった。
何一つ変わらぬままに、ただ安い時給が財布の中身を増やしただけだ】
「だろうよ、大勢が一番だ、俺がわけぇ時の出入りなんざ、あらゆる馬鹿が集まって、
全員が全員、殺す阿呆に殺される阿呆共の馬鹿騒ぎと来たもんだ、ありゃあいいもんだった。
やっぱり、大勢がいいよなぁ」
【お互いに考えていることは違うのであろう、だがヤクザは気にしない】
【何を考えていようと殺ることが同じなら、最終的に同じ場所に行き着くだろうと思っている】
「ンしても、やれやれたぁこのことだ、宵越しの金を持たねェなぁ、手前らだけで十分だ、
こういう時に異国人はポンと、金を出せるようにしこたま貯めとくもんだろうよ」
【ヤクザが外国人に抱くイメージは、役に立つときに役に立つ、である】
「ま、金もコネもねぇってんじゃ、しょうがねぇやな、
いつまでも兄ちゃんと駄弁っちゃいられねぇ、バシっと仕事見つけて、こっちでも名前上げたろうってもんだ。
覚えときな、俺ン名前は蛇乃道 正道……ま、俺が組構えたらァ、挨拶に来てくんな、茶ァぐらい出すぜ。
後、火事と喧嘩の機会もな」
【ヤクザ――蛇乃道は早口でまくし立てると、軽く頭を下げて足早に去っていった】
/すいません、外出する用事がありますのでこれで落ちさせて頂きます。
お付き合いありがとうございました。
494 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/10/30(木) 18:03:28.68 ID:MwFfW4iAo
>>493
//乙でした!
495 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 20:44:52.45 ID:nZpB3fhC0
【街中――中央に位置する、広い広い煉瓦敷きの広場】
【きっかりと半分の月が街灯の明かりに混じって照らしてくる、あたりには子供の声がにぎやかに響いて】
【どうしてかって思うなら――答えは簡単、ハロウィーンのイベントが、ここで行われているから】
吸血すいかの作り方――
すいかをクリスマスが終わってしばらくするまで放置しておく。
腐らなかったら完成、低い声で唸りながら、床の上をごろごろ転が――――、え、なにこれ、
【そんな広場の端っこ、ベンチに座っている影があった。読んでいるのは、「吸血鬼」について書かれた、ちょっとした本か】
【――書いてあることに不思議な点でもあったのだろう、目をぱちくりとして、思わず洩れる声、書いてあるのを読み上げて】
【意味不明とでも言う風な疑惑で抑える口元、それから、ぺろりと頁をめくって……】
…………あ、歯が無いから、安心なんだ…………。
【――なんて、妙なところで納得していたりするのだけれど】
【真っ黒い髪の少女だ。腰まである長い髪はかわいらしく編みこまれて、その上には紙で出来たちゃちい魔女帽子】
【黒と赤のオッドアイはどこか蛇の目めいた丸さと釣り方、右耳にだけ付けられたピアスは、宝玉の欠片をあしらって】
【赤を基調にしたかわいらしさの強いワンピースと、羽織っているのは裏地の赤い黒マント、ベンチの上に広げられ】
【足元はヒールの高いブーツなら。――仮装なんだかなんだかよく分からない格好をした、少女なのだけれど】
【この広場でやっている企画。子供たちがいろんな家を回るより、お菓子をくれる側も、もらう側も、集めてしまおうというもの】
【一応通りすがりと区別して、イベント本部で配っているアイテム、たとえば紙の魔女帽子とか、そういったものを】
【つけているひとにお願いしてお菓子をもらいましょうね――というもので。それなら、彼女も、……まあ参加者だ】
【実際、時折やってきた子供に、ちょっとしたお菓子をくれてやる場面もあって――】
496 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[saga]:2014/10/31(金) 21:18:09.46 ID:9yctCV/Do
>>495
【困惑と恐怖――性質の変わったどよめきが広場に広がる】
【仮装と言えば仮装なのだろう――だが、それは明らかに違った】
【鬼だ――般若の面を付けた長身で着流し――極めつけに帯刀した男がいる】
【顔はわからないが、体つきから見るに男と判断できるだろう】
【あるいはそれだけなら、仮装を勘違いしただけの男かもしれない】
【だが、男が両手に持つは――四本の割り箸が刺さった茄子だ】
【四本の割り箸は脚を、茄子は胴体を――すなわち、彼が手に持っているのは異形の獣を模したアートだ】
【男が――叫ぶ】
「悪い子はいねぇがぁ!」
497 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 21:31:41.02 ID:nZpB3fhC0
>>496
【賑やかな空気の中で彼女は読書をする、だけど、それは空想の世界に耽ってしまう行為とは違って】
【きちんと定期的に意識を現世に戻してくる、というか――なんかネタっぽい本だから、そうまで真面目に読んでなく】
【「吸血すいかってなんだろ…………」とか考え込んでいたところに子供がやってきたりするなら、意識はそっちに向く】
【今度彼女の前に現れたのは、白い布をすっぽり被ったおばけの子。声でかろうじて女の子だと認識して】
【お決まりの文句に対してお菓子を返す。チョコやクッキーやキャンディの個包装のひとつひとつが詰まった、ちいさな袋】
【多分家で詰めてきたのだろう、と思わせて――それなら、彼女も彼女で、こんな場を楽しみにしていたのかもしれない】
……、?
【ありがとー!なんて嬉しそうにする子供に破顔、嬉しそうにお母さんのほうへ走っていくのを――優しげに見送って】
【そんな折だ。遠くから聞こえてくるざわめき声、不思議がって視線を持ち上げてみれば、“誰か”居るらしい】
【“彼”を中心にして広がるひとの輪。それは決して親しみでなく――きっと、警戒めいて、ぽっかりと空く穴】
……なにあれ、お盆? ……なまはげ?
【少女が始めに抱いたのはそれはそれはでっかい疑問、お盆なのかなまはげなのかそれとも般若なのか、】
【彼の持つ要素のどれひとつもが合致しない。この場に合ってない、――彼の手の中で喧嘩しているようなその光景】
【いかにも予算の掛かってない魔女の格好、というか帽子はもらい物だから実質無料(ただ)の仮装、見つめる少女は】
…………はい、どうぞ、
【おもむろに立ち上がったと思うと彼のほうへ歩いていく、そうして、何をするのかって思うなら――】
【差し出すのは、手作りのお菓子詰めだった。おばけの飾りが施されたモールが、きゅっと口を縛る、それ】
【――彼の格好を仮装だと解釈して、彼の言葉を「トリックオアトリート」だと(すごく無理やり)解釈して、】
【ちょっぴりの警戒を孕んで――差し出したお菓子は、いったい、どんな風に思われるのだろうか】
498 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[saga]:2014/10/31(金) 21:36:34.68 ID:9yctCV/Do
>>497
「成程……」
【男は差し出された菓子を素直に受け取り、茄子を差し出した】
「異国ってェは、理解に苦しむ」
【空いた手で男は般若の面を取った】
【中身は面とさして変わりはしない、強面の面があるだけだ】
【右目には三本の傷が走っており、少なくとも堅気では無さそうであることを伺える】
「いってぇ、どういう催しなんだこらァ」
499 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 21:47:30.49 ID:nZpB3fhC0
>>498
【差し出したお菓子が受け取ってもらえたなら、彼女は少しだけ安堵したような顔をするのだろう】
【それなら、本当に化け物みたいな思考回路の人間が、子供たちを襲いに来たわけじゃないと知れて――】
【――戦う力が無いわけじゃない。だけど。それを好むような性格を、彼女はしていなかったというおはなし】
【そして差し出された茄子は困惑がちに受け取ったのだろう。それで、くるくると回すように眺めて】
これ、精霊馬? ……ハロウィーンじゃしないんだよ、……元はご先祖様が帰ってくるお祭りなんだって言うけど……。
ううん、よくわかんない、えーっと……、楽しかったらいいって思うの、いろんな格好をするんだよ。
【首をかしげて尋ねる、それから、ちょっとした訂正――それでもまるで外れていないように思うのだが、】
【まあこの場では不正解だろうという答えを導いて。それから、どういう……だなんて尋ねられれば、そんな言葉を返す】
おばけとかの格好して、「トリックオアトリート」って言うの。
えっと……“お菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞ”って意味で――だからね、お菓子をあげるんだけど。
ここはね、そうやって、みんなでお菓子あげちゃおー、もらっちゃおー、って、イベントなんだよ。
【簡単な説明は、けれど、雑。彼女もよく起源とかそういう方面の詳しいことは知らないのだろう】
【とりあえず大雑把にあらすじだけ述べて、それから、頭の上でぺこぺこ風に揺れる魔女帽子を示す】
【「仮装って言うほどじゃないけど」だなんて苦笑して、次に示すのは、今しがた彼に渡したお菓子の詰め合わせ(小)】
【(これってお菓子かな……?)なんて茄子を見つめるが、何かもらうという形で、なんとなく趣旨には合ってるのかもしれない】
500 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山口県)
[saga]:2014/10/31(金) 21:56:43.45 ID:9yctCV/Do
>>499
「理解ン苦しむァ」
【茄子を渡して空いた手で、男は再び般若の面を被った】
【もう一つの茄子は既に袂に仕舞ってある】
「何もかも、全部な」
【彼にとって先祖が帰ってくるイメージといえば、お盆である】
【仮装といえば、彼も噂に聞くだけだがなまはげである】
【そこに何を加えた結果、こうなるというのだ】
【何が起こっているのかは理解できた、何故、こうなったのかは全く彼には理解できない】
「魔女ン帽子ァ、仮装といえば、仮装……ってことに、なるのか?
俺ァ、ファッションかと思ったぜ」
501 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 22:04:18.47 ID:nZpB3fhC0
>>500
えっとね、ハロウィーンの日にはご先祖様の霊が帰ってくるんだけど、
一緒に悪霊とかも帰ってきちゃうから、どうしようかってなって……。
それでね、仮装とかするんだったと思うよ、……悪いことされないようにかな?
……ごめんね、今度までに調べておく……。
【やっぱり彼女はこのイベントに詳しくないようだった。困った顔で笑う、小さく肩をすくめて】
【まあそれを言えば、この広場のほとんどが本当の意味を分かってないだろう。――楽しければ、いいのである】
【ちなみに、なまはげが仮装だと彼女に言ってみれば、すっごい不思議そうな顔が見られたらしいが――まあ、余談】
これを持ってるとね、「お菓子をあげてもいいひとですよー」って合図なの、あっちでもらえるよ――。
ファッションだったらもうちょっといいやつ被るよ、これ、ただの紙だから、すぐ壊れそうだし……。
――あ、マントは寒いからなんだけど、……結構良かったかなって思ってるの、仮装みたいじゃない?
【魔女の帽子はあくまで目印なのだと彼女は言って、それから、遠くにあるイベント本部のほうを指差す】
【なんか等身大南瓜を全身に纏ったようなかぼちゃマンみたいなコスプレとかが大量に居る、ひときわ賑やかなテントである】
【それから紙の帽子を手にとって――切れ込みにつめを差し込んで作っただけのそれを、くるりと一回転】
【でもマントのおかげでなんとなーくそれっぽくなっている(気がする)のを嬉しそうに言うのだろう、腕でマントを広げてみせ】
【結構上等な布地を使っているらしいのだった。それなら、帽子のちゃちいつくりが余計に浮き上がるよう】
【――そして、そろそろ、はじめに彼が作ってしまったひとの輪とか空気感も消える頃だろうか】
【「あっちにお菓子置いてあるの、一緒にやる?」だなんてお誘いを投げて、彼女は首をかしげるのだろう】
【一緒に――とは、子供にお菓子を配るのを一緒にどうか、というお誘い。もちろん、無理強いはしなくって】
502 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 22:04:44.85 ID:nZpB3fhC0
>>500
>>501
えっとね、ハロウィーンの日にはご先祖様の霊が帰ってくるんだけど、
一緒に悪霊とかも帰ってきちゃうから、どうしようかってなって……。
それでね、仮装とかするんだったと思うよ、……悪いことされないようにかな?
……ごめんね、今度までに調べておく……。
【やっぱり彼女はこのイベントに詳しくないようだった。困った顔で笑う、小さく肩をすくめて】
【まあそれを言えば、この広場のほとんどが本当の意味を分かってないだろう。――楽しければ、いいのである】
【ちなみに、なまはげが仮装だと彼女に言ってみれば、すっごい不思議そうな顔が見られたらしいが――まあ、余談】
これを持ってるとね、「お菓子をくれてもいいひとですよー」って合図なの、あっちでもらえるよ――。
ファッションだったらもうちょっといいやつ被るよ、これ、ただの紙だから、すぐ壊れそうだし……。
――あ、マントは寒いからなんだけど、……結構良かったかなって思ってるの、仮装みたいじゃない?
【魔女の帽子はあくまで目印なのだと彼女は言って、それから、遠くにあるイベント本部のほうを指差す】
【なんか等身大南瓜を全身に纏ったようなかぼちゃマンみたいなコスプレとかが大量に居る、ひときわ賑やかなテントである】
【それから紙の帽子を手にとって――切れ込みにつめを差し込んで作っただけのそれを、くるりと一回転】
【でもマントのおかげでなんとなーくそれっぽくなっている(気がする)のを嬉しそうに言うのだろう、腕でマントを広げてみせ】
【結構上等な布地を使っているらしいのだった。それなら、帽子のちゃちいつくりが余計に浮き上がるよう】
【――そして、そろそろ、はじめに彼が作ってしまったひとの輪とか空気感も消える頃だろうか】
【「あっちにお菓子置いてあるの、一緒にやる?」だなんてお誘いを投げて、彼女は首をかしげるのだろう】
【一緒に――とは、子供にお菓子を配るのを一緒にどうか、というお誘い。もちろん、無理強いはしなくって】
/すいませんミスりましたので訂正ですっ
503 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/10/31(金) 22:08:19.55 ID:PPYbWGQMo
【路地裏】
【霜が降りる季節。放射冷却で冷え込んだ夜はアスファルトは夜露に濡れる】
【今どきのファッションの若い3人の男は飲んだ帰りか、大声で話しながら路地裏を歩いていた】
【下世話な話と煙草の煙。彼らの被る緑のキャップは”自称”最強ギャングチームの証だ】
【それは単純な出来事だった。曲がり角から人影が不意にあるのに気がついた。が、彼らは突然に】
【真ん中の男がドンと胸を突かれる。凶器である刀の白い刃が目に入るが理解は誰にもできないでいた。そいつは理解せずに死ぬ】
【そして、一人目から抜いた刀を両手で構え、体の回転とともに横に斬る。二人目の腹を深く斬り裂く。そいつはレインコートに気づいて死ぬ】
【3人目は理解した。目の前の彼奴は刺客であると。だが、片手で握り返した刃の斬り上げで喉を斬られて、声も上げれずに死ぬ】
【彼の被っていたキャップが血だまりに落ちる。路地裏は静かになった。刺客は刀の血振りをし、音を立てずに納刀した】
【刺客は少し離れた所に置いておいたバッグのジッパーをあける。中には一本の刀が入っていた。それを握り、近くのダストボックスの中へ投げ込む】
【そして、着ていたレインコートと手袋を脱ぎ、靴を履き替え、返り血の浴びた顔と眼鏡のレンズをタオルで拭う】
【黒の長い髪を一つ結びにした少し背の高い女。切れ長の目で銀縁のスクエアフレームの彼女はスーツに朱塗り鞘の刀という何時もの出で立ちに戻る】
【胸元には金色のバッチ。四つ割菱のマークはマフィアの一組織――富嶽会の代紋であった。彼女は携帯電話を取り出して何処かにかける】
……霧崎です。ええ、こっちは3人片付きました。……ええ、はい。道具はゴミ箱に。…ええ、よろしくお願いします。
【電話を終えると、バッグを拾い上げ その場を立ち去ろうと歩き始めた】
504 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/10/31(金) 22:16:52.39 ID:9yctCV/Do
>>502
「なぁに、気にするこたぁねぇや、木を隠すなら森ン中、
妖怪隠すなら百鬼夜行ン中って話だろ
悪霊だってわざわざバケモンに、悪事働こうって気にもならねぇだろうしな」
【何となくだが、意味合いは理解できたようだ】
「目印たァ納得だ……結構つまりは」
【極道者の金バッヂ――と続けそうになって、言葉をつぐんだ】
【特にコダワリがあるわけでもないが、堅気にこんな例を言うのもなんだろう】
「成程、モダァンな感性だ、そのマントよう似合ってるぜ、姐さん」
「そして、俺ァ……祭りは好きだ。
正しい、加わり方をしようじゃねーか」
【そう言って、男は菓子を取りに行く】
505 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 22:26:23.71 ID:nZpB3fhC0
>>504
多分そういうことだよ――、うん。きっとそうなの、
【――よく分からないのをごまかす言葉たち、うんうんだなんて彼の言葉を肯定すれば、にこりと笑うが】
【その笑みがどう見てもごまかしのためだから、ちょっとだけずるく見える。あどけなさの残る顔に、無邪気なのはよく似合い】
【見た目で言えば高校生ぐらいの少女だ。その実は成人をちょっと超える年齢だが、まあ、それは今関係ない】
ほんとう? ありがとう、これね、結構あったかいから好きなんだ――。
風が中に入っちゃうと寒いんだけど。本当に寒くなっちゃったら、やっぱりコートとか着るかな……。
【そして今度浮かべるのは、ほんの少しだけ照れを含んだ笑みだ。似たようなものでも、やっぱり、その色合いは大いに違って】
あ、じゃあ、わたしの持ってきたやつ分けてあげる――ちょっと用意しすぎたかなって思うの、
……ううん、残っちゃったらゆっくり食べようかなって思ってたんだけど……。
【それから、彼がベンチのほうへ歩いていくのについていく。ベンチにたどり着けば、そこに残されているのは】
【さっきまで彼女が読んでいた、ネタ臭のいくらか漂う吸血鬼についての本と、南瓜の形をしたバケツ】
【中には既製品のお菓子をいくつかずつ包んだ小さな袋があって、残りはざっと二十とか三十とかほどあり】
「……あ、あの……、トリックオアトリート……」
【――そんな頃合だ。彼の背中に掛けられる声があるのだろう、それは、少しだけ不安そうに揺れる、女の子の声】
【振り向けばそこには小悪魔な格好をした小学生ぐらいの女の子が居て、手持ちの南瓜バケツの中にはお菓子が少しだけ】
【気弱そうな子だから、あんまりもらえていないのだろう。それが、どうして、彼に興味を持ったのかは不思議でも】
【早速ハロウィーンを楽しむ機会である。そのバケツの中のお菓子を差し出してやれば――その子は喜ぶはずだから】
【ちょっと離れたところで少女「わたすの」だなんて口パクで彼に助言していたりしたが、まあ、余談】
506 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/10/31(金) 22:38:39.06 ID:9yctCV/Do
>>505
「……ちげぇ気がしてきたぞ」
【聞こえてしまえば目の前の少女に悪い、そう思って男は小声で呟いた】
【多分、きっと、過剰な肯定、自分で納得しておいて難だが、逆に自信がなくなってきた】
【トリック・オア・トリート――悪戯か、菓子か】
【やんちゃ――という言葉が男に過ぎり、クビを振って、その言葉を払った】
「おう、おう」
【振り向けば、女の子が見ることになるのは般若の面である】
【類義語は恐怖の象徴だろう】
「あァ……」
【少女の助言を男はしっかりと受け止めた】
【男は左手で般若の面を隠し、右手でお菓子を差し出した】
「良い百鬼夜行を」
507 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 22:47:30.12 ID:nZpB3fhC0
>>506
【気弱そうな女の子。だけど般若の面にはビビらない、それは、この場が仮装大会の現場であるからだろう】
【恐ろしい般若の面もここに居る限りはただのおふざけの仮装でしかない。危害を与えない、つまり――】
【怖くないのである(?)。女の子心っていうのは、ちょっと、よく分からないときもあるもので】
「ありがとうございます!」
【お菓子をもらえた女の子は嬉しげに頭をぺこぺこしながら去っていくのだろう。それならば、】
【ハロウィーンの夜になんかすっごいお面したひとからお菓子をもらった、っていう、思い出がその記憶に刻まれて】
【そういえば、まるで余談だけれど、あたりを見渡せば、ごくごく一般的な悪魔、吸血鬼、おばけなどの仮装に混じって】:【今年流行った映画のキャラクタやら、メイド服やら、そんなのがごろごろ居る空間。異世界となんら変わらない光景】
【なんか本物の妖怪とか、混ざってても分からなさそうである――とはいえ、こんな世界だ、本物も存在しないわけじゃない】
……こうやってお菓子配るんだよ、ね、簡単でしょう?
【そうして少し離れたところに居た彼女が寄ってくる、にっこりとあどけない笑みで顔を満たして、無意味に小首をかしげ】
あ、そうだ、わたし、りんねって言うの。鈴音・シュトラウス――。
お兄さんは、櫻のひと?
【よいしょっと最初のとおりベンチに座ろうとしながら、唐突に思える、彼に自分の名前を告げるのだろう】
【とりあえず座っていれば子供たちのほうからやってくる。そういうところで少しだけ怠惰にしながら、彼にもベンチを薦め】
【よほど気が進まない、とかでなければ名乗ってやればいいだろう。続けられる質問に対して答えてやるのも、彼の自由だ】
508 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/10/31(金) 22:58:21.72 ID:9yctCV/Do
>>507
「おォ」
【去っていく女の子を、男は手を振って見送った】
【血生臭い世界に生きてきたとはいえ、義理と人情を解する男である】
【子どもが喜ぶ姿を見れば、人並みに心も熱を帯びる】
「まァた、(組を作ったら)テキ屋をやるのもわるかねぇな」
【女の子がハロウィンに消えていくのを、男はぼうっと眺めていた】
(成程、悪霊だって来るだろうよ……俺の背中みたいにな)
【寄って来た少女が自己紹介するを聞き、男も返す】
「俺ァ、蛇乃道だ。生まれァ櫻は天ノ原、ひょっと出て来ちまった以上、もう戻ることもねぇがな」
【そう言って、男――蛇乃道はベンチへと座った】
【蛇乃道は故郷では死んだことになっている】
「まっ、最近越してきたんだ」
509 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 23:07:58.51 ID:nZpB3fhC0
>>508
【まあ――本当の話をすると、こうしてお菓子を配って楽しげな彼女も、】
【本当は人間ではなくて――……だなんて、余談もいいところだったのだが】
いいなあ、わたし、ご先祖様が櫻のほうのひとでね……、でも、わたしは行ったことないの。
行ってみたいなあって思ってるんだけど――あ、でもね、今度行く予定があるんだよ。
バイト先のひとがね、一緒に行ってくれるって……予定とかあるから、行くのはもう少し先なんだけど。
【天ノ原……首都だったはず。そんなことを考えて、彼女は少しだけ羨ましいような吐息をする】
【ほうと吐くそれは夢見がちなようにも見えて、年頃に良く似合う。少女らしさと、少しだけ物憂げなのが、よく噛み合って】
【――憧れ、らしいものを持っているらしい。だから羨ましい、だけど、今度自分も行くんだと】
【今度は少しだけ自慢げに言うのを見るに、子供っぽいところもある性格らしい。それが、よく窺えて】
こっちに来たの、お仕事? 賑やかだもんね、この辺り――、櫻のほうも、結構賑やかだって聞くけど。
――、――。
何年か前とかはテロとか何度もあったんだけど、最近は平和なの、ちょっと前まで、ここの傍に住んでたんだよ、わたし。
【言葉に怪しいところがないなら、当然疑いもせずに、彼女はそんな風に言葉を紡ぐ。その途中、駆け寄ってきた子供に】
【お姉さんみたいな笑顔でお菓子を渡して、お礼を言われて、――紡ぐ言葉は、一分か二分、その途中で途切れて】
【いいところだよね、だなんて人懐こいみたいな笑顔で言葉は締めくくられて、彼の仕草を待った】
510 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/10/31(金) 23:21:09.22 ID:9yctCV/Do
>>509
「そりゃあ良い、櫻は良い所だ。
無いモン以外なら何でも見れらァ、城だろうが、寺だろうが、
あるいは運が良けりゃあ、いや悪けりゃ妖怪なんてものまで見れらァな」
【手前みたいにな――その言葉は飲み込んだ】
「そんで、バイト先の人間が一緒ってェなら、そりゃあどうして結構なことだ。
義理なんてもんは、大切にしなきゃあいけねぇ」
【俺ァ、殺される羽目になったが――その言葉も飲み込んだ】
「まぁ、仕事と言えば仕事だな」
【仕事を失ったという意味で――その言葉も飲み込んだ】
【蛇乃道はなんだか、自分の人生の新しい傷口を片っ端から掘り返されているような気がした】
【ほんの少しだけ、顔色に青みが加わる】
「櫻は賑やかだが、なぁに賑やかじゃねぇなら、手前で賑やかにすりゃあいいんだ、住めば都さ、そういうもんだ」
【どこかしら回答がずれているような気もするが、そんなことは気にしない】
「……テロは良くねぇ、無いってならそれが一番だ」
【テロリズム――それは蛇乃道が嫌うものの中でも上位に入る】
【いくら人の道を外れた極道だからといって、堅気に(あまり)手を出さないという基本ぐらいは弁えている】
【最も、相手が堅気じゃなければ、好き勝手暴れる男であるが】
「ッてこたぁ、ここらに住んでるって訳じゃあ無いのか?」
511 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 23:27:36.80 ID:nZpB3fhC0
>>510
櫻の国って、桜がずっと咲いてるんでしょう? わたしね、それが見てみたいの――。
だから、今度行くときは、絶対に見に行くんだ。それでね、こんな時期だけど、お花見するのっ。
……妖怪は会ったことあるよ、櫻でじゃなくて、この辺りでだけど……。
【城、寺、だけど、それは、彼女にとっては大して興味のあるようなことでもないらしい】
【それより気になるのはずっと咲いてるという桜。すごいなあだなんて今度は関心がちに吐息を吐いて、ふわあと】
【また夢見がちな顔をする。それから、足をぱたぱたとさせて――行きたさが溢れてくる、そんな様子で】
【――とりあえず妖怪には会ったことがあるらしかった。まあ、こんな世界だから、――十分アリ、だろう】
最近は平和だもんね、わたし、巻き込まれたことはないけど……、あんまり、不安なのも嫌だもん。
このまま平和だったらいいのに、――ね。
【そして、彼女も――というより、それが好きなひとって言うのはめったに居ないだろうけど。テロの類は嫌いであるらしく】
【ないのが一番、だなんて呟いて、南瓜バケツからお菓子を一袋取り出したと思うと、】
【勝手に開封してもぐもぐやりだして――まあ、彼女の所有物だから、それでもいいのだと思うけど】
そうだよ、わたし、夜の国に住んでるの。
【――なんかめっちゃ遠い国の名前を言い出した】
512 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/10/31(金) 23:34:23.55 ID:9yctCV/Do
>>511
「桜かァ、悪かねぇ……今でも変わらず咲いてるんだろうなぁ。
あァ、花見するにゃあこれ以上ねぇところだ」
【最も、彼は桜には興味が無い。彼が興味を抱くのは、桜の下で飲む酒だけだ】
「ほォ……この辺りにも妖怪って奴ァ、いるんだねぇ」
【一瞬、自分のことかとも疑ってみたが、自分はまだまだ人間と言って良いだろう】
「夜ン国か」
【鈴音に釣られて、蛇乃道も生の茄子を思いっきり齧った。茄子の味がした。一瞬、目が潤んだ】
「日が昇らねぇのに、毎日ってのも変な話だが、毎日夜なんだって?」
513 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/10/31(金) 23:43:48.47 ID:nZpB3fhC0
>>512
【お花見いいなぁだなんて考えていた。こちらの国にも桜の木はあるが、本場よりは少ないだろうし】
【それなら本当の櫻の国でお花見してみたいというのは彼女の夢、櫻の血が混ざっている以上――いつかやりたいこと】
うん、結構いっぱい居たよ――みんなご飯とか食べてたの、なんだろ、普通のひととあんまり変わらなかったよ。
……妖怪も生きてるんだもんね、当然だって、今は思うんだけど……結構、見てて面白かったの。
【そういいながら彼女はベンチに背中を預ける、そうすると、きしりと木のきしむ音がして】
【夜の国か、といわれれば「うん」だなんて返す。そうして、生茄子を齧る様子を見て――微妙に二度見した】
【「……おいしい?」と若干引き気味に尋ねたのだろう。……だって、彼女、茄子が嫌いなものだから】
そうだよ、毎日夜なの。お月様もぜんぜん沈まなくって、低いところまで行くけど……また登るんだよ。
それでね、太陽なんて昇らないから……変な植物がいっぱいあって楽しいの、太陽が要らないやつとかね。
……最初は結構辛かったけど、すぐに慣れちゃった。お日様浴びたいときとかはこっちに来るんだ。
【ずっと夜。そんな環境にだってひとは暮らすのだから面白いもの、ふつーに順応してる彼女も、また人間めいて】
【櫻の国に関しても植物を挙げた辺り、好きなのかもしれない。くすくすと笑うと、鈴を転がすような音がする、なんて】
【彼女の声は鈴の音色とよく似ていたからだ。不思議に金属質めいた余韻、だけど、ひとらしさは適度に残す、不思議な声質】
【とりあえず彼女は日常的に行ったりきたりしているらしいが、夜の国、結構どころでなく遠い、ここからじゃ数日掛かるような】
【それなら、何かしらの移動手段があるのだろう。たとえば能力かもしれないし、魔術か何かかもしれないし、――】
あ、でも、夜景とかすっごいきれいだから、遊びに来るといいよ――本当に、きれいなんだから。
【――どこか自慢げに言う彼女に、そんな高度な魔術とかは、あんまり似合わないような気もしたけど】
514 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/10/31(金) 23:55:13.57 ID:9yctCV/Do
>>513
「ほう、そういうもんか。
俺ァ、妖怪って輩はたった一匹、とんでもねぇ野郎しか知らねぇからなァ」
【普通の人と変わらない頭が牛で胴体が蜘蛛の化け物――そんな光景を想像し、
あまりにも滑稽な姿をイメージしてしまい、蛇乃道は笑いそうになり――ごほんと咳払いをして、誤魔化した】
「美味いわけがねぇ」
【かと言って、手は止められない。食いかけの物なんぞ仕舞う気にはならないし、捨てる気にはもっとならない。
食い物は米粒一つ残さない――自分が授かった教育には律儀な男である】
【完食した蛇乃道は主を失った四本の割り箸を纏めて叩き折った、小気味良い音が少し気分を和らげる】
「あァ、行ってみたいもんだなァ――」
【吸血鬼がそうであるように、泥棒がそうであるように、蛇乃道もまた夜の住人である。
年中夜――惹かれる部分もある。ぜひとも一度訪れてみたいものだ】
「にしても、わざわざ夜の国に越すなんてこたぁ、魔術師だったりするのかい?」
515 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 00:02:53.90 ID:mZchLyxx0
>>514
わたしが見た妖怪は、あんまり、……その、普通って言うと違うけど……、ええと。
びっくりするようなひとは、あんまり、居なかったかな……――ちょっと、忘れちゃってると思うけど……。
【彼女の見たことのある妖怪は、ごく普通の(?)妖怪たちだったらしい。あんまり恐ろしいとか、思わなかった記憶】
【だけど、おやつを食べたお店に居た客たちだったなら……そんなにじろじろ見たわけでもない、あんまり覚えてないと】
【そういって、少しだけ苦笑気味に笑う。――咳払いにも、大して、気を悪くした様子を見せずに】
…………そっか。
【ですよねー。多分、彼女の心を読んでみたなら、そんなことを思っているのだろう】
【食べ物を残さない主義は、彼女もそうだが、……そっと彼女は、最初に受け取った茄子氏を取り出して】
ごめんね、わたし、茄子嫌いだから……、連れて帰って、食べてあげて。
【――だなんて、今頃返却してくるのだ】
ううん、わたしの旦那さんが夜の国のひとだったんだよ。だから、一緒についていったの……。
一時期ね、そのひとの……別のお家、それが水の国(ここ)だったんだけど。そこに居たけど――。
魔術師はそのひとなの。わたしはね、まだまだ、練習してるところ――ぜんぜん駄目だよ、まだまだへたくそなの。
【それから、彼女は首を振って。それから話し始める、きっかけは彼女の伴侶、そのひとがすべてなのだと】
【一時期水にも住まっていたらしいが、やっぱりメインは夜らしい。「どっちもいいところだけど」なんて、付け足して】
【――それから示すのは左手の薬指にある指輪だ。銀の指輪は、生き生きと蛇のかたちを模っていて、今にも動きそう】
この指輪にね、お家に帰るための魔術が、仕込んであるの。
【そんなねたばらし、である】
516 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/01(土) 00:10:42.74 ID:BuV9Z+Pno
>>515
【蛇乃道は今更差し出された茄子を懐に収めた】
「なんでぇ、早く言ってくれりゃ良かったのによ」
【大して気にする様子もない、そもそもこの儀式自体が過ちだったのだ】
「へェ……いい話だッ」
【蛇乃道の言葉が止まる、脳が遅れて先の言葉の解読を試みる】
(旦那――旦那ァ? おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい)
「アンタ、結婚してたのかァ!?」
【蛇乃道は未だ相手の年齢を誤認している、少なくとも成人では無いと思っている】
(若すぎやしねぇか……?)
【素っ頓狂な叫び声が響き渡る】
517 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 00:19:44.83 ID:mZchLyxx0
>>516
【そもそも彼女は好きでもない茄子を持って帰ってどうするつもりだったのか。その実、】
【同居人の食事として出すとか、友達にあげるとか……そんなつもりだったのだけれど】
【なんか目の前で生で食べているのを見て気が変わった(?)彼のほうが、茄子をそのまま愛してくれそうな(?)】
……そうだよ、結婚してるの。去年のクリスマスに結婚式したんだよ、初めて会った場所でね――。
【そういったことはよく言われるのだろうか。慣れているらしい様子で話す彼女は、指輪を見せびらかすようにして】
【きらきらとした指輪は銀なのに少しの曇りもない。毎日丁寧に世話しているのだろう、それが見て取れて】
【瞳の部分はぽっかりと彫られて空洞なのが、少し気になったが――まあ、よく出来たデザインの指輪だ】
来年で二十二歳になるの、わたし、……二十一歳だよ。
【それから、ちょっぴり悪戯めいて――お菓子をくれなかったことへの仕返しみたいに、いまさら悪戯を仕掛ける】
【告げるのは本当の年齢だが嘘っぽい。冗談っぽい。だけど、その目には――悪戯ぽさはあっても、嘘っぽさはない】
518 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/01(土) 00:24:29.69 ID:BuV9Z+Pno
>>517
「成程なァ……」
【二十一歳、とてもそうには見えないが認めざるをえないだろう】
【と来れば、結婚もすんなりと呑み込める】
「それはロマアンティックなことで」
【クリスマスに三太が来ることぐらいは、蛇乃道でも知っている】
【それの何が、カップルを惹きつけるのかは知らない】
【ただ、初めての場所が永遠を誓う場所になったのは、浪漫溢れる話である】
519 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 00:36:51.02 ID:mZchLyxx0
>>518
それでね、今は夜で暮らしてるの。ずっと夜なのは慣れちゃったけど、寒いのはまだ慣れないな……。
……お日様が昇らないからかな、とっても寒いの、ほんとにね、寒いんだよ……もう、震えちゃうぐらいなの。
もうすぐ雪も降るかなあ……そしたらもっと寒くなっちゃうね、……やだなあ、冬眠したい……。
【少しだけロマンチックな話。紡いだ彼女にとっても大切な思い出なのだろう、ゆっくりと、大切そうに語って】
【だけど続く言葉でなんかいろいろと台無しである。いわく、寒い、寒い、めっちゃ寒い、らしい】
【こっちではまだ息は白くないけれど、あっちだと、もう白い。それもまた、彼女を憂鬱げにさせるなら】
【寒いのが苦手、らしい――それでも、彼の住む場所だから、そこにとどまっているのだろう】
【――そんな折だ。遠くから放送が聞こえてくる、**時になったので、イベントは終了します、だなんて】
【見れば確かに子供も最初よりは減っているようだ。ここ少しの間、会話している間――子供が来なかったのも納得できて】
【「終わりだって」なんて彼女が少し残念そうに、鸚鵡返し気味に呟けば。食べ残したお菓子を、また、ぽりっと食べて】
どうしよ、蛇乃道はもう帰る? わたしは……どうしようかな……。
【そうして、そんなことを尋ねるのだろう。ハロウィーンの夜ももうすぐ終わり、楽しい時間って、終わるものなら】
【だけど、楽しかった思い出は残るから無駄じゃない。――ひとつ吹き抜けた冷たい風に、彼女は身体を小さくした】
520 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/01(土) 00:45:15.64 ID:BuV9Z+Pno
>>519
「寒いなら燃やしゃあいい」
【蛇乃道は事も無げに言った】
【ホトトギスが鳴かないなら、鳴く奴を連れてくればいいと思っているし、
寒いなら、暖かくなるまで何かを燃やせばいいと思っている】
「ガンガンガンガンガンガン、何でもかんでも薪にして、火事になったらなったで、夜の華にならぁ」
【阿呆の発想である、しかし彼はずっとそうしてきた】
【彼は阿呆であった】
「俺ァ、帰る。
祭りは準備が一番楽しくて、最中はァ二番目だ、後の祭りなんざ、つまらねぇにも程があらァ。
次はクリスマスだか、正月だかだの準備をしねぇとな」
【楽しい時間が何時か終わるならば、どんどん、どんどん、新しい楽しい時間を作るしか無い】
【だから、蛇乃道は歩調を緩めても止めることはない】
「また、会えるといいなァ」
521 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 00:50:45.29 ID:mZchLyxx0
>>520
……駄目だよ、ひとのお家だもん。燃やしちゃったら、全部なくなっちゃう……。
【伏せた瞳はどこか拗ねたよう。寒いのは仕方ない、だけど、寒い、――でも、燃やしたくはない】
【結局のところ、ストーブをがんがんに焚いてもふもふの服を着て布団に引きこもることになる。或いは】
【ペットのサラマンダーの子供を抱きしめたりすることになる。そうやって、なんだかんだ越冬するのだろう】
わたしはあのお家が好きなの、だから燃やさない。……お庭で焚き火くらいならいいかな、おいもを焼くの――。
【だからその案は却下ということで。――でも微妙に採用するつもりはあるらしい、焚き火、という形で】
【楽しそう、なんて思っていそうにくすくす笑いをする。それから、足を、ぱたんと揺らして】
じゃあ、わたしも帰ろうかな。……、あ、お友達の家に寄って行こうかな……さっきまで居たんだけど。
うん、泊めてもらおうかな――。
【それなら今宵は解散か。ふといいことを思いついた様子で呟く彼女は、その背中が少し離れるまでは独り言を呟いていて】
――ばいばい、またね。
【本当に離れてしまうという瞬間に言葉を投げる。それは、相手とおんなじ、再会を願うそれで】
【それ以外にかける言葉は、今はまだない。きっと、これから、何度か会って……そうやって、出来ていくのだろう】
522 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/01(土) 00:57:52.39 ID:BuV9Z+Pno
>>521
「あァ、またな」
【二度目があるかはわからないが、祭りがあるなら――また会うのでは無いか、そんな予感がした】
【もちろん、それは己の命があることを前提としている】
【文字通りのヤクザな商売である以上、明日の保証は全くないが――】
(まァ、袖振り合うも他生の縁、義理ァ疎かにゃあ出来ねぇわな。ちょっとは生きる目的も出来たってもんだ)
「また……だ」
【再会の言葉を口の中でもう一度、転がして――蛇乃道は夜に消えていった】
/お疲れ様でしたー!お付き合いありがとうございました!
523 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 01:05:20.77 ID:mZchLyxx0
>>522
【そうして広場から顔見知りは居なくなる。遠くでは運営のひとたちが片づけをする音が聞こえ】
【「帰りたくない」だのぐずる子供たちも、親に引きずられるように帰っていく――急速に、平穏が戻ってくる】
【よいしょっと彼女は立ち上がると本とお菓子をまとめて持つ、それから、最後に一度、辺りを見渡して――】
【それから、帰っていく、――もとい、友達の家へと急遽押しかける、何のアポもない、いきなりの行為】
【だけど多分困った顔をしながら受け入れてくれるのを分かっているから――それに、まだ、】
【お祭り気分を終わらせてしまうには早い気がして。彼女たちなら、付き合ってくれるだろうと、そういう信頼】
【――蛇の名前を持つ彼のことは、少し気になるから。またいつか出会うだろう、それは、祭りの場かもしれないし】
【或いはもっと――違うところかもしれないけれど、それは、まだ、誰も知らないから、考えなくていいこと】
【彼女にとって、今大切なのは。そんなことよりも、いかに夜更かしでお菓子を食べるかとか、そういうことだった】
/おつかれさまでした!
524 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/01(土) 02:14:43.03 ID:S8zJ7Rdvo
【UNITED TRIGGER】
【時はすでに深夜。酒場として盛り上がるこの場所も、流石に大半の客は引け】
【残っているのは大酔した者か、会話を肴に居残るものか、店員くらいなもので】
【こと今回に限っては、その店員に焦点を当てることとなるか】
あァ……クソ疲れた、なんだって今日はこう混むんだ
お陰でおちおち酒も飲めねェし、なァ……。
【と、愚痴りながらもグラスを片付け、カウンターを片す女性が一人】
【真紅のレザージャケットに、下はジーンズ。暖かそうだが、いくらかパンクで】
【ちなみに――以前はホットパンツだったが、季節が変われば、というやつらしく――】
【ともあれ彼女は残ったグラスを何とか洗い終わると、客席にも関わらず腰を下ろし】
【カウンターにぐったりと身体を預けて、面倒そうにため息とあくびの混ざったものを吐き出した】
【――それと、特徴がもう一つ。彼女の髪は服より鮮やかな赤であり】
【それ故に人気の少ない店内では、良くも悪くもイヤに目立っていたのだった】
525 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 02:31:02.79 ID:mZchLyxx0
>>524
【その日は客の多い日だった。お店としては嬉しいのだろうが、給仕する側となってみれば話は別】
【半ば駆けずり回るようにしていたら時間はあっという間に深夜と呼べる頃合、客も少なくなってはきたけれど】
【ほとんど泥酔と変わらないぐらいに酔ったお客さんとかが居ると目を離すわけにもいかないなら、気の保ちようはあまり変わらない】
ふわあ、ベイゼお疲れ――、
【それでも、一番忙しかったときよりマシだ。注文がどうとか、あれがまだだとか、そういう話をしないで済むなら】
【ぱたぱたと足音で近づいてくるのはもう一人給仕の少女。疲れた笑顔はどこか儚く――というか、精魂果てたように見え】
【セリーナじきじきに手渡された服を律儀に着ている。ひらりと揺れるスカートの裾、ロング丈のそれは和装メイド、といった装い】
【後ろでひとつに束ねた髪と、服と同じ布地でこさえたリボンの髪飾り。それをふわふわ揺らしながら――かたん、】
【手に持っていた下げてきたジョッキやらをカウンターに置くと、彼女はそれを片付けにカウンターへと入り】
ベイゼ、おなかすいてない? ずっと忙しかったから、休んだりも出来なかったし……。
足が棒になっちゃったみたい、重たいのいっぱい持ったから、手疲れちゃった――。
【がちゃがちゃとジョッキやら皿やらを片しながら、そんなことを尋ねるのだ。ベイゼが客席に座るのをとがめるでもなく、】
【というか彼女も空いている時間とかよくそうしている。一番隅っこの席で本を読むのだ、――そんな光景が、夕方ごろによく見られ】
【それが早い時間の軽い名物みたいになりつつある、とか、なんとか……もちろん、その後は真面目に働くのは当然として】
【皿洗いをしたせいで濡れた手をペーパータオルで拭いて首をかしげる。小腹でも空いたといえば、軽食でも出るだろうし】
【たまには立場を変えて、彼女に酒を作らせてみても面白いかもしれない――とはいえ、カクテルの知識などほぼ皆無に等しいから】
【あんまり期待は出来ないけど……それとも、客も居るならまだ帰れない。適当に駄弁るだけというのも、疲れた身体には心地よいはずで】
526 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/01(土) 02:43:19.98 ID:S8zJ7Rdvo
>>525
……おう、鈴音もお疲れさん。
ホント、混むとこう忙しい店も無いと思うぜ……
余所で働いたこと無ェけど……腹か。……空いたなァ
【ふと顔を上げれば、其処に居るのは同僚かつ親友、と言える少女】
【可愛らしい服に身を包んで疲れているのを見ると、愚痴を零しつつも微笑み返した】
【――ちなみに制服は自身のもあるとか無いとかだが、『動きづらい』と一度も来たことはなく――】
【提案された言葉に小さく頷くと、ようやくその身を起こすのだった】
……今度から、そーゆー重いモン運ぶ時は俺のこと呼べよ?
力仕事は得意だし、ベギーもそういうところでは役に立つし……
それに、うちの看板娘に過労で倒れられちゃ困るしな
……あ、ついでにビールが飲みたい。冷えてない奴、ほら、えっと……――。
【なんて言いながらもう一つ。簡単な食べ物の次に、ビールを要求した】
【カウンター越しに指さして言うのは、冷やさないのが主流の飲み方、という逸品で】
【普通のものと比べると幾分か苦いのだが、ベイゼとしてはそれが良い、とか】
【まだ客は居るし、上がりの時間ではない。が、これくらいの自由は許される】
【それなら、と甘えるのがこの赤髪だ。――無論、それを咎めたっておかしいことではないだろう】
527 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 02:57:47.79 ID:mZchLyxx0
>>526
【彼女が平然と渡されたままでそれを着たのも、かつてメイド喫茶なる店舗でバイトしていた経験からだろうか】
【彼女には少し似合わない気もする店だが――、住める部屋を一緒に貸してくれること、それと、店長の人柄とが】
【とっても良かったのでなんだかんだ居心地が良かったのは過去の話。まあ、それで、客あしらいはある程度上手に出来たから】
わたしも、夜にやるお店で働くのは初めてだけど――、でも、忙しくっても楽しいな。
みんな楽しそうなんだもん、なんだか嬉しくなっちゃうの……、ううん、でも、家に帰ったらくたくた……。
【今日も帰ったらすごい疲れてるんだろうなあ、なんて、考えるけど。やめようと思わないのは、仕事が楽しいから】
【ベイゼも居るしセリーナも居るし仕事も楽しい。それならやめるなんて選択肢最初からないのだ、とは余談でも】
【くたびれた中でもいつもより弱くても笑ってみせれば、彼女の性格のいくらかを所見のひとでも分かるよう】
【おなかが空いたといわれれば、残り物になるけど――鍋を火にかける。それから、バゲットをパン切りナイフで切りだし】
だって、ベイゼも忙しそうなんだもん……、ビールジョッキって思ったより重たいよね、大きいのだと、特に……。
……筋トレとかしたほうがいいのかなあ、そしたら持てるかな? ……そういうのって、やったことないんだけど――。
…………でも、ベイゼの手が空いてそうだったらお願いするね。ベギーにも――。
【ぷらぷらと動かす手。今晩だけでいくつのジョッキを運んだだろうか、それでも、最初より慣れたけど――】
【ここに来て数日の頃とか片手にひとつずつ、両手でふたつぐらいしか運べなかった。今は、もう少し平気になって】
【うーんなんて考えてみるが、あんまりやる気はなさそうである。それなら、好意に、と、にっこり笑ってみせ】
【そもそもそんな駆けずり回るぐらい忙しいときに、ベイゼが暇してることは――あんまりない、気がするのだが】
ベイゼだって看板娘だよ、……あ、うん、ビールね――食べ物はちょっと待ってね、温めてるから。
【くすくすと笑って言う、それから、ビール――と要望があれば、「あれか」と分かる程度は出来て】
【客にからかわれて一口飲んだことはあるのだが、いい思い出ではない――とりあえず、それをジョッキで出してやって】
【ちなみにベイゼなら分かっているだろう。鍋の残りは、ハロウィーンの飾りに使った南瓜の残りのスープで】
【パンは――まあ普通のパンだが、近所でおいしいと有名なパン屋のものだ。それをかりっと焼いて】
【二つで一セット、今夜、客にも提供していたものだ。――残り物、ということにはなってしまうのだけど】
【あんまり残すのももったいない。普段残り物を彼女は良く食べていたし、ベイゼも、或いは食べたことがあるだろうから】
【――ちなみに咎める言葉はやっぱりなかった。話し込んでいる客はそもそもこちらなんて見ていないし】
【泥酔している客は多分意識がドッカ行っている。それなら、客からも咎められることなく、給仕の二人の休憩時間の、出来上がり】
528 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/01(土) 03:11:23.86 ID:S8zJ7Rdvo
>>527
……まあ、確かに楽しいな。それは俺も思うよ
忙しいけど、あっという間に夜中で……そんで、店仕舞い。
シゴトが嫌だったらそんな風に感じないし、悪くないか
筋トレは……鈴音の体格なら、まずは肉を付けなきゃな
でも、そんなの俺や他のやつに任せときゃいいンだよ
【『適材適所だ』と笑いながら言うと、漂う料理の香りに鼻を動かす】
【仕事中にも提供していたものではあるが、こうしてゆっくり時間を持てるとなると】
【それはそれで、また違ったものがある。空腹を擽るような良い匂いだ、と】
【少女の返事によしよしと頷きながらボヤいて、やがてジョッキを受け取りつつ】
ん、ありがとさん……、……看板娘?……、…………オレが?
いやァ……俺はイイや。面倒だし、酒作るだけでイイよ
その制服だって、お前が着てる方が似合ってるし
第一ヒラヒラはこう、あの時買ったやつで十分というかだな……
だから俺は、ホラ……用心棒みたいな立場で、さ。
っと、そうだ……鈴音も一緒に食べるか?
俺だけ食べ飲んでじゃ悪いし、腹減ってるんだろ
【そう言って、束の間の休憩時間を共有しようと提案する】
【ちょっと話して軽食を取ったら、店仕舞いまでもう一仕事ある】
【その為の活力を入れておこうというわけだ。一緒のほうが、それは良いに決まっていて】
529 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 03:26:16.77 ID:mZchLyxx0
>>528
ね、楽しいよね。
……あ、でも、わたし、食べてもあんまり太らないんだよ――幼馴染の子とか、羨ましいって言うんだけど。
ご飯の後とかに量ると、食べた分は増えてるんだけど……気付いたら減ってるの、……どこ行くんだろ。
太れたら、ベイゼとか、セリーナみたいになれるかなぁ――。
【あどけなさを残すにっこり笑顔。本来なら酒場に似合わないはずのそれも、この店でならば、似合うような気がして】
【「あと少しだから、がんばらなくっちゃ」だなんて言って伸びをする――が、とりあえず、今は休んでしまおうなんて】
【そんな意図が透けて見えるのだから、がんばりすぎる、ということは、……まあ今はなさそうで、一安心か】
【――それから言うのは、確かに羨ましがられる体質だろう。食べても太らない……女の子の、夢である】
【だけど本人としては悩みのひとつでもあるらしい。……最後にぼんやりとぼやくのが何を意味するのか、】
【(まあ、つまり、女性的な身体つきになりたいという憧れ。自分は、ぺたん、ぺたん、ぺたん、って感じだから)】
そうかなあ……ベイゼも看板娘だよ、セリーナもそうかな、ううん、わたし一人だけ違う感じ……。
……もうちょっと苦いお酒とか飲めたらいいのかな。ベイゼもセリーナも、苦いのとか普通に飲めるもんね――。
【くしゅっと少しだけ苦笑交じりな笑顔、ベイゼだって、なんていいながら、セリーナまでもそこに含めてしまう】
【でも誰か欠けたら駄目だと思うのだし、みんなが看板娘――でも間違えていないのかも、だなんて】
【子供っぽいのかなあとか地味に真剣に悩んでいる横顔は、……なんだか平和で、おかしくって、かわいらしくもあり】
あ、この間、公園で会ったよ――“彼”。……いきなり看板撃つからすっごいびっくりしちゃった。
……ん、それなら、一緒に食べようかな――、ちょうど二人分くらいあるし、……うん、そうする。
…………本当はおなか空いてるんだ、こんな夜中にって思うけど、しょうがないよね――。
【それから密告みたいに声を潜める、ひらひらの服――で思い出したのだろう。その姿】
【だけど軽く触れるだけで話題は逸れる、それなら……と自分の分もパンを切り出す辺り、行動が無駄に早い】
【というか、食べる気だったのかもしれない、なんて。――そんな後ろで、ちーんと、パンの焼ける音がする】
【ひとまずベイゼの分が先に出されるだろう。南瓜のスープに切ったバゲットを数枚添えた、それ】
【深夜にしてはちょっと多いパンの枚数は、ただ、おなかが空いているならぺろっといけちゃうような量で】
【さらに数分遅れて彼女も自分も分を用意してベイゼの隣に座ることになる、だろうか】
530 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/01(土) 03:42:13.93 ID:S8zJ7Rdvo
>>529
……なったらなったで、悩み事が増えるぜ?
贅沢な悩みだろうが、悩みは悩みってな……セリーナにでも聞いてみろって
似合う服とか、下着のサイズとかだな……うん。
【そこで例の特に苦い、そしてぬるいビールをぐっとあおる】
【ジョッキで出してもらったにも関わらず、その中身はあっという間に3分の1ほどが消えていて】
【続けてちょっとダウナーな具合に言うのは、その苦い酒について、であり】
【曰く、飲めても良いことはないだの、飲めないほうが可愛らしいだの】
【自分が看板娘だ、と言われたことに対しては、意外と反論はせず】
……まあつまり、カシス系の軽いカクテルでも飲めりゃいいんだよ
酒場だから『飲めません』ってのはマズいからな。……いや、お前なら……ん?
あぁ……うん、まあ、そういう奴だからな……。
そういや前に見繕ってもらった服……案外、悪くない評価だったぜ
改めてお礼しないとな。今度、お前の好きそうなケーキ屋にでも行くか?
【――少し恥ずかしそうというか、顔が赤らんでいたことは記しておく】
【ビールが回るには少し早かった。が、まあまあ、と話を進め】
腹が減っては戦はできぬって、言うだろ?
此処でのシゴトってまさに戦場……今はそうでもないが……
……細かいことはイイんだよ、それに食べても太らないなら尚更な。
……ところで鈴音。俺のパン、一枚食べるか?――…………。
【胃にじんわりとアルコールが染みわたる中で、健康的なスープとパンを前にすれば】
【小さくぐぅ、とお腹が鳴って、しかし提案するのは逆のこと】
【案外、女性らしさみたいなものが芽を出し始めているのかも知れない、なんて】
【――そうして一夜、残りの仕事までの楽しい時間を楽しんで】
【終わったら終ったで暫くお話をしただろうことは、また別のお話。】
/っと、そろそろ眠気が来ているのでこの辺りでっ!
/お付き合い頂き感謝です、ありがとうございましたー!
531 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/01(土) 03:58:50.78 ID:mZchLyxx0
>>530
でも……、いいなあって思うの、ううん、もうちょっとくらいで、良かったのに……。
【悩みだと言われても、彼女はそれを納得しきれないようだった。結局、羨ましいという感情が残ってしまって】
【せめてもう少し。一でも二でもいいから、もういくつかカップ数が上だったら。そう思えば、右手がそっと胸に触れ】
【ちなみに彼女、本当の本当に何もない。あらわすならば、Aが三つ並ぶぐらいに……だから、一、二、上げてもほぼ無意味】
甘いやつなら飲めるんだけど、ね――、……いつか飲めるようになるのかな。なれたらいいな……。
……すっごいびっくりしたんだよ、わたし、銃って苦手だし……、怖いの、それに、すっごい近かったし――。
…………ほんと? 良かった、だってベイゼに似合ってたもん、とっても似合ってたんだよ、ほんとうだよ。
――じゃあ今度別のも見に行こうね。
【ビールは二十五くらいで飲めるようになったととある客に言われたことがある。いわく、最初は飲めなかっただの】
【それならそういうものか、とも思うのだけど。成長のない彼女に、果たしてそれが通用するものなのか】
【だからあくまで願望にとどめて。――続く言葉は、しゅんと下がる眉と、低めの声のトーンで】
【ふなーっと言う辺り結構本気で驚いたりしたらしいのだ。でも、すぐに、戦果の報告となれば調子を取り戻し】
【――じゃあ別のふりふり服を、となる。「ケーキも行く」だなんて、わがままな選択肢を選んで、言葉を返して】
ほんとに戦場みたいだよね、週末なんて特にこうでしょ、平日ならまだいいんだけど……。
……え、多かった? じゃあもらおうかな、すっごいおなか減ってるの――。
【それからベイゼの隣に座って。ふわふわ湯気を上げるスープと、焼いてないからもちもちしてるパンとを前に】
【おなかすいたーだなんて言っていた。そんなところにパンをくれるという話が舞い込めば――きょとん、瞬いて】
【多かったかななんて反省。自分がおなか空いてるから多めにしてしまった――とでも思っているのだろう、それなら】
【ちょっとした乙女心の小さな芽は、残念なことに見逃されてしまう……、対する彼女は、欲張りで女子力低め】
【それでも、いつか、気付くのだろう。おんなじ店で働いているのだから、よく会うし、話もする】
【或いは休日にどこか軽くランチなんて出かけたりするかもしれないし――その過程で、いつか、絶対に気付くのだ】
【もし気付いたなら――ひどく優しげに微笑んだりするのかも。そんな未来が、きっと待っていて】
【――とりあえず今晩は、こんな風に過ぎていく。ハロウィン前には店内に積み上げてあった南瓜も】
【テープで顔とか張られていたのだけど、こうなるとおいしいだけ。まだ少しあるなら、明日も、南瓜メニュー】
【ひとまず酔っ払いたちの介抱をして、店じまいをして、――ついつい楽しくって話し込んでしまう、余談】
【(きっとお酒とかも飲むから、眠たくって帰るのも面倒くさくなって、UTへと泊まっていったのは、なおさら余談だろう)】
【(そういうのは滅多にあることではないけれど――それぐらい、疲れていた、という証明にもなるのかもしれなかった)】
/おつかれさまでしたー!
532 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/01(土) 19:23:34.24 ID:S8zJ7Rdvo
【昼の国にゼン=カイマという宗教都市がある。その周囲は豊かな緑に囲まれており】
【そんな森の中を、都市から離れた方向にいくらか歩いた場所。其処に一人の男が居た】
【若くもなく、かと言って老けてもいない。聖職者らしいローブをまとっているものの】
【全身くまなく鍛えた筋肉で覆われているのが見て取れて、顔立ちもひどく厳しく】
【しかしどうやら、顎に手を当てて困っている様子だった。――彼が立っているのは、霊廟の前だ】
【どうやら古い建物らしい。ツタに覆われた石造りで、入り口には】
【まさに点けたばかり、という様子のランタンの火が灯っている】
【なにせ、森の中だだ。誰かが通りかかれば目立つだろうし、こういう噂を聞きつけたものなら】
【ランタンはむしろ目印になるだろう。さて、その噂というのが真偽の怪しいところなのだが】
【最近、昼の国では明るい中を亡霊が歩き回っているらしい≠ニいう、なんとも胡散臭いものである】
【しかし数ある話の中でも、此処――エッダの安息所≠フ名前だけは出るのだから】
【そういう事柄に興味があって、次いで勘が良ければ辿り着ける。そんな場所が、今日の舞台だった】
533 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/01(土) 21:37:08.47 ID:ecfCsfibo
【路地裏】
【こんな夜更けにここを通るのはチンピラまがいがノラ犬ぐらいのものだ】
【場末の酒場もなく、ヒビ割れたアスファルトと落書きだらけのシャッター、ダストボックス】
【建物の室外機がバランスの悪い音をたてながら回っている。そんなもんぐらいだが】
【慌ただしい足音と共に現れたのはしっかりとネクタイまで締めた”お定まり”の格好の二人組み】
【何かを探すように辺りを大きく見回し、大きく息を吐き出して一息ついた】
【2人共、手には小奇麗なオートマチックピストルが握られている。片方の男はインカムのスイッチを入れ】
『――警部。はい、エヴァンズです。…ええ、逃しました。4ブロック南に行ったところです。……封鎖しますか?』
『……わかりました。撤収します。…はい、ラファロも一緒です。………了解です。捜査本部には…』
【2人組は少しの間話をし、煙草を吸っていたが、むしゃくしゃしたように吸い殻を投げ捨てて、すぐに街の方へと歩き出した】
【それから暫くして、ビルの3階に取り付けられた室外機からドサッと旅行かばんが落ちてくる。同じく、横の排水管を伝って】
【器用に男も降りてくる。黒い髪に黒いレンズのサングラス。ダークブルーの気取ったスーツに黒いシャツ、白いネクタイ】
【一から様子を見ていたならばコレが要注意人物だとひと目でわかる。男は革靴の靴底で吸い殻の火をもみ消して】
ったく……誰も助けにこねえんだから、やっぱオーシャンズに義理もラヴもあったもんじゃない
今日のお相手は警察さんか……他にやることがあるだろ?カノッサでも相手にしてろよ…
【頭を掻いて、カバンを拾い上げると金具が壊れて中身が溢れる。しいて書くならば幾つもの札束とパスポートが複数あった】
534 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/01(土) 23:14:56.57 ID:G+U3w8P90
【夜が更けた森の中――――響くのは剣が虚空を切り裂く音。其の方向へと視線を向ければ、一人の人物が剣を振っている姿が分かるか】
【恐らくは実戦を想定して居るのだろう。ただ薙ぎ払う/振り下ろすだけでは無く時には身を翻したり時には低くしゃがみ込んでからの斬り上げを行ったりと実に多彩な動き】
【暫くその動きを繰り返していたが、己の中で一区切りを付ければ吐息と共に剣を地面に突き立てて】
「取り敢えずはこんなモンか……頭の命令で国を出たのは良いが、実際に軍から離れると中々暇だな
元々世の中の出来事に興味は無かったが、実際出てみれば本当に何が起きてるのか分からないもんだ
――――ま、良いさ。どうせ今は宛ての無い旅、俺なりにゆっくりとして行くか」
【差し込むのは月の光。照らし出された姿は、蒼の髪に暗い朱色の双眸を持った青年。歳は二十台の前半といった所か】
【再び無造作に剣の柄を握り、横に一閃。近場の木に線が走ったかと思えば――――思い切り蹴りつけ、倒木させるのだろう】
【完成したのは即席の腰掛け。座った後に長い溜息を吐き、傍らに置いていた布袋を漁り始めて】
【取りだしたのは数本の炭と干し肉。それと、瓶に入った――――酒、か】
「…………考えてみれば野宿も新兵の時以来だな。硬いベッドが恋しいかと言われればまた複雑なのが何とも言えないが……
――さて、寝る前に腹拵え程度は済ませておくか。空腹の中夜盗に襲われちゃ敵わないしな」
【炭に火を着けたなら、干し肉をそのまま直接上に置くのだろう。間も無く辺りに漂うのは、食欲をそそるような香ばしい匂い】
【――其れに釣られてか、木が倒れた際の轟音を聞き付けてか。何にせよ、この場を訪れた者が見るのは軽装の鎧を纏った青年が丁度キャンプを始めた場面であろう】
【――――櫻の国。その、森の奥地】
【小さな祠が在るだけで、後は何も無い詰まらぬ場所。その祠だって、ずっと前に人々から忘れ去られたのだから荒れていると記しても何ら可笑しくは無い】
【然れど、今宵は其処に一匹の妖怪の姿。狐の耳と尾を生やし、巫女装束を纏ったその者は…………妖怪に詳しい者ならば妖狐、と知れるだろうか】
【櫻の国で暴れている妖狐に瓜二つだけれど、その表情からして気性が荒いわけでも無い事が分かる筈】
【何よりも、瞼を閉じて願掛けをする様な姿は決して悪狐の其れでは無く】
「――――……もう、ずっと来れませんでしたが…………まだ残って居てくれて、良かった……です…………」
【小さな吐息。祈りも終わったのか、慈しむ様に小さな祠を掌で撫でてやれば余韻に浸る様に側に座るのだけれど】
【―――少し離れた木の上。其処にも、一人存在していた。矢を番えた弓を手にして、キリキリと目一杯に弦を引き絞る様は正に狩人】
【近場に野兎や鹿が居る訳でも無い。ともなれば――――必然的に、狙いは一つだけだ】
【恐らくは悪狐に似た少女を討って名を馳せようと考えたのだろう。震える指先は緊張の証。生唾を飲み込んだならば目測で少女の細首を狙って】
【…………身に迫る危機も分からず、未だに過去を懐かしむ様に祠に寄り添う少女】
【狩人はどうやら気配を殺す事が下手な様で、遠くからでも所謂“殺意”を感じ取れるが――――】
【その場面を目撃した者がどの様な行動を取るのかは、自由であって】
535 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/02(日) 00:16:17.96 ID:bv/I18njo
>>534
【すっぽりと夜の闇に包み込まれた森の中。そこに響き渡る剣戟の音】
【さらに続いては、木が伐り倒される轟音。聞くものが聞けば、それらだけでも音の主が手練れであるとわかるだろうか】
【やがてそれらが止むと、火が爆ぜる音と煙、肉の焼ける匂いが取って代わる】
【月明かりに照らし出された森の中にあって、それは目立つ。獣であれば、かえって敬遠する理由となったかもしれないが】
【果たして、それに招き寄せられたのは、それよりも性質の悪い存在であった】
【青年の技量ならば、すぐに気が付くだろうか。複数人の気配。息遣い。衣擦れの音。微かな足音】
【接近してきたものたちも、自分たちが気付かれるだろうことは、おそらくは承知の上】
【でありながら、闇の向こうに息づくものたちからは、確かな悪意を発している。確かな実力者たる青年に向けて】
カヒュー……精が出るな、青年……
【気配の一つが、声を発した。もはや隠れるつもりもないのだろう。月明かりの下に、それが姿を現す】
【それは、人間の上半身をさらに半分にしたほどの大きさの、胸像のような姿をした肉塊だった。角ばった顔つきに短めの黒髪】
【顔面、首、露出した右腕、その全てに広範囲にわたって残る凄惨な火傷の跡。唯一、右顔面から顎までにかけてが、ほとんど火傷が見られない】
【胸部には、襤褸切れのような黒い布をしっかりと巻きつけている。左腕は、根元から消失していた】
【体内に繋がる形で伸びた、甲殻類のそれを思わせる太く長い四本の足が、肉塊を支えている】
【黒い布の隙間から足と共に覗くのは、肋骨の一部と赤い肉に包まれた脊髄。尻尾のようにゆらゆらと不気味に揺れ動く】
【額には、面積一杯を埋める黒い瞳の単眼。両目は右が青、左が黒の義眼。口元には、マスク型の人工呼吸器が装着されている】
【その背後に控えるのは二人。一人は、腰に刀を差した、骨と皮ばかりになるほどに痩せ細った男だった】
【擦り切れた白い着物に身を纏っているにも関わらず、履いているのは黒いジャージズボンと白いランニングシューズというアンバランスさ】
【半ばドクロに見間違えるような顔を半ば覆い隠す黒い長髪もまた、それだけが女性のように艶やかで、男には似合っていない】
【極めつけはその胸部。着物の上からめり込むように、心臓のあるべき位置に小型のエンジンが埋め込まれているのだ】
【今にも噛みつきそうな表情をしているエンジン男は、飛び出さんばかりに大きな目と鉛色の瞳で、青年を睨んでいる】
【今一人は、暗闇の中にあってその身が淡く発光しており、不気味にその姿を浮かび上がらせている】
【光っているのは、男の纏う服だ。黒いタートルネックのスウェットスーツには、至る所に天体の画像がプリントされており】
【電極でも仕込まれているのか、淡い光を放っている。小さな宇宙がそこにあるかのようだ】
【黒い革靴で地面を踏んで立つ男はのっぺりとした顔立ちで、どこを見ているかわからない虚ろな目を鉛色の瞳をしている】
【その上、頭部は額の上ほどで頭蓋が断ち切られ、脳みそが剥き出しになっている】
【その脳を透明なカプセルが覆い、さらにそのカプセルと脳を貫く形で、頭頂部には先端の尖った鉛色のアンテナが突き立っていた】
【およそ、異形と形容するほかない三体。青年のキャンプを取り囲むかのように、展開している】
【あるいは、青年が手配書やニュースを漁ったことがあるなら、このような異形の姿をした盗賊団のことを耳に挟んだことがあるかもしれない】
カヒュー……かなりの腕前のようだが、軍人か警官か自警団員か、さもなくば冒険稼業か何かかね……?
このような時間まで森の中で修行とは、熱心なことだな……ヒュー……
さて、突然で悪いが……その剣と、食糧と、持っている荷物全て。我々に渡してはくれないか
【自ら腕が立つと称したばかりの青年相手に、真正面からこう宣言して見せる異形。余程自信があるのか、さもなくばイカれているのか、両方か】
【ともあれ、青年が危惧した通りの存在、夜盗だと見てよさそうだろう。降ってわいた災難に、青年はどう対処するだろうか】
/まだおられましたら、よろしければ……
536 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/02(日) 00:50:48.35 ID:xqfnuJHk0
>>535
【――――忍び寄る気配、息遣いは然りと感じ取っていた。それでも身構える事が無いのは、長年戦いの場に身を投じてきたが故の癖か】
【気を張ればそれだけ筋肉も固まってしまう。今までの戦いを経た中で培った本能】
【酒でも飲むか煙草でも吹かせば様にもなったのだろうが、今はただ爆ぜる炭の中で焦げる肉を眺めるだけで】
「……何だ。此処は夜盗の縄張りじゃなく化け物の住処だったのか?
三人――――いや、三匹も居るとなれば誰も近寄りもしないだろうな。ったく、俺も熟々運の無い」
【肉眼で確認出来る距離まで迫った事を察すれば、一瞥】
【大凡人間とは掛け離れた姿の者達。小さく舌打ちをしたならば焦げた肉を咀嚼して】
【この男にとっての不幸。其れは世の中の流れに興味を抱かない事】
【――――三人の所属は分からない。だが、滲み出る悪意や害意からは大体の事は理解出来る】
【好ましく無い状況に転がっていると理解する事も容易】
「一番最初の言葉が正解だな。ま、今はお頭命令で殆ど風来人に近いけどな
――――それで、俺の荷物を全て寄越せ……だったか?
悪いが軍から離れるときに選別も何も無くてね。文字通りこの全てが俺の全財産だ
……断る、と言ったらどうする?仲良く分け合いましょうなんて雰囲気でも無さそうだが」
【答えは簡潔明瞭。何一つも渡すつもりは無い、と言葉を返し】
【自分の出した答えに対する結果を想像するのは簡単だ。恐らくは穏便には済まないだろう、と】
【況してや己が商人等では無く戦いに通じている者と理解した上で迫ってきたのだから相応の実力もあると考えたか】
【――――挑発するかのように口角を僅かに吊り上げて。漸く其方に顔を向けたかと思えば立ち上がるのだろう】
【身体の凝りを解すように首を鳴らし、指を鳴らし。長く息を吐いたかと思えば、剣の柄に手を掛ける】
【様子を見る意味も込めてまだ仕掛ける事は無い。ただ、戦闘の意思が十分にある事は知れるだろうか】
/っと発見が遅れました!申し訳無いです!宜しくお願いしますですよー!
537 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/02(日) 01:22:19.93 ID:R5Bo2MAYo
【路地裏】
【路地裏に甲高い叫び声が反響する。ディレイされたノイズは乱反射して中心に戻る】
【夜露に濡れた黒い舗装に膝をつく男。ジャケットにその街の自警団を意味するワッペンが縫い付けられていた】
…何処で習った?…いや、習ってないに等しい。ずぶの素人。だから斬られる。
【見下ろす影。刀を差した男だ。真っ白の髪、鼻から下を覆う鬼のような朱塗りの総面、ダブルのロングコート】
【そいつは自警団員を蹴飛ばして、地に倒すと落ちている、自警団員が握っていた刀を拾い上げる】
【面倒臭そうに面の男は柄に握られた、彼の右手を剥がし取って投げ捨てる。腕を着られた自警団員はもがきながら】
【自らの血だまりに埋まっていく。息を乱しながら、抵抗も逃走も出来ずに死を待っている。】
綺麗な柄糸だ。刃紋も珍しい……ただ、それだけだ。それだけの代物。家に飾るには良い。
【右手で握って軽く振る。ゆんと空気を裂く】
【左手をポケットに入れ、中から懐中時計を取り出す。金時計の蓋には”逆五芒”。彼は時間を確認する】
日が変わり、今日は『赤口』。刃物と火の元には気をつけろと…そういう日だ
【彼は刀の先を自警団員の首元にゆっくりと当てるとそれを大きく振り上げた――――――――】
538 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/02(日) 01:22:24.57 ID:bv/I18njo
>>536
ク、ク、クヒュー……よく言われるが、我々はこれでもれっきとした人間だよ……
縄張り、というわけでもないんだ。我々のような人種はコソコソと人目を避けて動かねばならない
必然的にこういった場所を通ることが多くなる……カヒュー……
【青年が肉を平らげれば、肉塊男はじっとりとそれを見つめる。肉はすでに青年の腹の中に納まったはずなのに】
【その一つ目に宿っているのは、おぞましい食欲の色であった】
軍人か……いずこの軍の者かは存じないが、さすがに相応の人材を揃えているらしい
しかし、軍属の人間が上の命令で風来人に身をやつすとはな。何かやらかしでもしたのかね? カヒュー……
ふむそうか、持ち物はそれだけか……
お察しの通りだ、我らは卑しい盗賊、仲良く分け合うというわけにはいかないな
「――おいてめぇ、さっきから聞いてりゃ俺をバカにしてんのか!?」
【肉塊男がにたりと笑って言葉を紡ぎ出す。が、その言葉が区切られた瞬間、横のエンジン男が叫んだ】
【ぎらつく目で青年を睨みつけ、歯を食いしばり、歪んだ表情は怒りの色を宿す】
「剣一本で生き抜く無頼の渡世人気取りで、俺らを群れなきゃ何もできねえクズだと見下してやがんだろ!!」
「どんなに落ちてもこいつよりはマシだと、そう思ってやがんだろ!! 俺はちゃあんとお見通しなんだよ!!
「舐めやがって!! あーあーあー、どうせ俺は貧相で何も持ってねえクズだよ!!」
「これで満足か、ええ!? 軍人のプライドを保てたか!? 溜飲が下がったのかって聞いてんだよ!!」
【いきなり口を挟んでわけのわからないことを喚き散らすエンジン男。横の肉塊男は、それを止めるでもなく単眼を細めている】
【地団駄を踏むエンジン男、ただ喚いているだけというわけでもなさそうだ。男が喧しくがなるたびに、その胸部のエンジンが】
【唸りをあげて男の身体を揺り動かしている。そのたびに、貧弱だった男の肉体が、膨れ上がっていく】
『軍人とは、軍隊に属する者を言う。多勢での戦闘行動を前提として語られるべき存在だ』
『であるとするなら、眼前の彼は何と評するべきか。軍属でありながら、単独だ。武装は剣が一つだ』
『しかし、相応の実力もある。戦闘能力という観点から見れば、軍人としての彼は保たれているのではないか』
『軍人という存在を、組織として見るべきか、個人として見るべきか。興味の尽きない命題だ』
【続いてもう片方のアンテナ男が、頭をゆらゆらと揺らしながら、これまた意味不明の言葉をつぶやき始める】
【見開かれて焦点の定まっていない瞳、しかしその顔ははっきりと青年の方を向いている】
【頭と共に空中を踊るアンテナが、月明かりを反射して不吉な鉛色の光をまき散らす】
ヒューハ……すまないね、私の手下たちはこういう連中なんだ。これでも盗賊としては、有能なのだがな……
さて、話を戻そう。そちらが断るなら、おそらくはそちらの想定している通りだ
私達は盗賊だ。穏便に手に入らないなら、力づくで奪う。剣が一本、成人男性の肉体が一つ。それなりの収穫にはなるだろうさ
【こちらを煽るかのように微笑する青年に、肉塊男もまた呼吸器の上からでもわかるほどの醜悪な笑みで返す】
【言葉を終えるが早いか、様子見に移りつつ戦闘態勢を整えたらしい青年に、まずはエンジン男が襲い掛かった】
「見下しやがってええええええ!! くたばれええええええええええ!!!」
【エンジンで強化された肉体をもって、地面を蹴る。先ほどまでの貧弱な肉体からは想像できない速度】
【一気に間合いを詰めて、袈裟懸けに青年に斬りかかろうとするだろう】
【しかし、その動きはあまりに単純。速度は速いが、振り下ろす太刀筋にも技量が感じられない】
【怒りのままに振るわれる狂人の剣だ。青年の技巧ならば、対処は容易か】
『実に興味深い。興味深い問題だ。脳を切り開いて観察すれば、何かわかるだろうか。そもそも脳とは――』
【アンテナ男も行動を開始。軽く袖を振るうと、その手元に細長い何かが飛び出す】
【金属製の警棒だ。アンテナ男の武器らしい。相も変わらず呟き続けながら、アンテナ男が警棒の先端を空中に向ける】
【すると、風が吹き抜けるような音と共に、空中に半透明の箱が出現した。固定されたように動かない、奇怪な箱】
【アンテナ男の能力らしいが、その箱自体から、殺気らしきものはなく、動きも見られないだろう】
【肉塊男の身体からは、複数本の肉の触手が生えてきた。まだ直接的な動きには出ない】
【まずは、配下の攻撃の行方を観察するつもりのようだ】
539 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 01:40:39.74 ID:nTCFMC6oo
>>537
――――――――ッ!
【一つ目の刃は投擲】
【放たれた刀子は夜を落ちる一縷の如くその振り上げられた刀へ】
【されど刀子、所詮は木っ端な刃物でしかないならば一つ目は行動を阻害し注意をこちらに向ける物】
【投げられた方を見れば既にそちらへとかけ出している人影、白亜に似た者の姿有り】
【向ける瞳は異色、紫白と赤の混ざり合いはしない組み合わせそして視線は鋭く】
【両の手に掲げる銀の刀にも似て】
ッ、退け……!!
【接敵の一拍前、跳躍しくるりと体を翻し勢いを加えた蹴りを男の……】
【逆五芒を掲げる彼の肩辺りへと放つ、揺れる髪は白く】
【声色は険しく、触れ合う時は一瞬なれど敵意は明確だった】
540 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/02(日) 01:58:12.22 ID:xqfnuJHk0
>>538
「おいおい、俺が知らない間にお前等みたいなのも人間って呼ぶようになったのか?
外に出て色々と面食らうことが多かったが、今の所その話が一番衝撃的だ
だが、幽霊じゃ無く人間なら斬れるし折れるんだろ。なら――――問題無い」
【人間で在ろうと無かろうと殺せるならば何の問題も無い】
【この青年の戦闘の基準は殺せるか殺せないか。強い弱いは二の次なのだから極めて冷酷とも表せようか】
「秘密裏の任務を請け負っていてね。詳しい事は俺にも分からないんだから拷問しようが自白剤を打とうが何も吐けないが
……そう考えりゃ中々便利な駒だよな、俺も
――――そんなに自分を卑下するなよ?折角生んだのにお袋さんが泣くぞ?
尤も、お前が人間と同じ様に生まれたならの話だけどな
何でも良いか…………まだお話しの途中だったんだ。少し、黙ってろ」
【喚き始めた男。駆動音に従うようにして膨らみ始める肉体を見れば相応に腕力も上がりつつあると考え】
【卓越した技量を持たなかったのが幸い。まだ、同じ様に腕力でも対応出来るとの判断】
【同時にもう一人へと注意を向けるが、まだ攻撃の兆しが無いと知れば先に剣を振るう男への対処へと移った】
【柄を握る手に力を込めたならば、ギチギチと筋繊維の肥大する音】
【闇雲に払うのでは無く、男を打ち抜く為に限界まで接近を許すのだろう】
【――――ただ腕の力だけに頼った殴打では非ず。全身の力を入れ、体重を乗せた一撃を決める為に狙いを澄まし】
「生憎だが、俺には軍人のプライドなんて物は一欠片も無いんだ。大悪党でも小悪党でも、俺の敵なら皆等しく排除するだけだな
加減をするつもりは無いが――――この一発で死ぬ事も気を失う事も無かったら自分の頑丈さを恨めよ」
【カウンターも重ねたその一撃は実に重い一撃、と記すべきか】
【顔面を打ち抜き、ただ殴り飛ばすだけでは無く、もう一人が作り出した“箱”に激突させんとする】
【憂いの種は一つでも潰す。…………此より先、もしも上記の行動が全て成功し焚ていたならば、だが】
【動きを止めること無く、殴り飛ばした際の勢いを利用してアンテナの男へと接近】
【――――先ずは一閃……だが、其れは余りにも“遅い”。無論常人からすれば並では無い速度なのだが戦い慣れた者からすれば十分に避けられる/防ぐ事が可能な速度で】
「俺の脳味噌を調べた所で面白い物なんて何も無いと思うがな
海馬を覗いた所で楽しい軍隊の生活を知れるだけだ――――ッと!!」
【だが、其れは囮。本命は続けざまに出される“二撃目”】
【逆手に持った剣での突き。大樹をも貫く其れはまともに喰らえば背まで容易に突き抜けるであろうか】
【……だが、突きの性質上払う事や横に避けて避ける事も出来る。或いは、その威力を逆手に取ってカウンターで迎える事も可能か】
541 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/02(日) 02:32:26.20 ID:R5Bo2MAYo
>>539
……!!……クッ!何奴っ!!
【甲高い金属音は刃がかち鳴って、面の男は反応する。粗製の刀なぞ投げ捨てて】
【腰を落とし、振り返ると敵は迫る。腕を前で交差させとっさに防御を取る。安易な技だがコレでいい】
【敵意はあれど殺気を感じなかった。獲られる攻撃じゃない。獲られない技に獲る技は大仰過ぎる】
不意打ちとは、天晴。それでこそ、戦場よ。常在戦場、吾は常に此処に在りて、敵も常に其処に在り。
【受け止めて、体を捻り、腕も回す。足をつかもうと体を伸ばす。柔術の基本的な返し技だ。】
【右に力を受け流しつつ、足を掴み返して地面に落とすのが狙い。基本故に回避の方法はいくらでもある。】
/ちょっとすいません遅れました。短いですがお返ししておきます
542 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/02(日) 02:34:25.78 ID:bv/I18njo
>>540
ヒューハ、ヒュハッ、ヒュハー……何、我々が少しばかり特殊というだけだ
巷に出れば、我らは化け物と呼んでまったく差支えないとも。事実と、他人からの視点は別物だからな
ヒュハハ……そういうことになるな。殺せば死ぬさ。出来れば、な
【軽口をたたきつつ、一味の首魁らしい肉塊男は、冷静に青年に観察の視線を注ぐ】
【ただ相手の命を奪うことだけを念頭に置いたその姿勢は、まごうことなき軍人のそれだ】
【油断なく単眼の視線を巡らせるこの肉塊も、ただのそこらの盗賊とはいかないらしい】
ほう、それは面白い……極秘任務のために単身送り込まれるとは
知らぬこととはいえ、失礼をしたな。やらかしたどころか、一人でそれを任されるに足る精鋭だというわけだ
詳細は知らずとも、任務内容だけでも聞きたいね。お前を打倒した後で、まだ息があれば聞いてみるとしようか
「お袋ォ!? 俺を泥の街に放り棄てやがったお袋が、今更何を嘆くってんだ、ええ!?」
「黙ってろ……? 黙ってろっつったかてめええええええええええええ!!!」
「俺の存在自体が目障りだと、そう言いてえんだな!? クソ野郎が!! 何でもいいとはなんだてめぇ、おお!?」
【青年の言葉にいちいち激昂しながら、エンジン男は腰の刀を抜きつつ走る】
【森の地面に落ちる枯葉を散らし、土埃を巻き上げながら。まるで冷静さを感じさせない動きだ】
【怒りのままに振るった刃は、必然あっさりと逸らされる。込めた自分の力に振り回され、エンジン男は隙を晒した】
【自身と同じく、筋肉を膨張させているかのように。能力のなせる業か、軍人としての鍛錬が昇華したものか】
【その答えを得ることのないまま、エンジン男は青年の渾身のカウンターを、ものの見事に顔面に食らった】
「ぶば――――!!!」
【青年の言葉に返答することも出来ず、エンジン男が無様に宙を舞った】
【その先には、仲間が出現させた箱。そのままなら、まともに激突するだろう軌道だ】
【しかし、エンジン男も常人の範疇に留まる存在ではなかった。空中で身体を回転させ、靴底で箱の側面に着地した】
【そう、側面にだ。重力を無視した状態で、箱の側面にエンジン男は立っていた】
【アンテナ男の出現させた箱の効力。足場として、その面にも重力を無視して立つことが出来る代物】
【鼻血を垂れ流しながら、エンジン男は箱の側面で蹲って呻く。その間に、青年は次の行動に移っていた】
『記憶に留められているのが、軍隊の生活のみ。生まれたころからの軍属ということか』
『あるいは、他に特筆に値する過去を持たないのか。さもなくば、記憶喪失なのか』
『生物の脳は複雑怪奇だ。どうすれば、そのようなことが起きるのだろう』
【己のペースを変えることなく、アンテナ男は警棒を構えた。襲い掛かる、青年の剣】
【最初の一閃は、さすがにアンテナ男も盗賊を名乗るだけあり、見切ってみせる。身を捩り、剣は空を切るだろう】
【だが、続く本命の突きをかわしきれない辺りは、やはり所詮は盗賊か】
『ぬぐ――――!!』
【鮮血が迸る。幸いにして、強引に身体を動かしてまともに食らうことは回避したものの】
【アンテナ男の右の二の腕と脇腹を同時に突きが切り裂いた。弾け飛ぶ鮮血は赤色だ】
【アンテナ男が後方に飛び退る。だが、利き腕に受けたダメージは大きく、腕を庇う形で次の行動には移れないだろう】
カヒュー……やるじゃあないか
【そこへ、肉塊男の声が飛んだ。見れば、その身から生えた肉の触手は、長く長く伸びて空中の箱へ向かい】
【その側面に立つエンジン男がその触手をしっかりと握りしめている】
【触手が、肉塊男の意志を反映して急激に収縮する。それに引っ張られる形で、肉塊男は空中の住人となる】
【空中の箱とエンジン男を支点として、振り子の容量で己を空中からの襲撃者としたのだ】
【青年へと猛スピードで向かってくる肉塊男、その剥き出しの脊椎の先端部に、肉と骨で形成された棘らしきものが出現している】
【肉の槍。その切っ先を青年に向けて、肉塊男はブランコのように大きく揺れる】
【連携を用いた空中からの襲撃。青年の剣を握る腕の方を狙って、肉槍が迫ってくることになるだろう】
【速度は速いが、支点を置いている以上、軌道はある程度絞られる。動きを読めれば、反撃や回避も容易になるだろう】
543 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 02:49:53.56 ID:nTCFMC6oo
>>541
何者でもない―――――――!
【名乗る名は必要ない、刹那そう応え】
(ち、飛び出すにしても安直……ッ!)
【蹴りの反動で距離を整えようとしたが相手はそれを流し転じようとする】
【手練、伊達に五芒星を背負ってはいないという事だろう自分の安易な発想を戒める】
【だが同時に流れに任せ得られる物もある】
(だけど活路が無い訳じゃないっ!!)
【銀の刀、退魔を宿すその異物は一際輝き粒子となって消える】
【空いた右手、体を緊張させ先に掌にて地面と触れその箇所を支点に力を込め拘束から飛び退く】
【前面宙返りと跳び跳ねれば再度の顔合わせ、「……ふ」と一瞬綻ぶ表情に含むは罠】
―――――――機動を絶つ!
【跳躍の僅かな間、その空白に懐から刀子を装填】
【一息も無しに男の右膝に向け振り投げる】
【小手先の一手、それを為すとはつまり相応の技量を示すという事】
………………っ、と――――
【跳躍の後、地面を擦って姿勢を戻す】
【ぬらりと立ち上がる、左には冷たい三日月のような銀の刀が一振】
【唇を微かに歪ませ青年は切先を向ける】
お前、番号持ちか―――――――
常在戦場……話が分かるかどうかは未だ分からないけど、なるほど戦士だ
【敵なくして戦いは起こりはしない】
【互いに剣を持つならば尚の事、剣の意味など問うまでもなく】
544 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/02(日) 03:05:40.83 ID:xqfnuJHk0
>>542
「まぁ、な。俺が先陣を切って次に無数の兵達が後を続く。謂わば切込隊長だ
――――ただの弱者にさせてたら被害を大きくさせるだけだからな
さーて、コレでお前の大事な仲間が二人してダウンした訳だが
結果の実らなかった策を考えた事と仲間二人を危険にさらした事に対する始末書と反省文でも書いて提出するか?……何てな」
【戦場に於ける切込隊長。状況を作り出し、或いは戦局を大きく変える役割を持つその地位】
【まだ手の内が分からぬ敵陣に突っ込む尤も危険の高い其れとも呼べる役割を担いながら未だ生きているとなれば相応の力があるのだろう】
【ニヤリ、と笑えば剣を順手に持ち変えて】
【残りは一人。この場では殺さずとも退ければ其れで十分】
【だが――――最後の一人、長なだけあって厄介】
【脚力は十分に在れど空を飛ぶことは出来ない。無論、跳んでから叩き落とせば相応の威力を出せるのだろうが外せば後が怖い】
【…………ならば使うのは“異能”。然れどこの男の持つ異能は特定の状況でのみ用いる事が可能で】
【肉の槍に関しては、丁度肩口を貫く事となろうか。舌打ちを一つするが――――】
【傷口を見たなら一つ疑問に思う事があるか。“血が流れていない”のだ。否、正確に記すならば血が身体を伝って滴る前に気化していて】
【其れによって作り出されたのは小さな紅のドラゴン。まだ幼体であろうが……それでも、十分】
【遙か上空への飛翔。後に、急降下。狙いは言わずもがな、空に浮いた異形の男】
【――――体当たり。身体は小さくとも、その速度があれば十分。破壊力だとかは少ないが……“下に叩き付ける事”を目的としているのだから、衝撃さえ大きければ其れで良いのだ】
【もし、避けきれずにドラゴンと激突して落とされたならば。地上に居るのは件の男】
【振り上げられた脚――――踵は、心の臓を目掛けて振り落とされて】
545 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/02(日) 03:21:12.22 ID:R5Bo2MAYo
>>543
【流し技を更に流し返されて、男はぐっとしゃがむ、バランスを地に足をつけ保つ】
【左手を刀に添えて鯉口を切る。赤黒い煙、霧のようなものがしゅうしゅうと鯉口から流れ出す】
【そこで男は刀を抜く。順手、刀を大きく右下へ振りかぶり、手を返し、斜めに振り上げる】
【体の捻りもくわえ斜めへ斬り上げる。片膝をつき、体は落ちる。その姿は舞い上がる竜巻の様で】
ハァッッ!!……翔べっ!『飛龍』!!
【赤黒い霧が刃とともに舞う。斬った刃についていくように舞い上がる。物量のある突風が舞う】
【しかしとて、斬った所に敵は居ない。だが、突風は男を守る風の壁のようにいとも簡単に刀子を弾き飛ばした】
……クハッ。ハハッ。……何者か、わからぬのであれば全ては虚無、虚仮威しよ。御前は在る。”何者か”で在る。
今とて、無意味に居る訳ではなかろう?…クハッ。…さあ、何者で、あるか。
【ゆっくりとした、動作で刀を元の剣筋の通りに戻していく。優雅な舞のようでしんと、黙っていなくてはならないような雰囲気すらある】
【男は刀を鞘に戻すと立ち上がる。赤黒い霧が彼の元で滞留している。まとわりつく、細長い雲のように】
私には番号など、まだまだ……今はただの一兵。…つはものは手柄を以て誉とする
…御前の言う、話とは何たるかはわからんが……ああ、そうだ。御前―――――――
【男は右手をスッと、前へ伸ばす。面から見える、白い歯は笑みを示す】
―――刀を見せてはくれないか。
探しているんだ…我が一族の………私の刀を。
546 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/02(日) 03:40:15.61 ID:bv/I18njo
>>544
切り込み隊長――なるほど、その地位に相応しい器のようだ
ヒューハ……生憎だが、危険は日常茶飯事だ。こんな汚れ稼業をしている以上はな
もう一つについては、耳が痛いがね……思った以上に相手が悪かったよ
【青年の就く地位を聞けば、やはり単独で動くだけの力ある者に相応しいものだった】
【口ぶりと実力からして、長くその役職を務めあげているのだろう。不敵な笑みと、堂に入った剣の構えが確信させる】
(マサツネもノーティヒアも、ダメージからして直接的な戦法は不可能……)
(増して、相手は敵陣に切り込む剣の達人だ。近距離戦は避けるべきだな)
【心中に芽生える焦燥を押し殺し、戦況を分析する。配下二人は、完全なダウンとはいかないがダメージは軽くはない】
【この一撃で利き腕を潰し、返す刀で首を刈り取る。脳裏に交錯するイメージの通りに、肉塊男は動く】
【肩口に一刺し。そこまでは、想定の通りだった。しかし、そこに違和感】
【出血がない。肉槍の感触から見て、確かに傷を負わせたはずなのに】
【その答えは、青年の異能という形でこの場に現出した。鮮血の中より生まれ出でる生命】
何――――!!?
「ボ、ボス!!」
【反応は間に合わない。紙一重で、急上昇するドラゴンを回避するが、己の遥か上空からの鉄槌は避けられない】
【肉塊男は紅いドラゴンの突進を背に受け、地面に転落した。エンジン男の手の中から、衝撃で触手が零れる】
【ギリギリで受け身は取って見せるものの、身体を反転させて上を見れば、そこには第二の槌が振り上げられていた】
【風を切る音と共に、脚が振り下ろされる。その寸前、肉塊男の身体が何かに突き飛ばされた】
【箱だった。半透明の箱。横を見れば、傷口を押えたアンテナ男が震える手で警棒をそちらに向けている】
【能力によって地面スレスレに出現した箱が、すぐそばにいた肉塊男を押しのけたのだ】
【青年の一撃は、代わりに箱が受けるだろう。あっさりと、粉々に砕け散る】
【あるいは、その破片がわずかながらその身を傷つけるかもしれないが、そう大きなダメージにはならないだろう】
【破片の一部を受けた肉塊男も、皮膚のところどころが破れてはいるが、軽傷だ】
よくやったぞ!! だが、手を休めるな!!
【肉塊男が叫ぶ、と共に襤褸切れに手を差し入れた。引き出された手には、大型の拳銃が一丁】
【肉の触手が銃に絡みつき、手ぶれを補正しつつ狙いを定める】
「このクソ野郎が、よくもボスを――!!」
【さらに、未だ上空の箱に留まっていたエンジン男も異能を発動させた】
【箱を蹴り、空中に飛び出すと同時、口を大きく開けた。そこから噴き出されるのは、高熱の蒸気だ】
【エンジンが生み出す熱を帯びた白い蒸気が、青年の周辺に殺到せんとするだろう】
【まともに食らえば、軽い火傷を負うことになるはず。さらにその白さが視界を制限することにもなるだろう】
【そこへ、乾いた銃声が連続した。一発、二発。肉塊男が発砲したのだ】
【蒸気で目くらましを仕掛け、そこへ銃弾を撃ち込む。再びの即席連携をかわしきることが出来れば】
【手傷を負って隙を晒す異形たち全員を、捕捉することが出来るだろう】
547 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 03:43:43.07 ID:nTCFMC6oo
>>545
―――――へえ、凄い
(居合の類に能力を折り合わせた……?ああ、どうだ例え番号無しでも油断ならない相手だ)
そうだったそうだった、機関員っていうのは全部が全部例外ってヤツだったなあ
【それは灼けた空を思わせた】
【突き上げてゆく風、運ぶ物が何であるかなど愚問でしかなく】
【茶化すよう小さく口笛を鳴らし刀を握る手を強く強く】
さて、何であるか……はてさてなんだろうねオレも良くわからないけど
兎に角、ここにあるのは剣か刀かってだけ――――――んで多分アンタも「こっち」側に足を突っ込んでるクチだろ?
静と動、身の動き、呼吸の間……使い手であるのは間違い無い
【血飛沫の雲、或いは凶兆にも見えてしまうのは生物として血を忌避するから】
【忌避しつつもそれ故に惹かれる物があるのもまた相反、矛盾はなく】
首でも狩れば身分も上がるか?今日日櫻の国でもそんなんねーだろうに
いや、でも機関ならあるのかな……―――――――は?敵に得物を渡す訳……
【伸びた右手、訝しげになるのも仕方なし敵はその立場故敵なのだから】
【相手の一挙一動を疑うのは当然まして自分の得物を見せろなどとは笑止千万、と】
【普段ならば一蹴するが、笑みに当てられでもしたか……掲げる銀を男へと投げ渡す】
……ま、そう簡単に扱える代物じゃないらしいし
雑に扱うなよ……と、愚問だったか
【手練ならば投げられた刀を柄で取るのは造作もない】
【もし落としでもしたらその隙を刈り取る、そういう単純な話】
【銀の刀を手にしたならばそれが纏う「退魔」を感じるか】
【刀という形だというのに脳裏に浮かぶ形状は刀だけに非ず、通常の武器でないのは確か】
【そう確かであるのは男が求めている代物ではないという事も……】
548 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/02(日) 04:13:38.33 ID:xqfnuJHk0
>>546
【飛び散る箱の破片。幾つかが皮膚を裂いて行くも、斬撃に比べれば其れは疼痛に似た感覚】
【依然として血は流れない。否、確かに傷口からは血が流れるのだがやはり瞬時に気化しているのか】
【――――傷が出来てから生まれたドラゴン。なれば、血を養分として育つ】
「俺は善人と言うよりもどっちかと言えば俗世間で言う悪人なのかもしれないな
軍の勤めとは言え人を殺す。女子供は傷付けても殺すなとお頭から五月蠅い位に言われてたが――――全てが全てそう上手く行く訳でも無い
中には身を犠牲にして仲間を殺そうとする輩も出てくるからな。やっぱり兵以外を殺すのは中々気が滅入るもんだ
…………が。今回はそうでも無い。降り掛かった火の粉を払うのは当然の事
少ない良心を痛ませる心配も無いからな
自分等の頭を救おうとした気概だけは認めるが――……お前等は軍人でも何でも無い。悪人らしく尻尾を巻いて自分の命が助かる事だけを考えた方が良かったんじゃないのか」
【蒸気に対しては剣を大きく振り払い、自らの周りに空気の層を作り出す事で焼かれる事だけは回避した】
【だが、視界が悪い事に変わりは無い。一発目が腹を掠めたかと思えば、二発目は先の傷を広げる様に身体を貫き】
「オオオオオオオォォォォッッッッッッッッッ!!!!!!!」
【――――直後。蒸気の向こうから聞こえるのは咆哮と現しても可笑しくは無い程の声量】
【敵陣に突っ込むときの其れだ。自らを鼓舞し、同時に相手を怯ませるもの】
【聴覚が優れた者ならば暫し音を聞き取る事を難しくさせ――何より、雄叫びとは不思議なもので。自身を興奮させて痛みの緩和、そして一時的な膂力の増加】
【やがて蒸気を纏うようにして突き抜けて来たのは先とは逆の手で剣を構えた男】
【――――大木を断った一撃。其れは、肉塊の異形へと向けられ】
【触手を断ち、同時に肉を断つ事を目的とした薙ぎ払い。正しく、全力の一撃】
【そして先のドラゴン。被弾して更に増した血液を元に育ったか、幾分成長した姿】
【成体にはまだ遠いが…………現状の戦力としては十分】
【翼を大きく羽ばたかせたと思えば鋭い爪を残る二人へと向ける事となる】
【爪の形状からして“斬る”よりも“抉る”と記すのが正しいので在ろう】
【一撃の威力は大きいが――――動きは幼体の頃に比べれば遅く、避け様と思えば避ける事も可能だろうか】
549 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/02(日) 04:35:58.79 ID:R5Bo2MAYo
>>547
刀も剣も、詰まりは道具。人殺しの道具に過ぎん。人の足りない部分を補う為だけに在る…
…故に、今在るは、人と人。……ま、私が機関の道具である。という、喩えも出来るが…な
【また少し笑う。この男がテンプレートな武士に見えても機関に忠誠を誓うような奴に見えるだろうか】
【機関員は全部が全部例外であるならば道具で在ることを是としないであろう。または、裏の裏なら】
【忠誠深き武士というのは機関ではレア中のレアかもしれないが】
何方か、私にはわかりかねる。ただ……剣は振って来た。そして、斬ってきた。…それだけのこと
【投げ渡された刀を器用に掴む。勿論、落とすなんて事をするはずがない。純粋に刀が見たいただそれだけのこと】
…良いものだ。余計な言葉は語ることが憚られる。……人を強くする。邪なものを退ける。
【丁寧に丁寧に、美しい芸術品を扱うかのように彼はそれを眺め、彼にしかわからない何かを感じる。剣士としてか別の何かか】
【すぐに見定めたのか、男はそれを投げ返す。そうしてきたのならそうしかえすのが礼儀だと思ったからだ】
…剣士の矜持たる剣に対し不躾極まりない願いを聞き入れて戴き、痛み入る
貴殿のその大海の如き、器量。真に、感服仕る。故に、私は退く。…敗者としてな
【男は頭を下げる。本心からの礼儀を尽くす】
そこの死にかけの男を差し上げる。…元々、生きるも死ぬもどうも構わん、剣を抜いたから斬ったまでだ
…それに、首を獲って喜ぶ機関員はおらんよ。……私がするのは国獲りだ
【一礼し、彼は去っていく。追い打つことも出来るが、お互いただでは済まない】
【ソレよりも、正義の使者で在るならば一人の命を救ったほうが良いだろう。】
/こんなところで〆で宜しいでしょうか?こんな時間までお付き合いいただいてありがとうございました
550 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/02(日) 04:47:49.06 ID:bv/I18njo
>>548
【単眼が、破片が付ける青年の傷を睨む。やはり血は流れない。ただの一滴も】
(攻撃を受ければ受けるほど、あの龍が肥大化していく……そういうことか)
(厄介な異能だ……一撃で術者を仕留められればいいが、その術者本人が切り込み隊長と来た)
カヒュー……軍人というのも難儀なものだな
倫理も道徳も慈悲も寛容も、軒並み投げ捨てた身である我々には、あまり関わりのない悩みだがね
ああ、今回に限っては間違いなく良心の呵責なぞ必要ないだろうさ
【蒸気を、空気の層で軽減するという荒業。掴みどころのない語り口とは裏腹に、豪快かつ技巧に長けた戦法】
【銃弾は通った物の、致命傷は与えられない。結果、ドラゴンをさらに成長させることになる】
――――!!!
【そこへ、森を震わさんばかりの咆哮が響き渡った。腹の底を揺らされているように感じるほどの大音声】
【敵陣に切り込む鬨の声を、ただ一人でやってのける青年の凄まじさ。常人なら圧倒されていただろう】
【銃撃の傷を無視しているかのように、青年が弾丸となって飛び出す。肉塊男が、回避を試みる】
【結果、肉触手はまとめてばっさりと切り落とされ、本体にも切っ先が届いて襤褸布を裂き、赤い線を引く】
【大木を切り倒すほどの威力を持った一閃が、肉塊男を切り払う。勢いで横ざまに肉塊男が吹き飛んだ】
【地面に叩きつけられて転がる。すぐには立てない。戦闘続行は不可能だろう】
「うおあ――来るな、トカゲええええええ!!!」
『これは、何とも興味深い――ぐお……!!』
【傷を押して、後ろから駆け付けようとした二人には、ドラゴンが向かう】
【凶器と言って差し支えないその紅色の爪が、異形どもの肉体を抉り潰す】
【無傷の時ならいざ知らず、ダメージを受けて機動力が落ちた二人では、ドラゴンはかわしきれなかった】
【二人も倒れ伏せば、青年に襲い掛かった異形どもは残らず帰り討たれたことになる】
【後は、止めを刺せば――と、そこにさらなる侵入者の音。これは、トラックの走行音だ】
【森の奥から、草木をなぎ倒しながら大型車が突っ込んできたのだ】
【走行を止めないまま、荷台が開く。と、中から先端が人間の手のようになった機械のアームが伸びて】
【横たわってる手下二人を掴んで、荷台の中へと引きずり込んだ】
【大型車は走り続け、吹き飛んだ肉塊男の傍らに急停止した】
【運転席から降りたのは、両耳と口元、口から覗く舌の外周、すべてに鉛色のピアスをした、彫りの深い顔立ちの男だった】
【カーキ色のジャケットの上の黒いベスト、迷彩柄ズボンに黒い軍用ブーツ。鉛色の瞳が、見開かれていた】
[ボス!! お迎えに上がりましたぜ、さあ早く!!]
ぐ……ああ、助かったよ……ちょっかいを出すには、相手が悪かったな
【ピアス男が、素早く肉塊男を助手席に引き上げ、自身も運転席に滑り込む。大型車がエンジンをふかした】
カヒュー……我々の負けだ。そちらの言葉通り、尻尾を巻いて己の命を守りにかかるとしよう
……カノッサ機関傘下、盗賊団『スクラップズ』首領、カニバディールだ。そちらの名は?
【助手席にもたれかかる肉塊男、青年に最後にそう問うた。返答があるかどうかに関わらず、肉塊男は醜悪な笑みを青年に浴びせ】
【そのまま、配下の運転する大型車で、走り去っていくことだろう。「縁があればあた会おうじゃあないか」、と捨て台詞を残して――】
【森の中の降ってわいた一幕。盗賊と軍人の立ち回りは、軍人の白星を以って、ひと時幕を下ろすことになるだろう】
/すみません、そろそろ眠気が怪しいので、このあたりで締めでお願いしたいです……
/遅くまでのお付き合い、ありがとうございました!!
551 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 05:23:58.51 ID:nTCFMC6oo
>>549
人と人……ね、アンタ機関員なのに随分と変なヤツだな
いや機関員だから……か?どっちにしてもそれっぽくない、忠犬なんて機関にゃ似合わないだろうに
それを必要とする刀を探す使命、余程重いと見た――――――――
【でなければ敵である自分の刀など求めはしない】
【刀を見つめる視線は凡そ邪な物は感じられない事がその証左のように思え】
(鑑定眼持ち、時間を費やしてこそ得られる能力……)
【否、恐らくそれだけではない】
【もっと深くに根ざした何か、時間を命を生涯を賭して辿り着く境地】
【男をそうさせたのはやはり遺失した「刀」なのだろうか】
【ぱし、と掌に受けて強く握りしめれば刀は銀の粒子と姿を変え消える】
――――――ん、いやさそれも結局借り物だし
そこまで大仰なコトバを並べなくてもいい、なんかこそばゆい
【慣れない対応にただただ視線を逸し照れるしか出来ない】
【礼儀で返されるような事をした気はしないが、矜持に準ずるのも礼儀か】
敗者かどうかは戦場で決めるさ、アンタの言うその国獲りとやら
起きるならきっとただじゃ済まない、それこそ全部が無茶苦茶になるくらいに……
勝ち敗けを決める刃は次までに取っておくさ、じゃあその刀探しとやら成果があるよう祈ってるよサムライさん
【ひらりと手を振りその背を追うことはしない】
【この場で交わさなかった刃は恐らく次の機会に鳴り響く】
【残された怪我人を面倒ながらもしかるべき場所に連れてゆき、白亜の青年もまた去ってゆくのだった】
/お疲れ様でした!
552 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/02(日) 05:33:15.53 ID:xqfnuJHk0
>>550
「――――手間を掛けさせてくれたな。だが、安心しろよ
必要以上に嬲るのは俺の趣味じゃ無い。仲間諸共全員の首を刎ねて直ぐ楽にしてやるさ」
【血の滴る剣を構え直したなら残るは最後の一撃。動かぬ相手ならば利き腕で無くとも切り落とす事は簡単か】
【振るう前に、木々の折れる音を聞き取る事となる】
【このタイミングでの乱入。更に木々をへし折ってまで進んでくるとなれば自身の援軍とは考え難く】
【万全では無い状態。ドラゴンも成体と化していない今、正面から大型のトラックとぶつかるのは余りにも分の悪い賭け】
【援軍、では無く撤退だと知れば無理な追撃が行われる事も無い。深追いは自らの首を絞める行為。況して敵が三人だけで無いと知った今、手負いの状態で闇雲に突っ込む訳にも行くまい】
「カノッサ機関……?ああ、あの天下のカノッサ様か。通りでタフな訳だな
――――リデル=シカトリス。さっきも言った通り軍の切込隊長だ
……おら、行くならさっさと行けよ。おちおち傷を治す事も出来やしねえ」
【手の甲で払うようにしながらも自身の名を返すのだから何処か気さくにも思えて】
【だが、傷を治すことも出来ないとは本音なのだろう。「次は全員纏めてキッチリ殺しといてやる」と別れの言葉を贈りながらもトラックが視界から完全に消えるまでしっかりと目視】
「おう、お疲れさん。…………あ?酒でも吹きかけとけば何とかなるだろ
しかし、まともに対峙して殺せなかったのは久しぶりだな――――傷を負わされる事が多くても、あの人数だけで負わされたのは始めてだ
……外は骨の折れる相手が多そうだな。お前も久しぶりで疲れただろ?暫く休んでろよ」
【側に寄ってきたドラゴンの鼻頭を撫でてやれば、短い会話。――――実際はテレパシーだとか、そんな物が近いのかもしれないが】
【ポンポンと頭を叩かれれば其れで満足したのか、ドラゴンの姿も消えて漸く男の傷から血が流れ始める】
【暫くの間、傷口を眺めていたが……突如指を突っ込めば、銃弾を抉り出して】
「スクラップズ、な。その内誰かに聞いてみるとするか
それにしても―――アイツは大丈夫なのか。槍を持って行った筈だから面倒に巻き込まれても特に問題も無いとは思いたいが…………
いや、考えるだけ無駄……か。気楽な性格だから俺と違って案外馴染めてるのかもしれないしな」
【地面に捨てれば、呟くのは先程まで戦闘していた者の居る組織】
【酒を手にして蓋を開け――――口に入れる前、気が変わったのか傷口を濡らす様にして】
【何とも粗末な消毒法。肩が動く事だけを確認したなら今宵はその場で明かす事としたのだろう】
【同僚か部下か。憂鬱げに呟いた其れも誰に聞かれる訳でも無く消え――――――】
/了解ですよ!お疲れ様でありました!
/こちらこそお相手頂き有り難う御座いましたですよ!また機会がありましたら是非っ
553 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 21:56:44.24 ID:9pBs5rG8o
──不快感は無え。
コイツを殺した処で、俺の中に『罪悪感』なんて高尚なモンは発生シねえな…。
【路地裏。180cmほどの、緋色の髪色をした青年は人──正確には『人であったモノ』──を足蹴にしていた。】
554 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/02(日) 22:04:14.69 ID:vVlFlxBho
>>553
「大将やってる?」
【ひょいと暖簾を潜るジェスチャーをして、男が一人路地裏へと入り込む】
【素肌に着流しを羽織った長身で強面の男、髪型は白髪交じりの黒髪のオールバック――その右目には三本の切り傷が走っている】
【駄目押しとばかりに、男は帯刀していた】
【成程、堅気に見える要素は皆無だ】
555 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 22:10:14.85 ID:9pBs5rG8o
>>554
何処の誰かは知らねェーが、同郷の匂いがするな。
【足蹴にしていた人であったモノ≠ゥら足を離せば、そちらに向き直る】
【小さく笑みを浮かべれば、目の前にいる奴が敵──危害を加えてくる者なのかどうか──を見定めようとする】
【同郷の者とて戦いをするのに抵抗はない、むしろ、だからこそ>氛沐゙は此方側に立ったのだから】
556 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/02(日) 22:17:13.17 ID:vVlFlxBho
>>555
「同郷ってのは……」
【男は青年の頭頂部から足先まで視線を動かした】
「つまりは、櫻の国生まれってことか……あるいは」
【男は薄く笑った】
「人殺しだから、お仲間ざんしょって話か?」
【男は世間話をするように――否、話の内容は置いておいて、その様は世間話をそのものである】
【敵意なぞは見いだせない――今のところは】
557 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 22:29:48.21 ID:9pBs5rG8o
>>556
悪そうだ>氛氓チつゥー話だ
──だがな聞け 、一応伝えておいてやるが…俺は『純粋な悪』じゃあない。
【世間話には世間話で返すが──警戒は怠ることはない】
例えばこの死骸がお前の大切な何かだったとして
俺はお前に殴られる義務があると信じる
それは、俺には俺の中で、筋は通す≠ニいう信念があるからだ
だがそうでないなら、今話しかけてきたお前も──悪道を尽くすことで快楽を得るという輩なら…
そしてその捌け口に俺が選ばれたとしたなら──俺も抵抗させてもらうが…
558 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/02(日) 22:36:37.96 ID:vVlFlxBho
>>557
(純粋な悪じゃない――んなこと、自分で言うか?いやぁ、わからん。
近頃の若い者は――なんてことを抜かす年齢になったつもりはなかったが、こいつァ、わからん。
もっと言い方があろうもんだが、いや全くわからん、何だこいつ)
【『純粋な悪』――その言葉にどれ程の意味があったのだろうか、男にはわからない、ただ理解に苦しんだ】
「いや懐かしい光景が広(しろ)がってたから話しかけただけだ。
別に危害を加えようって腹じゃねぇ、ただ、まぁ……そこで転がってる男が、
なんでこんなにも元気を失う羽目になったのか、まぁ聞いてみてぇところだな」
(悪じゃん)
559 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 22:43:58.40 ID:9pBs5rG8o
>>558
──なら、いい。
【男の疑問は最もではあるが──】
【そう表現するべき事情が彼にはあるのだろう】
【また似たような事情のある悪側≠ノは、その言葉で伝わると信じている】
簡単な話だよ、以前俺がまともだった℃桙ノ、一般人を人質に金をせびられたからな──
そんなゲス野郎と今、決着をつけさせてもらった──ってだけだ
560 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/02(日) 22:49:04.79 ID:vVlFlxBho
>>559
「成程なァ、そりゃあぶっ殺されても文句ァ言えねぇ、
道理でそこの死体も文句も言わずに黙ってるわけだ」
(まともだった……なぁ)
「まぁ、そういうことなら野次馬も、特に言うこたァ、ねぇや。
俺ァ、てっきり殺しでも仕事にしてるのかと思ったよ」
561 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 22:52:57.71 ID:9pBs5rG8o
>>560
───あんた、いい人そうだな 。名前はなんて言うんだ?
【現状についての話は一旦区切られ、青年は男に自己紹介を求める】
562 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 22:54:33.16 ID:9pBs5rG8o
返事遅れます!
563 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/02(日) 23:00:25.75 ID:vVlFlxBho
>>561
「(元)ヤクザに向かっていい人なんざァ、やめてくれ。ケツが痒くならァ」
【男は浮世の義理と人情は大切にするタイプではあるが、決して善人ではないと自覚している】
【もちろん、この状況下でのいい人は善人という意味か、と言えば、はっきり、そうとは言えまいが】
「手前は蛇乃道 正道、仕事はしちゃいねェ、無職の蛇乃道だ。
で、アンタはどうだい?俺に聞きっぱなしで名前も名乗らねぇなんてこたぁねぇだろ?」
/了解です
564 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 23:14:56.64 ID:9pBs5rG8o
>>563
その人の役職なんてどうでもいいんだ。──俺は良い悪でいたい。
──ややこしい名前だな…、俺の名前はヒノ、元警察だ。今は──悪い人だ。
565 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/02(日) 23:17:12.44 ID:xqfnuJHk0
【出歩く人の姿も疎らになった夜の街。通りに面する様に設置されたベンチに座っているのは一人の少年だ】
【側に置かれる布に巻かれた長物は槍か、ならばこの少年もまた其れを振るうだけの実力がある事も察せられて】
【――――まあ、今は力無く俯いているのが現状だけれど】
「飲まず食わずで一日経過…………流石にお腹、減ったなぁ…………
大将は選別も何もくれなかったし――――はぁ……」
【響くのは大きな腹の虫。育ち盛りの今、何も食わずに一日過ごしたとなればその大きさも頷け様か】
【嘆いた所で食べ物が降ってくる訳で無い事は理解して居るが、其れでも空腹を紛らわす為に愚痴を零し】
【……時間も時間。子供が一人で居るともなれば、更には時折腹の音を響かせているとなれば中々に目立つ】
【――――被っている帽子には何処かの所属を示すバッヂ。詳しい者ならば、何処の軍所属である事を証明する物とも知れようか】
【何であれ、この時間に精々13、14の子供が一人で居る事を不審に思ってか、腹の音を聞いてか。余程空腹なのか、近寄る気配させ感じ取る事は出来ず】
【路地裏――――少し奥まで入り込んだその場所】
【辺りに転がっているのは数人の男女の姿。然れど、呻きながらも皆息をしており】
【よく見れば出血も無く。更にはその者達全員が機関に所属する事を示す逆五芒星を手の甲に彫っている事が分かるか】
「――――一件落着、でありますか。少し手間取ったでありますが、大きな怪我を負う事も無く終えられて良かったであります
…………連絡も済んだ事でありますから、もう少しで自警団の方々が引き取りに来ると思うのですが……」
【その場に立つのは、軍服に身を包んだ少女だ。腰には軍刀を提げ、片目は眼帯で覆われ】
【藍色の髪を纏めるように被ったのは制帽。一切の乱れを見られない其れは、少女の気質を表している様であり】
【――――自警団の所属を示す腕章。そして、其処に着けられたバッヂ。この少女が紛れも無く正義の徒である事を示すのだが】
「最近はカノッサの動きも目立つようになって来たでありますね……。あまり気を抜く事も出来ないであります……」
【呟き共に漏らされた溜息は現状を憂うが故か】
【路地裏となれば悪事を働く者も多いだろうし――――逆に、其れを阻止しようと見回りをする者も多い】
【だからこそ、この現場をそのどちらが目撃をしたって可笑しくは無い話であって】
566 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/02(日) 23:22:16.33 ID:vVlFlxBho
>>564
(悪じゃん)
「成程、よろしくなヒノ……で、だ」
(隠しているのか、あるいは悪が自分の全てだと思っているのか……だ。
ていうか、元警察……元警察なぁ、こうなる前は警察だったたぁ、世も末だァね)
「職業は何だ」
567 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/02(日) 23:30:33.83 ID:9pBs5rG8o
>>566
──無職だよ。屑を狩って生活をしている屑だ。
……それじゃあ俺はいくぜ、そろそろ世話になる旅館がしまるからな──。
【そういうと彼は去っていった】
/きりがいいのでこの辺で、乙でした!
568 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/02(日) 23:33:27.37 ID:vVlFlxBho
>>567
「やれやれ、どこも景気ァ、厳しいもんだ」
【去りゆくヒノを蛇乃道は引き止めるでもなく、ただ見送った】
「さぁてね、俺も今日の宿ァ、探さねぇとな……」
【蛇乃道もまた行く宛も無く、ただただぼんやりと歩き出したのである】
/お疲れ様でしたー!
569 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/03(月) 00:22:59.39 ID:jNqj3qZ1o
>>565
/まだいらっしゃいますか?
570 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/03(月) 00:26:24.33 ID:CpZnTyya0
>>569
/ゆるりと居りますよー
571 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/03(月) 00:35:02.71 ID:7AiqChKUo
【路地裏】
【こんな夜更けにここを通るのはチンピラまがいがノラ犬ぐらいのものだ】
【場末の酒場もなく、ヒビ割れたアスファルトと落書きだらけのシャッター、ダストボックス】
【建物の室外機がバランスの悪い音をたてながら回っている。そんなもんぐらいだが】
【慌ただしい足音と共に現れたのはしっかりとネクタイまで締めた”お定まり”の格好の二人組み】
【何かを探すように辺りを大きく見回し、大きく息を吐き出して一息ついた】
【2人共、手には小奇麗なオートマチックピストルが握られている。片方の男はインカムのスイッチを入れ】
『――警部。はい、エヴァンズです。…ええ、逃しました。4ブロック南に行ったところです。……封鎖しますか?』
『……わかりました。撤収します。…はい、ラファロも一緒です。………了解です。捜査本部には…』
【2人組は少しの間話をし、煙草を吸っていたが、むしゃくしゃしたように吸い殻を投げ捨てて、すぐに街の方へと歩き出した】
【それから暫くして、ビルの3階に取り付けられた室外機からドサッと旅行かばんが落ちてくる。同じく、横の排水管を伝って】
【器用に男も降りてくる。黒い髪に黒いレンズのサングラス。ダークブルーの気取ったスーツに黒いシャツ、白いネクタイ】
【一から様子を見ていたならばコレが要注意人物だとひと目でわかる。男は革靴の靴底で吸い殻の火をもみ消して】
ったく……誰も助けにこねえんだから、やっぱオーシャンズに義理もラヴもあったもんじゃない
今日のお相手は警察さんか……他にやることがあるだろ?カノッサでも相手にしてろよ…
【頭を掻いて、カバンを拾い上げると金具が壊れて中身が溢れる。しいて書くならば幾つもの札束とパスポートが複数あった】
572 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/03(月) 00:51:31.55 ID:jNqj3qZ1o
>>565
―――――――槍使い……?
【まず目に入ったのは武器だった】
【秘するが如く包まれたその得物、中身は見えずともその意味は分かる】
【別段予定もない彼女は興味の赴くままにそう声を漏らし】
槍、となれば……騎士、いや戦士かな
【堂々たる歩みで近づいて少年に語りかける】
【見上げたならば其処に女はいる、鱗のようにところどころ跳ねた金髪と細く鋭い漆黒の瞳】
【身を包むコートは口元から膝まで隠す重厚な物でどこぞの組織のエージェンとにも見えるか】
【しかし機関の標榜する逆五芒はどこにも刻まれていないことからあちら側でないのは確か】
幼い、けど……ん?なんだお腹が空いているのかな?
【声は確りと響き耳に届く、見下ろす彼女の瞳を除けば深淵と目が合う】
【泥に塗れて染まった色、血を重ねて光を閉ざした色……およそ常人のそれとは遠く】
【ならば彼女のその、城壁のような威圧感も同じ所に根ざしているのだろう】
育ち盛りに食べたい物が食べられないのは惜しい
これからもっと強くなるのだから尚更だね、よかったらこれを食べるといい
夜食と買ったけれど世界に羽撃くだろう若者の腹に納めるのが合理的だろうから
【ぶら下げた紙袋を当たり前のように差し出して】
【受けとったならばそれの中身はサンドイッチ、たまごのやつ】
【見た目に似合わぬ品だけどどうかそこは笑わないで欲しい、良心と少しの私欲からの行動なのだから】
/では突っ込んじゃいます!
573 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/03(月) 01:09:13.04 ID:CpZnTyya0
>>572
【幸か不幸は人間は水だけでも中々にしぶとく生き続けられる存在。一日や二日食わずとも死にはしない】
【現に軍の中に居たときには食わずして戦い通す事もあった――――が、今とは別だ】
【命に関わる状況とそうで無い状況とでは精神状態だって大きく変わり、必要以上に空腹感も強まる事は必然】
【はあ、と溜息を吐いた所で腹が満たされる訳でも無いのだがそれでも吐いてしまうものは仕方ない】
【店や誰かを襲って腹を満たす、との考えに至らない程には善い性格なのか――――】
「ん…………?」
【最初は自分に向けられた言葉だと気付かなかったのだろう。ぼうっと見上げた目は何処か上の空】
【暫しの間、その双眸を見つめ。はて、自分が何か失礼をしただろうか……そんな事を考えて居る内に新たに視界に現れたのは紙袋】
【スンスン、と鼻を動かして数秒。肉類とは違って匂いも比較的少ない筈の其れを敏感に嗅ぎ取って】
【見せたのは戸惑いだ。恐る恐る手を伸ばしたり引っ込めたりとしたものの、最終的には紙袋の底を掌に乗せるようにして受け取り】
「――――これ、僕が食べちゃっても良いの?
お金も何も持って無いから…………お礼とか、出来ないんだけど……」
【軍帽から零れるのは薄い朱色の髪。その向こうに隠れた同じ色の双眸は、自分よりも背の高いであろう相手を見上げて】
【心配するのは代価だ。支払えるだけの代金も無ければ槍を渡す訳にもいかない】
【未だ迷いを消せぬまま掌の其れを眺めていたけれど、目の前に食料が現れた事によって空腹が加速したのか、ぐぅ何て間抜けな音が今一度響いて】
574 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/03(月) 01:25:36.51 ID:jNqj3qZ1o
>>573
施しは施しでしかないよ、そこに見返りを求めてしまっては意味がない
どうしても気になるようなら今回の分を別の誰かに優しくしてあげればいいさ
【あるべき物を必要とする者へと、ただそれだけ】
【鋭い視線は朗らかな、暖かみを帯びて向けられる】
【「無理はするな」とその瞳は告げていて……】
君のそれは耐えなくていい空腹だろう?
腹を鳴らして佇んでいる理由も不思議だが今は取り敢えず足りない物を満たすといい
【軍帽を見やり、何を心得てか小さく頷き】
【露わになる朱色の髪に「きれいな色だ」なんて囁く】
【毒気の無い思ったままを口にしただけの事だが、どうにもキザっぽくて】
575 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/03(月) 01:52:08.15 ID:CpZnTyya0
>>574
【――――ならば、と紙袋の中の物を取り出すのだが】
【口に入れる前にその動きも止まって。頂きます、では無く有り難うと告げるのは性格を現しているか】
【兎にも角にも、一日ぶりの食物。咀嚼して胃に収めれば心なしか力も戻ったよう】
【軍帽に着けてあるバッヂ。其処から所属先を把握するのは難しく――――或いは、公の場では名の知られぬ所か】
【何であれ、少しでも腹が満たされれば何処か満足気に頷いて。再度紡がれる有り難う、は先とはまた異なった意味を持つモノ】
「ん……僕だって男なんだから、髪が綺麗だとか言われても何かくすぐったいよ
――ほんと、助かったよ。気付けば飲まず食わずで一日過ごしてて、さっきの有様になっちゃってさ」
【照れる様にして笑い、頬を掻いて誤魔化す。髪を褒められた事に対してか、自分の空腹すら気付かぬ間抜けさに対してかは分からないけれど】
【拳を握ったり解いたり。体調に然程影響が無かった事の確認を終えれば、ふと其方を向いて】
「そうだ。良かったらお姉さんの名前教えてくれたら嬉しいな
せめて助けてくれた人の名前くらいは覚えておかないと後で大将に怒られちゃうしさ
何時かお礼をするにしても名前を知っておかないと――ね
僕はヴィーゾフ=ヴォルク。こう見えても軍隊に所属してるんだよ
外に出てからは自警団の人に迷子と勘違いされるけどさ…………」
【――――軍人さながらの気むずかしい性格でも無い。微笑を店ながらも良ければ名を教えて欲しいと紡ぎ、序で自分の名を告げる】
【まだ幼いながらも軍隊に所属。単独行動を命じられているとなればそれなりの実力も秘めているのか……それとも、子供という容姿からして適任だと判断されたのか】
【何であれ、槍も飾りではあるまい。言葉に嘘が無いならば、その扱いにも慣れているのだろうし――――彼女自身もまた戦闘慣れしているのならば、一挙一動の身のこなしに隙がない事も知れるだろう】
【尤も、女性を警戒して居る訳では無い。軍に身を置く中で染みついたモノなのだから仕方なし、か】
576 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/03(月) 02:12:42.78 ID:jNqj3qZ1o
>>575
ははっ、それは悪かったねいや根が正直な物でついつい……失礼したね
足しになったなら幸いだ、成長期には少し足らないかもしれないけど
まあ急場は凌げたなら後の不足は自分で何とかして貰うとして―――――――
【くつくつと喉を鳴らし控えめに微笑みを浮かべる】
軍属……私の名前はヤトガミだ、まあなんというか流れの身とでも言えばいいのかな?
君とはまた違った立場の者とだけ覚えてくれればいいと思う、定住を持つか否か程度だけどね
うん……幼い身なりだから間違われるのは仕方ないさ
だけど歳を重ねれば相応に見られる時も来るだろう、成長して或いは誰からも崇められる英雄にだってなれるかもしれない
それに私だって機関員と間違われる事もあるし……そこまで気にする事でもないよ大丈夫
【身なりと合わない流暢な口調で自らの名を晒す、渡りの冒険者の名前がひとつ】
【告げる最中、視線は時折件の槍を捉えていた……冒険者、即ちヴォルクとは別の戦場に身を置く者】
【だが、視線を向ける理由はそれだけではないもっと別の何かを渇望するような、深淵は瞳に深く】
577 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/03(月) 02:34:08.67 ID:CpZnTyya0
>>576
「英雄、かぁ……僕は目立たない方が好きだけど…………
役割が先陣切って戦うのとはもっと別だから、どうせなら裏方のままが良いかな
地味だ、とかは良く言われるけど……」
【目立ち、崇められる事よりも裏で活躍する事を望む】
【英雄だとかを夢見ても可笑しくは無い年頃であるのに対し、何とも地味な考え】
【――――其れを善しとするか悪しとするかは結局本人次第なのだろう。元々裏で活躍するのが仕事ならば、或いは天性にも思えて】
「いーや、僕だって男だから気にするの。ヤトガミ相手でも其れは譲れないよ
――コレに興味があるの?良いよ。持ちたいなら貸すけど…………」
【視線を追ってみれば己の得物。興味があるのかと考えて布を解けば露わになるのはよく手入れの施された槍】
【長年使われてきたのだろう。恐らくは、今の持ち主も以前の者から受け継いだと思わせる程に】
【指の腹で刃を撫でてだけでも容易く薄皮を斬れる。蜻蛉切なんて槍が存在するけれど、其れにも似た物だろうか】
【仮に差し出した其れを手にしたならば、様々な感情が内に流れ込むこととなる】
【……槍の記憶、とでも言うべきか。使用者の感情を爆発させるのでは無く、他者の様々な感情が流れ込む仕様】
【其れ等全てを押しのけ或いはねじ伏せるだけの精神力を保ちながら振るい続けなければ行けない槍は、呪いの品にも近く】
【――ただ呪いが代償ならば其れが生み出す物もあるのだろう。それが何か、今は分からないが】
「定住を持つか否かだけって事は――…………ヤトガミも戦いの中で生きてたの?
僕は戦闘狂、って訳じゃ無いからよく分からないけど……もし、ヤトガミがそうならやっぱり戦うのが楽しいから?」
【もし、自分と僅かに違うだけならば。そして、視線から読み取れた其れが間違いでは無いのならば】
【戦う事が好きな人種はコレまで多く接してきたし、殺す事も殺され掛ける事もあった】
【彼女もまたその人種の一人なのか――――そんな意が込められた問い】
578 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/03(月) 03:01:34.54 ID:jNqj3qZ1o
>>577
そうなんだ、私は英雄という存在に恋い焦がれてるのだけど……
戦場に在りて戦陣を切り開き後に続く者の道を敷く者、剣を掲げ切り裂く先駆者
……とまあ、それでも君は君の価値観があるということだね仕方なし仕方なし
【「英雄」という単語に並々ならぬ想いを吐露する、瞳の黒が示すは執着】
【ただその執着は自らが英雄となる切望によるものではない】
【理に従う為、英雄と相対する自分の役目を果たしたいが為】
【物語に聞く英雄譚、英雄と喰らい合う存在がそこには必ずいる】
【それは人であったり埒外の化物であったり……】
納得出来なくても時間がその内解決してくれるさ、きっとそういうものだよ?
ん……?まあ機会か、随分と入念に手入れされているね―――――――っ
【刀身は自らを映す鏡のように見えた、だがそれに幻惑された……という訳ではない】
【自分の者ではない感情の奔流、触れた手をビクリと震わせる】
君……相当な得物だぞ、この槍は……呪物の類か……
【酩酊する頭を支え槍を押し付けるように返す】
【揺れるというより歪む世界に、ヤトガミといえど重かったか】
――――――……すまない、この類は慣れない物で……
【一呼吸と置いて】
ふう……少し落ち着いた、……ん?
戦いが楽しいか、か……難しい質問だ、答えが幾つもある……
私の持ち合わせている物でいいなら、ただ私は私自身の使命の為に戦っている
私にはそれが義務付けられているのだから……
【戦いを義務と答えるその瞳に揺らぎはない】
【設計図に深く刻まれた因縁、或いは因子……戦闘狂とは別の存在】
【示す言葉はさながら鋭利な爪を突きつけるようだったという】
579 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/03(月) 03:23:25.26 ID:CpZnTyya0
>>578
「僕は期待とかを背負うよりももっと気楽に生きていたいから、さ
うーん、だから出来れば仕事とかだって重要な事をしたく無いし……どうせならノンビリ寝て過ごしてる方が好きかなぁ」
【一度成果を出せば次も又、と期待をされる。積み重なれば重なるほど其れが重しとなり、反動も大きくなるのならば】
【自分はただ気楽に過ごしていたい――――その言葉は、軍人からしたら軟弱者ともとれるか。結局は責任を負いたくないだけ】
「今まで戦ってきた人の感情が入り交じってるんだって
最期の瞬間や戦ってる時の高揚――――そんな人達の感情が何百人分も入ってたら混乱しそうだよね」
【魂を吸い取る武器では無いが、命を奪った者達の感情を吸い取る武器】
【戦いの最中の鼓舞や怒り、死ぬ寸前の絶望や恐怖。全ての感情が入り交じる其れは思考すら困難にさせて】
【――――槍を返されれば二度三度回して感触を確かめた後に布で巻き直すのだろう】
【……これだけの感情に飲まれず振るう事の出来る少年もまた“歪んでいる”】
【断固たる意思、とはまた別な何かを得ているからこそ振るい続ける事の出来る物】
「そっか、なら僕と似てるんだね。僕も戦いは楽しい訳じゃないし、命令でしてる様なものだからさ
――――うん、良かった。ヤトガミが『戦いは好きだー!』何て言いながら襲ってきたらどうすれば良いか考えてた所だよ」
【少なくとも、戦闘狂では無いと知れれば十分。冗談めかす様に笑うも、見境無く襲わないならば警戒も必要ないと判断して】
【ふと見上げた月も、良い具合に傾き始めている。今宵は後寝床を探す仕事も残って居るのだから――】
「それじゃ、僕はそろそろ今日の寝る場所を探しに行くね
サンドイッチ、美味しかったよ。また今度会おうね、ヤトガミ」
【空腹は無くなっても十分な睡眠が無ければ力を出し切れまい】
【また今度――――その言葉を残せば、槍を肩に乗せるようにして持ち】
【笑みを浮かべてさようならと告げた後、その脚も何処かへと向かうのだろう。もし見送っていたならば一度躓いて転ぶなんて場面を目撃するかも知れないが――――やがてはその姿も闇に消えて】
/っと、眠気故にこの辺りで失礼致します……!お相手、有り難う御座いましたですよー!
580 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 12:40:08.17 ID:TJ1X0e4Qo
【とある墓地】
【ここはそこそこに大きな墓地だった】
【だが、お墓参りの時期でもないこの季節、当然ながら人の姿などほとんどなく】
【まして今は霧雨が静かに降っていて、余計に人足を遠ざけている】
【なのに――傘をさしたちいさな影がひとつだけ佇んでいた】
【小学校高学年程度の背丈、明るいグレーの髪を右側でサイドテールにして、赤い瞳を持ち】
【シャツの上にデニム生地のサロペットスカートを着ている。そんな――活発そうな女の子だ】
【なぜかベルトポーチを貫通させるような形でマレット(木琴演奏に使うバチ)を携帯している】
【保護者と呼べる存在は見受けられない。だけど、墓石の前にいるからには墓参りなのだろう】
【表情は雨でよく見えない。しばらく墓石を眺めたかと思えば、そっと白い花を添えようとする】
【根っこが残った、明らかにその辺りで摘んできた花だったりするのがおかしいが――それは、置いておくとして】
【また彼女はしばらくぼうっとするのだろう】
【路地裏】
【夜。時折強い風が吹く日――】
【過ぎた夏を忘れさせるような、涼しい夜だった】
【だけど雨が近いのか、湿気のせいで生ぬるいようでもあって】
【ぴちゃ、と滴るそれも生ぬるかった】
【呻き声と共に落ちるそれは、路地裏の地面を汚して色を付けていく】
こんな時はこう言うんだよね
言い残す言葉はないか――って
【滴る液体は――壁に磔にされた男の血だった】
【磔といっても、左肩を光の塊のような黒い大剣で貫いただけの乱暴なものだが】
【壁に固定されているからには、磔なのだろう】
【男の目の前には少年が立っている。刑を執行するであろう人物は彼か】
【真っ黒のボサボサ短髪と、深淵を思わせるかのような漆黒の三白眼に、】
【服装も黒としか形容できないような、黒のピーコートに黒のジーパン】
【そしてやっぱり黒色の眼帯を右眼につけた、そんな――暗い顔の少年だ】
っはは、あるなら言ってみなよ。聞いてあげるかどうかは知らないけど
【流れ出る血と共に衰弱してゆく男。それを楽しそうに少年は眺め】
【やがて、右手に携えたもうひとつの大剣をゆっくりと振り上げる。この先はきっと、誰もが予想できること】
【この場に現れる人物がいたとするならば、状況はどう変化するのだろうか】
//上と下どちらかにどうぞ!時間帯が違うので注意してください
581 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 13:44:26.80 ID:TJ1X0e4Qo
//
>>580
は7時頃までまったり待ってますー
582 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/03(月) 17:04:29.65 ID:jNqj3qZ1o
>>579
感情を吸い取り宿し溜め込む武具……君は……
……いや、問うでもないか――――――
【正に奔流と言うに相応しくならばそれを扱う少年とは】
【例外に他ならない、果たしてどれほどの物をその内に秘めたのならば】
【槍と触れ合った人々の怨嗟にも似た感情を受け止められるのか】
【密かに背を這う震えに口端が歪んでしまいそうになる】
在るべき姿で在ろうとするだけさ、私は戦う義務がある討ち果たす役目がある
英雄と並び立つ者を選定する使命がある……まあ君の言うとおり、無闇矢鱈には襲ったりはしないけれど
ただ、そう……私の目に敵う者が居た時には、朽ち果てるまで羽撃くさ
【戦闘狂いではないだが戦闘を拒絶するというのでもない】
【必要となった時にはその爪を振り翳す、欲望にも似た使命が身を焦がす】
――――んむ、腹が満ちたならば寝るといい
時期も時期だ暖かい寝床があるに越したことはないだろう
定住があれば布団の1つでも貸してあげられるのだけど申し訳ない、それでは気をつけて
【最後に大きく頷いて肩をぽんと叩いてヤトガミも同じく去ってゆく】
【黒い躰に金髪は踊り、ふと振り返れば彼は躓いていてくすりと笑みを浮かべる】
【らしい姿、されど抱える槍に宿す物は人の妄執……想いは力であるが、その槍の力とは果たして】
/遅くなりましたがお疲れ様でした!
583 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 17:29:06.27 ID:WU3f55rPo
>>580
「またかよ……」
【どこからか漂う血の臭い、それを追って路地裏に入り込んだところ、
男はまたしても殺人現場へと――否、まだ死んではいない、殺人未遂現場へと辿り着いた】
【長身で強面の男である。素肌には着流しを羽織り、髪型はオールバック、黒髪には白髪が混ざっている、
そして、やくざ者の証左であるかのように、右目には三本の傷が走り、腰には刀を帯びていた】
「俺ァ、線香でも上げようかと思っただけなんだけどよォ、まだお楽しみ中と洒落こんでやがらぁ。
いやァ、別に手前のことなんざ、放っといてくれても構いやしねぇけどな」
【選択肢の一つとして、何も見なかったことにしてばれないように立ち去るということもあっただろうが、
後ろ盾の無い殺人者ならばまだしも、何らかの組織の始末屋だった場合は、来客者の気配に敏感である。
そして、目撃者という者は往々にして始末されるべき存在である。
ならば、いっそ自分から声を掛けてしまったほうが良い、と男は判断した】
584 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 18:10:18.36 ID:TJ1X0e4Qo
>>583
【ぴた、男が声を発すると同時、振り上げた剣は静止する】
【余裕からか、止めを刺すはずだった存在を一旦放っておいて剣を下げる】
【そして少年は男へと顔を向けるのだろう】
そう、僕はお楽しみ中なんだけど――まさか、邪魔するつもりじゃないよね
線香なら僕の用事が終わってからあげなよ
【片方だけの三白眼は不遜と冷徹とを滲ませて、男へと視線を注ぐ】
【男が取った選択は正しかったのだろうか。こんな少年でも、カノッサやGIFTの使徒である可能性はある】
【ならば不正解ではないのだろう。しかし、声をかけたからといってこの場に変化がもたらされるわけでもなく】
【生まれた一瞬の膠着。それによって、磔にされた男の体力が僅かに回復したのか】
【彼の口から「助けてくれ」と、掠れた呟きがもれるのを男は聞き取れるかもしれない】
【――しかしそれも少年が剣を振りかぶることで失せるだろう】
【数瞬後にはきっと、もの言わぬ肉の塊がひとつ転がるはずだ】
【止めるのか、見届けるのか――それとも】
//発見が遅れてしまいました…よろしくです!
585 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 18:22:51.56 ID:WU3f55rPo
>>584
「はァ……」
【少年の言葉を聞き、そして、死に体の男の救いを求める声を聞き、男は大きくため息をついた】
【この雰囲気から察するに、少年は見逃してくれるだろう】
【ならば、一文の得にもならない行いなどするべきではない、するべきではないが――】
「兄ちゃん、オメェん予想は的中だ。
今から俺ァ……そこの死にかけに恩を売ろうと思う」
【男は三日月のように口の形を歪めた】
【楽しくて、楽しくて、楽しくて、楽しくて、抑えが効かなくなり】
「ハハッ」
【笑った】
「おい、死にかけェ、逃げんなよ、たっぷり恩返しさせる予定だからなァ……」
【男は右手で刀を持ち、少年の元へと駆けた】
【刀の届く距離まで近づけたなら、躊躇なく刀を振るう!】
586 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 18:23:59.81 ID:WU3f55rPo
>>584
//よろしくお願いします!
587 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 18:41:32.41 ID:TJ1X0e4Qo
>>585
へえ……
【剣の軌道が変わる。相手がこちらに肉薄するまでに体勢を整えるのは困難】
【ならばと、回転するようにより大ぶりに、振るわれた刀をはじき返そうと黒い一閃は放たれる】
邪魔、するように見えなかったんだけど……気まぐれってやつかな
自分がやったことの意味、わかってるよね
【うまく防げたならば、バックステップで距離を取ろうとするのだろう】
【気だるげな眼が、後退したことによってもう片方の大剣を視界に収める】
【そっと近付くと少年は、それを躊躇いもなく引き抜こうとするはずだ】
これ以上続けるようなら――どうなっても文句言えないけど、どうする?
【当然、引き抜かれた箇所――つまり男の肩口からは血が噴出し、絶叫が木霊する】
【動いて逃げるような体力も残っていないらしく、その場に蹲り、痛みに痙攣を起こしていた】
【それを何とも思わない少年は――明らかに異常者なのだろう】
【どちらにせよ、このままでは恩を売る相手が死んでしまう】
【早めにこの状況を打破すべきかもしれない】
588 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 18:57:47.28 ID:WU3f55rPo
>>587
「おおっと!」
【久々の対人戦に、感覚はやはり鈍っていたのか】
【否――我流剣法よりも相手の技量が勝るか】
【あるいは、その両方か】
【少年の狙い通り、男の刀は弾き返された】
「文句……?そっちこそ口が利ける内に、念仏を唱えたらどうだ?ん?」
【呼吸が早くなる】
【鼓動が早くなる】
【心が弾む】
「おい、死にかけェ!そんだけ叫べる元気があんなら、まだまだ余裕だ!頑張って死にかけときな!」
【死にかけの男に激励あるいは悪質な冗談――を送る】
【実際の所、そんなに余裕はないだろう】
【だが、まぁ、別に、男が、死んだら、まぁ、ね、わかるだろ、別に、俺、別に、特に、問題は、ね、無いから、いや、こういうことをね、言うのも、悪いけど】
「キエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!」
【心底楽しそうな猿叫を上げて、男は少年の元へと駆ける】
【刀を――少年にぶん投げると同時に!】
589 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/03(月) 19:29:40.90 ID:dTqlpE3sO
【路地裏】
さて、と……
【180cmほどの身長、筋肉質な体躯を持つ青年がじめじめとした路地裏を歩いている】
590 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 19:37:20.41 ID:TJ1X0e4Qo
>>588
【少年はただ、力任せに大剣を振るったに過ぎない。その打ち込みもやけに軽いと感じたはずだ】
【彼の剣は魔翌力でできている。通常の剣のような切れ味も重さも無い、いわば見かけ倒し】
【だからこそ身の丈に合わない大剣を振るえるという利点にもなっているのだが――これは余談か】
はは、念仏ね。神サマの存在なんて信じてないけど
でも、呪詛くらいなら紡いであげるよ。君が苦しんで苦しんで[
ピーーー
]ますように――ってね
【空気が変わる――渦巻く奔流は、憎悪の魔翌力】
【少年の強い憎しみが、そのまま魔翌力に転換される能力】
【まだ幼いと侮れば、次の瞬間には生を断ち切られるだろう。油断は出来ない】
【刀の投擲に少年は目を見開いた。まさか唯一の得物を手放すとは思ってもみなかったのである】
【咄嗟に身体の前で剣を交差させ、刀を防ぐ。しかしその動作によって男の接近を許す】
……随分楽しそうだね。もしかして君も°カってるの、かな?
狂った人間同士、命を取り合うなんておかしな話だけど
でも、これも正しいよね。自分以外なんて皆敵なんだから――
【剣を交える、命を奪い合う――その最中だというのに少年が浮かべるのは、笑み】
【奇しくも男と同じ。狂人と敵対した経験がないからか、その理由はわからないけれど】
【――この笑みを作る感情に、どっぷりと彼も浸かっていた】
【さあ、次の攻撃を先に繰り出すのは男だ。少年はまだ、反応できていないのだから】
//ご飯食べてきますねー
591 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 19:53:29.20 ID:WU3f55rPo
>>590
「ガタガタうっせぇ!バーロー!」
【少年が何かを言っている――男にもそれは理解できる】
【だが、どんどんとどうでも良くなってくる】
【やれやれ――千の言葉よりも、雄弁なものがここにあるというのに】
「とうッ!」
【瞬間、男は跳んだ】
【仰向けに飛び上がり――両の足裏で相手を蹴りつけるその技の名は】
【ドロップキック――あるいは、ライダーキックとも呼ばれている】
【その照準は少年の胸に合わせられている】
【完璧に防がれるか、あるいは回避されれば、男は仰向けで地面に横たわることとなる】
/了解しましたー!
592 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 19:54:57.33 ID:WU3f55rPo
/すいません、ライダーキックは両足ではなく、片足ですね。
593 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 20:06:57.33 ID:TJ1X0e4Qo
>>591
【次の攻撃に備えるべく、少年は防御を解いていた】
【しかしその瞬間にドロップキックが叩きこまれる。剣の大きさ、それが仇となったか】
【まっすぐに突っ込んでくる男の動きを彼はよく追えてなかったのだ】
くっ……!
【カラン、と片方の剣が手から離れた。強烈な息苦しさと共に身体が後ろへと飛ぶ】
【背から落ちるとすぐさま体勢を立て直そうとするのだろう。ダメージはあるものの、戦闘不能には程遠い】
次は僕の番。この距離なら外さないよ
――レイヴンクロウ
【空いた手が空を割くように振り上げられる】
【その軌跡が黒く染まった瞬間、三つの刃が地面を削りながら男へと迫るだろう】
【威力は高くなく、弾こうと思えばできるだろうが――速い】
594 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 20:24:21.95 ID:WU3f55rPo
>>593
「ッしゃあ!」
【最早、投げ捨てた刀のことも、死にかけの男のことも完全に頭から飛んでしまった】
【頭頂部から足の爪先まで、敵を倒すという意思に支配されてしまったようだ】
【ドロップキック後に訪れるゆるやかな浮遊から、受け身をとって着地し、すぐに態勢を整える】
【どうやら、その間に少年の支度は終わっていたようだ】
「――やっべ」
【その早さに対し――気づくのが遅すぎた】
【全ての刃が直撃する】
【無傷ではいられない】
【一瞬、意識が飛んだ】
「ゆ……許してくれぇ、旦那、手前じゃあとてもアンタにゃあ叶わねぇ」
【全てをモロに受け止めた故か、あるいはそもそもそうするつもりだったか、男が前のめりに倒れこんだ】
【そのまま取った亀のような姿勢――土下座だ】
「こうなったら、俺なんかはもう――地面に額を擦り付けて許しを請うことしか出来ねぇ」
595 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 20:44:28.36 ID:TJ1X0e4Qo
>>594
【それは――あまりにも予想外過ぎる行動だったのだろう】
【少年は一瞬、茫然と男が何をしているのか理解できていないような間を置いた】
……。
【見下すような、侮蔑するような、そんな眼で男を見遣って】
【やがてくるりと身を翻し、ゆっくりと本来殺めるべきだった男へと歩み寄りつつ】
あんなに楽しそうだったのに、変なの
拍子抜けというか、興醒めかな。もういいよ、どこにでも行けばいい
【とっくに笑みも失せた顔で、突き離すようにそう言うのだろう】
【ざり、ざり、ざりっ。数歩、歩いたところで彼の足は止まる――何故?=z
――――なんて、言うとでも思った?
【再度、振り向いたその口元には隠し切れていない笑みがあることだろう】
【同時に天へと翳した手に、憎悪の魔翌力が収束してゆき――】
――レイヴンレイン
【振り下ろすのを合図にして魔法が発動。男の頭上から彼へと大量の黒い羽根が降り注がれるだろう】
【ひとつひとつは大した殺傷力はないものの、全てを受けてしまえば全身を切り裂かれることになる】
596 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/03(月) 20:51:04.20 ID:7AiqChKUo
【路地裏】
【ここはいつも通りにクソッタレだ。ボロいビルで作られた路地には明かりは無くて薄暗い】
【放射冷却で冷えたアスファルトに夜露が張り付いてマンホールから白く湯気が立ち上る】
―――…クソッ!!あー、もう…ったく…しつこいんだよっ!!
【殴りつけるような銃声。暗い路地に幾つも光る。白い硝煙が狭い路地に漂う】
【建物の影から隠れつつ、手に持ったリボルバー式拳銃で撃ちまくったのは背の高い痩せた男で】
【ツバの広い黒のハットにダークグリーンのレンズのサングラス。ダブルのライダースジャケット姿】
【洒落たシルバーの鋲のついたガンベルトを腰に巻きつけていた。銃は2丁、どちらも大物のリボルバー】
【銃声もなく静かになったことを確認すると握ってた銃をホルスタに収めて、紙巻きの煙草に火をつける】
【煙を大きく吐き出して、建物に阻まれて遠い空に煙を飛ばす。美味くも不味くもないが、いつも通りで最高だ】
【影からゆっくりと様子をうかがうと狙ったかのように銃弾の嵐が突風のように飛んできて慌てて引っ込む】
【落ちそうになったハットを片手で押さえながら引き抜いた拳銃で応戦して、別の道へ駆け出す】
【銃声を聞きつけた自警団やら何やらに出会ったら厄介だ。いや、もしコレを何とかしてくれるなら何だって構わない】
597 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 20:57:00.66 ID:WU3f55rPo
>>595
「やっぱ……駄目?」
【心臓の鼓動が早まる】
【何かが起こっている、何が起こっているかはわからない、唯一つ言えることは――】
【己の演技は失敗だったということだ】
【男はさも女学生がやるように、下げた頭で舌を出した】
(てへっ……なんて、俺がやってもどうにもならんよな)
【収束する少年の魔力に際し、男の背が光る――】
【その背に描かれる百鬼夜行、その中にある本物の妖物――牛鬼が光る】
【男は叫んだ】
「さぁ!起きろ!九十九の偽鬼に囲まれて、されどお前は本物だ!起きろ!!牛鬼!!」
【牛鬼は気づく――自分はそういえば、本物の妖物であった、と】
【蜘蛛の脚が 蜘蛛の胴体が そして 牛の顔が 男の背中から現れる】
【召喚された妖物――牛鬼は、その象のような巨体で、傘が如く、男に降り注ぐ死の黒い雨を受け止めた】
598 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 21:23:58.83 ID:TJ1X0e4Qo
>>597
駄目。
【口調に一片の躊躇もない。きっぱりと無慈悲に言い放たれる】
【少年は人を疑う気持ちが強かった。害があるかどうか疑うよりも、先に動けなくした方が手っ取り早い】
【そんな思考回路。相手が悪かったとしか、言いようもなく】
それが切り札? 悪いけど僕は―――
【カチャリ、落ちていた剣を拾い上げて、再び二刀の構えに】
【気だるげな雰囲気は保ったまま、されど笑みはそのままに、殺意を渦巻かせて】
―――それごと、君を斬り裂いていく
【少年は前触れもなく男へと駆けてゆくだろう】
【剣の範囲に入ったならば、やはり容赦無く次の一手が繰り出されるはずだ】
――レイヴンクロス<b
【憎悪の魔翌力で作られた剣による十字斬】
【それが、牛鬼と男その両方を切り裂かんと放たれるのだろう】
【だが、攻撃を繰り出すその刹那。両腕を広げるのだからその分隙は生じる】
【そこをうまく突くことができれば男にも十分に勝機はあって――】
599 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 21:48:48.44 ID:WU3f55rPo
>>598
「可愛げのねぇ餓鬼だぁね、だが悪いオッサンにだまされないたぁ、将来が楽しみだ……
お前にゃあ、無いけどな」
【恐ろしい物が来る】
【だが、避けようとすれば、動こうとすれば、牛鬼は男の手を離れ暴走するだろう】
【故に、その場で留まり、牛鬼を支配することに集中しなければならない】
「手前ン、牛鬼ァ……鬼札じゃあねぇ……手段の一つだ、ソレと同時に俺の体も手段の一つだ」
【蜘蛛の胴体――牛の顔、八本の足の一本が男のそばにある
「いっちょ、ぶっ飛んでみよう」
【理解出来るだろうか、男の味方であるはずの牛鬼がその足で男を空高くに蹴りあげた】
【男の超人的身体能力は牛鬼がその体にあることに依存する】
【故に、何度も死線をくぐり抜けた常人程度の身体能力のヤクザは――蜘蛛の蹴りで】
【出血多量、肋骨・粉砕骨折、発熱有り、内臓破裂、
書き連ねることが馬鹿馬鹿しくなるほどの症状と共に、空を飛んだ】
【そこには少年との戦いで負った傷が悪化したものも含まれている】
(痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛ェッ!!!
何にも考えられねぇ!!!!超痛ェッ!マジ痛ェッ!で、どうすんだお餓鬼様よォ!!!)
【牛鬼がその巨体を揺らして、少年へとぶちかましに行く】
【男が――空を舞う、少年をカッと睨みつけて、阿呆そのもので空から襲いかかる】
【片方を斬るのは容易い、だが――同時に斬ることは出来ないと、男は踏んだ】
600 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage saga]:2014/11/03(月) 21:55:30.04 ID:1XAzcJyJO
【とある街の片隅。煌びやかなネオンが照らす賑やかな街並みを様々な色を纏った人々が歩いていく】
【人々は、何を食べようか喋っていたり「今日は俺の奢りだー! 」「御馳走様でーす、先輩! 」なんてやりとりをしていたり、或いはもう既にへべれけな輩が通行人にくだをまいていたりととても愉快そうな様子だ】
【彼らは各々『自分達の世界』とでもいうのだろうか? そのようなものを作り上げていて、全くの他人には干渉しない、したくなどないという雰囲気を醸し出している】
【その証拠に……というべきではないのだろうがあえてその様にいわせてもらうと、彼らは煌びやかな空間の片隅、その場にそぐわぬ薄暗い場所で一人の少女が蹲っているのにも目を留めなかった】
【ハニーブロンドの髪に赤紫色のパーカーを羽織った十代前半くらいの少女。傍らに紺色のボストンバッグを置き、壁際に膝を抱えて座り込んで、ワインレッドの瞳で道行く人々を少しだけ睨むように眺めている】
【少女が蹲っている辺りの空気はひんやりと冷たい。否、冷たいというよりは“寒い”というのが正しい表現だった。今現在は秋、しかも気温が冷え込む夜。多少なりに冷えはする。しかし、少女のいる辺りは尋常ではないくらいに冷え込み、地面には霜さえもついていた】
……寒い、なあ……
【少女が震える唇から言葉を紡ぎ出すと、その口から白い息が漏れ出す】
……やっぱ……出ていかなきゃよかった、かな……
【自嘲気味に呟き、震える身体を抱きしめる彼女の目には生気がない】
お腹……空いたし……寒いや……
【少女が呟いた瞬間、彼女が尻をつけている辺りの地面が少しだけ凍りついた】
【見る人が見れば、それは明らかに能力に拠るもの。それも、能力に覚醒したばかりの者が自らの能力をコントロール出来ずに起こしてしまう事があるという能力の暴走の前兆なのだが少女は案の定といっていい程気付いてはいない】
601 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/03(月) 22:12:32.82 ID:TJ1X0e4Qo
>>599
【あれは――致命傷ではない、のだろうか】
【回避にしては乱暴すぎる。邪魔だから蹴飛ばされた、そんな風にも見え】
【いっそ斬られたほうが良かったのではないかとすら思える】
ま、それで君が死んでくれるならそれでいいんだけど――!?
【当然、少年の放った十字斬は牛鬼の前で°を斬ることになる】
【つまり特大の隙を、弩級の危険度を持つ存在の前でさらす形になり――】
――――ッ!!!
【牛鬼の巨体が少年を捉えた。衝撃もさることながら、後ろへと大きく彼は吹き飛ばされ】
……く、ぅ……っ
【起き上がれない――いや、起き上がれても戦闘などできない状態だった】
【交差した両腕の上から衝撃を受けたのだ。腕は両方とも、使いものにならなくなっていた】
【――舌打ちの音がひとつ響く。今夜は撤退するしかない】
【少年はひそかに魔術を展開させる。発動までに時間が少しかかるが、その間に】
烏羽 冥(からすば めい)。それが僕の名前。勝負は預けるよ
次に会った時は――本気で君を[
ピーーー
]
【そう負け惜しみのような言葉を残した後、転移魔術が発動】
【少年はどこかへと転移されてゆくのだろう】
【――余談。死にかけの男は、ギリギリ命を繋ぎ止めていたらしい】
【もし適切な処置でその男を救ったならばきっと、ある程度は恩を返してくれたり、くれなかったり――】
//このあたりで〆ます!絡みありがとうございました!
602 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/03(月) 22:24:32.94 ID:WU3f55rPo
>>601
【烏羽 冥――男はその名前を深く、心に刻み込んだ】
「ハハッ、痛ェ、やったぜ、痛ェ、あの餓鬼強すぎんだろ、痛ェ、
次会ったら殺す、痛ェ、痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ痛ェ
痛ッてぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!
折れてるしッ!骨とか!何もかもぶっ壊れてるしッ!死ぬっつーんだよッ!!」
【何とか、牛鬼の背に着地することは出来たが、地面よりは多少マシという程度だ】
【また、傷が増えた】
「最近の餓鬼ってまじよォ〜〜〜〜〜〜〜〜痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い、
あぁ、くっそどっちが死にかけだよって話だ、痛ェ!」
【死にかけだった男も牛鬼の背に乗せて、病院へと目指す】
「ここまでやったんだから、死んだらマジでぶっ殺すからな!」
/お付き合いありがとうございました!
603 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/03(月) 22:54:02.88 ID:CpZnTyya0
【人が殆ど通る事の無い山道。その、中腹にて】
【其処は何やら湯気の立ち上る場所があり、同時に硫黄の匂いも辺りに漂っていた。となれば、秘湯以外の何でも無く】
【普通ならば獣すらも浸りに来ないであろう其処に、今宵ばかりは一人の存在があって】
【――――“妖気”を感じ取れる者ならばそれが所謂妖怪であると分かるだろうし、そうで無い者だとしても人間とは異なる違和感を覚えるであろうか】
「……さて。桔梗の怪我の具合も大分良くなった事じゃ。ならば後はあの悪狐をどの様にして葬るかを考えるべきじゃが
――――こればかりは琴音達と話さねばどうにも出来んな」
【さて、覗いてみれば温湯に足を浸している少女の姿】
【腰程までに延ばされた鋭い銀色の髪。纏うのは鮮やかな着物であって、側には一振りの刀】
【……小さな吐息をしながら足で湯を掻けば、ゆったりと広がる水紋】
【満天の星空にあるその秘湯は、何とも幻想的な場所とも思えるか】
「我は彼奴等の手助けをするのみ。なれば彼奴等に決めさせるのが一番であろうの」
【懐から羊羹を取り出せば、小さく囓って】
【古くさい喋り方とは対照的に、甘い物を食べれば外見相応に表情も緩むのだから可笑しな話だ】
【――――確かに此処は人目には付かない場所だけれど、今宵は光量も十分で且つ妖怪も居るのだから誰が訪れたって不思議な話では無くて】
【深夜の森の中。この時間帯ともなれば、所謂悪に染まった者達も活発に活動を始めるのだけれど】
【今宵その道を歩くのは二つの影。一人は銀の髪を持ち、同じ色の双眸の女性。纏う物は修道着であり】
【もう一人は、顔を隠した――――体型からして、男であろうか。腰に提げている刀は実に物騒な印象を与え】
【何度も修羅場を潜った者ならば、その刀が“使い込まれている”事にも気付けるか】
「――――そうですか。その様な事が…………何とも、怖いような…………
他の方々が犠牲になる前に、どうにかしてその方を止める事は出来ないものでしょうか」
『ええ、ええ。全く怪しからん話ですよ、ええ。しかも非力な女性ばかりを狙うのだから何とも質が悪い
ほら、お姉さんも戦い慣れていないでしょう?その動きを見ればあ分かりますよ。いやね、だからアッシが少しの間お姉さんの護衛を勤めさせて頂こうかと思いやしてね』
【…………近頃、辻斬りが問題となっている事をどれ程の者が知っているだろうか】
【弱い女性や子供のみを狙った犯行だというのだから実に卑劣】
【そして、何を隠そうその犯人が修道女の隣を歩いている男であり――――修道女が人当たりの良い性格をしいるのを良い事に、漬け込んで】
【今宵の獲物を定めたのだろう。人気の無い森の奥へと誘い出した次第である】
【仮に、辻斬りの話を知らずとも。隠しきれない殺意が滲み出ている事は、戦い慣れている者ならば直ぐに分かる事。其れが修道女に向けられて居る事も】
【舌なめずりをして、今にも襲いかからんとするけれど。さて、この場に訪れるのが善か悪かは分からないが――――…………】
【通りかかれば、刀の柄に手を伸ばした正にその場面となっている筈か】
604 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/03(月) 23:18:08.81 ID:FAInpzTao
>>603
【夜闇の中に潜むのはこういった悪漢ばかり――だがその影を歩む者がこの場に一人とは限らない】
【辻斬りの男が刀の柄に手を伸ばし、そして置いた瞬間。その男の首筋に金属の冷たい感触】
【当たっているのは紛れもなく刃。その先を辿ればブロンドの少年がまさしく、指に挟む形で用いる短い剣を向けたまま、辻斬りの男を見ていた】
……ヘイ、別にそいつぁ俺の知り合いってわけじゃねえけどよ……“ここ”は退いてくれねえか?
俺も見ての通りだからな、同業者は見たら助けちまうんだよ
なぁ……“頼むよ”
【見ての通り、と彼は言う。暗闇の中で見辛いだろうがこの少年も神父服を――つまり聖職者のようだ。胸元には黄金色の十字架が月光で輝いている】
【口調こそ温和、言葉こそ“頼むよ”と言ってはいるが――切っ先は全くブレない。視線もまた、目の前の男を捉えたまま動かない】
【――少年はもし辻斬りがおかしな動きをすれば即座に首を跳ね飛ばすつもりでいる】
【背も低く、見た目は明らかに子供。しかし辻斬りという、危険な相手に対して、彼はただ冷静に“[
ピーーー
]気”でいた――】
605 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/03(月) 23:37:00.83 ID:CpZnTyya0
>>604
『へへ――――退け、とは人聞きの悪い事を言いますね坊ちゃん
アッシはこのシスターが安全且つ迅速に帰る事が出来る様お手伝いをしているだけですぜ?』
【首筋に感じた鋭利な其れ。動きもピタリと止まれば冷や汗が一つ頬を伝い】
【笑って誤魔化すのは弱者の性。害意を抱いてなど居ない――――とは言うものの、醸す気配は消す事が出来ず】
【謂わば三流。だからこそ、己よりも弱い女だとかを狙っていたか】
『坊ちゃん、助けるだの何だのと言いがかりは良くないですぜ
アッシはこう見えても腕に自信がありましてね。余りおいたが過ぎる様じゃあ――――……
いいや、坊ちゃんの頼みなら仕方ない。此処はアッシが退くとしますかねぇ』
【振り向き様に斬り付けようとするが…………隙が無いと、この時になって知ったか】
【ふ、と笑えば柄から手を離し降参とばかりに距離を取るのだろう】
【ジリジリと下がる事数歩。そのまま逃げるように森の中へと消えればやがて草木の揺れる音すら直ぐに失せて】
「…………あの、今――――何か?」
【平和ぼけとでも言おうか。戦闘だとかに詳しくも無く、害意を感じ取る事にも長けていない女は一連の事を把握出来なかったのだろう】
【きょとん、とした表情で少年を見れば小首を傾げて】
【――――真実を伝えるも伝えないも自由。ただ、目線を合わせるように膝を折る姿は……子供ながら男のプライドだとか自尊心だとかを持ち合わせている場合、どの様に感度知れるか】
606 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/03(月) 23:53:45.85 ID:FAInpzTao
>>605
【距離を取り始めてもしばらくは切っ先を男に向けたまま】
【森の中にその姿が消えた後もしばし警戒を緩めず、何も来ないと分かってやっと腕を下ろす】
【指に挟んだ剣の刀身は切っ先から順に消え、やがて刀身の全てが消滅して小さな柄が残った】
……ちっ、小悪党で良かったぜ。こんな時間から面倒ごとに首を突っ込んだかと思った……
【舌打ちをしながら安堵、とは奇妙だが、ともかく少年はほっと胸をなで下ろしていた】
【実力の低い相手であればこそ助けたものの、その予想が間違っていれば大損どころではすまない】
【馬鹿を見ずに済んだ――そんなところだ】
――おい、てめえ。修道女のようだが夜間に外出すんなら……
【一つ厄介事が終わったところで助けた修道女の方へと振り返り、説教の一つでもしようかと思った瞬間】
【それこそ――いや全く間違っていないが――子供に話すように膝を折っている姿が少年の目に飛び込んできた】
【当然である。彼はとても背が低い――推定150あるかないかだ。見た目の幼さもあって話しかけるときに目線を合わせても不思議はない】
【……だがしかし、それはこの少年以外にとっての話だった】
――……てっ、めえええええええええええ!!
なんだっ、その姿勢は!? ガキに話しかけるみてえにしやがって!!
俺がチビだとでも言いてえのかコラァアアアアアアアアアア!!
【――耳をつんざくような叫びとはこのことか。例え寝ていたとしても飛び起きそうな大声で少年は修道女を怒鳴るのだった】
【何が原因かは言うまでもないが、あえて言うなら彼が自分の背丈をとても、物凄く、かなり、気にしていたせいだった】
607 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/04(火) 00:12:02.99 ID:AnkZw9xj0
>>606
「――――……?」
【言葉が途中で途切れた事。疑問に思い、双眸に怪訝な色合いを浮かべて】
【その動作もまた状況を悪化させたか、然れど本人は知る事は無く】
【僅かな間。やがて響き渡る咆哮にも似た其れに対してはビクリと肩を竦め】
「…………言いたい事は分かりました。貴方が自身の身体について気にしている所を刺激してしまったならば謝ります」
【耳の音がまだジンジンとする様な感覚。大声、けれど意味を成していた言葉の中身を思い返したならばなる程と一人納得して】
【――――立ち上がれば、当然少し見下ろす位の身長差は出来るだろうか】
【謝る、とは言って居たけれどその表情は何処か顰めっ面で】
「――――……ですが、現に貴方はまだ子供です
そして何よりも、人と話す時には目を合わせて話す、とは貴方の教会で教えられませんでしたか
この時間に出歩く事も同じです。早く帰らなければシスター達が心配しますよ?
迷子になったのでしたら、私が連れて行きますから……」
【何処までも子供扱い。とは言えどからかうのでは無く本当に心配しているが故に】
【実際は少年一人で十分だろうし、逆に女を救った立場なのだが――――其れを知らぬ当の本人は、子供がこの時間に一人で出歩くのは危ない、と】
【――ね。と最後に紡いだならば柔らかく微笑んで見せて】
【迷子ならば少年の所属する教会まで案内する。そんな言葉と共に差し伸べられた手は、繋いではぐれないようにと】
【――――仕方ないと言えば仕方ないのかも知れないが。何であれ、本人は善意。然れど善意の全てが何時も事態を好転させるとは言い難く】
608 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/04(火) 00:22:55.96 ID:tOyZdwn3o
>>607
【納得した様子を見て少年もまた分かればよろしいと言わんばかりに腕を組む】
【指に挟んでいたはずの柄も既になく、どうやら袖の中に仕舞い込んでいるようだ】
【それはともかくとして……続く言葉はまた少年の沸点にあっという間に到達したのだった】
【すぅ……と息を吸うと――】
――バッカヤロウッ!!
人と目ぇ見て話すんじゃなくって目ぇ見てるフリすんのが交渉のときの定番なんだよ!!
目線合わせたまま話すとか今時カップルでもやらねえわボケ!!
この時間に出歩いてんのはお前も同じだろうが!! うちに俺を心配するようなシスターはいねえよ!!
迷子になってるわけねえだろぉがぁあああああ!!
【――と、このように不満点を次から次へと叫び通すのだった】
【あまりにも叫びすぎたせいでぜぇぜぇと肩で息をするはめになっている。助けたことよりこっちの方が余程疲れている】
……と、とにかくだ……てめえこそこんなところで何してやがる……
さっきのは、辻斬りだ……てめえは危うく斬られそうになってたんだぞ……!
【息を切れ切れにしながらも如何に危ない状態だったのかということを伝える】
【願わくば、これで彼女の舐めきった(彼から見て)態度が収まりますように、と思いつつ……】
609 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/11/04(火) 00:44:40.28 ID:AnkZw9xj0
>>608
【――――息を吸う事が現す意味は一つだけ。慌てて耳を塞ごうとするも時は既に遅く】
【目を白黒とさせながら不満の数々を聞き届ける事になるだろうか。あぅ、と漏らした言葉は漸く終わった事に対しての安堵】
「で、ですが…………。フリ、では無くキチンと目を合わせる事が大切だと私は思いますよ
目は口程に――なんて言葉も…………?」
【人を疑わない事は良い事なのだろう。然れどこの世界では其れだけで生きる事も難しく】
【――――理解して居ても、人を信じるのがこの女。愚か者、と言われても仕方ない程に愚直】
【悪人であれ善人であれ救いが必要ならば助けるだけ。……善意だけで世界が変わるほど世の中は甘く無いのだけれど】
「教会で待っている子のご飯を取りに行っていた所です。森の奥で美味しい実がなっていたので、其れをお土産にしようかと…………
……――そ、そうだったのですか?人当たりも良く少し変わってはいましたが優しい方だと思ったのですが……いえ、でも確かに所々…………
すみません、では助けて頂いて居たのですね。お礼が遅れてしまって――――何かお礼が出来れば良いのですが……」
【取りだした其れは例の土産なのだろう。芳醇な香りは食欲をそそる様であって、よく熟している事も知れる】
【さて、続ける様にして伝えられた事実には暫し目をぱちくりとさせて】
【思い返せば所々怪しげな所もあった様な気がするが、其れ等を勘違いと片付けてしまう鈍さ】
【漸く事実に気が付いたならば頭を下げるのだろう。礼が出来れば良いのだが――――と呟くも、生憎件の実しか持って居らず】
610 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/04(火) 00:55:42.06 ID:tOyZdwn3o
>>609
【もしも自分が通りかからなければ死んでいた、あるいはそうでなくとも悲惨なことになっていたかもしれない】
【だというのにこの反応。あまりのその暢気さに少年も思わず、というか、思いっきり頭を抱える】
お前よくそんな風で生きてこれたな……!
いくら孤児だかなんだかのために飯を取るっつったって、こんな暗い森に一人できてどうなるかぐらい分かるだろ!
その実を取らなきゃ餓死するってわけでもあるまいし、そんなのを取ろうとして死んじゃ笑い話じゃねえか!
【礼がどうのという話よりもまだまだ修道女に言い足りない様子】
【なんで分からないんだ、と言いたげで、相変わらず怒りは継続中。なんとも怒りっぽい】
【しかしさっきと違うのはその怒りの中にも少しばかりの心配、のようなものが入ってること】
【彼としても、こんなことで死んでほしくはないのだ。はっきりとそうは言わないが】
礼なんか考えてる場合か! そんなことに頭使う余裕があるんならもっと考えて行動しやがれ!!
【実を取り出したり、というところも余計に腹が立つようでもう一声、いやもう一怒鳴り】
611 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/04(火) 01:13:35.61 ID:AnkZw9xj0
>>610
「でも、偶には美味しい物を食べさせてあげたいではないですか
確かに餓死はしませんが、それでも美味しい物を食べればきっと喜んでくれますよ?
それに、ほら。この通り私は大丈夫です」
【大丈夫であった、とは結果論】
【身を挺してまで取りに行った何て自覚は無く、ただ少し遠くの場所まで目的の物を取りに向かった程度の感覚なのだろう】
【――――もう少し怒鳴り散らしている間、不意に上空から聞こえるのは翼の羽ばたく音か】
【二度三度聞こえたかと思えば一気に距離を詰め、二人の間に割り込むようにして降り立った人物が一人】
【背に純白の翼を生やした修道女、か。腰に提げた二丁の銃が何とも物騒ではあるが、敵意を感じ取れる事は無く】
『いやあ、何かキャンキャン五月蠅いと思ったらちびっ子一人居るなんてね
早く寝ないと成長できないよ?いやまあ、何処ぞの元団長サマみたく筋肉モリモリになられても困るけど――――って』
【ぽんぽん、と頭を軽く叩くのだろう。即ち、子供扱いの他ならず】
【その後にくしゃくしゃと頭を撫でてやれば――――その時になって気付いたか】
『何だ、何処かの教会の子?……ボクとカログリアと同じ教会では無さそうだけど
カログリアの知り合いか何かかな。何にしたって、声変わり前に怒鳴り散らしすぎるとガラガラ声になるよ?
兎に角落ち着いて落ち着いて――――さ』
【先から怒りの対象となっている修道女の友人なのだろう。腰に提げている其れからでも分かるとおり、こちらの方は戦闘に通じている様で】
【――――事情も分からなければやはり迷子になった子供、との認識を持ったか】
【先ずは落ち着く様に、と手で制するようにはするけれど】
612 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/04(火) 01:34:55.96 ID:tOyZdwn3o
>>611
だから大丈夫なのは俺が……――!
【まだまだ続けようとしたところで消えてくる不自然な音】
【その羽ばたきが二度聞こえたとき、彼はすぐに身構えた。それが敵であるかを頭が判断するより早く身体が動いた】
【そして目の前の修道女を庇うように動こうとしたとき――新しく来た人物が割って入ってきた】
【彼の身体は一瞬、その人物に攻撃を加えようと動こうとしたが、理性が追いつき、止めた】
迎えか? ……――って撫でてんじゃねえチビじゃねえって言ってんだろうが!!
【敵意がない乱入者であれば通行人かもしくは修道女の迎え】
【そう思って答えを口にするが頭に感触があり、耳に届いた言葉でそれもすぐに吹っ飛ぶ】
【流石に叫ぶのが疲れたか、さっきより小さい声だが怒ってるのに違いはなかった】
俺も落ち着きてえからいい加減、ムカつくこと言うのはやめてくれませんかねぇ?
ったく、女のくせにボクたぁ気味の悪いやつだぜ流行りかよ……!
【落ち着けと言われればこの悪態。彼としては自分の怒りは完全に相手のせいなのである】
【とはいえ怒鳴ってばかりでは疲れる上に話にもならない。それぐらいの理性は働いた】
どうせ迎えだろ? お仲間ならそいつに危機感ってものを教え込んどけ
……マジで死ぬぞ
【落ち着いた上で、やはり彼が選んだ言葉は忠告だった。それも怒らず、真剣な声で】
【彼からすればこの危機管理で何故生きてるのか不思議でならない。死ぬ、というのは可能性の話でなく最早予測だった】
613 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/04(火) 01:57:52.89 ID:AnkZw9xj0
>>612
『えー、ボクよりも小さいんだからちびっ子で間違ってないと思うんだけど
ん……そうだね。でも、ちびっ子の割に背伸びしようとしてる子よりはマシじゃないかな
子供の内から斜めに構えてると大人になったとき枕に顔を埋めてバタバタする様になるよ?』
【カラカラと明るく笑いながら軽く言葉を躱して】
【修道女とは思えぬ言葉の使い方。喧嘩を売っていると思われても不思議では無い其れだけれど、本人からすればからかいの延長か】
【虚空に描いたのは転移の陣。間も無く完成すれば淡い光を放ち始めるのだけれど】
『キミの言う事は最もだけど――――この歳まで五体満足平穏無事に過ごせているのも中々不思議だと思わない?
常に誰かが守っている訳でも無いのにこうして生き続けていられるのが…………何て、全部をキミに話す義理は無いけどさ
別な教会は別な教会。実体は兎も角表面だけは仲良く取り繕いましょう、ってね』
【クスリ、と笑えば其れが最後。何か言いかけるもう一人の修道女の背中を押せば先に何処かへと転移させて】
【彼の言う事は実に的を射ている。実際、あの性格では命が幾ら在っても足りないで在ろう――――にも関わらず、未だ生きているのが不思議な程だ】
【然れど全てを話す事は無く、もう一度笑って見せれば自身も陣の中に入り】
『キミなら大丈夫だろうけど、夜道には気を付けてね。あ、綺麗なお姉さんが居たからってフラフラ着いて行っちゃ駄目だよ?
――――それじゃ、また何時か縁があったら』
【その言葉が最後となろうか。緩く手を振ってみせれば女の姿も直ぐに消え】
【――先まで居た場所を見れば、小さな布袋が一つ。中を覗けば金が其れなりに入って居て】
【恐らくは転移の前にお礼のお金として置いていったのだろう。受け取るも受け取らぬも、自由】
/っと、この辺りで失礼します!お疲れ様でしたっ!
614 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/04(火) 02:11:17.89 ID:tOyZdwn3o
>>613
【生き続けていられるのが――謎かけのように少年は思い、頭の中にその言葉が妙に残った】
【確かにその通りだ、“生きていられるわけはない”、それが論理的帰結なら逆説的に言って可能とさせる何かがある、ということだ】
【それに意識を取られている間に目の前の二人は転移を始める】
……次に会ったらその舐めきった態度を矯正してやるから楽しみにしてろ
【言葉こそまるで宣戦布告。だがその言い方は心の篭っていないもの】
【実体はともかく――それもまた気がかりな言葉だった】
【好奇心が、やはり彼女らの正体を探れと囁く。しかし理性はどうせもう会うことはないと諦めを告げた】
――いや、なんつうか馬鹿馬鹿しい話だぜ。仮にあの女に秘密があったとしたらよ
やっぱ見ず知らずのやつにお節介なんて焼くもんじゃねえぜ、バカを見る……
【なんだか後味が悪くなってそうぼやくと、布袋に気がつく。中にはお金が】
【現実的な利益が彼をにんまりとさせ、やっと、彼も帰路についたのだった】
/お疲れ様でしたー
615 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/04(火) 10:18:12.63 ID:UzWbxGG90
解
616 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 13:19:11.99 ID:UAGaac9ro
【UNITED TRIGGER 酒場内】
【酒盛りで賑わう夜の時間帯、食事客で賑わう昼の時間帯、しかし今はそのどちらにも属さないのか】
【酒場の中に客の姿は見られない。普段人が集まる場所の閑散とした時間帯は何とも言えない雰囲気を醸し出す】
【そこに、ただ一人動く者があった。それは、人形だった。青年の姿をした人形だ】
【そう、人形が一人でに動いているのだ。見た目は青年。少し長めの茶髪、中肉中背で細面】
【丸い目に青の瞳の青年の姿だ。白いシャツの上に青いジャケットを羽織り、深緑のカーゴパンツと黒いスニーカーを履いている】
【一見すれば普通の人間にも見えるが、どことなく質感が常人と違う肌や、無機質な瞳は人形のそれ】
【何より、服を下から押し上げる四肢の球体関節。生きた人形がそこにいた】
【人形は、酒場の中を掃除して回っていた。箒で床を掃き、ちりとりにゴミを集める】
【雑巾でテーブルを拭き、布でガラス窓を磨く。かしゃかしゃと、そのたびに球体関節が乾いた音をたてる】
【何の色も移さない瞳。声を発することもなく、人形は黙々と掃除し続けていた】
【まるで、それに打ち込むことで何かから目を逸らそうとしているかのように】
【酒場の中が綺麗になっていくのとは裏腹に、人形の瞳は時間が経つごとに濁っていくようだった】
/セリーナさんの方、お願いします
617 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/04(火) 13:44:38.24 ID:xzTUfy4M0
>>616
【―――静かな酒場と言う物も、決して悪い物では無い。】
【むしろ目新しさという観点で言えば、新鮮味もあり却って店が綺麗に見えると言う物だ。】
【だが、此処の場合はどうだろう。がらんとした事務所を兼ねる店内に、愉しげな声が一つも無いとどこか―――こう。】
……―――なぁ〜んだか、もの悲しい雰囲気だねぇ。
昼過ぎっていっつもこうだけど、何だか今日はちょっと違う気がするなぁ。
お客さんがいないってだけじゃなくてさ、なんていうか……そう、雰囲気が暗い様な、そんな気がするよ。
そう思わない?―――……ギア君。
【―――寂しい。賑やかさが消え、活気が失せた店内にからん、ころんと乾いたベルの音が響いた。】
【客、ではなくて店員が一人だけとなった店内に入ってきたのは、この店のオーナーであり創設者でもある女性、】
【テンガロン・ハットがトレードマークの時代錯誤なガン・スリンガー、その名もセリーナ・ザ・"キッド"であった。】
【セリーナは一人掃除を進める人形―――ギア・ボックス、大事な仲間の彼を通り過ぎて】
【両手いっぱいに抱える買い出しの荷物、恐らくはお酒やら食料やらが大量に入っているであろうそれを】
【カウンターへと派手な音を立てて置いて、そしてその時になってやっと、ギアへと上記の言葉を掛けるだろう。】
……、お掃除御苦労さま。少し休憩したらどう? もう大分綺麗になったし、それに夜まで時間もある。
あ、そうだ! お昼御飯でも―――……そう言えば、ギア君って今は、その……ご飯とか食べれるのかな……?
【―――意図してか。セリーナはギアの雰囲気を理解して尚、朗らかに声を掛けるだろう。】
【人形となった事に関してもちょっと茶化す様に触れて―――勿論、それも彼女なりの思惑があって、なのだが。】
【ともあれ、静かに掃除をするギアに向かって、半ばわざとではあるのだが―――対照的に明るく、振舞おうとするだろう。】
/遅くなりました、宜しくお願いします!
618 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 13:59:21.68 ID:UAGaac9ro
>>617
【自分の球体関節が軋むのと同じく乾いた音色に、ギアが音源へと顔を向ける】
【入ってくるのは、見慣れた姿。自分を救ってくれた恩人であり、尊敬する上司であり、信頼を置く仲間でもある女性】
【少しまごついて見せる人形の前を彼女は通過し、抱え込むのも一苦労しそうな量の荷物が置かれる音が響き渡る】
【向けられる言葉は、この場の寂しさを、暗い気配を、吹き飛ばさんとするかのように。彼女らしい語調であった】
……僕もそう思います、セリーナさん
ありがとうございます、そうですね、目に付くところは粗方片付けましたから……
ちょっと休憩を入れますよ
ハハハ……一度試してみたら、味はわかったんですけどね
後で自分を分解して、人形の身体の中に引っかかった食べ物を取り除く破目になりました
なので、せっかくですけどご遠慮します……
その。その代りと言ってはなんですけど。ちょっと、お話出来ませんか
話したいことがあるんです……たくさん
【努めて、明るい表情を作って見せるギア。だが、彼女の思惑にまでは意識がいかない】
【それほど、思い詰めていることがあるともいえるのかもしれないが】
【セリーナが了承すれば、ギアは椅子の一つに腰かけて。彼女に正面から向き直ろうとするだろう】
619 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/04(火) 14:20:50.02 ID:xzTUfy4M0
>>618
【疲れている―――それも肉体的に、ではなくて精神的に。】
【久しぶりに顔を合わせたギアに対して、セリーナの抱いた第一印象がそれだ。】
【肉体疲労に関しては、職場が職場故にある程度仕方が無い節もあるが―――精神的な物は別だ。】
【それは深く抱え込み過ぎれば何れ、肉体にもそしてその後、もっと後にも響く。】
【例えば仲間だとか。例えば大事な人だとか。例えば自分の―――未来、だとか。ともかく。】
【決して良いことでは無い。セリーナは責任者として彼に顔を向けると、そっと話を聞く姿勢を作るだろう。】
……ふふっ。自分の身体を自分で掃除するなんて、
想像するだけでゾッとしちゃうな、アタシだったら。
だってそれって、麻酔を掛けてお腹を切って胃を弄る様な―――……、
オーライ、止めにしよう。ギア君には申し訳ないけど、アタシお昼が未だでさ。
そこの売店でサンドイッチを買ってきたから、お話を聞きながら齧らせてもらうよ。
で、これからお昼を食べるのに、お腹をぐちゃぐちゃに"分解"する話はちょっとヘヴィだからね……。
―――ジョークはここまでにして。それで、お話って言うのはどんな事かな。
あんまり暗いお話なら、アルコールの一つでも入れたい所だけど……おっと、まだ昼過ぎだったね。
飲み物は何が良い? 紅茶か、珈琲か、それとも―――……繰り返しになるけど、ごめんね、飲み物は……飲めるの?
【苦笑い。やっぱりちょっとだけ茶化しながら、セリーナは話を聞く為に向かい合って座るだろう。】
【包み紙の中からサンドイッチを取りだすと、マスタードをたっぷりとかけて一口、また一口と齧りつつ。】
【「アタシのよりも美味しい……」なんて小言も呟きながら、―――時折、ギアの瞳を覗きこむ。じっと、見つめる様に。】
【心配している様にも見えるかもしれない。だがセリーナはむしろ―――懐疑していた。ギアの様子は、少し不安に思える物だったから。】
620 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/04(火) 14:57:55.38 ID:HbAoRK7zO
【路地裏】
……吐き気を催すほど暗いな、ここの空気は
【180cmほどの身長、筋肉質な体躯を持つ青年がじめじめとした路地裏を歩いている】
621 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 15:03:37.52 ID:UAGaac9ro
>>619
【セリーナの見立て通り、ギアは疲弊していた。肉体は、人形のそれだ。疲れはない】
【それだけに、人形の身体の中に宿る魂は、剥き出しになっていると言ってもいい】
【人形の身に受けたダメージは魂の苦痛となり、精神に受けた傷は他の人間と同じく残り続ける】
【セリーナが自身へと向き直れば、ギアも居住まいを正す】
ハハ……そうですね、自分で自分を手術するのに近いものがあるかも……
……そうですね、食事前にする話ではないですよね
ええ、大丈夫です。お腹が減ってるところにするには、少し長話になりそうですから……
……セリーナさんと顔を合わせられないでいる間に、ちょっといろいろありまして
そのことで、ご相談したいと思いまして……明るい話とは、言い難いです
飲み物なら……そうですね。食べ物ほどひどいことにはならなかったです
アルコールで酔うことは、残念ながら出来ないんですけど……あ、でも生身の頃はこれでも、結構お酒強いほうだったんですよ
【苦笑を返す。セリーナと話していると、少し気分が和らいでいく】
【サンドイッチを齧る彼女を前に、ギアはこれから話すことを自分の中で必死にまとめていた】
【感情的にならないように。自分を抑制しながら。だが、こちらを覗き込んでくるセリーナの瞳は、それすら見透かしているように思えた】
まずは、その……あの時、ろくに言えなかったので、あの
ヴェンドゥラーの時は、本当にありがとうございました……みんなが来てくれて、本当にうれしかったです
あの街があんなことになったから、あまり表だっていうのは憚られますけど……
【最初に述べたのは、あの日きちんと出来なかった感謝の言葉を告げることだった】
【仲間だから当然、と彼ら彼女らなら言うかもしれないが、それでも自分が救われたことは事実。みんなに多大な迷惑をかけたのも事実だ】
【だが、同時にそれを口にした直後。ギアの瞳に一層濃い陰りが過った】
【それからギアはポツリポツリと話し始めた。思えば、彼女に伝えていないことは本当に多かった】
【まず、自分が人形になった経緯。シレーナ島で、かつての六罪王コーネリアスと対峙したこと。その時の仲間の一人が、殺されたこと】
【コーネリアスの最後の攻撃で焼き尽くされで死に至り、自分の能力が思いもよらぬ形で発動して、人形の中に魂を宿した存在に生まれ変わったこと】
【次に、ヴェンドゥラーに纏わることについて。そもそも、あの事件の主犯、カニバディールと自分は旧友であったこと】
【流浪の旅の途中でヴェンドゥラーに流れ着き、よそ者として白眼視されたこと。唯一優しく接してくれた肉屋、カール・ハルズマンのこと】
【そのカールが、裏で誘拐殺人を繰り返し、犠牲者の肉を売りさばいていたこと。それを知って街を去る時カールと出会い、戦闘の末敗北したこと】
【大会でカニバディールと名を変えたかつての友が、自分を探していると知ったこと。鉄の国での戦いの後、その配下の生首男に誘拐されたこと】
【『スクラップズ』のアジトを転々としたこと。ラグナールでの港襲撃事件の時に、逃走手段として自分のテレポート能力を悪用されたこと】
【その時、『スクラップズ』と戦っていたロウと、アルフレドと言う刑事にヴェンドゥラーのことを伝えたこと】
【そして、あの日。カニバディールによって連れていかれた、ヴェンドゥラー地下の広大な空間と、それに連なって無数に各地に伸びる、地下の密輸トンネルの存在】
【あらゆる犯罪、悪事に使われてきた、地下トンネルで未だに『スクラップズ』が蠢いているであろうこと】
/続きます
622 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 15:05:17.13 ID:UAGaac9ro
>>619
【ここまで話して、ギアは一度息をついた。いや、人形ゆえに呼吸は出来なかったが、人間のころの習慣か、息をつくような仕草をした】
【再び口を開いた時、ギアの表情はもはや人形そのものの、凝り固まったものとなっていた】
【『スクラップズ』から解放された後、砂の国で神を名乗る男と、他の能力者たちと共に戦ったこと】
【それを境に、自身の中にある黒い殺意に気が付いたこと。後になって再会したロウにそれを指摘され、それでも抑えきれなかったこと】
【――しばらくして、路地裏でカニバディールと共にいた自身の父親に出会ったこと。その父から、自分の一族が人殺し稼業だったことを知らされたこと】
【家族と共に『スクラップズ』の協力者になることを拒み、血の繋がった家族に刃を向けられ、その時偶然出会った少女、ブライトに助けられたこと】
【先日、SCARLETのメンバーである春燕に出会い、共に迷子を捜しだしたこと。その後で、今度は上の兄に遭遇したこと】
【兄に自分が血から逃れられないと宣言されたこと。春燕が、庇ってくれたこと――】
――長くなってしまってごめんなさい
……ロウさんにはあいつらを[
ピーーー
]ために戦ってはならない、ってそう言われました
でも、僕は……あいつらが憎い。殺してやりたい。カールも、父も母も、兄たちも
この憎悪は、そう簡単に捨てられそうにありません……
でも、僕だって、UTの一員です。それが、正義の組織の一員としてすべきことじゃないともわかってます
そうでなくても、たくさんの人たちに迷惑をかけて……ロウさんやブライトさんや、春燕さんにも、助けられて
僕は……わからなくなりました。どうすべきなのか、どうしたいのか
【全て話し終えて、ギアは再び息をつく仕草をした。その瞳は、やはり濁っていた】
623 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
2014/11/04(火) 15:16:55.31 ID:UzWbxGG90
解
624 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/04(火) 15:44:33.20 ID:xzTUfy4M0
>>621
【レタスの味が、乾いたパンと混ざり合って香ばしい香りを運ぶ。】
【何も食べないでいるギアを前に、自分だけ昼食と言うのも少し酷い気がしたが】
【話を聞くに矢張り、飲んだり食べたりと言うのは得意な様では無く―――、セリーナは苦笑した。】
ん……だろうね。
明るい話なら、店に入ってきた途端に
重苦しい雰囲気に襲われる様な事は無かった筈だもん。
身体が身体だから、目を見れば分かる―――とは言い難いけど、
なんとな〜く、疲れてるんだなっていうのは、君を見てすぐに分かったよ。
それが身体に起因する事なのか、それともヴェンドゥラーの"アレ"に関する事なのかは、分からないけど。
【嫌な話になるだろう―――ともあれ、其処まではセリーナも覚悟していた。】
【彼は確かに優しいし、セリーナの見立てではとても繊細な、心大人しい青年である。】
【子供たちに自作のおもちゃを手渡し、誰に対しても丁寧に接する。だがそんな彼を、今感じられない。】
【―――いや、優しさは今も保っている。彼は今も変わらずに清純だ。】
【しかし危惧していた事が現実となる旨をセリーナは彼自身の口から、聞かされてしまった。】
【身体が人形となった経緯―――それはまだ、良い。むしろ死なずに済んだ事を心から安心し、安堵し、喜びたい気持ちで一杯だ。】
【だがその先に明かされた事実は矢張り、深く重くセリーナの胸に衝撃を及ぼすだろう。】
【ヴェンドゥラー。悪徳の街。悪意の都。現在も続く犯罪の温床、カニバディールの率いる本拠地。】
【あの事件の時、彼女達は結局、ギアを救出するのが精いっぱいだった。それ以上の事は、何も出来なかった。】
【思いだす無力感と共に、蘇る悪夢。そしてそのナイトメアと、彼の意外な繋がり。】
【若き頃の記憶。彼がおもちゃを売り歩く様になるまでの、暗く冷たいビギンズ・ナイト。】
【そしてその後に続く、彼の中に芽生えた殺意と秘められた真実。自分が何者なのか、分からなくなる不安。】
(……全部が、全部。悪いタイミングで、折り重なった。)
【しゃく。レタスの音が響く。また一口、セリーナはサンドイッチを頬張る。】
【如何すればいいのか分からない―――そう語るギアを前に、暫しの間沈黙が続いた。】
【ロウという名前が出た時には、少しだけ反応したが―――矢張りセリーナは、サンドを食べ続け。】
―――どうにもならない。そういう事も、確かにあるよね。
【最後の一口を食べ終えた時、セリーナは包み紙をくしゃり、と丸めて】
【今さっきまできれいに掃除されていた筈の屑かごにむけて華麗なシュートを決めると】
【ハットを被り直して、外していたガン・ベルトを腰に装着すると、愛銃に弾が込められている事を確認し】
……ちょっと、身体動かそうか。ギア君。食後の運動、ってヤツ。
【そう言ってセリーナはエレベータのある裏通路まで行くと、勝手に昇降機を起動させて】
【そのまま問答無用で地下へと降りようとするだろう、そしてその足が向かう先はと言えば―――……】
【言うまでも無い、それは機銃や練習用のペイント弾が設置されたUT地下基地が誇る最新トレーニング・ルームであった。】
625 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 16:05:44.33 ID:UAGaac9ro
>>624
ハハ……返す言葉もないです
お見通しですね、セリーナさんは……
そうですね、その両方とも、関係はあります。他にも、まだいくつか、あるんですけど
【ギアは揺れ動いている。人形の中の魂は、葛藤の色をしていることだろう】
【自分で自分のことがわからない、人形の身体と呪われた血筋が、この男を混乱の極地に追いやっていた】
【何度も助けられ、それでも折られ。己の家族すら敵に回って。結局、ギアはこの寄る辺に流れ着くことになった】
【寄る辺の主たる女性が、眼前でサンドイッチを咀嚼し続ける。その内側を見通すには、ギアではまだ足りなさ過ぎた】
【沈黙が降りる。しばし、咀嚼音だけが響くだろう。静寂を破ったのは、彼女だった】
セリーナ、さん……?
【屑籠に紙を放り込むこと一つとっても、ガンマンらしい正確さ。その彼女の相棒が、眼前に晒される】
【立ち上がるセリーナに、口を挟むことも出来ずに続く。今や慣れた感覚。降下】
【後に続けば、これまた見慣れた光景。技術と資金の粋を結集して作られた、トレーニング・ルーム】
―――――……。
【ギアは、言葉を飲み込むと。自ら歩を進めて、トレーニングルームへと入っていく】
【少し距離を採れば振り返り、セリーナに向き合った。その瞳は、彼女の意図をおそらくは、汲み取っているのだろうことを感じさせた】
626 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/04(火) 16:10:55.82 ID:HbAoRK7zO
>>620
でまだ待ちます!
627 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/04(火) 16:29:43.79 ID:xzTUfy4M0
>>625
【訓練場の機器類を、W−Phoneでアクセスする事で遠隔操作して行く。】
【機械やデジタルには滅法疎い筈のセリーナが、あれこれ手を回す事が出来ると言う事は】
【つまるところ、彼女が此処での訓練において、非常に場馴れしていると言う事を意味していた。】
ペイントガンは―――オンライン。モジュールのロックを解除、これで"外せる"ね。
自動小銃は流石に……と思ったけど、折角だから、それも"アリ"にしようか。
と言うよりも……其れ位しなきゃ、"引き出せない"様な気がするからさ。
【彼方此方に設置されたオートセントリーガン、自動小銃のロックが解除されて】
【パターン15、レベルで言えばハードモードの範囲に入るバリケードパターンが瞬時に形成されていく。】
【訓練場の床から次々に壁が競り上がっていく―――そして、その障壁にこびり付いた弾痕の数は、流石に凄まじい物があった。】
よし―――っと、ごめんね!
このバリケード、所々弾が"貫通"しちゃっててさ。
彼方此方穴ぼこだらけになってたりするんだけど、穴の前に立たなきゃ撃たれはしないから安心してよ。
【特に趣旨は伝えずに。いや、もう伝わっている物だと判断したのだろう。】
【セリーナはフィールド形成を完了させると証明を少しだけ暗くし、そして壁越しにギアへ伝える。】
―――ハンデを上げよう。
アタシは全部のパターンをやり尽くして、バリケードの位置を把握済みだ。
ギア君がどれくらい訓練をしているかは分からないけれど、
アタシより使い込んでは―――ないよね、きっと。
もしそうならそれでもいいんだけど、そもそも戦力差がある。
だからギア君のW−Phoneには今、即席のレーダー機能をアンロック(追加)しておいたよ。
それで至近距離にアタシがいればレーダーで判別出来るようになるし、そのレーダーには
マップみたいにバリケードの配置と落ちてる機銃、アイテムの位置が示唆されてる。
武器の使用は自由、勿論能力だってOKさ。ルールは簡単、
―――"Until the end".(どちらかが倒れるまで)。
訓練だと思わないで良い、本気で来てくれて構わない。
アタシをアタシと思わない事だ、ギア君。そう―――なんなら。
【カチリ、とハンマー<撃鉄>を起こす音が木霊する。】
【シリンダーが回転し、弾丸が装填され、戦闘準備を整えた彼女は高らかに宣言した。】
―――カニバディールだと思ってくれて良い。全力で、アタシを潰しに来て見て。
【この言葉がトリガーになるかどうかはともかく、セリーナはその言葉と同時にバリケードへと隠れる。】
【どうやら開始の合図はギアに任せる、という事らしい。これもまた、ハンデの一つ、という事だろうか。】
【ギアの周囲には幾つも武器が存在し、それぞれに弾が装てんされている。使用は自由だ、その種類も豊富。】
【対するセリーナはこれもまた、ハンデの一環だろうが、手持ちの二挺の銃、コルト・S.A.Aと"弾"末魔のリボルバーのみ。】
【何を意図しているのかはまだ分からないが、どうやらかなり本格的な様相を呈した訓練―――もとい戦闘が、開始される。】
/武器の種類はご自由に描写してください!でもアトミックバズーカとかヤバ気なのは勘弁してください><
628 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 17:04:06.44 ID:UAGaac9ro
>>627
【セリーナの機械に対する苦手な面は、ギアも承知していた。その彼女が、実に手慣れた手際】
【つまりは、そういうことなのだろう。正義組織の長としての、並々ならぬ覚悟と努力を、そこに垣間見た】
僕も、ここは何度も使わせてもらってきましたけど……セリーナさんと来るのは初めてでしたね
自動小銃もアリ、ですか……
【現れるバリケードの数々、自分の記憶には留めきれていないパターンだ】
【残された無数の弾痕を横目に、ギアは壁向こうに姿を消したセリーナのいるだろう方向へと視線を投げる】
【彼女が言葉にせずとも、その意図はすでに伝わっていた】
【薄闇が降り、セリーナの言葉だけが響く。ギアも、自らの精神を研ぎ澄ましていく。ここは、今や戦場と言っていい】
……ええ、セリーナさんには到底及びません
レーダー機能、ルール、全て了解しました
――――そうします
【セリーナの言葉に対する返答は、短く、少なかった。彼女の心意気に、言葉ではとても応えられそうになかった】
【ならば、行動で。一度目を閉じ、己の魂の脈動を感じ取る。目を開いた時、ギアの瞳は色を失っていた】
【壁の向こうにいる相手――己の仇敵に見立てた相手を、打ち倒すことにのみ、意識を傾ける】
【これだけのハンデを受けても、どこまで叶うだろうか。自分にどこまで出来るか】
【そんな冷静な判断は、ギアの中からほぼ消え失せつつあった】
(僕自身、遠距離戦だけど、撃ち合いで叶うべくもない……それなら)
【能力をもって身体に収納しているW−Phoneを取り出すと、自分の人形の腕に装着】
【手を塞ぐことなく、使用するため。以前から自らの人形の身体に手を加えて生み出した機能】
【初手は、こちらに託された。まずは、レーダーで武器とバリケードの位置を確認する】
【一番近くにある武器。視線の先にあったのは、UZIサブ・マシンガン。小型タイプのものだ】
【その側にあるのは、スローイング・ナイフが数本。右手を伸ばし、音もなくそれを拾い上げると】
【ギアが、火蓋を切った。バリケードに向こうに躍り出て、気配を頼りにセリーナのいるだろう位置が見える場所へ移動】
【彼女の姿を視認出来たなら、右手のUZIを乱射する。当然、セリーナの足元にも及ばない腕前故に、狙いはそう正確ではない】
【その銃撃に交えて、スローイング・ナイフが二本、セリーナの両足へと投擲されるだろう】
【玩具武器や大道芸で鍛えた投擲の方は、射撃よりは精度が高い。攻撃を放てば、止まることなく眼前のバリケードの影に駆け込もうとするだろう】
629 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/04(火) 17:28:52.10 ID:xzTUfy4M0
>>628
【ゴウン、ゴウン、ゴウン。聞こえる音は唯一、空調の作動音のみ。】
【こうして意識を研ぎ澄ませると、以外にもここが静かである事に気が付く。】
【自分も、そして相手も、ひっそりと息を顰め、敵影を探しながら視線を尖らせる。】
(―――……一瞬、音がした。)
(ほんの小さな呼吸音―――……息の乱れ。)
(……アタシなら、それは武器を見つけた時に漏らす音。と言う事は―――……、)
……っ、上手い手だ、待たずに仕掛けてくるとは、ね……ッ!!
【意表を突かれる形となった。彼の戦闘能力を間近で見るのはまだ数度目だが】
【普段の優しげな姿が影を顰めた様に鋭く、そして獰猛に素早く動く―――速い、そして力強い。】
【イスラエル製9mm機関銃の強烈な発砲音が、セリーナの真横から響くと同時、彼女は身を翻し後方へと跳躍。】
【弾幕を回避することには成功する、そのまま後方斜めにあるバリケードへと逃げ隠れようとしたが―――その時、脚が穿たれる。】
……ッ!! ……くっ、やるねぇ、ギア君……ッ!!
本命は"コッチ"、か……う……ッ!!
【二本の内一本が左足脹脛を、そしてもう一本がブーツ先端へと直撃し、しゃっ、と血飛沫が上がった。】
【先端に当たった方はブーツのガード部分で弾かれた物の、脹脛を切り裂いたナイフはしっかりと彼女にダメージを与えて】
……けど……ッ!! そっちの壁は、アタシの"範囲"だっ!
【無事な右足で蹴りあげたナイフを手でキャッチすると、それをギアが逃げ込んだバリケードへと投擲。】
【ナイフは壁に当たってそのまま攻撃は成功せず、だが続くセリーナが引き抜いた45口径コルトSAAによる】
【精密射撃が火を噴いた。放たれた弾丸は何と、壁に突き刺さったナイフの持ち手を直撃しそのまま"押し込む"ッ!!】
【これによりバリケードを疑似的にピアッシング<貫通>させ、壁越し故に当たるかどうかは分からぬ物の、牽制攻撃を加えたッ!!】
630 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 17:48:35.60 ID:UAGaac9ro
>>629
【空調機の音すら、腹の底に響くように感じられる】
【もはや訓練などとは思っていない。模擬戦とはいえ、殺気すら身にまとわせている】
【初手は、ハンデを活かしてこちらのターンとなった。セリーナの数々の活躍は目にしてきたし、伝聞でも聞いている】
【常人離れした射撃の腕前。折れることのない不屈の闘志。それらが織りなす、銃弾の躍動】
【仲間に見せる優しさと普段の陽気さからは想像も出来ない、恐るべき力がそこにある】
【だからこそ、畳みかける必要があると判断した。派手な攻撃の影に本命を隠す、自身の十八番でまずは一撃】
【されど、そのままで終わるほど甘いはずもない】
ぐ――――!!!
相変わらず……とんでもない腕前ですね――!!
(刺さったナイフを銃弾で撃ち込む=c…なんて射撃精度……!!)
【ナイフによる意趣返しは、セリーナ流に。45口径の轟音が爆ぜ、バリケードを貫く一刺しがギアを襲った】
【壁越しにでも、見えているかのような正確さで、押し込まれたナイフを隠れ潜んでいたギアの左腕を抉った】
【人形の身体が砕け、魂が痛みに震える。されど、気にしてはいられない】
【レーダーを確認、足元に拳銃が一丁。FN ブローニング・ハイパワー。身を屈めて左手で拾い上げる、と同時に疾走】
【右手に持ったUZIを構えた、と次の瞬間UZIそのものをセリーナに向けて投擲。武器を手放す攻撃で、意表を突く狙いか】
【即席で頭に押し込んだおぼろげなバリケードの配置記憶を頼りに、ギアはセリーナの方へと走る】
【左手のハイパワーによる牽制射撃を繰り返しながら、空いた右手を自身の腹へ】
【ギアの能力が発動し、手が腹にめり込む。取り出されたのは、赤い蛇腹状の打撃部を持つ、いわゆるピコピコハンマーだ】
【見た目に反し、木槌による打撃程度の威力を秘めた近距離武器。殴ると同時に、派手な破裂音を発して相手を怯ませるというもの】
【それを振りかざし、セリーナに対しての接近戦を試みる腹積もりらしい】
631 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
2014/11/04(火) 17:49:54.72 ID:UzWbxGG90
解
632 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/04(火) 18:09:27.88 ID:xzTUfy4M0
>>630
【開始数秒、サブマシンガンの連射音とフォーティーファイブの発砲音が織りなす交戦。】
【早過ぎる邂逅、だがそれでこそバリケードだらけのこの屋内戦場を有効活用できると言う物。】
【セリーナは素早くハンマーを起こし次弾をセット、次なる一撃を加えるべく自身も障壁と身を隠す。】
(ナイフは―――……どうやら、命中したみたいだね。)
(けれど怖いのはギア君の"能力"か……武器を何時でも取り出せるあの力。)
(手持ちの武器が無い場合でも、接敵したらその場で銃火器を取りだす、なんて事も―――……)
つまるところ、油断はこれっぽっちも出来ない、ってワケだね―――ッ!!
【ならば、仕掛けよう。躍り出たタイミングは双方に等しく、此方はコルトを、そしてギアはUZIを構え。】
【だが始まるのはガンファイトで無く、ギアの取った攻撃にセリーナは意表を突かれた。成る程―――上手い。】
【吹き飛んできたUZIをSAAを持ちかえる事でグリップで殴打、ハンマーの様に用いて自身から見て真横へと弾き飛ばした】
【そしてその直後に、返す刀でコルトを素早く回転させるとブローニングの牽制射撃に併せ発砲】
【弾道を見極めながら身体を伏せ、低重心の状態から二発目を射撃、弾丸を弾丸でボールの様に"弾く"。】
【曲射に次ぐ曲射をお見舞いし、そのまま後方へと距離を取るべくステップを刻むが―――よりも、速く接近を許した。】
……面白い武器だ、見た目に反して。
ヤバそうな性能を発揮しそうだけど―――それ、本当に子供用かいっ!!
【ならば、応戦するしかあるまい。セリーナは右手にコルトを握ったまま、左手で拳を作り】
【そのまま無事な右足を踏ん張ってピコピコハンマーを振るうギアめがけ此方もストレートパンチを繰り出した】
【無論、その影響でセリーナの肩に炸裂したピコピコハンマーは巨大な音と鈍いダメージを生身の彼女に蓄積させていく。】
【さしものセリーナと言えどこの直接的なダメージには苦そうな表情を浮かべ、くぐもった息が腹から漏れた―――。】
あ、ぐっ……ッ!? ふぅ、……ッ!! こん、のぉぉぉッ!!
【だが喧嘩は得意分野だ。接近戦や徒手空拳は苦手でも、ド付き合いなら経験は豊富。】
【負けじと繰り出す拳は女性の其れ、勿論強烈な威力は無いが怯ませるのには充分だろうか。】
【勿論、素人の喧嘩に毛が生えた程度のその拳が命中すれば―――の話ではあるが。】
633 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 18:23:48.75 ID:UAGaac9ro
>>632
【地下の壁に反響してリズムを刻む銃撃音。双方退くことなく、本気の戦いを演じる】
【思えば、経験の乏しい屋内戦闘。自分も使ってきたとはいえ、その分はセリーナにある】
(距離を取りすぎれば、容赦なく銃撃を加えられる……かといって、容易く近づけるかどうか)
(多少のダメージは、押し通してくるだろう。なら、短期のうちに畳みかければ……!!)
【銃撃戦を展開する、と思わせてのフェイク。それ自体は通ったようだ。元より、ガンファイトは彼女の領分】
【こちらは、小手先の小細工が主体。少しでもこちらの土俵に引き込もうというあがき】
【しかし、その後のセリーナの行動は、ギアの度胆を抜いた】
なん――――!!? 空中で銃弾を……!!
(もはや、出鱈目と言っていいレベルだ……飛んでくる弾丸を射撃して弾く≠セなんて……)
【ここに至っても、自分は彼女の腕前をどこか甘く見ていたのではと思い知らされる】
【それほどまでに、彼女の射撃術は凄まじかった。投げつけたUZIが弾かれるのは想定内だったが、これは予想だにしなかった】
流石にこれは、子供には見せられないタイプの代物です、よ――――!!
【だが、脚は止めない。ナイフを受けた左腕の痛みと銃撃の反動によって、左手からハイパワーが零れ落ちるが、それも無視して】
【『ノックアウトハンマー』による一撃を、振り下ろした。と、次の瞬間、眼前に火花が散った】
うあ――――!!
【顔面に突き刺さるセリーナの拳。接近戦でも、一歩も引かないセリーナの気概の籠った一発だ】
【見事に鼻っ柱を二重の意味でへし折られる。少し足元をふらつかせる】
――――くっそおおおおおおおおお!!!
【咆哮で己を鼓舞し、ギアも行動を続行する。顔面への一撃で視界が揺れる中、どうにかセリーナを捉え】
【右の掌底を、セリーナの腹部めがけて放った。だがダメージが尾を引き、かなり無理のある一発だ】
【これに対処できれば、セリーナは人形の隙を捉えることが出来るはずだ】
634 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/04(火) 19:10:18.74 ID:3GQuiLzJo
>>633
【―――ズキン。そんな効果音で現していいのかは定かではないが。】
【穿たれた肩が確かに鈍い痛みに襲われる。長引けば長引くほど、これは増しそうだ。】
【だがかと言って速攻で決着が付けられるほど、ギア・ボックスは甘い相手ではない。むしろ、強敵と言える。】
(……この狭くて、隠れる場所の多い屋内戦じゃ、ギア君の技一つ一つが活きる、ってワケだ。)
(仮に彼の武器がハンマーだろうと何だろうと、相手は銃を持ってるだけで基礎体力は一般女性と同じアタシ。)
(そのどれもがきちんとした"凶器"足り得る―――……なら、使わせる隙を与えちゃマズイ、そういうこと……だよねッ!!)
はぁっ、く……ッ!! そうだねっ、流石にそれで遊んでる子供を見かけたら、
せーぎの味方として、"取り上げないと"、いけない事になりそう、だッ!!
【拳は命中、ふらつく彼に対し更に連撃を叩き込むべく、セリーナは痛む肩を無理に動かし前進。】
【そのままコルトを親指で猛回転させ、丁度"ガン・スピン"の要領で振り回す―――回転する鉄の塊が】
【鋭い速度を保ったまま丁度、"エンジンカッター"か何かのように、ギアの顎めがけて襲い来るッ―――!!】
『銃』には、こんな使い方も―――……が、はぁ……!?ッ ……ぉ、あっ……ッ!
【その曲芸染みた攻撃を繰り出したが故に、反応が遅れる。セリーナの腹部に勢いよく、ギアの掌が突き出され】
【自身が繰り出した攻撃が当たったかどうかなどもはや定かではない、この一撃が然程硬くはない、むしろ柔らかいほどの】
【脆いセリーナの腹筋を打ち抜き、彼女は苦しそうに呼吸を乱しながら後方へとフラつく―――追撃を繰り出すなら、まさに今、か。】
/もどりましたー!
635 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 19:36:43.76 ID:UAGaac9ro
>>634
【互いに刻み付けたダメージが、楔のように動きを縛り付けていく。まさしく、戦場の感覚だ】
【ギアにとっても、セリーナは敵に回せばあまりに恐ろしい相手。そう容易くはこちらのペースには持ち込めない】
(屋内での動き、戦闘、セリーナさんはここで血のにじむような特訓を重ねてきたんだろう)
(主導権を与えれば、そのまま負けになりかねない……隙を与えず、足掻く……!!)
痛うぅ……そうですね、僕もこればかりは、子供には見せられませんよ……!!
【声を出すのも精一杯なほど。しかし、動きを止めることは敗北に直結する】
【弱いところを見せれば負ける。それが戦いの場だ。だが、それでも互いにそれを念頭に置いて動けば】
【どちらかが、破綻をきたすことになる。果たして、ギアの隙をセリーナは逃さなかった】
が――――!!!
【重いコルトを見事な技量で回転させる"ガン・スピン"が、ギアの顎を直撃した】
【魂は人であった頃と同じ、すなわち人間時代の急所へのダメージは魂にダイレクトに伝わるものとなる】
【ギアの意識を切り飛ばさんとばかりに、鋼鉄の一撃が人形の頭部を揺らす。顎にヒビが入り、破片が散る】
【ギアもまた、自分の攻撃が当たったことを認識しきれなかった。ダメージが重なり、もはや倒れ伏す寸前だ】
【しかし、最後の意地か。ギアがバランスを崩し床に落ちる時、両手をしっかりと床について】
くぅ、ああああああああああああああ!!
【セリーナの足を払うように、戦力で右足の蹴りを放とうとするだろう。後ずさりしたセリーナの足に、ギリギリ届くかどうかの距離だ】
【それを放ち終えれば、ギアは床に伏せて苦し気に息をつく。揺らされた頭部のダメージによるもの】
【正義と正義、本気のぶつかり合いの決着は近いか】
636 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/04(火) 19:46:38.65 ID:3GQuiLzJo
>>635
【怯む―――マズイ。そう思ったときにはもう、既に遅く。】
【セリーナの肉体は生まれた大きな隙の中で反撃の体制を作ろうと】
【必死に身体を動かそうとするが―――間に合わない。なぜならば、そう。】
(くっ―――ッ!! さっき喰らったナイフが……後を引いて……ッ!!)
【貫かれた脚から、再び血が滴り落ちた。踏ん張ったせいもあってか、傷口は開き。】
【もとより止血など何もしていない状態、それに加えて肩のダメージが着々と痛みを増して活き】
【体勢を整えるのが少し遅れた、その瞬間にセリーナの意識は素早く、鋭く、"刈り取られる"―――!!】
―――――――うぁっ!?
【放たれたローキックがセリーナの斬られた方の足を直撃、そのままバランスを崩したセリーナは転倒してしまう。】
【受身を取る事だけはどうにか成功した物の、この衝撃でセリーナは後頭部を強く打ち、そしてコルトを手放してしまった。】
(……痛ッ……!! )
【立ち上がろうと、腕を突く。だから尻餅をついた状態で、脚に力が入らない―――】
【トドメを刺しに行くなら、ここが狙い目か。】
637 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 19:57:36.37 ID:UAGaac9ro
>>636
【受けた傷の痛みを押しての、全力の泥仕合。双方とも倒れ、痛みに苦しみ、それでも動き続けようとする】
【放った下段の蹴りは、狙い通りにセリーナの足を払うことに成功した】
【最初に足に与えた一撃は、ここにきて功を奏した。自分の隙を突かれることなく、逆に相手が隙を晒す】
【ギアは魂に鞭を打って動いた。震える足を動かし。右手を振り上げる】
【体勢を整えている暇はない、不自然な姿勢のまま、倒れ込むように】
――――――!!
【無声の気合いと共に、右の手刀を尻餅をついたセリーナの首筋に打ち込もうとするだろう】
【成否にかかわらず、ギアはそのまま勢い余って床に叩きつけられることになる。果たして、成否は――】
638 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 20:04:26.33 ID:jd1suIgCo
【とある墓地】
【ここはそこそこに大きな墓地だった】
【だが、お墓参りの時期でもないこの季節、当然ながら人の姿などほとんどなく】
【まして今は霧雨が静かに降っていて、余計に人足を遠ざけている】
【なのに――傘をさしたちいさな影がひとつだけ佇んでいた】
【小学校高学年程度の背丈、明るいグレーの髪を右側でサイドテールにして、赤い瞳を持ち】
【シャツの上にデニム生地のサロペットスカートを着ている。そんな――活発そうな女の子だ】
【なぜかベルトポーチを貫通させるような形でマレット(木琴演奏に使うバチ)を携帯している】
【保護者と呼べる存在は見受けられない。だけど、墓石の前にいるからには墓参りなのだろう】
【表情は雨でよく見えない。しばらく墓石を眺めたかと思えば、そっと白い花を添えようとする】
【根っこが残った、明らかにその辺りで摘んできた花だったりするのがおかしいが――それは、置いておくとして】
【また彼女はしばらくぼうっとするのだろう。きっともう少しの間、そうしているはずだ】
639 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/04(火) 20:17:14.42 ID:3GQuiLzJo
>>637
【―――はて。泥仕合。確かにそう見える。】
【双方全力を振り絞り、力の限りを尽くし、武器も捨て拳と拳でぶつかり合う。】
【一見すれば泥仕合―――かも、しれない。……だが、セリーナは"これ"を待っていた。】
(……武器、無し。道具、取り出す気配無し。)
(銃器、付近には―――……吹っ飛んだコルト、のみ。)
(つまり―――今、アタシと彼はそれぞれ、"素手"ってワケだ。)
素手もいいけど―――道具は……フルに、活用しないと、ねッ!!
【瞬間、セリーナは立ち上がるのを諦めて、ガン・ベルトを素早く身体から着脱させ】
【上方から降りかかってきたギアの手刀を、ベルトでがっちりと受け止めると、そのまま】
【受け流すように真横へと"引っ張り"―――丁度、腕を縛り上げるような要領で押え込もうとするだろう。】
【無論、もがけば脱せられるレベルの拘束ではある。仮に押え込まれても、それで終わりという訳ではない。】
【ただセリーナはここで、壁に投げていない、もう一本の"落ちていた"ナイフを引っつかみ、逆にギアの首に突きつけようとする。】
【もっとも、これで勢いよく掻っ切る、という訳ではなくあくまで寸止め、そしてそれもこれも前述の受け流しが上手く決まれば、の話だ。】
640 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 20:46:10.35 ID:UAGaac9ro
>>639
【最初のセリーナの言葉通り、全力を以って臨んだ。セリーナを打ち倒そうと、本気で立ち向かった】
【だが、それゆえに。かつてロウにも指摘された弱点が露呈した】
【賞金稼ぎとしての経験が成せる業か。冷静かつ冷徹、そして的確なセリーナの攻勢が人形を襲った】
――――!!? うわ……!!!
【立ち上がることを捨てる思い切りの良さ。ガン・ベルトをこのように用いる機転】
【完全に不意を突かれたギアは、腕を完全に持っていかれる。バランスを崩し、機を完全に逸した】
【それでも、あがこうと。身体をばたつかせようとした、その時。首筋にひやりとした感触が走った】
【詰み、である。実戦なら、これで完全に喉を裂かれている。人形の身体が致命的な傷を受ければ、そのうちの魂も砕ける】
【死。この瞬間、それを宣告されたに等しい。もがけば脱することは出来ただろうが、そうしてももはや意味はない】
……参り、ました
【かしゃり、と両手を投げ出し。ギアはそう宣言した】
/すみません、遅れました……
641 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/04(火) 21:29:04.75 ID:3GQuiLzJo
>>640
【―――ブーッ、という警告音が鳴り響くと、訓練場の電気が灯る。】
【先程までの薄暗い雰囲気からは変わって、初め入ったばかりの時と同じ様に】
【白色の電光が灯る明るい部屋へと変化していく。当然、バリケードも床下へと収納されて。】
―――……ふぅ。これで、試合終了、ってワケだね。
【「最後まで気を抜いちゃダメだよ〜」なんて、いいながら。マウントポジションをとっていた】
【ギアの身体の上から降りて、ナイフをそこらへと放り投げると、疲れたようにセリーナもまた】
【床へと身体を投げ出して息を整える。先ず実戦ではあまり起こりえないほどの近接戦だった。】
はぁ…っ、はぁ……っ、―――ギアくん、なかなか強いからびっくりしちゃったよ……っははは。
あぁ〜……、えほっ、けほっ、けほっ……っ、"さっき"のお腹は効いたよ、サンドが出ちゃうとこだった。
なんてね、冗談冗談―――……けほっ……! ふぅ。……お疲れ様、良い練習に成ったよ。ありがとう、ギア君。
【お腹を押さえて乾いた笑いを漏らすセリーナ。なかなか効いたようだ、苦しそうに笑って。】
【そしてそのままギアの方を向くと、セリーナは声をかけるだろう。その声は戦闘中とは打って変わっていて】
―――迷いがある様な、そういう動きには見えなかったなぁ。
素早くて、鋭くて、それでいてブレない。良い動きだった、最初の一撃もそう。
少なくともアタシは結構参ったよ、話を聞く限りじゃもっとさ―――……迷っている様に、聞こえたから。
でも、そんなこと無かった。動いてみればギア君、やる気の塊みたいな格闘戦だったよ。
それより、ごめんね? 結構思いっきり横っ面殴っちゃったけど―――……、怪我は? 見せて?
【ギアの顔を覗き込む、その動作も決して叱咤するような何かではなくて、むしろ】
【心配しているのか、それとも安心しているのか、どちらかはわからないが、ともあれ】
『―――どうしたら良いか。分からない。』
……だっけ? そりゃ、あれこれ考えちゃうと何をしていいのかは、分からないよね。
けど、アタシは思うよ。
君の身体に染み付いたこの戦う力と意思、"無駄にする"のだけは絶対に良くない―――って。
何をしたらいいのか分からなくなったらね、ギア君。
"何をしなくてはいけないのか"、そう考えてみるといいよ。
そうすれば、自ずと見えてくる。自分が本当にしたい事、やりたい事。
今は見失ってるように見えるかも知れないけど―――結局、道は一つだけ。
自分に嘘を付き続けることは、ずっとは出来やしないんだ。だからね、ギア君。
君に人を殺せるか、なんて考えなくて良い。運命がどうとか、そういうのも考えなくて良い。
―――迷ってる君も、"君"なんだ。
本当の君がどういう人間なのか、悩む必要は無い。目の前に答えはあるんだから。
ギア君は、頑張りやさんのとっても真面目な男の子。―――違うかい。
【サンドを食べていたときとは少し違う、力強い返答。戦いの中で見えたギアの覚悟は決して、ブレていない。】
【ならば、それをそのままぶつければいいのだ。自分の正体、そんなものありのままが答えに決まっているのだから。】
/此方こそ遅くなりました・・・!!
642 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/04(火) 22:03:39.19 ID:3+2WbNvjo
>>638
/まだいらっしゃいますでしょうか……?
643 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/04(火) 22:24:50.00 ID:GZDfojhBo
【酒場】
【メインストリートから外れた裏路地の安酒場。丸テーブルを囲んでカードゲームに興じる男たち】
【赤ら顔のオヤジ達やチンピラに交じる一人の痩せた若い男。ダークグリーンのレンズのサングラスをしている】
【雰囲気から身なりもちょっと他とは違っていて、スーツの上に黒い革のステンカラーコートを羽織っていて気取っている】
【男は気取ったようにカードを配りながら、饒舌にテーブルを囲む男たちに話していた】
――だから、ビールってのはラガーとエールじゃ全然違うのさ。アンタのはピルスナー、俺のはスタウト。
作り方が違うんだから飲み方だって違う。じゃあ聞くが、赤ワインをアンタらは冷やすのかって話だ…オーラィ?
だから、スタウトを冷やして飲むなんて…楽しくない。泡のキメ?それのために焦げたパンの香りを捨てろってのか?
それに最近の飲み屋じゃパイントも通じない。…何処のパブにいきゃ正しく酔えるのかってコッチが聞きたいぐらいさ
……まあ、いい。……俺はコールだ
【男はカードをちらりと見て、ポケットから取り出したくしゃくしゃの紙幣をテーブルに投げる】
【暫くして、テーブルの人も一人抜け、また一人抜け。最後に残ったのは気の抜けたビールをすする先ほどの男】
【バツが悪そうにカードを一枚一枚眺め、放り投げて、テーブルの上の煙草をとり、火をつけた】
……どうも、勝てないんだよなぁ
【どうみてもカモだったがスられたやつを狙うやつなんて一人も居なかった】
644 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 22:25:39.04 ID:UAGaac9ro
>>641
【あっという間に元の姿を取り戻していくトレーニングルーム。この技術の高さには今更ながら驚かされる】
【バリケードが収納されれば、ようやく今の状態を知覚したように、少し恥ずかし気な表情をギアは浮かべる】
【マウントポジションを取るセリーナが降りて、そこでようやく一息ついたようで。頭を振って、意識を引き戻した】
ハハ……肝に銘じておきます。はぁ……やっぱり、まだまだだなぁ……
【こういった形の戦いは、いつぞやの大会以来であろうか】
【からん、とセリーナが投げたナイフの音がこだまして。降り注ぐ照明が、ずいぶんと眩しく感じられた】
いや、そんな……セリーナさんこそ、こうして試合するのは初めてですけど、流石でした
って、え!? ご、ごめんなさい、大丈夫ですか!? じょ、冗談なら、いいんですけど……
いつ……こちらこそ、いい経験になりました。ありがとうございました
【顔面と左腕の痛みが、ギアの方にもいよいよはっきりと襲い掛かってくる】
【セリーナに視線を返すギアの笑顔も、人形とは思えないリアルさでもって、また苦し気であった】
……そう、でしょうか。あれだけいろんな人に話をして、元気づけてもらって
仲間を頼ろうって決意もしたけど、自分の中の殺意も本物で……
――――でも、そう、ですね。戦っている間は、それだけに集中して、頭をクリアに出来た気がします
セリーナさんが、本気でぶつかってくれたおかげだと、思います
セリーナさんこそ、見事な近接戦闘だったと思います。生意気な言い方ですけど……ハハ……
あ、いえ、僕の方は大丈夫ですよ。僕の方こそすみません、セリーナさん、脚の傷は……?
【気遣うような彼女の動き、柔らかくて安心感を与えるものだ】
【そして、続く言葉は暖かな光のように、ギアの魂に差し込んできた】
……夜の国での事件から、幾度となく僕も戦場に立ちました
目にしてきた事件で、少しずつだけど戦うことを覚えていって、それでもたくさんの命が散っていくのを見ているしか出来ない時もありました
それでも、戦場に向かうのを辞めようとは、思いませんでした。UTに来てからは、ずっと……
"何をしなくてはいけないのか"――――
道は一つ、ですか……散々、考えてました。自分の一族のこととか、いつか相手を殺さなきゃならない瞬間が来た時のこととか
結局、結論は出ないままでしたけど……
……ありがとう、セリーナさん
誰より強くて優しい、僕らのリーダーにそうまで言ってもらえたんです
もう、大丈夫……大丈夫です
【心に響き渡るセリーナの言葉、とても暖かくまた力強く】
【こんな女性の仲間として、共にいられることにギアは心から感謝した】
【迷いが消えた、とまで言えば嘘になるだろう。しかし、最初の時とは見違えるように、ギアの心は軽くなっていた】
【セリーナに向ける、はにかむようなギアの笑みは、人間だった頃と同じ柔らかなそれだった――】
【この後、言葉を交わしつつも。おそらく、二人はやがて、地下を出て酒場に戻るだろう】
【長話に模擬戦。ずいぶんと時間を消費した。外も、もう宵闇にすっぽりと覆いつくされている】
【酒場が賑わう時間帯だ。ギアも、準備を手伝おうとするだろう。そこへ――】
【コココン、コココン、コココン、とリズミカルなノックの音がした。続いて、ベルが鳴る音。やけにゆっくりと、ドアが開いていく】
《こぉ〜んば〜んはぁ〜》
【ねっとりとしたその声音を聞いた途端、ギアが凍り付いた】
【ギギギ、とまさしく人形さながらの不自然な動きでそちらに目を向ける。ドアの隙間から身を押し込む、一人の男がそこにいた】
【長の高さに対して幼く見える顔つきをした、丸顔に青い瞳の男】
【赤いウエスタンチェックシャツ、青いジーパンにベージュのブーツを身に着け、整えられた短めの金髪をしている】
【幼稚さを感じさせる顔に、軽薄な笑いを浮かべたその男は、ニヤニヤと笑いながらドアにしがみつくようにその場に立つと、こう言い放った】
《ギア!! 奇遇だな、ちょうどお前がいたなんてぇ〜、弟よぉ〜》
《クフフヒフ……スピードルお兄ちゃんがぁ〜職場見学に来ましたよぉ〜》
《クフフ……クヒヒフヒフヒヒヒヒヒ……!!!》
645 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/04(火) 22:54:43.52 ID:3GQuiLzJo
>>644
【―――まあ、その。よくある奴だと思う。こう、柔道で女の子と組み手した時にドキッとするあれとか。】
【この女が恵まれた身体をしているからと言って、決してTo Loveる的な何かは起こらないので安心して欲しい。】
【いや、別に起きても良いんだけど、むしろ男女が秘密基地で共同生活とか何も起きないほうが可笑しいとか閑話休題。】
【―――ともあれ、ギアの表情も少しは晴れた様だ。】
【悩みは晴れずとも、今はとりあえず其れでいいと、セリーナは思う。なぜならば、】
【悩みはそれでこそ悩みであるからだ。数時間で解決出来る様な事に、何日も頭を抱える訳が無い。】
不殺を貫く、―――か。カニバディールの罪は、本当に本当に重いねぇ。
ロウさんに、それにギア君。アタシの大事な人にばっかり、こうやって迷惑かけて。
ちゃんと、懲らしめてやら無いと、ね。それはともかくとして、……アタシはね、いいと思うよ。
一族の事も、それに彼らに弓弾くことも。今は意識しないで、ゆっくり前に進もうよ。
アタシもまあ―――……長くなりそうだから端折るけど、"相棒"のおかげで結構ヤバイ副作用抱えててさ。
正直に言えば、君のその「殺意」っていうのと同じか、もっと危ない様な"暴走スイッチ"的な危険性を、常にアタシも持ってるんだ。
"闇の銃使い"<ダーク・スリンガー>なんて、大層な名前がついてるらしいけど。
結局はタダの暴走状態だ、どうにもアタシが精神的に疲れ果てると発動してしまう、らしい。
けれど、それに抗う事だってきっと出来る。いや、"出来なくちゃいけないんだ"。少なくとも、君もアタシも。
―――与えられた運命を享受するまでは、良い。
でも、享受っていうのは、それにただ従ってボーッと生きるだけが享受じゃあ、ない。
認めたうえで抗う事も、自分でそれを変えようとすることも、また一つの享受のカタチ。だから、いいんだよ。
君は君だ。殺意を持っているのが君だ。暴走するのがアタシだ。
だけど、それをどうにかしようとする意思だってきちんとある。結果がどうなるかは、運次第さ。
それに、もしそれでもまだ不安なら―――賭けてみてよ。君はアタシの仲間だ、ギア。仲間に命を預けてみてよ。
―――君が止められないなら、皆が止める。それがUTだ。そうでしょ?
だから、心配しなくて良い。むしろ、今こそ気を強く持ってさ! ギア君は―――笑ってるときが、一番ステキだもん。
【「暗い顔より、そんなギア君が、一番好きだなあ。」―――なんて、言葉を添えて。】
【ありのままでいい、そんな流行歌の言葉を彼女は彼に送るだろう。そう、決して独りではないのだ。】
【どうしようもないときにこそ、仲間がいる。みんながいる。そんなエールを送りつつ、酒場へと戻っていった、そのときだった。】
さて、それじゃそろそろ良い時間だし、夜に向けてお酒とおつまみの下準備でもしよっかな!
ギア君もちょっとだけ手伝って―――――――――……。
【からん、ころん。再びベルの鈴が来訪を告げる。だが、それは決して客ではなかった。】
【むしろ招かれざる客、予期せぬ邂逅、迎撃するかそれとも殲滅するか、セリーナの中で感情が渦巻く。】
【"お兄ちゃん" "弟" "スピードル" ―――そうか、これが。こいつが。この男が。先程言って居た例の、"アレ"なのか。】
【ずっと聞いていれば頭がはちきれそうな甘ったるい口調と、人を小馬鹿にした猫撫で声。】
【一瞬でセリーナは警戒を強める。ギアが固まっている以上、やるべき事は自分がやらねばならないのだ。】
【カウンターから躍り出て、ガン・ベルトを腰に巻きつけると、セリーナはスピードルと名乗ったその男の前に、敢然と立ちはだかった。】
―――弟さんの上司、この組織の設立者のセリーナ・ザ・"キッド"です。以後、お見知りおきを。
尋ねてきて早々、申し訳ないのですが弟さんは今"仕事中"でして―――日を改めるか、人間を改めて貰えますか、ミスター?
【その気ならば、やるぞ。そういわんばかりの鋭い視線が、スピードルへと注がれるだろう。】
646 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/04(火) 22:54:57.52 ID:jd1suIgCo
>>642
//ぎゃー、すみません!まだいます!
647 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/04(火) 23:09:30.51 ID:AnkZw9xj0
【街の中に存在する巨大な図書館。昼夜問わずに何時も門が開かれている其処は、書架が多彩な事もあって学者だとかが良く訪れ居るらしく】
【――――外の天気は雨。故に珍しく閑散としているのだが、木製の長テーブルの一角に山積みにされた本があれば流石に目立つか】
【見遣れば其処に居るのは緑色のローブを纏った一人の女だ。うーん、と唸りながら頁を捲り、目的の物が無いと知れば新たに山の側に置いて】
「やっぱり無い、かぁ……。やっぱり図書館じゃ無くて古書がある場所を探った方が良いのかなぁ……」
【溜息を漏らせば蓄積した目の疲労を癒やすが如く瞼を閉じ】
【――――表題には『曾ての栄光』『過去の遺産』等々記されており、頁が開いたままの本を見れば専門書である事も知れよう】
【これだけの本を探った所で、女の捜し物が無いというのも中々の話だが】
「教会の書庫は貸して貰えないだろうし……もうちょっと自分で調べなきゃ駄目かな……」
【目を瞑ったまま漏らしたのは憂鬱気な言葉】
【……この女、無意識に通行の邪魔になってしまう様な形で椅子を引いており】
【通ろうとした者がその事に気付かず、椅子の脚にぶつかってしまう可能性は大いに有りうる】
【或いは探していた本が山積みの一角にあっただとか、単に見知った顔だから等も有り得るのだが――――】
【何にせよ、目を閉じて思案を巡らせていた所に何かアクションを起こされれば大いに驚く事は間違い無く】
【――――死酷ノ原】
【曾て妖怪と人間の大規模な争いによって穢れた地と化した其処。長い時を経た現在ですらも忌み嫌われた地とされていて】
【普段ならば妖怪すらも寄りつかぬ場所だけれど、今宵は其処に一人の姿】
【悪狐が作り出した扉の前で佇むのは――――巫女装束を纏った妖狐、であろうか】
【纏う妖気は勿論の事、何よりも其の尾と耳とが少女の種族を示す物となろう】
【何をする訳でも無くただジッと見つめて居るだけ。やがて視線を外せば、何処か不安げな表情で俯いて】
「お姉ちゃん……大丈夫でしょうか…………
あの日から、もうずっと…………」
【誰に聞かせる訳でも呟かれた其れは、不安に潰されそうになる自分を無意識に守ろうとする本能か】
【ぎゅ、と握った小さな拳。弱気になってはいけないと分かっているのだけれど、自分とはそう簡単に変えられるものでも無く】
【――――普段は何者も居ない場所。だからこそ、例え遠くからであろうと少女の存在は容易く認識出来る】
【其処に居るのは危険だと忠告するためか――其れとも、少女の事を知って居てか。或いは、こんな場所ならば“獲物”と認識されても可笑しくは無い】
【近寄るならば、敏感にその気配を察知して怯えるように其方を向くのだけれど】
/長くて2時辺りまでしか出来ないかと思われますが、もし宜しければ―
648 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/04(火) 23:18:27.48 ID:IrnxOw3To
【――工房『竜宮』】
【『義手義足からアクセサリーまで』、『機械の精密さと人間の柔軟さで』】
【そういう触れ込みの店が水の国には存在している。本来、夜間帯は営業していないのだが】
【今日は別事でもあるらしく、店の明かりは点いていて】
【外の看板も"OPEN"のまま。もし誰かが戸を開ければ、ふわりと温風が肌を撫で】
『……おや、お客さんですか?こんな時間にまた、何をお買い求めで?
といっても私、此処の人間じゃあないんですが……店主は奥ですよ、ほら。』
【そんな声をかける先客が一人、明るい色使いの店内でソファに深々と腰掛けていて】
【黒と鼠色を分かち合ったような髪色の男は、喪服姿で店の奥を指差すと】
【そこから金属を打つカンカン、カチカチという音が漏れていて。呼び出しのベルがカウンターに有るものの】
【単に休息ということなら、男の向かいのソファが空いてもいる。どちらを選ぶかは客次第、というところか】
649 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/04(火) 23:38:55.48 ID:sjZ/M8xo0
>>648
【ばたんっ、とあわただしくドアを開けたのはブレザーの少女】
【温風に艶めく銀髪を揺らし、チェックのスカートからのぞく細い足に手を乗せてはぁと一息】
【走っていたのかわずかに方が揺れ、息が切れ切れである】
【声をかける喪服の男にぺこり礼をして】
なんでもいいから、強いものがいいな
【何をお買い求めで、という問いに子供じみた答えを返し、】
【店の奥、呼び出しのベルを押した】
//こんな時間ですがよろしければ!
650 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/04(火) 23:51:33.35 ID:IrnxOw3To
>>649
【少女が礼をすれば、男は軽い仕草でそれに答える。何処か陰があるが、根はマトモらしく】
【ベルが鳴れば奥から『はーい!』という若い声が返ってきて】
【更に数秒すると、慌ただしく現れたのはレインコートを着た青年であった】
【両手には手袋のような細工用の装備。まず間違いなく、店主は彼で】
いらっしゃいませ。すみません、お出迎えもしないで
今ちょうど、そちらの方の時計を……ぁ、えと、それで……?
『"何でもいいから強いもの"ですよ。ぇ、お嬢さん?』
はあ、どうも……それじゃ、武器をお買い求めですか?
鋼鉄なんかの既製品であれば、一応すぐには用意できますが……
【『うちはオーダーメイドもやってるんです』と、紺色の髪をした店主は続けた】
【欲しい種類のものがあれば、相談の上で作る。なにか特殊な素材を持っているならば】
【それを利用した商品も用意できますよ、と添えながら、手の工具を取り外した】
/大丈夫ですよっ、よろしくです!
651 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/05(水) 00:06:44.57 ID:9DwiWVK/0
>>650
じゃあ・・・・・・ええと・・・・・・
【何でもいいから強いもの、そんなアバウトな要求だけは持っていたが】
【具体的に何が欲しいかということはまったく考えていなかった】
【しばらくの間顎に手をあてうなりながら考え】
・・・・・・そうだ!
【何かを思いついたのかぱっと目を見開き、腰に巻いていた鞄を探り出す】
これ。これで武器を作って欲しいの。
えーっと・・・・・・ばん!って殴る武器!
【そういって差し出したのは千切れた手錠と鎖。】
【一見するとただの鉄だが、これはかつて少女を縛っていたもの】
【これは触れた物体から活力を奪う性質を持っている】
【―――もっとも、少女はこれを素材にすることで自分を縛っていた者たちへの怒りを忘れない】
【そういう意味でこれを渡しただけで、この素材の性質については知らないのだが】
652 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/05(水) 00:09:40.63 ID:d+kXgt3po
>>645
【こうして、異性とのちょっとした接触にドキドキしてしまうなんて、自分はいくつだと心中でツッコミを入れる】
【To Loveる的な何かに期待してしまう辺り、人形になってまでそれは悲しい男の性か。安心というか、がっかりというか】
【実際、セリーナを初めUTの女性陣は魅力的な方々ばかり。今更ながら、今まで何も起きなかったのは、自分に魅力ないからか、などと】
【いらぬ葛藤は、努めて表に出さぬように、頭の隅に追いやった】
【今は、これでいい。胸の内に燻り続けるものは、そう簡単には消えずとも】
【むしろ、これを共に、仲間と共に前へ進んでいくのだ、と。魂の内に、そんな思いを秘めて】
ロウさん……あいつ、ロウさんにもまた何かしたんですか……?
いや……そうですね。きっと、懲らしめてやらないといけません。僕自身もそうしたいですし、UTのメンバーとしても、あいつは放っておけません
……ええ。すぐには、動けそうにないです
でも、皆さんが一緒に入れてくれれば……きっと、前に進めます
――――!!! セリーナ、さんも……そう、だったんですか
……考えてみれば、僕もセリーナさんのこと、ちゃんと知らなかったですよね……
"相棒"、ってあのセリーナさんの銃のことですか…… "闇の銃使い"<ダーク・スリンガー>……
そう、だったんですか……
"出来なくちゃいけない"……重い言葉ですね
でも、その通りだと思います。他でもない、自分自身がそうしなければならない、って思います
ただ口を開けて待ってるだけの享受の仕方をしたくないって思います
正直不安はまだ拭い切れないですけど……仲間がいます。僕には、みんなが――――
だから、きっと自分を保っていられます。ありがとう、セリーナさん
同じことは、セリーナさんにだって言えますからね。セリーナさんが、もしそうなったら……僕や、みんなが止めます
それがUT、ですよね? ハハ……面と向かって言われると、ちょっと照れちゃいますね……
【セリーナに感謝しつつ、彼女にも同じ言葉を返す。彼女の闇もまた、自分には見通しきれないものがあるのだろう】
【それでも、自分たちは仲間だ。共に戦い、共に立ち向かえる。UTの仲間なのだ】
【ありふれているともいえそうな流行歌の言葉が、ギアには大きな救いに思えた】
ええ、もちろん!! 喜んで手伝いますよ。さて、まずは――――
【――――そして、事態は急変する。和やかな気配に水を差す、招かれざる客】
【ギアは、歯を食いしばって前に進み出る。すぐに仕掛けることはしない。だが、戦闘態勢はしっかりと取っていた】
《クフッヒ、フヒヒ……聞いてた通り、きっついなぁ。はっじめま〜してぇ〜、ギアの二番目の兄やってます、スピードル・ボックスでっす!!》
《こっちこそ、よろしくお願いしま〜す……ああらそれは残念〜。久々に積もる話もあったんだけどなぁ〜……クヒ》
《いやでもねぇ、セリーナちゃん? 今日の僕はさぁ、付き添いで来たんだよ付き添い〜》
《アンタに一目会いたいってことでさ、来たんだよ〜……みんな≠ナね》
【そう言って、スピードルは踵を返した。そのまま、再びドアの外へ出ていく】
【その言葉はいったいどういう意味なのか。ギアは、硬い表情のままセリーナに目をやると】
【ゆっくりと歩を進めて、ドアへと近づく。腹部に手を当て、いつでも武器を取り出せるように。そして、セリーナの先に立つ形で】
【静かに、ドアを開けた。攻撃はない。そのまま、店の外へ一歩踏み出すと、そこには。見慣れた光景に、いくつもの異物が入り込んでいた】
/続きます
653 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/05(水) 00:11:01.84 ID:d+kXgt3po
《――――おお、出てきおった。あれが、噂のセリーナ・ザ・"キッド"かい……なるほど、それなりの面構えやの》
《お前は、相変わらず腑抜けた面やがのぉ、ギア……この間と言い、気に食わんわ。愚弟が》
【白スーツにワインレッドのシャツ、黒いネクタイと革靴を履いた、スキンヘッドにサングラスという強面の男】
《フン……小汚い店だ。貴様よりはマシだがな、ギア。相変わらず腑抜けた面だ、親不孝者め》
【鷲鼻に切れ長の青い瞳、右目に片眼鏡を嵌めた、燕尾服姿の小太りの中年男】
《レバーズさん、あなた、二人とも初対面だというのに失礼ではありませんの……》
《初めまして、私はナティア・ボックスと申します……息子がお世話になっております……》
《この二人は、レバーズ・ボックスとヴォルドゥ・ボックスと言います……以後、お見知り置きを願います……》
【女性用の黒い喪服に細身を包み、黒いフォーマルハットから垂れ下がった薄いベールで表情を覆った中年女性】
《クヒヒフヒ……家族みんな揃うのっていつぶりかなぁ〜? ギアにあいつ≠煌ワめてさぁ〜》
《ね、みんなも出てきなよぉ〜。あれあれ、あれが噂のガンマンさんだってさぁ〜。直に見るのは初めての人もいるでしょぉ〜?》
【その三人の横にスピードルが並ぶ。相も変わらず、にやついた表情だ。さらに、スピードルは背後を振り返って声をかけた】
【ゆらり、と闇が蠢いて。数多くの気配が、這いずり出てきた】
【胸にエンジンをめり込ませた、痩せ細った男。巨大なクモのような鉄製義足で歩く、泣きそうな表情の女性】
【巨大なピンクの電動ベビーカーに納まった、赤子ほどの大きさしかない老人。両腕が撤回のごとき義手となり、溶接用マスクで顔を隠した男】
【剥き出しの脳みそを透明カプセルで覆い、頭頂部にアンテナの突き立った男。全身真っ青な肌をし、妖艶な笑みを浮かべる学生服の少女】
【全員が鉛色の瞳で、ギアとセリーナを見ていた。なんと不気味な光景か。数日遅れのハロウィン、百鬼夜行のごとき有様】
【そして、セリーナも見覚えがあるであろう、顔のあちこちにピアスをつけた、鉛色の髪と瞳の男】
【その傍らに、鋼鉄の角を生やした宙に浮かぶ男の生首と、長い金髪を縦ロールにした両目を縫い閉じられ両耳にヘッドホンを装着した幼い少女を従えている】
[ひひ……ひっひひひ……お久しぶりでございます、セリーナさん……。スカーベッジでございますよおぉ。覚えておいでですかい?]
[いきなり大所帯でまことに申し訳ない……手下連中、どうしてもあんたの顔を直に見たいって聞かないもんでねえぇ。ボックス一家の皆様と、お邪魔したって次第です]
[いや、ギアの旦那もご一緒とは。奇遇ですなあぁ……。ねえぇ?]
/さらに続きます
654 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/05(水) 00:11:39.71 ID:d+kXgt3po
【スカーベッジの背後から、二つの人影が進み出た。『スクラップズ』と『ボックス一家』、全員の中心に立つように】
【片方は、一つの身体に二つの頭と四本の腕を持った、異形の男たちだった】
【向かって右側の頭は、病的に青白い肌にほっそりとした顔つき。落ちくぼんだ目に白濁した瞳。長い白髪を後ろで一つに束ねている】
【向かって左側の頭は、浅黒い肌に顎の突き出たがっしりした顔つき。釣り上がった目に爛々と光る黒い瞳。黒い短髪をボサボサに乱している】
【胴体は、180センチほどの身長に、スーツを着ている。スーツは中心から向かって右側が白、左側が黒に色分けされ】
【ネクタイや革靴も同じように左右で色分けされている。 両側にある胸ポケットには、白地の側が黒い糸で、黒地の側が白い糸で、それぞれ「No.50」と刺繍されている】
【そして、う一つは、人間の上半身をさらに半分にしたほどの大きさの、肉塊だった】
【角ばった顔つきに短めの黒髪。顔面、首、露出した右腕、その全てに広範囲にわたって残る凄惨な火傷の跡】
【唯一、右顔面から顎までにかけてが、ほとんど火傷が見られない。胸部には、襤褸切れのような黒い布をしっかりと巻きつけている。左腕は、根元から消失していた】
【その下、胸部から下の部分の肉体は存在しなかった。まるで胸像のような姿】
【体内に繋がる形で伸びた、甲殻類のそれを思わせる太く長い四本の足が、肉塊を支えている】
【黒い布の隙間から足と共に覗くのは、肋骨の一部と赤い肉に包まれた脊髄。尻尾のようにゆらゆらと不気味に揺れ動く】
【額には、面積一杯を埋める黒い瞳の単眼。両目は右が青、左が黒の義眼。口元には、マスク型の人工呼吸器が装着されている】
【異形の肉塊が、口を開いた。見た目からは想像できない、違和感のない発音で】
――――ギア・ボックス。それに、セリーナ・ザ・"キッド"
わかるか? 私が、誰だかわかるかね? カヒュー……ク、クヒュー……
ヒュハハ……思えば、こうしてご挨拶に伺うのは初めてだな……? そうだろう?
ヒュハ――ヒューハ、ヒュハ、ヒュハーッハ……
【――――『スクラップズ』首領、カニバディールは静かにそういった】
【あまりの事態にまたも硬直するギアと、セリーナをじっとりと無数の視線が舐める。底知れぬ悪意が充満する】
【しかし、敵意は感じられない。何のつもりなのか。ともかく、この事態は異常だ】
【正義組織の本拠地を、悪の盗賊団が総出で取り囲んでいる。この状況は――――】
/お待たせしました……!!
655 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/05(水) 00:20:58.91 ID:fw0/gGgGo
>>651
ふむ……手錠、と鎖……。ちょっと、拝見します
殴る武器っていうと、この分ならガントレットになりそうですね
鎖を腕の形に合わせて、帷子状にして……手錠は拳を覆うように……。
……あぁ、ちょうどこんな感じになると思いますけど、どうでしょう?
難しい作業じゃないので、少し待っていて貰えればすぐには作れますよ
【手錠と鎖を受けとれば、如何にも職人らしくまじまじとそれらを見つめ】
【ぽつりぽつりとアイデアを溢すようにして、ふと手にとって見せるのは一本の義手】
【細かな鉄の環が手首の先までをカバーし、拳はちょうど相手を殴る位置】
【拳を握った時に骨が浮き出る部分に、鋼鉄の膨らみを持たせてある。そんな形状であり】
【特に知識がなくとも『これを付けて殴られたら痛そうだな』と思えるような物だった】
【そしてそれを見せながら問うのは、要するに作るか作らないか。】
【形状に文句がなければすぐにでもということだが、特に料金の案内などはしておらず】
656 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/05(水) 00:29:56.35 ID:9DwiWVK/0
>>655
【いかにも痛そう、強そうな形状】
【それを見て少女は多いに満足したらしく】
ありがとう!
うん、そうして欲しいの!
【目を輝かせてぱっと笑い礼を言う】
【義手と自分の拳を交互に見て、武器を装着した自分を想像する】
【子供が丈夫な木の枝を手にした時に感じるような感覚があった】
【これならもう誰にも負けないんじゃないか、何て言う感覚だ】
【ただ、同時にもっと早くここに来ていればあの時守れなかった人も守れたかなぁ】
【そんな考えも浮かんできて、少女は少ししゅんとしてしまうのだけど】
657 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/05(水) 00:42:02.86 ID:fw0/gGgGo
>>656
了解しました、それじゃあ少しだけ待っていてくださいね。……ふふっ
【少女の明瞭で朗らかな返事につられてか、店主も小さく笑ってしまいながら】
【礼には軽く頭を下げて返し、早速店の奥へと姿を消す】
【そちらが作業場なのだろう。材料を用意したり、金具のカチャカチャという音が聞こえ始め】
『――面白い物を持っているんですねえ、今時のお嬢さんというのは。
あの手錠と鎖……いや、それで作る武器ですか。何に、使うんです?
可愛らしい見た目をして、実は凄腕のストリートファイター、とか。』
【何処かしゅんとした様子の少女に声をかけるのは、例の喪服の男だった】
【先程カウンターに店主がおいた懐中時計を手に取ってしまう辺り、もう帰るのかもしれないが】
【人を小馬鹿にしたようなニヤリという笑顔、陰湿そうなねっとりとした声】
【そして暗い印象を与える喪服という格好、髪色。懐中時計も、血のように赤いルビーが拵えてあり】
【どことなく、妖しい。そういう雰囲気で、男は話しかけたのだった】
658 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/05(水) 00:54:19.82 ID:9DwiWVK/0
>>657
あたし?あたしは―――
【その笑顔も超えも服も全てに不快感を感じさせる要素のある男だが】
【その男に対しても少女は気分良く返事をする】
【少女は小柄でやせてはいるものの、見た感じ15そこら。だが頭の中身の年齢はそれから10引いたもの】
【故に少女は見た目だけで人を警戒しないしできない。今回は武器のおかげで気分がいいのもあるが】
あたしは『SCARLET』 皆を守る盾なの
あの武器であたしはもっといろんな人を守るんだ!
【ぽんっとブレザーの胸に張られた緋色の盾のワッペンを叩いて示し、少女は胸を張る】
【自分が『SCARLET』であることが誇らしくてたまらないようだった】
659 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/05(水) 01:12:15.97 ID:fw0/gGgGo
>>658
……へえ、それじゃあ貴女は私たち市民を守ってくれる"剣"というわけだ
感心ですね、その態度……もっと誇りに思ったって、イイと思いますよ?私は、ですが
……それでは、用も済んだので私はこれで。
あの武器を身に付けて戦うお嬢さんの姿、いつか見てみたいものです
機会があれば、是非いずれ……夜は冷えますから、お気を付けて。
【いささか嫌みな感のある男だったが、毒気を抜かれた、というところか】
【少女の底抜けの明るさに、そして胸元のワッペンを誇らしげにするのを見て】
【それを称賛して楽しげに言葉を交わすと、ソファに置いていたハットを手に取り】
【カラン、扉のベルを鳴らして、ひとつ頭を下げてから姿を闇夜に消したのだった】
【それからしばらく、五分か十分か、長くはない時間は作業が終わるのを待つことになるだろう】
【その間はソファで待つもよし。魚の鱗で作ったというアクセサリーや】
【武器や義手のカタログを見るのも悪い過ごし方ではないはずで】
……いや、お待たせしました。最後の装飾に少し手間取りまして
でも、完成ですよ。よければ此処で、試着してみてもらえませんか?
【ようやく出てきた店主は、そういうと左右一揃いのガントレットを差し出した】
【全体的な構造は先程の義手と同じ。手首の辺りに留め金がついており】
【そのお陰でサイズは調節可能となっている。また、手の甲に当たる部分には】
【やや大きめの水晶が嵌め込まれており、店主いわく"魔法石"だといい】
【誰か魔法の付呪に長けたものに頼めば、左右の武装に属性を持たせられる、ということらしかった】
660 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/05(水) 01:34:13.18 ID:9DwiWVK/0
>>659
剣?・・・・・・
違う、盾!あたしは守る盾で、剣じゃないの!
【明るく笑っていた少女も剣と呼ばれたことにはむっとする】
ばいばい・・・・・・ええと
【と、ここで名前を聞きそびれた事に気づいたが、既にその場を去ろうとする男を引き止めるのも気が引けて】
うん、私が皆を"守る"所、いつか見せたげる!
【それだけ告げて、処女は手を振り見送った】
【武器を待つ五分か十分か。期待に溢れる心は時間の経過を遅らせる】
【まっている間はカタログを眺めたり、店の内装を眺めたり】
【ガントレットを装着した自分を想像して、拳を振ってみたりとそんなことをしながらすごしていた】
【そしてやっと出てきた店主。子供がおもちゃに飛びつくような手早さと表情で店主の下へ駆け寄り】
【言われたとおりにガントレットを試着する】
ふわぁ・・・・・・
【掲げたガントレットは明かりを映して鈍く輝き、手の甲の水晶がきらりと輝く】
【留め金を弄って自分にぴったりなところを見つければ、ぶんぶん振っても取れる気配はない】
【そして魔法使いに頼めば属性とやらを付けられるおまけつき】
【すこし頭の弱い少女にはそれがどういう意味かは分からなかったがとにかくすごいことは理解できた】
あ、ありがとう!
こんなにすごいの、本当にありがとう!
【がしっと店主の手を握り、少女はまたありがとうを何度も繰り返す】
661 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/05(水) 01:45:57.02 ID:xzMKVyico
>>660
あ、っ……い、いえ……。
ボクはまだ未熟なもので……それは、未完成品なんです
殴る、守るだけであれば完全ですが、まだ伸び代はあるので……
【『腕の立つ魔術師が居たら声を掛けてみてください』】
【そう言いながら、店主は手の甲の水晶を目で示してみせた】
【――ちなみにだが、握った彼の手は少々"固さ"を感じるかもしれない】
【ガントレット越しだからというより、彼の手そのものが】
【肉と骨からではなく、筋金と装甲で出来ているような――そういう、固さを】
【ともあれ武器を受け取って喜ぶ少女の姿を見れば】
【自然と店主も笑顔になって、たじたじという様子ながらも握手に応じ】
それと……お代は、結構ですよ。さっきも言ったように、ボクは未熟です
材料を持ち込んでもらったのでさほどお金もかかってませんし
ボクとしてもいい経験が出来たので、それでチャラ、ということで。
……ぁ、でも、その……ここの宣伝、してくれると助かります
SCARLETの人がボクの作った武器を使ってるとなれば、……出来ればで、構いませんので。
【そう伝えて、店主は申し遅れましたが――と自分の名を伝えた】
【工房『竜宮』の職人、ザクセン・シェルナ。少し物静かそうな青年だった】
/っと、眠気が来てしまったのでこちらはこの辺りで失礼致しますっ。
/ちょうどキリもよいですし、お返事は頂けてもそうでなくとも構いませんので―!
/それでは、深夜にお付き合い頂きありがとうございました。お疲れ様でした〜!
662 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/05(水) 02:00:13.05 ID:9DwiWVK/0
>>661
//おつかれさまでしたー!
//時間も時間で返事が少々厳しいので、すいませんがここで〆で・・・・・
//こちらこそ遅くまでありがとうございます。もう一度おつかれさまでしたー!
663 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/05(水) 13:47:55.96 ID:a8ge6t0ZO
【路地裏】
……
【180cmほどの身長、筋肉質な体躯を持つ緋色の髪をした青年が、気絶したゴロツキを抱えて歩いている】
664 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/05(水) 22:19:54.24 ID:TwUZ8+mDo
>>652-654
【―――スッ、と自然な動きで、彼女は音もなく、ガンベルトに鎮座した"相棒"のハンマーの上に右手を置く。】
【そのまま親指に少しずつ力を入れて行き、撃鉄をゆっくりとハーフ・コックの状態にすると、眼前の敵を睨みつけた。】
【一方で、左手は身に纏ったベストのポケットへと入れて、その中にあるW−Phoneを画面も見ずに操作し始める―――。】
(……画面をタップ、一回、二回、三回目のスクロールで、画面端から1.5cmの位置にあるアプリをタッチ……)
(起動画面からオンラインになるまで2秒……完了した、中央の警告表示は―――YESが左、NOが右だった筈。)
(……YESを選択、エマージェンシー・モード起動。これで酒場に設けておいた迎撃装置が使える……武器は、揃った。)
【勘と記憶を頼りに、端末を操作すると酒場の木製の壁裏側から「ウゥン」―――という、機械の起動音が木霊する。】
【どうやら操作は成功したようだ、UT酒場に緊急用として設けられた各種の迎撃装置がオンラインになり、武装が使用可能に。】
【自動兵器やセントリー・ガン、爆薬や弾薬等も全て使用出来る様になるが、見た目にはまだ普通の酒場のまま。待機状態となっていた。】
(―――……"アイツ"が動いたら、直ぐにでも全武器を起動する。)
(準備完了、火力は申し分ない。それにアイツ一人なら、アタシだけでどうにか出来る。)
(ウチに単身攻め込んでくるとどうなるか、身を以て味あわせてやる。後は向こうの出方次第だ、まずは様子を―――……)
……"みんな"……? アンタ、一体何を言って―――!?
【そう、セリーナはまだ甘かった。敵も間抜けではない、そもそも一人で突撃等してくる訳がないのだ。】
【一人だけならばどうにか出来ただろう、だがドアを開けて店外へと躍り出た二人を待ち伏せていたのは―――】
【余りにも、余りにも壮絶な光景であった。10か、20か、それで済めば良いがこの圧倒的な"数"は一体―――!?】
(クソっ―――……まさか、"攻め込んできた"のかッ!!)
……ッ!! ギア君、下がってッ!!
とてもじゃないけど"これ"は流石に―――二人で相手が出来る数じゃあ、ない……っ!
/続きます。
665 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/05(水) 22:20:42.53 ID:TwUZ8+mDo
>>652-654
【身構える。いつかはこうなるのではないか、そう予想こそしていた物の、まさか堂々と名乗り出てくるとは。】
【全員が全員、異形の存在。普通に人の形をした者を探す方が難しい位の、まさにナイトメア・パーティ(百鬼夜行)。】
【こうなれば危険なのはUTやギアだけではなく、この街一帯がキル・ゾーンになり得る。セリーナは周囲を見渡し、状況を確認する。】
(……一般人や通行人は見当たらない。ただ"今の所は"、って感じだ。)
(このまま戦闘にでもなれば、UT<酒場>は愚か、この街全体が危機に晒される……!)
(どうする、連中をどこか広い場所に誘き出すには……いや、その前に何が目的なんだ、こいつら……!)
……ああ、忘れもしないよスカーベッジ。
アンタの脳天に新品の尻穴をこさえてやれなかったのが残念で残念で、夜も寝れないくらいさ。
今から"あの時"の続きをしてやっても良い。そこの一見まともに見える婦人さんと、それからメタボのジェントルの含めて皆で、ね。
【―――セリーナとギアの顔が見たい。そんな理由で、本当にこれだけの大所帯を連れてくるか。】
【いや、連中は人外も同然。セリーナの常識が通用する筈もなく、本当に挨拶代わりの来訪という可能性もある。】
【ともあれ、セリーナはスカーベッジ、そしてギアの両親を挑発すると、お前達に用は無いと言わんばかりに"首領"へ向けて吠える。】
―――最後に見たときから、随分と派手にイメチェンしたんだね。
久しぶりじゃないか、カニバディール。会いたかったよ、色々聞きたい事もあったからね。
お仲間を引き連れて挨拶参りとは殊勝な心がけだ、只一つ言わせてもらうなら今は11月で、年明けじゃあない。
下半身を吹っ飛ばされると曜日の感覚も掴めなくなるのかい?
それとも、悪巧みが過ぎてとうとう頭が可笑しくなったかな。まあ、どっちでも良い。
もし此処で、今此処で、アタシと戦(や)りあうッってんなら―――その新品の蟹足、アタシの銃でたっぷりボイルしてやる。
【あくまで、この大群を前にして退く事無く、やる気なら乗ってやると、言葉を紡ぐだろう。】
【尤も、これはあくまで交渉の前段階でしかない。セリーナはこの場での戦闘を本来なら、避けるべきだ。】
【だからこうしてヘイトを買い、わざと自分を狙わせる事で、その上で彼等に場所を移動させる腹積もりなのだろう。】
【―――しかし。それもこれも、彼等に戦う気があれば、の話だった。セリーナはただ静かに、ギアを庇う様に彼を背で隠し、立ち塞がる。】
/以上です、今夜も宜しくお願いします!
666 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/05(水) 23:23:16.98 ID:d+kXgt3po
>>664-665
【セリーナの冷静かつ器用な動きを感じ取ると、ギアもどうにか身体の自由を取り戻す】
【ゆっくりと前に進み、いつでも戦闘に移れるようにしつつ、実兄を人形の瞳で睨みつける】
【静かに、しかし確実に鳴り響いた機械音は、ギアとスピードルの耳にも確かに届いた】
【ギアは、それを聞いても油断することなく構える。スピードルは、それを聞いても動揺することなく笑い続ける】
【酒場そのものが正義の本拠地。流石に、敵の腹の中で事を始めるほど血迷ってはいないのか、スピードルが店外に足を向ける】
《みんなはみんな、だよ〜……全員で来たのさ。おわかり?》
《『レオン』って映画見たことな〜い? あれだよ、あの悪徳捜査官のセリフ。エッッッブリワ〜〜〜〜〜〜〜ン!!! ……ってね》
――――!!! どういうことだ!?
【ギアも思わず叫び、ドアの向こうへ消えたスピードルを追う。そして、現れる百鬼夜行】
……ですね。本当に、全員で来たってことか……!!
【セリーナの言に従い、ギアが一歩後退する。瞳に宿った戦意は失われてはいないけれど】
【それでも、眼前のこの光景に、戦慄せざるを得なかった】
【抜け目なく周囲を確認するセリーナを前に、異形どもはそれぞれの反応を見せる】
【あるいは醜悪な笑みを浮かべ、あるいは油断なく睨みつけ、あるいは己のペースを貫いて】
【されど、その全員から滲み出る悪意の濃さは共通している】
[ひっひっひっひ……覚えていていただけて、恐悦至極ですなあぁ]
[おー恐ろしい……生憎ですが、ケツの穴は間に合ってますんでねえぇ。丁重にお断りしますぜ]
[ひひ……そいつぁありがたいこってすが……。いいんですかい? ここ≠ナおっぱじめても……]
《あらあら、私たちまで数えてくださるなんて光栄ですわ……ギア、いい上司さんに巡り合えましたわね……ねえ、あなた……?》
《そうらしいな。今となってはどうでもいいことだが》
【ピアス男が笑い、ギアの母がヴェールの奥から静かな声を放ち、ギアの父がこともなげに吐き捨てる】
【その全てを、セリーナの挑発が一蹴する。視線は鋭く、弾丸のように異形どもを射抜く】
【そのころには、ギアも本来の正義の一員としての気概を取り戻していた。異形ども一人一人を油断なく観察し】
【彼なりに魂の内でこの状況への対処を模索し続ける。そこへ、現れた男。自分たちの仇敵と言える存在には、流石に視線をひきつけられたが】
/続きます
667 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/05(水) 23:23:54.70 ID:d+kXgt3po
>>664-665
ヒューハ、ッハハ……ああ、久しぶりだ。元気そうで何よりだよ……
姿かたちを変えるのは数度目だが、さてなかなかしっくり来るものが見つけられなくて困っているんだ……
ハハ、ヒューハ、ヒュハ、ヒュハー……銃の腕前のみならず、口の悪さも一級品だな、お前は……
だが、頭がおかしいとは少々今更だぞ。理性まで欠いていないというだけで、私が狂っているのは元からだ……カヒュー……
ふ、ふふ、フヒュー……そうだな、此処で見えるのも、悪くはないかもしれないな……
この状況下でそこまで大口をたたける辺り、流石じゃあないか? だが、案ずることはない
いくら人数を集めたところで、天下のUTのお膝元に突撃できるほど私は勇敢じゃあないんだ……ここまで来ること自体、随分と考えたよ
だが、どうしても直接出向かねばならなくなった……。お前の言う、『イメチェン』が原因でな
【人工呼吸器の上からでもわかるほど、醜悪な笑みをカニバディールは浮かべて見せる】
【セリーナの挑発に、中にはあっさりと乗っているような表情をしている異形もいるが。カニバディール本人は、表に出さない】
【セリーナの瞳を単眼で真っ直ぐに睨み。身勝手で邪悪な来訪目的を、カニバディールは語る】
単刀直入に言おう。『正式に』喧嘩を売りに来たんだ……何を今更、と思うかもしれないがな
『セードムシティ』。当然、お前も知っているだろうな? 一度は機関の手に落ち、お前たち正義の手によって解き放たれた街だ……
私は、あの戦いに参加していた。ウルバヌス博士とは繋がりがあったのでね。そこで、二人を相手取った
一人は、貴宝院――今は、カミナ・ゲルギルだったか。かの有名なあの女と――
ミハエル・ガーナランド。お前の仲間の一人だ。私は彼奴等に敗北し……ミハエルに全身を焼かれ、カミナ・ゲルギルに身体を砕かれた
その挙句が、この有様だ……。ああ、喉を撃ち抜いて、呼吸器なしではいられなくしてくれたのは、ロウのやつだがね
それを知った、私に恨みを持つ連中が増長したのだよ。ヴェンドゥラーに関わっていた者を始めとした、裏の連中がな……
首領がUTとSCARLETに敗北した。奴らはその程度だ。今こそ、引導を渡してやる時だ……。そうして、事もあろうに私の指揮下にあった機関兵を多数殺害した
わかるかね? 私の私兵たるこいつらではなく、機関兵をだ……。逆五芒星に、泥を塗ってくれたんだよ
【いつの間にか、異形どもから表情が消えていた。冷たい悪意。誇張なく、全員がこの時ばかりは、各々の異常性を封じて一つの悪意の如く胎動した】
【カニバディールが、右手を襤褸切れの中に突き入れる。引き出されたのは一丁の大型拳銃。肉の触手がその身から伸び、絡みついて構えを補佐する】
【S&W M500。威力のみに重きを置いて作られた銃。カニバディールはそれを、セリーナにでもギアにでもなく、UTの酒場そのものへと向けた】
これだけ悪事をやっているんだ。害されもするだろう。殺されもするだろう。それ自体は、今更のことだ
だが、舐めてかかられて悪事の遂行そのものに支障をきたすことを看過するわけにはいかない。増して、機関の看板が関わるとなればな……
故にだ。宣言しよう。我々『スクラップズ』と『ボックス一家』は……UTに宣戦布告する
どちらかが全滅するまで、我々はお前たちを狙い続ける。個人的恨みではなく、悪党として貴様らに必ず報復する
【ギアがセリーナの後ろで目を見開く。セリーナが、そのまま止めることがなければ。カニバディールは発砲するだろう】
【UTの事務所へ向けて。それが、宣言だ。悪党の分際で、宣戦布告の銃弾を、ぶち込みにきたというのだ】
【銃撃の成否に関わらず、カニバディールは行動を終えれば銃をしまい込み。にたりと笑って二人を見た】
さて……本来の目的は済んだが、せっかくだ。早速、一戦交えてみるかね……? 心配せずとも、場所は移すさ
ただし、こちらのテリトリーに来てもらうことになるがな……どうだね?
668 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/05(水) 23:25:00.76 ID:eiwm5xpj0
【街中――広めに敷地を取った、児童公園】
【ぽつぽつとある街灯に混ざって敷地を照らすのは、十三夜の月、植えられた銀杏の木の影が長く伸び】
【つーっと伸びる遊具の影など宇宙人か何かのシルエットのように見えて、昼間とはまるで違う様子を見せ】
ん……、どれにしようかな――。
【――設置されたベンチに人影がひとつあった。見れば、鈍器にも出来そうに分厚い、しっかりとした本を抱えるように】
【うんうんと何か悩みながら頁をめくっているようだった。そのたびに頁からきらきらと零れ落ちるのは、――魔力の煌きか】
【分かるものが見ればそれが魔術書の類だと分かるだろうか。よほど安いものではなく、どちらかといえば高価いそれ】
【装丁の美しさから、愛好家(マニア)も居るという話。――まあ、それは、今宵関係のない事柄か】
【真っ黒い髪を腰まで伸ばした少女、三つ編みを混ぜ込んで編んだハーフアップが、邪魔な髪だけを押さえ込んで】
【黒と赤のオッドアイはどこか蛇の目を連想させる形、丸くて、少しだけ釣っていて。右耳にだけ付けているのは、宝玉の欠片のピアス】
【赤地に黒でフリルをあしらったワンピース、深く入ったスリットから覗くのは、ふわふわに詰め込まれたパニエの生成り色】
【胸元で大きく咲くリボン飾り、それから、裏地の赤い、黒布のマントを羽織って――寒そうに身体に巻きつけて――】
【長い靴下と、赤を基調にした編み上げブーツ。底の低めな、それ】
【手にしている魔術書は魔力を流し込むことで初めて作用するもの、流し込んだ魔力を使って、】
【元々記されていた術式を起動させる。――ただし、それだけで扱えるほどのものでなく、あくまでお手本程度】
【書かれた説明と、実際に発動する術式とで形を覚えたりするための本。――指先で頁をなぞれば、きらっと魔力がこぼれ】
――――えい、
【なんて気の抜けた掛け声で、本は中に仕込まれていた魔術式を描き出す。桜色に紫の混じった色、それが彼女の色らしく】
【そうやって術式が起動すると――辺りがふんわりと、魔力の光で照らし出されるのだった】
669 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/06(木) 00:15:03.46 ID:qpjIJZ81o
>>666-667
【―――どうして、生きているんだろう。そう疑いたくなる程、カニバディールは悲惨な姿をしていた。】
【人間、というよりもむしろ能力者、引いては生命の神秘を感じずにはいられない。セリーナは眼前の怪物を睨みつけ】
【そして彼等の"狙い"を聞き届けた事で、その瞳は更に、鋭さを増していく―――つまりは、"みせしめ"に近い状況、という訳か。】
―――らしいね。クレイジーなのは外見だけじゃあなさそうだ。
まさか自分達のプライドが傷つけられたからって、看板についた泥を拭う為に
人様の家に上がり込んで泥のついたブーツで標識を蹴っ飛ばして行こうとは、ヤクザもビックリのやり方だよ。
(なる程……あの作戦の指揮を執っていたのはアタシだ。)
(カミナとミハエル、二人の参加も確かに確認してる。と言う事は―――……)
(上方の確度はそれなりのモノ、って事だね。それに……ロウさんが言って居た"アレ"とも重なる。)
―――……ロウさんの言っていた通り、か。
彼、凄く後悔していたよ。アンタを殺そうとしてしまった、ってね。
だけどアタシから言わせれば、アンタは"撃たれて当然"の人間だ。
いや……アンタはもう、人間ですら、……ないのかもしれない。
……良いだろう。その見せしめ、アタシが受けよう。
売られた喧嘩は、高値で買ってやるのがアタシの流儀だ。
お前を―――裁けない人間の代わりに、ロウさんの代わりに……!!
このアタシが、セリーナ・ザ・"キッド"が、きっちり落とし前をつけさせてやる!!
【放たれた弾丸。悪から正義への宣戦布告。自分達の存在を誇示するかの様な、強い意志を感じる一撃。】
【だがセリーナも、UTも決して負けてはいない。敢然と彼の言葉を受け、これを受け止めることを承諾するだろう。】
【つまりは―――カニバディール率いるスクラップズ、ボックス一家とUNITED TRIGGERの、全面戦争が此処に始ったのだ。】
【50S&W弾が、強烈な発砲音と共に看板をぶち抜き、その裏にある鋼鉄製の防弾プレートをも破砕した。】
【流石に、世界最強と詠われるだけの事はある拳銃。だがしかし、恐るべきはむしろそれを片手で撃ってしまう彼の怪力か。】
【そういえば、彼は巨大な銃火器を所有する事が多い気がする。丁度あの"リリア"を打倒した時に持っていたのも、重火器であった。】
(―――……傷ついて尚、その戦闘力に衰えは見えない、か。)
【セリーナもまた、宣戦を布告する様に相棒、"弾"末魔をガンベルトから引き抜くと】
【天空めがけて発砲、紫色の強烈な魔弾が魔力を直線状に撒き散らしながら、夜空に美しくも妖しい流星を描いた。】
―――これからは舐められる事もなくなるよ、カニバディール。
なんたって、アンタ達はアタシとアタシの仲間の手でヤクザ稼業を廃業させられるから、ね。
ただし―――宣戦布告をしたのなら、この町の人間にまで手を出すのはナシだ。これはあくまで、ウチとお前達の戦争だ。
……テリトリーね、それで勝って身に着いた泥を拭えるのかい?
本気で汚名を返上したいのなら、時間と場所を指定して一対一で勝負だ、カニバディール。
その方が、公平でアンタの"お仲間"さん達にも結果がわかりやすく伝わる筈だ。セリーナを真正面から倒した、ってね。
【言わばコレは、今後必ず決着をつけるが―――それは今すぐではない、という返答だろう。】
【もっと正確には、"決闘"の申し出だ。セリーナはしっかりと立ち向かうつもりでいる。だが条件を公平にする事こそ】
【互いの抗争にとって良い結果を生むと、言い切る。それはこの場での戦いや、敵のテリトリーにおける戦闘を避ける意味合いもあった】
670 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 00:51:51.22 ID:ItVHaB4Qo
【夜・街からやや離れた森の付近】
【一台の車が其処に止まっていた。乗用車ではなく、スポーツカーでもない】
【大きめの荷台とそれを覆う柵のような構造、そして】
【そこに積み上げられた大量の木材を見るに、運搬車両であるらしく】
これでもない……こちらは小さい、色が浅い……。
……中々有りませんね。やはりもう少し奥に……いや、しかし……
【件の荷台に時折木材を投げ込んでいる男が、車載ライトに照らされていた】
【若くもなく、老いてもいない。三十代手前と見える男は作業服――ではなく】
【この場には不似合いな喪服を着ていた。髪は黒と鼠を混ぜたような暗色で】
【呟く声は耳に絡みつき、不快感を抱かせる。そも、まとっている雰囲気がよろしくない】
【どことなく不気味な夜の男。からん、という梢の音は、些か闇には響きすぎる音であって】
/時間が時間ですので短めor凍結になりますが、よろしければ。
671 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/06(木) 00:54:52.09 ID:a4Fad2aUo
>>669
【その常軌を逸した生命力は、無論のこと能力に根ざす物ではある】
【しかしながら、やはり異常と言える。ここまで肉体を破壊されてなお、己の邪悪を貫き続ける悪意】
【それに相対するセリーナの姿は、対照的にどこまでも気高く、そして鋭く】
カール……!! そのためだけに、僕の――家族たちまで連れてきて……
そうだとも、ギア。旧友よ。我らにとっては、それこそが重要なんだ
いや、それしか持っていないとすら言えるかもしれないな……。覚えておけ、友よ。そういうどうしようもない連中も、この世には存在する
【絶句するギアを尻目に、カニバディールがセリーナに向き直る】
【単眼の視線が彼女の姿を、じっとりと睨みつける】
残念ながら、事ここに至ってはこういうやり方を取らざるを得ないのでね……カヒュー……
ヤクザ者は、むしろ兵らを消してくれた彼奴等の方だと思うがね……。ふ、ふ。いや、私も変わらないか
そうだ、あの連中に対してやった『見せしめ』は、映像作品として販売しているんだ。望むなら譲ってやろうか……? ふ、ふ……
特別念入りに礼をしてやったからな。なかなかに好評だったんだよ……ヒュハハ……
【聞くに堪えない醜悪な言葉。機関兵を殺害したという者たちには、すでに落とし前を付けさせたらしい】
【その内容、想像するもおぞましい物であることは、間違いないだろう】
ロウのやつはその後どうしていた? ずいぶんとショックを受けていたようだったからな
ヒューハ……それについては、言われるまでもなく自覚しているとも
だが人間ですらない、とは聞き捨てならないぞ……我々の中に、人でない者は一人もいない
我々は間違いなく、人間の中から生まれ出てた『悪」』だ……我々から目を逸らすな、『正義』
――――ともあれ、こちらのメッセージは正しく受け取ってもらえたようだ。嬉しいよ……ヒューハハハ……
【セリーナの力強い信念に裏打ちされた言葉が、悪党どもの宣戦布告を迎え撃つ】
【正義と悪、無数に繰り返されてきたぶつかり合いに、新たな一幕がこうして加わった。繋がれた正義の絆と。絡み合った邪悪の群れと】
【こちらの放った銃撃が、性能通りの威力でもって酒場の看板を抜けば。セリーナも返礼とばかりに空に一弾を解き放つ】
/続きます
672 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2014/11/06(木) 00:55:22.57 ID:a4Fad2aUo
>>669
ヒュハッハハ……言ってくれる。いいぞ、それでこそセリーナ・ザ・"キッド"だ
いいだろう、街の人間には手出ししないでおこうじゃあないか。お前たちが負けた時は、お前たちの肉片をこの街にばらまくくらいはするかもしれんがね
さて―――なかなか愉快なことを思いついたぞ……セリーナ。お前は賞金稼ぎだったな? カヒュー……
だが、その首に賞金をかけられた経験はないのじゃあないか? ふ、ふ……ヒュー……
【視線はセリーナから外すことなく。しかし言葉は、背後にいる手下たちへと向いた】
お前たち。それに、望むならボックスらにも約束しよう。あの女を討った暁には、相応の額を出そうじゃあないか
どんな手を使ってもいい。あの女の首を挙げれば、2千万だ。全員で、ではないぞ。一人に2千万出そう
――――私以外の全員でもってお前を討つと仮定すれば、お前の懸賞金は合計3億だ。お前の格を考えれば妥当なところか?
【凶悪な笑みと共に、手下たちに語り掛けるカニバディール。だが、その言葉は、セリーナ自身の言葉に撃ち抜かれた】
【こちらの宣戦に返すように、叩きつけられた手袋。決闘の申し出】
【異形どもの中から、強烈な悪意が染みだしてくる。それを、カニバディールが右手を挙げて制した】
ヒュ――――ヒュハ、ハハ、ハハハ……!! 悪党たる私に、正義の理でもって戦いを挑むというのか……?
面白い……いいだろう、乗ってやろうじゃあないか……!!
セリーナさん!! そんな、一人でなんて……!!
危険です!! こいつが一人で来る保証なんて……それに、これは――――
――――ギア。まさかお前、自分のせいでこうなっているとは思っていまいな?
違う。私が売った喧嘩で、私が引き起こした事態だ。私が起こしたことで生まれる恨みつらみは、全て私のものであるべきだ
上司が、自ら決闘を申し出たんだ……送り出してやったらどうだ、旧友
―――――!!!
【異形の言葉を受けて、ギアが一瞬俯いた。すっと顔を上げ。その場の敵全員を、しっかりと睨みつけると】
【ギアはセリーナに声だけを向けた。先ほどまでとは違う。よく通る声で】
……セリーナさん。絶対、帰ってきてください
【カニバディールが、それを聞いて笑う。右手を掲げ、手下たちとボックス一家に合図した】
【瞬時に、全員が散開して、街の闇のなかへと退いていった。この場は、撤退ということだろう】
【一人残ったカニバディールも、決闘の場所と時間を決める、短い会話をセリーナと交わせば、その場を去っていくだろう】
【正義と悪の全面戦争。その火蓋は、それぞれのトップ同士の決闘という、凄まじい形で切って落とされることになった】
【時は、その当日まで飛ぶことになるだろうか――――】
673 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 14:18:04.52 ID:Hbo3jTN8o
【王立図書館内】
【その中でもとりわけ危険な書物――主に魔術書を集めたエリアにて、脚立を引きずる人影があった】
【十四、五歳と思しき小柄な少年。白い髪に黄緑の瞳、民族調の出で立ちで、足取りは妙に危うい】
え〜っと、確かこの辺に……あれれ? おっかしーなぁ〜。これじゃない、これでもない……
……ん、なになに? 「あの子を落とすテクニック(犬編)」……ぜーったい戻す場所間違ってるよねコレ。
【高所の棚から本を探そうとしているらしいが、脚立のバランスがどうにも不安定である】
【当人は意にも解さず、と言うよりは本の方に夢中であって、徐々に斜めになっていく視界に気づかぬまま】
――あった! って、わっ、ちょっ……!?
【中でも一際厚みのある大きな本を引っ張りだしたと同時、急な重心の変化で脚立は大きく揺らぐ】
【ただでさえ扱いには注意の必要な魔術書、それを手にしたまま、――少年はまさにひっくり返る寸前で】
674 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/06(木) 15:18:51.65 ID:dC0p/ndbo
>>673
//まだいらっしゃいますか?
675 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/11/06(木) 15:20:18.80 ID:ulimRoz0o
>>674
/ID変わりましたがこちらに
676 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/06(木) 15:30:56.38 ID:dC0p/ndbo
>>673
【そんな危険状態に陥った少年を止める手があった】
おい、大丈夫か?
【止めたのは長身の男。黒い短髪に赤い外套を身に纏った男だ】
【背を片手で受け止めたままぐっと押して少年の重心を戻してやる】
/ではお願いします!
677 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 15:47:30.00 ID:Hbo3jTN8o
>>676
って、……あ、ありがと〜! いやー危なかった。ほんっとサンキュー!
【小柄な少年の重みは然程のものではないだろう。一先ず事態は落ち着いた】
【相手の助けを受けてバランスを立て直せば、少年は本を抱えて脚立から降りる】
悪いね、俺ってけっこーそそっかしくってさ。アハハ!
それにコレ、よく見たら探してたのじゃ無かったや。「禁じられた地への手引書」――
【相手の前に降り立ち、示して見せた本はやたら古めかしく嫌な気配を放っていた】
【「全くもー、困っちゃうよね!」などと言いつつ笑う少年、不意に本の隙間から紙が落ちた】
……ん? なんだこれ、魔法陣が描かれて……――!?
【その紙が地に落ちた瞬間、眩い光が少年と相手へ襲い掛かる!】
【何か魔術的な防御が為せれば別だが、そうでないのならば】
【――次の瞬間には、二人は見知らぬ地に降り立っている筈だ】
【祀られたモノが何であるかも怪しい、廃れた神殿。何か嫌な予感がする……】
/ID戻りました、よろしくお願いします!
678 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/06(木) 16:04:41.61 ID:dC0p/ndbo
>>677
全く、書物は重要だぞ坊主、もっと慎重に扱うのだ!
【脚立から降りる少年に向けて少しお怒りの様子の男】
【というのもこの男は魔術師で、それ故に魔術書については思うところがあるのだ】
ほう、禁じられた地への手引書とは随分な名前だな、はっはっはっ!
開けたら何が書いて……――む?
【なんてことを言っている間に魔法陣が目に入る】
【そして二人が眩い光へと包まれ――この男は何もしなかった】
【防御ができたかと言われればやってみることはできただろう。だがそんなことよりこいつはトラブル好きなのだ】
【内心では「おお! なんだこれは!」と大興奮である】
【で、何やら廃れた神殿に到着した。男は興奮した様子そのままに周囲を見渡していた】
――はっはっはっはっはっ!! どこだここ!!
面白いじゃないか! なんだ!? 儀式場か!? それともトラップか!?
いいぞなんでもこい!
【男が宙に右手を向けると槍が出現した。刃二つを合わせた独特の矛先を持つ】
【同時に左手には黄金の杯が。武器と同時に出したからには戦闘に役立つのだろう】
679 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 16:25:35.04 ID:Hbo3jTN8o
>>678
ひゃー……なんだこれ、転移術だったのかな? どこココ……?
っていうかさぁ、その前に俺、坊主じゃないし! 本当はおにーさんと――
【廃れた神殿に腹立たしげな少年の高い声が響く、それとは別に、妙な唸り声も】
【神殿の奥から大柄なナニカが這い寄る気配があった。少年は思わず本を抱えて後退る】
ちょっ、何でも来いってさあ! 俺はぜーったい勘弁だよ〜こんな怖いとこ!
と、とにかく、きっとこの本に何か戻る手掛かりが……――うわっ!!
【不意に少年が叫び声をあげ、神殿の奥を指さす】
【其処には――ゆうに3mは有るであろう背丈の、蛇の頭を持つ怪物がいた】
【胴体は人間、背には黒い翼。下半身は蹄のあるヤギに似た生物で、悪魔のような姿だ】
"ギギ……ィイイイ……グオオオォッ!!!"
【魔物は眼前で武器を構える相手を見据えると、神殿に響き渡る咆哮を上げ】
【右手に黒い炎を滾らせ、蹄の音を響かせると一直線に二人へと掛けて行く!】
う、うわあああッっ!! に、逃げなきゃ……って、出口が無いよココ!?
【慌てて振り返った少年の見る先には、落石で埋まった外への通路があった】
【ならば脱出の手掛かりは少年の持つ本のみか、とはいえ現状、本を悠長に調べる余裕は無く】
【一方、魔物は二人との距離を詰めていき、黒炎を纏う右手で、男の腹部へと突きを繰り出す!】
【炎に触れてしまったならば、通常の火傷よりも厄介なダメージを受けてしまうだろう】
【攻撃は重いが、素早さ自体はそう高くはなさそうだ】
680 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/06(木) 16:42:37.41 ID:dC0p/ndbo
>>679
何を怯えている! お前も魔術師ならば好奇心を持て!
こんな状況中々……――お?
【神殿の奥のナニカ――それが見えた瞬間に、男はそれに目をこらした】
【すぐに周囲の魔翌力と自身の魔翌力に意識を傾ける。この男にとっては呼吸をするようなものだ】
【少年の慌てる声も今は届かない。興味があるのは目の前の怪物だけだ】
――……来いッ!!
【真っ直ぐに突撃してくる怪物。だが男は何もしない】
【そして黒炎を纏った強打を、男は敢えて回避せずに受けた。皮膚の焼ける苦痛に顔を歪めるが踏ん張って受け切った】
【受けたのは作戦などではなく、ただその攻撃の威力を確かめたかっただけ――好奇心故だ】
ぐっ……! 中々の攻撃だが耐久はどうだぁ!!
【至近距離のまま、槍を持った手を怪物の身体に押し当てる。その手から膨大な魔翌力が熱波と爆風と化して吹き出した】
【単純かつ時間をかけていない爆発攻撃は、それにも関わらず魔翌力に比例した高い威力がある】
681 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 16:59:14.93 ID:Hbo3jTN8o
>>680
好奇心より命が大事だってば〜! って避けなきゃ、危ないよ……!!
【堂々と動かない男へ対し、少年は焦ったように声を上擦らせる】
【そんな叫びも彼等のぶつかり合いに掻き消され、小さな姿は物陰へと咄嗟に逃げ込んだ】
【小脇に抱えるは例の本。男の戦闘の様子に気を配りつつも、少年は戻る手段を探し始める】
【手応えににやりと笑む魔物であったが、攻撃を受けられたと気付けば驚愕に蛇の目を見開いた】
【距離は詰めてしまった、故に相手の攻撃を避け切る手段は無い――魔力の爆風が直撃する!】
"グ、ギギギ……ィイイ……!?"
【人間と獣の混ざり合った体が熱に焦がされ、魔物の耳を塞ぎたくなるような呻きが上がる】
【そのまま斜め後方に吹き飛ばされた巨体が神殿の壁に直撃し、古びた壁に亀裂を走らせた】
【やがて壁から何とか身を剥がし、ふらふらと踊り出る体は酷い熱傷の跡が見て取れるも】
【致命傷とは至らなかったらしく――再び右の手に黒炎を集めると、今度はそれを相手へと投げ付ける!】
【黒炎の球、火力は先程の突きとも劣らず強烈なものだが、果たして――?】
【そして、敵う相手では無いと踏んだのだろう】
【遠距離攻撃を放てば、魔物は焦げた体を引きずり神殿の奥へ逃げ込もうとする】
【動きは鈍い、止めを刺すことは可能だろうが、まずは黒炎の対処が迫られるか】
/次少々遅れます!
682 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/06(木) 17:09:21.34 ID:dC0p/ndbo
>>681
……おい、そんな化け物みたいな見た目してるんだ、もっと頑張れよ!
【手応え、などと生易しいものではなかった。熱に衝撃、効果は明らかだった】
【それらに対して男は不満げだった――なんとも呆気ない、と】
よぉし、いいぞ! 炎には炎で相手をしてやる!!
――逃すと思うなぁ!!
【しかし攻撃をしてくると一転、喜びに口元を歪ませる】
【瞬時に槍を消し、右手を前に向ける。流れ出した魔翌力は集まり、固まり、男の身長ほどもある巨大な火球となって現れた】
【そしてそれをそのまま単純に、撃ち出した。黒炎と、その先にいる逃げようとしている怪物へと】
//了解です!
683 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/06(木) 17:10:21.19 ID:pPJstikmO
>>663
で待ちます
684 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 17:31:34.61 ID:Hbo3jTN8o
>>682
【男の作り出した火球と、弱った魔物の放つ火球――威力の差は比べるまでもない】
【二つはぶつかり合い、黒い火球が徐々に押されていき、最終的には押し潰された】
【その勢いのまま、男の放った火球は怪物の背へと見事命中した】
"ギャアアアア……ァアアア……!!"
【断末魔の叫びを上げ、怪物の巨体がゆっくりと神殿の床に沈んでいく】
【蛇の頭からは黒い鱗がぼろぼろ剥がれ落ち、蒼い両眼は最期まで爛々と男を睨み据えたままで】
【右腕には黒炎の素であったのだろう、肉体に喰い込んだ形で魔石が埋まっており】
【ヤギのような下半身には発達した筋肉が有るのみだったが、硬質な蹄は何かに使えそうでは有った】
……よし、この陣だ! オニーサン、帰り方分かったよ〜!
って……うっわーすっげー、やっつけちゃったよ……! 何か高そうな素材もたっくさん……!!
【そんな折、物陰からひょこりと顔を出したのは本を抱えた少年だ】
【夢中になって探していたのだろう、戦闘の経過には気づいていなかったようで】
【眼前の光景に暫し唖然としていたが、男の傷が目に留まると慌てて駆け寄っていき】
でも、こんな無茶して…… 何で避けなかったのさ、ヘタしたら死んじゃってたかもよ?
ちょっと見せて、傷の手当と、あと変な呪いが掛かってないか確かめるからさ!
【自身の羽織っていたストールを外して、包帯代わりに手当をしつつ、相手の傷口を診ていくだろう】
【名前も知らない間柄だが、妙な出来事の連鎖もあって連帯感が生まれているらしい】
【先には助けられた借りもあったのだし――少年に任せたなら、簡単な止血と痛み止めが施される筈だ】
685 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/06(木) 17:43:37.84 ID:dC0p/ndbo
>>684
……ふん、なんだ呆気ないな
まぁいい、一時の余興にしてはまぁまぁだった!
【炎に包まれた怪物を眺めながら、死に行くそれに向けるように男は言った】
【それは礼でもあり評価でもあった。全く物足りないが、最悪というほどでもなかった】
【出来上がった死体には明らかに価値のありそうなものが残されていた。男はそれに目を輝かせた】
おお、戦利品とは気が効くじゃないか! 戦いそのものに価値が置けないのならそうでなくてはな!
――……えぇい、邪魔するな!
【寄ってきた少年を、明らかに善意かつ優しさその他で寄ってきてくれた少年を、この男はなんと突き飛ばした】
【なんとも酷いことだが今この男の興味はすっかり戦利品の方に向いていて、傷のことなど意にも介していないのだ】
【つまり、少年は言葉通り、邪魔だった。いや、こいつが悪い】
【強打されたとは思えない軽やかな足取りで何の警戒もなしに死体に近寄り、まずは魔石を手に取ろうとした】
686 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 17:52:15.32 ID:Hbo3jTN8o
>>685
はは、随分血の気の多い……――って、痛った! ちょっと、元気過ぎでしょ!?
せめて手当を、ていうかまだ生きてるかも知れないのに……!!
【突き飛ばされれば軽い体は簡単に吹っ飛んで、少年は情けなくもべしゃりと地面に腰をつく】
【お宝一直線な相手の背中に文句を投げ掛けつつ、いっその事一人で帰ろうかなどとボヤいて】
【未だ煙を上げる体に埋まった魔石は、黒炎を内包したような光を放っている】
【男がそれを手に取ろうとしたまさにその時――】
"――…… ――シィ、 ……シャアアッ!!"
【なんと、まだ微かに息があったのだ。蛇の頭が、最期の力で一撃を与えんと牙を剥いた】
【見るからに毒を湛えた牙で、蛇は魔石を取ろうとする男の腕を狙い噛み付こうとする!】
687 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/06(木) 18:08:35.99 ID:dC0p/ndbo
>>686
【戦利品を得ようとする男は鼻歌交じりだった。そう、警戒などしていない】
【であれば、その唐突な攻撃を避けられないのは必然だった】
【気づいたのはその牙が腕に食い込んだ後。打撃に比べれば痛くはないが、眉をひそめた】
……ふむ、異形の怪物だ、死んだかどうかぐらいは確かめておいた方が良かったか?
まぁ、その根性は認めてやろう!!
【男は叫び、噛まれた側の手で蛇を掴み、一瞬だけ意識を集中させた。魔力がそれに呼応して変わり、蛇を炎で包んだ】
【毒があることは考えていた。が、気にはしなかった。解毒が可能そうならそうするし、できなければ死ぬだけだ】
【そんなことよりも今はこの怪物に引導を渡すことの方が先決だった】
688 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 18:21:28.35 ID:Hbo3jTN8o
>>687
"ギ、ィイイイイ……――"
【掴まれ、炎に包まれた異形の蛇は、最期の悲鳴を上げて今度こそ絶命した】
【蒼い目からは光も失せ、完全に無害化されたが――毒までは消えてくれない】
【噛まれた部分から激痛と、痺れが徐々に広がっていくだろう。放っておけばそれこそ命に関わってしまう】
うわ! だ、大丈夫……!? その牙、毒が……?!
この本、確かこいつに付いての記述もあったはず……!!
【慌てて少年が男へと掛け寄り、その傷口を確認しようとするだろう】
【また突き飛ばされる、などは頭になかったようで、大急ぎで相手の傍で本の頁を捲っていく】
……よし、成分がこれなら……――"結集せよ"!!
【少年がそう唱えると、その手に蒼い光を放つ石が形成されていく】
【触れれば微かにひんやりとするその結晶を、彼は相手へと差し出した】
はい、コレ! すぐ傷口に当てて、そうすればある程度は解毒できる!!
……あ、俺さ、戦闘向きの能力じゃなくて。だからホント、倒してくれて助かったよ……
【言う通りにしたなら痺れは僅かに残るが、激痛が全身に回るのは避けられるだろう】
【まだ煙を上げる蛇の死体に怯えながらも、少年は今度こそ安堵の溜息をついた】
689 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/06(木) 18:38:48.11 ID:dC0p/ndbo
>>688
【蛇を燃やし尽くした後は、まず魔石を取ろうとした。だが腕が動かない】
【強烈な毒のせいで激痛と痺れが腕を襲っていることに気がついた。だから男は動きを止め、じっとした】
【しかしそれは決して毒が回るのを遅くするためではなかった】
……く、くくっ、こりゃあ痛いな……! かなりの激痛だ、流石は怪物の毒だな!!
【――男は笑っていた。もちろん、痛みのせいで苦悶の表情を浮かべてはいるが、同時に笑っていた】
【それもまた、好奇心がそうさせた。どのぐらい痛いのか、どのぐらい痺れるのか、それを男は楽しんでいた】
【人に苦痛を与えるのを好むこの男は、それと同時に自分自身の苦痛の研究者でもあった】
おお、役立つなお前! 確かにこれは放置しておけば流石に死にそうだ!
【少年が差し出した結晶を、彼は手早く自身の傷口に押し当てた。次第に痛みが引いていく】
【しばらくはそのままにしていて、痛みがある程度引き切ったところで――男もまた一息ついた】
……うむ、中々の苦痛だった。楽しめたぞ!
やや肉体の貧弱さはどうかと思うが……うぅむ、残念だ。これで強固であればさぞかし戦いが楽しめただろうに!
【危うく死にかけたというのに男が言ったのは、楽しかっただのなんだのと、妙な感想ばかり】
【好奇心の行き過ぎも考えものである】
【改めて男は魔石に手を伸ばした。一応周囲を警戒してはいるが、むしろ何かの出現を期待さえしている】
690 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 18:52:50.30 ID:Hbo3jTN8o
>>689
……ま、マゾ……? 楽しめたって……って、それより!
早く帰ろーよー、また何か出てきたらたまったもんじゃないよ〜!!
【愉しげな言葉と、噛まれてなお魔石を取ろうとする根性に圧倒された少年だったが】
【自分達のいる場所の事を思い出せば、慌てた様子で魔法陣の準備をし始める】
【相手は何やら物足りなさげであるが、とにかく自分はここから出たい】
【―― 一応、そっと蛇の目に手を伸ばしておいたが】
【魔石も焦げた肉体から容易に取り出せるだろう、あとは高価そうなものといえば】
【状態のいい鱗の数枚や、蛇の片目が残っている。もう片方は揺すれば少年から出るだろう】
【まもなく陣も完成し、戻る場所は例の図書館だ】
【二人の人間が消えていた件で騒然としていたが、二人の手にしているものを見た古老が】
【即座にその功績を見抜き、軽い騒ぎになったりもして。褒賞金の話なども出始めた頃合いに】
……あ、俺は全然力になれなかったというか、実際何もしてなかったし……
あと何か面倒臭そうだし……ゴホン、とりあえず帰るね! いろいろありがと〜!!
【騒ぎが大きくなっていくのが嫌だったのか、少年はそそくさと逃げ出してしまう】
【そう言えば、彼は名前も名乗っていなかったが――とにかく、】
【倒した蛇の素材と幾らかのまとまったカネが、男のものとなるのだった】
/駆け足で申し訳ないですが、この辺りで失礼します。お疲れ様でした!
691 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/06(木) 18:57:07.16 ID:dC0p/ndbo
>>690
//お疲れ様でした!
692 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 19:02:49.57 ID:ItVHaB4Qo
【夜・街からやや離れた森の付近】
【一台の車が其処に止まっていた。乗用車ではなく、スポーツカーでもない】
【大きめの荷台とそれを覆う柵のような構造、そして】
【そこに積み上げられた大量の木材を見るに、運搬車両であるらしく】
これでもない……こちらは小さい、色が浅い……。
……中々有りませんね。やはりもう少し奥に……いや、しかし……
【件の荷台に時折木材を投げ込んでいる男が、車載ライトに照らされていた】
【若くもなく、老いてもいない。三十代手前と見える男は作業服――ではなく】
【この場には不似合いな喪服を着ていた。髪は黒と鼠を混ぜたような暗色で】
【呟く声は耳に絡みつき、不快感を抱かせる。そも、まとっている雰囲気がよろしくない】
【どことなく不気味な夜の男。からん、という梢の音は、些か闇には響きすぎる音であった】
693 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/11/06(木) 19:44:41.85 ID:ulimRoz0o
>>692
……どちら様、かしら?
【相手の背へと声を掛ける人影があった。振り向いたなら、そこには一人の女性がいる】
【二十代前半と思しく、腰まで伸びた紫の髪に夜色の瞳、魔女を思わせる黒いローブを纏う】
【見れば、傍には一体の骸骨が侍っていた。手に緑の焔が灯るランタンを持っていて】
【さながら女の従者であるかのように、物言わぬまま一歩後ろで立ち尽くしている】
何か、お探し物でも……?
それにしては随分と、大量に持って行かれる予定の様ですが……。
【ちらとトラックを見遣れば、再び女は夜色の視線を相手に向ける】
【喪服の男に、骸骨連れの女。不穏なことこの上ない絵であった】
/いらっしゃいましたら……!
694 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/06(木) 20:07:18.51 ID:j0dG0okAo
使われてねェー駅がこんな落ち着くとはな…… 、
【雑草が生え錆が生えた鉄の線路、プラットホームのコンクリートはひび割れて草が伸びている】
【自然に帰化しているという表現が相応しい、廃駅】
【線路は寂れた商店街に伸びて、その線路上を当然のように人が往来している】
【悪も正義もない、ただただ平穏の場末──】
【緋色の髪を持つ180cmほどの長身の男が、使われていない列車に座って黄昏ていた。】
695 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 20:07:52.53 ID:ItVHaB4Qo
>>693
【喪服姿で両手に木材を持って吟味する。声を掛けられたのはそんな時】
【時間や場所もあってか、相手が女性なのを意外そうにしつつ、振り返り】
【右手に持った木片を放り投げてから、その手を胸に当てて礼をして】
こんばんは、マダム。……ええ、探しものを、少し。
香木なのですが、やはり街から近い場所にはそうそう無いものらしい
……あぁ。私、これでも葬儀屋でしてね?
無論、別れの儀だけでなく火葬も行う……その時、時々居るんです
故人を見送る時くらいはって、お金を掛けて焼いて欲しいという方が。
【葬儀屋――ここで木を集めているのは、火葬の用意と言われれば納得できるだろう】
【言われてみれば積まれた木々は何処か良い香りがする、というのも確かだが】
ところで……素敵なお供を連れているようだ。
ちょうど火にくべたご遺体のその後そのまま……面白いですね、実に。
【"死霊術か何かですか?"――と、喪服姿の男は案外驚きもせず尋ねかけた】
/気付くのが遅れてもしわけないっ、居りました!
696 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2014/11/06(木) 20:14:14.78 ID:j0dG0okAo
やっぱり
>>694
は取り消して
>>663
で待ちます
697 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/11/06(木) 20:24:12.56 ID:ulimRoz0o
>>695
あら、香木を? ……成る程、葬儀屋なのね、あなた。道理で喪服を召していたの……
それになんだか素敵な香りがすると思ったの。香木もそうだし、貴方からも死者の香りが……なんて、ね?
【相手の言葉に納得したように、積まれた木材とその姿を交互に見て女性は小さく微笑んだ】
【それから話題が従者へと移れば、ちらと視線を送ると同時に骸骨の彼も綺麗な礼をして見せ】
そう、ネクロマンシーよ。彼は私の従者、オズワルド……私の方はね、ただの散策だったのだけれど。
貴方の姿がつい気になって、声を掛けてしまって……地元の人間って訳じゃないから、心配しないで?
【脅すような言葉を掛けていた割に、無関係の人間だったようで、女はくすくす笑ってそう言った】
【こんな時間に何故ここに、と言えば此方も同じ。だが尋ねられるより先、彼女は簡単に理由を告げた】
私の扱う死者達はね、殆どが土葬なの。ほら、火を通すと脆い灰になってしまうでしょう?
綺麗な白骨になってくれるまで、時間が掛かっちゃう所が難点だけれどね……オズワルド、貴方はどっちが良かった?
【不意に問われた骸骨は、暫し思案するようにカタカタと揺れていたが、火葬に興味があったようで】
【足元の木屑を拾い、ランタンの焔で燻して意思表示を見せた。煙と共に香木の香りが微かに立ち上っていく】
698 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/11/06(木) 20:25:03.50 ID:ulimRoz0o
/追記忘れ、ではよろしくお願いします!
699 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 20:39:22.79 ID:ItVHaB4Qo
>>697
あぁ、ではやはり。……まさか、心配だなんてしませんよ
幸か不幸か死者には慣れていますし、その手の方にも理解はある。
それに、私もこう見えて一般人ではない……というのは、是非貴方の胸中に。
【どことなく気品と耽美を言葉の端ににじませる、そんな女性の微笑みに答えて】
【さらりとこちらも言うだけを言ってから、後追いのようにニヤリと笑み】
土葬……えぇ、そうでしょう。火にかけた肉体は、聖人でもなければ役には立たないから。
それにしても……フフッ。中々愉快な従者ですね、そのオズワルドという彼は。
術の支配下に置かれた対象は、大概の場合術者の傀儡となる……そんなイメージでしたが
……彼はなにか、特殊な"材料"でもお使いで?それとも、貴方のお遊びでしょうかね
【つん、と鼻を突く香木の匂いが立ち込めると、男は可笑しげに表情を変える】
【どうやら木材の収集より、二人の主従に気が向いたらしい】
【運搬車のミラーにかかっていたつば広の帽子をかぶると、改めて二人に向き直って】
/はいな、こちらこそよろしくです!
700 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/11/06(木) 20:57:06.35 ID:ulimRoz0o
>>699
まあ……それは怖いわ。承知致しましてよ、私とオズワルドの秘密にしておきましょう
なんて、死人に口は無いのだけれど……ふふっ、それにしても、一般人でないのなら何方なのかしらね?
私、何だかとても気になってしまうわ……?
【さらりと述べられた相手の素性に、口元に手を当てて驚いたような素振りを見せる。彼女も大概だったが】
【そこから先は危険な好奇心、というものか。小さく首を傾げて、骸骨に語り掛けてみせる】
私の術はね、霊魂を骨の器に呼び戻すものだから。ある程度は、こうして意思を残せるの
完全に傀儡として扱うよりもずっと手軽だし……、人形とお話するのは寂しいじゃない?
【完全に統制化に置くのは骨が折れるようで、自由意思で動かす方がきっと効率も良いのだろう】
【生前の関係性などがあれば尚更だろうか。かつても従者であったのなら、死後もそうしやすいだろう】
それにしても、葬儀屋って……やっぱり出るのかしらね。ほら、お化け……
まあ……普通の葬儀屋じゃないのなら、そんなもの怖くも無いでしょうけれど……?
【怖いわ、などと口元を覆って見せる女性の横で、当の本人が物言わずカタカタしていたのは余談】
【暗に探りを入れるようにそう問い掛けて、女性はさも楽しげな笑みを湛えるのだった】
701 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 21:13:42.02 ID:ItVHaB4Qo
>>700
フフッ……いえね、そう大した人間でもないんです
悪党の親玉でもなければ、暗殺組織の一員だ……なんてことも、有りません。
ただ、こうして出会ったご縁を思って言うのなら、"スカウト"ですか。
その意味合いをどう取るかはお任せしましょう。
……いくらかミステリアスな方が、男も少しは上がって見えるでしょう?
【スカウト――俗な意味と思えば、有能な人材を探す役目】
【もう少し古めかしく血に塗れた意味を思えば、斥候か】
【――或いは、その両方。名言はしなかったが、確かに一般人ではないのだろう】
【そうやって自分が話した後は聞き手に回る。死霊術を知ってはいても】
【そのノウハウ――例えば、まさに自由意志の方が楽であるとか――そういうことは知らないらしく】
【ふむふむ、と頷きながら話を聞いて、影のある笑みを続けてみせ】
お化け、ですか……。……居りますよ、今まさにこの場にも。
"貴方の後ろが良い"ですか?それとも、そちらのミスターと肩を並べて?
【意味深長に言葉を述べて、ふとその場所を指差せば】
【ぼうっ、と浮かび上がる白の人影。僅かに透き通っているのが、如何にも幽霊らしく】
【――まさか都合のいい地縛霊でもあるまい。自分の側を指させば、白い影は男の隣に立った】
702 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/11/06(木) 21:30:59.26 ID:ulimRoz0o
>>701
スカウト……? ふふ、そうね、謎があるととても魅力的に見えますもの。素敵な人ですわね
私もある意味、スカウターではあるのだけれどね? 貴方も、骨さえ残っていれば呼び出してあげる
【俗な方の意味を取ったか、女性はそう冗談めかしてくすくす笑った】
【それ以上踏み込むことはせずに、互いの距離を保ったまま。素性を明かしていないのは此方も同じだ】
……この場所に? まさか、そんな……きゃっ!
【冗句が真摯に受け取られるとは思っていなかったようで、一瞬惚けた顔をした女だったが】
【相手の指差す先に現れた白い人影を見れば、さぞ驚いたのだろう、小さな悲鳴を上げた】
【それが相手の隣に立ったのを確認して、女は暫し瞬きをしていたのだが、ややあって元の笑みを取り戻す】
もう……悪戯は止めて下さいませな。それが、貴方の能力ですの?
【死霊術について興味深げに聞いていた相手が同業だったとは、と一瞬思うも、どこか違うように感じた】
【その違和感を抱えたまま、女は再び相手へと問い掛けて】
703 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 21:47:06.53 ID:ItVHaB4Qo
>>702
ええ、是非。貴方のような方に従えられるのなら、骨の姿も悪くはない
……おっと、おやおや。ネクロマンサーも幽霊はお嫌いで?
……いえ、冗談です。お察しの通り、こちらの彼女は私の能力でして
実際のところを言えば幽霊ではないのですが……講座を開くには遅い時間だ
細かいことはナシにしましょう。"彼女"の名前はリントヴルム、私の従者です
【妖しく美しい女性が驚く姿には、流石に、と緩んだ口元を手で隠し】
【何度か頭を振ってから、白い影の密度は徐々に増してゆき】
【やがて淡い光が満ちて消えると、軽鎧を身にまとった女性が姿を見せる】
【右手には盾、左手には短槍。金髪碧眼をそのまま具現化したような美女、だったが】
【龍を模した鎧をまとった彼女は、髑髏のオズワルドよりも感情が希薄で】
【どことか、誰を見るというより、ただ其処にいるだけというような具合だった】
704 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2014/11/06(木) 22:09:11.43 ID:ulimRoz0o
>>703
少し驚いただけですわ、お化けが怖くてネクロマンシーなんて出来ませんもの。本当よ?
リントヴルム……素敵な方ね、私のオズワルドよりも丈夫そうですわ。けれど……
【人形のようだ、と言いかけて飲み込んだ。一般人でないという相手、下手に刺激はしたくない】
【その代わり、とでもいうように、隣の骸骨へと女は魔翌力を注いでいく。すると徐々にその姿が人を模していく】
【本人の骨を用い、霊魂を降ろし、そして魔翌力の肉で生前の姿を精緻に再現する。それが、完全な死者蘇生術】
【骸骨はいつしか、緩く癖のついた栗色の髪の青年へと変貌していた。生前の使用人姿で、静かに佇んでいる】
【流石に言葉までは発さないが、その表情にはやはり本人の意志が覗いていて、確りと感情がある事が分かる】
数を動かしたい時は、一々此処まで再現しないのだけれど……今は、彼しか喚び出していないから
これが我がネクロマンシーの真髄……ふふ、折角だからとっておき、見せちゃったわ
【ささやかな対抗心であったのだろうが、それは口にせず女は変わらぬ笑みを湛えた】
【そんな主人に胡散臭げな一瞥を遣れば、オズワルドは主の悪戯を詫びる様に、従者の彼女へ小さく礼をした】
705 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 22:26:00.21 ID:ItVHaB4Qo
>>704
【リントヴルムへの反応、その言葉の最後を聞いて、またクスリと笑う】
【確かに鎧の女性は人形のようだ。凛とした、というより凍りついたような】
【そういう生気のない佇まいのまま――しかし、目の前の髑髏が受肉して】
【やがて若々しい青年そのもの、そう見える存在に変わると明確に目を向け】
【その瞳は相手を見極めるように細められて、しかし表情は動かずにあり】
なるほど……戦わせるにしても、既に死んでいるのだから痛みもないでしょうし
召使にするのならもっと良さそうだ。少なくとも、"彼女"よりは愛想がいい
……死霊術師――ネクロマンシー、ですか。
実に興味深い。……こういうのはどうでしょう?
また今度、少しは洒落た場所をご用意しますので…――
【"その代わりとして、術の手解きなどして頂けませんか"――と】
【気障にと言うよりは丁寧に。それも、僅かに面白みの混じった声色からにするに恐らくは本気なのだろう】
【――ところが、従者たるリントヴルムは主人の事情などどうでも良いらしく】
【好奇心を原動力にする少女のように、短槍をしまうと左手を伸ばし】
【受肉し、礼をしたオズワルドの唇に、そっと人差し指を沈めようとして】
706 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/06(木) 22:34:43.16 ID:G1/nJksY0
【曾て戦場とされていた地。今となっては只の野原となっており、土を掘り返せば偶に骨が見つかる事が名残とされる程度】
【そんな場所に佇む人物が一人。――――傍らには、魔物達の亡骸が転がっていて】
「お前等にも言葉が通じるなら話し合いで無駄に死ぬ事も無かっただろうが…………まあ、今更言っても遅いか
悪いが、空腹の連中に自分の身を差し出してまで満腹にさせる慈悲は俺には備わって無くてな
悪戯に苦痛を長引かせた訳でも無し、それで勘弁してくれ」
【そのどれもが首が切り落とされた以外に外傷は無く、青年の実力を示す事にもなろう】
【――――かといって、無傷で済んだ訳でも無く。腕を切りつけられたか、血が流れるけれど本人は気にした様子も無い】
【軽装の鎧、風貌からして軍人の様にも思えるか】
【外見から判断するに、歳は二十台の前半。蒼髪であり、暗い朱の双眸を持ったその人物】
【手にした剣の切っ先から滴る鮮血を振り払ったなら古びた布を巻き、腰に提げ】
「しかし、何だ…………流石に連日野宿ともなると疲労も蓄積するな……
もう少し歩いて宿でも探すか、その時間を惜しんで此処を今日の寝床とするか……いや、流石に此処は血生臭いな」
【特に建物だとかも無い此処は見通しが良い。故に、遠くからであっても青年の姿は容易に発見が可能で】
【――血の臭いに気付いてか、それともこの時間に居る事を不思議に思ってか。何であれもしも近づくのならば数瞬早く気付いた青年が視線を向けるけれど】
【――――路地裏。様々な悪党が巣くう場所として有名で有り、好き好んで通る者も居まい】
【そんな場所にて聞こえるのは数人分の呻き声か。見遣れば全員場所は異なれど掌で押さえ、倒れ伏す男達が数人】
【唯一立っているのは何処かの企業の正装を纏った女。――――と、純白のローブを纏った一人の少女か】
「礼は必要在りません。イリニはイリニの務めを果たしただけなのですから
――――其れでは気を付けて帰ると良いとイリニは告げます。次にまた同じ様な事が起きても救う事が出来るとは限らないのですから」
【大凡、女が暴漢に襲われそうになった所を白の少女が救ったのだろう】
【その少女、年齢はまだ十代の前半にも思えるけれど其れ相応の実力を持ち合わせているのか】
【頻りに頭を下げる女に対し、感情の含まれない双眸を向けたならばこれまた抑揚の無い声質で告げて】
【女がその場から去って行く姿を確かめた後に倒れ伏す男達を一瞥】
「コレが我々教会の勤めです。害を為す者を排除し、死から救う事。イリニはそう教わりました
――――貴方達は処刑を行う程ではありません。その痛みにて罪の重さを認識すると良い、イリニはそう考えます」
【治療をするでも無く、ただ呟いたならば少女もまたその場を後にするのだろう】
【戦闘の際には其れなりに大きな音が響いていたし、何より罵声等もあったのだから場所を特定するのは容易】
【戦闘自体を見る事は叶わないだろうが、倒れ伏す男達と何食わぬ表情でその場から離れようとする少女しか居ないのだから双方の関係は誰にでも理解出来よう】
【この場所、悪人は勿論の事自警団だとかの善人も訪れる。不本意ながらの迷い人も居るか】
【何で有れ、少女の白髪はこの闇の中よく目立ち――――もし誰かが訪れれば、ピタリと脚を止めて「何かご用ですか」の言葉と共に視線が向けられるのだけれど】
707 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage saga]:2014/11/06(木) 22:48:46.75 ID:ulimRoz0o
>>705
まあ、元は骨だから……木っ端微塵にされてしまっては、流石にどうしようもないわ
魔力で補うにも限界があるし。痛みを感じなければ疲れもしないのは素晴らしいけど……
【主はいつもの調子でまた厄介事に首を突っ込むらしい。オズワルドには慣れたことだったが】
【表情が動かないままこちらを見るリントヴルムに、流石の死者も妙な怖気を感じたらしい】
【しかも何やらこちらに手を伸ばしてくる。主に救いを求めようと視線を送ったが、大人の話の真っ最中だ】
【人差し指が唇へと近付いてくる。なんとか首だけで回避しようとした結果……それは頬に刺さる形となった】
……あら、興味があって? ふふ、いいわよ、また近いうちにお話しましょう
私も、貴方の素顔に興味があるから……はい、私の連絡先。……あら? 貴方達、随分と楽しそうね?
【連絡先の記された骨の形のカードを相手へと渡して、ふとオズワルドを見れば何やら従者同士楽しそうだ】
【「浮気しないの」などと言ってオズワルドの脛を軽く蹴ってから、女は再び相手へと向き直る】
それにある通り、私の名はルーシィよ。じゃあまたね、葬儀屋さん、リントヴルム……
【何もなければ、軽く小首を傾げて見せてから、ルーシィはもと来た道へと戻っていくだろう】
【最後にオズワルドが相手をちらと見遣って、その後を追っていったのだった】
708 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/06(木) 23:07:27.38 ID:ItVHaB4Qo
>>707
流石の死霊術といえども、絶対無敵の兵は作れない、と……
やはり、実際に術を使っている方の意見というのは面白い
よく無敵の兵隊とは死なない兵だ、なんて言うのを……おや、これはこれは……。
【存外、真面目に興味を惹かれたに違いない。納得するように首を幾度か縦に振り】
【提案がOK、となれば幾らか畏まって、洒落た形のカードを受け取った】
【――その一方で、オズワルドの頬に指を押し付けたリントヴルムは】
【こちらも興味は尽きないらしく、今度は五指全てで触れようとするものの】
【ちょうど、そこがリミット。敢え無く離れた距離にも、その表情は動かないが】
【纏っていた停滞の空気が僅かに淀んだような、そういうささやかな変化もあって】
……ええ、それではまた、ルーシィ。……それと、そう。
私の名ですが、トーデス・バレット、と……呼び方はお任せしましょう
【「では、お気をつけて」――そう付け加えて、男はルーシィを見送ることとなる】
【材木はもう十分に集まった。それよりも面白い体験が出来た、なんて一人勝手に呟くと】
【微動だにしないリンドヴルムを一瞥してから、車両に乗り込んでエンジンを掛けたのだった】
/お疲れ様でしたー!
709 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/07(金) 14:08:26.50 ID:a6V9z1Ho0
【人が余り近寄る事も無い険しい山道。精々旅の道や修行を目的とした者が訪れる程度で】
【今宵月明かりに照らされる其処を歩くのは一人の少年】
【纏っているのは何処かの軍服であろうか。布に巻かれた長物を肩に掛けながら歩みを進め、中腹に存在する秘湯へと辿り着けば担いでいた荷物だとかを下ろし】
「うーん……疲れた…………山を越えるにはまだ時間が掛かりそうだし…………ちょっとの休憩位良いよ……ね?」
【例えこの時期であっても長い時間山を歩けば流石に汗ばむ】
【更には直ぐ其処に温泉があれば疲れを癒やすのに打って付け。キョロキョロと辺りを見渡し、魔物だとかが居ない事を確認したなら脚を捲り湯に浸からせて】
【これまでの疲労を取るかの様に大きく伸びをすれば謂わば至福の時にも等しく】
【――――十代前半の子供が年寄り臭く湯の中で下腿をマッサージしたりとしている様は中々に滑稽かもしれないが】
【何はともあれ、殆ど人が訪れる事も無いこの場では水の音さえ良く響く】
【況してや硫黄の臭いに気付いたならば此処に辿り着くのも容易な事】
【仮にその場に寄るのなら丁度子供の背後から近寄る形となり――――その先は訪れた者次第、か】
【街の中に存在する巨大な図書館。昼夜問わずに何時も門が開かれている其処は、書架が多彩な事もあって学者だとかが良く訪れ居るらしく】
【――――外の天気は雨。故に珍しく閑散としているのだが、木製の長テーブルの一角に山積みにされた本があれば流石に目立つか】
【見遣れば其処に居るのは緑色のローブを纏った一人の女だ。うーん、と唸りながら頁を捲り、目的の物が無いと知れば新たに山の側に置いて】
「やっぱり無い、かぁ……。やっぱり図書館じゃ無くて古書がある場所を探った方が良いのかなぁ……」
【溜息を漏らせば蓄積した目の疲労を癒やすが如く瞼を閉じ】
【――――表題には『曾ての栄光』『過去の遺産』等々記されており、頁が開いたままの本を見れば専門書である事も知れよう】
【これだけの本を探った所で、女の捜し物が無いというのも中々の話だが】
「教会の書庫は貸して貰えないだろうし……もうちょっと自分で調べなきゃ駄目かな……」
【目を瞑ったまま漏らしたのは憂鬱気な言葉】
【……この女、無意識に通行の邪魔になってしまう様な形で椅子を引いており】
【通ろうとした者がその事に気付かず、椅子の脚にぶつかってしまう可能性は大いに有りうる】
【或いは探していた本が山積みの一角にあっただとか、単に見知った顔だから等も有り得るのだが――――】
【何にせよ、目を閉じて思案を巡らせていた所に何かアクションを起こされれば大いに驚く事は間違い無く】
710 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/07(金) 15:04:34.32 ID:0/bmHrvdo
>>709
//まだいらっしゃいますか?
711 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/07(金) 17:29:18.69 ID:Pbz+StO0O
使われてねェー駅がこんな落ち着くとはな…… 、
【雑草が生え錆が生えた鉄の線路、プラットホームのコンクリートはひび割れて草が伸びている】
【自然に帰化しているという表現が相応しい、廃駅】
【線路は寂れた商店街に伸びて、その線路上を当然のように人が往来している】
【悪も正義もない、ただただ平穏の場末──】
【緋色の髪を持つ180cmほどの長身の男が、使われていない列車の頭に座って黄昏ていた。】
712 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/07(金) 22:00:05.82 ID:ByDskRmto
【酒場】
【メインストリートから外れた裏路地の安酒場。そこで丸テーブルを囲んでカードゲームに興じる男たち】
【赤ら顔のオヤジ達やチンピラに交じる一人の痩せた若い男。ダークグリーンのレンズのサングラスをしている】
【雰囲気から身なりもちょっと他とは違っていて、スーツの上に黒い革のロングコートを羽織っていて、気取っている】
【男はまた気取ったようにカードを配りながら、饒舌にテーブルを囲む男たちに話していた】
――だから、ビールってのはラガーとエールじゃ全然違うのさ。アンタのはピルスナー、俺のはスタウト。
作り方が違うんだから飲み方だって違う。じゃあ聞くが、赤ワインをアンタらは冷やすのかって話だ…オーラィ?
だから、スタウトを冷やして飲むなんて…楽しくない。泡のキメ?それのために焦げたパンの香りを捨てろってのか?
それに最近の飲み屋じゃパイントも通じない。…何処のパブにいきゃ正しく酔えるのかってコッチが聞きたいぐらいさ
……まあ、いい。……俺はコールだ
【男はカードをちらりと見て、ポケットから取り出したくしゃくしゃの紙幣をテーブルに投げる】
【暫くして、テーブルの人も一人抜け、また一人抜け。最後に残ったのは気の抜けたビールをすする先ほどの男】
【バツが悪そうにカードを一枚一枚眺め、放り投げて、テーブルの上の煙草をとり、火をつけた】
……クソッ、ルールもわかってる、流れも読めてる、カマもかけれる、ツキだって負けてないはずだって……
【上着のポケットを漁っても小銭しか出てこない。男はそれのテーブルにあげ、総額を数えて】
【もう一杯分のビール代があるかどうか探すという悲しい姿があった】
713 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2014/11/07(金) 22:16:30.11 ID:UX4Zp7MKO
【とある繁華街の片隅。極彩色のネオン煌めくその場所に出来た小さな暗がり。その暗がりに出来た、小さな人集り】
【人々は遠巻きに何かを見ながら口々に何か言っている】
【曰わく「うわ、能力者じゃん」「これヤバいんじゃないの? 」と】
【人々の視線の先には一人の少女。年は十代前半、生成色のブラウスに青いリボンタイを着け、その上から赤紫色のパーカーを羽織っている。下は紫色のスカートに白いニーソックスと赤茶色のショートブーツ。そしてハニーブロンドの髪をセミロングにした、そんな少女。傍らに紺色のボストンバッグを置いて、膝を抱えて座り込んでワインレッドの虚ろな目を遠巻きに見る人々に向けている】
【少女の周囲はーー本当に彼女の周りのごく狭い範囲だけなのだが、凍りついている。彼女が背を預けている壁の一部も、座り込んでいる地面の一部も】
うう……寒いよぉ……
【少女は震えながら言葉を紡ぐ】
まだ地面とか凍るような季節じゃないよね……?
何でこんな寒いの……凍ってるの……?
【少女は呟くと自分を遠巻きに見る人々を目を凝らして見だす】
【そして、思案するのだ。誰かがふざけて自分に能力を使ったのだろうか? と】
何で私なの……? 私、何か悪い事した……?
【誰に向けるでもない呪詛を小さく呟くと少女は再び、寒いよぅ、お腹空いたよぅ、などと泣き言をぼやく】
【この凍結も寒さも元凶は少女自身なのだが、彼女は気付いていないようだ】
【人々は遠巻きに眺めてコソコソと何か言い合っているものの、能力者に関わるとロクな事がないと分かっているのだろう、誰も何もしない】
714 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage saga]:2014/11/07(金) 22:38:01.88 ID:rjVI8LKio
>>713
【繁華街の中を走る小型トラックが1台──】
【白いボディで、荷台が開放的なフラット型のトラック──荷台にはカバーがかけられて積荷は見えない】
【運転手は慣れているのか、人通りが多い路地にもかかわらずそこそこのスピードを出していたが】
……ん?
【少女を遠巻きに見ていた人集りに進路を妨げられ、停車し】
【次の瞬間、高々とクラクションが鳴り響いた】
おい、貴様ら通行の邪魔だ……失せろ!
【クラクションの音、或いは直後に人集りに発せられた怒声に少女が気付き、その方向を見たならば】
【運転手の姿が確認できるだろう。50歳程度の男性だ】
【不自然なほど真黒な髪と顎髭をたくわえ、いかにも質のよさそうな濃紺のスーツに緑色の蝶ネクタイを締め】
【小型トラックの運転手としては似つかわしくないと思われる服装と雰囲気だ】
【少女の姿を確認すると──男は事態を察し、声をかける】
人集りの原因はこれか、小娘
さっさと能力を解除しろ。馬鹿どもの良い見世物になっているぞ
【その口調は厳しく、態度は高圧的だ──】
715 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2014/11/07(金) 23:05:30.17 ID:UX4Zp7MKO
【鳴り響くクラクションにつられるかの様にトラックを見る人々。直後運転手から発せられた怒号を聞くと彼らは、やっちまったといいたげな表情を浮かべながら道をあけようとする】
【一方の人々の注目を浴びていた少女も突然のクラクションの音に驚いたらしくビクリと身をすくめるとか細い声で、「え、なに……? 」などと呟き、虚ろな目を其方に向ける】
【直後、運転手から自分に発せられたのは、能力を解除しろという注意。その言葉に少女の顔に忽ち困惑の表情が浮かぶ】
え……あの、おじさん……? 何言ってるんですか?
その……能力がどーのって……
【少女は、訳が分からないといった表情で男性を見る】
えっと……私、能力者じゃないんですけど……解除って……
これ、誰かがふざけて能力使ってるんじゃ……
【少女は自分が能力を使ってしまっている事に気付いていないどころか能力者だという事にも気付いていないらしく、混乱している】
716 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage saga]:2014/11/07(金) 23:19:21.67 ID:rjVI8LKio
>>715
【少女からの言葉は意外なものだったようで】
【男は顔を顰め、運転席から降りて少女に近づく】
ふざけているのは貴様だ、小娘
周りを見て見ろ……もうお前を眺めていた野次馬共は全員去って行ったぞ
それは間違いなく貴様の能力だ
それに、貴様のような小娘を凍えさせて何の得があるというのだ?
物を盗るわけでもなく……
【能力者犯罪が横行する昨今、街中で市民に能力で危害を加えるようなことがあれば】
【自警団や警察などの組織に目をつけられる可能性が高い】
【ふざけて、等の理由でそのようなことをするにはリスクがありすぎるだろう】
だが、貴様がわかっていないのは本当のようだ……「覚醒型」の能力者か
【男は顎に手を当て、すこし思案し──少女に問いかける】
このような状況になったのはいつからだ?
きっかけの様なものに心当たりはないのか?
717 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2014/11/07(金) 23:52:36.06 ID:UX4Zp7MKO
>>716
べ……別に、ふざけてる訳じゃ……
【少女が困惑の表情で呟くと同時に少女の背にしている壁がまた少しだけ凍りつく】
うう……また氷が……本当に……
【誰がこんな、と周りを見渡しながら言いかけるもその場にいるのが自分と男性だけだという事に気付くと、ホントだ……などと呟く】
て、事は……わ、私が……能力者? 嘘でしょ……何で……
「カクセーガタ」? え……?
【少女の目に涙が溜まり始める。それと同時に少女の周囲に纏わりつく空気が更に冷たくなる】
こ、こうなったの……? えっと……いつからって……氷が出るようになったのは今日で……時計とか見てないからよく分からないけど……多分一時間かそれくらい前だと思うけど……凍る能力ってその……周りが寒くなる事ありますか? あるなら夕方からだと……
きっかけは、その、全然分かりません……
【それでもってやっとの事で言葉を紡ぎ出す】
718 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage saga]:2014/11/08(土) 00:22:36.44 ID:71xwdl3Lo
>>717
【新たに凍りついた壁を見ながら、男はつぶやく】
感情に関係してるのか……ふむ?
ああ、「覚醒型」というのは──
普段は無能力だが、何かをきっかけとして能力に目覚めるタイプの能力者のことだ
【周囲の空気がさらに冷たくなるのを感じ、男は言葉を続ける】
能力者研究に関する本で読んだことがある……無自覚な者も多いらしい
見たところ、貴様の感情にこの冷気は影響されてるようだ
深呼吸してみろ。心を落ち着かせろ
予想が正しければ、それで収まる、はずだ
【諭すように、少女に語りかける】
719 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2014/11/08(土) 00:52:56.13 ID:p3JqBBSjO
>>718
普段は無能力で……何かをきっかけに……?
【少女は呟くときっかけになりそうな事を思案してみる。が、真っ先に出てきたのが空腹だったらしく、頭をぶんぶんと振ってその考えを脳内で否定する。流石に格好悪いと思ったらしい】
【中空を見つめて何かを考えた直後、頭をぶんぶんと振る様子はおそらく滑稽に見えるだろう】
無自覚……確かに……
で、でも今まで困ったり空腹になったりしてもこうなった事ないんで……うわ言っちゃった
【先程考えてしまった“格好悪い覚醒理由”が口をついて出てしまい、一瞬慌てるが、男性の深呼吸してみろという声に従い取り敢えず息を大きく吸い込んでみる】
【冷たい空気を肺に送り込み、白い息を吐き出すと取り込んだ空気の冷たさも手伝ってか頭が少しすっきりしたらしく少女はだいぶ落ち着きを取り戻す。それに伴い、少女の周囲の空気の冷たさは少しずつ和らぎはじめた】
720 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage saga]:2014/11/08(土) 01:26:27.84 ID:71xwdl3Lo
>>719
そうだ、何かきっかけがあるはずだ……
【少女から空腹、という言葉が聞こえる】
空腹……体調が原因というのは、あり得る話だ
【何やら慌てた様子の少女だったが】
【男の言葉に従い、深呼吸を始めると】
【周囲の空気が安定し始めたようだ】
そうだ、その調子だ……
まずはそうやって自分で制御できなければならんな
だが得た能力は貴様の「力」だ。有効に活用するんだな
【男はそう言い放ち、再びトラックに乗り込んだ】
私は急いでいる。もう行くぞ
ああ、一応名前を聞いておこうか?
再び関わることがあるかもしれないからな
私の名はディストリ。ディストリ=ブーツィヤ・ステロヴァニエだ。
物流会社を経営してる
【少女に名刺を差し出す。少女が受け取るか否かに関わらず】
【ディストリと名乗った男を乗せたトラックは急加速し遠ざかっていくだろう】
/この辺で〆させていただきます!おりがとうございました!
721 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2014/11/08(土) 02:10:46.24 ID:R1YMmC15O
>>720
う……やっぱり聞こえてた……恥ずかしいな……
でも、そっか、体調か……そんなきっかけもあるんだな……
【少女は感心したように呟く】
自分で制御……かぁ……確かにいつも冷たい空気出してたらこれからの季節大変だし……
【少女は納得した様に頷き、自分の手をじっと見つめ始めるが、名前を聞かれそういえば、と顔を上げる】
サフィアです。サフィア・エレファリス
ディストリさん、ですね。またどこかで……
【サフィアと名乗った少女は名刺を受け取るとゆっくりと立ち上がり走り去るトラックに手を振った】
【サフィアはトラックが見えなくなるまで手を振っていたがそれが見えなくなると、さてと、と自分に掛け声をかける】
……私の“力”か……空気を冷たくするだけ、って訳じゃないよね?
【サフィアは先程まで自分が座っていた場所をじっと見るとそう呟く。彼女が座っていたその場所は壁も地面も少しだけ凍りついている】
【物を凍らせる? と彼女は呟くと片手を壁の凍っていない辺りへと突き出し、とうっ! と掛け声をかけてみる、が当然のごとく壁は凍らない】
……なーんか違うなこれ……
【彼女が苦笑を浮かべながら頬を掻くと、その腹の虫が鳴く。サフィアは、腹の虫の音に嗚呼お腹空いてたんだっけ、と溜め息を吐きつつボストンバッグの取っ手を持った】
【少女が自分の能力をはっきりと識るまで──後、三分】
/此方こそ長々とありがとうございました
722 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga sage]:2014/11/08(土) 21:36:37.91 ID:XYPVNY2T0
【――――世界は、絶えず時の流れと共に移り変わっていき、今を生きる人の数だけ、物語もまた時の流れと共に紡がれていく】
【今を生きる人の数だけ紡がれる、幾百億編の物語――――】
【――――水の国 路地裏】
――――うあ゙ぁッ、ぐぁッ!! ……このガキめが……!!
【傍目にもまともに手入れをしていない事が分かるぼさぼさの赤髪が、険があるものの端正な顔立ちを小汚く彩り】
【デニム生地のベストと枯れ草色のミリタリーパンツ、安全靴と思しき重厚な靴で全身を固めている】
【まるで何かに苛立ちを感じている様な攻撃的な眼をしている、身長170cm前後の青年が】
【蹲っていた状態から、激昂しながら立ち上がり、苛立たしげに荒々しい呼吸を整えようとしている】
【足元には、頭部と胴部がぐしゃぐしゃになった、かろうじて未成年と分かる粗末な服装の死体が、右手に同じく粗末なブラックジャックを握り締めたまま、横たわっており】
【少し離れた地面には、ごく普通の女性が、後頭部が変形するほど殴打され、同じ様に地面に横たわったまま動かないでいる】
……やはり間に合わなかったか、くそ…………!
【血まみれの手で、そっと女性の脈を取る青年だが、どうやら女性の死は間違いない様で】
【忌々しげに子供の死体を睨みつけると、プッとそこに唾を吐きつける】
【イライラしながら両手の血を手持ちのタオルで拭い取る青年は、何とか心を落ちつけようと荒い息を継いでいた】
【――――所変わって、水の国 繁華街】
……ふぅ、今日の調査で入ってきた情報、与太ばっかだったなぁ……
骨折り損なんて良くある事だけど、あからさまな眉唾なんて、仲間の中だけでのネタにでもしてりゃ良いのに、ね……
【明るいピンク色の長髪を肩甲骨の辺りまで伸ばし、前髪をやや膨らませる様にセットしている】
【紫色に着色されたカジュアルジャケットと、レギンスとハーフパンツを組み合わせて着用している】
【――――目元にレンズ、両耳に円形のボディ、後頭部に装着用の調節器が一体化した、機械的なバイザーをつけている、身長160cm前後の女性が】
【周囲の浮かれた様子から逆に浮く様な、憂鬱な雰囲気を纏いながら煌びやかな道を歩いている】
【店を品定めしたり、大人数で連れ立ってブラブラしている一団を尻目に、さして急ぎ足でも無いその歩調は、雑踏を素早く進んでいく】
…………まぁ良いか。さて、前回の購読者は……っと
……ん、62人……まぁ、ちょっと薄い内容にしては初動が伸びてるってとこ、ね……
【気分転換の為だろうか、携帯端末を取り出すと、そっと建物の側へと寄って立ち止まり、画面に見入り始める】
【こうなってしまっては、この女性も風景の一部となってしまう。ごついバイザーを掛けていなければ、だが】
【――――どの物語も、今と言う時の中に、確かに存在している物である】
【もし変化が訪れるとしたら――――それはどの物語なのだろうか】
723 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/08(土) 21:43:41.29 ID:yzl6CErTo
【夜・路地裏深部】
【治安が悪い、といえばここだが、特に入り組んだ迷路の様な場所は格別である】
【今この瞬間も人が一人殺されていた。胸を鉤爪のような刃で貫かれ、壁に串刺しにされて息絶える】
【下手人はその武装を引き抜くと、血を払ってから硬質な音を立てて、武装を"収納"した】
三人目……だが彼も吐かなかった。仲間意識が強いっていうのは
どうも僕のイメージだけじゃあないらしいね。……弱ったな
【――下手人は、全身を装甲に包んでいた。少々鈍い色合いの、黄金の光沢を放つ装甲鎧だ】
【顔は無機質な仮面模様で覆われて見えず、素肌も認識できない。全身すっぽりと金属に覆われた姿は】
【何処か異世界の生き物のようであり、しかし聞こえる声で男性なのだと判断は出来るだろう】
【爪を収納した手首を何度か捻ると周囲を見回し、静寂に耳を立てる。目撃者は居なかったか、と】
【それと、ちなみに言うならば――被害者はこの場に似つかわしい身なりの、恐らくは海賊だった】
【バンダナ、毛皮を加工した鋲止めの服、そして足元に転がったシミター刀がその証だった】
724 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/08(土) 22:16:59.43 ID:rP1f7mm0o
>>722
【夜となり一層に煌めきを増す街並。その中を軽い足取りで歩む男の軍服は、一見して周囲から浮いたものであるだろう】
【然れど、ヘアゴムで一纏めにした長めの金髪に、爽やかな香水の香り。鼻歌混じりに歩く姿は繁華なる景色には似つかわしく】
【カツン、カツンとミリタリーブーツの足音は、着実にバイザーの彼女へと近付いて。そして、男の口が開かれる。】
――――ハーイ、お嬢さん。何だか落ち込んでるみたいに見えるんだけど、どうしたのかな?
もしかして、フラれちゃったとか?だったらさ、俺と遊びにいかない?
【―――まあ、俗に言うナンパである。場所柄、特段珍しい光景でもないハズなのだが、近くの人間の視線はそちらへと集まっていて】
【彼女の厳ついバイザーも一因であろうが、原因はもう一つ。それは、ウィンクを決めた男の胸元に光っていた】
この近くにイイ感じのバーとかあるんだけど……どうかな?
【――――――男の所属を示す、何処ぞの自警団のバッジである】
725 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga sage]:2014/11/08(土) 22:36:08.79 ID:XYPVNY2T0
>>724
……ん、まぁ良いか……――――?
【程なく、区切りがついた様子で画面から目を離し、端末を衣服のポケットにしまい込む女性】
【声を掛けられたのは、期せずしてそれとほぼ同じタイミングだった】
…………残念だけどお断り。そっちの方は間に合ってるって、ね
それに、そんな格好した相手と、おいそれと酒なんて飲む訳にはいかないでしょ?
【バイザーの側面に軽く手をやりながら、女性は声の主へと振り返り、その手を離す】
【何の事は無い軽薄な内容の声掛けと、その外見とのギャップに驚かないではなかったが】
【それでも、女性の返す答えは最初から決まっていた様に淀みなく、あっさりとした言葉でそれを断った】
【平坦な、感情の揺らぎの感じられない「なんてことは無い」と言う様子で。軽蔑や嫌悪感を乗せたそれと、どっちが辛いかは男によるだろうが……】
……そんな格好をしてるって事は、まだ職務中でしょ?
そんな状態で、女を酒に誘ったりなんかして、本当に大丈夫なのあんた?
職務怠慢だ、なんて言われるのって、そっちも面白くないんじゃない?
【制服に、所属を表すバッジ。流石にこれが普段着と言う事は無いだろう】
【一応、階級の低い人間ならあり得ない事もないが、だったらこんなにノリノリで香水などをつける事など出来ないはずで】
【つまるところ、女性は男を「サボり」と見做し、軽く鼻先で笑う様な態度を取って見せたのだった】
……警邏してるんだったら、もっとそれらしくした方が良いわと思うわよ……
「壁に耳あり障子に目あり」って、ね……
【そう言い残すと、女性はそのまま歩き始めてしまう。本人としては、この軽薄な会話をあしらおうと言う心算なのだろう】
【とは言え、その歩調は場から離れるにはやや遅い物で。むしろ男の反応を待っているとも取れる】
【もし、ナンパにかこつけた何らかの聞き込みなど、そうした用事があるのなら、このまま去ってしまうのも何だと、予防線を張っているのだろう】
726 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/08(土) 23:09:00.20 ID:rP1f7mm0o
>>725
【それはもうあっさりとした、淡白な彼女の返事。「つれないなぁ」なんて肩を竦めて笑う姿は、慣れている≠ニも見えて】
【フラれる事に慣れているのはどうなのか、というツッコミはこの際無しにするとしても、傷付いた様子は微塵もなく】
【日頃からよく、このような事をしているであろう事は、推測するに易いものであった】
怠慢、怠慢……っと。ああ、上のおっさん達によく言われてるぜ。
だけどさ、堅苦しいのばっかりがいい、って事もねーと思うんだよ、俺はさ。
だから、こういう俺みたいに話し掛けやすいイイ男が一人くらい――――って、まだ話の途中――!
【彼女がサボり≠ニ見なした己の態度を、寧ろこれがいいのだと言う開き直り。】
【得意げに話す姿はバカなのか何なのか、彼女の態度を気にしないどころか、歩き始めた事すら一瞬気付かず】
【彼女に追い付くべく、幾らか早足に歩き出しつつ、言葉を続けた】
わーったって、ちゃんと話せばいいんだろ?
まあその、何だ……最近この辺で妙なモノ≠ェ見付かってるらしくてさ。
それで、一人でいる、特に女の子に注意を呼びかけよう、ってやってるってわけだ。
【仕方なし、という態度は如何なものかとも思うが、話す内容は幾分かそれらしいもので】
【彼女の気を引くものかは別として、それが本題である、というのは確かであった】
727 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga sage]:2014/11/08(土) 23:23:18.28 ID:XYPVNY2T0
>>726
…………そんなんで何を守ろうとしてるのか、何が守れるって言うのかしら、ね
胸のバッジが泣いてるわよ……?
【背中越しに、先ほどより幾分冷ややかな感情の乗せられた言葉をポツリと口にする】
【怠慢の常習犯らしい事を、何故か誇らしげに語るその男に、女性はどうも呆れてしまったらしい】
【そんな様子では、所属を表すバッジが単なる見かけ倒しに堕してしまうぞ、と言う事を、やや辛辣な言葉で向けて】
……………………、ふう…………
【このまま本当に去ってしまおうか――――そんな考えが一瞬胸中をチラリと掠めた所で、ようやく改まった態度の男の言葉が背中越しに聞こえてくる】
【どうやら、単なるナンパでは終わらずに済みそうだと、思わず女性はため息を零していた】
……………………?
その、妙なモノ≠チて?
それだけじゃ、何に、どう注意すれば良いのか分からないよ
もっと詳しく教えて。どういう物で、なんで注意しなきゃいけないのかって、ね……?
【ようやく振り返り、再び男と対面しながら、女性は訝しげに口元を歪める】
【だが、確かに女性の興味は引いたらしい。浮かんでくる疑問を、率直に男へとぶつけた】
【注意を促されるなら、最低限それらの情報は必要なものだろう。賑やかな街の雰囲気にそぐわない真剣な表情で、女性はそれを聞きだそうとする】
【――――その目を完全に覆い隠しているそのバイザーが、鈍く輝きを跳ね返していた】
728 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/08(土) 23:54:09.97 ID:rP1f7mm0o
>>727
【ようやく足を止めてこちらを向いた彼女に、男もまた、吐息を一つ。】
【こちらの話に興味を示した姿に、フフン、と笑ってみるが――答えようと開いた口が言葉を紡ぐのには、数瞬を要した】
【どう言ったものか、という迷い。何を言えば良いか、という逡巡。そういったものが、見えただろうか】
ああ、その……何だ。まだ、ハッキリとこういう事件があった、っていう訳じゃないんだけど――
――――路地裏でな、マネキンが見付かったんだよ。バラバラにされたのが。
業者が不法に廃棄したものじゃあない。誰かが、わざわざぶっ壊したものだ。
それも一箇所だけじゃなく、色々な所でな。
【懐から出した情報端末、その画面に表示されるのは周辺地域の地図】
【その上に打たれた赤い点が、恐らくは発見された地点なのだろう。】
【それらの点はぐねぐねとした形ながら、大まかには一本のラインを描くように走りつつあって】
【ちょうどその先が、この繁華街の付近に至っているのであった】
単に趣味の悪いやつの遊びならいいんだが……人形に飽きて今度は本物に、なんてなったら困る。
何か目的があるのか、やったのは男か女か、能力者なのか無能力者なのか。そもそも警戒する必要はあるのか……
何の情報も無いし、目撃者もいない。だからこうして注意を促したりするしか出来ねえ――
――――って、こんなに話して良かったのか……?――まあいいか。
【語る表情は至って真剣、先ほどまでの軽薄そうな態度とは全くもって対照的に】
【まるでこの二人だけ別の空間にいるかのように、煌びやかな街に只ならぬ空気が生まれていた】
【――――のだが、最後の一言が全てを台無しにしていた】
729 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga sage]:2014/11/09(日) 00:18:45.24 ID:dI4YmnRS0
>>728
(……妙に戸惑ってるわね。遊びが過ぎてうろ覚え、なんて様子でも無い様だけど……)
【ワンテンポ遅れた口火に、どこか言葉の上でうろつき回った物言いに、女性はバイザーの奥で眉を潜める】
【何を戸惑っているのか――――その疑問が根を深くする前に、話は本題へと入っていった】
……壊されたマネキン……ね
【口の中で反芻させて自分の頭に叩きこみながら、示された端末の情報を覗きこむ】
【キュッと引き締められた口元が、女性の真剣さをそれとなく伝えていた】
……こんなに何回も……なるほど、そりゃ確かに何か事件性ありって事になるのも道理、ね
単に、性質の悪いストレス発散だって言うなら、こんなにハッキリと一方に移動する形で場所変えする必要もないんだし……
活動する場所の近くである事を隠したいって言うなら、もっと別な方角にも移動させるはずだし……
……確かにこれ、注意する必要がありそうね。現場に行き合わせにでもなったら、何が起こるか分かったものじゃないもの、ね……
【示された情報を、女性なりに分析しているのか、ぶつぶつと口中で呟きながらじっと画面に見入る】
【場所と言う情報だけでも、不可解な何かが起きている事は確かに分かるのだ】
【その危険性ともなれば、良くも悪くも未知数だが――――少なくとも、警戒するに越した事は無いと言うのは、間違いないだろう】
……まぁ、あなたたちとしては、特に分かっている事はない、と……
……まぁ、そうじゃなきゃ、そんな曖昧な言葉にはならないでしょうからね
……マネキンを使うって言うのは、相当にキてる様子ってのは確かに分かるわね
壊す事そのものが目的なら、ガラス板とか、もっとパッと爽快な素材はあるんだから
……わざわざ『人型』を選んでるのは、何か危ない理由はあるかも……
――――とにかく、諸々分かったわ。知り合いなんかにも、こっちの方に来るなら気をつけてって、伝えておく……
【女性としては、もっと情報を求めたがっている様子だったが、どうも男の方もこれ以上は分かりそうにないと言う様子は伝わったのだろう】
【それ以上追及しようとはせず、ただ自分の適当な『分析』を口にするだけに留めて】
【ともあれ、注意喚起の理由と意図は、ハッキリと了解された。女性は一度だけ、大きく頷いた】
――――――――……………………うん
……今日はもう用事も一区切りついたし、そんな事になってるなら、さっさと引っ込みましょうか、ね?
……てか、こんな事だったなら尚の事、ナンパなんかしてないでそれをちゃんと伝えた方がいいと思うわよ
一度引かれたら、取り合ってくれない可能性だって、低くは無いんだから、さ?
【わずかな空白を置いて、もう一度小さく頷くと、女性は肩をすくめてみせる】
【元々帰り道の途上だった女性からすれば、帰路を急ぐ理由が出来たと言う事なのだろうか】
【――――それはさておいて、女性は男とのファーストコンタクトにダメ出しをする】
【こうした真面目な注意喚起があるなら、尚の事ナンパなどしている場合ではないのだ、と】
/そろそろ限界が近いです。更に水曜まで来れる可能性が低いので、置きスレ移行かここで終了か、お任せしますー
730 :
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(チベット自治区)
[sage]:2014/11/09(日) 00:33:04.04 ID:HoQi8jw4o
【深き森、夜にそよぐ風は木々を揺らし月を見つめる鳥達は囁くように鳴いている】
【静謐な昏い昏い緑の中、天から見上げたならば一箇所だけぽかりと空いている箇所がある】
【それはほんの小さな物、清い水の集まる湖に満たない池だ】
――――――――……無理、か
【月明かりが僅かでも水底が覗ける程の透明度、合わせてどうやらそこまでは深くはない】
【ただ清いがままの水は「清浄」な因子を辺りへと滲ませている、一呼吸毎に活力が身体を包むだろう】
【そして或いはその対極に位置した者がいたならばここは毒の満ちた空間に違いなく……】
だけど木っ端な鍛冶屋に任せられる品でもないし
錬金術、んなの知らないっつーに……
【佇む人影に沿うのは罅の入った剣、透き通る白磁のような刀身は完全な状態ならばきっと美しく】
【だからこそ地に落ちた雷にも似た亀裂は痛々しく見える、一振りでもしたならば砕けてしまう】
【弱々しく「破邪」を宿す剣、それは羽根の折れた鳥のようにも見えて……】
【ならば剣の担い手は繰り人か】
【剣と同じような白髪、赤と紫白の異色の瞳、戦闘用の各種装具】
【戦いを生業とするその姿、表情はやはりというかくすんでおり】
【青年からしてみれば剣の性質と似たこの場所を頼って修復を試みたのだろう】
【だがため息から図るにそれは成し得ず、ただただ無念とばかりに刀身を撫でる】
【途切れがちに辺りへと漂う「破邪」の気質は狼煙のように立ち上っていた】
731 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 00:49:03.68 ID:4eCFkegPo
>>729
…………ふぅん――――――――
【こちらの提示した情報から、的確かつ速やかに繰り広げられる、彼女の分析。】
【その様に、小さく声が漏れた。面白そうに、少しばかり口角が持ち上がって】
―――ああ、伝えておいてくれると助かる。こっちの人数にも限りはあるから、さ……。
代わりと言っちゃ何だが、もし何か情報が出てから会う事があれば、その時にはまた、話せる範囲で教えてやるよ。
【そう告げて小さく笑うのは、情報を求める彼女の好奇心に対してか。】
【危険そうな物事に対し、ただ身を引くのではなく、よりその事を知ろうとする。】
【本来なら咎めるべきなのだろうが、殊この男においては、寧ろ楽しそうで】
―――へっ、ご忠告どーも。
だけど、どうにも堅苦しいのは苦手でね。ああいう軽いノリで入らねえと話しにくいのさ。
ま、引かれたらその時はその時。マジメなお仲間にでも助けを求めるさ。
それと、帰るなら途中まで送っていくぜ?酔っ払いとかチンピラに絡まれないように、な?
――――ああそうだ、まだ名乗ってなかったっけ。
俺はディハート・グリムジャック。自警団だけじゃなく、UTにも所属してる。
【帰路につく彼女に対し、男――ディハートは断られたとしても同道を申し出て】
【その途中、己の名を名乗ったなら、懐から一枚のトランプを取り出し、彼女に渡すだろう】
【そこには、彼の連絡先が書き込まれていて。別れる前に添える言葉は、「何かあったら連絡してくれ」との一言であった――――】
/では短いですがここで〆という事で!
/お相手ありがとうございましたー!
732 :
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(SSL)
[saga sage]:2014/11/09(日) 01:09:34.15 ID:dI4YmnRS0
>>731
――――って、こんな素人の考える事は、其方でもお見通しかしら、ね?
(……いけない、つい逸っちゃった。ペース飛ばし過ぎってね……気をつけないと、無駄な引っ掛かりを見せちゃう)
【興味の赴くままに――――そう言ってしまって良いほどに、女性は情報から見いだせる事を口にし続けていたが】
【余りやり過ぎても、良くは無いだろうと言う事を、男の様子からようやく思い出し、適当にお茶を濁した】
【――――別に隠す様な身分ではないのだが、それでもそれが無用なら、知らせる事もないのだ】
……その方が、こっちも色々助かるわ。より正確に、身を守る事も出来そうだし、ね?
とりあえず、顔見知りから色々伝えておくよ……あたし、こう見えても仲間内での情報発信源だから、さ
【そう言いながら、口元でニヤッと笑みを浮かべて見せる女性】
【なんだかんだで最初の様子から比べれば、笑顔を覗かせるのは良い兆候と言えるだろう】
……根っから、ねぇ……そう言うのって、スイッチ入るもんだと思うんだけど……
ま、そのお仲間にも苦労かけない様に、そんな状況はなるべく減らすのが得策だと思うよ?
(……あたしみたいに、大抵の男に興味無いタイプだと……なんて、こんな事わざわざ言う必要なんて、それこそ無いわ……)
【職務の上でもそうなのかと、思わず閉口仕掛ける女性だが、それでもとりあえずささやかな諫言は続けて】
【――――ファーストコンタクトの瞬間を思い出しながら、思わず自分の特殊さに心の中で苦笑した】
【まぁ、自分の様な事情では無くても、彼氏持ちの女性なども、こうした界隈では少なくは無いのだろうが……】
……まぁ、そこまで言うなら……身を守る位なら大丈夫だけど、ね……
――――え、『UNITED TRIGGER』に…………!?
…………なんだ、そうだったんだ…………
……あたしはアコーディオン。アコーディオン=キュリオス=グリーン……然程の事じゃないけど、セリーナさんとは一応の知り合いって、ね
【――――話す機会を逸してしまったが、自分自身とて腕に覚えはある能力者なのだが。それでも男――――ディハートの申し出は強く断る気にはならなかった】
【ところが、女性――――アコーディオンは、ディハートが『UNITED TRIGGER』の一員である事を知ると、あからさまな驚きの表情を見せる】
【既にセリーナ・ザ・キッドと面識があった事で、その事に対する驚きが強かったのだろう】
【ともあれ、アコーディオンはディハートを中途まで伴いながら、夜の街を後にする――――】
/乙でしたー!
733 :
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[sage saga]:2014/11/09(日) 02:29:11.46 ID:jAxFdm480
【曾て戦場とされていた地。今となっては只の野原となっており、土を掘り返せば偶に骨が見つかる事が名残とされる程度】
【そんな場所に佇む人物が一人。――――傍らには、魔物達の亡骸が転がっていて】
「お前等にも言葉が通じるなら話し合いで無駄に死ぬ事も無かっただろうが…………まあ、今更言っても遅いか
悪いが、空腹の連中に自分の身を差し出してまで満腹にさせる慈悲は俺には備わって無くてな
悪戯に苦痛を長引かせた訳でも無し、それで勘弁してくれ」
【そのどれもが首が切り落とされた以外に外傷は無く、青年の実力を示す事にもなろう】
【――――かといって、無傷で済んだ訳でも無く。腕を切りつけられたか、血が流れるけれど本人は気にした様子も無い】
【軽装の鎧、風貌からして軍人の様にも思えるか】
【外見から判断するに、歳は二十台の前半。蒼髪であり、暗い朱の双眸を持ったその人物】
【手にした剣の切っ先から滴る鮮血を振り払ったなら古びた布を巻き、腰に提げ】
「しかし、何だ…………流石に連日野宿ともなると疲労も蓄積するな……
もう少し歩いて宿でも探すか、その時間を惜しんで此処を今日の寝床とするか……いや、流石に此処は血生臭いな」
【特に建物だとかも無い此処は見通しが良い。故に、遠くからであっても青年の姿は容易に発見が可能で】
【――血の臭いに気付いてか、それともこの時間に居る事を不思議に思ってか。何であれもしも近づくのならば数瞬早く気付いた青年が視線を向けるけれど】
【とある大きな病院。小さな怪我から大きな怪我、果ては大病にも対処してくれると有名で】
【日々昼夜問わずに沢山の患者で賑わっている事だろう】
【其処に有る、数種類の自販機などが並んだ少しばかり豪華な待合室】
「…………暇なのです。あの馬鹿二人も何処に行ったか分からないのです」
【ぶすっと頬を膨らませ、足を悪くしているのか車椅子に座る一人の少女】
【汚れを知らない白銀の髪。何より特徴的なのは、額に生えるその角か】
【魔力を感じ取れる力があるならば、少女から強い“聖”の魔力を感じるであろうし、仮に無かったとしても何と無くその周囲だけ清んだ気配が漂っていることに気付くか】
【とは言え、本人はそんな聖人からは掛け離れた様子。抱く不満を隠す事もなければ、当然看護師達だって近寄ろうとはしない。故、今この場は少女以外の者は居らず】
「ふん。全く困ったものなのです。別にあの馬鹿二人がどうなった所で私の知った事では無いのです
そんな事よりもジュースを…………を……―――――
ん……んん…………―――――何なのですこのアホ自販機は!お前にお金を恵んでやろうとしている私を拒否するのです?!」
【キィキィと車椅子を自販機の前まで移動させたならば、お金を投入して】
【いざ、最上段にあるココアを購入しようと手を伸ばすが――――届かない。手をプルプルと振るわせながら伸ばそうと届かない】
【何度か挑戦するも、やはり届かない。終いには何とも理不尽な理由で自販機を叩き出す始末である】
【まるで子犬の如くガルルと唸りながら自販機を威嚇するする少女だが――――仕切りも何も無いこの待合室、外から丸見えであって】
【果たして一連の流れを見た者はどんな感想を抱くのだろうか】
【この少女は扱えないが、近くには踏み台代わりに使える椅子だって存在している。故、小さい者であろうが手を貸すことが出来るけれど】
734 :
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[saga]:2014/11/09(日) 02:45:34.27 ID:VKY+poS20
>>733
【黒いジャケット、青いジーンズ】【中はセーターの、青い髪のショート】
【外見から判断するに、成人してるかしてないか位の、それなりの女の子】
【見た所外傷が少女は見られない訳ですが、しかし精神病という訳でもないのですが】
【では何でこの少女が病院にいるかと言えば、とてつもないお人よしだったからで】
【公園で見つけた具合の悪そうな男の子を助けて、病院に運んで――親の感謝してる顔を見て、ぽっかりと満足な気持ちで待合室から出ようとしていた時でした】
「――っ!??」
【びょ、病院内って静かにしないといけないんじゃないの!?】
【そんな感想を思わず抱いて、びっくりと声の響く方向へと振り向けば、車椅子に座った女の子】
【額の角とか、見て驚く所がいっぱいあるのですが、何よりも少女が惹かれる所は、清んだ空気を放つ雰囲気】
【がん、がん、がんがん、がん――まあ、そんな雰囲気を感じる暇もなく、鳴り響く自販機セッション。そんなに叩いちゃ駄目だよと、慌てた様子で彼女は近づきました】
【声の様子から、何か――ジュースが欲しいのかな、何て思いながら、宥めるようにどうどう、と手を前方へ出して女の子を落ち着かせようとしながら】
【自販機の飲み物の欄を見て右から一つずつ指を指しながら、一個毎にこれ? と首を傾げながら、少女の顔を見て訪ねていきます】
735 :
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[sage saga]:2014/11/09(日) 02:58:47.64 ID:jAxFdm480
>>734
【懐かない子犬、とでも現すのが正確だろうか。少女が手を差し伸べようと近づいてきたにも関わらず、ガルルと唸ればその視線は睨むだかに等しくて】
【世間知らず。愛想が無い。初対面にも関わらずその反応なのだから大体の者はそんな感想を抱いても可笑しくは無く】
【今は取り込み中だから黙っていろ、とでも言うその刹那――――落ち着かせる様に前に出された手にキョトンとした表情を浮かべ】
【…………少女の為そうとしている事を理解したのだろう。自販機を這う指へと向けられる視線】
【首を傾げて問う度に違う違うと首を振るが――――上段の“ココア”に指の先が達した時】
「それ、それなのです!!私が欲しいのはそれなのです!!
そのココアが飲みたいのですよ!」
【今までとは打って変わった様子。その飲み物が欲しかった、と騒ぎ立て】
【お金は入っているのだから後はボタンを押すだけで目的の物が転がり落ちてくる事だろう】
【取りだして渡してやるならば其れも良し、少しからかうのならば其れも良し】
736 :
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[saga]:2014/11/09(日) 03:10:15.66 ID:VKY+poS20
>>735
【うん、うん、分かってるわかってる】
【と短く頷いて口に微笑みを浮かべます。初対面の人をからかう気概もなければその気もないのです】
【お金は入っているのかな……と思いながらボタンを押して、ピッと音をなれば】
「……お、おぉ……」
【何て間抜けな声を漏らします。お金が入ってて何で驚くのでしょうか】
【ご丁寧に下の取り出し口から取り出して、はい、と少女の手に握らせようとします】
【けれども、少女が先に行動すれば、この無口女に触らせる事もせず取る事もできます】
【献身的になるのは少女が生粋のお人よしだからで、悪気はないのです】
【故に相手がなつかない子犬でも、例え手を噛まれようとも離れる事はないでしょう】
【ですから、少女がココアを飲んでいる間も、そのまま近くに居てじぃ、と待っているでしょう】
【どうやら、近くに看護師がいないみたいですから】
737 :
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[sage saga]:2014/11/09(日) 03:27:46.08 ID:jAxFdm480
>>736
【代わり取り出し口から取って貰ったならば、その手を伸ばし】
【可愛げが無くともやはり欲していた物を手にした時は子供らしい笑みを浮かべ】
【――――礼が無かったのはこの少女の性格か。プルタブを開けて飲もうとした時……漸く、自分が見られている事に気付き】
「な、何なのです……。これは私のココアなのです。お前に分ける分は無いのですよ!」
【ジッと見られていては食べ辛いのと同じ事。其れだけ見られれば飲むことも難しく】
【これは自分の物、と主張するもやはり手助けして貰った事に対する恩も感じているのだろう】
【小さく唸りながらも少女と自分の手にしている其れとを交互に見遣って】
「変なヤツなのです。お前はまともに喋れないのですか。喉が渇いているなら私が奢ってやるのですよ
ふふん。誇り高きユニコーンの血を継ぐ私がお前に飲み物をあげるのだから感謝すると良いのです」
【直訳してしまえば欲しかった飲み物をくれたお礼に飲み物を奢らせて下さい、なのだが】
【素直で無い故に当然そんな事を口に出来る筈も無く、尊大な態度】
【袖を掴んだならば有無も言わさず自販機の前へと引っ張り、お金の投入】
【「さあ、どれでも好きな物を買うと良いのです」――――なんて得意げに言うけれど所詮はジュース】
【兎にも角にも、“買わない選択肢”は与えない事だけは確かであり】
【何か飲み物を買ったならば、「こっちで飲むのですよ」と言いつつ再度袖を引っ張って近くに備えられたテーブルまで連れて行くのだが】
738 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[saga]:2014/11/09(日) 03:44:31.48 ID:VKY+poS20
>>737
【単純に、ちゃんと飲めるだろうか、結構熱かったしなあ、みたいな】
【まあやっぱり世話焼きすぎなんじゃない? みたいな感情を抱いてじいと見ていたのだが】
「〜〜〜っ!!」
【ぶんぶんぶん、とまたしても手を前に出して必死に否定。違うよ、そんなことないよ】
【といっても、口を開かないで説明するので、何で傍にいるのかなんてわからないでしょうけれども、喋ればいいのにと思うのも必然かもしれません】
【ただ、呑み辛そうにしているのを見ると顔を反らして……ちらりと、見るのは、やっぱり額に生える角に視線が行ってしまうのです】
(……失礼、だよなぁ……)
【でも、何で角が生えてるんだろう、気になるなあ】
【なんかなんか、鬼みたいで、本の世界みたいで素敵! みたいなみたいな、何てわくわくした感情を残して】
【――結局視線は角の方へ行ってしまうのです。それはもうありありと目線がわかるくらいに】
【まあ見ているのは角ですから、ある意味では少女から目線を反らした事になる、なんて言い訳】
「っ!? 〜〜……っ! !!?」
【えぇ!? 要らないよ要らないよ、別に下心がある訳じゃないし】
【尊大な態度を取られても、そんなに気にはならなかったのですが、そう好意を更に大きなもので返されるとすっごく恐縮してしまうのです】
【首をぶんぶんと振りますが、ああ断れませんでした。お金が投入されてしまいました】
【……ちっちゃいレバーを引いて返金しようとも思ったのですが、断るのもまあ悪いかなって】
【とりあえず選んだのは、なんとなくココア。さてと掴んでプルタブを開けようとして、そのまま引っ張られると、うわっと表情を変えてそのまま引っ張られていくでしょう】
739 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 03:59:21.02 ID:jAxFdm480
>>738
【我が強い、或いは我が儘。其れが角を生やした少女の性格。自販機から購入を終えたなら満足そうに頷いて見せ】
【そのままテーブルへと引っ張って行けば、腕を一振り。――魔術、であろう。近くの椅子が浮遊してきたかと思えば丁度少女が腰を掛けやすい位置に止まり】
「それにしても、やはりお前は変なヤツなのです
話せないなら紙とペンでも持って歩けば良いのです。そうでもしないとお前は道に迷っても誰にも尋ねる事が出来ないのですよ
全く――――その癖、お前の考えて居る事は大体分かるのです」
【ズズ、とココアを啜った後の溜息】
【呆れが混じったか、その視線は所謂ジト目であって】
「お前も書物でユニコーンの存在位は知っているのでは無いのです?
つまりは、私はその血を継ぐ末裔なのです。ふふん、人間が見る事なんて滅多に無いのだから今の内可憐な私の姿を焼き付けておくと良いのですよ」
【先程まで己の角に注がれていた視線には気付いていたのだろう。告げられたのは、疑問に対する回答】
【始めに“聖”を感じ取る事が出来たならばその話が嘘で無い事も知れるだろうし――――まじまじと見ていたならば角が作り物で無い事も容易に理解出来るか】
【誇り高き種族、とは自称。薄い胸を張って得意げに言い放つ様は、とてもその様には思えないけれど】
「ゴーリェ・スパシーチェリ。其れがこの私の名前なのです
お前は――――……ふむ、紙か何かを用意した方が良いのです?」
【ココアを飲んで一息吐いた後、次に告げたのは自分の名】
【当然、相手の名を問おうとするが――――今まで言葉を発していない事を思い出せば、さて話せるのかと改めて疑問に思い】
【ならば紙が必要だろうか、と問うのだけれど】
740 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/09(日) 04:17:29.52 ID:VKY+poS20
>>739
【相手の魔術……のような一連の動作を見て、無口な女の子は思いました】
【やっぱりなって――雰囲気とか、なんだか清らかな感じ、と曖昧に考えてしまう訳ですが】
【少女が口を開けば、それも止めて相手の会話に集中します】
「……ぇ、あ、……」
【――ば、バレ、てた?】
【嘘嘘、見てないし、見てないし……何て少しの間自分に言い訳して否定するのですが】
【思い返せばガン見だったと、僅かに声を漏らして黙り、視線を下げて誤魔化すようにココアを飲み――】
「っ!? ち、ち……」
【熱い、です。熱いけど大丈夫かななんていっておいて、結局被害を食らうのは自分でした】
【すぐさま戻してふう、と息を整えます】
「――お、おぉー……!」
【あ、鬼より凄い……なんて思って、無口の女は感嘆の声を上げます】
【実際清らかだったし、魔術も使っていたし……だったら飛べるのかなあ、かなあとか思ったり】
【ふん、と自慢されれば、ぱちぱちぱち、と小さく拍手の歓迎を返す】
「……ラ、ラース……ラース・クィックテーロ……です」
【少女は無口なだけで、億劫なだけで喋れないという訳ではないのです】
【別に言葉は流暢ですし、凄い小さい声量という訳でもないでしょう。少しおずおずとした自信のない漢字ではあるのですが】
【つまり、喋れない訳じゃないですし、たどたどしい訳じゃなかったので、猶更不可解に思うのかもしれないが】
「え、えっと……」
【一度喋ったから吹っ切れたのか、それなりに言葉を零すようになりながら、友好の印友好の印】
【喋ってないから、何か勘違いさせてないかなとか思いつつ――すっと手を差し伸べてみる】
741 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/11/09(日) 04:32:29.84 ID:jAxFdm480
>>740
「――――……なら、お前はラースと呼ぶのです。私の事はチェリで良いのですよ」
【意外、だったのだろう。看護師でも呼んで適当に紙を持ってこさせようかと考えて居た最中にその声が耳を通ったのだから】
【自分の事は“チェリ”と略して構わないと告げながら何か考える様な仕草を見せて】
「ますます不思議なのです。お前はよっぽど言葉を使いたくないのか――――それとも言葉自体に制約でも付けているのです?
…………まあ深くは追求しないのですよ。精々勘違いさせない様……に…………?」
【何故、余り言葉を発しないのか。其れはまだ分からないけれど】
【何であれ強制する事でも無いかと考えれば今はそれ以上は踏み込まず】
【強いて言えば警告にも似た物。言葉を発さないならば相手の誤解を招かないようにだけ気を付けろと言おうとすれば――――丁度、手が差し伸べられて】
「……随分と馴れ馴れしいのです。お前は私が如何に高尚な存在か理解して居るのです?
――――今回は特別なのですよ。二度は無いと考えると良いのです」
【む、と頬を膨らませて怒った様子を見せるも、その握手には応じて】
【――――誤解の無い様記すならば、その時僅かに口角が上がっていた事が分かるか。本人に言った所で、絶対に認める事は無いのだが】
【さて、そんな時看護師がスパシーチェリを呼ぶ声が聞こえ――――ともなれば、別れもそろそろ近いけれど】
742 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/09(日) 04:46:23.60 ID:VKY+poS20
>>741
【うん、うん、と首を縦に振って、にへぇーとだらしなく頬を緩ませませます】
【まあ、見ての通りの性格なので友達何てあまりいません。まず喋りませんし】
【だからああ友達みたい、何て考えて思わず頬を緩ませます。表情に出易いのは不幸中の幸いではあるのでしょうけども】
「え、あ……」
【――た、確かに……相手はユニコーンという上位種なのです】
【そう思えば随分となれなれしい。舞い上がってしまったのだろうと思って、手をすぅっとひっこめようとして】
「……う、うん!うん!」
【口角が上がっていた気がする……とか、なんだかんだ言いながら握手してくれる様を見ると】
【ぶんぶんぶんぶん、それはもう喜びが顔に出てしまう位で、ラースが犬なら尻尾がぱたぱた揺れている事でしょう】
【表情もぱぁっと広がって嬉しそうに声まで漏らして相手の好意に120%くらいで答えてしまう始末です】
【――そこで、目の前の少女を呼ぶ声、名残惜しいけれども、と思いつつ】
【車椅子なのだから、何かあるのだろうと思い出し、すっと腕を引いて】
「――ま、またね! チェリ!」
【と、相変わらず嬉しそうな顔で見送ろうとするのです。ある意味低燃費少女】
743 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 04:54:42.31 ID:jAxFdm480
>>742
「……私が暇だった時に来れば、また相手をしてやるのです」
【キイキイと車椅子を漕いで行く中に「またね」と聞こえれば律儀に止まって】
【返した言葉はさよならでも何でも無かったけれど――――「また何時か」の意味が含められ】
【そのまま姿も消えれば、名残は手にしていたココア程度】
【然れど――――また何時か時が来れば会えるのだろう】
【少なくとも彼女の友好の印に応えたのだから、きっと友達の一人として数えてしまっても良い筈で】
/っと、時間も良い感じなでこの辺りで失礼します……!
/お相手、有り難う御座いました!お休みなさいませですよっ!
744 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/09(日) 04:57:48.77 ID:VKY+poS20
>>743
はい! こんな時間にロールしてくださってありがとうございました! とっても楽しかったです!
745 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 12:57:41.79 ID:hnaPzldHo
【夜・路地裏深部】
【治安が悪い、といえばここだが、特に入り組んだ迷路の様な場所は格別である】
【今この瞬間も人が一人殺されていた。胸を鉤爪のような刃で貫かれ、壁に串刺しにされて息絶える】
【下手人はその武装を引き抜くと、血を払ってから硬質な音を立てて、武装を"収納"した】
三人目……だが彼も吐かなかった。仲間意識が強いっていうのは
どうも僕のイメージだけじゃあないらしいね。……弱ったな
【――下手人は、全身を装甲に包んでいた。少々鈍い色合いの、黄金の光沢を放つ装甲鎧だ】
【顔は無機質な仮面模様で覆われて見えず、素肌も認識できない。全身すっぽりと金属に覆われた姿は】
【何処か異世界の生き物のようであり、しかし聞こえる声で男性なのだと判断は出来るだろう】
【爪を収納した手首を何度か捻ると周囲を見回し、静寂に耳を立てる。目撃者は居なかったか、と】
【それと、ちなみに言うならば――被害者はこの場に似つかわしい身なりの、恐らくは海賊だった】
【バンダナ、毛皮を加工した鋲止めの服、そして足元に転がったシミター刀がその証だった】
746 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 16:12:21.53 ID:jAxFdm480
>>745
「壁に耳あり障子に目あり……だったか?学も無い上に他国に興味を余り持たないから詳しくは分からんが…………
それにしても随分と奇妙な見た目だな。人間、と言うよりもゴーレムや機械兵――――魔物に見える
……取り込み中悪いな。別に邪魔をするつもりじゃあ無い――――が」
【カツカツ、と靴音を鳴らして現れたのは一人の青年】
【軽装の鎧を纏ったその風貌。雰囲気からして冒険者、よりも軍人だとかがピッタリだけれど】
【――――血の色や肉片、死体を見て取り乱さない程度には修羅場も潜っているのだろう。腰に提げた剣が使い込まれている所から、荒事に通じている事も解せる筈で】
【既に武器は仕舞われていた。ならば得物は何か、と亡骸を見遣れば背にまで達する傷】
【厄介事に出会ってしまったとばかりに溜息を吐いたなら、掌は剣の柄へと置かれて】
「…………まあ、何だ。既に三人殺し終えたお前が目撃者を全て殺す完璧主義者で無い事を祈るよ
俺は正義の徒でも無ければ悪の使いでも無くてね。世間にも疎いもんだから仲間割れかどうかすらも分からない
信じるか信じないかは任せるが…………其処を通してくれないか
生憎宿に泊まる金も無くてな――――どうせ一晩明かすなら目立たない所と思ったんだが」
【自分は自警団等に属す者では無い、とは言うが現場を目撃した事に変わりは無い】
【或いはそのまま通せば誰かかしらに先の出来事を広める事も否めなく――――無論、全ては“もしかしたら”の話だけれど】
【兎にも角にも、一定以上の距離を詰める事無くその場で告げたのは「其処を通してくれ」のみ】
【戦闘に発展する可能性も既に考慮しているのだろう。剣に手を添えてただ佇むだけの様に見える姿にも隙は少なく】
【向けた暗い朱の双眸は、相手の出方を窺うようで】
/もしまだいらっしゃいましたらー!
747 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 16:45:32.54 ID:hnaPzldHo
>>746
【警戒をしていたのだから、当然声や気配には気付いて、そちらを向く】
【単純な無表情とは違う金属の仮面が、まっすぐに青年を捉え】
【所作ごとにガチャ、という音を立てつつも要求を聞けば、一先ず武装を見せることはせず】
……魔物だ、なんて酷い言い草じゃないか。これでも僕は人間のつもりだよ
気付かない内にそうなっているとしても……生まれは、ヒトだ。
それで……通せ、だっけ?別にイイよ、キミは見た感じ"海賊"じゃないし
"SCARLET"や"自警団"でも無さそうだ。無理に敵対する理由も、其処には無い。
ただ一つだけ訪ねたいんだ、その海賊について……外洋に出るような連中、知ってるかい?
【道を開けるように壁によりかかり、邪魔な死体すら足で退け】
【そうしてから、装甲の男は通行料の代わりに、と質問をした】
【"外洋に出る海賊を知っているか"――殺した相手も海賊、となれば】
【何か理由があってそういう一味を付け狙っているのだろう。同業ではないはずだが】
【或いは青年が巷の噂に詳しいのであれば、パルヴィという女海賊の一団が】
【最近、外洋のある海域で"龍を見た"と騒いでいる――そんなことと、何処かで話が結びつくかも知れないし】
【また或いは、知らなければそれきりとも思える対応だ。いくらか気さくで、機械的ではないのだから】
【妙なことさえしなければ――? と、そう思わせる所も多々在って】
/気付くのが遅れて申し訳ないっ、ここに!
748 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 17:15:26.87 ID:jAxFdm480
>>747
「つもり、なのかそれとも歴とした人間なのか。…………いや――深く聞いた所で何か生む話でも無い、か
悪いな。それじゃ、失礼させて貰う――――」
【突如襲いかかる様な存在でも無い事が幸い。然れど、警戒を緩める事も無く】
【死体が退かされた所を確認したならそのまま通ろうとするが――――投げられた問いに脚を止め】
【恐らくは記憶を手繰っているのだろう。「ああ、そういえば」そんな言葉を頭に置いて】
「俺自身は陸の人間だから海賊については詳しくは知らない……が、前に酒場で知り合ったシスターが言ってたな
パルヴィだか何だかの女海賊と争った、だったか。酒を浮かせたり刃で斬り付けるらしいが、実際に見たわけじゃ無いからソイツについては分からん
生憎、船を見る事は出来なかったらしいから特徴らしい特徴は俺からは何とも言えないけどな
――――で、其処の海賊等で何処かで龍を見た何て言って居たと漁師のおっさん達から聞いた
詳しく聞く暇も無かったからソッチについてもそれ以上は分からないが…………
まあ、俺も男だ。実際に龍なんてのが居るなら一度狩ってみたいもんだけどな。――――それだけ大きいのを狩る事が出来れば楽しそうだと思わないか
実際にそいつ等に会う機会があればその内俺も龍の居場所を教えて貰って行こうかと思って所だ」
【実際にその海賊を目の当たりにした訳でも無く、聞いた話を伝えるだけ】
【女海賊についてと、その海賊達が騒いでいたその事だけを】
【――――龍については楽しそうだ、と付け加えて一呼吸分の間を置き】
「…………それで。踏み込むようで悪いが、なんで海賊に執着してるんだ
海賊同士の争いならもっと派手な物だと思ってたが――――身内でも殺されたか?
戦闘狂だとか楽しくて人殺しをしてる輩とも違うようだが」
【疑問に思ったのは海賊に執着している事。三人、との言葉が聞き間違えで無ければ。そして自分の考えが違っていなければ被害者は全て海賊であろうから】
【全ての者に襲いかかるわけでも無く、相手を限定しているとすれば――――何故か、と】
749 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 17:29:51.77 ID:hnaPzldHo
>>748
【あくまでも一般の人間が知る話。噂の大凡について知っている。】
【そういった内容の話を聞いた男の反応は、どことなく残念そうで】
【おそらく顔が見えればため息を吐いているのも見えただろう、そんな仕草をすると】
【壁に寄りかかったまま両腕を組んで、改めて青年に顔を向け】
……僕のこと、戦闘狂や快楽殺人者には見えないんだろう?
それなら同じような質問をするけど……僕が海賊に関係あるように見えるかい?
別に、恨みがあるわけじゃない。ただ強いていうなら、目撃者を消して回っている。
特定の海域で目撃された龍、目撃した海賊、それを一人ずつ殺す、僕……。
……まだこの件について踏み込みたいなら、生憎と通すわけにはいかなくなる。そういうお話さ
【"どうする?"と続けながら手首を捻ると、ちょうど手の甲を覆うようにして三本の刃が爪のように伸びる】
【鋭い金属音とギラつく色合いは、言葉にするまでもなく威嚇であった。しかし――】
……ただ、ここまで話してあくまでキミを殺す、と言わない理由が1つ。
キミはバカじゃない、そうだろう?自分の利にならないことはしなさそうだ
従うのは自分の理性的な欲求か、目上の者の命令にだけ……。
そういう見立てをしててね。見逃すには"口外しない"という点も、なんて……付け加える必要はないだろう?
【――まさか龍の守り手だとか、使者だとか。或いは何かしらの秘密はあるのだろうが】
【それを秘匿する側にしてはひどく寛大に思える、そういう言葉も続けたのだった】
【無論、嘘を吐くのも良いだろう。果たして騙し通せるかは、また別の問題だったが】
750 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 18:02:33.20 ID:jAxFdm480
>>749
「いや、どっちかと言えば海とは無縁にも思えるが…………だからこそ、だ
お宝財宝の在処を知られたく無い故に目撃者を殺し回るのは分かる
だが態々海と無縁なのに殺し回るなら…………龍について知られたくない、か。それともその龍に関係する事を暴かれる前の隠蔽か
少なくとも俺の知る限りでは目撃者とやらもその海賊だけらしいからな
だが――――その海賊を全て殺せば逆に噂を肯定する事にもなりそうじゃないか?
ましてや一気に全滅じゃあ無く一人また一人と減るなら尚更、な
尤も、その海賊が仲間達の顔を一人も覚えて居なければ何処にも知り合いが居ないとなれば話も別だろうが」
【――――得物が見えれば僅かに剣を抜いて】
【ただの威嚇だと判明した後も、剣が完全に収められる事は無く】
【その後続いた言葉には、暫しの思案。「全部言う通り、だが」――――後に続く言葉と共に、完全に剣を抜いて】
「海賊の全てが消えようと俺には関係の無い事。確かに利も無いから関わる事も無い、が
だからこそ金を積まれれば情報は売る。其処で死んでるヤツのお仲間が聞いてくれば高値で売り、また何処かの酒場で面白い話を聞かせろと言われれば情報屋にでも売り渡す。こう見えても今は一時的にフリーでな
――――何処に漏れようが俺に害が出る訳でも無い
……それに、龍については海賊よりもお前の方が数倍詳しそうだな
その龍自体に執着がある訳でも無いが、俺の異能にドラゴンが少し関わっててな――――ある程度の興味がある
さっきの呟きからして今夜はどうせ収穫も無かったんだろ?なら少し…………寝る前の運動に付き合えよ。面倒事の種を一つ消せると思えばちょっとは収穫にもなるだろう?」
【海賊が全滅した所でこの男には関係の無い――――だから、売れるモノは売る。軍に関係無く、自身の身が危うくなる様な其れで無いのならば】
【挑発でも無いけれど、僅かに笑って見せたならば視線は其方へと向けて】
【男が最初に攻める訳でも無い。故に今宵の目的を果たしたならばその場から消えても、追う事は無く】
751 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 18:17:13.57 ID:hnaPzldHo
>>750
……さて、それはどうかな?関係者が一人ひとりと死んでいけば
僕は、それは見せしめになると思う。"関わるものは全員死ぬ龍のお話"さ
海賊は公権力の敵だから、自警団もそうそう動きはしない。
……キミのような人間が妙な勇み足を踏まなければ、それで終わるんだ
けど、困ったね。情報を売り買いする人間は……生かしては、おけないよ?
【――言葉を言い切るが早いか、男は跳ねるように青年に跳びかかり】
【人間離れした、恐らくは装甲で強化された速度で接近を図ると】
【そのまま左腕の鉤爪で青年の胸部を串刺しにし、そのまま壁に叩きつけようとするだろう】
【特筆すべき点は2つ。早く、重いことだ。装甲は純粋な金属製ではないのだろう】
【鋼鉄製にしては妙に早すぎたし、もし攻撃を受ければ牛の突進を思わせる強烈さも兼ね備えていると分かるはず】
【しかしこういった攻撃の常として、直線的な動きだった。戦闘慣れしているなら回避は難しくないだろうし】
【その場合、男は青年への攻撃をそのまま進んだ先の壁に叩きこむこととなるわけだが】
【――レンガに腕が半ば食い込むほど、と記せば不足は無いか】
752 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 18:41:18.74 ID:jAxFdm480
>>751
「――――……勇み足でも何でも無い。ただちょっとした興味だ
そして悪いが…………部下を残したまま死ぬ気も無くて、なッッッ!!!」
【今の所注意べきは鉤爪。そしてその身体能力。見誤ったのはその攻撃の重さ】
【剣を横に構え、盾代わりとすれば其れを受け止めカウンターで返そうとしたがそれも叶わずそのまま壁へと追いやられる事となる】
【舌打ち一つすればそのままジリジリと押され、踵がレンガに着いた頃】
【切り替えさねばジリ貧。切っ先に胸部を抉られる事もあるかと考え】
【片足を件のレンガへと着ければ剣を握る腕に一層力が籠もり】
「…………重量級のそれじゃ無いと思えば見掛けに依らず困った奴だな
生憎この場面を生き延びてもそのお話とやらから生還した英雄になれそうも無いが――――
どうせだ、情報を売られるならその顔も見せとけッッ!!」
【要は壁を利用した踏み込み。手首を返して鉤爪の軌道を変えればそのまま仮面諸共顎の位置を砕くように振り上げられたのは剣の腹】
【浮き出た血管は注いだ力の程を示し――――仮にまともな人間がその攻撃を受ければ割れるだとかでは無く文字通り砕ける】
【下顎骨のみならず上顎まで達する其れだが…………接近戦、ともなれば両手に得物。それも手に着ける其れの方が手数も多い故に防いだりする事も可能か】
【或いは機動を活かして避ける事も出来ようが】
753 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 19:06:51.90 ID:bpxQ/Daao
>>752
【下方から振り上げられた剣は、吸い込まれるように装甲の仮面を叩き上げ】
【凄まじい衝撃音と、ビリビリと痺れるような感覚を青年の腕に伝えるだろう】
【――つまり、直撃だ。対応が間に合わなかったのを見ると、バネは有るようだが】
【動きのすべてが俊敏というわけではないのだろう。ぐら、と揺れた足でたたらを踏んで】
【改めて、仮面が青年を見る。顎の辺りが歪み、隙間からはポタポタと血が滴るものの――】
く、ッ……!流石はこの状況で吹っ掛けてくるだけはあるじゃないか……!
だが、お生憎だね。この鎧はそこらの見かけ倒しとは訳が違うのさ
今の一撃は堪えたけど――そうそう情報は、渡せないねッ…――!
【"ガシャン!"と左右の手首から鉤爪が収められ、別の武装へと素早く変形】
【左腕には小さなクロスボウ、右腕には小筒が出現し、それぞれ別の手段で反撃に移る】
【まずは、右。円筒から吐き出されるのは、まさに龍の息吹を思わせる火炎の放射であり】
【身を焼く焔に紛れる形で、クロスボウからはボルトが射出。その狙いは青年の頭部】
【つまり炎は目眩まし。十二分な威力を持ってはいたが、本命を受ければ骨をも貫かれかねなかった】
754 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 19:39:05.05 ID:jAxFdm480
>>753
「俺にとっては壊せるならそれで十分だ。どれだけ頑丈だろうが――――……
一回二回で駄目なら何十回も痛い目を見て貰うぞ?
……しかし、得物がガサ張らないとは随分と便利な鎧だな――ッ!!」
【大きく横に一閃。空気の層を作り出せば身を焦がされる事を最小限に抑え】
【反撃に転ずる最中、自身から向かっているが故に炎の壁より飛来した矢の存在に気付くのが遅れて】
【頭部への直撃を避けるべく顔を反らせるも――――矢尻は丁度左の目を抉る様な軌道で進み】
【片目が潰れた事は、炎が晴れた後に分かるか。尤も、矢が何処かしらを抉った事は漏れた呻きで分かるかもしれないが】
【顔の左半分から多量の出血。矢は刺さりはしなかったものの、目を開ける事は出来ず。或いは瞼も大きく切れている事からその下に収まる眼球の状態も察せ様が】
「…………ハッ……容赦が無いな。お陰で長い間共にしてた目玉が一つ駄目になったみたいだ
吹っ掛ける相手を間違ったかもしれないな……
だが――――俺の目玉一つ奪った事は高く付くぞ?」
【然れど、次第に流血も収まり始める。否、体内から溢れ出た血液が体表に出た途端に直ぐに蒸発している事が分かろう】
【気付いた頃には男の側に佇むの一匹の深紅のドラゴン。成体、では無いのだろうけれど――――人間よりも幾分巨大で】
【男が詠唱染みた何かを呟いたなら其れは姿を変え、男の腕を包む鎧の様なモノと化し】
【これより使えるのは片方の視界のみ。必然的に死角も増えるにも関わらず逃げないとなれば其れを埋めるだけの物か】
【静かに息を吸った、かと思えば―――――】
「オオオオオオオオォォォォォォォォッッ!!!!!!!」
【空気を揺るがすほどの咆哮。人一人、とは思えぬ程の声量】
【――――一気に疾走。一撃は腕を狙った横薙ぎと単純だが……何分、破壊力が先の比では無い】
【ドラゴンと男の力とが混じる其れは“叩き切る”、よりも“砕く”に等しくて】
【コンクリート壁をも容易く砕き其れでも勢いが衰えぬ一閃。剣の長さは標準の其れ故に、受けるのでは無く避ける事を考えればそのまま反撃に転ずる事も出来ようが――】
755 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 20:05:32.78 ID:hnaPzldHo
>>754
"人間の手で作った鎧"じゃあないからね……!
便利なのも当然さ。そしてその優秀さは……伝わったようで、何よりだよ
【炎が晴れると血の赤が目に入る。これ以上続ける理由もないと】
【両腕の武装を再度解除。元通りの黄金の装甲に変化する】
【が、ダメージはやはり大きい。滴った血の滴が、腕部装甲を鮮やかに汚し】
あぁ、殺し合いする相手を間違ったっていう意見、大いに同意するよ
キミは確かに強い。こと近接戦闘に限れば、鎧を着ても僕じゃ勝てないだろう
……だが、その関係を容易に覆せる事柄が2つ。
一つ目は僕が遠近を問わずに攻撃できたということ
そして二点目は…――僕もまた、キミのように能力者だということさ……!
【強大なドラゴンが眼前に出現し、それが青年の力に変わるのを目にしても】
【驚愕はしない、絶望もしない。むしろ金属の仮面は笑ったようにすら思え】
【――咆哮からの一閃は、不敵な黄金色の装甲を胴体で真っ二つに切り分ける】
【如何に強固でも、龍の一撃には敵わないか。断面からは真紅の血液が――流れ、出ない】
【そこから溢れるのはドロリとした別の液体。赤く、しかしわずかに油分の香り】
【"絵の具"――だろうか。体液の代わりに絵の具が溢れると、やがて全体像までもがどろりと溶けて】
【黄金の鎧は黄土の粘土へと変化して、ぐしゃりと赤と混じりながら大地に広がってゆき】
……僕の能力は、自らの創造物を現実世界に引きずり出すこと。
自身の姿を絵画にしておけば、任意のタイミングで"身代わり"に出来る
もっとも、一度使った作品は二度と生を受けることはないから……
その用意には少々、時間がかかるのが欠点だけどね…――さあ、もう十分だ。
キミには知りすぎた代償を払ってもらう。……片目だけじゃあ、不格好だろう?
【白刃が、青年の振るった線よりも更に下から迫る。片目で見れば、ふわりとした金の髪色と、碧眼】
【そして分断されかけた鉄仮面が見えることだろう――顔は、認識するには不十分な損壊であり】
【そして次に視界を埋めんとするのは、まさにその白刃、右腕の装甲が刃と化したものであり】
【狙いは勿論、その目そのものであった。左を矢で、そして右を刃で潰さんとする一閃だった】
【初撃のように振るって抜ける形ゆえに、この交錯を最後として距離ができることとなる、か――。】
756 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 20:40:06.54 ID:jAxFdm480
>>755
【血生臭い其れとは異なり、嗅ぎ慣れない臭い。――――美に関してはほど遠い人間だから、当然なのかも知れないけれど】
【それでも血では無いと知れれば十分。脳裏に過ぎるのは人外の存在だが…………それも異なるならばやはり異能か】
【鎧自体が其れでは無く、鎧も別な異能による産物ならば。やはり本体を叩かねばキリが無いかと考え】
【何であれ、先ずは目前の存在を消すまで。力はまだ十分】
【問題は、殺される前に殺しきれるか否か。多少の攻撃ならば喰らいつつも反撃出来るが、其れが体幹だとかになれば話も変わり】
「お喋りのしすぎは身を滅ぼすぞ?しかしこれまた面倒な能力だな…………
その鎧もお前の作った作品とやらなんだろ?全く、死にものぐるいで身体を鍛えた兵達が泣くな
……俺一人じゃ殺し切れそうも無い――けどな」
【攻撃を繰り出す瞬間を見せず、身代わりを出来ない刹那で攻撃出来れば良いのだが少なくとも自分は零の時間で攻撃する事は不可能】
【次に考えられるのは件の絵画を全て破壊する事だが――――これは、現実的では無い】
【今の状態では殺す事は不可能。ただ、先の言葉が本当だとすれば純粋な武力では自分に利があるか】
【無論、其の利を引き出すのは容易な事でもあるまい。気を失わせる事が出来れば、或いは――――否。先ず、本体に攻撃を当てなければ行けないのだから其れも難しいか】
「さっきも言った様に俺は死ぬつもりも無い。そして目玉のもう一つをくれてやる気も無いさ
不格好だろうが何だろうが一つ位は物を見る目を持ってた方が良いだろ?生憎、俺は心眼も備えていないからな
――――何よりお前が知りすぎた、と言う位には美味しい情報も揃ったみたいだ。…………其処で死ぬのは勿体ない
さっきの言葉、嘘じゃ無い事を祈るぞ」
【既に左の目は捨てている――右の目をも潰す為の一閃は剣での受け。…………同時に、ドラゴンの力を解放】
【男の身体を中心として辺りに“衝撃”を放つためそれ自体の殺傷能力は零に等しい。だが、背を向けて過ぎ去る形となれば――――】
【即ち、転倒ないし壁に叩き付ける事を目的としたのだろう。自分の考えがもし正しければ――――予想外の攻撃を加えればどうなるのか、と】
【其処に殺傷能力が加われば良かったのだが現状は其れが精一杯。抜き去る間際、目の代わりに深く斬られた頬】
【放った後にその痛みを認識したなら舌打ちをするも、今は処置をしている暇も無く】
【後は結果を見遣るだけだ。現状、確実なダメージを与える手段は無い――――防戦となる前に逃げ道だけは探す様に心がけ】
757 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 20:51:36.53 ID:hnaPzldHo
>>756
【交錯の瞬間に衝撃を放てば、ごく自然な事として体勢は崩れ】
【純粋に着地するだけであったのを、壁に叩き付けられる形で突っ込むこととなる】
【もっとも――流石に其処まで無様ではない。腕を壁に突き刺すようにし】
【更に両膝をも壁にぶつけて衝撃を殺せば、がらがらと瓦礫を払いながら】
【まっすぐに、装甲の男は立ってみせる。左目は碧眼、髪は柔らかな金髪――それは確定事項だった】
頬、か……惜しいね。やっぱり近距離での戦いじゃそっちが上みたいだ
まさかあの状態から剣で受けられるとは、正直思ってなかったよ
……とはいえボクの有利に変わりはない。
キミは目を失った。そして想像するに、能力にだって限界があるんじゃないかな
それだけ強烈な力を持つんだ……"ボクと同じ"でも無ければ、リミットがあるはずだ。
それと……この鎧は貰い物だ、とも言っておこうかな
ボクは美術は得意だけど、工作は苦手なんだ。機械や魔術なんて、特にね
【――隙は、多い。装甲の性能からするに、再度飛び掛かって攻撃することも出来るのだろうが】
【話の内容からしても、着ているのは普通の人間だ。そちらの耐久が追い付かないに違いなく】
【故に、踵を返して逃げるというのもあながち不可能とは思えない】
【むしろ「自分には限界が無い」とでも言うように、能力の底が知れない以上】
【何処かで確実なタイミングを見つけて場を退くのが最も良いと思われて】
【"シャキン"と両手に刃が握られた。ちょうど、海賊が使っていたのだろうシミターと同じ】
【曲刀的な形状の刃だった。両手に持って構える姿は、今にも飛びかかってきそうだった】
758 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 21:01:03.97 ID:JyVh7WbK0
【街中――どんぐりのたくさん植えられた公園、時刻は昼間すぎ】
【日曜日の午後は秋麗ないいお天気、公園のいたるところから上がる黄色い声、子供たちの遊ぶ声】
【ボールの飛び交う一角、葉っぱや石ころで家庭の卓上が再現される一角、広い公園の中にはさまざまな世界が作られて】
【そんな公園の、隅っこだった。どの輪にも入っていない女の子が、1人で、困り果てていたのは――】
えっへへ、いっぱい取れたのなの、持ってってお母さんに見せたら、きっと、喜んでくれるわ!
えっとね、あのね、コマとか作るでしょ、あとね、あとね、お人形にするでしょ、それで――――。
【世間体なんて気にせず持ち上げるスカート、たわんだ布地の中を見れば、なるほど、たくさんのどんぐりが溜められて】
【もし誰かが見ていたなら、木陰のほうで……しばらく、この女の子がどんぐり拾いに興じていたのを知っていたかもしれなくて】
【たくさんたくさん集めたどんぐり相手にいろいろ遊んでやろうと考えている様子の彼女は。やがて、ベンチのひとつにたどり着く】
【そこには、かわいいデザインのポシェットと、コンビニの袋が置いてあって――ポシェットからは、空のおやつの袋が飛び出し】
【コンビニで買ってきたおやつを食べてしまって、そこにどんぐりを集めて入れよう――そんな、魂胆だったらしいのだが】
【広げられているとはいえコンビニの袋はそんなに大きくない。対して、スカートで集めたどんぐりは】
【数も多いし、その行き先を器用に操れるような入れ物じゃない。即ち、入れようとしたところで何も期待できず】】
【まして、ベンチの高さにあわせて爪先立ちなんてしているから――大人から見れば、結果なんて、ひどく予想できたのだけど】
【分からなかったらしい女の子はその行為を続行する、即ち、】
【たくさんのどんぐりたちはあっちこっちに転げて飛び散って。いくらかは袋に入るけど、体感、1割か2割かそんなところ】
【「あー!」なんて声で慌ててしまうから、もっとあたりに飛び散るどんぐり。ころりころり、いろんな方向に転げていって――】
【くしゅっとした猫毛の女の子だ。クリーム色の淡い髪を、高い位置でツインテールに結う、リボン飾りで根っこを飾って】
【真夏の青空とよく似た色合いの丸く垂れた眼、右目の下には、毒々しい紫色で、蝶の刺青が刻まれていて】
【童話のお姫様をモチーフにした柄が描かれたワンピース、ふちにはふりふりにラメを乗せたフリルがあしらわれて】
【これまた童話めいた柄の入った靴下と、爪先の丸いおでこ靴。靴の後ろのところには、羽を模った皮の飾りがついていた】
【まだ1桁の年齢だと確信できるような見た目の子は。とりあえずすべてのどんぐりをどうにかしてしまうと】
【一粒も残さないみたいに、かき集めだす――だけど、あまりに広がってしまったから、四苦八苦しているらしい、ということ】
759 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 21:14:17.49 ID:jAxFdm480
>>757
「これでも何百人の部下を連れて斬込隊長を務めてるからな。同じ武器ならそうそう劣る気はしない
――――とは言え、劣勢所か死ぬ事を否定できないのは確かだ
俺の異能は自分の血を糧としててな、俺の身体に血がある内は尽きないが…………何分近接だけに特化していてな
……だが、使い方次第では色々と応用できる。お前にだって十分攻撃が届く位にはな――――覚悟しておけよ?」
【右手に文字通りの全ての力を収縮。一歩踏み出せば愚直に剣を用いた攻撃――――では、無く】
【その破壊をぶつけるのは地面。当然の如く粉塵が舞い上がり】
【其れ等を薙ぐようにすれば一気に相手へと粉塵が向かう事だろうか】
【大小の粒子が揃い目眩ましとしては上々。続け様に投擲されるのは幾本かの短刀】
【狙いを付けた物でも無いのだから全てがバラバラ】
【だが、其れで良い。其方に注意を向ける事が最大の目的なのだから】
【漸く粉塵が過ぎた頃、男の姿も無くなっている事か】
【存在するのはクレーターの様な何か、と“血痕”。入り組んだ所にでも逃げたか、多少探した所では見つからないであろう】
【――――それも、目眩ましが上手く働いていたら……だけれど】
760 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 21:25:55.61 ID:hnaPzldHo
>>759
なるほど、道理で強いわけだ。それに判断力も優れてる
是非ともこっち側に招きたいところだけど、ッ…――!!
【今まさに飛びかかる、攻撃が交わる。そう思うが故に】
【剣先が自身ではなく地面に向かい、そこから飛散する土砂を払いのけ】
【ちょうど先ほど自分がしたように追撃を受けると、大半の短刀は装甲が弾くものの】
【一本だけは露出していた額を切って、髪と瞼にパッと赤い華を咲かせ】
……逃げられた、かな。後を追う事はできるけど、きっと警戒されてるだろうし……。
いいさ、逃げなよ切込隊長さん。ボクも能力者相手は初めてで、ちょっと疲れた。
今日の所は帰って……消す対象をどれくらいまで広げるか、考えないとね…――。
【冷えきった路地裏でそう呟くと、装甲の男は一度海賊の死体を見遣ってから】
【青年が消えた方向とは逆の暗闇へ、軽やかに身を躍らせて、消えた】
【数日の後――海賊団のメンバーが更に数名消されたことが、紙面を飾るだろう】
/こんなところでしょうか、お疲れ様でした―!
761 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/09(日) 21:47:21.28 ID:jAxFdm480
>>760
【路地裏―――――先の場所から離れた其処。壁を背もたれ代わりに座る男の姿が在って】
「何とか逃げ切ったか――――……ったく、最初に退いておけば目も取られずに済んだか
流石に目玉を治すだけの物は持ち合わせて居ないからな…………一つで済んだだけ良しと考える他に無いな
…………今日は此処で寝るか。下手に動いてまた見つかったら笑い話にもならない
分かった事は自警団だ海賊だの知りたい奴等に教えればそれなりの金にはなるだろ」
【ドラゴンを消した今、血は自然と流れ。頬の方は洗えば良しとしても左目の方はどうにもならず】
【布袋から適当な包帯を見つけ出せば片目を覆うように巻くも、気休めの他ならない】
【隻眼にはなったが、命にまで及ばない考えればまだ幸運】
【戦闘での疲労を取るかの様にそのまま眠れば朝を迎える事となって――――】
【それから数日後。捨てられていた新聞を何と無しに拾って読んで見れば例の件】
【正義の徒でも無い。だから憎しみだとかは無いのだけれど…………チ、と一度舌打ちをした後に再び丸めて捨てたのは何故か】
【人よりも傷の治りが数倍早い身体。痛みも退いた左の目――開かなくなった其れが、ズキリと痛んだ気がして】
/ですねっ!長い時間お相手頂き、有り難う御座いましたっ!
762 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage saga]:2014/11/09(日) 21:49:36.82 ID:0dYyKGOKo
【路地裏】
【明滅する街灯に照らされた一角、そこで小指を立てて紅茶を啜る奇妙な青年の姿があった】
【妙なのはそのテーブルと椅子。不良らしき男がブリッジ状態でテーブルに、もう一人がうずくまった状態で椅子になっていた】
【良く見ればブリッジ状態の男の手足は相当な重みのあるだろう結晶で固められており、椅子の方も同様で】
……うん、やはり夜のお茶会は格別だねぇ……。何だかとっても、絶望的だ……♪
【緩く癖のついたプラチナブロンドの長髪、蜂蜜色の瞳、中世の王子もかくやという紫の派手な衣装姿】
【白皙の肌と整った容姿こそあれ、光景が光景だけに狂王子とも表現できそうな二十代半ばの青年】
【彼は紅茶のカップを微妙に震える腹のテーブルに置くと、くすりと子供のように微笑んでみせた】
悪いのはキミ達だからね? こんなか弱い僕を囲んで、端金をせびろうなんて……
この街には失望したよ。もっと華の都のような場所だと思っていたのになぁ……。
……でも、だからこそ。絶望的に品の悪いキミ達のような人間が映えるのかなぁ……美しい夜の街に……♪
【大仰に溜息をつくも、怪しく恍惚げな視線を憐れな獲物達に向け。長い脚を窮屈そうに組み替えれば】
【ティータイムの続きとばかりに、再びカップを手に取り。一々小指を立てて優雅に啜るのだった】
763 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 23:00:24.93 ID:tyAygVXIo
【酒場】
【休日を彩るのはアルコールの香り。それはフルボディかホップかピーティかなんてどうでもいい】
【賑やかだったその店内が、勢い良く蹴り開けられたドアの音で一瞬にして静まり返って注目される】
……ッハァ……クソッ。……いつも通りに、な?…オーラィ?
【背の高い、サングラスをかけた黒い髪の男。黒いスーツに黒いシャツ、白いネクタイという出で立ち】
【汗を額にじませて、拭う手には美しい模様が彫られた大口径のリボルバー式拳銃。客達はすぐにまた話し始めた】
【余計なことには関わらないほうが良いと、此処の人間は皆、知っている。男はカウンターで店主に話しかけた――――】
【一分も立たないうちにまた、来客が来る。静かに開けられたが店はまた静まって、注目される。こんなところでは見かけないような】
【お定まりの格好をした、お定まった二人組み。彼らも店主の元へ歩いて行って警察手帳を見せた】
『重要参考人を探してるんだ。…見てないか?この辺りで消えたんだ』
【店主は知らないとぶっきらぼうに言う。客達もわざとらしく無視して大きな声で話をする。刑事2人は怪訝な顔を見合わせたが】
【こんな所にいてられるかと言いたげなようにさっさと店を出て行った。直ぐに、店の裏からサングラスの男が現れる】
【余計なことには関わらない方がいいことを知っている。そして、何をしたら旨い酒が飲めるかも知っていた。】
サンキュー…助かったよ。あー、クソッタレ。……取り敢えず、ビール
【ポケットからタバコを取り出して、一つに火をつけると箱を投げ出してため息混じりの煙を長く吐き出した】
764 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/09(日) 23:14:42.82 ID:AXArXHjDO
>>763
【再びざわめきを取り戻した店内。その客席の一角から、彼に近寄る「常識はずれ」が、1人】
──なんだなんだ、ずいぶんと物騒じゃないか
お前、何かしたのか?
【それは、夜色の長髪に、夜色の深い瞳の少女だった。歳は18くらいだろうか】
【紺のロングコートをばさりと翻して歩き、口元に宿るのは勝気な笑み】
【そんな彼女の背には、布に包まれた刀剣らしきものが負われている】
【それは、まだまだあどけなさの残る相貌には似合わぬものだった】
【関われば面倒事になりそうなのは一目瞭然】
【しかし彼女は楽しそうに笑いながら、するりと男の横に腰かけた】
765 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/09(日) 23:39:24.09 ID:tyAygVXIo
>>764
……ん?そうだな……
【カウンタに肘を置いて、顔をそちらに向けなかったが、目で追ったんだろう。驚きもせずに話し始め】
【男は灰皿に火のついた煙草を置いて、店主が持ってきたぬるいビールに口をつける】
…スピードオーバーが幾つかと、銀行強盗が幾つか…後は…ああ、どっかの国の上院議員をぶん殴ったこともあったっけ
アイツは凄かったな…拉致って銃を突きつけてもいつまでも喋ってた。弁士としては一流だが…脱税と汚職も一流だった
【楽しそうに笑いながら、煙草を指の間で挟んで煙をくゆらせる。】
何か、頼みなよ。…此処は、飲むところなんだから。……っと、あー…あれだ。…そう、そうだ
あー…っと。この国はいくつから飲んでいいんだっけ?…まあ…そうだな…16未満はダメだ
でも、法律に中指立てて生きてるんだったら…飲んだほうがいいね
【指を鳴らして自分でルールを定めて、ルールを破るように誘う。飄々としているようで適当なやつだ】
766 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/09(日) 23:54:19.95 ID:AXArXHjDO
>>765
【男の語る言葉にひとつひとつ頷いていく、少女】
【きっと、相手が話している間は余計な口出しをしない主義なのだろう】
【──彼の言葉が終わり、改めて飲み物を勧められると、彼女はまた、にかりと笑う】
──うむ!そうだなっ
ここで話すだけではマスターに悪いからな!
マスター、シャーリーテンプルひとつ
確か……アルコールは入っていないだろう?
私の中では、お酒を飲めるのは二十歳から、だ
【ルールには、ルールを】
【彼自身が自分で定めたルールがあるように、彼女にも『自分のルール』というものがあるらしい】
【さらに──彼と違い、彼女は自分のルールを破ったりはしないようだ】
【彼女のドリンクがカウンターに置かれれば、呼吸を落ち着かせるようにこくりと、一口】
【ライムとレモンの香りが、夜の眠たい空気を、少しだけさらっていく】
【そして、相変わらず楽しげに笑ったまま、彼女は男へと向き直る】
……上院議員の件はすごいな!脱税も汚職もしていたやつをやっつけるだなんて、お前はいいヤツだ!
でも──でも、な
銀行強盗は、ダメだと思うぞ?
みんなが頑張って貯めたお金を盗むのは、悪いことだ
悪いことは、いけないんだぞ?
【──彼女が語るのは、幼さの見える理想の正義】
【子供のころに誰しもが抱える、絵本の中のヒーロー像】
【それを酒場に出入りできそうな年頃で語るこの少女の姿は──彼には、どう見えるだろうか】
767 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 00:29:39.41 ID:hWUpOxhzo
>>766
【サングラスを撫でるように指に挟んだ煙が静かに立ち上る】
…ん、まあ……そういう洒落たドリンクは知らないから…まあ、お好きな様に
……マスター作れんの?……あっ、そう……誰が頼むんだよ、こんなトコで
【冗談めかしく肩をすくめて笑って、黒いビールを男は美味そうでも、まずそうでも無く飲んで】
【煙草をまたこれも美味そうでもまずそうでも、ただ一、動作として彼は行う。それぐらい自然に】
あー……色々と、細かい話に成るんだが…ちゃんとしたデッカイ銀行ってのはペイオフってのがあるのさ
銀行が潰れても普通の奴は大丈夫で、金持ちがちょっとだけ損する……らしい。俺もよくわかんないけど…
…そもそも、銀行もちゃんとした…リーガルな金はあんまりなくって……狙い所は例えばマフィアの…とかを支店長がロンダリングを………
要は、悪者しか狙わない。それ以外は面倒だし
【幼気な彼女にこんな話をするのはどうかとも思うしと彼は話を切り上げる。こう書けば多少かっこ良くも見えるが】
【本当は説明がうまく出来なくてごっちゃになって面倒になったのでやめただけだ。体の良い言い訳が見つかってよかった】
…ま、でも…悪いことには変わりない。変わりないけど……色々、複雑だ
良いことだけして悪いやつをやっつけることは……難しいね。…それ無しでカノッサとは戦えないわけだろ?
【男は煙草を挟んだ指先で彼女の背負う刀剣らしきものを指す。横目で彼女の様子を見て】
アンタは…あれ?…自警団とか…そういうの?……あ、いや。深い意味はなくて
768 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 00:48:48.33 ID:AUqw9JoDO
>>767
【「銀行が──」「ペイオフ──」】
【折角してくれている説明なのだ。真面目に、聞かなくては──そう、思っているのだろう】
【グラスの中の色水をぴしゃりと踊らせて、うん、うんと話を聞く、少女】
……………、………、
──……、…………
【「リーガルな」ぴしゃり「マフィア──」ぱしゃり】
【ぴちゃん、ぱしゃん「──ロンダリングを」】
【真面目に聞けば聞くほど、少女の目が曇っていく。否、死んでいく】
【どう考えてもこの年の少女にこのような話は早すぎ──また、難しすぎた】
【「要は、悪者しか狙わない」】
【ぱちゃっ。ついにグラスから、少しばかり零れる、色水】
〜〜〜〜〜っ、っ、ッ!
つ、つまりお前はいいヤツなんだな!
あぁ、なんだよかった!普通の人が大丈夫なら、それでいいんだ!
【もう少し話が長引けば、間違いなく少女の頭からは煙が吹き出し】
【さらに折角のドリンクは机にご馳走する羽目になっていただろう】
【ごちゃごちゃになった頭を整理するかのようにぶんぶんと髪を踊らせ、ついでにだん!と立ち上がる】
そう、そうなんだ!
完全にいいことばっかりじゃ、みんなを幸せにはできない
でも、でも、な?
折角みんなを幸せにするには、出来るだけ悪いことはしない方がいいと思っている
みんなが幸せで、お前も幸せで、私も幸せ
それが理想なんだが──ふふん、中々やりがいがあることだよな!
ちなみに私は組織には属さない
旅人に近いな、うん
組織に入ると、どうしても社会が、政治が、効率が、ってなるだろう?
私には、そういうのは向いていないから
【──彼女がどうやって、彼女の正義を外に示すかは、まだわからない】
【ただ口振りからすれば、それは決して、簡単なことではないはずなのに】
【それなのに彼女は、「難しい」だなんて、絶対に言わなかった】
769 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 01:27:13.12 ID:hWUpOxhzo
>>768
いや、別に良い奴を狙うのは効率が悪いっつーかそもそも警備員なんかはみんな仕事してるだけだろうし
つーかいいやつはこんな事しないだろうし…あー……まあ…いい、か
【余計なことをして、警察にしょっぴかれることになっても困る。何となく腑に落ちないが】
【男はいつの間にか何本目かの煙草に火をつけてもう一杯ビールを頼む】
【こういう純粋な子の相手なんてのは慣れていないものでいつもより煙草のペースが早くなる】
……あー…うん。…君は合ってる。…正しい。まるっと全部が
【余計なことは彼は言わない。きっと本物の大人なら夢ばかり見るんじゃないと諭すだろうが】
【結局のところこれが1番の真理であるはずだと彼は思う。核心を突く理想は最も現実的な道のようで】
【何となく自分もアウトローな側からそういう何かしらの真理にアプローチしている…ようは自分も子供だから】
【大雑把な理想が、納得できて肯定できる。羨ましいほどに自由ってのを感じる】
まあ……でも、知り合いは居たほうが何かと得さ。……そうだな…UTとかならまあ…世話好きも多いし…
よし。腹減ったらUT行け。ドロボウのにーちゃんがそう言ったって言えば、大概のことは叶えてくれる
【泥棒なのに正義組織にコネクションがあることに色々と疑問点だが、指摘するとこれもまた少し面倒な話になる】
770 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 01:44:07.38 ID:AUqw9JoDO
>>769
【きっと、笑われるものだと思っていた】
【子供の夢とか、机上の空論とか、そんなことを言われるとばかり、思っていた】
【だけど返ってきたのは、完全な肯定──】
【さらには、思ってもみなかった、正義組織に関するコネクションまで彼は示してくれた】
【夜色の目を、いっぱいいっぱいに開く】
【彼がしたことは、それほどまでに、少女にとっては嬉しいことだった】
【理想を追うのは、大人であっても、難しい。だから】
──ありがとう。ありがとう、な!
ふふ、やっぱり嬉しいな。うん、元気が出る!
UTにもそのうち、行くだけ行ってみるな!
組織に入るつもりはないが、お前はいいやつだから、行ってみる!
本当に、ありがとう!
励まされたり、肯定されることはやっぱり少ないから嬉しい!
私はリーべ!リーべ・エスパス!
今日はお前に会えて、本当によかった!
【大きな声で紡いだ、叫んだ、「ありがとう」】
【それが、今の彼女にできる、精一杯のこと】
【ありがとう、と何度も言いながら、彼女は無邪気に笑う】
【放っておけば今にも踊りだしてしまいそうな彼女だったが──「ぼぉん」となる、酒場の時計】
【──あぁ、もう、こんな時間だ】
【最後に一度だけ、彼女は、リーべは男に握手を求める】
【それに応じようと、拒もうと、彼女はやっぱり楽しげに笑ってから酒場を後にする】
【勿論──彼が名乗り返せば、その名前を覚えることも、忘れない】
【「あぁ、本当に今日は、いい夜だった!」】
【「────ありがとう」】
【その言葉を、残し──ぎぃ、ばたん】
【夜の酒場の、小さく奇妙な客は、街へと消えていった】
/もういい感じの時間なので、短いですがこのあたりで!
/絡みありがとうございましたー!
771 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 15:30:25.63 ID:q85NUT2to
【教会】
【夜の教会は既に人はいなかった。いるのはここの神父だけ】
【神父――ディックは教卓に突っ伏していた】
【昼の間に多くの人の悩みを聞き、解決し、喝を入れ、慰め、その他色々なことをしたためもう疲労困憊状態】
【今日はもう働きたくない、そんな感じだ】
こんだけ働いて寄付金はこれっぽっち……商売上がったりだぜぇ……
【普通の仕事と違って神父をやってどれだけ人の役に立ったところで稼ぎは少ない】
【その割に慈善事業を求められるせいで出費は多い】
【ディックの頭の中では家計簿的数字がぐるぐると回って頭を埋め尽くしていた!!】
772 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 15:34:18.80 ID:alHdJYWB0
>>771
/絡んでもよかですか!
773 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 15:40:36.23 ID:q85NUT2to
>>772
//もちろんでございます!
774 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 15:53:39.83 ID:alHdJYWB0
>>773
/やったー!ありがとうございます!
【―――ぽつ、ぽつぽつ。先程までは弱い霧雨であった筈のそれが、今になって確かな質量を持ち始める。】
【小さな水滴がその"神聖なる場所"の外壁にも付着し始めた頃、一人の女がしかめ面を携えて現れたのだった。】
【見上げたその建物の正面玄関には、よく目立つとは言い難い、シンプルなデザインの十字架が一つ、モニュメントとして彫り込まれて。】
……夜だし、もう周りに人もいない、よね。
【―――"其処"がどういった目的の場所であるのかを、如実に物語っていた。】
【大きな大きな玄関におそるおそる手をかけると、力を込めてぐい、と押し開けていく。】
【すると中から漏れてきた暖かい空気と、ステンドグラスから差し込んだ綺麗な光が、彼女を出迎えた。】
【―――教会。普段、全く来る事のない場所であるだけに、女はなれない雰囲気に身を振るわせた。】
【女の名はセリーナ・ザ・"キッド"、UNITED TRIGGERという正義の組織を率いる今や有名人となった人物の一人。】
【秋に備えていつものガンマンらしい格好の上に、防寒用に着込んだマントを取り去ると、深く息を吐き出した―――。】
……、あの〜……えぇっ、と……ざ、懺悔! 懺悔の場所って何処ですかね?
ていうか、―――そういうのって、……教会で合ってる、よね……?
【珍しい客、と言えば珍しい客なのだろうか。】
【正義組織の人間が、教会に顔を出すだけでも怪しいと言うのに、それに加えて彼女の口から出てきた言葉は】
【『懺悔』の二文字―――これは一体どういうことだろうか。マントも防寒と言うよりはむしろ、忍ぶ為の物に思えるほど。】
【―――普段の堂々とした態度とは少し変って、セリーナは心細げに、神父の姿をキョロキョロと探した。】
775 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 16:03:51.74 ID:q85NUT2to
>>774
神の家へようこそ、懺悔ならばそちらでどうぞ
【人が入ってきた瞬間、人の良さそうな笑顔にぱっと切り替わってその人を出迎える……営業スマイルだ】
【神父が指差した先には茶色の大きな箱状の個室――懺悔室がある。扉は二つ、片側に入れということだ】
【一方で、ディックの心中は穏やかでなかった】
【ナンバーズではないが、カノッサの一員である彼の元に“あの”セリーナがやってきたことは不幸以外の何者でもない。ただでさえ疲れているというのに!】
【がしかし、まだぎりぎり営業時間中な上、今の彼は神父だ。神父である時間中はそのように振る舞うと心に決めている以上、追い返すこともできなかった……】
【営業スマイルにも、冷や汗が伝っている】
【なおディックの身長は150前後な上、あまり大人びた顔つきではないのでよく少年に見間違われる】
776 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 16:15:18.38 ID:alHdJYWB0
>>775
【リチャードというその神父から声がかかった時にも、セリーナは多少なり驚いた様子だった。】
【そっと息をする様に現れた為、というのも勿論あるが、一番は彼の見た目が若々しかったというのがその理由だろう。】
【一般的に神父といえば、その単語の後に「さん」という敬称が付いても可笑しくないくらい、高齢な人間を思い浮かべるもの。】
【―――若い。ただ単純に、そう思うだけなら良かったのだが。セリーナのそれは、若干の疑いに変わっていく。】
あ―――っと。あの、貴方が……神父、"さん"? あはは、その―――かなり、お若いと言うか―――……
あ、いえ! えっと、決して"バカ"にしているとか、そういうわけでは無いんですけど……ほ、本当に、神父さん?
【もしかしたら。彼は神父と言うよりもむしろ、この付近に住んでいる子供か何かで。】
【たまたま神父さんが外へ出ているこの一時を狙って、神父服を着てイタズラしているんではないか、とか。 】
【もしくは奥で神父さんは縄で"縛られており"、口はガムテープで塞がれて、そして彼は教会を襲う悪人だった―――とか。】
【なまじ、正義の組織という場所に所属している事もあってか、この目の前に居る少年を不思議そうに見つめる。】
【だが少年からすれば、こんな賞金稼ぎの有名人に妙な疑いをかけられているというだけでも、大変に腹立たしい事だろう。】
神父さんっていうと、アタシもあんまり教会に来るタイプの人間じゃないですから、詳しくは無いんですけど……、
その、基本的にはアタシよりも年上の人が多いイメージっていうんですかね、もしかして今は不在、とか?』
【―――何故ならその疑いの目は半分正解、半分不正解と微妙に的を得ていたからだ。】
【カノッサに所属する少年。勿論、セリーナはそこまで理解していないが、疑い、疑われ、というこの二人の関係は】
【単なる懺悔の時間であった筈が、お互いの腹を探り合うという"懐疑"の時間へと変化していた……。】
777 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 16:20:47.94 ID:alHdJYWB0
/おっわああああなんか読み返したら読んでたマンガのキャラの名前とごっちゃになってた!
>>775
ディックさんです、ごめんなさい><
778 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 16:28:43.02 ID:q85NUT2to
>>776
【なに疑ってやがるんだ死ね。あとリチャードって誰だよ間違えてんじゃねえ。ディックは喉までこの文章が出てきた】
【これがもし正義の味方でなければ腹に一発、頭に一発、仕事疲れの八つ当たりも込めて殴り飛ばした上で教会からたたき出すのに、とさえ思った】
【だが相手は正義の味方でしかもセリーナ。自分は今はただの神父、やってはいけないのだ】
は、はは、よく言われます、ねぇ……私も、もっと、鍛錬を積まねばなりませんね……はは……
【今はこういって温和に流すことしかできない。7割以上苦笑いになってしまっているが】
【さしものディックもまだ自分が悪人かもという疑いをかけられている、とは考えていなかった】
【というのもこの質問があまりにも多いからだ、彼にとってはこの部分も不幸である】
//誰かと思ったwwww
//いいんですよ、お気になさらず!
779 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 16:46:27.50 ID:alHdJYWB0
>>778
【セリーナに彼の気苦労―――というか、取り越し苦労は理解できない、】
【尤も、疑うセリーナは勿論だが、疑われて困るような事情―――カノッサに属しているというようなそれを】
【隠し持っている彼にも原因はあるのだが、それはこれ、これはこれだ。このバカ女が変な勘を働かせたタイミングが悪かった。】
【もし二年前のセリーナであれば、全くもって知名度も無かったが故に、この少年と】
【殴り合い小競り合いに発達していたのは間違いないだろう。だが、今や互いに"神父"と"正義の味方"だ。】
【過度に干渉しあえる時分を過ぎて、社会通念上の"仕事"と言う物に就いた彼等は、殴り合いを避ける方向へと進んでいった。】
【―――ただ、一言添えるなら。セリーナは相手の、半ば青筋立てながらキレ気味に繋いだ言葉を聴いて。】
あ、わわわわ! あいや、全然その、疑ってるわけじゃないんですよ!
むしろ若いのに凄いなあって感動したっていうか、あの、その……ご、ごめんなさい。
【―――まず最初の懺悔。謝罪。まだ懺悔室に着いても居ないと言うのに……】
【まあ、銃を握っておらず、敵と相対していないセリーナ・ザ・"キッド"など……大抵、こんな物だった。】
【さて、セリーナは被っていた帽子、年季の入ったテンガロン・ハットを取り去ると、一礼してから懺悔室へと入っていく。】
……し、失礼します。えっと、あの、神父さん! じ、じつはアタシ、懺悔したい事があるんですけど―――
その前に、まずさっきの事を懺悔した方がいいですよね?
すいません、本当に失礼な事を……!!
【本人としては、本当に失礼だと感じたから何度も謝っていたの、だが。相手からすれば神経を肴でされているような状況。】
【もうむしろ、本題に入るよう促した方がいいだろう。じゃないと、この女ほんとうにずっと謝っている可能性も―――いや、おかしい。】
【話に聞くこのセリーナという女、もう少し神経に毛が生えているような野太い女ではなかったか。今日は妙に、大人しい。】
【というか、弱気なのだろうか。やはり懺悔に来るほど、彼女もまた疚しい何かを抱えているという事か。】
780 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 17:01:08.33 ID:q85NUT2to
>>779
【謝るぐらいなら最初から言うな、失礼を通り越してもはや挑戦だ先に神の御許に送るぞ、疲れてるんだからそもそも来るな、だいたい――】
【言いたいことは次から次へと浮かんでむしろちょっと口から出そうだったが……】
いえ、いいのですよ、間違いは誰にでもあるのですから
【温和に温和を重ねたような笑顔で応対。さっきとは違って今度は完璧な営業スマイル。青筋も冷や汗もない】
【もちろん心の中では、どれどんな懺悔なのか楽しみだどうしてくれよう、と邪念が渦巻いているが少しも表に出さないのは修行のたまものである】
さ、こちらへ……
【相手に入るよう促してからまず自分が先に懺悔室に入る】
【セリーナが入る部屋には簡単な椅子と、何故か神父側との間にある壁には鏡が。通常懺悔室は壁で仕切られ相手の顔は見えないようになっているのだが、これはマジックミラーで、つまりディックからは見えるようになっている】
【なお、神父側の椅子は立派なソファになっている。何せ相手の愚痴だかなんだかよく分からない話を何時間も聞くのだからこっちは楽できないとあまりに辛い、という理由だ】
781 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 17:06:47.34 ID:EKWAlGLzO
使われてねェー駅がこんな落ち着くとはな…… 、
【雑草が生え錆が生えた鉄の線路、プラットホームのコンクリートはひび割れて草が伸びている】
【自然に帰化しているという表現が相応しい、廃駅】
【線路は寂れた商店街に伸びて、その線路上を当然のように人が往来している】
【悪も正義もない、ただただ平穏の場末──】
【緋色の髪を持つ180cmほどの長身の男が、使われていない列車の頭に座って黄昏ていた。】
782 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 17:19:19.03 ID:alHdJYWB0
>>780
【―――ああ、彼はなんと敬虔なクリスチャンであろうか!!】
【腹の中を割ったら黒い液体が8000cc程垂れ流しになりそうであったが。】
【それはともかくとして、セリーナの失礼な態度にも柔和な対応。オトナだ。大人である……!】
―――す、すみませんでした……、
と、とにかくお邪魔します!
【懺悔室の中へゆっくりと足を踏み入れていく。すると、目の前に広がるのは不思議な光景だ。】
【通常、懺悔室と言えば薄暗い中で相手の顔もよく見えず、いやむしろ互いに"見えない"状態で懺悔するのが一般的。】
【しかしセリーナの目の前には立派な鏡と対照的にしょっぱい作りの椅子がひとつ。怪しい。非常に怪しい。怪しいのだが―――。】
(……鏡……珍しいな。いやいや、)
(でもアタシが教会の事あんまり知らないのもある、よね。うん、多分そうだ!)
【ここで、全く心神深くなかった彼女の性格が災いした。マジックミラー、職業上見慣れた存在なのは確かだが】
【通常のものと見分けるには注意深く見つめる必要があるし、そもそも服を脱いだりする訳でもないし―――問題あるまい。】
【動揺していたのも勿論有るのだが、セリーナは深くは考えずに、椅子に座って。鏡に映った自分のちょっと疲れた顔を、見つめた。】
【そして、おもむろに言葉を紡ぎだしていく。】
―――……それで、実はですね。あの、アタシ教会ってあんまり来た事が無くて。
懺悔の内容って、"どんな"物でも良かったんですよね?
ただ―――……うぅ、緊張しますね、こういうのって。
【この女が口ごもる。よく知る人間からは想像もつかない事だが、余程大きな罪を抱えていると言うのだろうか。】
【だが、続いて彼女の口から放たれた言葉は、ある意味で想像を絶する物であった。】
あの―――……アタシ、実は昨日ですね。偶々なんですよ?本当に偶々なんですけど―――……、、
―――……駅で賞金首を追っかけている時に、ちっちゃい"袋"を見つけまして……
それで、中身を見たんですけど、、その。……数にして、500万くらい、だったかな。
……入ってたんですよ、札束が……。
【―――500。途方も無い数字。正直驚くしかない数字だ。しかもそれを、偶々、追跡中に拾ったと言う奇跡的な話。】
あいや、もちろん直ぐに警察に届けましたよ!? そりゃ、今のアタシは立場もあって―――
っと、ごめんなさい。まだ自己紹介もして無かったですよね。アタシ、セリーナ・ザ・"キッド"って言って
今風の国で賞金稼ぎしながら正義の組織を率いているんですけど……、要は悪い事は絶対にしないって決めているので、、
だから、すぐにその袋も警察に届けはしたんですけども……本当のことを話すと、自分の心の奥底には、
その金額で組織に新しい武器を買う事も、食糧を買い込む事も、施設の強化を施す事も出来るなあ、なんて
考えてしまってた部分も会って―――……というか、いつもそうなんですアタシ!
お金、お金、お金ばっかりで……!
【要約するとただの自慢か。】
【本人は心の底から生活態度を改めたいと思っているのかもしれないが。全く、うざったい話だろう……。】
783 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 17:23:12.75 ID:EKWAlGLzO
>>781
ですが、あんまり上手ではないんで短文でお願いします
784 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 17:39:49.80 ID:q85NUT2to
>>782
【懺悔室の中のディックは――ふんぞり返っていた。肘かけを使って頬杖をつき、太ももの上に足首を乗せて……そしてもう完全に苛ついている顔だ】
【マジックミラーからはしっかりと相手の姿が丸見え。胸のでかさが分かることだけが多少気を紛らわせてくれる】
【少しして、相手の声が聞こえ始めた……】
【500万を拾ったという話、ディックからすればうらやましい話に――聞こえなかった】
【道ばたにある金は彼ならいつでも拾う。むしろ死体からだって漁るときもある】
【だが道ばたにある“大金”なら話は別だ。それは常に目で見える額面以上の厄介事を呼び込んでくる】
【カノッサの構成員であり、なおかつ実は悪どい商売をやっていることもありそのあたりのことには敏感だった】
【問題は――その先だった】
【そう、金のことばかり考えている、という部分だった】
【隣の部屋でディックは頬杖をついたまま眉をひそめていた。言ってることが全く分からないからだ】
【大金を目にしたとき、それを手に入れることを考え、更に使うことを考える……うん、普通だ。自分でもそうする。一体こいつは何を悩んでるんだ――そんな疑問さえ浮かんでいた】
【とはいえまだ続きもありそうだし、基本的に懺悔室にいる間は神父側は一言も話さない。なので黙っていることにした……】
785 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 17:43:06.59 ID:AUqw9JoDO
>>781
【たった1人の静寂の時間。その空気は、唐突に犯される】
──おい、大丈夫か?
もしかして、具合でも悪いのか?
【話しかけてきたのは、夜色の長髪に、夜色の深い瞳の少女だった。歳は18くらいだろうか】
【紺のロングコートを身に纏い、背には布に包まれた刀剣らしきものが負われている】
【大方、たまたま外を通りかかって男を見つけ】
【もしかして、とお節介な気持ちで話しかけたのだろう】
//まだいらっしゃいますか?
786 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 17:56:27.47 ID:EKWAlGLzO
>>785
寛いでるだけだ。お前も来るか? 気持ちいーぞォ。
ちょっと虫がいるけど──こういうのを平和ッつゥーんだろなぁ。
【ぼんやりと空を眺めながら、一瞥することもなく答える。】
787 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/10(月) 18:02:50.38 ID:AUqw9JoDO
>>786
……平和、平和か。
うん、いいな。私はこういうのは好きだ
【少女はそう言ってふふ、と笑った】
【そして遠慮することなく列車に乗り込むと、ぺたんと彼の横に座り、彼と同じポーズを、とった】
──うん、気持ちいい
……世界中にこんな場所がたくさんあれば、
今のお前みたいに、この空気みたいに、みんな、幸せな気分になれる、だろうか?
【──返事がくるのは、あまり期待していなかった】
【ただあるのは、何か言ってくれるといいな、という淡い希望だけ】
788 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 18:08:06.80 ID:EKWAlGLzO
>>787
──無理なんじゃねェーかなぁ。
俺がここを気持ちいいと感じるように、ここを気持ちよくないと感じるやつがいるだろう?
【ンン、と背伸びをする】
そうすっとソイツは幸せになれないことになる…。
789 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 18:09:08.26 ID:EKWAlGLzO
>>788
ミス、幸せな気分に、です
790 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 18:13:30.24 ID:AUqw9JoDO
>>788
【あぁ、と少女は思わず口に出す】
【視線は黄昏の空に向けたままだったけれど、確かに思考は、彼の言葉にあった】
……そうか、そうだな
この列車が好きなやつと、動いてる列車が好きなやつと……
まだまだ、たくさん、好きとか嫌いが、あるもの、な
【「平和とか、幸せっていろいろだな」】
【──それだけ言うと、少女は少し反省気味に、眉尻を下げる】
あぁ、すまないな
折角、こうしているのに、堅苦しい話をしてしまった
791 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 18:16:23.47 ID:EKWAlGLzO
>>790
気にすんな。──例えばお前が今、こんなちょっとしたことで反省する傍らで
自分のために他人を陥れて平気な顔をしてるやつがいるんだぜ。
アホらしくなってくるだろ。
空でも眺めてた方が気が楽になる──こんな場所にいるときだけは……。
792 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 18:19:47.27 ID:hWUpOxhzo
>>770
【この世界は大いなる運命と意志の相互作用で出来ていると思うなら】
【その運命に逆らい、自分以外の意志を退けて自らを通すことは難しい】
【それが出来る強さというものが純粋な意志で皆が諦めたものなのだろう】
……そうかい。…なら、いいけど
ああ…そうそう、UTはあの……金髪のねーちゃんは気をつけろよ。…多分話がややっこしくなる
たまにいる赤い髪のねーちゃんは賢いから、多分大丈夫だ
【会話のキャッチボールをイメージして、近いタイプをくっつけた場合、良い時と悪い時がある】
【簡単に言うとどちらかがツッコミ役、聞き役にならないとにっちもさっちもいかない事が多い】
ああ……俺は……あー……まあ、いいか。似たような奴も居ないだろうし
まあ…その……なんだ。…気をつけて
【流されるまま握手を交わし、突風のように帰っていく彼女をなんとなしに自分の肩越しに見て】
【見えなくなったのを確認すると、気恥ずかしそうに苦笑いを浮かべて】
なあ、マスター。…あんなんで良かったかな?…まあね。女の相手をするときもこんな感じだよ
……そうかもな。前は上手く行ったけど、今頃愛想をつかされててもおかしかないね
【男はモルトをストレートで頼む。慣れないことをするとどうにも落ち着かない…】
/最後の最後ですみません。 これで〆とさせていただきます
/お付き合いいただいてありがとうございましたー!
793 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 18:22:05.24 ID:AUqw9JoDO
>>791
……ふふ、お前の言う通りかもしれないな
でも、自分で「悪い」と思ったことは、ちゃんと反省する
それは私が私に定めた、ルールだから。それくらいは、それだけは、ちゃんと守りたい
【そう言って少女は、もぞもぞと動く。お尻あたりのコートのシワでも、気になったのだろう】
【そして、目の前を横切った虫を数秒だけ、視線で追って】
……お前、名前は?
私はリーべ。リーべ・エスパス
【なんとなく、彼の名前を聞いてみることにした】
【知らないまま、というのも、なんだか寂しい気がしたから】
794 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 18:34:39.97 ID:EKWAlGLzO
>>793
なるほど、いいやつだな──これはヒノ。宜しく、リーべさん。
【名乗り返すと、握手求め手を差し出し。】
/すいません遅れました……
795 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 18:34:48.96 ID:EKWAlGLzO
>>794
ミス、俺は、でした
796 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 18:35:06.33 ID:pkLujuEYo
>>784
【仮に、セリーナが神父改めシスターであった場合。考えると末恐ろしい。】
【懺悔に関しても30分間隔できっちり相談料と称して金をふんだくりそうだ。】
【いや、此処最近のセリーナならば流石にそれはない、だろうか。ともあれ、そうやって考えれば】
【ふんぞり返ってミラー越しに相手の胸の大きさなどに気を良くしては居る物の、彼は立派な神父と言えた。】
【尤も―――神父以外の面で人格者と言えるのか、それは定かではないが。】
【そして胸のでかさが本当に気を紛らわせてくれるのか、此処に関してもぶっちゃけ定かではないだろう。】
【何と言っても胸がでかい、肉付きが良い、顔立ちが整っている、というそれ以外に、女らしい要素は皆無の彼女が相手だからだ……。】
―――だって聞いてください! この間なんて、地元で有名な元貴族の一族が、
遺産相続の話で揉めてるっていうんでわざわざ出向いて喧嘩にならないよう仲裁していたら、
"オマエのような金の亡者に、金の事でとやかく言われたくない!"って!
【"酷いと思いませんか?"―――なんて言葉を続けては出て来る出て来る、彼女を知る人物が彼女に向けて言った言葉の数々。】
【状況には差があれど、その内容の殆どが "がめつい"、"金のためなら何でもする"、 "金と神様じゃ金を取る" と言った酷い物で。】
【中には彼女を評して"金の延べ棒と酒だけあれば生きていけるへんないきもの"などと揶揄する物も出て来る始末。もう、滅茶苦茶だ。】
そりゃ、アタシだってお金以上に大切なものがある事くらい、よ〜〜〜くわかってるんですよ?
それなのに、もう、アタシの昔からの友人なんて皆そんな感じでバカにしてくるんですよね〜……
年中お金のことだけ考えてたら、UTなんて赤字経営覚悟のお店開く筈ないのに! ―――ですよね、神父さん!?
【だから、理解していなかった。神父がセリーナの懺悔の内容をいまいち把握できていない現状を。】
【言うだけ言ったらスッキリしたのか、セリーナは彼からの言葉を待った。流石に愚痴愚痴と吐き出しすぎた気がした……。】
/ID変りますがセリーナです!お待たせしました、宜しくお願いします!
797 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 18:42:33.27 ID:AUqw9JoDO
>>794
私は、いいやつじゃないさ
……ふふっ、自分のルールを守るぐらい、誰だってすることだろう?
【いいやつだと言われて、ほんの少しだけ表情が曇った】
【誉められることに悪い気はしなかったが、「いいやつ」という誉め言葉は、彼女は好きではなかったから】
【それでもごまかすように笑ったのは、この空気を壊したくないからだろう】
ヒノ、ヒノか!素敵な名前だな
ところでヒノ、早速だが追加で聞きたいことがある
……大きな街に戻、いや、行くにはどの道を行けばいい?
【差し出された手を握りかえす、少女・リーべ】
【そのまま告げられた言葉は──まぁ、そのまま、「自分は迷子です」アピールの間抜けな言葉】
【最初に話しかけてきたのも、お節介なんかじゃなく道を聞くためな気もしてきた】
/お気になさらずー
798 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 18:45:04.46 ID:EKWAlGLzO
>>797
──そうだな。
【何か思うことがあったのだろう、ちょっとした沈黙を間に挟んだ。】
ええとだな 。
この線路の上をずーーっといけばいい。
電車はもう使われてないから歩きだけど…いけるな?
【そういって進行方向を指差した。ちょうど列車の向く方向だ】
799 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 18:51:48.72 ID:q85NUT2to
>>796
【うん……うん……?】
【ディックは頬杖を突きながらちょっと首を傾げた】
【てっきりここから、私はがめつくてだめなんです、という話になると思いきや出てきたのは普通の愚痴、話が変わっている】
【普通の愚痴だと思った瞬間、ディックは殆ど聞く気がなくなった。背もたれに体重を預け、バレないように欠伸をする始末】
【しまいには、話を片手間に聞きながらあまりにも暇なのでセリーナの身体を観察し始める。顔はいいし体つきもいい。その時点で眺める価値がある】
【こいつぁ中々抱き心地も良さそうだ――そんな感じで後半は殆ど耳にも入っていなかった】
【が、同意を求めるような声で観察から意識を離した】
全くですね
【明るく優しげな声で一言返事。心なんて篭ってなくてもそれっぽい声は出せるのだ】
800 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 18:52:10.39 ID:AUqw9JoDO
>>798
うん、それなら大丈夫だ!
線路の上を、まっすぐだな、ありがとう!
【にこりと笑って、リーべは立ち上がる】
【空の色はだいぶ深くなり、夜色になろうとしていた】
ヒノ、またな!
多分、ここにはまた来るだろうから。来たくなる、場所だから
【そんな、別れの挨拶をして、彼女は止まった列車を後にした】
【ばさりとコートを翻し、線路の上を歩き出す】
【宣言通り、彼女はまたここへくるだろう】
【誰だって、歩みを止めたくなることはあるはずだから】
/短めでしたが、このあたりで!
/絡みありがとうございました!
801 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/10(月) 18:56:08.18 ID:EKWAlGLzO
>>800
お疲れさまでした!
802 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 19:08:25.05 ID:pkLujuEYo
>>799
【実際問題、がめついというのも半分正解と言える。】
【セリーナは間違いなく金には五月蝿いし、お金が三度の飯より大好きなのも事実だ。】
【しかし、自分でそこまで金に汚い人間だとは思っていなかったのだろう。そこへ、知人の言葉と昨日の出来事だ。】
【がめつい自分を変えるにはどうしたら良いか―――となるよりも前に。】
【本当にアタシはがめついのだろうか。自分ではそこまで酷いと思っていなかったんです、と。】
【そういう意味で続けていた言葉は、段々と愚痴になっていく。そしてそれは当然聞かれない。悪循環だ。酷い話だ。】
【矢張りこの男、神父としてもぶっちゃけ微妙である。いや、目の前にでかいチチがあれば、そりゃ食いつくさ。】
【けれども相手はバカとは言えど懺悔をしに来た人間、愚痴の様な内容では有るが、本来はきちんと聞くべき所の筈。】
【尤も愚痴なんて相槌を打ってやるだけで良いんだ上等だろ聞いてやるだけ感謝しろ、とは正直思うのだが、それは、それ。】
【仮にも神父であるのであれば、そんな所を見ている場合ではなかろう。】
【しかしこの男、煩悩まみれを自覚しているのかそんな事は毛ほども気にしていなさそうだ。】
【むしろ会話に熱がこもってきたからか、身を乗り出して豊満な両胸が"むにゅ"と柔らかそうにくっつけば―――……閑話休題。】
そうですよね、全くですよね!
……けど、実際問題アタシの中に、そういうがめつい部分はあるみたいで……。
昨日だって組織の為とはいえ、いや、ぶっちゃけるとアタシの酒代として使いたいって思っちゃうくらいにアタシは……。
お金、ってとっても大事なものだと思うんです。けど、それは使う人間が正しい心を持ってないと、悪い結果につながります。
だから―――……せめて、お金を好きなら正しい人間であるべきかな、って思うんですけど……?
……、あ、の。神父さん? 聞いてますよね?
【―――此処に来て。クソ真面目にも懺悔を始めおったこの女。タイミングが悪い!】
【丁度会話の度に揺れる胸が扇情的にミラーに移っている間、果たして彼はきちんと話を聞いているのかいないのか……!?】
【答えは返レスの後、すぐ!】
803 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 19:17:37.62 ID:q85NUT2to
>>802
【むにゅ。素敵な擬音。現実にそんな音はないが、とにかく素敵】
【神様よりもむしろおっぱいを信仰してるんじゃないかってぐらいこの神父は胸好き。むしろ胸がなけりゃ女じゃないと思っているぐらいだ】
【そんな男の前で胸が押し付けられりゃ見ないなんて行動は確率論的にありえない。むしろ“押し付けられる”と“この男が見る”はセットだ】
【そんなわけでディックはちょっとマジックミラーに顔を寄せて押し付けられた胸を色んな角度で観賞していた】
【ふふふ、と声には出さないものの微笑んでいる。このためだけではないが、マジックミラーもちゃんと仕事をしていると感心さえしている】
【さて、この神父、様々な人間を相手にしている経験があるだけあって力の抜き方を心得ている】
【つまりサボっていても肝心そうなところは耳と脳が自動でキャッチしてくれるというわけだ】
【話を聞いているかどうか! 答えは聞いてないが返事はできる、でした!】
もちろん聞いておりますよ。懺悔室ではあまり神父が返事をすることはないのですよ
【邪魔すんじゃねえ、と言いたくもなるがここは獲物を逃がさないためにぐっと我慢。優しい声を作って返事をする】
804 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 19:28:13.98 ID:pkLujuEYo
>>803
【―――これで何度目だろうか、前言撤回!! この神父、矢張りよく仕事が出来ているようだ。】
【仮に煩悩塗れで脳みその構造が中学生だったとしても、きちんと相手の言葉を聴いているのだから問題は無い。】
【むしろ下半身に意識が行く筈のところを半々に意識を分けて言葉を聴きつつ胸を堪能できる、この器用さには正直頭が下がる程。】
【―――尤も。これは繰り返しになるが。人間としてどうかという点については……いや、やめておこう。】
【言い出したら限が無いからね。そもそも能力者世界に根っからの聖人なんて一体どれだけいるのやら……。】
あ、よかった。ちょっと早口すぎて話に着いて来れてないかな〜って思ってたんですけど、そうですよね!
よくよく考えたら此処は懺悔室ですもんね、神父さんのお返事を待つ方が変だったんですね、えへへ……。
ごめんなさい、本当にこういう場所って初めてなんで―――けど、珍しいですよね?この鏡は―――……はっ!そうか!
【―――まずい!!】
【流石に気が着いたか。次にセリーナが紡いだ言葉は―――……。】
―――こうして、自分で言葉を紡ぎ、相手の返事に任せず、よく自分と向き合う……。
その為の鏡なんですね!
成る程……懺悔室、侮れませんね。てっきり怪しい鏡か何かなんだと……あ、すいません。
今のは忘れてください!
まあそれはともかく、アタシの懺悔としては……"お金の事ばかり考えないよう、心を落ちつかせたい。"
……って、感じですかね。あの、……それで、懺悔って、こんな感じで良いんでしょうか……?
【……どうやら、自分でなんとか納得した模様。これで鏡についての疑惑はなくなったようだ。】
【まったく調子のいい人間である。本当にバカなのか賢いのか鈍いのか鋭いのか良く分からない人間だ。】
【だが最後の言葉を鑑みるに、矢張りバカなのだろうか。懺悔がどこで終わるのか―――それすら、分かっておらず。】
805 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 19:40:44.52 ID:q85NUT2to
>>804
【鏡は――この流れからバレるとは思っていなかったが、ディックは多少身構えた】
【なに、こっからバレるの、ありえねえだろ。そんなことを思っていたが、やっぱりバレなかった】
【何やら適当に納得してくれたらしく一安心といった具合だ】
ええ。懺悔とは自らの罪を告白することですから、これでかまいませんよ
【胸の観察をなおも続けながら――たまに別の部位を見たりも――ディックは返事をしたが、これで終わりそうな雰囲気がしていまいち面白くなかった】
【こんなものではただの愚痴、酒の肴にもなりゃしない。むしろ時間を返せと言いたいぐらいだ】
【というわけで――】
他に何か告白したい罪はありませんか?
【とりあえず、他の話をやんわりと引き出そうとしてみた】
806 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 19:51:29.10 ID:pkLujuEYo
>>805
【本来ならば此処でお終い、神は全てを赦します、はいさようなら―――そうなる筈だったのだろうか。】
【しかし矢張りそこは煩悩神父。彼女を上手い具合に引き止めた。驚くのはここまで好色なのに、声色に変化が見られない事だ。】
【鏡越しにかかる声だけでは、絶対に疑う事など出来ないほど良い声、神父らしい落ち着きのある喋り方。全く、恐れいってしまう……。】
告白……そうですね、アタシの罪の、というより、醜いらしい心の懺悔、でしょうか……。
でも不思議ですね、こうやって話を聞いてもらえるだけでも、少しだけ心が落ち着くっていうか……。
ほんの少しだけ、ラクになった気がします。神父さん―――ありがとうございました。
【ふぅ、と一息つくと、マシンガントークにもやっとブレーキがかかった。】
【そのまま一礼して、懺悔室を発とうとすると―――他にも、何か罪が無いかと、声がかかって。】
【普通の人間ならば、『そんなに疚しい事だらけじゃねーよ!』と叱責してやる所だと思うが―――この女は違った。】
(……すごいなぁ。見抜かれちゃうもんなのかねぇ。伊達にこの歳で神父さんをやってる訳じゃない、か。)
(でも……ううん。こんな内容、本当に懺悔して聞いてもらえるのかなぁ……けど、もう隠せやしないし……。)
【―――どうやら、まだ何か隠している事があったのは確かなようだ。】
【そして幸運にもそれを"見抜かれている"と解釈した彼女は、諦めた表情で椅子につくと】
【また一言、二言と。今度は先程のように畳み掛けるような流れではなく、自然に言葉を紡ぎ始めた。】
……ふふっ。神父さん、流石ですね。アタシより若いのに、何でもお見通し、ってワケですね。
それじゃ、……後一つだけ、懺悔してもいいですか。少し……長くなってしまうかもしれないけれど。
807 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 19:56:39.01 ID:q85NUT2to
>>806
【引き止め成功、大変喜ばしいことだ。これで更に胸の観賞が――続けられるかは懺悔次第】
【またふかふかのソファに腰掛けて、相手が話すのを待つこととした】
808 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 20:09:46.74 ID:pkLujuEYo
>>807
―――……死んだ人に、もう一度遭いたい。
【寸刻後にセリーナが紡いだ言葉は、意外にも重苦しい言葉だった。】
……なんて、近頃考えてしまった。そういう―――懺悔です。
【そしてまた、考え込むように暫く口を塞いでしまう。だが、意を決したように、またゆっくりと語り始めた。】
ついこの間なんですけど、友人……っていうより、アタシが尊敬している人と、お話をする機会があって。
その人とは、アタシの仕事繋がりで関わりがあるんですけど……彼、実はある"宝玉"を持っているんです。
その宝玉の力は、今此処で生きているアタシ達の世界と、……既に亡くなってしまった人たちの世界を繋いで、
いわば死者を呼び出す事が出来る様な、そんな物だったんです。それを聞いてアタシは―――……。
【続く言葉は、矢張りそう簡単には出てこない。だが、要約するとこう言う事だろう。】
【死んだ人と話す機会を得た、そして過去に失った誰かと、話をしてみたいとそう思ってしまった。】
―――……その宝玉の力は、負の方向に使えば恐ろしい事を引き起こす事が出来るものです。
私利私欲の為にそれを利用しようだなんて、それこそお金に執着するよりももっと卑劣な―――……。
酷い、考えじゃないかって。そう思うんです。けどアタシは無自覚に、呼び出せるなら、って……そう、考えてしまった。
……正義の味方失格、とか。そういうことまで思うつもりはありません。けれど……。
一瞬でも、もう居ない筈の人間を、呼び止めてみたいと考えてしまったアタシの心は、もしかしたら……。
―――疲れて、いるのかもしれません。だって、アタシが呼び出したかった人はアタシに昔―――……いえ、すみません。
【悔しそうに、拳を握り締めて。セリーナは静かに、俯いた。】
809 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 20:18:23.49 ID:q85NUT2to
>>808
【今度こそ脅迫なり何なりに使える懺悔よ来い。そんなことを思っていたディックだったが、実際に来たのは、もっと別のものだった】
【恐らくこれは心の隙間、となり得る情報だ、そう直感が告げていた】
【こういったものを基点に人の心に入り込み、金や資産、あるいは思想を奪う。教会にいるときもそうでないときも、客観的に見たとき、ディックの“仕事”はそうだった】
【そしてその重要な情報を出しているのはあのセリーナだ。これほど価値のある状況も少ない】
【が、しかし、ディックは苛立っていた。くそ、真面目な話かよ――と】
【真面目な話なのであれば、どちらにせよ、真面目に聞かなくてはならなかった】
続けて
【ただ一言だけ、依然変わらぬ声で促した】
810 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 20:35:08.46 ID:pkLujuEYo
>>809
【言い様によっては―――という、所だろうか。今、セリーナの口から出た情報はそんな物だ。】
【ただしこの情報を元に強請りや脅迫が起きた場合、セリーナの怒りがいかほどの物かは―――推して知るべし。】
【尤も、もしそうなる事があったとするなら、それはもっと後の話だろう。この情報は単体では、弱点とは成り辛い物だった。】
―――……そもそも、アタシが思うに。死んだ人と逢おうとする事自体は勿論ですけど。
そういう思想を促すような状況がある事自体が、―――……もっと言えば、弱っている事自体が、罪なんじゃないか、って。
【弱っている。セリーナは確かに、今そう口にしたか。】
【コレは機関という組織に所属する彼にとっては大きな情報と―――成り得るだろうか。】
……―――そもそもアタシ、小さい頃に……憧れてる人がいたんです。
その人は、アタシよりもずっと立派な賞金稼ぎで、色んなことを知ってて、それで……とても、賢くて。
アタシにとってはスーパーマンより彼のほうがヒーローってくらい、凄い人だった。アタシが賞金稼ぎになったのも
その人の後を追ったからで―――……けど。……、その人死んでるんです。それも、仕事の最中に、悪い奴らに殺されて。
だから―――……一時期は、正義の味方なんて、やるだけ損なんじゃないかなぁ、って。
そんな風にグレちゃった時期もあったんですよ。それが、過去にアタシがお金に執着した一番の理由。
正義に……思想に走りすぎれば、きっと身を滅ぼしてしまう。そういう根底のトラウマも、今はもう乗り越えたつもりだった。
―――けど、敵の姿が映るにつれて。カノッサとか、GIFTとか……その大きさが把握できるにつれて。
今度は別の疑問が出てきちゃった……本当に、アタシは勝てるのだろうか、って。そうやって、疑い始めたら……、
励まして欲しくなったんです。指針が欲しくなったんです。……大丈夫だよ、って。そんな言葉が、聞きたくなったんです。
【その為に―――呼び出そうとした。その為に、過去に自分が頼った人を模索しようとした。】
【セリーナの、懺悔。それは霊を呼ぼうとした事でも、お金に執着を見せた事でも、そのどちらでもなく。】
【もっと単純に、自分の中に掲げる正義が、崩れてしまうのではないかという不安を抱いている事に由来していた。】
/ごめんなさい!雑談裏の方はみなかったことにしてくだちい!!
811 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 20:46:39.70 ID:eNglM4cGo
【昼の国にゼン=カイマという宗教都市がある。その周囲は豊かな緑に囲まれており】
【そんな森の中を、都市から離れた方向にいくらか歩いた場所。其処に一人の男が居た】
【若くもなく、かと言って老けてもいない。聖職者らしいローブをまとっているものの】
【全身くまなく鍛えた筋肉で覆われているのが見て取れて、顔立ちもひどく厳しく】
【しかしどうやら、顎に手を当てて困っている様子だった。――彼が立っているのは、霊廟の前だ】
【どうやら古い建物らしい。ツタに覆われた石造りで、入り口には】
【まさに点けたばかり、という様子のランタンの火が灯っている】
【なにせ、森の中だだ。誰かが通りかかれば目立つだろうし、こういう噂を聞きつけたものなら】
【ランタンはむしろ目印になるだろう。さて、その噂というのが真偽の怪しいところなのだが】
【最近、昼の国では明るい中を亡霊が歩き回っているらしい≠ニいう、なんとも胡散臭いものである】
【しかし数ある話の中でも、此処――エッダの安息所≠フ名前だけは出るのだから】
【そういう事柄に興味があって、次いで勘が良ければ辿り着ける。そんな場所が、今日の舞台だった】
/再利用のものですが、よろしければっ。
812 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 20:47:32.75 ID:q85NUT2to
>>810
……
【セリーナの懺悔から想像できる状況は、迷える子羊そのものだった】
【ある道を志した後に訪れる、これでいいのか、あるいは、自分にはできるのか、という誰にでもある疑問と不安】
【……微妙な、ラインだった】
【セリーナは、表立って活動していないディックが知っているぐらいの人間だ】
【恐らく友人はいるが弱味は見せたくない、そんな事情でここに来たのだろう】
【芯が強いのか、弱いのか。叩けば折れるのか。判断が難しい状態だ】
【だがディックには彼女を利用する、などという考えは完全になかった。ただあるのは彼女にとって“信仰”が真に必要かどうか】
【何故なら今の彼はカノッサの構成員である前に神父で、ここは教会だからだ】
【そして信仰が必要かどうかという答えは――否だった】
……それだけか?
【声が、変わった。粗暴さや乱暴さを感じる声に。まるで別人のように】
//見てしまったものは忘れられんなぁ〜!
【鏡の向こうの相手が神父から不良やチンピラに変わったのではないかと思えるほどに】
813 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 20:48:45.63 ID:q85NUT2to
//ひでえよ、変なところに入っちまったよ……
//
>>812
の一番最後の行も描写なんです、すいません……!
814 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 20:56:07.27 ID:pkLujuEYo
>>812
【―――沈黙。暫しの間、両者の間に訪れた静寂が、俯いたセリーナの心を蝕んでいく。】
【決して、完全に折れ切って居る訳ではない。まだ小さな不安が病巣を作る前の、弱りかけの段階だ。】
【セリーナとて、今までに築いてきた全てを否定するつもりなど毛頭無いし、単に―――自信がなくなっているのだろう。】
【だから―――神父の声色が変って、予想していたそれとは違う対応の言葉が返ってきたことに、彼女は酷く驚いた。】
……っ、あの……。―――はい。……これが、アタシの懺悔の全てです。
【セリーナは、静かに、彼の言葉を肯定した。】
815 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 20:58:15.98 ID:q85NUT2to
>>814
よし、じゃあそこから出ろ。真面目に答える
【粗暴さを感じさせる声のままディックはそう言うと先に懺悔室から出た】
【セリーナも出れば教卓の傍に神父はいる】
816 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 21:03:38.21 ID:1c45T7XL0
【路地裏、そう路地裏です】
【季節は冬へと移り行き、夜も更けぬ頃であるというのに、夜空がきらきらと照らす黒】
【その星の元、微かな光源に照らされるのは、黒いジャケット、葵ジーンズ、中にはセーターを着た青いショートの少女でした】
「――――あっ」
【青い髪の少女――ラース・クィックテーロは誰かを庇うようにして前に出ていました】
【その誰かと言うのは、傷だらけの男の子です。何でそんな事をしているのかと言えば】
【まあ、俗にいうチンピラさんに襲われて、お人よしの彼女は助けにいったという流れなのですが】
【加減を間違えて、三人ともノックアウトさせてしまったのでした……全員、目立った外傷は見られないようですが】
【庇った男の子はもう逃げたようで、この惨状を見られないで済んだのですが……ど、どうしようとラースは焦ります】
【や、やりすぎてしまった――、そんなつもりなかったのに】
【どうしよう、どうしよう……と、すぐさま表情を不安に曇らせ、おろおろと慌てふためいて】
【とりあえず救助を呼ぼう、と携帯を取り出すのでした】
【魔法の音とか、流れとか、そんな物が発生したことも忘れて……誰かが来るかもしれないのに、その場に残って】
817 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/10(月) 21:14:35.82 ID:9/aEw6Uk0
>>811
【―――その噂、どうやら彼女も聞きつけていたようだ。】
【森の中をかさかさと踏み進む足音。それは間違いなく噂の場所――森の奥の古びた霊廟に向かっていて】
【……そして、その足音は建物の前で止まる。今霊廟の前に立っている彼がその音に振り向けば―――】
【上質の絹糸のようなブロンドの長髪を時折吹く風にさらりと靡かせ、頭には白いキャスケットを被り】
【白いコートと黒いスキニーパンツが落ち着いた印象を与える。首元には十字架のネックレス】
【足元は森の中でも歩きやすいスニーカー。左手の薬指にはプラチナリングとダイヤモンドの指輪が煌めく。】
【身長は高くも低くも無いけれど、すらっとした足や豊かな胸元のお蔭でスタイルは良い―――外見はこんな感じ。】
【――其処にあるのは、きっと彼にとっては最も身近な女性……他ならぬ、彼の妻の姿だった。】
―――あらあら、どうして貴方が此処に!?
【驚いたように目を丸くする彼女。……当然と言えば当然か、こんな森の奥で夫とばったりなんて普通有り得ないもの】
【……しかし、次の瞬間にはなぜ彼が此処にいるか察する。恐らく自分の目的と同じ、例の噂の確認……】
【一線を退いたとはいえ、護る者としてその噂は聞き捨てならなかった。その噂の真偽確かめねばならぬと】
【子供達の面倒を教会の仲の良いシスターに見てもらって、此処まで来た。……亡霊より先に自分の夫と出会うなんて思ってもいなかったが】
……さて、貴方。此処に居るという事はつまり、噂を聞いたので御座いましょう?ふふっ……考えることは同じで御座いますね。
―――久し振りに、一緒に参りましょうか。あの噂、真実なら捨て置けませんもの。
【すっと彼の横に立つ。さもそれが当然であるかのように、有無を言わせぬように―――彼なら応えてくれる、と】
【噂の真偽を確かめ、脅威から大切な人々を護る為に。―――久しぶりの共同戦線、彼は頷くか】
//0時以降は持ち越しになるかもしれませんが、宜しければ!
818 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 21:17:50.16 ID:dSHkflR00
>>816
【そこにひょこりと人影が現れた、それは街に近い側から、となれば、極悪人の襲来とも違うよう】
【見れば華奢な体躯に高めとも低めとも取れない身長、長い髪――となれば女か。そうだとすれば、その背は高い】
【足音から察するにヒールでも履いているのだろう。街の明かりを逆光にして、ふらりと訪れた“少女は”】
……なにしてるの?
【なんて、不思議な声――まるで鈴が意思を持って喋ったならこんな風になるだろうかというような――で話しかけてくるはずだ】
【その声には敵意も悪意もない。ちらりと視線は足元に転がる三人を撫でるも、悲鳴も何もなければ、ただの堅気でもなさそう】
【ただ、「あー」なんてなんとも意味を察しがたい、ただの音をこぼして……、続く言葉は、「だいじょうぶ?」だ】
【黒い髪は腰ほどまでの長さ、丸く僅かに釣った双眸は右が赤く、左が、黒く。右耳には宝玉のピアスを飾り】
【ワインレッドをさらに暗くした色のブラウスと、黒のジャンパースカート、元から細い腰は余計にコルセットに締められ】
【スカートの裾には刺繍で細かな柄が描かれていた。布地と少しだけ色を変えた柄は、それでも、主張しすぎず】
【だけどそれらが見えるのは、歩くときなどほんのした瞬間。なぜなら、厚手の黒ケープが隠してしまうから】
【――足元はかわいらしいデザインの編み上げブーツだ。例の足音の硬質さ、それは、そのままヒールの高さに直結して】
怪我してない――?
【――むしろ怪我しているのは足元の三人組ではないか、だなんて、全うな思考回路を持っていたら思うはずだけど】
【こんな場で少女が一人と倒れているとはいえ男が三人。……たぶん、そもそも、男どもに情けなど必要ないと思っている】
【あどけなさを残す顔に人懐こさを浮かべて、彼女は、少女の傍まで、近寄ろうとするはず――】
819 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 21:32:42.17 ID:1c45T7XL0
>>818
「――ー―っ!?」
【びっくり、と……それはもうこそこそ悪事を働いていた小心者みたいに】
【思わず目を見開いて、透き通る鈴の音のような声に顔を向かせます】
【そこから現れたのは少女でした。ラースより小さいか、それくらいの】
【だけれどそんな少女の登場に、あ、まずい、バレたバレたなんて焦りを表情に露骨に出せば、何を考えたのでしょう】
【手を忙しなく、意味もなく動かして、やがて背中に携帯を隠します。意味がありませんね、ラースはそれに気づきませんが】
「――へっ?」
【偉く頓狂な声でしょう。裏声じみた高いオクターブで返事をします】
【大丈夫といわれるのは、そこで寝ている三人組なのではないでしょうか、そんな事を思いながら、焦りを更に加速させていきます】
【自分よりもとっても女の子女の子した服など視界に入るだけ、今は何が起こるか一寸先すらわからずに、頭の中をぐるぐると回すだけみたいです】
「し――して、な――」
【会話下手みたいな途切れた言葉。実際そっちの類ですが】
【不良三人にあーと二文字、一人一文字未満しか割り振られていません。あんまりです】
【というより何を盛って私を大丈夫と見たのだろうこの子は、と頭の中は理性的に働いてきたのですが、それでも体は動かない、ので】
「〜〜〜〜〜っ!!!」
【ぶんぶん、ぶんぶんぶん】
【首を左右に振ります。してないしてない、元気だよ! ととりあえず心配してくれた少女に伝えなければ】
【焦燥は募るのに、恐怖が思った以上にこないのは、人懐っこく感じる顔のせいでしょうか、それとも危機察知能力があまりに低いからでしょうか。多分両方です】
820 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/10(月) 21:34:10.93 ID:+2TnKuot0
【ゴミが放置されているのは当たり前。どころかしたいが腐っていても誰も気にしないような、そんな路地裏にて】
【響く銃声と悲鳴。それが五つずつ。】
【数秒後、銃声も悲鳴もぴたりとやんだ路地裏に立っていたのは一人の少女だった】
【腰まで伸びた月色の癖っ毛をふわりと揺らす、痩せて小柄で色白の少女はどう考えても路地裏に似つかわしくなく】
【足元に転がる男五人を見れば、その疑惑はさらに大きくなる】
ふぅっ・・・・・・
【額に付いた汗をぬぐって一息ついて、ぽんとブレザーの胸部に貼り付けられたワッペンを叩く】
【そのワッペンが示すのは緋色の盾、『SCARLET』 これでも少女は自警団の一員らしい】
【そして足元に転がる男五人は胡散臭いスーツ、拳銃、そんないかにもな格好をしており】
【おかしな光景ではあれど、これを作ったのは少女で間違いないようだった】
【息をつく少女の背後、ピクリと動いた一人の男】
【そいつはゆっくりと、音を立てずに起き上がり】
【事は終わったと思い込んでる少女の背後に銃口を向ける】
【この光景を見た誰かは、どんな行動を起こすか───】
821 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 21:40:23.90 ID:pkLujuEYo
>>815
【"懺悔室から出ろ"。神父の言葉遣いは先程までは明らかに違っていた。】
【真面目に答える、とまで言っているのだから、怒っているかどうかはともかくとして】
【どうやらセリーナに対し言いたい事があるのは確かなようだ。ただ、こう言ってしまってはなんだが、】
(……さっきまでは、……真面目に聞いて貰えてなかったのかな……?)
【そんな疑問が出てしまうのも致し方なし。ただ、セリーナは目の前の豹変した彼に従って】
【懺悔室の外へ出ると、先に教卓で待っている彼の元へと、彼女はゆっくり歩みを進めていった。】
【―――まさか、矢張り相当怒っているのだろうか。いや、だとすれば何故外にわざわざ呼び出すのか。】
……神父様。わざわざ、アタシの為にありがとう。けれど……どうして、此方へ。
【一応、その真意は聞いておきたい。懺悔室はあくまで懺悔室で、言葉をかける場ではないからだろうか。】
【だがそれにしては、彼の態度の豹変が矢張り気がかりではある。セリーナは彼が口を開くのを、静かに待った。】
/お待たせしました!
822 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 21:46:27.75 ID:eNglM4cGo
>>817
む……マリア、か。このような場所で顔を合わせるとは、奇遇だが……
……やはりお前の聞いたか、あの噂を。そして調べるつもりでいる、と…――。
――単刀直入に言っておこう。どうやら、噂に関しては事実だ
そして真相も分かっていてな……死霊術師が一匹、入り込んでいる。
不届きにも墓を実験場代わりにし、今は最深部で縮こまっているトコロ……と、いうところか
奴は黒いローブ姿だ。フードも付いていたから顔は見えなかったが、背は低い
子供が女性で……それと、鼠のようにすばしこい。
それと個人的な視点も交えて言うなら、あれは敵意が薄いようにも思えたが……。
【現れた人物には当然ながら鋭い視線を向ける。――が、相手が誓いを立てた女性ともなれば】
【肩の力がふと抜けて、安心と信頼を表すように小さく笑んで見せて】
【それから、簡単に現状を説明した。だがしかし、その言葉端からするに】
【どうも一度顔を合わせたらしく、恐らくはその際に交戦もしたのだろう】
【――ところで、話す間に何処を見ても彼を象徴する巨大な武装が無い、ということに気付くだろうか】
うむ……共に行きたいのは山々なのだが、それは叶わんのだ。
私としたことが、不覚にもカテドラルをかすめ取られてしまってな
どうもその際に特定の魔力を近付けない仕掛け……つまり、結界を張られたらしい
"カテドラルの所有者を遠ざける力"とでも言おうか、それが私の邪魔をしているというわけだ…――
【眉根に皺を寄せながら、大きな手を霊廟の入り口に伸ばしてみれば】
【何もない空間に触れた途端、パチッ、という火花が散って、その指が弾かれて】
【――それ故に申し出るのは、探索を頼めるか、というものだった】
【契の指輪を介して話は出来るということだったが――やはり、危険にも思える】
【話をしたフレデリック自身も妻を危険に晒したくはないと付け添える、が――。】
/気付くのが遅くなり申し訳ないっ!時間に関しては問題有りませんので、よろしくです!
823 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 21:47:12.81 ID:V0sRAohKo
>>820
「おッ、アブねぇなこの野郎」
【突如として現れた男が、少女に銃口を向けた男に思いっきり飛び膝蹴りを見舞った】
【銃口を向けた男が派手に吹っ飛ぶ――だけでは満足できないのか、男は更に追加で蹴りをくわえに行った】
【その男は着流しを羽織った長身で強面である】
【着流しの下にはミイラ男の様に隅々まで巻かれた包帯が見えるだろう】
【右目には三本の切り傷が走っており、 白髪交じりの黒髪はオールバックだ】
【腰には刀を差しており、どう見ても堅気には見えない】
「おう、でぇじょうぶか嬢ちゃんよ」
【蹴りを見舞われた男は死んではいないようだが、限りなくボロ雑巾に近い状態にまで陥っている】
【だが、そんなことは男にとってはどうでもよさそうなことであった】
【親しげに手を振り、男は少女に話しかけた】
824 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 21:47:30.06 ID:dSHkflR00
>>819
【ちなみに彼女の身長は百六十センチぴったり。だけど、今は、靴のせいもあってか、六十五、六をゆうに超え】
【七十、にまで迫ろうとしているのだが――あどけなさを残す顔や、不思議であったかな声のせいか、威圧感のようなものはなく】
【あくまで女性の中では高め、という程度でしかない。さらりと流れた髪を、指先だけでちょいと耳に掛けてやれば】
【きらりと右耳でだけ煌くピアスの月白色。……武装とも呼べるそれを見せることで、逆に安堵させようとした仕草だが】
なら良かった、ヘンなことされなかった? ……こんなに浅いとこで、そんなのしないと思うけど――、ねんのため、
お洋服とかだいじょうぶ? 触られてない? ――魔力の匂いがしたの、だから、何かあったのかなって……。
【半分こっきりの宝玉だ、それならまさに玉に瑕――なんて言葉遊びかもしれないけれど、少しだけもったいない】
【まあとにかく彼女はそんな風にして近づけたなら、ゆるく首をかしげて、尋ねていく声のトーンは、ただ、変わらない】
【優しげなそれ、声調。――なんか勘違いしている気もしたが、彼女のことを心配しての言葉とは伝わるだろうか】
【ここがどんな場所か……って、それは、良く知っているつもりだったから。“ヘンなこと”が遭った後では、遅いのだし】
【ちなみに携帯を隠されたのには気付いていないようだった。だからといって、多分、行動とかは変わらなかったけど】
【現れた少女の目には、きっと、眼前の少女が――倒れる男どもに襲われかけた被害者、みたいなものに見えているらしいから】
【とりあえず何もかも切り捨てて男たちの人権を考えていないのが少し気になったが。――それは、まあ、昔こっち側だった弊害だ】
……“これ”、あなたがしたの?
【――ひととおり尋ねて、返事がもらえた頃だろうか。彼女はようやく男たちに視線を向ける、ヒールのかかとをころころと引きずり】
【検分するように、しゃがみこんで――息はあるかくらいのことは軽く確認するだろうか、ただ、本気度は低そう】
【咎めるでもなく責めるでもなく尋ねて、また首をかしげる。そうすると髪が流れて――また、指先で髪を整えるのだった】
【(彼女は、多分、敵じゃない。敵じゃないけど、男たちに対する態度は、どうにも冷たすぎるきらいがあり)】
【(そこを見てしまうと、あんまりいいひとにも見えないのかもしれない。少女を心配してやってきたのは、本当らしいが――】
825 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 21:49:53.55 ID:q85NUT2to
>>821
どうしてこっちにだと? んなもん簡単だ、神父様っぽくするのに疲れたからだ
【そう言ってディックは大きな伸びをする】
【声を作り態度を変え、良い神父のフリをするというのはちょっとは緊張するせいで身体が固まる】
最初に来たときにお前が言った通り、この見た目じゃ神父って認められねえ。
そもそもここに来る連中はそういうイメージを持つ相手だからこそ話すわけだからな、そのイメージが逸脱してるんじゃこの教会はすぐに潰れちまう。こっちにも事情があんだよ
ただお前の話に対して真面目に答えるんだったらあの状態はナシだ。
嘘まみれのお優しい言葉をかけてほしいんだったら話は別だがな
【豹変に戸惑っていることぐらいはディックにも分かっている】
【だから一応の説明はするのだが納得するかは分からない】
【いずれにせよ、真面目に答える、ということは営業状態――つまりは神父っぽいフリをやめる、ということだった】
826 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 22:01:28.09 ID:pkLujuEYo
>>825
【―――随分と、ハッキリ言うねぇ。】
【セリーナは口に出すかどうかは迷ったが、胸中では正直そう感じていた。】
【神父様。目の前にいる聖人。しかし、そのイメージには不釣合いな若さと見た目。】
【そしてそれらが枷になるくらいなら―――真面目な話をする時くらいは、いっそ神父を辞めてしまえ、という対応。】
【セリーナは内心、ほんの少しだけオドオドしていたことを後悔していた。なんだ、蓋を開けてみれば、こう言う事なのか。】
【とても親切で、ある意味でしっかりとした青年ではないか。自分が彼の年の頃なんて―――よそう。しかし、立派な物である。】
……っ、……ふふ。なる程、そう言う事か。それじゃ―――アタシも、敬語は使わない方が、いいよね。
けど、見た目は確かに、最初神父さんには見えなかったのは事実。アタシも失礼な事言っちゃったし。
さっきはゴメンね、え―――っと、神父さん、じゃないなら、名前くらいは聞いておいた方が良い、かな?
【そう言って、セリーナは目の前にいる青年の名前を聞こうとするだろう。】
【それもそうだ、神父でなくなったのなら、一人の人間として対応するのがベストの筈。】
【ならばお互いに名前くらいは明かしておいた方が良いだろうと、セリーナはそう考えたのだろう。】
……嘘塗れの優しい言葉、ね。ほんと、ハッキリ言ってくれるよ。
でも、不思議とこっちの方が緊張せず話せるって言うか……アタシは、好きかな。
最初は慰めて貰おうと思ってたけど―――今は、貴方の言葉をしっかり聞きたいと思う。
【お互いに、腹を割った状態で。改めて、セリーナは彼の前に立ち、もう一度話を聞こうとした。】
827 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/10(月) 22:01:43.33 ID:+2TnKuot0
>>823
【銃を構えていた男が吹っ飛び、握られていた銃が壁にぶつかりがしゃんと音を鳴らす】
【その音に振り返ると、そこにいたのはミイラじみたオールバックの男】
【銃の落ちる音と、大丈夫かという台詞に状況を察して】
あ、ありがとう・・・・・・
【礼のために動こうとした口は男の執拗な追撃に固まってしまい】
【どこかぎこちない礼となってしまう】
そこまでやらなくても・・・・・・
理由とか、あるかもしれないし
【男にどこか異常なものを感じ、少女は少しおどおどしながらも抗議する】
828 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 22:08:19.15 ID:V0sRAohKo
>>827
【少女の抗議の言葉を聞いて、男は軽くため息をついた】
「嬢ちゃんは優しいなァ」
【少し呆れたような、どこか尊ぶような口ぶりである】
「だがな、女子供を背後から銃で狙って理由もクソもねぇ。
俺ァ、ンなことしたから、怖いオッサンに執拗に蹴られる羽目になったんだと、
優しく教えてやっただけのことよ」
829 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 22:11:00.89 ID:q85NUT2to
>>826
ディック、そう呼べ
【いつもならこの名前を女性に言うときは薄ら笑いを共にするが今はそれもなかった】
【もう少しセリーナが怒ると思っていたが実際そうでなかったことには内心、少し驚いた】
【だが今は本筋ではないので口には出さない】
まぁ、なんだ。あんまりぐだぐだ言うようなこともねえんだが……
そうだな、ちょっと見ろ
【そう言うとディックは懺悔室の、自分が入っていた側の扉を開ける】
【もちろんそこには反対側とは違う高そうなソファとマジックミラーの裏側……つまりマジックミラーだという証拠があるわけである】
はっはっはっ! 見やがれ!!
俺は鏡の向こう側でふんぞり返りながら、適当に相槌打ったりお前の胸やら何やら凝視してて
お前の前半の話なんざ半分も聞いちゃいなかったぜ!!
【ざまぁみろ――と言わんばかりの豪快な?笑いと共に自慢げな顔。全く自慢できないことだが】
830 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 22:15:53.57 ID:1c45T7XL0
>>824
(魔力の、匂い……?)
【――その魔力の張本人といえば、目の前のこの怯えきった女なのですけれど】
【少女の親身にも思える言葉を全部聞き入れてから……そこで、本当に心配してくれているんだなと理解しました】
【目の前でふぅ、と小さく息を吐いて調子をなおします。そして】
「え……、と……」
【手を動かします。わちゃわちゃと元気良く動かします、手話のつもりなのですが】
【それを知らない人にはわからない少し難解な物になっているのですが、とりあえず元気な事だけは伝わるでしょう】
【身体の方にも目立った傷は見えず、表情等からも疲れはみえないでしょう】
【ただまあ、冷や汗じみた物は見えるでしょうけれども、まあつまり平静であるのですが】
【むしろ、相手に敵意は無いのがわかったからか、倒れた人達を眼にもかけない様子の方が、ラースは気になり始めたのです】
「……」
【大丈夫、と聞かれれば、うんうん、と今度は首を縦に振る】
【今の何回かの会話から把握できたと思いますが、この少女は極端に声を出したがらないのです】
【息に声は漏れるし、途中途中声を出しているのは理解できるので、出せない訳ではないのは理解できるでしょう】
【恐らく何かしらの理由があるのでしょう】
【少女が息があるかを確認すれば、ただ気絶しているだけというのが分かるでしょう】
【つまり、最低限の行動をして抑止した、という事です……消去法で行くと、この無口女がやった事になるのだが】
【段々と――少女の不良への関心の低さがやや気になってきたのですが】
【それでも、無口女はとってもお人よしなので……大丈夫? と聞いてくれた少女に好意的な感情をもっているのでした】
「……ね、」
【ねぇ――そういって、少女の肩に指の先を伸ばして、ちょん、ちょん、と触ってこちらへ振り向かせようとするでしょう】
【今度はこちらが疑惑の表情……段々と、敵意が無いのがわかれば落ち着いてきたようです】
831 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/10(月) 22:17:58.42 ID:+2TnKuot0
>>828
この人たちは確かに悪いことしてる、けど
【少女はぼろ雑巾のように落ちている男のもとへ歩み寄り】
【手を取り、肩を貸し、男を立たせてやり、真っ赤にはれた部分をさすってやる】
この人たちも仕方なくやったのかもしれないの
・・・・・・悪い人でも、ちゃんと理由があるはずで
それを解決しないとどうにもならない、らしいの
【少女が語るには難しい台詞。どうやら受け売りの言葉らしいが】
【少女はその言葉を胸に行動していて、故に”やりすぎ”は見過ごせないらしい】
832 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
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[sage saga]:2014/11/10(月) 22:23:53.59 ID:9/aEw6Uk0
>>822
【一瞬通り過ぎる刺すような視線に、少し懐かしい感触を覚える。警戒している時の彼は、かつての戦さ場に於いての厳しさを彷彿とさせて】
【……そして、その次に送られる柔らかい笑顔には安心と信頼を感じる。自分と一緒にいる時の彼は、厳しさよりも優しさが上回る―――】
【笑顔に応じるように、彼女――マリアもにこりと微笑む。こうして笑顔を交わすのも何度目だろう―――何度だって、嬉しい気分になるけれど】
やはり、真実で御座いましたか……―――死霊術師、で御座いますか?
……成程……それで、この中に逃げ込んだということで御座いますね。敵意が無いというのが少し引っかかりますが……
それでは、早速参りま――――、……え?
【―――そして続く状況説明に、時折小さく頷いたりして聞き入る。……どうやら噂の死霊の原因はこの中にいるらしく】
【その原因となっている者の姿も見たようで、躯体的な容姿と特徴も語られる。すばしっこくて小さな死霊術師……成程、厄介そうだ】
【しかし、原因が分かっているなら対処のしようがある。早速一緒に行って原因を何とかしようと訊いてみたのだけれど―――】
【―――何と、彼の愛槍を隙を衝かれて取られてしまったというのだ。これにはマリアも驚いたようで、小さく声を上げてしまう】
【比肩する者が居ない程屈強で槍術に長けた彼が、まさかその槍を取られてしまうとは。彼の強さを最もよく知っているだけに、驚きは大きい】
【しかも、厄介な事にその槍が原因で近付けないというのだ。……見れば、指一本でも弾かれる始末。確かに彼は近づくことさえできないらしい……】
【しかし……―――】
―――任せて下さい。貴方が困っている時こそ、私の出番ですもの!ふふっ……申し上げましたでしょう?如何なる時も貴方を助け、支えると―――
……心配なさらないで下さいな。私は貴方の槍をも受け切ったので御座いますよ?今も守護者としての強さは翳ってはいないと自負しております!
それに……―――私が貴方の顔を曇らせるような事をすると思いますか?大丈夫、心配なんてさせません―――!
【――――夫が困っている時こそ、寄り添う者が助けるもの。信頼に応えるように、微笑みは愛する夫に向けられる】
【そう、マリアは模擬戦とは言え彼の全力の槍を受け止めて耐え切ったのだ。―――護る者としての強さとして、これ以上の証はあるだろうか】
【心配せずとも、彼女は強い。かつて総てを護る盾として共に闘い護り切った力は、未だ健在だ―――】
【ヒュンという音と共に、左手にあの七色の盾が転送される。右手には光の刃―――懐かしささえ覚えるかもしれない、かつての彼女の姿】
【纏う服はローブではなくコートだが、凛とした瞳はあの闘いの折の彼女を彷彿とさせる。臨戦態勢は整った、いざ参ろう―――】
【――霊廟に足を踏み入れる。指輪を通して彼の声は明瞭に聞こえる。マリアは彼の指示通りに進むだろう……】
833 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 22:26:34.09 ID:pkLujuEYo
>>829
【ディック、という名前。普通に人の名前になる事も多いものでは有るが―――、
【流石に、セリーナもそこまでおぼこというワケでもない。むしろ地元柄、スラングには精通している方である。】
【どういう意図を持って名乗ったのか、なんとなく察する事が出来たのは彼がその後に紡いだ言葉が衝撃的だったから、だ。】
――――――――――――――!?
……ウッソ……!? えっ、いやまさかっ、本当にマジックミラーだったの!?
一瞬教会に鏡? 可笑しいな……とは思ってたけど、そうだよやっぱり変だよね! 懺悔室に鏡なんて!
アタシ自分の常識知らずを疎ましく思っちゃったけど、よく考えなくても鏡なんて有る筈―――じゃなくて!!!!
……よくまあ、堂々と"バラ"す事が出来たものだよ。ディック、その名前がどういう意味なのかは
あえて聞かないけど、君結構根性あるというか、肝が据わっているというか……オーライ、騙されたのはアタシが悪い。
それにしても……っ、あの、じゃあ―――……さっき、結構鏡に寄ってたときなんかも……全部、見てたってことだよね……?
【少々、顔を紅くして。恥ずかしそうにそういう姿は―――普段のガンマン的な態度からは、かけ離れたもの。】
【言ってしまえば歳相応、20代の女性らしい、羞恥心を感じさせる物であるのは間違いない。いわば、これはセクハラだ。】
【それも年上や同年代ならともかく、年下の、神父を名乗っていた筈の人物から受けたこれ以上無い程堂々としたセクハラだ……。】
―――っ、うー……。いや、悪いのはアタシだけどさ、いいかい? ディック。
後学の為に、おねーさんが君に一つアドバイスをするなら……こういうのはバラさない様にするか、
もしくは最初からやらないか、どちらかにしないとダメだ。だって……はぁ、いいや。相手がアタシだしね、大目に見ておくよ
【そういって朱色の指した頬を指で軽く掻いたら、ため息と共にシャツのボタンを一つ、閉めた。】
【そんなにまじまじと見られていたのでは、熱くてもオチオチボタンも外せないではないか。全く、酷い話である。】
【だがそれを聞かされた尚も、セリーナは激昂する問い事もなく、単純に彼の本性を見れた事でほんの少しだけ、安心していた。】
……と、とにかく! 年上をからかうのはここまでっ! それで……そんな事をバラして、何が言いたいんだい?
834 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 22:27:17.91 ID:klWX4qEyo
なぁ、谷山
お前もうジンジャーとやってる置きレス以外は、某所に関わらないって言ったよな?
その約束があったから別の場所では見逃してきたけど、
本気でここに戻ってくるつもりなら、マジで死ぬほどお前に粘着してやるから
お前が創作発表板とかでなりきりやってんのも分かってるし、
俺が知ってる限り全部の参加スレに攻撃するので、某所に戻るならその覚悟決めてから来い
835 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 22:28:43.38 ID:dSHkflR00
>>830
【現れたこの少女は魔力に敏感という性質を持つ。それは、生まれとかに関係するのだが――今は関係ない】
【とりあえず、彼女はそれで以ってこの場所におびき寄せられたというのが分かれば十分だろうか。或いは】
【その情報すらも、あんまり役に立たないかもしれないけど……、とにかく、寄って来たのは、敵でなかったのだけは確かで】
【なんかよく分からないけれど元気そう。それが分かれば、はじめは首をかしげていた彼女も、にこりと顔をほころばせ】
【「よかった」なんてささやくのだ、吐息交じりのそれは――本当に安堵したように優しく変わって、暗い夜を揺らし】
【ちなみに手話の類はぜんぜん分からない。多分自分の名前も表すことが出来ない、まして、会話など不可能】
【少しだけ気の抜けたような、「ぽかーん」という感じの笑顔で見ていたことだろう。一応は】
【意味を汲み取ろうとがんばっていたのだけど――結果はお察し、無理でした】
【声を出したがらないというのを、彼女は対して気に留めていないようだった。一方的に喋っていたとしても】
【それが何かはともかく、何かあった後らしいのだし、混乱しているかも……とか、そんな風なことをなんとなしに思い】
【わたしが来たから大丈夫だよ、みたいなことを言ってみたくなったのだけど。――なんだか、恥ずかしくて、飲み込んで】
……なあに?
【服をつまんで引っ張ったり指先で突く。それがどんな意味を持っているかといえば、多分、何もなく】
【死んでいないのだけ確認すれば、いちおう、なんかそういったものを呼んだほうがいいのかと思案するけれど】
【同時にほっとけば勝手に起きてどこかに行くという思考もあって。それなら、(悩むとこではないが)悩む、視線をそらし――】
【――て、いたら。肩を突っつかれた。思考していたせいか僅かに跳ねる肩は、ただ、一応年上の威厳は保って(?)】
【努めて落ち着いた声での返事に成功する。きょとん顔はすぐに笑みに形作られて、怖くないように振舞っているのが良く分かる】
【だけど、まあ、抜けているといえば抜けているのだろう。優しいお姉さんとしてそこにいるには――ちょっぴり、冷たすぎる】
【(そう、彼女、この見た目で今年で二十一、来年で二十二を数える年頃である。見てくれは、どう見ても高校生程度にしか見えず)】
【(若作りか詐欺か知らないが、とかく、年齢どおりには見えない顔をしているのだった――華奢なのもその要因のひとつだが)】
そうだ、救急車とか、――あ、ごめん、先に言っていいよ。
【それから、提案するのははじめに少女がしようとしていたことそのものだが、タイミングが少し悪い】
【思案していた通りの言葉を連ねてしまって、少女のほうから話しかけて(?)来たのを、いくらか遅れて思い出す】
【ちょっとだけ申し訳なさそうにすれば、言葉を譲る――けど、彼女が何を言おうとしたのかは、すぐに分かってしまう】
836 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 22:30:58.84 ID:V0sRAohKo
>>831
「ま、そりゃ嬢ちゃんの言ってることは正しい、正しいが……」
【男は猛禽類のような鋭い眼光で介抱される男を射竦めた】
「だが、そりゃあ嬢ちゃんのやることでも、俺のやることでもねぇ、
嬢ちゃんのやるこたァ、この阿呆ぶっ飛ばして、牢獄にぶち込むところまでだ、戦場にいるってなら、そこまでだ。
必要以上に情けをかけちゃあ、テメェが死ぬだけよ」
「嬢ちゃんの優しさは否定しないがね、どっかの国のことわざでも言うだろ、
濡れた犬を囲んで警棒で叩く、どうせ落ちるところまで落ちてんだから、罪を重ねないようにボコボコにしておくのも、
俺ァ、善行だと思うがね」
837 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 22:40:19.96 ID:q85NUT2to
>>833
うるせえ黙れ年上ぶってんじゃねえ殺すぞ
騙された側のくせにぐだぐだ上から目線でアドバイスしてあげるぅ〜☆とか言ってんじゃねえ死ね
【お姉さん、とか言ったのが癪に障ったらしく心ない暴言を心から吐き出した】
【今まで我慢してたせいか言った後はやたらすっきりした顔をしている】
【暴言はともかくとしてセリーナの反応はディックにとってかなり良好だった】
【25の女が恥じらうだのなんだのという姿は非常に目によろしい】
まぁその顔真っ赤にしてるのが妙にエロいから勘弁してやるよ。胸もでかいしな
【煩悩だだ漏れ、欲望だだ漏れである。きっと神父らしからないことこの上ないのだろう。これがディックの素だった】
【あと態度がでかい】
さて。俺がこの扉を開けたのは別にお前を羞恥心で塗れさせたいからじゃねえよ、それはそれで美味しいが
もう分かるだろうが俺は神父だが煩悩まみれだし欲望だらけだ。そのことに微塵も疑問や罪悪感はねえ
何でか分かるか?
【クイズを仕掛ける子供のように……と言いたいところだが、もっとよりあくどい顔をしてディックは聞いた。妙に悪人面だ】
838 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/10(月) 22:45:46.27 ID:+2TnKuot0
>>836
私は私だもん。私のやることは自分で決める。
【男の視線から男をかばうように立ち、同じように睨みを返す】
どうしようもないなら、確かにやっつけたほうがいいの
でも話を聞くぐらいはしないとだめだと思う
それで、もし仕方ない理由があったなら・・・・・・
【ここまで話して少女は一旦黙ってしまう】
【少女の語りはあくまで受け売り。自分の考えじゃあない】
【語れば語るほど自分の考えの浅さが浮き彫りになってくる】
私は、その人も助けたいと思うの。
【だから今、少女は自分の考えを纏めて、受け売りの言葉を自分の考えを加えて】
【迷い無い青い瞳で、それをはっきりと言い放った】
839 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 22:48:19.48 ID:1c45T7XL0
>>835
【手話なんか覚えている人はまずいないのですが、それでも口で話さないとなりますと】
【文字を書くか、体で表現するしかないのです。そして無口女が選んだのは手話の方。なぜかわかりにくい方です】
【途中、ぽかんとしている少女の雰囲気を見て――残念な事に慣れっこです】
【それで段々と表情が曇っていくのですが、とりあえず、元気だよという事を理解して貰えれば】
【少女の微笑みに返すようにぱぁっと明るい笑顔を返して、うん、うん、そうだよ、私は大丈夫だよ!なんて】
【言葉を介さずとも分かるような、ある意味悟られともいえるでしょうか。とりあえずそれくらいわかりやすく、元気だよ!っていう表現一つを】
【過多な程の方法で表していくのでした。文字で表すのが全然早いのは、ご愛嬌】
【無口女は高校生なのだが、少女の見た目が自分と同年代にしか見えない為】
【凄い落ち着いてるなあ、なんて尊敬の眼を奥に移しつつ、ぴくりと跳ねた肩に僅かに首を傾げながら】
【相手が成人済みだと知るのは、いつの事でしょう】
「……あ、あの……」
【声を僅かに漏らして――やっぱり喋れない訳ではないのは見ての通り】
【ただ、声は自信なさげに弱弱しく、通るけど小さい】
「……」
【暫く思案する――考えてみるものの、相手に手話は通じない】
【じゃあ、どうして此処へって表すにはどうしたらいいでしょう……と考えます】
【暫く顎に人差し指を当てて瞳を頭の方へと動かして考えてみます】
【――それで、結局浮かばんかったので】
「どうして……来たん、ですか?」
【魔力の流れで、目の前の少女は来たといいました】
【それを怪訝と思ったのです……大丈夫? という内容から、誰か心配してくれて】
【つまりは私と同じなのかな、なんて大したことのない親近感を抱きながら、相手の瞳をじぃっと見つめて】
【会話が下手じゃないそぶりを少しずつ見せてはいくものの、それでも多くを語らない無口女の想いが伝わるのは、表情にぽろぽろ零れるからでしょうか】
「え、と……邪魔、しちゃ、った……?」
【そうだ、救急車も呼ばないと……というより邪魔しちゃったかなぁ】
【ああどうしようとぐるぐる考えながら、焦っている様子も顔に零れてしまいます】
【慌てて付け加えたように綴って出した言葉は、相変わらず不安そうでした】
840 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 22:49:02.46 ID:eNglM4cGo
>>832
うむ……敵は、上手い。闘技場での一試合であれば私が勝つだろうが
奴は地の利やこちらの情報を瞬時に把握して行動していたように思う。
……狡い相手だ。罠や、死者を使った攻撃をしてくるやもしれん
【だから気をつけろ、と――行く、と言ってくれたからには、それを助ける】
【今更引き止めてどうこう、というのはフレデリックの性分ではないし】
【騎士団時代を知る彼女であればそれは今更だが、こくりと1つ頷くと、仕事を任せ】
【彼女の手に構えられる盾と刃を見れば、一度立ち合いで降参したのも思い出され】
【その凛々しさに懐かしいまでの頼もしさを覚えながら、彼女を安息所に送り込むこととなる】
【――さて。石造りの内部に入れば、日が当たらないからか、カビ臭い空気と冷たい温度が出迎え】
……聞こえるか、マリア。この安息所は、奥に向かうほど古い時代のものとなっている
最初期は500年ほど前か。全域を作り上げて、"満員"になれば他所に移るという形式だからな
さて……まずは真っ直ぐだ。階段を降りれば扉が……そしてその向こうが広間だ
死者が棺を枕に寝ているはずだが……相手は死霊術師、だからな。
【指示に従って進めば、確かにその通り。入り口程度は立ち入ったこともあるのだろう】
【一部は苔すら生えた階段を降りると半開きの石扉。中に立ち入れば、消えない炎の魔術で青い明かりが満ちていて】
【そして――やはりというか、何体かの死体が出歩いていた。副葬品の剣や、メイスを持ったものも居る】
【性質はゾンビやミイラに近いのだろう。足音は乾き、頭部は眼孔に光があること以外は髑髏とほぼ変わらない】
【それより先の案内は、おそらく期待できない。まずはここのアンデッドたちを片付けるか】
【或いは道は2つ。右に向かう鉄扉か、左に向かう狭い通路か。通路は、途中で右に曲がるため行き先は分からない】
【このどちらかに向かえば、敵は動きの鈍い連中だ。まして聖の属性にはすこぶる弱いはずであって】
841 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 22:51:51.09 ID:pkLujuEYo
>>837
なっ―――!?
【うるせえ黙れ。年上ぶるな。殺すぞ。一つ一つ租借しようにも、状況がそれを許さない。】
【だってここ、教会だもの。だって相手、一応神父だもの。年下だもの。それが、気を許した途端これだよ。】
【流石に幾らなんでも酷いんじゃないだろうか。いや、この女相手にはこれでも足りないくらいだが、それにしても……。】
ちょ、ちょちょちょちょ―――マジックミラー暴露の次は暴言かい!?
殺すぞってどうなの、それ……!? いくら神父さんモードが解除されてるからって、まずいでしょ!
ああいや、別に上から目線ってワケじゃ……って! いやいや、騙されたのはアタシだけど、騙したのはそっちでしょうに!
【卵が先かひよこが先か。話しても恐らく永遠に分かり合えないのだろう。】
【だがセリーナは本性を現した彼の言葉にとうとう、苦笑いすらも捨てて、顔を赤くして反論した。】
【だがまあ、水掛け論も水掛け論だ。騙される人間と騙す人間。そりゃもう、相容れるワケなど最初からないのだから。】
それに、エ―――エロ……!? あっ、アンタちょっと!? ……うぅ、信じられない……。
胸がでかいとか、女の事もそんなに沢山知らなさそうな"ちびっこ"にバカにされてたまるかー!
だいたいねぇ!!……、何? ……罪悪感を感じてない、理由だって?
【唐突に、そんな事を言い始めた彼にセリーナは戸惑った。 】
【しかし罵倒されてた事を一旦、忘れて彼女はその理由を推察し始め―――そして、ふと答えた。】
……そりゃあ、まあ。認めたくは無いけれど……年頃の、お、男の子だし?
自然って言うとアレだけど……ま、まあしょうがないんじゃないかなあ、とか……いや、やっぱりダメだ!
せめて罪悪感くらいは感じた方が良いよ! このままじゃ君、神父なのに酷く曲がった人間に育っちゃうよ!?
842 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 22:56:02.30 ID:V0sRAohKo
>>838
「おう、頑張れ」
【男は少女から視線を外し、あっけからんと言い放った】
(柄にもなく親切心で忠告したが……なかなかどうして覚悟が決まってらァ、
俺が何ぞか言って変わるってこたぁ無いわな)
「まぁ、そこまで言うなら俺だって、止めやァ、しねぇよ。
だけど、嬢ちゃんが進もうとしてるのは、まぁ、だるくて面倒な道だぁね。
一応、言っておくけど、俺がいなかったら……手前と嬢ちゃんがのほほんと会話してるってこたぁ無かった、
いいか、嬢ちゃん、そこまで言うなら、強くなれよ、頭も体もだ。
さもねぇと、怖ェオッサンに説教かまされるはめにならァな」
843 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 23:00:06.70 ID:dSHkflR00
>>839
【――どうしてここに来たのか。その問いかけは簡単なようで難しい、言われた彼女は、ほんの数秒ほど】
【元からかなり丸い瞳をもっと丸くして……そのうち、右下とか左下に動かして、考え込んでしまうのだろう】
なんだろ……、……ここは、すぐ、誰かが死んじゃうから。
……ううん、もっとひどいかも。だから、わたしは、助けたいって決めた。
【やがて帰ってくる言葉。それは、自分でも、少しだけ良く分かってないような――ふわっと揺れる、曖昧な音階】
【死ぬ。死ぬよりひどい。どっちも見たことがある、見たことがあるから……いつかは、そんなこと思わなかったのに】
【気付けば、そんなことを思うようになっていた。機械が感情を得る奇跡みたいに、心の中、ふっと芽生えたその願望(ねがい)】
【――誰かを助けたい、なんて、言葉にすれば簡単。だけど、過ごしてきた今までとかが絡めば、ずっと複雑になる】
無事だったの、安心してるんだよ。
【それから。にこりと浮かべた笑みは、今までのよりも少し強いようだ。無事でよかったとねぎらってやるようでもあるし】
【何にも分かってないくせに、大変だったよね、なんて、分かったふりをしているようでもあったし――とにかく、】
【彼女はそこで立ち上がるのだろう。もう見るものは見たということか、もとより、男たちに興味は薄かったようなら】
こういうひとたちは、だいたい、ろくなことしないから……、……、ううん、邪魔じゃないよ、なにも――。
【たぶん、実体験とかで知っているのだ。――いつかは暮らした世界の住人。いつかの彼女は、この、男たちの側だったから】
【焦っている顔に、彼女は少しだけ面白がるような顔をする。ひどい話だが、そこに悪気はなくって】
【多分かわいいなあとかそんなことを考えている。「救急車呼ぶね」って取り出した携帯電話は、いまどき二つ折りタイプ】
【何もなければ、現在地を伝えて、“倒れているひとを偶然見つけた”というのを通報するのだろう。――それは】
【多分、気付いていて、分かっていて、嘘を吐いている。もし声を出して訂正しようとすれば、その指が】
【しぃ、と内緒を促すように人差し指を立てた形で、少女の口元に添えられることになる。――見れば、その左手の薬指には銀の指輪】
844 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 23:02:17.02 ID:q85NUT2to
>>841
あーもうぐだぐだうるせえな全く。下の口と上の口はきゅっと結んでろ、他に役に立たねえんだから
【しれっとした顔で、さもまるで相手から喧嘩を売ってきたかのように応対】
【もちろんディックは自分が悪いとは微塵も思っていない。が、実は相手が悪いと思っていない】
【暴言や煽りは彼にとって話すときの癖みたいなものなのだ】
そこだな、それ。“酷く曲がった人間”っつう部分だ
お前ら正義の味方様は正義っつう概念には味方するくせに“人間そのもの”には全く味方していやがらねえ
まるで聖人君子以外を認めない聖職者みてえだぜ、お前もシスターになるか? ん?
【教卓から離れて長椅子に座って、やっぱりふんぞり返る。両腕を組みながらセリーナを見上げる形だ】
ま、お前の答えはそれはそれでいいさ、誰も否定しねえしその権利もねえ
だが俺の答えを言うなら、俺が欲望や煩悩があるのは俺が人間だからだ。人間である以上、これらから離れるのは無理だ
もしも離れたいのなら……それこそ悟りを開いて人間を止めるしかねえよ
【違うか――と言いたげに首を傾げてみせる】
【彼が言った言葉のいくつかはいわゆるクリスチャンのものではなく別の宗教のものだった】
845 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/10(月) 23:02:36.77 ID:MQSghvv70
【街の中――――商店街の一角、其処に存在するカフェにて】
【最早温くなり始めたコーヒーをテーブルに放置したまま小難しい表情で古書を読む女が一人】
【手入れの施された金色の髪はよく目立つだろうし、何よりもその女が纏っている物。詰まりは、修道着が何よりも存在を際立たせているか】
【やがて溜息を吐いたならば古書を閉じ、コーヒーを一啜り】
【「不味っ……」なんて失礼な言葉を呟けば憂鬱そうに表紙でも指先で撫でるのだろう】
「あーあ……全く、解読はボクの仕事じゃ無いと思うんだけど…………
大体にして教会に其れ専門の人も居るんだからソッチに任せれば良いのに……」
【ブツブツと紡がれる文句は果たして誰宛の物かは分からないけれど】
【その古書、見る者が見れば櫻の物である事も知れよう。内容は――――何処かの伝承か】
【この場に似付かわしくない修道女は嫌でも目立つ存在であり、現に何人かの者達が視界の隅で観察していたりもするのが現状】
【店員に対して愛想を向ける程度の事は出来る性格の様でもあって】
【そんな女に興味を抱いてか、古書に惹かれてか――――或いは、腰に提げた双銃を疑問に思ってか】
【何にしても、話し掛けようと近寄ったならば同時にそちらへと視線が送られるのだけれど】
【路地裏――――少し奥まで入り込んだその場所】
【辺りに転がっているのは数人の男女の姿。然れど、呻きながらも皆息をしており】
【よく見れば出血も無く。更にはその者達全員が機関に所属する事を示す逆五芒星を手の甲に彫っている事が分かるか】
「――――一件落着、でありますか。少し手間取ったでありますが、大きな怪我を負う事も無く終えられて良かったであります
…………連絡も済んだ事でありますから、もう少しで自警団の方々が引き取りに来ると思うのですが……」
【その場に立つのは、軍服に身を包んだ少女だ。腰には軍刀を提げ、片目は眼帯で覆われ】
【藍色の髪を纏めるように被ったのは制帽。一切の乱れを見られない其れは、少女の気質を表している様であり】
【――――自警団の所属を示す腕章。そして、其処に着けられたバッヂ。この少女が紛れも無く正義の徒である事を示すのだが】
「最近はカノッサの動きも目立つようになって来たでありますね……。あまり気を抜く事も出来ないであります……」
【呟き共に漏らされた溜息は現状を憂うが故か】
【路地裏となれば悪事を働く者も多いだろうし――――逆に、其れを阻止しようと見回りをする者も多い】
【だからこそ、この現場をそのどちらが目撃をしたって可笑しくは無い話であって】
846 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/10(月) 23:10:04.90 ID:+2TnKuot0
>>842
【見栄をきったはいいものの、男の言うとおり自分は弱い】
【少し前にお前は油断しすぎだといわれたばかりなのに、今日もまた油断】
【実際男がいなければ最悪死・・・・・・男の言葉が胸に突き刺さる】
大丈夫。覚悟してるから、迷わない!
弱いのは、うう・・・・・・それは、これからがんばる、の
847 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 23:19:16.63 ID:V0sRAohKo
>>846
「まッ、成長期だからな、肉食って、しっかり寝て、バシッと戦ってりゃ、強くならァ」
【男は目の前の少女に過去の自分を重ねあわせ、しみじみと呟いた。
あぁ――自分もこのぐらいの時は、一構成員としてバリバリぶっ殺していたなぁ、と】
「ところで、そのワッペン……名前は思い出せねぇが、すげぇ組織だろ、わけぇのにやるもんだなぁ」
【今更ながらに男は少女のワッペンに気づいた】
【そして、男はまかり間違っても正義の組織の名前に脳のリソースを割く男ではなかった】
「ってことはアレかい、嬢ちゃんが襲われたって訳じゃあ無くて、
周りでおねんねしてるアホどもが何かやらかしてつぶしに来たってわけかい?」
848 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 23:19:26.65 ID:pkLujuEYo
>>844
―――……ジーザス。オー、マイ、ゴッド。
教会でこんな言葉を吐く羽目になるとは、思わなかったよ……、
アタシが地元の不良共と喧嘩した時以上に……ああ、アレより更に酷い言葉だ、
今すぐ地の国のスラムで、パーカー着てラッパーに転職する事をお勧めするよ、ディック……。
【上とか。下とか。正気を取り戻してくれ。いや、これが正気の証と言われたら、もうどうすれば良いのか。】
【多分、此方も此方で暴言で付き合うしかないのだろう。幸いにして、セリーナはその手の荒れた会話には慣れていた。】
【にしても、酷い。彼女の地元も相当荒れていたが、それ以上だ。初対面で年上の女性に堂々とセクハラ出来るのはもう、才能だ。】
……それ、は……。
【―――だが。そんな暴言の後に続く言葉は、先程のソレとは全く別の意味でセリーナの胸に突き刺さった。】
【聖人君子にでもなるつもりか。そう、本当にその通りである。彼の指摘は、どうしようもなく的を得ていた。】
……煩悩を嫌うとか、嫌悪するとか、欲望を―――欲望"其の物"を、否定するつもりだとかは、無いよ。
確かに、、ディックの言う通りだと思う。アタシが目指してるのはあくまで正義の味方であって、シスターじゃない。
人を助けられるガンマンではあっても、聖人君子じゃあない。そうだね……それはつまり、人間である事の肯定って言えると思う。
……けど、どこまでも肯定し続けていればそれは……っ、
いつか、身を蝕んでしまうようにも思えるんだ。確かに、アタシには欲望がある。
でもそれを"当然"のことのように思ってしまうのは―――……少し、勇気がいる。そう思わないかい?
……傲慢だったのは認めるよ。アタシも、アタシの仲間も。もしかしたら―――考えすぎ、なのかもしれないね。
【彼の言う事は最もである。けれど、矢張りどうしても自分の中の何かを全肯定するそれには―――】
【特別な勇気が要るだろう。だってそれは、いつか暴走して人を傷つけてしまうかもしれない。そんな事、あってはまずい。】
【お金が大好き。過去に縋りたい。そんな人として当たり前な望みでも……願い続けてしまうのは、如何なものかと、セリーナは感じた。】
【―――尤も、ハッとさせられた部分があるのは間違いない。】
【セリーナは確かに、神父という衣服を脱ぎ去った彼の、人間らしく正直な言葉に感銘を受けていたのだから。】
849 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/10(月) 23:27:23.99 ID:9/aEw6Uk0
>>840
【助言にこくりと頷く。過ぎた心配はせず、それでいて決して無関心無頓着ではなく……そして、最大限に信頼してくれる。彼はそういう人間だ】
【闘う準備を終えれば、振り返る事も無く霊廟に足を踏み入れる。久しぶりの彼の指揮下における行動に、どこか懐かしさも覚えて―――】
【―――内部は滞った空気と饐えたような臭い、気味が悪いほどの薄ら寒さが閉所特有の雰囲気を醸し出す。お世辞にも心地良い環境とは言い辛く】
【熾気―彼女特有の光を放つ魔力を球状に纏めて光源にして周囲を照らせば、黴や苔が石造りの壁面や天井を覆っている……】
500年……!相当古い物なので御座いますね……。全く、500年も安らかに眠っていた所を起こされるとは……迷惑千万な話で御座いますね。
……真っ直ぐ、階段を下りて扉……あ、ありましたありました。此処で御座いますね―――
【指輪を通して聞こえる彼の声によれば、この廟は奥に行けば行く程に造られた時代が遡っていくらしい。入り口でも相当古かったのに、奥は更に古いのか……】
【……500年の眠りをこんな風に引っ掻き回されては、死者も堪った物では無いだろう。大人しく眠りに就かせて欲しいだろうに、よりによって死霊術で操られるとは……】
【指示通りに進めば、扉が見える。半開きという事は中に誰かが入って行った証拠、更に進むべく広間に足を踏み入れると―――ああ、やっぱり】
【予想を裏切らず、そこには恐らく無理やり眠りからたたき起こされたであろう死者が彷徨っている。】
【ご丁寧に鎧や剣で武装していたりして……動きはかつて闘った友人《グリース》と比べれば止まっているようなものだが】
【油断や慢心は無い。死者に罪は無いので倒すのは心苦しい気もするが、もう一度安らかに眠って貰おう―――】
すみません、もう一度眠って貰いますね―――はぁッ!!
【緩慢な動きでも、襲い掛かってこようものならそれより速く光の剣を振り抜いて武器を弾き飛ばして。そうでないものは優しく強い聖の属性を持つ光を浴びせて無力化を試みる】
【出来るだけ死体に傷をつけないようにしつつ斃していこうとするのは、彼女の性格ゆえか。ちなみに彼女の操る光、死霊や妖怪の類にはより効果が強まる特性を持つ……この死体にもおそらく効果はあるだろう】
―――貴方、聞こえますか?……やはり広間には、操られたような死者が歩いておりました。
これも、件の死霊術師の仕業と考えて宜しいでしょう……私は大丈夫で御座いますよ。
これから左手に見える通路に向かいます。貴方は私の位置の把握と助言……あと、出来れば励ましの言葉もお願いしますね!
【全て片付ければ、左の狭い通路に進む。相手は小さくすばしこい……ならば、狭い場所を率先するという予想を込めて】
【警戒は怠らない。盾を構えて慎重に慎重を期して進むのは、無事に戻って彼を笑顔にさせるためでもある―――】
850 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/10(月) 23:29:18.31 ID:1c45T7XL0
>>843
【――簡単に、死ぬ】
【それは無口な女とはかけ離れた仮想でした】
【でも、それがここの日常です。残念な事に、それを受け入れないと生きていけません】
【……なんとなく、知っているつもりでしたけれど、その言葉一つが重くて、びくりと、少し反応しました】
「し……ぬ……?」
【口に出すとこうも簡単な二文字なのに、どうしてこうも重いのでしょう?】
【その声は弱弱しさも何もありません。ただ純粋に、理解が及ばない風で】
「……」
【だから、こうやって安心、とか、強い笑みを見る事ができると】
【少し落ち着きます。それがどれだけ無責任であっても、無口の女の子は単純で、燃費がいいのです】
【つまり、頑張ってねなんて無責任な言葉一つで頑張れます。だからその一言で無口女はどうにでもなります】
【ふうと頬を綻ばせ、それに精一杯応えます。何度目かの大丈夫】
「……ちょ、ちょっと……」
【救急車――つまり、このまま無口女がやろうとした事なのだが】
【どっちにしろ、この女は口をあまり開かないので、結局目の前の少女に頼むことになって――というのはどうでもよくて】
【そんな、言い方――そう、気づいてそのまま口出ししようとすれば】
【口元に添えられて、意味を理解して、同時に……薬指に、指輪……?】
「――っえ!?」
【ええええええええ!? け、けけ、結婚済!?】
【こ、声を出さないように、と思わず両手で口をふさぐも、やっぱりわたわたとする様子は】
【高校生じゃないの!? え、え? ち、ちがうのかな……えっと、えっとえっと】
【と再び焦り初めて、電話が終わるまでは黙って……終わった後に】
「……ご、ご結婚?」
【もう声も隠す事も忘れてしまいました。勢いに任せて言葉を紡いでしまうのでした】
【他にも聞きたい事がいっぱいあったんですけれども、それよりも真っ先に来てしまいます】
851 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 23:34:18.15 ID:q85NUT2to
>>848
そうだ、欲望を全肯定するのは難しい、間違っている、やってはいけない
……と、普通は思う。それが本質的かどうかは俺にも分かんねえが、社会ってもんで生きていく上じゃ必要な考えだ
【この部分においてディックは本気で分からない、という顔をした。欲望の全肯定はどうかということを考えた事がないからだ】
だがな、そもお前を見てると欲望そのものに恐怖を抱いてるように見えるんだなこれが
欲望自体を否定する気はねえと言ったが本当か? もしもある欲を抱いたときにそれが良いか悪いか考えてえなら、欲望自体が悪いもので人間は律しなきゃいけないだと何だのっつう考えはやめとけ
でなきゃ欲望を抱くことそのものに罪悪感を抱いて、精査できなくなっちまうからな
さっきの話にも戻るが、欲望を持つこと自体が邪悪なんて言ってたら生きていけねえよ。思っちまったもんはしょうがねえだろ。問題はそれを実行するかどうかだ
【と、ここまで言って一度止めて、またセリーナの顔を伺う】
852 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/10(月) 23:35:13.83 ID:+2TnKuot0
>>847
これはSCARLET、みんなの盾の証なの!
【無い胸を張ってワッペンを示し誇らしげに】
うん、危ない薬を売ってたみたいだから
・・・・・・わたしが調べたわけじゃないから、よくわからないんだけど・・・・・・
【見た通り少女は決して頭がよくない。情報収集に向くタイプではないのだろう】
【だからこそ組織を介して動いているわけだが】
853 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 23:43:27.47 ID:V0sRAohKo
>>852
「すかぁ……れっとな、おうおうおぼえたぜ」
【ワッペンを見ながら、ある種棒読みにすら聞こえるようなひらがな発音を行う男】
【当然、その名に関して宵越しの記憶は保たないだろう】
「ほーん、まァ、薬売ってたかどうかはともかく、チャカ撃つような奴だったってわけだなぁ」
854 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/10(月) 23:43:46.64 ID:dSHkflR00
>>850
【ここだと、どんな非合法なことだって起こりえる。死ぬなんて、もしかしたら、ましなほうなのかもしれない】
【そう彼女は思っていた。いつか暮らしてた場所のこと、一番深い闇なんて知らないけど――それでも、】
……五百玉ってあるじゃない、銀色の、ほかのよりちょっと大きな、お金。
あれ一枚でね、孤児の子供たちが殺しあうんだよ。銃とか刀とか格好いい武器じゃないの、そこらへんの――。
――硝子の割れた欠片とか、そういうので、殺しあうの。
ばかみたいでしょ、でも、本気なんだよ。
【どうかしてる、って思ったことなら何度もある。法の光なんて届かない闇の中、あり地獄みたいな、渦巻きの中】
【告げてみるのは、あくまで、自分が経験した記憶のひとつだ。もちろんこれが、この世界のすべてだというつもりなんてない】
【だけど、殺しあうのは大人と大人、大人と子供、だけじゃない。子供と子供――そんな、救いのない争いすら、ここには】
【――――ぱたん!と、電話を閉じる甲高い音がする。軽やかにうそを吐いてみせた彼女は、ただ、悪びれもしない】
【携帯電話を元の位置にしまいながら、ついでに、少し寒いという風にケープの布地を身体に寄せて、それから、】
【十秒ほどの遅れで、まだ「しぃ」を強いていたのを思い出して、やっと少女の発言権を返してやる、僅かに目を細めて】
ううん、今は未亡人みたいな……、……未亡人でいいのかな。居なくなっちゃった、今は孤児の子とペットと暮らしてるの。
【――少しだけ寂しいような目をする。だけど、その悲しみは彼女の心を潰していない、どうしようもなく軽いわけではなく】
【重たいのだろうけど、その重さと上手く付き合えている。驚かれたことに驚かないのは、まあ、こんな顔だから慣れているのだろう】
…………えっと、じゃあ、
【そんな彼女が、悪戯がちにくすくす笑っていた彼女が、ふと表情を落ち着かせる。それから、叶うならば、だけど】
【少女の手を優しく取ろうとするのだろう。触れる手はよく手入れされた肌の柔らかさ、少しだけ冷えた、体温の暖かさ】
逃げよっか、誰か来る前に。……だって、このひとたちが悪くて、したんでしょう?
【――うそなんか吐いた時点で、そうしないといけなくなった。いや、別に、「通りすがりです」と言い張れば】
【どうにかなったかもしれないけど……多分面倒くさいなんて考えて、それなら、じゃあ、逃げちゃいましょう!なんて】
【それこそ悪びれない。それは――彼女が正当防衛の類だと信じているからだろうか。そこは、まっすぐ、疑いもなく】
【だけれど最後に一応確認みたいに尋ねてくる。彼女がたとえば通り魔みたいなものでないと――確かめる、その言葉】
【頷くなりで認めてしまえば、街明かりのほうに手を引かれることになる。だけど、もちろん、それは無理やりでなくって】
【逆らう手段はいくつでもあるような、そんな行為――結果は、少女に委ねられるのだろう】
855 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/10(月) 23:46:31.22 ID:pkLujuEYo
>>851
【非常に、難しい話題であるような気がする。】
【欲望はそもそも人間に付き纏ういわば原動力と言ってもいいはずのものだ。】
【この欲望があるおかげで人間という種族が発達してきたのは言うまでもない、全肯定は出来ないし、全否定もまた然り。】
……そうだね。みんながみんな、すっ裸で石を投げて棒でもって動物追い回すような生活をしているならともかく。
現代人は沢山のルールの中で生きてる。そして、そのルールは人間がゆっくり時間をかけて築き上げてきたものだ。
つまり―――長い歴史の中で培われた"知恵"と言っても良い。その通念上から考えると―――欲望は、怖いものだ。
【ハッキリと、セリーナはそう認めた。全肯定も、全否定もしない代わりに。】
【確かに自分は、そんな欲望を抱く事を怖いと感じている部分があるのだと、認めたのだ。】
【お金が大好き。お酒が大好き。よくよく考えれば、欲に塗れた生活のセリーナ・ザ・"キッド"の、否定ともいえる発言。】
―――……実行するか、どうか。アタシが恐れているのも、多分そこにある。
結局の所、欲望だけが膨れ上がっても、それが生活に影響してこないのであれば、問題は無いからね。
でも大抵の場合、欲望は欲望のまま終われないし、終わらせられない物だ。だから、欲望自体が、怖くなる……。
……けど、ディックの言うとおり。欲望自体を恐れていたら、その精査は出来ない。
視界は濁ったまま、つまるところ―――……ねぇ、ディック。君は、例えば欲望を律する事もあるのかい?
例えば……、例えばだけど、女の人とそう言う事がしたいな、って思った時。問答無用で押し倒すような事はしない、でしょう?
……それは多分、後々に発散できる状況を君がしっかり、用意してるからじゃないかな?
それがあるから、その場その場で暴走をさせずに済む。例えば、まあ……あの、マジックミラーもその一つってこと。
……付き合い方次第。そんな風に、考えるのは悪い事ではない……、のかな?
【少しだけ、自信なさげに。欲望に塗れた人生を送ってきたからこそ、悩むこともあるのだろう。】
【セリーナもまた、此処で一旦言葉を区切り。彼の返事を、待った。】
856 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/10(月) 23:51:00.65 ID:+2TnKuot0
>>853
【まともに聞いてくれているのか疑いたくなるような発現にむっとするが】
【わざわざ口に出すことでもないし、少女はそれを胸にしまう】
確かに、銃は撃ったけど・・・・・・怖がってるみたいに見えたよ
銃も、人を撃つことも怖いみたいだった
本当にすくえないぐらい悪い人って、あんまり、いないと思うの
【自分の肩で眠っている男に、哀れむような視線を送り】
857 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/10(月) 23:59:18.41 ID:V0sRAohKo
>>856
「言っとくけど、俺ァ、モダァンな言葉ァ、苦手なんだ、ふざけて言ってんじゃあねぇぞ」
【男が故郷である櫻の国を離れたのはつい最近のことであり、
それまで彼は櫻の国を出なかったし、他国の文化に一切の興味を介さなかった】
【だが、名前に対し記憶のリソースを割かないのは、そのせいではない】
「覚悟もねぇのに、チャカなんぞ持つなってンだ」
(俺ァ、餓鬼ン頃にゃあ……チンピラぶっ殺してたってェのに、なんでェ、近頃の若い――)
【危うく口に出しそうになった過去を、男は呑み込んだ】
「まッ、だったら、ちゃきちゃき動いて、この阿呆共みてぇな奴らを更生させてやるこったな」
858 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 00:03:26.09 ID:By/KdzpTo
>>855
【セリーナはそれなりに、自分なりの答えを見つけかかっている。ディックにはそんな風に見えた。そのことに一つ、安堵の息をつく】
【だがここで更に彼は考える。自分の言葉はセリーナの問題の本質をしっかり捕えているか、自分からは答えを見つけそうに見えるがそれは本当なのか、ここから更に何か言うべきことはあるのか――】
【ディックは俯きながら考え、そして思ったことをそのまま口にした】
……偉そうなことを言った後で、あれなんだが、お前の言ってることはお前が、そして俺が思う以上に難しい問題だ……
何せそれ一つをテーマにした宗教が出来ちまうぐらいだからな
だから正直言って俺はお前の悩みの本質を掴んでる自信や実感は全くねえ。俺は自分の欲望に疑問を抱いたことがねえってのはさっきも言ったしな
何より俺は誰かを生き返らせたいと思ったことがねえ。そんな大事な人間は今も昔も居ないからな。
だけどよ、心が弱ることそのものは悪いことなのか?
何か大切なものを失ったとき、心が弱って落ち込んでるとき、その大切なものをまた得たい、あるいは逢いたいと思うことはそんなに悪いことか……?
【――これが彼の率直な感想だった。理屈やら理論やらを全て抜きした、感情的で感覚的な意見だった】
【そして顔を上げ、セリーナを見ながら彼は更に続けた】
何だってお前はそんなに自分に厳しくするんだ? ……きつくねえのか、それ
【素直な疑問。そこには疑念以上に自分を罰するものへの同情と憐憫が明白に存在していた】
859 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 00:08:32.82 ID:fVSf0KHxo
>>849
【操られた死者たちの動きに関しては――やはり、圧倒的に鈍い】
【肉体の状態も悪いからか振りかかる動作も緩慢で、呆気無く武器を弾かれると】
【その武器自体も経年でよほど劣化していたらしい。あっさり折れて、用を成さず】
【その上で聖の光を浴びたアンデッドは、膝から崩れて術を解かれることとなる】
【脅威度は低い、と見て良いだろう。最も名も無き人々の成れの果てなのだから】
【この前にいるだろう旧い時代の――特に高位の聖職者が操られているとなれば、また別だろうが】
あぁ、聞こえている。……その様子だと、もう連中は倒した後のようだな
流石は私の元部下だ、マリア。此処の作りからして、通路には遺体は無いはずだ
つまり、警戒すべきはそれ以外……あの小賢しさからすると、罠があるかもしれん。気を付けるようにしろ
それと、位置だが……まだ浅い。其処に葬られているのは精々50年から100年前のものだろう
恐らくは次の階層ではほぼ骨の状態で現れるはずだ。……脆い分、倒しやすくもあるが……む、励ましか……?
それでは無事に戻ってきたら……そうだな、ご褒美というのはどうだ?
私に出来る範囲でなら、お前の願いを1つ聞いてやる、というのは……励ましにはなるかな
【――さて、通路だ。マリアでも手を伸ばせば天井に届くような、狭い通路】
【デコボコとした石畳の道が続いていて――その、丁度曲がり角】
【一箇所だけ文様が描かれた石が敷かれていたのである。もし、それを踏みなどしたら】
【ずる、と石は地面に沈み、同時に背後からシュウという音と、火薬の匂いを感じることだろう】
【そして直後、壁面の隙間に仕込まれたパイプからは猛烈な勢いの火炎が吐き出され、背後からマリアを襲うこととなるのである】
【無論、それは踏んだらの場合だが――そうであってもなくても、進めばまた階段で】
【下りた先は円形の広場であった。周囲四方に、石棺が9つばかり安置されていて】
【更に奥にはまた通路と、棺が一つだけ置かれた大広間が遠目に見え、更に更に、その奥には黒い影が動いたように思えた】
【例の死霊術師か――だとしても、まず追いかけることは敵わない】
【9つの石棺からは、まさに指摘通り骨と化した者達がぞろぞろと這い出てきて】
【中でも一人は鎧を身に纏い、周囲の者もただの兵ではないのだろう。手に手に、魔術の備えをすれば】
【――やがて一斉に、侵入者めがけて術を放つ。氷の槍、炎の玉、雷撃や、或いは風の刃すらも混じった多重攻撃】
【だが、全て一概に魔術≠ナあった。そして、狙いはマリアというただ一点であり】
【この攻勢を凌げば、相手は骨。耐久力は弱いはずだから、対策は比較的容易なはずだった】
860 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 00:11:56.17 ID:AXM2uh7m0
>>859
//すみません、雑談にも書きましたが開始時に申し上げた通り明日が朝早いので次のレスは持ち越しになりそうです……!
//また明日も同じ時間くらいに来れると思いますので、よろしくお願いします!
861 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/11(火) 00:14:39.93 ID:kHRDLTKa0
>>857
・・・・・・じゃあ、仕方ないの。でもできれば覚えて欲しいな
そういう人が銃を持たされるのがいやだから
うん、言われなくてもやるもん!
【ぐっと拳を握り】
ありがとう。
えっと・・・・・・ねぇ、名前聞いていい?
あなたのおかげで私の考えもわかってきたの!
862 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/11(火) 00:15:55.72 ID:6G6OCjlno
>>858
【弱い心。傷つく心。こと戦うと言う点において、これは不必要と言っても過言ではない。】
【相手<敵>を傷つけるのに優しい心があれば迷いが生まれるし、仲間が傷付いた時弱い心があれば立ち直れない。】
【そういった場面で奮起し、容赦せず、相手を殲滅せんと立ち向かうだけの鋼の精神。戦士に求められるのはそんな素質だ。】
【―――だが。本当にそれでいいのだろうか。】
【人を救うと言う使命を負った彼女達が。戦士である前に、兵士である前に、正義の味方である彼女達が。】
【本当に、そんな冷たい人間でいいのだろうか。例えば、迷う事や敵に情けをかけてしまう様な事だって、きっと―――、】
……本当に、難しい話をしているのは分かってる。ごめんね、懺悔とはいえ、面倒臭い話をしてしまって。
って、何だかさっきから謝ってばっかり。悪気があった訳じゃない、ただ―――……自分を疑い始めると、止まらないんだ。
一旦"それでいいのかい"って思っちゃうと、中々肯定し辛くて。もしかしたら、悩み続ける事自体が、一つの答えなのかもしれないね。
……きついよ、そりゃ。上手く噛み合わない歯車を、油で以て無理繰り動かし続けてる様な―――そんな、感覚だ。
お金だけあればそれでいいって、そうやって腐ってた時は腐ってた時で、隠しきれない自分の中の"正しい事"を求める感覚に
いつも胸が押しつぶされそうだった。けれど、実際に嘘をつかない様戦ってみたら今度は……自分の中の弱さが、気になる様になって。
【いつもいつも。悩みは何処までも、彼女を付き回す。だが、それも宿命なのだろうか。】
【銃を握る人間、剣を振るう人間。正義を掲げた彼等に必ず付き纏う問題なのかもしれない。】
【厳しくあれ。いつも自分を疑え。きっと、彼等の人間的に不器用で歪んだ姿など、ディックの眼には酷く醜く見えるかもしれない。】
【辛いと分かっていて尚、そうせざるを得ないのかもしれないと、セリーナはそんな事を言っているのだから。】
……弱さを、肯定するのは。大変な事だよ、きっと。自分でするのは……とても。
【―――引き金に指を掛ける事をやめない限り。彼女は、自分で自分を肯定する事が、出来ないのだろう。】
【だが、しかし―――ならば、ある意味答えは見えているのかもしれない。そう、彼女には出来なくても―――。】
863 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 00:17:17.82 ID:heX4o9wFo
>>861
「おう、絶対覚えるぜ」
【覚えない】
「名前か……俺ァ、蛇乃道 正道(じゃのみち せいどう)
だがよォ、名前を聞きてぇなら先に嬢ちゃんから名乗るべきだぜ」
864 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/11(火) 00:22:06.79 ID:BE+X+Ixz0
>>854
「――……え?」
【信じられませんでした】
【500円玉、例えば無口の女が今財布から取り出せばいっぱい出てくるお金です】
【アルバイトでいえば、1時間働けばそれ以上のお金が手に入る】
【……そんな、たった少しで命が散るのでしょうか、馬鹿みたいでしょ。確かにその通りだ】
【だからこそ、猶更わからないのです】
「…………」
【自分がいた世界とは別の世界に思えました】
【表の裏にたっただけで、こうも見る景色が違って】
【嘘でしょ? 嘘だよね? そう信じたいけれど、彼女の眼は真しか含んでいません】
【眼で語る、とはこんな感じでしょうか。その瞳の真意をくみ取ろうとし更にじっとみて――】
【携帯を閉じる音で、はっと戻ります】
【思わず食い入るような段階から、慌てて目を逸らして、考え込んでいた状況から別の場所へと思考を反らします】
【今こんなに、必死になって考える事でもないだろうと、半ば逃げるようにして】
「み、みぼう、にん……」
【随分と生々しい表現だなあと思いながら、思わず呟く様は】
【最初の無口な頃の面影が段々と無くなってきましたね】
【もしかしてもしかして、この人って成人してるのかなあとか思いつつ】
【でもでもそんな事聞くのって、凄い失礼かもなあとか思うと何とも言えないまま悶々として】
【そんなどうでもいい事を考えていると、手をぎゅうっと握られます】
「……悪かった訳じゃないよ。
多分――魔が差しちゃった、だけだからさ」
【……お人よしなんです。基本的に人を悪く思えません】
【目の前に転がった三人も、少し虫の居所が悪かっただけで、悪さをしたと明確に言えません】
【凄い甘いだけといえば、それで終わりなんです】
【それを長所か短所と捉えるかは、人次第です】
「でも――逃げようと思う。
えっと……名前、貴方の、名前は?」
【街明かりの方に手を惹かれる。呼び名に悩んで、名前を尋ねる】
【今日ここで、誰かを助けたのは偶然じゃなくて、何かに導かれたのかなと思ったりしつつ】
「私は……ラース。ラース・クィックテーロ」
【でも、健気に私を引っ張ってくれる彼女に、できる限りを返したい】
【だから、最初は名前を聞いて……それから、色々話して】
【――友達になれたりしたら、いいなあ】
/ごめんなさい遅れましたぁぁぁ………orz
865 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 00:22:21.43 ID:fVSf0KHxo
>>860
/了解です!一応雑談の方にもお返事しましたが、自分も明日来れるので
/19時以降で都合の良い時に呼び出して頂ければ、と思います。
/それでは、今日はありがとうございましたっ!
866 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 00:27:09.35 ID:By/KdzpTo
>>862
【醜く見えるか――と言われればそうではなかった。ただ痛々しかった。これではまるで自己犠牲だ】
【弱さを肯定してあげるのは簡単だろう。だが果たしてそれでいいのか、彼女自身が肯定する必要があるのではないか。だがそうするための言葉をかけるにはディックは彼女の事を知らなかった】
【ディックは分からず、首を振った】
俺には分からねえよ。なんでお前がそんな辛い思いをしてまで戦うのか、どうして誰もそのことに気がつかずこんなところで言うはめになってんのか、なんでそんなに自分に厳しいのか……
【感情的になっている、そんな声だ。彼にはあまりに分からないことが多すぎた】
【普通、神父はこういったことを言わない。正しい道を指し示すことが彼らの役目だからだ】
【つまり、真の意味では相手の気持ちを理解する必要がない。そして、もっと言うならば、正しい道を指し示す者が“分からない”などと言うこともない】
【だがディックは違う。真面目に答えるということが嘘偽りをなくすという意味ならば、こうした疑問も言うべきだと、彼は考えているからだ】
【……そして何よりも、今のディックはセリーナを哀れんでいた。だからこう言わずにいられなかったのだ】
867 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/11(火) 00:29:16.22 ID:kHRDLTKa0
>>863
じゃのみち、覚えた!
【びっとサムズアップ。こっちはちゃんと覚える】
私はネモ。ネモ・アーネスト
あたしの名前ぐらい、ちゃんとおぼえてね!
//きりもいいのでこのあたりでー
//レスの返信速度も分量もガバガバで申し訳なかったです・・・・・・
//とにかくありがとうございましたー!楽しかったです!
868 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 00:31:09.02 ID:heX4o9wFo
>>867
「おう、覚えたぜネモ、あばよ」
【蛇乃道は立ち去っていった】
/いえ、こちらこそ楽しかったです。
/ほんとうにありがとうございました
869 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/11(火) 00:44:18.54 ID:6G6OCjlno
>>866
【自己犠牲という単語。そう、恐らくは彼女の歪も其処にある。】
【英雄<ヒーロー>という単語には必ず付き物であるそれは、もはや正義にとっての"呪い"と言っても過言ではない。】
【そしてセリーナもまた―――かつて、その"自己犠牲"という名の不条理の前に力尽きた一人の男を、ヒーローと呼んでいる……。】
【―――分かる筈がない。いや、こんな事。分かってしまってはいけないのだろう。】
……哀れに思うかい? ……ディック。ただ一つだけ、アタシが思うのはね……。
アタシやアタシと同じ様な生き方をしている人間が"居なくなった"そのときこそ、
本当の意味でこの世界に平和が訪れるんだろう―――って事さ。理解や、共感はしない方が良いんだ。
……ヒーローは、きっと歪んだ存在なんだと思う。
それは何でかって言えば……ヒーローを必要とする、ヒーローを生み出したこの世の中が
既に歪んでいるから。其処から生まれた英雄もまた……歪を抱え込む為に、歪んだ存在となってしまう。だから……、、
【―――居ない方がいいのだ。彼女や。正義の味方や。英雄や。ヒーローや。】
【そんなくだらない名称で呼ばれる存在など。本当は、本当は、存在しない方が健全なのだ。】
……だから、ね。アタシ達の事は、理解できずとも良い。けれど、これが"当たり前"だと思うような
そんな世の中にはなって欲しくない。その為に―――……アタシ達がいつか、否定される為に。
アタシは、今も銃を握ってるんじゃないかな。自分でも、変だなって思うけど……。
―――苦しいなって、思うけど。皆に気付いてもらわなくちゃいけないんだ。
誰かが世界を救うんじゃなくて。皆が立ち上がれば、世界は変っていくんだ、って。
それが出来ると信じてるから……、アタシは、苦しくて辛くて、弱音を吐いてもまだ、引き金を引いてるんだろう。
【その言葉に、力強さはない。当然だ、堂々と言い切れる事ではない。だが、しかし。】
【ある意味で悲壮な覚悟という物が、彼女の言葉からは感じられるだろうか。】
【決して、ディックの言葉は間違っていない。彼が素直に理解できないと言ったのも、正しい事だ。】
【―――セリーナは、全てを吐き出したかのように。静かに、ハットを被った。】
【本当の意味での懺悔は、ここで一端の終焉を迎えたように思える。】
【外の雨が弱まってくる。しかし尚も―――光は、差さず。】
870 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 00:45:14.25 ID:JCUCk81v0
>>864
【その子は路地裏で硬貨を拾った。硬貨の中では一番高額なそれ、何が出来るかといえば、一回温かいご飯が食べられる】
【でもそれだってコンビニのおにぎりいくつとかそういう次元だ。だけど、あっためてもらった、手のひらサイズが】
【どれくらい嬉しかったかって――もう、食べ物に苦労しない今ですら、時折夢に見るぐらいの出来事だった】
【自分はそれを見ていた。羨ましいとちょっとは思ったけど、別に、殺して奪おうとか、ちっとも思わなかったのに】
【自分とは違う、だけど、同じ光景を見ていた子が――不良が割って遊んだ硝子の破片を手にとって、振りかぶって、】
【――そんなお話は、作り話みたいにも聞こえた。普通のひとならゲームセンターで五クレで終わる、ほんの一時間ももたないのに】
【子供たちにしてみれば、温かいご飯、温かい飲み物、或いは、もしかしたら、ドアもないような安宿のベッドかも】
【とにかく、そんな小銭で殺しあう世界がある。――知っている、知らない、どちらがいいのかは、分からない】
あ、でも、ううんと……お留守番、って言ったほうが、いいかも……。
【自分に近い単語を探したとき、それが浮かんだ。浮かんで、言ってみたけれど。――後から、少しずつ差異に気付く】
【なんか……まあ、そんな感じらしいのだ。よく分からないが、なんとなく分かる(?)。彼女は家を守っているらしい】
……そっか。でも、このままここに居たら、あなた、捕まっちゃうかもしれないし――、……。
えへへ、UTでお仕事してるわたしが、こんなことしたら、多分駄目だと思うんだけど……怒られちゃうかな、
【彼女はそれを受け入れた。否定しない、ただ、簡単な言葉で受け入れて。細めた瞳は、なんだか優しげ、暖かく】
【長所だと思った、いい子だと。……だけど、それは、この世界には似合わないものだとも、なんとなく思って――】
【まあとりあえず、今宵はそんないい子でも共犯だ。――さらに、彼女が正義組織“UNITED TRIGGER”に関わるとなれば】
【――なんだかすごい大事な気もしてくる。だけど。多分大丈夫だ。何かあれば彼女が責任を負ってくれる……多分】
【そして、手を引く。ああいった車両は来るのが早い、念には念を入れて、小走りみたいな速度で彼女を誘導する】
【やがて何もなければ街中に出て、明るい世界――さっきとは、そもそも違う、別世界】
りんね。鈴音・シュトラウス。……今度から、あんまり、ああいうところ、行っちゃ駄目だよ――。
何か遭ってからじゃ遅いもの、女の子なんだから。
【ある程度歩く/走れば、彼女は足を緩める。まだまだ人通りのある道を歩いて、振り返りがちに、そう名乗る】
【名前は櫻の国風だが、苗字が異国風だ。指輪を見れば納得したかもしれない、誰かの苗字をもらったのだと――それから】
【変わる声のトーン、いくらか真面目さを帯びて低くなって、見れば、表情だって、今宵初めて鋭く変わっている。それは、】
【最初のほうの言葉の繰り返しにも似る。――喋る途中で、彼女は、ふっと。道沿いの自動販売機の前で立ち止まり】
【がしゃがしゃとポケットのお金を入れて、ボタンを押す。出てきたのはココアの缶、彼女はそれを、】
――わたしみたいなのが行くよ、ね。
【ラースの手に握らせようとするのだろう。今度は結構有無を言わさない感じがする、受け取らないと拗ねるような】
…………じゃあ、わたし、帰るね。ラースも気をつけて帰るんだよ。
暇だったらUTのお店に遊びに来て、お酒は……出せないけど、ジュースとかも、ちゃんとあるから。
――わたしの友達だって言えば、わたしが居なくても、きっと、サービスしてもらえると思うよ。
【それから彼女は悪戯っぽく笑う。ちゃっかりお店の宣伝なんてしだすところ、なんだか店長の気質に影響されたような】
【言外に未成年だと判断しながらも、大歓迎ってことだろう。ちなみに、ジュース、この少女用である。酒は飲めるものの】
【油断してると大量に奢られたりするから飲んでられない。まあそれは余談、さておいて――潜める声、そっと耳元にささやいて】
【「ないしょ」なのだろう。ちなみに、それが効かなかったら、――まあ、この少女に愚痴ってもらえれば、多分、どうにか……】
871 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 01:00:52.58 ID:By/KdzpTo
>>869
……そうか
【ディックは静かな声でただ一言呟いた】
【それは諦めの声だった。ここまで言う以上、何を言ったとしても彼女は道を変えないだろう。自分ではこの痛々しい自己犠牲を止めることはできないのだ、と】
【何故だか無性に――腹立たしかった。正義という概念も、それを必要とする世界も、セリーナをどうしようもできない己の無力も】
【だが、ここは教会だ。真面目に相手をした結果がこれならば仕方ない。神父としてできることは全てやった】
【彼女は弱味をさらけ出し、哀れみを受けて尚、その必要性を語った。語ることができた。ディックには――いや、神父にはそれで十分だった】
お前の立ち位置が確認できたなら、神父として言うことは一つだ
そういった話は仲間にしろ。もしも自分の弱さが許せねえならせめて仲間に頼ることを覚えろ
そうすればお前はきっとお前の目的を達成できる
【言うべきことは全て言った。少なくとも何故戦っているのかが彼女にとって明白ならば、ときに弱りこそすれ、彼女が掲げる目的を達成することはできるだろう。そして恐らく彼女が自身で必要だと思う答えを見出すこともできるだろう……】
【だが、しかし、ディックの心は晴れなかった。彼の、神父でもカノッサ構成員でもない誰かが心の中でざわついていた。セリーナのあり方は間違っている、彼女は真の意味で幸福なのか、と叫び、暴れた】
【それを彼は、理性で押さえつけた。そんなことを彼女に言っても無意味だ、“彼女にとって必要なこと”はもう提示した、自分の役目はもう終わりなのだ、と】
【――今の自分に彼女はこれ以上助けられないのだ、と】
また何か迷うことがありゃ俺んとこに来てもいいが、今回みたいなのは持ち込むんじゃねえぞ面倒だから
あと次はできりゃ神父じゃねえ立場で会いたいもんだぜ、そうすりゃ何か吹っかけて胸揉ませろとかむしろ抜けとか一発いくらならヤれるんだとか、あれこれ言えるからよ
【へへっ、と下品な笑みを浮かべ、打って変わった明るい調子で言う。本音を隠すのは常に得意だった】
872 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/11(火) 01:24:55.49 ID:oL39lV+SO
谷山
もしスレに戻ってくるならもう一度能力者スレを滅ぼしてやる
迷惑がかかるのはお前だけじゃないのは分かるな?
お前がまともならお前一人消えるのとスレが一つ消えるのどっちがまずいかは分かるな?
某所民
谷山がスレに戻るってことは俺たちにスレを滅ぼして欲しいってことだ
実際谷山が戻ってきたら凸でスレを滅ぼす
二回目のスレの滅亡も谷山が原因になるぞ
それが嫌ならあいつが戻ってきたら即アク禁することだな
アク禁すれば俺たちも凸はしない
873 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/11(火) 01:28:39.96 ID:6G6OCjlno
>>871
【ディックという目の前の青年が、今どういう気分で居るのか。】
【セリーナはそれを考えて、やっと我に返った。何と言う事だ、彼は神父と言えど―――、】
【自分よりも7つか8つ程は歳が離れているであろう(それも下のほうに)に、こんな風に愚痴をぶちまけてしまったのだ。】
【UTだとか、正義の味方がどうだとか、そんな事よりも前に彼女は25歳の女性である。】
【ディックからすれば歳上の人間、ある意味お姉さん、いやむしろおば―――閑話休題。ともかく、そう言う事だ。】
【本来なら逆の立場でも可笑しくない筈なのに、こんな内容の愚痴を零してしまった。これじゃあ、彼には失礼もいい所である。】
【―――励ます事は難しく。聞くだけで腹立たしい。本来なら否定されるべき思想を、ぶちまけているのだから。】
【セリーナは『そうか』とだけ言った彼の心情を察して、慌ててフォローをしようとするが……言葉が上手く、出てこなかった。】
……ぅ、あっ……あの! じ、自分から相談しておいた癖にこんな事を言うのもなんだけど……、、
ご、ごめんなさい。確かに、やっぱりこんな所へ持ち込むような話題じゃなかったよね、―――ごめん。ディック。
【本来なら、この手の話題を共有すべきは教会の神父でも若き煩悩塗れの青年でもGIFTの戦士でもなく】
【彼女の率いる組織に属する、"正義"を掲げた仲間達の方なのだろう。それが為の仲間ともいえる。】
【しかしそうせずに、彼女は彼の元へ来た。それは、つまりどう言う事なのだろうか。】
【もしかしたら。それこそが、彼女にとっての"弱いところ"なのかもしれない。】
【しかしまあ、そんな細かい悩みなど最終的には吹き飛んでいく。何故なら、ディックの最後の言葉は】
【気まずい言葉で気後れしていたセリーナを再び現実に叩き起こし、本日二度目の赤面をするに十分な物であったからだ……。】
うん……そうだね、もしかしたら此処に来るかもしれないけど―――その時は本当、懺悔だけにして……
って、へっ!? い、いやダメでしょそんな! 神父としてじゃなかったら何でもして良いって、あのねぇ……!
良いかいディック、神様に詳しくないアタシが言うのもなんだけど、神様だけはいつも君を見ているんだよ!?
それこそディックが神父服を着ていない時だって、トイレに居るときだって見てるんだからね!?
……あいや、でもそれだと神様もセクハラ……も、もういい。とにかく禁止! 胸だの、ぬ、抜くだのっ!
せっかく久しぶりに真面目な感じでお話できてたのに、っていうかちょっと見直してたのに、台無しだよ……もう。
―――……ふふっ。でも、まあ。それでこそ、ディックらしい、って感じなのかな。
数時間話しただけだけど、君の事は結構よく分かった気がするよ、ディック。
ちょっと煩悩まみれで、口が悪い部分もあるけど―――でも、本音はとても、真面目な人間だ。
【知ってか、知らずか。彼がどういった存在なのか。本当は、分かってはいないのに。】
【一番重要な部分を、見抜けては居ないのに。セリーナは彼に、今日の中では一番の―――落ち着いた笑みを、向けるだろう。】
ところでさ、ディック。
―――お布施。ってワケじゃないけど。タダでっていうのは悪いし、アタシのポリシーにも反するから―――、
【―――そして。これもまた、知ってか知らずか。】
【セリーナはディックの頬に近付き、少しだけ恥ずかしそうに―――唇を、一瞬だけ押し当てて。】
【そして先程とは少し違った、どこか悪戯っぽい、少年のような笑顔を向けて。そして、くるりと背を向けた。】
また来るよ、ディック。今度はそう―――本当に、もっと良いお話が出来るときに。
今夜はありがとう、神父様。
【手を振って、扉に手をかける。開けた扉の外に広がる光景は、雨上がりの静かな闇。】
【少しだけ肩の荷が軽くなったセリーナが、外に待たせていた馬に飛び乗る音が響く。】
【白馬は蹄の音を響かせて夜の中を賭けて行った。そっと、再会の予感を残したまま。】
874 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/11(火) 01:29:13.90 ID:Js6Jdp8KO
谷山
もしスレに戻ってくるならもう一度能力者スレを滅ぼしてやる
迷惑がかかるのはお前だけじゃないのは分かるな?
お前がまともならお前一人消えるのとスレが一つ消えるのどっちがまずいかは分かるな?
某所民
谷山がスレに戻るってことは俺たちにスレを滅ぼして欲しいってことだ
実際谷山が戻ってきたら凸でスレを滅ぼす
二回目のスレの滅亡も谷山が原因になるぞ
それが嫌ならあいつが戻ってきたら即アク禁することだな
アク禁すれば俺たちも凸はしない
875 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/11(火) 01:36:37.79 ID:BE+X+Ixz0
>>870
【少女には分からない事だらけでした】
【500円なんて、少女の外食一回分です】
【たまにもっと高い物だって食べます。つまり一回未満です】
【たった一時の満足の為のはした金でしかありません】
【だから、価値観が違いすぎて、当たり前にもらえる温もりをいつも貰っているから】
【そんな事で、たった少しの温もりの為に人を殺められるのかって思うと……怖かった。辛かった】
【でも、それに目を逸らす事も、いけないんじゃないかって、ラースは思うのでした】
「お留守番……うん、分かった」
【いまいち、要領を得ないような】
【それでもそんな手話染みたジェスチャーをする側の人間、その曖昧な内容でもラースには理解できるものでした】
【待っている人がいる。その為に守っている……それ位は、ラースにもわかりました】
「ううん、怒られない……と、思うかな」
「でも、もし怒られるなら、私を差し出していいからさ」
【UT――この世界の正義組織】
【その言葉を聞いたとき、私は思った、思った――から】
【何か大きな意思がある訳でもない。失った訳でもない。ただ胸が締め付けられるだけだけど】
【それでも……何か、できる事が、したいと思った】
【二人は明るい表通りにつきました】
【温かい、人のやさしさとつめたさが混ざった世界】
【安心したような……何処か、抜けて焦ったような。未だにラース落ち着きません】
「……それじゃあ、鈴音は誰が守るの?」
【その声に返すのは、怯えを恐怖の混ざった意思】
【握り返す。それ以上は言えなかった。何も背負わない。何もないラースにはそれが限界なのかもしれないからです】
【このココアの温もりのような世界で、死ぬまで生きて――魔法何て、不思議な事と縁のある生活をすればいいのです】
【……でも、でも】
「とも、だち……」
【そわそわと、落ち着かないそぶりを見せながら、その手をすぅっと離します】
【非日常は終わり、私は明日から、あそこへは近づかない】
【――何て綺麗事は、彼女にはできないのでした】
「嫌だよ、そんなの」
【今度は、鈴音の手を掴みます】
【もう片方の手でココアの缶を持って、何もできない、何も知らないラースだからこそ】
【言いたい事に、遠慮はありませんでした】
「私、辛いよ?」
「泣く人がいるのも嫌だ。死ぬ人がいるのも嫌だよ」
「鈴音を守ってくれる人はいるの? 私は鈴音に守って貰いながら、後ろで平和に生活してればいいの?」
【その声は、意志の弱さがありませんでした】
【必死の綴り。最早小鳥のさえずりかもしれません】
【それ程弱くて、はかないのです。その場の雰囲気に流されただけなのかもしれません】
【でも――でも――彼女が誰かを守りたいって意思は、ずっと、一つなのでした】
「私は……友達になってくれた人を、守れないの?」
【それは……ラースの新たな世界への、一歩になるのかもしれません】
876 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 01:48:39.40 ID:By/KdzpTo
>>873
【 “君の事は結構よく分かった気がする”――そう言われてディックはなんともいえない気分になった】
【理解されてるかと言われれば、そういう感覚はなかった。1日、しかもこんな話をしたところで理解しきれるわけが――】
……いや、俺もか
【そう考えたとき、ディックは自分も似たようなことを考えていたことに気がついた】
【その瞬間、彼は少し前の自分の考えと態度を恥じ、心の中で責め立てた】
【相手は言ってしまえば難しい人間だ、普段の自分だってある一人の人間を洗脳するにせよ何をするにせよ時間をかけるというのに、“正義の味方”だというだけで結論を急いた。これが油断以外の何であろうか】
俺も、まだまだか……
【そんな自嘲めいた言葉が口から溢れ出した】
【その間にふと気がつけばセリーナは自分の隣に。何が来るのかと思えば頬に柔らかい感触】
……全く、ガキじゃねえだろお前
【一瞬むっとした顔をしたが……ディックもまた気の抜けた笑顔になる】
【お布施は重要ではあるが、偶然の一致か、ディックもこういったことに金銭を交わすのがあまり好きではなかった】
【そういった意味でこの報酬は非常にちょうど良かったのだ、彼にとっても】
【それから、扉から出て行くセリーナをディックは無言のまま見送った】
【そして――】
正義に自己犠牲、か。なんだって俺はやたらと噛み付きたがるんだ……?
【残るのは自分ただ一人。胸中に残った一つの疑問が彼の意識を引き留めた】
【何故正義の話になると感情的になりがちなのか、ディックにとってその謎は大きく、そして重要なものだった】
【仮に、セリーナが妄信的に見えたのだとして、それが自分が抱える信者たちと果たして何が違うのか。彼女の何が哀れに見えるのか】
【次に、そしてこの先に、彼女と会ったときに何をすべきなのか】
【答えは――どこにもなかった】
//お、お疲れ様でした!
877 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 02:00:22.48 ID:JCUCk81v0
>>875
【誰が守るの。その言葉が、少女の笑顔を僅かに歪める、凍らせる、――でも、それは、ほんの些細でしかなく】
【水面に落ちた葉っぱが作る波紋のような……ほんの些細な仕草。だけど、その言葉が水面を揺らしたのに、違いはない】
……あのね、わたしは、もうたくさん守ってもらったの。
だいすきなひとがね、守ってくれたの。怖いものも、辛いものも、悲しいものも、どこかにやってくれたの。
わたしにとってはね、勇者とか、英雄みたいなひとだったの。
だいすきだったから、ずっと一緒に居たかったから、結婚――したけど……。
そうでなくてもきっとしあわせだった、ううん、でも、して良かったって思ってるんだよ。
ドレスって着るとすっごく嬉しいんだよ、きらきらのドレス着てね、指輪をもらって……、ええと。
【手をつかまれて、立ち去ろうとした彼女は立ち止まった。違う、立ち止まらされた、優しい少女の、強い意思で】
【ほんの一瞬だけ苦笑気味に笑って、ほっぺたを緩く掻く、それから紡ぐ言葉は、――いつかの自分は、いつだって】
【守られる側で、景色はいつだって背中越し、後ろに守られて、その背中に安心していて、だけど、いつしか居なくなってしまって】
【――そう、そのひとは、もう居ない。勇者、英雄、それぐらいに評価するほど好きだった人間に、いつも守られていた】
【(最後のほうは別に聞かなくてもいいこと。簡単に言ってしまえば自慢である、でもそれは、)】
【(相手の手に入らないものを見せびらかすんじゃなくて、いつか、ラースも、そんな日が来るはずだからと)】
【(楽しみにしてなよ、って、言うみたいな声色。――そのときの笑顔は、とっても、しあわせそうなもの)】
だからね、今度は、わたしが誰かを守るの。いっぱい、誰かを守ってあげて、あのひとが見てた景色を知りたいの。
いつか帰ってきてくれたときに、“がんばったよ”って言えるように、“がんばったね”って、褒めてもらえるように――。
誰かの勇者とか英雄になりたい、お金の一枚とか二枚で殺しあわなくていいようにしてあげたい。
おいしいご飯を食べさせてあげたいし、あったかいお布団を用意してあげたいし、……わたしは、それが嬉しかったから。
抱きしめてもらったの、名前を呼んでもらって、頭を撫でてもらって、おいしいご飯と、あったかいお布団と……。
ただいまって言える場所とか、おかえりって言ってくれるひととか、わたしは、全部、あのひとにもらったの。だから、
誰かに、おんなじものをあげたい、……昔のわたしみたいな子に、おんなじことをしてあげたいの。
【彼女は背中越しの景色しか見たことがない。だから、その向こう側に広がるものを知りたかった、だって、そうじゃないと】
【同じ世界を共有しているとはいえないのだから。――彼女の夢は、“あのひと”の見ていた世界を、知ること、そこに立つこと】
【今までの会話で、なんとなく。彼女があちら側であること、少なくとも、あちらを知っていることは、ばれていただろう】
【あっさりと白状する。そして、同じ境遇にあるような子に、同じことをしてあげたいのだ、なんて、それはまだ、夢だけど】
【いつか叶えてやるというような強い声で宣言する。そうすれば、鈴の音の声が良く響く、――通りすがりが彼女をちらっと見た】
心配してくれるだけで嬉しいの、だいじょうぶだよ、わたし、――簡単には死なないから。
【(――だって、にんげんじゃないもの)】
【あどけない顔がどこか自信めいたものに彩られる、だけど、すぐに、くしゅっと自嘲するようなものに変わって】
【それなら、ただ、「強い」と言っているのとは違うのだ。きっと、――何か、まだ、言えないことがあるのだ、それが分かる】
【だけど、友達なら、いつか教えてくれるだろう。それも一緒に分かるはずなのだ、誰にも言えない秘密では、ないって】
でもね、ああいう場所に行かなくたって、できること、きっとあるよ。
それを見つけても、いいと、思うな――ね。
【――自分は、あの頃、守られているだけで良かった。守られて、ぬくぬくと過ごして、それで何の疑問もなかった】
【その自分と比べたら、ラースは、ずっと強い――……お姉さんぶっているのが、なんだか、無駄になりそう】
/すいません、眠気がひどいのと、明日早いので、一度凍結していただけますでしょうか……
/そして明日はちょっと夜に用事があるので、まともに再開できるのが10時以降になるかと思います
/不都合でしたら置きでも大丈夫ですので、お願いできると助かります……
878 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/11(火) 02:12:40.42 ID:BE+X+Ixz0
>>877
//了解です! それなら明日、もとい今日の22時までに返事を書いておきますね!
//こちらが途中で返事が遅れてごめんなさい……お疲れ様でした! おやすみなさいです!
879 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 02:15:04.93 ID:JCUCk81v0
>>878
//遅くても10時半までには再開できるかと思います、こちらの都合でご迷惑おかけします
/ひとまずお疲れ様でした! また明日よろしくおねがいしますー
880 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/11(火) 07:02:26.41 ID:qwP/bOJXO
谷山
もしスレに戻ってくるならもう一度能力者スレを滅ぼしてやる
迷惑がかかるのはお前だけじゃないのは分かるな?
お前がまともならお前一人消えるのとスレが一つ消えるのどっちがまずいかは分かるな?
某所民
谷山がスレに戻るってことは俺たちにスレを滅ぼして欲しいってことだ
実際谷山が戻ってきたら凸でスレを滅ぼす
二回目のスレの滅亡も谷山が原因になるぞ
それが嫌ならあいつが戻ってきたら即アク禁することだな
アク禁すれば俺たちも凸はしない
881 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 14:27:29.31 ID:6Q4SEK8DO
【UT事務所前】
「……けっきょくここから出られなかったなぁ」
【竹箒で落ち葉をかき集めているのは、サメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代半ばの男】
【ハーフ顔で優しげだが死んだ目付きをしていて、左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】
【服装は、ほんのり青いタンクトップに、紺色のジーパン(ストレッチタイプ)】
【両手足には指が出るタイプのグレーのグローブ的なものがはめられており】
【紐タイプの無難な黒ベースの運動靴を履いており、頭部と両腕には赤色の鉢巻が巻かれていた】
「なんで入らないとダメだっておもっちゃったんだろう、ぼくにはとってもにがおもかったのに……」
「……でも、……はんとしくらいのうりょくしゃといたからかな……"ちょっとだけ"のうりょくのつかいかた"おもい出してきた"気がする……」
「…………でも、足りないの、これだけじゃあ……ぜったいに」
【ブツブツと独り言を発しながら掃除をする彼、近くにある"芋"と"蜂蜜の様な樹の樹液"は集めた落ち葉で焼くために用意しているのだろうか】
/16:30時頃に一旦居なくなり、その後は22時頃からの再開(もしかしたらちょっとだけ間に返せるかも)となります。
882 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 17:24:36.81 ID:pLPKSXFOo
【何処にでも有りそうな河原での事】
【夏場と違って肌寒くなってきたこの頃、河で遊ぶどころか足を浸そうと言う人すら見かける事は無い】
【釣りをしようにもこの遠浅の河では釣り甲斐のある魚も居ようはずも無く】
【しかしそれ故に、その人物は目立っていた】
ひ‥、ふ‥、み……
【と小さく歌う様に数えながら、河に足を浸して凛とした足運びと合わせて1つの刀を素振りする者が居れば嫌でも目立つ】
【黒く短い髪、淵の無い眼鏡越しに見える目もまた黒く。白いシャツの襟もとを赤く細いリボンで締め太腿を隠す様なスカートは足運びに合わせて揺れる】
【腰の左側には今持っている刀の鞘と、鞘に納められた柄に長い緒の付いた脇差が差してある】
【因みに濡れない様に靴下と茶色の革靴は河の畔に置いてあるので安心だ】
【この大分変わった少女に「寒くないのか」と問う者も、「そも何をしているのか」とも問う人物は未だ現れてはいない様で】
883 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 17:48:36.90 ID:eya2VJfro
>>882
【がさがさ、がさがさと茂みから音がする。しばしして、そこからびしょ濡れの少年が現れた】
【薄いブロンドの髪、胸元の十字架、服装からして神父だ。髪からぽたぽたと雫が落ちている】
【大きなくしゃみを一つ、きっとそれは少女にも聞こえるだろう】
【だが相手の存在に気付くのは彼が先だった】
おい、何やってんだよお前……さみぃだろそれ……
【微妙にがたがた震えながら声をかける少年。お前が言うな状態である】
884 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 18:03:48.33 ID:AXM2uh7m0
>>859
ふふっ、伊達に貴方の下で戦っていたのでは無いので御座いますよ♪これくらい朝飯前で御座います!
罠で御座いますか……成程、確かにこのような入り組んだ閉所ならば罠も考えられましょう。
何かしら仕組んでいる可能性は大いにあると考えて良いでしょうね。貴方の言う通り、気を付ける事にします!
……むぅ、此処でもまだ100年にも満たないのですか……先はまだ長いので御座いますね……
―――でも……貴方の声を聴いていれば、どんな場所でも勇気が湧いてくるような気がします。
私の願いを……?ふふっ、十二分に励まされましたよ!―――では、わたしの願いは戻った時にお伝えしますね!
……とはいえ、私の最大の願いは既に叶っているので御座いますが……、……その願いは何かって?
―――貴方の傍にいる事で御座いますよ。
……さて、先に進みます。ご褒美、楽しみにしておきますね!
【こんな場所で急に惚気るのだから、廟の外で指示をしている彼は呆気にとられるかもしれない。……今、どんな表情をしているだろうか】
【声を聴くだけで前に進む勇気が湧いてくる。指輪を通して繋がった想いを感じるだけで、不気味な暗所ですら心が明るくなる―――】
【―――嘘でも偽りでもない本当の事なんだから、仕方がない。指輪を通して彼と共に進んでいると思えば、怖い物など無い―――!】
【願いを聞くと言うが、マリアの最も大きな願いは最高のかたちで叶ったばかり。恥ずかしげもなく
【ご褒美は帰って来てからのお楽しみ。今は前に進もう……彼から任された、果たすべき務めがあるから】
【進んだ先の通路は狭隘な石畳。比較的小柄なマリアなら通るのに苦労するという訳ではないが、それでも動きづらいのは確かで】
【慎重に慎重に歩みを進める。先程の助言通り、罠に警戒しながら狭い視界の全てに神経をとがらせて一歩ずつ歩みを進める……すると】
【曲がり角の一角に、あからさまに怪しい石が一つだけ敷かれているのを発見。夫の慧眼は流石、言われた通り罠が仕組まれていた……】
【助言のお蔭で大事に至ることなく通路を通過したマリア。こんな所でも夫婦のコンビネーションは活きているようだ―――】
【階段はまだ続く。その先にあるのは広場……廟なのだから当然と言えば当然だが、其処には棺が9つほど存在して】
【―――例によって例の如く、またしても死者が動き出した。そう、まさしく先程彼が言っていたの通りに】
【夫の先を読んだ的確な助言や指示のお蔭で、焦る事なんて何一つない。どんな状況でも落ち着いて対処できる―――】
【広間の先に動いた影を追いたい所だが……今はこれ≠片付けるしかない。】
【放たれる術の数々。炎・氷・雷・風……あらゆる種類と属性の嵐の如き多重攻撃がマリア目掛けて襲い掛かろうとする……が。】
【マリアが小さく何かを呟いた瞬間、盾が七色の光を帯びる。左手の大盾がマリアの身体を覆うように構えられると――】
【―――着弾した攻撃が次々と打ち消される=B弾かれるのでも、防がれるのでもなく……何事もなかったように、術そのものが消え去るのだ】
【術を放った死霊は驚くかもしれないが、これこそ最愛の夫からの初めての贈り物―――愛盾Virgo Cerestia≠フ力。】
【説明するまでもないだろうが、魔術攻撃と物理攻撃のいずれかを打ち消す力を持つ。放たれた攻撃は全て魔術……嵐のような攻撃は、遂にマリアに掠り傷一つ負わせることは無かった】
そのような攻撃、私の盾には通じません。―――さあ、次は私が行かせて頂きますよ!
【攻撃を凌げばこちらのもの。彼の言う通り、骨の身となった死者は脆く倒しやすいであろう……】
【死者の動きに警戒して、追い打ちを掛けるようならその都度盾で身を護り。一体ずつ聖光の球を浴びせて無力化させて】
【抜かりなく全てを鎮めれば、――――さあ、その先の通路へ進もう。先に見える通路、その先に居るであろう者を追う為に……】
―――無事にこの階層も切り抜けられました。ふふっ……貴方の最初の贈り物のお蔭で御座いますよ。
では、先へ進みますね。この先に件の人物らしき影が見えましたので……
//お返ししておきます!
885 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 18:03:58.43 ID:pLPKSXFOo
>>883
ここの、たり…ふっ!
【声をかけられると、一瞬だけ其方を見て】
【最後に一度振り切ってから、鍛練の終わりを告げる様に短く息を吐いた】
…御心配には及びません。寧ろ、少し暑い位ですので
【刀を鞘へと納めながら其方へ振り向く】
【最初に言葉に詰まったのは今の言葉を言うより先に「大丈夫ですか?」と声をかけるべきかと一瞬悩んだからだ】
【少女の言う通り、彼女は少し汗ばんでいる様で】
えっと、何でびしょ濡れなんですか?
早く拭かないと風邪をひきますよ?
【そんな彼女とは違い完璧にびしょ濡れな男に思わず首を傾げながら河から上がって行く】
【河に浸かっていた訳でもないのに何で濡れてるんだろうか、タオルの予備は有ったかと顎に手を当てて考え込む様に「んー」と小さく声を漏らし】
886 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 18:07:52.09 ID:AXM2uh7m0
>>884
//あわわ、一部抜け落ちてました……!
【願いを聞くと言うが、マリアの最も大きな願いは最高のかたちで叶ったばかり。恥ずかしげもなく
↓
【願いを聞くと言うが、マリアの最も大きな願いは最高のかたちで叶ったばかり。恥ずかしげもなく そんな事も最愛の人に告げて】
//こうでした!失礼しました……!
887 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 18:10:06.19 ID:eya2VJfro
>>885
鍛錬して汗かくぐらい暑いつったって、汗が冷えたらさみぃぞおい……
へっくしょん!!
【またくしゃみを一つ。汗が冷えたらとかそんな次元じゃない】
俺にも色々あんだよ……
森ん中に用事があって来たら、偶然イノシシに見つかって川に突き落とされたとか
そういうんじゃねえからな!!
【つまり、そういうことらしい】
【さっさと家に帰ればいいものを、彷徨っていたら人を見つけて、つい声をかけてしまったのだ】
【お喋り好きの悪い癖だ】
【150センチぐらいの小さな体が、縮こまっているせいで余計に小さくなっている】
888 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 18:26:44.90 ID:pLPKSXFOo
>>887
そんな事、私より寒そうな人に言われてもあまり説得力は有りませんよ?
【裸足のまま歩き、本来なら自分の濡れた足を拭うのに使う予定だったタオルを拾い上げ】
【そのまま男の方へと歩いて行くと】
ほら、大人しくしてて下さいね
…手違いで折ったら多少の罪悪感が沸きますから。
【そしてそのまま男の頭をタオルでワシャーっと拭いてやろうとするだろう】
【普段から鍛えているのかそこそこ力は強い……が、流石に実際折ったり何だりは出来る程の力じゃ無いので安心して欲しい】
【彼女なりのジョークである】
889 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 18:42:52.47 ID:eya2VJfro
>>888
あ、おい……!
【恐ろしい冗談のせいで一瞬、怯えるというか、びくっとなる。折れるほどの力とは一体】
【それもあって拭かれそうになって一瞬抵抗するが、あまりの寒さの前にすぐに止めた】
【拭かれ始めればさっきの発言も冗談だと分かる。ただ、なんだか世話を焼かれてる状態なので、恥ずかしいのか大人しい】
……それ、お前、一つしかねえだろ
悪ぃな、なんか……
【一つしかないものを自分のせいで消費させてしまったことに、ちょっと罪悪感が芽生える】
【本来は暴言吐きまくりの少年神父だが、流石にこの状況ではしおらしい】
あー……えっと……
な、何してたんだよお前……?
【居心地の悪さを感じているせいで、焦るように話題をひねり出す】
【それもまた無難も無難なもの。修行か何かだとはわかっているが、何か喋っていないと落ち着かない】
890 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 18:59:14.57 ID:pLPKSXFOo
>>889
はー……弟が居るってこんな気持ちなんですかね
ズボラな家族は多いですけど今回は何だか新鮮味が有ります
【そんな事を言いながら、他人の髪を拭くのに慣れてきた様で今にも鼻歌でも歌いだしそう】
【少し罪悪感を感じている少年に何と声をかけようかと悩む様に呻くような声を漏らすと】
……まぁどちらにせよ私もこのタオルで足だけは拭かないといけないので
間接的にとは言え貴方の頭を踏ん付けるって事になりますから…御相子?で、いいんでしょうか?
【どっちが悪いんだろう?と少し真剣に悩み出す】
【ある程度少年の髪を拭き終えた所で思考に意識を奪われ手が止まっていて】
【その後の質問で意識を引き戻し】
見ての通り、素振りです…でした?の方が正しいかな?
中々待ち人探し人が来ないし見つからなくて……本当は砂浜なんかでやろうと思ってたんですけどね
【流石に今から海に行く気にはならなかった。とのこと】
【少年の髪を拭き終えるとヨシ。と声を零してから頭からタオルを離す】
891 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 19:07:50.48 ID:eya2VJfro
>>890
【本来なら弟じゃねえよバカとか色々言うのだが、やっぱりそういった暴言は今回はナシ】
【と言いたいところだが……】
……わざわざその言い方を選ぶってあたりに悪意があるぜ
【流石に頭を踏んづけるあたりには反応する。この少年にしてはだいぶ、柔らかな言い方になるが】
待ち人? 誰を探してるんだ?
【聞き返して首をかしげる】
【もしも何か手助けができるのなら、いくつか気分の悪さも解消されるだろう、という期待も込めて】
892 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 19:14:20.15 ID:fVSf0KHxo
>>884
【罠の仕掛けられた通路を危なげなく抜け、広間でスケルトンと対峙し】
【無数の魔術を唯一つの業で耐え、そして反撃に移る】
【その非常にスマートな戦い方は骨と化した古強者といえども、敵ではなく】
【おおよそ全ての障壁は、ものの数分もせずに骨片へと姿を変える事となる】
――うむ、どうやら切り抜けたようだな。大まかにだが、指輪越しにも伝わった。
やはり死霊術といっても、さほど高いレベルには無いのだろう
ミイラに髑髏……いずれも鈍く、耐久力も低い。お前の術との相性もあるだろうが……
……マリアよ。その先にはかつての大司教だった、アーグという男が眠っていたはずだ
格の高さからして操られるとも思えんが……ともあれ、気をつけて進め。此処からは――…っ……。
【先ほどの彼女の言葉、きっと悪い気はしないのだろう。言葉端に何処か明るさも感じられた、が】
【しばらく下りが続くぞ=\―と、言ったのだろうか。些か音声にノイズが混ざったように思え】
【その上で改めて声をかけても、どうにも返事は無い。地表との距離で変わるものとも思えないが――】
【――ともあれ、進むしか無い。短い通路の先には、ドーム状の大広間が存在し】
【その中央に安置された棺が件の男のもの、なのだろう。すぐ側には、先ほどの鎧を着たスケルトンが倒れていた】
【逃げた際にここまで来て力尽きただけとも思えるが――ひとまずは何事もない】
【先に進むも良し、棺を調べるも良し。進むのであれば、しばらく進むと螺旋階段が地底に続く事となるだろう】
/お待たせしました!ここからは続けて行けますので〜!
893 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 19:21:03.33 ID:pLPKSXFOo
>>891
…わざとですから
【意地の悪い言い方じゃないと納得しないかな?と思っての言葉だったそうで】
【少し悪戯っぽく笑って見せてから】
あー…そのー。うーん
何と言いましょう。こう、凄く胡散臭くて…その……
【その人物を「こう」と言い表すのは少し謀られるのか苦悶の声の様に唸ってから】
……何と言うか、こう。父兄です。義理の
【どうやら彼女の父兄は胡散臭かったりするそうで】
【自分の発言にがっくりとうなだれる】
894 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 19:27:15.83 ID:eya2VJfro
>>893
【少女の考えは的中していた。確かにこの少年にはそういった言い方の方が効果的だ】
【だからついその悪戯っぽい笑いに釣られて、彼もまた少しだけ笑みを浮かべてしまった】
義理の胡散臭い父兄、ねぇ……
流石にそれだけじゃ何とも……俺が知ってるかはわかんねえな
【うーんと唸って頭を掻く。水分を吸った服がいつも以上に重い】
【期待を込めて聞いてみたが、やはり大勢いる人間の中で待ち人がたまたま知った人間】
【なんて奇跡は起こりそうもなかった。胡散臭い、という部分はいくつかこの少年と職業柄、接点がありそうではあったが】
あー、なんだ、一応、どんなんか聞いてもいいか?
【とはいえ少ししか聞いてない状態で判断するのも良くない】
【念のため、特徴を聞くことにした】
895 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 19:48:07.98 ID:pLPKSXFOo
>>894
えー…と。
こう、お祭りなんかで売ってそうな黒猫のお面を付けてて…
大きくこう…「東」って字が書かれた前掛けをした男性なんですけど
【薄く平べったい石に水気の有る指で「東」と大きく書いて見せ】
【その人物を紹介する時は何と言うか…彼女の眉間に皺が寄っていた。凄い複雑そうに】
見かけたら一発蹴っておいて貰えますか?
どうせ呑気にブラブラしてるでしょうし……
【ここでようやく溜めに溜めこんでいた息を吐く】
【自分のお家の恥部を曝している様な気分だと頭を抱えるオマケ付き】
……いけませんね。初対面なのに愚痴っぽくなっちゃって
そう言えば貴方のお名前は何て言うんでしょう?
【申し訳ありません、と一度言ってから。仕切り直す様に名前を尋ねて】
896 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 19:54:49.25 ID:eya2VJfro
>>895
あー、全く知らねえやつだな、見たら覚えてるからな
向こうからすりゃびっくりだろうが、いいだろう、今日の礼としてやっておいてやるよ
【ため息をつく少女とは対照的に少年はけらけらと明るく笑う】
【父兄を話すのにこの様子だというのが何だか面白かった】
【それに一つ、約束をして、勝手な理由だがいくつか気分が良くなった】
【そして名前を尋ねられると一瞬躊躇ったが――悪戯っぽく笑った】
ディックだ、よろしくな
【そう言って右手を差し出す】
【この名前を女性に名乗るときはいつもこうだ、彼の一つの楽しみでもある】
【良くないスラングなのだが……きっとこの少女は知らないだろう、と思って素直に名乗った】
897 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 20:00:46.99 ID:AXM2uh7m0
>>892
大司教だった方で御座いますか。となれば、遠い昔にこの世を去ったとはいえ霊格も非常に高い筈……分かりました、気を付けましょう―――……?
―――……む、聞き取れません……もしもし、聞こえていますか?(……駄目で御座いますね、何の応答も御座いません。)
(此方が聞こえないとなると、あの人も私の声が聞こえていない筈……、……ということは此処からは一人、で御座いますね。)
(―――なに、心配する事はありません。私にはあの人が下さった盾と指輪があるので御座いますから……さあ、行きましょう!)
【明るさの混じった彼の声も、最近ではよく聞くようになった。勿論普段は厳格な大司教なのだけれど、たまに見せるそういった一面がマリアは好きだ】
【だが、不意にそんな彼の声が聴きづらくなり……そして、聞こえなくなる。それ以降何度呼び掛けても、声が返ってくることは無い……】
【しかし、マリアは慌てない。そもそも指示が無くなったら動けなくなるような無能ならば、彼に認められて騎士団に抜擢されたりはしないもの】
【状況を冷静に分析して、確実かつ最適な選択をする。全ては無事に帰り、彼の笑顔を見る為に……】
【通路を進み、照らす事に特化した明るい光の球で通路の先のドームを全体的に照らす……正面に見える、一つの棺】
【先程までの纏めて並べられた棺とは違い、広間にたった一つだけ安置されている……この扱いからして、ここにな夢っているのが彼の言っていた大司教であろう】
【見れば、進むべき道はまだ先にある……しかし、螺旋階段は一本道で逃げ場はない。もしこの広間から脅威が襲ってくれば、逃げ場はない】
【ならば、最大限この広間を精査して、脅威が無いと判明してから進むべきだろう。今のところ動きが無い鎧と棺に、死霊術による危険はないか……】
【静かに目を瞑り棺に右手を掛け、内部に聖の力を流し込む。棺を暴くことなく内部の様子を感じ取る―――この中に眠る大司教への、最大限の敬意を込めた対応だ】
【勿論この聖の力は、先程までの死霊術に効いたものと同じ。もしその類の術が棺の中にあれば、明確に反応を示して取り除こうとするだろう】
【鎧に対しても同一の対応。今は何事もないとはいえ、これからも何事もないとは言えないのだから―――】
【(もし本当に何事も無かったのならば、この聖の力は棺には何の影響も及ぼさない。恐らく力尽きたであろう鎧の死者には、聖の力による祝福を……】
【さて、この精査の結果はどうなる?何事も無ければ奥の階段に進むが……】
898 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
2014/11/11(火) 20:16:09.30 ID:2yKFAksSO
谷山
もしスレに戻ってくるならもう一度能力者スレを滅ぼしてやる
迷惑がかかるのはお前だけじゃないのは分かるな?
お前がまともならお前一人消えるのとスレが一つ消えるのどっちがまずいかは分かるな?
某所民
谷山がスレに戻るってことは俺たちにスレを滅ぼして欲しいってことだ
実際谷山が戻ってきたら凸でスレを滅ぼす
二回目のスレの滅亡も谷山が原因になるぞ
それが嫌ならあいつが戻ってきたら即アク禁することだな
アク禁すれば俺たちも凸はしない
899 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 20:18:09.54 ID:pLPKSXFOo
>>896
そう、ですか
ええ是非。多少乱暴にしても死にはしないでしょうし
……刃物の1つでも持ち歩いていたらすぐに会えるかも知れませんよ。
【なお戦闘能力が有るとは言っていない】
【しかしそれを伝えないのは大分腹に据えかねているモノが有ると言う事なのだろう】
【それから名前を聞くと】
デイ…、デー…ディック殿?
今までにない響きの名前ですね……えっと何か?
【一度反芻してから普通にその名前を呼ぶ。今後何処かしらでディックを見かけ次第大声で呼ぶ事も有るだろうが致し方ない】
【差し出された手を握り返しながらディックに何故笑うのかと首を傾げて見せて】
私は飛鳥馬 宗徹と言います
……まぁ、飛鳥馬とでも呼んで下さい。下の名は、その…少し仰々し過ぎて
【と、彼とは違い彼女は困った様に笑って】
900 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 20:18:54.43 ID:XwLDzVpwo
>>898
うるせえ[
ピーーー
]
901 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 20:18:57.22 ID:fVSf0KHxo
>>897
【棺の内部に注がれる聖の力は、幾つかの"異常"を発見する事だろう】
【内部に死霊術の痕跡が在ったこと、しかし遺骸の力により不完全であること】
【そして術の残滓が消え去れば、遺骸そのものへの異変にも気づけるはずだ】
【頭部が欠けている≠フだ。首から上の、恐らくは白骨化した箇所が足りていない】
【更にその後、鎧の死者に祝福と安息をもたらし、通路に向かえば――】
――大司教の名のもとに、止まれ"聖女"よ。――声は聞こえておろう
我が名はアーグ――この墓所最後の埋葬者であり、番人である――。
【と、いう声が背にかかる。しかし振り向いても、其処には誰も居ない】
【強いていうならば、いつ動いたのか棺の上には鎧の髑髏が置かれ、マリアを真っ直ぐ見据えていて】
902 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 20:23:44.89 ID:eya2VJfro
>>899
【その名前を口にされると、やはりディックはくっくっと喉を鳴らして笑う】
【さっきまで罪悪感を抱いていた相手に対して失礼ではあるが、こればっかりは仕方がない】
いや、なに……その名前を使ってりゃそのうち誰かが教えてくれるって
わかった、飛鳥馬だな、よろしく
街で教会やってっから、そのうち遊びに来いよ
【そう言って自分の教会の居場所を説明する】
903 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/11(火) 20:33:06.94 ID:pLPKSXFOo
>>902
ん……ん?
何がおかしいのですか?????
【やっぱり笑っているディックに疑問符が沢山飛ぶ】
【使っていればいつか知れる…今知りたいとは思うがそう言われれば引き下がるしか無く】
ええ、機会が有れば
……あ、そうだ。私としたことが
【教会の場所を聞いた後、すぐにハッとして】
【少し慌てた様子で足をタオルで拭うと】
私、まだ今日の宿を決めて居ませんのでこの辺で失礼させて頂きますね
また会いましょうディック殿
【そう言うと一度深く頭を下げてから、慌てた様に街の方へと駆けだしていくだろう】
904 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 20:35:12.48 ID:eya2VJfro
>>903
ああ、またな飛鳥馬
【ひらひら、と軽く手を振って見送った】
//お疲れ様でっす!
905 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/11(火) 21:03:59.74 ID:BE+X+Ixz0
>>877
【鈴音の話を黙って聞き入ります】
【黙って、というのは語弊があるかもしれませんが……つまりは耳を傾けて、言葉を挟む余地すらなかったのでしょう】
【時の刻み方に大きな差異を感じました。大きく見積もって、差は10歳……という事にします。これで27歳とかいわれても、ちょっとラースは困っちゃいますから】
【彼女がラースと同じ頃、何を見て育ったのでしょう? 何に救われたのでしょう?】
【英雄とは何だったのでしょうか、勇者とは、想いが募る人とは――――】
【――それを汲み取るには、ラースには曖昧に聞こえました。けれどもそれで十分でした】
「そんなつもりで言ったんじゃ……ないよ
「鈴音が死なないから大丈夫…なんて事はないんだよ。鈴音が代わりをしてくれるから大丈夫じゃないんだよ?」
「私は鈴音が大変な目にあっていた時、それを助けにすらいけないの?」
「たった今会ったばかりの私を、友達だって言ってくれた人を……助ける事は、ダメな事なの?」
【こういう輩特有の、死ぬ程面倒な頑固癖】
【被害者だったのに、当事者になりたがる。そこで立ち止まる事ができません】
【死なないから大丈夫。そんな自信満々に返されると、心が痛くなってしまうみたいです】
【そんな自嘲めいた仕草までつけられれば、ラースは止まれません】
「そんなの嫌だよ」
「私は嬉しかったよ。鈴音にどんな事情があったかなんて知らないけど、それでも助けてくれて、大丈夫って慰めてくれて」
「だからね……私はその優しさに甘えたくない。その優しさを伝える人になりたい」
【ラースはとっても弱い子です】
【目を背ける事もできないのに、誰かを咎める事もできません】
【皆皆、悪い人じゃなくて、理解し合えるなんて思いながら】
【結局武力で止める事しかできない。大きな矛盾を孕んだ弱い子です】
【気付いています。知っています。本人もそれは重々承知】
【だから、今回も目を背けられませんでした。たった一度、もしかしたら気紛れで助けてくれただけなんて】
【そんな事も有り得る人が、ほんの少し心を吐露すれば】
【他人っていう壁を越えてこようとして――ほら、今も目尻に涙を貯めちゃっています】
「――UNITED TRIGGERには、私でも入れるの?」
「もし私が、ドレスを着て、結婚する事があっても……ここで逃げたら、鈴音には絶対、顔向けできない。呼ぶ事もできないから」
【嬉しそうな顔で、幸せを語ってくれた鈴音みたいに】
【底から手を伸ばしてくれる人がいるのなら、必要なら――それに成りたい】
【――そうだ、良い人になりたい訳じゃなくて、誰かの笑顔を見れるなら】
【正義の味方に、なりたいんだ】
//返事お返ししておきますね!
906 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 21:04:30.94 ID:AXM2uh7m0
>>901
【見つかった異常は、やはり死霊術の物。しかし、以外の格の高さゆえか術者の未熟さゆえか操られることは無く】
【その不完全な術式も聖の力で消え去る。……おや?遺骸の首だけが無い……まさか埋葬時に首を斬るようなことは間違っても無いだろうし】
【だとすれば、何者かに持ち去られたか……あるいはもっと別の要因?いずれにせよ、頭に入れておくべき事ではあるだろう】
【傍にあった鎧の死者にも長い時を経て安らぎを齎して……そして、先に進もうとすした、その時―――】
―――!!
【―――背後から声が聞こえた。……しかし、今まで通って来た道に人は居なかった筈。】
……古の大司教様、で御座いますね。ご高名は存じ上げております―――
私は、今の大司教の妻……名はマリアと申します。
……この先に居るであろう死霊術者をこの廟から除くよう、夫から頼まれて参ったので御座います。
此処に眠っていた死者を操るかの者の仕業、大司教として見過ごすわけには参りません……
ですので、止まる訳には参りません。大司教の、そして私の夫の名のもとに―――進ませて頂きます!
【一点の曇りなく澄んだ瞳は、虚ろな眼腔を真っ直ぐ見据える。古の大司教といえども屈する事もその威に平伏す事も無く】
【今≠フ大司教の妻として、凛と響く声で言い放つ。―――自分は、大司教である夫の名のもとに進んでいるのだと】
【穏便に済むのならそれに越したことはないが、阻害されるのなら押し通る。】
【古の大司教の名のもとに命じられたとしても―――今の大司教、そして夫の頼みに応える事こそ自分の務めなのだと】
//遅れてすみません、これからは直ぐに返せると思います!
907 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 21:31:26.29 ID:fVSf0KHxo
>>906
ほう――ゼン=カイマの名は廃れておらぬようだな――。
その気迫、神聖――我が時にも居れば、是非欲しい逸材と見た――。
――征け、聖女よ。我が貴様の行く末を"祝福"してやろう
そして――我が骸の、その一部――取り返して参れ。
かの者達の手中より拾い上げ、此処に――さあ、征け――。
【笑い声が交じることすら無い、威厳に溢れた声。フレデリックのようなそれとは違う力――】
【威圧や、支配。そういった感情を思い起こさせるような声色が周囲に響き】
【そして通路の奥、螺旋階段にかけられた無数の松明に炎が灯る】
【さも其処を征けと言わんばかりの明かりは、目が眩むほどの下層まで続いていて】
【恐らく、下りてゆく途中に存在する鉄扉を開ければ各階層に繋がっているのだろう】
【が、それらがここ数十年で空いたような形跡はない。となれば、やはり降り続けるのが正解らしく】
【たっぷり五分か、10分か。空気が淀むにつれて、肌で感じるほどに暗い魔力が周囲に満ちて】
【そして最下層。曲がり角の奥は恐らく、この墓所の名にも有るエッダの寝所があるはずだが】
【影が、見えていた。角、翼、そして鋭い幾つかの輪郭。――人の姿には、思えないが。】
/いえいえ、どうぞ気になさらず!
/ただもしかするとこちらが次遅れるやも知れませんので……早く戻ります!
908 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 22:00:47.07 ID:AXM2uh7m0
>>907
―――承りました。古今の大司教の名のもとに……いざ、参りましょう!
【言葉は少なく、しかし凛と強く。響く声に応じて確りと頷けば、澄んだ瞳は今一度眼前に連なる路を見据え】
【二人の大司教の頼を背負い、マリアは眼下の暗黒に一歩踏み出す。足取りは強く、揺るがぬ心を示すように】
【下へ、下へ。歩けど歩けどまだ続くかと錯覚するばかりの長い階段を、一歩下りるごとに強くなってる魔力】
【その暗い魔力に応じるように、マリアの身体の内に秘められた熾気の反応も強くなり、対抗するように熱を孕む】
【……肌が粟立つ程の魔力だ。余程強い力を秘めた何かがこの下に在ると、直感が告げる―――】
【―――そして。階段を降り切ったその先には……人ならざる物の影。暗い魔力の源は、これか……――】
【盾を構え、剣を備え、注意深く警戒する。排除すべきと判断できたなら、即刻戦闘に入れるように】
【……そういえば、件の死霊術者は何処へ行った。此処は最下層の行き止まり、今まで来た道に誰も居ないならば】
【術者は此処に居るという事になるが……。―――そういえば、彼の話によると敵意のあまり無い子供か女性という話だった】
【墓に入り死者を操るのは感心しないが、場合によっては助けなければいけないかもしれない……その状況の可能性も頭に入れなければ。】
【そしてマリアは最下層に辿り着き、謎の影の正体と対峙する。術者の正体と状況は、この影の正体は……?】
909 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/11(火) 22:14:19.47 ID:kHRDLTKa0
>>881
//まだいらっしゃいます?
910 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/11(火) 22:21:38.54 ID:eya2VJfro
【路地裏】
『あァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
【薄暗い路地裏に絶叫が響いた。苦痛にまみれた叫びが】
【声の発生源では男が壁に張り付けられ、傷口に液体を注ぎ込まれていた。緑色の、毒液だ】
【それを注いでいる男――黒髪に赤いコート――アインは愉快さに笑みを浮かべていた】
【単に拾い物を試してみただけだが、これがどうだ、中々に苦しいようじゃないか】
いいなァこいつは!! 中々の効き目じゃないか……!
【毒液で満たされた小瓶に目を細めながら、アインは喜びを噛み締めた】
【苦痛、煩悶、そういったものを好むこの男にとって、新たな発見ほど素晴らしいものはないのだ】
【そしてきっとこの絶叫が新たな犠牲者を呼んでくれるにちがいない。そうあっては笑みが収まることはない】
【――また一度、叫び声が響いた】
【それとは別の路地裏】
【神父服の少年――薄いブロンドと十字架――ディックは死体の前で跪いていた】
【仕事の帰りに偶然、男の死体が目に入った。路地裏では大して珍しくない光景だ】
【当然、知り合いなどではない。しかし何となく、祈る気になったのだ】
【彼の中の神父としての自分が、そうしろと言ったのかもしれない】
死に際は幸福……だったわけ、ねえよな?
【語りかけたところで答えなどあるわけもない。ぼろぼろのその姿を見ればそうでないことなど明らかだ】
【だからこれは――】
【ライターで火を点ける。明かりがディックと死体と、曲がり角の向こう側までをも照らし出した】
911 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 22:22:31.35 ID:fVSf0KHxo
>>908
【――通路の先に広がるのは、墓所。何箇所かに松明が灯されており】
【その明かりに寄って、全体がよく見渡せる。ちょうど通路から直線上、最奥に大きな鉄の棺が1つ】
【そこから左右に並ぶ形で石棺が6つ。恐らくは共に葬られた者達や、副葬品の入れ物であろう】
【だが、それらの上には幾つかの瓶や小物が置いてあった。動物の皮、薬草、醸造台まで置いてあり】
【側に見える粗末な布束を見るに、寝泊まりもしていたのだろう。さながら実験室という外見だが】
『―――失せろっ!』
【それをのんびりと眺める時間は無い。通路から姿を見せたマリアに向けて】
【ツララの様な氷の刺が真っ直ぐに飛んでくるからである】
【その威力は侮れない。仮に直撃すれば、胸にこぶし大の穴が空くと見ていいだろう】
【術者は目の前に居た。黒いローブを着ているが、背丈はマリアよりも更に低いだろう】
【身長は150センチか、もっと低いか。――しかしその背後には、影が具現化したような真っ黒の化け物が鎮座しており】
【悪魔らしい翼や角はその怪物の物。さながら死霊術師兼、悪魔を使役する召喚士、という出で立ちだった】
912 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 22:59:35.26 ID:AXM2uh7m0
>>911
(――……成程、そういう事で御座いましたか。ここを拠点に何かしていたので御座いますね……―――!?)
―――ッ!!
【ようやく辿り着いた、階段の最下部。盾を構えつつ通路に足を踏み入れて、その先に広がる墓所に進むと】
【生活の痕跡がある廟の最奥部が見えた。此処が件の人物がいた場所か……と、目の前に広がる状況を大凡把握したその時。】
【―――瞬間、風を切るような音が耳に届いて。己の体を目掛けて真っ直ぐ飛んでくる、槍の如き氷の塊……】
【……生憎、軽々に警戒を重ねて盾に身を隠すようにして進んでいたお蔭で直撃する事は無いが。】
【少なくとも、今の一撃は明確な敵意を持っていた。―――どういう事だ?】
【盾の陰から術者とその周囲を観察する。―――体格に恵まれた人物ではないらしい、マリアよりもさらに小さく】
【目を惹くのは背後の黒い塊。暗黒に身を包まれたような姿は悪魔の形をしている……これも、この術者によるものか】
【どうして此処に居るのか、何故攻撃するのか、大司教の遺骸の頭を何処へやったのか、そして夫の槍はどこにやったのか……】
【聞きたいことは山ほどあるが、聞く耳を持つような者ならそもそもこんな所に逃げ込んだり唐突に攻撃したりはしない】
【一度だけ声を掛けるが……荒事はあまり好まないが、もし抵抗するのなら無力化に動かねばなるまい】
―――どうか、落ち着いて下さいな。抵抗しないのならば、危害を加えるつもりは御座いません。
私はマリア・シャリエール……少しだけでも、貴方のお話を聞かせて下さいませんか?
どうして貴方がこんな所にいるのか、何が目的なのか……
【掛ける声は彼女特有の優しさを孕む声色。こと相手を刺激させずに落ち着かせるという面では適しているかもしれない】
【相手は小さい。彼が女か子供だと感じるくらいだ、恐らく年齢もまだ未熟だろう……ならば、問答無用で攻撃という訳にもいくまい】
【可能なら話を聞き、事情を深く考えた上で納得の内にこの場から去るように対応したい。出来る限り優しく、穏便に済ませたい所だが……】
913 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 23:07:08.88 ID:JCUCk81v0
>>905
【彼女は。他人の感情をたくさん受け取る、ということを、少しだけ苦手としているきらいがあった】
【それは幼い頃に両親が死んだショックだったかもしれないし、とっても辛くて怖い場所で過ごしたからかもしれないし】
【せっかく逃げ出しても誰にも頼れず、放浪していた時間からかもしれないけど――とにかく、少しだけ、不慣れ】
ん……、駄目、じゃないよ、だめじゃない。助けてくれたなら、きっと、わたしは、嬉しいって思うし――。
でも、わたしみたいな、もっと言えば、セリーナみたいな、……そういう、ひとに頼るのも、悪いことじゃ、ないんだよ、
……わたしなんてUTのみんなと比べたら弱いけど、ぜんぜん弱いけど――、
――ラースみたいに、普通の子は……普通に生きても、いいんだよ。
【――いつかの彼女は、“普通”に憧れていた。普通の家で、普通に家族が居て、普通に、普通に過ごして】
【彼女の目にラースは普通の女の子に見えた。ちょっと無口だけど、でも思いとかがちゃんとある、普通の、女の子】
【普通で居て欲しいなんてわがままなのかもしれない。普通を手に入れるのがずいぶん遅かった彼女なりの、優しさなのかもしれない】
【あんまりこういった場に関わらないで居て欲しい、と思っているのが伝わるだろうか。少しだけ、言葉は不器用だったけど】
……――わたしは、そうやって思うまでに、いっぱい言えないようなこと、したのにね。
【さらにそこに自嘲とか自虐めいたものが重なる。自分が長い間思えなかったこと/言えないことを、あっさりといわれてしまって】
【なんだか年上なのに負けた気分だ。今年で二十一歳、来年で二十二歳、だけど、その中身はもうちょっと幼い、不釣合い】
【多分昔の自分なら嫉妬でもしていただろう。自分より優れた人間を嫉んで、だけど、今の彼女はそんなことをしないなら】
【なんとも言いがたい表情――いろんな感情を混ぜた色で顔を湛えて、……表そうとして頭でも撫でてみるかと思ったけど、我慢】
【それより、浮かんでいる涙にびびってしまう。どうしたらいいのか分からなくなりかけて、曖昧な仕草をする両腕は】
【彼女の不器用さを表すみたい、泣かせちゃった、泣かせてしまったと、混乱する思考は、思い切り表情へと零れ落ちて】
【とりあえず年長らしくない顔をしていたのは確かだ。むしろ、こっちが泣きそうな顔すらして――余談】
【その表情が、ラースの言葉にびっくりと止まる。目を少しだけ涙できらきらさせて、それを丸くすれば】
【宝石みたいに綺麗な瞳だ。黒曜石と、紅玉みたい――、それが、じっと、ラースのことを凝視し】
そしたら、……そうしたら、普通に生きられなくなっちゃうかもしれないよ。
誰かに怨まれるかもしれないし、怖いこととか、嫌なことも、きっと、あって……――。
……わたし、は、……怖がりだから、UTのみんなみたいに戦えない、戦えないけど、――、
そう、だね、――セリーナに、リーダーのひとに、お話しておくのなら、……できる、よ。
【それはきっと、彼女の抱く恐怖なのだった。正義の味方として生きること、普通には生きられないかもしれない、とか】
【怨まれたらどうしよう、怖いこと、嫌なこと、たくさんあったらどうしよう、――そんな怯えは、その後の言葉】
【怖がりだから、というのにきっと繋がる。怖がりだから、不安だから、UTの構成員として、みんなのために戦うのは出来ない】
【――だけど誰かを助けたかったなら、給仕、という形で関わることを決めた。それも、また、「がんばった」って言えるように】
【関わることを積極に勧めたくはない、だけど、その気持ちとか考えを、無碍にしてしまうのも、したくない】
【少しだけ俯いて考える、だけど、彼女にそう思わせた、その一端に、きっと自分が関わってしまっているのなら】
【――自分には入れてあげるなんて約束も出来ない。出来るのは、そのための……ラースが、お願いしに行くための、道筋の用意】
【彼女は、UTに働く友達から、仕事を勧めてもらった。自分が紹介してもらえたみたいに、ラースを紹介しようというのだろう】
【それも、また、自分がもらった優しさを――という言葉に似て。それを望むというなら、彼女はきちんとやってくれるはずで――】
【――負けた、って思った。怖くて戦えない自分と、自分が怖がったところに、入っていこうとする、ラースの姿】
【年上のはずだったのに、――そうどこかで思えば、また、苦笑がちに弱く笑って】
914 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/11(火) 23:20:52.31 ID:fVSf0KHxo
>>912
『……シャリエールだと?お前、あの頭の固そうな男の親族か
なら尚更信用するというのは難しいが……尋ねるのなら、答えてやる
貴様は――"大司教が復活を目論んでいる"と聞いて、信じるのか?』
【声は、少女のように思える。だが口調はらしくなく、男性らしさすら孕んでおり】
【敵意は尚も含まれていたが、マリアの優しい声で少しは話す気になったのだろう】
【未だに背後の悪魔はそのままで、既に手元には新たな攻撃の用意として火球があったものの】
【不思議と語る言葉に嘘は感じられなかった。もっとも、"頭が硬い"と言われたフレデリックは狡い相手、と言っていた】
【信じるもそうしないのもマリアの判断次第だ。それにしても――目論む、という言い方は、些か危うい色を持っていて】
『信じるのなら……その盾を捨ててこちらに寄越せ。武装も解除することだ
そうすれば、私が此処で何をしていたのかを話すこと、考えても良い。
……どうする?私はどっちでも構わんが……5つ以内に決めろ』
【警戒心が強い。そして、要求する内容も見方によってはどちらとも取れる】
【武装を解除させてマリアを倒すのか、或いは言葉の通りなのか――ご丁寧にタイムリミットまで設けて、質問を返した】
915 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/11(火) 23:48:08.96 ID:BE+X+Ixz0
>>913
「……でも、普通に生きれない人もいる」
【今の彼女は、普通を望んでいました】
【ただ、この普通というのは、今の自らじゃなくて……皆の普通でした】
【朝起きて、ご飯を食べて、友達と遊んで、お風呂に入って、夜に寝る。こんな普通を皆がしている世界】
【――それが、ラースの望む普通でした。ラース自身が普通だと、気が気じゃありません】
【ある意味では、狂っているのかもしれません】
【確かに、普通を捨てて以上に浸ろうとするように見えるかもしれません】
【そう考えると、正しく異常な行動でしょう。何もない当たり前の幸せを受け入れる事ができない】
【もしかしたらなんて事を考えると、何かをしていないと止まってしまう。そんな人種】
【――その癖、甘ちゃんです】
「でも、鈴音は助けてくれたよ?」
「少しでも、それを駄目だって思って、私を助けてくれたなら、鈴音は変われたんだと思う」
「……わっ、な、生意気にいっちゃって、ごめん!! でも、でも――その、鈴音は、私を助けてくれたのは事実で」
「嬉しかったん、だよ?」
【自嘲めいた、自虐めいた事をされると、そんな事をしないでと】
【慌てて言葉を綴ってみるけれども、生意気な事を言ったかもしれない! と一丁前に言葉を乗せたのを恥じるように頬を僅かに紅く乗せて】
【とりあえず、とりあえず、嬉しかったんだよって、また不器用に鮮明に伝わりそうな精一杯を込めます】
「セリーナ……UTのリーダー、さん、だよね」
「……お願い、頼んでもらっても、いい?」
【ラースにとっての恐怖は、何もできない事】
【目を背けて逃げ続ける事、平和を興ずる事が、日常を浸食する恐怖なのです】
【関わる事を勧めたくないのも当然です。その気持ちを無碍にするのも普通です】
【こんなたった一度の現実で、全てを投げ出そうとする阿呆には構わなくていいのです】
【それでも、もし、ほんの少し優しくて、切なる願いが伝わるのならば】
「だから、そんな顔しないで――私の為に、泣かなくて、いいから」
「ううん、ありがとう、本当に……本当に」
【二つ返事で了承しました。ラースには断る理由がありませんでしたから】
【向こう顧みず、無鉄砲な大ばか者に、チャンスをくれてありがとうと】
【――もしかしたら、地獄への入り口かも、しれないのに】
916 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/11(火) 23:54:57.22 ID:AXM2uh7m0
>>914
―――信じるか信じないかは、詳しい話を聞いてからにしましょう。
【耳では聞き、頭では理解し、しかし決して心を許すまでには至らず。じっと様子を伺うマリアは彼の放った言葉のみを頭で考える】
【……復活という言葉通り、恐らく彼の言う大司教≠ヘ夫ではなくここに眠る大司教の事だろう。それが真実だとすれば、何の為に?】
【―――現状では分からない。しかし、生死の理を逆行させる神を冒涜するような行為を、大司教にもなったような人物ががするものか……?】
【今の所、証拠が不十分過ぎて信じるに値する情報ではない。だが、嘘を言っているような気配はない……】
【……背後の影は攻撃の準備をしている。要求は武装の解除。もし盾を奪われて、逆に利用されたとすれば……要求を呑むにしては余りにもリスクが高い】
【真意が分からない以上、本来ならば必要以上に要求を呑むわけにもいくまい。しかし……件の話、どうにも不穏な影を落としている】
【もしそれがゼン=カイマに、ひいては愛する子供達に危害を及ぼすものだとすれば……―――】
【―――皆を護るのは、自分の務めだ。真実を知り、危機を未然に防ぐために……今は信じるという、賭けに出よう】
……分かりました、一時的にこの盾はあなたに預けましょう。ですが―――
―――この盾は夫からの最初の贈り物です。もし何か細工を施そうものなら―――容赦は出来ないかもしれません。
……話して下さい。貴方の真意と、真実を―――
【言葉通り盾を其方に引き渡そうとする。―――最後の一言には、温厚なマリアにしては珍しく殺気さえ帯びる。これだけは譲れないと言わんばかりに】
【さて。今のマリアは、熾気があるとはいえ丸腰の女性……警戒は解いていないが、この先の状況は如何に】
917 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 00:19:25.53 ID:ySF6T16L0
>>915
【遠くで救急車のサイレンがする。さっき呼んだのが来たのだろう、その音が、わんわんと反響するのに】
【耳はラースの言葉を聞き逃さない。普通に生きられないひとが居る、それを、きっと、自分は良く分かっている】
【普通に生きたかった。ごみ箱から食事を探すのは嫌だった、薄汚い地面で新聞紙を布団に眠るのも、公園の水道で身体を洗うのも】
【――でも、彼女は、普通を手に入れた。きっと運が良かったのだと思う、何にもない暗闇の世界から、救ってもらった】
【そして、いつしか、同じ境遇の子を救ってあげたいと思うようになった。――そう、みんなが、普通で居られるように】
【どんな子だって普通に生きていいはずだと思う、だから与えたい、なんでもないような、ごく普通の、暮らしとか、しあわせを】
……――そう、かな、
【ちっちゃな声だった。ちゃんと変われているか、自分では良く分からないから――前のようにならないとは、決めていても】
【でも前より前向きだとは思う。ちょっとしたことで落ち込まなくなったと思う、なんだか、元気な感じはしている】
【嬉しかったといわれると、彼女も、おんなじくらいに嬉しがる。少しだけ照れたように、はにかんで――髪を、いじり】
――うん、分かった。セリーナに、UTに入りたいひとが居るって、お話しておく。
UTの場所は、分かる? 風の国の、***の、*****――――。
【そういわれると、もう、駄目なんて言えなかった。何も言い返せないみたいに笑ったと思えば、あっさりと了承する】
【自分でがんばると決めたなら、――応援したいのだった。それで、彼女が、危ない世界に踏み込むことになったとしても】
【止めるべきだって思う自分と、がんばれって言いたい自分と、どっちも居て。どっちも居るのだけれど、きっと、】
【声が大きいのは、がんばれって、応援したいほうだから――告げるのはUTの事務所兼酒場のある、住所】
【まあ、最悪、風の国に行ってからでも誰かに聞いたりすれば分かるのではなかろうか。確証はないけれど――】
強く、ならなくっちゃ……、こういうときに、格好いいこととか、言えるように、――ならなくっちゃね、わたし、……。
もう二十一なのに。大人なのに。……いつか、なれるのかなぁ、強くてかっこいい、大人みたいに――。
【ラースの姿を、彼女は、強いと思った。それと同時に自分はまだまだだと思って、指先がそっと胸元に触れる】
【大人って強くて格好いいものだと思ってる。もちろん、弱いときもあって、甘えたいときもあって、それは分かってるけど】
【自分は、まだまだ、弱くて、甘えんぼで、――そう思っているから、強くて、格好いい部分、育つといいなぁ、なんて願望】
【――強くなろうと決めている。それは自分のためだし、いつか助けたい誰かのため。伸ばされた手を、きちんと掴むため】
……じゃあ、セリーナにはお話しておく。――そうだ、セリーナにセクハラとかされたら、ちゃんと、誰かに言うんだよ。
――――お店に居る、赤い髪の女のひと。ベイゼって言うんだけど、その娘(こ)に言えば、きっと、お仕置きしてくれるから。
【早速不安になるようなことを言っているのだが、実際、自分がセクハラされたからこその警告である。辱められた恨みである】
【「もちろん、わたしでもいいけど――」なんて言って、胸に手を当てて、ちょっぴり下手なウィンク、少し茶目っ気で】
【さっきとは少し声色が違う、強くなりたい――そう願う声はどこまでもまっすぐで、今の声は、少し、遊んでいるような】
【まあ。とにかく、セクハラじみたことをすればチクればいいのである。仮にもリーダー相手にこの言葉、どうかと思うけど】
【あんまりぎっちぎちにお堅い組織ではないらしい、と、――それが分かれば、赴くのも、少しは気楽になるのかもしれない】
918 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 00:20:51.99 ID:nkbXxiFuo
>>916
『……お人好しだな。だがいいだろう、付いて来い
盾に関しては……お前の行動次第だ。信頼も結構だが
私にとってはどうでもいい他人の都合だからな…――こっちだ』
【盾を受け取って両手で持てば、代金というようにフードを取って顔を見せる】
【少女、だった。恐ろしく色白で、しかし髪は対照的に墨汁のような深黒】
【人形的な造形も在って、何処か人間性を感じさせない子供――と、いうところか】
【ともあれ、そのまま踵を返して奥に向かい、付いて来いと声をかけて】
【悪魔のような存在は、背を見せる際に彼女の足元、影に吸い込まれるように姿を消し】
【やがて奥の小部屋へ―恐らくは死後処理用の部屋だったろう場所―足を踏み入れれば】
【其処には幾つかの術式が記された石の台と、その上には古びた髑髏が1つ】
【そしてその背後に安置されるようにして雷槍カテドラルが置かれていて】
『大司教……アーグの物だ。"元々在ったもの"に加えて、その槍の力を借りて私が封じている。
……そうだ。まず聞くが、お前はあの大司教が生前どういった評価を受けていたかは知っているのか?』
【――大司教アーグ。百年と少し前の人物だが、当時の資料には良いように書かれている】
【新たな術式の研究、布教範囲の拡大、ゼン=カイマへの中央集権的な施策の数々】
【だが――かつて宗教都市にあった旧い図書を読んだことが有れば、その裏が有ったことも思い出せるかもしれない】
【急進的な研究方法には血みどろの手段が用いられていたとか、まさにその対象が異教徒であったとか、だ】
【もっとも、知らなくとも当然の事実ではある。『知らない』と言えば、上の内容は少女が代わりに語ることだろう】
919 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 00:52:36.96 ID:N0BiS7lC0
>>918
【取り払われたフードから見えたのは、年端も行かぬ少女だった。あどけなさを多分に残す顔はどちらかと言えば可憐な部類】
【―――だが、その表情は全くと言っていいほど熱を感じさせない。まるで精巧な人形のような無機質さ……】
【言われるがままに付いて行く。こつこつと二人分の足音が霊廟の最奥部に響き渡り、やがて奥の更に奥】
【小部屋に足を踏み入れれば―――ああ、あれこそが先ほど他ならぬ本人が言っていた死骸の一部か】
【その向こうには、夫の槍も置かれている。この状況は、一体……その説明は、彼女から語られる】
―――これが、大司教様の……、……封印?何の為に……いえ、詳しくは存じ上げておりません。
高名な方であったという事、評価には裏があったという事は存じ上げておりますが……―――
……しかし、それがどう復活と結びつくので御座いますか?まさか、異教の方を滅する為に復活すると……?
【そう、表立った評価はマリアも知っていた。ずっとゼン・カイマに住んでいたのだから、それくらいは当然の事である】
【歴史についても触れる機会はあった。もっぱら評価の高い、かつての大司教……詳しくは知らないが、影の部分があったことはどこかで読んだ覚えがある】
【……だが、だからと言って復活しようとする理由になるだろうか。悪評もあると言う事実は事実だが、現状のままならそれまでの話】
【復活などと大それたことを為そうとする理由にはならない―――そこを教えて欲しいと、マリアは頼む】
920 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 01:21:05.17 ID:Nk/M6c00o
>>919
『……ふん。お勉強は出来るようだが、そのお人好しは
もう少し世俗に浸かって矯正したほうが良いな。
そのアーグがどういう人間だったか、大まかには理解しているんだろう?
だがそれは大司教としての姿だ。その以前……頂点にたどり着くまでの姿はどうだ?
果たして清貧を好む聖人君子だったと、諸人が挙って大司教に推薦したと?
確か……お前の、夫か。あの石頭が改革をするまで、上層部は腐りきっていたとか。
果たして数年十数年でそうなるものかな……。どこかに発端が有ると、私は思うが…――。』
【少女らしさには欠けるが、可憐な顔立ち。其処からは想像もつかない辛辣な言葉の数々と】
【そして敢えて答えを言わずに暈すような話し方で、ひとまずの答えを返し】
『布教を進めて、元々その土地に居た異教徒を実験材料にし、新たな術式を生み出す。
……実に血なまぐさいが、果たしてそれが"教会の発展の為だけ"に行われたのか、否か
私はな、違うと思う。人を何とも思わず、権力と名誉、そして力に溺れた人間が最後に望むのは1つだ
それは"永遠の生命"……そして、それに付随する絶対的な"パワー"も、そうだろう。』
【『自身の死と長い年月がその野望の条件だとしたら?』――と、少女は続けた】
【突拍子もない、と言えばそうだろう。つい先日、ようやく平和を取り戻した宗教都市ゼン=カイマ】
【その古き墓所で、かつての大司教が己の欲のために百年を掛けて復活しようとしている】
【――嘘、妄想と思われても仕方が無いだろう。だが、マリアであれば1つ、見分けが付くはずだ】
【それは台の上に置かれた髑髏、それに掛けられた封印の古さ。非常に高等な、しかし失われたとされる術式で】
【かつ、少女が施したものにはカテドラルという強力な依代が必要だったが、前者はそうではないこと】
【"高位な術者がアーグの死後に施した封印だ"と考えれば――?】
『ところで……お前の夫はどうした?槍をかすめ取った時から、てっきり追われるかと思ったが。
わざわざ女を送り込むようなタイプには見えなかったが、槍より大事な仕事でもあったか?』
【――違和感に気付けるか。かたん、と頭蓋骨が台の上で揺れ、空間に含まれる魔力の量が高まって】
【直後、マリアに背後から襲いかかる白刃が2つ。その肩を、腕を切り落とすかのような軌道で振り下ろされ――。】
/結構遅い時間になってきましたが、お時間大丈夫ですか?
/それとかなり長くなってしまったので、お好きに省いて頂けると……!
921 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/12(水) 01:24:09.39 ID:8MBnnQPU0
>>917
【サイレンの音がする。さっき呼んだ救急車なのかな】
【……そう、多分こうやって、私はこの音を何度も耳にする】
【人を傷つける。誰かを殺めるかもしれない。その覚悟ができているとは言い難い。未だに何を持って正義とするのか、明確な形もない】
【それでも、路地裏でひっそりと生きている誰かを助けられたら】
【少し、温かいご飯をあげられたらなって……今はそんなちっちゃな、おっきな欲望】
「うん、きっとそう」
「……今、聞いただけだけど、もし、そんな世界で生きて来て、私を助けられるんなら」
「それは、強くなったからだと思う」
【ただ、伝聞通りでしか知らないけれど、もしそんな世界から来たなら】
【穢れとか、黒い物を知ってるのに、凄い綺麗だなって、思ったのでした】
「……うん、分かっ……に、にじゅっ……」
【よ、四つも上……いや、というより、成人して、すぐ……?】
【随分と電撃的な生き方だなあ……とか、ワクワクしたり、ドキドキしたり】
【それは引いたような声じゃなくて、わぁ凄い、みたいな純粋な喜色の反応でした。す、すごい波乱万丈の人生……本とか出せるくらいにすごそうだなって】
「せ、セク、ハラ……?」
「え、あれ、セリーナって人って、女の子じゃ……」
【――硬直しました。びくって驚いたのが分かるように目を見開いて、すこーし体を跳ねさせて】
【あれって、正義組織がいきなり、そんな犯罪じみた事しちゃうのかな……とか考えてみると】
【というより、女の子じゃないの? っていう疑問を浮かべて、しかも、しかも、お仕置きって常習犯、なんですか】
【でも、ウィンク何て返す位、健気な鈴音のいる場所なんだから】
【いい場所なんだろう……というか、鈴音もされたのかな、セクハラ……じみた、事】
【だったら何されたのかなって、ああでも聞かない方がよさそうだとまたしても悶々悶々。でも……良い組織なんだな】
【って思うと、くすりと笑みを漏らしてしまいました】
【……うん、頑張ろう。自分と同じ考えを持ってるといいなって思って】
「……ありがとう、鈴音」
「また会おうね……。引き止めちゃって、ごめんね?」
【すっと、手を引いて……満面の笑みを浮かべて、最初の自信の無さは何処吹く風でした】
【それじゃあ暫くしてから顔を出そう……うん、これから大変な事ばかりなのに】
【心は晴れ晴れとしていた――頑張れる、そんな気がする】
/ご、ごめんなさいまた遅れてしまいました……
922 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 01:29:28.13 ID:N0BiS7lC0
>>920
//2、3行ほど書いてみましたが、やはり頭の回転が遅くなっているみたいです……!
//ロールも佳境に入っていると思うので、宜しければまた明日お願いします!明日は午後から0時までならずっと空いていますので!
923 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 01:32:22.45 ID:Nk/M6c00o
>>922
/了解です!明日でしたらこちらは休みなのでお昼ごろから来れるかと。
/ですので、そちらの都合が良い時に再開して頂ければOKです!
924 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 01:43:31.89 ID:ySF6T16L0
>>921
【それは、きっと、彼女の夢にも近い。路地裏で、ただ、光の当たらない暗闇で生きる子供たちを】
【少しでも明るい世界へ、普通の世界へ、連れ出してあげたい。――自分が、連れ出して、もらえたみたいに】
【――実際、それで、連れて帰った子が居た。男の子って、なんだか、分からなくって……まだまだ、未熟だけど】
【何もしないより、ましだって思うのだ――それで、その子も喜んでくれてたら、嬉しいなあ、なんて、ひっそり思って】
ありがとう、――でもね、もっと、強くなるの。もっと強くなって、わたしは、……。
【強くなったら、したいことがたくさんあった。とってもじゃないけれど言い尽くせない、大小さまざまな大きさの、ゆめ】
【ふわっと目を閉じると、たくさんの思いが浮かんできて……がんばろうって気持ちになる、強い、笑みが浮かぶ】
【きっと、いつか、弱虫も、臆病も、治って、強くなって。誰かを助けたいし、行きたい場所もある、それで、それで、】
【ずっと未来でもいいから――頭を撫でてもらえたらいいなぁ、なんて、思うのだ。だから、がんばる】
二十一だよ、来年の六月で、二十二になるの。ほとんど七月みたいな、ものだけど――。
【くすくすと笑えば、ころころと鈴の音を転がすようだ。特徴的な笑い声、一度聞けば、二度と間違えない彼女の声】
【そういう反応は慣れつつあるのだろう、やっぱり――こんな顔だもの、一発目で成人と分かってくれるひとはまず居ない】
――女のひとだよ、女のひとだけど、その……、変なところがおじさんみたいって言うか、ええと……。
会ってみれば分かる、よ。……でも、悪いひとじゃないの。だから、よっぽどひどいことは、しないと思うから――。
【「たぶん」と呟く声が不安にさせる。ちなみに彼女がされたのは服のサイズを測るから、というので脱がされて】
【服のほうでサイズを取られるという辱めである。下着だけで顔を真っ赤にしてぷるぷるしたのは、あんまりいい思い出では……】
【これはこれで結構真面目に心配しているらしかった。でも、同時に、セリーナを信用してもいるのだろう、言葉はふらふらと揺れ】
【大丈夫だと思う……でも……いや……そんな感じでしばらく悩んでいる。結局、最終的には、】
だ、だいじょうぶだよ、きっと、……うん、だいじょうぶだよ。
【棒読みがちである。本当に大丈夫でしょうか、それは、きっと、神のみぞ――というやつで】
……ううん、いいの。気をつけて帰ってね、だいぶ、遅くなっちゃったし――、
それじゃあ、また、……わたし、いつもではないけど、UTの酒場に居ること、結構あるから。
用事があったら見にきてみて、居なかったら……えっと……、……これ、あげる、
【それから、お開きの雰囲気。そういえば引き止められたのだった、と、思考の隅っこでふと思い出して】
【気にしてないよ、と首を振る。それから、改めてというか、念のためというか、そんな感じでおねえちゃんぶってみせ】
【自分に用事があれば――酒場を探してみるのが一番効率がいいらしい。働いているのだから、当然ともいえたけど】
【それだっていないときがある。急な用事でもあるようなら――と取り出すのは手帳とペン、それでもって】
【隅っこのほうにちまちまっと書くのは自分の連絡先だ。書いた部分を千切ると、ラースへと差し出そうとし】
またね、今度はUTで、かな――?
【その動作を終えれば、今度こそ歩き出す。少し行ったところで振り返れば、ばいばいと手を振って】
【通り過ぎた人間の影に隠れてその姿が一瞬見えなくなる、――だけど、再びはけた視界の中に、彼女の姿はなく】
【桜色と、紫色。魔力の欠片を残して――その姿は、遥か遠く、夜の中に落ちていった】
/おつかれさまでしたー!
925 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga]:2014/11/12(水) 02:09:15.23 ID:8MBnnQPU0
>>924
//はい、絡みありがとうございました!!!
926 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 13:07:00.12 ID:nkbXxiFuo
【郊外・波止場】
【無数のコンテナや海鳥の声、潮風の香りが漂う閑散とした場所】
【その一角。路地裏につながる細道から、急に飛び出す人影があった】
【出で立ちは簡単に言えば"海賊"だ。褐色肌の女性は、手に血塗れのカットラスを持っていて】
はぁッ……は、ッ……!どんだけしつこいのよ、こいつら……!
"機関"だかなんだか知らないけど、付け狙われる理由は無い、って――!!
【息を切らしながら振り返りざまに、その手の武器を更に一振り】
【その刃は彼女を追って出てきた男を切り落とす。――男の服には、逆五芒星の刺繍があって】
【そこで女性の方も力尽きたのだろう。がっくりと膝をついて荒い呼吸を繰り返す】
【しかし、そんな彼女を襲わんとするのは更なる追手】
【直剣を持ったその男は、動くこともままならないその背に刃をかざし――。】
927 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 13:28:43.62 ID:p7CWHeUbo
>>926
【追っ手との逃亡劇、その終幕かと思われたとき】
【すぐ隣のコンテナの上から一つの影が二人に割って入り、その不可避の一撃を防ぐ】
【刃を受け止めたのもまた刃。指の間に挟んで使う、独特の形状の剣】
【乱入者はそれらを用いて片手で攻撃を防ぎ、もう片手で追っ手の身体を貫いた】
……バレなきゃいいが、まぁバレたらそんときはそんときか
おい、もうちょっとだけ走れ。死にたくなかったらな
【乱入者は少年だった――神父服、十字架、薄いブロンドの髪の】
【動きに淀みはなく、素早くコンテナの影へと移動すると、海賊風の女に向かって手招きをする】
【――ついてこい、ということか】
928 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 13:36:59.45 ID:nkbXxiFuo
>>927
【背後で響く金属音、そして一人分の肉体が地に伏せて】
【汗で濡れた顔を向ければ其処には不思議な出で立ちの少年が居る】
【一瞬、ためらう様子は見せたが――歯を食いしばって、立ち上がり】
はッ、ぁ……?なに……神父…、……子供……?
……あぁ、もうっ!走ればいいんでしょ、走れば……っ!
【――思い切りは良いらしい。誘われるがまま、少年の後を追いかけて】
【ちょうどコンテナの影に入った辺りで、再び路地裏への横道からは足音が響く】
929 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 13:43:45.83 ID:p7CWHeUbo
>>928
ちっ、数が多いな……!
追ってくるようなら小道に誘い込んで一人ずつぶちのめした方がはえぇか……!
【足音が聞こえるとすぐにコンテナの反対側へと出る】
【周囲に十分気を配りながらそのまた次のコンテナへ。更にその次には今度は路地裏へと進んで行く】
【地形を把握しているらしく、決められたルートを選んでいるかのように判断が早い】
お前、その様子じゃ戦えはしないな!?
【そうやって移動しながら、女の状態を確認する】
【戦えるかどうかによって逃げ方が変わるというわけだ。どこかで戦うか、ひたすら逃げるだけなのか】
930 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 13:51:25.89 ID:nkbXxiFuo
>>929
戦えるかって?……ハッ、流石にね……!
無理とは言わないけど、下手踏むかも知れないって感じ!
【恐らく相当な時間追われていたのだろう。腕も立ちそうな女性だが】
【息が上がった状態ではそうそう力になれないと言葉を返す】
【とはいえ、走ってついて行くぐらいは出来る様子。となれば相手の出方次第――】
【――その相手だが、どうやら数は少ないようだった。女性が切ったのか、元々人数が少ないのか】
【ただ一人、黄金色の鎧をまとった人物がその中に紛れて居たことは注意すべきか】
【司令塔的な存在なのだろうと予想が出来る。彼さえ避ければ、距離を取って――隠れ場所を探せば良い、か】
931 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 13:58:54.78 ID:p7CWHeUbo
>>930
そりゃ良くねえな、この状態で下手踏まれちゃ俺まで死んじまう……!
【そうこう言っている間もいくつかの道の分岐を迷わず進んで行く】
【最終的に到達したのは教会の裏側だった。少年は迷わず裏口からその中に入る】
【――そう、当然ここは彼の教会だ。匿うのにこれ以上の場所はない】
【たとえここまで追ってきたとしても……拠点である以上、撃退の手段もある】
で……お前なにしたんだよ?
【息を整えながら、小声で女に声をかける】
932 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 14:06:03.24 ID:nkbXxiFuo
>>931
【教会に入ると、肩で息をしながら壁に寄りかかって、汗を拭い】
【まずは相手を撒けたようだと判断し、カットラスを鞘に収め――】
知らない、って……はぁっ…、……言ってんの……!
……アタシは海賊だけど、此処の所は港で大人しくしてる。
時々航海にも出るけど"不作"でね……!……で、ここ一ヶ月で急によ、急に!
ウチの部下も、もう10人以上やられてるし……っていうかアンタ、誰……?
【海賊、部下、機関に狙われている――女船長とでも言ったところか】
【そこそこの体力と腕前にも納得が行く。それと、どうやら追手はほぼ撒けたらしい】
【表立った施設には顔を見せない辺り、後ろ暗いことなのは間違いないが――。】
933 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 14:14:51.10 ID:p7CWHeUbo
>>932
【まず、少年は怪訝な顔をした。話を聞いて最初に感じたのは不可解さだ】
【だが答えらしきものはすぐに予想がついた。単に――巻き込まれているのか、と】
そいつぁ不運なこった。状況が分からねえほど怖いこともねえからな……
誰もなにも……
【正体を聞かれて少年は少し躊躇った】
【神父なのは恐らく相手もわかっていることだろう。問題はカノッサの構成員でもあることだ】
【そこまで言うかと考えれば当然――】
……この教会の神父だ。ちょいと仕事の帰りだったんだが、お前を見つけたんでな
【と、そこまでは答えた】
【とはいえただの神父が追っ手の一人を殺害し、路地裏を流れるように移動したのだ】
【疑念が払拭しきれているとは、彼自身も考えてはいない】
【追っ手が居なくなったことを感じると、裏口とつながっていた台所に移動して、椅子に乱暴に座って一息ついた】
934 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 14:24:07.76 ID:nkbXxiFuo
>>933
ふーん……若いのに、妙な武器まで使う神父サマね……。
……まあ良いわ。アタシだって人の事いえる身分じゃないし
【少年で神父、というのもそうだが、先ほどの路地裏の逃げ方】
【それに一刀のもとに機関員を一人切り伏せたのも彼だったことを思えば】
【不審や疑念は有ったものの――その辺り、こだわらない性格なのだろう】
それより……もうちょっとだけ、此処に居させてもらっても良い?
夜になるまでで良いから……そしたら、出てくわ。
……はぁ。海賊が機関に追われるなんてどうしろってのよ、もうっ……。
【少しだけ休ませてくれと頼んでから、溜息と共に吐き出されるのは単純な愚痴】
【大海賊でもなければ確かに難儀な状態だろうが――ともあれ、少年の後について行くと】
【壁際に座り込んで、革の帽子を取った。20代後半、という顔立ちが顕になって】
935 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 14:31:12.56 ID:p7CWHeUbo
>>934
俺が招いた客だからなぁ、好きにしやがれ
【仕方ない、と言わんばかりの表情だ】
【女が座ると入れ替わりで彼が立ち上がり、台所で作業をし始めた】
【しばらくして女の前に置かれたのは暖かい紅茶だった】
考えられるのは二つだな
一つはお前らが何か余計なものを得たか。もう一つはお前らの領域が邪魔か
【もう一度椅子に座ると、女が追われていた理由を考え始める】
【単に好奇心もあるが、それが自分の身に降りかからないとも限らない】
【またこうやって話すうちに何か、この女が気にしていないような情報が、カノッサにとって重要かもしれない】
【それを引き出す目的もあった】
936 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 14:36:47.66 ID:nkbXxiFuo
>>935
余計なものか領域か……、後者なら同業者だろうけど
機関は金をもらって邪魔者を始末する集団……じゃ、ないよな。
じゃあ余計な物……余計なもの、ね……。
……ちょうど一ヶ月ぐらい前に、外洋のある海域で龍を見たくらいかな
見たって言っても、霧にシルエットがこう、浮かんでて……
【ずずっ、と品も何もない音を立てながら、淹れてもらった紅茶を一口】
【『悪くないな』と言ってから軽い礼を付け足し――そうして話す内容は、龍】
【なにより、他にここ一ヶ月は何もしてないと言っている以上】
【恐らくはそれが理由なのだろう。そして、霧に覆われた海の龍――"秘密"を隠すとすれば】
【それがナンバーズや、平の機関員に関係あるとも中々思えない、が】
937 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 14:42:15.23 ID:p7CWHeUbo
>>936
りゅ、龍だぁ? 何かの見間違いなんじゃねえの?
【流石の彼も素っ頓狂な声があがった】
【裏社会やら汚い仕事の話やら、そういったものはよくわかっているつもりだが】
【龍だのなんだのというファンタジー的なものには全く馴染みがなかった】
【もっとも、魔術師でもある彼の言えたことではないが……】
……つってもまぁ、それぐらいだって言うなら、それだよなぁ
事実なら、多分そりゃ龍じゃなくって、機関の作った何かじゃねえの?
目撃者を消すっていうんなら、納得はいくだろ?
【顎に手を当てながら推測を更に続ける】
【龍という存在がないとは言い切らないが、単なる自然的なものを目撃しただけで消すというのは考え難い】
【だとするならば――という理由で出した考えだった】
938 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 14:51:03.18 ID:nkbXxiFuo
>>937
……いやいや、ありゃ龍だよ!めちゃくちゃデカかったし
シー・サーペントだったら飛ばないんだから。……それは見たこと無いけど
にしても、機関の作った何か……兵器みたいなモンか……。
ミスったなぁ……その後、街の酒場でウチのクルーが言っちゃったんだよな
『俺達はカスケードで龍を見たんだ!』ってさ……ねえ、どうしたら良いと思う?
【カスケード、というのは恐らく海域だろう。つまり、こういうことだ】
【機関に関係のある兵器のような――龍に思える形状のものを】
【この海賊たちは見てしまって、おまけにそれを公言してしまった】
【ご丁寧に海域の名前まで添えて。だから、口封じをされている】
【そう考えるのが自然となるが――最後に少し沈んだ様子で、助言を求めて】
939 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 15:06:32.87 ID:p7CWHeUbo
>>938
喋っちまったのか……いや、そんな不可思議なもん見たら誰だって喋るわな……
……うーん
【どうしたらいいか――かなり、難しく厄介な質問だった】
【この世界においてカノッサほど巨大な組織はない。彼らが、あるいはその一部であったとしても】
【本気で追跡をかけられれば逃げ切れるものは殆どいない。よほど強いか、正義組織に所属していなければ】
【――そう、正義組織ならば】
【幸か不幸か、この神父は少しだけ顔が効きそうな――これはあくまで予想だが――正義組織があった】
【が、しかし……】
……基本的に自力で何とかするのは難しいな。一海賊とカノッサじゃ規模が違い過ぎる
まぁ、お前らを追ってるのがカノッサの“誰なのかにも依る”が
どこかの正義組織に駆け込んだり……は、ありかもな。自警団じゃ捕まっちまうから、そうでないどこか……
【彼はその組織の名をあげなかった。あげたくなかったのだ】
【確かに彼はセリーナのことを知ってはいるが、会ったのは一度だけ。更にその一度で彼は、彼女に何かを押し付けるのが嫌になっている】
【だからこうやって遠回しな言い方をするに留めた】
【そして一応、意味があるかは分からないが、カノッサが決して一枚岩ではないという、もしかすると外部からは分からないかもしれない情報も添えた】
940 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 15:17:14.40 ID:nkbXxiFuo
>>939
そうそう、自警団はダメ。檻の中だって安全か分からないし
第一自由じゃないし……ってなると、なんだっけ。UT≠セっけ……?
機関と大っぴらに戦ってるとか聞いた覚えがあるけど…――。
……龍に似た兵器作ってるとしたら、大物でしょ?
あんな海、何もないはずなんだし……やっぱり、其処に行くのがいいかな
【正義組織、といえばやはりという名が挙がった】
【自警団という選択肢は確かに、海賊という身分上ありえないし】
【同様の理由でSCARLETも却下。となれば、辿り着く先は決まったような物で】
【風味を楽しむ様子もなく紅茶を飲み終えると、カップを下ろし】
UT……UNITED TRIGGERか。アレって、風の国にあるんだっけ?
【そしてやはり、その場所に向かうらしい。拠点の場所を尋ねると】
【ベルトに括っていた革袋を1つ、おもむろに取り出した】
941 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 15:22:18.16 ID:N0BiS7lC0
>>920
―――……
【綴られる答えは、明瞭としないもの。だが……語られた言葉でもその先にある物を察することは出来る。】
【かつて、それもつい数か月前までのゼン=カイマの実情は酷いものだった。聖職者とは名ばかり、権力を貪り】
【腐りきったその構造を夫が変えたのは記憶に新しい。なにせ、当事者として彼の傍で戦っていたのだから】
【……あのような腐敗は、短い時間でなる物では無い。長きに渡る不正の看過が腐敗の温床となり、ああなったと】
【―――まさか。まさか、件の大司教こそが、その腐敗の発端だと言うのか。】
【続く言葉は。さらに俄には信じがたい物。大司教が復活を目論む、その理由の核心は】
【―――永遠の命と力≠セというのだ。その絶対的な力を手に入れる為に、復活を遂げようとしている……】
【余りにも突拍子もない話ではある。しかし、―――しかし、目の前の封印がその言葉の信憑性を強めるのだ】
【あの封印は、絶対に解かれないことを前提とするこの上なく複雑な術式。恐らくその時代でも最高位の術者の一人が施したのだろう】
【ならば。ならば、最も力を持つ魔術師が、その力を最大限に使ってでも封印しなければならなかったとは考えられないだろうか】
【そこまでしてでも、秘密裏に大司教を封じなければならなかった理由は――――】
――――復活、そしてそれに伴う絶対的な力の付帯を危惧し、阻止しようとした。
貴方が此処に居たのも、古の術者が秘密裏に此処に封印した意味も。全てはそういう事で、御座いますか―――
【信じられない。しかし、そう考えればすべての辻褄が合ってしまう。マリアは俄に青ざめた――】
【もし復活を遂げたとすれば、どうなるか。その力に抗うことは出来るのか……そして、漸く平和を取り戻したゼン=カイマの未来は。】
【―――真実だとすれば、一刻も早く彼に知らせなければ。恐らくこの事態、まだ彼は知らない筈だ】
あれ、あの結界は貴女が張ったのではないので御座いますか?てっきり貴女があの人に追われないように結界を張ったのかと……
……ここを起点に張られた結界、その槍の所有者を遠ざける力とでも言いましょうか……それが、あの人を入れぬように邪魔をしているのです。
ですので、結界の影響が無かった私が代わりに参ったので御座いますが……―――?
……――――!!!
【――それは、不意の出来事だった。妙な違和感を感じた次の瞬間、背後に襲い掛かる刃が二つ―――!】
【会話のさなかで、一瞬反応が遅れる。寸でのところで回避しようと体を翻そうとするが……―――間に合わない!】
―――ッあァ……ッ!!!
【瞬く間に閉所に鉄のような臭いが立ち込める。刃は腕を落とすには至らなかったが、コートごと左肩口を切り裂いて】
【白いコートは見る見るうちに血に染まる。肩を抑えるように右手を添えて、マリアの顔は痛みで歪んでいる―――】
【……が、そこは元精鋭。痛みで怯むことも怯える事も無く、瞬時に戦闘態勢に入り光の刃を右手に作り出す】
【次に襲い掛かってくるような事があれば、今度は間違いなく反応するだろう。痛みと出血は、あの時の経験で慣れっこだ】
【―――こうして自分が傷ついたのを見て、死霊術者はどんな反応をしている?それを見れば、彼女が真に味方か敵か判断できるだろう―――】
//間が悪くてすみません、只今帰ってきました……!
//お返事は今されているロールが終わり次第で結構ですので!
942 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 15:28:55.40 ID:p7CWHeUbo
>>940
【UT――その名が出たとき、少年は目を伏せた】
【当然の帰結だ。具体名は出さなかったとはいえ、他に選択肢はない。彼が同じ状況なら間違い無く同じ結論を出す】
【――論理的結論であることは、彼の気を晴らさなかった】
……ああ、そうだな。場所もあってる
あそこならお前たちが海賊だとしても、多分匿ってくれるだろう、他に選択肢もねえしな
【少年は落ち込んでいることを隠さなかった。彼の声は明らかに重かった】
【だがこの女海賊を助けるにはそれしかない。それは彼の、神父としての責務だった】
【唐突にこの状況になったならば違っていたが、あの港で手を貸した段階で必要な限り手助けすると決めていた】
【そう、神父である以上は、何か道を示さなくてはならなかった】
……もしもセリーナってやつに会ったら、ディックって神父のツテで来た、とでも言っておけ
そんなことしなくったってあいつはお前たちを助けそうだが、使えるもんは使った方がいいだろ
【セリーナに自分がどれだけ信用度があるかは分からなかったが、少なくとも悪い関係ではないはずだ】
【そうであるならば、こうした方がより状況は簡単になるだろう、そう思った】
【あのときの邂逅を利用するようで若干気は引けたが――こうして手助けすることになったのも、運命なのだろう】
【運命ならば従わなくてはならない。それがこの神父の信条だった】
943 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 15:36:05.62 ID:nkbXxiFuo
>>942
それじゃ、風の国ね……ディックって神父のツテで、って……。
あら……イイ名前してるのね?……今更だけど、アタシはパルヴィよ
女海賊パルヴィ・シルッカ・パルシネン――今じゃ海賊残党の長、だけど
【少年――神父の反応を気にする程の細かさは持っていないこの女性は】
【目を伏せたのにも気付かず、革袋から一粒のアメジストを取り出して】
【それをポイ、と軽々しく彼の方に投げ渡し】
報酬。助けてくれたのと、匿ってくれた分のね
売っても良いし、呪文とかやる人間にはイイ触媒になるんじゃない?
……ともかく、私はしばらくここで休ませてもらってからUTに行く。
何か……セリーナ、だっけ?その人に伝言でも?
お土産も小さいものなら持っていけるけど……――。
944 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 15:43:01.25 ID:p7CWHeUbo
>>943
……ん? しまったな……くそ、この名前を名乗ってもその反応か
まぁ女海賊じゃ仕方ねえか……よろしくよ、パルヴィ
【少年――ディックは舌打ち一つしてちょっと悔しそうにした】
【というのもこの神父はこの名前を女性に名乗ってその反応を楽しむ、という趣味の悪い趣味があるのだ】
【当然、それは彼自身が言った通り、効果のない相手も多いのだが……】
【投げられた宝石を受け取ると、電球にかざして観察する】
……いいのか、こんなの。本物じゃねえか
不作なんじゃ金もねえだろ?
【善行の報酬として何かを受け取るのはあまり好きでない様子。わざわざ真偽を確認してはいるが】
……無理するな、とだけ
【宝石を見ながら、ぽつり、とディックは伝言を頼んだ】
【それがセリーナに対して今の彼がかけられる最大の言葉だった】
あとお前もな。うっかりして死なれちゃ、今日こうやって助けた意味がねえんだから
助けたやつに死なれるのはたまんねえからな……
945 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 15:51:22.40 ID:nkbXxiFuo
>>944
……名前だけじゃなくて趣味までヨロシいのね?
神父ってあんまり好きじゃないけど、少しイメージ変わったかも。
それと、私はお酒がキライなの。だからお金も使わない
他のクルーみたいにいつでも金欠ってワケじゃないし
……なにより、生命の代金と思えば安いものでしょ?
【ニヤッと笑いながら革袋――財布に相当するだろうそれをしまい込み】
【伝言を聞けば、分かったと1つ頷いてみせた】
【海賊は無法者だが、こういった約束は守る。そんなことも付け加えて伝え】
……ええ、約束する。最低でも部下の敵を取らないと、ね
それじゃあもうちょっとだけ……暗くなったら、出てくから……。
【帽子で目元を隠すようにかぶり直して、両腕を組めば】
【壁に保たれるようにして休憩に入る。他に何かあれば、まだ応じるだろうが――。】
946 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 15:56:39.01 ID:p7CWHeUbo
>>945
はっ、こんな趣味の神父は俺ぐらいだ、が、好いてくれるんなら嬉しいね!
そういうことなら、こいつはありがたく頂戴するか。こっちも慈善事業じゃ生きていけねえしな
【皮肉った笑みを浮かべると宝石を持って席を立ち上がる】
好きなタイミングで出て行っていいが、礼拝堂の方には行くなよな
信者どもに見つかると厄介だからな
【それだけ言い残してディックは礼拝堂の方へ行ってしまった】
【基本的には殆ど表に居て彼女のところへ戻ってくることはないだろう】
//こんなところでしょうか。乙です!
947 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 15:59:46.45 ID:nkbXxiFuo
>>946
/ですねっ、お疲れ様でしたー!
948 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 16:11:00.76 ID:nkbXxiFuo
>>941
【マリアが肩に傷を受けた直後、死霊術師――いや、少女は】
【即座に部屋の入口に居た的に向かって跳びかかり、数秒もせずに改めて顔を見せる】
【その手は先程の怪物のように黒く巨大なものに変わっており】
【奥で両手に剣を持って倒れているのは、先ほど倒した骸骨の一体か】
【浄化したにも関わらず、となると――やはり他に術者が居るとしか、思えなくて】
……無事、のようだな。さっきの質問に答えてやろう
私はこの墓所全域を覆うような結界を張れるほど、魔力の量は多くない
槍を取ったのは、コレを封印する手段にちょうど良いと思い立ったからだ
加えて言うなら……最近ウワサになっている死霊の件も、私ではない。
【『むしろ噂を聞いて私は来たんだ』と告げながら、盾をマリアの足下に置いて返し】
【次いで、立て、と言うのだった。――ぶっきらぼうだが、敵ではないのだろう】
【マリアを襲った骸骨を即座に倒したのも事実。台の上の頭部は、笑うようにカタカタと震えて】
/お帰りなさいませ!そしてお気遣いに感謝です!
/こちらは今から続けて行けますので、改めてよろしくです!
949 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 16:40:59.08 ID:N0BiS7lC0
>>948
【無事と言うには少し傷が痛むが……まあ、致命傷ではない。出て来た時に傷ついた自分を見て彼を心配させるかもしれないけれど】
【それより、彼女が敵でもなければ死霊術者でもないと言う事実の方が大事だ。……この場で彼女が敵ではないと分かったのは大きいが】
【―――この場に少女がいて敵意を示す事もないのに、またも死者が動いて襲い掛かったという事は……】
【……彼女が死霊術師であるという彼の言葉は、恐らく勘違い。つまり、もう一人別の術者がいるという事だ―――】
【促されるままに、マリアは盾を取り立ち上がる。手負いではあるものの、ふらつくことも無く足取りはしっかりしている】
【……ここから先は、恐らく彼女との行動になる事だろう。瞬時に攻撃に対応できる力は、手負いの身にとっても頼もしいが……】
―――となれば、結界を張ったのも噂の死霊を生み出しているのも別の誰かという事で御座いますか。
……どうにかして、この結界を解除する方法は無いもので御座いましょうか。
―――少々気になるのが、どうしてこの結界がわざわざ「槍の所有者のみを近づけない」という条件になっているかという事で御座います。
槍を起点にした結界ならともかく、槍を触れたことも見たことも無い第三者が槍の所有者という条件を結界に持たせるのは、不可能では……
【―――そう、自分がこうしてここに入ることになったのも結界の所為だ。最初は追われぬように槍を掠め盗った物がその槍を起点に張ったものだと思っていたが】
【そうでないとすれば、なぜこの結界は張られているのか。大きな疑問が残る……それが解決できれば、結界を解除することも出来ようが】
950 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 17:01:11.36 ID:nkbXxiFuo
>>949
……私が思うに、この結界や死霊術を使っている連中は
お前の夫の事をよく知っている者なのではないか?
かつての同僚だとか、恨みのあるもの……可能性はいくらでもある。
だが、ともかくそういう連中が一番の脅威と思ったのがあの石頭だとすれば
奴だけを弾く結界も、いくらか強引な理論だとはいえ納得が行く
【――こうして話すうちにも、室外からはがしゃがしゃという】
【骸骨たちの無数の足音が聞こえてくる。敵はどうやら、攻勢に出たらしい】
【最下層の奥まった部屋はまさに袋小路だ。物量で潰すつもりなのだろう】
ともかく……まずは逃げるぞ。術者を探しだすのはいささか骨が折れる
反対側の小部屋に、点検用のはしごがある。無理をしてでも、登れば入り口まで直通だ
……或いは戦ってもいい。だが、お前のことを守り切るほどの余裕も膂力も私には無いし
敵の数も知れない状態だ……ここは捨てて、善後策を練るべきとも思うがな
【選択肢が示された。逃げるか、戦うか。敵の数は未知、術者の位置は不明】
【そしてここを放棄すれば頭蓋の封印はまず確実に解かれてしまうはずであり】
【かと言って居残れば死もチラつく様な現状――選択権は、マリアに委ねられた】
951 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 17:27:47.99 ID:N0BiS7lC0
>>950
……あの人の事をよく知っている者、と言いますと……やはり、教会関係の者でございましょうか。
改革のあおりを受けて地位を失い逆恨みをする者が居る可能性も、大いに考えられます……
【……彼は教会を改革し、清き物に変えた。―――しかし、それはつまり汚れきった者達を排除したという事でもあり】
【元から歪んでいたのだ、逆恨みの可能性は十分にあり得る。彼らにとって一番憎い相手は、彼に他ならないのだから】
【……もしくは、騎士団の同僚の可能性。志を同じくしていた物がこんな事をするとは考えたくはないが】
【槍の事を知っている人など、実際の可能性としてそれくらいしか考えられない……】
【―――足音がする。それも、一つや二つではない大群……】
―――今は話をしている場合ではないようで御座いますね。ええ、逃げましょう!
【今は話をしたりこの事態について考えたりする余裕は無い。……逃げ場の少ない場所に追い詰めたのをいいことに、敵は大挙してやって来た】
【盾も戻った今、戦おうと思えば戦えない訳でもない。しかし、無数にいる敵に体力勝負に持ち込まれたら、手負いの自分には分が悪い】
【何より、自分が傷つき命を落とせば悲しむ人がいる。夫も、子供達も、友人も……だから、無事に帰る事こそ己の最大の務めだ】
【……ここは、彼女の言う通りに逃げるべきだろう。彼女の言葉に頷けば、梯子に手を掛けてのぼりはじめようとする】
【上りきれば、出口も近いだろうから指輪での連絡機能も復旧するか。今すぐ連絡は入れたいのだけれど……】
952 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 17:47:40.04 ID:nkbXxiFuo
>>951
【一先ずは、脱出。そうと決まれば、無数の骸骨が迫るより早く】
【少女はマリアを案内し、先に登れと促すことだろう】
【梯子は鋼鉄製で、ちょうど人一人が通れる程度の竪穴が真っ直ぐに地上へ続いており】
【途中で休憩できる箇所も無いものの、幸いにして下方でも対処は難しくない構造となっている】
【事実、少女もかけること無く付いてきていて――ゴールは、入り口のすぐ側の小部屋であった】
【つまりは無事、脱出。代わりにカテドラルは最奥部に置かれることとなったが】
【また、取りに来ればいいのだと思うほかない。ふと、指輪越しのあの声が再び届き】
…――マリア!応えろマリアッ、早くこの建物から出ろッ!
『罠』だ……!あの死霊術師めが、この霊廟そのものを――…!
【――どうやら休ませてはくれないらしい。少女の方も、マリアを見て早く行こうと声を掛け】
『私の方は、お前の夫に勘違いされたままだったな。
下手に説得するのも難だろう……ここは一度、逃げさせてもらうぞ
事情の説明はお前に任せるが…――まあいい。後日改めて、手紙を送ろう』
【非常用の梯子は鋼鉄の扉を締めて開かないようにし、では、と一言いってから】
【少女はフードを目深に被って、入り口から颯爽と飛び出していった】
【外からはフレデリックの怒声も聞こえたが、恐らく逃げ切ったのか――ともあれ、すぐに外にでる必要があった】
953 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 17:51:20.23 ID:nkbXxiFuo
//こちら新スレ↓になります
//【
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1415780600/
】
954 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 18:12:21.97 ID:N0BiS7lC0
>>952
【肩に傷を負っていることもあり、体力の消耗も馬鹿には出来ない中で休みなしで梯子を上り続けるのはなかなか辛い……】
【しかし、そんな事で四の五の言うマリアでもない。じわりと滲む出血と痛みに耐えてその手で梯子を掴んで】
【長く続く竪穴を上りきれば―――此処は、出口。成程、此処に繋がっていたのか……】
【無事に逃げ切ったという安堵は、彼の声でかき消される。……どうやら、まだ安心するには早いらしい】
もしもし、聞こえますか!大丈夫ですよ、貴方!今出口に到着しました!
【憔悴したような声から察するに、事態は一刻を争うらしい。夫を安心させるために一言元気な声を聞かせれば】
【急かされるように入り口に向かう。手負いのまま梯子を上り切った疲労から、足元が少しふらつくが……大丈夫。】
【少女の方は、先に行き……出口に辿り着けば、言葉を言い残して出て行った。外で響く彼の声……どうやら勘違いを訂正しなかったらしい】
【さて。取り敢えずは元気な姿を見せて、心配しているであろう彼を安心させなければ……少女に続いてマリアも出て】
【恐らくは険しい顔をしているであろう夫に、柔らかい笑顔を見せる……が、肩に負った傷とふらつく足元は余計に彼を心配させるだろうか】
【彼の傍に辿り着けば、体を預けるようにして大きな体に肩を寄せる。―――ここで、漸くマリアは安堵した表情を見せる】
只今戻りました。色々伝えなければならない事は御座いますが……今は少し、貴方の傍で休ませてくださいな。
955 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 18:31:21.47 ID:nkbXxiFuo
>>954
【外に出れば、其処にはフレデリックだけではなく――何名かの騎士の姿も見える】
【恐らくは連絡が取れなくなったことを危惧して彼が呼んだのであろう、が】
っ……このような怪我まで……!奴め、次は絶対に…――いや…、……。
……まずはお前が生きて出てきたことを喜ぶべきか。
連絡が途絶えたあと、急に結界の状態が変化してな……
私はおろか、他のものでさえ近寄れず……中で、何があった?
【外で待つフレデリックの顔は、厳しいを通り越して憤怒に燃える程、と記すのがいいだろうか】
【愛妻である彼女が笑ってみせれば幾らかはそれも収まるものの】
【その怪我や、様子を見ると表情は固くなる。預けられた身体をそっと両腕で抱き止めて】
【そこでようやく、マリアは"外から"霊廟を見ることとなるだろう】
【周囲には禍々しい魔力が障壁として立ちはだかり、侵入者を拒んでいて】
【その現象が何故起きたのか。それを尋ねながら、周囲の騎士たちに指示を飛ばし】
【霊廟を囲うように"結界を覆う結界"の準備を進めさせる。その間、墓所から新たに出てくる者は居ない】
【だが、高位の術者は空間転移も可能だ。既に地下で封印が解かれていたとしたら、最早意味合いは無いだろうが――。】
【―――ともあれ、だ。新たな結界を張り、マリアから事情を聞きながら面々はゼン=カイマに戻る事となるだろう】
【一時間、一日と経っても、状況は好転もせず、悪転もしない。そうして過ぎる、有る一日のこと】
【マリアに一通の手紙が届く。差出人の名は、"マウス"と書かれていた】
956 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 19:17:59.86 ID:N0BiS7lC0
>>955
【―――やはりマリアは、彼の傍が一番安心するようだ。両腕で抱かれる、その優しい温もりに包まれて】
【心底安堵したようにほぅっと一息つく。そのまま目を瞑って眠ってしまいたいくらいだけれど……そういう訳にもいかぬ】
【説明すべき事が山ほどある。それも、再び街を……ともすれば世界を脅かしかねない事を】
【尋ねられると、今し方起こった出来事を克明に伝える。
―――貴方もご存知かとは思いますが、この霊廟にはアーグという名のかつての大司教が眠っています。
高い名声を血の代償と共に手に入れ、新しい術式を異教の方々を生贄に編み出した……その話は、貴方は御存じで御座いますか?
その大司教が……復活を遂げようとしていました。百年の眠りを引き替えに、永遠の命と力を得る為に―――
……封印をされていたのですが、恐らく今は解かれてしまっているでしょう。―――また、貴方と共に戦うことになりそうです。
それと―――フードの女性は、死霊術者では御座いません。彼女は私達と同じく噂を聞きつけたので御座います。
……彼女は復活を阻止するために封印を施していました。貴方の槍も、封印の為に必要だったようです。……だからと言って掠め取るのは私もどうかとは思いますが。
ただ、悪い方ではないので御座います。口下手で誤解を解こうとしなかっただけで……私を助けて下さいましたから。
―――槍は今も霊廟の中でしょう。済みません、取り戻せなくて……
……そして、根源たる死霊術者は彼女ではない別の誰かで御座います。
霊廟内の死者のことごとくを操り、結界まで張る……恐らく相当の力の持ち主かと。
……また、貴方と共に戦うことになりそうです。ご褒美は先になりそうで御座いますね……―――
【……抱かれたまま、今し方出て来たばかりの霊廟を見る。……なるほど、これでは彼も心配するに決まっている】
【入って行った時と比べても明確な程に、禍々しい雰囲気は強くなっている。出ることは出来たが、恐らく今から近づくことは出来ないだろう】
【……自分でも、無事に帰れて良かったと今になって思う。これほど強い魔力を感じるのは、あの時以来だ……】
【これから先、また愛する人々を護る為に戦うことになるだろう。今日の出来事は、恐らくその序章に過ぎない……】
【―――大丈夫、彼が傍にいれば何があっても怖くない。何としても護るのだ――妻として、母として、友として。】
【事態は一応の小康状態を見せ、皆ゼン=カイマに戻る。……その数日後】
【いつものようにポストを見ると、一通の手紙が投函されていた。見慣れない名前の差出主だが、あて先は自分のようだ】
【自室に戻り、文面を確認する。其処に描かれていた内容とは……?】
//すみません、少し食事に行くので返事が遅れるかもしれません!一時間も掛からないとは思いますが……
957 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/12(水) 19:52:53.32 ID:UBNm6VeLo
【UT事務所前】
「……けっきょくここから出られなかったなぁ」
【竹箒で落ち葉をかき集めているのは、サメのヒレの様なツノのあるボサボサとした説明しにくい黒髪に、金色の眼の20代半ばの男】
【ハーフ顔で優しげだが死んだ目付きをしていて、左頬には猫と思われる引っかき傷の痕がある】
【服装は、ほんのり青いタンクトップに、紺色のジーパン(ストレッチタイプ)】
【両手足には指が出るタイプのグレーのグローブ的なものがはめられており】
【紐タイプの無難な黒ベースの運動靴を履いており、頭部と両腕には赤色の鉢巻が巻かれていた】
「なんで入らないとダメだっておもっちゃったんだろう、ぼくにはとってもにがおもかったのに……」
「……でも、……はんとしくらいのうりょくしゃといたからかな……"ちょっとだけ"のうりょくのつかいかた"おもい出してきた"気がする……」
「…………でも、足りないの、これだけじゃあ……ぜったいに」
【ブツブツと独り言を発しながら掃除をする彼、近くにある"芋"と"蜂蜜の様な樹の樹液"は集めた落ち葉で焼くために用意しているのだろうか】
――――――――――――――――
【水の国の端の街――オフィス街】
【定時組が去った今、外を歩く者は殆どおらず……静かな時が流れる、筈だった。】
【それを打ち破る可能性を持った存在がいた、2つの影だった。】 【けれども、今は誰も気づいておらず】
「ククク……テェストだ……前もやァったが、テェェストは沢山やァっておォいて損はねェ……今ォ日はこォこで……」
「まァずこォれがこォーなって……ほォう、材質は悪くねェーみィてェだな」
【影の1つは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】
【そしてもう1つは……体長7m程のトカゲやワニのような体系をした4足歩行の"龍"だった】
【それは岩のような鱗に覆われており、所々それが水晶化していて、特に上顎の水晶はサイの角の様で下顎のそれも鈍く尖っている】
【他、発達した指先の水晶は鋭く、尾の先端にもあって、胸部や腹部、背中等、多数の部分に水晶が見られる】
【龍は何をしているのか、――それは、足元の道路を、両顎のや足の爪で削りながらガリボリと食す事。】
【……これだけなら大したことはないが、道路を食せるということは……このコンクリートの街全てを喰らえるという事!】
【人間と思わしき者は、指名手配されている悪魔"邪禍"と非常によく似た顔をしており、このまま放置しておいて大丈夫である保証はないが……】
958 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/12(水) 19:53:05.50 ID:nkbXxiFuo
>>956
【語られる事態の真相。かつての大司教アーグとその裏の顔】
【そして"死霊術師"の正体や、槍の行方について――フレデリックは言葉を遮らず】
【腕の中で、妻が話しやすいように時折待ちながら全てを聞き】
【そして返事をするよりも先に、応急処置的な回復の魔術を唱え】
【肩の傷から出血を止めると、今度は軽々と彼女を抱き上げ】
……大方は理解した。アーグについては手を尽くして調べる必要が有りそうだ
まず、この霊廟から逃すことは無いと思いたいが……。
それと、マリア。……カテドラルのことなど、気にするな
物はいずれ取り返せば良いが、お前は掛け替えの無い私の妻だ
戦いでもそうだが……まだしばらくは横に居てもらわねば困るのでな
【――封印を二重に掛けて、監視を残し、都市に戻る。】
【回復の術は絶えず掛け続け、家に戻るまで抱えたまま下ろす事もしない】
【それくらいは当然のことと言うように――しばらくは、合間を縫って看護もして】
【そして数日後に届いた手紙には、一連の事象に関する推理や考察が書き残されていた】
【まず、死霊術師とはアーグ自身ではないかという推論】
【例えば副葬品に時限式の魔術を仕込み、共に葬らせることで現代に蘇った、だとか】
【或いはアーグそのものを崇拝の対象に据えた、少数で構成される邪教の可能性や】
【ここ数ヶ月でゼン=カイマを追われた者達の一部が、伝承の悪司教に縋っただとか】
【結局、答えこそ見えないのだが、最後の一枚には私信が以下のように綴られていて】
――私がアーグであれば、いつまでもあの霊廟に閉じこもってはいないだろう。
復活した以上は強大な力を振り翳したいはず。とすれば、既に逃げている可能性もある
またあの墓所での出来事からして、死霊術には長けているはず。
かつて大司教だったことも思えば、正邪どちらにも精通していることだろう。
つまりは、非常に危険な存在だ。性格もさることながら、見合った力を備えているわけだからな。
だから今後、もし何処かで奴が暴れるようなことが有れば
その時はお前の知識を活かして戦うべきだと思う。叶うことなら、私もそうする
『追伸』
あの石頭の誤解は解けたか?そうであってもそうでなくとも
我々はあまり顔を合わせないほうが良いだろうと思う。
私は教会の人間と居ると悪寒が走るタイプの生き物なのでな。では――。
【――それっきり。しばらくはゼン=カイマにも、マリアにも何事も起こらない】
【復活したばかりでアーグにも休息が必要なのか、それとも知らぬ間に何かが起きているのか】
【それは分からないが、一先ずは――穏やかな日々のうちに、傷を癒やすのが良いだろう】
//いえいえ、ちょうどキリも良いので
//こちらで締めさせて頂こうかと思っていた所です。
//ですから、どうぞお時間は気になさらず!お疲れ様でしたー!
959 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage]:2014/11/12(水) 20:34:28.09 ID:vgROTd4ao
>>957
「おい……お前……」
【事務所前に姿を現せば足を止め、低く静かな声で、行き成り話しかける男。青いソフト帽が特徴的な、20半ばあたりの年齢の男である】
【白いシャツ、灰色のジレ、そして群青のジーンズ。その格好はきっと彼も『一度』だけ見たことがあるだろうか――――そして】
【その男もまた、『一度』彼を見たことがある。落ち葉を集める彼を見て、男は目を見開き僅かに沈黙し――――】
……無事だったのかオイッ!! あー……確か……ユウト!! そんな名前だったよな!?
1年半ぶりくらいか? あの時は何か赤い変なのに喰われてどっか行っちまったからよォ……心配してたんだぜ、ちょっとだけ。
【ボリューム大きめの声を、突然発する。約1年半前、枯れ彼岸騒乱。この男マーシャル・T・ロウと彼はそこでコンビを組んだ過去があった筈だ】
【その際彼は途中で第三者により離脱した……というのがロウの記憶。それ以来彼の噂は聞かなかった為、安否を多少気遣っていたらしいが――――】
【――――まず、1年半前の1回だけの出会い。その記憶が彼にあるのかも怪しいのだが、どうだろうか】
……で、此処にいるっつーことは『そういうこと』か。 ……悪と戦う気がある、と。
【男が着ている白シャツの胸元にはSCARLETの紋章。UTと同じく正義組織であり、W‐phoneで2つの組織は繋がっている】
【ニヤリと微笑んで男は小さく呟く。『お前はUTに所属しているんだろう?』という内容の言葉を、目の前の彼にぶつけて】
960 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 20:50:44.55 ID:ypHA3gmro
【特筆するべき事も無い公園…と言うより遊具が殆ど無いので広場と言った方が妥当なそんな場所】
【周囲の家にも明りは灯り、日頃広場を賑やかす子供達も母親の作ってくれた暖かい食事をとっているのであろうそんな時に】
バーッシャイチクショウ!!
【大きなくしゃみをする寂しい人物がポツンと広場に居た】
【祭りの出店で買えそうな程ちゃちなデフォルメされた黒猫をかたどったお面で口より上の部分を隠し】
【藍色の作務衣と白で大きく「東」と書かれた黒鳶色の前掛けをした男性である】
かーっ!この時期はもうサビィったらねぇなぁオイ!
凍えそうっつーか凍えてるってぇの!
【その恰好では当然であろうが寒い寒いと言いながら落ち葉を集めて、風で飛んでいた新聞紙なんかも用意して】
【寒さを凌ぐ為に焚火にでも当たろうと思っていたのだが………】
………あ、火種ねーじゃん
【集め終えてから、ポツリと零すひと言】
【思ったことを其の儘口にしたのだろう。その言葉と共に気が付いて、思わずガクリとその場に膝を突き、頭を抱えて】
ヌゥゥゥアアアアアアァァァ!カァァァァーーー!!しぃっぱいしたってえぇぇのぉぉぉ!!!!
【絶体絶命、危機一髪、デンジャーな危険が危ない】
【此の儘では間違いなく死ぬ。流石にこの薄着で暖も取らずに一夜を明かせば間違いなく死ぬだろうと考えずとも分かってしまう】
【それでも彼の命の炎は生き足掻こうとして彼に声を出させ……】
【さて、誰か気付いてくれるだろうか】
961 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/12(水) 20:55:36.29 ID:UBNm6VeLo
>>959
「うーん、まい日はいても全ぜんなくならないなぁ、はっぱ……っ!」
【さっ、さっ、と……まあ、特に説明するまでもない普通の動きで落ち葉や枯れ葉をかき集めていた彼】
【その時誰かの声が聞こえた、いや話しかけてきたのだ――その直後に素早く一歩後ろへ下がり、そして箒を抱きながらそちらの方を向くと】
「……?」
【流石に1年と半も前では顔を覚えていないか――いや、そういうのとは何かが違うような……】
【"そもそも、1年半前のあの時とは一体何のことだったか"、それすらも理解できていないような、そんな表情。】
【目を数回瞬かせ、首を捻りつつ何とか記憶を掘り返してみようとするも……結果は惨敗だった、ミリ程も思い出せなかった】
「えっと……ぼくはたしかにユウト、だけど……きみは……?」
【そして、喋り方が妙に幼いのだ。少なくともあの時はこんな雰囲気で無かったはずだが……】
「……うん、わるい人"ころす"ため、ここにいる。でも、ぼくは全くやく立てなくて……だから、ここにいていいのかは、わからない。」
【じわりじわりと距離を取りながら話す彼。かなり警戒しているようで、そしてどことなく"怯え"を感じるかもしれない】
962 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 20:57:30.30 ID:N0BiS7lC0
>>958
//はい、お疲れ様でした!〆は後ほど落とさせて頂きます、それではまた機会があれば絡んで頂ければ!
963 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 21:04:51.70 ID:MbfB/QTso
>>960
「おいおい何でぇ、兄ちゃん、しけた面してんなァ」
【偶然公園の入口を通りすがった男が、やりたくもない凍死チキンレースに挑む男を発見した】
【その男、素肌に着流しを羽織った長身で強面の男であり、その右目には三本の切り傷が走っている】
【白髪交じりの黒髪をオールバックに整え、その腰には刀を帯びている、見るからに堅気ではない】
「ははーん」
【作務衣の男の側にある大量の落ち葉、そして新聞紙、成程焚き火でもしようとしたのか、
だというのに、最も重要な火が見られない】
「こりゃあ、貧乏神も泣いておぜぜを恵んでくれそうな光景だァね、
どうしたい?そこン、可燃物共が火ィ付けてくれって泣いてらァ。
火ィ、忘れて焚火する気かい兄ちゃん、それとも落ち葉に包まって寝る気かい?
そりゃあ、いいわな。土葬の手間が省けらぁ、ハハハ」
【ヤクザ風の男はさんざ好き勝手言うと、懐からマッチ箱を取り出し、マッチを一本擦って火を付けた】
「で、兄ちゃん……おもしれぇ光景見せてくれた礼に火ィいるかい?」
964 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage saga]:2014/11/12(水) 21:15:04.35 ID:vgROTd4ao
>>961
【首を捻ったのはユウトだけではなかった。訝しげな表情を浮かべて様子を伺ったのは、ロウがユウトに違和感を持ったからで】
【以前のユウトの印象としては、優れた力を持っておりながら自信を持ち切れていない――――ストレートに言えば、弱気な男というのが本音】
【今回はしかし、何というか――――まるで、子供のような。兎に角、言葉では言い表せない違和感が背筋を通り抜ける】
『確かに』ユウトなんだ……よな……? じゃあ俺の事は覚えてる筈だが……まぁ1年半前だと忘れてても文句は言えねぇけどさぁ。
マーシャル・T・ロウ。2丁拳銃で跳弾使いの。……櫻の国であった枯れ彼岸騒乱、覚えて――――無い……のか……?
【確かにユウトだ、と彼は言ったがその「確か」が信じられない。本当にユウトなのかとも思うが、1回しか会っていない自分がそんなことを判断もできない】
【兎に角細かな情報を並べて、彼の記憶をこじ開けようとするのだが――――この様子だとそれも無駄そうだ】
ころっ……!! いや、それは良いとして……お前、どこまで自分のこと覚えてる。
何年前まで、というか……例えば自分がガキの頃の記憶とかはあんのか? もしくは……そう、1年前とかは?
あー、兎に角俺はあれだ、SCARLETだし……――――お前が覚えてなくても俺は覚えてる。俺達は共闘したんだよ、だから恐れる必要もねーからさ……。
【ユウトが「悪は殺す」などと言う思想を持っていることに驚き、根っからの不殺派であるロウは一瞬「おいおい」と言いたくなったのだが、それよりも優先すべきことがある】
【――――記憶喪失なのか、という事を確かめなければ。もしかすれば、枯れ彼岸で拉致された事が関係あるのか。故に拉致されて半年後の1年前の記憶を確かめた】
【妙に警戒されていることから、自分という人間の記憶がごっそりと抜け落ちているのだろう。苦笑いで溜め息を吐きつつ、なんとか警戒を解こうと言葉を並べる】
965 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/12(水) 21:20:06.12 ID:ypHA3gmro
>>963
かーっ!湿気るどころか冷や汗ダラダラもんだっつーのぉ!
尤も、俺っちのお顔は今お面のおかげで超可愛らしいがなぁオイ!!
【割と切羽詰った様ではあるが冗談(?)をかます位の余裕は有る様に見えるこの男】
【と言うか下手に大人しくしてたら凍えて動けなくなると本能が警鐘を鳴らしているのだろう。必要以上に喧し気であって】
つーか、他人の事は言えた義理じゃあ無いかも知れないけどよォ?
そっちこそ寒かねぇのかい、お兄さんよ。 いや本当。どっこいどっこいな恰好してるわけだってーけど!かーっ!
何なら手前(てまえ)さんこそこの落ち葉のベッド何て使ってみねーかぃ?
【元より栗は回る方、そして人との会話も好きな方。少々楽しそうに彼は其方に聞いてみて】
【それから、男が火を恵んでくれると言うとお面で隠れて居ない口がニヤリと笑みを作って】
おいおいお兄さんよ。余り嘗めちゃいけねぇなぁ
俺っちの頭はな……軽いぜ!
【ドン!と自身の胸を叩いて言い張るこの男】
【土下座までならするそうです。既に膝は地面に付いているわけですし】
966 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 21:37:08.37 ID:MbfB/QTso
>>965
「男の超可愛らしい面ァなんざ見たかねぇよ、池の水で顔洗って来いってんだ。
そうすりゃ猫の湿気た面だって、シャキっとすらァ」
【目の前の男に似たようなものを感じたのか、ヤクザ風の男の頬がつうと釣り上がった】
「手前の心配より、テメェの心配をしやがれってんだ、
そら、俺ァ、冬の夜を歩くにゃあちったぁお寒い格好かもしれねぇが、
火もついてない焚火に当たって冬の夜を明かそうとするよりは数億倍マシってもんよ」
【そう言って、マッチ棒をゆらゆらと揺らした】
【夜の空気に当てられて、マッチ棒の炎が不安定にゆらゆらと揺れる】
「軽い頭下げられたってェ、何も嬉しかねぇや。おら、火ィ付けっぞ」
【そう言って、男は焚き木代わりの落ち葉にマッチの火を付けた】
967 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/12(水) 21:39:10.62 ID:UBNm6VeLo
>>964
「うん、ぼくはユウト。ユウト・セヴォラインディ。」
【苗字はともかく名前は珍しくないから同名ということもありえるし、背格好もただのそっくりさんと言ってしまえばおしまいだ】
【……けれど、ただのそっくりさんとして終わらせるには、まだ情報が少なすぎるか】
「……さくらの国……うーん…………まーしゃる……あ、思い出した」
「2つのけんじゅうつかう……ロウって人、しんぶんとかで見たことある!」 「よかった、いい人だ」
【この分だと――あの時の騒動の事も、ロウと面識があることも、どちらも全く覚えていなさそうだ】
【ただ、とりあえず相手は正義の味方であり"悪い人間ではない"と認識したのか、箒を抱く手を若干緩めて、距離を取るのを止める】
「うん、だいじょうぶ、ぼくおぼえてる。」 「一年まえは……ずっとああいうとこ、いたの」
「"ねこやまお兄ちゃん"にたすけてもらってここ来なかったら、きっとずっとあそこにいた。」
【そう言って指差す先は路地裏。"ずっと"ということは、そしてすでに居たはずのここ(UT)に来なかったらと言うことは、】
【何らかの形でUTから離れていたのか、離れてしまっていたのか、それとも別の何かか――】
「それに、……"10年前くらい"にいもうと生まれたこととかおぼえてる、2才でしんじゃったけど…………うん、うん、だからいっぱいぼくおぼえてるけど」
「……うーん、でもぼくロウみたいなせいぎのみ方といっしょにたたかったこと、全ぜんないよ、……やっても足手まといになっちゃうだけだし」
【自分からしてみると"はっきりと事を覚えている"、そういう認識の様子だ、けれどロウどころか正義陣営での共闘は一切したことがないと語る】
【――まるで積み重ねてきた歴史の一部がそっくりそのまま抜け落ちてしまったかのような、そんな感じにも思える。】
968 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[saga sage]:2014/11/12(水) 21:41:05.97 ID:DUnwx3660
【――――世界は、絶えず時の流れと共に移り変わっていき、今を生きる人の数だけ、物語もまた時の流れと共に紡がれていく】
【今を生きる人の数だけ紡がれる、幾百億編の物語――――】
【――――風の国 幹線道路】
――――こちら『UNITED TRIGGER』の者です。幼児連れ去りの現場に遭遇しましたので、誘拐犯を追撃、子供を救出しました……
こちらまで、身柄の引き取りに来てもらえませんか? ……2人組は、このままでは死ぬかもしれませんが、今は治療の手段がありません
それに、この子も不安がっています。なるべく早くに……、はい、お願いします……
【ラベンダー色の肩ほどまで伸びた髪で、赤と青のどこか虚ろなオッドアイを持ち、額に大きな傷跡が残っている】
【白いワンピースの上から、明らかに身の丈に合っていないボロボロのコートを着込んだ、10歳くらいの少女が】
【横転し炎上する乗用車のそばで、自分よりも小さな男の子を抱きしめながら、通信端末を用いてどこかと連絡を取っている】
【車のそばには、血を流した2人の男が無造作に横たえられていて、揺らめく炎にその姿を照らされていた】
【その身からは、尋常ならざる量の魔力が感じ取れるかもしれない】
…………もう大丈夫。今、おまわりさん達が来て、助けてくれるから、ここでじっとしていて……
「……お姉ちゃんは、怪獣なの?」
…………うん、そうかもしれない。でも、ボクを取って食べたりはしないから、安心して……
【しゃがみ込み、視線を男の子と合わせながら、少女は努めて落ち着いた言葉を掛ける】
【それは、背伸びしたお姉さんぶりな印象を感じさせない変わりに、どこかドライな印象を受ける光景で】
【傷に呻く2人の男たちと相まって、何か尋常ならざる雰囲気を醸し出していた】
【――――所変わって、水の国 商店街】
……この『クリームカップケーキ(中)』を2つ……それと、そっちのシャンメリーの500mlも頼む……あぁ、プレゼント包装で……
【傍目にもまともに手入れをしていない事が分かるぼさぼさの赤髪が、険があるものの端正な顔立ちを小汚く彩り】
【デニム生地のベストと枯れ草色のミリタリーパンツ、安全靴と思しき重厚な靴で全身を固めている】
【まるで何かに苛立ちを感じている様な攻撃的な眼をしている、身長170cm前後の青年が】
【ケーキ屋のディスプレイ品をじっと凝視しながら、注文を端的に店員に伝えている】
【かなり伝法でぶっきらぼうな態度だが、会計を済ませて商品を受け取ると、それを丁寧に受け取り、店を出た】
……他に何か、手頃な物でもあれば…………いや、今日はこれだけでも特に構わないか……?
【はしゃぐ子供や浮つく客たちを尻目に、険のある表情で歩きだす青年だが、手の中の小さな荷物はどこかミスマッチだ】
【どうやらこれからの目的地への手土産の様で、そのまま雑踏の中へ姿を紛れ込ませようとしていた】
【――――どの物語も、今と言う時の中に、確かに存在している物である】
【もし変化が訪れるとしたら――――それはどの物語なのだろうか】
969 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/12(水) 21:58:07.29 ID:ypHA3gmro
>>966
かーっ!そりゃ残念……って言いたい所だが、下手に野郎に惚れられても困るかってぇ!
手前さんが見目麗しい女性だったなら必死になったんだがなぁ
【あー残念残念。とあまり残念じゃなさそうに言って】
…………ふっ、こんな事も有ろうかと俺っちには残り100と8つの秘策が有ったんだがそれはまた別の機会にお見せするってーの
それより早く火ィ点けてくださいお願いしゃすってーの!寒くて凍えらぁ!
【最初に酷く間に空いた、あからさまな嘘だがそうでも言っておかないとこう…負けた気持ちになる。だそうだ】
【そしてお願いしますとちゃんと言う辺り割と切羽詰ってる感がアリアリと伝わるだろう】
【ようやく火が付くと寒さを思い出したように、身体を温める様に擦りつつ火の暖かさを感じて】
かーっ、あったけえってなもんよぉ
……この調子で俺っちの懐具合も暖かくなってくれたら良いんだがねぇっと
【はふぅ…と、一息吐きつつ体勢を変えて火に当たり易い様に座り込んで】
改めて お礼だけは言わせて貰うってぇの。個人的にはお兄さんとは仲良くなっておきたいしなぁオイ
【深々と頭を下げて礼を言うと】
仲良くなりたい理由を言うついでに自己紹介だ。
俺っちの名は東。 飛鳥馬 東(あすま あずま)砥ぎ師っつー変わった生業をしててよぉ。気軽にアズにゃんとでも呼んでくんな!
人の爪から勿論……
【眼の前の着流しの男の腰に在る刀を指差して】
人斬り包丁も綺麗に仕上げれるってなもんよ。
職業としちゃマイナーすぎるし家庭用包丁ならシャープナーで良いじゃんって言われて飢えたり凍えたりしてるがな!かーっ!!!!
【最後の言葉は凄い気魄が籠っていた。文字通り魂の叫び、怨嗟である】
970 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage saga]:2014/11/12(水) 22:02:21.63 ID:vgROTd4ao
>>967
……思い出したか!? そうだ、あの時の――――って……違うんだよ、違うんだって……。
いやまあ、確かにお前の言う事も間違いじゃねーけどさ……新聞じゃなくてリアルで共闘したん……だけどなぁ……。
【共闘した記憶がごっそり抜け落ちている事態に、頬を掻きながら狼狽するロウ。加えての幼児化現象となれば、何かがあったのは確かだが――――】
【ロウがユウトの身に何があったのかを知る筈もない。1年半の間に何があったのか、そしてあの拉致の後どうなったのか、あれが原因なのか】
【真実は朧に包まれるのみだが、兎に角分かるのは――――ねこやまという男に保護されたことと、ユウトが路地裏にずっと≠「たということ】
【いや、探偵ごっこは自分には向いていない――――というかこれ以上考え込むとオーバーヒートしそうだ。そう思い現実に切り替えんと頭を軽く振った】
……もういいや、今の話だ今の! 兎に角お前はちょっと変になっちゃったけどUTにいる! ってことはセリーナにも居ていいよとか言われたのか?
――――あー、なんだ。さっき言ってたな……此処に居ていいかわかんねーって。……そういう自信のない所は変わってなくて安心するぜ、ホント……・
でも俺知ってるからな、いろいろ変身できるお前の能力! ……そう言う能力だったよな? アレはすげぇ能力だろ、何で自信ねーんだよ。
【話を切り替え、というか少し前に戻り。自分は全く役に立てていないと言ったことに関しての言及。前にも自信のない彼に対し今と近い言葉を投げかけた覚えがある】
【自分も1年半前のことだ、記憶はおぼろげながらも覚えている限りのことを言う。能力について知っているという事が、共闘したとの話に真実味を帯びさせるだろうか】
971 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 22:14:05.75 ID:MbfB/QTso
>>969
「けッ、俺が見目麗しい女だったら、公園で死にかけの男なんざァ歯牙にもかけねぇぜ」
【そう言って、懐から和酒の瓶を取り出し、一気に煽った】
【色気のない寒空の下で、これまた色気のない男を見ながらの酒もまた一興】
「仲良くか、まず俺との縁より、まずは貧乏神との縁たたっ斬るんだな」
【蛇乃道はやくざ者であり、堅気に手を出す気はないが、獲物が来る分には骨の髄までしゃぶり尽くす男である】
【とは言っても、目の前の男はこちらが泣いて金を渡したくなるが】
「おう東か、まっ、同郷っぽい感じァ、あったが、どうにも同郷らしい。
手前は蛇乃道 正道(じゃのみち せいどう)、今はしがねぇ香具師だ。で、何でぇ、研ぎ師か……」
【考え込んだ蛇乃道の思考が、東の叫びで中断される】
「まァ、ここであったも何かの縁だ。砥いでもらおうじゃねぇか」
【そう言って、蛇乃道は刀を抜いた】
【それなりの職人がそれなりに頑張って作ったそれなりに切れる刀である】
【刀をそこらのベンチに置いて、再び蛇乃道は酒を煽る】
972 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/12(水) 22:21:14.16 ID:hIa6WdFt0
【街灯が照らす夜の道、響くのは足音と子供の泣き声】
【声の中心に居たのは少女と少年】
【月色の銀髪を揺らす、痩せて小柄の少女がしゃがみこみ、泣きじゃくる少年をあやしていた】
ほ、ほら。泣かない泣かない!
すぐにお母さんのところに連れて行ってあげるから!
【少年はどうやら迷子らしい。泣いて泣いてお母さんの名前を呼び続けている】
【そして少女は胸に付いた緋色の盾のワッペンが示すように自警団の一員】
【パトロール中に迷子を見つけたと、そんなところか】
【これだけならばなんの問題はないのだが、実は迷子は少年だけでなく、この少女もであった】
【実はパトロール中に迷子になって、さらに自分と同じく迷子を見つけたというだけ】
【がんばって少年をあやしてはいるものの、少女だって不安】
【そしてこの場所は人通りが少なく、治安が悪い。】
【少女が出会えるのは親切な人物か、それとも―――】
973 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage]:2014/11/12(水) 22:21:53.03 ID:IUfzIub00
>>968
ハハァ、おいおいなさけねーよな失敗してそのざまとはよぉ
【コツコツと足音をたてながら、大きな声でそのようにいい少女に近づいてくる男】
【半袖の服に黒のジャケットを着てい、下に少々長めのズボンを着用】
【ろくに髪を気にしていないのかぼさぼさであり】
【特に隠す気もなく服に少女が所属しているUNITED TRIGGERとは敵対関係のカノッサ機関の証である逆五芒星刻まれている】
【先ほどの言葉は誘拐犯に向けられたもので彼らカノッサと誘拐犯は関係あるのかもしれない】
たく、おかげさまでこっちで処理しなくちゃいけなくなったじゃねぇか。
しかも阻止したのははガキかよ気がのらねぇな
【視線を誘拐犯から少女へと移す、あからさまにやる気が出てないようだが】
【そして何もない手に槍を召喚して槍先を少女に向ける】
ま、あれださっさと仕事は終わらせてもらうぜこっちもいろいろとおしてるんだ
【手を上げて腰を後ろに落とし力をこめて――槍を少女の向かって投擲した】
【投げたあとに剣を召喚、そして少女に向かって行く】
974 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 22:30:09.61 ID:p7CWHeUbo
>>972
【路地裏の奥から男が歩いてくる――黒の短髪、赤い外套の男だ】
【その男は迷子の子供×2を見つけると、それはそれは悪い笑みを浮かべてどんどん近づいていく】
【そして二人の前で立ち止まると、ぐっとしゃがみこんで、少年と目を合わせた】
【怪しげに片手を少年の前に差し出すと――】
……――バンッ!!!!
【大声を出すと同時にその片手から炎が真上に向かって吹き上がった。少年には当たらない感じで】
【――わけがわからないだろうが、一応彼なりに「ガキが泣いてるからあやしてやろう」という考えがあるのだが……】
975 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/12(水) 22:32:40.02 ID:UBNm6VeLo
>>970
「あれ、しんぶんじゃだめ、なの……」
【うーん、ともう一度唸るも、新聞で見たくらいしか本当に思い出せず――】
【何度言われても、自分が目の前に居る彼と共闘した、その事実を"そうだね"と肯定することが出来なかった。】
「……へんじゃないもん」
【"ちょっと変になった"にくいつき、むっとした表情を見せる彼。理由まで言わない辺りが子供なのだが】
【ともかく、それが重要でないことは彼なりに理解していた、故にあまり引っ張ることはせず】
「うーん、セリーナ……は、いそがしいのかな、全ぜんあえてないけれど」
「でも、なんか入れたみたい、……おい出されないし、へやも……あるし……うん、でもだいじょうぶかわかんない」
【W-Phoneでねこやまがセリーナに「ユウト加入」の情報を流していたことには知らない、見てないから】
【けれど、追い出されないならば……受け入れられているのではないだろうか、不安まじりだがそんな認識。】
「じしんっていっても……そもそもぼく、じぶんののう力のことわかんないの、あるのはわかるんだけどわかんない」
「……わかるのは、さいきんゆびから火出せるようになったくらい」
「だから、ぼくがへんしんできるのう力っていうの、――当てずっぽう?」 「それともぼくときょうとうしたって本当に本当なの?」
【――自分が記憶喪失であることは認識していた、但しそれは能力についてのみの様子。】
【当てずっぽうではないかと疑惑を投げかけた後、――もし"共闘"が本当であれば、当てずっぽうでないのは確かだな、と思って】
【けれども、"自分は絶対に共闘していない"という認識――そんな記憶がないのだから、疑いの目を図らずともかけてしまう】
976 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/12(水) 22:39:10.57 ID:hIa6WdFt0
>>974
【迷子の子供二人に向けられる片手、そこから放たれる炎】
【もし今が昼間で、ここが公園の広場か何かで、悪い笑みさえなければ二人は素直にあやされていたかも知れない】
【しかし二人は迷子、ただでさえ不安な頭まえで、悪い笑み月で炎なんてだされれば】
うぅ・・・・・・っわあああああああああ!
【少年のずぶぬれの叫びがあたりに響く当たり前だ】
【しかしもう一人の少女は冷静に、男を敵だと認識し、鋭く見つめ】
お前は何者だ!何が目的だ!
【少年をかばうような位置に立ち、拳を構える】
977 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
[sage saga]:2014/11/12(水) 22:42:05.96 ID:kj6hVbLB0
【――――櫻の国。封魔城と呼ばれる其処の近辺。城からそう遠く離れていない雑木林】
【封魔城自体がが古来より悪しき妖怪を封ずる場所として活用されていたが故に近寄る妖も少ないのだけれど……】
【今宵は其処に一人の姿。巫女装束を纏った妖狐、か】
【首に下げた翡翠の首飾りから漂うのは“聖”。其れはこの妖怪が悪しき存在では無いと知る判断材料にもなるのだけれど】
【ぼう、と見上げるのは木々から覗くことが出来る月】
【……何をしている訳でも無い。否、だからこそどことなく“違和感”を覚えさせるだろうか】
【妖狐を中心に広がり行くのは強い妖気】
【やがて雑木林の全てを包んだならばゆっくりと濃度を増して行き――――】
【その気配、例え遠くで在っても感じ取る事が出来よう。果たしてその原因を見つけた者が悪と決めるか否かまでは分からないが】
【街の中に存在する巨大な図書館。昼夜問わずに何時も門が開かれている其処は、書架が多彩な事もあって学者だとかが良く訪れ居るらしく】
【――――外の天気は雨。故に珍しく閑散としているのだが、木製の長テーブルの一角に山積みにされた本があれば流石に目立つか】
【見遣れば其処に居るのは緑色のローブを纏った一人の女だ。うーん、と唸りながら頁を捲り、目的の物が無いと知れば新たに山の側に置いて】
「やっぱり無い、かぁ……。やっぱり図書館じゃ無くて古書がある場所を探った方が良いのかなぁ……」
【溜息を漏らせば蓄積した目の疲労を癒やすが如く瞼を閉じ】
【――――表題には『曾ての栄光』『過去の遺産』等々記されており、頁が開いたままの本を見れば専門書である事も知れよう】
【これだけの本を探った所で、女の捜し物が無いというのも中々の話だが】
「教会の書庫は貸して貰えないだろうし……もうちょっと自分で調べなきゃ駄目かな……」
【目を瞑ったまま漏らしたのは憂鬱気な言葉】
【……この女、無意識に通行の邪魔になってしまう様な形で椅子を引いており】
【通ろうとした者がその事に気付かず、椅子の脚にぶつかってしまう可能性は大いに有りうる】
【或いは探していた本が山積みの一角にあっただとか、単に見知った顔だから等も有り得るのだが――――】
【何にせよ、目を閉じて思案を巡らせていた所に何かアクションを起こされれば大いに驚く事は間違い無く】
978 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2014/11/12(水) 22:43:16.92 ID:ypHA3gmro
>>971
おっと、分からねえぜ?俺っちにゃ女の子にしか分からねえ魅力が有る………かも知れないしな
まぁ俺っち普段から引き籠ってるせいで色事なんざ無縁だったりするんだがよ!かーっ!
【拭いきれない胡散臭さのおかげか、今までもこれからもそんな事とは無縁の人生ではあるが】
【まぁ夢を観るだけで人に迷惑はかけていないのでマシな方だろう】
かーっ!こりゃ一本取られたなぁオイ
良かったら譲ってやろうか?今なら熨斗着けて3万程の代金でくれてやらぁ
【アバウトかつ地味にお高いお値段をふっかけて】
【やくざ者相手でも何等変わらぬ様に接せれるのは…砥ぎの仕事でそう言う人物を相手にする事も多かったからだろう】
【つまり…それなりに経験も有ると言う事で】
ほぉ、香具師……ってぇけど、薬売りの方じゃねぇよな?
…ああ、別に探ろうって訳じゃねえから悪しからずっとぉ
【余計な詮索をした、と拝む様に手を目の前に持ってきて謝罪し】
【それから、突然舞い降りた仕事に少し面食らって】
かーっ。いきなり言われても困るってぇの。
普段なら水も無けりゃ砥石もねぇから断ってるところだってぇ
時間も貰ってやるもんだしなぁ
【そう言いながらも焚火の後始末にと用意していた水を張ったバケツを持ってくる】
【一応、自分が此方の地方に来て苦労して探し出した自分の手に合う水である。硬すぎず軟過ぎず、それが仕事に影響するのだから】
……ま、正道兄さんは運が良い。
何せ俺っち…今、荷物はぜぇんぶ手元に有るんでな。かっ!
【まぁ行き倒れているのだから当然と言えば当然か】
【ベンチに置かれた刀を手に取ると、一度刃の状態を確認する。今まで斬った者の数は多いか少ないか、斬る時の癖に至るまで】
……なぁ、兄さんよ
【確認を終えると、荒い砥石を取り出してそれに水をかける】
【その上を一度刀の茎に近い部分を滑らせて砥ぎの感触を確かめて】
近いうちに大仕事は有るかい?
無けりゃこの場で仕上げるが…有るなら、俺っちはこの場限りの仕事じゃ納得いかねぇのよ
【世間話の様に尋ねつつ、どう仕上げたものかと刀身を何度か裏返して見たりしながら考える】
979 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 22:43:32.45 ID:p7CWHeUbo
>>976
【少年は絶叫した。そう、当然である】
【そして少女の反応もやはり当然である。正義組織の一員なら誰だってこうする】
【じゃあ一方でこの男はというと――】
――だぁーっはっはっはっはっはっ!!
【 笑 っ て い た 】
【もう大笑いである。絶叫かき消す勢いである】
【当人的には“まだ”あやしている気でいる。面白いことをした気でいるのだ】
【しかし実際にはおびえさせているだけで……】
……む? 何が目的だと?
見て分からんか! あやしているんだ!!
【 ど こ が だ 】
【やはり怯えさせていることにまだ気がついていなかった】
980 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga sage]:2014/11/12(水) 22:43:46.54 ID:BpCbmODIO
【とある、賑やかな街角。不意に中年らしき男女の声が響いた】
「おぉい! 誰かその餓鬼捕まえてくれぇ! 食い逃げだ!! 」
「あたしからも頼むよぅ! 宿代も踏み倒されてんだよぅ! 」
【何処か慌てたような声をあげ、小走りで何者かを追いかけるのはこの町のとある宿屋兼食堂の旦那と女将】
【そして二人が追う先には全力で走る一人の女の子】
【ハニーブロンドの髪をさらさらと揺らし、生成色のブラウスの襟と青いリボンタイ、紫色のスカートをひらひらさせ、赤紫色のパーカーのフードをぴょこぴょこと跳ねさせ、白いニーハイの先の赤茶色のショートブーツで懸命に石畳を蹴り上げ、走る十代前半程の少女】
はいはいはい! どいてどいてーッ!! 凍らされたくなかったら速やかにどいてーッ!!!
【若干早口でまくしたてる少女に通行人達は何この子といった表情で道をあける】
うう……お金が無い事すっかり忘れてた……
これ捕まったらしばらく牢屋から出られないよね……なんとか逃げきらなきゃ……
【ワインレッドの瞳を潤ませながら少女はわき目も振らず全力疾走している】
981 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/12(水) 22:52:24.45 ID:hIa6WdFt0
>>979
【響く高笑い、それは少年の恐怖をさらに煽り】
【少年の泣き声はさらに大きくなる】
わかった・・・・・・
【すっと、呟き】
お前はあたしたちを、どこまでも馬鹿にするんだな!・・・・・・
【本意はどうであれ、悪意しか感じられないのだから仕方が無い】
【少女は脚を縮め、今にも飛び出しそうに―――】
982 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage saga]:2014/11/12(水) 22:56:09.61 ID:vgROTd4ao
>>975
まぁ追い出されないっつーことは受け入れられてるんだろ……。もし事実お前の実力が周りより劣っていたとしても――――
――――実力以外の何かで、同じメンバーと結ばれてるつーこともあるし、お前の力をきっと何処かで信じてるんじゃねーの?
【見た目から想像できる年齢は恐らく自分と近いのに、相手の中身は幼い。このちぐはぐ感に未だ慣れない様子だがロウは兎に角言葉を返す】
【不安そうに「だいじょうぶかわかんない」と言う彼の心配を軽減せんとする言葉。実際はどうか分からないが、少なくともロウは彼の力を知っているし認めている】
【途中で離脱してしまったが戦闘をサポートしてくれたことは覚えているし、彼がいなければ負けていた――――そう思えてならないから】
【だが、ロウを助けたその能力さえ「わからない」とユウトは告げる。その言葉にロウは唖然とし、軽く頭を抱えた】
まーじか……どーなってんだ、やっぱりあの時お前を拉致したヤロウのせいか? あー全然わかんねェ……!!
兎に角当てずっぽうでも何でもねぇ、実際に共闘して見たからそう言ってるんだ。……第一能力なんて千差万別、そん中から当てずっぽうとかまず外れるっての!
【疑うユウトの視線を捻じ伏せる様な力強い瞳で、「実際の共闘したんだ」と強調する。能力さえ忘れた彼の身に一体何があったのかは全く想像できず――――】
【ただ募るモヤモヤに少しだけ見える苛立ち。「わからない」が積もりに積もって山になっているこの現状、頭を抱えて嫌になるのも無理はない……】
983 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 22:59:43.86 ID:p7CWHeUbo
>>981
【げらげらしばらく笑っていたが、何やら少女の様子がおかしい】
【何故だか怒っているようだ。何故だろう。おお、よく見れば少年が泣いているではないか】
【そんな感じの順番で、やっとあやせていないことに気がついたので――】
おい! 何故泣く!
炎がどこからともなく吹き上がってるんだぞ、面白いだろ!!
【飛びかかってきそうな少女を手で制止しながら少年に向かってこう、話しかける】
【こいつ的にはそのへんが面白い、つまり、あやすポイントというか、そうなんだろう、うん】
【とにもかくにも、この男自体は、何故だ、と不可解そうな顔になっている】
984 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/12(水) 23:11:44.23 ID:hIa6WdFt0
>>983
【時は遅し、少女は既に脚を踏み出し、拳が男の顔面に触れる───】
【寸前に、少女の拳が止まる】
・・・・・・本気で、あやしてるの?
【後ろでは今も少年が泣いている】
【自分は盾、この男が怪しいのは確か。警戒を解いては居ないが】
【どうも、おかしい。本気で戸惑っている】
本気であやしてるなら、やめて欲しい・・・・・・
【少女は一旦拳を下ろす】
985 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 23:18:24.50 ID:p7CWHeUbo
>>984
【直前で止まった拳。それを男は微動だにすることなく、ただ一瞥した】
【一瞥しただけだった。すぐに興味をなくして少年の方に目を向けた】
【少女は困惑している。それぐらいは分かった。分かったが……】
やめろだと? 何故だ!!
【肝心な部分が、分かってなかった】
【とはいえ効果がないということは一目瞭然だ。ならば違うことをするだけ】
【男はうーん、と唸った】
わかった、じゃあ……これでどうだ!
【そう言って片手を真上――夜空へと向ける。片手に魔力が集い、固まり、弾けた】
【魔力で作られた球体は空へと打ち上がり、光と音と共に炸裂した。その様はまるで花火だ】
【少年と少女がこの男の方を見ているかは分からないが、その効果を目にした男はドヤ顔だ】
986 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/12(水) 23:20:46.56 ID:UBNm6VeLo
>>982
「……うん、そう思うことにする、……うん」 「…………」
【結局のところ、彼には自信がないのだ――自分が本当にここに居て大丈夫なのかどうか】
【入ってから一度たりとも実力を見せた事はないし、そもそも……】
「……信じてくれてる、のかなぁ」
【自分を信じることが出来ないのに、他人を信じることなんて出来やしない。】
【誰に聞かせようと思ったわけでもないその呟きは、何かを本当に"信じる"事が出来ない今の彼を端的に示していた】
「うーん、でもやっぱり……しんぶんでしか見たことないし……たたかえる力なんてないし……」
「…………でも、……なんとなく当たってるような気がするし……のう力当てずっぽうで当てたらすごいよね…………あっ」
【自分の能力が何であるかはわからない、けれどロウの言った"変身"、もし自分が能力を得るなら――】
【それが良い、……そんな希望もあったし、なんとなくそれがしっくりきたのだった、それにこの視線は嘘で出せるのか】
【――ふと、彼は思った。これだけ相手が見たと言っているのに自分にはわからない現象、――デジャヴだ、そうこの現象は……】
「…………もしかして、ぼくって……"きおくそうしつ"なの?」
【ロウの方を向き疑問を投げかける彼。何かの鍵が錠に収まったかのようなスッキリした口調だが、表情には疑惑が残る】
【――自分が認識すら出来ていなかった(能力に関してを忘れたのはわかっていたが)その事実に、今更気づいた彼であった。】
987 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/12(水) 23:27:08.15 ID:hIa6WdFt0
>>985
【上る火の玉、はじける花火】
【少女は警戒を怠らないよう男から目を離さず、花火など見ていなかったが】
【少年は至近距離で見える花火の迫力に言葉を失い、ほえーと間抜けた声を漏らす】
【一応あやすのは成功、か】
ほんとに、悪い人じゃなかったの・・・・・・
ごめんなさい、その、すごく、怪しかったから・・・・・・
【なんて謝るが、その台詞はけっこうしつれいなものだ】
988 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 23:31:11.19 ID:p7CWHeUbo
>>987
だぁーっはっはっはっ!! どうだ見たか!!
【もう一度大笑いにドヤ顔。少年の反応にも満足げだ】
【少女の言葉は実際には大間違い。この男は極悪人どころではない】
【だがこういったことをする妙なところのある、変わった悪人ではあった】
この世の中にはこういった面白いことが山ほどある、こんな路地裏で迷子になることだって面白いことの一つだ!
だからいちいち泣いていたら時間がもったいないぞ! もっと楽しめ!!
【と、こんなことまで言いはじめる。少年にも、少女にも向けて、だ】
989 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage saga]:2014/11/12(水) 23:34:29.35 ID:vgROTd4ao
>>986
おう、そう思え。――――今のお前がどんなもんかは知らねーけどよ、俺と共闘した時のお前は結構頼りになってたんだぜ?
……だから俺は認めてる。能力が戻っていない今自信が無いのはまだ許すけど、能力思い出した時にまだ自信無いってのはふざけんなよ?
他の人が認めてるっつーのに自分は自信が無いってのは、認めてるソイツの眼力を貶してるようなモンじゃねーか、な?
……って言っても、今この話をお前にしても意味ねーな……あー、未だに頭が混乱するぜ……。
【「思え」という命令口調。確かに現状……「最近指から焔が出せるようになった」程度ならば寧ろ自信を持っていることの方が問題ありかも知れない】
【それでも自分があの時見たユウトは、自信なさげながらも十分な仕事をしてくれた。まあ、戻った時には自信を――――という話を、今の彼にしても意味はないのだが】
【――――「もしかしてきおくそうしつなの?」――――】
……――――今更かよォォッッ!!
【3秒ほど彼のその疑問に固まってから、身体を反らして夜空に大きく叫んだ。その咆哮はつまり「どう見ても記憶喪失じゃねーか」と言っているようなものである】
【一先ず、一歩前進。まず自分がそのような状況にあったという事すら把握していなかったことに溜め息を吐くよりも、その小さな一歩を喜ぶべきだと自分に言い聞かせた】
990 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/12(水) 23:40:36.37 ID:hIa6WdFt0
>>988
う、うん・・・・・・
【戸惑いながらだがうなずく少年】
【子供は純粋さゆえに、案外簡単なことで相手になついてしまう】
【少年の涙はすっかり収まっていた】
あなた、悪い人どころかいい人だったのね!
【簡単なことで相手を信用するのは少女も同じ】
【なにせ、少女の頭の中身は少年と同じぐらいなのだから】
【いろんな経験をしている分、強くはあるが】
ねぇ、名前を聞いていい?
あたしはネモ。ネモ・アーネストっていうの!
991 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/12(水) 23:55:26.97 ID:p7CWHeUbo
>>990
俺がいい人、だと……?
【そんなことを言われて、男は一瞬目を丸くした】
【単に驚いた、ということではなかった。もしかすると、彼の心に残ったありし日の何かが反応したのかもしれない】
【だがそれが何かを認識するより早く、笑いがこみ上げてきた】
あっはっはっはっ! 俺に向かっていい人と言ってるようじゃ生きていけんなぁ!!
お前がそれをつけているのなら、そのうち俺が何者か知るときがくるだろう。驚くなよ?
俺はアイン。いつかまたお前に会いに来よう
【男――アインが指差したのはネモのつけているワッペンだ。彼女がそうであるならば、再会は必然だ】
【いつか自分が何かをするとき、きっとこの正義感のつよい少女は現れるだろう、そう、思ったのだ】
では、またな!!
【そう言い残してアインは跳躍、建物の上へと消えていった――】
//もう、なんか、変な風になっちまいましたが、次回に続く的なあれで、一つ
//お疲れ様です!
992 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/13(木) 00:06:03.90 ID:fgbVtriso
>>989
「うーん、……」
「……わ…………わか、った、……の」
【"頼りになった"、"認めている"、素直に受け止めればいいものをそうしないのだから、苦笑いみたいな表情になる】
【ここでは肯定したほうが良いのはわかっていても、心に植え付けられた自虐心がそれを阻止する】
【渋い顔をしつつも、何とか肯定の言葉を絞り出す彼。本当にわかったのかは不明だ】
「……そうなのかな、……今はチガうけど、前はよくぼくはダメだって言われてたし……」
「たまにほめてくれたと思ったら、ひていしないとおこられたし、それしてもすごくたいへんなことやらせてくるし……」
「だから、ほめたりみとめたりしたことばって、ウソなんじゃあないかなって……おもっちゃうの、ごめんなさい」
【箒を壁に立てかけ、この精神年齢には相応しくない深さとキレで頭を下げる彼】
【暫くUTに居て状況は改善されたのだろうが、彼の精神に居着く負の意識はかなり根強いようだった。】
「……だ、だって……たしかに、しらない町の人から"いつもありがとうねー"とか言われてへんだなっては思ったけれど」
「なんか体こんなかんじだっけかな、こんなに大きかったっけかな、とも思ったけれど……」
「で、でも、のう力以外のきおくもないなんてわからないの、ぼくがなにかはわかるし、むかしのこといっぱいおぼえてるし、……きおく全ぜんとぎれてないし……」
【ぼくはユウト・セヴォラインディで、男で、年は13で、なんて記憶の整理を始める彼】
【……自分が記憶喪失であることに気づいたのが、今更とまで言われても】
【記憶の途切れが全くないのだから、その違和感に気づきにくいし気づいても信じ難い、そんな状況の様だ】
993 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(SSL)
2014/11/13(木) 00:06:54.20 ID:1uuwouNG0
>>991
・・・・・・どういうこと?
まあいいや。またね、アイン!
【信じきってしまった少女は言葉の真意が分からず】
【素直に笑顔で手を振って、少年もまた釣られて手を振って見送る】
【いつか少女と男が再会して、男の正体を知ってしまったとき】
【少女はどんな顔をするだろうか。きっと、素敵な顔をしてくれるだろう】
【さて、結局二人は迷子のまま、状況は何も代わっていない】
【その後少女はW-phoneで人を呼んで助けてもらったそうです】
//おつかれさまでしたー!
//この引きは次回の再開が楽しみになりますね、おつかれさまでしたー!
994 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage saga]:2014/11/13(木) 00:33:57.13 ID:/Qzq6oSzo
>>992
お前はッッ!! 完全に!! 記憶喪失なんだよッッ!! つーかッお前の見た目で13ておかしいだろッッ!!
――――あー、まぁ世の中には少女の見た目で未亡人なんて良くわからんヤツもいるんだけどさぁっ!!
【叫んだ時の勢いは衰えることなく、力強く言葉を区切りながら吼える。兎に角本人が記憶喪失だと分からないまま問題は解決できない】
【そうなのだ、自分は記憶喪失だ――――そう心から分からせるために、これでもかという程に強調して言いのける】
……って言ってもよぉ、それ分かった所でどうやったら治るか……。ま、俺は十分仕事しただろ。自分がそうだって分からせるだけでも大分進歩だ。
――――ねこやま、だったか……W‐phoneにそんな名前の書き込みよく見たな。もし会ったらいろいろ聞いとくか……
……あ、お前もちゃんと自分で探れよ!? つーか自力で能力思い出せ!! 記憶が途切れてないようでお前は途切れてるんだよ!!
――――俺との共闘、そんで能力!! 多分あん時の闘いのせいか……ああ……もうわかんねーけどっ!!
兎に角俺はもう行くから……次会うときまでに少しは能力思い出しとけ、そんで自信もつけとけ……な?
【記憶喪失を治す方法なんて医者でもない自分には分からないし、医者でも何とかできるとは思えない。自分自身できっかけを掴むしかない、そうロウは思っていた】
【相手が子供(中身が)なら、強く強く言いつければそれが本当に重要なものだと分からせることが出来るだろうか――――】
【一気にまくし立てたのなら、ロウはそのまま大股でずかずかと去ってしまう。乱暴な物言いは、自分の頭の中がしっちゃかめっちゃかになっていることに関しての怒り】
【――――たった1回の出会いだったが、ロウは前のユウトの姿を求めている。否、正確にいうと、前のユウトが自信を持った姿で、目の前に現れることを――――】
/これで〆にさせていただきます、ありがとうございましたー!
995 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/13(木) 00:54:49.76 ID:fgbVtriso
>>994
「……全ぜん……気づかなかった…………」
【がくり、と、まるで漫画の様に膝から崩れ落ちる彼。あの時やあの時の違和感を解消できる魔法の言葉が現れてしまったのだ】
【しかしこの1年間、よく(能力以外にも)記憶喪失を患っていたことに気付かなかったものだ。UTに居れば嫌でも自分の情報が入ってくるはずなのに】
【うっかり振れてしまいバランスを崩した箒が背中にスコーンとぶつかっても、多少声を上げるだけで払おうともせず】
「…………えっと……ねこやまお兄ちゃん……さいきん見てないから……だいじょうぶか心ぱいだけど……」
「でも、……いい人だから……うん、だいじょうぶだよ」
【なんとなく他人事のような口調なのは、今自分が置かれている状況を再認識し終えるのに時間がかかっているのだろう】
「……きおくもどったら、きっとのう力もどる……うん、がんばるの」
「…………あ、いっちゃう……えっと、ありがとう、ね」
【しかし、強い口調にはどうも苦手意識があるようで、それもあってか崩れ落ちた体勢から戻ることはなく】
【ロウが去ってしまうことに気づいて初めて顔を上げ、急いで礼をするのだった】
「…………とぎれて……とぎれて………………」 「……てんし、さま?」
「目がさめたらそこにいて、せかいもちがってて…………うん、……きおくなおれば、きっとわかるはず……つよくしてもらった力も……」
【過去の記憶を取り戻せばきっと能力のこともわかるはずだ、彼はそう思い、取り戻すべきだと自分に誓いをし、彼は再び落ち葉を集め始めた】
/乙でしたー
996 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[saga]:2014/11/13(木) 07:25:25.22 ID:FeSENuPyo
>>978
「ねぇよ」
【剣より鋭く、東の夢をバサリと一言で切り捨てる】
「ってか引き篭もる場所があるってんなら、わざわざ公園で凍死しかける必要もねぇんじゃねぇか?」
【それにしても気にかかるのは引きこもり】
「けッ、抜かしやがれ。
オメェと貧乏神の良縁を祝して、5ぐらいならくれてやらァ……」
【指を弾いて、5の硬貨を東の方に飛ばした】
「なるほど、こりゃあ、仕事道具ごとあの世に行けらぁな。
地獄の鬼を相手に仕事しようってんなら、手前も安心して刀を預けられらァ」
【刃の状態を確認する東の様子を観察する】
【良い、プロの眼だ】
「大仕事どころか、普通の仕事だってありゃあしねぇよ。
それに……一端たぁ言え、兄ちゃんの手並みを見ないと、いざって時に安心して刀を預けられねぇからな」
/すいません、寝落ちしてしまいました。
一応、返レスだけ行わせていただきます。
本当に申し訳ありません。
997 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(山形県)
[sage]:2014/11/13(木) 17:57:29.53 ID:fgbVtriso
【水の国の端の街――オフィス街、時刻は20時頃といったところか】
【定時組が去った今、外を歩く者は殆どおらず……静かな時が流れる、筈だった。】
【それを打ち破る可能性を持った存在がいた、2つの影だった。】 【けれども、今は誰も気づいておらず】
「ククク……テェストだ……前もやァったが、テェェストは沢山やァっておォいて損はねェ……今ォ日はこォこで……」
「まァずこォれがこォーなって……ほォう、材質は悪くねェーみィてェだな」
【影の1つは黒い外套を羽織っている、コワモテで奥二重でエルフ耳の、男にみえる者だった】
【身長は約2mの、筋肉質な細身で、黒い白目と血の様に真っ赤な虹彩を持ち、ボサボサとしている長い黒髪だ】
【上下共に長袖黒ジャージを身に着けていて、首に紫色の毛のマフラーを巻いており、手袋や靴下も紫色だ、靴は黒】
【そしてもう1つは……体長7m程のトカゲやワニのような体系をした4足歩行の"龍"だった】
【それは岩のような鱗に覆われており、所々それが水晶化していて、特に上顎の水晶はサイの角の様で下顎のそれも鈍く尖っている】
【他、発達した指先の水晶は鋭く、尾の先端にもあって、胸部や腹部、背中等、多数の部分に水晶が見られる】
【龍は何をしているのか、――それは、足元の道路を、両顎のや足の爪で削りながらガリボリと食す事。】
【……これだけなら大したことはないが、道路を食せるということは……このコンクリートの街全てを喰らえるという事!】
【人間と思わしき者は、指名手配されている悪魔"邪禍"と非常によく似た顔をしており、このまま放置しておいて大丈夫である保証はないが……】
998 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2014/11/13(木) 20:01:54.31 ID:/tNofHIdo
【路地裏】
【薄暗い路地の奥から銃声が響き渡る。此処みたいな治安の悪い場所の人気のない場所では】
【珍しいことじゃないと思われるが、こんなにも撃ちまくっているのは珍しい。ライフルやショットガンの銃声だ】
『――――やったか?』 「クソッ、逃げられたな。…追うぞ まだ、此処から出ちゃ居ねえよ」
【外した弾丸はビルの壁に蜂の巣のような痕を残し、ネオン看板を粉々にして、硝煙の臭いを充満させる】
【軍用ライフルを構えた男と、ショットガンを構えた二人組みはあたりを警戒しながら路地を進む】
『早く見つけちまわないと警察がくるぞ』「わーってるって。こんだけ撃ちまくってりゃだれだってトンで来るぜ――」
【二人組みはそう話しながら路地の奥へと進んでいく。暫くして、ガタリと物音と影。上からパイプをつたって誰かが降りてくる】
っと……何処のどいつだ馬鹿野郎。…繊細さの欠片もない…オーバーキルになるところだ
【現れた背の高い男は疲れきったようにため息をつく。薄暗い路地でも濃いレンズのサングラスをしていた。服装はダブルのライダースジャケットに】
【黒いシャツ、白いネクタイ。ジーンズの裾はエンジニアブーツに押し込んで、腰には気怠そうにガンベルトと2丁のリボルバーが収められていた】
【男は乱雑に積み上げられた木箱の一つに腰掛けて、ポケットから取り出した煙草に火をつけた。あたりは銃痕に破片が散らばって居る現場だ】
【いつ自警団や警察が来てもおかしくない状況だが、あの二人組みが戻って来そうな気配はない。男は煙を大きく吐き出した】
999 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(新潟県)
[sage saga]:2014/11/13(木) 21:21:36.82 ID:/Qzq6oSzo
【公園】
【風切り音にしては鈍く、大きく、長い。音にすればヒュン、ではなくぶぉぉん、などと表現できるモノであり、それが夜の公園に響き渡っていた】
【――――長さにして約5尺の長尺木刀。薄藍のインバネスに身を包む黒髪の男が、額から大粒の汗を流しながら懸命に其れで何度も何度も面を振り下ろす】
【その格好、そして左腰に佩いた大小の刀。所謂櫻の国の「サムライ」のような――――そんな印象がする男である】
ふぅ……ッッ!! ――――っふ……ッ……!! ……あと……3回……ッ……!!
【その風切り音、そしてその長さ。視覚と聴覚両方から木刀の重さを訴えかけているかのようで。そしてそれを扱う男の苦しそうな表情、歯軋り、漏れた声――――】
【それらが更にその訓練の苦しさを強調させていた。伝う汗は顎先で雫を作り、そして公園の砂へと吸い込まれていく】
【――――重い風切り音が2回。最後の1回を前に暫しの沈黙が走る。納得のいかない表情は少しだけ物騒というか、尖ったモノであり】
っは……ッハァッ……まだ完璧とは遠い……もっと剣の重みに全てを預けないと――――。力で振ろうとする意志がきっと何処かにある筈だ……!!
その邪念を……っふぅっ……断ち切らないと……!!
【肩を上下させ、自分に言い聞かせるような言葉。薄藍のインバネス、その右胸に張り付けられた緋色の鷹――――確かにそれは、SCARLETを示す紋章であり】
【同時にその紋章が示すは、余りにも大きな木刀を振り回すという奇妙で厳しい特訓をしているこの男が、平和を乱す脅威に立ち向かう「世界の盾」であるということだった】
1000 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2014/11/13(木) 21:45:59.12 ID:7O7JzuLfo
埋めて置くぜ!
1001 :
1001
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,.――――-、
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