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HTML化した人:
lain.
★
ここだけ異世界トリップ(仮)
1 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(大阪府)
2015/12/12(土) 21:28:39.38 ID:In/UKxB6o
【このスレについて】
ここだけ異世界トリップの世界へようこそ!
ここは異世界召喚もの、所謂トリップした異世界の中、強力な能力を手に入れる事の出来る『役割』と言った力を持ったキャラクターになりきり遊ぶスレです。
ただし、楽しく遊ぶためには、ある程度のスレの知識、そしてルールは必要です、簡単な説明、ルールを下記にまとめたので目を通し楽しみましょう。
《役割って何?》
例えるなら使命、宿命、このスレにおける能力と似たようなもので『役割』と『役割の持つ力』で1セット。
役割を演じる、受け入れるなら、それに相応しい力を操る事が出来ますが、反抗した場合は一時的なペナルティが発生します。
反抗のペナルティは基本的に能力権限の一時停止ですが、反抗の直ぐ様にペナルティが適用される訳では無く時間経過の末、最終的に停止と言った形となります。
一時停止であるため、時間経過や様々な要因により力は再び使える様になりますが、未だに謎が多く能力の暴走、所持者の死等、様々な現象を引き起こす可能性も無くはありません。
※役割の内容、ペナルティの条件、*内容等は各人に一任します、あくまで基本的なものとしてお考えください。
ただし個人で適用したペナルティを他人に強要するのはマナー違反です。
《プレイヤーキャラクターについて》
この世界の生物である原住民と、他の世界から召喚された召喚者の2通りに分けられ、そこから『役割』を持っている者、持たない者に細分されます。
召喚者は必ず*『役割』を持ち、原住民の中にも稀ではありますが持つ者がおり、この2通りが基本的なプレイヤーキャラクターとなります。
※原住民の場合は必ずしも『役割』を持っている必要はありませんし、召喚者が『役割』を忘れている等の理由から、能力が使えない状態から始める事は禁止していません。
原住民が途中から『役割』を持つ等、好きな設定で構いません、ただし戦闘能力では役割持ちには敵わない事を念頭にお願いします。
《スレのルール》
なりきりスレの性質上、一人遊びではありません。
相手のキャラクターにも中の人がいるので、お互いが楽しめる様に気配りをし遊びましょう。
過度のエロ、グロ描写は原則として禁止です。
必要な場合は18歳未満、苦手な方も居る事を念頭に置き暈しての描写をお願いします。
強すぎるキャラクターの使用は原則として禁止です。
また、弱すぎるキャラクターも推奨しません、どうしてもと言う場合は相手の負担も考え運用しましょう。
版権キャラクターの設定をそのまま使用する事は禁止です。
オリジナルキャクターを作り楽しみましょう。
また参考程度であれば、構いません。
したらば
http://jbbs.shitaraba.net/anime/10717/
2 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
2015/12/12(土) 21:50:21.74 ID:p2izShdvO
>>1
乙です
3 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/12(土) 21:52:25.53 ID:/2nPgnBY0
>>1
乙です!
4 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage]:2015/12/12(土) 22:04:36.67 ID:In/UKxB6o
勇者と魔王の伝説は世界各地で語り継がれている。
その地によって細かな違いはあれど、世界を救うために人間の勇者が旅立ち過酷な冒険の果てに魔王を打ち倒す、というのが大体の大筋である。
よって物語の序盤で魔王が自ら人間の領土に現れるといったことは決してありえない。
もしもあるとするならばそれは――――拠点も部下も持たない零から始めたレベル1の魔王なのだろう。
「ああ、よしよし……。怖かったわね、もう大丈夫よ……私がついているわ」
男は自分の置かれた状況がまるで理解できなかった。
彼は今朝、冒険者ギルドにメンバー登録をしたばかりの冒険者だ。
初めて受けたクエストは古都テュガテールに続く街道に出没する最弱のモンスター・スライムの討伐だった。
これは最も難易度の低い、駆け出しの冒険者がこなす魔物退治の仕事である。
自分の優れた腕に見合わぬつまらない仕事だと思ったが新入りなので仕方が無い。彼は剣を携えて仕事場へと向かった。
受付嬢に言われた通り簡単な仕事だった。小さな水色の粘液の塊は三回程斬りつけるだけであっけなく倒れた。
それで終わり。スライムの粘液の一部を採取してギルドへと戻ろうとした時、それは突然現れて男を高速で蹴り飛ばしていた。
『何なんだ、お前……!? 何故魔物の味方をしやがる……ッ』
「……? 見ての通り、私は魔王ですよ。魔王が自分の仲間に救いの手を差し伸べるのは当然のことでしょう?」
豊かな黒髪と黒のドレスが全身を暗黒に包み込んだ少女だった。
もし闇が人の形を取っていたのなら、それはきっと彼女のような姿なのだろう。
暗闇の少女は傷付いたスライムを優しく抱えながら、血のように赤い瞳で倒れ伏した男を見下ろしている。
「さて、と。あなたのようなつまらない人間は[
ピーーー
]価値もありません。見逃してあげますので早く私とこの子の前から消えてください」
『……ッ! ふざけるな! このまま逃げ帰れるか!!』
「そうですか、では仕方ありませんね。お望みの通り殺して差し上げます。下らないプライドを持って生まれたことを後悔して死んでいきなさい」
激昂する男に少女が放った言葉は恐ろしく冷たく淡々としたものだった。
頭上に掲げた少女の手から闇が溢れ出す。黒い靄は一点に集中して球状を形作っていった。
男は黒球を見上げる。それはまだ日中だというのにまるで今が真夜中だったかのように錯覚してしまう程に暗く深い闇を凝縮していた。
――勝てない。ここで自分の冒険は終わる。男は自らの死を悟ってしまった。握りしめていた拳から力が抜けていく。
少女は一回の攻撃で彼を仕留める気なのだろう。溜めは長く、闇の塊は巨大に膨れ上がっていく。
莫大な魔翌力の気配が平原全土に広がっていく。その気配はまるで花の蜜のように甘い匂いを発していた。
5 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
2015/12/12(土) 22:09:11.41 ID:6fg8An3J0
>>1
乙です!
6 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/12(土) 22:32:26.11 ID:/2nPgnBY0
「う、うわあ!びっくりしました!本当に!!」
【気を使ってはいる 虚しいが】
【聞きたい事はある】
【しかし聞いていいものか分からないし、何より今は時間がない】
【突如聞こえた声と足音に反応し】
「さすが警察…いや憲兵さん」
【どうしましょうという問いに当たりをきょろきょろと見回す】
「どどどど、どうしましょう」
【軽くパニックになる】
【ふと、何かを思い出し、虚空に両手を伸ばす】
【すると、地面が丸く淡白く輝き】
「この中に入ってください!早く!】
【円は一人分はある】
【即興の目隠し場所らしい】
7 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
2015/12/12(土) 23:01:34.75 ID:Dm8F+KlX0
>>6
「…なんだかもっと虚しくなりますね。
でも気を使ってくれてどうも」
そう言いぺこりと頭を下げる少女。こういうところは礼儀正しいので調子を狂わされてしまう。
まぁとにかく今はそれどころではない。このままでは憲兵と一戦交えることになってしまう。
しかし逃れる方法も──
「え!?あ、は、はい!」
目の前の少女がどこかに手を伸ばしたかと思えば、次の瞬間にその地面が白い輝きを放ち出した。
少女が言うにはこの中に入れということらしい。いずれにせよ他に手段は無いのだ。
一かバチか賭けるしかない。
少女は覚悟を決めると円の中へと飛び込んだのだった。
8 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/12(土) 23:26:00.14 ID:/2nPgnBY0
【何だか調子が狂うのはきのせいではなかったか】
『おい!女!!そこで〈一人で〉何をしている!』
【憲兵には路地裏に一人にいるように見えているようだ、少女だけに見える円から出ない限り】
「……ひ、飛竜が怖くて隠れていましたの」
【声は震えて】
>>4
【ふと、急激に悪寒が走る】
【どこからか漂ってくる気がする甘い匂いにくらくらする】
【壁によりかかるよううに座り込んだ姿は、憲兵には腰を抜かした様に見えるだろう】
9 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
2015/12/13(日) 00:37:05.49 ID:BdRMq/xg0
>>8
(す、すごい…ほんとに見えないんだ……)
どうやら本当に憲兵にはこちらの姿は視認出来ないらしい。このままやり過ごせれば一番いいのだが。
──とその刹那、身体を莫大な魔翌力の反応が駆け抜けていく。規格外の大きさ、強さ。
これは明らかに魔王級。この世界で最強格の役割を持つ者の力、絶対に抗えぬ暴力の化身。
(これは…何…?
……とにかく今は目の前のことを気にしよう)
予想だが魔翌力源はかなり遠いようだ。ならばここまで来る可能性は極めて低いだろう。
ならばまずは目の前の今をどうにかしなければいけない。
(お願いします…見つかりませんように…!)
10 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/13(日) 00:58:55.72 ID:4O/W9Iib0
『お、おい大丈夫か?飛竜ならガセだ、それより張り紙の女性を見なかったか』
『こちらに来たという目撃者がいてな』
「ずっとわたし一人でした、…そういえば同じような背格好の少女ならたくさん見ました、騒動の時」
【憲兵は参考にならないと、話を切り上げ】
『いつまでも腰ぬかすなよ、あれはガセか?』
『いや、まだ捜す……』
【声は遠ざかり】
11 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
2015/12/13(日) 18:05:29.56 ID:BdRMq/xg0
>>10
心臓が脈動する。だが今はこの心臓の音さえも抑えたいぐらいだった。
見つかれば戦闘になる、そうなれば恐らくこちらが勝つだろう、だがこの憲兵達を傷つけず、なおかつ誰にも気づかれずになど到底少女には不可能だ。
戦闘になれば当然他の憲兵も駆けつける。そうなれば泥沼に浸かることになってしまう。
「──ふぅ…なんとかやり過ごせましたね……」
どうやら憲兵達は行ったようだ。もう声も聞こえない。
ゆっくり円の中から出てくると軽く背伸びをしてほっと一息。あれもこれも全てこの少女のお陰だ。
何かしらの礼を返したいところだが……
「本当にありがとうございます、さっきから助けられてばっかりで……」
流石にこうも助けられていると負い目を感じてしまう。
なにか少女へと恩返しが出来ないかと暫く頭を巡らせるが、特に名案が浮かぶわけでもなく、仕方なくここは少女へと聞いてみることにした。
「なにかお礼がしたいんです、手伝って欲しいこととかありますか?」
12 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/13(日) 21:18:51.26 ID:hqC/lBlP0
【人の営みは常に活気に包まれる】
【街は人々が行き来し、雑踏で溢れていた】
「へいらっしゃい!!採れたてのリンゴは如何かな?」
「今朝獲れたばかりの魚だァ!!格安だよ!」
【多くの人が街の市場に集まり、その日の食材を買いに行っている】
【市場には肉や魚、果物といった新鮮な食材を売り捌く声で響いていた】
【そんな人混み中を一人の青年が歩いている】
【癖のある黒髪を後ろで結んだ軽い長髪に透き通った白い肌】
【髪に隠れる宝石のように綺麗な赤い瞳、身に纏ったのは何者にも染まらない黒いロングコート】
【胸元に誰かの写真を入れているであろうロケットを揺らしながら】
【街を歩いていく青年だ】
【辺りの風景を見て、まるで旅人か観光客のようだ】
【街の地理にも詳しくはないのだろう、時折立ち止まっては辺りを見回している】
【ただそれを、何度も繰り返している】
【気付く人は気付くだろう。同じ場所をグルグルと回っている】
【少し歩いては、立ち止まって辺りを見回す】
【そして極めつけに少年の呟いた声】
おかしいな...こっちであってると思うんだけど...
【彼の様子に目が付いたのなら、それが道に迷っている事にも気付けるだろう】
【声をかける人物はいるだろうか】
13 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/13(日) 21:39:49.50 ID:4O/W9Iib0
>>11
【ほっ、と一息つく】
「いえ、何事もなく良かったです」
【お礼、との言葉にうーんと考えを巡らせ】
「そうですね…お礼は貴方が無事に逃げ切ってくれることですかね」
【少しはにかみ】
「…これからどうするか聞いてもいいですか?」
14 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage]:2015/12/13(日) 21:51:31.49 ID:ESmwxZnfo
>>12
「あの、どうかされましたか?」
彷徨う青年の背後から声がかけられた。高く澄んだこの声は女性のものだ。
振り返れば、そこには青年と同じ黒い髪と赤い瞳を持つ少女が心配そうに彼の顔を伺っているだろう。
フリル付のブラウスにその大きな胸を強調したコルセットスカートを着用し、野菜のはみ出した買い物籠を手にさげているのを見たところ、彼女はこの町の住人なのだろうか。
「さっきからずっと同じ場所を行ったり来たりしていますけれど……。
もしも道に迷っているのなら私がご案内しましょうか?」
親切心から道案内を申し出た少女は、青年へと優しく微笑みかけた。
15 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/13(日) 22:06:32.24 ID:hqC/lBlP0
>>14
えっと...あの店がこっちだから...ん?
【目印になりそうな建物を指差しながら辺りを見回していた所に声を掛けられ振り返る】
【そこにいたのは歳が近いであろうぐらいの少女だ】
えっと...はい、どうにも道に迷ったみたいで...
【元々内向的な性格で恥ずかしがり屋なのか、あまり少女の方を直視しない】
【少女の体型云々ではなく、他人に話しかけられた事に慣れてないのか目が泳いでいるようだ】
僕はその.......旅人...そう! 旅人なんです!
この辺りに来た事がなくて...すみません。道案内はお願いできますか?
【旅人にしては軽装だし、どこか視線も泳いでいるのでなんとなく彼が嘘をついてるのは分かるだろう】
【理由としては自分が異世界からやってきたなんてセリフをこの世界の人が信じないだろうというものだ】
【相手の少女が同じ役割を持つ身分であることには気づいてない様子】
16 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/13(日) 22:14:25.96 ID:DcRN3tAjO
【初心者なんですがキャラクターシート等あるんですか?】
17 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage]:2015/12/13(日) 22:17:58.09 ID:ESmwxZnfo
>>15
「旅人様でしたか! ようこそいらっしゃいました!」
青年の様子をよく観察することが出来ていれば、彼が嘘を吐いているのはすぐに分かるだろう。
しかし少女は鈍いのか全く気が付いていない様子だった。
活気で溢れているもののこの町にはあまり旅人は訪れないのだろうか。彼女は嬉しそうに笑みを浮かべた。
「ええ、私でよければ喜んでご案内しますよ。それで、どこへ行きたいのですか?」
行き先を尋ねてから、少女は「あっ」と小さく声を漏らした。
「申し遅れました、私はアルメアといいます。短い間かもしれませんが、よろしくお願いしますね?」
先に伝えるべきことを忘れていたのだろう。
アルメアと名乗った少女は礼儀正しくお辞儀をした。
18 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage]:2015/12/13(日) 22:19:38.61 ID:ESmwxZnfo
>>16
したらばの方のキャラクター登録スレにテンプレがありますよ
よければ見て行ってください
19 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/13(日) 22:33:54.53 ID:hqC/lBlP0
>>17
いえいえ...良い街ですねここは
【悪い事をするつもりはないのだが、嘘を信じて貰えるのは複雑だった】
【故にそんな微妙な苦笑いで青年は答える】
えっと...僕の名前はアレン。アレン=セシリアです
こちらこそよろしくお願いしますね
【アルメアが頭を下げるとアレンと名乗った少年も深々と頭を下げた】
【お互い無駄に礼儀正しいのか、それがおかしくって少しだけ笑って】
行くのはこの街の東門です。近くに噴水の公園があって...
そこまで行けたら問題ないのですが...分かりますか?
【東門、噴水の公園。そのキーワードである程度の場所の察しはつく】
【アルメアがこの街に住んで長いのであれば場所がどこかはすぐに分かるのだろう】
【ただ、その場所は現在地の真反対で随分離れている】
【少々長い道のりかもしれない】
20 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/13(日) 22:50:42.51 ID:ESmwxZnfo
>>19
「よろしくお願いしますアレンさん。
ふふっ、東門ですね? 大丈夫ですよ、それでは行きましょうか」
アレンの笑みにつられてアルメアもつい少し笑ってしまった。
目的地までの道のりを頭の中に描いてみる。何度も行ったことがある場所なのできっと迷わずに案内できるだろう。
アルメアは彼を導くべく歩き始めた。
「……そういえば、アレンさんはどこから来たのですか?」
市場を抜け、路地を歩いていく。
不意にアルメアはそんな質問をした。嘘を吐いているアレンにとっては答え辛いことだろうか。
「もしかして、異世界……だったりしますか?
ごめんなさい、変なこと言っちゃって。でも、最近別の世界からやってきた人が増えているみたいで……」
彼が先程絶対に信じないだろうと思っていた事をさらりと口に出している。
前を歩いているのでアルメアの表情は見えない――。
21 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/13(日) 23:02:59.97 ID:hqC/lBlP0
>>20
はい。よろしくお願いしますね
【そう言ってアルメアの後ろをついて行く】
【道中の店などを見て道を覚えると共にアルメアから離れないようにしながら】
【そして路地に差し掛かった時にその問いが投げられた】
どこから......って
【その質問は、その意図は】
【彼女は、異世界の存在を知っている────?】
【一瞬聞こえる、息を呑む声】
【少しだけ空いた間の後にアレンはゆっくり答えた】
.......おっしゃる通りです
僕は...この世界の人間じゃありません
【ただでさえ嘘をつくのは苦手なんだ。彼女がこの世界の人間か異世界の人間か分からない】
【人通りの少ないこの路地では他に自分たちの会話を聞く人もいない】
【それならもうここで誤魔化す必要もないだろう】
【自分は異世界の人間だと】
【その質問の答えにはっきりと答えた】
22 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/13(日) 23:14:58.52 ID:ESmwxZnfo
>>21
「……あら、そうだったのですね」
嘘も誤魔化しも無い自分の出身の告白を聞いたアルメアは、特に驚いた様子を見せなかった。
一瞬だけ顔を振り返らせて後ろのアレンを見る。その口元には小さな笑みを浮かべていた。
「実はですね、私も異世界から来たんです。いっしょですね……わたしと、あなた」
落ち着いた声色だった。
同じ境遇の仲間に出会えたことを喜ぶわけでもなく、警戒するわけでもない。
「アレンさん、あなたはどんな役割を持ってこの地に呼ばれたのですか?
もしよければ私に教えてください。すごく……興味があるんです」
アルメアは静かに問いかける。
人通りの少ない路地を出た先には長い階段が待っていた。
彼女はゆっくりと、一段一段踏みしめるようにして上っていく。
23 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/13(日) 23:32:02.16 ID:hqC/lBlP0
>>22
【不思議な声色だった────と思う】
【彼女の口調が、思っていたものと違うのだ】
【なんというか、味方という訳でも敵対されるでもなく】
【何か魅了されるような、不思議な声】
君も...だったのか
...こりゃ不思議だ...結構な頻度で会えるものなのかな...同じ境遇な人に
【だからか、自然と喋ってしまう】
【なぜか自分も警戒心は出てこなかった】
【だからか彼女に続いて階段を上る】
役割...この世界にきたときから感じる不思議な強制力のことかな?
実を言うと、それがどんなものか...正直よく分からないんだ
【だって僕には──────。】
【生まれたときから、それしか持ってないのだから】
【アレンのコートが風で靡く】
【靡くコートの影から、その黒い影は現れた】
【黒い刀身の片手剣、切っ先は丸く絢爛な装飾がアンバランスに輝いている】
【刻まれた文字の意味は"汝に罪無し"】
【罪人を断頭する処刑用の儀礼剣】
僕は...これしかできないから...
【───────悪を救う。処刑人】
24 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/13(日) 23:50:23.20 ID:ESmwxZnfo
>>23
「もしかしたら、何か見えない力で引き寄せられてしまうものなのかもしれないのですね……役割を持つ者達は」
なるほど、彼が同じ存在に出会うのは初めてではないらしい。
意外だった。まだ右も左も分からない様子からつい最近召喚されたばかりなのだろうに、短期間で複数の役割持ちに巡り合うとは。
今まで考えていた答えが一つ見つかった気がして、アルメアは密かに笑った。
「それは……剣? でしたらあなたの役割は剣士――――」
いいや、違う。
アルメアは立ち止まり、姿を現した役割の象徴とも言える剣をまじまじと見つめる。
これはただの剣では無い。冒険者などが敵を討つために振るう武器では無い。
「アレンさん、あなたの役割は処刑人なのですね」
刻まれた言葉の意味を理解し、彼の力を、生まれた意味を理解した。
処刑人。初めて出会う役割だった。きっとそう多くは無いものなのだろう。
一体どういう人生を歩めばこの役を与えられるのか、アレンという人物に興味がわいてくる。
「……なんて素晴らしい役割なんでしょうか」
そう言ったアルメアは頬を僅かに紅潮させ、うっとりとした眼差しでアレンを見つめていた。
25 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/14(月) 00:03:41.48 ID:fzmwgp4H0
>>24
そうですね...もしこの世界に神様がいるのなら
きっと僕たちを会うように仕向けてるのかもしれません
【役割を持った人間が1つに集まる世界がもし誰かの意図なのなら】
【それは紛れもない。神様の仕業なのだろう】
この剣には切っ先がありません
突く必要がない...ただ重さと切れ味で断頭する為のものです
痛みなく、罪を犯した存在を救う為の物です
【処刑人、罪という鎖を断ち切る唯一の役割】
【罪人を神の元へ連れて行く代行者】
.....決して素晴らしくなんてないですよ。アルメアさん
きっとこの世界でも僕は前世のような最期を迎えるだけですから
【その恍惚そうな彼女の表情に、アレンは少しだけ動悸を感じる】
【それが何なのか自分で気付く前に、言葉を続けた】
...アルメアさんはどんな役割をおもちで?
【そう最後に付け加えて】
26 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/14(月) 00:23:54.63 ID:GYgXbTtFo
>>25
「いいえ、素晴らしいですよ。
自らの手を汚して決して許されない罪に囚われた者を許すことは、きっと誰にでも出来る事ではないでしょう」
自身の役割の持つ美しさを否定するアレンの言葉を、彼女は力強く否定する。
「この世界に召喚された者はその差はあれど、大きな功績を残します。
彼らの力によって人々は前へと進んでいく。この世界はそういうシステムになっています。
アレンさん、あなたの前世の最期がどういったものかは分かりませんが、きっとあなたはそれよりも良い最期を迎えられることでしょう」
今日この日に至るまでに理解したこの世界の仕組みを、自分を卑下する青年へと伝える。
アルメアがこの地に召喚されてから既に七年の時が過ぎていた。
「……私ですか?」
今度は自分の役割を教える番だった。
しかし、アルメアは口を噤み、再び階段を上り始める。
「私は――――」
やがて、彼女は階段を上り切った。そこでやっと口が開かれる。
そして数段下にいるアレンへと、自分の正体を伝えた。
「私は魔王アルメア。全ての魔族を統べるべく、この地に召喚されました」
いつの間にか、厚い雲が空を覆っていた。もうすぐ雨が降るのだろう。
27 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/14(月) 00:42:54.66 ID:fzmwgp4H0
>>26
功績...?
この僕が...?
【処刑人としての誇りも、名誉も何も知らない】
【結局自分は人々の悪行を一身に背負って、そして人々に理解されないまま終わった】
【そんな自分が誰かに認められるなどなかった】
【目の前の少女が、初めてだった】
...そうだ。君の役割は────。
【何なんだと問いかけて】
【影が濃くなっていく、太陽が雲に覆われる】
【その変化に目を奪われて────そして、その言葉を聞いた】
魔王...アルメア...?
魔族を統べるって...
【魔族────。こっちの世界についてから張り紙に書いてあった】
【悪魔の類、化け物だと────。彼らを葬れと書いてあった】
【人々を襲う悪だと、風の噂で聞いた】
【決して相容れない存在だ。根絶やしにしろとも】
【そして彼女が────その王。魔物の王】
......凄いじゃないか、君が王様なんて
【だが、彼は臆さずそう返した】
【少しだけ笑って彼女のいる段まで階段を駆け上る】
...君みたいな優しい子が王だったら
きっと争いが無くなるよ。
────僕はそう思う。
【良かったと、そう笑顔で言った】
28 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/14(月) 01:00:30.90 ID:GYgXbTtFo
>>27
「……え?」
笑顔で送られた言葉に、思わず間抜けな声が漏れてしまった。
アレンの反応は予想外のものだった。彼は魔王という役割に恐怖せず、批難もしなかった。
驚いた表情を隠すために顔を伏せ、口元を手で覆う。
「ありがとう、ございます。ですが、私はまだ役割を果たしていません。
私がどのような王になるかは誰にも分かりません。あなたの期待に応えられるか、どうかも」
駆けあがり、同じ場所まで上ってきたアレンを見詰める。
彼は処刑人だ。悪とみなされた者の首を切り落す役を担う。
多くの者にとって悪である魔物の頂点に立つ自分とは、もしかしたら敵対するかもしれないのだ。
「……着きましたね」
アルメアが目を向けた先には東門が見えていた。
右手には噴水のある公園で子供達が遊んでいる姿が見える。目的地に着いたのだ。
「わたしはこれから為すべきことを為しに行きます。
アレンさん、あなたも行ってください。あなたを必要とする者達が待っている場所へと」
道案内は終わった。
アルメアはその場から動こうとしない。ここから先は二人とも違う道を行くことになるからだ。
29 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/14(月) 01:17:16.45 ID:fzmwgp4H0
>>28
────道に迷っていた僕に声をかけたのは君だけだ
あの時、あの場にいた大勢の中でもね
...君はきっと周りの事を思える人だよ
【だから大丈夫。と、そう言った】
【その言葉にはどんな思いが込められているのか】
【彼女に対する大いなる希望と、──────自分に対する僅かな後悔】
【そして目的地に着いた】
【この場所なら見覚えがある。ここからなら一人でも帰れるはずだ】
.......この世界の神様がどう思うかは分からない
でも、僕は君に首は斬りたくない
────...何故か分からないけど、そう思うんだ。
だから、また会いに行きます
【こんな剣は使わずに、と言って彼は自分の道を歩き出した】
【最後に言った一言を噛みしめるように】
【処刑人は切る人間を選べない】
【王が、市民が、時代が決める】
【それを知らない程無知ではない】
【それでも、間違えない為にも、後悔だけはしないという意思なのだろうか────。】
【彼は歩いていく】
【引き止めなければ、その雑踏に溶けていくだろう】
30 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/14(月) 01:31:43.39 ID:GYgXbTtFo
>>29
「それは……」
数十分前のことを思い出す。
そういえば、何故あの時自分は彼に声をかけたのだろうか。
道案内をしたところで一銭の得にもならないのに。彼がどこでどれだけ困ろうが関係の無いことなのに。
一体どうして? アルメアは自分自身に問いかける。
「……ええ、待っています。あなたとまた巡り会う時を」
アルメアは目を細めてそう答えた。
前へと歩き、自分の行くべき道を進んでいくアレンを彼女は止めることはしなかった。
やがて彼の後姿が視界から消える。
「……雨、本当に降るのかしら」
曇天の空を仰いで、少女は小さく呟いた。
/それではここまでお付き合い下さりありがとうございました、お疲れ様です
31 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/14(月) 06:02:24.66 ID:fzmwgp4H0
>>30
/ロールありがとうございましたー!
32 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/14(月) 07:33:18.66 ID:Y4ZtDa/f0
>>13
「あなたは無欲なんですね、憧れます」
こちらが逃げ切るのがお礼。いや、これは無欲なのではなく彼女がただ──とてつもなく優しいだけなのだろう。
自分の利益不利益を考えず、他人のために動くことが出来る。
──自分にそれが出来るだろうか。世間知らずの、ただのワガママで城を抜け出したこの私に。
「これから…ですか?う〜ん…
とりあえずこの街からは離れようと思います
それからはまた旅を続けます、私はまだこの世界を僅かしか見ていませんから」
「だからあなたとはお別れになってしまいますね」
と、ふと何かを思い出したのか袋を取り出しそこから先程の騒ぎの前に買った林檎を取り出した。
「これ、あげますね。美味しいですよっ!」
どうやらお礼、のつもりらしい。
──と、そういえばまだ自分の名前を名乗っていなかったことに少女は気付く。
貼り紙に書いてあるとはいえ、自分で名乗らないのは気が引ける。
「そういえばまだ名乗っていませんでしたね。
やはり自分で名乗らなければあなたに失礼というもの!」
「では名乗らせていただきます、私の名前はラヴィーメル=アグナトリア、現在逃亡生活を送ってます!」
33 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/14(月) 09:22:16.50 ID:szq4w94N0
>>32
「無欲じゃないですよ、煩悩だらけです」
【実際に追われかけて実感した】
【彼女の身分の複雑さと逃げるという難しさ】
【きっと強い自分があるのだろう、でなければできない】
【自分にはない】
【彼女が眩しく思える】
「そうですか…」
【彼女の旅の無事を願い】
「林檎ですか、おいしそうです、ありがたく頂戴しますね!」
【籠の中に大事そうにしまい】
「ラヴィーメルさんですか」
【明るく逃亡生活と言うのをどこか微笑ましく思え】
「私はベニ=シガラキです」
「…良い旅になるといいですね」
34 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/14(月) 19:55:44.95 ID:fzmwgp4H0
【書物の波は天井まで高く聳え立っていた】
【身の丈を大きく越える本棚は隙間なく本が詰められている】
【あらゆるジャンルの本が数え切れないほど並んでいた】
【都立図書館】
【大通りに面した古風な建造物にはそう看板が立っており名に負けない蔵書が揃っている】
【その本棚の陰に一人、本を読んでる青年がいた】
【癖のある黒髪を後ろで結んだ軽い長髪に透き通った白い肌】
【髪に隠れる宝石のように綺麗な赤い瞳、身に纏ったのは何者にも染まらない黒いロングコート】
【胸元に誰かの写真を入れているであろうロケットを揺らしながら】
..............。
【目に着いた本や新聞を手に取っている】
【最近の出来事、社会情勢といった本のようだ】
【まるで世間の事を知らないので、勉強しているようだ】
【適当に見繕った本を抱えて近くの机に持って行って読み出した】
【今日は人が少ないのか、彼以外に図書館にいる人間は見当たらないようだ】
35 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/14(月) 22:51:27.50 ID:+okk/BPUO
「駄目だ駄目だ。こんなものを持っているやつを中に入れるわけにはいかん!」
ここは都市の入り口城門である。
一人の兵士とみすぼらしい格好の旅人が何やら口論している。
「いえ、これは仕方なく持っているだけでして決して怪しい者ではないんですよ!」
「なら捨てればいいだろ。そうすれば入れてやる。この国は寛大だからな、そんな毒草を持っていたやつでも入国できるぞ」
「それは…出来ません」
「そうか!それなら入国はできん!ほら帰った帰った!後ろがつまってるんだ!」
兵士にけりだされた男は肩を落として城壁を見上げた。
「あーあ、また野宿か……久しぶりに美味しい食事ができるとおもったのに…」
男はとぼとぼ城壁に沿って移動を始めた。
目的もなくただ何かを探すように。
36 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/14(月) 22:54:35.19 ID:Y4ZtDa/f0
>>33
「まぁまぁそう謙遜なさらずに、恐らく煩悩の数ならこちらの方が多いですよ!」
きっとこの元気が彼女の強さなのだろう。だから今までやってこれた。
どんな状況でも笑って飛ばせるようなこの強さを持ったからこそ。いや、その強さが無ければ城を抜け出すなどということは思い浮かばなかった。
「はい!食べていませんがきっと美味しいはずです!」
これまたいい加減なことを言う。確かに食べてはいないがここは嘘でも普通に美味しいと言うべきところだろう。
だがまぁ売られているものなのだから普通に美味しいのは確かだが。
「ベニ=シガラキ…よし!覚えましたよ!」
胸の内で何度もその名前を複応する。この恩は、やはりいつか必ず──
とそんな話をしていれば遠くで再び憲兵の声が聞こえてきた。
「──そろそろ離れた方が良さそうですね。
ありがとうございました!シガラキさん!」
ぺこりと頭を下げると、ラヴィはローブを被り路地裏を出る。
ラヴィはいきなり現れいきなり消えたのだった。
この二人の出会いは必然か偶然か、これが二人の先を決めるのか、はたまた決めないのか──
『おい!あのローブの奴怪しいぞ!!』
「げっ!?見つかった!?」
────最後まで相変わらず騒がしかったのであった。
37 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/14(月) 23:10:04.25 ID:szq4w94N0
>>36
【最後まで賑やかな少女を思い思わず、くすりと笑う】
【彼女なら何とかなるだろうと言う確信めいたものがあった】
それに、いずれまた出会う気がした
それがどんな形かは分からないがー
【少女とは反対の方へ向けて歩き出す】
/お付き合いいただきありがとうございました!
「……そうだ!アレンさん!!どうしよう……」
【おろおろと往来を右往左往する】
【こちらもある意味では騒がしいことになっていた】
38 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/15(火) 19:39:36.56 ID:4D5XkWz10
>>34
/募集中ですっ!
39 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/15(火) 21:27:17.74 ID:zGQ5FBp40
>>34
【黒いケープワンピースに黒い長手袋】
【左手首には金と銀、二つのブレスレットが揺れる】
【こげ茶色の髪を静かに歩きながら耳にかける】
【本の波よりも誰かを捜して―】
【目的の人物は本に夢中のようだった】
【邪魔をしないよう、音を立てないようテーブルに着く】
40 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/15(火) 21:50:21.73 ID:4D5XkWz10
>>39
【読書が趣味というのは、異世界に飛ばされても変わる事がないようだ】
【気に入った本を読みだすと何時間も止まらない事はしばしばあったと思う】
...............。
【年季の入ったページをめくる】
【紙質は少しばかり劣化していて、多くの人が読んできた歴史すら垣間見れる】
【どうやら僕は書いてる内容も好きだが、紙の感触と古い本の匂いというのが良いらしい】
【今読んでる本を読み終えたら、もっと古い本を読んでみよう────。なんて考えながら】
【視線をページの初めに持って行った所でテーブルの向こうの人物に気が付いた】
【何時間とは言わないが、読書に集中して気付かなかった】
あぁ、シガラキさんも来てたんですか?
【そう柔和な笑みを浮かべて青年────アレンは答えた】
41 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/15(火) 22:11:24.49 ID:zGQ5FBp40
>>40
「すみません、読書の邪魔をしてしまって」
【柔和な笑みを浮かべる彼になんだか申し訳なくなる】
【本が本当に好きなのだろう】
【夢中、と言うのが相応しい姿に見惚れてしまっていた】
「ええ、実はアレンさんに渡し忘れたものが合って…」
【籠に手を伸ばして袋を取り出す】
「これ、入り用になるだろうと思って」」
【袋の中には住にはこまるだろうが、衣食には困らない量の銀貨】
42 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/15(火) 22:26:22.36 ID:4D5XkWz10
>>41
いえ...邪魔だなんて...
【いつだって趣味に没頭すると周りが見えなくなる】
【悪い癖だ。と思いながら彼女の言葉に首を横に振りながら答える】
渡し忘れた物...?
......ってこれお金じゃないですか!?
【銀貨、だろう。】
【見たことないデザインの通貨であるが間違いないだろう】
【確かに、こっちの世界の通貨なんて持ってない】
【無ければ不便だろう。何にせよ必要ではある】
そんな...受け取れませんよ!
ここまでお世話になってるのに...これ以上は!
【だが、申し訳ない】
【いくら何でもお金まで頂くのはダメじゃないかと思うらしい】
【人が良いのか遠慮がちなのか少し困惑してるようで】
43 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/15(火) 22:47:29.80 ID:zGQ5FBp40
>>42
【想像していたリアクションに苦笑する】
【確かに困るだろう】
【ゆえに言葉を慎重に選び】
「遠慮はしてほしくないんです、これは私の為でもあるんですから」
「アレンさん私がいない時お金にこまったらどうします?それに買い物にいつも付き合ったら大変でしょう、私が」
【嘘だ】
【アレンにはのんびり羽を伸ばして世界をみてもらいたい】
【その為の枷になりたくはない、考えた結果がこれだ】
「だから受け取ってください、大丈夫、アレンさんなら有効に活用してくれるって知ってます」
お人よしですもの、アレンさん
44 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/15(火) 23:08:05.82 ID:4D5XkWz10
>>43
む...
【そう言われるとなかなか断れない】
【彼女の意図に気付いたのかは分からない】
【だが、彼女が自分のことを考えてくれているのは間違いなく分かる】
【少しだけ悩んだ後】
......すみません。ありがとうございます
このお金はいつか必ず全額お返しします
【そう言ってその銀貨が入った袋を受け取った】
【この世界で生きていく大切な糧であり、シガラキさんの思いでもある】
【その重みを噛みしめながらポケットにしまった】
【そして、読みかけていた本に目線を落とそうとして────。】
...そうだ。シガラキさん外でも歩きませんか?
良い天気だし、散歩日和です
【本を閉じて、そう提案する】
【せっかく一緒にいるならもっとお話がしたいと思う】
【それに人が少ないとはいえ、ここは図書館だ】
【お話するのはよろしくないだろう】
45 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/15(火) 23:30:20.69 ID:zGQ5FBp40
>>44
「期待しないで待っています」
【彼女なりの激励とほんの少しの冗談】
「外ですか?はい、アレンさんさえよければ」
【読書の邪魔をしないよう帰ろうと思っていたので予想外だが嬉しいお誘いだ】
「行きましょうか」
【来た時と同じように静かに椅子を戻し】
46 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/15(火) 23:44:02.41 ID:4D5XkWz10
>>45
それじゃあ、行きましょうか
【本を棚に綺麗に片付け、図書館を後にする】
【外に出れば涼しい風吹く手頃な天気がすぐに感じ取れた】
えっと...それじゃあ、こっちに綺麗な公園があるんです
あそこなら散歩にぴったりですよ
【そう言ってアレンは指差した方向へ歩き出す】
【彼よりもこの街に詳しいであろう彼女もどこの公園か分かるかもしれない】
【公園というより、公園を含んだ大きな広場だ】
【中央に噴水があり、その周りを取り囲むようにレンガ造りの道がある】
【様々な花々が植えられた花壇が並び、幻想的と言って過言ではない場所だ】
ただ何というか、男一人でいくような場所じゃなくて...誰かと一緒に行ければな...と
【そう苦笑いで彼女に言った】
【確かに、男が一人寂しく行くような場所ではないのだろう】
【歩き出せば目的地は近い】
【すぐにでもお目当の場所に着くだろう】
47 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/15(火) 23:57:34.33 ID:zGQ5FBp40
>>46
「ああ…あそこは何度か通ったことがあります」
【散歩するには良い場所だろう】
「ゆっくり見たことはないんですけど、確かに一人じゃ行きづらいですね」
【かくいう自分も通り道にするばかりで花々をじっくりと見たことはない気がする】
「あ、ここからでも噴水が見えますね」
【どうやら目的地についたようだ】
48 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/16(水) 00:10:34.65 ID:Y9eoBG5Q0
>>47
この道が一番花が綺麗に見える道らしいですよ
...行きましょう!
【噂通りの幻想的な風景だった】
【植えられた名も知らぬ花々と噴水が公園を美しく彩る】
【そんな道をアレンとシガラキは並んで歩いていく】
......良かった。
こういう綺麗な場所を誰かと歩くのが夢だったんです
【そうポツリと呟いた】
【その目は遠く、まるで自分自身の古い記憶を辿るような】
【そんな少しだけ寂しそうな目をしていた】
【そんな普通のことさえも、彼が元々いた世界ではできなかったのか】
...それが貴方で良かったです。シガラキさん
【と、少々恥ずかしそうに微笑んで言う】
49 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 00:29:55.02 ID:FlijT+0L0
>>48
【アレンの言った通り花々が美しさを惹きたてるように並んでいる】
【花を愛でるなんていつ振りだろうか】
…そうですね
私もです
【誰か、とこんな風に】
【寂しそうな目をするアレンに胸が、きゅうと締め付けられる】
【きっと自分には想像もできないことなのだろう、それがなんだか心苦しい】
……私もアレンさんで良かった、本当に
【夢のような優しい時間】
【心が落ち着く不思議な感覚だ】
50 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/16(水) 03:47:20.07 ID:Y9eoBG5Q0
>>49
【自分の台詞を言って、シガラキさんの言葉を聞いて】
あぁ! すみません!
なんか変なこと言っちゃって...
【ちょっとだけ赤面しながら慌てて答えた】
【彼には少々天然なところがあるのかもしれない】
【レンガ造りの道は公園中央の噴水前まで伸びており】
【手頃なベンチもあったので】
うん...ちょっと休みましょうか?
【そう言って花壇や噴水がよく見える位置のベンチに腰掛けた】
...そういえば、出会ってからずっと僕の話ばかりしてきましたね
シガラキさんの事はあまり聞いてませんでしたね
ご迷惑でなければ、何か教えていただけますか?
【僕、シガラキさんのお話聞きたいです。と】
【そう笑って答えたのだった】
51 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 21:11:32.33 ID:jPf6zCBlO
「ん……ここは…」
城壁を回りを回っていた男は用水路から中に繋がる柵が破れているのを見つけた。
「うーんこのまま野宿もなぁ……ここは一つ行ってみるかな」
背嚢に詰められた赤い草を一房とり口に入れながら中に向かって歩みを始める。
「んーなれてきたけどやっぱり美味しくないなぁ…」
元いた世界と始めに落ちた土地の経験から彼はなにも恐れず暗闇の中に進む。
52 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/16(水) 21:41:50.95 ID:rtqXpdGdo
>>51
「――――そんなところから町に入ろうとしているのですか?」
突然、闇の中に声が響いた。
高く可愛らしいその声は女性のものだ。
「光の無い道を進んでも目的の場所に辿り着くことは難しいものですよ。迷わないうちに、早く戻ってきなさい」
違法に侵入しようとする彼を咎めているわけではないのだろう。
彼女の声はとても穏やかで優しかった。
声に従い来た道を引き返すのならば、用水路の入り口で長く黒い髪の少女が待っている。
その豊かな胸を強調したかのような白いブラウスとコルセットスカートを着た彼女は、素直に戻って来てくれた男に嬉しそうに微笑みかけるだろう。
53 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 21:44:29.04 ID:FlijT+0L0
>>50
いえ、私の方こそ…
【そうだった】
【少年はこういう人だった、するりと人の心に入り込む言葉を放つ】
【優しさ、人徳だろう】
【赤らむ頬を抑え】
ええ、そうですね…
うれしかったんですよ、本当に
【呟いた後半は風にかき消されながら】
【ベンチにスカートを抑えながら座り】
私の話ですか?私の話なんてつまらないですよ
白魔法士やってます
【それで切り上げようとして】
……私だけ何も喋らないのは卑怯ですよね
【一呼吸置いて】
私が元居た世界は治安の良いいい世界でした
そこで、双子の弟…あ、似てないんですけどね
一緒に暮らしてて、生活は『先生』という方が支援してくださってました
仲良かったんです、恵まれた生活ですね
【まるで原稿を読むようにすらすらと喋る】
【シガラキの表情はうつむいて見えない】
【左手首を握りしめている】
【100%の嘘より虚実入り混じった方が人は信じるらしい】
>>51
公園には現代でいう側溝のようなものがある
54 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 21:48:13.06 ID:FlijT+0L0
/おっと
>>51
>>53
はスルーしてください
55 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 21:55:05.80 ID:jPf6zCBlO
>>52
「参ったな……」
頭をかきながら振り返り元来た道を戻る。
「誰かに見られたら意味ないもんなぁ」
「えーと……貴女、様は?」
城壁の外用水路の近くのこんな場所とはは不釣り合いな格好の女性を前に名前を聞く。
「あ、私は決して怪しいものではなく、旅のものでして諸事情で城門から入れなくてですね…」
56 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/16(水) 21:58:03.25 ID:Y9eoBG5Q0
>>53
白魔法...凄い!
僕には魔法とか全然ダメみたいで...カッコ良いですっ!
【この世界には魔法があるということは本で読んだ】
【だから入門書なるものを読みふけったがからっきしで、素直に憧れるのか】
【何というか、若い男の子の年相応な反応だ】
............。
【黙って、シガラキの話に耳を傾ける】
【何も喋らないが、シガラキのそのどこか機械的な口調と仕草には目が止まった】
...緊張してます?
そんな風に握り締めてたら痛いですよ?
【と、彼女が握ってる左手首を指差して】
【その左手首を掴んでいる彼女の右手をツンツンと突ついて、微笑んだ】
【「嘘は言わないで」とか「喋りたくないなら」といった意味ではない】
【ただ、何かに怯えているように見えた彼女がリラックスして欲しいと思ったのだ】
57 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/16(水) 22:06:55.14 ID:rtqXpdGdo
>>55
「よかった、ちゃんと戻って来てくれましたね」
少女は安心したようにより一層笑みを深くした。
「私はアルメアと申します。この町の住人ですよ」
自身の名前を答え、丁寧にお辞儀をした。
彼女、アルメアの態度は若干堅苦しいものだったが、相手に警戒心を与えない穏やかな雰囲気だ。
「ええ、上≠ゥら見ていましたよ。それを持っているから門を通れなかったのですよね? どうしてそんなものを持っているんですか?」
アルメアは先程の兵士とのやりとりをどこからか見ていたようだ。
それ、とは男が持っている赤い草――毒草のことだろう。
何故普通の旅人が毒草などを持っているのか。不思議に思うように首を傾げて見詰めている。
58 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 22:14:04.54 ID:FlijT+0L0
>>56
珍しくもなんともないんですよ
でも、かっこいいって言ってもらうのはうれしいですね
【素直な言葉に嬉しく思い、年相応な反応にはにかみ】
……
【黙って聞いてくれる少年の反応に、感謝しつつ】
え……?
【ツンツンと突かれてきづいたようだ】
【シガラキの緊張した時のクセ】
そ、そうですね
ごめんなさい
【急いで放し】
ね、つまらなかったでしょう?
【努めて明るい声で】
59 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 22:18:24.59 ID:jPf6zCBlO
>>57
「これは私を助けてくれた村の人からいただいたものなんです」
背嚢に詰まった赤い草を見せる。
「私も聞いた話なのですがどうやら私は役割というものを持っているらしくてですね」
「こういう物を食べれるんですよ」
赤い草を食べる。
「まぁ、この苦味には慣れませんけどね」
「で、助けて貰った村が飢饉でして」
「そこから食料をもらうわけにはいかないと断ったらこの草を沢山貰えたのでこれを食料に旅してきたんですよ」
その穏やかな雰囲気に当てられてか饒舌にしゃべる男であった。
60 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/16(水) 22:29:30.63 ID:Y9eoBG5Q0
>>58
そんなことありません
シガラキさんの事が知ることができるならなんだって楽しいですよ?
【本心からの答えだ】
【彼自身知らなかったのかもしれないが、彼にとって会話とは楽しいものだ】
【前にいた世界では知りもしなかった】
【こうやって長い間会話する】
【そんな他愛のない事でもアレンにとっては貴重な経験だ】
...それじゃあ、こっちの世界に来たのなら
もっと...楽しい事をしましょう
後になって、この世界に来て良かったって思えるようにするんです
【シガラキの過去が全て偽りなく事実かは分からない】
【本当に幸福だったか、それとも不幸だったか】
【どちらにせよ、この世界における2度目の人生は幸せでありたい】
【それがアレンの今、胸に抱く願いだ】
61 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/16(水) 22:34:24.68 ID:rtqXpdGdo
>>59
男の役割を実演する姿を見たアルメアは驚きで目を丸くする。
この赤い草は非常に有名な毒草だ。確か、血の池と呼ばれていたか。
普通の人間ならば絶対に食べられるものではない。苦いで済むようなものではないのだ。
つまり、彼は嘘をついていないのだろう。ならば――
「まあ……それは凄い」
――――当たりだ。
アルメアは心の中でほくそ笑んだ。自分の直感に従い彼に話しかけて本当に良かった。
「あなたは何も悪いことをしていないのに町に入れないなんて、そんなのあんまりです」
彼女は不満そうに顔を曇らせる。
それから顎に手を当てて考える仕草を取った後、
「実は、私も役割を持っているんです。私の力ならあなたを助けられるかもしれない。
すみませんが、その毒草を私に一度全部預けてはくれませんか?」
男と自分が同じ立場にある人間であることを告白し、
「――私が毒草を持って、この城壁を飛び越えます」
目の前に聳えたつ高い城壁を見上げて、常人では絶対に不可能としか思えない提案を持ちかけた。
62 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 22:41:18.02 ID:jPf6zCBlO
>>61
「この城壁をですか…?」
男が見上げる城壁は構想建築物が跋扈する元の世界に比べれば低いが決して人の身体能力では上ることもできなさそうだ。
「さすがにそれは……」
63 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 22:45:29.98 ID:FlijT+0L0
>>60
そ、そうですか?
ありがとうございます…
【ストレートな言葉に照れてしまう】
【シガラキにとっても会話は貴重だ】
【この世界に来る前、来た後】
【会話は一方的に聞くものだと思っていた】
…楽しい事…
そうですね折角ですもの、実りあるものにしたいですね
【アレンは間違いなく良い人だ】
【だからこそ過去はー】
アレンさん、何度だって言います
私、出会えたのがアレンさんで良かった
だから、幸せになりましょうね
…一緒に
64 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/16(水) 22:57:13.67 ID:rtqXpdGdo
>>62
流石に信用してはくれないか。
男の話から推測するに、彼の役割は戦闘向きではないようだ。
もしかしたらまだ常識を超えた力というものを知らないのかもしれない。
「……では、こういう方法ならどうでしょうか?」
アルメアは水路から離れて周囲を確認する。
城門からは遠く離れていて兵士がこちらに気付くことはなさそうだ。
体内に宿る魔力に意識を向ける。
目には見えない強い力が腕から手の先へと流れて行き、彼女の手からそれは視覚出来るものとなって現れた。
生じ出たのは黒い靄のようなもの。一切の光が見えない深く暗いそれは――――闇≠セ。
湯水のように溢れ出る闇は空へと漂っていき、城壁の一番上にまで辿りついた。
アルメアは想像力を働かせる。今から作り上げるのは壁を登る手段だ。それに適しているのは……。
「どうですか? これなら大丈夫でしょう?」
やがて闇がなした形は、階段だった。
城壁の上まで続く真っ黒な階段。その一段にアルメアは足をかける。
カン、と鉄を踏んだような足音が鳴った。この闇の階段は実態を持っていた。
65 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/16(水) 23:01:25.60 ID:Y9eoBG5Q0
>>63
そうです。僕もちょっとずつ前の世界のこと思い出してきましたが...
こうやってもう一回生きることが出来たのだから...今度は幸せになりたいと思いますよ
【もう一回生きることが出来たのだから】
【その言葉が意味するのはやはり彼は前の世界で既に────。】
【故に、彼が自分や他者へ幸せを願う強い気持ちも分かる】
..........へ?
【一瞬、間が空いて】
【彼女の言葉を変に深読みしたのか】
い、一緒にって...
...あはは!
て、照れるじゃないですか...まったくもう...
【なんて、照れ隠しみたいに笑って答えたのだった】
【手でパタパタと自分の火照った頬を仰いで】
...それにわざわざ僕である必要もないじゃないですか
僕なんかよりもずっと良い人だって沢山いるでしょう?
【自分の人生とか今の役割とかを思えば、自分は決して良い人間ではないと】
【自分自身の事をそう考えてるようで】
66 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 23:03:23.54 ID:jPf6zCBlO
>>64
「これは……」
口を開けてそれを見ている。
どうやらかなり驚いているようだ。
「こんな力があるんですね、この世界には」
実際に手でその闇の階段を叩く。
コンコン
「はい、この力なら上れますね」
今まで騙されたことが少ないのかそれとも人を信じすぎる人間なのか男は大きく頷く。
「それじゃあお願いしていいですか?」
背嚢を叩いて埃を払い差し出す。
67 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/16(水) 23:05:55.77 ID:Gqwod50xo
辺り一面に広がる草原の真ん中、一人の黒ローブの男が傍らに本を開いたままで伏せ、地面に胡座を組んで俯き、何か唸っている。
「―――このままここに居てどうにでもなるって訳じゃないだろ…」
「だから――――」
「ここから東の方に街があるからそこへ行こう」
「無理に歩いて体力が尽きたら―――」
傍から見たら一人でぼそぼそと呟いているだけに見える光景。
しかし彼の脳内では複数人の自分による円卓会議が行われていた。
68 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/16(水) 23:17:20.19 ID:rtqXpdGdo
>>66
「ええ、任せてください」
男から笑顔で背嚢を受け取る。
消費した魔力が無駄にならなくて良かったと安堵する。
「それでは向こう側で待っています。胸を張って門をくぐってきてください」
背嚢を手に階段を上り始める。
彼女はやがて城壁の上まで辿り着くと、念のため慎重に周囲を確認した。
自分の姿を見ている者は誰もいない。運良く、向こう側にも人はいないようだった。
闇の階段が音も無く溶けて消えるのと同時にアルメアは壁から飛び降りた。
そして膝を曲げるだけで着地の衝撃を和らげる。あとは男が来るのを待つだけだ。
69 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 23:23:44.01 ID:FlijT+0L0
>>65
【もう一回】
【それはとんでもない重みなのだろう】
…そうなんですか、機会があったら聞かせてくださいね
【だから待つことにした】
【アレンの様子に顔を火照らせ】
そうですよ、い、一緒に
あ、アレンさんさえよければ
【自分を卑下するアレンにむ、と口をとがらせ】
【ほっぺたをむに、とつかもうとし】
さみしい事いわないでくださいよ、アレンさん
私誰でもいいわけじゃありません
…一緒にいたからこそわかります
アレンさんの気遣いとかちょっと天然なところとか…
アレンさん、やさしすぎるんです
だから…その優しさを自分にむけてあげてください
今度こそ幸せになるんでしょう?
70 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 23:24:06.95 ID:jPf6zCBlO
>>68
「はい。ありがとうございます」
軽くてをあげて城門に向かう。
その速度はその体のせいかいくぶん遅い。
「はぁ、はぁ……」
「ん?お前は昨日の……どうやらあの草は捨てたようだなあっちに行って許可書をもらってこいあとの説明はそこでやる」
兵士は持っている槍を門の脇の窓口に向ける。
「あ、ありがとう…」
息を整えながら窓口に向かい手続きを済ませ中に入った。
「はー」
人混みや見た事のない物を見渡し息をはく。
「あ、急がないと待たせちゃってるなぁ…」
男は彼女が待っていると思われる場所に向けて歩き始めた。
71 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/16(水) 23:36:41.35 ID:rtqXpdGdo
>>70
「……そろそろ通った頃かしら?」
数分の時間が経った。彼は無事に許可を貰えただろうか。
アルメアは壁に寄りかかって静かに待っていた。が、彼女は突然小走りで門の方へと向かい出した。
待っているだけというのは退屈だし、何よりこのままここで待っているのは男の負担が大きいと思ったからだ。
「――あ、いましたね」
城壁に沿って走っていると、こちらへと歩いてくる男の姿が見えた。
「こんにちは、さっきぶりです。大丈夫だったようですね?」
男のもとへと笑顔で駆け寄り、預かっていた背嚢を差し出した。
背嚢に特に変化は無い。中身も減ってはいなかった。
72 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 23:40:33.16 ID:jPf6zCBlO
>>71
「はぁ、はぁ……ふぅ」
息を整える。
「はい、すんなり入れましたよ」
入国許可書を見せる。
「これも貴女様のお陰です」
背嚢を受け取り背負う。
「ありがとうございます。あ、そういえばまだ名前を言って無かったですね」
「こちら風に言えばヨシヤス、サトミです。言いにくいならヨシュアでいいですよ」
笑顔で遅めの自己紹介をする。
73 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/16(水) 23:49:24.64 ID:Y9eoBG5Q0
>>69
いや...その...シガラキさん?
な、何を言ってるのか...むっ!?
【それは不意打ちに近く、彼女の手を払うなんてできなくて】
【むにっとその頬を触られた】
【当の本人は驚いて何も反応できない】
そ、そんな...僕なんて...
【言葉が詰まる】
【アレンという自分なんて没個性の一種に過ぎないと】
【そう思ってるのに、そんな風に言われたことがなかったから】
【この手は血筋と共に汚れている】
【罪人を救う為に、血を浴びてきた一族だ】
【そんな自分に優しさなんて────。】
【目の前のシガラキと目が合う】
【──────思わず目線を逸らして】
74 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/16(水) 23:52:02.94 ID:rtqXpdGdo
>>72
許可証を確認して一安心する。
さっき毒草を持っていたから通すわけにはいかない、なんて融通の利かない兵士でなくて良かった。
「あら、そういえばそうでしたね。
ヨシヤしゅ……ええ、ヨシュアと呼ばせてもらいます」
ヨシュアが案じた通り、彼女には発音しにくい名前だったようだ。
アルメアは噛んだことを誤魔化すように、照れたように笑みを零した。
「いいえ、礼には及びません。ヨシュアさん、あなたを助けることは私のためにもなることなのですから」
――そうだ。
ここで彼、ヨシヤス・サトミの手助けをすることは彼女にとって大いに意味のあることだった。
そう言ったアルメアの声はどこか弾んでいるように聞こえるだろう。
75 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/16(水) 23:58:09.08 ID:jPf6zCBlO
>>74
「?……何か困り事でも?私に手伝えることなら何でもいってください」
私のためにもなるという言葉を聞いて何か頼み事のために助けてくれたのかと思い聞く。
「入るのを手伝って貰ったお礼もしないといけないですしね」
やはりお人好しか笑顔のまま答えを待っている。
76 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/17(木) 00:12:01.04 ID:Hu8pvoXto
>>75
「……ええ、困っています。もう何年も、ずっと」
アルメアは悲しそうに目を伏せる。
心にしまった何かを押さえつけるように、胸に手を当てていた。
「お礼……そうですね、それでは一つ頼みごとをしてもいいですか?」
顔を上げて、ヨシュアの顔を上目遣いに覗き込む。
彼女の赤い瞳には今までとは全く違う真剣な色が宿っていた。
「――――ヨシュアさん、あなたの使命を果たしてください。
そのどんな物でも食べることが出来る力で、飢えに苦しむ人々を全員救って欲しいのです。
どんなに困難な道のりでも、どんな障害が待ち受けようとも、絶対に逃げずにあなたの役割を果たして下さい」
その言葉は随分と大げさなものだったかもしれない。
しかし、アルメアの表情、声、雰囲気、その全てから冗談のようなものは感じられなかった。
77 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 00:13:51.17 ID:c3MH8sdk0
>>73
私だって何言ってるのかわかりません!!
【むにーっと引っ張る】
【怒ってるアピールのようだ、相当興奮しているようだ】
アレンさん、私アレンさんが何に苦しんでいるのかなやんでいるのかなんて全然わかりません!
【凄まじい開き直りだ】
でもね、アレンさんがどんな過去や今を送ろうとも、どんな事をしようが、優しいアレンさんには変わりはないんです
だってアレンさんは他人の為に苦悩できるんですから
【それがどんなに尊いことか】
【頬に手を当てゆっくり視線を合わせ】
アレンさんの幸せに文句をつける輩がいたら私が相手になります
それが、アレンさんでもです
78 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 00:19:33.04 ID:2WD2tLXgO
>>76
「……貴女様の期待に添えるかはわかりませんが」
「この世界に来て役割を知ったときに分かりました」
「それは天命だと」
笑顔は消え、真面目な顔で向かい合う。
「この両手で救いきれないかもしれない、いえ、完全に救うことなんてできないとわかっています」
「それでも私は両手を広げ餓える人を救いますよ」
開いた両手を見る。
「ありがとうございます。自分の使命をもう一度教えてくれて」
頭を下げ礼を言う。
79 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/17(木) 00:31:30.29 ID:G3nfDmz30
>>77
ちょっ...まっ...いててて!
分かった! 分かったから! ごめん! ごめんなさい!!
【結構な力で頬を引っ張られる】
【これがまた中々強いのでかなり痛い】
あう.......。
【こう、真正面から褒められる経験ってあまりなかったと思う】
【まっすぐ目を見て、真剣に言われる】
【だからだろうか、とても気恥ずかしい】
【頬が熱いのはつままれた痛みだけではないのだろう】
.......ありがとう、ございます
その...嬉しいです。 シガラキさんの言葉が...暖かくて...
【ずっと、自分の中には最期の日の情景が見えていた】
【人々の憎しみや悲しみが波になって押し寄せた日】
【あれを見てから、ずっと償い続けなければと思っていた】
【僅かに目頭が熱くなる】
【そしてアレンはシガラキさんの手に触れて】
【彼もまた、目線を合わせながら微笑んだ】
80 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/17(木) 00:33:52.43 ID:Hu8pvoXto
>>78
「……こちらこそ、ありがとうございます。その力を持ったのがあなたで、本当に良かった」
頭を下げるヨシュアにこちらからも礼を言う。
まずは一人目。既に一つの村を救い、役割を認識している彼ならば自分からわざわざ教えることも無かったかもしれないが。
「あなたの手はあなたが思っているよりもとても大きい。ヨシュアさんなら大丈夫ですよ」
謙遜する彼に自信を持たせるための言葉をかける。
だがそれは上辺だけの薄っぺらな励ましでは無い。心からそう思ったことだった。
「それでは、私はそろそろ行きますね。私にもあなたと同じく、するべきことがあるので」
アルメアはヨシュアに背を向けると助走をつけてから地面を強く蹴った。
彼女の体は羽のように軽く宙に浮き、壁上に綺麗に着地した。
「また会いましょう、ヨシュアさん。今度会う時は、あなたがこれから救った人達の話を聞かせてくださいね?」
最期に彼へと微笑みかけて再会の約束をする。
引き留めることが無ければ、彼女の姿は壁の向こう側へと消えるだろう。
81 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 00:40:34.16 ID:2WD2tLXgO
>>80
「はい!お元気で!」
大きな声で別れをいい手を降る。
「そのときは貴女の話も聞かせてくださいね!」
「運命の歯車がまたいつか噛み合うことを願って!貴女に神の祝福を!」
彼女が去る姿を見上げ、見送った。
82 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/17(木) 00:46:59.06 ID:Hu8pvoXto
>>81
「……魔王に神の祝福だなんて」
壁の向こう側から聞こえるヨシュアの声に思わず苦笑してしまう。
縁起でもない言葉だ。しかし、心は喜びで波打つのを確かに感じていた。
「まあ……あなたを通した祝福なら、神様もきっと微笑んでくれるわよね」
アルメアは口元に笑みを浮かべて、平原を歩き始めた。
/それではここまでお付き合い下さりありがとうございました。お疲れ様です
83 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 00:47:26.99 ID:c3MH8sdk0
>>79
あ!すみません、つい…
【初めてだったのだろう、力加減がおかしい】
【つまんでいた箇所をさする】
【まっすぐ人の目をみたのはいつ以来だろう】
【でも今は気恥ずかしさよりも―】
【アレンの手は温かかく感じたのは気のせいではないだろう】
【きっとこの手に抱えきれないほどのなにかをしょいこんでいるのだろう】
【微笑むアレンに瞳が潤む】
「アレンさん、あの…アレンくんって呼んでもいいですか?」
84 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 00:56:11.45 ID:2WD2tLXgO
>>82
「綺麗でいい人だったなぁ……」
彼女が去った城壁を名残惜しそうに見上げている。
「さて、いくとしますか!まずは食事だな!」
その場所から背を向け町の中心に向かって歩いていく。
その男の背中は大変楽しそうだ。
/ありがとうございました。落ちます。
85 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/17(木) 01:06:35.80 ID:G3nfDmz30
>>83
いてて...
【さすられた事により少しずつ熱と痛みが引いていく】
【だが、なんだか自分の中にあった悩みのようなものが取り除かれたと思う】
えっ...あっ...は、はい! もちろんです!
【そんな風に呼ばれたことは久し振りだった】
【本当に幼少期の時に、そう呼ばれていたかもしれないと】
【そんな懐かしいフレーズに微笑んだ】
【何故だろうか、他でもない彼女に言って貰えて】
【嬉しいという気持ちが溢れてきたのを感じる】
【ふわっと風が吹いた】
【ずっと話し込んでいたせいか、日が傾きつつあって少し冷たい風だ】
......そろそろ帰りましょうか
森の中が暗くなる前に帰らないと危ないですし
【と、そう言って立ち上がった】
【シガラキの手を握ったまま立ち上がったことでなんだかエスコートしているように見えた】
86 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 01:20:40.49 ID:c3MH8sdk0
>>85
本当にすみません…
【深く頭を下げ】
良かった、アレンくん
【早速使ってみる】
【風にぶるっと身震いする】
そうですね…
【後ろ髪を引かれるが夜の森は危ない】
【ふと、そのまま立ち上がったアレンに】
あ、アレンくん、あの……
【言いだしづらさ半分で口ごもる】
【半分はまだ繋いだままでいたくて】
87 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/17(木) 01:35:11.37 ID:G3nfDmz30
>>86
むむむ...
【アレンくん────やはりこのフレーズは気恥ずかしい】
【そう呼んでくれるのは嬉しいのだが】
【なんというか...胸が苦しい】
ん? 何? シガラキさん
【そう言って自分の握っている彼女の手を見て】
【即座に状況が、自分が何をしてるか理解した】
あ...ぁ...
【が、ここで手を離さなかった】
【むしろ、逆に指を絡めるように握りなおす】
...時間が時間だから、人が多い...
その...はぐれないように
【この時間帯は多くの人が帰路につく為か、大通りとかは特に人が溢れかえっている】
【アレンの言う通り、油断したらはぐれそうだ】
【目を合わさずに前だけ見てそう言った】
【きっと耳まで真っ赤な顔になってるのだろう】
【そうして森の家に向けて歩き出した】
88 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 01:47:37.38 ID:c3MH8sdk0
>>87
【握りなおされた手に鼓動が速くなる】
【手汗は大丈夫だろうか】
そ、そうですね
迷子になったら大変ですし
【アレンの顔は見えない】
【耳が赤い気がするが、寒いからだろう、うんきっとそうだ】
【ちなみにシガラキの耳も赤い、寒さからではない】
帰ったらシチューにしましょうね!
【歩幅を合わせて家路につく】
/お疲れ様でした!
89 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/17(木) 01:53:52.76 ID:G3nfDmz30
>>88
/お疲れさまでしたー!!
90 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2015/12/17(木) 19:43:07.35 ID:G4+cFdzT0
街の路地裏。
大通りから一本曲がっただけにも関わらず、その先は人影もなくただひたすらに仄暗い空間が広がっている。
チカチカと点滅する街灯の下、二つの人影が確認できるだろうか。
一人はまだ年若い、乱雑に切られた金髪に褐色肌が特徴的な青年だ。粗末な身なりには似つかわしくない白金の杖を携えている。
そしてもう一人は四十代半ばの髭を生やした小柄な男性。此方も襤褸布同然の格好だが焼け焦げた、という表現が似合うほどにその顔の皮膚に酷い火傷を負っていた。
それもほんの数分前に至近距離で何かに熱せられたようにその傷は真新しい。
青年に胸ぐらを掴まれてはいるのだが、脱力しているその様子から意識を失っているのは見て取れるだろう。
「……ッチ、ハズレか。」
そう舌打ち混じりに吐き捨てると、男性の胸ぐらを掴んでいた方の手を離す。
どしゃりと鈍い音が路地裏に反響する。硬い石畳の地面に落ちてなお男性はぴくりとも動かないのだが、青年はそれについては既に関心を失っているらしい。
そのまま男性を放置して立ち去ろうと、路地の出口へと踵を返そうとする。
その表情と言動に罪悪感など一切なく。それどころか金目のものを収穫できなかったことの方が残念だとすら思っているようだ。
91 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 20:14:32.84 ID:2WD2tLXgO
「ま、待ってくれ!誰かその子を止めてください!」
情けない巨体を揺らしながら一人の男が子供を追いかけている。
時は少し遡る。
男は始めてみるものに目を写らせながら町を歩いている。
その姿はよく見られる典型的な田舎から出てきた田舎者であった。
そんな獲物を餌にする狩人もまたこの街には存在する。
ドン
一人の子供が男にぶつかる。
「いたっ、ごめん大丈夫かい?」
ぶつかられた男は謝り相手の体を心配するが無言のまま走り去ってしまった。
「?……あっ!」
何かに思い当たったのか彼は自分の懐を探る。
「な、ない!」
そして話は冒頭に戻る。
路地に逃げ込む子供、男もそれを追い路地に入る、。
92 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/17(木) 20:42:43.47 ID:G3nfDmz30
>>90
【その日は帰路を急いでいた】
【あまりに街で寄り道をし過ぎていた】
【帰る時間が遅いと、同居人が心配してしまう】
ハァ...ハァ...
【一人の青年が走っていた】
【癖のある黒髪を後ろで結んだ軽い長髪に透き通った白い肌】
【髪に隠れる宝石のように綺麗な赤い瞳、身に纏ったのは何者にも染まらない黒いロングコート】
【胸元に誰かの写真を入れているであろうロケットを揺らしながら】
【あまり運動し慣れていないのだろう、息を切らせながら路地裏を走っていた】
【近道で路地裏を選んだが、ここは不気味だ】
【早くここから出たいという一心で駆ける】
【次の曲がり角で出口が見える────というところで】
【その倒れた男と、金髪の青年を見た】
──────え?
【状況がよく飲み込めない】
【男の人が、火傷を負って...その近くにもう一人いて...】
【その状況を、偶然にも目撃してしまった】
93 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2015/12/17(木) 20:58:00.06 ID:G4+cFdzT0
>>92
「……あ”?」
不意に聞こえてきた声に金髪の青年は訝しげに眉を潜めた。
声のした方向へと首を動かせば、不機嫌そうな紫色の双眸に、これまた美しい緋色の瞳を持った人物が映る。
この状況に驚いているのか飲み込めていないのか。何はともあれ面倒ごとが増えてしまったということは確かだ。
「……見られちまったか。あーあ、面倒くせぇ!テメェもテメェでなんでよりによってこの路地を使うんだよ――――なぁ?」
明らかに自らが加害者であるにも関わらず、その態度はあくまでも粗暴で高圧的だ。
自分が悪くないと思っているからこその態度ではあるが、端から見れば相手の青年にさえ怒りをぶつける様は、異常に思えるかもしれない。
そしてそんな男がこのまま黒髪の青年を見逃す、ということなんか、ない訳で。
「テメェに恨みは少しもねぇけど……俺のためにそこのジジィと仲良くここで死んでもらおうか。」
そう不敵に口角を歪ませれば地面に倒れた男性の頭を踏みつける。
それと同時にうめき声が漏れる。一応息はあるようだが顔の火傷が重症であることには変わりない。
そしてその傷をつけたのは他ならぬこの男であるということがその言葉からわかるだろう。
94 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2015/12/17(木) 20:59:45.97 ID:mo3bCQ03O
>>67
/まだ募集されてますか?
95 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 21:01:47.94 ID:2WD2tLXgO
「はぁ、はぁ……」
「見失った……」
路地をふらふら歩く男は失意に顔を染めている。
「あれが 全財産だったのに……」
そんなことを呟きながら路地を曲がろうとすると
>>92
>>93
が見え慌てて角に隠れてそっと覗く。
「な、なんだよあれ」
96 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/17(木) 21:02:24.83 ID:rhKEeP8zo
>>94
/どうぞ!
97 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2015/12/17(木) 21:12:05.03 ID:G4+cFdzT0
>>95
/え、えっとごめんなさい。新規さんでしょうか?したらばの設定スレにキャラクターの詳細について投下していただいたでしょうか?
一応設定スレに投下していただいて許可を頂かないとスレには参加できないようになっていますので、新規さんであればまずは
>>1
のリンクからしたらば掲示板の方へ行ってくださいませー!
あと今回は複数でのロールは自分が不慣れですので今回は遠慮していただけると…折角絡んでいただいたのに申し訳ありません…
98 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/17(木) 21:14:05.14 ID:G3nfDmz30
>>93
なっ...えっと...これは...
【自分は何かマズイ場所に出たのだろうか】
【この道は使っちゃいけないのかとか】
【うまく逃げ出そうにも足が竦むとか】
【そんな思考が青年の中で錯綜する】
【ダメだ。逃げなきゃ────。と】
【弱々しそうな内向的に見える青年の思考は相手にも容易に伝わるだろう】
【だが、その倒れた男が踏みつけられる姿を見て】
【その苦しそうな呻き声に────。】
────やめろッッ!!!
【と、空気が震える程声を上げていた】
【目の前の金髪の青年を睨みつけて】
【気が付けば逃げるのではなく、一歩前に出て】
その人から足を退けろ。
今すぐに、────早く
【怒り、だろうか】
【事情は知らない。ここで何があったかなんて知りもしない】
【それでも、それを許してはいけないと感じた】
【距離は10メートル】
【青年は拳を握りしめて覚悟を決めていた】
99 :
里見義康(ヨシヤス=サトミ)
[sage]:2015/12/17(木) 21:16:36.90 ID:2WD2tLXgO
>>97
//了解しました。
//
>>95
及び
>>91
を撤回します。
100 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 21:17:22.57 ID:c3MH8sdk0
>>67
【黒いケープワンピースに黒の長い手袋黒いタイツ】
【要するに黒ずくめの女が籠と金と銀のブレスレットを揺らしながら草原を行く】
【ふと、人影を見つけ】
【人影は何やら一人座り込んで呟いているようだった】
【声をかけていいのやら迷う光景だが】
あの…何か困りごとですか?
【勇気を振り絞る事にした】
101 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2015/12/17(木) 21:27:55.13 ID:G4+cFdzT0
>>98
周囲に反響するほどの青年の声に少しばかり男の瞳が驚いたように見開かれる。
だがそれも束の間のこと。その青年の反応は男にしてみれば少し意外でもあり、そして興味深いことでもあったのか。
ヒュウ、と楽しげに口笛を吹けば、青年の言う通り男の頭から足を退けて――――。
「――――誰が聞くかよ。バーカ。」
そんな言葉と共に、再び先程よりも力強く踏みつけられた男性の呻きと、それに加えて何か水っぽいものが飛び散る音。
男のくぐもった笑い声も混じって、響く。青年の耳にも届くように。
「勝手にウダウダ命令するなよ、うざったりぃ。口を動かしてる暇があったら自分で動いてさっさと止めろよ。」
それはいわば挑発だ。
青年の怒りを買うためにわざわざ余計なことまでしてみせる。
「そら、できねぇの?」
男が首をかしげると同時、彼が持つにしては些か不相応そうな印象の長杖がしゃらりと音を鳴らす。
男の挑発に乗るのも相手の青年の判断次第だが――――。
102 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2015/12/17(木) 21:31:34.71 ID:G4+cFdzT0
>>99
/あああ本当に申し訳ございません…!またの機会があれば是非!
103 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/17(木) 21:35:12.68 ID:rhKEeP8zo
「――――ああ。」
俯いていた男はかけられた声にピクリと肩を揺らすとゆっくり顔を上げ、大きな隈が出来ている半開きの目を女性へと向ける。
「…実は――――。」
とここまで言ったところで言葉を止め、少し何かを考える素振りをすると、再び口を開き。
「街へと行きたいんだが、少し疲れてしまってな。何か食べる物を持ってはいないか?」
104 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 21:43:47.16 ID:c3MH8sdk0
>>103
すみません、急に声をかけて…
【何か言いかけて、止めた男の様子に黙ったまま】
街へですか、少し歩きますね
…食べ物ですか?
【お腹が余程空いているのだろうか、と考えてながら籠を探り】
こんなものしかありませんが…
【ピンクのリボンで個包装されたクッキー】
【手作りだろう】
105 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/17(木) 21:44:13.41 ID:G3nfDmz30
>>101
【一瞬持ち上げられた足】
【それを見て僅かに安堵の表情を浮かべる】
そうだ...それで....
【その人を助けられる】
【そう────思っていたのに】
【ぐしゃり、とその音を聞いた】
【振り下ろされたその男の足を────。】
【動かなくなる男性が見える】
【もう、我慢ができなかった】
ッッ──────ッ!!
【相手のセリフが挑発だとか──────。】
【──────罠だという事もどうでもいい。】
【駆けた。力を入れた足が地面を蹴って前に出た】
【この距離を詰めるのに時間は掛からない】
【そのほんの数秒で相手は仕掛けてくるだろう】
【それが何なのか見当なんてつかないが】
【だからって止まる理由にはならない────!!】
【走り出して腕を後ろに払った瞬間、その剣を出現させた】
【切っ先のない、処刑剣を】
106 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2015/12/17(木) 21:53:46.16 ID:G4+cFdzT0
>>105
「お、なんじゃそりゃ。妙な得物だな、つーかソレどこから出して――――、」
ズボンの裾についた血を軽く振り払いながら、呑気そうに言葉を続ける。
青年がどこからか取り出した剣に興味を抱きつつも、こちらへと向かってくる姿を見ながら呟いた。
「素手のサシなら良かったんだけどな―――そっちもそう来るならこっちも妙なモンで仕掛けてやろうか!」
そう言って手に持っていた杖を横へと薙ぐように勢いよく振るった。
その次の瞬間、その薙いだ軌道に沿って刃のようなものが発生する。
それは赤い、そしてどことなく不定形でもあるその刃。
丁度迫ってくる青年とぶつかりあうように出された刃は、よくよく見たのなら炎で出来ているということが分かるだろう。
107 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/17(木) 22:05:35.67 ID:rhKEeP8zo
>>104
「…!頂こう。」
クッキーに目を光らせると返事もそこそこに受け取り、一つ口へと放り込み咀嚼する。
十数秒クッキーを食べ続けると一呼吸入れ。
「ふぅ…身体に力が戻ってきた」
そう呟くとゆっくりと立ち上がり座っていた事で服についた汚れを手で払い落とすと、改めて女性に向き直る。
「助かったよ、ありがとう。」
108 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 22:18:16.04 ID:c3MH8sdk0
>>107
あ、あんまり急いで食べると咽ちゃいますよ
【男の様子にもしかしたら何日もたべていないのではないかと思いながら】
あの、まだ食べますか?
【籠を差し出して】
いえ、大したことじゃないので気にしないでください
…街は行くんですよね、よろしければ案内しましょうか?
【向きなおった男性に提案する】
109 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/17(木) 23:22:37.20 ID:rhKEeP8zo
>>108
「忠告痛み入る。ありがたく頂くよ。」
差し出された籠の中身を受け取ってローブのポケットへとしまう。
「案内してくれるのか?なら一番近い街までよろしく頼む。」
そう言い辺りを少し見渡し、地面に伏せていた本を拾い上げる。
110 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/17(木) 23:44:10.26 ID:c3MH8sdk0
>>109
一番ならこの草原を超えたあたりですね
【方角を指差して】
申し遅れました、私はベニ=シガラキと言います
【ぺこり、とお辞儀し】
貴方のお名前と…街へ行く目的を聞いてもいいですか?できればでいいんで
【本を拾い終わったのを確認すると歩き出し】
【会話している内に着くだろう】
111 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/18(金) 03:01:03.96 ID:cR17+h8Q0
>>106
【自分が処刑剣を出現させた様に相手も炎の刃を出現させた】
【一瞬、不意をつかれた様に青年は眼を細めるが】
──────怪我しても、知らないぞッ!
【と、足を止めずに己の剣を構えた】
【処刑剣には切っ先がない】
【本来、突きをしないという前提にのもとに作られたからだ】
【ここで狙うは峰打ちに近い】
【相手の炎の刃がどれ程頑丈かはわからないが】
【走るスピードに上乗せした鋼の刃の突きは決して弱くは無いはずだ】
【だが、怒りに身を任せ過ぎている】
【もともと戦闘した経験が無いのだ。あまりに無骨な攻撃でもあり】
【躱すなり、罠にはめるなりは容易だろう】
112 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/19(土) 22:09:13.34 ID:eO/0zzHMo
城塞都市テュガテール。
ギルドの都と呼ばれるこの町は今日も朝から多くの人々で賑わっていた。
大通りには武器屋や防具屋、魔法店などの様々な店が建ち並び、冒険の準備を整えに来た沢山の男達が行き交っている。
相変わらず人込みでごった返した騒がしい日常の風景。しかし、そのいつも通りの時間はある人物の叫び声によって突然壊された。
『ぎゃあああああああああああ!!!』
町の端から端まで届いたのではないかと思う程大きな絶叫が響いた。
一体何事かと周囲の人々は一斉に声のした方へと顔を向ける。
全員の視線は傷を癒すポーション等を販売している薬屋の前にいる男に集中した。
声の主と思われる彼の姿はとても異様だった。まるでミイラのように全身を包帯でぐるぐる巻きにしているのだ。
顔さえも見えないその男は震える手を前に伸ばして何かを指差している。
今度は彼が指を差す方向へと人々の視線が動いた。
そこに立っていたのは黒髪の少女だった。
白いブラウスに黒のコルセットスカートの、その豊かな胸を強調するような服を着た彼女は何故自分が指差されているのか分からないようで驚いた顔をしている。
『ま、ま、マ、魔王!? どうしししてここにいい!!!?』
包帯で隠れて見えないが、男の顔はきっと恐怖でぐしゃぐしゃに歪んでいるのだろう。彼の声は酷く怯えたものだった。
魔王――男は確かに少女のことをそう呼んだ。だが周りの者達はその理由を理解出来ず、皆顔をしかめている。
「あぁ……なんだ、誰かと思ったらあなただったんですね?」
自分の役割の名を叫ばれて、少女は目の前の男が誰なのかを理解した。
彼と出会った日のことを思い出す。
か弱いスライムを殺そうとしていた冒険者の彼を闇の力で脅し、しばらく剣を持てないように適当に痛めつけたのはつい最近のことだった。
「そんな大声を出して、結構元気そうにして――」
『ひいいいいい!! 殺さないでくれええええええ!!!!』
男へと歩み寄ろうとした瞬間、彼は泣き叫んで逃げ去っていく。
ほどけかけた包帯に足を取られて転びそうになりながら逃げる男の無様な姿を見て、大きな笑い声が一気に町へと広がった。
爆笑の渦の中「変な奴に絡まれて可哀そうに」と数人から哀れみの目を向けられる少女は、曇った表情でその場に立ち尽くしている。
113 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/19(土) 22:40:45.85 ID:zKeE9rWNo
>>112
【どこかの城塞都市】
【この世界へと到達したばかりの天使は戸惑いつつも街を練り歩いていた】
「はあ、全くどこで何をかえばいいかすらもわからないわ・・・。」
【外界、という場所については幾度か聞いたことはあるものの】
【実際来てみれば生活する知恵がなけりゃ生きていけない場所であるな、と実感している】
【だが、その姿は通りかかる人々からおかしな目で見られ】
【全身に騎士鎧を纏い、右腕は剥き出しの砲身】
【人間にはこんなのはいないのであろうが】
【突如響き渡る叫び】
【それが耳に入った天使は】
「何事かしら・・・!」
【と、鎧をガシャンガシャンいわせながら声のした方向へと走る】
【辿り着けばすでに人盛りができている】
【そして男が少女の前で腰を抜かしていたのだが】
「ん、魔王・・・?」
【「魔王」というフレーズが耳に入る】
【もしや、この少女は魔王なのか、それだと魔界から・・・?】
【なんて考えが頭をめぐり】
【人々が笑い、男が逃げ去り】
【野次馬もどこかへ行ってしまった頃】
【天使は魔王へと話しかける】
「あなた、本当に魔王なの?」
【なんて】
【しかしまあ、こんなガチガチの騎士鎧を纏っていれば相手は此方が天使と気づかないかもしれない】
【それに右腕の砲身も怪しまれそうな要素で】
114 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/19(土) 22:48:00.72 ID:+fnNbo+S0
>>112
「はっはっはっ!なんとまぁ無様無様!」
そんな笑い声に包まれたそこに、一際大きな笑い声が一つあった。
見ればその姿は小さな童女。身に付けているのは着物、ここの人達は見たことがないのか童女の服をもの珍しく見つめていた。
しかしもう一つ、童女が周りから視線を集める理由があった。
それは童女の額から生える二本の短い"角"
人間には本来無いそれが童女へと視線を集めていた。
しかし別段それを気にせず、むしろ堂々と魔王の元へと近づいていった。
先程までの空気とは一転、場は二人を見つめさざめき合う。
「いやぁ笑った笑った。中々に面白いものを見せてもらったな」
瞳に浮かべた涙を指で払い、魔王の前へと立つ童女。しかしその見た目に相応しくない話し方に周りは違和感を感じずにはいられない。
果たして魔王はこの不思議な童女にどう接するのか。
115 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/19(土) 22:48:27.78 ID:+fnNbo+S0
>>114
//すいません取り消しで……
116 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/19(土) 22:54:52.34 ID:eO/0zzHMo
>>113
何もあそこまで怖がることないではないか。
普通の人間として若干ショックを受けたが、当時の自分の姿を客観的に見ればそれも仕方なく思えた。
まあともかく、彼は今後一生魔物に手を出すことはないだろう。あの行為が無駄ではなかったことに安心する。
「……え?」
少女を囲んでいた人々も散らばって行った頃。
右腕の砲身が奇妙な、白い鎧を着こんだ騎士に話しかけられた少女は驚いた顔で相手を見つめ返した。
まさかあの笑いの後で、こんな大真面目な声で訊ねて来る者がいるとは思わなかった。
「ええ、そうですよ? それがどうかしましたか?」
別に変な人間だと思われたって構わない。
そう思った少女は隠すことも誤魔化すことも無く、笑顔であっさりと自分の正体を答えた。
少女達の近くでプッと噴き出す声が聞こえた。
先程この場にいた者達の一人がまだ残っていたらしい。彼は笑いを堪えながら去っていく。
117 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/19(土) 23:01:13.28 ID:zKeE9rWNo
>>116
「へえ、変わった魔王も居たものですね。」
【なぜあの男がああなったか、理解は出来ぬがこの少女が魔王であれば理屈は通る】
【つまりこの少女がやったのであろう】
【まあ何らかの原因が男にもあろうので咎めはしないつもりだが】
「あの男性とは何かあったのですか?
どうやら、あなた、因縁付けられてたみたいですが・・・。」
【とりあえず程度に聞いておく】
【なぜ男性を襲ったのか、ということだけは把握しておきたくて】
【にしてもこんな少女が魔王なんて考えついておらず】
【しかも若いのに胸が大きい】
【おっと、こんなことを考えてはいけないか】
【まあしかしこの騎士兜、かなり話しにくい】
【とにかく外すことにした】
【外した下には蒼目で金髪の凛とした顔立ちが伺え】
【右耳に青い星のピアスが付いていることもわかるだろう】
118 :
ヨシュア
◆6i/F7KmQwC.Q
[sage]:2015/12/19(土) 23:06:00.31 ID:Qostj7Kno
ここは街中の食堂。
先ほどの叫び声を野次馬しにいったのか人気はそれほど無い。
そこで食事をする巨漢が一人。
「う、うまい!うますぎる!」
涙ぐみながら目の前の食事をかきこんでいる。
「そんな急いで食べると喉を詰まらせて死んじまうよ」
食堂の女将がやれやれという風に新しい料理を運びながら声をかける。
「で、でもうますぎて!これが食事なんですよ!」
「うわ、飛ぶから喋るのはよしな!」
ため息をつきながら女将は料理おいてさがって行く。
そんな日常の一幕。
119 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/19(土) 23:10:16.27 ID:eO/0zzHMo
>>117
適当に笑われてさっさと立ち去ろうと考えていたが、騎士の反応は予想外のものだった。
彼女は他人の言葉を疑いもせず受け取る真面目な人なのか、それとも。
「ええ、私の可愛い魔物を虐めていたので少し懲らしめてあげました」
今更警戒して嘘を吐いても仕方ない。
騎士の問いかけに至極簡潔に答えておく。
「……何か問題ありますか?」
鎧に着られることも無い凛々しい素顔を真っ直ぐに見ながら確認をする。
少女の赤い瞳からは自分の行為を間違ったことだと微塵も思っていないことが感じ取れるだろう。
120 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/19(土) 23:16:31.87 ID:zKeE9rWNo
>>119
「魔物?それは倒されるべきものでは?」
【魔物といえば度々天界を攻めてきては結構な被害を与えてきた】
【そういう点ではこの天使は魔物やらを嫌っており】
【まあ危害を与えぬ限りは守り通してはやるのだが】
「私は一応これでも天使でしてね・・・。
魔を討ち倒し、悪を滅せよとの命を受けておりまして。」
【ガチャリ、と砲身が音を立てる】
【特段魔王に向けて撃つ気はないが、まあ肩を鳴らすと音が出てしまうのだ】
【だが、確実にこの天使は魔王に敵意を向けており】
「魔物を倒そうとした冒険者をあそこまでボロボロにすることはないのでは?
いくら身内を救うからといって、やりすぎですよ。」
【なんて、さっき男が逃げ去っていった方向を見ながら言う】
【とにかく、この天使は魔王のやったことが誤っているといいたいのだろう】
121 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/19(土) 23:28:42.22 ID:eO/0zzHMo
>>120
「何を言っているのですか? 魔物は守るべき対象でしょう?」
少女は心底不思議そうな表情で首を小さく傾げた。
魔物は打ち倒すべき存在。彼らを根絶やしにしなければ人間に平穏が訪れないことも分かってはいる。
だがしかし、魔王としては彼女の言葉は否定しなければならなかった。
「…………」
砲身から鳴った音を聞いて少女は僅かに顔を強張らせた。
天使とは初めて出会ったが、やはりというか大体のイメージ通り魔族とは敵対する種族らしい。
「やりすぎ? 何を言っているのでしょう。むしろ、殺さないであげただけ慈悲深いと感謝してほしい位です」
少女は歪に口角を吊り上げる。
魔王の役割を完璧に果たすためには、紛れも無い敵意を向けられようと絶対に屈してはいけなかった。
122 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/19(土) 23:48:33.71 ID:zKeE9rWNo
>>121
「魔物を倒さなければ平和は訪れない、それは魔王のあなたもご存知でしょう?」
【魔物を統率する人物であればわかるであろう、なおさら魔王だ】
【自ら意識しないことなどないだろうが】
「それが慈悲深い・・・?
ふふ、そうですか、やはり悪に容赦などしてはならない。
そうでしょう?「エルツェーレ」。」
【砲身が不意にキュイーンと音を鳴らす】
【そして見えるだろうか、天使の肩のハッチが空き、ファンが丸見えになっているのが】
「被害を被るのが外来人であろうが、危害を与えるのであれば許しませんよ?
いくらあなたが魔王てあろうが、決して容赦はしない・・・!」
【天使が小さく何かを口ずさむと、音は更に大きくなり】
【砲身は熱を持ち始める】
【と同時に肩のファンもギュイーンと音を立てて回り】
【いかにも戦闘態勢に入り始めている、という感じだ】
【周囲の人物は危険を察知してか】
【避難を始めているのだが】
123 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 00:03:28.06 ID:tVB18uzZo
>>122
「なっ……!?」
戦闘態勢に移る天使に驚きを隠せなかった
もしかしたら戦うことになるかもしれないとは思っていたが、まさかこんな町中で始めるとは――――!
おそらく、天使の呟く言葉は右手の砲身に弾を込める為の詠唱なのだろう。
どのような砲弾がその銃口から発射されるのか予想もつかない。
しかしただ一つはっきりと理解出来たことはあった――目の前の天使は何らかの役割を持つ者である、と。
「正気ですか? こんな所で戦えば、あなたの守りたい者達を巻き込んでしまうかもしれないのに!」
少女は地面を蹴って勢いよく後退していく。
こんな至近距離では避けられるものも避けられない。とにかくまずは距離を取るのだ。
天使から離れながら周囲を見回す。人々は避難をし始めているが、果たして彼らはこれから放たれる攻撃から無傷で逃げることが出来るのだろうか。
124 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 00:09:37.34 ID:HwaBETrBo
>>123
【砲身は内部コイルの回転で程よく暖まった】
【ファンからも暖気が出ることも確認され】
「いくら悪を滅ぼすと言えども、外来人を巻き込むわけにはいきません。
それは分かっていますよ。さすがに、ね。」
【戦闘態勢、と言っても砲身を暖めるまで、と】
【段階を踏まねば攻撃が出来ないのだろう】
【しかも、一般人を巻き込めば二度と天界には戻れぬかもしれないから】
「闘う意思があるのなら、外に出ましょう?」
【兜を道端に放り投げ、魔王を誘うように言う】
【投げられた兜はがしゃりと音を立て地面を跳ねる】
【城塞都市の城壁はさすがにでかい】
【この門をくぐり、外へと向かっていく】
【さて、魔王はどうするか】
【この戦いの誘いにのるか】
125 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 00:25:15.74 ID:tVB18uzZo
>>124
頭に熱が上りやすい性格なのかと思えば、意外にも冷静らしい。
とりあえず町を巻き込んで戦うことは無くなった。この町にはまだまだ用があるし、壊されずに済むのは幸いだった。
「…………」
天使の誘いにしばしの間逡巡する。
まだ見ぬ相手の実力は未知数だ。どう立ち回ればいいのかも分からない。
戦ってみれば意外とあっさり勝てる相手なのかもしれない。しかし、もしも負けてしまったら……?
「……いいでしょう。相手になります」
少女は決断し、天使の後へと続いて行く。
相手の性格からして負ければ自分の命はないだろう。
だが逃げるわけにはいかない。ここで退いてもこの天使はこれから先に大きな障害となるだろう。
今、彼女の役割を、その力を見極めておかなくてはならない。少女は相手を睨み付けながらそう思った。
126 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 00:33:10.87 ID:HwaBETrBo
>>125
「ふふ、その答えを待ってましたよ。」
【まるでその答えが出ると予想していたかのように】
【天使は魔王と闘うこととなった】
【魔王が天使の後ろから付いていったなら】
【右肩にハッチとファンが付いているのが見えるはずだ】
「神の命に従い、此の魔王と戦闘す・・・!」
【さて、ただっ広い平野へと辿り着き】
【神に闘うことに対する許しを乞う】
【神に従うということこそが此の天使の役割であるが】
「さて、それでは始めましょうか。
先手はそちらからでもいいですよ?」
【兎にも角にも、先手は魔王が打ってもいいようで】
【天使は砲身の扱いに集中しているようだ】
「Energy Input -エネルギー充填-」
【とつぶやくと砲身の中からわずかに光が漏れる】
【そして甲高いコイルの回転音が辺りに響き】
【ついに戦闘開始、と言った感じであった】
127 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 00:51:33.59 ID:tVB18uzZo
>>126
「……へえ、随分と余裕ではありませんか」
舐めやがって。少女は小さく舌打ちをする。
天使から少し距離を取った場所で立ち止まった。敵の攻撃手段が砲撃だと分かっているのだからこの位離れていおいた方が良いだろう。
「ではお言葉にに甘えて先に行かせてもらいます――――後悔しないで下さいね」
――――先手を譲ったことを。
体に宿る魔力に意識を向ける。流れる力は右手の先へと集まっていき、魔王はその力を解放した。
手から生じたのは暗黒の闇だった。不安定に揺らぐ闇は少女のイメージに従いある形を作っていく。
先端が鋭く尖った細長い棒。黒く染め上げられたそれは一本の槍だった。
少女は黒の槍を右手で握った。闇で作られたそれは実体があるようで、鋼鉄のように硬そうに見える。
まるでダーツを的に投げるかのように、彼女は腕を軽く振って槍を前方に投擲した。
十代半ばの少女とは思えない程の力で投げられた槍は、高速で空を裂いて天使へと真っ直ぐに突き進んでいく。
128 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 01:02:20.69 ID:HwaBETrBo
>>127
【魔王は天使の言葉の通り無事に先手をとってくれた】
【そして目に入るのは真っ黒い槍】
【刺さればひとたまりもないが、天使は不敵に笑い】
「砲身は鋼鉄で出来てますからね。
此の程度じゃ、傷も入らないんじゃないですか?」
【右腕の砲身を魔王が放った槍に当てる】
【消えるか分裂するかなんて、そんなことは想定すらしていない】
【だが、それ以上にエネルギー操作に集中しており】
「Operative procedure deployment -術式展開-」
【ゴーッと音を立てて、ついに砲内部から漏れだす光は青白くなり】
【砲身はかなりの温度となり】
「Safety Device Unlock -安全装置解除-」
【砲先端を塞いでいた板が砲に格納され】
【青白い光は魔王に直に照射される】
【直視は危険だ、目がやられるかもしれない】
「・・・・・、Fire -発射-」
【単純なエネルギーの塊を魔王に向けて射出する】
【地面に衝突すれば爆発を引き起こすが、それにきづけるか】
【軌道自体は放物線を描いており、至って単純だ】
129 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 01:30:59.87 ID:tVB18uzZo
>>128
天使の言った通り、槍は彼女の砲身に傷一つつけることは出来なかった。
槍は簡単に弾かれて宙を回転する。攻撃は失敗に終わった。
だが少女は悔しそうな様子を見せなかった。むしろ、これで良いと満足している風にも見える。
「っ! 眩しい……!」
砲身から溢れた青白い光に照らされて少女は目を伏せる。
直視出来ない輝き。しかしここで顔を背ければ次に来る攻撃への対応は出来ないだろう。
目を掌で覆いながらついに砲撃が開始したことを確認する。
襲ってくるのはエネルギーの塊だ。直撃すれば一溜りもないことは誰にでも分かった。
「――飲み込め、闇よ!」
前に突き出した右手から再び闇が放たれた。
少女を守るように現れたそれは巨大な壁を形成する。
エネルギー弾が闇の壁に衝突し、爆発を起こそうとしたその瞬間だった。
まるで風呂敷で物をくるむようだった。闇の壁は一瞬で球状へと形を変えてエネルギー弾を包み込んだ。
今度は先程の槍とは違いどうやら非常に柔らかい性質を持つようだ。黒球の中で爆発が起こっているが、その衝撃は全て内部で封じられて少女には届かない。
「あら、大層な溜めだった割に大したことないじゃない?」
天使を挑発するかのようにくすくすと笑った。
黒球は少女の後方へと飛んでいき、地面に転がっている。
さて――防御が終われば次は攻撃だ。少女は天使の背後へと目を向ける。
エネルギー操作に集中していた天使は気付くことが出来ただろうか? 黒い槍が消滅せず、まだ生き残っていることに。
天使の後ろには闇が漂っていた。それは槍が元の闇へと戻ったものだ。
闇は静かに黒い剣へと生まれ変わる。形が安定すれば、少女の遠隔操作で天使の背を突き刺そうと襲い掛かるだろう。
130 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 01:40:02.06 ID:HwaBETrBo
>>129
【砲撃の後、天使の肩ハッチからはプシューッという音とともに排熱がなされ】
【ファンも全力で回り砲身の放熱を促す】
【だが、放たれたエネルギー塊は魔王の闇に飲み込まれ】
【爆発は魔王には届かない】
「なかなかやるわね、応用の効く能力は厄介だわ・・・。」
【クスクスと笑われ、悔しそうに唇を噛む】
【だがあの砲撃はあくまでも小手調べ】
【あの程度では通用しない、つまりそういうことなのだろう】
【術式を工夫するしかないか】
【さて、この砲身はあまりの高温には耐えられないが】
【たった一度の砲撃で大量の熱を生み出すため、少しの排熱がいる】
【今は排熱に集中したいところなのだが】
【なんとなく嫌な予感がする】
【闇を生成し、変形させる能力、それは魔王の手中でなくても作用するはずで】
【ふと振り向け見れば、そこにはひと振りの剣】
「っがぁ・・・っ!?」
【腹部めがけて襲来する剣】
【超近距離では即座に対応できるはずもなく】
【天使の脇腹を裂いていった】
131 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 01:50:55.76 ID:tVB18uzZo
>>130
(あの動作……多分、一回攻撃する事に休めなくちゃいけないようね)
天使の肩ハッチから行われる排熱を注意深く観察し、彼女の能力を分析する。
闇の中で爆発が起こったため目で確認は出来なかったが、あの砲撃の威力はかなりのものだ。
強力なエネルギーを発射するにはそれ相応の準備がいるのだろう。連続では放てない力だと少女は考えた。
「……痛そうですね? 天使さん」
脇腹を切り裂いた剣から確かな手応えを感じた。
黒い剣はそのまま直進して少女のもとへと返っていくと、空中に溶けるように消えていく。
「あまり無理はしない方が良いと思いますよ。私が憎いのは分かりますが、別に今ここで私を絶対に倒さなきゃいけないわけでもないでしょう?」
攻撃の手を止めて、天使へと優しく語りかける。
相手がどの程度の力を操るかは一回の攻撃で大体理解出来た。まだまだ奥の手も隠しているだろうが、一先ずは満足だ。
132 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 02:00:38.55 ID:HwaBETrBo
>>131
「魔王に気に掛けられるなんて・・・、侮辱的だわ・・・。」
【痛そうですね、なんて気に掛けられる】
【いや、もしくは小馬鹿にしているのであろうか?】
【裂かれた脇腹に痛みでそんなことも考えられない】
【というのも、片手が使えないというのが大きい】
【倒れてしまえば立ち上がることも難しい】
「どうせそう言って私にトドメを刺す気なのでしょう・・・?」
【何故か天使に優しく微笑みかけ話す魔王】
【これは本意かはたまた罠か】
【なんてついつい深く考えすぎてしまう】
【再び天使は魔王に向け砲を向ける】
【もはや「砲天使」としての意地のみで動いているか】
【倒れたまま再びエネルギー充填を始めようとする】
「Energy Input -エネルギー充填-・・・」
【目はすでにうつろだ、多少失血が多いか】
【とはいえ、悪は討たなければならない、その一点張りで】
「私は、私は今あなたを倒さなければ・・・。」
【だが、失血により体力も急激に落ち込み】
【がくりと地面に横たわってしまった】
【こんなにあっけなく魔王に負けてしまう自分が情けないと】
【天使は涙をこらえている様子も見て取れるだろうが】
【魔王は天使にトドメを刺すのか、それとも】
133 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 02:14:59.71 ID:tVB18uzZo
>>132
「えっ……ちょ、ちょっと」
完全に油断させるための罠だと思われていることに少女は顔を引きつらせた。
お互いにまだ初見だし、今日の所は一旦退いてくれるものだと考えていたが――
「ま、待ってよ。誰も騙そうとなんかしてないわよ!」
地面に倒れて涙を堪えながらもまだ戦おうとする姿に動揺し、魔王を演じることも忘れて慌てて声をかける。
余程刺し所が悪かったのだろうか。自分が思っていたよりも傷は深そうだった。
戦闘続行は不可能だろうか。立ち上がることもままならない相手にトドメを差すなんて……
「……はぁ」
出来るわけがない。
少女は軽くため息を一つ吐くと、天使のもとへと歩み寄っていく。
彼女は再び闇を生み出した。今回は槍や剣のような武器では無く、黒く長い帯の形をしている。
柔らかい素材の闇の帯を手際良く操って、天使の腹部へ包帯のように巻こうとする。抵抗しなければそのまま止血は行われるだろう。
134 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 02:20:15.71 ID:HwaBETrBo
>>133
「あ、そうだったんだ・・・。疑ってごめんなさい・・・。」
【もうそんなに体力は残ってないか】
【だがしかし、やはり天使は自分が情けないと思い続けているようで】
【現役のころはこんなんじゃなかったのに、と】
「砲の辺り、気をつけてね・・・。
残留した電流とか、熱とかがまだ残ってるから・・・。」
【騙そうとしていないという本心を引き出したところで】
【魔王を信用したようだ】
【抵抗することなく魔王の包帯を受け入れるだろう】
【やがて止血はするであろうて】
135 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 02:36:05.08 ID:tVB18uzZo
>>134
(す……すごく弱々しくなってる……!)
先程までの敵意を剥き出しにしていた姿と見比べると同一人物とは思えなかった。
近付いた瞬間力を振り絞り撃たれるかと警戒していたがそんな心配は無かったようだ。
「え、ええ。分かったわ」
言われた通りに砲身には触れないように気を付けて黒い包帯を巻いていく。
数秒もかからぬ内に止血は完了した。
(さて……どう言えばいいかしら)
手当をしたもののこれからどうすればいいか思案する。
少女が天使にトドメを差さなかったのには理由がある。
彼女の真の目的のためには多くの役割持ちが役割を果たすことが重要だった。
少なくとも自分が目の届く範囲にいる者にはちゃんと役割を演じてもらわなくてはならない。
避けられない戦い以外で役者の数を減らすことはしたくなかった。
「……天使さん、遅くなりましたが自己紹介をします」
少しの時間考えを巡らせた後、少女は口を開いた。
「私は魔王アルメア。魔族の繁栄を使命に持つ者です。
私の役目は人間を滅ぼすことじゃない……私は魔族を守るために、必要のある戦いしかしないつもりです。
あなたが魔王のことをどういう風に考えているかは分かりませんが、きっと私はあなたが思っている存在とは少し違うはずですよ」
膝地に着けて屈み、優しい声で天使へとそう言った。
136 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 02:47:37.55 ID:HwaBETrBo
>>135
「ありがと・・・。」
【相当な量失血したのか】
【天使はかなり弱々しくなっている】
【もともと右腕に必要な分の血液がないからか】
【とはいえ、止血は完了した】
【まあ命を失うことはなくなったのであるが】
「アルメアさん、ね・・・。
私は、ヴァランティーヌ、神の命にしたがって魔族と悪を討ち滅ぼすのが使命。
魔族を護るため、といわれても、私の受けた使命がこれだからね・・・。」
【魔族を滅ぼし人の世に安寧を、という神の命】
【これには背かうことは天使である以上許されない】
【が、それを統率する人物も討ち滅ぼすべし、との命もあり】
「私が居た天界でね、あの可哀想な魔物を護るため、という口実で堕天して、天界へ攻めてきた天使が居たの・・・。
すると、魔物が堕天使の統率で、天界は計画的に、そして狡猾に攻められ、一時期は魔界の手に堕ちかけた・・・。
それ以来、今まで討伐対象は指揮官だけだったんだけどね、魔族全部になっちゃって・・・。」
【なんて、魔族の保護に反対する原因を述べる】
【天界ではこんなことがあったのだ、といいたいようで】
137 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 03:02:57.21 ID:tVB18uzZo
>>136
「む……」
ヴァランティーヌの使命。それはアルメアとは真っ向から反対するものだ。
さっきの立てなくなっても退かずに戦おうとする姿勢に納得がいった。
それでは今こうして話していることも無意味なのだろうか。一瞬不安になったがすぐにそんなことは無いと思い直す。
「私が知っている世界は二つだけです。天界とか、魔界とか知りませんが――」
アルメアは真っ直ぐにヴァランティーヌの目を見て続ける。
「きっとその堕天使は魔物のことをただの都合の良い道具にしか思っていなかったのでしょうね。
でも、私は違う。私は本当に心の底から魔物達のことを愛しています。
私はこの世界の魔物をもう一人も死なせたくないのよ」
138 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/20(日) 03:17:55.82 ID:HwaBETrBo
>>137
【心の底から愛している】
【この天使も、かの堕天使に対してかつてはそうだった】
「そうね。確かに、すべての魔物が悪いわけじゃないわね。」
【アルメアの言うことにも一理ある】
【人に危害さえ与えねば、この天使は好き勝手してくれと思っているようで】
【ただ、ただ神の命がそれだから、という理由があり】
【もう月は下がり始め】
【もうちょっとすればもう朝が来てしまう】
「そろそろ、帰りましょう?もう朝がくるしね。」
【砲塔を地面に突き刺して立ち上がり】
【その後も砲塔を杖にして門へと戻ろうとする】
「ただ・・・、ただあなたとは、敵対するわけではないけど・・・。
いつか必ず戦って倒してみせるわ。神の命とは関係なく、ね。」
【今日は負けてしまった、相手の力量を計り知れていなかったのだ】
【だが、次かどうかは知らぬが、いつかはアルメアを破りたい】
【この天使はそう思っていた】
139 :
アルメア
◆8KqPG0OmC3o9
[sage saga]:2015/12/20(日) 03:40:51.76 ID:tVB18uzZo
>>138
「少しでも分かって貰えたみたいで嬉しいです」
アルメアは口元を柔らかく綻ばせた。色々あったがやっと一息つけそうだ。
人間と魔族の因縁は深い。その溝はそう簡単には埋まる物ではないだろう。
だからこそアルメアは自分が魔王の役割を与えられたのだと考えていた。
人間でありながら魔王になった自分ならば、溝に橋をかけることもきっと可能であると。
戦いが終わった今、町の外にいつまでもいる理由は無い。
アルメアも立ち上がりヴァランティーヌに続いて門へと向かった。
「あら、使命が関係ないのなら私は戦わないつもりですよ。だってそんなの必要の無いことでしょう?」
ヴァランティーヌの決意も知らず、やんわりと再戦の申し出を断った。
敵でないのなら戦いたくはないしそもそも全力を出すこともないだろうから相手の希望に応えることも出来ないだろう。
「それじゃあね、ヴァランティーヌ。また会いましょう。
私が魔物達とどう歩んでいくのか、ゆっくりと見守ってください」
門を潜った後、別れの言葉を告げてアルメアはヴァランティーヌとは別の道へと進んでいく。
その後ろ姿はすぐに闇の中に溶けて消えていくだろう。
/返信が遅くて申し訳ないです
/ここまでありがとうございました、お疲れ様です
140 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/21(月) 18:55:53.36 ID:ixz4Eb1Go
>>139
「いつかは、魔族と人類が共に歩めたらいいんだけどね・・・。」
【たしかに、歩み寄りさえすれば魔族と人類はともに歩めるだろう】
【ただ、現状ではそんなことはありえないことなのである】
【しかも、この天使は魔族の討伐を命じられている】
「ふふ、使命が関係無くとも、天使と魔王ですもの、また刃を交えるときはくるわ。」
【天使と魔王、その相対する役割を持つ2人】
【いつかはまた衝突することになろうて】
「それじゃ、ね。またいつか。今度はどういう形で出会うのかしら・・・?」
【魔王に向け手を振り、通りへと消えていく】
【砲塔はいまだに杖にしたままに】
//返すのが遅れて申し訳ないです・・・
//お疲れ様でした!
141 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/21(月) 23:01:33.64 ID:6kt9fYSS0
【夜の寒空の下】
【入り組んだ路地を歩く一つの影】
【街頭は切れかけているのか明滅を繰り返している】
すっかり遅くなって…早く帰らないと…
【所用をこなしていたらすっかり遅くなってしまった】
【彼の事だ、心配しているかもしれない】
【月の光も届かない暗い道をやや速足で歩き】
142 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/21(月) 23:18:28.26 ID:8K8XuhuK0
>>141
【この時間に外出する人は少ない】
【故に、辺りは静かなはずだ】
【だが、その彼女の耳に不思議な歌声が聞こえるだろう】
♪〜♪〜〜♫
【歌声というより鼻歌だろうか】
【小鳥の囀りのように心地よくも感じる】
【その声の主は、その道の先にいた】
【月を思わせる銀色のロングヘヤー】
【まるで舞踏会からそのまま抜け出してきたかの様な紅いドレス】
【右目の下にハートの黒いタトゥー、両耳に星のピアス付けている】
【少女だろうか、まるでやんちゃな貴族のお嬢様のように見える】
【器用にハイヒールでステップしながらクルクルと踊っていた】
【まるでお人形のよう、と思うだろう】
【絵本から出てきたかのように綺麗だと】
【するとその少女も気付いたのか、踊りをやめて】
ハァイいい夜だね、こんな日は踊りたくなっちゃうな...そう思わない?
...こんばんはおねーさん。何処かにお急ぎかなぁ?
【そう、問い掛けてきた】
143 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/21(月) 23:41:11.39 ID:6kt9fYSS0
>>142
【不思議な音が聞こえてくる】
【歌、鼻歌と言ったほうがいいかもしれない】
【子守歌、とは違うが妙に心が落ち着く】
【だからこそー奇妙とは思えなかった】
【聞きほれて声の主が道の先にいるのに気づくのに暫し時間がかかった】
【人間だとも気づくのにもー】
【それくらい少女は美しかった】
【この世界に来て綺麗な少女と出会った事はあるが、あの美しさとは違うー】
【声をかけられて、はっとする】
【踊りに見惚れていたことー】
【少女が口を開いたことに】
え、ええ…こんばんは
踊り、上手なんですね
えっと、そうなんです、急いで家に帰るところで…
【しどろもどろになりながら彼女なりに答える】
【このまま少女の横をすり抜けてもいいものかなやみながら】
144 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/21(月) 23:53:59.39 ID:8K8XuhuK0
>>143
えへへ...わたし、踊り好きなの
【上手と言われて照れているのか】
【少し顔を伏せて少女はニコニコ笑った】
とってもとっても楽しいの────そうだ! おねーさんも踊らない?
さっきまでわたしと踊ってくれた人いたけど疲れちゃったみたいで休んでるの...
【そう言ってテクテクと近づいてくる】
【その顔は少し寂しそうで────。】
【グイッと、そのまま抱きしめられたりでもしたら逃げられないほど近づいて】
おねーさん綺麗だし、きっとパーティーで踊ってくれる素敵な相手もいるかもだけど...
わたしも練習して踊りたいなーって...ダメ?
【その首をかしげる仕草はすごく可愛らしい】
【さっき一人で踊る姿は十分に上手だと思うが────。】
【ただこんな真夜中に「一緒に踊ろう」なんて誘いは怪しいとも思えるわけで】
145 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/22(火) 00:10:41.63 ID:TjdfVF3Q0
>>144
そうなんですか…
【さっきまで、とは舞踏会でもやっているのだろうか】
でも私踊りは…
【少女の寂しそうな顔に、なんだか申し訳ない気分になってくる】
【が、グッと近づいてきた少女にどぎまぎし】
ダメというか…
【なんだか仕草はかわいらしく見えるが、こんな時間に舞踏会なんてやっているだろうか】
【やっていなくてもこんな時間に踊りの誘いとはー】
あ、そうだ ご両親は?
姿が見えないと心配するよ?
【心配してのものだが、言っていて少女への違和感がますます強くなる】
146 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/22(火) 00:26:33.95 ID:YOyyk5i+0
>>145
いませんよ?
お父さんもお母さんもいませんよ?
【遮った。会話を止めるように】
【一転して真顔で、まるで嫌悪感に見えるような顔で】
【この子は様子がおかしい】
【直感でそう感じるかもしれない】
【再びニコっと笑って】
わたし、踊るの大好きなんです
歌って踊ったらすごく気持ちいいんですよ
【出会った時から何処か感じる違和感】
【会話が成り立つようで成り立たない不快感】
【少女はクルクルっとその場で回って】
...でも、みんなすぐ逃げちゃうんです
疲れた疲れたって...だから────。
【そう言って、近くのゴミ箱を指差した】
【ずっと影でよく見えなかった】
【だが目を凝らせばよく見える】
────踊らない脚なんて、いらないでしょ?
【ゴミ箱から人の骨格ではありえない向きで詰められた血だらけ人の手足が覗いていた】
おねーさんも、踊らないの?
【少女はスカートをたくし上げた】
【そこには太ももに巻かれたホルダー、そこに引っ掛けてある大ぶりのナイフが】
【真新しい血で染まったナイフが見えた】
147 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/22(火) 00:48:27.49 ID:TjdfVF3Q0
>>146
そ、そうなんだ
ごめんなさい…
【少女の表情にぞっとする】
【くるくるかわる表情だけなら愛らしいかもしれない】
【だが、拭えない違和感】
【少女が指差したゴミ箱ではっきりした】
【最初は人の―それだとは】
っうっ!!
【悲鳴を思わず両手で抑え込む】
【最も声を上げていたところで誰も来はしなかっただろうが】
こんな―酷い…
【スカートの下のナイフに思わず後ずさりし】
【どうするべきか】
【逃げても追いつかれるだろう】
【助けは来ないだろう】
【ならばー】
【背中から長杖を取り出す】
なんで、こんな、惨い事を
【言葉が通じないのは分かっていた】
【が、問わずにはいられなかった】
148 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/22(火) 01:04:15.11 ID:YOyyk5i+0
>>147
んー?
なんでって、踊ってくれないんだもん。だったらそんな脚いらないでしょ?
【そう言って、ゴミ箱に近付いていった】
【そのゴミ箱から"一本"体の部位を引い抜いて】
【太もものナイフを一本握りしめて】
【その部位に突き立てた】
えっと...んっと...うん!
ほら!綺麗に書けた! どう上手?
【そこにはナイフで刻んだ「Jill」という名前】
【新聞などで見た事があるかもしれない】
【最近巷で起きる連続猟奇殺人事件】
【被害者には「Jill」と名前と思われる文字が刻まれていること】
【「紅い蜃気楼」と呼ばれる殺人鬼だ】
わたしね、これしかできないの
こうやってズバッと切ることしかできないんだ
【名前を刻んだ部位を近くに放り投げて、まだゴミ箱を漁り出す】
【生々しい液体音がここからでも聞こえる】
【まるでおもちゃを探す子供のように】
あ、おじさん起きてるの?
じゃあおやすみ。またねー
【そう言って、ゴミ箱の中の何かにナイフを突き立てた】
【今ならゴミ箱に気を取られてるか────?】
149 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/22(火) 01:23:41.16 ID:TjdfVF3Q0
>>148
そんな―
【言いかけてやめる】
【そんな理屈を聞いたことがあるからだ】
【言葉など届かない】
何をやって…
【少女が刻んだ文字】
【新聞で読んだことがある】
紅い蜃気楼…!
【気をつけようと言ってはいたがまさか自分の身に降りかかるとは】
【生々しい音に足が震える】
【ナイフを突き立てた事はまだ生きて―】
【頭が真っ白になる】
【長杖を感情に任せて振りかざす】
【隙があるとはいえ単純な動作だ】
150 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(神奈川県)
[sage]:2015/12/22(火) 07:25:12.94 ID:YOyyk5i+0
>>149
ふふっ
ダメだよ...おねーさん
【自分の背後で振り上げられた杖にはまるで気づいていたかのように】
【脚を軸にくるりと、回るように】
【踊りのワンシーンかと錯覚する】
今日はいっぱいヤッちゃった
おねーさんも切ってみたいけど、また今度ね
【そう言って、杖を振り下ろしたであろうその体に優しく抱きしめるように手を伸ばす】
【抵抗できなければ、実際に抱きしめられるだろう】
おねーさんがこれ以上何かしてきたら、切らなきゃいけなくなっちゃう
わたしも切りたいけど決まり守らなきゃ...だから、今日は一緒に我慢しよう? おねーさん
【特に強力な殺人鬼、異常者というのはどれも似たような共通点がある】
【自身への制約、美学と言っていいだろう】
【これだけは守るというもの】
【彼女の場合、それは人数のようだ】
【1日に手をかけていい人数】
どうするの? おねーさん
【耳元で、優しく囁かれる】
151 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/22(火) 12:28:29.73 ID:TjdfVF3Q0
>>150
ッ…!1
【空振り】
【地面に当たった箇所から手が痺れる】
【抱きしめてきた手にされるがままになる】
【逃げるのが正解だった】
【それができなかったのはわずかでも生きていると信じたかったから】
【このまま殺される―】
【だが少女はそうしなかった】
【決まり】
【確かに『【彼』にもそんな節があった】
【耳元で囁かれ、背中がぞわり、とする】
…わかりました
我慢しましょう、お互い
【長杖をしまう】
【人数が制約なら今の自分は犠牲の上にあるといっていい】
【だから】
今度は私と一緒に踊りましょう?
下手だけどいくらでも付き合いますから
…他の人と踊ったら嫉妬しちゃうかも
【頭を優しく撫でようとする】
【自分だけを狙えと】
【少女に通じるかはわからないが】
152 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2015/12/22(火) 17:29:41.23 ID:j4qyeXK2O
>>151
えへへ...
【撫でてもらうと恥ずかしそうに笑った】
【こうしていれば普通に可愛い女の子だ】
【大振りのナイフと僅かな血の匂い以外は】
えー、おねーさん以外と踊ったらダメ?
【少々不機嫌な顔】
【彼女の殺害行使のラインがどの程度か分からない】
【もし彼女が短気な性格ならきっとここでナイフを使ったかもしれない】
【だが、運が良かった】
ん.........わかった
ちょっとだけなら我慢する
...ちょっとだからね
【そう、少々納得いかない顔だが】
【それでも了承してくれたようだ】
....そうだ! 名前教えて!
わたしの名前以外書けないけど覚える!
わたしね、ジルっていうの!
ジル・ブラッドリー!
【と言ってさっき名前を刻んだ部位を拾って見せた】
153 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2015/12/22(火) 18:19:00.85 ID:8cLYM5TUO
>>152
【漂ってくる血のにおいに嫌悪感を覚える】
【可愛らしいが確かに彼女が殺人鬼だという匂いだ】
ん…ありがとう
我慢させてごめんね?
【昔から余計なことを言って、『彼』を怒らせてしまうことがあったが、少女が素直な部類で助けられた】
【ナイフを見ながらそう思う】
えっと…
【字がかけないと無邪気にみせてくる姿はまるで子供のようだ】
【見せつけてくるもの以外は】
【流石に粗末に扱うなとは言えない】
…ジルちゃんね
おねーさんはベニ=シガラキって言うの
【吐き気を抑えながら言う】
154 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2015/12/22(火) 19:22:15.68 ID:+vd3zK1QO
>>153
【そう言って去っていく】
【最後までゴミ箱の中を気にしながら】
【自分がいかに無力か】
【思い知らされた日だった】
【彼女とはまた出会わなければならない】
【それがいつかは、まだわからないがそう遠くはないはずだ】
/お付きあいありがとうございました
155 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2015/12/22(火) 21:46:20.85 ID:hjN4LNF1O
【夜は明け、雑踏にはいつもの賑わいが戻っていた】
【いつもと同じ様な黒い服】
【違うのは白百合の花束を持っていることだった】
【昨夜のあの場所へと足を向ける】
【憲兵が現場に入れないようにしているが、簡素な献花台が設けられていた】
【白百合を捧げ】
【手を合わせる】
【長い時間だったー】
156 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/22(火) 23:30:41.32 ID:wrvhGcAWo
【街中がクリスマスムードに包まれる中】
【天使は街中をキョロキョロしながら歩き回っていた】
「なんか、みんな浮かれてるわね・・・。
立て続けに殺人事件とか起きてることなんて気にしないのかしら?」
【そういえば最近凄惨な連続殺人事件の報が跡を絶たない】
【新聞でも連日報じられているのに、なんとなく人々は浮かれている】
【天使はそう感じており】
「はあ、そろそろ歩き疲れたわね。
どこか休憩でもできるところはないかしら。」
【喫茶店にでも行って一息つきたいのだろうが】
【なんせ天界でしか生活したことなかった天使】
【外界の喫茶店がどのようなものかなんて全く知らないのである】
【天使は全身を騎士鎧に包まれ、右腕は諸々剥き出しの砲身】
【人間離れした風貌に、すれ違う人々は好奇の目を向けているが】
【誰か街の地理について教えてくれる人でもいないのだろうか】
157 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/22(火) 23:57:01.37 ID:M0s5wDm00
>>156
「うむうむ、どれもこれも初めて見るものばかりだな。
こういうものが見れるというのも中々貴重な体験というものなのかね」
そんな天使が歩いている中、ここにも一際目立つ者がいた。
和服という恐らくここでは珍しいであろうその服装、見た目は幼いのに何処か凄みのようなものを感じるその雰囲気、そして何よりも目立つのが額にあるその2つの"角"だった。
「そういえば最近殺人鬼が居るのだったか?えぇと確か…なんとかの蜃気楼…だったかのう?」
そんな誰にでもない独り言を虚へ投げかけながら童女は歩いていく───と、そんな童女の目にあるものが映った。
全身を鎧に身を包み、右腕には砲身を埋め込んでいるのだろうか。とにかくそんな奇怪なモノが目に入った。
とにかく首を突っ込みたがるこの童女としてはこれは話しかける他はない。
その全身鎧の相手の元へと歩いていくと、口元に悪戯な笑みを浮かべながら話しかけた。
「はてそこの騎士さん、何かお困りかのう?」
158 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/23(水) 00:03:23.91 ID:SLCdVCWUo
>>157
【キョロキョロと辺りを見渡しながら歩いていると】
【話しかけてくる童子の姿を捉え】
「ココらへんに喫茶店とかないかなー、って探してるんだけど。
知らないかしら・・・?」
【だが、よくよく見ればただの童子ではない】
【頭に生える二本の角が天使の目に入った】
【頭上に角が生えている種族といえば鬼くらいか】
「案内できるのなら案内してほしいのだけど。」
【相手からは兜の中は見れないだろうが天使は結構喫茶店に行きたがっているようだ】
【まあ案内を任されたならどこに連れて行っても文句はいわないだろう】
【どこに連れて行くかは童子に任されるわけで】
159 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/23(水) 00:24:32.34 ID:bJjsK7KR0
「む、そっち系のことであったか……」
天使の話を聞けば顔を顰める童女。どうしてかといえば彼女がここに来たのはつい最近のことであまり道のことは分からないのだ。
そのためどうしたものかと暫し思案し、まぁどうにかなるかと適当に案内することにした。
「ふむ、ならばこっちだ」
そう言って道を歩き出す童女。だが宛は何も無いのでとにかく歩いているだけ。
歩いておけば何処か見つかるだろうという考えらしい。最初からこんなで大丈夫なのかと思うが、わからないのだから仕方が無い。
「うーん、こっちら辺にあるかのぉ」
とそんなことを呟きながら歩いていくのだった。
160 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/23(水) 00:37:14.83 ID:SLCdVCWUo
>>159
「うーん、そんな感じで大丈夫なの・・・。」
【なんとなく童子の案内に不安を覚える】
【どうやら童子もこの街には慣れていないようで】
「ねえ、あなたって何か能力とかって持ってるの?」
【童子の案内の間、頭に生えた角から疑問に思ったことをぶつける】
【人間でもないのなら、もしかしたらこの鬼は自分と同じ身かもしれない】
【そんなことを思って】
【ところで、この二人、どんどん町外れへと向かっているようで】
【人気がなくなりつつある】
161 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/23(水) 00:50:02.49 ID:bJjsK7KR0
>>160
「まぁ大丈夫だろう、どうにかなるさ」
そんな大丈夫じゃない台詞を言いながら尚も歩を進めていく。
と、ふと鎧騎士からとある質問を投げかけられた。
「能力があるかどうか」
今までこの童女はそんな質問をされたことは無かった。力を持っているのは当たり前だったしだからこそ自分は恐れられた。だがそれは国にいた頃の話で今は違う。
なのでどのように言ったものかと少し考え口を開いた。
「さぁ?一体どっちかのぉ?
そちらは儂がその能力とやらを持っているように見えるのか?」
結局はそう言って話すことはしなかった。単に話すのが面倒だというのもあるし、自分の力は説明が難しい、いや面倒くさい。
その手間を考えると童女は結局話すのをやめたのだった。
「ん?そういえば周りから人がどんどん少なくなっておるなぁ…いやはや喫茶店はどこかのぉ」
こんな状況でも未だこんな暢気なことを言うのであった。
162 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/23(水) 00:56:48.35 ID:SLCdVCWUo
>>161
「明らかに大丈夫じゃなさそうなんだけど・・・。」
【どんどん喫茶店のありそうな場所からは離れていく】
【はたして本当に大丈夫なのか】
「ええ、私は持ってるように見えただけなのだけれど。
まあ、いいわ。」
【おそらく説明したがらない理由があるのだろう】
【それなら深く首を突っ込む訳もあるまい】
「喫茶店なんか無さそうな雰囲気ね。
はあ、久々に"ストレス発散"でもしたかったんだけどなぁ・・・。」
【ただ単にストレス発散がしたいだけのようだ】
【それだけなら喫茶店に行く以外にも方法はいくらでもありそうな】
【ただ、喫茶店にいきたいのであれば戻るほうがいい気がしないでもない】
163 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/23(水) 01:13:30.29 ID:bJjsK7KR0
>>162
「なぁに、その時はまぁその時だ。
死ぬことは無いだろう、お主も"人間"ではないのだろうしな」
──どうやら童女の方は相手の鎧騎士が人間ではないということは分かっていたようだ。
だがまだ天使という詳しいところまでは分からず、あくまで人間では無いということだけ。人外同士は惹かれ合うということだろうか。
「…ほほぉ、ストレス発散とな、それならば早く言ってくれれば良いものを。
それならば力になれそうだ」
その言葉を聞いた途端、童女の口角が上がり、顔に笑みが浮かぶ──だがその笑みは酷く邪悪なもので、その童女の見た目には酷く合わないものだった。
まるで獲物を見つけた猫のように、あるいは蛇のようにその眼光が鋭くなる。
「ほら、ここに格好の発散相手がいるではないか、儂も最近力比べに飢えていたところだ。
なぁに、お主が言うなら殺しは無しでも良いぞ?」
愉しそうに語る童女──いや、それは童女などという生易しいものではなく、まさしく"鬼"そのものだった。
164 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/23(水) 01:18:24.75 ID:SLCdVCWUo
>>163
「ふふ、よくわかったわね。
私も人間じゃないのよ?」
【まさに童子の言うとおりで】
【この鎧騎士は人間でなくまさしく天使なのだ】
【どうやら気づかれては居ないようだが】
「えらい悪そうな笑顔をしてるわね・・・。
いいわ、殺しはなし、ただ、どちらかがギブアップするまでやりましょ。」
【眼前にいる鬼へむけ、了解の言葉を返す】
【殺しはナシの模擬戦をするようだ】
【右腕の砲身がガキリと音を立てる】
【天使も結構楽しみにしているようだが】
165 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/23(水) 01:31:44.13 ID:bJjsK7KR0
>>164
「あぁそれで良いぞ、殺しが無しというのは気が抜けるが……
まぁなに些細なことだ、やりあえるのなら何でも良い」
久々の戦い、しかも人外とだ。ここしばらく戦闘を行っていなかったせいか今は酷く気が昂る。
外での初の実戦、一体自分の実力がどれくらい通じるのか、楽しみで仕方が無い。
あの鎧騎士の砲身が音を立てる。向こうもやる気でいるようだ。
どうやら相手も自分と同じタイプらしい。バトルマニアのバーサーカー、闘いに飢える獅子。
「先行はそちらからで良いぞ、儂から言い出したことだからのう」
166 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/23(水) 01:42:19.93 ID:SLCdVCWUo
>>165
「本当にこっちが先攻でいいのね?
だいぶ時間食うわよ?」
【この前の魔王戦の時は先制を譲ってしまったが】
【今度はこちらが先に攻撃できる、というわけで】
「それじゃ、いかせてもらうよ・・・?」
「Energy Input-エネルギー充填-」
【砲身がまるでその時を待っていたかのように唸りだす】
【モータが回る重低音が辺りに響き】
【砲身は熱を持ち、微妙に黄色がかる】
「Oparative Procedure Deployment-術式展開-」
【砲の先端の遮蔽安全装置から漏れでている光は黄色から青白い色へと変化し】
【モータの唸り声は高くなる】
「Safety Device Unlock-安全装置解除-」
【砲先端の遮蔽安全装置が砲内部へと格納され】
【青白い相当な光度を持った光が直接童子に当てられる】
【直視は危険だ】
「Fire-発射-!!」
【砲から勢い良く青白いエネルギー塊が放物線を描き飛び出す】
【大きさは野球ボール程度だが、それは童子の近くで分裂し、ピンポン球程度のエネルギー塊が童子へ降り注ぐ】
【さて、単純な軌道だが、これを避けられるか】
【撃ち終えたのち、天使の肩ハッチが開き放熱が施される】
【ファンのギュイーンという重低音も耳につくだろうか】
//長文となります、申し訳ない・・・
167 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage saga]:2015/12/23(水) 20:02:31.28 ID:X1/y06Vp0
【人間の暮らす都から遠く離れたところ――――】
【ここは太古から存在するジャングル。昼間でも陽光が挿さない樹海では、常に鳥や獣の声が飛び交い、様々な気配が満ちている】
【ふと天の日に雲が差す――――次の瞬間、大地を揺るがす衝撃が走り。樹上の巣から鳥の群れが一斉に飛び立った】
【殆ど泥濘の如き草の繁った柔かな地面、その中心には大の字に倒臥した人間が独り。周囲にはゆうに幼児の背丈程も深い巨大な凹みが】
【女であろう、顔は長い黒髪で隠れ、身体を包むコートは所々破れている。一際目立つのは、左手に握られた身の丈以上もある巨大な剣】
【それはまさしく天から降ってきたばかりの風体ながら、不思議な事に厚く覆われた樹海の天井には針ほどの穴も開いておらず】
ぅ、ぐっ――――ッ、
【やがて女が身を起こす。コートから伸びた手足には切り傷や火傷が幾つか、その真新しさを表す様に漂う焦げた臭い】
【ふらつく頭を左右に回して何かを求めるように右手を伸ばし、不意に起こる咳き込みの中、洩れるのは呻きに似た弱々しい呟き】
おい、ダグ……、
――――っあ……?
【誰かを呼ぶ声はそこでふと途切れる】
【瞼に掛かった髪と生乾きの血を拭いながら、徐々に焦点が合ってきた眼差し。そこに光が戻ると、両目は大きく見開かれる】
【眼前に広がるのは鬱蒼と茂る密林。戸惑いから放心する事数秒、女は自分の置かれた状況に朧げながら気付いたようで】
はぁーっ……、一体何が起こりやがった……
【肺の中の空気を丸ごと絞り出す様な溜息。コートの胸ポケットをまさぐって紐で吊るされた煙草を引っ張り出す】
【刻んだ葉が詰まった巻き煙草を口に加え、反対の先端に指を当て暫く待つ。すると不意にそこから煙が――――】
――――ぁん?
【上がる筈もなく。当然、煙草は燃えることなくぽとりと地面へ。それを訝しげに見つめる女】
【まるで、今ので火が点かない方がおかしいと言いたげに】
ちっ、本当にどうなってやがる……
【文句混じりに懐を漁って取り出したのは、古びた火打石。長く使われていなかったであろう石片を危なっかしくかちかちと鳴らす】
【僅かに残った導火縄へ火を灯し、拾い上げた煙草に火をつけて漸く一息。改めて密林の空を見上げると、雨上がりの湿った大気に紫の煙がゆらゆらと立ち上った】
168 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/24(木) 21:44:49.40 ID:r3PrYNWB0
>>166
理解出来ない言葉の羅列。それが並べられるのに続いてあの砲身えとエネルギーが集まっていくのが肌で分かる。
モータの唸り声はまるで獣が唸るかのように辺りに響き、砲身と集まる光は太陽を夢想させる。
確かにこんなものが人体で扱える筈がない。下手をすれば自分がこの光に飲まれ蒸発しかねない程なのだ、これを扱えるのだとすれば相当な上位種か、天使かだ。
だがどのような者も流石に天使が地上に居るなど誰も思わないだろうが。
そして砲身から放たれたのはおよそ拳1個分くらいの光球、それが放物線を描きこちらへと飛来する。
"避けられる"
しかしその考えは呆気なく霧散することになる。
それがすぐ近くまで来たその瞬間、光球は分裂し、無数の光球となり降り注いだ。
「──!?ほぅ、これは中々ッ!!」
見たところそこまであの光球に威力があるとは思えない。ならば目の前に壁を作れば防げるはず。
だがその壁はどこから調達するのか。
「ぐぉらぁああああッッッ!!」
その壁はすぐ近く、本当に近くにあった。
猛々しく辺りに響き渡る轟音とも呼ぶべき雄叫び。それと共に地面へと指を突き立てる。
ミシミシと地面にヒビが入り、指が更に地面に食い込んでいく。そして遂に手首ほどまで地面に埋まったその時、地面がまるごと抉り取られ、光球と童女の間に厚い地面の壁を作り出した。
無数の光球は生み出された壁にあえなく阻まれ、辺りに土煙が舞う。それに飲まれ童女の姿は見えなくなってしまう。
刹那、土煙を掻き分けるように何か物体が飛び出した。しかしそれは鎧騎士に直撃することはなく横を通り背後の木の幹に当たり、幹をへし折り木が倒れた。
これを見ればその威力は一目瞭然だろう。
飛来した物体の正体は"石"。地面を抉り取りそれをそのまま投げつけたようだ。だがしかし土煙の中からだったので狙いが逸れ、命中しなかった。
未だ土煙は晴れない、そしてまた土煙から飛び出す石礫。数は三個、今度はしっかりと鎧騎士の元へと目掛けて飛んでいった。
//遅れました……
169 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/24(木) 22:34:48.16 ID:Wf7rdw0Eo
>>168
【砲身より放たれたエネルギー塊は分裂し童子へと襲いかかるが】
【土煙が童子のあたりを包み、果たして命中したかどうか】
【定かではないのだが、最後に見えたのは土の壁、だったか】
「命中・・・ッ!?」
【天使は命中したと先程まで思っていた】
【だがそれは完全なる見当違いといったところで】
【石礫が横を掠め、背後の樹木へと衝突、音を立ててへし折れた】
【命中はしたのだ、ただ、童子にではなく、土壁へと】
「ったく、こっちは小回りが効かないっての!」
【石礫が3つ、こちらへ向け飛来する】
【確実にこちらへと向かいつつある、向かいうつ、とか言った対処はできない】
【砲は冷却中、今使えば何が起こるかわかったものじゃない】
「避けるしかないって・・・」
【右方へとステップで回避】
【ピョンピョンと、軽快にステップし2つは確実に回避】
【だがもう1つは避け切れそうもないが】
「・・・、折れることはないかな!」
【石礫へ、砲身をバットをスイングするようにぶち当てる】
【その熱と勢いを持って、石礫を砕く、とまでは行かないが割る】
【砲身にはキズがあまりついていないようで】
「ふふっ、すごいね、あの攻撃を受けきるなんて・・・」
【土煙も晴れた頃だ】
【土の壁の中におそらく童子はいるのだろう】
【土の壁を創りだしたのは果たして能力か、はたまた怪力か】
170 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/24(木) 23:11:47.62 ID:r3PrYNWB0
>>169
「やはり致命傷には至らんか、まぁ狙いを完璧につけられなかったのだから当たり前か」
土煙が晴れ、童子のシルエットが段々と浮かび上がってくる。だがそのシルエットは何かを持っているように見えた。
土煙が完全に晴れ、現れたのは童子と、その手に握られている童子の身長では不釣り合いな金棒。それをまるで木の枝を持つように童子は持っていた。
見た目だけでもかなりの重量だと予想できるその金棒と童子は、身長や大きさでは不釣り合いだとしても、何故か妙にその絵はハマっているようにも見える。
「そう褒めるものでもないさ、ただ地面をひっくり返して防いだだけのこと。
お主こそ、まさかその砲身であれを受け止めようと思うとはな」
一歩、二歩と童子は歩みを進めていく。顔には歓びが感じられるような歪な嗤いが浮かんでいた。
弱っている様子はない、むしろ相手の実力が知れて更に興奮しているように見えた。
「お主のそれ、強力な攻撃は時間が必要なようだな、それに先ほど何故砲を使わなかった?──いや、使えなかったのかな?」
砲の威力、それに砲身の冷却のことまで理解したらしい童子のこれからの戦い方は決まっている。
「接近戦」これしかない。現在の童子の最も得意な戦術であり、今の相手にとっては最も苦手な戦術だろう。
あの一撃が再び来れば厄介だ。撃たれる前に距離を詰めなければならない。
途端走り出すと、童子はそのまま金棒を横へ薙ぎ砲身ごと骨すらも砕き折ろうとしてくるだろう。だが童子の動きは至極単純。
速さを重視するがために直線的な走りとなっている。そのため動きの予測はしやすく、合わせれば攻撃を浴びせることも難しくはないだろうが。
171 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(長屋)
[sage]:2015/12/25(金) 00:25:53.94 ID:+bAB7KuNO
【夜も深まった頃】
【同居人は寝静まった頃だろう】
【そうでなくともドアの前にいることには気づかないだろう、多分】
【部屋に入るのははばかられて】
【ドアノブに赤い袋をかける】
【中身は全頁羊皮紙でできたこの国の歴史書だ】
【歴史が比較的客観的に書かれ、自分も読んでみたが文章は淡々としているのに分かりやすくそれでいて面白い】
【一日悩んだが、彼の喜びそうなものにした】
【本当に喜んでくれるかはさておき】
メリークリスマス、アレンくん
【さて、名残惜しいが行かねばなるまい】
【そっと、玄関を開ける】
【間の抜けたことにいつどこで会うか取りつけ忘れた紅い人形と再演する為に】
【黒い影が夜を行く】
172 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/25(金) 00:32:34.32 ID:BkQPOvOno
>>170
「ふふ、鬼に金棒ってまさにこのことね?」
【童子はなぜか金棒を持ちそこに立っていた】
【今まで金棒は無かったのに、なんていう驚きを素直に見せ】
【また童子と対峙する】
「この砲身、意外と頑丈なのよ。」
【この砲身、自分でもよくわからないのだが】
【特殊な金属で作られている、とかいうのは聞いたことがある】
【めんどくさいので鋼鉄、で省略してしまうのだが】
「っ!?よくそこに気づいたわね・・・・。」
【そう、冷却中は基本的には使用できない】
【砲身は耐えるだろう、だが本体が高熱でやられる】
【そんなことになると元も子もないのだ】
「ったく、面倒くさい接近戦を・・・!」
【接近戦、最も苦手とする戦術】
【ゼロ距離砲撃は魅力的だが、デメリットのほうがでかい】
【とか言う間にも、童子はこちらへと迫り来る】
「っぐぅーっ!!」
【砲身を盾に使う】
【金棒と砲身がぶつかる高い金属音】
【無論、接近戦に慣れていない天使は吹き飛ばされ】
【そのまま地面に背中から落ちた】
「ちょっと、強すぎじゃないの・・・?」
【再び砲を構える、狙いは童子へと向けられ】
「Energy Input-エネルギー充填-」
【再び冷却された砲へとエネルギーが込められる】
【獣の吠えるような重低音がひびき】
「Oparative Procedure Deployment-術式展開-」
【今度は青白い光でなく、オレンジ色の光】
【エネルギーの温度はそれほど高くないが】
「Fire-発射-!!」
【撃ちだされた弾はまるで散弾銃の弾丸のように】
【ただ童子へとゆっくり進む、速度はだいたい銃弾の半分くらいか】
【当たってもやけどする程度だが、今度は数が多すぎる】
【さて童子はどうするか】
173 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/25(金) 16:04:19.83 ID:B4/ahAfpo
パードレ地方、城壁都市テュガテール。
ギルドの統治する街には自由。そして、その裏返しとして一定の無秩序。
ミテラ海の潮風に吹かれ訪れた船からは雑多な種族が降り、煉瓦造りの都市にモザイクの活気を与えていた。
──その、商業街の一角。
「──だー、かー、らー、いいか、もう一回この通りに訳せよ? 後払いは受け付けない。
証書あってもダメ。半額だけでも前金で払ってくれ。それが嫌なら他を当たるか自分の身体を鍛えろ。……しつこいな、タコ野郎。」
顔立ちが似た、若い黒髪の男女。兄妹だろう。揃って、軽装鎧の上から外套、それに武器。
男の方は細身の剣、女の方はそれより長く太い、身の丈ほどの大剣を背に負っていた。──傭兵だろうか。
彼らは、魚人の様な種族の商人と、交渉をしてるようだった。
通訳を介した交渉は上手く行っていないらしく──最終的には、青年の方がジェスチャーで打ち切る。
ふしゅー、と蒸気を出して怒る商人。通訳を殴り、腰の護身刀を抜いて青年に迫るが──
「……なぁ、本当に通訳してたと思うか。ここまで聞き分けないの中々居ないぞ。」
『……。多分、通じてたよ。──タコ野郎、って所まで。』
言葉とともに、青年の右拳が顔面に入る。魚人は吹き飛び、通りに置いてあった樽の中へ。
それを後目に軽く手を挙げて、青年の後に着いて行く少女。周囲の者は慣れっこなのか、一瞥だけして通りすぎる。
彼らは街角の酒場前に出たテーブル席に座ると、二人してため息を吐いた。──今日の商談は、上手くいかない。
174 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/25(金) 18:41:40.43 ID:UvasJg5W0
>>172
「なぁに簡単なことよ。少し考えれば気付くこと
しかしその硬さまでは見抜けなかったな、素材に金剛石でも使っているのか?」
天使を吹き飛ばし金棒を方に担ぎ直し答える童子。
あの一撃、普通ならば鉄さえも砕くそれを受けながらあの砲身は傷一つついていない。まさかあんなに硬いとは思わなかった童子は、あれをへし折れなかったことに少し不満気。
「まぁ今の状態の時は儂の力は怪力に値するな。
こういう単純な力は正に儂ぴったりだ」
彼女のことを知るものならば何を言うかと思うだろう。性格は捻じ曲がっていて、しかも戦闘狂というあまりに厄介。
再びこちらへ砲を構える天使。この距離では間に合わないと思った童子は先ほどのように地面を剥ぎ身を守ろうとする──があまりに数が多すぎた。
地面を剥ぐのは止め、童子は別の防御手段へと変更する──と言ってもそれは攻撃も兼ねている。
それがどんなものかといえば────
「ウオラァアアアアッッッ!!」
童子は雄叫びを上げ地面をを拳で思い切り殴りつけた。
童子の力で殴りつければ地面が割るのは必須。そしてその衝撃で破壊された地面の破片が周囲へと飛び散っていく。質量はそれぞれかなりあり、石というより岩だ。
それで何個かの光球は防げたものもやはり完全には防げず光球が雨あられと童子へと。
着ていた着物はところどころが破け、そこから覗く肌には火傷が見える。
だが飛び散った岩達は天使の元へも襲いかかる。
数はそれほどでもないが何分質量が大きい。これを天使はどう対処するのか。
175 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/25(金) 20:38:04.18 ID:BkQPOvOno
>>174
「私にもわからないのよね、この砲塔が何で出来てるか。」
【金属学、なんてものにこの天使は全く首を突っ込んだことがなく】
【知らぬ間に装着されていた、とでも言うべきか】
「あのねぇ・・・、あなたが単純なんて思えないんだけど。」
【性格はネジ曲がっている】
【しかも戦闘狂なんてきた、結構厄介だ】
【先ほどと同じく、土の壁を展開する童子】
【ところが、今度は突如として地響きが起き】
「っとと、こんどは何!?」
【今度は岩石の飛来だ】
【先ほどの石礫とは、数は少ないが一つ一つが大きい】
【おそらく防御すれば、岩の下敷きにされて終わり、という感じであろうて】
「ったく、今度はやけにデカイわねぇっ!?」
【今度も軽快に岩を避けていく】
【が、それぞれ速度が違う故、対応が難しい】
【1つの岩が騎士鎧の腹部に直撃し、岩と共に天使は吹き飛ばされる】
「けほっ、けほっ・・・、なかなか痛いじゃない。」
【どうやら多少の打ち身をしてしまったようで】
【童子を睨みつける】
【砲の冷却装置が壊されなかっただけマシ、と考え】
【再び童子へと砲を構える】
176 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/25(金) 23:11:27.18 ID:b1exPfr90
>>173
【商業街】
【黒い二の腕まであるケープワンピースに長手袋に黒いタイツ、ほとんど露出のない女が対のブレスレットを揺らしながらきょろきょろと歩いている】
【明らかに場慣れしていないのか時折ぶつかりそうになりながら】
【酒場前で一旦足を止めるが、入りづらいのか店のまえを行ったり来たりとしながら】
【通り過ぎる人の顔を見つめている】
【どうやら人をさがしているようだ】
177 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/25(金) 23:23:59.42 ID:B4/ahAfpo
>>176
『……テオ。』
人探しをする彼女に先に気づいたのは、少女の方だった。
じろり、と眼を向け、しかし無表情。その顔を見て、青年の方が気づく。
どうせ暇だ。──それに、こんな所で人の顔をジロジロ見ていれば、何をされるか分からない。
「お嬢さん、そんな所で突っ立ってると邪魔だよ。
それに中は満席さ。──ほら、席ならこっちこっち。」
ひょいひょい、と青年が、軽薄な笑顔とともに手招きする。
彼らが向い合って座るテーブルには、まだ二席ほど空きがあった。
178 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/25(金) 23:35:23.98 ID:b1exPfr90
>>177
あ…
【声をかけられたことに驚きながら】
【確かに往来の邪魔になるだろう】
【それに人顔をじろじろみて】
【そんなに余裕がなかったのか、今の自分は】
そうですね、配慮がたりませんでした
【素直に誘いに預かることにする】
すみません…お邪魔して
【どうやら二人をカップルだとおもってるようだ】
179 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/25(金) 23:47:24.18 ID:B4/ahAfpo
>>178
『兄妹。』
「…・・いやそうだけどさ。」
と、だけ素早く返した妹の眼は、物凄く嫌そうな色を抱いていた。
正しい、しかし何となく兄は納得がいかないのだが──気を取り直して、女性に話を向ける。
「まぁ、そういう訳で邪魔でも何でもないよ。
こっちとしては、こんな肥溜めで金払わず、綺麗なお姉さんと同席できるのは中々──」
『……人探し?』
「……あぁ、うん。さっきからこの人、顔ジロジロ見てたからね。
でもさぁ、イスナ。もう少し世間話ぐらいしても、バチは当たらないと思うんだけどさぁ。」
と、問いかける。
寄って来たウェイターに、青年がドリンクを3つ頼んだ。
180 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 00:06:35.66 ID:xyMKqN7i0
>>179
そうなんですか?いわれてみればどこか似てますね
お二人とも
【仲がいいのだろう、素直に羨ましく思える】
【会話は夫婦漫才のようだが】
…そうです、人を捜していて…
―なるべく早く見つけてあげないと
【無意識に唇をぎゅと噛みしめる】
あ、会計は私が持ちます
ご厚意に甘えっぱなしではいけませんし
【財布を取り出し】
181 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/26(土) 00:20:57.73 ID:KtnW/o7xo
>>180
「へぇ。……まぁ、人探しならテュガテールは最適だね。
味噌っかすから結構な賢人まで、種族を問わずに集まる。
その分、女性が一人で彷徨くには危ない所も多いけど、さ。」
それから、兄は軽い忠告を添える。曰く、ギルドでも通して探したほうがいい。
少なくともテュガテールでは、そちらの方が早い。その分、金はかかるが。
──そして、注文した飲み物が運ばれてきた。ジュースのような物だ。
『探してる人って、どんな人?……早く見つけて“あげないと”、って?
……あと、悪いから、私の分だけで大丈夫。』
「あ、お前は奢って貰うんだ。余りにも普通に言うからちょっと吃驚した。」
ここまでの会話から、兄は“テオ”、妹は“イスナ”と言うらしい事が分かる。
イスナの方は、表情こそ1つも変わらないが──意外と話を向けてきた。
182 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 00:41:07.09 ID:xyMKqN7i0
>>181
「確かにそうですね」
一人で、の部分に苦笑する
実際危ないところだったのだから
「…闇雲に捜すよりはいいんでしょうけどね」
けれどギルドより早く捜さなければならない
そうでなければー
イスナの質問にやや躊躇った後
「・・・背丈は私と同じくらいで銀髪に紅いドレスを着た人形みたいな子です
約束したんです、近いうちに会おうって」
それまで我慢してもらっているとは言えなかった
「テオさんにイスナさん…ですか、申し遅れました、私、ベニ=
シガラキと申します」
ちゃかりウェイターに二人分の料金を払いながら
183 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/26(土) 01:00:16.00 ID:KtnW/o7xo
>>182
ワケあり、という事は、シガラキの様子から容易に察せられた。
ギルドを通すことができなければ、自分で探すしかないだろう。
──時間だ、と呟き。テオはぐい、と一気にジュースを飲み干すと、立ち上がった。
「俺達は“傭兵”でね。人探しはちょいと、業務内容からハズレてる。
……まぁ、見かけりゃ声かけるぐらいはできるけど。
かと言って、ワケありの女性を放っておくほど、冷血でもないつもり、ではある。
──そこで、この飲み物代は、アンタからの“借り”ってことにしとこう。」
続いてイスナも、同じように飲み干し、立ち上がる。
口元を懐から出した布で拭うと、
『もし、どこかで見かけて、その時貴女が困ってたら、声を掛けて。
私達は貴女の為に、剣を振るうことが“できる”。 ……結構、役には立つよ。』
意味深な言葉だった。単に、「何かあったら手伝うよ」という程度の意味なのだろうか。
ごちそうさま、と手を振るテオに、イスナも続く。
──短いこの邂逅が産んだものは、果たして何だったのか。
//そろそろ時間なので、少し短めですがこれで失礼します!お疲れ様でした!
184 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 01:06:12.54 ID:xyMKqN7i0
//お付き合いいただきありがとうございました。お疲れ様です!
185 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 18:37:34.33 ID:IbiX6Idjo
「───つまらないわ」
街外れに設置された街灯の下、ベンチに座った少女は呟いた。
石畳に行儀良く足を揃え、無表情で真っ直ぐ前を見詰めながら、街の喧騒に飲み込まれそうな程の声で。
とてもとてもつまらなさそうなその少女は、まるで喪服のようなドレスで着飾っている。
「ンン、そうですか?ワタクシは大爆笑物だと思うのですがネェ?」
少女の隣に立っている男が言い返した、ベンチの手摺りに足を揃えて、後ろで手を組んでいる。
白い肌に映える黒い長髪の、燕尾服を着た男、そのニヤついた表情が無ければそれなりに整っていそうな顔で。
少女と同じく男も正面を見詰めている、二人の視線の先にあるのはサーカス団のキャンプだった。
騒がしいそちらの方は、練習をしているのではなく、そうではないが、とにかく忙しく騒がしい声と音が繰り返されている。
「まず団長サンが頭からパクリ、それから止めようとした猛獣使いが鞭ごと腕をパクリと、それからそれから…」
「こういうのを面白いと思う事が悪趣味でつまらないと言っているのよ、私は」
二人は一部始終をずっと見ていた、サーカスの檻から腹を空かせた猛獣が逃げ出し、団員達を食い散らかすのを。片やつまらなさそうに、片や面白そうに。
混乱が混乱を呼び、猛獣を止める猛獣使いは鞭を振るう腕を無くし、驚いた火吹き男によってテントと手伝いが焼け焦げた、空中ブランコにぶら下がっていた軽業師は猫じゃらしのように引き裂かれたし、炎に逃げ場を塞がれた道化師は泣きながら笑っている。
壊れたスピーカーから大音量で愉快なBGMが鳴る、狂った喜劇を少なくともこの二人は、観客として眺めていた。
ヒーロー
「英雄の登場はまだなのかしら、それなら少しは楽しくなりそうなのだけれど」
「ワタクシが呼んできましょうか?恐らく町外れなので迷っているのでしょう」
ごうごうと煙が夜空に登り、悲鳴が響いてもサーカス団を助け出そうとしている者の姿はまだない。
それは手を出すのが憚れる程の惨事であるからと同時に、被害がこれ程までに広がるのが急速過ぎた事も原因にある。
まるで何者かの手が加わっているかのように、事態は次々に悪化していったのだ。
まあ、だとすれば原因なんて、他に有り得ないのだけど───。
186 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 22:00:09.32 ID:xyMKqN7i0
>>185
英雄は今はいない
いるのは程遠いヒーラーだ
「なに、これ……」
煙と悲鳴に駆けつけてみれば
惨状に目を覆いたくなる
だが、考えねば、この状況をどうにかする方法を
原因はあの猛獣と火の手
何者かの作為を感じるが今は考えている時ではない
まずは猛獣
両手に魔翌力を集め、猛獣へと向ける
猛獣の周りに四角い壁が出現する
結界、取り囲むつもりだろう
取り囲めば一時的に時間は稼げるだろう、一時的には
「早く逃げてください!それと憲兵に連絡を!」
187 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/26(土) 22:22:06.78 ID:JiNJGbEG0
>>175
なんだそれは、つくづく不思議な奴だのう貴様は
【やはり人間ではないということか。しかし自分でも知らないということは彼女はもしかすれば作られた人口の生物、そう言うなればホムンクルスのようなものなのかもしれない】
【いや、この予想はちがう。どこか人間離れしているような彼女の雰囲気には、そんな作られたような感じはしない】
人を見た目で判断してはいけんぞ?案外純粋かもしれんぞ?
【天使を見つめながらニヤニヤと笑う童子。やはりどう見ても純粋には見えないだろう】
おぉおぉ、当たった当たった
こちらもちと食らったがまぁこれでおあいこだな
───さぁて、次で決めようじゃないか
【天使の睨みに対し歪な笑みで応える。次で決める、とは決着をつけるということだろうか】
【金棒を前へ翳し、構える童子。こちらへと向けられる砲身へ向き合う。真正面からやり合うつもりなのか。あの高威力な砲身へと】
【タンッ、と地面を駆り疾駆。前力を足に集中させしたそれは、かなりの速さで天使へと駆けていく】
【金棒を前に翳すことで多少の攻撃ならば受け流せる。致命傷を受けなければ童子は、このまま止まらずその金棒を思い切り天使へと振り抜くだろう】
188 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 22:37:41.80 ID:IbiX6Idjo
>>186
「お」
「ンン?」
演劇をみるかのように悲劇を眺めていた二人、呑気に話題に出した『外部からの救いの手』の到着に気付くと、小さく声を上げた。
壁を生み出し猛獣を閉じ込め、指示を叫ぶ少女を見ると、ドロシーはベンチから腰を上げ、スカートについた煤を軽く払う。
「話をしていれば来たわね、少し物足りない気もするけど、今までよりは楽しいわ」
「もっと近くで見たい、いいでしょう?ラルリラ」
「はいドロシー様!かしこマリィ!!」
小さな少女ドロシーをその手に抱え上げた男ラルリラは、そのまま臆する事なく炎に撒かれる中に飛び込むと、少女の背後に着地する。
「ンン〜…しかしワタクシが折角逃したというのに、また閉じ込められてしまいましたネェ…残念ザンネン」
「…やっぱり貴方の仕業だったのね、態とらしいと思ったわ」
二人は直接少女に話し掛けるのでもなく、危害を加えるのでもない、ただ観客紛いに近くで眺めようとするだけだ。
だが、もしそんな二人の会話が少女には聞こえるかもしれない。
189 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 22:38:33.07 ID:IbiX6Idjo
>>186
/申し訳ありません、スレから離れていて反応が遅れました。
190 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/26(土) 22:48:03.84 ID:bx3MP6qYo
>>187
「あなたが純粋なんて、一欠片も思えないのだけど・・・。」
【外見だけじゃない、言動もそうだ】
【いかにも単純じゃない、曲物のような雰囲気を感じさせ】
「ふふっ、そうと決まれば!」
【ガキン、と砲内部から金属音が放たれる】
【決着をつける、というのならこちらも本気を出さなければ】
【童子の足はかなり素早い、さてそれならばと】
「FAST CHARGE」
【低かったコイルの回転音はいきなり甲高いものとなり】
【砲身の熱を用いて効率よく、そして高速に回転していく】
【エネルギーは砲内部へと充填されていき】
「OPARATIVE PROCEDURE DEPLOYMENT」
【黄色の暖色から緑色へと、再び変化をなす】
【砲塔から響く音は甲高く、大きくなり】
「SAFETY DEVICE UNLOCK」
【安全装置が格納され、緑の強烈な光は童子に直接照射される】
「FIRE!!」
【そして、砲から一直線のレーザーが発射される】
【それは童子の腹部へと向かい、それから拡散】
【四肢を狙う4本のレーザーとなりて童子へと襲いかかる】
191 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 22:53:14.35 ID:xyMKqN7i0
>>188
突然現れた二人組に驚く
逃げて、と言いかけたがなにか様子がおかしい
逃がした、と言わなかったか
「貴方が……」
睨みつけるというよりはただ唖然と
聞こえたかどうかはわからないくらいのつぶやき
しかしどうやって
ぶんぶんと頭を振る
今はまだやるべきことがある
魔翌力を練り、右手を天上に掲げる
「お願い!」
女の呼び声に答えるように雨が降る
それは燃えている箇所のみスコールの如く降り注ぐ
すぐにでも火は消えるだろう
何もなければ
サーカスのテントにしとしとと雨が降る
//こちらこそ反応遅くて申し訳ないです…!
192 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 23:10:23.84 ID:IbiX6Idjo
>>191
「ンン〜?おやおやおやァ?」
「無視されたわね、盛大に」
「ま、当然だけれど」と続けたドロシーを地面に下ろすと、ラルリラは何処からか傘を取り出して広げ、ドロシーに手渡す。
挿すのが恥ずかしくなるような派手な柄の傘で降り注ぐ雨を防ぎつつ佇むドロシーを置いて、ラルリラは一歩少女に近寄った。
「もしもし?モシモーシ?聞いてます?聞いてました?ワタクシの今言った事聞いてたでしょう?あえて無視したんです?ちょっと?」
「人が悪いですねぇアナタ、もっとこう…『何故!?どうしてこんな事を!?』とか、『アナタのせいで罪の無いサーカス団の皆さんが!!』とかいって下さいよォ?」
それで、何を言い出すのかと思えば無視された事への愚痴と指導、見本をみせるかのように大袈裟な手振りと声真似を加えて。
それから少女に顔を寄せると、溜息を吐いているドロシーに目を向けながら小さな声で耳打ちをする。
「…ほら、ドロシー様…あそこのお方なんですけど、つまらなさそうなお顔をしているでしょう?もっと面白い事をしないと笑って下さいませんよ」
「それではもう一度やりましょう、いいですか?怒るんですよ?ワタクシからいきますね?」
「ゴホン…ンッン〜、折角ワタクシが逃したというのに捕まっちゃっちゃた───あぁ噛んでしまいました!」
まるで演技指導をするかのような言葉が紡がれる、そこに犠牲になった人々への想いなど正にも負にも無く。
殺そうとしたという意思など無い、子供が蟻の巣に水をかけるのと同じ様に、この悲劇はこの男が生み出したのだ。
193 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
2015/12/26(土) 23:22:15.14 ID:JiNJGbEG0
>>190
これしきぃぃいいいッッッッッ!!
【四本の光柱は自らの四肢を狙い迫り来る。一歩間違えれば身体の部位を失いかねない】
【だがこれだ。自分が求めていたものは。生きるか死ぬかのギリギリの戦い。これこそが戦い、これで自分はやっと生を感じる】
【瞬間手に持っていた金棒を勢いよく地面に投げ捨て、その衝撃で飛ばした瓦礫で左腕と右脚へのビームに当て、瓦礫ごと爆裂】
【だがしかしまだ残っている。もう防ぐ手段は無い。ならば避ければいいだけのこと。先ほど金棒を捨てたので身体は身軽になっている。ビームが当たる瞬間体を捻り、ギリギリでビームを避けていく】
【しかし完璧には避けきれない。身体を捻っていたせいで腹に多少当たり、肉を抉り焦げ臭いものが鼻を燻らせる】
【だが構わない。今はそれでさえも闘志に変えられる】
【地を蹴り、どんどんと距離が近づいてくる。残り10m、9m、7m────】
これで──終わりじゃあぁあああああッッ!!!
【狙うは腹部。振りかぶる拳。木霊する雄叫び】
【勝利はどちらへ微笑むか────】
194 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/26(土) 23:30:53.85 ID:bx3MP6qYo
>>193
【拡散されたレーザーは四肢を求め童子へと向かったが】
【2本は金棒を捨てた勢いで生じた瓦礫に防がれ、わずかに腹肉を焼いたのみ】
【結構な予想外の展開で】
「嘘っ、あれを避けられるなんて・・・!」
【いきなり拡散したレーザーを避けるなんて、と】
【顔にも驚きの表情が顕になる】
「ちょっと、これもう私負けじゃない・・・?」
【腹部を狙う童子の拳】
【熱を帯びた砲塔と拳が交わるがー】
【砲塔は外れ、肩部の冷却機構もろとも吹き飛ばされる】
【全くもって、結合部分は弱かったのか、元天使がいた跡には砲塔だけ】
【天使は吹き飛ばされて地面に背から落下し、たたきつけられる】
【どうやら気は確かなようだが、大きな衝撃が体を襲ったせいか、立てない】
【騎士兜は外れ、凛とした顔立ちで、碧眼が目立つ顔を晒していた】
195 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/26(土) 23:39:54.27 ID:xyMKqN7i0
>>192
一歩近づいてくる男に嫌悪感を隠しながら
喋る度、手のひらに血が滲む
まともじゃない人間はよく知っている
知っているからこそ黙って聞いて、いや無視している振りをする
男の言っている言葉は当然シガラキの中にもある
ドロシー様と呼ばれた少女を見る
主従関係にあるのだろうか
なら彼女も関与しているのだろうか、この惨状に
男はまさしく人の命なんてなんとも思っていないのだろう
だからこんなことが言える
許せない
だからこそ
拳に力を乗せる
「動けない方はいませんか?手当します!!」
ステージの方に向かおうとする
196 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/27(日) 00:10:25.91 ID:V+jRyBJ2o
>>195
「───…………………………………」
ステージに向かった少女、それを煽っていた筈のラルリラは凍り付いたように固まり、表情一つ動いていなかった。
反応を待っているかのように見えるラルリラに、溜息を吐いてドロシーが歩み寄る。
「マトモな人間の反応だわ、こんなのは無視するのが一番だものね」
「酷い!酷いですぞ!ワタクシは構われないと存在意義がゲシュタルト崩壊!」
「意味がわからないわよ」
「つまらないし、そろそろ帰ろうかしら、煤と雨で服が汚れちゃったわ、お風呂に入りたいし」
「いーえ暫しお待ちをドロシー様!まだまだワタクシにはネタはありますよ!」
「それに、ワタクシを無視したあの小娘は許せません!嫌がらせの一つでもしてやりたく!」
「勝手にしたら」というドロシーの言葉を肯定と受け取ったラルリラは、その場でグルグルと高速回転したかと思えば、早着替えを終える。
執事然としていた姿は、あっという間にビビッドな色合いの道化師めいた姿へと変貌していて、長いシルクハットをチョコンと頭に乗せた。
「見ていなさい淡白小娘!ワタクシの力を!」
ピョンと高くジャンプしたラルリラが着地したのは、大きな壁───シガラキが張った結界───の元に。
啖呵を切るような言葉を叫ぶラルリラが結界に手を触れると、結界を構成する魔翌力が狂い、統制を失い、やがて予想されていたよりも早く結界が崩壊する。
自らを囲む壁が無くなった猛獣は、のそりと立ち上がると、ラルリラの前へと姿を表した。
「さあさあ!君は檻や結界に閉じ込められて大人しくするような器ではありません!自由を手にさっさとあの小娘をぶち殺してくるのですよ!」
「いいですか!奴はあっち!ステージのほうに行ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ」
───当然、見ず知らずの怪しい姿の男の話を聞く程人懐っこくないのは、この事件が証明している。
檻の鍵を開けておいたのとは訳が違う、こうして面と向かえば無事で済む確率の方が遥かに低く、ラルリラは頭をガップリと噛まれ、振り回されてしまった。
「…馬鹿馬鹿しい、帰るわ私」
それを見たドロシーはつまらなさそうに踵を返すと、死体を踏むのも御構い無しに歩いて行く。
猛獣も、ステージの方とは全く別の方向に駆け出して、街の外へと向かう方角へ消えて行った…ラルリラを咥えたまま。
/お疲れ様でした
197 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2015/12/27(日) 00:33:56.66 ID:p20GyNoC0
>>196
「ふう……」
道化師の様な姿になった時は驚いたが、なんとか凌げて、と言っていいのかとにかく助かった
死体を踏むドロシーに怒りを覚えるが、今は助けられる人を助けねば
こういうことがこれからも起こるだろう
血が滲んだ掌をぐっと握り
「もっと強くならないと……」
結界が解かれた後、運が良かっただけでどうなっていたかわからない
それに狂気に触れても冷静でいられる心もだ
「怪我人ですね、大丈夫すぐ治しますから」
怪我人を自身を安心させるように言いながら
/お付き合いいただきありがとうございました!
198 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(鹿児島県)
[sage]:2015/12/27(日) 17:56:25.84 ID:ufnahyu90
>>194
やった…か……
【吹き飛ばされた天使と、残された砲身を見て童子はぼそりと呟いた】
【戦いは終わった。それを悟った瞬間に全身の力が抜けその場に膝から崩れ落ちる】
【腹部が痛む。どうやら先ほどの傷、痛みを感じなかったのは戦闘に没頭しすぎていたからか】
【傷口を指でなぞれば鋭い痛みか走る。生の感覚。自分は生きているのだ。この痛みを感じることでそれがひしひしと心に染みていく】
【それからヨロヨロと立ち上がれば天使の元へと歩いていく。そして顔を確認すれば踵を返し歩き始める。その足取りはおぼつかなくて千鳥足のようにも見えた】
顔は…覚えたぞ……
またいつかやろうじゃ…ないか
──次は生死を賭けたモノをな
【腹部をなぞり、指についた自分の血を舐める。その顔はとても満足そうで、だがやはり──どこか狂気じみていた】
【強い風が辺りに吹いた。今宵も月は昇り、どこかで戦の音が鳴るのだろう】
199 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/27(日) 18:33:15.52 ID:N85dAk/go
>>198
「ふふ、生死を賭けた戦いなんてごめんよ?
私が死ぬじゃない?」
【全く小回りの効かない能力だ】
【こうも狡猾で曲物な攻撃を受けてしまえば自分がミンチになってしまう】
「また会えたら会いましょう?
今度も、また戦えれば。」
【天使は立ち上がり、童子の顔を改めて確認すると】
【自らの砲塔を冷却装置にはめ直し】
【そして立ち去っていった】
//これで〆でよろしいでしょうか・・・?
//ありがとうございました!
200 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/28(月) 20:19:57.18 ID:fgMiCJaOo
古都 テュガテール。
数多くのギルドが集まるこの街には、それに比例して数多くの人も集まる。
特に数年前、セレアニス国が“亜人討伐”を標榜してからは、更に雑多な種族が増えた──ようにも、思える。
実のところ、住んでいる者にも、その辺りはよく分からないのだ。
城壁が連なるごとに、街は拡大し、人が集まる。此処に居着くような者は、誰が増えたか減ったか、そんなことは気にしない。
ただ、昼には金を稼ぎ、夜毎に飲み明かす。それがテュガテール、と誰かが言っていた。
「……ミリィちゃん、今、何時……?」
『もうテッペンは回っちゃってますねぇー。……って言うかテオさん、顔真っ青ですよぉ?
吐くんならぁー、お店の外でお願いしますー!私、掃除したくないんで!ほら、あっちですあっち!しっし!』
──街の中心部近く、城壁の上。露天の酒場は今宵も騒がしかった。
一仕事を終えたらしい傭兵達が、飲めや歌えやの大騒ぎ。その輪から、ふらふらと出て、ウェイトレスに尋ねたのは人族の青年。
露天の店の外って何だ、と思いつつ、猫の獣人のウェイトレスが指差す方向へ青い顔で歩き、城壁の縁に身体を預ける。
「頭痛い。──酒って何が良いんだ。」
今頃は、別の店で女傭兵連中と飲み交わしているであろう、うわばみの妹の事が頭に浮かぶ。
頭上に輝く満天の星と月も、何だかピカピカして視界が痛い。胸壁に背を預け、痛む頭を抑えながら、瞳を閉じた。
201 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
2015/12/28(月) 21:33:33.13 ID:BWBJxZlY0
>>200
――おーし、お前らちゃんと家で飯食ってきたかー。
「「「おーっっす!!!」」」
【青年が出すものを出した、その対角線。城壁の角には、渦巻きを模した模様の『旗』が立っている。】
【そのもとには、くすんだ白衣をたなびかせ、子供たちを人間亜人に関わらず大勢集める人物がいた。】
【その手に、『火種の見えない』灯りを持って。】
シアース、お前昨日も一昨日も書くもん持ってこいつったよな。
「わぁーすれましたぁー!」
おっ前はぁ……次やったらまた服分解して、真っ裸にして帰すからな。
「「「あははははっ!」」」
【この愉快なやり取りは、この男がここに訪れた時から一週間続いている。】
【最初はただ単に、子供たちに読み書きを教えているだけだった。それが、今は――。】
んじゃ、まず昨日やったとこな。クリフ、水酸化ナトリウムの化学式。
「えぬえーおーえいちー!」
よーしよく覚えたな、CPにプラス1だ。
「やったぁー!」
【この具合である。因みに、CPとはキャンディポイントの略であり、3貯まるごとに棒付きのぐるぐるキャンディがひとつ渡される。】
【……要するに、餌付けである。】
「ずるいぞー!おれだってわかったんだからなー!」
わぁーったわぁーった、まだこっからあるからそう焦るなっての。
お前らの親が来ちまったらどうすんだ。まーた言いくるめなきゃならん。
【この餌付け主こそ、《錬金術師》-Alchemist- の役を担う者。エリス=アレンビー=ヴェルメイル】
【またの名を――――。】
「「「白ローブのおじさぁーーん!!」」」
だぁーからおじさんじゃなくて先生って言え!
【……である。】
//新参ですがもしよろしければお付き合いください
202 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/28(月) 22:03:51.13 ID:fgMiCJaOo
>>201
「……何だアレ。」
ここ一週間ほどは、この酒場に寄り付いたことはなかった。
そもそも、彼にとっては元より、寄り付きたいところではないのだが──ともかく。
あんな子供連れの男は、見たことがない。とりあえず、声が頭にガンガン響くからやめて欲しい。
「(普通の街なら、即憲兵に通報モンだけど、ここテュガテールだしなぁ。
そもそも、こんな時間に何だよ。……授業か?)」
『あー、あの人ならねー、一週間ぐらい前から何かやってますよぉー。』
「へぇ。──ミリィちゃん、悪いけど水頂戴。君の耳が四本に見える。」
様子を見に来たウェイトレスから水を受け取り、コップを傾けながら、ぼんやり彼らの様子を見続ける。
……子供たちからすれば、物凄く顔色の悪い人が、物凄いどよんとした眼で見ていることになるのだが。
/すいません、反応遅れました!
203 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
2015/12/28(月) 22:19:33.55 ID:BWBJxZlY0
>>202
【そんな気苦労をする人間のことなどつゆ知らず、授業という名の騒ぎは続いた。】
【だが、そのうちに何人かは気付いたようで、授業中にもどよめきが広がっていく。】
「おじさーん、あれ」
【集まった子供の内の1人が、テオドルの方を指さす】
やめろっつったよなおじさんって呼ぶの。お前CPゼロからな。
「あのひと、げんきなさそう……」
……あの人ォ?
【ようやく教鞭を取った手を広げて、エリスが振り返る。】
【……そして、ようやくその存在に気がついた。】
【合点がいった、と言わんばかりに手をポンと打ち、】
あー、授業は一旦ちゅーし。
てか今夜はここまで、さー帰った帰った。
【ささっと子供たち皆を家に帰して、ふうと一息、彼に近づく。】
――あんちゃん、そんなにゲーゲー吐いちゃってどしたのよ。ヤケ酒?
【……と、嘲笑気味に口端を片方だけ上げる。】
【心配をしに来た訳でも、気を使った訳でもなさそうだ。】
//いえいえ。よろしくです
204 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/28(月) 22:31:14.35 ID:fgMiCJaOo
>>203
「……え、何で来るのあの人。
ちょ、え、助けてミリィちゃん。俺可愛いから拐かされる。」
『じ、じゃ!私はまだお仕事あるんでっ!お元気で!』
ウェイトレスは素早く退散。ボケに対するツッコミがないのも、うら寂しい。
そもそも現状元気じゃない上に、女の子の介抱もどきまで失い──
「……祝い酒だよ。そっちこそ、酔っ払ってる人間観察する趣味でもあんの?」
目の前には怪しいオッサン。表情を見るに、介抱してくれる訳でもないらしい。
ならば、軽口を叩いてもいいだろう。ガンガン鳴ってる頭から、言葉を絞り出す。
──言っていることはつまり、“酒量を知らない馬鹿です”という事なのだが。
205 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/28(月) 22:46:56.72 ID:BWBJxZlY0
>>204
拐かすってなんだよ。モルモットにされたいかガキ。
ただまあ、あの従業員はなかなか仕事ができると見たね。うまい酒を持ってきてくれるなら今度店に行きたいもんだが、どうよそこんとこ。
あ、ガキはまだ呑めるだけ呑んでて味わう余裕なんてねーか。んはははは。
【ひとりでに喋りつつ、足りなかったツッコミをきちんと補充する。話題の当人が。】
【にやけた顔を崩さずに、白衣の内ポケットから煙草を1本取り出す。】
【そして、指先に橙が灯る。魔術の火ではない、自然界の火の色だ。】
ふう……ほー、祝い酒?
なんかいいことでもあったかい、そりゃ羨ましいね。
いやなに、ちょっと酔い覚ましに面白いもん見せてやろうかってな。
――見たとこあんた、戦える奴だろ?
【顔色ひとつ変えずに、壁跡で煙草の先を叩く。】
【落ちた灰からは紫煙が燻り、やがて消え行く。】
206 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/28(月) 22:59:28.23 ID:fgMiCJaOo
>>205
さっき飲んだ水で少しマシになったのか、目の前のオッサンは一人に見える。
酒場の方でちらちら、こっちを見ながら働くミリィも一人。
──顔と身体はいいし、仕事もできるんだけど、あの子は性格がおかしい。
普通、自分が飲ませまくって潰した客を、不審人物の前に置き去るだろうか。
「……傭兵の仕事上がりだよ。っつーか、あんま大きな声で笑わないでくれ。
アンタの笑い声、めっちゃ頭に響く。──で、何だって?……戦えるか?」
戦える奴かどうか。それが酔い覚ましに、どんな関係があるのだろうか。
疑問に思いつつ、緩やかに腰は上げておく。
誰にも恨まれていない訳ではないのだから、意味深な言葉には警戒する。
「これ≠ェハリボテじゃないとしたら、戦えるんじゃねーの。」
背に負った細身の剣を指し、訝しげに言葉を返した。
207 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/28(月) 23:14:11.19 ID:BWBJxZlY0
>>206
っかー、傭兵!いいねいいね、いかにも腕利きそうだわ。いやほんと。
【と、笑い声に対しての指摘はなんのことやら、けらけらと笑いながら嫌味そうに煙を浮かす。】
っと、悪い悪い。オヤジは笑い声が、ババアは話し声がデカくなるってのはどこでも一緒、ってな。
――おおっと、立てるのか?焦点合ってるかー?
【煙草を支えている反対の手が、青年の眼前をヒラヒラと横切る。】
――ほー、いい剣だ。ちょいと、抜かせてもらうぜ。
【テオの背負う剣を見て、こころなしか憎たらしい笑みがより深くなったように見える。】
【肩越しに剣を抜き、その刀身をまじまじと眺める。】
ふんふん、長いこと使ってんのか?これ。
【と、その視線が柄に向かったところで、質問を投げかける。】
208 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/28(月) 23:25:59.17 ID:fgMiCJaOo
>>207
警戒しながらも、男に剣を抜かせたのは自信か、或いは驕りか。
酔いが覚めきっていなければ、こんな事はさせなかったのかも知れないが──。
「いや、別に。半年ぐらい前、賭けのカタに貰った。
……あんまり首元で剣を抜かれるのは、良い気しないんだけどさ、“オッサン”。」
それにしては使い込んでいる感じも、剣からは受けるだろう。
青年が“腕利き”なのかは定かでないが、場数を潜っているのは確からしい。
仕事の後、と言っていたのも確かなようで、十分な手入れをされている状態ではなかった。
209 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2015/12/28(月) 23:42:15.08 ID:BWBJxZlY0
>>208
【エリス自身に剣の経験はない。従って、品を定める目なども持ってはいない。】
【ではなぜ、わざわざこんな真似をするのか。……と、その前に。】
……クソガキ、その未発達の喉仏でも斬られてえか?
【自分でオヤジだのどうだの言うのはいい。小さい子供も、まあ可。】
【だが、確実に悪意の芽生えた青年に、それを言われるのは癪でしかない。】
――ま、いいけどな。じゃ、見てろよ。
【だが、この目論見においてそれは些末な苛立ちだ。】
【ニヤリと、一呼吸おいてから細身の刀身に触れる。】
【エリスがその剣を自らの眼前に構え、眼を細めて呟くと―――。】
――《分解》-decompose-。
【剣が海辺の砂浜のように粒状に変化する。】
【そして、ちょうどエリスの足元にさらさらと崩れ落ちて積もっていった。】
【粒は大小様々で、ほぼ黒一色だが、ところどころに水色や橙色が見える。】
210 :
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(関西地方)
[sage]:2015/12/28(月) 23:54:43.35 ID:fgMiCJaOo
>>209
見誤るほど、泥酔していない。
役割持ち≠ゥよ、アンタ ──!!
腰に差していたナイフを引き抜き、男から1歩、2歩と跳んで距離を取る。
役割は何だ、“分解者”?──そんなミトコンドリアみたいな役割、聞いたこともない。
だが現実に、剣は“粒”になって、奴の足元に落ちている。
確かなのは、眼前の男は“役割持ち”であり、こんな街に居る“役割持ち”には、警戒しすぎて困ることはないこと。
それに、現に剣が「消された」以上、敵対行動として見るには十分。
正に酔いも醒めた、という表情の青年。その双眸が、男の不敵な笑みを映す。
211 :
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[sage]:2015/12/29(火) 00:12:44.00 ID:kMrRxE9v0
>>210
かっかっか、いい反応だこと。流石は現役の傭兵さんだ。
しかも、【役割】のことまで知ってるときた。こりゃ、久々の“当たり”だな。
【乾いた笑い声が、すっかり静まった夜道に響く。かえって背にした酒場の盛況ぶりでさえ、不気味に感じられる程に。】
おいおい、そんな陳腐な得物でどうするっていうんだ?
俺の【役割】、把握し切れてないのによ。何ならそのナイフさえ、俺に触れただけで粉ッ粉かもしれないぜ?
――ましてや。
【ゆがみ、ひずみ、その口角は悪意にねじ曲がる。】
【煙草の火はもう、消えてしまった。】
『お前の身体でさえ、簡単にバラバラになっちゃったり、な?』
【足元にある、テオの剣『だったもの』を片手で掬い上げ、ざらざらと落とす。】
――んまあ、無理だけどな。
《再構築》-restructure-っと。
【すると、落ちていく粒の流れが徐々に時間を忘れていき―――元通りの剣に、変化した。】
【いや、刃こぼれや錆、柄の汚れがない。元通りどころではない、正に剣の時間が巻き戻ったようだ。】
212 :
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[sage]:2015/12/29(火) 00:22:14.15 ID:r3GVX4fYo
>>211
無駄な言葉は要らない。──全てを即座に粉々にする力など、あるものか。
ならば、奴が着ている服は何だ、何故空気を吸うことができるのだ。何故、剣を触れられた。
そう考えると、少なくとも“能動”的に、奴は剣を粉々にしている。
ならば、反応以上の速さで、或いは、考えの埒外から──
「……は?」
そこまで考えを巡らせたところで、“巻き戻し”が起こった。
考えが読めない。武器として使うなら、最初から粉々にする必要はなかっただろう。
口元の悪意と、行動が非対称。 ──結果として、青年は再び、訝しげに、目を細めた。
213 :
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(チベット自治区)
[sage]:2015/12/29(火) 00:33:02.79 ID:kMrRxE9v0
>>212
ぷっくくくく……すまんすまん、ちょっと悪戯と、お前を試した。
【笑いを噛み殺しながら、一歩二歩と近づき――青年の背にある、鞘に戻した。】
【新しく懐から煙草を取り出し、指先の火に当てる。よく見るとどうやら、指を摩擦させた熱で火を起こしているらしい。】
あ、あと親切心な。酔い、覚めたろ?
【煙草を咥えながらケラケラと笑い出す。
【その瞬間に煙を吸い込んだか、げほげほと噎せ返る。どうにも締まらない。】
けほっけほっ、あ゙ぁー……んっ。
ああ、別に疑うならやってもいいぞ。手加減しても負ける気ねえけどな。なーんて。
【涙目になりつつ、そう言い放つ姿には虚勢を張る様子は伺えない。】
214 :
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(関西地方)
[sage]:2015/12/29(火) 00:46:17.75 ID:r3GVX4fYo
>>213
男の笑い声は、まだ頭に響く。
とはいえ、冷静に状況を見る程度の頭の動きは、戻っていた。
「醒めたよ。……いや、もういいや。多分、アンタの言ってることは本当だ。」
やっぱり、酔っていたようだ。──咄嗟にナイフを抜いたが、“今は使えない”のが分かる。
身体の動静がそう告げるのではなく、飽くまで感覚的なもの。
自らの“役割”が、そう言っている。 ナイフを鞘に戻し、ため息を吐いた。
「──あ、本当っていうのは、アンタに戦う気がないって事だけね。
こっちも、やるなら負ける気はない。って言うか、勝つ。素手でも。俺の方が若いし。」
こっちは虚勢を張っているというか、負けず嫌いというか。
ちゃっかり皮肉も混ぜつつ、バツの悪い笑みを小さく浮かべた。
215 :
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[sage]:2015/12/29(火) 01:00:39.78 ID:kMrRxE9v0
>>214
【青年の意地を聞き入れると、エリスはきょとんとした目で相手を見た。】
【そしてすぐに、ふうと諦めるように笑顔を作った。皮肉部分の訂正も面倒になったようだ。】
……ああホント、気に入ったわ。
お前、面白い奴だな。保証してやるよ。
【今までとは違う、少し和やかな口調で話しかける。】
さて、んじゃあ諸々のお礼に、俺の目的も果たさせてくれ。
この力のことを知ってるんだ。お前も“役割持ち”なんだろ?
ということはだ――お前も、被召喚者のクチか?
もしそうなら、お前の元いた世界には……《科学》は存在したか?
216 :
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[sage]:2015/12/29(火) 01:11:19.99 ID:r3GVX4fYo
>>215
役割云々については、詳しいことはノーコメント。
訊かれていないのだから、答える必要はない。それよりも──
「……《科学》?」
科学というと、あの科学だろうか。
「自動制御のロボットを動かしたり、それを国がネットで統括したり、統括ができなくなってネットが暴走したり?
──前の世界に居たのは12の頃までだから、あんまり理解はしてないけど、存在はしてたよ。」
そういったことを青年は話すだろう。
こと科学分野に関しては、比較的先進的な世界の出身らしい。
尤も、既にそれを活かすべき文明は滅びかけており、彼自身も科学知識が多い、というわけではなさそうだ。
217 :
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[sage]:2015/12/29(火) 01:19:44.63 ID:kMrRxE9v0
>>216
【青年の証言により、エリスは驚いた表情を見せる。】
【だがそう深くは知らないという言葉に、その強ばった表情は徐々に緩んでいった。】
ああ、そうか……いや、それだけでも充分有益だ。
【そう、《科学》の存在する世界があると確信ができた。これは何にも換え難い進歩だ。】
礼を言うよ。お代はその剣の《再構築》分で許してくれ。
不純物も取り除いたし、その分軽いし斬れ味も良い、筈だ。
……あ、刃こぼれとかしても苦情は受け付けねえよ?
【飛んだ押し売りである。】ん
218 :
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(関西地方)
[sage]:2015/12/29(火) 01:30:09.82 ID:r3GVX4fYo
>>217
何の話なのかは、さっぱりだが──男が満足なら、それでいいだろう。
確かにさっきから少し、背に感じる重量が軽い。その点に関しては、素直に礼を言った。
「……さて、じゃあ俺は戻るよ。
あんま長いこと席離れてると、仕事にも差し支えるし。
アンタが何やりたいのかは、俺にはさっぱりだけど。 ──まぁ、できるといいね。」
そっけない様にも聞こえるが、一応、彼なりに心を込めた言葉だ。
それだけ言うと、彼は、まだ若干ふらつく足で、酒場の方に戻っていった。
名は名乗り忘れたのか、それとも、名乗るつもりがないのか、敢えて名乗らなかったのか。
──どちらにせよ、青年の方は、この風変わりな男を忘れることはないだろう。
219 :
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[sage]:2015/12/29(火) 01:42:15.55 ID:kMrRxE9v0
>>218
おう、あんがとよ。こっちもぼちぼちやってくさ。
【底の読めない表情で、からりと返事をする。】
【青年がどこまで自分を思ったかは、彼の知るところではない。】
【だが、情報の入手以上に――この世界には、面白い人間がいることを知った。】
――エリス=アレンビー=ヴェルメイル!
【役割】は《錬金術師》-Alchemist-!
今度は素面で会おうぜ、酔いどれ傭兵さんよ!
【あちらが名乗らないのなら、こっちが押し付けるまで。】
【気に入った相手は忘れられない、それはこちらも同じことだ。】
【エリスは踵を返し、鼻歌を歌いながら、闇夜の奥へと消えていった。】
【古ぼけた城壁に、紫煙を残して。】
//落ちます。遅筆&拙くてすみません、ありがとうございました!
220 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
(関西地方)
[sage]:2015/12/29(火) 01:59:12.84 ID:r3GVX4fYo
>>219
酒場に戻ると、カウンターからひょっこりと、猫耳。それから、顔が覗いた。
ウェイトレスはバツが悪そうに、お盆をくるくる回しながら、立ち上がる。
『あ、あははー、大丈夫でしたー?
いやぁ、私もお仕事がなければ、テオさん助けたんだけどなー、オシゴトガナケレバー。
あ、レバーとかどうですかっ!? レバーの焼いたやつ! どこの肉か知りませんけどっ!』
「大丈夫じゃない。」
『……あ、やっぱり怒ってます?
ほ、ほら、怪我とかしたんなら、出血大サービスで!なんと!私が包帯を!』
「…… 大丈夫じゃない、から──」
“袋をくれ”。 ──酔いは醒めても、吐き気は収まらない。
早い話が、そういう話で、この後、何が起こったのか、というのはどうでもいい話であろう。
/いえいえ、こちらこそ!お疲れ様でした!
221 :
以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]:2016/01/13(水) 21:35:00.05 ID:BrMzREUX0
街外れのオープンテラス
丁度紅白のテントが見える位置にある
今日は惨劇に見舞われたサーカス団の新しい門出だ
始めに聞いたときは再興など不可能だと思ったが、なんともたくましい人たちだ
子供達の楽しそうな声が聞こえる
もうすぐ開演らしい
テラス席で今テュガテールで流行りらしいやたら長い名前のドリンクを片手に
サーカスの再興と成功を祈りながら一口
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